龍夜「ちょっと待て。一年以上音沙汰無しで謝罪の一言も無しか」
作者「誠に申し訳ありませんでした…しかしこちらにも色々都合がありまして…」
龍夜「なんだ言ってみろ」
作者「まず母が持病で倒れました」
龍夜「大丈夫なのか!?」
作者「三日で退院できました」
龍夜「あー良かった…」
作者「ですが退院した次の日から私は期末テストでした」
龍夜「マジか」
作者「退院したとはいえ母が心配であまり点数が取れず、補習だらけになりました」
龍夜「うーむ…」
作者「そんな感じでいろんなことがこの後も起こり、今現在に至るわけです」
龍夜「……仕方がない、俺は許そう。俺はな。読者が許すかは知らんぞ。これを機に早く続きを書けるように努力して許してもらえ」
作者「実は、それについても重大発表があるんです」
龍夜「それって、この話の続きについてか?今度はどんな不祥事だ(呆れ)」
作者「リメイクします」
龍夜「…何て?」
作者「この作品の更新を止めて、リメイク版を投稿します」
龍夜「……理由を聞こうか」
作者「この作品は、元はといえば自分のために書いたものでした。小説投稿に興味があったというだけの理由で、当時の自分の妄想をあらん限り詰め込みました。だから設定もガバガバで矛盾だらけ、タグは増え続け、この後の話もカオスの巣窟になる予定だったんです」
龍夜「これ以上のカオスがあるのか…?逆にどんなか気になるな」
作者「言わぬが花だと思います。それにそのカオスを一番やるの君ですよ」
龍夜「確かに…」
作者「ともかく、そんな感じだったのですが、一定期間作品に触れ(られな)かったことで、改めて客観的に見た時、気づいたんです。『自分のために書くならともかく、読んでくれる読者様がいる身で出していい出来ではない』と。誰より私自身が、この小説に対し納得できなくなったんです。だから設定を見直し、文章を見直し、自分のベストを尽くしたリメイク版を投稿したいと思ったんです」
龍夜「そうか…決意は固いんだな」
作者「はい」
龍夜「なら、もう俺は何も言わない。頑張れよ」
作者「もちろんです。…ですが、ここで心配になるのは、『今までこれを読んでくれた読者様たちは、もしかしたら、私が納得できなくなったこの作風を、カオスに満ちた今のこの作品を気に入ってくれたのかもしれない』ということです。だから、リメイク版ではなく、今の紅白龍の続きが見たいという人もいるかも知れません。ですので、後書きの欄でアンケートを実施します。その結果で、紅白龍の続きも不定期に書いていくかを決めます」
龍夜「できるのか?」
作者「やるんです」
龍夜「そうか」
作者「さて、それでは前置きが長くなってしまいましたが、紅白龍本編、どうぞ」
龍夜「ところで、リメイクで設定組み直されたら、今の俺はどうなるんだ?」
作者「問題ありません。今の龍夜とリメイクされた龍夜は同姓同名の別人です。ブロリーとBRブロリーみたいな感じです。こちらはリメイク時に外見も変える予定ですが」
龍夜「そうか…」
〜イクサ視点〜
《霊符の中の空間》
イクサ「ふ……ふふふ……」
私一人の空間で、顔を歪めながら私は思う。
─そろそろ『頃合い』ね。さぁ、今迎えに行ってあげるからね、
?「まだ早いんじゃないか?奴が修行を開始して数週間しか経っていないぞ?」
また
……まあいい。今回は、コイツが口を出そうが何も影響しないのだから。だって……
イクサ「どのみち、龍也の方から来るもの」
?「……何故だ?」
イクサ「私の能力も、完璧じゃないということよ」
?「………」
邪魔者は何も言わずに去った。それが逆に不気味ではあるが……まあいい。龍也を私のものに出来れば、後はどうでも。
イクサ「ふふ……早く来てね、龍也ぁ♪」
私は笑う。笑い続ける。龍也が来るその時を待ち望み、壁一面に書いた
〜イクサ視点 終了〜
〜龍夜視点〜
《オカルト研究部 部室》
龍夜「イクサ、居るか?」
修行を始めて二週間が経過した今日、俺は幻想郷に帰るため、イクサのもとを訪れていた。
理由は、この世界の人たちが『繰り返す時間』の異常に気付き始めたからだ。春休みということでなんとか誤魔化せていたが、さすがに四月前半に差し掛かっても春休みが終わらないのは不自然なので、あちこちボロが出始めている。イクサの能力も、人の心までは操れないらしい。
もちろん、修行が中途半端で終わってしまうのは不本意だが、神器の能力自体は全部習得出来たので、後は幻想郷での修行でも大丈夫だろう。
龍夜「……だからって、みんなに何も言わずに来なくてもよかったかもな」
そう、俺は今日、オカ研のみんなに言わずにここに来たのだ。
理由は実に単純で、『未練が残るから』。この後、紫に頼んでこの世界の住人全員に記憶処理を施してもらい、繰り返す時間問題を無かったことにするのだが、最後にみんなと関わると、俺に未練が残ってしまう。……だから、これでいいんだ。
龍夜「しかし、本当にイクサ出てこないな……どこに行ったんだ?」
イクサ「ここよ……龍也♪」
龍夜「!?」
耳元でイクサの声が響くと同時に、強い浮遊感を感じる。いつもスキマに落とされる時に味わうものだが、今回は何か、まるで無数の手が俺の体を引っ張っていくような嫌な感覚がある……!それに、龍也って誰だ……!
だが、それを考える時間もなく、俺の意識は薄れていった…。
《霊符の中の空間》
龍夜「……ここは……?」
働かない頭を酷使し、周囲の状況を確認する。どうやら俺が引き摺り込まれたのは、スキマとも違う異空間のようだが……薄暗く、四角い空間ということしかわからない。
龍夜「…イクサ、どういうつもりだ……?」
イクサ「ふふ、やっと来てくれたね龍也」
気がつけば、目の前にイクサがいた。いや、目の前どころじゃない。どちらかが五ミリほど動けば互いの唇が触れ合う距離だ。
龍夜「だから、龍也って誰だよ……俺は、『神代龍夜』だ」
イクサ「いいえ、あなたは龍也よ。よく思い出してみて」
龍夜「だから思い出すも何も……!」
話が通じない苛立ちと共に、拭いきれない違和感を感じる。
……なんだ?イクサが『龍也』という名前を口にするたび、俺の頭の奥で何かが疼く……
龍夜「ッ……」
イクサ「思い出して、龍也。私のことを」
くそッ、頭が痛む……!イクサ、おまえはいったいなんなんだ……!
龍夜「やめろ……それ以上、言うな……!」
イクサ「ううん、やめない。あなたが私を、私との約束を思い出すまで」
約…束……?
何のことだ。そもそも俺は、イクサと昔会ったことは、ない……はず……
(『いつか……から………自由…………ら、私と………………………』)
……ッ!?
突然、脳裏に知らない映像が浮かぶ。モノクロでノイズも酷いが、どうやら誰かが話しかけているようだ。
なんだ、今のは……!?
イクサ「ねぇ、龍夜」
龍夜「………!」
「『いつかここから逃げて自由になったら、私とずっと一緒にいよう』って、約束したよね?」
龍夜「……何を言って……ぐッ!?」
頭が……割れそうだ…!何かが、頭の奥から溢れてくる……!
龍夜「ぐあぁあああぁぁああぁ!?」
俺の知らない何かが、俺の頭を駆け巡る。そのあまりの情報量が邪魔をして、内容が読み取れない。途切れそうになる意識を必死に繋ぎ止め、その断片に目を凝らす。
─知らない男の怒りの表情。
─知らない女の悲しみの涙。
─知らない屋敷の座敷牢。
─痛い。痛い。痛い。ノイズが混じったモノクロの映像からは、そればかりが伝わってくる。
─ああ、でも、たった一つだけ。知らない筈なのにどこか懐かしい少女の、見ていると心が安らぐ、太陽のように明るい笑顔。確か、名前は─
イクサ「思い出してくれた?龍也」
龍夜「……がはッ……!?はぁッ……はぁッ……」
コツン、とイクサが俺の額に指を当て、その感覚で俺は現実へと引き戻される。全身から汗が吹き出し、心臓が激しく脈動し、意図せず止めていた呼吸が乱れる。押し寄せる吐き気を噛み殺しながら、なんとかイクサの方を見つめる。
……見上げた彼女の浮かべる笑顔は、俺に安らぎではなく、恐怖だけを与えた。
イクサ「ふふ、思い出したみたいね?」
龍夜「……ああ、俺の知らない記憶があって、その中に一人の少女がいることは確からしい」
─だが、それでも。
龍夜「けどな」
たとえイクサが、あの記憶の中の少女だったとしても。何か大事な約束をしていたとしても。
龍夜「記憶の中の『彼女』は、安らかな笑顔を浮かべこそすれ、今のお前みたいに酷い笑い方じゃなかったぜ?」
俺は、こんなところでは止まれない。
戻らなければ、幻想郷に─守りたい人たちが、いる場所に!
イクサ「……ふ、ふふ、ふふふふふ……そう、やっぱりそうでなくっちゃねぇ?」
ニヤリ、と。まるで、そうなることを望んでいるかのように、イクサは笑う。それに呼応するように、彼女を中心に黒い渦が立ち上る。
…この気配は、フランと同じ、『狂気』…!?
イクサ「昔から龍也はそうだった。一度決めたら止まらない。大事なものは自分が守ると奮闘する。そんな姿が好きだったのだけれど…それが私との関係を邪魔するのなら、一度全て白紙に戻すのが一番いいわよねぇ?ふふふ…あっははははは!」
黒い渦は止まらず、イクサを中心に全てを呑み込んでいく。同時に、この空間自体が黒く染まり始め、壁にヒビが入る。
龍夜「くッ……!?」
それを止める手段を持たない俺は、渦巻く黒に呑み込まれ─
龍夜「……ッ!」
重い瞼を開ける。どうやら俺は気絶してしまっていたようだ。
龍夜「何が、どうなった……?」
状況確認をしようと辺りを見回して、驚きのあまり俺は固まる。
龍夜「………駒王、町……?」
さっきまでいた謎の空間ではなく、二週間見慣れた駒王町の商店街の景色が広がっていた。
──しかし、灰色と黒以外の色は失われ、命の気配が感じられなくなった異質な空間と化している。唯一、空だけは色が残っているが、それもいつもの青ではなく、血のような赤だ。
龍夜「どうなって…!?」
イクサ「私の力よ」
龍夜「!?」
背後から囁くように話しかけられ振り向くと、そこにはイクサがいた。ただし、雰囲気や服装は全くの別物だ。それはまるで、物語に登場する
目のやり場に困りながら、俺は一つの考えにたどり着く。雰囲気の変化、狂気、すなわち─今のイクサは、狂気の人格と入れ替わっているのでは、と。
イクサ「ふふ、龍也らしい答えね。でも残念、私は私よ?」
龍夜「ッ!?」
俺の思考に、イクサは的確に返事をする。まさか─
龍夜「心を、読んだのか?」
イクサ「ええ。それが私の《色欲》の力。人を堕落させるために、人の心、正確には欲を読む力。まあ、『逃げたい』『認めたくない』といった大まかな思考を察せるくらいで、あまり役には立たないのだけど…龍也の思考を読むには、その僅かな情報で十分。ああ、人格の話なら、この力を得た時に一緒について来た人格…アスモデウス、といったかしら。あいつも一緒に取り込んで、完全に支配したのよ。だから私は私のまま、この力を扱える」
………それって、かなり
イクサ「『かなりまずい状況だなぁ。まともに向かってはいけない』…かしら?」
龍夜「ッ……!」
何を考えても筒抜け…どうやって戦う!?
俺がそんなことを考えている間に、それを読んだであろうイクサが不気味に笑い、こう告げる。
イクサ「まだ闘志を失わないのね、さすが龍也。
……ふふ、それにしても…この街の人間はいいわねぇ。良質な欲望にまみれているわ。さすがは悪魔が住む街、ってところね…とぉっても美味しいわ」
……美味しい?
龍夜「そうだ…お前、この街をどうしたんだ?欲を読む能力なら、この天変地異はおかしいだろ」
イクサ「全部、食べた」
………は?
イクサ「欲を読むってことは、欲を私の心に取り込むってこと。その能力を全開にすれば、欲を『
その時私の心が無数の欲で掻き乱されるこの
龍夜「……街の、みんなは」
イクサ「死んではいないわ。ま、『生きたい』欲を失った人、『存続したい』欲を失った世界が、生きていると言えるかは微妙だけど」
…………………………………………………………。
意図せずして、拳が固く握られる。
さまざまな感情がオーバーヒートして真っ白に弾け飛んだ脳内で、俺の中の何かが叫ぶ。
龍夜「……許さない」
俺の中に、初めて生まれた感情。
敵意ではない。怒りでもない。
俺を染めていくこの感情は……殺意、だ。
龍夜「殺す…」
黒く塗りつぶされる思考の中、何故か俺はイッセーとヴァーリに言われタ一言を思イ出シテいタ。
─曰ク、神器ノ真髄ヲ解放スルニハ、強イ"キッカケ"ガ必要ダ、ト。
龍夜「お前だけは、必ず殺してやる……ッ!」
初メテ『何カヲ壊ス』タメニ戦ウコトヲ決メタソノ瞬間、俺の内側カラ何カガ湧キ上ガッテクル。ソレハ、自分ガ表ニ出テ来レル喜ビニフルエ、俺ヲ飲ミコモウトスル。
……イイダロウ。俺ヲ飲ミコメ。ソシテ、俺ノ大切ナ友人ト師匠ヲ奪ッタアイツヲ、殺セル力を俺ニ寄コセ!
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