メインキャラ:エレゼン、男、嫁在り
「そういえば、結婚してたです?」
受付嬢の言葉に思わず言葉が詰まる。おはようのキスより、回復魔法をかけてもらう事が多く、デートと言えばもっぱらダンジョン。恋仲よりか背中を任せる相棒という意味合いが強かった。けれど今は、自分は旦那で彼女は嫁さん。
「…たまには普通に出かけてみるか…」
『新婚ごっこ』新婚なはずの夫婦
両腕に抱えきれないほどの花を抱えているのは、何時だって支えてくれた親友。きっと晴れの日ならばよく映えるだろう白い花は、今、彼の空色の髪に色を添えていた。そんな花で溢れた彼の腕の中に、もう一輪、そっと白い花を添える。
「さよなら、また。」
二度と閉じぬ瞼の上に、そっと唇を落とした。
『花束を抱えて』イシュガルドにて、盟友に贈る
結婚前の男女2人が温泉にて。と言えば怪しいが、そんな空気など無く。自分の事は話さずに、俺の事ばかりを聞いてくる姉貴分が目の前にいる。
意趣返しとばかりに突けば、出てくるのは彼女の旦那の惚気ばかり。
「それ、兄さんの前で言えばいいのに」
言葉を詰まらせる姉に、ご馳走様と心の中で呟いた。
『無自覚バカップル』身内別夫婦
雪に閉ざされた砦の中で、己の失態に酷く肩を落とした少年が居た。けれど、その傍らには必死に励ます小柄な彼女が居て、大丈夫だと迎えてくれた青い髪の彼が居て。
「まだ、灯りは消えちゃいないだろ?」
どこだって、どこへだって。俺たちなら。漸く顔を上げた少年に、不安など見せない顔で笑うのだ。
『どこまでも行くよ』雪の家にて
行きかう商人たちの市場の話に、街を見回る不滅隊の隊員たちの話。ついて回るかのような、政治と金の話。
煌びやかな生活の裏で動く、欲と汚職。そういう話を聞かない日は無い。
「まあ、俺には関係無いか」
ただの冒険者の自分には。そう楽観的に考えながら、いつかの光の戦士は拳を木人に叩きつけた。
『縁の無い話』最初の頃は
双剣を握っていた手を、仲間を癒す杖に、仲間を守る盾と剣に変える。その様に否を唱える者も居たが、彼は意に返さなかった。
もう二度と、友を、仲間を亡くさぬ為に。灯を絶やさぬ為に、数多の武器を手に取る事を選んだのだ。
例え、双剣が折れ様と、杖で盾と剣で。命尽きる迄、彼等と共に在れる様に
『命果てるまで』ジョブチェンジをかっこよく
なんとなし、彼女の仕事に付き合う事になった。普段はダンジョンやら遺跡やら依頼やらに駆けまわっているのだが、ぽっかり空いた時間。久々にゆっくりと過ごす時間だった。「ありがとうございます」仕事が終われば、彼女が丁寧に頭を下げた。他人行儀なそれが少しばかり寂しくて。「お礼はこっちで」
『お代はキスでいいよ』たまには夫婦らしく