超兵器について  2章前編までを読んだ方推奨です

2章 前編までを読んで頂いた方推奨です。

ネタバレに注意してください。



トライアングル・フリートを書くにあたっての超兵器はある意味主人公的役割を担っています。



原作ゲームの超兵器を初めて見た感想はカッコイイでしたし、そのごアニメ化もされたアルペジオを見て、再び超兵器熱が沸き上がったのも事実。


しかしながら、ゲームのプレイスタイル的に、チート武器でWWⅡ時代の軍艦を魔改造してボコるスタイルになることは否めず、アイテムをカンストすれば必然的に飽きてしまうのですが――


そこでパフェクリプレーヤー達は、縛りプレーを開始するわけです。

例えば小型の魚雷艇で超兵器を倒すとか、WWⅡに開発された兵器のみで全クリなど


ただこれが難しい……



70ktの艦船やレーザーのようなチートは勿論、ミサイルやAGSすらも、当時はチートなんですよね

そうして改めて見ると、やっぱり超兵器は簡単には倒せないんだと言う描写にする事で、より自分の理想に近い兵器になると解釈しました。



更に……


自分が幼い頃や学生時代に個人的に見てトラウマになったアニメや映画も参考にしています。

ただ主人公がトラックに追いかけ回されるだけのシンプルな描写で恐怖を体現した

スピルバーグ監督の【激突】


現在の時代ならR指定確実の描写がひしめくアニメ


【ガンバの大冒険】


この二つからヒントを得て超兵器を描くことにしました。



主人公を追い回す激突のトラックは、なんと犯人である運転手の顔が一切登場しませんし、なぜその様な凶行に及ぶのかの理由も一切解りません。


その正体不明感は恐怖に重要だと解釈しました。


現実世界でも、正体不明はあらゆる人間を恐怖に陥れます。

どう対策するのか、どう予防するのか全く解らない

ただハッキリしているのは、それが忍び寄って来ている事だけ……


善悪の様なハッキリしている事ではなく正体不明こそ超兵器の醍醐味だと思ったので、あえてシュルツ達が対する超兵器以外の事をあまり言わなかったり、そのアドバイスも超兵器の強化によって当てにならなかったり、極めつけに無人で動く。


にも関わらず兵器と言う特性上、確実に害はもたらす。


作品全体での超兵器描写は人物描写よりも抑えて書いているのは、結果として超兵器を引き立たせたかったからなのです。


そしてガンバの大冒険ですが……


とにかく残酷ですね


イタチに占拠された島を救うべく立ち上がったネズミのガンバ達の物語ですが、


彼等を捕食しようとするあらゆる動物の襲撃(アニメチックなガンバ達の絵と違い、捕食者達はリアルな感じで描かれ鳴き声のみでセリフも無い)を掻い潜りながら島へ到達、イタチのボスである白イタチの【ノロイ】と対峙するんですが……



なんとノロイは喋ります。


それだけではなく、純粋な食欲とは一線を画し、殺さない程度に爪で傷付けてネズミ達が苦しむ様子を楽しんだり、命を助けるからと嘘を付いて一部のネズミを裏切らせ、内部をひっかき回して結局殺したり、


殺される位ならと火山の火口へ飛び降りて自殺するネズミを見て笑ったりと、とにかく人間的残虐性を秘めています。



作中の超兵器は無人ですから、ルーチンによって動かす事も可能なのですが、正体不明に不気味さを加えたいとの事で、敢えてちょっとしゃべらせ、動きもきちんと人間的な思考で動かしました。

更にそこへ機械的ルーチンで行動する蒼き鋼のメンタルモデルが人間の戦術が脅威と認定してその対策の名目で作られているので、彼女達が苦戦する事でそれを証明しました。



【人形】に例えるならですが、人間が人形にあるいみ感じているの恐怖は、生物ではない物が動き出すのでは?と言う【恐怖】


逆に人間だと思い込んでいる物が、実はゼンマイ仕掛けの人形なのではないか?と言う【疑念】



超兵器の核はもちろん超兵器機関であり、圧倒的巨大さと未知の兵器群ですが、超兵器と言う【現象】――取り分け人間の無意識に印象付けられる部分の大半に関しては、ここが心臓部だと思っています。


3つの世界のクロスなので、好きなキャラは読む方によって千差万別ですが、超兵器が好きな方がこれを読んでもっと超兵器に愛着を持って頂ければ幸いです。


日時:2020年02月19日(水) 19:07

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