嘘のない「アイ」を手にするお話
▼文章、ストーリー、描写などについての紹介など
原作では『星野アクア』に生まれ変わることになる『雨宮吾郎』という一人の医者が、既に『転生者』かつ、そのまま推しの子の物語に関わっていくファン・フィクション。
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物語としての完成度はとても高く、関わっていくキャラクターの影響が物語にとても強く影響している。
転生経験者であること、不在となってしまったアクアの代わりとなる意外な人物。
それら全てが噛み合う、原作との乖離と状況の違いから生まれるストーリーが魅力的でたまらない。
とくに双子の片割れである『星野ルビー』へ転生する『天童寺さりな』との関係がまさにその煽りを受けることとなる。
家族にさえ見捨てられた病弱な少女に最期まで寄り添い続けた結果、幼い少女の男性観を捻じ曲げるという展開に発展。
【いつか巡る一番星と再会する為の話。なお成就すれば社会的抹殺は確定である。】という作品紹介文がまさにそれである。
出産から取り上げ、親のように年の離れた赤ん坊がセンセー大好きという恋心一直線の、生まれてきた意味完全理解している状況。
感想欄ではセンセー人生の墓場と社会的抹殺は確実と言われておりました。
そしてアイ救済二次SSは数あれど、『星野アイ』の身も心も救われる描写と、心から自分の為に頑張ってくれて本音で語れる相手となるセンセーとの関係性に胸が熱くなりました。
精神年齢が高いのと患者に嘘を言わせてはいけないという医者の立場からか、本音とウソを使い分けるアイの本質を見破るのにも説得力があり、頼れる大人として接していく姿は父親を彷彿させます。
ある意味で原作以上に心を打ちのめされるトラウマから泣きじゃくるアイを立ち上がらせるゴロー先生。
夢をあきらめず、手を引かれて夢に進むアイの力強い姿はとても心をうつものがある。
センセーへの恋愛感情と家族愛がごちゃごちゃになって悶える等身大のような少女のアイの描写もかなりきます。
愛を知らず、嘘はとびきりの愛といっていたアイが、嘘のない「アイ」を手にいれるための物語。
原作である推しの子という作品に会えたこと、この作品と出会えたこと、作者への感謝の気持ちで胸がいっぱいです。
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風凪五月 2024年01月23日(火) 06:52 ★ (Good:6/Bad:1)