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名も無き傭兵(モブ)に、敬礼を
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舞台はベルカ戦争。要はエスコンZEROの、作中では十把一絡げに消費されたり勝ち馬に乗ったりしているモブ傭兵のオリ主の話。
オリ主とは書いたが、サイファーみたく円卓でバッタバッタと単騎で無双したりはしない出来ない、せいぜい敵機を他のモブ傭兵と共同撃墜したり、ベルカのエース部隊に追っかけ回されて命からがら逃げ帰ったり、上で大航空戦してる中対地任務に精を出しながら死にかけたりと、戦術レベルで見ればそれなりに貢献してるけど、サイファーみたいに戦略レベルで戦争に影響を与えてるかと言われればそんなことはない、一瞬本当にヒーローになれるかもしれないチャンスが来るけど、まあある意味常識的な判断でそのチャンスをつかみ損ねる、と、どこまで行ってもオリ主は一介のモブ傭兵に過ぎず、その存在はあってもなくても正直変わらない。そもそも乗機がモブエネミー御用達のMiG-21系列だし。
だけど、煌びやかなエース達の戦場の裏で、必死に日々を戦って、泥臭くも生存という名の勝ちをもぎ取ってくる彼らモブの戦いの、生き様の、なんと素晴らしいことか。そしてその日々の中で数多のエースや傭兵の信念に触れて、苦悩しながらも自分の信念を見つけ出す姿のなんと尊いことか。そんな物語が、本当にゲームの舞台裏であったのではないかと思わせる様なリアリティを持って描かれている。これはいわば、モブ傭兵達への賛歌だ。
描写といえば、作中の空戦描写も秀逸だ。エースコンバットといえばミサイルも爆弾も四次元ウェポンベイでめちゃくちゃ搭載できる超本格的ヒコーキごっこであることはここまで読んでくれた諸兄ならご存知とは思うが、この作品ではその辺りは比較的リアル寄りにされている。にもかかわらずエースコンバットの爽快感を損なわずに、手に汗握る空戦が表現されていることも特筆すべきだと思う。
(11行省略されています)