ストーリーも短いながら、途中ハラハラさせられました。ハッピーエンド至上主義というわけではありませんが、やはりどこかほっといたします。
　13という、いわゆる不幸の数字に絡めた内容で、最後のオチも効いています。

　Twitterを拝見していたかぎり、一日で書き上げられたようですが、そうは思えない作品に仕上がっていたのではないでしょうか。

　さて、優れた作品だけに、あえて残念に感じたところを僭越ながら書かせていただくと、（期間を考慮すると仕方ないかと思いますが）やはり描写が薄いように感じました。

　特に、恋愛小説ですので、彼の目から見た、彼女の魅力的なところを描写していただけると、より善子の魅力が引き立つのではないかと思いました。どこが好きになったのか軽く触れられてはいますが、さらにそのあたりが伝わってくると、感情移入できるのではと思います。
　また、日記体形式ということで情景描写は難しいかと思いますが、彼の心動かされたようすを通すことで、情景や雰囲気を表現する方法もあったかもしれません。

　ストーリーについては、やはり書き込みが欲しいと感じました。
　個人的な好みは多分にありますが、たとえばすれ違いについては、もうすこし具体的にぎくしゃくしてくる感じが描かれると、ハラハラが増すのではと。
　また、本当に善子が好きだと再認識するところで、もうすこし覚悟……というか、劇的な胸キュンが欲しかったと思います。
　ラスト、ふたりはよりを戻しているわけですが、このままでは遠からず同じことになるのでは……という危うさを、どこか感じてしまいました（ので続編に期待します( ˘ω˘)）。

　とはいえ、このあたりを詰め込んでしまうと、短編としての良さがスポイルされてしまう気もいたしますが……。

　新しいことに挑戦する姿勢、素晴らしいと思います。
　日記体形式もさることながら、4,000字に満たない文字数できれいにまとめる、というのも私には新鮮でした。
　しかし、テイストが違うとお書きになっていましたが、むしろヨハネスさんらしい、どこか優しい雰囲気は変わらず感じました。それが魅力なのだと思います。

　素晴らしい作品をありがとうございました。
　続編は冗談ですが、「永遠恋」の続き、および他の作品にも期待しております。

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