何気にアルフレッド君が「学生のころに倒しとけば良かった」と後悔している様子に胸が詰まりました。読者の印象では色々ありつつもしっとりキラキラした青春時代の2人を追いかけている途中なので、リドルちゃん大好きのアルフレッド君がここまで覚悟ガンギマリで殺そうとしてくる様子は、2人の決定的なすれ違いと読者の知らぬうちに長い時間が経ってしまった事を感じて寂しくなりました。しかしアルフレッド君の性格を考えれば、グリンデルバルドのように争いを引き起こすお辞儀様の存在は到底認められるものでは無く、また学生時代のほんの短い間に確かにあった友情を思い出しては苦しむことは想像に難しくありません。

死を超越し永遠に最強であり続けるお辞儀様と、継承こそが魔法族に必要な事だと考え歴史を深く敬愛しているアルフレッド君が分かり合えるわけがないなと。

アルフレッド君の最期の言葉を白けた顔で聞いていたお辞儀様、アルフレッド君が完全に死んでから本心を吐露するの、だからこうなってしまったんだよと思いました。相手が聞いていない場面で大切なことを言う臆病な部分が学生の頃から変わっていなくて、改めてお辞儀様はリドルちゃんから地続きの存在なんだなと悲しくなりました。
アルフレッド君との友情が壊れかかったリンチ事件で、彼女は純血主義の魔法使いにほとほと失望していたので、今更彼らが自身の信奉者になって褒め称えてもなんとも思わなそうだと感じます。そして原作よりも絶対的な力への渇望が強いのではないかと考えました。アルフレッド君はお辞儀様への対抗馬として世間では認知されており、そんな奴の墓を玉座の横に建てるなんて取り巻きが文句でも言いそうですが、最強になったお辞儀様に歯向かう者も意見出来る者もきっといないと思うので、学生の頃のように2人が永遠に隣同士でいられるendは、お辞儀様もといリドルちゃんの情念が感じられてとても好きです！！

自分の家族の真実を知って絶望し、両親の特徴を色濃く受け継いだ自分にも絶望し、同胞であると思っていた純血の魔法族の弱さに失望しきった彼女にとって、歴史を信奉し自身の正しさを信じて愚直に挑むアルフレッド君が変わらずにいた事は、とても特別な事なのではないかと思いました。
家族や純血という希望が悉く砕け散ったリドルちゃんにとって、変わらずにいたアルフレッド君は、夜空にひとつだけ輝く一番星のように手に入れる事は絶対に出来ない存在になってしまったのかと最後のシーンを読んでいて感じました。リドルちゃんとアルフレッド君の間にはひっくり返せない実力差があるので、リドルちゃんがやろうと思えばアルフレッド君を自身に都合が良い存在にしてずっと一緒にいる事も可能だったろうに、そんな事はせずに命を奪って玉座の隣に墓を建てていたので、たとえ自分であってもアルフレッド君の美徳を貶めて人格を捻じ曲げる事は出来なかったのかと思いました。生きていたら自分に歯向かうし、万が一にもアルフレッド君が、リドルちゃんが失望するような存在に変わってしまわないように、変わらずにいるうちに死人にして永遠不変の存在にしたかったのかなと勝手に妄想してしまいました。永遠に変わらずに輝くお星様を地に堕としてその象徴を自身の隣に縛りつける事で、永遠に穢れる事のない唯一不変の安心をお辞儀様は得る事が出来たんじゃないかと……
でも出来れば学生の頃のような関係が理想だったので、アルフレッド君を倒して妥協してしまった結果に不満を感じているのかもしれないと考えるとドキドキしました。


まとまってないどころかほとんど本文を読んで頭の中で飛躍してしまった妄想なのでごちゃごちゃしていて申し訳ないです。更新本当に嬉しくて堪りません。この2人の関係が大好きです。続きを楽しみに気長に待っています。無理のない範囲で投稿していただけたら幸いです。

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