タイトルsentiment label小説ID348581
原作ウマ娘プリティーダービー作者kaminokamina
あらすじ
前日譚【夏の悲鳴】

いつからか、クーラーの駆動音が夏の象徴と化していた。
窓ガラス越しに眺めるだけの夏は、無味無臭、無音静音、無色透明で色気ない。
薄暗いトレーナー室で掃除をしていると、半開きのブラインド越しに知人を見つけた。
無骨な銀時計を確認する。時刻は11時。4限目開始前の時間帯。移動教室の最中だろうか。
自身の担当ウマ娘でもあるその人は、教科書を両手に抱えながら学友との談笑を楽しんでいた。それを窓ガラス越しに眺めていると、視線に気がついたのか、窓ガラス越しに視線が交差した。
微笑む口元。教科書を片手に寄せると、空いた方で小さく手を振った。それに振り返すと、それぞれの時間に戻ってゆく。
グゥっと強く背伸びをする。
ケチっていた空調も最大にして部屋の湿気臭さを追い払う。気分転換にコーヒーを淹れようと思い立ち、給湯室に行くため身支度を整える。床に置いてた資料を本棚に戻し、半開きにしていたブラインドを全開にする。
すると、窓の外には青空が広がっていた。
ガラス越しの夏はとでも静かで。青はとても涼やかで。
あぁ、そういえば5年前の改修工事の際、学園全体の窓ガラスが防火・防音ガラスに改修されていたんだ。それ以来、窓から伝播する筈の幾つかの情報が遮断されていたのだ。
取手を外し、窓ガラスを引いてみる。すると熱気が顔一面を覆い、亜熱帯特有の蒸気が鼻腔に割り込み全身に緊張感が駆け巡る。
その衝撃で夏の憧憬が空に飛び去り、直射を浴びる無様が残った。
桟に手をつきハハっと笑う。
ジワジワと現実を炙り出す直射、低音を鳴らすクーラーの駆動音。
このまま居ても寒暖差疲労により自律神経も肉体も参ってしまう。
溜息吐いて窓を閉めるその最中。
記憶を掘り起こす、夏の代名詞が割り込んで
タグウマ娘プリティーダービー
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掲載開始2024年07月08日(月) 16:44話数短編 1話UA237
最新投稿2024年07月08日(月) 16:44しおり0件お気に入り0件
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