タイトル記憶の海に沈むステラ小説ID406576
原作現代 / 日常作者さくさくルミナ
あらすじ主人公・結希は、父の葬儀で一滴の涙も流せずにいた。
町の時計工房で職人をしていた父は、幼い頃から結希に見向きもせず、いつも分厚い「黒革の手帳」に何かを書き殴ってばかりいた。運動会の日も、熱を出した夜も、父の目は手帳に向けられていた。
「お父さんは、私より時計と手帳の方が大事なんだ」
その寂しさはやがて諦めへと変わり、結希は逃げるように上京。その後、父は若年性アルツハイマー型認知症を患い、娘の顔すら忘れたまま静かに息を引き取った。
葬儀を終え、遺品整理のために誰もいない実家の書斎へ足を踏み入れた結希。そこには、かつて結希から父を奪ったあの忌まわしい「数十冊の黒革の手帳」が残されていた。
苛立ち混じりに古い一冊を開いた彼女は、そこに記されていた思いがけない「真実」に息を呑む。
なぜ父は、娘に背を向けてまで異常な執念で手帳を書き続けていたのか。
病に侵され、己の輪郭すら失っていく絶望の中で、不器用な時計職人がたった独りで守り抜こうとしたものとは——。
止まっていた親子の時間が、遺された記録によって劇的に動き出す。魂の再生を描いた物語。


1話限りの短編となります。需要があれば続き・新作等考えてみます。
タグオリジナル 日常 家族
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掲載開始2026年03月22日(日) 13:57話数短編 1話UA23
最新投稿2026年03月22日(日) 13:57しおり1件お気に入り1件
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