行別ここすき者数
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履歴はこちら。
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(0)香澄達が勇者になってから1ヶ月程が経った頃--
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(0)香澄(神樹様が作った防衛結界、樹海の中で人類の敵であるバーテックスを倒すのが勇者の御役目。全部を倒したら御役目は終わるって事だから頑張らないと!!)
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(0)香澄「あっ!!」
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(0)樹海の中で香澄達4人は今回の敵である"山羊型"のバーテックスを見つける。
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(0)沙綾「アレが5体目…。」
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(0)少し離れた所で沙綾はスナイパーライフルを構えて迎撃態勢を取っている。
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(0)ゆり「よし!ここで迎え撃ちましょう。」
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(0)ゆりがみんなに喝を入れる。
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(0)香澄「1ヶ月ぶりだからちゃんと封印の儀出来るかなー。」
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(0)りみ「大丈夫だよ香澄ちゃん。ここをこうすれば…。」
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(0)香澄「ふむふむ。」
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(0)ゆり「えーい!成せば大抵何とかなる!気を引き締めてビシッとやるよ!」
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(0)"成せば大抵何とかなる"。勇者部5箇条の1つである。
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(0)ゆり「勇者部ファイトー!!」
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(0)香澄・りみ「「おーー!!」」
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(0)3人が"山羊型"へ向かおうとしたその時だった--
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(0)何処からともなく3本の刀が飛んできて"山羊型"の頭に突き刺さり、爆発する。
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(0)ゆり「えぇっ⁉︎」
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(0)香澄「今の、さーや⁉︎」
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(0)沙綾「私じゃない……。」
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(0)?「ちょろい!!」
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(0)突如現れた謎の少女が再び剣を投げ、"山羊型"に当たり爆発。すぐさま精霊と共に武器を呼び出す少女。
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(0)?「封印開始!」
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(0)剣が"山羊型"の額に刺さり、封印状態になる。
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(0)?「思い知れ!私の力!」
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(0)ゆり「あの子、1人でやる気⁉︎」
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(0)ゆりが驚いた様子で謎の少女を見つめる。そして"山羊型"から御霊が出現した。が、出現したと同時に御霊は紫色の煙を吐き出し、辺りを煙で埋め尽くした。
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(0)沙綾「ガス!みんな、吸い込まない様に気を付けて!!」
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(0)沙綾が3人に知らせる。
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(0)香澄「な、何これーー⁉︎」
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(0)りみ「全然見えない〜。」
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(0)香澄とりみは狼狽えていた。
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(0)?「ふん!そんな目眩し!気合いで見えてるっつーの!!!」
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(0)謎の少女はそんな事意に介さずに御霊に突っ込んで行き、真っ二つに切り裂いた。
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(0)?「よし!殲滅!」
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(0)御霊が破壊され"山羊型"は崩れ去っていった。
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(0)?「ふぅ。」
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(0)香澄「えっと…誰?」
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(0)香澄達がそう思うのも無理はない。
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(0)?「揃いも揃ってぼーっとした顔してんだな。こんな奴らが神樹様に選ばれた勇者だったとはなー。」
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(0)香澄「あのー。」
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(0)?「なんだよ、チンチクリン。」
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(0)香澄が尋ねるも一蹴されてしまった。
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(0)香澄「チン?」
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(0)有咲「私の名前は市ヶ谷有咲。大赦から派遣された正真正銘正式な勇者。お前らはこれで用済み。はい、お疲れさん。」
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(0)香澄・沙綾・ゆり・りみ「「「「えぇーーー!!」」」」
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(0)次の日、花咲川中学--
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(0)先生「はい、良いですか。今日から皆さんとクラスメイトになる市ヶ谷有咲さんです。」
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(0)香澄「はぇー…。」
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(0)先生からの紹介に香澄は驚いた。
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(0)先生「市ヶ谷さんは両親の都合でこちらに引っ越して来たのよね。」
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(0)有咲「はい。」
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(0)先生「編入試験も満点だったんですよ。」
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(0)有咲「いえ。」
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(0)有咲は先生からの紹介に淡々と答えていく。
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(0)先生「では、市ヶ谷さんから皆さんに挨拶を。」
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(0)有咲「市ヶ谷有咲です。よろしくお願いします。」
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(0)勇者部部室--
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(0)香澄・りみ「「はぇー…。」」
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(0)沙綾「なるほど…。」
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(0)ゆり「そうきたのね…。」
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(0)4人は勇者部部室で有咲から説明を受けていた。
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(0)有咲「ったくー転入生のフリなんて面倒くせーー。でも、まぁ私が来たからには安心してくれ。完全勝利ってやつだ!」
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(0)沙綾「どうしてこのタイミングで?なんで最初から来てくれなかったの?」
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(0)沙綾が最もらしい質問を有咲に投げ掛ける。
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(0)有咲「私だって直ぐに出撃したかったさ。でも大赦は二重三重に万全を期してるんだよ。最強の勇者を完成させる為にね!」
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(0)香澄・沙綾・ゆり・りみ「「「最強の勇者?」」」
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(0)有咲「そう、あんたら先遣隊の戦闘データを得て、完璧に調整された完成型勇者。それが私。私の勇者システムは対バーテックス用に最新の改良を施されてる。その上、あんたら素人とは違って…。」
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(0)有咲がホウキを手に取り構えると、
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(0)有咲「戦闘の為の訓練を長年受けてきている!」ガンッ
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(0)ホウキの柄が黒板に当たる。
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(0)沙綾「黒板に当たってるよ。」
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(0)ゆり「中々に矯正し甲斐がありそう。」
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(0)沙綾とゆりは口にすると、
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(0)有咲「ちょまっ!なんだとー⁉︎」
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(0)りみ「あぁっ!喧嘩はダメだよー!」
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(0)有咲をりみが宥める。
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(0)有咲「フン、まぁ取り敢えず大船に乗ったつもりでいろよな。」
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(0)香澄「そっかぁー。宜しくね、有咲。勇者部にようこそーー!」
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(0)有咲「ちょ、おま、抱き付いてくんなーー!ったくー、つーか部員になるなんて話、一言もしてねーし。」
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(0)香澄「えっ⁉︎違うの?」
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(0)有咲「ちげーよ。私はあんたらを監視する為にここに来ただけだ。」
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(0)香澄「えっ⁉︎じゃあもう来ないの?」
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(0)有咲「また来るけど。御役目だからな。」
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(0)そこに沙綾が提案してきた。
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(0)沙綾「なら部員になっちゃった方が話し早くない?有咲。」
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(0)香澄「確かにー!さーや頭良いー!」
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(0)有咲「うっ、まぁ仕方ねー。その方が監視しやすいか。」
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(0)ゆり「監視監視って、見張ってなくても私達はちゃんとやりますよー。」
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(0)ゆりが答えると、
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(0)有咲「偶然で適当に選ばれた素人が大きな顔しない方が良いぜ。」
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(0)有咲は噛み付いてきた。
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(0)有咲「大赦の御役目はおままごとじゃねー……。」
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(0)その時有咲が何かに気付く。
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(0)有咲「ちょまっ!!何"義輝"に噛み付いてんだーー!この牛ーー!」
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(0)香澄「牛じゃないよ有咲、牛鬼だよ。ちょっと食いしん坊なんだよねー。」
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(0)有咲「ふんっ、自分の精霊の躾も出来ないようじゃ、やっぱ素人だな。ともかく!これからのバーテックス討伐は私の監視のもと励む事!」
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(0)ゆり「取り敢えず事情は分かったけど、学校にいる限りは上級生の言葉を聞くものだよ。事情を隠すのも任務の中にあるんじゃない?」
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(0)有咲「フン、まぁいいけど。残りのバーテックスを殲滅したら御役目は終わりなんだし。それまでの我慢だな。」
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(0)香澄「一緒に頑張ろうね、あーりさ。」
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(0)有咲「頑張るのは当然。私の足を引っ張るんじゃねーぞ。っだぁぁぁーーーーだーかーら抱きついてくんじゃねーーー!!!」
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(0)こうして5人目の勇者である市ヶ谷有咲が勇者部に入ったのであった。