行別ここすき者数
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(0)大赦、安芸の部屋--
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(0)安芸はパソコンに、神世紀で起こったこれまでの記録を入力している。
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(0)神世紀298年4月--
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(0)西暦以来のバーテックスの出現を確認。
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(0)神樹館小学校6年生の"山吹沙綾""花園たえ""海野夏希"が御役目に選ばれ、勇者として覚醒。
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(0)神世紀298年7月--
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(0)勇者"海野夏希"が御役目で戦死、それに伴い、勇者システムの改良が開始される。
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(0)神世紀298年9月--
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(0)勇者達に新システム"精霊"と"満開"システムを導入。
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(0)"山吹沙綾"が"散華"の影響により"両足"と"記憶"を失い、"花園たえ"は32回の"満開"を繰り返し"御姿"に近い状態へとなる。
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(0)同時に、バーテックスの侵攻が無くなる。
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(0)"山吹沙綾"を勇者適正が最も高いプロジェクトAへと配置。
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(0)"花園たえ"はプロジェクトAに問題があった際の抑止力として待機。
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(0)神世紀300年4月--
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(0)約1年半振りのバーテックス襲来。
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(0)プロジェクトAの勇者達"戸山香澄""牛込ゆり""牛込りみ"が覚醒。
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(0)アップデートされた勇者システムに組み込まれた"封印の儀"の有用性が証明され、"完全型"バーテックス"乙女型"を撃破。
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(0)神世紀300年6月--
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(0)再びバーテックスの襲来。
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(0)プロジェクトBの勇者"市ヶ谷有咲"がプロジェクトAの勇者達に合流。
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(0)勇者単独での"封印の儀"が成功。
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(0)神世紀300年7月--
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(0)想定されていたバーテックス襲来時期が変化し、バーテックスが5体同時に襲来。また、未確認タイプのバーテックスが発生。
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(0)勇者達の"満開"発現を確認。
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(0)襲来した全バーテックスの撃破を確認。
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(0)神世紀300年9月--
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(0)勇者"牛込ゆり"及び"山吹沙綾"が暴走。
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(0)神世紀300年12月--
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(0)"山吹沙綾"を供物とした奉火祭の実行。
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(0)勇者"戸山香澄"他4名の勇者達の反対により、奉火祭は凍結。
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(0)神世紀301年晩冬--
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(0)ゴールドタワーの防人用訓練施設では、32人の少女達が今日もトレーニングを行っていた。トレーニングメニューは、下半身の強化、スタミナの増強、星屑との戦闘を想定とした集団模擬戦である。防人達の活動は、四国を囲む壁の外の調査が中心である。溶岩化した大地を長距離移動する為に必要な体力をつける事、そして防人達の進行を妨害する星屑に対抗する力をつける事が、防人のトレーニングでは最も重要なのだ。
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(0)千聖「走り込みが終わった後は、昨日話した新しい陣形で模擬戦を行うわよ。」
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(0)千聖の言葉に花音が悲鳴の様な声をあげる。
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(0)花音「ふえぇぇっ!!まだやるの〜、千聖ちゃん!?もう倒れちゃうよ〜!」
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(0)千聖「倒れたら次のトレーニングが2倍になるわよ。」
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(0)花音「分かりました、隊長!次は模擬戦だね!」
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(0)千聖「はぁ…現金な事。」
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(0)千聖は呆れてため息を吐きながら陣形の配置に移動する。そこへ彩がやって来る。
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(0)彩「千聖ちゃん、みんな。今日の訓練はそろそろ終わりにしない?食堂で夕ご飯の準備が出来てるよ。」
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(0)そう言うと、花音が目を輝かせる。
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(0)花音「彩ちゃ〜ん!ありがとう!彩ちゃんは天使だよ!!千聖ちゃん、彩ちゃんがこう言ってるから、今日はここまでにしよう!」
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(0)千聖「仕方ないわね…。」
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(0)呆れながらも、千聖は防人たちに訓練の終了を告げたのだった。
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(0)ゴールドタワー、食堂--
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(0)夕飯を食べながら、花音はテーブルに突っ伏している。
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(0)花音「大体、もう私達の御役目はほとんど無くなってるようなものだよね。時々、ちょこっと壁の外に出て様子を見て来るだけ…前みたいに遠くまで行かされる訳でも無いし、土壌の採取のノルマがある訳でも無いし。」
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(0)千聖「任務が無い時だからこそ、充分に時間を取って訓練しておくのよ。」
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(0)花音「うぅ〜。」
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(0)昨年末、彩を含めた6人の巫女による奉火祭が計画されたが、山吹沙綾が巫女の代わりに供物になると志願したのだ。だがその後、沙綾は勇者達の手によって救出され、結局奉火祭は阻止された。千聖はその事に安堵していた。
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(0)千聖の信条は、"一切の犠牲を出さない事"。
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(0)沙綾とは面識が無いが、彼女だって犠牲になってはならないのだ。しかし、千聖達には奉火祭を阻止できる力が無かったのであった。どういう方法を使ったか分からないが、勇者達は奉火祭を止め、その後もこの四国という世界は、ひとまず安定を保っている。
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(0)奉火祭の一件の後、防人達の任務はめっきりと減っていた。防人は本来、大赦の天の神対策を補佐する存在であるが、大赦が進めていた計画のほとんどは頓挫してしまった。大赦は次の手を模索して防人たちに指示を出せない状態なのだろう。
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(0)だが一方で防人達は、いずれ"勇者"に昇格される事が通達された。つまり防人の任務は終了せず、大赦はまだ何かしらの使い道を考えている筈だ。
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(0)日菜「あーあ、早く任務の命令が下って欲しいなー。今度こそ千聖ちゃんより功績をあげたいのにー。」
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(0)日菜はカツオを食べながらそんな事を言った。
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(0)イヴ「日菜さんは…またダメそうです…。」
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(0)その横で、ラーメンを啜りながら、イヴが日菜に呟いた。
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(0)日菜「またってなーに、またって!?」
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(0)彩「日菜ちゃん、大丈夫だよ。日菜ちゃんみたいに頑張ってる人の努力が報われない事なんて無いんだから。だけど、本当は危険な任務や戦いなんて、無い方が良いんだけどね。」
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(0)彩が表情を曇らせたのだった。
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(0)タワー内で暮らす少女は、32人の防人達と、1人の巫女。学校の1クラス分程度の人数である。その中で千聖は花音、日菜、イヴ、彩と5人で行動している事が多い。
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(0)イヴ「そうです……千聖さん、これをどうぞ。」
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(0)イヴは、銀色と銀色のラッピング袋を千聖に差し出した。
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(0)千聖「イヴちゃん、これは?」
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(0)イヴ「開けてみてください。」
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(0)千聖は2つの袋を開けると、そこにはチョコレートが入っていた。片方には手作りと思われるトリュフチョコ、もう片方には大きな板チョコがそのまま入っていた。
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(0)イヴ「今日は…バレンタインです。だから、これは私と…もう1人の私の分です。」
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(0)千聖「ああ……そういえばそうだったわね。」
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(0)千聖はあまり世間の事には興味が無い為、今の今まで完全に忘れていたのだった。
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(0)花音「あ、それなら私も千聖ちゃんに用意してるんだ。」
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(0)そう言うと、花音は席を立って食堂から出て行った。
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(0)数分後戻ってきた花音の手には大量の袋があった。
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(0)花音「はい、今愛媛で流行ってるミカンチョコだよ!輪切りにした乾燥ミカンに、チョコがかけてあるんだ。」
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(0)千聖「ありがとう…でも、さすがにこんなに1人じゃ食べきれないわ…。」
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(0)花音「食べきれないなら、みんなで食べれば良いよ。」
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(0)彩「千聖ちゃん、私も用意してるんだ。」
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(0)彩もラッピング袋を千聖に渡した。中身はチョコチップクッキーだった。食堂にいた他の少女達も、次々にチョコレートがやお菓子を持って千聖の周りに集まって来る。
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(0)防人「白鷺さん、アタシもアタシも!」
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(0)防人「貰ってください、隊長!」
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(0)2番「ジブンのも貰ってくださいっす。」
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(0)防人「日頃の感謝を込めて、どうぞ!」
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(0)千聖の前に、チョコレートが山の様に積まれていく。
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(0)千聖「あ、えっと……ありがとう、みんな。」
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(0)戸惑いながら千聖はお礼を言った。
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(0)そんな中で--
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(0)日菜はワナワナと腕を震わせていた。
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(0)日菜(わ……忘れてたよ…。)
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(0)彩「どうしたの、日菜ちゃん?」
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(0)日菜の様子に気付いた彩が尋ねてきた。
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(0)日菜「ん!?な、何でも無いよ!そうだ、千聖ちゃん!今からチョコ買ってくるから待っててよ!?」
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(0)日菜は椅子から立ち上がろうとするが、千聖が日菜の手を掴んで止めた。
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(0)千聖「待って、日菜ちゃん。もう外は暗いわ。こんな時間にお菓子を買いに行くなんて、外出許可がおりないわよ。」
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(0)日菜「だけど……。」
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(0)納得出来ない様子の日菜だったが、彩がまるで子供をあやす様に彼女の頭を撫でて言う。
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(0)彩「心配しなくても大丈夫だよ。千聖ちゃんはきっと明日でも受け取ってくれるから。だから、明日作って渡せば良いんだよ。そうだよね、千聖ちゃん?」
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(0)千聖「そうね。明日でもいつでも、受け取らないなんて事は無いわよ。」
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(0)千聖にとっては今日だろうが明日だろうが関係ない。そもそも興味が無かったのだから。
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(0)日菜「あのー…彩ちゃん?頭を撫でられるのは、そのー…何だか恥ずかしい様なー……。」
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(0)彩「ご、ごめんね、日菜ちゃん!つい…。」
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(0)彩は慌てて日菜の頭を撫でていた手を離した。
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(0)日菜「別に大丈夫だったんだよ。もうしばらく、そうしてても…。」
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(0)彩「そう?だったら、もう少し…。」
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(0)そう言うと彩は、日菜の頭を再び撫で始めた。その後、日菜の彩のやり取りを見ていた防人達の間で、彩に頭を撫でてもらう事が密かに流行するのだが、それはまた別の話である。
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(0)彩「それにしても千聖ちゃん、そんなにバレンタインチョコを貰うと、ホワイトデーのお返しが大変だね。」
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(0)千聖「そうね。でも、貰ったからにはちゃんとお返ししないと。」
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(0)千聖は日頃のお礼の意味も込めてきちんとお返ししようと考えていたのだった。
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(0)防人達や巫女の彩が、ゴールドタワーで一緒に生活するようになって、もう半年程が過ぎた。様々な危険を共に乗り越え、お互いの事を理解できる様になった。個人的な事や悩みなども相談出来るくらい、防人達の間には確かな信頼が築かれている。このゴールドタワーは、防人達にとっての"家"になってきたのだ。
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(0)しかし、その防人達の家の中で気になるのは、時折大赦の関係者が訪れ、地下で何か作業を行なっている事である。防人達は地下へ行く事は禁止になっており、そこで何が行われているのか、分からないのである。
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(0)そして数日後、任務は唐突に言い渡された。
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(0)大赦の神官数名がゴールドタワーを訪れ、防人達はいつものように展望台へと集められた。訪れた神官達の中に、かつての防人達の監視役だった安芸の姿は無かった。彼女は今、何処で何をしているのだろうか。千聖としては、彼女に対して腹立たしいところも多いのだが、彼女も自らの立場故の苦しみの中で生きている。その歪みが無ければ、千聖は彼女ともっと分かり合う事が出来たのだろう。大赦の神官の1人が、防人達を前にして話し始める。彼の口調はやや早口で、焦りが感じられた。
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(0)神官「このゴールドタワーが大赦内で"莎夜殿"と呼ばれ、かつての大橋と同じく霊的国防装置である事は、既に聞いていると思います。」
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(0)千聖はその事を昨年末に安芸から聞き、他の防人達にも伝えた。莎夜殿の設備はまだ未完成だという。神官や大赦関係者がゴールドタワーに出入りしていたのは、設備改善の為だろう。
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(0)神官「"莎夜殿"の攻撃方法は2段階。まずは大地より霊的エネルギーを吸い上げ、上空の敵に向けて発射する"莎夜砲"。このタワーの屋上にアンテナ状の装置があります。その後、二の矢として"莎夜殿そのもの"が射出され、標的を穿ちます…が、今はまだ一の矢である"莎夜砲のみ"が実装されているだけです。しかし時間がありません。今回はこれを用います。」
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(0)神官の言葉は、惰性の様に続いていた壁外任務を言い渡す時とは、全く異なる緊張感を帯びている。
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(0)千聖「用いるって…"何に"ですか?」
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(0)神官「"天から来るものに対して"です。」
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(0)防人全員「「「っ!?」」」
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(0)防人達全員に緊張が走る。西暦時代の終わりから、人類が戦い続けてきた相手は天の神である。これまで勇者達が天の神の尖兵バーテックスと戦い続けてきたが、今度は天の神そのものが襲来するのだ。天の神顕現の気配がある事は、昨年にも安芸が話していた。遂にそれが現実となる日が来たのだ。
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(0)神官「明日、天の神が襲来します。」
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(0)神官は淡々と告げる。
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(0)千聖「巫女の神託で、そう告げられたんですか?何故急に…。」
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(0)千聖が問いかけるが、神官は答えず、別の言葉を返す。
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(0)神官「莎夜砲だけでは、天の神に対して大きなダメージを与える事は出来ないでしょう。しかし、多少でも侵攻の妨害が出来れば良い。その後は、勇者様に託すしかありません。」
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(0)翌日早朝より、莎夜砲の起動が始まった。大地のエネルギーを汲み出し、充分に貯めるまで相当の時間がかかるのだ。天の神襲来が予想される時間から逆算し、起動時間は決められた。
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(0)巫女の彩は、タワー地下の一室に待機。彩の肉体そのものが、大地のエネルギーをタワーへ送る回路となる。エネルギーが溜まった後、彩が持っているスイッチと、千聖が持っているスイッチを同時に押せば、発射となる仕組みである。
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(0)莎夜砲のエネルギー充填完了まで、あと10分程という時--
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(0)タワーが揺れ始める--
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(0)否、揺れているのは大地であった。
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(0)花音「じ、地震!?千聖ちゃん、タワーが倒れちゃう!!」
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(0)千聖「落ち着いて、花音!タワーはこの程度の揺れじゃ倒れないわよ!それより、これは……っ!」
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(0)展望台にいた防人達は、窓ガラスの外を見て騒めく。
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(0)空が赤暗くなり、海の向こう--
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(0)壁の外から、海を覆い尽くすような巨大な円盤状のものが現れたのだ。
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(0)あれが、天の神である--
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(0)イヴ「星屑が……います。」
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(0)イヴが天の神を指差して呟いた。本来、星屑は結界の内側には入れない筈なのだが、確かに星屑の姿が見えるのである。天の神に付着して来たのか、それとも天の神そのものが生み出したのか。星屑達の群れは、その全てがタワーの方へ向かって来た。展望台にいた千聖達に、スピーカーを通じて大赦神官の声が届く。
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(0)神官「敵の出現が想定されていた時間よりも早い!天に近い莎夜殿は、他のものよりも優先的に狙われます!防人達、莎夜砲発射までタワーを守り抜きなさい!」
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(0)日菜「全くー、襲来時間の予想ぐらいしっかりしてよね!」
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(0)言葉を吐き捨てる様に日菜が悪態をついた。
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(0)千聖「神官達が"想定外"なんて言い出す事は"想定内"よ!総員、昨日伝えた通りの配置について!!私達の意地と誇りを神に見せつけてあげるわよ!!!」
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(0)防人達「「「了解!!」」」
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(0)防人達は千聖の指示を受け、展望台からそれぞれの配置へ走っていく。それと同時に千聖は、莎夜砲発射のスイッチとは別の、もう1つのスイッチを押した。
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(0)千聖「莎夜殿、防衛形態に変形!莎夜橋、放出!!」
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(0)すると、屋上まで144メートルあるゴールドタワー壁面の5ヶ所から棒が突き出され、その1本1本から扇状の足場が展開されるのだった。
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(0)同時刻、大橋"英霊之碑"--
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(0)香澄を除く当代5人の勇者達が、女性神官--
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(0)安芸と相対している。
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(0)有咲「ちょ、ちょっと、何なんだよこれ!?」
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(0)安芸「あなた達の出番です。」
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(0)沙綾「っ!?」
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(0)安芸「天の神は。人間が神の力に近付いた事に怒り、裁きを下したと言われています。人間が神婚するなど、以ての外……。」
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(0)ゆり「バーテックスが来る……!?」
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(0)安芸「いいえ。」
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(0)ゆり「これ、何…?」
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(0)全員「「「っ!?」」」
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(0)ゆり「現実の世界に敵!?」
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(0)りみ「て、敵なの!?お姉ちゃん。」
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(0)有咲「何なんだよ……あれ….。」
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(0)安芸「神婚は、香澄様が神樹様の元へ行き、人々の願いの礎となる事で契られ、成立します。神婚が成立すれば、人はもう神の一族。人で無ければ襲われない。これで皆は神樹様と共に平穏を得ます。」
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(0)安芸「これが、最後の御役目…。敵の攻撃を、神婚成立まで防ぎ切りなさい。」
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(0)"勇者"と"防人"--
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(0)"大輪の花"と"雑草達"--
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(0)今、全人類の命運がかかった最後の御役目に少女達は立ち向かっていく--