コンパチヒーローズ・ザ・グランドオーダー (鳴神 ソラ)
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序章:特異点F
第1節:巻き込まれる戦士達


ブラックキング「はい!やっちゃいました!新作!」

サンダーダランビア「人気のグランドオーダーに色んな人達が乱入ッス!」

タロウSD「色々とどうなるのやらだな」

ゆっくり霊夢「それでもいい人は」

ゆっくり魔理沙「ゆっくりして行ってねなんだぜ☆」


 

とある地球、そこではウルトラマンXが巨大魚怪獣ムルチと戦っていた。

 

大地『決めるぞX!』

 

X「ああ!エイヤッ!!」

 

大地のに答え、向かって来たムルチをXは受け止めてからの反動を利用して後ろに巴投げした後に振り向きざまに胸のカラータイマーを黄色に光らせた後に両腕を左側へゆっくりと振りかぶり、それとともに右足を軸として左足を回すように踏ん張りを入れ…

 

X&大地「ザナディウム光線!!」

 

両腕を胸の前でX字にクロスさせて必殺光線を発射する。

 

ムルチ「!!!?」

 

ドカーーーン!!

 

光線を受けたムルチは咆哮した後に爆発してデータ化された後にスパークドールズへ収縮される。

 

それをアスナが回収し、スカイマスケッティに乗っていたハヤトとワタルはXにサムズアップしてXも返す。

 

 

 

 

オペレーションベースX

 

 

チアキ「アスナ隊員から連絡、ムルチの回収、完了しました」

 

さゆり「皆ご苦労様…それにしても怪獣の出現が頻繁ね」

 

報告を聞いてメンバーに労いの声をかけたさゆりはそう呟き、神木も顔を顰めて頷き、グルマンも画面を展開されたのを見てそうだなと呟く。

 

グルマン「ここ最近の各地でスパークドールズによる怪獣実体化や元々生息していた怪獣の狂暴化が相次いでいる。何らかの前兆になるのではないかと私は思うよ」

 

神木「その前兆がザイゴーグやグリーザの様な存在が現れる前兆と言う事にならなければ良いが…」

 

そう呟いた時、タケルが慌てた様子で報告する。

 

タケル「Xのいるポイント上空にて強力なエネルギー反応!」

 

神木「何!?」

 

 

 

 

X「エックス!!」

 

一方、その場を飛び上がったXはそのまま手短な場所まで飛んでユナイトを解こうと考えていた時…目の前に突如、大きな穴が現れる。

 

大地『!?X逃げろ!』

 

X「!ああ!」

 

慌ててXは方向転換して離れようとするが強烈な吸引力で穴へと吸い込まれて行き…

 

X&大地「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

穴へと飲み込まれてしまう。

 

ワタル「!?ハヤト!」

 

ハヤト「分かってる!」

 

それにスカイマスケッティも追いかけようとしたがそれより前に穴は消えてしまう。

 

ルイ「Xと大地くんが…」

 

マモル「吸い込まれちゃったッス…」

 

アスナ「そんな…大地ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

 

静寂となった空間の中、アスナの叫びだけが響き渡った。

 

 

 

 

ーーーーちーーーめーーー

 

大地「っぅ…」

 

X『大地!目を覚ませ大地!』

 

自分を呼ぶ声がして、それがXだと気づいて大地は呻いた後に体を起こす。

 

どうやら吸い込まれた後にユナイトが解けた様だ。

 

それと共に周りが熱い事に気づいて周りを見る。

 

そして絶句した。

 

大地「なんだ…これ…」

 

辺り一面火事で包まれ、沢山の建物が崩壊していた。

 

X『目を覚ましたか大地!』

 

大地「!X、ここは一体…」

 

その後に近くに落ちていたエクスデバイザーを拾い上げて中にいる相棒のXへと問う。

 

X『場所は分からないが、1つ分かるのは、我々はあの時とは経緯は違うが別の世界に来てしまったと言う事だ』

 

大地「あの穴はワープホールだったって訳か」

 

???「バンさん!こっちから声が!」

 

???2「ホントか!」

 

そう言うXに大地は顔を顰めると右からの声に顔を向け、2人の少年が来るのが目に入った。

 

大地「君たちは!」

 

その2人は大地には見覚えの人物たちであったのでXが声をあげる。

 

X『エリオ・モンディアルに山野バンじゃないか。あの時以来だな』

 

バン「やっぱり、大地さんにウルトラマンX!」

 

エリオ「お久しぶりです!」

 

大地「ホント久しぶり!あの時以来だな!」

 

お互いに知ってる者同士に出会ったので喜び合った後にエリオは困った顔をする。

 

エリオ「大地さんもあの穴に吸い込まれたんですか?」

 

大地「そう言うからには2人も同じ経緯で?」

 

バン「はい、丁度遊びに来た時にエリオと一緒に近くで異常な反応が出たとかで見に行ったら…」

 

X『…どうやら今回も大事になりそうだな』

 

状況から判断してそう言うXに誰もが納得した後にエリオのデバイスであるストラーダが声を発する。

 

ストラーダ《マスター、ここから東数メートル先で戦闘が行われるようです》

 

バン「なんだって!?」

 

大地「行こう!もしかしたらここがどこなのか分かるかもしれない!」

 

それにより3人はストラーダの示した方向へと走る。

 

しばらくすると何かがぶつかり合う音が聞こえて来てエリオはストラーダをセットアップし、大地もジオブラスターを取り出す。

 

するとそこには大きい盾の様な物を持った少女が別の少女を守りながら剣を持った骸骨達と戦っていた。

 

バン「なんだあれ!?」

 

X『分かる事は見るからにやばい状況なのは確かだな』

 

大地「とにかく女の子の援護だ」

 

エリオ「はい!」

 

驚くバンの後に大地とエリオは駆け出し、バンも左腕に付けたダイレクターを模したブレスレットの中央下部分のスイッチを押して開く。

 

バン「チェンジ!」

 

叫びと共にブレスレットの中央のオーリンが輝き、バンは白いライダースーツを身に纏うとその体をダ・ガーンXを模したアーマーが装着されて行き、最期は顔をダ・ガーンXの顔を模したマスクを装着する。

 

それと共にバンの身長は大人のサイズになる。

 

そのまま盾を持った少女の前にジャンプする。

 

バン→ダ・ガーンX「ブレイブアースナイト!ダ・ガーンX!」

 

少女「うえ!?」

 

着地して名乗りあげるダ・ガーンXに守られていた少女は驚き、盾を持っている少女も驚きの様子で割り込んだ大地やエリオを見る。

 

少女2「あ、あなた方は?」

 

大地「えっと、通りすがりの遭難者さ」

 

X『あながち外れてないのがなんとも言えないな』

 

エリオ「そうですね」

 

そう聞く盾を持っている少女に大地はそう答えて、情けない返しだがXとエリオも苦笑して同意した後に気を引き締めて骸骨にへと攻撃を開始する。

 

ダ・ガーンX「アースバルカン!!」

 

先手必勝とダ・ガーンXは両腕の先に銃口を装備すると共に弾丸を連発で発射し、骸骨を撃ち抜いて行く。

 

エリオ「はぁぁぁぁぁぁ!!」

 

別の骸骨にエリオは急接近してストラーダを振るい、骸骨を両断する。

 

大地は最後の骸骨にジオブラスターで攻撃するがダメージを受けた様子がない。

 

大地「ジオブラスターが効かないっ!」

 

X『大地!仮面ライダーにトランスだ!』

 

呻いた大地はXのにそうだな!と同意した後に中央のバックル部分をエクスデバイザーを収める形に変更した仮面ライダーカブトのライダーベルト風なベルト、エクスバックルを取り出して腰に装着するとエクスデバイザーをセットする。

 

その後にUXサイバーカードをベルトにセットしたエクスデバイザーに装填する。

 

仮面ライダーUXにトランスします!

 

大地「KAMENRIDE!!」

 

音声の後に言いながらエクスデバイザーの上部のスイッチを押す事でエクスバイザーの側面パーツがX字に展開すると共に大地が光りに包まれ、光りが晴れた後に大地の姿が変わる。

 

腕を除き、青い所を白くし、胸のX部分を青くしたゴモラアーマーを装着したウルトラマンXへと…

 

UX、ライダーアップ

 

少女「うそ!?」

 

少女2「姿が…変わった!?」

 

仁王立ちする仮面ライダーUX(ユーエックス)に少女たちは驚いている間に骸骨は襲い掛かる。

 

UX「行くぞ!」

 

それにUXは剣を避けた後に蹴りを叩き込むと骸骨は吹っ飛んでそのまま四散する。

 

UX「あっさり倒せた?」

 

X『どうやら怪人で言うなら兵士レベルみたいの様だな』

 

さっきとは違う感じに拍子抜けするUXへXはそう言う。

 

とにかく全滅させたことに変わりないので盾を持っていた少女や守られていた少女は息を吐く。

 

エリオ「えっと…大丈夫ですか?」

 

少女2「あ、はい…あ、お怪我はありませんでしたか先輩。お腹が痛かったり、腹部が重かったりしませんか?」

 

少女「え、あ…大丈夫だけど、マシュ、今のは何だったの?…それに貴方達も」

 

安否を聞くエリオに盾を持った少女は答えた後にもう1人に話しかけ、もう1人の少女はそう答えてUX達を見る。

 

UX「えっと、俺は大空大地。今の姿は仮面ライダーUX(ユーエックス)って言うんだ。んでベルトのバックルに付けてるのにいるのが俺の相棒の…」

 

X『ウルトラマンXだ。UXは私の姿を元にしてるんだ。カッコいいだろ』

 

エリオ「エリオ・モンディアルと言います」

 

ダ・ガーンX「俺は山野バン。今はダ・ガーンXと言う姿になってます。そちらは?」

 

問いに対して4人はそれぞれ名乗ってダ・ガーンXが聞く。

 

少女→守理「あ、あたしは跡宮守理(あとみやしゅり)。あたしを先輩と呼んでいるこの子は…」

 

少女2→マシュ「マシュ・キリエライトと言います。先ほどはありがとうございます」

 

それに少女たちも名乗ってマシュは頭を下げる。

 

X『マシュと言ったね。君は彼女よりここは何処だか知ってるかな?それと先ほどの奴らがなんなのかも』

 

マシュ「……骸骨については分かりません。あの骸骨はこの時代はおろか、私たちの時代にも存在しないものでした」

 

状況を見てのXの問いにマシュは困った様に答える。

 

エリオ「その言い方だとあなた方は今いる此処とは違う時代から来たと言う事ですか?」

 

守理「え、えっと…マシュどうなの?」

 

マシュ「はい、私と先輩はそうです。私たちの所属してる機関が歴史が変わってしまうと言う異変に対してそれが起こりうる特異点に向かおうとした時にトラブルがあって…それで先ほどのスケルトンが特異点の原因…のようなもの、と言っても差し違えはないような…あるような…」

 

ダ・ガーンX「つまり…まだ分かってないと?」

 

そう聞くエリオに守理は戸惑った後にマシュに聞き、マシュ自身もまだ掴めてないのか曖昧になってダ・ガーンXのにすいませんと謝る。

 

???【ああ、やっと繋がった!もしもし、こちらカルデア管制室だ!聞こえるかい!?】

 

すると突然映像が現れて男性が映る。

 

エリオ「これは通信!?」

 

マシュ「こちらAチームメンバー、マシュ・キリエライトです。現在、特異点Fにシフト完了しました。同伴者は跡宮守理1名!心身ともに問題ありません。レイシフト適応、マスター適応、ともに良好。跡宮守理を正式な調査員として登録してください」

 

驚くメンバーの中でマシュだけ冷静に応えてそう報告する。

 

男性【……やっぱり守理ちゃんもレイシフトに巻き込まれたのか……と言うか、なんか他にも人がいるっぽいけど!?1人はともかく片方はロボットでもう片方はなんかヒーローっぽいし!後はマシュ…君が無事なのは嬉しいけどその姿はどう言う事なんだい!?破廉恥すぎる!ボクはそんな子に育てた覚えはないぞ!?】

 

ダ・ガーンX「一応人間です;」

 

安心した後に3人を見て言ってからマシュに対してそう言う男性のにダ・ガーンXは訂正する。

 

マシュ「…これは、変身したのです。カルデアの制服では先輩を守れなかったので」

 

男性【変身…?そこのヒーローっぽいのなら分かるけど、頭でも打ったの?それともやっぱりさっきので…】

 

そう答えたマシュのに男性はチンプンカンプンな反応を返す。

 

マシュ「Dr.ロマン…ちょっと黙って私の状態をチェックしてください。それで状況は理解していただけると思います」

 

そんなDr.ロマンと呼んだ男性に対してマシュはそう進言し、ロマンは言われた通りの事をしたのかおおおおお!?と驚きの声を上げる。

 

ロマン【身体能力、魔力回路、すべてが向上している!これじゃ人間というより…】

 

マシュ「はい。サーヴァントそのものです」

 

UX「サーヴァント?」

 

X『もしやアーチャー達と同じ存在なのかい君は?』

 

驚いたロマンへのマシュの口から出たのにXはふとそう聞く。

 

マシュ「!サーヴァントを知ってるんですか!?」

 

守理「えっと、マシュ。聞きたい事あるだろうけど続き」

 

思わず聞くマシュだったが守理の言葉にすいませんと謝って続ける。

 

マシュ「経緯は覚えていませんが、私はサーヴァントと融合した事で一命を取り留めたようです。今回、特異点Fの調査・解決のため、カルデアでは事前にサーヴァントが用意されていました。ただ、そのサーヴァントも先ほどの爆破でマスターを失い、消滅する運命でした」

 

UX「爆破!?」

 

X『先ほど言っていたトラブルとはそれの事か!』

 

説明の中に出て来たのに驚くUX達にはいとマシュは頷いた後に続ける。

 

マシュ「ですがその直前、彼は私に契約を持ちかけて来ました。英霊としての能力と宝具を譲り渡す代わりにこの特異点の原因を排除して欲しい…と」

 

Dr.ロマン【英霊と人間の融合…デミ・サーヴァント…カルデア六つ目の実験だ。そうか、ようやく成功したのか…では、君の中に英霊の意識があるのかい?】

 

そう答えたマシュのにロマンはそう呟いた後に気になった事を質問するとマシュは目を伏せる。

 

マシュ「…いえ、彼は私に戦闘能力を託して消滅しました。最後まで真名を告げずに…ですので私は自分がどの英霊なのか…自分が手にしたこの武器がどのような宝具なのか、現時点では判りません」

 

エリオ「話を聞く限り、明久さん達のキャス狐さん達にヒロさんのモードレッドさん達とは違って名前を言わずに消えてしまったんですか?」

 

X『みたいだな。話を聞くからに』

 

ロマン【ちょちょちょ、ちょっと待ってくれ!君達は何者なんだい!サーヴァントの事も知っているし!しかも知り合いがサーヴァントを従えているみたいじゃないか!】

 

そう答えたマシュのにそう言ったエリオとXにロマンは驚いて聞く。

 

UX「えっと…信じられないかもしれないけど…」

 

ロマン【いや、今は急ごしらえだから何時途切れるか分からないから後でお願いするよ。それで不幸中の幸いだね。召喚したサーヴァントが強力的とは限らないからね。けどマシュがサーヴァントになったのなら話が早い。なにしろ全面的に信頼できる…守理ちゃん。そちらに無事シフトできたのは君だけのようだ。そしてすまない。何も事情を説明しないままこんな事になってしまった】

 

事情を説明しようとしたUXに驚いていた様子だったロマンは頭を冷やしてかそう言って守理に謝ってからただ…と言って続ける。

 

ロマン【わからないことだらけだと思うが、どうか安心して欲しい。君には強力な武器がある。マシュと言う人類最強の兵器がね】

 

UX「待てよ!こんな少女を兵器扱いするってあんた何様だ!」

 

エリオ「その通りです!」

 

そう言ったロマンに対してUXとエリオが噛み付く。

 

守理自身もロマンの言い方に対して不満を見せている。

 

ロマン【……確かに、すまないねマシュ。君を兵器と言ってしまって】

 

マシュ「い、いえ…それと最強というのはどうかと…たぶん言い過ぎです。後で責められるのは私です」

 

自らも言っていて気分が悪かったのか謝るロマンにマシュはそう返す。

 

ロマン【まあまあ、サーヴァントは人によるけどそういうものなんだって、守理ちゃんに理解して貰えれば良いんだ。ただし守理ちゃん。サーヴァントは頼もしい味方であると同時に、弱点もある。それは魔力の補給源となる人間……マスターがいなければ消えてしまうという点だ】

 

守理「消えちゃうんですか!?それだとマシュは!?」

 

UX「え?そんなのあったか?」

 

エリオ「確か流石兄弟さん達が言ってましたね。モードレッドさん達にはそう言うのはないっぽいですけど」

 

ダ・ガーンX「確かに」

 

注意するロマンのに驚く守理の隣でUXは首を傾げ、聞いていたのかそう言うエリオのにダ・ガーンXも思い出して頷く。

 

ロマン【君達の知り合いのどうなってるの!?…コホン。守理ちゃんの心配はいらないよ。現在データを解析中だが、これによるとマシュは守理ちゃん、君の使い魔(サーヴァント)として成立している。つまり、君がマシュのマスターなんだ。君が初めて契約した英霊が彼女という事だね】

 

守理「私が…マシュの、マスター…?」

 

驚いた後に守理に対してそう言って自分を指さす守理に頷く。

 

ロマン【うん、当惑するのは無理はない。君にはマスターとサーヴァントの説明さえしていなかったし…良い機会だ、どれだけ時間があるからわからないけど詳しく説明しよう。今回のミッションには2つの新たな試みがあって…】

 

マシュ「ドクター、通信が乱れています。通信途絶まであと10秒」

 

そう言って説明を開始しようとしてマシュから言われた事にロマンは呻く。

 

ロマン【むっ、やはり予備電源に替えたばかりでシバの出力が安定していないのか…仕方がない。説明は後程、そちらも同じで、先ずはそこから2キロほど移動した先に霊脈の強いポイントがある。何とかそこまでたどり着いてくれ。そうすればこちらからの通信も安定する。そこの3人を見るからに実力者だけどくれぐれの無茶な行動は控える様に、こっちからもできる限り早く電力を……(ぶつん)】

 

言い切る前にロマンとの通信は切れた。

 

エリオ「切れちゃいましたね…」

 

守理「しょうがないねマシュ。ドクターに言われた通り、移動しよう」

 

マシュ「はい。頼もしいです先輩。実は物凄く怖かったので、助かります」

 

そう言うエリオの後に守理はロマンに言われた事をする事にし、マシュは頷いて了承してから笑う。

 

???「キュ、フー、フォーウ!」

 

ダ・ガーンX「うわ、この子は?」

 

すると守理の背中から現れた狐の様な白い生物にダ・ガーンXは驚いて聞く。

 

マシュ「そうでした。フォウさんもいました。応援ありがとうございます!」

 

フォウ「フォウ!」

 

守理「あなたもいたんだ」

 

お礼を言うマシュに鳴くフォウを見て守理はそう呟く。

 

マシュ「はい。どうやらフォウさんも先輩と一緒にこちらにレイシフトしてしまったようです……あ、ドクターには報告をし忘れてしまいました」

 

UX「まあ、俺達も今気づいたからな」

 

うっかりしていたマシュのにUXは苦笑して言う。

 

フォウ「キュ、フォウ、キャーウ!」

 

守理「大丈夫だよマシュ。ドクターなんて気にするなってフォウも言ってるよ」

 

X『なんと!分かるのかい!』

 

マシュ「あ、はい。私も大体わかります。そうですね。フォウさんの事はまた後で、タイミングを見て報告します。まずはドクターの言っていた座標(ポイント)を目指しましょう。そこまで行けばベースキャンプも作れる筈です」

 

鳴いたフォウのにそう言う守理にXは驚き、マシュも頷いてそう言う。

 

ダ・ガーンX「ベースキャンプ…」

 

エリオ「流石に炎の中でするのは初めてですね」

 

守理「うん。それは私も同じだよ」

 

そう会話しながら一同は移動する。

 

突如別の世界に飛ばされた大地たち、彼らは長い戦いに巻き込まれる事を知らなかった。

 




特異点F

現状メンバー:跡宮守理、マシュ・キリエライト、フォウ、大空大地&ウルトラマンX、山野バン、エリオ・モンディアル


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第2節:霊脈地と別の遭難者達

ロマンの言うポイントへと向かっていた大地達はそこで自分達と同じ様に巻き込まれた者達と出会う。


突如発生した穴により別の世界へと飛ばされた大地とウルトラマンX。

 

飛ばされた先は炎で包まれた街でそこでかつてとある事件で共に戦ったバンとエリオと再会する。

 

3人は骸骨と戦う少女、マシュと彼女に守られていた守理と出会い、行動を共にすることになった。

 

今はロマンの指示に従い座標へと向かっていた。

 

途中で向かって来る骸骨も3人が前に出て撃破していき、マシュは守理の護衛を務める。

 

マシュ「すいません皆さん。主に皆さんに戦わせてしまい…」

 

UX「良いんだよマシュ、君は戦い慣れてないしさ」

 

ウルトラマンX『その通りだ。話を聞く限り君は先ほどのが初めての戦いだったしね』

 

ダ・ガーンX「それに守理さんを守る人も必要ですし」

 

エリオ「だからこそマシュさんは自分のマスターである守理さんを守ってあげてください」

 

申し訳なさそうに謝罪するマシュに先頭を歩くUXはそう言い、ウルトラマンXも続いてマシュと挟む様に守理の後ろに立つダ・ガーンXとエリオがそう言う。

 

マシュ「はい。それと、もうじきドクターに指定されたポイントに到着します」

 

守理「そうなんだ…周りが周りだけに大丈夫かな…と思っちゃうけど」

 

少し疲れた顔をする守理に確かにそうですねとマシュは頷く。

 

マシュ「見渡す限りの炎ですしね…私が渡された資料にあるフユキとは全く違います。資料では平均的な地方都市であり、2004年にこんな災害は起きた事は無い筈ですが……」

 

ウルトラマンX『話を聞くと何者かの仕業なのかもしれないな…』

 

ダ・ガーンX「炎か…なんだか引っかかるんだよな…」

 

そう言うマシュのにウルトラマンXはふうむと唸って言うとダ・ガーンXがそう言う。

 

守理「何が引っかかるの?」

 

ダ・ガーンX「はい、炎に関する災害について確かヒロから最近聞いた事があるんだ」

 

マシュ「ヒロと言うと…もしやさっき言っていたモードレッドさん達のマスターですか?」

 

質問する守理にダ・ガーンXはそう返して、マシュが興味津々で聞く。

 

ダ・ガーンX「ああ、そう言えば最近増えたから驚いたよな…」

 

???「キャア―――――!!!」

 

しみじみとダ・ガーンXがそう言うと悲鳴が聞こえてくる。

 

守理「今の悲鳴は!?」

 

マシュ「どう聞いても女性の悲鳴です!」

 

UX「皆急ごう!」

 

慌ててメンバーは走ると何かが戦う音が聞こえてくる。

 

そして見えてきた光景は…

 

???2「はっ!とう!」

 

???3「よ、あらよっと!」

 

???4「ライドルホイップ!」

 

???5「死神様が地獄に送り返してやるぜ!」

 

???6「おりゃあ!」

 

そこでは骸骨集団に立ち向かう複数の戦士の姿があった。

 

また、離れた場所で数人の集団がおり、その前で守理とマシュには見慣れない生物達が電気や炎を出して守っていた。

 

守理「え、え?何あれ?」

 

マシュ「戦闘中でしかも同じ人がいますね」

 

ダ・ガーンX「あれは!仮面ライダードライブ!声からしてデントさんにレイジさん!それに仮面ライダーゴースト!バレルさんも!」

 

エリオ「仮面ライダーXにDXさんも!あそこで守っているのはサトシさんにピカチュウ!」

 

ウルトラマンX『何やら見慣れない戦士もいるな』

 

UX「とにかく合流しよう!詳しい話を聞かないと!」

 

戸惑う守理とマシュだったが3人の言葉から味方だと分かってUXのにはいと答えて戦いに加わる。

 

ダ・ガーンX「デントさん!レイジさん!」

 

Dドライブ「バン!君も来てたのか!」

 

Rドライブ「おお、久しぶりだな…って和やかに話せる状況じゃねえけど」

 

攻撃しながら合流するダ・ガーンXに2人のドライブはそう返しながら向かって来たのをドア銃で撃ち抜く。

 

エリオ「サトシさん!」

 

サトシ「エリオ!久しぶりだな!」

 

ピカチュウ「ピッカ!」

 

マシュ「オルガマリー所長…!?」

 

UX「所長!?この人が!?」

 

エリオとUXは集団を守っているサトシ達へと合流し、その際にマシュはその中にいた銀髪の女性を見て叫び、呼ばれた本人もあっ!?となる。

 

オルガマリー「あ、貴方達!?ああもう、いきなり変な場所にいるし、何やら変わった集団と出会うし、いったい何がどうなっているのよーーっ!!」

 

???「この人の知り合いですか?出会ってから落ち着かないのはいつも通りなのですか?」

 

守理「ど、どうなんだろう。私も付き合いがまだ短くて;」

 

ヒステリック気味に叫ぶオルガマリーを見て小麦肌の少年が質問し、守理はうーんと唸る。

 

しばらくして戦闘は終わり、まだ騒いでいたオルガマリーが落ち着いてからそれぞれ自己紹介して、各々の経緯を話した。

 

その中でサトシと一緒に巻き込まれた集団の中にいたマオは信じられない感じで言う。

 

マオ「まさか異世界だなんて…」

 

カキ「確かに信じられないが、サトシやピカチュウにバレルさんの様子から信じるしかないな」

 

スイレン「そうだね」

 

マーマネ「と言うかさっきの骸骨は本物だったしね」

 

リーリエ「はい…もしも私達だけだったらやばかったですね」

 

各々にそう言う面々にま、そりゃそうだなとレイジは呟く。

 

バン「これで全員ですか?」

 

Xライダー「いや、まだいるんだ」

 

サトシ「今、俺が世話になっているククイ博士が同じ様に飛ばされた宝生永夢さんと城戸丈さんにゴマモンと一緒に俺達の様に飛ばされて来た人や生きている人がいないか探しに行ってるんだ」

 

大地「え?大丈夫なのか?」

 

デュオ「心配いらねえよ。永夢と丈も仮面ライダーだそうだからな。それに骸骨相手なら苦戦なんて早々しねえだろ」

 

確認するバンにXライダーが否定してサトシがそう言い、大地のにデュオがそう返す。

 

シトロン「それにしても…まさかデントがサトシの旅仲間だったのには驚きですよ」

 

デント「僕の方もさ、運命的なテイストを感じさせるね。どうせならもう少し穏便な時にしたかったけどね」

 

ユリーカ「そうだね」

 

Dベルトさん「やれやれ、しかし、また異変で再会するとは思いもしなかったねそっちの私よ」

 

Rベルトさん「そうだねそっちの私よ。どうせならもっと平和的にしたかったね」

 

レイジ「あんま交互に喋られると分かり難いんだけどな」

 

デントと一緒にいたシトロンはそう言ってデントも苦笑して返すとユリーカも頷く中でそう言うWベルトさんにレイジは呆れてそう言う。

 

大地「ガイさんも同じ感じで?」

 

ガイ「ええ、旅に出た所、不思議な気配を感じて行ったら穴があって吸い込まれて此処に」

 

ウルトラマンX『色んな世界に出ているとなると…これは前の様な大ごとだな』

 

DX「あの時は大変だったよなホント」

 

Xライダー「ふむ、話を聞くとそれだけ大事なのは分かった。出会ったのも縁だし最後までこの大事件解決に付き合うよ」

 

同じ様にいたガイに大地は聞くとそう返され、ウルトラマンXはそう言い、DXも思い出して同意し、Xライダーはそう言う。

 

オルガマリー「色々とあってまだ付かないけどこれだけは言うわ…貴方よ!」

 

守理「うえ!?あたしですか!?」

 

落ち着いていたオルガマリーはそう言って守理を指さした後にそうよ!と言ってからまくし立てる。

 

オルガマリー「なんで私の演説に遅刻した一般人がマスターになっているのよ!サーヴァントと契約出来るのは一流の魔術師だけよ!アンタなんかがマスターになれる筈ないじゃない!」

 

デント「え?確か僕の知る限り魔術師でもないけど契約してる子がいますけど?」

 

エリオ「ですね。流石兄弟さんは言うに稀に魔術を知らない人でも召喚した実例があるとか」

 

バン「確かにそう言ってたな」

 

デュオ「んじゃあ別に一流じゃなくても出来るって訳か」

 

叫んだオルガマリーのにデントとエリオ、バンがそう言い、デュオのに違うわよ!と返してからオルガマリーは守理の肩を掴んで揺らす。

 

オルガマリー「さあ、その子にどんな乱暴を働いて言いなりにしたのかハッキリ言いなさい!?」

 

守理「誤解です~~~~!!!」

 

レイジ「おいおい、落ち着けよ」

 

マシュ「誤解です所長!強引に契約を結んだのは、むしろ私の方です」

 

ガクガク揺られながら否定する守理を見てからそう止めに入るレイジの後にマシュがそう言う。

 

オルガマリー「なんですって?」

 

マシュ「皆さんので遅れましたが経緯を説明します。所長もいきなりの事で自己紹介だけだったのでその方が状況把握にも繋がるでしょう」

 

そう言ってマシュは大地達と出会うまでの経緯をオルガマリーに伝える。

 

マシュ「それで他に転移したマスター適性者はいません。所長が私達以外でカルデアから唯一合流できた人間です」

 

デュオ「(………人間……な……)」

 

ガイ&バレル&デント「………」

 

嬉しそうに言うマシュだがデュオとガイ、バレルなど数人は反応は違っていた。

 

守理「そうなるとあたし達以外に来てる人が…「いないわ」…」

 

それに他にも人がいるかもと喜ぼうとした守理にオルガマリーは首を横に振って否定する

 

オルガマリー「こいつ等と出会ってから確認したわ。認めたくないけど、どうして私とそいつ、そしてマシュが冬木にシフトしたのか分かったわ」

 

マシュ「生き残った理由に説明がつくのですか?」

 

ええ…とマシュの問いにオルガマリーは頷いてその理由を答える。

 

オルガマリー「消去法……いえ、この場合は共通項ね。私もあなたもそいつも、コフィンに入っていなかった」

 

リーリエ「コフィン?」

 

マオ「何それ?」

 

マシュ「レイシフトを安全に行う為の機械です」

 

守理とマシュを見てからそう言ったオルガマリーの言葉の中にあった単語のに首を傾げるリーリエとマオ達にマシュは簡単に説明する。

 

オルガマリー「続けるわよ。生身のままのレイシフトは成功率は激減するけど、ゼロにはならない。一方、コフィンにはブレーカーがあるの。シフトの成功率が95%を下回ると電源が落ちるのよ」

 

シトロン「一種の安全装置ですね」

 

Dベルトさん「成程、話に聞いた状態ではブレーカーが落ちたのは確実だろう。だからいないと判断出来る」

 

説明したオルガマリーのに科学に精通してるシトロンとDベルトさんはそう言う。

 

オルガマリー「だから適性者達はレイシフトを行っていない。カルデアからのは私達だけよ」

 

マシュ「なるほど……流石です所長」

 

大地「ん?それじゃあオルガマリーさんは…」

 

レイジ「そのレイシフトってやる奴のに入ってなかったのか?」

 

そう締め括るオルガマリーのを聞いて、大地とレイジは気になって聞く。

 

オルガマリー「……悪い?司令が最前線に出る訳ないじゃない」

 

ウルトラマンX『人によると思うけどね』

 

DX「だよな。出る奴は出てるっぽいしよ」

 

そう言うオルガマリーはウルトラマンXとDXのにチャチャ入れないでくれると言ってから咳払いする。

 

オルガマリー「とにかく、状況は理解しました。守理と言ったわね。緊急事態と言う事で、あなたとキリエライトの契約を認めます。ここからは私の指示に従って…って無理か、まずはベースキャンプの作成ね」

 

Xライダー「ベースキャンプか…出来るかな?」

 

守理とマシュにそう言ってからレイジなどの面々を見てからそう言う中でXライダーが首を傾げる。

 

オルガマリー「私の言うベースキャンプの作成には霊脈のターミナル、魔力が収束する場所で作るの。そこならカルデアと連絡が取れるの。それで、この街の場合は…」

 

マシュ「このポイントです、所長。レイポイントは所長の足元だと報告します」

 

そんなオルガマリーへとマシュは彼女の足元を見て答える。

 

オルガマリー「うぇ!?あ…そ、そうね、そうみたい!分かってる、分かってるわよそんな事は!」

 

デュオ「(気づいてなかったな;)」

 

マーマネ「(天然かなこの人;)」

 

顔を赤くしてそう言うオルガマリーにデュオとマーマネはそう思った。

 

オルガマリー「マシュ。貴方の盾を地面に置きなさい。宝具を触媒にして召喚サークルを設置するから」

 

マシュ「…だそうです。構いませんか先輩?」

 

守理「んー良く分からないけど、良いよ。何かあった時は皆さんに任せちゃう感じになっちゃうけど」

 

指示するオルガマリーにマシュは守理へと確認し、守理は了承して、では…とマシュは盾を置く。

 

すると盾を中心に青い輝きが発生して魔法陣を形成する。

 

マシュ「これは……カルデアにあった召喚実験場と同じ…」

 

ロマン『シーキュー、シーキュー。もしも~し!よし、通信が戻ったぞ。2人ともご苦労様、空間固定に成功した。これで通信もできるようになったし、補給物資だって…』

 

それにマシュが呟くと画面が展開されてロマンが現れる。

 

オルガマリー「はあ!?なんで貴方が仕切っているのロマニ!?」

 

大地「ロマニ?」

 

エリオ「ロマンは違うんですか?」

 

そんなロマンにオルガマリーは驚いて叫び、出て来たのに大地とエリオは首を傾げる。

 

ロマン『うひゃあぁぁ!?しょ、所長、生きていらしたんですか!?あの爆発の中で!?しかも無傷!?どんだけ!?と言うかさっき見た時より増えてるんだけど!?』

 

デュオ「(やっぱりか…)」

 

驚ている様子のロマンの反応からデュオは合点が言ったと誰にも気づかれず納得する中でオルガマリーは映像に迫る。

 

オルガマリー「どういう意味ですかっ!それよりレフはどこ!?医療セクションのトップがなぜその席にいるの!?」

 

ロマン『……なぜ、と言われるとボクも困る。自分でもこんな役目は向いていないと自覚してるし…でも他に人材がいないんですよ、オルガマリー。現在、生き残ったカルデアの正規スタッフはボクを入れて20人に満たない。ボクが作戦指揮を任されているのは、ボクより上の階級の生存者がいないためです。レフ教授は管制室でレイシフトの指揮をとっていた。あの爆発の中心にいた以上、生存は絶望的だ』

 

問い詰めて出て来た言葉にオルガマリーはショックを受ける。

 

オルガマリー「そんなーーーレフ、が……?いえ、それより待って、待ちなさい、待ってよね。生き残ったのが20人に満たない?じゃあマスター適正者は?コフィンはどうなったの!?」

 

だがその後に人数を聞いて慌てて聞く。

 

ロマン『……47人、全員が危篤状態です。医療器具も足りません。何名かは助ける事ができても、全員はーー』

 

オルガマリー「ふざけないで、すぐに凍結保存に移行しなさい!蘇生方法は後回し、死なせないのが最優先よ!」

 

そう苦い顔で言うロマンにオルガマリーは矢継ぎ早に指示する。

 

言われたロマンはハッとなってからそうか!と声を出す。

 

ロマン『コフィンにその機能がありました!至急手配します!』

 

ユリーカ「どう言う事?」

 

Rベルトさん「彼女が言ってるのは現在の医学では治せない病気や大ケガに対して医学が発達して治せる様になるまで凍らしてその状態のまま仮死状態にする事さ。今回の場合は全員を助けられる様に医療器具が必要な数が揃うまで凍結、言い方を変えると死なない様にコールドスリープさせると言う事さ」

 

そう言って作業に入るロマンやオルガマリーのやり取りに首を傾げるユリーカにRベルトさんが答える。

 

マシュ「驚きました。凍結保存を本人の許諾なく行う事は犯罪行為です。なのに即座に英断するとは、所長として責任を負う事より、人命を優先したのですね」

 

オルガマリー「バカ言わないで!死んでさえいなければ後でいくらでも弁明できるからに決まっているでしょう!?だいたい47人分の命なんて、私に背負える筈がないじゃない……死なないでよ、頼むから……」

 

デュオ「そこかよ。まぁ、命あってのもんだしな」

 

そう言うマシュのに返した後に祈るオルガマリーにデュオは頭の上で腕を組んでそう言う。

 

???「おーい皆!!」

 

そこにサングラス、半裸の上から白衣を羽織る独特のファッションの褐色肌の男性が手を振って現れ、その後ろに同じ様に白衣を羽織った男性と腕に何かを抱えた青年と青いジャケットを着たストリート系のファッションを身に纏った黄色のツンツン髪の男性と青い髪の女性に少女2人が来る。

 

その中で青いジャケットの青年がサトシを見て喜ぶ。

 

青年「サトシ君!久しぶりだな!」

 

サトシ「デンジさん!お久しぶりです!」

 

デント「あなたも来てたんですか!」

 

バン「葉月ちゃん!それにジャックも!」

 

葉月「あ、バンお兄ちゃんにエリオ君!」

 

ジャック「知ってる人に会えた!」

 

エリオ「君達も来てたの!?」

 

駆け寄る青年にサトシとデントは喜び、バン達も少女たち2人にそう言う。

 

リーリエ「知り合いですか?」

 

サトシ「ああ、この人はデンジさん。シンオウのナギサジムのジムリーダーでシトロンと同じ電気タイプの使い手なんだ」

 

シトロン「あなたも電気タイプのジムリーダーなんですか!シトロンと言います!」

 

デンジ「こちらこそ、ククイ博士から聞いたが君達だったとはね」

 

聞くリーリエにサトシはそう言い、シトロンは自己紹介して、デンジは握手しながらそう言う。

 

バン「白衣を着た人達がククイ博士に宝生永夢さんと城戸丈さん?」

 

マオ「うん。褐色肌の人が私達の先生のククイ博士、眼鏡をかけているのが城戸丈さんでその腕にいるのが相棒のゴマモンちゃん。もう1人が宝生永夢さん」

 

守理「あの髪の長い人は?」

 

ガイ「いや、知らないな」

 

カキ「俺達の方もだ」

 

大地「あの、あなたは?」

 

聞くバンにマオが答え、守理のにガイとカキが答えてから大地が聞く。

 

女性「私はリウナス。旅をしていたら見知らぬ場所にいてね」

 

オルガマリー「リウナス?…どっかで聞いた様な…」

 

名乗る女性にオルガマリーは首を傾げる。

 

カキ「それで先生、どうでした?」

 

ククイ「歩き回れる範囲でだけど彼女達以外は見つけられなかったよ。あの葉月とジャックって子はリウナスさんと一緒にいたから良かったもののもしも骸骨に襲われていたとなったら危なかったとしかね。特に骸骨も沢山いたから人数的に考えて戻って来たんだ」

 

確認するカキにククイは肩を竦めて言う。

 

ゴマモン「色々と大変な状況になったな丈、永夢」

 

丈「確かにそうだね」

 

永夢「医者としても早く戻らないといけないしね」

 

そう言うゴマモンに丈と永夢も困った顔をする。

 

そんな面々を見ながら大地はホントにあの時と同じ位の大事になりそうだな…と心の中で呟く。

 

後で大地は知る。

 

この大事はかつて自分が体験したのより歴史にも影響する大事だと言う事を…

 




作品別登場キャラ

FGO:オルガマリー、ジャック

アニポケシリーズ:サトシ、ピカチュウ、ククイ、リーリエ、マオ、スイレン、カキ、マーマネ、デンジ、デント、シトロン、ユリーカ

デジモンシリーズ:城戸丈、ゴマモン

仮面ライダーシリーズ:仮面ライダーX、ベルトさん×2、宝生永夢

ガンダムシリーズ:レイジ、DX(フルカラー劇場)、デュオ・マックスウェル

大怪獣ラッシュ:バルタンバトラーバレル

ウルトラマンオーブ:クレナイ・ガイ

バカテス:島田葉月

オリジナル:リウナス


リウナス(Dr.クロさんより提供キャラ)
外見:ニノ国の女王レイナス(本当の姿)の髪の色を青くして瞳の色を緑色にした感じ
概要
別の世界から大地達と同じ様に迷い込んできた女性
旅をしていたら突然現れた謎の穴に吸い込まれたらしい。
オルガマリー曰くどっかで聞いた事ある様ならしい。



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第3節:更なる漂流者達と召喚

カルデアの状況と今の状況を纏める大地達。

そんな所にまたも別世界の漂流者達が現れた。


 

しばらくロマンの報告を待っている間にメンバーはどうしようかと思っていたがジャックを見たオルガマリーは震えて叫ぶ。

 

オルガマリー「な、なんで小さい子がサーヴァントを連れているの!?」

 

守理「ええ!?この子もサーヴァントなんですか!?」

 

ビシッと指さすオルガマリーのに守理も驚いて見る。

 

葉月「ジャックちゃんは葉月の友達なのです!」

 

ジャック「葉月が私のマスターだからだよ」

 

えっへん!と胸を張る2人にオルガマリーはう、うそ…と心底信じられない顔で2人を見る。

 

オルガマリー「こ、こんな小さい子が…?そ、そりゃあ確かに魔術を覚えれば…だけどこんな一般の子が英霊を…」

 

葉月「?ジャックちゃんは呼符と言うので来たのです~」

 

ジャック「だね~」

 

守理「呼符?」

 

なんで震えてるのか分からない葉月とジャックのに守理は首を傾げる。

 

マシュ「呼符と言うのはサーヴァントを召喚出来る物でその中に召喚の術式が刻まれているんです。ただ作るのに1週間かかりますし、出て来るサーヴァントもランダムなんですよ」

 

オルガマリー「だ、誰よ一般の子に呼符を渡したのは!教えなさい!」

 

説明するマシュの後にオルガマリーが鬼気迫る顔で葉月に問う。

 

葉月「?とある場所で落ちていたのを拾ったのです」

 

オルガマリー「ひ、拾った……はふぅ…」

 

守理「わわわ所長さん!?」

 

丈「…どうやらあまりの事で理解が追い付けなくなったみたいだね;」

 

シトロン「ですね;」

 

リウナス「カルチャーショック過ぎたのね;」

 

答えられた事にオルガマリーはふらっと倒れかかって守理が支えるのを見て丈とシトロンとリウナスは冷や汗を掻く。

 

 

マオ「えっと、落ち着きました」

 

オルガマリー「ええ…なんとかね…」

 

ロマン『なんとか終わりました…って所長どうしたんですか?と言うかさっきより増えてるし…』

 

しばらくしてオルガマリーが立ち直るとロマンから通信が来る。

 

オルガマリー「なんでもないわ…それよりも現状の報告よ」

 

ロマン『了解です…まず…』

 

そう催促するオルガマリーにロマンは報告を開始する。

 

ロマン『……報告は以上です。現在、カルデアはその機能の八割を失っています。残されたスタッフでは出来る事に限りがあります。なので、こちらの判断で人材はレイシフトの修理、カルデアス、シバの現状維持に割いてます』

 

ククイ「そこまでとなると厳しい状況なのはそっちも変わりないみたいですね」

 

永夢「しかも怪我人もいますしね…」

 

厳しい顔で報告するロマンのに科学者であるククイと医者の研修医である永夢と丈も顔を顰める。

 

ロマン『とにかく外部との通信が回復次第、補給を要請してカルデア全体の立て直し…が現状からのですね』

 

オルガマリー「結構よ。私がそちらにいても同じ方針を取ったでしょうね」

 

今後の方針をそう言うロマンにオルガマリーはため息を吐いてから仕方がない顔で言う。

 

オルガマリー「……はあ、ロマニ・アーキマン。納得はいかないけど、私が戻るまでカルデアを任せます。後、私達がそちらに戻る為にレイシフトの修理を最優先で行いなさい。私達はこちらで出会った人たちと一緒にこの街……特異点Fの調査を続けます」

 

ロマン『うぇ!?所長、そんな爆心地みたいな現場、怖くないんですか!?チキンのクセに!?』

 

出て来た言葉が意外だったのかロマンは驚いた様子で言う。

 

オルガマリー「…ほんっとう、一言多いわね貴方は」

 

マーマネ「(まぁ、さっきのを見るとロマンさんの心配はなんか分かるね;)」

 

エリオ「(確かにそうですね…;)」

 

リウナス「(彼女、色々と体験が少ないのよきっと;)」

 

そんな彼の反応と出て来た言葉に顔を顰めるオルガマリーに先ほどの戦いでの状況とかジャックので気絶しかける様子から各々に小声で言う。

 

オルガマリー「今すぐ戻りたいのは山々だけど、レイシフトの修理が終わるまでは時間がかかるんでしょ?この街にいるのは低級な怪物だけだと分かったし、デミ・サーヴァント化したマシュやこいつ等がいれば安全よ。事故と言うトラブルはどうあれ、与えられた状況で最善を尽くすのがアニムスフィアの誇りです」

 

デュオ「(誇りな…)」

 

そう言い切るオルガマリーにデュオは自分の仲間の思い人を思い出してからまぁ、あの人はそこまでチキンじゃねえなとも考える。

 

オルガマリー「これより跡宮守理、マシュ・キリエライト両名と異世界遭難組を探索員として特異点Fの調査を開始します。ミッションはこの異常事態の原因の探索、もし出来るなら原因の排除をします」

 

レイジ「遭難は余計だっつうの」

 

大地「まぁ、事実だしね;」

 

守理「けど、確かにこんなに人がいれば大丈夫だね」

 

マシュ「そうですね先輩」

 

リウナス「でも過信はダメよ。もしも何かあったらいけないもの」

 

オルガマリーの言った奴のに愚痴るレイジを大地が宥める隣で守理とマシュの会話にリウナスは割り込んでそう言う。

 

ロマン『了解です。健闘を祈ります、所長。これからは短時間ですが通信も可能ですよ。緊急事態になったら遠慮なく連絡を』

 

オルガマリー「……ふん。SOSを送った所でそっちじゃあ誰も助けてくれないクセに…(ボソリ)」

 

ガイ&バレル「…………」

 

そう言うロマンのにオルガマリーは小さく呟いたのにガイとバレルは表情を変えずに見る。

 

ロマン『所長?』

 

オルガマリー「なんでもありません。通信を切ります。そちらはそちらの仕事をこなしなさい」

 

聞こえてたが知らないがオルガマリーの様子から声をかけたロマンは彼女から返されたのに分かりましたと言って通信を切る。

 

マシュ「……所長、よろしいのですか?ここで救助を待つという案もありますが」

 

ベルトさんR「いや、今の状況でそれは危険だよマシュ」

 

ベルトさんD「何が起こるか分からない以上、待つという状況は危険に近い。移動を繰り返して探索をした方がまだマシに近いと思うよ」

 

守理「な、成程…」

 

そんなオルガマリーへとそう言うマシュにWベルトさんがそう言い、変な奴らの言う通りよとオルガマリーもWベルトさんのを肯定する。

 

オルガマリー「とにかくこの街を探索しましょう。この狂った歴史の原因がどこかにある筈なんだから…それと、戦える奴を増やした方が良いわね。守る的な意味でも」

 

変な奴らではないぞ!と言うWベルトさんのを無視しながらそう言ってオルガマリーは守理にある物を渡す。

 

それは金属質の様な金色のに銀色のラインが入ったカードであった。

 

守理「なんですかこれ?」

 

オルガマリー「それは特別に作らせた呼符。ランク4に当たるサーヴァントを召喚出来るの」

 

ほら、そこに置いて、とサークルの中央を指さし、守理は言われた通りに置く。

 

オルガマリー「その後は手を翳して決められたのを詠唱するの。私が教えるからそれを復唱して…」

 

デュオ「あー言ってる所わりぃんだけど…なんか発動しちまってるぞ?」

 

説明していたオルガマリーのを遮ってデュオがそう指摘する。

 

え?とオルガマリーはサークルを見ると確かにバチバチと火花の様なのが迸っている。

 

オルガマリー「うそ!?まだ言ってないわよ!?」

 

ゴマモン「もしかして暴走か!?」

 

ククイ「皆離れるんだ!」

 

それに誰もが慌ててサークルから離れると電撃となって辺りに迸った後に光があふれ出し…

 

ゴチン!!!

 

光りの中で音が響き渡る。

 

???「つつ…一体何なのだね…穴に吸い込まれたと思ったら頭に痛みが来るとは…」

 

誰もが警戒する中で光りの中から声がしたと思ったら光りが収まると赤い外套を纏いオールバックに髪を整えた男性が膝を付いて頭を摩っていた。

 

バン&エリオ「アーチャーさん!」

 

葉月「アーチャーさんです~!」

 

ジャック「オカンの人だ!」

 

守理「え?知り合い!?」

 

その人物に上記の4人が反応し、頭を摩っていた人物は顔を上げる。

 

アーチャー「バン!それにエリオに葉月、ジャック!同じ場所に出たのか!」

 

守理「えっと、召喚されたみたいだけど…あの人の口ぶりからして知り合いなの?」

 

驚きの声を上げるアーチャーに守理は恐る恐る聞く。

 

バン「ああ、この人は俺達の知り合いのサーヴァントの1人だよ」

 

マシュ「で、では、現界しているサーヴァントが呼び出されたと言う事ですか!?」

 

ウルトラマンX『もしかすると我々が巻き込まれた穴の影響だろうか?彼も穴と言っていたからな』

 

リウナス「かもね。偶然にも召喚のにスポッと入ったのかもね」

 

リーリエ「あ、あの…」

 

そう答えるバンのにマシュは驚き、ウルトラマンXとリウナスがそう推察してるとリーリエが恐る恐る話しかける。

 

どうしたの?と誰もがリーリエを見て、リーリエが指さした方を見る。

 

オルガマリー「は、はは…き、希少な呼符で呼び出したのが…ぜ、全然知らないのでしかも別の奴のサーヴァント(ピクピク)」

 

守理「しょ、所長!?」

 

またも予想外の出来事が起こったのでショックを受けきれずにオルガマリーは白目を剥いていた。

 

アーチャー「……どうやら私は空気を読まない感じで出て来たみたいだな」

 

スイレン「ど、どうなんだろう;」

 

ゴマモン「だよな;」

 

そんなオルガマリーの反応から腕を組んで呟くアーチャーにスイレンとゴマモンは冷や汗を掻く。

 

 

アーチャー「成程、状況は把握した。しかしまさか冬木とはな…」

 

うーんうーんと唸るオルガマリーの横目に大地やマシュなどからこれまでのを聞いたアーチャーは顔を顰めて周りを見る。

 

???「「「ひえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」」」

 

ピカチュウ「ピカ!?」

 

守理「え?え?何?」

 

すると悲鳴が響き渡り、サトシ達はこの声は!?と驚いていると…

 

???「なんだかんだと聞かれたら!」

 

???2「答えてあげるが世の情け!」

 

先ほどとは違って落ち着いた口調のが響き渡る。

 

???「世界の破壊を防ぐため!」

 

???2「世界の平和を守るため!」

 

カキ「この声…」

 

バン「口上が違うけど…」

 

???「愛と真実の悪を貫く!」

 

???2「ラブリーチャーミーな敵(カタキ)役!」

 

マオ「ここにも来るの?」

 

ユリーカ「うわぁ…とことん諦めない人達だな…」

 

マシュ「えっと…知り合いなんですか?」

 

聞こえて来るのにげんなりするポケモンメンバーにマシュは聞く。

 

サトシ「まぁ、俺とピカチュウは長い付き合いなんだよな」

 

ピカチュウ「ピーカチュ」

 

???→ムサシ「ムサシ!」

 

???2→コジロウ「コジロウ!」

 

はははと苦笑するサトシとピカチュウの後の名乗りの直後に一同の前に2人の男女と二足歩行の猫が降り立つ。

 

ムサシ「銀河を駆ける ロケット団の二人には!」

 

コジロウ「ホワイトホール白い明日が待ってるぜ!」

 

ニャース「ニャーんてな!」

 

???「ソーナンス!」

 

???「グーマ!」

 

ピシっ!とポーズを決めると水色の生物とピンク色の熊も現れる。

 

シトロン「ロケット団!」

 

カキ「またお前等か」

 

守理「何、あれ?」

 

ククイ「まぁ、俺達の世界の住人だな…んであの水色のはソーナンスと言うのでもう1体の熊はキテルグマって言うんだ。」

 

はははと苦笑するククイの後にロケット団はおおっ!となってからサトシに急接近する。

 

ムサシ「ジャリボーイ!あんたも来てたのね!」

 

コジロウ「良かった!俺達だけだと思ったらマジやばかった!」

 

ニャース「ホントでニャース!」

 

ソーナンス「ソーナンス!」

 

大地「今回も…なんだね」

 

ガイ「前もあったのか;」

 

うぉぉぉぉ!と嬉しがるロケット団に大地は空笑いし、ガイは呆れて見る。

 

???3「あ、いたいた!」

 

???4「お、永夢もいるじゃないか」

 

するとまたも別の方向からの別の声に誰もが声のした方を見て、永夢と丈にゴマモンは驚く。

 

そこにいたのはピンクの髪の様な頭をした仮面ライダーに青い仮面ライダーであった。

 

マーマネ「あの仮面ライダー!?」

 

ユリーカ「永夢さんが変身したのにソックリ!?」

 

丈「ぱ、パラドクス!?」

 

ゴマモン「そ、それにエグゼイド!?」

 

永夢「な、なんでエグゼイドが!?エグゼイドは僕の筈なのに…答えろパラド!」

 

それには驚く面々にまあまあ落ち着けと青い仮面ライダー、パラドクスが言いながら手を前に出した後に右腰に付けていたのを外してその姿を人のに戻して着地し、隣にエグゼイドも着地してベルトに装填されていたのを抜く。

 

ガシューン!

 

それと共に姿が青い髪の少年に変わる。

 

サトシ「ああ!?ゴーグル!?」

 

ゴーグル「あ、サトシにピカチュウ!久しぶり!」

 

その少年、ゴーグルにサトシは驚き、ゴーグルはニカッと笑う。

 

デント「もしかして…君はエグゼイドを受け継ぎし者!?」

 

レイジ「おいおい、デントと同じ感じの奴って事か」

 

パラド「そうらしいなゴーグル」

 

ゴーグル「みたいだね~」

 

驚いて聞くデントのにパラドとゴーグルは会話が合ってない様な感じに言い、丈は恐る恐る聞く。

 

丈「えっと、君はどこでゲーマドライバーとガシャットを手に入れたの?」

 

ゴーグル「なんか珍しい穴があって、それに落ちて気が付いたら俺の手元にあった」

 

ベルトさんD「成程、気絶してる間に選ばれたと言う事か;」

 

笑って答えたゴーグルにベルトさんDはふうと声を漏らす。

 

デント「これはまた、情報交換かな?」

 

アーチャー「なるだろうな」

 

一体どれ位増えるのやら…とアーチャーは自身の事も含めてため息を吐くのであった。

 

とにかく話し合った結果、元の世界に戻るまで一時休戦を付けたのであった。

 

特にパラドは永夢とのバトルしたがっていたが元の世界で着けると言うのにするのが大変であった。

 

 

オルガマリー「………もうホントにどうするのよ…召喚しようにももう呼符がないし、聖晶石もないと出来ないじゃない…」

 

説明している間にショックから立ち直ったオルガマリーは頭を抱えながらそう呟くとゴーグルが反応する。

 

ゴーグル「石って…なんかキラキラで金平糖の様に尖がってるの?」

 

オルガマリー「……え?」

 

顔を向けるオルガマリーにゴーグルは懐を探るとほら…と虹色に輝く石を4個取り出す。

 

オルガマリー「こ、これよ!!!それ!まさにそれ!!」

 

守理「マシュ、あの光ってる石は何?」

 

マシュ「それは聖晶石と言います。石に魔力が収束されて出来た物で作るのに手間がかかる物です。これを使えば召喚を出来ると言う事です」

 

興奮するオルガマリーにちょっと引きながら石を見て聞く守理にマシュは説明する。

 

※この小説での聖晶石の設定であるので公式設定ではございません。

 

オルガマリー「とにかく1ランク落ちるけどランク3のを呼べるわね。跡宮守理!早速やるからちゃんと覚えなさい!」

 

は、はい!と鬼気迫るオルガマリーのに守理はこくこくと頷く。

 

少しして召喚の手順について教えられた守理は見守られる中で深呼吸した後に聖晶石が置かれたサークルに手を翳す。

 

守理「素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。

 

降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ。

 

閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。

 

繰り返すつどに五度

 

ただ、満たされる刻を破却する」

 

詠唱する事でサークルの輝きが強くなって行くのに誰もがおお…と声を漏らし、オルガマリーのしーに慌てて口を塞ぐ。

 

守理「―――――Anfang(セット)

 

――――――告げる

 

――――告げる

 

汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に

 

聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ

 

誓いを此処に

 

我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者

 

汝三大の言霊を纏う七天

 

抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」

 

先ほどアーチャーが出て来た時の様に強い光りの柱が迸る。

 

ゴーグル「綺麗~」

 

パラド「こういうガチャみたいなのは結構ワクワクするな」

 

永夢「あー、まぁ、確かにそこらへんは同意だね」

 

ゴマモン「そう言えば永夢も子供達と一緒にやってたもんな」

 

おーとゴーグルは他のメンバーと同じ様に目を輝かせ、パラドのに永夢は頷く。

 

すると守理の手を翳していた右手に光りが集まるとカードとなり、カードの表面にまた光が入ってから絵柄が塗り替わる様に変わって行き、それと共に光の柱も消え…一部の男性陣は噴き、女性陣は顔を赤くする。

 

???「牛若丸、罷り越しました。武士として誠心誠意尽くさせていただきます」

 

光りの柱から現れた…胸が普通に見えそうな際どい服装をした少女は名乗りあげる。

 

アーチャー&デュオ&永夢&リウナス&守理&デント&シトロン&カキ&マオ&ククイ&コジロウ「恰好ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

 

ゴマモン「いや、ある意味ククイとカキも人の事いえねえけど!」

 

スイレン「確かにカキは服装はね;」

 

ゴーグル「おー人が出て来た~」

 

葉月「おお~ジャックちゃんより大胆です~」

 

ジャック「大胆だね~」

 

オルガマリー「は、はは……こ、今度は服装が変な…きゅう…」

 

マシュ「あわわ!所長!!」

 

レイジ「すっげぇ恰好だな」

 

ムサシ「え、こう言うのが出てきたりするの?」

 

ニャース「大丈夫なのかニャ?」

 

出て来た牛若丸の恰好にそれぞれが反応する中でその中心の牛若丸は???とハテナマークを浮かべているのであった。

 

 

 




作品別登場キャラ

FGO:アーチャー(エミヤシロウ)、牛若丸

アニポケシリーズ:ロケット団withキテルグマ

仮面ライダーシリーズ:パラド

スプラトゥーン(漫画):ゴーグル


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第4節:襲撃

様々な事があった中、戦士達を悪意が襲う。


 

前回、牛若丸が召喚された事で起こった騒動はひとまず収まった。

 

牛若丸「そんなに変でしょうか?」

 

マオ「年頃の女の子として言わせて貰うと普通に変だね;」

 

スイレン「うんうん」

 

リーリエ「(す、スイレンさんも下が水着なのは指摘しない方が良いのでしょうか;)」

 

首を傾げる牛若丸にマオはそう言い、頷くスイレンにリーリエは内心冷や汗を掻いて思ったが口には出さなかった。

 

カキ「そう言えば、お前たち、なんで悲鳴をあげてたんだ?」

 

丈「そう言えばそうだね」

 

レイジ「まーた、なんかに追っかけられてたのか?」

 

ひとまず収まったから気になったので聞く3人にロケット団はハッ!となる。

 

コジロウ「そうだった!!」

 

ムサシ「そうよ!私達追いかけられてた!」

 

ニャース「先端が鎌の様な槍を持った物騒な女性でニャース!」

 

ソーナンス「ソーナンス!」

 

大地「物騒な女性?」

 

慌てた様子で言うロケット団のに大地は首を傾げ…

 

???「その物騒な女は私ですよ」

 

誰でもない声に戦えるメンバーはすぐさま声のした方を見る。

 

壊れたビルの上に立っているその人物は服装が違い、ボロボロのフードをかぶってはいたが葉月やジャック、アーチャーには見覚えのある人物であった。

 

葉月「メドゥーサお姉ちゃん!」

 

ジャック「メドゥーサも来てたんだ!けど、なんか服が違う?」

 

メドゥーサ?「おや?そこの可愛い女の子たちは私を知ってるみたいですね」

 

オルガマリー「め、メドゥーサですって!?」

 

ふふふと笑い舌なめずりする女性にオルガマリーが驚く隣でカキは咄嗟に葉月とジャックの前に出ると同時にアーチャーも駆け出し、その手に干将・莫耶を投影して飛び上がると女性へと向けて振り下ろす。

 

ガキン!

 

アーチャー「っ!」

 

メドゥーサ?「おや?なぜあなたがここにいるのですかアーチャー?確かあなたはセイバーの護衛になっていたのではないのですか?」

 

持っていた槍で防ぎながら不思議そうに呟く女性の言葉にやはりそうか…とアーチャーは呟きながら距離を取る。

 

アーチャー「全員戦闘態勢を取れ!このメドゥーサは…敵だ!!」

 

その言葉と共に全員の周囲に骸骨がまた現れる

 

マーマネ「また出た!?」

 

レイジ「またこいつ等かよ!」

 

守理「と言うかどう言う事!?」

 

オルガマリー「それはこっちが聞きたいわよ!だけど分かる事はあのアーチャーの言う通り、あいつが敵なのは確実よ!」

 

誰もが驚く中でオルガマリーはアーチャーとぶつかり合っているメドゥーサ?を見て言う。

 

デンジ「サトシ君!行こう!」

 

サトシ「はい!ピカチュウ、皆を頼む!」

 

ピカチュウ「ピカ!」

 

それにデンジはサトシに呼びかけ、サトシも頷く。

 

骸骨を蹴り飛ばした後にデンジは懐からハンバーガーを模したアイテム、忍者スターバーガーと忍シュリケンを取り出す。

 

マーマネ「ハンバーガーみたいなのを取り出した!?」

 

マオ「な、何するの?」

 

スターニンジャーシュリケン!

 

音声が鳴り響いた後に忍者スターバーガーに忍シュリケンをセットしてからボタンを押す。

 

ザ・チェンジ!

 

デンジ「シュリケンチェンジ」

 

音楽が流れる中でデンジはセットした忍シュリケンを回転させる。

 

スターニンジャー!!

 

その後にデンジの体を金色のスーツが包み込んで顔もマスクに覆われる。

 

変身完了と共にエレキギターを模した専用武器、スターソードガンを手に取る。

 

デンジ→スターニンジャー「彩の星!スターニンジャー!」

 

マオ「え、忍者!?」

 

マーマネ「なんと言うかカウボーイにも見えるんだけど?」

 

ユリーカ「見えるね」

 

守理「さっきの音楽聞いてたらハンバーガーとポテトを食いたくなった」

 

マシュ「先輩!?」

 

名乗りあげるスターニンジャーにマオ達が驚き、守理のにマシュは驚く。

 

マイティアクションX

 

永夢「俺達も行こう!丈!」

 

ダイバーオーシャン!

 

丈「はい!」

 

パーフェクトパズル!

 

What’s the next stage?

 

パラド「俺の心を滾らせるなよ」

 

ゴーグル「ようし俺も!」

 

シシキュータマ!

 

それに永夢達も変身しようとしてゴーグルから聞こえた音声のにえ?となって本人を見る。

 

ゴーグルは右手に天球儀を模した赤い宝珠のような形状のアイテムを持ち、左腕に銃のような形状をした篭手の中央部にある四角形の穴が開いた星型のエンブレムへとセットして前方に倒す

 

セイザチェンジ!

 

ゴーグル「スターチェンジ!」

 

そう叫びながら、篭手にある銃把を倒して安全装置を解除してから腕を大きく回してポーズを取り、地面に向かってトリガーを弾く。

 

その後に星型のエネルギーフィールドが展開されてからゴーグルの前に獅子座が現れてゴーグルの体に通り抜けるとゴーグルの姿が胸の星型のマークがある赤いスーツにV字のバイザーの上に獅子が刻まれたマスクを装着した姿となる。

 

ゴーグル→シシレッド「スーパースター!シシレッド!」

 

コジロウ&デュオ&エリオ&バン「いやいやいやいやいやいや!」

 

名乗りあげたシシレッドに思わず数人がツッコミを入れる。

 

シシレッド「ん?」

 

コジロウ「いや、ん?じゃないだろ!なんで別!?」

 

デュオ「展開的に永夢と一緒に変身でWエグゼイドじゃね!?」

 

エリオ「と言うかもう1つあったんですか!?」

 

バン「なんでそっち!?」

 

どうしたの?と首を傾げるシシレッドに上記4人は各々にツッコミを入れる。

 

シシレッド「まだ変身してなかったのと気分!」

 

リーリエ「気分ですか!?」

 

サトシ「まぁ、ゴーグルだしな;」

 

ピカチュウ「ピーカ;」

 

パラド「はははははは!ホントお前は面白いな!変身!」

 

デュアルアップ!

 

Get the glory in the chain! PERFECT PUZZLE!

 

答えたシシレッドのにサトシは苦笑してピカチュウが呆れる中でパラドは笑いながら変身してパラドクスになる。

 

永夢「気を取り直して変身!」

 

丈「変身!」

 

ガシャット!

 

レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!?

 

その後に永夢と丈も自身の腰に装着したベルト、ゲーマドライバーにライダーガシャットをセットすると音声と共に永夢と丈の周囲に複数のパネルが現れ、2人はその中にあったパネル1つにタッチする。

 

アイム ア カメンライダー!

 

音声と共にタッチしたパネルから現れたゲートを潜り抜けて永夢は2頭身のエグゼイドレベル1となる。

 

丈は顔がゴマモンが進化した姿のイッカクモンを模して口部分がダイビングなどで使われるレギュレーターみたいな感じになった頭のカラーリングが灰色の2頭身の仮面ライダーになる。

 

永夢→エグゼイド「行くぜシンシアー!」

 

丈→シンシアー「はい!」

 

頷いた後にそれぞれ駆け出して骸骨兵と戦っていき、パラドクスもシシレッドと共に迎え撃つ。

 

バン「俺達も行くぞエリオ!チェンジ!」

 

エリオ「はい!チェンジ!」

 

それにバンもダ・ガーンXになり、エリオは左手首に装着したカイザーブレスの下のボタンを押すと中央が反転してライオンの顔が出た後にライオンの目が光り、エリオは白いライダースーツを装着、その上に勇者エクスカイザーのキングエクスカイザーを模したアーマーが装着されて行き、最後に顔にキングエクスカイザーの顔を模した仮面を装着する。

 

そして身長も成人男性になる。

 

バン→ダ・ガーンX「ブレイブアースナイト!ダ・ガーンX!」

 

エリオ→エクスカイザー「ブレイブナイト!エクスカイザー!!」

 

名乗り上げると共にエクスカイザーの胸のライオンが咆哮する。

 

ダ・ガーンX「エリオもブレイブナイトに変身したのか?」

 

エクスカイザー「これからのを考えてこっちの方が守り易いと思うからです」

 

そう返した後にエクスカイザーはストラーダで骸骨兵を貫き、ダ・ガーンXも納得して援護に回る。

 

サトシ「俺も!行くぜセイリュウケン!」

 

セイリュウケン「ああ!」

 

続いてサトシも右手首に装着されているセイリュウケンへとそう言った後にセイリュウケンはキバとクロ―展開した魔弾戦士共通の武器『マダンナックル』を少し大きくして篭手の様な感じに変更した感じのに変わる。

 

その後にセイリュウケンの龍の顔を後ろにスライドさせる。

 

サトシ「リュウセイキー!」

 

スライドさせた事で現れた鍵穴にマダンキーを差し込んで回転させた後に…

 

サトシ「発動!」

 

スライドさせていた龍の顔を戻して被せる。

 

セイリュウケン「チェンジ!リュウセイオー!」

 

サトシ「星龍変身!」

 

音声が流れた後にサトシはセイリュウケンを装着した右腕を突きあげるとセイリュウケンから赤い龍が現れて吠えた後にサトシへと向けて急降下してサトシは龍に包み込まれて姿を変える。

 

顔はリュウケンドーで鎧の部分はリュウケンドーとリュウジンオーを混ぜた感じでスーツの色は赤の魔弾戦士

 

サトシ→リュウセイオー「魔弾拳士リュウセイオー!ライジン!!」

 

マオ「サトシも変身した!」

 

マーマネ「と言うか普通に喋るブレスレットじゃなかったの!?」

 

名乗りあげるリュウセイオーにマオ達は驚く。

 

レイジ「んじゃあ俺達も行くか!」

 

デント「だね!イッツ、チェンジタイム!」

 

Wベルトさん「「OK!スタート!ユア・エンジン!」」

 

デントもドライブドライバーのイグニッションキー・アドバンスドイグニッションを捻ってエンジンを始動させ、レバーモードに変形したシフトスピードをシフトブレスの中央部のシフトランディングパネルに装填する。

 

レイジ&デント「変身!!」

 

デントとレイジは一定のポーズを取った後にシフトブレスにセットされたシフトスピードを引く。

 

ドライブ!タイプ・スピード!!

 

音声の後にレイジとデントは腕をバッと広げると2人の周囲にスーツ・赤い装甲が生成され、装着するとどこからともなく2つのタイヤが飛んで来てそれぞれレイジとデントのボディに装着されて仮面ライダードライブに変身する。

 

Rドライブ「ひとっ走り…」

 

Dドライブ「付き合って貰うよ!」

 

そう言ってドア銃とハンドル剣をそれぞれ握って走り出す。

 

デュオ「んじゃあ俺も命燃やして行きますか!」

 

そう言ってデュオは腰にベルト、ゴーストドライバーを出現させた後に眼魂を取り出してセットする。

 

アーイ!

 

バッチリミナー!バッチリミナー!

 

セットするとパーカーゴーストが出現してデュオに迫る骸骨兵を倒しながら空中で踊る。

 

デュオ「変身!」

 

祈祷の様な一定の動作をした後にベルトのレバーを引く。

 

カイガン!オレ!

 

レッツゴー!覚悟!ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!!

 

その後にトランジェントという素体状態になってからパーカーゴーストを身に纏い、仮面ライダーゴーストになる。

 

デュオ→ゴースト「そんじゃあレイの様にじゃないが行くぜ行くぜ行くぜ!」

 

そう言ってガンガンブレードを取り出して駆け出す。

 

ガイ「俺達も行きますか!」

 

大地「ええ!」

 

エクスバックルを取り出して腰に装着するとエクスデバイザーをセットする。

 

その後にUXサイバーカードをベルトにセットしたエクスデバイザーに装填する。

 

仮面ライダーUXにトランスします!

 

大地「KAMENRIDE!!」

 

音声の後に言いながらエクスデバイザーの上部のスイッチを押す事でエクスバイザーの側面パーツがX字に展開すると共に大地が光りに包まれ、光りが晴れた後に大地の姿がUXへと変わる。

 

UX、ライダーアップ

 

変身完了するUXの隣でガイは上部のリングと下部のグリップが無く、中央が大きいカラータイマーを模した透明な球体になり、上部分に横にボタンが配置された輪で出来たカードをディケイドライバーの様に2枚挿入する挿入口が前後に配置されて、左側にゴーストドライバーのレバーと同じポンプ式のレバーをセットしたオーブリング、オーブドライバーを腰に装着する。

 

ガイ「ジャックさん!」

 

1枚のカードを取り出してベルトの上部分の挿入口に入れる。

 

ウルトラマンジャック!

 

ドライバーから光が飛び出してガイの左にウルトラマンジャックが現れる。

 

ジャック「シュアッ!」

 

ガイ「Xライダーさん!」

 

その次に別のカードを装填する。

 

仮面ライダーX!

 

今度はガイの右に別の光が行くとXライダーとなる。

 

X「セタップ!」

 

Xライダー「おお!?」

 

ユリーカ「さっきと違う!」

 

ガイ「大海の唸りの如く!お願いします!KAMENRIDE!」

 

ジャックとXと共にXライダーの大変身での変身ポーズを取った後に左腕を上に突き出した後に右手でベルト上部の挿入口の横にあるボタンを押す。

 

ライダーフュージョンアップ!!

 

音楽と共にガイの姿は顔はウルトラマンオーブとなり、体は眩い光で包まれるとジャックとXライダーがガイと重なる。

 

仮面ライダーオーブ!ブレスレットライドル!!

 

音声が鳴り響くと共に光りが弾け飛んで姿が現れる。

 

カラーリングが顔を除いてハリケーンスラッシュの青い所を灰色にし、胸の模様部分もXライダーの胸の赤い部分に近い感じになっている姿のオーブへと…

 

オーブBR「激流にて、闇を打ち砕く!」

 

そう口上を述べてから出現したライドルスティックの両端をウルトラスパークにした感じの武器を握り締めた後にUXと共に駆け出す。

 

負けてられないとXライダーも続く。

 

マシュ「す、凄い…」

 

骸骨兵と戦いを繰り広げる戦士達にマシュはそう漏らす。

 

さっきデミ・サーヴァントになったばかりのマシュにとって彼らは自分が勉強した英霊達と同じ位の戦士と思えた。

 

牛若丸「マシュ殿!我々はマスター達を守りましょう!」

 

DX「俺も手伝うぜ」

 

マシュ「あ、はい!分かりました!」

 

声をかけた牛若丸とDXのにマシュは我に返ってから頷いて気を引き締める。

 

そんなメンバーを離れた場所である人物が見ていた。

 

???「おうおう…何やら凄い状態だな…魔導師やサーヴァントじゃねえ奴らもいるし…さて、様子見と洒落こみますか」

 

そう呟いてから人物はじっくりと見る。

 

人物は一体…

 

 

 



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番外編
番外編:年越しに起こった出会い


ゆっくり霊夢「注意だよ。今回の話は年末記念でもありDr.クロさんの『プリズマ☆イリヤドライで援軍に来たのが美優の兄ではなく、世界を救おうとする最後のマスターと後輩たちだったら』とのコラボ話でもあるよ」

ゆっくり魔理沙「また、現時点で第3特異点までのネタバレが含まれてるんだぜ」

士「そう言うのは嫌なのはバックだ」

カズマ「それでもいい人はゆっくり下にスクロールしてね」


 

 

第3特異点の人理修復を終えた面々は年末のパーティ準備をしていた。

 

ジャンヌオルタ「あー…なんで掃除しなきゃならないのよ」

 

箒を手にゴミを集めながらジャンヌオルタはぼやく。

 

その近くで雑巾がけをしていた大地が苦笑する。

 

大地「まぁ、元の世界でも年末だから大掃除はちゃんとしないと」

 

ウルトラマンX『その通りだ君達だって綺麗な気持ちで過ごしたいだろ?』

 

ジャンヌオルタ「そりゃまあそうだけど」

 

ブリュンヒルデ「お姉さま~着物はどれが良いですか~」

 

そう言う大地とウルトラマンXにそう返したジャンヌオルタはミニスカ着物を持って来たブリュンヒルデに着ないわよそんなの!と怒鳴った時…

 

ドカーーン!!!

 

突如爆発が起こる。

 

サトシ「な、なんだ!?」

 

Xライダー「爆発地点は…ダ・ヴィンチ氏のラボか!」

 

いきなりの爆発に誰もが驚いた後に掃除を中断して爆発が起きた場所に急行する。

 

守理「何が起きたの!?」

 

ヒロ「大丈夫ですか!」

 

誰もが駆けつけるとせき込むリウナスとダ・ヴィンチの姿があった。

 

雄二「おいおい、何があったんだ?」

 

リウナス「いや、ちょっと実験していたのがいきなり爆発して…」

 

ダ・ヴィンチ「順調だったのに何やら突然介入された様な気がするんだよ」

 

葉月「介入ですか?」

 

代表で雄二が聞くと返された事に誰もが首を傾げる。

 

???「ちょ、ちょっとルヴィア!あんたのせいで爆発したじゃない!」

 

???2「何を言うんですか!凛さんのせいでしょうが!」

 

???3「いや、2人のせいだと思うよ?;」

 

明久「あれ?なんか聞き覚えのある声が…」

 

マシュ「先輩の声もしましたね」

 

守理「え?あたし喋ってないよ」

 

すると煙の発生場所から聞こえてきた声に明久が反応し、マシュのに守理は手を振ると煙が晴れて驚く。

 

なんと、穴が出来ていて、その先に…明久達が見覚えのある凛とルヴィア以外に…守理がいた。

 

明久「凛さんにルヴィアさん!?」

 

守理「そ、それに…あ、あたし!?」

 

守理?「あれ?私?」

 

驚きの声を上げる明久と守理に守理に似た少女も戸惑うと隣にイリヤが現れてヒロや明久達を見てあーと声を上げる!

 

イリヤ「あ、明久お兄さん!?」

 

ベアトリス「あン?テメエの知り合いかイリヤ?」

 

明久「!君はあの時の!」

 

声を上げるイリヤの後に現れたベアトリスに明久は身構える。

 

雄二「落ち着け…もしかしてお前、マンションの時に出会ったイリヤか?」

 

イリヤ「は、はい!お久しぶりです!」

 

宥めながらそういう雄二にイリヤは頭を下げる。

 

しばらくして…

 

守理「えっと…刹那の方のダ・ヴィンチちゃんのラボので遠坂さんがうっかりを起こしてそれで爆発が起きて、収まったら私たちのカルデアと繋がる穴が出来ちゃった…と?」

 

刹那「まあそういう事だね;にしてもまさか私達よりのより少し前の時間軸の平行世界のカルデアと繋がるなんてね……」

 

話を纏めて言う守理に刹那は頷いた後にんで…とある方を見る。

 

エウリュアレ「まさかこうやって元の自分の姿を見る事になるなんて不思議よねアステリオス」

 

ウルトラマンティガ「テヤッ(こくッ)」

 

刹那エウリュアレ「そっちのアステリオス、ずいぶんと変わったわねぇ;」

 

刹那アステリオス「あ……すご、い……」

 

そこでエウリュアレと彼女を肩車したウルトラマンティガに刹那側のエウリュアレとアステリオスが向き合っていた。

 

守理「あー、あれ驚くよね。私たちでも驚いたから」

 

刹那「普通に驚くよね;」

 

そんなウルトラマンティガを見て言う守理に刹那もうんうんと頷く。

 

ガンダムDX「そっちも沢山いるなサーヴァント」

 

エリオ「確かに見慣れた人から初めて見る人がいますもんね」

 

刹那側エミヤ「まあこっちとそっちはかなり時間がずれているようだからな」

 

刹那側のを見て言うDXとエリオに刹那側エミヤはそう言う。

 

ティーチ「はいは~い!守理殿守理殿!拙者今名案を思い付いたであります!」

 

守理「え?どんなの?」

 

刹那「ん?」

 

なんだなんだ?と誰もがティーチを見る。

 

ティーチ「時間は違いますがお互いの時期は年末でこうやって出会ったのも何かの縁、どうせですし年末パーティを合同でやってみるのはどうでごじゃります?」

 

守理「あー、成程」

 

ヒロ「あ、それ良いですね!」

 

刹那「ティーチにしてはナイスアイデアだね!」

 

提案された事に誰もが賛同する。

 

ティーチ「デュフフ、そうでしょそうでしょ?バカ騒ぎするなら多い方が良いですし、なおかつツッコミ役が多くなるから負担が減る!」

 

雄二「最後本音出てるぞ」

 

刹那「え?そっちのティーチ、ツッコミ役なの?」

 

切実に叫ぶティーチに雄二はツッコミ、刹那は意外と驚く。

 

ティーチ「そうなのよそっちのマスター殿、そらねちゃんとツッコミ役の人はいるのよ。だけどね。ずれちゃう時あるの!それでなんか拙者に回るのよ!マジで拙者はボケ役の筈なのにそんな人やお仕置きが怖い人いるからボケ役になれないのよ!」

 

イリヤ「た、大変ですね……」

 

刹那「こっちも大変だけどそっちはこっち以上に大変そうだね」

 

叫ぶティーチにイリヤと刹那はそう言う。

 

ティーチ「でしょでしょ!流石にこういう時位無礼講で騒ぎたくなるもん…あ、だからと言ってプロレス技は止めてくださいお願いします」

 

Xライダー「よろしい」

 

頷いた後にXライダーへと土下座するティーチに本当に苦労してるんだなと思った。

 

ロマン「んー、なら守理ちゃんや一部の人が行きなよ。流石に同じ人が沢山いたらそちらも混乱や苦労しそうだしね」

 

守理「えっと…そっちは良いの?」

 

刹那「うん。大丈夫だよ」

 

そう提案するロマンに守理は刹那へと聞いて刹那は了承する。

 

エウリュアレ「そう、んじゃああっちがどうなってるか見に行きましょうアステリオス」

 

ウルトラマンティガ「テア」

 

明久「んー、僕はちょっと遠慮してここで料理しておくよ」

 

ヒロ「分かりました!」

 

刹那「それじゃあ早速案内するよ。私たちのカルデアに!」

 

そう言ったエウリュアレとウルトラマンティガに行くメンバーは続く。

 

葉月&ジャック&ナーサリー「「「お邪魔しま~す」」」

 

サトシ「行こうぜピカチュウ!オルガマリーさんも!」

 

ピカチュウ「ピッカ!」

 

オルガマリー「ちょ、ちょっと引っ張らないでよ!」

 

刹那「!?」

 

最後にサトシに引っ張られて続くキャスニキと似た格好をしたオルガマリーに刹那は驚く。

 

そんな刹那へとロマンは悲しそうな顔をする。

 

ロマン「………どうやら君の所の所長は消えてるみたいだね」

 

刹那「っ!」

 

そう言うロマンに刹那は顔を歪める。

 

ロマン「すまない責めてる様に言っちゃって、だけど僕達の方もギリギリだった。彼らがいなければ所長は消滅していたからね…これからパーティをするのに本当に気分を害してごめん」

 

刹那「……うん、大丈夫だよ……うん……」

 

謝るロマンだが刹那の反応から所長には留守番して貰った方が良かったなと後悔する。

 

刹那にとってオルガマリーのは衝撃だったのをロマンはその場にいなくとも簡単に想像できた。

 

ロマン「(年末パーティーで何も起こらない事を祈るしかないな…)」

 

それにロマンは心底心の底から願う。

 

刹那のカルデア

 

ヒロ「あんまり、僕達がいたカルデアと外装は変わりませんね」

 

雄二「まぁ、そうだな」

 

刹那側エミヤ「まあ大体は同じだろうな」

 

周りを見て言うヒロや頭を掻く雄二に刹那側のエミヤはそう言う。

 

ムッツリーニ「…………エインワーズの奴らがいるのは此処に連れて来たのか?」

 

子ギル「あー、確かにそこらへん僕も気になるな。そこんとこどうなのそっちの僕?」

 

刹那側子ギル「あーそうなんだ。あの岩山のでの戦いであの二人だけを捕まえてね」

 

イリヤ「今はなんとか和解しました!」

 

その後に気になったので聞くムッツリーニと子ギルに刹那側の子ギルとイリヤはそう言う。

 

子ギル「ああ、なーる。そっちではまだ戦い中と」

 

凛「ええ、そうなのよね」

 

ルヴィア「しかもこれに魔神柱まで介入しておりまして」

 

困った感じで言う凛とルヴィアのに子ギルはそりゃまた…と呟き…

 

子ギル「こっちだとウチのマスターが1人でぶっ飛ばしてるからそこまでじゃなかったけど大変だね」

 

イリヤ「そ、そうなんですか;」

 

そう呟いた子ギルのにイリヤは聞くとそうだよと子ギルは頷く。

 

子ギル「まさに龍の逆鱗に触れた様に黒化英霊をもふっとばしてるからね。ホント相手が悪かった」

 

美遊「そ、そうなんですか……」

 

士郎「そっちのジュリアン……南無」

 

肩を竦めて言う子ギルに美遊と士郎は別の世界のジュリアンに思わず同情した。

 

大地「それにしても、こっちで見た事もないサーヴァントもいるな」

 

ウルトラマンX『確かに色々といるな』

 

イリヤ「そうなんですか?」

 

大地とウルトラマンXの言ったのにイリヤは首を傾げる。

 

ウルトラマンX『ああ、時期が違うから我々の方では未来で会うサーヴァントと言う事になるな』

 

クロ「ええ、そうね。もしかしたらそっちでも私達と出会うかもしれないわね」

 

そう言うウルトラマンXにクロはそう言う。

 

秀吉「そうなるとワシらが知るイリヤ嬢かもしれんな」

 

オルガマリー「色々と大変ねそっちは…」

 

イリヤ「え、ええ……」

 

刹那側エミヤ「まあ魔神柱はともかく大変なことを承知でマスターは助けに行ったんだがな」

 

そう言うオルガマリーにイリヤは頷き、刹那側の衛宮はそう言う。

 

ヒロ「確かに知り合いのピンチをほっておけませんね」

 

サトシ「だな!」

 

大地「確かに歴史を戻すのも大事だけど、友達を見捨てられないもんな」

 

ウルトラマンX『ああ、良いマスターさんだな』

 

刹那側の青アルトリア「ええ、私達の最高のマスターです」

 

アレキサンダー「なんだか騒がしいけどどうしたのってえ!?」

 

ヘラクレス「■■!?」

 

そこに刹那の方のアレキサンダーとヘラクレスが来て、オルガマリーを見てぎょっとする。

 

守理「?どうしたの?」

 

アレキサンダー「しょ、所長さん!?」

 

オルガマリー「え?え?」

 

近寄って本人と確認するアレキサンダーにオルガマリーは戸惑う。

 

ガイ「……成程な…大地さん」

 

大地「え、あ…もしかして…」

 

そんなアレキサンダーの反応にガイが察して大地に声をかけて、大地もまさかとなる。

 

守理「え、えっと…本当にどうしたの?」

 

アレキサンダー「まさかだと思うけど……マスターと会ったりとかしてないよね?」

 

戸惑う守理や他のメンバーへとアレキサンダーは恐る恐る聞く。

 

ガイ「……すまないが此処に来る時にすれ違っている。配慮が足りなかったな」

 

大地「だね、あの時はサトシのゲッコウガのお蔭でもあったし…」

 

それにガイはそう言い、大地もギリギリの状況を思い出して言って、マジかーとアレキサンダーはヘラクレスと共に頭を抱える。

 

オルガマリー「もしかして…」

 

アレキサンダー「うん。ご想像通りでこっちの社長はレフに殺されているんだ。そしてそれがマスターの最大のトラウマなんだよ」

 

Xライダー「そうか…」

 

ヒロ「そうなると刹那さんが心配ですね」

 

困った顔でそう言うアレキサンダーのにXライダーは呟き、ヒロがそう言う。

 

アレキサンダー「ちょっと僕、マスターの様子見てくる」

 

大地「あ、俺も行くよ」

 

守理「私も」

 

オルガマリー「しょうがないわね。私も行くわ」

 

そう言うアレキサンダーに大地達もそう言い、向かう。

 

一方、刹那はと言うと

 

刹那「……はぁぁぁぁ……」

 

1人溜息を付いていた。

 

思い出すのは守理の方のオルガマリーで楽しそうであったのを思い出してまたため息を吐く。

 

刹那「所長……」

 

しょんぼりとした刹那は落ち込んでたらいけないなと思いつつも拭い切れない。

 

カツン

 

刹那「ん?」

 

すると足に何かが当たり、なんだろうと下を見る。

 

そこにあったのは聖杯で誰かが勝手に持ち出して落としたのかなと刹那は首を傾げる。

 

ポタッ

 

刹那「え?」

 

するとその聖杯から何かが垂れだす。

 

やばいと感じた刹那はそれを咄嗟に投げようとする。

 

ドロドロドロッ!

 

だが、それより前にドロドロが刹那を包み込もうとし、飲み込まれる直前にアレキサンダーや心配だと言う事で同行する大地達が来る。

 

大地「なんだあれ!?」

 

アレキサンダー「マスター!?」

 

それに誰もが驚いた後にドロドロは刹那を包み込む。

 

ウルトラマンX『大地!変身だ!』

 

大地「ああ!」

 

すぐさまウルトラマンXのに返した後に中央のバックル部分をエクスデバイザーを収める形に変更した仮面ライダーカブトのライダーベルト風なベルト、エクスバックルを取り出して腰に装着するとエクスデバイザーをセットする。

 

その後にUXサイバーカードをベルトにセットしたエクスデバイザーに装填する。

 

仮面ライダーUXにトランスします!

 

大地「KAMENRIDE!!」

 

音声の後に言いながらエクスデバイザーの上部のスイッチを押す事でエクスバイザーの側面パーツがX字に展開すると共に大地が光りに包まれ、光りが晴れた後に大地の姿が変わる。

 

腕を除き、青い所を白くし、胸のX部分を青くしたゴモラアーマーを装着したウルトラマンXへと…

 

UX、ライダーアップ

 

アレキサンダー「うぇ!?」

 

仮面ライダーUXに驚くアレキサンダーを置いといてUXは警戒する。

 

するとドロドロははじけ飛ぶ。

 

そこから現れた刹那の姿が変わっていた。

 

守理「姿が変わってる!?」

 

刹那?「…………」

 

UX「君は…刹那ちゃんなのか?」

 

驚く守理の後にそう問いながらUXは注意深く見る。

 

刹那の髪が伸び、服装も和風な感じになっている。

 

刹那?「……あは」

 

守理「え?」

 

刹那?「アハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」

 

突如笑い出す刹那に守理は戸惑った後、UXへと刹那は攻撃を仕掛け、UXはガードする。

 

UX「ぐっ!」

 

サトシ「大地さん!」

 

アレキサンダー「マスター!?何してるの!」

 

刹那?「……我は刹那にあらず。我が名は魔神セイバー。運命を終わらせる者なり」

 

防いだが後ずさるUXから刹那へと視線を向けてアレキサンダーはそう言うと刹那、否魔神セイバーがそう返して名乗る。

 

ヒロ「魔神セイバー!?」

 

アレキサンダー「あれ?そんなの居たっけ?」

 

刹那青アルトリア「魔神セイバーですって!?」

 

名乗った名前に驚くヒロの後で首を傾げるアレキサンダーの後に駆け付けた刹那側の青アルトリアが驚いた様子で叫ぶ。

 

ヒロ「知ってるんですかセイバーのアルトリアさん!」

 

刹那側青アルトリア「ええ。前にあることで戦いまして……」

 

ヒロの問いに刹那側の青アルトリアは困った顔でそう返す。

 

ガイ「とにかくこんな所で戦ったらやべえ、トレーニングルームに連れて行った方が良いな」

 

刹那側アレキサンダー「こっちでは仮想戦闘ルームだからこっちだよ!」

 

ガイのにそう返した刹那側のアレキサンダーの案内にUXは魔神セイバーを拘束するとジタバタする魔神セイバーを放さない様に進む。

 

アレキサンダー「此処だよ!」

 

ウィーン

 

アレキサンダーが扉を開けると共にUXは入り込んでそのまま魔神セイバーを放して距離を取る。

 

魔神セイバー「私は……運命を終わらせる。この力で奴を……消す」

 

UX「悪いけど、今の君を、そのままにさせない!」

 

ガイ「その通りだ。ここで知り合った縁だ。元に戻させて貰うぜ」

 

そう言う魔神セイバーにUXはそう言うと隣にガイが立って上部のリングと下部のグリップが無く、中央が大きいカラータイマーを模した透明な球体になり、上部分に横にボタンが配置された輪で出来たカードをディケイドライバーの様に2枚挿入する挿入口が前後に配置されて、左側にゴーストドライバーのレバーと同じポンプ式のレバーをセットしたオーブリング、オーブドライバーを腰に装着した後に1枚のカードを取り出して挿入口へとセットする。

 

覚醒せよ!オーブオリジン!

 

ガイ「行くぜ!カメンライド!」

 

挿入口の横にあるボタンを押す。

 

ライダーアップ!

 

音声の後にメロディが流れた後にガイの姿はウルトラマンオーブに肩に仮面ライダーオーズのトラアームの肩アーマー、胸をオーブリングの様なアーマーを装着した姿となる。

 

オーブ「俺の名はオーブ!仮面ライダーオーブ!銀河の光が我を呼ぶ!」

 

そう名乗りあげた後にオーブは現れたオーブカリバーを握り締める。

 

アレキサンダーも並んで立つ。

 

オーブ「はぁあ!」

 

まずオーブが駆け出して行く。

 

魔神セイバー「……無穹……三段!」

 

ズバッ!

 

オーブ「……ぐあ!?」

 

だが、魔神セイバーが黒い極太のビームのようなエフェクトを伴った突きをオーブへと放った瞬間、オーブはダメージを受ける。

 

オーブ「今のは…なんだ!?」

 

ヒロ「さっきの…沖田さんの奴に似てますが…!?」

 

刹那側信長「ええい、馬鹿者!いきなり突っ込むのではない!」

 

攻撃された場所を抑えるオーブへと刹那側の信長が注意する。

 

青アルトリア「もし今のが本気でしたら貴方死んでいましたよ!?」

 

信長「今の技は本気を出しておったら貴様は胸を概念ごと抉り取られていたぞ!」

 

オーブ「マジか;」

 

ヒロ「恐ろしいですね。ちなみにその時セイバーのアルトリアさんはどうやって攻略したんですか?」

 

そう言う刹那側の青アルトリアと信長のに冷や汗を流すオーブの後にヒロが聞く。

 

青アルトリア「……fateエターナルカリバーで倒しました」

 

オーブ「なんだその技名!?」

 

困った感じで答えられた事にオーブはツッコミを入れる。

 

ウルトラマンX『別に倒さなくても彼女に取りついたドロドロを引き剥がせば良いんだ』

 

UX「確かに」

 

守理「けどどうやって?」

 

アレキサンダー「もしかしてだけどそっちにそんなことができる人が居たりして……」

 

そう言うウルトラマンXのに頷くUXへ守理とアレキサンダーは聞く。

 

UX「ああ、俺達ならきっと、いや絶対に戻す!」

 

そう言ってUXはカードをセットする。

 

UX!パワーアップ!

 

音声と共にUXの前に虹色に輝く剣、エクスラッガーが出現し、UXは側面にある虹色のスライドパネルをなぞってトリガーを引く

 

UX「エクシードエーックス!!」

 

叫びながらX字に斬る動作をするとUXは虹色の光に包まれ、その姿を肩をゴモラアーマーに変えてベータスパークアーマーを装着したウルトラマンエクシードXへと変わっていた。

 

UXEX「UX!エクシードフォーム!」

 

アレキサンダー「姿が変わった!?」

 

驚くアレキサンダーの後にUXEXは魔神セイバーを見る。

 

ウルトラマンX『とにかくあの攻撃に注意して技を当てるのが彼女を助け出す手立てだな」

 

UXEX「そうだな…隙を突いてやらないとこっちが一気にやられる」

 

そう言って警戒するUXEXへと魔神セイバーは斬りかかり、オーブが受け止めた後にUXも加わり、斬撃を逸らしたり、防いだりする。

 

ガキィン!ガキィン!

 

魔神セイバー「ふっ!」

 

オーブ「くっ!」

 

ヒロ「強い!」

 

守理「全然隙が出来ない!?」

 

隙も無い斬撃を放つ魔神セイバーに守理はどうすれば…と考え…

 

アレキサンダー「プケファラス!」

 

魔神セイバー「!」

 

そこにアレキサンダーがブケファラスを突進させ、魔神セイバーは避ける。

 

UXEX「今だ!」

 

それにUXEXはエクスラッガーの側面にある虹色のスライドパネルを3回なぞってから逆手に持ち直した後に下部分のブーストスイッチを押す。

 

UXEX&ウルトラマンX「エクシードエクスラッシュ!!」

 

咆哮と共に自らと魔神セイバーを虹色のオーラで包み込む。

 

UXEX「いっけぇぇぇぇぇぇぇ!」

 

そのまま魔神セイバーを高速ですれ違いながら二度斬り付ける。

 

魔神セイバー「あ、が、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

それにより魔神セイバーからドロドロが弾け飛んだ後に刹那に戻り、レギウディアになったヒロが刹那を助けて離れる間にオーブは蠢くドロドロを見る。

 

オーブ「まだ消えないか!」

 

アレキサンダー「マスターは大丈夫!?」

 

警戒するオーブの後にアレキサンダーは刹那へと声をかけるが刹那はごめんなさいを繰り返して返事をしない。

 

守理「ど、どうなってるの?」

 

アレキサンダー「ま、マスター?」

 

刹那「ごめんなさい……所長……助けられなくてごめんなさい……」

 

振るえる刹那に誰もが戸惑う中で刹那側のエミヤがもしやと言う。

 

刹那側エミヤ「マスターはドロドロのでトラウマを刺激されたのではないだろうか?」

 

守理「それがそっちの所長の事」

 

アレキサンダー「マスター……」

 

するとオルガマリーが刹那の顔を上げさせて目を合わせる。

 

オルガマリー「あんたね…しっかりしなさいよ!そっちの私はトラウマになる程あんたを恨んでいたの!?」

 

刹那「私は……助けられなかった。目の前で助けを求めた所長を……助けられなかった……」

 

そう言って目から光のない刹那にオルガマリーは怒りマークを浮かべ…

 

オルガマリー「ふん!」

 

ゴン!!

 

刹那の頭に頭突きをかました。

 

守理「ええ!?」

 

アレキサンダー「うわっ!?」

 

刹那「!?」

 

いきなりの行動に誰もが驚く中でオルガマリーは痛む頭を涙目で我慢しながら刹那の肩を掴んで自分と目を合わさせる。

 

オルガマリー「あなたね!そっちの私を助けられなかったからって引き摺ってるんじゃないわよ!あなたはこの世界の歴史を救えるただ1人のマスターでしょ!?私達がやろうとしていた事を1人背負わせちゃった状態のあんたにそっちの私はどう思っていたかは知らないけど、謝られるのはお門違いよ!」

 

刹那「しょ、所長……」

 

思いの限り叫ぶオルガマリーに刹那は目に光りを取り戻す。

 

ズズズズズズズ……

 

オルガマリー「邪魔!アンザス!!」

 

ボオオオッ!!

 

再び刹那を取り込もうと這いずる泥へと向けてオルガマリーは炎を放って怯ませる。

 

オーブ「これ以上の好き勝手はさせねえぜ!」

 

そう言ってオーブはオーブカリバーにカードケースの付いたリングを刃に通して、セットする。

 

オーブ「コスモスさん!エクシードXさん!」

 

ウルトラマンコスモス!エクリプスモード!!

 

ウルトラマンエクシードX!!

 

続いてリングのカードケースへとカードを2枚セットして音声の後にオーブリングで刃をリードする。

 

解き放て、オーブの力!

 

続いての音声が流れてからリング部分を高速回転させ、トリガーを引くとオーブの両隣にウルトラマンコスモス、エクリプスモードとウルトラマンエクシードXの幻影が現れてオーブと重なるとオーブカリバーが黄金の輝きを発した後に虹色に輝く。

 

UXEXもエクスラッガーを額に戻し、上から下へなぞる様に動かすと七色の光を発し出し…

 

オーブ「これで消えろ!オーブエクスミュームカリバー!!」

 

UXEX&ウルトラマンX「エクスラッガーショット!!」

 

2つの剣から同時に放たれた虹色の光線がドロドロへと炸裂し、泥を消滅させていった後に聖杯へと炸裂し…

 

バキン!!!!

 

聖杯を消滅させた。

 

サトシ「やった!」

 

アレキサンダー「よし!」

 

青アルトリア「やりました!!」

 

誰もが喜んだ後にオルガマリーはほっと安堵する。

 

守理「えっと、どこも痛くない?所長が頭突きした所以外で;」

 

刹那「うん、大丈夫。ありがとね助けてくれて」

 

確認する守理に刹那は頷く。

 

オルガマリー「ホント、心配させるんじゃないわよ」

 

刹那「うん、ありがとうね所長」

 

安堵の息を吐いてそう言うオルガマリーに刹那は礼を言う。

 

オルガマリー「べ、別に頑張る者同士だからよ」

 

刹那側青アルトリア「なんだか凛みたいな反応ですね」

 

頬を赤くして顔を逸らすオルガマリーに刹那側の青アルトリアはくすっと笑う。

 

オーブ「まぁ、これで終わりでパーティをしないとな」

 

アレキサンダー「そうだね!」

 

それに誰もが頷いた後にもう何もない事を確認して出る。

 

 

 

 

刹那側ロマン「大丈夫かい刹那ちゃん!?」

 

刹那側マシュ「先輩!無事ですか!?」

 

パーティ会場ので刹那側のロマンとマシュが心配そうに刹那へと駆け寄る。

 

他のサーヴァントや従業員たちも同じでそんな皆に刹那は大丈夫と笑う。

 

刹那「皆、ありがとね心配してくれて」

 

大地「守理ちゃんの様に慕われているね」

 

守理「そうですね」

 

ヒロ「ですね」

 

色んな人から声をかけられる刹那に大地達も微笑む。

 

刹那側ロマン「まあ刹那ちゃんは色々大変なこと乗り越えているからねぇ……」

 

守理「大変な事か…こっちも気合を入れないとね」

 

ヒロ「そうですね!」

 

エリオ「僕達も残る特異点を頑張りましょう!」

 

そう言う刹那側のロマンのに守理はふんすと手を握り締めて、ヒロやエリオ達のに誰もがああと頷く。

 

刹那「今そっちは第何特異点までいったの?」

 

守理「えっと、第3特異点をクリアした所だよ」

 

質問する刹那に守理はそう答える。

 

刹那「ってことは次はあそこか……あそこかー」

 

刹那側エミヤ「あそこだな……」

 

刹那側マシュ「あそこですね……」

 

その瞬間、刹那達はあーとなる。

 

ヒロ「?どうしました?」

 

刹那「……守理ちゃん」

 

守理「はい?」

 

話を聞いた刹那は守理の肩を掴んで真剣な顔をする。

 

守理「はい?」

 

刹那「次の特異点、マジでヤバイから全力で行かないと本当に死ぬよ」

 

ヒロ「それだけやばい存在が現れると言う事ですか」

 

エリオ「みたいですね」

 

バン「もしかして……ヒロがとあるマンションで聞いた魔術王が出るとか?」

 

刹那側エミヤ「そこは自分の目で確かめると良い」

 

出て来た言葉に戸惑うメンバーへと刹那側エミヤはそう返す。

 

守理「とにかく頑張ろう皆!」

 

大地「ああ」

 

ガイ「そうだな」

 

刹那「頑張ってね」

 

守理と刹那はお互いに握手しあう。

 

その後、パーティが始まり、各々にそれぞれの人物と話し合っていた。

 

守理「ところでさっきから気になっていたんだけどあのちっちゃいジャンヌは何?」

 

その中で守理は子供たちとはしゃぐ中にいる小さいジャンヌオルタを見て聞く。

 

刹那「ん?ああ、ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ・ランサーのこと?」

 

守理「……ん?あのもう一回……」

 

刹那「だからジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ・ランサー」

 

出て来た言葉にん?となる守理に刹那はそう言う。

 

雄二「ああ、小さくなった時のジャンヌオルタか…つまり1人のサーヴァントとして別れるのか」

 

刹那「うん、そうだよ。分けるのにはスカサハにやって貰ったの」

 

理解する雄二に刹那はそう言う。

 

雄二「しっかし、俺が知るのと違って、普通に子供なんだな」

 

刹那「そっちは違うの?」

 

呟いた雄二に刹那は聞く。

 

雄二「ああ、ウチは小さくても大人の時のジャンヌオルタのだったからな、んでブリュンヒルデが鼻血噴いた」

 

刹那「へー、そうなんだ;」

 

確かに離れた場所で刹那側のジャンヌオルタサンタリリィランサーを見て鼻血を流しているブリュンヒルデが見えてるので苦労してるな…と考える。

 

その後に刹那は少し雰囲気が違うブーティカを見る。

 

刹那「あのさ……あのブーディカさん、なんかオーラちがくない?」

 

雄二「ああ、そりゃああのブーティカはアベンジャーだからな。ちなみに俺のサーヴァント」

 

刹那側マシュ「あ、アヴェンジャー!?」

 

あっさり言う雄二に刹那側のマシュは驚く。

 

雄二「出会った最初は敵対してたが俺が賭けをして勝利したから俺のサーヴァントになった」

 

刹那「へー、そうなんだ。だから黒いんだね」

 

そう答える雄二に刹那は自分の方のブーティカと話すブーティカアベンジャーを見ながら呟く。

 

ガイ「しかしそっちには怪獣とかは出ないんだな」

 

刹那「いやいや、出たらこっち終わってたから;」

 

イリヤ「確かにそうですよね;」

 

そう呟くガイのに刹那は冷や汗掻いて言い、イリヤも頷く。

 

守理「良いな…こっち結構大変だったんだよね。それで主にウルトラマンになれる人達に任せっきりになる時あるし」

 

刹那「それはまぁ……仕方ないようん;」

 

そう言う守理に刹那は冷や汗を掻く。

 

ウルトラマンX『しかしやはり別の世界でもアーチャー…いやこちらでは普通にエミヤと名乗ってるんだったね。料理は上手いな』

 

大地「確かにそうだね」

 

刹那側エミヤ「ふ、褒めても料理しか出ないぞ」

 

刹那「それじゃあベリータルト頂戴」

 

そんな中でそう言うウルトラマンXのに不敵な笑みを浮かばせて言うエミヤへと刹那は注文する。

 

大地「1つ聞きたいけど、エミヤって自分の呼び方とかに拘りとかある?」

 

刹那側エミヤ「む?別にないが……」

 

ふとそう質問する大地に刹那側のエミヤはなぜそんな質問を?と首を傾げる。

 

大地「いや、俺達の方でも皆は自分の名前で通しているのにアーチャーだけはクラスで通してるんだ…明久のサーヴァントで子ギルを除いた皆に言えるけど」

 

刹那「へー、そうなんだ。なんで?」

 

そう答える大地のに刹那は聞くと雄二が代わりに答える。

 

雄二「本人曰く、明久と出会った事で新たな生を実感出来た。だから生前の名よりクラス名の方がその実感を掴める…との事だ」

 

刹那側エミヤ「ほぅ、そうなのか」

 

刹那側マシュ「そっちのエミヤ……いえアーチャーさんも良いマスターに出会ったのですね」

 

そう答える雄二に刹那側のエミヤはふっと笑い、刹那側のマシュは笑って言う。

 

葉月「お兄ちゃんもくれば良かったのにですね」

 

ランスロット「Arrr」

 

雄二「ちなみにあのちびっ子がランスロットのマスターな」

 

刹那「え?あの子が?」

 

ランスロットに肩車して貰っている葉月を指して言う雄二に刹那は驚く。

 

雄二「ちなみに他にジャックやメドゥーサ、エウリュアレとステンノもいる」

 

刹那側マシュ「五人のサーヴァントと契約しているとは……」

 

刹那「……なんだろう。メドゥーサが凄い苦労してそう;」

 

驚く刹那側のマシュの隣で刹那はそう言う。

 

雄二「ああ、メドゥーサは苦労してるな…と言うか明久以外複数のサーヴァントを仲間にしているからな…俺の場合はジャンヌオルタにブーティカやブリュンヒルデと清姫にエリザベート以外にこの場にいないがフランケンもいるからな」

 

刹那「まあ大変だけど慣れると楽しいからね」

 

そう答えた雄二に刹那は苦笑して言う。

 

守理「そう言えば刹那はどれ位契約してるの?」

 

刹那「私?私はえっと……84人ぐらいかな?」

 

守理「へー、そうなん……え?」

 

告げられた言葉に守理は言葉を無くす。

 

雄二「はぁ~多いな…よくそんだけ契約出来たな」

 

刹那「まあそれはカルデアのシステムのおかげってことで」

 

感嘆する雄二に刹那は頬をポリポリして言う。

 

守理「あ、そうなんだ……うちもそうなのかな……雄二くん達は雄二くん達で魔力の必要ないから羨ましいよなホント」

 

刹那側マシュ「えっと……落ち込まないでください守理先輩」

 

落ち込む守理を宥める刹那側のマシュだが刹那側のロマンは守理の言った事に慌てて質問する。

 

刹那側ロマン「ちょ、ちょっと待ってくれないか!?なんか魔力の必要がないと聞こえたんだけど!?」

 

刹那「あ、そう言えば……」

 

守理「なんでも正規のとは違う感じでの契約をしてるからそれで魔力とか必要ないみたいだよ。宝具とかもそこまで魔力を使わないそうだし、後遊戯王カードだっけ?それが契約の証だとか」

 

刹那「色々と凄すぎるね;」

 

そう答える守理に刹那はそう述べる。

 

守理「ホントだよね。けど、その絆も良いなって思った」

 

刹那「そうなんだ。そんなにあの人達の絆は凄いんだね」

 

それに刹那も感嘆してると…ぬぉぉぉぉ!!と言うティーチの声がして、何々?と刹那と守理は見る。

 

Xライダー「セクハラする腕はこの腕かな?この腕かな?」

 

刹那側ティーチ「ギブギブギブ!?」

 

メアリー「いいぞ~もっとやれ~」

 

ティーチ「だーから言ったのに…」

 

そこでは刹那側のティーチがXライダーに腕十字固めをさせられていて、メアリーが煽ってティーチは呆れた様に同情の目線を送る。

 

刹那「ティーチったら全く……」

 

守理「あ…」

 

それにはぁ…とため息を吐くと守理の声に刹那は彼女を見ている方を見る。

 

Xライダーの近くに…彼にお仕置きされたのか倒れた刹那側のカエサルとそんなカエサルを介抱してるクレオパトラの姿があった。

 

守理「やっぱりこっちでも真っ先にお仕置きされたか…」

 

刹那「カエサルも何やっているんだか……」

 

呆れた顔をする守理に刹那はやれやれと肩を竦める。

 

守理「そっちは大変だね。こっちは変態行為あるとXライダーが体術で抑えてくれるから」

 

刹那「へーそうなんだ。こっちはヘラクレスが成敗してくれるから助かってるよ」

 

お互いに止め役いるんだね~と笑う。

 

ティーチ「なんだろう。こっちの止め役がXライダー殿でマジ良かったと思った」

 

メアリー「力任せにやりそうだもんね」

 

刹那側アレキサンダー「うん、二人の想像通りだよ」

 

そう述べるティーチとメアリーに刹那側のアレキサンダーはうんうんと頷く。

 

ティーチ「なんと言うか…はしゃぎまわるって普通に苦労しますな」

 

刹那側アレキサンダー「まあね。でも楽しいから良いじゃん」

 

楽しいと言うのには同意ですなとティーチは頷いた後に周りを見て…ランスロットに筋肉バスターをされている刹那側のガウェインのが目に入った。

 

ティーチ「何やってんのランスロット殿ぉぉぉぉぉぉぉ!?」

 

ランスロット「Arrrr!!」

 

葉月「なんだか騎士のとかを置いといて1発入れとかないといけないと思ったそうです~」

 

刹那側アレキサンダー「あ~もしかして第六特異点のこと聞いちゃったの?」

 

それにティーチが叫び、理由を葉月が言うと刹那側アレキサンダーがそう聞く。

 

ランスロット「Arrr(コクコク)」

 

ティーチ「え?何、なんか色々とランスロット殿が一発入れないといけない程の事をしちゃったの?」

 

刹那側アレキサンダー「いやぁ……まぁそうだね」

 

訝しげに聞くティーチに刹那側アレキサンダーは曖昧に頷く。

 

そうなの?と聞く守理に刹那も同じように頷く。

 

Xライダー「それ程なのだな…気を引き締めないといけないな」

 

ヒロ「そうですね」

 

明久「おーい皆」

 

それに誰もが気を引き締めていると台車を引いた明久が来る。

 

雄二「なんだ?来ないんじゃなかったのか明久」

 

明久「そうだったんだけど、ちょいとあけみ屋でね」

 

刹那「あけみ屋?」

 

守理「えっと、こっちだとあたしの世界の人類史焼却が別の世界に余波を与えて明久くん達が飛ばされて来たんだけど、他にも別の空間への扉も作っちゃって…あけみ屋はその先にあるお店の事なんだ」

 

ティーチ「いやー、あんなに同じ人物を沢山見るのは初めてでごじゃったなホント」

 

意外そうに言う雄二にそう返す明久のに首を傾げる刹那へと守理は説明してティーチが代表でそう言う。

 

刹那「へ~そっちは面白いね。こっちは今はもう忙しくて忙しくて」

 

雄二「そりゃまた、んで、なんで来たんだ?」

 

あははと苦笑する刹那に雄二はそう返してから明久に聞く。

 

明久「いやー、たむらさんが丁度ストレス発散時期だったんだけど…溜まってたのか人数を超える分を作っちゃったみたいで…こんなにお好み焼きが…」

 

そう言って被せていたのを取るとたっぷり作られたお好み焼きの箱が数100個もあった。

 

ティーチ「多すぎ!?たむら殿どんだけ変な世界に飛んだの!?」

 

刹那「凄いお好み焼きの匂いがするね;」

 

それにティーチは叫び、刹那はそう言うとアルトリア面々がガタッとなる。

 

明久「まぁ、とにかく持ったないから食べてくださいだってさ」

 

守理「これだけあると食べるのは大変だね」

 

刹那「え?別に大丈夫でしょ?」

 

秀吉「そうじゃのう」

 

そう言う明久に守理はそう言うと刹那があっけらかんに返し、秀吉も同意する。

 

刹那側エミヤ「大食いがこっちのカルデアには四人も居るからな」

 

ティーチ「うちもいますよ。特にバン殿とかエリオ殿とか…と言うか今も10個目を軽々と食べておりますし」

 

エリオ「美味しいですねバンさん!」

 

バン「そうだな!あけみ屋のはホント美味いな!」

 

そう言う刹那側エミヤのにティーチもそう言ってバクバク行ってる2人を見る。

 

刹那「へー、凄いねそっちも」

 

ティーチ「そうでごじゃりますな。普通に食べてるんだからこちらのアーチャー殿もたっぷり作りますし」

 

刹那側マシュ「先輩、私達も食べましょうか」

 

だねと刹那側のマシュの言葉に刹那は頷いてお好み焼きを食べ始める。

 

青アルトリア「もきゅもきゅ」

 

NRセイバー「美味しいですねマスター」

 

ヒロ「そうですね」

 

刹那「うん、美味い!」

 

各々にお好み焼きを食べる中で刹那は作った人凄いなと感心する。

 

ティーチ「いやさりげなく小さいアルトリア殿が食べている事にツッコミはなしでござるか刹那殿!?」

 

刹那「気にしない方向で」

 

肝っ玉つえぇ!とティーチは思った。

 

ティーチ「エミヤ殿、刹那殿って結構スルースキルも高いんですな」

 

刹那側エミヤ「まあそうだな。マスターいわく、ツッコミしていたらキリがないとの事だ」

 

そう言うティーチに刹那側のエミヤは肩を竦める。

 

離れた場所でウルトラマンティガとはしゃぐ刹那側のアステリオスや子供メンバーズ。

 

オーブニカを吹いて奏でるガイのを聞く者達。

 

様々な所で思い思いに年末を過ごす。

 

守理「お互いに頑張ろうね刹那」

 

刹那「うん、そうだね守理」

 

お互いに握手してそう言う。

 

その後、しばらく騒いだ後にそれぞれ別れた。

 

翌日、刹那側のイリヤの枕元にエクシードXとオーブオリジンなどが描かれたサーヴァントカードが置かれていた。

 

 

 

 

 

 




ゆっくり霊夢「ホント、お互いに頑張らないとね」

天龍(代理)「クロさん、来年もよろしくお願いします!!」


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番外編:アンデルセンの愚痴り…

ゆっくり霊夢「番外編だよ~」

ゆっくり魔理沙「時期的にCCCコラボ後のなんだぜ~」

士「アンデルセン…マジ苦労するな」

カズマ「ですね…」


 

 

 

ハンス・クリスチャン・アンデルセン

 

サーヴァントながらマスターがいなくても1人で現界でき、キアラと共にのんびりしている。

 

人類史焼却のに巻き込まれて第4特異点から合流した後はキアラにぶつくさ言いつつ、時たま協力もしていた。

 

そんな彼は…

 

キアラ「何を読んでるんですかアンデルセン?」

 

ヘブンズ「面白いのでしょうかそれは?」

 

アンデルセン「………ええい!頭にデカいのを同時に乗せるな牛女ども!!」

 

自身が契約している同一存在の2人に悩まされていた。

 

 

 

 

アンデルセン「全く、赤髪が石を使って呼び出したらあの海底SE.RA.PH.でビーストだったのにアルターエゴになったあやつとは……出て来るとは思いもしなかったぞ。しかもマスターを赤髪じゃなくて俺にするとは…はた迷惑のなんでもないぞ…女将、ビール」

 

ほむ姉さん「は~い」

 

たむら「あなたも苦労してるわね;」

 

酒飲みほむら「だよな~だけど少年おっさんって普通の男子が憧れてる様な状況になってるじゃん」

 

あけみ屋で愚痴りながらおつまみを摘まみつつビールを注文するアンデルセンにたむらはそう言い、良くたむらと絡む酒飲みほむらがそう言う。

 

アンデルセン「貴様らの目は不自然か?同じ人物2人に囲まれてたら不気味でしかないぞ。もしもお前たちが救おうとしてる女が沢山いたらどうする?」

 

そう問われて2人は少し考え…

 

たむら「それはそれで…」

 

酒飲みほむら「だなー」

 

アンデルセン「貴様らに聞いた俺がバカだった」

 

えへへと嬉しそうな顔をするたむらとほむらーズにアンデルセンは眉間を揉む。

 

今のアンデルセンの周りも沢山のほむらなのだが本人的にキアラの方が強い様だ。

 

ほむ姉「あ、はは…け、けど悪く言う割にはお2人のカードを手放さないんですね」

 

アンデルセン「ふん。あんな害悪どもをほっておけるか、主従関係だった事もあるから管理してるだけだ。それにデュエルではなかなかの効果だからな」

 

酒飲みほむら「あー確かに凶悪だよな…」

 

たむら「それで逆転されてたわね」

 

話題代えようとそう言うほむ姉にアンデルセンは取り出した2人が描かれた遊戯王カードをひらひらさせながら言い、それを見ていた酒飲みほむらとたむらはなんとも言えない顔をする。

 

たむら「それでそのほっておけない人達は?」

 

アンデルセン「それならニブチンバカ2人に押し付けてる。あ奴らの前じゃああの牛女どもは調子を崩されるからな」

 

ビールを飲んでからのたむらの問いに答えるアンデルセンにほむ姉は大変だなあの2人…と押し付けられた人物たちの事を考えながら手を動かす。

 

アンデルセン「全く、事あるごとに読書中に頭に胸を乗せて来るわ。寝ている所で何時の間にか枕とすり替わってたりするわ。挙句の果てにはお互いに左右から挟み合うのだぞ…げんなりするぞこれは…」

 

たむら「それは…」

 

酒飲みほむら「なんと言うか胸を気にしてる奴がいたら怒髪天になりそうな事されてるな少年おっさん」

 

ふうとため息を吐くアンデルセンにたむらはなんとも言えない顔をして酒飲みほむらはそう言う。

 

悪戯ほむら「けどさ~アンデルってさ、めんどくさそうな顔をするけど嫌な顔してないじゃん」

 

アンデルセン「まぁ、あやつといると退屈はしないからな…(嫌いではないからな…)」

 

近寄って来た悪戯ほむらのにアンデルセンはそう返しつつ内心そう呟く。

 

シェイクスピア「あ、いたいたアンデルセン殿~ちょっと緊急事態ですぞ~」

 

するとそこにシェイクスピアが慌てた様子で来る。

 

アンデルセン「なんだ?馬鹿どもが何かしたのか?」

 

シェイクスピア「何をしたかと言うとしてませんが…用事が出来ちゃったので葉月殿達に…「なにちびっ子どもに預けてるんだあの馬鹿ども!!!」…頼み込もうと…ってもう行っちゃっいましたか」

 

バビュン!と飛び出すアンデルセンにシェイクスピアは速いなと思いながら追いかけて行く。

 

たむら「これはあれね。嫌よ嫌よも好きのうちね」

 

酒飲みほむら「あー、確かに少年おっさんのそれに当て嵌まるな」

 

そんな2人を見送ってからそう言うたむらに酒飲みほむらも納得しながらビールを飲んでげはーと吐き出す。

 

ほむ姉「嫌よ嫌よも好きのうち…か…アンデルセンさんも私達に似てるな…」

 

そんな酒飲みほむらに苦笑した後にアンデルセンが座っていた場所を見ながらほむ姉は思い出す。

 

 

おい貴様!丁度良い!電脳空間に楽に入れる機械を作れるか!?

 

え、え?

 

時間が惜しい。作れるのか作れないのかどっちだ!

 

う、うう…

 

ちょ、落ち着いてください!

 

落ち着いてられんのだ!一刻も早く向かわんと!

 

 

ほむ姉「……ホント、大切な人なんですね」

 

くすりと見えない場所に置かれていたほむらの1人がお土産として持って来たFate/EXTRA CCCのゲームカセットを見ながらほむ姉はそう呟くのであった。

 

 

―だがおまえは、もはや人ではない。それ以外の化け物になりさがったのだろう?ならば、それも悪くはない。おまえが神であるのなら、愛してやるのも一興だ―

 

 

 



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EX特異点:魔の城 マジカルキャッスル
第1節:新たな特異点


そこは特殊な魔の空間であった。




 

 

 

とある時であった。

 

守理「また特異点が?」

 

ダ・ヴィンチ「そうらしいんだよね。ただ、今までと違い時代が分からないんだよ」

 

告げられた事に守理はええ!?と驚く。

 

リウナス「とにかく、新宿の様に注意した方が良いわ」

 

守理「分かりました!」

 

マシュ「先輩、気を付けてくださいね」

 

うん!とマシュのに頷いた後にコフィンに入り、レイシフトを開始する。

 

 

一方平行世界のカルデアも同じような状況になっていた。

 

刹那「え?特異点を発見した?」

 

イリヤ「もしかしてまたあの新宿のような特異点なんですか?」

 

かもねとSダ・ヴィンチは困った顔で言う。

 

S青アルトリア「なら気をつけないといけませんねマスター」

 

Sダ・ヴィンチ「あの時はこっちのサポートもほとんどできなかったからね」

 

エミヤ「あの時はカルデアのサーヴァントのほとんどが出動できなかったな」

 

あの時は大変だったな…と新宿のを思い出しながら目を遠くする刹那にその元凶でもあった新宿のアーチャーもといモリアーティが肩を叩く。

 

Sモリアーティ「まあ大丈夫じゃないかね?マスターと私達ならどんな特異点でも解決できるだろう」

 

刹那「教授…」

 

エミヤ「まあ確かにそうだな」

 

頷いた後に準備出来たよとイリヤと刹那を呼びかける。

 

刹那「それじゃあ行こうかイリヤちゃん」

 

イリヤ「はい!」

 

お互いに頷いてコフィンへと入る。

 

Sマシュ「それではいってらっしゃい先輩!」

 

刹那「いってきまーす!」

 

そう返して2人は目的の場所へとレイシフトする。

 

 

守理「おととととと!」

 

一方でレイシフトした守理はなんとか着地する。

 

その後にデンライナーがその横を駆け抜け…

 

アーチャー「っ!」

 

アーラシュ「おおっと…」

 

降り立ったアーチャーとアーラシュはよろけてティーチとランスロットに支えられる。

 

ティーチ「ちょ、どうしたでござるお2人!」

 

ランスロット「Arrrrr」

 

アーラシュ「すまねぇ、ティーチの旦那」

 

アーチャー「なんだ…体に力が上手く入らん…」

 

守理「ええ!?」

 

慌てて支える2人にアーチャーはそう言い、守理も驚いていると…

 

刹那「だ、大丈夫?イリヤちゃん!?」

 

イリヤ「ち、力が……」

 

すると横からの声に誰もが見ると刹那に支えられたイリヤが目に入り、刹那達も守理たちに気づく。

 

守理「あれ!?刹那!?」

 

刹那「あれ?守理ちゃん!?」

 

Sモリアーティ「なんと!?マスターがもう一人!?」

 

それぞれ驚く中で刹那の傍に現れたモリアーティは驚く。

 

アーチャー「教授!?早い…と思ったがそちら側のか…」

 

刹那「うん、そうだよ」

 

それにアーチャーは驚いたがすぐさま気づき、刹那も肯定する。

 

アーラシュ「しかし、何が起きてるんだ?此処に来た途端に力が発揮できねぇ…」

 

イリヤ「わ、私も。なんで……?」

 

Sモリアーティ「ふむ。影響はエミヤ、アーラシュ、イリヤちゃんの三人に出ているようだね」

 

ティーチ「ええ、拙者とランスロット殿は特に…ランスロット殿?」

 

タドルクエスト!

 

顔を顰めるアーラシュにイリヤも戸惑う中でそう言うモリアーティにティーチも同意した後にランスロットを見るとランスロットはゲーマドライバーを装着してタドルクエストのガシャットのスイッチを押す。

 

ランスロット「Arrrrrr!」

 

ガシャット!

 

レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!?

 

アイム ア カメンライダー!

 

その後にゲーマドライバーにガシャットをセットしてパネルをタッチしてからその姿を仮面ライダーブレイブに変える。

 

目を点にする刹那達を横目にブレイブはレバーを引く。

 

ガッチャーン!レベルアップ!

 

タドルメグル!タドルメグル!タドルクエスト!

 

音声の後に等身大のレベル2の姿となる。

 

ブレイブ「………ふむ、特に変身しても変わりなし…か…」

 

ティーチ「いや何変身してんの!?」

 

刹那「へ、変身できるの!?」

 

Sモリアーティ「な、なんだねこれは!?」

 

右手をぐっぱさせて言うブレイブにティーチはツッコミを入れる中で刹那は前に別の人物のを見た事あるがサーヴァントが変身する事に驚き、Sモリアーティも驚きを見せる。

 

モリアーティ『ふふ、驚いている様だね別の世界の私よ』

 

ダ・ヴィンチ『やあやあ、やっと繋がったよ』

 

守理「あ、こっちのダ・ヴィンチちゃんと教授」

 

刹那「えっと、あれって確かエグゼイド系のライダーだよね?」

 

その後に守理側のカルデアとの通信が繋がり、その後に刹那が聞く。

 

ティーチ「おや、知っていたのですか刹那氏」

 

刹那「フ、オタク舐めないでよね」

 

Sモリアーティ「マスターはライダー・戦隊等はすべて見ているからな;」

 

不敵に笑って言う刹那にSモリアーティがそう言う。

 

モリアーティ『そう言うからにはそっちの私も全部見たのかね?』

 

Sモリアーティ「マスターに付き合わされてね。ルパンが出てきたのはなかなか面白かったよ」

 

守理側のモリアーティのに刹那側のモリアーティはそう返す。

 

???「おーい!」

 

アーチャー「む?この声は?」

 

刹那「あれ?この声って…」

 

その声に誰もがした方を見ると…女性を乗せた大きな狼に頭を咥えられながら手を振るエグゼイドが目に入る。

 

守理&ティーチ「なんでそう言う運ばれ方してるのゴーグル(君んんんんんんんん/氏ぃぃぃぃぃぃぃぃ)!?」

 

刹那&イリヤ「「えええええええええええええええ!?」」

 

Sモリアーティ「ちょ!?大丈夫かい!?」

 

それに思わず守理とティーチは絶叫し、刹那とイリヤやSモリアーティも驚く。

 

エグゼイド「大丈夫大丈夫。ロボおろして~」

 

ロボ「うぉう」

 

そう言うエグゼイドにロボはパッと放すとエグゼイドは着地する。

 

エグゼイド「おひさ~」

 

守理「あ、うん。新宿以来だね。ティアマトとロボも元気そうだね」

 

ロボ「うぉう」

 

ティアマト「Aaaaaaa(ペコリ)」

 

元気に挨拶するエグゼイドに守理は疲れた感じに返して、ロボと背中らから降りて来るティアマトを見て、ティアマトは頭を下げる。

 

ただ聞き捨てならないのにイリヤと刹那はえっ!?と驚く。

 

刹那「ちょっ、ちょっと待って!?今ティアマトって言った!?」

 

イリヤ「ティアマトってもしかしてあのバビロニアで出てきた人類悪の!?」

 

詰め寄る2人にまぁ、驚くよね…と守理も目を遠くする中で変身を解いたエグゼイドもといゴーグルは言う。

 

ゴーグル「そうだよ~寂しそうだったからもろもろ危ないのを消して俺のサーヴァントにした(ペカッ)」

 

ティーチ「それだけじゃあ納得しないと思うでござるよゴーグル氏;」

 

刹那「なんだろう…。あんだけ苦労して倒せた人類悪をそうも簡単にサーヴァントにされたら……少しイラッとくる」

 

イリヤ「あははははは;」

 

ニカッと笑って言うゴーグルのにティーチはツッコミを入れる中で握った拳を振り下ろしそうになっている刹那の隣でイリヤは笑うしかなかった。

 

守理「それでもね…それでもね…マジさ、それを埋める様にさ…ゾグ…だったけ?最初は女神だったんだけど化け物に変貌した根源的破滅招来体って奴が来たからマジ大変だったよ;;;」

 

アーチャー「あれは本当…ウルトラマンがいなかったらやばかったな」

 

ティーチ「ほんまそれな;」

 

刹那「そっちも大変だったんだね…」

 

イリヤ「ところでここはいったい……」

 

遠い目をする守理と腕を組んでそう言うアーチャーやティーチのに刹那はうわぁ…となる隣でイリヤがそう聞く。

 

アーチャー「確かに我々も特異点としか分かってないからな…」

 

ゴーグル「俺も俺も!ラグナロクを止める為に移動しようとしてたらなんか此処に来てた」

 

守理「君も君で大変だね;」

 

刹那「イリヤちゃんたちのも気になるし…」

 

Sロマン『皆!聞こえるかい!?』

 

刹那「あ、ドクター!」

 

するとそこに刹那達の方のカルデアからロマンが現れる。

 

刹那「ロマン!何か分かったの?」

 

Sロマン『ああ!調べたんだけどイリヤちゃん達のステータスが軒並み下がっているんだ!』

 

守理「ええ!?」

 

アーチャー「成程、だから力が入らんのか…」

 

ティーチ「ん?そうなると拙者らが平気なのはどうしてでござるか?」

 

ダ・ヴィンチ『それについてはその特異点が悪に属するサーヴァントに影響がないからだよ』

 

告げられた事に誰もが驚いた後に呟いたティーチのを守理側のダ・ヴィンチが調べたのかそう言う。

 

Sロマン『ようするにその特異点では悪が強く、善が弱くなっているんだ』

 

刹那「なんだか新宿と似てるね」

 

守理「確かに言われてみると…」

 

ブレイブ「そうなるとやはり此処のどこかに聖杯があると言う事ですな」

 

纏めるロマンのに刹那は呟き、守理も思い出して頷く中でブレイブがそう言う。

 

イリヤ「あ、皆さんあれ!」

 

その言葉に誰もがイリヤが見ている方へと顔を向ける。

 

見える先に貝の様にうずまきな城の様な不気味な建物があった。

 

守理「あれは…」

 

ブレイブ「城…でしょうかね?」

 

ゴーグル「なんか面白そうな形してるね~」

 

刹那「巻き貝みたいだね」

 

イリヤ「なんだか怪しくないですか?」

 

それに誰もが呟くとダ・ヴィンチがふうむと唸る。

 

ダ・ヴィンチ『もしかするとあれがこの特異点の中心かもね』

 

Sロマン『そうかもしれないね。取り敢えずあの建物の調査を……』

 

そう言ってSロマンは調査を始めた様だがあれ?と言う声が出る。

 

アーチャー「どうしたのだDr.ロマン?」

 

Sロマン『なんだろう。なんか何時もの特異点の違う感じがするんだ』

 

刹那「違うって?」

 

守理「今までの特異点や新宿とも違うの?」

 

そう言うロマンのに刹那と守理は首を傾げる。

 

Sロマン『んー……もうちょっと調べてみるよ』

 

ゴーグル「だったらソロモンにも手伝って貰えば良いね!」

 

そう言うロマンにゴーグルが提案する。

 

守理「あーソロモンは確かに…ソロモン?」

 

刹那「え?ソロモン?」

 

イリヤ「ソロモンって…」

 

Sロマン『へ…?』

 

マイティアクションX!

 

神姫プロジェクト!

 

ゴーグル「超大変身!!」

 

誰もが出て来た名前にえ?となる中でゴーグルはゲーマードライバーにガシャットを2本刺してレバーを引く。

 

ガシャーン!

 

レベルアップ!

 

マイティジャンプ!マイティキック!マイティマイティアクション!エックス!!

 

アガッチャ!終末防げ!神姫!神姫プロジェクト~!!

 

ガシャコンライザー!

 

フェイト!グランドオーダー!

 

その後に最初にエグゼイドに変身した後にロボッツゲーマーを青くしたのを装着した姿となった後に左腕にバグヴァイザーを白く染めた様なのを装着してから別のガシャットを取り出して装填した後に画面を操作してぽちっと押すとエグゼイドの前に光りが集まり…

 

???「はいはい、ソロモンさんです…よ………」

 

銀髪の女性が現れて、現れた女性は唖然としている守理や刹那達にSロマンを見てからエグゼイドへと目を向け…

 

ソロモン「ちょっとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?なんで守理ちゃん達の前で召喚してるの!?しかもなんか刹那ちゃんやその刹那ちゃんの方の〝僕”がいるし!!!!」

 

エグゼイド「え?ダメだった?ソロモンじゃなくてロマンって呼んだ方が良かった?」

 

ソロモン「呼び方の問題でもなぁぁぁぁぁぁい!」

 

エグゼイドの肩を掴んで揺らし始め、漫才の様なやり取りを始める。

 

守理「え?ロマンってその人、こっちのロマン?」

 

刹那「しかも女体化してるし;」

 

イリヤ「ど、どういうこと?」

 

Sロマン『ちょ!?なんでそっちの僕、ゴーグルくんのサーヴァントになってるの!?ってかなんでソロモンのままで居るの?!』

 

刹那「あ、確かに」

 

驚く面々にソロモンははぁ~とため息を付いてから守理たちに向きなおり、疲れた顔でなぜいるかの説明を始める。

 

ソロモン「説明すると、確かに僕は消滅したのはした。ただまぁ…今彼が巻き込まれてるのでソロモンとしてまた出て来たわけ。ただ、男のソロモンはもういないから女のソロモンとして彼に召喚される形でいるわけだよ…」

 

守理「えっと…つまり英霊の座には男のソロモンはもう存在しないけど、女のソロモンはまだ残っているからこうやって存在していると?」

 

刹那「女のソロモンっているんだ…」

 

イリヤ「す、凄い裏技ですね…」

 

Sロマン『それ、絶対そっちでしか使えない裏技でしょ;』

 

だよねぇ…と守理達の反応にソロモン自身も予想もしてないのでそう返した後にエグゼイドを見る。

 

ソロモン「それで僕を呼んだのは?」

 

エグゼイド「ロマン達と一緒にこの特異点を調べて欲しいんだ」

 

そう言われてソロモンは周りを見て顰める。

 

ソロモン「…なんだろうか…ここ、違和感がある様な…異質な魔の力を辺りから感じるし…」

 

刹那「魔の力?」

 

イリヤ「どういうこと?」

 

Sロマン『ああ!?そうか!そういうことか!』

 

ソロモンの呟いた事に守理達は首を傾げるがSロマンは合点が言ったと叫ぶ。

 

刹那「ど、どうしたのドクター?」

 

Sロマン『刹那ちゃん、イリヤちゃんたちと初めて出会った世界の事は覚えているよね?』

 

守理「それって魔法少女たちの世界?」

 

ソロモン「ああそうか!どっかで覚えのある様なと思ったら!」

 

いきなり声をあげたSロマンが言った事に守理は言う中でソロモンもポンと手を叩いて言う。

 

エグゼイド「ああ、ティーチがハジケた時だね」

 

ティーチ「止めて!それXライダー氏にたっぷりお仕置きされた黒歴史!!!」

 

Sロマン『その世界と同じだ。この特異点は聖杯によって作り出されたものじゃない!』

 

イリヤ「ええええ!?」

 

ソロモン「この世界は聖杯ではなく、別の魔術的なので出来ているんだ」

 

守理「べ、別の魔術!?」

 

アーチャー「この世界を形成してるのをなんとかしないといけないと言う事か」

 

2人のをスルーしたSロマンとソロモンの告げた事に誰もが驚く中でSロマンは建物を見る。

 

Sロマン『ああ、その通りだ。その何かの反応はあの建物の中からする』

 

ソロモン「そしてそれをなんとかしないとこの世界は消えないだろうね」

 

エグゼイド「んじゃあ早めに行った方が良いんだね」

 

Sモリアーティ「うむ、では行こうかマスター」

 

刹那「うん」

 

それに誰もが頷いて城へと向かう。

 

 

しばらくして、一同は城の前へと辿り着いた。

 

守理「改めて近くで見ると…デカいな…」

 

刹那「そうだねー」

 

イリヤ「まるでお城みたい…」

 

目の前まで来て誰もがその大きさに圧倒される。

 

ソロモン「とにかく中に入らないと始まらないね」

 

エグゼイド「あ、丁度あそこに入口があるね」

 

そう言うソロモンにエグゼイドは前を指して言う。

 

守理「あそこから入るべきなのかな?」

 

アーラシュ「見るからに他に入口はなさそうだしな」

 

刹那「入るしかないね」

 

エグゼイドが見つけた入口から入る事にしたメンバーは扉を開ける。

 

扉を開けた事で光が中へと差し込むが中は全体的に暗くてどれ位広いのか分からない暗さであった。

 

ティーチ「うわ、中が暗いですな…」

 

エグゼイド「ソルの力を借りた方が良いかな?」

 

ソロモン「敵が分からない以上不意打ちして来るだろうからなるべく手を明かさない方が良いと思うよ。ここは僕が…」

 

そう言ってソロモンは手を光らせて明かりの変わりになるのを確認してから中に入る。

 

バタン!

 

アーチャー「!扉が!」

 

刹那「閉まった!?」

 

すると全員が入ると共に扉は勢いよく閉まり…

 

シュン!

 

イリヤ「消えちゃった…」

 

その後にそこには何もなかったかの様に扉は消えてしまう。

 

ブレイブ「どうやら閉じ込められた様ですね」

 

アーラシュ「袋のネズミってか」

 

Sモリアーティ「そうみたいダネ」

 

そう言うアーラシュにSモリアーティが同意した後に暗かった周りが明るくなり、周囲に沢山の入り口が現れる。

 

エグゼイド「うわ、入り口沢山!」

 

イリヤ「なんで?!」

 

刹那「ん~これは探すの大変そうだね」

 

周りを見て言うエグゼイドと驚くイリヤの後に刹那が呟く中でアーチャーははて…と首を傾げる。

 

アーチャー「(なんだろうな…この引っかかる感じ…なにかどこかで…)」

 

エグゼイド「とにかく突撃だ!」

 

思い出そうとアーチャーが考え込んでる間にそう言ってエグゼイドは駆け出して1つの入り口に入り…

 

エグゼイド「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~」

 

ブレイブ「ん?ぬお!?」

 

後ろの高い所の入り口から出て来てブレイブにぶつかる。

 

ブレイブ「な、なぜ上から;」

 

守理「これ、どれが次に進める入口なの;」

 

刹那「教授、分かる?」

 

呻くブレイブを見た後に沢山の入り口を見渡して言う守理の後に刹那が聞く。

 

モリアーティ『うーむ、洞窟ならば風が流れて来るのが良いのだが…』

 

Sモリアーティ「どうやら吹いてはいないようだな」

 

困ったものだとSモリアーティは呟いた後…

 

ジャカジャカジャカジャカ!!

 

アーラシュ「なんだ?」

 

イリヤ「ふぇ?」

 

いきなりのパレードである様な音が聞こえ始め、誰もが身構えるとエグゼイドが気づく。

 

エグゼイド「あ!上!箒とバケツが!」

 

刹那「ちょ?!それって…」

 

指した方向に誰もが見て確かにドラムの様にバケツを叩く2つの箒に刹那は驚いた後に周りを見る。

 

すると音楽に合わせてメンバーを囲む様に掃除用具が沢山現れて周囲を歩き回る。

 

ブレイブ「これは!」

 

イリヤ「何々!?」

 

誰もが警戒する中で音楽が鳴り終わると掃除用具たちが移動を終えた後に…

 

ジャーーーーーン!!

 

まるで試合開始と宙に浮かんだモップがバケツを叩く。

 

アーチャー「!来るぞ!」

 

守理「うわわ!」

 

Sモリアーティ「全員、伏せたまえ!」

 

ズガガガガガガガガガガガガガガガッ!!

 

Sモリアーティの言葉に誰もがしゃがむとSモリアーティは掃除用具へと銃弾を叩き込んでいく、

 

だが、あと少しと言う所になると増援とばかりに新たな掃除用具が複数追加される。

 

ティーチ「また来たでござる!」

 

爆走バイク!

 

ギリギリチャンバラ!

 

アーラシュ「流石に今の状態じゃきつい!三速!変身!」

 

ガシャット!

 

ガシャーン!

 

レベルアップ!爆走!独走!激走!暴走!爆走バイク!

 

アガッチャ!ギリ・ギリ・ギリ・ギリ!チャンバラ!

 

それを見てアーラシュはゲーマドライバーを装着して続けざまにライダーガシャットをセットしてレバーを展開して出現したゲーム画面のを潜り抜けてその姿を仮面ライダーレーザーレベル3に変える。

 

イリヤ「ええ!?」

 

刹那「アーラシュも変身できるの!?」

 

レーザー「まあな!それと宝具替わりに使えて戦いやすくて重宝してるんでね!」

 

ガシャコンスパロー!

 

驚く刹那やイリヤにそう返してレーザーはガシャコンスパローを取り出して襲って来る掃除用具を蹴散らして行く。

 

アーチャー「たっ!てやっ!」

 

ティーチ「あぱー!とりゃあー!てりゃあぁぁ!!」

 

Sモリアーティ「まだまだいくよ!」

 

バシュバシュバシュバシュ!!

 

向かって来るのをアーチャーはなんとか投影できた棒で応戦し、ティーチも格闘戦で追い返し、Sモリアーティは銃撃で攻撃していく。

 

エグゼイドとロボ、ブレイブに守られていた守理は扉が現れるのに気づく。

 

守理「!皆あっち!扉が出来た!」

 

刹那「皆!キリがないからあそこに逃げるよ!!」

 

レーザー「賛成だな!ドンドン現れて切りがないしな!」

 

エグゼイド「ロボ!守理さん達を背中に!」

 

ロボ「うぉう!」

 

すぐさまメンバーは扉へと向けて走り、レーザーとSモリアーティが最後尾を務めて迫る掃除用具を撃ち落として行く。

 

そして扉を越えた後にエグゼイドとブレイブが扉を抑えて来れない様にしてると…扉が消えてしまう。

 

エグゼイド「あら?」

 

ブレイブ「扉が!」

 

ソロモン「この建物内を自由に作り変えられると言うのを教えてるわけだね」

 

Sロマン『そのようだね』

 

驚くメンバーへとソロモンとSロマンはそう言う。

 

守理「一体誰が…」

 

誰もが思っている事を守理が呟いている時…その存在は守理たちを見ていた。

 

???「来たわね…集まりなさいイーヴィルサーヴァント達よ」

 

その言葉と共に七人のサーヴァントが現れる。

 

???「イーヴィルサーヴァント達よ。あいつ等の相手をしてやりなさい」

 

???2「了解した。マスター」

 

そう命令する存在に7人の内の1人が代表で答える。

 

???3「ああ、悲しい。この絶望郷にて滅ぶ彼らを思うと……」

 

???4「まあ仕方ないだろう。この特異点を見つけてしまったのが運のつきだ」

 

刹那達を見ながらポロンと奏でる1人にもう1人がそう言う。

 

???5「ええ。ですのでその前に私が保護しないと……」

 

???6「捕獲の間違いでは……いや、なんでもない」

 

7人の中で唯一の女性の言葉に1人は訂正しようとして目を見て撤回する。

 

???7「フン。この善が滅ぶ世界で奴等が何処までやれるのか見ものだな」

 

そして最後の1人は腕を組んで刹那達を見る。

 

突如現れた謎の特異点。

 

そこにレイシフトした守理と並行世界の守理と同じ存在の刹那は仲間たちと共にどう立ち向かう…

 

 

 



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第2節:財団Xとイーヴィルサーヴァント

入れ忘れてた注意

この章では亜種特異点 新宿にて出るサーヴァントの真名を普通に出しています。

そう言うのが嫌いな方はブラウザバックを推奨します。


 

前回、掃除用具から逃げて来た守理と刹那達は一休みしていた。

 

刹那「ここは何の部屋かな?」

 

レーザー「見るからに広いな…と言うか空間と外で見た大きさと釣り合ってない様な気がするな…」

 

ソロモン「きっと魔術で空間を広げてるんだよ…これだけのを使うからには相当な手練れかもしくはそれを成せる物をこの城の主が持っているか…」

 

ティアマト「Aaaaaa…」

 

イリヤ「えっと…なんて言ってるんですか?」

 

エグゼイド「疲れただってさ」

 

周りを見て聞く刹那にレーザーも座りながらそう呟くのにソロモンがそう言うとロボにもたれたティアマトのにエグゼイドが答える。

 

アーチャー「しかし、ステータスダウンは痛いものだ」

 

レーザー「だよな…俺も変身してても普段の感じの強さを出せそうにないな」

 

守理「そんなになんだ」

 

刹那「一体どれくらい下がっているんだろ…」

 

Sロマン『ん~調べたけどかなり下がっているね。例えるならレベル20くらいに』

 

そこまで下がってるかーとレーザーは呻く。

 

守理「んー誰か応援が必要だけど…そっち出せる?こっちほとんど出払ってて無理;」

 

刹那「ん~出せるダ・ヴィンチちゃん」

 

Sダ・ヴィンチ『じゃあ悪属性サーヴァントを二人ほどそちらに行かせるよ』

 

流石にその状態ではきついと考えてかそうお願いする守理に刹那も聞いてそう返される。

 

なるべく早くね…と言った時だった。

 

ロボ「グルルルルルル!」

 

エグゼイド「どうしたのロボ?」

 

ソロモン「!皆気を付けるんだ!魔術的な反応…仕掛けて来るぞ!」

 

イリヤ「え!?」

 

ソロモンの警告に誰もが驚くと少し離れた床の一部分が盛り上がったと思ったら…巨大な像へと変わる。

 

ティーチ「なんか像が出て来た!」

 

守理「うえぇ!?」

 

刹那「石像!?」

 

誰もが驚いた後に石像は目を開くと守理たちを見て腕を振り下ろす。

 

アーチャー「避けろ!」

 

慌てて誰もが避けて、ロボは女性陣を背中に乗せて離れる。

 

ルビー「ヘンテコな形の石像ですねー」

 

イリヤ「そんなこと言ってる場合じゃないよ!?」

 

襲い掛かる石像を見て感想を述べるルビーにイリヤはツッコミを入れてる間にエグゼイドとブレイブは攻撃を仕掛ける。

 

ガキン!

 

エグゼイド「うわかたっ!」

 

ブレイブ「ぬう!?普通の石ではないな!」

 

Sモリアーティ「これならどうだね!」

 

ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!

 

お互いに武器が弾かれるのに驚く中でSモリアーティが石像の顔へと向けて攻撃を仕掛ける。

 

それには石像は仰け反るがダメージが少なく、腕の振り下ろしにSモリアーティは避ける。

 

レーザー「おいおい、固いうえにダメージも小さいな」

 

ティーチ「ああもう!こりゃあ出し惜しみしてる暇はないでござるな!変身!第伍十戦術!!」

 

バンバンシミュレーションズ!

 

I ready for Battleship!

 

デュアルガシャット!

 

ガッチャーン!

 

デュアルアップ!

 

スクランブルだ!出撃発進!バンバンシミュレーションズ!発進!

 

それにレーザーも驚く中でティーチはそう言ってゲーマードライバーを装着してからガシャットギアデュアルβを取り出してバンバンシミュレーションズにダイヤルを回してセットをした後に仮面ライダースナイプシミュレーションゲーマーに姿を変えるとSモリアーティの横に立って砲撃に参加する。

 

イリヤ「わ、私も……」

 

刹那「無理はダメだよイリヤちゃん」

 

守理「そうだよ。アーチャーはともかく、あなたじゃ危ないわ」

 

それに戦闘に参加しようとしたイリヤを2人は慌てて止める。

 

スナイプ「その通り!イリヤたんはとにかく2人の守りと言う事で!」

 

Sモリアーティ「ここは私達に任せたまえ!」

 

ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!!

 

そんなイリヤへとスナイプとSモリアーティがそう言い、エグゼイドとブレイブ、アーチャーも頷く。

 

まだ不安そうなイリヤをティアマトが安心させる様に抱き締めて頭を撫でてあげる。

 

ティアマト「Aaaaaa」

 

イリヤ「あ、ありがとうございます…」

 

刹那「(なんだか凄い光景だなー;)」

 

安心させる様に微笑むティアマトにイリヤはお礼を述べる中で刹那は複雑な感じでティアマトを見る。

 

まぁ、複雑な気持ちになるのは仕方がない事でもある。

 

並行世界の存在とはいえ、色々と苦労させられたり、悲しい思いを作り出した存在でもあるからだ。

 

そんな刹那の元へSロマンが援軍を送る準備が出来た事を告げる。

 

Sロマン『今援軍を送るよ!』

 

その言葉と共に刹那の前に2つの光が迸り…

 

ジャンヌオルタ「全く、また変な特異点に来たみたいね」

 

ヒロインXオルタ「そうですね。マスターさん、このお礼は高級和菓子でお願いします」

 

そう言って現れた2人は石像のを見てから…ブレイブやエグゼイド達に目を点にする。

 

ジャンヌオルタ「ちょっと!?何で特撮のヒーローみたいなのが居るのよ!?」

 

ヒロインXオルタ「マスターさんの知り合いですか?」

 

刹那「まあね;ちょっと前に知り合ったの」

 

守理「と、とにかく手伝ってくれると嬉しいな!」

 

思わず聞くジャンヌオルタやヒロインXオルタに刹那はそう返して、守理がお願いする。

 

ジャンヌオルタ「しょうがないわね……」

 

ヒロインXオルタ「彼らの手伝いをすれば良いのですね」

 

2人はそのままメンバーと合流し、ジャンヌオルタは炎を放ち、ヒロインXオルタは近くの石像の足を両断しようとする。

 

ジャンヌオルタ「焼きつくしなさい!」

 

ボォオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!

 

ヒロインXオルタ「はあっ!」

 

ジャンヌオルタが放った炎は石像に命中すると石像は赤くなるが応えた様子を見せず、また、ヒロインXオルタのは弾かれる。

 

守理「うそぉ!?」

 

刹那「なんで!?」

 

まさか弾かれるのに驚きながらヒロインXオルタとジャンヌオルタは避ける。

 

スナイプ「!教授教授!ばらけてではなく一点集中攻撃を試してみるのはどうでござろうか?」

 

Sモリアーティ「ふむ、ではやってみよう!」

 

ガシャーン!キメワザ!

 

バンバン!クリティカル!ファイヤー!

 

提案するスナイプにSモリアーティが頷いた後に必殺技の体勢に入り、石像のお腹へと狙い、Sモリアーティも狙いを定める。

 

スナイプ「一斉砲撃!一点集中バージョン!」

 

Sモリアーティ「|終局的犯罪《ザ・ダイナミクス・オブ・アン・アステロイド》!!」

 

ドドドドドドドドドドド!!!!

 

一斉に放たれた一転集中砲撃は狙いを定めた石像のお腹へと炸裂するとドンドン後ずさって行くと共にひび割れが起こって行き…

 

バカーン!!!

 

石像は粉砕される。

 

ブレイブ「!ジャンヌオルタ!私が攻撃した所を炎で攻撃を!」

 

コ・チーン!

 

ジャンヌオルタ「従うのは癪だけど仕方ないわね…」

 

それを見てブレイブはそう言いながらガシャコンソードの氷剣モードにしながらそう言い、ジャンヌオルタも顔を顰めながら言われた通り、ブレイブが斬った所を炎で燃やす。

 

それを何回も繰り返していると…

 

ピキ、ピキキ!

 

何回も冷たくしたり、熱くされた事で石像にヒビが迸る。

 

ジャンヌオルタ「なるほど。こうやってこいつを脆くしていくのね」

 

ブレイブ「今だ!」

 

キメワザ!

 

タドル!クリティカルフィニッシュ!!

 

ひび割れて行くのにジャンヌオルタは納得している間にブレイブはガシャットをガシャコンソードに装填して必殺技を発動し…

 

ブレイブ「最果てに至れ、限界を越えよ。彼方の王よ、この光を御覧あれ!」

 

ガシャコンソードに魔力を籠め、氷と炎の斬撃をひび割れた所へと炸裂させた後に…

 

ブレイブ「爆!滅!」

 

ドカーン!!

 

斬撃に籠った魔力がひび割れた所から石像の体内へと侵入して体全体からあふれ出して石像を爆砕する。

 

ジャンヌオルタ「ようやく倒せたわね」

 

ヒロインXオルタ「そうですね。厄介な相手でした」

 

はぁ…と息を吐いたジャンヌオルタは刹那に顔を向ける。

 

ジャンヌオルタ「でマスター。そこのヒーローみたいな奴らはなんなのよ?」

 

ヒロインXオルタ「説明をお願いします」

 

刹那「あ、うん。えっとね……!?」

 

次の瞬間、説明しようとした刹那は2人の後ろで大量の石像が現れるのに気づく。

 

刹那「二人とも後ろ!」

 

ジャンヌオルタ「なっ!?」

 

驚きから振り返り、防御が間に合わないと思った時…2人の前を砂嵐が覆う。

 

それに石像は思わず後ずさる。

 

ジャンヌオルタ「この砂嵐は…」

 

ヒロインXオルタ「何方かの技ですか?」

 

それに2人は驚いているとイリヤはさっきまで自分を抱き締めていたティアマトがいない事に気づく。

 

砂嵐が収まるとティアマトが立っていた。

 

ただ、服装が変わっており、どことなく武人な雰囲気を感じさせていた。

 

ティアマト「大丈夫か2人とも?」

 

守理「あれ!?普通に喋れてる!?」

 

刹那「しかも雰囲気変わってる!?」

 

イリヤ「なんで!?」

 

ソロモン「ああ、あれはプラスターとプラストオンしてるからだよ」

 

ジャンヌオルタとヒロインXオルタに話しかけたティアマトから出て来たのに3人は驚く中でソロモンが代わりに答える。

 

守理「それってもしかしてプラスターワールドガシャットが関係してるの?」

 

イリヤ「プラスターワールドガシャット?」

 

刹那「なにそれ?」

 

出て来た名前に聞き覚えの無い刹那は首を傾げる。

 

守理「えっと、作るのを提案したパラドさん曰く、2003年にパラドさんの世界でやっていたゲームでプラスターと呼ばれるモンスターと人間が合体してその能力を使って冒険するゲームなんだって、けどあれの能力付加は使うゴーグル君だけだったんじゃ?」

 

ソロモン「それはあの神姫プロジェクトガシャットを手に入れると共にパワーアップしてね。ガシャコンサモナーにセットする事でプラスターをプラストオンした姿で出すだけじゃなく人に合体させる事が出来る様になったんだ。だからティアマトはその合体したプラスターの口調を借りてちゃんと喋れるわけだよ」

 

刹那「へー、そうなんだ」

 

イリヤ「す、凄い技術ですね……」

 

説明する守理のに補足したソロモンのを聞いて刹那とイリヤは感心するが状況は厳しく、苦戦を強いられていた。

 

レーザー「くそぉ!何度も出て来やがる!」

 

エグゼイド「無限湧きみたいな感じだね」

 

スナイプ「そう言うのは嫌でござりますがな!」

 

アーチャー「全くだな」

 

Sモリアーティ「これは一旦引いた方が良いかもしれないね」

 

倒しても倒しても出現する石像に呻くレーザーの隣でそう言うエグゼイドのにスナイプはそう言い、アーチャーも同意する中でSモリアーティがそう提案する。

 

ティアマト「だがどこに避難する?もしも相手が見てるなら送りつけてくる可能性もあるぞ」

 

刹那「そうなんだよねぇ…」

 

ジャンヌオルタ「チッ、面倒ね」

 

石像の足を石壁で持ち上げてこけさせた所でそう言うティアマトのに刹那は呻き、ジャンヌオルタは顔を顰める。

 

Sロマン『でもここは敵の本拠地、見れない場所なんて…』

 

ヒロインXオルタ「困りましたね…」

 

Sロマンも困った感じに呟き、ヒロインXオルタもそう呟いた時…

 

ダ・ヴィンチ『!皆、その近くで転移反応!魔術とは違う…これは…また別の!とにかく何かが来るよ!』

 

ブレイブ「何!?」

 

すると守理側のダ・ヴィンチがそう報告し、誰もが何が来るんだと周りを見る。

 

その後に光が迸り…

 

???「ここデスか!泥棒のアジトは!」

 

その言葉と共に光りが治まると1人の青年が現れる。

 

守理「誰?」

 

刹那「なんか魔導士みたいだけど…」

 

イリヤ「あ、ほかにも来ましたよ」

 

誰もが現れたのに驚く中でイリヤの言う通り、先ほどの青年の様に男女のペアが現れる。

 

スナイプ「何者でございましょうか?」

 

Sモリアーティ「ん?あの服装見覚えが…」

 

そう言われて刹那はそう言えば…と服を見て首を傾げる中でイリヤが叫ぶ。

 

イリヤ「あ、あー!?」

 

スナイプ「ちょ、いきなりどうしたでござるイリヤ殿!」

 

突然イリヤが叫んだのでスナイプは驚いて聞く。

 

イリヤ「あの服装って財団Xの服装だよ!?」

 

エグゼイド「ヒロインXがいる所なの?」

 

ティアマト「マスター、共通点があるのはXだけだ;」

 

ロボ「うぉう;」

 

ヒロインXオルタ「それでその財団Xというのは?」

 

イリヤ「ものすっごい悪い組織!」

 

それに対してそう言うエグゼイドのにティアマトはツッコミ、ヒロインXオルタが聞くとイリヤはズバッと答える。

 

聞いたメンバーは警戒した方が良いかと思ったが…

 

エグゼイド「こんちわ~」

 

エグゼイドがあっさり近づいて挨拶していた。

 

ソロモン&スナイプ「いきなり話しかけたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

守理「ゴーグル君マジ軽い!!」

 

刹那「軽すぎでしょ!?」

 

イリヤ「ちょ、危ない…」

 

青年「あ、どうもデス」

 

それにメンバーは驚き、イリヤは慌てて声をかけるが最初に現れた青年は驚きもせずに返す。

 

エグゼイド「ねえねえ君達は財団Xって言うの?」

 

青年「はい、そうデスよ?」

 

聞くエグゼイドに青年は肯定する。

 

エグゼイド「ここに来たのはなんで?」

 

青年「うちの本部からアイテムを盗んだ泥棒を捕まえに来たんデス!」

 

レーザー「んで此処に来たと?んじゃああんた等は此処の主さんに用があるって事か」

 

そう聞くエグゼイドに答えた青年へと近寄ったレーザーが聞く。

 

青年の近くにいた男性がまぁ、そうだなと返す。

 

男性「そう言うお前たちは…ってん?なんだ、アーチャーじゃないか」

 

青年「あ、アーチャーさん居たんデスね!ってあれ?明久さんは?」

 

その後に2人はアーチャーを見て、ああ、やっぱり君達かと見られた本人は呆れた顔をする。

 

守理「え?知り合い?」

 

アーチャー「ああ、マスター達の友達だ…ちなみに言っておくと財団Xの中では良い奴らだ」

 

刹那「そ、そうなんだ……」

 

イリヤ「良い人なんだ…」

 

腕を組んで言うアーチャーのに刹那とイリヤは訝しげに彼らを見る。

 

アーチャー「すまないな狂冶、長谷部。彼女達は仮面ライダーと戦った者達のを知っているのでこういう反応なのだ」

 

長谷部「ああ、カンナギたちのことか」

 

狂冶「それは仕方ないデスね」

 

そんな2人の視線に対しての理由を謝罪しながら言うアーチャーに男性、長谷部と青年、狂冶はげんなりとする。

 

スナイプ「話してる所悪いのですが…こっち手伝ってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

Sモリアーティ「おっと、そうだった!」

 

その後にブレイブと共に必死に石像の相手をしていたスナイプが叫び、モリアーティもすっかり忘れていたと攻撃を再開する。

 

それに長谷部は隣にいた女性、香子と顔を見合わせる。

 

長谷部「んじゃ俺達も手伝うか」

 

香子「そうだな」

 

そう言って2人は前に出る。

 

イリヤ「あ、危ないです…」

 

狂冶「大丈夫デス。父さんと母さんは強いデスから」

 

慌てて止めようとするイリヤに狂冶はそう言う。

 

長谷部「行くぞ香子」

 

香子「ああ」

 

そう言葉を交わした後に長谷部はドライバーを装着し、香子はホロスコープスイッチを取り出す。

 

アキレス・レディ?

 

長谷部「変身!」

 

そう言ってドライバーのエンターレバーを下ろすと天球が回りメテオと同じように長谷部は古代ギリシャやローマの甲冑のような頭部に騎士のようなボディに刃のような籠手を両腕に装備した白と赤を基調とした仮面ライダー、仮面ライダーアキレスに変身する。

 

香子もスイッチを押すとアンドロメダ座が現れて張り付くと顔は蛇を消したメデューサで体はピスケスだがアンドロメダ座の模様が入っていて、体中に鎖が巻き付いている怪人、アンドロメダゾディアーツになる。

 

エグゼイド「おお!すげぇ!」

 

刹那「ライダーに変身した!?」

 

イリヤ「あっちはゾディアーツに!?」

 

それにエグゼイドは目を輝かせ、刹那達が驚いている間にアキレスとアンドロメダは駆け出す。

 

アキレス「仮面ライダーアキレス、星座の力、受けてみな」

 

アンドロメダ「さて、暴れるとするか」

 

アキレスは武器の柄の両端に円錐状の槍がついたアキレスジャベリンを装備して攻撃を仕掛け、アンドロメダは鎖を掴んで石像へと投げ飛ばす。

 

ジャララララララララララララ!!

 

アンドロメダ「よっと」

 

足に巻き付けた後にそのまま強く引っ張ると足を取られた石像は倒れ、他の石像も巻き込む。

 

アキレス「よし、このまま鎖で動きを封じるぞ!」

 

ブレイブ「了解した!」

 

レーザー「分かった!」

 

そう言うアキレスにブレイブとレーザーも頷いてアンドロメダが投げ渡した石像を拘束する鎖を頑丈な所へと巻き付けて行く。

 

イリヤ「そっか!倒しても無駄なら…」

 

刹那「動けなくさせちゃえば良いのか」

 

アンドロメダの行動の意図に刹那とイリヤは察した後、大体の石像は雁字搦めにされて動けなくなっていた。

 

守理「ひとまず…大丈夫なのかな?」

 

ソロモン「そこの所はどうなのかな?」

 

アンドロメダ「まあしばらくは大丈夫だろう。今の内に別の場所に行くぞ」

 

エグゼイド「あ、だったらあっちに階段があったよ」

 

それを見て聞くソロモンにアンドロメダが答えるとエグゼイドがそう言って指さす。

 

確かに彼が指す先には長く伸びた階段があった。

 

アーチャー「……他に道がない以上は行くしかないな」

 

スナイプ「ですな」

 

アキレス「じゃあ行くぞ」

 

長居は無用とそれぞれ階段へと駆け出し、スナイプは途中で動きやすさ的にバンバンシューティングに変えてレベル2となった後に続く。

 

スナイプ「そう言えば盗まれたと言っておりましたが何が盗まれたでござる?」

 

レーザー「あー、そういや俺もそこが気になった」

 

狂冶「ガイアメモリデース。しかもかなりヤバめの」

 

上る途中で走りながらそう聞くスナイプと追従するレーザーのに狂冶は簡単に答える。

 

刹那「ガイアメモリってあの?」

 

イリヤ「しかもかなりヤバめって…」

 

アキレス「下手したら国一個は滅ぼせるくらいヤバめの」

 

ソロモン「それは聞きたくなかったね」

 

告げられた事にソロモンは心底嫌そうにぼやく。

 

エグゼイド「ねえねえ」

 

ブレイブ「どうしたのだゴーグル殿?」

 

モリアーティ「何か気になるのかね?」

 

守理や刹那がどんなメモリか聞こうとして声をかけるエグゼイドに誰もが顔を向け…

 

エグゼイド「階段が消えてるよ」

 

上って来ていた階段がドンドン消えてるのに気づく。

 

守理&スナイプ「うそぉぉぉぉぉぉん!」

 

刹那「は、走れぇええええ!?」

 

Sモリアーティ「アラフィフには厳しいよ!?」

 

慌てて誰もが速度を上げる。

 

ティアマト「マスター!もしもを考えてフェザードかハーニア、もしくはゴンゴラゴンなどの飛べるのを!」

 

エグゼイド「分かった!」

 

そう進言するティアマトにエグゼイドは頷く。

 

ルビー「イリヤさん!こちらも変身しておきましょう!」

 

イリヤ「うん!」

 

刹那「んじゃあ私は…」

 

エグゼイド「合体する?」

 

そう言うルビーのにイリヤは頷く中でそう言う刹那にエグゼイドはそう聞く。

 

刹那「へ?」

 

Sモリアーティ「合体?」

 

告げられた言葉に驚いてる間にエグゼイドは右腕に付けている青と白のカラーリングのバグヴァイザーの画面を操作し…

 

エグゼイド「フェザードよろしく!」

 

その言葉と共に緑色の光が飛び出して戸惑う刹那へと向かって行く。

 

???「プラストオン!」

 

刹那「え、え?」

 

そのまま緑色の光りは刹那を包み込み、風を巻き起こり、風が収まると刹那の姿は緑色のレオタードに身を包み、頭に翼が生えた姿となる。

 

イリヤ「えええええええ!?」

 

ルビー「なんと!?刹那さんが華麗に変身しました!?」

 

刹那「えっと、これって?」

 

???『脅かして済まないな』

 

それにイリヤは驚き、戸惑う刹那の隣に緑色の鳥人の幻影が現れる。

 

フェザード『私はフェザード。今は君と合体している。宜しく』

 

刹那「あ、どうも」

 

Sモリアーティ「それでこれは一体どういう仕組みなんだ?」

 

挨拶するフェザードに頭を下げる刹那を見てからSモリアーティは聞く。

 

エグゼイド「それは…」

 

スナイプ「消えるのがもうすぐでござるぞ!」

 

ブレイブ「急げ!!」

 

それにエグゼイドが答える前に上り切ったスナイプとブレイブが呼びかける。

 

確かに階段はもう少しで消えかかっていた。

 

フェザード『話は後が良いな…少し体を動かさせて貰うよ。後、力を程よく抜く様に』

 

そう言ってフェザードは刹那の体を動かしてSモリアーティを抱き抱えるとブレイブたちの所まで素早く飛んで行く。

 

イリヤ「行くよルビー!」

 

ルビー「了解ですイリヤさん!」

 

それにイリヤ達も続く。

 

エグゼイド「ようし俺も!」

 

そう言って…エグゼイドはピューと落ちる。

 

守理&スナイプ「落ちてくぅぅぅぅぅぅぅ!?」

 

アキレス「そう言えばエグゼイドには飛行能力なかったな」

 

飛べるの持ってるのはスナイプだけだったな…と守理とスナイプは絶叫する隣でアキレスは呟く。

 

ガシッ!

 

ティアマト「も~マスターちゃんとしてよね。ねーハーニア」

 

ハーニア『ホントよね~』

 

エグゼイド「ありがとうティアマト」

 

そんなエグゼイドを姿を蜂のに変えたティアマトが助けて入口へと運ぶ。

 

イリヤ「せ、セーフ……」

 

ルビー「危うくリタイアするところでしたね;」

 

それにイリヤはホッとする間にエグゼイドは着地してる合間、フェザードがプラストオフと言うと刹那は光に包まれて元の服装に戻ると隣に先ほど刹那がなっていた服装に似た姿の男性、フェザードが現れる。

 

フェザード「さて、いきなりですまなかったな」

 

刹那「ううん、大丈夫だよ」

 

守理「さっきとチラリと見えた姿が違うね」

 

謝罪するフェザードに刹那はそう返すと守理がそう言う。

 

フェザード「ああ、外に出る際はこの姿でね。本来の姿とは別に持ってるんだよ」

 

Sモリアーティ「なるほど。それは便利だネ」

 

そう答えるフェザードにSモリアーティは感嘆する。

 

フェザード「それじゃあ私は戻るとするよ」

 

エグゼイド「ありがとうフェザード」

 

そう言って光の球となり、エグゼイドの右腕の機械、ガシャコンライザーに戻って行くフェザードにエグゼイドはお礼を言う。

 

ジャンヌオルタ「んでマスター」

 

ヒロインXオルタ「そろそろ説明をお願いしても宜しいでしょうか?」

 

そう言われて中断されていたのにそうだねと刹那は今までの状況を説明する。

 

少女説明中

 

刹那「ってことなんだ」

 

ジャンヌオルタ「なるほどね…」

 

ヒロインXオルタ「まさかそんなことができるとは……」

 

状況を理解して納得するジャンヌオルタの隣でヒロインXオルタは驚いた様子で言う。

 

ティアマト「Aaaaaa(なでなで)」

 

イリヤ「えっと…」

 

ルビー「気にいられたようですねイリヤさん」

 

その隣で刹那が状況説明してる間にハーニアとの合体を解いたティアマトがイリヤを膝に乗せてなでなでしていた。

 

エグゼイド「ティアマトって小さい子とか愛らしい子とかを撫でたくなるんだってさ」

 

ルビー「へ~そうなんですか!」

 

イリヤ「(よっぽどの子供好きなんだ…)」

 

自分を撫でているティアマトを見て、イリヤはそう考える中でアーチャーはううむと唸っていた。

 

守理「どうしたのアーチャー?」

 

アーチャー「いや、ちょっと頭に引っかかるのがね」

 

刹那「頭に引っ掛かること?」

 

アキレス「何だ?」

 

そんなアーチャーに気づいて声をかけた守理へと返されたのに誰もが首を傾げる。

 

アーチャー「さっきまでのをどこかで見た気がするのだよ…」

 

刹那「さっきまでのって……」

 

アンドロメダ「階段とか石像をか?」

 

スナイプ「あの箒のもでござるか?」

 

ああ、その通りだ…とアーチャーは頷いてから額をトントンする。

 

アーチャー「出かけてるのだが…引っかかってね…」

 

イリヤ「んー、なんだろう……」

 

ルビー「あ、イリヤさん!あそこに扉がありますよ!」

 

なんであろうかと悩むアーチャーにならって考えるイリヤにルビーがそう言う。

 

試しにエグゼイドは開けてみると教室の様な部屋と繋がっていた。

 

ブレイブ「ここは…教室でしょうか?」

 

狂冶「なんだか学校みたいデス」

 

呟いた2人のにアーチャーははっとなる。

 

アーチャー「そうだ!学校だ!それも魔法の学校だ!」

 

レーザー「魔法の学校……ああ、もしかしてちびっ子ズが見てたアンパンマンって奴のか」

 

守理「あ、ああ、あれね!そう言えばそうだ!」

 

刹那「懐かしいね。小さい頃よく見てたよ」

 

イリヤ「えっと……確か昔の映画ですよね?」

 

思い出して叫ぶアーチャーにレーザーと守理も思い出して言い、刹那のにイリヤは首を傾げて聞く。

 

アーチャー「ああ、そうだ。どうして此処に来た時や建物を見た時に気づかなかったのだ…まさに見ていた奴で起こっていた事ではないか…」

 

ソロモン「けれど一部違う所あるから完全に把握出来ないかもしれないけどね…特にサーヴァントとか」

 

Sロマン『確かに……!皆!そこにサーヴァント反応が!』

 

その言葉に誰もが見るとそこにいたのは…

 

エグゼイド「あ、すまないさん!」

 

ジークフリート「ああ、ようこそ。俺の教室に」

 

刹那「なんでジークフリートが此処に!?」

 

イリヤ「それに俺の教室って…」

 

教壇に立つジークフリートの言葉にイリヤは戸惑う。

 

ジークフリート「ああそうだ。此処は勧悪倒善(かんあくとうぜん)を教えるための学校なのだからな」

 

出て来た言葉に誰もが驚く。

 

アーチャー「何?」

 

スナイプ「なんか本人からありえない言葉が出て来たでござる!?」

 

ソロモン「あー、どうやら彼は此処の主に召喚された様だね…しかも属性を歪められて」

 

守理「属性を?」

 

Sロマン『うん。今のジークフリートの属性、悪になってるよ』

 

すぐさま察するソロモンのをSロマンも肯定して厳しい顔で言う。

 

レーザー「それじゃあ俺とアーチャーの様にステータスダウンはしてないって事か」

 

ジークフリート「ああそうだ」

 

そう呟くレーザーのをジークフリートは肯定した後に…斬りかかり、慌ててレーザーは避ける。

 

レーザー「あぶなっ!?」

 

刹那「いきなり!?」

 

Sロマン『やっぱりこうなったか!』

 

ジークフリート「さあ授業開始だ。善の倒し方を教えてやろう」

 

メンバーにそう言うとジークフリートの周囲に掃除用具などが出て来る。

 

アーチャー「やるしかないか!とにかくヒロインXオルタ、この中では君がジークフリートにダメージを与えられる。他の皆は援護するんだ!」

 

ヒロインXオルタ「了解です」

 

アキレス「ああ、分かった」

 

話してる間に夫婦剣を投影しながらそう言うアーチャーにヒロインXオルタは了承してアキレス達も同意して戦闘が開始される。

 

イリヤ「が、頑張ってください!」

 

刹那「皆、ファイト!」

 

戦えないイリヤと刹那の応援を背にヒロインXオルタは早速ジークフリートへと駆け出す。

 

ジークフリート「……」

 

ヒロインXオルタ「はぁっ!」

 

ガキィン!

 

構えずに無言で佇むジークフリートにヒロインXオルタは剣を振り下ろすと固い音と共にヒロインXオルタは弾かれる。

 

ヒロインXオルタ「っ!?」

 

Sモリアーティ「なっ!?」

 

ジークフリート「…ふむ、この程度か」

 

誰もが弾かれた事に驚く中でジークフリートは攻撃された場所を埃を掃う様に掃った後にヒロインXオルタへとお返しと攻撃を仕掛ける。

 

スナイプ「教授!」

 

Sモリアーティ「うむ!」

 

ズガガガガガガガガガガガガガガガッ!!

 

それにスナイプとモリアーティがヒロインXオルタが避けられる様に援護射撃をし、ジークフリートはそれをもろともしないが避けられる時間が出来たのでヒロインXオルタは避けると距離を取る。

 

レーザー「おいおい、全然ダメージらしいのないぞ!?」

 

ジャンヌオルタ「どういう事よ!?」

 

誰もがダメージもないジークフリートに驚いていると何かをしていた狂冶が声をあげる。

 

狂冶「やはり!プロテクトアタッカーメモリを使ってますネ!」

 

アキレス「あのメモリか!」

 

ブレイブ「プロテクトアタッカー?」

 

出て来た言葉に財団X組以外首を傾げる。

 

守理「なんですかそれ?」

 

狂冶「超防御と超攻撃の記憶を内包したガイアメモリデス!これを使った者はその者が最強の矛であり同時に最強の盾となるのデス!」

 

イリヤ「え、それって……」

 

ジークフリート「ああ、そうだ。だから……」

 

ブンッ!

 

ティアマト「A?」

 

スドォオオオオオオオオオオオオオオン!

 

ティアマト「Aaaaaaaaaaaaaaaaa!?」

 

狂冶が説明した事にイリヤが言おうとする前にジークフリートはティアマトに近づくと剣を振るい、叩き込まれたのにティアマトは吹き飛んで壁にぶつかる。

 

エグゼイド「ティアマト!?」

 

アンドロメダ「凄いパワーだな」

 

Sロマン『あのティアマトを一瞬で吹き飛ばすなんて……』

 

スナイプ「それ以前にティアマト氏はゴーグル氏のサーヴァントになった際にスキル全部使えなくなってるから一般人よりめっちゃ頑丈なだけと言う!!」

 

ルビー「そうなんですか!?」

 

イリヤ「あー、でも仕方ないね;色々とヤバイのあるから…」

 

アーチャー「怪力ぐらいは使えたらよかったんだがな」

 

驚くメンバーにアーチャーが呟いた後にティアマトが吹き飛ばされた際に出来た煙が吹き飛び…

 

ティアマト「いってぇなこのやろ!普通に痛かったじゃねえか!」

 

恰好がお腹と太ももに腕を露出した女騎士な恰好になったティアマトが現れる。

 

刹那「あ、また変わった」

 

イリヤ「今度は誰?」

 

エグゼイド「ビートマ!ナイス!」

 

ビートマ『全く、こっちが飛び出してなかったら動けない状態だったぜ』

 

現れたのに刹那とイリヤは首を傾げる中でエグゼイドのに答えて赤い角を持ったカブトムシっぽい二足歩行のモンスターがティアマトの隣に出て来て言う。

 

Sモリアーティ「くっ!厄介な力だネ!弱点は無いのか!?」

 

アーチャー「確かに、弱点じゃなくても短所とかは!」

 

アキレス「ん~それが…」

 

狂冶「全く無いんデスよねこれが;」

 

聞くSモリアーティとアーチャーのにアキレスと狂冶がそう返す。

 

エグゼイド「んー?そうかな?攻略法はあると思うんだけど?」

 

守理「え?」

 

刹那「あ、そっか」

 

イリヤ「え、分かったんですか?!」

 

そう言うエグゼイドに誰もが驚く中で刹那もその手があったか!と納得する中でエグゼイドは狂冶に近づいて小声で聞く。

 

エグゼイド「ねえねえ、相手のを反射する事とか出来る?超絶技とかでも」

 

狂冶「それならでき…あ、そう言う事デスか!」

 

その言葉に狂冶もエグゼイドの言葉の意図に気づいた後…

 

エグゼイド「おーいすまないさん!そんなに攻撃に自身があるなら俺や狂冶に宝具をぶつけてみなよ!」

 

ジークフリート「……すまないが断る」

 

そう言うエグゼイドにジークフリートはそう言う。

 

エグゼイド「んじゃあ仕方ないね!」

 

スナイプ「あっさり!?」

 

守理「ホントゴーグルくん納得早過ぎ!」

 

それにあっさり言うエグゼイドにスナイプと守理は叫ぶ。

 

エグゼイド「だってさ、断るって事はすまないさんは宝具だけは不調なんだなって思うじゃん」

 

ジークフリート「いや不調ではないが。相手の誘いに乗ると厄介なことになると思うからな」

 

そう言うエグゼイドにジークフリートはそう返す。

 

エグゼイド「だったら!出るまで攻撃するだけだ!」

 

そう言ってエグゼイドは駆け出す。

 

愚かなと呟いたジークフリートは剣を振るう。

 

それに対してエグゼイドは器用に避け、攻撃を振るうジークフリートのを避けながらガシャコンブレイカーで叩き続ける。

 

刹那「あーやっぱり引っかからないか…」

 

狂冶「んじゃあ出させるまで戦うだけデス!」

 

それに刹那は呟き、狂冶もそう言う中でアーチャーが前に出る。

 

アーチャー「君は温存して構えてくれ…いざと言う時の要は君だからな」

 

狂冶「はいデス!」

 

刹那「私も戦えたらなー」

 

そう言うアーチャーに狂冶は頷く中で刹那もうーむと唸る。

 

イリヤ「私もです…弱体化してなければ…」

 

ルビー「そうですねー。困りましたねー」

 

少し棒読みで言うルビーに緊張感持ってよ!とイリヤが言った時…

 

???「なら、俺達と合体するか?」

 

イリヤ「へ?」

 

いきなりの声にイリヤは見ると赤と青の2つの光の球が浮かんでいた。

 

守理「君達は?」

 

ウォリアム「俺はウォリアム。炎の使い手だ」

 

ザガリアン「俺はザガリアン。氷と水の使い手だ」

 

イリヤ「えっともしかして…」

 

刹那「ゴーグル君の友達?」

 

そう名乗る2人にイリヤと刹那は聞く。

 

ウォリアム「仲間だ。フェザードと同じプラスターワールドのキャラと言っておこう」

 

ザガリアン「俺達と合体すればそこの嬢ちゃんも一応戦えるぞ」

 

刹那「お、そうなの」

 

イリヤ「ではお願いします!」

 

良し!と2人の返事に2人は青はイリヤ、赤は刹那へと近づき…

 

ザガリアン&ウォリアム「プラスト!オン!」

 

合体する。

 

そして光が弾け飛ぶとイリヤは青いセーラー服の様なのに肩にショルダーガードの様なのを身に着けた姿になり、刹那はどことなく戦乙女を感じさせる服装になる。

 

ザガリアン『俺は手から水流や凍らせるクナイを放つことが出来る』

 

イリヤ「わ、分かりました!」

 

ウォリアム『俺は火炎弾だ。しくじるなよ』

 

刹那「分かった。んじゃあよっと」

 

ボッ!

 

その言葉に刹那は試しにガントの要領で1発ジークフリートに放つ。

 

ジークフリート「ふっ!」

 

バシュッ!

 

向かって来るのをジークフリートはあっさりと切り裂く。

 

ウォリアム『もっとだ!もっと撃ち込め!』

 

刹那「OK!」

 

それを見て指示するウォリアムに刹那は頷いて連発で火炎弾を放つ。

 

大量の火炎弾をジークフリートが霧払いをする中で飛び上がったイリヤが手から氷型のクナイを出現させてジークフリートの足元へと向けて放つ。

 

それにジークフリートが気づくが火炎弾ので気を取られていたので足に刺さり、刺さった所が凍って行く。

 

ザガリアン『どうやら防御力は高くても状態異常とかは無効に出来ないみたいだな!ドンドン投げて凍らせてやれ!』

 

イリヤ「は、はい!」

 

それを見たザガリアンの指示にイリヤは答えてドンドン氷のクナイを投げる。

 

氷のクナイを防いでいたジークフリートはやがて全身が凍り付いて行く。

 

ティアマト「さっきのお返しだ!!」

 

そこにティアマトのエネルギーを収束した蹴りが炸裂してジークフリートは吹き飛ぶ。

 

ジークフリート「ぐぅ!」

 

アキレス「オラッ!」

 

怯んでる所を続けざまにアキレスが叩き込む。

 

ソロモン「良し、少しずつだけどダメージが蓄積してる!」

 

Sモリアーティ「だが倒すのにはまだまだのようだぞ!」

 

だね!と返しながら攻撃を仕掛けるメンバーの合間をソロモンは魔力弾を放って援護する。

 

アンドロメダ「よっと」

 

刹那「はあっ!」

 

一方でアンドロメダは掃除用具を全て縛り上げた所を刹那が火炎弾を放ち、掃除用具を燃やし尽くす。

 

刹那「よしこれで道具は片付いた!」

 

アンドロメダ「あとはあいつだけだな」

 

そう言ってジークフリートを見る。

 

アキレス「ふんっ!」

 

Sモリアーティ「はっ!」

 

ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!

 

アキレスが蹴りを入れた所にSモリアーティがスナイプと連続射撃を浴びせる。

 

ジークフリート「くっ!」

 

流石に高い防御力と攻撃力を手に入れているが数の多さで不利と感じたのかジークフリートは後ろに下がる。

 

ジークフリート「やるな……しょうがない」

 

するとジークフリートは魔力を放出する。

 

ソロモン「これは!」

 

刹那「宝具が…来る!」

 

それに誰もが身構える中でジークフリートはおお!出すのか!なエグゼイドをみつえる。

 

ジークフリート「邪悪なる竜は失墜し、世界は今落陽に至る」

 

刹那「狂冶くん!」

 

エグゼイドへと向かって行くジークフリートの前に狂冶は立つ。

 

ジークフリート「(……む!)」

 

狂冶「さあ、来るデス!」

 

ジークフリート「撃ち落とす――幻想大剣(バル)

 

クルッ

 

凶冶「!?」

 

ジークフリート「天魔失墜(ムンク)!!」

 

迎え撃とうとした狂冶だがジークフリートは放つ直前で向きを変えて、守理へと向けて放つ。

 

ティアマト「狂冶!わりぃけど痛いの我慢してくれ!!」

 

しまった!?と狂冶が思った直後にティアマトの言葉と共に背中に衝撃が走り、勢いよく吹っ飛んでジークフリートを追い越して守理の前に出る。

 

ジークフリート「何!?」

 

狂冶「食らうのデス!」

 

顔を顰めながら狂冶は目の前に防壁を展開、ジークフリートは打ち砕こうとするが防壁が強く輝いた後に自身の放った宝具の力の放流がジークフリート自身へと跳ね返る。

 

ジークフリート「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

アンドロメダ「当たったぞ!」

 

多大なダメージを受けたジークフリートは地面に倒れる。

 

ティアマト「よっし!」

 

レーザー「いやぁ~蹴り飛ばして強引に前に出させってよくやるな」

 

狂冶「痛かったデスよ……」

 

それにティアマトは手をグッと握り締める隣で見ていたレーザーがそう言い、狂冶も蹴られた所を摩る。

 

ティアマト「ホント悪かったな狂冶、咄嗟とはいえ蹴り飛ばして」

 

狂冶「な、なんとか大丈夫デース……」

 

改めて謝罪するティアマトに狂冶は背中を摩りながら後で回復しますしと付け加えながらジークフリートを見る。

 

その体から光が漏れ出ていた。

 

ジークフリート「負けたか…まあ仕方がないか」

 

Sモリアーティ「まあ本来悪は善に負けるものだからネ」

 

Sロマン『消える前に一つ聞きたい。君のマスターって言うのは…』

 

そう言うモリアーティの後にSロマンは聞くがジークフリートは口をつぐむ。

 

イリヤ「言えないんですか…?」

 

ジークフリート「すまない。だがこれだけは言える……キミたちではマスターに勝つことはできない」

 

エグゼイド「なんで?」

 

ブレイブ「確かに、理由を答えて貰おうか」

 

出て来た言葉に誰もが驚き、ブレイブが代表で聞く。

 

ジークフリート「簡単だ。この世界ではマスターがルールなのだからな…」

 

シュゥウウウウウウウ

 

そう言い残すとジークフリートは消えて行った。

 

レーザー「ルールね…そりゃまた…」

 

ザガリアン『大層な存在みてぇだな』

 

刹那「そうみたいだねー」

 

イリヤ「一体何者なんでしょうか……」

 

ジークフリートが残した言葉を噛み締めながら誰もが部屋を出る。

 

アキレス「また沢山の扉だな」

 

沢山並ぶ扉に今度はこれで見つけろってか…とアキレスは呟く。

 

ウォリアム『プラストオフ!』

 

その隣ではウォリアムは刹那と分離して刹那の隣に着地する。

 

刹那「ありがと。助かったよ」

 

ウォリアム「ふん。そっちこそなかなか鍛えてる様だな」

 

そう返してウォリアムはエグゼイドの所へと戻って行く。

 

ザガリアン『んで、どの扉を開けるんだ?』

 

イリヤ「どれにしよう…」

 

こちらは分離しないでそのまま聞くザガリアンにイリヤはうーんと唸る。

 

ティアマト「とにかくテキトーに開けるか…」

 

そう言ってティアマトは1つの扉を開けて…

 

ジャキーン!!!

 

ソロモン「…慎重に開けたらだめだねこれは;」

 

ティアマト「そうだな…」

 

飛び出した針を見て言うソロモンに体を必死に動かして避けたティアマトはプルプルしながら返す。

 

狂冶「んじゃサーチメモリで探して…」

 

パカッ

 

そう言って調べようとした狂冶の足元が突如開く。

 

いきなりだったので狂冶はしまっ!?と飛ぶ前に落ちてしまう。

 

スナイプ&守理「なんか落ちたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

アキレス&アンドロメダ「狂冶ぁあああああああああああああ!?」

 

いきなりの事に誰もが驚く中で穴は閉じてしまう。

 

ブレイブ「消えた!」

 

エグゼイド「マジック?」

 

ソロモン「いや魔術だ。この場合、彼は厄介だと認識されたからかもしれない…」

 

Sロマン『確かに彼の能力は厄介だからね』

 

Sモリアーティ「だから脱落させたわけか」

 

そう言うソロモンのにSロマンは先ほどのを思い出して言い、Sモリアーティも顎を摩る。

 

守理「えっと、ダ・ヴィンチちゃん。サーチ出来る?」

 

ダ・ヴィンチ『彼のだね……あ、入り口外で反応があったよ』

 

アキレス「外か…」

 

アンドロメダ「それならすぐにこれそうだな」

 

確認して言うダ・ヴィンチにアキレスとアンドロメダは安堵するがダ・ヴィンチは困った顔をする。

 

ダ・ヴィンチ『いや、どうも動き方に戸惑いがあるね…何かが起きたのかな?』

 

一方の入り口では…

 

狂冶「な、なんデスかこれー!?」

 

外に放り出された狂冶は光に包まれたと思ったらその姿がフェレットにされていた。

 

咄嗟にユニゾンアウトして無事だったエアルはあわあわした様子でフェレットとなった狂冶を抱き上げる。

 

エアル「あ、主…可愛い…」

 

狂冶「これじゃあユーノさんじゃないデスかー!?」

 

その後に可愛さにメロメロになってスリスリよしよしと夢中になる。

 

戻って守理たち

 

アーチャー「そうなると合流はしばらくは無理かもしれないな…」

 

レーザー「現状のメンバーで行くしかねえって言う訳か」

 

刹那「まさかの動物化!?」

 

イリヤ「うぇえええ!?」

 

送られて来た映像にアーチャーは眉間を揉み、レーザーが言う隣で刹那達は驚きの声を上げる。

 

アンドロメダ「なるほど。これじゃあ戻れないな」

 

アキレス「にしても狂冶を動物にするとは…」

 

それにアンドロメダとアキレスは唸る。

 

ジークフリートを倒した守理と刹那達、財団Xと共に前へ進むが次の相手は…

 

 

 



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第3節:分断

相手の攻撃を利用してジークフリートを倒した守理達

次なる所に向かおうとするが…


 

 

 

前回、特異点を見つけ踏み込んだ守理達と刹那達一行、途中で財団Xの狂冶達も加わるが狂冶は外に放り出されたついでに姿もフェレットに変えられてしまった。

 

一行は次に進む為、沢山あるドアから正解のドアを探す。

 

守理「どれが正解なんだろう?」

 

長谷部「取りあえず開けるか」

 

困った顔をする守理の隣で一度変身を解いた長谷部は手短な扉を開ける。

 

ギィ…

 

香子「ん?」

 

開けると広がっていたのは道で正解かと誰もが思う。

 

刹那「正解かな?」

 

Sモリアーティ「いや、この音は…」

 

誰もが思った事を刹那が言った所でSモリアーティは遠くから聞こえて来る音に気づく。

 

ブレイブ「水だ!水が来るぞ!」

 

イリヤ「ええ!?」

 

ジャバァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!

 

閉じようとするが手遅れで流れ込んできた大量の水に誰もが飲み込まれる。

 

守理&刹那「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

Sモリアーティ「ぬおぉぉおおおおおおおおお!?」

 

それによりそれぞれが別々に流されて行く。

 

その際、守理と刹那にそれぞれ水色と白の光が一体化する。

 

 

☆☆☆

 

 

少しして…

 

刹那「あいててて……」

 

守理「あ、刹那、目が覚めた?」

 

しばらく気を失っていた刹那は呻きながら起き上がると守理が目に入る。

 

ただ、その服装はどことなくお姫様を感じさせる服になっていて、自身の体も良く見ると水色のダイバースーツの様な服装になっていた。

 

???『目が覚めたか?少女たちよ』

 

???2『良かった~目が覚めて』

 

刹那「え?誰?」

 

聞こえてきた声に刹那は周りを見るとマンタの様な存在と人型の存在がいた。

 

守理「えっと、この人達はポセイホーンとマシャンタ君で、流されるときに私達に一体化して助けてくれたんだ」

 

???→ポセイホーン『活動できる。水の中を、私達なら』

 

???2→マシャンタ『間に合って良かったです~』

 

刹那「えっと…ありがとね」

 

説明する守理とそう言う2人に刹那は礼を述べた後にハッ!となる。

 

刹那「あれ?皆は!?」

 

守理「それが…あの水流で離ればなれになっちゃったみたい;」

 

マシャンタ『僕達、2人を守るのに精いっぱいで…』

 

ポセイホーン『申し訳ない。判らない。どこにいるのか』

 

周りを見る刹那に守理も困った顔で言い、マシャンタとポセイホーンも頭を下げる。

 

刹那「そっか……まあ皆なら大丈夫かな?」

 

マシャンタ『えっと…そうですけど…;』

 

ポセイホーン『泳げない。だから、インクリング、ゴーグルは』

 

守理「……あ、そう言えばゴーグル君そうだったけ;」

 

そう言う刹那に2人はそう言い、守理も思い出して冷や汗を掻く。

 

刹那「え?そうなの!?」

 

ポセイホーン『大丈夫だろう。あるから、幻獣キャプターが、神姫プロジェクトと』

 

マシャンタ『確かに、泳げる神姫さんか幻獣さんを呼び出していれば大丈夫かもしれませんね』

 

驚く刹那の後にポセイホーンとマシャンタは自分達で納得する。

 

守理「へぇ~初めて見たあのガシャットでも召喚が出来るんだね」

 

刹那「相変わらず凄いねあのライダーシステム」

 

2人のに刹那と守理は感嘆する。

 

ポセイホーン『進もう、我々も、とにかく』

 

マシャンタ『確かに、進んでいたら誰かと合流できるかもしれません』

 

守理「そうだね」

 

刹那「んじゃ進もうか」

 

そう進言するポセイホーンに同意して守理と刹那は歩き出す。

 

マシャンタ『そう言えば刹那さん。何か不思議な力を感じさせるのを持ってませんか?プラストオンした時に感じたんですけど?』

 

守理「え?そうなの?」

 

刹那「あ、もしかしてこれ?」

 

ふと、マシャンタがそう聞き、刹那はあるカードを取り出す。

 

マシャンタ『ああ、それですよ。それ!僕が感じた不思議な力!』

 

守理「これ…サーヴァントカード?だけどこの絵柄の…」

 

刹那「これ、私が前に暴走した時にゲットした奴なんだよ」

 

やっぱり!と守理は刹那と初めて会った時のを思い出す。

 

守理「それじゃああの後に手に入れてたの?」

 

刹那「うん、そうだよ」

 

マシャンタ『これだと僕より強そうです』

 

ポセイホーン『マシャンタは、得意だからな。戦いが、水中での』

 

聞く守理に刹那は頷き、マシャンタはそう言い、ポセイホーンがそう言う。

 

刹那「そうだねー。問題があるとしたら使い終わると吐血するぐらいかなー?」

 

守理「…………え?」

 

マシャンタ『普通に危ないじゃないですかヤダー!』

 

ポセイホーン『だったか。(つるぎ)、諸刃の』

 

出て来たのに守理は唖然とし、マシャンタは叫び、ポセイホーンは呟く。

 

刹那「大丈夫大丈夫。沖田さんがいつもする感じのだから大丈夫だよー」

 

ポセイホーン『考えないと、使用するのを、状況に応じて、危ないから』

 

マシャンタ『そ、そうですね。その方が良いですよ』

 

手を振る刹那にポセイホーンとマシャンタは彼女の体を心配してそう言う。

 

刹那「まーそうするよ。んじゃみんなを探そうか」

 

守理「だね」

 

そのまま遅くしていた歩みを早めて2人は進む。

 

しばらくして…

 

守理「それにしても不気味な場所に流されたね」

 

歩いていた守理は周りを見てそう言う。

 

2人がいる場所は森の様な場所で所々に変な植物もあって不気味なのを上げている。

 

刹那「そうだね。まるで庭園みたいなとこだね」

 

マシャンタ『薄気味悪いですね』

 

ポセイホーン『気を付けろ。可能性が高い。敵が潜んでいる』

 

守理「うん」

 

そう評する刹那の後にマシャンタはそう言い、ポセイホーンの注意に守理は頷いた後に心配する。

 

守理「そっちのイリヤちゃん大丈夫かな…一応ザガリアンがまだ付いてくれてるけど」

 

刹那「誰かと一緒ならいいんだけどねー」

 

そう会話をしながら進んでいると…

 

ポセイホーン『とまーれ、皆』

 

守理「え?」

 

刹那「ん?」

 

突如ポセイホーンが制止の声をかけて、2人は首を傾げる。

 

マシャンタ『どうしたんですか?』

 

ポセイホーン『敵だ。気を付けーろ』

 

その言葉と共に刹那と守理の前に何かが降り立つ。

 

???「見つけましたよ」

 

守理「え、あの人…!?」

 

刹那「ナイチンゲール!?」

 

自分達の前に降り立った存在、ナイチンゲールに2人は驚く。

 

ナイチンゲール「貴女達の捕獲に来ました」

 

刹那「え?捕獲?」

 

守理「彼女も変換させられてるみたいだね;」

 

出て来た言葉に驚く刹那の隣で守理は冷や汗を掻く。

 

マシャンタ『やるしかないですね』

 

ポセイホーン『気を付けろ。2人とも』

 

守理「う、うん!」

 

刹那「分かった!」

 

その言葉と共に2人は身構えるとナイチンゲールは駆け出す。

 

ナイチンゲール「殺菌!」

 

バキュバキュバキュン!

 

刹那「うわっ!?」

 

守理「わとと!?」

 

腰に下げたペッパーボックスピストルを引き抜いて早速ぶっ放すナイチンゲールのを守理と刹那は慌てて避ける。

 

ポセイホーン『動かさせて貰うぞ。体を、少し』

 

そうポセイホーンは断ると守理の右手が輝いた後に角の様なドリルが装着され、それを駆使してナイチンゲールとぶつかり合う。

 

刹那「何あれ!?」

 

マシャンタ『あれがポセイホーンさんの特徴です。プラストオンする事で右手にドリルの様なのを装着できるんですよ』

 

驚く刹那にマシャンタが説明する。

 

刹那「そうなんだ!でも効いてないみたいだけど!?」

 

それに刹那は納得した後にそう言う。

 

確かに右手のドリルを突き出しているがナイチンゲールは軽々と避けてピストルをぶっ放し、守理は危なげに防いで行く。

 

ポセイホーン『厳しいな。相手の攻撃スタイルで、ヤバいな』

 

守理「うん。本当にナイチンゲールは強い!」

 

マシャンタ『あわわ!どうしよう!』

 

刹那「あのピストルをなんとかしないと……」

 

うむむと唸っていると刹那さ~んと言う呼ぶ声がして振り返る。

 

見えたのはロボに跨るイリヤとそのロボと並走する1人の男性であった。

 

マシャンタ『ギンガードさん!』

 

刹那「イリヤちゃん!」

 

イリヤ「あ、刹那さん!」

 

ギンガード「マシャンタ!ここは吾輩に任せろ!ポセイホーン!選手交代だ!」

 

止まるロボから降りて駆け寄るイリヤと刹那の隣を並走していた男性、ギンガードは駆け抜ける。

 

ポセイホーン『分かった!選手交代だな!』

 

その言葉の後に守理は後ろに下がると共にギンガードが前に出る。

 

ナイチンゲールは向かって来るギンガードに向けてピストルをぶっ放すが、ギンガードは腕で危なげなく防がれる。

 

守理「銃を腕で防いだ!?」

 

マシャンタ『ギンガードさんは僕達の中で防御力や悪路に強い人なんですよ!』

 

刹那「そうなんだ!」

 

それを見たナイチンゲールはならば…と呟き…

 

ナイチンゲール「捕獲!」

 

その言葉と共にナイチンゲールから無数の包帯が飛び出してギンガードへと向かって行く。

 

ギンガード「何!?くっ!?」

 

それにより向かっていたギンガードは包帯に縛り上げられる。

 

ポセイホーン『ギンガード!?』

 

守理「何あの包帯!?」

 

刹那「ギンガードをぐるぐる巻きにした!?」

 

ナイチンゲール「私お手製の包帯です。これで貴方はもう動けないので怪我しないでしょう」

 

ギンガード「ぬぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

なんとか包帯の拘束から抜け出そうとするギンガードだがガチガチに縛られて破れない。

 

守理「ナイチンゲールにあんなのあったけ!?」

 

刹那「ないないないない」

 

ナイチンゲール「マスターから貰った新たな力です」

 

マシャンタ『新たな力!?』

 

思わず確認する守理に刹那は首を横に振る中でナイチンゲールはそう言う。

 

イリヤ「もしかして盗まれた…」

 

ナイチンゲール「確かイージスロックメモリでした」

 

出て来た言葉にやっぱりと3人は呻く。

 

守理「ギンガードが拘束されたのはきっとロックの部分だね」

 

刹那「そうみたいだね」

 

イリヤ「イージスってのは…」

 

ポセイホーン『アイギス。別名は、防具の事だ。使用する。女神アテナの』

 

マシャンタ『つまり女神様の防具の記憶って事です』

 

ザガリアン『女神様の防具で防御力アップってか』

 

守理と刹那の後のイリヤのにポセイホーンが答えてマシャンタが通訳し、ザガリアンは呟く。

 

ナイチンゲール「さあ貴女達も捕獲します」

 

その言葉と共に包帯が飛んで来て、3人とロボは避ける。

 

ザガリアン『ちい!おいマシャンタ!そいつとのプラストオンを解除しろ!』

 

マシャンタ『ええ!?』

 

刹那「あ、手数増やすの?」

 

それにザガリアンがそう指示し、驚くマシャンタの後に刹那がそう聞く。

 

ザガリアン『半分正解、半分不正解だ。マシャンタと分離したら、ギンガードへ向けて走れ!イリヤ、ポセイホーン、マシャンタ、んでもう1人の嬢ちゃんはそいつの援護だ』

 

刹那「え、あうん!」

 

イリヤ「了解です!」

 

マシャンタ『プラストオフ!』

 

指示に刹那は頷いた後にマシャンタと分離してギンガードへと駆け出し、そんな刹那をナイチンゲールの包帯が狙うが…

 

ザガリアン『させるか!』

 

ルビー「合流するまで思いついた協力技!」

 

イリヤ「氷の斬撃(アイスシュナイデン)!」

 

それより前に放たれた氷の刃が包帯を切り裂いて凍らせていく。

 

ナイチンゲール「むっ!邪魔をしないでください!」

 

バキュンバキュン!

 

イリヤ「うわっ!?」

 

そんなイリヤへとナイチンゲールはピストルをぶっ放し、イリヤは慌てて避ける。

 

守理「ええい!」

 

ポセイホーン『タイフーン!』

 

マシャンタ「はあ!」

 

それに守理は接近して右腕のドリルを振るい、援護する様にマシャンタが腰のマークからビームを放って援護する。

 

刹那「だ、大丈夫?」

 

ギンガード「おお、イリヤの言っていた刹那か!丁度いい!吾輩に触れてくれ!早く!」

 

駆け寄った刹那にギンガードはそうお願いする。

 

刹那「わ、わかった」

 

言われた通り刹那は包帯に包まれていないギンガードの手に触れる。

 

ギンガード「プラスト!オン!」

 

それによりギンガードは咆哮すると光の球となって包帯から抜け出した後に刹那と一体化する。

 

光りが収まった後にはギンガードを模したアーマーの様なワンピースドレスを身に纏い、足に左右にローラーが付いたブーツを履いて、ギンガードの頭の部分を模したヘルメットを装着した刹那が現れる。

 

そのままブーツのローラーを回転させて高速移動するとイリヤ達に合流する。

 

ギンガード『助かったぞ刹那!ここから反撃開始だ!』

 

刹那「了解!んじゃいっくよー!」

 

その言葉と共に刹那は再び駆け出してナイチンゲールへと向かい、包帯を避けながら迫る。

 

ギンガード『右手にエネルギーを収束させるのだ!』

 

刹那「こう?」

 

言われた通りにガントを撃つ様に集中すると右手が輝き、刃の様になる。

 

ギンガード『上手いぞ!それを叩き込むのだ!』

 

刹那「はぁああああ!」

 

その言葉と共に勢いよくナイチンゲールのどてっぱらに叩き込む。

 

ナイチンゲール「うぐ!?はっ!」

 

腹に受けたのに呻いた後にナイチンゲールは包帯を飛ばすが刹那は右手で切り裂く。

 

ギンガード『上手いぞ!収束させしエネルギーは刃にもなる!』

 

刹那「ふっ!はっ!」

 

ギンガードのを聞きながら刹那は包帯を切り裂きつつ素早い動きで攻撃する。

 

守理「刹那以外にも私達がいるんだよ!」

 

ルビー「そうですよー!忘れないでください!」

 

イリヤ「斬撃(シュナイデン)!!」

 

ズドォン!

 

その背に守理が斬撃を叩き込み、イリヤも追撃の斬撃を叩き込む。

 

ナイチンゲール「ぐう!?」

 

刹那「そこっ!」

 

呻くナイチンゲールに追い打ちの一撃を刹那は叩き込んで吹き飛ばす。

 

ナイチンゲール「厄介な攻撃ですね…」

 

イリヤ「まだまだ行くよルビー!」

 

ルビー「はいはい!気合を入れますよ!」

 

ザガリアン『俺もだ!いけイリヤ!』

 

その言葉と共にイリヤはナイチンゲールへと狙いを定める。

 

イリヤ「砲撃(フォイア)!」

 

その言葉と共に水流の様な砲撃が放たれる。

 

ナイチンゲール「ぬぅぅぅ!!」

 

それにナイチンゲールは腕を突き出して防いでそのまま進もうとし…

 

守理「これで!」

 

ポセイホーン『タイフーン2号!』

 

その隙を突いた守理のエネルギーを収束させた斬撃が決まった。

 

ナイチンゲール「っ、こうなれば…」

 

斬られた所を抑えながらナイチンゲールはそう呟くと魔力を放出する。

 

ポセイホーン『出すのか?宝具を、まさか、これは!』

 

守理「だよね!この場合あれってナイチンゲール自身の回復?それともこっちに攻撃するのに変換とか!?」

 

イリヤ「ど、どっち!?」

 

刹那「あ、ヤバい。こっちの攻撃効かなくなる」

 

それに誰もが驚く中で刹那も特徴を知っているので呻く。

 

ナイチンゲール「全ての毒あるもの、害あるものを絶ち!我が力の限り、人々の幸福を導かん!我はすべて毒あるもの、害あるものを絶つ(ナイチンゲール・プレッジ)!」

 

その言葉と共に白亜の巨大看護婦が召喚され、巨大看護婦は大剣を振り下ろす。

 

ギンガード『刹那、ちょいと無茶をするぞ!』

 

刹那「え?」

 

向かって来る大剣を見てそう言うギンガードは刹那の両腕にエネルギーを収束させ…

 

ガシッ!

 

振り切られようとしていた大剣を受け止める。

 

ルビー&守理「ええ!?」

 

イリヤ「えええええええ!?」

 

それにはイリヤ達は驚き、ナイチンゲール自身も受け止められたのに驚く。

 

ギンガード『ぬぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!』

 

刹那「はああああああああああああ!!」

 

咆哮するギンガードに刹那も合わせて踏ん張り、ナイチンゲールも振り下ろそうと魔力をさらに注ぎ込む。

 

ギンガード&刹那「負けるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

ブォォォォォォォォォォ!!!

 

2人の思いに答える様にワンピースドレスの両肩のマフラーの様な噴出口から煙が噴き出した後に押し出して行き…

 

ギンガード&刹那「でやぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

勢いよく後ろに投げ飛ばす。

 

投げ飛ばされた巨大看護婦はそのまま消えて行く。

 

イリヤ「消えちゃった……」

 

ルビー「トンでもないことしますねー;」

 

マシャンタ「けど、今がチャンスです!」

 

ザガリアン『おう!決めてやれ!お前等!』

 

守理「うん!刹那!」

 

刹那「行こう守理!」

 

それに守理と刹那は並んで駆け出し、ナイチンゲールも拘束しようとするが全て両断され…

 

守理「これで!」

 

刹那「終わりだ!」

 

最終的に刹那と守理のコンビネーションから繰り出された斬撃でX字に切り裂いた。

 

ナイチンゲール「がはっ!?」

 

受けたナイチンゲールは膝を付くと光りが漏れ出す。

 

それを見て2人はやったとハイタッチする。

 

守理「やったよ刹那!」

 

刹那「イェイ!」

 

ギンガード『ホントやったな!』

 

ポセイホーン『頑張ったな、2人とも、あっぱれ』

 

イリヤ「凄いコンビネーションでした!」

 

ザガリアン『全くだな…んで、勝者としてあんたには教えて貰う事がある。黒幕はどう言う存在かを、ルールと言うのじゃなく人間なのかはたまた別の存在かをな』

 

それにイリヤ達も褒める中でザガリアンがナイチンゲールへとそう問う。

 

ナイチンゲール「……良いでしょう。私達のマスターは……本です」

 

刹那「本って……あのロンドンとかに出てきた奴みたいな?」

 

出て来た言葉に刹那は首を傾げて聞くとナイチンゲールは首を横に振る。

 

イチンゲール「それよりはもっと格上……そうですね、ナーサリーと似た存在と言った方がいいでしょうか?」

 

守理「ナーサリーと似た存在?」

 

イリヤ「えっとそれって…」

 

ルビー「あの子はおとぎ話の概念が、子供の夢を守る英雄としてサーヴァントになったという特殊な存在でしたから…つまり何らかの話の概念から誕生したと言う事ではないでしょうか?」

 

出て来た言葉にルビーがそう言う。

 

ギンガード『もしそうならこの場合、魔法使いの話とかではないか?』

 

刹那「魔法使いの話ね…」

 

状況からそう推測するギンガードのを聞きながら刹那は見上げた後にナイチンゲールへと視線を戻す。

 

ナイチンゲール「いえ違います。マスターは物語ではなく……一冊の魔導書なのです」

 

刹那「魔導書?」

 

だが、ルビーとギンガードのは否定され、出て来た言葉に刹那は首を傾げる。

 

ザガリアン『どうやら付喪神とかそう言うのに近いのかもしれねえな』

 

イリヤ「そうですね…」

 

ナイチンゲール「それでは…」

 

話から見てそう言うザガリアンにイリヤも同意するとナイチンゲールはそう言って消えて行く。

 

マシャンタ「ボスがどういう存在かは一応分かった…で良いんでしょうか?」

 

刹那「それでいいと思うよ?」

 

ナイチンゲールがいた所を見ながら呟くマシャンタのに刹那はそう言う。

 

ザガリアン『まぁ、当面ははぐれた奴らとの合流だな』

 

守理「そうだね」

 

刹那「うん」

 

??????「ふむ、ならその前に奪わせてもらおうか」

 

その言葉と共にルビーがいきなり飛んで行く。

 

ザガリアン『なんだ!?』

 

イリヤ「ルビー!?」

 

ポセイホーン『なんと!?』

 

続いて守理の右腕にあったドリルも飛んで行ってしまう。

 

誰もが飛んで行った方を見る。

 

??????「ふむ、なかなかいい武器だ。使わせてもらおう」

 

守理「ああ!?あなたは!?」

 

刹那「不倫騎士!」

 

見た先にいた人物が刹那が言った事によろける。

 

ポセイホーン『だったか?ヒトヅマンスロット、確か、彼は』

 

ザガリアン『いや、名前違わね?』

 

マシャンタ「ランスロットだったと思いますよ。僕達が知ってる人のクラス違いの」

 

イリヤ「あ、確かに……」

 

ランスロット「セイバー、ランスロット。この武器は私が使わしてもらう」

 

そう言うポセイホーンのを訂正するマシャンタのにイリヤも思い出すとランスロットがそう言う。

 

ルビー「ちょっと!このルビーちゃんを扱って良いのはいじり…げふん!魔法少女だけなんですからね!だから放すのですよ!!!」

 

ザガリアン『おい今何か言いかけたぞあの杖』

 

イリヤ「ちょっ、ルビー!?」

 

刹那「あははははは;」

 

ランスロットの手でジタバタするルビーの漏らしかけたのにザガリアンは呆れ、それにイリヤは絶叫し、刹那は苦笑する。

 

ランスロット「ふむ、ではこれならどうだ?」

 

その言葉と共に…

 

ルビー「え?」

 

ルビーに変化が起こる。

 

イリヤ「ルビー!?」

 

刹那「あれはまさか!?」

 

ドンドンとルビーの色が黒くなり、さらにドリルも黒くなる。

 

ポセイホーン『なんと!?』

 

守理「あれってもしかしてバーサーカーのランスロットが使う!」

 

刹那「騎士は徒手にて死せず(ナイト・オブ・オーナー)!?」

 

それに誰もが驚きながらランスロットはルビーを突き付ける。

 

ランスロット「ふむ、なるほど。魔法アイテムか……これならマスターにピッタリかもしれんな」

 

ザガリアン『おっと、そいつは性格にツッコミ所あるがイリヤの相棒だ。返して貰うぜ』

 

イリヤ「ルビーを返して!」

 

刹那「返さないとマシュ呼ぶよ!」

 

そう言うランスロットにザガリアンはそう言い、イリヤの後に刹那がそう言う。

 

マシャンタ「それ効果あるんですか?;」

 

ランスロット「ならそれをされる前に引くとしよう…君と一緒にな」

 

そう言ってランスロットは守理に一瞬で近づくと守理のお腹にパンチを叩き込む。

 

守理「がはっ!?」

 

ポセイホーン「ノー!?」

 

殴られた衝撃とダメージでポセイホーンは守理と分離してしまい、刹那が攻撃する前に気絶した守理と共に姿を消してしまう。

 

ギンガード『しまった!』

 

刹那「守理!」

 

誰もが守理が連れて行かれた事に戸惑う。

 

マシャンタ「ど、どうしましょう!」

 

イリヤ「守理さんが連れて行かれちゃった!」

 

ザガリアン『落ち着け!相手もやってくれるぜ!』

 

ギンガード『どこに連れて行かれたか、この状況では見当も付かんぞ』

 

刹那「そうそう。まずは落ち着かないとね」

 

慌てる2人をザガリアンが宥めてからそう言い、ギンガードも唸る中で刹那も賛同した時だった。

 

Sロマン『皆!大丈夫かい!?』

 

刹那「あ、ドクター!」

 

そこにSロマンの通信が入る。

 

刹那のに良かった…とSロマンは安堵の息を吐くがすぐさまメンバーを確認する。

 

Sロマン『ってあれ?新顔もいるけどなんか少なくなってない!?』

 

イリヤ「じ、実は…」

 

そう前置きして刹那達は現状の報告をする。

 

それに守理側のも同じ様に聞いていたのかマシュが驚いた様子で言う。

 

マシュ『先輩がランスロットお父さんに!?』

 

ザガリアン『ああ、連れて行かれた』

 

ポセイホーン「不手際だ。わたしーの、すまない」

 

Sロマン『しかもイリヤちゃんのルビーも取られたようだね』

 

ホントそれが痛いんだよね…と刹那はぼやく。

 

今はザガリアンが一緒にいてくれているからまだ大丈夫だがやはりルビーがいないのが手痛い。

 

ギンガード『とにかく、当初考えていた他の者達との合流をメインに、守理救出を考えないといけないな』

 

刹那「そうだね」

 

纏めるギンガードのに刹那は同意した後にSロマンへと見る。

 

マシャンタ「他の人のは大体分かりますか?」

 

Sロマン『それなんだけど……どうやらジャミングをされているみたいなんだよ』

 

マシュ『こちらも同じです。今リウナスさんとこっちのダ・ヴィンチちゃんがそれ対策で動いてますがまだかかる様で…セイバーの方のお父さんのも考えないといけませんね』

 

マシャンタのに困った様に答えるロマンにマシュもそう伝える。

 

ポセイホーン「挑むしかないな。格闘戦で、武器を使用しない奴か、奴には、そうだな」

 

ザガリアン『確かにほとんどのメンツが武器メインの奴らばかりだから、この場にいる俺とギンガード以外でプラスターのじゃあ格闘戦や武器を使用しねえのが沢山いるが、召喚出来るゴーグルと合流しねえとな…後はビートマとプラストオンしてるティアマトともだな…一番有力なのはビートマだしな』

 

イリヤ「困りましたね……」

 

うーんと困っていると何やら別の方向から騒がしい声がして来たのでそっちを見る。

 

???「だから!あの時はもうちょい動けただろ!なんで止まったんだよ!」

 

ジャンヌオルタ「はあ!?いきなり合体して来て、しかも戸惑ってるのにいきなり体を動かされる身にもなりなさいよ!」

 

何やら男性と騒ぐジャンヌオルタがおり、その後ろでもう1人の男性とヒロインXオルタが呆れて歩いており、ティアマトは抱き抱えたモグラの様な存在を頬ずりしながら付いて来ていた。

 

ザガリアン『ビートマ!ワイバースト!ティアマトにモーリィ!』

 

刹那「えっと……その男性のひとって……」

 

ギンガード『女性と喧嘩してるのがさっきまで話してたビートマ本人だ…しかし、何があったのだワイバースト?』

 

反応するザガリアンの後にそう聞く刹那にギンガードが答えてからジャンヌオルタと睨み合っている男性、ビートマを見てヒロインXオルタの隣にいたもう1人の男性へと聞く。

 

ワイバースト「いやぁ…流された時、俺とモーリィも飛び出してプラストオフしたビートマとティアマトと一緒に行動をしてたんだけど、少ししてジャンヌオルタさんやヒロインXオルタさんと合流した所でゴーレムに襲われて、その際にジャンヌオルタさんが危なかったから咄嗟にビートマがプラストオンしたんだけど…」

 

モーリィ「兄貴はせっかちだから、そのまま速攻しようとジャンヌオルタさんの体を動かそうとして、その本人が急停止をかけたから転んで、その後は上手く動けずで喧嘩になって…代わりにオイラとティアマトさんがプラストオンして穴掘って足止めしてワイバーストの兄貴とヒロインXオルタちゃんが倒したんだ」

 

ヒロインXオルタ「終わった後も引っ張り合ってたのが気に食わなかったのであのまま喧嘩中なのです」

 

ティアマト「Aaaaa;」

 

ザガリアン『なーにやってんだよ俺らのエース;』

 

刹那「あはははは;」

 

イリヤ「今は喧嘩している場合じゃないのに……」

 

説明するワイバーストとモーリィとヒロインXオルタのにザガリアンは呆れ、イリヤも眉間を揉む。

 

ギンガード『ビートマ!今一大事なのだ!』

 

マシャンタ「守理さんとイリヤさんの相棒さんが連れ去られたんです!」

 

ビートマ「なんだって!」

 

ジャンヌオルタ「なんですって!?」

 

刹那「だから二人とも、喧嘩はやめて!」

 

出て来た言葉に誰もが驚き刹那がそう言う。

 

伝えられたビートマは分かったと頷く。

 

ビートマ「確かに喧嘩をしてる場合じゃないな!早く助けに行かねえと!」

 

刹那「それにはまず二人の居場所を探らないと!」

 

ジャンヌオルタ「で、どうやって探すつもりなのよ」

 

最もな事を言うジャンヌオルタに誰もがうーむとなる。

 

ビートマ「だああ…こんな時にタンキューがいればなんか人探しメカを作って楽勝なんだけどな!」

 

ワイバースト「流石にそれは高望みし過ぎだな。地道に探すしかないだろう;」

 

イリヤ「そうですね…他の人たちも探さないと」

 

刹那「んー;長い道のりになりそうだね」

 

ぼやいたビートマをワイバーストが宥めてる間のイリヤのに刹那はぼやいた後に一行は歩き出す。

 

果たして、守理を助け出せるだろうか…

 

 

 



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第4節:電撃とロボットと怒りの聖女

悲報、今回の敵サーヴァント、最後哀れ


 

前回、セイバーランスロットにより守理が誘拐されてしまう、

 

その後にビートマ達と合流した刹那達は守理救出をメインに他のメンバーの合流を目指していた。

 

ちなみにティアマトはワイバーストとプラストオンしている。

 

ビートマ「おーい!ゴーグル!アーチャー!ティーチ!」

 

ティアマト「長谷部~!香子~!バーサーカーの方のランスロット!」

 

イリヤ「皆ー!何処ー!?」

 

刹那「おーい!」

 

誰もが呼びかけるが返事は返って来ない。

 

どこまで流されたんだ…とビートマはぼやく。

 

ジャンヌオルタ「にしても広すぎるでしょこの学校」

 

刹那「そうだよねー。中も複雑だし」

 

うんざりなジャンヌオルタのに刹那も困った顔をする。

 

ギンガード『どこを進んでいるのかも今は分からないからな』

 

マシュ『確かに、此方からでも皆さんの現在位置が特定出来ないですし…こうやって通信出来たのも奇跡です』

 

刹那「一体何者なんだろうねー、今回の黒幕」

 

ふうと息を吐くギンガードやマシュのに刹那は呻く。

 

ザガリアン『あの狂気医者の話で分かっている事は相手は魔導書が意思を持った付喪神になった存在って所だな』

 

イリヤ「だとしても普通の魔導書がこんなことできるのかな?」

 

ナイチンゲールから得た情報を言うザガリアンのにイリヤは首を傾げる。

 

ワイバースト『やっぱりそうなるからには凄い魔導書で長い年月を生きてたんじゃないか?』

 

刹那「でもそんな魔導書、一体誰が作ったのかな?」

 

そこだよな…と思いながらワイバースト達はマシュの方を見る。

 

マシュ『え?どうしました?』

 

ギンガード『いや、マシュにではないのだ』

 

ビートマ「ああ、リウナスの方にな」

 

Sロマン『リウナスが?』

 

ああ、成程と納得するマシュの後にリウナスが映し出される。

 

リウナス『話は作業する横で聞いてたけど…心当たりはないわね…ただ、私の技術を真似てそう言う魔導書を造った可能性はあるかもしれないけどね』

 

ビートマ「成程な…」

 

刹那「もしかしてリウナスが作ったのを忘れていたりして」

 

そう指摘されてリウナスはあーとなる。

 

リウナス『確かにそう言うのもありえるかも…今風に言うならめっちゃながーーーーーーーーーーーく生きてるから私;』

 

ザガリアン『凄く伸ばしたなおい』

 

イリヤ「伸ばしすぎじゃ…」

 

リウナスの言ったのにイリヤは突っ込むがいや、実際それ位長いもんとリウナスは返す。

 

Sロマン『もしそうなら厄介だね』

 

刹那「そうだよねー」

 

ギンガード『むっ?』

 

そう話しているとギンガードが何かに反応する。

 

刹那「ん?どうしたの?」

 

ギンガード『音が聞こえるのだ…これは…バイクの走行音…それに交じって別の音が聞こえて来るな』

 

イリヤ「バイクの音?」

 

聞こえると言うのに誰もがギンガードが刹那の腕を使って示した方を見る。

 

するとかすかだがバイクが見えて来る。

 

ビートマ「あれは…レーザーレベル2か!」

 

刹那「後ろからなにか来るみたいだよ?」

 

イリヤ「あれは……!?」

 

見えて来るとレーザーでその上には香子を乗せており…

 

???「ふはははははは!待ちたまえ!」

 

その後ろから電撃を放つ男性が追いかけていた。

 

モーリィ「追いかけられてるよ!」

 

ヒロインXオルタ「マスター、あれって…」

 

刹那「ニコラ・テスラ?!」

 

刹那が名前を言うと二コラ・テスラは刹那達に気づくと共に電撃を放つのを止めて、レーザーと香子は無事に合流する。

 

レーザー「おお、お前等!」

 

香子「無事だったか」

 

イリヤ「2人共!」

 

ビートマ「まぁ、その無事もこいつを乗り越えないとな」

 

そう言ってビートマは二コラ・テスラを見る。

 

ティアマトはその間にワイバーストとプラストオフする。

 

二コラ・テスラ「フハハハハ!よく来たなカルデアのマスターたちよ!」

 

刹那「あなたもここの主に召喚されたんだね」

 

いかにも!と答えた後に二コラ・テスラは右手をバチバチさせる。

 

二コラ・テスラ「そして私にピッタリのものをくれたのだ!」

 

イリヤ「ピッタリのもの?」

 

出て来た言葉に誰もが首を傾げる中で二コラ・テスラは高らかに言う。

 

二コラ・テスラ「出でよ!ノブロボ!」

 

その言葉と共に二コラ・テスラの後ろから…

 

ノブロボ「ノッブ~~~~~~」

 

大きいノッブ型ロボットが現れた。

 

ビートマ&ザガリアン「『なんじゃあれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?』」

 

イリヤ「え!?あれって…」

 

香子「ん?知ってるのか?」

 

刹那「ノッブに無断で作ったメカノッブに似てるね」

 

それに驚くビートマ達の隣で刹那達がそう言う。

 

二コラ・テスラ「行くが良いノブロボ!奴等を倒せ!」

 

ノブロボ「ノォブ!!」

 

刹那「来るよ!」

 

誰もが二コラ・テスラの命令で攻撃を仕掛けるノブロボのを避ける。

 

ビートマ「あのどでかいロボの相手は俺がするから皆はあの二コラ・テスラって奴を!」

 

刹那「分かった!」

 

ジャンヌオルタ「ランサーがいれば良かったわね」

 

そう言ってノブロボへと駆け出すビートマを見送ってからジャンヌオルタがぼやく。

 

その間にビートマは何か箱の様なのを取り出して前に投げると箱は一瞬で巨大なロボに変わる。

 

ビートマ「プラスターイン!」

 

そのままロボの頭部へ着地してそう言うと中へと消えて言った後にロボの目に輝きが灯る。

 

イリヤ「なにあのロボット!?」

 

刹那「あれ何!?」

 

モーリィ「プラスターロボって言ってオイラ達の方でのロボとか大きい相手に使うんだ」

 

ノブロボと対峙するプラスターロボを見て驚く刹那達にモーリィが説明する。

 

その間にワイバーストとポセイホーンが二コラ・テスラへと駆け出す。

 

放たれた電撃をワイバーストはジャンプして、ポセイホーンは横に避ける。

 

ワイバースト「くらえ!」

 

ポセイホーン「とわっ!」

 

放たれたキックと竜巻が二コラ・テスラへと迫る。

 

二コラ・テスラ「無駄だ!」

 

バチバチバチバチッ!

 

それに対して二コラ・テスラは電気のバリアを張り、竜巻は防がれ、攻撃を仕掛けたワイバーストは止まれずに電気のバリアにぶつかり、ダメージを受ける。

 

ワイバースト「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ザガリアン『ワイバースト!』

 

イリヤ「斬撃《シュナイデン》!!」

 

慌てて助ける為にイリヤはザガリアンから教えられたのをアレンジした手刀からの氷の斬撃を飛ばし、それに二コラ・テスラは放出を止めて距離を取るとワイバーストは地面に倒れる。

 

モーリィ「大丈夫ワイバーストの兄貴!」

 

ワイバースト「ああ、なんとか…」

 

ギンガード『あの電撃が厄介だな』

 

刹那「あの電撃をなんとかしないとね」

 

駆け寄るモーリィに答えながらワイバーストは起き上がる中で誰もが電撃のに警戒した後に放たれた電撃を避ける。

 

飛んで来る電撃を香子はアンドロメダゾディアーツとなって鎖で防ごうとしたが電撃が通り過ぎてアンドロメダにダメージを与える。

 

アンドロメダ「避けたり防御したりしても貫通するんだがアレは何だ?」

 

ジャンヌオルタ「あーあれね。星の開拓者(EX)の効果よ」

 

なんだそれ?と疑問な顔をするアンドロメダに刹那は説明する。

 

刹那「えっとあらゆる不可能を不可能のまま可能にするスキルでね。回避や無敵状態の相手に攻撃を当てれる状態にできるんだよ」

 

アンドロメダ「厄介なスキルだな」

 

全くです!と飛んで来た二コラ・テスラのを避けながら刹那はアンドロメダの感想に同意する。

 

ポセイホーン「どうする?では」

 

マシャンタ「確かに現状じゃあザガリアンさんとレーザーさん以外じゃあ遠距離持ちいませんよ」

 

レーザー「確かにこりゃあ一撃で決める感じでやった方が良いのか?」

 

刹那「あーそれもちょっと無理かも。スキル天賦の叡智(A)でガッツ付けれるから」

 

ホント手強い相手に出会ったもんだなとレーザーはぼやく。

 

レーザー「酒呑童子がいたらよかったのにその酒呑がいないからな…」

 

刹那「あ~魅了で行動不能にさせてからなら行けるかもね」

 

Sロマン『茨木童子の宝具で解除できるのもあるね』

 

それもあるか…と考えていると守理側のマシュがすいませんと出る。

 

マシュ『それだったら酒呑さんと茨木さんと違いますが丁度良い方がいます。と言うか今帰ってきました』

 

レーザー「マジか!」

 

刹那「ちょうど良い方って…もしかしてサマー玉藻?」

 

そう聞く刹那にいえ、違いますけど…とマシュが否定した後に刹那の隣が光り…

 

マルタ「……さて、マスターを攫ったバカはどこにいるのかしら?」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴとオーラを発しながらマルタが現れて聞く。

 

レーザー「あれま、凄くお怒り状態だな」

 

イリヤ「ま、マルタさん!?」

 

刹那「あ、そっか。マルタの聖女の誓い(C)で解除すればいいのか」

 

それにレーザーはおうと声を漏らす隣でイリヤは驚き、刹那が思い出して言う。

 

マルタ「んで、マスター攫ったバカスロットはどこ?鉄拳制裁したいんだけど?」

 

レーザー「落ち着こうな聖女の姐さん;」

 

イリヤ「今はニコラ・テスラさんを倒さないと;」

 

アンドロメダ「ん?なんだ攫われていたのか?」

 

ずずっと詰め寄るマルタにレーザーとイリヤが宥める中で聞くアンドロメダにそうなんですと刹那が肯定した後に避ける。

 

マルタ「とにかく強烈なのを叩き込みなさい!良いわね!」

 

レーザー「了解了解、と言う訳でジャンヌオルタ、一緒に必殺技と行きますか」

 

ジャンヌオルタ「しょうがないわね…決めるわよ」

 

ニコラ・テスラ「む、宝具を放つつもりか。ならロボノブ!チビロボノブ、発進だ!」

 

ロボノブ「ノォブ!」

 

そう指示するマルタにレーザーはそう言い、ジャンヌオルタも頷いた時、二コラ・テスラが指示を出してプラスターロボとぶつかりあっていたロボノブは距離を取ると…

 

ロボノブ「今週のオドロキロボノブ、発進なのじゃ!」

 

ザガリアン『あれ喋れるのかよ!?』

 

モーリィ「と言うかどっかで聞いた様なセリフ!?」

 

イリヤ「あ、なんか出てきた!」

 

まさかの喋れる事に各々に突っ込んだ後にイリヤが言う様にノブロボの口から…

 

チビノッブロボ「ノブ!ノブ!ノブ!ノブ!」

 

銃を持ったチビノッブロボが現れる。

 

マルタ「なんかいっぱい出てきたわね」

 

ニコラ・テスラ「総員、放て!」

 

ズダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ!!!

 

その言葉と共にマルタに向けてチビノッブロボ達の銃から銃弾が放たれる。

 

二コラ・テスラ「ふはははははは!その弾を受ければいかにスキルを持っていようとスキルが使えなくなるのだ!」

 

イリヤ「マルタさん!」

 

香子「チッ!」

 

説明された事に誰もがマルタを庇おうと向かおうとするが間に合わず…

 

マルタ「タラスク!」

 

ガガガガガガガガガガガガガガ!!!

 

それより前にマルタの前にタラスクが現れて銃弾を防ぐ。

 

タラスク「甲羅で防げてるけど衝撃でイッタ!?」

 

マルタ「そこの黒聖女とバイク、早くやりなさい」

 

タラスクが悲鳴を上げてる間にマルタは低い声で催促する。

 

レーザー「サーイエッサー」

 

ギリギリ!クリティカルフィニッシュ!!

 

ジャンヌオルタ「これは憎悪によって磨かれた我が魂の咆哮……」

 

すぐさま2人はそれぞれ必殺技と宝具を発動する。

 

邪魔しようとしたチビノブロボをワイバースト達が抑える。

 

弓モードのガシャコンスパローからピンク色の矢と大量の黄色い矢を放ち、ピンクの矢と炎がニコラ・テスラに命中する。

 

二コラ・テスラ「なんの!」

 

マルタ「させないわよ」

 

それに二コラ・テスラはスキルを使うがマルタにより打ち消され…

 

レーザー「これでフィニッシュだ!」

 

ジャンヌオルタ「吼え立てよ、我が憤怒!!」

 

大量の黄色い矢と槍が突き刺さって行く。

 

二コラ・テスラ「ぐふ!み、みご…!?」

 

それにより光が漏れ出した二コラ・テスラの目に入ったのは…タラスクをぶつけようとするマルタの姿であった。

 

マルタ「今ね。私は機嫌が悪いの…だから…さっさと戻れ!!」

 

二コラ・テスラ「え、ちょ…」

 

タラスク「姐さーん!オーバーキルッス!!」

 

ドシーン!!!

 

言い切る前に二コラ・テスラは潰され、マルタはふーと良い笑顔を浮かべる。

 

モーリィ「こ、こわー;」

 

イリヤ「オーバーキル…」

 

シュィィィィィン

 

刹那「あ、そのまま座に帰ちゃった」

 

それに誰もが思わず後ろに引く中でマルタが注目されてる間にノブロボを倒したビートマが来る。

 

ビートマ「あれ、相当機嫌が悪かったんだな」

 

マシュ『実は、マルタさん出かけてた理由は先輩にプレゼントをと言うので…』

 

ワイバースト「ああ、つまり、攫われていたから渡すタイミングを逃したと;」

 

刹那「あーそれはタイミングが悪かったね;」

 

香子「これは攫った奴、ボコボコにされるな」

 

不機嫌な理由を聞いてうわぁ…と拳をぶつけてるマルタを見る。

 

見られてるマルタは刹那達の方へと顔を向ける。

 

マルタ「さて、さっさと進むわよ!遅れるんじゃないわよ!」

 

刹那「は、はい!」

 

イリヤ「分かりました!」

 

レーザー「了解ッス姐さん!」

 

香子を除いてビシッと誰もが姿勢を正して返事をした後にズンズン歩くマルタに続く。

 

ザガリアン『ある意味、眠れる龍を起こしたなランスロット』

 

イリヤ「そうですね…」

 

モーリィ「怒らせたら本当にいけないね;」

 

歩くマルタを見ながら各々に呟きながら述べる。

 

ビートマ「それで後合流してないのは?」

 

刹那「えっと…長谷部さんたちかな?」

 

レーザー「長谷部以外だとこっちので言うなら黒髭の旦那にアーチャー、こっちのランスロットにゴーグル。んで刹那の方は教授か」

 

刹那「教授、大丈夫かな?」

 

マシャンタ「後はソロモンさんもですね」

 

イリヤ「何処にいるんでしょうか…」

 

誰もが唸る中でああと香子は何か思い出した様に手をポンとさせる。

 

香子「そう言えば私、人探し出来るわ」

 

刹那「へ?」

 

イリヤ「え?」

 

どういう事と見る面々に香子は言う。

 

香子が変身するアンドロメダゾディアーツの鎖は攻撃と防御にも探索、人探しなどに使えるとの事で人探しの奴については探したい人物の情報を思い浮かべながら鎖に力を込める事で鎖がその人物のいる方向を指し示す。

 

ただし情報については探す人物の名前か細かい身体的特徴じゃないと別の人物を指し示す違う結果になる。

 

レーザー「そりゃあすげぇな」

 

刹那「これならすぐ見つけられるね!」

 

誰もが感心した後に誰から見つけるかを考える。

 

イリヤ「誰から探しましょうか…」

 

刹那「自分は教授が良いけどマルタは守理ちゃんができたらいいよね?」

 

マルタ「そうね。探したいわね。だけど先ず私としては…誘拐したバカスロットに1発入れたいからそっちも探したいけど」

 

ゴゴゴゴゴゴゴとオーラをまた発しだすマルタに深いね~とレーザーは呑気そうに呟く。

 

刹那「んじゃあまずはセイバーランスロットを探そうか。ルビーも取り戻さないといけないし」

 

了解したと香子は詳細を聞いた後に再びアンドロメダゾディアーツになって早速探索する。

 

アンドロメダ「あっちだな」

 

そう言って歩き出すアンドロメダを先頭に刹那達は歩き出す。

 

歩いた先に待ち受けているのは…

 

 

 



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第5節:鉄拳制裁

聖女の拳が誘拐犯に炸裂する。


 

 

前回、アーラシュと香子と合流した刹那達。

 

マルタも加わってアンドロメダの能力を使ってセイバーのランスロットを探していた。

 

ビートマ「まだ姿が見えねえな」

 

アンドロメダ「こっちなのは確かなんだが」

 

刹那「早く見つからないかな?」

 

そう言って刹那は後ろからビシバシ感じるマルタの殺気にうへぇとなる。

 

マルタ「全く、マスターに合いそうなのを見つけて着せようと帰ったら出てて、しかも攫うなんて…あのヒトヅマンランスロットは殴ってやらないと…」

 

マシャンタ「こ、怖いです;」

 

イリヤ「こ、怖すぎる…」

 

アーラシュ「そういや、姐さんがマスター関連でああなる理由を黒髭の旦那から聞いたな」

 

ヒロインXオルタ「そうなんですか?」

 

ぶつぶつと言うマルタに怯えるイリヤとマシャンタの隣で苦笑していたアーラシュがふとそう言い、ヒロインXオルタも気になったのでアーラシュを見る。

 

アーラシュ「えっとな、聞いた話によると茨木の嬢ちゃんがお酒で狂った事件でよ。マシュの嬢ちゃんが酔っ払った時、ウチだとマルタの姐さんも酔っ払ったんだってさ、んでそれを切っ掛けに姐さんはマスターに世話しまくる様になってマスターに何かあればもう鉄拳聖裁をする様になったとか、マルタの姐さんってマスターと契約してる中で初めて契約した高レアのサーヴァントだからな」

 

刹那「へーそうなんだ」

 

説明するアーラシュのに刹那は感心する。

 

アーラシュ「まぁ、俺はマスターと契約したのは第6特異点のキャメロットからだから、言った通り、黒髭の旦那から聞いた話なんだよな…んでマルタの姐さんは最初の特異点からの長い付き合いで、確かマスター自身が召喚したんじゃなくて現地でキャスターの青髭が召喚したジャンヌオルタにバーサーカーとして呼ばれたけど、大地とウルトラマンXのお蔭でバーサーカーになる要素を消して貰って契約が切れた後に再契約したんだってよ」

 

イリヤ「第一特異点ってオルレアンのこと?」

 

刹那「へー、オルレアンで契約したんだ」

 

話を聞いて思い出すイリヤの後に刹那は感心する。

 

アーラシュ「そうらしいな。とにかく、今の姐さんは触らぬ神に祟りなしだな」

 

ジャンヌオルタ「確かにそうね。もし触ったら殴られるわね」

 

刹那「そうだね」

 

アーラシュのに同意した直後、メンバーの耳に何かが聞こえて来る。

 

ティアマト「A~?」

 

ワイバースト「なんだ?」

 

イリヤ「あっちから聞こえる?」

 

誰もがした方へと向かうと音は銃撃音だと分かり、さらに近づくと隠れたSモリアーティを見つける。

 

刹那「あ、教授!」

 

Sモリアーティ「おお、マスター!無事だったか!」

 

声を掛けられて気づいたSモリアーティに駆け寄ってから刹那達は彼が見ていた方を見る。

 

そこではセイバーランスロットとファンタジーゲーマーの姿となったブレイブが戦っていた。

 

ただ、ブレイブは格闘戦で仕掛けている。

 

アーラシュ「あれは!」

 

刹那「セイバーランスロット!」

 

イリヤ「やっと見つけた!」

 

マルタ「フン!」

 

ズドォ!!

 

次の瞬間、メンバーの横を通り抜けたマルタがセイバーランスロットの脇腹に強烈な一撃を叩き込んだ。

 

セイバーランスロット「ぐあっ!?」

 

それにマルタが弱体化しているとはいえ、セイバーランスロットは不意を突かれたので地面に倒れる。

 

マルタ「み~つけた☆」

 

アーラシュ「うわ、すげぇ野性的な笑み」

 

Sモリアーティ「なんか恐ろしい顔になってないかい彼女!?」

 

刹那「まー、大切な人奪われたからね」

 

怒気をも纏ってセイバーランスロットへと笑みと言う名の睨みを放つマルタに合流したブレイブと共に刹那達は思わず後ずさる。

 

ブレイブ「むく、マルタも来てたのは心強いが…守理殿関連か?」

 

アーラシュ「正解」

 

刹那「セイバーランスロットが誘拐してね」

 

アンドロメダ「それでマジギレしているってことだ」

 

誰もがマルタを見る中でセイバーランスロットは立て直すために距離を取る。

 

セイバーランスロット「まさかこれ程の気迫とは…」

 

マルタ「弱体化なんて関係ないわ。あんたをぶん殴る!それだけよ!」

 

カッ!と集中線が付きそうな勢いでマルタは叫ぶ。

 

その気迫にセイバーランスロットは怯むがすぐさま立て直す。

 

セイバーランスロット「だが私もただではやられぬぞ!」

 

イリヤ「ルビーを返して!!」

 

そんなセイバーランスロットへと向けてイリヤは氷のクナイを投げる。

 

セイバーランスロット「ハッ!」

 

ガシャン!ガシャン!

 

向かって来るのにセイバーランスロットは自前の剣で打ち砕く。

 

ザガリアン『やはり一筋縄じゃいかねえな』

 

イリヤ「それなら…氷砲撃(アイス・フォイア)!!」

 

クナイが無理ならとイリヤは手に収束させて氷の砲撃を放つ。

 

セイバーランスロット「はぁああ!!」

 

ズバァアア!!

 

迫る氷の砲撃に対してセイバーランスロットは剣で両断する。

 

マシャンタ「普通に斬りました!?」

 

モーリィ「どっしぇぇ!?」

 

アンドロメダ「ならこれならどうだ!」

 

ジャラララララララララララララ!!

 

Sモリアーティ「あ、武器を使っては駄目だ!」

 

驚く2人の後にアンドロメダが鎖を投げ飛ばし、Sモリアーティが慌てて止めようとするが遅く…

 

セイバーランスロット「その武器、貰うぞ!」

 

その言葉と共に鎖を掴むと鎖は黒く染まる。

 

刹那「あ、また!」

 

ジャンヌオルタ「成程、これは厄介ね」

 

それに刹那は叫び、初めて見たジャンヌオルタは毒づく。

 

セイバーランスロット「はっ!」

 

ジャラララララ!!

 

自分の物にした鎖を投げ付けるセイバーランスロットの攻撃にそれぞれ避ける。

 

モーリィ「余計にやりづらくなった!!!」

 

刹那「もう!なんで投げたの!?」

 

アンドロメダ「すまん、忘れてた」

 

必死に避ける中で事前に教えていたのに!と叫ぶ刹那にアンドロメダは謝罪する。

 

ギンガード『いかんな。先ほどよりもやりづらくなったぞ;』

 

刹那「うわっと!?」

 

それぞれ避ける中でマルタが接近してセイバーランスロットへと再びパンチを叩き込む。

 

マルタ「かったいわね…」

 

セイバーランスロット「くっ……」

 

手をブラブラさせながらぼやくマルタにセイバーランスロットは鎖を振るうがマルタはそれを最小限の動きで避けて行く。

 

アーラシュ「うわお、ボクサーな動きで避けてるな姐さん」

 

刹那「プロだね」

 

Sモリアーティ「アラフィフ紳士もビックリだよ!」

 

そう言ってる間にセイバーランスロットは今度はSモリアーティが使っていた棺桶を取り出して銃撃を開始し、マルタは走って逃げる。

 

ザガリアン『持ってねえからまさかと思ったが…』

 

イリヤ「奪われてたの!?」

 

モリアーティ「いや~出した瞬間に奪われてしまってね」

 

それに驚くイリヤにモリアーティは申し訳なく頭を掻く。

 

刹那「にしても出した瞬間に?」

 

Sモリアーティ「ああ…だからこそおかしい。彼は手に持ったなら分かるが、いきなりだ」

 

確かにと誰もがおかしいと気づいた所でアンドロメダはああと、思い出した様に声を漏らす。

 

アンドロメダ「もしかしてあのメモリの力か」

 

ビートマ「何かあるのか?」

 

モーリィ「そこんとこ一言!」

 

ヒロインXオルタ「答えてください」

 

すぐさま見る一同にアンドロメダは思い出した事を言う。

 

アンドロメダ「ああ、ウェポンスティールメモリって言うんだが相手の武器をすぐさま奪えてしまうと言う他のメモリとはまた別に厄介な武器だ」

 

刹那「ランスロットの宝具と似たメモリだね」

 

ギンガード『距離が離れていても奪えると言うのは厄介だぞ』

 

ポセイホーン「たしかーに、やばいな、これは」

 

肩を竦める刹那の後にギンガードとポセイホーンが呻く中でマルタは弱体化がなんのその!と果敢に攻めて行く。

 

セイバーランスロット「はあっ!」

 

マルタ「っ!」

 

銃撃を止めて再び鎖を振るうセイバーランスロットにマルタは避けられないと思った所でブレイブが割り込んで念動力による防御壁で守る。

 

ブレイブ「大丈夫か?」

 

マルタ「助かったわ」

 

刹那「色々使うから厄介だよね」

 

ホントどう攻略しようかと刹那は考える。

 

するとワイバーストがアンドロメダに質問する。

 

ワイバースト「そう言えばそのウェポンスティールメモリは武器を盗む以外に特徴とかは?」

 

アンドロメダ「んー、あまりないな」

 

ザガリアン『つまり、武器を一瞬で盗む以外は奴の素のステータスだけになるって訳か』

 

イリヤ「だとしても…」

 

刹那「強すぎだよねランスロット」

 

答えられた事に呟くザガリアンだがイリヤと刹那はブレイブと互角の戦いをするセイバーランスロットを見て言う。

 

ビートマ「とにかくあいつに武器を使わせる隙を作らない様に連続攻撃を仕掛けるしかねえな」

 

刹那「それしかないかな?」

 

ジャンヌオルタ「んで、あの鎖のを避けないといけないわよね」

 

行けるの?と聞くジャンヌオルタに愚問だなとビートマは返し…

 

ビートマ「気合と根性で行くだけだ!」

 

ワイバースト「それヴァローゼのセリフ!」

 

イリヤ「行こう!」

 

ビートマを筆頭にそれぞれセイバーランスロットへと向けて駆け出す。

 

セイバーランスロット「む、来るか」

 

それにセイバーランスロットは鎖を振るう。

 

ビートマ「おりゃあ!」

 

ワイバースト「てえい!」

 

それにビートマとワイバーストが横に避けた後にパンチと蹴りで別の方向に弾き飛ばす。

 

すぐさま鎖を手放してモリアーティの棺桶で銃撃に入ったセイバーランスロットのを刹那が顔を庇いながら前に出て腕で防ぐ。

 

ギンガード『少し我慢してくれ刹那!』

 

刹那「これぐらい大丈夫!」

 

声をかけるギンガードに刹那はそう返した後に後ろから飛び出したロボが棺桶を咥えてセイバーランスロットから離れる。

 

セイバーランスロット「む!?」

 

イリヤ「返してもらいます!」

 

続けざまにルビーで攻撃しようとしたのをマシャンタが手刀でセイバーランスロットのルビーを持つ腕に攻撃し、手放した所をイリヤが取り返す。

 

キメワザ!

 

そこにレーザーレベル2になったアーラシュと跨ったブレイブが突撃する。

 

爆走!クリティカルストライク!!

 

ブレイブ&レーザー「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

セイバーランスロット「!」

 

連続攻撃で身動きが出来ない所で2人の突進が炸裂する。

 

会心の一発!!!

 

セイバーランスロット「ぐぅぅぅ!!」

 

イリヤ「オマケの砲撃(フォイア)!」

 

それにより吹き飛んだセイバーランスロットにイリヤも砲撃を放ち…

 

マルタ「タラスク!!!」

 

タラスク「はい2度目!!!」

 

最期にマルタのタラスクの叩き付けが炸裂した。

 

それによりセイバーランスロットの体から光が溢れ出す。

 

セイバーランスロット「うぐ…追い打ちが凄すぎじゃないか…」

 

マシュ『先輩を誘拐したお父さんが悪すぎです』

 

刹那「んで守理ちゃんは何処にいるの?」

 

呻くセイバーランスロットにマシュはビシッと言った後に刹那が聞く。

 

セイバーランスロット「……彼女なら我らの主の所にいる」

 

マルタ「成程ね」

 

ガシューン

 

アーラシュ「そうなると救出はしばらく先になる訳か…」

 

刹那「んでその主は何処にいるの?」

 

答えられた事にマルタは頷き、変身を解いたアーラシュが呟く中で刹那が問う。

 

セイバーランスロット「……最上階だ。行くなら早く行った方が良い」

 

最上階と言う言葉にアーラシュはうへぇとなる。

 

アーラシュ「道が分かり難い中で登ると言うのはやってくれるな」

 

イリヤ「そうですね…」

 

ルビー「どっかに隠し通路とかないんですかね?」

 

ザガリアン『お、戻ったか』

 

同意するイリヤの隣で元に戻ったルビーを見た後にセイバーランスロットは消えていく。

 

ブレイブ「最上階を目指す事になったが…」

 

モーリィ「道が遠そうだね」

 

刹那「まあ少しずつ進んでいこうよ」

 

ティアマト「A~」

 

顎を摩るブレイブの後にうへぇとなるモーリィを刹那とティアマトは励ます。

 

誰もが頷いて歩こうとした時…

 

「Aaaaa…」

 

ティアマト「!?」

 

何処からかティアマトにしか聞こえない声がティアマトの耳に入り、それにティアマトは驚く中でロボがどうした?と目を向ける。

 

ティアマト「Aaaa~」

 

ロボ「ウォン」

 

なんでもないと返すティアマトにロボはそうかと顔を前に向ける。

 

セイバーランスロットを倒し、守理が捕まっている場所を聞いた刹那達。

 

ティアマトの耳に入った謎の声は…

 

 



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第6節:プラスター+サーヴァントカード=プラストインストール!

槍兵が襲い掛かる時、魔法少女は新たな力を魅せる。


 

 

 

前回、Sモリアーティとブレイブと合流し、セイバーランスロットを倒してルビーを取り戻した刹那達は残りのメンバーを探して歩いていた。

 

ブレイブ「成程、残りはゴーグルとアーチャー、ティーチにソロモンと長谷部か…」

 

イリヤ「皆さん、何処にいるのかな?」

 

香子「急かすな、今探す所だ」

 

状況を聞いてブレイブは呟いた後にイリヤへとそう言ってから休憩と御菓子を食べていた香子はそう言ってからアンドロメダドーパントになる。

 

アンドロメダドーパント「……どうやら上に居るようだな」

 

刹那「上かー…」

 

ビートマ「階段を見つけてあがらないと無理か」

 

出て来た位置のに刹那とビートマは腕を組んで呟く。

 

レーザー「まぁ、とにかく探しますか」

 

イリヤ「隠し階段とかあるかもしれないしね」

 

モーリィ「それは凄く苦労するよね」

 

Xオルタ「取り敢えず探してみましょう」

 

誰もが頷いた後に別れて行動などしたら何か起こるか分からないので固まって動く。

 

ザガリアン『しっかしイリヤ、お前は本当に筋が良いよな』

 

イリヤ「ふぇ?」

 

歩いてて暇になったかザガリアンがイリヤにそう言い、いきなり褒められたのでイリヤは目をパチクリさせる。

 

ザガリアン『俺の力を上手く扱った上に色々と応用した所に感服してるんだぜ』

 

イリヤ「そ、そうかな…」

 

ルビー「べた褒めですね~そんなにイリヤさんを気に言ったんですね」

 

褒めるザガリアンにイリヤは照れて、ルビーはそう言う。

 

ザガリアン『俺は大海賊の異名を持つプラスターだ。人を見る目はある。これが終わった後に俺の力をお前さんに託しても良いと思う程の実力と良い目を持ってるからな』

 

イリヤ「そ、そう言われると…」

 

刹那「まー確かにイリヤちゃんは凄いよね」

 

照れまくるイリヤに刹那もザガリアンの評価に同意する。

 

ビートマ「そうなるとザガリアンはサーヴァントのクラスで言うならライダーになるか?」

 

ワイバースト「そう言うビートマは剣を使えるしセイバーで、俺はランサーかライダーかな?」

 

ギンガード『吾輩はライダーだろうな。レーサーだからな』

 

刹那「ん~でも刀持ってるけどセイバーじゃないのって結構いるよ?」

 

話を聞いててそう言うビートマにワイバーストとギンガードも乗ると刹那がそう言う。

 

モーリィ「けど、兄貴がセイバー以外って考えられないな…」

 

ザガリアン『それ以外ならばバーサーカーとかありえそうだな』

 

ビートマ「おいおい、それはないだろ。ターボ乗ったらきっとライダーだぜ俺は」

 

イリヤ「ライダーは…ありえそうだよね」

 

そうやってワイワイ話すのに刹那は微笑ましく見て、ブレイブ達もふっと笑った時…

 

ブレイブ「む?」

 

刹那「ん?」

 

立ち止まるブレイブに誰もがブレイブを見る。

 

ティアマト「A~~~~?」

 

マルタ「どうしたの?」

 

ブレイブ「音がかすかに聞こえた…戦っていると思われる音が」

 

モリアーティ「もしかすると残りのメンバーが敵と戦っているかもしれないね」

 

ビートマ「どっちから聞こえるんだ?」

 

答えたブレイブのにモリアーティは呟いた後にビートマが聞く。

 

ブレイブ「…………あっちだ」

 

耳を澄ませたブレイブはそう言って指した方は壁だったが、アンドロメダゾディアーツの鎖もブレイブが指す方向を指していた。

 

ワイバースト「これは…」

 

ジャンヌオルタ「この壁の向こうね」

 

2人が呟いた後にブレイブがガシャコンソードを振るって壁を攻撃すると壁は壊れて通路が現れる。

 

ブレイブ「行くぞ!」

 

刹那「うん!」

 

その言葉と共にメンバーは駆け出す。

 

しばらくすると音が大きくなっていき…

 

スナイプ「走りますぞォォォォォォ!!!」

 

アーチャー「言われなくてもそのつもりだ!!」

 

必死に走るスナイプとアーチャーにスナイプに抱えられた長谷部の姿があった。

 

刹那「あ、居た!」

 

香子「やっと見つけたぞ創護」

 

視認した後に何に逃げてると思い、見上げると…目からビームを放つカルナの姿があった。

 

ビートマ「目からビーム放つ男が追いかけてやがる!?」

 

刹那「カルナ!?」

 

ジャンヌオルタ「ちょっ!?よりにもよってあいつ!?」

 

それにビートマが絶叫し、刹那とジャンヌオルタは驚く。

 

アーチャー「君達!!」

 

スナイプ「避けて避けて避けて!!」

 

長谷部「逃げないと消し炭になるぞ!」

 

警告に慌てて刹那達は左右に飛び退った後にスナイプとアーチャーも横に避けてビームを回避する。

 

カルナ「む、増えたか。まあ別にいいか」

 

刹那「今度はカルナか…ちょっと厳しいね」

 

イリヤ「そう言えば、バーサーカーはいてもセイバーいませんもんね;」

 

頬をポリポリ掻く刹那の隣でイリヤが思い出して言う。

 

ブレイブ「彼を倒さないと上に進めないみたいだな」

 

マルタ「確かにご丁重に階段が見えるわね」

 

モリアーティ「だが何故逃げているのかネ?普通に反撃をすれば…」

 

アーチャー「長谷部が変身する前に攻撃されたから逃げてたのだよ」

 

スナイプ「急だったのもあって長谷部氏を抱えて逃げまくっていたからする暇がなかったのでござります」

 

カルナの向こうに見える階段を見て呟くマルタの後にそう聞くモリアーティにアーチャーは疲れた顔で言い、スナイプもうんうんと頷く。

 

香子「創護、前もって変身しとけ」

 

長谷部「ああ、本当にすまん」

 

謝罪してからメンバーが来てから静観してるカルナを見ながら、長谷部はアキレスに変身する。

 

カルナ「変身したか。だが構わない。全員滅ぼすだけだ」

 

刹那「ホント、厄介だね」

 

そう言って構えるカルナに刹那は呟く。

 

アーチャー「確かに今のメンツでは有利なのはブレイブとXオルタだけだからな…」

 

イリヤ「あ、それなら私が…」

 

そう言ってイリヤはカードを取り出そうとしてあぶねえ!とザガリアンが体を動かすとカルナのビームが通り過ぎる。

 

すぐさまスナイプとアンドロメダゾディアーツが攻撃を仕掛ける。

 

ザガリアン『策があるなら早めに頼むぜ!』

 

イリヤ「夢幻召喚(インストール)!」

 

そう言うザガリアンのにイリヤは返事変わりにカードを取り出して叫ぶと光に包まれ…新たな服を纏った姿となる。

 

それはセイバーリリィのだが肩部分にザガリアンとプラストオンしてる時のアーマーが小さくなって装着され、腕部分もザガリアンのと変わらない感じでお互いのが混ざった感じであった。

 

イリヤ「あれ?姿が少し違う」

 

ルビー「あ、きっとザガリアンさんとプラストオンしてるからその影響で変化してるんですよ」

 

ザガリアン『なら、俺の力も使えるって訳か!いっちょ!やってやろうぜ!」

 

うん!とザガリアンの言葉にイリヤは頷いた後に気づく。

 

自分の右腰に…水鉄砲が装着されているのを…

 

イリヤ「あ、これって…」

 

カルナ「余所見をしてる暇はあるか?」

 

ガキン!

 

それをイリヤが思い出す所でカルナが接近して槍を振るい、イリヤは慌てて剣で防いだ後に距離を取る。

 

イリヤ「えい!」

 

バシュッバシュッバシュッ!

 

そのまま右腰にあった水鉄砲から強烈な水弾を放つ。

 

カルナ「む」

 

刹那「あれって水着の…」

 

ギンガード『ザガリアンとプラストオンしてるから、奴の属性も付与された事での変化かもしれないな』

 

飛んで来たのをカルナは槍で防いだのを見ながら刹那は前にあったので見た水着アルトリアのを思い出す中でギンガードがそう推察する。

 

Sモリアーティ「だが効いていないようだネ」

 

ブレイブ「我々も行こう」

 

Xオルタ「はい、そうですね」

 

牽制程度の威力しかないねあれは…と、モリアーティが言ってる間にブレイブとXオルタも加勢の為に駆け出し、アキレスも続く、

 

カルナ「何人増えても無駄なことだ」

 

イリヤ「砲撃連射(フォイア・シュート)!!」

 

斬りかかる3人のを槍で逸らした後に、飛んで来たイリヤのを無駄と再び槍で防ぐ。

 

ピキ、ピキキ!

 

カルナ「むっ?」

 

すると防いだカルナの槍が凍り出す

 

ザガリアン『やっぱりな、水も出せるなら凍らせる事だって普通に出来る訳だ』

 

イリヤ「これなら…」

 

連続で凍らせていけば…とイリヤが思った時…

 

ボォオオオオ

 

カルナ「だから無駄と言ったのだ。太陽がこの程度の氷で凍るものか」

 

次の瞬間、カルナの槍が燃えて氷を一瞬で溶かす。

 

Sモリアーティ「どうやら相性が悪いようだネ」

 

刹那「そうだねぇ;」

 

ビートマ「だったら!はぁぁぁぁぁぁ!」

 

それを見てビートマは気合を入れると体が光った後に姿が少し変わり、ビートマEXとなってイリヤへと駆け出す。

 

ビートマEX「ザガリアン交代だ!イリヤ!俺とプラストオンだ!」

 

イリヤ「は、はい!」

 

ジャンヌオルタ「大丈夫なのイリヤ、あの男って結構猪突猛進よ」

 

ザガリアン『プラストオフ!』

 

それにジャンヌオルタが心配する中でザガリアンがイリヤから出た後にビートマEXとイリヤの手が重なる。

 

ビートマEX&イリヤ「プラストオン!」

 

2人の声が重なり、ビートマEXが光の球となってイリヤを包み込む。

 

そして光が弾け飛ぶとイリヤの姿が変わっていた。

 

イリヤの身長が刹那と変わらない身長まで伸び、服も甲冑のないアルトリア・ペンドラゴンのに変化して肩と腕にビートマEXを模した肩アーマーとグローブが装着され、イリヤは目を開くと右目はそのまま赤い色だが左目がビートマと同じ緑色になっており、右手に騎士王の剣、左手に刀身の真ん中に青いラインが走った剣を握ってポーズを取る。

 

ワイバースト「うえぇぇ!?」

 

モーリィ「凄く変化起きてますけど!?」

 

刹那「イリヤちゃんが成長!?」

 

Sモリアーティ「アラフィフもビックリだよ!?」

 

それに誰もが驚く中でカルナがイリヤへと突撃する。

 

カルナ「成長したからと!」

 

槍を付き出すカルナにイリヤは横に飛んだ後に体を回転させて独楽の様に動きつつ剣を振るい、カルナの体を何回も切り付ける。

 

カルナ「…ふむ、やはりこの程度か」

 

ザガリアン「ダメージを受けた様子がねえ!」

 

マシャンタ「あの人もガイアメモリを使ってるんでしょうか?」

 

アンドロメダ「おい、まさか…」

 

アキレス「ああ…」

 

だが、無傷のカルナにザガリアンは驚き、アンドロメダはアキレスの方を見て、本人も頷く。

 

ギンガード『奴のメモリがどんなのか分かるのか?』

 

アキレス「奴のメモリの名はインビジブルフレアだ」

 

ダ・ヴィンチ『インビジブルフレア…つまり無敵の太陽って事かいそれは!?』

 

刹那「うわっ、カルナにピッタリすぎるそれ!?」

 

告げられた名前のに刹那は驚きの声をあげる。

 

ビートマ『無敵だろうがなんだろうが!前に進まねえといけねぇ!』

 

イリヤ「早く守理さんを助けないと!」

 

ルビー「けど攻略法を見つけないと厳しいですね」

 

カルナ「お前たちに俺は倒せない。太陽の加護がある限りな」

 

そう言ってカルナはイリヤやブレイブ達を弾き飛ばす。

 

モーリィ「なんか攻略法がないの!もしくはメモリを無効するのとか!」

 

ワイバースト「そんな都合が良いのを…」

 

アンドロメダ「狂冶が持ってた」

 

アキレス「つまりだ…狂冶と合流しねえと無理だ!」

 

刹那「えええ……ってん?無敵?無敵なら…」

 

Sモリアーティ「フ、私の出番だネ!」

 

慌てて聞くモーリィのにアンドロメダが答えた後にアキレスは頭を抱えるが刹那がすぐさま思い出し、Sモリアーティがキュピーンと目を光らせて言う。

 

エミヤ「成程、教授はそのスキルを持っていたか!」

 

刹那「うん!教授、魔弾の射手[EX]発動!」

 

任せたまえ!とSモリアーティはスキルを発動してから魔力を放出し…

 

Sモリアーティ「魔弾よ」

 

ズダダダダダ!!

 

連続で弾丸を放ち、カルナが槍で防ごうとするが数に圧倒された後に…

 

Sモリアーティ「フン!」

 

ズドォオオン!

 

続けざまに棺桶によるアタックを仕掛けて吹っ飛ばしてから銃口に魔力を収束し…

 

Sモリアーティ「『終局的犯罪連弾《ザ・ダイナミクス・オブ・アン・アステロイド・ガトリング・バージョン》』!」

 

ズガガガガガガガガガガ!!

 

超強力な銃撃をカルナへと浴びせる。

 

カルナ「グッ!」

 

ビートマEX『もう一押しか!』

 

イリヤ「……あ、マルタさんのスキルで解除できたんじゃ?」

 

リウナス『いえ、メモリの力だとすると第6特異点での円卓の騎士の様に消せない奴と同じ可能性もある…だからこれよ!』

 

それを見て言うイリヤのにリウナスはそう言って何かをすると近くから光の球が飛び出してイリヤの体に当たるとほのかな光がイリヤの体に纏われる。

 

リウナス『概念礼装と同じ効果を齎す奴よ。今は無敵貫通だから、決めちゃって』

 

イリヤ「はい!」

 

ビートマEX『よっしゃあ行くぜイリヤ、ルビー!』

 

その言葉の後にイリヤの胸にあるビートマのプラスターマークが強く輝き、イリヤは2つの剣を構える。

 

攻撃しようとするカルナだがその行動は遅く…

 

ビートマEX『これが俺達の、全力だ!!!』

 

イリヤ「約束された勝利の双剣(ツインエクスカリバー・プラスター)!」

 

同時に振るわれたX字の斬撃が地面を抉りながらカルナへと突き進み…切り裂いた。

 

ズドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!

 

カルナ「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

それによりカルナは吹っ飛んだ後に地面に倒れると体が光り出す。

 

モーリィ「やったやった!!」

 

ザガリアン「やったな!」

 

刹那「やったね!イリヤちゃん!」

 

誰もが喜ぶがイリヤは振り向かずに階段を見る。

 

無視してる訳ではない。それよりも反応する事があったからだ。

 

ビートマEX『……感じたかイリヤ?』

 

イリヤ「なに、この気配…」

 

ルビー「これはこれは、上った先にいるのでしょうけど…なんと言う魔力でしょうか…」

 

固い声で確認するビートマEXにイリヤも警戒し、ルビーも驚いた声で言う。

 

近づいたメンバーも気づいて身構える。

 

先の道で強大な力を発する存在がいると言うのを…

 

ロボ「グルルルル…」

 

ティアマト「Aaaaaa…」

 

ザガリアン「おいおい、この気配…ただ者じゃねえぞ」

 

Sモリアーティ「確かにこれは、ザガリアン君の言う通りただ者じゃないね…」

 

刹那「一体この先に何が…」

 

誰もがその強大な気配に警戒する中…

 

カルナ「どうやらマスターが成功したらしいな…」

 

すると倒れたままのカルナがそう言う。

 

マシャンタ「ど、どういう意味ですか!」

 

カルナ「それは語るより見たらすぐ分かるだろう…」

 

シュィィイイイン

 

聞くマシャンタのにそう返すとカルナは消えていく。

 

イリヤ「ど、どうします?」

 

ビートマEX『行くしかないだろう』

 

刹那「守理ちゃんを早く助けないとね」

 

確認するイリヤにビートマEXはそう言い、刹那も頷いた後に全員が駆け出す。

 

ワイバースト「ドンドン強くなってくるな」

 

Sモリアーティ「ふむ、そのようだネ」

 

上って行く事で強まる気配にどういう存在が待ち受けてるのか考えている内に階段が終わり…一同の目に入ったのは…海と間違えそうな程の水面であった。

 

マシャンタ「う、海みたいな場所です!?」

 

刹那「でも深さはあまりないね」

 

驚くマシャンタの隣で刹那が試しに手を入れながらそう言う。

 

ギンガード『しかし、どうして水が張られているのだ?』

 

Sロマン『!皆!目の前に反応が!』

 

首を傾げるギンガードの後にSロマンがそう注意すると…

 

???「うふふ、来まし…「来たか雑種ども!」…」

 

バシーン!

 

突如現れて言おうとした女性は隣にいた人物に遮られたのでハリセンで叩いた。

 

???2「何をする!?」

 

???「こっちのセリフを遮らないでよね」

 

スナイプ「あ、ギルガメッシュ殿ですぞ!」

 

ブレイブ「もう1人は背丈が違うが…」

 

刹那「あれが黒幕?」

 

怒鳴る人物、ギルガメッシュに怒鳴り返した女性に刹那は呟く。

 

アーチャー「ナーサリーと顔付きが似てる事から…間違いなく彼女がナイチンゲールの言ってた人物でこの特異点…いや、世界の主なのだろう」

 

???3「実に悲しい…もう主の素性がバレてると言う事を」

 

そう言ったアーチャーの後に次に聞こえた声の後に女性の隣にまたも見覚えのある人物が現れる。

 

ブレイブ「トリスタン!」

 

イリヤ「この人もいるの!?」

 

???「いやー、まさかこの二人配置する前にカルナ突破するとはねー」

 

ビートマEX『てめえの名前はなんだ!後守理はどこにいる!』

 

参った参ったとぼやく女性にビートマEXが問う。

 

???「私の名前はマジク。正式名はマジックブックだよ」

 

スナイプ「名前的にも大当たりの様ですな」

 

アキレス「んでなんでこんなことをした?」

 

アンドロメダ「そうだな。特にうちのメモリを盗んだとことかもな」

 

そう聞く2人にマジクは笑う。

 

マジク「え?だって面白いじゃん」

 

アンドロメダ「……は?」

 

出て来た言葉にアンドロメダは思わず呆気に取られる。

 

誰もが同じでワイバーストが恐る恐る確認する。

 

ワイバースト「つ、つまり、面白いからこの世界を作ったと?」

 

マジク「うん、そうだよ♪」

 

刹那「じゃあ守理ちゃんを拐ったのも…」

 

マジク「その方が面白くなるかな?って思ったから」

 

ビートマEX『面白くねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!人様に迷惑をかける事が面白い訳ないだろ!!』

 

そう返したマジクにビートマEXは叫ぶ。

 

アーチャー「全くだな。その返答のせいで…1人の聖女様がもう普通にヤンキーな感じになってるからな」

 

マルタ「(バキボキベキ)」

 

スナイプ「無言で音がこえぇぇですぞ;」

 

イリヤ「それより守理さんは何処!?」

 

無言でマジクを睨むマルタにスナイプが怯える中でイリヤが問う。

 

それに対してマジクは無言で下を指さした後…

 

ゴゴゴゴゴ!

 

揺れが起き始める。

 

モーリィ「な、何事!?」

 

倒れない様に踏ん張る中で周りの風景が下がって行く事に気づく。

 

ギンガード『み、水かさを増しているぞ!』

 

刹那「なんか出て来る…!?」

 

ザパァ―――――ン!!

 

「Laaaaaaaaaaaaaa!!」

 

誰もが水かさが増えているのに驚いた後に、水かさが増えた水から何かが飛び出す。

 

ティアマト「!?」

 

ビートマEX「おいおい…こりゃあ…厄介だな」

 

刹那「あれって…!?」

 

飛び出したのは…守理なのだがその髪はライトブルーに染まり、頭に巻いた角の様なのが生えていた。

 

見た目が守理なのを除けば姿はティアマトそのものであった。

 

Sロマン『まさか…そんな馬鹿な!?』

 

ダ・ヴィンチ『なんてこったい…面白さだけで…守理ちゃんにティアマトの力を与えて…疑似的な人類悪(ビースト)を顕現させるなんて…』

 

誰もが飛び出したのに驚く中で調べた結果に驚くSロマンの変わりにダ・ヴィンチが代弁する。

 

マジク「さあ、これが私の作った最高の悪!偽人類悪(ダミー・ビースト)、ティアマト守理ちゃんだよ!」

 

ティアマト守理「Aaaaaaaa!!」

 

高らかな宣言と共にティアマトとなった守理の咆哮が響き渡る。

 

カルナを退けた刹那達の前に現れる敵となった守理

 

彼女達は守理を助けられるのだろうか…

 

 

 

 

 




マジックブック
外見:胸が大きくなり、身長180cmまで成長した大人のナーサリー・ライム
概要
魔法を司る程度の能力の持ち主
魔法の本が人としてなった姿。
悪戯好きな性格で見た目とは裏腹にイタズラをする。


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第7節:偽人類悪

人類悪となりし守理を助ける為、今、魔王が降り立つ


 

 

 

カルナを退けた後に世界の主であるマジクと遭遇した刹那達。

 

そんな彼女達へとマジクの手により偽人類悪へとされたティアマト守理が襲い掛かる。

 

ビートマEX『ちい!ザガリアン!もう1回イリヤとプラストオンしてくれ!』

 

ザガリアン「え、あ、分かった」

 

イリヤ「どうして?」

 

それにビートマEXはそう言い、ザガリアンは戸惑いつつ、ビートマEXと入れ替わってプラストオンし、イリヤも戸惑う中で…

 

ティアマト守理「La」

 

ズドォオオオオオン!

 

ティアマト守理が咆哮するとマルタのすぐ傍の水から水の拳が飛び出してマルタをブッ飛ばす

 

マルタ「っあ!?」

 

レーザー「姐さん!」

 

スナイプ「水の拳ですと!?」

 

ブレイブ「我々が知ってるのと違う!?」

 

刹那「ってかこれって…」

 

ティアマト「あれは、神姫が存在する世界の幻獣の私と同じのです~」

 

驚く3人の後に刹那に対してマシャンタとプラストオンしたティアマトがそう言う。

 

ジャンヌオルタ「人類悪じゃないじゃない!」

 

マジク「いやー、やっぱり人類悪のカード作るのは無理でねー。仕方なく妥協したの」

 

いやー、ホント失敗失敗と言うマジクだが、プラスターやティアマトにロボは逆に警戒度を上げる。

 

ティアマト「けど厄介なのは変わりないよ~あの幻獣の私は下手したらとある都市を飲み込みかけた程の災害を起こしかけちゃった事あるんです~」

 

Sモリアーティ「それは恐ろしい力だネ…」

 

イリヤ「とにかく守理さんを元に戻さないと!」

 

刹那「でもまずはあの二人を倒さないと厄介だよ」

 

構えるイリヤにそう言って刹那はマジクの隣に控えたトリスタンとギルガメッシュを見る。

 

トリスタン「私達を倒す…ですか」

 

ギルガメッシュ「舐められたものだな。貴様達に我を倒せるかな?」

 

イリヤ「倒せるじゃない……倒してみせる!」

 

ポロンと鳴らすトリスタンや見下すギルガメッシュにイリヤはそう叫ぶ。

 

その後に刹那が言う。

 

刹那「イリヤちゃん!サマー玉藻をインストール!」

 

イリヤ「はい!」

 

ギルガメッシュ・トリスタン「ちょっと待て!?」

 

出て来た名前のに思わずトリスタンも口調が崩れて待ったをかける。

 

そりゃあ、出て来た名前の人物のはね…

 

そんな待ったをスルーしてイリヤはカードを取り出す。

 

イリヤ&ザガリアン「勇者夢幻召喚(プラストインストール)!!」

 

それと共にイリヤは水の竜巻に包まれ、水の竜巻が弾け飛ぶとビートマEXとプラストオンした様に成長したイリヤの姿が現れ、ビキニの上にザガリアンをイメージしたジャケットを羽織り、下もジャケット同じザガリアンをイメージした水着スカートを纏い、その手に青いパラソルを手に取って構える。

 

アーチャー「また変わった!?」

 

ビートマEX「ザガリアンと相性が良かったのはランサーの玉藻か!」

 

刹那「そしてそのまま宝具発動!」

 

了解!とイリヤは手に氷のクナイを出現させて瞬時に投げ飛ばし、それに遅れたギルガメッシュは足を凍らされて動けなくなる。

 

ギルガメッシュ「う、動けん!?」

 

ザガリアン『これが俺達の必殺宝具!』

 

イリヤ「『常夏日光(とこなつにっこう)日除傘氷結一神(ひよけがさひょうけついっしん)』!!」

 

飛び上がった後に青いオーラを見に纏い、急降下キックを動けないギルガメッシュの…男の急所に炸裂させた。

 

ギルガメッシュ「!!!!!?」

 

アーチャー&スナイプ「うわぁ………」

 

レーザー「いやぁ…いつ見てもありゃあきついな」

 

Sモリアーティ「我々男性アーチャーにとって恐怖の技だよあれは…」

 

声にもならない絶叫をするギルガメッシュに男性陣は顔を青くして抑え、マジクもわおうと声を漏らす。

 

ギルガメッシュ「くっ…何もできず、しかもさらりと忘れ去られていた状態で散るとは…」

 

シュイイイン

 

そう言って若干メタイ事を言いつつギルガメッシュは消える。

 

トリスタン「……」

 

刹那「んで令呪一画使ってもう一度発…」

 

シャラララン

 

ギンガード『!危ない!プラストオフ!』

 

そう言ってもう1回発動しようとした刹那にギンガードは咄嗟にプラストオフして刹那を強制的に下がらせた後に腕を交差してトリスタンの音の斬撃を受け止める。

 

ギンガード「ぬぅぅぅぅ!!」

 

刹那「ギンガード!」

 

シャラララン、シャラララン

 

スナイプ「連続はさせませんぞ!」

 

次々と飛んで来る攻撃を防ぐギンガードから離れた後にスナイプがトリスタンへと向けて銃弾を放つ。

 

トリスタン「フッ」

 

シャラララン

 

ズバババッ!

 

ブレイブ「むん!」

 

だが、飛んで来た銃弾をすぐさま切り裂いた後にスナイプへと向けて攻撃し、それをブレイブが魔力壁で防ぐ。

 

スナイプ「むむ、相手にし難さと言う意味ではギルガメッシュ殿よりトリスタン殿の方が手強いですな」

 

レーザー「見えない攻撃だからな」

 

刹那「ホント、あの攻撃は厄介だよね」

 

呻きながらどうしようかと刹那は考える。

 

刹那「……よし」

 

ならばと指を銃の様に構え、トリスタンに狙いを付けて…

 

刹那「ガント!!」

 

ガントを放ち、放たれたのはトリスタンに命中する。

 

トリスタン「!?」

 

刹那「んで令呪を一画使ってイリヤちゃん宝具発動!」

 

イリヤ「行くよルビー!ザガリアン!」

 

ルビー「OKですよ!」

 

ザガリアン『行くぜ!俺達の必殺宝具!』

 

その言葉と共に飛び上がった後に青いオーラを見に纏う。

 

イリヤ&ザガリアン「『常夏日光・日除傘氷結一神』!!」

 

急降下キックを動けないトリスタンへと、ギルガメッシュ同様に男の急所に炸裂させた。

 

トリスタン「わ、私はか、悲しい…」

 

ブレイブ「逝ったな」

 

Sモリアーティ「逝ったね」

 

抑えながら消えていくトリスタンに男性陣は敵であったが黙祷した。

 

マジク「あーあ、瞬殺されちゃった」

 

刹那「これで心置きなく守理ちゃんの相手が出来るね!」

 

ダ・ヴィンチ「(おかしい。もしもティアマトの言う通りなら強力なのになぜ、あの2人を相手してる時に手を出さなかったんだ…)」

 

残念がるマジクからティアマト守理へと顔を向ける刹那の後ろでダ・ヴィンチは画面越しに疑問を持つ。

 

マジク「守理ちゃーん、全員ぶっ飛ばしちゃってー」

 

その言葉と共に周りの水が全員を攻撃する。

 

不意打ちとも言える水の攻撃は防御させる暇もなくダメージを与える。

 

ブレイブ「ぐあ!?」

 

マルタ「あぐっ!?」

 

イリヤ「キャッ!?」

 

刹那「うわっ!?」

 

それにより全員が吹き飛ばされてバラバラに分断される。

 

咄嗟にSモリアーティが刹那を抱き寄せた事で刹那にはダメージはない。

 

刹那「今のは…きついね」

 

Sモリアーティ「と言うか援護しなかったんじゃなくて出来なかったなのかねぇ…」

 

ダ・ヴィンチ『確かに、全員をあっさりと分断して、今も翻弄してる所を見ると逆に邪魔しちゃう感じになっていただろうね、能力が違うとはいえ別世界のティアマトもくやれないね』

 

ぶるぶる!と顔を振るってからそう言う刹那のにSモリアーティは呻き、ダ・ヴィンチも攻撃を仕掛けているが水となって避けているティアマト守理のに苦戦するビートマ達を見て顔を顰める。

 

その様子を宙に浮かんだ椅子に座り、御菓子を摘まみながらマジクは楽しそうに見る。

 

マジク「さあ守理ちゃん、じっくりと嬲り殺ししちゃいなさい♪」

 

くすくす笑いながらそう命令するマジクのを受けてティアマト守理は攻撃を続ける。

 

アキレス「グッ!」

 

アンドロメダ「やり難い相手だな。バイオライダーを相手してる感じだ」

 

水に変化するティアマト守理のにアンドロメダは思わずそう呟く。

 

リウナス『とにかく彼女を元に戻すにしても…あー…ちょっと待っててね!』

 

刹那「できるだけ早くね!」

 

そう言って通信を切ってどこかに向かおうとするリウナスに刹那はそう帰した後にティアマト守理を見る。

 

マジク「守理ちゃん、水の槍」

 

ティアマト守理「Laaa」

 

指示にティアマト守理は水の槍を作り出してサーヴァントやプラスター達に放ち、それぞれが避けたり、技で相殺としていく。

 

ザガリアン『ちい、これじゃあジリ貧だぜ!』

 

イリヤ「でもどうすれば…」

 

ルビー「確かに分離させないと…あ、そうですよ。分離ですよイリヤさん!」

 

呻くザガリアンとイリヤにルビーも呟いた後にそう言う。

 

イリヤ「へ?」

 

ルビー「ほら、丁度あるじゃないですか!それを可能にするカードを!」

 

カードと言われてイリヤはあっと思い出す。

 

かつて守理達と初めて出会った時に起きた事態で刹那を救った戦士の力を自身が持っているのを…

 

イリヤ「あ、あのカード!」

 

確かにあれなら!とイリヤは取り出そうとした時…

 

マジク「そろそろ決めましょうか!ティアマト守理ちゃん!」

 

その言葉と共にティアマト守理が咆哮するとメンバーの周辺の水が大きく動き、刹那とSモリアーティに近くにいたモーリィ以外が水に飲み込まれて大きい球体に閉じ込められると共に高速回転される。

 

ビートマEX「どわぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

ワイバースト「目が回るぅぅぅぅ!?」

 

イリヤ「きゃあああああああああ!?」

 

飲み込まれたメンバーは高速回転に身動きが取れず、イリヤにいたっては取り出そうとして出しかけていた目的のカード、ウルトラマンエクシードXのカードが手から離れて水の球体外に出てしまう。

 

モーリィ「兄貴!!皆!」

 

刹那「これはヤバイね……教授、アレ使うよ」

 

Sモリアーティ「アレと言う事はあのカードを!?」

 

驚いて聞くSモリアーティにうんと頷く刹那に知らないモーリィはハテナマークを浮かべている。

 

Sモリアーティ「だがあれはマスターの身体に負担を…」

 

刹那「だとしてもこの状況、切り抜けるにはそれしかないよね」

 

強い目でそう言い切る刹那にSモリアーティは黙る。

 

モーリィ「お、オイラ…掘る以外の事は出来ないし、どう言う負担が来るかも分からないけど…お願いだよ。兄貴たちを助けてあげて!」

 

刹那「うん、必ず助けるよ」

 

不安そうなモーリィの頭を撫でて刹那はカードを取り出す。

 

その手に…Sモリアーティが重ねる。

 

Sモリアーティ「ふむ、なら深海のでのアレなら負担も軽くなるだろう」

 

刹那「アレって……あ、アレ!」

 

そう言うSモリアーティのに刹那はあれか!となる。

 

その後に自信満々に頷く

 

刹那「んじゃ、行くよ教授!」

 

Sモリアーティ「うむ、いざ平行世界のマスターを助ける為に!」

 

そう言って2人はカードを翳し…

 

刹那&Sモリアーティ「二重夢幻召喚《デュアル・インストール》!!」

 

同時に宣言すると共に刹那とSモリアーティは光に包まれ、光りが弾け飛ぶと変化した刹那の姿があった。

 

上半身と下半身を魔神セイバーの服を身に纏い、袖にモリアーティのを見に纏い、モリアーティのマントを羽織って堂々と立っていた

 

マジク「ん?なんだあの姿は…」

 

刹那→魔王アーチャー「今の私達は魔王アーチャー!さらに!」

 

姿が変わった刹那にマジクは訝しむ間に刹那の所にイリヤの手から離れてしまったエクシードXのカードが舞い降り、それを刹那は掴んだ後に叫ぶ。

 

魔王アーチャー「三重夢幻召喚(トライ・インストール)!!」

 

エクシードXのカードが輝くと服に電子的な模様が追加された後に胸にウルトラマンXのカラータイマーを模したブローチが追加され、さらに出現した煉獄剣に虹色のオーラが発され、柄の近くにトリガーの様なのが追加される。

 

モーリィ「す、すごくカッコイイ!」

 

魔王アーチャー「さあ、お仕置きの時間だよ!マジク!」

 

その言葉と共に魔王アーチャーはティアマト守理へと飛び出す。

 

マジク「守理ちゃん!」

 

その言葉と共にティアマト守理は魔王アーチャーへと攻撃を仕掛けるが素早く避けて行くと共に煉獄剣で切り裂く。

 

当たる直前に全身を水に変えたティアマト守理だが斬られた瞬間、悲鳴をあげる。

 

マジク「な、なんで!?」

 

魔王アーチャー「無駄だよ。今の私にはfateの力、つまり、彼女の様な存在には無条件で強くなれる力を持っているんだ」

 

Sモリアーティ『ようするにこっからはこちらのターンということだよ!』

 

驚くマジクへと魔王アーチャーはそう返した。

 

その後に続けざまの斬撃を浴びせて行く。

 

モーリィ「頑張れ!!」

 

マジク「守理ちゃん!もっと攻撃を!」

 

マジクの命令にティアマト守理は水の矢を放つが魔王アーチャーは取り出したモリアーティの棺桶で撃ち抜いて行く。

 

魔王アーチャー「教授!まずは皆を助けるよ!」

 

Sモリアーティ『うむ、そうだネ!』

 

怯んだのを見た後にアーチャー達が囚われてる水の球体へとライヘンバッハを向ける。

 

魔王アーチャー「魔弾よ。かの者たちを解放せよ!」

 

ズダダダダ!!

 

その言葉と共に放たれた銃弾は水の球体へと炸裂した後…

 

ドパーン!!

 

水の球体を破裂させて、全員を解放する。

 

サーヴァントやアキレス達をビートマEX達が助けて着地する。

 

スナイプ「うぷ、気持ちわる」

 

ジャンヌオルタ「溺れ死ぬかと思ったわ」

 

それぞれ呻く中でマジクはうぬぬと唸る。

 

マジク「なら守理ちゃん!凍らせちゃえ!」

 

その言葉と共にティアマト守理は咆哮すると水が凍り出す。

 

刹那「水が凍った!?」

 

誰もが慌てて避ける中で氷はメンバーへと襲い掛かる。

 

ギンガード「今度は氷か!」

 

ティアマト「ひえぇ~~~!」

 

Xオルタ「寒い…」

 

凍らされない様に迫る氷を誰もが避ける。

 

誰もが避けるの様子を、マジクは愉快そうに笑う。

 

Sモリアーティ『ふむ、氷か』

 

魔王アーチャー「それなら!」

 

ビートマEX「何か思いついたのか?」

 

何か思いついた魔王アーチャーに隣に来たビートマが聞く。

 

魔王アーチャー「砕いてアイツに投げつける!」

 

ビートマEX「成程な!至極簡単で分かり易いぜ!」

 

マジクを見ての言葉の後にビートマEXは飛んで来た氷を蹴りで砕いた後に手頃な大きさの氷を掴んで…

 

ビートマEX「おおりゃぁあぁぁぁぁ!!」

 

勢いよくマジクに向けて投げる。

 

マジク「うわっ!?」

 

勢いよく迫る氷に慌てて避けるマジクとビートマEXのを見て他のメンバーも同じ行動に出る。

 

斬撃や魔力弾などで氷を掴めるサイズでダメージ与えやすい大きさにして手に取って投げ飛ばす。

 

イリヤ「えい!」

 

アンドロメダ「よっと」

 

まるで雪合戦の様だな…と銃撃しながらスナイプは思いつつも言葉に出さずに攻撃を続ける。

 

次々と向かって来る氷のにマジクは必死に避ける。

 

マジク「うわわわ!?守理ちゃん!攻撃攻撃!!」

 

慌てて指示を出すとティアマト守理は氷を沢山飛ばす。

 

ギンガード「おおおおお!!」

 

次々と飛んで来るのをギンガードは殴っていき、逆にマジクへと飛ばしていく。

 

マジク「ウソン」

 

魔王アーチャー「これもくらえ!」

 

まさかの返しにマジクは唖然とした所で魔王アーチャーが巨大な氷を投げ飛ばす。

 

マジク「うわああああああ!?」

 

ズドドドドォォォン!

 

それは見事にマジクに命中し、ティアマト守理の動きが止まる。

 

イリヤ「守理さんの動きが止まった!」

 

魔王アーチャー「よし、今なら!」

 

マジク「ええい!好き勝手やって!もう許さないよ!守理ちゃん!こうなったらアレやるよ!」

 

元に戻そうと行動しようとした魔王アーチャーだが、氷を粉砕して怒ったマジクがそう命令する。

 

それと共にティアマト守理は凍った水の中に潜り込む。

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!

 

ポセイホーン「おお!?」

 

アキレス「な、なんだ!?」

 

マジク「さあ、もっともっと大きくなりなさい守理ちゃん!」

 

誰もが驚き、マジクの言葉と共に凍っていた水から新たな水が増えてそのまま壁を壊して外に溢れ出す。

 

狂冶「な、なんデス!?」

 

エアル「あ、主あれを!」

 

バシャバシャバシャァアアアアアアアアアア!!

 

それに外にいた狂冶は驚き、エアルの言葉に彼女が指した方を見ると、学園の周りに大きな水柱が何十本も現れる。

 

その後に魔王アーチャー達が城から飛び出す。

 

ビートマ「外もすげぇ事になってるな…」

 

アーチャー「確かにこれは…」

 

魔王アーチャー「どんどん水が溜まっているね」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

イリヤ「な、なに!?」

 

Sロマン《なんだこの魔力数値は!?これじゃまるで…》

 

ドゴーーン!!

 

誰もが突如起こった揺れに態勢を整える中、Sロマンの言葉を確定させる様に学園からその存在は現れる。

 

ティアマト守理「Aaaaaaaaaaa」

 

それは巨大化したティアマト守理でメンバーを見下ろす。

 

スナイプ「でででででかぁぁぁぁぁぁぁぁい!?以下説明不要!」

 

ブレイブ「こ、これが…我々が戦っていたかもしれないティアマトの!?」

 

レーザー「うひゃぁ…破滅将来体と変わんない大きさだな…;」

 

イリヤ「でも…なんか身体がおかしい?」

 

それに守理側のメンバーが驚く中でイリヤがそう指摘して魔王アーチャーも気づく。

 

確かによく見ると透き通っている感じで地肌ではなさそうだ。

 

魔王アーチャー「あれは…水?」

 

Sモリアーティ『なるほどネ。彼女はこの大量の水と同化してあの巨大な姿になったのか』

 

ティアマト「確かにあれなら~私のスキルのあれを再現していますね~」

 

ダ・ヴィンチ『なら、あの水を蒸発させていけば本体を引きずり出せれると言う訳かな?』

 

そう考察するモリアーティのにティアマトも頷いた後にダ・ヴィンチがそう呟く。

 

ブレイブ「炎…使える者は他には?」

 

エアル「私も使えるぞ」

 

魔王アーチャー「私は…どうなのかな?」

 

確認するブレイブにエアルはそう答え、魔王アーチャーはんーと唸る。

 

マジク「さあ、此処からが本番だ!全員ぶっ潰してあげる!」

 

ティアマト守理「Laaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!」

 

その言葉と共に咆哮が放たれて誰もが身構える。

 

巨大化したティアマト守理を救えるのか…

 

そして今だ行方不明のゴーグルとソロモンは…




ティアマト守理
外見:FGOのティアマトの恰好をし、髪はライトブルーに染まり、頭に巻いた角の様なのが生えたぐだ子
概要
守理がマジックブックによりティアマトの力を強制的にインストールされて偽人類悪顕現となった姿。
能力はFGOのティアマトではなく、神姫プロジェクトのティアマトの様に水や氷を操る。
自身の体を水の様にしたりなども出来る。
巨大化する事も出来、その際はFGOティアマトの最終形態(Not異形じゃない方)になる。


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第8節:巨神

巨大化したティアマト守理を前にした刹那達。

そこに最後の救援が駆けつける。


 

巨大となったティアマト守理、それを前にメンバーは構える。

 

ロボ「ウォウ!」

 

すると今まで消えていたヘシアンがロボの背中に現れた後に左腕にセイザブラスターを装着していてその中央部に青く輝くキュータマ、オオカミキュータマをセットする。

 

オオカミキュータマ!

 

魔王アーチャー「え?!」

 

イリヤ「もしかしてロボも!?」

 

セイザチェンジ!

 

ロボ「ウォォォォォォォォォ!!」

 

驚く中でロボが咆哮する中でヘシアンは篭手にある銃把を倒して安全装置を解除してから腕を大きく回してポーズを取り、地面に向かってトリガーを弾く。

 

その後に星型のエネルギーフィールドが展開されてからロボの前に狼座が現れてヘシアンとロボが通り抜けると1匹と1人は一体化して胸の星型のマークがある青いスーツにV字の狼型のバイザーが刻まれたマスクを装着した戦士の姿となる。

 

ロボ→オオカミブルー「アオォォォォォォォォォン!!!」

 

魔王アーチャー「ええええええええええ!?」

 

ルビー「わおう、狼が狼男になりましたよイリヤさん」

 

イリヤ「変わり過ぎでしょ!?」

 

Sモリアーティ『わおう、平行世界だけど一時行動していただけにアラフィフもビックリ』

 

レーザー「いやぁ、俺達もビックリ」

 

アーチャー「まさか戦隊の力を受け継いでいたとはな」

 

咆哮するオオカミブルーに魔神アーチャーは驚きの声をあげ、ルビーのにイリヤがツッコミを入れる中で他のメンバーも驚いていると、オオカミブルーはティアマト守理へと駆け出す。

 

マジク「守理ちゃん!潰しちゃえ!」

 

ティアマト守理「aaaaaaaaaa!!」

 

ドゴーン!

 

腕を振り下ろすティアマトの守理のを避けるとその腕に目掛けて装着したキュークローによる必殺技、ルプスクローを放つ。

 

ザシュッ!バシャン!

 

ティアマト守理「Aaaaa!!」

 

マジク「だから無駄だっての!凍らせちゃえ!」

 

放たれた斬撃で水が弾け飛ぶがすぐさま氷の槍となるとオオカミブルーへと襲い掛かる。

 

氷の槍にオオカミブルーは走って避けて行く。

 

魔王アーチャー「はあっ!」

 

ズダダダダダダダダダダダダダダッ!!

 

ティアマト守理「Aaaaaaa!?」

 

そこに魔王アーチャーが銃弾を放ち、ティアマト守理を怯ませる。

 

だが怯ませただけですぐさま立て直して振り下ろされた腕に魔王アーチャーは慌てて避ける。

 

アーチャー「怯ませてはいるが…本体に届かない!」

 

イリヤ「っていうか本体何処!?」

 

呻くアーチャーの後にイリヤが叫ぶ。

 

確かに水の透明度を下げていてコアであるティアマト守理の姿が見えない。

 

ブレイブ「くっ、流石にこれでは時間がかかるな」

 

ジャンヌオルタ「つか、どんどんでかくなってないあいつ!?」

 

呻くブレイブの後にジャンヌオルタが気づいて指摘する。

 

確かにティアマト守理の体が少しずつ大きくなっている。

 

ダ・ヴィンチ『おいおい、これは大気中の水分も吸収してるぞこれは;』

 

Sロマン『しかもあの水柱からまだ水出てきてるし』

 

魔王アーチャー「えー、それヤバくない;」

 

イリヤ「あれ?そう言えばソロモンさんとゴーグルさんは?」

 

分析した2人のに魔王アーチャーはどうしようかと唸っているとイリヤが今まで忘れていた事に気づいて言う。

 

スナイプ「確かに、これまで全然見かけませんでしたぞ;」

 

マルタ「え?なんだか話読めないけど、ゴーグルも来てるの?」

 

ワイバースト「まだ城の中にいるのかも;」

 

アキレス「城、殆ど水に浸かってるけど大丈夫か?」

 

誰もがそう言ってるとリウナスがダ・ヴィンチの隣に現れる。

 

リウナス『お待たせ、助っ人1人、丁度良くいてくれたからそっちに向かわせたわ』

 

アンドロメダ「助っ人?」

 

イリヤ「誰ですか?」

 

出て来た言葉に誰もが首をかしげると…どこからともなく火球弾が飛んで来てティアマト守理に炸裂して形成している水を蒸発させる。

 

ティアマト守理「Aaaaaaaaa!?」

 

???「テヤッ!」

 

すぐさま周囲の水を集めて再生するティアマト守理の前に、ウルトラマンティガパワータイプが降り立って構える。

 

レーザー「おー、助っ人ってアステリオスの事だったのか」

 

Xオルタ「しかもウルトラマンに変身した状態のようですね」

 

魔王アーチャー「確かにあの大きさなら…」

 

その後にすぐさまウルトラマンティガは顔の前で腕を交差させた後に額を光らせた後にスカイタイプに変わる。

 

その後にティアマト守理の頭上目掛けて光弾を放つと光弾は冷たい冷気へと変わり、ティアマト守理に降り注ぐとティアマト守理の体を凍らせる。

 

Sモリアーティ『ほぅ、冷気で彼女を凍らせたか』

 

魔王アーチャー「これなら…!」

 

氷を削って行き、魔王アーチャーが決めればと全員が氷を削り取ろうとする。

 

マジク「守理ちゃん、凍ってない所から出て!」

 

ガシャン!

 

だが、そうはさせないとマジクが叫ぶと共に氷が薄かった場所から本体のティアマト守理が出た後に再び水で大きな体を作り出す。

 

スナイプ「またなりましたぞ!?」

 

マジク「この大量の水がある限りこっちは無敵だよ!」

 

イリヤ「そんな…」

 

驚く面々へと自信満々に言うマジクにイリヤはどうすれば良いの…と顔を歪ませる。

 

いい気味とマジクは近くに浮かばせていた御菓子に目を向けずに手を伸ばして1つを摘まんで口に放り込み…目を見開く。

 

マジク「う、うう…」

 

アーチャー「む?」

 

アキレス「なんだ?」

 

突如呻き出したマジクに誰もがそちらを見る。

 

マジク「す、すっぱあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!?」

 

直後にそう叫んで口を押さえこんで悶絶し始める。

 

ザガリアン『はぁ?』

 

イリヤ「酸っぱい?」

 

???「今だ!」

 

ウルトラマンティガ「!テヤッ!!」

 

いきなりの展開に戸惑うイリヤ達だが響いた声にウルトラマンティガは再度先ほどティアマト守理を凍らせた技、ティガフリーザーを放ち、動きが止まったままのティアマト守理を再び凍らせる。

 

その後にティアマト守理の一点が輝く。

 

ブレイブ「!あの輝いてる場所以外のを取り除け!」

 

スナイプ「了解ですぞ!」

 

レーザー「あいよ!」

 

ガシャーン!キメワザ!

 

タドル!クリティカルスラッシュ!!

 

バンバン!クリティカルファイヤー!

 

ギリギリ!クリティカルフィニッシュ!

 

イリヤ「なんだか分からないけど…分かった!」

 

それにすぐさまブレイブが察してそれぞれ必殺技の体勢に入る。

 

イリヤ「ルビー!全力で行くよ!」

 

Xオルタ「魔力転換炉(オルトリアクター)臨界突破」

 

刹那側の英霊達もすぐさま宝具を開放し始める。

 

イリヤもザガリアンと分離してすぐさま本来の自分の宝具を開放する。

 

そして必殺技は一斉に放たれる。

 

ブレイブ「とああああ!!」

 

スナイプ「ファイヤーですぞ!」

 

レーザー「いっけぇぇぇぇ!!」

 

イリヤ「多元重奏飽和砲撃(クヴィンテットフォイア)!」

 

Xオルタ「我が暗黒の光芒で、素粒子に還れ! 黒竜双剋勝利剣(クロス・カリバー)!!」

 

ジャンヌオルタ「これは憎悪によって磨かれた我が魂の咆哮……吼え立てよ、我が憤怒(ラ・グロンドメント・デュ・ヘイン)!」

 

同時に放たれた必殺技の斬撃や砲撃が輝く一点の周りを壊して行き、最後に残った輝くのに…本体のティアマト守理の姿が見えた。

 

Sモリアーティ『今だマスター!』

 

魔王アーチャー「うん!」

 

マジク「しゃ、しゃせないよ!」

 

それにマジクはすぐさまティアマト守理を守る様に多重結界を施す。

 

アーチャー「結界を張られた!?」

 

Sロマン『しかもかなり強固な結界だ!それがあんなに何重に!?』

 

マジク「ぢょ、ぢょうだ!これならば!」

 

焦った声のSロマンのにマジクは口を押えながら勝ち誇った時…

 

???「俺に任せて!!」

 

キメワザ!

 

声と音声が響き渡る。

 

聞こえてきた声に誰もがおお!となる。

 

マルタ「この声!」

 

ティアマト「来た!」

 

オオカミブルー「ガウ!」

 

イリヤ「ゴーグルさん!」

 

ハイパークリティカルスパーキング!!

 

誰もが喜んだ後、結界へと向けて黄金の姿となったエグゼイドが蹴りを多重結界へと炸裂させる。

 

パキン!パキン!パキン!パキン!パキン!

 

それにより多重結界をいとも簡単に打ち砕いて行く。

 

マジク「んにゃ!?」

 

Sロマン『刹那ちゃん、今だ!』

 

多重結界は1つの結界は数人の英霊の宝具であろうと耐え切る防御力をマジクは展開した。

 

それならば破れないと思っていたのが目の前で破られて行く。

 

まさか自分の強固なのをあっさりと破って行くのにマジクが驚く中でSロマンが叫び、魔王アーチャーもOKと返す。

 

魔王アーチャー「宝具解放!今こそ囚われし者を救い出す!」

 

そう言って魔力を開放すると共に手に持った煉獄剣の側面にある虹色のスライドパネルを3回なぞってから逆手に持ち直した後に下部分のブーストスイッチを押す。

 

魔王アーチャー&Sモリアーティ「救済的(ザ・ダイナミクス・オブ)大犯罪(・エクシード・エクスラッシュ)!!」

 

咆哮と共に自らとティアマト守理を煉獄剣から迸る虹色のオーラで包み込む。

 

魔王アーチャー「これで憑り付きし力を断つ!!」

 

そのままティアマト守理を高速ですれ違いながら二度斬り付ける。

 

ティアマト守理「Aaaaaaaaa!?」

 

咆哮しながらティアマト守理はその体を輝かせた後に守理とカードに分離し、カードをエグゼイドが、守理をマルタが助けて抱き締める。

 

マルタ「良かった…」

 

マジク「や、やにゃい」

 

スナイプ「あ、逃げる気ですぞ!」

 

イリヤ「逃がさないよ!砲撃(フォイア)!」

 

ホッと安堵する中で逃げようとするマジクにイリヤは砲撃を放つが結界に阻まれる。

 

バーカバーカとマジクは嘲笑った時…

 

???「我にその力を貸し与えよ!カラミティィィイ…デモンズッ!!」

 

横からの魔力の放出に飲み込まれた。

 

その後にポテッと黒こげになった姿で地面に落ちた。

 

ソロモン「はぁ…疲れた」

 

エグゼイド「お疲れ様~」

 

ビートマ「無事だったかゴーグル!」

 

魔王アーチャー「ソロモンも無事だったんだ!」

 

ふうと髪をかきあげながら現れるソロモンや労いながら着地したエグゼイドムテキゲーマーに誰もが駆け寄る。

 

ソロモン「いやーホント大変だったよ。なんたって周りに溶け込む魔法を常時かけていたからね…タイミングがあって良かったよ」

 

ブレイブ「やはりさっきの声はあなただったか」

 

イリヤ「でもこれでようやく終わったね…」

 

そう言ってソロモンが作った拘束魔法で縛られて倒れたままのマジクを見てイリヤは言うとおーいと言う声と共にエアルに抱き抱えられた狂冶が来る。

 

アキレス&アンドロメダ「狂冶!」

 

狂冶「無事でよかったデス!」

 

ソロモン「ふむ、今なら…」

 

安堵する狂冶にソロモンはそう呟いた魔法陣を展開してぶつぶつ呟くと狂冶は輝き始め…

 

ポン…

 

フェレットの姿から人の姿に戻った。

 

エアル「やはりこっちの姿が良いですねマスター」

 

狂冶「(その割には名残惜しそうデスね;)」

 

ソロモン「魔力が弱まっていたから解呪は楽だったよ」

 

そう言って降ろすエアルの顔を見て狂冶はそう思う中でソロモンがそう言う。

 

ルビー「流石は魔術王ですね」

 

レーザー「んーーーー?」

 

イリヤ「どうかしたんですか?」

 

褒める中で何か考えるレーザーにイリヤは話しかける。

 

レーザー「いやさ、この世界はこの嬢ちゃんが作ったんだよな?んじゃさ、その嬢ちゃんが気を失ったらどうなるんだ?」

 

魔王アーチャー「え、そりゃもちろん……あ」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……

 

そう聞かれて魔王アーチャーは答えようとした直後に揺れが起き始める。

 

ダ・ヴィンチ『いけないね…こりゃあ…創造主が倒れたから世界が崩壊を起こしてる!』

 

Sロマン『今すぐレイシフトして脱出するんだ!』

 

厳しい顔で言うダ・ヴィンチの後にSロマンがすぐさま叫ぶ。

 

ソロモン「いや!レイシフトしてる暇がない!」

 

アーチャー「ならばあれに乗りこめ!」

 

だが、すぐさま計算したソロモンがそう返した後にアーチャーが叫ぶとデンライナーが到着する。

 

モモタロス「お前等!早く乗り込め!」

 

エグゼイド「分かった!」

 

魔王アーチャー「イリヤちゃんも早く……ゲフッ!?」

 

イリヤ「刹那お姉さん!?」

 

駆け出そうとした魔王アーチャーは口から血を吐き出して膝を付く。

 

エグゼイド「ロボ!」

 

オオカミブルー「ウオウ!」

 

それにすぐさまオオカミブルーが魔王アーチャーを抱え、マジクもアーチャーが抱えると人間サイズになったティガと共に全員がデンライナーへと飛び込み…

 

モモタロス「脱出だぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

モモタロスの言葉と共にデンライナーは崩壊する世界から脱出する。



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第9節:終幕

こうして魔法の本が作り上げし世界での冒険は終わった。


 

 

前回、ゴーグルたちはデンライナーで世界からギリギリ脱出し、時の砂漠の中を走っていた。

 

ゴーグル「危機一髪~」

 

アーラシュ「だな…ゴチャゴチャだけど」

 

ソロモン「重い~退いて!!」

 

狂冶「だ、大丈夫デスか!?」

 

エアル「主も大丈夫ですか?」

 

モモタロス「と言うかお前等退け!俺が一番おもてえよ!」

 

誰もが積み重なる様に乗り込んだので一番下のモモタロスはタップする中でオオカミブルーがささっと中に入った後に魔王アーチャーを降ろすと魔王アーチャーはポンと言う音と共にSモリアーティと刹那に分かれる。

 

刹那「ゲフッ」

 

Sモリアーティ「おいおい、何時もの事だが大丈夫かね?」

 

キンタロス「血ぃ吐くのが何時もなんかそっちは!?」

 

リュウタロス「お姉さん本当に大丈夫!?」

 

その後にまた吐血するのにSモリアーティがそう言う中でキンタロスとリュウタロスは驚きながら慌てて刹那を介抱する。

 

刹那「あーうん、大丈夫。カード使った反動だから…」

 

イリヤ「大丈夫ですか刹那お姉さん」

 

キンタロスから渡されたティッシュで口元を拭いながら言う刹那にイリヤも心配そうに声をかける。

 

大丈夫大丈夫と返しながら刹那はエクシードXのカードをイリヤに返す。

 

すると気を失っていた守理が呻きながら目を開ける。

 

守理「あれ…此処は…」

 

マルタ「マスター!もう心配させないでよね!」

 

周りを見る守理にマルタが抱き着き、刹那やアーチャーが今までの事を説明する。

 

そうだったんだ…と守理は納得した後に迷惑をかけてごめんねと謝罪する。

 

ソロモン「とにかく、無事で何よりだよ守理ちゃん」

 

守理「あ、うん。ありがとうね皆」

 

マルタ「ホント心配したんだからね」

 

刹那「助けられてよかった…」

 

申し訳なさそうに言う守理にマルタはさらに抱き締めて言い、刹那も笑う。

 

ダ・ヴィンチ『さて、それぞれお疲れさん。これにて無事に完了だね』

 

Sロマン『ところで黒幕の彼女、どうしようか?』

 

その言葉と共に誰もが縛られて気絶したままのマジクを見る。

 

リウナス『その子はこっちで預かるわ…そんな事を出来るって事はなんか関係ありそうだし;』

 

アーラシュ「そういやあんたは長生きだったけ?」

 

刹那「それじゃあお願いねリウナス」

 

そう申し出るリウナスにアーラシュは思い出して言い、刹那もお願いする。

 

それに任されたわとリウナスも笑って返す。

 

Sモリアーティ「そう言えば…2人は何時からあの場にいたのかな?」

 

ソロモン「あー…そこ聞くよね…実はと言うと、洗脳された守理ちゃんが皆の前に現れた時からあの場にいました」

 

マルタ「はあ!?」

 

長谷部「あの時からいたのか!?」

 

ひと段落したので気になっていた事を聞くSモリアーティに答えたソロモンのに誰もが驚く。

 

ソロモン「この子、あの世界のからして何か調子を崩させる事をしないと無理そうだと思ってね。だからさっき言った様に周りに溶け込む魔法を常時かけて君達の方に夢中になった所でゴーグルの梅干しを御菓子に紛れ込ませたわけ」

 

イリヤ「ああ、だから酸っぱいって言ってたんだ;」

 

ルビー「お菓子好きにはたまらないものでしょうね」

 

香子「だから全然探知出来なかったのか…」

 

はははと笑いながら説明するソロモンのにイリヤは思い出して言い、香子も納得する。

 

ソロモン「それに、魔の付くの全般に切り札になるゴーグルのを悟られないようにね」

 

刹那「え?ゴーグル君ってもしかして魔法関連に強い子?」

 

アーチャー「強いと言うより、完封出来る体質の持ち主とも言えるな…(それ以外もあるがね)」

 

出て来た言葉に驚く刹那にアーチャーは頷く。

 

アーラシュ「あー、あの世界出たからか、いた間に感じてたのが抜けて来たぜ~」

 

マルタ「ああ、確かにそうね」

 

肩をポキポキ鳴らすアーラシュに守理を抱き締めながらマルタも頷く。

 

イリヤ「大変だったけど…皆のお蔭で助かりました…アステリオスさんもありがとう」

 

ティガ「テア!」

 

お礼を言うイリヤにティガは頷いて返す。

 

モモタロス「んでまぁ、ちゃんとそっちのカルデアにも行ける様になってるから安心しな」

 

ウラタロス「しばらくは列車の旅をお楽しみにってね」

 

イリヤ「あ、ありがとうございます…」

 

色々とあったが…無事に帰れて良かった…と、イリヤはしみじみと思いながらデンライナーの窓から見える光景を渡されたオレンジジュースを飲みながら見つつ、メンバーのはしゃぐ声を聞きながら楽しむのであった。

 

こうして、不思議な世界をなんとか攻略し、守理達と刹那達は無事に生還出来たのであった。

 

なお、イリヤは別れる直前に、リウナスからゴーグルにも協力して貰って作り上げたビートマ達プラスターの力が籠ったプラスターカードを貰ったのであった。

 



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EX特異点2:永続特異点・封鎖楽園都市冬木
第0節:始まりの亜種特異点


新たな特異点、それは始まりの特異点と似た特異点であった。


 

イシュタル「はあ!?また特異点が出現した!?」

 

セイレムの異変が終わってからの翌日、イシュタルは告げられた事に驚く中でダ・ヴィンチは頷く。

 

ダ・ヴィンチ「その通り、場所は2004年の冬木だ」

 

アーチャー「!?…2004年の冬木だと!?」

 

守理「それって特異点Fじゃないの?」

 

ウェイバー「いや、特異点Fとはまた別の特異点だよ。違いがあるとすれば僕の方での第5次聖杯戦争のだろうね」

 

出て来た言葉にアーチャーが驚く隣で聞く守理にウェイバーがそう言う。

 

マシュ「ウェイバーさんもいたんですか?」

 

ウェイバー「急遽ね。だけど、今回ばかりは僕は同行しない。と言うかしたくない」

 

アーチャー「(そんなに会うのが嫌なのか…)」

 

イシュタル「ちょっと、何こっちを見てるのよ」

 

いや、何も…とウェイバーのを聞いてついイシュタルを見てしまったのでそう返すアーチャーにイシュタルはジト目で見る。

 

ウェイバー「ちなみに今回は同行して貰う面々はもう決まってる」

 

そんなメンバーを見渡してウェイバーはそう返すと扉が開く。

 

パールヴァティー「あの…呼ばれて来たんですけど…」

 

小次郎「ふむ、拙者達が呼ばれたのはどういう理由でござろうか?」

 

メディア「こっちが知りたいわよ」

 

メドゥーサ「呼ばれた人達を見ると…」

 

クー・フーリン「懐かしい面々だな」

 

呪椀のハサン「確かにそうですな」

 

青アルトリア「ダ・ヴィンチにウェイバー。言われた通り来ましたよ」

 

そこに上記の7人が来る。

 

アーチャー「ウェイバー…もしや」

 

ウェイバー「そっ、ヘラクレスを除いた君達第5次聖杯戦争参加者のサーヴァント皆にその時のマスター2人を依代にした2人と守理で行って貰うよ」

 

守理「成程…」

 

ウェイバーの集めた面々の理由に守理は納得した後に早速レイシフトする為に向かう。

 

 

 

 

一方…並行世界のカルデア

 

刹那「冬木に新しい特異点?」

 

イリヤ「しかも入れるサーヴァントが限定されている特異点なの?」

 

Sロマン「ああ。入れるのは数名のサーヴァントだけ。その中にはイリヤちゃんも含まれているんだ」

 

呼ばれて告げられた事に首を傾げる刹那の後のイリヤの問いにSロマンは頷く。

 

私も!?と驚くイリヤの後に刹那は確認する。

 

刹那「他には誰が一緒に来てくれるの?」

 

Sロマン「あとはヘラクレスと…アサシンエミヤとアイリさんが来てくれるよ」

 

イリヤ「ママとアサシンのエミヤさんも!?」

 

告げられたのに驚くイリヤの後ろでそうみたいとアイリが抱き着く。

 

隣ではアサシンエミヤが無言で立っている。

 

アサシンエミヤ「……やれやれ、またあの場所で特異点か。因縁があるのかねあの場所は」

 

刹那「あーそうかもしれないね」

 

呆れ交じりにそうぼやくアサシンエミヤにエミヤから大体事情を聞いていた刹那は同意する。

 

Sロマン「おっと、一人忘れてた。彼女も今回同行するみたいだよ」

 

イリヤ「彼女って…」

 

その後に思い出して言うSロマンのにイリヤは首を傾げた後に扉が開き…

 

セイバーオルタ「私だ」

 

刹那「セイバーオルタ!」

 

入って来たセイバーオルタにこれは頼もしいね!と刹那は笑う。

 

刹那「それじゃあ早速行こう!」

 

イリヤ「はい!」

 

気合の入ったイリヤのにアイリは笑い、アサシンエミヤは無言で見る中でレイシフトを開始する。

 

 

 

 

守理「………で、どうしてこうなった;」

 

アーチャー「私が聞きたいんだが;」

 

レイシフトが完了してからメンバーを確認した守理の言葉にアーチャーが()()()()()で返す。

 

クー・フーリン「だーはっはっはっはっはっ!まさか()()()姿()になるとはな!いや、この場合は戻ったの方が合ってるのかw」

 

小次郎「これはこれは…全く不思議な事よ」

 

イシュタル「それ言ったら私とパールヴァティーも制服よこれ」

 

パールヴァティー「ですね;」

 

そう、なんとアーチャーは生前の衛宮士郎の姿になっていて、イシュタルとパールヴァティーは服が冬木の制服になっていたのだ。

 

メドゥーサ「また桜の姿が見れました」

 

青アルトリア「これは…どういう事でしょうか?」

 

守理「こっちが聞きたいよ;」

 

???「あ、守理ちゃん!」

 

幸福な顔でパールヴァティーを見るメドゥーサの隣で青アルトリアと首をかしげてると呼ばれて顔を向けると刹那が見えた。

 

守理「あ、刹那、久しぶり!」

 

刹那「守理ちゃん達も来ていたんだ」

 

イリヤ「お、お兄ちゃん!?」

 

お互いにハイタッチする中でイリヤがアーチャーの姿を見て言う。

 

と言うかイリヤの服装がアーチャー達の知るイリヤスフィール・アインツベルンのであった。

 

アーチャー「あー…イリヤ、言っとくが私…………(コホン)俺はアーチャーだ。なぜか分からないが衛宮士郎の姿になっているけどな;」

 

ヘラクレス「おや、それは大変ですなアーチャー殿」

 

守理達「!?」

 

それに対してアーチャーは訂正しようとして違和感感じてか一人称を俺に直してそう言うと()()()()()が声をかける。

 

そう、()()()()()が声をかけたのだ。

 

しかも普段の様子から想像できない純白のタクシードを纏ってだ。

 

クー・フーリン「ぶっは!なんだよヘラクレスwおま、なんでタクシード着てんだよwwww」

 

メディア「す、凄くミスマッチね…」

 

刹那「でも紳士なところではピッタリなんだよね」

 

アイリ「ふふふ、そうね」

 

アサシンエミヤ「…それで、なぜ僕は着物なんだ?似合わないと思うんだが…」

 

それにクー・フーリンは爆笑し、メディアは顔をヒクヒクさせる中で刹那がそう言い、アイリも同意する中で黙っていたアサシンエミヤが聞く。

 

彼も同じで生前の衛宮切嗣に戻っており、アーチャーには見覚えのある着物姿であった。

 

アーチャー「いや、似合ってるぞじいさん」

 

アイリ「似合ってるわよ切嗣」

 

アサシンエミヤ「複雑な気分がするよ。特に彼の呼びかたとかね」

 

頬をポリポリ掻いて言うアサシンエミヤのにあ、すまんとアーチャーは謝る。

 

イシュタル「しっかし、これどうなってんのかしら?違和感ないのが不気味ね」

 

パールヴァティー「私としては凄くしっくり来てよいですけどね」

 

守理「あ、そっか…2人ともウェイバーが言った様に参加していたマスターを依代にしてるもんね」

 

刹那「それにしてもなんで変わったんだろうね?」

 

イリヤ「私も見覚えが…あ、あった。そう言えばヒロさんのカードから出て来た私が着てたのだ」

 

2人の感想に守理はそう述べる中で刹那は首を傾げていると服を摘まんでいたイリヤは明久達と初めて出会った時のを思い出して言う。

 

ルビー「うーむ、これは一体……」

 

Sロマン『みんな……聞こえ……返事を……!』

 

ルビーが唸るとそこにSロマンが通信をしてくるが映像は乱れており、音声もノイズが走っている。

 

刹那「聞こえるよドクター!どうしたの!?」

 

Sロマン『き………て…………そ………』

 

返事をする刹那だが映像はすぐさま消えてしまう。

 

守理「消えちゃった…」

 

イリヤ「えっ……嘘っ、なんで!?」

 

するとイリヤが驚きの声をあげる。

 

誰もがイリヤの方を見るとイリヤがサーヴァントカードを見ていて、アーチャーが横から覗き込んで驚く。

 

なんと第5次聖杯戦争に出たサーヴァント以外のサーヴァントカードが真っ白になっているのだ。

 

ウルトラ戦士やプラスター達のカードも例外ではなく真っ白であった。

 

メディア「これは!?」

 

守理「どういう事!?」

 

アイリ「……どうやらこの世界では第五次以外の力が使えないみたいね」

 

驚く面々にアイリは厳しい顔で言う。

 

アーチャー「俺達の姿の変化、一部のサーヴァントカードの使用不可…この特異点、他のとはまた違う感じのようだな」

 

ヘラクレス「ふむ、そのようですな」

 

刹那「ところで拠点とかどうしよう…」

 

顎に手を当てて言うアーチャーのにヘラクレスも同意する中で刹那がそう言う。

 

誰もがあっ…となる。

 

主に集まる拠点はナビゲートして教えて貰っていたが、セイレムや英霊剣豪の時の様な今の状況ではそれが出来ない状態なのでどうしようかと唸る。

 

???「あ、士郎っー!」

 

アーチャー「!」

 

するとアーチャーは後ろからの懐かしき声と共に抱き着かれる。

 

慌てて振り返ると見覚えのある顔…藤村大河が目に入る。

 

アーチャー「藤ねぇ…」

 

大河「皆、こんなところでなにやってんのー?」

 

イシュタル「ん?それって私達…もがっ!?」

 

青アルトリア「い、いえ、少し話をしていたんですよ」

 

メドゥーサ「そうなんですよ」

 

戸惑うアーチャーの後にメンバーを見渡す大河へとイシュタルの口を塞ぎながら青アルトリアがそう言う。

 

大河「あれ?この子達は?同じ顔だけどもしかして双子?」

 

刹那「あ、ああそうなんですよ!私は刹那」

 

守理「あたしは守理です!」

 

その後に刹那と守理に顔を向けて2人は慌てて名乗る。

 

うんうん!元気があって良いわねと笑った後にセイバーオルタを見て…

 

青アルトリア「はい、こちらも姉妹です!」

 

セイバーオルタ「私が姉だ」

 

その言葉に青アルトリアはいえ、私が姉です!と言いぎゃあぎゃあと喧嘩する。

 

何やってんだよ…とアーチャーは思わずぼやく。

 

刹那「実はちょっと調査で此処に訪れたんです」

 

大河「調査って……ああ、虎聖杯の事ね!」

 

守理&刹那&イリヤ「虎聖杯?」

 

出て来た単語に守理と刹那とイリヤは首を傾げるが…

 

う、頭が…と頭を抱えるアーチャーとイシュタルとアサシンエミヤとクー・フーリン

 

メガネ…と落ち込むメドゥーサと彼女を励ますメディア

 

はははははと笑うヘラクレスとルビーと小次郎

 

どう反応すれば良いか分からない青アルトリアとパールヴァティー

 

どうでも良いなセイバーオルタ

 

あらあら~とニコニコするアイリ

 

そんな各々の反応を見て3人は悟った。

 

守理「(あ、これはあれか…)」

 

刹那「(カオスな奴か…)」

 

イリヤ「(なんだろう……変な記憶が…藤村先生を師匠と呼んでいるブルマを履いた私が見えた様な…)」

 

パールヴァティー「え、えっと先生、虎聖杯とは?;」

 

それぞれが思う中でパールヴァティーが恐る恐る聞く。

 

大河「あれ?忘れちゃったの桜ちゃん?虎聖杯は皆の願いを叶えてくれる願望機だよ?それをめぐって皆でタイガーころしあむしたじゃん」

 

刹那「た、タイガーころしあむ?」

 

説明された事に刹那達は目を点にする。

 

アーチャー「えっと…藤ねぇ、それで虎聖杯はあの後はどうなったんだ?ちょっとド忘れしちゃってさ…」

 

大河「壊れたけど…なんか復活したみたいよ」

 

クーフーリン「復活しただぁ!?」

 

確認的な意味で聞くアーチャーのに大河から出て来た言葉にクー・フーリンは驚く。

 

守理「復活した虎聖杯の場所は行方不明って感じですか?」

 

大河「うん。私が持っていたいたんだけどまた同じ願い言ったら消えちゃった」

 

刹那「……は?」

 

出て来た言葉に誰もが呆気に取られる。

 

最初に再起動した守理が恐る恐る聞く。

 

守理「同じ願いと言うと…?」

 

大河「皆の願いを叶えるようにって願い。だから今、カレンちゃんとか神父さんとかいろんな人が虎聖杯を探しているわよ」

 

クーフーリン「ゲッ!?あの二人も居るのかよ!?」

 

答えた中で出て来たクー・フーリンは苦い顔をして呻く。

 

守理「誰?」

 

アーチャー「クー・フーリンもといランサーが苦手としている人物で後者の名前は言峰綺礼(きれい)だよ」

 

刹那「ほら礼装にも出ている人だよ」

 

礼装と言われて守理は誰の事…と唸る。

 

青アルトリア「上半身裸で修行している様な人ですよ」

 

守理「ああ、あれか~使わないからピンとこなかった」

 

アーチャー「わりぃ。ウチの方は主に宝具関連のに適したのを使ってるからあんまり他のは使わないんだ;」

 

刹那「へー、そうなんだ」

 

そんな守理に青アルトリアがそう言い、守理も合点が行ったと納得し、どうして守理が知らないかをアーチャーが理由を説明して、刹那はやっぱ世界違うと使うのも違うんだなと改めて納得する。

 

大河「ってことで第二次タイガーころしあむ始まってるから皆も良かったら参加してね!」

 

と言う訳で探しに行くから!とバビュンと走って行く。

 

アーチャー「…………やれやれ」

 

青アルトリア「大河は変わりませんね」

 

メドゥーサ「ですね」

 

刹那「もしかして大河さんってジャガーマンの依代?」

 

イリヤ「だと思います;」

 

そんな大河を見送ってからアーチャーはため息を吐き、青アルトリアとメドゥーサも苦笑する中で刹那の問いにイリヤは頷く。

 

別の世界だけど、大河が担任なのもあってイリヤ的にジャガーマンを見てると複雑な気分になったりする。

 

アーチャー「さて…では()()()()()に行きますか」

 

青アルトリア「そうですね。この時代のシロウには悪いですが借りましょうか」

 

メドゥーサ「それが良いでしょうね」

 

守理「あれ!?もうあるの!?」

 

刹那「あ、そっか。この世界の衛宮家か」

 

ヘラクレス「成程、もしもを考えると拠点にするなら衛宮君の家かアインツベルンの城が良いでしょうな」

 

そう言うアーチャーに青アルトリアとメドゥーサが同意する中で驚く守理へと刹那が先ほどの大河の言葉からすぐさま察し、ヘラクレスも納得する。

 

イリヤ「アインツベルンの城はちょっと…」

 

アーチャー「あー…わりぃイリヤ、お前には行って貰うの確定だ」

 

なんとも言えない顔をするイリヤにアーチャーが申し訳ない顔で言う。

 

イリヤ「え、なんで!?」

 

ヘラクレス「なるほど、リーゼリットさんたちの事ですね」

 

驚くイリヤの隣でヘラクレスはアーチャーの意図を察して言う。

 

アーチャー「その通り。もしも俺達がこの時代の衛宮士郎()達の立ち位置になってるならきっとイリヤもそうなってる可能性があるからいないと気づいてセラが突撃してくる可能性があると思う。だからイリヤにはきついだろうけどヘラクレスと刹那と一緒にアインツベルンの方に行ってくれないか?本当のメイドだから少し違和感あるかもしれないけど…な?」

 

イリヤ「う、うん…それならしょうがないね」

 

刹那「なら多少口調も変えたほうが良いんじゃない?」

 

目線を合わせてからのアーチャーの説明とお願いにイリヤは少し顔を赤くしながら頷き、刹那がそう言う。

 

クー・フーリン「あー確かに俺達の知るのだと敬語を使わない小生意気なお嬢様だったもんな…今の嬢ちゃんの口調じゃああのメイドさんに気づかれる可能性があるな」

 

ヘラクレス「ふむ、確かに。イリヤお嬢様、少し練習してみたらどうでしょうか?」

 

イリヤ「わ、分かった…こ、こんな感じで良いかしら?」

 

メディア「まぁ、固いけどそんな感じね…そうなると私達もそれぞれ拠点にしていた場所に移動した方が良いわね」

 

小次郎「ふむ、そうなると私とメディアは寺になるな」

 

呪椀のハサン「では、私は間桐家になるのでしょうか…」

 

聞くイリヤにメディアはそう返した後にそう言い、小次郎と呪椀のハサンも同意する中で噛み付いたのがいた…クー・フーリンである。

 

クー・フーリン「ちょっと待て!?そうなると俺は教会に行くしかねえじゃないか!嫌だぞ俺!また行くの!」

 

アーチャー「まぁ、気持ちは分かる」

 

守理「なんで?」

 

ヘラクレス「あそこには英雄王と神父とカレン様がいらっしゃるので御座います」

 

必死にNO!と言うクー・フーリンにアーチャーはなんとも言えない顔をする中で首を傾げる守理にヘラクレスが教える。

 

守理「そんなになの?」

 

クー・フーリン「そうだよ!普通に嫌だぞ!特にマーボーとかマーボーとか釣り上げとか!!バゼットいるならそっち行くぞ俺は!」

 

イリヤ「でもそうなるとバゼットさんの所にカレンさんが来て…」

 

イシュタル「修羅場になるんじゃないの?」

 

そう叫ぶクー・フーリンにイリヤとイシュタルがそう言う。

 

クー・フーリン「くっそ!知るメンツはともかく知らない筈のメンツに指摘されるとすっげぇ敗北感が来ちまう!!だけどアーチャーのを食べてるからマジでマーボーばかりは嫌だぞ!」

 

メディア「ホント苦労してたわねあなた…」

 

小次郎「私達の中で一番だろうな」

 

ヘラクレス「確かにそうかもしれません………あ」

 

心から叫ぶクー・フーリンにメディアのに小次郎は同意し、ヘラクレスも頷こうとしてクー・フーリンの後ろを見て声を漏らす。

 

クー・フーリン「おい、なんだよその反応。止めろよ。ビシバシと突き刺さる嫌な予感が来ちまうじゃねえか。止めろよ!マジでなんか止めろよ!!」

 

???「五月蠅いですよ駄犬」

 

次の瞬間、クー・フーリンは赤い布で体を縛られた後に転がる。

 

凄く絶望した顔のクー・フーリンをふんと鼻を鳴らして見るのは…件の人物、カレン・オルテンシアであった。

 

青アルトリア「あ、出ました」

 

カレン「どうも皆さん。うちの駄犬が御迷惑をかけました」

 

刹那「(この人がカレンさん!?)」

 

守理「(な、なんと言うかナイチンゲールを感じさせる!)」

 

そう言って一礼するカレンに2人は少し引く。

 

イリヤはイリヤで自分の所だと保健の先生だったのにええ!?となる。

 

クー・フーリン「ヤメローシニタクナーイシニタクナーイ!」

 

カレン「こんなところで油を売ってないで教会の草むしりをさっさとしてください。じゃないと一週間、3食麻婆ドッグ食わせますよ」

 

ジタバタしていたクー・フーリンはその言葉と共にピタっと止まる。

 

ドッグってドッグフードなの…と聞いた守理と刹那、イリヤの3人はうわぁ…と想像以上の扱われ方に冷や汗を掻いて引く。

 

その中でアーチャーが何とも言えない顔で話しかける。

 

アーチャー「あー、カレン…ちょいと悪いけどクー・フーリンを夜の間だけで良いから借りても良いか?;」

 

カレン「別に良いですよ。そのお礼は士郎さんの手料理でお願いしますね」

 

条件にそれ位ならお安い御用と返すとでは…とクー・フーリンを引き摺りながらカレンは教会へと帰って行く。

 

守理「クー・フーリン…マジガンバ;」

 

セイバーオルタ「おい、腹へったぞマスター」

 

刹那「あーうん、途中でバーガーセット買うから我慢してね」

 

メディア「それじゃあ夜に集合って事で行くわね。待っててください宗一郎様♪」

 

小次郎「やれやれ、ではマスター、夜に」

 

そう言ってバビュンと駆け出すメディアに呆れながら小次郎も追いかける。

 

アーチャー「それじゃあ俺達も行くか。それから2人とも、今回ばかりは俺の事は衛宮士郎で呼んでくれ」

 

パールヴァティー「分かりました先輩!」

 

イシュタル「たく、分かったわよ士郎」

 

刹那「それじゃあ行こうか。士郎先輩」

 

良し!と思った後にアーチャーは刹那の方を見る。

 

アーチャー「いや、パールヴァティーは良いんだ。なんでそっちも先輩呼び?」

 

刹那「え?だって年上でしょ?だから先輩って呼ぶのがいいかなと思って」

 

守理「あ、確かに今のアーチャーを見てもあたし達より年上だもんね。あたしも先輩呼びにする!」

 

賛同する守理を見てはぁ…勝手にしてくれとアーチャーは肩を竦める。

 

メドゥーサ「では寄り道しつつ行きましょうか」

 

アイリ「ふふ、そうね」

 

くすくす笑いながらメドゥーサは言い、アイリも笑って歩きだす。

 

衛宮邸に行く前にまずはアインツベルン城に寄ってからと言う事になった。

 

それで説明組としてアーチャーと刹那がイリヤとヘラクレスに同行する。

 

刹那「それにしてもこの世界のイリヤちゃん、城に住んでいたなんてビックリだよね」

 

イリヤ「私もビックリよ。別の世界の私ってお金持ちだったんだ…」

 

アーチャー「言い忘れていた事があった。ここからはサーヴァントの皆をクラス名で呼んで欲しい」

 

見あげて言う刹那にイリヤも頷く中でアーチャーがそう言う。

 

イリヤ「クラス名で…?」

 

刹那「あ、そっか。普通の聖杯戦争ではそれが普通なんだっけ」

 

アーチャー「ああ…だから俺がカレンにランサーの真名をうっかり言ったから察せられてるかもしんない…あのシスターは普通に親譲りで察するのが上手いからな;」

 

首を傾げるイリヤの隣で思い出して言う刹那にアーチャーは頷いた後に困った顔をする。

 

イシュタル「ああ、言っちゃってたわね」

 

守理「んじゃあ合流した時にカレンさんも来てる可能性があるかもしれないんだ」

 

刹那「気をつけないとね」

 

思い出して言うイシュタルの後に守理は呟いて刹那も気を引き締めてからセラとリズの説得に入る。

 

やはりと言うかセラが反対していたがイリヤの言葉で仕方がない顔で了承した。

 

終ったのを見て衛宮邸へと足を運ぶ。

 

イシュタル「あーーーー…なんか落ち着くわね」

 

パールヴァティー「そうですね」

 

早速居間に入るとイシュタルは座るとそう漏らし、パールヴァティーも頷く。

 

アーチャー「2人とも、此処にいる間は歩いてる最中に言った様に2人は凛と桜の姉妹で通してくれよ」

 

イシュタル「はいはい、分かってるわよ士郎」

 

パールヴァティー「はい」

 

色々と確認しながら念押しするアーチャーにイシュタルとパールヴァティーは返事する。

 

守理「なんと言うか、今の先輩は普通にしっくり来るね」

 

刹那「そうだね。イリヤちゃんはどう?」

 

イリヤ「すっごく落ち着くわ。やっぱり私はここが落ち着くわ」

 

ルビー「確かにここはいいですねー!」

 

はひーと寝転がるイリヤにルビーも飛び回る。

 

アイリ「ふふ、イリヤったらもう…」

 

アサシンエミヤ「…………」

 

それにアイリは笑う中でアサシンエミヤは座布団に胡坐をかいて座る。

 

無言だが雰囲気的に満喫してるのにアーチャーはやはりじいさんだなと思いながらさて…と時間を確認してから冷蔵庫の中身を見る。

 

材料もあるのを確認して腕まくりする。

 

アーチャー「それじゃあ時間的にも夕飯を作っておくか…しばらくするとカレンさんも来るだろうし」

 

セイバーオルタ「もぐもぐ…」

 

冷蔵庫の中身を確認しながら呟くアーチャーを見ながら途中で買ったバーガーセットを食べてるセイバーオルタにもうと刹那は苦笑した後に縁側へと顔を向けて目を点にする。

 

刹那「あー、ところで先輩。あれ、何?」

 

あれ?と言われて誰もが刹那が見ている縁側へと顔を向ける。

 

何かがひょこっとこちらを見ている。

 

するとアーチャーがあー…となんとも言えない顔をしてから…

 

アーチャー「大丈夫だぞ。この人達は俺の知り合いだから出て来いよ…〝()()()()()()()()”」

 

???「がおっ」

 

呼びかけるとその何かは完全に顔を出す。

 

それはライオンの着ぐるみを着たアルトリアなのだが…イリヤと変わらない子供サイズでその手に骨付き肉を持っていた。

 

守理「何あれ!?」

 

青アルトリア「あー…あの子はセイバーライオンと言いまして…虎聖杯で誕生した存在です;」

 

セイバーライオン「がお♪」

 

刹那「セイバーライオン……虎聖杯そんなこともできるんだ」

 

イリヤ「可愛い~凄く可愛い」

 

驚く守理や刹那達に青アルトリアが説明し、挨拶するセイバーライオンに刹那は唸る中でイリヤは目を輝かせる。

 

セイバーライオン「がおがお!」

 

アーチャー「あー、はいはい。大丈夫だ。ちゃんとお前の分も作るから」

 

刹那「これはまたヒロインXが騒ぎそうだね」

 

守理「あー、そう言えばそうだね…と言うかクラスは何になるのかな?;」

 

裾を引いて見上げるセイバーライオンにアーチャーが宥めるのを見ながら刹那はそう言い、守理も同意してから呟く。

 

青アルトリア「セイバーと言われると難しいですからね…鳴き声しか出ないからバーサーカーになるんでしょうか?」

 

セイバーオルタ「セイバーライオンは獲物を狩る獣だからな。狂戦士がピッタリだろう」

 

イリヤ「バーサーカーか…そうなるとこの場にはセイバー2人とアーチャー2人、ランサー2人、ライダー1人、私含めてキャスター3人、アサシン3人、バーサーカー2人になるわね」

 

イシュタル「バランスが良いといえば良いのかしら…」

 

ヘラクレス「ライダークラスが一人と言うのがいささか不安でございますね」

 

まぁ、そこよね…とヘラクレスの言葉にイシュタルはぼやく。

 

守理「んー…けど今呼べるかどうか分からないからね…」

 

刹那「…あ、イシュタルがライダークラスにもなれるじゃん」

 

イシュタル「え?なれと?」

 

唸る守理の隣でそう言う刹那にイシュタルは目をパチクリさせる。

 

守理「と言う訳で先輩、シンクロ召喚よろしくお願いします!」

 

アーチャー「やっぱそうなるよな;」

 

刹那「先輩もできるんだ」

 

イリヤ「アクセル?ダブルチューニング?」

 

話に聞いていたのでワクワクする刹那と召喚シークエンスがどうなるかでワクワクするイリヤの目にアーチャーは苦笑しながら懐からカードを1枚取り出す。

 

アーチャー「と言ってもこの場合はレベルを下げるから魔法カードのだな…金星の女神 イシュタルに魔法カード、シンクロダウンを発動!」

 

そう言ってカードを翳す。

 

…………………シー------ン………

 

ただ、何も起こらない。

 

それに知ってる面々は?マークを浮かべ、刹那達は首を傾げる。

 

アーチャー「……………ごめん遠坂。自分の武器を出してみてくれないか?」

 

イシュタル「はぁ?まぁ別に良いけど…」

 

いきなり言われた事に面を食らったがイシュタルは言われた通りに武器を出そうとする…

 

…………シー------ン…………

 

イシュタル「…………あんれれれれれれ?なんか武器が出せないわね…;」

 

パールヴァティー「そんなバカな~私は出せ………ません;」

 

冷や汗を掻きまくるイシュタルのにパールヴァティーは自身の槍を出そうとして出ないのに同じ様に冷や汗を流す。

 

イリヤ「えっとまさか私は…あれ?変身できた」

 

刹那「イリヤちゃんだけ普通だね」

 

それにイリヤは確認の為に変身して無事に変身出来たのに刹那は疑問を感じる。

 

アイリはええいと軽く浮遊する魔力弾を放つのが見えるがアサシンエミヤは顔を顰めてる所を見るに出せない様だ。

 

刹那「んー、力を使える人と使えない人に分かれてるみたいだね」

 

アサシンエミヤ「そのようだな。これはかなりの戦力ダウンになってしまうな」

 

ヘラクレス「確かにこれは痛手ですね。そうなるとカレンさんやバゼットさんに協力を仰ぐのも考えないといけませんな…お嬢様?」

 

唸る刹那のにアサシンエミヤも腕を組み、ヘラクレスがそう言った後に変身した後に無言で立っているイリヤを見る。

 

守理「い、イリヤちゃん?」

 

イリヤ「…………ふ、ふふふ」

 

恐る恐る守理が話しかけるとイリヤは突如笑い出し…

 

イリヤ「魔法少女プリズマ☆イリヤ、ここに、参上☆」

 

アーチャー「なんでさ!?」

 

くるりと一回転した後に決めポーズを取るイリヤにアーチャーは思わず叫ぶ。

 

青アルトリア「ちょ、どうしたんですかイリヤスフィール!?」

 

イシュタル「う、なんか頭が…」

 

ルビー「あらー、これは;」

 

パールヴァティー「理由が分かるんですかルビーさん」

 

変貌に驚く青アルトリアの隣で頭を抑えるイシュタルをスルーしてパールヴァティーは問う。

 

ルビー「おそらくこの世界の私の特性が発動しちゃったんでしょうね」

 

刹那「特性が?」

 

守理「どういう特性なの?;」

 

イリヤに握られたままのルビーの言葉に2人は聞く。

 

ルビー「黒歴史になる暴走するって特性です♪」

 

刹那「それ、色々とヤバイ!?」

 

守理「主にイリヤちゃんのメンタル!!」

 

アーチャー「全く、止めに入ろう!セイバーライオンも手伝ってくれ!」

 

セイバーライオン「ガオ!」

 

ヘラクレス「イリヤお嬢様、お止めになってください!」

 

イリヤ「うふふ、マジカルショーの開幕よ♪」

 

そう言って庭に飛び出すイリヤを3人は追いかける。

 

アーチャー「とにかく、投影開始…」

 

武器としてハリセンを投影した後に顔を顰める。

 

アーチャー「(おいおい、俺もこの姿の腕前レベルに落ちてるのか…)セイバーライオン、バーサーカー、とにかく頭を軽く殴るかルビーを手放す様にするぞ」

 

セイバーライオン「がお」

 

ヘラクレス「了解しました。士郎様」

 

指示に2人は頷いてイリヤへと接近しようと駆け出す。

 

イリヤ「邪魔はさせないわ!」

 

そんな3人へと向けてイリヤは魔力弾を放つ。

 

それを避けた後にセイバーライオンが骨付き肉で殴りかかる。

 

セイバーライオン「ガオ!」

 

イリヤ「その程度!」

 

振りかぶられた骨付き肉をルビーで受け止めた後に弾き飛ばしてから魔力弾を放つ。

 

当たろうとしたのをアーチャーがハリセンで防ぐ。

 

ヘラクレス「イリヤお嬢様!」

 

ガシッ!

 

その間に後ろに回り込んだヘラクレスがイリヤを抑え付ける。

 

イリヤ「あ、ちょっ…」

 

アーチャー「痛みは一瞬だ!」

 

刹那「正気に戻って!イリヤちゃん!」

 

バシーン!!

 

アーチャーの大きく振りかぶった巨烈な一撃がイリヤの頭に炸裂するとルビーを手放してイリヤは倒れる。

 

イリヤ「きゅー…」

 

守理「えっと…元に戻ったぜ良いのかな;」

 

ルビー「おそらく戻ってると思いますよ」

 

刹那「ん~これはイリヤちゃんも戦力外だね」

 

目を回すイリヤを見て刹那はうーむと唸りながらそう言う。

 

変身してあのテンションだったら何かあった時を考えると下手に出させられないのだ。

 

青アルトリア「とにかく、バーサーカーは今夜はイリヤスフィールと共に行動した方が良いですね」

 

ヘラクレス「そうですな。イリヤお嬢様は私にお任せを」

 

青アルトリアのにヘラクレスは了承してからイリヤを抱き上げる。

 

アーチャー「さて、やろうとしてた料理を作らないとな…」

 

パールヴァティー「あ、手伝います」

 

刹那「私も手伝う!」

 

そう言って台所に向かうアーチャーにパールヴァティーと刹那も付き合う。

 

不思議な特異点に来てしまった守理達。

 

彼女達に待ち受けているのは…

 

虎聖杯は一体どこに…

 

 

 



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第1節:変貌の夜

守理達は来たりし特異点で起こっている異常をもう1つ知る。


 

 

 

前回から少しして料理が出来上がると共にカレンとクー・フーリンが来たが、ついでにバゼットもいた。

 

アーチャー「えっと…なんでこの人も?」

 

バゼット「ランサーので彼女と話してたんですよ!」

 

カレン「一方的な噛み付きでしたけどね」

 

刹那「仲悪いの二人って?」

 

青アルトリア「はい、この時は元々ランサーはバゼットのサーヴァントなんですが…カレンの父親が…無理やり…奪ったのもあって…」

 

むーと睨むバゼットとスルーするカレンを見て小声で話しかける刹那にアルトリアは歯切れが悪いがそう返す。

 

守理「ランサーって、この時から苦労してたんだね」

 

刹那「やっぱり幸運値低いのが原因かな?」

 

しみじみと呟く守理の隣で刹那はそう言う。

 

その後は夕食を食べてからアーチャーはカレンとバゼットに自分達の事を話した。

 

アーチャー「と言う訳で、俺達は特異点の原因である虎聖杯を探すと決めた訳だ」

 

カレン「…成程、通りで違和感があった訳ですね」

 

バゼット「え、え…つまり…どういう事です?」

 

守理「(分かってない!?)」

 

刹那「えっと……もう一回説明した方がいい?」

 

クーフーリン「いや、バゼットには俺が簡単に伝えておくから進めてくれ」

 

理解するカレンとは別に戸惑うバゼットの様子に守理はえーとなり、刹那のにクーフーリンは顔を抑えながら先に促す。

 

カレン「…それならばここ最近の異常も納得できますね」

 

アーチャー「異常だって?」

 

イリヤ「それって……?」

 

何か思い当たるのがあるのか呟いたカレンのに誰もが反応する。

 

カレン「ええ…まぁ、それが発生するのがそろそろですし…付いて来て下さい」

 

イシュタル「百聞は一見に如かずって訳ね」

 

ルビー「付いていってみますか」

 

そう言って立ち上がって歩き出すカレンにイシュタルは呆れながら同じ様に他のメンバーと共に歩き出す。

 

外はもう時間が時間だけに夜で真っ暗である。

 

しばらく歩いていると海浜公園に着く。

 

青アルトリア「それで?何が起こると言うんですか?」

 

カレン「少しお待ちを…」

 

周りを見渡して聞く青アルトリアにカレンはそう返す。

 

しばらくして…それは現れた。

 

黒い闇と共にそれ等は狼男に変わる。

 

アーチャー「!モンスター!」

 

クー・フーリン「成程、これが異常って事か」

 

カレン「そう言う事です」

 

ヘラクレス「誰かを襲う前に倒さないといけませんな」

 

その言葉と共に青アルトリアとクー・フーリンが飛びだし、メドゥーサとヘラクレスはイリヤや刹那達の守りに入る。

 

アーチャー「投影開始!」

 

それにアーチャーも技術は落ちてはいるが夫婦剣を投影して向かう。

 

向かって来たのを避けながら脇腹に一閃する。

 

アーチャー「っ(やっぱりこの姿だと与えるダメージも落ちてるか)」

 

ヘラクレス「はあああっ!」

 

ズドォオオン!

 

ダメージを受けてるがそのまま攻撃を仕掛ける狼男にアーチャーは顔を顰めながら避けるとヘラクレスが叩き潰す。

 

アーチャー「すまないバーサーカー」

 

ヘラクレス「いえいえ、困ったときはお互い様ですよ士郎様」

 

礼を述べるアーチャーにヘラクレスはそう返した後に刹那はハッとなる

 

刹那「!カレンさん、これって町中何処でも現れるの!?」

 

カレン「え、ええそうですわ」

 

確認する刹那にカレンは戸惑いながら頷く。

 

やっぱり!と刹那は慌ててアーチャーに言う。

 

刹那「先輩!大河先生大丈夫かな!?まだ虎聖杯探しにいってたからさ!」

 

アーチャー「!」

 

シャカリキスポーツ!

 

メドゥーサ「乗ってください士郎!」

 

それを聞いてアーチャーはしまったと思った後にメドゥーサがシャカリキスポーツガシャットを取り出してシャカリキゲーマを呼び出し、跨りながらアーチャーを呼び、アーチャーはすぐさまメドゥーサの後ろに飛び乗る。

 

メドゥーサ「フルスロットルで行きます!行きますよシャカリキ!」

 

シャカリキゲーマ「(チリーンチリーン!)」

 

その言葉と共にメドゥーサは高速で漕いで飛び出して行く。

 

バゼット「い、今のは…」

 

刹那「あーうん、気にしないで…(ガシャットは使えるんだ…)」

 

一連の流れに唖然とするバゼットに刹那はそう返しつつ、持ち物関連は特に変化はないのかなと思った。

 

イシュタル「ああ、もう!こっちも戦えれば良いのに!」

 

青アルトリア「そうです凛!ガントです!」

 

ルビー「そう言えばガント使えましたね凛さん」

 

イリヤ「確かに」

 

頭をかき乱すイシュタルへと青アルトリアが思い出して言い、ルビーとイリヤもそう言えばと言う。

 

イシュタル「ああ、成程!ガント!」

 

すぐさま納得してイシュタルは魔力弾を放つ。

 

それに狼男の1体は吹き飛ぶ。

 

イシュタル「うっし!」

 

パールヴァティー「流石です姉さん!」

 

刹那「そこっ、ガント!」

 

続けざまに刹那がガントを飛ばす。

 

青アルトリア「とにかく、タイガはシロウ達に任せましょう」

 

ヘラクレス「そうですな。私たちは此処を対処しましょう」

 

斬りながらそう言う青アルトリアにヘラクレスも頷く。

 

バゼット「先ほどのは分かりませんが私も援護します!」

 

刹那「ありがとうバゼットさん!」

 

その言葉と共にバゼットは飛び出し、狼男の1体を殴り飛ばす。

 

別のをカレンが布で束縛した後にクー・フーリンが槍で突き刺してから上に投げ飛ばすとヘラクレスが粉砕する。

 

守理「それにしても結構多いね」

 

カレン「ただこいつら、朝になると消えるんですよ。出る場所も人気のない場所が多いから被害もそれでないですし」

 

呟いた守理のにカレンがそう答える。

 

すると空中から魔力弾が降り注いで狼男たちを貫いていく。

 

メディア「遅れてごめんなさい。宗一郎様の夕飯や結界関連で遅れたわ」

 

守理「キャスター」

 

刹那「あれ?アサシンは?」

 

着地して言うメディアに刹那は聞く。

 

メディア「彼なら坊やの方よ。何だか慌ててる様子だったからね。ハサンも一緒よ」

 

ヘラクレス「士郎様は大河様を探しに行っているのです」

 

そう返したメディアはヘラクレスのに成程ねと納得しながら襲い掛かろうとしていた狼男を撃ち落とす。

 

メディア「とにかくこいつ等が出て来なくなるまで防衛線みたいな感じにすればいいのかしら?」

 

カレン「ええ、そうです。日が出ればこいつらは消滅しますので」

 

刹那「なら、日の出までこのままか…」

 

守理「寝不足確定になるね;」

 

確認するメディアにカレンが肯定する中で刹那は呟き、守理はうわおとなる。

 

ヘラクレス「これは毎日出てくるのですか?」

 

カレン「いえ、毎日といえ訳ではありません。ただ不規則に現れる感じです。だから基本的にサーヴァント達に交代制で見させた方が良いかと」

 

イリヤ「それは良かったわ。流石に毎日じゃきついし」

 

刹那「だね」

 

守理「(先輩たちは大丈夫かな?)」

 

ホッと安堵するイリヤに刹那も同意する中で守理は2人を心配する。

 

 

 

 

アーチャー「急いでくれライダー」

 

メドゥーサ「分かってます!もっとギアを上げますよ」

 

シャカリキゲーマ「(チリンチリーン)」

 

一方でこちらは必死に大河を探していて、無事でいてくれよ藤ねぇとアーチャーは祈っていると…

 

大河「あ!士郎!ライダーさん!」

 

ガラガラドッシャーン!ガシャッーーーン!!

 

元気にヤッホーと挨拶する大河に思わず2人はずっこけてしまう。

 

シャカリキゲーマ「(ち、チリンチリー………)」

 

メドゥーサ「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?シャカリキぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」

 

アーチャー「ふ、藤ねぇ…無事でなにより」

 

大河「二人とも、そんなに慌てると危ないよ?」

 

こけた影響でか火花を散らすシャカリキゲーマにメドゥーサは絶叫し、苦笑いしながらそう言うアーチャーに大河はそう返す。

 

メドゥーサ「うぅ、シャカリキ、しっかり休んでくださいね…」

 

アーチャー「と、とにかく藤ねぇ、今日は帰ろう。危ない奴いるし」

 

大河「いいよー!私、お腹すいたし帰ろうかなと思ってたんだ」

 

涙目でシャカリキゲーマをガシャットに戻すメドゥーサを後目にお願いするアーチャーに大河は笑顔で頷く。

 

ほっと安堵した後にんじゃあ行こうかとアーチャーは大河の背中を押す。

 

大河「うん!一緒に帰ろう。士郎!」

 

そう言って笑う大河にアーチャーはふっと笑ったが…()()()()()()()

 

アーチャー「(ん?なんで俺は違和感を持ったんだ?何を見て違和感が来たんだ?)」

 

メドゥーサ「!士郎!」

 

考え込もうとしたアーチャーはメドゥーサの鋭い言葉にハッとなって顔を上げると自分達を囲むゴーレムの集団に気づく。

 

アーチャー「こいつ等!?」

 

大河「ん?なにこれ?」

 

メドゥーサ「逃げてください士郎!ここは私が!」

 

すぐさま大河を守れる様にアーチャーは前に出る。

 

そんな彼にそう言ってメドゥーサはゴーレムの1体に短剣を投げ飛ばしてから蹴りを入れるがゴーレムはそのままメドゥーサを攻撃を仕掛け、慌ててメドゥーサは避ける。

 

大河「ライダーさん!」

 

アーチャー「ああ、くそ!」

 

どうすれば…と懐を漁り…手に当たった見慣れない感触のにそれを取り出す。

 

それは銅色を基調としたガシャットギアデュアルでなんだこれは…と思った後にこの場所に行く前にあけみ屋で見せて貰っていた自分とアルトリアをモチーフにしたと聞いていた物だと思い出した。

 

アーチャー「(どうしてこれが…って、そう言えば…話を聞いてる時に手に持ってて、放送の聞いてそのまま持って来ちゃったのか…けど、今の俺には丁度良いな!)」

 

それを見てすぐさまアーチャーはダイヤルを左に回す。

 

アンリミテッドブレイドワークス!

 

I am the bone of my sword!

 

アーチャー「変身!」

 

音声が鳴り響き、アーチャーの背面に複数の剣が突き刺さった丘の様なのが映った画面が表示される中でそう言ってガシャットギアデュアルのスイッチを押す。

 

デュアルアップ!

 

剣の丘に立つ男!威風堂々!アンリミテッドブレイドワークス!

 

ガシャットのウィンドウにグラフィックが表示された後、アーチャーは前方に出現したゲートを通過するとその姿は仮面ライダーに変わっていた。

 

見た目は全体の赤い所が銅色のパラドクス ノックアウトゲーマーだが、腕にマテリアライズスマッシャーは装備されておらず、胸部のグラフィックが先ほど表示された複数の剣が突き刺さった丘になっている。

 

目の輝きと共に変身完了するとガシャットギアデュアルを右腰のギアホルダーにセットする。

 

メドゥーサ「士郎!?」

 

大河「士郎がなんかカッコいいヒーローに変身した!?」

 

アーチャー「行くぞ!」

 

驚くメドゥーサと大河を後目にアーチャーは駆け出す。

 

飛び上がって右足を振るうと共にその右足に剣が装着され…

 

斬!

 

回し蹴りと共に振るわれる斬撃がゴーレムを両断する。

 

そのまま次のゴーレムを左手に出した剣で切り裂く。

 

メドゥーサ「凄い」

 

大河「士郎、カッコいい!!」

 

その強さにメドゥーサは呟き、大河は目を輝かせる。

 

そんな後ろにゴーレムが迫ろうとしたが、現れた小次郎の斬撃に両断される。

 

ズズン!

 

小次郎「駆けつけて見れば、なかなか面白い姿になっとるな」

 

ハサン「ホントに驚きですね」

 

アーチャー「2人とも!すまないけど藤ねぇを頼む」

 

そう呟く小次郎とハサンにアーチャーは倒しながらそう言う。

 

小次郎「あい、任された」

 

大河「士郎、頑張って!」

 

応援に頷いた後にゴーレムを切り裂く。

 

残りは後ももう少しと思った所で新たなゴーレムが複数現れる。

 

ハサン「増援ですか!」

 

大河「コラー!援軍なんてズルいぞー!」

 

アーチャー「だったら一気に!」

 

それに叫ぶ大河のを聞きながらアーチャーはギアホルダーに入れていたガシャットギアデュアルを抜いてダイヤルを元に戻してから再度左に回す。

 

キメワザ!

 

音声が鳴り響いた後に再びギアホルダーに戻す。

 

デュアルガシャット!

 

続けての音声の後にアーチャーは右腕を上に掲げると沢山の剣が作り出されて行く。

 

アンリミテッド!クリティカルブレイド!

 

アーチャー「行け!」

 

掲げていた右腕を振り下ろすと沢山の剣はゴーレム達へと飛んで行き、次々と突き刺さると爆発を起こして行く。

 

最後の1体も同じように突き刺さった剣の爆発で粉々になる。

 

ゲームクリア!!

 

アーチャー「ふう…」

 

大河「士郎、すっごーい!」

 

鳴り響く音声に息を吐いたアーチャーに興奮した大河が抱き着く。

 

アーチャー「落ち着けよ藤ねぇ」

 

小次郎「いやはや、凄かったぞ少年。ちなみにその仮面ライダーの名はなんなのかね?」

 

宥めつつ、小次郎の問いにアーチャーはあー…と呟いた後に良しと言い…

 

アーチャー→スワード「スワード、仮面ライダースワードだ。剣の英語でのソードとは別の読み方のスワードから取ったのだ」

 

ハサン「スワードですか、なかなか良き名前ですね」

 

大河「ねぇねぇ、士郎。それなぁに?」

 

褒めるハサンの後に大河がガシャットギアデュアルを指して聞く。

 

スワード「ん?ああ、これ…まぁ、蔵を漁ってたらあったんだ…それよりもここから離れよう。またモンスターが出て来たら危ないしさ」

 

大河「へー、そうなんだ。私も蔵で探してみようかな?」

 

嘘を交えてそう返すスワードに大河はそう呟きながら歩き出す。

 

メドゥーサ「しかし、これも虎聖杯の仕業なのでしょうかね…」

 

スワード「分かんないけど、しばらくは夜は藤ねぇを一緒に行動させた方が良いかもな」

 

大河「ん?何か言った士郎?」

 

そう聞くメドゥーサのにスワードがそう返す中で大河が振り返って聞く。

 

スワード「藤ねぇがこれからなんかドジな事をしないかを心配して付いて行った方が良いなと話してたんだよ」

 

大河「失礼な!私は子供じゃないんだぞー!」

 

うがーと叫ぶ大河にはいはいと返しながらスワードは歩きつつ、仮面の中で口元を緩ませる。

 

スワード「(こうやって藤ねぇと話すってホント久々だな…)」

 

懐かしくもあるが特異点修復を頑張らないとな…と見上げながら思った。

 

 

 

 






仮面ライダースワード ブレイドワークスゲーマー レベル50
外見:赤い所が銅色のパラドクス ノックアウトゲーマーだが、腕にマテリアライズスマッシャーは装備されておらず、胸部のグラフィックが複数の剣が突き刺さった丘になっている。
概要
衛宮士郎(アーチャー)がガシャットギアデュアルS(ソード)のダイヤルを左に回して変身した姿
変身者であるエミヤ シロウを元にしている。
様々な剣を作り出して戦うが伝説上の剣や現代に存在する剣で限定されている。
だが、大きさは限定されておらず、とても大きいのから小さいのまで作れる。
また、手に持つ以外に足に装着する形に作り上げる事も出来る。
守りとしてローアイアスが使えるが使用制限があり、3回までしか防げない。
必殺技は沢山の剣を作り上げて敵へと向けて飛ばして突き刺さると共に爆発を起こすか足に剣を密着させて飛び蹴りする『アンリミテッド クリティカルブレイド』
待機音声はI am the bone of my sword!
変身時のは剣の丘に立つ男!威風堂々!アンリミテッドブレイドワークス!


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剣1節:変わった味覚

行動方針が決まった翌日、守理達は奇怪な出来事に遭遇する。


 

 

前回から翌日、どうやら時期的に夏休みの様でどおりで微妙に熱かったんだと守理達は納得する中、朝食のでそれは起きた。

 

アーチャー「ほい、朝ご飯出来たぞ」

 

青アルトリア「待ってました」

 

守理「今日も頑張らないとね」

 

刹那「そうだね。そのためには朝ご飯をしっかり食べないと」

 

守理「そうだね。んじゃいっただき……!?」

 

誰もが気合を入れる中、並べられたのに守理、刹那、青アルトリアは戦慄する。

 

守理「え?」

 

刹那「なにこれ…?」

 

青アルトリア「まさか…これは…!?」

 

唖然とする2人と震える青アルトリアの前に…形状しがたい料理が並んでいた。

 

青アルトリア「また…また…大河ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

すかさず刹那と守理を掴んで青アルトリアは飛び出して行く。

 

アーチャー「……えっと、前にセイバーに聞いた事がまた起きたのかな;」

 

その様子を見てアーチャーは顔を抑えて呟く。

 

 

 

 

守理「おぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

 

刹那「青アルトリア、ストップストップ!」

 

それぞれ掴まれながらタップする2人を気にせず青アルトリアは大河が寝た部屋へと突撃する。

 

青アルトリア「大河ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

大河「うわっ?!何セイバーちゃん!?」

 

バーン!と開けて入って来る青アルトリアに大河は驚く中で守理と刹那を放して青アルトリアはズンズンと近づく。

 

青アルトリア「戻してください。早く士郎達の味覚を元に戻してください!!」

 

大河「あわわわわわ!?」

 

守理「ちょ、セイバー落ち着いて!?それじゃあ話せないよ」

 

刹那「取りあえず落ち着いて落ち着いて」

 

大河を揺さぶる青アルトリアに2人は慌てて宥めに入り、落ち着けている間にセイバーライオンをおんぶしたセイバーオルタが来て大河を睨む。

 

セイバーオルタ「おい大河、貴様士郎たちに何をした?」

 

大河「だから何の事?私まだなにもしてない…あっ」

 

出て来た言葉に否定した大河はまだと言うのにつり上がったセイバーオルタのに冷や汗を流す。

 

守理「何かやろうとはしてたんですね?」

 

刹那「何しようとしてたんですか?」

 

大河「いや、また料理うまくなれるように願おうと思ったけどまだ私、虎聖杯見つけてないから…」

 

青アルトリア「…待ってください。まだ見つけてないんですか?虎聖杯」

 

そうよと返した大河に青アルトリアはふむ…と少し思案してから大河に頭を下げる。

 

青アルトリア「どうやらこちらの早計でした。すいません大河」

 

大河「別に大丈夫…それでその様子だと誰かが虎聖杯に願いを言った人がいるみたいだね」

 

刹那「そうなると誰かが持ってるって事になるのかな?」

 

守理「だよね」

 

うーんと唸る2人だが情報が少ないのも事実。

 

青アルトリア「とにかく街に出ましょう。何か見つかるかもしれません」

 

セイバーオルタ「そうだな。早く見つけないと私達が餓死する」

 

青アルトリアやセイバーオルタはまだ耐えれるだろうが守理と刹那は餓死の恐れがあるので4人は街に出る。

 

 

 

 

守理「とまぁ、街に出たのは良いけど…どこを調べれば良いかな?」

 

刹那「取り敢えず怪しい人を片っ端から当たってみる?」

 

飛び出してから呟く守理に刹那は提案する。

 

それしかないねと提案された事に守理は同意して頷く。

 

守理「けどこんな日のある時間で見つかるかな?」

 

セイバーオルタ「見つけるしかないだろう…そうしないと我々の食のピンチだ」

 

首を傾げる守理にセイバーオルタが真顔で言い、青アルトリアもうんうんと頷く。

 

刹那「取りあえずコンビニでおにぎり買ってきていい?朝は食べれなかったし」

 

青アルトリア「どうでしょう…流石にいきなりまずくはなってなければよいのですが…」

 

そう提案する刹那に青アルトリアは不安げな顔で呟く。

 

守理「まぁ、流石に心配し過ぎてもお腹は膨れないし…ね?」

 

刹那「取りあえず食べてみよ?」

 

と言う訳で刹那が適当なおにぎりを買って来る。

 

見た目は普通のおにぎりだが味は…

 

刹那「…う、これは…」

 

セイバーオルタ「…………………」

 

守理「だ、だめだこれ」

 

青アルトリア「うう、やっぱり…」

 

コンビニのも変貌してた様でセイバーオルタは無言で凄く不機嫌な顔でゴミ箱に捨て、他の3人も同じように捨てる。

 

守理「うう、もったいないけど食べれなきゃあ意味ないよ」

 

青アルトリア「セイバーライオンを置いて来ましたが彼女も同じようになってるとなると早めに解決しないといけませんね」

 

刹那「そうだね。私と守理ちゃんが空腹に負けない内になんとかしないと…」

 

誰もがうーんと悩んでいると1人の男性が通り過ぎ…

 

青アルトリア「エクスハリセーーーーン!!!」

 

スパーーーーン!!!

 

男性「ぐお!?」

 

すぐさま青アルトリアがその男性をハリセンで叩く。

 

その人物は紫色の神父服を着ていた。

 

守理「いきなりどうしたの!?」

 

青アルトリア「止めないでください守理。この男なら可能性があるんです」

 

男性「くっ、いきなりとはやってくれるなセイバーよ」

 

刹那「え、あの人って…」

 

セイバーオルタ「ああ、奴が言峰綺礼…どんな時でも油断してはならない危険な男だ」

 

呻く男性を見て驚く刹那へとセイバーオルタはそう言う。

 

青アルトリア「さあ白状しなさい言峰!あなたが虎聖杯を持って私達以外の味覚を変にしたんでしょう!」

 

言峰「いきなり御大層な事を言ってくれるなセイバーよ。私がそんな事をするかね」

 

守理「しそうです」

 

刹那「しそうだよね」

 

セイバーオルタ「愉悦とか言ってしそうだな」

 

ハリセンを突き付ける青アルトリアに言峰がそう返すが守理達は断言する。

 

言峰「知らない少女たちからも言われるとはな…だが、私はまだ虎聖杯を見つけてはいない。これだけは事実だ」

 

刹那「ホントに?」

 

ならば身体検査でもするか?と言う言峰に青アルトリアはしばらく考え…

 

青アルトリア「成程、貴様の言葉を信じますが…それでも殴ります」

 

言峰「なんだと!?」

 

セイバーオルタ「まあこいつのせいで色々大変なことになったからな」

 

刹那「へ?」

 

そう言ったセイバーオルタは青アルトリアに言峰を任せて2人を連れて距離を取る。

 

セイバーオルタ「前にウェイバーの知ってる方のIFの第4次聖杯戦争の特異点に行ったな?奴はその第4次にマスターとして参加し、凛の父親を殺してギルガメッシュのマスターになった男だ」

 

守理「ええ!?」

 

刹那「そうだったの!?」

 

告げられた事に驚く2人にセイバーオルタは頷く。

 

セイバーオルタ「今はああだが、奴は冷酷非道だ。目的を成す為なら平然と人を殺せる男だ」

 

守理「…本当にヤバい人って事だね」

 

刹那「そうだね。もし敵になったら厄介なことになり……ん?」

 

セイバーオルタのに守理は顔を青くし、刹那も隣で言いかけて頭に引っかかる。

 

刹那「(何だろう…()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()…)」

 

守理「刹那?どうしたの?」

 

声をかけられて刹那はハッとなる。

 

刹那「いや、何でもないよ」

 

セイバーオルタ「あっちもあっちでそろそろ終わりそうだな」

 

慌ててそう返した刹那からハリセンと拳のぶつかり合いをしていた青アルトリアと言峰へと向ける。

 

青アルトリア「てやっ!!」

 

バシーーン!!

 

言峰「くっ…色々と理不尽だな…(バタリっ)」

 

倒れた言峰にふんすと鼻をならした後に青アルトリアはハリセンを仕舞う。

 

青アルトリア「1つの悪を倒しました」

 

守理「お、おつかれー;」

 

刹那「あはははは;」

 

労いの言葉をかけた後にお腹の音が鳴る。

 

守理「今日の内に解決したいね」

 

刹那「そうだね…」

 

お腹を押さえながらそう言う守理に刹那は同意する。

 

青アルトリア「とにかく色々と探しまくりますよ」

 

セイバーオルタ「片っ端から当たらないときりがないからな」

 

むん!と気合を入れる青アルトリアとセイバーオルタのに頷いた後…トコトコトコ…と謎の生命体が横を通る。

 

それは猫耳が生えた人?っぽい奴であった。

 

守理「何あれ!?」

 

刹那「人…?猫…?」

 

セイバーオルタ「確か…奴はネコアルクだったか」

 

ネコアルク「あたしを呼んだか!!」

 

驚く2人にセイバーオルタが思い出して言うとキュピーンと目を光らせて謎の生命体、ネコアルクは反応する。

 

守理「あ、来た;」

 

刹那「ど、どうも…」

 

ネコアルク「ほほう、見慣れない者達、もしや新参者ですニャ。しかもそっくりさん……そっくりさんはあたしの先輩特許だろうが!!」

 

がーーーーー!と吠えてネコアルクが襲い掛かり、それに守理と刹那はえぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?と驚く。

 

ネコアルク「雑!とにかくかぶりはいけぇぇい!」

 

守理「来た!?」

 

青アルトリア「下がってください守理!」

 

刹那「セイバーオルタ、お願い!」

 

セイバーオルタ「了解した」

 

すぐさま2人が迎え撃ち、ネコアルクの放つ猫パンチラッシュを受け止めて行く。

 

ネコアルク「むむ、立ち塞がるか元祖に2Pが!ならば負けんぞ!」

 

青アルトリア「誰が元祖ですか!」

 

セイバーオルタ「誰が2Pだ貴様!」

 

ツッコミを入れた後に2人同時にダブルキックを浴びせる。

 

ネコアルク「ぐほ!?まさかの蹴りでのとはやるな!ならばこちらもキックじゃぁぁぁぁぁ!」

 

とわぁぁぁぁぁぁぁ!!!とキックをしようとするネコアルクだが…リーチが足りなかった。

 

パシーン!

 

ネコアルク「ごっほ!?」

 

守理「ムチャシヤガッテ…」

 

刹那「長さが足りなかったか…」

 

ハリセンで頭を叩かれて地面に落ちるネコアルクに守理は思わずそう言い、刹那も呟く。

 

ネコアルク「くぅ、慣れない事をするもんじゃねえな…飛び蹴りにしとけばよかった…」

 

セイバーオルタ「で貴様、黒幕か?」

 

呻くネコアルクにセイバーオルタが剣を突き付けながら問う。

 

ネコアルク「はぁ、黒幕って何の事かね?」

 

青アルトリア「今、私達と彼女達以外の人達の味覚がおかしくなっている現象が起きているのだ」

 

刹那「その黒幕を探してるの」

 

説明を聞いてネコアルクはああ、成程と頷き…

 

ネコアルク「成程、周囲に広がる謎の魔力はそう言う事だったのか」

 

青アルトリア「なんですって?」

 

守理「分かるの!?」

 

まあねんとネコアルクは得意げに胸を張る。

 

ネコアルク「あたしにゃあ効いてないけどそこらの奴じゃあ普通に変になるのは当然だにゃあ~」

 

刹那「何者なの君…」

 

自慢げに言うネコアルクに刹那は脱力しそうになりながら質問する。

 

ネコアルク「あたしはあたし、ネコアルクだぜ…けど、どおりでお魚がまじぃ訳だにゃあ」

 

守理「不味かったと言うと生でも?」

 

ちげぇよ!とネコアルクは続ける。

 

ネコアルク「寿司に決まってるだろうが!」

 

守理「一応猫だよね!?」

 

刹那「猫…なんだよね?」

 

出て来たのに思わず守理は叫び、刹那は呆れる。

 

ネコアルク「あたしはこれでもグルメ家なんでね。と言うか魚が黒こげだし、米が普通にネチョネチョで最悪じゃ!」

 

守理「食べる前に気づくよねそれ;」

 

セイバーオルタ「見た目で分かるだろうに…」

 

叫んだネコアルクのに守理とセイバーオルタはツッコミを入れる。

 

ネコアルク「例え見た目が悪くても旨いだろうと考えた結果で…食べた瞬間、意識が飛んだぜ」

 

青アルトリア「駄目じゃないですか」

 

刹那「しかも意識が飛ぶってヤバいじゃん」

 

ふうと息を吐くネコアルクのに青アルトリアと刹那は呆れる。

 

ネコアルク「ふ、若気の至りよ」

 

守理「どんだけ生きてるの;」

 

セイバーオルタ「不思議な生物だからなこいつは」

 

不敵に笑ってキザに言うネコアルクに守理は冷や汗を掻き、セイバーオルタは呟く。

 

守理「それにしても、どう探せば良いんだろうね」

 

刹那「んー、どうしようかね」

 

困った顔をする面々にネコアルクは肩を竦める。

 

???「おお、そこにおるのはセイバーではないか!」

 

青アルトリア「!この寒気がする声は!」

 

セイバーオルタ「お前か!英雄王!」

 

後ろからの声に青アルトリアとセイバーオルタは振り返ると黒色の服を着た守理と刹那が知るギルガメッシュが立っていた。

 

守理「ギルガメッシュ!」

 

刹那「何しに来たの……って言わなくてもわかるか」

 

めんどくさいのが来たな…と守理と刹那は思った。

 

ギルガメッシュ「無論!セイバー!きさ「ふん!」がっ!?」

 

セイバーオルタ「今は急いでいる。邪魔だ英雄王」

 

まだ言いかけていたギルガメッシュを青アルトリアとセイバーオルタは叩く。

 

ネコアルク「うむ、安定の扱いである」

 

守理「安定なの!?」

 

刹那「安定……みたいだね;」

 

ネコアルクの言葉にボコすかと殴られるギルガメッシュを見ながらもしも来たらこっちでも同じこと起きそうだな…と刹那は思った。

 

ギルガメッシュ「ええい!別の奴だと忘れ去られかけるわ!今ボコすかと殴るなど我のファンに失礼ではないか!」

 

青アルトリア「私はあなたのファンではないので」

 

セイバーオルタ「私もだ。……とこらでまさかだと思うが貴様が黒幕か?」

 

ガバッと跳ねのけてからメタイ事を叫ぶギルガメッシュに青アルトリアは切り捨て、セイバーオルタが問う。

 

ギルガメッシュ「はぁ?黒幕とは何だ?」

 

青アルトリア「あなたは虎聖杯を手に入れてないかと聞いているんです」

 

セイバーオルタ「持ってるのか?持ってないのか?どっちだ?」

 

呆けるギルガメッシュにハリセンを突き付けながら言う青アルトリアの後にセイバーオルタが問う。

 

そんな問いに対してギルガメッシュはふっと笑い…

 

ギルガメッシュ「持っとる訳なかろうが!それに持っていたら貴様達はもう我様の物になっておろう」

 

青アルトリア「そうでしたね。あなたはそう言う人でしたね(べしっ)」

 

セイバーオルタ「そうだったな。全く…無駄な事を聞いてしまった(ばしっ)」

 

自慢げに胸を張って断言するギルガメッシュに青アルトリアとセイバーオルタは冷めた目で叩く。

 

ギルガメッシュ「ぐふ!」

 

守理「あー…そっか…」

 

刹那「やっぱりそうだよねー;」

 

バタリと倒れるギルガメッシュを見てアーチャーなどから聞いてた事を思い出して守理と刹那は納得する。

 

ギルガメッシュ「くぅ…色々と大荒れ過ぎではないかセイバーよ」

 

青アルトリア「荒れますよ普通に」

 

セイバーオルタ「我々の飯の危機なのだからな」

 

呻きながら起き上がった後にどういう事だ?と首を傾げるギルガメッシュに守理と刹那は事情を説明する。

 

ギルガメッシュ「成程な、ならば解決してお願いを聞いて貰うぞセイバー!」

 

青アルトリア「あ、待ちなさいギルガメッシュ!」

 

ふははははははは!と笑って駆け出すギルガメッシュに青アルトリアは止めようとするがその前に消えてしまった。

 

守理「行っちゃった…」

 

ネコアルク「猪突猛進だニャー」

 

セイバーオルタ「おい、どうするんだ…奴の願いを聞くなど私はごめんだぞ?」

 

刹那「こっちが先に解決しなくちゃいけなくなったね…」

 

心底いやな顔をするセイバーオルタのに刹那はどう探そうか…と呟く。

 

そんな4人に蚊帳の外だったネコアルクが首を横に振りながら話しかける。

 

ネコアルク「……やれやれ、発生源知りたいなら協力してもあげても宜しいよん」

 

守理「ホント?」

 

セイバーオルタ「なら協力してもらおうか」

 

ちゃきと剣を構えるセイバーオルタに焦るでないと言いながらネコアルクは探してるのか目を閉じる。

 

そして目を見開き…

 

ネコアルク「感じる!めっちゃ感じるぞ変な魔力!!!」

 

守理「はや!?」

 

刹那「んで何処から!?」

 

出て来た言葉に2人は驚いているとネコアルクはさらに目を見開く。

 

ネコアルク「近づいている!ドンドンこちらへと近づいておるぞ!」

 

青アルトリア「なんですって!?」

 

セイバーオルタ「近づいてるだと!?」

 

その言葉に2人は守理と刹那を守る様に来る。

 

守理「一体誰なの…」

 

刹那「あ、あれ!」

 

警戒する中で刹那が気づいて指をさす。

 

彼女が指した方を見ると…セイバーライオンがいた。

 

守理「セイバーライオン?追いかけて来たのかな?」

 

ネコアルク「まてい!」

 

それに守理は近づこうとしてネコアルクに止められる。

 

ネコアルク「奴にゃ!奴が発信源だにゃあ!」

 

青アルトリア「なっ!?」

 

刹那「なんだって!?」

 

告げられた事に誰もが驚いた後にセイバーライオンが黒い光に包まれる。

 

青アルトリア「こ、これは!?」

 

セイバーオルタ「黒い光だと!?」

 

それにメンバーが驚くと光が弾け飛ぶ。

 

その中から…着ているヌイグルミが黒く染まったセイバーライオンが現れる。

 

青アルトリア「黒い…セイバーライオン!?」

 

刹那「セイバーライオンオルタかな?」

 

セイバーライオンオルタ「ガオォォォォォォォン!!」

 

メンバーへとセイバーライオンオルタは咆哮をする。

 

それと共に周りの雰囲気が一変し、不思議な空間に変わっていた。

 

ネコアルク「にゃんと!?空間を置き換えたにゃと!?」

 

守理「うえ!?」

 

刹那「もしかしてあの子…!」

 

それに守理とネコアルクが驚く中で刹那はあのセイバーライオンOが虎聖杯を持っているのではないかと思った。

 

考える刹那へとセイバーライオンOが斬りかかる。

 

刹那「!向かってきた!」

 

セイバーオルタ「チッ!」

 

刹那の前に出たセイバーオルタの翳した剣にセイバーライオンOの剣がぶつかりあう。

 

ネコアルク「おりゃあ!」

 

セイバーライオンO「!」

 

その横からネコアルクがパンチを放つがセイバーライオンOは軽く避けると距離を取ってぐるると唸る。

 

ネコアルク「こうなったからにはあたしも協力してあげるぜ」

 

守理「あ、ありがとう」

 

刹那「皆で彼女を倒そう!」

 

手を貸すと言うネコアルクに守理はお礼を述べた後に刹那が言う。

 

青アルトリア「はい!セイバーライオンオルタ…私達の食を返してもらいます!」

 

ネコアルクとセイバーオルタと並んだ青アルトリアはセイバーライオンOをみつえて剣を構える。

 

黒くなったセイバーライオン。

 

はたして彼女を打破して、食事を取り戻せるのか!

 

 

 



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剣2節:黒き獅子剣

突如オルタ化したセイバーライオンに襲われる守理達、彼女を止められるか…


 

 

ガキン!

 

青アルトリア「くっ!」

 

襲い掛かるセイバーライオンOの攻撃を青アルトリアが防いだ後にセイバーオルタとネコアルクが攻撃を仕掛ける。

 

セイバーライオンO「ガゥウウウウ!!」

 

セイバーオルタ「ぬっ」

 

ネコアルク「おおっと!」

 

だが、2人の攻撃を巧みに防いだ後に反撃し、3人は距離を取る。

 

ネコアルク「やべぇな、野生大解放してやがる」

 

守理「いやそれ違わなくない;」

 

刹那「でもすごく強いのは確かだね…」

 

そう呟くネコアルクのに守理がツッコミを入れるが強さが上がったと言うのには刹那は同意する。

 

青アルトリア「ですが止めなければなりませんよ」

 

セイバーオルタ「そうだな」

 

そう言って剣を構え直す青アルトリアにセイバーオルタも頷いて飛び出し、セイバーライオンOとぶつかり合う。

 

2人を相手にしてるのに互角の勝負を繰り広げるセイバーライオンOにホントに強いと守理は呻く。

 

刹那「これはヤバいね…あまり長引くとこっちが不利になるよ」

 

セイバーライオンO「ガオ、がおがおがお」

 

どうするかと思った後にセイバーライオンOが突如鳴く。

 

青アルトリア「何?『冥土の土産になぜこんな事をしたか教えてやる』ですって?」

 

翻訳できるの!?と守理達が驚いている間にセイバーライオンOは続ける。

 

セイバーライオンO「ガオガオガオ」

 

セイバーオルタ「『元々自分は貴様らとは違う味覚の持ち主なのだ』だと?」

 

出て来た言葉にセイバーオルタはどういう意味だ?と首を傾げるが…

 

守理「もしかして…ライオンとしての味覚が強い?」

 

刹那「え?どういうこと?」

 

ぼそりと呟いた守理のに刹那は聞く。

 

守理「い、いや、憶測に近い推測なんだけど、確かに見た目はライオンの着ぐるみを着たアルトリアであるけど…味覚が人のじゃなくて動物の、それもライオンのだったら味覚が違うと言う言葉は当て嵌まるんじゃないかな?」

 

刹那「あ、なるほど…」

 

言われて刹那は納得する。

 

確かに見た目が人なだけで味覚が動物のなら違うと言う言葉は適切である。

 

セイバーライオンO「ガオ、ガオガオガオガオガ、ガオガオガオ」

 

セイバーオルタ「だから私はもっと多くの物を食べたいので皆の味覚を私と同じにした……は?」

 

その後に告げられた事にセイバーオルタや青アルトリアは呆気に取られる。

 

ネコアルク「何!自身がたっぷり美味く食べたいから今の状況にしただと!?」

 

守理「こ、根本的な所が…」

 

刹那「セイバー達そっくり…;」

 

うわー…とセイバーライオンOの動機と目的に守理と刹那はなんとも言えない顔をする。

 

青アルトリア「なんと言う…だからと言って許せません!」

 

セイバーライオンO「ガオガオガオ!」

 

セイバーオルタ「自分も味わっていた苦痛を味わえだと?絶対にぶっ飛ばす!」

 

その言葉と共に2人はぶつかり合う。

 

早く起きてる事態を終息させて料理を食べるんだと言う思いが2人の動きをより早く、そして振るわれる力を増して行く

 

青アルトリア「たあああああ!」

 

セイバーオルタ「はぁあああああ!」

 

交互に振るわれる斬撃に防戦一方となったセイバーライオンOは後ずさる。

 

守理「押してる!」

 

刹那「二人とも!そのまま押しきれ!」

 

その言葉と共に青アルトリアとセイバーオルタは押し続ける。

 

隙が出来た所を2人は同時にインビジブルエアで吹き飛ばす。

 

転がり続けた後にセイバーライオンOは目を鋭くさせる。

 

セイバーライオンO「ガウウウウウウウウウ!!」

 

咆哮が迸るとセイバーライオンOの体が強く輝く。

 

刹那「!宝具を使う気だ!」

 

守理「ならこっちも宝具を!」

 

セイバーオルタ「魔力を寄越せマスター!」

 

青アルトリア「ならばこちらも(ぐぎゅぅ…)う、お腹が…」

 

それにセイバーオルタはすぐさまそう言い、青アルトリアも魔力を放出しようとして腹減りが限界だったのか膝を付く。

 

ネコアルク「こんな時に!?」

 

守理「あ、やばい」

 

刹那「こうなったら令呪で…」

 

セイバーライオンO「ガウ!」

 

慌てて令呪で補佐しようとするがセイバーライオンOが吠えると令呪が光らなくなる。

 

守理「邪魔されてる!?」

 

刹那「そんなっ!?」

 

どうすれば!と思われた時…

 

???「セイバー!受け取りなさい!!」

 

その声と共に青アルトリアはした方を見ると…1つのおにぎりが飛んで来るのが見えて…無意識のうちにすぐさま飛び上がってかぶりつく。

 

青アルトリア「!う、美味い!元気百倍です!!」

 

その言葉と共にオニギリを食した青アルトリアは魔力を放出する。

 

守理「おお!?」

 

刹那「今のは!?」

 

セイバーライオンO「ガウ!ガウウウウウウウウウ!!」

 

それにセイバーライオンOは驚いたがすぐさま黒い斬撃を飛ばす。

 

青アルトリア「行きます!約束された勝利の剣(エクスカリバー)!!」

 

セイバーオルタ「約束された勝利の剣(エクスカリバー・モルガァァァァァァァン)!!」

 

その直後に青アルトリアとセイバーオルタも同時に宝具を放つ。

 

セイバーライオンO「ガオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

 

青アルトリア「負けませんよ!!!!」

 

セイバーオルタ「負けるものか!」

 

お互いに魔力を放出する中でネコアルクがセイバーライオンOに接近する。

 

ネコアルク「隙を見せたニャー!必殺!ウルニャリン!!ねこまっしぐら!!!」

 

両手の爪をカギヅメのように伸ばして、 すれ違い様に右から左にセイバーライオンOへと連続ひっかき攻撃を行う。

 

それによりセイバーライオンOは怯み、その影響で魔力が途切れた事で均衡が崩れて2人の斬撃が押して行く。

 

ネコアルク「シュバっと脱出!!」

 

セイバーライオンO「ガ、ガオオオオオオオオオオオオオ!?」

 

その後にネコアルクは離脱するとセイバーライオンOは黄金と黒の輝きに包み込まれる。

 

ネコアルク「アタシのフォローで決まったぜ」

 

守理「うん。ありがとうネコアルク」

 

刹那「さて、虎聖杯を破壊しないと…」

 

ふっと決めるネコアルクに守理はお礼を言う中で刹那はセイバーライオンOの方を見る。

 

だが、そこにいたのはキューと目を回して元に戻ったセイバーライオンだけで虎聖杯と思われるのがなかった。

 

確認と守理と刹那はセイバーライオンの体を探るが聞いていた虎聖杯は全然ない。

 

守理「あ、あれ?」

 

刹那「虎聖杯がない……!?」

 

ネコアルク「ふむ、どうやらこやつは操られていた様にゃね。魔力もその副産物にゃったのね」

 

???「その猫の言う通りね。さっきまで放たれていた魔力も消えてるわ」

 

驚く2人の後にネコアルクが呟くとその声と共に、メディアが現れる。

 

青アルトリア「キャスター!もしやさっきのオニギリはあなたが?」

 

メディア「はあいセイバー。間に合って良かったわ」

 

守理「え、どうしてここに?」

 

刹那「もしかして…キャスターも魔力を感知して?」

 

そう言って挨拶するメディアに刹那は聞く。

 

メディア「正確には坊やから電話でね。前に受けた事あるから自分が魔力を受けない様に少し前にリウナスと共同で影響を受けない魔術を完成させていたのよ。それを結界に入れてたから電話でやっと気づいた訳。そうそう、坊やから聞いてるわよ。はい、オニギリを沢山作って来たからたっぷり食べて」

 

苦笑してからなぜここにいるかの理由を述べてメディアは持っていた箱を開けるとたっぷり並べられた綺麗なおにぎりが姿を現し、それに守理はすぐさま1つ取って食べる。

 

守理「~~~~~!美味しい!!」

 

刹那「ようやく美味しい食事が食べれた…」

 

セイバーオルタ「うむ美味いな…ジャンクフードがあればもっと良かったが」

 

メディア「それは坊やに頼みなさい。とにかく災難だったわね。変な猫を除いてセイバー達は対魔力があるからともかく、マスター達も影響を受けなかったのはマシュちゃんのお蔭かもね。耐性が変な魔力関連にも作用したのかも」

 

目をキラキラさせる守理と一緒に渡されたお茶を飲んで一息つく刹那を見ながらメディアは推測を言う。

 

青アルトリア「成程」

 

ネコアルク「変な猫とはにゃんだね」

 

刹那「でも良かった……本当に良かった」

 

オニギリを食べながら納得する青アルトリアと憤慨するネコアルクの隣で刹那は噛みしめながらオニギリを食べる。

 

守理「ホント、食のありがたみを改めて知ると言う感じの騒ぎだったね」

 

刹那「そうだね…。もしあのままだったら地獄だったよマジで…」

 

そう言う守理に刹那も深々と頷く。

 

メディア「しかし、虎聖杯は誰かが持っていると言うのは確定ね。それも私達の知人の中にいる」

 

青アルトリア「!どういう事ですかキャスター?」

 

刹那「なんでそれがわかったの!?」

 

出て来た言葉に誰もが驚いてメディアを見る。

 

メディア「考えて見なさい。セイバーライオンは野生の本能があるから知らない人に近寄るなんてありえないわ。セイバーライオンが抵抗もなくそうなるなんて、親しい者と接触しないといけないわ…まぁ、セイバーライオンより強い存在でも出来るかもしれないけどその場合は傷を負ってる可能性があるから低いのよね」

 

守理「な、成程…」

 

刹那「でも知人と言うと誰が…」

 

断言した理由と説明された事に守理は納得し、刹那は考える。

 

メディア「まあ取り敢えず大河は除外していいわね」

 

あの能天気そうな人は出来なさそうだし…とメディアは肩を竦める。

 

青アルトリア「ですがそうなるとやりそうな知人など………」

 

セイバーオルタ「と言うとあの神父がやはり持っているのかもしれないな」

 

ううむと唸る青アルトリアにセイバーオルタがそう言うが違うんじゃないかしらとメディアはそう言い…

 

メディア「もしそうなら彼好みの愉悦な感じになってて…あそこで気絶したままな訳ないし」

 

言峰「(チーン)」

 

守理「あ、忘れてた」

 

刹那「じゃあ一体誰が持ってるかな……他に黒幕候補いないの?」

 

青アルトリア「一応いますのはいますね…」

 

現れてから今までの間、その場に放置されていた言峰に守理は呟き、刹那は首を傾げて聞くと青アルトリアは困った感じに言う。

 

守理「誰?」

 

青アルトリア「あー…カレンです」

 

刹那「カレンさん!?」

 

出て来た名前に2人はえー!?となる。

 

青アルトリア「カレンは色々と黒幕になったりした事あるので…」

 

セイバーオルタ「親子揃って黒幕になりやすい。セイバーライオンの時は一緒にやってた時あるからな」

 

刹那「あーそう言えば二人って親子なんだっけ?」

 

2人のアルトリアのに言峰を見ながら刹那は自分達の方の面々の話を思い出してそれは確かに…と頷く。

 

青アルトリア「もしカレンだとすると…証拠を集めませんとのらりくらりとかわされそうですね…」

 

守理「それはめんどくさい;」

 

刹那「めんどうだねぇ;」

 

青アルトリアのを聞いて同じ感想を述べた2人にメディアは肩を竦める。

 

メディア「とにかく、今日は休んで、明日には教会を調べさせてもらう感じで良いんじゃないかしら?」

 

青アルトリア「確かに、セイバーライオンもそうですが、夜の事もありますしね」

 

刹那「それじゃあそうしようか。早く帰って先輩のご飯食べたいし」

 

そう提案するメディアのに誰もが頷いた後にセイバーライオンを青アルトリアが抱えて戻る。

 

ネコアルク「色々と大変そうにゃね。ま、あたしも手伝ってやるかね」

 

それを見送りながらネコアルクもとぼとぼと歩いて行く。

 

 

 

 

大体の事情を聞き、アーチャーは額を抑える。

 

アーチャー「それは大変だったな」

 

青アルトリア「全くですよ」

 

刹那「あー美味しい♪」

 

作られた料理を食べながらそれぞれ思い思いに美味さを噛み締める。

 

ちなみにセイバーオルタはハンバーガーを作って貰ってご満悦である。

 

イシュタル「まさかそんな事が起きてるとはね…」

 

パールヴァティー「ホント驚きでしたね」

 

守理「全くだよ」

 

刹那「人って美味しい物が食べてないとホントヤバいよね…」

 

腕を組んで呟くイシュタルとお茶を飲みながらそう述べるパールヴァティーに守理も一息付いてから頷き、刹那はしみじみと言う。

 

アーチャー「しかし、カレンか…確かに黒幕的候補だと近いな」

 

刹那「他にもいるの?」

 

青アルトリア「他…アンリマユ、アヴェンジャーは…どうなんでしょうね」

 

守理「アンリマユもなんだ」

 

セイバーオルタ「あとは間桐もありえそうだな」

 

んーーーと誰もが唸る。

 

守理「あー、駄目だ。今回の明確なのが少なすぎ…」

 

刹那「情報が足りないよねー」

 

ううむと2人は唸る。

 

何分、今までの特異点と違ってこれだと言えるのが全然ないからだ。

 

一発でこれが特異点の発生源だと言うのがこれまであったが、今回はとことんなさすぎる。

 

守理「あー、とにかく今日は夜に備えて少し早寝する!」

 

イリヤ「それがいいわね。もしかしたら出ないかもしれないけど」

 

刹那「そんときは夜更かしだ!」

 

そう言って寝に入る守理にイリヤや刹那も同意して部屋に向かう。

 

それを見送った後にアーチャーは夜食を作るかと下ごしらえを始める。

 

アーチャー「(……ホント、虎聖杯は誰が持っているんだ?)」

 

そう考えながら手を動かす。

 

ひとまずの事態は解決したが一体誰が…

 

 

 

 

 



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騎手1節:大切な人

思いもある人を見かけた時、蛇は走る。


 

 

前回の2日後、守理と刹那はメドゥーサとアイリと共に買い物に出ていた。

 

昨日、カレンの教会を調べに行ったが虎聖杯もなく、またカレンが暗躍していると言うのは見ていてなさそうだったとクー・フーリンの証言もあり、カレンは白と判断されたのだ。

 

メドゥーサ「それは大変でしたね」

 

アイリ「まさかそんなことになっていたなんてね」

 

刹那「大変だったよ本当に…」

 

守理「ホント、餓死しかねなかったもんね…」

 

買い物袋を持ちながらそう言うメドゥーサとアイリに刹那と守理はしみじみと言う。

 

メドゥーサ「しかし、そんな事もあるからには虎聖杯は誰かが持っているのは確実ですね」

 

刹那「一体誰が持っているんだろうねぇ」

 

うーむと唸る刹那にメドゥーサもふむ…思った後…ふと、横を見る。

 

目に入ったのは…見覚えのある紫髪であった。

 

そんなメドゥーサに守理は気づいて声をかける。

 

守理「どうしたのライダー?」

 

メドゥーサ「…すいませんちょっと!」

 

刹那「え、ちょっと!?」

 

そう言って荷物を置いてメドゥーサは走って行く。

 

守理「ど、どうしたの?」

 

クー・フーリン「あん?どうしたそんな所に突っ立てよ?」

 

目をパチクリさせた守理達に散歩に出ていたのかクー・フーリンが近づいて来て聞く。

 

守理「あ、ちょ、丁度良かったランサー!これ、衛宮邸に運んでおいて!」

 

刹那「これもお願い!」

 

そう言ってお願いしてクー・フーリンに返事を待たずに荷物を預ける。

 

クー・フーリン「あ、おい!」

 

なんなんだよ…とぼやきながらクー・フーリンは衛宮邸に向かう。

 

クー・フーリン「あ、変な猫、丁度良いからお前も手伝え」

 

ネコアルク「唐突!?」

 

途中で歩いていたネコアルクを巻き込んで運ばせたのは些細である。

 

 

 

 

メドゥーサ「確かこっちに…」

 

周りを見ながら呟いた後にどこに…とメドゥーサは周りを見る。

 

守理「ライダー!」

 

刹那「一体どうしたの!?」

 

そこに守理達が追い付き、声をかけられた事でメドゥーサは気づいてからすいませんと謝ってから訳を言う。

 

メドゥーサ「先ほど、桜の姿が見えたのです」

 

アイリ「え?桜ちゃんの?」

 

守理「けど、確か桜ちゃんは家に…」

 

いえ…と2人のにメドゥーサは首を横に振る。

 

メドゥーサ「私の言う桜は…()()()()です」

 

刹那「本当のってまさか!?」

 

その言葉に誰もが驚く。

 

神妙な顔でメドゥーサは頷く。

 

メドゥーサ「ええ、遠目でしたが雰囲気が私の知る桜、間桐桜でした…」

 

守理「けど、そうなるとなんで衛宮邸に来ないのかな?」

 

刹那「なんか事情があるとか?」

 

うーんと唸った後にアイリが言う。

 

アイリ「じゃあこれから探してみましょ!」

 

刹那「え?」

 

戸惑う2人に提案したアイリはメドゥーサを見て話しを続ける。

 

アイリ「桜ちゃんを探して、どうして来ないのか直接聞けば良いのよ。それにもしかしたら独自に虎聖杯を探してるのかもしれないし」

 

守理「な、成程…」

 

刹那「それは良いね……どうする?ライダー」

 

一理あるとアイリの推測に2人は頷いた後に刹那はメドゥーサに行くかどうかを聞く。

 

最初に見つけたメドゥーサに決める権利があると言う刹那のに守理もどうすると見る。

 

メドゥーサ「勿論探します。すいませんが手伝ってくれませんか?」

 

本人としても桜と話してなぜいなかったのかを問いたいのでお願いする。

 

守理「勿論!」

 

刹那「手伝うに決まってるじゃん!」

 

アイリ「そうそう、行きましょうかライダー」

 

ありがとうございますと快く引き受けてくれた3人に頭を下げた後にメドゥーサは周りを見る。

 

メドゥーサ「確かにここら辺りでまで来たのは見えたのですが…」

 

刹那「ん~何処かな?」

 

守理「姿が見えないね…」

 

どこだろう…と見渡す。

 

見渡しているが人影が全然ない。

 

アイリ「この近くで桜ちゃんが行きそうな場所しらない?」

 

そうですね…とメドゥーサが言おうとした時…周りの雰囲気が変わる。

 

メドゥーサ「!」

 

守理「うわ、何!?」

 

刹那「なんか雰囲気が変わった…?」

 

誰もが驚いているとメドゥーサは自分達に向けられた殺気に気づいて顔を殺気が来てる向ける。

 

そこには…黒い姿のキャスターのジル・ド・レェの姿があった。

 

メドゥーサ「シャドウサーヴァント!?」

 

守理「うえ!?」

 

刹那「しかもあれキャスターのジルのだよ!?」

 

なんでここに!?と思ったがメドゥーサはすぐさま察する。

 

メドゥーサ「彼は第4次聖杯戦争で冬木にいた…だから現れてもおかしくない?」

 

守理「シャドウサーヴァントなのは不完全に召喚されてるから?」

 

刹那「じゃあもしかして他にもいるってこと?」

 

なぜいるかの理由を話すメドゥーサに他にもシャドウサーヴァントがいるかもしれないと言うのに刹那は呟く。

 

おそらく…と呟いた後にシャドウジルは海魔を出す。

 

メドゥーサ「!3人は下がってください!」

 

アイリ「マスターたちのことは私に任せて!」

 

すぐさま前に出るメドゥーサにアイリも刹那と守理の前に立つ。

 

刹那「って、あの数大丈夫なの!?」

 

守理「そうだよ。アイリさんも今本調子じゃないのに!」

 

そう言う2人にメドゥーサは何とも言えない顔をし…

 

メドゥーサ「少し使うのに気が滅入りますが…状況が状況ですし…」

 

そう言ってメドゥーサはゲーマドライバーを装着して、あるガシャットを取り出してスイッチを押す。

 

ゴッドマキシマムマイティエーックス!!

 

メドゥーサ「グレードビリオン…変身!」

 

マキシマムガシャット!

 

ガチャーン!ふーめーつ!!

 

その音声の後にメドゥーサの後ろの頭上に巨大な物体が出現。

 

最上級の神の才能!クロトダーン!クロトダーン!

 

何あれ!?と刹那と守理は驚き、アイリもあらあらまあまあと目を丸くしてる間にメドゥーサは仮面ライダーゲンムに変身した後にガシャット底面部のスイッチを押して飛び上がる。

 

ゴッドマキシマーム!エックス!!

 

そのまま物体、ゴッドマキシマムゲーマに格納された後に人型に変形させる。

 

ゲンム「ふっ!」

 

その直後にゴッドマキシマムゲーマーから分離して前に立つ。

 

守理「そんな変身もあったの!?と言うか何さっきの音声!?」

 

刹那「えっと、あれなに?ゲンムの強化形態?と言うかライダー、ゲンムに変身できるの!?」

 

えええええ!?と驚く守理に刹那は聞く。

 

守理「あ、うん。そうなんだ。んで、あの姿はあたしも見たの初めて」

 

ゲンム「一応最終形態だそうですよ」

 

そう返した守理や刹那にゲンムは補足した後にシャドウジルへと突撃し、ゴッドマキシマムゲーマーは刹那や守理達へと襲い掛かろうとするジルが召喚した海魔の集団を腕を伸ばして薙ぎ払う。

 

アイリ「はあっ!」

 

逃れた海魔に対してはアイリが魔力弾を放って吹き飛ばす。

 

ゲンム「たあ!」

 

シャドウジルにゲンムはメドゥーサ自身の武器で攻撃を仕掛けて行き、魔力弾も切り裂く。

 

その後にシャドウジルが召喚した海魔も切り裂く。

 

守理「なんとかあのマキシマムゲーマーの黒い奴のお蔭でアイリさんの負担は少ないね」

 

刹那「そうだね……と言うかライダー、なんでゲンムなの?」

 

そう言う守理に刹那は聞く。

 

守理「えっと、ライダーの特徴から選ばれたじゃないかって知ってる先輩達は言ってたね。ライダー自身、チャカリキスポーツを思いっきり気に入ってたから気にしてなかったけど」

 

刹那「へー、そうなんだ。ゲンムってあまり良いイメージないから変身した時驚いたよ」

 

そう答える守理に刹那はそう返す。

 

だって彼女の知るオリジナルのゲンムは本当に良いイメージが全然ないからだ……特に物語の後半。

 

守理「あー、そう言えば永夢さん達もなんとも言えない顔をしてたな…あたしはライダーのを見ての印象しかないからさ…(他にもあるけど、関係ないし良いか…)」

 

刹那「んであの形態ってどんな風に強いの?」

 

思い出して言う守理に刹那は聞く。

 

守理「あたしも初めて見るけど…ビリオンっていくつ?」

 

アイリ「日本語でだと…10億よ確か」

 

その言葉に守理と刹那は顔を見合わせてゴッドマキシマムゲーマーやシャドウジルと戦うゲンムを見る。

 

守理「レベルインフレし過ぎ…」

 

刹那「製作者はまともなのじゃないね」

 

そう呟いている間に海魔も少なくなり、シャドウジルを押していたゲンムはガシャコンブレイカーを取り出して剣モードに変えた後にプロトマイティアクションXを差し込む。

 

ガシャット!

 

キメワザ!

 

マイティ!クリティカルフィニッシュ!!

 

ゲンム「はぁぁぁぁぁぁ!!」

 

飛び上がった後に連続回転斬りを浴びせて行く。

 

バ・コーン!!

 

最後にハンマーモードでぶっ飛ばす。

 

会心の一発!!

 

倒れたシャドウジルは四散して行き、海魔も召喚主であるシャドウジルがいなくなった事で消えて行く。

 

守理「やった!」

 

刹那「あっという間に終わったね」

 

ゲンム「刹那の言う通りですね。あれはどうも…誰かに力を取られてた状態でした」

 

喜ぶ守理だが刹那は縁に落ちない顔でそう呟くとゲンムが肯定してそう返す。

 

守理「取られてた?」

 

ゲンム「ええ、使い魔を出せますがマトモに戦う力はそれ程残ってなかったみたいですね」

 

刹那「でも一体誰が力を取ったんだろ?」

 

アイリ「確かにね…力を吸い取ると言う事は自身の力を上げるか…もしくは…」

 

手ごたえのなさからそう言うゲンムに刹那は唸る中でアイリは真剣な顔で考える。

 

ゲンム「とにかく言える事は…もしも桜も巻き込まれてるなら彼女と合流するのを早急にした方が良いかと」

 

守理「そうだね」

 

刹那「んじゃまずどこ探す?」

 

提案するゲンムのに刹那はシャドウジルが現れる前に聞けなかった事を聞く。

 

ゲンム「んー…大橋の方に行ってみますか?」

 

刹那「大橋の方か、良いね行ってみようか」

 

無難にそう言うゲンムに刹那は頷く。

 

ガシューン!!

 

変身を解きながら戻ったメドゥーサは考える。

 

メドゥーサ「(桜…あなたは何を探してるんでしょうか…)」

 

アイリ「ライダー、早くしないと置いていくわよ」

 

あ、すいませんとアイリに呼ばれてメドゥーサは追いかける。

 

???「…………」

 

だが、そんなメドゥーサ達をある人物が見ていたのを見られてる本人達は知らなかった。



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騎手2節:黒き存在と闇武者

本物の桜を見たというライダーと共に探すことになった守理達。

だが向かった先で待ち受けていたのは……


 

前回、桜を見つけたと言うメドゥーサの言葉で探しに向かった守理達

 

次に桜が向かったであろう大橋に来ていた。

 

守理「さて、大橋に来たのは良いけど…」

 

刹那「居ないね…」

 

周りを見て呟く中でメドゥーサは桜……と呟く。

 

メドゥーサ「ホントにどこに……」

 

アイリ「この辺の人に見かけたかどうか聞いてみましょう」

 

刹那「それが良いね。丁度人がいるし、聞いて来るよ」

 

提案にそう言って刹那は大橋の所にいた1人の女性の元へ行く。

 

刹那「あの、ちょっといいですか?」

 

声をかける刹那だが女性は無言でいる。

 

それに刹那は警戒しながらもう1度声をかける。

 

刹那「あの、すみませーん」

 

再び声をかけたのに女性はまたも答えない。

 

そんな反応しない事に刹那は嫌な予感を感じる。

 

そして女性は振り返ると共に……ニタリと笑う。

 

直後に刹那へと襲い掛かろうとし……

 

メドゥーサ「はあ!」

 

割って入ったメドゥーサに蹴り飛ばされる。

 

守理「大丈夫刹那!?」

 

刹那「う、うん」

 

慌てて声をかける守理に刹那は頷く。

 

その後に誰もが距離を取ると蹴られた女性は服が破け、足が蛇に変わる。

 

守理「ラミア!?」

 

刹那「こんな時間にもうモンスター!?」

 

驚いていると周りの雰囲気がまた変わっているのに気づく。

 

メドゥーサ「また世界が変わった…と言う事はシャドウサーヴァントがいる!」

 

アイリ「こんな時に面倒ね…!」

 

誰もが周りを見ると槍を構えた男がいた。

 

メドゥーサ「ディルムッドですか…」

 

守理「また第四次の!?」

 

刹那「んで今回はランサーか…もしかして全員出て来るのかな?」

 

現れたのに誰もが身構える中でディルムッドが襲い掛かる。

 

ガキン!

 

メドゥーサ「くぅ!」

 

槍をメドゥーサは受け止めた後に守理達から引き離す。

 

守理「うわぁ…どうする刹那…」

 

刹那「ん~…」

 

エクスカリバーホーリーソード!

 

Bundle is the breath of stars!

 

状況に冷や汗を流す守理に刹那も困った顔をしていると音声が鳴り響いた後に見覚えのあるコインがちらほらと出て来る。

 

そしてラミア達の隙間から攻撃をかわしながら走って来るアーチャーの姿が見えた後…

 

アーチャー「変身!」

 

デュアルアップ!!

 

聖なる輝き!騎士王!エクスカリバーホーリーソード!

 

叫んだ後にパネルを潜り抜けると顔が水色の所を深い青色に染めたブレイブで体はパラドクス パーフェクトパズルだが、肩と腰に騎士鎧を模したアーマーが装着されていて、胸部のグラフィックが剣を真っすぐ下に突き立てて仁王立ちする騎士になったスワードに変わる。

 

その後に風を身に纏うと加速してラミア達を吹き飛ばして守理達の前に立つ。

 

スワード「大丈夫か三人とも!」

 

守理「先輩、ナイスタイミング!!」

 

刹那「でもどうしてここに!?」

 

突然駆け付けたのに思わず聞く刹那に取り出したアルトリアが使うエクスカリバーでラミアを斬り飛ばしながらスワードは答える。

 

スワード「ランサーに聞いたんだ。守理達が慌てた様子だったって、あと少しでバーサーカーとイリヤも来るから持ち応えるぞ!」

 

ヘラクレス「はぁあああああああああああ!!!」

 

ズドォオオオオオオオン!!

 

理由を答えた直後に咆哮と共にヘラクレスが降り立ち、その際の衝撃でラミア達を吹き飛ばす。

 

スワード「と、思ったらもう到着とか流石バーサーカーだな」

 

ヘラクレス「マスター!只今来ました!」

 

イリヤ「大丈夫2人とも、ママ!」

 

感嘆交じりに言うスワードの後にヘラクレスからイリヤが降りて来る。

 

守理「大丈夫だよ」

 

刹那「先輩とライダーのおかげで助かった」

 

アイリ「それにしてなんだか変身した姿がなんとなくセイバーに似てる様な」

 

スワード「そのセイバーを元にしたゲームでのフォームだからなこれ」

 

それぞれ返した後にスワードはガシャットギアデュアルを抜いてダイヤルを戻してから再度右に回す。

 

キメワザ!

 

音声が鳴り響いた後に再びギアホルダーに戻す。

 

デュアルガシャット!

 

鳴り響くとエクスカリバーに聖なる輝きと風が纏われる。

 

エクスカリバー!クリティカルエア!!

 

スワード「はあ!」

 

勢いよく振るわれた斬撃で残っていたラミア達が吹き飛ぶ。

 

守理「良し!後はメドゥーサが戦ってるシャドウサーヴァントだね」

 

刹那「そうだね。まぁライダーならあのガジェットあるし大丈夫じゃ…」

 

そう言ってる間に変身をしてなくてもメドゥーサがシャドウサーヴァントを倒した所であった。

 

メドゥーサ「………今回のもまた」

 

スワード「あー…どういう状況か教えて貰えると嬉しいんだけど…」

 

ヘラクレス「マスター。ご説明をお願いします」

 

イリヤ「そうそう詳しく!」

 

呟いたメドゥーサや守理達にスワードやヘラクレス、イリヤが聞く。

 

確かに分かってないもんねと守理達はこれまでの事を話す。

 

スワード「ホントの桜が?」

 

メドゥーサ「ええ、それで探していたのです」

 

ルビー「見間違いの可能性は?」

 

刹那「メドゥーサ本人が見たって言うからね…」

 

驚くスワードやヘラクレス達を代表して聞くルビーに刹那はそう返す。

 

そんなルビーに間違い様がないですとメドゥーサは断言する。

 

メドゥーサ「横顔でしたがさくらだったのは確かなんです」

 

スワード「……ホント、桜がどうして俺達の前に来ないかが気になるな…」

 

イリヤ「何か理由があるのかな?」

 

誰もが唸る中で守理は言う。

 

守理「とにかく行くしかないよ。もしかしたら虎聖杯に関する情報を持ってるかもしれないし」

 

刹那「でも次はどこにいく?」

 

そう言われると…唸る守理だがスワードは上空を見上げているのに気づく。

 

守理「どうしたの先輩?」

 

スワード「なあ…もし世界が変わってるのがシャドウサーヴァントが関わってるのなら…()()()()()()()()()()()()()()?」

 

告げられた事に誰もが見上げると確かに空の感じが全然戻っていない。

 

守理「まだ戻ってない!?」

 

イリヤ「な、なんで……!?」

 

誰もが戸惑う中でメドゥーサはある方を見る。

 

そこから歩いて来るのが見えてるからだ。

 

そんなメドゥーサの視線に気づいた守理達も同じ方を見て驚く。

 

紫の長髪とバーサーカーのランスロットを感じさせる鎧を顔、二の腕や腕、脇腹から挟む様な形、腰、足に装着した女性。

 

バイザーで顔が隠れてはいるがイリヤ達には見覚えのある姿であった。

 

刹那「嘘っ、あれって……!」

 

イリヤ「バーサーカーのランスロットを夢幻召喚した桜さん……!」

 

スワード「なんだって!?」

 

メドゥーサ「桜…!!」

 

その姿を見て驚く刹那とイリヤの言葉にスワードは驚き、メドゥーサは顔を歪める。

 

守理「つまり、ランスロットと同じ能力が使えるの!?」

 

ヘラクレス「それは厄介ですな…む?あれは……!?」

 

驚く守理の後にヘラクレスが呟いた後に驚く。

 

桜ランスロットがあるものを取り出したのだ。

 

刹那「え、あれって…!」

 

スワード「バグヴァイザーにガシャットだと!?」

 

まさかのに驚いている間に桜ランスロットはバグヴァイザー…正確に言うならバグヴァイザーⅡを腰に当ててバグルドライバーⅡにし、ガシャットを起動する。

 

ガッシャーン!

 

ギリギリチャンバラ!

 

桜ランスロット「HENシン」

 

静かに言った後に起動したガシャットが手離されると同時に宙に浮いて、桜ランスロットがバグルドライバーⅡのAボタンを押した後にガシャットがバグルドライバーⅡに自動で装填されると共に左上のボタンを押す。

 

ガシャット!

 

バグルアップ!

 

音声と共にパネルが桜ランスロットの前に現れ…

 

ギリ・ギリ・ギリ・ギリ!チャンバラ~!

 

潜り抜けると桜ランスロットの服装が変わっていた。

 

鎧は禍々しい紋様が付いた青緑色の鎧武者のに変わり、顔を覆っていたバイザーな仮面も消え、変わりに鎧兜の様なヘッドギアを付けたのになった後に閉じられていた目が赤く光る。

 

メドゥーサ「これは…!?」

 

スワード「まさか…ライダー少女と言う感じになったのか…言うなればライダー少女レーザーか…」

 

守理「と言うかなんで桜ちゃんがガシャットを!?」

 

刹那「誰が持たせたの!?」

 

戸惑うメンバーへと桜ランスロットは笑みを浮かばせて襲い掛かる。

 

迫る桜ランスロットをスワードが受け止める。

 

スワード「ぬう!」

 

そのまま少し後ずさった後に二刀流とぶつかり合う。

 

メドゥーサ「私も!」

 

刹那「気をつけてライダー!」

 

それにガシャットを持って飛び出そうとしたメドゥーサに刹那は言う。

 

守理「もしかしてなんかあるの?」

 

刹那「あの桜ちゃんはバーサーカークラスのランスロットのサーヴァントカードをインストールしてる。それも脅威だけどあのレーザーは……対ゲンム特化でもあるんだ」

 

メドゥーサ「対ゲンム特化…!?」

 

聞く守理に答えた刹那のにメドゥーサは驚く。

 

刹那「ゲンムの能力を全部初期化できる能力を持っているんだよ。あのレーザーには」

 

守理「つまりメドゥーサがゲンムになって挑んだらかえって足手まとい!?」

 

イリヤ「なにそのゲンムアンチ能力!?」

 

ヘラクレス「ですが、相手は姿は違うとはいえ仮面ライダーの力持ちでしかも彼にとっては大切な者の1人ですからこのままでは!」

 

驚く2人の後にヘラクレスが対峙してるスワードを見て呻く。

 

ヘラクレスも自身が加勢したい所だが下手して刹那達の方に来られた場合を考えて守り手がいないといけない。

 

メドゥーサ「何か…何か打破できるのは…!」

 

必死に自分が持つガシャットで打開策がないか探ったメドゥーサはあるガシャットに目を向ける。

 

メドゥーサ「!そうです。これなら…彼女の奴ならば…!」

 

アイリ「何か見つけたの?」

 

誰もがメドゥーサの持つのを見ると刹那にとっては見慣れないガシャットであった。

 

ガシャットの色は黒交じりの紫色で絵柄が狂う様に暴れる大蛇なのに守理はある予想を付ける。

 

守理「そのガシャットって…」

 

メドゥーサは取り出したガシャットを手にゲーマドライバーではなくバグルドライバーを腰に装着する。

 

ガッシャーン!

 

メドゥーサ「力を借りますよ…アヴェンジャーの私!」

 

リベンジャーゴルゴン!

 

ガシャットを起動、その後にバグルドライバーのAボタンを押して待機音声が鳴り響く中……

 

メドゥーサ「変身!!」

 

ガシャット!!

 

装填して左上のボタンを押す。

 

バグルアップ!

 

音声と共にパネルがメドゥーサの前に現れてメドゥーサを覆い隠し…

 

喰らえ大蛇!

 

Woooo!!

 

噛み砕け神を!

 

Woooo!!

 

復讐の牙!

 

リベンジャーゴルゴーン!!

 

Woooo!!

 

パネルを砕く様に新たな姿となったメドゥーサが姿を現す。

 

顔は蛇の顔で開いた口から赤と水色のオッドアイが輝き、身体が胸部分をライダーゲージへと変えたS.I.Cの王蛇サバイブで右腕が左腕と同じガントレットを装着した仮面ライダー…

 

イリヤ「あれって…!」

 

刹那「ゲンム…じゃない?」

 

守理「あれ…第7特異点でゴルゴーンが変身した姿だ!」

 

その姿に驚く2人の隣で守理がいう。

 

刹那「あ、そうだ!でもどうしてそのガシャットがあるの?」

 

メドゥーサ→ゴルオン「拾っておいたんですよ。このライダー、ゴルオンに変身したのはゲンムと違いますから特化も意味はなさないと考えてです。行きます」

 

夜寝る前に暇つぶしで聞いていた時のを思い出して聞く刹那へとゴルオンはそう返した後に駆け出す。

 

スワード「!メドゥーサか!」

 

ゴルオン「ええ、援護させて貰います」

 

そう言葉を交わしてから桜ランスロットとぶつかり合う。

 

刹那「ライダー!武器を奪われないよう気を付けて!」

 

イリヤ「あ、確かに奪われたらやばいもんね!」

 

注意する刹那にイリヤも声をあげる。

 

ゴルオン「心配ご無用です!リベンジャーゴルゴンは怪物となったゴルゴーンが己の牙と腕、尻尾や蛇を使い、向かって来る者達を打ち倒し神に挑むゲーム。それ故にゴルオンにはガシャコンウェポンもなく、頼れるは使用してる己の拳のみ!」

 

その言葉と共に連続パンチを桜ランスロットに叩き込んで吹き飛ばす。

 

ヘラクレス「なるほどそれならば…!」

 

イリヤ「桜ランスロットは武器を奪えない…!」

 

守理「確かに武器を奪う相手なら素手でやれば良いだけだもんね!」

 

これなら…と誰もが思った時…

 

ドドーン!

 

スワード「うお!?」

 

ゴルオン「っ!」

 

空中から飛んで来たのに2人は驚いて飛びのく。

 

その間に桜ランスロットの前に何かが降り立つ。

 

スワード「あれは…百貌のハサン!?」

 

守理「ここで!?」

 

刹那「しかも全員勢ぞろい!?」

 

並び立つシャドウサーヴァントのハサン達に誰もが驚く中でハサン達は襲い掛かる。

 

スワード「ちい!」

 

ゴルオン「はあ!」

 

ヘラクレス「はぁああああ!!」

 

ズドォオン!!

 

向かって来たのを迎え撃つが数が多いのもあって減らすのが大変である。

 

守理「うわわ、多いのもあって桜ランスロットちゃんの所に行けないよ」

 

アイリ「ってあら?桜ランスロットちゃん、何処に行ったのかしら?」

 

刹那「ハサン達に紛れて消えちゃった…?」

 

誰もが見渡す中で風を切る様な音に上を見上げ…ギョッとする。

 

目に入ったのが、戦闘機に乗った桜ランスロットであったからだ。

 

守理「せ、戦闘機!?」

 

刹那「あんなのも操れるんだっけ?!」

 

バシュッ!

 

驚いてる間に桜ランスロットは宝具の力で戦闘機からミサイルを放つ。

 

イリヤ「ミサイル撃ってきた!?」

 

飛んで来るのに慌ててスワードが斬撃を飛ばしてミサイルを両断して爆発させる。

 

守理「やばい!相手が空中じゃあ!」

 

アイリ「私のワイヤーでもあの速さじゃ…!」

 

イリヤ「あ、また飛ばしてきた…!」

 

誰もが手をこまねいてる時、再びミサイルが放たれる。

 

ドドーン!!

 

すると、横から飛んで来た何かがミサイルを破壊した。

 

???「何をしている雑種!」

 

スワード「!その声は!」

 

誰もが跳んで来た方を見上げると緑色の光りをなびかせた黄金に輝く戦闘機の様なのに乗ったギルガメッシュが目に入った。

 

守理「ギルガメッシュ!」

 

刹那「なんか黄金の舟に乗ってるけどそれ何?」

 

ギルガメッシュ「我が財が1つ、ヴィマーナよ!蛇よ!他の者を乗せるのは気に食わんが今回は特別だ!のれい!」

 

ゴルオン「!感謝しますよ英雄王!」

 

驚く2人にギルガメッシュは答えた後にゴルオンを呼び、ゴルオンは礼を述べた後に飛び移り、そのまま桜ランスロットを追う。

 

守理「大丈夫かな…」

 

刹那「なーんか嫌な予感がするんだよね」

 

イリヤ「あ、でも凄いバトルになってるわよ」

 

それに不安がる守理と刹那だが、イリヤは激しくぶつかり合うのを見て叫ぶ。

 

ギルガメッシュが王の財宝を放てば桜ランスロットは機銃で撃ち落とす。

 

逆に桜ランスロットの戦闘機が放ったミサイルをヴィマーナは巧みな動きで避けて行く。

 

ギルガメッシュ「おい蛇!特例中の特例だ!ヴィマーナに貴様の宝具を使え!」

 

ゴルオン「……!成程、確かにこれなら!」

 

ギルガメッシュの言葉にゴルオンはその手に黄金の鞭と手綱を出現させてヴィマーナへと手綱を括り付ける。

 

それによりスピードがさらに速くなる。

 

守理「ああ!ライダーを乗せたのはそういう事!」

 

アイリ「ライダーの宝具でさらに強化したのね!」

 

刹那「これなら…!」

 

誰もがその光景に声を上げる中でドッグファイトは続く。

 

時には追いかけて来るミサイルを避け、王の財宝とぶつかりあったりするなど…

 

桜ランスロット「!」

 

決めようとしてるのか、前に出た所で桜ランスロットは戦闘機からフレアディスペンサーを放つ。

 

ドカーーーン!!

 

守理「ギルガメッシュ!ライダー!」

 

アイリ「今のは直撃したわよ!?」

 

刹那「大丈夫かな…」

 

フレアディスペンサーによる爆発に飲み込まれるヴィマーナに誰もが息を飲む中で爆風の中から少し傷ついているがヴィマーナが飛び出す。

 

ギルガメッシュ「ふん。前にへました事を二度味わう程、我は慢心しておらん!その為に蛇に宝具を使わせたのだからな!」

 

スワード「!ライダーのあれは使った乗り物のクラスもそうだがアーマークラスを上げる…つまり頑丈に強くする!」

 

刹那「だから無事だったんだ!」

 

そう言ったギルガメッシュのにスワードは思い出して言い、刹那や守理達も凄いと感嘆する。

 

キメワザ!

 

それに桜ランスロットが驚いていると隣からの音声に慌てて顔を向ける。

 

そこには何時の間にかゴルオンが乗り込んでおり、必殺技の体制に入っていた。

 

リベンジャー!クリティカルファング!!

 

ゴルオン「これで決めますよ桜!」

 

足にエネルギーを収束させてから駆け出す。

 

ゴルオン「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

そのまま回し蹴りを放って、足に収束していたエネルギーは蛇となり、蛇型のエネルギーは桜ランスロットを噛もうと迫る。

 

桜ランスロット「!」

 

守理「よし、決まっ…!」

 

ガキィィィィィィィン!

 

った…と誰もが思った時、それは覆された。

 

刹那「……え?」

 

ゴルオン「なっ……!?」

 

???「…………」

 

噛み付こうとしていたエネルギーの蛇を桜ランスロットの前に現れた黒い仮面を身に着けた存在が受け止めていた。

 

全身がぼやけており、どういう存在か判別できない。

 

バキン!

 

存在はそのまま手に持っていたのを軽く振るうとエネルギー蛇を打ち砕き、そのまま驚くゴルオンに突きを放つ。

 

ドゴォォッ!!

 

ゴルオン「がっ!?」

 

ガッシューン!

 

その一撃でゴルオンは戦闘機から落とされ、そのまま変身も解除させられて落ちて行く。

 

スワード「!ライダー!!」

 

慌ててスワードが墜落地点へと走り、滑り込んでメドゥーサを受け止めてる間に謎の存在は桜ランスロットと共に戦闘機で去って行く。

 

追おうとしたギルガメッシュは2回目のフレアディスペンサーで遮られてしまう。

 

ギルガメッシュ「ちい、逃げられたか…」

 

舌打ちした後にギルガメッシュはそのまま飛び去って行く。

 

スワード「ライダー、大丈夫か?」

 

メドゥーサ「ええ、士郎……すいません」

 

守理「ライダー!」

 

刹那「大丈夫!?」

 

聞くスワードにメドゥーサは謝罪する中で守理達も駆け寄る。

 

そのままスワードは飛び去った方向を見る。

 

スワード「さっきの存在…サーヴァントか?けど見た事がない…」

 

ヘラクレス「私も初めて見ました」

 

イリヤ「…もしかしてアイツがこの特異点を作った黒幕なのかしらね」

 

ヘラクレスも顔を顰めて同意し、イリヤが言う。

 

見ていたスワードはガシャットギアデュアルを抜いて変身を解く。

 

ガシューン

 

アーチャー「可能性はありえそうだ。あのサーヴァントをなんとかしないと特異点を解決できないかもしれない……」

 

守理「?先輩、何か気になる事でもあるの?」

 

腑に落ちない顔をしているアーチャーに守理は話しかける。

 

アーチャー「いや、なんでもない」

 

刹那「それにしてもライダーの必殺技を簡単に受け止めるなんて凄い実力を持ってそうだね」

 

アイリ「え、ええ……そうね」

 

首を横に振るアーチャーのから刹那は思い出して呟くのにアイリは戸惑う様に返す。

 

アーチャー「とにかく、今は一旦戻ろう……謎のサーヴァントがいると言う情報は手に入ったから皆に伝えないと……」

 

ヘラクレス「そうでございますな」

 

提案に誰もが同意して衛宮邸へと足を向ける。

 

アーチャー「(あの時……ライダーに向けて放たれたあの突きは……)」

 

アイリ「(あの突きの仕方、もしかして……)」

 

その中でアーチャーとアイリはあのサーヴァントのである人物を思い浮かべていた。

 

現れた謎のサーヴァント……その正体は一体……




仮面ライダースワード ホーリーソードゲーマー レベル50
外見:顔が深い青色に染めたブレイブで体はパラドクス パーフェクトパズルだが、肩と腰に騎士鎧を模したアーマーが装着されていて、胸部のグラフィックが剣を真っすぐ下に突き立てて仁王立ちする騎士になっている。
概要
衛宮士郎(アーチャー)がガシャットギアデュアルS(ソード)のダイヤルを右に回して変身した姿
騎士王としてのアルトリア・ペンドラゴンを元にしている。
元となったアルトリア・ペンドラゴンの様にエクスカリバーを駆使して戦う。
力強い相手にも劣らないパワーを持ち、風王結界で守りの他、自身の加速なども出来、また水の上にも立てる。
しかし風王結界を使ってない状態での素のスピードは遅く、加速も直進しか出来ない。
必殺技は聖なる輝きと風を纏ったエクスカリバーから斬撃を飛ばす『エクスカリバー クリティカルエア』
待機音声はBundle is the breath of stars(束ねるは星の息吹)
変身時のは聖なる輝き!騎士王!エクスカリバーホーリーソード!




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弓女神&槍1節:登場・魔法少女カレイドルビー☆

桜の襲撃からしばらくして、次に赤い悪魔が魔法を纏って現れた。


イシュタル「んーーーーーーーーーーーーーーーーーー」

 

衛宮邸の縁側でイシュタルは唸っていた。

 

守理「どうしたの凛?」

 

ルビー「なに唸っているんですか凛さん?」

 

刹那「そうそう、さっきも唸っていたよね?」

 

そんなイシュタルへと話しかけた2人と杖にイシュタルは頭を掻いた後に私だけじゃあ無理かぁ……と呟いてから唸っていた理由を話し出す。

 

イシュタル「ほら、昨日の夕飯で教えてくれた本当の桜が出て来たでしょ?それなら本当の私、つまり本来の遠坂凛はどこにいるのかな…と思ってさ」

 

守理「あー…」

 

刹那「そう言えばそうだね…」

 

ルビー「確かに桜さんがいるなら本当の凛さんもいる可能性がありえますね」

 

そういう事とイシュタルは頷いてからはぁー……と青空を見上げる。

 

イシュタル「こう見上げてたらポーンと出てこないかしらね…」

 

守理「いやいやまさか……」

 

刹那「そう簡単に見つかるわけ……」

 

ルビー「そうですよ~流石のルビーちゃんでもポーンと現れるなんて流石に……」

 

呟きに対して2人と杖は笑って否定して同じ様に見上げ……

 

???「さあシェロ!行きましょう!!」

 

アーチャー「なんでさ!?」

 

ポーンと飛んでる人物と捕まってるアーチャーの姿があった(爆)

 

しかも捕まえている人物は魔法少女みたいな赤い服を身に纏った凛であった。

 

それに誰もが固まった後…

 

イシュタル&守理&刹那「い、いたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

ルビー「しかもちゃっかり士郎さん攫われてますよ!?」

 

絶叫し、なんで捕まってるの!?と思っていると慌てた様子のヘラクレスとイリヤが来る。

 

イリヤ「ちょっと!魔法少女の凛がいきなり現れてお兄ちゃん攫って行ったんだけど!」

 

ヘラクレス「彼女は確か……ルビー、あなたによって魔法少女方向に暴走してカレイドルビーとなった凛ですね」

 

イシュタル「マジ?」

 

ルビー「いやー並行世界の私自身のを話されても困りますね~」

 

そう言ったヘラクレスのにルビーは羽部分を肩を竦める様にした後に守理は我に返る。

 

守理「と、とにかく追おう!もしかしたら桜ちゃんの事も分かるかもしれない…筈!」

 

刹那「あと先輩も助けないと!」

 

誰もが慌てて後を追いかける。

 

刹那「どっちに行った!?」

 

イリヤ「えっと……あっち!!」

 

見渡して聞く刹那にイリヤは見つけて指す。

 

イシュタル「確か……あっちは遠坂邸ね」

 

守理「元々の家に向かってる?」

 

刹那「取りあえず行ってみよう!」

 

疑問が出るがアーチャーの安否を考えて向かう。

 

そして遠坂邸に辿り着くが2人の姿が見えない。

 

守理「いないね…」

 

ヘラクレス「家の中に入ったのでしょうか?」

 

誰もが確かめようと近づき…

 

???「私をお探しかしら!」

 

イシュタル「!上から!」

 

イリヤ「 凛、士郎を拐って何考えてるの!」

 

聞こえて来た声にイリヤは叫ぶとノンノンノンと返された後に一同の前に凛が降り立つ。

 

カレイド凛「お待たせ!私は魔法少女カレイドルビー、ここに参上!」

 

守理「あ、概念礼装の!」

 

刹那「カレイドルビーだ!」

 

ポーズを決めて言うカレイド凛に守理と刹那は手に入れてた中であった奴を思い出して指さす。

 

イシュタル「な、何この感じ!この全身を駆け巡る悪寒と鳥肌は!」

 

ルビー「えーそうですか~ルビーちゃん的におもしげふん。テンション高い感じが魔法少女らしいですよ」

 

イリヤ「で、なんで士郎を攫ったのよ!」

 

そんな名乗り口上と決めポーズに思わず肩を抱き締めて後ずさるイシュタルとルビーのやり取りを無視してイリヤが問う。

 

カレイド「ふふふ、それは秘密よ弟子一号ちゃん」

 

イリヤ「で、弟子一号……?」

 

刹那「目的を話す気なしか…」

 

守理「こうなるといつも通りかな……」

 

目をパチクリさせるイリヤの隣でうーーーんと刹那と守理は唸る。

 

これだけ守秘義務が進むと虎聖杯がどこにあるのか全然見当がつかないのだ。

 

イシュタル「とにかく、士郎は返してもらうわよ!」

 

ヘラクレス「行かせてもらいますぞ!」

 

ズビシッと指さすイシュタルの言葉と共にヘラクレスは突撃する。

 

カレイド凛「なんの!私が普通に来ると思ってたら間違いよ!」

 

そう言ってカレイド凛はある物を取り出す。

 

それは……サーヴァントカードであった。

 

カレイド凛「限定展開(インクルード)!!」

 

コードと共にカードが輝いて、それはヘラクレスの斧剣となってヘラクレスの攻撃を受け止める。

 

守理「うえ!?」

 

刹那「サーヴァントカード!?」

 

イリヤ「と言うかバーサーカーのをなんで!?」

 

驚いている間に撃ち合いを続けてお互いに距離を取るとカレイド凛の使っていたのが消える。

 

ルビー「おやおや?もしかしてイリヤさんが持っていたのを盗んだのですか?」

 

イリヤ「え、えええ!?」

 

ヘラクレス「ならば返してもらいませんとね」

 

慌てて確認し始めるイリヤを背にヘラクレスがそう言うとノンノンとカレイド凛は否定する。

 

カレイド凛「さっきのはある人から貰ったのよ。あなたのは取ってはないわ」

 

守理「ある人?」

 

イリヤ「ある人って一体…?」

 

誰もがその言葉に聞きたかったがカレイド凛は魔力弾を放って来たのでヘラクレスはそれを防ぐ。

 

イシュタル「ええい!流石にこのままにしておけないわね!」

 

ルビー「やっちゃいましょうイリヤさん!同じ魔法少女として負けられませんよ!」

 

叫ぶイシュタルのに乗ったルビーは気合を入れて言う。

 

守理「え、大丈夫なの;」

 

刹那「また暴走したりしない…?」

 

イリヤ「う、けどあの凛に対抗するには…」

 

イシュタル「いいえ、イリヤ。あんたはならなくていいわよ」

 

心配する2人にイリヤも不安そうだがイシュタルが止める。

 

イリヤ「え?……まさか凛、あなた……!」

 

ルビー「おお!まさか凛さん、目には目を!歯には歯を!カレイドにはカレイドですねがふ!?」

 

興奮したルビーの脳天にイシュタルはチョップを叩き込んだ後にあるものを取り出す。

 

それは、ゲーマドライバーだった。

 

イシュタル「勘違いしないでよね。私がなるのは…こっち!」

 

マイティアクションX!!

 

そう言いながら取り出されたのはプロトマイティアクションXであった。

 

守理「って、それライダーの!?」

 

刹那「いつの間に!?」

 

イシュタル「借りたのよ。休んでる間に本人からちゃんと許可を貰ってね。そんじゃあ変身!!」

 

ガシャット!

 

レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!?

 

アイム ア カメンライダー!

 

驚く2人にそう返してからイシュタルはガシャットをゲーマドライバーに差し込み、パネルを蹴り飛ばして戻って来たのを潜り抜け、その姿をゲンムレベル1へと変える。

 

マジカル凛「んな、何そのデフォルメ生命体!?」

 

ルビー「おや、レベル1のようですね」

 

イリヤ「あ、けどこの後に…」

 

ゲンム「そう!グレート2!」

 

ガッシャーン!

 

レベルアップ!

 

マイティジャンプ!マイティキック!マイティ~~~~アクション!X!!

 

驚くマジカル凛へと見せつける様にゲンムはレベルアップして8頭身のレベル2へとなる。

 

マジカル凛「ちょちょちょちょちょい!なんで普通に扱えるの!?なんで普通に機械類使い慣れてるの!?同じ私なら苦手な筈でしょ!」

 

ルビー「おや?この世界の凛さんは機械苦手なんですか?」

 

守理「そう言えば…苦労してるのを見たな……」

 

それに思わず素で驚くマジカル凛にルビーは珍しそうに言って守理はカルデアでの日常も思い出して呟く。

 

カルデアでもなにかと機械のに戸惑ってたりしていた光景を思い出す。

 

ゲンム「ふ……そんなもん、めっちゃしこたま扱かれたからよ!」

 

ヘラクレス「見事な魂の叫びですな」

 

刹那「確かに……;」

 

イリヤ「ライダー……苦労したんだろうな…」

 

集中線が付きかねない叫んだゲンムのに誰もがうわーとなる中でマジカル凛は気を取り直す様に顔を振る。

 

マジカル凛「ま、まあ、どんな姿になろうとこの私には勝てないわ。成敗してあげるわ♪」

 

ゲンム「それはこっちのセリフよ。行くわよバーサーカー」

 

ヘラクレス「了解です凛殿!」

 

ガシャコンブレイカー!

 

武器を取り出して同時に向かって来る2人にマジカル凛はフッと笑い…

 

マジカル凛「甘い!」

 

そう言って…()()()()()()()()()()を取り出して薙ぎ払う様に振るう。

 

それに2人は慌てて跳び退って避ける。

 

ルビー「なんと!?まだそんなに時間が経っていないのに同じカードの限定召喚を!?」

 

イリヤ「それだけあっちが強いって事…!?」

 

マジカル凛「このカードは夢幻召喚(インストール)出来ない代わりに限定召喚を何度でも使えるのよ。こんなふうにね!」

 

そう言って斧剣を消して今度は剣を取り出して縦に振るうと黄金の斬撃が放たれる。

 

守理「こ、今度はセイバーの!?」

 

刹那「エクスカリバー!?」

 

マジカル凛「分かったかしら?攻略するのは難しいわよ」

 

慌てて退避しながら驚く2人へとマジカル凛はニヤリと笑う。

 

ゲンム「はん、勝ち誇るのはまだ早いわよ」

 

ヘラクレス「そうです。いくら様々な宝具を使えたとしてもそれを使いこなせなければ意味がありません」

 

イリヤ「た、確かにそうね!」

 

ルビー「凛さんならうっかりしそうですもんね~」

 

ゲンムとヘラクレスに続いたイリヤとルビーのに言ってくれるじゃない……と言った後に次のカードを取り出し……

 

マジカル凛「こういう言葉を知ってる?数うちゃ当たるって…」

 

その言葉と共に武器が大量に射出される。

 

ゲンム「のわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

守理「王の財宝!?」

 

刹那「それ、英雄王の真似じゃん!」

 

放たれたのにヘラクレスに慌てて抱えられながら刹那は叫ぶ。

 

マジカル凛「言った筈でしょ。限定召喚は使えるって」

 

守理「だからってそんなんあり!?」

 

ルビー「いやー、ホント色々やりますねこの凛さん」

 

イリヤ「感心してる場合じゃないわよ!」

 

ゲンム「調子に乗るな!」

 

そう言うマジカル凛に守理は叫び、相棒にイリヤが叫ぶ中でゲンムは途中にあったブロックを壊すとエナジーアイテムが飛び出す。

 

高速化!

 

ゲンム「ようし!」

 

それにより得た効果でゲンムは武器の合間を通り抜けてマジカル凛へと接近して掌底をかます。

 

マジカル凛「ぐっ!やってくれたわね!」

 

それに対してマジカル凛は魔力弾を放ってゲンムを吹っ飛ばす。

 

ゲンム「ぐう!」

 

ヘラクレス「大丈夫ですかッ!」

 

体勢を整えるゲンムにヘラクレスは声をかける。

 

ゲンム「なんとかね!だけど強敵になってくれたものねホント!」

 

ヘラクレス「ですが相手は凛どの。同じ凛殿ならこの後相手が何をするか分かるのでは?」

 

そう言ったヘラクレスにゲンムはんーと唸り…

 

ゲンム「……調子に乗って大技を使う?」

 

イリヤ「あーありそう…」

 

そう言ったゲンムのにイリヤは納得してからマジカル凛を見て言葉を失くす。

 

何と彼女はエクスカリバーとエアを持っていた。

 

守理「オウフ」

 

刹那「まさかの最悪の二刀流……!」

 

それには守理は息を漏らし、刹那は顔を青くする。

 

マジカル凛「ふふ、要望通りの大技よ」

 

ゲンム「ノーセンキュー!」

 

ルビー「大技過ぎますよそれ!?」

 

イリヤ「ってかそれだと街が吹っ飛ぶ!?」

 

誰もがそれに慌てる中でマジカル凛は言う。

 

マジカル凛「大丈夫大丈夫……貴方達を吹っ飛ばす位に抑えるから」

 

ゲンム「抑える気なしじゃん!」

 

刹那「ちょ、まずいよあれ!?」

 

うえぇ!?と誰もがやばいとなる中でマジカル凛は振り翳す。

 

マジカル凛「さあ!行くわよ!エクス…!」

 

???「そこまでだぜ嬢ちゃん!」

 

放たれそうになった所、マジカル凛の左腕に何かが巻き付き、それによりエアを思わず手放し、右腕に何かが当たってエクスカリバーを落とす。

 

誰もが声の方を見ると、クー・フーリンとカレンがいた。

 

マジカル凛のエクスカリバーを落としたのはクー・フーリンの投げたゲイボルグであった。

 

ゲンム「ランサー!」

 

刹那「カレンさん!」

 

カレン「ごきげんよう。デタラメな魔力を感じて来ました」

 

クー・フーリン「おいおい、とんでもねえ状況だな」

 

挨拶するカレンの隣で呆れた感じに呟いてからマジカル凛へと投げた槍を手元に戻したクー・フーリンは改めて構える。

 

ヘラクレス「助かりましたお二人とも」

 

イリヤ「気を付けて2人とも!凛は今、皆の宝具を使えるから!」

 

クー・フーリン「はあ!?なんだよそれ!?」

 

マジカル凛「ふふん!そういう事!だから食らいなさい!」

 

その言葉と共に王の財宝が発動される。

 

刹那「危ない!」

 

クー・フーリンへと向けて放たれたのに刹那は叫ぶ中でクー・フーリンは笑ってから駆け出す。

 

カレンは横に避ける中でクー・フーリンは武器の合間を駆け抜けていく。

 

クー・フーリン「甘すぎるぜ嬢ちゃん!金ぴかならもうちょい早めに撃つぞ!」

 

守理「おお!?」

 

イリヤ「全部避けてる!これなら…!」

 

駆け抜けるクー・フーリンに守理達は感嘆の声を上げてる中でマジカル凛は数を増やして激しくするがクー・フーリンに当たらない。

 

ゲンム「ランサーに夢中になり過ぎて…」

 

ヘラクレス「こっちへの注意を掻きましたな」

 

そこにゲンムの蹴りとヘラクレスの斬撃が横から命中する。

 

マジカル凛「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

そのままマジカル凛は吹っ飛び、地面を転がる。

 

クー・フーリン「ようし!このまま捕まえちまえ!」

 

カレン「指図しなくてもそのつもりです」

 

その後にカレンが布を振るう。

 

布はマジカル凛を拘束しようと迫った直後…

 

斬!

 

それより前にマジカル凛の前に現れた存在が布を切り払う。

 

その人物はライダー少女となった桜ランスロットであった。

 

守理「桜ちゃん!?」

 

イリヤ「何時の間に!?」

 

刹那「ってかやばい!今回こそゲンムだから!」

 

現れた桜に刹那達が慌てる中でクー・フーリンはニヤッと笑う。

 

クー・フーリン「第二ラウンドって事か、面白れぇとことんやってやろうじゃねえか」

 

ゲンム「色々と聞きたい事もあるしね!」

 

ヘラクレス「三対二であれば片方を捕獲することにすればよいでしょう。お2人方、気を抜かない様に!」

 

誰に言ってんだとヘラクレスのにクー・フーリンは笑って返した後に桜ランスロットが駆け出して戦闘が再開される。



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弓女神&槍二節:姉妹

再び守理達の前に現れたバーサーカー桜。

姉妹との戦いが始まる。


ゲンムへと突撃する桜ランスロットにクー・フーリンが前に立つ。

 

クー・フーリン「おっと、嬢ちゃんの相手は俺がさせて貰うぜ!」

 

刹那「クー・フーリン、サポートするよ!」

 

サンキューと返しながらガシャコンスパローを受け止めながらクー・フーリンは立ち回る。

 

カレン「ガンバですよランサー」

 

守理「応援だけ!?」

 

イリヤ「うわっと!?」

 

それにカレンは小旗を振って応援するのに守理がツッコミを入れた後にイリヤは飛んで来た矢を避ける。

 

カレン「いや、私は捕縛専門なので……一応戦う武器ありますけど」

 

イリヤ「あるならそれ使いなさいよ!」

 

刹那「そうそう!」

 

そう言ったカレンに早く早くと3人は催促するとカレンはでは……と服を掴み……

 

バサッ!!!

 

今着てるのを脱ぎ捨てた。

 

それに何してるの!?と3人は叫ぼうとして、絶句する。

 

なんとカレンはピンク色のドレスに頭に赤色のリボンを身に着けた可愛らしい姿になっていた。

 

……傍にある赤いモーニングスターがなければまさに綺麗な人である。

 

カレン「はい、変身完了。マジカルカレン、参上です」

 

守理「何が起こったの?」

 

刹那「早着替え……?」

 

イリヤ「ま、マジカルカレン?」

 

唖然とする3人を後目に少し恥ずかしかったのか頬を赤らめて誤魔化す様に咳払いした後にモーニングスターを構える。

 

カレン「では、援護を頼みますよ刹那、守理」

 

刹那「あ、うん」

 

守理「ア、ハイ」

 

そのまま駆け出すカレンに刹那と守理は良しと気合を入れ直す。

 

クー・フーリン「その姿でやるのか!?」

 

カレン「だまらっしゃい。口よりも手を動かしなさい」

 

合流したカレンのに驚くクー・フーリンに本人はモーニングスターを振るいながら言う。

 

桜ランスロット「!」

 

刹那「武器をとられないように気をつけてください!」

 

カレン「勿論です。流石に振るわれたらたまったものではないので」

 

注意する刹那にカレンは返しながらモーニングハンマーでガシャコンスパローのを弾き返す。

 

カレンも加わった事でゲンム&ヘラクレスVSマジカル凛、クー・フーリン&カレンVS桜ランスロットの2対1の構図になっているが桜ランスロットとマジカル凛の姉妹は余裕で相手をしている。

 

守理「強い…!」

 

刹那「この姉妹、まだ余裕があるの…!?」

 

サーヴァント2人と魔法少女1名と仮面ライダー1人を相手にして戦えてるのに守理と刹那は息を飲む。

 

ゲンム「ちい、厄介ね」

 

マジカル凛「ふふん、シェロは絶対に渡さないわよ!あの人の為にも!」

 

イリヤ「あの人って誰のことよ!」

 

出て来た言葉にイリヤは聞く。

 

マジカル凛「だ、誰が話すもんですか!」

 

クー・フーリン「……………」

 

カレン「どうしましたランサー?」

 

そう返すマジカル凛のに考えるクー・フーリンにカレンは気づいて声をかける。

 

クー・フーリン「いや、とにかく今の状況を打破しねぇとな」

 

刹那「そうだよね。でもどうやろうか…」

 

捌きながら呻くクー・フーリンに刹那と守理も考える。

 

守理「ガントで動きを止めれるかやる?」

 

刹那「取り敢えずやってみようか」

 

聞こえない様に小声で提案する守理に刹那は了承して桜ランスロットに狙いをつけ……

 

守理&刹那「ガント!!」

 

同時に放つ。

 

2人に夢中になっていた桜ランスロットは気づいて動こうとするが行動するのが遅かったので2人の放ったガントが命中する。

 

桜ランスロット「!」

 

イリヤ「命中した!」

 

ルビー「今がチャンスですよ!」

 

クー・フーリン「おう!サンキューな!」

 

カレン「では、合体技行きますよランサー」

 

動きが止まった桜ランスロットをみつえてそう言ったカレンはモーニングスターを振り上げ、クー・フーリンは意図を理解して飛び上がるとモーニングスターに足を付け…

 

カレン「行きなさい!」

 

勢いに乗ったスイングでクー・フーリンを飛ばし、クー・フーリンは回転を加える事でドリルの様になり、桜ランスロットの胸へと直撃する。

 

ガリガリガリガリガリ!!!

 

桜ランスロット「!!?」

 

守理「まるでドリルの様に!」

 

刹那「削っていく!これなら…!」

 

いける!と思った時、横から飛んで来た矢がクー・フーリンの持つ槍の先に当たる。

 

それにより体制が崩れてクー・フーリンは横に吹っ飛ぶが体勢を立て直す。

 

膝を付く桜ランスロットに手に弓を持ったマジカル凛が駆け寄る。

 

マジカル凛「桜!大丈夫!今はこの場から退散するのよ」

 

声をかけるマジカル凛に桜ランスロットは頷いて先にその場から離脱する。

 

マジカル凛「やってくれたわねカレン!」

 

カレン「そちらが何をしたいかは知りませんが、今起きてる事の原因ならば片付けなければなりませんので」

 

イリヤ「そうよ!この事件、絶対私たちが解決してやるんだから!」

 

そう言った2人の言葉にマジカル凛はふうと息を吐く。

 

マジカル凛「そうね……貴方達にとっては今の事態は事件でしょうね。けどね、あの人にとっては……大切な事なのよ」

 

守理「またあの人?」

 

刹那「ホントどういう人なの…?」

 

真剣な顔で出て来た言葉に誰もが戸惑う中でマジカル凛は飛び上がってから再びエアを構える。

 

マジカル凛「だからこそ邪魔はさせないのよ!」

 

ゲンム「!また!」

 

ヘラクレス「お嬢様、私の後ろに!」

 

イリヤ「だめ!間に合わない!?」

 

誰もがやばいと思った時…

 

???「いーかげんにしろ!」

 

パシーン!

 

マジカル凛「あいた!?」

 

誰かが後ろからマジカル凛の頭をハリセンで叩いた。

 

誰もが驚いているとその人物…スワードホーリーソードゲーマーは着地する。

 

ゲンム「士郎!」

 

マジカル凛「んな!?シェロ!?なんで!?」

 

刹那「何時の間に変身を!?」

 

???「どうやら間に合った様ですな」

 

驚く守理達の前にハサンが現れる。

 

守理「あ、アサシン!」

 

ハサン「飛んで連れ去られて行く士郎殿を見かけたのでこっそり付いて来てました」

 

イリヤ「そっか。アサシンが隙を突いて士郎を助けたのね」

 

スワード「ああ、縛られて放置されてたのをアサシンに助けられたんだ」

 

そう返した後にスワードはマジカル凛を見る。

 

スワード「どうする遠坂?話を聞きたいから大人しくして貰えると嬉しいけど……」

 

マジカル凛「悪いけどシェロのお願いでもそれは聞けないわ」

 

守理「とことん黙る感じなんだね」

 

刹那「そんなに大事な人なの?」

 

その言葉にマジカル凛は悲しい顔をする。

 

マジカル凛「違うわ。けれど、答えられる事は1つ、私は()()()()()()()()()()()()()()()()()()。言わばこれは罪滅ぼしよ」

 

クー・フーリン「何?」

 

ゲンム「罪滅ぼし?」

 

イリヤ「原因を作ってしまった?」

 

出て来た言葉に誰もが驚く中でマジカル凛はさらに高く舞い上がる。

 

マジカル凛「やめやめ、今回は引くけど、今度会った時は容赦しないわ。シェロもその時貰うわよ!」

 

ゲンム「あ、待ちなさい!」

 

イリヤ「逃げるなんて卑怯じゃない!」

 

叫ぶがマジカル凛はそのまま飛び去ってしまう。

 

カレン「逃げられちゃいましたね」

 

守理「うん……だけど、ますます気になるね……」

 

ヘラクレス「彼女たちが言うあの人……一体何者なんでしょうか」

 

飛び去った方を見て呟く守理のにヘラクレスも頷きながら呟く。

 

ガ・シューン……

 

アーチャー「………」

 

守理「あれ?先輩どうしたの?」

 

イリヤ「シロウ?」

 

変身を解いて考える仕草をしているアーチャーに守理とイリヤは話しかける。

 

アーチャー「あ、いや……なんでもない。とにかくありがとな、助けに来てくれて」

 

イシュタル「ま、結局はアサシンが助けたけど」

 

刹那「ありがとねアサシン。助かったよ」

 

ハサン「いえいえ、しかし、私の勘ですが、もしかすると決着が近いかもしれませんね」

 

礼を述べる刹那にハサンは手を振った後に真剣な様子でそう述べる。

 

守理「決着が近いと言うと…総力戦な感じになるかもしれないって事?」

 

ハサン「ええ、士郎殿を攫おうとしたのもそれがあるからかと」

 

刹那「う~ん……まだ分からないことが多いのに……」

 

ヘラクレス「そうですね…敵の目的、虎聖杯の有無、そして敵のメンバー構成……一応こちらは桜さんや凛さんがいる事は確定していて、後は謎のサーヴァントですな…」

 

唸る刹那にヘラクレスも続くとそこだよね…と守理は頭をガシガシ掻く。

 

守理「あのサーヴァントが何者かだよね…見ていた時間は短かったけど、クラスは剣を使ってたからセイバーなのかな?」

 

刹那「でも剣使っているけどセイバーじゃないのたくさんいるよ?」

 

そこだよねー……と刹那のに守理はさらに唸る。

 

いかんせん、出会ったサーヴァント面子で剣を持ってるけどセイバーじゃない面子が多いのだ。

 

他にもクラスが当て嵌まりそうで当て嵌まってないメンツがいるからカルデアからのサポートなしで初見でクラスがこれだと言うのが当たってない可能性もあるのだ。

 

だからクラス判明とかがそう言うのに長けてるダ・ヴィンチ達と通信できればもう少し絞れたかもしれないが通信妨害でいまだに出来ていない。

 

クー・フーリン「なんだかわからねえけど、新手のサーヴァントとなると普通の聖杯戦争なら絞れたかもしれねえが…聖杯戦争じゃねえからな…」

 

アーチャー「…………俺は、セイバーだと思う」

 

会話の流れから知らないサーヴァントに出会ったと判断してそう呟くクー・フーリンの後のアーチャーの言葉に誰もが顔を向ける。

 

守理「先輩?」

 

刹那「え…?」

 

イリヤ「シロウ……?なんでセイバーだと思うの?」

 

イリヤは聞くがアーチャーは無言で歩き出す。

 

無言を通すアーチャーに誰もが戸惑う中でクー・フーリンは困った様に頭を掻く。

 

カレン「ランサー、もしかするとあなたも彼女達は出会ったサーヴァントのクラスがセイバーだと思ってるんじゃないですか?」

 

クー・フーリン「……わりぃが、俺も話す気はねえ…ただ言える事は…坊主の問題って所だな」

 

追求しようとするカレンのを蹴ってクー・フーリンもアーチャーを追いかける様に続く。

 

イシュタル「何よあの言い方!」

 

ハサン「まあまあ…ただ、ランサー殿の言う通り、士郎殿が鍵なのではないでしょうか」

 

イリヤ「シロウが鍵…?」

 

刹那「一体、どういう事…?」

 

憤慨するイシュタルを宥めながら言ったハサンのに守理達は戸惑いながら先を歩く2人の背を見る。

 

マジカル凛の言った大事な人を奪った原因…そして話さない2人は…

 



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弓1節:黒く染まる者

前回、マジカル凛とバーサーカー桜と戦った守理達。

彼女達の言うあの人とは……


前回の後、一同は衛宮邸に集まっていた。

 

ただ、アーチャーとクー・フーリンはこの場におらずにいる。

 

メディア「成程ね…坊やたちは守理ちゃん達がライダーと一緒に目撃した謎のサーヴァントをセイバーと確信していると…」

 

守理「そうなんだよね」

 

刹那「なんでそう確信したのかがわからなくてさ…」

 

パールヴァティ―「確かに、あの2人の性格的に言うと思うんですけど…」

 

うーーーーんと誰もが唸っているとアイリが黙っているのでアサシンエミヤが声をかける。

 

アサシンエミヤ「珍しいね。君なら何かしら話題に加わると思ったのだが」

 

アイリ「………」

 

イリヤ「ママ?どうかしたの?」

 

話しかけるアサシンエミヤのに反応しないアイリにイリヤは心配そうに声をかけるとアイリははっとなって誤魔化す様に笑って聞く。

 

アイリ「な、なにイリヤ?」

 

守理「一体どうしたのアイリさん?話しかけてたの気づいてなかったの?」

 

イリヤ「なにかあったの?」

 

質問のにアイリはごめんねと謝る。

 

小次郎「…成程、ご婦人よ。そなたも謎のサーヴァントのクラスがセイバーで……()()()()()()()()()()()な?」

 

刹那「え…?」

 

その様子を見ていた小次郎が徐に切り出した事に誰もが呆気に取られる。

 

守理「ちょ、小次郎!?あなたもなの!?」

 

小次郎「何、少年やランサーはともかく、婦人までも黙ってるとなると大体を察したので語れなかったと見てな」

 

ルビー「この方たちが黙る程の人なんですかそのセイバーって?」

 

ヘラクレス「でしょうね。実際に見たアイリ様が確信できる程のヒントがあったんでしょうね…私も見ていましたがどんな英霊かはまだ…」

 

肩を竦めて答える小次郎のにうーむと唸るルビーへとヘラクレスはアイリを見ながら困った顔をする。

 

パールヴァティ―「黙る程ですか…そうなると知人って事ですよね?」

 

刹那「(先輩達の知っている人がセイバーって事……?)」

 

パールヴァティ―の呟きに刹那は考える。

 

守理「と言うかランサーの言った先輩の問題ってどういう意味なのかな……」

 

メディア「ん?ランサーが言ったの?」

 

イリヤ「うん、シロウの問題だって言ってそれっきり……ホント守理お姉ちゃんの言う通り、どういう意味よね」

 

2人の言葉にメディアは顎に手を当てる。

 

メディア「(坊やの問題…セイバー…坊やの知人で剣を使う……まさか…)」

 

小次郎「どうやらキャスターも同じ考えに至ったようだな」

 

イシュタル「ええ!ちょっとちょっと!ホント分かんないわよ!」

 

刹那「一体誰なの?あのセイバーは?」

 

次々とサーヴァントの正体について確信する面々にイシュタルは騒ぐ。

 

それに対してメディアはため息を吐いた後にイシュタルを指さす。

 

メディア「私も2人を尊重して黙秘するけど、それ以外で言える事は凛……いえイシュタル、ぼうやの問題はあなたの依り代になったその子が切っ掛けとしか言いようがないわ」

 

イシュタル「はい!?」

 

イリヤ「凛さんがきっかけ!?」

 

ルビー「それはまた、うっかりで起こったな感じですか?」

 

小次郎「そうであればまだ軽いものよ」

 

言われた事に驚くイシュタルにルビーがそう呟くと小次郎は肩を竦める。

 

守理「うわぁ、もう何がなんだか…頭が痛くなる…」

 

刹那「(と言う事はその人は先輩にとって普通の日常……え?そうなると……)」

 

机に突っ伏す守理とは別に刹那は自分の考えに目を見開く。

 

刹那「(……いやいやいや、まさかね……それに否定しちゃってるし……)」

 

イシュタル「はぁ、とにかくそろそろ寝ましょうか…」

 

パールヴァティ―「そうですね」

 

否定する刹那を知らずにそう言うイシュタルにパールヴァティ―も同意するとイリヤはあくびする。

 

イリヤ「もうそろそろ遅いからね…」

 

アイリ「そうね。じっくり休みましょうね」

 

その言葉の後にそれぞれ眠りに付いた。

 

 

 

 

-皆、皆、居なくなった……-

 

-士郎も、凛ちゃんも、桜ちゃんも、セイバーちゃんも、皆、居なくなっちゃった……-

 

-……それでも私は待ち続けたの……-

 

-……皆が帰ってくることを信じてあの家で待ち続けた……でも誰も帰ってこなかった……-

 

-人理も世界もどうなったっていい!私はもう待つのは嫌なの!一人は嫌なの!だからこの特異点は私が守る!-

 

 

 

 

アーチャー「!!?」

 

ガバッ!と起き上がり、アーチャーは顔を抑える。

 

アーチャー「やっぱり……そうなのかよ……あんたが……」

 

先程見た夢を思い出し、苦い顔をしながらアーチャーは嘆く様に言葉を漏らす。

 

布団から出て、1人、蔵へと向かう。

 

扉を開け、中に入った後…そこにありし物……自分の始まりとなりし、魔法陣に触れる。

 

アーチャー「……………」

 

大河「あれ?士郎。蔵で何しているの?」

 

しばらく見ていたアーチャーに何時の間にか来ていた大河が声をかける。

 

それに返事をせず、アーチャーは無言で立ち上がった後に宙を見上げる。

 

アーチャー「なあ……()()()()()()、藤ねえ」

 

大河「んー?なんのこと?」

 

顔を向けずにそう言うアーチャーに大河は首を傾げる。

 

アーチャー「……あんたが今の騒動…特異点の主なのは、分かってるんだよ…」

 

大河「…………そっか、気づいちゃったか」

 

出て来た言葉に大河は否定もせずにそう呟く。

 

アーチャー「否定はしないんだな……いや、あんたならバレたと思ったら正直に話すもんな……」

 

大河「どこらへんで私が主って分かったの?」

 

確認する大河に愚問だよと返す。

 

アーチャー「桜を助ける為にライダーに放った突き…爺さんに引き取られてから時たま見ていたのを忘れる訳ないだろ…」

 

大河「あーやっぱりアレでバレちゃったか……失敗だったなー」

 

まるで悪戯がバレた様な子供の様に呟く大河にアーチャーは振り返る。

 

アーチャー「藤ねえ……あんたがこんな事をした理由は……俺に……俺にあるのか?」

 

大河「………」

 

確認する様に問うアーチャーに大河は顔を伏せる。

 

アーチャー「答えてくれ藤ねえ!俺があんたの前からいなくなったからか!」

 

大河「…うん、そうだよ。でもそれだけじゃないんだよ」

 

近寄るアーチャーのに大河はうつむきながらそう返す。

 

アーチャー「それだけじゃない?他はなんなんだ?」

 

大河「……憎いからよ。みんなを殺したこの世界が……!」

 

出て来た言葉にアーチャーは目を見開く中で大河は顔をあげる。

 

その眼には憎悪が宿っており、それに彼女を知るアーチャーは思わず息を飲む中で大河は続ける。

 

大河「だって士郎が頑張って正義の味方していたのに世界はそんな士郎を裏切ったんだよ?助けて貰ったのに、それなのに怖がって、恨んで…そんな世界なんて…壊れてしまえば良いのよ!」

 

ドン!

 

アーチャー「!?」

 

噴き上がる魔力により大河の姿が見えなくなると共にアーチャーは後ろに飛ばされて背中をぶつけた後に周りの雰囲気が一転する。

 

息を吐きだして少し呻いてから熱さを感じた後に蔵の所々が燃え始めてるのに気づいた直後、見えなくなっていた大河の姿があらわになる。

 

胸元をさらけ出した所々がボロボロになった剣道服を身を包み、綺麗だった髪の色はエミヤシロウの様に白く染まり、目には狂気を示す様に赤く光る。

 

アーチャー「藤ねえ……」

 

大河「だから士郎。この特異点は壊させない。この特異点を壊すって言うんなら士郎でも容赦はしないよ…!」

 

「フッ、そう言う事だ。もう一人の私よ」

 

なんとか言葉を漏らしたアーチャーに大河は手にした黒い竹刀の切っ先を向けて宣言した隣にある人物が出現する。

 

見覚えのある姿、本来の自分……

 

アーチャー「アーチャー……エミヤ……シロウ……」

 

エミヤ「ああ、そうだもう一人の私。私は藤村大河の味方として召喚されたエミヤシロウだ」

 

お互いにみつえあう2人の後に大河は後ろを振り返る。

 

そこには守理達がいた。

 

守理「大河さんが…」

 

刹那「この特異点の主……!?」

 

イリヤ「タイガが!?」

 

驚く守理達を見ながら大河はアーチャーへとまた顔を向ける。

 

大河「それじゃあ士郎。私たちは大聖杯があったところで待っているからこの特異点を修復したいなら来なさい」

 

そう言って2人は消える。

 

アーチャー「………藤ねえ」

 

クー・フーリン「やれやれ、やっぱり、大河の姉ちゃんか」

 

ルビー「まさか大河さんが黒幕だったとはルビーちゃん驚きです!」

 

頭をガシガシ掻くクー・フーリンの後にルビーが大げさな感じで動き回る。

 

その後にうるさいとイシュタルに叩き落とされる。

 

だが、彼女が黒幕と言う事で説明が付く。

 

セイバーライオンをオルタ化させる事を出来るという意味では彼女がセイバーと士郎に続いてもっとも警戒心を持たない相手だからだ。

 

そして、彼女自身が虎聖杯を持っていなかったのは大河が召喚したエミヤが所持して隠れていたから……

 

小次郎「さて、先程の彼女の言い分が本当ならば寺の地下にある天然の鍾乳洞におる事になる」

 

アサシンエミヤ「そうなると、相手側の全員がそこにいると言う事になるな」

 

アイリ「ええ、そうね…」

 

腕を組んで呟く小次郎にアサシンエミヤも険しい顔で言うのにアイリは同意する。

 

そんな複雑な顔で顔を伏せるアイリにイリヤは心配そうに近寄る。

 

イリヤ「ママ、大丈夫?」

 

アイリ「ええ、大丈夫よ」

 

微笑むアイリだがやせ我慢してるのは丸わかりでメディアは我慢しないで良いわよと言いながら一同を見渡す。

 

メディア「とにかく、これから大聖杯の元に向かうわよ……ん?」

 

号令をかけようとして空を見上げるメディアに誰もがつられて見る。

 

すると、一部分が歪みだしてるのに気づく。

 

守理「何あれ!?」

 

刹那「空間が歪んでる…!?」

 

誰もがその光景に驚く間に穴の様なのが出来た後…

 

ドーーーン!!

 

何かが飛び出して地面に激突して衝撃と土埃が起こる。

 

守理「うわわ!?」

 

イリヤ「な、なに!?」

 

ヘラクレス「お嬢様、後ろに」

 

誰もが警戒する中で土埃は収まって行き……

 

???「いやー、やっと辿り着いたぜ。始祖の姉ちゃんマジ頑張った」

 

カレン「!?アンリ!」

 

姿を現した人物、アンリマユにカレンは驚く。

 

???「ふええ、やっといけた」

 

その後に後ろからひょっこり現れたぶかぶかな服を引きずった小さい女の子に誰もが目を丸くし、アンリマユはあちゃあとなる。

 

アンリマユ「あーあ……早速異常出てるな、だからお留守番しとけって言われたのにマルタの姉さんは」

 

守理「マルタ!?」

 

刹那「なんか小さくなってる!?」

 

えええええ!?と驚く守理達にアンリマユがこの経緯に至った訳を説明する。

 

守理達がレイシフトを行った後、突然謎の力により通信を遮断されてしまったのだ。

 

起こりし事態に慌てる中でリウナスは事態の究明に乗り出し、それを知らせる事が出来る様になったので一応同じ第5聖杯戦争に存在したアンリマユがメッセンジャーとして送られるのが決まったのだが問題発生。

 

守理が心配になったマルタが無理やり割り込んだのだ。

 

リウナスが突貫工事でもあるから何が起こるか分からないと事前に言ったのだが、前に守理が誘拐されていたのもあったのでマルタは聞かずに強行した。

 

アンリマユ「んで、こうなった訳なんだなこれが」

 

イリヤ「わ、私と同じくらいになってる…」

 

ルビー「あちゃあ、これでは戦力に含めませんね」

 

べべんと何時の間にか落語家な恰好して締め括るアンリマユのを聞きながらイリヤは守理に抱き上げられたマルタを見る。

 

大事なのはわかったが流石にこれでは無理だよね……と……本当に思った。

 

マルタ「やだー~しゅりはわたしがまもるの~」

 

守理「精神も引っ張られてるねこれ;」

 

刹那「だね…;」

 

腕や足をバタバタさせるだだっこマルタに困ったなと唸る。

 

実際問題、ステータスなども普通に激減してるだろうし、守る所か逆にお守的な意味で守られる立場になっている。

 

カレン「まぁ、連れて行くしかないでしょう。守理本人が抱き抱えたまま離れた方が良いでしょうし」

 

守理「それしかないよね;」

 

アイリ「それじゃあ行きましょうか。大聖杯のあった所に…」

 

ネコアルク「おう行くにゃ!」

 

誰もが頷いて歩き出す。

 

守理「猫さんいつの間に!?」

 

ネコアルク「ふっ、このまま出なきゃあ、アタシの出番がもうないと思ったからニャ」

 

アーチャー「メタいな;」

 

キザに言うネコアルクにアーチャーは呆れる。

 

ガオガオ!とセイバーライオンも自分がいるぞと主張する。

 

アーチャー「そうだな。頼りにしてるぞセイバーライオン」

 

セイバーライオン「ガオウ!!」

 

頭を撫でるアーチャーにセイバーライオンは強く頷いた後に再び歩き出す。

 

その際、刹那はアンリマユから何かを受け取ってるクー・フーリンの姿があった。

 

刹那「(あれ?ランサー、何受け取ったんだろう……)」

 

なんだろうと思った後に刹那は次の疑問が来た。

 

それはアイリの事である。

 

刹那「(なんでアイリさん、大河さんの事知っているんだろ?)」

 

こっちのエミヤに聞いた話ではアイリは大河と出会う前に死去しているとの事だ。

 

そうなると…彼女はどうやって知りえたのだろうか…

 

刹那「(ん~後で聞いてみようかな?)」

 

それが良いかなと刹那は足を速める。

 

途中でバゼットと合流し、途中出て来た魔物を倒しながら進んで行く。

 

しばらくして柳洞寺に到着して大聖杯がある洞窟へと足を進めると…

 

???「来たか衛宮よ」

 

アーチャー「!葛木先生」

 

メディア「宗一郎様」

 

入口で佇む男性にアーチャーとメディアは声を漏らす。

 

葛木「藤村先生はこの先でお前を待っている」

 

アーチャー「そうですか……」

 

刹那「えっと通してはくれるんですよね?」

 

短く言う葛木に刹那は恐る恐る質問する。

 

葛木「ああ、私は別に門番のつもりではない。ここで見届ける者だ」

 

守理「そうなんですか…」

 

イリヤ「でも門番が居ないって訳じゃないみたいね」

 

答えた葛木に守理は安堵するがイリヤが入り口の奥を見て気を引き締める。

 

そこには複数の魔物達が阻む様にいた。

 

クー・フーリン「おうおう、たっぷりといやがるぜ」

 

ヘラクレス「やはり簡単には行かせないようですな」

 

それを見て構える面々の前にカレンとバゼットが立つ。

 

バゼット「ランサー、ここは私達に任せて先に」

 

カレン「アンリもです。あんまり相応しくないですが、道を切り開いてあげましょう」

 

アンリマユ「お、やるね」

 

刹那「バセットさん、カレンさん……」

 

構える2人に刹那は悲痛な顔をする。

 

なぜならこの特異点を修復すれば目の前の2人は消えてしまうのだ。

 

守理も同じ様に顔を歪めていると2人の肩に手を置く者がいた。

 

それは葛木だ。

 

そのままカレンとバゼットと並んで顔だけを一同に向ける。

 

葛木「行くんだ。君達には役目があるのならば立ち止まってはいけない」

 

アーチャー「先生……」

 

メディア「宗一郎様……」

 

守理「……はい!」

 

刹那「ありがとうございます葛木先生!」

 

礼を受け取った3人は同時に攻撃を放って道を作り上げる。

 

出来上がった道をメンバーが駆け抜ける。

 

葛木「衛宮」

 

アーチャー「!」

 

最後に通り抜けようとしたアーチャーを葛木は呼び止める。

 

葛木「迷いがあるかもしれない。だが、彼女を救いたいなら向き合う勇気が必要だ……頼んだぞ」

 

アーチャー「………はい!」

 

激励を受け、アーチャーは走る。

 

しばらく進むとまた魔物達が阻む。

 

マルタ「またでたー!?」

 

イリヤ「それだけじゃないわ。あそこを見て」

 

それに守理に抱かれていたマルタは守理に引っ付く中でイリヤは魔物の後ろを見て叫ぶ。

 

そこには桜がいるのだが、その髪は白く染まり、赤い目に狂気を宿していた。

 

アーチャー「厄介な状態で出て来たな…」

 

黒桜「うふふ、先輩待ってましたよ」

 

刹那「えっと桜ちゃん?なんかさらに黒くなってない?」

 

守理「と言うか普通に喋れてるね…それはそれで怖い!!」

 

うっとりとした顔で言う黒桜に顔を抑えるアーチャーの隣で刹那と守理は思わず後ずさる。

 

黒桜「先生によって強化された私を乗り越えられますか?」

 

ルビー「うわー、この桜さんなんだか色々ヤバい感じがプンプンしますよ!」

 

イリヤ「確かに、ヤバすぎだわ」

 

気迫にイリヤも後ずさる中でメドゥーサが前に出る。

 

メドゥーサ「桜ならば私が相手をしましょう」

 

パールヴァティ―「わ、私は応援を」

 

刹那「2人とも、大丈夫?」

 

聞く刹那にメドゥーサはバグルドライバーを装着しながら大丈夫ですよと返す。

 

パールヴァティ―も頷いて黒桜を見る。

 

メドゥーサ「皆さんは先にいる大河の所に向かってください」

 

パールヴァティ―「追いつきますから!」

 

イリヤ「先に行って待ってるわよ!」

 

その言葉と共にアーチャーを先頭に走り出す。

 

黒桜「先輩」

 

アーチャー「!」

 

通り過ぎる間際、黒桜は何もせずに言葉をかける。

 

黒桜「…先生の事、今度はちゃんとした選択をするようにしてくださいね」

 

アーチャー「……俺なりに答えるつもりだ桜……」

 

言われた事にそう返してアーチャーは駆け出す。

 

メドゥーサ「桜、あなたは……」

 

黒桜「さあライダー、戦いを始めましょ」

 

ギリギリチャンバラ!

 

声をかけようとしたメドゥーサのを無視して黒桜はガシャットを取り出して起動し、宙に浮いたのを蹴り飛ばしてからバグルドライバーⅡのAボタンを押した後にガシャットがバグルドライバーⅡに自動で装填されると共に左上のボタンを押す。

 

ガシャット!

 

バグルアップ!

 

ギリ・ギリ・ギリ・ギリ!チャンバラ~!

 

ライダー少女となった黒桜をみつえながらメドゥーサもガシャットを起動させる。

 

リベンジャーゴルゴン!

 

メドゥーサ「変身!!」

 

ガシャット!!

 

バグルアップ!

 

喰らえ大蛇!

 

Woooo!!

 

噛み砕け神を!

 

Woooo!!

 

復讐の牙!

 

リベンジャーゴルゴーン!!

 

Woooo!!

 

ゴルオンへと変身完了して目を光らせる。

 

黒桜「行くわよライダー!」

 

ゴルオン「桜、あなたを止めます!」

 

その言葉を皮切りにぶつかり合う。

 

 

 

 

後ろから響く戦闘音を聞きながらアーチャー達は進んで行くと……

 

ギルガメッシュ「ふん、待ちくたびれたぞ贋作者にセイバー達よ」

 

アルトリア「ギルガメッシュ!?」

 

セイバーオルタ「貴様も邪魔をするのか英雄王!」

 

待ち構えていたギルガメッシュにアルトリアとセイバーオルタは構える。

 

守理「と言うかどういう事!?」

 

刹那「何でギルガメッシュが先生の味方を!?」

 

ギルガメッシュ「ふん、虎女の話を聞いて協力してやろうと思ってな」

 

返された事に守理達は驚く。

 

守理「(ギルガメッシュが味方になる程の?)」

 

刹那「(一体どういう話をしたんだろう先生…)」

 

ギルガメッシュ「ホントならば通すのはせん主義だが、セイバー2人と我が戦う間なら通っても良いぞ」

 

アーチャー「なんだって?」

 

それに2人が考える中でギルガメッシュの提案にアーチャーは思わず声を漏らす。

 

ギルガメッシュ「貴様にとってはいたせりつくせりであろう贋作者?あの女の所に行けるのだからな」

 

イリヤ「どうするの士郎。あの英雄王の言う通りにする?」

 

ルビー「刹那さん達の安全を考えると乗るのが良いかと」

 

困るイリヤと冷静に分析するルビーのにアーチャーは考えようとして、その前にアルトリアとセイバーオルタが前に出る。

 

アルトリア「シロウ。ここは任せてください」

 

セイバーオルタ「貴様たちは先に行け」

 

剣を構える2人にギルガメッシュは通れる様に魔物達を王の財宝で吹き飛ばす。

 

ギルガメッシュ「ほれ、通るが良い」

 

アーチャー「……頼んだ2人とも……皆、行こう」

 

守理「う、うん」

 

刹那「アルトリア!オルタ!二人とも気をつけてね!」

 

2人に声をかけて一同はギルガメッシュの隣を通る。

 

ギルガメッシュ「良いか贋作者、この特異点は貴様の過去の過ちから生まれたと言っても過言ではない。だからこの特異点は貴様自身が何とかしろ」

 

通り過ぎる瞬間、アーチャーへとギルガメッシュは真剣な顔つきで言葉をかける。

 

アーチャーは無言で頷いて走る。

 

アルトリア「ギルガメッシュ、あなた……」

 

ギルガメッシュ「ふん、我らしくない事を言ったな。さあ、行くぞセイバー達よ!」

 

セイバーオルタ「こい、英雄王!」

 

その言葉と共に3人はぶつかり合う。

 

 

 

 

しばらくして、広い空間に出る。

 

アーチャー「ここだ」

 

アイリ「此処にかつて大聖杯があったのよ」

 

イリヤ「此処に…」

 

ネコアルク「広いでんにゃ~」

 

アイリの言葉にイリヤは呟く中で守理と刹那は奥に大河が立っているのに気づく。

 

アーチャー「藤ねえ…」

 

大河「待ってたよ士郎」

 

近寄ろうとしたアーチャーだが、その前に飛んで来た魔力弾に阻まれる。

 

マジカル凛「待ってたわよシェロ」

 

???「ゼッちゃんの邪魔はさせないわ」

 

大河の前に放った人物であるマジカル凛と……黒い衣装を身に纏ったアイリであった。

 

守理「アイリさんがもう1人!?」

 

刹那「あれ、第四次の特異点で出てきた黒アイリさん!?」

 

黒アイリ「こんにちわ。それとさようならね。ゼッちゃんの為にも邪魔はさせないわ」

 

驚く2人に黒アイリはそう言う。

 

イシュタル「成程、ボディガードって事ね」

 

クー・フーリン「大河の姉ちゃんと対峙したいなら倒して行けってか」

 

ヘラクレス「そのようでごさいますな」

 

イリヤ「ってちょっと待って、ゼッちゃんってもしかして大河のこと!?」

 

対峙する黒アイリやマジカル凛を見て呟いた3人の後にイリヤが彼女から出て来たのに驚いて聞く。

 

黒アイリ「ええ、そうよ。何故ならゼっちゃんは私の弟子だからね」

 

刹那「弟子!?」

 

守理「どういう事!?」

 

告げられた事に誰もが驚く中でアイリが前に出る。

 

アイリ「…昔、ゼっちゃんはね。聖杯の中に迷い込んだことがあるのよ」

 

ルビー「なんと!?そうなんですか!?」

 

守理「あれ?けどなんでアイリさんがそれを?」

 

出て来た言葉にルビーは驚き、守理が気になって聞く。

 

アイリ「えーとそれはね……」

 

黒アイリ「私は聖杯と繋がっていたから、あの子と夢と言う形で知り合えたのよ」

 

それにアイリが答える前に黒アイリが大河をチラリと見てから先に答える。

 

マルタ「ゆめのなか?」

 

イシュタル「マスターがサーヴァントの生前のを見るのと似た感じかしらね。聖杯に迷い込んだ影響で一時的に知り合えたのかもね」

 

説明された事にイシュタルはオデコをトントンしながら呟く。

 

成程と守理と刹那が納得してると黒アイリはアーチャーを睨む。

 

黒アイリ「それで私の弟子を泣かせた上にオルタにまでさせた士郎くんってのは貴方よね」

 

アーチャー「………ああ、俺だ」

 

問う黒アイリにアーチャーは肯定する。

 

守理「先輩!?」

 

刹那「言って良かったの!?」

 

まさかの肯定に驚く2人にアーチャーは目を瞑った後に再び開いて大河をみつえながら口を開く。

 

アーチャー「ああ、確信したからこそ言える。ここは俺の、()()()()()()()()()()()()()だ」

 

メディア「え!?」

 

小次郎「なんと…」

 

クー・フーリン「おいおい、マジかよ……坊主のとは思っていたが、そんな低い確率のが、あり得るのかよ……」

 

ヘラクレス「それは本当なのですか士郎殿」

 

出て来た言葉に誰もが驚き、ヘラクレスが代表で問う。

 

アーチャー「ああ……生前生きていた時にしか()()()()()()()()()()()()()()()()……だから俺が許せないんだな黒い方のアイリさん」

 

黒アイリ「ええ、そうよ。出会って楽しいひと時だったからこそ……あなたを許せない」

 

そう言って殺意を放つ黒アイリにイリヤはビクッとなり、アイリが安心させる様に抱き締める。

 

守理「う、凄い殺気」

 

刹那「物凄く怒っているね…」

 

クー・フーリン「へっ、わりぃがあんた等の相手は俺達だ」

 

アンリマユ「そういう事、あんたはその間を通ってあの姉ちゃんとぶつかりな」

 

思わずたじろく2人の前に出てクー・フーリンとアンリマユは構えてアーチャーに言う。

 

ヘラクレス「では私は魔法少女の凛殿の相手をしましょう」

 

イシュタル「いえ、バーサーカー……ヘラクレス。あなたも黒い彼女を相手して、彼女は私だけで相手するわ」

 

そう言ったヘラクレスにイシュタルはそうお願いする。

 

少し考えてから分かりましたとヘラクレスは了承する。

 

エミヤ「成程、そちらは温存か…ならば他の者達はこいつ等とだな」

 

構える者達をみての言葉と共に指を鳴らすと魔物が現れる。

 

メディア「たくっ、行くわよWアサシンども!」

 

ハサン「ぎょい!」

 

小次郎「やれやれ、梅雨払いと言う事か」

 

ネコアルク「猫もいる事もお忘れなく!!」

 

セイバーライオン「ガオウ!!」

 

現れたのにメディアがそう言って魔力弾を展開し、ハサンと小次郎もそれぞれの武器を構えて、ネコアルクは爪を伸ばし、セイバーライオンも骨付き肉を構える。

 

イリヤ「やっちゃって、バーサーカー!」

 

みつえあった中でイリヤの号令を合図にそれぞれ戦闘を開始する。

 

アーチャー「(藤ねえ…)」

 

大河「………」

 

その中でアーチャーと大河はお互いに見続ける。

 

黒く染まりし虎を止める為の戦いが今始まる。

 

大河「虎言うな!!」

 

アーチャー「そこは黒くてもツッコミ入れるのか!?」

 

始まるったら始まる!!

 

 



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弓2節:ぶつかり合う者達と止める者

復讐のと……者と化した大河を守るエミヤと対峙するアーチャー。

他の者達もそれぞれの戦いを開始する。


対峙するアーチャー以外のサーヴァント達と黒アイリ達。

 

彼女達の出す魔物はキャスターやハサン、小次郎が連携して対峙し、セイバーライオンをネコアルクがフォローしながら数を減らして行く。

 

クー・フーリン「さてと坊主をさっさと大河の姉ちゃんと対峙させねえといけねえから退いて貰うぜ黒いアイリさんよ」

 

ヘラクレス「最初から全力で行かせてもらいます」

 

黒アイリ「それはこちらのセリフよ」

 

その言葉と共に大量の魔力弾が出現してクー・フーリンたちに襲い掛かる。

 

ドドドドドン!!

 

刹那「クー・フーリン!」

 

イリヤ「バーサーカー!」

 

守理「アンリマユ!」

 

魔力弾着弾による煙に包まれる3人に刹那とイリヤは叫ぶ。

 

黒アイリはふふと笑い…

 

マザルアップ!!

 

鳴り響く音声にえ?となる。

 

大神の魔術師!残虐の魔王!2つの力を持ちし槍使い!クー・フーリン・ウィッカークリード!!

 

力強く響き渡った後に煙が吹き飛び、ヘラクレスと……仮面ライダーが姿を現す。

 

その姿は胸にライダーゲージがあるライダースーツで全体の色が黒いのに電子的な青いラインが走り、両肩は狼の顔型ショルダアーマーで包まれ、両腕にはカギヅメ、顔はクー・フーリンオルタが宝具を使用した時の仮面をエグゼイド系の近い感じにしたのに右目が赤、左目が青の複眼が追加されたのであった。

 

???「あっぶねえな…咄嗟にルーンでの防壁を張ってなきゃあヘラクレスに当たってたぜ」

 

守理「え、いた場所から考えてクー・フーリンなの!?」

 

刹那「いつの間にベルトを……あっ!」

 

手をひらひらさせて呟く人物、クー・フーリンに守理は驚き、刹那も驚く中で思い出す。

 

来る途中でアンリマユから何かを貰ってるクー・フーリンの姿を…

 

クー・フーリン→ボルク「改めて自己紹介だ。魔術を極めて次々に来る敵を倒して行くウィッカーマン・クー・フーリン、魔王となりて邪魔する奴らを倒して行くクリード・コインヘン・クー・フーリン、その2つのゲームを合わせた魔槍ゲイボルグを駆使して強者と戦うクー・フーリン・ウィッカークリードで変身した戦士。仮面ライダーボルクだ」

 

守理「仮面ライダーボルク!」

 

刹那「カッコいい…!」

 

黒アイリ「長い説明ね…」

 

説明したボルクに黒アイリは感想とばかりに魔力弾を放つがボルクは手を翳して作り出した魔力壁で防ぐ。

 

ボルク「わりいね。俺の要望通りのだったからつい説明しちまった」

 

ガシャコンスタッフ!

 

そう返しながらボルクはその手にゲイボルグの様に赤い長い杖型ガシャコンウェポンを出現させて構える。

 

黒アイリ「ボルクかボークか知らないけどすぐに倒してやるわよ」

 

ヘラクレス「!宝具を使って早々に決めるの様ですな…」

 

魔力を放出する黒アイリにヘラクレスとボルクは身構える。

 

黒アイリ「黒き聖杯よ、猛れ」

 

その言葉と共に黒く汚れた聖杯が現れ、光りがヘラクレスとボルクへと放たれる。

 

イリヤ「黒い聖杯…!?」

 

ルビー「カルデアのデータによるとあれは即死系宝具ですよ!?」

 

ドッシーン!!

 

慌てるイリヤとルビーだが、ボルクは慌てずにガシャコンスタッフの持ち手部分にあるAボタンを押すとスタッフの尖端に刃が現れた後に地面に刺す。

 

ドドドドドドドン!!

 

すると地面から複数の漆黒のエネルギー槍が出現して壁となって光りを妨げる。

 

黒アイリ「っ!?」

 

ボルク「慌てんなよ。まだ始まったばかりだ」

 

ヘラクレス「戦いはまだまだこれからですぞ」

 

イリヤ「こっちは大丈夫そうだけど、お兄ちゃんは」

 

光りが収まるのと同時に槍を消して交戦開始するボルクとヘラクレスを見てからイリヤはアーチャーを見る。

 

スワード「くう!」

 

そこではブレイドワークスゲーマーになったスワードがエミヤ相手に苦戦していた。

 

エミヤの後ろでは黒虎セイバーがその戦いを見ていた。

 

エミヤ「どうした?この程度かエミヤシロウ」

 

スワード「そんな訳ないだろ…」

 

夫婦剣を構えながら言うエミヤにスワードも構えながらそう返す。

 

守理「強い!」

 

刹那「同じ先輩なのになんで…」

 

呻く守理の隣で刹那は疑問を感じる。

 

それはすぐにエミヤから返される。

 

エミヤ「それは簡単だ。私は()()()()()()、今のこいつは()()()()だからだ」

 

イリヤ「え?どういうこと…?」

 

ルビー「…!まさか、経験の差!」

 

出て来た言葉に戸惑うイリヤにルビーは察して言う。

 

エミヤ「そうだ。今のこやつは若き頃の私、投影魔術も未熟で今の私に至るまでの経験がまだない状態だ」

 

守理「それってつまり、今の先輩はリリィ達と似た感じな状態って事!?」

 

刹那「それじゃあ不利になるは当然…!」

 

告げられた事に守理と刹那も気づいて呻く。

 

スワード「だからと言って諦める訳ないけどな」

 

エミヤ「ふん、やはり抗う方を選ぶか」

 

イリヤ「お兄ちゃん…」

 

夫婦剣を構えるスワードにエミヤは睨み、イリヤは心配する。

 

スワード「経験が相手の方が多いなら、テクニックで補うだけだ」

 

エミヤ「ほぅ…ならやってみろ」

 

言われるまでも!と夫婦剣を投げ飛ばす。

 

いきなりそれとはとエミヤは呆れて弾き飛ばし……目を見開く。

 

夫婦剣の後ろから…巨大な夫婦剣が迫って来たのだ。

 

エミヤ「何ッ!?」

 

慌ててローアイアスで防ぐが回り込む様に飛んで来た、本来のより小さい夫婦剣が何個も飛んで来てエミヤの体を切り裂く。

 

エミヤ「ぐっ…!」

 

呻いたエミヤは殺気にすぐさま気づいて後ろに飛び退ると…自分がいた場所に何かが突き刺さる。

 

見えたのは巨大な何かであった。

 

エミヤ「これは…!?」

 

守理「壁?」

 

スワード「いいや…」

 

思わず呟いた守理はスワードが突き刺さった奴の上にいるのに気づく。

 

スワード「巨大な剣だ」

 

イリヤ「あの剣って大きなギルくんが使ってた…」

 

スワードの佇んでいる剣がかつて自分が知ってる子ギルが使用した剣だと気づいたイリヤは凄いと思った。

 

エミヤ「馬鹿な!?投影魔術でそこまで巨大な剣を作り上げるなど!?」

 

スワード「普通じゃあ無理だ。だけどな、俺が使ってるのはこの姿でのだ。ブレイドワークスゲーマーは投影できるのが剣に限定されてる分、大きさの限度はない!」

 

守理「大きさの限度がない!?」

 

刹那「ゲームの奴だからこそできる技術!」

 

驚愕するエミヤに告げたスワードのに守理と刹那は凄いと感嘆する。

 

スワード「今度はこれだ!」

 

そう言って今度は小さな夫婦剣を連続投影して様々な方向から投げてエミヤへと迫る。

 

エミヤ「今度は小さいやつか…!」

 

向かって来たのをエミヤは弾いて行く中で最後のを弾いてこれで終わりかと思った後に体が動かないのに気づく。

 

何が起きたとエミヤは思う中で守理と刹那は弾き飛ばされた夫婦剣がエミヤの影に刺さっているのに気づく。

 

スワード「偽・影縫いの術。上手く行ったようだな」

 

刹那「影縫い!?」

 

忍者!?と驚いている間に抜け出そうともがくエミヤをみつえながらスワードはギアホルダーに入れていたガシャットギアデュアルSを抜いてダイヤルを元に戻してから再度左に回す。

 

キメワザ!

 

音声が鳴り響いた後に再びギアホルダーに戻す。

 

デュアルガシャット!

 

続けての音声の後にスワードは右腕を上に掲げると沢山の剣が作り出されて行く。

 

アンリミテッド!クリティカルブレイド!

 

スワード「行け!」

 

掲げていた右腕を振り下ろすと沢山の剣はエミヤへと飛んで行き、次々と突き刺さると爆発を起こして行く。

 

会心の一発!!

 

音声が鳴り響き、爆風が収まると倒れ伏したエミヤの姿があった。

 

スワード「通らせて貰うぞ」

 

エミヤ「ふっ、どうやら私はここまでのようだな……だが、詰めが甘いのも私だな」

 

お前の負けだと突き付けるスワードにエミヤは意味深に言う。

 

どういう意味だ?とスワードが思った直後、大河がエミヤの傍に立っていて、エミヤの頬に触れていた。

 

大河「シロウ、後は私に任せてゆっくりとお休みなさい…」

 

エミヤ「ああ、任せたよ…」

 

その言葉と共にエミヤは消えるが光りは大河へと吸収される。

 

守理「え?」

 

刹那「もう一人の先輩が先生に吸収された…!?」

 

誰もが驚く中で大河はスワードを見る。

 

大河「…投影、開始」

 

その言葉と共に大河の手に光りが集まり、ゲーマドライバーとガシャットが現れる。

 

スワード「何!?」

 

イリヤ「あれってお兄ちゃんと同じドライバーとガシャット!?」

 

ルビー「いえ、違います。ガシャットの方、凛さんが使ってる奴と同じ1本型で色が真っ黒です!」

 

彼女の出したのに誰もが驚く。

 

アナザーブレイドワークス!!

 

その間に大河は起動させると低い音声と共にゲーム画面が展開され、そのゲーム画面は炎が揺らめく地面に複数の剣が突き刺さったのであった。

 

大河「変身……」

 

ガシャット!

 

ゲーマードライバーにガシャットを差し込んでレバーを開く。

 

レベルアップ!

 

燃え立つ剣の丘!灼熱怨魔!ブレイドワークス!アナザー!!

 

現れたゲートを潜り抜けると大河の姿は変貌する。

 

彼女の体に合わせたクロのコスチュームで身を包み、頭にツンツン髪を模したカチューシャが付けられている。

 

刹那「ら、ライダー少女に……!?」

 

守理「変身しちゃった!?」

 

スワード「藤姉……」

 

誰もが驚く中で大河は赤く光る眼でスワードをみつえながら投影した竹刀を構える。

 

大河「行くよ士郎…」

 

その言葉と共に大河は接近し、スワードの剣とぶつかり合う。

 

エミヤを吸収して得た投影で作り上げたドライバーでライダー少女となった大河に戦っていた面々もそれに驚いていた。

 

ゲンム「嘘でしょ!?」

 

マジカル凛「さすが先生ね。ならこっちも負けられないわね」

 

そう言って魔力弾を放つマジカル凛のをゲンムは避けて行く。

 

イリヤ「で、でも流石にまるっきり同じ性能じゃないよね…」

 

ルビー「同じ性能だったら、使い手のによりますが…」

 

そう言われてイリヤはあと声を漏らす。

 

今のアーチャーは生前の姿、逆に大河はサーヴァントとして何かの能力を得ているかもしれないのだ。

 

スワード「はあ!」

 

大河「たぁあ!」

 

ガキンガキン!!

 

違いにぶつかり合う中で一瞬の所をスワードが大河の体に一閃入れる。

 

守理「入った!」

 

刹那「あ、でも…」

 

大河「…どうしたの?この程度なの士郎」

 

そう言って振り返った大河の体には傷が付いていない。

 

スワード「っ!(ダメージを与えられるかと思ったが、やはり一筋縄ではいかないか!)」

 

そのまま攻撃を仕掛けるが大河はダメージを受けた様子を見せない。

 

アイリ「…この感じ…どうやら聖杯の力で防御力が凄く上がっているようね」

 

イリヤ「ええ!?」

 

それを見て呟くアイリにイリヤは驚く。

 

スワード「やはり虎聖杯、いや、聖杯を持っていたか…」

 

大河「今度はこっちの番だよ」

 

その言葉と共に大河は剣道の動きで攻撃を仕掛ける。

 

スワードが防いで行くが段々と動きが早くなって防げなかった所へと当たって行きダメージを増やす。

 

スワード「ぐう!」

 

刹那「先輩!」

 

守理「相手の剣の腕が高い…!」

 

押されて行くスワードに刹那と守理は呻く。

 

大河「まだまだ行くよ!」

 

そのまま大河はスワードを押して行く。

 

大河「突き!」

 

ズドーン!

 

スワード「ぐわっ!」

 

ガシューン!

 

そのまま強烈な突きがスワードの胸に直撃し、スワードは転がりながら変身が解ける。

 

アーチャー「ぐう!」

 

なんとか起き上がって肩を上下させるアーチャーに大河は切っ先を向ける。

 

大河「どう士郎?私、強くなったでしょ」

 

アーチャー「ああ…聖杯で力をあげた以外はあの頃とかわんないけどな」

 

笑って言う大河にアーチャーはみつえながらそう返す。

 

アーチャー「だけどな…だからこそ、もう止めてくれ…俺は…あんたにもう泣いて欲しくない」

 

大河「………」

 

その言葉に大河は無言になる。

 

アーチャー「ようやく気付いたよ。あんたは笑顔でいたけど…泣いていた。どう繕っても…心に悲しみがあるからホントの笑顔はなかった」

 

大河「っ……!!」

 

その言葉に思わず後ずさった大河にアーチャーは立ち上がる。

 

アーチャー「それがオレがいなくなった事で出来なくなったのなら…」

 

大河をみつえ、アーチャー……いや、エミヤシロウ……否!()()()()はゲーマドライバーを取り出して装着し……

 

士郎「藤ねぇの笑顔は…俺が取り戻す!!」

 

出会いし医師を思い出しながらゲーマドライバーにガシャットデュアルSを差し込んだ。

 

デュアルガシャット!!

 

Bundle is the breath of stars!I am the bone of my sword!

 

音声が鳴り響くと士郎の後ろに2つのゲーム画面が現れた後に映像にエミヤシロウとアルトリア・ペンドラゴンが映し出され……

 

士郎「マザルトレースオン!」

 

レバーを展開する。

 

ガッチャーン!

 

マザルアップ!

 

2つのゲーム画面が混ざり、現れた上が銅色、下が青色のゲートを潜り抜けると共に新たな姿へとなっていた。

 

顔が仮面ライダーエグゼイド ダブルアクションゲーマーレベルXのをスマートにした感じで色を髪型部分のを左側を銅色に変え、右側を青色に変えている。

 

身体は黒いライダースーツに胸部分が中央がライダーゲージが表示された騎士王アルトリア・ペンドラゴンの鎧をモチーフとしたボディ、腕にガントレットを装着、肩と二の腕部分と腰の横側のを第3再臨時のエミヤのリファインされた赤原礼装をモチーフとし、二の腕部分が左腕側が銅色、右腕側が青色に染まっている仮面ライダー。

 

錬成の剣!騎士の剣!銅と青の絆!アンリミテッドエクスカリバー!

 

守理「先輩がライダーのパラドクスの様になった!?」

 

刹那「なにあれ!?新しい姿!?」

 

その姿に驚く守理と刹那だがイリヤはその姿にかつて出会った平行世界のお互い大切な者へと生まれ変わったエミヤとアルトリアが過った。

 

スワード「アンリミテッドエクスカリバーゲーマー…レベル99…ここからは一方的にはさせないぜ藤姉」

 

大河「言うね士郎…ならまずはこれからだよ!」

 

その言葉と共に無数の剣が展開されてスワードに飛んで行く。

 

それに対してスワードはローアイアスを展開し、防ぎながらそのまま接近してすれ違いざまにローアイアスを消して持っていた剣を大河へと一閃、その攻撃に余裕だった大河の顔は歪む。

 

守理「ダメージが入った!」

 

イリヤ「これなら…!」

 

大河「っ、厄介な盾ね…それなら!」

 

それを見て大河は剣を一本発射し、スワードはローアイアスを展開して防ぐと剣は突き刺さる。

 

大河「はぁああ!」

 

直後に大河はローアイアスに刺さった剣の持ち手を強く蹴る。

 

ぴしっ

 

それによりローアイアスにヒビが入り、大河は強く蹴ろうとし…

 

スワード「盾に気を取られ過ぎだぜ」

 

ローアイアスが消えてそれによりバランスを崩した大河へとスワードはもう1撃叩き込んでから蹴り飛ばす。

 

大河「っ…!」

 

先程と違って今度は大河が倒れ、起き上がってからスワードと剣舞へと入る。

 

 

 

 

一方、ゴルオンは留めの一撃を入れる所であった。

 

キメワザ!

 

蹴り飛ばして隙が出来た所でボタンを押す。

 

リベンジャー!クリティカルファング!!

 

ゴルオン「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

足にエネルギーを収束させて駆け出し、回し蹴りを放って、エネルギーの蛇が桜をかみ砕く。

 

会心の一発!

 

黒桜「っ、きゃぁあああああああ!!」

 

その一撃を受けて壁に叩き付けられた黒桜は元の姿に戻ってから呻いた後にその体から光が漏れ出す。

 

ゴルオン「桜……」

 

黒桜「あーあ負けちゃった…ライダー…先輩をお願いね」

 

近付いたゴルオンへとそう言い残すと黒桜は桜へと戻りながら消えて行った。

 

パールヴァティ―「メドゥーサ…」

 

ゴルオン「…行きましょう」

 

見届けた後にゴルオンとパールヴァティ―は合流しようと走り、途中で倒れ伏したギルガメッシュを前に立つアルトリアとセイバーオルタに気づく。

 

ゴルオン「セイバー、オルタ」

 

アルトリア「!メドゥーサ」

 

セイバーオルタ「どうやら桜を倒したようだな」

 

ええ…と顔を伏せたゴルオンにこらとアルトリアはセイバーオルタの頭を小突く。

 

アルトリア「早くシロウ達と合流しましょう」

 

ゴルオン「そうですね」

 

セイバーオルタ「ではさらばだ英雄王」

 

パールヴァティ―「それでは!」

 

その場を駆け抜ける4人の後、ギルガメッシュはピクピクしながら起き上がろうとし……

 

ギルガメッシュ「こういう、コラボな時の我の扱いの揺れ幅が激しすぎではないか……ガクッ……」

 

メタイ事を言って気絶した。

 

 

 

 

ゲンム「おりゃあ!」

 

マジカル凛「くっ…!」

 

ゲンムの蹴りにマジカル凛は呻きながら下がる。

 

ゲンム「これで決めるわ!」

 

キメワザ!

 

それを見ながらゲンムはキメワザスロットにガシャットを差し込む。

 

マジカル凛「っう!」

 

それにマジカル凛はサーヴァントカードを使おうとして……痺れが走る。

 

守理「決めて凛!」

 

刹那「うっかりはしないでね!」

 

痺れを起こしたのは2人が放ったガントでゲンムは返答代わりにスイッチを押す。

 

マイティ!クリティカルストライク!!

 

飛び上がった後に飛び蹴りを叩き込んでから連続蹴りを浴びせて最後に着地からの強烈な回し蹴りを叩き込む。

 

会心の一発!

 

マジカル凛「きゃああああああああ!?」

 

吹き飛んだマジカル凛は地面を転がった後に止まり、呻きながら起き上がるがその体からは光りが溢れ出す。

 

ガシューン!

 

それを見て変身を解いたイシュタルはマジカル凛を見る。

 

イシュタル「勝負ありね」

 

マジカル凛「あーあ、負けちゃった。ま、これも仕方ないか」

 

残念そうに呟いた後に大河とぶつかり合っているスワードを見る。

 

マジカル凛「それじゃ衛宮くん、あの人の事任せたわよ」

 

そう言い残すとマジカル凛は消えていく。

 

ボルク「そんじゃあ俺らも決めるか、ヘラクレス!」

 

ヘラクレス「ええ、そうですな!」

 

ガチョーン!

 

その言葉と共にボルクがゲーマドライバーのレバーを操作すると共に2人はそれぞれ放つ体制に入る。

 

ガチャーン!

 

ウラワザ!!

 

黒アイリ「此処で負ける訳には…!」

 

???「いや、ここであんたは終わりだ」

 

それに宝具を放そうとした黒アイリは横からの攻撃に仰け反る。

 

振り向くとヴィランに変身したアンリマユがいた。

 

最初の攻撃で姿がなかったのは姿を隠して機会を伺っていたみたいだ。

 

ヴィラン「だまし討ち成功ってか」

 

黒アイリ「そんなっ…ゼっちゃん…!」

 

目を見開く間にボルクとヘラクレスは必殺技を放つ。

 

ウィッカークリード!クリティカルボンバー!!

 

ヘラクレス「射殺す百頭(ナインライブス)!!」

 

ボルク「|刺し穿つ死棘の双槍(ツイン・ゲイ・ボルク)!!」

 

ハイスピード9連撃の斬撃を受けた所に飛び上がったボルクが放ったガシャコンスタッフとゲイボルクが貫く。

 

それにより黒アイリは絶叫しながら体を光らせる。

 

黒アイリ「ごめんね…ゼっちゃん…!!」

 

大河「!師匠…!」

 

消えていく黒アイリに大河は顔を歪めるがすぐさまスワードの剣を受け止める。

 

そのままつばぜり合いになった後に弾き合って距離を置く。

 

スワード「次で決めるぞ藤ねえ…!」

 

そう言ってスワードは持っていた剣を地面に刺した後に……竹刀を取り出して構える。

 

大河「いいよ、士郎……これで決める……!私の……私自身の宝具で……!」

 

その言葉と共に大河は魔力を放出する。

 

同じ様にスワードもガシャットのダイヤルをエクスカリバーホーリーソードのに合わせてからゲーマドライバーのレバーを開閉する。

 

ガチョーン!

 

ガチャーン!

 

ウラワザ!

 

お互い相手をみつえながら狙いを済ませる。

 

アンリミテッドエクスカリバー!クリティカルスラッシュ!!

 

スワード「おおおおおお!」

 

大河「宝具……解放……!」

 

音声を合図に同時に駆け出し……

 

大河「虎の縄張りを侵す者に裁きの一閃を…!裁きの虎一閃(ジャッジメント・タイガー・スラッシュ)!!」

 

先に大河が竹刀を打ち下ろす。

 

守理「先輩!」

 

刹那「お互いの必殺技が…ぶつかる!」

 

それに守理は声をあげ、刹那がどうなると思った時……

 

ガキン!

 

振り下ろされたのをスワードは横に構えた竹刀で受け止め、そのまま滑る様に動かし……

 

スワード「どぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉう!!!!」

 

そのまま大河の胴部分へと強烈な一撃を叩き込む。

 

かはっ!?と大河が血と共に息を吐き出してる間にスワードは竹刀を振り切る、

 

口から血を垂れ流した大河はスワードへと振り向き……目を見開く。

 

彼の持っている竹刀……それには鍔の所に虎のストラップが付いていた。

 

大河「……そっか……私は……私に負けたのか……」

 

スワード「蔵の中に置かれてたよ……大切に箱の中に入れられて……」

 

それにフッと笑って持っていた竹刀を落とす大河にスワードは振り返って静かに近寄る。

 

無抵抗である大河へとスワードは持っていた竹刀……彼女の愛用の虎竹刀を差し出す

 

スワード「これはやっぱり藤ねえが持っているべきものだよ」

 

その言葉に静かに虎竹刀を受け取った大河をスワードは抱き締める。

 

スワード「ごめんな。それを仕舞う程に、悲しませて」

 

大河「士郎……ありがとう。ホント、遅いよ」

 

ガ・シューン!

 

そう言って涙を流す大河を見ながらスワードは変身を解く。

 

その間に大河の体から光りが溢れ出す。

 

士郎「藤ねえ……俺は……!?」

 

言おうとした士郎の口を大河は口で塞ぐ。

 

その後に微笑む。

 

大河「士郎……大好きだよ」

 

その微笑みが自分の知るのだと理解した後、大河は消えた。

 

士郎は先ほどまで抱き締めていた大河がいた場所を見た後に左手を見る。

 

握り締めていた手を開くと、そこにはストラップがあった。

 

それを見ながら士郎は思い出す。

 

 

 

 

大河『はい一本♪あたしの勝ち♪」

 

士郎『いってぇ……小さい奴にも手加減しろよ』

 

若き大河に幼き頃の士郎は涙目で頭を摩りながら愚痴る。

 

大河『ふふん♪手加減しない主義なの』

 

士郎『言ったな……絶対に1本取ってやる』

 

そう宣言する士郎に待っているわよと大河は笑う。

 

 

 

 

士郎「約束通り、1本取ったぜ藤ねえって言いたかったよ……藤ねえ……」

 

寂しそうに呟くのであった。

 

 

 

 



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最終節:愛しい人に平穏を

 

 

大河が消えるのを見送った士郎は足元に転がっていた虎聖杯から変化した聖杯を掴む。

 

守理「やったね先輩!」

 

刹那「先生を救うことができて良かったね!」

 

そんな士郎に守理達は近寄る。

 

士郎「なあ、2人とも、悪いけど、その……聖杯に1つ、願っても良いか?」

 

申し訳なさそうに士郎は頼み込む。

 

そのお願いに2人は顔を見合わせてから笑いあって頷く。

 

刹那「うん、良いよ。カルデアにも分からないし、先輩の望む事をしなよ」

 

守理「1つ位、願っても良いもんね。その願いもね」

 

お互いにそう述べてほらと促す。

 

ありがとうとお礼を述べた後に士郎は聖杯を掲げる。

 

士郎「聖杯よ。お願いだ。藤ねえに新たな来世を過ごせる事を祈らせてくれ」

 

その願いに聖杯は強く光り、しばらくして光を失くしてから士郎の手から無くなる。

 

士郎「……ありがとう聖杯」

 

アンリマユ「まっ、これで終わりってか」

 

イリヤ「良かった……あ、そう言えば帰りは……」

 

安堵の息を吐いた後のイリヤのにそう言えばと守理と刹那も気づく。

 

どうしましょうと思っていると空から穴が出現し、そこからデンライナーが現れる。

 

驚いている面々の前にそのまま停車する。

 

モモタロス「お前等無事か!」

 

守理「あ、モモタロス!」

 

刹那「どうしてここに!?」

 

ウラタロス「特異点の異常が収まったから君達を迎えに来たんだよ。彼から聞いてないのかい?異常が消えたらすぐに迎えに行くって言うの」

 

出て来たモモタロスに続いて出て来たウラタロスの言葉に誰もがアンリマユを見る。

 

アンリマユ「いっけね、マルタの姐さんのですっ飛んでた☆」

 

イシュタル「いや、そんな大事な事を言いなさいよ!」

 

アサシンエミヤ「確かにそうだね」

 

アイリ「でもこれで帰れるわね」

 

ルビー「ですね~いやー良かったよかった」

 

てへぺろして誤魔化すアンリマユにイシュタルは怒鳴り、アサシンエミヤも渋い顔をするがアイリとルビーが宥める。

 

パールヴァティ―「それじゃあ戻りましょうか」

 

守理「そうだね。あ、マルタはどうすれば戻るかな?」

 

マルタ「んにゅ?」

 

刹那「あーそっか;このまま帰っても戻らないんだっけ?」

 

ウラタロス「そこは大丈夫。ちゃんとリウナスさんが霊基を元に戻す準備してるから、他の皆も安心してよ」

 

抱き締めてるマルタを困った様に見る守理と刹那にウラタロスがそう言う。

 

アサシンエミヤ「それは助かる」

 

ヘラクレス「安心して戻れますな」

 

刹那「あ、そうだ。カレンさん、バゼットさん、ありがとうご……ってあれ?居ない」

 

小次郎「いないのは当然であろう。入り口で我々の道を空ける為にそのまま戦っていたのだからな」

 

お礼を言おうとして小次郎に言われてそうだったねと思った後……

 

バゼット「はあはあ…間に合いましたね」

 

葛木「そのようだな」

 

カレン「あ、着きました?」

 

身体から光が漏れ出しながら3人が来る。

 

カレンはカレンでバゼットにおんぶして貰っている。

 

メディア「宗一郎様!」

 

クー・フーリン「おいおい、最後までノリは変わらねえなおい」

 

守理「3人とも…」

 

来た3人は一同へと近寄り、葛木は士郎を見る。

 

葛木「どうやら迷いは無くなったみたいだな衛宮」

 

士郎「お蔭様で」

 

刹那「三人共助けてくれてありがとう」

 

守理「ここに来れたのも3人が道を切り開いてくれたおかげです」

 

頭を下げる刹那と守理にいえいえとバゼットは手を振る。

 

バゼット「私達は切っ掛けにしかすぎませんよ」

 

カレン「その通りです。これは貴方達が頑張った結果よ」

 

イリヤ「あ…光が…」

 

漏れ出す光がさらに多くなって足元から消えていく。

 

葛木「さらばだキャスター。また共にいれた事、嬉しかったぞ」

 

メディア「宗一郎様…!」

 

バゼット「今度、凛達の様なサーヴァントで共に戦いたいですね」

 

カレン「まぁ、しばらくないでしょうけどね」

 

クー・フーリン「(来ない事を願うぜ)」

 

刹那「それじゃあ…また会いましょうね!」

 

守理「いつかまた…未来で」

 

その言葉を最後に3人は微笑んで消えていく。

 

クー・フーリン「俺としちゃあ、あいつ等を依り代にする物好きな奴らがいるのか気になるけどな」

 

小次郎「まぁ、賑やかになるのは確定であろう」

 

ヘラクレス「確かにそうですな」

 

めんどくさそうに呟くクー・フーリンに小次郎はそう返し、ヘラクレスも同意する。

 

ネコアルク「ではアタシも消えるとしますかニャ」

 

セイバーライオン「ガオウ……」

 

その傍にいたネコアルクにセイバーライオンも寂しそうに呟いて体が光りになって行く。

 

士郎「いつか未来で会おうなセイバーライオン」

 

アルトリア「会える事を楽しみにしてますよセイバーライオン」

 

セイバーライオン「!ガオウ!!」

 

ネコアルク「では、さらばニャ!!」

 

2人の言葉にセイバーライオンとネコアルクは消えて行く。

 

守理「ホント、いつか未来で……」

 

戦ってくれた者達へと守理はそう言う。

 

 

 

 

その後、全員、デンライナーへと乗り込み、守理側のカルデアへと戻る間、各々に時間を潰す。

 

ナオミ「は~い皆さんお疲れ様で~す。コーヒーとジュースを持ってきました~」

 

守理「あ、ナオミさんありがとうございます!」

 

イリヤ「美味しい…!」

 

ルビー「いやー、やっと落ち着けた感じですね~」

 

そこにナオミがコーヒーやジュースを持って来て、出されたのを各々は手に取って一息を付く。

 

士郎だけはストラップを手に窓の外をぼんやり見ていた。

 

その様子に刹那と守理はオーナーのチャーハン崩しを横目に心配していた。

 

オーナー「今回もまた、特異点を攻略し、時間を修復してくれましたね。彼にとっては過去の1つのやり残しを消せた様ですし」

 

刹那「大河先生、来世ではどんな風になってるのかな?」

 

守理「やっぱり元気に過ごしてるんじゃないかな?」

 

日課のチャーハン崩しをやりながら言うオーナーのを聞きながら呟く刹那に守理はそう返す。

 

リュウタロス「ねえねえ、今回のはどういう感じだったの?僕達の方でも確認出来なかったからさ」

 

キンタロス「そうやそうや、聞かせてくれへんか?」

 

イリヤ「あ、は、はい!」

 

興味津々で今回の事について聞くリュウタロスとキンタロスにイリヤは戸惑いながら頷く。

 

オーナー「今回の特異点はか~な~り、低い確率の世界の特異点だったのですね」

 

守理「え?」

 

突然そう言ったオーナーに守理と刹那は顔を向ける中で言った本人はチャーハン崩しを続けながら士郎をチラリと見てから語る。

 

オーナー「自分の故郷である世界、他のサーヴァントの皆さんはともかく、無銘の彼にとっては様々な平行世界(可能性)があるので英霊となる前の自分の故郷に行けるなどとうてい出来ない」

 

ですが……とチャーハンを崩しながら自分の目線まで持ち上げながら続ける。

 

オーナー「今回は特異点の主の強い思いに聖杯が呼応し、それを成し遂げた。ありえない再会を起こせる程の奇跡を」

 

守理「………」

 

刹那「そんなに凄いことだったんだ…」

 

改めて言われて守理と刹那は士郎を見る。

 

自分達にも帰る場所がある。

 

だけど士郎には自分の生きた世界と言う名の故郷と言う帰る場所には低い確率でしか行けない。

 

それはどのエミヤシロウ(無銘の守護者)にも言える事でもあった。

 

オーナー「聖杯と言えぞ万能と言われてますが世界によっては万能とは言えない。今回のは本当に主の思いが万能を万能へと至らしめた…」

 

そう言った直後にチャーハンが後少しと言う所で旗は倒れ、オーナーはショックを受けて変顔をした後に表情を戻し、チャーハンを置いて席を立つ。

 

守理「世界によっては万能とは言えない…か…」

 

刹那「あーそう言えばゲーティアが使っていた聖杯もそうだったよね」

 

そんなオーナーから士郎へと顔を向けて呟く守理の後に刹那は思い出してそう言う。

 

そう言えばそうだね……と言われて守理も思い出す。

 

ゲーティアがバラまいた聖杯は特異点を発生させ、願いもまたそれぞれ渡した者達のを一部は完全に叶えていなかった。

 

守理「改めて、願いは自分の手で叶えたくなるね」

 

刹那「うん、そうだね」

 

お互いに頷いた後にデンライナーの景色を見ながら到着するのを待つ。

 

 

 

 

リウナス「はい、次の人~」

 

守理の方のカルデアに帰還後、リウナスの手により、一部のサーヴァントは弄られた霊基を戻す作業を受けていた。

 

先に受けたイシュタルとパールヴァティ―はんーと背伸びする。

 

イシュタル「あー、戻れたわ」

 

パールヴァティ―「ですね」

 

何時ものが落ち着くと笑い合う中で守理はマシュに抱き着かれていた。

 

マシュ「もう心配したんですからね先輩!!」

 

守理「おおう、心配させてごめんねマシュ;」

 

刹那「良いなー…私も早くうちのマシュと会いたいよ」

 

グリグリと自分の胸に顔を押し付けるマシュにたじろく守理に刹那は羨ましそうに漏らす。

 

マルタ「うう、わたしゅも~」

 

ブーディカ「はいはい、先走っちゃった子は我慢しましょうね~」

 

ジタバタするマルタだがブーディカに抱き締められながら離れる。

 

心配だからと言って向かったのに結局活躍してなかったので罰として1日守理禁止令を言い渡されたからである。

 

元に戻るのも後日と言う事になった。

 

守理「あはは;」

 

刹那「まあ明日たっぷり甘えればいいじゃん」

 

グリグリされながら苦笑する守理の隣で刹那は困った様に呟くとドドドドと駆け出して来る音がしたので2人はする方を見る。

 

モリアーティ「マスタァァァァァァァァァ!!大丈夫だったかい!!!どこも怪我してないよね!?」

 

切羽詰まった顔で走って来るモリアーティで、急停止してから刹那の肩を掴んで聞く。

 

刹那「あ、うん。大丈夫だから、教授、落ち着いて」

 

守理「と言うか、この教授ってもしかして刹那の方の?」

 

ホームズ「ああ、その通りだ。彼は刹那くんの方の教授さ」

 

ダ・ヴィンチ「あっちに連絡したら、一目散に来たんだよね」

 

揺らされてるので落ち着かせようとする刹那の隣で守理がそう聞くとホームズとダ・ヴィンチが来て理由を言う。

 

Sモリアーティ「もう本当にお父さんは心配したんだからね!」

 

イシュタル「いやあんたお父さんじゃないでしょ;」

 

刹那「教授、落ち着いて…落ち着いて……」

 

パールヴァティ―「(もう孫を心配するおじいちゃんですね;)」

 

よかったよかったとダバダバと涙を流して安堵するSモリアーティにパールヴァティ―とイシュタルは呆れる。

 

イリヤ「ふぅ、戻れた…」

 

こちらも霊基ではないがアルトリア達以外のサーヴァントカードが特異点から帰還した事で戻ったのと堅苦しい感じのを続けてた分、イリヤはほへーとなる。

 

安堵の息を吐いた後に士郎の姿がない事に気づく。

 

イリヤ「あれ?アーチャーさんは?」

 

ルビー「そう言えばいませんね」

 

クー・フーリン「ああ、あいつならしばらくあの姿でいとくってよ」

 

ヘラクレス「それで先程出て行かれましたよ」

 

そんなイリヤの疑問にクー・フーリンとこのままなら話しやすいでしょうと言う感じでそのままでいるヘラクレスが答える。

 

イリヤ「もしかしてアーチャーさん…まだ気にしてるのかな?」

 

クー・フーリン「さあな。そこらへんはあいつしか知らねえし…ま、久々の生前の若き姿なんだ。良いんじゃねえか?」

 

心配するイリヤにクー・フーリンは肩を竦める。

 

ヘラクレス「そうでございますな。あの姿の士郎様は…あ;」

 

イリヤ「あれ?生前の若き姿?」

 

同意してからしまったな顔をするヘラクレスの後にイリヤはんん?となる。

 

イリヤ「(あれ?ちょっと待って…さっきクー・フーリンさんはお兄ちゃんの姿だったアーチャーさんをアーチャーさんの生前の若い頃の姿って言って…んで刹那さんの方のエミヤさんと同じ名前と考えると……)」

 

その後しばらく考えてからまさかな顔で空中を見続け…

 

イリヤ「お兄ちゃんってエミヤさんの様なガタイの良い感じになるのかな…?」

 

それには思わずクー・フーリンとヘラクレスはよろけた。

 

ヘラクレス「(へ、変な所に考えが行きましたな;)」

 

ルビー「(いやまぁ、こちらの士郎さんの鍛え方次第でもあるんですけどね)」

 

なんとも言えない顔をしながらそれぞれ思うのであった。

 

 

 

 

士郎は1人ストラップを見ながら歩いていた。

 

残った形見を見て物思いに更けていた士郎は肩を叩かれる。

 

振り返るとヤクザ姿のジャガーマンがいた。

 

士郎「あんたかよ。んでヤクザスタイルかよ」

 

ジャガーマン「おう、今回は気分でニャ、それにしても()()、若くなったな」

 

呆れた感じに言う士郎にジャガーマンはそう返すが返されたのに士郎は呆気に取られる。

 

士郎「あんた、なんで俺がエミヤシロウ(アーチャー)だと分かったんだ?」

 

ジャガーマン「む?ニャんであろうニャあ…まぁ、気にせんでも良いだろう。なんかさっきまで急に寝ていたので飲みに付き合えニャ」

 

そう言って強引に引っ張るジャガーマンになんだかな……と士郎はため息を吐く。

 

その刹那……

 

「ありがとう、士郎」

 

士郎「!?」

 

振り返ったジャガーマンの浮かべた笑みに士郎は目を見開く。

 

ジャガーマン「む、なぜか理由もないのについお礼を述べてしまったニャ……とにかくツマミをつくるニャ」

 

言った本人が訝しげながら前を向く中で士郎はああ……と笑みを浮かばせる。

 

士郎「(あんたはあの時から近くにいたんだな……)」

 

思わず苦笑する中で士郎……アーチャーはストラップを仕舞って歩き出す。

 

 

 

 

とある世界…

 

???「んーーーーーーーーいい朝だこと~」

 

1人の女性は背伸びしていた。

 

???「久しぶりに見たわね…前世の夢」

 

立ち上がってからカーテンを開ける。

 

???「私は元気に過ごしているよ。だから頑張ってね士郎…」

 

そう言って…女性……藤村大河は笑ってさあ今日も頑張るぞ~!と腕を突き出す。

 

そんな彼女はとある事に巻き込まれるが…別の物語である。

 

 




黒虎セイバー
属性:混沌・悪 隠し属性:地
身長:165cm 体重:??kg
出典:日本冬木市 地域:日本
性別:女性
ステータス
筋力:C 耐久:A 敏捷:B 魔力:E 幸運:EX 宝具:A 対魔力:A 狂化:EX
保有スキル
戦闘続行:A+ 守護者:EX 


守護者EX
ある者たちの帰りを待ち続けたことで得たスキル
自身の大切なものを守り抜くスキル


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外伝:ソウル・トゥ・リゲイン・アドベンチャー
第0節:呼び声


助けを呼ぶ声に導かれ、古代の戦士となった英雄は向かう。


 

 

 

ほむ姉「ありがとうねアステリオス。また大きい荷物あったらお願いね」

 

ティガ「テア」

 

お礼を言うほむ姉にティガは頷いてから歩き出す。

 

また新たな戦いが起き、次なるロストベルトが見つかるまで、ティガはしばらくあけみ屋で荷物運びなどをしていた。

 

ー……………-

 

ティガ「?」

 

ふと、自身の耳に何かが入る。

 

それが何なのか知る為に耳を澄ませる。

 

ー助けて…助けてください…-

 

ティガ「!」

 

聞こえてきた声にどこから聞こえるかを辺りを見渡す。

 

そして見つけた…弱弱しい光りを放つ穴を…

 

ティガ「!ティア!!」

 

それを見たティガは一瞬考えた後にすぐさま飛び、その穴へと飛び込んだ。

 

最初のロストベルトの事があり、守理から離れるのは駄目かもしれない。

 

だが、助けを呼ぶ声を無下に扱う事などティガには…アステリオスには出来なかった。

 

守理もまた助けを呼ぶ声を無視は出来ない事を知っている。

 

声の主を助ける為、ティガは飛んで行く。

 

 

 

 

とある遺跡の中

 

そこでは1人の女性が黒い稲妻により出来た結界に閉じ込められていた。

 

必死に祈り、どこかへと呼びかけてる様子だが、目的の人物へと届いてない様で、段々と顔を伏せていた時だった。

 

辺りを強い光が照らした後に女性の前に降り立つと両腕を引いた後に素早く両腕を前方で交差させて体を光らせた後、左右に大きく広げてエネルギーを集約し…

 

???「タァッ!!」

 

L字型に腕を組んで白色の超高熱光線を女性を閉じ込めている結界へと放つ。

 

しばらくぶつかり合い、光線を放つ者はさらに力を強め…

 

パキン!!

 

女性を覆っていた結界を打ち破った。

 

やがて光りが収まると…ティガの姿が現れる。

 

女性「あなたは…光の巨人…ウルトラマンティガ?」

 

ピコンピコンピコンピコンピコンピコン!

 

自分をみつえる女性にティガは頷くとカラータイマーが赤く点滅を始め、ティガは膝を付く。

 

女性「私を助ける為に…それにここに来るまでエネルギーを消費してしまっていたのですね…」

 

それに女性は手を突き出すと手の表面から光りが出て来て、ティガのカラータイマーに注がれるとカラータイマーは青に戻る。

 

女性「ありがとうございます。ウルトラマンティガ…別の世界にいるあなたには私の声が届いたのですね」

 

その言葉に立ち上がったティガは少し考える。

 

確かに声を聞いて彼はここに来た。

 

だが、目の前の女性と自分が聞いた声は違うと感じた。

 

そんなティガの様子に女性も察したのか納得した様子を見せる。

 

女性「どうやらあなたは私ではなく、他の誰かの助けを呼ぶ声を聞いて来たんですね。ですが、そのお蔭で助けられました。私の名前はメローラ、実体を持たない意識の集合体…」

 

礼を述べた後に名乗ったメローラにティガはジャックを思い浮かべる。

 

メローラ「実は今、どんぶり島と呼ばれる島に災いが起きようとしています」

 

ティガ「!?」

 

災いと聞いてティガは魔神柱やクリプターを思い浮かべ、まさか奴らの仕業かと考える。

 

メローラ「私はその事を、どんぶり島の戦士であるツインビー、ウインビー、グインビー達に知らせようとしたのですが…私が思念を送る事も、すでに邪悪な力によって阻まれてしまった様です。今となってはもう災いを避ける事は叶わないようです…」

 

ティガ「………」

 

悲しげに語るメローラの言葉にティガは手を握り締める。

 

思い出すのは自分が離れてる間に起こったクリプターによるカルデアの襲撃…

 

もしも自分がいれば…と考えてそれはもう後の祭りでメローラから話を聞かなければと切り替える。

 

メローラ「せめて…今からでも危機が迫っている事をツインビー達に知らせなければ…」

 

それで…とメローラはティガを見る。

 

メローラ「頼まれてはいただけませんか?邪悪なる者を打ち砕く光りの戦士であるあなたの力を貸してくれませんか?」

 

ティガ「シュッ!」

 

お願いするメローラにティガは力強く頷く。

 

元よりそのつもりで来たのだ。

 

メローラ「では、その姿では目立ってしまいます。私の身体をお貸しするのでツインビーに危機が迫っている事を伝えて下さい。大丈夫、ちゃんとあなたに合わせた姿に変わりますので」

 

ティガ「……ティア」

 

確かにウルトラマンの姿では目立つ、かと言って自分は他のウルトラ戦士と違い、ティガの姿で固定されている。

 

申し出と付け加えはありがたかったのでティガは安堵して素直に頷いた時だった。

 

メローラ「!?いけない!逃げてください!」

 

何かに気づいて切羽詰まったメローラの叫びの直後、黒い稲妻が降り注いでティガの視界を奪う。

 

辺りは煙に包まれて何も見えない。

 

しばらくして煙が治まると…倒れ伏したメローラの姿があった。

 

ただ、髪が白くなっていて、服も少しボロボロになっていた。

 

ティガの姿がなく、しばらく静寂が続いた後にうっ…とメローラは呻いた後に頭を押さえて体を起こす。

 

メローラ?「…う、今…の、は………!?」

 

呟いた直後に慌てて自分の喉を抑えた後に手を見てから体を見て、恐る恐る主張してるのに触れる。

 

ふにゅん…

 

手に伝わる感触にしばらく固まった後に体を震わし…

 

メローラ?「お、女の子の体のままぁぁぁぁぁぁ!?メローラぁぁぁぁぁ!?」

 

メローラ…いや、()()()姿()()()()()()()()()()()()()は絶叫する。

 

声に導かれたウルトラマンティガ(アステリオス)…彼に待ち受けるのは…

 

 

 

 



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第1節:ツインビー

姫の体を借りた英雄はどんぶり島の戦士と出会う。


前回、謎の襲撃を受けたアステリオス、それにより借りた体は髪を除いてメローラのままになってしまった。

 

アステリオス「うう…これって、さっきのせいかな…」

 

メローラの着ていたであろうドレスを摘まみながらアステリオスは困り果てる。

 

アステリオス「…………女の人の姿と視線のに違和感が…」

 

今までティガや元々の姿でのとは違う目線と胸の慣れない重みに違和感を感じながら状態を確認する。

 

まずは武器を出せるか念じ、使い慣れた斧2つが出る事を確認してから他に何かと漁ってスパークレンスがある事を確認する。

 

アステリオス「……………メローラ、ごめん」

 

少し考えてから身体を貸してくれたメローラにそう謝罪すると着ていたドレスを脱いで下着姿になる。

 

ちなみに下はスパッツが付いてた。

 

その後に極力、大きい胸を見ない様にしながらドレスグローブを外し、斧でドレスの袖部分を切り取ったり、腰から下を切った後にリボンなどの装飾を外してから再び着て、分離させたスカートを適当に切り取ってから太ももが見える短いパレオスカートの様に腰にきつく巻き付ける。

 

その後にヒールも踵を外して普通の靴と変わらない感じにする。

 

アステリオス「…うん。これなら…動きやすい…かな…?」

 

ジャンプしたり、腕を回したりしながら確認した後にどこから出ようかと考え、光っている魔法陣に気づき、斧を消し、スパークレンスを所持したアステリオスは警戒しながらそれの中心に入る。

 

すると一瞬視界が真っ白になった後には遺跡の入り口部分と思われて外が見える場所にいた。

 

外に出た後にメローラの言うツインビーに会いに行こうと思ったがどう会えば良いかや外見を聞くのを忘れていたのに気づく。

 

どうしようかと思いながらアステリオスは途方に暮れていると…

 

???「おぅっ??…お、おめぇさん、今この中から出て来なかったかい?」

 

突然声をかけられて前を見ると2人の男性がいた。

 

服装から見るからにどうやらアステリオスのいる遺跡を調査してる調査員だろうとアステリオスは考える。

 

アステリオス「あ、僕は…さっきまで、ちょっとこの遺跡で寝ていたんです」

 

調査隊員1「寝ていた?確かに、今、ここから出て来たなぁ…ここはよ、最近見つかったばっかりの遺跡で、何の遺跡カモ、出入口だってまだ…」

 

調査隊員2「ん?なーんでこんな所に俺ら以外の部外者が入って来てんだ?危ねえぞ」

 

慌ててちょっと嘘を付いて言うアステリオスに調査隊員の1人は首を傾げるが気づいたもう1人がそう注意する。

 

アステリオス「すいません…それで少し…質問…良いですか?」

 

調査隊員2「ん?どんな質問だ?」

 

丁度良いと考えてアステリオスは調査隊員2人にツインビーに用がある事を伝える。

 

調査隊員1「ツインビー達に用があんのか?したらシナモン博士の研究所に行くとええ。この向こうに『カニ電』の駅があるからよ、それに乗ってけばええわ」

 

アステリオス「この先…ありがとう…ございます」

 

親切に教えて貰い礼を述べた後にアステリオスは早速向かおうと歩き出すとおおーいと先ほどの調査隊員の1人が声をかける。

 

調査隊員1「シナモン博士に会ったらよー、博士の力で遺跡の発掘がぱぱーっと終わる様な機械を作ってくれってお願いしといてくれやー」

 

調査隊員2「そりゃええわ」

 

アステリオス「あー…博士に余裕があったら…」

 

軽く頼んでから笑い合う2人の笑い声を聞きながらアステリオスは苦笑して、改めて向かおうとし…辺りに黒い霧が立ち込める。

 

アステリオス「な、何…これ……」

 

いきなり立ち込めた黒い霧にアステリオスは驚いていると突如先ほど笑っていた調査隊員2人が倒れる。

 

アステリオス「!しっかりして…」

 

慌てて駆け寄って安否を確認しようと2人を揺するがピクリとも反応しない。

 

流石にこのままでは危ないとアステリオスは遺跡の入り口まで運ぶ。

 

先程の黒い霧のせいかなと考えた後にアステリオスは先に進んだ方が良いと考えて調査隊員達にすいませんと謝罪してから足を速める。

 

道なりに進んで行くと先ほどの調査隊員が言っていた奴だろうカニ駅が見えたがアステリオスは気づく。

 

アステリオス「そう言えば…僕…ここのお金…持ってない…」

 

どうしようとアステリオスは頭を抱えると少し良いかしらと声をかけられて頭を上げる。

 

目に入ったのは黄緑髪の少女とその少女より背が小さい小麦色の髪を縦ロールにした少女がいた。

 

黄緑髪の少女「フィーレン、本当にこの人なの?」

 

小麦髪の少女「…良く…分かんない…でも、この人は、他の人みたいに倒れていないし…」

 

アステリオス「????」

 

確認する様に聞く黄緑髪の少女とフィーレンと呼ばれた小麦髪の少女の会話にアステリオスは首を傾げる。

 

黄緑髪の少女「そうだ…って感じるのね…?」

 

小麦髪の少女「うん。モルテお姉ちゃん」

 

アステリオス「えっと…君達は誰?」

 

チンプンカンプンなのでアステリオスは恐る恐る聞く。

 

黄緑髪の少女→モルテ「あ、ごめんなさい。私はモルテ…この子は妹のフィーレンよ」

 

アステリオス「僕…アステリオス…よろしく」

 

フィーレン「よ、宜しく」

 

名乗ってないのに気づいて謝罪してから名乗る2人にアステリオスも名乗る。

 

アステリオス「あの、カニ電以外で…シナモン研究所に向かう方法…2人は知らない…?」

 

モルテ「カニ電以外だと一部を除いてないわ…でも、『シナモン研究所』だったら、この切符で行けるわ…あげる」

 

質問するアステリオスにモルテはそう言ってアステリオスの手に切符を渡す。

 

アステリオス「あ、ありがとう…でもどうして初対面の僕にここまで…?」

 

フィーレン「モルテお姉ちゃん…早く行こう…あっちの…」

 

モルテ「そうだったわねフィーレン。行きましょ…」

 

戸惑いながら聞こうとしたアステリオスだったが、モルテは急かすフィーレンへ答えた後にそう言って2人は歩いて行ってしまう。

 

途中でフィーレンが振り返ったが、再び前を向いて去って行く。

 

アステリオス「(…あの2人、なんだったんだろう…?)」

 

疑問を感じながらアステリオスは折角貰ったし…と、早速モルテから貰った切符を使い、カニ電に乗ってシナモン研究所へと向かう。

 

アステリオス「面白い…電車だったな…マスター…もいたらよかったな…」

 

そう呟いてから駅を出て…首を傾げる。

 

向かう道の先に何かがあるのだ。

 

近づいてみるとそれは青い丸い球体に手足が生えた何かだった。

 

顔で目に当たる部分が開いていて、中が機械で出来ててコックピットの様な感じなのを見てロボットなのかなとアステリオスは首を傾げる。

 

すると…

 

???「んん…」

 

アステリオス「うわわ…」

 

声がした後に突如ロボットが揺れ、その拍子にアステリオスはコックピットに入ってしまい、キャノピーが閉じてしまう。

 

???「ビ?オイラはいったい…?」

 

その後にロボットは起き上がり、不思議そうに周りを見てから手をポンと叩く。

 

???「そうだビそうだビ…えーと…シナモン研究所に戻るトコだったんだビか…?」

 

アステリオス「シナモン研究所…?もしかして…君はツインビーの事を知ってるの?」

 

どうやらロボットが喋ってるのに気づいてアステリオスは質問する。

 

ロボット→ツインビー「な~に言ってるビ…ツインビーはオイラだビ」

 

アステリオス「君がツインビー!?」

 

告げられた事にアステリオスは驚く。

 

戦士とだけしか聞いていなかったのでまさかロボットとは思いもしなかったのだ。

 

いやまぁ、仲間に似た人?はいたけど…

 

そんなアステリオスが戸惑っている間にツインビーはオイラは誰に話してるんだビ?と体を傾けていた。

 

どうやらアステリオスに気づいてない様だ。

 

ツインビー「あー…なんかクラクラ―…っと来るビ…なんかまだ100%じゃないって感じだビー…えっと…オイラなんで急いでたんだビか…」

 

んーーーと唸った後にああ!?と声をあげる。

 

ツインビー「思い出したビ!ラ…ライトが黒い霧で、たた大変なんだビ!はかせェー!大変だビー!!」

 

慌てた様子で走り出した事にアステリオスはうわと驚く。

 

そんな事を気にせず、ツインビーは一目散にアステリオスの目指していた研究所へと走る。

 

 

 

 

一方、ツインビーが目指してる研究所で1人の老人が困った様に右往左往していた。

 

ビービービー!

 

するとサイレンが鳴り響き、その音に老人は顔を喜ばせる。

 

老人「おおっ、ツインビー達が戻って来たようだ」

 

その後にモニターへと近づいて操作をすると外の様子が映し出され、走って来るツインビーの姿が映る。

 

老人「ふむ。この辺りの霧は晴れた様じゃな…研究所のバリアを解除、と…」

 

外の様子を見て呟いてから機類を操作すると研究所を包んでいたのが消えて行く。

 

その後に慌てた様子のツインビーが中に入る。

 

しばらくして老人のいる場所へと辿り着いて老人の前にツインビーは立つ。

 

人1人が入れる大きさのツインビーでも余裕があるのだからその大きさにアステリオスは感嘆する。

 

老人「おおツインビー、連絡が取れんかったから心配したぞ…いったい何があったんだね…?」

 

ツインビー「ビー、そ、それが大変なんだビ―…」

 

質問する老人にツインビーは困った様に語り出す。

 

いつも通り、いつも悪さするワルモン博士と戦ってる最中、アステリオスも見た黒い霧がツインビー達の方でも起こった。

 

その霧はツインビー達の計器類を狂わせる程の物だったそうだ。

 

ツインビーの仲間であるグインビーのパイロットであるミントの島の皆が心配と言うのを聞いてツインビーのパイロットであるライトは手分けして見に戻ろうと提案し、ワルモン博士との戦いを止めて島へと戻り、ウインビーとパイロットのパステル、グインビーとミントと途中で別れた。

 

別れた後、霧が深くなって行き、ツインビーとライトはシナモン研究所に戻ろうとしたが泣いてる子供の声を聞いたライトは助けに行ってしまい、ツインビーに単身で戻る様と言い残し、深くなった黒い霧で彼の行方は分からなくなってしまった。

 

ツインビーもライトの指示に従い、空中へと退避した後に島に緊急用のバリアが張られてしまったとの事

 

その際、前述の通り、計器類が狂ってしまっていた為、ライトがいた場所がどこだったかも分からなくなってしまった。

 

仕方なく研究所に戻ろうとしたのだが、バリアで戻れず、しかも通信も出来なかったので無理やりバリアを突破しようとした結果、バリアを突き破ったものの、ツインビーはカニ駅の近くまで吹っ飛ばされてしまい、そのまま意識を失った。

 

それがアステリオスが見つけるまでのツインビーの経緯であった。

 

話を聞いた老人こそシナモンは驚いていた。

 

ツインビー「…と言う訳だビー」

 

老人→シナモン「なんと…じゃあ今ライトは、一緒じゃないのかね?」

 

アステリオス「(あ…)」

 

締め括ったツインビーはシナモンの問いかけにほらぁ…とキャノピーを開ける。

 

アステリオス「えっと…こんにちわ…」

 

ツインビー「ビ?」

 

シナモン「ツ…ツインビー、この女の子は誰だね?」

 

恐る恐る挨拶するアステリオスにツインビーもやっと気づき、シナモンは恐る恐る聞く。

 

ツインビー「ビビッ!?いつの間に?な、なんで知らない人がオイラに乗ってるんだビー?」

 

シナモン「しかしお前が乗せて来たんじゃぞ?」

 

アステリオス「乗せて来たと言うか…偶然入っちゃって…;」

 

混乱するツインビーにシナモンがそう言って、アステリオスが弁明する。

 

ツインビー「ビー……………???…いや、覚えてないビー…;」

 

シナモン「ふむ、いつものツインビーらしくないのう…」

 

アステリオス「えっと…さっき言ってた…バリア…に無理やり…突っ込んで…その影響…じゃないかな…?」

 

困り果てるツインビーに同じ様に困ったシナモンへとアステリオスが聞いてた話で原因であろう所を指摘する。

 

シナモン「うむ、お嬢さんの言う通り、バリアを破って来た時にどこかぶつけたのかもしれんな…あ、初めまして。えー、わたくしシナモン、と申します。この研究所の…」

 

ピピっ!

 

頷いた後に自己紹介してないのに気づいて慌てて名乗って続けて言おうとした所、何かの音が鳴りだす。

 

シナモン「おやっ!?何かレーダーに反応か?」

 

そう言ってシナモンは機類を弄り声をあげる。

 

シナモン「今、一瞬だったが、ウインビー反応が出たぞ!ツインビー、すぐにパステルの所に…」

 

ツインビー「分かっているビー!行くぞライト!」

 

アステリオス「いや…僕はライトと言う人じゃ…なくて…」

 

すぐさま言おうとしてアステリオスの事を思い出し、ちょっと待てとシナモンが止める前にツインビーはキャノピーを閉めて慌てて走り出す。

 

シナモン「おぉい、ツインビー!その子はライトじゃ…行ってしまったか…あの子は何者じゃろうか…だが…どっかで見た様な顔付きじゃったな…」

 

それを見送り…シナモンは不思議そうに首を傾げる。

 

なんとかツインビーと出会ったアステリオス。

 

彼との旅はこうして始まった。

 

 



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第2節:新たな同行者

出発したツインビーとアステリオス…途中で新たな仲間と出会う。


 

 

 

研究所を飛び出したツインビーは場所を聞いてもいないのに走ろうとする。

 

アステリオス『ま、待ってツインビー…場所をまだ…!』

 

ツインビー「ビ?」

 

するといきなりツインビーは急停止し、アステリオスはむぎゅーとなる。

 

一体何が…と鼻を抑えながらアステリオスは前を見ると…目を点にする。

 

何やらツインビーに向かって来る二足歩行の大根だったのだ。

 

数々の特異点などで色んな生物と戦ってきたがまさか大根とは驚きを隠せなかった。

 

その間に二足歩行の大根はツインビーに体当たりする。

 

ツインビー「あいたっ!?やってくれたビね!ピコハン!!」

 

仰け反ったがすぐさま体勢を立て直したツインビーはピコハンで叩いて吹き飛ばす。

 

二足歩行の大根は再び体当たりして来るが今度はかわされる。

 

ツインビー「そんなの、油断してなきゃあ当たんないビ!トドメだビ!」

 

その言葉と共にツインビーは渾身のピコハンを炸裂させ、二足歩行の大根は倒れた後にパンと言う音と共に消滅する。

 

ツインビー「やったビー!…ってあれ?」

 

勝利のガッツポーズをした後にツインビーは周りをきょろきょろと見る。

 

ツインビー「オイラ…今までどーしてたんだビ…?」

 

アステリオス『えっと…正気に戻ったのなら…外に出してくれない…かな…?』

 

首を傾げたツインビーだったがアステリオスの言葉にああ、ごめんだビーと返しながら顔のキャノピーを開き、アステリオスは外に出る。

 

ツインビー「改めて君は誰だビ?名前を教えて欲しいビ。あ、おいらツインビーだビ。よろしく!」

 

アステリオス「僕…アステリオス…宜しく…ツインビー」

 

お互いに自己紹介した後、先程の二足歩行の大根が複数現れる。

 

ツインビー「ビ!アステリオス。早くオイラのコックピット…に…」

 

それにツインビーは避難させようとしてアステリオスを見て絶句する。

 

先程のを見て敵と判断したアステリオスは自分の武器である2振りの斧を召喚して構えたのだ。

 

アステリオス「うぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

咆哮と共にアステリオスは駆けだし、体当たりして来た二息歩行の大根のを避けて両断する。

 

ツインビー「………はっ!?ぼぉとしてる場合じゃないビ!オイラもやるビ!」

 

それに呆然としていたツインビーは我に返った後にすぐさま戦闘に加わり、二足歩行の大根をピコハンで倒して行く。

 

しばらくして二息歩行の大根の軍団は倒され、ツインビーはふうと息を吐いてからアステリオスへと顔を向ける。

 

ツインビー「いやぁ…アステリオスって超能力者なのかビ…いきなり何もない所から武器を出すって凄すぎだビ」

 

アステリオス「ううん…僕…英霊…」

 

感嘆するツインビーにアステリオスはそう返す。

 

ツインビー「英霊…?なんだか分からないけど、確かにちょっと分析すると人じゃないのが分かるビ」

 

アステリオス「とにかく…普通の人とは違う…って事で…」

 

成程…とツインビーは納得した後にアステリオスに申し訳なさそうに頬を掻く。

 

ツインビー「そうだアステリオス…その、申し訳ないけど、今からウインビーってオイラの仲間と、パイロットのパステルって子を助けに行くんだビが…さっきの戦いの腕を見込んで、ぜひ一緒に来て欲しいビ。お願いするビ」

 

アステリオス「うん…僕…ツインビーと一緒に戦う為に来た…」

 

そう頼み込むツインビーのお願いにアステリオスは渡りに船と了承する。

 

ツインビー「助かるビ!ホントならオイラに乗って欲しいけど、アステリオスが戦えるならオイラに乗らない方が良いビ…本音を言うならオイラはパイロットがいればさらに力を出せるんだビが…肝心のパイロットのライトの行方が分からないビ…」

 

アステリオス「…ごめん…僕…そう言うのは…した事ないから…力になれないかも…」

 

そう言って困った様に後頭部を掻くツインビーにアステリオスは謝罪する。

 

ツインビー「ああ、いや、こっちこそ申し訳ないビ。とにかくウインビーやパステルの所に行くビーっ!」

 

アステリオス「……えっと、その2人?…の場所は…?」

 

気を取り直してそう言ったツインビーはアステリオスの言葉にあっとなる。

 

ツインビー「そう言えば聞いてないビ…博士に聞きに行くビ」

 

アステリオス「そうだね…」

 

そう言って2人は研究所に戻る。

 

 

 

 

シナモン「おお、ツインビー、話を聞かずに行くから大丈夫かと不安じゃったが…その様子じゃあ正気に戻った様じゃな」

 

ツインビー「ビビ、ごめんだビ…それで博士…ウインビーの反応はどこだったビか?」

 

安堵した様子で言ったシナモンはツインビーの言葉にうむと頷く。

 

シナモン「ウインビーの反応が確認されたのはリース城スタジオじゃ。今は上空にバリアがあるからカニ電で向かいなさい。あ、アステリオスさんはお金はあるかね?」

 

アステリオス「えっと……実は……」

 

確認するシナモンにアステリオスは少し事情を誤魔化しつつ説明する。

 

シナモン「そうでしたか…なら、こいつを使ってください。カニ電を無料で扱えるパスです。これを見せればどこでも好きな場所に行けます。ツインビーと一緒に乗れるのでそこは心配せずとも良いです」

 

アステリオス「え……良いんですか…?」

 

そう言って手渡されたのにアステリオスは戸惑いながら聞く。

 

シナモン「ええ、共に戦って貰うからには少しばかりの援助もしてもバチは当たりませんよ」

 

アステリオス「…ありがとう…ございます…」

 

ツインビー「それじゃあ早速行くビ!降りる駅はタンポポタウン駅だビ」

 

頭を下げてお礼を言うアステリオスにツインビーは言う。

 

早速2人はシナモンにお礼を述べた後に途中襲い掛かるモンスターを倒しながら駅へと向かい、カニ電に乗り込む。

 

アステリオス「ツインビー…小さく…なれるんだね…」

 

ツインビー「通常サイズだと入れない所に行ける様になってるんだビよ」

 

移動の途中で興味深く自分のふくらはぎまで位の大きさに縮んだツインビーを見るアステリオスにツインビーはそう返す。

 

アステリオス「この場合…科学の力ってすげー…って言うんだね…」

 

ツインビー「だビね」

 

そう他愛もない会話をしながら時間を潰していると…

 

???「ねえ」

 

アステリオス&ツインビー「ん?」

 

声をかけられて2人は見ると、アステリオスが出会ったモルテとフィーレンがいた。

 

フィーレン「……」

 

アステリオス「あ…君達…モルテとフィーレン…?」

 

ツインビー「ビ?もしかしてアステリオスが困った時に切符をくれた姉妹だビ?」

 

近づいて来る2人にアステリオスは呟いてからツインビーのにうんと頷く。

 

フィーレン「…今から…助ける…パステル………マドカと会って…」

 

ツインビー「ビ!?どうしてパステルを助けに行くって言うのは分かったビ!?いやそれよりもそうだビ!マドカは大丈夫かビ…」

 

近づいて言われた事にツインビーは驚いた後に何か思い出した様に慌ててアステリオスに顔を向ける。

 

ツインビー「ごめんアステリオス。タンポポタウン駅で降りたら、マドカの店に寄ってみないかビ?」

 

アステリオス「マドカって…ツインビーの友達…?」

 

聞くツインビーにアステリオスも聞き返す。

 

ツインビー「そうだビ、マドカはオイラ達の友達なんだビーいつもライトやパステルが世話になってるビ。ひょっとしたら、さっきの霧で倒れちゃってるかもしれないビ…」

 

アステリオス「確かにそれは…心配…分かった…行こう…」

 

ありがとうだビ!とお礼を言った後に到着したのかカニ電は止まる。

 

早速下車して移動をし、分かれ道が目に入る。

 

ツインビー「マドカのお店には右の道から行けばいいビ、オイラ達の目的地のリース城スタジオは逆の道だビ」

 

アステリオス「なるほど…」

 

フィーレン「…アステリオス…また…」

 

モルテ「……悪いけど、私達はタンポポタウンの…リース城スタジオの方に行くから…」

 

説明に納得するアステリオスにフィーレンとモルテはそう言って左の道に歩いて行く。

 

ツインビー「それじゃあオイラ達も行くかビ」

 

アステリオス「うん…」

 

見送った後に歩く中でアステリオスは内心を疑問を感じる。

 

アステリオス「(なんで…2人はリース城スタジオに行くんだろう…?)」

 

そこも聞いとけば良かったかな…と思いながらツインビーと歩く。

 

途中、大人が倒れており、子供は無事と言うのに2人は疑問を感じながら進む。

 

ツインビー「ここだビ。マドカのお店、ファンタジアンは」

 

しばらくして目的の店に辿り着き、2人は中に入る。

 

辺りを見渡すとカウンターで1人の少女がコップを磨いていた。

 

ツインビー「ふー…マドカは無事だビ―」

 

アステリオス「あの子が…」

 

安堵の息を吐くツインビーの後にアステリオスが呟くと件の少女、マドカはコップを置いて顎に手を当てる。

 

マドカ「はー……………今日はどうしてお客さん来ないんだろ…今日って何かイベントのある日だったかなぁ?見逃せないテレビ番組があるとか…?それともそれとも、すっごい面白ゲームの発売日だとかー?」

 

アステリオス「……もしかして……外の騒動気づいてない…?」

 

ツインビー「ビー…マドカだからあり得そうだビ;」

 

1人で盛り上がっているマドカにアステリオスは小声で聞いて、ツインビーは困った感じに冷や汗を流す。

 

マドカ「あたしってばもしかしてどんぶり島の一大事に1人で取り残されてるんじゃ…んん~気になるぅ~~お店休んで外の様子を見に行っちゃおっかなー…あら?」

 

ハイテンションで悶えていたマドカはやっとツインビーとアステリオスに気づき、ツインビーは呆れた感じに肩を竦める。

 

ツインビー「今頃気づいたビか…」

 

アステリオス「お、面白い子だね…」

 

気づかれたのもあって2人はカウンターまで移動し、マドカと向かい合う。

 

マドカ「ちょっとちょっと、ツインビー…この方、どなたなの?」

 

ツインビー「この子はアステリオスだビー」

 

アステリオス「初めまして…アステリオスです…マドカさん…で良いんだよね?」

 

マドカ「はい、マドカです。初めまして…そう言えばライトくんは?」

 

お互いに自己紹介してからマドカが気になったのかツインビーに問う。

 

ツインビー「そ、それが実は…」

 

困った感じでツインビーはマドカに今までの事情を説明する。

 

マドカ「たっ…大変じゃないの!私も一緒に行くわ!力になりたいもん!」

 

アステリオス「ホント…なら…ツインビーに乗ってくれる?」

 

そう言ってどこかに向かおうとしたマドカにアステリオスは呼び止めてお願いする。

 

マドカ「ええ!?あ、あたしがツインビーに!?」

 

ツインビー「いや、確かに乗って貰えればオイラも本来の力を出せるビが…ライトが乗ってる時位のを出せるかどうか…」

 

アステリオス「けど…僕は上手く扱えないし…なら、友達でツインビーを知ってるマドカさんなら…大丈夫かな…と思うんだけど…」

 

驚くマドカの後にツインビーも戸惑って言うがアステリオスの言葉にううむとなる。

 

ツインビー「アステリオスがこう言ってるけど、マドカは良いだビか?いやオイラにしたら1人で行かれるよりかはまだマシだビが…」

 

マドカ「………やるわ!ライトくん位より未熟だけど、頑張ってやって見る!」

 

アステリオス「…うん。宜しくねマドカさん…」

 

確認するツインビーにマドカはそう言い、アステリオスは微笑む。

 

マドカ「マドカで良いわアステリオスさん。けど、着ようと思ったパワードスーツどうしようかしら…?」

 

ツインビー「置いとくビ、流石に不安があるビ;」

 

笑ってからうーんと顎を指で撫でるマドカにツインビーはそう言う。

 

マドカ「ようし!ついでにまたたびとくさや、とんぶりとくつひもになめこを見つけて新しいのを作るわよ!」

 

ツインビー「どんなのを作るつもりだビ!?」

 

アステリオス「…くつひもは何に使う気なの…?;」

 

元気よく言うマドカにツインビーとアステリオスはツッコミを入れながらリース城スタジオへと向かうのであった。

 

 

 



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