東方紅魔姉妹 (若止異)
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第1章 転生&家族
1話:転生?


俺は気がついたら赤子になっていた。別に死んで転生とかそういうのじゃなくて、本当に気がついたら赤子になっていた。

まぁ、記憶があるということが救いだ。

……………記憶がある?

まぁいい、俺はよくある超常現象や心霊的なものは信じる。

さて、これからどうするか…、と思考していたらドアが開いた音がした、何とかその方向を見たら背中に蝙蝠のような翼が生えた女性が立っていた。

「まぁ、起きたのね。よく寝たわねぇ。よしよし」

と女性は俺の頭を撫でた。なんだか妙に心地よくまた眠くなるが何とか耐えた。取り敢えず何か言って見ようかと思ったが

「あうぅ、あー、あーうー、」

やはり言えなかったかぁ。

「ドラスだ、入るぞ」

と言って男の人も部屋に入ってきた。この男の人も先程の女性に背中に蝙蝠のような翼が生えてる、まさか吸血鬼かな?牙もあったし………吸血鬼!?まぁ特殊な家計に産まれたな。

「あぁあなた。えぇ、今起きましたよ」

「おぉ、起きたか。アローテ、決まったぞ ついに名前が決まったぞ!」

おぉーついに名前が決まったのか、てか名前決めてなかったのか…

2度目の人(?)生だどんな名前か

「イリス、イリス・スカーレットだ!」

イリスかぁ、確かなんかの女神だっけ?それになんか女っぽいなぁ、

ん?スカーレット?スカーレットって俺の知る範囲の知識では吸血鬼姉妹だったはず、そういやこの自分の両親らしき人達は吸血鬼っぽい。……………いやいや偶然だ、あの館にはこの人達はいなかっただかr──

「お父様ぁ!お母様ぁ!あたしも赤ちゃんみたーい!」

と声がドアの向こうで幼い元気な声が聞こえた瞬間、

「おぉ、来たか」

ドアが勢いよく開かれ、見た目3、4歳ぐらいの青髪の幼い女の子が入ってきた。すると、俺を見つけると

「うわぁ、かわいい」

勢いよく俺の方にきた。

「うぁ!?うえぇぇん」

少し驚いただけだが俺の体は泣いてしまった、心はこんなに穏やかなのに……

さてこの女の子、東方というゲームのレミリアに似ている。いやまんま小さくした様な感じだ。

記憶残して産まれる、両親は吸血鬼(ぽい)、姉はレミリア(に似ている)

………

「レミリア!少し落ち着きなさい、あなたはもうお姉様でしょう?それにイリスも泣いてしまったわ」

レミリア……?東方の世界に転生という奴か。

う〜んなんか変に冷静に状況を理解出来る………普段の俺なら混乱してまともに頭も回らないのに……あ、レミリアが少ししょぼんとしている。これはいけないこんなことを考えてる暇はない、今出来る最高の笑顔をレミリアにしよう

「わ、笑ってくれた!お父様!お母様!あたしを見て笑ったよ!」

、と一瞬で元気を取り戻すしてくれた。しかし、少し驚いただけで泣いてしまうとは…これはめんどうだ。

「あー、あう〜(頑張ろ……)」

 




どうでしたでしょうか? 後書きにはキャラの名前の説明などを載せることとします。
(一人称)
父:ドラス・スカーレット(俺)➡ドラキュラ×ニュクス(夜の神)

母:アローテ・スカーレット(私)➡アプロディーテー(愛と美を司る神)

娘:イリス・スカーレット(私)➡イリス(虹の女神)

みんなギリシャ神話の神の名前にしてみました。
えっ?なんで神の名前だって?なんかかっこいいじゃないですか


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2話:この両親、親バカだ

赤子に転生してあれから2年と少しが経った、この2年で自分は女として生まれたため出来るだけ口調や仕草を女の子っぽくしていた。今では慣れて一人称も,私,に変えた。あと、この2年で分かったことが結構ある。それはこのスカーレット家はわりと権力がある家らしい、この前、他の吸血鬼がお父様に貢ぎ物?をしていた。貢ぎ物の中には食料が多かったが赤い液体が入ったビンに目がいった。多分吸血鬼だから血だろう。食料のほかにも日常用品も少しあった。もうひとつ分かったことは、親が親バカだと言うことだ。たまに貢ぎ物にぬいぐるみなどがあるが、それはお父様が要求したものらしい。まぁこれはお母様から聞いたことだけど、お母様に聞いたときは

「あれは、あの人が要求したそうよ。貢ぎ物にぬいぐるみを頼むなんて、あの人は親バカね♪」

となんか嬉しそうに言っていたが、………嬉そうに…

そのほかに分かったことと言えば自分の体だろう、容姿はまだ2歳なのでただ少し大きい翼が生えた幼女だろうが、前世では男だったため最初はトイレや風呂には手こずったが今では慣れた。ほかにはこの翼のことだろう。これはこのあいだ生えたきた。両親に聞いたらこのぐらいの歳に生えてくるらしい。翼の形は同じだが、私の翼はレミリアや両親とは違い、自分の体にしては大きく、赤みがかかっており、翼の飛膜の部分は少し傷付いたような感じである。まぁ簡単に言えば某狩りゲーの某紅龍だ。とてもかっこよくて好きだ、すごくいい

「イリス?レミリアよ、入ってもいい?」

ドアがノックされると同時に幼さがある声が聞こえた

「うん、入ってもいいよ」

と入ることを許すとドアが開かれレミリアが私の部屋に入ってきた

「イリス。お話ししよ♪」

「分かったよ」

「よし♪じゃあ座ろっか」

レミリアはご機嫌で私のベッドに腰をかけた。それに続いて私もベッドに座ると

「そう言えばさぁ、イリスの髪ってすごいサラサラで良いよねぇ」

レミリアが私の髪を触り褒める。最近はこれから雑談が始まっている

「そういうお姉様も、髪はきれいな青い髪だし、たまにキラキラしてるよ?」

「そぉ?そっか、ありがと♪それでね、今日あたしがね、ーーーーー」

 

 

「ーーーーーそうなの!?あのお父様が、へぇ意外だなぁ」

30分ぐらい色々な内容の話をしていると、ドアがノックされる

「アローテだけど、入っても?」

「うん、いいよー」

「ありがとう。レミリアも来てたの?それで何のお話しをしてたの?私も混ぜてくれないかしら?」

「うん!お母様もお話ししよ。イリスもいいよね?」

「うん、私もいいよ」

「イリスもいいって、あ、お母様、今日あたしがね、ーーー」

レミリアがさっき私に言ってたことをお母様にも語り出した。ここまでが最近よくある一連の流れだ。

 

 

「ーーーってことがあったんだよ」

「へぇそんなことが、確かに意外ね」

「あ、そう言えば私、レミリアとイリスにプレゼントがあるの」

そういうとお母様が服のポケットから小さいぬいぐるみを取り出した

「これは、えぇっと…そう貢ぎ物の中に入ってたからレミリア達にってあの人が言ってたわ!」

明らかに間があったのだが、それにすごい手作り感。まぁお母様が作ってくれたのだろう。

「わぁかわいい!ありがとう!」

これはありがたく貰った方がいい。実際可愛く思える

「ふふふ、喜んでくれてよかったわ。はいレミリアにも」

「ありがとう!お母様!」

レミリアも喜んでいる様子だ。それにお母様も、

「ふふふ、じゃぁ私は部屋に戻ってるから、仲良くね?」

「うん、ありがとう」

ぬいぐるみをくれた後、お母様は自室に戻って行った。その後も私とレミリアは話していた。

 

夜が明けてきた頃…

 

「ねえ、イリス」

「うん?どうしたの?ふわぁ…そろそろ寝よ?」

「うん、まぁそうなんだけどね。えと、いっしょに寝よ?」

「え?ぁ、うん、いいよ!」

「やった!じゃあ部屋から枕持ってくるから待っててね♪」

そう言ってレミリアは走って私の部屋から出ていった。危ない、たまにこうゆうことを言ってくるから少し驚いてしまう。まぁ1人で寝るよりかはいいか。

「持ってきたよ!さぁいっしょに寝よ?」

早っ!?どれだけ速く走ったんだ?

「あ〜、あったかいぃ♪」

てもうベッドに入ってきてるし…

「じゃあレミリアお姉様、おやすみなさい」

「うん、おやすみ♪」

と言ってさりげなく抱きついてきた。諦めよう。

 

レミリア達が寝てから少しして……

 

「レミリア達はもう寝たのか」

ドラスがレミリアの部屋を覗くと

「レミリアがいない!?アローテぇ!レミリアがいないぞ!」

「えっ!?大変、どうしたらいいの!?」

「落ち着いてください。旦那様、奥様。レミリアお嬢様はイリスお嬢様のお部屋で共に寝ています」

「そ、そうか。よかった…」

 

その頃、親バカ達は勘違いして騒いでいた



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3話:能力発見

イリスは両親には敬語、姉妹にはタメ口という設定です


今日はレミリアの5歳の誕生日だ。いつもは家族で誕生日を祝っているのだが、今回はとても豪華で人がたくさん来ている。その理由はどうやらスカーレット家の吸血鬼は5歳頃に能力が開花するらしい。まぁ個人差があるらしいが、それでお父様が張り切ってパーティを開いたらこんなにたくさん吸血鬼が来た。パーティを開くのはいいが何もこんなに大きくすることはないだろう。しかも前世ではこんなに大きい集まりに参加したことが無くすごく緊張している。それに今自分が座っている場所も結構目立つところだ。その後ろにお父様が立っている。レミリアも緊張しているかと思い隣を見ると、レミリアは緊張どころか主役としてパーティを楽しんでいるし、挨拶に来た傘下の吸血鬼の言葉にもしっかり応じている。

「ドラス様、この度はこのようなパーティに招待していただきありがとうございます。それとレミリア様、お誕生日おめでとうございます」

「えぇ、今回はあたしのために集まってくれてありがとうございます。楽しんでいってくださいね」 ニコ

ちゃんと祝いの言葉に笑顔で返事をしている。私だったら今話し掛けられたら、緊張しすぎて絶対まともに喋れない。

「イリスはパーティどうだ?楽しいか?」

「え?あ、う、ぅん」

今喋れないと考えていたら、話し掛けられた……嫌がらせですかねぇ。

「どうかしたのかイリス?体調が悪いのか?だったら休んだ方が」

「いえ、大丈夫。ちょっと夜風を浴びて来ますね」

私はお父様にそう言ってパーティから抜け夜風を浴びるため、バルコニーに出る。すると風が体にあたる、心が落ち着いてく。

 

パーティから数日後……………

 

 

「んでお父様、急に呼び出してどうしたの?」

「あ〜それはレミリアの能力についてだが」

「えっ!?分かったの?教えて!」

「まぁまて、それはイリスとお母さんが来てから話すよ」

 ・

 ・

 ・

「なんですか?お父様、急に」

「そうよ。今私はイリスとお話しをしていたのに」

「それはすまない。レミリアの能力についてだが」

「えっ!?何か分かったかしら?」

「それが、能力の名前が決まらないんだ」

「・・・・・・・・・・・・」←イリス(それだけ・・・)

「でも名前があまり思い浮かばないからイリスとアローテにも考えるのを手伝ってもらいたくて呼んだんだ」

「そ、そうなの…それで、どんな能力なのかしら?」

「あぁ、それは少し先の出来事が分かったり、それが小さいことだったら少し改変したりできる能力だ」

「ん~~、確かに難しいですね」

でも、この能力の内容は前世で調べた原作の内容と同じだ。だったら原作と同じ<運命を操る程度の能力>という名前にした方がいいだろう。

「それならこういうのは?"運命を操る程度の能力"と。どうでしょうか?」

「おぉそれはいい名だ。しかしどうして、程度、と付けるんだ」

「それは先の出来事を、少し、改変できるという理由で、程度と付けさせていただきました」

「それはよく考えられて作られた名だ。みんなもこの名で文句は無いな?」

「違うわよ?こういうことは本人のレミリアに聞くのが常識よ?」

「それもそうだな、レミリアはこの名でいいか?」

「うん!それにかっこいい!」

「それは良かったです」

喜んで貰えたようだ。もし駄目と言われたらどうすればいいのか。まぁ何にせよ喜んで貰えて良かった。そう言えば私の能力ってなんだろう。気になるなぁ、せっかくだから聞いてみよ。

「ねぇお父様」

「ん?どうしたんだ?」

「そう言えば能力ってどうやって見つけるんですか?」

「それはな、なんて言うんだろう。集中して自分の能力は何か考えたら自然にどんな能力か分かる。俺のときはそうだったな」

「私のときも同じような感じだったわねぇ」

「だったらこの際、イリスもやってみるか?」

「はい。やってみようかと思います」

「分かった。では目を閉じて、自分に意識を向け能力のことを考えるんだ」

自分に意識を向ける感じ、どうやればいいんだ?とりあえず自分を思い浮かべてみよう。うーん、なんか自分の影がうねうねしている。次はくるくる回っている。このままだと踊りそうな勢いだ……あ、踊り出した。もしかしたら……影が踊りを止めるイメージを……止まった。次はくねくねするイメージを……くねくねし始めた。多分能力については分かった気がする。こんなに都合がよく簡単に自分の能力が分かるとは……

「お父様、なんとなく分かりました」

「えっ!?分かったのか!?この前話したように今までスカーレット家は大体5歳頃に能力が何か分かっているんだ。だからイリスは3歳だからまだ早いと思っていたんだが、まさかこの歳で能力が見つかるとは」

「そんなに考え込まないで、たまたまイリスの能力を見つけるのが早かっただけじゃない。ここは褒めてあげるところじゃないの?おめでとうイリス。レミリアも」

「あぁ、そうだな。おめでとうイリス、レミリア。あとは能力を使えるようになるよう頑張れよ」

「うん!がんばるよ!ね?イリス」

「そうだね、少しでも早く能力を使えるようにたくさん練習しようね」

「うん、早く使ってみたいしね」

 

この日の晩御飯はいつもより賑やかで少し豪華になった



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4話:悪魔の妹、誕生

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」

私は今、廊下を走っている。普段はお母様に廊下は走っては行けないと言われているけど今は仕方が無い。その理由は今から二ヶ月ほど前のこと

 

 

私とレミリアお姉様と部屋で能力について色々話しているとお母様が部屋に入ってきて

「今、私のお腹の中に赤ちゃんがいるの。あと2、3ヶ月ぐらいで生まれてくると思うわ」

「やった!もう一人兄弟が増えr……………って」

「そうですか、それは嬉しいことでs………って」

「「えええぇぇっ!!?」」

「どうしたのよいきなり、そんな大声出して」

「いきなりはこっちのセリフだよ!」

「そうですよ!なんでもっと早くに言ってくれなかったんですか!?」

前世の記憶でそろそろフランが生まれてくる頃だと思ってはいたが、まさか突然このようにして言われるとは思っていなかった。いきなりすぎる。しかも妊娠していたらお腹がふくらんでいるはずだが、

 

「はぁ、はぁ、はぁ、イリス!この部屋だよ!」

『おぎゃあああぁぁぁぁぁ!!!!』

今は廊下にいるのだが赤ちゃんの産声らしき声が聞こえてくる。もう産まれたのだろうか。まったく毎回いきなりだなぁ。お、あの部屋だな

「あらぁイリスとレミリアじゃない。みて、かわいい女の子よ」

「あらぁじゃないですよ!なんで毎回こんなに突然なんですか!?」

「そんなに大声出さないでちょうだい。赤ちゃんが泣いてしまうでしょう?」

「あ、すみません。でも次からこういうことは前もって言ってくださいね?」

「分かったわ」

「お母様ぁ!あたしにも赤ちゃん抱っこさせて!」

「はい、優しくね。」

「うん。わぁ小さくてかわいい」

「うふふ、そうでしょう♪次はイリスが抱っこしてみる?」

「いいんですか?それじゃぁ抱っこしてみます」

「気をつけてね。ほら、レミリアはイリスと変わって?」

「わぁ確かにかわいいですね」

「キャッキャッキャッキャ♪♪♪」

「笑ってる、かわいいな。それで名前は何ですか?」

「名前はこの人が考えてくれたわ」

「そうだ、この名前は半年ぐらい考えたぞ。この子の名前は、フランドール。フランドール・スカーレットだ!」

「おぉ、それはかわいらしい名前ですね」

良かった、原作どうりの名前だ。にしてもかわいいなぁ。私のときもこんな感じだったのかなぁ?でも原作だと狂気でいっぱいだったな。まぁそれについては後々考えよう。

「それではよろしくね。フランドール」←イリス

「よろしくね♪フランドール♪」←レミリア

「レミリア達もこの子を可愛がってあげてね」

「「うん!」」

「ふふふ。あら?フランドールが寝ちゃったみたい」

「そうみたいだな。さて、俺達も寝るか」

「そうですね」

 

 

イリスとレミリアはいっしょに就寝中………

 

sideレミリア

「ん〜〜、あれ?まだ日がある。起きちゃったのかな?イリスは」

「ZZZ」スヤァ

「まだ寝てる、相変わらずかわいい寝顔をしてるなぁ。そう言えばイリス、フランドールを抱っこしてるときに嬉しそうだけどなんか困ったような感じだったなぁ。イリスも困ったことがあるならあたしに相談ぐらいしてくれてもいいのに………貴方はあたしが守るからね………さて、もう1回寝よ」




最後に少しシスコン要素を入れてみました。


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5話:能力の練習

章分けしてみました

それから、前回から3年が経ってます
(イリスも能力が使えるようになってます。能力の内容は本編で!)

現在 レミリア:8歳、イリス:5歳、フランドール:3歳

展開が急なところがあります


イリス就寝中……………

 

「( ˘ω˘ ).。oO………っ!」お目目パチッ

「ふぁ〜今日もよく寝たなぁ〜さぁて身だしなみを整えてみんなのところに行こ」

 

お着替え中……………

 

「よし!お着替え完了!髪もOK」

最近は感性まで女の子になってきたのか、身だしなみに気を使うようになった。まぁ嫌いではないからいいのだが。

「お姉様おはよ〜!」

勢いよくフランが私の部屋に入ってきた

「おはようフラン」

「うん、じゃあ早くお父様達のところへ行こ!」

「分かったよ、ところでフランは今日もかわいいねぇ」

「そ、そぉ?えへへ〜」

フランが生まれてから私はすっかりシスコンになった。だって、フランが可愛いすぎるんだもの!……そもそも東方の中でレミリア……お姉様とフランは好きだったからな……

「ねぇ、いつまでイチャイチャしてるの?」

「あ、レミリアお姉様も居たの?」

とフランが言うとレミリアお姉様は少し拗ねてる様子で

「居たの?じゃないよ!こんな起きてすぐにイチャイチャしてるなんて羨ま……少しは我慢しなよ!」

「え〜、イイじゃんイリスお姉様も嫌がってないし〜」

「嫌がってはなくても困ってるでしょ!」

「困ってないよねぇ、イリスお姉様?」

「困るよね?イリス?」

そう言って迫られる。それにイチャイチャしていた訳では無い!フランを愛でていただけだ

「別に嫌でもないし困ってもないよ?それに私はレミリアお姉様もかわいいと思うけど」

「そ、そうなの?ならいいよ……(えへへ〜、イリスにかわいいって、かわいいって)」

「それじゃあフラン?レミリアお姉様?お父様達のところへ行こ?」

「「そうだね」」

 

姉妹移動……………

 

食事中

「そう言えばイリスとレミリア、能力に関してどれ位使えるようになったのか?」

「あたしはまぁまぁだね」

「私は自分の影なら操れるようになりましたね」

「イリスの能力って,影を操る能力だっけ?」

そう、私の能力は‘影を操る程度の能力’だ。内容はその名の通り影を操ることができる能力。今は自分の影しか操れないけど、他人の影も操ることもできる能力だ。結構便利。

「そうですよ。なかなか便利な能力ですよ」

「あたしの能力なんて少し先が見えるのとせいぜいコインの表裏の結果を変えれる程度よ」

「だったら今日はこの人に能力の練習に付き合ってもらったらどうかしら?」

「俺は構わないが、レミリア達はどうだ?」

「あたしは手伝ってもらう」

「私もお願いします」

「この際だからフランもレミリア達の練習を見学したらどぉ?」

「うん!イリスお姉様の見るー!」

お、フランも見に来るんだ、だったら頑張らなければ。レミリアお姉様……

「あたしじゃないんだ…………」

「じゃあ食事が終わったら庭で待っていてくれ、俺は準備をする」

「「「はーい」」」

 

 

(三人称視点)

 

「庭で待ってろって言われたけど。ひま」

「そう?私は暇ではないけど」

「そうでしょうね、遊んでるんだもん」

「アハハハハハハハハ!!!ま、待って!ギブ!ギブ!」←フラン

イリスは自分の影を操ってフランをくすぐっている。レミリアはその様子をジト目で眺めている。

「(暇ならレミリアお姉様までくすぐっちゃえ)」

「はぁ本当に便利だよねその能力…っ!?アハハハハハハハハ!!!な、なんで、あたし、まで!やめて!アハハハハハハハハ!!」

 

5分後……………

 

「ハァ、ハァ、ハァ、やっと、終わったぁ……」←フラン

「イ、イリス、あなた、覚えてなさいよ……」←レミリア

「すまん、待ったか?って二人共どうしたんだ?」

「べつに大丈夫ですよ♪ちょっと遊んでいただけです」

「そうか。それじゃあまず、お前達がどのくらい能力が使えるか確かめるぞ。レミリアから」

「ハァ、ハァ………フゥ、分かった」

ドラスとレミリアが間合いをとる

「じゃあ、まずは俺が攻撃するから避けてくれ」

「分かった」

ドラスがコウモリを出し、レミリアに向かって飛ばせる。レミリアは運命をあやつってコウモリがレミリアに当たらないようにする。

「そんなことが出来るのか。だったらこれは」

そう言ってドラスはレミリアを捕まえようと飛んで近づく。レミリアは飛ぶとは思わなかったのか反応が遅れ、ドラスに腕を掴まれてしまう。そして、コウモリを周りに配置され、

「これでチェックメイトだ」

「ダメだったぁ!あそこで飛んで来るとは思わなかったなぁ、あたし達は飛べないのに」

「そういうことだったら今度、飛行の練習をしよう。さぁ次はイリスだ、いくぞ!」

「分かりました!」

ドラスはレミリアのときと同じようにイリスにコウモリを飛ばす。イリスは自分の影からコウモリを出してドラスのコウモリにぶつけて相殺する。ドラスがさらにコウモリを飛ばすと、イリスももう1度コウモリを出すが、まだ慣れていないのかコウモリは数匹しか出なく、相殺しきれない。そして無防備な状態のイリスはコウモリに噛みつかれてしまう。

「いたっ、私の負けです」

「いや〜、まさか自分の影からコウモリを出してくるとは、2人共能力は結構扱えているな。だが2人は能力に頼りすぎだ。レミリアはもう少し次に相手が何をしてくるか考えろ、分かるだけだと駄目だ、イリスは能力に頼らず攻撃するか能力の攻撃のバリエーションを増やせ」

「分かった、参考にする」

「分かりました。考えてみます」

 

そして練習は続き、

 

「あら〜手厳しいわね。ほら二人共、休憩しなさい」

「「はーい」」

 

姉妹休憩中……

 

「いや〜まさかここまでするなんてね、練習というより訓練だったね」

「私は色々指導されたよ、影をもっと違う使い方をしてみろーっと言われたかと思えば、今度は能力を使わずに来いとか」

 

その頃、ドラス達は………

 

「レミリア達ここまでやるとは、これは何年かしたら俺達より強くなるかもしれんなぁ。」

「まぁ、喜ばしいことだけど少し寂しいわねぇ」




今回は三人称視点を入れてみました

戦闘シーンって難しいですね

スカーレット家全員の能力については近い内にまとめとして出します


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6話:能力は便利

前回の能力の練習から2年が経っています
え、デジャヴ?
ソンナコトハナイデスヨーアハハァ。

現在 レミリア:10歳、イリス:7歳、フランドール:5歳

あ、あと今回は主な登場人物の中ではイリスとアローテさんしか出てきません


私は最近、能力の練習をたくさんしている。練習は館の庭でしている。練習と言ってもただ影から道具を出すイメージをして、それを取り出すというものである。しかしこれが出来るようになれば何も持っていなくともスプーンやフォーク、色々な道具を出して使うことが出来る。その他には、影からたくさん手を出してレミリアお姉様とフランを同時にコチョコチョをすることができる。(使い道が違うかもしれないが)とても便利。

「よし、練習再開!」

まずは、影を…そうだオノにしよう。影に集中してオノを出すイメージ、すると影からオノが出てくる。そのオノであらかじめ用意しておいた少し厚い木の板を叩く。するとコンッと良い音がするが板は割れていない………道具を出すことは出来るが威力が弱いのだ。

「ハァ、あんまり上手くいかないなぁ。レミリアお姉様達をコチョコチョするときは結構上手くいくのになぁ」

「何が上手くいくって?」

「え!?あ、お母様でしたか」

「どうしてそんなに驚くのかしら?」

危ない、聞かれたのがお母様だから良かったが、もしお姉様だったら…あぁ考えただけでも恐ろしい。

「いやぁ、レミリアお姉様かと思いまして。こういうことは聞かれたらまずいじゃないですか」

「どうして聞かれたらまずいの?それにイリスはよくレミリア達で遊んでるいるの?」

「まぁそうですね、アハハハハハ」

「おそらく能力のことで悩んでいるのでしょう?最近は練習をたくさんしているもの。でもどうして悩んでいるの?いつも影からたくさん手を出しているのに」

「そうなんですよねぇ、そのときは上手く出来るんですが」

「イリスはレミリア達で遊ぶときはどんな風に能力を使ってるの?」

「えーっと、ごく自然な感じで使ってますね」

「じゃあそれじゃないかしら?能力を使えて当たり前、とか思いながら使ってみたら?」

「ほぉなるほど、分かりました。それではやってみます」

そういうことだったら今回は敢えて影に集中せずにいつも影を使って遊んでいるように、能力が使えて当たり前だと思い、影からオノを取り出す、そしてもう一度木の板を叩くと今度はしっかり真っ二つに木の板が割れた。

「おぉ割れました。上手くいった!」

「おめでとう出来たじゃない、あとは練習をすれば簡単に出来るようになるわよ」

「はい!もっと能力を使いこなせるように頑張ります」

「あぁ、それとね」

「?」

「どうやってレミリア達で遊んでいるのかしら?」

「え、えっとぉ。まず影から手を出してお姉様達を拘束します、そして抵抗出来ないところにコチョコチョをしたり、あとは拘束しているところに自分の手と影の手を使って思いっきり抱きついたりしていますね。まぁコチョコチョはお姉様、抱きつくのはフランの方が多いですが」←イリスの満面の笑み

「へ〜、色々なことして遊んでいるのね。でもレミリアのはまぁまぁえげつないわね………」

「そうでしょうか?結構楽しいですけどねぇ」

「そ、そうなの?まぁ楽しいならいいわ。やり過ぎないようにね?さぁ休憩がてら私と雑談でもしましょ?」

「分かりました、そうですね」

それから2人は休憩としてベンチに座りながら雑談を楽しんだ

 

館の庭から少し離れている森にて人影が1つ

 

【?】「あそこにいるのがイリス・スカーレットかぁ。確かに可愛いらしい方だ。よし、戻って報告するか」

そして、イリスのことを眺めていた人物はそう言い森を飛び去った



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7話:誕生日、そして迫る危機

前回から3年が経っています

現在 レミリア:13歳、イリス:10歳、フランドール:8歳

吸血鬼は10歳で結婚出来るという設定でお願いします


今日は私の10歳の誕生日だ。突然スカーレット家の次女として転生してからもう10年。

「「「「イリス、10歳のお誕生日おめでとう!!」」」」

「ありがとう!これからも宜しくお願いします!」

「ほら、イリスお姉様、ケーキ!」

「分かった。せ〜のっフゥ〜!」←ケーキの蝋燭を吹き消す

「「「「おめでとう!」」」」

「いや〜イリスも10歳か、長かったような短かったような。俺、なんだか泣けてきた」

「さすがに早いわよ、こんなに早くから泣いてしまったらどうするの?」

「お父様、あたしのときも泣いていたよね!」

「そうよねレミリア、この人は意外と涙脆いのよ」

「ねぇねぇ、早くケーキ食べよ!」

「うふふ、フランは相変わらずねぇ。分かったわ、今切り分けるから待っててね」

「イリスの誕生日なのにフランはケーキを楽しみにしていたもんね」

「うん!」

「五人分のケーキ切り終えたわよ。 はい、イリスの分。」

「ありがとうございます。5等分に切り分けても大きいですね」

「そうよ、レミリアやフランがたくさん食べるからね♪」

「わーい!大きい!早く食べようよ!イリスお姉様」

「分かったよ。それじゃあ、いただきます!」

「「「「いただきます」」」」

「あ〜ん、パクッ ん〜おいひ〜♪」←フラン

「そうだね♪美味しいですお母様」

「確かにこれは美味い、アローテは菓子料理が得意だからなぁ」

「そう♪それは良かったわ」

「そう言えばイリス、せっかく10歳の誕生日なんだ。何か欲しい物はあるか?」

「レミリアお姉様はそう言えば何を貰ったんだっけ?」

「あたしはティーカップを貰ったよ、今使ってるこれだよ」

へ〜、赤い薔薇の模様が所々にあるティーカップかぁレミリアお姉様らしいな。

「そうだったね。ん〜…じゃあ私は開くことが出来て、その中に写真を入れることが出来るペンダントが欲しいです」

「何の写真にするんだ?」

「左にお父様とお母様、右にレミリアお姉様とフランの写真を入れてください」

「少し時間がかかるがいいか?」

「はい、でも時間がかかる分しっかりした出来上がりを期待しています」

「分かった、出来上がり次第渡すよ」

「ありがとうございます、楽しみにしていますね」

ケーキを食べ終え家族雑談中のとある話題

「そう言えば、イリスももう10歳だから結婚出来るようになるわねぇ。お見合いの申し出とか無いの?」

「ありませんよ」

「俺の娘は誰にもやらん」

「ふふふ、でもイリスも時がきたら相手を連れて来るかもしれないわよ?」

「そ、その時はその時だ」

「「イリス(お姉様)は誰にもあげない!」」

「あなた達も言うのね……」

 

 

 

ーーー同時刻ーーー (アカ視点)

【?】「イリス・スカーレット氏は今日で10歳となりました。アカ様」

【アカ】「そうか、この日待ちわびていたぞ。やっと、やっとだ、やっと結婚が出来る。あぁ今でもしっかりと覚えている、あのパーティの日、あなたをあのバルコニーで見かけ、惚れたあの日」

今でも思い出せる。イリスが5歳のときの誕生日パーティのあの日………

 

~回想〜

あの日俺は傘下の吸血鬼として主の娘の5歳の誕生日パーティに招待された、正直気だるかったがその誕生日パーティに出席した。

しかし俺がスカーレット家の館に入ってから変わった。奥の中央の席に座っている姉妹が見える、後ろに主のドラスが立っているからスカーレットの娘だと言うことが簡単に分かった。挨拶をしようと近づくとだんだん姉妹の顔が見えてきた、みんなが口を揃えて可愛いと言うような整っていて可愛らしい顔立ちをした姉妹の顔が見えた。ここまではそれ程ないが真ん中の席に座っている今回のパーティの主役、イリス・スカーレットの顔が見えた瞬間俺は固まった。両隣の姉妹も可愛いのだが、イリスにはなんだか惹かれるものがあったのだ。容姿は幼いけれどイリスからは妖艶な雰囲気が感じられた。

挨拶が終わり食事をしていると、酒に酔っている大人達に絡まれた

「アカぁ、おめぇももう10歳だろう?見合いとかしないのかよ」

この手の話はめんどくさいので逃げようとこの館のバルコニーに向かった。

バルコニーに出て夜風を浴びる、結婚か…めんどくせぇ。

「ふぅ」

声が聞こえたので聞こえた方に視線を向けると、このパーティの主役がこんなところにいて大丈夫か?まぁ暇だし様子でも見ていよう。

「やっぱり夜風が気持ちいいなぁ、緊張して汗をかいちゃった……」

イリスはそう言って髪を広げる、そこに風が吹く。その時俺はまるで1枚の美しい絵画のような惹かれる感じがした。

〜回想終了〜

 

 

あの時に俺はイリスに惚れたのだ。でも、俺とイリスでは身分の差があるから結婚は諦めようとした、だが諦めようとしたらイリスという人物が欲しいと感じられるようになった。だからこの計画を考えた。イリスが10歳になった今、計画の実行だ。




バルコニーで夜風を浴びるイリスを見つめるアカ………
よくよく考えれば気持ち悪いですね。

一応、アカも能力を持っています


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8話:襲撃《前》

フラン、遅れて能力開花?です!


「( ˘ω˘ ).。oO……………」

「お姉様ーーーーーーーーー!!」フラン、イリスのベッドにダイブ

「( ゚д゚ )ハッ !?、ゴフッ」

「お姉様ぁ♪」スリスリスリスリスリスリ……………

「チ───(´-ω-`)───ン」イリス気絶

数分後………

「( ゚д゚ )ハッ!?私はいったい……そうだフラン!フランにダイブされて私は気絶したんだった。あれ?フランは?」

「( ˘ω˘// )スヤァ…ダキツキ」

「完全にホールドされてるなぁ、寝顔が可愛すぎる………私ももう一度寝よ」

「( ˘ω˘ )スヤァ… ( ˘ω゜)… ( ˘ω˘ )スヤァ…」←フラン

・ イリスゥ、アレ?マダネテル。フラン……ワタシモ!

さらに数分後………

「あ〜よく寝たぁ」

「(´-ω-`)スヤァ...」←フラン&レミリア

「フランとレミリアお姉様はまだ寝てるのか……ってお姉様!?」

「ん〜、どうしたの?急に大声出して」

「どうしてレミリアお姉様まで」

「フランは良くてあたしはダメなの?」

「いや、そういう意味じゃ」

「じゃあいいでしょ!ダキッ」

「ああぁ!レミリアお姉様ずるい!フランもー!ダキッ」

「フランも起きてたの!?動けない…」

 

数分間イリスは抱きつかれたままだった。

 

「ふぅ」

「何がふぅ、ですか!こっちは寝起きそうそう疲れたよ」

「そうだよレミリアお姉様、レミリアお姉様はまた今度ね!」

「まぁまぁ、手を繋いであげるし今夜一緒に寝よ?」

「ただレミリアお姉様がしたいだけだよね!?イリスお姉様だってそんなことで──」

「ほ、本当〜約束だよ」 キラキラ

「………」

「ふふ〜ん。そろそろお父様達のところに行こ?」

「分かった」

「あたしも今夜一緒にーー!」

ガチャッ

部屋のドアを開け廊下を歩く。いつも3人並んで歩いているが、どうして毎回私が真ん中なんだろう。まぁどうでもいいか。

 

ばーーーーーん!!!!!

 

どうでもいいことを考えていると大きい爆音に近い音が聞こえた。

「今の、なに?大広間の方から聞こえてきた」

「様子を見に行ってみよ」

「あたしが行って来る!」

「レミリアお姉様!ここはみんなで行こう。一緒に行動した方が安全だよ」

「分かった、みんなで行こう」

ゆっくりと大広間の方へ向かう。握られている二人の手が震えているのが分かる。少しずつ進んでいるといつもお世話のなっている執事がこちらの方へ走って来た。

「ハァ、ハァ、お嬢様方!ご無事ですか!?」

「私達は無事です。いったい何があったんですか?」

「それが、突然吸血鬼達がこの館を襲撃してきました!」

え!?どうしていきなりこの館が襲撃されるのだろうか、目的はなんだろう。それにお父様とお母様が無事かどうか知りたい。

「なんでいきなり、お父様とお母様は!?」

「旦那様方は今、襲撃してきた吸血鬼に応戦しています。お嬢様方はレミリアお嬢様の部屋で隠れていてください。私は戦うことはできませんので召使達を避難させています。それではお嬢様、私は避難を呼びかけてきますのでこれで。私は行きますがお嬢様方はかくれていてください」

「分かった、それじゃあイリス、フラン、ここはお父様達に任せて私の部屋に行こ?」

「そうだね、フラン、行くよ?」

「お姉さま、怖いよ」

「大丈夫だよ、きっとお父様達が何とかしてくれるよ。だからお父様達が来るまで部屋で待ってよ?お父様達が来るまでお話でもしてる?」

「分かった、待ってる」

いつも笑顔で元気なフランがこんなに不安そうな顔をするなんて、でも一体どうして襲撃されたんだろう?お父様やお母様は誰かに恨まれるような人達ではないはず………

 

 

〜レミリアの部屋に着く〜(三人称視点)

「さぁあたしの部屋についたよ。どこに隠れとく?」

「ん〜だったらベッドの裏とかは?」

「うん、それにしよう。そこならドアを開けてからしっかり探さないと見えないし」

「ようしょ、イリス、フラン、大丈夫?」

「私は大丈夫だけどフランは?」

「大丈夫だけどやっぱり怖いよぉ」

「まぁお父様達は強いから大丈夫でしょ。それに最悪あたし達だけで何とかしなきゃね」

「そうだね、後はお父様達が来るまで待ってよ」

「うん、ねぇイリスお姉様?手を繋いでもいい?」

「いいよ。お姉様もいっしょに手を繋ご?」

「分かった、みんなで繋ぎましょ」

「ふぅ、少しは怖く無くなってきたかm……」

 

ばぁーーーーーん!!!

 

「ひっ!?」

「大丈夫だよ、フラン。今の音、廊下から……」

「2人共、声を出さないようにね?」(小声)

「…コクコク…」ウンウン

 

コツ、コツ、コツ、コツ……………ガチャ、キィィィ

 

「今、隣の部屋から!?」(小声)

「怖いよぉ」(小声)

「しーー、大丈夫だよ」(小声)

 

コツ、コツ、コツ、コツ……………ガチャ、キィィィ

 

「っ!?」ビクッ

?「この部屋にも誰も居ないのか……どこにいるんだ?」

「あたし達を探してる!?どうして?」(小声)ガタガタ

?「連れてこいって命令されたけど、このでかい館のどこにいるってんだよ…………」

「連れてかれるぅ!?」ガタッ

?「ん!?そこに居るのは誰だ!?」

「ば、ばれた、2人共!立って!イリス、フラン!」

?「行かせない、それに今イリスって名が聞こえたぞ。俺はお前を連れて来いと命令されたんだ、おとなしくしろ」

「なんでイリスを連れて行くの!?それにこんな状況でおとなしくしろって無理よ!」

?「ちっ、だったら力づくで!」

「フラン!イリスを連れて逃げて!ここはあたしがなんとかするから!」

?「ガキに何が出来る?邪魔だどけ」

不審者がレミリアの腹を殴り壁の方へ蹴り飛ばす

「ぐっ………」レミリアが血を吐きもがいてる

「お姉様!どうして私を連れて行くの!?」

?「それは言えない、お前はただ来ればいいんだよ!そこのガキ!そこをどけ!」

フランもレミリアと同じように壁に蹴り飛ばされる。

イリスは不審者に腕を掴まれるが必死に抵抗している。

「フラン!っ!離して!」

「お、お姉様を離してぇ!」

フランが起き上がって不審者に攻撃を仕掛ける。だがフランも掴まれてしまい、もう一度壁に飛ばされる。

?「邪魔すんな!それにお前もさっさと来い!」

「いや!お姉様!フラン!大丈夫!?」

「抵抗すんな!おとなしくしろ!」

「っ!ぐぅぅ」

イリスは脇腹を殴られてしまい、抵抗を緩めてしまう。

「あ、お姉様、待ってぇ、嫌だよぉ、お姉様を連れて行かないでぇ、行かないで…………イカナイデ!」

「っ!?フランどうしたの?なんか様子が」

「ネェマッテヨ………オネエサマヲドコニツレテイクノ?」

フランが不審者の前に立つ。

?「なんだよ急に気持ちわりぃな、それにまだ邪魔すんのかよ、しつけぇなぁそこをどけ!」

フランが蹴り飛ばそうとした不審者の足を掴む、足からミシミシと音が聞こえる、

「っ!?いってぇな!いい加減邪魔をすんなよ!」

不審者がイリスから手を離しフランに殴りかかる、拳はフランに命中したがフランは少し後ずさった程度だった。

「イタイナァ、ソレニイリスオネエサマハワタサナイ!死んじゃえ!」

「っ!?」

フランが手のひらを握りしめた瞬間、不審者がバラバラになった

「フラン!今あなたは一体何をしたの!?能力が目覚めたの?このタイミングで!?」

「アァ、レミリアオネエサマ、ダイジョウブ?」

「あたしは無事だけどあなたは様子が変だよ?」

「いたた、フラン大丈夫?」

「イリスオネエサマァ……ダイジョウブダッタ?」

「私は少し腕が痛む程度だよ、それよりもフランは?なんかさっきから少し怖いよ?」

「ソウカ、ヨカッタヨォ、ヨカッ、タァ………ガクッ」

「ふ、フラン?フラン!?どうしたの!?大丈夫!?」

「疲れて気絶してるだけだよ。イリス、とにかくフランをお父様達のところに連れて行こ?多分もう終わったんじゃないかな?」

「そうだね……じゃあ私がフランをおんぶして行くね」

「フラン………………」

「(これが狂気ってやつ?目が塗りつぶされた様に真っ紅だった……狂った様に周りを破壊するということはなかった…)」

 

移動中………

 

〜大広間近くの廊下〜

「お父達、大丈夫かな?」

「きっと大丈夫だよ。だってお父様はあんなに強いし、お母様もお父様よりは強くはないけどあたし達よりはだいぶ強いから。だから信じよ?」

「うん、そうだね。……あ、そろそろ広間に着くよ」

 

 

「お父様!何が起きているの!?………え?お父、様?え?どうなっているの?」

 

そこに広がっているのはもはや地獄絵図だった

 




案外長くなりそうだったので、《前》と《後》に分けます

《後》が終わったらキャラ設定を出します


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9話:襲撃《後》

【襲撃】後編です!


「お父様ぁ?、え、え!?」

 

「ふぅ手こずったが何とか勝てた。ん、あれはーー」

「ねぇあなた、お父様やお母様はどうしたの?」

「ん?お父さんってこれ?」

「!?、まさか、くっ、こんなこと、許せない」

「お姉様?どうかしたの?」

「だめ!イリス!来ちゃだめ!」

「どうしたの?そんなに大声を出し、て。え?これは………」

「イリス!来ちゃだめ!早く逃げて!」

「今イリスって?ん〜、あっ!あの姿は!ついに見つけたぞ!イリス・スカーレット!」

「え?どうして私の名前を?それにこれはあなたがやったんですか?」

「そうです。俺の名前はアカと申します。そしてイリス・スカーレットさん、俺はあなたに一目惚れをしました。結婚して下さい」

「は?あなたの名前はどうだっていいです。それにこの状況で言う言葉が一目惚れ?結婚?ふざけてるんじゃないですかねぇ。それともバカにしてるんですか?返事はNOです、NOしかありません。それにお父様達の仇、許せない」

「そうか、だったら無理矢理にでも!」

そう言ってアカはイリスを連れ去ろうと近づくがレミリアによって妨害されてしまう

「妹が連れ去られるところをただ見ているわけないでしょう?イリス!フランと逃げて、ここはあたしが通さない!」

「レミリアお姉様、でも………」

「行って!」

「…分かった、ごめん」タタタタタタ

「ちっ、どけ」

「今の話を聞いていたの?いやだ

「邪魔だぁ!」

アカはレミリアに攻撃を仕掛ける、だがレミリアは難なく避けている。アカは続けて色々な角度から様々な攻撃を仕掛けるがレミリアは避け続ける。

「何故当たらない!?」

「あなたなんてお父様に比べれば雑魚よ。こんな奴にやられたのか不思議」

「そうか、だったらそのお父様を倒した能力でお前も倒してやるよ!」

アカは右手をレミリアに向け、そして右手の人差し指を下に向ける

「能力持ちだったのね、これは厄介なことになりそうーーーーっ!?」

突然、レミリアが膝をついた。まるで体中に重りを付けられたように

「どうだ?思うように動けないだろう。どんな強い奴でも俺の、重力を掛ける能力、には勝てねぇ!」

「お、重い………体が………持ち上がらない……」

「ハハハハハ、どうだ?俺は行くがお前はここで寝ていろ!」

アカがレミリアの脇腹を蹴ってイリスが逃げた方向に走る

「(さっきと同じだ…………また大事な妹達を守れなかった………逃げれたかな?イリス)」

〜その頃イリスは〜

「ハァ、ハァ、ハァ、レミリアお姉様、大丈夫かな?………いや、せっかく私のために足止めをしてくれているのにそんなこと考えちゃだめ。お姉様は大丈夫!とりあえず逃げないと」

「う〜ん、ん?あれ?イリスお姉様?」

「フラン!?気が付いたの?良かったぁ〜。心配したんだよ?気を失う前の記憶とかってある?」

「ん〜、気絶する前でしょ?確かあたしは………っ!ア、アァァ、アァァァァァ、アタシハ、アタシハァ」

「っ!?フラン大丈夫、大丈夫………私がいるからね?大丈夫」ダキッ

「(恐らくフランはこういうときの記憶が残るタイプなのかな?)」

「ウン、ウン、アリガトウオネえ様。少し落ち着いて、来た…………ねぇお姉様?」

「どうしたの?」

「あたし、やっちゃったんだよね?」

「………うん」

「殺っちゃったんだよね?」

「………うん。でも大丈夫だよ。フランは悪くない」

「本当に?大丈夫?お姉様達も大丈夫?」

「うん、私達も大丈夫だよ。絶対に」

「そっか、そっかぁ、………うっ、ぐすっ、うわああああん!大丈夫なんだよねぇ?」

「うん、うん」

「う……うぅ……うわああああああぁぁぁぁぁん!!」

 

数分後……………

 

「ひっぐ、ぐすっ……………」

「もう大丈夫?」

「うん、ありがとうお姉様。それで、今どうなってるの?お父様達は?」

「………お父様達は……襲撃してきた吸血鬼に……殺された…」

「え?………そっか……………っ!?お姉様は?レミリアお姉様は!?……まさか……いやぁ!」

「いや!違いよ!?レミリアお姉様は襲撃してきた吸血鬼を足止めしてくれて、私を逃がしてくれて」

「無事なんだね?お姉様は」

「うん」

「良かったぁ〜、そう言えば今ってどういう状況?」

「簡単に説明すると、私を狙って吸血鬼達が襲撃してきてお父様とお母様が殺された。お父様達を殺した吸血鬼が私を連れ去ろうとしたけどレミリアお姉様が足止めしてくれて私を逃がしてくれた。こんな感じかな?」

「そっか、それじゃあ早く隠れるか逃げなきゃね」

「そうだね、とりあえずいつまでもここに居たらまずいから離れよ?」

 

「どこに行くんだ?」

 

「っ!?なんで!?レミリアお姉様は!?」

「ちょっと寝て貰ってるだけだ、さぁ来てもらおうか?」

「ふざけるな!お前は!お父様を殺して、さらにあたしからイリスお姉様を奪うのか!?」

「また邪魔が増えるのか」

「邪魔はお前だ!お前は、オマエは、ゼッタイユルサナイ」

「フラン!?暴れてはだめ。落ち着いて、ね?」

「ソレハムリ、オチツイテナンカイラレナイヨ。シンジャエ!」

「邪魔をするな、寝てろ」

「ウグッ、オモイ」

アカがフランに重力を掛ける。フランは立とうとしているが、重く膝をついてしまう。

「フランに何をしたの!?」

「こいつの重力を重くしただけだ」

「戦わなきゃだめなのか………あなたは絶対に許さない!私の能力であなたを倒す!(それに私だって能力は充分使えるようになった、勝てるはず)」

イリスは自分の影から針を出し、アカに飛ばす。

「おっと、こんな物当たらない。本当はやりたくなかったが気絶させて無理矢理連れて行くか」

アカは飛んで来た針を全て躱し、イリスに攻撃を仕掛けようとする。しかしイリスは絶え間なく針を飛ばしているため思うように近づけない。

「くっ、こんなもの落としてやる!」

キリが無いと感じたのか、アカは針に重力を掛けて針を床に落とす。その隙にいっきにイリスとの間合いを詰めると、イリスに重力を掛けて動けなくし、蹴り飛ばす。

「……いたい、これは能力の使い方が手慣れてる。だけどこっちも能力は練習を重ねて使い慣れてる!」

「うぅ、お姉様、大丈夫?」

「うん、なんとか、ね」

立ち上がり、今度は影から大量の手を出してアカを捕まえる。そして力いっぱいにアカの腹を蹴り、蹴り飛ばされたアカに向けて針を飛ばす。アカは壁にぶつかると追い打ちの針が体に刺さる。

「ぐふっ、くっそぉ、どうつもこいつも!くらえ!」

「あぁ、体が重い……これ辛い……」

「これで終わりだ。寝ていろ」

「体は重くても……能力は使える!」

「なっ!?」

アカがイリスを気絶させようとするがイリスが影から出した手でアカの腕を掴み阻止し、アカを投げる。アカは突然のことで驚き、イリスとフランにかけている能力を解除してしまう。

「あ〜やっと直った、重かった〜」

「ふぅ、あの後だと体が軽く感じる。よし、あれをやってみよう。フランは下がってて」

「くぅ、いってぇ!」

アカが痛みでもがいてる中、イリスは自分の影を伸ばしアカの影と繋げる。するとアカの動きが止まる。

「あぁ!?体が動かない…………何でだ!?」

「あなたの影の動きを止めたの。自分が動くから影も動く、だったら影を動かなくすると自分も動けなくなる。フラン」

「ん?」

「さっきの吸血鬼にやった様なこと出来る?」

「…………うん、出来るよ」

「じゃあこの人にやってもらっていい?」

「分かった」

「ま、待ってくれ。何をするんだ!?もう引き返すから許してくr」

「いやだ!誰が許すもんか!死んじゃえ!」

最後に命乞いをし始めたアカは砕けたようにバラバラになった。

「………フラン、レミリアお姉様のところへ行こ」

「うん」

 

姉妹移動………

 

「うぅ………え?直った?」

「レミリアお姉様!大丈夫?」

「イリス!?イリスこそ大丈夫なの?アイツは?」

「倒したよ。私が動けなくしてフランが能力でバラバラにして」

「フランは能力を使って大丈夫なの?さっきは様子がおかしくなっちゃったけど…………」

「うん、使えたよ」

「そっか、良かった………けど、お父様達はもう」

「私達だけだね……」

「そう、だね。これから大変だよ?イリスとフランも手伝ってよ?」

「「うん」」

 

 

「イリス……フラン………あたしはお姉様、絶対あなた達を守るからね」

「レミリアお姉様。みんなで頑張ろ?残されたのは私達だけ」

「フランのあの無邪気でキラキラとした笑顔は絶対に守る」

「そうだね。それは絶対に」




これで1章は終わりです。



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設定(1章まで)

章が終わるごとにキャラ設定を出したいと思います

キャラ設定は独自設定が多い場合があります。


主な登場人物

 

 

イリス・スカーレット

 

能力:影を操る程度の能力

 

この物語の主人公的ポジション。

突然、スカーレット家の次女に転生する。イリス自身は最初は戸惑ったが、今では転生して良かったと思っている。レミリアのことを可愛いくて優しい姉と思っていたが、フランが生まれてから姉妹の可愛いさに目覚めた。

能力は名前の通り影を操ることが出来る能力。影で何かを造ったり、相手の影に触れるか相手の影に自分の影を繋げて相手の動きを止めることが出来る。

 

容姿:レミリアとフランと同じくナイトキャップを被っている。ナイトキャップのリボンの色はレミリア達とは違く黒である。髪は腰まで届くくらい長く、色は金髪に少し黒い髪が交じっている。目は暗い紅色をしている。翼はレミリアに似て、蝙蝠のような形をしているが、赤みがかっており、大きさも少しレミリア達より大きい。身長はレミリアより少し大きい。

 

特徴:シスコン、普段は落ち着いている

 

 

レミリア・スカーレット

 

能力:運命を操る程度の能力

 

スカーレット家長女でイリスの3歳年上。イリスが生まれてイリスと遊んでいる内にシスコンになった。姉として大人のように振舞おうとするが姉妹(特にイリス)の前ではどうしてもシスコンが出てしまう。能力は、運命を操る程度の能力。操ると言っても少し先の未来が見えたり、コインの表裏や例えばイリスが転ぶという運命を操り、転ばなくするという小さな出来事しか操れない。この能力を活かしてイリスに起こる小さい出来事を阻止している。その結果イリスが転んだ回数は数えられる程度しかない。

あと、フランが自分にあまり甘えてくれないことが気に食わない。

 

容姿:ナイトキャップを被っていて、ナイトキャップのリボンの色は赤色。髪は水色の少し混じった青髪を首の辺りまで伸ばしている。目が紅い。翼は蝙蝠の羽の様の形をしている。身長は小学1年生ぐらいであり、妹のイリスより低いことを気にしている。

 

特徴:シスコン、子供っぽい性格(まだ子供だが)、甘い物が好物

 

 

フランドール・スカーレット

 

能力:ありとあらゆるものを破壊する程度の能力

 

スカーレット家三女で末っ子。イリスの2歳年下の妹で甘えん坊な性格でいつもイリスに甘えている(レミリアには最低限甘えている)。重度のシスコンであり、姉のイリスが好きでたまらない。能力は文字通りあらゆるものを破壊出来る。能力は凄まじいが故に裏人格(狂気の人格)がある。吸血鬼の襲撃のときに能力が開花したが、能力を使うと裏人格が出てくる。

 

容姿:レミリアと同じナイトキャップを被っている。髪は金髪で首辺りまで伸ばしてサイドテール。目は紅い。翼は枝のようなものに7色の宝石がぶら下がっている奇妙な翼をしている。身長はレミリアより少し小さい。

 

特徴:重度のシスコン(特にイリス)、甘えん坊、好奇心旺盛

 

 

普通の登場人物

 

ドラス・スカーレット

 

能力:蝙蝠を操る程度の能力

 

スカーレット家当主。親バカ。100年以上生きている吸血鬼。30年前にアローテを眷族にして結婚する。

 

容姿:タキシードに近い服を着ている。目は紅い。翼はレミリア達同様に蝙蝠の羽のような翼をしている。

 

特徴:親バカ、涙脆い、愛妻家

 

 

アローテ・スカーレット

 

能力:愛を注ぐ程度の能力

 

前は人間だった。街で奴隷として働かされているところをドラスに助けて貰う。そしてドラスに血を吸われて吸血鬼になりドラスと結婚する。能力で料理や編み物に愛情を注ぐ。

 

容姿:ゆったりとしたドレスのような服を着ている。目は吸血鬼だが、元人間だったため黒い。翼は無い。でも翼を出すことは出来る。

 

特徴:ちょっとした親バカ、おっとりした性格

 

 

アカ

 

能力:重力を掛ける程度の能力

 

イリスの5歳の誕生パーティーのときにイリスに一目惚れ。イリスが結婚出来る年齢になる頃にスカーレット家を襲撃、その際ドラスとアローテを殺害。イリスに求婚して断られる。無理矢理連れて行こうとしてイリスと戦闘、フランの能力で死亡。

今更ながら、名前の由来を説明します。

紅魔

あかい

アカ ということです。

 

容姿:赤いスーツを着ている。翼は蝙蝠の羽ような翼。

 

特徴:イリスのストーカー、




主な登場人物以外はざっくりと書きました

自分で書いておいてなんですが、アカは嫌いですね


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第2章 紅美鈴&武器作成
10話:これから


今回は短いです


〜襲撃から2日後〜

 

「いや〜やっと終わったね。レミリアお姉様」

「そうだね、大変だったぁ」

私とレミリアお姉様は、丸1日使ってあの襲撃のあと片付けをしていた。フランは能力の反動みたいな感じでいっきに疲れが来たらしく、部屋で待っていてもらっている。

「これからはもっと大変だよ?お父様の代わりに当主やらなんやら」

「うん。まだ決めてすら無いもんね。さて、終わったからフランを呼びに行こう」

 

移動中………

 

ガチャ

「フラン、終わったよ」

「ん?終わったの?ずいぶん遅かったね」

「まぁ、広間の片付けが大変だったよ。血とか肉塊やら」

特にお父様とお母様と思われる肉の塊を見つけたときは涙が出てきそうになった。

「そう、お疲れ様。ごめん手伝えなくて」

「大丈夫だよその気持ちだけで。ありがとね」

「ねえフラン、イリスと仲良く話しているのはいいことだけど、あたしにも言うこと無いの?」

「あ~レミリアお姉さま、お疲れ様」

「なんかあたしだけ冷たくない!?」

「そんなこと……ないよ?」

「そう、ならいいんだけど」

今の間は?それにレミリアお姉さま、チョロすぎじゃない?あ、フランが悪い顔をしてる。

 

 

〜休憩中〜

「フランはもう大丈夫なの?」

「うん、もう元気だよ」

「それは良かった。あれからフランはすごいぐったりしていたから心配したんだよ」

「多分、いきなり能力が使ったから疲れが出たんじゃない?」

「まぁフランが能力を使えるようになったと考えればいいことだよ」

「そうだよねぇ。って能力の話をしてる場合じゃないよ。お父様がいなくなったから当主やらなんやらを決めなきゃ!」

「そういうのは(めんどくさいし)レミリアお姉様が適任じゃない?」

「フラン、ちょっと簡単に決めすぎじゃ…………」

「分かった!適任だもんね、あたしがやるよ!」

「だからレミリアお姉様チョロすぎ!」

「ふっふっふ………(チョロイ)」←フラン

 

「それで、当主って何をすればいいの?」

 

「「え?」」

「進めたのあたしだけどさ、分からないの?」

「うん、全然分からない」

「……………とりあえず、お父様みたいに書類とか難しいことせずに簡単なやつをやれば?」

まさか分からないのにここまで気合いが入ってるとは、まぁ私も全く分からないが。

「そうだね。それにいつかは慣れるでしょ」

「よし、話は終わり?あたしもう眠いし、もう寝ようよ」

「フランは何もしてなかったでしょ!………でもそうだね、あたしも眠い」

「うん、あれから色々あって疲れたし、私も寝るよ」

「だったらさ、今日はみんなで一緒に寝ようよ」

「いいよ、じゃあ誰の部屋で寝る?」

「「イリス(お姉様)」」

「……………(即答なんだ)」

 

 

〜姉妹ベッドの上〜

「イリスお姉様はこっちで寝るの!」

「ちがう!イリスはこっちで寝るの!」

どういう状況…………お姉様とフランがどっちが私の隣で寝るか争ってる。ここはあのセリフを言うしかない。

「「こっちで寝るの!!」」

「2人共!私のために争わないで!」

「「じゃあイリス(お姉様)はどっちで寝るの!?」」

「え?……えと、う〜ん、じゃあ真ん中で?」

「「そ、それだーーー!!」」

テンション高いなぁ。

「それで、なんで2人共私にくっついているの?」

「いいじゃん。ん〜、イリスお姉様柔らか〜い♪」スリスリ

「そうだよ〜いいじゃんいいじゃん。いいわぁ♪」スリスリ

スリスリ((*´∀`)´ω`*)´ω`*))スリスリ

「2人はいいかもしれないけど、私は寝にくいよ」

「大丈夫だよ〜♪」

「平気平気♪」

「うわー!だったらこっちも!」

イリスが影から手を出し、レミリアとフランを捕まえる。

「「っ!?」」

「お返しだよ、それじゃおやすみ♪」

イリスが動けない2人を思いっきり抱きしめて寝る。

 

 

その後、2人はソワソワして1時間ぐらい寝れなかったが、幸せそうの顔で寝ているイリスは見て、眠りについた




これは後日談です!

誰がなんと言おうが後日談です!


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11話:当主レミリア・スカーレット(笑)

日常に近いものになってしまった


「ふわぁ、よく寝たぁ」

昨日は色々大変だったから尚更よく寝た気がする。よし、起きて身だしなみを……………動けない。よく見たら私の両腕にお姉様とフランがくっついている。2人共寝る前には捕まえていたはずなのに、

 

 

〜昨日、イリスが寝た後〜

 

「お姉様、どうする?」

「どうするって言ってもこの手をなんとかしなきゃ。でもイリスが幸せそうに寝ているし、起こしたらなんかかわいそうだよ?」

2人はイリスが出した影の腕に捕まっていて、そこにイリスが抱きついて眠っている状況。

「でもこれじゃあたし達が寝れないよ?それにイリスお姉様は寝ているから腕の力が弱まってるはず」

「確かにそうだね、だったらそ〜っと腕を外してっと。なんとか解放された」

「イリスお姉様〜」スリスリ

「ちょっとフラン、イリスが起きちゃうよ」

「スヤァ……………ZZZ」

「もう寝てる、それに寝ている間もイリスに抱きついているし……………イリス」チラッ

「( ˘ω˘ ).。oO」

「……………イリス〜」ダキッ

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「まぁいいか、ほらレミリアお姉様、フランも起きて」

「え〜、もうそんな時間?眠い〜。ほらフランも起きてあなただけずるい」

「いやだ〜ねむい〜あともう少しだけ寝かせて〜」

「じゃああと五分だけだよ?」

「うん」

「……………フランには甘い」

 

5分後……………

 

「ほらフラン、五分経ったから起きて」

「ん〜、眠い〜あと五分〜」

「だめ!起きて!」

「いや〜〜眠い〜起きたくない〜」

「ふーん、だったら…………」

イリスが影から大量の腕を出し、くすぐる仕草をする

「ん〜?なに〜?………っ!? 分かった!今すぐ起きるからそれだけはやめて!それだけはいやだ!」

すごい速さでフランがベッドから飛び起きる

「よろしい!」

「どんだけトラウマなのよ…………まぁあたしでも辛いけど(その後に見えるイリスの満足したような笑顔がたまらないけど)」

 

 

館の大きい部屋にて………

 

「それで、当主レミリア・スカーレットさん。これから私達はどうすればいいんですか?」

「いつも通りでいいよ、それにどうすればいいのかあたしにも分からないよ」

分からないのか……正直私も分からないが。とりあえずお父様と同じことをすればいいじゃないのかな。だったらお父様の仕事の物を見れば分かるかもしれない

「だったら、お父様の机の中を見てみれば?もしかしたらそれで分かるかもよ?」

「そうだね、見てみる。えーっとどれどれ……………え?」

「どうしたの?何かあったの?あたしはお父様の仕事がしているところ見たことないから、どんなのがあるか知りたーい」

「それが、仕事に関係のある物が一つも入って無いの」

「え?私にも見せて………ほんとだ、入ってるのは写真やぬいぐるみばっかり」

「ということはお父様はただ当主をしていただけってこと?」

「そういうことになるね。でも!これだったらあたしにも出来そう!」

「えー、だったらフランも、'とうしゅ'をやってみたい!」

「だめ!あたしがする!あとからはずるいよ、それにあたしを勧めたのはフランじゃん」

「ちぇっ、だったらいいもん!レミリアお姉様が'とうしゅ'のしてるときはイリスお姉様と遊んでいるもん!」

「くそぉっ!あたしもイリスと遊びたい………」

「それじゃあ頑張ってね、あたしはイリスお姉様と遊んで来るから。イリスお姉様、あれは置いといて行こ?」

「あれ、とは何よ!あたしも遊ぶー!」

「3人で遊ぼ?フランもいいでしょ?」

「まぁ、イリスお姉様が言うならしょうがない」

「やったぁっ!!」

 

にぎやかだなぁ、我が姉と妹は。

 

この2人は絶対守りたい




なんかオチが無理矢理な気がしますがご了承ください



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12話:探索、発見

「イリスお姉様ぁ、暇だねぇ」

「そう言えば、あれから1週間だねぇ」

「そうだねぇ、まだ実感湧かないよ〜」

今は暇だからフランと夜風に浴びている。最近はこのようにフランとのんびりしていることが多い。レミリアお姉様はなにかと忙しいらしく、私達と違って暇ではないらしい。

「イリスお姉様ぁ、暇だねぇ」

「そうだねぇ、風が気持ちいいねーー」

 

「何2人共のんびりしてるの!」

 

「あ〜レミリアお姉様か〜、今はイリスお姉様と風を浴びてるのから、邪魔しないでよ〜?」

「そっか〜、だったらあたしも〜〜…………っ!?危なかった、あたしものんびりするところだった」

面白いな、さすが我が姉。

「それで、どうかしたのレミリアお姉様?そんなに慌てて、あっ!元々か!」

「フラン、それはちょっとひどいと思うよ?まぁその通りだけどね!」

「「HAHAHAHAHAHAHAHA………」」

「イリスもひどいよ!それに仲いいわね!………(羨ましい)………そんなことは置いといて2人共、あたしに着いてきて」

「「は〜い(レミリアお姉様楽しい♪)」」

「ん?」

 

姉妹移動中………

 

「それで、どうしたの急に私達を呼んで」

「あ、話すの忘れてた。あたしちょっとこの館を探索してたの、そしたら面白そうな部屋見つけたから2人を呼んだの」

「へぇ、面白そうなとこね。なんか新しい遊び道具とか無いかな?最近暇だし」

「ここだよ、ここ。中見てみてよ」

「ん、どれどれ………階段?」

「そう!しかも地下に続く階段。さぁ早く降りよ?」ササッ

「そうだね、なんか面白そうな物がありそう」ササッ

「なんで2人共私の後ろにいるの?」

「「イリス(お姉様)が先に降りて!」」

「わ、分かったよ。(なんで姉が妹の後ろに)」

 

〜降りる〜降りる〜もっと降りる〜〜

 

「うわぁ結構暗いね。後ろの2人大丈夫?」

吸血鬼じゃなかったら絶対に自分の手の平すら見えないと思う。

「うん大丈夫」

ん?目の前に何かが見えてきー

「痛い!急に止まらないでよ」

「ごめんごめん、でも目の前に何かあるよ。これはドアかな?」

「ドア?ということは地下室!?面白そう!」

「開けてみよう、うっわぁ埃がすごい。とりあえず電気をつけて」

「広いなぁ、本がたくさんあるよ。絵本とかあるかな?」

「それじゃあ、分かれて探索して何か見つかったらみんなを呼ぶということで」

「「分かった」」

 

 

sideイリス

見た感じ倉庫か書物庫って感じがする。

キャーーーームシーー!!!タスケテーー!!

あっちはにぎやかだなぁ、とりあえず本を読んでみよう。この本魔術のことが書いてある!?こっちも、これも、魔術の本がたくさんある。これは大収穫だ。ほかに何かないかな…

「ん?この箱は?」

何が入っているんだろう?魔法の本が多いから、魔法の道具か何かかな?開けてみよ………

「え?これは、ペンダント?」

左にお父様とお母様、右にはレミリアお姉様とフラン…………あっ!?これはこの前の誕生日で私がお父様に頼んだ物だ。しかもお姉様と同じく薔薇の模様がある。

「お父様、ありがとうございます、大事にしますね……ぅぅぅ」ポロポロ

このペンダントは形見として持っておこう。他には何か無いかな?

 

 

sideレミリア

一体どのくらい放置されていたんだろう

ん?頭に何か付いてる?…え、虫?

「キャーー虫ーー!!!助けてーーー!!」

「やっとどこかに行った、ハァ、ハァ、ハァァァ………最初からひどい目に遭った。埃がすごいわ虫がいるわでそんなところに何があるっていうのよ。まぁあたしが誘ったんだからしっかり探さないと……にしても本が多いなぁ」

 

結局レミリアは魔術本を何冊か手に入れて倉庫の探索を終えた

 

 

sideフランドール

「なんかイリスお姉様達と遊べる面白そうなおもちゃないかな~、お?」

あたしの名前が書いてある箱発見、早速開けてみよ。

「あ!おもちゃがいっぱい入ってるー!んぅ?後ろにもうひとつ箱がある。こっちはぬいぐるみがいっぱい入ってる!おもちゃはイリスお姉様、ぬいぐるみはレミリアお姉様と遊ぼ〜♪」

 

フランは大量の遊び道具を見つけ探索終了

 

side end

 

『みんなー!集まれ〜!』

「「当主(笑)が呼んでいる!!」」

 

「それで2人は何を見つけたの?」

「あたしはおもちゃをいっぱい見つけた!ほらこの箱!」

「そんなに大きい箱を2つも!?」

「フランは大量だね。私は一つだけどペンダントを見つけたよ。誕生日にお父様に頼んだ物でレミリアお姉様と同じく薔薇の模様が入ってる。それでレミリアお姉様は?」

「あたしは………これ」

「「本?」」

「うん………本。でも魔術のことが書いてある」

「「あ、それ私(あたし)も見つけた」」

「………………………」

 

 

《手に入れた物》

 

イリス→ペンダント

 

レミリア→無し

 

フラン→大量の遊び道具




フランはちゃんとレミリアのことも考えているんです


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13話:更なる危機、再び襲撃

今回は視点の切り替わりが多いです


あの襲撃から一ヵ月後……

 

「あたしは3枚チェンジかな」

「ん〜じゃあ私は1枚だけ…………よし」

「じゃあいくよ?せーのっ」

 

フラン 5と7の2ペア ③⑤⑤⑦⑦

 

イリス 6と12のフルハウス ⑥⑥⑥⑫⑫

 

「やった!勝ったー!」

「また負けた……………イリスお姉様ポーカー強すぎるよ」

「まぁね」

まぁ、私が教えたのだから強いのは当たり前と言ったら当たり前だが。にしてもフランは飲み込みが早いから色々なゲームが出来る。

「だったら次はレミリアお姉様も誘って一緒にトランプしようよ」

「いいよ、じゃあレミリアお姉様を呼びに行こう」

 

姉妹移動中…………

 

大広間の横の廊下

「レミリアお姉様、部屋に居なかったね」

「ん?大広間から何か声が聞こえるよ」

 

 

「ドラスがいないスカーレットなんぞ俺の敵でもない!今お前を倒して宝や館を盗ってやる!」

 

「イリスお姉様?なんかまずいことになってない?」

「そうだね、早く行こう!」

「ちっ、もうバレちゃったか!」

「レミリアお姉様ー!大丈夫!?」

「イリス!?フラン!?なんでここに、遊んでたんじゃないの」

「そんなことよりも今はどういう状況?」

「あたしが広間にいたら突然、館に侵入してきて攻撃して来たの。多分お父様達が死んでしまったことがバレた」

「やはりドラスはいないのだな!だったらこの館は俺が貰う!」

「レミリアお姉様、私達も戦うよ」

「ここはあたしだけでーーーいや、イリス達にも手伝ってもらおう」

「分かった!フランも行ける?」

「うん!あたし達3人だったら勝てないものは無いよ!」

「ドラスの子だとしても、ガキが何人で来ても弱いだけだ!死ね!」

吸血鬼がレミリアに向かって襲いかかる。だが、レミリアは吸血鬼の拳を片手で受け止めた。

「なっ!?」

「あんたなんてこの前来た吸血鬼に比べれば弱い弱い。それにその様子じゃあ能力も持って無いみたいだし。どお?子供だから弱いと思っていた相手に片手で攻撃を止められる気持ちは」

「くっくそぉっ!」

吸血鬼は拳をレミリアに掴まれたまま反対の手や足でレミリアに攻撃する。しかしそれもレミリアに躱されてしまう。

「な、何故当たらないんだ!?この距離で!」

「あたしは少しだけど先のことが分かるの。それであんたの攻撃を避けているわけ」

「ちっ、ここままだったら俺がやばいな…………おい!お前らも来い!」

吸血鬼が叫ぶと次々に吸血鬼が館に入って来る。ざっと50人ぐらいいる。

「はあ、もう出番ですか?たかだか子供になに手こずってるんですか」

「うるさい!お前らも手伝え!」

「はいはい、でしたら俺達はこっちのガキ2人を殺りますよ。お前らも行くぞ!」

『オォォーーーー!!!!』

「ちっ、イリス!フラン! っ!?」

「お前の相手は俺だ」

 

 

sideイリス

「フラン、大丈夫?」

「うん、行けるよ。あたしも戦えるもん」

「分かった、でも能力は使っちゃダメだよ?」

「うん……………でももしもの時は使うからね」

「……………分かったよ、それじゃあ行くよ!」

『行けぇー!相手はたかが子供2人だ!』

「うるさいですねぇ……よっ!」

イリスは突撃してきた吸血鬼に影で作った数本の槍を投げる。槍は吸血鬼を次々に貫いていく

「くっ、こいつ能力を持ってるぞ!お前らはそっちの赤いガキを殺れ!」

『分かった!!ウオオォォォーー!!』

「大勢で来てもフランは倒せませんよ?ましてや私も倒せませんよ。あなた達は弱いですからねぇ」

「なめやがって!ガキがっ!能力を持ってるからって」

「ガキガキうるさいですねぇ。でも実際あなた達はそのガキに倒されているんですよ…………もういっちょ!」

イリスは煽るように話し、吸血鬼達が突っ込んで来たところを槍で貫いていく。

「本当に弱いですねぇ………ウフフフフ」

「くそぉっ!」

 

 

sideフランドール

 

「お前らはそっちの赤いガキを殺れ!」

『分かった!ウオオォォォーー!!!』

 

「あ、あたしの方に来た。あたしはお姉様達とは違って能力は上手く使えないもんなぁ。とりあえず殴ったり蹴ったりすればいいのかな?」

「ウオオォォォ、殺れぇ!」

吸血鬼が数人でフランに襲いかかる。

「やぁっ!………あ、弱い………」

フランは腕に力を込めて吸血鬼達一人一人を殴る、吸血鬼達は吹き飛んで壁に当たり、動かなくなる。

「っ!?子供如きがぁっ!ぐっ!?」

フランが突っ込んで来た吸血鬼を蹴り飛ばす。

「あたしに勝てないんだから、お姉様達に勝てるわけないじゃん。ふぅ、終わった〜案外すぐ終わるんだなぁ。どれどれイリスお姉様の方はどうかなぁ?」

 

『くそがぁっ!死ねぇ!』

『だからワンパターンなんですよ。当たりませんねぇウフフフフ』

 

「イリスお姉様……………怖っ!あれを見たらもうイリスお姉様と戦えないや」

フランはイリスの戦いに見入っている内に1人残っていた吸血鬼がフランの背後に切りかかる。

「油断したぁっ!死ね!」

「っ!?まずっ。痛い!」

フランは優れた瞬発力で急所を逃れるが腕を斬られてしまう。切断されることはなかったが、フランの腕からは大量の血が出ている。

「くっ、痛い!痛い痛い痛いイタイイタイ!」

吸血鬼がフランにとどめを刺そうと剣を構える

「手こずらせやがって、終わりだ!死ね!」

フランの心臓部分を貫こうとする……………だが、フランを貫こうした剣が突然砕ける。

「な、ぜ、っ!?」

「イタイナァ、イタイイタイイタイ。フランハコンナニイタインダヨ?バーン!」

フランが能力を使い、腕を斬られた吸血鬼の腕を破壊する。

「アッ!?がぁ、いってぇどうして急に?」

「ドウ?イタイデショウ?モウイイヤシンジャエ!」

フランが能力を使う、吸血鬼が砕けたようにバラバラになる

 

 

sideイリス

 

『痛い!痛い痛い痛いイタイイタイ』

 

「フラン!?くっ早くフランの所に行かないと!」

「死ねぇ!」

「邪魔ぁーっ!」

 

『ドウ?イタイデショウ?モウイイヤシンジャエ!』

 

「あぁ、どうして能力を……………」

イリスはフランがこの前のように能力を使って暴走じみているところが目に入り固まってしまう

「あぁ、フラン、どうして……………」

「あのガキがどうしたっ!おらっ」

隙を見せたイリスが吸血鬼に腹部の辺りを斬られてしまう

「っ!いったい!ぐぅ」

 

 

sideフランドール

イリスが腹部を斬られる

「イリスオネエサマ!?アァ、オネエサマ、オネエサマァァ!」

フランがイリスの方へ走るが、吸血鬼がフランに切りかかる

「死nーーぐはっ!?」

「ジャマダーー!イリスオネエサマ、オネエサマオネエサマオネエサマァァ!!」

フランが切りかかって来た吸血鬼達を能力などを使いながら倒し、イリスに向かって走る

「イリスオネエサマ!ダイジョウブ!?」

「ふ、フラン大丈夫だからフランも落ち着いて……………」

「ソンナコトヨリモ!オナカカラ血ガ!」

「私は、吸血鬼だからこのくらい、大丈夫、だよ。フランも落ち着いて、ね?」

「ウン」

「いいこ、大丈夫、だから……………ガクッ」

イリスは何とかフランを落ち着かせようとするが、多量出血で意識を失ってしまう。

「オネエサマ!?オネエサマ!!!??イヤアァァーー!ミ、ミンナシンジャエェー!」

フランは暴走し、能力を使って次々と吸血鬼を破壊していく。

被害はレミリアのところまで及ぶ

 

 

sideレミリア

「そろそろくたばれ!」

「それはお前だ!あたしはイリスやフランの所に行かなきゃなんないんだ!」

「ガキがぁーっ!っ!?」

突然、レミリアが戦っていた吸血鬼が砕けたようにバラバラになる。

「っ!?これはフラン?一体どうして……………っ!?イリスがお腹から血を出してる!?早く行かなきゃ!」

 

 

sideフランドール

「シンジャエ!シンジャエ!シンジャエェーッ!」

フランが吸血鬼の全員を破壊する。フランの周りには多くの肉塊や血が散らばり赤黒くなっている。そこにレミリアが走ってくる。

「ハァ、ハァ、ハァ……………イ、イリスゥ、オネエサマァ」

「フラン!大丈夫?何があったの!?」

「レミリア、オネエサマ。イリスオネエサマノオナカガキラレチャッテ」

「えっ!?イリスを見せて……………血がいっぱい出てる。でも大丈夫だよ、血がたくさん出ているけど寝ているだけだよ。良かったぁ」

「ホント!?ヨカッタ、ヨカったぁ……………」

少し時間が経って……………

 

「う〜ん、私は……………そういえば吸血鬼達は!?」

「イリスお姉様!目が覚めたんだね!吸血鬼ならあたしとレミリアお姉様が倒したよ!」

「そっか、2人共怪我は無い?」

「あたしは無傷だけどフランが腕を少し怪我した程度、でももう治ってるよ」

「イリスお姉様こそ大丈夫なの?」

「私は……………腹部を斬られたけど、もう治ってる」

「良かったよぉ、あたしはてっきり、うぅぅ……………イリスお姉様ぁーっ!」

フランがイリスに抱きつく

「フラン…………少し苦しいよ、あとちょっと痛い……かな?」

「お姉様ぁ!お姉様ぁ!」ギューーー

 

 

そこには、肉塊と血溜まりに囲まれた姉妹がいた

 




無双に近い感じになった……………

カタカナの部分読みずらかったらすみません


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14話:門番求む

「あ〜!掃除めんどくさい!」

「「…………………………」」サッサッサッサッ

「イリスお姉様!レミリアお姉様!もう掃除は嫌だよ」

「フラン、私達は前回も掃除をしたんだよ?それも今回よりもひどかったし………精神的苦痛とあったし」

「でももうめんどくさいし、飽きたよ!お姉達の能力で何とかならないの?」

「そう言われても……………あたしは少し先が分かる程度だし。可能性があるとすればイリスだよねぇ」

「私?出来るとしても何をすればいいの?」

「それならいいのがあるよ!ちょっと待っててね」

フランは自分の部屋の方へ走っていく。にしても部屋に戻って何をするんだろう。

「レミリアお姉様、フランが部屋に行っている内に少し掃除しておこ?」

「え?いやだよ、あきた」

「……………そうか」

 

10分後………

 

「お姉様!持ってきたよ!」

「これは……絵本?何で絵本を」

「ここを見て」

フランが指を指したところを見ると、悪魔みたいな人物が自分の影に死体を吸収?している絵が描かれている。

「お姉様こんなのできないの?」

「え?いや、急にそんなこと言われても。こんなこと私に出来んの?まぁやってみるけど」

えーっと、まずは私の影を広げて。影のところにある死体や血溜まりを影に……………あ、死体や血が影に沈んでいくように飲み込まれてる。

「……………出来ちゃったよ」

「すごい。イリスこんなこと出来るの?でも、やったー!これでもうこんな掃除しなくて済む!」

「お姉様カッコイイ!悪魔みたーい!」

「悪魔って……吸血鬼だから一応悪魔だけど」

 

ワイワイガヤガヤ……………

 

コンコン

「?誰だろう?まさかまた吸血鬼?でてみるか」

「レミリアお姉様、私が出るよ。影で相手の動きを止められるし。て言ってももう止めてるよ」

「え、本当だ、イリスの影が扉の方に伸びてる。じゃあお願い」

「うん、相手は驚いているだろうね。急に動けなくなって……ウフフ」

「「だからイリス(お姉様)怖いって」」

 

ガチャ

 

「誰でしょう?」

扉を開けると髪が赤く、華人服とチャイナドレスを足して2で割ったような服装をしている人が苦そうに立っていた。

「どうしたんですか?」

「あぁ、こんな時間にすみません、私はここに住んでいる吸血鬼さんに用があって、それでノックしたら突然体が動けなくなって」

「私が吸血鬼です、用とは?まずそれからです」

「お話がありまして。最近この館が襲撃され、大人の吸血鬼達はやられたが子供の吸血鬼達が残っているという噂を耳にしまして。それで私をこの館で雇ってくれないかなぁって思いまして」

「なるほど、とりあえずお入り下さい。能力は解きました。だけど何か不審な動きを見せたらすぐに動きを止めます」

「あ、ありがとうございます」

 

『失礼します』

 

「あ、イリス、どうだった……………だれ」

「なんか私達に話があるようで、話は自分をこの館で雇って欲しいと」

「はい、えーと、私は紅美鈴と申します。東洋のほうから来た妖怪です。あ、あなた達に危害を加えるつもりはありません」

「なるほど、レミリアお姉様、当主はお姉様だからお姉様が決めて(さっきはあんな態度をとったが、正直に言うと原作のキャラだから雇った方が絶対にいい。寧ろ雇ってくれ)」

「ん〜、とりあえず部屋は用意するけど2、3日は様子見ね」

「ということは……」

「うん、雇う」

「ありがとうございます!正直、私住むところが無かったんで雇ってもらえなかったらどうしようかと」

「様子見どけどね。じゃあ自己紹介しましょうか。あたしは長女のレミリア・スカーレット。この館の当主よ」

「私は次女のイリス・スカーレットです。美鈴さん、よろしくお願いしますね」

「あ、はい。こちらこそよろしくお願いします(さっきとは全く雰囲気が違う)」

「あたしは3女のフランドール・スカーレットだよ。フランでいいよ」

「こちらも改めて、私は紅美鈴と申します。東洋から来た妖怪です。よろしくお願いします」

「じゃあ私が部屋を案内するね」

「え?それは当主のあたしの仕事じゃあ……」

「いいじゃんいいじゃん」

「…………うん」

 

「まずはあなたの部屋はここ、そして隣が並んで私、レミリアお姉様、フランという感じで私達の部屋があります」

「あのぉ、ちょっと聞いてもいいですか?」

「ん?どうぞ」

「雇ってもらうのは嬉しいのですけど、イリス様達ってここ最近襲撃されたじゃないですか。そんな時に私が来てどう見ても怪しいじゃないですか」

「そのことは大丈夫、私はあなたを信用していますから」

「ありがとうございます」ウルウル

「じゃあ部屋に居てもらってもいい?私はお姉様達と話してくるから、後でこの部屋に来てもいい?」

「あ、どうぞ。それじゃあまた後で」

 

イリス移動中……

 

「あ、イリスお姉様」

「今戻ったよ」

「イリス、あの妖怪はどうだった?」

「私の感じたのは、真面目で優しいって感じたね。案内しているときに少し話したんだけど、この時期に来ているのにどうして信用してくれんのかって」

「へぇ、それで雇ってと言われたけど何の仕事を与えればいいかな?」

「ご飯作って欲しい!」

「確かにねぇ、私達ここ最近はパンとかしか食べていないもんね」

「それじゃあ、もし料理出来たら料理人をやらせよう。あとは?」

「ん〜、また襲撃とか怖いし門番とか?妖怪だったら戦えるだろうし」

「そうだね」

「それじゃ、私は美鈴と話してくるよ。ついでに料理は出来るか聞いてみる」

 

イリス移動中………

 

コンコン

「イリスだけど、入っていい?」

「は、はい!」

ガチャ

「お姉達と話したんだけど美鈴には門番をやってもらうことになったよ。あと美鈴って料理出来る?」

「はい、自分で言いますけど私は中華料理は結構出来ます」

「なら良かった、実は私達料理出来なくてここ最近パンとかしか食べてなくてね。じゃあ夕方と夜のご飯をお願いしてもいい?門番は日が出ている間でいいから」

「分かりました。じゃあ明日からよろしくお願いします。あとありがとうございます」

「どういたしまして」




紅美鈴、登場!


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15話:魔法はカッコイイ

魔法ってカッコイイですよね


〜美鈴が館に来てから1週間〜

 

 

「美鈴」

「ん?あぁイリスお嬢様。また来てくれたんですか!」

「だって門番って暇でしょ?少しでも暇を潰せたらなぁってね。それに私も暇だし」

「いやぁありがとうございます。暇っちゃぁ暇ですけど、たまに妖怪が襲撃に来るんですよ」

「ということは私達のお父様達が死んでしまったことが広まっているのか。それにしても私は襲撃に来ていることは気がつかなかった」

「まぁ襲撃に来るわりには弱いですからねぇ。修行にもなりまけんよ」

「フフフ、美鈴は強いね。あ、美鈴ほど上手ではないけど私も料理をしたの食べてくれる?これなんだけど」

「ぜひ、おぉこれはハンバーグですか。いただきます……………美味しいです!」パクパク

「良かった、お母様の本棚に料理本があったから見よう見まねで作ったの」

「見よう見まねで作ったとは思えない………ぐらい美味しい…………ですよ…………ご馳走様でした。ふぅ、やる気が出てきますね!」

「それは良かった。それじゃあ引き続き頑張ってね」

「はい、ありがとうございました」

 

イリス移動中………

 

テクテクテクテク……………

「ねぇイリス」

「ん?あ、レミリアお姉様とフラン、どうしたの?」

「さっき美鈴に何をあげたの?」

「お母様の本棚を漁ってたら料理本を見つけたからハンバーグを作ってみたの。それで美鈴に食べてもらったの」

「美鈴にあげるのはいいよ。でもあたし達のは!?」

「あたしもイリスお姉様が作ったハンバーグたべたいよ!」

「2人のハンバーグ?あるよ?」

「「え?」」

 

姉妹キッチンに向かって移動………

 

「はい、2人の分」

「やったー!いただきます!」←フラン

「あ、ありがとう、いただきます」←レミリア

「「美味しい!」」

本当にこの2人は面白いなぁ。こんなに喜ぶのならたまに作ってあげようかな?色々な種類の本を見つけたし。

「「ごちそうさまでした!!」」

「良かった」

「いやぁてっきりあたし達の分は無いのかと思ってたよ」

「そうよ、今回はいいけどこれからあたし達にもちゃんと伝えてよね!」

「分かったよ。それじゃあ私は倉庫に行くけど、2人も来る?」

「どうして倉庫に?」

「この前倉庫見た時に魔法が書いてある本を結構見つけたからこの本を取りに」

「魔法?まぁ行くよ」

「あたしも」

 

姉妹移動中…………

 

「相変わらず埃が多いなぁ」

やっぱり魔法の本がたくさんある。前世のこともあるから魔法には興味がある。1度ここにある魔術本を全て部屋に持って行ってもいいな。

「ねぇイリス、イリスはどんな魔法が気になるの?」

「ん〜、1度全ての本を読んでみたいな。そこから好きなものを選ぶかな。お姉様は気になる本はあった?」

「この量を全部…………あたしはさっきから色々見てはいるけど気になるものは無いかな。あたしは魔法は興味ないかなぁ。そういえばフランは?」

「おもちゃを探しに行った」

 

ウワーー!!コレモオモシロソーー!!!

 

「そのようだね、それじゃああたしは部屋に戻るね…………あとイリス」

「ん?」

「魔法とか色々するのはいいけど、たまにはあたし達と遊んでよね」

「分かったよ。私ももう少ししたら戻るから」

「うん」

 

レミリア部屋に移動………

 

「ん~~~~~~」

本当に色々な魔法があるなぁ。火を出すものやら、武器を作るもの、召喚系の魔法もあるのか、これは興味ないかな。

「武器かぁ、私も武器作ってみようかな」

前世の記憶で色々な武器を知っているし、アニメの武器も作ってみたい。前世の記憶があると何かと便利だな。よし、ここの本棚の本を全て部屋に持って行こう。フランにも手伝ってもらおう。

「フラーーン!ちょっとこっちに来てーー!」

「何!?どうしたの?」

「おもちゃは見つかった?フランにこの本棚の本を私の部屋に持って行くのを手伝ってほしくて」

「この量を?手伝うよ。おもちゃは面白そうな物は見つけたけど、あんまり無かったよ」

「そう、じゃあよろしく」

「手伝うけど御褒美が欲しい!」

「え?まぁいいけど何がいいの?」

「ん〜、! 今日イリスお姉様といっしょに寝たい!」

「いいけどそんなのでいいの?」

「うん!よし、頑張る!」

「私も能力を使って運ぶからすぐに終わるかな?」

「影から手がいっぱい出てきた!すごい!」

「いつもこの手でフランをくすぐってるんだよ?」

「え…………」

 

イリス・フラン本を運び終える………

 

〜イリスの部屋の前〜

 

「重かったぁ、でも本当にすぐに終わったね」

「うん、これでイリスお姉様と寝れる!久しぶりに!」

「ごめんね、フランは寝る準備をしてきたら?」

「うん!やったぁぁーーー!!!」

フランが喜びを叫びながら部屋に戻っていった……………そんなに嬉しいのかな?

「イリスお姉様!準備OK!」

「フラン、静かにレミリアお姉様寝てたから」

「分かりました!(小声)」

「フフフ、元気だね」

 

イリス・フラン部屋に入りベッドに潜る………

 

「はあぁぁぁ~~~♪幸せ♡」ギューーーーー♪

「そんなに?じゃあ私からも」ギューーー

「はああぁぁぁぁぁ~~~♪♪♪」ギューーーー♪

「フフ、寝ちゃってるし、すっごい幸せそうな顔をして、おやすみなさいフラン」

 

 

 

 

翌朝、レミリアがイリスの部屋に行ったら幸せそうな顔で抱き合って寝ているイリスとフランがいた。

 

レミリアは自分の部屋に戻り自分の布団に顔を埋めて大声で叫んだという




レミリアが不遇なきがする


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16話:姉妹、武器を作る

最初の部分は適当かもしれません


「よし!今日からあの倉庫の本を全て読むぞ!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~〜〜

 

イリス〜遊ぼ〜よ〜

 

イリスお姉様~~~!!

 

イリス〜〜……………

 

イリスお姉様~~~……………

 

 

〜50年後〜

 

「は〜ぁやっと読み終わったぁ!」

あの部屋の本を読むだけなのにこんなに月日が経ってしまった…………でも全ての本を読んだおかげで自分の興味のあるものとないものを分別することが出来た。興味のあるのは、物質を違うものに変える錬金術のようなもの、火などを操る魔法、武器を製造する魔法、あとはこれを研究したりすれば自分の思いのままに操れたり、その魔法の派生の魔法を自分で作ることも出来る。

「にしても時間がかかりすぎた。見た目はこんなでも60歳だもんなぁ。よし、久しぶりにレミリアお姉様達で遊ぶか!」

 

「レミリアお姉様」

「ん?あ!イリス!やっと部屋から出てきてくれたんだ!イリスってずっと部屋で本を読んでいてあたし達が誘わないと遊んでくれないんだもん!」

「ごめん、部屋に篭っていたのは魔法の本を読みたかったからだよ。さっき全部読み終えたから久しぶりにレミリアお姉様達と遊ぼうかなぁって」

「へぇ、遊んでくれるのは嬉しいけど早くフランのところに行った方がいいよ?イリスが部屋に篭ってからフランの目からどんどん光が消えていくの。」

「そうなの、まぁ今はレミリアお姉様と遊ぶ。何する?」

「イリスと遊ぶの久しぶりだなぁ。遊びはイリスが決めていいよ」

「何でもいいの?」

「うん」

「だったら…………」

何でもいいのなら好都合、いやぁ本当に久しぶりにこれをするなぁ。

「ん?イリスの影から手が…………っ!?最近はしてこなかったから油断してた!早くにげーー」

「捕まえた。私がしたい遊びはこれだよ。フフフ」 ワキワキ

「ちょっと待ーー、アハハハハハハハハハ!まっ……イヒヒ……てよ…………アハハハハハハハハハ!!」

 

「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ……………やっと…終わった」

「久々にこれやったなぁ」

「こっちは………もう……体に力が…………入らない」

「楽しかった♪」

「ハァ、ハァ…………落ち着いてきた………仕返し!」ギューーー

「え?」

仕返しってレミリアお姉様もくすぐってくるかと思ったけど、抱きついて来た………力が少し強い、痛くないけど

「あぁ〜♪久しぶりのイリスの抱き心地、やっぱり柔らか〜い♪」

「……………………ありがとう」

「~~~♪……OK、堪能した。フランのところに行ったら?」

「分かったよ…」

 

イリス移動中…………

 

「フラン、いる?入るよ」

ガチャ

「あ、イリスオネエサマ…………ついに幻覚まで」

本当だ。フランの目に光がない、真っ赤だ。

「フラン、私は幻覚じゃないよ。ずっと遊んであげれなくてごめんね」

「あぁ、あぁぁ、イリスお姉様ー!」ギューーー

「フラン〜〜!」ギューーー

「落ち着いた?」

「うん、お姉様はどうしてずっと部屋にいたの?」

「ずっと魔法の本を読んだり、自分の気に入った魔法を勉強していたの」

「魔法か、イリスお姉様は魔法が使えるの?」

「使えるようにはなったけど、魔法を自分で作るのはまだ出来ないかな」

「どんなのが使えるの?」

「火や水を操ったり、物質を違うものに変化させたり、武器を作ったり色々あるよ」

「見せてー!」

「いいよ、じゃあレミリアお姉様も呼ぼう」

「うん」

 

イリス・フラン移動中…………

 

「あ、イリス、フラン。お話出来た?」

「うん!あのね!イリスお姉様は魔法が使えるんだって!」

「そうなの!?あたしにも見せてー!」

「うん」

まずは火のやつからにしよう。体にある魔力をて集める感じで………

 

イリスの手から4、5個の火の玉が出て、空中でくるくる回っている

 

「手から火が出た!」

「おぉ、こんなに」

「あと水も一応操れるよ、吸血鬼って流水が苦手だから便利かなって」

「イリス、あたし達にも出来る魔法ってあるの?」

「あるよ、吸血鬼はもともと魔力を持っているからコツを掴んだら出来るようになるよ」

「あたしも使えるの?やってみたい!」

「どうな魔法が出来そう?」

「ん〜、武器を作るやつかな、2人なら武器が書いてある本を読んだら出来ると思うよ。この本」

「分かった、読んでみるから少し待ってて」

 

10分後…………

 

レミリアお姉様とフランが本を半分ずつ持って一緒に読んでいる。我が姉妹ながら可愛くて微笑ましいなぁ。

 

「「決まった!」」

 

「どんなのにしたの?」

「あたしはこれ、グングニルっていう槍にした」

「あたしはレーヴァテインっていう剣にした、形は変だけどカッコイイ」

「じゃあやり方を教えるね、自分の選んだ武器を強く頭に思い浮かべながら手のひらに意識を集中させて、そしたら体に何かが流れている感じがすると思うからその流れを手に集めたら出来るよ」

「「分かった」」

「思い浮かべて、手に集中集中………」 ←レミリア

「………………………」 ←フラン

「「っ!?」」

お姉様とフランが驚いている、魔力が分かったのかな?あの様子だったら上手く出来そう。

「出来たーー!」

「あたしも、でもなんか疲れた」

「まぁ今まで使っていなかった魔力をいきなり使ったもんね、慣れれば意識せずとも作れるようになるよ。それで、上手く出来た?」

「あたしは形はちゃんと本のような槍の見た目をしているけど脆そう」

「あたしも、上手く出来たけど強くなさそう」

「最初はそうだよ、慣れれば簡単に、しかも強度あるヤツを作れるよ」

2人は口で教えてもらっただけで出来たから練習すればすぐに簡単に扱えそうだ。

「イリスはどんな武器にしたの?あたし達みたいに剣?槍?」

「ん?私?私の武器はこれ」

 

イリスがフランと同じぐらいの大きさの巨大な大鎌を作り、レミリア達に見せる

 

「「え」」

「その本には載っていないけど。大鎌っていう武器だよ」

「…………………(戦う時は性格が怖くなるイリスがこんな怖い武器を持って戦うの!?)」←レミリア

「………お姉様…………怖いよ」←フラン

「そうかな?」

 

イリスは微笑むような笑顔で大鎌を回す

 

「「だから怖いってぇ!!」」

「ごめんごめん。あ、2人共、武器を作る練習をするなら2人が作った武器で戦えば?作る練習にもなるし、武器を扱う練習にもなると思うよ?」

 

それから、館から何か打ち合うような音が聞こえるようになった。

美鈴はその音が聞こえ、侵入者だと思い大急ぎで館に戻った。




大鎌ってなんか厨二心をくすぐりますよね


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17話:イリスの戦闘

今回は戦闘シーンが多めです



キン…………シャッ…………キン……………ギィィィィ……キン!

 

「「ハァ、ハァ、ハァ……………」」

 

「はい!そこまで!今回はレミリアお姉様の勝ち」

「つ、疲れた………」

「あぁ、負けちゃったぁ!」

「2人共上手くなってきたね、最初は1回ぶつかりあっただけで砕けちゃったのに、お疲れ様」

「イリスがそういうなら上手くなっているのかな?」

 

「でもまだダメだよ、2人共武器を作るのに時間がかかってる。最初よりは短くなったけど、いざ戦うとなると充分な隙になるよ」

 

「イリスお姉様、上げてから落とされる…………」

「で、でもイリスもまだそんなに上手くないんでしょ!?あたし達より少し速いだけで!」

「そう………なら私と1戦やってみる?レミリアお姉様は最初から武器を作った状態からでもいいよ」

「え?…………え、あ、うん………」

 

「本当にあたしが作ってから始めてもいいの?」

「うん」

「分かった」

レミリアは10秒ぐらいかけて槍を作り終える

「できた。始めよう!」

「いつでもどうぞ……………」

「なら!言う通りに!」

レミリアはイリスに向かって走り、槍を叩きつけるように振る。

それをイリスは大鎌を一瞬で作り、作ると同時に槍を大鎌で受け止める

「っ!?作るの速っ!」

「それっ!やっ!」

「危ない!そしてその武器怖い!」

イリスが反撃に大鎌を振るうが、レミリアに躱されてしまう。しかしレミリアは大鎌の大きさと形に恐怖し、一度イリスと距離をとる

「ウフフ、怖いの?これ。じゃあ次はこっちから行こうかな」

イリスは微笑むような笑顔をして、ゆらゆらとゆっくりした歩きでレミリアに近づく、この行動さえもレミリアに恐怖をあたえる

「う………(なんでイリスって戦いになるとこんなに怖くなるの!?普段とは違い過ぎる!)」

「ウフフフフ、それっ!」ブン

「危ない!イリスっ!ごめん!イリスの速さは充分分かったから!あたしの負けだから!やめてぇっ!怖いよぉっ!」

「え?分かったよ」

 

「アワワワワワ……((;゚Д゚))……」←フラン

「怖かったぁ……ガタガタ……」←レミリア

 

「なんでレミリアお姉様はやめちゃったの?私は面白かったのに……………じゃあ次はフラン、やる?」

「い、いやだ!その武器とかイリスお姉様怖い!」

「ん〜、そんなにこれ怖いかなぁ?」

 

イリスが大鎌を出す

 

「怖いよ!しかもそれあたしぐらい大きいじゃん!」

「こういう武器は大きい方が戦いやすいし、カッコイイからね。あと、私もたまにお姉様達と戦っていい?」

「「嫌っ!」」

「そこまで嫌なの……………だったら侵入者とかは?」

「「?」」

 

イリス、美鈴を呼ぶ…………

 

「イリスお嬢様、何の用でしょうか?」

「さっきレミリアお姉様と戦っててね、私が戦うと怖いって言うからいつもは美鈴が倒している侵入者をあえて館に入れてそれをレミリアお姉様達と戦わせてレミリアお姉様達の戦う練習にしたらどうかなって」

「あのぉイリスお嬢様、それはいいですけど、そうしたら私のいる意味が……………もしかしてクビですか!?」

「そんなことはないよ?それに美鈴はもう家族同然だから。辞めたいと言っても辞めさせないよ?」

「イリスお嬢様(泣き)………分かりました。じゃあレミリアお嬢様達が練習している間は門番を辞めます。ですがその分料理を頑張ります」

「うん」

「ねぇ、フラン、あぁいうのってあたしが言うのもじゃない?」

「……………そうだね」

美鈴「ですが、侵入者の中には人間もいます。気をつけて下さい」

『分かった』

〜昼〜

 

「おぉっ!今日はあの門番はいないぜ!この俺が吸血鬼のガキを倒してやる!ハッハッハ!」

うわぁ、最近の人間ってあんな感じなんだ…………

「レミリアお姉様、来たよ」

「分かってるよ、正直人間は初めて見たわ」

「ガキ共!俺がお前等は殺してこの館の財産を貰い、街では俺は英雄だ!」

「そういうのいいから早くかかって来なさいよ」

お姉様、すごいめんどくさそうだな。だったら私がやってもいいのに。

「ちっ死ねぇっ!」

あ、銃だ。銃もカッコイイな。いいなぁ今度私も作ってみようかな。

バン!バン!

「へぇ、なかなか怖い武器を持ってるのね。でも、あんたなんかと比べればイリスの方が何倍も怖い!」

「銃弾を躱すだと!?だが、日光は苦手なんだろう?来るなら来いよ」

「ちっ、あたし達吸血鬼は日光が苦手だと知って!」

「大丈夫だよお姉様、私の能力でお姉様を影で包むから日光は当たらないよ」

「あ、そうなんだ、ありがとう」

「ほら!来るなら来いよ!ハッハッハッh───っ!?なぜ日光に当たっても平気なんだ!?」

「あなたは練習にもならない。さようなら」

「や、やめ──、ぐっ」 チーン

「つまんないなぁ、イリス、掃除できる?」

「人使いが荒いなぁ、まぁやるけどね」

影を広げて、死体を影に吸収して………あ、銃は回収しておこう。よし、掃除OK。

「お掃除完了、いい物も拾ったし」

「ん?あの人間が使ってた武器?イリスが使うの?」

「違うよ、確かに私が使うけど改造するから。レミリアお姉様達は練習出来て、私は武器を回収出来る。一石二鳥♪」

「どうせイリスのことだから怖いの作るんだろうなぁ」

「お姉様もフランも私のこと怖いって言い過ぎだよ!」

 

『お嬢様方ーー!もうすぐお昼ですので食堂に来てくださーーい!』

 

「ご飯〜♪」

 

「イリス………(怖いけど可愛いな〜)」

 

 



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18話:レミリア達の逆襲

あのアニメの銃が出ます! (やったぁっ!!)

間違っていたらすみません


〜フランが人間と戦闘中〜

 

「くそぉっ!当たれぇーー!!」バンバンバン←乱射

 

「これで終わり」

 

「ああぁぁっ!!」チーン

 

「勝った!」

 

「お掃除お掃除、回収回収♪」

 

「どうイリスお姉様?あたしも武器を使うの上手くなったかな?」

「うん、フランもレミリアお姉様も充分上手くなったね。もう練習しなくていいかな」

「そっか、じゃあまた美鈴に門番を頼む?」

「そうだね、もう少しでご飯だからその時に話そう」

 

 

〜食事〜

 

「ということでレミリアお姉様ももう練習しなくていいんじゃない?」

「イリスが言うならもう侵入者の相手をするのはやめようかな」

「じゃあ私は門番復帰ですか!?」

「そうだね」

「よし!門番をしていない間はずっと暇だったんですよ」

「そうだったの?あ、そういえばイリス、あの銃っていう武器を集めてたでしょ?結構集まったの?」

「うん、ほとんどの人間が銃を持ってたからいっぱい集まったよ」

「「イ、イリス(お嬢様・お姉様)武器を集めてた(んですか・の)!?」」

「そうだよ、まぁ使うと言っても改造するけどね」

「「………………改造!?」」

「まぁその反応が普通だよね…………」←レミリア

「???」←イリス

 

 

sideイリス

 

イリスの部屋のテーブルの上には30近い量の銃がある

 

「よし!やっと、やっと出来る!」

銃は充分に集まった、武器を作る魔法や錬金術はたくさん研究した。やっと『あの銃』が作れる。少し興奮するなぁ。

「始めよう!」

まずは、『あれ』から作ろう、テーブルにある銃の3分の1ぐらいを魔法や錬金術を使って溶かして1つにする。そして作りたい銃の形や性能を強く思い浮かべる……………

「完璧………出来た!454カスールカスタムオートマチック」

出来た…………次は『あれ』だ!

 

イリス、銃作成中………

 

「よし、完成した」

ついに完成した。前世のころからずっと憧れてた銃。

「ハァ、ハァ、ハァ………魔力をたくさん使ったから………疲れた……………でも、出来たぁーーー!ジャッカル」

いやぁずっとカッコイイと思ってた物が今、私の手にある。最高の気分だ!

 

 

〜性能〜

『454カスールカスタムオートマチック』

全長33.5cm 重量4kg

口径:454カスール

装弾数:7発

弾:13mm爆裂徹鋼弾(454カスール改造弾)→侵入者から回収した銃の弾から錬成している。

 

 

対化物戦闘用13mm拳銃『ジャッカル』

全長39cm 重量16kg

口径:13mm

装弾数:6発

弾(専用弾):13mm炸裂徹鋼弾

 

『ジャッカル』の専用弾について

弾殼:純銀製 マケドニウム加工弾殼

装薬:マーベルス化学薬筒 NNA9

弾頭:法儀式済 水銀弾頭

この弾も錬成して作っている

 

イリス「パーフェクトだ!私!」

 

〜〜~〜~〜

 

sideレミリア・フラン

 

「ねぇフラン」

「ん?どうしたの?レミリアお姉様」

「あのさ、最近あたし達ってイリスにやられてばっかりじゃない?」

「確かに、あたし達とあまり遊んでくれずにずっと魔法のお勉強したりイリスお姉様がすごく怖かったり…………まぁすごい優しいし大好きだけど」

「あたしなんか、やっとイリスと遊べるかと思ったら急にあの大量の腕に捕まえられてくすぐられたり、イリスに挑んだらボロボロになったり……………それでさ、ちょっとイリスに仕返ししない?」

「え?う〜~〜ん………いやだよ、だったらイリスお姉様と一緒に寝たり頭を撫でてもらった方が全然いいよ」

「フラン?あたし達もたくさん練習して強くなったよね………だからイリスに確かめてもらうと言ってイリスにあたしとフランで戦うの。それで負けた方が勝った方の言うことを聞くっていう条件を出す……………なんでもだよ?」

「え……でも………………やるよ。勝ってイリスお姉様に抱きしめてもらったり頭を撫でてもらう!!」

「……………(あたしじゃあ嫌なの?)」

「よし!勝つぞー!」

「じゃ、じゃあさっそくイリスの所に行こう、多分今は部屋で本を読んでるよ」

「分かった!」

 

レミリア・フラン、イリスの所に移動中………

 

「部屋の電気がついてる」

「うん、ごめんねイリスお姉様」

 

デキターーーー!!!!

 

「「!?」」

 

「急にイリスが声を、行くよ?フラン」

「うん!」

 

 

sideイリス

 

「やったぁ、できた………落ち着こう、つい嬉しくて興奮しちゃった」

 

「「イリス(お姉様)!!勝負だ!」」

 

「!?2人共、急に大声でどうしたの!?それに勝負?」

「そう、あたし達2人と勝負して、負けたら勝った人の言う事を聞くの」

「なるほど…………分かった」

「じゃあ大広間に行こう」

「うん」

お姉様達には悪いけど少し試してみよう、ウフフフ。

「………………(イリスお姉様、さっき出来たって言ってた、何が出来たんだろう?)」

 

姉妹移動中……………三人称視点

 

「レミリアお姉様とフランは2人同時に来るの?」

「そうだよ」

「分かったよ、また武器を作った状態で始めてもいいよ」

「だったらそうするよ」

 

レミリアとフランは一瞬で武器を生成する。

 

「速くなったね」

「フラン、行くよ!」

「分かった!」

レミリアとフランの2人はお互いに少し離れてイリスに向かう。

イリスは2人が自分の方に向かって来るのを見て先程完成した銃、454カスールカスタムを取り出す。

「イリスお姉様、あの大きい武器じゃない」

「イリス、そんな人間が使ってた武器じゃあたし達は倒せないよ!」

「フフフ…………どうかな」ガチャ

イリスは2人の武器を持っていない方の腕の肩を撃つ。その弾をレミリア達は躱せず当たってしまい、腕が飛ぶ。

「弾が速い!?ぐっ」

「いったーーい!」

「レミリアお姉様、この銃は人間の銃とは全然違うよ?それに」

イリスは黒く大きい銃を取り出す。

「この銃『ジャッカル』はもっとすごいよ」バンバン

「ぐ、いたっ、あぁっ!」

「ひっ、うぅぅ、お姉様ぁ………」

ジャッカルから放たれた弾はレミリア達の武器を持っている腕にあたり、こちらの腕も吹き飛んでしまう。

「フフフフフフ……………」

イリスは454カスールカスタムをしまう。そして大鎌を生成し、左手にジャッカル、右手に大鎌を持つ。

「イリスぅ…………」

「イリスお姉様ぁ!ごめんなさいぃ!」

フランが泣き出してイリスに抱きつく。

「う、うぅぅ……ぐすっ……」

「フラン!?イリス、あたし達の負け」

「分かった、それでどうして私に勝負を挑んだの?」

「最近、あたし達はイリスにやられてばっかりだったからやり返しに」

「あたしは!グスッ、勝ったらイリスお姉様に頭を撫でてもらったり一緒に寝たかったの!」

「そんなことだったの。というかやられてばっかりって毎回レミリアお姉様が私に挑んでくるんでしょ?」

「え?そうだっけ?」

「それにフラン、撫でてほしかったり一緒に寝たかったら昔みたいに言えばいいじゃん」ナデナデ

「うん……………」

美鈴「お嬢様方!その腕は!?どうしたんですか!?」

レミリアがイリスを指差す

イリス「……………」

〜イリスの部屋〜

 

「「痛ーーい!!」」

「ごめん」

「もう治ったけどまだ痛いよぉ………」

「ねぇイリス、人間達が使ってた銃ってそんなに強くなかったよね?あたし何回か当たっちゃったことがあるけど傷を負ったり、ましてや腕が吹き飛んだことは1回も無いよ」

「まぁ改造したからね」

「改造で済むの!?………ん?そういえばイリス、ほかの銃は?もっとたくさんあったはずだけど…………」

「あぁ、魔法を使って大量の銃を溶かしてこの2つの銃にしたの。量がたくさんあったから結構疲れたよ」

「はぁ!?」

「イリスお姉様!そんなことが出来たの!?すごーい!」

「フフフ、ありがとう」ナデナデ

「やっぱりイリスの作る武器怖い」

 

「ねぇ、イリスお姉様(小声)」

「ん?何?(小声)」

「レミリアお姉様も撫でてみたら?(小声)」

「そうだね♪(小声)」

 

「レミリアお姉様、ごめんね?」ナデナデ

「な、何をするの!?なんで妹に頭を撫でられなきゃいけないの!やめてよ!」

 

ガシッ←イリスが影の腕でレミリアを捕まえる

 

「またこれ!?」

「レミリアお姉様…………」ナデナデ

「だから!やめてよ!」

「いいからいいから」ナデナデ

「や、やめ……てよ…………嬉しくなんかないからぁっ!」

「レミリアお姉様♪」ナデナデ

「えへへぇ♡」

 

 

 

 

フラン「………あたしがやってもらえばよかった………」

 




やっと『454カスールカスタム』『ジャッカル』が出せました!

あの銃はカッコイイですよね!


ちなみに今回で2章は終わりです。
最後のほう、美鈴の出番少なかった気が……………


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設定(2章まで)

主な登場人物

 

 

イリス・スカーレット

 

能力:影を操る程度の能力

 

年齢:60歳

 

倉庫を探索した時に見つかった大量の魔術本を50年かけて全て読破した。50年もかかった理由はレミリアとフランがイリスを遊びに誘っているからである。でも断らないイリスもイリスである。

魔法の中で特に気に入っているのは武器を作る魔法だ。この魔法は魔力で武器を作るという魔法。イリスは錬金術で大量の武器を溶かして1つにし、それを使って武器を作る。この方法でイリスは『454カスールカスタムオートマチック』、対化物戦闘用13mm拳銃『ジャッカル』を作った。この2つの銃はイリスが前世でアニメの武器の中で特に気に入っていた銃である。大鎌は単純にカッコイイから。戦闘になると性格が少し変わって相手を煽るような態度をとる。

戦闘の際その性格、巨大な大鎌、凄まじい威力をもつ2つの拳銃、これらにより戦う相手は恐怖するが、イリス自身は自慢のカッコイイ武器と思っている。

 

容姿:50年で5cm背が伸びた。相変わらず翼は大きく、首にはペンダントが見える。最近は黒いフリルのついたドレスのような服がお気に入り。

 

特徴:シスコン、普段は落ち着いている、カッコイイ武器が大好き

 

 

 

レミリア・スカーレット

 

能力:運命を操る程度の能力

 

年齢:63歳

 

いい意味でも悪い意味でも災難な姉。最近、イリスが自分より強くなって悔しい。しかし、我が妹ながらいつも落ち着いていて、自分達に優しくしてくれるイリスを少し尊敬している。

この前イリスに仕返しとして勝負を挑むが、イリスが作った銃により敗北。その時からレミリアが怖いものは

1位→家族がいなくなること

2位→イリス(戦闘時) になった。

 

容姿:50年前と変わらない。

 

特徴:シスコン、子供っぽい性格、甘い物やイリスの料理が好物

 

 

 

フランドール・スカーレット

 

能力:ありとあらゆる物を破壊する程度の能力

 

年齢:58歳

 

イリスのことが大好きで、頭を撫でてもらったり一緒に寝ることに幸せを感じる。イリスが戦闘をする度に普段との違いに驚愕している。

イリスに頭を撫でてもらいたくて、レミリアが出した「負けたら勝った人の言う事を聞く」という条件でイリスに勝負を挑み、敗北。

フランの怖いものは

1位→イリスがいなくなること

2位→家族がいなくなること

3位→イリス(戦闘時) に変わる。

 

容姿:レミリア同様50年前と変わらない。

 

特徴:重度のシスコン(特にイリス)、甘えん坊、好奇心旺盛、明るい

 

 

 

紅美鈴(ほんめいりん)

 

能力:?

 

レミリア達に仕えている門番。東洋から来た妖怪。

1番他人を信用出来ない時期に自分が来たのにレミリア達が歓迎してくれたことに感謝している。

 

容姿:赤い髪をしていて、華人服とチャイナドレスを足して2で割ったような服装をしている。

 

特徴:真面目、明るい、

 

 

 

 

 

ドラス?…………アローテ?…………アカ?……………まぁ、いい奴だったよ。



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第3章 パチュリー・ノーレッジ&裏の愛
19話:人外狩り


〜レミリア、100歳の誕生日〜

 

『おめでとう(ございます)!』

 

「ありがとう♪イリス、フラン」

「ついに100歳だねぇ」←フラン

「レミリアおばあ様!」←イリス

「お婆さんじゃない!まだまだ若いよ!それにイリス達もあたしと歳が近いじゃん」

「「あ……………」」

「美鈴は!美鈴は歳はいくつなの!?門番になってから50年ぐらい経ってるし………」

「え、私もお嬢様方と同じぐらいですよ?私のような妖怪は生まれたときから大人なので」

 

『そうだったの!?』

 

「そうだったのです」

 

「いやぁ今日ははしゃぎましたね」

「そうだね、レミリアお姉様とフランは疲れて椅子に座ったまま寝てるし。でも楽しかったね」

「そうですね。このようなことをする度に私は、この方達に雇ってもらって本当によかったと思います…………(泣き)」

「大げさじゃない?でもそう言ってくれると嬉しいな。それに私達は雇っているんじゃないよ、一緒に暮らしているんだよ」

「イリスお嬢様………この紅美鈴、この命が尽きるまでお嬢様方と共にいます!」

「その言葉、忘れないでね?さぁ、2人を部屋に運ぼう」

「はい!」

 

イリスはフランを、美鈴はレミリアを部屋に運ぶ……

 

「起こさないように……………」ソーーー

「ん〜~、イリスお姉様………行かないで……」

「え?寝言?ふふふ、大丈夫だよフラン」ナデナデ

「ん〜……んぅ?イリスお姉様?」

「あ、起こしちゃった?魘されてたけど怖い夢でも見たの?」ナデナデ

「うん、お姉様が………人間に………うぅぅ」

「大丈夫だよ。私もレミリアお姉様もみんなずっと一緒だから」

「うん……うん、ありがとう。あの、イリスお姉様」

「ん?どうしたの?まだ落ち着かないなら私はまだいるよ?」

「お姉様、抱きしめて?」

「え……わ、分かったよ。こんな感じ?」ヒシッ

「うん…………今度はもっと強く」

「こう?」ギューー

その後もイリスはフランに色々な強さを要求され、フランが満足したのは1時間後だった。イリスは解放されたと思いきや、起きてきたレミリアにも要求されて、もう1時間イリスは抱きしめ続けるであった。

 

 

 

 

〜館から遠い街〜

 

『おい!この家の家族、魔女の家計だ!火を飛ばせ!』

 

『魔女だー!火を放てー!』

 

「お母さん!お父さん!大丈夫!?」

「あぁ○○○○○か……………無事だったんだな」

「お父さん!お家が燃えちゃってる。お母さんは?」

「母さんは燃えて崩れた瓦礫に潰されてしまった。俺もこの通り、落ちてきた瓦礫で動けない。お前だけでも逃げろ!」

「出来ないよぉ、いま私が瓦礫をどかすからお父さんも逃げよう」

「無理だ、もし瓦礫をどかせても俺はもう歩けない………それにもう人がすぐそこまで来てる。○○○○○は裏口から逃げてくれ、頼む」

「お父さん……………」

 

『まだ生きているかもしれん、見つけて殺せー!』

 

「もうそこまで来てる!早く逃げろ!○○○○○!」

「ごめん、なさい…………お父さん」タタタタタ

 

「逃げ延びて、どうか幸せに生きてくれ……………パチュリー………」

 

 

 

『魔女達は殺したぞー!次は街外れに住んでいる吸血鬼だ!魔女も吸血鬼も生かすなー!』

 

『おーーー!』



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20話:パチュリー・ノーレッジ

5年が経ち、とある小屋…………(パチュリー視点)

 

「ふぅ、やっと終わった…あ、日が昇ってる………また夜更かししちゃった。とりあえず新聞をとって朝食でも食べよう」

〜朝食パクパク〜

「どれどれ………『吸血鬼狩り・人員求む』……確か街の外れに吸血鬼の子供が住んでいて、その吸血鬼を討伐しに行って帰って来た人は1人もいないっていう噂を聞いたことがある」

吸血鬼かぁ。あの日から吸血鬼や魔女を狩る『人外狩り』が行われている。私を除いてこの辺りの魔女は全員殺されてしまった。私に優しくしてくれた魔女の同士も…………私もじきにばれてしまうかもしれない。少し怖いけど吸血鬼の所に行ってみようかな、もしかしたら友好な関係になれるかもしれない。

この吸血鬼狩りをする人達に追うことにしよう。

 

 

〜町外れの森〜

『お前達よく集まってくれた!知っていると思うが、俺達が集まった理由は吸血鬼を討伐する事だ!100年近く俺達人間は吸血鬼のガキに怯えて生きていた。だがもう怯える必要はない!俺達が吸血鬼を討伐するんだぁ!!』

 

『ウォォォォォォォォ!!!』

 

『行くぞぉ!!』

 

「ここが吸血鬼が住んでいる館?さっき館に入って行った人達の声が聞こえなくなった。まさか……」

とりあえず入ってみよう、敵意を見せたら色々なものが終わってしまう。

 

え?何この地獄絵図………

 

 

sideイリス (フラン睡眠中………)

 

『吸血鬼を狩れー!』

 

『おぉーー!』

 

「うるさいなぁ。館に人間達が入って来たと思ったら叫びながら突撃して来て、フランが起きたらどうすんの」

「しかも武器は剣とか槍とか近接の物ばかりだねぇ」

「イリスがやってよ。イリスは銃があるじゃん」

「え〜、分かったよ〜」 カチャ

 

『おい!あの吸血鬼、銃を取り出したぞ!』

 

いやぁ、これを普通の銃といっしょにしないでほしいなぁ。まずは威嚇として2人を撃ってみよう。

 

バン バン

 

『!?なんだあの銃…………銃弾が当たった所が吹き飛んでいる。こいつは頭が飛んで首から上が……………なんなんだあの銃は!?』

 

え?2発撃っただけでそんなに怖がるの?そんなに怖がるんだったらわざわざ吸血鬼狩りに来なければいいのに。めんどくさいし掃除は私がやるんだから…………すぐに終わらせよう。

 

バン バン バン バン……………

 

『に、日光の当たる所に逃げろーー!!』

 

「逃げても無駄なのに、そもそも逃げるなら来なければいいのに………………………はい終わり、お掃除お掃除………ん?あそこにいるのは」

「あなたは誰ですか?」

「え、あ、私はさっきの男の人達とは無関係!私は吸血鬼に会ってみたかっただけで…………」

「そうなの?私はイリス・スカーレット」

「わ、私はパチュリー・ノーレッジです!」

「っ!?(パチュリー!?)そ、そうですか。じゃあこちらに」

「え?いいんですか?」

「敵ではないんでしょう?」

「ありがとうございます!」

「レミリアお姉様、お客さんだって」

「お客?この館に客が来るのは初めてだなぁ。いや、美鈴がいたっけ。まぁいいや、敵じゃなければあたし達は歓迎するよ。それで何の用?」

「私はパチュリー・ノーレッジ。別にたいした用はないの。ただちょっと吸血鬼っていうのに会ってみたかったのよ。それで街で吸血鬼狩りの集まりがあったから着いて来ただけ」

「そうなの?吸血鬼に会いたいって命知らずで物好きだね。最近の人間はこんなのが多いの?」

「……………私は人間じゃないの」

「え?」←レミリア

「私は……魔女よ。ほら、魔女狩りなんていうのがあるでしょ?5年前に私の両親も殺された。」

「そう………実はあたし達も小さい頃に親を殺されたのよ」

「あなた達も…………厳しい世の中ね」

 

パチュリーか〜この機会になんとかこの館に住ませたいな、でもどうしようかな。そうだ、パチュリーには悪いけど魔女狩りのことを利用させてもらおう。

「それで、パチュリーはどうしたの?」

「私はなんとか逃げ出せた。そして今は素性を隠して生きているの」

「ならこの館に住めばいいよ。私達だったらパチュリーを守れるし、魔法の本もたくさんあるよ」

 

「「え?」」

 

「魔法の!?でも、本当にいいの?」

「私は歓迎だよ。レミリアお姉様もだよね?」

「う、うん住人が増えるのは嬉しいことだよ。(だからこういうのはあたしが言うことでしょー!)」

「あ、ありがとうございます!」

「荷物はどうするの?」

「1度家に帰って荷物をまとめてからもう1度来るわ」

「私もついて行こうか?」

「是非お願いするわ!」

「じゃあもう行こうか」

 

イリス・パチュリー、外出………

 

 

〜森〜

 

「こんな森の奥に住んでいるの!?妖怪とか出ないの?」

「人間達にバレたらまずいからね。妖怪は何故かここには来ないのよ。さ、散らかっているけどあがって」

 

「おじゃましまーす。おぉ、魔法の道具がたくさん」

「ずっと研究しているからね。じゃあ持って行く物をまとめるからそれを持って行くのを手伝ってね」

「分かった」

 

数分後………

 

「よし、終わった。結構量があるから2回に分けて行きましょ?」

「大丈夫だよ。私は能力を持っているの。それを使えば楽にすむよ」

「?」

最近暇過ぎて能力の使い方の考察や練習がこんな形で役に立つなんてね。影を広げて、パチュリーの道具を……………

 

パチュリーの荷物がイリスの影に沈んでいく

 

「え!?何をしたの!?」

「私は影を操る程度の能力を持っていてね、それで私は自分の影にパチュリーの荷物を入れたの。結構便利でしょ?」

「確かにね。ありがとうねイリス、おかげで1回で済むどころか何も苦労せずに運べるわ」

 

 

〜一方その頃レミリアは〜

 

「なんでいつもいつもイリスがーーっ!くぅぅ、本当にあたしの妹か疑うほどイリスはいつも大人っぽいなぁ!!けどたまに見える見た目相応の態度が可愛らしいんだよなぁっ!」

 

「…………何あれ」←今起きてきた

 

「ん?フラン!?起きてたの!?い、いいいいつから居たの?」

「『たまに見える、見た目相応の態度が可愛らしいんだよなぁっ!』っていうところから」

「(一番聞かれたくない部分を聞かれた!?)終わった…………」

「そういえばイリスお姉様は?」

「カクカクシカジカ……………」

 

 

その後、レミリアはなんとかフランに口封じを頼み込み、色々な物(おもちゃ)を要求されたがレミリアはイリスに聞かれるよりはましだと思い、フランが要求した物を渡した。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「着いたね。おかえり、パチュリー」

「イリス……………うぅぅっ、た゛た゛い゛ま゛」涙目

 

 

「落ち着いた?」

「ごめんなさい、両親のことを思い出しちゃって」

「荷物は部屋を案内する時に渡すね」

「うん……ありがとう」

「どういたしまして」

 




パチュリー登場!


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21話:やったね!新しく人が増えたよ!

サブタイトルは気にしないでください


〜館案内〜

 

「ここがパチュリーの部屋だよ。家具の配置とか色々自由にやっちゃっていいから」

「ありがとう、えーと、イリス……」ソワソワ

「ん?どうしたの?」

「魔法の本とかはどこにあるの?」ソワソワ

「やっぱり気になるかぁ。あとは食事をする部屋とか教えたかったけど後でいいか。こっちだよ」

「…………」ソワソワ

 

 

「ここだよ。この部屋は倉庫でね、私達が探索した時に魔法の本がたくさん見つけたの」

「早速入ってみよう…………ケホケホ、埃っぽい」ゴホゴホ

「パチュリーって喘息持ってるの?」

「うん、だけど魔法の本の方が……………え?本棚に本が一つも無い…………」

「あ……………私が魔法の本を全て私の部屋に持って行ったの忘れてた……ごめんね?」

「……………………」無言の圧力

「(´>∀<`)ゝテヘッ」

「早く案内して」ケホケホ

「…………はい」

 

 

「ここが私の部屋でございます」

「おじゃまします。は!?イリス………ここにある本全部魔法の?」

「1列除いて全て魔法の。1列は料理の本だよ」

5段の本棚:10個

魔法の本:本棚9個と4段 料理本:1列

 

「こんなに私が持って来た本が霞む……………ん?この本棚はなんでこっちにあるの?」

「そこの本はお気に入りの魔法の本があるよ」

「イリスのお気に入り。読んでもいい?」

「どうぞ」

「ありがとう。これにしようかな……ピラッ………………………………イリス、これって」

「この本?えーと、確か錬金術について載っていた気がする」

「れん……きん!?イリスこれ使えるの?」

「うん。これはそれで作った銃だよ」カチャ

「大きい………」

「まぁ、この2つに銃を30も使ったからねぇ」

「30を2に……なんか疲れてきた。本を読みたい時はどうしたらいい?」

「私に言ってくれれば持って行っていいよ。ちゃんと戻してくれればね」

「分かったわ」

 

コンコン

『イリスお嬢様、ご飯が出来ましたよ。私は先に部屋に行ってますね』

 

「お、出来たんだ。食堂の案内ついでに行こう」

「私の分って………」

「もちろん、あるよ」

「うん、行こう(まずい、また涙が)」

 

魔法使い達移動中…………

 

〜食事〜

「イリスお嬢様、その方ですか?」

「うん、新しい家族だよ♪それじゃあせっかくだし、食事しながらでも自己紹介をしよう。じゃあ当主のお姉様から」

「(こういう形でしか当主っぽくできないなんて………)

あたしはこの館の当主で長女のレミリア・スカーレット」

「次は私かな、私は次女のイリス・スカーレット」

「あたしは3女のフランドール・スカーレットだよ。フランでいいよ」

「私はこの館の門番として雇ってm」

「雇っているんじゃないよ?美鈴?」

「あ……………コホン、門番の紅 美鈴です。料理も私が作っています。これからよろしくお願いします」

「じゃあ私も、今日からこの館にお世話になるパチュリー・ノーレッジです。よろしくお願いします」

「自己紹介も終わったことだし食べちゃおうよ。冷めたら勿体ない」

「そうだね。では、新しくここに来たパチュリーが来て、レミリアお姉様とフランの他に、パチュリーといういじれる相手が増えた」

『え!?』

イリス 「いただきます!」

その他 『いただきます……』



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22話:魔法使い達の茶会

短いです


しばらく経ったある日…………

 

「イリス、本を借りようとしたらこんな本が出てきたのよ 。この本」

「あ、パチュリー。この本?あ〜これは料理の本だよ。お菓子の作り方とか載ってるいるんだよ」

「お菓子?イリスはよくお菓子を作っているの?」

「うん、作ってレミリアお姉様達に食べてもらってるよ。たまにフランの方から作ってほしいって言われることがあるけど」

「よければ私にも作ってくれないかしら?よければだけど…………」

「いいよ。だったらお茶会しようよ。パチュリーは先にバルコニーにある椅子に座って待ってて、出来上がり次第持っていくから」

「ありがとう。それじゃあ先に待っているわね」

 

 

イリスはキッチンに行きお菓子を作り。パチュリーのいるバルコニーに向かう

 

 

「お待たせ〜。お菓子が出来ましたよ〜。紅茶とマカロンだよ」

「この感じはお茶会って感じね。紅茶と………マカロン?」

「せっかくのお茶会だから紅茶に合うお菓子がいいと思って焼いたの。こういうお菓子が自信があるんだよ。今紅茶を注ぐから食べてみてよ」

「それじゃあ1つ…………ん、甘くて美味しい♪」

「でしょ?はい紅茶」

「ありがとう。これも美味しい」

「パチュリーはお姉様達とは上手く出来てる?」

「う〜ん………まぁ上手くやれてるかな。特にレミィとフランがよく話し掛けてくれるからね。レミィとはお互いにあだ名で呼び合うほどね」

「それならよかった。魔法はどお?」

「ここにある魔法は色々な種類があって全く飽きないわ。おそらくここにいると飽きは来ないでしょうね」

「満足してもらえているなら嬉しいよ。パチュリーはどんな魔法を研究しているの?」

「ん〜私の能力に関係している魔法かな。あ、紹介するの遅れたけど私は

『火+水+木+金+土+日+月を操る程度の能力』

を持っているの。だから私は属性魔法をメインに研究しているわね」

「火+水+木……を操るってことは火と水を合わせて『炎氷』みたいなことも出来るの?」

「今は出来ないけど研究や練習をすれば出来るわ。というか私が能力を持っていることに関しては無反応なのね…………甘〜い♪」パクパク

「まぁ何パチュリーなら何か能力を持ってるとは思ってたよ」

「へ〜。じゃあイリスの能力って『影を操る程度の能力』だったっけ。その能力で何が出来るの?」

「私の能力は結構便利だよ。自分の影から腕を出したり、自分の影を伸ばして相手の影に繋げて相手を動けなくしたり、色々あるけど一番いいのは大量の腕でレミリアお姉様やフランを捕まえてくすぐることだね」

「……………結構えげつないことするのね」

「よく言われるよ」

「イリスと話していると話題が尽きないわね」

「紅茶もお菓子もまだまだあるしたくさんお話できるよ」

 

 

 

sideレミリア・フラン

 

「レミリアお姉様!イリスお姉様どこにいるか知らない?」

「フラン。急に大声を出しながら部屋に来たと思ったらイリス?あたしと遊ぼうよ」

「レミリアお姉様と、う〜ん……………分かった、何する?」

「トランプでもやらない?やり方はイリスから教わっていると思うけど」

「うん、分かるよ」

「じゃあ最初はババ抜きからやろう」

「いいよ」

 

ババ抜きの他に色々なトランプゲームをした

 

「トランプ飽きた…………」

「さすがにこんなにやったらね………」

「次がスゴロクやる!」

「スゴロク?」

「レミリアお姉様知らない?イリスお姉様が作ってくれたやつだよ。このサイコロっていうやつをーーーー

(スゴロクのルール説明)

ーーーーこんな感じだよ。すごく面白いよ!」

「イリスって何かとすごいな………分かった。あたしもやる」

 

スゴロク3周目終了

 

「いや〜これは楽しいね」

「でしょ〜?」

「ちょっと疲れたから風に浴びよ……………ん〜、結構熱中してたから風が気持ちいい。ん?あれはイリスと……パチェ?」

「イリスお姉様?どこ?」

「ほらあそこだよ、バルコニーに2人がいる。話し声が聞こえる。この様子じゃないお茶会か何かかな?」

「イリスお姉様って大人だね」

「え?イリスが?あたしは?」

「…………………」

「あ……(察し)。なんでイリスの方が大人なの!?フラン」

「雰囲気とか話し方、それに色んなお菓子も作れるし」

「……………そっか………そっか…………そっか……」

 

 

「あ、イリスお姉様達あのマカロン……だっけ?あの甘くて美味しいやつ。いいなぁあたしも食べたいから貰いに行こ!」

 



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23話:吸血。そして狂気に近い裏の愛

お気に入り100人! ありがとうございます!
(`;ω;´)

あと、サブタイトルの通り『裏フラン』が出ます。

裏フランのセリフはカタカナで読みずらいと
思うので『 訳)』を付けました


イリスは能力の汎用性を広めるために適当に本を読んでいた。イリスが読書に没頭しているとレミリアが扉を少し乱暴に開き、イリスにお菓子を要求する。その光景はまさにおもちゃをねだる子供の様だった

 

 

「イリスぅ、マカロンとか甘いお菓子焼いてよ〜この前パチェに食べさせてたでしょ?」

「え………どうしてそれを………」

レミリアお姉様達に見られたら絶対要求されるだろうと思ったから秘密に作ってパチュリーにあげたのに……………まぁ作ってと言われたら作るけど。

「分かったよ。じゃあマカロンとクッキーでいいかな、紅茶も用意して」

「楽しみ〜♪」

「お待たせ、たくさん作ったからね」

「早速いただきます!パクッ……甘い〜♪美味しい〜♪」

「ウフフ、満足してもらえて良かった」

 

 

〜イリスの部屋の前〜

 

パチュリー 「甘い匂いがしたと思ったら、何これ………完全に娘に手作りお菓子をご馳走している母親ね」

 

「しかも母親のように見えるのがイリスで、美味しそうにお菓子を頬張る娘がレミィ…………どう見てもレミィが姉とは思えないわ」

 

「(私もイリスが作ったお菓子を食べているときって、こんな感じだったの?…………そんなはずはない………そんなはずは……な……い……………そうなのかな?)」

 

「う〜〜ん……………どうなのかな?う〜〜ん……」

 

『どいて!』

 

「きゃっ!ん?……フラン?いきなりどうしたのよ!?」

 

 

〜イリスの部屋〜

 

「いや〜イリスの作るお菓子は本当に美味しいな〜。 っ!?ケホッケホッ」

「クッキーをそんなに頬張るとそりゃあ喉につまるよ。はい、紅茶」

「ありがとう…………ふぅ、危なかった。でも紅茶とクッキーは合うね。これもすごく美味しい」

「紅茶に合うようにクッキーを作ったからね」

 

ドン

『お姉様!!』

 

「「っ!!?」」

 

「ど、どうしたの?フラン」

「そ、そうだよ。それになんか少し呼吸が荒いよ」

「血が………血が欲しい……」

「え?」

「そうだった!私達は襲撃に来た人間達の血を吸ってるから大丈夫だけど。フランは全く血を吸っていない!」

「そうだったの!?それじゃあ早く血を!」

 

「嫌!!あたし!イリスお姉様の血がいい!」

「「え?」」

 

「そ、それってつまり、私を吸血するってこと?」

「うん!」

「……………………」←レミリア

「え〜〜どうしよう………別に吸ってもいいけどあまり吸いすぎないようにね?」

「お姉様!!」ダキッ ガブッ

「う………なんか変な感じ………」

 

チューチューチューチューチュー

 

「〜〜♡ん〜〜♡〜〜〜〜ピタッ………」

「急にどうしたの?」

「…………はナれなイデ」

「え?」

「……もウ、あた…ワタシかラ、ハナレナイデ。イカナイデヨォ」 ウルウル

「どうしたの?フラン、大丈夫?」

 

『イリス!大丈夫!?』

 

「パチュリー。フランがなんか変なの」

「扉の隙間からあなた達の様子を見ていたの。フランがちょっとおかしくなった原因が分かったわ!」

「………ちょっと?……こんなフラン、あたしは見たことないけど」

「あなた達が幼い頃、何回かこういうことなかった?」

「「え?」」

「私は覚えてないけど」

「思い出した!あれだよ!吸血鬼達が襲撃に来たときにイリスが怪我を負った時!」

「幼い頃……ん〜〜……! あれか!私に結婚を申し込んで来たり、この家の財産を狙われたときだ!」

「それよ!私もイリスから聞いたわ、あなた達、幼い頃に何回か吸血鬼に襲撃されたんだってね。そのとき、イリスが重傷を負った。 そしたらフランが能力を使って狂った様に次々と吸血鬼達を殺した………イリスを抱きながらね」

「あたしはその時の様子をしっかり見ていたからね…………(何も出来なかったから…)」

「でも、その時の様子と今は何の関係あるの?確かに様子は似ているけど」

「吸血鬼ってのは元々、多くの力を持っているの。ここからは私の仮説だけど、フランは能力が強力過ぎてたくさんの力を使う。だからフランの体はそれに適応するようにより多くの力を持つようにした。でもフランの精神はまだ幼く、とてもその多くの力を操れるような状態じゃなかった。だから能力を操ろうとする気持ちがフランの精神を分離させた……………今のフランは裏の人格、簡単に言うと『裏フラン』ね。そして裏フランが何かの影響で出てきたのよ」

「裏………………………ねぇ、フラン」

「ン?ナァニ?」

「あなたって普段はどんな風に過ごしているの?」

「フダンノワタシ?ン〜オモテノワタシトオナジダヨ。イツモイリスオネエサマノコトヲカンガエテル。ア、デモネ、オモテノワタシハタマニレミリアオネエサマノコトモカンガエテル

訳)

普段の私?ん〜、表の私と同じだよ。いつもイリスお姉様のことを考えてる、あ、でもね、表の私はたまにレミリアお姉様のことも考えてる」

「フランには失礼なことを聞いちゃうけど、今のフランってどうしたらいつものフランに戻るの?」

「イリスオネエサマニアマエタイ!ワタシガマンゾクスルマデアマエタイ!ソウシタラワタシハモドルヨ。デモ、マタアマエタクナッタラデテクルヨ。ダカライマハイリスオネエサマトフタリキリニサセテ

訳)

イリスお姉様に甘えたい!私が満足するまで甘えたい!そうしたら私は戻るよ。だから今はイリスお姉様と2人きりにさせて」

 

 

「ねぇパチェ、これって何かの影響とかじゃなくて、ただフランがイリスを吸血するために抱きついたからその拍子で久しぶりにイリスに甘えたいっていう気持ちが強くて、それで裏が出てきただけじゃ……………」

「多分それね。まぁ私達は邪魔みたいだからさっさと出ていきますか」

「そうだね」

 

 

「ん〜フラン〜♪」スリスリ

「イリスオネエサマ〜♪」スリスリ

 

「フランフラン〜♪」スリスリ

「オネエサマ〜♪オネエサマ〜〜♪♡」スリスリ ギュー

 

「フラン可愛いよフラン〜♪」ナデナデナデナデ

「ア〜〜♡オネエサマ〜♪♡」スリスリ ギュー

 

「いつまでも一緒だよ〜♪」ゴロゴロ

「イツマデモ〜♪イツマデモ〜♡」ゴロゴロ

「満足した?」

「ウン!アリガトウ!マタネ!」

「またいつかね」

「ア、ソレト、イリスオネエサマ……ワタシガデテキタトキハ、ワタシトイテネ」 ニコォッ

「うん、おやすみ、フラン…………(怖っ!どうして最後にあんなこと言うの!?すごい怖かった………)」

 

 

イリス 「(もう前世の記憶が消えかかってるけどこれだけは思い出せる)」

 

 

イリス 「あれがヤンデレ(・・・・)か……………たまにはいいな……」



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24話:第1回『裏』対策会議(2人だけ)

「これから第1回会議を始めます。宜しくお願いします」

「お願いします」

 

「それでパチュリー、どうする?」

「あのかしこまった様子の次に出る言葉がそれ?

それに私に相談したいのならお菓子の1つでも頂戴な」

「そう言うと思って……………用意しております」

 

(`・ω・)つ~【紅茶・マカロン・アップルパイ】

 

「これでどうかな?」

「…………最高ね♪」

ふふふ、みんなお菓子が好きなんだな〜。

「それじゃあ、イリスはどうすればいいと思う?自分の問題なんだからまずは自分の意見をいわなきゃ」

「ん〜……定期的にフランと戯れたり?」

「それじゃあフランが可哀想よ、他に案は?」

「……………………」

「はぁ〜、本当に何も考えてないのね。いくら能力を操るために生まれた人格だとしても裏フランはあなたと遊びたいから出てきたんでしょ?だったら裏フランが出てきた時は『裏』と、いつものフランが遊んでほしいって言ってきたら『表』と………こんな感じで構ってあげればいいんじゃない?」

「でも、そしたらフランと遊ぶ時間ばっかり増えるからレミリアお姉様が機嫌を悪くする」

「だったらレミィとも遊べばいいだけの話だけよ」

「それだったら私が自由の時間が少ない!」

「そこは自分で考えてよ(完全に娘に時間を取られる母ね…)

「分かったよ…………」

 

 

「それで、裏のフランはどんな感じだったの?」

「ん〜……甘えたがりのフランって感じがしたけど……………最後がね」

あれは正直怖かった。だって急にあんなことを言うからねぇ。

「最後?」

「うん、あれはあれでいいんだけど………俗に言うヤンデレってやつ?」

「え?ヤンデレだったの?どんな風に?」

「『私から離れないでね』って、ニコォッて笑って」

「でも実際にヤンデレだったらイリスは得じゃない? だって『表』がデレッデレ、『裏』がヤンデレで、レミィは…………ツンデレじゃん」

「そうなの!?」

「そりゃあこの前レミィが部屋でイr………(危ない、レミィに口止めされてるんだった)……そ、そうだったのよ」

「? まぁ確かにフランとたくさん遊んだ後は絶対と言ってもいいほど必ずレミリアお姉様が遊びに誘ってくるんだよね」

「…………(絶対タイミングを計ってる)」

「それでお菓子を食べながらトランプやUNOをやるんだけどね」

 

「 なんだろう。イリスのお菓子って全てを救う気がする」

「何を言っているの?」

 

 

 

 

※突然思いついた何か (注意、深夜テンション)

先に謝っておきます。申し訳ありません

 

 

 

「…………………」

「………………ピクピク…」チーン

レミリアお姉様()遊び過ぎた………

遊ぼって言われて、せっかくだから久しぶりにくすぐってやろうと思って張り切ったら……………やってしまった

 

「逃げよ」ガチャ

「ん?イリスお姉様!探してたんだ!魔法見せて!」

「え、フラン、あ…いや……今は出来ないかな」

「え〜〜」キラキラ

「うっ、ごめんね」

「お願いだよぉ」キラキラ

まずい!早く逃げないとレミリアお姉様が起きちゃう!

「ごめんね!フラン。私はちょっと用事……が!?」

 

「ど こ に 行 こ う と し て い る の ?」 ガシッ

 

「ひぃぃっ! お、おおおおお姉様!?どどどうしたの!?」

「何をとぼけているの? フラン、捕まえて」

「うん、分かった」

「フラン!?」

「さぁベッドに行きましょ?」

「アハハハハ!や、やめて!もう…しな…いから!ハハハハハハハッ!」

「イリスは脇やお腹が弱いのか……なるほど」 コチョコチョ

「それそれそれー!」 コチョコチョ

「それにしても……イリスの肌がやばい!すべすべで、しかもすごい柔らかい!」

「柔らかい〜♪ここが天国か〜♪」コチョコチョ

「ハハハハハハハッ!……………」

 

 

「力が入らない……動けない……」

「フラン、今日は3人で寝ましょ」

「うん!」

「いつもは腕だけど今日は思いっきりイリスにしがみつけるよ」

「え!?」

「わーい!」 ダキッ

「2人共!ってレミリアお姉様!どこ触ってんの!?」

「…………ずるいなぁ。イリスだけ、ずるいなぁ」

「は!?何を言って!ちょ!やめ、ん、ああぁ」

「あたしなんか平たいのに、イリスは………姉妹なのに」

「私も、んぅ、分からな、いぃ、よぉ!」

「ほっぺた紅くして………まったく可愛いなあ」

 

この後30分ぐらい続いた

 

この先はありませんよ?




美鈴……………


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25話:イリス、とある魔術を試す。

姉妹イチャイチャ中(レミリアの一方的に)

 

 

〜イリスの部屋の廊下〜 sideパチュリー

 

「……………………」

え。え?一体この部屋で何が起きているの?それにイリスの声が…

部屋の中を見ない方がいいんだろうけど、見てみたい自分がいる。

「………………ゴクリ……」チラッ

いつも何気なく開けている扉がとても大きな物に見える。だめだ!魔法使いの(さが)だけど1度芽生えた好奇心は収まらない!

「ちょっと覗くだけ……………」ソ~~

 

「パチュリー様?何をしているんです?」

 

「っ!!?? め、めめ美鈴!? ちょ、ちょっとイリスと話をしたくてね」

「そうですか、それでは私は寝ますね。おやすみなさい」

「おやすみ〜」

びっくりしたぁ!よし。今度こそ。

静かに、静かに、バレないように…………!?」

 

━ 前回の光景 ━

 

「嘘……でしょ……イリス………やばい、鼻血が。」

好奇心、怖い。

 

 

多くの時が経ち…………sideイリス

 

「うふふふふふ、これさえ」

「…………何をしているの?魔法を作っているの?」

「あ、パチュリー。何か作ってみたかった魔法?があるんだよ。これだよ。213ページ」

「えーっと、213ページ……あった。え?これ?」

「それだよ。確か禁忌だっけ?」

「『他人の血を吸い、命を増やす』禁忌どころなの!?しかもこれ魔法じゃなくて魔術よ」

「禁忌って書かれている理由は下の項目を見てみてよ」

「? この術は吸血鬼でもなければ自我を失くす って書いてある。じゃあ………」

「私は平気だよ。あ、出来た」

「そんな簡単に……イリスって何者?」

「お菓子作りとカッコイイ武器とレミリアお姉様とフランが大好きな吸血鬼だよ♪」

「それは知ってるけど…………イリスが使う武器も見せてよ。レミィ達はよく見せてくるけど」

「いいよ。どれからがいいかな?鎌?銃?♪」

「楽しそうね」

「さっきも言ったけど私はカッコイイと思う武器が大好きだもん。銃はお楽しみで最初は───」

 

「イリスお嬢様!パチュリー様!今夜この館に人間が攻めて来ます!」

 

「!?」←パチュリー

「おっ」←イリス

「街で買い物をしていたら耳にしました。今回は妖怪退治を生業としている者も」

「まさか私の存在もバレたの!?」

「妖怪退治の人間かぁ」

「イリス、どうしてそんなに落ち着いていられるの?」

「ねぇパチュリー、私の武器が見たいって言ってたよね?丁度いいタイミングじゃない?魔術の効果も試せる」

「「え?」」

「大丈夫だよ。パチュリー、玄関に行こう?」

 

 

 

〜玄関〜 (パチュリー観察中) 三人称視点

 

「イリス!どうしよう!もう人間がくるよ!」

「お姉様ぁ、もう人間は嫌だよぉ」 ウルウル

「大丈夫だよ。怖いなら私1人でやるから」

「それも嫌だよぉ」

「大丈夫だって、レミリアお姉様はフランと一緒に部屋で待ってて。これが終わったらお菓子を持って行くから。ね?」

「分かった。行こ、フラン。イリスなら大丈夫だから」

「でもぉ……でもぉ」

 

「フラン、イリスが人間に負けると思う?(小声)」

「え?」

「それにイリスはあんなに怖い武器(トラウマ)を持っているんだよ?(小声・震え声)」

 

「イリスお姉様、分かったよ。でも気を付けてね」

「ありがとう。じゃあお菓子楽しみにしてて」

 

『吸血鬼のガキ共ーー!』

 

「歳で言うならガキじゃないんだけどなぁ」

『ん?1人しかいないぞ…………だがチャンスだ!』

「1人だからと言って甘く見ない方がいいですよ?」 ニヤ

「(やっぱり新しい魔術を試すのはワクワクするなぁ)」

『突撃ーーー!』

「(なんでこうワンパターンなんだろう)」

 

イリスは2丁の銃を構え、撃つ

バン バン バン ……………

 

「それじゃあ血を……………う〜ん、美味しくも不味くもない。地面の血もなめとこ」 レロ~

『ひぃっ!血を!』

『バカ!吸血鬼だから当たり前だろ!』

『お前らどいていろ! おい!吸血鬼!そんな隙を見せて大丈夫か!』

「ん?あの人が妖怪退治の?」

 

退治師は小刀を数本イリスに向かって投げる。イリスは躱すことせず、小刀をくらう。

小刀はイリスの頭に命中し、イリスの頭が溶ける

 

『これは法儀式済の銀製の刃物、吸血鬼の頭を溶かすのは造作もない』

『遂にやったぞぉ!吸血鬼を仕留めたー!』

「「イリス(お姉様)!」」

「あぁ、イリス……どうして」

「イリス………おねエさマ…………いやダヨォ」

『あれは、残りの吸血鬼だ!殺せー!』

実は覗いて見ていたレミリアとフランが飛び出し、イリスに寄る。人間達はレミリア達も討ち取ろうとするが何人かがイリスの異変に気が付く

『おい!あれを見ろ!』

 

『なんだ………あれは………』

『嘘だろ……』

「え?イリス?」

「オネエ…さま?」

 

バン バン

 

『ぐはぁっ!!何故だ!?ぐ』 チーン

イリスは頭が無いのに銃を構え、退治師を撃った。そしてイリスの首から赤黒いモヤみたいなものが出て、イリスの頭が再生する。その様子に観察していたパチュリー含め、その場にいる全員が恐怖し戦慄した。

「レミリアお姉様、フラン、部屋に戻ってなかったの?」

「イ、イリス、どうして………」

「これ?魔術だから大丈夫だよ」

「そう……じゃあ今度こそ部屋で待ってる。フラン、行くよ」

「うん」

『ば、化け物!』

『化け物!』

『化け物め!』

「はいはーい、私は化け物ですが?3世紀ほど言うのが遅いですよ。ふぅ、もう実験は終わったし、ちゃっちゃと終わらせるか」

イリスは大鎌を取り出して人間達を殲滅する。

 

 

大体の人間を殺したとき1発の銃声が聞こえる。

すると、まるで線を描くように弾が空中を舞い、イリスの体を何度も貫く

「人間達がこの館から逃げていくのを見かけ、何事かと思えば吸血鬼。しかも1発でおしまいとはね」

 

イリスがやられている間に人間達はみんな館から逃げ、何度も体を貫かれたイリスと1人のマスケット銃を持った人間だけが残る。

「あなた?」

「っ!?心臓や頭を撃ち抜いたのに…………私はただの猟師よ」

ただ(・・)の?あなたも敵なの?」

「そうなる。一応吸血鬼討伐で来たから」

「あなたも銃を」

「あんたの銃は特殊ね。大きさと威力が」

「あなたの銃も特殊ね。弾道が」

 

「有象無象の区別なく、私の弾道は許しはしない!」

「この大鎌で!、うふふふふふふ…………」

 

猟師のマスケット銃から撃たれた弾はまた奇妙な弾道でイリスに襲いかかる。弾はイリスを貫ぬくが、速度を落とさずまたイリスに襲いかかる。イリスは撃ち抜かれながらも、ゆっくりと猟師に向かって歩いていく。

手、足、頭が飛んでも切断部分から赤黒いモヤみたいなものにより何度も再生される。

「ふふふふ…………それだけなの?ほら、もう近くまで」

「ひっ、う、に、逃げな……きゃ……え!?」

猟師は恐怖で逃げ出そうとするが、イリスの影から伸びる大量の腕に捕まり、銃も落としてしまう。

 

「ふーん、これがマスケット銃か…………私はこの形の銃しか見たことないなぁ」

「は、離して!」

「…………あ〜ん」 ガブッ

「う、いやぁぁ!」

イリスは影の腕で猟師を捕まえたまま、猟師の首筋に噛み付いて血を吸う。

「あ、がはっ、いやぁ、ぐ、うぅ……………」

猟師は血が無くなって絶命する。猟師が絶命したのを確認したイリスは影を広げ、玄関のあちこちに転がっている死体を影に沈める。猟師の死体も

 

 

 

この一連の光景をパチュリーは全身をガタガタと震わせながら眺めていて。

玄関の掃除が終わって、イリスに話しかけられたときは涙目だったという

 




あの弾道、セリフ……誰だか分かる人には分かると思います


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26話:誘拐

モブをだしてみました


今回はとてもひどい目に遭います(人間が)


イリス 「………( ˘ω˘ ).。oO………」

 

──────────────

 

レミリア 「ZZZ〜………っ!?だれっ!?ちょっ。んーー!んーー…………」

 

──────────────

 

フラン 「(´-ω-`)zz………ぬぅ?え!?助けtっ!?んーー!んー…………」

 

 

「…ん〜〜っ……ふわぁ〜〜……よく寝た。珍しく今日はフランが布団にダイブして来なかったなぁ。早く起きちゃったのかな?まだ眠いし二度寝でもしよう」

 

ZZZ……………

 

 

『イリスお嬢様ぁぁ!!』

 

美鈴が何か慌てた様子でイリスの部屋に入ってくる

「お嬢様!起きてください!イリスお嬢様!」

「ん?今日は美鈴が来たぁ」

「寝ぼけている場合ではありませんよ!門にこんな物が………」

「これは、手紙?えーっとなになに………

━━━━━━━━━━━━━

吸血鬼達は俺達が攫った

街の教会に来い

 

あと、変な魔法使いと門番は連れて来るな

━━━━━━━━━━━━━

え!?お姉様達が!?」

「はい。先程確認しましたがレミリアお嬢様達は部屋にいませんでした」

「この前の逆襲?あっちから襲って来たのにね……」

「どうします?人間達は何かしら準備をしている思います。パチュリー様と私も共に行きましょうか?」

「う〜ん…………いや、私1人で行くよ」

「え!?でもそれではお嬢様も危険に」

「大丈夫だよ、私もちゃんと準備して行くから。それに美鈴は私が行っている間この館に侵入者が来ないか守っていてもらわないと」

「………分かりました。お気を付けて」

「うん」

 

 

〜イリスの部屋〜

 

『何を持って行こうかな?この銃2丁は確定で、あとは………ま、いっか』

 

 

 

 

〜街:教会〜 (三人称視点) 昼

 

レミフラ「んーー!ん〜〜っ!」 ジタバタ

 

A 「おい、これで本当に来んのか?」

B 「こいつらはあの吸血鬼の兄弟だ。絶対来るだろ」

A 「しかしどうしてこいつらだけを攫って来たんだ?」

B 「あいつはこの兄弟の中で一番……恐ろしい」

A 「だったらどうして寝ている間に殺さなかったんだ?その恐ろしい吸血鬼を」

B 「気付かれて反撃される。でも人質をとったら相手も上手く動けねぇだろ」

C 「そういえばお前もいたんだろ?この前の吸血鬼討伐の時」

B 「あぁ、思わず逃げ出してしまったがな。あの時は死を確信した」

A 「だからこいつらを人質にして動けないところを一斉攻撃。だろ?」

C 「そいつはいいな。いくら吸血鬼でも流石に死ぬだろ。ん?………あ、あれは……」

A 「どうしたんだ?」

C 「あそこを見ろ!……嘘だろ……今は昼だぞ、日も出てる。」

 

 

イリスは日傘もせず、教会を目指し日の下をゆっくりと歩いている。

 

「こんにちは。お姉様達は?」

B 「おい!そこから動くんじゃない!こいつらが見えないのか」

 

レミリア 「イリス!」

フラン 「イリスお姉様!」

 

「いた、ご丁寧に銀十字に縛り付けられてる」

A 「お前、状況を理解しているのか!?」

B 「周りをよく見ろ!」

イリスは全方位から銃や剣を持った人間達に囲まれている

「はぁ………私達はあなた達に何かしました?

私達はあなた達の街を襲いました?

私達はあなた達を攫いました?

私達はあなた達の商売の邪魔をしました?

してませんよねぇ?」

A 「撃て!もう撃てぇ!」

「はぁ、煽り甲斐がないなぁ……………私の能力ってこういう時でも便利だなぁ」

 

一同『なっ!?』

 

D 「くそっ!何故動けん!?」

B 「お、お前ら!こいつの影を見ろ!」

A 「俺達の影が………こいつの影に」

イリスの影は人間達の影まで伸びていて、人間達の動きがピタリと止まる。

「今のうちに……………うわ、この縄固く結び過ぎじゃない?よし、解けた。レミリアお姉様、フラン、大丈夫?」

「イリス、ありがとう。ごめんなさい」

「お姉様ー!」

「よしよし、2人共何もされなかった?」

「あたしは……………でもレミリアお姉様が」

「……大丈夫だよ。もう治ったから」

「何をされたの?」

「ちょっと拷問を、イリスの弱点とか色々聞かれて。あと罵倒された」

「………………………」

「イリス?」

「イリスお姉様?大丈夫?」

「ちょっと待っててね」

 

再度、今だに動けずにもがいている人間達に近寄る。

 

「お姉様を拷問したのは誰?」

D 「お、俺だ!だからどうしたんだよ」

「誰にしようかな?………あなたでいいや。ほら、これを持ってね。ふふ」

イリスは適当に人間を選ぶ。そして巨大なハサミを影で創って選んだ人間に持たせると、まるで操り人形を操る様に不気味に指を動かし始める。すると先程まで固まった様に動けなかった人間がDの方を向き、ぎこちなく動き始める。

C 「あ、あぁっ!か、体が、勝手に!」

D 「やめろ!やめろぉ!何をするんだ!」

C 「く、体の、自由が!うっ」

D 「があぁぁぁぁぁっ!ゆ、指が……俺の指が!」

操られているCがDの指を1本切り落とす。Dは痛みと困惑で顔を歪め、Cは恐怖と自分がDの指を切った事実に涙を流す。

「もう1本……」

C 「すまない………」 ポタポタ

D 「ぐっ、うぅぅぅ」

C 「もうやめてくれ!………もう、殺してくれぇ!俺を殺せ!」

「分かりました」

A 「っ!?体が!やめろ!嫌だ!」

「よ〜く狙って………ドーン」

 

バン!

 

C 「ぐわぁっ!」

Aがイリスに操られ、自らを殺してほしいと言うCを手に持っていた銃で撃つ。しかし手が震えていたせいか、撃たれた弾はCの肩の辺りに当たる。

「う〜ん。どうも威力が弱い……あ、これを渡しますよ」

イリスは懐から454カスール取り出し、今だに震えているAに持たせる。

「ほら〜ちゃんと狙わないと」

A 「うわあぁぁっ!」

バーン!

C 「うっ……」 チーン

「当たりましたね〜。それではさようなら」

 

『ギャーギャー』

 

 

「終わったよ、待った?」

「結構時間経ったけど大丈夫だった?」

「うん。全員終わったよ。帰ろう」

「そうだね」

「あ〜怖かったよ〜やっと、帰れるよぉ」

 

?「待てぇーい!吸血鬼共!」

 

「次は誰?」

? 「吸血行為を行う神に叛いた化け物共……今ここで───」

「うるさい、邪魔」←イリス

バーン!

? 「ぐはっ」 チーン

「帰ろ?」

「「うん」」

 

 

 

夜、レミリアとフランに滅茶苦茶甘えられた

 




イリスのキャラ崩壊が……………


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設定(3章まで)

主な登場人物

 

 

イリス・スカーレット

 

二つ名:Immortal vampire(不死身の吸血鬼)

 

能力:影を操る程度の能力

 

年齢:103歳

 

いくら攻撃しても、四肢を切断しても、頭を破壊しても再生することから『不死身の吸血鬼』と呼ばれている。

転生してから100以上が経ち、前世の記憶が消えかかっている。覚えているのは前世の頃にカッコイイと思っていた武器やセリフがほとんど。パチュリーが館に来て、自分の魔法を見せる相手が出来たことを喜んでいる。最近『吸血行為を行い、自らの命を増やす』禁忌の魔術を身につけたり、相手の影に自分の影を繋げて動きを止めるほかに相手を自分の思いのままに動かすという(とんでもない)ことが出来るようになった。

能力が強くなるにつれ、自分の目が少し黒くなっていくことは気付いていない。

 

容姿:身長120cm 身長はあまり伸びていない。他40年前と変わらず

 

特徴:シスコン、落ち着きがある、カッコイイ武器が大好き、戦闘狂(に近い)

 

 

 

レミリア・スカーレット

 

二つ名:scarlet devil(紅い悪魔)

 

能力:運命を操る程度の能力

 

年齢:106歳

 

レミリアは少食で、吸血する時に血を吸いきれなくて服を血に染める様子から『紅い悪魔』呼ばれている。

近頃人間の襲撃も多く、戦うとこも多いが、イリスに助けられることがある。そのことで自らの非力を嘆き、暇な時は部屋で能力の練習やどうしたらもっと力をつけられるか考えている。

イリスが作ったお菓子を前にすると、見た目相応の反応をする。

 

容姿:身長116cm 40年前と変わらず

 

特徴:シスコン、(当主なのに)子供っぽい性格、甘い物やイリスの料理やお菓子が好物

 

 

フランドール・スカーレット

 

二つ名:悪魔の妹

 

能力:ありとあらゆる物を破壊する程度の能力

 

年齢:101歳

 

襲撃時、いつもイリスにくっついている様子から『悪魔の妹』と呼ばれている。

フランは人間の血は吸わずイリスの血を吸っている。ある時フランの裏の人格、通称『裏フラン』が出て来てイリスの血を吸う。

人間が襲撃に来ると何かしらイリスの身に何かが起きるから、人間に恐怖を抱いている。

 

裏の人格:能力を負担を減らすために出来た狂気の人格。一人称は`私´。この人格もイリスに甘えたがり、満足いくまでイリスに甘えると戻る。ヤンデレ属性持ち。

 

容姿:身長113cm 40年前と変わらず

 

特徴:重度のシスコン(特にイリス)、甘えん坊、明るい

 

 

普通の登場人物

 

紅美鈴(ほんめいりん)

 

能力:?

 

料理や掃除も出来る万能門番。最近は出番が少なめ。

 

特徴:真面目、明るい、

 

 

パチュリー・ノーレッジ

 

能力:火+水+木+金+土+日+月を操る程度の能力

 

イリスの提案により、レミリア達と共に暮らすこととなった魔女。イリスが集めているたくさんの魔法の本をいつも読んでいるため、よく本を借りにイリスの部屋に来る。5年前人間に家に火を放たれ家族を失う。そして5年間森の奥で暮らしていてある日、吸血鬼討伐の噂を耳にし、吸血鬼に興味を持ちイリス達と出会う。

 

特徴:おっとり〜、読書好き

 

 

 

 

ドラス?……………アローテ?……………アカ?……………猟師?……………ABCD?……………まぁ、いい奴だったよ



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第4章 従者&日常?
27話:実験台


前回から時がだいぶ経ちました


〜とある城にて〜

 

「これで終わり」

『この餓鬼ぃ!(この吸血鬼の俺が貧弱な人間如きに押されている、しかも餓鬼に!)』

「呆気ないわね。トドメ」

『人間なんぞに殺られるか!これでもくら…………っ!? 瞬間……移動……だと!?』

「残念、はいおしまい」

『グワァーッ!』

 

「吸血鬼のくせに弱いわね。カトル家討伐完了、えーっと次の吸血鬼はスカーレット家……………300年以上生きている吸血鬼か。ま、私の能力があればただの作業だけど」

 

───────────────────────

 

 

〜館〜

 

「あ〜〜、眠いよ〜」

「また徹夜?」

「うん、2日は寝てない」

「は?その2日間何をしていたの?」

「たまに襲撃してくる人の中に魔法を使う人がいるんだよ。その人達が落とした魔法が書いてある本を読んでた…………ふわぁ〜」

「そういえば最近は人間も襲撃に来ないわね。諦めたのかしら?今度私にもその本を読ませて」

「いいよ…………ん〜頭が〜ぼ〜〜〜」

「だったら私の魔法の実験台にならない?そしたら頭もすっきりするんじゃない?」

「え〜嫌だよ。パチュリーの魔法の実験台なんてしたら死んじゃうよ」

「イリスは1回や2回死んでもなんの問題も無いでしょ?」

「それって酷くない?まぁ問題無いけど……………じゃあ今度、パチュリーが私の魔法の実験台になってよ。お互い様でしょ?」

「分かったわ」

「交渉成立だね」

「イリスの魔法…………(お父さんお母さん、もうすぐそっちに行くよ)」

・ 三人称視点

 

「イリスはそこに立ってて」

「分かった」

「イリスってどれぐらい命があるの?」

「う~ん……1000ぐらい?」

「へ〜、それじゃあ始めるわね」

「よーし!どんと来い!」

 

「 £∀⊇∫∝µª¶≫∀⊆√¥⌒⊥⌒≫¿Ж……………」

「は?…え?」

「アグニシャイン!」

パチュリーが大声で唱えると巨大な火球が出現し、イリスに飛んでいき当たると大きな爆発を起こす。

「ふぅ、やっぱり詠唱の長い魔法を使うと疲れるなぁ」

爆発の煙が晴れていきイリスの姿が見える。

「いやぁ、最初からすごいの来るね」

「イリスだからね。それに自分が死んだことには何も触れないのね」

「熱いよ!何回も死んでるけどやっぱり痛いし熱いんだよ!」

「そうなのね……」

「それより魔法を使う前のあれは何だったの?よくあれをペラペラも言えるもんだね」

「詠唱のこと?まぁ、魔法を研究していれば自然に言えるようになるんだけど………イリスは詠唱しないの?」

「魔法の種類的に私はしないけどね」

「そう………そろそろ次行ってもいい?」

「どうぞ」

 

 

パチュリーは力尽きるまで様々な魔法を試した。 イリスに

 

 

「はぁ、はぁ、はぁ…………疲れた」

「結構死んだもんね、私が」

「次で最後よ」

「何の魔法にするの?」

「魔法というより術ね。悪魔を召喚する術」

「もし召喚した悪魔が暴れたら?」

「イリスが銃でズドンよ」

「……………(人任せ)」

 

「 ♯ღ☼¬ДЙётю∂∠∩″-÷↑↓↑←→└┌┐┘ⅱⅸⅰ……………はーー!」

 

詠唱を言い終え力を込めて地面を叩くと巨大な魔法陣が現れる。魔法陣の中心には、頭と背中から翼を生やした赤い髪をした女の子が立っている

 

「成功?」

「は〜い、貴方に召喚されました悪魔の『小悪魔』でございます!それでは貴方の名前を教えてください」

「私?」

「パチュリーが召喚したんだだからパチュリーでしょ」

「私はパチュリー・ノーレッジ。貴方を召喚したのは私よ」

「パチュリー様ですね!それではこれからよろしくお願いしますね、パチュリー様」

「これから?」

「そうです、今日から私はパチュリー様に仕える悪魔でございます」

「帰らないの?」

「悪魔は召喚されたら召喚主と契約するのです!」

「そうなんだ………それじゃあよろしく。名前は?」

「名前が小悪魔でございます!そちらの方は?」

「私はイリスだよ。この館の当主の妹。これからよろしくね、こあちゃん」

「こあちゃんですか………はい!こちらこそよろしくお願いします」

「にしても可愛いなぁ、私が召喚すればよかった」

「よかったらあげようか?」

「駄目です!私はパチュリー様と契約したのですから」

「いいな〜、私も可愛い従者が欲しいなぁ」

「まぁせいぜい頑張りなさいな。それじゃあ小悪魔、レミィ達に挨拶をしに行きましょう」

「分かりましたー」

 

 

 

 

小悪魔はレミリア達に挨拶した後、イリスに滅茶苦茶可愛いがられた。

 




遅れてしかも短くてすみません

次回は!次回こそはっ!


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28話:時を止める少女

某 時を止める少女登場!


〜大広間〜

 

「ねぇレミリアお姉様〜暇〜」

「えぇ………どうして私に言うの………」

「じゃあパチュリ〜」

「そんなこと言われても私も思いつかないわよ」

「え〜〜暇だよ〜。そうだ!レミリアお姉様、久しぶりに闘おうよ」

「いや!」

「ケチ〜」

「そうよ、レミィも吸血鬼なんだから少し闘うぐらい出来るでしょ」

「はぁ!?な〜に言ってんのパチェは!とにかくいやだ!絶対にしない!」

 

『イリスお姉様ー!何か見つけたよー!』

 

「お、フランが戻って来た。あの様子じゃ倉庫に行って正解だったね」

「さっきからフランの姿が見えないと思ったら倉庫に行ってたんだね」

「イリスお姉様!これなんてどうかな?バドミントンのラケット!羽もあるよ」

「バドミントンか………うん、いいね!じゃあみんなでやろう」

「私は見ているわ。体力無いし」

「え〜だったら2対3になっちゃうよ?」

「確かに………まぁ少しくらいならいいかな?」

「そうこなくっちゃね。それじゃあチームを決めよう」

「あたしはイリ───」

「あたしイリスお姉様と一緒がいい!」

「うん、あと1人はどうしよっか?」

「あたしもイリ───」

「吸血鬼三人は力の差が出来ると思うから私がイリス達のチームに入るわ」

「じゃあ私と小悪魔さんとレミリアお嬢様ですね。よーし負けませんよー。小悪魔さんも頑張りましょうね!」

「はい!」

「……………グスッ……」←レミリア

 

 

 

 

 

 

「ここが吸血鬼スカーレット家ね、案外近くて助かった」

 

「ん?館の中が少し騒がしいわね。ちょっと覗いてみよ」

 

「吸血鬼達がバドミントンをしている………見た感じあそこにいる吸血鬼達は姉妹?」

 

「家族で遊ぶ………か。お姉ちゃん…………おっといけない、あれは昔のこと……………」

 

 

 

 

 

 

「楽しいわね、バドミントンって!」

「体力が無いとか仰っていたけど、何気にパチュリー様がすごく楽しんでる……」

「やぁぁっ!!」 スパーン!

「え……え?」←イリス

「そしてレミリアお嬢様は……何故かすごくやる気だ………」

 

「そのバドミントン、私も混ぜてもらってもいい?」

 

『誰だっ!?』←イリス以外

「いいですよ。ラケットはまだありますから」←イリス

「誰って? 私は十六夜・咲夜……所詮ヴァンパイアハンター。貴方達を殺す!」 ジャキ

「え?バドミントンやらないの?………」

咲夜がポケットから投げナイフを取り出すと、レミリアとフランは警戒し、パチュリーは詠唱を唱える準備をする。そしてイリスは咲夜がバドミントンをやらないことに気分を落ち込ませる。

 

「ねぇ咲夜、私と一騎打ちをしない?」

『え?』

「は?まぁいいけど」

「じゃあ私が勝ったら一緒にバドミントンをやりましょう」

「…………分かったわ」

 

「ねぇパチェ、イリスは大丈夫なの?」 ヒソヒソ

「大丈夫でしょ。イリスだし」 ヒソヒソ

「ねぇパチュリー、イリスお姉様は大丈夫かな?」 ヒソヒソ

「…………大丈夫でしょ、イリスだし」ヒソヒソ

 

 

 

「貴方からどうぞ」

「あら、それはありがたいけど人間だからって舐めないでほしいわね」

「人間は嫌いだけど舐めてはないよ」

「だったらお言葉に甘えて……………はっ!」

 

咲夜が投げた二本のナイフはイリスの左腕に当たりイリスの腕が焼け落ちる。咲夜はもう一度ナイフを取り出すが、腕が落ちたイリスは何事も無かったような様子に固まってしまう。

 

「へ〜。貴方ってナイフを投げて攻撃するんだね。腕が焼け落ちたってことは銀で作られているのかな?」

「え?(どうして………吸血鬼は銀製の武器での傷は再生しないことは知っているはず………なのに何故そこまで落ち着いた様子で)」

「………それだけ?」

「 いや、まだまだ!」 ヒュッ

バン!バン!

「っ!?銃弾でナイフを!?それにその弾………銀で出来てる。何で吸血鬼の貴方が銀製の銃弾を?」

「それは私達には両親がいないからたまに吸血鬼もこの館に攻めてくるの。だから銀の弾」

「攻めて来た吸血鬼は?」

()ったよ」

「だからこの辺りには吸血鬼がいなかったのね。まぁ同種討ちしてくれるのはこちらにしてはありがたいけど。じゃあ貴方達を殺せばこの辺りの吸血鬼は絶滅するということ。いい情報をありがとうね、これで終わらせる……………

時よ止まれ」

 

咲夜がそうつぶやくと世界は灰色に染まり、咲夜以外の動きが止まる。イリスやレミリア達の様子を見る限りイリス達は何も気がついていない。文字通り時が止まった。

「貴方の時間は私のもの、貴方は何も理解出来ずに死んでいくのよ」

時が止まったまま、咲夜はイリスに向けて無数のナイフを投げ、数本はイリスの心臓を捉えている。そしてナイフはイリスの目前で停止する。

「腕が焼け落ちたのに一切の同様が見えなかったから少しは驚いたけど、所詮は吸血鬼………あのImmortal vampire(不死身の吸血鬼)であろうとこの銀製のナイフで心臓を突けば貴方は絶命し灰となる。

解除」

 

世界に色が戻り、停止していたありとあらゆるものが動き始める。勿論イリスの目前で停止しているナイフも例外ではない。世界に色が戻ると同時にナイフは次々とイリスの腕、腹、足、額、脳天、そして心臓にも刺さっていく。

ナイフの弾幕が止んだときには銀製のナイフがイリスの全身に刺さっていて、もはやイリスの体は原型を留めていなく数秒で体の全てが灰になって空を舞っている。

 

「(やっぱり1回は死ぬのね。灰になってしまったけどイリスは大丈夫なのかしら?まぁアグニシャインを耐えたんだから大丈夫だと思うけど……………………でも気になるのは、地面にイリスの影が残っている(・・・・・)こと…………)」

 

「1人殺害、あと2人」

「やっぱり何度見ても慣れないなぁ」

「普段あんなにいい笑顔でお菓子を焼き振る舞っているイリスが戦闘になるとこんなに変わるんだものね」

「お姉様、怖い」

「そうだね……………ところでパチェ、気がついてる?」

「ん?イリスの影のこと?」

「うん、イリスの体は灰になったのにイリスの影はまだ残ってる」

「私も分からないわ。……………あ、影があの人間に向かって動き始めた」

「イリスの能力って色々な場面で便利だよね」

 

「貴方達、自分の家族を失ったのにどうしてそこまで落ち着いていられるの?吸血鬼でも家族を殺されたら悲しむか激怒して攻撃してくるのに………さっきの吸血鬼といい、貴方達といいここの館の住人はみんな冷酷なのかしら?」

「冷酷なんて心外。あたし達は全員家族思いのいい家族だよ?」

「よく言う………家族思いなら全員仲良く地獄に─────っ!?体が………動かない……!?」

咲夜がナイフを取り出し、レミリア達を攻撃しようとしたら突然固まったように動きが止まった

 

「はいハズレ、残念でした…………どうしてナイフが突然私の目の前に現れたことには驚いたけど、動きを封じてしまえばこっちのもの。私の勝ちだね」

 

「ぐぅっ動けない………貴方も何か能力を………」

「私の能力は影を操る程度の能力。私の影を貴方の影に繋げて貴方の動きを封じた。

体が動けば影が動く。逆もまた然り

影が動くから体が動く。だから影の動きを止めれば貴方は動けなくなる」

「私の負け……煮るなり焼くなり好きにして………」

「え〜だったらどうしようかな?そうだ!じゃあ貴方……咲夜がヴァンパイアハンターになった理由を教えて」

「は?どうしてそんなことを……」

「好きにしていいんでしょ?私は『質問』をしているの」

 

「分かった、話すわ………未だに鮮明に覚えている……

 

《回想》

 

私がまだ小さい頃……私は父と母の三人で暮らしていた。父の収入も安定していて食にも困らず家族三人仲良く生活していた。

だけど私が5歳の頃、あの頃から私の人生は狂い始めた………父が仕事で使うお金を同僚に盗まれたの、しかもその同僚は父に罪を擦り付けた。そして父は仕事を辞めさせられた。その頃から父は変わってしまった………それ以降父はまったく働かなくなり、酒に溺れ、母へ暴力を振るう始末。あの優しかった父はいなくなった。母は父の暴力に耐え、豹変してしまった父にストレスを感じ続けていたが、私のことは大切に育ててくれていた。

そして翌年、私が6歳の頃のある日………母は食べていた果物を落としてしまい果物が重力に従い床に落ちていく、私の意識が落ちていく果物に向けられた瞬間、突然空中で果物が止まったの。私は最初は驚いたけどすぐに理解した『私が時間を止めたのだと』。そして私は空中で止まっている果物を拾い時間停止を解除して母に果物を渡した。

だけど母には私が瞬間移動したように見えていたため、私に恐怖した。その時に母はずっと溜め込んできた感情を、怒りを、ストレスを私にぶつけた。

冬の日、最後に私は街の路地裏に捨てられた……………

 

寒かった………悲しかった………怖かった………そして寂しかった………私は幼くして死を感じた。

私は近くにあった布を拾い、自らを包みガタガタと震えていた。

時が経ち少しも動く体力が無くなり、私が絶望していると、目の前に1人の若い女性が現れた………私は生きたいという本能で既に無い体力を振り絞って女性に手を伸ばした。

すると女性は少し驚き、すぐに私の手を握り、私を抱き抱えて走った。私はそこで気を失った…………

 

起きたとき私はベッドの上にいた。隣には先程の女性が涙を流していた。女性は気がついた私に安堵した様子で部屋を出ていき、湯気が昇っている皿を持ってすぐに帰って来た。女性はゆっくりと見るからに栄養が高そうなお粥を私の口元に運び、食べさせてくれる。お粥を食べ終えると冷えきった体の芯が心地よく温まっていくのを実感した。

 

その日から私はその女性の養子という形で育てられた。能力のことを明かしても女性は全く怖がらず、むしろ凄いと言ってくれた。女性は私を本当の娘………いや、妹のように愛情を注いでくれた。私は生涯この女性に付き添って恩返しをしようと決めた。

何年か経って私の8回目の誕生日の日、女性はケーキを買いに行くと言って出かけた。

しかし女性はとても急いだ様子で帰って来た。事情を説明されずに私はクローゼットに押し込まれた。その瞬間、背中から翼を生やした男2人が家に入って来た。女性は近くにあった皿や椅子……色々な物を男達に投げつけた、しかしその男達は吸血鬼で抵抗も虚しく女性は吸血鬼に胸を貫かれて殺されてしまう。私はその光景をクローゼットの扉の隙間から見ていた。この1連の流れ全てを。

私はクローゼットから飛び出て、床に転がっていたナイフを手に取り『時を止めて』背後から吸血鬼の心臓辺りを突き刺し、そして『解除』した。ナイフが刺さった吸血鬼は突然の出来事で何も理解出来ずに死に、灰になる。片方の吸血鬼は相方が殺られたことに驚きつつも私に攻撃を仕掛けてきた。私はもう一度『時を止めて』先程の吸血鬼と同じようにナイフを心臓に突き刺す。『解除』するとこちらの吸血鬼も何も理解出来ずに死に、灰になった。

 

その後騒ぎに駆けつけて人が来たが、偶然最初に駆けつけて来た男の人がヴァンパイアハンターだったため、すぐに状況を理解し私に「吸血鬼共を殺したいか?」と聞いた。私は頷くと男は私の手を握り『君の力が必要だ。一緒に来てくれるか?』私はもう一度頷く。この返信を聞いた男は私の手を引き、ヴァンパイアハンター達の拠点に向かった。私は吸血鬼を刺したナイフを力強く握りしめた。

 

後々分かった事だけど、このナイフは偶然銀で出来ていたらしく、そのおかげで吸血鬼達を倒せたらしい。

 

《回想終了》

 

という理由で私はヴァンパイアハンターになったの。話したわ、私を殺しなさい」

「え?いやだ。じゃあ次は〜」

「はぁ!?話したじゃない!」

「好きにしてって言ったのは咲夜だよ。そうだ!次は『命令』。咲夜、ここに住んで」

「……………なんで?」

「ん?」

「なんで私を殺さないのよ!それにここに住めって?馬鹿じゃないの!私は貴方達を恨んでいるのよ!」

「なんで恨んでいるの?」

「貴方達吸血鬼が私の恩人を…………お姉ちゃんを殺したからよ!」

「お姉ちゃんってさっきの話しの女性? 1つ教えてあげる、ここにいるほとんどの人は親がいないの。しかも殺されてる。私達姉妹は吸血鬼が襲撃に来て殺された。さっき咲夜が`同種討ちはありがたい´なんて言っていたけど今も同じことが言える?あそこにいる紫色の服を来た魔法使いは、家系が魔法使いということがばれて家に火を放たれ両親を殺された。しかも人間にね」

「え?………」

「所詮私達のしていることはお互い様なの。いい?」

「……………」

「家族が欲しいなら

羨ましいなら

愛されたいなら

笑い合いたいなら

祝ってほしいなら

1人が怖いなら

寂しいなら

悲しいなら

寒いなら

嫌なら

私達が家族になる。

愛してあげる、鬱陶しい程。

笑わしてあげる、お腹が痛くなるまで。

一緒にいるよ、咲夜が死ぬまで……死んでも」

「う………うぅぅっ…………どうじで……どうじてここまでじてくれるの?」 ウルウル

「ごめん、私もあんまり分からないや。ただ、咲夜の話しを聞いていたら……ね」

「私で………いいの?」 ウルウル

「いいよ、咲夜がいいんだよ」

「…グスッ……ヒッグ……エッグ…………………人間、十六夜(いざよい)咲夜(さくや)……よろじくお願いじまず」

「こちらこそ、これからよろしくね?咲夜」

「はい…………あの、胸を貸してもらっても?」

「どぉぞ」

「失礼…じまず…………ウ、ウゥゥゥ、ウワァァァァァァァァァァァァン!」

 

 

イイハナシダナー

 

 

『何かあっちだけで解決してるんだけど!?』




やっぱり強者同士の戦いはいいでありますな〜

最後のイリスが咲夜を慰めてるシーンを描きたいけど自分の画力じゃあ……………

(/ω・\)チラッ

(」゚o゚)」< ちなみにイリスと幼咲夜の身長は同じぐらいですよー


『咲夜さんの境遇が酷すぎる!ふざけるな!』
そう感じた方は申し訳ありません。

《吸血鬼のせいで辛い思いをして、吸血鬼に恨みを抱く》
こんな風しようと思っていたんですが、
気がついたらこんな感じになってたんです


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29話:絶対的安心感!


咲夜ちゃんはまだタメ口です


 

少しして……… side咲夜

 

 

「グスッ………もう大丈夫………」

「ふふふ、口調とか大人っぽいのにこういうことは年相応の反応なんだね」

「貴方は逆にその見た目とは全く違う反応や口調をしてりゅjっ!?………///」

「あはははは、可愛い♪」

「……………」

あ〜〜!舌噛んだ!いつもなら噛まないのにぃ。そもそもどうしてこんな状況になったの!?私が吸血鬼に抱かれながら泣いているなんて。こんな状況⒈2時間前の私は夢にも思わないでしょうね。

「可愛いからこうしてもいいよね?咲夜〜」 ナデナデ

「え?///……〜〜〜っ!///」

撫でられた〜!?でも何だろう……よく分からないけどすごく安心出来る。もっとしてほしくなる〜。

 

『ちょっと!いつまでイチャイチャしてるの!』

 

「ん?別にイチャイチャなんてしてないよ?いつもフランにもしてることだし〜」

「本当?フラン」

「ギクッ そ、そうだよ。別にイイじゃん、あたしお姉様の妹だし」

「ぐぬぬ〜………(羨ましい、だけどあたしは姉だから)」

「はいはい2人共、そこまでにしておきなさい。イリス、その娘をこの館に住まわせるの?」

「うん」

「イリスは……まぁ……大丈夫だけど。私達は襲われる可能性とか───」

「パチュリー、これ見ても?」

「〜〜♪」 スリスリ ←咲夜

「ないわね」

「おーい咲夜~、自己紹介とか色々しなきゃ」

「〜〜……はっ!?何かよく分からない絶対的安心感に呑まれてた…………わ、私は十六夜(いざよい)咲夜(さくや)。歳は9」

「じゃあ私から、私はイリス・スカーレット。この館に住んでいる吸血鬼の姉妹の次女」

「私はパチュリー・ノーレッジよ。200年くらい辺り前からこの館に住まわしてもらってるわ」

「パチュリー、300年だよ」

「そうだっけ?まぁ100年くらいちょっとだしいいでしょ」

「そうだね」

いや、100年って全然ちょっとじゃないと思うけど………吸血鬼や魔法使いにとっては100年なんてちょっとなの?

「そしてあそこでウーウー言ってる吸血鬼がレミリア・スカーレット。私のお姉様でこの館の当主だよ」

「当主(笑)でしょ?w」

「そうだねw。その隣にいる金髪の吸血鬼が私の妹で末っ子のフランドール・スカーレット」

「吸血鬼は3人だけなの?この館はこんなに広いのに?」

「3人だよ。ほかの吸血鬼の城にはどれぐらい居たの?」

「う〜〜ん………大体50人くらい居た気がしたわね」

「吸血鬼ってそんなに居たんだね」

「ちなみにイリス達ってどのくらい生きてるの?」

「450年くらいだよ」

「えー!?普通の吸血鬼は長くても100年ぐらいなのに」

「そういえば昔に聞いたことだから忘れていたけど、スカーレット家の吸血鬼って他の家に比べて力が強い一族らしいんだよね」

「へ〜、だからあたし達って450歳を超えてもこんなに若々しい見た目なんだね」

「イリスは分からないけどレミィやフランは幼女じゃん」

『イラッ』

「まぁ………なんでだろうね」

「あのぉ、お話中にすみません、私は紅美鈴(ほんめいりん)です。質問してもいいですか?」

「ん?美鈴、どうしたの?」

「イリスお嬢様と咲夜さんが戦っていたとき、咲夜さんが瞬間移動したように思ったんですが。あれってどうやったんですか?」

「そのことについて説明していなかった……。さっき話したけど私は`時間を操る程度の能力´を持っていて、文字通り私以外の時間を止めたりすることが出来るの。だから他の人には私が瞬間移動したように見えるということ」

「なるほど、ありがとうございます」

「いえいえ。じゃあ私からも質問だけど、どうしてイリスは灰になったのに生きてるの?あと突然私の体が動かなくなったりも」

「あ〜そのこと………私も能力を持っていてね、`影を操る程度の能力´って言うの。それで私の影と咲夜の影を繋げて咲夜の影を動けなくしたの」

「影が動けなくなるのと体が動かなくなるのとなんの関係があるの?」

「人が動くから影も動く、逆に言うと影が動くから人が動ける」

「なるほどね。じゃあ灰になったのに生きてたやつは?」

「咲夜。イリスはね大体1000ぐらい命を持ってるの」

「は?せ、1000!?なんでそんなに」

「パチュリー、ここは私が話すよ。むしろ話したい」

「分かったわ、イリスって自分の術とか武器のことになると熱くなるんだから」

「ふふ、ありがとう。それでね咲夜、私の命が多いのは`私が吸血した人数=命´という考えでいいよ」

「ということはイリスは1000人もの人の血を吸ったの?」

「うん」

嘘でしょ、多分イリスって吸血鬼最強?

「あれ?そういえばこあちゃん見ないね」

「イリスお嬢様、小悪魔さんはあそこの隅でガタガタと震えております」

「いつから?」

「イリスお嬢様が灰になって消えた頃から……」

「イリスが慰めてきなさいよ」

「え?こあちゃんはパチュリーの従者でしょ?」

「正直に言うとね〜。小悪魔はイリスに結構懐いているのよ」

「分かった、それじゃあ行って来るね!」

「行っちゃった………」

「咲夜、私達は先に食堂の方に行ってましょ、後でイリスとかが来ると思うし」

「食堂?分かった」

 

 

 

 

〜広間の隅〜 sideイリス

 

「うぅぅ……イリス様……イリス様ぁ………」 ガタガタ

なんか可愛いな

「こあちゃん、大丈夫だよ」

「………え?イ、イリス様!?ウワァァァン!」 ギュー

「うわっ!?こあちゃん、危ないよ」 ナデナデ

「良かった〜てっきり私はイリス様が灰に────どうして灰になったのに大丈夫なんですか?」

「それは〈割愛〉ということでね」

「へ〜そんなことが出来るんですね!すごいです!」

「ありがとう、こあちゃんはあんまり驚かないんだね」

「イリス様ですからね」

「そうなの?」

「はい!………あと、もしよろしければもう一度撫でてくれません?」

「全然いいよ」

「では!」 ダキッ

「だから危ないって、どうして押し倒すの?」

「いいじゃないですか〜。ささ、撫でてください!」

「うん」 ナデナデナデナデ‥‥

「ふわぁぁぁ〜〜♡いいですね〜イリス様何だか温かいし柔らかいです〜♡」

 

「満足?」

「はい、もう大満足です!」

 

 

 

 

 

 

「ねぇフラン」

「何?お姉様」

「小悪魔のあれ、羨ましいけどさぁ」

「うん」

「なんかエロくない?」

 

イリスは小悪魔に押し倒されている状態で小悪魔の頭や頬を撫でている。小悪魔は頬を少し(あか)くさせている

 

『妬ましい』



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30話:増殖?

Twitter始めました

面倒ですが私のユーザーページにURLを貼ってあるので
よければ是非

え?なんでここに貼らないのかだって?

私の知識不足により出来ませんでした………



あれから咲夜はイリスやレミリア達と食事をし、レミリアに案内された部屋で休んだ。

 

 

 

翌日……

 

「………ん〜〜っ、今日もよく寝た。よし、着替えて食堂に行こう」

愛しのベッドから離れるのは惜しいけど仕方がない。

今日はいつものナイトキャップじゃなくてカチューシャをつけようかな

これでよし、あとはペンダントを………と。今度こそバッチリ!

 

 

 

〜食堂〜

 

「みんなおはよ〜」

「あ、イリス。おはよう」

「お姉様おはよー!お菓子作ってー」

「フラン、いきなりだね………いいよ」

「やったぁーっ!」

「それじゃあちょっと待っててね。よーし今回は大人数、量は多いけどやってやんよ!」

「え?イ、イリス様のお、お菓子ですかかか!?」

「どうしたの小悪魔?あ、そういえば小悪魔はイリスのお菓子を食べるのは始めてよね。美味しいわよ」

「あたしもイリスのお菓子食べるのは久しぶりだなぁ」

 

 

 

「おはようございます」

「おはよう咲夜、よく眠れた?」

「ぐっすり」

「あたしなんか吸血鬼だから、いつ襲われるか怖くてあまり眠れないかったよ」

「レミリアお姉様、あたしはぐっすり寝たよ」

「そ、そうなの?」

「(吸血鬼なのにヴァンパイアハンターが怖くて眠れないなんて………やっぱり幼女じゃない…………ん?なんかレミィがこっちを睨んでる)」←パチュリー

 

「出来たよ〜」

 

「イリスお姉様〜今回は何〜………い?」

「クッキーとかマカロンとかじゃないの?」

「まぁ、それも考えたけどそればっかりじゃあみんなも飽きちゃうでしょ?だからケーキにしてみたよ」

「イリス、これってどうやって食べるの?」

「ナイフで切り分けて食べるんだよ。今7人分切るから待っててね」

 

ケーキを切り分けて皿に乗せた

 

「これってこの前本で見たやつだ」

「そうだよ、せっかく人も増えたことだし作ってみた」

「咲夜が来たから作ったの?」

「? まぁそういうことだね」

「……咲夜………チッ」 ボソッ

「わぁ〜、イリス様ぁ!この上に乗ってる赤いやつとかふわふわして甘いやつとかすごく美味しいです!」

「ふふふ、小悪魔、お姉様みたい」

「え……………」

「私が作ったお菓子を食べている時のお姉様もこんな感じなんだよねぇ」

「あらレミィ、可愛いわね」

「うるさいうるさい!パチュリー食べないならあたしが貰うよ!」

「私はもう食べ終わったわ」

「はやっ!?」

 

「イリスお嬢様!このお菓子の作り方を教えて下さい!」

「わ、私も!」

「美鈴に……それに咲夜も?でもお菓子作りは私がしたいから嫌だよ」

「そんな〜」

「残念……」

 

『ごちそうさまでした!』

 

「さ、イリスのお菓子も食べて、レミィの可愛い1面も知れたことだし、咲夜の役割でも決めますか」

「私の役割?」

「咲夜もここに住むんだから何かしなきゃね」

「パチェの役割は?」

「…………咲夜はどんなことなら出来るの?」

「逃げた……」

「出来ること?家事ならちょっと出来る。私、料理を勉強したい!」

「料理なら………イリスに教えて貰えば?」

「私はいいけど」

「パチェ、咲夜は家事が出来て、料理を勉強したいって言ってるから家事をする役割でいいんじゃない?」

「そうね、ということで咲夜には家事をしてもらうわ。色々なことはイリスに教えてもらえばいいから」

「分かった」

「じゃあ咲夜をメイドにするってこと?」

「そういうことになるわね」

「了解」

「イリスお姉様!咲夜のことは明日にして今日はあたしと遊ぼうよ!」

「フラン?私はいいけど咲夜は……」

「私も明日でいいわよ」

「ダッテ、ハヤクイコ!」

「うわ〜引っ張らないでよ〜」

 

「(今、フランの目が真っ赤だった………もしかして……私も行ってみよう)」

「ん?どうしたのレミィ」

「私も行こうかな」

「大好きな妹と遊びに?」

「そ、そうだよ!悪い!?」

「悪くない」

「……………」

 

 

 

 

〜イリスの部屋〜

 

「フランの部屋じゃないの?」

「ダッテ、イリスオネエサマノヘヤニイルホウガタノシインダモン

訳)

だって、イリスお姉様の部屋にいる方が楽しいんだもん」

「え?どうしたの?……………まさか今のフランは『裏』?」

「ソウダヨ。ダッテサイキンハコアクマトバッカリアソンデテ、ゼンゼンワタシトアソンデクレナイカラ………サビシイ

訳)

そうだよ。だって最近は小悪魔とばっかり遊んでて、全然私と遊んでくれないから…………寂しい」

「そうだったの………気づかなくてごめんね」

 

「あたしも………」

 

「ダレ?」

「あ、レミリアお姉様」

「あたしも小悪魔達が羨ましかった………この館に住む人が増える度にあたし達と遊んだりする時間が減っていって」

「キノウモコアクマトバッカリダッタ

訳)昨日も小悪魔とばっかりだった」

「ごめんね…………確かに2人と遊んだりする時間は減ったけど、別に嫌いになったわけじゃないんだよ?」

「あたしだってイリスのこと好きだよ………寝顔も、みんなにお菓子を振舞ってる優しい笑顔も、怖いけどイリスが戦っている時の楽しそうな顔も、好きだよ」

「ワタシモイリスオネエサマノコトダイスキダヨ

訳)私もイリスお姉様のこと大好きだよ」

「2人共ぉ…………」 ウルウル

「イリスオネエサマー!」 ダキッ

「フラン〜!」 ダキッ

「イリス〜!」 ダキッ

 

 

 

 

〜廊下〜 (覗き見中)

 

「レミリア様、フラン様………」

「いや、ただあの2人が嫉妬深いだけよ、気にするこのないわ」

「いつ見ても、お嬢様方は仲がいいですねぇ」

「美鈴……貴女は黙ってなさい。まぁある意味その通りだけどね」

「…………………」

「咲夜、あれがこれから貴女が付き従う(あるじ)達よ」

「とても可愛いくて、愛らしい主達ね」

「………(どうしてこの館に住む人達ってどこかおかしいの……)」

 

 



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31話:人間として

最近、会話ばかりな気が………

そして今回もほとんどが会話…


イリス 「それじゃあ、お勉強を始めましょうか」

 

「改めて聞くけど、咲夜は何をしたい?」

「貴女達の言うメイドっていうのがいいわ」

「分かった、それじゃあ……ん〜〜……言葉使いから改めたほうがいいんじゃないかな」

「言葉使い?」

「あくまで主従関係になるわけだし、いつまでもこうタメ口で話すのも違うと思うから」

「なるほど」

「まぁ改めるって言っても咲夜だったら口調をちょっと丁寧にするだけで完璧だよ」

「そうかな…………そうですか?」

「そうそうそんな感じ。じゃあ次は……」

「私、料理がしたい!……です」

「え?」

「門番の美鈴やイリス……お嬢様……でいいのかな?が作ったお菓子もすごく美味しかった。だから私もこの館に仕えることになるのだから早く料理を覚え、みんなに私が作った料理を振る舞いたい」

「そういうことだったら………私の部屋に行こ」

「?」

 

 

〜イリスの部屋〜

 

「え〜〜と確か……ここら辺に……」

「……………?」

「………あった!咲夜、この本あげるよ」

「これは、料理本?」

「そう、私はお菓子とかスイーツしか興味ないからね」

「出来ればお菓子の本も………」

「それはだめだよ」

「お願いします」

「え〜………さすがにダメだよぉ、お菓子を作るのは私の特権だもん」

「( もん? )」

「とにかくお菓子はだめ!次だよ次」

「は、はい」

「じゃあ広間に移動しよう」

「(やばい鼻血が…………)」

 

 

〜広間〜 (三人称視点)

 

「どうして広間に?」

「この館は何故か分からないけど襲撃がすごい多いんだよね。だから一応咲夜にも戦い方とかを教えようかなって」

「私は吸血鬼とかを殺してきたから戦闘は出来ると思うますけど」

「それは能力があるからでしょ?能力を持っているのは私達や咲夜だけじゃないんだよ?だから能力を使わない戦い方を、ね?」

「でも能力を使わない戦いってどうすればいいんですか?」

「それをこれから学ぶんだよ」

「と言うと?」

「咲夜が私を攻撃して、私は色々な手段を使って避けるの」

「もちろん能力は使っては………」

「ダメだよ」

「そうですか……じゃあ私がイリスお嬢様に攻撃を当てたらお菓子の作り方を教えて下さい」

「……そこまでして知りたいの?」

「はい」

「ん〜〜どうしよっかな〜、ん〜………分かった教えるよ。けど私を殺したらね」

「え、こ、殺したら?」

「元ヴァンパイアハンターなんでしょ?吸血鬼を殺すのは得意のはずだけど」

「いや、でもイリスお嬢様は……えーと、なんと言うか……規格外って言うか……その、吸血鬼の域を超えてると思うのですが」

「ご褒美だよご褒美。私を殺せるぐらい強くなったってことのご褒美だよ」

「ご褒美……ですか。だったら頑張らねばなりませんね」

「あ、でもナイフは咲夜がいつも使っている銀製のやつじゃないよ。この普通のナイフを使ってね」 ジャラ

「えーっ!そこは銀製でいいじゃないですか!どうしてハードルをあげるんですか!?」

「銀製だと傷が再生しずらいし」

「せめてそのぐらいのハンデはくださいよ……そもそも吸血鬼は銀製でついた傷は再生しないはず」

「私達スカーレット家の吸血鬼はほかの吸血鬼より力が強いから銀製の武器でつけられた傷も早さは遅いけど再生するんだよね。これは私がレミリアお姉様やフランを銀弾で腕を撃って分かったことだけど」

「自分の姉妹に何しているんですか………(姉妹の腕を撃ち抜くなんて、することも規格外だった…ん?) 撃ち抜く!?」

「え?うん、バン!って」

「吸血鬼の体、しかも他よりも強い吸血鬼の体を撃ち抜くなんてどんな銃を」

「この2つ」だよ」 ガチャ

「これが…銃?銃にしては大きいと思うけ───って重っ!?こんな重い銃なんて撃ったら自分の腕も吹っ飛んでしまうと思いますけど。一体…?」

「ふふふ、どちらもお気に入りの銃だよ」

「さっぱり理解できなかったけど本能的にこの銃(とイリスという吸血鬼)は危険だと察しました」

「2人して広間で何をしているのかなって思って聞いていればまたイリスはその恐ろしい銃の話を」

イリスは説明に夢中で気が付かなかったが、広間の隅でレミリアがイリス達に視線を送っている

「あ、お姉様」

「レミリアお嬢様」

「咲夜の口調を聞くあたり、順調そうだね」

「うん、これから戦う練習をするところだよ」

「どうせイリスと話てて進んでないんでしょ。さっさと始めないと咲夜が可愛そうだよ」

「それじゃあ結構遅れたけどはじめようか」

「分かりました」

イリスは咲夜とあるていど距離をとり、咲夜に合図をする

「もう始めてもいいよ」

 

『吸血鬼共はどこだぁーー!』

 

練習が始まろうとした瞬間、館の玄関扉が大声の発生と共に開け放たれる

「うわぁ今から始まるというタイミングで侵入者か……」

「もうっ!次はな…に…っ!?」

『さ、咲夜なのか?4.5日前から連絡が途絶えてみんな心配していたのだ。無事でよかった、本当に』

「…………」

『こっちに来い咲夜!吸血鬼達が』

「話を聞いた感じ咲夜の知り合いかな?」

「イリス!来てー!」

イリスはレミリアに呼ばれ、レミリアのいる広間の隅に移動する

「何?お姉様」

「銃貸して」

「いいよ、はい」

「ありがと、銃って案外難しいな…」

バン バン バン バン

レミリアはイリスから銃を受け取ると、館に入ってきた人間に向けて何度か発砲する。しかし弾は1発も当たらない

『ひぃぃっ!!』

「え?」

「だめだイリス、当たらない」

「銃は始めて?それを含めても下手すぎるよ」

「レミリアお嬢様!どうして発砲を!?」

「咲夜の知り合い?じゃあ咲夜が殺しなさい」

「え?どうして私が……?」

レミリアの提案に咲夜は困惑することしかできない

「レミリアお嬢様!私にはできません」

『お嬢様?どういうことなんだ咲夜?』

「え、あ」

「言葉の通り、咲夜はこの館に仕えることになったんだよ」

『咲夜、それは本当なのか?』

「いや、それは」

人間の質問と吸血鬼の提案、両方から精神を攻められ動揺している咲夜にイリスが近ずく

「咲夜、話したと思うけどこの館は襲撃がよくある。妖怪も人間もね。だから侵入者は撃退しなきゃいけない」

「そ、そうですね。分かりました。私も吸血鬼に仕える身となったなら人間も殺さなければ」

イリスの囁きに咲夜は決意し、人間を殺すようナイフを構える。しかし人間は咲夜のこの行動を疑い始める

『ど、どうしたんだ咲夜………!そうか、きっとそこにいる吸血鬼に操られているに違いない。少しだけ待っていろ、今そこの吸血鬼を殺して解いてやる!』

「いや、違うの……待って……」

「私を殺しても何も意味無いよ?」

『黙れぇ!咲夜、もう……何も言わないでいい。少しだけだ、待っていてくれ。うぉぉぉぉぉ!!』

バン バン バン

人間はイリスに向けて発砲する。イリスは心臓や脳を的確に狙われ絶命し、地に倒れる

『やった!ついにやったぞ!』タタタタ

「来ないで………」

『え?どうしたんだ咲夜、もう吸血鬼は殺した』

「来ないで!」

咲夜は人間の足元にナイフを投げる

『っ!?さ、咲夜?』

「私は自分で、自分の意思でこの館に仕えているの。そして貴女は侵入者、殺さなければならない」

「そういうこと、だから何を言っても無駄だよ」

『な!?お前は……殺したはず!ならばもう一度────体が!動かん!?』

「あれ?私は街では不死身の吸血鬼なんて言われてたんじゃなかったっけ?咲夜」

「ということでさようなら………(そしてありがとう)」

『咲夜ぁぁ────』

人間は叫ぶが脳天にナイフが刺さり即死する。ナイフ一1つで頭を狙ったのはせめて苦しまずに死んでほしいという、咲夜が人間としての最後の情だろう

 

 

そしてこの広間にいるのは2人の吸血鬼と、人間としての情を捨てた1人の人間の少女だけ

 

 

 

 

 




ここまで来るとタグにクロスオーバーってつけた方がいい気がする


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設定(4章まで)

主な登場人物

 

 

イリス・スカーレット

 

二つ名:Immortal vampire(不死身の吸血鬼)

 

能力:影を操る程度の能力

 

年齢:457歳

 

いくら時が経ってもやってくる侵入者達を撃退し、吸血しているからどんどん命が増えていく。首を飛ばされても、心臓を突いても、銀製の武器で身体中を貫かれても蘇る様はまさに不死身。

咲夜が館のメイドに就くために色々なことを教えているが、少々おかしい点がある。戦闘の訓練として自分を殺すよう命じたのがいい例である。

 

容姿:身長126cm まだ伸びている

 

特徴:シスコン、戦闘狂ぎみ、普段は落ち着いている、武器が好き

 

 

 

レミリア・スカーレット

 

二つ名:scarlet devil(紅い悪魔)

 

能力:運命を操る程度の能力

 

年齢:460歳

 

館に住む人数が増えていくごとに、胸の内に潜める嫉妬心が増えていく。理由は妹のイリスが自分と話したり遊んだりする機会が減っていくからである。先日、同様の理由で裏フランが出てきてそれに便乗した。

この容姿で460歳……ロリバb ゲフンゲフン

 

容姿:変わらず

 

特徴:シスコン、見た目相応の性格

 

 

 

フランドール・スカーレット

 

二つ名:悪魔の妹

 

能力:ありとあらゆる物を破壊する程度の能力

 

年齢:455歳

 

精神が幼い故なのか、独占欲が強い。歳について目をつむれば完全にようj ゲフンゲフン

イリスが咲夜をメイドに教育することになったときから咲夜に向けての嫉妬心が強い。

 

容姿:変わらず

 

特徴:重度のシスコン、甘えん坊、嫉妬深い、人間大嫌い

 

 

小悪魔(こあくま)

 

パチュリーに召還された悪魔。性格はとても明るく、だれ問わず明るく接する。はじめはイリスが接して来ると恥ずかしくて逃げてしまっていたが、咲夜襲撃時にイリスの体中に銀ナイフが刺さり灰になったときにあまりの悲しさに震えて泣いた。そのときイリスに頭を撫でられ慰められていらいすごく甘えるようになった。

イリスにくっつく度にレミリアとフランから向けられる嫉妬に満ちた視線は未だ気が付かない。

 

容姿:身長はパチュリーと同じくらいで、長く赤い髪をしている。頭と背中に蝙蝠のような小さい羽が生えている。

 

特徴:明るい、癒し形

 

 

十六夜咲夜(いざよいさくや)

 

能力:時を止める程度の能力  

 

年齢:9歳

 

館内ただ一人の人間。

能力の発現が原因で親に捨てられてしまう。その後、偶然通りかかった女性に拾われる。咲夜はその女性に多大な恩を感じていたが、拾われて1年後誕生日の日の夜、女性が吸血鬼に殺されてしまう。このことをきっかけに吸血鬼に恨みを抱きヴァンパイアハンターになる。さらに1年咲夜は能力を使って多くの吸血鬼を殺し、次の標的としてスカーレット家を襲撃、イリスに敗北して約束で過去を明かし、イリス達と共に館に住むこととなる。

現在メイド勉強中、何故かイリスに戦闘の練習として自らを殺せと命じられる。

 

容姿:身長はレミリアとほぼ同じ、銀髪を肩まで伸ばしている。

 

特徴:クール それにつきる

 




時を止める……ナイフを投げる………
WRYY…おっといけない


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第5章 幻想郷
32話:楽園へお引越し


「今日こそは!」

 

「人間が吸血鬼に向かって正面から蹴りを入れるなんて無謀だよ?」

 

「くっ……だったらこれで!」

 

「ナイフか………腕や足を狙うのは良いと思うよ………だけど、無駄無駄ぁ!」

 

「そのナイフは所詮囮。上」

 

「は!?いつの間に……」

 

「(勝った!)」

 

「慢心してはだめ」

 

「え?影から腕が!?」

 

「はい残念、チェックメイト」

 

「私の負けです………」

 

 

 

「ふぅ、今回は危なかった」

「戦闘訓練が始まって半年も経ったのにまだ見たことない行動があった……」

「あぁこれのこと?」 ウネウネ

「その動きやめてください。やっぱりその能力ずるくないですか?」

「時を止めることができる能力を持ってる人がなにを言ってるの」

「いや、イリスお嬢様がおかしんですよ」

「褒め言葉としてうけとっておくよ」

「そうしてください。そういえばイリスお嬢様のその銃ってどうやって作ったんですか?どうしても人間が作ったとは考えられないんですけど」

「館に来た人間から拾った30ちかい銃を錬金術を使って溶かし、2つにしたんだよ」

「もうなにも言いません……」

「そう」

「今日お嬢様の魔法を研究しているところを見学せてもよろしいでしょうか?」

「いいよ」

 

 

 

~図書館~

 

「や、やっと出来た………」

「ん?どうしたの?」

「火と氷を交差消滅せずに共存させることに成功したわ!」

「氷炎ってやつ?」

「そういうことね」

「攻撃として使えば強力な魔法になるね」

「攻撃としてかぁ…用途としてはありね。イリスはなにを研究しているの?多分能力と合わせたり、武器についての魔法だと思うけど」

「そんな物騒なものばかりじゃないよ」

まったく、パチュリーは私のことをなんだと思っているの。たしかにかっこよくて好きだけどね

「(この半年でたくさんのお嬢様の魔法や武器を見たけど、どれもすごく物騒なものばかりだった)」

「空間を創りだす魔法だよ。何かを運んだりするのに便利でしょ?」

「へー、たしかにいいわね」

「お、ちょうど出来た。さっそく使ってみよ。どれどれ…中はどうなって……へ?」

「どうしましたか?」

「いや、なんかへんな土地?があるんだけど…」

「私にも見せて。ん~~近くに湖がある…」

「これってどこかにつながったっていうことでいいんだよね」

「そうね、でも見た感じ結構いい立地じゃない。これを機会に引越しでもする?」

「それもいいけど………急だねぇ」

「飽き……よ」

「………まぁまずはレミリアお姉様に相談しなきゃ────」

 

『イリス(お姉様)ーーー!!』

 

「びっくりするほどタイミングがいいわね」

「イリスお姉様、あーそーぼー!」

「フラン、速い……ハァ、ハァ」

「ごめんねフラン、今ちょっと無理かな。レミリアお姉様引越ししよ」

「ハァ、ハァ………はぁっ!?」

「引越しだよお引越し」

「どこに行くの!?それにどうやって…」

「偶然いい立地を見つけてね、この館ごと」

「引越しするのは分かった、まだ理解が追いつかないけど。でも館ごとってどうするの?」

「魔法って便利だよねぇ、パチュリー?」

「え?は?わ、私!?」

「いやぁだって私が知ってる魔法ってほとんど武器関連だし」

「転送魔法なら出来るけど、館ごとだなんて無理よ。魔力不足で死ぬわ」

「じゃあどうすれば…」

「ねぇイリス、そこまで引越しする必要は…」

「だって暇なんだもん」

「そ、そう」

「そうだ、ひとつだけ方法があるわよ。イリスが私に魔力を供給すれば出来る可能性が」

「それならできるよ」

「じゃあ明日決行するわよ!」

『と、唐突!!?』

「ま、館ごと行くんだからべつにいいでしょ」

 

 

 

 

 

 

~翌日~

 

「じゃあおくるね~」

「こっちも準備いいわ、いつでもどうぞ」

「~~~~~」

「っ!?すごい量……これなら絶対成功する気がするわ!

^jすぁいkdやーやーややー

~~~~~~~………やっ!」

『………(よ、よく噛まずに言えるなぁ…それに変)』

 

───────────────────

 

「よし、成功」

「ちょっと外を見てみる」

「お~~、すごい、さっきまでと景色がちがう。本当にあたし達移動したんだ」

「こっちは夜なんだね」

「だね、まぁ引越ししても生活は何も変わらないよね」

「たしかに」

正直全然外に出ないから景色とか変わってもあまり関係ないけど

「てことは明日も戦闘の……」

「やるよ」

「…分かりました」

「まだやっているの?あれ」

「うん、私もたまに危ないときがある」

「達成条件は何なの?」

「私を殺すこと」

「これまたぶっとんだ条件だね」

「大丈夫だよ、残り1000ぐらい命があるから」

「相手がイリスだからつらいと思うけど頑張ってね」

「ありがとうございます」

「でも戦闘以外はもう終わったし、とても10歳とは思えないよ」

 

「咲夜、ちょっとこっちに」

「ん?パチュリー様、どうしました?」

「お願いだから貴方だけはまともでいてね」

「はい、大丈夫です」

 

「イリス、今日は久しぶりに一緒に寝ましょ?」

「あたしもイリスお姉様と一緒に寝たい!」

「分かった。私も魔力をたくさん使ったから疲れたよ。今日はよく寝れそうだよ」

 

「お嬢様達が共に就寝………これは覗kゲフンゲフン観察に行かなくては……考えただけで鼻血が…」

「すでに遅かったわね。これはしかも末期ね」

 

 

 

 

 

 

「紫様、湖の方で何者かが侵入してきました」

「そのようね。明日にでもいきましょう」

「今すぐにでも行ったほうがよろしいかと」

「どうせ弱小妖怪とかの集まりでしょ。大丈夫よ」

「なるほど、分かりました」

「幽香とか最近暇してそうだし、誘ってみようかしら」

 

<〇> スキマァ

 

「紫、この時間に起きているなんてめずらしいわね。どうしたの」

「あら、貴方のことだから気が付いていると思うのだけど?」

「湖の近くに突然現れた館のことかしら?」

「そうよ。明日行くんだけど来る?」

「行くわ」

「わざわざ弱小妖怪の所にいくなんて、貴方の方こそめずらしいわね」

「妖怪の賢者さんの落ちたものね」

「どういう意味よ」

「感じないの?あの明らかに強い力を」

「え?」

「もしかしたら私よりも強いかも」

「それが冗談なら笑えないわよ」

「冗談ならいいわね」 

「………なんてこと…」

「そこの狐ちゃんを連れて行けば?」

「藍、いいかしら?」

「はい」

「明日また来るわ」

「えぇ、私も今日は早く寝ることにするわ。久しぶり体が疼くわ」

 

 

 




本編では一言も話していませんが美鈴も転送しています

(原作に沿うためのご都合)


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33話:妖怪の賢者VS不死の吸血鬼

~広間にて~

 

「それで、周辺の様子はどうだった?」

「はい、すこし探索してみて、この辺りは薄い霧が発生していてとてもすごしやすい環境になっています」

「お疲れ。じゃあ美鈴も門番としてほとんど外にいるから美鈴としてもこの環境はいいじゃない?」

「そうですね、では早速仕事に」

「昨日こっちに来たばかりなんだから今日はいいよ。いつも頑張ってくれているのも、この館に侵入しようとする妖怪を迅速に退治してくれてるのもちゃんと知ってるからね」

「あ、静かに殺っているつもりだったんですけどねぇ」

「そのことを報告してくれれば褒美とか休みをあげれたのに」

「門番としてあたりまえのことしただけですよ。それに私はお嬢様達と居れるだけでこの上ない褒美であり、幸せでございます」

「美鈴……門番の鏡だ」

 

「イリス、美鈴、居る?」

 

「レミリアお姉様、私達はいるよ」

「あ、よかった。二人共いてくれて」

「レミリアお嬢様、どうしたんですか?」

「急だけどこの館に妖怪が来る!」

『え?』

「能力で見たの、4人の妖怪が─────」

 

「その4人って私達のこと?」

 

たくさんの目がついた空間が現れ、その中から3人の女性が出てくる

「っ!?」

「うわ、何あれ…きもい」

「あらあら、私を見て開口一番がその一言だけかしら?」

「まぁ時を止めるメイドが家にいるからね」

「お姉様ーーー!!」

「フラン、加勢して」

「分かった、もうお姉様が傷つくところを見たくない!」

「残念だけど貴方達の相手は私じゃない、すでにアリスが魔法使いのところに行っているわ。そしてそこの貴方達の相手は」

「納得いかないけど私よ」

「ということでそっちは任せたわよ、幽香」

「うわぁ!?」

「イリス!危な──」

足元に目のような穴が現れ、イリスはその中に落ちていく

「お姉様ぁぁっ!」

「貴方達の相手は私よ」

 

 

 

sideパチュリー、アリス

 

「これ全部魔法の本なの!?」

「あんた、誰なの?」

「っ!貴方がここの管理人さん?」

「そうよ、用が無いなら出てって」

「私は(ゆかり)っていうやつから貴方を倒せって言われてここに来たの」

「じゃあ敵ってことね。アグニ───」

「待って待ってストップ!」

「何よ」

「確かに貴方にとって私は敵だけど戦う気はないわ!私も魔法使いなの!」

「あんたもなの?」

「そうよ、この人形を見て」

アリスの周りには武器を持った人形が数体浮いている

「どうやら本当のようね。それにその人形を見るかぎり、人形についての魔法にこだわっているみたいだけど」

「そう、私の夢に関係していてね」

「まぁ、敵ではないなら座って。ゆっくり話しましょう」

「ありがとう」 ソワソワ

「本読みたいの?」

「え?いいの?」

「私が集めたわけでもないし、というかここの全部借り物にちかい」

「詳しく教えて。持ち主のことや貴方の研究している魔法のこととか」

「いいわよ」

 

 

 

sideイリス、紫

 

~外~

 

ドサッ

イリスが館の外に放り出される

「いてっ」

「さあさあどうかしら日の下は?」

「何も感じないけど……」

「うそ…確か吸血鬼は日光に弱いはず」

「普通の吸血鬼だったら、ね?」

「ま、まさか能力を……」

「そうだよ、私はイリス・スカーレット、Immortal vampire(不死身の吸血鬼)って呼ばれてる。影を操る程度の能力を持ってる。私が太陽の下でも平気なのは影を周りに張っているから。さっきのへんな空間を見るかぎり貴方も能力を持っているみたいだけど」

「(不死身?)わざわざ説明ありがとう。そう、私は八雲紫(やくもゆかり)、妖怪の賢者よ。'境界を操る程度の能力'を持っているわ。さっき貴方を落とした空間はスキマと言うの」

「へ〜〜」

「さぁ!お話はこれでおしまい、幻想郷のために死んで!」

「戦うのぉ?私らを幼く弱い吸血鬼だと見限り、軽い気持ちで武器を手に取り攻め込んで来た人間や弱小妖怪との戦闘はもう飽きた!私はこのような戦いが好きだ、待っていた。さぁ早く殺ろう、早く!」

「この妖力……幽香の言う通りだったみたいね」

「何もしないならこっちから!」

イリスは大鎌を取り出し、接近し切りかかる。紫は不意打ちにちかい一撃に対処出来ずに腕が切断される

「くっ、う、腕が…………」

 

「大丈夫ですか!?紫様!」

 

スキマから狐のような妖怪が出てきて紫に寄る

「藍!?どうして出てきたの!まだその時では」

「す、すみません。様子を見ていたら突然紫様の腕が飛んで………」

「もう不意打ちは出来ないわ、正面から行くわよ!」

「はい!」

藍は正面からイリスに近づき、紫は離れて腕の回復をしつつ妖力でできた玉を飛ばす

「不意打ちを狙ってたということはさっきの先制攻撃は正解だったのかな?とと、危ない」

「こいつ、戦い慣れている……やぁ!」

「暇なしに人間や妖怪が攻めてくるからねぇ」

「藍!左に!」

「はい!」

「これは、避けられない!」

紫の合図で藍が移動し、紫は再生した両腕からレーザーを放つ。イリスは突然の強襲に攻撃をくらってしまう

「やられたのが左腕でよかった。武器を振るうのは利き手のほうがいいし、ねぇ!」

「っ!なんだあの武器は……剣は槍よりもでかい……」

「あら、自分の腕を持っていかれたのに全然動じないのね」

「慣れてるから」

「(2対1で数ではこっちのほうが有利だけど、実際は藍が押されつつある。これは長引かせてはダメね)」

「紫様!スキマを!」

「ん?………なるほど、分かったわ!」

「その能力厄介だなぁ(空間を創る魔法で真似出来ないかな?)」

「そんなに油断を晒して大丈夫か?もう遅いが」

「な!?後ろ!?」

スキマの出口はイリスの背後に出て、藍はイリスが反応する暇を与えず拘束する

「やっぱりそういうことね。上手くいってよかったわ」

「ありがとうございます。止めを」

「……………」

「分かった。アリスと幽香の加勢をしに行かなきゃね。さぁ、最後に何か言うことは?」

「………久しぶりに楽しい…」

「……は?それだけ?付き合ってられない」

「ふふ」

 

紫は手刀でイリスの首を切断し、飛んだ頭を殴り潰す。頭の飛んだ体は力無く地面に倒れ、能力が解け蒸発し始める。藍はイリスを拘束していたため、返り血を直に浴びてしまう

「藍……ごめん」

「いえ、平気です。洗えば落ちるんで……っ!」

「そう。じゃあまずアリスの所に行きましょ。幽香は大丈夫だし」

「あぁ………から…だ……が……!」

「藍?行くわよー」

「…く………あぁっ!」

「危ない!何をするの藍!」

ガタガタと震え、ぎこちない動作で藍は紫に攻撃する

「すみ……ません!……体が!」

「え?」

「ふふふふ……はいハズレ、残念でした。油断はダメなんでしょ?藍さん?」

「な、なんで………頭を飛ばした……のになんで」

「なんでかって?簡単に言うと私の命は1つではないの。さっきそのうちの1つを失っただけ。吸血した人数=私の命」

「あ、貴女は一体どれだけの人間、妖怪の命を吸ったの!?」

「一体?どれだけ?貴女は今まで食べてきたパンの枚数を覚えているの?」

「ちっ!」

「紫様!私は放っておいて行って下さい!」

「それは無理よ。藍は私の式であり家族だもの。家族を置いて逃げるなんてないでしょう?」

「紫様………」

「いいね〜美しいね〜。やっぱり家族っていいですよね〜分かりますよその気持ち。私もいつも我が姉妹達の可愛いさに、新しい道が開きか───」

「黙れ!お前ら吸血鬼が家族や姉妹などそんなこと、ふざけたことを語るな!」

「ふざけた?ふざけたですかぁ。私の愛しき姉や妹をふざけたことと言うんですか。何も知らないくせに勝手に浅い考えで私達を評価するな。お前は知らないだろう私達がどんな辛い思いをしてきたことか、

まぁいい、ふふふふ」

「(話しを聞いていると幻想郷を侵略に来たわけではない?それよりもどうしたら藍を解放できるかしら?)」

「あと1人、さぁどうする」

「どうするって、藍を解放して貴女を倒すに決まってるじゃない!」

紫は再度妖力弾の弾幕を展開する

「弾幕も張れない妖怪には負けない!」

「弾幕?そのたくさんの玉のことか。でも遠距離攻撃は弾幕だけではないんだよ?」

「何を」

「これなんだ」 ジャキ

「それは、銃?」

「そうだよ。はいバーン」

バンバン

「ぐっ……」

2つの銃から撃たれた弾は紫の左腕と右足に当たり、飛ぶ

「ゆ、紫様ぁー!!」

「せっかく再生したのにまた飛んだねぇ。はいこれ持って、藍さん」

「え?お、重い……また体が……ま、まさか!?やめろ!嫌だ!」

イリスは動きが封じられている藍に自分の銃の片方を持たせ、倒れている紫の方に歩かせる。藍はこれから起きることを察し必死に抵抗するが、操られている状態では無意味に終わっている

「はぁ……はぁ………紫様、逃げて下さい!」

「この足では………ぐっ」

「ほら、よ〜く狙って。額に銃口を突きつけて、引き金に指をおいて。今度はこっちが聞くよ、最後に何か言うことは?」

「私の……負けよ。でもお願い……私を撃ったら……藍は解放して………お願い……」

「紫…様………すみません」

「分かった、貴女を撃ったらこの狐は解放する」

「……ありがとう、さようなら藍」

「……………」

バン

「え?」

藍は紫の額に銃口を向けているが撃ってはいない。代わりにイリスが銃を撃ち、紫の脇腹を掠める

「うっ………何で撃たなかったの。私は負けたのよ」

「撃ったじゃん」

「え?」

「美しいですね〜これが家族愛ってやつですか〜?いやぁ、私は貴女達のような妖怪は初めて見ましたよ。だから殺さない」

「貴女の目的は何?」

「目的?そんなの戦えれば私は満足なの」

「この幻想郷を侵略するために来たんじゃないの?」

「へ〜ここ幻想郷って言うんだ。私達はただの引越しだよ?空間魔法を使ったらこの土地に繋がって、いいなぁって思ったから来た。それだけ。さっきの会話を聞くに貴女が地主さんらしいけど、住んでいい?」

「……………これはとんだ拍子抜けね。いいわ、幻想郷は全てを受け入れるわ」

「ありがとう」

「ところで………早く藍を解放してくれない?」

「いいよ………はい自由だよ」

「ゆ、紫、様ぁぁ!」 ダキッ

「藍!危ない!」

「ふふ、美しい主愛ですね〜」

 




イリスが完全に悪役…………

藍、紫さんファンの人はすみません


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34話:紅き姉妹VS戦闘好きな花の妖怪

「うわっ!?」

「イリス!」

「お姉様をどこにやったの?」

「さぁ、私は知らないわ」

「じゃあそこをどいて!」

「それは無理よ。妖怪の賢者さんに足止めを命じられているから」

「戦わなきゃいけないのか」

「レミリアお姉様、イリスお姉様は大丈夫かなぁ?」

「フランは本当にイリスのことが好きだね。あたしもイリスのことは大好きだよ、だから信じよ?あのイリスは負けない」

「うん……」

「姉妹思いのいいところを邪魔して悪いけどもういいかしら?」

「悪いと思っているなら邪魔しないでよ」

「ごめんなさいね」

「(どうしてイリスお姉様がいつも傷付くの……どウシテ)」

レミリアとフランは武器を生成し、幽香の次の行動にそなえる

「そっちから来ないなら私から!」

先制として幽香はレミリアに殴りかかる

幽香の攻撃は素早かったが、単調な攻撃だったため構えていたレミリアは軽く躱し槍で叩く

「やっぱりこのくらいはね」

「ちっ……早くきめてイリスの所に」

「お姉様!右から!」

「?…分かった!」

フランが左から、フランの言葉の意図を察したレミリアが右から攻める。フランは剣で斬り、レミリアはフランのタイミングと少しずらして蹴る

幽香はフランの剣を止めるが、レミリアの蹴りが幽香の脇腹にはいる。少しよろけた幽香の追撃にフランは剣を掴まれたまま幽香の腹を蹴る

「ぐ……やるわねぇ。さすが姉妹って感じの攻撃ね」

「ちっ………まだか」

「はやく……はヤくイリスお姉様のトころに行カナきゃ」

「フラン落ち着いて、大丈夫?」

「だいジョウぶだよ」

「そう……」

「お話ししている余裕なんてあるのかしら!」

「っ!?ああぁぁぁぁ!」

フランは幽香の蹴りで壁まで飛んでしまう。フランを飛ばした幽香の次はレミリア、すぐに体制を整えレミリアを狙う

 

 

 

 

 

 

「あ…う………イ…痛い………」

イリスお姉様……………たす……けて

 

「早く行かなきゃ、レミリアお姉様が」

動いて、動いてあたしの体!

 

「っ!?お姉様ー!!」

ここままじゃ!

 

 

レミリアは幽香に殴られ

抵抗し、腕を持ってかれ

止めとばかりに

蹴りを──構え──

 

 

レミリアオネエサマ!

 

「お姉様……ぐぅっ……オネエ様………ソンナコトハサセナイ!」

 

 

 

 

「さぁこれで終わりよ、まぁ他の妖怪よりは楽しめたわ」

「……っ……〜〜っ!……はな…して!……ぅ」

 

「ハナセ!」

 

「急に腕が!?」

レミリアを掴んでいた幽香の左腕が爆発する

「オネエサマ!ダイジョウブ?」

「……ケホッ…ケホッ………フラン、ありがとう……フランこそ大丈夫なの?……フラン?」

「ウデトアシガ………ネェ…」

「なに?」

「レミリアオネエサマ、イリスオネエサマハダイジョウブカナ?

訳)レミリアお姉様、イリスお姉様は大丈夫かな?」

「っ!まさか……イリスなら大丈夫だよ。アナタ(・・・)()イリスが大好きだもんね。さぁあの妖怪を倒してイリスの所に行こ」

「ウン!」

「あはは!楽しいわ!これよ……これよ……」

「まずい、もう体が!フランも手足が……」

「あはははは!………っ!」

 

「さっきからお姉様達の様子を見てたら、よくまぁこんなに私の愛しい姉妹達をこんなにしてくれたね」

 

「イ…イリス!」

「なんで体が……」

「なんでだろうね。お姉さんの腕や足1本無くなっても文句無いよねぇ。あわよくば首を」

イリスが大鎌の刃で幽香の首を落とすよう構える。この状態で振れば、首など容易に落とせる

「待って待って待って!」

「止めないで……こいつは」

「でもダメなの!幽香は幻想郷のバランスを守る役割もあるんだから」

「幻想郷の………じゃあやめるよ……ちっ」

幽香は解放されてすぐにイリスに殴りかかる

「なんだ弱いじゃない」

「私は負けたわ」

「こんなのに負けるなんて。やっぱり落ちたんじゃない?」

幽香の首に刃が置かれる

「!?」

「言わせておけば………1日で3回も死んだ……やはり首を落とし──」

「だからストップだって!」

「向こうからきたのに」

「でもよ!」

「まぁいいや………あぁ…レミリアお姉様…フラン……良かった」

「イリスお姉様ー!もう、もう嫌だよ〜!」

「2人共大丈夫?」

「あたしは平気だけどレミリアお姉様が……」

「あたしも大丈夫だよ。それよりイリスは?」

「私は命が───」

「そういうのじゃないよ。自分の妹が傷ついた姿は見たくないの」

「そっか……私は無事だよ」 ニコ

「なら良かった」 ニコ

 

「は〜なによ〜騒がしいわね」

 

「あ、パチュリーと……誰?」

「私はアリス・マーガトロイドよ。さっきまで図書館におじゃましてたわ」

「これがイリスよ」

「(これって………)」

「え、イリスってあなた!?あの量の本どうやって集めたの?」

「この館に攻めて来た奴らから盗ったやつだよ」

「どれだけの人数が攻めて来てるのよ………」

「アリス、なにやってたの」

「紫、魔法本の図書館があったからそこの管理人とお話してたわ」

「そう…………」

「それで紫、決着はついたの?」

「あぁそうね。ボロ負けよ、イリスに」

「え?藍もいたんでしょ?」

「途中操られてしまったけれど」

「まぁまぁもう過ぎたことじゃん」

「藍は絶対トラウマを持ったわ………先に帰ったし」

「私ももう帰るわ。紫、繋げて」

「はいはい」

<○>スキマァ

「アリス、今日からこの吸血鬼達が幻想郷に住むことになったわ」

「それはよかった!じゃあイリス、度々この館に来てもいい?あそこの本が見たいわ」

「いいよ魔法について話し合える人が増えるのは嬉しいことだし」

「ありがとう!」

「じゃあお互い敵ではなくなったんだし自己紹介をしましょう」

「そうね、まず私からするわ。私は八雲紫(やくもゆかり)、妖怪の賢者でこの幻想郷の創設者。今ここにはいないけど八雲藍(やくもらん)っていう私の式の狐がいるわ」

「式って何?あ、この館の当主、吸血鬼の長女レミリア・スカーレット」

「簡単に言えば従者ね」

「なるほど」

「私は次女のイリス・スカーレット」

「あたしは三女のフランドール・スカーレットだよ」

「私はこの館に住んでる魔法使いパチュリー・ノーレッジよ」

「私は門番の紅美鈴です」

「あとは今は寝てるけど、パチュリーの使い魔の小悪魔、メイドの十六夜咲夜がいるよ」

 

「それじゃあ改めて…ようこそ幻想郷へ……歓迎するわ」

 



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35話:散歩(探索)

ギャグ回になってしまった気が


「でねぇ藍ったらね~朝8時になったら私の布団を畳んじゃうのよ~」

「それが普通なんじゃないの?」

「私はもっと寝てたいのに〜いいわよねーイリスはベッドで」

「まさかベッドのために来てるの?」

紫はイリスのベッドで寝ている

「そんなことないわよ。イリスと話しがしたくてね。でもイリスのベッドは柔らかいからいいの〜」

「イマイチ信用できない……それで、その藍さんは来ないの?」

「藍はこの前の戦闘で完全にイリスにトラウマを持ったわ」

「私は悪くないよ?というか、紫ってこんなによく私の所に来るけど、一週間前に私達殺しあってたよね?」

「いいじゃない終わったことだし。それに他のみんなは私につめたいのよ。イリスは私が来たら紅茶だしてくれたり、こうして話を聞いてくれるでしょ」

「幻想郷の管理人なんでしょ?どうしてそんなに嫌われてるの?」

「知らないわよ。まぁ一番嫌われてるのはそこにいる娘なんだけどね」

「ん?」 チラッ

 

「グヌヌヌヌ~~~~………」

 

フランが部屋の扉の隙間からイリスと紫を見ている。紫には睨むように

「フラン……」

「ずいぶん好かれてるわね」

「嬉しいことだけれど…」

「これいじょうここにいたら私は邪魔ね。じゃあね〜」

「あ、帰った」

「お姉様!遊ぼ!」

「何する?トランプ?本でも読む?」

「ん~~…そういや決めてなかった」

「ふふふ、じゃあせっかく新しい所に来たんだから散歩でもしよっか」

「うん!すぐに傘をもらってくるね」

「傘は要らないよ」

「あ、そっか」

 

 

 

 

 

「いや〜楽しいね!イリスお姉様!」

「まだ全然歩いてないよ?」

「えへへ、でも楽しい」

「なら良かった。こっちの方が傘より楽でしょ?」

「すっごくいいね。でも」

「ん?」

「お姉様はずっとあたしに能力をかけてて大丈夫なの?疲れない?」

「フランのためだったら全然大丈夫だよ。それに疲れないよ」

「そっか、良かった」

「わざわざ心配してくれてありがとうフラン」

「えへへ〜♡」

「(やばい可愛いすぎる)」

「〜♡……ん?あそこにいるのは誰?」

「ちょっと行ってみよう」

 

 

「わっ!」

「うわぁ!?っても〜びっくりしたよ」

「あはは!大ちゃんはやっぱり面白いよ」

チョンチョン

「何?」

「後ろだよ〜」

「だから何──」

「わ〜〜」

氷精の目の前に逆さまになった妖怪が現れる

「ぎゃ〜大ちゃーん!」

 

 

「ちょっといい?」

「あなた達は?」

「羽が生えてるのだー」

「あ、ごめんなさい。私は吸血鬼のイリス・スカーレット、イリスでいいよ」

「あたしはイリスお姉様の妹のフランドールだよ。あたしはフランでいいよ」

「ルーミア、妖怪なのだ〜」

「あたしは大妖精です。みんなからは大ちゃんって呼ばれてます。それでこの娘が……」

「あたいは氷の妖精チルノ!あたいは最強なの!」

「最強?」

「そうだ!あたいの力が見たいの?じゃあ戦え!」

「いいよいいよ幻想郷っていいね。こんなに強い奴らがたくさん………」

イリスはチルノが言った言葉に反応し、ニタリと笑いながら大鎌を創る

「ごめんなさいごめんなさい!怖いよぉ大ちゃ〜ん!」

「え?やんないの?」

「チルノちゃん、あたしも昔はそうだったよ………」

「ごめんごめん!ほら、しまったから!」

「あの………チルノちゃんがすみません」

「いやいや大ちゃんは悪くないでしょ」

「そうですか。ほら、チルノちゃん謝って。チルノちゃんから仕掛けたんだよ」

「ごめんなさい」

「フランちゃん達はどこから来たのだー?」

「私達は昨日幻想郷に来たんだよ」

「ということは昨日突然現れた館は………」

「あたし達だよ」

「すごい!イリスとフランってすごく大きい家を持ってるんだね!」

「いいな〜行ってみたいのだ〜」

「じゃあ今度、みんなあたしの家に来てよ。イリスお姉様、いいでしょ?」

「フランのお友達だもん、もちろんOKだよ。でも今日はお散歩するからまた今度ね?」

『わ〜い!』

「ありがとうございます!」

「ありがとう。じゃあまた今度ね!ばいば〜い!」

『またね〜!』

 

 

「〜♪〜〜♪」

「お友達出来て良かったね」

「とっても嬉しい!」

「今度みんなを呼んだときにお菓子作ってあげようか?」

「うん!もう明日にでも呼ぼうかな〜?」

「楽しみだね。次はどこに行こうか?」

 

「お困りのようね」

 

「あ、紫。急だね」

「ちっ」

「どこに行くか決まってないなら私に着いて来て、紹介したい所があるの」

「さては私達を見てたね?」

「っ……さ〜行くわよ〜」

「はぁ……行こ、フラン」

「そうだね」

 

 

 

 

〜神社〜

 

「着いたわね。ここが`博麗神社´よ」

「神社?妖怪の私達に神社を紹介させるの?」

「あら、よく神社のことを知っていたわね。たしか神社って日本の建物だったはずだけど」

「あ……そういえば私はどうして神社のことを知っているんだろう。見たことないのに………」

「ねぇお姉様、`じんじゃ´って何?」

「この建物が神社っていうことしか知らないの、ごめんね」

「神社は神を祭る所よ。霊姫ーー!いるー?」

 

「ったく、うるさいわね〜せっかく零夢が寝たのに。起きたら叩き潰すわよ?」

 

「こわっ!」

「あ〜いたいた。今日は紹介したい妖怪がいるのよ」

「妖怪?」

「そう、あそこの吸血鬼よ」

「先日この幻想郷に来ましたイリス・スカーレットです」

「妹のフランドール・スカーレット………」

「あともう一人長女のレミリアっていう吸血鬼がいるの。最近イリスの所でお茶をしたり雑談してるの〜」

「へ〜だから最近神社に来なかったわけね。ところで吸血鬼、歳は?」

「女の子に歳を聞くのは失礼だと思うけど?」

「歳は?」

「457です!」

「455です!」

「妖怪の中で長生きな方だなぁ。そんでスリーサイズは?」

『え……』

「はぁ…始まった……」

「特にそこのお姉ちゃんの方、私気になるな〜」

「こら、やめなさい」

紫が巫女にゲンコツ

「いで!」

「自己紹介もせずに何を聞いているのよ!」

「自己紹介をすればいいの!?私は博麗霊姫(はくれいれいき)、この神社の巫女をしているの。さぁ教えて!」

「黙りなさいこの変態!」

「痛ーー!?」

 

 

「ごめんなさいね」

「世の中には色んな人が………」

「なんか怖い……」

「………」 コソコソ

ガバッ

『キャーー!』

「黒!ちっ片方はドロワを」

霊姫がイリスとフランの足元に移動し、起き上がると同時にイリスとフランのスカートをめくる

「霊姫…………」 プルプル

「でも片方だけでも収穫はある!」

「あんまりだ………」 ウルウル

「お姉様が!?涙目!?」

「あんたは娘がいるんでしょうがぁーー!」

「ギャーーー!!」

 

 

「あ〜痛〜、でも紫、残念だったわね!バッチリ記憶したわ!」

「ねぇ紫、この巫女殺してもいい?いいよね?うん分かった殺す!」

「待ちなさい!落ち着いてイリス!」

「止めないで紫!私は!私はこいつをーー!」

「落ち着いてってぇぇーー!」

 

 

「………………」

「お姉様大丈夫?」

「フラン、私もうお嫁にいけないよ」 ウルウル

「だったら私が貰───」

「ねぇ霊姫、それ以上したら大切なお賽銭箱とこの神社の半分を壊すわよ?」

「すみませんでしたー!どうか、どうかお賽銭箱はぁ!」

「はぁ…お願いイリス、今回は許し───え?」

 

「大丈夫だよお姉様、あたしが貰ってあげるから!」

「フラン……ありがとう。でも大丈夫だよ」 グスッ

「う………」 ガーン

「でも、もし私達が結婚したらどっちがお婿とお嫁なんだろう?」

「そりゃあお姉様がお婿であたしがお嫁さんだよ〜〜、お姉様が…お婿……さん………えへへへへへ〜♡」

フランは頬に手をあててハートが可視化できるほどにニヤけた顔をしている

「(やばい超かわいい)」

 

「あっちもあっちでなんなのよ………」

「はっ!………それで紫、この巫女に私達を紹介した理由は?」

「あ、あぁそうだったわね、この神社の巫女、`博麗の巫女´も幻想郷のバランスを保つ役割をしてるの」

「そのとお──むぐ!?」

イリスの影から伸びた5本の腕が霊姫の四肢と口を塞ぐ

「続けて」

「幽香は幻想郷のパワーバランスを、博麗の巫女は人間と妖怪のバランスを保つ役割をしているの」

「ということはこの巫女も強いの?」

「んーー!んー!んー!

訳)名前で呼んで!お願い!」

「この幻想郷のバランスを保ってるんだもの。強いわよ」

「そっか」

「んーー!んー〜〜ー!んーー………

訳)無視しないで!君みたいな娘に無視されたら私死んじゃう」

「あ、イリス、あと幻想郷の地図を渡しておくわ。散歩しているのでしょ?」

「ありがとう。さ、行こうかフラン」

「続きだね!」

 

 

 

イリス達が去り、イリスの能力から解放された霊姫は……………

 

「今日は私にとって忘れられない日になったなぁ」

「黙れ変態、どうせイリスのことでしょ」

「あんな可愛い娘の存在を確認することが出来たんだ。それにあの妹も………」

「…………(こいつ………)」

「いつか絶対スリーサイズを教えて……いや、確認するぞ!」

「」 プチッ

 

この後、霊姫の頭にコブがもうひとつ増えたことは言うまでもない

 

「あはは!お母ちゃんの頭へんなのー」




原作ではルーミアは「──なのだ〜」とか「そーなのだー」とか言わないんですけど、
二次創作だからっていうことで

やってしまった………ついにこのネタに手を……
低評価待ったなしですね‥


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36話:散歩・続

お気に入り200、UA25000
(`;ω;´)ありがとうございます!

このシリーズも40話近くなり、最初よりは文章力も上がってると思うので
これからも是非


「はぁ……ひどい目にあった……」

 

「どうする?もう帰る?」

「まだいいかな、地図も貰えたし。この地図を見るとこの変な穴が気になるんだよね。でも詳細は何も書かれてない」

「行ってみるの?お姉様が行くならあたしも」

「じゃあ行こっか」

「続きだね」

 

 

「いや〜それにしても景色がいいね」

「そうだね。自然も多いし」

「それにお友達も出来たよ!」

「こっちに来て良かったね」

「人間達が館に襲撃してくることもないから誰も傷つかなくていいね!」

「なんていい子なんや………」

「…………結構歩いた……疲れた」

「ここらは芝生になってるから休もうか」

「うん!」

「よいしょっと……」

「ふぃ〜風も吹いて気持ちいいね〜」

「そうだね〜」

 

 

姉妹休憩中……

 

 

「よし、そろそろ行きますか」

「しっかり休んだからまた歩こう」

「そういえばフラン」 テクテク

「?」 テクテク

「レミリアお姉様は置いてきてよかったのかな」

「え………どうして?」

「こういうのはみんなでした方が……いや、あの変態とお姉様を会わせてはいけない」

「たまにはいいじゃん。こうして2人だけでのんびり散歩するのも」

「それもそうだね、帰ったら謝ろ」

「ん?穴ってあれじゃない?」

「本当だ。結構歩いていたんだね………うわ〜底が見えない。行ってみようかな……」

「お姉様……あたし飛べない」

「え……フランも飛べなかったっけ?」

「お姉様は飛べるの?」

「私は飛べるよ。ん〜〜じゃあおぶって行こうか?」

「うん!わ〜い!」 ギュッ

「うおっ!?じゃあ行こうか」

「は〜い♪」 ルンルン

 

「お、地面が見えてきた」

「長かったけど何もなかったね」

「そうだね〜」

 

「よくもまぁ地底にのこのこと………」

 

「誰!?え……逆さま?」

「私は土蜘蛛の妖怪。貴女達は人間?」

イリフラ『……』翼パタパタ

「貴女達も妖怪なの……でも理由はどうあれ引き返したほうがいいよ、地底の妖怪達は血の気が多いからね。絡まれたり喧嘩にでもなったら命は無いよ?」

「まぁ忠告は有難く受け取っておくけど、この下にはちょっと興味があるからね。私は行くよ」

「そう……じゃあ少しの間私も同行していい?案内もできると思うよ」

「いいよ、まずは地面に降りよう」

「そうだね」

 

 

「自己紹介を、さっきも言ったけど私は土蜘蛛の妖怪、黒谷(くろたに)ヤマメ」

「私は吸血鬼のイリス・スカーレット」

「あたしは妹のフランドール・スカーレット。フランでいいよ」

「軽く説明するとここは主に‘鬼’とか色々な妖怪が住んでる。街があるけど居酒屋が多いね」

「人間は?」

「不可侵条約があって人間はここには来れない」

「なるほど……ん?あれはだr──っ!」

 

イリスの上空から突然桶のような物が降ってきて、イリスの頭を潰す

 

「っ!お姉様!」

「キスメ!?なにをしてんの!」

「だって……ヤマメが知らない妖怪と……」

「だからって殺すことも…」

「あ~びっくりした」

『え!?』

「なんで生きてる……頭を潰したはず…」

「絡まれたりしたら命が無い……私からしたらむしろ無くなるまで頑張ってほしいけど」

「はぁ…キスメはそうすぐに……その行動力は妬ましいわ」

「あ、パルスィも」

「なんでいきなり落ちてきたの?」

「え……だ、だって……」

「だって?」

「ヤ、ヤマメと…」

「ヤマメと?」

「ご、ごめんなさいぃ…」

「え……な、泣かなくても…(まずいな、こんな時どうしたらいいんだろう……えと、よりあえずお母様が私達にするみたいにすれば)……えーと、キスメちゃん、ごめんね?」 ナデナデ

「え…?」

「別に私は怒ってないから」

「ごめんなさい……」

 

「あのキスメが!?」

「あの何か安心した顔…妬ましいわね」

 

 

 

 

「……は!ヤマメーーー」

「キスメはあいかわらずね……妬ましいわ」

「あ、この子はキスメ。そしてこっちがパルスィだよ」

「勝手に紹介するなんて……妬ま─」

「なんで妬ましい妬ましいって言ってるの?」

「私は妬み妖怪、これは種族としての性のようなものよ」

「そうだったんだ。私達が血を欲しがるのと同じなのかな?」

「そうね。それで貴方達の名前は?名乗らないなんて妬ましいわね」

「ごめん。私はイリス、それで妹のフランドール」

「フランでいいよ。ねぇねぇあそこにいる子は?」

「え?誰もいないけど……」

「いるもん!緑の服を着た女の子がいるよ!」

「いや誰もいないよ?」

「もしかして…」

 

「ばれちゃったー!」

 

「急に女の子が!?」

「お姉様は分からなかったの?」

「やっぱりこいしか…」

「なんで分かったの?」

「普通に見えただけだよ」

「すごーい!お姉ちゃん以外で初めてだよ」

「説明するよ。この子は古明池(こめいじ)こいし、地霊殿っていうところの主人の妹。いつもは無意識を操ってみんなは見えないんだけど」

「そうだよー」

「フランちゃん…だっけ?あたしの家に来てよー。お姉ちゃんに会わせたいんだ」

「行ってみたい、お姉様は?」

「私も行くよ」

「じゃあ私達はここで別れるね」

「なんで?」

「ちょっとね……」

「そうか、色々教えてくれてありがとう」

「また今度ね」

『ばいばーい』

「ばいばい…」

 

 

 

 

「にしてもめずらしいね」

「?」

「キスメが初対面の相手に逃げないなんて」

「あ……」

「どうしたの?」

「……なんか安心した…」

「え?」

「なんでもないよ」

 

 

 

 

~地霊殿~

 

 

「ここだよー」

「わぁ大きい…」

「本当だね~…」

 

「あれ、あんた達は?」

「お燐だー、お友達だよー」

「こいし様…そうでしたか。ごゆっくり~」

「入って入ってー」

「「お邪魔しまーす」」

 

 

 

「ねぇこいしちゃん。お友達って」

「そうだよ、フランちゃん達はお友達」

「じゃあさじゃあさ!明日はこいしちゃんがあたしの家に来てよ」

「え?いいの?」 

「明日みんなで遊ぶんだ!こいしちゃんも!」

「行きたい!やったー!」

 

「こら、静かにしなさい。一体どうしたの?」

 

「あ、お姉ちゃん!お友達ー」

「友達?」 

「「お邪魔してます」」

「お友達ができたからお姉ちゃんに会わせたかったんだ」

「私はこいしの姉の古明池(こめいじ)さとりです。(こいしに友達が……他の妖怪達は私のことを。心を見ればすぐに……)」

 

イリス 「(こいしちゃんのお姉ちゃん可愛いな~、アクセサリーも)」

フラン 「(わ~ピンク~)」

 

「……私達のことを……それにアクセサリー?」 

「え?心を?」

「そうです。私達さとり妖怪は心を読めるんです(こいしごめんなさい。せっかくできたお友達を…)」

 

イリス 「心を…(じゃんけんやばば抜き最強だ)」

フラン 「(お姉様達の心を……うへへ。あたしも欲しいな)」

 

「え…」

「…もしかして心を読まれて気持ち悪がられるなんて思ったの?」

「え……え…どうして」

「え、あってたの?なんとなく言ったんだけど……まぁ気にしないで、そういうことは全く思ってないから」

「イリスお姉ちゃん……」

「お姉ちゃん?」

「うんお姉ちゃんっぽいから」

「うん…まぁ…ありがとう?」

「フランちゃん!あたしの部屋で遊ぼ!」

「うん!じゃあお姉様、後でね」

 

 

「……とりあえず私の部屋に…」

「ありがとう」

 

 

 

~さとりの部屋~

 

「どうぞ」

「ありがとうございます」 ヨイショ

「………」

「………」

「……(気まずい…心は…)」

「(わ~さとりさんの部屋って本が多いな~、どんな本を読んでるんだろう?まさか魔法とか?だったらたくさん話したいな)」

「本ですか?」 

「あ、読んだ?」

「はい、私は小説は主に読んでいます」

「さとりは小説か。私は魔法の本だね」

「イリスさんも本をよく読むんですか?」

「うん。あと丁寧な口調はしないで」

「分かり……分かった」

「そうそうこれで私達も友達だね」

「友達?」

「フランとこいしちゃんの様子からに長い付き合いになりそうだし」

「あの、こいしの事ありがとう」

「おきになさらず。それでさとりのその目みたいな物は何?」

「これ?これは`サードアイ´といってこの目で相手の心を読むの」

「なるほど、他になにか出来るの?」

「あとは相手のトラウマを想起させたり、相手の記憶を見たり出来るの」

「記憶も?じゃあ試しに私の記憶を見てみて」

「分かった。では」

 

 

(くっ頭が……この記憶の量、一体何年生きてるの…?っ!?イリスが?…………姉妹2人ととても仲がいいわね………人間が館に……門番…魔法使い…悪魔…能力を持つ少女………)

 

 

「はぁ、はぁ、はぁ……イリスは何年生きているの?」

「457年だよ」

「私よりも長生き……あとイリス、貴女は前世の…」

「前世?もう憶えてないなぁ」

「その前世の記憶だけ見れないの。あるのは分かるんだけど」

「さとりの能力でなんとか出来ない?」

「う~ん…出来なくはないけど、イリスの場合は記憶の量が多いからすごく頭が痛くなるけど…」

「いいよ、やっちゃってください」

「じゃあいくよ」

「……っ!───いったぁぁっっ!!」

 

(頭がーー頭がーー!!………)

 

 

「──あ……ここは?俺は?」

「イリス大丈夫!?それに俺?」

「誰?ここはどこだ……ん?俺の声が…それに翼……はぁ!?何故女に!」

「お姉様ーー!!どうしたの!」

「は?お姉様?一体何のことを言っているんだ」

「フランちゃんのお姉ちゃんどうしたの?」

「イリスお姉様!フランだよ!あたしはお姉様の妹のフランドール!なんで……たくさんあそんだじゃん!一緒にねたじゃん!思い出してよぉ……」 ギュッ

「フランドール?それに抱きつくな!」

「やだ」

「離れ!───っ!?

 

『お姉様~~』

 

『一緒に寝よ~』

『あ、あたしも!』

 

『ごめんなさい!あ、あたしはただお姉様に……』

『ごめん』

 

『オネエサマーー♡アソボーー♡』

 

『お菓子~~』

『フランばかりずるいよ!』

 

レミリア…お姉さま……フラン……あぁぁ…」

「イリス!分かる?」

「うん…レミリアお姉さまもフランも美鈴、パチュリー、小悪魔、咲夜…みんなみんな」

「よかったよぉ…」

 

「思い出すのが早かったね、まるで物語のよう」

「いや~助かった~」

「フランちゃんが来てくれてよかったわね」

「本当にね。でも今日の内は`俺´だな」

「それだと前世は男ね」

「口調は大丈夫だけど一人称は今日1日このままだね」

「イリスの前世のことは秘密にしなきゃね」

「そうだね。さとりには感謝だよ、昔に忘れたことを思い出せたからね」

「大事なことって?」

「それは内緒だよ~(武器って言ったらひかれちゃうな~)」

「サードアイ」 チョンチョン

「!?」

「ふふふ…記憶を読んだ時点で分かったよ?」

「俺の逃げ道は無かったか……」

「まぁ私もカッコイイ武器は好きだよ?本の描写で色々な物があったし」

「さとりの読んでる本を読ませて」

「いいよ」

 

 

 

数時間後……

 

 

「お姉さま~そろそろ帰r───」

 

イリスはソファに寝転んで読書

さとりは自分のベッドでイリスの創った武器やを眺めている

 

「え……」

「お姉ちゃん……なにしてんの?」

 

 

 

 

 

 

この後、イリス達は館に帰ったが、一人称が変わったイリスを一時間程問いたのはまた別のお話し……

 

 




ぽんぽん進んでいった……


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37話:みんなで遊ぼう

「楽しみだな~」

「………」

「お友達が4人も来る~」

「………」

「みんな早く来ないかな~?」

「……ねぇフラン?」

「なに?」

「お友達を待つのはいいけど、どうしておr…私の上にいるの?」

「え~だってみんな来るまで暇なんだもん」

「だからってわざわざ…ねぇ?」

「でもお姉様はあたしを退けないよね。影の腕を使えばあたしを退けることを出来るもん」

「いたいことろを……」

「~♪」

 

『フランちゃーん!』

 

「来たー!」

 

 

 

~玄関~

 

「あ!フランちゃん!」

「チルノちゃんに大ちゃん、ルーミアちゃん。入って入って~」

「フランお嬢様のお客様でしたか」

「昨日いっぱいお友達が出来たから遊ぶの!」

「それはよかったですね」

「うん!」

「おじゃましまーす」

 

 

 

~イリスの部屋~

 

「……お茶どうぞ、お菓子も」

「ありがとう」

「おいしーのだー」 パクパク

「ありがとうございます。美味しいです」

「あのさ、なんで私の部屋?」

「え?だってここにいたらお姉様もいるから」

「………そう…」

「フランちゃんはお姉ちゃんのことが大好きなんだね」

「うん!」

「ん~♡」 パクパク

「ルーミア食べてばっかりだよ?」

「ねえねえフランちゃん、何する?」

「トランプとか色々あるよ」

「トランプって?やってみたい!」

 

カクカクシカジカ

 

「じゃあ配るねー」

「わ~それすごい」

「え?シャッフルのこと?」

「うん」

「(前世に頃はみんな出来たんだけどな~私だけ出来なくて練習したな~)」

「やるのだー」

「あれ?お菓子食べてたんじゃ…?」

「満足なのだー」

「配りおわったよー」

 

「ん~これは……」 サッ

「ここかな……?やべ」 サッ

「イリスさん声に出てますよ」 サッ

「あ……しまった」

「これは怖いな~」 サッ

「そういえばこいしちゃんは?」 サッ

「たしかにまだ来てないね~」 サッ

「こいしちゃん?」 サッ

「もう一人来るのか?」 サッ

「そっか、まだ知らないもんね」 サッ

「早く会いたいね~」 サッ

「どっちだ?よっ、あがり~」

「あ、お姉様早い、あたしはまだ4枚なのに」

「やったーおわりなのだー」

「あたしも」

「大ちゃんとルーミアちゃんも……ということは」

「フランちゃん、どっちかな?」

「ん~~………」

 

コンコン

「フランお嬢様、もう一人来ました。今門に」

「私が行くよ、今フランは悩んでいるからね」

「分かりました」

 

 

 

~玄関~

 

「来た来た……あれ?」

「お姉ちゃんも連れて来たよー」

「突然ごめんなさい」

「いいや全然いいよ。フラン達は先に遊んでいるから」

「わーい」

「お邪魔します」

 

 

 

~イリスの部屋~

 

「こっちだーー!やったーー!」

「負けたー!」

「ずいぶん盛り上がっているわね」

「そうみたいだね!」

「フランちゃーん来たよー!」 バン

「あ!こいしちゃん!」

「突っ込んでったなぁ……とりあえずそこに座って」

「ありがとう。こいしがみんなと仲良くやってて良かった」

「保護者だね」

「私から見たらイリスもだけど?」

「そうかな?」

「まぁお互い可愛い妹を持ったわね」

「激しく同意するよ」

「ほら!お姉ちゃんもやろ!トランプ!」

「イリスお姉様も!」

「私もやるの?」

「多い方が楽しいからね。でもサードアイはだめだよ?」

「分かってるわ」

 

 

「またトランプでもする?」

「それはもういいかな~」

「私はお菓子を作ってくるから先にやってて」

「わかった~」

 

 

「これだけ作ったら大丈夫かな?でもルーミアちゃんたくさん食べてたからな~……できたよ~……え?」

「アハハハハ!もうやめて!ハハハハハハ!」

「懐かしいなこの光景」

 

フランがさとりの手足を押さえ、こいしがさとりをくすぐっている

 

「ほらほらお姉ちゃ~ん」

「ちょっ…と…ハハハハ!イ…イリス!ハハハ…助けて!」

「いい光景だなぁ」

「ひど…い…ハハハハハハ!」

 

「ねぇフランちゃん」 ヒソヒソ

「ん?」

「フランちゃんのおねえちゃん」 ヒソヒソ

「あ…分かった」 ヒソヒソ

 

「ハハ…ハァ、ハァ、ハァ……やっと終わった」

「楽しかった?」

「なんで…助けてくれなかったのよ」

「楽しそうだったからね……うわぁぁっ!!?」

フランとこいしがイリスにとびかかり、フランが馬乗りになり、こいしが手足を押さえる

「次は~」

「お姉様だよ~」

「や、やめて……ほら、お菓子作ってテーブルの上にあるから……食べよ?」

「うん美味しいわね。ほらみんなも」 パクパク

「食べるのだー」 パクパク

「1人で食べ過ぎないようにね?」

『ハーイ』

「救いはないのか…もうひとおもいにやって」

「えへへ~いくよ~?」

「コチョコチョコチョー!」

「アハハハハハハハ!」

「たしかにいい光景ね」

「お姉様~おかえしだよ~」 コチョコチョ

「アハハハ…ごめんごめ…ハハハハ!」

「フランちゃんたのしいねー」 コチョコチョ

「うん」 コチョコチョ

 

 

「疲れた……」

『アハハハハハハハ!』

「あの2人は?」

「影で創った腕でくすぐってる。私もやりかえし」

「なかなかえぐいわね」

「もうやめたから大丈夫だよ」

「コチョコチョやってみたいのだー」

「お、ルーミアちゃん。どうする」

「そんなに手があったらこっちが負けちゃうのだーやめるー」

「じゃあさとりとじゃんけんでもしたら?さとりはじゃんけん負けないんだよ」

「なるほど…察したわ」

「そうなの!?大ちゃん!あたい達もやろ!」

「うん」

 

「わー本当に勝てないのだー」

「1回も勝てないよ」

「お強いんですね」

「イリス……なんか心が痛いんだけど…」

「……そうだね」

 

「ねえ外で遊ぼうよー」

「鬼ごっこがいい!」

「あたしはかくれんぼかな」

「お姉様も来てー」

「だったらレミリアお姉様と咲夜と美鈴も誘おう」

「私は見てるだけでいいわ」

「だめーお姉ちゃんもやるのー」

「え…でも私体力が……」

「さとりもやろうよ(皆が誘っているんだよ?)」

「あー分かった、行くわよ」

『やったー1人増えたー』

「じゃあレミリアお姉様の部屋に突撃ー!」

『お~~!』

 

 

この後、レミリアと咲夜は半強制的に部屋から連れ出され、美鈴も誘い、

みんなで楽しく遊んだ




今回は淡々とした物になってしまった


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38話:他からしたら、吸血鬼は気になるよね

久しぶりの真面目


他の妖怪からしたら吸血鬼って
気になるよね~(時〇風)


ボール遊び中……

 

「ほら行くよ~、えい!」

「それおいしそ~なのだー」

「ルーミアちゃん、ボールは食べちゃだめだよ」

「凍っちゃえー!」

「チルノちゃんは凍らせたらだめだよ」

「あ、大ちゃんボール行ったよ~」

「え?……あいたっ!?」

「大ちゃん災難だね……」

「あはは…」

「チルノちゃん隙あり!」

「ぎゃーー」

「こいしちゃん能力を使ったらずるだよ」

「は~い」

 

「ごめんなさい、また来てしまって」

「いや大丈夫だよ。こいしちゃんもさとりも来て嬉しいだろうし」

 

「お姉ちゃんお家にずっと篭ってるんだもん」

 

「こっ、こいし!それは言わないでよ!」

「だって本当じゃん」

「で、でも…」 

「まぁ私も全くというほど外に出ないなぁ。ずっと部屋の中でフラン達と遊んでいたな」

「え~イリスお姉ちゃんもなの~?」

「たしか紫も篭ってたっけ〜」

「紫ってスキマ妖怪の八雲紫?」

「そうだよ。式の狐に叩き起こされてるって」

「あの幻想郷の管理人様がねー」

「ねー従者の方がしっかりしているんだよね」

「でもあのスキマ妖怪は噂をすれば………」

 

「私がなんだって?」

 

「やっぱり……」

「はぁ……イリスに話があるからスキマで見てみたら、陰口はやめてほしいわ」

「でも事実だからね」

「何時に起きようが私の勝手でしょ。それはそうとさとり、貴方が地上に出てくるなんて珍しいわね」

「それこそ私の勝手でしょ?イリスと談話しに来ただけよ。それとこいしの様子を見るため」

「せっかくなんだし紫も座りなよ」

「ここは草があるわよ?」

「風が吹いたりすると気持ちいいよ?」

「分かったわよ……よいしょっと」

「よいしょって」 ボソ

「なにか文句でも?」

「だって…おばあちゃんじゃない」

「貴女だって結構生きてるでしょ!」

「でも私にとってはおばあちゃんだけど」

「まぁまぁ、みんな妖怪なんだから長生きはするでしょ?」

「イリスが一番気に食わないのよ!」

「え?私?」

「普通の妖怪より長生きしているくせにそんな容姿だなんて」

「確かにイリスは私より生きてるのに可愛いらしいわね」

「でしょ?」 キャハ☆

「うざっ」

「……でも紫、イリスの見た目ってさ」

「うんうん」

「身長が人間でいう子供で、金髪のロングで、イリスはよく着ているのはゴスロリが多いでしょ?」

「うん」

「これって俗に言うロリってやつじゃない?」

「え?」

「さとりから借りた本で見たことがあるわ……確かに」

「それって人間の中ででしょ!私は妖怪だし年齢も高いし……」

「でもあの霊姫が興奮していたし……」

「だぁーーっ!この話はお終い!紫は話があるんでしょ」

「あ、そうだったわね」

「また愚痴でも?」

「ちがうわ。イリスにはこの前幽香や霊姫が幻想郷のパワーバランス的に大事な立ち位置だって話したでしょ?」

「あったねそんな話」

「だからイリスも幻想郷の中で強い妖怪だからあんまり勝手なことはやめてほしいの」

「なんで?」

「なんでって……力の強い妖怪が暴れると他の妖怪達も暴れだすのよ。簡単に言うと抑制力になってほしいの」

「えーこんなロリッ娘にそんなことを頼むの〜?私怖いよ~おばあちゃ〜ん」

「っ……」 イラッ

「キャー、フラン〜紫が怖い顔したよ〜」 ウワーン

「お姉様!?」

「フラン〜」 ギュ

「あ……(お姉様から…来た!?)」

「いい加減にしなさい!」

「はいごめんなさいでした!」

 

 

「勝手なことをしないでって言ってるだけでしょ」

「勝手なことって?」

「暴れなきゃいいわよ」

「相手から仕掛けてきた場合は?」

「妖怪だったら殺さない程度に痛めつければいいわ」

「分かったよ……人間は?」

「人間は…」

「人間は?殺ってしまっても?」

「骨少し折って忠告して逃がすくらいでいいわ。あと、妖怪の山の天狗達は縄張り意識が強いから山に入ったら襲って来るから気をつけて」

「天狗って、あの鼻が長い妖怪のこと?」

「なにその偏見……」

「(前世の頃は天狗はそうだったんだけどなぁ)」

「天狗に新聞記者がいるから紹介するわ」

 

 

スキマで天狗(強制)呼び出し

 

 

「キャーー!ここは!?」 ドサ

「ほら立ちなさい」

「あ、紫さんですか……ん?この方は?」

「この前幻想郷に来た吸血鬼よ」

「吸血鬼ですか?初めて聞く種族名ですねぇ」

「初めまして」

「あ、こちらこそ初めまして。私は射命丸(しゃめいまる)(あや)です」

「私はイリス・スカーレット。私の姉妹の吸血鬼があと2人いるけど会ったときに」

「もう1人はあそこで遊んでいる娘ですか?」

「うん。妹のフランドールだよ」

「なるほど。少々質問いいですか?」

「あいかわらず仕事熱心ね」

「好きな仕事ですからね」

「いいよ、だいたいのことは答えるよ」

「ありがとうございます。ではまず吸血鬼という種族については?」

「吸血鬼?う~ん……そのままかな、血を吸う鬼って書いて吸血鬼」

「鬼ですか……鬼に翼って生えてましたっけ?」

「鬼を見たことないから分からないけど、私達吸血鬼は生えてるよ」

「では次です。さっき血を吸うって言ってましたけど、吸血鬼にとって血はどんな味なんですか?」

「人によって味は違う気がする。お姉様とフランの血は美味しかったよ」

「家族……ましてや自分の姉妹を吸血するとは……」

「フランは人間の血を吸わないで私の血しか吸ってないよ」

「姉の血しか吸わないなんて」

「なんなら文の吸ってレポートしてあげようか?」

「いえ、遠慮しておきます」

「そうか」

「次、失礼ですがどのくらい生きているんですか?」

「457年だね」

「私よりも長生き……その容姿で…」

「まったく、羨ましいわよね」

「でも容姿はロリ…」

「あー!ちーがーうー!」

「怒る顔や仕草も幼いですね」

「なっ!?」

「でも胸が」

「え……?」

「そこだけですねぇ」

「文もまさか!」 ガバ

「いや、私はそういうのではないので……ありがとうございました」

「新聞を作るの?」

「はい、帰ってさっそく」

「私の情報は載せないでね。なんか嫌だから」

「分かりました、では私はこれで」

「さようなら」

「はい」

「うわあ速い」

「文はたしか幻想郷最速って言われてたはずよ」

「へ~」

「じゃあ私も帰ろうかしら」

「帰って寝るの?」

「さとり、貴女もいい加減にして」

「寝るんでしょ?心を読んだ」

「私はさとりが苦手」 フイ

 

<○>スキマァ

 

「私の血ってどんな味なのかな」

「吸ってあげようか?」

「……吸いすぎないでね」

「いいんだ……じゃあいただきま~す」

「あ……なんか変な感じが……」

 

 

 

「ごちそうさま」

「吸血されるとなんか体がへんな感じなる」

「さとりのはちょっと甘かった」

「自分の血の味を教えられるってそうそう無いわよね。さっき言ってたけどフランちゃんの血は?」

「さとりのより甘かったよ」

 

「お姉ちゃん達、なにをしてるの……」

 

「こいしちゃん…」

「イリスお姉ちゃん、お姉ちゃんの首に口をつけてた」

「これはイリスに私の血を…」

「お姉様……」 ジー

「お姉ちゃん…」 ジー

 

誤解を解くのに数分かかったさとりとイリスであった

 

 

 

 

「ねぇ大ちゃん、あたしも大ちゃんの血を吸ってみるのだー」

「やめて、ただまずいだけだよ」

「でもフランちゃんのお姉ちゃんは美味しそうに吸ってたのだー」

「それは吸血鬼だからで……」

「ちぇっ」

 

 



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39話:天狗の新聞記者

side射命丸文

 

「ではまた!さようなら」

 

 

はぁ、急に景色が変わったから少々驚きましたが、いい情報を得ました。

吸血鬼イリス・スカーレットとその姉妹2人……いい記事が書けそうですね。でも書くなと言われていましたねぇ……これは書くべきでしょうか……ですか吸血鬼、種族の名に鬼がついているから力は強そうですね。それにあの翼…なにかよく分からない恐怖を感じますね。

イリスさん本人はとても温厚な方でしたが戦うとなるとこちらが負ける可能性もある……でも新聞記者の性としてこのようなネタはぜひ使いたい!

ん~~………どうしたものか…

そうだ、今は友好関係を築きましょう。そして更なる情報を得つつ記事に書いてもいいと許可も得る。これでいきましょう

「だったら早く帰らなければ!」

 

 

~射命丸宅~

 

「さっそく情報をまとめますか」

ふふふ…なにも言われませんでしたからメモ取っちゃいました!

「えーとまずは」

イリス・スカーレット吸血鬼、姉妹は姉と妹1人ずつで今はどちらの情報も無い。話を聞いていたがおそらく姉妹への愛が重い。

ここからは推測だが、この山にいる鬼と同格かそれ以上の力で、敵にまわしたくない人物。できれば会ってすらほしくない。

「今まとめられる情報はこれだけですね、まだ記事にするには少ないですね~」

「新しい記事のネタは見つかった?」

「だ、誰!?…貴女ははたて…」

「そうだよ、どうしたのそんなに慌てて……いい記事は書けそう?」

「ま、まぁまぁですね……でも珍しいですね、貴女が外に出るなんて」

「その言い方はひどくない?私だって最低限外には出るわよ」

「(自分で最低限って言うんですね……)」

「それでなんか興奮ぎみメモをとってたけど、いいネタはあったの?貴女がすぐに記事に書くわけでもなく、メモをとるなんて貴女も珍しいわね」

「まぁ色々あってすぐには記事にはできそうにないんですよ」

「へ~、ねぇ、教えてよ」

「だっ、ダメですよ!ネタを提供するなんてしないし、そもそも命が!」

「命?いったいどんな…」

「血を吸う鬼……」

「え?なにそれ怖い…新しい妖怪の種?」

「これ以上は言えません」

「そう……でさぁ、ちょっと面白いネタがあるのよ。貴女にもわけてあげようと思ってね」

「ネタ?」

「私見ちゃったの、あの八雲紫と藍のペアが1人の妖怪に負けたのよ。しかも風見幽香まで腕をもっていかれたの」

「そんな妖怪がこの幻想郷にいるんですか!?」

「容姿は私達より大きい翼を持っていて、金髪の見た感じ幼い妖怪だった」

「え……(金髪に大きい翼の……幼い…妖怪…?)」

「それにえーっと…ここの歯が尖ってた」

「犬歯が?(たしかさんもそこの歯が……)っ!はたてだめ!」

「!?急に大声出してどうしたの?そんなにこのネタが気になるの?」

「い、いや…そ…そういう」

「まぁ待ちなさいって、詳しく教えてあげるから」

「そういうわけじゃない、今すぐそのことは忘れて」

「どうして?あの八雲紫と幽香がだよ?」

「その妖怪について教えてあげるから考えなおして」

「…………それ本当?」

「本当」

「そんな妖怪がいるの?」

「いるの」

「翼を持って血を吸う鬼?」

「そう」

「………本当?」

「信じなさいよ、貴女も能力で見たんですよね」

「文、このネタは貴女にあげるわ。さっきの様子を見るかぎり何か考えてるんでしょ?私は命が惜しいわ」

「分かりました(ん?たしかイリスさんは記事にするなと言っただけで命をとるまでは…………ま、いいか。おかげでこのネタを独占できるし)」

「でも私も会ってみたいなぁ、その吸血鬼」

「取材を?」

「ただ会って話しをしたいだけよ。鬼だから敬語の方がいいのかな?でも年下に敬語はなぁ………」

「457歳らしいよ」

「え?あの見た目で?私達よりも生きてる………色んな意味で恐ろしいわね」

「取材していて私も同じようなことを思いましたよ」

「でもますます話してみたくなったな〜」

 

「射命丸様!侵入者です!」

 

「どこから!?妖怪?」

「羽……いや翼を生やした妖怪です。山の西ほうから」

「西って……あそこのほうは白狼天狗が警備していたはずだったわよね?それに侵入者に翼?」

「はい!……ですが……なんというか………相方の天狗と話しがはずんでまして……」

「「は?」」

「ですので自分が報告に来たしだいです」

「とにかく行ってみます!」

「気になるし私も!」

「早!?ま、待ってください!自分も」

 

 




姫海棠はたてはひきこもりというイメージはありがちですが、
ここではそんなに篭っているわけでわない

でも基本は家にずっといると


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40話:増える天狗達の悩みの種

~妖怪の山:麓~

 

「いや~いくら仕事だとしてもずっと警備はつらいですよ~」

 

「ずっと?暇じないの?」

「まぁ1人ではないからそんなにつらくはないんですけどね~」

「でもその相方との空気が気まずくなったら……」

「それはもぉ大変ですよ、早く誰か来てくれって思いますよ。いっそのこと侵入者が───」

 

「おーい!大丈夫ですかー!」

 

「ん?文さん?(あんなにあわてて何があったんだろう?)」

「はぁはぁ……椛!侵入者は……」

「え?侵入者ですか!?どこに!」

「やっと追いついた……椛さん、貴方の目の前に!」

「椛の前……あ…」

「私?」

「そうだ!子供の妖怪、早くこの山から立ち去れ!」

「イ、イリスさん……(どうしよう、怒らせたりしたら…)」

「立ち去れって言われてもただお話をしていただけじゃん」

「ここは我ら天狗の縄張りだ!引き返さないのなら力ずくでも」

「やめなさい!」

「しゃ…射命丸様…何故です!」

「イリスさんは鬼です」

「鬼って……(私ってそんなに怖い顔してるの?)」

「貴方鬼だったんですか!?すみません私軽い言葉で」

「射命丸様、鬼は翼など生えてません!冗談にしては笑えませんよ」

「へ~貴方が文が言ってた吸血鬼?」

「そうだけど……文が話してた?」

「え…あの…その~…(まずいまずいまずいぃ!)」

「姫海棠様!射命丸様!早く侵入者を」

「うるさいな~文様文様って、侵入者くらい警備なんだから自分で対処するもんでしょ」

「だまれ!侵入者…しかも子供の妖怪に言われる筋合いなど!」

「いや、貴方本当にうるさいわよ?」

「姫海棠様……」

「イリスさんは吸血鬼、血を吸う鬼と書くんです」

「ですがそんな妖怪は幻想郷に」

「あ~そのことなら、私はついこの間この幻想郷に来たんだよ。転移魔法を使って」

「そ…そうだったんですか…」 チラ

 

イリス「…」 ニコニコ

 

 

 

色々説明中………

 

 

 

 

「申し訳ありませんでしたぁ!貴方様が鬼だと知らずに!」

 

「ねぇ文、鬼ってさぁ、私そんなに怖い顔してる?(なんかさっきまで偉そうでうるさかった警備がここまでね)」

「そういうわけではないんです。この妖怪の山に住んでいる妖怪は強い方がですね──カクカクシカジカ─ということです」

「なるほど、簡単に言うと弱肉強食(社会的)ってやつ?」

「それです」

「すみませんでしたぁ!」

「(この人うるさいなぁ、いつまで土下座しているんだろう……なんか面白いからこのままでいいか)」

「イリスさんはどうしてここに?」

「散歩がてらに行ったことがない所を歩いているの。そしたらそこの天狗さんに」

「あ、自己紹介遅れました。私は白狼天狗の犬走(いぬばしり)(もみじ)です」

「でもどうしてそこの天狗は私のことを子供妖怪って言ったの?」

「え……(言っていいのか?でも言ったら……)」

「イリスの見た目が子供だからだよ」

「ちょ、はたて!どうして言うんですか!貴方いつもは引き篭もってばかりで人が来てもあまり話さないのに!」

「それは話題に興味がなかったからよ!」

「だったら自分から話題をふってくださいよ!」

「そんなこと言われてもねぇ!」

 

ギャーギャー

 

「(なんで人前で喧嘩を始めるの?)」

「記事のネタも能力ばかりで、ずるいですよ!」

「私の能力なんだしいいじゃない!」

「でもたまには外に出て足を使って……(イリスさんには申し訳ありませんけど、この口喧嘩を利用してその話題をなくしてもらいます)」

「こっちの方が楽なのよ!」

 

ギャーギャー

 

「まぁみんな自分の方法で記事の探し方があっていいですね」

「やっと分かってくれた。いや~急に喧嘩しちゃってごめんなさい」

「すみませんイリスさん。ご迷惑おかけしてしまって、それでなんでしたっけ?」

「そういえばなんだったっけ?ん~ごめん、忘れちゃった」

「そうですか(やった!)でしたら───」

「イリスの見た目の話でしょ?まったく、話しの話題を忘れるなんて文もまったくね」

「………(どうして覚えているんですか……)」

「そうだった、ねぇ私って子供に見えるかな?」

「……怒りません?」

「うん」

「イリスさんははっきり言って子供に見えます。昨日会ったときはあのように言いましたけど、人里の子供と同じような容姿です」

「そうだったか~」

「でも可愛らしいですよ?」

「椛~ありがと~」

 

「おい、なにをしているんだ?」

 

「「「!?」」」

「誰?」

「失礼ながら先程の話は聴いていました。私はこの妖怪の山に住む天狗の長です」

「族長様がどうしてここに!?」

「侵入者が来たって白狼天狗が言っていたのをたまたま耳にして、暇だから来てみたら…ね」

「そうだったんですか……ですが族長様がじきじきに来なくてもいいと」

「いやいや、そうは言うけど仕事が終わったら本当に暇なんだよ?それに俺は来てよかったよ、鬼の方に挨拶できるから。それで鬼の方がどうしてこの山に?」

「いや~この辺りをぶらぶらと…(ただの散歩のつもりだったのになんか大事になってる?)」

「たしかこの前に幻想郷に来たと仰ってましたよね?どこから来たのですか?私達は日本という国から幻想郷に移って来たんですけど」

「国は分からないけどこういう武器がある所ですよ」

 

イリスは天狗の長に銃を見せる。天狗達は始めて見る武器に見入る

 

「これは……銃ですか?俺達使うのと形状は同じだが小さいですね」

「でもこれって……なんというか……殺傷能力はあるんですかね?(あ、写真撮っとこ)」 カシャ

「あー試してみる?」

「いやですよ!」

「じゃあ私に…」 バン!

 

自分の肩に発砲して腕が飛ぶ

 

「なにをしているんです!どうして自らに…」

「キャーー!腕がー!椛ー」

「腕を持ってこっちに来ないでください!」

「見ての通りだよ。すごいでしょー?」

「はい、威力は十分分かったんですが、腕は大丈夫なんですか?いくら鬼といえど腕が飛んでは…」

「まぁすぐに再生するから大丈夫だよ」

「そ、そうなんですか……(この山にいる鬼よりも危ない存在だ…)」

「吸血鬼って恐ろしいですね。あの鬼でもここまでの再生能力はないと思いますが」

「たまに聞くけど、この山に住んでいる鬼ってどんな妖怪なの?怖い顔をしているの?」

「ん~なんとも言えませんが、おそらくイリスさんが思っているような容姿はしていませんよ(むしろ可愛いまで…)」

「文とはたてと会ったことあるの?」

「私とはたてはあります」

「俺もあります。怒られてしまうから詳しくは言えませんが」

「へ~いつか会ってみたいな~」

「やめておいたほうがいいと思います。かなり戦闘が好きですから」

「私も戦うことは楽しいと思うけどね」

 

『(絶対に会わせてはいけない、どうして鬼は戦闘が好きなんだろう……)』

 

 

 

この後、天狗の族長は里に帰り天狗のお偉い方とイリスについての会議を

 

当の本人イリスは少し椛と雑談をして、晩御飯を楽しみにしながら帰った

 

 

イリスが帰って行く様子を見て椛と文とはたては

『(どうして幼く見えるんだろう)』

と思った

 




なんかワンパターンな気がする


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設定(5章まで)

今回は人数が多いです
※独自設定あり※

あと、35話の「霊夢」は間違いで、正確には「零夢」です
すみませんでした



主な登場人物

 

 

イリス・スカーレット

 

二つ名:Immortal vampire(不死身の吸血鬼)

 

能力:影を操る程度の能力

 

年齢:457歳

 

周りからロリ扱いをされ始めた次女。紫と藍と戦った後、紫とは友好的な関係を築いている。

毎回突然現れる紫に悩んでいる。霊姫に恐怖している

 

容姿:変わらず

 

特徴:シスコン、ロリ、戦闘狂ぎみ、普段は落ち着いている、武器が好き

 

 

 

レミリア・スカーレット

 

二つ名:scarlet devil(紅い悪魔)

 

能力:運命を操る程度の能力

 

年齢:460歳

 

幻想郷に引っ越す際、内心一番楽しみにしていた紅魔館現当主。

一度殺しあったイリスと紫が関わっていることが気に食わない。

最近館に来る人物が増えてきて当主ということを(やっと)自覚し、フランと遊んでいるチルノ達を見ていて言葉使いを気にしはじめた

 

容姿:変わらず

 

特徴:シスコン、ロリ、見た目相応の性格

 

 

 

フランドール・スカーレット

 

二つ名:悪魔の妹

 

能力:ありとあらゆる物を破壊する程度の能力

 

年齢:455歳

 

幻想郷に来てから友達が増えて、遊ぶ機会が多くなり最近幸せな三女。

たくさん遊んだり散歩をして体力を使うようになってからイリスを吸血する回数も増えた

《外に行く→でも日光がダメ→イリスの能力が必要→イリスも出かける→イリスも遊ぶ》

という考えがフランは思いついた

 

容姿:変わらず

 

特徴:重度のシスコン、ロリ、甘えん坊、嫉妬深い、人間大嫌い

 

 

 

八雲(やくも)(ゆかり)

 

二つ名:妖怪の賢者、幻想郷の監視者

 

能力:境界を操る程度の能力

 

年齢:(紫さん曰く)乙女のひみつ

 

幻想郷を創ったスキマ妖怪。妖怪として長い年月を生きていて八雲藍を式として従わせているが、家事や幻想郷を覆っている結界の管理を任せている。一日の半分は寝ていて、さらに冬の時期になるとさらに睡眠時間が増える……俗に言う冬眠。歳関係の話になると機嫌がわるくなる。

わりと行事が好き

 

容姿:長い金髪で、紫を主体としたフリルのついたドレスを着ている。

見た目は10代の少女のよう

 

特徴:よく寝る、初対面ポーカーフェイス

 

 

 

普通の登場人物

 

八雲(やくも)(らん)

 

二つ名:スキマ妖怪の式

 

能力:不明

 

年齢:不明

 

九つの尾を持つ狐の妖怪で八雲紫の式。紫が家事をしなかったり幻想郷の創始者としての仕事をしないことに日々悩まされている。家事をほとんどをしてきて、だんだん家事が上手くなってきてる自分に嫌気がさしてきてる。

イリスと戦闘時、体を操られて紫を攻撃してからイリスがトラウマ。紫を攻撃して泣いていたことから、多少紫のことを思っていることが分かる。

最近癒しがほしい

 

容姿:(あお)色のドレスを着ている。耳と尻尾がもふもふ

 

特徴:万能、

 

 

 

博霊(はくれい)霊姫(れいき)

 

二つ名:博霊の巫女

 

能力:不明

 

年齢:23歳

 

紫と一緒に幻想郷を覆う結界を張った博霊の巫女。戦闘能力が高く退魔能力があるため妖怪退治を生業としている。イリスやフランのような幼い容姿の女子に興奮する変態。

博麗零夢という娘がいる

 

容姿:紅白の脇が出ている巫女服をきていて、黒の短髪で赤く大きいリボンをしている

 

特徴:ロリコン

 

 

 

古明地(こめいじ)さとり

 

二つ名:地底のさとり妖怪、忌み嫌われし妖怪

 

能力:心を読む程度の能力

 

年齢:300歳ちかく

 

地底にある「地霊殿」の主人。回りにある瞳「サードアイ」で相手の心を読むことが出来る。昔、心が読める妖怪といって多くの人間、妖怪にさえも嫌われていた。

地獄鴉の「お空」、火車の「お燐」をペットとして飼って(従わせて)いる。

自分の種族や能力を知っても自分に対する態度を変えず、今までのように接してくれる人物を大切にしている

 

容姿:身の回りにコードのようなものがついた瞳がある。ピンクの短髪、ピンクの服。(全身ピンク)

 

特徴:ひきこもり、妹思い、おちつき、人間苦手

 

 

 

古明地(こめいじ)こいし

 

二つ名:瞳を閉ざしたさとり妖怪、忌み嫌われし妖怪

 

能力:無意識を操る程度の能力

 

年齢:300歳近く

 

さとりの妹。人間や妖怪達の口と心からの言葉に耐え切れず、サードアイを閉ざし「無意識を操る程度の能力」が発現した。能力で他者の無意識に入り、気づかれずに移動出来る。

さとり同様、種族を知られても変わらず接してくれる人物を大切にしている。

 

容姿:黒い帽子に薄い黄色のリボンをつけており、薄い緑がかった灰色のセミロング。

回りのコードのようなものが付いている瞳がある。上は黄色い服、薔薇のような模様が入った緑のスカートを履いている

 

特徴:無邪気、イタズラ好き

 

 

 

チルノ

 

二つ名:湖の氷精

 

能力:冷気を操る程度の能力

 

霧の湖で見かける冷気をあやつれる氷の妖精。大妖精やルーミアとよく遊んでいる。

妖精の中では力が強く好戦的だが、頭脳は並の妖精である。

 

容姿:フランより少し身長が低く、白いシャツに青いワンピースを着ている。

背中には3対の氷の羽がある。

 

特徴:無邪気、イタズラ好き、明るい

 

 

 

大妖精(だいようせい)

 

二つ名:湖の妖精

 

能力:不明

 

チルノと霧の湖でよく見かける妖精。ちょっとやりすぎちゃうチルノを抑えたり、美味しそうと思うものをすぐに口にするルーミアに注意したりする。

力は弱いが、妖精の中では頭がいい

 

容姿:緑の髪に黄色のリボン。白いシャツに青い服

 

特徴:(チルノ達の)保護者、割と災難

 

 

 

ルーミア

 

二つ名:宵闇にイル人食い妖怪

 

能力:闇を操る程度の能力

 

チルノと大妖精とよく共に行動する妖怪。

昼は無邪気にチルノ達と遊んでいたり、何も考えず両手を大きく広げふよふよ浮かんでいるだけだが、夜は森に入って来た人間を食べる人喰い妖怪

 

容姿:髪は黄色いボブに赤いリボン、目は紅。白黒の洋服で黒いスカート。

 

特徴:イタズラ好き、無邪気

 



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トリック オア トリート!(番外編)
41話:子供扱いの現当主


今回はハロウィーン、番外編です!


紫 「イリスー!トリックオアトリート!」

 

「ギャーーーーー!!」

「よし!」

「ゆ、紫!?急になに!」

「やっと成功した…………今思えばイリスの驚いたところ久しぶりに見た気がする」

「なんの用なの!」

「ふっふっふ……私も驚かし方を考えたのよ!

「話を聞け!」

「どうよ、急に逆さまで現れた私は!」

「だーかーらー話を聞け!」

「どうよ!!」

「…………そりゃあ驚くでしょう」

「やった大成功!じゃあお菓子ちょうだい!くれなきゃ貴女の姉やいもu──」

「あ?」

「っ!」

「…………」 ジロ

「すいません」

 

 

 

 

 

「…………トリックオアトリート

「そこまでして欲しいの?そこのテーブルの上のお菓子ならいいよ」

「いいの!?いただきまーす…おいし〜……感じるよ〜優しさを感じる〜」

「(お菓子だけで……普段どんな仕打ちを受けてるの?)」

「あ……まだこんなに………なんか私涙が出てきたわ」

「そこまで!?」

「知りたい?事情を知りたい?」

「う、うん(なんか今日の紫うざいな)」

「あれは寒い冬のこと………………めんどくさいからいいや」

「…………(やっぱうざい)」

「今日の朝、私は幽香の所に行ったわ。普通に扉から入りトリックオアトリートって言ったの。そしたら幽香が`大声をあげるんじゃない!´って殴ってきた……」

「(あいかわらず辛辣だ……)」

「次にアリスの家に行った。アリスならこの意味を知ってると思ってね。思い通りアリスは意味を知ってて、アリスは私にクッキーをくれた……………なにを思ったか幻のね………あれは屈辱だわ…」

「……………」

「家に帰って藍にも同じのを言ったら`んなことはどうでもいいから仕事をしろ!´って………」 ウルウル

 

「それでイリスの所に来たの……」

「……(重い…話が重い)だからあんなに喜んでたんだ」

「イリス、貴女だけよ……私に優しくしてくれるのは」

「ありがとう………でもたしか今日は…」

「あら、イリスはハロウィーン知らないの?」

「いや知ってるよ。でも忘れてたよ」

「そうなの、じゃあ貴女は家族にもお菓子をあげるんでしょ?」

「ん~何を作ろうかな~?」

「無難にクッキーとかは?」

「じゃあたくさん作ろうかな」

「ねぇねぇイリス……私の分は?」

「紫はさっき食べたでしょ?」

「……足りない」

「だめ、帰ってあの狐ちゃんに貰いなよ」

「藍が……(どう考えても藍が私にお菓子をくれる未来が予想できない)」

「とりあえず帰って!」

「はい…さよなら」

 

 

 

昼……お食事を終え…

 

~食堂~

 

「ふぅ、ご馳走様」

「今日も美味しかったです」

「だからってこあ、私の分のご飯を狙うのはやめて」

「でもイリス様がくれました♪」

「やっぱりイリスに従属したほうがよかったんじゃないの…?」

「も~何度も言いますが私を召還したパチュリー様にしか従属しません。それにパチュリー様も大好きです♪」

「(こあちゃんいい子)」

「はいはいありがとう。それじゃあ私は戻るわ」

「あ、待ってください私も~」

「イリスお姉様!あたし達も部屋に戻ろ」

「ちょっと今日h──」

 

「ちょっと待って!」

 

「え?」

「最近フランとばっかりじゃん」

「そういえば……」

「その…あたしも……っ!」

 

レミリアの頭上から紙が一枚落ちてくる

 

「なにこの紙は?…………」

「レミリアお姉様の上から?」

「なんて書いてあるの?」

「………いや、なんも書いてないよ。ただの紙」

「つまんないの~」

「とっ、とにかく今日はあたしがイリスの部屋に行くの!」

「え~あたしも~」

「だめー!」

「(その話題で争うの?)」

 

 

 

「あの~悪いけど今日は無理かな」

「「えーなんで!」」

「ごめんね?じゃ、私は出かけるから」

 

「「あ……待っ……て…」

 

 

 

 

 

 

~アリス宅~

 

「ということでお菓子作りを手伝って欲しいんだけど」

「紫……結構傷ついていてのね…おふざけのつもりだったんでけど」

「屈辱とか言ってたよ」

「そこまで……今度ちゃんとしたのを渡そう」

 

「んもう!なんだかんだ言って~アリスは優しいのね!」

 

「っ……紫~」

「俗に言うツンデレって感じなのかしら」

「うるさい!あげないわよ!お菓子」

「ごめんなさい…」

「(この光景どこかで見たなぁ)」

「まぁあげるけどね……作るからイリスの家で待ってなさい」

「私の?」

「あとでレミリアとフランにあげるんでしょ?ついでよ」

「ついででもいいわ!待ってる!」

 

「ねぇアリス、今日の紫なんかテンション高くない?」

「それに(いつもだけど)うざいわね」

「たしかに」

「じゃあ早速作りましょうか」

「たくさん作ろう!」

 

 

 

 

 

sideレミリア

 

「「はぁ……」」

「どうかなされましたか?2人共溜息をついて」

「あ、美鈴」

「イリスお姉様がでかけちゃったの…」

「そうなんですか」

「そーなのだー」

「レミリアお姉様、ルーミアちゃんの口調が移ってるよ」

「うん…」

わは〜って言ってみよっかな?

「ひま〜」

「お嬢様方!とけてます!しっかりしてください!」

「「でも〜」」

「まったく、館の当主がこんなのでいいのかしら」

「あ、パチェ~いたの~?」

「いたわよ、気づいていなかったの?」

「うん」

「はぁ……長女より次女の方がしっかりしているんじゃないの?」

イリスの方が?確かにイリスはたまにお母様に見えるけどな〜。

もはやお母様かな〜?

「そういえばレミィ、今日はハロウィーンね」

「「ハロウィーン?」」

「2人共知らないの?まぁ私もこの間アリスに教えてもらったんだけどね」

「それでそのハロなんたらがどうしたの?」

「ハロウィーンよ。今日10月31日のイベント。子供が仮装して大人にお菓子を貰うの。`トリックオアトリート、お菓子くれなきゃイタズラするぞ!´って言ってね」

「「お菓子!?欲しい!」」

「レミリアお姉様!イリスお姉様が帰って来たら早速言お!」

「そうだね!」

 

 

「フラン、仮装も」

「図書館に行って色んな妖怪を調べよ」

 

 

残った2人は………

 

「あの〜パチュリー様、お嬢様達は子供ではないと思うのですが………」 ボソッ

「見た目とかあの様子見ても?」 ボソ

「……………」

「楽しそうだからいいじゃない」

「そうですね」

 

 

 

 

そして夜……

sideイリス

 

「ふ〜たくさんできたな〜。手伝ってくれたアリスには感謝だね」

「あ、イリスお嬢様。おかえりなさいませ」

「ただいま。今日はもういいよ」

「分かりました」

「ねぇ美鈴、紫来た?」

「あ、来ましたよ。今はおそらくレミリアお嬢様とフランお嬢様と一緒に図書館にいるかと」

「分かった」

 

 

〜図書館〜

 

「さてさて、お姉様とフランはどこかな?」

たっくさん作ったから喜んでくれるかな〜?

「あそこにいるのはパチュリー?お〜い、パt───」

 

『トリックオアトリートォォ!お菓子をよこせー!』

 

「ギャーーーーーーー!!??」

「ははは!イリスがギャーーーって」

「お姉様お菓子よこせー!」

「イタズラするわよー!」

「あ、お姉様とフラン………紫も」

「イリスが出ていった後パチェに教えてもらったの!仮装してお菓子を貰うって」

「パチュリーが?」 チラ

 

 

パチュリー 「ふふっ」 ピース

 

 

「ささ!早くお菓子をちょうだい!じゃなきゃイタズラを………」

「クッキーをどうぞ。アリスに手伝ってもらったからたくさんあるよ」

「え………ありがとうお姉様…(正直イタズラしたかったな〜」)

「だから出かけたんだね」

「そうだよ。でもお姉様達は仮装してるの?」

「えー!してるよ!ほら、吸血鬼の仮装だよ」 ヒラ

「どう見ても吸血鬼の仮装だよ」

「う、うん。たしかに吸血鬼だねー(私達本物の吸血鬼なのに……)」

 

「ほら!イリスの分の吸血鬼のドレスもあるよ!」

「お姉様も来てー!」

「私はいいかな」

「だめ、着なさい」

「なんで命令形なの!?だったら紫が着ればいいじゃん」

「「え?紫が?…………イリスが着て」

「今の沈黙は何よ!?とりあえずイリスはこれを着ろー!」

 

キャーーー!………

 

 

紅魔館のメンバーと紫と(紫によって強制参加させられた)アリスは

ハロウィーンパーティを楽しんだ

 

 

咲夜が仮装したスカーレット姉妹の姿を目にした瞬間、数秒固まって倒れたのは、また別の話である

 




番外編な気がしない………


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第6章 大戦
42話:大勢


〜食堂〜 食事中……

 

「ねぇレミリアお姉様」

「ん?」

「幻想郷に来てからもう何ヶ月か経ったけど、ここに慣れた?」

「ん〜……イリスは?よく散歩に行くけど(あたしも行きたかった)」

「私はここら辺の土地関係はだいぶ知れたよ、地図もあるし。それに探索の時に会った妖怪や妖精とも知り合えたよ。さとりとかチルノちゃんとかね」

「もう馴染んでいるんだね。あたしとかパチェはずっと館に引きこもってたから幻想郷に来る前と全然変わんないよ」

「ちょっとレミィ、私も一緒にしないで。結構変わったわよ」

「どこが?今まで通りずっと図書館にいるじゃん」

「友人が増えたわ」

「(多分アリスのことを言っているんだろうなぁ……)」

「それだったらあたしも───」

 

「大変よ!!こんなにのんびりしている暇ないわ!」

 

『!?』

「何事よ」

「ねぇ!何も話を聞いていないの!?」

「ほら紫、とりあえず落ち着いて。はい紅茶」

「だから飲んでる場合じゃ………!」

「飲んで」

「………頂くわ……………はぁ、おいしい」 コク

「それじゃあ昼食の続きをしようか。紫はちょっと待ってて」

「分かったわ」

 

食事中……ワイワイゲラゲラ

 

 

『ごちそうさまでした』

「いや〜美味しかった!」

「今日はレミリアお姉様の好きなオムライスだったもんね」

「イリスもフランもオムライス好きでしょ?」

「「うん」」

「食事も済んだし私は図書館に戻るわ」

「パチェ、また魔h───」

 

「だからそんな状況じゃないって言ってるでしょ!!」

 

『(紫(さん)も紅茶飲んでのんびりしてたじゃないですかー………)』←紫以外一同

「今日中の何時かに妖怪達がここに攻め込んで来るのよ!」

『えー!!??』『ぶはっ!』

飲み物を口にしていた者は吹き、それ以外は皆声を大にして驚いた

 

「そ、そそそそれってほほ本当なの!?」

「本当よ」

「ま、まずいですよお嬢様!人間でなく妖怪、今までとは比になりませんよ!」

「パチュリー様ぁーー!大変ですよー!」

「レミリアお姉様ぁ!イリスお姉様ぁ!怖いよぁ!」

「フランも落ち着いて!紫!何時に来るの!?」

「お嬢様!私もいますので安心を!」

「みんな落ち着きなさい!さっきまでのんびりしていたでしょう!」

 

 

落ち着いた……

 

「そ、それでいつ来るの?妖怪達は」

「分からないわ。藍に見張っていてもらっているけど」

「でもどうしていきなり攻めて来るのよ。私達は何もしていない、私は今まで通り図書館にずっといたし」

「たしかに………」

「まぁ簡単に考えてこんなに立派なお屋敷があって、そこに住んでいるのが(見た目子供の)妖怪数人って知られたらそりゃ奪いに来るわよ………それに」

『それに?』

「妖怪っていうのは汚いのが多いのよ。ここに住んでいるのはみんな女、体が目当てっていうのもあるでしょう」

「……………本当?」

「分からないけど」

「イリスお姉様、体って?」

「え……えと……そうそう捕まっちゃって働かされるっていうことだよ。奴隷だよ」

「えー嫌だな」

 

「ちょっとイリス、意味を分かっているでしょ?なんで言わないの?」 ヒソヒソ

「教える必要がないよ」 ヒソヒソ

「貴女達は吸血鬼、そういうことは───」 ヒソヒソ

「お姉様とフランは誰にも渡さないから」 ヒソヒソ

「(目が本気………)」

 

「そう言えば幻想郷に来る前に度々このようなことがありましたね」

「美鈴が門番になってから数が結構減って助かってたよ」

「でも人間と妖怪は全然違うわよ」

「………妖怪……」

「ん?どうしたのフラン」

「ねぇ紫、その妖怪達の中にルーミアちゃんもいるの?」

「あ………(そういうことか、何時も仲良く遊んでいたからね)」

「いや、ルーミアなら霧の湖でチルノ達と……」

「そっか、良かったよ」

「で………どうするの?妖怪達はいつ来るか分からないのよ?」

「迎撃するしかないよ、何百年もみんなで住んでる家だもん。それにあたしは当主だもの(今回は……守らなきゃ)」

「「レミリアお姉様カッコイイ!頑張れー」」 キラキラ

「任せなさい!」

「「お姉様ーー!」」 キャ─

「イリス……」

「紫、なに?」

「貴女は戦わないの?」

「そりゃ戦うよ。私の姉妹と家族を攻撃するんでしょ?殺す」

「あたしも行く」

「大丈夫?怖いならここにいても……」

「そうだよフラン、あたしとイリスだけでも……」

『(過保護…………)』

「ううん、大丈夫だよ。それに能力もある」

「私も戦います。私は門番です、この家の方々を守るのが役目」

「私も。随分戦いには慣れていますし。それに…」 チラ

「ん?」

「同じ人間から恐れ嫌われてきた私を家族のよう優しく迎えてくれた方々を奪わせない。それにイリスお嬢様を殺すことを達成した今、弱小妖怪に負けませんよ」

「(あ、イリス殺せたんだ……)」

「この家は私とこあが守るわ」

「お任せください!」 ビシ

 

「紫は?一緒に戦ってくれるの?」

「私は行かないわ。幻想郷創始者、人間と妖怪の共存を望む。妖怪同士の争いに力は貸せないわ」

「そう。紫がいればすごく頼もしいんだけどね」

 

「紫様……」 スキマ

「藍……来たの?」

「はい」

 

「じゃあ行こうか」

「「うん」」『はい』

「あ、咲夜」

「なんでしょう?」

「これを使って」 ジャラ

「これは……ナイフですか?」

「そうだよ、咲夜の武器ってことで作ったの。咲夜ってナイフを投げて戦うでしょ?だからいっぱい作った」

「ありがとうございます。では、さっそく汚させていただきます」

「うん」

 

「「イリス(お姉様)がまた武器作ってる……」」

 

「いってらっしゃい(ませ)」

 



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43話:互いを守るために

ほとんど三人称視点です

戦闘の描写下手ですみません
難しいですね


〜館前の草原〜

 

「じゃあ2人に能力をかけるね」

「ありがとう、やっぱり便利な能力だね」

「よし、あたしも頑張らないと」

 

 

「みんな!あたし達吸血鬼が前線で戦い、咲夜と美鈴はその残党をお願い!」

『了解です!』

「あんまり無理はしないで、館にはパチェと小悪魔が残ってくれてるから。しかもパチェ今日の調子は絶好調らしいから館に妖怪達が行ってもあまり深追いはしないで。パチェは何百年も魔法を研究してる、弱小妖怪(ざこ)なんかに負けないから」

「(レミリアお姉様、ちゃんと`とうしゅ´してる)」

 

 

「うわ〜」

「来た?」

「うん見て、すごい数だよ」

「2人共武器は持った?」

「「うん」」

「……今度こそ……今度こそは」

「レミリアお姉様、どうしたの?」

「…おいで……」

「「?」」

「……」 ギュ

 

意味が分からずもレミリアに寄るイリスとフラン。その2人をレミリアは抱きしめる

 

「「!?」」

「……今度こそは守るからね………絶対に……絶対」 ギュー

「レ、レミリアお姉様……私も守るよ」 ギュ

「あたしもレミリアお姉様とイリスお姉様を守る……(あたしも見たくない、お姉様達が傷つくの)」

「殺ろうか」

「「うん」」

 

 

 

『ははは!あんなに可愛いガキがかの吸血鬼か!』

『おいあの館の酒は俺によこせよ!』

『ばか言え!俺のだ!』

『はは、お前らは酒でも飲んでろ!あの吸血鬼のガキをとっ捕まえて奴隷にしてやる』

『そりゃあいい、だったら俺はあの右の金髪だ!』

 

 

「(妖怪ってこんなに見た目がひどい者が多く汚れているんだ……)」

「う、うぅ……」 フルフル

「(フラン…涙目になって少し震えている………かわIゲフン…許せない)」

『一番乗りは俺だー!』

「うるさい!」 ザ

妖怪が1体飛び掛り捕まえようとして来る。それをレミリアが槍で妖怪の頭を叩き飛ばし殺す

「調子に……乗るなぁ!

わがままな部分もあるけど甘えてくるとすっごく可愛いフラン、作ってくれるお菓子が美味しいし笑顔が可愛いイリス………どっちも大切な妹、あたしから盗るな!」

『生きがいい嬢ちゃんだなぁ!』

『殺られるなんてだらしねぇ!』

『こっちは数がいるんだ、行けぇ!』

「うっ……次は…」

妖怪達が襲いかかる

「やぁぁぁぁっ!」 ザ

「レミリアお姉様!」 バン

フランが剣で1体斬り能力で2体壊す、イリスが大鎌で2体の首を斬り殺し1体を銃で撃ち、2体を能力で作った針で殺す

「まだいるんだよ!しっかりしないと」

「レミリアお姉様かっこよかったけどあたしとイリスお姉様もいるから」

「ありがとう」

『うぉぉぉっ!』

「……」 バン

『ギャー!?腕が…腕が…』

「2人これ借すよ」

「お姉様、これ`じゅう´ってやつ?」

「うん。私たくさん武器あるから」

「じゃあ借りるよ……う…重い」

「すぐ慣れるから」

「あたしはいいや……能力もあるし」

『話ししてる余裕なんかねぇよ!よくも腕を』

「早速……」 バン

『ぐわぁ!』

「うん、これ使いやすい。ありがとうイリス」 ニコ

「(あ……お姉様の笑顔最高)」

『うぉぉ!どんどん行けぇ!』

『攻めろー!』

「(うるさい邪魔うるさい邪魔うるさい邪魔……)」 バンバン

 

ワーワーギャーギャー

 

 

 

 

 

美鈴・咲夜側……

 

「やっぱりお嬢様方が前線でも流てくるものなのですね」

「そうね、これはこれで有難いだけど……」

「そうですね……お嬢様方が前線で主人を守るべき私が残党処理」

「まぁしょうがないのかもね。だったらせめてパチュリー様の所に行かせないようにしましょ」

「でもあんまり来ませんね」

「おそらく多くの妖怪の目的がお姉様方に変わったのよ。酒や金からお嬢様に……まぁその気持ちはよく分かるわ、可愛いもの」

「こんな状況で何言っているんですか……(この人も変わったなぁ……)っ……咲夜さん、どうやら話しも終わりのようですね……来ます」

『ちっ………次は誰だよ!あのガキを奴らを囮にして突破したと思ったら』

『だがほら!あそこまでもう少しだ!』

『うぉぉっ!突っ込めーー!』

「では……紅美鈴行きます!」

「殺りますか………やぁっ!」

咲夜達はレミリア達を抜けて来た妖怪を各個撃破していく……

 

 

 

 

 

再度レミリア・イリス・フラン側は……

 

「あぁ……数が多い!」

『なんだよあの武器は!あんなの聞いてねぇぞ!』

『しかも2人持ってやがる……それにその武器を持ってねぇ金髪を狙ったやつが急に壊れるようにバラバラになる………』

「壊れろ!来ないで!」

「(フランも大丈夫か……)」

「イリスー!後ろ──」

『酒よこせー!邪魔すんなー!』

「わっ!?危ない!……くっ」

背後から巨体の妖怪がイリスに殴りかかる、イリスはその攻撃を危なく躱す……そして妖怪の口に銃口を入れ

「………あなたもしかして他より強い?」

『あ……あたりめぇだ、俺は百年も生きているんだ!お前らガキより───』

「じゃあ使ってあげる」

『な……なにを………う……ぐぅ……あぁぁぁ!』

「ふふふ……戦力増強……」

『体がぁ!勝手に!』

『な、なにをするんだ!?』

『やめろ!ぐぁぁ!?』

死を感じた巨体の妖怪の影を操り妖怪達を攻撃させる

「これで楽でしょ」

『ギャー!』

 

 

 

 

 

 

フランドール側…

 

「やぁっ!」 ザ

『四方から行け!』

「くっ……」 バン

『おら!』

「痛っ………やめろ!」

4体から全方位から攻撃が来る、レミリアは銃を撃って1体殺し残り3体の攻撃を躱し槍で反撃する。だが上からの不意打ちをくらい傷を負うが倒す

「レミリアお姉様!大丈夫!?」

「大丈夫……こんな斬り傷すぐ治る。それよりイリスは?」

 

 

『やめろ!』

『ぐ………』ドサ

「全然役に立たないじゃん!」

『そこだ!』ザ

「いてっ……」

『腕1本取ったぞー!』

「それは……」

『吸血鬼には銀がいいらしいからなぁ』

「だったらせめて殺せ!中途半端に腕だけやられると痛いんだよ!」 バン

『ぐわ!?』ドサ

「くぅ……銀だから治りにくい……それまで鎌で!」

 

 

「イリスお姉様……レミリアお姉様……(また…)」

『俺んとこに来いよ、可愛こちゃん』

『おらー!』

「っ!………嫌だ!来るな!壊れろ!」

妖怪達がキリもなく来る、フランは能力と剣を使って対処していくがレミリアとイリスが傷を負ったことに同様して少し涙を浮かべる

『俺の所に来たらきっと気持ちいいよぉ』ジリ

「来ないで!(嫌ぁ…嫌ぁ)」

 

〈カワッテ?〉

 

「え?」

〈キコエルデショ?カワッテ?〉

「(あなたは、(わたし)?)」

〈ソウダヨ、アタシ(・・・)

「(守ってくれるの?)」

〈マモルンジャナイ、スコシテツダウダケ〉

「(…………お姉様達は?)」

〈マモル!ゼッタイニ!〉

『やった観念したのか?』グヘヘ

『こいつを殺して酒だぁ!』

『おい!殺すなよ?こいつは俺が!』

〈ナヤンデルヒマハナイトオモウヨ?〉

「お願い…もう嫌なの………………リョウカイ」 スク

『捕まえろー!』

「クルナ!アタシ(・・・)トオネエサマタチヲキズツケルナ!」

『大人しく捕まれ!』

「ウルサイ!コワレロ!」

 

 

 

 

敵も減り……

 

 

「はぁ……はぁ……あと少し!」 バン

 

「死体が……」

『おい!もう逃げろ!』

『勝手に逃げてろ!今がチャンスだ!』

「これで……最後だ!」 ザク

『ぐふっ……』ドサ

他の妖怪は逃げ帰り、レミリアとイリスの周りには大量の死体の山ができて、草原はほとんどが緑から赤黒くなっている

 

 

「はぁ…はぁ……終わった?」

「うん……」

「………フランは?」

「……そうだフラン!フランはどこ!?」

 

「クルナ!コワレロ!ヤメロ!」

 

「え……」

「フラン……?」

フランは周りの妖怪の死体の山を破壊したり誰もいない所を壊している

 

「「フラン!」」




途中雑になりましたが……



〈おまけ〉
パチュリー達の様子……


〜館〜
パチェ 「………」 ズズ
小悪魔 「来ませんね」
パチェ 「楽でいいじゃない」
小悪魔 「ですね〜」

小さい机と大量の本を玄関前の広間に置き紅茶を飲みながら読書をするパチュリーと、日差しが当たってウトウトしてる小悪魔


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44話:守った物、壊された者

sideレミリア

 

「コナイデ!」 バーン

 

「フラン……どうしたの…」

「ねぇフラン!もう終わったから!」 ダッ

「だめイリス!危ないよ!」

「でもフランが……あのままじゃ危ないよ……」

「イリスはまだ腕が治ってないでしょ?あたしが」

「腕なんていつか治るよ、でも壊れたら治らないよ……だから私が行くよ」

「…………じゃあお願いしていい?」

「お任せ」

 

「…………」

あたしが姉なのにまた守れないの?頑張っているのに……今度こそ、今度こそはイリスとフランを守ろうと必死に頑張ったのにあたしは………

イリスがお姉様だったらどうだったのかな…

……優しいしあたしより大人びているし、イリスが先に生まれていれば、イリスがお姉様だったらあたしやフランを守れたのかな………

あぁ……あたしが妹だったら………

 

 

「イヤ!イヤァッ!」

「フラン!落ち着いて、もう終わったから!」

「クルナ!」 バ

「っ!?」

「タスケテ………レミリアオネエサマァ…イリスオネエサマァ……」

「フラン!私だよ!」

「コナイデヨォッ!」

 

「反応が……(フラン……まさかイリスのこと分かってないの!?このままじゃイリスが……でもあたしが行ったところで……)」

 

「私だよフラン、もしかして分からないの?」

「コナイデッテイッテルノ!」 バン

「痛!?」

「チッ、ツギハカラダヲコワシテヤル」

「フラン………大丈夫だから………もう終わったんだよ………帰ろうよ、レミリアお姉様も待ってるよ」

イリスは片腕を壊されながらもフランに近づく、そしてもう少しのところで

「ね?大丈夫だから…かえ──」

「コワレロ!………ッ!?」 バン

「──ろ──」

イリスがフランを抱きしめ、腕に力を入れてフランの頭に手を伸ばそうとすると同時にイリスの全身が砕けるように壊れる。零距離で能力を使ったため、返り血を全身に浴び、大きく開けていたフランの口にも血が多く入る

「イリス!」

「エ……ナんデ……イ…リスおネエ様……?」

「(なんであたしの妹が妹を殺している所を見なきゃいけないの………なにもやっと終わって、帰って皆で喜び合って誰一人欠けることなくご飯を食べるはずなのに……どうして……)」

「イヤだ……いやだ……イリスオネえ様ぁ…」 グスッ

「フラン!」

足元にある血溜まりに手を沈め涙を流しているフランに近寄るレミリア

「フラン……気が付いた?」

「あ……レミリアオ姉さマ……あタシ……イリスお姉サマを……」

「うん……」

「う……うぅ……レミリアおネエサま!」

「フラン……?」

フランが顔を上げてレミリアを見る。フランの目の片方が真っ赤で黒が無く裏のフランが出たときの目のようになっている

「そう……やっぱりそっち(・・・)も悲しいんだね」

「ウン…」

 

 

「フラン、大丈夫?」

 

「イリスお姉様……」

「なに?」

「ゴメンナサイ」

「怖かったよね……もう大丈夫だから、あの怖い(絶対許せない糞)妖怪達はもういないよ」

「ウン……うん…」 ポロポロ

「イリスはもう大丈夫なの?」

「完全に治った状態で再生するからもうどこも痛くないよ」

「そう……あたしも抱きついていい?」

「え…あ…うんいいよ」

「ありがとう……」 ギュ

「(……やっぱりレミリアお姉様は抱きしめると気持ちいいな…)」

「……もう無理に死んだり無茶しないで」 ギュ

「え…でも」

「嫌だよ、妹がバラバラになる姿は見たくないよ。もしあたしやフランが平気でもバラバラになったらどう?」

「………嫌ぁ…」 ウルウル

「だからあたしも嫌だ。もっと自分の体を大切にしてよ」

「分かったよ……」

 

「ささ、2人共帰ろ?」

「お腹空いたよ〜」

「グスッ………」

「ちょっとフラン、いつまで私の服の端を握っているの?」

「あ……」

「そうだよ、イリスが歩きずらいでしょ──」

「手を握って歩こ?」

「うん!」

「──ねぇあたしも!」

「レミリアお姉様子供みたい」

「なにを!フランも子供だよ!」

「(いや〜2人共可愛いな〜)」

 

「だったらフランは`ロリ´ってやつだよ!」

「レミリアお姉様こそ`ロリ´だよ!」

 

「っ……(どこでそんなワードを!?)」

「まぁまぁお姉様にフラン、仲良く帰ろうよ?」

「なんかなだめるようにいうけどさぁ、イリスもだよね?」

「え?」

「だね」

「えー!?なんでそうなるの!?」

「じゃあイリスお姉様はロリコンだ!」

「なんでよ!」

「「え……イリス(お姉様)はあたしみたいなのは好みじゃなくて?」」

「……大好きです!」 フンス

 

「なにこれ?」

「「しらない」」




最後はお気になさらず


「死」とか「殺」という漢字をあまり使いたくなかった結果こうなりました

やっぱりレミリアが不憫なところになっていまう……


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45話:後は晩餐

会話回です


~夜~

 

「さぁさぁ今夜はパーティですよ!咲夜さんに手伝ってもらっていつもより多く作りました。どんどん食べてください!」

 

『ワーー!』

 

「あたしはこういうときこそ静かに食べたいんだけどね」

「まぁまぁお姉様、美鈴も咲夜も疲れているのに作ってくれたんだよ?そんなこと言わずにほらほら!」 エイ

「だ…だからっていきなり口に…!んー!」

「美味しいでしょ?」

「はぁ……まあね」

 

 

『パチュリー様!お疲れ様です!』

『私達は全く仕事していなかったでしょ…』

『でもお疲れ様です!はいあ~ん』

『い、いいわよ…』

『今回は私も美鈴のお手伝い頑張りました……食べてくれないんですか…?』

『う……あ~ん……美味しいわ』

『ありがとうございます!』

 

 

「あっちも騒いでるねぇ」

「そうだねぇ」

「…」 ツンツン

「何?フラン」

「あ~…」

「ん?」

「フランなにしているの…」

「あ~」

「どうしたの?(なにこれ超可愛い…あぁ!どうして幻想郷にカメラが存在しないんだ!今このフランを保存したい)」

「もしかしてフランさっきのパチュリー達のあれをしてほしいの?」

「」 コクコク

「じゃあこのスープでいいかな?はいあ~ん」 ワクワク

「あ~」 パク

「……あ…あぁ!可愛い!可愛すぎるよフラン!」 ギュッ

「っ!?お、お姉様!ちょっと…苦しいよ…」

「あ…ごめん…つい」

「イリス、今度はあたしが食べさせてあげようか?」

「お、お願いします!」

「分かった。はい(なに興奮しているんだろ?)」 アー

「パク 最高です。もう死んでもいい!」

「お姉様…そんなこと言わないでよ!」

「冗談だって冗談」

「イリスが言うと洒落にならないから……ましてやさっきあんなことがあったのに」

「ごめんなさい…」

「大丈夫だよ!お姉様ももう済んだことでしょ?」

「そうだね…あたしこそごめんなさい」

 

「お?お嬢様達はなんかしんみりした空気ですね、追加でつくりましたんでお食べください」

 

「おかわりだー」

「ありがとう美鈴」

「なんか気を使わせちゃったみたいだね」

「いえいえ、少し話を聞いてしまったんですがイリスお嬢様の言う通りもう済んだことじゃないですか、それに誰一人欠けることなく事を終えたんです。食べて騒いで喜びましょう」

「そうだね」

「よし、だったら私ももっと食べるー」

「じゃああたしは(その2人も見ながら)ゆっくりジュースでも飲んでいようかな」

「私もジュース」

「あたしも」

「はい!食べて楽しみましょう、では私はあちら側に混ざってきますね。おかわりなどでしたら私か咲夜さんに言ってください」

「「「(さすがにもうおかわりはないかな~……)」」」

 

 

 

 

 

「あの吸血鬼達、生きていましたか…」

「藍、私の友人の死を望んでいたのかしら?」

「っ!……い、いえそんなことは…」

「たしかにイリス達が幻想郷に来たときはさんざんにやられた挙句に藍は体を操られて私に攻撃させられたけど今は友人よ。それに…」

「?」

「さとりを完全ではないけど立ち直らせたのよ?」

「あのさとり妖怪を?」

「それに妹も友達ができたってさとりは本当に嬉しそうに話していたのよ。藍も監視と警戒はもうやめて仲良くしたら?イリスの作るお菓子もおいしいし、イリスが集めまとめた本もおもしろかったわよ?」

「気が付いていましたか……」

「そりゃあねぇ」

「あんな侵略みたいに幻想郷に来たのです、そうやすやすと信用するは…」

「藍、そのことに関しては私達が悪いわ」

「紫様!?」

「私達が戦う前イリス達をスキマで見ていたでしょ?」

「はい」

「そのときどんな感じだった?幻想郷侵略のため作戦会議や何かでもしてた?」

「いえ……」

「でしょ?攻撃を仕掛けたのは私達。アリスなんか図書館の魔女や門番と仲良くなっちゃって、幽香はアリスがイリスから借りた花についての本や図鑑を読んで笑みをこぼしたのよ」

「……」

「だからほら、藍も行くわよ」

「え……ま、待ってくだs───」

 

 

 

 

 

「みんな無事かしら~~?」

「ワーーー!?」

 

 

「「うわー!?」」

「………八雲か」

「「「何事(です)!?

 

「さて、とりあえず落ち着いた。んで紫、何の用なの?」

「さっき言った通り無事を確認しに来たのよ」

「と言ってますけどお姉様?」

「いやいや、だからってどうしていきなり出てくるの!確認するなら普通に出てくればいいじゃん。普通に」

「ちょっとした茶目っけよ」

「こっちは疲れてるんだから少しは労ってほしいよ」

「他は騒いでいるのに貴女達は静かだったから盛り上げようと……ね」

「だからって…(話すだけでめんどくさい…)」

「あれはあれは楽しんでいたよ?」

「……そう?」

「八雲は妖怪の中でも年長者なのにこういうことは無知なんだね」

「何よ!私は友人と呼べる友人があまりいなかったのよ!藍だっていなかったし。こういうことは全く知らないのよ!」

「(紫、友達少なかったんだ…)」

「それで考えた結果があれ?ただ疲れただけだよ」

「(レミリアお姉様の追い討ち)」

「その言い方はないでしょう、そもそも私が知らせなかったら貴女達は妖怪達が攻めて来ることすら知らなかったじゃない」

「でもあたし達は疲れていてゆっくりジュースを楽しんでいたのに八雲は!」

「今だにジュースとか、いくつよ貴女達は………!」

「いいじゃんジュースでも………!」

 

 

 

「うわー、口喧嘩になっちゃったよ…(どちらかが引けばすぐなのに……)ん?」

 

 

「あ……あの紫さ──」

 

「吸血鬼なら血か酒でも飲みなさいよ!」

「八雲…あんたには分からないだろうけど血って飲み吸いすぎはよくないの!」

 

「……そこまでにしておいた方が…」 アセアセ

 

「知らないわよそんなの飲んだこともない」

「だったら言わないでよ!

ワーワー ギャーギャー

「あ……紫様……あの…えーと…」 アセアセ

 

「あれは…たしか紫の式…だっけ?(なんかすごく困ってる…話かけてみよ)」

 

 

「紫様……ど、どうしたら…」

「紫のところの狐ちゃん?」

「お前は!?あのときの吸血鬼!」

「ま、待ってよ!今は敵じゃないし、貴女の主人にもなにもしていないよ!」

「それは『今は』ではないのか?いつかお前達吸血鬼が幻想郷を支配を企てるかもしれない」

「そんなことしないよ」

「信じられんが…」

「(どうしよう、これじゃあジリ貧だなぁ。あ、これあげれば喜んだりするかな?)まぁまぁこれでも食べてご機嫌を」

「それはなんだ?」

「お味噌汁だよ」

「なぜ異国から来たお前達が味噌汁を知っている?」

「(そうだったぁ!私達は日本とは別の国から来たんだった…)さ、咲夜が紫に教えてもらったって言ってたよ」

「紫様が?(料理などしないのに料理を教えるとは…)だったら一口」

「どうぞどうぞ」

 

ズズズ……

 

「ゴク 美味かった……とくにこの」

「油揚げ?」

「………お前はさとり妖怪なのか?」

「吸血鬼だよ(当たったってことかな?)」

「まぁそんなことはどうでもいい……こんなことで私がお前を信用するなど……」 チラチラ

「もっと食べる?おかわりはまだあるらしいし」

「今ので……充分だ」

「目が味噌汁に向いてるけど?お持ち帰りも頼もうか?」

「…………お願いしよう…」

「じゃあ頼んでおくよ」

「あら、あんなこと言っておいて素直にお願いするのねぇ」

「ゆ、紫様!?どこから聞いて…」

「イリスが藍に話しかけたあたりからスキマで聞いていたわ」

「お姉様と口喧嘩しながら聞いていたの?」

「そうよ」

「お姉様は?」

「あっちで金髪の娘と飲んでいるわ。ジュースをね」

「美味しいのになぁ、紫は何が気に食わないの?」

「小さいことにつっかかってくるのよ。長く生きているのにいちいちね」

「そうかなぁ……優しくて可愛くてちゃんと皆をまとめてくれてて優しくて可愛いお姉様だよ?」

「どうして優しいと可愛いを2回言うのよ」

「大事なことなので2回言いました!それに見てよほら!あの2人のなんて愛おしい姿をさ!」

「分かったから!貴女も貴女でなんなのよ………まぁ藍、これで分かったでしょ?イリスは幻想郷の支配なんて考えてない、ただのシスコンよ」

「ちょっと紫!そこまで言うことないでしょ!私はただ──」

「あぁ分かった分かった!少し黙りなさいよ!」

「………分かりました。紫様がそこまで言うのならば信じましょう」

「(やっと信じてもらえた……)」

「ですが信頼はしません。なにかあったら真っ先に殺します」

「え、え〜〜……(お味噌もういっぱいあげたら信頼してくれるかなぁ)はい、お味噌のおかわり」

「ありがとう」

 

 

 

「あ、そう言えば本題があるんだったわ……」

 

『え…?』




時間が空いたから多めに書こうとしたけどこれが……

変な終わり方をしてしまった


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46話:急襲(戦闘回ではないですよ)

「そう言えば本題があるんだったわ……」

 

『え…?』

 

「ほ…本題って?」

「嫌だぁ!もうやっかい事はもってこないでぇ!」

「大丈夫よ、この話に大きく関わるのはイリスだから」

 

レミフラ「「嫌だぁ!もう帰って!」」

 

「イリスにちょっとしたお願いがあってね」

「お願い?」

「そう、率直に言ってイリスに異変を起こしてほしいのよ」

「異変?それを私が起こすって?」

「そうよ」

「(なんか異変って単語が頭に引っかかる…)」

「はい却下。イリス、そんなことしなくていいから」

「ちなみに異変っていうのはそのまんまで、例えば天候をずっとおかしさせたり夜がずっと明けなかったりとか、そんな風に幻想郷を少し危険にしてくれればいいのよ」

「話しを聞けー!」

「紫さん、貴女幻想郷の管理者じゃないんですか…?」

「人間と妖怪のバランス的にも色々あるのよ」

「は…はぁ……」

「あ!(思い出した!400年くらい生きてきたから忘れてた。あのときさとりに思い出させてもらってよかったぁ!

)」

「お姉様どうしたの?いきなり大きな声出して」

「分かったよ紫」

「お姉様が異変を起こすと誰かに傷つけられちゃうんでしょ、お姉様そんな危険なことしないでよ」

「大丈夫だよフラン。結構先にするから」

「先ってどのくらいか教えてほしんだけど……」

「50年くらい先かな」

「50年!?イリスあんた…」

「異変を起こすタイミングくらいは決めさせてほしいな」

「………分かったわ、待つわよ」

「よし、この話はここまでにして。さぁお姉様とフラン、今日は夜更かしする勢いでジュース飲みながら───

 

 

 

 

 

 

「てな感じなことが昨日起きたんだよ」

「はぁ、私に記憶を思い出させてもらってよかったって……あんな目に遭って、しかもフランちゃんに可哀想な思いをさせたのになにを言ってるの……」

 

こいしがさとりの手を引いて館に来た。こいしはフランを見つけるとさとりを置いて一目散にそちらに向かい、タイミングよく遊び来たチルノ達と合流し走って行った……

取り残されたさとりはイリスの部屋に行き、イリスは部屋のテーブルと椅子を影にしまって外に持っていって遊んでいるこいし達を見ながら話している

 

「そう……だよね」

「でもイリスって以外だよね、そんなに痛い思いをたくさんされて死ぬこともあるのに痛いっていう思いはあるんだね」

「いやいや、たくさん傷つくとあんまり痛みを感じないって思うけど、痛いよ?腕とか持ってかれたら滅茶苦茶痛いからね?(さとりも味わえば分かるのになぁ)」

「サードアイ」 チョンチョン

「あ……」

「まぁこの能力を気にしないでくれてることは有難いけど、少しは意識しないの?」

「意識してたらこうして忘れたりしていないよ…」

「あはは!イリスって可愛いねぇ」

「(さとりの方こそ可愛いけど………何ですかそのピンクの服やスカートは…、あぁ抱きしめたい)」

「……悪かったねピンクで///」

「また忘れてたぁ!」

「それに少しは心の中でも自重しなさいよ」

「心の中も自重って……そんなの無理だよ」

「でもよ!」

「えぇ………じゃあさとりの心の中はどうなの?」

「え!?ど…どうしてそんなこと聞くの!?」

「なんでそんなに驚いているの?ただ聞いただけなのに……まさか」

「ち、違う……誰かに私の心の中を気にされたことが今までなかったから……あんな人の心を読む妖怪の考え思っているなんてどうせって……」

「い…いや…別に私はそんなこと思ってないよ?」

「ありがとう…………ごめんなさい、なんか話が重くなっちゃった。あっち皆仲良く遊んでいるのに私達がこんな話をしているのは」

「そうだね」

 

さとり「うふふ」

イリス「あはは」

 

「仲良くお話しているお姉さん方、ちょっといいかしら?」

 

「「ん?……ギャーー!!」

「あら、話かけただけでそんなに驚かなくてもいいのに」

「か…風見幽香(かざみゆうか)!?どうしてこんな所に!?」

「貴女は地底のさとり妖怪じゃない。そちらこそどうして地底からわざわざここまで?」

「妹が私も付いてきてって言われたの。それにイリスと話もしたかったし…」

「へぇイリスって貴女だったのね。じゃあ私も貴女に用があるわ」

「う~ん……幽香……っ!?あのときの!?」

「あのときって貴女達が幻想郷(ここ)に来たときのこと?」

「そう。よくもあのときお姉様を……」 ジャキ

「イリス!イリスだめだって!もう済んだことでしょ!?(どうしてこの吸血鬼は姉妹のことになるとこうなるの…)」

・  落ち着いて……

「……それで用とはなんでしょうか…」

「いつも通りでいいわよ。それで用はこれ」 ササ

「これって、前にアリスに貸した本?」

「私もその本を読ませてもらっているわ。それでアリスは忙しいから代わりに私がこの本を……ってこと」

「アリスには色々な物の材料になる草や花の本を貸したなぁ……もしかして幽香って花が好きなの?」

「まぁ私は花の妖怪だし興味はあるし育てているわ」

「幽香のひまわり畑は幻想郷の中でも(荒らしたら襲われるって)有名ですしね」

「(え?敬語?)」

「へぇ…花の本なら他にもたくさん持ってるよ。花は好きだから私の部屋にあるよ」

「じゃあ私も貴女の本を借りていいかしら?ひまわりだけでは寂しそうだし、私も色々な花を育てたいし」

「分かった。ではこれから仲良くしましょう、椅子はまだあるから座って」

「ありがとう。よろしく」

「うん、これからよろしく」

「さとり妖怪もよろしく」 ニコ

「っ!?よ…よろしくお願いします…」

 

 

 

スキマ

紫 「(幽香があんなに親しげな関係を作った!?そして笑顔!?)」

 




影にしまうなんて20話くらいぶりに話にだした

ちなみにさとりは人見知りみたいな感じで家族や特に親しい仲の友人以外には敬語っていう設定


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第7章 博麗
47話:待つ少女


前章の設定は無いです。

先に関わるので年齢だけでも

レミリア:475歳
イリス:472歳
フラン:470歳


それから特筆すべきことは無く、幻想郷に来て十数年が経った。

 

 

「ふぁ〜〜……ん、朝…もうひと眠りしようかな」

 

「イリスイリス!」

 

「ゆ、紫?どうしてこんな朝早くに……」 スピスピ

二度寝をしようとイリスが布団に深く入ったとき、慌てた様子の紫がスキマを開きイリスを呼ぶ

「そんなことより博麗神社に来てちょうだい!」

「え!?嫌だよ私は行きたくないよ!それにこの前紫がここを教えたからあの巫女が特攻仕掛けて来たんだよ!もう顔を見たくないし、紫もまだ許してはいないからね」

「だからその件については謝ったでしょ!そんなことよりも博麗神社に来て!」

「嫌だ嫌だ嫌だ!そもそもなんで私がそこに行かなきゃならないの!?」

「…………貴女の能力(ちから)を貸してほしいからよ…」

「っ………貸しだからね」

「ありがとう」

「はぁ……(お姉様とフランに心配かけないよう置き手紙は書こ)」

 

 

 

 

〜博麗神社〜

 

「なんで……どうしてよ!」

「零夢」

「……何の用よ、見ての通り私は今忙しいの………それにまだ朝早いんだし紫は家で寝てればいいじゃない」

紫は神社に着くと神社前の石階段で泣いている巫女装束の少女に心配の意を込めて名を呼ぶ

「(出来ればわたしがそうしたいんだけどなぁ)」

「そんなわけにもいかないのよ。貴女のその──」

「放っておいてって言ってんの!今は1人にして!」

「零夢……」

「……そういえばあの巫女は?この神社も随分と静かだし」

「………あんたは?紅い翼に黒もある長い金髪……お母ちゃんが言ってた吸血鬼って妖怪か。お母ちゃんならいないわよ」

「霊姫は消えたわ」

 

「え?」

「私は一ヶ月くらい家でぐーたらしていたのよ。寒いし眠気はすぐに来るし。霊姫達はどうしてるか気になってスキマで見たら涙をこぼしながら1人でそこの階段で座ってる零夢がいたの。話を聞いたら1週間くらい前に突然いなくなったらしいの」

「それで待ってたと?」

「話を聞くかぎりはね」

「……本当に紫はお母ちゃんの居場所知らないの?そのスキマでも分からないの?」

「スキマってそんなに万能ではないのよ?」

「……それで、私が呼ばれた理由って?」

「霊姫の餌」

「ひ、ひどすぎない!?」

「というのもあるんだけどさっき行った通り能力(ちから)を貸してほしいのよ」

「私の?………そこの巫女の影を操って疲れても無理矢理腕立て伏せや腹筋をさせるの?」

「………紫…」

「違うわよ!そんな鬼畜なことを私がさせるはずないでしょ!イリスの能力が零夢の修行に手伝えないかと思ったから来てもらったのよ」

「私の修行に……?」

「そう、あの術を習得出来ずに悩んでいたでしょう?」

「そうだけど……私が早く習得出来なかったから愛想尽かされたんかな…」

「そんなことはないわ。絶対。霊姫との付き合いは⒋5年だけどあいつはそんなことはしないわ」

「そうだよね…」

「ふわぁ〜(眠い……ベッドが恋しい。術……習得……?やっぱり限界を超えるために腕立て伏せとかかなぁ)」

2人が話している間、イリスは早く帰って布団に入りたい思いで零夢の修行の手伝い方法を考える。そのイリスの影はくねくねと揺らめいている

「ちょ、ちょっとあんた!影!」

「ん?今修行の手伝いを……」

そう言いイリスは影を零夢に伸ばす

「っ!?あんたの影に妖怪が!それとも吸血鬼ってこんなことも出来るの!?」

「私は影を操る程度の能力を持っているの。私の影を貴女の影を繋げて体を操ろうとしたんだよ」

「やめてよ!一体私に何をしようとしているの!」

「お手伝いをね」

「イリス、修行ってそういうのじゃないわ。体を鍛えるとかは違う」

「じゃあ手伝うって何をすればいいの!眠いんだからもったいぶらずに早く教えて!」 ヤーヤー

「今教えるから、イリスは」

「別にいいわよ。これは私の修行で私の問題。他人の手を借りて達成するのは違うと思うし」

「でも……」

「それに妖怪退治を生業としてる博麗の巫女が妖怪の手を借りて術を覚えてもだめでしょ?」

「そうでもないわ、妖怪でも人間に友好な妖怪はいる、妖怪は人間を襲うという固定概念で友好的な妖怪が殺されていったのを何回か見た。だから私は人間と妖怪の共存を望んで幻想郷を造ったの……」

「なら良かったよ」

紫は零夢の考えを過去に見た光景を話し否定する。だがイリスはそんなことは知らんと言うように協力の手を引こうとする。

「何故そう言うの……?」

「紫、私達は何度も人間の襲撃に遭い何度も傷をつけられた。あるときはお姉様とフランが攫われて人質にされ攻撃された。そのときは人間に人間を攻撃させみんな殺させた。それから色々あったけど人間はいつも私達に攻撃してくる、だから私は人間を好いてないしいくら死のうがどうでもいいの、パチュリーや咲夜(咲夜はただの気まぐれだけど)みたいに私達と仲良くしようとするなら変わったけど………」

「「………」」

「じゃあ私は帰るね。あぁ起きるのはお昼かな〜?朝ご飯を逃すのは残念だけどなぁ……」 スタスタ

 

「……っ……」 タタッ

「(零夢?)」

 

ガシ

「ん?」

イリスが帰ろうと飛ぼうとするとき、零夢が走りイリスの腕を掴む

「待ってよ」

「…何」

「あ……えと…飛べる?」

「?一応」

「じゃ、じゃあ飛び方教えて」

「……………うん、いいよ」

「……ありがとう」

 

 

 




書いておいてなんですが翼を持つ者に飛び方を教わるっておかしな話ですよね……

今章は東方幼霊夢の要素があります


(東方幼霊夢は他者様がお作られた東方projectの二次創作物語です)


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48話:消えるように淡い期待だけれども

Twitterで色々言ってたけど遅れてしまった

会話ばっかりだからなんだかなぁっていう


「零夢、どういう……」

 

「あまり深い意味は無いの。ただあの吸血鬼の話を聞いてたら……」

「……貴女は妖怪は嫌いではなかったの?」

「そう嫌い。下品だしうるさいし私達人間の物を盗んでばかり、それにあの吸血鬼も何人も人間を殺したって言ってた………けどね、何か分からないけど止めたくなったのよ」

「………それは霊姫の教えかしら?」

「そうかもね」

 

「ま、イリスだっけ?とりあえず上がって」

「おじゃまします」

 

 

 

 

「は〜〜」

「………」

「あんた何してんの?」

「ん?寒いからね」

イリスは敷いたまま布団を見つけると手足を入れ、零夢と紫の感情そっちのけで暖まる

「それ私のだけど……」

「少しだけだから」

「……と、話がそれたわね。霊姫がどこにいるのかって話だったけど………2人は心当たりはあるの?」

「……ない」

「どうせ人里っていう所で通りすがりに幼女童女にかまっているんじゃないの?2日3日したら帰って来るでしょ」

「もう1週間経っているんだけど?」

「あ………そうだったね」

「零夢は?」

「………」

「はぁ、一体どうしたら……そもそも居場所もまともに分からないままじゃ探しようもないじゃない」

「ねぇそもそも見つける必要ってあるの?」

「え……?」

「どういう意味よ」

「だって自分の意思でいなくなったし、それに今はそこの巫女がいるんだから妖怪退治の件は大丈夫でしょ」

「だけどそれじゃあ───」

「はぁ………」 スク

 

溜息を吐きながらイリスは立ち上がり紫に近づく。そして紫の頭に軽く手を乗せて耳に顔を近づけ……

「ねぇ紫、もしもだけどね……あの巫女がいなくなった母親を見つけて、話しかけてその母親に拒絶されたら?突き飛ばされ軽くでも暴言を吐かれまた姿を消したら?」

「え……そ、それは……」

「もし母親が自分から手を引いてほしくて吐いた嘘の暴言でもあの巫女には響く。だから今の内に手を引いた方が良かったりするんじゃない?その未来有望な巫女が潰れるかもよ……そして妖怪の抑制力が無くなり…………まぁもしもの話だから気にしないでいいよ」

 

「…………」

「それで?」

「………」

 

「ねぇ何話してんの?そんなコソコソと」

「いや特に何も………それより紫が話があるって」

 

「なんか心当たりが!?それともおおまかな情報が!?」

「……いえ、情報も無いし心当たりもないわ……ねぇ零夢、霊姫を探すのやめにしない?」

「(ははは……なんて単純)」

「え…な、なにをいってんの!まだ探し始めてから全然──」

「でも一週間待っても帰ってこなかったんでしょ?それにいなくなってのは突然と……霊姫はあんな感じだけど割りと考えてる。だから探すのは霊姫は望んでいないと思うの」

「でも……そこの吸血鬼?」

「そう、私の考えを紫に教えたの」

「ねぇどうして!手伝ってくれるんじゃなかったの!?」

「私が手伝うのはその術…技?まぁどっちでもいい、その習得だよ」

「どうしてよ………せめていなくなった理由だけでも知りたいのに…」

 

「ねぇ…」

「ん?……え…」

 

イリスはさっき紫に言ったように耳元で

 

親……両親の体がバラバラになって散らばっている様を目撃するよりはましなんじゃない?

 

「!?」

「あの時襲撃に来た糞吸血鬼を食い止めてくれてたレミリアお姉様まで死んでしまっていたら……フランまで殺られていたら……お姉様達の死体を集めてその真ん中で喉元切って自殺してたよ…あ、喉を切っても死ねないか。じゃあ心臓に一突きだね」

 

「ハハハ、まだそうとは決まったわけではないからただ小うるさい奴の話って思ってよ」

 

 

「………見つけることだけに盲目的な考えすぎたわ。私はあの技を使えるようになる。でもお母ちゃんのことを待つ、少しだけの期待なら持ってもいいでしょう」

 

零夢は幾つかの残酷な話を聞かされて驚いたり気落ちするが、

紫やイリスの考えや話を聞いて何かを決め、自身のすることと先程に比べるとすごく小さくなった淡い希望を話す。

 

「…分かったわ、これから頑張りましょう。一応私も藍に捜索を続けるように言っておくわ」

 

「ありがと」

「やっと修行ってやつを始めるの?ささ、始めよ始めよ」

 

 

「(私がちゃんと習得したらお母ちゃん帰って来ないかなぁ)」




次回から会話ばっかりを減らしたい


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49話:人間(用)の力

sideレミリア

 

『ふふっ元気だった?』

 

『私のほうこそ元気だったって?私は元気だよ』

 

『ささ、入って。今日はレミリアお姉様とフランに貴方を紹介したくてね』

 

『え?受け入れてくれるか心配だって?貴方なら大丈夫だよ、絶対』

 

「イリス、そこに人間が……どうして人間と一緒にいるの?」

 

『あ、レミリアお姉様。この人を紹介したくて探してたの』

 

「紹介?」

 

『そうだよ。最近ねぇこの人と……えへへ…お付き合いをしているの~』

 

「え……どういうこと?お付き合い…?人間と?どうして、あたし達はこれまで何度人間に!」

 

『でもこの人は~森で妖怪に襲われているところを助けてくれて~それから話すようになってね~』

 

「妖怪ならイリスだけで余裕でしょ!それにあたしは認めないよ!人間なんか信じられない!」

 

『この人をなんかって言わないでよ、そんなこと言うお姉様嫌い。一週間くらいで帰ってくるから……行きましょ』

 

「嫌い!?待ってイリス!どうして……どうちゃったの急に……ねえイリス………どうして──」

 

 

~~~~~

 

 

レミリア 「どうしてっ!…はあはあ……ゆ、夢?」

 

 

~レミリアの部屋~

 

「…朝……起きなきゃ…ってあれ?(誰か後ろにいる?)」

背後に違和感を感じたレミリアはゆっくり体を動かして確認する

イリス 「………」ZZZ

「(イリス?昨日は1人で寝たのになんでイリスが?)」 ナデナデ

「ん……んへへ~…」

「イリス…あたしのこと嫌いになってないよね…?あたしもフランもイリスのことは好きだし人間なんかにとられるのは──」

 

「私もお姉様とフランのこと好きだよ、愛してますとも」

「え!?起きてたの!?」

「ベッドの中がもぞもぞしたりレミリアお姉様の荒い息に興奮して……大丈夫?」

「あぁ…ちょっと嫌な夢を見てね……」

「そうなの?どんな夢かは聞かないけど私は何があってもレミリアお姉様とフランのことを嫌いにならないよ?例え頭を踏まれながら罵倒されても、何度も体をぐちゃぐちゃにされて殺されても、今まで私に囁いてくれた優しい言葉を否定して私を──」

「もういい分かったよ!あたし達はそんなことしないよ………早いけどもう食堂に行こ?」

「んぅ…二度寝させてぇ、朝早くに紫に連れ出されて眠いのぉ……」 ギュ

「あたしはここまま?」

「お願い…」

「分かった。あたしも嫌な夢を見てあれだからもう一回寝る」

「おやすみなさい~」

 

「(そう言えばなんでイリスはあたしのベッドで寝てたんだろ……まぁいっか)」

 

 

 

 

 

 

 

~博霊神社~

 

「寝てきた~」

「あ、吸血鬼やっと来たの?」

「遅かったわね、もうお昼よ?待ってる私達もことも考えてちょうだいな」

「お昼ご飯も食べてきたんだよ」

「だからそんなに気分が良さそうなのね」

「咲夜と美鈴の作るご飯は本当に美味しいからね。咲夜ももう料理とか美鈴からすごい教わってるし、私の背も超えて……」

「そう………ねぇイリス、貴女─」

「さぁやりましょう、わざわざまた来てもらったのは戦ってみたいからよ。私もわりと妖怪を結構退治してきたから」

「えー……さっきご飯食べたばかりなのに……昔はまるで戦闘狂みたいに襲って来た人間を楽しんで殺してたけど……でもずっと平和に暮らすより戦いもある方が楽しい…うん、そうだねやろうやろう。さぁ殺しあ──」

「わない!そこまでやんないから!」

「それで紫、さっきなんて言おうとしたの?」

「……なんでもないわ」

 

「さぁ私を何回殺すの?始めましょ」 カチャ

「はいそこイリス!銃はダメ。能力は…まぁいいでしょう」

「えーじゃあ」ジャキ

「その大きい刃物もダメよ。殺傷武器禁止」

「……んじゃやろう…」

「そ、そうね(なんかすごく気落ちしてるしてる…)」

 

 

2人はある程度間合いを開け、互いの次の行動に備える

「…そちらから来ないなら私から!」

零夢は先手に淡く光る球を生成しイリスに数十発飛ばす

「え!?何そr──ギャーー!」

「え…?」

今まで見たことのない攻撃をされ、零夢の飛ばした球全てを全身に受け、妖怪によく効く攻撃なのかイリスの体は銀弾を受けたように損傷する

「くっ…心臓に当たっちゃった……」

「あんたなんで避けないのよ!」

「うぅっ……」 ドサッ

「い…いやっそんな気は……ごめんなさいごめんなさい!」

イリスが倒れ血が広がり血溜まりが出来る。その様子を見た零夢が膝を落としそこにいない者に謝り続ける

 

「ねぇ妖怪と戦っているんだから油断しちゃだめでしょ」 ツンツン

何事もなかったようにイリスは謝り続けている零夢をつつく

「え……な、なんで……あんたは…」

「うん死んだ。血も出て血溜まりもできてる」

「私はたしかに見た!あんたが倒れて血がたくさん出て……あの量は死んでも…!」

「ん~~簡単言って生き返ったの」

「吸血鬼ってそんな……そんなの絶対に」

「いや吸血鬼はそんなこと出来ないよ。銀で心臓や頭を破壊されたり日光を浴びたりすれば命尽きるよ。ただ私が術で今まで殺し吸った血肉で自分の命を増やし再生してるだけ」

「そ、そうなの…」

「まぁ続きをしよう。もうあの変な球に当たらないから」

 

 

ーその後、零夢は攻撃の合間に光る球を置いたりして上手く戦い、イリスは下手に攻撃できないので足をかけて転ばせたり零夢の攻撃を避けるのに専念し戦かったー

 

 

「そろそろやめる?」

「はぁはぁ、そうね」

「あの球が厄介だった~」

「あれは霊力っていう妖怪で言う妖力や魔力のようなやつ。私はそういう細かいのは苦手だから霊力球くらいしか出来ないけど」

「そうなの…?」

「練習はしているんだけどね…」

「あら?静かになったわね………終わったのかしら───わっ何この血……」

「あ〜それ私」

「まぁそうだとは思ったけど」

「まぁ攻撃してたのは私ばっかりだったけど……」

 

「あっ!この血どうすんの!?こんなに飛び散って………掃除……面倒」

 

「はぁ……確かに悲惨ねぇ、イリス」

「はいはい片付けって」

「うわ!?あんたの影が!?血が……」

「完了です」 ビシ

「そんなことしてもあんたの血でしょ…」

「まぁ……ね」

「それじゃあ私は帰ろうかな」

「え…待って」 ガシ

イリスは日傘を広げ能力を解き自分の家を帰ろうとするが、そのイリスの腕を零夢が掴む

「……この感じ朝にも……」

「まだ飛び方を教えてもらってない」

「えぇ………」

「教えて」 グイグイ

「……んもぉっ!その霊力っていうよく分からない力を体に纏ってどう飛びたいか思うだけ!」(本で読んだ飛び方:人間の場合)

「やってみる。でもあんたはどうやって飛んでいるの?翼も動いてないし」

「忘れた。昔に魔法の研究するついでに覚えたけど、ずっと昔だから詳しくは忘れた」

「へ〜ぇ」

「私は帰る」

 

「ねぇイリス」

「次は紫?(早く…)」 ソワソワ

「イリスって………いえ、なんでもないわ。早く帰りなさい」

「そうさせてもらうよ!」

 

「(この話題は状況に気をつけて聞かないと……)」




イリスが死んで、出てきて驚いて~~
っていうのがマンネリ化してきてる


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50話:術から力

50話目です!


~翌日~

 

「………っ…んぅぅっ…はぁっ……今は…?」 ノビー

 

「もう少しでお昼になるよ」

 

「ん?あ、レミリアお姉様。おはよう」

「はいおはよう。ちょうど起こしに来たところだけど起きちゃったんだね」

「私が起きたら何か不都合があったの?私が寝ている間に頭を撫でてくれたり額にキスしてくれたり?」

「しないよ!ただ数分寝顔を眺めるだけだよ」

「え?」

「え……?」

「いやいや多少本音が混じった冗談のつもりだったんだよ」

「な…なんかその言い方納得いかない」

「まぁそろそろみんなのところへ行こ?それともレミリアお姉様も二度寝する?」

「まだ寝るの?ほら起きて行くよ」

「はーい」

 

 

 

~大部屋~

 

「あ、イリスお姉様おはよ」 ニコ

「おはようフラン」

「相変わらず遅いお目覚めね。いや、吸血鬼だから普通?だったら日が出てる間に活動する時点で…」

「パチュリーがいるなんて珍しいね」

「私だっていつも同じ部屋にいるなんてことはないわ」

「……あれ?こあちゃんは?」

「こあはまだ図書館よ、なんか魔法の本に興味を持ったらしくて漁ってるわ」

「へぇ……どんなのだろう」

「まぁどうせどこかの吸血鬼さんの様にお昼になったら走ってでも来るんだしその時に聞けばいいじゃない」

「それもそうだね」

「…………(イリスお姉様バカにされてない?)」 チラ

「…………(美味そうに食べるてるし笑顔だからいいのに)」 チラ

 

「何故かレミリアお嬢様とフランお嬢様がパチュリー様を睨んでいるのですが…」

「大丈夫よ。私が少しイリスに皮肉を言ったからでしょ。当の本人は」

 

「こあちゃんは何の魔法を使うんだろう?私みたいに武器とか?これは……ふふっ♪」

 

「あんなんだから」

「そうですね、まぁ落ち込んでしまって昼食の時に元気がなかったらあれですからね」

「そうね、あの3人が元気に食べるからね。当主とその姉妹が……」

 

 

 

 

〜昼食時〜

 

「よし、そろそろ昼食を作りますよ。リクエストとかはあります?」

『おまかせでお願いします』

「分かりました。では少しお待ちを……」 スタスタ

「あ!ちょっと美鈴待って〜!」

 

「さて、お昼ご飯まで何か話しでも───」

 

『皆さ〜〜〜んっ!!』

 

「早速話題が走ってきたわね」

「はぁはぁ……お昼はまだですか!?…っと違う違う……イリス様!」

「な…何?」

「すみません、一度死んでもらえませんでしょうか?」

「は?……え?」

『えぇぇっ!?』

「ちょっと小悪魔、貴女お嬢様に何を言ってるの?返答次第によっては……」

「いやあの……失礼なのは分かっているんですけど、少し確かめたいことがありまして……」

「分かった、じゃあこあちゃん少し離れて」

「あっはい」

 

「皆さ〜ん昼食が完成しま──」

「ちょっとお姉様!ここじゃ───」

バン!

イリスは小悪魔に離れるよう促し、自分の頭に銃口を向ける。フランがこの場を考えイリスを制止しようとするも遅くイリスは自殺し、血が部屋中に飛ぶ。

レミリアと美鈴は部屋に来た瞬間に自分の足元に血が飛んできて呆然とする

「あぁ……あたしに飛んだ血だけでも」 ペロペロ

「こらやめなさい、自分を舐めないの。イリス早く復活しなさい」

「お嬢様!?」

「パ〜ンパカパ〜ン!復活!」

「血を片付けなさい、血を」

「はいはい分かってるよ」

イリスはフランの腕に付いている血を除いて部屋中に飛び散っている血を影に集める

「………ふむ」

「どうしてフランの腕の血は残すのよ…」

「やっぱり美味し♡」

「はぁ…フランのその笑顔……」 ニコニコ

「全くこの姉妹は………そんなに血を飲ましたいなら失血死すればいいのよ」 呆れ

「苦しいのは嫌だよ、だから一瞬で終わる銃でやったんだよ」

 

「うん、やはりですね」

「死ねって言われたから死んだけど、どうしたの?」

「いやいやそんな言い方してませんよ!…コホン…パチュリー様、イリス様が復活する時に何か感じませんでしたか?」

「何かを?ん〜………強いて言うなら頬を赤らめて腕に付いている血を舐めるフランね」

「はぁ…やはり何も感じませんでしたか……」

「こあちゃん、勿体ぶらずに教えてよ」

「あ、はい。パチュリー様、周りで魔力を使われると分かりますよね?それなんですよ。だいぶ昔に教えてもらったイリス様の復活できる理由は魔術を使ってるから…と。ここまでくればパチュリー様なら分かりますよね?」

「………なるほどね(分からない)」

「流石パチュリー様です!」

「ねぇ、私達にも分かるように説明して?お嬢様達ならともかく私や美鈴は魔法を使わないから分からないわ」

「「あたし達も分からないけど……」」

「あぁそうですね、イリス様から魔力を感じないのですよ」

「……え?」

「…小悪魔、あたし達もだけど本人のイリスも分かっていないようだけど」

「あのう……昼食が完成したので食べながら話すのはどうでしょう」

「「「そうしよう!」」」

「私もお腹が空きました!」

 

『いただきます』

 

 

「美味しい…モグ…それでこあちゃん…モグモグ…私が魔力を使わないでってどういう意味?」

「あぁおそらくですが、イリス様はいつからか無意識に妖力でその術を使っているのです」

「え?小悪魔そんなことって……私が属性魔法使うようなものなの?」

「簡単に言うですが」

「それってもう能力じゃない…」

 

「ねぇイリス」

「レミリアお姉様?」

「妖力ってなに?」

「あ、あたしも分からない」

「紫から聞いた話しでは人間が霊力、妖怪が妖力で、魔法系を使うには魔力らしいよ。だから私達は能力を使うときは妖力で、武器を出す時は魔力だね」

「じゃあお姉様は妖力と魔力を使ってるの?」

「私は武器は鉄から作って影にしまってるから妖力しか使ってないよ」

「なるほど」

 

「術を使うとき、影にある死体を消費するから同時に妖力も使う。そして何故か途中から術を妖力も使って発動させてて、そして少しずつ妖力:魔力の比率が妖力寄りになっていって完全に妖力のみになった………と思います」

「端的な話しイリスはいつからか無意識にあの術を妖力も使い、能力になったってこと?」

「………憶測では…」

「それって私に能力が増えたってこと!?なんかいいねそれ!」

「でも実際にはそんなに変わらないのでしょ?別に今まで通りに」

「はい咲夜さん、何も変わりません」

「………食事を続けるわよ」

「そうだね」

 

 

 

 

 

〜自室〜

 

「はぁ眠い。チルノちゃんとルーミアちゃん元気すぎるよ、後半は私と大ちゃんは座って談笑してたなぁ。

新しい能力かぁ……」

バン! ←ドア

「!?」 ビクッ

「「イリス(お姉様)!」」

 

「どうしたの?」

「フ…フランがイリスと寝たいなんて言い出してね……」

「お姉様が『はぁ……イリスゥ…』なんて言ってるからね」

「ちょっとフラン!」

「……ねぇイリスお姉様?」

「何?今日はフランが真ん中?」

「違うよ、お願いがあるの」

「何か欲しい物があるの?何でもあげるよ?新しい武器とか私とか……」

「(イリスが欲しいって言ったらくれるんだ……イリスを貰うって?)」

「あのね、もう出来るだけ死なないで。今回は違うけどお姉様の体がバラバラになるのは見たくないよ」

「……分かったよ、ごめんね」

「うん」

「じゃあ今日はイリスの能力が増えたお祝いにイリスが真ん中ね」

「よし!じゃあ早速寝よう!」

「「おー」」

 

 

「イリスお姉様……」 ギュゥゥ

「なんか…痛い……助けてレミリアお姉様ぁ…えへへ」 ギュゥゥ

「い……痛い……」 ウ~

 

 




イリスの影は某四次元空間のポケットみたいな感じです


フラン イリス レミリア
( ˘ω˘ (;˘д˘);˘д˘) ←寝てるときの


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51話:人喰い

「はぁ……」

 

「………」 ムス~

 

「あぁ……」

 

 

なんでこうなったんだっけ?

 

 

~〈回想〉~

 

「突撃~!」 ヤー

「行っけ~」 オー

「ごめんなさい!」 ガシッ

 

「え?え!?」

チルノの掛け声でイリスは大妖精とチルノに腕を押さえられ、ルーミアに腰に抱きつかれて拘束される

「どうイリス、この前のくすぐられた仕返しだよ。動けないでしょう?」

「(みんなの影を操れば拘束は解けるけど……)」

「お姉様今どんな気持ち?」

「可愛い子達に抱きつかれて最高の気分だけど?」

「うぁ…か、かわ///!?」

「お姉様今から何をされるか分かってる?」

「いえ何も。前に言ったでしょ?お姉様とフランになら何をされてもいいって」

「あぁ………そういえば言ってたっけ…」

「フランちゃん…早くして、イリスさんが押さえてる私のお腹を……ふふ//」

大妖精はイリスの腕を抱きつくようにして押さえてるため、ちょうどイリスの手が大妖精の腹部にあるのでくすぐられている

「大ちゃん!?あ、レミリアお姉様!イリスお姉様が大ちゃんのお腹を。大ちゃんなんで抵抗しないの!?」

「ふふふふ///な、何かに足もくすぐられてるし、体がうごかない…」

「あ、イリスそれはずるい!能力を使うのはずるいって!」

「うん?あーあたしもからだがー」

「あたいも!?」

「イリスお姉様の立っている回りの床真っ黒!」

「危ない!フランイリスから離れて!このままじゃあたし達も危ない!」

 

「おらぁっ!イリスって吸血鬼出て来い!」

 

 

「イリスお嬢様すみません、この方がお嬢様の友人と言っているので待っていただこうとしたのですが…」

「イリスいた!……あ?なんでイリスの周りに妖精達が?しかも抱きつかれてしイリスが出した腕で1人の足をくすぐってるんだけど…」

「私を…てか誰だっけ?」

「忘れた?この特徴的な服を着ている私を忘れるなんて…!」

「それ自分で言う?あぁでも見覚えが……あ!」

 

 

──────

 

 

 

「どうして一年くらい顔を見せないの!」

「そうよね、霊力を操る修行をして、境内を掃除した後1時間くらい毎日階段に座って『あの吸血鬼、またきてくれないかな…?』とかぼやいてたわよね」

「な!?そんなことない!代々妖怪退治を生業にしてる博霊の巫女の私がわざわざ修行の後の貴重な休憩時間で妖怪を待ってるって言いたいわけ!?」

「そう言いたいわけ」

「く///そ、そんなことより、どうしてこっちに来なかったのよ!」

「…そんなに来てほしかったらそっちから来ればよくない?」

「……あんたの家が分からなかったのよ…」

「あぁ…」

「1回だけ森の中でルーミアとあんたが一緒にいるのを見たからルーミアに聞いたら霧の湖を少し超えた先にあるって……てかあんたお嬢様だったのね」

「まぁ」

「ねぇ私今あんたとルーミアが一緒にいたって言ったじゃない?」

「うん、それがどうしたの?」

 

「あんたの後ろに転がってた腕とか体の部品はなんだったの?あんたとルーミアの服が赤かったけど……」

 

「あー見えちゃってた?夜だから見えないと思ったんだけどなぁ」

「イリス、あんたまさか人間を食べたの?」

「夜の森にいる人間は食べてもいいんでしょ?」

「それをどこで?まさか紫教えたの?」

「いえ…」

「久々に外の空気が吸いたくて夜に歩いていたら森にまで行っちゃってね、そしたらルーミアちゃんにあってね」

「それで?ルーミアに教えてもらって……?」

「ちょうど人間が話している声が聞こえてね、私が遠くから頭を撃ち抜いた後、まず私が血と片腕を食べてその後ルーミアちゃんが残りを食べたね。その時1人で満足って言ってたから私の代わり用に私が貰った」

「……どうして貴女まで人間を食べるのよ、そしたら1人でよかったでしょう…」

「紫達に言わなかったっけ?私は吸血鬼、人の血を吸って生きているんだよ?それにこれは私の能力的にも都合がいいだよ」

「じゃあなんで腕も食べたのよ!血だけで十分でしょ」

「それに今能力って言ったわよね?それについても詳しく答えて」

「あー!質問が多い!ちゃんと答えているんだから一つずつ聞いてよ!腕はルーミアちゃんが人間は美味しいって言うから気になったの!」

「……でどうだったの」

「割りと美味しかったよ?女の人だからか知らないけど身が柔らかくて結構イケたよ?」

「味の感想なんて聞いてないわよ。それで能力的に都合がいいってどういう意味よ、貴女の能力は影でしょ?それに再生するあれは魔術かなんかで……」

「あ~それ?実質変わらないけど、私無意識でそれを妖力ってやつで発動させてたらしくて気が付いたら能力になってました~みたいな感じで」

「零夢…」

「私もそんなの聞いたことない」

「あ、話は戻るけどね。血に濡れたルーミアちゃんて謎の色気を感じない?」

「「は?」」

「あ、分からないか~」

 

 

 

 

~色々あって夕方~

 

 

「はぁ…色々聞かれちゃった……」

「最後に言い?」

「はいはいなんですか」

「…どうして来てくれなかったの?」

「………それ聞いちゃう?」

「知りたい」

「忘れてた」

「…そう」

 

「じゃあ私も聞いていい?」

「…なに」

「たしか私のこと『吸血鬼』とか『そこの~~』って呼んでなかった?さっき紫の回想にもだけど私のことを'イリス'って」

「え?いや……それ///?」

「零夢は──」

「紫!そこまではいいから!///私は今まで話相手っていう関係がいなかったの……紫はなんか嫌だし」

「(零夢さりげなくひどいこと言うのね)」

「できれば……また来て話相手でも…いるだけでもいいから…来てほしい………とか。な、名前で呼ばれるのが嫌ならやめる!だから…」

「まぁいいけど、この神社にくればいいの?」

「いいの!?」

「うん」

「零夢のその顔初めて見たわ、表情が堅すぎる博麗の巫女もこの顔をするのね」

「紫うるさい。じゃあまた明日」

「じゃあね」

 

 

「さっき慌てて私の声を遮ったけど、やっぱり合ってるじゃない」

「う、うるさい///変でしょ、こんなの」

「まぁ……明日も来るって言うんだから安心しなさい」

 

 

 

 

 

夜の森にはいってはいけない、もし入いるならば気を付けよ

(追加書き)

この前から紅く大きな翼を生やした少女の姿をした妖怪が謎の武器を手に持ち夜の森にいるという情報。幻想郷の管理者の情報によると、それは鉄でできた遠距離武器で、紅い翼の妖怪はこちらの動きを封じる力がある。もし相手がこちらに気付く前に発見したら音をたてずに逃げよ、とのこと

(逃げ出せた者達の寄せ書き)

・毎回宵闇の人喰い妖怪と行動を共にしてるが、なんか関係あるのか?

・紅い翼の妖怪が宵闇の妖怪の頭を撫でてるのを見た。

・手を繋いでいるところも見たぞ。

・紅い翼のやつは頭を切り落としたが生きていた。

・心臓も貫いたが無理だった。

・逃げた方がいい、慌てずだ。

・友人が森と里の境界を越えた瞬間、大きい音と共に友人の頭が消えて紅い翼の少女が手に持つ者をこっちに向けたが、急いで村の境に戻ったら手に持ってる物をしまった。そしたら宵闇が死んだやつを担いで走って紅い翼のやつの所に行って手を繋いで森にかえりやがった』



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52話:人間と妖怪

イリス「ちょっと出かけてくるね、夜ご飯はいいから」

美鈴 「分かりました」

フラン「イリスお姉様、最近よくこの時間から出かけるけど何処に行ってるの?」

咲夜 「私もそのことは気になります」

 

「ルーミアちゃんとね」

 

『?』

 

 

 

 

~森~

 

「~♪」 パタパタ

「なんかご機嫌だねルーミアちゃん」

「あ!」

ルーミアは岩に腰掛けて月を見ていた。イリスが声をかけるとルーミアは笑顔で駆け寄る

「月を見てたの?」

「うん、今日は三日月」

「たしかに。今日も月は紅く綺麗だね」

「紅?」

「私達吸血鬼は月が紅く見えるんだよ、夜も昼のようによく見える」

「あたしも紅い月を見てみたいな」

「ルーミアちゃん夜は口調変わるね、なのだ~って」

「夜は妖怪的にも力が強くなるから」

「なるほど。じゃあ行こうか」

 

 

 

 

「あそこに人間が2人、まだこっちに気が付いてないね……よ~く狙って~」

 

『おい!あそこに!っ!?お前を狙ってる!逃げ──』

バン!

『──!?うわああああ!!』

 

「ごめん1人逃がしちゃった、しかもしっかりこちらを見られた」

「持って来る!」

 

 

 

「まず私に血を吸わせて」

「分かった、飲みすぎないで、血がないのは嫌」

「うん………」

「……あむっ、イリスにはムシャ助かってるんだよ。ムシャムシャあたしだけだったらパキクチャ逃がしちゃうことがゴリバキ多かったから」

「あ、ルーミアちゃん血が服に……私にも腕ちょうだい」

「はい」 ヒョイ

「ありがと、うーん。やっぱりうわ~おいし~ってならないなぁ……血は吸うけど食べないからかなぁ」

「まぁ……ね」

「あ、ねぇねぇルーミアちゃん」

「バキクチャ なに?」

「にんげん──」

 

「イリス、ルーミア」

 

「──あ?紫?」

「貴女のこと里に広まってるわよ。紅い翼の妖怪として。貴女達は今まで何人食べたの?」

「いや、そんなに食べてないよ?ほとんどはルーミアちゃんと話しているだけだよ、それに私はそんなに頻繁に森に来ないし。多分ルーミアちゃんと話しているところを見られたんだと思う」

「こんなことしていないで大好きな姉妹達と戯れていればいいじゃない」

「こんなことってやめて。あたしはすごく助かってるんだから。そもそも森に来る人間が悪いんじゃん、森には人食い妖怪がいるって分かっているのに来るんだから」

「それは…」

「まぁあたしは食べる人間の気持ちなんて知らないけどね。イリスのおかげでお腹いっぱいになって最近は力が湧くの」

 

「でも食べすぎよ」

「え~……じゃああたしはこれから何を食べて生きていけばいいの?お菓子とか美味しく食べれるけどお腹が満たされないよ」

「人食い妖怪は妖怪の肉でも食べれるでしょ、たまには妖怪を食べなさい。森には妖怪がたくさんいるのだから」

「え~でも虫みたいな妖怪がほとんどじゃん。紫みたいに人型なら……」

 

「じゃあ私を食べる?私は吸血鬼だから再生力が強いの。それにもし死んでも」

「貴女……痛いのは嫌なんじゃないの…?」

「たしかに嫌だよ。でもルーミアちゃんはフランと仲良くしてくれてるし、姉としては妹の友達なんだから多少は…ね」

「……ルーミアは満足なの?」

「吸血鬼は美味しくてお腹が膨らむ」

「どういう意味よ、それ詳しく教えなさい」

「ちょっルーミアちゃん!」

「は!ご、ごめんなさい!これは…!」

「詳しく教えなさい」

「あっはい」

 

(説明中)

 

「へぇイリスが転んで血が出てルーミアがそれをみてイリスに舐めさせてもらった……」

「まぁフランやチルノちゃん達にばれないようにしたけどね」

 

 

 

 

 

~翌日・昼~

 

 

「………」 ~

「来てやったぞ、博霊の巫女」

「あ!イリス!…なにその口調?」

「まぁ気にしないで、こんにちは」 ニコ

「え///……ごめんなさい…貴女嫌いでしょ、私達人間」

「嫌いだよ、何度も何度も館に来てそれを殺せば仇だの言ってまた人間が来る。それにお姉様とフランを何度も傷つけた…」

「………やっぱり嫌なら──」

「そこまで嫌いじゃない、あんな風に言われて断るほど私は腐ってないし、そもそも嫌いなら来ないよ?」

「そ、そうよね……よかった

「……ねぇ」

「なに?あ、せっかく来てくれたのに階段ではだめね。そこの縁側から入って」

「いいの?神社でしょ?私は妖怪で……」

「いいのいいの、そんなけちな神なんて知らないから」

「じゃあお邪魔します」

 

 

 

〜茶の間〜

 

「翼は……邪魔だね」 ス

「消えた……消せるんだ」

「そうだよ、私は翼があった方がカッコイイからいつも出してるけどね」

なんかかわいい……ねぇ」

「ん?」

「な…名前で呼んでくれないの?」

「……零夢?」

「ありがとう///」

「(なんで赤くなる?)」

 

 

「あ、そうそう。里で人間があなt…コホン…零夢のことを話してたよ」

「………あっそう」

「え?少し興味とかないの?年頃の女の子なら自分のこと気になると思うんだけど」

「聞いたんでしょ、私のこと。私は他人のことなんて正直どうでもいいの、ただ`博麗の巫女´っていう責務で妖怪退治の依頼を受けてるだけ」

「……`冷酷な巫女´だねぇ」

「……里で私がなんと言われようが気にしない………里に行ったの?」

「うん」

「里の人は騒ぎにならなかったの?」

「なったよ『人喰い妖怪だぁ!』『な、何しに来たんだ!?』とか言われた。紫が掲示板みたいなのに私のことが書いてあるって言ってたからそれを見ただけ」

「そう……」

「ふふっ、テンションが下がってる。やっぱり自分の悪評が辛いんでしょ?」

「……」

「ふふふ…あはははは!やっぱり幻想郷に来てよかった、零夢のような人間もいる、大ちゃんチルノちゃんにルーミアちゃんさとりこいしちゃん、本当に」

「何がそんなに面白いのよ」

「まぁまぁ」 チョイチョイ

縁側に座るイリスが零夢を手招きする

「なによ」

「いいからいいから」

「なんなの…」 ヨイショ

 

「こうやって横に並んで座って話した方が楽しい」

「そうね」

 

 

「───ってことで紫があの狐ちゃんにね」

「それで幻想郷の管理者って…ははははっ」

 

「ねぇ零夢」

「なによ」

「こんなことしてみたりして」 コテ

イリスが隣に座ってる零夢の肩に自分の頭を乗せる

「え?え///!?」

「零夢は当たりだね」

「え?」

「人間のハズレの確率って異常なんだね、本当に」

「なにを急に…」

「零夢?」

「だからなにって」

「私は難聴じゃないよ?」

「どういう意味?」

「かわいいって言ってくれてありがと」

 

「聞こえてたの///」




独自設定が過ぎてきて


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53話:便乗して…

~博霊神社~

 

 

「ねぇ…」

「…なに?」

「いいの?私と一緒にこんなただの日向ぼっこしてて」

「日光は大丈夫だよ~」

「しつこいけど姉妹達といなくていいの?」

ガサッ

「その分夜に」

「………あれ」 ユビサシ

「あそこ?ん~~~?あ、あぁぁぁっ!?」

「…その姉妹達は夜だけではダメらしいね」

 

『うぇ!?どうするお姉様、気づかれちゃったよ』

『まぁいいよ、いつかこうするし』

ガサガサ

 

「レ、レミリアお姉様とフラン!?どうして……!?」

「どうしてってこっちの台詞だよ、どうしてイリスが人間と一緒に仲良くしてるの!?ましてや日向ぼっこまで…!」

「いや…これは」

「あんなにっ……あんなに人間達に酷いことをされてきたのに………そこの紅白の人間のせい?そいつに何か!」

「待って!これには理由が!ちゃんと話すからさ。この紅白は博霊零夢、えとぉ…なんて言えば…友達!そう友達だよ、ルーミアちゃんとかさとりとかこいしちゃんみたいな?」

「友達?どうして人間と友達?きっと騙されているよ!そう……騙されてるんだよ…だからこの人間を殺せば今まで通り……」

「待って!お姉様その槍を消して!細かく説明するから」

 

 

  説明中……

 

 

「へぇ…こいつの親の件で呼ばれて知り合い、一年経ってこの前イリスを探して館に来る、そしてまた来るよう頼まれ気づけば……って?」

「まぁ簡単に言うと…」

「ねぇお姉様、何回も言うけどあたし達は人間に何度も傷つけられてる。なのにこの紅白に『また来てくれる?』って言われただけで……」

「ねぇ…イリスってたまに人間──」

 

 

 

 

side紫

 

「ふあぁぁっ…眠い……藍も結構酷いわね」

そうだ、暇だし零夢の様子でも見てようかしら

 

『レ、レミリアお姉様とフラン!?どうして……!?』

『どうしてイリスが人間と一緒に仲良くしてるの!?』

 

「うわぁ…なんか修羅場ね…」

でもイリスが弁護してるから零夢には危険がなさそうね。

それにあの姉妹達の喧嘩?は珍しいからこのまま覗いてみましょ

 

『まぁ簡単に言うと…』

『この紅白に『また来てくれる?』って言われただけで…』

 

まぁそりゃそうよね。イリスって変にチョロイわよねぇ。

ん?これって……

 

『ねぇ…イリスってたまに人間──』

 

「これよ、今がその時よ!」

 

~~~~~~~

 

 

 

 

紫 「その話!」

 

「ゆ、紫!?どうして!?」

「……邪魔しないで」

「レミリア、その言葉の続きを」

「はぁ?…まぁいいや……イリスってたまに人間みたいな部分があるよね?」

 

「……え?」

 

「私からも言わせてちょうだい。イリス、貴女最近の行動が人間のそれなのよ。貴女は過去にされたこともあると思うのだけれど過去のことを引っ張りすぎなのよ」

「紫、それはあたし達も…」

「レミリア達はイリスの影響でしょ?イリスが過剰に人間に敵対意識を持つから」

「「それは……」」

「話の続きよ、まぁ人間に過剰に敵対するのはいいわ。でも少しでも親しくなった零夢に誘われ、あまつさえ友達になる……人間もそうよ、異常に敵対意識を持ってるのに少し優しくされたらすぐになびいてしまう……

ねぇイリス、貴女ってどっちなの?」

「イリスお姉様答えて」

「ちょ、ちょっとフラン紫、それ以上は──」

 

「紫は何を言ってるの?私は妖怪」

 

「ちがう!そういうことを聞いているわけではないわ!」

 

「じゃあ何を言いたいの!私にどんな答えを求めているの!?それにそれって答えなきゃいけない内容!?確かに何度も言うけど人間は嫌いだよ、だからっていいじゃん別に零夢と仲良くしていたって……」

 

「でも…でも…」

「お姉様……」

「フランもそれ以上は──」

「紫!どうして答えを強要しなきゃいけないの!?紫は不満なの!?私とイリスが仲良くしてたらいけないの!?人間妖怪誰しも答えたくないことだってあるじゃん」

「私も誰にも知られたくないことだってあるよ、それにこれ以上はやめてよ!」 タタタ

 

「あ、待ってイリス!紫……なにを理由にこんなことをイリスに問うのか知らないけどこれは………」 タタ

「紫は来ないで!フラン、紫を抑えてて!能力を使ってもいい」

「レミリアお姉様!あたしも…あたしも行く!」

「フランも来ないでって意味だよ」

「え……」

「イリス!」 タタタ

 

「………あたしは…あたしはただっ…」

 

 

 

 

 

~森~

 

「どうして…!もう紫なんて嫌い!」

 

「ねぇイリス!待ってよ!」

「はぁはぁ………レミリア…お姉様?」

「そうだよ。息を切らすまで走るなんて……」

「おねえさまぁ……私がなにを…したのっ…」 グス

「はぁ…はぁっ……やっと追いついたよ…え?泣いてる?」

「ああ可愛そうに。ごめんね、あたしとフランはただイリスが最近よく外出してるから後をつけただけだったんだけど」

「それは…」

「あたしはお姉様なのに変なことを疑って……そのせいで紫が…」

「ごめんなさい……私のせいでこんなことになって…」

「……まだ貴女のことは信じないけどイリスにちゃんと理由を聞いたから今はね。それにさ、やっぱり少しでも優しくされたらなびいちゃうよこの娘は。美鈴に『雇ってください』と、パチュリーと……咲夜はちょっと変な形だったけれど、友好的に接してきた人を信用してる」

「イリスから聞いたことあるけど確かにあの門番とか魔女とか以外はみんな襲ってきたって…」

「そう…」

 

『あ?人間に妖怪のガキが2人、これはごちそうだ!』

 

「妖怪!?なんでこんなタイミングで!こいつは私が殺るからあんた達は話つけておきなさいよ!」

『なんだ人間?お前から食ってほしいのか?』

「そんなことあるわけないでしょ!あっちに行け!」

『ぐわぁ!?』

 

「うわぁ大きい妖怪があっちに蹴り飛ばされて……」

「うぅぅっ…グスッ…」 ギュー

「あ、イリス。大丈夫?」

「…もうちょっとこうさせて……」

「うん」

 





もう終わり方が!


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54話:”闇”

「はぁ、あの妖怪ほんと空気読めない。そんでイリスは………あぁ」

 

 

「う~~…」 グリグリ

「あ?これってまだ?」

「…まだ泣いてる…」

「ていうか甘えられてるっていう方が……ここじゃまた妖怪が来る、一旦私の神社に来る?」

「………ここまで貴女を嫌うとイリスに怒られちゃう、行く」

 

「イリス」

「うん?」

「移動するから立って」

「おぶって」

「自分で歩きなさいよ」

「いい。あたしがやる、よいしょっと……え?別に首に腕を回さなくても………まぁいいよ、行くよ?」

「う、うん」

「(なんでお姫さまだっこ?)」

 

「(はぁ〜…イリスがあたしにこんなに甘えてくる!あぁ!)」

 

 

 

〜博麗神社〜 sideレミリア

 

「布団は奥に…」

「ありがとう」

 

地面で泣いてたからスカートに土が付いちゃってる、払わないとね

「……ほらイリス、眠いなら布団に」

「うん…」

 

ZZZ……30分くらい経って

 

「はぁなんて過保護」

「なに?悪い?」 ナデナデ

「いやいや」

「う〜ん…」 ノソ

ん?イリス起きたのかな?

「イリス?」

「へへへ〜♪」

あっちで寝てたのにわざわざあたしの膝に来るなんて……絶対起きてる。

「……イリス?なんであんなに人間っぽいって言われるのが嫌なのか聞いちゃだめかな?」

「……え?」

 

「いや、別に話してくれなくてもいいんだよ」

ずるい

「あたしは…イリスのお姉様だし……それに……あたしと2人だけの家族だからっ、隠し事はっ」 ウル

ずるい

「………分かった、話すよ。零夢はちょっと外れてくれる?」

「分かったわよ」

あたしはずるい、こんな風にお願いしたらイリスは聞いてくれる……それを分かってて…

 

 

「フラン、そこにいるんでしょ?そんな木の陰にいないでこっちにおいで」

「レミリアお姉様……」 ガサ

あたし達は吸血鬼は暗い所もハッキリ見えるのに影に隠れて……

「……そっか、フランにも話さなきゃね」

「なんでイリスお姉様はあんなに嫌だったの?」

「まぁ今話すよ……ねぇレミリアお姉様、フラン」

「「なに?」」

「私のこと嫌わないでね?」

「っ!そんなことしないよ!」

イリスがこんなこと言う時は相当言いたくない時だ。そして、自分に非がある

「大丈夫だよ」 ダキ

「あ!あたしも!大丈夫だよお姉様!」 ギュー

 

「簡単に言うとね……私、前世は人間なの」

 

「……え?お姉様?」

前世?何かの宗教的な本で見たことあるけど……前世?しかも人間……

「……それ本当?」

「この状況で嘘なんてつかないよ!」

「でもさぁ、もしそうだったらイリスお姉様が昔から大人っぽかったのが納得だよね」

「そうだね……ねぇイリス──」

 

『ちょっとあんた!待ちなさいって!待てってば!』

 

誰!?また妖怪?どうしてこんなときばかり!

 

「またあとで詳しく」

「うん…」

 

side out

 

「イーリースー……」

「誰?貴女なんで私も名前を……?」

「えぇ!?イリス私が分からないの!?私だよ!」

「いやどっかの詐欺みたいに言われても…」

「もっと!もっと私を見て!!」

「黒い服」

「うんうん」

「長い金髪に赤い瞳」

「うん!」

「……ごめん分からない」

「うわ酷い」

 

「ねぇねぇ腕を広げて『そーなのかー』って」

「フランちゃんナイスっ……そーなのかー」 ニカ

 

「なんかルーミアちゃんみたい」

「そう!みたいじゃなくて私、ルーミアだから」

「え?ルーミアちゃん?え!?何がどうしてそうなったの……?」

「いや…気がついたらこうなってた?」

「なんで疑問形……詳しく聞きたいのはこっちなのに」

「ルーミアちゃんあたしやお姉様達より背が大きくなってるぅ!」

「それに口調も少し……いや結構変わってる」

 

「あ、私ルーミアがそうなった理由分かったかも」

 

「おー流石零夢!ささっ、早く私がこうなった理由を教えて」

「もしかしてルーミア…ていうかイリスも、人間を襲うときに相手を恐怖させる?」

「………たまにルーミアちゃんが怖がらせてから食いたいって言ってね?」

「だ、だってそれは!なんか楽しいしそうした方が美味しいんだもの」

「やっぱり、だったら……人間は恐怖の対象を強大なものとして見るの。とくに里の人達はね?だから最近ルーミアがそうやって人間を襲ってたし、紫も里の人達がルーミアを恐れてるって言ってたじゃない?だからいつかルーミアを大きい物として考える人間が増えたから…………私の考えはこんな感じだけど…」

 

「ねぇ、それに足して言ってもいい?」

 

「自分のことなんだから、そんで何か分かったの?」

「私は宵闇の妖怪。人間の闇もまぁまぁ感じられるわけでね、最近人間達闇が強い?っていうか深いんだよね」

「それも関係あったりするんじゃないの?」

「だからすごい力が湧くんだよね」

「ルーミア……」

「だいじょうぶよ、暴れたりなんか考えてないから」

「ならいいけど」

 

「あっイリス~」

「なに?」

「今日泊めて~あの家部屋いっぱいあるでしょ?」

「ここは当主のお姉様に聞かなきゃ」 チラ

「断らないよ、分かってるでしょ……」

「ねぇイリスお姉様……チルノちゃんと大ちゃんも呼んでいい?」

「いや……それはまずいんじゃない?」

「私は全然いいけど?」

 

「いや、それをあの2人に説明するのが……ね?」

 

「そう…だね」



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55話:腹減りー

パキグチャ

「まさかルーミアさんがあんな風になってるとは……」

グチャグチャ

「これはっ、私が門番として奮闘し、ルーミアさんのあの姿を隠すことですね(もちろんお嬢様達も!)」 キラキラ

ジュルッ

「ん?このいかにも危ない音は?イリスお嬢様の部屋……?」

 

『やっぱり血がたれちゃーう』

『服が汚れると大変だからそこはちゃんと』

 

「は!?これはっ」

 

 

〜レミリアの部屋〜

バン!

「わっ!?美鈴?もう少しで寝る時間なんだから静かにね」

「すみません。レミリアお嬢様!あ、フランお嬢様も。大変です!イリスお嬢様が!」

「え!?お姉様が!?一体どうしたの!」

「な、なにか説明しがたいことなんです!」

「だったらとにかく早くイリスの部屋に行くよ!」

「「はい(うん)」」

 

 

〜イリスの部屋〜

 

ジュル……

「もう満足?」

「ん〜もうちょい」

「じゃあ少し待ってね?」

 

『イリス(お姉様)!何をしてるの!』

 

「あーっ!イリスの腕」

「ルーミアちゃん、まさかイリスお姉様を食べようとしているの?いくらルーミアちゃんでも腕一本と足一本ずつもらうよ?」

「いや、ちがうから。レミリアもフランもそのどこから出したも分からない武器をおろして!」

「……ルーミアちゃんあたし達を呼び捨てにしてたっけ?」

「え?……あ、無意識」

「まぁそれはいいとして……んで?この状況は?」

「私がイリスを食べてた」

「だから腕が無いの……」

「紫に人間襲いすぎって言われたからたまに私の腕をあげてる」

「たまに!?今まで、何回かこんなことをしていたっていうの?」

「「うん」」

「はぁ…」

「お姉様…」

 

 

 

 

「ZZZ…」

「そんで、当のルーミアちゃんは寝た。神社でした話の続きをして」

「いや、続きって言ってもこれでおしまいなんだよね」

「え?もっとあのでしょ?どうしてそんなことになったとか?」

「今から450年くらい前だよ?忘れちゃった」

「じゃあじゃあ、イリスお姉様が小さいとき…赤ちゃんのときからちゃんと考えれて行動できたんでしょ?どうだったの?」

「え?ん~……私の姉と妹はすごく可愛いって思ってた。お姉様もだけどフランはよく私のベッドに来て甘えん坊だし、レミリアお姉様なんて私が寝てるときに頭を撫でてくれて──」

「ちょっと!なんでそんなこと憶えて…ていうかなんで知ってんの?」

「レミリアお姉様が部屋に入ってきたから寝たふりを」

「うー……」

 

 

「へぇそんなことが……」

 

「っ!?紫!」

「あ、え?」

紫がスキマから出てくる。イリスはレミリアの後ろに行って隠れる

「……なんでそんな子供みたいなこと」

「何しに来た?(イリス)」 ヒソヒソ

「帰ってよ(何?)」

「あらひどいこんなに誤っているのに」

「一度も誤ってないじゃん(ルーミアちゃんばれない?)」

「私だって出来心だったのよ、普段人間を忌み嫌うイリスがどうも行動ほとんどが人間みたいだったのよ」

「だからって零夢と仲良くしちゃダメ?(フランが咄嗟にルーミアちゃんみ布団をかぶせたから大丈夫)」

「いいえ。零夢と仲を深めてくれるのは友人としてうれしいし、なにより常に無表情な零夢が笑顔なのよ?」

「とにかく一週間は顔を見せないで、スキマで覗いててもいいから。そしたらまぁ…許すから」

「昨日は私にあんなに文句言いながら走って行ったのにそう簡単に許してくれるのね」

「本当はさとりにお願いして記憶を消してもらいたいけどそんなこと出来ないし。もう知られたんだから、もうしばらく顔を見せないで」

「……よく分からないけどいいわ。約束よ?」

「こっちこそもうこんなことするのはやめて」

「分かったわよ。それじゃあね」

 

 

「はぁ……なんとかあのスキマ妖怪を撃退できたね」

「(撃退……)」

「なんか邪魔なんだよねあのスキマ妖怪。大事な話をしているのに割り込んでくるし、楽しんでいるときも……」

 

「ねぇイリスお姉様」

「なに?フラン」

「邪魔なやつがいるなら言ってね?チルノちゃん大ちゃんルーミアちゃんさとりこいしちゃん以外は殺れるから」

「……じゃあそのときになったらお願いするね」

「うん!」

 

 

 

布団の中

「(なんか話声が多いから起きたけど…なんてこと言ってるのあの姉妹)」

 



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56話:将来

時間が飛びます(10年くらい)


「はぁ~めんどくさい」

 

 

 

 

「なんか大変な雰囲気で『イリス!来て!』っていうから来たら……」

「暇だったのよ、里のやつら私に妖怪を退治しろってうるさいくせに私が里に行くと感じ悪い雰囲気になる……」

「あーなるほど。ただ単に嫌な思いをしたから愚痴を聞かせたかっただけなんだね」

「そうよ!なーんなのよっ!私は何もしてないっての!」

「あはは……(まぁでもそれで夢想…転生だっけ?なんかすごそうな名前のそれが使えるようになったんだけど)」

「もうイリスが里で一暴れしてくれりゃ私がイリスを退治して、そしたら少しは私を認めるでしょ!」

「えーそこまでする?」

 

 

「おーい、人に子守させておいてそっちのびのび雑談か」

 

「お、ルーミア」

「おつかれ~」

「はぁ、次はイリスが遊んでやらばいいんじゃないの?得意でしょ」

「それはレミリアお姉様とフラン限定ででしょ」

「あぁ?私の娘が可愛くないって言いたいの?」

「そうは言ってないでしょ!」

「じゃあどう言いたいわけよ!?」

 

「そんなに言うなら自分で遊んでやれ!」

 

「………」

「(そーだそーだっ)」

「そんなに可愛がってるなら自分で面倒をみなよ」

「分かった分かった」

「全く……紫が霊夢を『次の巫女よ』っていきなり連れて、そしたら『可愛いぃ!』なんて言って養子にしたのはどこのどの巫女よ」

「私っ!ここにいる私!」

「はいはい…」

「いやぁそれに名前が霊夢ねぇ」

「何よ、いいセンスでしょう?」

「間違えない?零夢と霊夢」

「確かに…」

「(なんでこのことをその時に気が付かないかなぁっ)」

 

「まぁ……少しの辛抱よ、大丈夫、あと数年くらいで消えるから……」

 

「は?」

「どういうこと?」

「いやね、正直言って親がいない方が成長できると思う。教えてくれる人がいるとその知識に頼ってしまうじゃない?」

「ということはいなくなるの?」

「……私はイリスと仲がいいって自負してるけど、あっけなくない?私失踪するんだよ?」

「…零夢……貴女は失踪できるほど強くないでしょ。どこかうんと遠くに行って死ぬつもりなんでしょ?」

「……まぁね」

「この娘はどうするの?今私の背中で寝ている娘は?」

「いや、まだ先のことだから……あぁでもそうなったら霊夢はイリスの所に貰ってもらおうかなぁ。あの家だったら豪華だし本もたくさんあるし…」

「私は構わないけどねぇ、咲夜と美鈴の手伝いをたくさんさせるよ」

「……ねぇ零夢、本当にイリスの所でいいの?考え直してみなよ」

「え?ん〜〜……ダメ、イリスに預けたら残酷な子になってしまう」

「ね?」

 

「私の印象悪すぎる」

 

 




次も〇年後〜みたいになります


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57話:悲しい世代交代

(前回から5年)



サッサッサッ……

 

「ねぇ…紫」 ←ルーミア

「なによ」

「なんかつまらないんだけど」

「……は?あんた今どんな状況か分かってるの?」

「私と紫がまるで感情が無くなった様子で掃いている霊夢を見てる」

「霊夢がそうなってる理由が分からないの?」

 

 

「いなくなったから、零夢が」

「分かってるなら貴女も探して───」

 

「……なんで巫女ってこうも突然にいなくなるのかな」

 

「イリス…」

「どぉせ紫も知ってるんでしょ?」

「え?」

「知らんの?」

少なくとも私とルーミアは知ってる

「…っ!だったら教えてよ!だいたいルーミアもイリスも、理由を知ってるならどうして止めなかったのよっ」

 

「……紫うるさい」 サッサッ

 

「れ、霊夢だって聞こえているんでしょう!?知りたくないの!?自分の親がいなくなったのよ!」

「……知りたい…知りたくない…分からない………掃除しなきゃ、今日もしっかりやらなきゃ」

「(なにあれ、壊れた人形みたい)……ねぇ霊夢」

「…なによ、こんなになった私をはげまし、別に私のことが嫌いになったとかじゃない…とか言いたいの?」

「わかってんじゃん」

 

サッサッサッサッ……

 

「あれはだめだね」

「なんとかしなさいよ!どうして…どうしてこんなことになるのよ……霊姫も、どうしてよ」

「私帰る、もうお昼ご飯、ルーミアも来る?」

「大ちゃんやチルノは?」

「来ないよ」

「じゃあ行く」

「まだ若いのにこんなことになるなんて可哀想すぎるじゃない……イリスもルーミアも何もしないならっ…」

 

 

 

 

「さーてイリス、朝から出かけて、帰ってくるときはルーミアと一緒…なにしてたの?」

「ル…ルーミアちゃんが人間食べたいって」

「(えーなんで嘘!?ていうか私の口に血をつけた理由はそれ!?)」

「あたしはまだ認めてないけど…イリスがその辺はなんとかするって…」

「イ、イリスの体は人間より冷たい。だから人間タベタクナッタ……」

「は?…はぁ……」

「レミリアお姉様、早くして」

「はいはい」

『いただきまーす』

 

 

「あ、イリスお嬢様、この後ご予定などありますか?」

「ん?暇だよ?」

「でしたら───」

 

 

 

夜……  皆が寝静まる頃…

 

 

「ZZZ~」

コソコソ…

「吸血鬼のくせしてこんな早くに寝るなんて、しかもこんな寝顔さらして……イリスに私は救われたのよねぇ」

『ん?お嬢様の部屋から声が…イリスお嬢様はもうご就寝になっているはず』

まずいっ

 

「イリスお嬢様?だれかご友人でも?」 ガチャ

「ZZZ~」

「あれ?幻聴…?いや流石に私もそんな歳では……」 パタン

 

危ない、流石にこの時間だとまずいわね

 

 

「なんかこう自分の人生を振り返るとおかしいわね、妖怪、しかも同姓の吸血鬼を変に意識するなんてね。あの時あの状況で私と友人になったんだから最後まで困らせてやる」

 

ポタ…ポタポタ……ビシャッ…バタッ

 

 

 

~朝~  イリスの部屋

 

 

「………」

 

「はぁ…わざわざ咲夜や美鈴にバレないよう忍び込んで……そしてすることが私の部屋まで来て自殺?」

 

 

 

「え……零夢…どうして…」

 

「あぁ紫、こんな朝から私になんの用?しかも私の後ろにスキマをだして」

「それより…これは何よ…どうして零夢がイリスの部屋で死んでいるのよ…」

「(なんか紫怪しい…)分からない、起きたらこれだよ」

 

「おはよ~イリス、あ?この死んでる人間なに?」

 

「え?ねぇルーミアちゃん、これ零夢だよ?」

「零夢?わざわざ親しくもない人間の名前なんて憶えてないわ、というかこれ食べていいの?」

「ダメに決まってるじゃん!なんで忘れているの!?」

「い、今のうち!…えっ……イリス…」

「紫が私の後ろにスキマをだすなんて怪しすぎるよ、ちょっと動かないで」

「…また、またこの能力に私は阻まれるの…!」

 

「ねぇルーミアちゃん、ふざけてるの?」

「そんなわけないじゃない、どうしてこんな朝からわざわざ意味のない冗談言わないといけないのよ」

「紫?紫のせい?」

「もう粗方予想はついてるでしょう。霊夢を救おうと考えた結果がこれよ。みんなの記憶から零夢を消したのよっ」

「っ……それで霊夢どうしたの、もう消しちゃったんでしょ」

「昔みたいよ、今笑顔で境内を掃いてるわ」

「はぁ……」

 

「いただきまーーす……これイリスの腕?」

「ダメって言ったでしょ!この死体は私のだからね」

「えー…そんなにいいの?これ」

「絶対この死体だけは食べないし使わない、誰にもあげないから」

「だいぶその人間気に入ってるみたいだねぇ」

 




ただただおかしいこの章ですか今回でこの章は最後です


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58話:紫はお願いしてばかり


平熱クラブという方がイリスを描いてくださりました

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ありがとうございます!

レミリア(500歳)
イリス (497歳)
フラン (495歳)


イリス 「ルーミアちゃんルーミアちゃん」

 

ルーミア「何?あの人間食べていいの?」

 

イリス 「それはダメ……それはそうとパチュリーがこんな物を作ってくれたよ」

 

 

 

 

 

ほらルーミアちゃん、久しぶりにチルノちゃんと大ちゃんだよ?

あの姿になってから隠れていたもんね

 

 

 

「わールーミアちゃんだ!」

「え?……っは!ルーミアちゃんだー!」

「どーしたのだ?そんなに嬉しそうで、あ!そんなに美味しいお菓子があるのか!?」

 

「「美味しいお菓子よりも嬉しいことだよ~」」(泣)

 

「あ、イリスお姉様だ……ちょっとあたし行ってくるね~」

 

 

 

sideフラン

 

「お姉様お姉様!ルーミアちゃんの体が元に戻ったんだよ!」

「そうなんだよね、私も最初は驚いたよ~」

「……なんか知ってるんでしょ?遠くで見ていたし」

「あー……そんなに私のこと見ていてくれてるの?」

「そうに決まってるじゃん……話を戻して」

「あーごめんね。実はそんなに詳しくは知らないんだけどね……

 

 

〈回想〉

 

「さぁイリス、聞きたいことがあるんでしょ?」

「まぁね。レミリアお姉様とフランと美鈴と咲夜とこあちゃんが知らなければ後はパチュリーかなって」

「私は最後なのね、小悪魔よりも後だなんて……まぁルーミアの体のことならば私よ」

「はぁ、それはまたどうして?パチュリーがこの家以外の人のことを気にするなんて珍しいじゃん」

「なんか八雲紫が頼んできたのよ。断ったけど何度も言われてめんどくさくなるって思ったからあんな物作ったのよ」

「へ~紫がね~。でもさ、私に渡す前にあんな効果があるなら言ってくれればよかったのに」

「……ところでイリス私最近新しい魔法考えたのよ、ちょっと試してみたいのだけれど」

「(なんでそらした?)今日はルーミアちゃんといる予定なんだ~ごめんなさいね?」

 

 

ってことらしいんだよ」

 

「へーまぁチルノちゃんも大ちゃんも気にしていたからね。後でパチュリーにお礼を言うよっ」

「うん。ほら、もうそろそろ戻れば?なんか大ちゃんがずっとこっちを見てるよ?」

「あっ本当だ。それじゃお姉様っ後でねー!」

 

 

 

 

夕食後……レミリアの部屋

 

 

イリス「それでレミリアお姉様、話ってなに?」

レミリア「あ~…フランは?」

 

「今日みんな泊まりに来たでしょ?今部屋遊んでるよ」

「大事な話なのに……まぁいいや」

「いいんだね……」

 

「昨日にあたしの部屋に紫が来てね、なんかあたしに異変ってやつを起こしてほしいって言われたんだよ。なんでも幻想郷に新しい闘いを広めたいんだって」

「それはまたどうして」

「妖怪と人間が平等に戦えるようにだって、それで妖怪の中でも力があるあたし達に異変っていう事件?それを起こして人間が異変を解決する。まぁ宣伝だよ」

「なるほど。要するに宣伝のためにレミリアお姉様に負けろっていうんだね?まぁ幻想郷(ここ)に来てから全くと言うほど戦うことが無くなったよ。でも紫はお姉様達が傷つくところを何回か見ているはずだよっ」

「『楽しい弾幕ごっこ』とか言ってたし、楽しいならフランとかも大丈夫かなって。それにイリスって戦うこと好きなんでしょ?」

「いやいや違うよ、私が作った武器を使うことが楽しいだけだよ?」

「そうなの?ならよかった」

 

 

 

その夜、イリスとレミリアはフランの部屋から聞こえる楽しそうな話声を聞きながら寝についた

 

 

そして遅くに寝たフラン達はあたりまえだが起きる時間も遅く、朝食を逃した

 



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59話:前準備

紅霧異変の前です


じゃあどうぞっ

 

「はぁぁっイリス……フラン……もう少しよ。もう少し……もう少しでこの幻想郷は私のものにできる。待っていてね恋しいフラン、貴女は遊ぶのが大好きだったわね……待っていてね愛おしいイリス、もう少しで貴女の望む闘争が始まるわ!

そしてあたし達は陽の光なんぞ気にすることなく動くことができるのよ!

あぁ…いい月、赤い紅いとってもいい月。楽しい夜になりそうだね

…フフッ…フフフフフ‥」

 

 

 

〈一日前〉

 

 

「明日だねー、レミリアお姉様、イリスお姉様」

「(まさか私より先にレミリアお姉様が異変を起こすとは)」

「んー……異変を起こすのはあたしだけど、イリスやフランはどうするの?」

「え?」←フラン

「あっ…決めてない」←イリス

「そう言えば」←咲夜美鈴小悪魔

「私はいつも通り図書館にいるわ。疲れるじゃない(それにめんどくさいし)」

 

「あ……レミリアお嬢様が俗に言うラストボスですよね?」

 

「そうだよ!じゃああたしもボスやるー」

「い‥異変の主犯はあたしなんだよ!?フランはダメ」

「じゃあフランは別ルートボスってのをすれば?よく双六とかである別ルートのゴールみたいな」

「んぅ……うん!それがいい!」

「よしっ、じゃあ明日はいよいよレミリアお姉様主犯の異変だよ!みんな準備はOK?」

「うん!/はい!」

 

バン!

 

チルノ「聞かせてもらったー!」

美鈴「あ、勝手に入って来てはダメですよー。しかも窓からだなんてっ」

大妖精「す‥すみません!でも…楽しそうだなって///」

ルーミア「やるのだー」

 

 

仕方がなく説明中………

 

 

 

「ていうことなんだよ、んで、レミリアお姉様がボスってわけ!」

「フランちゃんも参加するんだね。フランちゃんが楽しそうにしていてよかったよ」

「ねぇねぇ、あたい達もやりたい!」

「え?でも戦う方法は……」←フラン

 

チルミア「「大丈夫!スペルカードなら作った!」」

大妖精「あたしも、戦い方くらいは」

 

紅魔一同『おぉぉ……』

 

 

紫「は〜い、紅い館の皆さん明日の準備はできたかしら〜?」

「あ…元凶」

「……まぁ貴女を経由せずレミリアにこの話をしたのは悪いと思ってるわ。んで、どうしてこの娘達も?よくこの館で見かけるけど……まさかここに住むことになったの!?部屋余ってるなら私もs──」

「ちーがーうー!」

「住んでないのだー!」

「(でもこの前のお泊まりも楽しかったよね)」

 

「結局なにしに来たの紫は」

「まぁ…確認よ」

 

『違います。紫様は暇すぎてこちらに来たんです』

 

「なっ!?藍!どうして言うのよ!」

「では私はこれで」

藍は紫が文句を言おうとしたときにはスキマで帰っていた

 

 

 

 

 

〈当日〉

 

 

「え‥えーっと、霧を出して空を覆いつくせばいいんだよね?」

「大丈夫!レミリアお姉様なら出来るよ」

「この前イリスお姉様とあたしも一緒に練習したからね」

「でも覆いつくすのは……」

「「お姉様なら出来る!!」

 

「あっそうだ!なんならラスボスっぽくセリフでも言えば?」

「えっ?いきなりだねー(確かに絵本の悪役も何か言っていたし)」

 

「じゃあ考えさせて

 

〈数分して〉

 

よしっ!じゃあ行くよ?」

 

 

じゃあどうぞっ

 

レミリアは頬に片手をあて、勢いよく頭上にもう片方の手を伸ばし、紅く光る月に添えるようにかざす

「はぁぁっイリス……フラン────



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紅い霧に包まれた幻想郷
60話:楽園が紅い霧に包まれた日



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前々回の前書きに載せた、平熱クラブという方が挿絵をくださりました。
28話の咲夜とイリスです

ありがとうございます!


side博霊霊夢

 

 

<博霊神社境内>

 

日課の境内を掃くことを終え、この神社の巫女は縁側で茶をすする

 

 

霊夢「は~……」

 

よしっ境内は掃き終えたっ少し休憩。

あとすることは……何もないわね!今日の残りはのんびりお茶でもすすって過ごそうかしら。

この前は紫の頼まれごとで一日を無駄にしたし、ゆっくりしようと思っていたら森の妖怪達が昼間に人を襲ったせいでその妖怪達の全駆除で無駄に疲れたし、私も人間!休まないと死んでしまうわ。今日こそはのんびり過ごすわ

 

あの妖精達やどこぞの白黒魔法使いが私の平穏を邪魔したり紫が急に変な用を持ってこないかぎりは……

 

「な~んて考えてると、そうなっちゃうからダメね。でもそうならない気がする……勘だけど」

 

私の勘はよく当たる。勘だから『そんな気がする』だけだけれど実際当たってるんだから自信もつく。

まぁ私の勘がそう言ってるんだから今日は平和に過ごせそうね……

あっそう言えば棚にお煎餅あったわね、誰も来ないならあれを食べちゃうのもいいわね!

 

「でも魔理沙くらいは来ないかしら……話し相手くらいは欲しいわね…」

 

あ…いけない、普段素っ気なく対応しているのにこんなこと魔理沙に聞かれたら調子に乗る……絶対。

それで昼食だけ食べるだけ食べて帰るのよ。まったく、うちはお昼所じゃないっての!

 

 

 

 

巫女はそこにいない友人に向かって愚痴を言う、

 

そして、楽園・幻想郷は紅い霧に包まれた

 

 

 

『霊夢!!』

『あら?どうしたの?』

『どうしたもないのぜ!空を見ろ空を!』

『………赤いわね』

『それだけか!?これは──

『異変ね』

そこだけ言うなー!ほらっ、その腰をあげるんだぜ』

『はぁ~めんどうくさいわねぇっ!』

『お?珍しくやる気じゃないか』

『うっさい…んで?この邪魔な(もの)の出所は?』

『ふっふーん。情報だってタダじゃないのぜっ』

『…お煎餅あげるわ』

『お?』

 

 

 

 

 

 

湖上空………

 

 

はぁ…どうしてこんなに多忙なのかしら……

なんで異変なんて起こすのかしらっ

 

「おぉ霊夢!喉が渇いたぜっ」

「……唾でも飲んでなさいよ」

「まったく冷たいぜ」

「にしても風が気持ちいいわね。たまには夜に散歩もいいかも」

「私は夜は嫌いだけどな、変な奴しかいないし……」

 

「それにしても、なんか妖精が襲ってくるわねっ」 ブン

 

「そうだなっ弱いから助かったぜ」 バシッ

妖精達『ギャーー』

 

この空を覆う霧のせいかしら?まぁあの霧が妖力で作られているから気分が高まっているとか?

 

『誰が変な奴だって?』

 

「うわー出た」

「ルーミアか、少なくともお前のことは言っていないぜ」

「とりあえず邪魔するのだー!」

 

「そんじゃ魔理沙よろしくっ」

 

「ちょ!?それはないのぜー!」

 

 

────

 

 

チラッ

「あー戦っているわね~」

ま、おいて来たんだから当たり前か。まさかルーミアも襲って来るなんてね。

というかさっき『邪魔する』って言ってたわね………

まさかあいつに命令とかしている奴がいるってこと?

「それに…」 チラ

 

『あっ…えーとっ……ごめんなさーい!』

 

どうして大妖精まで私に攻撃を?妖精達の中では頭がよくて温厚な方だと思っていたけど……買いかぶりだったのかしら。

 

『ここから先は通さない!あたいが相手だー!』

 

「……」

なんでこいつまで襲ってくるのよ

「あー……今回は私の負けでいいからそこをどいてくれないかしら?ちょっとその先に用があるのよ」

「霊夢は馬鹿になったの?今あたいは通さないって言ったんだよ?」

なっ!?私がこいつに馬鹿って言われるなんて……しかも正論で!

もうこの霧のせいで今日は最悪だわ

「さぁあたいと勝負だ!」

「チルノ……私はどいてって言っているのよ?」

「嫌だ」

「確かにあんたは妖精の中では強いわ、でも私は妖怪退治も行っているあの博霊神社の巫女さんよ?痛いのなんて嫌でしょう?ほらそこをどきなさいよ」

 

「嫌!」

 

「よしこれで理由はできた!なんか変にイライラしたわ!後悔しなさい!」

 

 

なによ、あんな大口叩いておきながらただ適当に弾幕を張っているだけじゃない。いつものことだけど

「この程度かしら?」

「まだまだー!」

「ほら、もう貴女は終わりよ……何よ拍子抜けじゃない」

『氷符「アイシクルフォール」』

「っ!?なんでこいつがスペルカードを!?やぁ!」

「負けた~」

どうしてこいつがスペカを?私が負けることはないけど驚かされたわ

「チルノちゃん、大丈夫?」

「あ、大ちゃん、あたいは大丈夫だよ。大ちゃんも一緒に戦ってくれればもう少し邪魔できたと思うんだけどな~」

「そこまでやらなくていいって言われてるよ?」

 

「ねぇあんた達、何か知ってるわね?吐きなさいよ」

 

「えー嫌だよ」

「小声)あ、チルノちゃん、負けたら場所は言っていいって言ってたよ?」

「……あそこの大きい家!」 ユビサシ

「……ありがと」

 

 

 

 

私にも聞こえているのよねー、もう少し小さな声で喋ればいいのに。

やっぱり誰かに言われて私達の邪魔をしているみたいね、それに負けたら場所を言っていいって言うなんてどんな命令よ。情報収集して異変解決に向かわず、こうして邪魔してくる妖精を倒せば場所が分かるなんて……

遊ばれているみたいで不愉快だわ

 

 

「お~い、れーいーむー」

 

─────

 

 

side魔理沙

 

 

「さっそくやるのだー」

 

怖っ…紅い霧の背に鋭い歯を出して笑うなんて流石の魔理沙さんもちょっとばかり怖いのぜ。

にしても、妖怪退治をやってる巫女さんが普段キノコ狩と読書に勤しんでる普通の魔法使いを置いて先に行くなんてひどい話だ。

 

「そんなに怪我したいならやってやるぜ!」

 

~~~~~~~~

 

 

「あそこにある大きい家にいるのだー!逃げー!」

 

………あっけなかったな、あんなに威勢よく戦いを挑んでくるんならもう少しこの魔理沙さんとの戦いの策を練ってから勝負を挑んでほしいな。

 

それはそれで、何故あいつがスペルを使ったのかだな……たまに戦うが今まで1回も使ってこなかったのに…

 

「っとと、考え事は私を置いていった霊夢を追いかけながらするか」

 

霊夢の考えと勘に頼るとするかー

 

 

────

 

side博霊霊夢

 

「ってなわけで、霊夢の考えも聞きたいのぜっ」

「私も今話したそのままよ、あの屋敷にいるであろうこの異変の主犯がルーミアやチルノ、大妖精に私達の邪魔をして負けたら場所を言ってもいい、と命令した」

 

「なら、簡単だろ?あの屋敷に行って来る敵達を倒して情報を聞き出し、主犯を倒せば済む話だぜ!」

 

「強引は考えね~、まぁ、それが一番手っ取り早くて簡単に済む話ねっ」

 

 




今回文変えてみました


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61話:さぁ妖怪退治を

スペルカードを用いた戦いの勝ち負けを決める条件を考えてなかった…


事前に決めた被弾回数で勝敗を決める感じにしようかなと

(前回はその部分は省略した設定に)


side霊夢

 

あいかわらず襲ってくる妖精達を軽く倒しながら進んできて例の赤い館の前に来たけど…

 

 

「妖精達を倒すのが若干楽しくなってきた頃だが霊夢?」

「そんなの貴女だけでしょ。もうそこよルーミアやチルノが言ってた館は」

「だなっ。見てみろ霊夢あそこに門番みたいな奴がいるぜ、あんな奴無視して塀の上を飛んで行こうぜ」

「そんなことできたら楽なのだけれど…どうやら無理みたい、結界みたいなものがあるのが見えるでしょ?」

「あ~…確かにあるな」

 

「私は紅美鈴!さぁこの館に入りたいのならば私を倒してからにしてください!」

「あら本当に門番ね…じゃあ魔理沙に任せ───

『こいつは霊夢にまっかせるぜ~!』

なんてことを……味方を残して先に行くなんて最低ね。さっきの仕返しのつもり?

 

「待ってくださーい!私を……まぁ私一人で二人も相手などできませんが…」

「今日くらい門番さぼったら?」

「いえ、貴方の進行を防がせていただきます」

「もういいわよやってやるわ」

「被弾回数は3回くらいでいいですか?」

「いいわよ」

~~~~~

 

やっぱり戦い方は知ってるのね、突撃してくるものかと思ったのだけれどねー。でもまずは一回目

「っと、よっ」

「わっ…当たってしまいましたか」

こういうの慣れていないのかしら?そんなに一発一発相手をしっかり狙って撃っていたら簡単に被弾してしまうのに

「でもそれだけあって狙いが正確ね。でも!」

「えー!早くも2被弾……」

「そんなに立ち止まりながら撃っていたらこちらから狙いやすいわよ?それに弾幕なんだから展開しないと」

「意識しましょう」

あら、てっきり『人間のくせに!』なんて言ってくるのかと思ったんだけどアドバイスになってしまったわ

 

 

「まだまだね…そこよっ」

「やっ!そんなに簡単に敗れるわけには!」

「え!?おとなしく敗れておきなさいな!」

「あっ……やっぱり私には難しい戦いでした…お嬢様」

「はい通してね」

~~~~~

 

いやまさか弾同士をぶつけて被弾を阻止するなんてね。追撃を予期していなかったみたいだけど…

まぁこれで魔理沙を追える…いや、主犯のいる館に入れたわね。

『やーー!』

「もうそろそろいいんじゃない?」

『ぎゃ~~』

中に入っても襲ってくるのね。敵の館に入ったのか分からないけど妖精じゃなくてなんか金髪で翼を持ってる妖怪まで襲ってくるし……あの金髪の妖怪はどうして逃げるのかしら

 

テクテクテクテク…

 

大きいわねこの館、入ってまっすぐ進んだら主犯がいると思ったのに。

それにしても魔理沙は大丈夫なのかしら?あんなに張り切っていたのだからあのままの勢いで主犯も倒してくれたらいいのに。まぁあの霧はまだ晴れていないしそんなことないのだけど

『博麗の巫女~ここから先は──え?』

ちょうどいいタイミングで来てくれたわねこの妖怪。さっきから何度も逃したしおそらくこの妖怪何か知ってる

 

「さぁ、捕まっちゃったみたいだけど、さっきから何で逃げたのかしら?それに逃げるのならまた襲ってくることはないでしょう?」

一応聞いておこうかな…は…話さなきゃだめ?」

「そうねぇ知ってるのなら話した方がいいと思うのだけれど。痛いのなんて嫌でしょ?」

「ん~…霊夢も妖怪退治のために来たんだから話してもいいかな?」

「そうよそうよ、さぁ話しなさい────っ!?…邪魔しないでくれる?今質問の途中なのだけれど」

 

「お嬢様大丈夫ですか?」

「ありがとう咲夜、ごめんねまた捕まっちゃった」

「お嬢様、先程ならともかくここにいる巫女に話すのは流石に少し近いと思いますよ?それに…私も出番が欲しいですわ。では博麗の巫女、私はこの先で待っています」

「じゃあ霊夢、咲夜を倒してお姉さまの場所を聞いてね」

 

あ…逃げた…もう何よさっさと主犯の場所教えなさいよ!メイドっぽい奴もだけどあの妖怪はなんなのよ、時折襲ってきては逃げてやっと捕まえたと思ったら急に現れたメイドに連れていかれるし……

それにしてもどうしてあの妖怪は私の名前を知ってるのよ、私基本的に名乗らないのだけれど

 

 

 

~少し前~

side魔理沙

 

仕返しのつもりで霊夢を置いて先に来たがどこに行けばいいのか分からないんだよなぁ。襲いかかってくる妖精に聞いても知らなそうだし、あの翼の妖怪なんてすぐに逃げてしまうし……こんな時は霊夢の感に頼りたいぜ。

「私の感ではこっちだなっ」

 

テクテクテk…キャ~ッ……ッテクテク…

 

「は~~っこの部屋は本だらけなんだぜ」

私の勘のままに進んでいたらこんな部屋に来てしまった。

「あっあのテーブルにクッキーがある。二枚くらい大丈夫大丈夫」

ん~妖怪の本…吸血鬼の本……おっここらの棚は魔法の本がたくさんあるな。こんなにたくさんの魔法に関わる本があるなんて羨ましいのぜ

 

「こんだけあるなら一冊や二冊…いてっ」

「気にするわよ。大事な本を盗まないでほしいわ。それにそんなもの盗んだら怒られるわよ?怖い怖い吸血鬼に」

「吸血鬼?誰なんだぜそんな鬼」

「まぁ知らないのならいいわ。それよりこの部屋をふよふよしていた赤い髪の娘知らない?」

「あぁ…なかなかすばしっこくてちょいと手こずったぜ」

「あら、ならば私と貴方が戦う理由はあの娘の仇ね」

「戦うのか?」

「この館の主達からの命だもの、仕方ないわ。被弾回数は4でいい?」

「いいぜっならお前に勝ってここの本を貰っていくぜ!」

「持っていかないで~」

 

 

「火符『アグニシャイン』」

「火の玉みたいだぜ」

いきなりか、勝ったら魔法の本が貰えるなんてやる気が出るぜ。

「そこだぜ!よし一回目」

「飛んでくる弾を理解しても体が動かないから悲しいわね。水符『プリンセスウンディネ』」

「今度青いぜ、っとと」

流石に余裕を出しているわけにも行かない、ちゃんと避けて避けて…

「横と後ろから失礼するぜ」

「危ないっ。少しは抵抗したいわね

「避けられたか、おっと私も避けるぜっ……じゃあ斜め上から!」

「きゃっ…もう二回目ね。なんならたくさん展開してあげる!」

「ちょちょっこんな至近距離でそんなにたくさんは難しいのぜ」

「貴方から近づいてきたのよ、ほら、できるならたくさん避けなさいな」

これは下がらないと…ちっデタラメに撃ってるかと思ったが何個かはちゃんとこちらを狙って撃たれているな。だけどこのまま避け続けていつか隙を見て──

「なかなか当たらないわねぇ、ならこれでどうよ」

っ!?目の前に展開されている弾幕が全て軌道を変えて私の方に飛んできた!?器用なことするぜ

「これはきついな。ならばっ恋符『マスタースパーク』!」

「…なんてことを…くっ…ケホ」

「素晴らしいだろ?お気に入りなんだぜ。さぁあと一回だぜ!」

「ならもう少し難しいことをしてあげるわ!…っ…ケホッケホッ!」

「ど、どうかしたのか?急に咳なんかして…」

「貧血よ。私の負けもう戦えないわ…ケホッケホッケホ…さぁ最後の一発を私に当てなさい」

「そうさせてもらうぜ」

 

 

 

ま、後味の少し悪い勝ち方になったがあいつには勝ったしな。ここの本を貰っていくぜ。

なんなら5か6冊ほど貰っていくかー

パチッ

「っ!?……これはあいつの仕業ではないな。さっき言っていた吸血鬼なんていう奴の仕業かな」

 

『やーーっ』

 

「おっまたお前か」

『ぎゃ~~』

「流石にそう何回も逃がしはしないんだぜ。よし、捕まえたぜ」

「あっ……捕まっちゃった…」

「そう捕まえちゃったぜ。この異変の主犯はどこにいるんだ?お前知ってるだろ?」

「は…話さなきゃだめ?」

「話してほしいのぜ」

「あそこのドアから出てずっとまっすぐに進んで少し大きい部屋があったら右の扉」

「そうかそうか。案内をたのm───消えた!?」

 

「お嬢様大丈夫ですか!?」

「あ、ありがとう咲夜。大丈夫だよ」

「ちょっとなにするんだ?そいつは私のだぜ?」

「いえ、お嬢様達のです。では失礼します」

 

また消えたのぜ。瞬間移動でもできる能力なのか?

せっかく案内してもらおうと思ったんだがな~。まぁいいか、目的地は決まったしそこに行くとしますかな。

 

もしかしたら霊夢がもう終わらせているのかもな。だったら少し悲しいぜ。

 

 




戦闘の描写は少ないですが


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62話:経験値

弾幕ごっこの場合咲夜はナイフの形をした弾を使用する設定です。


「お待ちしておりましたわ。ここなら広いですし丁度いいでしょう。さぁお嬢様の場所が知りたければ私を倒してください!」

 

「ちょいと待った、ねぇさっきのやつはどこ?聞きたいことが1個……いや3個くらいあるんだけど」

そうよ、私は知らないのに吸血鬼のお嬢様が私のことを知ってるなんて興味深いじゃない。

異変解決も事務的で大事なことだけど、こういう個人的なことに関しては流石に気になるわ

「イリス様ですか?それならば異変を解決した後に聞いてみてはいかがでしょう?幻想郷(ここ)は異変を解決した後に宴会というものを開くのでしょう?」

「なんでそうなのよ『ここは通さないぞ博麗の巫女!!ここで殺してやる!!』みたいな感じじゃないの?」

「殺生が起きたり、妖怪と人間の差を減らすために『弾幕』を用いて戦うのでは?」

「そうね。よく分かってるじゃない。まぁいいわやりましょ。教えてくれるんでしょ?」

なんか今回の異変は事は早く進むけどやりずらいわね。もういいわ要は異変を解決すれば知りたいことが知れてまた宴会が始まるんでしょ

 

 

 

 

「では被弾回数は3回でよろしいでしょうか」

「2回よ。ちゃっちゃとあんたを倒して違いとやらを教えておげるわ」

 

 

 

 

 

 

「やってやるわ!」

そう叫ぶと霊夢は先制攻撃のように細かい弾幕を咲夜に向かって放つ

「(私は毎日のように魔理沙の相手をしているのよ、練度っていうやつが違うのよ)」

「最初から決めに来ていますねっ」

咲夜は自分目掛けて放たれた弾を飛んで躱し、ナイフの模した弾を十数本霊夢に投げる。それを霊夢は難なく避ける

「へぇ……あんたは投げて戦うのね。しかもナイフを投げるなんて怖いことするのね」

「前からこういう戦い方なので、慣れというやつです。では次はこちらから行きます!」

次は咲夜から攻撃を仕掛ける。ナイフを数本を霊夢を狙って投げその周りにも大量に投げ弾幕を張り、間髪入れずに弾に投げる。

霊夢はその攻撃を躱しながら細かく弾幕を放ち咲夜に近づいていく。

そして霊夢が至近距離まで咲夜に近づいて思いっきり弾幕を放ってやろうと考えていると、咲夜は後方に小さくジャンプする。

「幻象『ルナクロック』」

「な!?霊府『無双封印』」

咲夜が霊夢から一歩離れナイフを投げながらスペルカードを発動する。そして宣言し終わると霊夢の前方左右に大量のが現れる。

そしてその攻撃に重ねて霊夢はスペルカードを発動させ、巨大な弾が数発の弾幕を放つ

「な…なんということを…流石にそれは避けれません」

「今回は私も割と本気なのよ。なんならそのまま止まっていてくれればればこちらは楽なんだけれど」

「そうはいきません。私も頑張りますよ」

「そうもいかないのよ。ほらあんたの周りを見てみなさいな」

「これはっ!」

咲夜は霊夢に指摘されて初めて自分の周りに浮いている弾幕に気が付く。その弾幕は霊夢が指摘すると咲夜に向かう。

だがその弾幕は咲夜が瞬間移動したことにより一つも命中することがなかった。霊夢は自分の弾幕が当たらなかったことに驚きはしなかったが、少々残念そうではあった。

「やっぱあんた瞬間移動とかできる能力とか持ってるでしょ。まぁ確かに私の弾が一つも当たらなかったのは悲しいけれどね」

「あら、驚かないのですね。確かに私は能力を持っています」

「驚くなんてっ……こっちは妖怪退治が職業なのよ?能力も持っている妖怪は何体も退治してきたわ!」

そう言い放つと霊夢は咲夜目掛けて弾幕を数発放つ。

咲夜はその弾幕を難なくジャンプして避けると、能力を発動する。そして霊夢の周りに大量のナイフが現れ霊夢に向かって飛んで行く。霊夢のこの攻撃を細かい動きで避ける。

 

「こちらに攻撃はなかなか当たりませんね………なっ!?これは!」

咲夜が攻撃を終え、着地すると脚の動きを封じられる。

 

「…だからね?あんたの能力もあらかた予想がついたし、予想がついたのなら対策も考えられる。まぁ念のため地雷を引いたのはそこだけではないのだけどね。一応そこら一体に引いてあるわ」

「……動きを封じられてしまったのでしたらこちらの負けですわね。経験の差というやつでしょうか?」

「ん…まぁそんなものかしら。だから逆に生死をかけ本物のナイフを使って戦ったら余裕であんたの勝ちよ」

 

 

 

 

side霊夢

 

「さぁあんたを倒したんだし。約束通りそのお嬢様っていう奴の場所を教えてくれない?」

「はい。私の後ろ側にある扉を進んでその一番奥にある扉を開くと広い部屋があります。そこにこの紅い霧を発生させたお嬢様がおります」

「…協力感謝するわ」

 

 

 

 

この廊下の一番奥の扉の先にそのお嬢様とやらがいるのね。まぁちゃっちゃと倒してお酒にご飯よ。

 

にしてもこの屋敷は部屋が多いわねぇ。何部屋か覗いてみたけど誰もいなかったし、その部屋に誰かが住んでいた様子もなかった。案外屋敷の広さのわりには住んでいる人や妖怪の数は少ないのかしらね。

 

「ん?あの部屋から明かりが……それに話声もかすかにだけれど聞こえるわね」

きっとあそこに主犯がいるのね!この異変も終わりね!

 

 

「この部屋ね!ついにこの異変も終わりよ!なんの目的があってこんな真っ赤な霧で幻想郷を覆っちゃって────……」

 

「あ……ねぇ咲夜ーあの人間がさっき咲夜と戦ってた巫女なの?あと紅茶のおかわりいい?」

「かしこまりましたフランお嬢様。そうでございます私も頑張ったのですが負けてしまいました」

「ふ~ん。んでイリスお姉様はあの人と白黒な人に捕まっちゃったんだ」

「そ…そうだね」

「あっ……レミリアお嬢様がいらっしゃる部屋はここではなくさらに奥でございます」

「わ…分かってるわよっ。ただこの部屋から話声が聞こえたから来てみただけよ」

 

なんなのよ今回の異変は……あの妖精が誰かに命令されて攻撃してきて、倒したら主犯の場所を教えてくれて……

なんかさくさく進んでいって1日で終わりそうだし。まぁ楽に進むのに越したことはないんだけれど……やりずらい!

 

これもきっと紫が悪いんだと思う←(とばっちり)

 

 

 

あぁ…この奥にいる主犯、魔理沙がもう倒しているなんてことないかなぁ

 




戦闘を長くすると完全に途中で切れるので、霊夢対咲夜は被弾回数2回にしました。


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63話:館の主

レミリアの口調が普段と変わっています。

この口調の方が威厳がありそうっていうレミリアの思考(ラスボスですし)


「とうとうあんたのところにこの巫女さんが来たわよ!どんな目的があって紅い霧で幻想郷を覆った理由はなに?とりあえず迷惑だからやめなさい!」

 

 

勢いつけて扉を開けて叫ぶ博麗の巫女。この異変の主犯でありこの館の主人である吸血鬼レミリアは突然勢いよく入室してきた霊夢に驚く

 

 

「え…コホッコホン……ふっ、よく来たわねっこの異変を終わらせる運命の人間よ!待っていたわ!まずはこの霧を出した理由を聞きたいようね。いいわ教えてあげる。

私達吸血鬼という種は太陽の光が苦手なのよ。それこそ力の弱い吸血鬼なら瞬く間に灰になってしまう。私達は10分くらい日光浴しなきゃ灰にならないけどね。まぁ私の妹の能力があればあまり心配はいらないんだけど。

いやでもそう長時間能力を使わせてたらイリスが疲れちゃうしでもあの子なら平気な顔して───」

 

「あーもういいわ!あんたがこの霧をだした理由も分かったしどんな種族かも知れたわ。それにあんたがそういう(・・・・)タイプのやつだってこともね。

そろそろやりましょ、今日は戦いが結構あって疲れてるんだから」

「まぁまぁ、もう少し待ちましょう。もう少しで貴女の仲間がここに来るの。暇だったから少しみちゃったのよね」

そう言ってレミリアは霊夢を抑制する。レミリアは白黒の魔法使い魔理沙がもう少しで来ることを能力で見たのだ。

霊夢は遠回しに二人相手をするという発言に少しイラつきをおぼえたが、その方が楽できるという考えが頭に浮かんだことでそのイラつきが消える。

 

「そうね、じゃあ少し待ちましょうか」

 

にしてもこの屋敷はこんな大きい部屋もあるなんてね、本当にお嬢様ね。

それにあのテーブルの上にあるカップに入っている赤みのある飲み物はなにかしら?それとその隣にあるお菓子は……言えば貰えるかしら。

でも吸血鬼なんていう種族が飲む飲み物なんて血が混ざっていそうで怖いわね。この異変が終わってあの飲み物が貰えたら一回魔理沙に飲んでもらいましょ、魔理沙はあの森に住んでいるしキノコもたくさん食べているから少し血を飲んだからってなにかあることもなさそうだし(偏見)

 

「そういえば貴女もあの魔法使いもイリスを捕まえて私の場所を聞いたそうね。倒したのなら放っておけば───」

 

『たのもーー!ここがこの霧の元凶の部屋か!さぁさ私が霊夢より早く異変を……あっ…霊夢いた…』

 

レミリアが自分の妹が人間に捕まれたことを霊夢に文句を言おうとすると、その文句に重なるように魔理沙が勢いよく入室する。

この異変解決組の二人は主犯の居場所に勢いよく侵入しないと気が済まないのだろうか……

 

魔理沙が自分が霊夢よりも早くこの部屋に着いたと思い、霊夢より早く異変を解決してやろうと意気込むが実は霊夢の方が早く部屋に着いていたことに気が付く。

 

「この吸血鬼さんは私達二人で相手してもいいそうよ」

「そうだったのか……」

「うん」

 

 

「じゃあ被弾回数は一人2回ずつでいいかしら?」

「いいわよ/OK」

 

 



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