英雄と共に (マスターM)
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プロローグ

新年あけましておめでとうございます!!

新年最初の投稿で新作です!!


燃え盛る屋敷、その中には数人の男女と異形の者達がいた。

「行け!人類を守るんだ!!」

 

「父さん!」

 

「貴方なら出来るわ!」

 

「母さん!」

 

「〇〇〇〇〇!弓弦を頼む・・・」

 

「はい。マスターは私が必ず守ります」

そう言い弓弦と言う赤髪の男を抱える、青いドレスに白銀の甲冑を纏う金髪の少女。

 

「父さんーーー!!母さんーーー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・夢か」

少年神上弓弦はカーテンからさす光で目覚めた。

 

「ユズル時間ですよ!起きていますか?」

廊下から元気な声が聞こえて来た。

 

「ああ、起きているよ。直ぐ着替えるから待ってて」

弓弦はそう言いジャージに着替え部屋を出る。

 

「おはようございます」

 

「ああ、おはようアルトリア」

アルトリアと呼ばれた少女は青いジャージを着ていた。

 

「顔色が悪いですよ、何かあったのですか?」

                        

「・・・夢を見たんだ。両親と別れた時の。あれから20年(・・・)も経つのに・・・」

 

「!・・・そうでしたか。体を動かしましょう!そうすれば少しは気がまぎれると思います」

                    

「そうだな。今日も頼むぞアルトリアいや、騎士王(・・・)

 

「はい。マスター」

そうこの少女こそ歴史に名を残した騎士王本人である。彼女は英霊・サーヴァントと呼ばれる存在である。

そして弓弦は魔術師でサーヴァントを召喚出来る存在だ。

その後2人は木刀での模擬戦を行った。

 

「ユズル、アルトリア朝食の用意が出来ましたよ」

金髪の修道服を着た少女が2人を呼びに来た。

 

「ん、分かったありがとうなジャンヌ」

この少女もサーヴァントであのフランスの聖処女ジャンヌ・ダルクである。

他にもサーヴァント達は沢山弓弦と共に暮らしている。

 

朝食の席に座ったのは弓弦、アルトリア、ジャンヌの3人だけだった。

 

「他の皆は?」

 

「分かりません。皆さん自由奔放ですからね。一応朝食は置いています」

 

「それはそうとユズル駒王学園に編入しませんか?」

 

「いや、俺もうそう言う歳じゃないし・・・」

 

「精神年齢はそうですが、見た目は未成年ですよ。大丈夫です戸籍の方は諸葛孔明がやってくれましたから」

 

「はーそこまでするって事は訳があるんだろ?」

 

「ええ、その学園にはこの町を管理している悪魔がいます。またその学園には多数の悪魔がいます」

 

「どこの悪魔だ?」

 

「グレモリーとシトリーです。その上その兄と姉は魔王です」

 

「ふ~ん、分かった。何時から行くんだ?」

 

「明日です」

 

「急だな」

 

「善は急げですよ。他のサーヴァント達にもユズルが学校に行く事は言っておきます。だから安心して下さい」

 

「分かった分かった。留守の間は任せる」

 

「「はい」」

そして神上弓弦の戦いが幕を開ける。

 



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転校

「駒王学園。ここか」

弓弦は自分が通う駒王学園に着いた。

 

「さてと職員室に向かうか」

学園に入ったが道が分からず困っていると、黒髪の女子生徒を見かけ、声を掛けた。

 

「すいません。職員室はどこですか?今日転校して来たので場所が分からないもので」

 

「あらそうなのですか?丁度私も職員室に用がありましたから、ついて来て下さい」

 

「ありがとうございます。自分は神上弓弦と言います。2年生です」

 

「神上君ですね。私は3年の姫島朱乃ですわ」

2人は職員室に向かう途中で自己紹介をした。

 

「ここが職員室ですわ」

 

「ありがとうございました。姫島先輩」

 

「ふふふ。どういたしまして」

その後朱乃は用事のある職員の元に行き、弓弦は担任の先生に挨拶をして、クラスの方に向かった。

 

「俺が呼んだら入って来てくれ」

 

「分かりました」

そして担任が入っていった。

 

「おはよう皆。今日は転校生を紹介する」

 

「はいはいはーい!先生転校生は女子ですか?」

エロ本片手に坊主頭が質問した。

 

「松田、エロ本は仕舞え」

 

「うーす」

 

「男子には残念だが転校生は男だ」

 

『『『チッ!』』』

 

『『『ヤッター!!』』』

 

「先生その人はイケメンですか?」

 

「見てのお楽しみだ。入って来い神上」

 

「はい」

担任に呼ばれ弓弦は教室に入った。

 

「神上弓弦だ。趣味は料理で特技はブレイクダンスだ。後格闘技全般を少し嗜んだ。よろしく」

 

『『『キャアアアアアア!!』』』

弓弦が自己紹介すると女子達から黄色い声援が響いた。

 

「ワイルド系イケメン来たー!!」

 

「料理も出来るなんて素敵!!」

 

「あー静かに。神上の席は兵藤の右だ。兵藤ってのはそこの茶髪の男だ」

 

「えー兵藤の横ー」

 

「神上君が穢れる」

女子達は弓弦が変態三人組の一人である兵藤の横と聞き、文句を言う。

そんな中、弓弦は自分の席に向かい、兵藤に挨拶した。

 

「神上弓弦だ。気軽に弓弦って呼んでくれ」

 

「・・・兵藤一誠だ」

兵藤は渋々自己紹介した。

 

「それと、俺は人から聞いた話だけで決めつけないで、その者と関わって知ろうと思う。だから友達になってくれないか?」

そう言うと兵藤は驚いた顔をしてから、今度はフッと微笑んで返事した。

 

「おう!俺もイケメンでいけ好かない奴だと思ったが、弓弦の事誤解してた。俺も友達になって欲しい。後イッセーって呼んでくれ」

 

「分かった。よろしくなイッセー」

そう言い握手した。

 

「これは神上君×兵藤?」

 

「いいえ違うわ。兵藤×神上君よ!」

女子達の声を弓弦は無視した。

その後授業を受け、放課後となった。因みに昼休みに自分で作った弁当をイッセー達がつまみ、弓弦の食べる量がなくなったと言う事態が起こった。

放課後、弓弦は学園内を回っていた。暫く歩いていると旧校舎の方に来た。その時後ろから紅髪の女子が歩いてきた。

 

「あら、貴方は?」

 

「自分は神上弓弦です。今日転校してきて、学園を回っている所です」

 

「そうなの。私は3年生のリアス・グレモリーよ」

 

「ああ。姫島先輩と共に、二大お姉様と言われている、グレモリー先輩でしたか」

 

「朱乃を知っているの?」

 

「はい。今朝職員室に案内してもらいました」

 

「そう、ここまで来たのだから私の部室に案内するわよ?」

 

「それは嬉しいのですが、まだ見ていない所があるのでここで失礼します」

 

「そう、また今度遊びに来てね」

 

「はい。では失礼します」

弓弦はそう言い次の場所に向かって歩き始めた。

 

 

 

 

 

一通り学園を回った弓弦は帰路を歩いていると、後ろから声を掛けられた。

 

「どう、学園は楽しかった?」

 

「オルタか」

 

「ちょっと、それはセイバーと被るから止めてって言ったじゃない」

そう言って、ほっぺを膨らまして不満アピールをした。

 

「悪ぃ悪ぃ。謝るから許してくれよ、ジャンヌ・オルタ」

 

「仕方ないわね。駅前のケーキで許してあげる」

 

「分かった。買いに行くか」

2人は駅前のケーキ屋に行き人数分以上のケーキを買い自宅に帰った。




弓弦の見た目はとある魔術の禁書目録のステイル=マグヌス。但し身長は171cm顔のバーコードみたいなタトゥーはない。体重は60kg
右手に常に手袋をしている。

弓弦のサーヴァント

アルトリア
ジャンヌ
諸葛孔明
ジャンヌ・オルタ
アルトリア・オルタ

話が進むにつれ増えていきます。最初にいるのは15名で後々更に増えます!!


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接触

弓弦が転校して5日が経った。この5日間で弓弦には「学園の相談役」、「学園の兄貴分」と言う異名がついた。その理由はある日生徒の相談にアドバイスをしたら、うまくいったとその生徒が言い、それが広まり最初は2年だけだったが1年と3年も相談しに来るようになり、その時3年の男子から「兄貴って呼ばして下さい!」と言われ、このような異名が着いた。後教師も相談に来ている。

 

「あー終わった」

弓弦は今日の相談が終わり、帰ろうと廊下を歩いていると声を掛けられた。

 

「やあ、今から帰るのかい?」

 

「ん?おお木場か。そう言うお前はこれから部活か?」

 

「そうだよ。部長から招待があるけど来るかい?」

 

「ん~悪いが今回もパスだ。今回の相談は少し疲れる内容が多かったからな」

 

「それは残念だな。僕も剣で手合わせしたかったし」

弓弦と木場は体育の合同授業の時に剣道で戦い、お互いに一歩も譲らない勝負を繰り広げていた。その後は何かと話す仲になっていった。

 

「今度時間がある時に手合わせと、遊びに行くよ」

 

「その時を楽しみにしているよ」

 

「おう、じゃまた明日な」

 

「うん」

弓弦は木場と別れ自宅に帰った。

 

 

 

 

「おう帰って来たな」

 

「ただいまクー・フーリン」

弓弦の帰りを迎えたのは庭で槍を振っていたクー・フーリンだった。

 

「ライダー達から報告があるそうだ。例のはぐれ悪魔の居場所を突き止めたと言っていた」

 

「分かった。今いる全員を集めてくれ」

 

「あいよ」

そう言い、クー・フーリンは他のサーヴァント達を呼びに行った。

 

 

 

 

リビングに今役所に行っている諸葛孔明以外のサーヴァント全員が集まった。

アルトリアとジャンヌを筆頭に、アルトリア・オルタ、アルトリア・リリィ、ネロ、沖田、エミヤ、クー・フーリン、カルナ、メドゥーサ、玉藻の前、ジャック・ザ・リッパー、呂布奉先、ジャンヌ・オルタが集結した。

 

「さて報告を聞こうか」

 

「今回のはぐれ悪魔はバイザー。居場所は町はずれの廃工場です」

弓弦に促されメドゥーサが報告した。

 

「今夜討伐に向かう。メンバーはアルトリアとあと一人行きたい奴いるか?」

 

「なら俺を連れて行ってくれよ。最近暇だしよ」

 

「分かった。アルトリアとクー・フーリンは今夜に備えておけ。他の者達は自由にしてていい」

 

「はい」

 

「おう」

 

『分かりました』

弓弦の言葉に全員が頷き、解散した。

 

 

 

 

そして深夜、弓弦とアルトリアとクー・フーリンは、町はずれの廃工場にきていた。既にアルトリアは甲冑を纏い剣ーエクスカリバーを持ち、クー・フーリンもゲイ・ボルクを持っていた。弓弦は黒いフードを被っていた。

 

「ここか」

 

「不味そうな臭いがするぞ?でも美味そうな臭いもするぞ?甘いのかな?苦いのかな?」

弓弦が廃工場に入ると不気味な声が聞こえて来て、奥から上半身は女性の裸で、下半身は獣のはぐれ悪魔バイザーが現れた。

 

「その胸は何ですか?私に対しての当てつけですか?」

アルトリアはバイザーの胸をみて、ワナワナと肩を震わせながら言った。

 

(突っ込むところそこかよ・・・)

 

(クー黙っていた方がいいぞ。お前まで巻き添えに合うぞ)

 

(それは勘弁だな。今回は騎士王に持っていかれるな)

 

「ユズル、クー・フーリン、手を出さないで下さい。コイツは私が仕留めます」

 

「あ、ああ。分かった」

 

「お、おう」

アルトリアの気迫に弓弦とクー・フーリンは圧倒されながら返事した。

そしてアルトリアは一方的に攻め、最早蹂躙となり、バイザーを粉々に切り裂いた。

 

「ふー終わりました」

 

「あ、うん。ご苦労様」

清々しい笑顔でアルトリアは言うが、今までしていた事は八つ当たりだった為、弓弦は顔を引き攣りながら労った。

 

「おい誰か来るぞ」

辺りを警戒していたクー・フーリンが、この廃工場に近づいてくる気配に気付き、弓弦達に言った。

 

「・・・なにこれ?貴方達がバイザーを始末したの?」

 

「セイバー、ランサー先に戻っていろ」

 

「はい」

 

「おう」

そう言いアルトリアとクー・フーリンは転移していった。

 

「こうして裏の顔で合うのは初めてですね?グレモリー先輩」

 

「・・・貴方一体誰?」

 

「表は只の学生。裏は魔術師。自分は神上弓弦です」

そう言いフードを取った。

 

「神上君!?何で貴方がここに!?」

 

「グレモリー先輩達と同じですよ」

 

「私達と同じって事はやっぱりバイザーを討伐に来たのね」

 

「はい。アル、セイバーがやりましたけど。自分達が来なければ『紅髪の滅殺姫(ルイン・プリンセス)』と呼ばれる貴女がやっていたのでしょう?」

 

「神上君、貴方私達の正体を知っているの?」

 

「はい。悪魔の元72柱の生き残りグレモリー家次期当主で、兄は現四大魔王の一人サーゼクス・ルシファー」

 

「そこまで知っているなんて・・・」

 

「こちらの方も事情を話した方がいいですね。場所を変えましょう」

 

「なら私の根城である部室に行きましょう」

 

「分かりました」

弓弦はこれから説明する事を考えながら、グレモリー達の後ろをついて行った。



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説明

グレモリー眷属と共に弓弦はオカルト部の部室に着き、グレモリー達に囲まれながら質問された。

 

「さて、幾つか聞きたいことがあるけど、まず最初に貴方は何者?」

 

「俺は魔術師ですよ。ですが、貴方方の知っている魔術師とは違います」

 

「え?魔術師って種類があるのか?」

 

「イッセーの質問に対しての答えはYesだ。俺の方の魔術師は、サーヴァントを召喚する魔術師だ」

 

「サーヴァント?」

 

「先程の2人もサーヴァントで、サーヴァントとは元は名を馳せた英雄が、英霊となった存在だ。カテゴリー的には使い魔ってところだ」

 

「英雄!?それじゃあの2人も元は名のある英雄だったって事!?」

サーヴァントの説明を聞き、グレモリーは驚きの声をあげた。イッセー達も声に出さないが驚いていた。

 

「ああ」

 

「それでそのサーヴァントを召喚して何をするんだい?」

 

「聖杯と呼ばれる物を賭けて戦うためだ」

 

「その聖杯とは?」

 

「あらゆる願いを叶えるとされる、万能の願望機と言われている」

 

『!!?』

グレモリー達は聖杯の事を聞き、先程のサーヴァントの説明の時より驚いた。

 

「聖杯を賭けての戦いを聖杯戦争と言い、7人の魔術師と7騎のサーヴァントによる殺し合いをし、生き残った1人のみ聖杯を手に入れられる」

 

「貴方は聖杯戦争に勝ち残ったの?」

 

「いいや、俺は傍観した。一年前までは」

 

「・・・その言いよう、空白の一年に何が起きたのか知っているようね」

 

「ああ知っている。と言うか関係者だ」

 

「なら説明してもらえないかしら?」

 

「今はまだ話せない」

 

「どうして?」

 

「今話した所で信じて貰えないと思うからです。もう少しお互いの事を知ってから、信用してくれたら話します」

 

「・・・分かったわ。皆もそれでいいかしら?」

グレモリーはやや不服そうに言い、全員にいいか聞いた。

 

「私もいいですわ」

 

「僕もです」

 

「俺も」

 

「・・・私も」

 

「ありがとうございます。何時か話せる様にします」

 

「ええ、そうして頂戴」

 

「では、改めて自己紹介します。その前に先程の2人を呼びます」

そう言い、弓弦はアルトリアとクー・フーリンを呼び、召喚した。

 

「魔術師神上弓弦です」

 

「ユズルのサーヴァント、セイバーです」

 

「同じくサーヴァントのランサーだ」

 

「?セイバーやランサーが名前なの?」

 

「あークラスの説明をしてなかったな。サーヴァントにはクラスがあり、それぞれ、セイバー、ランサー、アーチャー、ライダー、キャスター、アサシン、バーサーカーが基本クラスで、エクストラクラスがアヴェンジャー、ルーラー、セイヴァー、ファニーヴァンプ、ガンナー、ウォッチャー、ビースト、フェイカー、アルターエゴ、ムーンキャンサー、フォーリナー、シールダーなどがある。そして、本来の名前を真名と言うんだ。2人共真名を教えるか?」

 

「私はまだいいです。ユズルと同じでお互いの事を理解してから教えます」

 

「お堅いね。俺は別にいいぜ」

弓弦に真名を教えるかと聞かれ、アルトリアはまだなのに対して、クー・フーリンはいいと言った。

 

「じゃランサー、皆に教えてあげて」

 

「おう!サーヴァントランサー、真名クー・フーリンだ!」

 

「アイルランドの光の御子!?」

 

「あらあら」

 

「大物だね」

 

「・・・凄いです」

 

「へへへ!やめろ照れくさいぜ」

グレモリー達に色々言われ、クー・フーリン照れくさそうに言った。

 

「アイルランドの光の御子?」

そんな中イッセーだけが首を傾けていた。

 

「おいイッセー知らないのか?」

 

「ああ。俺が知っているのは、ジャンヌ・ダルクやナイチンゲール位・・・」

 

「そ、そうか。俺、結構知名度あると思ったが、自惚れてたな・・・」

クー・フーリンはショックを受け、ガクッとうなだれた。

 

「クー気にするな。イッセーの事だから、女性にしか興味ないのだろ」

 

「・・・はい。その通りです」

 

「それと神上君、貴方のサーヴァントはこの2人だけ?」

 

「いいえ、総勢15名です」

 

『え?えええええええ!!!?』

サーヴァントが15名いると聞き、グレモリー達は驚いた。

 

「・・・ねえ神上君、いえユズルと呼んでいいかしら?」

 

「はい。構いません」

 

「それじゃユズル、私の眷属にならない?」

 

「・・・すいませんが、遠慮しておきます」

 

「理由を聞いてもいいかしら?」

 

「まず自分は人として生きたいからです。そして人類を守るためです。人類を守る事は亡くなった両親の願いでもありますから」

 

「・・・分かったわ。でも」

 

「正体を知ったから部に入れですね?」

 

「そうよ。私の事は部長と呼びなさい」

 

「分かりました部長」

弓弦はグレモリーに部に入るように言われ、オカルト研究部に所属する事になった。その後改めてグレモリー達も自己紹介し、この日は解散となった。



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殴り込み

グレモリー達に自分の事を話して協力関係となった3日後。弓弦は現在ジャンヌと買い物に来ていた。

 

「今日の夕食は何にしますか?」

 

「うーんそうだな・・・オムライスにするか」

2人は食材を買い、帰ろうとしたら金髪のシスターがキョロキョロしていたので声をかけることにした。

※ここから先英語で話している所は【】です。

 

【道に迷ったのか?】

 

【え?あ、はい。そうです。私日本語をまだうまく喋れないので困っていました】

 

【何処に行きたいんだ?】

 

【この町の教会です】

 

【教会の場所は知っている。案内しよう、ついて来てくれ】

 

【ありがとうございます。私アーシア・アルジェントと言います!】

 

【神上弓弦だ】

 

【ルーラーです】

金髪のシスターはアーシアと名乗り、弓弦とジャンヌも名乗った。

 

 

 

アーシアを教会に送り届けると、アーシアがお礼にお茶でもと言い、2人はその行為に甘えることにした。

その後少し話をして、2人は歩きながら教会の事を話していた。

 

「気づいていたかジャンヌ?」

 

「はい。堕天使が数人いましたね」

 

「問題はその中にイッセーを殺した、レイナーレと言う堕天使がいた事だ」

3日前に弓弦はイッセーが悪魔になった理由を聞き、殺した堕天使の写真を見ていた。

 

「何かあるって事ですね」

 

「そうだな。ジャンヌ、メドゥーサとジャックと共に教会を見張って動きがあれば教えてくれ」

 

「分かりました。ユズルはどうするのですか?」

 

「俺は部長に報告に行く」

 

「分かりました」

弓弦はメドゥーサとジャックを呼び、ジャンヌと共に教会を監視しろと言い、グレモリーの元に向かった。

 

 

 

「・・・そう。イッセーを殺した堕天使がね」

 

「今は、ルーラーとライダー、それにアサシンが教会を監視しています。何かあれば連絡がきます」

 

「イッセーが聞いたら大変な事になりそうね」

 

「そうですね、自分を殺した相手ですから」

 

「それもあるけど、そのシスターとも知り合いなのよ。貴方と同じで赴任してきた時に教会に送って行ったの」

 

「悪魔が教会に近づくなんて無謀なことを・・・」

 

「勿論きっちりお説教したわよ。そしてその日の夜に貴方と出会ったの」

 

グレモリーと話していると携帯が鳴り、グレモリーに許可を貰い電話に出た。

 

「何かあったのか?」

 

『実はアーシアが教会から逃げ出し、ユズルが言っていたイッセーと言う方と遊んでいます』

 

「わかった。ルーラーはそのまま2人を見守って、ライダーとアサシンは引き続き教会を見張る様に言っといて」

 

『分かりました』

弓弦はグレモリーに報告をして、部室を出た。

 

(堕天使が動くなら今日だな。恐らくレイナーレと言う堕天使がイッセー達の方に行くとして、残りは教会に集まっているはずだ。人に仇すものは排除する)

弓弦はそのまま教会に向かった。

 

 

 

教会に来る途中にジャンヌから連絡があり、レイナーレが現れたと聞き、ジャンヌにイッセーとアーシアを守るように言った。

 

「メドゥーサ、ジャック」

 

「ここに」

 

「はい」

弓弦が2人の名を呼ぶと、メドゥーサとジャックは弓弦の背後に現れた。

 

「今から人に仇す輩を排除する。遠慮はいらん、徹底的にやるぞ」

 

「はっ」

 

「うん」

 

投影開始(トレース・オン)

弓弦はクー・フーリンのゲイ・ボルクを投影し、扉に向かって投げつけた。

 

「うおおお!?なんだなんだ!!?敵襲ですか!!?」

 

「どーも。人に仇す不届き者を始末に来ました、魔術師です」

白髪の神父が扉が破壊された事に驚き、臨戦態勢に入り、そんな中弓弦が干将・莫耶(かんしょう・ばくや)を持ちながら名乗りをあげた。

 

「なら死ねやぁああ!!」

 

マスター(おかあさん)はやらせない!」

神父の光の剣を、ジャックが弓弦の前にでて両手のナイフで受け止めた。

 

「ああ!テメェも仲間か!?」

 

「彼女だけではありませんよ」

更に動きを止めた神父に向かって、メドゥーサが鎖で神父の首を絞めようと、神父の後ろから仕掛けたが、神父はジャンプして避けた。

 

「アサシンとライダーは堕天使共を。こいつは俺が相手する」

 

「分かりました」

 

「うん!」

2人は堕天使達がいると思われる地下に向かった。

 

「テメェこの俺、フリード・セルゼンを舐めているのか!?」

 

「ああ、貴様程度の奴、俺一人で充分だ」

そう言い弓弦は魔術で強化した脚力でフリードとの距離を詰め、干将・莫耶で斬りかかった。フリードは急な事に反応が遅れ、わき腹を斬られた。

 

「グオオオ!早ぇ、お前なにをした」

 

「なに簡単だ。魔力で脚力を強化しただけだ」

 

「そんなアッサリ出てるもんじゃねぇ、お前何者だ?」

 

「俺の名は神上弓弦。只の魔術師だ」

 

「その名何処かで聞いたような・・・」

 

「マスター」

 

「そっちは終わったみたいだな」

 

「はい」

 

「ケッこれ以上は割に合わねぇな。俺っちはここでおさらばさしてもらうぜ」

そう言いフリードは閃光弾を使い、その場から脱出した。

 

マスター(おかあさん)追わなくっていいの?」

 

「ああ、今はジャンヌに合流すのが先決だからな」

そう言い3人はジャンヌ達がいる公園に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

時は少し遡り、ジャンヌが弓弦に電話した後、ジャンヌはイッセー達の前に姿を現した。

 

「この2人はやらせません」

 

「何者!?」

 

「サーヴァントルーラー。我がマスターの友人には、指一本触れさせません」

 

「ルーラーさん!」

 

「サーヴァントって事は弓弦の・・・」

 

「誰だって構わない、死になさい!」

レイナーレは特大の光の槍を二本作り、ジャンヌ達目がけて投げた。

しかしその槍をジャンヌは宝具である旗で叩き落した。

 

「我が真名、ジャンヌ・ダルクの名に掛けて、この2人には指一本触れさせません。

イッセーとアーシアはジャンヌの名に驚いた。

 

「今ジャンヌ・ダルクって・・・」

 

「オルレアンの聖処女様?・・・」

 

「まさかユズルに召喚されていたなんて・・・」

 

「部長!?それに朱乃さん達も!?どうしてここに!!?」

 

「結界が張られたから急いで来たのよ」

 

「ですが心配なかったようですわ」

 

「クッここは一度撤退を・・・」

 

「させると思ったか?」

レイナーレは不利だと分かり撤退しようとしたが、後ろから羽を弓弦に斬られ地面に落ちた。

 

「「「「「「「ユズル(君、さん、先輩)!!」」」」」」」

 

「協会にいた堕天使と白髪の神父以外は、全員始末した。残りはお前だけだ」

 

「人間が調子に乗るな!?」

レイナーレは光の槍を2本弓弦に向かって投げるが、メドゥーサとジャックによって破壊された。

 

「一思いに殺ってやる。突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルク)!」

 

「がはっ・・・」

弓弦がゲイ・ボルクを投影し投げつけ、更に炎の魔術を使い、レイナーレを燃やし尽くした。

 

「終わったな。イッセー、アーシア無事か?」

 

「はい!ジャンヌ様に助けて頂いたので大丈夫です」

 

「俺も」

 

「そうか。よくやったジャンヌ」

 

「ありがとうございます」

 

「所でユズル。後ろの2人も、ユズルのサーヴァントなの?」

 

「そうです。2人共名乗って、真名も言っていいよ」

 

「分かりました。サーヴァントライダー、真名メドゥーサです」

 

「ギリシャ神話のゴルゴン三姉妹の末妹!?」

 

「サーヴァントアサシン、真名ジャック・ザ・リッパー」

 

「切り裂きジャック!?」

グレモリー達はメドゥーサとジャックの名を聞き驚いた。

 

「今私達が知っているユズルのサーヴァントは、クー・フーリンと・・・」

 

「ジャンヌ・ダルクと」

 

「メドゥーサと」

 

「ジャック・ザ・リッパーと」

 

「青のセイバーの5人ですね」

グレモリー達は弓弦のサーヴァントの確認をした。

 

「それはそうとユズル!少し話があるわ」

 

「分かりました。ここでは何なので家に来ますか?」

 

「ええそうするわ。それとアーシアさん、貴女にも話があるから、ついて来てくれないかしら?」

 

「分かりました」

 

「じゃ今日は解散」

グレモリーの言葉でその場は解散した。



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夜這い!?

弓弦の家に向かう、弓弦、グレモリー、アーシア、ジャンヌ、メドゥーサとジャック。向かっている途中に弓弦はアーシアにサーヴァントの事を話した。

 

「ここが俺達の家です」

 

「はわわ、大きいです・・・」

弓弦の家は3階建てのちょっとした屋敷になっている。

 

「この家は貴方が元々住んでいたの?」

 

「いいえ。ある機関の所長が、この町に行くと言うと用意してくれました」

 

「その機関って言うのが、この空白の一年と関係あるのね」

 

「そうですが今はまだ言えませんよ?」

 

「分かっているわ。私も無理には聞かないわ」

 

「ユズルさんは空白の一年の事を知っているのですか?」

 

「ああ。まぁ関係者だな。部長達にも言ったが今は話せないから、話す時まで我慢して欲しい」

 

「分かりました」

そう言い6人は弓弦の家に入った。

 

 

 

「お帰りなさいませご主人様。あら?お客様ですか?」

 

「ああ、ただいまキャスター。今回の協力者のリアス・グレモリーと今日知り合ったアーシア・アルジェントだ。この2人の他に4人。ジャンヌと、メドゥーサ、ジャックは真名を名乗った仲で、アーシア以外の5人にはクーも真名を名乗った」

 

「そうでしたか、では私も。サーヴァントキャスター、真名玉藻の前です」

 

「日本の三大妖怪!?」

 

「取り敢えず上がって下さい。何時までも玄関でいる訳にはいきませんから」

 

「え、ええ」

居間に移動し話し合いが始まった。3人にはエミヤが紅茶を淹れた。

 

「結論から言いますと、俺は人に仇す者達を討っただけです」

 

「そう!そこが問題なのよ!!下手をすればユズルが堕天使勢に狙われるかもしれなかったのよ!?」

 

「大丈夫です。もし堕天使共が攻めて来ても、返り討ちに出来ます」

 

「そういう事じゃなくって・・・はーこの話はもういいわ。でも次は私に言ってからにして頂戴。この町は私が任されているのだから」

 

「善処します」

 

「それじゃ次にアーシアさん」

 

「は、はい!」

 

「ふふふ、そんなに改まらなくってもいいわよ。貴女私の眷属にならないかしら?勿論無理にとは言わないわ」

 

「あのーイッセーさんとユズルさんは?」

 

「イッセーは眷属だけど、ユズルは眷属じゃないわ」

 

「そうですか・・・分かりました。眷属になります」

アーシアはグレモリーの『僧侶』(ビショップ)として悪魔に転生した。

 

「2人共今日はもう遅いし家に泊まっていって下さい」

 

「それじゃお言葉に甘えるわ」

 

「ありがとうございます」

遅めの晩飯は残っていた材料で親子丼を作って2人に振舞った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数日が過ぎた。アーシアは弓弦とイッセーのクラスに編入した。アーシアと仲良く話す2人に「(弓弦の方には女子が羨ましそうな、イッセーの方には男子の嫉妬の)視線があてられた。

イッセーはアーシアのチラシ配りを手伝いながら悪魔家業に精を出していた。弓弦の方はグレモリーが管理する町で潜伏にもってこいな場所をチェックし、何かあった時に備えていた。

そして弓弦はここ最近グレモリーの様子がおかしい事に気付いていた。訊いても「何でもない」と答えられ、深く追求出来なかった。

そしてその晩・・・

 

「すいませんユズルさん、先にシャワーいただきますね」

そうアーシアは弓弦の家に住んでいる。理由としてはジャンヌがいるからだ。

 

「ああ」

アーシアを見送りグレモリーの事を考えているとカッ!と部屋の床が光り、グレモリー眷属の魔法陣が展開して、弓弦が考えていた人物、リアス・グレモリーが現れた。

 

「部長・・・?」

 

「ユズル、私を抱きなさい・・・私の処女を至急もらってちょうだい」

そう言いグレモリーは制服を脱いで弓弦をベッドに押し倒した。

 

「ちょ、ちょっと部長!?何してるんですか!!?」

 

「ユズルは私ではダメかしら?」

 

「そ、そんな事はありませんが、どうしてこんなことを・・・」

 

「色々と考えたのだけど、これしか方法がないの。既成事実が出来てしまえば文句もないはず」

そう言いグレモリーは弓弦の右手を掴み自身の胸に当てた。

 

「ユズルは初めて?それともジャンヌ達と経験が?」

 

「は、初めてです・・・」

 

「そう。私も初めてだから、お互い至らない所もあると思うけれども、最後まで事を成しましょう」

弓弦は自分の煩悩と必死に戦っていると、グレモリーが震えていることに気付いた。

 

「部長無理はしないで下さい。これ以上は部長が傷つくだけです!何があったかは知りませんが、良かったら俺に相談して下さい。少しは力になれると思うので」

 

「ユズル・・・」

再びカッと床が光りだし、魔法陣から銀髪のメイドが現れた。弓弦はメイドが現れた事よりもその魔力量に驚いた。

 

(とてつもない魔力だ。今の俺とほぼ同じか)

弓弦がメイドを観察している内に、グレモリーとメイドは話を進めていた。

 

バァン!!

 

「ユズル大丈夫ですか!?膨大な魔力を感知して来たのですが・・・」

部屋に飛び込んで来たアルトリアは、部屋の状況を見て固まった。

 

「ゆ、ユズル破廉恥です!!」

 

「待て!何故そうなる!?」

 

「私にはしてくれないのに、出会ったばかりの女とするなんて・・・」ボソッ

 

「え?なんて?」

 

「何でもありません!!所でその方は?」

 

「申し遅れました。私グレモリー家に仕えるメイドのグレイフィアと申します。以後お見知りおきよ」

 

「部長の協力者で魔術師の神上弓弦です」

 

「ユズルのサーヴァントのセイバーです」

 

「ユズル?この方がお嬢様が言っていた、英雄を使役する者ですか」

 

「グレイフィア、私の根城に行きましょう。朱乃同伴で話すわ」

 

「分かりました。では参りましょう」

 

「よろしい。ユズル」チュッ

グレモリーは弓弦に近づき、頬に口づけをして、グレイフィアと共に魔法陣に消えた。一部始終をアルトリアに見られており、その後女性陣にありがたいお説教を頂いた弓弦であった。



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フェニックス襲来

お気に入り登録が100件突破しました!!ありがとうございます!!


グレモリーが夜這いに来た翌日、授業が終わり部室に向かおうとしたら、昨日のメイド・グレイフィアの魔力を部室に感じた。

迎えに来た木場とイッセー、アーシアと部室に向かっている途中に弓弦は木場にグレモリーの事を聞いたが、木場も分からないと言い、姫島なら知っているのではないかと聞き、機会があれば聞こうと思った。

部室の扉前に到着した時に木場もグレイフィアの存在に気付いた。そして扉を開けると機嫌の悪いグレモリー。ニコニコ顔だが、どこか冷たいオーラを漂わせている姫島。塔城は部室の隅で椅子に座っている。そして、昨日弓弦が出会ったグレイフィアがいた。

その後グレイフィアがイッセーとアーシアに自己紹介し、2人も自己紹介した。

 

「部活を始める前に少し話があるの」

 

「お嬢様、私がお話ししましょうか?

 

「いいえ、いらないわ。実はねー」

グレモリーが話そうとしたら、部室の床の魔法陣が光りだし、グレモリーの紋章が変化して見知らぬ形に変わった。

 

「-フェニックス」

近くにいた木場がそう口から漏らした。

魔法陣から人影と炎が出て来て、その炎を振り払いホスト風の男が現れた。

 

「ふぅ、人間界は久しぶりだ。愛しのリアス。会いに来たぜ」

男はグレモリーを捉えるとそう言った。

弓弦は部屋の隅で事の成り行きを見守っていた。グレイフィアの説明でホスト風の男はライザー・フェニックスと言い、グレモリーの婚約者だと理解した。

 

その後のやり取りでライザーは威嚇として、殺意と敵意を室内全体に広げた。弓弦は流石に不味いと思い、炎吸収魔術で炎を吸収し、干将・莫耶を構えた。

 

「あまり調子に乗るなよ?」

 

「人間が隅で大人しくしてればいいものを」

 

「流石に見過ごせないから、介入しただけだ」

 

「ライザー様、弓弦様、落ち着いてください。これ以上やるのでしたら、私も黙って見ているわけにもいかなくなります。私はサーゼクス様の名誉の為にも遠慮などしないつもりです」

静かで迫力のある言葉でグレイフィアが言い、ライザーと弓弦は大人しく引いた。そして『レーティングゲーム』にて決着をつけると提案してきた。

グレモリーはこの提案に乗ることにした。これに対しライザーはグレモリーを挑発するように、自身の下僕を呼び自慢した。

ライザーの眷属を見てイッセーは大号泣した。その理由はライザーの眷属全員が美少女、美女だからだ。

そしてイッセーと弓弦に見せつける様に下僕とディープキスを始めた。弓弦は素早くアーシアの目を塞ぎ、耳の周りに風を纏わせキスの音が聞こえないようにした。

 

「お前達じゃ、こんな事一生出来まい。下級悪魔くんに人間」

 

「俺が思っていることを、そのまんま言うな!ちくしょう! 赤龍帝の籠手(ブースト・ギア)!」

そうイッセーの 神器(セイクリッド・ギア) 神滅具(ロンギヌス)の一つ、赤龍帝ドライグが宿っている 赤龍帝の籠手(ブースト・ギア)だとこの前分かったのだ。

 

「お前みたいな女誑しと部長は不釣り合いだ!」

 

「はぁ?お前その女誑しの俺に憧れているんだろう?」

 

「うっ、うるせぇ!それと部長の事は別だ!その調子じゃ部長と結婚した後も他の女の子とイチャイチャしまくるんだろう?」

イッセーは勢いよく言うが、相手の言葉で痛い所を突かれたが更に言い返した。

そして次に言った言葉で弓弦の逆鱗に触れた。

 

「英雄、色を好む。確か、人間界のことわざだよな?」

 

「あぁ?自分が英雄だと?」

 

「その通りだ」

 

プチッ

 

「ふざけんじゃねぇ!!貴様が英雄だと!?英雄を汚すんじゃねぇ!!」

 

「そうだ!お前なんかただの種まき鳥野郎じゃねぇか!ゲームなんざ必要ねぇ!俺がこの場で全員倒してやらぁ!」

 

Boost(ブースト)!!』

弓弦に乗る形でイッセーも言い、ライザーに向かって倍増して仕掛けようとした。

 

「ミラ。やれ」

 

「はい、ライザー様」

ライザーの命を受け、棍を持ったミラと言う少女はイッセーに認知する間もなく、イッセーの腹に一撃入れた。アーシアは素早くイッセーの元に駆け寄りアーシアの神器、聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)で治療した。

 

「ミラ次はあの人間だ」

 

「はい」

次の標的を弓弦にし、ライザーはミラに指示した。

ミラの棍が弓弦に迫るが、弓弦はその場でただ立ち止まっていた。ミラは獲った!と思ったが・・・

 

「我がマスターに触れるな」

アルトリアが弓弦の前に現れ、ミラの棍を風王結界(インビジブル・エア)で薙ぎ払った。

 

「昨日の魔力の他に強力な魔力があると思い来てみれば・・・死にたいみたいですね」

そう言いアルトリアは剣に魔力を集め始めた。

 

「待てセイバー!」

 

「しかし!?」

 

「今はまだその時ではない。それを使えばお前の正体がバレるぞ」

 

「しかし・・・ユズルに手を出そうとしました!!」

 

「その決着の方法を思いついたから、ここは引け」

 

「・・・はい」

弓弦の言葉を受けアルトリアは渋々引き下がった。

 

「グレイフィアさん。俺もゲームに参加出来ますか?」

 

「今回は非公式なので可能でございます。勿論ライザー様の認証があればですが」

 

「俺は別にいい。貴様にはゲームにて倒してやる」

 

「決まりだな。だがこちらは初心者だ、十日の猶予と俺の仲間も参加させてもらうぞ」

 

「いいだろう。精々あがくのだな」

 

「言質を取ったぞ」

 

「では十日後にレーティングゲームを開始します。ライザー様もお嬢様もよろしいですね?」

 

「ああ」

 

「ええ」

こうして十日後にレーティングゲームをする事になった。



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修行

「ひーひー・・・・・・」

イッセーは現在尋常じゃない量の荷物を背負って歩いていた。

朝にグレモリーがイッセーと弓弦の家を訪れ修行をしに行くと言い、現在山登り中である。

 

「部長、山菜を摘んできました。夜の食材にしましょう」

そう言いながら、涼しい顔で木場がイッセーの横を通り過ぎていく。木場も巨大なリュックを背負っていた。

 

「・・・・・・お先に」

更にイッセーの横を、イッセー以上の荷物を背負った塔城が通り過ぎていく。

 

「なんか久々に筋トレをするな」

 

「ユズル1つ聞きますが、魔力強化してますか?」

 

「してないぞ。知らない内に筋肉もついていたみたいだ」

更にイッセーの横を、弓弦が塔城の倍の荷物を背負ってその上にソファーを置き、そこにアルトリア達女性陣達が座っていた。

 

「おい坊主もうへばったのか?あのちっこい嬢ちゃんに負けてるぞ?」

イッセーに声を掛けたのはクー・フーリンだった。その背中には狩ったと思うイノシシを担いでいた。

 

「そうは言っても・・・」

 

「なら走れるようにしてやる。おーいバーサーカー坊主が走れるように後ろから追いかけてやれー!!」

 

「■■■■■ーーー!」

 

「ぎゃああああああ!!」

イッセーは呂布に追われながら一気に山道を駆け上って行く。

 

 

 

目的地の木造の別荘はグレモリー家の所有物で、普段は魔力で風景に隠れ、人前には現れない仕組みだそうだ。

全員一端ジャージに着替え、リビングで弓弦のサーヴァントの自己紹介が始まった。

 

「サーヴァントセイバーだ」

 

「同じくセイバーです」

 

「余もセイバーだ」

 

「私もセイバーです」

上から、セイバー・オルタ、リリィ、ネロ、沖田が自己紹介した。

 

「セイバーばかりでどう呼べばいいのよ・・・」

グレモリーがため息をつきながらそう言った。

 

「では私のことは青セイバーで」

 

「黒セイバー」

 

「白セイバー」

 

「余は赤もしくは深紅のセイバーと呼ぶがいい」

 

「沖田さんの事は桜セイバーで」

 

「沖田もう真名言ったじゃん・・・」

 

「あ!?で、では改めまして。サーヴァントセイバー、真名沖田総司」

 

「あの新撰組の一番隊隊長!?」

 

「師匠!?」

木場の師匠はリアスの兄、魔王サーゼクスの『騎士(ナイト)』の沖田総司なので木場は動揺した。

 

「恐らく平行世界の同一人物の別人だと思う。俺の方は死んで英霊となっているからな」

 

「はいそうです。よろしくお願いグハッ!!」

挨拶しようとしたら吐血して倒れた。

 

「あーもう、ジャンヌ沖田寝かしといて」

 

「はい。大丈夫ですか沖田さん?」

沖田はジャンヌに連れられ部屋に運ばれた。

 

「気を取り直して次」

 

「サーヴァントキャスター、真名玉藻の前です。リアスさんとアーシアさんにはこの前お会いしましたので、他の方々よろしくお願いします」

 

「・・・日本三大妖怪」

塔城がボソッと言った。

 

「同じくキャスター、真名諸葛孔明だ」

 

「三国志の天才軍師!!」

 

「■■■■■ーーー!」

 

「バーサーカー、真名呂布奉先だ。狂化によって会話は出来ないが、こちらの言葉は理解出来ている」

 

「三国志最強の武将!!」

 

「サーヴァントランサー、真名カルナ」

 

「インドの施しの英雄!!」

 

「サーヴァントアヴェンジャー、真名ジャンヌ・ダルク・オルタ」

 

「ジャンヌ・オルタは簡単に言うとジャンヌの闇化だな」

 

「それって青セイバー達も同じってこと?」

 

「まぁそう思っていい」

 

「最後は私だな。サーヴァントアーチャー、真名エミヤだ。私は正義の味方の成れの果ての存在だ。詳しくは聞かないでくれたまえ」

 

「え、ええ分かったわ。皆もいいかしら?」

 

『はい』

 

「それじゃ修行を始めましょうか」

 

レッスン1 木場との剣術修行

 

 

初日はサーヴァント組は不参加で、イッセー達の現状の実力を見極める事になった。

最初はイッセーが木場と打ち合っていたが、剣に素人のイッセーはあっけなく木場に負けた。

 

「次ユズル!!」

 

「ユズル負けたら承知しませんよ!!」

 

「負けたら余達の特別特訓だ!!」

 

「あ、あははは…全力でやらせていただきます!!」

アルトリア達セイバー組からの圧力で、弓弦は敬礼しながら言った。

 

「って事で木場、本気で相手頼むわ」

 

「うん。僕も君とは本気で戦ってみたかったんだ」

そう言い木場は自身の神器『 魔剣創造(ソード・バース)』で魔剣を2振り創って構えた。弓弦は干将・莫耶を構えた。

 

「じゃ、行くよ」

そう言い木場は『騎士(ナイト)』の特性である速さを活かして、正面から魔剣をクロスに振り下ろした。弓弦も魔力で脚力を強化して干将・莫耶で木場の魔剣を受け止めた。この間ほんの数秒。

 

「驚いたよ、まさか僕と同じスピード、いや、僕を上回るスピードを出すなんて」

 

「その割には余裕だな?」

 

「僕も行くよ」

木場は辺り一帯に魔剣を創造し弓弦に斬りかかった。

 

「じゃ俺も」

 

━体は剣で出来ている

 

━血潮は鉄で、心は硝子

 

━幾たびの戦場を越えて不敗

 

━ただ一度の敗走もなく、ただ一度の勝利もなく

 

━ただの一度も理解されない

 

━故に、我が生涯に意味はなく

 

━この体は無限の剣で出来ていた

詠唱が終わると、果てなき荒野に無数の剣が突き刺さっており巨大な歯車が回っている風景となった。

 

「神器!?」

 

「いや、あれは宝具『無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス)』だ。弓弦とエミヤの固有結界だ。弓弦は俺達の宝具を使用できるんだ」

 

「因みにあの結界内は剣を形成する要素が満たされており、武器や防具を複製してストック出来る」

 

「そう、あの結界宝具はこの陰気アーチャーの宝具だ。弓弦は兎も角、本人と同じで趣味が悪いぜ」

 

「君に言われたくないね」

 

「お、やんのか?」

 

「やめなさい!」

クー・フーリンとエミヤが一発即発の中、アルトリアが止めに入った。

そんな中結界内では木場と弓弦が魔剣、剣を創造し激しく打ち合ったが、最後に弓弦が木場の魔剣も複製した事に木場が動揺し、その隙に弓弦は木場の首と胸に剣を突きつけ、弓弦の勝利で終わった。

 

レッスン2 姫島との魔力修行

 

「魔力は体全体を覆うオーラから流れるように集めるのです。意識を集中させて、魔力の波動を感じるのですよ」

 

「ぐぬぬぬぬ・・・集中!」

 

「出来ました!」

姫島の説明を聞き、イッセーは必死に魔力を集めようとしたが一向に集まらず、逆にアーシアは緑色の淡い魔力を作り出していた。

イッセーは弓弦の方はどうなっているか見てみると・・・

 

「ん?どうしたイッセー?」

右手の各指から青、赤、黒、白、ピンクの魔力の球体を作っていた。

 

「あらあら。神上君は凄いですわ。一つ一つ膨大な魔力ですわ。それを5つ同時とは」

 

「5つだけじゃないですよ」

そう言うと弓弦は、一端右手の魔力を消し、再び魔力を集めた。すると今度は先の5つと紫、緑、黄色、茶色、オレンジ色の5つ計10の魔力の塊を出した。

 

「凄いですわ。これ程の魔力はグレイフィアさんと同等ですわ」

 

「まぁ当然ですわね」

 

「タマモどういう事かしら?」

 

「私達サーヴァントを使役するには、マスターの魔力が必要不可欠なのです。大抵の魔術師は1騎。例外で2騎以上ですが。ご主人様は現に15騎のサーヴントを使役しています。まぁ日常なら問題はないのですが、戦闘になれば厳しくなりますが」

 

「まぁ後は自分で魔力の上限を上げる魔術も作ったからな」

 

「そうなの?」

 

「はい。最初の時なんか青セイバー1騎だけでも1日持たなかったです」

 

「弓弦!その魔術教えてくれ!!俺も魔力を上げたい!!」

 

「オススメは出来ないぞ?」

 

「どうしてだよ!?」

 

「んー見せた方がいいか」

そう言い弓弦は魔力の上限を上げる魔術の陣を書き詠唱した。詠唱が終わった直後、弓弦が吐血し体中から血が流れ始めた。イッセー達は駆け寄ろうとしたが、弓弦とアルトリアに止められた。5分程すると魔術陣が消えた。

 

「はぁはぁはぁ・・・これを5日連続で行う事によって魔力の上限を上げるんだ。発動中に触れるとその者にも術がかかる」

 

「まさかユズルはそれを・・・」

 

「はい。最初の頃は二週間に一回してました。イッセーこれでもやるか?」

 

「いいや遠慮しておく!」

 

「アーシア!すぐユズルの治療を!!」

 

「は、はい!」

アーシアの神器によって弓弦の傷は治され、次のレッスンに入った。

 

レッスン3 塔城との組手

 

「ぬががあああああ」ドゴッ!

イッセーは塔城のパンチで吹き飛ばされ、十度目の巨木との熱い抱擁に成功していた。

 

「・・・・・・弱っ」

ぼそりと痛烈な言葉がイッセーの胸に刺さった。

 

「ユズルはどうする?」

 

「もう大丈夫なのでやります」

そう言い弓弦はファイティングポーズをとり、塔城も構えた。そしてお互いに同時に走りパンチを繰り出した。

 

「うおお!?物凄い力だな、 『戦車』(ルーク)の特性か?」

 

「はい。神上先輩は魔力強化ですね?」

 

「まぁそうだな、続けるか」

 

「・・・・・・はい」

弓弦の問いかけに頷き、イッセーの体力が回復するまで組手を続けた。

 

レッスン4 グレモリーと

 

グレモリーの修行は徹底した体力づくりだった。険しい山道を背中に縄で巻き付けた岩を背負って何十往復をし、その後岩を乗せての腕立て三百回をイッセーは行った。因みに弓弦は準備運動程だなと言い、その後サーヴァント達と一対一の勝負を行った。これを見たグレモリー達は、勝負ではなく殺し合いではないかと思った。

 

 

 

「うおおおお!美味ぇぇぇ!マジで美味い!」

夕食のテーブルには豪華な食事が盛られていた。木場が採って来た山菜はお浸しにされており、イノシシの肉料理、川で釣った魚、他にも各種色とりどりの料理がずらりと並んでいた。

 

「これ全て朱乃さんが作ったんですか?」

 

「私が作ったのは少しですよ。殆どがエミヤさんが作ってくれました」

 

「気に入ってもらえて何よりだ。おかわりはまだあるから遠慮しないでくれ」

 

「おかわり!」

 

「・・・君はもう少し抑えたらどうかね」

おかわりを要求したのはアルトリアで、エミヤは苦笑して言った。

 

 

 

「さて、ユズル。今日一日修行してみてどうだったかしら?率直な感想を聞きたいわ」

夕食後のお茶を飲んだ後、グレモリーが弓弦に今日の修行を聞いてきた。

 

「まず木場から。スピードは速いが動きが教科書通りと言う感じだな。格下が相手なら通用するが、同格格上なら逆手に取られるだろう」

 

「それと彼は目に頼り過ぎのフシがあります」

弓弦に付け加えるようにアルトリアが言った。

 

「明日から木場にはセイバー達と戦ってもらい、スピードを活かしつつ縦横無尽の動きを習得してもらおうと思う」

 

「佑斗はそれでいいかしら?」

 

「はい」

 

「次に塔城には呂布とクーを相手してもらう。呂布とは組手を、クーとは長物の相手の懐に入って攻撃出来るようにするためだ」

 

「・・・分かりました」

 

「姫島先輩には術の強化と新たな術を習得してもらいます。アーシアも防御用の術を覚えてもらう。タマモ色々と教えて」

 

「分かりましたわご主人様。朱乃さん、アーシアさん宜しくお願い致します」

 

「こちらこそよろしくお願いします」

 

「私もよろしくお願いします」

 

「部長は孔明に人の動かし方を学んでください」

 

「ええ、分かったわ」

 

「そして最後にイッセーには残りの全員で体力作りだ。その神器は持ち主の身体能力が重要だからな」

 

「分かってる。俺が一番弱いからな」

 

「こんな感じで纏めたがいいか?」

 

「ええ。それぞれの課題を的確に指摘し、それを補うようサーヴァントを采配する、貴方の意見には脱帽よ」

翌日の方針を決めて修行一日目が終了した。



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赤龍帝と紅髪の姫の苦悩

2日目の午前中は座学で各勢力のおさらいをしていた。その時にサーヴァント達も自身の事を話した。そして午後には昨日弓弦が采配した組み合わせで修行が始まった。弓弦は全員の修行を見て、コッソリと魔力上げをしていた。

 

 

 

一週間が過ぎた頃、イッセーは別荘から出て岩場で今までの事とこれからの事を考えていた。

 

「俺はどうすればいいかって顔してるな」

イッセーがビックリして振り返ると弓弦が木刀を持っていた。

 

「弓弦、こんな時間になにしてるんだよ?」

 

「少し振ってただけだ。まぁ途中で青セイバーに見つかって戻る最中だがな。それよりも今お前が感じているのは、『自分が成長している』と実感が湧かないのだろ?」

 

「ああ、そうだ。俺が一番弱いのに強くなってる実感が持てないんだ」

 

「んーそうだな。今のお前に説明しても難しいと思うがよく聞けよ。お前自身がトラックとしよう。そのトラックの積載量を遥かに超える荷物を載せた場合、動かなくなるだろ?」

 

「何となく分かる。つまりは倍増しすぎて、俺の体に負荷がかかるって事か?」

 

「正解だ。じゃあその体が耐えきれたら?」

 

「もっと倍増出来る」

 

「そういう事だ。自信持てよイッセー、お前を鍛えているのは古今東西の英雄だ。お前がそんなんじゃ駄目だ。俺には断言出来る、イッセー、お前はまだまだ強くなれる。英雄になれる力を秘めていると俺は思う」

 

「ありがとうな弓弦!流石駒王の兄貴分の相談役だ!!」

そう言いイッセーは休むために別荘に戻った。

弓弦も暫し夜空を見て別荘に戻った。

 

 

 

「ユズル」

 

「部長?」

別荘に戻り部屋に戻ろうとすると、リビングからグレモリーに声をかけられた。

 

「少し話があるの。大丈夫かしら?」

 

「ええ大丈夫です」

弓弦はグレモリーに促され、グレモリーの正面に腰掛けた。

 

「さっきイッセーもここを通ったわ。その時の顔は夕方までの焦った顔ではなかったわ。イッセーに聞いたら貴方のおかげって言っていたわ」

 

「俺はただ思った事を言っただけですよ。それに気づいたのはイッセー本人です」

 

「貴方には甘えっぱなしね。今回の事、人間である貴方を巻き込んでしまってごめんなさい」

 

「気にしないで下さい。巻き込まれは体質の様なものですから」

うんホントに巻き込まれ体質だな。人類史修復やったり。

 

「それよりどうしてライザー、いえ、今回の縁談を拒否しているのですか?」

弓弦は疑問に思っていた事を聞いた。

 

「私は『リアス・グレモリー』なの」

 

「え?」

 

「私のことは誰もがグレモリーのリアスと見るの。私はグレモリーの名に誇りを感じているけど、それを抜きにして私を、『リアス』と言う個人を見て愛してくれるヒトと一緒に添い遂げたいの。それが私の小さい夢・・・」

 

「部長、今からいう事は魔術師神上弓弦ではなく、神上弓弦と言う一人の男の言葉だと思って下さい」

弓弦は一端言葉を区切り言った。

 

「俺は人間だから、イッセー達みたいに、リアスの事を『王』としてではなく、一個人で見ているつもりだ。それに夢に小さいも大きいもない、大切な事だからな。そしてその夢を俺が護る。俺神上弓弦はここに誓う、リアスの夢を叶える為、俺は剣となり盾となり、リアスの夢を奪う全ての者を打ち倒そう」

 

「ッ!///」

弓弦の言葉にグレモリーは顔を赤くした。

 

「以上です。誓いを立てた以上俺は必ず護ってみせます。ではおやすみなさい」

弓弦はそう言い自身に振り分けられた部屋に向かった。

 

「・・・ありがとうユズル」

グレモリーは弓弦の背中にそう呟いた。

 

 

 

 

 

「いいのですか?」

階段にアルトリアが居り上記の言葉を発した。

 

「何が?」

 

「こう言っては失礼ですが彼女は悪魔です。ユズルが人類の為に戦うのは分かりますが、悪魔である彼女を助ける必要はないと思います」

 

「そうだな。確かに彼女は人外の悪魔だけど、関係ないかな」

 

「何故です?」

 

「じゃ逆に聞くけど彼女は、人に手を出すと思う?」

 

「いいえ。話を聞く限り彼女はどちらかと言うと、人を守る方ですかね」

 

「人を守るなら、人も悪魔も関係ない。そして俺は彼女に誓った。彼女の夢を守ると」

 

「なら負ける訳にはいきませんね」

 

「ああ。俺に力を貸してくれるかアルトリア?」

 

「はい。我が剣は貴方と共に」

アルトリアは手を胸に当てそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最終日

 

イッセーは弓弦と話した翌日には山一つを消し飛ばすという事を成し遂げた。それを見たアルトリア達は・・・

「あれならサーヴァントでも仕留められるかもしれない」と思った。

 

弓弦は・・・

「ほらな、これが特訓の成果だ。胸を張れよイッセー、お前はまだまだ伸びる」

弓弦の言葉にイッセーは頷いた。

 

山籠もり修行は終わりいよいよ明日のゲーム開始を待つだけとなった。



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ゲーム開始!まさかの!?・・・

レーティングゲーム当日の昼

 

「ユズルまさかと思いますがサーヴァントを召喚するつもりですか?」

弓弦とアルトリアは家の地下、サーヴァント召喚の間に来ていた。

 

「嫌な予感がするんだ、対策としてサーヴァントを召喚しようと思ってな」

 

「ユズルの予感は当たりますからね」

 

「そうゆう事だ。始めるぞ」

そう言い詠唱を始めた。地面が二か所光り今回は2騎召喚出来た。

 

「サーヴァントセイバー、べディヴィエール。また貴方と共に戦えることを嬉しく思います」

 

「サーヴァントアーチャー、トリスタン。この弓貴方に預けます」

 

「アルトリアの魔力に反応したな」

 

「そのようですね」

 

「改めてよろしく。べディヴィエール、トリスタン」

 

「ええ」

 

「はい」

べディヴィエールとトリスタンには現状を説明し、アルトリア達の事を王と言わないように言ってから夜に備えた。

 

 

 

 

 

 

深夜十一時四十分頃

弓弦たちは旧校舎の部室に集まっていた。弓弦は黒を基調とした服装に黒のフードを被っていた。アーシアはシスターの服で他の皆は制服だった。

 

「そう言えば弓弦と初めて会った時もその恰好だったな」

 

「ああ。この服には魔術の施しをしていて、色々と補助の役割を担っているんだ」

イッセーに聞かれ弓弦は説明した。

開始十分前になるとグレイフィアが現れ説明を聞きその時に、両家と魔王サーゼクスも観戦すると聞いた。その後戦闘用のフィールドに転移した

 

「さて開戦は派手に行くか」

 

「何をするつもりなのユズル?」

 

「少し相手にプレシャーを与えてきます」

そう言い弓弦は校庭にいき詠唱を唱えた。

 

「今、ここに来たれり我が英雄達よ。汝らの力を示すため、現れ出でよ!!」

その瞬間弓弦の周辺に17の円陣が浮かび17騎のサーヴァントが現れた。この様子はグレモリー達も見ており、グレモリー達は2騎多い事に驚き、ライザーや観戦室の者達はこの光景に驚いた。

 

「さて、ジャンヌ、孔明、タマモは部長の護衛。他は自由にしていいぞ。但しジャックは『女王』(クイーン)を狙え」

 

『『『はい!!』』』

サーヴァント達は返事をした。

 

「しかし弓弦、余の初すてーじなのに地味だぞ」

 

「そ、そうは言われても・・・」

 

「仕方ない」

ネロはそう言い自身の剣を地面に突き刺し、左手に薔薇を握った。

 

「ま、まさか・・・」

 

「余の真名はネロ・クラウディウス。ローマ帝国第5代皇帝であーる。そして、開け黄金の劇場よ!!」

その瞬間空間が黄金の劇場に変わった。

 

「うむ!余は満足であーる!」

 

「はぁああああーいきなり宝具使うか普通・・・」

 

「良いではないか余の初陣だぞ」

 

「はー作戦変更。ジャンヌたちは変わらず部長の護衛を。他はイッセー達のサポートに向かえ」

 

『『『はい』』』

弓弦はイッセーに合流しようと体育館に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

その頃ライザーは・・・

 

「成程、あの者が言っていた魔術師とはあの人間の事か。半信半疑で受け取ったコレ(・・)が使えそうだ」

ライザーの手には魔法陣が書かれた紙が握られていた。

 

「あいつ等の驚くさまが楽しみだ。フハハハハハ!!」

ライザーの笑い声は生徒会室に響いた。そして魔法陣に魔力を流し込んだ。

 

(オレ)を呼んだのは貴様か?」

黄金の甲冑を男はライザーに質問した。

 

「そうだ。俺の敵である奴等を倒せ。あの人間は殺しても構わん」

ライザーの言葉でモニターに映っている弓弦たちを見て口角を吊り上げた。

 

(オレ)を楽しませてくれよ雑種」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

弓弦が体育館に向かっている頃、イッセー達は体育館ごと姫島の雷で消失させた。その直後・・・

 

王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)!!」

 

パパパパパパパ!!

ドォンッッ!!

 

無数の剣や槍、斧などと爆発が発生し塔城がボロボロになって倒れた。

 

「小猫ちゃん!」

 

撃破(テイク)

 

「ふん。たわいもない」

イッセーが見上げれば、翼を広げ空に浮遊している人影と、黄金の乗り物に立っている人影があった。

 

「・・・・・・イッセー先輩・・・朱乃先輩・・・すみません。・・・・・・もっと部長のお役に立ちたかったのに・・・」

塔城は消え入りそうな声で呟いて、光に包まれこの場から消失した。

 

『リアス・グレモリー様の「戦車(ルーク)」一名、リタイヤ』

その直後グレイフィアのアナウンスが聞こえてきた。

 

「降りてきやがれぇぇぇぇ!俺が相手だ!」

 

「ふん。弱いヤツ程よく咆えるものよ。貴様など(オレ)の敵ではないわ。(オレ)の相手は・・・貴様達だ」

イッセーは相手を挑発するが、黄金の男は鼻で笑いイッセーを見下した。その直後無数の矢が飛んできたが、無数の黄金の砲門から宝具を射出し相殺した」

 

「何でここに居るか分かりませんが、敵って事は分かります」

アルトリアを筆頭に全サーヴァント達が集結した。

 

「おい坊主、嬢ちゃん。ここは俺等に任せて行きな」

クー・フーリンは臨戦態勢を取りながらイッセーと朱乃に言った。

 

「い、一体アイツは何者何だ!?弓弦のサーヴァントが全員集まるなんて・・・」

 

「人類最古の王ギルガメッシュ。サーヴァントの中でもトップクラスの英霊だ」

イッセーの疑問に答える様弓弦が言った。

 

「敵対しているって事は、ライザーがマスターって事か?」

 

「少し違うな。確かに(オレ)を呼んだのはあの男だがマスターではない。知りたければ(オレ)に勝って見せろ」

 

「やるしかないな」

 

━体は剣で出来ている

 

━血潮は鉄で、心は硝子

 

━幾たびの戦場を越えて不敗

 

━ただ一度の敗走もなく、ただ一度の勝利もなく

 

━ただの一度も理解されない

 

━故に、我が生涯に意味はなく

 

━この体は無限の剣で出来ていた

詠唱が終わると弓弦とギルガメッシュのみが固有結界の中にいた。この時弓弦は結界範囲を限定し、結界内の密度を高くしたのだ。(因みに結界内の様子は外から見えない)更に魔力を大量に消費するため、グレモリーの護衛のジャンヌ、タマモ。対『女王』(クイーン)用にジャック。遊撃のアルトリア、それと単独行動の出来るエミヤとメドゥーサ以外のサーヴァントを全て戻したのだ。

 

「さあ始めよう、英雄王!」

弓弦は干将・莫耶を構えそう言った。



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レーティングゲーム決着

FGOイベントで投稿が遅れましたすいません!!

イベントと第六特異点クリアーしたので投稿します!!


キンキンキンキン

 

鉄と鉄が当たる音が結界内に響き渡る。

ギルガメッシュは無数の砲台から宝具を射出している。弓弦は射出される前に地面に刺さっている剣などで射出を防いでいるが、間に合わない物は干将・莫耶で防いでいた。

 

「ならこれでどうだ」

次にギルガメッシュは弓弦の足元にゲートを開いて宝具を射出した。

弓弦はバックステップで避けた。

 

「それ次だ」

再び正面から宝具が射出された。

 

熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)

弓弦はロー・アイアスで防御し、魔力で身体能力を上げ一気にギルガメッシュに接近した。

 

「天の鎖」

 

「なっ!?」

回避しようとしたがスピードが出ていた為、天の鎖は左手を捕らえた。

 

「まさか天の鎖を使うとは・・・」

 

「生憎(オレ)には時間が無いのでな」

そう言いある剣を宝物庫から出した。

 

「おいおいエアを抜くのか」

 

「誇りに思うがいい雑種。(オレ)にエアを抜かすのだからな」

言い終わるとギルガメッシュはエアを右手で持ち、弓弦に振り下ろした。

弓弦は左腕に力を籠め天の鎖でエアを受け止め、そのままエアに天の鎖を巻き付けて引っ張った。

 

「クッ!」

ギルガメッシュはやもなく天の鎖を消した。天の鎖の拘束から抜け出した弓弦は距離を取った。

 

「やりよるわ。ならこれで決めてやろう」

ギルガメッシュはエアに魔力を集中し始めた。

 

「宝具か!なら俺も」

弓弦は右手に剣ーエクスカリバーを出現させた。

 

「ふん。エクスカリバーではエアには勝てんぞ」

 

「分かってる。だが2本ならどうだ?」

更に弓弦は左手にもエクスカリバーを出現させた。

 

「成程、いいだろう。裁きの時だ。世界を裂くは我が乖離剣!」

 

「束ねるは星の息吹、輝ける命の奔流」

弓弦とギルガメッシュは詠唱し魔力を集め始めた。

 

「受けよ!『 天地乖離す開闢の星 (エヌマ・エリシュ)』!」

 

「受けるがいい!『 約束された勝利の剣 (エクスカリバー)』!」

2人の攻撃は中間点でぶつかり拮抗した後、爆発した。

その爆発で結界が崩壊した。

 

ドォオオオオオオン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドォオオオオオオン!!

 

「な、何だ!?」

 

「決着が着いたようですね」

 

「やっとあの人間を殺したか」

 

「いいえ。ユズルは生きています」

 

「何故そう言える?」

 

「私達が消えないからです。ユズルが死ぬと私達弓弦のサーヴァントは消えるからです」

現在屋上には、グレモリー、イッセー、アーシア、アルトリア、ジャンヌ、タマモ、ライザーと残っている全員(レイヴェル以外)が居た。

ライザーは肩で息をしていた。その理由は少し遡る・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

弓弦がギルガメッシュと共に結界に入って行って直ぐアルトリア達は行動に移った。

相手の『騎士』(ナイト)2名、『戦車(ルーク)』、1名『僧侶(ビショップ)』1名、『兵士(ポーン)』5名を撃破したが、姫島と木場が相手の『女王(クイーン)』ユーベルーナに撃破された。

その時エミヤの矢でユーベルーナを地面に落としそして・・・

 

「此よりは地獄。わたしたちは炎、雨、力――殺戮をここに。『 解体聖母 (マリア・ザ・リッパー)』!」

解体聖母 (マリア・ザ・リッパー)』の前にジャックは『暗黒霧都(ザ・ミスト)』を使用し霧を発生させていた。これにより「時間帯が夜」「対象が女性(または雌)」「霧が出ている」の3つの条件がクリアされ、『 解体聖母 (マリア・ザ・リッパー)』が最高の威力で発揮された。

女王(クイーン)』を撃破したが、魔力切れとなりジャックは消えた。

 

メドゥーサとエミヤは残り魔力全て宝具に使い、ライザーに突貫した。その結果ライザーに大ダメージを与え、2人は消えた。

 

 

 

 

 

 

 

「だがこのゲームは俺の勝ちだ」

 

「寝言は寝て言え。まだ俺達は戦える」

 

「「「「「「ユズル(さん)/弓弦/ご主人様!!」」」」」」

屋上に現れた弓弦にアルトリア達は反応した。

 

「お前がどうやってギルガメッシュを召喚したかは、お前を負かしてから聞くとしよう」

 

「やってみろ人間風情が!」

ライザーは弓弦に向かって火球を投げつけるが、全てアルトリアが切り捨てた。

 

「ユズルあの男はメドゥーサとエミヤの宝具によって疲弊しています。ここが勝負所です」

 

「O、K。イッセー倍増を始めろ!」

 

「分かった!」

 

Boost(ブースト)!』

弓弦に言われ、イッセーは倍増を始めた。

 

「やらせるか!」

ライザーはイッセーに向かって無数の火球を投げるが、弓弦とアルトリアに防がれた。

 

「イッセーの力が溜まるまであと一撃入れておきたいな・・・」

 

「・・・ユズル後は任せました」

ジャンヌはそう言い腰に刺した剣を抜き、ライザーに対峙した。

 

「ジャンヌまさか!!?」

 

「主よ、この身を委ねますーーー」

そう言い剣で自分の掌を傷つけ、祈りと共に剣を掲げると炎が具現化しライザーもろとも焼き尽くした。

これはジャンヌが持つもう一つの宝具『紅蓮の聖女(ラ・ピュセル)』である。

 

「ジャンヌ!!」

弓弦はジャンヌに駆け寄った。

 

「待ってろ今令呪で・・・!」

 

「駄、目です・・・」

令呪を使おうとしたらジャンヌが弱弱しく、弓弦の右手に触れた。

 

「ユズル、魔力・・・が、少ないのに・・・使ったらユズルが・・・」

 

「だけど・・・!」

 

「大丈夫、です・・・一日、したら・・・戻れます。ご武運を・・・」

そう言いジャンヌは金の粒子となって消えた。

 

「ジャンヌ!!」

 

「・・・ご主人様、私の魔力をお使い下さい」

タマモが弓弦に近づき、右手に両手を重ね魔力を弓弦に戻した。

 

「タマモ・・・」

 

「ご主人様なら勝つと信じています」

タマモも段々と透けていき消えた。

 

「・・・弓弦」

 

「アル、セイバーか。何だ?」

 

「分かっているのではないですか?」

 

「そう、だよな。セイバー俺に魔力を」

 

「はい」

アルトリアも両手を弓弦の右手に重ね、魔力を戻した。

 

「私達は離れていても共にいます。武運を」

アルトリアもタマモ同様に消えた。

 

「ありがとう。ジャンヌ、タマモ、セイバー」

 

Explosion(エクスプロージョン)!!』

 

「弓弦待たせたな!!」

 

「道は俺が作る!イッセーは奴に全力で叩き込め!」

 

「分かった!」

 

投影開始(トレース・オン)

弓弦はゲイ・ボルクを投影し構えた。

 

「行くぞ。この一撃、手向けとして受け取るがいい!!突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルク)!!」

ゲイ・ボルクは一直線にライザーに飛んで行き、ライザーにダメージを与えたが直ぐに不死の能力で再生した。

 

「無駄だ!!」

ライザーは火球を特大サイズ投げつけた。

 

熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)

弓弦はロー・アイアスでガードした。

 

「うおおおお!」

 

「行けイッセー!」

ライザーの後ろからイッセーがブーステッド・ギアを構えて仕掛けた。

イッセーは弓弦がロー・アイアスでガードした直後、弓弦からのアイコンタクトを受けてライザーの後ろに回ったのだ。

だがライザーはその拳を避け、手に炎を出しイッセーに当てようとした。

 

「イッセー!!」

だがその攻撃はイッセーを庇った弓弦の背中に当たり、弓弦の服が燃え、背中には火傷が出来た。

 

「弓弦どうして俺を庇ったんだよ!?」

 

「現状奴を倒せるのはお前だけだ。俺の魔力はタマモとセイバー分の少量だけだ。なら俺が出来る事は、お前を奴へと続く道を作る事だ」

そう言い弓弦は再びライザーと対峙した。

 

イッセーside

 

弓弦・・・俺を信じてくれてるんだな。だったら俺はそれに答えなきゃならない!!

 

━━━ほぅ。まだまだ未熟だが、精神面が成長したな。

 

いきなり目の前が暗くなったと思うと、目の前に赤いドラゴンが佇んでいた。

 

━━━俺は赤龍帝ドライグ。お前の左腕に宿っている者だ。

 

ならドライグ俺に力を貸してくれ!

 

━━━勝算はあるのか?

 

勝算?そんなもんねえよ。だが!弓弦が俺を信じているんだ!それを裏切る訳にはいかねぇ!!

 

━━━・・・十秒だけだ。それ以上はお前の体が保たない。

 

「上等だ!!輝きやがれぇぇぇぇぇッッ!!オーバーブーストォッ!!」

 

Welsh Dragon over booster(ウエルシュドラゴンオーバーブースター)!!!!』

イッセーの全身を真紅のオーラが包み込み、その中でイッセーの体には真っ赤な鎧が装着されていた。

 

「この『赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)』でお前をぶっ飛ばす!!』

そこからイッセーは何度も何度もライザー殴りつけた。

 

━━━残り五秒だ

 

五秒あれば十分だ!!

 

そう言うイッセーだったが突然膝を着いた。

 

━━━体が限界を迎えたみたいだな。

 

そんな・・・

 

「限界の様だな。消えるがいい」

ライザーはイッセー目がけて火球を投げつけた。

 

「はあああああ!!」

弓弦はイッセーの前に立ち、風王結界(インビジブル・エア)で斬った。

 

「・・・弓弦すまねぇ。折角弓弦が時間を稼いでくれたのに・・・」

 

「気にするなイッセー。後は任せろ。セイバーには悪いが宝具を使う」

弓弦は風王結界(インビジブル・エア)に魔力を集め始めた。

 

「束ねるは・・・」

しかし途中で霧散してしまい、風王結界(インビジブル・エア)も維持出来なくなり消えた。

 

(しまったっ!?魔力切れだ)

 

「貴様も限界の様だな!!」

そう言いライザーは弓弦に無数の火球を投げつけた。弓弦は避けるが数が多く、幾つかは当たってしまう。

 

「可笑しいだろ・・・あれだけダメージを食らえば普通転移するんじゃ・・・」

 

━━━相棒、奴は人間だ。リアス・グレモリーの眷属ではない。

 

「それじゃこのままだと弓弦は・・・」

 

━━━ああ、死ぬ。

 

「これで死ね!!」

ライザーは弓弦に止めを刺そうおと特大の炎を作り出した。

 

「待って!!」

投げようとすると、グレモリーが待ったを掛けた。

 

「ユズル、イッセーもういいわ。これ以上貴方達に傷ついてほしくないの・・・」

そう言いグレモリーはボロボロの弓弦を抱きしめた。

 

「ぶ、部長・・・」

 

「お疲れ様、ユズル」

その言葉を聞き弓弦は気を失った。

 

ユズルはこのゲームの為に全力を尽くしてくれた。合宿では彼はサーヴァント達と協力して私達を鍛えてくれた。

彼等のアドバイスは的確で十日間は濃い日々となった。

そして本番ではこんなにボロボロになるまで戦ってくれた。もう十分よ、これ以上はユズルが死んでしまう。それだけは嫌。

 

「ありがとう、朱乃、佑斗、小猫、アーシア、イッセー・・・ユズル。不甲斐ない私の為に、よく頑張ってくれたわ」

そっと、リアスは弓弦の頭を撫でた後、ライザーに言う。

 

「私の負けよ。投了(リザイン)します」



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誓いを守るため

やったぁあああああ!!

終局特異点クリア!!

記念に10連するも当たりなしでしたが、呼符でモードレッドを当てました!!

さてさてでは本篇をどうぞ!!


「ここは・・・」

弓弦が目を覚ました時、そこは見慣れた弓弦の部屋の天井が見えた。

 

「目覚めたみたいですね」

枕元にいる女性が声をかけてきた。銀髪のメイド、グレイフィアだった。

 

「グレイフィアさん!勝負はどうなったんですか!?」

 

「勝負はお嬢様が 投了(リザイン)され、ライザー様の勝利となりました」

 

ーッッ!クソッ!!負けたのか俺は!誓いを立てたのに・・・情けないな。

 

「現在お嬢様とライザー様の婚約パーティが冥界の会場で行われています。お嬢様の眷属全員お嬢様にお付き添いになられております」

 

「・・・そうですか。俺は何日眠っていましたか?」

 

「3日です。ゲームが終わった後アーシア様の神器で治療しましたが、中々治らず半日すると青セイバー様が出て来て、弓弦様の傷が全て回復しました」

 

「そうですか(半日でアルトリア召喚に必要な魔力が回復したって事か。それより部長・・・・・・婚約・・・・・・。今頃、パーティの最中なのか・・・・・・)」

 

「・・・・・・納得されてませんか?」

グレイフィアがそう訊いてくる。

 

「はい。勝負が着いたとしても、部長が家の決定に従ったとしても俺は納得できません。俺は部長に誓いを立てましたから」

 

「その為に悪魔全て敵に回してもですか?」

 

「誓いを守れるなら覚悟の上です」

 

「ふふふ」

突然グレイフィアが小さく笑った。

 

「あなたは本当に面白い方ですね。私の主、サーゼクス様も貴方の活躍を他の場所で見ていて、『おもしろい』とおっしゃっていたのですよ?」

 

「それは光栄ですね」

するとグレイフィアが懐から、魔法陣が描かれた紙を取り出した。

 

「この魔法陣は、グレモリー家とフェニックス家の婚約パーティの会場へ転移できるものです」

 

「何故俺にこれを?」

 

「サーゼクス様からのお言葉を貴方にお伝えします。『妹を助けたいなら、会場に殴りこんで来なさい』、だそうです。その紙の裏側にも魔法陣があります。お嬢様を奪還した際にお使いください。必ずお役に立つと思いますので」

 

「ですが不法入国になるのでは?」

 

「その魔法陣はサーゼクス様が直に描いた物ですので、魔王様からの正式な物です」

 

「なら有り難く使わせていただきます」

弓弦はグレイフィアから魔法陣が書かれた紙を受け取った。紙を渡すとグレイフィアは弓弦の部屋を後にした。

 

「話は終わったようですね」

グレイフィアと入れ替わるようアルトリアが部屋に入って来た。

 

「ああ。アルトリアあの時魔力を分けて貰ったのに負けて済まなかった」

弓弦はアルトリアに頭を下げた。

 

「確かに負けてしまいましたが、まだ誓いを破っていません。なら果たしに行きましょう」

 

「そうだな」

 

シュゥゥゥゥン・・・・・・。

弓弦はグレイフィアからもらった魔法陣で転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

弓弦が転移する少し前冥界の婚約パーティ会場

 

「皆様ようこそお集まり下さいましてありがとうございます!今夜は私ライザー・フェニックスと、グレモリー家次期当主。リアス・グレモリーの婚約に立ち会っていただき嬉しいく思います。では我が妃リアス・グレモリーの登場です!」

ライザーが登場しパーティに来ている悪魔達に口上を言い、赤いドレスに身を包んだリアスが登場した。

 

 

 

 

ドォオオオオオオン!!

突如扉が破壊された。

 

「な、何だ!?」

その場にいた悪魔達は驚き何が起こったか分からなかった。

 

「誓いを果たすため参上した。俺は魔術師神上弓弦。リアス・グレモリーは返してもらおう」

弓弦は新品の魔術服を着て、手に黒い長剣を握ってそう言った。

弓弦の言葉で会場が更にガヤガヤとうるさくなった。

 

「人間であるお前がどうしてここにいる!?衛兵奴を排除しろ!!」

ライザーの命で衛兵達が弓弦に襲い掛かった。

 

「ユズルには指一本たりとも触れさせません」

 

「同感だ」

襲い掛かって来た衛兵をアルトリアが風王結界(インビジブル・エア)で防ぎ、エミヤも干将・莫耶で防いだ。

他にもクー・フーリン達が衛兵を抑えていた。

 

「あの時は名乗れませんでしたから、今名乗りましょう。サーヴァントセイバー、真名べディヴィエール」

 

「同じくサーヴァントアーチャー、真名トリスタン」

 

「べディヴィエールとトリスタンだと!?あの円卓の騎士か!!」

2人の真名を聞き悪魔達は驚いた。

アルトリア達以外が真名を言うと衛兵達は一歩下がった。

そんな中弓弦はリアスの元に向かい、リアスの前に立つと片膝を着き言った。

 

「誓いを果たしに来ました」

 

「・・・ユズル。貴方って人は・・・」

 

「おい!貴様何しに来た!!」

そんな中ライザーが弓弦に睨みながら言った。

 

「決まっているだろ?この婚約をぶち壊しに来たんだ」

弓弦はライザーだけに殺気を向け言った。

 

「やぁ待っていたよ」

その時一番奥にいた紅髪の男性が歩み寄って来た。

 

(この紅髪、間違いなくリアスの兄で魔王のサーゼクス・ルシファーだな)

弓弦はその男性の正体に気付いた。

 

「私が用意した余興ですよ」

 

「サ、サーゼクス様!そ、そのような勝手は!」

 

「いいではないですか。この間の『レーティングゲーム』ライザー君と戦った彼は大きく疲弊していたにも関わらずライザー君と互角だったのですよ。今度は万全な状態の彼の力を見たいと思いまして。ライザー君今一度その力を私達に見せてくれるかな?」

 

「いいでしょう。サーゼクス様に頼まれたのなら断るわけもない。このライザー、身を固める前の最後の炎をお見せしましょう!」

サーゼクスが余興と言うと周りの貴族が慌てふためいて言い、それをやんわりと躱しライザーに提案した。

 

「人間君君は?」

 

「勿論受けさしていただきます」

 

「人間君、君が勝った場合の代価は何がいい?」

 

「サーゼクス様!?」

 

「なんということを!?」

サーゼクスの言葉に非難の声があがる。

 

「彼は人間ですが、私達は悪魔ですから何かをさせる以上こちらも相応のものを払わねばならないでしょう。さぁ、君。何でもあげるよ。何がいい?」

 

「自分が望むのはただ一つ。リアスを返してもらおう」

 

「わかった。君が勝ったら、リアスを連れていけばいい」

 

「ありがとうございます」

このやり取りによって、ライザーとの決闘が会場で執り行われる事になった。

 

 

 

会場の中央に急遽作られた空間。そこにライザーが先に入った。弓弦が入ろうとしたら声を掛けられた。

 

「ユズル頑張って下さい」

 

「あの者に君の本当の力を見せてやれ」

 

「燃やしてしまいなさい」

 

「ご武運を」

アルトリア達が激を飛ばし弓弦は頷いて空間に入った。

 

 

 

「開始してください!」

空間に入りライザーと対峙すると、開始を告げた。

 

「何度来ても同じだ。コレで貴様を消してやる」

ライザーの手には魔法陣が書かれた紙が握られていた。そして魔力を流すが・・・・・・

 

「な、何故反応しない!?」

 

「どうやらそれは一回しか使えないみたいだな。ギルガメッシュを召喚したのもその紙か」

 

「なら直接俺が息の根を止めてやる!!」

 

「やってみろ」

 

━体は剣で出来ている

 

━血潮は鉄で、心は硝子

 

━幾たびの戦場を越えて不敗

 

━ただ一度の敗走もなく、ただ一度の勝利もなく

 

━ただの一度も理解されない

 

━故に、我が生涯に意味はなく

 

━この体は無限の剣で出来ていた

詠唱が終わると、果てなき荒野に無数の剣が突き刺さり、空中に巨大な歯車が回っている風景となった。

今回、アルトリア達と弓弦のパスを通じて得られた内部の状況を、タマモの呪術で全員に見えるようにされており、見た事のある者達以外は驚いた。

 

「こけおどしだ!!」

ライザーは炎を投げてくるが全て地面に刺さっている剣で斬り下ろした。

 

「それとここの剣に注意しろよ?」

 

「何を言っている」

 

「その身で受ければわかる」

その言葉と同時に大小様々な剣がライザーに向かう。ライザーは避けるが数が多く幾つか掠った。

 

「グアアアアアア!!なんだこれは!?再生しない!!?」

 

「この空間の剣には不死殺しの概念を付与した物もある。つまりこの中にある剣はお前にとって毒の様な物だ」

 

「くそがぁ!!」

ライザーは特大な炎を投げた。

 

「これは憎悪によって磨かれた我が魂の咆哮・・・・・・!『 吼え立てよ、我が憤怒 (ラ・グロンドメント・デュ・ヘイン)』 !」

弓弦からの炎がライザーの炎を焼き、ライザーも焼いた。

 

「私が最初ですね」

空間外ではジャンヌ・オルタがドヤ顔しながらアルトリア達に言っていた。

 

「いや弓弦とエミヤが最初だろ?」

 

「そ、そんなの知ってますぅ!!攻撃系の最初って意味ですからね!!」

クーに指摘されるとジャンヌ・オルタは顔を赤くしながら反論した。

 

「グ八ッ・・・」

ライザーは再生したが吐血した。

 

「今の宝具には呪いもついている。まぁ休む暇など与えないが。一歩音超え・・・・・・二歩無間・・・・・・三歩絶刀!『 無明三段突き (むみょうさんだんづき)』!」

 

「今度は沖田さんのです!!」

 

「今回は魔力が丸々残っているので、宝具が使い放題ですね」

 

「次だ。刺し穿ち・・・・・・突き穿つ!『 貫き穿つ死翔の槍 (ゲイ・ボルク・オルタナティブ)』!」

 

「今度は師匠のか」

 

「全快のユズルなら彼に苦戦しないでしょう」

ライザーは度重なる宝具で精神的にも疲労していた。

 

「くそが、この化け物め・・・」

 

「化け物で結構。それで誓いが果たせるなら。この最後の一撃で沈め」

弓弦はそう言い会場に入って来た時に持っていた黒い長剣を手に持った。

 

「見せてやろう俺の宝具を」

その瞬間その場の魔力が全て剣に吸収された。

 

「刻むは全ての時、過去現在未来。駆け抜けろ!『永遠の時の流れ(インフィニティ・バースト)!」

瞬間剣より膨大な魔力がライザーに直撃し、ライザーは地面に落下した。

 

「答えろ。お前にあの魔法陣が書かれた紙を渡したのは誰だ?」

 

「し、知らない男だ。・・・フードを深く被っていたから、顔は見てない・・・」

 

「そうか・・・分かった」

弓弦はライザーに近づき、ギルガメッシュを召喚した魔法陣が書かれた紙を誰から貰ったかライザーに質問するが、ライザーは知らないと答えた。

用が済んだ弓弦がグレモリーの元へ行こうとすると、ライザーの妹が弓弦とライザーの間に入り込んで来て、弓弦を無言で睨んだ。

 

「文句があるなら、俺のところに来い。何時でも相手になってやる!」

弓弦は自身の剣を突きつけながらそう言い、グレモリーの元へ向かった。

 

「部長、帰りましょう」

 

「・・・ユズル」

弓弦はその場である宣言をした。

 

「またこのようにリアスの夢を奪う事になれば、俺は何処にいようが駆け付け、リアスの夢を奪う者を倒す!」

そう言い弓弦はグレモリーの手を取り、グレイフィアから貰った魔法陣の紙を取り出し裏向けた。

 

キュィィィィィッ!

裏向けた時、眩い光が発せられその中からグリフォンが出て来た。

 

「部室で待ってるからな」

集まって来た姫島達にそう言い、弓弦はアルトリア達を戻し、グレモリーを抱えグリフォンに乗り、冥界の空へ飛び出した。

 

 

 

 

 

 

冥界の空を眺めているとグレモリーの手が弓弦の頬に触れた。

 

「バカね。全悪魔を敵に回すようなことをして」

 

「いいんです。誓いを果たせるなら、悪魔だろうが、天使・堕天使だって敵に回しますよ」

 

「・・・・・・ユズルこっちを見なさい」

 

「何ですか?ぶちょ・・・」チュ

弓弦がグレモリーの方を向いた瞬間、弓弦の唇がグレモリーの唇で塞がれた。

 

「私のファーストキスよ。日本では、女の子が大切にするものよね?」

 

「い、いいんですか!?俺なんかで?」

 

「それだけの価値があるのよ、貴方がしたことは。これはそのご褒美よ。何時か私の処女もあげるわ」

そう言うグレモリーの顔は笑顔だった。弓弦はこの笑顔が一番のご褒美だと思った。




主人公の宝具、いい口上、名があれば言って下さい!!


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日常






これは弓弦がまだグレモリー達と出会う前の日常である。

 

 

人理継続保障機関・カルデアから駒王町に移る事になり、その家をカルデアの所長が用意し弓弦とそのサーヴァント達は引っ越し作業に追われていた。

 

「このソファー何処に置く?」

 

「ちょっとそこは私の部屋にするからアンタは犬らしく外で過ごしなさい」

 

「あぁ!何言ってんだ!?」

 

「ご主人様、邪ンヌさんとクー・フーリンさんが喧嘩を始めました!止めてキャアアアアアア!!」

 

「これは憎悪によって磨かれた我が魂の咆哮・・・」

 

「その心臓貰い受ける!」

邪ンヌとクー・フーリンは家の中にいるにもかかわらず宝具を使おうとしていた。

 

「やめんか!!」

弓弦が2人の間に入り自身の剣を構えた。

 

「なに引っ越し早々家を破壊しょうとしてんだ!!馬鹿か!!これ以上騒ぐなら座に帰って貰うからな!!!」

 

「うっ。わ、悪かったわね」

 

「スマン・・・」

弓弦の怒号に2人は謝った。

その後各階に5人ずつ部屋を振り分け、三階には、セイバー組が。二階にはジャンヌ、邪ンヌ、タマモ、メドゥーサ、ジャックの女性陣。一階に残りの男性サーヴァント達。

弓弦は一階の角部屋だ。

その後居間やリビングなどに必要な物を置きどうにか引っ越し作業は終了した。

 

「ふー終わったな」

 

「ご苦労様でした。今日の夕食はどうしますか?」

 

「今日は何処かから取るか・・・」

 

「ならこれだ」

弓弦とアルトリアが話しているとアルトリア・オルタが宅配のチラシを差し出した。

 

「まぁ何にするかは任せるが、あまり頼みすぎるなよ?」

 

「分かっている」

 

(本当に分かってるのか?ここはアルトリアに気をつけて・・・)

弓弦がアルトリアにアルトリア・オルタに気をつけて貰おうとアルトリアの方を向くと、アルトリアは目を輝かせながら大量のチラシを見ていた。

 

(ジャンヌに頼むか・・・)

弓弦はそう思い止めてくれそうなジャンヌ達の所に向かった。

その後ジャンヌ達のお陰で暴走する事は無く、宅配の料理で引っ越し祝いのパーティーをした。

 

 

 

 

翌朝弓弦は身支度を整え木刀を持って庭に出た。

 

「さて軽く振るか」

そう言い素振りを始めた。

 

「朝から精が出ますね」

 

「アルトリアか」

素振りを始めて30分程経ち弓弦に声を掛けたのはアルトリアだった。

 

「言ってくれれば相手になりますよ?」

 

「じゃ頼む。騎士王との特訓は糧になるし」

その後エミヤが朝食の準備が出来たと言いに来るまで2人は模擬戦を続けた。そして翌日から朝練にはアルトリアが付き合う事となり、偶にセイバー組を筆頭に各サーヴァント達も朝練に参加する事になった。

 

朝食を取ると孔明は役所に出勤し残りは自由に過ごしている。まぁはぐれ悪魔などの調査などをしていることが多い。主に情報収集をするのはメドゥーサだがアルトリア達も散歩がてら気をつけている。

はぐれ悪魔だけではなく魔獣の類もいないか探している。

はぐれ悪魔や魔獣を見つけても基本的には深夜に討伐する事になっている。例外は人を襲ていればその場で討伐するように弓弦は言っている。

 

そうな事を繰り返す日々を送っていたが、駒王学園に通う様になって少しずつ戦いの熾烈さを増していくとはこの時点では誰も想像していなかった。




活動報告でアンケート取ってます!!

回答お願いします!!


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球技大会

現状報告ですFGOはセイレムに入りました!

武蔵ちゃんが欲しい!!


「うぅん・・・・・・」

朝弓弦が起きると、耳元に艶めかしい声が入ってくる。視線を隣に移すと紅髪が見えた。

 

先日の婚約騒動の後、グレモリーは弓弦の家に転がり込んで来て居候している。そして毎回弓弦のベッドに裸で潜り込んでいるのだ。

 

「早く起きて貰わないとアルトリアが来るな・・・」

と弓弦が考えていると・・・

 

コンコン

「ユズル朝の稽古の時間ですよ」

 

(もう来た!!ヤバいこの状況を見られたら…)

 

「あれ?ユズル寝ていますか?開けますよ」

 

(あー終わった・・・)

弓弦はこの時己の行く末を悟った。

 

「ユズ・・・ユズル?」

 

「は、はい!」

 

「説明してくれますよね?」

アルトリアの目からハイライトが消え、悪寒がする笑顔で聞いてきた。

 

「説明と言われましても、気づいたら部長が潜り込んでいまして・・・決して自分から誘ったわけではありません」

弓弦は正座して弁解を始めた。

 

「うぅん~もう朝?」

暫く弓弦が説教を受けているとグレモリーが起きた。

 

「おはようございます」

 

「お、おはようございます?」

アルトリアの挨拶にグレモリーは引き攣った顔で挨拶した。

 

「貴方にお話があります。服を着てそこに座ってください」

アルトリアが指さしたのは弓弦の横だった。

 

「・・・はい」

服を着たグレモリーは弓弦の隣に正座で座った。

 

「いいですか。・・・・・・・・・・・・」

アルトリアの説教は1時間程続き、朝の特訓ではアルトリアにボコボコにされた弓弦であった。

 

「あ、そうそう今日はイッセーの家で部活よ」

 

「今日は確か使い魔が旧校舎を掃除するんですよね?家でもよかったんですが・・・・・・」

 

「あれユズル言ってませんでしたか?今日はタマモと孔明の2人による結界強度を上げるので夜まで入れませんよ?」

 

「え?初耳なんだけど?ってか何故?」

 

「ユズルが無防備だからです!!」

 

「なんで怒るの!!?」

弓弦は怒るアルトリアに困惑した。

 

 

 

放課後弓弦たちはイッセーの家に集まり、何故かイッセーの小さい頃の写真のアルバムを見ていた。

その時木場がある写真を見つけた。

その写真とは聖剣であった。

 

 

 

カキーン

晴天の空に金属音が木霊する。

 

「オッケー」

飛んできた野球のボールをグローブでキャッチする弓弦。

現在オカルト研究部は球技大会に向けて練習していた。

離れている所では弓弦のサーヴァント達がキャッチボールや素振りなど自由にしていた。

運動が苦手なアーシアにはジャンヌが手取り足取り教えていた。

木場はぼーっとしており、ライザー時のグレモリーみたいになっていた。

この日はこれで解散した。

 

 

次の日の放課後弓弦がイッセーとアーシアと共に部室に行くと、部員以外の人物がいた。

 

「せ、生徒会長・・・・・・?」

そう部室のソファに座っていたのは駒王学園の生徒会長だ。

 

「なんだ、リアス先輩、もしかして俺達のことを兵藤に話していないんですか?同じ悪魔なのに気づかない方もおかしいけどさ」

口を開いたのは最近生徒会の書記になった匙元士郎だ。

 

「サジ、基本私達は『表』の生活以外ではお互いに干渉しない事になっているの。それに彼は悪魔になって日が浅いわ」

 

「生徒会長の言いようだと生徒会も悪魔関係者って事か匙?」

 

「そうだぜ神上」

弓弦が匙と話しているとイッセーが声を掛けて来た。

 

「弓弦はこいつの事知ってるのか?」

 

「ああ、常連の相談相手だ。ちょくちょく俺の下に相談に来る」

 

「神上のアドバイスは的確だからな。何時も助かってる」

 

『『『へ~え』』』

イッセー達は関心したように頷いた。

 

「それより確か会長の名は支取蒼那先輩でしたよね?」

 

「はい。そうです」

弓弦の言葉に頷いたのは本人だった。

 

「悪魔だったって事は元72柱のシトリーで合ってますか?」

 

「・・・驚きました。まさにそうです。支取蒼那改め、ソーナ・シトリーです。リアスと同じシトリー家の次期当主です」

弓弦の答えに驚きながらシトリーは改めて自己紹介をした。

 

「なら自分も。英霊を使役する魔術師神上弓弦です」

シトリーと弓弦は握手した。

その後朱乃の説明を聞き本来の目的でもある、最近下僕にした者の紹介と交流が始まった。只イッセーと匙は言い争っていたが。弓弦が仲裁に入って事なきをえた。

 

 

 

 

 

パーン!パーン!

球技大会を知らせる花火が空に響く。

現在弓弦たちは片隅で、部活対抗戦の種目の発表を見に行ったグレモリーを待っていた。

戻って来たグレモリーは不敵な笑みを浮かべていた。

 

「ふふふ、勝ったわよ、この勝負」

 

「部長、それで種目は!」

弓弦が聞くとグレモリーはピースサインで言う。

 

「ドッジボールよ!」

この時イッセーには嫌な予感がした。そしてその予感は当たった。

 

 

 

「狙え!兵藤を狙うんだ!」

 

「うおおおおおっ!てめぇら、ふざけんなぁぁぁぁ!」

部活対抗種目であるドッジボールでオカルト研究部は野球部と対戦する事になった。最も開始早々イッセーだけが狙われたが。その理由は・・・

 

部長━駒王学園の二大お姉さまの一人。大人気学園のアイドル。当てられない。

朱乃さん━部長と同じく二大お姉さまの一人。学園のアイドル。当てられない。

アーシア━二年生ナンバー1の癒し系天然美少女。しかも金髪!当てられない。

小猫ちゃん━学園のマスコット的なロリロリ少女。当てたらかわいそう。

木場━全男子の敵だが、当てたら女子に恨まれる。当てられない。

弓弦━木場と同じ全男子の敵で当てたら女子に恨まれる。それに結構皆相談に乗ってくれる兄貴分。当てられない。

俺事イッセー━なぜこいつが美男美女ばかりのオカ研にいるのかわからない。当てても問題ないだろう。いや、むしろ当てるべきだ。ちくしょう、死ね。あいつに照準を当てるんだ!ヘッドショットだ!死ね、死ぬんだ野獣め!

 

「イッセーを殺せぇぇぇぇ!」

 

「アーシアちゃぁぁぁぁぁん!ブルマ最高ぉぉぉぉぉぉ!イッセー、死ねぇぇぇ!」

 

「お願い!兵藤を倒して!リアスお姉さまの為に!朱乃お姉さまの為に!」

 

「アーシアさんを正常な世界へ取り戻すんだ!」

 

「落ちろ!右!いや、正面か!」

 

「殺せぇぇぇ!死ねぇぇぇぇ!ロリコンは俺だけでいいんだぁぁぁ!」

 

「出てこなければやられなかったのに!」

全校生徒からイッセーへ悪意が集中し、ギャラリーからは死ね死ねコールで全員がギラギラと殺意に満ちていた。

イッセーに集中するボールを塔城の堅牢な防御力で防ぎ、細腕から繰り出されるパワフルな一撃で相手チームを撃破していく。

 

「クソォ!恨まれてもいい!イケメンめぇぇぇぇ!」

イケメンに対する憎悪が大きかったのか木場に照準を定めた。

その木場はボーッとしておりイッセーが体を張って止めようとしたが、フォークボールのように降下していきイッセーの下腹部へ当たった。

大事な所に当たりイッセーは離脱。アーシアも治療の為離脱。

その数分後にオカ研の勝利放送が流れた。

 

 

 

パン!

外はすっかり雨模様で、その雨音に混じって乾いた音が響く。

この音は木場がグレモリーに叩かれた音だ。

球技はオカ研の優勝で終わったが木場だけ非協力的で現在グレモリーによる説教を受けていた。

様子がおかしいのはイッセーも弓弦も分かっていたが心当たりは全くなく、考えていると木場が帰りそうだったのでイッセーが慌てて木場に問いかけた。

 

「木場、お前マジで最近変だぞ?」

 

「キミには関係ないよ」

 

「そんなこと言うなよ木場。俺達仲間だろ?」

 

「仲間か」

弓弦の言葉に木場は表情を曇らせる。

 

「そうだ、仲間だ」

 

「君達は熱いね。イッセー君、弓弦君。僕はね、ここのところ、基本的な事を思い出していたんだよ」

 

「基本的な事?」

 

「ああ、そうさ。僕が何のために戦っているか、を」

 

「部長の為じゃないのか?」

 

「違うよ。僕は復讐のために生きている。聖剣エクスカリバー。それを破壊するのが僕の戦う意味だ」

そう言い木場は出て行った。

 

(聞いてたかアルトリアにジャンヌ達)

弓弦は念話で霊体化しているサーヴァント達に話しかけた。

 

(エクスカリバーの事だけどもしかして?)

 

(それはありえません。あの時私は確かにエクスカリバーを獅子王に渡しましたから)

 

(べディヴィエールの言う通りです)

 

(なら偽物だな。しかし良かったよ、アルトリア達が真名を明かさないで。最初に明かしていたら斬りかかって来てたな)

 

(そうですね。もしかしたら敵対していたかもしれません)

 

(それよりあの騎士どうするの?あいつの目は私と同じかそれ以上よ)

 

(暫くは様子見だ。全員出来るだけこの世界のエクスカリバーの事を調べてくれ)

 

(((了解!!)))

弓弦は話を切り上げて帰宅準備を始めた。



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エクスカリバー会議

球技が終わり木場は土砂降りの中、傘もささずに歩いていた。雨にうたれ熱の上がった頭をひやしていた。少し冷めるとグレモリーと喧嘩した事に対して後悔した。

 

自分を救ってくれた主に初めて反抗してしまった。『木場裕斗』としては失格だろう。けれど、聖剣エクスカリバーへの復讐心を忘れた事なんてなかった。ちょっと学園の空気に呆けていただけだ。

仲間もできて、生活も得て、名前も与えられた。生き甲斐も主であるリアス・グレモリーにもらった。

これ以上の幸せを願うのは悪いことだ。悪いことに決まっている。

想いを果たすまで、同志たちの分を生きていいなんて思った事などーーー。

 

ぴちゃ。

雨とは別の音を聞き木場が前を向くと、神父が立っていた。

 

「神父!!」

木場が魔剣を創ろうとしたが、神父は口から血反吐を吐き出し、その場で倒れた。

 

「ッ!」

異常な気配を察し、木場は瞬時に魔剣を創り出した。

 

ギィィィイインッッ!

雨の中で銀光が走り、火花が散った。

 

「俺っち参上!!」

襲撃者の正体はフリード・セルゼンだった。木場はフリードの持っている剣を見るとまた憎悪が溢れて来た。

 

「俺っちのエクスカリバーとお前さんの魔剣、どっちが上か確かめさせてよ」

そう言いフリードはエクスカリバーで木場に斬りかかった。

木場は迎え撃つが魔剣は折られ、次に創っても折られ、その繰り返しとなった。

 

「ポキポキ折れてつまんねぇーな。もういい死ね」

フリードのエクスカリバーが無防備な木場に振り下ろされた。

 

ガキーンッ!

 

エクスカリバーは旗槍に止められた。

 

「あ?誰っすか?」

フリードはエクスカリバーを止めた人物を見た。

 

「サーヴァント、アヴェンジャーよ。アンタが弓弦が言ってた、フリードね」

 

「ゲッ!?あの人の関係者かよ。俺様は帰る、命拾いしたな」

そう言って閃光弾を使い、この場から逃げ出した。

 

「・・・何か用ですか?」

 

「別に。私は偶々通りかかっただけよ」

 

「そうですか。なら僕はこれで」

 

「ちょっと!人の話は最後まで聞きなさい」

邪ンヌに呼び止められ木場は止まった。邪ンヌは鎧から私服(新宿の邪ンヌの服装)となり、木場に傘をさした。

 

「私のクラスはアヴェンジャー。復讐者のサーヴァントよ」

復讐と言う単語に木場がピクッと反応する。

 

「私はあの聖女様の反転みたいな贋者みたいな者。前に弓弦や聖女様と戦った事があるの。まぁおかげで復讐出来ないまま一度は消えたんだけど、ある時弓弦と再会したわ。今度は味方として」

 

「何が言いたいんですか?」

 

「復讐をやめろとは言わないわ。でも考えてみて、自分の力をどう使うか」

そう言い邪ンヌは帰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前が他人にアドバイスとは、どういう風の吹き回しだ?突撃女」

 

「うっさいわね冷血女!!私の勝手でしょう!!」

木場から少し離れた所で邪ンヌに声を掛けたのは、アルトリア・オルタだった。

 

「それよりアイツ、アンタ達の聖剣持っていたわよ」

 

「私が見た所、アレはエクスカリバーであって、エクスカリバーではない。他の私とユズルが見てもそう判断するだろう」

 

「その根拠はなによ?」

 

「あのエクスカリバーは神秘が薄い」

 

「はー? 何言ってのよ!?」

 

「持ち主ではないお前ではわからんだろうな」

 

「なによ、知ったかぶって」

 

「それより全員に報告に行くぞ」

 

「分かってるわよ」

邪ンヌとアルトリア・オルタは全員に報告するため家に向かった。

 

 

 

その頃弓弦はグレモリーから木場の過去の『聖剣計画』の事を聞いて、家に帰っている最中だった。途中邪ンヌ達と合流し、エクスカリバーの情報を聞いた。

 

「フリードがエクスカリバーを持っていたのか・・・」

 

「だが本来のエクスカリバーではないと断言できる」

 

「アルトリア・オルタがそう言うならその通りと思うけど、それならそのエクスカリバーはいったいなんだろう・・・?」

話していると家に着いた。

 

「弓弦、丁度良かった。エクスカリバーの事が分かったぞ」

家に着いた弓弦達を出迎えたエミヤがそう言った。

 

「アーシアと部長が戻るまでに全員を戻す、直ぐに会議だ」

弓弦は念話で全員を呼び戻した。

数分すると全員が集まった。

 

「では、私が仕入れた情報を話す。まず話題になっているエクスカリバーだが、過去の大戦の時に折れたらしい」

 

「折れただぁ?あの聖剣が?」

 

「クー、気持ちは分かるが最後まで聞け。で、続きは?」

 

「その後折れたエクスカリバーの破片を集め、錬金術で新たに7本のエクスカリバーが作られたそうだ。それぞれ別の能力を持って」

 

「決まりですね。そのエクスカリバーは私達のエクスカリバーではありません」

 

「ああ。星によって創られた神造兵装が折れる事は無い。全く別の物と判断してもいいだろう」

弓弦の言葉に全員が頷いた。

 

「所でエミヤ、その7本のエクスカリバーはどうなったんだ?邪ンヌの報告ではフリードがエクスカリバーを持っていたみたいなんだが」

 

「7本の内6本はカトリック、プロテスタント、正教会に各2本ずつ保管されている。残りの1本は行方不明のようだ」

 

「断言できないがフリードのエクスカリバーは奪った物だろ?」

 

「どうしてですか?」

 

「仮にフリードが行方不明のエクスカリバーを持っていたら、最初に会った時に使った筈だ。それが無かったから奪ったと推測出来る。さて、今後の方針はフリードの捜索だ。まだこの町にいるなら探し出して、エクスカリバーを奪還する」

 

「「「了解!!」」」

弓弦達の方針は決まり、アーシア達が帰ってくる前に数人がフリード捜索に動いた。




FGOフレンド募集です!





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よろしくお願いします!!


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聖剣VS聖剣

リクエストを頂いたので投稿します!

次回は未定です。


「教会から使者ですか?」

グレモリーから言われたことを反復する弓弦。

 

「ええ。昨日急に言われたのよ」

グレモリーの方も釈然としていた。

 

「(このタイミングで来るって事は四十八句エクスカリバー絡みだろうな)それでその使者は何時来るんですか?」

 

「今日の放課後よ」

 

「分かりました。自分も同席してもいいですか?」

 

「いいけど・・・なにかあるの?」

 

「いえ。ただ敵対している教会が悪魔を訪ねてくる用件に興味があるだけです」

 

「そう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして放課後ローブを纏った2人組がオカルト研究部を訪ねてきた。

 

「会談の席を用意してもらい感謝する。私はゼノヴィアだ」

 

「私は柴藤イリナです」

 

「え?イリナ?」

青髪に緑色のメッシュを入れているのがゼノヴィア。栗毛ツインテールがイリナと名乗り、イッセーが反応した。

このイリナイッセーとは幼馴染で、写真に写っていた子だったのだ。

教会からの要求はエクスカリバーを盗み、駒王町に潜伏している堕天使コカビエル達には一切手出しするなという無茶苦茶な注文だった。

グレモリーが魔王に誓って堕天使と協力しないと言うと、満足したゼノヴィアが部室から出る時にアーシアに気付き、罵倒するとイッセーが庇い更に殺気全開の木場も混ざり、ゼノヴィアVS木場。イリナVSイッセーと戦う事になる。

 

 

 

結果だけ言うのなら、木場、イッセーの敗北。弓弦はゼノヴィアとイリナに言う。

 

「その程度の実力でエクスカリバーの奪還など、無理だな」

 

「なんだと」

弓弦の言葉にゼノヴィアは殺気全開で言う。

 

「事実を言ったまでだ。否定したければ、証明してみろ」

自身の宝具である黒い長剣・永遠の時の流れ(インフィニティ・バースト)を構えた。

 

 

そして急遽弓弦VSゼノヴィア・イリナとなった。

 

「はあああ!」

ゼノヴィアが破壊の聖剣(エクスカリバー・デストラクション)を振り下ろす。

 

「なんの」

それを永遠の時の流れ(インフィニティ・バースト)で受け止め、破壊の聖剣(エクスカリバー・デストラクション)で破壊出来ない永遠の時の流れ(インフィニティ・バースト)に驚き硬直する。

 

「戦いの最中に硬直は命取りだぞ?」

そのままゼノヴィアに突きを繰り出そうとするがイリナが擬態の聖剣(エクスカリバー・ミミック)を盾の形にしてゼノヴィアを守った。

 

「助かったぞイリナ」

 

「ゼノヴィア油断しちゃだめよ」

 

「ああ」

それから2人は連携して弓弦を攻める。弓弦は左手に永遠の時の流れ(インフィニティ・バースト)を持ち、右手に風王結界(インビジブル・エア)にした約束された勝利の剣(エクスカリバー)を持ち対処する。

 

「見えない剣ね・・・厄介だわ」

 

「しかもこれも破壊の聖剣(エクスカリバー・デストラクション)で破壊出来ないとは」

 

「決めさしてもらう。風王鉄槌(ストライク・エア)!」

ジェット噴射で2人を飛ばし、永遠の時の流れ(インフィニティ・バースト)を構えた。

 

「刻むは全ての時、過去現在未来。駆け抜けろ!『永遠の時の流れ(インフィニティ・バースト)!』」

永遠の時の流れ(インフィニティ・バースト)は2人の上を過ぎていった。

 

「俺の勝ちだな?」

 

「あ、ああ。私達の負けだ・・・」

ゼノヴィアは永遠の時の流れ(インフィニティ・バースト)の威力を感じ直撃していたら完全に戦闘不能だったと理解し、負けを認めた。



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