GUNDAM ~狂気のF~ (毒鼠 創病)
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SEASON 1 AVENGER
アタイは、ユキナ・フランケンシュタイン


ユキナは、議会軍の第一指令本部に拘束されていた・・・
それは、許可なく墓から死体を掘りあげた容疑で捕まった・・・

だが、それはユキナの作戦であった・・・


アタイは、ユキナ・フランケンシュタイン・・・

今、議会軍の第一指令本部に拘束されている、アタイは実験のため墓から死体を5体掘りあげて、その現場を議会軍に見つかり、即ご用・・・

 

今、椅子に座って両手両足は自由がきかない状態、何か議会軍の偉いヤツがアタイに声をかけてきた・・・

 

『ユキナ・フランケンシュタイン!何故墓から死体を掘りあげたんだ!?』

 

『だぁから実験に使うだけって何度も言ってんじゃ~ん・・・』

 

コイツらは、アタイが科学者って事を信じてない・・・

 

『何の実験で死体を使うんだ!?』

 

『だぁから人体蘇生ってさっきから言ってんじゃ~ん・・・』

 

『ほぅ・・・お前の研究所を教えてもらおう、調べてやる』

 

ソイツは髪の毛を鷲掴みし、手荒く揺さぶる・・・

アタイはソイツの顔にツバを吐きかけ・・・

 

『関係者以外立ち入り禁止だよ!バァ~カ‼』

 

ソイツはかけられたツバを拭い、アタイに何発も平手打ちを食らわす、アタイの口からは血が流れ落ちる・・・

 

すると、若い兵士が取り調べ室に入ってきた・・・

 

『おい、何もそこまでしなくてもいいだろ伍長・・・』

 

『あっ!タクマ・ハレルヤ少佐!・・・失礼しました・・・ついカッとなりまして・・・』

 

『もういい、彼女に食事を持ってきた・・・少し休ませてやれっ』

 

タクマと名乗る男は、アタイの両手を自由にし食事を手渡した。

 

『手荒いマネをしてすまなかった・・・腹が減っただろう?たいしたモノはないが食べてくれ・・・』

 

コッペパンにポトフ・・・

 

『まぁまぁだねっだけどアタイの作るポトフの方がもっと美味いっ』

 

タクマは笑いながら・・・

 

『ハハハっそいつはいい、そのうちご馳走してほしいなっ』

 

『いいよっただし議会軍辞めたらねっ』

 

その時、アタイにお迎えがやって来た・・・

第一指令本部の外は、激しい爆発と兵士達の苦痛の叫び声が響きわたった・・・そしてタクマは、部下達に指示を与え、アタイの足を自由にした・・・

 

『ここからすぐ逃げるぞ!』

 

スキを見せたタクマの両手を取り、投げつけると・・・

 

『!お前っどこで格闘術を!?』

 

アタイはタクマに笑顔を見せながら・・・

 

『さっきの話考えといてっバイバイっ』

 

アタイは取り調べ室から逃げる事に成功した・・・けど、議会軍の兵士達がアタイに襲いかかる・・・そして、格闘戦になった・・・

アタイは1人ずつ仕留めていく・・・

んで、迎えに来たのがアタイが創った兵士達・・・F・ARMY・・・

人間の頭蓋骨に3輪のタイヤを付けた突撃自爆兵器スカル・ボム・・・

そして、空からはカラスの死体に金属や武器を付けた飛行型自爆兵器デス・クロウ・・・

第一指令本部が火の海になるまで、そう時間はかからなかった・・・

その時後ろから・・・

 

『ユキナ・フランケンシュタイン!』

 

タクマ・ハレルヤ・・・アタイは満面な笑顔でその場を去った・・・

 

アタイの兵士達は、最初から時間と場所をインプットさせていた・・・

ワザと捕まるため、そして第一指令本部を破壊するため・・・

でも、そこにはガンダムの姿はなかった・・・

 

アタイはタバコに火を付け、歩いて自分の研究所へと戻った・・・

けど、途中寄り道してビール買った・・・

 




ユキナ・フランケンシュタインと議会軍の戦いが始まった・・・


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タクマ・ハレルヤ

ユキナ・フランケンシュタインに興味を抱いたタクマは、議会軍を去り彼女の行方を探る・・・


俺は、タクマ・ハレルヤ・・・

 

第一指令本部を守りきれなかった俺は、議会軍を除隊した。

まぁ辞めるには、いい口実だった・・・それよりも俺はユキナ・フランケンシュタインに興味を持った、モビルスーツとは全然異なった兵器を開発し、しかもあの格闘術の腕前には驚いた・・・あれだけの数をたった1人で仕留めるとは・・・

俺も格闘術は議会軍では一番だったが、いくら俺でも歩いて家には帰れないだろう・・・たとえ勝てたにしても・・・

 

しかし、あの兵器はどうしても気になる、何故あんな兵器を創ったのか?

もしかして、議会軍に恨みでも・・・?

そして、あの顔のキズは・・・?

 

考えながら歩いてると、気づけば俺は小さなBARの前に立っていた・・・

 

『あぁここなら何か彼女の事がわかるだろう?』

 

俺は中に入り、適当な場所に座った。

カウンターだけの店だった。

 

『いらっしゃい、見なれない顔ねっ』

 

『あぁ、あまり飲みに歩かないからなっ・・・とりあえずビールをくれっ』

 

『私も、いただいていいかしら?』

 

『あぁ、好きなのどうぞっ』

 

彼女は、ロザリオと名乗った・・・

 

『ロザリオさん、ちょっと聞きたいんだが?』

 

『あらっどんな事?』

 

『ユキナ・フランケンシュタインって女性を知ってるか?』

 

ロザリオはビールを口にしながら、酔いつぶれて寝ている女性を指差した。

そして、その女性は寝言を言った・・・

 

『お父ちゃん・・・』

 

俺は、ビールを飲みながら彼女の隣に席を移した。

そして、ロザリオは彼女を見ながら静かに語りだした・・・

 

『ユキナの父親はビクター・フランケンシュタイン・・・』

 

『あのビクター博士の娘?』

 

ビクター博士は、ユキナがまだ8才の時、議会軍の極秘計画ガンダム・プロジェクトに要請がかけられていた・・・しかし何度も断り続けたという・・・

それは、あるモノを守るためだったらしい・・・

その、あるモノが議会軍の手にわたれば今よりも悲惨な状態になると察していた。

議会軍は、ビクター博士の天才的な技量と、そのあるモノを手に入れたかった・・・

ある日断り続けたビクター博士を拘束し、拷問にかけた・・・それでも断り続けたビクター博士を、残忍な方法で処刑したという、その方法とは・・・

バラバラにし、袋に詰め自宅の玄関の前に置かれていたらしい・・・

ユキナは、朝玄関の扉を開けると、血で染められた大きい袋に近づき、ゆっくりその紐をほどき中を覗くと変わり果てたビクター博士を見ながら、ユキナは半狂乱になり泣き叫んだという・・・そして、近くにあったナイフで自分の顔を切り刻んだ・・・あのキズの跡は、その時のものだった・・・

 

ユキナは今、父親の敵討ちをしようとしている・・・

あの時ユキナは、ワザと捕まったんだ・・・

 

『ロザリオさん・・・バーボンをロックでくれ・・・』

 

『・・・はいよ・・・』

 

俺は、その夜・・・飲みまくった・・・ユキナの隣で・・・

 

 




ユキナの過去を知ったタクマは、議会軍に対する怒りが強くなっていた・・・


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F・ARMY(フランケンシュタイン・アーミー)

ユキナの独自で開発した兵器の数々・・・


俺は、ロザリオからユキナの住所を教えてもらい、タクシーで送ったとこまで覚えているが・・・

 

朝目覚めると、俺はソファーで寝ていた。

そう、ここはユキナの家・・・

二日酔いで頭がガンガンする・・・

ユキナはベッドで寝ている・・・

俺はタバコをくわえ火を付ける、そして窓から外の景色を見ると・・・

 

『・・・ここ、廃工場じゃねぇか・・・』

 

辺り一面は酷いもんだった。

恐らく戦争でこのありさまに・・・

ユキナは、ここであの兵器を創ってたのか?

 

『アイツ・・・すげぇなぁ・・・でも、どうやってあの兵器を創ったんだ・・・?』

 

すると突然後ろから・・・

 

『人間や動物の死体を武器、ガラクタ、金属を使って創ったのっ』

 

『そうか・・・なるほど・・・って!?』

 

俺は後ろを振り返ると、タバコをくわえポケットに手をつっこんで立ってるユキナだった・・・

 

『なんでアンタが、ここに居るわけ?』

 

『・・・酔いつぶれたお前をここに送ったのは俺だ・・・ロザリオから住所聞いてなっ気がつけばそこのソファーで寝ていたんだよ・・・』

 

俺は、その場から立ち去ろうとした時・・・

 

『ふ~ん・・・あっせっかくだからポトフ食べてけば?』

 

ユキナはポトフの入った鍋に火を付け・・・

 

『ところで、軍はどうしたの?』

 

俺はタバコの火を消しながら・・・

 

『・・・辞めたよ・・・昨日・・・』

 

ユキナは温まったポトフを皿に入れ俺に差し出した・・・

 

『ハイ、約束の・・・』

 

俺はユキナのポトフを口にした・・・

 

『・・・!ホントだっ美味い!』

 

『でしょ?』

 

俺とユキナはポトフを食べながら話をした・・・

こんな感じは久々だった・・・議会軍にいた時は、こんな余裕すらなかった・・・

するとユキナは俺に、こんな事を聞いてきた・・・

 

『議会軍にガンダムってモビルスーツあるんでしょ?』

 

『・・・あぁ、ある・・・試作機だけどなっ』

 

ユキナは座ってた椅子から立ち上がり・・・

 

『タクマ・ハレルヤ・・・アンタだけに見せてあげる、ついてきて・・・』

 

俺は、ユキナの後ろをついていった・・・そして地下に続く階段を降りていくと鉄の扉がありユキナはポケットから鍵を取りだし、その扉を開けると・・・

 

『ここがアタイのラボ、ここでタクマが見た兵器がここで創られてるの・・・』

 

凄い設備だった・・・やっぱ科学者だったんだ・・・

そして、あの時の2種類の兵器を見かけた・・・その他にも色んな種類の兵器を見た・・・

 

『これ、みんなユキナが・・・』

 

『そうだよっ』

 

ユキナは、この兵器を使って議会軍に復讐しようとしている・・・

しかもたった1人で・・・

 

『F・ARMYって呼んでよっ』

 

俺は、その瞬間ある決意を固めた・・・




タクマの決意、そしてユキナが父ビクター博士から引き継いだモノ・・・


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モーント・ライヒ(月の帝国)

いつしか月は、モーント・ライヒと呼ばれた・・・
ある男が、政権を握るようになってからである・・・
その男の名はアドルフ・ヘス、モビルスーツの大量生産やあらゆる兵器の開発に力を入れ最高の軍事勢力を維持してきた。
そして、その下に従えてるのはアドルフの息子・・・
長男リチャード・ヘス、次男ベニート・ヘス、この2人はモビルスーツのパイロットでもあり強化人間である・・・
しかし、それはまだ謎のまま・・・


議会軍はアドルフ・ヘス率いる最高軍事勢力だ・・・

犯罪まみれの街にしたのも、あの男の仕業だ・・・

だが俺はアドルフ・ヘスに会った事はない、わかってるのは狂人だって事くらいだ・・・

ヤツには2人の息子がいる、リチャードとベニートだ・・・しかも強化人間の訓練も受けている、議会軍には2機の試作ガンダムがある、恐らくリチャードとベニートに乗せるために作られたものだろう・・・

モビルスーツの数だけでも半端ない、ユキナはそんな連中を相手に1人で戦おうとしている・・・

 

俺は、ユキナと共に戦う事を決意した。

行く当てもないのも確かだが、彼女の存在が凄く気になる・・・

俺も議会軍ではモビルスーツのパイロットだった。

腕には自信がある、だが強化人間の訓練を受けたリチャードとベニート相手ではさすがの俺でもわからんが・・・

 

『ユキナ・・・この戦い今のお前じゃ荷が重すぎる・・・もし、俺で良かったら協力させてくれないか?』

 

『・・・じゃ、モビルスーツ乗れんの?』

 

『あぁ、勿論だ自信がある』

 

『じゃ、こっちに来て・・・』

 

ユキナはある所まで俺を連れていく、しかし・・・凄い量のF・ARMYだ・・・

そして、でっかいシートに覆われている数10メートルくらいの物体が目の前にある、ユキナはそのシートを剥ぎ取ると・・・

 

『・・・!モ、モビルスーツ・・・』

 

『アタイのお父ちゃんが極秘で開発したモビルスーツ・・・議会軍はコレを欲しがってたんだ・・・この機体はGフレームで作られていて、コクピット内にサイコ・コアが埋め込まれている・・・』

 

『サイコ・コア?』

 

『アタイもその存在はわからないけど、人間の隠れた能力が全て引き出せる物体ってお父ちゃんが言ってた・・・』

 

議会軍はコレを手に入れたいが為にビクター博士を・・・

 

でも・・・勝てるかもしれない・・・

このモビルスーツとF・ARMYなら・・・

 

『このモビルスーツ・・・最後はアタイが完成させた・・・タクマにあげるよっ』

 

『・・・このモビルスーツの名前は?』

 

『ガンダム・カイザーシュタイン』

 

確かに、そんな感じのモビルスーツだぜ・・・

まさか俺がガンダムに乗ろうとはな・・・

 

アドルフ・ヘスが、この月を支配するようになってから皆この月の事をモーント・ライヒと呼ぶようになった・・・

俺とユキナの目的は、この月の帝国を壊滅させる事・・・

議会軍は、第一指令本部を破壊されて本格的に動き出すだろう・・・

 

『タクマ・・・部屋戻って一杯やろうか?』

 

『あぁ、いいなっF・ARMY入隊祝いでもやってくれっ』

 

ガンダム・カイザーシュタイン・・・かぁ・・・




本格的に動き出す議会軍、予測不能なF・ARMY・・・そしてガンダム・カイザーシュタインの驚くべき性能・・・


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犯罪組織ハイルブロン

議会軍が裏で関わりを持つ犯罪組織ハイルブロン・・・
ユキナの父親ビクター博士を殺害した組織である、ユキナはその組織の中の5人をつきとめていた・・・


アタイは、お父ちゃんを殺した連中をつきとめた。

議会軍が裏で操ってるハイルブロンっていう犯罪組織だ・・・

そこのリーダーがバルハルムという殺人鬼、そして、元女性収容所の囚人管理長を務めていたドSのイカレ女ハルタ・グレーゼ・・・3人目は麻薬の売買をやっている狂人ゲッペルス、人殺しをするために生まれてきたアイヒマンとイルザの兄妹・・・

この5人がハイルブロンを仕切っている、恐らくアドルフ・ヘスがこの5人に指示を与え、お父ちゃんを殺した・・・

 

連中は、議会軍からモビルスーツを何機か買っている、それだけじゃない・・・

議会軍は麻薬の売買や人身売買にも手を染めている・・・

噂によると、アドルフ・ヘスは異常なまでの少女愛好家らしい・・・

 

そして今夜、ハイルブロンと議会軍は、ある取引をする・・・

場所は、ハイルブロンの麻薬製造工場・・・

 

アタイは自分で創りあげたモビル・タンク、アナーキー・キャノンに乗り込み待ち伏せをしている・・・

麻薬製造工場の周りには3機の議会軍のモビルスーツ、シュミットが見張りをやっている・・・

アタイは工場内に小型偵察自爆兵器デスワームを忍ばせていた・・・

 

『う~ん・・・例の5人はいないようだね・・・』

 

タクマもガンダム・カイザーシュタインで待機している、デスワームの爆破が合図・・・

 

・・・取引が始まった・・・大量の麻薬に大金、そして商品にされた少女達・・・

そして、デスワームが動いた、ハイルブロンの連中や議会軍の連中の身体の中に素早く侵入し、容赦なく爆破・・・デスワームに殺られた連中は一瞬でバラバラにされた・・・

他の連中は武器を持ち、辺りを見渡す・・・

 

そして、ガンダムが動いた・・・

まるで光になったようなスピードでシュミットに近づいた・・・

 

『スッゲェ、なんてモビルスーツだ・・・』

 

ガンダム・カイザーシュタインは接近戦用に創られてる、2本のナイフと両腕に装備されてるGクローが主な武器・・・

しかし、シュミットに攻撃をする暇を与えず、ガンダムは3機のシュミットを撃破した・・・

 

『なんて機動力だ・・・接近戦が得意な俺にはピッタリだぜ・・・』

 

アタイのアナーキー・キャノンは7本のキャノン砲を撃ちまくりながら工場に突っ込んでいった・・・そして、アナーキー・キャノンから降りて、アタイはハイルブロンの連中と議会軍の連中と格闘戦になった・・・

 

連中は一斉にかかってくるが、アタイは1人ずつ的確に仕留めていく、するとタクマもガンダムから降りて、加勢にきた・・・タクマも余裕の表情で1人ずつ仕留めていく・・・

そして、最後ハイルブロンの雑魚の髪の毛を鷲掴みし、例の5人の居場所を聞き出そうとしたが・・・

 

『わ・・・わからない・・・ほ、本当だ!』

 

アタイは無言で、ソイツの首をへし折り床に叩きつけた・・・

 

タクマは少女達を解放した・・・

 

『議会軍は何企んでんだ・・・?』

 

ユキナはタバコをくわえ火を付けながら・・・

 

『さぁねっ・・・まっ早いとこズラかろっ』

 

あの5人はアタイがぶっ殺してやるよ・・・




議会軍とハイルブロンの目的は?



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スラム・シティの夜

ハイルブロン麻薬の帝王ゲッペルスと議会軍のリカルド・ヘス大佐の密談
そして、ロザリオの店で飲んでいたタクマとある男・・・


スラム・シティのネオン街は、多くの犯罪者達のたまり場である。

そこの高級ストリップの店に、ハイルブロンのゲッペルスと議会軍のリカルド・ヘス大佐が顔を合わせていた。

 

『なぁ大佐、今回の件いったいどうなってんだ?』

 

ウイスキーのロックを口にするリカルドは静かに語った。

 

『正直、私にもわからん、だが我々とハイルブロンの関係を知っている者がいる事は確かだっ』

 

ポールダンスを2人に誘惑するように踊るダンサーを見ながらゲッペルスは・・・

 

『あの商品を用意するのにどれだけ苦労したと思う?しかも、そちらのロリコン総裁様のわがままも聞いてやったんだぜ?』

 

『確かにアレは想定外だった、我々がそちらの工場でアナタ方を取り調べる設定だったのだが、何者かが今回の取引を知っていた・・・』

 

ゲッペルスはダンサーの下着にチップを挟み、ビールを飲み干しリカルドに指をさす。

 

『大佐、ソイツは何者だ?』

 

『さぁ?私にもわからん?だが・・・死体から変な物体を見つけたらしい』

 

『何だよ?』

 

『小さい生き物のような・・・ミミズに似ていたらしい、だが詳細はわかっていない、まだ分析中だっ』

 

『わかったら、すぐ電話くれっ』

 

ゲッペルスは立ち上がりポケットから出した金をテーブルに置き去っていった。

 

 

~ロザリオの店~

 

俺は1人ロザリオの店で飲んでいると、ある男が俺に話しかけてきた。

 

『ここ、いいかい?』

 

『見ねぇ顔だがアンタ誰だ?』

 

その男はアイザックと名乗った。

 

『アンタ、タクマ・ハレルヤだろ?元議会軍の?』

 

『なぜ俺を知っている?』

 

俺はアイザックを睨みながらバーボンのロックを一気に空けた。

 

『まぁそんな顔で俺を見るなっ俺はこう見えてもデカだっ』

 

『あぁっ議会軍に手も足も出せない警察官か?』

 

アイザックは議会軍とハイルブロンを調べていた。

奴等が手を組んでる事は知っていて、他にも俺が知らない事も話してくれた。

 

『タクマさんよ、ムーン・シティ警察の長官や、そのお偉いさん方もハイルブロンと麻薬や売春婦の取引を交わしてるらしい、その仲介が議会軍よぉ』

 

『・・・なぜ、その話を俺にする?』

 

『アンタがユキナ・フランケンシュタイン博士と手を組んでる事は知っている、昔ビクター博士に世話になったからなっ』

 

アイザックはビクター博士を殺害した奴を探していたが、上から突然捜査中止の指示がでて、その事件は迷宮入りになり、

それでもアイザックは今でも単独で捜査していた。

 

『奴等は、この月を自分の欲望を満たすだけの楽園に変えようとしている!俺は絶対にそれを許さない!』

 

俺は2杯目のバーボンを空け、金をテーブルに置き・・・

 

『その話が本当なら、議会軍だろうとハイルブロンだろうと俺らがぶっ潰してやるよ、ロザリオさんっこの刑事さんに一杯飲ませてやってくれっ』

 

ロザリオはコップを拭きながら笑顔でうなずいた。

 

そんな下らねぇ事のためにユキナの父親は殺されたのか・・・

 

『議会軍辞めて正解だったぜ、しかも俺を敵にしたのが命取りだぜ・・・』

 

俺はタバコに火を付け、ユキナの元へ帰る、スラム・シティの夜は寒かった。

 

 

 

 

 

 




議会軍とハイルブロンの目的を知ったタクマ、そして怒りを強めるユキナは全てのF・ARMYを起動させる。


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死の恐怖

ユキナは偵察用F・ARMYマオルヴルフをある店に送り込んだ、ビクター博士を殺害した5人の中の1人ハルタ・グレーゼが経営するSMクラブ「スナイパー」
ユキナは復讐を胸に、スナイパーに潜入する。


スラム・シティにある一件の高級SMクラブの前にアタイは立っていた。

そこにはお父ちゃんの敵がいる、

5人の中の1人ハルタ・グレーゼ、超変態女だ。

今日、本人がSMショーをやるらしい・・・

 

1週間前に、あの女の詳細を知り偵察用F・ARMYマオルヴルフをSMクラブ「スナイパー」に送り込んだ。

前から、若い女達が行方不明になっていると聞いていたけど、まさかここで見世物にされているなんてね。

その若い女達はハルタの強引なSMプレイを大勢の客の前でヤらされている。

 

『ほぉら!しっかり客の前で恥ずかしいところを見せるんだよ!』

 

『お願い・・・もうヤメテェ‼』

 

この店は会員制で、客のほとんどは大物政治家、大企業の社長、官僚のトップ、警察の長官やお偉いさん方だ。

 

アタイが中に入ろうとすると、黒服にグラサンをかけた2人の男が立ちふさがった。

 

『オイっ会員証を見せてもらおう』

 

『あぁっいいよ』

 

アタイは2人の男を蹴り倒し、顔面を壁に叩きつけた。

 

『見せたからね、会員証っ』

 

さらに中に入ると目の前に受付の若い男が、アタイを睨むように椅子からゆっくり立ち上がった。

 

『お客様、この扉の向こうへ行きたいのなら、会員証を・・・』

 

『今見せたよ!』

 

アタイは受付の男に目潰しを食らわし、回し蹴りでその男を吹っ飛ばした。

そして、背負っていたバッグを受付のテーブルに置き中からデスワームの入ったビンを取りだし会場へ忍ばせた。

その後ろから、スカル・ボム5体がアタイの後ろからついてくる。

 

『フフっ予定どおりだねぇ』

 

アタイはゆっくり会場の入り口の扉を開けると、ステージに上がっているハルタを睨みつけた。

そして、F・ARMYを起動させた。

先に侵入したデスワームが次々と自爆し、客を吹っ飛ばしていく。

会場は悲鳴と叫び声で包み込まれた。

スカル・ボムも無差別に自爆攻撃を仕掛け、マオルヴルフは口先に付いている無数の毒針で客を抹殺していく、アタイはくわえタバコでハルタに近づく・・・

 

『ハルタ・グレーゼだね?』

 

『貴様!何者だい!?』

 

『ユキナ・フランケンシュタインっ』

 

『!?フっフランケンシュタインだと!?』

 

ハルタは持っていたムチをアタイに向け振りかざした。

 

『そうだよ!アンタを殺しに来たんだよ‼』

 

アタイは、ありとあらゆる打撃をハルタに食らわし、逃げようとしたハルタを捕まえ床に投げつけ腕を折った。

悲鳴をあげるハルタを見下ろし顔面を思いきり踏みつけた。

 

『これから殺される気分はどう?ハルタ?』

 

アタイはハルタの首を取り、容赦なくへし折った。

 

『案外たいしたことなかったなぁ』

 

血の海と化したSMクラブ「スナイパー」

アタイはタバコに火を付け、その場から去った。

 

『・・・あと4人』

 

お前らにも死の恐怖をたっぷり教えてやるよ・・・

 

 




議会軍とハイルブロンが本格的に動き出す。


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リチャードとベニート

アドルフ・ヘスの2人の息子、リチャードとベニート。



議会軍最高指令本部、そこには2機のガンダムがある。

ガンダム・アイシュビッツ、紅い機体でリチャード専用機で長距離用ライフルを装備されてる。

 

ガンダム・イェガー、青い機体で弓を装備、ベニート専用機である。

 

アドルフ・ヘスはリチャードとベニートを自分の部屋に呼び、本格的な指示を与えた。

 

『リチャード、ベニート、いつでもガンダムを出撃出来るようにしておけ、何故ならハイルブロンのハルタ・グレーゼが殺された!殺った人物は知っている、ビクター博士の1人娘ユキナ・フランケンシュタイン・・・』

 

ハルタの店には隠し防犯カメラが設置されていた。

そのカメラにユキナが店から出るところが撮され、ハルタの部下が血だらけでそのデータを議会軍に渡したという。

 

『リチャード、ベニート、この顔をしっかり覚えておけっ』

 

アドルフはその映像を巨大スクリーンに映し2人に見せた。

その映像を見たリチャードは不適な笑みを浮かべながら・・・

 

『いい、あの顔の傷、父上お任せを、なぁベニート』

 

『あぁ、しかしただの科学者ではなさそうだねっ』

 

『それともう1つ、ハイルブロンの麻薬製造工場を攻撃された時、ガンダムらしい機体を見たという報告も受けている、他にも協力者がいるかもしらん!油断するな!』

 

2人は険しい顔つきに変わり敬礼をする。

 

『ハイル‼』

 

~ユキナの研究所~

 

俺はユキナにリチャードとベニートの事を話した。

 

『リチャードとベニート?』

 

『あぁ、議会軍の総裁アドルフ・ヘスの息子だ、俺がまだ議会軍の訓練を受けていた時アイツらもいたんだが3ヶ月で姿を見せなくなった。そして月日は流れ気がつけば俺は少佐になっていた・・・その時に聞いたんだ、アイツらは強化人間の訓練を受けていた事をな』

 

『強化人間?』

 

『俺も詳しい話はわからんけど、遥か昔ニュータイプという特殊な能力を持った人間をそう呼んだらしい・・・恐らく議会軍は、そのニュータイプをベースに強化人間を作ったんだろう・・・』

 

ユキナはショットグラスにいれたバーボンを一気に飲み干し2杯目をつぎながら・・・

 

『なぁるほどねぇ、この前言ってた議会軍のガンダム、その兄弟のために作ったかもねっアドルフ・ヘスも過保護だねぇ息子に甘くしちゃってハハっ』

 

俺もショットグラスにいれたバーボンを一気に飲み干し、タバコに火を付けながら・・・

 

『そうだなっただのお坊ちゃんだハハっ』

 

俺はユキナがハイルブロンの幹部の1人を殺った事は知っていた。

その日の夜、ボロボロになったスナイパーの前を通ったからな、だが俺はあえて聞かなかった。

 

 

 

 




リチャード・ヘスがハイルブロンのリーダー、バルヘルムの前に現れる。


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リチャードの策略

リチャードはハイルブロンがたまり場にしている酒場に姿を現した。

 

『楽しそうですね、バルヘルムさん』

 

ウイスキーのボトルをラッパ飲みしているバルヘルムは、リチャードに冷たい視線でイヤミを言った。

 

『誰かと思ったら、議会軍のお坊っちゃまじゃねぇか?』

 

『ハハっお坊っちゃまは余計ですよっ・・・隣よろしいでしょうか?今日はハイルブロンの皆様に頼み事がございましてっ』

 

リチャードはバルヘルムの隣に座り、胸ポケットから1枚の写真を出した。それはユキナが破壊したスナイパーから出てきたところの写真だった。

 

『バルヘルムさん、この女性がハルタ・グレーゼさんを殺したらいしんですよ』

 

バルヘルムはユキナが写っている写真を見ながらリチャードの胸ぐらを掴む・・・

 

『コイツはユキナ・フランケンシュタインだ、頭のぶっ飛んだ女だよ!へっコイツなら殺りかねないがなっ』

 

『ご存じだったとは、じゃ話が早い、ユキナ・フランケンシュタインを抹殺する手伝いをしていただけたら助かるのですが?』

 

『あの女は、ただでは殺せねぇぞ・・・』

 

リチャードは余裕の表情でビールを空け、ある提案をもちかけた。

 

『バルヘルムさん、我議会軍の新型モビルスーツ、ギガントを提供しましょう。そして私にはガンダムがある、彼女のオリジナル兵器など敵じゃありませんっ』

 

バルヘルムはゲッペルスにギガントに乗ることを指示をし、リチャードに不適な笑みを見せながらユキナの写っている写真を握りしめた。

 

『ユキナ・フランケンシュタインは俺が殺る!アイツがハルタにやったようになぁ!』

 

『勿論です、我軍もハイルブロンも彼女が邪魔ですからねぇ・・・それでは準備ができましたら連絡いたしますのでっ』

 

リチャードはテーブルに金を置き、店から出ていった。

バルヘルムはウイスキーのボトルを空け壁に投げつけると・・・

 

『あのガキ、調子に乗りやがって!まぁいい、ハルタを殺ったヤツがわかったしなっしかもビクターの娘ときたもんだ、父親の仇討ちってやつか?』

 

店から出たリチャードは携帯を取りだし、アドルフ・ヘスに連絡をいれた。

 

『父上、ハイっ上手く乗ってきました。ハイルブロンとユキナ・フランケンシュタインを殺し合いさせます、あっそれとですが、彼女の協力者が判明しました・・・元議会軍タクマ・ハレルヤ少佐です、ハイっ彼と一騎討ちを・・・』

 

携帯を切り、リチャードが向かったところ・・・それは、ロザリオの店・・・

 

『!?リチャード、妹は生きているんでしょうね?』

 

『ハイっ勿論、元気にしてますよ、ロザリオさん妹さんのために最後の仕事です、これが終わればアーネさんは解放します』

 

 

 

 




議会軍に情報を送ってたのは、ロザリオだった。しかし、それには理由があった。
妹のアーネの事・・・


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ロザリオの秘密

俺はユキナとロザリオの店にいる、昨日の夜ユキナの携帯にロザリオからメールが届いた。

 

”ユキナ元気?実は明日私の店が5周年なんだ

もし良かったらタクマと2人でおいでよ!ビール1杯サービスするから!

ヨロシクー!”

 

この日のロザリオの店は繁盛していた。

 

『ロザリオさん、俺にバーボンのロックを、ロザリオさんも何か好きなのどうぞ俺にご馳走させてくれっ』

 

『あらっ嬉しい!じゃ遠慮なく』

 

『ハハ、どうぞ』

 

ユキナは俺の隣でいい感じで出来上がっていて

他の客と下らない話で大いに盛り上がっていた。

 

『ギャハハハ!それはオメェのケツだべや!』

 

刻々と時間は過ぎていき、客は俺とユキナだけになった。

 

『ユキナ、タクマさん今日はありがとう、今日の最後は私にご馳走させてっ』

 

『ハハ、良かったじゃんタクマ』

 

『5周年記念だからなっ』

 

俺は気づかなかったが、ユキナがロザリオの表情の変化に気づいた。

 

『・・・ん?』

 

ロザリオの表情は、何かの恐怖に怯えている表情でユキナとタクマに飲ます酒を作っていた。

 

『ハイっお2人さん、お待たせっ』

 

ロザリオはユキナとタクマをジッと見つめていた。

そして2人がグラスに口をつけようとした瞬間・・・

 

『ダメぇ‼』

 

ロザリオは2人のグラスを払い、そのグラスはゆっくりに床に落ち、割れた音とともに店内は静かになった。

 

俺は何がどうなってんのか?

さっぱりわからなかった。

 

ロザリオは両手で顔を隠し、叫ぶように泣き出した。

 

『ロザリオ?どうしたの?』

 

『そうだロザリオさん、何があったんだ!?』

 

俺とユキナはロザリオを落ち着かせ、彼女はゆっくり話し出した。

 

『・・・私にはたった1人の妹がいるの、でも血は繋がってないのよ

私が12歳の時あの子は養女として私達の家族になってね、いつも仲が良かった

・・・名前はアーネ、ずっと本当の妹のように接してきた。そして5年前、私達の両親は戦争で亡くなって、妹のアーネは議会軍に連れていかれたの・・・

アーネには秘密があった、彼女はフライヤ一族の娘だったのよ、長年に渡って月の平和を保ってきた一族・・・ある武装集団によってフライヤ一族は消されてしまった。その生き残りがアーネだった・・・議会軍はアーネを使って何かを企んでいる、私は議会軍のリチャード・ヘルに拘束されてるアーネの写真を見せられ、議会軍の指示を素直に聞けばアーネは解放するって・・・だから・・・』

 

ユキナはバーボンを飲みながらロザリオの肩を優しくさすりながら・・・

 

『アタイとタクマの情報を送ってたんだね?』

 

ロザリオは大粒の涙をこぼしながら頷いた。

 

『ロザリオさんは悪くねぇよ、大事な妹さんのためにやったんだ、さっきの酒には毒が入ってたのか?』

 

『そうよ、リチャードが私にタクマさんを殺せって・・・そうすればアーネは無事解放するって、でも出来なかった・・・本当にごめんなさい!』

 

そしてユキナが突然立ち上がった。

 

『ロザリオ、しばらく店休んでっここにいたらマズイ、アタイの所で落ち着くまで居て!妹さんは私が助ける!』

 

俺はバーボンを一気に空け、立ち上がった。

 

『ユキナっ俺にもやらせろ!ロザリオさん、妹さんの件任せてくれ!』

 

今、議会軍とハイルブロンとの一騎討ちが始まろうとしている。

 

 




怒りが収まらなくなったユキナとタクマは最後の戦いに出る!


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突撃

戦いは始まった。

 

F・ARMYは、議会軍の量産型モビルスーツ、シュミットの部隊と交戦をしている、

アタイのアナーキー・キャノンとタクマのガンダム・カイザーシュタインは議会軍の最高指令本部へ向かっていた。

するとシュミット5機と新型モビルスーツがアタイらの前に立ちふさがった。

 

『何だよ?議会軍の新型?』

 

その新型モビルスーツは紫色で両肩にはゴツイシールドとデカイサーベルを装備していた。

そして、そのモビルスーツから・・・

 

『ギャハハハ!ユキナ・フランケンシュタイン!このゲッペルスが相手になるぜぇ!このギガントでなぁ!』

 

ゲッペルス!?お父ちゃんの敵‼

 

『タクマ!ここはアタイが!早く最高指令本部へ!』

 

『なっユキナ!?』

 

『大丈夫だよ!ハハっ』

 

『死ぬなよ!』

 

タクマは最高指令本部へ向かっていった。

アタイは全てのキャノン砲とバルカン砲を乱射しながら敵に突っ込んでいった。

そして地面からアタイの最高傑作3頭龍ディノザオリアーが5機のシュミットを食いちぎるように破壊していく、アナーキー・キャノンとギガントは激しい交戦、ギガントのサーベルがアナーキー・キャノンのキャタピラに傷をつけた。

 

『あぁクッソぉ‼』

 

『ギャハハハ!これで身動きとれねぇ?死ねぇ‼』

 

ギガントがアナーキー・キャノンの頭部押さえ、サーベルを逆手に持ち変え、上から突き刺そうとした瞬間!

 

『ゲッペルス、アンタやっぱバカだわっ』

 

アナーキー・キャノンの7本目のキャノン砲がギガントのコクピットめがけて発射した!

 

『オメェなんか1発でいいんだよぉ‼』

 

『!?え・・・』

 

その1発でギガントは真っ二つになり、ゲッペルスはチリとなった。

 

シュミットの部隊は、F・ARMYによって壊滅状態にされた。

 

『あぁまだ何とか動くかな?』

 

アタイもF・ARMYと共に最高指令本部まで向かった・・・

 

~最高指令本部付近~

 

俺は議会軍の2機のガンダムと見合っていた。

ガンダム・アイシュビッツとガンダム・イェガー・・・

 

『久しぶりだな、リチャードとベニート!』

 

『ほぅ、覚えていてくれて光栄だよタクマ・ハレルヤ少佐』

 

『ヘェ、あれが噂のビクター作のガンダム?』

 

先に仕掛けたのがリチャードとベニート、ライフルとボーガンの交互の攻撃、俺はそれを素早く避けながら2機のガンダムに近づく・・・

 

『なっ何だ!?あの速さは?』

 

『まっまさか!?もしかしてアレがサイコ・コアの力!?』

 

それでも攻撃の手はゆるめない2機のガンダム、カイザーシュタインはさらにスピードを上げ、ガンダム・イェガーの懐に入った。

 

『うっ嘘だろ!?』

 

『嘘じゃねぇよベニート、今から接近戦を教えてやるよっ』

 

慌てて距離を取ろうとするが、カイザーシュタインの速さには到底及ばない。

 

『悪いがお前の敗けだ、ベニート』

 

Gクローと2本のナイフでガンダム・イェガーをバラバラにしていく・・・

 

『そっそんな!?俺は強化人間だ!』

 

そしてGクローでガンダム・イェガーのコクピットをエグった。

 

ガンダム・カイザーシュタインはゆっくりリチャードのガンダム・アイシュビッツの方へ歩み寄る・・・

 

『次はテメェだ、リチャード』



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この戦いが終れば・・・

ガンダム・カイザーシュタインとガンダム・アイシュビッツの激しい交戦が繰り広げるなか、最高指令本部内では晩餐会が行われていた。

 

『ムーン・シティ警察長官殿、この議会軍最高指令本部まで足を運んでいただき感謝します』

 

『ハハハ、こちらこそ招待してくださり実に嬉しい限りですアドルフ・ヘス総裁殿』

 

その他にも、大手企業の会長や大物のマフィアのボスなどが集まり、大きいテーブルを囲んでいた。

 

『本日、我議会軍の晩餐会に出席して頂いた諸君、誠にありがとう、これからも我議会軍はよりいっそう力をつけ、ここにいる友達と共にこれからも我々の目指す世界を作っていきたい所存であります、さぁ我友よ、グラスを持ち我々の明日へ!』

 

~最高指令本部付近~

 

『クソ!何だ!?あのスピードとパワーは?この私がついていけない!』

 

『リチャード、お前は所詮その程度なんだよ!』

 

ガンダム・カイザーシュタインのナイフがアイシュビッツのライフルと右腕を切り落とした。だがアイシュビッツも背中に装備していたサーベルを抜き応戦する!

 

『昔の私ではないのだよ!タクマ・ハレルヤ‼』

 

『あぁそうかい!そいつは良かったなぁ‼』

 

ガンダム・カイザーシュタインは残像を繰り出しながら、光のような速さでアイシュビッツの攻撃を交わし、懐に入った。

 

『終わりだ、リチャード』

 

Gクローと2本のナイフでアイシュビッツの左腕、両足を切り落とし地面に強く叩きつけた。するとアイシュビッツのコクピットが開きリチャードは最高指令本部の中へ逃げていった。

 

『あんの野郎‼』

 

タクマもガンダム・カイザーシュタインのコクピットを開き、リチャードを追った。

 

~最高指令本部特別倉庫前~

 

アタイは30機を超えるシュミットの部隊と見合っている、ボロボロのアナーキー・キャノンと残りわずかなF・ARMY・・・

 

『ハハハっずいぶん歓迎されてるみたいじゃんアタイら!?』

 

アタイは迷わず、残りのキャノン砲を乱射しながら、F・ARMYと共にシュミットの大群へ突っ込んでいった。

 

1機ずつ倒れていくシュミット、1体ずつ消えていくF・ARMY、そしてアタイはシュミットに体当たりしていき、目の前の巨大倉庫に向かって突っ込んでいった。

アナーキー・キャノンのキャノン砲がシュミットのコクピットを貫いて、中のパイロットは死亡、しかしアナーキー・キャノンも動かなくなってしまった。

そして辺りを見渡すとハイルブロンの手下達が走って近づいてくる、アタイはアナーキー・キャノンのコクピットを開き、外に出た瞬間ハイルブロンの手下達と格闘戦になった。

 

『こんのぉ!わかったよ!こいやぁ‼』

 

アタイは向かってくる敵を1人ずつ倒していく、打撃、投げ、間接技・・・

最後に残った手下をサンドバッグ状態で殴りまくって、前蹴りで吹っ飛ばした。

そしてアタイは目の前の階段をかけ上がった。

 

~最高指令本部内~

 

俺はリチャードを追い詰めた。

 

『オイ、リチャードもう諦めろ』

 

『黙れ!私だって戦士の1人・・・』

 

リチャードは俺を睨みつけながら、ゆっくり構えをとる、俺もそれに合わせ構えをとった。

 

先に仕掛けたのがリチャード・・・

 

俺はリチャードの攻撃をさばきながら1撃ずつ打撃を食らわしていく、しかしリチャードは攻撃止めず攻めてくる、俺はありとあらゆる打撃をリチャードに食らわす、俺は攻撃をしてくるリチャードの腕を取り容赦なくへし折り床に叩きつけた。

折られた腕を押さえもがくリチャード、俺は倒れたリチャードを見下ろしながら・・・

 

『アドルフ・ヘスはどこだ?』

 

『へっへへへ・・・』

 

リチャードは腰に仕込んでいた拳銃を取りだし自分の頭に銃を突き付け・・・

 

『ハイル!ヘル‼』

 

リチャードは、そのままひきがねを抜き自分の頭をぶち抜いた・・・

俺はリチャードの銃を奪い取り、アドルフ・ヘスを探しに動いた。

 

~アドルフ・ヘス専用レストラン厨房~

 

アタイは階段を上った先にある扉を開けると、そこは高級感のある壁と廊下、そこから黒いスーツを着た男2人が格闘戦を仕掛けてきたが、アタイは何のためらいもなく仕留めた。

 

さらに進んでいくと!大きな両開きの扉の前に男と女が立っている、アタイはその2人をよく知っている・・・

 

『アイヒマン、イルザじゃん』

 

アイヒマンは手に大きなノコギリを持ち、イルザは鉄パイプを持っていた。

 

『よぅユキナ、コイツでお前の親父と同じ姿にしてやるぜ‼』

 

『パパの元へ送ってやるよ!アハハハ!』

 

アタイは鬼の眼光で睨みつけながらアイヒマンとイルザに近づいていく、2人は同時に仕掛けてきた。

アタイはアイツらの攻撃を交わしながら打撃を放っていく、だがアイツらの攻撃は止まらない、アタイは攻撃を受けながらも、反撃していく、全くの五分の攻防が続く、そしてアタイはイルザを捉えた。後ろに回り一気にイルザの首をへし折った。

死んだイルザを見て怒り狂ったアイヒマンはノコギリを振り回しながらかかってくる・・・

 

『テメェよくも、よくも妹をー‼』

 

『アンタもそんな感情あったんだ?』

 

アタイはアイヒマンのノコギリを持ってる手を捉え、そのまま捻るように折り、何発もの蹴りを浴びせ壁越しに腰を下ろした瞬間、ノコギリを奪い取り一気にのどを抉り切った。アタイは血に染まったノコギリを床に放り投げ、目の前の両開きの扉を開けた。そしてそこは広い厨房で、数人のスタッフとシェフらしき者達がいた。

シェフ達はアタイを見て静かに厨房から姿を消した。

そこに1人の男が現れた・・・アタイが殺したい男・・・

 

『バルヘルム・・・』

 

バルヘルムはアタイを睨みつけながらゆっくり近づいてゆっくり構えをとった。

アタイもそれに合わせ構えをとると、仕掛けてきたのはバルヘルム、アタイの様子をうかがい、また構えをとった。アタイも合わせて構えをとった。また仕掛けてきたバルヘルム、次はお前がこいといった素振りを見せ、互いに構えをとる、アタイも様子をうかがうように仕掛ける、そしてアタイとバルヘルムは本格的な構えをとった瞬間、互いに一歩も譲らない攻防が続いた。

バルヘルムは相当強いって聞いてたけど、かなり出来る・・・

互い決死の攻防、そしてアタイはバルヘルムの顔面を殴りスキをついたところで蹴りの連打を浴びせ、バルヘルムは調理台の向こうへ吹っ飛んでいった。

慌てて立ち上がり、バルヘルムは攻撃の手は止めない、アタイもさばきながら攻撃を与え、バルヘルムに攻撃をするスキを与えず、アタイは打撃を打ち込んでいった。

バルヘルムの顔が血で染まっていく、アタイは回し蹴りで吹っ飛ばした。

すると、このままだと殺られると思ったか、腰に仕込んであったカランピットという鎌状の武器を取りだし、蹴りを放ったアタイの足を捉え膝の裏を切った。

 

『うぁー‼クソっ‼』

 

バルヘルムはさらに攻撃を仕掛けてくる、アタイは何とか交わしながら攻撃を与える・・・

 

”アレを1つ奪えれば・・・!”

 

アタイはカランピットを奪う戦術に出た。

互い五分の攻防が続く、そしてカランピットを奪うことができたアタイは猛反撃に出た。バルヘルムの攻撃を交わしながら身体中を切り刻んでいく、バルヘルムも反撃に出るが、アタイは殴るようにカランピットを首に突き刺し思いきり抉り切った・・・バルヘルムはアタイによしかかり、ゆっくり床に倒れた・・・

 

アタイはバルヘルムを見下ろし、アドルフ・ヘスの元へ向かった。

 

『タクマの方が強いわ・・・』

 

~晩餐会会場~

 

俺はアドルフ・ヘスに銃を突き付けていた。

 

『悪いが2人のお坊っちゃんは、もうこの世にはいないぜっ』

 

『貴様ぁ‼タダですむと思うな‼』

 

晩餐会に参加していた連中が俺に銃を向けた。

 

その時・・・

 

1人ずつ爆破していく、するとそこには・・・

 

『これがF・ARMYだよ、アドルフ・ヘス総裁っ』

 

『ユ、ユキナ‼』

 

俺がユキナの方を見た瞬間、アドルフ・ヘスは腰から銃を抜き、俺の頭に突き付けた時、アドルフ・ヘスが木端みじんになった・・・

 

『今の手動用のマオルヴルフねっ・・・ところで来るの遅かった感じかな?』

 

『いやっそう来ると思ってたっ』

 

ロザリオの妹アーネは個室に監禁されてて、無事救出することが出来た。

ボロボロになった最高指令本部を出ると・・・

 

『アイザック警部!』

 

『タクマ君、私は警察官としての職務を果たしに来た。後は我々に任せてくれ!』

 

『中見たら今日ご飯食べれないかもハハっ・・・タクマっ帰ろっ』

 

俺はタバコに火を付けながら・・・

 

『あぁっ帰ったらポトフ食いてぇ』

 

『いいよっガンダム動く?』

 

『あぁ多分なっ』

 

『アナーキー・キャノン押してってくれる?』

 

『あぁわかったよっ』

 

議会軍とハイルブロンの戦いは終わった。

とりあえず、やっとゆっくりユキナのポトフが食べられる・・・

 

『ところでタクマ、アタイのことスキなの?』

 

『えっ・・・えっ?』

 



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SEASON 2 MOBILE・VIRUS
DETH・LAGER


議会軍とハイルブロンを壊滅させたユキナとタクマ、それから1年が経ち時はGC 0077、また新たな敵が動きだそうとしていた。




1千人を超える犯罪者を収容しているDETH・LAGER、死の収容所と言われている。

そこに女性科学者サエコ・ローランと助手を務めるユウヤ・アベルが最新兵器の開発のためにDETH・LAGERに派遣され最新兵器モビル・ウイルスを完成させようとしていた。

そしてそこには、所長サイモン・ギルティと女性副所長ミナミ・アレックスの姿があった。

 

『ローラン博士、作業は順調かね?』

 

『ハイ、ギルティ所長もうそろそろです』

 

『ほほぅそうか、これが出来れば我々に最高の軍事力が備わるわけだ、議会軍が壊滅した今、我DETH・LAGERがこの月を支配する!完成を楽しみにしてるぞローラン博士』

 

GC 0077・・・

 

アタイはユキナ・フランケンシュタイン、議会軍とハイルブロンとの戦いから1年が経った。

相変わらず兵器の開発を続けている、タクマはアタイと交際中でまぁ普通にいい感じかな?

タクマは今ムーン・シティ警察の格闘術の指導をやっている。

 

んで、アタイに助手が出来た。モヒカン頭のスカル・ボムで名前はボブ、話も出来るし頼りになる。

 

『ユキナ、そろそろタクマ帰って来るんじゃない?』

 

『あぁ、もうこんな時間っボブ、パン買ってくるから留守番頼むね!』

 

『了解、博士っ』

 

『それはやめろって・・・』

 

『へへっ』

 

アタイは行きつけのパン屋がある、いつもそこでパンを買っている、そこが安くて美味い!

 

『ありがとう、またヨロシクねぇ!あっいらっしゃい‼』

 

『今日も元気だねぇアーネはハハっ』

 

ロザリオの妹アーネは自分でパン屋を始めていた。

昔からパン作りが好きだったらしい、ロザリオもたまに手伝いに来る。

 

『ユキナちゃんタクマさん元気ぃ?エヘヘ』

 

アーネは肘でアタイの腕を突っつく、アタイとアーネは歳も一緒ですぐに友達になれた。

 

この街は、あれから少しだけど犯罪が減っている、真っ当な仕事を始めた者もいれば、まだ罪を犯している者もいる・・・

また、いつどこで何かが起こるかもしれない、だからアタイはF・ARMYを創り続けている、ガンダム・カイザーシュタインの強化もしている、死体の手配はアタイの昔ながらの付き合いのあるブローカーにお願いしている感じ、そのブローカーが手配してくるとこはDETH・LAGERという強制収容所らしい、あまり詳しい事は聞いていない、そこ以外でも動物園で死んだ動物も手配してくれるから助かっている・・・

 

アタイはアーネの店でフランスパンを買って研究所に戻った。

ちょうどタクマも帰って来てたみたいだ。

 

『おぅユキナお帰り、パン買いに行ってたって?』

 

『うんっアーネのどこでっ』

 

『ユキナ、お帰りなさいっタクマお腹ペコペコだってさっ』

 

笑い声が絶えない日々が続く中、アタイらの知らないとこで恐ろしい事が起きようとしていた・・・



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マンソン・X

DETH・LAGERに収容されている1人の囚人マンソン・X、その男は女、子供、老人関係なく無差別に殺しまくっていた。

今じゃ個室に監禁され、不自由な日々を送っている最凶最悪の殺人鬼マンソン・X

この男を24時間2人体制で監視を行っている監視員は・・・

 

『コイツ、さっさと死刑にしちまえばいいのに、なんで24時間体制で見張んなきゃならねぇんだ?』

 

『声がデカイ、まぁ聞いた話だがヤツを何かの実験に使うらしい、その実験に使うモノが今完成しようとしている』

 

『実験って・・・何の?』

 

『・・・さぁなっ』

 

マンソン・Xは椅子に座ったまま両手手足は鎖でガッチリ固定され、身動きがとれないようにされている。

 

『オイ、監視員!?』

 

『喋るな、マンソンお前にそんな権限はないっ』

 

『クソしてぇんだよ‼』

 

『だったら、その場で出せ!』

 

監視員の1人が警棒でマンソンの顔面を何発も殴った。

もう1人の監視員が止めに入り、携帯用の便器を椅子の下に起き、マンソンの両足を自由にしてマンソンは排泄を済ました。

 

『オイ、どうやってケツ拭けばいいんだよ?』

 

監視員が消防用のホースを手にして笑いながらマンソン目掛けて放射した。

 

『ギャハハハ!ほぅら望みどおりキレイにしてやるよぉ!』

 

”コイツら全員殺してやる‼”

 

~MOBILE・VIRUS研究室~

 

『ローラン博士、このウイルスに適合する囚人は500人です、その中の1人マンソン・Xが100%の適合率が出ています』

 

『やはりね、彼は特別なの、マンソン・Xならモビルスーツを超えたモビル・ヒューマノイドにトランスフォーメーションが可能だわ』

 

~DETH・LAGER所長室~

 

サイモン・ギルティ所長は女性副所長ミナミ・アレックスを自分の部屋に呼び、次なる準備をしていた。

 

『アレックス副所長、もうじき試作用ウイルスが完成するようだ、囚人1人用意しといてくれないか?』

 

『ハイ、承知しましたギルティ所長』

 

『頼むぞ、私がもうじき月の王になる日は近い!』

 

そして所長室の電話が鳴り、ギルティは受話器を取った。

 

すると・・・

 

『ほぅ、そうか・・・わかった今行くっ』

 

監禁室でマンソン・Xが暴れだし、監視員6人を素手で殺していた。

そこにギルティ所長とアレックス副所長が監禁室に現れ、殺害された監視員を見て・・・

 

『ほほぅ随分派手に暴れたなぁマンソン・X』

 

『テメェ!俺様の死刑を取り下げて、挙げ句の果てにこんな所に閉じ込めやがって!何企んでんだ!?』

 

『わかった・・・教えよう、君にとってもいい話だ・・・』



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モビル・ヒューマノイド

アタイは地下のラボで、ある人物を待っていた。

名前はエリック、彼の闇のルートで死体を手配してくれる、その手配してくる所が

DETH・LAGERという強制収容所、っで、今日3体の死体が入ってくる・・・

 

『よぉユキナお待たせっ』

 

『エリック、約束の3体だよね?』

 

死体は冷凍保存用カプセルに入れられていて、エリックは得意気な顔でカプセルのフタを開けた。

 

『2体は死刑にされたヤツで、もう1体が病気で死んだヤツらしい、問題ないだろ?』

 

『別に、何の病気だったの?』

 

『元々心臓が弱かったらしいなっ』

 

アタイはエリックと一緒に死体保管庫まで運んだ、そこにはボブが死体を管理している。

 

『あっユキナ、新しい死体?』

 

『よぉボブ、元気でやってっか?』

 

『まぁね、エリックそこの台に乗っけといてよ、後で僕が場所作っとくからっ』

 

『はぁいよっ』

 

アタイはタバコをくわえ火を付けながら例の病気で死んだ1体を見ていた。

正直病気で死んだヤツを受け入れたのは初めてだった。

死刑になったヤツか、殺されたヤツ、自ら命を経ったヤツっていうのがほとんどだった。

 

『エリック、せっかく来たんだからビールでも飲んでいけば?』

 

『あぁ・・・そうしてぃけどもう一件行かなきゃなんねぇ、また今度なっ』

 

すると病気で死んだといわれていた死体が痙攣するように動き出した。

それを見たアタイ達は・・・

 

『ねっ・・・ねぇエリック?確かアレ病気で死んだはずだよね?』

 

『まっ間違いねぇ、確かに死んでいた・・・』

 

『いつ死んだの?』

 

『・・・3時間前だ・・・』

 

その死体は突然起き上がり、少しずつ身体が変化していった。

何かに変身するように、人から何かへ、身体が通常の倍まで大きくなり、もはや人ではなく怪物のような姿に変貌していた。

アタイ達はただ見てるしかなかった。

 

『なっ何なの?コレ?』

 

その怪物はアタイ達を見た瞬間大きな呻き声をあげながら激しく暴れだした。

アタイ達は必死で逃げ、近くの実験室の中に隠れた。

 

『ねぇエリック、アイツ心臓の病で死んだんだよね!?』

 

『だから、そうだって!』

 

『健康そのものじゃん‼』

 

『えぇ!?ソコ!?』

 

アタイはポケットから携帯を取りだし・・・

 

『こうなったらマッド・ロプス起動だね!』

 

恐竜型のマッド・ロプスが起動し、その怪物と戦う、マッド・ロプスは怪物を長い尻尾で吹っ飛ばし、さらに怪物の腕に噛みつき鋭い牙で咬みちぎり、最後は怪物の頭を咬み潰し怪物は、ピクリとも動かなくなった。

アタイ達は、そっと死んだ怪物に近づく・・・

 

『今度こそ死んだよね?』

 

『あぁかなりグロいけど・・・』

 

『ユキナ、コレ使えないね・・・』

 

正体不明の怪物、死んだ者が突然怪物になり暴れだした。

 

『ボブ、コイツの血液サンプルを取ってアイツに見てもらう・・・』

 

”この怪物の形状、どこかモビルスーツに似ている・・・”

 



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