ハイスクールD×D 転生した魔神 (I S S E I)
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(ネタバレ注意)キャラ設定 [修正有り]

兵藤一誠(旧名メリオダス)

 

魔神王(父親)との闘いに終止符打ち、自身に掛けられた呪いは解かれた。

そして、メリオダスの最愛の女性であるエリザベスもまた、最高神(母親)との闘いに勝利を得た。

 

しかし、2人の本来の寿命は疾うの昔に尽きている。

 

その為、メリオダスはエリザベスと共に、肉体ごとブリタニアから消滅した。

 

その後、エリザベスの懇願により、転生神の協力のもと、メリオダスは第2の人生を歩む事に成った。

 

しかしその世界でも、闘いが待っていた。

 

仲間達と共に色々な困難を乗り越えながら、絆、友情、愛を深めていく。

 

果たして、兵藤一誠(メリオダス)はどのように立ち向かって行くのか、乞うご期待。

 

根絶者(作者)「これを読んで興味の沸いた方は、暇潰し感覚でお読み下さい」

 

技一覧表

 

全反撃(フルカウンター)

[自分に向けられた汎ゆる攻撃的魔力を倍にして返す魔力特性]

 

カウンターバニッシュ

[全反撃の応用技]

[自分に向けられた攻撃的魔力を消失させる]

 

リベンジカウンター

[魔力を解除した状態で受けた汎ゆる攻撃的魔力を蓄積、チャージし一気に解き放つ大技(諸刃の剣)]

 

獄炎(ヘルブレイズ)

[魔神族だけが持つ魔力特性とは別の力]

 

付呪・獄炎(エンチャント・ヘルブレイズ)

[獄炎の魔力を自分の武器に纏わせる]

 

神千斬り(かみちぎり)

[武器に纏わせた獄炎の刃で斬りつける]

[または斬撃として放つ]

 

獄炎の檻(ヘルブレイズ・ブリズン)(黒い柱)

[獄炎を柱状に形成し、敵に重圧を掛け拘束する]

 

獄炎の怒号(ヘルブレイズスクリーム)

[武器に纏わせた獄炎を広範囲に放出する]

 

獄炎の黒刀(ヘルブレイズブレード)

[獄炎の魔力を剣に形作った物]

 

殲滅状態(アサルトモード)

[獄炎の魔力を体に纏う魔神化の完全体]

 

闇の砲撃(ダークネスバースト)

[黒雪と同じ闇の力を片手に収束させ衝撃波として撃ち放つ]

[もしくは防弾として放つ]

[それを受けた者は全身が黒く成り絶命する]

 

爆発する獄炎(ブラストブレイズ)

[獄炎を球状にして投げ放つ]

[着弾すると爆発して中心から3mの範囲を焼き尽くす]

 

獄炎の太陽(ブレイジング・サン)

[無慈悲な太陽(クルーエル・サン)をヒントに、獄炎で作られた漆黒の太陽]

 

ステータス表(闘級表示)

 

兵藤一誠

 

ノーマル 闘級 68,000

 

魔神化(模様のみ) 闘級 140,000

 

魔神化(魔力纏い) 闘級 160,000

 

禁手(バランスブレイカー) 闘級 300,000

 

覇龍(ジャガー・ノート・ドライブ) 闘級 400,000

 

魔神化(模様のみ)+禁手 闘級 430,000

 

魔神化(魔力纏い)+禁手 闘級 500,000

 

魔神化(模様のみ)+覇龍 闘級 620,000

 

魔神化(魔力纏い)+覇龍 闘級 750,000

 

殲滅状態(アサルトモード) 闘級 1,000,000

 

殲滅状態+禁手 闘級 1,200,000

 

殲滅状態+覇龍 闘級 1,500,000

 

比較対象者

 

魔王

 

サーゼクス・ルシファー(ノーマル) 闘級70,000

 

サーゼクス(人型に浮かび上がる滅びのオーラ) 闘級150,000

 

セラフォルー・レヴィアタン 闘級60,000

 

堕天使

 

アザゼル 闘級75,000

 

アザゼル ((ダウン・)(フォール・)(ドラゴン・)(アナザー・)(アーマー)) 闘級143,000

 

ドラゴン

 

ティアマット 闘級180,000

 

ア・ドライグ・ゴッホ(全盛期) 闘級450,000

 

オーフィス 闘級1,500,000

 

グレートレッド 闘級2,000,000

 

トライヘキサ 闘級2,000,000

 

その他

 

ヴァーリ・ルシファー

 

ノーマル 闘級 68,000

 

禁手 闘級 300,000

 

覇龍 闘級 400,000



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プロローグ
プロローグ1


これはハイスクールD×Dと七つの大罪のクロスオーバーです

なるべくアンチ ヘイトは無いようにしたいです


俺の名はメリオダス

 

目を覚ますと、そこは不思議なところだった。

 

辺り一面 真っ白な空間が拡がっていた。

 

メリオダス「此処は何処だ?」

 

俺がそう呟くと後ろから答えが返ってきた。

 

???「此処は転生の間よ」

 

メリオダス「!? 誰だ!」

 

振り返ると其処には少し高身長な女がいた。(175㎝位)

 

俺の振り返りながらの問い掛けに、女は態度を崩さず答えた。

 

転生神「私は転生神よ」

 

転生神と名乗った女に俺はさらに問い掛ける。

 

メリオダス「あのさ、何で俺 此処に居るんだ?」

 

その疑問に転生神は少し表情を暗くしながら答えた。

 

転生神「あなたは死んだの」

 

メリオダス「え?」

 

俺は耳を疑った。

 

メリオダス「マジ?」

 

その問いに転生神は無言で頷いた。

 

でも記憶を探って行くと、なんとなく納得してきた。

 

俺は魔神王(親父)との戦いになんとか勝利した。

 

そして俺とエリザベスは呪いが解けた。

 

だが、アーサーに取り憑いてたキャスがアーサーを喰おうとして大苦戦。

 

ギリギリの所でアーサーが混沌を使いこなしてキャスを逆に喰って一件落着。

 

その後、俺はエリザベスと前世の頃の思い出を振り返る旅をした。

 

数年 掛けて旅をして、俺とエリザベスは王都に帰った。

 

そして俺はバルトラの跡を継いで国王になり、エリザベスとの間に息子のトリスタンが生まれた。

 

幸せな生涯を過ごして、俺とエリザベスは寿命を終えた。

 

でも此処で疑問が出てくる。

 

俺 死んだのに何で今 此処に居るんだ?

 

俺が聞こうとした時に転生神が読んでたかのように答えた。

 

転生神「それは貴方に、第2の人生を送ってもらう為よ」

 

その言葉に俺はまた耳を疑った。

 

メリオダス「え!?だ、第2の人生?」

 

俺は驚くしかなかった。

 

でも、俺はふと気付いた。

 

メリオダス「!そう言えば此処って?」

 

俺が付いたことを察した転生神が続ける。

 

転生神「そうよ、貴方を転生させるわ」

 

やっぱりと言うしかねえ。

 

でも此処で、ある存在が頭を過る。

 

メリオダス「エリザベスは?」

 

俺が呟いた名前に転生神は今度は真剣な表情で俺に言う。

 

転生神「貴方の転生は、そのエリザベスからの嘆願なの」

 

メリオダス「え?」

 

あまりにも予想外な言葉に俺は呆けた。

 

呆ける俺に転生神は続ける。

 

転生神「貴方の人生は、神として見守ってきた。でも貴方の送ってきた人生は、あまりにも残酷なものだったわ」

 

今にも涙が出そうな表情で語る彼女を見て、俺は彼女の側まで歩み寄る。

 

そして目の前まで近付いた所で、手でしゃがむように促して抱き締めた。

 

転生神「え?」

 

俺の行動が予想外だったのか一瞬呆けたがすぐ我に反った。

 

転生神「な、何?///」

 

照れながら聞いてくる。

 

メリオダス「ありがとう、俺の為に悲しんでくれて」

 

抱き締めた意図がわかったのか、転生神も俺の背中に手を回してきた。

 

そして少しの間、彼女は俺の胸の中で泣いた。

 

転生神「ごめんなさい、恥ずかしいところ見せちゃったわね」

 

まだ少し涙が残ってるけど大分落ち着いたみたいだ。

 

メリオダス「誰かのために泣くのは恥ずかしい事じゃないさ」

 

転生神「エリザベスがあなたを好きになった理由が解った気がするわ」

 

此処で転生神は話も切り替えた。

 

転生神「さて、そろそろ転生の準備をしないと」

 

そう言いつつ床に手を翳すと、俺の足元に魔方陣が現れた。

 

メリオダス「これで転生 出来るのか?」

 

転生神「えぇそうよ。あと貴方の魔力と技は、そのまま引き継いだままにしておいてあげるから」

 

メリオダス「色々ありがとな」

 

俺がお礼を言うと転生神が思い出したように言う。

 

転生神「そうそう、エリザベスから伝言よ[貴方と過ごした日々、幸せだったわ]だって」

 

俺は嬉し涙を流しがら俺も転生神に伝言を頼んだ。

 

メリオダス「転生神、エリザベスに伝えてくれ。俺も幸せだったぜ」

 

それの言葉を最後に俺は転生した。

 

転生神side

 

転生神「行ったわね。居るんでしょ、エリザベス」

 

そう言うと光の柱が現れて、中からエリザベスが出てきた。

 

エリザベス「気付いてたんですね」

 

転生神「まぁね。それより聞こえてたでしょ、彼の言葉?」

 

私がそう聞くと、エリザベスは顔を赤くしながら頷いた。

 

その後、私とエリザベスはメリオダスについてや彼のこれからについて談笑していた。




いかがでしたか?

初めての小説ですが読んで頂けるとなら幸いです

仮にベテランの方々に読んで頂けたなら

感想やアドバイス 誤字脱字等のコメント頂けるとありがたいです。

あと出来れば誹謗中傷などのコメントお控えください。


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プロローグ2

連続投稿

いきなり飛びます


よぅ!メリオダスだ

 

早くも転生して5年が経った。

 

今俺は、近所に住んでる男勝りな女の子と一緒に森の中で遊んでいた。

 

少女「イッセーくん待ってよ~」

 

イッセー「早く捕まえてみなよイリナ!」

 

俗に言う鬼ごっこだ。

 

ちなみに俺が逃げで、イリナが鬼だ(じゃんけんの結果)

 

イリナ「はぁ、はぁ、イッセーくん早過ぎだよ」

 

イッセー「にししし」(サムズアップ)

 

息切れしながら言うイリナに、俺は笑って返す。

 

イリナ「どうしてそんなに動けるの?」

 

イリナの問いに俺は「生まれつきだ」と答えた。

 

実際は生まれる前からだけどな。

 

イッセー「時間もいい感じだし、昼ご飯にしようぜ」

 

俺が促すと

 

イリナ「また勝てなかったよー」

 

と言って、涙目になりながら落ち込むイリナ。

 

イッセー「そう落ち込むなよ、おかず1つやるから」

 

俺がそう言うとイリナは

 

イリナ「本当?」

 

シュンとなったまま聞いてきた。

 

イッセー「本当、だから今にの泣きそうな顔をすんなよ」

 

イリナ「誰のせいよ、このわんぱく超人」

 

俺は「あはは」と笑いながら(超人じゃなくて魔神だよ)と心の中で言った。

 

 

ある日俺はイリナに連れられて、町で有名な教会に来ていた。

 

なんでもイリナの親父さんが、此処で働いてるらしい。

 

イリナが扉を開けて先に中に入り、俺もそれに続くように入る。

 

中に入ると、二人の男が出迎えてくれた。

 

一人は中年位のおじさん。

 

もう一人は顔と体がアンバランスな爺さんだった。

 

イリナ「パパ!」

 

中年の男に抱きつきながらそう呼んだ。

 

実はその人とは、俺も会ったことがある。

 

今イリナが呼んだようにイリナの親父さんだ。

 

イリナ父「イリナ、イッセーくんもよく来たね」

 

イリナを抱っこしながら歩み寄って来たおじさんは、俺の頭を撫でながら言う。

 

すると後ろに居た爺さんが問い掛けて来た。

 

じいさん「紫藤くん、その子達が、昨日言っていた娘とその友達かね?」

 

イリナ父「はい、娘のイリナと兵藤一誠くんです。ストラーダ猊下」

 

爺さんの問いにおじさんが答えた。

 

イッセー「こんにちは!」

 

イリナ「こんにちは!」

 

ストラーダ「こんにちは。 ふむ、礼儀もしっかりしているようだね」

 

俺とイリナが挨拶すると、爺さんは何処か満足そうに呟いた。

 

ストラーダ「何も無い所だがゆっくりしていきなさい」

 

と言って爺さんは歓迎してくれた。

 

俺は教会に入った時から聞こえていた歌の感想を言った。

 

イッセー「いい歌だな」

 

何気なく呟いた感想に爺さんとおじさんは関心していた。

 

イリナ父「イッセーくんにも聖歌の良さが解るのかい?」

 

イッセー「なんとなくだけどね」

 

ストラーダ「ふむ、まだ幼いのに関心だな」

 

その後、爺さんの案内で教会の中を案内してもらった。

 

 

そして剣が飾ってある部屋に来た時、何か神々しいものを感じた。

 

爺さんは俺が感知したことに気付いて、俺に問い掛けてきた。

 

ストラーダ「イッセーくんどうかしたかね?」

 

イッセー「なんか他の部屋と雰囲気が違うなって」

 

俺の答えに爺さんは「そうか」と言いながら、眼はかなり驚いていた。

 

教会の案内が終わった時には夕方になっていた。

 

イッセー「今日はありがとうございました」

 

イリナ「今日はありがとうございました」

 

そう言って、俺とイリナは帰った。

 

ストラーダside

 

まさか、あんなに幼いのに聖剣の気配に気付くとは!

 

彼は将来 大物になるかもしれん。

 

私はあの子達が帰ったあと、自室に戻り、イッセーくんの才能に驚きながら、物思いに耽っていた。

 

ストラーダ「彼がいずれ、我々の敵にならないことを、祈るしかない」

 

イッセーside

 

そして月日が経ち、俺達が小学生に上がった頃だった。

 

イッセー「え、引っ越し?」

 

イリナ「・・・うん」

 

半泣き状態のイリナからの知らせに、俺は戸惑っていた。

 

イッセー「なんでいきなり?」

 

俺の問いにイリナは

 

 

イリナ「転勤だって くずん」

 

ついに泣き出しながら答えた。

 

イッセー「俺、手紙 書くよ。電話も毎日する、約束するから」

 

俺はイリナを抱き締めながら

 

イッセー「最後に、イリナの笑顔 見せてくれよ」

 

そう言うとイリナは

 

イリナ「うん、またねイッセーくん」

 

目に涙を溜めながら笑顔で言った。

 

イッセー「あぁ、またなイリナ」

 

俺も「またな」で返した

 

さよならは言わない。

 

その後、イリナはおじさんの車に乗った。

 

乗ってからも、窓から見えなくなるまで手を振り続けた。

 

俺もそれに応えるように手を振った。




いかがでしたか?

いきなりの連続投稿楽しいけど頭が痛い

やっぱり素人にはきつい

感想待ってます


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プロローグ3

此処から魔神技を少しずつ出して行きます。


よぅイッセーだ

 

イリナが引っ越してから2年が過ぎた。

 

俺達は約束通り、手紙と電話のやり取りを続いている。

 

電話をした時の嬉しそうに話すイリナは、正直かわいい。

 

ある日の夜、俺は嫌な気配を感じた。

 

その気配には[殺気]が含まれている。

 

俺は両親に気付かれないように家を出て、気配のする場所へ向かった。

 

気配を辿って着いた場所は神社だった。

 

階段を上りきった先で見たのは、剣を持った男が今にも目の前にいる親子に斬り掛かろうとしていた。

 

イッセー「やめろ!!!」

 

男「!?」

 

親子「!?」

 

俺が叫ぶと3人が一斉に此方を見た。

 

その瞬間、俺は[一瞬]で男と親子の間に入る。

 

男「!?」

 

親子「!?」

 

俺の存在に気付いた3人は、さっき以上に驚いていた。

 

男「小僧、其処をどけ!」

 

男の言葉に、俺は問い掛けてきた。

 

イッセー「この人たちをどうするつもりだ?」

 

男「殺すに決まってるだろ」

 

イッセー「なんでだよ?」

 

男の回答に俺はさらに聞く。

 

 

男「小僧に言っても解らんだろうが教えてやる。その女は堕天使という化け物との間にその娘を授かった。我が一族は他種族の存在を許さない。ましてや他種族との間に子を生すなど持っての他だ。だからk」

 

イッセー「もう黙れ!!」

 

男が言い切る前に俺が遮った。

 

あまりにも身勝手な理由に、俺は半分キレかけていた。

 

そして俺は魔力を上げながら男を睨んだ。

 

男side

 

な、何だこの小僧は?!

 

「もう黙れ」と言った瞬間から魔力が溢れ出ている。

 

それに小僧の額にある、黒い太陽みたいな模様は何だ?

 

俺は小僧のあまりの魔力に思わず後ずさる。

 

すると小僧は朱璃と娘の方に振り返る。

 

イッセー「二人とも、怪我はねえか?」

 

朱璃「えぇ、大丈夫よ」

 

娘「私も、大丈夫ですわ」

 

イッセー「そうか、良かった」

 

俺はそのやり取りをただ見ていることしか出来なかった。

 

朱璃side

 

私達の間に入って来たこの子は何者なの?

 

男の子が男に私達を狙う理由を聞いている途中に

 

男の子「もう黙れ!!」

 

そう言った瞬間いきなり膨大な魔力が溢れ出てきた。

 

最初は何も感じなかったのにいきなり高まっていく魔力。

 

どことなく禍々しいけど優しい感じがする。

 

すると男の子は振り替えって

 

男の子「二人とも、怪我はねえか?」

 

 

と、男の子は優しげな声で聞いてきた。

 

この時私は確信した、この子はとても優しい子だと。

 

朱璃「えぇ、大丈夫よ」

 

私が答えると朱乃も「私も、大丈夫ですわ」と返した。

 

最初こそ彼の魔力に朱乃は怯えて震えていたけど、彼の優しげな問いかけに震えは止まった。

 

イッセーside

 

俺が彼女達の状態を聞き終わった瞬間

 

男「小僧と共にあの世へ逝け!!」

 

男が剣を振り下ろした。

 

 

母親「危ない!!!」

 

母親がそう叫んだ。

 

しかし

 

俺は右手に魔力を纏わせて人差し指と中指で挟んで止めた。

 

男「何?!」

 

親子「え!?」

 

そして俺は、刀身を掴んだまま男に言う。

 

イッセー「例え種族が違っても、愛し合う事の何が悪い!」

 

男「何だと?!」

 

男は驚きながらも聞き返した。

 

俺は語気を強めながら続ける。

 

イッセー「好きになって何が悪い、愛し合って何が悪い!アンタにだって、家族が居るんじゃねえのか?その家族を気にくわないから殺せって言われて、アンタは首を縦に振れるのかよ?」

 

俺はその質問と同時に刀身を折った。

 

パキンッ

 

男「何!」

 

男は驚くが構わず続ける。

 

イッセー「どうなんだよ?」

 

だが男は。

 

男「確かに俺にも家族は居る。しかし、他種族の気持ちなどどうでもいい!」

 

その瞬間男は折れた剣で斬りかかって来た。

 

俺はすぐ左手に魔力を纏わせて、折れた刀身の先を拾って振り下ろされた剣を受け止めた。

 

男「ば、バカな!」

 

俺は男のリアクションを無視して、男を外へ蹴り飛ばした。

 

バコオオオォォォン

 

男「ぐふぅ!!」

 

イッセー「さてさてさーて、どうするべきかな?とりあえず、動き止めとくか、よっと」

 

俺は軽くジャンプして男の真上まで行き、持っていた刀身にも魔力を纏わせる。

 

そして男を殺さない程度に斬った。

 

イッセー「付呪・獄炎(エンチャント・ヘルブレシズ)

 

男「ぐああああぁぁぁぁぁ!!!」

 

そして俺が男を斬ったと同時に

 

???「朱璃!朱乃!無事か!?」

 

朱璃「あなた!」

 

朱乃「お父様!」

 

空から黒い羽を生やしたおっさんが飛んできた。

 

2人の呼び方の通りここの主人だろう。

 

3人の熱い包容も束の間。

 

???「貴様!許さんぞ!」

 

その言葉と同時に光った槍の様なものを出して男に襲いかかった。

 

でも俺はその攻撃を止めた。

 

ガキン

 

???「な、何故だ!君は妻と娘を助けてくれたのではないのか?」

 

イッセー「こいつにだって家族が居るんだ。アンタがこいつを殺せば、アンタ以上に悲しい思いをこいつの家族に与えちまう。違うか?」

 

少しの間にらみ合いになった俺達だったけど、おっさんは槍を引いた。

 

???「わかった」

 

おっさんは槍を消してから男の前に行き

 

???「お前達の長に伝えておけ、またこんな事をしたら次は無いとな」

 

それを聞くと男は転移して帰った。

 

バラキエルside

 

この少年は何者なんだ?

 

朱乃と歳が換わらないにも関わらずこれほどの魔力。

 

それに上空から見えたが、あの男を斬りつけた技は一体?

 

等と考えていたら少年が帰ろうとしていた。

 

バラキエル「待ってくれ!」

 

私が呼びかけると少年が振り向いた。

 

少年「何かな?」

 

バラキエル「君は何者なんだ?」

 

少年「う~ん通りすがりのお人好し、かな?」

 

少年はそう答えた。

 

バラキエル「そうか、最後に名前を教えてくれはいか?」

 

一誠「いいけど探したりしないでくれよ? 兵藤一誠」

 

バラキエル「一誠くんか、一誠くんありがとう」

 

私が礼を言うと一誠は「どういたしまして」と言って帰って行った。

 

朱乃side

 

あの男の子の名前はお父様から兵藤一誠くんと教えてもらった。

 

いつかまた会えたらちゃんとお礼言いたいな。

 

朱乃「兵藤一誠くん」ドクン

 

名前を呟くと胸がドキドキする。

 

これ何なんだろ?




いかがでしたか?

朱璃さん生存です。

さて次回はリアス&ソーナとの出会いです。

PS予告は確定でする訳ではありません。


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プロローグ4

セリフの時は「」

心の声は()

今回オリジナル魔神技登場です。


よぅイッセーだ

 

 

神社の一件から更に2年、俺は5年生になった。

 

 

イリナが引っ越してから仲良くなった2人の友達、松田と元浜。

 

 

俺達は学校帰りに通学路途中の公園でしばらく遊んで帰るか、3人どっちかの家で一緒に宿題をするのが日常だった。

 

 

でも今日に限って、2人とも用事が有ると言ってそそくさと帰っちまった。

 

 

今日は宿題の量が少なかった事もあって、30分で終わった。

 

 

欲求不満になっちまった俺は、気分転換に散歩に出る事にした。

 

 

イッセー「母さん、宿題終わったから散歩に行ってくる」

 

 

母さん「あらそう?車には気を付けてね。それともうすぐ夕ご飯だから、なるべく早く帰ってきなさい」

 

 

イッセー「はーい」

 

 

と返事をして家を出た。

 

 

15分位歩いた所で、いつも俺達が遊んでいる公園に着いた。

 

 

でも其処には、女の子2人と化け物に居た。

 

 

リアスside

 

 

私は来年から、人間界の中学校に通うことになった。

 

 

正確には私と幼馴染みのソーナと一緒に通う。

 

 

それと同時に、私はこの駒王町の領主になる。

 

 

その手続きのために、私の兄とソーナの姉である魔王様2人がこの町を納めている神話体系の神々と会談をしている。

 

 

私達はその付き添いで来ていたけど「下見もかねて、2人で散歩して来なさい」と私の兄から言われて、私とソーナは言われた通り散歩することにした。

 

 

30分ほど歩いて、休憩のため目に着いた公園で休む事にした。

 

 

5分程過ぎた頃、1人の男が話し掛けて来た。

 

 

男「君達、悪魔だよね?」

 

 

リアス・ソーナ「!!」

 

 

私とソーナは一気に臨戦態勢に入った。

 

 

でも、それが仇になった。

 

 

よくよく顔を見たら、男ははぐれ悪魔だった。

 

 

私達が構えた瞬間はぐれ悪魔は襲い掛かって来た。

 

 

でもその時

 

 

???「待て!」

 

 

はぐれ悪魔・リアス・ソーナ「!!」

 

 

声がした方を見ると、其処のは私とあまり換わらない男の子がいた。

 

 

イッセーside

 

 

女の子を襲おうとした化け物に待ったを掛けた途端、化け物と女の子が振り向いた。

 

 

化け物「何だガキ?此処には結界が張ってあったはずだ」

 

 

イッセー「そんなの俺には効かねえよ」

 

 

化け物「何だと?」

 

 

俺は化け物のリアクションを無視して本題に入った。

 

 

イッセー「そんなことより、お前はなんでその子達を襲ってるんだ?」

 

 

俺の問い化け物は笑いながら答えた。

 

 

化け物「ハハハ、そんなの俺の趣味だよ」

 

 

イッセー「何だと?」

 

 

化け物の回答に俺は声が低くなりなから聞き返した。

 

 

化け物「殺して何が悪い!弱肉強食の精神だよ!強者は弱者に何してもいいんだよ!殺そうが犯そうが何やったってi」

 

 

バコオオオォォォン

 

 

俺は耐えきれず化け物が言い切る前に殴り飛ばした。

 

 

ソーナside

 

 

はぐれ悪魔がかなり最低なことを語っている途中、男の子の姿の消えてかなり大きな音が鳴った。

 

 

音がした方を見ると、はぐれ悪魔の顔を男の子が殴っていたんです。

 

 

殴られたはぐれ悪魔は、3メートルほど飛んだ所でバク転をして着地しました。

 

 

はぐれ悪魔「ッチ、ガキかと思って甘く見ていたが、なかなか良いモノ(拳)持ってんじゃねぇかよ。!おいガキ、お前そのデコの模様は何だ?」

 

 

はぐれ悪魔の問いかけに私とリアスも彼の顔を見ると

 

 

リアス「!?」

 

ソーナ「!?」

 

私もリアスも驚きました。

 

 

彼の額には、まるで黒い太陽みたいな模様が浮かんでいました。

 

 

最初声をかけた時には無かったはずが、今はくっきりとあります。

 

 

しかも、彼から膨大な魔力を感じます。

 

 

彼は、一体?

 

 

イッセーside

 

 

化け物の問い掛けに俺は言った。

 

 

イッセー「お前には関係無い」

 

 

化け物「ほう」

 

 

今度は俺が聞いた。

 

 

イッセー「お前さっき、強者は弱者に何しても良いって言ったよな」

 

 

化け物「あぁん?それがどうした?」

 

 

イッセー「それだけ聞けば十分だ」

 

 

ボコオオオォォォン

 

 

俺はそう呟くと同時に化け物の懐に入り、腹に拳をめり込ませた。

 

 

化け物「ぐはぁ!!」

 

 

化け物は殴られるまで気付かず、殴られた状態のまま体をくの字に曲げていく。

 

 

拳を引くと化け物は両膝を付いてうずくまる。

 

 

化け物「こ、この、クソガキが」

 

 

そう言いながら化け物はゆっくりと立ち上がる。

 

 

イッセー(少し強めに殴ったのに、結構タフだな)

 

 

俺がそう思っていると、化け物は足元に落ちていた小石を拾い魔力を込める。

 

 

すると小石が剣に変わった。

 

 

化け物「覚悟しろよガキ!」

 

 

化け物が剣を作ったのを見て、俺も左手に魔力を集中する。

 

 

そしてそのまま右肩の前まで左手を持って行き、おもいっきり水平に振り抜き魔力で剣を作った。

 

    

イッセー「獄炎の黒刀(ヘルブレシズ・ブレード)

 

 

神社の一件以来、ずっと訓練して来た。

 

 

そして、1年前にやっと使えるようになった新技だ。

 

 

化け物「な、何だと!?」

 

 

イッセー「さぁ、第2ラウンド開始だ」

 

 

リアスside

 

 

その戦いは圧倒的だった。

 

 

スピード・パワー・剣戟、どれもあの男の子の方が上だった。

 

 

はぐれ悪魔の攻撃はすべて紙一重で避けて、カウンターで攻撃を当てていく。

 

 

その時、私は思った[闘い慣れている]と。

 

 

しばらくしてはぐれ悪魔が急に後ろへ下がった。

 

 

剣を捨てて両手に魔力を集中し始めた。

 

 

はぐれ悪魔「まさかこれ程までとはな、ガキにしてはかなりの強さだ」

 

 

彼を称賛しなからも、その表情はまるで勝利を確信しているような顔をしていた。

 

 

でも彼は無言で右足を後ろへ大又に開いて、左手を右肩前まで持って行き中腰で構えた。

 

 

はぐれ悪魔「何をしようとこれで終わりだ!!」

 

 

そう叫びながら、はぐれ悪魔は強力な魔力弾を放った。

 

 

その時、彼は水平に腕を振り抜いた。

 

    

男の子「全反撃(フルカウンター)!!!」

 

 

キイイィィン

 

 

ドゴオオオォォォン

 

 

その瞬間爆発したのは、はぐれ悪魔の方だった。

 

 

イッセーside

 

     

イッセー「全反撃(フルカウンター)!!!」

 

 

キイイィィン

 

 

ドカゴアアアァァァン

 

 

化け物「ぐあああああぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

これが止めとなり化け物は消滅した。

 

 

爆発してすぐ、2つの気配が飛んできた。

 

 

俺はその気配の方に振り向く。

 

 

そこには紅い髪の男とスーツを着た女が、蝙蝠みたいな羽を生やして丁度着陸するところだった。

 

 

紅い髪の男「リアス!」

 

 

スーツを着た女「ソーナちゃん!」

 

 

リアス「お兄様!」

 

 

ソーナ「お姉様!」

 

 

2人はそれぞれ呼ばれた上兄弟の元へ走って行った。

 

 

俺は2人の安否を見届けて、いざ帰ろうとした時

 

 

紅い髪の男「待ってくれないか」

 

 

俺は内心デジャビュを感じなから振り返った。

 

 

イッセー「何かな?」

 

 

紅い髪の男「まずはお礼を言わせてくれ!妹たちを助けてくれてありがとう」

 

 

スーツを着た女「私からも、ありがとう坊や」

 

 

お礼を言われたことは悪い気はしねえけど「まずは」が引っ掛かる。

 

 

サーゼクス「次に自己紹介させてくれ 、私はサーゼクス・ルシファー。こっちはさっき君が助けてくれた妹のリアスだ」

 

 

リアス「リアス・グレモリーよ、さっきは助けてくれてありがとう」

 

 

またお礼を言われたから俺も「どういたしまして」と返した。

 

 

セラフォルー「次に私はセラフォルー・レヴィアタン。そしてこの子もさっきあなたに助けてもらった、私の妹ソーナちゃんよ」

 

 

ソーナ「ソーナ・シトリーです、先程は助けていただきありがとうございます」

 

 

俺はなんで兄弟で名字が違うんだと思ったが気にしなかった。

 

 

サーゼクス「最後に質問だけど、君は何者なんだい?」

 

 

俺はこの問いかけに神社の時と同じように答えた。

 

 

イッセー「通りすがりのお人好し、だよ」

 

 

サーゼクスは納得行かないと言う顔をする。

 

 

これ以上詮索される前に、俺は先手を打った。

 

 

イッセー「俺、親が待ってるんで帰ります」

 

 

サーゼクス「あぁ、呼び止めてすまなかったね。気を付けて帰るんだよ」

 

 

イッセー「それじゃお元気で」

 

 

と挨拶して走って帰った。

 

 

帰り着いた時、遅くなった理由の言い訳に頭を悩ませたのは完全に余談だ。

 

 

サーゼクスside

 

 

上手くはぐらかされてしまった。

 

 

セラフォルー「サーゼクスちゃん、あの子本当に帰してよかったの?」

 

 

サーゼクス「あぁ、彼は放っておいても心配ないだろ」

 

 

私が答えると、セラフォルーは更に問いかける。

 

 

セラフォルー「なんでそう言い切れるの?」

 

 

サーゼクス「彼は、とても優しい眼をしていた。言うなら魔王としての勘と言うものかな」

 

 

セラフォルー「ふぅーん?」

 

 

まだ不思議そうにしているが私は話を知り変えた。

 

 

サーゼクス「さて、冥界に帰って仕事だ」

 

 

セラフォルー「えぇーもう私疲れたよ」

 

 

セラフォルーは駄々をこねるが、私は彼女のやる気スイッチの合言葉を知っている。

 

 

サーゼクス「妹の晴れ姿の為だ、もう少し頑張れ」

 

 

その瞬間

 

 

セラフォルー「よーし頑張っちゃうぞー!!!」

 

 

と言って1人先に転移して行った。

 

 

ソーナ「まったく、お姉様は」

 

 

リアス「お互い苦労するわね」

 

 

リアス・ソーナ「はぁ」

 

 

サーゼクス「2人とも私達は仕事に戻るけど、2人は門限まで自由にしてくれて構わないよ」

 

 

そう言っても私も転移した。

 

 

リアスside

 

 

彼のことは気になるけど、いつかまた会える気がする。

 

 

私は何故かそう思った。

 

 

リアス「ソーナ、彼の事どう思う?」

 

 

ドクン

 

 

ソーナに問いかけながら彼の事思い出していたら、胸が高鳴った。

 

 

リアス(これって恋、かしら?)

 

 

そう思っていると、ソーナが答えた。

 

 

ソーナ「不思議な人でした。でも誰かの為に怒ったり、泣いたりできる人は素敵だと思います」

 

 

この答えで、私は確信した。

 

 

強力なライバルが出現したと。

 

 

ソーナside

 

 

私はリアスの質問に答えている時、胸が高鳴っていました。

 

 

そして私を見るリアスの表情で確信しました。

 

 

親友でライバルだと

 

 

ソーナ「リアス、負けませんよ」

 

 

リアス「お互い様よ」

 

 

その後、私とリアスは門限まで町の下見を続けました。




いかがでしょうか?

さすがに4連続はしんどいです

次からは1日1話から2話の投稿にします。

読者の皆様にはご迷惑をおかけしますが、
気長に待っていて下さい。


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プロローグ5

今回はバトルはありません

あとちょっとだけドライグ出ます


よぅイッセーだ

 

公園での救出戟から1年が過ぎ、俺は6年生に上がった。

 

この頃、なんか女子に告白される事が多くなった。

 

なんでか知らねえけど、理由を聞くと一目惚れがほとんどだ。

 

すると頭の中に声がした。

 

???(それはドラゴンに魅了された結果だ相棒)

 

イッセー(確かドラゴンの特性みたいなものだっけ?)

 

???(あぁ、そうだ)

 

今俺が会話をしてるこいつの名前はドライグ[通称 赤龍帝]

 

半年前修行していたら、いきなり籠手が出てきて焦った。

 

でもこれが、ドライグとの出会いだった。

       

ちなみにこの籠手は[赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)]。

 

何でも神器(セイクリッド・ギア)って言う、たまに人間だけに宿る力らしい。

 

 

その数は3桁を超えるとか超えないとか。

 

その何百の中でも、13しか無い[神滅具(ロンギヌス)]って言うヤツの1つらしい。

 

その能力は10秒毎に持ち主の力を2倍にすると言うもの。

 

イッセー(使い方間違えたらヤバイな)

 

と思ったのは言うまでもない。

 

イッセー(にしても、3大勢力の戦争に割り込んで返り討ち。まったく、笑い話にもならないよな)

 

ドライグ(それを言わないでくれ、相棒)

 

あららドライグがへこんだ、この話は終いだな。

 

 

イッセー「?」

 

俺は通りかかった路地裏で、白と黒の猫二匹を見つけた。

 

白猫はかなり衰弱しちまってよく見ると怪我もしてた。

 

そんな白猫を隠すようにしてこっちに威嚇して来る黒猫。

 

黒猫「にゃーお!!」

 

しかもその猫は[普通の猫とは思えない]程の殺気を放っていた。

 

でもその黒猫も白猫程じゃねえが怪我をしていた。

 

白猫は早くしないと手遅れになる。

 

俺はゆっくりと猫の方に近付いて行く。

 

俺が近づくにつれ黒猫は警戒を強めていく。

 

そして白猫の前までたどり着き、抱えようとした。

 

でもそれを阻むように、黒猫が左手に噛みついてきた。

 

イッセー「・・・」

 

でも俺は動じる事なく、その噛みついた口から魔力を分け与えた。

 

黒猫もようやく、俺に敵意が無いと解って安心したみたいだ。

 

黒猫は気絶するように眠ってしまった。

 

俺は2匹を抱えて家まで急いだ。

 

家に着くと俺は急いで母さんを呼んだ。

 

イッセー「母さん!母さん!!」

 

母さん「おかえりなさいイッセー、どうしたのそんな大声出してってどうしたのその猫?」

 

言い切る前に猫に気付いて聞いてきた。

 

イッセー「路地裏で見付けたんだ。黒猫の方は大丈夫そうだけど、白猫の方は急がないとヤバイんだ!」

 

母さん「解ったわ。急いで病院に行きましょ!」

 

そう言って母さんは急いで支度をした。

 

俺達は急いで車に乗り近くの動物病院に向かった。

 

信号待ちの所で、母さんが俺の左手に気づいた。

 

母さん「イッセー、その左手どうしたの?」

 

イッセー「黒猫を落ち着かせるために噛ませた」

 

こうでも言わないと、黒猫が悪者になっちまう。

 

母さん「助けたかったのは分かるけど、程々にしなさいよ」

 

イッセー「はい」

 

なんとか信じて貰えたみたいだ。

 

母さんside

 

まったく自己犠牲もここまで来ると考えものね。

 

そんな嘘が母さんに通じるわけ無いでしょ。

 

そんな安心した顔してたらバレバレよ。

 

でもこの子が嘘を言う時は、必ず誰かの為だってわかってる。

 

だからあえて何も言わないけどね。

 

そうこうしている内に、動物病院に着いた。

 

運良く先客が居なかった事が幸いしてすぐに診て貰えた。

 

獣医「黒猫の方は軽い怪我でしたが、白猫は大分衰弱していますね。あと少し来るのが遅かったら助からなかったでしょうね」

 

それを聞いて私もイッセーも胸を撫で下ろした。

 

獣医「それにしても立派なお子さんですね」

 

母さん「えぇ自慢の息子です!」

 

先生にそう言われて私は嬉しくなって思わず、年甲斐もなく胸を張って答えてしまった。

 

今思い返すと恥ずかしい///

 

イッセーside

 

白猫の容態が落ち着いた所で、俺は母さんに話を持ち掛けた。

 

イッセー「母さん、この猫達うちで飼ったら駄目かな?」

 

すると母さんは

 

母さん「あなたがしっかり面倒を見るなら良いわよ」

 

イッセー「うん、約束するよ!ありがとう母さん!!」

 

母さん「こら、イッセー」

 

母さんが即答でOKしてくれた事に、俺は飛び付いてお礼を言った。

 

母さんも俺に注意はするが顔は笑っていた。

 

こうして兵藤家に新しい家族が加わった。

 

その日の夜、目を覚ました猫達に俺は話し掛けた。

 

イッセー「目が覚めたみたいだな」

 

2匹が振り向くと黒猫は無警戒だったが白猫は混乱していた。

 

イッセー「俺の前では普段通りで良いぜ。一目でお前達が普通じゃ無いってわかってたからな」

 

俺が言うと黒猫が話始めた。

 

黒歌「さっきは助けてくれてありがとにゃ。まずは自己紹介ね、私は黒歌こっちが妹の白音よ」

 

それに続くように白猫も話し出した。

 

白音「白音です。助けてくれてありがとうございます」

 

イッセー「俺は兵藤一誠、気軽にイッセーでいいよ。あと気にしなくていいよ困った時はお互い様だ」

 

黒歌「じゃあ次は質問ね。イッセーあなたは何者なの?」

 

俺は(もはやこの質問は当たり前なのか)と思いながら答えた。

 

イッセー「ただのお人好しだよ」

 

黒歌「お人好しね、じゃあ質問を変えるわ。あなたホントに人間なの?私が噛みついた時、私に魔力を分けてくれた。でも、その魔力は今まで感じたどの魔力とも違う。一体何なの?」

 

イッセー「・・・」

 

最初こそ言い訳を考えたが、俺は観念して全てを話した。

 

前世の事 転生の事 魔神の事 俺の人生の事

 

イッセー「とまぁこんな感じってあれ?」

 

黒歌・白音「・・・」

 

2人は信じられないと言う顔で固まってた。

 

そりゃそうだよなと俺でも思う。

 

こんな話そうそう信じられるモンじゃねえ。

 

イッセー「おーい戻って来ーい」

 

黒歌・白音「!!」

 

俺の呼び掛けに2人は我に反った。

 

黒歌「俄に信じられないけど証明できる?」

 

黒歌の問いかけに俺は無言で魔力上げた。

 

黒歌「!!?」

 

白音「!!?」

 

俺の魔力に驚いた2人は、また呆けた。

 

黒歌side

 

な、何なのよこの魔力は!!!

 

それに、おでこにある黒い太陽みたいな模様は何にゃ!?

 

こ、これが魔神の力なの?

 

見かけは10代前半位なのに!

 

い、異常過ぎにゃ!

 

多分これでもまだ10%も出してない。

 

これは信じざるをえないわね。

 

白音side

 

な、何なんですかこの人は!?

 

イッセーさんの過去を聞いて、最初は半信半疑でしたけど

 

黒歌「俄に信じられないけど証明できる?」

 

黒歌姉様がそう聞いた瞬間、イッセーさんが魔力を上げた。

 

とても禍々しいけど、とても優しい感じがします。

 

ドクン

 

この時、私は確かに胸が高鳴るのを感じた。

 

それに顔も熱いこの気持ちはまさか?

 

イッセーside

 

俺は5%程の魔力を出した。

 

黒歌「・・・」

 

白音「・・・」

 

今度はフリーズしてた。

 

俺は魔力を収めて2人に話しかけた。

 

イッセー「これで信じてくれたか?」

 

黒歌「!」

 

白音「!」

 

黒歌「え、えぇ」

 

白音「は、はい」

 

まだ半分放心状態だな。

 

俺はふと時計を見て話を切り替えた。

 

イッセー「よし今日はもう遅いから、続きは明日にしよう」

 

黒歌「わかったにゃ!」

 

白音「わかりました」

 

俺が促し、2人が返事をした途端。

 

2人はいきなり人の姿になった。

 

イッセー「え?」

 

黒歌「これが私達の本来の姿にゃ」

 

そう言うなり黒歌と白音は俺を挟んで川の字になった。

 

イッセー「どうしたんだ急に!?」

 

俺は驚きながらも2人に聞くと

 

白音「さ、寒いからです///」

 

黒歌「この方が暖かいにゃ///」

 

2人共、顔を赤くしながら言った。

 

ま、まぁいいか

 

俺も女と一緒に寝るのは嫌じゃないし。

 

俺はそう思いながら横になると疲れてたのかすぐ寝付いた。

 

黒歌side

 

イッセーはすぐに寝てしまった。

 

私はイッセーが寝たのを見計らって白音に聞いた。

 

黒歌「白音、正直に答えて、あなた、イッセーに惚れたでしょ?」

 

白音「!!!///」

 

白音はその瞬間、茹で蛸みたいに真っ赤になりながら頷いた。

 

内心やっぱりと思った時

 

白音「ね、姉様はどうなんですか?」

 

白音に聞き返されて、私も照れながら答えた。

 

黒歌「わ、私も、白音と同じにゃ///」

 

白音「じゃあ私達ライバルですね」

 

白音は意を決したように言った。

 

黒歌「挑むところにゃ」

 

その後私達も睡魔が来て眠りに着いた。




はい今回は猫又姉妹です

イッセーフラグ立てまくり

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プロローグおまけ

今回はヒロイン回です

ではどうぞ


リアスside

 

 

はじめましてリアスよ

 

 

あの男の子に助けられてから、1年が過ぎた。

 

 

私はあの男の子の事が頭から離れなくなった。

 

 

これが俗に言う[恋患い]かしら。

 

 

私が頭を抱えていると

 

 

???「あら、どうしたのリアス?」

 

 

私に話しかける人物がいた。

 

 

 

リアス「あら、朱乃」

 

 

そうその子は私のもう1人の親友であり、眷属の姫島朱乃。

 

 

突然だけど、悪魔は10000年前に天使、堕天使とで戦争していた。

 

 

その戦いで、多くの純血悪魔達が命を落とした。

 

 

そこで魔王アジュカ・ベルゼブブ様が開発された、他種族を悪魔に転生させる道具。

 

 

名を悪魔の駒(イービル・ピース)

 

 

チェスが用い府になっていて、駒の種類と数は

 

 

女王(クイーン)×1

 

 

僧侶(ビショップ)×2

 

 

戦車(ルーク)×2

 

 

騎士(ナイト)×2

 

 

兵士(ポーン)×8

 

 

と、普通のチェスと同じ数ね。

 

 

あと(キング)は登録制なので、駒は存在しない。

 

 

さっき紹介した朱乃はその女王の役割と言う事ね。

 

 

と、解説はこのくらいにして

 

 

リアス「そうね、一言で言えば恋患いかしらね」

 

 

朱乃「あらあら、うふふ あの堅物リアスが恋患い?あれほど男に興味が無いと言っていたのに」

 

 

私は少しむきになって返した。

 

 

リアス「あ、朱乃!からかわないでちょうだい///」

 

 

と言いつつも私は、いい機会と思い朱乃に話すことにした。

 

 

リアス「いい機会ね、朱乃には話しておきましょう」

 

 

私は朱乃にお兄様達が来るまでの事を、おおまかに話した。

 

 

朱乃「それは危なかったですね」

 

 

リアス「えぇ、もし彼が来てくれなかったらと思うとゾッとするわ」

 

 

朱乃「そうですわね」

 

 

此処で私は彼の戦いについて話した。

 

 

リアス「でもホントに驚いたわ。魔力で剣を作ったり、相手の魔力弾を跳ね返したり」

 

 

朱乃「それは、凄いですね」

 

 

朱乃もやや驚いていた。

 

 

リアス「それに彼が作ったあの黒い剣、まるで炎がそのまま剣になった感じだったわ」

 

 

ガタッ!!!←[椅子が倒れる音]

 

 

リアス「!!」

 

 

朱乃「!?い、今なんて?」

 

 

朱乃がいきなり立ち上がって、かなり驚いていた様子だった。

 

 

朱乃side

 

 

黒い炎の剣

 

 

この時、私は全身に衝撃が走った。

 

 

朱乃「もしかして、その人の額に黒い太陽みたいな模様が在りませんでしたか?」

 

 

私はまさかと思い聞いた瞬間

 

 

リアス「何で朱乃が知ってるのよ!?」

 

 

リアスの驚きようで私は確信した。

 

 

朱乃「やはり、あの人でしたか」

 

 

私が納得しているとリアスが問い掛けてきた。

 

 

リアス「朱乃!どういう事、何故あなたが彼の特徴を知ってるの?」

 

 

朱乃「リアスには以前 言いましたよね。昔、母と私を助けてくれた人が居ると」

 

 

リアス「一体それがどうs!ま、まさか」

 

 

疑問を言い切る前にリアスは気付いた。

 

 

朱乃「えぇそのまさかです。私達を助けてくれた人は、同一人物と言うことですわ」

 

 

リアス「!!!」

 

 

私が結論を言うとリアスはさっき以上に驚いていた。

 

 

リアス「こんな事ってあるのね」

 

 

朱乃「そうですわね。それと父様が彼の名前を聞いてくれてたの」

 

 

リアス「ホント!?教えて朱乃!!」

 

 

朱乃「落ち着きなさいリアス」

 

 

いきなりテンションが上がったリアスを落ち着かせます。

 

 

リアス「ごめんなさい、それで彼の名前は?」

 

 

朱乃「彼の名前は、兵藤一誠くんよ」

 

 

リアス「兵藤、一誠///」

 

 

彼の名前を呟いたリアスは、お顔が真っ赤になった。

 

 

これで私は確信に至りました。

 

 

朱乃「これで、ライバルが2人ね」

 

 

リアス「そうね、でも負けないわよ!」

 

 

朱乃「もちろんですわ」

 

 

その後ソーナさんにも話して、3人で火花を散らせたのは言うまでもありません。

 

 

黒歌side

 

 

はぁーい黒歌にゃ

 

 

イッセーに助けられて1週間が過ぎた。

 

 

基本私達姉妹は、イッセーの両親の前ではただの猫として過ごす。

 

 

そしてイッセーの部屋でだけ、元の姿に戻る生活をしてるにゃ。

 

 

正直疲れるけど仕方がないと言えば、まぁ仕方がないにゃ。

 

 

母さん「黒歌ちゃん、白音ちゃんご飯よ」

 

 

イッセーママの声が響く。

 

 

ちょうど今はお昼時

 

 

私と白音に急いでリビングに向かった。

 

 

母さん「は~いお待ちどうさま」

 

 

今日のお昼はほぐした焼き鮭

 

 

黒歌(ヤッタにゃ)

 

 

私は内心喜びなから食べていた。

 

 

ま、それは白音も同じにゃ

 

 

何で解るかと言えば

 

 

フリフリ フリフリ

 

 

尻尾が激しく動いてる

 

 

黒歌(まったく、昔から食いしん坊なんだから)

 

 

ちなみに私達のお昼は焼き魚をメインにしてくれてるから、すごくありがたいにゃ。

 

 

夜はイッセーとのイチャイチャが日課、と言っても私達がイッセーに抱き付いてるだけだけどにゃ。

 

 

私はいつも思う

 

 

イッセーとこのままずっと一緒に居たい。

 

 

でもイッセーは人間にゃ。

 

 

長く生きて100年がせいぜい。

 

 

そう考えると辛いにゃ。

 

 

白音side

 

 

白音です。

 

 

私はイッセーさんが大好きです。

 

 

命を助けてくれただけじゃなく、家族として迎え入れてくれたイッセーさんが大好きです。

 

 

叶うならずっと一緒に居たいです。

 

 

でもイッセーさんは人間、だからそう長く生きられない。

 

 

考えるだけで胸がすごく痛いです。

 

 

イリナside

 

 

紫藤イリナです。

 

 

私は日本から遠く離れたイギリスにいます。

 

 

引っ越してから早5年。

 

 

イッセーくんとは今でも、手紙や電話でのやり取りは続いてるわ。

 

 

イッセーくんは自分から約束を破ったことは一度もない。

 

 

名前の通り、一途で誠実なイッセーくんが大好き。

 

 

でも直接 会えないのはやっぱり寂しい。

 

 

いつかまた日本に帰れたら、真っ先にイッセーくんに会いに行きたい。

 

 

私はいつも思ってる。

 

 

イリナ「イッセーくん、会いたいよ」




はい、今までのヒロイン達の心境でした。

次回からいよいよ本編です。

それでは皆さんお楽しみに

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旧校舎のメリオダス
俺、命狙われます


はい、いよいよ本編入ります

お楽しみあれ


よぅ皆 イッセーだ

 

黒歌達を助けてから早くも5年が過ぎた。

 

この5年の間に変わった事は、黒歌達の正体が両親にバレた。

 

理由は単純だ。

 

黒歌達がもとの姿で昼寝をしていた時、俺の部屋を掃除しに来た母さんに見付かったからだ。

 

当たり前だが、帰ってから両親に問い詰められた。

 

そりゃそうだよな。

 

ただの猫だと思ってたら、実は妖怪でしたなんてあり得ない話だ。

 

でも黒歌達が身寄りが無いこと、俺に助けられるまで生きるか死ぬかの瀬戸際に居た事をおおまかに説明すると両親は号泣した。

 

でもこれが切っ掛けになって、黒歌達はこのまま兵藤家で暮らせる事になったんだ。

 

そしてある日、黒歌達が俺と学校に行きたいと言い出した。

 

ならばと父さんが編入の手続きをしてくれた。

 

歳的に黒歌は俺と同学年、白音は1つ下で収まった。

 

その為俺は、2人に学校で教わった事を全て教えた。

 

同時に俺も黒歌達から仙術を教わっている。

 

そして現在。

 

俺と黒歌は高校2年、白音は高校1年になった。

 

ちなみに俺達が通っているのは、町でトップレベルの最難校である駒王学園だ。

 

試験勉強の時、松田と元浜に「勉強教えてくれ!!!」と泣き付かれたのは余談だ。

 

俺は1人校門を抜けると、黄色い歓声が飛び交う。

 

女子生徒A「キャー!!!リアスお姉様ステキー!!!」

 

女子生徒B「朱乃お姉様はまさに大和撫子、はぁ~憧れちゃう」

 

女子生徒C「木場くーんこっち向いてー!!」

 

女子生徒D「ちょっと!何抜け駆けしてるのよ!!」

 

女子生徒E「やっぱり塔城さん姉妹は、いつ見ても絵になるわね」

 

等々、毎朝こんな感じだ。

 

でも入学した時、昔助けた3人が集まってた事には驚いた。

 

それと気になったかもしれないが、俺達3人が何で別々に登校してるかは苗字で察したと思う。

 

俺が元々独りっ子だと知ってる友達(ダチ)も居るから、怪しまれない為にやむなしだ。

 

それと変わった事がもう1つ、黒歌と白音が[悪魔]になった事だ。

 

でも、2人はそれをまだ言って来ない。

 

まぁ、頃合いを見てるって事で納得しとくか!

 

時間が過ぎて放課後。

 

黒歌と白音は部活の為、俺1人で帰っている。

 

イッセー(何か朝からじろじろ見られて鬱陶しいな)

 

そう、俺は朝から[誰かに見られてる]

 

ドライグ(今の所敵意は無いようだが、用心に越したことはない)

 

イッセー(そうだな)

 

やっぱりドライグも気付いてたみたいだな。

 

俺達が話していると、後ろから呼び止められた。

 

???「あ、あの!!!」

 

イッセー「ん?」

 

振り替えるとそこには、黒のロングヘアーに他校の制服を着た女の子が立っていた。

 

でも、俺はすぐその子が[人じゃない]とわかった。

 

けど、俺は態度を崩さず対応する。

 

イッセー「俺に何か要か?」

 

???「はい! あ、あの」

 

かなりよそよそしいが、芝居だと解ってる上で見るとわざとらしく見える。

 

何故解るかと言えば、殺気が駄々漏れだからだ。

 

イッセー「とりあえず、そこの公園で話さないか?」

 

俺は向かい側に見えている公園の入り口を指差して言った。

 

???「は、はい」

 

彼女が応じた為、俺達は公園に入る。

 

人目が無くなってから、女は口を開いた。

 

???「あの、兵藤一誠くんですよね?」

 

イッセー「あぁ」

 

夕麻「私、天野夕麻って言います!突然ですけど、貴方が好きです!!私と、付き合って下さい!」

 

そう言って頭を下げた。

 

イッセー(いつまでこんな芝居を続けるつもりだ)

 

俺はまだ芝居を続けるこいつにしびれを切らせて、夕麻に言った。

 

イッセー「いい加減に本性表せよ!」

 

夕麻「!な、何の事?」

 

惚ける夕麻に俺は続ける。

 

イッセー「最初から分かってんだよ!朝から監視してた事も、俺を殺そうとしてる事もな!」

 

夕麻「!?」

 

少し語気を強めに言うと、一瞬驚いた顔をする。

 

でもすぐ平常になり本性を現した。

 

夕麻は飛び上がりながら姿を変えていく。

 

夕麻「まさか、監視の段階で気付かれてるなんてね」

 

そう言う夕麻の背中には、神社の時のおっさんと同じ黒い羽が生えていた。

 

イッセー「お前、堕天使か?」

 

俺の問いに夕麻は関心していた。

 

夕麻「へー! 知ってたのね」

 

イッセー「まぁな」

 

俺が相槌を打つと、夕麻は右手に光の槍を作り出した。

 

そして投げる構えを取りながら言う。

 

夕麻「あなたには神器(セイクリッド・ギア)が宿ってるの。私達の脅威になりそうだから、死んでもらうわ!」

 

最後の言葉と同時に、夕麻は槍を投げた。

 

しかし

 

パシ!

 

夕麻「!?そ、そんな!」

 

俺は投げられた槍を左手でキャッチした。

 

それを見て、夕麻は信じられないとばかりに驚いていた。

 

夕麻「な、何で人間ごときが、私の槍を!?」

 

かなり動揺してるのか、吃りながら聞いてきた。

 

イッセー「人間も侮れないって事だよ。とりあえず、これは返すぜ。ほい!」

 

グサ!

 

夕麻「ぐふぅ!!!っくぅ!」

 

投げ返した槍が、夕麻の腹を貫通。

 

苦しみながらも夕麻は逆上して、さらに攻撃しようとするが

 

夕麻「この、人間風情g!?」

 

イッセー「ん?」

 

俺と夕麻は何かを感じた、すると夕麻は

 

夕麻「ッチ、気付かれたわね。今日は見逃して上げる。でも、貴方は必ずこのレイナーレが殺してあげるわ!!」

 

そう言い残してレイナーレは逃げた。

 

イッセー「俺もさっさと帰るか」

 

俺は感じた気配が来る前にそそくさと公園を後にした。

 

リアスside

 

私は堕天使の力を感じて、学園近くの公園に朱乃と一緒にやって来た。

 

でも到着した時には、もう逃げられたあとだった。

 

リアス「もう逃げた後みたいね」

 

朱乃「そうみたいですわね、ん?これは」

 

私達が様子を見ていると朱乃が何かに気付いた。

 

リアス「朱乃、どうしたの?」

 

朱乃「いえ、此処にうちの学生証が」

 

リアス「学生証?」

 

朱乃が落ちていた学生証を拾った。

 

リアス「中を見てみましょ」

 

朱乃「そうですね」

 

悪いとは思ったけど、確認のために中を見る事にした。

 

でも、中の身分表を見て私達は驚愕した。

 

リアス「!?う、嘘でしょ!!!」

 

朱乃「こ、こんな事って!!!」

 

名前の欄には、私達がずっと会いたかった人の名前があった。

 

兵藤一誠と




いかがだったでしょうか?

次回はいよいよリアス達との再会です



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再会します

お待たせしました

イッセーが悪魔に転生します

トライグイッセー以外の会話〈〉

少し長いです


よぅ、イッセーだ

 

堕天使に襲われた翌日

 

昨日の事は、両親と黒歌達に話した。

 

もちろん両親は、特に母さんがかなり心配していた。

 

え?両親に話して良いのかって?

 

黒歌達が妖怪だって知ってるから、今更だろ!

 

それより、心配する母さんを宥めるのにかなり時間が掛かった。

 

宥め終わった頃には21時を過ぎていた。

 

今は昼休みの中頃って所だ。

 

俺は弁当食い終わってのんびりしてたら、教室の戸が開いて1人の男が声を掛けてきた。

 

???「失礼するよ、兵藤一誠くんは居るかな?」

 

声を掛けてきた男に女子が発狂した。

 

クラス女子全員「キャーーーーーーー!!!!!!!」

 

ピキッ

 

おいおいおーい、窓ガラスに皹入ったぞ!

 

よく見ると他の男子は耳を抑えて踞ってるか、白目を向いて気絶してた。

 

イッセー(女の声って恐ろしいな)

 

俺は内心女子の声に脅威を感じながら、尋ねて来た男に俺は応えた。

 

イッセー「俺が兵藤一誠だ、何かに用か?」

 

木場「うん、でも先に自己紹介させてくれ僕は木場祐斗。部長が君に話があるそうから放課後教室で待っててくれないか」

 

イッセー「わかった。その時に案内してくれ」

 

説明を受けて俺は了承した。

 

木場「わかった。それじゃ、放課後に」

 

木場はそう言って帰って行った、

 

[放課後]

 

木場に案内されてる道中、腐女子の奇声が聞こえたけど無視した。

 

5分程歩いた所で、古びた校舎に着いた。

 

イッセー「随分と年期が入った校舎だな」

 

木場「アハハ、僕も初めて見た時は同じ事を言ったよ」

 

そんなやり取りをしていると目的地に着いた。

 

木場「着いたよ、兵藤くん」

 

イッセー「此処か」

 

其処にはかなり大きめな扉があり、右の戸には看板が掛けられていた。

 

イッセー「オカルト研究部?」

 

俺が看板を読むと木場が応えた。

 

木場「そうだよ。それが僕達の部活だ」

 

木場は言い終わるとノックをして中に呼び掛ける。

 

コンコン

 

木場「部長、兵藤くんを連れてきました」

 

???「入ってちょうだい」

 

中から許しが出て木場が戸を開け入るように促す。

 

木場「さぁ、入って」

 

イッセー「あぁ」

 

それに従って中に入ると、そこには懐かしい顔が3人。

 

そして申し訳無さそうにしている姉妹が2人。

 

俺は記憶を探り、3人の名前を思い出す。

 

紅い髪の女は、リアス・グレモリー。

 

黒髪のポニーテールは、確か・・朱乃だっけ?

 

そして眼鏡の女は、ソーナ・シトリーだったか?

 

俺が記憶を辿っていると、リアスが口を開いた。

 

リアス「いらっしゃい、兵藤一誠くん。そして、久しぶりね!」

 

最後は満面の笑顔で言った。

 

そして、それに続くように朱乃とソーナも

 

朱乃「お久し振りです!一誠くん!!」

 

ソーナ「私達の事、覚えてますか?」

 

朱乃に至っては、目に涙を溜めながら言った。

 

そして俺は、当たり前と言うように応えた。

 

イッセー「もちろん覚えてるぜ。リアス、朱乃、ソーナ!」

 

俺が名前を言い切った瞬間

 

リアス「一誠!!!」

 

朱乃「一誠君!!!」

 

ソーナ「一誠君!!!」

 

イッセー「おっと危ない」

 

3人は嬉しさのあまり飛び付いてきた。

 

それを俺は倒れないように支えた。

 

けどそこに、一部始終を見ていた黒歌と白音が待ったを掛ける。

 

黒歌「ちょっと待つにゃ!!!」

 

白音「ちょっと待ってください!!!」

 

リアス「!?」

 

朱乃「!?」

 

ソーナ「!?」

 

木場「!?」

 

2人の声に驚く4人。

 

すると、代表してリアスが尋ねる。

 

リアス「い、いきなりどうしたの?2人とも」

 

それに黒歌が声を荒げて言う。

 

黒歌「どうしたのじゃないにゃ!!!何でイッセーと3人が知り合いなのよ?」

 

黒歌に便乗して白音も言う

 

白音「そうです、説明を要求します!」

 

白音は物静かだけど、明らかに語気が強い!

 

俺はふと木場を見ると、まるで逃げるように部室の隅へ。

 

俺は視線を戻すと、リアス達が黒歌達に食って掛かっていた。

 

リアス「どういう事かしら?何故あなた達が一誠を知ってるの?」

 

魔力を出しながら聞くリアス。

 

イッセー(リアス、それは脅迫だ!)

 

それに朱乃が続く

 

朱乃「そうですわね、是非教えて頂きたいですわ!」

 

笑顔でそう言う。

 

イッセー(朱乃、目が笑ってないぞ)

 

さらにソーナが

 

ソーナ「私にもお聞かせ願えますか?」

 

魔力を出しながら朱乃に続く。

 

イッセー(ソーナ、リアスと同じ事するなよ!)

 

俺は心の中で3人に突っ込んだ後、5人の間に入って仲裁した。

 

イッセー「おいおいおーい、皆落ち着けよ!」

 

だけどそのせいで、5人の矛先が一斉に俺に向いた。

 

先陣を切ってリアスが尋ねる。

 

リアス「じゃあ一誠に聞くわ、何故 黒歌達が貴方の事を知ってるの?」

 

冷静に見えるけど、声のトーンが低く語気も強いな。

 

でも俺は動じず、何事もないように答えた。

 

イッセー「簡単に言うと、5人とも同じ境遇って訳だ」

 

リアス「・・・え?」

 

朱乃「・・・え?」

 

ソーナ「・・・え?」

 

黒歌「・・・え?」

 

白音「・・・え?」

 

俺の回答に、5人は鳩が豆鉄砲食らったような顔になる。

 

すると5人は互いに向き合って、口を揃えて呟いた。

 

リアス「またライバル?」

 

朱乃「またライバル?」

 

ソーナ「またライバル?」

 

黒歌「またライバル?」

 

白音「またライバル?」

 

イッセー(ライバルって何んぞや?)

 

5人の呟きに疑問を持ちなから眺めていると

 

リアス「負けられないわ」

 

朱乃「負けられませんわ」

 

ソーナ「負けられませんね」

 

黒歌「負けられないにゃ」

 

白音「負けられません」

 

急に何かを決意したようだ。

 

何か纏まったっぽいから本題に入る。

 

イッセー「それで、要件は何なんだ?」

 

イッセー以外「あ!」

 

イッセー(コイツら忘れてたな!)

 

もう呆れるしかなかった。

 

すると、リアスが顔を引き攣りながら本題に入った。

 

リアス「そ、そうねごめんなさい。嬉しさのあまり忘れてたわ。はい、貴方の学生証」

 

リアスがスカートのポケットから俺の学生証を取り出して俺に渡した。

 

学生証を受け取ってから、リアス達が聞こうとしることを先に切り出す。

 

イッセー「用事はこれと、昨日の事だろ?」

 

リアス「!?」

 

朱乃「!?」

 

ソーナ「!?」

 

木場「!?」

 

事情を知ってる黒歌と白音以外の皆が驚いていた。

 

俺は皆の予想に答える。

 

イッセー「お前達が考えてる通りだ」

 

リアス「やっぱり、そうなのね?」

 

リアスの確認に、俺は頷いた。

 

リアスside

 

やっぱり一誠は、堕天使と戦っていた。

 

でも、こちらが聞く前に切り出された時はホントに驚いたわ!

 

此処で私は一誠に[あの話]を持ち掛ける事にした。

 

リアス「ねぇ一誠、私の眷属にならない?」

 

イッセー「え?眷属に?」

 

リアス「一誠、眷属の事知ってたの?」

 

私は一誠の反応の薄さに、違和感を覚えて尋ねた。

 

イッセー「まぁ、教えて貰ったから」

 

リアス「え、誰に!?」

 

教えて貰ったと答えた一誠に、私は驚きながら聞き返した。

 

横に居る朱乃とソーナも、目を見開いて驚いていた。

 

すると一誠は、「こいつにだよ」と言いながら、

 

徐に左腕を前に出す。

 

するといきなり籠手が現れた。

 

イッセー以外「な!?」

 

イッセー以外の全員が驚いていた。

 

リアス「い、一誠、まさか、この籠手って?」

 

私は一誠が出した籠手を見て、ある神器が頭を過った。

 

イッセー「あぁ、そのまさかだ」

 

一誠の答えで、予想が確信に変わった。

 

リアス「やっぱり、赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)!」

 

イッセーとリアス以外「・・・え?」

 

一瞬間が空いて皆が驚いた。

 

イッセーとリアス以外「えぇええええええ!!!!」

 

私の呟きに、私と一誠以外の皆が絶叫した。

 

ソーナ「と、言うことは!?」

 

朱乃「い、一誠くんが!?」

 

朱乃が言い切る前に私達以外の声が響いた。

 

???〈その通りだ〉

 

イッセーside

 

朱乃の言葉を遮って、ドライグが肯定した。

 

黒歌「い、今の声は」

 

いきなりの聞き慣れない声に、皆辺りをキョロキョロしていた。

 

俺は皆に声の主を教えた。

 

イッセー「皆、声の主は此処だよ」

 

そう言いながら、俺は籠手の宝玉を指指すと皆が一斉に籠手を見た

 

イッセー以外「え?」

 

皆の視線が集まったと同時に、ドライグが話し出す。

 

ドライグ〈こうして話すのは初めてだな。お前達が察した通りだ。この男、兵藤一誠は今代の赤龍帝だ〉

 

イッセー以外「・・・」

 

ドライグが皆の予想を確信に変えると、皆がやっぱりと言う表情で黙った。

 

すると、ドライグが話は終わったと見て話題を戻した。

 

ドライグ〈所でリアス・グレモリー、相棒を眷属にするんじゃなかったのか〉

 

リアス「!そうだったわ。それで一誠どうかしら?」

 

イッセー「構わねえよ」

 

俺はリアスの誘いに即答した。

 

リアス「え? そんなあっさり決めて良いの?」

 

リアスの聞き返しに、俺はOKした理由を言った。

 

イッセー「あぁいいぜ、親より先に死にたくねぇし。親を看取ってやるのが、最後の親孝行だしな!」

 

リアス「そうなの」

 

リアスが納得したように呟くと、黒歌がソーナに話し掛けた。

 

黒歌「会長は良いのかにゃ?転生の権利譲っちゃって」

 

黒歌の疑問に、ソーナは少し落ち込んだ様子で答えた。

 

ソーナ「えぇ、以前リアスと、どちらが一誠くんを眷属にするかチェスで勝負したんです。でも結果は、私の敗けでした」

 

そこに黒歌が一言「それは御愁傷様にゃ」

 

と言って会話が終わった。

 

ちょうどそこにリアスが、赤いチェスの駒を取り出した。

 

イッセー「それは?」

 

俺の疑問にリアスは心なしか嬉しそうに答えた。

 

リアス「これは悪魔の駒と言って、他種族を悪魔に転生させて見方にする為の物なの!」

 

イッセー「へ~(分かりやすかったけど、あのウィンクは何だ?)」

 

リアス「さてと、早速儀式を始めましょ!」

 

すごく嬉しそうに言いながら、俺に兵士の駒を1つ手渡した。

 

イッセー「俺はこれを持ってれば良いのか?」

 

リアス「えぇそうよ!」

 

俺の質問にリアスは肯定した。

 

イッセー(やっぱり嬉しそうだな)

 

そう思ってた時、リアスが言う。

 

リアス「それじゃあ、始まるわよ!」

 

そう思っていると、リアスは真剣な表情になる。

 

すると、俺の足元に魔方陣が現れた。

 

それと同時に、リアスが詠唱を唱え始める。

 

リアス「我が、リアス・グレモリーの名において命ず、汝、兵藤一誠よ、我が眷属として、悪魔へ転生せよ!」

 

唱え終わると魔方陣が消えた。

 

リアス「あれ?」

 

俺は終わったと思ったけど、リアスの様子がおかしい。

 

イッセー「どうしたんだ?」

 

リアス「転生出来なかったのよ」

 

俺の問いにリアスは、困惑しながら答えた。

 

その後も、駒を1個また1個と増やしながら転生を試みた。

 

そして最後の8個全部で試したけどダメだった。

 

リアス「そ、そんな事って!」

 

この時、リアスだけでなく他の皆も声には出ていないが目を見開いて驚いていた。

 

いや、驚きすぎて声も出ないと観た方が良いか。

 

リアス「そんなぁ」ガクッ

 

俺を眷属に出来なかったのが余程ショックだったのか、あからさまに落ち込んでいた。

 

その時、駒がいきなり赤黒くひかり始めた。

 

これは俺を含めて全員が驚いていた。

 

イッセー「な、なんだこれ!?」

 

さらに駒が浮き上がり、黒い炎に包まれた。

 

そして、駒がゆっくり俺に近付い来る。

 

そして、1つ1つが俺の中に入って行く。

 

そして8個目が入り切った時、背中から悪魔の翼が6対12枚出てきた。

 

イッセー「うおぉ!なんだ?」

 

イッセー以外「・・・」

 

皆驚きすぎて固まってる。

 

イッセー「おーい!戻って来ーい!」

 

イッセー以外「!!!」

 

俺が少し声を大きめにして呼ぶと、皆我に返った。

 

正気に戻った所で俺はリアスに聞く。

 

イッセー「とりあえず、翼が出たって事はだ。俺も悪魔になったって事で良いのか?」

 

リアス「え、えぇ、そうね」

 

まだ戸惑いながらもリアスは答えてくれた。

 

その時、俺の携帯が鳴った。

 

Prrrrrrrr

 

俺は携帯を取り出して画面を見ると・・・母さんだった。

 

俺は覚悟を決めて通話にした途端

 

母さん「イッセー!!!あなたこんな時間まで何してるのよ!!!」

 

スピーカーになってないのに、まるで生声みたいに部室に母さんの怒声が響いた。

 

イッセー「ご、ごめん今 学校に居るんだ」

 

母さん「学校?なんでまだ学校に居るのよ」

 

俺が説明すると、今度は普通に話してくれた。

 

イッセー「その話は帰ってからするよ、長くなるから」

 

母さん「解ったわ。それと黒歌ちゃん達 知らない?携帯が繋がらないのよ!」

 

俺はジト目で黒歌達を見た。

 

イッセー(お前ら携帯 切るなよ)

 

イッセー「黒歌達なら俺と一緒だよ!」

 

俺は内心黒歌達に呆れながら答えた。

 

すると母さんの声が段々低くなる。

 

母さん「あらそうなの?じゃあ伝えといてくれる? カクゴシトキナサイってね!」

 

そう言って母さんは電話を切った。

 

そして俺はすぐさま

 

イッセー「黒歌、白音、急いで帰るぞ!」

 

俺は2人に早口で言った。

 

急に早口になった俺を見て、黒歌も焦りながら聞き返した。

 

黒歌「えっ!ど、どうしたの?」

 

イッセー「母さん・・マジでキレてる」

 

黒歌・白音「!!!」

 

俺が答えた途端、黒歌と白音が青ざめた。

 

そして俺達はリアス達に軽く挨拶して大急ぎで帰った。

 

家に着いてから俺が転生したことも含めて、遅くなった理由を話した。

 

その後、母さん達の雷が落ちたのは言うまでもない。

 

リアスside

 

イッセーと黒歌そして白音達が帰った後、私、朱乃、ソーナ、裕斗の4人で話していた。

 

リアス「驚いたわ。まさか兵士全てが変異の駒(ミューテーション・ピース)になるなんて」

 

私はこれまで前例のない出来事に物思いに耽っていた。

 

すると、裕斗が不思議そうに呟く。

 

裕斗「それにしても、あの黒い炎は一体何でしょうか?」

 

裕斗の疑問にソーナが懐かしむ表情で答えた。

 

ソーナ「あれは一誠くんの魔力特性です。彼はあの魔力を人間だった頃から使っていたんです」

 

裕斗「そうなんですか!?」

 

ソーナの言葉に裕斗は目を見開いて聞き返した。

 

そして裕斗の聞き返しに、朱乃が推測を入れる。

 

朱乃「彼が私を助けてくれたのは、私が10歳の時ですから。もしかしたら生まれ持った力かも知れませんね」

 

リアス「うーん」

 

ソーナ「うーん」

 

裕斗「うーん」

 

朱乃の推測に私達は唸る。

 

でも、私はふと思い出す。

 

リアス「そういえば一誠、黒歌達に帰るぞっていってたわよね?」

 

私の言葉に朱乃とソーナも、そういえばと言う顔になる。

 

そして私達は1つの結論を出した。

 

リアス「もしかして!」

 

朱乃「一誠くんと!」

 

ソーナ「黒歌さん達って!」

 

リアス「一緒に住んてるの!?」

 

朱乃「一緒に住んてるの!?」

 

ソーナ「一緒に住んでるの!?」

 

と私達の声が旧校舎に響いた。




はい いかがだったでしょうか。

ちょっとグダグダになったかも知れませんね

そこは後々修正して行きます


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手合わせします

アーシアファンの皆さん

申し訳ありませんが、今回はアーシアは出ません。

しかし次回は必ず出します。

後、朱乃の転生理由をオリジナルにします。

なので、バラキエルとの確執はありません。


よぅ、イッセーだ

 

母さんと父さんの雷が落ちた翌日。

 

俺も黒歌も白音もこってり絞られ、寝る時には23時を過ぎていた。

 

朝起きると悪魔化の影響か体がだるい。

 

さらに母さん達のお説教の疲労も残っていて、俺達3人は目に隈が出来ていた。

 

そのため俺達は別々に行くことを忘れ、一緒に登校した事で、学校に着いた途端に男子達から質問責めされて、余計に疲れた。

 

でも勉強は疎かに出来ないから、仙術で代謝を上げて何とか1日を耐えた。

 

そして放課後

 

俺達3人が部室に行くと、すでにリアス、朱乃、木場が待っていた。

 

リアス「来たわね」

 

待ってましたとばかりにリアスが言う。

 

リアス「昨日はドタバタしたから、改めて自己紹介しましょ!」

 

リアスに促されリアスを筆頭自己紹介が始まった。

 

リアス「私はリアス・グレモリー、オカルト研究部の部長にしてグレモリー眷属の王よ」

 

朱乃「私は姫島朱乃、オカルト研究部の副部長にして部長の女王ですわ、うふふ」

 

木場「僕は木場裕斗、オカルト研究部の部員で部長の騎士だよ」

 

黒歌「塔城黒歌、オカ研部員で部長の戦車にゃ」

 

白音「塔城白音です、オカルト研究部 部員、部長の戦車です」

 

そして最後は俺だ

 

イッセー「俺は兵藤一誠、オカルト研究部に今日入部したリアスの唯一の兵士で赤龍帝だ。気軽にイッセーって呼んでくれ!」

 

俺の自己紹介が終わるとリアスが仕切る。

 

リアス「さて、これで自己紹介は終わりね。それとイッセー、部活の時だけは、私を部長と呼んで頂戴。他の部に示しがつかないから」

 

イッセー「わかりましたよ、部長」

 

リアスに指摘され、俺はすぐ言い直した。

 

イッセー(部活の時だけって事は、普段は名前でいいって事か)

 

俺が自己解決していると、リアスが話題を変えた。

 

リアス「さてと、此処からは新人への質問タイムよ!」

 

元気いっぱいに宣言した。

 

まず口を開いたのは、朱乃だった。

 

朱乃「その前に一言宜しいですか?」

 

リアス「えぇ、良いわよ」

 

朱乃の問いにリアスがOKを出した。

 

朱乃「ありがとうございます。イッセーくん、母と私を助けてくれてありがとうございました」

 

朱乃が頭を下げながら礼を言う。

 

イッセー「気にしなくていいよ。それより、元気そうで何よりだ!」

 

すると朱乃が、真剣だけど悲しげな表情になる。

 

イッセー「?どうしたんだ?」

 

朱乃を見て俺が聞くと

 

朱乃「少し昔話をしましょ」

 

リアス、木場、黒歌、白音「・・・」

 

事情を知ってるのか、4人とも表情が暗くなる。

 

すると朱乃が、俺の隣に座って話始めた。

 

朱乃「実は私、あの後、殺されたんです」

 

イッセー「・・・は?」

 

絞り出すように言った朱乃の言葉に、俺は耳を疑った。

 

そりゃそうだ、あのあと殺されたって何だよ!?

 

イッセー「辛いだろうけど、詳しく聴かせてくれ」

 

俺は怒りを抑えなが続きを聴く。

 

朱乃「はい、あれは私が中学年になってすぐの事です。私が学校から帰る途中、いきなり大勢の人達に囲まれたんです」

 

イッセー「あの時の奴の仲間だな?」

 

俺は、自分でも解るくらいの低いで朱乃に聞くと、

 

朱乃は動じる事なく頷いた。

 

朱乃「もちろん私も抵抗はしましたが、多勢に無勢で結果は惨敗でした」

 

ポタッ

 

すると突然、朱乃の手に水滴が落ちる。

 

見ると、朱乃は泣きながら震えていた。

 

俺は少しでも落ち着けばと、黙って朱乃の肩を抱く。

 

すると、まだ泣いてはいるけど震えは止まった。

 

そして、朱乃は再び口を開く。

 

朱乃「そして止めとして、剣で心臓を刺されて私は絶命しました」

 

あまりにも酷い殺り方に、俺は語気が強くなる。

 

イッセー「何だよそれ!!!」

 

そこに朱乃が「でも」と続ける。

 

朱乃「そんな私を助けてくれたのが、リアスでした」

 

イッセー「そう言う事だったのか。解った、辛いのに話してくれてありがとな」

 

最後の言葉で合点が行った俺は、朱乃の話を無理矢理終わりにした。

 

朱乃や他の皆も俺の意図を組んで何も言わなかった。

 

イッセー(こんな辛そうにしてる朱乃は、これ以上見たくねえ!)

 

俺は朱乃が落ち着いた所で話題を変えた。

 

イッセー「よし、他に何か質問有るか?」

 

俺が質問を促すと、木場が手を上げる。

 

イッセー「おっ!木場、なんだ?」

 

木場「いや、質問というより、お願いなんだけど」

 

イッセー「ん?何だよお願いって?」

 

俺が聞き返すと、木場はかなり真剣な眼と声音俺に言った。

 

木場「僕と手合わせしてくれたいか?」

 

リアス「!?」

 

朱乃「!?」

 

黒歌「!?」

 

白音「!?」

 

木場の言葉に4人は目を見開いて驚いていた。

 

すると4人は焦りながら止めに入る。

 

リアス「ゆ、裕斗、あなた本気なの?」

 

朱乃「考え直した方がいいですわ」

 

黒歌「そうにゃ、だいたいアンタ、イッセーの強さ知らないでしょ!!!」

 

白音「自殺行為はおすすめしません!」

 

4人の制止に俺は少し強めに待ったを掛ける。

 

イッセー「ちょっと待てよ!」

 

リアス、朱乃、黒歌、白音「!?」

 

4人の驚きを無視して、俺は続ける。

 

イッセー「男が男に本気の眼で勝負したいって言ってんだ!受ける受けないは、挑まれた側が決める事だ!外野は黙ってろ!」

 

リアス「・・・」

 

朱乃「・・・」

 

黒歌「・・・」

 

白音「・・・」

 

俺の言葉に、4人は押し黙る。

 

イッセー「いいぜ木場、その挑戦受けてやるよ」

 

木場「ありがとう、イッセーくん!」

 

俺が承諾すると木場は嬉しいそうに礼を言う。

 

そして夜になり、オカ研メンバー全員がグラウンドに出た。

 

木場「イッセーくん、申し出を受けてくれてありがとう」

 

イッセー「気にするなよ、俺達もう仲間だろ?」

 

木場「そうだね」

 

グラウンドの真ん中で少しやり取りをしたのち、お互い準備を始めた。

 

木場「魔剣創造(ソード・バース)!!!」

 

木場が叫ぶと地面から剣が数本出てきた。

 

イッセー「それがお前の神器か?」

 

木場「うん、これが僕の神器、魔剣創造と言って、あらゆる魔剣を作れるんだ」

 

木場は笑顔で答えたけど、その眼には闘志が漲っていた。

 

今度は俺の番だな。

 

イッセー「じゃあ、いくぜ!」

 

俺はそう言いながら左手に魔力を纏わせる。

 

そして、左腕を曲げて肘を頭の高さまで持っていき、軽く降り下ろした。

 

イッセー「獄炎の黒刀(ヘルブレシズ・ブレード)!」

 

木場「それが、君の剣かい!?」

 

眼をギラギラさせ武者震いしながら聞いて来る木場。

 

イッセー「あぁ、そうだ」

 

そして、俺と木場は、互いに臨戦態勢に入った。

 

イッセー「・・・」

 

木場「・・・」

 

そして、横並びになって見ていた4人の中から、朱乃が1歩前に出た。

 

朱乃「では、行きますわよ」

 

どうやら合図係は朱乃みたいだ。

 

朱乃は右腕を真っ直ぐ上に上げて、降り下ろしながら叫ぶ。

 

朱乃「始め!」

 

木場「ふっ!」

 

掛け声と同時に、木場が先制攻撃を仕掛けてきた。

 

俺の前まで来ると、右足を軸に俺から見て右からの回転切りだ、恐らく様子見と言ったところだろ・・・だが!

 

パシッ

 

木場「なっ!」

 

俺は右手の人差し指と中指で刀身を挟んで止めた。

 

木場は予想外過ぎたのか、驚いていたまま固まっていて隙だらけだ。

 

俺はチラッと外野を見ると、4人共がやっぱりと言った顔になっていた。

 

俺はすぐ視線を戻し、隙だらけの木場の腹に蹴りを入れた。

 

ボコオオォォン

 

木場「ぐふっ!!!」

 

木場はふっ飛んで5メートル位の所で着地した。

 

着地した所で、木場は腹を抑えながら構え直す。

 

木場side

 

木場(な、なんて威力と重さだ!)

 

僕は、イッセーくんの蹴りをまともに食らって、5メートル位飛ばされた所で着地。

 

とりあえず構えはしたけど、受けた蹴りが重すぎて、足元がおぼつかない。

 

僕はふと横目で部長達を見ると、「だから言ったのに」という顔をしていた。

 

そんなの、僕が一番よく解ってる。

 

でも以前、部長の話で彼も剣を使う事を聞いてから、手合わせしたくてしょうがなかったんだ!

 

イッセー「どうした木場?もうギブアップか?」

 

すると、イッセーくんが挑発にも似た言葉を掛けてくる。

 

正直、最初の蹴りだけでかなり参っていた。

 

でも僕は「そんなわけないじゃないか!」と、強がって叫んだけどそれで体力が尽きてしまった。

 

フラッ

 

ガシッ

 

僕が倒れかけた時、誰かが支えてくれた。

 

僕は目を開けると、イッセーくんが肩を貸してくれていた。

 

イッセー「まったく、強がるのはいいけど、無理は禁物だぜ」

 

そう言って、イッセーは部長達の所へ運んでくれた。

 

リアス「もう、だから言ったじゃない」

 

部長は呆れて額に手を当てて言った。

 

朱乃「まったくですわ!人の忠告は素直に聞くものですよ!」

 

朱乃さんからはお説教

 

黒歌「まったくもう、回復させられるこっちの身にもなってほしいにゃ!」

 

黒歌さんは、僕を回復させながらぷんすか怒っていた。

 

白音「まったくです!殴っていいですか?」

 

白音ちゃんに関しては、お願いだからやめてほしい。

 

するとイッセーくんが範囲気を変えようと

 

イッセー「とりあえず、手合わせは俺の勝ちだな!」

 

と、かなり明るく聞いてきた。

 

木場「あぁ、完敗だよ」

 

僕は、何とか絞り出すように答えた。

 

今は話すのも辛い。

 

すると部長がイッセーを咎めるように言う。

 

リアス「イッセーもイッセーよ!裕斗が一撃でこうなるなんて、幾らなんでもやり過ぎよ!」

 

木場(部長、それは違いますよ)

 

僕がそう思っていると、イッセーくんが切り返す。

 

イッセー「それは違うぜ、部長」

 

リアス「え?」

 

僕は内心驚いていた、

 

まさか同じ事を言うとは思わなかったから。

 

すると部長や僕だけじゃなく、皆がイッセーくんの言葉に耳を傾けた。

 

イッセー「俺にとって手加減は、相手を見下してるのと同じなんだ。挑んできた相手に加減をする、これ以上の侮辱が他にあると思うか?」

 

口調は穏やかだけど、一区切りごとにどんどん力説になっていく。

 

リアス「・・・」

 

朱乃「・・・」

 

黒歌「・・・」

 

白音「・・・」

 

イッセーくんの言葉に僕もそうだけど、部長達も気圧されていた。

 

話を聞いていて、僕はイッセーくんが、まるで[本物の騎士]のように見えた。

 

すると部長が、イッセーくんに謝った。

 

リアス「ごめんなさい、私が間違ってたわ。確かに本気の相手に加減をするのは良くないわね」

 

部長は凄く申し訳なさそうしている。

 

するとイッセーくんは、何事も無かったように笑顔で言う。

 

イッセー「俺はそんな顔してほしくて言ったんじゃないんだよ。だから、女がそんな顔すんなよ」

 

リアス「///」

 

イッセーくんは部長を元気付けようとして、部長の頬を撫でなから言う。

 

撫でられた部長は顔が真っ赤になっていた。

 

でも、他の皆は

 

朱乃「・・・」

 

黒歌「・・・」

 

白音「・・・」

 

凄いジト目で二人を睨んでいた。

 

そして、僕が回復した後その場で解散となった。

 

帰り際、黒歌さんと白音ちゃんがイッセーくんと腕を組んでいた。

 

その時、部長と朱乃さんが3人を睨んでたのは別の話




いかがでしたか?

アーシアファンの皆さん

ホントにすみません

次回は必ずアーシアを出しますので、

もうしばらくご辛抱下さい。


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聖女と出会います

はい、お待たせしました。

ついにアーシア登場でございます。


よぅイッセーだ

 

俺は今チャリで、一軒一軒、家、マンション、アパートを回り、簡単版魔方陣が描かれたビラをポストに入れて回っている。

 

理由は遡ること30分前

 

ー回想ー

 

リアス「イッセーにも契約を取って貰わないとね」

 

俺が部室のソファーに座った所で、リアスが切り出した。

 

イッセー「契約?」

 

俺が鸚鵡返しすると、リアスが説明する。

 

リアス「契約って言うのは人間の願いを叶えて、それに見合う対価を貰うことで成立するものなの、悪魔は人間と契約を重ねる事で評価が上がって、契約の数によっては、お城や領土そして功績によっては爵位が与えられる場合もあるの」

 

イッセー「へー!そりゃスゲェや!」

 

リアスの説明に、俺は素直に驚いていた。

 

説明が終わると、リアスが魔方陣でビラを出す。

 

大体5cm位で纏められた束が3つある。

 

リアス「これを全部配ってきて!」

 

眩しい位の笑顔で言うリアス。

 

イッセー(リアスって、以外とSだな)

 

俺は若干引きながらも、ビラを受け取り配りに出掛けた。

 

ー回想終わりー

 

リアス「いきなりで申し訳ないけど契約に言ってもらえるかしら?」

 

ビラを配り終わって部室に戻ると、リアスが申し訳なさそうに頼んできた。

 

イッセー「いきなりどうしたんだ?」

 

理由を聞くとリアスが答える。

 

リアス「白音が呼ばれたんだけど、被ってしまって」

 

イッセー「なるほどなー」

 

リアスの説明に納得すると、白音が謝ってきた。

 

白音「イッセーさん、ごめんなさい」

 

申し訳なさそうにする白音

 

イッセー「謝る事無いだろ、仕事なんだからこんな時もあるって」

 

ナデナデ

 

白音「は、はい///」

 

謝る白音に、俺は頭を撫でながら、気にしないように言う。

 

すると、照れたのか、顔を赤くしていた。

 

リアス「むー」ぷくっ

 

朱乃「むー」ぷくっ

 

黒歌「むー」ぷくっ

 

白音「・・・」どやー

 

なんか3人ともむくれてないか?

 

何故か白音はどや顔してるし。

 

俺は相手を待たせる訳にはいかないと、話を戻す。

 

イッセー「とにかく、相手を待たすと悪いから、速く行こうぜ!」

 

リアス「!!!」

 

朱乃「!!!」

 

黒歌「!!!」

 

俺が言うと3人とも我に帰った。

 

リアス「そ、そうね! 朱乃」

 

朱乃「はい部長」

 

すると、リアスが朱乃を呼び、二人はそれぞれ床に、転移用の魔方陣を出し、白音はリアスの、俺は朱乃にの魔方陣に入った。

 

イッセー「そんじゃ、初仕事行ってくるわ」

 

リアス、朱乃、黒歌、白音、木場「いってらっしゃい」

 

皆に見送られて、俺は転移した。

 

俺が転移した先は、所謂オタクの部屋だった。

 

すると、家主らしき人が話し掛けてきた。

 

家主「あれ?白音ちゃんじゃないのか?」

 

俺は家主に事情を説明した。

 

イッセー「すみません、実は白音の呼び出しが被ってしまって、それで俺が代理で来たんです」

 

家主「マジかよ!?」

 

残念がる家主さん。

 

イッセー(そりゃそうだよな、指名した子が被って来れなかったら落ち込みよな)

 

俺は人差し指で頭を掻きながら思った。

 

俺はふと、昔イリナと一緒に見ていたアニメのパッケージを手に取った。

 

イッセー「おっ!ドラグソボールか!懐かしいなぁー」

 

俺が懐かしんでいると、家主さんの目の色が変わった。

 

家主「君、これ知ってるのか!?」

 

家主さんが驚きながら聞いてきた。

 

イッセー「はい、昔よく友達と見てたんで。・・・そうだ!オール黒ですけど、これに出てくる技でも見せましょうか?」

 

家主「なっ!なん、だと!?」

 

俺の申し出に、家主さんは今までにないくらい驚いた。

 

家主「是非見せてくれ!!!」

 

と思ったら凄い勢いで食い付いた。

 

イッセー「わかりました」

 

その後、俺は覚えている限りの技を家主さんに見せたら俺と契約してくれた。

 

ちなみに対価は、ドラグソボールの限定版DVDボックスだった。

 

余談だが、調べてみるとプレミアが付いて10万まで跳ね上がっていた。

 

リアス「いきなり契約取ってくるなんて、凄いわイッセー!!!」

 

俺は報告のため部室に戻ると、契約が取れた事に皆驚いていた。

 

朱乃「本当に凄いですわ!ぶっつけ本番でよく取れましたね!」

 

黒歌「凄すぎて言葉にないにゃ!」

 

白音「右に同じです!」

 

リアスと朱乃は驚きながらも褒めてくれたけど、黒歌と白音は目が点になっていた。

 

翌日

 

今日は土曜日。

 

俺は、日光浴の為に散歩していた。

 

イッセー「んー!日差しが気持ちいいなー」

 

俺は伸びをしながら呟いた。

 

しばらく歩いていると、後ろから女の子の悲鳴が聞こえた。

 

???「きゃっ!!!」

 

イッセー「!ん?」

 

振り返ると、そこには金髪ロングのシスターが、膝を擦りながら嘆いていた。

 

シスター「あぅ、どうして何もないところで転んでしまうんでしょう?」

 

俺は落ちたヴェールを拾って、シスターに話し掛けてきた。

 

イッセー「大丈夫か?」

 

シスター「えっ?言葉が解るんですか?」

 

イッセー「あぁ解るよ!」

 

でもこれは、悪魔になったからこそなんだよな。

 

リアスの話では悪魔の能力の1つとかで、自動的に翻訳されて聞こえるらしい。

 

ま、翻訳に関しては、3種族全てに該当するらしいけど。

 

シスター「よかったー、言葉が通じなくて困ってたんです!」

 

まさに、迷える子羊だな。

 

イッセー「そうだったのか。それとこれ、お前のだろ?」

 

俺はシスターが安心した所で、ヴェールを返した。

 

シスター「は、はい!ありがとうございます!」

 

俺はふと、彼女の足元にあるアタッシュケースに目が止まる。

 

イッセー「もしかして赴任か?」

 

シスター「は、はいそうなんです!でも、初めての土地で迷ってしなって」シュン

 

と、説明しながら落ち込んでしまった。

 

イッセー「良かったら、案内しようか?」

 

シスター「!よっ宜しいんですか?」

 

俺の申し出にシスターは驚いた。

 

イッセー「あぁ、構わねえよ!困った時はお互い様だ!」

 

シスター「はぁあ!ありがとうございます!!」

 

シスターは嬉しそうな顔をすると、お辞儀しながら礼を言う。

 

シスター「主よ、このお優しい方にお慈悲を」

 

ズキッ

 

イッセー「うっ」

 

シスターが祈った途端、頭痛がした。

 

これが悪魔化によるデメリット、教会に関係するモノ全てが弱点になる。

 

俺の変化に気付いてシスターが声を掛けてきた。

 

シスター「どうかしましたか?」

 

イッセー「いや、なんでもないよ」

 

シスター「?」

 

俺がシスターの問い掛けをはぐらかすと、シスターは不思議そうに首を傾げた。

 

イッセー「じゃあ行くか?」

 

シスター「はい!」

 

5分程歩いた所で、子供の泣き声が聞こえてきた。

 

子供「うわあああぁぁぁん!!!」

 

見ると、4 , 5歳位の男の子が膝を擦りむいて泣いていた。

 

シスター「ちょっと待っていて下さい」

 

と言ってシスターは男の子の元へ走っていった。

 

シスターは男の子の前まで行ってしゃがむと、両手を傷口に翳した。

 

すると、シスターの手が淡い緑色にひかり始めた。

 

すると、男の子の膝に在った傷がみるみるうちに無くなっていく。

 

イッセー(ドライグ、あれってもしかして?)

 

俺の問いに、ドライグが答えた。

 

ドライグ(あぁ、間違いない、神器だ)

 

此処で俺はふと思い出す。

 

イッセー(あれ?確かこの町の教会って、潰れて今は廃墟になってたんじゃなかったか?)

 

ドライグ(あぁ、確かにそのはずだ)

 

俺の疑問にドライグが肯定した。

 

イッセー(潰れた教会に、神器を持ったシスターが赴任、なんか妙だな)

 

俺達が話していると、シスターが戻って来た。

 

シスター「ただいま戻りました」

 

イッセー「おぅお帰り、そんじゃ、行くか?」

 

俺は疑問を残しつつシスターを教会に案内した。

 

10分位歩いた所で、俺達は目的地に着いた。

 

イッセー「此処で間違いないないか?」

 

シスター「はい!此処です、ありがとうございます!」

 

俺が確認すると、シスター嬉しそうに肯定した。

 

イッセー「気にすんなって!さっきも言っただろ? 困った時はお互い様だよ!」

 

シスター「それでもです、本当にありがとうございました!どうか、お礼をさせてください!」

 

イッセー「気持ちは嬉しいけど、ごめんな、これから用事があるんだ」

 

シスターの申し出を俺は手を合わせて断った。

 

シスター「そうなんですか?でしたらせめて、お名前を教えて頂けますか?」

 

一瞬残念そうな顔になってたけど、すぐ切り替わって、名前を聞いてきた。

 

イッセー「わかった、俺は兵藤一誠、イッセーって呼んでくれ!」

 

アーシア「イッセーさんですね!私はアーシア・アルジェントです、アーシアとお呼び下さい」

 

こうして俺達は、互いに自己紹介をした。

 

イッセー「じゃあアーシア、またな」

 

アーシア「はい!またお会いしましょうイッセーさん!」

 

こうして俺達は挨拶をして別れた。

 

イッセー(ドライグ、気付いたか?)

 

ドライグ(あぁ、あの教会から、複数の堕天使の気配を感じた)

 

イッセー(その中には、[あの女]の物も在ったな)

 

俺はアーシアを案内してる途中、ずっと堕天使の気配を感じていた。

 

その気配が、あの廃教会から強く感じられた。

 

イッセー(これでハッキリした)

 

俺は、リアスに報告する為、部室に向かった。




いかがでしたでしょうか?

ようやくアーシアのを出す事が出来ました。

アーシアファンの皆さん、

お待たせしてすみませんでした。


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聖女を保護します

やっと書けました。

初の6000字超えです

ではどうぞ


リアス「二度と教会に近付いたらダメよ!!!」

 

よぅイッセーだ

 

俺は報告のために部室に入ると、いきなり怒鳴ってきた。

 

リアスによると、例え領土内であろうと、悪魔は教会に近付いたらダメらしい。

 

下手をしたら何処からともなく、光の槍が飛んできていたかもしれないと言われて、俺は軽率だったと自覚した。

 

イッセー「ごめん」

 

俺は絞り出すようにリアスに謝る。

 

申し訳なさすぎて、これしか言えなかった。

 

リアス「いえ、私も熱くなりすぎたわごめんなさい。でも本当に気を付けないとダメよ!」

 

イッセー「わかった」

 

リアスの言葉に俺は素直に頷いた。

 

すると話が終わったと同時に、朱乃が部室に入って来た。

 

朱乃「お説教はもう終わりましたか?」

 

開口一番に言う事がそれか。

 

リアス「お帰り朱乃、その書類は何かしら?」

 

リアスが、朱乃が持っていた書類を見て尋ねる。

 

朱乃「実は、大公からはぐれ悪魔討伐の依頼が来ましたの」

 

朱乃が答えると、リアスの表情が険しくなる。

 

はぐれ悪魔とは、眷属悪魔が主を裏切るか、もしくは殺害して逃げて者の事を言うらしい。

 

リアス「わかったわ、ご苦労様。皆、聞いての通りよ。今からはぐれ悪魔を討伐に行くわ!」

 

リアスの掛け声と同時に、朱乃が魔方陣を展開し準備を始めた。

 

そして俺は、リアスに[あの事]を切り出す。

 

イッセー「リアス。討伐が終わったら、あの時の堕天使について話がある」

 

リアス「!?」

 

朱乃「!?」

 

黒歌「!?」

 

白音「!?」

 

木場「!?」

 

俺の言葉に、皆が度肝を抜かれたって顔になる。

 

でも、リアスはすぐにさっきの険しい表情に戻った。

 

リアス「わかったわ、後でね!」

 

今のリアスの声は、いつもより低かった。

 

朱乃「部長、準備が出来ましたわ!」

 

どうやら、今から行くみたいだ。

 

そして、全員が魔方陣に入り

 

リアス「そんじゃあ皆、行くわよ!」

 

リアス以外「はい、部長!」

 

リアスの掛け声に部員全員が返事をしたその直後、皆で転移した。

 

転移した先は町外れの廃工場だった。

 

到着してすぐ、白音が口を開く。

 

白音「血の臭い」

 

ガタンっ

 

白音が呟いた途端、工場の中から音がして何かが出てきた。

 

???「不味そうな臭いがするな。でも、美味そうな臭いもするぞ。甘いのか?苦いのか?」

 

そう言いながら何かが月明かりの下まで出てきた。

 

外見は、上半身が人間の女で下半身が四足の獣と言った具合だな。

 

まぁ、[昔]はあんなのざらに居たから、今更なんとも思わないけどな。

 

すると、リアスが一歩前に出て化け物に告げる。

 

リアス「はぐれ悪魔バイサー、あなたを討伐に来たわ!己の欲望のままに暴れ回るその所業、万死に値するわ!」

 

バイサー「嘗めるな!小娘風情が!!!」

 

リアスが告げると、バイサーがキレて襲い掛かってきた。

 

リアス「祐斗!」

 

木場「はい!」

 

リアスの指示で、木場が飛び出す。

 

リアス「いい機会だから、イッセーに駒の特性を教えてあげるわ」

 

リアスがそう言ったと同時に

 

ザクっ

 

バイサー「ぎゃああぁぁぁぁあああ!!!」

 

木場がバイサーの腕を切り落とした。

 

その痛みで、バイサーは絶叫する。

 

イッセー「手合わせの時もだけど、やっぱり速いな!」

 

リアス「そう、それが祐斗の駒である騎士の特性よ。騎士はスピードと俊敏性に優れてるの」

 

俺の感想に、リアスが解説をくれた。

 

すると今度は、黒歌と白音が前に出た。

 

リアス「次は、黒歌と白音ね」

 

黒歌「はいにゃ」

 

白音「はい」

 

リアスが促し、2人が返事をすると、二手に分かれて走り、半円を画くようにバイサーに迫る。

 

バイサー「こっこの!」

 

痛みに耐えながら2人を交互に睨む。

 

ガシッ

 

すると白音が、バイサーの足を掴んだ。

 

それと同時に黒歌がジャンプする。

 

白音「ぶっ飛べ」

 

そう言って、バイサーを放り投げた。

 

バイサー「うわああああああぁぁぁぁぁ」

 

投げ飛ばされた事に驚いてまた絶叫するバイサー。

 

そこへ黒歌の、前宙踵落としが炸裂。

 

バコオオォォン

 

バイサー「ぐふっ」

 

ズドオオオォォォン

 

踵落としを受けて、垂直落下して地面に激突。

 

イッセー「元気だなー」

 

リアス「お年寄り臭いわよ。黒歌と白音の駒、戦車の特性はパワーと耐久力よ」

 

俺の呟きに、突っ込みを入れた。

 

その後、解説を続けるリアス

 

リアス「最後に朱乃ね」

 

朱乃「はい部長!」バサッ

 

リアスが促すと、何故かいきいきと返事をし悪魔と堕天使の翼を左右別々に出して飛翔する。

 

そして、朱乃は右腕を上に伸ばして魔力を高めていく。

 

バチっバチバチ

 

すると、朱乃の手から雷が迸る。

 

そして、その雷をバイサーに向かって放つ。

 

朱乃「雷光よ!!!」

 

ズドオオオォォォン

 

バイサー「があああああああああああ!!!!!!!」

 

攻撃を受けたバイサーは、絶叫を超えて発狂した。

 

バイサーのリアクションを無視して、リアスが解説する。

 

リアス「朱乃の駒である女王の特性は万能性。つまり女王はね騎士、僧侶、戦車の特性全てを自在に使えるの!」

 

イッセー「そうなのか!それじゃあ、僧侶の特性は何なんだ?」

 

俺は解説を言って、まだ聞いてなかった僧侶の特性を聞いた。

 

リアス「そう言えばまだ言って無かったわね、僧侶の特性は魔力強化よ」

 

イッセー「なるほどなー」

 

リアスの答えに、俺は相槌を打つ。

 

バイサー「おっおのれー!!!」

 

ダメージで力が入らない様子だが、バイサーは立とうとする。

 

朱乃「あらあら、まだ元気そうですわね!」

 

ズドオオオォォォン

 

バイサー「がああああああああああああ!!!!!!」

 

立とうとするバイサーに、朱乃が追い撃ちを掛ける。

 

ズドオオオォォォン×10

 

イッセー(い、いくらなんでもやり過ぎだろ)(汗)

 

そう思いながら朱乃を見ると

 

朱乃「うふふ」

 

笑っていた。

 

俺の心境を読んでか、リアスが言う。

 

リアス「まぁ見ての通り、朱乃は究極のSなの。でも仲間には優しいから安心して」

 

イッセー「ならいいけど」

 

バイサー「う、うぅ」

 

そうこうしているとバイサーが失神寸前になっていた。

 

朱乃「もう反応が面白くありませんわね」

 

イッセー(リアスの言葉が疑わしくなってきな)

 

朱乃の言葉に、俺はそう思った。

 

ドライグ(女も色々いると言う事だ)

 

イッセー(そうだな)

 

ドライグの言葉に、俺は頷いた。

 

朱乃「部長、後はお願いしますわ」

 

リアス「わかったわ朱乃」

 

此処で朱乃がリアスに止めを促す。

 

イッセー「!」

 

その時俺は、バイサーから殺気を感じた。

 

バイサー「死ねぇー!!!」

 

すると案の定バイサーは口から、槍状の魔力弾を放った。

 

リアス「しまった!」

 

朱乃「部長!!!」

 

黒歌「部長!!!」

 

白音「部長!!!」

 

木場「部長!!!」

 

皆が焦る中、俺はさぐさま[獄炎の黒刀(ヘルブレシズ・ブレード)]を作り、リアスの前に出て魔力弾を跳ね返した。

 

イッセー「全反撃(フルカウンター)!!!」

 

キイイイィィィィン

 

ドカアアアァァァン

 

これが止めとなり、バイサーは消滅した。

 

リアス「・・・」

 

朱乃「・・・」

 

黒歌「・・・」

 

白音「・・・」

 

木場「・・・」

 

皆は何が起こったのか分からず、その場で立ち尽くしていた。

 

俺は場の空気を変えるため、皆に言う。

 

イッセー「さて、任務も終わったし、部室に戻ろうぜ!」

 

リアス「!」

 

朱乃「!」

 

黒歌「!」

 

白音「!」

 

木場「!」

 

俺の言葉に皆我に返った。

 

そこからまた、リアスが仕切る。

 

リアス「そうね、そうしましょう!イッセーの話も聞かないといけないし」

 

俺はあることを思いだし、リアスに聞いた。

 

イッセー「そう言えば俺の役割って?」

 

リアス「兵士よ!」

 

俺の質問に、リアスは即答した。

 

イッセー「確か、プロモーションって言ったっけ?将棋で歩が金に変わるみたいな」

 

リアス「よく知ってるわね!じゃあ、特性の解説は大丈夫かしら?」

 

俺の解釈にリアスは驚き、その後、安心した声音で確認してきたので答えた。

 

イッセー「あぁ、大丈夫だ」

 

リアス「じゃあ大丈夫ね!それじゃあ部室に戻るわよ」

 

そう言って俺達は部室に転移した。

 

部室に戻り、皆それぞれ椅子やソファーに座った所で、リアスが本題に入るよう促す。

 

リアス「それでイッセー、あの堕天使について何が分かったの?」

 

イッセー「あぁ、まだ推測の域だけどな」

 

そして俺は、教会に近付いた理由と教会で感じた堕天使の気配の事。

 

そして何より、アーシアが廃教会に赴任したと言う不自然さ。

 

最後に、堕天使が何か企んでいるんじゃないかと言う俺の推理を皆に話した。

 

リアス「わかったわ。この事はお兄様 経由で堕天使 陣営に問い合わせてみるわ!」

 

イッセー「よろしくお願いしますよ、王様」

 

リアスの判断に、お願いしてノリを混ぜた。

 

リアス「フフ!わかったわ。それとイッセーには、そのシスターの保護をお願いするわ。貴方しか顔知らないし」

 

イッセー「了解」

 

俺に指示した後、皆にも指示を飛ばしていくリアス。

 

リアス「黒歌と白音は仙術で堕天使の気配を探って。祐斗は見回りをして、堕天使が彷徨いていないか警戒しておいて。朱乃は今から、私と一緒にお兄様の所へ行くわよ」

 

朱乃「はい、部長」

 

黒歌「はい、部長」

 

白音「はい、部長」

 

木場「はい、部長」

 

皆が返事をした直後、俺に呼び出しが掛かった。

 

イッセー「ありゃま、呼び出しですか!」

 

すると朱乃がすかさず魔方陣を展開する。

 

朱乃「いってらっしゃい、イッセーくん」

 

イッセー「いってきます」

 

等とやり取りをして俺は転移した。

 

その時、女性陣の朱乃以外の皆が不機嫌になったのは、また別の話だ。

 

イッセー「!こっこれは!?」

 

転移した先で見たのは、凄惨な光景だった。

 

血塗れの部屋に数人の男女たちが斬殺されていた。

 

辺りを見回すと、1人佇む人影があった。

 

でも、その手には剣が握られている。

 

俺はすぐにこいつが犯人と解り、怒りを抑えながら話し掛けた。

 

イッセー「これは、お前が殺ったのか?」

 

自分でも自覚できるくらい低い声で言う。

 

犯人「だからなんだよ?異端者 殺して何が悪いんだよ、あん?」

 

犯人は、さぞ当たり前であるかのように言い、やや切れでさらに続ける。

 

犯人「大体なぁ、教会の人間が悪魔 呼んだら駄目だろ?死んで当然なんだよ。それに殺すの楽しいしな。そして悪魔であるお前も、此処でS」

 

イッセー「黙れクズ野郎!!!」

 

犯人「ッ!?」

 

犯人の「殺すの楽しいしな」と言う言葉に、俺は思わず叫びながら犯人の言葉を遮る。

 

そして俺の怒りに反応し、魔力が溢れ出る。

 

イッセー「俺はなぁ、お前みたいな殺しを楽しむような奴が大っ嫌いなんだよ!!!」

 

俺は叫びながら、さらに魔力を上げる。

 

犯人「あ、あっあ!」

 

俺の魔力を感知して、言葉が出ないのか?

 

俺から仕掛けようとした時、後から聞き覚えのある悲鳴が聞こえた。

 

アーシア「きゃああああああああああ!!!!!」

 

振り向くと、案の定アーシアが居た。

 

NOside ーその頃のグレモリー眷属ー

 

リアス「今 戻ったわ。イッセーはまだ帰ってきてないのね」

 

木場「はい、まだです」

 

リアスの問いに木場が答える。

 

黒歌「まだ2回目だし、焦っても良いことないにゃ」

 

と、黒歌がリアスを諭す。

 

白音「確かに、姉様の言う通りです」

 

そこに白音上乗せする。

 

リアス「そうね、私としたことが焦り過ぎたわ」

 

リアスが謝った直後、全員がイッセーの魔力を関知した。

 

リアス「!!!」

 

朱乃「!!!」

 

黒歌「!!!」

 

白音「!!!」

 

木場「!!!」

 

リアス「こ、この魔力は!」

 

朱乃「イッセーくんですわ!」

 

黒歌「この感じ、イッセーかなり怒ってるにゃ!」

 

白音「こんなに怒るなんて、いったい何が!?」

 

木場「わからない(それにしても、この魔力量は)」

 

リアス「朱乃!すぐに転移の準備をして!」

 

朱乃「わかりましたわ!」

 

五者五様でリアクションした後、リアスが朱乃に転移魔方陣の準備をさせた。

 

ーその頃のグレモリー眷属、終わりー

 

イッセーside

 

俺はアーシアが居たことに、かなり驚いた。

 

すると、アーシアが犯人に話し掛ける。

 

アーシア「フリード神父!これは一体なんですか!?」

 

フリードと呼ばれた男は、俺を指差しながら答える。

 

フリード「そこの悪魔を呼び出してたバカ共を掃除しただけだ」

 

するとアーシアは、俺を見ながら言う。

 

アーシア「イッセーさんが、悪魔?」

 

アーシアの反応に、フリードは笑いながら言う。

 

フリード「ハハハハハ!なんだよ、お前ら知り合いかよ!こいつは傑作だ、あっははははははは!!!」

 

大笑いするフリードを無視して、俺はアーシアに謝る。

 

イッセー「こめんなアーシア、隠してるつもりは無かったんだ」

 

でもアーシアは、会った時と同じ笑顔で俺に言う。

 

アーシア「謝らないで下さい。イッセーさんが悪魔だったとしても、イッセーさんはイッセーさんです!」

 

俺はこの時、アーシアをホントに凄いと思った。

 

するとフリードが、俺に剣を向けながら話し掛けて来た。

 

フリード「仲良しごっこはそれ位にしとけや!さっきの魔力にはちっとばかしビビったが、それでもお前は俺には勝てねぇよぉ」

 

挑発するフリードに、俺も挑発で返す。

 

イッセー「お前は、一発で終わりだ」

 

フリード「あん?調子こいてんじゃNぐはっ!!」

 

ドゴオオオォォォン

 

俺はフリードが言い切る前に蹴り飛ばし壁を突き破った。

 

その後、部屋に魔方陣が現れリアス達が来た。

 

木場「イッセーくん!加勢に来たっと言いたいけど、終わったみたいだね」

 

イッセー「遅いぞお前ら」

 

等とやり取りをしていると、リアスが口を開く。

 

リアス「遅くなってごめんなさい、この子がさっきあなたが言ってたシスターさん?」

 

するとリアスがアーシアに気付いた。

 

イッセー「あぁ、この子がアーシアだ」

 

俺が肯定すると、リアスがアーシアに話し掛ける。

 

リアス「アーシアさんでいいかしら、私達はイッセーの頼みで貴女を保護しに来たの」

 

アーシア「イッセーさんの?」

 

アーシアが俺を見ながら言う。

 

リアス「そうなの。このまま堕天使の所に居たら、良い難いけど貴女が殺されるかもしれないの」

 

アーシア「そうなんですか!?」

 

リアスの言葉にアーシアは驚きながらも聞き返すアーシア。

 

イッセー「あぁ、まだ推測の域だけど」

 

アーシア「・・・」

 

アーシアの聞き返しに俺が答えると、彼女は黙ってしまった。

 

でもアーシアは、すぐに答えを出した。

 

アーシア「申し訳ありませんが、よろしくお願いします!」

 

と言って頭を下げる。

 

リアス「決まりね。でもこの魔方陣は眷属しか転移出来ないから、このまま学園まで歩くわよ」

 

リアスが言った直後、朱乃が慌てて報せてきた。

 

朱乃「大変ですわ!今ここに、堕天使が沢山こちらへ向かってきてます」

 

リアス「何ですって!?」

 

朱乃の報告にリアスが驚く。

 

イッセー「皆は先に部室に行っててくれ。俺は奴等を片付けてから戻る」

 

リアス「・・・わかったわ、必ず戻って来なさい!」

 

朱乃「部長!」

 

黒歌「部長!」

 

白音「部長!」

 

木場「部長!」

 

リアスの判断に、4人が抗議しようとするがリアスの一言で皆が黙る。

 

リアス「此処はイッセーを信じましょう!」

 

朱乃「・・・」

 

黒歌「・・・」

 

白音「・・・」

 

木場「・・・」

 

皆が黙った所でリアスが魔方陣を出す。

 

その中に皆が入り転移していった。

 

そして、俺はアーシアに目線を合わせて言った。

 

イッセー「アーシア、今から俺が良いって言うまで目を閉じていてくれないか?」

 

俺の頼みに、アーシアは頷いて目を閉じた。

 

そして、俺とアーシアは手を繋いで玄関を出る。

 

すると、もう堕天使が待ち構えていた。

 

堕天使A「その娘をこちらへ渡せ」

 

イッセー「嫌だと言ったら?」

 

一様聞くが、堕天使の答えは

 

堕天使A「貴様に選択権は無い」

 

それを聞いて、俺は技を放った。

 

イッセー「トリリオン・ダーク」

 

すると堕天使達の回りに、500円玉位の魔力玉が多数現れる。

 

俺は魔力玉を操り、一斉に堕天使達に放った。

 

そして堕天使達は、全身が黒くなり絶命した。

 

全員倒したことを確認し、俺はアーシアを連れて、部室に向かった。




はい、いかがでしたでしょうか?

そして、残念ながら今日はこれで打ち止めなります。

さらに明日は私用で、執筆が出来ないかも知れません。

楽しみにしてくださってる方には申し訳なく思っております。

ですが、どうか寛大なご理解をよろしくお願いいたします。


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聖女の過去と、気付く思い

何とか書けました。

でもやっぱり、素人に毎日更新は辛いです。

スランプ防止のため、

もしかしたら不確定更新をタグに加えるかも知れません。


よぅイッセーだ

 

俺は今、アーシアと一緒に部室の前まで来ていた。

 

イッセー「アーシア、もう目を開けて良いぞ」

 

ずっと瞑らせてたアーシアの目を開けさせた。

 

アーシア「はい」

 

何で今まで目を瞑らせてたかと言えば、アーシアに殺す所を見せないためだった。

 

最初の玄関前に居た奴等の他にも、何人かがアーシアを奪い返そうと襲ってきた。

 

そのたびに全反撃(フルカウンター)やトリリオン・ダークで倒した。

 

けど、シスターであるアーシアに、そんな凄惨な光景を見せたくなかった。

 

そして、やっと部室に辿り着き、アーシアの目を開けさせる事が出来た。

 

アーシア「此処に皆さんがいらっしゃるんですね?」

 

イッセー「あぁ、とりあえず入ろうぜ!」

 

アーシアの質問に答えた後、俺は部室へ入るよう促す。

 

アーシア「わ、わかりました」

 

アーシアの返事と同時に、俺達は部室に入った。

 

ガチャ

 

リアス「イッセー!!」

 

朱乃「イッセー君!!」

 

黒歌「イッセー」

 

白音「イッセーさん」

 

木場「イッセーくん!!」

 

戸を開けた途端、皆が俺の名前を呼んだ。

 

アーシア「きゃっ!」

 

でも、皆の勢いに驚いてアーシアが俺の後ろに隠れた。

 

リアス「・・・」ギロッ

 

朱乃「・・・」ギロッ

 

黒歌「・・・」ギロッ

 

白音「・・・」ギロッ

 

アーシア「ひっ!」ビクッ

 

すると、リアス達が一気に不機嫌になりアーシアを睨み付けたため、怯えるアーシア。

 

イッセー「何やってんだてめぇら!」ギロッ

 

リアス「ひっ!!!」ビクッ

 

朱乃「ひっ!!!」ビクッ

 

黒歌「ひっ!!!」ビクッ

 

白音「ひっ!!!」ビクッ

 

木場「うっ!」

 

俺はリアス達が、アーシアを怯えさせた事についカッとなって、止めさせようと威圧したら、誤って木場まで威圧してしまった。

 

イッセー「悪いな木場、お前まで威圧 掛けちまって」

 

木場「い、いや、構わないよ!」

 

余程驚いたのか、まだ声と足が震えていた。

 

すると、今度は木場が問い掛けて来た。

 

木場「いっイッセーくん、その額の模様はなんだい?」

 

イッセー(しまった、やり過ぎた)

 

木場の質問に、俺はそう思った。

 

よく見たら、女性陣(アーシア以外)皆が腰を抜かしていた。

 

俺はすぐに模様を消して、平常心に戻して皆に謝った。

 

イッセー「ごめん、やり過ぎた」

 

俺は皆が落ち着いたのを見計らって、木場の質問に答えた。

 

イッセー「さっきの木場の質問だけど、あれは、一定以上に力を上げたときに出てくる、簡単に言えば力の証みたいなもんだ」

 

実際は魔神の証なんだけど、魔神の事は黒歌と白音しか知らない。

 

すると、木場が再び問い掛けて来た。

 

木場「その一定 以上って、大体どのくらいなんだい?」

 

イッセー「今は大体5%位から浮き出てくる」

 

リアス「あ、あれでなの?」

 

朱乃「あ、あれでですか?」

 

木場「あ、あれでかい?」

 

昔から一緒に居る黒歌と白音以外は、やっぱり驚くよな。

 

イッセー「驚いてる所 悪いけど、そろそろ本題に入ろうぜ」

 

リアス「あ、はい」

 

朱乃「あ、はい」

 

黒歌「あ、はい」

 

白音「あ、はい」

 

木場「あ、はい」

 

いつまでもアーシアを蚊帳の外って訳にはいかないと、俺は本題に入った。

 

まず俺は、アーシアがこの町に来た理由を聞くことにした。

 

イッセー「アーシアはなんで、この町に来ることになったんだ?」

 

アーシア「・・・」

 

すると、アーシアの表情が急に暗くなった。

 

イッセー(まずい事 聞いたか?)

 

そう思っていると、アーシアが尋ねる。

 

アーシア「聞いてくれますか?」

 

イッセー「あぁ、もちろん」

 

俺が答えると、アーシアは語り始めた。

 

でも、アーシアの口から出てきた話は、胸糞悪いモノだった。

 

ある日アーシアは、重症を負って倒れていた1人の悪魔を発見した。

 

優しいアーシアは放って置けず、その悪魔を治療した。

 

だが、それが悲劇の始まりだった。

 

当時アーシアは神器に目覚め、どんな傷も治せる事から、聖女と呼ばれていた。

 

でも、その悪魔を治療したが為に、当時住んでいた教会からは異端者 扱いされた。

 

その上 魔女とまで呼ばれるようになり、追放されたらしい。

 

路頭に迷っていたアーシアを助けたのが、あのレイナーレだった。

 

そして今、そのレイナーレの指示でこの町に来たと言う訳だった。

 

イッセー(ガキの頃、よく行ってた教会のイメージが変わっちまいそうだ。ストラーダの爺さんとおじさん、あんた達は、あんた達は違うよな!)

 

俺がそう考えていると、アーシアが自虐を始めた。

 

アーシア「きっと、私の祈りが足りなかったんです。足りなかったから、主が私に試練をお与えになっているんです」

 

イッセー「おかしいぜそんなの!」

 

アーシア「イッセーさん?」

 

俺は我慢出来ずに反論すると、アーシアがどうしたと言うように俺の名前を呼ぶ。

 

リアス「・・・」

 

朱乃「・・・」

 

黒歌「・・・」

 

白音「・・・」

 

木場「・・・」

 

俺の気持ちを組んでくれてか、皆黙ってくれていた。

 

イッセー(ありがとう、皆)

 

俺は心の中で礼を言うと、アーシアに言う。

 

イッセー「そんなのおかしいぜ!」ガシッ

 

アーシア「い、イッセーさん!?」

 

俺はアーシアの両肩をを掴んで言った。

 

アーシアはそんな俺に困惑していたが、構わず続けた。

 

イッセー「だっておかしいじゃねえか!怪我人 助けて何が悪いんだよ!汝 罪を憎めど人を憎まず。教会人の基本中の基本じゃねえか!」

 

アーシア「イッセーさん!」

 

感極まったアーシアは、口に手を当てて俺の名前を呼ぶ。

 

イッセー「それに、悪魔だと分かっていても見捨てる事が出来ねえほど優しいアーシアを追放だと?バカじゃねえのかそいつら!!!」

 

アーシア「くすん、ひぐっ」

 

ついに嗚咽が漏れ始めるアーシア。

 

ギュッ

 

アーシア「い、イッセーさん!?」

 

俺が抱き締めた事に、驚くアーシア。

 

俺は、アーシアの頭を撫でなから言う。

 

イッセー「辛い思いしたな、アーシア。今は、今だけは泣いて良いぜ」ナデナデ

 

アーシア「うわあああああああぁぁぁぁぁ!!!」

 

心の枷が外れ、アーシアの目からは大粒の涙と共に、今まで押し込めていたモノが洗い流されて行く。

 

5分頃泣き続けたアーシアは、泣き疲れて眠ってしまった。

 

アーシア「スー、スー」

 

穏やかに寝息を立てて、俺の肘枕で寝ているアーシア。

 

そして俺達は、アーシアの過去を聞いてから、これからの事について話し合っていた。

 

リアス「それにしても、まさか教会がそんな事で追放なんかするとは思わなかったわ!」

 

朱乃「そうですわね。いくらなんでも酷すぎますわ!」

 

リアスの言葉に朱乃が便乗する。

 

その口調には僅に怒気が含まれていた。

 

リアスも朱乃も優しい性格だから、怒るのも無理無いよな。

 

黒歌と白音は黙っていたが、リアス達と同様に怒っていた。

 

俺はふと木場を見ると、リアス達とは違い、何処か憎しみを抱いたような顔をしていた。

 

俺は気になって木場に声を掛ける。

 

イッセー「木場、どうかしたか?」

 

木場「!い、いや、なんでもないよ!」

 

焦りながらはぐらかす木場に、俺は首を傾げながらも、それ以上追求はしなかった。

 

すると、リアスの耳元に、通信用魔方陣が現れる。

 

その通信に、リアスが対応する。

 

リアス「・・・はい・・・わかりました」

 

通信が終わると、朱乃が尋ねる。

 

朱乃「何かわかりましたか?」

 

リアス「えぇ、お兄様から連絡が来たわ」

 

朱乃の問に、リアスがそう答えた。

 

イッセー「それで、堕天使側の答えは?」

 

俺はリアスに、説明を促す。

 

リアス「えぇ、堕天使はそう言う指示は出して無いそうよ」

 

イッセー「そうか(だとしたら、こんなことをする理由はなんだ?)」

 

俺はリアスから連絡を聞いた後、何故レイナーレがこんなことを企んだのかを考えていた。

 

その後、俺は携帯で母さんにアーシアの事情も含め状況を説明して、事が終わるまで部室に泊まる事にした。

 

アーシアside

 

イッセーさん達に保護して頂いて、1週間が過ぎました。

 

ただお世話になるだけでは申し訳無いので、お部屋のお掃除や、備品である書物等の整理と言った、色々なお手伝いをさせて頂いています。

 

それと就寝する際は、部室のソファーをお借りしているのですが、その度にイッセーさんが、その、ひ、膝枕をしてくださるので///恥ずかしいですが、すごく安心します。

 

でも、保護して頂いて3日目が過ぎた頃から、イッセーさんを見るとお顔が熱くなり、胸もすごくドキドキして、まともにイッセーさんを見れなくなってしまう事もあり、自分で時分が分からなくなっていました。

 

そんな時、黒歌さんがお声を掛けて来ました。

 

黒歌「アーシア、話があるんだけど」

 

アーシア「はい、なんでしょうか?」

 

私がお伺いすると、黒歌はすごく真剣な表情で問い掛けてました。

 

黒歌「アーシア、あんたイッセーの事どう思ってるの?」

 

アーシア「え!?///わ、私はっそ、その」

 

黒歌さんの質問に、何故か私は狼狽えてしまいました。

 

でも、私の反応を見て黒歌さんは、何故か納得していました。

 

黒歌「やっぱりにゃ、アーシア、今のあんたが感じてる違和感、全部当ててあげるにゃ」

 

黒歌さんはそう言うと、次々と私の違和感を当てて行きます。

 

黒歌「まず、イッセーの顔も見るだけでドキドキする。それと同時に顔が熱くなる。そして酷い時は、顔も陸に見れない。違うかにゃ?」

 

黒歌さんにズバサバと当てられてしまい、思わず聞き返してしまいました。

 

アーシア「な、なぜお分かりになられるのですか!?」

 

私の質問に黒歌さんは、今度はいつもの笑顔を浮かべながら言います。

 

黒歌「私も、アーシアと同じだからにゃ」

 

アーシア「え?」

 

黒歌さんの答えに、私は呆けてしまいました。

 

でも私は、まだ黒歌さんのお言葉の意図がわからず、黒歌さんに問い掛けます。

 

アーシア「黒歌さんと同じって、どういう事でしょうか?」

 

黒歌「それはね、恋よ」

 

アーシア「!こっ恋って、異性を好きになるっていう、あの!?」

 

予想もしていなかった黒歌さんの答えに、私は動転しながらも意味を確認しました。

 

黒歌「そういう事にゃ。アンタはね、イッセーが好きなのにゃ」

 

そう言って私を指差す黒歌さん。

 

いい終わると、黒歌さんは何処かへ行ってしまいました。

 

アーシア(この気持ちが、恋?私が、イッセーさんを、好き?)

 

ドクンッ

 

そう思った途端、心臓が今まで以上にドキドキしました。

 

この時、私は自覚しました。

 

私はイッセーさんに、恋した事を。




はい今回はここまでとなります。

前書きにも書きましたが、

スランプ防止のためと思って、

ご理解のほど、よろしくお願いします。


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明かされるイッセーの過去 攻め込むイッセー

書いていて思った事は、私は焦っていました。

皆さんに楽しんで欲しいあまり、焦りすぎていました。

その為に、誤字が目立ちがちになり、

クオリティが低すぎました。

その為これからは、

最低限1日1話ノミの投稿にさせて頂きます。


黒歌side

 

こんにちは、黒歌にゃ

 

まったく、私らしくないにゃ。

 

普段なら絶対にこんなことしないのに。

 

アーシアの反応がもどかしすぎて、ついあんな事をしてしまった。

 

でも、不思議と後悔は無かった。

 

寧ろ、高揚感が湧いたにゃ。

 

その時、後ろから白音が話し掛けて来た。

 

白音「自分からライバルを増やしてどうするんですか?」

 

振り返ると、白音は呆れていた。

 

そんな白音に私は言う。

 

黒歌「寧ろ、張り合いがあって良いにゃ!」

 

白音「で、本音は何ですか?」

 

私の言葉にそう返す白音、やっぱり妹は騙せないか。

 

黒歌「もどかしくてついやっちゃったにゃ」

 

白音「そうですか」

 

正直に言うと、納得した白音は、その場を後にした。

 

イッセーside

 

あれから1週間が過ぎたけど、あいつらはなかなか尻尾を出さない。

 

潜伏場所は分かっちゃいる。でも不用意に突撃したら、こっち(悪魔)が悪者にされかねえ。

 

あいつらが勝手に動いてるって言っても、一歩間違えりゃ悪魔と堕天使で戦争が起きかねえ。

 

かと言って、このまま手を拱いてても仕方がねえ。

 

一か八か、俺はリアスに相談を持ち掛けた。

 

リアス「それ、本気で言ってるの!?」

 

イッセー「あぁ、マジだぜ」

 

驚きながら聞き返すリアスに、俺は肯定した。

 

俺が持ち掛けた相談ってのは、俺1人であの教会に行くって言うもんだ。

 

ちなみに、今部室には俺とリアスと朱乃の3人しかいない。

 

朱乃「いくらなんでも危険過ぎますわ!いくらイッセーくんが強いと言っても、下手をしたら」

 

俺は朱乃の言葉を遮って、その続きを言う。

 

イッセー「悪魔と堕天使で戦争になりかねない、だろ?」

 

俺の言葉に、今度はリアスが声を荒げながら俺に言う。

 

リアス「分かっているならどうしてそんな事するのよ!もし最悪の事態になったらどうするのよ!?」

 

リアスの問に、俺は答えた。

 

イッセー「そん時は、俺をはぐれにすりゃあ良い」

 

俺の答えに、3人は激怒しながら反論した。

 

朱乃「何を言い出すのよイッセーくん!!!」

 

リアス「そうよ!そんな事出来ないわ!!!」

 

2人の反応も、正しいとは思う。

 

でも同時に、それはただの甘えだ。

 

もしもこの先、実際に苦渋の決断を迫られた時、このままじゃ自滅しちまう。

 

だから俺は、敢えて2人を突き放した。

 

イッセー「甘えるのもいい加減にしやがれ!仮にこの先、同じような事が起こっても、そんな事を言うつもりか!!!」

 

リアス「い、イッセー!?」

 

朱乃「イッセーくん!?」

 

俺は、敢えて強い口調で2人に言った。

 

2人は、いきなりの事に動転しちまう。

 

イッセー「行ってくる」

 

俺は振り返って、2人にそう言って部室を後にした。

 

リアスside

 

私は、イッセーが去って行くのを見ている事しか出来なかった。

 

それに、イッセーのあの雰囲気は、まるで[そういう状況を体験した]ような感じだった。

 

すると部室の扉が開いて、黒歌と白音そしてアーシアさんが入って来た。

 

入ってくるなり、黒歌は言う。

 

黒歌「さんざん迷ったけど、やっぱり話しておいた方が良さそうにゃ」

 

真剣な表情でそう言う黒歌。

 

リアス「話すって、何を?」

 

黒歌「その前に、会長を呼んで貰えるかにゃ?」

 

私が問い掛けると、黒歌がそう言う。

 

リアス「ソーナを?でもどうして?」

 

黒歌「イッセーについてだから」

 

私の疑問に黒歌はそう答えた。

 

納得した私は、すぐにソーナを呼んだ。

 

連絡してからすぐにソーナが転移して来た。

 

ソーナ「事情はリアスから聞きました。それで黒歌さん、お話と言うのはなんでしょうか?」

 

ソーナは来てそうそうに、黒歌に話を降る。

 

黒歌「分かったにゃ。今から話す事は、信じられないかもしれないけど、全部イッセーから聞いた事にゃ」

 

黒歌side

 

私は、イッセーから聞いた[メリオダス]だった頃の事を、包み隠さず全て話した。

 

リアス「・・・」

 

朱乃「・・・」

 

ソーナ「・・・」

 

アーシア「・・・」

 

話し終わった時、皆私と白音が初めて聞いた時と同じになった。

 

すると、会長がいち早く口を開いた。

 

ソーナ「その話しは、本当なんですか?」

 

まだ半信半疑みたいだけど、確認して来る会長。

 

でも、完全に信じさせる為に私は言う。

 

黒歌「本当にゃ。もし仮にこの話を否定するなら、イッセーのあの魔力、誰か説明出来る?」

 

私の問い掛けに、今度は部長が答えた。

 

リアス「生まれつきの才能?」

 

黒歌「確かに、そう言えなくもないにゃ。でも、生まれてたったの17年で、あそこまで完璧に使いこなせるものなの?」

 

私は部長の回答を即座に否定し、さらに追い討ちを掛ける。

 

黒歌「それに、戦い方だってそうにゃ。イッセーに助けられた皆なら分かると思うけど、あんなに闘い慣れた17歳がザラに居ると思うにゃ?」

 

リアス「・・・」

 

朱乃「・・・」

 

ソーナ「・・・」

 

アーシア「・・・」

 

最後の追い討ちで、皆黙ってしまった。

 

最後に私が閉める。

 

黒歌「とにかく今は、イッセーを信じるしかないにゃ」

 

イッセーside

 

俺は今、レイナーレ達のアジトになってる教会に来た。

 

理由は勿論、この企みを辞めさせる為だ。

 

すると、教会の入口に1人の男が居た。

 

そう、あん時のチンピラ神父だ。

 

フリード「よう、会いたかったぜ糞悪魔さんよぅ」

 

イッセー「俺は会いたくねえけどな」

 

そんな受け答えも束の間、フリードが突っ込んで来た。

 

フリード「あの時の借り、キッチリ返して殺るぜ!!!」

 

そんな事を叫びながら突っ込んで来るフリードの顔を、

 

アイアンクローをして、その反動を利用し、後頭部を地面に叩き付けた。

 

バコオオオォォォン

 

フリード「グフッ」

 

その声と共にフリードは気絶。

 

時間も無いから、フリードをその場に放置した。

 

教会に入ると、目付きの悪い悪魔払いやエクソシストが、50人位居た。

 

そんな中、見知った顔1人と知らない顔が3人の堕天使が、祭壇にある十字架の上に腰掛けてた。

 

すると、レイナーレが俺を見て聞いて来る。

 

レイナーレ「まさか、単身で乗り込んでくるなんて、外のフリードはどうしたの?」

 

イッセー「外で犬神家になってるぜ」

 

俺が答えると、コートを着た堕天使(男)が言う。

 

堕天使男「まさか、あのフリードを倒すとは、少々侮っていたか」

 

するとレイナーレが、堕天使男に忠告する。

 

レイナーレ「ドーナシーク、気を抜かない方が良いわ。私のお腹に穴を空けたのは、アイツなんだから」

 

レイナーレの忠告に、一番食い付いたのはチビ堕天使だ。

 

チビ堕天使「それ、本当っすか!?」

 

レイナーレ「そうよミッテルト。しかも、私の槍を投げ返してね!」

 

レイナーレの答えに、今度はボディコンスーツを着た堕天使が口を開く。

 

ボディコン堕天使「確かに、それは侮れませんね」

 

レイナーレ「そうよ。それにまだあいつの神器も確認してないし、油断は禁物よカラワーナ」

 

今の会話で、あの堕天使達の名前は覚えた。

 

レイナーレ「それに、どうやら悪魔に転生したみたいだしね」

 

と、憎たらしそうに言うレイナーレ。

 

すると今度は、悪魔払い達に命令する。

 

レイナーレ「あなた達、その男を殺ってしまいなさい!」

 

悪魔払い「おおおおおぉぉぉぉ!!!」

 

エクソシスト「おおおおおぉぉぉぉ!!!」

 

その叫びと同時に、悪魔払い達が襲い掛かってきた。

 

俺はすぐに[獄炎の黒刀(ヘルブレシズ・ブレード)]を作り出し、さらに刃に魔力を纏わせた。

 

それを悪魔払い達の方へ付き出し、獄炎を放つ。

 

イッセー「獄炎の怒号(ヘルブレシズスクリーム)!!」

 

ズドオオオォォォン

 

威力は抑えたが、悪魔払い達は灰も残らず消滅した。

 

レイナーレ「・・・」

 

カラワーナ「・・・」

 

ミッテルト「・・・」

 

ドーナシーク「・・・」

 

俺の技を見て4人は固まっちまった。

 

レイナーレside

 

うっ嘘でしょ!何なのこの魔力は!?

 

レイナーレ「あ、あり得ないわ、こんなの」

 

ただの転生悪魔の筈なのに、この魔力は間違いなく上級悪魔かそれ以上の力!

 

それに、あの額の模様は何なの?

 

あんなの、見たことも聞いた事もないわ。

 

ミッテルト「あ、あっ」ブルブル

 

カラワーナ「そ、そんな!」ブルブル

 

ドーナシーク「あ、あり得ん!?」ガタガタ

 

3人を見ると、3人共が震えていた。

 

かく言う私も、さっきから震えが止まらない。

 

それもそうよ。

 

だって、ただの転生悪魔だと思ってたら、いきなり魔力を放って、はぐれ悪魔払い達を一掃したのだから。

 

こんな格の違いを見せ付けられたら、誰だって震えるわよ!

 

そうこうしていると、アイツがこっちに歩いて来た。

 

私達は、もう終わったと思った時だった。

 

イッセー「お前ら、こんな事した理由はなんだ?」

 

と、聞いて来た。

 

イッセーside

 

俺はレイナーレ達に、こんな事を仕出かした理由を聞いた。

 

堕天使陣営が関与してねえなら、勝手に動いてるって事だ。

 

だとしたら、なんで態々危険を侵してまでこんな事をしたのか、俺は気になってた。

 

レイナーレ「お、お前に話してどうなるって言うの?」

 

吃りながら聞き返すレイナーレ。

 

どうやらさっきの一発を見てビビったらしい。

 

俺は取り敢えず、魔力を消してレイナーレ達に話し掛ける。

 

イッセー「取り敢えずさぁ、なんでこんな事したのか教えてくれねえか?理由によっちゃ、情状酌量の余地があるかも知れねえし」

 

俺がそう言うと、

 

レイナーレ達はこそこそと話し始めた。

 

10分程話し合った結果

 

レイナーレ「分かったわ、話してあげる。私達が何故こんな事をした動機と、私達が受けた耐え難い屈辱をね」




はい今回はここまでとなります。

前書きでもありましたが、

これからは1日1話を基準に投稿して行きます。

行き詰まって投稿が遅れる場合は、

活動報告に書いてお知らせします。


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解決します。

最後当たりグダったかもしれませんが、

ご意見がございましたら、

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よぅイッセーだ

 

今俺は、レイナーレから全てを聞いた。

 

なんでもレイナーレは元々天使で、その生い立ちと力の無さが原因で、かなり周りから言葉の暴力を受けてたみたいだ。

 

そんで、連れのカラワーナ、ミッテルト、ドーナシーク。

 

この3人は生まれつき堕天使らしいけど、力の無さで言えばレイナーレと同じで、ドーナシークに関しちゃサンドバッグにされてたらしい。

 

そんな時、風の噂で教会から追放されたアーシアの事を知り、自分達の力を見せ付けて、堕天使のボスに気に入られたくてこの計画を組んだって事らしい。

 

レイナーレ「これが、私達の計画と、動機の全てよ」

 

そう言ってレイナーレは、唇を噛んだ。

 

今までバカにされ続けて来た事を思い出して、かなり悔しそうな顔だ。

 

他3人も同様。

 

でも、俺は敢えて思った事を言う。

 

イッセー「でもよう、それって逆に怒られると思うぞ」

 

レイナーレ「な、なんでよ!?」

 

俺の言葉に、レイナーレが聞き返す。

 

イッセー「当たり前だろ。敵勢力の領土に勝手に忍び込んで、ましてや神器を抜き取るって、仮に成功して戻ったとしたら、確実に処刑されてんぞお前ら」

 

俺の言葉に、4人は一気に青ざめた。

 

イッセー(ちょっと脅し過ぎちまったか?)

 

でも、このまま此処に居てもしょうがねえし、リアスの所に行くか。

 

イッセー「取り敢えず、お前ら今から一緒に来い」

 

ミッテルト「一緒にって何処にっすか?」

 

俺の誘いに、ミッテルトが聞き返す。

 

イッセー「俺達(悪魔)の本拠地」

 

レイナーレ「え?」

 

カラワーナ「え?」

 

ミッテルト「え?」

 

ドーナシーク「え?」

 

俺の答えに呆ける4人。

 

イッセー「先ずは此処の領主に謝って、そんで俺に言った事を話して、お前らの処遇を決めて貰う。なんか怪しくなったら俺が間に入るから心配すんな!」

 

カラワーナ「そんなの信じられるか!!!」

 

とカラワーナが叫ぶ。

 

やっぱりまだ信じられねえか。

 

イッセー「お前ら知らねえのか?悪魔は約束事には煩いんだぜ。例え口約束でも、やり通すさ」

 

レイナーレ「分かったわ」

 

俺の言葉にレイナーレが頷いたけど、他の3人が反論した。

 

カラワーナ「レイナーレ様!」

 

ミッテルト「良いんすか!」

 

ドーナシーク「罠だったらどうするんですか!?」

 

って三者三様こんな感じだ。

 

でもレイナーレの言葉に、3人共黙った。

 

レイナーレ「どのみち私達はもう詰んでるのよ。だったら、賭けるしかないでしょ」

 

カラワーナ「・・・」

 

ミッテルト「・・・」

 

ドーナシーク「・・・」

 

どうやら決まったみたいだな。

 

イッセー「そんじゃ、行くか?」

 

レイナーレ「えぇ、行きましょ」

 

こうして、俺はレイナーレ達を連れて、部室に向かう。

 

ちなみに、ちゃんとリアスに報告したぜ。

 

リアスside

 

イッセーからの報告で、今から堕天使達と此処に来るみたい。

 

正直ここまで鮮やかだと、やっぱり黒歌の話しは本当みたいね。

 

だって、出掛けてからたった15分たらずで終わるなんて、いくらなんでも早すぎるわ!

 

最初は半信半疑だったけど、今なら信じられる。

 

イッセーが転生者だって。

 

でも、イッセーが辿ってきた人生は、あまりに残酷で、聞いていて胸が痛くなるわ。

 

愛した人の○んでしまう所を必ず見させられるなんて、拷問以外の何物でもないわ。

 

しかもその回数は106回。

 

最早、○んだ方がましと思うレベルなのに、イッセーは絶対に死ねない。

 

エリザベスって言う人は記憶を失って生まれ変わり、そして必ずイッセーに恋をする。

 

そして記憶が戻ったら、僅か3日で○んでしまう。

 

そんな呪いを、イッセーはエリザベスの母親の最高神から。

 

エリザベスさんはイッセーの父親の魔神王から、それぞれ呪いをかけられた。

 

そんな地獄を耐え抜いたイッセーは本当にすごい。

 

リアス「イッセーって、ずっと闘い続けて来たのね」

 

徐に呟くと、ソーナが答える。

 

ソーナ「確かに並の精神なら、とっくに壊れていたでしょうね」

 

どうやらソーナも、私と同じ事を考えてたみたいね。

 

でも、話を聞いたからこそ私は思う。

 

リアス「イッセーの為にも、もっと強くならないと!」

 

ソーナ「確かにそうですね。イッセー君の横に立てるように、頑張らなければなりませんね!」

 

黒歌「もちらんにゃ!私だって負けないにゃ」

 

白音「私も、もっと強くなります!」

 

私達が決意を固めていると、

 

アーシアさんが何か決意したような表情で、私に話し掛けてきた。

 

アーシア「リアスさん、お願いがあります!」

 

アーシアさんのお願いそれは。

 

イッセーside

 

俺達が部室に向かってる途中に木場と偶然合流した。

 

やっぱり最初は剣を抜いたけど、事情を説明して事無きを得た。

 

そんで一緒に部室に向かう途中に、木場が聞いて来た。

 

木場「イッセーくん、君は何者なんだい?本当に元人間とは思えないんだけど」

 

木場の質問を、俺ははぐらかす。

 

イッセー「いつか、気が向いたら話してやるよ」

 

木場は納得行ってないみたいだけど

 

木場「分かった、その時まで待ってるよ」

 

と言って折れてくれた。

 

その後は何の会話もないまま、ただ5人で歩いていた。

 

レイナーレside

 

おかしい、さっきからおかしい。

 

何故か動悸が止まらない。

 

アイツを意識するだけで、鼓動が激しくなる。

 

それになんだか顔も熱い。

 

レイナーレ(なんか変ね、風邪かしら?)

 

カラワーナが話し掛けてきた。

 

カラワーナ「レイナーレ様、なんだか私さっきから変なんです」

 

ミッテルト「うちもっす。さっきから顔が熱いし、なんかドキドキするっす」

 

ミッテルトの言葉に私は思わず聞き返した。

 

レイナーレ「貴女達もなの!?」

 

するとカラワーナとミッテルトも驚いた。

 

カラワーナ「レイナーレ様もですか!?」

 

ミッテルト「なんでっすか!?ドーナシーク、あんたはどうっすか?」

 

ドーナシーク「いや、俺は何ともないが」

 

ミッテルトの問いにドーナシークはそう言う。

 

レイナーレ「でも、なんで私達だけ?」

 

私の疑問に、ドーナシークが信じられないと言う顔で言った。

 

ドーナシーク「まさかとは思いますが、それは俗に言う恋って奴じゃないですか?」

 

レイナーレ「こ、恋!?///」

 

カラワーナ「こ、恋!?///」

 

ミッテルト「こ、恋!?///」

 

私達の声に気付いて、アイツが問い掛けて来た。

 

イッセー「どうかしたか?」

 

ドキンッ!!!

 

レイナーレ「な、なな何でもないわ!」

 

私は慌ててはぐらかした。

 

アイツも「そっか」と言って気にも止めなかった。

 

レイナーレ「って、私なんでこんなに焦ってるの?」

 

私の疑問にドーナシークが、今度は確信した顔で言う。

 

ドーナシーク「今のレイナーレ様を見て確信しました。3人共、あの男に惚れましたね」

 

レイナーレ「え?」

 

カラワーナ「え?」

 

ミッテルト「え?」

 

呆ける私達に、ドーナシークは続ける。

 

ドーナシーク「3人が感じてる症状は、俺も1度だけ患った、恋患いだ」

 

レイナーレ「う、嘘でしょ!?」

 

カラワーナ「私達が!?」

 

ミッテルト「あの男をっすか!?」

 

三者三様驚く中、ドーナシークが確信を突いた。

 

ドーナシーク「そうでなければ、説明が付かない。風邪でもないのに顔が熱くなったり、動悸がするわけがないからな」

 

レイナーレ「・・・」

 

カラワーナ「・・・」

 

ミッテルト「・・・」

 

ドーナシークの言葉に私達は黙るしかなかった。

 

確かにアイツの、一誠の顔を見てると、やっぱりドキドキする。

 

ときめくって言った方が良いかもね。

 

でも、この気持ちは私の胸の中に仕舞う事にするわ。

 

あんな事しておいて、今更好きになったなんて言えないわね。

 

ふと見るとカラワーナとミッテルトも、何処か悔しそうな顔をしてる。

 

多分私と同じ事考えてるわね、ミッテルトに至っては涙目だし。

 

ドーナシークも察したのか何も言わない。

 

そうこうしてると一誠が声を掛けてきた。

 

イッセー「着いたぞ、お前ら」

 

そうして着いた場所は、学校だった。

 

イッセーside

 

俺達は漸く部室前まで辿り着いた。

 

校門に着いた所で声を掛けてきた時、ドーナシーク以外表情が暗かったけど、どうしたんだ?

 

まぁいいか、取り敢えず入るか。

 

ガチャ

 

イッセー「ただいまー」

 

木場「ただいま戻りました」

 

レイナーレ「お邪魔します」

 

カラワーナ「お邪魔します」

 

ミッテルト「お邪魔します」

 

ドーナシーク「失礼する」

 

それぞれそう言って部室に入った。

 

そこにリアスが出迎える。

 

リアス「お帰りなさい、イッセー、祐斗。そしていらっしゃい、堕天使の皆さん」

 

笑顔で言うリアスだけど、なんで涙の痕があるんだ?

 

しかもソーナまで居て、アーシアを含めた女性陣皆同じだ、

 

と思ったら黒歌と白音だけが違った。

 

俺は嫌な予感がして黒歌と白音に聞いた。

 

イッセー「黒歌、白音、一体何があったんだ?」

 

黒歌「・・・」

 

白音「・・・」

 

黙ったままの2人。

 

イッセー「まさかと思うけど、俺の過去喋った?」

 

黒歌「・・・」コクッ

 

白音「・・・」コクッ

 

無言で頷いた。

 

イッセー「何処まで?」

 

黒歌「全部にゃ」

 

白音「全部です」

 

イッセー「やっぱり」

 

2人の答えに呟くと俺。

 

それと、入った時から気になってた事をリアスに聞いた。

 

イッセー「アーシアだけどさぁ、どっちの眷属に成ったんだ?」

 

俺の問いに、リアスが答えた。

 

リアス「流石ねイッセー、アーシアは私の眷属よ。黒歌から話を聞いた後にお願いされたの」

 

イッセー「そうなのか?」

 

アーシア「はい、イッセーさんと一緒に居たくて///」

 

俺の問いに、赤くなりながら答えるアーシア。

 

レイナーレ「・・・」

 

カラワーナ「・・・」

 

ミッテルト「・・・」

 

イッセー(なんか3人共複雑な顔だけど、どうしたんだ?)

 

3人を見て考えてたら、急に悪魔女性陣全員が

 

リアス「皆、気付いた?」

 

ソーナ「はい、もしかすると」

 

朱乃「そうですわね」

 

黒歌「間違いないにゃ」

 

白音「一目瞭然です」

 

アーシア「あぅ」

 

なんか、殺気立ってないか?

 

するとリアスが迫力ある笑みで俺に言う。

 

リアス「イッセー、悪いけど男性陣は外して貰えるかしら?」

 

俺はふと見ると悪魔女性陣皆が同じ表情だ。

 

こりゃ従うっきゃないか。

 

イッセー「分かったよ。なら隣の空き教室使うけど、罪状を重くするような事すんなよ」

 

そう言うとリアスが半切れで否定した。

 

リアス「そんな卑怯な事しないわよ!」

 

そんなリアスに「なら良いけど」と言って、木場とドーナシークを連れて隣の空き教室に向かった。

 

レイナーレside

 

なんだかいきなり雲行きが怪しいかと思ったけど、一誠が「罪状を重くするような事すんなよ」と釘を刺してくれて助かったと思った。

 

すると、紅い髪の女が自己紹介を始めた。

 

リアス「先ずは自己紹介ね。私はリアス・グレモリー、グレモリー家の時期当主よ」

 

リアス・グレモリーに続いて、他の皆も自己紹介を始めた。

 

朱乃「私は姫島朱乃、リアスの女王ですわ」

 

黒歌「私は塔城黒歌、リアス様の戦車にゃ」

 

白音「妹の白音です、姉様と同じ戦車です」

 

アーシア「この度リアス様の僧侶となりました、アーシア・アルジェントです」

 

ソーナ「私はソーナ・シトリー。シトリー家の時期当主です」

 

悪魔達の自己紹介が終わると今度は私達に自己紹介を促す。

 

リアス「それじゃ、あなた達の名前も教えて貰えるかしら」

 

私は、カラワーナとミッテルトにアイコンタクトして、

 

自己紹介を始めた。

 

レイナーレ「私はレイナーレ、今回の主犯よ」

 

カラワーナ「私はカラワーナ、今回のメンバーだ」

 

ミッテルト「ミッテルトっす、同じく今回のメンバーっす」

 

自己紹介を終えると、リアス・グレモリーが本題に入った。

 

リアス「次にあなた達の、今回の動機を教えて貰えるかしら」

 

レイナーレ「分かったわ」

 

私は、一誠に話したのと同じように、リアス・グレモリー達に話した。

 

自業自得とは言え、思い出したくない事を話すのは正直言ってかなり辛いわね。

 

すると、悪魔達全員が悲しむような顔をする。

 

私はすかさず釘を刺す。

 

レイナーレ「同情なら要らないわよ、さらに惨めになるから」

 

すると、リアス・グレモリーがそれを否定した。

 

リアス「同情なんてしてないわ。ただ、あなた達をそこまで追い詰めた他の堕天使達と、ちゃんと監督 出来てないアザゼルに呆れてるだけよ」

 

そう言って額に手を当てるリアス・グレモリー。

 

すると今度は、姫島朱乃がいきなり謝ってきた。

 

朱乃「私が謝ってもどうしようもないけど、ごめんなさい」

 

いきなりの行動に、ミッテルトが聞く。

 

ミッテルト「なんであんたが謝るんすか?」

 

すると姫島朱乃の口から信じられない言葉が飛び出した。

 

朱乃「実は私の父は、その堕天使の幹部バラキエルなんです」

 

レイナーレ「はあああ!?」

 

カラワーナ「はあああ!?」

 

ミッテルト「はあああ!?」

 

こんなの、驚くなって言う方が無理よ!!!

 

だって、この女があのバラキエル様の娘なんて!

 

そこにカラワーナが切り出した。

 

カラワーナ「し、証拠はあるのか!?」

 

カラワーナの質問に、姫島朱乃は無言で翼を出した、

 

その翼は、堕天使の翼だった。

 

レイナーレ「・・・」

 

カラワーナ「・・・」

 

ミッテルト「・・・」

 

もう言葉が出ないわ。

 

すると姫島朱乃が翼を仕舞い私達に尋ねた。

 

朱乃「これで信じて頂けましたか?」

 

レイナーレ「もう信じるしかないわね」

 

カラワーナ「そうですね」

 

ミッテルト「疑いようがないっすね」

 

私達がそれぞれそう言う。

 

すると、リアス・グレモリーが姫島朱乃に指示を出す。

 

リアス「朱乃、彼女達の引き渡し、貴女のお父様にお願いしてもらえる?彼女達の動機と受けた仕打ちも、ちゃんと説明して」

 

朱乃「わかりました、少々お待ちを」

 

そう言って姫島朱乃は、通信用魔方陣で連絡を取る。

 

朱乃「1時間で来るそうですわ」

 

通信を終えると姫島朱乃はそう言った。

 

ソーナside

 

朱乃が連絡を終えた後、私は[もう1つの本題]に入りました。

 

ソーナ「貴女方にお聞きしたい事があります」

 

レイナーレ「何かしら?」

 

レイナーレの聞き返しに、私は言います。

 

ソーナ「イッセーくんの事、どう思ってますか?」

 

レイナーレ「気付いてて聞くなんて、質が悪いわね」

 

狼狽えると思いましたが、以外と冷静に答えられて驚きました。

 

すると、リアスが確信を得たように呟きます。

 

リアス「やっぱり、思った通りね」

 

他の方々は黙っていましたが、皆リアスと同じ表情でした。

 

すると今度は、朱乃がレイナーレ達に質問しました。

 

朱乃「それで、あなた方はどうしますの?」

 

朱乃の質問の意図を察したようで、レイナーレから口を開きます。

 

レイナーレ「少なくとも、私は身を引くわ」

 

カラワーナ「私もだ」

 

ミッテルト「うちもっす」

 

3人の答えは同じでした。

 

すると黒歌さんが3人を挑発し始めます。

 

黒歌「そんなの、ただ逃げてるだけにゃ」

 

黒歌さんの言葉に3人が激怒し、透かさず反論。

 

レイナーレ「私達の何処が逃げてるのよ!!!」

 

カラワーナ「そうだ!それに私達は罪人なんだぞ!」

 

ミッテルト「そうっすよ!罪人が思いを遂げて良いわけないっす!!!」

 

3人の反論に黒歌さんは

 

黒歌「だったら償えば良いじゃない」

 

と当たり前のように言いました。

 

そして、黒歌さんはさらに続けます。

 

黒歌「大体さあ、イッセーがそんな事いちいち気にする男だとでも思ってるの?イッセーはね、見ず知らずの人でも危険があったら何の躊躇も無く助けに入るようなお人好しにゃ。そんな人が罪人だの前科者だの、いちいちそんな事 気にしないにゃ」

 

レイナーレ「・・・」

 

カラワーナ「・・・」

 

ミッテルト「・・・」

 

3人は、黒歌さんの話を、黙って聞いていた。

 

黒歌「改めて聞くにゃ。イッセーの事、どう思ってるにゃ?」

 

黒歌さんの質問に、3人は真剣な表情で答えます。

 

レイナーレ「好きよ」

 

カラワーナ「好きだ」

 

ミッテルト「好きっす」

 

3人の答えに、黒歌さんは満足した顔で引いて行きました。

 

黒歌「それだけ聞けたら十分にゃ」

 

黒歌さんが引いた為、私が戻ります。

 

ソーナ「1人で言いたい事を言うのはやめて下さい」

 

と言って。

 

ソーナ「貴女方が本気でイッセーくんを好きなら、此処で彼の過去についてお話しします。そして、決して他言無用です」

 

レイナーレ「・・・」コクッ

 

カラワーナ「・・・」コクッ

 

ミッテルト「・・・」コクッ

 

3人が真剣な表情で頷いた為、話す事にしました。

 

イッセーside

 

俺と木場はドーナシークの事情聴取を終えて部室に戻ると、レイナーレ達、堕天使女性陣が扉の前で待ち構えていた。

 

イッセー「どうしたんだ3人共?」

 

俺が尋ねると、レイナーレ達が謝ってきた。

 

レイナーレ「兵藤一誠くん、今回の件、本当にごめんなさい!」

 

カラワーナ「すまなかった!」

 

ミッテルト「ごめんなさい!」

 

でも俺は、3人に気にしないように言う。

 

イッセー「別に気にすんなよ。結果的に被害者は居ないんだし」

 

俺がそう言った後、魔方陣が出て、いかつい おっさんが現れた。

 

レイナーレ「バラキエル様!!!」

 

カラワーナ「バラキエル様!!!」

 

ミッテルト「バラキエル様!!!」

 

ドーナシーク「バラキエル様!!!」

 

現れたおっさんを見て、4人が驚きながらそう呼んだ。

 

でも、そのおっさんには見覚えがあった。

 

朱乃「予定より早かったですね、父様」

 

って朱乃が話し掛ける。

 

イッセー「あ、確かアンタ、神社の時のおっさん!」

 

俺は思い出した事を確認するように言う。

 

バラキエル「覚えててくれたか、イッセーくん。あの時は、本当にありがとう」

 

嬉しそうに礼を言うおっさん、

 

だけど俺は、首を横に振る。

 

イッセー「結果的に守ったとは言えねえよ。朱乃は、中学の時に殺されたらしいし」

 

俺の言葉に、おっさんが反論する。

 

バラキエル「それは仕方のない事だ。どんな存在であっても、1人では出来ない事もある。それでも君が、罪の意識を持つなら、これから守って行ってくれ」

 

まるで託すように言うおっさんに、俺は頷いた。

 

イッセー「分かった。もう朱乃を傷付けさせはしねぇよ」

 

バラキエル「ありがとう、イッセーくん」

 

俺の返事に満足そうな表情で礼を言うおっさんと

 

朱乃「///」

 

何でか顔を赤くしてる朱乃。

 

リアス「・・・」

 

ソーナ「・・・」

 

黒歌「・・・」

 

白音「・・・」

 

アーシア「・・・」

 

レイナーレ「・・・」

 

カラワーナ「・・・」

 

ミッテルト「・・・」

 

この時、朱乃以外の女性陣皆がジト目だった。

 

その後、何でかリアス達とレイナーレ達が、少しの間に仲良くガールズトークをしていた。

 

その後、レイナーレ、カラワーナ、ミッテルト、ドーナシークの4人は、おっさんに連れられて部室を後にした。

 

後から聞いた話だけど、レイナーレ、カラワーナ、ミッテルトの3人には、他言無用の約束で俺の過去を話したらしい。

 

理由として「共通のモノが出て来たから」らしいけどな。

 

とにかく、これで全部終わった。

 

俺は背伸びをして黒歌と白音に声を掛ける。

 

イッセー「んー!よし帰って寝るか。黒歌、白音 帰るぞ」

 

こうして、レイナーレ達の計画は未遂に終わり、事件は1人の犠牲者も無しで幕を閉じた。




はい、どうてしたか

原作冒頭からの主犯4人全員救済。

イッセーのハーレムは一体何処まで行くのか

と言うわけで、また次回


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賑やかになりました

はい、第一章最終回です

では、どうぞ


よぅイッセーだ

 

レイナーレ達が帰った翌朝。

 

女子学生A「待ちなさいこの変態!」

 

って言う叫びが、校門を通った瞬間に聞こえてきた。

 

見ると、変態坊主松田と変態眼鏡元浜が、剣道部の女子に終われていた。

 

この二人は学園でも悪い意味で有名な、変態ブラザーズって呼ばれてる。

 

理由としちゃ、当たり前のようにエロ本やエロDVDを学園に持ち込んだり、白昼堂々セクハラ発言&エロトーク。

 

さらに朝練やってる運動部の着替えを覗いたりで、男女問わず一部を除いて嫌われてる。

 

この光景も、入学してから日常茶飯事だ。

 

イッセー「毎度毎度懲りねえなアイツら」

 

なんて呟いてたら、俺を見つけた女子が言う。

 

剣道部女子A「兵藤くん!その2人捕まえて!!!」

 

これも、今となっちゃいつもの事だ。

 

イッセー「よっ」

 

松田「がはっ!」

 

イッセー「ほい」

 

元浜「ぐふっ!」

 

俺は2人を止める為、松田の顔に拳を一発、元浜の腹に蹴りを一発。

 

モロに食らった2人はその場に踞って悶絶。

 

そして俺は、いつもの如く女子に言う。

 

イッセー「いつも俺の悪友(ダチ)がすまねえな。言い聞かせちゃいるんだけど、全然 聞かなくて」

 

そう言うと、女子達が礼を言ってくる。

 

剣道部女子A「いつもありがとう、兵藤くん。でもなんでこんな2人と友達なの?」

 

女子の質問に俺は苦笑いしながら答えた。

 

イッセー「まぁこんなんでも、一様は幼馴染みだからな」

 

そう言って、俺は松田と元浜の襟首を片手で掴みそのまま担いで教室に向かった。

 

松田「痛って、少しは手加減しろよな」

 

元浜「そうだぞイッセー、俺なんか口から内臓が出るかと思ったぞ」

 

2人は文句を言うけど、俺は即座に反論した。

 

イッセー「何いってんだ2人共。普通だったら今頃とっくに檻の中だってのに、それで済んで寧ろラッキーじゃん」

 

松田「ぐっ」

 

元浜「ぐっ」

 

ぐうの音も出ないって顔で黙る2人。

 

すると、先生が教室に入ってきた。

 

先生「よーし皆 席つけ。突然だか、転校生を紹介する」

 

先生が言うと松田が聞く。

 

松田「女子ですか?」

 

先生「察しが良いな、その通りだ」

 

クラス男子「ヨッシャーーーーー!!!」

 

先生の答えに、男子が歓喜の発狂した。

 

正直うるせえ。

 

先生「静かにしろ!」

 

先生が男子の発狂を止めてくれた。

 

まぁ、ガラスに亀裂を入れる女子の声よかマシか。

 

すると、先生が転校生を教室に入るように促す。

 

先生「2人共、入ってくれ」

 

???「「はい」」

 

返事と同時に、2人の女子が入ってきた。

 

2人共ロングヘアーで、1人は金髪、1人は黒。

 

って言うか、アーシアとレイナーレだった。

 

アーシアは分かるけど、なんでレイナーレまで?

 

俺が疑問に思ってる中、先生を自己紹介をさせた。

 

先生「それじゃ、それぞれ自己紹介をしてくれ」

 

アーシア「アーシア・アルジェントです。日本に来てまだ日が浅いですが、これからよろしくお願いします」

 

レイナーレ「天野夕麻です。つい昨日引っ越してきたばかりで、色々不慣れな所もありますけど、よろしくお願いします」

 

普通に自己紹介だけで終わり・・・とはならなかった。

 

アーシア「それから、私達はイッセーさんの家にホームステイする事になりました」

 

レイナーレ「それから、私達はイッセーくんの家にホームステイする事になりました」

 

クラス生徒全員「ええええええええええ!!!!!!」

 

2人のカミングアウトに、クラスの生徒全員が驚愕した。

 

放課後になり、アーシアとレイナーレそして黒歌と白音も一緒に部室に向かった。

 

自己紹介の時レイナーレが居たからまさかと思って気配を探ると、案の定カラワーナ、ミッテルト、ドーナシークも居た。

 

部室に着くと、他の皆とソーナも集まっていた。

 

イッセー「リアスちゃん、説明してくれー」

 

入って早々リアスに説明を求めた。

 

リアス「実はね、今朝お兄様から連絡が来たのよ。4人の査問会議の結果、特例で私達の護衛をすることになったらしいわ」

 

イッセー「そう言う事か」

 

リアスの説明に、俺は納得した。

 

でも、まだ腑に落ちない事がある。

 

イッセー「それとさぁ、ホームステイの事だけど、アーシアは分かるけど、レイナーレは何でだ?」

 

そこにリアスが追加情報をくれた。

 

リアス「レイナーレだけじゃないわ。カラワーナとミッテルトも、あなたの家にホームステイするわ」

 

イッセー「はい?」

 

リアスの追加情報に唖然とした。

 

すると、女性陣皆が何時になく真剣な表情になった。

 

何かを決意したような感じがする。

 

するといきなり、木場とドーナシークが部室を出て行った。

 

木場「じゃあ僕は買い出しに行って来るよ」

 

ドーナシーク「それなら私も手伝おう」

 

イッセー「あっおい!」

 

取り付く島なく2人は出て行った。

 

すると、リアスが口を開く。

 

リアス「イッセー、皆イッセーに伝えたい事があるの」

 

イッセー「なんだよ、伝えたい事って?」

 

俺が聞き返すと皆が一斉に言った。

 

リアス「私は、イッセーが好きなの!!」

 

ソーナ「私は、イッセーくんが好きです!!」

 

朱乃「私は、イッセーくん好きです!!」

 

黒歌「私は、イッセーが好きにゃ!!」

 

白音「私は、イッセーさんが好きです!!」

 

アーシア「私は、イッセーさんが好きです!!」

 

レイナーレ「私は、イッセーくんが好きよ!!」

 

カラワーナ「私は、イッセーが好きだ!!」

 

ミッテルト「ウチは、イッセーが好きっす!!」

 

皆顔を赤くして、覚悟を決めた表情で俺に告白した。

 

これで好意に気付かない程、俺は鈍くない。

 

俺の答えは、決まってる。

 

イッセー「こんな俺で良かったら、喜んで」

 

女性陣全員「ヤッター!!!」

 

俺の返事に皆飛び上がって喜んだ。

 

あれから10分程で、木場とドーナシークが帰ってきた。

 

2人共、両手に買い物袋を持っていた。

 

どうやらホントに買い出しに行ってたみたいだ。

 

そして、そこからアーシア、レイナーレ、カラワーナ、ミッテルト、ドーナシークの歓迎会が始まった。

 

後から聞いた話だけど、母さん達には一足早く知らせが届いてたらしい。

 

こうして新しいメンバーが増えて、オカルト研究部さらに賑やかになった。




はい、ヒロイン集団告白させてみました。

それと、ある読者様のコメントで、

アスカロンとロストヴェインの何方を使わせようか迷っています。

アドバイスやリクエスト等、ございましたら、

コメントお願いします。


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戦闘校舎の獄炎(ヘルブレイズ)
様子がおかしいです


此処からは自惚れ焼き鳥の章です。

改心前のライザーは大嫌いです。

ライザーファンの皆さんごめんなさい


よぅイッセーだ

 

アーシア達がホームステイして1ヶ月が過ぎた。

 

アーシア達も家での生活に大分慣れて、両親とも仲良くしている。

 

さらに今では、オカ研ガールズ皆と一緒に登校するようになった。

 

その度に男子達から悲痛な叫びが響くけど無視だ。

 

それはそうと、最近リアスの様子がおかしい。

 

ずっとボーッとしていて、話し掛けても生返事ばかりだ。

 

仕事は問題無く熟してるけど、心配だ。

 

アーシア「部長さん、どうしたんでしょうか?」

 

アーシアも心配して俺に聞いて来た。

 

イッセー「何か遭ったかな?」

 

疑問に疑問で返すしかなかった。

 

俺も1度、リアスに聞いた事があるけど「何でもないわ」と言うだけだった。

 

朱乃は知ってる様子だけど、あえて聞かない事にした。

 

いくら付き合ってるって言っても、プライベートに踏み込み過ぎるのは良くないからな。

 

その日の夜、今日は特に呼び出しも無く早めに解散になった。

 

だから俺は、晩飯を食ってから部屋に戻る。

 

理由はドライグと精神世界でトレーニングをする為だ。

 

[赤龍帝の籠手の精神世界]

 

イッセー(ドライグ、今日も頼むぜ!)

 

ドライグ(任せておけ、相棒)

 

俺が言うとドライグが応えた。

 

実はドライグが目覚めてから、現実だけじゃなくて精神世界でもトレーニングをしている。

 

起きても寝てもトレーニング出来る。

 

まさに一石二鳥だ。

 

そして、俺とドライグのトレーニングが始まった。

 

イッセー(にししし[昔]もドラゴンと戦った事あるけど、やっぱりお前は格が違うぜ!)

 

ドライグ(当たり前だ!二天龍と畏れられた俺を、其処らの雑魚ドラゴンと比べるな!)

 

俺が笑いながら言うと、ドライグも楽しそうにそう言う。

 

テンションが上がった俺は[あれ]なる事にした。

 

イッセー(なら、一気にギア上げて行くぜ!)

 

そう言って、獄炎(ヘルブレシズ)を身体に纏った。

 

額にはいつもの模様が浮かび、上半身には翼が出来ていて、さらに前腕部分と下半身は全て魔力で覆われている。

 

さらに足は、先端に3本と踵の内側に1本の計4本の指が左右対称に作られている。

 

つまり、魔神化・殲滅状態(アサルト・モード)だ。

 

イッセー(久しぶりだな、この姿になるのは)

 

俺が呟くと、ドライグが慌てて聞いて来た。

 

ドライグ(相棒!何なんだその姿は!?)

 

イッセー(これが全盛期の本気モードだ)

 

ドライグの質問に答えた途端、ドライグが怯えだした。

 

ドライグ(じ、冗談にも限度があるぞ!!!今の相棒の力は全盛期の俺と白いのを越えてるぞ!!!)

 

ドライグの言葉に、俺はさらに補足を入れた。

 

イッセー(言っとくけどさ、上級魔神なら龍王クラスが当たり前だからな)

 

ドライグ(どんな世界で生きていたんだお前は)

 

俺の補足に、半分 放心状態でそう言うドライグ。

 

イッセー(まぁ、いろんな世界があるって事だな)

 

ドライグ(お前はホントに、歴代最凶の相棒だ)

 

そんな会話をしてたら、リアスの気配を感じた。

 

イッセー(リアスか、どうしたんだこんな時間に?)

 

ドライグ(さぁな、とにかく戻れ)

 

俺の疑問に、ドライグが戻るように促す。

 

イッセー(わかった)

 

そう言って俺は現実に戻った。

 

[現実]

 

戻ってきて目に入ったのは、制服姿のリアスだった。

 

イッセー「どうしたんだ、こんな時間に?」

 

リアス「イッセー」

 

そう尋ねたけど、リアスは俺の名前を言うけどだった。

 

ガバッ

 

イッセー「うわっ!」

 

するといきなり、リアスが俺にマウントして来た。

 

イッセー「どうしたんだいきなり!?」

 

流石の俺も予想外の行動に驚いて、リアスに訳を聞いた。

 

でも返ってきたのは

 

リアス「イッセー、私を抱いて」

 

イッセー「は?」

 

俺は思考が止まった。

 

いきなり抱けって、どういう事だよ?

 

イッセー「いきなり何を言い出すんだよ!?」

 

リアス「お願い!時間が無いの!!!」

 

俺が聞くと、リアスが焦ったように言う。

 

イッセー「どういう事か説明してくれよ!」

 

説明を求めたけど、リアスは聞く耳を持たず制服を脱ぎ始めた。

 

イッセー(リアス、ごめん)

 

バチン!!!

 

俺は心の中で謝って、リアスの頬を叩いた。

 

イッセー「頭を冷やせ!」

 

リアス「!」

 

俺は語気を強めにしてリアス言う。

 

それにリアスは驚いて固まる。

 

イッセー「とにかく、何が遭ったか説明していて」

 

俺は改めてリアスに説明を求めたら、リアスは泣きながら謝って来た。

 

リアス「ごめん、なさい・・私どうかしてた・・」

 

すると、今度は知らない魔方陣が現れた。

 

リアス「来たわね」

 

来る奴が分かってるのか、そう呟くリアス。

 

リアスが呟いてすぐ、魔方陣からメイドが出てきた。

 

メイド「こんな事までして破談にしたいんですか?」

 

状況を把握したのか、呆れながらそう言うメイド。

 

リアス「私の相手は私が決めるわ。大体、皆私の意思を無視して。私は人形じゃ無いの!!!」

 

メイド「・・・」

 

リアスの言葉に、無言になるメイド。

 

時間も時間だと思って俺も間に入る。

 

イッセー「あのさ、悪いけど人の部屋で揉めるのやめてくれるか?」

 

するとメイドが、俺を睨みながら言う。

 

メイド「部外者は黙っていて下さい」

 

この態度に、俺も流石にムッと来た。

 

イッセー「人の部屋に無断で押し入っといて、その態度は何だよ?」

 

俺は声色を低くして、少し殺気を籠めてメイドに言う。

 

メイド「なっ!」

 

リアス「はぁ」

 

俺の殺気にメイドは驚いて、リアスは溜め息をついた。

 

リアス「イッセー、彼女の代わりに私が謝るわ。だから抑えて」

 

リアスにそう言われ、俺は殺気を消す。

 

メイド「り、リアス様、そちらの方は!?」

 

メイドが吃りながらリアスに聞く。

 

リアス「彼は私の眷属で、最愛の人よ」

 

メイド「・・・」

 

リアスの答えに、メイドは無言で目を見開いていた。

 

するとメイドが、俺の前に来て謝って来た。

 

グレイフィア「先程は失礼しました。私はグレモリー家に仕えている、グレイフィアと申します」

 

自己紹介されたから俺も自己紹介した。

 

イッセー「俺は兵藤一誠、リアス様の唯一の兵士だ。さっきは威圧して悪かったな」

 

グレイフィア「いえ、先程はこちらに否があります。だから謝らないで下さい」

 

俺が謝ると、グレイフィアがそう言う。

 

グレイフィア「お嬢様」

 

リアス「えぇ、とりあえず私の根城へ行きましょ」

 

グレイフィア「畏まりました」

 

どうやら帰るみたいだな。

 

リアス「イッセー、今日は騒がせてごめんなさいね」

 

イッセー「いや、構わねえよ」

 

リアスの謝罪に俺はそう応えた。

 

チュッ

 

リアス「これはお詫びよ」

 

俺の頬にキスしてそう言うリアス。

 

その後、リアスとグレイフィアは転移して行った。




今日は此処までです。

次回はライザー登場です。

果たしてどうなる?


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焼き鳥が来ました

意外と早く書けました。

そして、ライザー登場です。

早くレーティングゲームに行きてー


よぅイッセーだ

 

昨日はリアス達が帰った後が大変だった。

 

俺の殺気に気付いた堕天使ガールズが、リアス達が帰った後に雪崩れ込んできた。

 

どうやら少し殺気を出し過ぎたみたいだ。

 

それから3人を落ち着かせて、事情を話して事無きを得た。

 

でも話し終わった後、3人は剥れてた。

 

どうやらリアスが、俺の頬にキスしたのが悔しいみたいだ。

 

3人は部屋へ戻る前にリアスと同じように、俺の頬にキスして行った。

 

さらに今朝は3人があからさまに嬉しそうにしてた為、速攻アーシアに勘付かれた。

 

すぐ問い詰められ、レイナーレが白状した。

 

話を聞いたアーシアは、昨日のレイナーレ達と同じように剥れた。

 

そして登校直前、アーシアも俺の頬にキスして来た。

 

そんなこんなで、朝からホントに賑やかで毎日飽きない。

 

そんでもって昼休みに弁当を食ってたら、旧校舎の方からグレイフィアの魔力を感じた。

 

イッセー(たぶん昨日の事だろうな)

 

俺は内心そう思ってた。

 

さてさてさーて、どうなります事やら。

 

そして放課後になり部室へ向かう中、俺はレイナーレ達に言う。

 

イッセー「悪いけど、レイナーレ達は隣の空き教室に待機してくれないか」

 

俺の頼みに、ドーナシークが聞いて来た。

 

ドーナシーク「理由を聞いても良いか?」

 

イッセー「悪魔事情としか言えない」

 

ドーナシーク「わかった」

 

俺の答えに、ドーナシークは一言そう言った。

 

そして、途中で合流した木場と一緒に部室の前に着いた。

 

イッセー「そんじゃ、また後でな。何か遭ったら魔方陣で呼ぶから」

 

レイナーレ「わかったわ。気を付けてね」

 

イッセー「おう」

 

と言うやり取りをして、レイナーレ達と別れた。

 

すると、木場が部室の戸を開けようとして何かに気付く。

 

木場「!まさか、此処に来るまで気配に気付かないなんて」

 

と悔しそうに言う木場。

 

イッセー「とりあえず入ろうぜ」

 

と言って俺達は部室に入る。

 

部室にはリアスと朱乃、そしてグレイフィアが居た。

 

リアス「皆揃ったわね。イッセー、レイナーレ達は?」

 

レイナーレ達が居ない事に気付いて、リアスが尋ねて来た。

 

イッセー「隣の空き教室に待機させた」

 

リアス「良い判断よ。流石イッセーね」

 

俺の答えにそう言うリアス。

 

グレイフィア「お嬢様、私がご説明しましょうか?」

 

リアス「いえ、私が説明するわ」

 

グレイフィアが説明すると言うが、リアスがそう言って止めた。

 

リアス「実はね」

 

リアスが説明しようとした時、部室に魔方陣が現れた。

 

木場「フェニックス」

 

魔方陣を見て木場が呟く。

 

木場が呟いた直後、スーツを着崩した金髪男が出てきた。

 

金髪男「ふぅ、久しぶりの人間界だ」

 

男がそう言うと、リアスを見て

 

金髪男「やぁ愛しのリアス、会いたかったぜ」

 

と言った。

 

イッセー「誰だコイツ?」

 

そう呟いた俺に、グレイフィアが教えてくれた。

 

グレイフィア「この方はライザー・フェニックス様。フェニックス家の三男にして、リアス様の許嫁です」

 

リアスが俺の所に来た理由が分かった気がする。

 

すると、ライザーが不満そうにリアスに言う。

 

ライザー「おいおいリアス、下僕の教育がなってないな。俺を知らないとは」

 

リアス「教える必要が無いもの」

 

リアスも不機嫌な表情そう返した。

 

そしてお互いにソファーに対面にして座りリアスが俺に

 

リアス「イッセーは私の隣に座って」

 

と言われた為、言われた通りリアスの隣に座る。

 

ライザー「いやーリアスの女王が入れたお茶はうまいなぁ」

 

朱乃「痛み入りますわ」

 

接客として出されたお茶を、ライザーはわざとらしく褒める。

 

それに朱乃は笑顔で応えたが、目が笑ってない。

 

するとライザーは、ティーカップを置くと話を切り出した。

 

ライザー「さてリアス、式の予定を決めよう」

 

リアス「いい加減にしてちょうだい!私は貴方と結婚しないわ!!!」

 

痺れを切らせたリアスが、怒りながらそう言う。

 

だがライザーは、リアスの意思を否定するような言い方をする。

 

ライザー「これは両家の間で決まった事だ。お前個人の意見はどうでもいい」

 

この言葉に、リアスより先に俺がキレた。

 

イッセー「お前は何様のつもりだ?」

 

俺の問い掛けに、ライザーが睨みながら言う。

 

ライザー「なんだ貴様は?上級悪魔同士の会話に口を挟むとは、覚悟は出来ているのか」

 

イッセー「聞いてるのは此方だ。リアスを道具みたいに言いやがって、何様のつもりだ」

 

ライザーの言葉に、俺は殺気と魔力を出しながらそう言う。

 

すると、そこにグレイフィアが入ってきた。

 

グレイフィア「兵藤様、ライザー様、お引き下さい。私はサーゼクス様の命で此処に来ています。なので、この場では私も遠慮は致しません」

 

そう言いながら、かなりの魔力と威圧感を出してきた。

 

これでもまだ抑えてる方か。

 

ライザー「最強の女王に言われては、引かざるをえない」

 

イッセー「・・・」

 

ライザーは冷や汗を掻きながらそう言って引いた。

 

木場side

 

グレイフィア様に止められて、ライザーさんは冷や汗を掻いていた。

 

でもイッセーくんは、後ろからでも分かるくらい平然としていた。

 

グレイフィア「グレモリー家とフェニックス家の当主様は、こうなる事は分かっておりました。ですから、最終手段を取らせていただきます」

 

リアス「最終手段?どういう事かしら、グレイフィア」

 

グレイフィア様の言葉に、部長が睨みながら問い掛けた。

 

グレイフィア「お嬢様がどうしてもご自分の意思を通されるのなら、レーティングゲームで決着を着けていただきます」

 

[レーティングゲーム]

 

それは成熟した悪魔が眷属を率いて、実戦または競技形式で行われるエンターテイメントの事だ。

 

でも部長はまだ参加できないはず、だとしたら!

 

グレイフィア「旦那様は、リアス様が拒む事を見越して予め準備していました」

 

リアス「つまりは私が拒んだ場合は、こうして婚約を成立させるつもりだったのね。何処まで私の人生を弄べば気がすむのかしら!!!」

 

グレイフィア様の説明を聞いて、部長はかなり悔しそうだった。

 

するとイッセーくんが部長に言う。

 

イッセー「良かったなリアス、出来レースにならなくて」

 

イッセーくんの言葉に、ライザーが怒りながら聞く。

 

ライザー「おい小僧!!それはどういう意味だ!!!」

 

イッセー「そのままの意味だ。この婚約は破談になるって事だよ」

 

ライザーの問いに、イッセーくんは得意気に答えた。

 

木場(まるで挑発だな)

 

僕は内心そう思った。

 

するとライザーは、不適な笑みを浮かべてイッセーくんの言葉を否定する。

 

ライザー「それはあり得ないな。俺の眷属だけとなら勝てるかも知れないが、俺が居る限りそれはない」

 

得意気にそう言うライザーに、僕は内心苛立っていた。

 

でもライザーはさらに続ける。

 

ライザー「それに、この中でリアスの他に戦えそうなのは女王くらいだろ。まさかとは思うが、リアスの眷属はこれで全員か?」

 

リアス「そうよ」

 

部長が答えると、ライザーは笑いながら言う。

 

ライザー「ハハハハ!!おいおいこんなんじゃ勝負にならないな。リアスの眷属が6人に対して」

 

パチンッ

 

ライザーが指を鳴らすと、ライザーの眷属が一斉に現れた。

 

ライザー「此方は15人フルメンバーだ」

 

そう言うライザーに、イッセーくんがさらに挑発する。

 

イッセー「フェニックスの特性は不死身の体と炎だったな。特性に頼るだけの自惚れって訳か」

 

リアス、朱乃、黒歌、白音、木場「プッ」

 

グレイフィア「・・・」

 

イッセーくんの挑発に、僕達は吹いてしまった。

 

グレイフィア様も必死で笑いを堪えている。

 

そしてライザーさんは、顔を真っ赤にして怒っていた。

 

ライザー「貴様、俺を愚弄する気か!!!」

 

激昂するライザーに、ライザーの女王が宥める。

 

ライザーの女王「ライザー様、どうか落ち着いて下さい」

 

ライザー「そうだなユーベルーナ、一旦落ち着こう」

 

そう言うと堂々とキスを始めた。

 

しかもただ触れるだけじゃなく、大人のキスをしている。

 

アーシア「朱乃さん、前が見えません」

 

白音「姉様、何故目を隠すんですか?」

 

ライザーの行動を読んで、朱乃さんはアーシアさんの、黒歌さんは白音ちゃんの目をそれぞれ塞いでいた。

 

2人共、ナイスです。

 

イッセー「お前、ホントにリアスを愛する気があるのか?」

 

明らかに怒気を含んだ声でライザーに聞くイッセーくん。

 

ライザー「あぁ愛するぞ、俺のハーレムの1人としてな」

 

悪びれもなく答えるライザー。

 

イッセー「お前みたいなクズに、リアスは不釣り合いだ」

 

ライザー「ミラ、殺れ」

 

ミラ「はい」

 

イッセーくんの言葉に、ライザーが眷属の1人を嗾ける。

 

ミラと呼ばれた少女は棍棒でイッセーくんに襲い掛かる。

 

ピタッ

 

ミラ「え?」

 

イッセーくんは指1本で止めてしまった。

 

ライザー「な、なに!?」

 

ライザーも、その眷属も驚いていた。

 

そしてイッセーくんはゆっくりと立ち上がり

 

イッセー「ほい!」

 

ボコッ

 

ミラ「グフッ」

 

ミラと言う子のお腹に蹴りを入れた。

 

そしてそのままライザーの下へ飛んで行き、ライザーがそれを受け止めた。

 

ライザー「ミラ!貴様、よくも俺の眷属を!!!」

 

イッセー「お前が仕掛けさせといてよく言うぜ。俺はただ、火の粉を払っただけだぜ」

 

ライザーの怒りに、イッセーくんはそう言った。

 

すると、またグレイフィア様が口を開く。

 

今度はさっきより威圧が強い。

 

グレイフィア「兵藤様、ライザー様いい加減にして下さい。それに、今のは兵藤様の方が正しいです。ご自分で仕掛けさせたのですから、反撃されても文句は言えません」

 

ライザー「ぐっ!」

 

グレイフィア様の言葉に、ライザーは苦虫を噛み潰したような顔になる。

 

グレイフィア「それでお嬢様、このゲーム受けますか?」

 

リアス「当然受けるわ」

 

グレイフィア様の問いに、部長は答えた。

 

ライザー「へぇー受けるのか。リアス、負けた時の言い訳を考えておけよ」

 

そう言ってライザーとその眷属は帰って行った。

 

イッセーside

 

ライザーが帰った後、グレイフィアに聞いてみた。

 

イッセー「グレイフィア、トレーニング期間をくれないか?」

 

グレイフィア「トレーニング期間ですか?」

 

俺の頼みに、グレイフィアが鸚鵡返しをして来た。

 

イッセー「あぁ、初めてのゲームだからルールの確認や連携訓練もしたいしな」

 

グレイフィア「わかりました。では10日間の期間を設けます」

 

俺が理由を言うとグレイフィアは承諾してくれた。

 

イッセー「それだけ在れば充分だ」

 

こうして俺達は、ゲームに向けての訓練が始まった。




はい今回は此処までになります。

次回はグレモリー眷属特訓です。

ちなみに木場まだイッセーの過去を知りません。


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特訓開始です

はい、特訓初日です。

ちなみに、グレモリー眷属の指導役はイッセーです。


よぅイッセーだ

 

俺達グレモリー眷属と堕天使護衛隊は今、山道を登っている。

 

何故かと言えば、昨日グレイフィアに頼んだ特訓をする為だ。

 

その為に今、グレモリー家が所有する別荘に向かってる所だ。

 

その別荘が、今登ってる山の頂上に在るらしい。

 

って言うか山まるごと私有地って、貴族どころか王族じゃねえか。

 

イッセー「これ転移した方が速いと思うけどね、リアスちゃん」

 

リアス「これもトレーニングよ。脚も鍛えておかないとね!」

 

俺が言うと、リアスはそう言って徒歩続行。

 

アーシア「イッセーさん、大丈夫ですか?」

 

とアーシアが心配そうに声を掛けてきた。

 

何でかと言うと、俺は今自分の荷物の他に女子メンバーの荷物を全部背負ってるからだ。

 

イッセー「大丈夫だ。周りから見たら罰ゲームだけどな」

 

俺がそう言うと、堕天使ガールズが荷物を待とうとする。

 

レイナーレ「イッセー、やっぱり自分の荷物は自分で持つわ」

 

カラワーナ「そうだぞイッセー。見ていて不憫だ」

 

ミッテルト「カラワーナの言う通りっすよ。胸が痛いっす」

 

イッセー「いや、いいよ。全然重くねえし、魔力コントロールの練習にもなるしな」

 

俺がそう言うと、木場が引きながら言う。

 

木場「い、イッセーくん、プロモーションしてないよね?」

 

イッセー「してねえけど」

 

木場の質問に、何でもないように答えた。

 

木場「イッセーくんは、もう存在がチートだね」

 

諦めモードでそう言う。

 

イッセー「存在がチートは酷くないか?」

 

俺が言い返すと、レイナーレが否定した。

 

レイナーレ「チートは否定出来ないわよ」

 

レイナーレの言葉に皆が頷いた。

 

イッセー「満場一致かよ!」

 

俺は皆に突っ込んだ。

 

とまぁ、他愛ない話をしながら歩くこと、30分。

 

イッセー「金持ちの金銭感覚は分からん」

 

到着したのは別荘と言う名の城だった。

 

そして主に引いてるメンバーは俺、黒歌、白音、アーシア、レイナーレ、カラワーナ、ミッテルト、ドーナシークだ。

 

昔から一緒に居る朱乃と木場は慣れてるだろうけど、それ以外は面食らっていた。

 

するとリアスが皆に言う。

 

リアス「さぁ皆、早速トレーニング始めるわよ。速やかに着替えて、また此処に集合よ」

 

その言葉と同時に、皆が各自の部屋に着替えに向かった。

 

ちなみに今日は、それぞれ個人を俺が観る事になった。

 

[トレーニング、木場の場合]

 

俺と木場は今、木刀で打ち合っていた。

 

と言っても、かなり一方的になってしまった。

 

木場の剣術の度合い見る為スピード戦にしたけど、木場は着いて来れなかった。

 

瞬間2連続斬撃や、回転斬りのカウンターを繰り返してただけなのに。

 

木場「はぁ、はぁ」

 

イッセー「開始20分でダウンとか、体力無いな」

 

大の字になって息切れしてる木場にそう言う。

 

すると木場が途切れ途切れで反論する。

 

木場「む・・・無理・・・・言わないでよ、僕は、君みたいな・・戦闘スキル・・・無いんだから」

 

本当に限界みたいだな、体力が戻るまで他を当たるか。

 

イッセー「分かった。体力戻るまで休んでろ。その間俺は、他の奴見てくるから」

 

木場「分かったよ」

 

俺がそう言うと木場は力なく返した。

 

イッセー(さてさてさーて、この先どうなるやら)

 

[トレーニング、黒歌と白音の場合]

 

俺達は今、2対1で仙術込みの組み手をしている。

 

黒歌「やっぱり戦闘キャリアが違い過ぎるにゃ」

 

白音「当たるどころか、掠りもしません」

 

30分程組み手をした所で、2人共悔しそうにそう言う。

 

当たらないと言っても、高速移動してる訳じゃない。

 

全部紙一重で交わしてる。

 

イッセー「にししし。まぁ3000年も闘い続けてたら、嫌でもこうなるさ」

 

俺がそう言うと、2人が呆れ顔で言う。

 

黒歌「確かに仙術は教えたにゃ。でも此処まで歯が立たないと、教えた側の立つ瀬がないにゃ」

 

白音「まったくです。少しは教える側を立てて下さい」

 

少し剥れながら言う2人。

 

イッセー「なに言ってんだよ。そんな甘いこと言ってたら、すぐに殺られちまうぞ」

 

黒歌「それを言われたら元も子もないにゃ」

 

白音「それを言われたら元も子もありません」

 

俺の言葉に、2人は落ち込んだ。

 

イッセー「そう落ち込むなよ。これから強くなればいいさ」

 

俺は2人の頭を撫でながら言う。

 

黒歌「うん///」

 

白音「はい///」

 

照れながらも気持ち良さそうにして頷く2人。

 

その後、30分組み手を続けた。

 

[トレーニング、アーシアの場合]

 

トレーニングと言っても、鍛える訳じゃない。

 

アーシアの神器、聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)の活用法を模索するって言う物だ。

 

イッセー「アーシアの神器は、対象者に触らないとダメなんだよな?」

 

アーシア「はい、そうです」

 

俺が尋ねると、アーシアは残念そうに答える。

 

イッセー「その癒しのオーラだけどさ、弾丸みたいに飛ばせないか?」

 

アーシア「オーラを飛ばす、ですか?」

 

俺の思い付きに、鸚鵡返しするアーシア。

 

イッセー「そう、例えばこんなふうに」

 

俺はそう言って少し離れた場所にある岩を指差す。

 

そして指先に魔力を集中させ、弾丸のようにして放つ。

 

すると、岩に5㎝くらいのクレーターが出来た。

 

イッセー「こんなふうにオーラを飛ばせば、触らなくても治療が出来るだろ」

 

アーシア「わかりました。やってみます!」

 

と俺がデモンストレーションを見せてアーシアに言うと、アーシアは意気込んで返事をした。

 

すると、開始30分でコツを掴んだ。

 

アーシアは元々飲み込みが早いから、練習はスムーズに進んだ。

 

開始1時間が過ぎた頃には、完全にモノにしていた。

 

イッセー「アーシアはホントに覚えが早いな」

 

アーシア「そんな、イッセーさんの教えが良いからですよ///」

 

俺が褒めると、アーシアは照れながら謙遜する。

 

イッセー「謙遜するなよ。アーシアは賢いから、上達が早いんだよ」

 

俺はアーシアの頭を撫でながら言う。

 

アーシア「あ、ありがとうございます///」

 

また照れながら礼を言うアーシア。

 

イッセー(かわいいな)

 

そう思わずにはいられなかった。

 

[トレーニング、リアス、朱乃の場合]

 

内容は2対1の魔力撃ち合い合戦だ。

 

お互いに魔力を撃ち合う事25分。

 

俺はリアスと朱乃の欠点に気付いた。

 

リアス「はぁあああ!!!」

 

朱乃「はぁあああ!!!」

 

2人の欠点に気付いた時、2人が同時に攻撃してきた。

 

俺はその魔力に手を翳して掻き消した。

 

イッセー「カウンターバニッシュ」

 

リアス「消えた!!!」

 

朱乃「消えた!!!」

 

魔力が消えた事に驚く2人に、俺は中断するように言う。

 

イッセー「2人の欠点が見付かったから中断だ」

 

そして2人が集合した所で、リアスから順に欠点を教えた。

 

イッセー「まずリアスは、滅びの力に頼り過ぎだ」

 

リアス「どういう事かしら?」

 

俺の指摘にリアスが真剣な表情で聞いてきた。

 

イッセー「魔力ってのはただ撃てば良いって物じゃない。例えば俺みたいに魔力で剣を作ったり、撃った後に軌道を変えたりとかな」

 

リアス「なるほどね。確かにそれなら攻撃だけじゃなくて、防御にも使えるわね」

 

俺のアドバイスに、リアスが感慨深い表情で考え始めた。

 

イッセー「朱乃の場合は、防御力が薄い事だな」

 

朱乃「防御力が薄い、ですか?」

 

俺の指摘に、アーシア同様鸚鵡返しする朱乃。

 

イッセー「朱乃は騎士と僧侶の特性はかなり掴んでるけど、戦車はいまいちだ」

 

朱乃「やっぱり気付かれましたわね」

 

俺の指摘に、朱乃は苦笑いをしながらそう言う。

 

イッセー「とりあえず、リアスは魔力のコントロールを、朱乃は戦車の特性をもっと使い熟す事を中心にトレーニングしていこう」

 

リアス「分かったわ」

 

朱乃「分かりましたわ」

 

俺がトレーニング方針を説明すると、2人はやる気十分と言う表情で頷いた。

 

あれから時間は過ぎて、初日のトレーニングが終わった。

 

そして俺達は夕飯を食っていた。

 

イッセー「美味え、アーシア腕上げたな!」

 

アーシア「喜んで貰えて良かったです!」

 

アーシアが作った唐揚げを一口食ってそう言うと、嬉しそうにして言うアーシア。

 

ちなみに、朱乃が作ったのは肉じゃが。

 

リアスが作ったのは厚焼き玉子。

 

黒歌が作ったのはゴーヤチャンプル。

 

オカ研ガールズは皆料理が上手い。

 

ちなみに堕天使ガールズと白音は練習中。

 

するとリアスが、今日を通しての意見を聴いてきた。

 

リアス「イッセー、今日 皆を観た感想を聴かせてくれるかしら?」

 

イッセー「ずばり言わせてもらえば、俺抜きでライザーに挑んだ場合の勝率は0だ」

 

リアス「!?」

 

朱乃「!?」

 

黒歌「!?」

 

白音「!?」

 

木場「!?」

 

アーシア「!?」

 

皆が驚く。

 

俺の感想に皆が驚く。

 

リアス「理由を聴いてもいいかしら?」

 

真剣な表情で聴いてくるリアス。

 

眷属皆も、同じ表情だ。

 

イッセー「個人にはそれぞれ言ったけど、お浚いとして言う。[リアスは滅びの力に頼り過ぎ][朱乃は駒の特性を使い熟せてない][黒歌と白音は格闘が単純 過ぎる][木場は剣術が教科書通りで応用がない][アーシアは個人の防御手段が無い]理由はこれで全部だ」

 

イッセー以外「・・・」

 

俺が理由を言い終わると、皆の目が点になっていた。

 

イッセー「どうしたんだ皆?」

 

俺の問い掛けに、ドーナシークが答えた。

 

ドーナシーク「たったの1日で其処まで分析出来ている事に、皆が引いてるんだ」

 

イッセー「いや、引くなよ!!」

 

ドーナシークの答えに、俺はつい突っ込んでしまった。

 

すると、木場が俺の突っ込みに反論する。

 

木場「イッセーくん、引くなって言う方が無理だよ」

 

木場の反論に皆を頷いた。

 

俺は場の空気を変えるため話を戻す。

 

イッセー「まぁ、俺の事は置いといてだ。皆明日からがトレーニング本番だ。今日はゆっくり休んで、明日に備えろよ」

 

リアス「そうね。イッセーの言う通り、明日から気合い入れないと」

 

俺の言葉にリアスが意気込んだ。

 

そして他の皆も、同じ表情だ。

 

リアス「さて、皆疲れたでしょ。此処には温泉があるから、明日に備えて英気を養ってね」

 

イッセー「へぇー、温泉かぁ。温泉は好きだから、早く入りたいな」

 

俺がそう言うとリアスがイタズラ顔で言う。

 

リアス「イッセー、一緒に入る?」

 

イッセー「他の女子の答え次第だな」

 

俺がそう言った瞬間、リアス以外の女子皆が速答した。

 

朱乃「入りますわ!」

 

黒歌「入るにゃ!」

 

白音「入ります!」

 

アーシア「入ります!」

 

レイナーレ「入るわ!」

 

カラワーナ「入る!」

 

ミッテルト「入るっす!」

 

リアス「決まりね、イッセー」

 

皆の答えを聞いたリアスが俺に言う。

 

イッセー「分かったよ。木場、ドーナシーク後でな」

 

俺は2人にそう言って、オカ研&堕天使ガールズと一緒に風呂に向かった。

 

感想を一言で言えば、桃源郷だった。

 

流石の俺も、男として爆発するかと思った。




はいいかがだったですか?

今回は遅れてしまってすいません。

試行錯誤していると、やっぱり行き詰まってしまいます。

楽しみに読んで下さってる皆様、申し訳ありません。


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リアスの思い ゲームに向けて

お待たせしました。

申し訳ありませんが、今回は少し短いです

あと、カラワーナにオリジナル設定を着けました。


よぅイッセーだ

 

昨日は良い意味で参った。

 

あれは流石に刺激が強い。

 

湯船で抱き付いたり、胸で身体を洗ったりで大変だった。

 

そんな感じで男のパラダイスを味わった翌日。

 

今日から本格的な特訓に入る。

 

皆には、それぞれ課題を与えた。

 

木場はカラワーナと一緒に、剣術の応用を練習中だ。

 

以外だったなぁ、カラワーナが剣術 出来たなんて。

 

黒歌と白音には、合気道の入門書を渡してある。

 

それを基にして、格闘にバリエーションを増やす。

 

リアスと朱乃には、お互いにレクチャーするように言った。

 

リアスは朱乃に駒の特性を、朱乃はリアスに魔力のコントロールを、そしてアーシアはオーラを飛ばす訓練だ。

 

アーシアには俺が付いて教えている。

 

と言った感じで、それぞれのトレーニング方針に従って強化して行った。

 

特訓3日目

 

皆かなり上達して来た。

 

木場は剣術にフェイントやブラフを混ぜて、かなり上手く立ち回れるようになった。

 

俺も手合わせしたけど、最初より食らい付けるようになっていた。

 

黒歌と白音は打撃は勿論だが、投げ技も上手くなった。

 

2人共、かなり試行錯誤してるみたいだ。

 

リアスと朱乃は眷属内で1番上達が早かった。

 

リアスは滅びの力で短剣を作り、遠距離戦と近距離戦の両方に対応出来るように訓練していた。

 

朱乃は戦車の特性を鍛える為、自分に落雷を落として耐久力を上げる訓練している。

 

でも1番の問題は、眷属で俺以外皆決め技がない。

 

確かに皆技術は上がってきた。

 

でも、止めを刺す為の必殺技を皆が持ってないんだ。

 

付け焼き刃じゃ、出来たとしても高が知れてる。

 

イッセー(やっぱりライザーは、俺が倒すしかないか)

 

皆の力量を理解した上で、俺はそう思った。

 

リアスの見せ場を作ろうと考えたけど、それどころじゃなかった。

 

イッセー(やっぱり実戦を経験してないのが仇になってるな)

 

俺は悩みながらそう思った。

 

グレイフィアには啖呵切ったけど、正直かなり厳しい。

 

最悪の場合、目立つこと覚悟で俺が倒すしかない。

 

俺は人知れず覚悟を決めた。

 

特訓7日目

 

皆かなり戦い方に慣れてきた。

 

自分の新しい戦闘スタイルに磨きが掛かっている。

 

でもやっぱり10日は無謀だった。

 

俺はリアスの事情を思い出して、かなり苛立っていた。

 

リアス本人の意思を無視して、無理矢理結婚させようとするリアスの親に怒りが込み上げて来る。

 

自分の娘を、まるで道具みたいに思ってるみたいだ。

 

政略結婚、虫酸が走る。

 

例え親でも、他人の人生を左右して良い訳がない。

 

その日の夜、俺は頭を冷やす為散歩していた。

 

すると2階のテレスで、リアスが眼鏡を掛けて本を読んでいるのを見掛けた。

 

イッセー「こんな遅くまで勉強か?」

 

リアス「あらイッセー!そう言うイッセーこそ、こんな遅くにどうしたの?」

 

俺が話し掛けると、リアスがそう聞いてきた。

 

イッセー「俺は散歩だ」

 

俺の答えにリアスは「そう」と返した。

 

俺はリアスの居るテラスに飛び乗る。

 

イッセー「よっと」

 

そして、俺は柵に凭れ掛かりリアスと話をする。

 

イッセー「リアス、今回のゲームはどう思う?」

 

俺が聞くと、リアスはかなり渋い表情で答えた。

 

リアス「悔しいけど、イッセー抜きじゃ無理だわ」

 

イッセー「理由は、アイツの特性か」

 

リアス「えぇ」

 

俺が無理だと言うリアスの理由を言うと、リアスは頷いた。

 

リアス「イッセーはすぐ気付いたでしょうけど、イッセー以外の皆に決め技がないのよ」

 

リアスは悔しそうにそう言った。

 

イッセー(やっぱりリアスも、致命的な欠陥に気付いたか)

 

俺は内心そう呟いた。

 

イッセー「それが分かってて挑む理由はなんだ?」

 

悔しそうにしながらも闘志が消えてないリアスに、俺は尋ねた。

 

リアス「私は、グレモリーなのよ」

 

何処か悲しげに答えたリアス。

 

俺はその意図が分かったような気がした。

 

イッセー「つまり家系じゃなくて、1人の女として見てほしいって事か?」

 

リアス「・・・」

 

俺が察した意図を言うと、リアスは無言で頷いた。

 

イッセー「要するに、普通に女として幸せになりたいと」

 

リアス「えぇ、それが私のゲームに挑む理由よ」

 

俺の解釈に、リアスが真剣な表情でそう言った。

 

イッセー「俺からしたら、リアスは普通の女だよ」

 

リアス「このタイミングで、それはズルいわよ///」

 

俺が思った事を言うと、リアスが照れた。

 

俺はふと時計を見たら、もう0時を過ぎていた。

 

イッセー「そろそろ寝るか。リアスはどうする?」

 

リアス「もう少ししたら私も寝るわ」

 

俺が聞くと、リアスはそう答えた。

 

イッセー「わかった。そんじゃ、おやすみ」

 

リアス「おやすみ、イッセー」

 

俺はリアスと別れたあと部屋に戻った。

 

イッセー「これは、ホントに覚悟決めないとな」

 

俺はリアスの為、[本気]になる事を決めた。




はい、いかがですか?

次回はいよいよレーティングゲームです。

先にお伝えしておきます。

レーティングゲームは前編、後編に分けます。


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レーティングゲームです 前編

今回は予告通りレーティングゲーム前編です。

それではどうぞ


よぅイッセーだ

 

いよいよレーティングゲーム当日。

 

この10日間やれるだけの事はやった。

 

後は勝つだけだ。

 

部室にはグレモリー眷属の他に、レイナーレ達もいた。

 

そして、皆各々の時間を過ごしていた。

 

木場は床に座って瞑想してるし、黒歌と白音は2人でお菓子を食いながら談笑してる。

 

リアスと朱乃は作戦の最終チェックをしている。

 

最後まで抜かり無いな。

 

アーシアは俺と話している。

 

ちなみに今のアーシアの格好は修道服だ。

 

イッセー「アーシアは修道服なんだな?」

 

アーシア「はい。部長さんが、1番落ち着ける服を着て来なさいと言われたもので」

 

俺が尋ねると、アーシアは嬉しそうにそう答えた。

 

イッセー「やっぱりアーシアは、修道服がよく似合うな」

 

アーシア「あ、ありがとうございます///」

 

俺が褒めると、照れて赤くなるアーシア。

 

ちなみに他の眷属は皆制服だ。

 

しばらくアーシアと話した所で話を切り上げて、俺も木場と同様に瞑想を始めた。

 

木場side

 

僕はゲーム開始まで、瞑想しているつもりだった。

 

でもイッセーくんが瞑想を始めた瞬間、とてつもない魔力を感じた。

 

その魔力に、僕だけじゃなく皆が驚いていた。

 

それもそうだ。

 

今座禅を組んで瞑想してるイッセーくんから、少なくとも最上級悪魔クラスの魔力を感じる。

 

それに、イッセーくんから感じるこの緊張感。

 

イッセーくんも、部長を勝たせようとしている事が分かる。

 

瞑想するイッセーくんの表情は、今まで以上に真剣だった。

 

そして、開始10分前になった所でグレイフィア様がやって来た。

 

グレイフィア「皆様、お迎えにa!!!」

 

グレイフィア様は最後まで言い切る事は出来なかった。

 

来て早々に、イッセーくんの魔力に驚いたからだ。

 

イッセー「ん?なんだ、もう時間か?」

 

グレイフィア様の存在に気付いたイッセーくんがそう尋ねた。

 

グレイフィア「は、はい。その為、お迎えに上がりました」

 

頬を引き攣らせながらそう答えるグレイフィア様。

 

イッセー「分かった。そんじゃ、行くか」

 

いつも通りの口調でそう言うイッセーくんだけど、表情は瞑想の時と変わらず真剣なままだ。

 

グレイフィア「畏まりました。それでは皆様、魔方陣の中へ」

 

イッセーくんの言葉に、グレイフィア様は魔方陣を出しながらそう言う。

 

リアス「皆、絶対に勝つわよ!」

 

眷属「はい!部長!!!」

 

部長に掛け声に皆が一斉に応えた。

 

そして僕達は、ゲームフィールドへ転移した。

 

イッセーside

 

転移し終わって目を開けたら・・・部室だった。

 

イッセー「あれ、部室?」

 

俺が呟くとドライグが俺に言う。

 

ドライグ(相棒、外を見てみろ)

 

イッセー(え、外?)

 

ドライグに言われて外を見ると、空が緑のオーロラ見たいになってる。

 

イッセー「なんじゃこりゃ?」

 

俺が呟くと、アナウンスが流れた。

 

グレイフィア【皆様、この度グレモリー家とフェニックス家の試合に置いて、審判を勤めます。グレモリー家の使用人、グレイフィアと申します】

 

と自己紹介と役割を説明するグレイフィア。

 

グレイフィア【この度のレーティングゲームの舞台に用意されたのは、リアス・グレモリー様方の通う駒王学園校舎のレプリカになります】

 

今度はゲームフィールドの説明をするグレイフィア。

 

イッセー「悪魔の技術もすげぇな」

 

俺は関心しながらもそう呟いた。

 

グレイフィア【ただいま転移された場所が、両陣営の本陣となります。リアス様の本陣は、旧校舎オカルト研究部部室。ライザー様の本陣の新校舎生徒会室となります】

 

グレイフィアの解説に、俺は作戦を練る。

 

ライザーの本陣まで少し距離がある。

 

これは、相手眷属を潰して行くのが妥当だな。

 

俺がそう考えていると、グレイフィアの解説が続く。

 

グレイフィア【なお、兵士の方がプロモーションを行う際は、相手本陣まで赴いて下さい】

 

その解説を聞いて、俺はさっき立てた作戦がより効率的になった。

 

グレイフィア【開始のお時間となりました。なお、制限時間は人間界の夜明けまでとなっております。それでは、ゲーム開始です】

 

キーンコーンカーンコーン

 

グレイフィアの合図と共に、チャイムが鳴った。

 

こうして、俺達の初ゲームが始まった。

 

リアスside

 

チャイムが鳴った後、私は祐斗に学園の地図を持ってくるように頼んだ。

 

木場「部長、地図を持って来ました」

 

リアス「ありがとう、祐斗」

 

私は祐斗から地図を受け取って、テーブルに広げた。

 

その地図を基に作戦が練った。

 

リアス「やっぱり体育館がネックね。此処をライザーに取られたら、かなり厳しくなるわ」

 

私がそう言うと、イッセーが手を上げた。

 

リアス「何かしらイッセー?」

 

イッセー「いっその事、体育館ぶっ壊すか?」

 

イッセー以外「!!!」

 

イッセーの提案に私達は驚いた。

 

でも確かに、取っても取られてもダメなら、いっそ壊した方がいいわ。

 

リアス「確かにそれが良いわね。その方が此方の手数も増えるし、あわよくば相手眷属も撃破出来るわ」

 

私の解釈に、朱乃と祐斗も賛同した。

 

朱乃「確かに、その方が手っ取り早いですわね」

 

木場「うん。それに相手も体育館を死守すると思ってるだろうし、裏をかけそうだ」

 

すると黒歌がイッセーに抱き付いて褒める。

 

黒歌「流石イッセーにゃ。そんな事すぐに思い付くなんて」

 

黒歌の言葉に、白音も続く。

 

白音「確かに、地図を見て部長の言葉を聞いた瞬間に思い付くなんて、イッセーさんはホントに規格外です」

 

イッセー「せめてキャリアが違うって言って欲しいな」

 

白音の言葉にイッセーが突っ込んだ。

 

リアス(イッセーには悪いけど、規格外は否定出来ないわ)

 

私は内心そう思った。

 

そして私は、朱乃、黒歌、白音、祐斗に森に罠を仕掛けるように指示して後は4人が戻るまで待機する事にした。

 

するとイッセーは、また瞑想を始めた。

 

イッセーから感じるこの魔力、魔神と言うのは凄まじいわね。

 

イッセーが瞑想を始めて30分程して4人が戻って来た。

 

朱乃「ただいま戻りましたわ」

 

木場「ただいま戻りました」

 

黒歌「ただいまにゃ」

 

白音「ただいま戻りました」

 

リアス「皆、ご苦労様」

 

帰って来た朱乃達を労った後、私は皆の役割分担を決めた。

 

リアス「まず体育館はイッセーと白音。体育館の破壊は朱乃。祐斗と黒歌は森の中に待機して、ライザーの眷属を撃破して」

 

私が役割を指示すると、イッセーが待ったを掛けた。

 

イッセー「体育館は、俺1人でやらせてくれ」

 

イッセーの提案に、私は理由を聞いた。

 

リアス「理由を聞かせてくれるかしら」

 

イッセー「理由は、ライザーが直接リアスを襲う可能性があるからだ。その為に白音には、リアスの護衛に着いてほしい」

 

答えた理由に、私達は納得した。

 

リアス「分かったわ。お願いするわ、イッセー」

 

イッセー「おう、任せろ」

 

私がお願いするとサムズアップして応えた。

 

リアス「それじゃあ朱乃は女王の相手をお願いね」

 

朱乃「分かりましたわ、部長」

 

私がそう指示すると朱乃は頷いた。

 

リアス「さて皆、作戦開始よ」

 

眷属「はい、部長!」

 

私の掛け声に皆は答えてくれた。

 

イッセーside

 

俺が体育館に着くと、4つの気配を感じた。

 

イッセー「さてさてさーて、時間も勿体無いし入るか」

 

俺が入ると、ライザー眷属4人が待ち構えていた。

 

するとチャイナ服を着た女の子が話し掛けて来た。

 

チャイナ服の女の子「まさか1人で来るなんて、私達も舐められたモノね」

 

若干怒りながらそう言う。

 

どうやら俺が1人で来た事にご立腹みたいだ。

 

イッセー「とりあえず自己紹介しようぜ。俺は兵藤一誠、グレモリー眷属唯一の兵士だ」

 

俺が自己紹介すると、あっちも自己紹介してくれた。

 

雪蘭(シュエラン)「私は雪蘭。ライザー様の戦車よ」

 

イル「私はイル。ライザー様の兵士でーす!」

 

ネル「私はネル。ライザー様の兵士でーす!」

 

ミラ「覚えているか分かりませんが、私はミラ。ライザー様の兵士です」

 

自己紹介が終わった所で、俺はミラに言う。

 

イッセー「覚えてるぞ。ミラは棒術が得意だったよな」

 

ミラ「!覚えてましたか」

 

ミラは驚いた後、心做しか嬉しそうに言った。

 

イッセー「さてさてさーて、どうする?1人づつ戦うか、全員で戦うか。俺はどっちでも良いぞ」

 

俺がそう言うとイルとネルがキレた。

 

イル「何よその余裕!!」

 

ネル「バカにするな!!」

 

そう言って魔方陣からチェーンソーを出して向かって来た。

 

雪蘭「待ちなさい2人共!!!」

 

雪蘭の静止を無視して、2人は突っ込んで来る。

 

イッセー「にししし、よっと!」

 

俺はジャンプして2人の攻撃を躱した。

 

そして着地した所で、また2人が突っ込んで来た。

 

俺は2人の間を抜けて、すれ違いざまに首に手刀を浴びせて気絶させた。

 

すると2人が光に包まれて消えた。

 

そして同時に、アナウンスが鳴る。

 

グレイフィア【ライザー様の兵士2名、リタイアです】

 

イッセー「これで2人っと」

 

リタイアを確認した所でそう呟いた。

 

雪蘭「思ってた以上に強いわね、アイツ」

 

ミラ「油断したら、殺られる」

 

2人が警戒した所で俺は、右手に獄炎を出した。

 

雪蘭「黒い炎!?」

 

ミラ「何なの、あれは!?」

 

イッセー(2人共かなり驚いてるな)

 

2人のリアクションを見て俺はそう思った。

 

イッセー「ほい!」

 

俺は2人の足下目掛けて獄炎を投げた。

 

そして2人を囲うようにコントロールして床を燃やす。

 

イッセー「そんじゃな」

 

俺は2人に挨拶して体育館を出る。

 

雪蘭「待ちなさいよ!逃げるつもり!?」

 

俺はその声に答える事なく体育館を出た。

 

そして俺は[獄炎の黒刀]を作って、体育館に向けて獄炎を放つ。

 

イッセー「獄炎の怒号(ヘルブレシズスクリーム)!!!」

 

そして体育館は灰になった。

 

グレイフィア【ら、ライザー様の戦車1名、兵士1名リタイア】

 

そこにアナウンスが流れて2人のリタイアの報せが流れた。

 

イッセー「何故吃る?」

 

俺の疑問に、ドライグが答えた。

 

ドライグ(相棒の黒炎に驚いたんだろうな)

 

イッセー(そう言う物かね)

 

ドライグの答えに、俺は内心そう呟いた。

 

するとまたアナウンスが流れた。

 

グレイフィア【ライザー様の兵士3名リタイアです】

 

アナウンスの後、茂みから木場が出て来た。

 

木場「そっちも終わったみたいだね」

 

イッセー「にししし、まぁな」

 

爽やかな笑顔でそう言う木場に、俺は笑って応えた。

 

ドカアアアァァァン

 

爆発音がして振り向くと、ユーベルーナが朱乃に質問していた。

 

ユーベルーナ「雷光の巫女、あの男は何者ですか!?」

 

朱乃「グレモリー眷属最強の兵士、と言って置きますわ」

 

ユーベルーナの質問にそう答える朱乃。

 

イッセー「朱乃、頑張れよ」

 

バチ、バチバチ

 

俺が応援した瞬間、朱乃の回りを雷が迸り始めた。

 

朱乃「うふふ、これは負ける訳にはいきませんわね!」

 

どうやら俺の応援で気合いが入ったみたいだ。

 

その時俺は1つの気配が移動してるのを感じた。

 

イッセー「木場、急いでリアスの所に行け。ライザーが動いた」

 

木場「そうか、君の読みが当たったね。分かった、行ってくるよ」

 

俺は木場にリアスの所へ向かうように言うと、木場は頷いて走って行った。

 

そして俺は、ライザー眷属が待ち伏せしてるグラウンドに向かった。




はい、いかがでしたでしょうか?

次回はレーティングゲーム後編です

皆様お楽しみに


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レーティングゲームです 後編

遂にレーティングゲームクライマックスです。

では、どうぞ。


よぅイッセーだ

 

俺はグラウンドに向かう途中、黒歌と合流した。

 

黒歌「イッセー、木場はどうしたにゃ?」

 

イッセー「木場はリアスの所に行かせた」

 

黒歌の質問に答えると、黒歌の目が鋭くなった。

 

黒歌「イッセーの読みが当たったにゃ?」

 

イッセー「あぁ」

 

黒歌の確認に、俺は一言そう返した。

 

イッセー「黒歌、お前もリアスの所に行ってくれ。グラウンドの奴等は俺が相手をする」

 

黒歌「分かったにゃ。イッセー、ほどほどににゃ」

 

俺の頼みに、黒歌は頷いてそう言うと、木場同様リアスの所へ向かった。

 

そして俺は、グラウンドに出てライザー眷属を呼んだ。

 

イッセー「おーい、早く出てこいよ。居るのは分かってるぞ」

 

すると茂みから、ライザー眷属が皆出て来た。

 

そして先に口を開いたのは、西洋風の鎧を着た女の子だった。

 

西洋風の鎧の女の子「まさか、お前1人で来るとわな」

 

イッセー「そりゃ、ライザーがリアス様の所に行ったからだよ。俺と女王以外は、皆リアス様の所に行かせたよ」

 

俺が1人の理由を言うと、今度は金髪ロングをツインロールにした女の子が言う。

 

金髪ロールの女の子「まさか気付かれているとは思いませんでしたわ」

 

イッセー「部室で見た時から思ってたけどさぁ、お前ライザーの身内か?」

 

俺はライザーが眷属を部室に呼んだ時、1人目元がライザーに似てる奴が居ると思ってた。

 

俺は丁度良いと思って聞いてみた。

 

レイヴェル「よく気付きましたわね、その通りですわ。私はライザー・フェニックスの妹、レイヴェル・フェニックスですわ」

 

レイヴェルと名乗った女の子は関心しながらそう言った。

 

イッセー「とりあえずさぁ、レイヴェルが名乗った事だし、皆自己紹介しようぜ」

 

そう言って俺から自己紹介をした。

 

イッセー「俺は兵藤一誠。グレモリー眷属唯一の兵士だ」

 

俺が名乗ると、今度は西洋風の鎧を着た女の子が名乗った。

 

カーラマイン「私はカーラマイン。ライザー様の騎士だ」

 

そして次に、大剣を持った女の子が名乗った。

 

シーリス「私はシーリス。カーラマインと同じ騎士だ」

 

次に名乗ったのは、右目側に仮面を着けた女の子だ。

 

イザベラ「私はイザベラだ。ライザー様の戦車をしている」

 

その次に、十二単を着た女の子が名乗る。

 

美南風(みはえ)「私は美南風。ライザー様の僧侶です」

 

最後は黒歌と白音と同じ猫娘達だ。

 

ニィ「私はニィ。ライザー様の兵士にゃ」

 

リィ「私はリィ。同じくライザー様兵士にゃ」

 

イッセー(語尾も黒歌と一緒かよ)

 

俺は内心、そう突っ込んだ。

 

カーラマイン「自己紹介が終わった所で、行くぞ!」

 

カーラマインがそう言って向かって来た。

 

俺はすぐさま[獄炎の黒刀(ヘルブレシズ・ブレード)]を作って、カーラマインの一刀を受け止めた。

 

カーラマイン「なるほどな、お前は魔力で武器を作れるのか」

 

イッセー「にししし、まぁな」

 

カーラマインの言葉に、俺は笑って応えた。

 

カーラマインと鍔迫り合いをしていたら、イザベラが殴り掛かってきた。

 

イザベラ「食らえ!!」

 

パシッ

 

イザベラ「なに!?」

 

俺はイザベラの拳を掴むと、イザベラはかなり驚いた。

 

でもその瞬間、俺の腕が切り落とされた。

 

ザクッ

 

イッセー「くっ!」

 

俺が痛みに顔を歪ませると、シーリスが得意気に言う。

 

シーリス「ふんっこれで満足に戦えないだろ」

 

俺はカーラマインを押し退けて、落ちた腕を拾って距離を取った。

 

イッセー「このくらいじゃあ俺は倒せないぜ」

 

シーリス「強がりは止せ」

 

俺の言葉に、シーリスがそう返す。

 

イッセー「どうかな」

 

俺はそう言って、腕をくっ付けて魔力を集中させる。

 

イッセー「はあああぁぁぁぁぁあああああ!!!」

 

腕の傷口から魔力が漏れ出して、煙のように上っていく。

 

するとライザー眷属が皆驚いていた。

 

イザベラ「な、何だこの魔力は!?」

 

カーラマイン「信じられない!この魔力、上級悪魔クラスだと!?」

 

シーリス「それに、アイツの額にある黒い太陽みたいな模様は何だ!?」

 

ニィ「こんなの勝てる訳ないにゃ!!!」

 

リィ「下手したら死ぬにゃ!!!」

 

美南風「か、彼は確か元人間ですよね!?」

 

レイヴェル「あ、あり得ませんわ!!転生して間もない下級悪魔が、これ程の魔力を持つなんて」

 

各々かなり驚いてるな。

 

イッセー「ちなみに言うと、切られた腕は治ったぜ」

 

そう言って腕を動かして見せる。

 

シーリス「そんなバカな!」

 

切った本人のシーリスが1番驚いていた。

 

するとそこにアナウンスが流れた。

 

グレイフィア【ライザー様の女王、リアス様の女王、両者リタイアです】

 

アナウンスを聞いて、レイヴェルが驚いた。

 

レイヴェル「まさかユーベルーナが敗れるなんて!?」

 

その言葉を聞いて、俺はレイヴェルの言葉の間違いを正す。

 

イッセー「レイヴェル、敗れたってのは違うぜ。うちの女王もリタイアしたんだから、引き分けだ。言葉を間違えば、ユーベルーナをバカにしてるようなもんぞ」

 

レイヴェル「確かに、そうですわね。失言でしたわ」

 

そう言って反省するレイヴェル。

 

ドカアアアァァァン

 

いきなり爆発音が響いて、すぐにアナウンスが流れた。

 

グレイフィア【リアス様の騎士1名、戦車1名リタイアです】

 

今のアナウンスに俺は焦った。

 

イッセー(早くしないと、リアスが危ない!!!)

 

そう思った俺は一気に魔力を上げた。

 

カーラマイン「また魔力が上がった!!!」

 

カーラマインが驚きながらそう叫ぶ。

 

そして俺は、高めた魔力をライザー眷属 全員の頭上から柱状して叩きつけた。

 

 

イッセー「獄炎の檻(ヘルブレシズ・ブリズン)!!!」

 

俺の放った技に、皆反応が遅れてリタイアの光に包まれた。

 

グレイフィア【ライザー様の騎士2名、僧侶2名、戦車1名、兵士2名リタイアです】

 

そのアナウンスを聞いて、俺はすぐさまリアスの所へ向かった。

 

リアスside

 

私達は、アナウンスを聞いて驚いた。

 

ライザーの眷属が一気に全滅した事もそうだけど、7人を纏めてリタイアさせたイッセーの強さに、ライザーを含めて全員が驚いていた。

 

ライザー「まさか、俺の眷属が全滅とわな、あの小僧を見誤っていたか」

 

上空に居るライザーの表情から、余裕が消えた。

 

すると黒歌が小声で私に言う。

 

黒歌「たぶん後少しでイッセーが来るから、それまで私が時間稼ぎするにゃ」

 

リアス「黒歌1人でライザーの相手は無理よ!」

 

黒歌の言葉に、私も小声でそう言う。

 

するとライザーが、巨大な火炎弾を作り出した。

 

ライザー「リアス、もう少し遊びたかったが、これで終わりにしてやる」

 

そう言ってライザーが火炎弾は放とうとする。

 

リアス(イッセー、皆、ごめんなさい。私、ダメみたい)

 

私が諦めた時、ライザーが火炎弾を放った。

 

ライザー「これで、チェックメイトだ!」

 

そして覚悟を決めて、目を閉じた時だった。

 

ドカアアアアァァァァン!!!

 

爆発音がして目を開けると目の前にイッセーが居た。

 

イッセーside

 

イッセー「何とか間に合ったな」

 

俺が到着した時、ライザーが火炎弾をリアスに放った直後だった。

 

俺は急いで[獄炎の黒刀(ヘルブレシズ・ブレード)]を作って、全反撃(フルカウンター)で跳ね返した。

 

イッセー「皆、大丈夫か?」

 

俺が尋ねると、3人が応えた。

 

リアス「えぇ、何とか」

 

黒歌「此方も大丈夫にゃ」

 

アーシア「私も大丈夫です」

 

どうやら無事みたいだ。

 

でもリアスと黒歌はぼろぼろになっていた。

 

するとライザーが怒鳴る。

 

ライザー「何だ貴様!!もう少しで終わったんだぞ!!邪魔をするな!!!」

 

腐っても不死鳥って訳か。

 

俺はライザーの言葉を無視してリアス達と話をする。

 

イッセー「リアス、よく頑張った。後は俺に任せろ」

 

俺の言葉を聞いて、3人共心配してきた。

 

リアス「本当に大丈夫なの?」

 

黒歌「なんなら私が加勢するにゃ」

 

アーシア「イッセーさん、ご無理はなさらないで下さい」

 

アーシアが言い終わった所で、ライザーが痺れを切らせて攻撃して来た。

 

ライザー「下級悪魔ごときが、この俺を無視するな!!!」

 

そう言って、また火炎弾を放った。

 

俺は火炎弾に手を翳して、掻き消した。

 

イッセー「カウンターバニッシュ」

 

ライザー「き、消えた!?」

 

驚くライザーに、俺は追い討ちを掛けた。

 

イッセー「言っとくぞ。俺に魔力攻撃は一切通用しねえ」

 

ライザー「な、何だと!?」

 

驚くライザーを無視して俺はライザーに聞いた。

 

イッセー「お前、万が一この試合にお前が勝ったら、リアスを幸せに出来るのか?」

 

俺の質問にライザーは応えた。

 

でも、それで俺を[怒らせる]事になる。

 

ライザー「ふん、そんな事は貴様に関係無い事だ。もともとこの試合は、リアスの我が儘を封じる為のモノだ。グレモリー卿も、嘸恥じていることだろうな。自分の娘が、こんな我が儘娘だったなんt」

 

イッセー「その口を閉じろ」

 

ライザー「!?」

 

俺はライザーのリアスへの罵倒に、堪忍袋の緒が切れた。

 

俺は、今までに無いくらいの低い声で言った。

 

そして、俺の怒りに呼応して魔力がどんどん上がって行く。

 

イッセー「貴様にリアスの気持ちが分かってたまるか!ただ女として、普通に幸せに成りたいと思う事の何が我が儘なんだ。やっぱりリアスの両親は、リアスをただの道具としか見ていないようだな」

 

俺が此処まで言った所で、地震が起き始めた。

 

ライザー「な、何だこの地震は!?ゲームフィールドで地震なんか、聞いたこと無いぞ!!」

 

イッセー「俺の魔力で、フィールドにガタが来ているんだ」

 

ライザーの疑問に俺が答えると、ライザーは怯え始めた。

 

ライザー「ば、バカな。どうなってるんだ、この魔力は!?」

 

俺はライザーのリアクションを無視して、ライザーの足下まで一瞬で移動した。

 

ガシッ

 

ライザー「ナニ!?」

 

俺はライザーの足首を掴んで、地面に投げ落とした。

 

ライザー「うわぁぁぁぁあああああ!!!」

 

悲鳴を上げながらライザーは地面に激突した。

 

ズドオオオォォォン

 

そして俺は、ライザーの所へ歩きなから、[獄炎の黒刀]を作る。

 

さらにその刀身に獄炎を纏わせた。

 

俺に気付いたライザーが、まるで命乞いでもするかのように叫ぶ。

 

ライザー「ま、待て分かってるのか!?この婚約は、悪魔の未来の為に必要で、大事な事なんだぞ。お前のような何も知らないガキが、どうこうして良いモノじゃないんだ!!!」

 

尤もらしい事を言って、命乞いするライザー。

 

俺はそんな言葉を、構えながらバッサリと切り捨てた。

 

イッセー「そんな事はどうでもいい。お前はリアスの身体 欲しさに、彼女の心を傷付けた」

 

そして俺は、刀身に纏わせた魔力を、斬撃にしてライザーに向けて放った。

 

イッセー「それが、お前の罪だぜ!神千斬り!!!」

 

ライザー「こ、こんな所で、この俺がああああああぁぁぁぁぁ!!!」

 

神千斬りが消えた所で、最後のアナウンスが流れた。

 

グレイフィア【ら、ライザー様リタイアです。よって勝者、リアス・グレモリー様です】




はい、いかがだったでしょうか。

僕は相手を嫐ると言うのがあまり好ましくないので、一撃で仕止めさせて頂きました。

次回はいよいよ第2章エピローグです。

次回も、お楽しみに

PS 獄炎で相手を押し潰す技

検索すると[黒の柱]だったので勝手に名前を付けました。


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住人増えました

はい第2章エピローグです

そして此処で誰かさんのプラグ立てます。(すっとぼけ)

それでは、本編どうぞ。


サーゼクスside

 

私はサーゼクス・ルシファー、魔王という悪魔を纏めている者だ。

 

正直、私はリアスの味方に成りたかった。

 

でも魔王と言う立場上、それは出来なかった。

 

しかし蓋を開けてみれば、ゲームはリアスの兵士が圧倒していた。

 

それに、あの黒い炎には見覚えがあった。

 

そう、5年前にはぐれ悪魔からリアスを守ってくれた、あの少年だった。

 

あの時の少年が、まさか妹の眷属に成っているとは思わなかった。

 

さらにその戦いぶりは、正直驚くしかなかった。

 

そして彼は、リアスに勝利を齎した。

 

私はふと横を見ると、父上と母上が胸を抑えていた。

 

どうやらゲーム中に彼が言った「やっぱりリアスの両親は、リアスを道具としか見ていないようだな」がかなり効いたようだ。

 

確かにライザー君の言っていた事も、貴族としては合理的だ。

 

でも彼は、何よりリアスの幸せを守ってくれた。

 

私はそれがとても嬉しかった。

 

するとフェニックス卿(ライザーの父親)が父上に話し掛けた。

 

フェニックス卿「グレモリー卿、今回の縁談は白紙と言う事で良いですね」

 

グレモリー卿「えぇ、私もあの言葉は効きました。私は何処かで、リアスを道具にしようとしたいたようだ。彼の言葉で目が覚めたよ」

 

父上は申し訳無さそうな表情でそう語る。

 

すると母上が、徐に口を開いた。

 

グレモリー夫人「しかしリアスは、良い眷属を持ちましたね。あれほど強く、そして他人思いな方はそうそう居ないでしょう」

 

感慨深くそう語る母上は、何処か嬉しそうだった。

 

すると父上が、彼の魔力の事に話を変えた。

 

グレモリー卿「しかし、あの兵士の魔力は一体何なんだ?」

 

父上の疑問に母上も口を開く。

 

グレモリー夫人「確かに、あんな黒い魔力は始めて見ました」

 

母上の言葉に、今度はフェニックス卿が仮説を立てた。

 

フェニックス卿「恐らく、生まれ持った独自の魔力でしょう。まぁ、これはあくまで仮説ですがね」

 

そう言うとフェニックス卿に「それでは、私はこれで」と言って帰って行った。

 

すると父上はまだ気になる事が在るようだ。

 

グレモリー卿「しかし、リアスと然程換わらない少年が、何故あんなに戦い慣れているんだ?それに、切られた腕をフェニックスの涙を使わず自力で治すとは、一体何物何だ?」

 

父上の疑問も尤もだ。

 

でも今は、リアスの勝利を喜ぼう。

 

イッセーside

 

俺はライザーを倒した後、リアス達の所へ戻った。

 

イッセー「リアス、黒歌、怪我は大丈夫か?」

 

リアス「えぇ、アーシアが治してくれたから大丈夫よ」

 

黒歌「私も大丈夫にゃ」

 

俺の問い掛けに、二人はそう答えた。

 

イッセー「さてさてさーて、皆の見舞いに行くか」

 

リアス「えぇ、そうしましょ!」

 

黒歌「白音の怪我が心配にゃ!」

 

アーシア「大丈夫ですよ黒歌さん。もし酷かったら、私が直しますから」

 

俺の言葉にリアスが賛同して、黒歌は白音の心配をして、アーシアがそれを励ましていた。

 

そんなこんなで、俺達は皆が居る病室にやって来た。

 

俺は病室の戸を開けて、皆の容体を聞いた。

 

イッセー「皆、具合はどうだ?」

 

朱乃「あらあら、うふふ、ご心配ありがとうございます。少し痛みますが大丈夫ですよ」

 

治療後が痛々しかったけど、朱乃は笑顔でそう答えた。

 

白音「私も大丈夫です。火傷が残るかも知れませんが」

 

アーシア「なら、私が治療します」

 

白音「ありがとうございます、アーシア先輩」

 

白音の答えに、アーシアが白音の治療始めた。

 

そのアーシアに礼を言う白音。

 

木場「僕も白音ちゃんと同じかな。でも大丈夫だよ」

 

木場も笑顔でそう答えた。

 

イッセー「なら木場もアーシアに治療して貰え」

 

木場「分かったよ、イッセーくん」

 

俺は皆の容体を確認した所で[別の病室]に向かった。

 

ちなみに、別の病室に行く事は前に前以てリアス達には先に話した。

 

俺は看護婦さんに病室の場所を聞いて、その病室に着いた。

 

一様ノックをする。

 

コンコン

 

すると、中からレイヴェルの声がした。

 

レイヴェル「どうぞ」

 

許可が出たから中に入った。

 

イッセー「よう、具合はどうだ?」

 

俺の顔を見て、励ましていたライザー眷属の皆が驚いた。

 

真っ先に食って掛かったのは、カーラマインだった。

 

カーラマイン「勝者が敗者に何の用だ!!」

 

イッセー「俺はただ、傷の具合を見に来ただけだ」

 

俺が来た理由を言うと、カーラマインは不貞腐れながらも口を開く。

 

カーラマイン「見ての通りだ。殆どお前の所為で傷だらけだ」

 

棘の在る言い方を来るカーラマイン。

 

でも、それをレイヴェルが止めた。

 

レイヴェル「お止めなさい。敗者が勝者に対してその言動、見苦しいですわよ」

 

レイヴェルがそう言うと、カーラマインは目を反らして「すまない」と謝って来た。

 

俺はレイヴェルのベッドに行き話し掛けた。

 

イッセー「レイヴェルは俺に、何か言いたい事は無えのか」

 

レイヴェル「いえ、在りませんわ」

 

否定するレイヴェルだけど、表情はそうじゃなかった。

 

イッセー「無理すんな、顔に出てるぞ。気丈に振る舞ってても、お前も1人の女の子なんだ。悔しいとか、何で負けたんだとか、色々在るだろ」

 

そう言うと、レイヴェルは泣きながら訴えてきた。

 

レイヴェル「何で、何で私と年齢が換わらないような貴方が、あんなに強いんですか!!!私はいくら努力しても、力はまだ中級悪魔クラスなのにどうして!!」

 

涙ながらに本音をぶつけて来るレイヴェルに、俺は俺の生まれだけを教える事にした。

 

イッセー「レイヴェルは、転生者って知ってるか?」

 

レイヴェル「え?」

 

俺の問い掛けに、レイヴェルは呆けた。

 

レイヴェル「転生者、ですか?」

 

イッセー「意味は解るか?」

 

レイヴェルの鸚鵡返しに、俺は意味を知ってるか確認した。

 

レイヴェル「確か、前世の経験や記憶を失わず、そのまま輪廻した方の事をそう言いますよね」

 

と、事細かに答えたレイヴェル。

 

イッセー「俺はその転生者だ」

 

ライザー眷属「えええ!!!???」

 

俺の言葉に、ライザー眷属はかなり驚いていた。

 

イッセー「そうしたら、俺が戦い慣れてる説明が付くだろ」

 

レイヴェル「た、確かにそうですわね」

 

俺の補足に、レイヴェルは納得した表情で呟いた。

 

他の皆も黙ってたけど、レイヴェルと同じ表情だった。

 

すると、レイヴェルが徐に聞いて来た。

 

レイヴェル「という事は、貴方は前世で戦っていたのですか?」

 

イッセー「あぁ、そうだ。一言で言えば、戦争の中に居た」

 

レイヴェルと問いに、俺はそう答えた。

 

レイヴェル「戦争、ですか」

 

俺の答えを聞いて、レイヴェルは表情を暗くしてそう呟いた。

 

そんなレイヴェルの頭を撫でながら言う。

 

イッセー「そんな顔すんなよ、昔の事だ。今を生きてるお前達が気にする事じゃない」

 

なでなで

 

レイヴェル「///」

 

俺がそう言うと、顔を赤くして俯くレイヴェル。

 

照れてるみたいだな。

 

イッセー「そんじゃ、そろそろ帰るわ。明日も学校在るからな」

 

俺はそう言って病室を後にした。

 

レイヴェルside

 

あの方の話を聞いて、私は自分がまだ子供だと思い知りました。

 

すると、隣のベッドに居たイザベラが話し掛けて来ました。

 

イザベラ「レイヴェル様、あの男に惚れましたか?」

 

レイヴェル「!!な、なな、何を言うのですか貴女は!?///」

 

イザベラのいきなりの問い掛けに、私は取り乱してしまいました。

 

イザベラ「そんなにお顔を赤くしていたら、バレバレですよ」

 

レイヴェル「///」

 

イザベラの追い打ちに、私は言葉が出ず俯くしか出来ませんでした。

 

すると今度は、カーラマインが口を開きます。

 

カーラマイン「レイヴェル様も1人の乙女だ。恋をしても不思議ではない。寧ろ、今まで恋をしなかったことが不思議だ」

 

フォローかと思ったら、イザベラと同様にからかって来ました。

 

レイヴェル「もう放っておいて下さい!!///」

 

そう言って布団を被りました。

 

イザベラ「少しからかい過ぎたか」

 

カーラマイン「今はそっとしておくか」

 

そう言って2人も眠りに付きました。

 

イッセーside

 

リアス達と合流した後、俺はアーシアと黒歌を先に帰らせて、部室でリアスのアフターケアをしていた。

 

イッセー「これで、リアスは自由だな」

 

リアス「えぇ、本当にありがとう、イッセー」

 

俺がそう言うと、リアスは嬉しそうに礼を言った。

 

するとリアスが、今度は真剣な表情で聞いて来た。

 

リアス「イッセー、貴方はどうして私がライザーに悪く言われた時、あんなに怒ったの?」

 

と聞いて来るリアスに俺は内心溜め息を付いた。

 

イッセー「おいおい、自分で告白しといてそりゃ無えだろ」

 

リアス「・・・あ!」

 

俺がそう言うと間抜けな声を出すリアス。

 

そんなリアスに俺はさらに続ける。

 

イッセー「自分の女がバカにされて、怒らねえ男が居るかよ」

 

リアス「///」

 

今度は顔を真っ赤にして照れるリアス。

 

そして最後に言いたい事を言った。

 

イッセー「それに俺は、リアス・グレモリーの兵士だからな」

 

すると、唇に柔らかい感触がした。

 

一言で言えば、リアスにキスされた。

 

リアス「ファーストキスよ。今回のお礼///」

 

と、照れながら笑顔で言うリアス。

 

いつもの凛としたリアスと違って、かわいい。

 

イッセー「それで、もう1つの理由は?」

 

俺が意地悪にそう聞くと、リアスは剥れながら答えた。

 

リアス「そんな事言わせないでよ!イッセーとキスしたかったからよ///」

 

イッセー「なら今度は・・・」

 

リアス「え?ん!」

 

リアスの頬に触れて、俺の方に向かせ、俺からキスをした。

 

リアス「い、イッセー!///」

 

イッセー「リアス、改めてこれから宜しくな」

 

照れながら驚くリアスに、俺はそう告げた。

 

リアス「えぇ、宜しくねイッセー!!」

 

嬉し涙を浮かべて応えるリアス。

 

そして暫く話した後、そろそろ帰ろうと思った時だった。

 

リアス「私も、イッセーの家に住みたい」

 

そうお願いして来るリアス。

 

イッセー「少し待ってくれ」

 

俺はそう言って、母さんに許可を貰う為電話した。

 

すると速答でOKしてくれた。

 

イッセー「今 母さんに聞いたら、良いって」

 

リアス「本当!!やったわ!!」

 

母さんからの許しを貰って喜ぶリアス。

 

こうして、リアスも兵藤家の住人に成った。




という事で、如何だったでしょうか?

グレモリー夫婦&ライザー父の登場です

次回は使い魔を獲得しに行きます。

それでは、また次回をお楽しみに


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番外編 1
使い魔を捕りに行きます


今回は使い魔を探しに行きます。

一体イッセーの使い魔は何になるのか?

乞うご期待




よぅイッセーだ

 

リアスが家にホームステイして2週間が過ぎた。

 

最初はアーシアとレイナーレ達堕天使ガールズも驚いてたけど、今は普通に楽しく過ごしている。

 

そして、いつものように部室へ行き、一息付いた所でリアスが思い出したように話を切り出す。

 

リアス「そう言えば、イッセーとアーシアもそろそろ使い魔を持たないとね!」

 

イッセー「使い魔?」

 

アーシア「使い魔ですか?」

 

リアスの言葉に、俺とアーシアは鸚鵡返しした。

 

リアス「そう、使い魔。イッセーとアーシアはまだ持ってないでしょう。ちなみに私はこの子よ」

 

そう言ってリアスは魔方陣で蝙蝠を呼び出した。

 

それに続いて朱乃、黒歌、白音、木場がそれぞれ魔方陣で使い魔を呼び出した。

 

朱乃「うふふ、私はこの子ですわ」

 

朱乃は小鬼が使い魔だった。

 

黒歌と白音はそれぞれの色と同じ猫だった。

 

黒歌「私はクロにゃ」

 

白音「シロです」

 

2匹とも手の平サイズでかわいい。

 

最後に木場は小鳥だった。

 

イッセー「その使い魔って何処で探すんだ?」

 

俺がリアスに尋ねた瞬間、部室にノック音が響いた。

 

コンコン

 

そして、扉を開けて入って来たのは、ソーナと生徒会役員達だった。

 

ソーナ「失礼します」

 

リアス「いらっしゃい、ソーナ」

 

ソーナ達を出迎えるリアス。

 

イッセー「こうしてソーナに会うのも久しぶりだな。生徒会の仕事、忙しいのか?」

 

俺の言葉に、ソーナは少し剥れながら答えた。

 

ソーナ「確かに、それも有ります。でも、貴方が来てくれても良いと思いますが」

 

最後にジト目で睨みながら言うソーナ。

 

イッセー「分かったよ。たまに顔 出させて貰うよ」

 

ソーナ「フフッそうして下さい」

 

俺がそう言うと、ソーナは嬉しそうに笑って応えた。

 

すると、ソーナの後ろに居た金髪男子が喧嘩腰で話し掛けて来た。

 

金髪男子「おいお前!なに会長に馴れ馴れしくしてんだ!!!」

 

イッセー(最早チンピラだな)

 

俺は内心そう思いながら、金髪男子に尋ねた。

 

イッセー「お前、誰?」

 

すると金髪男子は、今度は威張りながら応えた。

 

匙「俺は(さじ) 元士郎(げんしろう)、ソーナ会長の兵士だ」

 

イッセー「兵士って事は俺と同じだな」

 

すると匙は落胆した表情で言う。

 

匙「俺としては、あんな変態ブラザーズなんかと仲良くしてるお前と同じなんて心外だぜ」

 

イッセー「初対面でそれは無いだろ」

 

俺は呆れながらそう言うと、匙が挑発して来た。

 

匙「なんだ戦る気か?俺は兵士の駒4つ消費のエリートだ。お前ごときに負けねえよ!!」

 

俺がどう対処するか考えてたら、ソーナが止めに入った。

 

ソーナ「サジ、止めなさい」

 

匙を止めたソーナが今度は俺に謝ってきた。

 

ソーナ「イッセーくん、ごめんなさい。私の眷属が無礼を働いて」

 

すると匙が、ソーナの謝罪に待ったを掛けた。

 

匙「会長!何でそいつごときに頭を下げるんですか!?」

 

匙の言葉に、ソーナが今度は語気を強めて言い聞かせる。

 

ソーナ「黙りなさい。匙、今のはどう見ても貴方が悪いです。無礼を詫びなさい」

 

匙「で、でも」

 

ソーナの言い付けを渋る匙に、ソーナが止めを刺した。

 

ソーナ「どうやら貴方は、彼を自分より弱いと考えているようですね。でも、それは大きな間違いです」

 

匙「どういう事ですか!?」

 

ソーナの言葉を聞いて、驚きながら尋ねる匙。

 

ソーナ「よく聞きなさい。彼は今代の赤龍帝です。さらに言うなら、彼は独自の魔力を持ち、かなりの実戦を経験しています。そして彼は兵士の駒は8つ、それも全て変異の駒(ミューテーション・ピース)で消費しました。単純計算で40個分の価値を誇ります」

 

匙「よ、40個分って・・・」

 

ソーナの説明に匙はかなり動転していた。

 

いや、匙だけじゃない。

 

ソーナの眷属皆が驚いていた。

 

するとソーナが、動転してる匙に追い討ちを掛けた。

 

ソーナ「ついでに言えば、イッセーくんは此処に居る全員で挑んでも1分と掛からずイッセーくんが勝つでしょうね」

 

匙「・・・」

 

驚き過ぎて声も出ないでいる匙。

 

ソーナ「分かったら早く彼に詫びなさい」

 

かなり怒気を含んだ声で匙に言うソーナ。

 

そして言われた匙は、俺に土下座で謝ってきた。

 

匙「すいませんでした!!!」

 

イッセー「良いよ、別に気にしてないし。でも、気に入らないからってあんな態度してたら、ソーナの印象が悪くなるから止めとけ」

 

匙「わ、分かった」

 

俺がそう言うと、吃りながら頷く匙。

 

するとリアスが、ソーナに本題を聞いた。

 

リアス「それで、ソーナはどうして此処に?」

 

ソーナ「お互いに眷属が増えたので、顔合わせにと思ったのです。結果はご覧の有り様ですが」

 

匙「ぐっ!」

 

ソーナの刺の在る言い方に、匙は心にダメージを受けた。

 

イッセー「とりあえず、自己紹介しようぜ。顔合わせなら、尚更な」

 

ソーナ「そうですね。それでは、私の眷属から自己紹介を始めましょう」

 

俺の提案に、ソーナが賛同してソーナの眷属から自己紹介が始まった。

 

椿姫「私は真羅(しんら) 椿姫(つばき)です。ソーナ会長の女王にして、生徒会副会長です」

 

まずは眼鏡を掛けた黒髪ロングの女の子が自己紹介をした。

 

雰囲気は真面目で気が利きそうだ。

 

翼紗「私は由良(ゆら) 翼紗(つばさ)です。ソーナ会長の戦車で、生徒会役員です」

 

次に自己紹介したのはボーイッシュな青髪の女の子。

 

でも大胆不敵って感じだな。

 

巴柄「私は(めぐり) 巴柄(ともえ)です。ソーナ会長の騎士で、生徒会役員です。それと、特技は剣術です」

 

と元気に自己紹介した一見華奢な女の子。

 

でも、足運びは確かに素人じゃないな。

 

桃「私は花戒(はなかい) (もも)と言います。ソーナ会長の僧侶で生徒会役員です」

 

そして次は、クールで少し吊り目の女の子。

 

雰囲気に落ち着いていて、しっかり物って感じだな。

 

憐耶「私は、草下(くさか) 憐耶(れや)です。ソーナ会長の僧侶で生徒会役員をやってます」

 

次はお下げの明るい女の子が自己紹介した。

 

見た目通りの明るい性格みたいだな。

 

留流子「私は仁村(にむら) 留流子(るるこ)です。ソーナ会長の兵士で生徒会役員です」

 

最後に自己紹介したのは、一見気が強そうなツインテールの女の子だった。

 

それにこの子も何か遣ってるみたいだな。

 

動きが素人じゃない。

 

そして次に、リアスの眷属である俺達の番だ。

 

順番は、朱乃、木場、黒歌、白音の順で行き、次は俺の番だ。

 

イッセー「俺は兵藤 一誠。リアス部長の唯一の兵士で、さっきソーナ会長が言ったように赤龍帝だ」

 

そして最後にアーシアだ。

 

アーシア「僧侶のアーシア・アルジェントです」

 

自己紹介が終わった所で、ソーナがリアスに話掛けた。

 

ソーナ「所でリアス、イッセーくんに使い魔の事教えましたか?」

 

リアス「その場所を今教えようとしてた所よ」

 

ソーナの問いにそう答えるリアス。

 

ソーナ「なら私達皆で一緒に行きますか?」

 

リアス「そうね。良い機会だし皆で行きましょう」

 

ソーナの提案に、リアスが賛同した。

 

こうして、グレモリー眷属とシトリー眷属で、使い魔の獲得に向かった。




キリが良いので一旦此処で終わりにして、後半に回します。

それでは次回をお楽しみに


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使い魔獲得しました。

使い魔探し後編です。

どんな奴が使い魔に成るのか、見所です。

それでは、本編どうぞ。


よぅイッセーだ

 

という訳で、グレモリー眷属とシトリー眷属合同で、使い魔探しの為、使い魔の森って言う所にやって来た。

 

すると、後ろからいきなり叫び声がした。

 

???「ゲットだぜ!!!」

 

アーシア「ひゃ!!」

 

声の主はアーシアの真後ろで叫んだ事で、すぐさま俺の後ろに隠れるアーシア。

 

俺も振り替えると、ラフな格好をしたおっさんが立っていた。

 

皆の視線が集まった所で、おっさんは自己紹介した。

 

ザトゥージ「俺はマダラタウンのザトゥージ!使い魔マスターだぜ!!」

 

と、見掛けより元気にサムズアップまでしていた。

 

するとリアスがザトゥージさんの紹介をした。

 

リアス「イッセー、アーシア、この人は使い魔の専門家なの。今日は彼のアドバイスを聞いて、自分に適した使い魔を手に入れなさい」

 

イッセー「あぁ!」

 

アーシア「はい!」

 

そしてソーナも、匙に説明していた。

 

イッセー「ザトゥージさん、おすすめって在りますか?」

 

ザトゥージ「おすすめかぁ、強さで言ったらとびきりのが在るぜ」

 

そう言って、ザトゥージさんは鞄からカタログを取り出した。

 

ザトゥージ「こいつだな。天魔の業龍(カオス・カルマ・ドラゴン)ティアマット。こいつは龍王最強で龍王唯一の雌ドラゴンだ」

 

そう言って見せてくれた姿は、蒼い鱗に包まれた、幻想的なドラゴンだった。

 

イッセー「へぇー、よし決めた。俺こいつにするぜ」

 

ザトゥージさんの説明を聞いて、俺は即決した。

 

ザトゥージ「おいおい兄ちゃん、勧めといてナンだけど、こいつはそう易々と使い魔に出来る玉じゃないぞ」

 

ザトゥージさんは「気は確かか?」と言いたげな表情でそう言った。

 

いや、よく見たら事情を知ってるメンバー以外皆が同じ表情だった。

 

ザトゥージ「それにしても、今日は森が静か過ぎるな?」

 

森を見渡して、訝しげにそう言うザトゥージさん。

 

すると、突然大きな力が近付いて来るのを感じた。

 

俺は気配のする方へ振り向くと、カタログと同じドラゴンが飛んで来た。

 

イッセー「にししし、良いタイミングだぜ」

 

俺はそう言って(悪魔)を出して、ティアマットの方へ飛んで行った。

 

ソーナside

 

イッセーくんがティアマットの下へ行ってしまって、全員が立ち尽くしていると、椿姫が私に問いかけます。

 

椿姫「会長、部室でも思ったのですが、兵藤くんと会長ってどういうご関係ですか?」

 

ソーナ「そう言えば、まだ皆には話してませんでしたね」

 

私はそう言って眷属の視線を集めてから椿姫の質問に答えました。

 

ソーナ「彼は、イッセーくんは私の命の恩人なんです」

 

匙「命の恩人、ですか?」

 

半信半疑な表情で鸚鵡返しをする匙。

 

ソーナ「えぇ、以前話したと思いますが、5年前はぐれ悪魔に襲われた時に助けてくれたのが、イッセーくんなんです」

 

私は懐かしみながら眷属に説明しました。

 

椿姫「そうだったんですか」

 

椿姫は納得してそう呟きました。

 

女性陣は椿姫と同じ表情でしたが、匙だけはまだ腑に落ちないと言う表情でした。

 

匙「会長、もしかして兵藤の事、好きなんですか?」

 

生徒会ガールズ「え!?そうなんですか!?」

 

匙の問い掛けに、私の女性眷属が驚きながらそう聞いて来ました。

 

ソーナ「匙の言う通りよ。私は、イッセーくんが好きです」

 

匙「そう、ですか」

 

生徒会ガールズ「・・・」

 

私が答えると、匙は表情を暗くしながらそう言いました。

 

そしてその匙を、哀れみの視線でみる女性眷属達。

 

すると、いきなり何かが空から落ちてきました。

 

ズトオオオォォォォン

 

土埃の中から出てきたのは、イッセーくんでした。

 

[sideチェンジの時、タイムラグが在ります]

 

イッセーside

 

俺はティアマットを追い掛けて飛ぶ事1分。

 

やっと追い付いて、俺はティアマットに話し掛けた。

 

イッセー「なぁ、ティアマット」

 

ティアマット「なんだ小僧、何の用だ?」

 

俺に気付いたティアマットが、止まってそう聞いてきた。

 

イッセー「単刀直入に言うけど、俺の使い魔に成ってくれないか?」

 

ティアマット「アハハハハハ!!!」

 

俺の頼みを聞いて、いきなり大笑いした。

 

ティアマット「まったく、唐突に何を言うかと思えば」

 

そう言うと、ティアマットが条件を提示した。

 

ティアマット「良いだろう、ならばお前の強さを私に見せてみろ」

 

イッセー「要するに俺がティアマットに勝てたら、使い魔に成ってくれるって事か?」

 

ティアマット「そう言う事だ」

 

俺の確認に、ティアマットは頷いた。

 

イッセー「なら話は早いな。さてさてさーて、戦りますか」

 

ティアマット「ふんっ望む所だ」

 

ティアマットがそう言った瞬間、俺は(悪魔)を出してティアマットの懐に入り蹴りを入れた。

 

イッセー「ほい!」

 

ティアマット「くっ!」

 

その声と同時にティアマット10mぐらい吹っ飛んだ。

 

でもティアマットは腹を擦りながら笑っていた。

 

ティアマット「フッただの怖い物 知らずかと思ったが、なかなかやるな」

 

イッセー「にししし!!」

 

ティアマットの言葉に、俺は笑って応えた。

 

ティアマット「ならば、此方も遠慮 無しで行くぞ」

 

ティアマットがそう言った瞬間、目の前にティアマットの拳が在った。

 

イッセー「しまっ」

 

ドオオォォン

 

俺はそのまま殴り飛ばされた。

 

ズトオオオォォォォン

 

俺が落ちた場所はリアス達が集まっていた、元の場所だった。

 

イッセー「痛ててて」

 

俺は頭を擦りながら起き上がる。

 

リアス「イッセー!」

 

朱乃「イッセーくん!」

 

黒歌「イッセー!」

 

白音「イッセーさん!」

 

アーシア「イッセーさん!」

 

木場「イッセーくん!」

 

ソーナ「イッセーくん!」

 

俺に気付いた皆が、俺の名前を叫ぶ。

 

イッセー「にししし、やっぱり[このまま]じゃ無理か」

 

俺がそう呟くと、聞こえてたみたいでティアマットが聞いてくる。

 

ティアマット「今の言葉はどういう意味だ?まるで、まだ余力を残しているように聞こえるぞ」

 

イッセー「そう言ったんだよ」

 

俺はそう言って、魔力を上げる。

 

シトリー眷属「!?」

 

ティアマット「!?」

 

俺の魔力を感じて、ソーナの眷属とティアマットが目を見開いて驚いた。

 

イッセー「そんじゃ、第2ラウンドと行くぜ」

 

俺はそう言って、(獄炎)を出してティアマットの顎下まで行きアッパーを食らわせた。

 

イッセー「よっ!」

 

バコオオオォォォォン

 

ティアマット「うぐっ!」

 

そしてティアマットは、仰け反りながら後ろに倒れた。

 

ズトオオオォォォォン

 

グレモリー眷属「・・・」

 

シトリー眷属「・・・」

 

ザトゥージ「・・・」

 

なんか皆固まってるな。

 

するとティアマットが起き上がり顎を擦る。

 

ティアマット「まさか、これ程までとはな。流石に驚いた」

 

顎を擦りながらそう言うティアマットに、俺は言う。

 

イッセー「そろそろ、鳧を着けようぜ」

 

ティアマット「そうだな」

 

お互いに了承した所で、ティアマットは上空に飛翔して、大きく口を開けた。

 

すると、まるで小さい太陽のような火炎弾を作り出す。

 

それに対して、俺は[獄炎の黒刀(ヘルブレシズ・ブレード)]を作りティアマットと同じ高さまで飛んだ。

 

そして、左腕を右肩前まで持って行き、左肩をティアマットに向けて構えた。

 

さらに刀身に獄炎を纏わせて増幅させる。

 

ティアマット「これで終わりだ!!!」

 

ティアマットがそう言ったと同時に、お互いに放つ。

 

ティアマット「食らえ!!!」

 

イッセー「神千斬り!!!」

 

攻撃がぶつかった瞬間、神千斬りが火炎弾を切り裂き、ティアマットに直撃した。

 

ティアマット「ぐあああああああぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

攻撃を受けたティアマットは、このまま落下して山に不時着した。

 

ティアマットの様子を見に行くと、鱗の所々に皹が入り血だらけだった。

 

俺はアーシアに治して貰うため、皆の所に戻った。

 

イッセー「アーシア、悪いけどティアマット治してやってくれ」

 

アーシア「は、はい」

 

俺はアーシアに、ティアマットの治療を頼んだ。

 

でも、まだ半分 放心状態になっていた。

 

よく見たら皆もだった。

 

イッセー「お前ら、戻って来ーい」

 

イッセー以外「!!!」

 

皆正気に戻った所で、アーシアと一緒にティアマットの所へ向かった。

 

流石のアーシアでも、全長約20mの巨体は完治に30分掛かった。

 

5分くらいしてティアマットが目を覚ました。

 

ティアマット「・・・負けたか」

 

状況を確認してそう呟くティアマット。

 

するとティアマットの体が光に包まれて形が変わって行く。

 

そして最終的には人形に成った。

 

特徴的なのは、腰まで伸びてる青い髪だ。

 

まるで、水晶のように透き通るような感じだった。

 

ティアマット「これで行動しやすいだろ」

 

イッセー「そうだな」

 

ティアマットの言葉に、俺はそう応えた。

 

そして俺達は、3人でリアスの所に戻った。

 

ザトゥージ「驚いたー!!まさかホントにティアマットを連れて来るなんて!!!」

 

俺達が戻ると、皆案の定固まった。

 

俺はまた皆を正気に戻すと、ザトゥージさんが関心しながらそう言った。

 

ザトゥージさんの言葉を聞いた後、俺はリアスに言う。

 

イッセー「リアス、使い魔契約の立ち会い頼む」

 

リアス「分かったわ。それにしても、イッセーの強さってどれだけなのよ」

 

リアスはそう言うと、魔方陣を出して、俺とティアマットを魔方陣の中には立たせた。

 

リアス「イッセー、後は口上を言ってティアマットがそれに応じれば、契約は成立よ」

 

リアスの説明を受けて、俺は口上を唱えた。

 

イッセー「兵藤一誠の名において命ず。汝、我が使い魔として契約に応じよ」

 

ティアマット「引き受けた」

 

ティアマットが応じると、魔方陣の光が強くなり、すぐに消えた。

 

リアス「これで契約完了よ。まさか龍王を使い魔にするなんて、私は鼻が高いわ!」

 

契約が終わると、リアスはそう言って喜んでいた。

 

イッセー「これからよろしくな、ティアマット」

 

ティアマット「長いからティアで良い。私もお前をイッセーと呼ぶ」

 

俺が改めて挨拶とティアマットがそう言った。

 

イッセー「分かった。改めてよろしくな、ティア」

 

ティア「あぁ、よろしく頼むぞイッセー」

 

そう言ってお互いに握手を交わす。

 

ちなみに言うと、アーシアも俺とティアが戦ってる間に使い魔をゲットしていた。

 

ティアの話だと、そいつは蒼雷龍(スプライト・ドラゴン)っていう珍しいドラゴンの子供で、滅多に他種族に懐かないらしい。

 

極めて希な例外は、清らかな心を持っている事だそうだ。

 

イッセー(アーシアらしい懐かれ方だな)

 

俺は説明は聞いてそう思った。

 

そして匙は、ダメだったらしい。

 

なにはともあれ、こうして俺とアーシアは、無事に使い魔を得る事が出来た。

 

こうして、多少の波乱は在ったけど使い魔探しは幕を閉じた。




はい、という事で、ティアマットが使い魔に成りました。

イッセーのチート率がさらに上がりました。

魔神と龍王、気違いな組合せです。

そして次回からいよいよ第3章です。

ということは[あの子達]も登場です。


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エクスカリバーと怒りの赤龍帝
憎悪が蘇ります


遅くなって申し訳ありません。

活動報告の方にお知らせを書いたので必ず見てください。

今後についてのお知らせです。


よぅイッセーだ

 

ティアが使い魔に成ってから2週間が過ぎた。

 

今は朝の6:00だ。

 

目覚まし時計を止めて起きようとすると、左肩に柔らかい感触がした。

 

むにゅ

 

そっと見てみると、リアスが俺を抱き枕にして寝ていた。

 

しかも裸で。

 

でもこれは今に始まった事じゃない。

 

リアスが言うには、裸じゃないと寝付きが悪いらしい。

 

そして一緒に住むようになってから、ほぼ毎日朝起きたらこの状態だ。

 

まぁ、男としては嬉しいけどな。

 

イッセー「またか。おーいリアス、起きろ」

 

俺がリアスを起こす為に肩を揺すると、リアスにマウントを取られた。

 

イッセー「狸寝入りかよ」

 

リアス「フフッ、騙されたわね」

 

俺がリアスのイタズラを指摘すると、リアスは楽しそうに笑ってそう言った。

 

イッセー「あのさぁ、俺も一様 男なんだけど」

 

リアス「イッセーだからしてるのよ」

 

チュッ

 

俺の言葉に、リアスは当たり前のようにそう言って、俺のデコにキスした。

 

その時扉をノックしてアーシアが呼び掛けてきた。

 

コンコン

 

アーシア「イッセーさーん、そろそろ早朝トレーニングの時間ですよー」

 

リアス「トレーニングの事すっかり忘れてたわ」

 

アーシアの呼び掛けを聞いて、思い出したようにそう言うリアス。

 

イッセー「分かった。でも今リアスに絡み付かれてるから少し待っててくれ」

 

バタンッ

 

俺がそう言うと、扉が勢い良く開いた。

 

そして体操服姿のアーシアは、予想通り涙目だった。

 

イッセー「よぅアーシア、おはよう」

 

リアス「おはよう、アーシア」

 

アーシア「あぅ、私も裸に成りますー!仲間外れは嫌ですー!!!」

 

俺とリアスが挨拶すると、アーシアが体操服を脱ぎながらそう叫んでベッドにダイブして来た。

 

その叫びを聞いて、堕天使ガールズ皆が俺の部屋に突撃して来て、ティアが呼びに来るまで10分間、全裸ハグ祭りは続いた。

 

ちなみにティアが使い魔に成ってから、ティアにもトレーニングに付き合って貰ってる。

 

トレーニングを終えて朝飯を食ってると、リアスが言う。

 

リアス「お父様、お母様、今日は部員を家に呼んでもよろしいですか?」

 

父さん「構わないよ」

 

母さん「そうね」

 

2人が了承した所で、俺はリアスに理由を聞いた。

 

イッセー「でも、何で部室じゃないんだ?」

 

リアス「旧校舎が年に1度の大掃除で、定例会議出来ないのよ」

 

イッセー「そう言う事か」

 

リアスの説明に俺は納得した。

 

アーシア「お家で部活なんて、楽しそうです!」

 

アーシアもワクワクしながらそう言う。

 

 

放課後に成り、グレモリー眷属は俺の部屋に集まっていた。

 

まず初めに、部活の会議を始めた。

 

話し合って決まった活動内容は、河童の取材に行く事に成った。

 

部活の会議が終わって、次は悪魔の会議を始めた。

 

そしてリアスが最初に、契約件数を発表した。

 

リアス「それじゃあ、契約件数から発表するわ。朱乃が13件、黒歌が11件、白音が10件、祐斗が8件、アーシアが3件」

 

アーシアの成績を聞いて、木場と白音がアーシアを褒める。

 

木場「凄いじゃないか、アーシアさん」

 

白音「新人さんにしては良い成績です」

 

アーシア「あ、ありがとうございます///」

 

2人に褒められて、照れながら礼を言うアーシア。

 

最後に俺の成績を言うリアス。

 

リアス「そしてイッセーは、20件」

 

朱乃「え?」

 

黒歌「え?」

 

白音「え?」

 

木場「え?」

 

アーシア「イッセーさん凄いです!!」

 

俺の成績を聞いて、4人が唖然として、アーシアだけが尊敬の眼差しでそう言った。

 

リアス「イッセー、一体どんな事してるのよ。まだ半年も経ってないのに、此処までの成績見た事無いわ」

 

そんな事を、呆れ半分驚き半分で言うリアス。

 

イッセー「そんな事言われても、呼ばれたから行ってるだけなんだけど」

 

俺はそれしか返答出来ない。

 

すると母さんが部屋に入って来た。

 

母さん「お邪魔しまーす。はい、お茶とお菓子持って来たわよ」

 

リアス「ありがとうございます、お母様」

 

母さんの差し入れに、リアスが礼を言う。

 

母さん「良いのよ。息子もお世話に成ってるし、部活と悪魔のお仕事の会議なんでしょう?これくらいは気にしないで」

 

最後はサムズアップをしながら言う母さん。

 

母さん「それとね、これも持って来たの」

 

そう言って、トレイの下に重ねていた2冊のアルバムを皆に見せる母さん。

 

リアス「お母様、それは何ですか?」

 

リアスが聞くと、母さんは何故かドヤ顔で答えた。

 

母さん「これはね、イッセーの成長記録よ」

 

母さんの答えに、女性陣が目の色を変えた。

 

悪魔ガールズ「是非 見せて下さい!!!」

 

こうして、定例会議からアルバム観賞会に成った。

 

母さん「それでこれが、小学校の時のイッセーよー」

 

朱乃「あらあら、この時からトレーニングしてましたのね」

 

白音「強いて言うならチビマッチョ」

 

等と話ながら次々と写真を見ながら興奮してる母さんと女性陣達。

 

リアス「小さいイッセー、小さいイッセー!」

 

アーシア「部長さんの気持ち、分かります!」

 

リアス「アーシア、分かってくれるのね!」

 

って言う会話をしながら共感してるリアスとアーシア。

 

木場「・・・」

 

俺はふと木場を見ると、今まで見た事無いほど怒りの表情で1枚の写真を見詰めていた。

 

イッセー「木場、どうしたんだ?」

 

俺が尋ねると、木場はある写真を指差して聞いてきた。

 

木場「イッセーくん、この写真なんだけど」

 

イッセー(明らかに声のトーンが低いな)

 

俺はそう思いながら質問に答えた。

 

イッセー「あぁ、その子 昔 近所に住んでたんだけど、親父さんの転勤で引っ越して行ったんだ」

 

木場「そうじゃなくて、この真ん中に写ってるこれだよ」

 

俺が答えると、木場はそう言って写真に写ってる[1本の剣]を指差した。

 

イッセー「その剣が、どうかしたのか?」

 

俺が聞き返すと、木場は今度は黒い笑みを浮かべて答えた。

 

木場「これはね、聖剣だよ」




はい、いかがでしたでしょうか。

イリナファンの方には申し訳ありませんが、次回イリナは出るかわかりません。

サブタイ詐欺だけはしないようにします。


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過去を聞きます

ようやく書けました。

このままでは本当に不確定更新のタグを着けざるをえないかもしれません。

出来れば着けたくないんですけどね。

クオリティーを考えるとやむを得ないです。

着ける際は活動報告でお知らせします。


よぅイッセーだ

 

あの写真を見て以来、木場の様子が変わった。

 

此処1週間ずっと上の空で、話し掛けても反応が無いって言うのもしばしば。

 

そんなある日、はぐれ悪魔の討伐依頼が来た。

 

俺は内心(大丈夫か)と思いながら、はぐれ悪魔の潜伏場所に向かった。

 

そして潜伏場所に着いた時、リアスが指示を出す。

 

リアス「まずは、白音と祐斗で様子を観て来て」

 

白音「はい」

 

木場「・・・」

 

白音は返事をしたけど、木場は無反応だった。

 

リアス「祐斗?」

 

木場「!は、はい!」

 

リアスが話し掛けると、木場は慌てて返事をした。

 

イッセー(こいつホントにどうしたんだ?)

 

俺は内心そう思いながら、木場を心配していた。

 

このままだと多分、大きなミスに繋がり兼ねない。

 

イッセー「リアス、木場の様子がおかしいから俺も様子見に行く」

 

リアス「えぇ、お願いするわ。どうもこの頃、祐斗の様子が変だから」

 

俺の申し出を聞いて、了承してそう言う。

 

イッセー「そんじゃ、行ってくる」

 

俺はそう言って、白音と木場の所へ行った。

 

そしてすぐに、はぐれ悪魔が出てきた。

 

はぐれ悪魔「キシャアァァァァア!!」

 

その声に、もう自我は無かった。

 

これは危険だと判断されても仕様が無い。

 

白音「先手必勝」

 

そう言って白音が先制攻撃を仕掛けたけど、あっさり避けられた。

 

でも避けた先に木場が居た。

 

イッセー(スピードタイプなら木場が適任だな)

 

木場「・・・」

 

俺がそう思いながら木場を見ると、剣を持ったままボーっとしていた。

 

イッセー「ボサッとするな!!木場!!!」

 

俺はそう叫びながら、白音を抱えて木場の前まで移動した。

 

そして白音を降ろし、右手に闇の力を収束させる。

 

それをはぐれ悪魔に向けて翳し、衝撃波として放つ。

 

イッセー「闇の砲撃(ダークネスバースト)

 

ドゴオオオオォォォォン

 

吹き飛んだはぐれ悪魔は、全身が黒く成り息絶えた。

 

 

バチンッ

 

リアス「これで目が覚めたかしら?」

 

討伐が終わって合流してすぐ、木場はリアスのお仕置きと言うビンタを受けた。

 

そしてリアスのお説教が始まった。

 

リアス「イッセーが付いていてくれたから良かったけど、1歩間違えたら危なかったのよ」

 

声は落ち着いてるけど、かなり怒気を含んでるな。

 

木場「すいません。調子が悪かったもので、今日はもう帰って休みます」

 

適当な良いわけをしてはぐらかそうとする木場。

 

イッセー(それにしても、あの光を無くした目。もしかして!)

 

木場の変化の理由に気付いた俺は、木場に言った。

 

イッセー「復讐か、木場」

 

木場「!!いつ気付いたんだい?」

 

木場は一瞬驚いたけど、すぐに目付きを鋭くしてそう聞いて来た。

 

イッセー「今だよ。お前の眼を観て気付いたんだ。そしてその対象は、聖剣だろ?」

 

木場「フッ、其処まで気付かれてしまうなんて、君はエスパーか何かかい?」

 

俺の推理を聞いて、肯定する木場。

 

イッセー「何がお前を其処まで駆り立てるのか、話してみなよ。理由によっては力に成るぜ」

 

木場「裏を反せば、理由によっては止めるって事だよね?」

 

俺の提案に、木場そう聞き返した。

 

イッセー「お前をはぐれにする訳にはいかないからな」

 

木場「分かったよ。でも、気持ちの整理が付くまで待ってくれないか?」

 

俺が答えると木場はそう言って帰って言った。

 

 

木場が帰った後、俺達は1度部室に戻った。

 

リアス「祐斗の復讐の理由は私が話すわ」

 

そしてリアスから聞いた話は、あの時のヘンドリクセンを彷彿とさせるものだった。

 

[聖剣計画]

 

教会のとある神父が立ち上げた、聖剣使い育成施設。

 

それは聖剣の使い手を育てるというモノだったが、それは邪教徒が作った施設だった。

 

育成は表向きの理由で、その本懐は人体実験によるモノだった。

 

しかし実験は失敗し、被験者である子供達は1人を残して毒殺されてしまったそうだ。

 

その唯一の生き残りが、木場ってわけだ。

 

アーシア「そ、そんな事、主がお許しになる筈がありません!!」

 

話を聞いたアーシアは、涙を流しながら否定した。

 

イッセー「アーシア、ソイツは神様に無断でそんな事をしたんだ。そう言うのを俗に異端者って言うんだよ」

 

俺はアーシアの涙を指で拭いながら、そう言った。

 

イッセー「でもこれで合点が行ったぜ。木場が聖剣を憎む理由がな」

 

俺がそう言うと、リアスが考え込む。

 

リアス「でもどうして急に、今までこんな事 無かったのに」

 

イッセー「それは俺に心当たりがある」

 

リアスの呟きに俺がそう言うと、リアスが聞いて来た。

 

リアス「そうなの、一体どうして?」

 

イッセー「それは帰ってから教える」

 

リアスの問いにそう答えた時、呼び出しが掛かった。

 

イッセー「呼び出しか。ちょっと行ってくる」

 

リアス「えぇ、また後でね」

 

俺が挨拶すると、リアスはそう言って魔方陣を出した。

 

そして俺は依頼人の元へ転移した。

 

木場side

 

僕は今、雨に打たれながら夜道を歩いていた。

 

イッセーくんには待ってくれって行ったけど、正直迷っている。

 

本当にイッセーくんに話すべきなのか、それともこのまま黙ってはぐれになるか。

 

すると、路地裏から人が倒れてきた。

 

そしてすぐに、もう1人出てきた。

 

木場「お、お前はフリード!!!」

 

そう、路地裏から出てきたのは、フリード・セルゼンだった。

 

フリード「あ?なんだ、イケメン悪魔かよ。元気にしてたか?」

 

相変わらずの乱暴な口調だな。

 

木場「!?そ、その剣は!!」

 

僕はフリードが持っている剣を見て驚いた。

 

フリード「あん?あぁ、この剣か。そうだぜ。剣士なら誰もが夢見る剣、エクスカリバーだよ!」

 

木場「くっ!!!」

 

そう言いながらフリードは、エクスカリバーをちらつかせた。

 

そして、僕はすぐに魔剣を作り出し構えた。

 

フリード「フンッなんだ戦る気か?」

 

木場「あぁ、僕はその剣を全て破壊する」

 

フリードの問いに、僕はそう答えた。

 

フリード「ケッ出来るもんならヤってみな!!!」

 

木場「うおあぁぁぁぁぁああああ!!!」

 

ガキンッ

 

フリードの言葉に、僕は叫びながら剣を繰り出した。

 

イッセーside

 

俺は依頼人の所に着くと、其処はかなり豪華な部屋だった。

 

そしてその部屋に依頼人と思われる、所謂ちょい悪な中年のおっさんが居た。

 

イッセー「アンタが呼んだんすか?」

 

おっさん「あぁ、そうだぜ。まぁヤってくれ」

 

俺が聞くと、おっさんはウィスキーとコップを乗せたトレイを俺の前に置いた。

 

イッセー「もしかして、依頼って晩酌ですか?」

 

おっさん「ダメなのか?」

 

質問に質問で返された。

 

イッセー「大丈夫っすよ。ただ晩酌が依頼ってのが初めてだったんで、ついね」

 

おっさん「そうか。なら良かった」

 

俺の答えを聞いて、おっさんは安心した様子でそう言った。

 

おっさん「まぁ飲みな」

 

イッセー「俺も飲んで良いんすか?」

 

おっさん「一緒に飲まなきゃ楽しく無いからな」

 

俺の確認に、おっさんはそう答えた。

 

イッセー「そんじゃ、いただきます」

 

ぐび

 

そう言って、俺は出されたウィスキーを一気飲みした。

 

おっさん「お、坊主行ける口か!」

 

それを見て、おっさんは嬉しそうに言う。

 

それから30分くらい過ぎた頃。

 

おっさん「いやー楽しかったよ。で対価は何が良いんだい?」

 

イッセー「え、もう?」

 

たったの30分足らずでお開きになって、少し唖然とした。

 

おっさん「いや十分だよ。それで対価だけど、悪魔だから魂とか?」

 

いきなり物騒な事言うな。

 

イッセー「いえ、こんな事じゃ魂は取れないっすよ」

 

おっさん「ほう、以外に控えめなんだな」

 

イッセー「ウチの主は、明朗会計がモットーなんで」

 

俺がおっさんの対価を否定すると、おっさんは以外そうな表情でそう言う。

 

その後、俺はさらに補足を入れた。

 

おっさん「じゃあ、あれでどうだ。複製画じゃないぞ」

 

おっさんはそう言って、後ろの壁に掛けてある1枚の絵を指差した。

 

イッセー「分かりました。その絵をいただきます」

 

こうして俺は、おっさんから絵を貰って契約が成立した。

 

 

家に帰って、俺は酔い醒ましにシャワーを浴びた。

 

そして部屋に入ると、リアス、黒歌、白音、アーシアが集まっていた。

 

イッセー「なんだ、皆 集まってたのか?」

 

リアス「えぇ、祐斗が何であんなに成ったか聞きたいからね」

 

俺が尋ねると、リアスがそう答えた。

 

俺はこの前のアルバムから、イリナと一緒に写った写真を皆に見せた。

 

イッセー「これだよ。この真ん中に写ってる剣」

 

リアス「エクスカリバー程 強力な物ではないけれど、間違いないわ、これは聖剣よ」

 

リアスは写真を見て、顎に手を当ててそう言った。

 

イッセー「とにかく、小難しい話は明日にして寝るか。シャワー浴びたけど、まだ少しほろ酔いだしな」

 

リアス「ほろ酔いって、イッセーお酒 飲んだの?」

 

俺の言葉に、リアスがそう聞いて来た。

 

イッセー「さっきの依頼人の所で、ウィスキーの瓶2本空にして来た」

 

リアス「貴方、学生がそれで良いの?」

 

俺の答えにリアスはそう言う。

 

イッセー「仕事だからな。それに、前世でもかなり飲んでたしよ」

 

黒歌「それにしたってウィスキー2本は飲み過ぎにゃ」

 

白音「そうです。体に悪いです」

 

アーシア「本当に大丈夫なんですか?」

 

リアスの問いに答えると、3人が心配そうに言った。

 

イッセー「大丈夫だよ。それとリアス、今日も一緒に寝るか?」

 

リアス「そうね、そうしましょ」

 

俺の問いに答えたリアスは、いつものように服を脱ごうとする。

 

でもそれを聞いて、3人が待ったを掛けた。

 

黒歌「ちょっと待つにゃ!!」

 

白音「ちょっと待ってください!」

 

アーシア「ちょっと待ってください!!!」

 

3人の声が部屋に響く。

 

リアス「何よ3人共、こんな時間に大声 出したらダメじゃない」

 

黒歌「イッセーと一緒に寝るなんて、ズルいにゃ!」

 

白音「そうです。不公平です!」

 

アーシア「私もイッセーさんと一緒に寝たいです!」

 

こうして4人の口論が始まった。

 

10分くらい言い合いした所で、俺が言う。

 

イッセー「なら抽選2人まででジャンケンで決めろ。俺は先に寝る」

 

そう言って俺は眠りに付いた。

 

そして朝起きたら、両隣に黒歌と白音が裸で寝ていた。

 

さらに言うなら、リアスとアーシアは隈が出来ていた。




はい、いかがでしたでしょうか?

前書きや活動報告でも書きましたが、スランプが怖いです。

趣味が悩みに変わるって嫌ですね。

もしかしたら、休養日(リフレッシュデー)を頂くかもしれません。

その時も、活動報告でお知らせします。


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幼馴染みと再会します

なんとか間に合いました。

イリナファンの皆様、お待たせしました。

いよいよイリナが登場です。


よぅイッセーだ

 

黒歌と白音の抱き枕に成り、リアスとアーシアが寝不足に成ったその日の昼。

 

俺は屋上で電話していた。

 

相手は俺の幼馴染みであるイリナだ。

 

イッセー「え、日本に来てる?」

 

それは久しぶりに、イリナが日本に来るという報せだった。

 

イリナ「うん!教会の仕事でそっちに行く事に成ったの。だから、今イッセーくんの家に向かってる所なの。夕方には着くと思うよ」

 

イッセー「そうか、楽しみだな。手紙と一緒にタマに送られてくる写真を見るけど、かなり女らしく成ったよな」

 

イリナ説明を聞いて、返事をした後そう言った。

 

イリナ「もう、褒めても何も出ないわよ///」

 

照れながらそう言うイリナ。

 

多分顔も真っ赤だろうな。

 

 

そして放課後。今日は珍しく依頼も無く暇に成った為、早めに解散に成った。

 

リアスは部活報告の為まだ学校に残っている。

 

レイナーレ「こんなに早く帰るなんて珍しいわよね」

 

カラワーナ「確かにそうですね。何だか新鮮です」

 

ミッテルト「まぁタマには良いじゃないっすか」

 

そんな会話をしてる堕天使ガールズ。

 

やっぱり、帰りが早いのが新鮮みたいだ。

 

その時、俺はある気配を感じた。

 

イッセー「!?」

 

黒歌「!?」

 

白音「!?」

 

アーシア「!?」

 

レイナーレ「!?」

 

カラワーナ「!?」

 

ミッテルト「!?」

 

どうやら黒歌達も感じたみたいだ。

 

黒歌「い、イッセー、この感じ!」

 

白音「聖なるオーラ」

 

アーシア「イッセーさん、もしかして!」

 

レイナーレ「何でこの町で聖のオーラが!?」

 

カラワーナ「分からないが、早く帰った方が良さそうだ!」

 

ミッテルト「そうっすね」

 

イッセー「急ぐぞ」

 

俺がそう言って、帰宅メンバー全員走った。

 

 

家に着いて、俺達はリビングに向かった。

 

イッセー「ただいま、母さん」

 

アーシア「ただいま戻りました」

 

黒歌「ただいまにゃ」

 

白音「ただいま帰りました」

 

レイナーレ「ただいま」

 

カラワーナ「ただいま戻った」

 

ミッテルト「ただいまっす」

 

俺はリビングの扉を開けて、俺達はそう言った。

 

母さん「あら、皆お帰りなさい!イッセー、この子 覚えてる!?」

 

イッセー「覚えてるよ。久しぶりだな、イリナ」

 

俺は母さんの問いに答えて、イリナに挨拶した。

 

イリナ「ホントに久しぶりね、イッセーくん。でも、お互いに色々と変わっちゃったね」

 

でもイリナは、悲しげな表情でそう言った。

 

イッセー(やっぱり気付かれるか。それにしても、イリナの連れは殺気出し過ぎだろ)

 

俺はイリナの心境を察した後を、イリナの連れが殺気を向けてる事が気になった。

 

イッセー「そっちの青髪、初対面で殺気 向けて来るなよ」

 

俺が指摘するけど悪びれる様子も無く言う。

 

青髪の女の子「ふん、悪魔にとやかく言われる筋合いはない。何なら此処で消してやろうか?」

 

そんな青髪の挑発を、イリナが止めた。

 

イリナ「ゼノヴィア、此処でそんな事したら許さないから」

 

ゼノヴィア「・・・」

 

ゼノヴィアと呼ばれた女の子はイリナの迫力に黙ってしまった。

 

そして2人は、軽く挨拶をして帰って言った。

 

その日の夜、帰って来たリアスから聞いたけど、イリナ達が明日駒王学園に来るらしい。

 

 

そして翌日の放課後。

 

部室には俺達グレモリー眷属と、イリナとゼノヴィアが集まっていた。

 

堕天使ガールズは先に帰らせて家を守ってもらってる。

 

そしてイリナ達は自己紹介を始めた。

 

ゼノヴィア「この度、会談を了承してくれた事感謝する。私はゼノヴィアと言う者だ」

 

イリナ「紫藤イリナです」

 

それに続いて、リアスも自己紹介した。

 

リアス「私はリアス・グレモリー、グレモリー家の次期当主よ」

 

自己紹介が終わると、ゼノヴィアが本題に入った。

 

ゼノヴィア「本題に入ろう。私達教会側が所有する、エクスカリバーが奪われた」

 

グレモリー眷属「な!?」

 

これは驚くしかない。

 

エクスカリバーと言えば、聖剣の中でもトップクラスだ

 

それが盗まれたと聞いたら誰でも驚く。

 

さらにゼノヴィアが続ける。

 

ゼノヴィア「我々が所有しているのは7本有る内の6本で、残りの1本は先の対戦で行方不明だ。そして、所有している中の3本が奪われた」

 

この話を聞いて、俺は真っ先に内通者が居ると察した。

 

すると2人が残った内の2本を、俺達に見せた。

 

ゼノヴィア「そしてその内の2本がこの、破壊の聖剣(エクスカリバー・ディストラクション)と」

 

イリナ「私の持ってる、擬態の聖剣(エクスカリバー・ミミック)よ」

 

ゼノヴィアが布に包まれた大剣、そしてイリナの腕に巻かれている紐みたいな物をそれぞれ指差した。

 

獲物の紹介が終わると、ゼノヴィアが説明を続ける。

 

ゼノヴィア「私達の任務は奪われた聖剣の奪還、もしくは破壊だ」

 

そこまで聞いて、リアスは首謀者を聞いた。

 

リアス「それで、首謀者は判明してるの?」

 

ゼノヴィア「主犯は神の子を見張る者(グリゴリ)の幹部、コカビエルだ」

 

ゼノヴィアの答えに、俺達は目を見開いた。

 

イッセー(おいおい、総督さんは何やってんだよ)

 

俺はデコに手を当ててそう思った。

 

するとリアスが、また2人に質問した。

 

リアス「それで、貴方達の要求は何かしら?」

 

リアスの問いに、ゼノヴィアは上から目線な言い方で答えた。

 

ゼノヴィア「簡単な事だ。私達の戦いに、お前達(悪魔)は介入するな。ただそれだけだ」

 

ゼノヴィアの言い方にムッと来た俺は、話に入った。

 

イッセー「自分達の失態を棚に上げて、随分な物言いだな」

 

俺の介入に、リアスは何も言わなかった。

 

どうやら一任してくれたみたいだ。

 

ゼノヴィア「悪魔が堕天使と手を組んでいる可能性を詰むためだ」

 

目先の話しかしないゼノヴィアに、俺は続ける。

 

イッセー「なら聞くが、お前達の戦いに一般人が捲き込まれない保証は有るのか」

 

ゼノヴィア「・・・善処する」

 

俺の問いに、そう答えるゼノヴィア。

 

イッセー「なら、お前達の要求は聞けないな」

 

ゼノヴィア「何故だ?理由を言え」

 

察しの悪いゼノヴィアの聞き返しに、俺は呆れながら答えた。

 

イッセー「俺達は仮にも、この町の人達の命を預かってんだ。100%の保証が無い以上、お前達の戦いで犠牲者が出るかも知れない。そんな曖昧な返事で、承諾なんか出来る訳ないだろ」

 

イリナ「・・・」

 

ゼノヴィア「・・・」

 

俺の答えに、2人は黙ってしまった。

 

そしてすぐさま、ゼノヴィアは逃げるように部室を出ようとする。

 

ゼノヴィア「交渉決裂か。なら長居は無用だ」

 

イリナ「皆さん、ごめんなさい。ゼノヴィアっていつもこんな調子なの」

 

ゼノヴィアが立ち上がった後、イリナが手を合わせて謝る。

 

でもゼノヴィアは、イリナの謝罪を無駄にした。

 

ゼノヴィア「兵藤一誠の家で見た時もしやと思ったが、お前はやはり[魔女]のアーシア・アルジェントか?」

 

アーシア「!!!」ビクッ

 

ゼノヴィアの言葉に、アーシアは体を震わせる。

 

[魔女]

 

その言葉は、アーシアにとって辛い過去の象徴だ。

 

ゼノヴィア「教会を追放され何処へ行ったかと思えば、まさか悪魔に成っているとはな」

 

アーシア「あ、あの・・私は・・」

 

ゼノヴィアの執拗な言葉に、対応に困るアーシア。

 

イリナ「ちょっとゼノヴィア、アルジェントさんが困ってるじゃない。それに他人の古傷に触っちゃダメよ、彼女は教会とはもう無関係なんだから」

 

そう言って、ゼノヴィアを止めるイリナ。

 

でもゼノヴィアは止まらない。

 

ゼノヴィア「いや、彼女からは、まだ信仰心を感じる」

 

ゼノヴィアの言葉に、アーシアが口を開く。

 

アーシア「捨てきれないだけです。ずっと信じて来ましたから」

 

アーシアの言葉を聞いたゼノヴィアは、アーシアに剣を向けて言った。

 

ゼノヴィア「そうか。ならば、今此処で私に斬られると良い。例え罪深き魔女であろうと、主は救いの手を差し伸べして下さる筈だ」

 

この言葉に、俺はキレた。

 

イッセー「ふざけるのも大概にしろよ」

 

俺は怒りを抑えながら、低い声でゼノヴィアに言った。




はい、今回は此処までになります。

このままバトルまで行くと文字数が5000を越えそうなので、一旦此処で切らせていただきます。

それでは皆様次回をお楽しみに


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エクスカリバーVS獄炎

すいません、遅くなりました。

イッセーとゼノヴィアの実力の差。

ゼノヴィアは何を思う。


よぅイッセーだ

 

俺は、ゼノヴィアの余りにも勝手な言い分に、思わず魔神化する所だった。

 

ゼノヴィア「別にふざけてなどいない。私はただ当然の事を言っただけだ」

 

イッセー「随分 身勝手に成った物だな、教会ってのも」

 

笑みを浮かべながらそう言うゼノヴィアに、俺はそう言った。

 

ゼノヴィア「どういう意味だ」

 

さっきの笑みが消えて、俺を睨みながら聞くゼノヴィア。

 

イッセー「そりゃそうだろ[汝罪を憎めど人を憎まず]そんな基本中の基本を捨ててるような奴ら、身勝手 以外に例えが有るか?アーシアが悪魔を治療したのも、その基本に従っただけだ。それが気に入らないから追放なんて、身勝手過ぎだろ」

 

ゼノヴィア「悪魔は敵だ。その悪魔を治療するなど、それこそふざけている」

 

イリナ「・・・」

 

ゼノヴィアがそう言う中、イリナは悲しげな表情で俯いていた。

 

イッセー「それに、教会には狂信者まで居る始末だ」

 

ゼノヴィア「狂信者とはどういう事だ。何を根拠にそんな事を言う!!」

 

俺の言葉に、ゼノヴィアは少し怒気を含んで問い質す。

 

イッセー「聖剣計画」

 

イリナ「!?」

 

ゼノヴィア「!?」

 

やっぱり2人共知ってたな。

 

イッセー「罪の無い子供達を実験サンプルのように扱い、不要に成れば毒殺と言う残酷さ。そんな奴らに支えられてちゃ、神様も不憫だな」

 

ゼノヴィア「貴様!!!」

 

俺の言葉に激怒したゼノヴィアは、聖剣で斬り掛かってきた。

 

俺は右手に獄炎を纏って受け止めた。

 

パシッ

 

ゼノヴィア「な、なんだと!?」

 

イリナside

 

私は最初、イッセーくんが悪魔に成ったと気付いた時は悲しかった。

 

でも、種族が変わってもイッセーくんは変わってなかった。

 

誰かの為に、自分に出来る事は精一杯する。

 

私は、そんなイッセーくんが昔から大好き。

 

だから、ゼノヴィアがイッセーくんの家でイッセーくんを挑発した時は本気で怒った。

 

そして、ゼノヴィアがアルジェントさんに執拗な言葉を浴びせた時も私は止めた。

 

でもゼノヴィアは、昔から聞く耳を持たないから私も困ってる。

 

イッセー「聖剣計画」

 

そんな中、イッセーくんからその言葉が出た時は本当に驚いた。

 

そして、イッセーくんの挑発にも似た言葉に、ゼノヴィアはイッセーくんに斬り掛かった。

 

パシッ

 

ゼノヴィア「な、なんだと!?」

 

イッセーくんはそれを素手で受け止めた。

 

そして、その手は何故か黒く成っていた。

 

イッセー「これがお前達のやり方か」

 

ゼノヴィアを睨みながらそう言うイッセーくん。

 

でも、私はイッセーくんの顔を見てさっきより驚いた。

 

イッセーくんのおでこに、黒い太陽みたいな模様が浮かんでいた。

 

イッセー「自分達の気に入らないモノは排除する。そんな考えだから、聖剣計画なんて非道な事をする奴まで出てくるんだ。もしお前が、それでもアーシアを斬るって言うなら天使陣営 全てが俺の敵だ」

 

ゼノヴィア「それは我々への挑戦か?」

 

イッセーくんの決意を込めた言葉に、ゼノヴィアはそう聞いた。

 

イッセー「解釈はそっちに任せる」

 

聞かれたイッセーくんはそう返す。

 

イリナ(ゼノヴィア、気付いてないの?イッセーくんから感じる、この桁外れの魔力に)

 

私がそう思ってると、グレモリー眷属の男の子が話に入って来た。

 

男の子「その戦い、僕にヤらせてくれないか」

 

イッセーside

 

木場「その戦い、僕にヤらせてくれないか」

 

俺とゼノヴィアが話してると、木場が話に入って来た。

 

イッセー「ダメだ。目先の事に囚われてるお前じゃ、実力の1割も出せずに負ける」

 

木場「なら、イッセーくんなら勝てるのか?」

 

イッセー「楽勝だ」

 

俺の忠告を聞いて、木場がそう聞いて来た。

 

それに俺は、当然のように言った。

 

ゼノヴィア「随分と余裕だな。それとも、ただの自惚れか?」

 

イッセー「それはお前だ」

 

俺と木場の会話を聞いて、ゼノヴィアが不満そうに言った。

 

それに俺は、お返しに上から目線で返した。

 

ゼノヴィア「ならば、何方が強いか教えてやる」

 

イッセー「さてさてさーて。一丁戦るか」

 

そして俺達は、旧校舎の前に在る、芝生の広場に来た。

 

ゼノヴィア「それでは、始めようか」

 

そう言いながら、ゼノヴィアはマントを脱ぎ捨てた。

 

そして露に成ったのはボンテージみたいな戦闘服だった。

 

イッセー「あれま。随分と刺激的な服だな」

 

ゼノヴィア「動きやすさを追求した結果だ」

 

俺の感想に、何故かゼノヴィアは誇らしげに言う。

 

リアス「イッセー、結界 張ったわよ」

 

イッセー「サンキュー、リアス」

 

リアスの計らいに、俺は礼を言う。

 

イッセー「そんじゃ、来いよ」

 

俺はそう言いながら獄炎の黒刀(ヘルブレシズ・ブレード)を作る。

 

ゼノヴィア「ほう、魔力を武器に出来るのか」

 

獄炎の黒刀を見て、ゼノヴィアをそう言った。

 

そしてゼノヴィアは幹竹で斬り掛かって来た。

 

俺はそれを風が通り過ぎるように躱して、ゼノヴィアの後ろに回り込んだ。

 

ゼノヴィア「何処だ!?」

 

イッセー「後ろだ」

 

ゼノヴィア「!?」

 

ゼノヴィアの問いに、俺は一言そう答えた。

 

するとゼノヴィアは、すぐさま間合いを取った。

 

ゼノヴィア「まぐれだ!まぐれは2度と無い」

 

そう言って、今度は切っ先を向けて突っ込んで来た。

 

俺はさっきと同じように躱して、ゼノヴィアの首元に刃を突き付けた。

 

イッセー「1度目がまぐれなら、2度目は何だよ」

 

ゼノヴィア「な!!!」

 

俺の言葉に、ようやく状況を理解して驚くゼノヴィア。

 

イリナ「ゼノヴィア、貴女の負けよ。イッセーくんが寸止めしたから良かったけど、これが本気だったら貴女の首は今頃 落ちてるわよ」

 

そこにイリナが、言い逃れ出来ないように逃げ道を塞いだ。

 

ゼノヴィア「何故だ!!魔力も殆ど感じないお前なんかに!?」

 

イッセー「なら集中して感知してみろよ」

 

ゼノヴィアの問いに、俺はそう言って[少しだけ]魔力を上げた。

 

イリナ「ええ!!!」

 

ゼノヴィア「な、なに!!?」

 

俺の魔力を感じて、2人共腰を抜かして驚いた。

 

イッセー「これで分かったか?ゼノヴィアと俺とじゃ、力の差が在りすぎるんだ。それにお前は剣に頼り過ぎだ。逆に振り回されて、今みたいに足元を掬われる」

 

ゼノヴィア「・・・」

 

俺の言葉に、ゼノヴィアは悔しそうな表情で黙ってしまった。

 

イリナ「行くわよゼノヴィア。余り長居は出来ないわ」

 

ゼノヴィア「あぁ」

 

イリナの言葉を受けて、ゼノヴィアは一言返事をしてマントを羽織る。

 

イリナ「それじゃあ皆さん、さようなら」

 

そう言って立ち去ろうとするイリナに俺は言った。

 

イッセー「イリナ、ヤバそうだったら俺の所に来いよ。いつでも力に成ってやるから」

 

イリナ「ありがとう、イッセーくん」

 

そう言うと、イリナは昔のまま変わらない笑顔で礼を言う。

 

そしてゼノヴィアと共に、学園を後にした。




はい、いかがでしたでしょうか?

戦いと言う名の翻弄遊びからのお説教。

精神年齢も経験も違い過ぎて、まさに子供をあしらう大人ですね。(見たまんま)

それでは次回もお楽しみに


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捜索開始です

遅くなりました。

序盤はイッセーが子供を諭す大人みたいです。

それでは本編どうぞ。


よぅイッセーだ

 

イリナとゼノヴィアが帰った後、俺は木場と話していた。

 

イッセー「今の戦いを見て、何か分かったか?」

 

木場「いや、何も」

 

俺の問いに、木場はそう言って首を横に振る。

 

イッセー「ならお前は、一生エクスカリバーには勝てないぞ」

 

木場「どういう意味かな?」

 

俺の言葉を聞いて、木場は俺を睨みながらそう聞いて来た。

 

イッセー「それくらい自分で考えろ。でも、今 言えるのはもっと視野を広げろ」

 

木場「・・・」

 

俺のアドバイスを聞いて、木場は黙って考え込む。

 

イッセー「そんじゃ、俺達は俺達で聖剣泥棒探しますか」

 

俺はリアス達に、泥棒探しをするように促した。

 

リアス「そうね。レイナーレ達は神の子を見張る者(グリゴリ)に戻って、この事を知らせて」

 

リアスは賛同した後、レイナーレ達にそう指示した。

 

レイナーレ「分かったわ。行くわよカラワーナ、ミッテルト、ドーナシーク」

 

カラワーナ「分かりました」

 

ミッテルト「了解っす」

 

ドーナシーク「分かりました」

 

リアスの指示を受けたレイナーレは、カラワーナとミッテルトを連れてグリゴリへ向かった。

 

イッセー「木場、お前はどうするんだ?俺達と一緒に探すか、お前1人で探すか。選ぶのはお前だ」

 

木場「・・・」

 

俺は木場に選択肢を与えたけど、木場は無言で立つ去ろうとする。

 

すると、リアスが木場に言う。

 

リアス「私の下から離れる事は許さないわ。貴方は私の大切な騎士なのよ!はぐれになんて絶対にさせないわ」

 

木場「部長、僕を拾ってくれた事は感謝しています。でも、僕は同士達のお蔭であの地獄から逃げ出せた。だからこそ、僕は彼等の怨みを晴らさないといけないんです」

 

リアスの真剣な訴えも、今の木場には届かなかった。

 

イッセー(だからお前は周りが見えてないって言ってんだよ。ホントにお前の同士達が、そんな事を望んでると思ってんのか)

 

俺は木場の言葉を聞いてそう思った。

 

リアス「祐斗!!!」

 

リアスの呼び掛けも虚しく、木場はその場を後にした。

 

そして俺達は3チーム(イッセー、アーシア)(リアス、黒歌)(朱乃、白音)に別れて捜索を開始した。

 

 

捜索を開始して3日が過ぎた。

 

足取りどころか手掛かりすら掴めない。

 

仙術を使える俺、黒歌、白音を3チームに別けて探しても見付からない。

 

イッセー「どうやら相手はかなりの術者みたいだな」

 

3日目を終えて、一端部室にグレモリー眷属(木場以外)と堕天使メンバーが集まった。

 

仙術を使って見付からない事に、俺はそう言った。

 

黒歌「確かに、町中探したけど見付からなかったにゃ」

 

白音「もしかして、別の所に移ったのでは?」

 

俺の言葉に、黒歌は悔しそうな表情でそう言った。

 

そして白音は推測を立てる。

 

でも俺は、その推測を否定した。

 

イッセー「それはない。イリナとゼノヴィアはまだこの町に居る。それに聖剣のオーラの残留が残ってる。まだ居る筈だ」

 

俺の言葉を最後に、全員がまた考え込む。

 

5分程考えた所で、俺は思い付いた事を皆に言う。

 

イッセー「俺、イリナ達に交渉してみる」

 

リアス「交渉って、一体どんな?」

 

俺の申し出に、リアスが内容を聞いて来た。

 

イッセー「もちろん、共闘だ」

 

朱乃「提案としては言いかも知れませんけど、あのゼノヴィアと言う方が応じるでしょうか?」

 

内容を言うと、朱乃がそう言った。

 

イッセー「交渉の材料なら在るぜ。赤龍帝が味方に成るって言ったら、嫌とは言わないだろ」

 

ドーナシーク「確かにそうだろうが、そんなに上手く行くか?」

 

俺の答えを聞いて、ドーナシークがそう言う。

 

確かに、ドーナシークの疑いも尤もだ。

 

でも、今は手段を選んでる場合じゃない。

 

イッセー「今はそんな事を言ってる場合じゃない。一刻も早く聖剣泥棒を探すのが先決だ」

 

レイナーレ「確かに、それが最善ね。四の五の言ってても始まらないわ」

 

俺がドーナシーク言うと、レイナーレが賛同してくれた。

 

イッセー「そんじゃ、明日俺はイリナ達を探して来る。それと、俺今からソーナの所に行ってくる」

 

リアス「ソーナの所に、でもどうして?」

 

リアスは首を傾げながら聞いて来た。

 

イッセー「匙に協力して貰う」

 

俺はそう答えて、生徒会室に向かった。

 

 

俺は生徒会室に着いて、ソーナに事情を説明した。

 

会談の内容、ゼノヴィアとの手合わせ、木場の単独行動、捜索が難航してる事まで全て話した。

 

そして、イリナ達の捜索に匙の手を借りたいと頼んだ。

 

ソーナ「そう言う事ですか。分かりました。明日 私からサジに伝えておきます」

 

イッセー「ありがとな、ソーナ。これが片付いたら、デートでも行こうぜ」

 

承諾してくれたソーナに、俺は礼を言ってソーナをデートに誘った。

 

ソーナ「それは嬉しいですね。楽しみにしておきます」

 

俺の誘いに、ソーナは子供みたいな笑みを浮かべてそう言った。

 

ちなみに今は、ソーナと椿姫しか居なかった。

 

イッセー「さてさてさーて、明日は忙しいな」

 

俺は部室に戻りながらそう呟いた。




はい、いかがでしたでしょうか?

少しイッセーに主導権を握られ気味ですが、其処は年期の差と言う事でご了承下さい。

それでは、次回もお楽しみに


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共闘します

ようやく書けました。

心待ちにしていた皆様お待たせしました。

それでは本編どうぞ。


よぅイッセーだ

 

ソーナに助っ人を頼んだ翌日。

 

俺は生徒会室に居た。

 

今日は土曜日で休みだから、朝から捜索する事に成っていた。

 

その打ち合わせの為に生徒会室に来ていたけど、どうやら匙は俺が気に食わないらしい。

 

俺が入った時から、ずっと睨んで来る。

 

ソーナ「それではイッセーくん、サジをお願いしますね」

 

イッセー「何か本人は嫌みたいだけど?」

 

ソーナの言葉に、俺はそう言って匙を見る。

 

匙「・・・」

 

俺に吊られてソーナも匙を見ると、匙は目線を反らした。

 

ソーナ「サジ、貴方は何故イッセーくんを嫌うんですか?」

 

匙「会長に馴れ馴れしくするこいつが気に食わないんですよ。幾ら命の恩人と言えど」

 

ソーナが匙に問い掛けると、匙はまた俺を睨みながらそう言った。

 

ソーナ「そう言えば、貴方達にはまだイッセーくんの事を話してませんでしたね。イッセーくん話しても良いですか?」

 

イッセー「構わないけど、他言無用だぜ」

 

匙の答えを聞いて、ソーナは俺にそう聞いて来た。

 

それに俺は、了承した。

 

ソーナ説明中

 

シトリー眷属「・・・」

 

俺の過去を聞いて、ソーナの眷属全員が固まった。

 

匙「か、会長、それマジですか?」

 

ソーナ「そうらしいです。ですが、それなら彼の強さや戦い方の説明が付きます」

 

匙の問い掛けに、ソーナは答えた。

 

イッセー「皆信じられないって表情だな」

 

シトリー眷属「・・・」

 

俺に考えを読まれて、黙り込むソーナの眷属達。

 

イッセー「なら、これでどうだ?」

 

俺はそう言って、魔力を高めた。

 

シトリー眷属「!?」

 

魔力を感知した皆が、驚愕の表情で俺を見ていた。

 

匙side

 

う、嘘だろ!?こんな魔力、感じた事 無えよ。

 

それに、アイツのデコに在る黒い太陽みたいな模様は何だよ!?

 

よく見たら、眷属の皆が驚愕の表情だった。

 

匙(こんなの、勝てる訳が無え)

 

俺は内心そう思った。

 

これは、信じざるをえないな。

 

匙「兵藤、部室の時は悪かったな」

 

俺は部室で兵藤に言った事を謝った。

 

イッセー「別にもう気にして無えよ。それより、今は時間が惜しい。早く行くぞ」

 

兵藤はそう言って急かす。

 

匙「それじゃあ会長、行ってきます」

 

ソーナ「2人共、気を付けて下さいね」

 

俺が挨拶すると会長がそう言った。

 

イッセー「おぅ」

 

匙「はい」

 

俺と兵藤は、返事をして生徒会室を後にした。

 

イッセーside

 

匙と和解して、俺達は今イリナ達の捜索をしていた。

 

匙「所で、何処に居るか分かってるのか?」

 

イッセー「あぁ、アイツらの気を探って位置は把握してるぜ」

 

匙の問い掛けに、俺はそう答えた。

 

匙「会長に教えて貰ったけど、仙術だっけ?」

 

イッセー「あぁ、かなり便利だぞ」

 

匙の確認に、俺はそう言った。

 

そして俺達は、10分程歩いた所で公園のベンチに座ってるイリナ達を見付けた。

 

ゼノヴィア「イリナ、兵藤一誠は何物なんだ?この私をあんなに容易くあしらうとは、只者ではないぞ」

 

イリナ「其処は私も驚いたわ。ホントに同い年なのか疑っちゃう程にね」

 

俺達が見付けた時、2人はそんな会話をしていた。

 

ゼノヴィア「それにあの殺気は尋常ではなかった。それと、アイツの額に浮かんだあの模様は何だ?」

 

イリナ「分からないわ。昔は善くイッセーくんと遊んでたけど、あんなの1度も見た事ないよ」

 

どうやら昨日の事を話してるみたいだ。

 

イッセー「お前らこんな所で休憩か?」

 

イリナ「イッセーくん!!!」

 

ゼノヴィア「お前は!!!」

 

俺が話し掛けると、イリナは驚いた。

 

そしてゼノヴィアは、聖剣に手を伸ばしている。

 

俺は驚いてる2人にあの話を持ち掛けた。

 

イッセー「落ち着け、俺は戦いに来たんじゃない。取り引きをしにきた」

 

ゼノヴィア「取り引きだと?」

 

どうやらゼノヴィアは信用してないみたいだな。

 

顔を顰めながらそう聞き返した。

 

イリナ「それで、取り引きって何なの?」

 

イッセー「聖剣泥棒の捜索、一緒に組まないか?」

 

ゼノヴィア「そんな事をして、此方に何のメリットが在る?」

 

イリナの問い掛けに答えると、ゼノヴィアがまた聞き返した。

 

イッセー「お互いに戦力が増えて、そっちは聖剣の回収が楽に成る。此方は仲間の怨みを晴らせる。そんな所かな」

 

ゼノヴィア「しかし、悪魔と手を組むなど出来ないぞ」

 

俺の説明を聞いて、ゼノヴィアがそう言う。

 

イッセー「なら、ドラゴンと組めば良いだろ」

 

イリナ「ドラゴンて、どういう事なの?」

 

ゼノヴィアの言葉に、俺が違う対象に変えた。

 

するとイリナがそう聞いて来た。

 

それに俺は「これだよ」と言って、赤龍帝の籠手を出した。

 

イリナ「そ、それってまさか!!!」

 

ゼノヴィア「赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)!!!」

 

俺が籠手を見せたら、2人共かなり驚いた。

 

イッセー「知ってるみたいだな」

 

イリナ「って言う事は、イッセーくんは赤龍帝!?」

 

俺が呟くと、イリナが驚きながらそう聞いて来た。

 

イッセー「そう言う事に成るな」

 

イリナ「・・・」

 

ゼノヴィア「・・・」

 

イリナの聞き返しに答えると、イリナとゼノヴィアは黙った。

 

イッセー「それで、どうする?」

 

ゼノヴィア「分かった。1本くらいは任せよう」

 

イリナ「ゼノヴィア、相手はイッセーくんとはいえ悪魔なのよ!?」

 

俺の問いに、ゼノヴィアが了承した。

 

でもイリナが待ったも掛ける。

 

ゼノヴィア「大丈夫だ、交渉決裂の事はもう伝えてあるんだ。もしもの時は、ドラゴンの手を借りたと報告すれば良い。若しくは、交戦中に遭遇しました、だな」

 

イッセー「決まりだな」

 

ゼノヴィアの言葉に、俺はそう言った。

 

こうして、俺達は一緒に聖剣泥棒を探す事に成った。




はい、いかがでしたでしょうか?

次回からはいよいよ合同捜索です。

そして、アイツ達も登場です。

それでは次回もお楽しみに。


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チンピラと再会します。

ようやく書けました。

でも少し無理矢理感が在るかもしれません。

それでは本編どうぞ。


よぅイッセーだ

 

俺はイリナとゼノヴィアの交渉に成功した。

 

そして、捜索メンバーの最後の1人である木場を呼び出した。

 

木場「まさか、君達と手を組む事に成るなんてね」

 

到着しての第一声がそれだった。

 

嫌味たっぷりにそう言う木場に、俺は注意した。

 

イッセー「おいおい、これから一緒に捜索するってのに喧嘩売るなよ」

 

すると木場は、まだ納得がいかないと言う表情で黙ってそっぽを向いた。

 

匙「兵藤、木場が聖剣を憎む理由は何なんだ?」

 

俺と木場の話が終わったタイミングで、匙がそう聞いて来た。

 

イッセー「木場、話して良いか?」

 

木場「・・・」

 

俺が確認すると、木場は無言で頷いた。

 

イッセー説明中

 

匙「うおおおおお!!!」

 

話を聞いた匙は号泣した。

 

そして匙は、木場の両肩を掴んで言う。

 

匙「木場!お前の憎しみはよく分かった。俺も協力する、いや協力させてくれ!!」

 

イッセー(コイツ、意外と情が熱いな)

 

するとゼノヴィアが、木場に話し掛ける。

 

ゼノヴィア「木場祐斗、1つだけ教えておく。聖剣計画の首謀者は、バルパー・ガリレイだ」

 

木場「バルパー・ガリレイ」

 

ゼノヴィアからの情報を聞いた木場は、首謀者の名前を拳を握りながら呟いた。

 

かくして、俺達は聖剣泥棒を探す事に成った。

 

捜索開始から半日が過ぎた。

 

今の時間は20時10分、もう辺りは真っ暗だ。

 

匙「兵藤、此処まで探して見付からないってヤバくないか?」

 

イッセー「あぁ、でももうすぐ来るぞ」

 

匙の焦りの言葉に、俺はそう返した。

 

すると真上から叫び声が響いた。

 

???「オラー!!!人間一刀両断式だ!!!」

 

イッセー「!?」

 

匙「!?」

 

イリナ「!?」

 

ゼノヴィア「!?」

 

その叫びに俺達は見上げると、フリードが斬り掛かって来ていた。

 

俺はすぐ左手に[獄炎の黒刀]を作り、フリードの剣を受け止めた。

 

フリード「へぇー、久し振りだなイッセーさんよぅ」

 

イッセー「俺は出来れば会いたくなかったけどな」

 

フリードは後ろに飛び退いたて、嬉しそうにそう言う。

 

そんなフリードに、俺はそう答えた。

 

イッセー「お前、その剣まさか!」

 

俺はふと、フリードが持ってる剣を見て聞いた。

 

するとフリードは変わらない口調で答えた。

 

フリード「あぁ、これか。お前の予想通りだよ。聖剣エクスカリバーだ」

 

木場「うおあああああ!!!」

 

フリードがエクスカリバーは見せびらかせた瞬間、木場が叫びながらフリードに斬り掛かった。

 

それをフリードは余裕で受け止めた。

 

フリード「何だテメエは?あぁ、グレモリー眷属の腰巾着か。それで、そんな敵意剥き出しでどうした?」

 

木場「その剣は、その剣だけは僕が破壊する!!!」

 

斬り掛かった木場にフリードは見下すように言って、そう聞いた。

 

それに木場は、怒りの言葉を叫んだ。

 

イッセー(気持ちは分かんなくもねえけど、アイツ完全に我を忘れてやがる!!)

 

俺は内心そう思った。

 

俺は木場とフリードの間に入ってフリードの剣を[獄炎の黒刀(ヘルブレシズ・ブレード)]で受け止めた。

 

そして俺は獄炎(ヘルブレシズ)を右手に纏って木場の剣を掴んだ。

 

フリード「早いな。それに、エクスカリバーを受け止めるたぁ大した者だ。さらに刀身を素手で掴むなんざ、異常だぜ」

 

俺の行動に、フリードはさっきまでのふざけた雰囲気が消えて普通に話していた。

 

イッセー(コイツ、真面目な時だけこうなるのか?)

 

俺はフリードの変化に内心そう思った。

 

そして俺は、フリードを押し払って木場と一緒に(無理矢理)下がる。

 

イッセー「木場、自分だけで動くな。復讐は否定しねえけど、周りの奴等に迷惑を掛けるな」

 

俺は木場の剣を掴んだまま、そう言って木場を落ち着かせる。

 

すると、茂みからじいさんが出てきた。

 

じいさん「フリードを相手に、よく其処まで立ち回れる物だな」

 

フリード「何だ?来てたのか、バルパーのじいさん」

 

じいさんがそう言うと、フリードがじいさんの名を呼んだ。

 

ゼノヴィア「バルパー・ガリレイ!!!」

 

イッセー「あのじいさんが」

 

ゼノヴィアの驚きに、俺はそう呟いた。

 

木場「アイツが!!!」

 

イッセー「落ち着け」

 

木場「・・・」

 

じいさんの名を聞いて、木場がまた暴走しそうに成った。

 

俺は少し威圧を掛けて止めると、木場は大人しく成った。

 

バルパー「フリード、一端退くぞこの数では分が悪い」

 

フリード「了解っと」

 

バルパーの言葉に、フリードは閃光弾を投げて逃げた。

 

ゼノヴィア「待て!!!」

 

イッセー「お前が待て」

 

追いかけようとするゼノヴィアを俺は止めた。

 

ゼノヴィア「何故 止める!?」

 

イッセー「むざむざ敵に聖剣をプレゼントする気かよ」

 

ゼノヴィア「どういう意味だ?」

 

ゼノヴィアの問いに、俺そう答えた。

 

でもゼノヴィアは理解出来てないらしい。

 

イッセー「アイツ等が行く場所は恐らく根城だ。つー事はだ、今回の主犯のコカビエルが居るって事になる。そんな所にいきなり乗り込んでみろ、聖剣を取られた挙げ句に殺されるか、慰み物にされるのが落ちだ」

 

ゼノヴィア「・・・」

 

俺の説明に、ゼノヴィアは悔しそうな表情で黙った。

 

イッセー「とりあえず、一端 俺達も退くぞ。イリナとゼノヴィアは家に泊まって行け」

 

イリナ「良いの?イッセーくんの家に泊まって」

 

俺の提案に、イリナがそう聞いて来た。

 

イッセー「バラバラになって奇襲でもされたら洒落に成らないからな」

 

ゼノヴィア「それもそうだな。すまないが世話に成る」

 

俺の答えに、ゼノヴィアはそう言って提案を受けた。

 

イリナ「分かったわ。イッセーくんありがとう」

 

イリナも礼を言って、2人のお泊まりが決まった。

 

イッセー「木場、お前もまっすぐ帰れよ」

 

木場「わかってるよ」

 

俺は念を押すと、木場はそう言って帰って行った。

 

イッセー「匙、今日はありがとな。また何か遭ったら、よろしく頼むわ」

 

匙「構わねえよ、これくらい。そんじゃあな兵藤」

 

俺が礼を言うと、匙はそう言って帰って行った。

 

そして俺は、母さんとリアス達にそれぞれ連絡をして俺の家に向かった。

 

イッセー「ちなみに、リアスとアーシアと黒歌と白音が居るけど気にすんなよ」

 

ゼノヴィア「おい、大丈夫なのか?いきなり襲い掛かって来るなんて事はないだろうな」

 

イッセー「それは1100%無えよ」

 

ゼノヴィアの疑いを、俺は即座に否定した。

 

イリナ「ごめんね、イッセーくん。ゼノヴィアって昔からこうだから、でも悪気は無いの」

 

するとイリナが、ゼノヴィアをフォローした。

 

イッセー「分かってるよ。でも、言葉は選ばねえとダメだぜ」

 

ゼノヴィア「・・・」

 

俺がそう言うと、ゼノヴィアはそっぽを向いた。

 

その後は他愛無い話をしながら歩いた。

 

そして家に着いたら、母さんが出迎えてくれた。

 

母さん「お帰りなさい。それにいらっしゃいイリナちゃん、それと貴女はまだ名前聞いてなかっわね」

 

ゼノヴィア「そう言えば名乗ってなかったな。私はゼノヴィアだ」

 

母さんにそう聞いて来た言われて、ゼノヴィアは自己紹介した。

 

イッセー「母さん、悪いけど晩飯にしてくれねえか?」

 

母さん「そう言うと思って、リアスさんとアーシアちゃんと一緒に用意してたわよ」

 

俺が尋ねると、母さんが先読みして用意してくれていた。

 

イッセー「サンキュー、母さん」

 

そして俺達は、遅めの晩飯を食った後明日に備えてそれぞれ風呂に入って寝た。




はい、いかがでしたでしょうか?

更新ペースについてですが、活動報告の方に記載しています。

宜しかったらチェックして下さい。


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主犯登場です。

お待たせ致しました。

ついに黒幕登場です。

それでは本編どうぞ。


よぅイッセーだ

 

イリナ達を泊めたその日の深夜。

 

俺は、何でか寝付けなかった。

 

そんな時、俺は外に強い力を感じて飛び起きた。

 

イッセー「なんだ、この魔力?それにこの感じ、まさか!?」

 

俺は魔力の主の場所に気付き、慌ててベランダから外に出た。

 

すると、極悪そうな顔をした堕天使が月をバックに浮かんでいた。

 

俺は堕天使と同じ高さまで浮き上がり、堕天使に話し掛けた。

 

イッセー「何者だ、お前。ただの堕天使には思えねえんだけど」

 

コカビエル「ほう、若僧にしては良い眼をしているな。そうだ、俺の名はコカビエル。グリゴリの幹部の1人だ」

 

俺が聞くと、堕天使はそう答えた。

 

イッセー「そうか、お前がか。それで、エクスカリバーを盗んでどうするつもりだ?」

 

俺は、コカビエルの目的を聞いた。

 

ただでさえ天使と堕天使の戦争に成りかねたい事をしてるのに、悪魔の領地に盛り込むなんて正気じゃねえ。

 

下手したら3大勢力の戦争に成っちまう。

 

コカビエル「そんなの決まっている、俺は戦争がしたいんだ。あの頃のように、殺し合いがしたいんだ!!」

 

イッセー「な、なんだと!?」

 

コカビエルの答えに、俺は絶句した。

 

コイツ、3大勢力の戦争をまた引き起こすつもりかよ。

 

そんな事したら、今度こそ3大勢力は全滅するぞ!!

 

イッセー「お前、それが何を意味するか分かってんのか?」

 

俺は怒りを押し殺し、コカビエルに問い掛ける。

 

コカビエル「そんな事、知った事ではない。俺はただ、闘いたい!!その為に、俺は戦争を引き起こす。他はどう成ろうが知らん!!!」

 

まるで赤ん坊の我が儘のように燥ぎながらそう言うコカビエル。

 

コイツ、イカれてやがる。

 

コカビエル「だが、決戦の場は此処ではない。然るべき場所で待っている」

 

コカビエルはそう言うと、魔方陣で転移して行った。

 

イッセー「そんな事、絶対にさせねえ!」

 

俺は、拳を握りながらそう呟いた。

 

 

俺は、両親以外の皆を起こして事情を話した。

 

リアス「それはマズイわね。このままだと、本当に3大勢力で戦争に成りかねないわ」

 

話を聞いたリアスがそう言った。

 

ゼノヴィア「確かに、コカビエルが其処まで狂った堕天使だったとは」

 

それに続いて、ゼノヴィアも信じられないと言う表情でそう言った。

 

イッセー「それにしても、然るべき場所って何処なんだ?」

 

俺がそう言うと、皆考える。

 

イッセー(聖剣の強奪、敵地への侵入、戦争、!!まさか、アイツ!!!)

 

俺はコカビエルの行動を思い返して、ある結論に至った。

 

イッセー「考えたくねえけど、アイツ学園に居るんじゃねぇか?」

 

イッセー以外「!?」

 

俺の推測を聞いて、皆が目を見開いて驚いた。

 

イリナ「それって、どういう事なの!?」

 

イリナが少し焦った様子でそう聞いて来た。

 

イッセー「アイツの目的は、3大勢力の戦争をもう1度起こす事。聖剣の強奪は天使陣営への挑発。この町に来たのは、悪魔陣営への挑発。だとしたら、アイツの行く場所は自ずと見えてくる」

 

俺の説明に、今度はレイナーレが口を開く。

 

レイナーレ「成る程ね。それじゃあ、学園に行く理由は何なの?」

 

イッセー「多分だけど、魔王様を誘き出す事だと思う」

 

イッセー以外「!?」

 

レイナーレの疑問に答えると、皆はまた驚いた。

 

すると、話が纏まった所でゼノヴィアが話し掛けて来た。

 

ゼノヴィア「話は分かったが、お前は何故其処まで推測出来る?」

 

イッセー「簡単だ。アイツが言ってた[戦争がしたい]って言葉と、アイツの行動を照らし会わせたら答えは見えてくる。それに、リアスが魔王様の妹なら尚更だ」

 

ゼノヴィア「・・・」

 

俺の答えを聞いて、ゼノヴィアは唖然としていた。

 

イッセー「とりあえず、この事はソーナにも報せようぜ」

 

リアス「そうね。私から報せておくわ」

 

俺がソーナに連絡をしようとすると、リアスがそう言って代わりに連絡してくれた。

 

レイナーレ「カラワーナ、ミッテルト、ドーナシークを連れて、神の子を見張る者(グリゴリ)に戻るわよ」

 

カラワーナ「分かりました」

 

ミッテルト「了解っす」

 

そう言って、レイナーレ達はグリゴリに戻った。

 

そして俺達は、学園に向かった。

 

 

俺達が学園に到着すると、ソーナ達が先に来ていた。

 

ちなみに、木場は俺が魔方陣で連れて来た。

 

ソーナ「イッセーくん、リアスから話は聞きました。大変な事に成りましたね」

 

開口一番にそう言うソーナ。

 

イッセー「あぁ、俺もいきなり来た時は驚いた」

 

ソーナの言葉に、俺はそう返した。

 

ソーナ「私達は、此処で結界を張ります。申し訳ありませんが、リアス達はコカビエルをお願いします」

 

最後、ソーナはバツの悪そうな表情でそう言う。

 

リアス「謝らなくて良いわソーナ。最初からそのつもりだから」

 

ソーナの謝罪に、リアスはそう言った。

 

イッセー「ソーナ、お前達に護衛を付けて置くぜ」

 

俺はそう言って、魔方陣を出す。

 

そして、魔方陣からティアが現れた。

 

ティア「イッセー、こんな時間に呼び出してどうした?」

 

俺はティアの質問に答えた。

 

イッセー「実はな」

 

イッセー説明中

 

ティア「事情は分かった。こいつらの護衛は任せておけ」

 

イッセー「にっししし、ありがとなティア」

 

了承してくれたティアに、俺は礼を言った。

 

これでソーナ達は大丈夫だな。

 

イッセー「それじゃあ皆、行くぜ!!!」

 

リアス「えぇ」

 

朱乃「はい」

 

黒歌「はいにゃ」

 

白音「はい」

 

木場「うん」

 

イリナ「うん」

 

ゼノヴィア「あぁ」

 

俺の掛け声に、皆はこれぞれ返事をした。

 

そして俺達は、決戦に挑む。




はい、いかがでしたでしょうか?

次回はいよいよバトルです。

それでは、次回もお楽しみに。


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戦闘開始です

ようやく書けました。

それに最近、キャラの登場がまちまちに成ってしまっています。

読み返す度に、愚作だと痛感します。

それでは本編どうぞ。


よぅ、イッセーだ

 

俺達がグラウンドに着くと、バルパーが聖剣で何かをしていた。

 

イッセー「おい、アイツ何してんだ?」

 

俺の疑問に、上空に居たコカビエルが答えた。

 

コカビエル「あれはエクスカリバーを融合させているんだ。そして完成すれば、この町は草1本残らない更地に成る」

 

グレモリー眷属「!?」

 

イリナ「!?」

 

ゼノヴィア「!?」

 

コカビエルの言葉に、俺達は度肝を抜かれた。

 

イッセー「何としても止めてやる」

 

コカビエル「おっと、そうはさせんぞ」

 

 

俺の言葉に、コカビエルはそう言って幾つもの魔方陣を出した。

 

そして現れたのは、頭が3つ在る巨大な犬だった。

 

リアス「ケルベロス!!!」

 

リアスが驚きながらそう言った。

 

そう、コカビエルが召喚したのは地獄の番犬の異名を持つ魔獣ケルベロスだった。

 

イッセー「ザッと数えて30か。(ウォームアップには調度良いか)」

 

俺は数を見極めて、内心そう呟いた。

 

するとリアスが、俺に話し掛けて来た。

 

リアス「イッセー、今回はサポートをお願いしたいの」

 

イッセー「理由を聞いても良いか?」

 

真剣な表情で言うリアスに、俺は問い掛けた。

 

リアス「何時までもイッセーに頼りきりと言う訳には行かないわ。だから、貴方にはサポートとしてアーシアの護衛をして欲しいの」

 

イッセー「分かった。お前達でヤってみな」

 

リアスの説明を聞いた俺は、快く了承した。

 

そして俺は、アーシアの横に付いて護衛をする。

 

それを見て、皆はケルベロス達と対峙した。

 

リアスside

 

私達は今、ケルベロス達と対峙していた。

 

ケルベロス「ぐがぁぁぁぁああああ!!!」

 

すると、ケルベロス達が襲い掛かって来た。

 

リアス「皆、来るわよ!!!」

 

朱乃「はい!!」

 

黒歌「はい!!」

 

白音「はい!!」

 

アーシア「はい!!」

 

木場「はい!!」

 

イッセー「あぁ!!」

 

まずは、私が魔力を放って1体を倒した。

 

リアス「はあああああああ!!!」

 

それに続いて朱乃も、ケルベロスに攻撃する。

 

朱乃「雷光よ!!!」

 

さらに、黒歌と白音も負けじとケルベロスを投げてケルベロス同士をぶつける。

 

黒歌「それ!!」

 

白音「ぶっ飛べ!」

 

ドゴン

 

そして、背中からぶつかったケルベロスは反動で反り返る。

 

さらに祐斗も、1体づつ斬り倒して行く

 

其処へ、イッセーが叫ぶ。

 

イッセー「皆、一気に片付けろ。今から力を渡す」

 

そう言ってイッセーは、赤龍帝の籠手を出して私達の方へ翳す。

 

イッセー「赤龍帝の贈り物(ブーステッド・ギア・ギフト)!!」

 

[transfer]

 

イッセーが叫ぶと、赤龍帝の籠手から音声が鳴った。

 

それと同時に、赤い光が私達それぞれに飛んで来た。

 

その光を浴びると、今まで以上に力が込み上げて来る。

 

リアス「イッセー、ありがとう!さぁ皆、決めるわよ!!!」

 

力を受け取った私は、イッセーにお礼を言って皆にそう言った。

 

朱乃「はい、部長!!!」

 

黒歌「はい、部長!!!」

 

白音「はい、部長!!!」

 

木場「はい、部長!!!」

 

そして、黒歌と白音がケルベロス達を1ヶ所に攻撃しながら集める。

 

其処に私と朱乃で、高めた魔力も一気に放ちケルベロス達を消し飛ばした。

 

ケルベロス達を倒した直後、バルパーが叫んだ。

 

バルパー「完成だああああ!!!」

 

その声に振り向くと、バルパーの手に神々しい1本の剣が握られていた。

 

木場side

 

バルパーの叫びを聞いて振り向くと、神々しい剣がバルパーの手に握られていた。

 

3本のエクスカリバーを1本に錬金した状態だ。

 

バルパー「フリード!」

 

バルパーは、フリードにエクスカリバーを投げ渡す。

 

フリード「おぅ」

 

フリードは相槌を打ってエクスカリバーを受け取る。

 

木場「バルパー、お前だけは許さない。お前の下らない思想の為に殺された同士達の為に、必ず倒す!!!」

 

僕の言葉に、バルパーは笑みを浮かべながら言う。

 

バルパー「あぁあの施設の生き残りか!1人逃げ出したと言う報告が在ったが、毒ガスを吸ったからと言う事で放って置いたんだがな。まさか悪魔に成って生きていたとは、驚いたよ」

 

まるで他人事のようにそうバルパーに、僕は激怒して斬り掛かった。

 

木場「他人事のように言うなああ!!!」

 

フリード「おっと、お前の相手は俺だぜ」

 

其処に、フリードがそう言いながら間に入って僕の剣を防いだ。

 

木場「邪魔をするな!!!」

 

フリード「仕事だからそうは行かねえな」

 

僕が叫ぶと、フリードは笑みを浮かべながらそう言った。

 

ゼノヴィア「木場祐斗、私達も加勢する!この快楽殺人鬼を討伐する!!」

 

イリナ「そうよ!こんな人を野放しにしてたら、また罪の無い人達が犠牲に成っちゃうわ!!!」

 

僕とフリードが鍔迫り合いをしていると、2人がそう言った。

 

そして、2人がフリードに斬り掛かった。

 

でも、2人の切っ先がフリード届こうとした時だった。

 

いきなりフリードの姿が消えた。

 

それと同時に、剣に掛かっていた力も無くなった。

 

その為、僕は倒れ掛かったけど剣を杖代わりにして耐えた。

 

ゼノヴィア「消えた。まさかこれは、透明の聖剣(エクスカリバー・トランスペアレンシー)か!?」

 

フリード「その通りだ。他にも、夢幻の聖剣(エクスカリバー・ナイトメア)天閃の聖剣(エクスカリバー・ラピッドリィ)だな」

 

ゼノヴィアの言葉に、フリードは余裕の表情で解説した。

 

フリード「さてと、お喋りは此処までだ。そろそろ念仏でも唱えな」

 

木場「!!!」

 

ゼノヴィア「!!!」

 

イリナ「!!!」

 

フリードの言葉に、僕達は一気に臨戦態勢に入った。




はい、いかがでしたでしょうか。

次回はいよいよ木場の覚醒です。

それではまた次回お楽しみに


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明かされた真相 騎士の覚醒

ようやく書けました。

前回のあとがきは申し訳ありませんでした。

それでは本編どうぞ


よぅイッセーだ

 

木場とイリナとゼノヴィアの3人がフリードと戦ってる。

 

でも、3対1なのにフリードが優勢だった。

 

イッセー(やっぱ腐っても悪魔払いって訳か)

 

俺は内心そう思った。

 

3種の特性を使い熟して、3人を翻弄していた。

 

姿を消えたり、残像で惑わせたりと多彩だ。

 

それに剣戟も上手い。

 

すると木場が、バルパーに問い掛けた。

 

木場「バルパー!あの時、何故 皆を殺した!?殺す必要は無かった筈だ!!!」

 

するとフリードはイリナとゼノヴィアの方に向かって行った。

 

まるで聞かせるかのように。

 

木場の怒りの問い掛けに、バルパーは当たり前と言うように答えた。

 

バルパー「たかがゴミを処分して何が悪い?私はただ不要に成ったサンプルを処分したに過ぎない。それに、私の実験は成功しているんだよ」

 

悪びれる様子も無く木場の問いに答えたバルパーは、最後にそう言った。

 

木場「成功?成功とはどういう事だ!?」

 

バルパーの言葉に、木場は再びバルパーに問い掛けた。

 

するとバルパーは、嬉しそうに語り始めた。

 

バルパー「良いだろう、教えてやる。聖剣計画の狙いは、君達から聖剣の因子を抜き取る事だったんだ。残念ながら、私は聖剣を扱う事が出来ない。ならば、それを抜き取ってしまえば良いと私は考えた。それで行ったのが、聖剣計画だ」

 

木場「そんな、そんな理由であんな無慈悲な事を」

 

バルパーの話を聞いて、木場は力無くその場に膝を付いた。

 

イッセー(あの爺、そんな下らない理由で!!!)

 

俺も話を聞いて、内心そう呟きながら拳を握り締めた。

 

するとバルパーが木場に何かを投げ渡した。

 

バルパー「これは君に上げるよ、君のお友達の因子の結晶だ。今はそれよりも良質な物を量産出来るまでに成った。欲しければ呉れてやる」

 

イッセー「バルパーの野郎、何処まで腐ってやがるんだ!!!人の命を、おもちゃにしやがって!!!」

 

俺はバルパーの言葉を聞いて、怒りが込み上げて来た。

 

すると、木場は因子を拾いながら嗚咽を漏らしていた。

 

木場「くっ・・ひっく」

 

その時だった。

 

結晶が淡い光を放ち、木場を中心に光の柱に成った。

 

そして光は、少しづつ人の形に成っていく。

 

その人数は6人だ。

 

イッセー(あれは、一体何だ?)

 

朱乃「この戦場に漂う様々な力が、因子の結晶から魂を呼び起こしたのですね」

 

俺が疑問に思ってると、朱乃がそう言った。

 

木場は彼等を見詰めていた。

 

その表情は、哀しさと懐かしさ合わさっていた。

 

木場「僕は、ずっと思ってたんだ!僕だけが、生きていて良いのか?って。皆が死んだのに、僕だけが穏やかな生活をしていて良いのかって・・くっ・・ひっく」

 

人の姿に成った光に、木場は泣きながら語り掛けた。

 

そしてその手には、因子の結晶が大事そうに握られていた。

 

木場の言葉に、同士の1人が木場に笑顔で訴えるように口を動かした。

 

(僕達の事は良い。君だけでも生きてくれ)

 

口の動きから、読み取れたのはその言葉だった。

 

すると今度は、まるで歌ってるように口を動かす。

 

アーシア「・・・聖歌」

 

アーシアがそう呟いた。

 

見ると、彼等に合わせて木場も口ずさんでいた。

 

すると、彼等は光の粒子に成って木場を包んだ。

 

「大丈夫」

 

今度は俺達にも聞こえた。

 

「僕達は、独りだけでは駄目だ」

 

「私達では、聖剣を扱える因子は足りなかった」

 

「だけど、皆が集まれば大丈夫だよ」

 

本当なら、悪魔が聖歌を聞いたら苦しい筈だ。

 

でも、その苦しみは感じない。

 

むしろ、温かいモノを感じる。

 

「聖剣を受け入れよう」

 

「怖くなんてないよ」

 

「例え、神が居なくても」

 

「神が見ていなくても」

 

「僕達の心は何時だって」

 

木場「1つだ」

 

同士達「1つだ」

 

木場を包んでいた光の粒子が、木場の中に入っていく。

 

イッセー(アイツ、此処に来て吹っ切れたか)

 

俺がそう思ってると、ドライグが話し掛けて来た。

 

ドライグ(相棒、あの騎士は至ったぞ)

 

イッセー(至った?まさか、それって!?)

 

ドライグの言葉を察して、俺は聞き返した。

 

ドライグ(そうだ、アイツは至った。禁手(バランス・ブレイカー)にな)

 

ドライグの答えを聞いて、俺は木場を見守った。

 

木場side

 

温かい。

 

皆の思いが、僕に入って来る。

 

今に成ってようやく分かった。

 

彼等は、復讐なんて望んでなかった。

 

ただ僕に、生きていて欲しかったんだ。

 

[もっと視野を広げろ]

 

そして今なら、イッセーくんが言った忠告も理解できる。

 

イッセーくんは、仲間を信じろと言っていたんだ。

 

1人で抱え込まず、仲間を頼れと。

 

木場「バルパー!お前が居る限り、また第2第3の僕達が生まれてしまう。それだけは絶対に阻止する!!!」

 

バルパー「実験サンプルの分際で、生意気な!!!フリード、殺れ!!!」

 

木場の宣言に、バルパーは逆上しフリードに指示した。

 

フリード「はいはい」

 

フリードは面倒臭そうに返事をして僕の前に立ちはだかった。

 

バルパー「ふん!大人しく処分されていれば良いものを。しぶとく生き残りおって、ましてや復讐等と。実験に犠牲は付き物だろうに、お前の同士は見事 貢献 出来たのだ。感謝されても、恨まれる謂れは無いぞ」

 

僕を嘲笑うようにそう言うバルパー。

 

その時、イッセーくんが叫んだ。

 

イッセー「木場!!今のお前なら、自分が何をするべきかわかってるだろ!」

 

木場(イッセーくん)

 

イッセー「アイツ等の思いを無駄にするな!!!」

 

すると、イッセーくんに続いて部長達もエールを呉れた。

 

リアス「そうよ、やりなさい祐斗!!私の騎士は、エクスカリバーなんかに負けたりしないわ」

 

朱乃「祐斗くん!信じてますわよ!!」

 

黒歌「祐斗!!そんな奴らさっさとやっつけちゃうにゃ!!」

 

白音「祐斗先輩!負けないで下さい!!」

 

アーシア「木場さん!頑張って下さい!!」

 

皆、ありがとう。

 

フリード「チッ感動シーンも此処までだ。そろそろ、終わりにするぞ」

 

そう言ってフリードは剣を構えた。

 

木場「僕は剣に成る。僕と1つに成った同士達よ、一緒に越えよう。あの時果たせなかった想いを、願いを今こそ!!」

 

僕は剣を天に掲げ、そして叫ぶ。

 

僕の想いを!!

 

木場「部長、そして仲間達の剣に成る!魔剣創造(ソード・バース)!!!」

 

その時、僕の神器同士達の魂が1つに成った。

 

魔の力と聖の力が融合する。

 

そして、僕の手元に現れたのは神々しい輝きと禍々しいオーラを放つ1本の剣だ。

 

木場「双覇の聖魔剣(ソード・オブ・ビトレイヤー)!聖と魔を有する剣の力、その身で受けるが良い!!!」

 

僕はそう言って、フリードに向けて構えた。




はい、いかがでしたでしょうか?

なんとか此処まで来れました。

色々な作品や原作を参考にしながらなんとか書けています。

それでは、また次回をお楽しみに


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暴かれた真実 魔神の逆鱗

お待たせしました。

いやいよイッセーが、[あれ]を出します。

それでは本編どうぞ。


木場side

 

僕は今、フリードと剣戟を繰り広げていた。

 

禁手に至る前より、フリードの動きを捉える事が出来る。

 

すると、バルパーが狼狽えながらで言う。

 

バルパー「せ、聖魔剣だと!?有り得ない!相反する力が融け合う事は無い筈だ!」

 

どうやら、かなり動転してるみたいだ。

 

すると、ゼノヴィアと紫藤さんが横からフリードに斬り掛かった。

 

その瞬間、フリードは後ろに飛び退いて避けた。

 

ゼノヴィア「木場祐斗。まだ共同戦線は生きているか?」

 

木場「だと思うけど」

 

ゼノヴィアの問い掛けに、僕は一言そう答えた。

 

ゼノヴィア「ならば、共にあれを破壊しよう」

 

木場「良いのかい?」

 

ゼノヴィアの提案に、僕は聞き返した。

 

ゼノヴィア「構わない。あれは最早、エクスカリバーの力を持った異形の剣だ」

 

木場「分かった」

 

ゼノヴィアの答えに、僕は頷いた。

 

イリナ「私も一緒に戦うわ。私だって、聖剣使いなんだから」

 

そう言って、紫藤さんもゼノヴィアの隣に立った。

 

すると徐に、ゼノヴィアがエクスカリバーを地面に刺した。

 

ゼノヴィア「ぺトロ、バシレイオス、ディオニュシウス、そして聖母マリアよ。我が声に耳を傾けてくれ」

 

そして右腕を横に伸ばして、言霊を唱えた。

 

すると空間が開いて、鎖が巻かれた剣の柄が出てきた。

 

ゼノヴィア「この刃に宿りしセイントの御名において、我は解放する。聖剣デュランダル!!!」

 

デュランダルだって!?

 

エクスカリバーに並ぶ程の聖剣じゃないか!!

 

バルパー「デュランダルだと!?」

 

フリード「おいおい、マジかよ」

 

コカビエル「貴様、エクスカリバーの使い手では無かったのか!?」

 

デュランダルの出現に、バルパーやフリードだけじゃ無くコカビエルさえも驚いていた。

 

バルパー「バカな!私の研究では、まだデュランダルを扱える域では無い筈だ!」

 

ゼノヴィア「残念だったな。私はフリード・セルゼンや因子を授かった者とは違って、数少ない天然物なんだ!」

 

バルパーの否定的な言葉に、ゼノヴィアがそう答えた。

 

バルパー「完全適性者、真の聖剣使いと言う事か!!」

 

成る程ね、彼女は本当に神の祝福を受けたんだな。

 

ゼノヴィア「デュランダルは汎ゆるモノを切り刻む暴君でね。私の言う事も碌に聞かない。だから普段は異空間に仕舞ってるんだ」

 

ゼノヴィアの言葉の直後、デュランダルからエクスカリバー以上のオーラが溢れて来た。

 

木場(これが、デュランダルか)

 

フリード「チッ漫画みたいな展開してんじゃねえよ!!!」

 

そう良いながら、フリードがゼノヴィアに斬り掛かった。

 

そして剣同士がぶつかり、激しい剣戟が繰り広げられた。

 

ピキッ

 

すると、エクスカリバーに亀裂が入った。

 

フリード「な、何だと!?」

 

ゼノヴィア「ふん、所詮は紛い物と言う事か」

 

フリードが驚いていると、ゼノヴィアが吐き捨てるようにそう言った。

 

フリード「チッ、ガラクタが!!」

 

フリードが悪態をつくと、ゼノヴィアがフリードに斬り掛かった。

 

すると、フリードはそれを高速の動きで間合いを取りながら躱した。

 

フリード「クソが!!」

 

木場(逃がさない!)

 

僕は一瞬でフリードの後ろに回り込んだ。

 

フリード「!?いつの間に!!」

 

木場「覚悟しろ!!その剣ごと、お前を斬る!!!」

 

フリード「この、死に損ない如きが!!!」

 

僕の言葉に、フリードはそう言って斬り掛かった。

 

僕はそれを迎え撃った。

 

渾身の力を込めて。

 

バキンッ

 

そして刀身同士がぶつかった瞬間、エクスカリバーが真っ二つに折れた。

 

フリード「そ、そんなバカな!!!」

 

木場「そんな剣で、僕達の想いは壊せやしない!!!」

 

驚いているフリードに、僕はそう言った。

 

木場「見ていてくれたかい?僕達は、エクスカリバーを越えたよ!!」

 

僕は、聖魔剣を見詰めながらそう呟いた。

 

イッセーside

 

イッセー「木場の奴、ヤりやがったな」

 

俺は木場の戦いを見て、そう呟いた。

 

イッセー「それにしても、まさかこのタイミングで禁手(バランス・ブレイカー)に至るなんてな」

 

ドライグ(禁手(バランス・ブレイカー)は力量と切っ掛けさえ在れば開花する。あの騎士の場合が今だったって訳だ)

 

俺が感心してると、ドライグが補足を呉れた。

 

そんな会話をしてると、木場とゼノヴィアとイリナがバルパーに迫った。

 

木場「同士達の仇、此処で取らせて貰う!!」

 

ゼノヴィア「観念して十字を描け!!」

 

イリナ「これで年貢の納め時よ!!」

 

3人がそれぞれ、切っ先をバルパーに向けてそう言った。

 

でもバルパーは、それ所じゃ無いくらい狼狽えていた。

 

それに何処か絶望してるようにも見える。

 

バルパー「そうか、分かったぞ!!聖と魔は本来相容れない力!!それが交わると言う事は、魔王だけで無く神も」

 

バルパーが何かぶつぶつ言ってると、光の槍がバルパー目掛けて飛んで来た。

 

ズンッ

 

バルパー「ガハッ!!!」

 

バルパーは槍が刺さった瞬間、吐血した。

 

イッセー「コカビエルの仕業か!!」

 

俺はそう言って、上に居るコカビエルを見た。

 

バルパー「コカビエル・・な、何故だ!?」

 

途切れ途切れにバルパーはコカビエルに聞いた。

 

するとコカビエルは、バルパーを嘲笑うように答えた。

 

コカビエル「何、用済みに成ったから殺すだけだ」

 

コカビエルの言葉を聞いた直後、バルパーは息絶えた。

 

そしてコカビエルは、俺の方を見て言った。

 

コカビエル「さぁ、余興は此処までだ!赤龍帝、俺と戦え。伝説に名高い赤龍帝の力、戦争の前に味わいたい!!!」

 

するとゼノヴィアが、コカビエルに向かって叫ぶ。

 

ゼノヴィア「ふざけるな!!!そんな事をすれば、何れだけの人の命が失われるか分かっているのか!?貴様は、神の名のもとに断罪してやる!!!」

 

ゼノヴィアの言葉を聞いて、コカビエルは笑いながらとんでもない事を言った。

 

コカビエル「神?ふん、よく居もしない者の為に其処まで信仰 出来るな」

 

イッセー(コカビエルの奴なんて言った?神が居ないだって?)

 

するとドライグが話し掛けて来た。

 

ドライグ(相棒、確かに魔王と一緒に神も死んでいる。聖と魔は相容れない力。それが融け合うと言う事は、そう言う事だ)

 

イッセー「・・・」

 

ドライグの言葉を聞いて、俺は察した。

 

アーシアが救われなかった理由。

 

何で聖剣計画なんてモノが野放しに成ってたのか。

 

全部説明が付く。

 

イッセー(だとしたら不味い!!!)

 

俺が察した時、ゼノヴィアがコカビエルに聞き返した。

 

ゼノヴィア「居もしないとはどういう事だ!?」

 

コカビエル「おっと、口が滑ったな。まぁ良いか、どうせ戦争するんだ。黙っていても仕方ないか」

 

コカビエルがそう言った時、俺は止めに入った。

 

イッセー「止めろコカビエル!!!その口を閉じろ!!!」

 

だかコカビエルは、そのまま続けた。

 

コカビエル「ほう!赤龍帝は気付いたか、まぁ良い。先の戦争で魔王だけで無く、神も死んだのさ」

 

イッセー、コカビエル以外「なっ!!!」

 

いち早く察した俺とコカビエル以外の皆が驚いた。

 

特にアーシア、イリナ、ゼノヴィアは絶望の表情だった。

 

ゼノヴィア「嘘だ!!主が死んでいるなんて、信じられるか!!!」

 

ゼノヴィアが否定したけど、コカビエルが確信を付いた。

 

コカビエル「いや死んでいる。その聖魔剣が良い証拠だ。本来ならば、聖と魔は交わらん。なのに今、聖と魔が交わっている。その意味が分かるだろ」

 

ゼノヴィア「そ、そんな」

 

イリナ「それじゃあ、神の愛は何処に!?」

 

アーシア「くすんっ、ひっく」

 

ゼノヴィアとイリナは剣を地面に落とし、絶望して膝を付いて頭を抱えた。

 

アーシアに関しては言葉にならず泣く事しか出来てない。

 

コカビエル「ふん、ミカエルは良くやっている。神の代わりに天使と人間を纏めているからな。[システム]さえ機能していれば、神への祈りも祝福も悪魔祓いもある程度は機能するからな」

 

コカビエルの言葉を聞いて、何とか立てていたアーシアも崩れ落ちた。

 

すぐに俺が支えたけど、目には光が無かった。

 

俺はこの時点で、我慢の限界だった。

 

イッセー「コカビエル、何故 止めたのにばらした。コイツ等がこうなる事が、分からなかった訳じゃねえだろ!!!」

 

俺が声を荒らげながらコカビエルに聞いた。

 

でもコカビエルの答えが、俺の[逆鱗]に触れた。

 

コカビエル「分かっていたさ、だから言ったんだ。俺はこう言うのも嫌いでは無いからな」

 

イッセー「許さねえ」

 

俺が静かにそう呟くと、ドライグがコカビエルに話し掛けた。

 

ドライグ〈堕天使コカビエル〉

 

コカビエル「ほう、赤龍帝か。何の用だ?」

 

話し掛けられたコカビエルは、笑みを浮かべながら聞いた。

 

ドライグ〈今のうちに、念仏でも唱えておけ。お前は、決して踏んではならない地雷を踏んだ〉

 

ドライグの忠告と同時に、俺は[今の]全力の魔力を解放した。

 

イッセー以外「!?」

 

俺の魔力にこの場に居る者全てが驚いた。

 

俺は翼(悪魔)と赤龍帝の籠手を出して、コカビエルと同じ高さまで飛んだ。

 

イッセー「コカビエル、覚悟しろ。お前の罪を、俺が断罪してやる」

 

俺はそう言って、ドライグの力を解放した。

 

イッセー「禁手化(バランス・ブレイク)

 

[Welsh Dragon Balance Breaker]




いかがでしたでしょうか?

ついにイッセーの禁手を発動しました。

次回はコカビエル、フルボッコタイムです。

それでは、また次回をお楽しみに


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決着 白との遭遇

お待たせ致しました。

今回はチラッと、アイツが登場します。

それでは、本編どうぞ。


ソーナside

 

イッセーくん達が学園に入って、15分が過ぎました。

 

匙「くっ!」

 

サジが苦しそうな表情で、膝を付く。

 

サジだけで無く、私と椿姫以外の眷属皆が限界に近かった。

 

ティア「仕方ない、私が手伝おう」

 

見かねたティアマットさんが、そう言って結界に左手を翳す。

 

すると、私達だけで張っていたモノより強固な結界に成りました。

 

ソーナ「流石です。龍王最強の名は、伊達ではありませんね」

 

ティア「当然だ。それより、眷属達を休ませてやれ」

 

私が感心してそう言うと、ティアマットさんは眷属を気遣ってくれました。

 

すると学園の方から、今までに感じた事の無い程の魔力を感じた。

 

ソーナ「なっ何ですか、この魔力は!?」

 

自分で言うのもナンですが、私は滅多に大声は出しません。

 

でもこの魔力に関しては、流石に声を出さずには居られませんでした。

 

それに私の眷属も、休んでいる皆は腰を抜かしていました。

 

するとティアマットさんが、哀れみの表情で呟きました。

 

ティア「コカビエルめ、イッセーを怒らせ過ぎたな。何をしたかは知らんが、哀れな奴だ。知らぬとはいえ、憤怒の化身を怒らせるとは」

 

ティアマットさんがそう言った瞬間、グラウンドから赤いオーラの柱が立ちました。

 

イッセーside

 

イッセー「そう言えば、実戦で使うのは初めてだな」

 

徐に俺が呟くと、ドライグからクレームが入った。

 

ドライグ(そう思うなら自主的に使ってくれ)

 

イッセー(悪かったよ。でも、それだけの相手が居ないからな)

 

っと、お喋りは此処までにするか。

 

イッセー「コカビエル、お前だけは許さねえぞ。自分の欲を満たす為だけに、戦争を企てた。さらに自分の楽しみの為に、俺の仲間達の心を傷付けた。それが、お前の罪だぜ」

 

そして俺は、コカビエルの腹に拳を食らわせた。

 

ボコッ!!!

 

コカビエル「ぐはぁっ!!!」

 

殴った反動で、コカビエルの体がくの字に曲がった。

 

さらに殴った拳は、コカビエルの腹に手首までめり込んだ。

 

コカビエル「ぐっ、ごはっ!!」

 

俺が拳を引き抜くと、コカビエルは腹を抑えて悶えながら唾を吐く。

 

イッセー「これで終わりじゃねえぞ。お前には、アイツ等の心の痛みを骨の髄まで受けて貰う」

 

そう言って、俺は踞ってるコカビエルの顔を蹴り上げた。

 

バキッ

 

コカビエル「ぐはっ!!」

 

其処にまた腹を殴って、今度はグラウンドに落とした。

 

ズドオオォォンッ

 

コカビエルが地面に激突した後、俺も地面に降りた。

 

そして、激突の影響で出来たクレーターからコカビエルが這い上がって来た。

 

コカビエル「ば、バカな!この波動は、魔王クラス所じゃ無い。天龍クラスだと!?あり得ない!!こんなガキに、これ程の力が在る訳が無い!!!」

 

俺達の力に否定的な言葉を言うコカビエル。

 

イッセー「1つだけ言っとくぞ。世の中に絶対は無えんだよ」

 

そんなコカビエルに、俺はそう言った。

 

そして俺は、コカビエルの後ろに回り込んで羽を根元から掴んだ。

 

コカビエル「な、何をする!?」

 

イッセー「穢れきったお前に、(うえ)に昇る資格は無え!」

 

俺はそう言って、コカビエルの羽を千切った。

 

ブチッ!!

 

コカビエル「ぎゃぁぁぁぁああああ!!!」

 

その痛みに、コカビエルは悲鳴を上げた。

 

だけどなぁ。

 

イッセー「こんな程度で、終わらせねえからな」

 

俺はさらに、コカビエルの髪を掴んで上に投げた。

 

コカビエル「うわああああああ!!!」

 

イッセー「フッ!」

 

投げた後すぐ、俺もジャンプしてコカビエルを追った。

 

追い付いた所で、コカビエルの顔面に蹴りを入れた。

 

バキイイィィン!!!

 

コカビエル「ぐぅっ!」

 

イッセー「此処からは打撃地獄だ」

 

其処から、高速移動と打撃のコンビネーションで滅多打ちにした。

 

声を出す事すら許さねえ。

 

リアスside

 

私は、イッセーが禁手を使う所を初めて見た。

 

その姿は、龍を用いた全身鎧。

 

でも、さっきのイッセーの魔力には驚いたわ。

 

あの魔力は、間違いなく魔王クラスだった。

 

そして禁手(バランス・ブレイカー)を発動してからは、一方的にコカビエルがサンドバックに成っていた。

 

朱乃「まさか、本気に成ったイッセーくんが此処まで凄いとは思いませんでしたわ」

 

朱乃が横に来てそう言った。

 

リアス「えぇ、私も初めて見たわ。あんなイッセー、見た事 無い」

 

そしてイッセーは、コカビエルを投げ飛ばした。

 

其処からは、見た通りのサンドバック。

 

殆どその位置から動けず、声を出す事すら出来ない。

 

見ると其処ら中にコカビエルの羽が散らばっていた。

 

ズドオオォォンッ

 

コカビエル「あ、あ、」

 

落ちて来たコカビエルは、全身血塗れで手足があらぬ方向に曲がっていた。

 

何より、白目を向いて意識が無かった。

 

そしてすぐ、コカビエルの側にイッセーが降りて来た。

 

イッセーside

 

俺はしこたまコカビエルをボコった後、コカビエルを落とした。

 

イッセー「きっちり火葬してやるよ。獄炎(ヘルブレシズ)

 

俺は左手をコカビエルに翳して、獄炎を放った。

 

獄炎は一瞬でコカビエル体に行き渡り、跡形も無く消滅した。

 

そして俺は、徐にある物を掴んだ。

 

コカビエルの魂だ。

 

俺は兜だけ解除して

 

イッセー「お前には、輪廻のチャンスも与えねえよ」

 

そう言って俺は、コカビエルの魂を喰った。

 

イッセー「不味いな、やっぱり」

 

コカビエルの魂を喰った俺は禁手を解いた。

 

すると、上から女の声がした。

 

???「へぇ、君が僕のライバルなんだ」

 

その声がした瞬間、結界を破って何かが突っ込んで来た。

 

バリンッ

 

そして現れた奴は、白い鎧を纏っていた。

 

イッセー「成る程な。ライバルって事は、お前が白龍皇か」

 

白龍皇「その通りだ」

 

イッセー、白龍皇以外「!?」

 

俺の問い掛けに白龍皇が答えた瞬間、皆が驚いた。

 

イッセー「それで、何の用だ?」

 

白龍皇「コカビエルを連れて帰るように、アザゼルから言われたんだけど、その前に君が殺ってしまったからね」

 

白龍皇の答えに、俺は頭を掻いた。

 

そして俺は、コカビエルの羽を数枚拾って白龍皇に渡した。

 

イッセー「死体はもう無いから、これで勘弁してくれないか?」

 

白龍皇「構わないよ。それだけでも十分だ」

 

そう言って白龍皇は羽を受け取った。

 

白龍皇が帰ろうとしたその時、ドライグが[白龍皇]に声を掛けた。

 

ドライグ〈無視か、白いの〉

 

すると、白龍皇とは違う男の声がドライグに応えた。

 

[白龍皇]〈やはり起きていたか、赤いの〉

 

ドライグと同じような呼び方をする男の声。

 

リアス「これは、二天龍 同士の会話!?」

 

するとリアスが驚きながらそう言った。

 

イッセー(って言う事は、声の主はバニシング・ドラゴン。名前はアルビオンだったか?)

 

俺が声の主の正体に気付いた時、二人?の会話が続いた。

 

ドライグ〈それにしても、今回は敵意が少ないじゃないか〉

 

アルビオン〈それはお互い様だ。だか、お前の宿主はかなりの強さだな〉

 

ドライグ〈それもお互い様だ。それに、互いに因縁以外の興味が在るみたいだからな〉

 

アルビオン〈そうだな、これも一興か。ではな、ドライグ〉

 

ドライグ〈あぁ、またなアルビオン〉

 

ドライグが挨拶した所で、白龍皇は帰って行った。

 

 

白龍皇が去った後、ソーナ達も加えて学校の修復をした。

 

と言っても、殆ど俺(禁手の余波)の所為だけどな。

 

イッセー「悪いな皆。俺の所為で手間取らせてよ」

 

リアス「気にしないで良いわよ、イッセー。この町が無事なのは、貴方のお陰でだからね」

 

俺が謝ると、リアスがそう言ってくれた。

 

ソーナ「リアスの言う通りですよ。1歩間違えたら、この町が無くなっていたんですから。これくらいは問題有りませんよ」

 

リアスに続いて、ソーナも笑顔で言ってくれた。

 

すると、匙が徐に話し掛けて来た。

 

匙「兵藤、お前って何処まで強いんだよ?」

 

イッセー「どうしたんだ?藪から棒に?」

 

匙「お前が禁手を使う前のあの魔力だよ。あんなドデカイ魔力、普通じゃ有り得ねえよ!」

 

匙は最後に興奮気味にそう言った。

 

イッセー「まぁ、かなりキレてたのも有るからな」

 

俺は頭を掻きながらそう答えた。

 

 

修復と片付けは、20分位で終わった。

 

その後、ソーナ達とティアは先に帰った。

 

イッセー「何はともあれ、良かったな木場」

 

木場「イッセーくん、皆ありがとう。お陰で、決着を着ける事が出来たよ」

 

晴れやかな表情で木場はそう言った。

 

何処か憑き物が取れたみたいだ。

 

するとアーシアが木場に尋ねた。

 

アーシア「木場さん、また一緒に部活出来ますよね?」

 

神の不在を聞いて、かなりショックを受けてる筈なのにな。

 

それでもアーシアは、木場の事を心配していた。

 

イッセー(優しさだけで言ったら、エリザベスと同じかそれ以上だな。アーシアはホントに優しいぜ)

 

俺はアーシアを見てそう思った。

 

するとリアスが木場の名前を呼んだ。

 

リアス「祐斗」

 

呼ばれた木場はその場に膝まづいた。

 

木場「部長。僕は仲間である皆を、何より僕の命を救ってくれた貴女を裏切ってしまいました。本当に申し訳ありません」

 

リアス「でも、貴方は帰って来てくれた。それだけで十分よ。それと、皆の想いを無駄にしてはダメよ」

 

謝る木場に、リアスは肩に手を置いてそう言った。

 

木場「部長・・・。僕は改めて誓います。僕はリアス・グレモリーの騎士として、貴女と仲間達を終生お守りします」

 

リアス「ありがとう、祐斗」

 

木場の誓いを聞いて、リアスは木場を抱き締めてそう言った。

 

イッセー(ホント、眷属愛が深いよリアスは)

 

俺がそう思ってるとリアスが話を変えた。

 

リアス「さて、無事に祐斗も戻って来たわね。それと祐斗、皆に心配を掛けたんだからお仕置きよ。きっちり1000回受けて貰うわ」

 

木場「は、はい」

 

そして木場は、主様からの制裁を受けた。




はい、いかがでしたでしょうか?

今作では、ヴァーリは女です。

察しの良い方は、僕の考えが分かったと思います。

それでは、次回をお楽しみに


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エピローグ 新しい仲間

何だか早く書けたので投稿します。

それと、今回は少し短いです。


よぅイッセーだ

 

コカビエルを倒して、白龍皇と出会った翌日。

 

放課後に成って部室入ると、ゼノヴィアが居た。

 

しかも、学園の制服を着て。

 

イッセー「リアス、ゼノヴィアを眷属にしたんだな」

 

リアス「やっぱり、イッセーは言う前に気付いたわね」

 

俺の問い掛けに、リアスは予想通りと言う表情で言った。

 

ゼノヴィア「流石だな。あのコカビエルを倒しただけは有る」

 

何かゼノヴィアに評価された。

 

イッセー「それで、何でいきなり悪魔に成ったんだ?」

 

ゼノヴィア「神が居ないと知ってしまったからな。私も追放されたんだ。だから、破れかぶれで頼んだんだ」

 

俺が尋ねると、ゼノヴィアはそう答えた。

 

それにしても、[私も]ってのは多分アーシアの事だろうな。

 

明日は我が身ってヤツだな。

 

あれだけアーシアに色々言ったからな。

 

有る意味、因果応報だな。

 

リアス「デュランダル使いが眷属に加わったのは頼もしいわ。これで、祐斗と共に騎士の両翼が揃ったわね」

 

リアスは嬉しそうにそう言った。

 

ゼノヴィア「明日から、この学園の2年に転入させてもらった。よろしくね、イッセーくん♪」

 

イッセー「何で可愛い声なのに真顔なんだ?」

 

ゼノヴィアの挨拶に、俺はツッコミを入れた。

 

するとゼノヴィアは何故か考え込んだ。

 

ゼノヴィア「イリナの真似をしたのだが、なかなか上手くいかないモノだな」

 

イッセー「悪いけど、全然 似てねぇ」

 

俺はそう言った後、ゼノヴィアに問い掛けた。

 

イッセー「でもさぁ、ホントに良いのか?悪魔に成っちまって」

 

ゼノヴィア「神の不在を知った私は、教会にとって私は邪魔だからな。・・・だか、敵だった悪魔の眷属に成って良かったのか?いくら魔王の妹とはいえ、・・・。私の判断は間違っていたのか?お教え下さい、主よ!はう!」

 

いきなり自問自答した挙げ句に祈って頭痛に成った。

 

イッセー(何ヤッてんだ?)

 

そんな中俺は、さっきから気になってた事をゼノヴィアに聞いた。

 

イッセー「所で、イリナはどうしたんだ?」

 

ゼノヴィア「あぁ、彼女は教会に帰ったよ。聖剣を届けなければならないからな」

 

ゼノヴィアはそう答えた。

 

でも此処で、また疑問が湧く。

 

イッセー「でもイリナだって、神の不在は知ってんだろ?」

 

ゼノヴィア「それに関しては問題ない。追放を言い渡された時、イリナを追放したら神の不在をバラすと脅しておいた」

 

何処か誇らしげにそう答えるゼノヴィア。

 

イッセー「あのなぁ、良いのかよそれで」

 

俺はデコに手を当ててそう言った。

 

その時、ゼノヴィアがアーシアの前に行って頭を下げた。

 

ゼノヴィア「アーシア・アルジェント、あの時はすまなかった」

 

アーシア「え?」

 

謝られた事に困惑するアーシア。

 

それでもゼノヴィアは話を続けた。

 

ゼノヴィア「主が居ないのなら、救いも愛もない。本当にすまなかった。君の気が済むなら、殴ってくれて構わない」

 

そう言って、ゼノヴィアはまた頭を下げた。

 

するとアーシアはゼノヴィアを宥めるように言った。

 

アーシア「ゼノヴィアさん。私は今の生活に満足しています。今は悪魔ですけど、大切な方々に出会えました。私は、今とても幸せなんです」

 

アーシアは、今までと変わらない微笑みでゼノヴィアに言う。

 

その笑みは、正に聖母の微笑み。

 

アーシアに神器が宿ったのは、必然だったのかもしれない。

 

ゼノヴィア「そうか、ありがとう。・・・そうだ、1つお願いを聞いて貰えないか?」

 

アーシア「お願い、ですか?」

 

首を傾げながら聞き返すアーシアに、ゼノヴィアは笑顔で言う。

 

ゼノヴィア「今度、学園を案内してくれないか?」

 

アーシア「はい!」

 

アーシアは笑顔で頷いた。

 

出会いこそ最悪だったけど、こうして絆が出来るのは良いことだ。

 

するとゼノヴィアが、俺と木場に言う。

 

ゼノヴィア「今度、聖魔剣と赤龍帝、君達とも手合わせしたいモノだ」

 

木場「良いよ。僕も剣士として、デュランダルと戦いたいと思っていた」

 

イッセー「次も俺が勝つさ」

 

ゼノヴィアの希望に、俺と木場はそう答えた。

 

話が終わったのを見計らって、リアスを鳴らす。

 

リアス「さぁ、新入部員も入った事だし、歓迎会を始めるわよ!!」

 

グレモリー眷属「はい、部長!!!」

 

リアスの掛け声に、部員全員が返事をした。

 

こうして、オカ研に笑顔が戻ってきた。




はい、いかがでしたでしょうか?

これで第3章も終わりです。

次回は特別編、イッセーとソーナのデートです。

ちなみに僕は恋愛経験が無いので、満足頂けるか怪しい所です。

それでも、頑張って書きます。

これでは、次回もお楽しみに


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特別編2
ソーナとデートです


注意事項

作者、恋愛経験無し、ファッションセンス無し

面白く無いと思ったらブラウザバック推奨です。

それでは本編どうぞ。


よぅイッセーだ

 

今日は約束してた、ソーナとのデートだ。

 

待ち合わせ場所は駒王駅のバス停の前。

 

待ち合わせの時間は10:00だったけど、30分早めに来ていた。

 

ちなみに今の俺の格好は、黒のジーパンに赤のTシャツを着ている。

 

でも待ってる間、何故か逆ナンパされた。

 

でも俺は、デートだからと言って断った。

 

待ち合わせ10分前に成った所で、ソーナがやって来た。

 

ソーナ「イッセーくーん!」

 

声が聞こえた方を見ると、ソーナが走りながら手を振っていた。

 

ソーナ「早いですね、イッセーくん。私も早めに家を出たのですが」

 

イッセー「女を待たすのが嫌なだけだ」

 

ソーナの言葉に、俺はそう返した。

 

ソーナ「もう、イッセーくんは人を喜ばせるのが上手いですね///」

 

俺の返答に、ソーナは顔を赤くしてそう言った。

 

それとソーナの格好は、水色のワンピースを着ていた。

 

イッセー「似合ってるぜ、その服。ソーナの雰囲気にも合ってるよ」

 

ソーナ「フフッありがとうございます」

 

俺がソーナの格好を褒めると、ソーナは嬉しそうに笑った。

 

イッセー「そんじゃ、行くとするか」

 

ソーナ「そうですね」

 

俺達は手を繋いで歩きだした。

 

 

俺達は、最初にショピングモールで買い物をした。

 

これから本格的に暑くなるから、新しい服を買いに来た。

 

その際、普段は凜としてるソーナも年頃の女の子だった。

 

何故なら、服を選ぶ際のソーナは「イッセーくん、これ似合うかしら」とか「イッセーくん、これ着てみてくれるかしら」と言う感じだった。

 

イッセー「フフッ!」

 

ソーナ「イッセーくん、どうしたんですか?」

 

思わず笑ってしまった俺に、ソーナが首を傾げながら聞いて来た。

 

イッセー「いや、可愛いなって思ってな。普段は凛としたソーナしか見てないから」

 

ソーナ「///!!!ふ、不意打ちはズルいですよ」

 

俺の笑った理由に、ソーナは俯いてそう言った。

 

イッセー「ホントの事だから仕方ねえだろ」

 

俺はソーナの頭を撫でながら言った。

 

ソーナ「うぅ///」

 

すると、ソーナがしおらしく成った。

 

イッセー(少し誂い過ぎたか)

 

イッセー「悪かったよ。昼飯 奢るから、それで許せ」

 

ソーナ「分かりました」

 

俺が謝ると、ソーナは許してくれた。

 

 

昼飯を食いに、俺達はファミレスに行った。

 

食い終わった俺達は、コーヒーを注文した。

 

でもコーヒーと一緒に、店からのサービスと言う事で、カップルパフェってのを出された。

 

去り際店員から「お幸せに」と言われて、ソーナが顔を手で隠して悶絶していた。

 

何を想像したかは、大体察しが付く。

 

ソーナside

 

昼食を取る為、ファミレスに入ったまでは良かった。

 

でも食後に、お店からのサービスでパフェを出された後が衝撃でした。

 

店員「お幸せに」

 

去り際にそんな事を言われた為、思わずイッセーくんとの結婚を想像してしまいました。

 

ソーナ「///」

 

つい私は、顔を手で隠してしまいました。

 

イッセー「何を想像してるかは想像が付くけど、とりあえず落ち着け」

 

ソーナ「!?///」

 

考えが読まれてた。

 

恥ずかしい///

 

イッセー「ま、俺としては想像とはいえ相手に選んでくれた事は嬉しいけどな」

 

ソーナ「現実に成ってほしいですけど」(小声)

 

イッセー「フッそう成ると良いな」

 

どうやら私の小声が聞こえてしまった見たいです。

 

ソーナ「また誂ってるんですか?」

 

イッセー「今回は真面目だぜ」

 

ソーナ「・・・」

 

また誂われたと思った私はイッセーくんに尋ねました。

 

でも真剣な表情でそう返されてしまって、何も言えなくなりました。

 

イッセー「そろそろ行くか」

 

ソーナ「そうですね」

 

パフェを食べ終わった私達は、ファミレスを出ました。

 

お会計をする際、店員さんがニヤニヤしてたのは気にしない事にしました。

 

 

それから私達は色々な所を回りました。

 

本屋さん、雑貨屋さん、アクセサリーショップなど。

 

気が付くと、既に夕方に成っていました。

 

イッセー「ソーナ、ちょっと付いて来てくれ」

 

ソーナ「?分かりました」

 

イッセーくんに誘われて、とある丘に来ました。

 

その丘では、夕日がとてもよく見えて幻想的でした。

 

ソーナ「キレイ」

 

イッセー「だろ?此処は俺のお気に入りの場所なんだ。此処に人を連れて来たのは、ソーナが初めてだな」

 

イッセーくんは夕日を見ながらそう言いました。

 

ソーナ「私が、初めて?」

 

イッセー「あぁ、今まではトレーニングの帰りに寄るくらいだったからな」

 

ソーナ「そうですか///」

 

それを聞いてきた私は、嬉しくて頬が緩んでしまいました。

 

イッセー「ソーナ、お前にプレゼントが在るんだ」

 

ソーナ「プレゼント、ですか?」

 

イッセー「あぁ、これだ」

 

そう言ってイッセーが出したのは、水色の水晶が着いたネックレスでした。

 

ソーナ「これを、私に?」

 

イッセー「その為に買ったんだ」

 

私が尋ねると、当たり前と言うように言うイッセーくん。

 

ソーナ「ありがとうございます!出来れば、着けて頂けませんか?」

 

イッセー「あぁ、良いぜ」

 

笑顔で了承して、イッセーくんは着けてくれました。

 

イッセー「ほい、出来たぜ」

 

ソーナ「ありがとうございます!」

 

私は笑顔でイッセーくんに俺を言いました。

 

イッセー「ソーナ、それともう1つ」

 

ソーナ「もう1つって?ん!?」

 

最初私は、何か起きているのか分かりませんでした。

 

でも、唇に感じるこの感触。

 

ソーナ(こ、これって、キス!?)

 

私は人生で1番驚いています。

 

まさか想い人からキスされるなんて思いもしませんでした。

 

イッセー「これは、俺の想いとお礼だ」

 

ソーナ「想いと、お礼?」

 

イッセーくんの言葉に、私は鸚鵡返しをしました。

 

イッセー「あぁ。想いってのは、俺がソーナを好きだって事。もう1つは、コカビエルの戦いで、ソーナ達が結界を張ってくれた事だ」

 

イッセーくんは笑顔でしたが、眼は真剣そのものでした。

 

ソーナ「私を想ってくれるのは嬉しいです。しかし、結界は私達にはまだ力が足りないからそうしただけで」

 

其処まで言った所で、イッセーくんが遮って言う。

 

イッセー「適材適所だよ。ソーナが結界を張ってくれて無かったら、勝ったとしてもこの町は火の海に成ってた。だから、余り自分を過小評価するな」

 

ソーナ「イッセーくん///」

 

これが、歳上(精神年齢)の魅力でしょうか。

 

ソーナ(そんな事 言われたら、貴方をますます好きに成ってしまいますよ///)

 

イッセー「そろそろ日が沈む。ゆっくり帰るとするか」

 

そう言われて空を見ると、確かに暗く成って来ていました。

 

ソーナ「そうですね」

 

私は一言そう返して、イッセーくんの腕を組みました。

 

イッセー「にししし、積極的だな」

 

ソーナ「それだけ、貴方を大好きと言う事です」

 

そして、私達は帰路に付きました。




はい、いかがでしたでしょうか?

最後まで呼んでくれた方ありがとうございます。

次回からはいよいよ第4章です。

それでは、また次回をお楽しみに


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停止教室とヴァンパイア 魔神の実力
総督の自己紹介 魔王様の来訪


ようやく書けました。

遅くなってすしません。

それでは、本編どうぞ。


よぅイッセーだ

 

俺は今、最近のよく呼んでくれるおっさんと一緒にゲームをしている。

 

どうやらゲームに填まったらしい。

 

部屋を見渡すと、最新の物からまさかの初代の物まで揃っていた。

 

イッセー「それにしても、かなり大人買いしたな」

 

俺は思った事をおっさんに行った。

 

おっさん「あぁ、集めずには居られない性分でな。俺のダチからは[お前のコレクター趣味は異常だ]ってよく言われるよ」

 

イッセー「それは見てて思うぜ」

 

おっさんの言葉に、俺はそう返した。

 

おっさん「まぁ、ゆっくりして行けよ赤龍帝」

 

イッセー「そうさせて貰うぜ。堕天使総督アザゼル」

 

 

俺達はゲームを片付けた後、リビングに戻った。

 

アザゼル「それで、何時から気付いてたんだ?」

 

イッセー「最初からだ。悟られないように、最初は敬語で話してたけど」

 

アザゼルの質問に、俺はそう答えた。

 

アザゼル「まさか、最初からとはな。恐れ入ったぜ、全く」

 

イッセー「陸に気配も消さずに居るからだぜ」

 

アザゼル「いや、消してなかった訳じゃ無いんだが」

 

俺の忠告に、アザゼルは納得が行かないと言う表情でそう言った。

 

イッセー「そんじゃ、俺はそろそろ帰るわ」

 

アザゼル「あ、あぁそれじゃあな」

 

俺が帰ると言うと、アザゼルはそう返した。

 

アザゼルside

 

アザゼル「まさか、こんな簡単にバレるとはな。気配は消してた筈なんだが。まさか、此処までの実力者とは思わなかった。コカビエルを殺っただけは有る。[アイツ]がコカビエルの羽だけを持って帰って来た時は驚いたな。それにしても気になったのは、赤龍帝が黒い炎を使ってたって事だな」

 

そう、俺が1番気になってた事がそれだ。

 

[黒い炎]

 

普通炎って言ったら赤だろ?

 

しかも殺した後とはいえ、コカビエルの体を骨や灰も残さず焼き尽くすなんて芸当、普通じゃ出来ねえ。

 

アザゼル「もしかしたら、何処かの英雄の一族かもな」

 

俺はそう言って、グリゴリに転移した。

 

朱乃side

 

今私達、グレモリー眷属と堕天使護衛隊の全員が部室に集まっていました。

 

リアス「冗談じゃ無いわ!!堕天使の総督が私の縄張りに入り込んで、営業妨害していたなんて。それに私達のイッセーに手を出すなんて、万死に値するわ!!!」

 

どうやら部長はかなりお冠の様子ですわね。

 

実際は私もですが。

 

その時、レイナーレさん達が頭を下げて来ました。

 

レイナーレ「リアスさん、ごめんなさい。私達もグリゴリに一旦戻った時知っていたんですが、総督に口止めされて」

 

カラワーナ「面目ない」

 

ミッテルト「ごめんなさいッス」

 

ドーナシーク「すまない」

 

イッセー「お前らが謝ると事じゃ無えだろ。上司に逆らえねえのは、縦社会じゃ当たり前だろ。そんなに気に病むなよ」

 

リアス「イッセーの言う通りよ。それに、これはアザゼルが勝手にした事よ。少し[オハナシ]をしないといけないけど」

 

イッセーくんのフォローに、部長も笑顔で賛同して言いました。

 

でも[オハナシ]の際は眼が笑っていませんけど。

 

すると、扉の方から声がしました。

 

???「それがアザゼルと言う男だよ、リアス」

 

私達が声のした方を振り向くと、其処に居たのは

 

リアス「お兄様!?」

 

と部長が驚いて声を上げました。

 

そう、其処に居たのは私達悪魔の統率者のお一人である、サーゼクス・ルシファー様でした。

 

私達が跪こうとしましたが、サーゼクス様が止めました。

 

サーゼクス「諸君、楽にしていてくれて構わないよ。今はプライベートで来ているんだ」

 

そう言われ、私達は力を抜きました。

 

するとイッセーくんがサーゼクス様に近付きます。

 

イッセー「こうして会うのは初めましてですね。俺は兵藤一誠、グレモリー眷属で唯一の兵士です」

 

サーゼクス「あぁ、君の戦いはレーティングゲームで見ていた。それに君は、あのコカビエルを屠ったそうだね。報告を承けた時は驚いたよ」

 

イッセーくんの挨拶に、サーゼクス様はにこやかに答えました。

 

朱乃(これは良好に行けそうですわね)

 

でも、そう思ったのも束の間でした。

 

イッセー「単刀直入に聞くけど、アンタはリアスの事をどう思ってんだ」

 

イッセーくんがいきなり臨戦態勢に入って、サーゼクス様にそう尋ねました。

 

グレイフィア「!!」

 

サーゼクス「待て、グレイフィア」

 

グレイフィア様がサーゼクス様を庇おうとしましたが、サーゼクス様自信がそれを止めました。

 

サーゼクス「兵藤一誠くん、その質問の意図を教えてくれないか?」

 

口調は変わりませんが、表情はかなり真剣でした。

 

イッセー「ライザーとの政略結婚の一件。あの取り決めを聞いた時、俺は許せないと思った。確かに、悪魔の出生率が下がってる事は知ってる。だからと言って、本人の承諾も無しに無理矢理 結婚させるのは間違ってる!!!仮にそれで子供が産まれたとしても、その子供に与える影響を考えろよ。間違い無く、全うには育たねえよ」

 

イッセー以外「・・・」

 

イッセーくんの言葉に、この場に居る彼以外の全員が唖然としました。

 

まさか、あのゲームの時にイッセーくんが其処まで考えていたなんて。

 

サーゼクス「君はリアスの将来だけでなく、その先まで考えていたのかい?」

 

イッセー「当たり前だ。大体、考えない方がおかしいだろ」

 

サーゼクス様の問に、イッセーくんは強気でそう答えました。

 

イッセー「質問の答えを聞きたいんだがな」

 

イッセーくんがそう言うと、サーゼクスは悲しげな表情で答えました。

 

サーゼクス「正直に言えば、リアスには自由に相手を選ばせてあげたかった。しかし、魔王と言う立場からそれが出来なかった。兄としては、悔しい限りだ」

 

イッセー「それだけ聞ければ十分です。さっきはすいませんでした」

 

サーゼクス様の返答を聞いて、イッセーくんは納得しました。

 

その後、いきなりの口調の変化を謝罪。

 

サーゼクス「構わないよ。それだけリアスを大事にしていると言う事だからね」

 

イッセーくんの謝罪に、サーゼクス様は気にしていないと言う態度でイッセーくんに接します。

 

すると、ゼノヴィアさんがサーゼクス様に挨拶しました。

 

ゼノヴィア「貴方が魔王か、私はゼノヴィアと言う者だ」

 

サーゼクス「ごきげんよう、ゼノヴィア。デュランダル使いが妹の眷属に成ったと聞いた時は、耳を疑ったよ」

 

サーゼクス様も、いつもの優しい笑顔で応えます。

 

ゼノヴィア「追放されて、天涯孤独に成った私を拾ってくれなのは部長だからな。この恩は、私の一生を懸けて返して行こうと思う」

 

サーゼクス「ならば、私からもお願いする。妹の為に君の力を、是非とも役立ててほしい」

 

ゼノヴィアさんの意気込みを聞いて、サーゼクスは嬉しそうにそう言いました。

 

ゼノヴィア「伝説の魔王ルシファーに言われては、私も後には引けないな。我がデュランダルに懸けて、精一杯やらせてもらう」

 

サーゼクス「ありがとう、ゼノヴィア」

 

リアスside

 

お兄様とゼノヴィアの顔合わせが終わった所で、私はお兄様に尋ねた。

 

リアス「それで、お兄様は何故 此処に?」

 

するとお兄様は、徐に1枚のプリントを取り出した。

 

リアス「そ、それは!?」

 

お兄様が取り出したプリント、それは・・・授業参観のプリントだった。

 

サーゼクス「もうすぐ授業参観だろう。勉学に励む妹を見たくてね」

 

お兄様はかなりのシスコンだから、恥ずかしい事になるのはわかってるのよね。

 

だからお兄様には黙ってたのに。

 

それを報せたのは

 

リアス「グレイフィアねお兄様に報せたのは!?」

 

私がグレイフィアに聞くと、グレイフィアは態度を崩さずに答えた。

 

グレイフィア「もちろんです。サーゼクス様はこの学園の理事も勤めておりますので、当然 私にも学園の情報も入って来ます。私はサーゼクス様の女王ですので、主へ報告しました」

 

サーゼクス「私はこの日の為に、魔王の仕事を全て終わらせて来た」

 

そう言いながら、お兄様はウインクとサムズアップをした。

 

その直後、お兄様が子供みたいな表情で言う。

 

サーゼクス「今から当日が楽しみだ」

 

リアス「はぁ」

 

もうため息を付くしか出来なかった、

 

リアス「お兄様は魔王なのですよ。一悪魔を特別視されては」

 

私が其処まで言った所で、お兄様が遮って言う。

 

サーゼクス「いやいや、これは仕事も入っていてね。3大勢力のトップ会談を、この学園で執り行う事に成った。今回は、その下見も兼ねている」

 

リアス「!この学園でですか!?」

 

お兄様の報せに、私はかなり驚いた。

 

よく見たら、イッセー以外の皆が驚いていた。

 

お兄様もイッセーに気付いて話し掛けた。

 

サーゼクス「どうやら兵藤一誠くんは勘付いていたみたいだね」

 

イッセー「大体の想像は付いてました。アザゼルがこの町に居るのに一切気にしていない。だから何かしらの話し合いが在るんじゃないかと思ってました」

 

やっぱりイッセーはすごい。

 

ほんの僅かな情報で、此処まで推理出来るなんて。

 

サーゼクス「其処まで推理 出来るとは、君の将来が楽しみだ」

 

お兄様は楽しそうな表情でそう言った。

 

サーゼクス「さて、小難しい話はこれで終わりにしよう。それにしても、この時間で宿は取れるだろうか?」

 

そう言って、お兄様がグレイフィアに相談した。

 

その時、イッセーがお兄様に話し掛けた。

 

イッセー「それなら、俺の家に泊まりますか?」




はい、いかがでしたでしょうか?

次回はお泊まり会です。

それで次回も、お楽しみに


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魔王様のお泊まりです

ようやく書けました。

それじゃ本編どうぞ。


よぅイッセーだ

 

サーゼクスさんが宿探しに困ってたから、俺の家に泊まる事を薦めた。

 

サーゼクス「良いのかい、ご家族に連絡しなくて?」

 

イッセー「それは今からしますよ」

 

俺はそう言って、母さんに電話した。

 

Prrrrrrrr

 

母さん「もしもし、イッセー。どうしたの、急に電話してきて?」

 

イッセー「実はさぁ、リアスの兄さんが来てるんだ。それで、宿が取れなくて困ってるからさぁ、家に泊める事って出来るか?」

 

俺は母さんに事情を説明した。

 

母さん「ちょっと待ってて」

 

そう言って母さんは電話を保留にした。

 

5分程して、母さんの返事が来た。

 

母さん「良いわよ。お父さんにも確認したけど、構わないって」

 

イッセー「そうか。ありがとな、母さん」

 

俺はそう言って電話を切った。

 

イッセー「両親が承諾しました」

 

サーゼクス「そうか。すまないね、気を遣わせて」

 

サーゼクスさんは申し訳無さそうにそう言った。

 

イッセー「別に構いませんよ、お義兄さん」

 

リアス「///!!!い、イッセー!!それはまだ早いわよ///」

 

いたずらにサーゼクスさんをお義兄さんって言ったら、リアスが慌てた。

 

顔を真っ赤にして、俺の口を両手で塞ぐ。

 

サーゼクス「ハハハ、まさかこんなに早く義弟が出来るとはね」

 

リアス「お兄様も誂わないで下さい!!!」

 

サーゼクスさんが乗りを合わせると、リアスが叫んだ。

 

そんなリアスを見て、他の皆は笑いを堪えていた。

 

 

そんなこんなで、サーゼクスさんを俺の家に招いた。

 

サーゼクス「今日はありがとうございます。泊めて頂くだけでなく、夕食まで出して頂いて」

 

父さん「構いませんよ、困った時はお互い様です。それにしても、その若さで悪魔のトップを勤めているなんて」

 

サーゼクスさんが礼を言って、父さんがそう言った。

 

サーゼクス「確かに見た目は若いですが、こう見えても歳は4桁を超えてますよ」

 

父さん「そうなんですか!?」

 

母さん「そうなんですか!?」

 

サーゼクスさんの補足に、父さんだけじゃなくて母さんも驚いた。

 

サーゼクス「はい。悪魔は歳を重ねると、容姿を自在に変えられるんです」

 

母さん「羨ましいです!!!」

 

と叫ぶ母さん。

 

サーゼクス「それにしても、妹がご迷惑を掛けてなくて安心しました」

 

母さん「そんなお兄さん、リアスさんはとっても良い子ですよ」

 

父さん「そうですよ。母さんの家事まで手伝ってもらって、大助かりですよ」

 

サーゼクスさんの言葉に、母さん達がリアスを褒める。

 

サーゼクス「それは何よりです。一誠くんも、悪魔の仕事に大分慣れたみたいですね。報告では、眷属内でトップの成績ですよ」

 

と言って矛先が俺に向いた。

 

父さん「そうなのかい?何で言わないんだ?」

 

イッセー「わざわざ自慢する話じゃねえだろ。それに、仕事だから熟してるだけだし」

 

サーゼクス「ハハハ、一誠くんは謙虚だな」

 

俺と父さんの会話を聞いて、そう言って笑うサーゼクスさん。

 

父さん「それよりもイッセー、お前も此方に来て飲みなさい。お兄さん、結構行ける口ですか?」

 

サーゼクス「まぁ、嗜む程度には」

 

その後は、男3人の酒盛りに成った。

 

リアスside

 

レイナーレ「イッセーくん、かなり飲むわね」

 

カラワーナ「いくら何でも、飲み過ぎじゃないか?」

 

ミッテルト「もう1升瓶 無くなるっすよ」

 

三者三様でそう言う彼女達。

 

リアス「それもそうよ。イッセーは初めてアザゼルと会った時、ウィスキーのボトル2本も開けたって言ってたから」

 

レイナーレ「はあ!?」

 

カラワーナ「はあ!?」

 

ミッテルト「はあ!?」

 

さすがに驚くわよね。

 

リアス「それにしても、お兄様とお義父様は少し酔いが回ってるのに、イッセーはケロっとしてるわね」

 

そう、お兄様もお義父様もそれなりに酔ってる筈。

 

でもイッセーは、少し顔が赤いだけで全く酔ってない。

 

イッセー「あれま、瓶が空に成ったな。そんじゃ、飲み会はお開きだな」

 

父さん「そうだな。明日も仕事が有るし、二日酔いは御免だ」

 

サーゼクス「そうですね。ご馳走さまでした」

 

母さん「お粗末様でした」

 

こうして、飲み会は終わった。

 

 

そして就寝時。

 

リアス「そんな!!イッセーと寝てはダメなのですか!?」

 

私が寝間着に着替えてイッセーの部屋へ行くと、お兄様から「すまないが、今日は自分の部屋で寝てくれないか?」と言われてしまった。

 

サーゼクス「今夜は彼と話しながら床に付きたいんだ。すまないが、今夜だけ彼を貸してくれないか?」

 

リアス「・・・分かりました」

 

私は渋々了承して、イッセーに抱き付いた。

 

リアス「イッセー、お休みなさい」

 

私が部屋へ行こうとした時、イッセーに呼び止められた。

 

イッセー「明日は一緒に寝るから来い」

 

リアス「うん!!」

 

イッセーにそう言われて、私はスキップして部屋に戻った。

 

イッセーside

 

俺は電気を消してベッドで寝ていた。

 

最初は俺が床で寝ると言ったけど、サーゼクスさんが床に寝ると言ったからこう成った。

 

イッセー(まぁ、確かにベッドばっかりだったら床寝が新鮮なんだろうな)

 

俺がそう考えてると、サーゼクスさんが話し掛けて来た。

 

サーゼクス「兵藤一誠くん」

 

イッセー「はい?」

 

サーゼクス「君には、色々とお礼を言いたかった」

 

サーゼクスさんは笑顔だけど真剣表情でそう言った。

 

サーゼクス「ライザーくんとの婚約の件、コカビエルの件。本当に君には感謝している」

 

イッセー「俺はそんな大層な事はしてませんよ。当たり前の事をしただけです」

 

サーゼクスさんの礼の言葉に、俺はそう言った。

 

サーゼクス「それと、君に聞きたい事が有る」

 

礼を言った時とはまるで違う。

 

まるで、見定めるかの様に真剣な表情で言った。

 

サーゼクス「君は何者なんだ?」

 

イッセー(やっぱりこの質問か)

 

俺は予想通りの質問に、内心そう呟いた。

 

イッセー「その疑問を抱いた理由は何ですか?」

 

俺は一応尋ねた。

 

サーゼクス「ライザーくんとのレーティングゲームで、君が放った黒い炎の力を見た時だ」

 

イッセー(これまた予想通りだな)

 

サーゼクスさんの答えは、予想通り過ぎた。

 

イッセー「これから話す事は、絶対に他言無用でお願いします」

 

サーゼクス「分かったよ」

 

イッセー説明中

 

サーゼクス「そう言う事だったのか」

 

イッセー「納得が早いですね。普通最初は疑うのに」

 

俺はサーゼクスさんの納得の早さに、軽く突っ込んだ。

 

サーゼクス「人生経験の差と言う事だな」

 

イッセー「成る程な」

 

俺は何と無く理解した。

 

サーゼクス「さて、しんみりした話は終わりにしよう。それで、君はリアスの事をどう思っているんだ?」

 

サーゼクスさんは話を変えて、兄としての質問をぶつけて来た。

 

イッセー「好k…いや、愛してるって言った方が良いですね。と言っても、その対象は複数居ますけどね」

 

サーゼクス「そうか、でも君が妹を想ってくれていて良かった」

 

俺の答えに、サーゼクスさんは安心した表情でそう言った。

 

サーゼクス「イッセーくん。プライベート時は、部室の時の様に義兄と呼んでくれないか?それと、敬語も要らない」

 

と言う申し出を受けた。

 

イッセー「分かった。それならそうさせてもらうぜ、義兄さん。それと、俺の事もイッセーで良い」

 

サーゼクス「ハハハ、リアス達が君を好きに成った理由が分かった気がするよ」

 

義兄さんの申し出を受けると、義兄さんがそう言った。

 

イッセー「そろそろ時間も時間だし、寝ようぜ義兄さん」

 

サーゼクス「そうだね。お休み、イッセーくん」

 

そう言って、俺達は眠りに付いた。




いかがでしたでしょうか?

義兄弟の会話でした。

次回はきゃっきゃウフフなプール会です。

それでは次回もお楽しみに


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プール開きです

お待たせしました。

久し振りに行き詰まってしまって申し訳ありません。

それでは本編どうぞ。


よぅイッセーだ

 

俺は今、オカ研メンバー全員で学校のプールに来ていた。

 

理由は簡単、掃除の為だ。

 

ゼノヴィア「それにしても、何故オカルト研究部がプールの掃除などをするんだ?」

 

リアス「コカビエルの一件で、生徒会メンバーに後始末させてしまったから、そのお礼として今回は代わって上げる事にしたの」

 

ゼノヴィアの疑問に、リアスが答えた。

 

確かに元々プール掃除は生徒会の仕事だけど、今回はリアスが言ったように代わった。

 

リアス「その代わり、掃除が終わったら好きに泳いで良いそうよ」

 

 

レイナーレ「それは良いわね。この頃は色々有り過ぎて、リフレッシュ出来なかったから」

 

リアスの朗報を聞いて、レイナーレが嬉しそうに言った。

 

カラワーナ「確かにな。此処でエンジョイするか」

 

ミッテルト「久し振りに遊ぶっす!!!」

 

レイナーレは続いて、カラワーナ、ミッテルトが言う。

 

ミッテルトに関しては両手を上げて叫んだ。

 

リアス「それじゃ、皆着替えて掃除開始よ」

 

オカ研メンバー「はい、部長!!」

 

リアスの掛け声に、俺達は返事をしてそれぞれの更衣室に入って体操服に着替えた。

 

[1時間後]

 

イッセー「やっぱりこれだけ人数が居ると掃除も早いな」

 

俺は掃除が終ってからそう呟いた。

 

そりゃ10人も居たら早く終わるわな。

 

リアス「それじゃ、全員水着に着替えて泳ぐわよ!」

 

リアス以外「おぉーーー!!!」

 

 

着替え終わった俺達は、プールサイドに集まっていた。

 

女子メンバーの水着は順番に

 

リアス 面積小さめの白ビキニ

 

朱乃 赤と青が混ざったビキニ 面積小さめ

 

黒歌 黒のレディース水着

 

レイナーレ グレーのバンドゥ水着

 

カラワーナ 赤の三角ビキニ

 

アーシア、白音、ミッテルト スクール水着

 

レパートリーはこんな感じだ。

 

リアス「イッセー、私達の水着どうかしら?」

 

イッセー「皆似合ってる。それぞれの良い所が出てて、言う事がねえ」

 

女子メンバー「ウフフ///」

 

俺が褒めると、皆真っ赤に成ってニヤけた。

 

でも俺は、此処である事に気付いた。

 

イッセー「ゼノヴィアはどうしたんだ?」

 

アーシア「水着を着るのに手間取っていて先に行ってくれと」

 

俺の疑問に、アーシアが答えた。

 

白音「イッセーさん、ちょっとお願いが有ります」

 

と白音が、話が終わった所で俺に言って来た。

 

白音のお願い、それは

 

イッセー「ほい、1、2、1、2」

 

白音「ぷは、ぷは」

 

アーシア「頑張って下さい白音ちゃん!!」

 

白音のお願い、それは泳ぎを教えてくれって事だった。

 

今は俺が手を引いて、ばた足を教えてる。

 

白音「イッセーさん。付き合わせてしまって、ごめんなさい」

 

と、白音が練習の最中に謝ってきた。

 

イッセー「謝る事 無いだろ?嫌なら最初から断ってるし。それに白音も俺の女の1の人だからな」

 

白音「///!!!」

 

俺がそう言うと、白音は真っ赤になって顔を水に付けた。

 

イッセー「フッ、照れ屋だな。よし、着いたぜ」

 

白音「あ、ありがとうございます///」

 

まだ照れてるみたいだな。

 

イッセー「どうする、まだ練習するか?」

 

白音「いえ、疲れたので休みます」

 

俺が尋ねると、白音はそう答えた。

 

イッセー「そうか、分かった。アーシア、次はお前の番だ」

 

アーシア「は、はい!!」

 

実はアーシアにも泳ぎを教える事に成ってる。

 

白音とアーシアが交代して、俺に白音の時と同じように教えた。

 

アーシアに教えた後、俺も一通り泳いだ。

 

するとリアスが俺を呼んだ。

 

リアス「イッセー、ちょっと来てくれないかしら」

 

呼ばれた方向を見ると、プールサイドにシートを敷いて寝そべるリアス。

 

その手にはボトルが握られていた。

 

イッセー(そう言う事か)

 

俺は察してから、リアスの所に向かった。

 

イッセー「それで、何だよ」

 

リアス「オイル塗ってくれない?」

 

イッセー「フッ」

 

予想通りの答えに、俺はつい笑ってしまった。

 

イッセー「分かったよ」

 

俺はボトルを受け取って、オイルを馴染ませる。

 

そして、マッサージの要領で背中に塗っていく。

 

イッセー「どうだ?リアス」

 

リアス「気持ちいいわ。イッセーってマッサージも上手いのね」

 

俺が感想を聞くと、リアスはそう言って感心していた。

 

5分程して、肩から足まで塗り終わった。

 

すると、リアスがイタズラな笑顔で言う。

 

リアス「イッセー、胸にもオイル塗りたい?」

 

これはイタズラって言うのより、誘惑だな。

 

すると、後ろから朱乃が抱き付いて来た。

 

朱乃「あらあら、リアスだけズルいですわ」

 

イッセー(この感触、ブラ着けてねえぞ!)

 

俺は内心少し驚いた。

 

するとリアスが、朱乃に抗議した。

 

リアス「ちょっと朱乃、私のオイル塗りは終わって無いのよ!!!」

 

起き上がりながらそう言うリアス。

 

当たり前だけど、オイルを塗る時ブラの紐を外した。

 

だから今、リアスの胸は丸見えだ。

 

朱乃「良いじゃない、何時もリアスばかりズルいわ!!イッセーくんの家に住んでるだけでも羨ましいのに!!!」

 

そこからは女子達の口喧嘩になった。

 

イッセー「落ち着けお前ら。俺は1人なんだから、喧嘩すんなよ。気持ちは分かるけどよ、ならお前達も順番に塗ってやるからそれで納めろ」

 

女子メンバー「はい///」

 

あっさり終わった。

 

イッセー(ロストヴェインがほしい)

 

俺は内心そう思った。

 

2時間半かかって、やっと皆にオイル塗が終わった。

 

俺は道具倉庫の前のベンチで休んでいた。

 

すると、ゼノヴィアが話し掛けて来た。

 

ゼノヴィア「こんな所で何をしているんだ?兵藤一誠」

 

イッセー「イッセーで構わねえよ。結構遅かったな、ゼノヴィア」

 

ゼノヴィア「初めての水着だから、着替えるのに手間取ってしまった。似合うかな?」

 

俺が尋ねると、ゼノヴィアがそう言ってさらに聞いて来た。

 

イッセー「あぁ、似合ってるぜ」

 

ちなみにゼノヴィアの水着は、普通の緑ビキニだ。

 

イッセー「でも見るからに時間掛かりそうな水着には見えないけど」

 

ゼノヴィア「実は着替えた後、考え事をしていたんだ」

 

俺が疑問を言うと、ゼノヴィアはそう言った。

 

イッセー「考え事ねぇ。俺で良かったら相談に載るぜ」

 

俺がそう言うと、ゼノヴィアが真剣な表情で言った。

 

ゼノヴィア「私と子供を作らないか?」

 

イッセー「・・・は?」

 

俺は耳を疑った。

 

知り合って間もないのに、いきなり子供って。

 

イッセー「その考えに行き着いた理由は何だよ?」

 

ゼノヴィア「そうだな。順を追って説明しよう」

 

そう言って、ゼノヴィアは説明を始めた。

 

ゼノヴィア「私は今まで、信仰の為に生きて来た。主の為に戦い、主の為に生きる。それが全てだった」

 

イッセー(それは俺にも何と無く分かる。ゼノヴィアはイリナに負けず劣らずの信仰者だ)

 

ゼノヴィア「だが、主が居ないと知り、私には目標が無くたってしまった。其処で、リアス部長に聞いたんだ。そしたら[悪魔は欲を持ち、欲を叶え、欲を望む者。好きに生きなさい]と言われたんだ」

 

イッセー(原因はリアスか)

 

俺はゼノヴィアの説明を聞いて、デコに手を当てて内心そう呟いた。

 

イッセー「それで、何で子作り何だよ?」

 

ゼノヴィア「女の欲と言うのは何だと考えたら、子供を育てる事だと思い至った。子を育てるなら強い子に育てたい。だから、強い遺伝子を残したい。だからこそ君だ。君はとてつもなく強い。あのコカビエルを完膚無きまでに倒した。だからこそ、君との子供が欲しい」

 

男として選んでくれたのは嬉しい。

 

だけど、考えが極端だ。

 

イッセー「ゼノヴィア、確かに子孫は大事だ。だけどな、そう言うのはもっと親密な関係に成ってからだ。知り合って間もない俺達がいきなり子供を作っても、その子供が辛い思いをするかも知れない。相手はちゃんと見定めろ」

 

俺はゼノヴィアにそう言い聞かせた。

 

ゼノヴィア「分かった。それなら、少しずつ関係を深めて行く。だがなイッセー」

 

イッセー「ん?」

 

ゼノヴィアは俺の名前にはを呼んだ直後、俺の顔に両手を添えてキスして来た。

 

ゼノヴィア「ん」

 

触れるだけのキス。

 

1分しない内に離れた。

 

ゼノヴィア「お前へのこの想いは、絶対に覆らない」

 

ゼノヴィアは真剣な表情でそう言って、プールへ向かった。

 

イッセー「フッまた女が増えたな。幸せ者って、こう言うのを言うんだろうな」

 

俺は黄昏ながらそう呟いた。

 

そして、俺もプールに戻った。

 

すると、ゼノヴィアが皆に質問責めされていた。

 

どうやらさっきの俺とゼノヴィアのやり取りを見ていたらしい。

 

リアス以外に囲まれて、流石のゼノヴィアもたじたじに成っていた。

 

俺は皆を落ち着かせた後、夕方まで泳いだ。




いかがでしたでしょうか?

それにしても、メリオダスの乳揉みって規制に引っ掛からないでしょうか。

正直書きたいですけど、引っ掛かったら怖いです。

詳しい方はコメント下さい。


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授業参観です。

お待たせしました。

何とか書けました。

それでは、本編どうぞ。


よぅイッセーだ

 

今日は授業参観の日だ。

 

そんでもって、俺は今日は日直の為早めに家を出た。

 

途中の自販機で、缶コーヒーを[2つ]買って。

 

そして、学園前の橋に差し掛かった所で、1人の銀髪女が柵に腰掛けていた。

 

銀髪女「おはよう」

 

イッセー「おはようさん。ほれ」

 

俺は挨拶した後、さっき買った缶コーヒーは投げ渡した。

 

銀髪女「これを用意してたって事は、気付いていたんだね」

 

イッセー「あぁ、バレバレだけどな」

 

銀髪女「まさかバレてたんだね」

 

少し残念そうに言う彼女。

 

イッセー「それで、一体何の用なんだ?白龍皇」

 

白龍皇「其処まで気付いているなんてね。流石に予想外だよ」

 

俺が尋ねると、白龍皇が驚いてた。

 

ヴァーリ「用件の前に、自己紹介させてくれ。僕はヴァーリ、お気付きの通り白龍皇だよ。用件はただの挨拶だよ。僕は堕天使の側に付いているからね。それと、ライバル同士の顔合わせかな」

 

俺はさっきから、ヴァーリに殺気を向けてる2人に注意した。

 

イッセー「そう言う事か。それと木場とゼノヴィア、殺気を止めろ」

 

俺がそう言うと、木場とゼノヴィアが俺の後ろから来た。

 

ヴァーリ「もし君達が仕掛けていたら、反撃しようと思っていたんだけどね。未遂に終わって良かった」

 

イッセー「俺は敵意が無え奴に攻撃する気は無えよ」

 

ヴァーリの皮肉に、俺はそう返した。

 

イッセー「挨拶が済んだならアザゼルの所に帰んな。堕天使側からの挑発に取られても困るだろ」

 

ヴァーリ「そうだね。それじゃあ、忠告通り帰るとするよ。それじゃあ、次会う時は会談の時にね」

 

ヴァーリはそう言って帰って言った。

 

イッセー「おっと、時間がヤバイな。そんじゃ、俺は行くぜ」

 

俺は携帯を見て、時間が迫ってたから木場とゼノヴィアに声を掛けて学校まで走った。

 

 

何とか日直の仕事を終わらせる事が出来た。

 

そして教室に戻った時に、母さんの隣にスーツを着た青い髪の女が居た。

 

俺はティアに尋ねた。

 

イッセー「あのさぁ、何でティアが此処に居るんだ?」

 

ティア「この間イッセーの家にお邪魔した時、イッセーの母上から今日の事を聞いたんだ。だから興味本意で来た。公共な場所だから、ちゃんと正装して来たんだ」

 

イッセー「その気配りは有り難いな。ま、ゆっくりして行けよ」

 

俺はティアの説明を聞いて、そう言ってから自分の席に付いた。

 

余談だけど、休み時間にティアとの関係を問い詰められた。

 

主に松田と元浜に、しかも泣きながら。

 

そして、時間は過ぎて午前最後の3時限目。

 

この時間は英語の筈なのに、何故か粘土が配られた。

 

英語教室「今日の授業のテーマは、表現力です。自分の思い描いた、有りの儘を粘土で表して下さい」

 

確かに、表現力は大事だけどな。

 

イッセー(だからって粘土細工は無いだろ?多分簡単に済ませる為だろうな、偏見かも知れないけど。ま、楽だから良いか)

 

俺は内心そう言って、粘土を見て考えた。

 

イッセー(そうだなぁ・・・よし、決めた)

 

10分後

 

英語教室「素晴らしい!!!君にこんな才能が合ったなんて、兵藤くん!!!」

 

俺が作った物、それはリアスだ。

 

普段の凛とした感じを再現してみた。

 

ちなみに、姿は素立ちに右手を腰に当ててる形だ。

 

それを見て、教室に居る皆がざわ付いた。

 

イッセー「大した事無いですよ。何と無く出来ただけで」

 

俺がそう言うと、1人の女子が口を開いた。

 

女子生徒「フッフッフッ手が覚えてる程 触りまくってる訳ね」

 

イッセー「桐生、誤解を招く言い方は止めてくれ」

 

女子の名前は、桐生藍華。

 

通称エロの匠。

 

性的知識は男子並み、もしくはそれ以上だ。

 

俺達にちょくちょく絡んで来る奴だ。

 

でも、アーシアやゼノヴィアと仲良くしてくれてるから良いけど。

 

松田「なぁイッセー、俺の作品と交換してくれ」

 

其処に松田が自分が作った粘土細工を持って交渉して来た。

 

何処ぞの国の土人形みたいな物だ。

 

元浜「そんなゴミより俺は5000円出すぞ!!!」

 

元浜に続いて、村山と片瀬まで参加して来た。

 

村山「私は7000円よ!!」

 

片瀬「なら私は10000円!!」

 

何かいきなりオークションが始まった。

 

イッセー「こらこら、本人の同意無しで勝手にオークションするなよ」

 

松田「すまない」

 

元浜「すまん」

 

村山「ごめんなさい」

 

片瀬「ごめんなさい」

 

俺が声を掛けると、4人とも我に帰って謝って来た。

 

その後も、追加の粘土を貰ってオカ研女子メンバー全員の人形を作った。

 

そして昼休みに成って、飯を食った後中庭に皆で集まった。

 

そして、皆に授業中に作った粘土人形をそれぞれにプレゼントした。

 

リアス「良く出来てるわね」

 

朱乃「そうですわね。これを短時間で女の子 全員分 作るなんて」

 

黒歌「にゃはは!これは確かに欲しがる筈にゃ」

 

アーシア「そうなんですよ!私もゼノヴィアさんもレイナーレ様も教室で貰ったんですけど、欲しいと言う方が殺到していました」

 

ゼノヴィア「そうだな。正直、彼処までイッセーが器用だとは思わなかったな」

 

白音「昔からイッセーさんの事は見てきましたけど、こんな特技は初めて見ました」

 

レイナーレ「私も、本当に手だけで作ったのか疑うわ」

 

カラワーナ「確かに。ここまで来ると、最早芸術だな」

 

ミッテルト「これは宝物っすね」

 

思いっきりのガールズトーク。

 

喜んでくれたなら、それで良いけど。

 

イッセー「まぁ喜んでくれたなら、作った甲斐が有ったぜ」

 

俺がそう言った直後、体育館に人集りが出来ていた。

 

男子生徒「魔女っ娘の撮影会だと!!!」

 

その中に、何故か松田と元浜も居た。

 

リアス「まさか!?」

 

朱乃「うふふ!」

 

何か2人は知ってるみたいだ。

 

イッセー「取り合えず行ってみるか」

 

俺がそう言って、皆で体育館に向かった。

 

すると、舞台の上でポーズを取って撮影されてた。

 

其処に、匙が中断させた。

 

匙「お前達、撮影会は終わりだ。さっさと散れ」

 

匙がそう言うと、撮影者達はぶつぶつ言いながら退散した。

 

そして匙は、コスプレ魔女に話し掛けた。

 

匙「あの、ご家族の方でしょうか?」

 

コスプレ魔女「うん!そうだよ」

 

まるでぶりっ娘でもするようにそう答えた。

 

でも俺は、そのコスプレ魔女に見覚えが在った。

 

俺はコスプレ魔女に話し掛けた。

 

イッセー「魔女さん、アンタに聞きたい事が在る」

 

コスプレ魔女「ん?何かな?」

 

匙「兵藤、どうしたんだ?」

 

コスプレ魔女が聞き返した所で、匙も聞いてきた。

 

イッセー「この魔女さんには見覚えが在るんだ」

 

匙の問いに答えた後、コスプレ魔女に尋ねた。

 

イッセー「こうして会うのは、久し振りに成るんだろうな。ソーナの姉ちゃん、いや今はこう言うべきだな。魔王、セラフォルー・レヴィアタン」

 

セラフォルー「そうだね、久し振りだよね。救世主くん!!」

 

匙「・・・」

 

完全に固まってるな、匙の奴。

 

其処へソーナが来た。

 

ソーナ「匙、何を手間取っているのですk」

 

言い欠けた所で、セラフォルーを見付けて固まった。

 

セラフォルー「ああ!!ソーナちゃああん!!!」

 

と呼びながらソーナの方へ走って行った。

 

ソーナ「お姉様!?」

 

驚いたソーナが一目散に俺の方に逃げて来た。

 

セラフォルー「ソーナちゃん、何で逃げるの?」

 

ソーナ「私が逃げる理由は、お姉様のその格好です!!せめてこう言う場所ではスーツを着て下さい!!!」

 

 

これは、かなり前から恥ずかしい思いをしてるらしいな。

 

セラフォルー「其処まで言われちゃ仕方ないか」

 

そう言って、足元に魔方陣を出した。

 

魔方陣が上に上がると同時に、セラフォルーさんの服がスーツに変った。

 

セラフォルー「これで良い?」

 

ソーナ「最初からそれで来て下さい。それなら、私も隠す事も無いので」

 

ソーナはまだ少し剥れながらもそう言った。

 

するとリアスがセラフォルーさんに話し掛けた。

 

リアス「お久し振りです、セラフォルー様。お元気そうで何よりです」

 

セラフォルー「リアスちゃんも久し振りだよね。そっちも元気してた?」

 

リアス「はい、お掛け様で」

 

セラフォルーさんがリアスに答えてお互いの近況を聞き会った。

 

リアス「セラフォルー様は、ソーナの授業参観に?」

 

セラフォルー「そうなの。でもソーナちゃん酷いんだよ!今日の事 黙ってたんだから。もう、お姉ちゃんショックで、天界に攻め込もうとしたんだから!!」

 

イッセー「冗談なのか本気なのか全く分からん」

 

俺がそう言った後、セラフォルーさんが俺に話し掛けて来た。

 

セラフォルー「そう言えば、君の名前 聞いて無いね。教えてくれる?」

 

イッセー「はい。俺は兵藤一誠、リアスの兵士で赤龍帝です」

 

俺が名乗ると、セラフォルーさんは真剣な表情で俺に聞いて来た。

 

セラフォルー「もしかしてあの時の黒い炎って、赤龍帝の力なの?」

 

イッセー「いえ、それは違います。あれは俺の魔力です」

 

俺はそう言いながら獄炎を右手に出した。

 

セラフォルー「へぇ、珍しい魔力だね」

 

獄炎を見て、セラフォルーさんは一言そう言った。

 

すると、セラフォルーさんが話題を変えた。

 

セラフォルー「そうだ、聞いたよ!あのコカビエル倒しちゃったんだってね」

 

イッセー「えぇ、まぁ」

 

俺はあやふやに答えた。

 

セラフォルー「これなら、ソーナちゃんを任せても良さそうだね」

 

ソーナ「お姉様!?」

 

セラフォルーさんの一言に、1番驚いたのはソーナだった。

 

イッセー「俺とソーナとの事、義兄さんに聞いたんですか?」

 

セラフォルー「そうだよ!それにしても、サーゼクスちゃんを義兄さんて呼ぶなんてね」

 

俺が尋ねると、セラフォルーさんはニヤニヤしながらそう言った。

 

イッセー「本人からそう呼ぶように言われたんで。後、プライベートの時はタメ口で良いとも」

 

セラフォルー「へぇ、君の事が気に入ったんだね。そうだ!良かったら、私の事もサーゼクスちゃんと同じで良いよ」

 

セラフォルー以外「え!?」

 

俺も含めてセラフォルーさん以外の皆が驚いた。

 

イッセー「・・・分かったよ。プライベートの時は、そうさせて貰うぜ。義姉さん」

 

ソーナ「うぅ///」

 

俺がそう言うと、ソーナが俺のシャツを掴んで照れていた。

 

セラフォルー「素直で宜しい。それじゃあ私も、イッセー君て呼ぶからね」

 

こうして正式に義兄、義姉に正式に義弟と認められた。

 

 

その後は、普通通りに授業を受けた。

 

そして放課後、何時も通りに部室に集まって居た。

 

すると、義兄さんがグレイフィアと一緒に部室に来た。

 

イッセー「義兄さん、どうしたんだ?」

 

俺が尋ねると、グレイフィアが待ったを掛けた。

 

グレイフィア「兵藤様、魔王様に対して無礼ですよ」

 

グレイフィアが俺にそう言うと、義兄さんがそれを止めた。

 

サーゼクス「良いんだよグレイフィア。私がそう呼んでくれと言ったんだ、プライベートの時だけだけど」

 

グレイフィア「そうでしたか。出すぎた真似を致しました」

 

義兄さんがそう言うと、グレイフィアは素直に引いた。

 

サーゼクス「そうそう、用件だったね。リアス、あの子の封印を解く事に決まったよ」

 

リアス「そうですか。あの子の」

 

義兄さんがそう言うと、リアスが真剣な表情で顎に手を当てて考え込む。

 

イッセー(あの子ってのは多分だけど、[あの部屋]の奴の事だろうな)




いかがでしたでしょうか?

ホントに更新ペースを下げてしまってすいません。

ゆっくりでは有りますが、凍結には致しませんのでご安心下さい。

これからもご愛読、宜しくお願いします。


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後輩はヴァンパイア

やっとです。

やっと更新出来ました。

大変長らくお待たせしました。

それでは、本編どうぞ。


よぅイッセーだ

 

義兄さんが封印を解くと言った翌日の放課後、俺達オカ研メンバーはある部屋の前に集まっていた。

 

アーシア「此処に、私と同じ僧侶が?」

 

昨日義兄さんから事情を聞いていて、あらかたは皆知ってる。

 

リアス「それじゃ、結界を解くわよ」

 

そう言って、リアスは結界を解いた。

 

その瞬間

 

???「いやぁぁぁぁあああ!!!」

 

と叫び声がした。

 

イッセー「なんだ、今の怯えた声は?」

 

リアス「あの子は幼い時の事情で、かなりの人見知りに成ってるの」

 

俺が疑問を言うと、リアスが教えてくれた。

 

イッセー「今の、人見知りってレベルかよ?」

 

俺は突っ込まずにいられなかった。

 

だって、あの慌て様は少し異常だ。

 

イッセー「リアス、1度にこの人数で入るのは止めた方がいいな」

 

リアス「そうね。それじゃあ、まずは私と朱乃で入るわ。慣れてる私達なら少しは落ち着くと思うから」

 

俺の提案にリアスがそう言って、朱乃と部屋に入って言った。

 

???「な、何事ですか!?」

 

中の奴は吃りながら状況聞いた。

 

リアス「封印が解けたのよ。さぁ、外に出ましょ」

 

いつも以上に優しげな声音で語り掛けるリアス。

 

???「嫌ですううう!!!此処が良いです!!お外恐い!!」

 

人見知りに加えて引きこもりかよ。

 

朱乃「そんなに心配しなくても、アナタを襲う敵は居ませんわ。だから一緒に出ましょ」

 

???「嫌ですってば!!!僕お外が嫌いなんです」

 

もうこれ恐怖症じゃねえか。

 

俺は見てられなくなって部屋に入った。

 

イッセー「お邪魔しまーす」

 

???「だ、誰ですか!?」

 

俺の登場に驚いて後退りながら尋ねて来た。

 

イッセー「俺は兵藤一誠、リアスの眷属だ。ちなみに学年は2年だ」

 

俺はソイツに目線を合わせて自己紹介をした。

 

イッセー「次はお前の名前を教えてくれないか?」

 

ギャスパー「ぎ、ギャスパー・ブラディです。い、一誠先輩」

 

リアス「ギャスパーが素直に答えた!?」

 

朱乃「ギャスパー君が素直に答えた!?」

 

2人は信じられないと言うように叫んだ。

 

イッセー「どうしたんだ2人共、そんなに大声出してさ?」

 

リアス「実はその子、初対面の人には殆ど口訊かないの。なのにイッセーにはあっさり訊いたから驚いて」

 

俺が尋ねると、リアスがそう言った。

 

イッセー「そうなのか。でもなんで俺だけ?」

 

ギャスパー「い、一誠先輩は何故か大丈夫だったんです」

 

俺の疑問に、ギャスパーが答えた。

 

イッセー「イッセーで構わねえよ。それとさっきから気になってたんだけど、何で男装してんだ?」

 

俺はこの部屋の存在を知ってから中に居るギャスパーが女だと気付いた。

 

だけど今着てるのは男子の制服だ。

 

ギャスパー「だって、此方の方が格好良いもん」

 

「もん」って子供かよ。

 

イッセー「それとギャスパー、お前 吸血鬼だろ」

 

ギャスパー「な、何で分かるんですか!?」

 

俺がギャスパーの種族を言うと、ギャスパーが驚いて聞き返した。

 

イッセー「気配で分かるんだよ。吸血鬼の気配は少し寒気が有る。ギャスパーにも微かだけど、そんな気配がするんだ」

 

ギャスパー「だ、だからって何でこんな的確に?」

 

イッセー「あくまで気配だから、何と無くとしか言えねぇな」

 

リアス「・・・」

 

朱乃「・・・」

 

何かリアスと朱乃が黙ったままだな。

 

イッセー「どうしたんだ、2人共?」

 

リアス「ただ唖然としてるだけよ」

 

朱乃「ただ唖然としてるだけです」

 

呆けながらそう答える2人。

 

イッセー「それじゃギャスパー、外じゃなくて部室には来れるか?」

 

ギャスパー「・・・イッセー先輩が手を繋いでくれるなら///」

 

俺が尋ねると、ギャスパーが顔を赤くしながらそう言った。

 

イッセー「分かった。それじゃあ、行こうぜ」

 

ギャスパー「は、はい///」

 

俺が手を出して促すと、ギャスパーは照れながら俺の手を握った。

 

こうして俺はギャスパーを部屋から出す事が出来た。

 

 

俺達が部屋から出ると、俺と手を繋いでるギャスパーを見て一瞬嫉妬した。

 

でも俺がすぐに事情を話して皆を落ち着かせた。

 

部室に着いた所で、リアスからギャスパーについての紹介が始まった。

 

リアス「この娘はギャスパー・ブラディ。元は吸血鬼と人間のハーフだったの。ギャスパーは幼い時の事情で家を飛び出した。でも、ヴァンパイアハンターと遭遇して殺されてしまったの。それを私が保護する形で眷属にする事を決めたの。それにギャスパーには神器が宿っていたの。それは、停止世界の邪眼(フォービトゥン・バロール・ビュー)その能力は、視界に在るモノの時間を止める事が出来るの」

 

其処まで言った所で俺が口を開いた。

 

イッセー「成る程な。ギャスパーが封印されてた理由は神器をコントロール出来ないからだな」

 

リアス「いきなり其処に気付くなんて、流石イッセーね」

 

俺の解釈に、リアスが感心した。

 

すると木場が俺に聞いて来た。

 

木場「イッセー君。前々から気に成ってたけど、君は何故其処までの洞察力が有るんだい?それに、君の戦い方は同い年とは思えない。君は一体、何者なんだい?」

 

イッセー(とうとう聞いて来たか、この質問)

 

よく見ると、ゼノヴィアも知りたいと言う表情だった。

 

イッセー「分かった。でも、今から話す事は他言無用で頼むぜ3人共」

 

木場「分かったよ」

 

ゼノヴィア「分かった」

 

ギャスパー「わ、分かりました」

 

3人の確認を聞いた所で、俺は全て話した。

 

イッセー説明中

 

木場「・・・」

 

ゼノヴィア「・・・」

 

ギャスパー「うぅー」

 

話が終った時、木場とゼノヴィアは無言だったけどギャスパーは泣いていた。

 

イッセー「ギャスパー、何泣いてんだよ?」

 

ギャスパー「だ、だってひっくっイッセー先輩に、そんな過去が有ったなんて、ひっく」

 

俺がギャスパーに尋ねると、ギャスパーは泣きながらそう答えた。

 

イッセー「ギャスパー、俺は泣いて欲しくて話したんじゃねえ。だから、泣くのは止めてくれ」

 

俺はギャスパーの頭を撫でながらそう言った。

 

ギャスパー「は、はい」

 

5分後

 

イッセー「落ち着いたか?」

 

ギャスパー「は、はい。すいません」

 

俺が様子を確認すると、まだ少し涙目では有るけど落ち着いたみたいだ。

 

イッセー「俺を想ってくれるのは嬉しいけど、女が矢鱈滅多に泣くもんじゃねえよ」

 

ギャスパー「は、はい///」

 

俺はまたギャスパーの頭を撫でながらそう言うと、ギャスパーは照れながら返事をした。

 

オカ研女子メンバー「むぅー」

 

イッセー「慰めてるだけだから、そんなに剥れるな」

 

俺は彼女達の雰囲気を察してそう言った。

 

イッセー「そんじゃ、まずはギャスパーのトレーニングからだな」

 

ギャスパー「と、トレーニングって何をするんですか!?」

 

俺がギャスパーの方針を言うと、ギャスパーが聞いて来た。

 

イッセー「決まってんだろ。お前の神器をコントロールする為のだよ」

 

ギャスパー「そ、そんな僕には無理ですよ!!」

 

俺が答えると、ギャスパーは全否定した。

 

イッセー「ギャスパー、どんな奴もトレーニングや練習無しでいきなり出来る事なんて無えんだよ。当然俺もな。何事も、努力しないと出来ないんだ。だから、俺を信じて頑張ってねみないか?」

 

ギャスパー「・・・分かりました。で、出来る限り頑張ってみます」

 

俺はギャスパーを説得して、ギャスパーをその気にさせた。

 

リアス「やっぱり年の功かしら?言葉に説得力が有るわね」

 

朱乃「確かにそうですね。精神年齢は既に4桁を越えてますから」

 

木場「見てたらまるで子供を諭す大人だね」

 

黒歌「見ようによってはお兄ちゃんと妹にも見えるにゃ」

 

白音「姉様に同意です。と言うより、それにしか見えません」

 

ゼノヴィア「微笑ましいな。でも兄妹にも見えるが、親子にも見えるな」

 

レイナーレ「うふふ、イッセーくんは面倒見が良いわね」

 

カラワーナ「将来は良い父親に成りそうだな」

 

ミッテルト「確かにそうっすね」

 

ドーナシーク「これは、俺には真似出来ないな」

 

なんて会話が聞こえて来た。

 

イッセー(俺、普通に接してるだけなんだけどな?)

 

何はともあれ、ギャスパーの神器トレーニングが始まった。

 

 

俺とギャスパーは旧校舎裏の広場に移動した。

 

その時も「手を繋いで下さい」とお願いされた。

 

ちなみに他のメンバーはと言うと。

 

リアス、朱乃、木場は会談に向けての打ち合わせで義兄さんの所に行った。

 

レイナーレ、カラワーナ、ミッテルト、ドーナシークは同じ理由でグリゴリに。

 

他のメンバーは解散だ。

 

イッセー「取り合えずギャスパー、時間を止めてみてくれ」

 

ギャスパー「は、はい。行きます」

 

俺はギャスパーに時間を止めるように促した。

 

ギャスパーが返事をして力を込めた瞬間、周りがモノクロになった。

 

イッセー「どうなってんだ?いきなり周りがモノクロになったぞ?」

 

ギャスパー「な、何で動けるんですか!?」

 

俺が辺りを見回してると、ギャスパーが驚いた。

 

イッセー「どうしたんだ?俺が動けるのがそんなに凄いのか?」

 

ギャスパー「凄すぎですよ!回りを見てくださいよ!」

 

ギャスパーに言われて空をを見た。

 

見ると、飛んでる鳥が止まってた。

 

成る程な。

 

イッセー「ギャスパー。俺が動ける理由は、ギャスパーより強過ぎるからだ」

 

ギャスパー「どう言う事ですか?」

 

俺が原因が分かった事を伝えると、ギャスパーが聞いて来た。

 

イッセー「つまりだ、俺とギャスパーの力が離れ過ぎてるから俺は止まらないんだ」

 

ギャスパー「そう言う事ですか」

 

俺が説明すると、ギャスパーは何処か安心したような表情と声音でそう言った。

 

イッセー「そんじゃ、時間を動かしてくれ」

 

ギャスパー「余り意図して出来た事無いんですけど」

 

そう言うと、ギャスパーは深呼吸をした。

 

すると、モノクロが収まった。

 

ギャスパー「な、何とか出来ました」

 

イッセー「初めてにしてはよく出来たな。初日はこれで終わりにしような」

 

自力で時間を動かせたギャスパーを誉めて、今日のトレーニングを終いにした。

 

ギャスパー「もうですか?」

 

イッセー「あぁ、根を詰めても逆効果に成るからな。本格的なトレーニングは明日からだ」

 

首を傾げながら聞いて来るギャスパーに俺はそう答えた。

 

ギャスパー「分かりました。そ、それじゃあイッセー先輩、また明日」

 

イッセー「あぁ、また明日な」

 

納得したギャスパーは、そう言いながら部屋に帰って行った。

 

それに俺も同じように応えた。

 

そしてギャスパーが見えなく成ってから、[ずっと見てた奴]に話し掛けた。

 

イッセー「イタズラにしては質が悪いぞ。・・・アザゼル」




いかがでしたでしょうか?

何とか書けました。

仕事で執筆に時間を余り割けないので、楽しみにして下さってる皆様には申し訳ありませんが、長い目で見守って下さい。

それでは、次回もお楽しみに


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聖剣を貰いました。

大変お待たせ致しました。

長々と執筆期間を取ってしまい申し訳ありません。

でも、他の投稿者の方々が2つ3つと書いてる気持ちが分かった気がします。

考えてる時でも、他のアイデアが浮かんで来る事が有ります。

もしかしたら、2作目も書くかも知れません。

※告知では有りません。


よぅイッセーだ

 

俺は今、アザゼルと対峙していた。

 

イッセー「それで、何の用で朝から見てたんだ?」

 

アザゼル「おいおい、朝から気付かれてたのかよ!たっく。まぁ、用ってのは聖魔剣使いを見に来たんだよ」

 

俺が尋ねると、アザゼルはそう答えた。

 

イッセー「生憎だったな。木場ならリアスと朱乃と一緒に会談の打ち合わせだ」

 

アザゼル「そうか、それは残念だったな」

 

俺の答えに、残念そうに言うアザゼル。

 

イッセー「でもなアザゼル、万が一 俺のダチに手を出すって言うなら」

 

俺は其処まで言って、威嚇目的で魔力を上げた。

 

イッセー「いくら会談前とは言っても容赦しねえぞ」

 

アザゼル「な!?何だこの魔力は!?」

 

俺の魔力を感じて、アザゼルは狼狽えた。

 

アザゼル「そ、そんなに警戒しなくても、元々そんな事する気なんか更々無えよ!!」

 

イッセー「なら良いけどな」

 

アザゼルの言葉に、俺はそう言って魔力を解いた。

 

イッセー「用件はそれだけか?」

 

アザゼル「それと、アドバイスだ。あのヴァンパイアの訓練なら、お前の血を飲ませろ。そうすれば、幾らかましにコントロール出来る筈だ。それと五感を使う神器は、コントロール出来ねえと危険だ。じっくり訓練させた方が良い」

 

アザゼルがそう言った所で、匙がやって来た。

 

匙「兵藤、誰と話してんだ?」

 

イッセー「匙か。どうしたんだ、こんな所に?」

 

俺が尋ねると、匙はアザゼルの方を見ながら答えた。

 

匙「解禁された眷属を、一目見ておこうと思ってな。それより、このおっさん誰だ?」

 

イッセー「堕天使総督、アザゼルだ」

 

匙「な!?くっ!」

 

質問に答えた直後、匙は臨戦態勢に入った。

 

それと同時に、左手に蜥蜴みたいな籠手を出した。

 

イッセー(へぇー匙も神器持ちか)

 

アザゼル「ほう、それは黒い龍脈(アブソープション・ライン)だな」

 

匙の神器を見て、感心を示すアザゼル。

 

すると、アザゼルがアドバイスの続きを言った。

 

アザゼル「それとさっきのアドバイスの続きだが、ヴァンパイアの余分な力をソイツのラインで吸い取れば良い。暴走もそれで起こり難く成る筈だ」

 

匙「力を、吸い取る?」

 

アザゼルの言葉に、匙が訝しんでそう呟いた。

 

アザゼル「何だ知らなかったのか?それは五大龍王の一角、黒邪の龍王(プリズン・ドラゴン)ブリトラの力を宿している。それから伸びるラインは、接続出来れば対象者から力を吸い取る事が出来る。だから、ヴァンパイアにそれを繋いで余分な力を吸い取れ」

 

イッセー「アドバイスは感謝しとくぜ。でもなぁ、余り余計なちょっかいは止めろ。これ以上は俺も勘弁 出来ねえからな」

 

俺はアザゼルに少し脅しを掛けた。

 

アザゼル「分かった分かった。そんじゃ、俺は帰るぜ。次会う時は会談でな」

 

アザゼルはそう言って帰って行った。

 

匙「お前の魔力を感じて来てみたら、アザゼルとか冗談キツいぞ兵藤!!」

 

アザゼルが帰った直後、匙が文句を言って来た。

 

イッセー「そうは言っても、朝から監視されて少しイラ付いてたし」

 

匙「相変わらず、お前の感知力は凄いな」

 

匙の文句に、俺はそう言った。

 

すると匙は、俺の感知能力に感心していた。

 

イッセー「そんじゃ、俺はそろそろ帰るわ。また明日な、匙」

 

匙「あぁ、また明日な兵藤」

 

俺達はそう言って別れた。

 

アザゼルside

 

俺は住み家にしていたマンションに居た。

 

アザゼル「兵藤一誠、アイツは一体何者なんだ?あの魔力はどう見ても、最上級悪魔クラスだ!それを、転生してまだ3ヶ月弱の眷属悪魔が纏えるレベルじゃねえ!なのにアイツは、それを余裕で纏いやがった」

 

コカビエルの一件の後に調べたが、アイツの家系は先祖代々普通の人間だった。

 

なのに、アイツの力は異常過ぎる!

 

生まれ持った特性と言えば、無理矢理だか納得は出来る。

 

だが、それを踏まえてもアイツの力は異常過ぎる。

 

アザゼル「会談の時に、聞いてみるしか無いか」

 

そう呟いて、俺は切り替えて会談についての書類に目を通した。

 

匙side

 

俺が生徒会の仕事をしていた時、いきなり途轍もない魔力を感じた。

 

会長と副会長は会談の打ち合わせで居ない。

 

他のメンバーも、魔力を感じて狼狽えていた。

 

当たり前だよな。

 

こんなデカい魔力、狼狽えない方がおかしい。

 

匙「俺が様子を見てくる。皆は此処に居てくれ」

 

俺はそう言って、生徒会室を出た。

 

そして俺は、旧校舎裏の中庭に着いた。

 

俺は物影から様子を伺うと、兵藤とちょい悪の雰囲気のおっさんが向かい合っていた。

 

匙(何だ、あのおっさん?顔が引き攣ってるけど、多分原因は兵藤の魔力だろうな。それにしても、兵藤の目がマジだ。コカビエルの時と同じ、敵を見る目だ)

 

俺は兵藤と打ち解けてから、兵藤の感情が目付きや表情で大体分かるように成った。

 

だからこそ分かる。

 

あの目はマジだ。

 

俺は然り気無く止めに入った。

 

匙「兵藤、誰と話してんだ?」

 

そしておっさんの正体を聞いた時、とんでもない答えが帰って来た。

 

イッセー「堕天使総督、アザゼルだ」

 

匙「な!?くっ!」

 

俺は兵藤の答えに驚いて、思わず構えた。

 

その際、俺は神器を出した。

 

すると、アザゼルが俺の神器を見て感心を示した。

 

アザゼル「ほう、それは黒い龍脈だな」

 

その後、兵藤にアザゼルが話し掛けた。

 

内容が見えて来ねえけど、アザゼルが言った事が引っ掛かった。

 

[ヴァンパイアの余分な力をソイツのラインで吸い取れば良い]

 

匙「力を、吸い取る?」

 

俺は訝しんでそう呟いた。

 

それを聞いて、アザゼルが解説を始めた。

 

そして話を聞いて、俺は内心驚いた。

 

まさか俺の神器が、五大龍王の力を宿してるなんて思わなかった。

 

説明を終えたアザゼルは兵藤に忠告されて帰った。

 

その後、俺と兵藤は少し話して別れた。

 

イッセーside

 

アザゼルがちょっかいを掛けて来た次の日。

 

俺はギャスパーに精神統一をさせている。

 

五感系の神器は、所有者にかなり負担が掛かる。

 

昨日リアスに聞いたけど、ギャスパーは無意識に力が高まるみたいだ。

 

だから意図ぜずに、禁手に至る危険が有るらしい。

 

だから俺は、先ずは精神を安定させるのが一番だと考えた。

 

その為に、ギャスパーには精神統一をさせて落ち着かせるのが狙いだ。

 

ギャスパーは人見知りで臆病だから、すぐにテンパっちまうのが弱点だ。

 

それを抑える為の精神統一だ。

 

俺はギャスパーが姿勢を保ててるか監督だ。

 

10分位経った所で、俺の携帯が鳴った。

 

Prrrrrrrr

 

俺は携帯を見ると、朱乃だった。

 

イッセー「もしもし、朱乃。どうしたんだ?」

 

朱乃「イッセーくん、突然電話してごめんなさい。申し訳ありませんが、今から私の家に来てくれませんか?」

 

朱乃が申し訳無さそうに聞いて来た。

 

イッセー「朱乃の家って、確かに神社だよな?」

 

朱乃「そうですわ。来て頂けますか?」

 

俺が確認すると、朱乃は肯定してまた聞いて来た。

 

イッセー「分かった、すぐ行くから待ってろ」

 

朱乃「それでは、お待ちしています」

 

俺は携帯を切った後、ギャスパーの精神統一を中断させた。

 

イッセー「ギャスパー、朱乃から呼ばれたから中断だ。続きは明日な」

 

ギャスパー「分かりました。行ってらっしゃい、イッセー先輩」

 

ギャスパーは笑顔でそう言ってくれた。

 

イッセー(笑顔で見送られるのって、良い気分だな)

 

イッセー「あぁ、行ってくる」

 

ギャスパー「えへへ」

 

ギャスパーの頭を撫でながら答えると、ギャスパーは嬉しそうに笑った。

 

 

朱乃の神社に着くと、階段の頂上に朱乃が巫女服姿で待っていた。

 

朱乃「いらっしゃい、イッセーくん。わざわざすみません」

 

俺の姿を見て、朱乃がそう言った。

 

イッセー「俺を呼んだのって、今隠れてる天使と関係有るか?」

 

朱乃「うふふ、やっぱりイッセーくんにはお見通しですわね。だから言ったではありませんか、試すのは無意味だと」

 

俺が朱乃に尋ねると、朱乃は笑ってそう言った。

 

???「その様ですね。まさか到着して早々に見破られるとは」

 

いきなり何処かから声がしたと思ったら、鳥居の真上に光が現れた。

 

そして光から、影が見えて来た。

 

光が消えると、1人の男が居た。

 

男は5対10枚の白い翼を出した。

 

ミカエル「初めまして、赤龍帝。私はミカエル、天使の長を勤めております」

 

まさかの天使の(事実上の)トップだった。

 

 

俺達は神社の本殿に移動した。

 

するとミカエルが口を開く。

 

ミカエル「先ずは先日のコカビエルの一件。本当にありがとうございました」

 

ミカエルが礼を言って来た。

 

イッセー「それより、アンタに聞きたい事がある」

 

ミカエル「何ですか?私に答えられる事であれば、お答えします」

 

確認を取った所で、ミカエルに聞いた。

 

殺気を向けて。

 

イッセー「何でアーシアとゼノヴィアを追放した」

 

ミカエル「!!!」

 

朱乃「イッセーくん!?」

 

俺の殺気に、ミカエルは後退り、朱乃が止めに入った。

 

イッセー「朱乃、悪いけど黙っててくれ」

 

朱乃「イッセーくん・・・分かりました。でも、会話だけですよ」

 

俺が朱乃の制止を拒むと、朱乃はそう言って退いてくれた。

 

イッセー「ありがとう」

 

俺は朱乃は礼を言って、ミカエルの方に視線を向けた。

 

イッセー「質問の答え、聞かせてくれよ」

 

俺がそう言うと、ミカエルは悲しげな表情で語り始めた。

 

ミカエル「神の不在が公に成れば、[システム]に異常を来す可能性が有りました。その為に、神の不在を知る者、それを彷彿とさせる者を排除する以外有りせんでした。私の力不足です」

 

イッセー「それが、神の不在を知るゼノヴィア。そして、悪魔をも治療出来るアーシアって訳か」

 

ミカエル「その通りです」

 

俺の解釈に、ミカエルは頷いた。

 

イッセー「アンタの苦労は分かった、なんて事は言わねえ。でもな、アンタの所為で絶望した奴が居るのは事実だ。もし会談前じゃ無けりゃ、アンタの面に1発入れてる所だぜ」

 

ミカエル「本当に、申し訳a」

 

俺の言葉に、ミカエルは謝ろうとした。

 

だけど俺は俺を止めた。

 

イッセー「謝る相手が違うだろ」

 

ミカエル「そうですね。では、本人達に会談の場で謝罪します」

 

イッセー「そうしてくれ」

 

話が纏まった所で、ミカエルが話題を変えた。

 

ミカエル「話が纏まった所で、今日の本題に入りましょう」

 

ミカエルがそう言ったと同時に、光が俺とミカエルの間に現れた。

 

そして、光の中から1本の剣が出て来た。

 

出て来たその剣は、聖剣だった。

 

ミカエル「これはゲオルギルス、聖ジョージが龍を退治する時に使った龍殺し(ドラゴン・スレイヤー)聖剣アスカロンです」

 

イッセー「悪魔でドラゴンの俺には、ダブルで危ないんじゃねえか?」

 

剣の説明を聞いて、俺はそう聞いた。

 

ミカエル「特殊な儀礼を施して有りますので、貴方でも扱える筈ですよ」

 

イッセー「そもそも何でそれを俺に?」

 

ミカエルが答えた所で、さらにそう聞いた。

 

って言うか、1番の疑問は其処だ。

 

何で敵の俺にこれを渡すのかが分からねえ。

 

ミカエル「大戦後、大規模な争いは無くなりました。ですが、ご存知の通り3大勢力の間で小規模な競り合いが続いています。その状態が続けば、いずれ3大勢力は滅んでしまいます。いえ、それ所か他の勢力の介入も危ういのです」

 

イッセー「成る程な。って事はこの聖剣は、[手を組む為の手土産]って訳か」

 

俺はミカエルの言葉を聞いて納得した。

 

会談前にこうして敵に塩を送るって事は、詰まりそう言う事だ。

 

ミカエル「まさか、たったあれだけの会話で此方の心づもり迄も読まれてしまうとは」

 

ミカエルが驚いた所で朱乃が笑った。

 

朱乃「うふふ、イッセーくんの洞察力は相変わらず凄いですわね」

 

ミカエル「確かにそうですね。僅か17歳の少年が此処までの洞察力を持っているとは驚きです」

 

事情を知らないミカエルはそう捉えるしか無いよな。

 

イッセー「取り敢えず、アスカロンだっけ?これはありがたく貰っとくぜ」

 

そう言ってアスカロンを掴んだ所で、ドライグが話し掛けて来た。

 

外に聞こえるように。

 

ドライグ〈相棒、それは籠手に収納したらどうだ?〉

 

ミカエル「此方から言おうと思ったのですが、先に言われてしまいましたね」

 

ドライグが提案した所で、ミカエルが笑いながらそう言った。

 

ドライグ〈それじゃあ、始めるぞ。波動を聖剣に合わせろ〉

 

ドライグの指示通りに波動を合わせると、剣が光だした。

 

光が止むと、籠手から刀身が出てる形に成った。

 

ミカエル「それでは私はこれでお暇させて頂きます。次会う時は、会談で」

 

ミカエルはそう言って帰って行った。

 

その後は、朱乃と少し談笑して迎えに来たリアスと一緒に帰った。




いかがでしたでしょうか?

次回はいよいよ会談です。

GW中に1話しか書けず申し訳ありません。

ご愛読して下さっている皆様には申し訳ありませんがこれからも温かい目で見守って下さい。

それでは次回も、お楽しみに


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会談と襲撃です

大変長らくお待たせして申し訳有りませんでした。

漸く書けたので投稿しました。

スランプも有りましたが「」を「半角」~「全角」に変えていた為遅れました。(お気付きの方も多いと思いますが)

そんな訳で、これからもゆっくりでは有りますが投稿していきます。

失踪はしないのでご安心下さい。

それと、私のもう1つの作品の[アマゾン・ストラトス]もよろしくお願いいたします。

それでは、本編どうぞ。


よぅイッセーだ

 

俺達グレモリー眷属は、部室に集まっていた。

 

リアス「ギャスパー、貴女はまだ神器をコントロール出来て無いから、此処でお留守番よ」

 

リアスはギャスパーにそう言ったけど、俺が待ったを掛けた。

 

イッセー「いや、ギャスパーも連れて行こう」

 

リアス「え、どうしてなのイッセー?」

 

普通なら訝しい表情に成るけど、今のリアスの表情は真剣その物だった。

 

イッセー「どうも朝から妙な気配がするんだ。しかも、その意識はこの学園に向いてた。だから、念の為だ」

 

リアス「・・・分かったわ。イッセーの勘は良く当たるから、イッセーに従いましょう」

 

少し間を置いて、リアスは承諾してくれた。

 

リアス「それじゃ皆、行くわよ」

 

グレモリー眷属「はい部長」

 

 

俺達は会議室の前まで来た。

 

そして、リアスがノックした。

 

すると、義兄さんが入るように促した。

 

サーゼクス「入りたまえ」

 

許しを得て、先陣を切りリアスが入った。

 

リアス「失礼します」

 

そしてリアスに続いて、俺達眷属も会議室に入り用意された椅子の前まで来た。

 

位置に着いた所で、義兄さんが俺達を紹介した。

 

サーゼクス「これで、全員 揃ったね。私の妹と、その眷属だ。コカビエルの一件では活躍してくれた」

 

義兄さんの紹介を聞いて、ミカエル、アザゼルの順で口を開く。

 

ミカエル「報告は受けております。ご苦労様でした」

 

そう言ってミカエルが会釈すると後ろに居るイリナとフードを被った女が続いて会釈した。

 

イッセー(あのフードの女の気配、何処かで感じたような気がする)

 

アザゼル「悪かったな、ウチの所の奴が迷惑を掛けた」

 

頬杖を付きながら悪びれる様子も無く言うアザゼル。

 

リアスもアザゼルの態度に眉が動いていた。

 

イッセー(たく、コイツは反省って事 知らねえのか?)

 

俺がそう思ってると、義兄さんが俺達を座るように促して本題に入った。

 

サーゼクス「それでは、確認の為に聞いておくが此処に居る全員が[神の不在]を認知している」

 

全員「・・・」

 

沈黙を肯定として、義兄さんは話を進める。

 

サーゼクス「では、会談を始めよう」

 

それからは、義兄さん、ミカエル、アザゼルの3人で話が進んだ。

 

簡潔に言えば、3人共戦争には反対らしい。

 

理由としては、今戦えば3大勢力は完全に滅んでしまうってのが1番の理由だ。

 

イッセー(当たり前だよな。悪魔と天使の本当のトップだけじゃなく、その他にも3大勢力の主力は殆どが犠牲に成った。そんな中で再戦なんて、ハッキリ言って自殺行為だ)

 

俺は3人の会話と、今まで聞いて来た歴史を照らし合わせて3人の意図を汲み取った。

 

するとアザゼルが話を変えた。

 

アザゼル「会談中に悪いが、話を変えさせてくれないか?」

 

サーゼクス「内容に因るがね」

 

ミカエル「うすうす察しは付きますが」

 

義兄さんとミカエルがそう言った所で、アザゼルの視線が俺に向いた。

 

アザゼル「赤龍帝、お前は何者だ?」

 

イッセー(やっぱり来ました、この質問)

 

俺は内心そう思った。

 

この質問されるの飽きてきたぜ。

 

イッセー「その質問の意図は何だよ?」

 

俺は一様アザゼルの意図を聞いた。

 

アザゼル「先に謝っておくが、お前の経歴を調べさせて貰った。最初は運動が好きなだけの子供だと最初は思った。先祖も調べたが、全てが普通の人間だった。だが今回のコカビエルの一件で、お前の力をヴァーリから聞いた時は驚いた。コカビエルを完封しただけじゃなく、死体を骨どころか灰も残さず焼き尽くすなんて普通は有り得ねえ」

 

アザゼルが其処まで言った所で、ミカエルが間に入って来た。

 

ミカエル「確かにそうですね。コカビエルは、先の対戦を生き残った強者の1人です。それを僅か17歳の少年が倒したと言うのは、俄に信じがたい事です。それに報告によれば、禁手に至っているだけでなく独自の魔力をお持ちとか?」

 

ミカエルはそう言って、未だに信じられないって表情だった。

 

イッセー「なら、これでどうだ?」

 

俺はそう言って、魔力を高めた。

 

アザゼル「!!」

 

ミカエル「!!」

 

ヴァーリ「!!」

 

コカビエルの3倍くらいまで魔力を上げると、俺の力を知らない3人が驚いた。

 

でも、何でかフードの女は微動だにしてない。

 

イッセー(おかしいな?あの女とは初めて会った気がしねえ)

 

俺がそう考えてると、アザゼルが叫びながら言う。

 

アザゼル「お、お前 本当に何者だよ!!!そんな魔力を簡単に出すって、化け物かよ!!!」

 

イッセー「化け物はお互い様だろ。それに信じられねえって言うから証明してやってんのに、その言い草は無えだろ?」

 

アザゼル「うっ!」

 

俺の反論に、アザゼルは黙った。

 

サーゼクス「イッセー君、もう魔力を解いて大丈夫だよ」

 

イッセー「分かりました」

 

義兄さんにそう言われ、俺は相槌を打って魔力を解いて座った。

 

サーゼクス「これで信じて貰えたかな、僕の義弟の強さを?」

 

俺が座ったと同時に、義兄さんが自慢気にそう言った。

 

すると義姉さんが義兄さんに抗議した。

 

セラフォルー「ちょっとサーゼクスちゃん!イッセー君は私の義弟でもあるんだから、独り占めしないでよ」

 

ソーナ「お姉様!!!そんな事を大声で言わないで下さい///」

 

リアス「お兄様もですよ!!!そんな自慢気に言わないで下さい///」

 

魔王様2人の会話に、リアスとソーナが顔を赤くしながら止めに入った。

 

アザゼル「へぇー、お熱いねぇ赤龍帝。その年でハーレムかよ」

 

俺を誂いながらニヤニヤ顔でそう言うアザゼル。

 

イッセー(そろそろ鬱陶しく成ったから出て来て貰うか)

 

俺はさっきから[盗み聞きしてる奴]に話し掛けた。

 

イッセー「いい加減に盗み聞きは止めて出てきたらどうだ」

 

すると、女の声が会議室に響いた。

 

???『あら、まさか気付かれるとは思わなかったわ』

 

その直後、床に緑の魔方陣が出現した。

 

そして光と共に、眼鏡を掛けた女が現れた。

 

眼鏡の女「まさか転生悪魔 如き気付かれるなんて、私は落ちたつもりはないのだけど」

 

女は腑に落ちないと言った表情でそう言った。

 

すると、義姉さんが女に問い掛けた。

 

セラフォルー「カテレアちゃん、どうして此処に居るの?」

 

その問いに、カテレアと呼ばれた女が笑みを浮かべながら答えた。

 

カテレア「そんなの、この会談を潰す為に決まってるでしょ」

 

カテレアの答えに、今度は義兄さんが問い掛けた。

 

サーゼクス「そんな考えに至った理由は何だ?」

 

何処と無く怒気を含んでるように感じる。

 

カテレア「グレモリーやシトリーと言った、元々 魔王の一族でもない下っ端 貴族 如きが魔王を名乗るなんて許される事じゃないわ。あまつさえ、今では魔王輩出の貴族などと呼ばれている事が腹立たしいのよ。魔王を名乗れるのは、先代魔王の一族である私達だけよ」

 

イッセー「要するに駄々こねてるだけじゃねえか」

 

俺はカテレアの話を聞いてそう呟いた。

 

イッセー、カテレア以外「プッ」

 

俺の呟きを聞いて皆が吹いた。

 

カテレア「貴方、今 何と言ったの」

 

顔を赤くしながら怒りの表情で聞いて来た。

 

イッセー「子供みたいに駄々こねてるだけだって言ったんだよ。自分の思い通りにならないからぶっ壊そうなんて、赤ん坊かっての」

 

カテレア「おのれ、言わせておけば!!!」

 

俺の答えに、カテレアは激怒して魔力を撃って来た。

 

イッセー「カウンターバニッシュ」

 

俺は即座に左手を翳して、カテレアの魔力弾を掻き消した。

 

カテレア「ど、どうして!?」

 

アザゼル「おいおいマジかよ。カテレアの魔力を消しやがった!!」

 

ミカエル「まさか、そのような事が出来るとは!?」

 

三者三様で驚いていた。

 

イッセー「言っとくけど、俺に魔力攻撃は通用しないぞ」

 

カテレア「どういう事よ!!!」

 

俺の忠告に、カテレアが意図を聞いて来た。

 

イッセー「俺の魔力特性は全反撃(フルカウンター)って言ってな。汎ゆる魔力攻撃を倍 以上にして跳ね返す事が出来る」

 

カテレア「何ですって!?」

 

俺の解説を聞いて、かなり驚いていた。

 

カテレアのリアクション無視して、俺は解説を続けた。

 

イッセー「そんで今お前の魔力を消したのは、その全反撃の応用のカウンターバニッシュ。これは跳ね返すんじゃなくて、今みたいに消すんだよ」

 

アザゼル「まったく、お前は何処までチートなんだよ?」

 

解説を聞いていたアザゼルがそう言った。

 

イッセー「でもな、この力は相手が仕掛けて来ないと出来ねえんだよ。だからそんなに万能って訳じゃねえ」

 

アザゼルの反応に、俺はそう付け加えた。

 

アザゼル「そうなのか?」

 

イッセー「あぁ」

 

アザゼルの問い掛けに、俺は相槌を打った。

 

イッセー「さてさてさーて、さっさと魔方陣からお仲間を呼べよ。校庭に展開してんのも分かってんだからよ」

 

俺が校庭に待機させているカテレアの見方を呼ぶように言うと、カテレアは信じられないと言った表情で驚いた。

 

カテレア「な、何故 分かった!?」

 

イッセー「ハッキリ言ってバレバレなんだよ。大方、ギャスパーの神器を利用しようって算段だったんだろうけど、宛が外れて様子を伺っていたって処だろ。違うか?」

 

カテレア「ぐっ!」

 

俺の追求に、カテレアは苦虫を噛み潰したような表情に成った。

 

イッセー「図星みてえだな」

 

俺はカテレアの反応を見て、そう呟いた。

 

アザゼルside

 

俺は兵藤一誠の洞察力に度肝を抜かれた。

 

感じた気配と僅かな対話だけで、此処まで完璧な正解を導き出すとはな。

 

俺は堪らずサーゼクスに聞いた。

 

アザゼル「おいサーゼクス、アイツは一体 何なんだ!?あんな洞察力、普通じゃねえぞ!!!」

 

サーゼクス「そうだな、イッセー君を一言で例えるなら[魔神]かな」

 

俺の問いに、サーゼクスは真剣な表情でそう答えた。

 

アザゼル「魔人?」

 

サーゼクス「恐らく貴方が思っているのは[魔の人]だなろうけど、私が言っているのは[魔の神]だよ」

 

俺の鸚鵡返しに、サーゼクスはそう答えた。

 

アザゼル「[魔の神]って、まさかとは思うがよサーゼクス。アイツはお前より強いってのか?」

 

俺は冗談混じりにサーゼクスに聞いた。

 

だが、サーゼクスから返って来たのは驚きの答えだった。

 

サーゼクス「ハハハ、私など足元にも及ばないさ」

 

アザゼル「おい、冗談だろ?」

 

笑いながらそう言うサーゼクスに、俺はまさかと思い聞いた。

 

だが、サーゼクスは否定した。

 

サーゼクス「すまないが冗談ではないよ。イッセー君は、私より遥かに強い。恐らく、3大勢力の精鋭 全員で挑んだとしても、イッセー君には勝てないだろう」

 

グレモリー眷属、ミカエル、イリナ、アザゼル「ええええええええええええええええ!!!!!!!!!」

 

サーゼクスの豪語に俺達の絶叫が会議室に響いた。




いかがでしたでしょうか?

まだ本格的な戦闘には入っていませんが、次回からどうするか悩んでます。

それでは次回をお楽しみに


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敵との交戦 アザゼルVSカテレア

3か月ぶりの更新です。

長い間お待たせして申し訳ありませんでした!!!




よぅイッセーだ

 

俺は今、カテレアと向き合っている。

 

途中、仰天の絶叫が聞こえたけど今は無視だ。

 

イッセー「それで、[お前達]がこんな事をする理由は分かった。でもな、お前達の思想なんかの為に犠牲が出て良い訳ねえだろ」

 

俺は思った事をカテレアに言った。

 

でもカテレアは、俺を嘲笑うように言う。

 

カテレア「何事にも犠牲は付き物よ。それに、私達の理想の為の糧と成れるのなら寧ろ喜ぶべきでしょう」

 

カテレアの考えに怒りが込み上げて来た。

 

イッセー「それで、お前達の理想ってのは何だよ?」

 

俺は答えるとは思わなかったけど、カテレアに聞いた。

 

でもカテレアはあっさり答えた。

 

カテレア「まずは其処の偽りの魔王を葬り、各神話大系を下し、さらに神器を全て処分、その上で私達の理想郷を作ります。その上では、其処に要る偽りの魔王は邪魔なのです」

 

俺は内心呆れた。

 

そんな簡単に計画をバラすなんて正直(バカか)と思った。

 

イッセー「下らねえな」

 

俺はカテレアの計画を、そう言って切り捨てた。

 

カテレア「何ですって?」

 

どうやら癇に障ったらしい。

 

カテレアは俺を睨みながら聞いて来た。

 

そんなカテレアに、思った事を全部言った。

 

イッセー「下らねえって言ったんだよ。てめえらのエゴを押し付けて、そういうのを独裁者って言うんだよ。そんな世界、[正面な考え]の奴は絶対に付いて来ねえよ」

 

だけど、カテレアはさらに俺を[怒らせる]事を言った。

 

カテレア「何を言うかと思えば。寧ろ、何の役にもたたない人間の意思なんて考慮する必要は無いわ。人間はただ黙って従っていれば良いのよ」

 

カテレアの言葉に、俺はキレた。

 

イッセー「・・・」

 

アザゼルside

 

カテレアの下らねえ理論を聞いてから、兵藤一誠の雰囲気が変わった。

 

話を聞いてる間も、キレてるのは分かってた。

 

だが、人間を道具のように言った瞬間、俺は寒気を感じた。

 

その上、兵藤一誠の魔力が禍々しくなった。

 

最初は普通の悪魔としての魔力だった。

 

だが一変して、この世のモノとは思えない程に禍々しくなった。

 

俺がそう考えていると、後ろからデカい音がした。

 

ガシャァァァァン

 

慌てて振り替えると、窓側の壁が殆ど無くなっていた。

 

俺はまさかと思い兵藤一誠とカテレアが居た方を見ると、其処に2人の姿は無かった。

 

その時、外から隕石でも落ちたような音が響いた。

 

ズドオオオォォォン

 

音のした方を見ると、どうやら頭を打ち付けられたらしい。

 

カテレアは頭を押さえて悶絶し、それを見下ろす兵藤一誠。

 

だが何よりも、兵藤一誠から感じる魔力は異常だった。

 

後ろ姿は何も変わってねえ。

 

なのに、アイツから感じる魔力は、明らかに[魔王クラス]だ。

 

俺は訳が分からなくなった。

 

アザゼル「おい、サーゼクス、セラフォルー、ミカエル。お前ら、兵藤一誠の動き見えたか?」

 

俺は3人に聞いた。

 

いや、聞かずには居られなかった。

 

サーゼクス「あぁ、私はどうにか」

 

セラフォルー「私は全然よ」

 

ミカエル「私も同じです」

 

おいおいマジかよ。

 

各勢力のトップ4人の内3人が、揃いも揃って見える処か認識すら出来てなかった。

 

俺はふとグレモリー眷属達を見た。

 

其処には、額に手を当てて呆れてるグレモリー眷属とシトリー眷属が居た。

 

アザゼル「おい、お前らどうしたんだ?そんな呆れた顔してよ」

 

俺がそう聞いたら、リアス・グレモリーからとんでもない答えが帰って来た。

 

リアス「呆れもするわよ。貴方達は知らないから仕方がないけど、イッセーは怒らせるって事は自殺行為でしかないのよ」

 

リアス・グレモリーの答えに、眷属達はうんうん頷いていた。

 

アザゼル「・・・」

 

ミカエル「・・・」

 

ヴァーリ「・・・」

 

セラフォルー「・・・」

 

そして俺達は、全く言葉が出なかった。

 

カテレアside

 

何なのよこの男は!?

 

私が当たり前の事を言った瞬間、顔を掴まれたと思ったらいつの間にか外の地面に頭を叩き付けられていた。

 

その痛さの余り、私は頭を押さえて悶絶した。

 

少し痛みが引いた処で、私は頭を押さえながら立ち上がる。

 

カテレア「貴方、何をしたか分かってるの?正当なレヴィアタンの後継者であるこの私に、この様な仕打ちをしてただで済むの思ってるの!?況してや、たかが下級悪魔の分際でこの私に触れるなんて汚らわしい」

 

其処まで言った処で、下級悪魔が口を開く。

 

イッセー「クーデターを起こしといて言う事がそれか。お前達がやってるのはただの子供の我が儘だ。[思い通りに行かないから壊す][1番は自分じゃなきゃ嫌だ]そんな子供の我が儘で暴れられたんじゃ、傍迷惑だ」

 

口々に出てくる戯れ言が、私の神経を更に逆撫でする。

 

カテレア「戯れ言は其処までにしなさい。貴方のような下級悪魔に、私達の気持ちは分からない!!!」

 

私は黙るように言ったけど、下級悪魔は更に続ける。

 

イッセー「分かりたくもねえよ。何の努力もしねえでごねてるだけの怠け者の気持ちなんてな」

 

カテレア「貴様、言わせておけば!!!」

 

私は激昂して魔力を放った。

 

しかし、その魔力はまた掻き消された。

 

カテレア「そ、そんな!?」

 

イッセー「さっきも言ったけどな、俺に魔力攻撃は通用しねえよ」

 

カテレア「あ、あ、」

 

私は戦意を喪失してしまった。

 

私の主な攻撃手段は魔力がメイン。

 

その魔力攻撃が通用しない。

 

それ処か、撃った魔力を掻き消される。

 

これは敵わない。

 

私はそう悟った。

 

カテレア(!私としたことが忘れてたわ)

 

私は魔方陣を出現させて、[ある物]を取り出した。

 

イッセーside

 

カテレアが魔方陣から何か取り出した。

 

それにしても、カテレアが取り出したモノから異様な力を感じる。

 

まるで[ドラゴン]の力。

 

すると、アザゼルが騒ぎ始めた。

 

アザゼル「カテレア!!!てめえ、オーフィスの力を」

 

イッセー(ドライグ、オーフィスって確か?)

 

俺はアザゼルから飛び出た名前を聞いて、ドライグに尋ねた。

 

ドライグ(あぁ、最強格のドラゴンだ。最もグレートレッドに近いと謳われている)

 

イッセー(成る程な)

 

ドライグの答えに、俺は納得した。

 

それと同時に、1つの疑問が浮かんだ。

 

イッセー「何で伝説の龍神がクーデターに手を貸してんだ?」

 

俺の疑問に、アザゼルが答えた。

 

アザゼル「それはな、ソイツ等がある組織を作ったからだ」

 

イッセー「ある組織?」

 

アザゼル「あぁ、その名を[禍の団(カオス・フリゲード)]これが組織の名だ。そしてそのボスが、この世界の生物の中で第2の強さを持つ存在、無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)オーフィス」

 

リアス「オーフィスですって!?」

 

アザゼルの話を聞いて、リアスが声を上げた。

 

イッセー「確か、無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)の他に無限の体現者の二つ名が在ったよなドライグ」

 

ドライグ〈そうだ。生前の俺とアルビオンが一緒に挑んだとしても、絶対に勝てない〉

 

ドライグは皆に聞こえるように俺の問いに答えた。

 

すると、カテレアが驚いた様子で話し掛けて来た。

 

カテレア「ドライグ、だと!?まさか貴様は赤龍帝!?」

 

イッセー「そうだよ。まぁ表立ってドライグの力を使って来なかったからな。知られてないのも無理は無いか」

 

カテレアのリアクションに、俺はそう言った。

 

すると、アザゼルが話し掛けて来た。

 

アザゼル「兵藤一誠、ソイツは俺に殺らせろ」

 

イッセー「いきなり何だ?アザゼル」

 

俺が振り向くと、アザゼルが驚いた様子で俺に聞いて来た。

 

アザゼル「お、おい、お前それは何だよ!?」

 

そう言って俺の顔を指差した。

 

イッセー「何がだよ?」

 

俺は訳が分からず聞き返した。

 

アザゼル「お前の額の模様だよ!!」

 

自分のデコを突きながらそう言った。

 

イッセー「あぁ、これか」

 

俺はデコに触りながら呟く。

 

イッセー「これは俺の力の象徴みたいなモノだ。一定以上力を出すと勝手に浮き出るんだよ」

 

アザゼル「そ、そうか」

 

明らかに動揺してるアザゼル。

 

イッセー「それで、カテレアを殺らせろってのはどういう事だよ?」

 

俺は少しアザゼルを睨みながらそう尋ねた。

 

アザゼル「なに、少し試したい事が在ってな。だから、コイツを実験台にしようと思ってよ」

 

そう言いながら、アザゼルは懐から小さな金色のレイピアを取り出した。

 

アザゼル「堕天龍の閃光槍(ダウン・フォール・ドラゴン・スピア)。俺の作った人工神器だ。そして、[禁手化(バランス・ブレイク)]」

 

そう呟いた瞬間、アザゼルが金色の光に包まれた。

 

光が治まると、アザゼルは鎧を纏っていた。

 

アザゼル「(ダウン・)(フォール・)(ドラゴン・)(アナザー・)(アーマー)

 

徐に鎧の名前を言うアザゼル。

 

だけど、俺はその鎧の間違いに気付いていた。

 

イッセー「何が禁手化(バランス・ブレイク)だ。そんなの、ただ神器をバーストして維持してるだけじゃねえか。そんなの禁手(バランス・ブレイカー)とは言わねえよ」

 

俺はそう指摘した。

 

アザゼル「お前はマジで何者だよ!?初見で見抜くとかおかしいだろ!?」

 

俺の指摘に、アザゼルが逆ギレした。

 

イッセー「そんな事より、さっさとその女を片付けろよ。じゃねえと、俺が殺るぞ」

 

俺はカテレアに視線を移しながらそう言った。

 

個人的に、俺はカテレアが許せねえ。

 

アザゼル「分かったよ。俺が殺るから、お前は手を出すな」

 

そう言って、アザゼルはカテレアの前に移動した。

 

NOside

 

カテレアと向き合うアザゼル。

 

戦いを見守る為に後ろへ下がるイッセー。

 

アザゼル「さぁ、来いよ」

 

左手で手招きしながらそう促すアザゼル。

 

カテレア「嘗めるな!!!」

 

そう言いながら、オーフィスの蛇を取り込むカテレア。

 

するとカテレアの力がいきなり跳ね上がった。

 

([目安]闘級20000→56400)

 

魔力が高まったカテレアは、アザゼルに魔力弾を幾つも放った。

 

だがアザゼルは、右手に持った二股の光の槍を右凪ぎに一振りして相殺した。

 

カテレア「小手調べにしては大袈裟な相殺ね。堕天使の総督はその程度なのかしら?」

 

アザゼルの相殺を見え、そう煽るカテレア。

 

アザゼル「今のは何の魔力も込めてねえぞ。ただ振っただけだぞ。そんな事も分からねえんじゃ、オーフィスの力を使ったとしても大した事は無えな」

 

カテレアの煽りに煽りで返すアザゼル。

 

煽り耐性が無いカテレアには、アザゼルの煽りは効果覿面だった。

 

カテレア「貴様!!!堕天使ごときがこの私を愚弄するな!!!」

 

怒り任せに魔力弾を撃ち放つカテレア。

 

しかしアザゼルには通用しなかった。

 

アザゼルは左手でカテレアの魔力弾を受け止めた。

 

そして、気合いで魔力弾を掻き消したしまった。

 

アザゼル「は!!!」

 

バアアアァァァン

 

カテレア「そんな!?」

 

カテレアの驚きと同時に、アザゼルが持っていた槍をカテレアに向かって投げた。

 

アザゼル「そらよっと」

 

グサッ

 

カテレア「ゴホッ」

 

アザゼルが投げた槍はカテレアの腹部を貫いた。

 

アザゼル「チェックメイトだ、カテレア」

 

カテレア「そのようですね。ですが、ただでは死にません!!」

 

カテレアはそう言って、自分の両腕を伸ばしてアザゼルの左腕(前腕部分)に絡み付いた。

 

カテレア「ははははははは!!!これで私が死ねば貴方も死ぬ!!!貴方も道連れです!!!」

 

カテレアは狂ったように笑い声を上げ、アザゼルにそう宣告した。

 

アザゼル「確かに利に叶ってるな。どうせ死ぬなら相手もってのは良い考えだ。だが、取引としちゃあ安すぎる」

 

そう言いながら、アザゼルは左腕を新たに作った槍で切り落とした。

 

カテレア「自分の腕を!?」

 

アザゼル「お前には精々、腕1本が妥当だ。1人で逝っとけ」

 

アザゼルはカテレアの驚きを無視して、そう言いながらカテレアに向けて槍を投げた。

 

カテレア「ガハッ」

 

カテレアは避ける事が出来ず頭に直撃し、黒い粒子と成って消滅した。

 

アザゼルはカテレアの消滅を確認して鎧を解いた。

 

アザゼル「まだまだ研究の余地有りだな。これからも付き合ってもらうぜ、竜王ファーブニル」

 

アザゼルは宝玉のみに成った神器にそう言ってキスをした。

 

イッセーside

 

アザゼルがカテレアを始末した処で、いきなりアザゼルが攻撃された。

 

イッセー「ほい!」

 

俺は透かさずアザゼルの側に行き、放たれた魔力弾を術者に向けて蹴り返した。

 

アザゼル「この状況で反旗とはな、俺も焼きが回ったぜ。んで、どういう事だヴァーリ」




少しカテレアの扱いが雑すぎたかもです。

次回はいよいよ赤龍帝(魔神)VS白龍皇(ハーフ)の闘いです。

作者「更新は何時になるやら」(汗)


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赤VS白 最凶VS最強

何かすらすら書けました。

作者「気付く人は気付くだろうなぁ」


イッセーside

 

アザゼルに攻撃を仕掛けたのはヴァーリだった。

 

アザゼル「んで、どういう事だヴァーリ」

 

ヴァーリ「実はコカビエルの羽を持ち帰る途中に勧誘を受けてね。僕は戦うのが生き甲斐みたいなモノだから、勧誘を受け入れたんだ。それに僕には大きな目標が有るからね。禍の団(こっち)の方が色々と都合が良いんだよ」

 

裏切りの理由を堂々と語るヴァーリ。

 

イッセー「女で戦闘狂ってか」

 

ヴァーリ「なんだ、気付いていたのか」

 

俺がそう言うと、ヴァーリは関心した表情でそう言った。

 

アザゼル「ヴァーリの性別は置いといて、とりあえず自己紹介しろよ。同じく魔王の末裔さんよ」

 

リアス「魔王の末裔ってどういう事よ!?」

 

アザゼルの言葉にいち早く反応したのはリアスだった。

 

ヴァーリ「僕の名は、ヴァーリ・ルシファー」

 

アザゼル、ヴァーリ以外「!?」

 

まさかの名字に俺を含めてアザゼルとヴァーリ以外の皆が驚いた。

 

ヴァーリ「僕は先代魔王の孫である父と、人間の母との間に生まれたハーフなんだ。奇跡という言葉は、僕の為に有るのかもね」

 

ヴァーリはそう言った直後、悪魔の翼を5対10枚を出した。

 

イッセー「羽の枚数からして、最上級悪魔クラスは固いな。さてさてさーて、ヴァーリちゃんの望みは(赤龍帝)と闘る事だと思うんだけど違うかな?」

 

ヴァーリ「お察しの通りだよ。僕はあの時から君と闘いたくて使用が無かったんだ」

 

俺の読みを聞いて嬉しそうに肯定するヴァーリ。

 

イッセー「にししし、そんじゃあ闘るか」ポキポキ

 

俺は意気込みながら指の関節を鳴らす。

 

だけどいきなり学園を囲んで5つの魔方陣が現れた。

 

それと同時に、直径5メートルは有る巨大な魔力弾が出てきた。

 

イッセー「おいおいおーい、これはどういう事だ!?」

 

ヴァーリ「どうやら魔法使い達が何処かで予め生成した魔力弾を、術者と共に転移魔法で此処に照準を合わせたって処だろうね」

 

俺が驚いてると、ヴァーリが分析していた。

 

イッセー「(ヴァーリの反応から見て、知らなかったって様子だな)くっそ、ロストヴェインさえ有れば」

 

俺がそう呟くと、フードの女が俺の肩を叩いた。

 

トントン

 

イッセー「なんだこんな時に!?」

 

フードの女「これを」

 

俺が振り向くと、女がある物を俺に渡してきた。

 

イッセー「!こ、これは!?」

 

リアスside

 

私はとてつもなく焦っていた。

 

推定でも5メートルは有る魔力弾が5つ。

 

しかも学園を囲むように配置されていた。

 

リアス「お兄様、どうにか成りませんか!?」

 

サーゼクス「流石にこの大きさの魔力弾を、しかも別方向に配置されている魔力弾を同時に対処は無理だ」

 

お兄様に頼ったけど、お兄様までもがこの回答。

 

私は学園が無くなる事を覚悟した。

 

でも、その時イッセーの声が聞こえた。

 

イッセー「「「「「全反撃(フルカウンター)!!!」」」」」

 

ズドオオオォォォン

 

爆発音がして、魔法使い達が消し飛んだ。

 

イッセー「「「「「何とかなったな。久しぶりだから扱えるか不安だったけど」」」」」

 

声がした方を見ると、イッセーが5人居た。

 

イッセー、フードの女 以外「何で5人居る(んだ)(のよ)(んですか)!?」

 

私達の叫びが校庭に響いた。

 

NOside

 

イッセーとフードの女以外の面々が絶叫した後(のち)、イッセーが皆の疑問を噛み砕いて説明した。

 

イッセー[本体]「簡単に言えば実像分身だ。こんなふうにな」

 

イッセーはそう言って分身を増やし、リアス、朱乃、アーシア、黒歌、白音、ゼノヴィア、ギャスパー、イリナ、ソーナを後ろから抱き締めた。

 

リアス「イッセー!?///」

 

朱乃「イッセー君!?///」

 

アーシア「イッセーさん///」

 

黒歌「イッセー!?///」

 

白音「イッセーさん!?///」

 

ゼノヴィア「イッセー!?///」

 

ギャスパー「イッセー先輩!?///」

 

イリナ「イッセー君!?///」

 

ソーナ「イッセー君!?///」

 

いきなり後ろから抱き付かれ、照れながら驚く面々。

 

イッセー「「「「「「「「「嫌か?」」」」」」」」」

 

リアス「嫌じゃないわ///」

 

朱乃「嬉しいです///」

 

アーシア「嫌じゃありません///」

 

黒歌「このままが良いにゃ///」

 

白音「毎日して下さい///」

 

ゼノヴィア「いじわるな聞き方をするな///」

 

ギャスパー「落ち着きます///」

 

イリナ「恥ずかしいけど、嫌じゃないよ///」

 

ソーナ「嫌ではありません///」

 

アザゼル「この状況でイチャつくな!!!」

 

それを見て、アザゼルが見かねて突っ込んだ。

 

イッセー「「「「「「「「いやー、緊張を解そうかと」」」」」」」」

 

アザゼル「時と場合を選びやがれ!!!」(怒)

 

イッセーの砕けた態度に、アザゼルが更に怒って突っ込んだ。

 

イッセー「「「「「「「「「さてさてさーて、そんじゃあ赤と白の喧嘩を始めるか」」」」」」」」」

 

イッセーはそう言って分身を消し、こっそりとフードの女に剣を返した。

 

イッセー「行くぞ、ヴァーリ」

 

ヴァーリ「待っていたよ、この時を」

 

2人は間を置いて唱えた。

 

イッセー「禁手化(バランス・ブレイク)

 

ヴァーリ「禁手化(バランス・ブレイク)

 

〈Welsh dragon Balance Breaker〉

 

〈Vanishing dragon Balance Breaker〉

 

そして、2人は鎧を纏った。

 

アザゼル side

 

兵藤一誠とヴァーリは鎧を纏い、ヴァーリが地上に降りてゆっくりとお互いに距離を縮める。

 

だが、何より驚くのは2人のオーラだ。

 

アザゼル「まさか、兵藤一誠の力がこれ程とはな。ヴァーリとほぼ互角だ」

 

リアス「私達としてはヴァーリがイッセーと互角なのが驚きよ」

 

俺が兵藤一誠を評価すると、リアス・グレモリーがそう言った。

 

そうしている間に、2人が間合いに入った。

 

ガアアアァァァン

 

爆発音にも似た衝突音が響き渡る。

 

イッセー「ヤるじゃねえか、女が此処までヤるなんて驚いたぜ」

 

ヴァーリ「フン、僕の目的は最強に成る事だからね。これくらい当然だよ」

 

お互いの右拳を突き合わせて嬉しそうに話す2人。

 

アザゼル「おいおい、拳を付き合わせただけでこの衝突音。ヴァーリの実力は把握していたが、兵藤一誠も化け物じゃねえかやっぱり!!!」

 

俺は驚くしかなかった。

 

ヴァーリの強さは幼い頃から見てきた。

 

だが、兵藤一誠の力も異常だった。

 

ドドドドドドドドドド

 

ビキッ バキッ

 

会話が終わった瞬間からの拳打の応酬。

 

2人の拳圧で地面に亀裂が入っていく。

 

アザゼル「おいおい、2人をあのまま戦わせて良いのかよ?このままじゃ地形が変わっちまうぞ!!!」

 

サーゼクス「しかし、止めるにしてもあのオーラの渦に飛び込めば無事では済まないぞ」

 

ミカエル「確かにそうですね。あのオーラは私が知っている歴代二天龍の中でも別格です」

 

俺が慌てる中、サーゼクスに止められ、ミカエルがそう語った。

 

確かに俺が知る限りでも、歴代の中で別格だ。

 

すると、2人はいきなり殴り合いをやめて距離を取った。

 

イッセー「どうだヴァーリ、身体は暖まったか?」

 

ヴァーリ「あぁ、もう十分だ」

 

俺は耳を疑った。

 

あれだけの殴り合いが全部ウォームアップ。

 

黒歌「い、イッセー、いくらなんでもそれはやり過ぎにゃ。もし2人がこのまま更に力を上げたら、結界が持たないにゃ」

 

確か、アイツは猫又だったな。

 

となると仙術で察知したか。

 

アザゼル「こりゃ、俺達でマジの結界を張るしかないな。サーゼクス、セラフォルー、ミカエル、俺達で結界を張るぞ。部下達の結界じゃ持たねえ」

 

フードの女「それには及びません」

 

俺は3人に協力を仰いだ。

 

しかし、フードの女がそれを止めた。

 

ミカエル「それはどういう事ですか?」

 

フードの女「私が結界を張ります。聖域(サクンチュアリ)

 

フードの女がそう唱えた瞬間、2人を隔離するように10メートル程のドーム状のダイヤのような結界が現れた。

 

フードの女「これで回りへの被害は無くなりました」

 

サラっととんでもない事を言うフードの女。

 

ミカエル「そういえば、貴女にはこの結界が有りましたね」

 

ミカエルが思い出したようにそう言った。

 

アザゼル「おいミカエル、あの結界は何なんだ?」

 

ミカエル「あれは聖域(サンクチュアリ)と言って、外からも中からも壊す事が出来ない強力な結界です。あれを解けるのは術者だけです」

 

俺がミカエルに結界の事を聞くと、ミカエルはそう説明した。

 

イッセー「にししし、これなら思いっきり暴れても心配いらないな」

 

すると兵藤一誠は結界を見て安心した様子でそう言った。

 

アザゼル「おい兵藤一誠、お前この結界を知っているのか?」

 

俺は兵藤一誠の様子から察してそう聞いた。

 

イッセー「それについては後で話すから待ってな。今はこの喧嘩を楽しませろ」

 

ヴァーリ「それは同意見だ。万年独身のオタク総督は黙っててくれ」

 

兵藤一誠の返答にヴァーリが俺の禁句を言った。

 

アザゼル「ゴラアアアァァァ!!!それは言うなって言ってるだろうがあああぁぁぉ!!!」

 

俺は堪らずヴァーリに叫んだ。

 

ヴァーリ「そんな事よりも、そろそろ本気で行こうか」

 

イッセー「そうだな。本気を出すのは生まれて(転生して)初めてだ」

 

2人がそう言った瞬間、雰囲気が変わった。

 

イッセー side

 

まさか[アイツ]まで此方に来てるとは思わなかったぜ。

 

ロストヴェインを渡された時はマジで驚いた。

 

通りで懐かしい気配だった訳だ。

 

これが終わったら聞いてみるか。

 

一様ロストヴェインはまた預けたし、今はヴァーリとの喧嘩を楽しむか。

 

イッセー「にししし、一気にギアを上げるぞ」

 

ヴァーリ「そうだね。僕もそうするよ」

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

 

俺達はさっきより更に速い打ち合いをした。

 

〈Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost〉

 

ヴァーリ「君にはもう印が付いてるんだよ」

 

〈Divid Divid Divid Divid Divid Divid Divid Divid Divid Divid Divid Divid〉

 

俺が倍加すると、ヴァーリがそう言って半減させてきた。

 

イッセー「やっぱりそれが少し厄介だな。ならこれでどうだ」

 

俺は右手に獄炎を収束させ、ソフトボール状に形成した。

 

イッセー「爆発する獄炎(ブラストブレイズ)!!!」

 

俺は野球のようにヴァーリに向かって投げた。

 

ヴァーリ「当たらなければどうという事はないよ」

 

そう言って[弾]を避けた。

 

イッセー「甘いぜヴァーリ」

 

ドカアアアァァァン

 

ヴァーリ「しまった!!!」

 

爆発する獄炎は、その名の通り着弾するとすぐに爆発する。

 

ただ弾を避けただけじゃ逃げきれない。

 

ヴァーリが距離を取ってくれたから本気で撃てた。

 

ヴァーリ「ハァ、ハァ、ハァ」

 

獄炎が止んでヴァーリが膝を付いて息を切らしていた。

 

ヴァーリ「まさか着弾した直後に爆発するとはね。迂闊だったよ」

 

イッセー「にししし、油断大敵って言うだろ。それに殆ど中心に居たからダメージがデカイだろ。そろそろ本気じゃなくて全力に成れよ」

 

俺は途中からヴァーリがまだ力を抑えてる事に気付いた。

 

ヴァーリ「アルビオン、彼はこう言ってるけど使うかい?」

 

アルビオン〈自重しろヴァーリ。と言いたいが、この男の強さは本物だ。15分だ、それ以上は寿命を使ってしまう〉

 

イッセー「相談は終わったか?」

 

俺は頃合いを見てそう生きた。

 

ヴァーリ「うん、見せてあげるよ。僕達の力を」

 

ドオオオォォォン

 

すると、ヴァーリのオーラが跳ね上がった。

 

ヴァーリ「我、目覚めるは━━」

 

〈消し飛ぶよっ!〉〈消し飛ぶねっ!〉

 

ヴァーリとは違う声も聞こえる。

 

ヴァーリ「覇の理に全てを奪われし二天龍なり━━」

 

〈夢が終わるっ!〉〈幻が始まるっ!〉

 

ヴァーリ「無限を妬み、無幻を想う━━」

 

〈全部だっ!〉〈そう、すべてを捧げろっ!〉

 

「我、白き龍の覇道を極め━━」

 

「「「「「「「「汝を無垢の極限へと誘おう━━ッ!」」」」」」」」

 

Juggernaut (ジャガーノート)Drive(ドライブ)!!!!!!』

 

そう唱えた瞬間、ヴァーリは光に包まれた。

 

そして、人形がどんどん異形に変わっていく。

 

光が止むと、ヴァーリの姿が完全にドラゴンに成っていた。

 

ヴァーリ『これが僕達の全力、覇龍だ』

 

イッセー「なら俺は、[俺自身の本気]を見せてやるよ」

 

俺はそう言って禁手化を解き、魔力を最大まで上げた。




区切りが良いから今回は此処までです。

フードの女、誰でしょうね。(笑)


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決着 フード女の正体

戦闘のイメージは貫かれないメリオダスvsフラウドリンです。

おまけですか新技を出します。

これが今の限界です。

2年半もお待たせしてすみませんでした。m(_ _;)m


よぅ、イッセーだ。

 

久しぶりだなぁ、[この姿]に成るのは。

 

イッセー「これが俺の本気、殲滅状態(アサルトモード)だ。さてさてさーて、魔神vsドラゴンの最終決戦と行こうか」

 

俺はヴァーリにそう言ってからゆっくりとヴァーリに近付いていく。

 

ヴァーリ「フフフ、これが君の力か。こんなに強い魔力は初めだよ」ブルブル

 

ヴァーリは武者震いしながら嬉しそうに言う。

 

アルビオン〈おいドライグ、この男は何者だ!?こんなとんでもない魔力は異常だぞ!!!〉

 

ドライグ〈何時も冷静沈着なアルビオンも、相棒の力の前ではそう成るか。先程サーゼクス・ルシファーが言っていただろ。相棒は魔の神、[魔神]だ〉

 

アルビオンが俺の魔力に驚いてドライグに声を荒げながら聞いた。

 

イッセー「そろそろ再開するか、明日も学校が有るからな」

 

俺はそう言って、ヴァーリに突進した。

 

アザゼルside

 

俺は言葉が出なかった。

 

たかが17のガキが、此処まで凄まじい魔力を纏っている事があまりにも異常 過ぎた。

 

アザゼル「お、おいサーゼクス、アイツは何者だ!?こんな馬鹿げた魔力をどう説明するんだ!?」

 

俺はサーゼクスに向かって叫んだ。

 

いや、叫ばすに居られなかった。

 

サーゼクス「正直、私も驚いているよ。事情はイッセー君から聞いてはいたが、これ程とは思わなかった。これは紛れもなく神クラスだ」

 

サーゼクスもどうなら予想外だったみたいだ。

 

ドオオォォン

 

いきなり爆音にも聞こえる音が響き、全員が音の先を見た。

 

ドオオォォン

 

バコオオォォン

 

ガアアァァン

 

兵藤一誠がヴァーリの回りを魔力で生成した翼で飛び回りながら、蹴りや拳をヴァーリに浴びせていた。

 

イッセー「おいおいおーい、どうしたヴァーリ?歴代最強はこんなモンか?」

 

縦横無尽に飛び回りながら攻撃を繰り返し、それでいてさらにヴァーリを挑発する兵藤一誠。

 

ヴァーリ「ハァ、ハァ、覇龍を以てしても、此処までの差が有るって言うのか!?」

 

ヴァーリは覇龍の状態で、左手と右膝を着いて肩で息をしている。

 

アザゼル「あのヴァーリが子供扱いされているとは、これはマジで驚異に感じるぞ。それに、あれはどう見ても遊んでるな。面識が僅かしか無い俺でも分かるレベルだ」

 

攻撃の間、兵藤一誠はずっと笑顔だった。

 

例えで言うなら、無邪気に遊ぶ子供のような。

 

イッセー「おいおいおーい、これじゃ俺が虐めてるみたいじゃねえか」

 

だが、ヴァーリが手と膝を着いて踞った時は苦笑いでそう言っていた。

 

ヴァーリ「そろそろ限界かな、これで最後にしよう」

 

そう言ってヴァーリは立ち上がり、兵藤一誠を正面に見据え、足を肩幅に開いて腰を落とし構える。

 

ヴァーリ「これが最後の一撃だ。これを耐えれば君の勝ち、君が倒れれば僕の勝ちだ」

 

ボオオオオォォォォン

 

ヴァーリはオーラを最大に高め、それに呼応して胸の装甲が開き宝石が剥き出しに成る。

 

イッセー「にししし、なら俺も撃ってやるぜ」

 

それを見て嬉しそうに笑いながら、兵藤一誠は結界の天井 付近まで浮き上がった。

 

そして右手を広げて真っ直ぐ上に掲げる。

 

イッセー「にししし、これで行くぜ」

 

兵藤一誠が笑いながら、右手に魔力を集束させていった。

 

ボオオオオォォォォン

 

そして一気に、魔力が推定2メートルにまで膨れ上がった。

 

それはまるで、小さな黒い太陽だ。

 

イッセー「獄炎の太陽(ブレイジング・サン)

 

兵藤一誠は技が完成した直後、技名らしき言葉を呟く。

 

ヴァーリ「これで、終わりだあああああ!!!」

 

Longinus(ロンギヌス) Smasher(スマッシャー)!!!!!!』

 

ズバアアアアアアアアアン!!!!

 

ヴァーリが最大出力の光線を放った。

 

イッセー「ほいっ!」

 

ドオオォォン

 

それに兵藤一誠は、魔力弾をまるでサッカーボールの様に蹴り飛ばした。

 

ドオオオオォォォォン

 

そして2つの技がぶつかり合い、一歩も引かない拮抗状態に成った。

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

ヴァーリ「ぐっぐぐ、蹴り出された魔力弾なのに押し返せない」

 

ヴァーリが苦しそうな声で言う。

 

イッセー「にししし、そんじゃダメ押し」

 

ガアアアァァァン

 

ヴァーリ「何!?」

 

兵藤一誠が追撃で更に魔力弾に蹴り込んだ。

 

それによってヴァーリの光線が掻き消され、蹴られた魔力弾はそのままヴァーリに向かう。

 

ドオオオオォォォォン

 

魔力弾はヴァーリに激突して爆発した。

 

ヴァーリ「くっ、うぅ」

 

舞い上がった砂煙が散り、其処にはズタボロのヴァーリが仰向けに倒れていた。

 

その横に立つ兵藤一誠。

 

イッセー「にししし、俺の勝ちだな」

 

決着と同時に、2人を囲んでいた結界が解かれた。

 

ヴァーリ「はぁ、はぁ、そう、だね。此処まで、力の差を見せつけられたら、碌に言い訳も出来ないよ。それに、その状態でも君は手心を加えていたからね、これは高過ぎる壁だな」

 

ヴァーリは息も絶え絶えながらも、何処か嬉しそうに言う。

 

イッセー「それと、何時までも隠れてないで出て来いよ。俺も仙術が使えるから丸分かりだぜ」

 

兵藤一誠は茂みの方に振り替えって隠れているらしい奴にそう告げた。

 

???「カッカッカ、まさか赤龍帝が仙術 使えるとは思わなかったぜぃ」

 

ヴァーリ「はぁ、はぁ、美猴、何しに来たんだ?」

 

茂みから出てきた男を見て、ヴァーリが息も絶え絶えに上体を起こしながら訪ねた。

 

美猴「おいおい、その言い方は無えだろ。上が呼んでるから折角 迎えに来てやったのにぃ、って言いってもボロボロだなぁ」

 

ヴァーリ「うん、全く敵わなかったよ。それ所か終始加減されてたしね」

 

ヴァーリはまた仰向けになりながら悔しそうに美猴に愚痴る。

 

美猴「おいおい、覇龍のヴァーリ相手に加減て」(汗)

 

美猴は明らかに冷や汗を掻いた。

 

そりゃあそうだろう。

 

覇龍を知ってる辺り、美猴はヴァーリの実力を知ってる。

 

そのヴァーリを相手に手加減してた何て聞いたら、そうなるのも無理はねえ。

 

ヴァーリ「それで美猴、要件は何?」

 

若干 怯え始めた美猴を他所に、ヴァーリが美猴が来た理由を聞いた。

 

美猴「あ!そうそう、北のアース神族と一線 交えるから帰って来いってよぉ」

 

ヴァーリ「そうか、もう時間か」

 

内容を聞いたヴァーリは納得した様に言う。

 

イッセー「なんだ、帰るのか?」

 

明らかに見逃すつもりの確認をする兵藤一誠。

 

美猴「あぁ、ヴァーリの治療もしねえといけねえし。俺っち達も色々と忙しいんだよぉ」

 

イッセー「そっか。俺が言うのもナンだけど、お大事になヴァーリ」

 

そう言って帰そうとする兵藤一誠を俺が止める。

 

アザゼル「おいおい兵藤一誠、何ヴァーリ達を帰そうとしてんだよ!?」

 

イッセー「おいおいおーい、帰るって言ってんだから帰すだろ」

 

こいつは(何を言ってんだ?)と言わんばかりに平然と返してくる。

 

アザゼル「あのなぁ、ヴァーリはテロ組織に寝返ったんだぞ!!それを むざむざと帰すバカが何処に居んだよ!?」

 

俺は少しイラッとしたが

 

イッセー「元はと言やぁアザゼルがちゃんと組織を纏めてねえのが原因だろうよ。掘り返して悪いが、レイナーレ達とコカビエルの件。お前がちゃんと纏めとけばそもそも起こらなかった案件だろ」

 

アザゼル「ぐっ!」

 

完全に論破された。

 

ぐぅの音も出ねぇ(汗)

 

イッセー「またな、ヴァーリ」

 

ヴァーリ「あぁ、次は僕が勝つ」

 

美猴「それじゃあな赤龍帝」

 

3人が挨拶した後、美猴が転移術を使いヴァーリ達は去った。

 

リアスside

 

私は思考が止まった。

 

イッセーが纏ったコートの様な形をした魔力。

 

殲滅状態(アサルト・モード)

 

イッセーの凄まじさに、私は声も出なかった。

 

いや、私だけじゃない。

 

私の眷属 皆が同じ顔をしてる。

 

すると、イッセーが天使陣営に居るフードの女性に話しかけた。

 

<フードは いつの間にか脱いでた>

 

イッセー「まさかお前まで来てるとは思わなかったぜ。ロストヴェイン渡された時はマジで驚いた」

 

フードの女「私も、貴方と同じ世界に転生するなんて夢にも思わなかったわ。ロストヴェインが手元に在っても半信半疑だったから」

 

あたかも顔馴染みの様に話す2人。

 

それを見た天使長ミカエルがイッセーに話しかけた。

 

ミカエル「兵藤一誠くん、貴方は彼女を知っているのですか?彼女が人間界に来るのは今日が初めての筈ですが?」

 

イッセーは少し考えた後、フードの女性と目を見合わせる。

 

そして、少し魔を置いてイッセーが話す。

 

イッセー「確かに、[今の]俺達は初対面だ」

 

含んだ返答に、ミカエルとイッセーの間にアザゼルが入る。

 

アザゼル「おいおい、今のって何だよ?まさかお前等、前世からの知り合いとか言わねえよなぁ?」

 

イッセーの事情を知ってる私達は、アザゼルの恐らく出任せに息を呑む。

 

でもイッセーは、あっけらかんと答えた。

 

私達の予想の遥か斜め上の答えを

 

イッセー「知り合いどころか前世じゃ夫婦だったけど。な、エリザベス?」

 

エリザベス「うふふ、貴方のその雰囲気 懐かしいわ」

 

「・・・」

 

その答えに、私達は驚く事も忘れて呆けてしまった。

 

無理も無いわ。

 

[エリザベス]

 

黒歌に教えて貰ったイッセーの過去。

 

その過去で、壮絶な試練を乗り越えて添い遂げた相手。

 

それが、イッセーと同じ様に転生して同じ世界に居る。

 

私達グレモリー眷属とお兄様は、事情を知っるだけに驚きも大きい。

 

アザゼル「お、おいおい冗談キツイぞ。前世で夫婦関係って、そんなドラマみたいな話 有るかよ」

 

ミカエル「私も、申し訳ありませんが俄に信じ難い話です」

 

アザゼルとミカエルが、イッセーの話が信じられないと疑う。

 

でもイッセーも理解してるみたいで、またエリザベスさんと目配せをして弁解を始めた。

 

イッセー「確かに、信じられねえのも分かるぜ。だけどな2人共、俺が言ってるのは本当だ。嘘なんかじゃねえよ」

 

エリザベス「彼の言う通りですミカエル様、アザゼル様。私達は前世で夫婦でした、コレは嘘偽りの無い事実です。」

 

弁解を聞いて2人は、少し考えた(のち)に納得した。

 

アザゼル「分かった、2人を信じよう。嘘だと決めつけるには、話が噛み合い過ぎてる」

 

ミカエル「私も、お2人を信じましょう。エリザベスも兵藤一誠くんも、嘘をつくとは思えませんからね。疑ってしまい、申し訳ありません」

 

アザゼルとミカエルの疑いが晴れて、イッセーが私達のところへ戻って来た。

 

NOside

 

イッセーがリアス達のところへ戻り、それぞれの自衛が手分けをして修復作業に取り掛かった。

 

それを見ていたリアスと朱乃が、感想を零す。

 

リアス「3大勢力の共同作業ね」

 

朱乃「和平締結の第一歩、ですわね」

 

その2人とは対象的に、サーゼクス、セラフォルー、ミカエル、アザゼルが集まり反省会となっていた。

 

サーゼクス「カテレアの事、申し訳なかった。私がしっかり監督していれば」

 

アザゼル「それを言ったら俺だって そうさ。それにコカビエルに関しちゃ、ミカエルの所にも迷惑かけたしな。極めつけはヴァーリの裏切りだ」

 

ミカエル「私も、内通者を察知 出来なかったですからね。私達にも責任の一端は有ります。あの強奪事件 以降、教会も警備を強化すべく試行錯誤を続けています」

 

そんな中、イッセーがミカエルに話し掛けた。

 

イッセー「ミカエル、頼みが有る」

 

ミカエル「私に出来る事であれば良いのですが」

 

ミカエルの了承を得たイッセーが真剣な表情で話し始めた。

 

イッセー「悪魔が祈ってダメージを受けるのは、システムって奴の影響だったな?」

 

ミカエル「えぇ、その通りです」

 

イッセー「だったら、アーシアとゼノヴィアだけでもダメージを受けない様に調整 出来ねえか?」

 

アーシア「!?」

 

ゼノヴィア「!?」

 

イッセーの申し出に、驚愕するアーシアとゼノヴィア。

 

イッセー「神が○んで、光と闇の境界が緩んだんなら出来るんじゃねえか?」

 

ミカエル「・・・」

 

イッセーの話を聞き終えたミカエルは、無言になり考え込む。

 

ミカエル「分かりました。出来るかは分かりませんが、尽力しましょう」

 

イッセー「無理 言ってすまねえ」

 

承諾したミカエルに、イッセーが謝罪した。

 

ミカエル「貴方は、此度の功労者です。これくらいでしたら、協力します」

 

そう言ってミカエルは、アーシアとゼノヴィアに歩み寄る。

 

ミカエル「もう、神は不在です。それでも、祈っていだだけますか?神への信仰を、お2人は続けて頂けますか?」

 

ミカエルの問い掛けに2人は笑顔で答えた。

 

アーシア「勿論です!!確かに主がお亡くなりになったと聞いた時は辛かったです。ですが、その分 思いを込めてお祈りさせて下さい」

 

ゼノヴィア「私も、アーシアと同じです。主が居られすとも、思いを込めて祈り続けます。主とミカエルへの感謝を込めて」

 

ミカエル「その答えを聞けて、私は嬉しいです。お2人の思い、感謝 致します」

 

笑顔で礼を言ったミカエルだったが、すぐに表情が変わった。

 

それに気付いたアーシアが心配して声を掛ける。

 

アーシア「ミカエル様、どうなさいました?」

 

ミカエル「感謝と同時に、お2人には申し訳なく思っています」

 

アーシア「え?」

 

ゼノヴィア「え?」

 

いきなりのミカエルからの謝罪に、アーシアとゼノヴィアが間の抜けた声を出す。

 

ミカエル「私の思慮が至らないばかりに、お2人には辛い思いをさせてしまいました。システムへの影響を重視し過ぎたあまり、私は他の事を軽視してしまいました。本当に、申し訳ありません」

 

アーシア「!?」

 

ゼノヴィア「!?」

 

最後に詫びながら頭を下げるミカエル。

 

イッセー(そりゃビビるよな。ミカエルはケジメのつもりだろうけど、天使長が下級悪魔に頭を下げる。傍から見たら事件だよな)

 

と傍観しながら心中で呟くイッセー。

 

ミカエルが頭を下げた事に狼狽しながら、アーシアとゼノヴィアがミカエルの お辞儀を止めた。

 

アーシア「み、ミカエル様!!頭をお上げ下さい!!!」

 

ゼノヴィア「そ、そうですよミカエル様!!お願いですから頭をお上げ下さい!!」

 

2人に促されて頭を上げるミカエル。

 

アーシア「確かに、追放された時は辛かったです。ですが、今はとても幸せです!イッセーさんと出会えて、部長さん達と出会えた事が今の私の幸せなんです」

 

ゼノヴィア「私もです。追放されはしましたが、教会では得られなかった幸福を得ています。結果的にではありますが、今がとても充実しているんです」

 

ミカエルに満面の笑顔で言った(あと)、2人でチラッと俺を見た。

 

ミカエル「お2人の寛大な心に感謝 致します。それと、調整が出来ても教会には入りづらいと思います。ですが、出来る限りの事はしましょう」

 

2人の気持ちを聞き、蟠りが完全に無くなった。

 

そして改めて感謝の言葉を送り、調整を施すとミカエルは約束した。

 

イッセーside

 

イッセー「良かったな2人共、後は上手く事を祈るだけだな」

 

俺は2人に言った。

 

日頃から癖で祈っちまってダメージを受けちまってた。

 

いつも見てて不憫だった。

 

アーシア「イッセーさん大好きですうううぅぅぅ!!!」チュッ

 

アーシアが涙目で抱き付いて来て頬にキスしてきた。

 

イッセー「にししし」

 

リアス「あっ!コラ、アーシア!!」

 

朱乃「あらあら うふふ、アーシアちゃんたら大胆ですわ」

 

それを見てたリアスはヤキモチ。

 

朱乃は ほっこり。

 

エリザベス「うふふ、昔とは違ってモテモテね」

 

そんなやり取りを見て、エリザベスは笑顔でイッセーに微笑んだ。




次はいつ投稿出来るでしょうか?(´;ω;`)

本当にすみません。


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