ヒロアカ レギオン襲来 (半角半猫(旧フランケン))
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レギオン襲来
主はお尋ねになり、それは答えた
我が名はレギオン
我々は大勢であるが故に
〜マルコ福音書第5章9節より〜
個性には色々ある。単純にパワーを倍増させるものから、手汗がニトロになるもの。はては、脂肪から無機物を作り出すものまで。十人十色、千差万別である。
でも、だからって、
「レギオン」はないだろーー
唐突だが、多分自分は転生とやらをしたのだろう。ただし、俺は死んだ覚えがない。前の人生の記憶もほとんどない。
ただ覚えていることがある。
それは
俺は怪獣映画が好きだった。
特に平成ガメラシリーズが好きだった。
面白いストーリー、素晴らしい造形、何より強い敵怪獣。
その中でもレギオンは最強だった。ラスボスはたしかにイリスかもしれないが、レギオンの方が圧倒的に絶望感があった。白いボディに
左右に開きビームを放つツノ、洗練されていながらトゲトゲしく、攻撃的なシルエット、ガメラを圧倒する巨躯、まさかの最後の大反撃。
好きな平成ガメラ怪獣といえば、迷うことなくレギオンと答えるだろう。
でも、なりたいとは思わなかったよ‼︎
怪獣映画系統なら、せめて人型が良かった。
イェーガーとか、サンダとか、モンスターXとか、あ、でもジェットジャガーはやだな。キングシーサーはセーフかな。
あとはウルトラ系の怪獣とか、最悪ガッパでも良かった。ん?通じてない?まあ、さておいてとにかく人型に近い方が良かった!
さて、生まれてしばらくして、この世界について知ることができた。基本的に俺がいた日本に近いが、個性と呼ばれる超能力的な何かを持つ人が全人口のほとんどしめる社会だったのだ。
その中でも自分は、珍しい異形型。それも人に似てないタイプだった。
さて、現代日本となると大きな問題が二つある。
喋れない‼︎書けない‼︎
そう、異形すぎるのだ!
喋ろうとしても、「キュリオォーーン」みたいな声しか出ないし、
筆談しようにも、そもそも手がない。
コミュニケーションが と れ な い!
やばい、家にも、学校にも居場所がなくなっちまう。電磁波使ってなんとかなんないかなぁ。
後日、電磁波で電光掲示板にメッセージを送れるようになりました。
宇宙怪獣レギオン
「ガメラ2 レギオン襲来」にて登場。
シリーズ最強とも言われる怪獣。隕石と共に襲来。ケイ素を主食とし、分解の過程で酸素を発生させる。酸素は宇宙空間へと発射する星間種子(草体)の起爆剤及び燃焼材となる。巨大なマザーレギオン、雑兵たるソルジャーレギオン、そして苗床であるマザープラント(草体)からなる。
リハビリです
どうぞよろしくお願いします
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亀の友人
疾草津中学校3年B組
このクラスは、いやこの学校には異形型個性の奴が多い。市の政策として、「どんな個性の人でも快適に」を本気で推し進めているらしい。まぁ、俺ほど異形な奴はいないが…
そうそう、親友ができたんだ。名前は亀場 大鳳って言っt「おーい、群居ー」
ああ、走ってきた、
バズーカ背負った亀が
あいつの名前は亀場 大鳳。
個性 カメバズーカ
まぁ、亀だし因縁を感じない訳ではないけれど…
カメバズーカ、安直なネーミングの割にはガチで強い。カメといっているわりには、動きもそこまで鈍重じゃなく、甲羅の防御力は非常に高い。前のめりにならないといけないが、背のバズーカは威力がある割に連射がきき、原作ではあの1号、2号を諸条件が重なったとはいえ、圧倒したのである。まぁ、レギオンボディに当たった時、「カーン」って音と共に弾かれてたけど。
さて、実はこいつも転生者である。俺と同じように。気がついたらカメバズーカだったそうだ。しかも、どちらも特撮とは…もっと言えば強敵キャラとは…作為的な何かを感じる。
さて、なぜあいつと仲良くなったのか。それは憧れるプロヒーローが同じだったからだ。
誰かというと
守護ヒーロー
《ガメラ》
そう、この世界には、ガメラがいるのである!
しかも、ちゃんと、平成ガメラが!
しかも、可愛すぎず、かといってトゲトゲしすぎない「ガメラ2」のガメラだ!
ちなみに、彼も喋れないが、原作より手先が器用だそうだ…
閑話休題
「群居ー、一緒に帰ろうぜー」
「キュオー」『おう、そういや、進路どうする?』
「うーん、どうしようかねぇ。」
「キュオー」『あれっ、そういや雄英じゃなかったっけ』
「うん、でもさ。この見た目だし。もともとは、正義の味方の正反対だぜ。この個性」
「キュオー」『それいったら、俺だって最悪の侵略者だぜ」』
「そうだけどさ」
この通り、亀場は自分の個性にどこか、後ろめたさを持っている。まぁ、わからなくもない。
特に「1号、2号、死んでもらう!!」 だしね。
「キュオーン」『なぁ、亀場。鉄人28号って見たことあるか?』
「ん?あー、今川版なら見たが」
「キュオー」『そうそう、それなんだけど。歌詞覚えてる?』
「歌詞?なんとなくなら。」
「キュオーン」『その中でさ、いいも悪いもリモコン次第あるだろう?結局はそれなんじゃないかな?鉄人だって元は戦争の兵器だったし。それに仮面ライダーだって元はショッカーの改造人間だよ。結局のところは、《どんな力》かではなく、《どう使うか》じゃないのかな』
「…そうだな。ごめん。ありがとな」
「キュオー」『いやいや、こちらこそ。結局雄英にすんの?』
「ああ、そうしようと思う。群居は?」
「キュオー」『うん、お互い頑張ろうな。』
雄英かー。そういや、職業訓練でプロヒーローのところに行くって話があったなー。
もし、入れたとしたら、
もしかしたら、
もしかしたら、
ガメラに会えるかもしれない。
主人公
群居 宇宙
個性レギオン
『ガメラ2 レギオン襲来』よりレギオン
通常は成長体だが、任意で羽根つきにもなれる
さらに、レギオンの強さの秘訣の一端たる、
「ガメラのプラズマ火球を無力化」が個性社会に適応され、「直接攻撃する個性の無力化」能力も兼ね備えている。ただし異形型には適応されない。あと、何度も練習したおかげで、金属製の飛び道具(弾丸とか砲弾)なら軌道を逸らすこともできるようになった。
さらに今まで発動したことはないが、ツノをおられると理性のタガが外れ、暴れる。
ぶっちゃけ、水中以外なら、最強。
プロヒーロー「守護ヒーロー ガメラ」に憧れる。尚、ガメラは転生者ではあるものの、ガメラシリーズは見ていない。ガッデム!
ヴィランの中に変な鳥のような姿で「ギャオー」となく奴がいるのが目下の懸念。
親友 亀場 大鳳
個性 カメバズーカ
見た目はV3のアレ。ただし砲弾を任意で変えることができる。見た目がゲテモノ同士、群居とは仲がよく、遠距離から敵を叩くという戦闘スタイルから互いに切磋琢磨する良い仲間である。ただし、原典が悪の怪人であることを気にしてヒーローへの気後れがある。
ガメラはもっと見守る感じにしたかったので、プロヒーローにさせました。ちなみに守護ヒーロですが、亀ヒーローとも言われています。
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京都編上
疾草津中学校3年修学旅行《京都》
いやー、京都!実にいいね!
ある時は仏像が大量に盗まれ、
ある時は、仏像の中に隠されたロボットが動き出し、
ある時は守護神と邪神の最終決戦の場となる。
実にいい!
まだバスだけど…
今修学旅行で乗っているバスはもともと2階建てバスなったのをくりぬいて使っているらしい。なぜかというと…
「群居ー、お前ほんと体高高いよな。いくつだっけ?」
「キュー」『2.95メートルだよ。』
「ほぼ3メートルかー」
『キュー!」『2メートル台だよ!』
俺の体高が高いのである。
このクラスは異形型がたしかに多い。
腰から金属のクネクネしたアームが4本ついてる奴とか、金髪で青い肌で「親愛なる3年B組の諸君」と言う奴とか、緑色の肌にツタが生えてる植物大好きな奴とか、マシュマロでできた奴とか、額から一本角が生えてる金魚草が好きな奴とか、ぱっと見普通なのにすんごい生命力あって切られた手首がしばらく動き続ける奴もいる。なんだろう、なんかデジャヴを感じる。
ていうか最期の奴!フランケンシュタインのアレでいつかツノのある地底怪獣や大ダコと戦うだろ!
さて、こんな風に異形型も多いが、やっぱりみんな基本人型で2メートル以上ある奴はいない。ちょっと寂しい。なんで、レギオンなのだろう。
男は辛いよならぬ、異形型は辛いよ、かな?
まぁ、両親の個性を考えると、納得はできる。
父は発動型《ハキリアリ》、母は発動型《電磁波》。ちなみに父の《ハキリアリ》は、ハキリアリを使役することができるというもの。日本にハキリアリはいねぇーよとなり、俗に言う没個性らしい。没個性…嫌いな言葉だ…
母の電磁波はそこそこ使えるらしい。ただ、「私、文系だからよくわかんないのよ」と本人には使う気がないらしい。
まぁ、たしかにレギオンになるだろうなぁー
等々考えていると、バス内でカラオケが始まった。
最初は…件の金髪青い肌の男子生徒 安倍 輝須羅、曲はヤッターマン⁉︎
あーイケボの無駄使いだろ
次はツノの生えた鬼みたいな奴 火勝 鬼灯
なんだろう、めっちゃ地獄が出てくる歌詞だ…
妙に説得力がある。
マシュマロマンは「ゴスートにお困りならどうぞご連絡を」的な曲とか、みんな変わった曲を歌っている。
そして…隣の亀場の番がやってきた。何歌うんだ?
えっ、バットマン⁉︎
いや、お前タートルマンだろというツッコミも虚しく、良い声で歌いきった。
こうして、楽しく修学旅行が始まった。
あんなことが起こるとは知らずに…
すいません一週間投稿できなくなりそうです。
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京都編中
あの懐かしの投稿サイトに
あの懐かしのハーメルンに
テスト期間が終わりました
今後ともよろしくお願いします
バスでのカラオケが終わり、今夜泊まる旅館《柳星》に着いた。赤い暖簾に鳳凰と思しき鳥が白抜きで描かれている。木造のようだが、異形型の人でも快適に過ごせるように、色々気を使っているようだ。扉が大きかったり、階段じゃなくてスロープだったりとか。なんか嬉しい。
この世間、異形型は生きにくい。個性犯罪って、異形型の人とか多いしね。
いや、あれだな。
異形型の人が社会に馴染めない→犯罪に走る→世間から異形型への印象が悪くなる→異形型の人が社会に馴染めない…の繰り返し、負の連鎖なのかもしれない。
後、ヒーローにも少ないしなっ!
ガメラとかギャングオルカとかぐらいじゃん?
まぁ、さておいて。なんだろう柳星と鳳凰なんか、こうまずい組み合わせない気がするのはなぜだろう?
なんか、喉まで出かかっているんだが…
担任の先生が挨拶を始めた。
「これから、三日間お世話になる旅館の女将さんだ。みんな、しっかり挨拶するように」
「どうも、ご紹介に預かりました、この旅館の女将をしております
守部と申します」
やばい!ツノの付け根まで来てるのに、思い出せない。やばいのに関わっていたことは覚えているんだが。なんだっけ?
すごく、モヤモヤする。
「おい、群井!群井!」
「キュオーン」『なんですか?』
「なんですかじゃない。ずっと呼んでたんだぞ。いったいどうした?」
「キュオーン」『すいません。ちょっと考え事をしてて』
「まったく。すいません、守部さん。」
「いえいえ、お構いなく。えーと、群井様と亀場様と十月様と間珠馬様がこちらの部屋になります。」
異形型でも、そこそこ重かったり、体積をとるやつが呼ばれたみたいだ。多分、耐重が優れていてそこそこ広いところなんだろう。しかし、このメンツだと夜は恋バナというより、異形型あるあるになりそう。
ぐすん、もう少し青春っぽいのを送りたかった。
それから、旅館で美味しいご飯を食べているのを眺めたり、夜みんなで将来の夢を語り合って、気づいたら寝落ちしていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あー、いい朝だ。光景はカオスだけど。
なんったって、亀とマシュマロが寝ているのがすごい。十月のやつも背中にアームが付いているせいでうつ伏せで寝ていて行き倒れのように見える。
さてと、
「キュリオォーーン」
「「「わぁーーーーーー」」」
みんな飛び起きた。
「脅かすなよー」
「びっくりしたー、ってもう朝か」
「心臓が止まって、溶けるかと思った」
ふふ、だが後悔はしない。
再び、楽しそうに人が朝食を食べるのを眺め、
ついに班での自由行動の時間になった。
ちなみにうちの班は、
男子の亀場 大鳳、十月 八海、女子の保伊豆 愛美、富士 明子、そして性別不明の俺である。まぁどだい怪獣を常識にあてはめんのは無理だろうな。
閑話休題
さて、まず我々が行くのは鳳凰神社。
メージャーどころは3日目に巡るらしいから、マイナーなところから攻めてみた。
鳳凰神社は様々な伝説がある。
火の鳥が燃え盛る火の中から飛んで行ったとか。
あとは動かない石。
現物は見れないが、なんでも江戸時代、村の男衆総出で引っ張っても動かなかったらしくて、そのことから、安定した生活や、揺るがない愛なとの願掛けがなされるらしい。
まぁ、学生が行くにしては、地味だな。
次の目的地への道中。
「キュオーン」『見て、このポスター!』
「ん、どうした。おいっ、今、ガメラさんが京都で講演会やってるの!内容はー、異形型個性の社会進出についてか」
「なんかこの人?もっと、どんな個性の人でも過ごしやすい社会を作るキャンペーンかなんかのイメージヒーローしてなかったっけ?」
「あぁ、APLC(オールオブピーポリブコンフォタブル)運動だっけ?」
確か、個性犯罪に走ってしまう原因から変えようとする運動だったな。かなり、インパクトのある見た目だからね。そりゃガメラだもんな。
ズドーーーン
ビリビリガラッシャーン
「な、何?」
「やばい、逃げろ!」
「あれはヴィランだ」
ガマガエルを無理矢理人型にしたようなヴィランが暴れていた。
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京都編下
戦闘がうまくかけない。
あと鳴き声難しい。
「ハハッ、みんな死ね!死んで燃えて灰になれ!空に水面に浮いて漂え!」
そう言いながら、そのヴィランはあたりに電撃を放つ。その雷撃はアスファルトをめくり、あたりの建物を無差別に破壊する。
「みんな逃げろー」
「きゃー、助けてー」
「くそっ。どけっ」
「まだ死にたくない!」
みんな思い思いに逃げて行く。
「ハハッ、死ねっ」
そう叫び、ヴィランの雷撃が逃げる集団に当たるそう思われた時、
「キュリオォーーン」
白き巨影が立ち塞がった。
ふぅ、セーフ。レギオンじゃなかったらまずかった。レギオン本来の能力で雷撃を無効化したが、本当に危なかった。しかし、あれ…
ガバラ…だよな
ガマガエルを擬人化したような姿、あの力を持て余したチンピラじみた性格。電撃かオリジナルよりも威力があるのは恐ろしいが大したことはない…筈。
とりあえずこのまま耐え続ければ、そう思っていた…
「ひっぐ、ひっぐ、おがあざんー」
小さな女の子が足をくじいて泣いていた。
「おやーおやおやー、お母さんと離れちゃったんですかー、あぶーないですよー、ハハッ」
やばいっ
ズドンッ
「大丈夫か!群井!さっき、女性が逆走してきたのを、保伊豆が引き止めてるが…」
「キュオーン!」『その女の子の母親だろう』
亀場のバズーカがガバラ(暫定呼称)を吹き飛ばし、その隙に、女の子を背後に匿う。とりあえず 1人なら守れるが…
「くそっ、テメェら、嬲り殺してやる!」
しかし、同時に相手を怒らせてしまったようだ。
先程よりも高威力な電撃が矢継ぎ早におそってくる。能力的には全然問題は無いが、背後に女の子を庇っているためか、精神的にプレッシャーがかかる。亀場も、もう援護は無理だろう。先程は仕方なかったが、本来、個性の無断使用はご法度だったはずだった。かくいう俺もそうだが…
また、多分あの電撃程度、素の防御力でも問題は無く、マイクロ波ジェルを発射する余裕もあることにはあるが、あたりが更地になってしまうため、使えない。
要するに決め手が無い。
むしろ、精神的プレッシャーが大きい以上こちらが不利と考えてもいいかもしれない。
どうすれば…!
キャラオーオーン!
そんな雄叫びとともに、ガバラに火球が命中した。
そして目の前に彼が降り立つ。
自分よりも小さいに関わらず、自然と頼もしさを感じさせるその甲羅の持ち主は…
「『ガメラ…」』
今、守護ヒーロー「ガメラ」が降り立った。
そこからは、圧倒だった。
火球で牽制し、怯んだ隙に懐へもぐる。次の瞬間ガバラは顔面から地面にキスをすることになった。
さすがプロ。
さすが、守護神。
気がつくと京都府警が到着していた。
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