暇だったからキルケー怪文書作った (茶鹿秀太)
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暇だったからキルケー怪文書作った

7/3

短編日間5位……だと?!
皆さんありがとうございます!!

7/4

短編日間4位……週間12位、だと?!
やっぱキルケーって最高やな!


聞いてくれメディア!

 

なんだいきみは相変わらず根暗な工房で1人寂しく魔術を研究してたのかい!

 

ダメだなーきみは!ホントダメだなー!やっぱり私のように外界に接して出会いを見つけなきゃ!

 

え、私に言われたくない?ふっふっふ、何を言ってるんだい? 独り身はもはやきみだけさ。え、どう言うことかって?

 

まぁ教えて差し上げようじゃないかメディア!

 

遂に……遂にマスターが私に告白してきたんだ!

 

ふふん、やっぱりこの大魔女の魅力にマスターも敵わなかったと見える。

 

? どうしたんだい、まるでまたいつもの発作が起きたみたいな顔して。

 

いやいや、今度ばかりは本当さ。私もキュケオーンを作り続けた甲斐があったよ。

 

先日の催し物を覚えてるかい、そうバレンタインだ。

 

ほら、私って大魔女だろ?やっぱり自分から何かをマスターに捧げると言うのは乙女みたいで恥ずかしいじゃないか?

 

でもほら、あんまり言いたくはないけれど、……私って美しいだろう?

 

マスターもやっぱりいきなり本命を渡すなんて難しいかなって思ったりしたわけだよ。

 

でもそこは私のマスターなのだから甲斐性くらいみせてほしい。

 

だからマスターの方から仕掛けてきたら私もやぶさかではないからね。その時に渡そうと思ったんだ。その……チョコをね!

 

ほらこの前一緒に作っただろう? え? あ、待ってくれメディア。確かに私はマスターに味の趣向を尋ねたさ。

 

も、もちろん自分の力さ! 変身した状態で聞くわけないだろう!

 

で、でもあの時マスターは私の正体を一発で……えへへ。

 

ってちがーう! そんなことどうだっていいだろう!!

 

でも中々呼ばれないから変だなーって思って様子を見にいったんだ。

 

いや忘れてるわけがないとは思ったよ?でもね、不安じゃないか! マスターが私のことを忘れて何処かに行ってしまったんじゃないかって考えるとやっぱりそこは不安じゃないか!

 

そこであらゆる魔術を駆使してマスターの居場所を突き止めたわけだけれども。

 

するとどうだい!豚にもなれない暴れ馬、いや暴れサーヴァントが束になってマスターを苦しめているじゃないか!

 

みんなこぞってマスターからの寵愛を求めていたんだ羨まし、みっともない!

 

やはり私も大人だ。すぐマスターの側に行って助けようとしたんだよ、大魔女だからね。

 

するとどうだろう。あの有象無象の姦しい奴らの目の前でっ、目の前で私にチョコを渡してくれたんだっっ!これはもう告白と言って過言ではないだろうメディア!

 

あぁなんという不意打ち!ヘルメスの加護すら打ち砕く一撃だったとも!我が女神ヘカテーよ感謝します。あぁ豚にしたいほど愛してるよマスター! マジで!

 

その後マスターは照れてしまったのか分からないけど、ハート型? の荷物を持ってマシュとかいう私にマスターを取られた不憫な娘と一緒に何処かへ行ってしまったよ!

 

大切な話と言っていたから、まぁ私も出来た女さ。快く見届けてやったとも!

 

どうだいメディア、私とマスターの愛が分かったかい! あぁもういつになったら二人きりの時間を過ごせるのか!

 

……どうしたんだいメディア、うずくまって。……涙? 泣いてるのかいメディア?

 

キュケオーンでも食べるかい?



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キルケー式乙女塾

まさかこんなに伸びると思ってなかったので嬉しかったです。
つい嬉しくてもう一個書きました。お納めください。


聞いてくれメディア!

 

知らなかったんだ。まさか日本にも魔導書なるものが現存しているだなんて!

 

島国だからといってバカに出来ないなぁもう!

え、今更私にそんなもの必要ないでしょうって?

 

はぁ……ダメだなぁメディアは。ダメダメにも程があるよ。

 

なんだいそんなやれやれまた始まったって表情は。

 

そんなんだから模型作りなんて魔女としては残念な趣味になるんだぞ!

 

……まぁマスターが趣味模型作りなら、受け入れちゃうかもしれないけどさー。

 

マスターの趣味、メディアは知ってるかい?

 

知らなくてもマスターを深く愛することは出来るんだけどやっぱり好きな人のことは知っておきたいじゃないか!

 

……え、直接聞けばいいじゃないかって?

 

はぁ……これだから大魔女じゃない人は。

 

直接聞いたらなんてそんな、乙女みたいで恥ずかしいじゃないか!

 

バカじゃないのかきみは! 私だってカルデアの中で退廃的でグズグズの愛情の海でマスターを溶かしてあげたいさ!

 

でも私ビックリするレベルの美しい大魔女だろ?

 

乙女の真似事ってほら、未成年のマスターには引いてしまうかもしれない。

 

やはりここは大人の魅力で一気に攻め落とすしかないんだ。分かれよ!

 

ということで今回はこの魔導書の出番さ。

 

魔力自体は込められてないし、年季も新しい。

これの魅力は内容さ。

 

どうも日本では女性の魅力を最大限に引き上げる言霊が込められた雑誌が一般で販売されているらしい。

 

これはある人から頂いたんだが、このページに恋の秘奥が書かれているらしいんだ。

 

メディア、きみには私がこの雑誌の内容を反映した姿を一度チェックしてほしい。

 

そして君がGOサインを出したら私はあらゆる魔術を駆使してマスターと二人きりになって実行する。

マスターが堕ちる。

 

こういう流れなんだがどうかな?完璧な作戦だと思うんだが……。

 

え?

 

大魔女だよ?

 

失敗するわけないじゃないか。

 

……どうしたんだいメディア! 膝が産まれたての子鹿みたいになってるじゃないか!

 

座って作業ばかりするからそうなるんだまったく!

え、内容?

 

まぁ、うん。きみが大丈夫ならいいんだ。続けようか。

 

さて、ここにはマスターの故郷の言語でこう書いてあるらしい。

 

必見、どんな男子もメロメロに! 恋テクマニュアル三箇条! 〜初恋のわななき〜

 

どうだいメディア?

 

信憑性が高そうだろ?

 

メディアなんで上むいてるのさ。

 

震えてる……。何か耐えているのかい?

 

まぁいいや。

 

まず第1箇条、これはなかなか凄いぞ。

 

「年収で攻める」

 

なるほどね、って私は思うわけだよ。

 

確かに経済力は重要だ。

 

私であれば、マスターを豚にするほど愛し続けることができる。

 

なんならマスターは働かなくていいし家事も育児も全部私がやるとも。

 

あーでも仕事とかしたらマスターと会う時間が減ってしまうのがいけないね。要考慮。

 

つまり私が養ってあげれば良いわけだね。

 

完璧なロジックだ。

 

え、パトロン? 違うよ、愛だよ。

 

 

それじゃあ次。

 

「胃袋を掴む」

 

これは余裕だね。私にはキュケオーンがある。

 

マスターに毎日私のキュケオーンを食べさせてあげようじゃないか。

 

もちろんマスターは道具を持たなくて良い。全部私があーんしてあげよう。

 

なんなら着替えも歯磨きも全部私がやってあげるし。マスターより先に起きて後に寝よう。お腹どころじゃなく全部満たしてあげようじゃないか。

 

え、重い? ……そうかな、ギリシャ基準の夫婦生活だと思うけど。(偏見)

 

あー私ってなんて罪な女なんだ!

 

これ以上尽くせるつ……つま、妻……えへへ……妻がいるかい!?

 

なんだよマスターも私のこと大好きだなぁえへへ(幻覚)

 

これが最後……、え?

 

「男の浮気は甲斐性だから認める」……だってぇ!!?

 

だ、ダメだ! 絶対ダメだぞ!!

 

マスターがどっか行っちゃうじゃないか!

 

絶対嫌だよそんなの!!

 

あー行かないでマスター!!(幻覚)

 

ダメだー!! その女はダメだー!! (幻覚)

 

スキュラーー!!!(効果:相手は怪物になる)

 

はぁ、はぁ、はぁ。

 

くっ、私は、なんて無力なんだ……。

 

慰めないでくれメディア、私はもう……え?

 

嘘?

 

この記事が、嘘付いてるって?

 

いやいや、ちゃんと作者名も明記されてるんだよ。ここに。

 

プロフェッサーMって。

 

……どうしたんだいメディア。

 

え、この記事を貰った経緯?

 

あぁいつものようにマスターに話しかけようとしたら胡散臭い紳士が現れてね。

 

この記事を読んでからマスターに話しかけると絆レベルが上がるって言ってたんだ!

 

そのあと紳士の後ろに控えてたホムンクルスの……フラン? だったっけか? その小娘と一緒にマスターは何処かへ行ってしまったよ。なんでもお散歩するらしい。可愛らしいねぇ。

 

まあ私も明らかに記事を読んでから挑んだ方がいいと踏んでね。

 

プロフェッサーMにお礼を言ってここまでやってきたってわけさ!

 

フランって子は彼の腕とかに絡みついてたけど、そこやはり子ども。見ているだけでほのぼのしたさ。

 

あぁうん。最近日課らしいよお散歩。わ、私も混ざりたいなぁって。思うけど言えないよねぇ。

 

あの子いつも顔真っ赤にしてるからかわいいんだよ。

マスターもいつも微笑ましそうにしてるもの。

 

……どうしたんだいメディア。

 

……涙? どこか痛いのかい?

 

今からキュケオーンでも作るかい?



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キルケーの寵愛

こんなにキルケーが愛されてる……。嬉しい。
読んでくれる人がたくさんいて下さって嬉しいです。
いつまで書けるか分かりませんが、キルケー怪文書をよろしくお願いします。


やぁマスター。

 

今日も元気そうだね。

 

私の部屋にずっといて、嬉しかった? ドキドキしてくれた?

 

……まさかこんな手段できみを手に入れると思わなかった。

ふふ、……もう逃さないから。

 

待っててね。今キュケオーンを作ってあげよう。

 

きみは昔から欲に溺れるのが下手だったよね。

 

もっと、もっと堕落のために全力を尽くすべきだ。

 

もう明日を思い煩わなくて良い。

 

過去なんて忘れてしまえばいい。

 

全部私に委ねて、そう、安心して私に委ねるんだ。

 

今を楽しんでこその人生さ。

 

私がいればもう何も要らないじゃないか。

 

ほら、この手を掴んで。

 

ぎゅって、ね?あったかいだろう?

 

きみは私の温もりだけ感じてれば良い。

 

きみもきみの温度で私を塗りつぶして。

 

あぁ、マスター……!

 

くすぐったい程の距離で私の唇の動きがきみの耳を伝わって、脳の中が全部私で埋め尽くされてしまえばいいんだ。

 

力んでる。緊張してるのかい?

 

大丈夫。ほら、キュケオーンをお食べ?

 

もう動かなくて良い。

 

安心していいんだ。

 

きみをもう一人にさせないよ。

 

例えどれだけ堕落しても。

 

どれ程までに欲深く、我儘で自己中で享楽に耽ても、大好きだよ。

 

愛してる。

 

ずっと、ずっと……離さないよ。

 

マスター、私の声を呼んで?

 

は、ぁ……。嬉しい……。

 

大魔女の私を、ここまで揺さぶったんだ……。

 

きみの首筋を撫でるように命を奪うかもしれない大魔女を、乙女に変えたのは君さ。

 

責任、取ってくれなきゃ、嫌だよ……。

 

頼むから、ずっと一緒にいてね。

 

私を置いて行かないで……。

 

好きだよ、マスター。

 

むちゅぅううううう……。

 

 

 

 

(ドンッッッ!!!)

 

 

 

 

 

ぎゃあああああああああ!?

 

うわぁ、メディア!

 

ノックくらいしろよ! びっくりしただろ!?

 

え、これ?

 

……マ、マスターを模した人形……///

 

しょうがないだろ!!!!

 

マスターと触れ合える時間って意外と少ないんだ!!!

 

じゃあ人形の一つ作って自分を慰めるだろ!!!!

 

え、なに?

 

マスターを監禁したと思った?

 

そんなことするわけないだろ?!

 

これだから若者の突飛な妄想力は!!

 

え、なに? 二人分のキュケオーンがなんであるのかって?

 

ロープレだよロープレ!!

 

実際にマスターと一緒に過ごす時が来た時のためのロープレ!!!

 

すごいんだぞこれ! お腹の部分を押すとマスターの声で私の名前を呼んでくれるんだ!

 

ほら!

 

(食堂でキルケーの注文した料理が表に出されているにもかかわらず、当の本人がそれに気付いていなそうなことを察知したマスターがキルケーを呼ぶ声)

 

え、この人形?

 

自作だけど。

 

で? 私の享楽を邪魔して何が楽しいんだよぉ。

 

ちぇー。もう少しでブツブツ……。

 

……何だよメディア。

え、マスターが行方不明?

 

清姫がリアルマスター監禁疑惑だって!?

 

えー!? うっそー!!ドン引きだよ!!

 

マスター、今行くからねー!!

 

メディア、急ごう!

 

マスターが危ない!!

 

……どうしたんだいメディア! どうしてそんな顔してるんだい。

 

なんかこう、お前が救うのはよろしくないみたいな表情浮かべて苦しんでる様な……。

 

え、私の方が危ない奴って?

 

……え?

 

どこが?

 

……メディア、もしかして君あんまり恋愛してこなかったタイプ?

イアソンでこういうことしなかったの?

 

うわっ、ごめん。

 

そこまでマジギレすることはないじゃないか。

 

ごめんって。

 

全く、メディアは残念な子だなぁ。

 

あれ、ちょっと待って。

 

マスター監禁疑惑ってことは、もしや、マスターと既にあんなことやこんなことを……してるのかい!?

 

うわああああああああ!!?

 

嫌だマスター、置いてかないでー!!

 

え、そんなことしてないかもしれないって?

 

私ならする!!!!

 

私ならする!!!!!!!

 

急ぐぞメディア、マスターの危機だ!

 

間にあえ私とマスターの爛れた結婚生活フラグ!!!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

その後、キルケーはあらゆる魔術を駆使して独自のレイシフトを行い、清姫と二人きりで仲良く特異点を解決しているマスターの姿を見て、フラグはまだあると安心したとさ。めでたしめでたし……?

 




日曜の12時に更新します。それが終わったらまた不定期更新します。


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キルケーの聖杯戦争

聞いてくれメディア!

 

きみって確か聖杯戦争経験者だったよな?

 

やっぱりあれかい?

 

メディアクラスの魔女なら余裕で勝利しただろう?

 

え、初手でマスターを殺すって?

 

……。

 

いやいや。

 

いやいやいや!?

 

裏切りが安直過ぎるでしょ!

 

そこはさぁ、ほら、色々あるじゃん過程が!

 

え、見切りつけたら殺すって?

 

いやいや、私の求めてる聖杯戦争と違うんだよなぁ。

 

まぁいいよ聞く。

 

弟子の話を大人しく聞こうじゃないか。

 

きみのマスターはどんな人だったんだよ。

 

え、嫉妬されて魔力供給が最低限だったの?

 

うっはっはっはっは(爆笑)

 

嘘だろそれ。なんで嫉妬されるのさ(爆笑)

 

なんでマスターが神代の魔女と勝手に比較した挙句嫉妬で魔力供給最低限にしてるのさ(苦笑)

 

それは良くないなぁうんいやホントかわいそうっ! はっはっは!

えーそれできみは敢え無くマスターを失ったと。

 

いやぁ……でも正直聞くに値しない話だったなぁ。

 

え、どうしてそんな話聞きたかったんだって?

 

ふふん、ここまで話を聞いてまだ理解できないのかい?

 

ぶっちゃけきみの思い出話になんて全く興味がない!

 

思ったんだよ。私は。

 

もしマスターと普通の聖杯戦争に参加してたら他の陣営が羨むほどイチャイチャした後にサラッと優勝しちゃうんじゃないかってね。

 

きみの話の有意義だった点はマスターが純粋な魔術師だと失敗するっていう点だな。

 

その点今のマスターは一般人。

 

擦れてない真っ当なポジションじゃないか!

 

これであとはもう結ばれるだけ。

 

戦う中で芽生えたり芽生えなかったりする絆レベル……。そして意味深な魔力供給……。

 

完璧じゃないか。

 

流れに乗じてマスターと聖杯戦争で結婚したいものだね。

 

この大魔女キルケーがマスターと夜を過ごす。素晴らしい。

 

この聖杯戦争はキルケー/stay nightと名付けよう。

 

え、そんな都合よくいかないって?

 

いやいやどうかな。

 

普通に考えてみたまえ。

 

私ならマスター嫉妬されても満更ではない。

 

あ、君の前のマスターの話じゃないぜ?

 

今の私の、……。私のっっ! マスターの話だ。

 

やはりここは王道で攻める。

 

まず霊体化はあまりせずマスターの家に居座るわけだ。そして認知を集め、公式熱々カップルとして名を馳せる。

 

食事とか作ったり、いってらっしゃいとか言って見送ったりするんだぜ。

 

どうだ羨ましいだろうメディア!

 

聖杯戦争という過酷な戦いの中で愛が芽生えるんだぞ愛が!

 

マスターは別に何もしなくていい、私が頑張って聖杯をマスターに捧げよう。

 

いや待て、受肉すれば一生マスターの側にいられる……!?

 

くぅ、良い感じに欲深くなってきたぞぉ!

 

そういえばメディアは聖杯への願いは何だったんだい?

 

まぁきみ負けたから何も叶わなかったんだろうけど聞くだけ聞いてあげるよ!

 

え、叶った? 負けたのに?

 

きみの願いってイアソンを蘇らせてボッコボコにすることじゃないの?

 

違うの?!

 

うっそぉ! 意外だぁ!

 

まぁ負け犬の遠吠えは聞いてて醜いものさ。

 

きみも聖杯戦争で出会いとか求めれば良いのに。

 

……?

 

なんだよ、変な顔して。

 

さっきからきみちょっと変だぞ。

 

隠し事でもあるのかい?

 

……貴女には言いたくありませんってどういうことだよ!?

 

え、聖杯戦争舐めてるって?

 

いやいや、私大魔女なんだから余裕だって!

 

……ヘラクレス?

 

ヘラクレスがいたのかい。

 

ははは。

 

え(恐怖)

 

いやぁ、うん。それはその……。

 

ま、まぁ頑張ればまだ……。

 

アーサー王っ?!

 

対魔力の塊じゃないか。

 

……ギルガメッシュ王っ?!

 

いや、いやいやいや。

 

きみの戦い修羅場すぎるでしょ。

 

え、佐々木小次郎?

 

……。

 

まぁそれならなんとか行けるんじゃない!(慢心)

 

あ、やっぱりー?メディアも同じ意見かー。

 

そっかそっかー!

 

はははー。

 

……。

 

聖杯戦争で恋愛って無理じゃない?

 

え、ヘラクレスいるんだよ?

 

金ピカもいるんだよ?

 

無理でしょ。そっちの方に意識行くでしょ。

 

他に誰がいたのさ。

 

……アーチャー? 赤い外套の?

 

彼ってシェフじゃないの?

 

あんま強くなさそうだけど。筋力とか。

 

……。えー!

 

きみアイツに負けたのー!

 

えー!

 

だっさー!

 

そういう記憶が残ってるって、えー!

 

どう見ても勝てるでしょー!

 

腕相撲でも勝てるでしょー! 魔術使えば!

 

あの筋肉は見せかけだよ??

 

フェイクだよフェイク。ストレンジフェイクだよ。

 

ん?

 

ちょっと待って。

 

負けた?

 

え、マスター失ってから戦ったの?

 

……。なんで黙るのさ。

 

マスターいないなら負けても仕方ないかもしれないけど……。

 

あれ、時系列よくわかんないな。

 

というか結構知ってるね。

 

序盤に脱落したんじゃないの?

 

メディア。

 

メディアこっち向いて。

 

何かあったでしょ。

 

聖杯戦争で何があったのさ。

 

なんで私には言いたくないって言うんだよ!

 

待て。きみそういえば聖杯に願う前に願いが叶ったって言ってたよな?

 

生き延びたんだろ。言い訳は無用だぞ!

 

……どうやって生き延びたんだい?

 

街の人から魔力を吸い取った?

 

おー魔女っぽい。

 

それでマスターと契約せずに生き延びたってわけだ。

 

メディア。

 

なんでそこで目を逸らすんだい。

 

再契約した?

 

へー、で、相手はどんな魔術師だい?

 

……一般人?!

 

へ、へー。そうなんだ。

 

そ、それで?

 

一緒に住んだ!!?

 

い、いやまぁ普通だねサーヴァントだし。

 

うん。

 

うん。

 

アーサー王を吹っ飛ばせる一般人!?

 

なんだよそれー! 一般人ってそういう感じなの?!

 

はぁー、意味がわからない。

 

そうだ。顔はどんな感じなんだい?

 

マスターの容貌だよ。

 

せっかくなら相手のマスターの様子も気になるから教えてほしい。

 

あ、絵を描いてくれるんだね?

 

……。

 

いやいや、誤魔化さないでくれよメディア。

 

これイシュタルとパールヴァティじゃん。

 

いやこれパールヴァティ、BB、……メルトリリス……あれ、パッションリップだっけ……。なんだろう、私もこんがらがってきた。

 

後これ見たことあるぞ。

 

リミテッド/ゼロオーバーって礼装の人じゃん。

 

後魔法少女までいる!確か白いのと黒いのがいるんだよねこの魔法少女。

 

いやいや。

 

これが聖杯戦争……?

 

地獄絵図じゃないか。

 

これじゃあ恋愛なんて余裕なさそう……、あれ。

 

メディアのマスターはどれだい?

 

メディア。

 

マスターは?

 

いや初手で殺したマスターはどうでもいい。

 

二人目のマスターは?

 

ねぇメディア聞いているのかいーーー、ん?

 

メディアお客さんみたいだぞ。

 

ってマスター!?

 

どうしたんだいこんな辺鄙なところに来て!?

 

え、メディアから魔術を学んでる?

 

弟子入りしたって!?

 

たまに勉強しに来てるだって!?

 

……。

 

メディア。

 

私は聞いてないぞ。

 

今言った? 良い度胸じゃないか。

 

……ねぇメディア。

 

マスターがきみの弟子ってことは、私の弟子ってことでもあるよね。

 

ってあーっっっっ!

 

ちょっと待ってメディア、追い出さないで、あー!

 

メディア! 待ってー!

 

追い出さないでー!

 

マスターも何か言うんだ!

 

え、集中したいから私はダメ?

 

私がいると勉強すらギャグ時空になる?

 

そんなー! マスターを愛する私がハブられるわけがな(扉が閉まる音)

 

(滅茶苦茶扉を叩く音)

 

(鼻をすする音)

 

(メディアへの嫉妬を口にするキルケー)

 

(呪詛)

 

(通りがかったエミヤの説教)

 

(マシュ、清姫、静謐、頼光、メルト、アビー、エリちゃん、エリちゃん(術)、エリちゃん(剣)、フェルグス登場)

 

(キアラ参戦)

 

(エミヤ逃亡)(追いかける殺意のメルト)

 

(混乱に乗じて再び扉を叩き続けるキルケー)

 

(キルケーを口説くフェルグス)

 

(煩すぎてガチ切れするメディア)

 

(今日も平和な日常を送るカルデアであった)




次の更新は暇になったときです。


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恋愛感度3000倍のキルケー

今日は趣向を変えて怪文書プラスssです。
登場キャラに私の嫁がいます。

7/8
日間3位!
あいしてる!


聞いてくれメディア!

 

遂に完成したんだ!

 

これぞ究極のマジックアイテム、恋心を3000倍にまで増幅させるリンゴさ!

 

よく見ると桃みたいにハート型、或いはお尻型だ!

 

色もすごいぞ! ピンクだぞピンク!

 

このリンゴを食べたらたちまち好きな人への気持ちが溢れて止まらないんだ!

 

これを使って、マスターと……マスターと……っっっ!

 

……………………。

 

………………………………。

 

結婚するっ!!!(豚化ッ!!!)

 

ふぅ……相変わらず自分の才能が怖いよメディア。

 

メディア。

 

顔をこっちに向けなさい。

 

目を逸らさない。

 

なんだい! 一体何が不満だって言うんだい!

 

え、そのリンゴは誰に貰ったって?

 

あぁ。なんだいメディア? 何時ぞやの様に私が騙されているんじゃないかって考えているのかい?

 

はぁーっ、ダメサーヴァント!

 

いいかい? それじゃあ質問するよ?

 

メディアは、いつまでも同じキュケオーンをずっと作りますかぁ?(煽り)

 

違うだろ?

 

好きな人に、合わせるの(決め声)

 

えへへー。

 

メディアはダメな子だなぁ。

 

リンゴ食べる?

 

え、いらない? そんなー。

 

まぁいいさ。このリンゴは何を隠そうあの万能の天才、ダ・ヴィンチに作ってもらったのさ!

 

私が依頼して共作したんだぞ!

 

いいかい、彼、かの、女……?

 

ダ・ヴィンチはこう言った。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

なるほど、いいアイデアだ。

 

かつて知恵の実は男女の性愛、つまり思春期を経た恋愛感情を呼び起こしたと解釈された。

 

それをこのダヴィンチちゃん印のリンゴに付与するって寸法なわけだ。

 

なぁに、かの有名な鷹の大魔女のご協力だ。ちょっとした科学と魔術でなんとかしよう。

 

そしてこの仕様、カルデアのリソースを使わないという点が非常にイイ!

 

実に素晴らしい!是非とも協力させてくれたまえ。

 

ただし、作るからにはマスターには迷惑をかけない様に。あぁ見えて疲れてるんだぜあの子は。……全く無茶をする。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ってね。協力してくれたんだよ!

 

……? どうしたんだいメディア。不審そうな顔をして。

 

ダ・ヴィンチがそんな安直に物事を決めるかって?

 

はぁーっ、ダメダメディア。

 

そんなんだからアサシンに背中から刺されそうな顔してるんだよまったく。

 

まぁいいさ。

 

それじゃあ本題だ。

 

メディア。よく聞いてほしい。

 

今から私は……。

 

……。

 

 

 

このリンゴを食べる!

 

 

 

……。

 

……? なんでマスターに食べさせるんだい。

 

よく考えてみなよ。毒の効かない体のマスターがリンゴを食べても意味なかったらどうするんだい。

 

つまり私がリンゴを食べる。

 

……?

 

よく分からないかい?

 

私がリンゴを食べることで恋愛感情が3000倍にもなるんだぞ!!

 

3000倍だぞ3000倍!!

 

つまり今まで素直になれず出来なかったあんな結婚やこんな結婚が出来る可能性が大きくなるんだぞ!

 

え、マスターの気持ちはどうするのかって?

 

……?

 

???

 

え?

 

私大魔女だよ?

 

しかも美しいんだぞ?

 

私はマスターが好きなんだ。

 

頭もポンポンされたんだし責任取って結婚してもらうしか無いじゃないか。

 

じゃあ大丈夫だよな!

 

私のトキメキがこれ以上大きくなるなんて想像するだけで恋心が溢れるよ!

 

え、バカな真似は辞めろって?

 

へんっ! メディアいいかい?

 

恋はなぁ、乗り遅れたら負けなんだよー!!(必死)

 

バグバグむしゃむしゃゴクンげぷー。

 

……。

 

…………!

 

うおおおおおおおおお!!!

 

すごい、これが恋愛感情を3000倍にした私!!!

 

心臓がすごい事になってる!顔も真っ赤だこれ!! やばい、ピグレット、マスターをピグレットにしたい!!

 

今ならいける、マスター、今会いに……。

 

……。

 

……///

 

は、恥ずかしいぃいいいいいいい!!!

 

無理無理無理!!!!

 

マスターの顔を想像しただけで頭が沸騰しそうだ!!!ダメだぁ!!!マスターが好き過ぎて会うのが辛いよぉおおおおお!!!

 

メディア、メディア助けて。

 

恋で過呼吸になった。

 

なんかこう尊さで拝み倒して死にそうなアレが止まらない。

 

3000倍ってすごいぞ!

 

すごい顔がにやけるんだ。マスターとの思い出で走馬灯駆け巡ってる。

 

でも会おうと思うとダメだ。死ぬ。

 

即死する。

 

対マスターガチ恋特攻倍率3000倍だよコレ。

 

無理、会えない。

 

お化粧とかまだ足りない気がする。

 

え、これ以上はケバい?

 

メディア許さないぞ!

 

アレ!なんだろうメディアにもときめいてきた!

 

あーー!!!なんだこれメディアにも恋心を抱いたっていうのかい!?

 

嫌だー!!メディアは嫌だー!!特にリリィとかが嫌だー!!天敵なのにときめくなんて嫌だー!!

 

寄るなメディア! 私を見るな!!

 

あー!マスター好きぃいい!!!!(悲鳴)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

深夜

マスターのマイルームに一人のサーヴァントが現れた。

 

「おや、ぐっすり眠っている様子だ。

 

どうやらいつもの君のガチ恋メンバーはいない様だね。

 

結構。

 

まぁコレで私の計画通りと言ったところか。天才だからね。これくらい当然さ」

 

マスターの眠る側に腰掛けたのは、レオナルド・ダ・ヴィンチ。ダヴィンチちゃんと呼ばれるサーヴァントで、今回恋愛感情を3000倍にするリンゴを作った元凶だ。

 

「君のことが好きなサーヴァントにリンゴを配って食べさせたら、みんな悶えて自室にこもってしまった。

 

当然。知恵の実は思春期への成長を基にしてあり、恥じらいという感情を覚えたキッカケを神話にしたものだ。

 

それを基にしたリンゴなんて、恋心というより恥じらいを増倍させたようなもの。

 

しかも鷹の大魔女キルケーの協力も得たんだ。

 

これくらい当然の結果だった。お陰でマスターは一人の時間を得ることが出来て、しっかりと休めることが出来たわけだ。しかし……」

 

ダヴィンチちゃんは俯く。

 

「君には苦労を掛けてばかりだ。

 

君は頑張ってくれたんだ。

 

だから報われてもいいはずだ。

 

でも、世界とそれを取り巻く環境がそれを許さない。

 

あぁ、サーヴァントなんて一夜の夢の様な存在なんだ。

 

君が望むなら、そうだね。……もう逃げてもいいんだって。なにもかもかなぐり捨てて日常に戻っていいんだって、体を張ってその願いを叶えよう。

 

でも、君はそうじゃないんだろう?

 

……分かってるさ。真正面から全部受け止めて、心も体もボロボロ。

 

……万能の天才といえど、そんなことし続けるなんて難しいんだぜ。マスター。

 

君は、バカだなぁ。本当に愚かだ。……誰に似たんだか。ホント、バカだなぁ、×××も、君も。

 

……。

 

ふぅ。

 

ごめんごめん。これじゃ私が安眠を妨害しているみたいじゃないか!

 

これはいけない。

 

天才は目的を違えてはいけないんだぜ。

 

……せっかくの長い夜だ。今日くらいは、ゆっくり眠って、元気でみんなと過ごすといい。恋なんて、心にゆとりが無いと出来ないんだからさ。

 

それじゃ。

 

お休み、マイマスター」

 

 

 

ダヴィンチちゃんは部屋を出て行く。

天才の独り言を、マスターはしっかりと聞いていた。

 

 




書いてて思ったけど3000倍ってヤバそう(小並感)
いい感じに忙しくなってきましたので一旦書くのはやめます!
みんなありがとうな!


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発狂キルケーと発狂ア◼︎◼︎◼︎◼︎

暇じゃないから書く気なかったのに幕間なんてズルいぞ!
書きたくなるじゃないか!


7/12
なんでや!
なんで総合日間2位なんや!
幕間効果か! ぱねぇ公式っ!!


聞いてくれメディア。

 

これちょっと真面目な相談なんだ……。

 

あ、ウェルカムキュケオーン食べる?

 

食べない?

 

でもウェルカムキュケオーンだよ?

 

いらない?

 

この強情っぱりめ! そんなんだから……あれ?

 

ごめんメディア。なんだか調子が悪くて……。

 

あぁうん。相談だったね。

 

ほら、これを見てくれる?

 

そう、蛍光ピンク地のハートマークだらけの魔導書さ。

 

かなり厚みがあって役に立つ情報が満載だ。

 

お揃いのエプロンと可愛いキッチンミトン、自撮り棒などなど沢山の付録があるんだ。

 

ほら見て欲しい。可愛いだろうこのエプロン。

 

え、どこにあるって?

 

やだなぁメディア。ここにあるじゃないか。

 

このキッチンミトンも素晴らしいだろう?

 

マスターに食べさせる料理はコレで作ろうと思うんだ。

 

ほら、やっぱりギャップを感じられるじゃないか? 私が家庭的であることをアピールすれば。

 

……はは、メディアどうしたんだい?

 

どこにキッチンミトンがあるんだって?

 

持ってるじゃないか。

 

ほら、ほらここに。

 

どうしたんだいメディア。そんな訝しげな目をして。

 

……あぁそうそう。やっぱり思い出を残すために写真なんていいよね。

 

かの皇女は写真が好きだったなんてエピソードも聞いたことがあるよ

私もマスターと思い出いっぱいつくるんだぁ。

 

ははは。

 

ーーー、今日の私、変だって?

 

私が?

 

え、いやいや、私はおかしくなってないよ。

 

あぁそういえばまだちゃんとしたキュケオーンタイムを過ごしていなかったかな……。

 

いやうん。

 

なんだったっけ。

 

そう、相談、相談があったんだ。

 

確かマスターの部屋でこの魔導書を読んでいた時、だったかな。

突然誰かが霊体化して入って来たんだ。

 

確か……誰だっけな。

 

あまり思い出せない……。

 

え、いやいや、私はおかしくなってないよ。

 

そう、あの子だ。

 

金髪のあの子だ。

 

私は彼女を知っているんだ。

 

確かセイレムで……まぁいいや。

 

確か私は聞いたんだ。

 

どうしたんだい? マスターは今いないよって。

 

するとあの子は何か落胆した顔をしたんだ。

 

そして急に私に興味を示した。

 

その本は何ですかって聞いてきた。

 

私は大魔女たる風格で答えてあげたのさ。

 

コレは恋の魔導書だって。巻末の婚姻届の魔力が凄まじいから見てて楽しいって答えたんだ。

 

するとあの子は驚いてた。

 

そして可愛らしく顔を赤らめて、恥ずかしそうに魔導書を覗き込んだ。

 

この婚姻届に魔力が宿ってるんですの?

 

そう聞かれた、はずだ。

 

いやいや、私はおかしくなってないよ。

 

そうだ。

 

私はドヤ顔でこう言ったんだ。

 

コレを使えばマスターもイチコロさ! マスターは必ず惚れるし責任を取って私と結婚するってね。

 

あぁそうだ。

 

彼女はそれを聞いて、両手で顔を覆ったんだ。

 

そして、いけないことだわ、いけないことだわ、って、熱に浮かされたように呟いてたんだ。

 

彼女は決意したように私に言ったんだ。

 

ダメ、マスター。私のことをちゃんと見てくれないと、いけない子になってしまいそうってね。

 

私は笑ったんだ。

 

どうしたんだい、アビ◼︎イ◼︎って。

 

そしたら彼女が、私の手を取ったんだ。

 

ごめんなさい、そう聞こえて……。

 

彼女の額を見たんだ。

 

メディア、私は真理に目覚めたんだよ。

 

宇宙的真理、慈悲深き外様の神、原子核の混沌世界、意志と思考、その秘法。

 

女神ヘカテーすらこの身に感じるほどの狂気と驕慢。

 

全て図らずとも境界線を越えたその先には銀河を飲み込むナニカがいた。

 

フォーリナー、外様なる神々の象徴。

 

……聞いてくれメディア。

 

私と一緒に深淵を覗こうじゃないか。

 

え、いやいや、私はおかしくなってないよ。

 

気づいたんだ。世界の全て、その理。

 

三千世界は崩壊し、森羅万象は捻じ曲がる。

 

邪悪なれど知性なき神。

 

我は飢えたり、神の与え給う恵みに。

 

いあいあ、くとぅるー・ふたぐん。

 

いあいあ、くとぅるー・ふたぐん。

 

薔薇の眠りを超え、いざ窮極の門へと至らん。

 

メディア、一緒に私と世界を変えよう。

 

大丈夫、私は大魔女だ。

 

何だって出来るんだ。

 

……ほらメディア、ノックされてるよ。

 

私がその扉を開けてあげよう。

 

メディア、来客だよ。

 

ねぇ、ア◼︎ゲイ◼︎ 。

 

来てくれて嬉しいよ◼︎ビ◼︎イル。

 

メディアにも教えてやってくれないか?

 

この宇宙の根源的な真実ってやつを。

 

ははは。

 

え、いやいや、私はおかしくなってないよ。

 

さぁメディア。

 

目を、合わせて、ほら。

 

きみの次はマスターだよ。

 

安心してくれ、ずっと一緒だ。

 

メディア。そんな悲鳴を上げないで。

 

ほら、ほら。

 

メディア。

 

……。

 

……。

 

ぷ。

 

あっはっはっはっは!

 

うっそだろきみ! こんな嘘に引っ掛かるなんて!

 

やったなアビゲイル !

 

遂に私はメディアに一発かますことができたよ!

 

え、いやいや、私はおかしくなってないよ。

 

メディアどうしたのさ。

 

あんな生娘みたいに叫ぶだなんて魔女失格だゾ♡

 

痛っっったぁっっっ?!

 

殴った!

 

この魔女殴った!

 

え、敗北拳?

 

なんだよそれ痛ッッッたぁッッッ!!

 

マジで痛いよそれ!

 

あぁもう、アビゲイルはそんなに謝らない。

 

いいじゃないか。私達でメディアにひと泡ふかせようと引っ掛けただけじゃないか。

 

あーきみのリアクションはキュケオーンタイムに匹敵する程の饗宴だったよ。

 

さて、帰ろっかアビゲイル 。

 

おっと忘れ物……あれ?

 

メディア、巻末の婚姻届知らないかい?

 

千切られてる形跡があるんだけど。

 

メディア、じゃない。

 

もしかしてアビゲイル ?

 

あぁ違うよね。そんな風にするきみじゃないもんね。淑女だもんねアビゲイル 。

 

メディア? どうしたんだいそんな何でこんなに詰めが甘いんだって顔して。

 

え、このメディアを驚かせるホラーを計画したのは誰だって?

 

そりゃ、私と、アビゲイル と……。

 

アタランテ……。

 

いや、夏だしホラーなことしたいと思ってて……。マスターの部屋で三人で駄弁ってたんだ。

 

アタランテはあんまり興味がなさそうだったけど、やけに魔導書は気にしていたなぁ。

 

そういえば一回魔導書貸した。

 

その時奪われたって?

 

そうかなぁ? それ以外で手放したかって?

 

うーん、心当たり……がないなぁ。

 

でも彼女は無実だよ。

 

普段からアタランテはこう言ったよ。

 

マスターのことを思ってリンゴを食べたら、おかしな感情が芽生えたって。(恋愛感度3000倍参照)

 

マスターがリンゴを食べてると心が疼くって。

 

子どもたちと戯れるマスターを見て私もそんな母になりたいって常に言っていたな。

 

あ、そうそう。マスターと駆けっこしたんだっけアタランテ。

 

フライングしてしまったりゴール直前で転んでしまったりしてマスターがなし崩しで勝ったらしい。

 

マスターの顔を立てようとしてる慎ましやかな女性じゃないか。

 

言うて彼女マスターガチ恋勢じゃないし。

 

そんな英雄が婚姻届なんてマスターに書かせるかい?

 

しないしない。ねーアビゲイル 。

 

ねー。

 

……メディア?

 

どうしてそんなに顔を真っ青にしているんだい?

 

アタランテが婚姻届を持ってった可能性があるって?

 

いやいやメディア。アタランテだぞ?

 

そんなことする英雄じゃないよ。

 

ねーアビゲイル 。

 

ねー。

 

メディア?

 

どこ行くの?

 

助けに行く?

 

追い込みの美学が何だって?

 

落ち着きなよメディア。

 

キュケオーンでも食べてのんびりしようよ。

 

え、いやいや、私今おかしなこと言ったかい?

 

 

 

 

(その後、マスターはメディアによって救助された)



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脱水症状に負けたキルケー

お 一
ま か
た 月
せ 経ってたわ


聞いてくれメディア!

 

私も同人誌? というものを作ろうと思うんだけど、きみのチマチマとした趣味を生かして手伝ってくれないかい?

 

痛っ!? え、なんでキレたのさ!?

 

メディア、きみもいい大人だろう?

 

淑女としてそれはどうなんだい?

 

そんなんじゃきみは結婚すらできないぞ!!

 

手遅れになってからだとダメなんだぞ!!

 

はぁ、はぁ、あぁごめん。思わず熱が入ってしまったんだ。

 

仕方ない、アイシングキュケオーンだ。

 

夏場に効くんだよこれが。

 

さて本題なんだけど、同人誌を作ろうと思うんだ。

 

え、経緯?

 

……必要かい?

 

しょうがないなぁメディアは。魔女のやることなんかに理由を求めるだなんて。

 

ほら、今って世間一般でいうと夏休みじゃないか?

 

勿論魔女業界は年がら年中休日みたいなところがあるから有ってない様なものなんだけどさ。

 

大事なのはマスターだ。

 

私が手に入れた情報によると、マスターはこの後ハワイに行くらしい。

 

そしてそこでは同人誌なるものを頒布するイベントがあるそうな。

 

つまり、同人誌とかいう魔導書を作ればマスターに接客と称して握手とか飲み会とかアフターキュケオーンが可能なんだろう?!

 

最高のイベントじゃないか!

 

まぁそれで黒ひげ船長に聞いたんだよ同人誌どうやって作るのかって。

 

そしたらかつてないほどブチギレられたよ。

特にマスターと同人誌を通して仲良くなろうとした計画を告げたら一番キレてたね。

 

別に良くないかい? あ、ダメ? そんなー。

 

くそぅ〜一回豚にしたから大人しくしてくれるものだと思ったけど、別にそんなことなかったようだ。

 

それでメディア、きみに頼ったという訳さ。

で、同人誌ってなんなんだい?

 

……絵物語?

 

うへぇ冗談だろ?

 

マジ?

 

キュケオーンなら自信あるんだけどなぁ。

 

まぁいいか。これも全部マスターとオフキュケする為だしね。

 

 

※オフキュケ

オフでキュケオーンをするということ。

オデュッセウスが犠牲になった。

オケアノス出版『世界キュケオーン大全』より引用

 

 

 

さて内容だ。

 

やっぱりラブロマンスがいいと思うんだ。

 

ほら、最近はぽっと出の女に誘惑される男を見て悲しい思いをする女性っていると思うんだよ。

 

やっぱりそこは純愛とか、心を通わせ合う人間を描きたいね。

 

メディア。

 

慰めないでくれ。キュケオーンでも対処できなくなるから。

 

まぁそこは大魔女。もうストーリーの構築は出来ているんだ。

 

間違いなく超大作さ。マスターが見れば一撃で私を求めてしまうほどに衝撃作だね。

 

……え、一応聞きたいって?

 

しょおおおがないなぁああメディアは!

 

じゃあまぁ仕方ない。

 

そこまで期待されてしまったら答えてあげるが世の大魔女さ。

 

まず主人公は女の子なんだ。

 

可愛らしくも美しい女性でね。

 

非常に繊細でいじらしいんだこれが。

 

失恋してしまい髪を短くしてしまうあたりがポイント。

 

名前はキルケー。

 

……。ん?

 

名前は、キルケー。

 

待ってよメディア急に崩れ落ちないでくれないか。

 

え、すべてのオチが予想できたって?

 

いやいや、私を舐めてるだろそれは。

 

とりあえず話を聞こう?

 

今なら特殊トッピング可能なキュケオーン付きだよ?

 

いらない?

 

アイシングキュケオーンは、あ、いらない。

 

……そう。

 

わかったとりあえず続きを言うよ。

 

読み人がめちゃくちゃ共感出来るように工夫したんだぜ?

 

まず、主人公は無人島で豪遊してたんだ。

 

失恋しつつも相手の男に恨み言を綴る日々だったんだ。

 

そんな時海からやってきた超絶胸キュンフェイスのマスターがやってくる。

 

マスターは令呪を使って私を弄ぶ。

 

わけもわからないままの私をこうグイッと!顎とか! グイッとするわけ!

 

欲望のままに、こう、意地悪ばかりして反応を楽しむんだ。

 

でもこれって嫌よ嫌よも好きのうちってやつでね、満更でもないわけ。

 

それでも抵抗はしないと。やっぱり成されるがままっていうのは私を見てもらえないのと同義だしね。

 

可能な限り自分を出していく私、そこに苛立ちと恋情を募らせるマスター。

 

そして明かされるマスターの過去。マスターの隣には私がいないといけないという妻としての決意。

 

始まる神々との争い、オデュッセウス追放ざまぁ展開、最後は幸せなキュケオーンで……。

 

なんで止めたのメディア。

 

一般受けしない展開だって?

 

え? 時代を反映して欲しいって?

 

状況を想像できないって?

 

ダメ出しばっかりかよ!!

 

うそ、私のトキメキポイント古すぎ……?

 

あと普通に聞いててシンドいって?

 

そんなバカな! 私の脳内だと超名作なんですけどー!

 

くっ、わかったよ。

 

やっぱりマスターには可能な限り共感してもらって私の気持ちを理解して欲しい。

 

何が必要なのか……。

 

学校? にマスターは通ってるから

 

制服? を着てマスターに会いにいくって?

 

あっはっは!

 

そんな事する魔女は流石に恥ずかし過ぎるでしょ!! あっはっは!

 

ぎゃんっ!? 殴った! チョキで殴った!!

 

え、まさかメディアやったの?

 

……うん。

 

……。うん。

 

ごめん。もう聞かないから。

 

許して。もうほんと聞かないから。

 

それじゃあ制服? も取り入れるね。

 

他にもあるかい、現代要素。

 

へぇー、マスターくらいの年齢だと料理とかが趣味なんだ。

 

八百屋で値切ってくれたり? 結構家庭的なんだねぇマスターの年代って。

 

そういうのは将来も楽しみだよねぇ想像すると。

 

え、嫌? 皮肉がうざい? 弓を使え?

 

ごめんメディア今なんの話ししてる?

 

あぁ脱線したけど、もう内容は大丈夫。うん。

 

とりあえず現代要素を取り入れるよ。

 

絵については二人で頑張ろう。

 

え、もちろんメディアもやるよね?

 

ね?

 

よーし、マスターとの恋愛をネッチョリ描くぞぉ!

 

そして、二人で夜の本気キュケオーンだ!!

 

あーっはっはっは!!

 

 

*****

 

イベント当日。

 

マスターの手の中には一冊の同人誌がある。

ページ数は20。コピー本だった。

 

マスターは知っている。

 

同人誌作成の苦労を。

 

だからこの本は、大切に読まなければならない。

 

これを渡してくれたキルケーは、想像以上の作業量の余波で、目の前で気絶し車椅子で運ばれていった。

 

おそらく水分補給を怠ったのだろうと、知り合いのヤバい女医が告げた。

 

しかし、それでもなお顔を青ざめているのは、その内容ゆえか。

 

 

*****

 

【タイトル】

 

流されろ、アイアイエー島

〜愛しい豚に命令されて私の中の私がすっごいなんか禁断なる狂宴(メタボ・ピグレッツ)〜

 

【作者名】

 

葛木メディア

(マスターの苗字)キルケー

 

【内容】

 

キルケー「いっけなーい! キュケオーンキュケオーン! 私キルケー! ちょっぴり繊細でいじらしくて可愛くて美しい大魔女!」

 

キルケー「今日も今日とて無人島で制服を着て呪詛を振りまいてるの!

あーなんかいい出会いないかなぁー!」

 

直後海から学校がどかーんと出現ッッッ!!

 

マスターがキラメキ笑顔とえっち目に描かれた体でキルケーに向かってセクシーポーズをする。

 

一目惚れをしたキルケー。

しかしマスターは鬼畜外道ッッッ!!!

 

キルケー「うわー!(棒読み) そんなー! マスターやめてー!(棒読み) ひゃん!(ガチ声) や、やめてー!」

 

しかしマスターはキルケーを求める!!!

 

以下6pほど二人が絡み続ける!!!

 

凄く美しい作画!!!

 

躍動感ある描写!!!!

 

そして明かされるマスターの壮大な過去!!

 

実は昔マスターは八百屋で値切り交渉中に紙幣をトレース・オン!

 

皮肉にも八百屋はその紙幣を弓にしてしまう!!!

(この辺りでキルケー、メディア、何を描いているか理解できなくなって思考放棄)

 

 

大体の話をまとめると、罪を償うため学校ごと流刑に処されていた!!

 

制服を着たキルケーに心惹かれつつ引いたマスターを愛し抜くと決めたキルケー。

 

だがッッッ!!!!

 

突如として100円食玩の微妙にクオリティ低めな人形みたいな作画のオデュッセウスが現れる!!!

 

(作画に影響が出るレベルでキルケー、メディア死亡)

 

オデュッセウスはキルケーとマスターの仲に嫉妬!!

 

でもザマァ展開でオデュッセウスは豚にもなれず、穴という穴から変な液体を噴出し死亡!!!

 

 

しかしこれが後に神々との争い、マスターは全知全能の神となる契機となる!!

 

レッツゴー黙示録!!

 

創世記よろしく二人はアダムとイブとキュケオーン。

 

メディアが幸せそうに拍手をして「おめでとう」と告げてキルケーが「ありがとう」して終了!!!

 

 

 

【後書き】

 

 

 

くぅ~疲れましたw これにて完結です!

 

実は、マスターが恋しすぎてキュケオーンしたら同人誌の話を持ちかけられたのが始まりでした 。

 

本当は話のネタなかったのですが←

 

ご厚意を無駄にするわけには行かないので現代を反映したネタで挑んでみた所存ですw

 

以下、私が考えたマスターと私の子ども達のメッセジをどぞ

 

長女「パパー! 見てくれてありがとう!

ちょっと私の出生の秘密が見えちゃったけど……気にしないでね!」

 

次女「いやーありがと!

ママの可愛さは二十分に伝わったかな?」

 

長男「見てくれたのは嬉しいけど、ちょっと恥ずかしいね……」

 

次男「見てくれてありがとな。正直、作中でのママの気持ちは本当だよ!」

 

赤ん坊「……ばぶっ」(イケボ)

 

では

 

子どもたち、キルケー「皆さん見てくれてありがとうございました!」

 

 

子どもたち、キルケー「って、なんで赤ん坊が普通に挨拶してる!?

改めまして、ありがとうございました!!」

 

赤ん坊「ばぶっ」(cv:言峰綺礼)

 

本当の本当に終われ(メディア痛恨の誤字)

 

 

*****

 

「おいおいマスター、なんでぇ面白そうなモン見てんじゃねぇか。ちょいと貸しな」

 

突如として現れたのは、お栄さんと北斎。

 

「へぇ、トンと来たもんだ。これはこれで味があるいい作品じゃねぇの。愛されてるねぇ、ますたあ殿? くっくっく」

 

「いいじゃねぇか。話が一貫してないとか、作画が一定してないとかどうでもいいさね。技術じゃない、描きたいモンを描くって気概が伝わってくる名作さ。ますたぁ殿もそう思うだろ?」

 

「そう照れるもんじゃないさ。絵描きってのは、本気でぶつかって絵を描くから、人を揺さ振れんのさ。これを見て「痛い」だの「美しい」だの、何か感じまった時点で魂こもってんのサ、こいつは」

 

「ところで……ますたあ殿も同人誌を手伝ったそうじゃねぇか? なぁなぁ見せておくれよ! なんでぇ減るモンじゃないし! いいから、ほら!」

 

ハワイの夜はとても綺麗で、星は今にも落ちて着そうなくらい明るい。

潮の匂いが、静かに揺れる水面と一緒にやってくる。

少女と蛸、そしてマスターは一緒に同人誌を楽しむ。

 

そして二人と一匹は、語りつくせぬ思いの丈を共有すべく、落ち着いて腰を置ける場所を求め、仲良くホテルの中に消えていった。




同人誌作りってマジで大変。特に印刷所との戦いが(素人)


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このキルケーは偽物だよ。キュケオーンが足りない。

当怪文書は、全FGO関連怪文書を応援します。だから書こう。みんなも書こう。ウチもやったんだからさ。
ウチも、やったんだからさ。
怪文書つくろ?
ハーメルン怪文書で埋めよ?
ウチも、やったんだからさ。
(洗脳)


やぁマスター!

 

はは、何だい今日は元気がなさそうだ!

 

おかしいなぁ。たまの夏休みで英気を養ったんじゃないのかい?

 

こうして二人きりで出会えたんだ! ちょっと話くらい良いじゃないか!(ぎゅっ)

 

いやぁ、実は改まって聞きたいことがあるんだけどね?

 

大したことじゃないよ。

 

この大魔女キルケーについて、ぶっちゃけどう思ってるのか気になって仕方ないんだ。

 

待った待った。そんな引くものじゃないぞ。

 

やっぱり私も思うところがあるわけだよ。実際私ってかなりマスターに絡んでいくタイプだろ?

 

最近ね、流石にしつこかったかなぁーとか、少しは反省するわけだよ。

 

で、ぶっちゃけて実際どう思ってるのか聞きたくてね。

 

いやいや、私は怒らないさ。正直面白……、じゃないや。聞いてみたい気持ちでいっぱいなんだ。

 

じゃあまず外見はどうだろうか。

 

やはり外見は重要だ。マスターは髪の長い方が好きかい?

 

おっと、この質問は野暮だったかな?

 

それじゃあ体なんてどう?

 

胸はまぁ、うん。控えめではあるけれど。綺麗なものだと思うよ。

 

……え? 今日は攻めるねって?

 

はっはっは! 今日はそういう日なんだよ。ほら、早く答えて!

 

いつ妨害が入って聞けなくなるかわかんないしね。

 

……ほうほう、へー。

 

マスターってそんな風に見てたんだぁ。へぇー。ふーん。

 

へぇー(ニヤニヤ)

 

いや面白いね。これはかなり期待できそうな気がしないでもない。

 

ん? いやいやこっちの話。

 

それじゃあ次は内面だ。

 

やっぱり人間相性ってもんがあるだろう!

 

私はマスターのことが大好きなのは明白だろうけど、いいじゃないかこれを機に腹を割って話そうじゃないか!

 

マスターから見て私ってしつこい性格してるかな?

 

迷惑をかけてないかい?

 

キュケオーン推しすぎとか言っても良いんだぜ?

 

……ほうほう。ふんふん。

 

……へぇー!(ニヤニヤ)

 

意外だ。素っ気ない態度ばかり取られるから嫌がってるとばかり思ってたよ!

 

いいんだいいんだ。無礼講無礼講。

 

じゃあ私について良いとこ十個くらい言ってもらおうかなぁ?

 

私のマスターならそりゃ言えるよねー! ふふふ。

 

……。(ニヤニヤ)

 

……。(呆然)

 

うひゃー、まさか本当に言えるとは驚きダァ。

 

良いねぇマスター。そういう人の良いところをキチンと見てるとこ、好きだよ。

 

じゃあ逆に悪いところは? ん?

 

……。(呆然)

 

お、おうふ。しっかり言うんだそこは。

 

いや、いいんだ。しっかし、本当に見てるんだな、サーヴァントを。

 

それは、英雄にとっては誉れだよ。ありがとうね。

 

ん?

 

……。え?

 

変? おかしいって?

 

一体何の話だい?

 

……私が、誰だって?

 

なんのことだいマスター?

 

発言にキュケオーンが足りない?!

 

どういうこと!?

 

……はっはっは。はっはっは!!!

 

お見事!! 正解、大正解さ!!!

 

千山万水語るに及ばず。

 

十面埋伏、無影の如く、ここに参上つかまつった。

 

こう見えてもただの無頼漢でねぇ、暇だったんで変装してみましたっと!

 

今更名乗るに及ばないとは思うが、正体がバレた悪党チンピラは名乗るが道理か?!

 

いやぁ、マスター。よくもまぁ目敏く見破るもんだ。

 

ま、今日はいつものように新シンとでも呼んでくれ。

 

しっかし、発言にキュケオーンが足りないってだけでバレるなんて、俺もまだまだだねぇ。

 

はぁ? 会話が普通に進行したから違和感を覚えたって?

 

そりゃないぜマスター! 会話ってぇのは普通に進行するもんだぜ。毒され過ぎじゃあないか?

 

それにしても、マスターも意外とサーヴァントを見てる。

 

だが見過ぎってもんだぜ。無頼漢の俺すらしっかり見てるときた。

 

俺なんかに構ってもロクなことないって忠告したはずなんだがねぇ。

 

ま、マスターはそういうやつだったなぁ。

 

意図?

 

鷹の魔女サマに化けた訳ときたか。

 

いやなに、先程廊下でウロウロとまぁ生娘のようにマスターを待ち構えている大魔女サマがいらっしゃったもんでね。

 

側から見たらただのストーカーか出待ちか。

 

まぁそっからは……仔細ありて秘するが我が主のため動いたってわけ。

 

少しでも心の憩いになってくれるといいなと思ってデレデレキルケーを用意しようと思った訳だが、まさか見破るとはねぇ。

 

……はぁ。マスターは優し過ぎると思うぜ。

 

これは忠言だ。マスターにもプライベートがあるし、何より人理救済の為には余暇も必要だ。それを死んだ人間に費やしちまったら元も子もないだろう。

 

こっちとしては、過度に絡むサーヴァントがいるなら糾すべきだとも思うんだが……。

 

はぁ。はいはい分かってるよ。マスターの考えてる事はちゃぁんと分かってるって。

だからこそ今諌めてるってこと、分かってくれろ。

 

そういや、あの鷹の魔女サマに対する評価、アレは本物かい?

 

うざいとかしんどいとか思ってないよな?

 

思ってるんなら俺から注意するが……。ほう。

 

……へぇ、さっきのは心根からの本音か。

 

それならまァ、嬉しいねぇ。喜ぶと思うぜ?

 

いやいやこっちの話。

 

じゃ、俺はそろそろ逃げさせて貰うぜ。

 

あぁそうそう。おそらくマスターはこの後とんでもない爆弾を処理する羽目になるんだが、受け入れてもらえると嬉しい。

 

わお、辛辣ぅ。なぁに大したことはないさ。

 

そんじゃ! 飲んで騒ぐ時間だ。

 

あばよマスター! 死んでも恨むなよー!(ニヤニヤ)

 

 

……。

 

……。

 

(キルケーがひょっこり出てくる)

 

やややyyyやぁマスター!

 

な、なんだい、そこにいたのかい?

 

きき、気が付かなかったなー。

 

そ、そう。

 

ふーん。

 

ところで、その、うん。

 

えーと、あの……。

 

え、用事?

 

特に、ないけど……。

 

……うん。

 

その、あの……っ。

 

じ、実はね。たまたま、ホントにたまたまなんだけどっ。

 

ずっと、その、聞こえて、たんだけど……。

 

うっ、うん……。

 

廊下で、さ、散歩してたら……、あの男が面白いモノが見れるかもって言って私を物陰に誘導したんだ……。

 

……ずっと、聞いてました。

 

その、私の事、ちゃんと見てくれて、答えてくれて……。

 

受け入れて、くれてたんだね……。

 

嬉しかった、よ?

 

……あっ、ありっ……が、とぅ……。

 

だ、大魔女だもの! 人を魅了させるなんてお茶の子さいさいだもんなぁ! マスターも私のことにメロメロになるのも、とっ、当然だよね! ははは!

 

……。

 

……。

 

な、なんだよぅ。見るなよぅ。

 

そんなじろじろ、やだ見ないで……。

 

ヤダヤダ、変なこと言わないで。

 

その、やだ、顔、見るからに真っ赤になっちゃうじゃないか。

 

……君に変な顔見せたくない。

 

だめ、だから、見ちゃダメだって……もう。

 

……。

 

……。

 

あ、あのっ!

 

えー、と、その。

 

なんだって……するし、耐えられるから。

 

これからも、一緒に……。

 

……これからも、私とお話し、して、……っ、くれるかぃ……?

 

……。

 

……、えへへ。







日刊19位ありがとナス!


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劇場版キルケー怪文書【番外編】掲示板風ss

今回は番外編ですけどキルケー怪文書です。
掲示板風ssです。
また、他のFGO怪文書を知っているとより楽しめるかと思います。該当怪文書は、アタランテ、アビゲイル 、ステンノ、沖田さん、ジャンタです。よろしくお願いします。
いつもとちょっと毛色違うからよろしくね!

8/17 ちょっと訂正しました。読みにくい場所あったねスマヌ!

あとメディアさんや他のキャラが喋ります。そこ注意。


【サーヴァントのみ】サーヴァント同士で駄弁ろうじゃないか【カルデア】

 

1 万能の天才ちゃん

やぁ。カルデア限定掲示板にようこそ。

※サーヴァントの雑談スレだよ。

※名前は伏せられてるけどこっちでデバイスは把握してるから荒らし行為は控えるように

※マスターに迷惑を過度にかけない範囲で楽しむこと

※次スレ立ては>>950がやるように

 

 

2 黒ひー@海賊王になるでござる

んんwwwスレ立て乙ですぞwww

 

3 おっきー

はいはい>>1おつ

 

4 ますたぁの嫁

ふふ、こうして掲示板なるものに書き込むのは何だかドキドキしますね。

 

5 † Erzsébet †

子犬について語れると聞いてきたわ!

 

6 顔なしさん@水着買った

はぁ、思った通りですよこいつは。

混沌としすぎて会話になってねぇ。

 

7 良妻賢母けもみみ狐娘

まぁいいじゃありませんこと。そろそろメル友仲間との活動も幅を広げたいと思っていたところですし。楽しげで何より。

 

8 黒ひー@海賊王になるでござる

そもそも掲示板なんて便所の落書きですからなぁ!

あ^〜堪りませんぞぉこのノリwww

 

9 冬木の美人魔女

あら、早めに来たと思ったのにもうこんなに人がいるだなんて思わなかったわ。余程暇なのね貴方達。

 

10 名無しのサーヴァント

お母さんこれ名前どうやって変えるの?

 

 

ーーこんな感じで掲示板サービスがちょっとだけ始まった。

 

元来はサーヴァントの考えてること、思想把握が目的だった。

 

加えて言うと、マスターも参加させ、気軽に雑談してもらい気楽に過ごして貰おうと思っていたのだ。

 

今ではたまにカルデアのスタッフも紛れ込んでいる。

 

しかし、あるスレでちょっと判断に困る事件が起こった。

 

そのスレの名は……。

 

 

 

【該当者のみ】敗北拳を使ってしまう身内の被害者の会3【今日も心が折れる】

 

 

 

 

256 冬木の美人魔女

あら、今日はあまり更新されてないのね。

 

257 アイドル女神様(下)

そうね。最近は平和そのものだわ。

前は酷かったのよ。

 

258 アキレウス@ギリシャ英雄

何かあったのか? こっちは姐さんがたまに暴走するだけで普通だな。

 

259 Shiro.K

はは。私の方はなんとかのらりくらりとでしをかわしてます。アイドル女神様(下)さんは上姉様さんのフォロー大変ですよね。

 

260 けもみみのクイーン

んもう! こっちは現在進行系ですよぅ!

誰ですか可愛いアビーに変なこと教えてる人!

 

261 アイドル女神様(下)

>>258

ロクでもないわよ。どうもマスターは夢で私(上姉様)と過ごしたそうなのだけれど、夢の中の私に対して嫉妬してるみたい。

 

それに絡んでなんだけど、この前なんか某後輩と煽り合いよ。「私はマスターとキャンパスライフを送ったけどあなたは?」みたいな。

 

いや私が一番嫉妬してたのになんでそれを都合よく使って戦おうとしたのかしら。私に言っても「冗談よ」とか「嘘よ」って言って誤魔化すようになっちゃったし。

 

262 冬木の美人魔女

>>260

特定されるから実名出すのはやめておきなさい。秘密クラブ感出していきましょう。

 

263 アキレウス@ギリシャ英雄

>>261

夢に出たからなんやかんや嬉しいとかじゃないのか?

 

264 Shiro.K

現実だとあまり距離感が詰めれてない分、夢の自分が気軽に仲良くしていたので怒った、といったところでしょうか。

夢の中でも自分は自分。それは間違いない、と妥協したのでしょう。

 

265 けもみみのクイーン

>>262 わかりました泣

>>264 な、何という名推理感。儲けの匂いが……

 

266 冬木の美人魔女

みんな大変よねぇ……。私の方も突然部屋に入って来たと思ったら一方的に話しをされて……止まらないのよ泣

 

267 アキレウス@ギリシャ英雄

正直あんたら怒っていいと思うぞ

 

268 身内被害者@現場はカルデア

メディアいるかい?

 

269 Shiro.K

>>265

儲けないでください笑

こう見えても聖職者ですので。

 

270 身内被害者@現場はカルデア

ねぇメディアここにいないのかい

 

271 アイドル女神様(下)

あら、ご新規さん?

 

272 けもみみのクイーン

名前を出すのはダメらしいですよー秘密クラブ感ないので

 

273 冬木の美人魔女

ごめんなさいちょっと席立つわ。嫌な予感が

 

274 身内被害者@現場はカルデア

おかしいなぁ。この掲示板にいそうな気がしたんだけど気のせいかなぁ。仕方ない。キュケオーン占いで割り出すかぁ。

 

275 アキレウス@ギリシャ英雄

あっ

 

276 けもみみのクイーン

あっ

 

277 Shiro.K

ははは

 

278 アイドル女神様(下)

あっ

 

279 アキレウス@ギリシャ英雄

すまんコテハン(固定ハンドルネーム)付けてくれ。

 

280 身内被害者@現場はカルデア

ちょっと待って。名前の付け方調べてくるよ。

でもみんなよくそんな簡単にハンドルネーム決められるよね。

やっぱり私クラスの大魔女ともなると其れ相応の風格を求めないといけないからさ。でも特徴を少しでも出すとバレてしまうし意外と悩まないかい?特にマスターにバレた時とか怖くない? センス問われるよね。

 

281 アイドル女神様(下)

どうあがいてもこれほんにんじゃない

 

282 冬木の美人魔女

はわわ((((;゚Д゚)))))))

 

283 アキレウス@ギリシャ英雄

グッバイ美人魔女

 

284 美しき鷹の魔女

できた

メディアいるよね。わかるんだよ

 

285 けもみみのクイーン

どどどどうしますこれっ

 

286 ノッブ@炎上中

今北産業

 

287 Shiro.K

いつも通り雑談中

唐突に

キュケオーンさん(隠語)襲来

 

288 ノッブ@炎上中

マ?www

草生えるwww

 

289 冬木の美人魔女

いや、いや……

 

290 美しき鷹の魔女

あれ!? アキレウス? アキレウスがいるのかい!?

きみ程の大英雄がどうしてここに!?

 

291 アキレウス@ギリシャ英雄

人違いです(迫真)

 

292 けもみみのクイーン

なんですかその厚顔っぷり笑笑

 

293 アイドル女神様(下)

ちょっと今の面白かったわ笑笑

 

294 美しき鷹の魔女

なんと……? じゃあそのハンドルネームは見せかけだと?

 

295 Shiro.K

おっと、心はガラスですよ。

 

296 冬木の美人魔女

美しき鷹の魔女さんは何の用で来たのよ(怒り)

 

297 ノッブ@炎上中

なんじゃいなんじゃい。

せっかくわしもネタ持ってきたのに。

 

298 アイドル女神様(下)

>>297 書くだけ書けば?

 

299 美しき鷹の魔女

私の魔術によるとここにメディアがいると出てね。ちょっとメディアに聞いて欲しいことがあって。

 

300 Shiro.K

>>299 実はいるかもしれませんし、折角ですのでこちらに聞いて欲しいことを書いてみては?

 

301 けもみみクイーン

>>300 それアグリー(賛成)ですわぁ!笑

 

302 ノッブ@炎上中

いやwww聞いて欲しいんじゃがこれマジでwww

本能寺も吹き飛ぶやばさwww

 

303 冬木の美人魔女

ちょっと待ってね。この残念な、残念な人の話を聞いてからにしましょう(怒り)

 

304 アキレウス@ギリシャ英雄

最近の唯一の憩いの場を何の気なしに荒らされてブチギレてるじゃねぇか……。

 

305 けもみみクイーン

あれま、ノッブさん私に動画送信しましたぁ?

 

306 ノッブ@炎上中

ちょwww

後で見てwww

 

307 アキレウス@ギリシャ英雄

美人魔女は席立たなくていいのか?

 

308 冬木の美人魔女

こんな特大級の地雷を残して席なんて立てません!

 

309 美しき鷹の魔女

 

聞いてくれメディア!

さっきとんでもないことが起きてしまったんだ。

 

私がさっきモーニングキュケオーンをマスターにプレゼントしようとしたんだけど、どうも様子がおかしい。

 

とりあえずキュケオーン片手にマスターの部屋に入ったんだ。

鍵は元々開いてたんだ! ピッキングなんて浅ましい真似しないぞ!

 

するとどうだい。マスターがひどく困惑していたんだ。

中に入ると新撰組? の沖田って子とアタランテ、アビゲイル、ステンノがいたんだ。

 

そしてそれを死んだ目で見つめるジャンヌ・ダルク・オルタのサンタの服着たリリィがいた。

 

これは見るからにわかるやばい状態だってことがわかったよ。

 

沖田って子は体をビクビクさせて失神してるし、アタランテはヨダレ垂らしながら顔を赤らめて震えてる。

 

アビーはずっと「いけない子だわ、いけない子だわ」って言ってムズムズしてるし、ステンノに至っては口にリンゴを詰め込まれてた。

 

とりあえずこれどうしようかと思ってマスターにキュケオーンを渡したんだ。どさくさに紛れてね。

 

見てみると、倒れた人間や神はみんな「愛の霊薬」を飲んでいたみたいだったんだ。

 

やられたね。

まさか私と同じことをするサーヴァントがいるなんて。

 

勿論今回のキュケオーンには霊薬を混ぜていた。マスターにも効かない毒の一つや二つあるだろうと思ってね。

 

マスターがキュケオーンを食べればイチコロだと踏んだんだけど甘かったよ。

 

普通に現場が荒れすぎてキュケオーンをその場に置いてしまった。

自らの不運を恨んだよ。

 

とりあえず唯一無事なサンタの少女に話を聞こうと思ったんだけど、要領を得ない。

 

いつのまにか部屋からも出て行ってしまったしね。

 

と言うわけでマスターに話を聞いたらどうだい。

 

 

 

まず部屋に入って来たのはステンノだったらしい。そしてその手には、愛の霊薬。

 

一瞬で目が覚めて起き上がるとステンノがやけにニヤニヤして霊薬の封を開けたそうだ。

 

曰く、夢の中の私より現実の私の方が優れている、とか。私に傅く権利をあげる、とか。何か弁明しても自分の発言に対して「嘘よ」とか言ってのらりくらりとかわしたそうだ。

 

 

 

次に入って来たのはアタランテだ。アタランテは一瞬で間合いを詰めてリンゴをステンノの口の中に放り投げた!!

 

どうも愛の霊薬が染み込んだリンゴだったらしいね。ステンノは再起不能。脳内学パロデートタイムに勤しんでいたらしい。

 

しかしアタランテもアタランテだ。リンゴが使えないとみるやステンノが所有していた愛の霊薬を片手にマスターに迫ったらしい。

 

 

 

そして次に来たのはアビーだ。触手を器用に使ってアタランテを絡みとり、愛の霊薬を口に入れたみたいだ。アタランテは再起不能。子どもは11人って言葉を最後に倒れたそうだ。

 

でもアビーはアビーで酷かったらしい。覚えたてのスラングを使ってマスターと一緒になろうとして触手を出した。そして触手の持っていたアイテムは、愛の霊薬。

 

マスターはマスターで嘘でしょって感じだったらしい。アビーは滅茶苦茶笑顔で迫って来たそうだ。

 

 

 

だけど沖田とジャンヌダルクお……長いな。リリィでいいかいリリィで。

 

とまあ2人がアビーを止めたんだよ。そして下にいた死屍累々で足を引っ掛けてしまったらしいねアビーは。

 

アビーは自ら持っていた愛の霊薬を顔にかけてしまった。おでこの穴に愛の霊薬を流されたとかなんとか。

 

そしてアビーは再起不能。魔女の宴(意味深)をしたかったと言って夢うつつだ。

 

そんなこんなでもう終わりかなと思ったら急に沖田が気絶したんだ。こわ。

 

同時にリリィの方も膝から崩れ落ちそうになるも急に普通に立ち尽くして何かを考えているようだった。

 

 

 

怖かったねマスター。もうこの魔女に身を委ねて安心していいんだよってマスターに寄り添ったわけですよ。

 

そしたら、そしたらマスターなんて言ったと思う?

 

ごめんキルケー。ちょっと二度寝していいかい?

 

だよッッッ!? タフ過ぎるでしょ!!!!

 

私の愛に溺れろよ!!!

 

食べるんだキュケオーンを、そして私に抱きついてちゅっちゅしろ!!!

 

ほら壁ドン超えてベッドでドンしろ!!

 

ハグしてから頭を撫でて愛を囁けこんちくしょー!!!

 

 

ってわけさ。つまり何が言いたいかというと、マスター的に私、脈あるかな?

 

いや急に我に返って思ったんだ。

 

私を前に寝るってことは無警戒、つまり信頼してくれてるってことなんじゃないかって。

 

でも興味持ってもらえてないのかなーとも思うわけ。実際こう言うのは第三者の意見が聞きたいと思ってね。

 

 

メディア的にどう思う?

 

310 冬木の美人魔女

長すぎですッッッ!!

いい加減にしなさいな!!!!!

 

311 アキレウス@ギリシャ英雄

え、ちょっと待て。

スマン姐さん探してくる。

 

312 けもみみのクイーン

ちょっ! 嘘でしょ!?

マスターの部屋行って参ります!!

 

313 アイドル女神様(下)

いい機会だから放置するわ。

 

314 Shiro.K

これは酷い

 

315 ノッブ@炎上中

やっべ

 

316 鷹の大魔女

>>315 どうしたんだい?

 

317 ノッブ@炎上中

いやwww実はwww

 

沖田の今朝のご飯に愛の霊薬仕込んだんじゃが。

 

遅効性になるように錠剤にして。

 

318 Shiro.K

あなたと言う人はwww

 

319 美しき鷹の魔女

それは面白いwww

 

320 アイドル女神様(下)

そういうの好きよ笑笑

 

321 冬木の美人魔女

>>319 なに順応してるんです!

 

322 ノッブ@炎上中

いやほら、沖田って意外とチキンじゃろ?

早くマスターを閨に押し込んで抱けと言っても聞かんし。

 

ちょっと苛立って鬼の副長(笑)と一緒に仕込んだんじゃ。

 

そういえば今日の食堂であのサンタも沖田と一緒に食事を取っていたんじゃが……。

 

あ、沖田のやつサンタにご飯少し分け与えてたわw

 

これわしの所為だね! 是非もないよネ!

動画撮って共有したから後で見てネ!

 

こうしちゃおれん。気絶した沖田撮影してくる!

 

323 美しき鷹の魔女

>>322 ドンマイドンマイwww

 

324 冬木の美人魔女

もう嫌……宗一郎様に会いたい……。

 

325 アキレウス@ギリシャ英雄

姐さん確保

 

326 美しき鷹の魔女

お疲れー

 

327 けもみみのクイーン

はぁ、どうしてこうなるのやら

 

328 アキレウス@ギリシャ英雄

そういや鷹の魔女。一つ気になることがあるんだが。アンタぁ、キュケオーンは回収したのか?

 

329 美しき鷹の魔女

いや、……あれ? そういえばどこにやったっけ。覚えてないな。

 

330 けもみみのクイーン

それなんですが、実はキュケオーンは見つかっておらず、マスターも知らないとの事なのです。

 

331 冬木の美人魔女

いけない

 

332 アイドル女神様(下)

今日の流れは最高ね

 

333 美しき鷹の魔女

>>331 何かわかったの?

 

334 冬木の美人魔女

今すぐ逃げなさい! Shiro.K!

 

 

****

 

 

ガチャン、と扉が破壊される音が聞こえる。

振り返るとそこにはジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィがいた。

 

「……」

 

その手には、愛の霊薬たっぷりのキュケオーン。

 

彼女の目はすでにハートマーク。

 

焦りからか、男はふとデバイスに目をやる。

 

 

 

336 冬木の美人魔女

おそらく彼女は、置かれたキュケオーンを回収して逃げたの。叔母様の目を盗んで!

 

彼女は愛の霊薬をある程度摂取した。沖田総司の料理に含まれていた、錠剤の愛の霊薬を! でも比較的霊薬の量が少なかったんでしょうね。沖田総司は気絶する量を摂取したけど、彼女はまだ立つことも動くこともできたんです。

 

そして性質の悪いことに、彼女はロジカルシンキングが出来た。叔母様はマスターを誘惑するためにキュケオーンを食べさせようとする。つまり、今回の事件と同様に、何かしら魅了の細工を仕込んでいたと、理解してしまったのよ!

 

考えてみれば、叔母様は倒れた人の介抱より先にキュケオーンをマスターになし崩し的に渡した。「何かある」と思ってもおかしくない!

 

そして、愛の霊薬を取り込んでしまった彼女の行く先はどこ!? 彼女はマスターのところに行かなかった。つまり、貴方のところに行くと思われるのは明白!!

 

最近彼女は貴方を縛りつけようとする行動ばかり取っていたんでしょう?だからーー

 

 

ばぎっ。

デバイスが破壊される。

彼女は虚ろな目で、男を見た。

「どこを、見ているんですか……お師匠様」

 

男の名は天草四郎時貞。

最近、妙にリリィがおかしかったことに気がつき掲示板に書き込みをして相談をする男だった。

曰く、怪我をした時にやけに付き添ってくる。治りが遅くなってしまうように患部を圧迫する。

曰く、マスターに向けるものとは違った、どこか熱を帯びた目をたまにする。マスターに少し恋心を抱いているのは知っていたが、自分には別の思いを向けられていたと。

 

「……うひっ」

 

彼女は笑った。

歪な三日月を描くように口角を上げて。

キュケオーンを片手に、天草を襲った。

 

 

 

 

389 冬木の美人魔女

くっ、Shiro.Kからの連絡が途絶えてる!

 

390 美しき鷹の魔女

てかきみメディアだろ? ねぇメディアどう思う? マスター脈あるかな。

 

391 冬木の美人魔女

ハウス!!!(ガチギレ)

 




過去最大規模の夢の共演(誰得)
みんなも怪文書作ってくれよな!
ウチも、書いたんだからさ。
ウチも、書いたんだからさ。
次回から普通の怪文書


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激辛焼きそばに敗北したキルケー

MAX END食べました。辛さ対策を怠らなければ美味しかったです。



聞いてくれメディア。凄いことになってしまったよ。

 

きみも手に入れたかい? ダヴィンチちゃんが片手間で作った「VRマスター」を。

 

私まだあれプレイしてないんだけど、どうもあれはとんでもない怪物を生み出す装置らしい。

 

え、知らないのVRマスター?

 

嘘だろメディア。遂に流行についてこれなくなったのかい?

 

君意外と脳年齢とか気にするけど鍛えた脳をどう使うかは考えてないタイプの人間だった?

 

あぁ、VRマスターについてじゃあ教えよう。

 

ん?

 

興味ない?

 

え、え?

 

嘘だろきみ。

 

一大ムーブメントだよこれは?

 

そんなに興味ないって、嘘、私の妹弟子枯れてない……?

 

いやいや、メディアあれ凄いんだぞ。

 

何でも様々なシチュエーションのマスターを堪能できる魔術らしいんだが、裏モードが存在するらしいんだ。

 

その名も、キス我慢大会。

 

説明しよう。

 

どうもVRを装着するとダヴィンチちゃんが全自動マスター自立思考型AIを搭載したマスターのモデルが動くらしい。

 

そして自分好みのセリフでマスターがひたすらキスを誘惑するらしいんだ。

 

その誘惑に屈してキスをしようとしたら強制終了して急に男性サーヴァントがマラカスをシャカシャカする映像になるらしい曰く付きのゲームさ。

 

これほど恐ろしい魔術は初めてだ。

 

かつて私が作ったアポカリプス・キュケオーンと引けを取らない。

 

というわけでここに現物がある。

 

ほわんほわんきゅけお〜ん。(VRを取り出す音)

 

じゃあメディア。映像はこのデバイスに映るから私の見ている映像を音声なしで楽しんでくれ!

 

え、なんで1人でやらないのかって?

 

……。

 

いやぁ、うん。

 

正直この手のってさ、ガチでマスターを想いながらプレイするとヤバイなって思って。

 

現にもう被害者が出てるんだ。

 

キスする瞬間にマラカスタイムが始まるからガチ切れしたサーヴァントがダヴィンチちゃんを囲んで次回作を作ろうとしてる話なんて有名さ。

 

ところで一番酷い楽しみ方をしてるのは実は男性サーヴァントでね。

 

めっちゃくちゃ迫ってくるマスターを回避し続ける。けどマスターが迫ってくるという恐怖を楽しんでいるらしい。

 

なおフェルグスという例外あり。

 

いやそれ聞いて思ったんだ。

 

これはほどほどに楽しむのが吉だなって。

 

まぁ私クラスの大魔女はむしろマスターからの誘惑なんて効かないよ。

 

どっちかっていうと私は攻める側でね。

 

むしろキスを我慢させて耐える姿を楽しみたいんだ。いや関係ないか。

 

というわけできみの近くでやれば自重しながら遊べるだろう?

 

後で貸してあげるから。え、いらない? そんなー。

 

じゃあとりあえずやってみようか。

 

へぇヘッドギアとコントローラーがあるのか。

 

おっ! 見てくれメディア。手を振ると画面の中でも手を振るぞ!

 

うんうん、今私はそこそここの技術を楽しんでるよ。

 

おっ、スタート画面だ。

 

スタートと難易度設定があるね。

 

設定はもちろん裏モード。

 

さーて矢でも鉄砲でもマスターでも来いってんだ!VRマスタースタート!

 

お、マスターが来たみたい、だ?

 

……。

 

……。

 

待ってマスター置いてかないで私をひとりにしないでその娘は誰だいやめてよそんなこと私の目の前でしないでい“がな”い“でよああああああああああ!!!!?

 

ねぇやだ!一緒に行く!行くから!え、キスしたら連れてく?分かったするから、いっぱいするから!んぢゅぅううううう!

 

(映像が切り替わる)

 

「残念だったな。ここから先は褌をつけた俺ことエミヤと」

 

「サーヴァント界で最も褌の似合う男、胤舜と」

 

「柳生但馬守宗矩。あげあげでまらかすを鳴らしてみせよう」

 

「「「ソイヤ! ソイヤ! ソイヤ! ソイヤ!」」」

(しゃかしゃか)

 

(スタート画面に戻る)

 

……。

 

 

ふぅ。

 

いやぁこれ手強いゲームだね子供騙しにしてはよく出来てるよ。(負け惜しみ)

 

いや、なんかコツは掴んだ。(負け惜しみ)

 

もっかいやってみるよ。大丈夫。次はもっと余裕だと思うね。

 

さぁやってみよう。

 

……。

 

きゃー!! マスターが豚になってるううううう可愛いいいいいいいいあああああああ好きぃいいいいいいいいぶぢゅぢゅぢゅぢゅうぅううううううううう!!

 

(映像がry)

 

「残念だったな。ここから先は褌をつけた俺ことエミヤと」

 

「サーヴァント界で最も褌の似合う男、胤舜と」

 

「柳生但馬守宗矩」

 

「たまたま褌を身につけて通りすがった武蔵坊弁慶と申す。いざ、マラカスにて南無!!!」

 

「「「「ソイヤソイヤソイヤソイヤ!!!」」」」

(しゃかしゃか)

 

(スタート画面)

 

……。

 

ふぅ。

 

コントローラーの接触が悪いなこれ。

 

なんかこの右のボタンの接触がさ。

 

欠陥だよねこれ。

 

え、私が負けるわけないじゃないか!

 

大魔女がマスターに負けるわけないじゃないか!!!

 

分かった。何があっても気をそらし続けるよ。それで詰みさ。

 

もうキスなんてしないよ。私がキス顔したら凄く辛い焼きそばの最終形態みたいなやつをマスターの前で食べてやるよ笑

 

(※この後食べます)

 

じゃあ早速やっていこう。

 

くっ、マスターが来た。

 

うわ近い近い。うひゃあ!耳元で囁いてくるぅ!!

 

くっ、気をそらせ……マスターが一人、マスターが二人、マスターが三人、ふへへ。

 

ん?

 

ひぃいいい私の耳元にマスターの顔がぁ!!!

 

手とか握ろうとしてくるぅ!

 

だだだ、大丈夫だよメディア。私がこの程度うひゃああああ!

 

……。でも、こうしてマスターの隣にいるのはなんだか不思議な感じだ。

 

そうだ。今までマスターが私に付き合ってくれたお礼を言おう。

 

私、マスターの為に歌を創ったんだ。

 

聞いてください。アイアイエー島より愛を込めて。

 

「このマスターはキュケオーン」

 

うぇいうぇいうぇ〜

 

ふふふふー⤴︎

 

ふんふるふーん。

 

じゃーん。

 

瞳閉じたら〜きみが笑った〜(急なガチ歌)

 

私を孤独から救ってくれたぁ〜(ガチの救済)

 

隣に立って温もりが欲しいけど〜

 

いつも周りに誰かいて出来ない〜(繊細な乙女心)

 

 

降り注ぐ雪は私の心を凍らせる〜(ここポエム)

 

 

ラーラー、きみは〜キュケオーン〜(サビ)

 

キュケオーン〜(追いキュケオーン)

 

キュケオーン〜⤴︎(後追いキュケオーン)

 

えーと、kysbsなんてなーい(歌詞ど忘れ)

 

私はきみに思いを伝えたいんだけど直接は言いたいし音楽で思いを送るなんてする必要ないんだけどこの衝動的な感情をどうしてもきみに理解して欲しくてきみが好きとかそういう何かしらの純情を歌にしないと自分がどうにかなりそうだから、だから私は歌うんですぅ!(歌の放棄)

 

あーあーベーストフレーンド(歌詞チョイス失敗による唐突な友情)

 

 

 

どうだいマスターあこれ聞いてないや。

 

でもこれで大分意識が逸れたぞ。

 

勝ったよメディア!

 

ん?あれ、メディアが出て来たぞ。

 

拍手? おめでとうってどういうこと?

 

マスター? なんだいそのスーツは。

 

そして今私に向かって小さな箱を開けて〜?

 

こ、これは結婚指輪!!?

 

そして私はウェディングドレス!?

 

メディア! メディアリリィ! アタランテ! ダヴィンチちゃん! カルデアのみんな! 褌マラカス隊!! 来てくれたんだね!!

 

みんな、ありがとう。ありがとう!

 

キルケー、幸せになります。

 

誓いのキスを……。キスぉおおお!!!

 

(予定調和)

 

「させると思ったか!!エミヤだ」

 

「サーヴァント界で最も褌の似合う男、胤舜と」

 

「柳生但馬上宗矩」

 

「嘘偽りなく武蔵坊弁慶」

 

「どうも、天草です」

 

「お竜さんは置いて来ました。坂本龍馬です」

 

「龍馬に着いて来たら巻き込まれちょるわしが剣の天才、岡田以蔵じゃ」

 

「特別枠として参戦したしました。殺生院キアラと申します」

 

 

「アーチャーとして、そして一人のエミヤとして。これ程まで強い絆で褌マラカスが出来ることを光栄に思う。行くぞみんな!アンリミテッド褌マラカス!!!」

 

 

「「「「「「「「そいやぁああああああああああああああああ!!!!」」」」」」」」

(しゃかしゃか)

 

(スタート画面だ)

 

うぎゃあああああああ!!!

 

マスターとの結婚式がぁあああああああ!!!

 

うわあああああああああああ!!!

 

メディアぁああああああああああ!!

 

 

 

こうして、キルケーは負けた。

かのダヴィンチちゃんのテクノロジーに惨敗したのであった。

 

 

 

 

 

 

(おまけ)

 

やぁ、マスター……。

 

どうしたんだいそんな顔して。

 

それより、見て欲しいことがあるんだ。

 

ほらこれ、キュケオーンじゃないよ。

 

凄く辛い焼きそばの最終形態だよ。

 

今日はマスターに見て欲しいんだ。

 

私がこの焼きそばを完食する勇姿をね。

 

後ろにいるメディアは付き添いだよ。最悪彼女がサポートしてくれる。

 

え? 私はおかしくなんてないよ。

 

この立ち込める辛い匂いが私をよりクールにさせてる。

 

マスター。私は、耐えたんだ。

 

頑張って耐えたんだ。

 

でも、マスターには勝てなかったよ。

 

ありがとうマスター。

 

さようなら、さようなら、さようなら。

 

頂きます。

 

ズズズー、あでも普通にこれ、ズズ、美味しい気がするけど……ズズズー、なんだ結構大丈夫じゃn

 

あ“っ”?!

 

がっ、ぎぃっ!!?

 

はっ、はっ、はっ、はっ?

 

あああああああこれダメなやつぅううう。

 

ま“ずだー!!!だずげ、であああ!!

 

ああああああああああああああ!!!

 

あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!

 

あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!

 

 

(とほほ。もう激辛焼きそばなんてこりごりさ!)

 

ちゃんちゃん。

 




最近バーチャルユーチューバーにハマりました。
みんなの推しを教えてクレメンス。


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バグキルケー (UA10万突破記念作)

注意事項

この話は二徹した後に暇つぶしに書いたものです。
正直訂正とか面倒だし実際これ何が起きたのかもいまだに把握してないし。
ただこのまま投げたら面白そうという自己満足だけで投下しました。
許してください。後睡眠時間をください。


聞いてくれメディア。

 

分かってる。きみが何を言いたいのかも、私が何故こうなっているかも全部分かってる。

 

うん。

まぁきみが一番に聞きたいことはアレだろ?

 

なんで私がきみの部屋のドアノブになっているかってことだろ?

 

分かってる分かってる。

 

大魔女はなんでもお見通しなんだ。

 

さてどこから説明すべきか。

 

あぁ、絵面酷いよね。

 

なにせ私の顔を掴んで捻ればドアが開くんだから。

 

ちなみに首から下は直立体勢のまま宙に浮いてるよ。

 

扉に刺さってるって表現が正しいのかもね。はっはっは!

 

笑いごとじゃないんだぞ!!!!!

 

笑ったとか笑ってないとかそういう問題じゃないんだ。

 

マスターがきみの部屋の前を通り過ぎると私の下着が見えちゃうじゃないか!!

 

今日はまだ勝負なモノじゃないんだぞ!!!

 

とりあえず現状、きみは部屋を出る時に私の頭を掴んで捻るしかない。

 

起き抜けにこんな事に巻き込んですまない。

 

でも仕方なかったんだ。

 

マスターとスカサハがいちゃついてたから特攻したら、まさかのルーン魔術だよ。

 

どうやら私は今、霊器が非常に不安定らしくてね。

 

中途半端に世界と繋がってるせいで色んなものに不都合が生じる状態だ。

 

どうしようメディア!

 

私の体バグったんだ!!!

 

はっきり言うよ。

 

ねー助けて?

 

ねー。

 

お願い。

 

リリィはやだ。メディア助けて。

 

あ、顔掴まないで。捻らないで。

 

ちょっとしたことで私の体が変にぐおぉおおおおおおおおおおおおおお?!?!?!

 

(解説:キルケーの体は動かず、首が高速で360度回転してる。なお怪我はない)

 

 

楽しいかい?

 

メディア。私の頭を回して楽しかったのかい?

 

見てよほら。

 

寸法崩れて右上腕がやたらムキムキに見えるくらい拡大されちゃったじゃないか。

 

いや扉から脱出は出来たよ?

 

うんそれはありがとう。

 

でも今違うじゃん。

 

見てこの右上腕。

 

すごいでかく見えるじゃん。でもこれ現状あるものを拡大しただけだからさ。

 

横から見たら紙だよ紙。

厚みゼロだよ。

 

これじゃマトモにキュケオーンも作れやしないし

 

ほら足元みて?

 

沈んできた。

 

しかもたまに喋ってると舌の勢いで首がゆっくり回転するんだけど。

 

オーケーオーケー。分かった分かった。

 

とりあえずスカサハに頼んできてもらえる?

 

もうきみのこと「し◯かちゃんのフリをしたジャ◯アンって言わない」って謝ってたから治してって。

 

もう「女性らしさでクッ◯姫に負けた英雄」とか言わないって。

 

あーん待ってーメディアー。

 

自業自得とか言わないでー。

 

ん? メディア! なんか急に体が軽くなったぞ!

 

自由を得たみたいに重さが無くなった! やった、自然治癒、ん?

 

メディアなんで今絶叫したの?

 

え、今私どう見えるの?

 

体消滅して半径1mの顔があるって?

 

近付くと顔だけが迫ってくるからヤバイ?

 

はは、まさかー。

 

……。

 

メディアぁああああああ!!!!

 

だずげでぇ“ぇ”ぇ“べべべべべべべ!!!

 

逃げないでー!!!

 

あー体軽いから速いー!!!!

 

ぎゃあああああああ鏡に映るでかい顔ぁあああああああ!!!!?

 

 

(一時間後)

 

よしなんとか落ち着いた。

 

原型は戻ってきた。

 

とりあえずさ。私部屋の隅に体育座りしてるから早く私を助けるんだよ。

 

じゃあ頑張って!

 

(一時間後)

 

メディア。遅かったね。

 

まだ見つからないってマジ?

 

そっか。

 

私は部屋の隅に引っかかったと思ったら何故かすっぽりはまって抜け出せないよ。

 

知ってるかいメディア。世界の隙間ってなんもないんだぜ。

 

引っこ抜いて。

メディア。

 

引っこ抜いて。

 

あ、また顔しか掴めない?

 

わかった耐える。

 

耐えるから抜いて。

 

行くよ、せーのー!

 

よし抜けうわ勢いすごーーーー

 

メディア。

 

また私ドアノブになった。

 

ヤバイ。右足だけ回転始めてる。

 

これもしや物理演算もヤバイことになってないかい?

 

メディア、ゆっくり丁寧に抜くんだ。

 

じゃないと私自分でもどうなるか分からない。

 

……。ふぅ、もっと丁寧に……。

 

メディア。私はもうダメかもしれないから、遺言を残すよ。

 

ちゃんと最後まで聞いてくれ。

 

いいかい?

 

遘√?蜷帙′螂ス縺阪□縲ゅ%繧後°繧峨b荳?邱偵↓螻?◆縺

 

え今私なんて言った?

 

ヤバイついに言語にも影響が!!!

 

はっ、ラブコメの波動を感じる!?

 

あー!!!

 

たまたま通り掛かりにスカサハとマスターが!!!!!

 

くそ、ドアに貫通したまま全自動で勝手に動く右足の回転で前に進むしかない!!!

 

 

マスターぁあああああああああ!!!!

 

今行くよマスターあああああああああ!!!

 

え、ちょ、逃げないでよおおおお!!!

 

マスター!!

 

マ“ズダァ”アアアアアアアアアア!!!!

 

あやっべバナナの皮踏んだ。

 

滑っ

 

ぎゃあああああああああああああああああああああああああ瞬間最大の移動速度ぉおおおおおおおおおおおお!!!!

 

扉と足が接触するたびに加速がああああ!?!?

 

 

あああああああああああああああ!!!(食堂を貫通)

 

ああああああああああああああああ!!!!!!(ロストルーム大破)

 

 

あああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!(カルデア爆破)

 

 

あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!(爆風も味方し宇宙進出)

 

 

あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!?(人理焼却)

 

 

ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!(異星の神死亡)

 

 

 

 

 

……。

 

でーん!でででででででででんでで。

でーん!でーん!ででででーん!

でー、ででででーん!

でー、ででででーん!

 

A long time ago in a galaxy far, far away...

 

The universe was chaos, centering on Circe who created that.

 

She declared to the people.

"Eat kykeon"

People followed it and rejected foods other than kykeon.

 

The beginning of the new century was approaching.

 

People accepted records that were excavated from Caldea once.

 

The title of that is a dubious document related to Circe.

 

 

 

いあー、いあー、くとぅるーふたぐん

いあー、いあー、くとぅるーふたぐん

いとー、いあー、きゅとぅーるふたぐん

いーと、いーあ、きゅけるーをたべん

いーと、いーと、きゅけおーんをおたべ

いーと、いーと、きゅけおーんをおたべ

 

 

 

キュケオーン ウォーズ

 

この秋、最高の思い出をあなたに。

感動超大作、日本上陸。

テーマソング

「このマスターはキュケオーン」

 

 

 

 

 

スタッフロール

 

キルケー

メディア

マスター

スカサハ

消えた本来のドアノブ

メディアの部屋の扉

メディアの部屋の隅

自律行動を始めたキルケーの右足

スカサハの万能ルーン

バナナの皮

 

And you...

 

 

 

 

(※この展開は全てFGOスタッフが責任を持って解決しました)




みんなの推しのvtuber教えてくれてありがとうな!!
バーチャルシンガーも知りたいからその辺も網羅してる人教えてくれよな!!ヒメヒナ好き


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人間椅子からヒントを得たキルケー

誤チェストしたでごわす。
予約投稿機能とかもう知らねぇ(真顔)
というわけでどうぞ


聞いてくれメディア。

 

人間椅子って知ってるかい?

 

え、なんで急に離れていくのさ。

 

ははは待て待て。逃げるんじゃない。

 

どうも日本には怪文書なる小説を書く作家がいるらしいね。

 

そのうちの一つが人間椅子という作品らしい。

 

作者の名前は確かエドガーだったかな?

(※江戸川)

 

その内容たるはなかなか奇々怪界で悍ましいものだった。

 

要は安心できるものを安心できなくさせるのさ。

 

フカフカのソファに入り込み、そこに座る人の感触を味わうって寸法さ。

 

天才かと思ったよね。

 

というわけで私は意気揚々とマスターの部屋に行って試そうと思ったんだ。

 

マスターの部屋にはフカフカのベッドがあるからね。ちょっくら一仕事しようとまぁ部屋に入った。

 

それでまず布団をめくってベッドのクッションを取り出そうとしたんだ。

 

布団をめくったら髪の毛が散乱していた。

 

血の気が引いたよ。この長い髪は間違いなく女物。

 

何かあったに違いないってね。

 

でも今回はそんなことに興味がなかったのでベッドのクッションカバーを取り外したんだ。

 

ホムンクルスベビーが詰まってたよ。

 

これはヤバイ。絶対今何かがおかしい。

 

そう思ったんだけどさ。

 

やっぱ成し遂げたいものってあるじゃないか。

 

そこで気が付いたんだ。ここはマスターの部屋だけどマスターの部屋じゃないってね。

 

どうも魔術的な撹乱が施されているらしい。

 

つまりホラー要素を詰め込みまくったマスターの部屋を見せつけることで恐怖心を抱かせてお帰り願おうっていう結界のようだ。

 

新手の人避けってやつだね。

 

私はキュケオーンを結界に塗ったくって脱出した。

なんとか溶けてくれたよ。

 

さてメディアここからが本題なんだけどルールブレイカーであの結界外してくれないかな?

 

あーん待ってよ! 悪事とか言わないでよ!

 

冷静に考えてみてくれよ。

 

マスターの部屋に魔術的な結界が張られてるんだぜ? これは私が救わないと事態が終わらない可能性すらある。

 

無いとか言わないで。

 

マスターを守護(まも)らないと。

 

メディア、これは一体何が起きたのか正確に判断するために必要なことなんだ。

 

私がマスターのベッドのクッションになるためにもこれは必要なことなんだ。

 

え、マスターが気付かない筈ないって?

 

……。

 

私は大魔女だよ?

 

バレたところで誘惑の一つすればイチコロさ。

 

メディア、きみはマスターと私の好感度を知らないからそう言えるんだ。

 

マスターと私の絆レベルを知らないな?

 

めっちゃくちゃあるからね絆。

 

惜しむべきは何時ものキュケオーン性能であれば秒でマックスになるんだけど、マスターは毒に強いからね。そこは仕方がない。

 

でもほら、マスターの瞳に私だけを映させるためには毒の一つは仕方ないと思わないかい?

 

思わないかい?

 

え、そんなことしないって?

 

はいはいキュケオーンキュケオーン。

 

どうせきみだって惚れた男がいたら魔術で誘惑するに決まってるさ!!!

 

魔術で服とか着替えるんだろ!! 魔法少女みたいなフリフリの服とか着ちゃってさぁ!!

 

あごめんマジごめん調子こきましたアイアンクローはやめて。

 

さてマスターの部屋だ。

 

……。

 

今急に思ったこと言っていいかい?

 

私さ、前回ドアノブになったじゃん。

 

でだ、ドアノブって意識せず普通に触れる対象じゃん。

 

……。閃いt

 

ごめん。

 

じゃあ中に入るよ。

 

ガチャりと。

 

な、なんだこれは!? 結界の内部が進化して……!

 

ヤバい、ネガティブゾーンだ!

 

この空間に長時間入るとネガティブになるぞ!!

 

あー!

 

いつもマスターのガチ恋勢で常時襲いかかってるメンバー、略してイツメンが総倒れしてるじゃないか!!

 

待ってろみんな! 今メディアが結界を解除するから……、あれ?

 

メディア?

 

おーいメディアー?

 

……。え、なんでいないの?

 

部屋の外にもいないぞ?

 

あ、急に扉が閉まった。鍵もかかってる。

 

……え?

 

あ、もしかしてメディアは結界に入れないの?

 

直通でマスターの部屋入った系?

 

じゃあなんで私が結界に入ってるんだ?(無自覚)

 

しまった、とんだネズミ捕りトラップだ。ホイホイ罠に閉じ込められてしまった!?

 

くそー、絶対脱出してや……。

 

でも最近マスター私にことを遠ざけてる気がする。(正気度90%)

 

私もしかして嫌われて……いやそんなことないよね。(正気度80%)

 

私ただマスターのベッドの中のクッションに入り込もうとしただけなのに(純粋に正気ではないが正気度70%)

 

やだ、もしかしてマスター、メディアが好きなの?

 

マスターとメディアなんて似合わないよ。

マスターは私と……(正気度60%)

 

いけない、ネガティブな気持ちになってきた。こういう時は楽しいことを考えるんだ。

 

……。

 

メディアあああああマスターをNTRないでオロロロロロロロロロロロ(正気度50%)

 

ごふっ、げろ、おえっ?!

 

あ、あ、あ、あ。

 

……。

 

オロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロッッッッ(正気度40%)

 

あは、あはは、私の吐瀉物キュケオーンそっくりぃ〜(正気度30%)

 

みんなぁ、私はもうダメだぁ。

 

こうなったら、みんなでさ……。

 

マイムマイムしよっか(正気度20%)

 

イツメンでマイムマイムすれば正気に戻ると思うんだよね。

 

辛いこと、悲しいこと、いっぱいあるけどさ。

 

マイムマイムすれば、乗り越えられるよね。(正気度10%)

 

ほら、立って。

 

掲示板でやたらヤンデレ扱いを受ける常連のみんな。

エリザベート五人集。

アタランテとそのオルタ。

沖田さんとそのオルタ。

槍アルトリアとそのオルタ。

アルトリアオルタとジャンヌオルタ。

いやオルタ多いな。(正気度11%)

その他ウィキに纏められてるマスターガチ恋勢の方々。

 

手を繋いで。

 

さぁ、これが新手のメタボピグレッツだ。

 

まーいむまーいむまーいむまーいむ。

とぅーるっとぅーとっとっとぅー(うろ覚え)

まーいむまーいむまーいむまーいむ。

とぅーるっとぅーとっとっとぅー(うろ覚え)

 

ふふふ、あはは。

 

あはははは(正気度0%)

 

よーし今からみんなを豚にして動物タワーバトルだ!(発狂)

 

はは、どうせ私なんてマスターのこと好きなだけのキュケオーンだよ。う、ううぅ。

 

闇鍋パーティじゃああああ!!(発狂)

 

今からみんなの手持ちの料理全部このキュケオーン鍋(聖杯)にぶち込め!!!!

 

それをマスターに食べさせようじゃないか!!

 

おっ!静謐のハサンは強烈な媚薬かぁ!!

 

ステンノ! きみは愛の霊薬かい!! 心強いなぁ!!

 

槍のアルトリア達は愛馬か!! 馬肉祭りだ!!

 

清姫は脱皮か! いいねぇ乗ってきたねぇ!!

 

フェルグス!! きみはソーセージか!! いい感じだね!!

 

マシュ!! きみは隠し持ってたマスターの洗濯物かい!! うーん3日前フレーバー。

 

スルーズ! ヒルド!

きみ達ワルキューレはオルトリンデを鍋に入れたのかい!

よぉし今日の出汁はオルトリンデだ!!

 

うーん。なんかもう一味欲しいな。

 

!?

 

きみは「両義式」!!

そしてそれは……。

 

FGOの運営の中の人!!

そしてその弟子!!!!

 

最高のスパイスだ!! 鍋に入れるね!!!

 

みんなの愛情が、一つに混ざって……。

 

 

ヤバいみんな逃げろ!!!!

 

マスターへの愛情の方向性の違いで爆発するぞ!!!

 

オルトリンデ、きみはマスターガチ恋勢じゃない……。

 

ショタマスターガチ恋勢だったのか!!!

 

くそ、見誤った!!!

 

あああああああああああ!!!

 

たまたま持ってたニトログリセリンもあるし、もう、ダメだぁあああああああ!!!!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

聖杯。

 

それはあらゆる願いを叶える器だ。

 

そして、その中にあるものが取り込まれた。

 

媚薬。

 

霊薬。

 

馬。

 

蛇の皮。

 

マスターの洗濯物。

 

ソーセージ。

 

オルトリンデ。

 

中の人とその弟子。

 

 

 

聖杯は、願望を叶える。

これは全て何のため、何を願って発動したのか。

 

「キュケオーンをお食べ」

 

聖杯は聞き届ける。

 

「キュケオーンをお食べ」

 

あらゆる供物が、その願いを叶える礎となる。

 

「キュケオーンをお食べ」

 

今、大望が成就する。

 

 

欲に塗れた泥のように、聖杯からナニカが溢れ出す。

 

それは、キュケオーン。

 

キュケオーンは意思を持ち、ホムンクルスのように自律する。

 

全ては「マスター」に「キュケオーン」を食べさせるため。

 

全ては「マスター」に「愛されたい」がため。

 

そして始まる、新たな特異点。

 

Fate/ Grand Order

エピックオブレムナント

亜種特異点

「キュケオーンが襲ってくる戦線」

エンドオブカルデアス

 

好評未配信中。

 




これは徹夜してないです(真顔)


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メディア「プレゼントはお前よ」

メリークリスマス!!
ようこそキルケー怪文書へ。
早速だがキルケー怪文書だ。受け取れぇい!!!!
(未更新期間長くてごめんね!!)


聞いてくれメディア!

 

明日は待ちに待ったクリスマスじゃないか!

 

いやー世俗の風習って言えども恐るべしだね。

 

君の知識を勝手に書籍化したwikiメディアによると、恋人達が美しくも純情可憐に淫逸な一日を過ごすんだろう?

 

マスターと私の為にあるような日じゃないか!

 

それでアレだろ?

 

プレゼント交換とかしちゃうわけだ。

 

プレゼントは勿論、キュケオーン♡

 

マスターは何をくれるんだろうなぁ。

 

やっぱ婚約指輪かなぁ。

 

何処かの世界では戦う少女にケッコン(仮)を申し込むと性能が上がるって聞いたし、きっとカルデアもそうなんだろうなぁ。

 

というわけでメディア。一先ずなんだけどさ。

 

マスターにデートの約束したいからちょっとマスターに群がるあの英雄達を退かしてくれないかな……。

 

うん……。知ってた。

 

人気だもんねマスター。

 

あ、でもほら。二人っきりになればこう、大魔女の威厳ってやつでメロメロになって向こうから誘ってくれると思うんだよね。

 

あーあーやっぱマスターは私のこと大好きだよねーしょうがないよねーこの豚ー♡ぶーぶー♡ ってなるはずさ。

 

私の計算が正しければこの展開は8割は保証されてるよ。

 

でも不安なんだ。情報が錯綜してるんだ。

 

噂によると、クリスマスの夜に靴下をぶら下げておくと、サンタって言うヤバいやつがマスターの欲しいものをその中に入れてくれるんだろ?

 

それを逆手にとって靴下の中に自分の体を詰め込もうとするヤバいやつがいるらしい。

 

他にも、クリスマスってケーキを食べるんだってね。

 

やっぱ大きい方がみんなで楽しくケーキを食べられるもんね、っていう理由で巨大ケーキを発注したらしいんだけど。

 

目的はケーキ入刀の合法的模擬演習らしい。

 

ついでにケーキの中に入ってマスターに切ってもらうことでトラウマを植え付けて自分だけを見てもらうっていう発想の持ち主もいたってさ。止めたのは赤い外套の主夫だって。

 

要するにマスターを狙うサーヴァントが沢山いるってことさ!

 

はぁー! マスターも不憫だなぁー!

 

私と二人っきりで過ごしたい気持ち我慢してるんだろうなー!!!

 

というわけでメディアの意見を聞きたい。

 

ちなみに私のクリスマスデートプランは完璧だから、約束さえ取り付けて貰えれば勝ちなんだよね。

 

え、一応聞いておくって?

 

あごめーん! 人にアイデアあんまり言いたくないんだよねー!! やっぱアイデア取られるの嫌だしぃー!

 

あ嘘うそゴメン。ホントごめんって。

 

やーだー。やーだー行かないでー。何でもするからー。

 

マスターを諦めろ?

 

え、やだ。

 

やーだー。行かないでやーだー!!

 

とりあえず聞こう?

 

大魔女のアイデアを聞けるなんて幸せものだなぁきみは!

 

わかった。じゃあとりあえずアイデアを話すよ。

 

でもほら、今目の前でマスターに群がってる彼女たちに聞かれたくないって乙女心がさ。

 

言う言う。ごめん言う。

 

えーと、まずクリスマスの日時は12/25じゃない。ということで24時から次の日直前の23時59分59秒がクリスマス範囲じゃないか。

 

とりあえずまず深夜24時に合流して、ん?

 

何で崩れ落ちたのメディア。

 

まだアイデアの切れ端も話してないんだけど。

 

集合時間を変える?

 

確かに。同じことを考えるサーヴァントのせいでマスターを寝かせない状況が続くと良くないね。

 

それじゃあサンタコス添い寝からのマスターしゅきしゅきだいしゅきホールド(健全)は削るかぁ。

 

じゃあまぁ普通に起床時間に一緒に起きて愛を語り合ってシャワー浴びて触れ合って抱き合って顎クイからの壁ドンでぐふふふふふひゅーひゅーひゅー。

 

え、全部却下?

 

そんなー。

 

わかったよ。ティーンエイジャー的な生娘の恋愛ごっこっぽくすればいいんだろ!!

 

全く、何だいきみは! 恋愛経験豊富みたいな顔しちゃってさ!

 

わかった。キュケオーンを食べさせてあげる程度に留めておくよ。

 

ん、一緒に食べさせ合うだって?!

 

ダメダメ!! ホントそう言うの恥ずかしいからマジで!! 一回やられたことあるけどさ、ホント、ホント照れるんだぞ!

 

私はなぁ!!

 

落とすのは好きだけど落とされるのは慣れてないんだぞ!

 

そんなことマスターに一日中やられてみてよ!!

 

惚れちゃうぞ!!

 

これ以上好感度上がらないのに急に絆レベル沸騰しちゃうぞ!!

 

もうマスターのことが、こんっっっっっっっなに好きなのに、ただ雌鹿みたいにプルプル震えて寄り添う私になっちゃうだろ!!

 

落とされてないから!!

 

私はまだ落とされてないから!!!

 

でも、ちょーっとだけ。ちょーっとだけマスターの指先とか触れちゃって、温もりをわずかに感じてしまったらもう危ないね。

 

意地でも豚にしたいね。

 

ほーらぶーた♡ ぶーた♡ってやりたくなるね。

 

ちなみにBBちゃんと最近話すんだ。やっぱ彼女も私と同じ豚道を極めたものとして話しが合うんだ。

 

え、逆にマスターから豚扱いされてみればって?

 

はっはっは。

 

あっはっはっはっは。

 

あーっはっはっはっはっは!

 

ひぎぃ!!!////

 

しょ、しょんなことしゃれるか!! バカぁ!!

 

何でクリスマスで私が豚にならなきゃいけないんだい!!

 

全く度し難いったらありゃしない。

 

マスターがそんなことするわけないだろ!!

 

あ、でも、そっか、マスターには令呪があるんだ。

 

豚になれって言われたらもう私逆らえないんだ……。

 

で、でもそこまでされたらもうマスターは私に完落ちだよね。

 

私の魅力に抗えず、若さゆえの過ちを、仕方ないから、しょーがないから私が受け止めるしかないんだね。

 

えへ、えへ、へ……。

 

しょ、しょうがないもんね。

 

へ、げへ、げげへ。

 

ってちがーう!!!!

 

これは私の思い描くクリスマスじゃないやい!!!

 

もっとロマンチックにやるんだい!!!

 

じゃあ午後から深夜までの予定なんだけど……。え?もうお腹いっぱい?

 

そっか。分刻みで予定があったのになぁ。

 

あーあー、マスターとデートしたいなぁ。クリスマス、一緒に過ごしたかったよ……。

 

でも、もう難しいよね。

 

あんなにいっぱい、サーヴァントがいるんだから……。

 

そんな露骨にため息つくなよぉメディアぁ。

 

え?

 

今日は靴下を寝床にぶら下げておけって?

 

はは、慰めで何か入れてくれるのかい?

 

ま、気持ちだけ受け取っておくよ。

 

 

(深夜23:58)

 

あーあー、結局誘えなかったなぁ。

 

最近カルデア入りした顔面が宝具のイケメンまでもマスターにホの字らしいしなぁ。

 

男も女も関係ないってのかよマスター……ぐすん。

 

確かに私は顔面が宝具じゃないけどさぁ……いっぱい料理作るんだぞこっちはさぁ……。

 

もう良いや。寝よ。

 

はぁー、マスター、好きだなーやっぱ。

 

……好きだなぁ〜。

 

頭の中できみいっぱいなのに、きみいないもんなぁ〜。

 

会いに来てとか、声をかけてとか言わないからさ〜。

 

……気持ちが欲しいなぁ……。

 

ぐすん、ぐすん。

 

(深夜24:00ドゴォオオオオオン)

 

ぎゃあああ!!?

 

何だい今の爆音は!!

 

扉が吹っ飛んでるぅ!?

 

え、メディア!?

 

サンタの服を着て髭を生やして一体何を!?

 

なんかその手に持ってる袋が蠢いてない!?

 

袋を靴下にぶち込んだぁああああ!!?

 

メディア、キミは一体何を!?

 

……。え?

 

袋の中に、マスター!?

 

一体どういう……いやホントこれどういう状況!?

 

メリー、クリスマス?

 

メディア、キミはっ……。

 

行っちゃった……。

 

あー、マスター、大丈夫?

 

……そっかよかった。

 

メディアが、うん、そっか。

 

そっかぁー……。

 

ふふ、ねぇ、マスター。

 

ずっととは言わないから。

 

少しだけ、お喋りしないかい?

 

キュケオーンもあるからさ。

 

 




PV数、114514突破ありがとうございます!
キルケー、お前がナンバーワンだ!!!


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人魚姫になれ、キルケー

はい


聞いてくれメディア!

 

私の話が小説になるそうだぞ!!

 

いやーついにここまで来たかぁって感じだね。

 

まぁこう見えて私は大魔女だからね?

 

敵とか味方とかキュッケキュケのキュケオーンにしてさ?

 

やっぱ正妻はオケアノスのキャスター一択だよなjkとか?

 

最も美しい英雄はキルケーだとか?

 

マスターから言われちゃうんだよなぁこれが!

 

そう思うだろうメディア!

 

……わかってくれたかい!!(強固な意志)

 

というわけで今アンデルセンっていうイケボのちびっ子が誠心誠意執筆中さ。

 

いやーどんな物語になるんだろ……う?

 

メディア、なんだいどうしたんだい?

 

そんな回転寿司で回され続けて乾いた生シラスの目をしてさ?

 

……ふむふむ。

 

えぇ!? アンデルセンは悲恋とか鬱っぽい作風なのかい?!

 

えーそれ私のキャラでやるようなことじゃないぜ多分。

 

いやでもなー。偏見は良くないからね!

 

とりあえず代表作くらい知っておこうか。

 

えーと?まずは……人魚姫?

 

なんだいなんだい?

 

下半身が魚の女が王子に恋をしただって?!

……。

 

え、狂ってる。

 

下半身が、魚……?

 

アンデルセンって意外とこう、鱗とか尾ひれに性的な目線を送る人なのかい?

 

そりゃ悲恋でしょ。

 

うん。どうしようもない。

 

んでんで? 人間の足を手に入れるために激痛がすごい薬を飲んだって?

 

やるじゃないか人魚姫。

 

3キュケオーン分の頑張りだ。

 

それで?

 

王子は別の女と結婚した?

 

王子を殺せば人魚に戻れるけど殺さず泡になって死んだって?

 

はぁー。

 

おいおいおい。

 

恋愛熟練者の大魔女からしたらこんなの温(ぬる)し温(ぬる)し。

 

良いかいメディア。

 

世の中にはスキュラっていう6つの犬の頭に12の足を持つやつにガチ恋するやつもいるんだぜ?(嘘です)

 

グラウコスっていうんだけどさ。(嘘です)

 

それに比べたらまだまだじゃないかい?

 

人魚姫もダメダメだ。

 

人間の小娘に負けたからって諦めるあたり可愛い性格だよね。

 

そうだねー。うん。大魔女ならこうするだろう。

 

まず王子をキュケオーンを口にぶち込んで脳みそをアッパッパーにします。

 

んで豚にします。

 

ついでに泥棒猫はスキュラにします。

 

はいハッピーエンド。

 

所詮人生なんてこんなもんさ!

 

え、元も子もないしクソ物語?

 

ま、まぁ事実が小説を超えるってよく言うしね。クソって言わないで。

 

恋愛の要素がない?

 

え、あるじゃん。

 

キュケオーンを食べたらもう私の虜になるんだし。

 

しかも望んで豚になるんだよ王子は。

 

純愛。

 

純愛じゃん。

 

え、埒があかないって?

 

あぁカルデアの人間で例えてくれるんだね人魚姫。

 

いいねぇいつぞやの役割を演じた特異点を思い出すよ!

 

えーと何なに?

 

美しき鷹の魔女はマスターに恋をしました?

 

逆じゃない?

 

あ、役ね? ごめんごめん。

 

しかし鷹の魔女は大魔女だったので、普通の人生を送るマスターには荷が重すぎて付き合えないって?

 

あーそういう感じねうん。役だもんね。

 

そして私は普通の女の子になってマスターと結ばれようとすると。

 

はいはいはい。

 

良いじゃん……すごく良い。

 

んで魔術の副作用で激痛を抱えながら普通の子としてマスターに会うと!!

 

良いよ良いよ〜その調子!

 

え?

 

しかし政略結婚の影響でマスターは別の女と付き合うだって!?

 

誰だよそいつ!! はっ倒してやる!!

 

いや別にー? その役に選ばれるサーヴァントに嫉妬なんてしませんしー?

 

どうせマシュでしょ? はいはい後輩後は……。

 

メディア?

 

付き合ったのはメディアだって?!

 

な、え?

 

裏切ったのかいメディア?!

 

誰選んでも呪いそうな勢いだったから自分にしただって?

 

う、嘘だ……絶対嘘だ……

 

虎視眈々と狙ってたな……マスターを!

 

うおおおおおおおお許さないぞ喰らえ恋愛脳暴走ビーム(ry

 

 

(10分後)

 

 

はぁ、はぁ、はぁ。

 

わかった。納得した。

 

そういう役だもんねしょうがない、はぁ、はぁ。

 

続けよう。

 

続けるからな。

 

よし……ふんっ!!! ふんっ!!!(自分の頬を叩く音)

 

折れないぞ……例えメディアにマスターを寝取られる役であっても……心だけは折れないぞ……。

 

よし、大丈夫私は大魔女、私は大魔女、私は大魔女。(自己暗示EX)

 

そう、失意に暮れた私はどうなるんだい?

 

え? マーリン?

 

彼からメッセージが送られてくるって?

 

ビデオメッセージで?

 

……ビデオメッセージで?(困惑)

 

あぁ!? 脳に直接映像が!?

 

(砂嵐の映像)

 

 

マーリン「やぁ鷹の大魔女殿(笑)。元気かい? なんでも色々頑張ったみたいだけどマスターを取られたんだって? はは(笑)

 

いや失礼失礼。でも面白……、じゃない。君がかわいそうな境遇だからね、チャンスをあげようと思って。

 

とりあえず、君は二つの選択肢があるよ。

 

一つは、元に戻れずメンタルがヘラヘラしていき、なぜ今独身なのかを考え始め、アイアイエー島でやってきたことを振り返り、なんでこうなってしまったんだと悔やみ始め、悲嘆にくれつつ、魔術の副作用で泡になって死ぬルート。

 

もう一つは大魔女に戻って余生を過ごし、それでもなぜ今独身なのかを考え始め、アイアイエー島でやってきたことを振り返り、なんでこうなってしまったんだと悔やみ始め、悲嘆にくれてつつ、マスターとは一生結ばれない事を自覚して死ぬルート。

 

さぁ、選んでみよっか!(笑)

 

ちなみに私はマスター君のファンでね? 君くらい結構知ってることも多いんだ。あれ? 勿論私よりも知ってるよね? え、知らないこといっぱいあるよこれ! あー君はもしかしてマスター君のニワカだったのかな?あれれー? おっかしいぞ……っておっと。はは! 退散退散」

 

 

はっ倒すぞあのグランドキャスター!!!

 

でもなぁ、マスターの幸せを考えるとなぁ。

 

メディアと結ばれた方が……。

 

……。

 

やっぱり私が結婚するべきだね!!!(ポジティブ)

 

メディア風情が私以上のキュケオーンを作るとも思えないしね!!!!

 

 

へー、それで人魚姫は自分から身を引いて死んだんだ。

 

なんだよその話!!!!

 

そんなことする必要ある?

 

メディアから奪えばいいのにさ!!(違う)

 

アンデルセンもアンデルセンだよ!! 何でそんな悲しい話作ったのさ!!

 

あー考えると疲れてきた。とりあえずアンデルセンはひっどい話を作るんだなぁ。

 

みんなから愛されてる作品なのかい?

 

うっそだーwww だって悲しいじゃんこんな話www

 

なんだよメディア! 文句があるならその作品のファンの一人連れてくるんだね!!!

 

……ん? いるって?

 

後ろ?

 

後ろってなに?

 

……。え?

 

(ア〜⤴︎アアアア〜ア〜)

 

なんだこのBGM?!

 

き、君はアルターエゴのヤバい人じゃないか!!

 

メ、メディア……いやいないんかーい!

 

いないんかーい!!

 

な、なんだい? 私は何かしてしまったのかい?

 

え? 何その本。……人魚姫?

 

……。あっ(察し)

 

……、えーと。

 

ほら、読書っていろんな意見があるから楽しいわけであってうぐぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!?!?

 

 

 

 

(5時間後)

(カルデア:マイルーム)

 

……、やぁ、マスター……元気かい?

 

後ろにいるビーストは気にしないでほしい。

 

はい、全部私が悪かったですはい。

 

うん、マスター、ごめん。

 

ほんとごめん。

 

え、これかい?

 

すり鉢だよ。

 

人魚姫の気持ちを理解するのに必要なんだ……。

 

って後ろのやつが……、ひっ、ご、ごめん……。やるから、今やるから……。

 

ま、マスター……きみ人魚姫って知ってるかい?

今から、その……。

 

マスターに人魚姫を体で理解させるから……。

 

まず、うっ、この、この!!!

 

佐賀県のふるさと納税で手に入る真鯛でぇ!!!

 

オラァ!!!!

 

(マスターの頰に真鯛の尾がビンタする)

 

オラァ!!!!

 

(ぺちん)

 

オラァ!!!!

 

(ぺちん)

 

はぁ、はぁ、はぁ。

 

鱗を、剥いで……。

 

オラァ!!!!

 

(鱗がマスターの頰にこべりつく)

 

ひっぐ、ごめんマスター……でも、罪を、人魚姫を馬鹿にした罪を、償わないと……。

 

そして、このすり鉢の中に、中にぃ……!!

 

北海道のふるさと納税品のいくら醤油漬け1kgを、ぶち込んで、オラァ!!

 

(すりこぎ棒で一回潰す)

 

オラァ!!!

 

(ぷちゅ)

 

オラァ!!!!

 

(ぷちゅ)

 

マスターホントごめんオラァ!!!!!

 

(すり鉢がマスターの顔に吸い込まれる)

 

(ぷちゅ、ぷしゃー)

 

う、うわああああああああ!?

 

マスターぁああああああ!!

 

許してくれ、許してくれ……。

 

ひっぐ、ひっぐ。

 

いくらと真鯛の鱗のハーモニーが、ここまでマスターを追い詰めるなんて……。

 

なぁ、もう、許してくれ……。

 

こんなマスター見たくない……。

 

え?

 

ダメ?

 

え、ダメなの?

 

ちょっと待ってこれ結構やったよ?

 

人からすればかなりの悪行をかましたんだけど。

 

そ、そんな!?

 

い、嫌ぁあああああああああ寝取られるぅううううううううう!?!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ちゅんちゅん)

 

 

はっ!?!?

 

……朝?

 

……、ゆ、夢だったんだ……。

 

くそ、昨日から記憶がない……。

 

私は一体何を……、ん?

 

ここは、メディアの魔術工房?

 

あとなんか魚臭い……。

 

!?

 

め、メディアぁあああああああ!!!

 

どうして、どうしてキミが!?

 

いくら塗れで死んでるんだ!?

 

う、うわああああああああああ!!!!

 

マスターもいくら塗れで倒れてるぅうううううう!?

 

ついでにマーリンもいくら塗れだ!!!??

 

全部私が、私がやったのか……?!

 

ひ、ひぃい、ひぃい!?

 

!?

 

か、下半身が、佐賀県のふるさと納税品の真鯛に……!?

 

やだ、やだやだ、やだぁ!!!!

 

いやだぁああああああああああああ!!!!

 

 

 

 

 

アンデルセン「という話を深夜テンションで作ってみた。自分でもどうかと思うがあの鷹の大魔女は弄りがいがありすぎたんでな。ついでによく見ろ。お前の性根の腐り果てた場面を表現するのに苦労したぞ」

 

キアラ「くっ、くっっ!!!! こんな、こんなの読みたくない、読みたくないのに……!!! アンデルセン!!!!!」

 

メディア「……」

 

メディア「何よこれ」

 

メディア「何よこれッッッ!!!!」

 

 

 

 

(注意:今回使われた食材は、ふるさと納税によって特殊な加工が施されており、元の姿を取り戻し、FGO運営の手腕により美味しくいただきました)

 

(佐賀県と北海道のふるさと納税に多大なる感謝を込めて)




佐賀県の真鯛、北海道のいくら醤油漬け1kgに対し謝罪します。ごめんなさい


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カースト・キューピッド・キュケオーン

BB〜チャンネルぅ〜(←ここすき)


聞いてくれメディア!

 

マスターを崇める歌を作るためにバンドを組んだんだ。

 

おいおいメディア、そっちは出口だよ。

 

座って。ほら早く。

 

はーやーく。

 

まぁ確かに話が急すぎたかな。

 

最近思ったんだよ私。

 

宴って歌うと盛り上がるじゃん。

 

神を崇める時も歌とか音楽が流れると神聖な感じがするじゃん。

 

じゃあマスターの歌を作ればすごいこう、どデカイビックウェーブが来るんじゃないかなってさ!!

 

モチロン歌詞にはキュケオーンを含めるし、私との愛を綴ったラヴを語れるだけ語ろうと踏んだんだ。

 

というわけでまずメンバー探しさ。

 

やっぱり歌と演奏がカギだからね。

とりあえず仮設定として私がボーカルってことにしといたんだ。

 

カルデアを彷徨っていたら第1村人発見。

 

やっぱり音楽と言ったらこの人、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトさ。

 

彼には作曲を依頼したんだ。

 

すると「マスターの歌かい? オーケーオーケー! サリエリに頼まないあたりセンスを感じるよ。じゃあ仮歌も作っておこう」ってノリノリだったわけさ。

 

とりあえず要望としてはマスターと私の愛について語ってほしいと言っておいたよ。

 

 

 

次に会ったのはエリザベートだ。コーラス担当を任せようと思ったんだよね。

 

メディア、なんで顔が引きつってるんだい。

 

彼女はアイドルで歌が上手いって聞いてるよ。

 

実際その時は歌声を聞いたことがなかったんだけどね。

 

その後すぐに出会った人もボーカル担当でお願いしたんだけどさ。

 

ネロ・クラウディウスっていう皇帝でね。彼女も歌いたいっていうからコーラス担当にしようと思ったんだ。

 

実際その時は歌声を聞いたことがなかったんだけどね。

 

楽器担当も欲しいなぁと思って、演奏者を探してたんだけど、まさかの逸材がいたよ。

 

メカエリちゃん1号と2号さ。

 

口から楽器の音が出るんだぜ。もう完璧だよ。

 

聞いたことある?口から同時にドミソの音が出てくる瞬間をさ。

 

まぁそれで採用したってわけ。

 

 

もうワクワクが止まらない中、最後に作詞担当を見つけたんだ。

 

このカルデアのマスターは日本人だからね。

 

やっぱり日本語の歌詞が最適かと思ってさ。

 

なんでも仏教に身を投じていて、経文を諳んじられるほど日本語に精通しているそうなんだ。

 

やっぱりこの人しかいないと思ったよ。

 

殺生院キアrちょっとちょっと逃げるなよメディア。

 

 

破綻が見えてるって?

 

まるで破綻してるみたいな言い方じゃないか。

 

え? 勝手にやってろ??

 

ふふ、そういう事を言うんだー。へー。

 

……おや、何かを察したようだね。

 

流石はメディア。私のことをよく理解してるね。

 

はっはっは。

 

メディア。

 

助けて。

 

助けてくれメディア。

 

助けてくれるメディアだけが頼りなんだ。

 

 

時系列を追うとね、実はさっき初リハーサルを行ったんだ。

 

まずアマデウスが言ったんだ。

 

「とりあえず25分の楽曲を作ってみた」ってね。

 

びっくりしたよ。でもそりゃそうか。クラシック畑だもんね。

 

でも仮歌が酷くてさ。

 

歌詞が「マスターの尻を舐めろ」で埋め尽くされてたんだ。

 

なんで25分間お尻を舐めないといけないのさ。

 

そしてコーラス担当と楽器担当。

 

急に「ボーカルやりたい」だよ。全員が。

 

自己主張の塊かよって。

 

そしてトドメにキアラさ。

 

マスターのNTR快楽落ち同人誌っぽい隠語塗れな文章が送られてきた。

 

それを見たアマデウスが「良いねぇそれ!! ここにうんちも混ぜよう!! うんちうんち!! はっはっは!!」と歌詞を全て採用した。

 

というわけで収拾がつかなくなったから面倒くさくなって全員の意見を全部採用したんだ。

 

メインボーカル5人、演奏者なし。最高にロックだったよね。

 

流石に哀れに思ったのかアマデウスはピアノを持ってきてくれた。

 

そして最初に歌ってみた。

 

アマデウスが死んだ。

 

座に帰ったんだ。

 

アマデウスも可哀想だったよ。音痴4人の混ざった合唱さ。

 

メカエリちゃんズは音源の再生は得意だけど自分で歌うのクッソ下手だったんだ。

 

ドミソは同時に出せるのにね。

 

しょうがないなーと思ってたら急にサリエリが飛んできてめっちゃ泣き喚いた。

 

そして楽譜を見て感動して、歌詞を見てゲロ吐いてたよ。

 

この偉大な楽曲を汚したやつは誰だああああって叫んで、キアラに向かって変形して戦いを挑んだんだけど、お腹の穴の中に吸い込まれていって消えたよ。

 

よく聞くとキアラのおへその辺りから「あ、あまでうす、アマデウスぅうう///////!!」って聞こえてきたけど、多分気のせい。

 

しょうがないからもう本番やっちゃおうぜって話になって、とりあえずマスターを呼んだんだ。

 

んでマスターもワクワクしてくれたみたいで、すごいガクガク震えて飛び出したんだ。

 

オイオイそっちじゃないよw ってボーカル全員で引きずって、会場に着いたらコンサートの始まりさ。

 

みんな気持ちを込めて歌ってくれた。

 

一体感を感じながら感じた。

 

そして四小節分だけ歌った後、全員脳震盪になって倒れた。

 

そりゃそうだ。私以外全員音痴だったんだから。

 

マジの脳震盪で倒れた。

 

その瞬間キアラのお腹から「ぺっ」ってサリエリが吹き出た。

 

サリエリは顔を赤らめて「あ、あみゃでうしゅぅうううう//////」と息も絶え絶えだった。

 

地獄絵図だったよ。

 

せめてマスターだけでもと思ってマスターを助けようとしたんだけどさ。

 

実はキアラの目的は私たちの歌で倒れたマスターを介抱すると同時に解放(意味深)することだったらしくてね。

 

この企画の話を聞いて破綻が見えていたから作戦を立てたんだってさ。

 

そして私とキアラの戦いが始まった。新手のCCCさ。

 

一歩間違えたら私もギリシャ式快楽天(意味深)だったよ。

 

一瞬の隙をついてマスターが令呪で私に命じたんだ。

 

過去に渡って自分を助けてって。

 

さてメディア。

 

実は私は二週目のキルケーさ。

 

今からコンサートが始まる。

 

一緒に世界を、大好きなマスターを助けよう!!!!

 

 

 

 

 

え、やだ?

 

マジ?

 

そんなー。

 

 

 

(その後、ボブ、ではなく、エミヤオルタがアンデルセンを人質に取ってキアラを無力化。世界は救われた)




なんでこのシリーズ続いてるのかマジで理解できない(真顔)


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00キルケーは3度死ぬ。

HFの映画神でしたね。


聞いてくれメディア。

 

私が四人になってしまった。

 

(聞いてくれメディア。私が四人になってしまった。聞いてくれメディア。私が四人になってしまった。聞いてくれメディア。私が四人になってしまった。)

 

精神的ブラクラって言うのやめてくれない?

 

とりあえず私が代表して説明するんだけどさ。

 

マスターってハーレム願望とかあるのかなって思ったわけよ。

 

なにせ沢山の美女サーヴァントを侍らせてるんだ。潜在的ハーレム願望者だと思うんだよね。

 

くぅ〜乙女心を転がしちゃって〜。

 

そんなとこもしゅき。

 

でもやっぱり私の乙女心が許さないわけだよ。

 

マスターの愛を独占したい!

 

けれどマスターのハーレム願望は満たしてあげたほうがいいのかな?

 

そんな思いで生み出した勝利への軌跡。

 

それが分裂だったんだ。

 

ちなみに私たち一人ずつにも個性があるんだぜ。

 

なにせ私を割って作ったんだからね。

 

ちなみに私はマスターをドロドロに愛したいキルケー。

 

んでこっちはマスターをオギャらせたいキルケー。

 

真ん中にいるのはマスターをヒモにしたいキルケー。

 

最後はマスターを管理したいキルケーだよ。

 

とりあえずこの4人でマスターをドロドロ にオギャらせてヒモにして管理しようと思う。

 

そんなに怒らないでくれメディア。

 

まだやってないのに。

 

ただこれ問題があってね。

 

ハーレム願望を満たしてあげるために分裂したのに、

 

全員独占欲が強かったんだよねぇこれが!www

 

……。メディア。

 

どうすればいい?

 

どうすれば良い感じにまとまるかな?

 

やっぱ殴り合いで決めた方がいい?

 

誰が本物のキルケーか証明した方がいいかな?

 

蠱毒とか言わないで。

 

痛っ?!

 

お、おま!? オギャらせたいキルケー!!

 

本気で手をあげることはないだろう!?

 

痛っ!! 痛いって!?

 

ヒモキルケーお前もか!!

 

ぐえっ!? 腹パン?!

 

そんな、管理者キルケーまで!?

 

ぐえっ、ちょ、やめ、ごふっ、ぎゃっ!?

 

やめろよもぉおおおおおおお!!!!(大魔法)

 

死んだよぉ〜……。

 

みんな死んでしまった……。

 

マスターをドロドロに愛したかっただけなのに……。

 

胸にぽっかり穴が空いたような感覚……。

 

具体的に言うと3/4欠けてる気がする。物理的に。

 

この倒れたキルケーたちは、メディアの部屋に埋めておくね。

 

メディアー。スコップ貸して。

 

ダメ? わかった。

 

部屋の前にいた通りがかりの天草四郎時貞。スコップ貸して。

 

ありがとう。

 

えっほ、えっほ。

 

……オギャらせたいキルケー。

 

君は私の潜在意識から生まれたんだよね。

 

マスター、可愛いもんね。

 

年下のマスターを、自分だけにバブバブさせたかっただけだもんね。

 

いろんな赤ちゃんプレイをさせてあげたかったんだよね。

 

君は、何も悪くない。

 

その欲望は正しいものだった。

 

さよなら、さよなら……。

 

う、うぅぅ……(号泣)

 

 

……ヒモキルケー。

 

君も私の潜在意識から生まれたんだよね。

 

マスター、良い人だもんね。

 

そんな人をヒモにしたい、その感情は理解できるよ。

 

自分のせいで堕落していくマスターを、ずっと堕落させるために満たしてあげたかったんだよね。

 

君は、何も悪くない。

 

その欲望は正しいものだった。

 

さよなら、さよなら……。

 

う、うぅぅ……(号泣)

 

 

……管理者キルケー。

 

君も私の潜在意識から生まれたんだよね。

 

マスター、真面目だもんね。

 

だからこそ色んなものを管理して、えっぐいことしたかったんだよね。

 

禁止されまくっておねだりするマスターを、ギリギリまで厳しく管理して、最後の最後で優しくして愛したかったんだよね。

 

君は、何も悪くない。

 

その欲望は正しいものだった。

 

さよなら、さよなら……。

 

う、うぅぅ……(号泣)

 

みんなの墓が出来てしまった。

 

これから私は、どうやって生きていけば良いんだろう。

 

(諦めないで!)

 

!?

 

そ、その声はキルケー!?

 

(私たちの分までマスターを愛してあげて!)

 

この声もキルケー!!

 

(キュケオーンをお食べ)

 

最後もキルケー!!

 

わかった!

 

私わかったよ!!

 

みんなの分まで、私マスターを愛するよ!

 

ありがとう、みんなありがとう!!

 

メディア。私行ってくる。

 

お墓にお水でもやっといてくれ!

 

きっと良い花でも咲かせるだろうさ!!

 

マスター待っててね、今行くよ!!!

 

行っぞ!!!

 

うぉおおおおおおおおおおおおおおお!!

 

 

 

 

Ave Maria, gratia plena,

    Dominus tecum,

    benedicta tu in mulieribus,

    et benedictus fructus ventris tui Jesus.

    Sancta Maria mater Dei,

    ora pro nobis peccatoribus,

    nunc, et in hora mortis nostrae.

    Amen.

 

 

恵みあふれる聖マリア、

    主はあなたとともにおられます。

    主はあなたを選び、祝福し、

    あなたの子イエスも祝福されました。

    神の母聖マリア、

    罪深いわたしたちのために、

    今も、死を迎える時も祈って下さい。

    アーメン。

 

 

 

 

3人のキルケーは死んだ。

 

彼女たちは、転生し別の肉体を経て生まれ変わるのだろうか。

 

それとも裁かれ天国へ向かうのだろうか。

 

誰もその結末を知る者はいない。

 

されど神はその死を受け入れるだろう。

 

アヴェ・マリア。

 

どうか彼女たちの死が、幸福に満ち溢れていますように。

 

……と、通りがかりに全てを見ていた天草は思うのだった。

 

メディアは部屋を墓にされてキレた。




多分暇な時しか更新しないのでまったりしててください。ツイッターでは元気です。youtubeばっかり見てることの方が多いです。よろしくお願いします。


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異星の神、キュケオーンに出会う

暇なんて無かった。


聞いてくれメディア!

 

最近私に対するマスターの扱いがさぁ!!

 

雑じゃないかい!!

 

なんだいノッブノッブって!!

 

私だって本気を出せば実際アヴェンジャーみたいなもんじゃないか!!

 

マスターが望むのなら魔王にだってなってみせるよ!!

 

なのにぃッッッ!!!

 

なのに出番がないんだよぉメディアぁッッッ!!

 

というわけでさメディア。

 

今から戦国時代にいくから一緒に行くよ。

 

……はっはっは。

 

はっはっは逃げるなよぉ。

 

いいじゃないか! どうせ君だって部屋でよくわからない人形とか服飾とかしてるだけだろう!!

 

そんなに必死になって逃げるなんてどうしたんだい?

 

ほら、アイシングキュケオーンをお食べ?

 

夏場はやっぱり効くんだこれが。

 

え、彷徨海に夏はあるのかって?

 

メディア。何を言っているんだい?

 

夏は、夏なんだぞ?

 

どこ行ったって夏は夏さ(思考放棄)

 

さて、とりあえずノッブノッブと叫ぶマスターの心を奪うにはどうしたらいいのか、私は日本人の恋愛観の基礎を築き上げたと言われているSIKIBU MURASAKIからヒントを得たよ。

 

とりあえず、一番を狙うには運命を感じさせる出会いをすればいいんだってね。

 

私の計画はこうさ。

 

まず戦国へ行く。

そして私がノッブシリーズを倒していく。

上手いこと高難易度クエストも全部私がクリアする。

オチも全部「キルケーが解決した」ってことにする。

以上、完璧な作戦さ!!!

 

逃げるなメディア!! 逃げるんじゃない!!

 

どうしたんだいメディア!!

 

そんな「絶対にロクなことにならないから関わるな」と言わんばかりにさぁ!!!

 

大丈夫、今回は万全の体制を整えてるんだ。

 

マスターのことに関しては私も全力を出す。

 

抗議デモだよ。

 

具体的には普段いがみ合ってる各サーヴァントと連絡を取り合い、短期の新パーティを発足したんだ。

 

自分でも驚いたけれど、豪華なメンバーが集まったんだ。

 

当カルデア最高年齢のリーダーキルケー、幹部キルケー3人。

 

サポート編成枠ではないものの高難易度で使用されるナンバー2、ナンバー3のキルケー。

 

界隈では有名な、キュケオーン作成開始以来一度も調理の手を止めたことがないという勇者キルケー。

 

フレキュケ(注1)が200人を超えるキルケー。

 

(注1:フレキュケ:キュケオーン友達のこと)

 

仕事を辞めて全花嫁修行をカンストさせたキルケー。

 

他をあげたらキリがないけれども、約30人。

 

全員がマスターの召喚に応じたキルケーさ。

 

もちろん宝具レベルもカンストしてる。

 

約150人分のキルケーさ。

 

協力して発動する全キルケーによる大魔術行使。

 

完璧だ。

 

というわけで戦国時代に飛んでノッブ倒して私が新イベントのヒロインさ!!!!

 

邪魔をするなよ抑止力!!! これが大切な男を奪われ続けた1人の女の悲鳴なのさ!!

 

返せ!! マスターは私のものなんだい!!

 

うおおおおおおおおおおおおお!!!

 

飛べよぉおおおおおおおおおお!!!!

 

 

 

 

(10分後)

 

 

 

 

 

ごめんメディア。

 

魔力が強すぎて白亜紀に来てしまった。

 

くそぉ!! キュケオーン関数が高すぎたんだ!!

 

ネオキュケオニズムエネルギーがカンストして、キュケオーンブレイクしたんだ!!

 

こんな初歩的なミスで!! くそぉ!!!

 

……。

 

いや待てよ……?

 

ここに生息している生物の中にマスターの先祖が存在する……?!

 

そうか!! ここで全生物に催眠をかけてマスターが何世紀にも渡っても遺伝子レベルで私のことを好きになれば!!!!

 

ぐわぁ!! と、止めるなメディア!! 私はやるぞ!!

 

ここにいるティラノザウルスとかプテラノドンとか全部、全部私に惚れさせれば隔世遺伝でマスターも私のことが!!!

 

……え?

 

上??

 

!?

 

し、しまった! あれは……!?

 

隕石だぁ!!!

 

大変だメディア、ビッグファイブだ!!

 

あの隕石が落ちれば私たちも絶滅してしまうぞ!!

 

く、守らないと……!

 

マスターの今後の遺伝子を守らないと!!!

 

メディア、ごめんね。君だけでも帰るんだ。

 

大丈夫、ほらみて。

 

ここには30人のカンストキルケーがいる。

 

抜け目なく着いてきたんだね。さすがだね私。

 

君だけを彷徨海に送り返す。

 

私たちは、あの隕石を、……止めるッッッ!!

 

さようならメディア。私の大切な……。

 

くっ!

 

行くぞ! キュケオーンを一つに束ねるんだ!

 

キュケオーンエネルギー100%!

 

さらばメディア!

 

うおおおおおおおおおおお!!!!!

 

 

 

 

(西暦2019年X月X日)

 

私の名前はデイヴィット。

デイヴィット・ブルーブック。

 

明日への希望も捨て去りながら、

納得のいく答えを求めて最後の旅に出た人間だ。

 

地球は完全に漂白された惑星となった。

だが唯一の希望を求めて、アメリカネバダ州、エリア51に向かっていた。

 

しかし、その道中、奇妙なものを発見した。

漂白された地球に痕跡など存在しない

 

だが、それは明らかに現状からかけ離れ、浮いているものだった。

 

クレーター、そう、巨大なクレーターが存在していたのだ。

 

聞いたことがある。

 

約6550年前、白亜紀末期にて、巨大隕石が落下。

 

ただ落下するだけならば、後世の研究も変わっていただろう。

 

しかしその隕石は、途中で何かに衝突したらしく、雨のように降り注ぎ、生物の50%が死滅した。

 

これは奇跡的な数字であり、本来の規模であれば70%の絶滅であったそうだ。

 

その後、K-Pg境界と言われる地層が発見される。

 

具体的な話は詳しくないものの、その地層から突如文明が登場したと、かつての学者はこぞって研究していたのを覚えている。

 

最も歴史上で重要視されたのは、隕石の落下により、信仰という文明が発生したことだ。

 

それは古代ギリシャの文字に酷似していたらしく、「マ…スタ……あい……して……るキュ…ケオ…」と書かれていたそうだ。

 

文字の発生、そして特定の個人を崇拝する儀式用具、そして何より、料理という文明が突如発生していたのだ。

 

馬鹿馬鹿しい、最初はそう思っていた。

 

だが、このクレーターだけがまだ残っている。

 

まるで強固な魔法にかけられたように、まだ……。

 

もしかしたらこの漂白化に関係するのかもしれない。

 

そう考えた私はここで一晩を過ごすことにした。

 

ーーこの侵略を誰かが予見しているはずだった。そしてこうなることを知った上で看過した者がいる。

 

このクレーターが、なぜ残っているのか。

 

なぜこれが看過されたのか。

 

まるで誰かが作った悪魔の脚本通りに、都合よく残されたものを、見過ごすことはできない。

 

この謎を解かない限り、人類は死んでも死に切れない。

 

だれか、だれか教えてくれ!

 

侵略者は一体、何を考えているんだ!!

 

デイヴィット・ブルーブック 記す

 

 

 

 

 

異星の神「いや、ごめん。単純になんか生理的なキモさで触れたくなかった……」

 

 

 

FGO 第二部 完 !!!!




やぁ。お久しぶり。


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キルケーの正しい飼い方

聞いてくれメディア。

 

私、シーマンになってしまった。

 

水槽でしか生きていけないんだ。

 

はは。

 

どうしてこうなっちゃったんだろうね。

 

メディア。

 

まだ、まだ助けないでくれ…。

 

メディア、実は、マスターがレトロゲーに目覚めたらしくてね。

 

シーマンをやりたいって目を輝かせて笑ってたんだ。

 

だから私がシーマンになってマスターに愛を囁こうとしたんだ。

 

今の現状、わかる?

 

水槽の中に、顔は大魔女、首下魚類。

 

鷹なのか魚なのかわからない境界線を彷徨ってるよ。

 

彷徨海だけにね。

 

はっはっは。

 

……。

 

みんなは気持ち夏休みシーズンだろう?

 

だからきっとマスターも私の観察日記つけてくれると思ってたんだ。

 

マスターはこの姿を見て苦笑いしてたよ。

 

でもアタランテは「なるほど、その手があったか」って褒めてくれたんだ。

 

それだけじゃない。オルトリンデなんて体を震わせて「ズルいです!」って叫んでどこかに行った。姉2人は、うん多分止めないだろうね。

 

ふぅ。

 

なんかこう、アレだよね。

 

水槽にいるとさ、なんかもう全部どうでもよくなってくる空気感あるよね。

 

君も一緒にシーマンしないかい?

 

え、嫌? そんなー。

 

でも、間違いなくここは快適だよ。

 

あ〜。いい感じ……(風呂上がりのおっさんの声)

 

ふぃ〜(風呂上がりのおっさんの声)

 

……お腹空いたな。

 

メディア。ご飯。

 

ご飯は?

 

なんか、そうだね。

 

キュケオーンって感じの気分だよ今。

 

 

3分待てって?

 

わかった待つよ。

 

いやぁ。なんだろうねぇ。

 

この憂き世からほど走る残酷なまでの居心地の良さは。

 

きっと霊基再臨ってこの事を言うんだろうさ。

 

多分今は第三再臨の姿って感じ。

 

おそらく全ての私を召喚したマスターは周知の事実なんだけどさ。

 

私って第二再臨からシーマンになるんだよね。

 

宝具レベルを上げると成長していくのさ。

 

レベルを上げると、こう、髪も伸びる。

 

あ、ご飯出来たって?

 

じゃあ水槽に入れといて。食べるから。

 

……おいちょっとそれ激辛ペヤンg

 

ぐぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?!??!

 

 

ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!

 

ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!

 

 

(10分後)

 

メディア、君は生き物を飼った事があるのかい?

 

夏休みのシーマン育成日記舐めてんのかって聞いてんだよぉ!!

 

こっちはキュケオーンくらい食べやすいもの所望してるんだよ?

 

何がどうなって激辛焼きそばを水槽の中に入れられないといけないのさ!!!

 

ほれ見ろ水槽真っ赤!!!

 

赤い水に近寄ると目が痛いんだよ!!!!

 

あれかい? 君はイアソンとぶちゅちゅな関係の時に「夕食の支度が整いました。はい、激辛焼きそば」ってするのかい?

 

しないよなぁ?!

 

するのかよっっっっ!!!!

 

そんなことはどうでもいいんだよ。

 

あーもう、私の偉大なる大魔女たる威厳が台無しじゃないか。

 

……なんだいその目は。

 

さて、そろそろ私をマスターの部屋に置いてきてくれないかい。

 

魔術で水槽を台車に置いて運ぶの結構しんどいんだ。

 

お、ありがとう。

 

ふふふ、マスターも部屋にアクアリウムがあったら気持ちが和らぐだろう。

 

それどころかこの鷹の魔女キルケーがいるんだぞ?

 

肩こり腰痛なんのその。恋の呪文は呪詛返し。

 

一家に一匹必須生物、それが私さ。

 

 

メディア。そっちはマスターの部屋じゃないぞ?

 

……おいおいそこは海じゃないかwww

 

え?wwww

 

おいおいおいwwww

 

え、え?wwww

 

メディア嘘だろ聞いてくれメディアいや実際そんなことするわけないってのは大魔女の私の最高級の経験と知識に基づいて有り得ないって感じのそういうあれなのは分かってるんだけどなぁメディアそれは流石にメディアクソこのキュケオーン未満の魔女ッ娘めいいか私は夏休みの観察日記になれる逸材なんだぞこっちは品質もカブトムシ超えてるんだぞだからメディァ

 

 

 

(ばしゃぁん)

 

(ぼこぼこぼこぼこ)

 

(ぶくぶく、ぶくぶく)

 

(…………)

 

 

 

 

それから、■■■年後。

 

 

 

 

 

 

クーフーリン「あー、全然魚釣れねぇよなぁ」

 

エミヤ「ふん。そんな簡単に釣れるほど、イシダイは甘くないぞ」

 

ギルガメッシュ「えぇいまだるっこしい!! こうなれば網を使ってイシダイを取るぞ!!!」

 

エミヤ「おいバカ! それは密猟だz」

 

ばしゃぁ!!!

 

鷹シーマン「メディア、メディア……」

 

クーフーリン「うぉおおおおおおお?!?!」

 

エミヤ「な、なんだこの化け物は?!」

 

ギルガメッシュ「!? み、見よ雑種ども! 網に……!」

 

鷹シーマン「まさか広大な海に仲間がいるとは」

 

シーマン「今遊んでんだよ戻せ」

シーマン「これ釣る許可もらってんの?ま、これも自然の摂理かね」

シーマン「やべ、ブログの運営志村に任せんの忘れてたわ」

シーマン「そういえば昔ハゲは男の勲章って言ってた人いたよな」

クラ◯シュ「お前たち、最高だぜー」

シーマン「「「いえーい」」」」

 

ギルガメッシュ「こ、この我の網にぃ、触れるでないわこのっ、なんだこの生物は!!?」

 

エミヤ「シーマンだ!! まさかシーマンが実在していたとは?!」

 

クーフーリン「どうすんだよおい!! 食えるのか? なぁ食えるのか?!」

 

 

これは、永遠に繰り返される4日間。夢のような日常の裏で進む夜の聖杯戦争。

 

Fate/ hollow ataraxia

 

BAD END ーーーシーマンルート、完。

 

 

 




また暇になったら書きにくる。


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アイアイエーイベント関係
アイアイエー島に春風はまだ来ない。


イベント発表してから閲覧数上がって草。
しゃーねーな。
新作だお客さん。持っていきな。


聞いてくれメディア!

 

どうやらアイアイエー島で極小の特異点が発生したらしい。

 

だから私さ。

 

ぶっちゃけた話行きたくない。

 

代わりに行ってきてくれないかい?

 

グワー! や、やめろ! やめるんだメディア!

 

お願いだ! あそこには行きたくないんだ!

 

マスター止めて!

 

やだぁ!! うぐぉおおおおおおお!!!

 

女子力!!! 女子力ぅううう!!!!

 

踏ん張れ私!! 踏ん張れ私の女子力!!

 

ぐぉおおおおおおおおおお!!!!

 

 

 

(アイアイエー島  夜)

 

 

はい。

 

満足かい?

 

私をここに連れてきて満足かい!!!

 

ったく、勘弁してほしいよ。

 

なんでメディア、君も来るんだい。

 

不幸中の幸いがあったとすれば、マスターと2人っきりになれたかもしれないのに、なんで君まで来るんだい。

 

来ないにしてもデートスポットが私が振られた場所って正気かよ。

 

あーあーこれだから性格悪い奴は!!

 

マスターごめんね。そこで聞いてておくれよこの性格の悪い魔女の話をさ!

 

とりあえず焚き火を囲んで私たちは話してるわけだけれども。

 

大魔女じゃなかったら焚き火は無かったね。感謝してほしい。

 

全く……たまたま私が牛乳を買い占めて無かったらキュケオーンも作れなかった。

 

え? キュケオーンしかないって?

 

わかったわかった。メディアは本当にわがままだね。

 

じゃあはい。どうぞ。

 

キュケオーンで作ったお菓子、蘇だよ。

 

今パンケーキタピオカの次に流行ってるんだって。

 

キュケオーンで全部応用が効くからさ、なんとかなったんだ。

 

なんで死んだ目になったんだいメディア。

 

そんなに蘇が嫌ならキュケオーンをお食べよ。

 

マスターも食べなよ。遠慮しなくて良いって。

 

全く、休日はマスターのベッドでゴロゴロするって決めてたのにメディアってば。

 

……ヤッベこれ言っちゃいけないやつだっけ?

 

え、メディアそんな問い詰めなくてもよくないかい?

 

私はただマスターのベッドでマシュと一緒にゴロゴロしてるだけだって。

 

探知の魔術使ってバレないように工夫してるんだ。

 

まぁ君には解除できないと思うけどねぇwww(フラグ)

 

でもせっかく焚き火を囲んで団欒してるのにこの秘密をここで暴露するとは思わなかった。

 

しょうがない。これはもうマスターを射止める以外の選択肢は無くなったみたいだ。

 

ふっふっふ、マスター、もう私は止まらないよ。

 

メディアもそんな風に構える必要はないさ。

 

まぁまぁ、とりあえずマスターに聞きたいことがあるんだ。

 

朝食について聞きたいだけさ。

 

マスター朝食に牛乳使う?

 

使うの!?

 

それもうキュケオーンでしょ!

 

え、牛乳は注ぐだけ?

 

じゃあキュケオーンじゃないのかな。

私は割と牛乳以外も注いでるしね。愛とか……キャッ///

 

器が結構大きめ?

 

それキュケオーンじゃないか!

 

え、割と急ぎ目に食べれるからって?

 

それはキュケオーンじゃないね。

 

キュケオーンは1日の始まりに私の愛を溶かしたものを食べてもらうからゆっくり食べるのがマナーってもんさ。

 

なんなら急いで食べれるほど私のキュケオーンは甘くないよ。バカにしないでほしいね。

もうすっごいから。

朝からもうラブが止まらないから食べ終わったら。

 

え、たまにハチミツを入れてみるって?!

 

それはもうキュケオーンじゃないか!!

 

え、食べる時はレンゲを使うって?

 

じゃあキュケオーンじゃないか。

 

キュケオーンだったら私がスプーンを使って君に舌を絡めるようにアーンしてあげてるしね。

 

もうスプーンと舌をこう、くんずほぐれつ……。

 

んでそのあと私もキュケオーンをそのスプーンで食べる、と。

 

まぁこれはキュケオーン界隈じゃ普通の食事方法だしマスターも遠慮することないよ。

 

なんなら今してあげてもいいくらいだよ。

 

え、作ってるのは魔女?

 

それもうキュケオーンじゃないか!!

 

魔女といえばこの私! 私といえば魔女! しかもただの魔女じゃないぞ、大魔女だぞ!!!

 

……作ったのはメディア?

 

は?

 

……。

 

は? え、まって、キレそう。

 

どういうこと?

 

え、朝にコーンフレーク出してあげたって?

 

ははは。

 

ははははは。

 

 

ふざけんなよ!!!!

 

マスっ、マスターのしょしょ食事をお前はっ!!!

 

貴様ぁあああ!!!!

 

もう許さないぞ……。

 

戦争だ……戦争だぁ!!!!

 

メディア、君と遂に戦う日が来たね。

 

豚にしてやる……豚にしてやる!!

 

先行は私、後攻はメディア。

 

8小節、2ターン。

 

フリースタイル魔女ラップバトル。

 

DJマシュ、ぶっかませー!!

 

(DJマシュ:選曲「逆光(アイアイエー島remix)」)

 

 

Hey,yo.まずはこのマイク check 1,2.

勝負仕掛けていく このバース

マスターに見せる 勝負パンツ

伝えるキュケオーンで I love you イエア!

 

メディア、君はマスターに甘すぎるんだ

なんで私の愛をいつも邪魔するんだ

マスターに食べさせたコーンフレーク?

は? マスターと切らせないぞゴールテープ!

イエア!!

 

 

はっはっは!

 

どうだメディア!!

 

私の韻は固いぞ!!!

 

かかってこい!!

 

……ってあれ?

 

どうしたんだいメディア、そんな急に戦闘態勢になって。

 

!?

 

あ、あれは!!

 

オデュッセウス……。

 

野生に還ったオデュッセウスじゃないか!!

 

そんな、オデュッセウスへの恨みが募って一度だけ作ったオデュッセウスによく似たホムンクルス……。

 

それが野生に還って大量発生していたのか!!

 

これが特異点の正体……!!

 

そんな……くそ、こんなもの見たくなかった!!!

 

私が責任を取るよ、メディア。

 

いっけぇぇえええ!! 豚になれ!! 「禁断なる饗宴(メタボ・ピグレッツ)!」

 

うおおおおおおおお!!!

 

!?

 

き、効いていない……?!

 

なんで、どうして!!

 

お、オデュッセウス!!

 

バカな、ふ、ふざけるな!

 

豚になれ!! 豚になれ!!!

 

ぎゃああああああ!! 野生化したオデュッセウスの群れが来たぁああああ!!!

 

嫌だ、嫌だぁあああ!!!

 

だずげでぇ“メディアぐぉおおおおおおおおおおおおおおお!?!?!?

 

 

 

 

 

キルケーがちゃんとしたオデュッセウスに出会うまであと100日。

アイアイエー島にまだ春風は来なかった。




ぶち壊せアイアイエー島!


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呼吸を月曜日にさせない

聞いてくれメディア!

 

とんでもない……とんでもないことになってしまった!

 

(メディアの視線の先には、涙目のキルケーとなぜか凄まじく大きなタンコブをつけて倒れてるオデュッセウス、そしてなんとも言えない表情のマスターがいた)

 

 

くぅ、やってしまった……!

 

私だって大魔女兼、乙女だったんだ……。

 

マスターの見てる前で粗相はしたくなかった。

 

でもこうせざるを得なかったんだ!!!

 

マスター、私は悪くないよね!

 

その微妙に納得いってない表情はなんだい!!

 

そんな顔してたら次のイベントはきっと別の男になびきまくって君の嫉妬心を煽りつつ!!

 

「キルケー、君のマスターは誰だい?」

 

なんて君は甘いセリフを吐きつつ!!

 

顎クイ壁ドン肩ズン頭ポンでこツンでこピタ指トン耳つぶオレぬくのフルコースをした後!!!!

 

「バカ、寂しかったの」

 

って私が言って壁ギュする。

 

そんな未来を本気で生み出してやるからな!!

 

え、つくれるのかって?

 

いや、それは、照れるっていうか。

 

いや本気でやってもらいたい気持ちはあるんだけど、こう、やっぱり心の準備というか、分かれよこの繊細な大魔女ソウルをさ!

 

あ、そうそう。

 

逃げるなよメディア。

 

君にも手伝ってもらうからな。

 

まず事情を説明するとだねぇ。

 

今私の足元にいる男。

 

そう、オデュッセウスだ。

 

鉄のような男でね、脳みそも鉄のようなやつだったんだ。

 

こいつが突然カルデアに現れた挙句、マスターと仲良く談笑してるじゃないか。

 

召喚に応じるとかマジ?

 

私は荒ぶる感情を止められなかった。

 

それで思わず突撃してしまったんだよ。

 

でもふと思ったんだ。

 

あれ? マスターとオデュッセウスにサンドウィッチされたら最高に気持ちがハッピーになるんじゃないかなって?

 

いやいやこれは、うん、あれ? 想像以上に良いんじゃないかなって。

 

気分は刑部姫の本のヒロインだったよ。

 

というわけで私はこの神に愛された低身長を生かして、すっとマスターの胸元に入り込んだ。

 

あとはオデュッセウスを近づけさせるだけだと思った。

 

だから魔術を使って寄り添わせようとしたら、そしたらさぁ!!!

 

なんて言ったと思う?!

 

「誰?」って、誰って言ったんだ!!!

 

私のことを誰って言ったんだよぉおお!! 酷い、あんまりだ。

 

それで思わず魔力を入れ込みすぎて……。

 

壁に頭から激突してオデュッセウスが気絶したんだ。

 

冷静に考えたら私ってばたまに髪型変えたりするし、久々に会ったってのもあったと思う。

 

でも酷くないかい!? 私の純情を弄んだんだよこいつは!!

 

というわけでさ。

 

流石に久々にあった英雄に対する行動じゃないなって思ってね。

 

今あった出来事の記憶を消そうと思う(サイコパス)

 

ぐすん、私だってこんな再会嫌だった。

 

でも私は今マスターのサーヴァント、過去の恋心さらば、グッバイフォーエバー、辛い宿命、まさにFate。

 

でもそれとこれとは別としてそういうことじゃないじゃん。

 

とりあえず記憶を消しておこう。

 

んで改めてサンドウィッチだ。

 

私は諦めないからな。

 

じゃあ一緒に記憶を消す魔術をかけよう。

 

どっちかの精神が乱れると記憶に影響が出るから気をつけるんだよ。

 

時間としては5分もかからないし、楽勝楽勝。

 

じゃあいくぞー! それ!!

 

(オデュッセウスが光に包まれる)

 

……。

 

……。

 

そういえばオデュッセウスって私のことどう思ってたんだろう。

 

いや、別にラブ的な意味じゃなくてゴシップ誌を見る気分というか。

 

いや、まさかね。

 

まさかとは思うんだけど。

 

……部下を豚にしたことがきっかけで、豚のことしか思い出せてないんじゃないか?

 

それは困る。私は美しいんだから全身くまなく思い出してもらわないと。

 

もう2度と誰とは言わせないぞ。

 

よし、豚に関する記憶も一緒に消しておこう。

 

……。

 

……。

 

そういやオデュッセウスには最愛の妻がいたね。

 

いや、別にその人の記憶は消さないよ?

 

消さないけど……。

 

最近面白いと思った文化があってさ。

 

コラージュ、っていうのかな。

 

要は顔写真に写ってる顔の上に別の顔貼り付けるっていう……。

 

よし、サービスで夜の営みの映像は全て私の顔にしておこう。

 

え? やめておけって?

 

……。

 

なんで?

 

ご褒美じゃないか。

 

大魔女の夜の営み(コラ)だぞ。

 

なかなか見ようと思って見れるものじゃないんだぜ。

 

よし、記憶を塗り替えておこう。

 

……。

 

……。

 

トロイの木馬の顔はイアソンにしとこ(小声)

 

ぎゃっ!?!?

 

き、聞こえてたのかい!?

 

驚かせないでくれ!! 手元が狂っちゃったじゃないか!!!

 

あーあー、夜のキルケーコラが台無しじゃないか!!

 

えーと、なんだこれ!?

 

彼の最愛の妻ペーネロペーの顔が男の顔にすり替わってる!!

 

誰だこの人!?

 

……クズキ? え、誰?

 

オデュッセウスがさっきから「宗一郎様! 宗一郎様!」って言いながらヘヴン状態になってるぞ!?

 

ぎゃああああ!!!

 

メディア!! 何をするんだ!! 暴れるな!! ステイ、ステイ!!

 

あぁ!! トロイの木馬も悪質なコラみたいになってる!?

 

ライオン? なんでトロイの木馬がライオンに?

 

虎聖杯?

 

ひっ!? 女学生のコスプレをしてるメディアの軍勢が!!?

 

うわあああああああ!?!?

 

ダメだメディア!! 止まれ!! 止まるんだ!!

 

わかった!! わかったからこれ以上は!?

 

しまった、私が真剣に毎晩妄想してるマスターとの子どもがオデュッセウスの生んだ子どもの顔になってる!!?

 

やめろオデュッセウス!!

 

私とマスターの子を育てないで!!

 

想像妊娠の成果を奪うんじゃない!!

 

あぁ!? オデュッセウスが放つビームが全部キュケオーン放水機に!?

 

やばい、やばいぞ!?

 

これ以上は器の方がもたない!!

 

ていうか目覚めたらやばい!!

 

こうなったら仕方ない。

 

記憶を全部消去してどこかの特異点に放り込んでおこう!!

 

私が単独でこいつのレイシフトを行う! 

 

これはもうしょうがないことなんだ!!

 

生きてまた会おうオデュッセウス!!

 

記憶はなくても私と君の一年は最高だったぜ!!

 

あばよ間抜け面!!!

 

オラァ!!!

 

(どこかにレイシフトしたオデュッセウスを尻目に、キルケーは額の汗を拭った)

 

マスター、よかったらその、今から壁ドンして私のこと褒めてもいいんだよ?

 

えへへ。

 

引かないでぇ……。

 

メディア……。

 

行かないでぇ……。

 

ぐすん、私は1人だ。

 

でも大丈夫。きっと何処かに行ったオデュッセウスも一人ぼっちさ。

 

だから、希望を持って前に進もう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、特異点に投げ込まれたオデュッセウスは人知れず死ぬ予定だった。

 

しかし、レイシフトは完全ではなく、不慮の事故でレイシフト中、黒塗りの高級車にぶつかってしまい、並行世界に飛ばされてしまったのだ。

 

 

 

 

 

「おい、溺れてるかもしれないからヘルメットを外すぞ」

 

イアソンがそう言った。

 

ヘルメットを外した男は、精悍な顔立ちをしていた。

 

「ん? んんん?」

 

大魔女が唸った。

 

「おい、あっちにも倒れてる人がいないかい?」

 

ゲオルギウスが奥にいた人間の側に寄った。

 

ヘルメットを被っていたので外してあげた。

 

「驚きましたね。この鎧、それに顔も瓜二つだ」

 

「うぅ、こ、ここは? お前たちはだれだ……?」

 

最初に見つけた男が目覚めた。

 

大魔女は動揺していた。

 

自分が知っている男が2人もいるからだ。

 

そして、次に目覚めた男は、通常ならあり得ないほどに。

 

鉄のような表情を和らげて、微笑んでこう言った。

 

「……おんぎゃー! おんぎゃー!!」

 

「え?」

 

大魔女は動揺した。

 

え、なんでこの男は脳みそが赤子になっているのかと。

 

馬鹿かと。

 

阿呆かと。

 

オデュッセウス、君は一体なぜ赤ちゃんになっているのかと。

 

春だからか? 春の陽気に当てられたのか?

 

もしや今日って4月1日か?

 

そんな思考を他所に、バブッセウス(バブちゃんオデュッセウス)は泣いた。

 

ミルクを求めていたのであった。

 

 

 

 

 

Fate/ Grand Order

最新イベント

アイアイエーの春風

アナザールート「赤ちゃんと化したオデュッセウス」

 




謝罪

オデュッセウスごめん。


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サバフェス2023
メンテ明けないから書いた


メンテ明けないから書いた


聞いてくれメディア!

 

 

 

夏のサバフェスだよ夏のサバフェス!!

 

遂にこの時期が来たんだね。私のspecialなnicebodyをマスターに披露する時が来てしまったんだよ。

 

くぅ~!マスターの蕩ける顔が目に浮かぶようだよ。

 

覚えているかいメディア。

 

数多くの異聞帯を私が、この偉大なる大魔女がマスターと共に解決してきたんだ。

 

私が!!!! 解決してきたんだ。

 

オリュンポス……。あの異聞帯でオデュッセウスをボコボコにしたのは誰だい?

 

言ってごらん?

 

私じゃなかったかい?

 

嘘つきとか言うな。

 

まぁいいや。大切なことは一つさ。

 

そう、私がサバフェスでメインヒロインになるということさ!!!!

 

いやーマスターをキュケってしまう日も近いじゃないか!!!!

 

ふふぅ~ふぅ~んっ!(野太い喜び) もはや私以外の敵はいない。

 

夏のビーチ、誰もが振り返る鷹の魔女の美貌、生意気な男ども専用の豚小屋、そして、パラソルの下でキュケオーン。

 

マスターに日焼け止めをこう、ぬちゃぬちゃとさぁ。ぬちゃぬちゃとさぁああっっっ!!!!

 

すると太陽が沈んでいき、私たちもそろそろ帰らなけれないけないような気がしてくるわけ。

 

そしたらマスターが「ここで待ってて」と言ってどこかに行ってしまうわけ、私はどうしたらいいか分からなくて一生一人な気がして涙をこぼすわけだよ。

 

ぽろりと月明りに照らされた涙が落ちた時、マスターが持ってくるのは、そう、キュケオーン。

 

耳元でこう囁くんだよ。「君のためにキュケオーンを作ったんだよ、泣かないでくれ愛しき鷹の魔女。僕は君の豚になりたい」。ここで人差し指で涙をぬぐって、私の唇にうっひょー!!!

 

我が女神も嫉妬に狂ってしまう展開だねぇマジで!

 

さぁーって、サバフェス参戦のためにアキレス腱を重点的に伸ばして、っと。油断してるとキレるからね。アキレス腱。

 

もちろんサバフェスのために作品も用意した。

 

これさ。「マスターを落とすキュケオーン365日」だ。春夏秋冬、様々なシチュエーションでキュケっちまうことができるのさ。

 

問題点があるとすればマスターを落としたとは言ってないことくらいかな。はは。つら。

 

どうするメディア。

 

サバフェスで私が有名になっちゃったらもう今後のイベント全部私がバーナーだぜ?

 

水着も全部私だ。

 

セイバーキルケ―からバーサーカーキルケ―。

 

挙句の果てには夜のビーストキルケーってねぇ!!!! わーっはっはっは!!!

 

え?

 

どうしたんだいメディア。急に顔を青ざめて。

 

サバフェスの告知の書類?

 

……?

 

ん?

 

私は?

 

あれ?

 

ちょ、私はぁ!?!?

 

メディアあ!私はぁ!!?

 

うそ、いやいやうそぉ!!!

 

私出番あるって聞いたよ噂で!!!?

 

私の名前がエゴサしたら出てきたよ!!!?

 

なんで、え、どうして!?

 

え?

 

どうして……? あ、呼び出しくらった。

 

ちょっと抗議ついでに聞いてくる!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【サバフェス当日】

【日本 江戸時代】

 

 

あ、すいませーん……

 

宮本伊織さん……ですか?

 

あ。どうもー。初めましてー。逸れのキャスターって言いますぅ。

 

よろしくお願いしますぅ。

 

キュケオーンって食べます?

 

あ、食べない? あ、はい。どうも。

 

……。

 

あのぉ、ここって水着って……。

 

あ、着ない?

 

女性がみだりに肌を出してはいけない? 

 

異国の人はかなり目立つからやめた方がいい?

 

あ、なるほど~。

 

わかったよ~。

 

……。

 

私は諦めないからなぁあああああああああ!!!!!

 

ここでメインヒロインの座を勝ち取ってマスターの正妻の座を奪ってやるからなぁああああああああ!!!!

 

強化クエスト15回用意してやるからなぁあああああああああ!!!

 

覚悟しろぉおおおおおおおおおおお!!!!! あっ!! あのアイルランドっぽいランサーなら勝てる気がする!!!

 

うおおおおおおおおおおおおおお豚になれぇええええええええええええ!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

慶安四年、江戸。

かの神君家康公の開府より四十八年、徳川の治世は四代目将軍・家綱へと受け継がれていたあとのことである。

 

仕官の道を選ばず、剣の腕を鍛える日々を送る伊織は、

ある日、己の手の甲に見慣れぬキュケオーン型の痣が浮かんでいるのに気付く。

それは、血煙と謀略の水着剣豪 渦巻く恐るべき戦いに、

伊織が我知らず身を投じる事になる兆しであった。

 

「やっぱり水着武蔵ちゃんよりも私の方がテクニシャンだと思わない?メディア」

 

万物の願望機たる“盈月えいげつ”を巡る戦い───“盈月の儀”。

そこにキュケオーンを注ぐべく、大魔女は走る。

 

 

 

Fate/Kykeōn Remnant

 

こうご期待。



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