ビルドが創る! (マーリン・オルタナティブ )
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始まりを創る

あれから8年も経つ、今も変わらず帝都の街は虚しさを感じる、帝国が財を独占され、国民は貧しい中生活して居る、一つだけ違うとすれば

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今や見慣れてしまった、あの巨大な壁、スカイウォールである

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スカイウォール、あれが現れたのは8年前、当時の帝国がこの大地を物にしていた頃、突如森に飛来した隕石軍の一つからある箱をを発見された。

その箱はいかなる兵器も破壊出来ず、その箱の中には未知のエネルギーが存在すると言われる。

この箱を解明すれば世界にも負けない力が手に入る、そう考えた帝国は武力の発展を見せつける為、国民や各国の大使官にこの箱__パンドラボックスを発表した、……だがそれが裏目に出でしまった……」

 

当時パンドラボックスの解析解明を監督していた、責任者が会合の最中、何者かがパンドラボックスを警備を強引に掻い潜りに触れた瞬間、強い光が現れ地面に三方に割れ目が入るように光が線を引く、そこから現れたスカイウォールが帝国の10分の3を遮られた

 

「今では三つに壁に隔て帝国、軍事国、小国と三つの国家が存在している、だが所詮村や帝都の国民を掻き集めただけの虚飾、我々帝国の前に太刀打ち出来ないさ。

そして再びこの地が……いや!世界がt「あのそろそろ本題に入ってくれませんか?」……………」

 

話の決めの途中に痺れを切らして少年が割り込んでしまう。

話していた男はしばらく沈黙する。

因みにここは帝国の研究施設の一つ その室内である。

なぜそんなところで話してかと言うと、話に割り込んだ少年 セントが研究員の中途採用がないかとしつこく問い合わされ、呆れた研究員が試しにテストさせたら満点合格した為見事採用。

研究しているパンドラボックスについて語って今に至る、しばらく黙り込んでた中性的な顔立ちした男性、

帝国でも将軍次に偉い軍曹、ログ軍曹が改めて口開く

 

「話が長くすまない、改めて研究員採用おめでとう。

俺はログ軍曹だ、一部の軍及び箱の管理を任されている、まさかあのDr.スタイリッシュが作ったテストプログラムを満点合格するとは感心した。

ただ気になるのがお前の経歴…『たぶん物理学者』とはなんなんだ?」

 

「実は俺、記憶喪失って奴なんです」

 

「マジか…まぁいい今日君がをここへ呼んだのは他でもないこいつの解析だ」

 

ログ軍曹が見せたのはパンドラボックスの図面が描かれている資料である、その資料をまるで子供が漫画を読んでるような明るい表情で目を通している、そしてログ軍曹が特殊なコンテナに入ってるバンドラボックスをセントにも覗かせる

 

「この箱の中には先程言ったとおり強力な力を有している、帝具のことは知っているか?」

 

「採用された次の日に資料室で見ました」

 

「帝具は初代の皇帝が国の勢力を上げて作った強力な国家兵器だ、だがそれすらも凌駕する力はこの箱にはある……ん?失礼、なんだ?」

 

突然携帯のバイブが鳴り懐から取り出し、電話に出る

 

「なに、容疑者を見失った!何をやってた!直ぐにでも捕まえろ!もしナイトレイドの関係者ならこの機会を逃せば奴らの情報が手に入らない!」

 

ナイトレイド、帝国に住む人なら誰しも知っている暗殺集団、貴族や政府関係者、警備隊などを次々と暗殺してきた、確かに彼らの関係者を逃したらナイトレイドの情報が手に入らなくなる

 

「総力上げて容疑者を確保…やむを得ない場合は処理、わかってるな…」

 

ログ軍曹が冷たい表情で言い放つ、つまり見す見す逃すぐらいなら殺してしまえということだ、 もしその容疑者がナイトレイドなら今後問題になるが……

そんな時セントのポケットからバイブの振動がした、ポケットからスマホのような物を取り出し画面を見る、そして…

 

「すみません、急用を思い出した、詳しいことは明日でいいでしょうか?」

 

「…あぁ構わない、こちらも急用ができた為都合が合わなくなったからな」

 

「それでは、失礼します」

 

セントは施設を後にして誰も居ないところでスマホの様な物、ビルドフォンをバイクに変形させ走らせる、そしてあるところに連絡付けた

 

 

 

 

 

 

 

ここは帝都の中小さく出してる、喫茶店「nascita」に一本の電話はが鳴り響く、そしてマスターのソウイチが着信音が鳴る携帯を取る

 

「セント、メールにも出したがスマッシュの反応があった…」

 

「ああ今向かってる、それと悪いけど頼み事、帝国がある容疑者を追ってるらしい、そっちで追跡出来ないか?」

 

「お、奇遇だな、実は俺もそいつについてお前に伝えようとしてたところだ」

 

「え、どうして」

 

「実はなぁ、さっきスマッシュのセンサーが感知して場所特定したら、丁度そこがその容疑者が逃亡ルートだったのよ」

 

「じゃあ容疑があるのは……」

 

「もしかしたら運悪く一時的にスマッシュになって貴族を殺めた可能性もあるな。

兎に角今容疑者はバイクを奪って逃亡してるらしい。

今セントが向かってのがGPSで特定した場所だ、直ぐに捕まえた方がいい」

 

「ああ……」

 

連絡を切った後直ぐにマシンビルダーに搭載のモニターからマップが表示され容疑者の現在位置をナビする、ナビに従って森に入り道へ進むと前方に走るバイクを見つける、容疑者も後ろに気づき速度を上げる、追いかけ続けても拉致があかないので、銃口が大きく見える特殊な銃を取り出し容疑者より前の木を撃ち倒す、倒れた木によってバイクが激突、衝撃で容疑者が飛び出る、背中打ちで上手く着地して腰に背負った剣を掴む

 

「ちっ……もう追っ手が、早すぎだろ!」

 

「悪いけど捕まってるれるかな?」

 

「断るな、そもそもあれは俺がやった訳じゃない」

 

「まぁ話しは署の方でてねー」

 

セントがバイクから降りる、剣をゆっくり引き抜き構える少年に近づいて行く、すると手を伸ばす距離から一気にセントの距離を詰める少年、下段から斬りかかりバックステップで上手く躱すセント、その後も上段、下段、平行と剣を振る

 

「おっと、良い太刀筋だな、だが…」

 

右から斬りあげる剣を左に避け少年の間合いに入り脇腹の下辺りに一発殴る、一瞬怯んだ少年は負けじと剣をセントに振り下ろす、が躱される、強く殴ったが蹌踉めく様子もなく間合いを見計らう少年

 

「結構強めにやっただが、ならこれならどうかな?」

 

セントは上着から一本の紅いボトルを取り出しシャカシャカと振る、すると先程より速くなり少年は一瞬見失うが背後に居るのに気づくが、一瞬の隙が命取り、背後に回ったセントは振り向いた瞬間に剣を蹴り飛ばす、そして拳を振り上げるが顔のギリギリで止める

 

「俺の勝ちだな」

 

「小瓶……お前も、あのコウモリの仲間か……?」

 

セントのボトルを見た少年は何かに気付き思わず質問する、それを聞いたセントは少し険しい表情になり思わず少年の肩を掴む

 

「あのコウモリと会ったのか!じゃあガスマスクの男に人体実験されなかったか?」

 

「人体実験?……変な仮面を付けた白い服の男達が俺をガラスで出来た箱に押し込まれて、そんで不気味な煙が中で充満して必死に逃げようともがいて、なんとか手錠を外してカラスを破って逃げて出口を探してたら……!」

 

話してる突然、大木が上から降って来た、とっさに分かれるように二人は回避した、次は来ないかと気を配りながら降って来た方向に目を向ける、そこにいたのは少年より頭三つ大きい頭から胴体がカクカクとした丸いの怪物がいた

 

「こいつさっき俺を襲った奴!」

 

「そうか、スマッシュの反応がしたのはこいつがお前を襲ったからか」

 

「スマッシュ?」

 

聞きなれない単語に反応する少年、その疑問についてセントが答える

 

「スマッシュは人間が姿を変えて凶暴化した怪人だ、倒すまで理性なく暴れるバーサーカだ」

 

襲い掛かるスマッシュの攻撃を避けながら現れる前に蹴り飛ばされた剣を取る、そしてスマッシュと向かい合う形で距離をとる

 

「インクルシオ!」

 

次の瞬間、山吹色の光が波のように地面に輪を引く、霧が激しく立ち上がり少年を包む、そして包み込む霧が次々と白い鎧に変身する、セントは気づいた始めてみる別の変身、鎧になった剣はログ軍曹とも話した帝具であることに、変身し終えた少年はそのままスマッシュに挑む、腕を振り下ろしたスマッシュの攻撃を軽く躱してバンチを決める、一歩の引くが無傷だった

 

「嘘だろ!インクルシオで殴っても無傷なんて!」

 

少年が思ってた以上に頑丈でその後も攻撃を躱しながら攻撃を続けるが蹌踉めくだけで全く効き目が無かった

 

「硬すぎるだろこいつ!」

 

文句を吐きながら胸の辺りに殴る、だが殴ったと同時にスマッシュに腕を固定される

 

「なっ…!」

 

そのまま固定された状態で地面を蹴り上げ大量の土煙で身を隠す、煙を払うセントだがその場には帝具を纏った少年とスマッシュの姿は無かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、少年はスマッシュによってスカイウォールの目の前まで連れてかれ地面に投げ出される、インクルシオを纏っていたからダメージはなかったが到着して間も無く襲い掛かるスマッシュ、油断してもろに攻撃を受ける、避けようとするが何発も攻撃を食らってしまい、受けたダメージで息が荒く身体がフラつき始めた

 

「(不味いな…インクルシオを保てなくなりそうだ、こうなったら奥の手で……)」

 

瞬間姿が消えた、帝具には奥の手が存在している、少年が使うインクルシオには周りの背景と同化できる能力がある、だが……

 

「ウゥッ、ガッ!」

 

少年を見失うなったスマッシュが両手で地面を叩き付ける、強靭な力で地面にヒビが広がり激しく揺れる

 

「なっ!」

 

あまりの揺れに思わず声を上げる、その声にスマッシュは気づき声のした方にタックルすると 何もないところで何か弾いたようにタックルした方向に土煙が舞う、舞った先に透明化して逃げた白い鎧の少年が姿を現わす、地面に膝を立てて這い蹲る、もう限界が近づいてた、少年を見つけゆっくりと近づく、諦めまいと立ち上がるが立ってるのがやっとだった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが

 

「結構根性あるじゃん、そこまでボロボロで立ち上がるなんて、後は任せろ」

 

いつの間にか後ろから近ずいていたセント、疲労困憊の少年からスマッシュの相手を引き受ける、一人では危険だと思い少年はセントに駆け寄ろうとする、しかしセントが上着から何か取り出した、取り出したのは剥き出しの小さな歯車二つ、見た目がホイールカバーに似た少し大きい円板、レバーが歯車の隣に付けている片手サイズの機械を腰の前に当てると自動的に腰に巻きベルトに変わる。

次に取り出した物は手の平サイズの小瓶、赤のと青の二本のフルボトルを左右に持ち取り出した

 

「さぁ、実際を始めようか」

 

取り出した両方のフルボトルをシャカ、シャカ、と振る、振り終わると蓋を前に合わせ、ベルトに空いたスペースに挿し込む

 

《ラビット、タンク、ベストマッチ!》

 

赤を左、青を右に挿し込むと電子音声が鳴る、ベルトの円板が赤と青に輝き点てる、そしてレバーを握り回す、歯車が回り始める、するとベルトからチューブが前後に伸びて形作る、赤と青の液体が分かれ流れると赤と青のハーフボディーが生成された、次のフレーズが鳴る瞬間ファイティングボーズを決める

 

《Are you ready?》

「変身!」

 

掛け声と共に前後のハーフボディーがセントを挟むように組み合わさって一つのスーツを作り上げた、この時少年は気ずいた、帝国で度々噂が断たない謎の怪人と、その怪人から人達を救う謎のヒーロー、仮面ライダービルドである事に

 

《鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イェーイ!》

 

「勝利の法則は決まった」

 

決め台詞を言い終えると一瞬でしスマッシュと間合いを詰め拳を打つ、スマッシュからの攻撃軽々と避け連打する、最初に戦った少年と同じ戦法だが、スマッシュを翻弄させ攻撃していく。

殴りかかる腕を足場に後ろに回ると変身する時と同じチューブが伸びてドリルのような剣、ドリルクラッシャーを生成する、ドリルクラッシャーを使い攻撃する、さっきよりダメージ大きいようで火花飛び散りながら蹌踉めく。

するとビルドは白いフルボトルを取り出し振る、そして赤いボトルと取り替える

 

《ハリネズミ》

 

そして変身同様レバーを回す

 

《Are you ready!》

「ビルドアップ」

 

紅いハーフボディーから白く肩から拳まで棘が付いているボディーに入れ変わる、負けんと襲いかかるスマッシュだが拳から伸びる針に攻撃を防がれる、その後も針の攻撃にまたも翻弄、攻撃で弾かれる様に吹き飛ぶ、転がる倒れたスマッシュが立ち上がる前に白から紅へ挿し直し回す、最初の姿に戻りまたもレバーを回す

 

「ちょっと待ってて」

 

スマッシュと距離を取るビルド、逃亡かと思いきや途中で地面に穴を開け中に落ちる、同時にグラフ型のエネルギー滑走路が立ち上がったスマッシュを挟み動きを封じる

 

《Ready go!》

 

穴から行きよい良く現れる柱に乗ったビルドが上に乗り上げ、滑走路を滑るように沿ってスマッシュに向け猛烈な蹴りを当てる

 

《ボルテックフィニッシュ!》

 

足裏のキャタピラが回転し胴体から火花を散らし吹き飛ぶ

 

《イエーイ》

 

吹き飛ばされたスマッシュはゴロゴロと地面に転がる、立ち上がろうともがくが間も無く力尽きダウンする、着地したビルドは中身が無いボトル、エンプティボトルを取り出しフタを開け倒れたスマッシュ方に向ける、スマッシュの身体から粒子状で成分がどんどん集まっていった、成分が出なくなるとスマッシュが上下白の囚人服の男がいた、そこにただ立ち尽くしていた少年が急に動き出し男に近づき顔を覗く

 

「こいつ…あの時の……!」

 

知っていた男のようで兜で見えないが驚きで目を見開く

 

「知っているのか?」

 

「……変な仮面の男達の部屋に、ベットに縛られたいた……俺もこいつみたいになってたのか」

 

自分があのまま逃げずに居たらあのな怪人になっていたと思い唖然としていた、しばらくすると糸が切れたようにしゃがむ、緊張が解け疲労感が来たらしい、少年が鎧を解こうとすると近くからエンジン音がこちらに近ずいて来る。

現れたのは帝国のワイルドカーとバイクに乗った数人の警部兵やガーディアンが近く。

距離を置いた位置に止めるとワイルドカーから降りて来たのは、帝国の研究施設で対面したログ軍曹であった、降りた次にビルドの方向に身体を向け話しかける

 

「君が最近噂の仮面ライダーか?逃亡犯に確保感謝する、直ぐに容疑者をこちらに引き渡してくれるか?」

 

ピストルを構える警備兵、少年に視線を向ける、少しずつ小さな煙が鎧のあちこちに立つ、もう維持が出来ないらしい、それでも必死に立ち上がろうとする

 

「捕まってたまるか…俺は……まだやる事がある……!」

 

けど煙を上げ鎧が解ける、だが

 

「わぁ!?」

 

何か頭を覆い被され視界が狭くなる、ヘルメットを被されたのはわかる、そして被せたのは…

 

「今日は最悪だ、ほら乗れ」

 

後ろにいつの間にかバイクが置いてあった、ハンドル前に歯車のオブジェが飾ってある特殊な乗り物に少しへこむみながら跨って乗る、帝国側は驚き、少年はただ唖然と見ていた

 

「乗れって!」

 

後ろに乗れと後部打席を叩く、少年は意を決して乗ろうとする、察した警備兵にガーディアンが逃がさんと発砲する、弾は当たらずそのまま急発進してその場を後にする

 

「チッ!今直ぐ追え、生死は問わない、ここで逃したら無駄骨だ」

 

「しかし、もし国民であれば…!」

「構わない!見す見す逃すよりマシだ」

 

ログ軍曹の命令でバイクで追跡するとガーディアン達、左右後方から近づき剣や槍で攻撃する、しかし近づいてきたガーディアンを片手で撃退していく、途中待ち構えていたバズーカを構えたガーディアンが高台で待ち構える

 

「おい、運転代わってくれ!」

「ちょっ!おい!」

 

ビルドはバイクを掴みながら片足のキャタピラを回転させ同じ速さで片足立ちした状態に、撃ってきた弾を当たる寸前に蹴りで叩き返し、撃った高台にあたり爆発で吹き飛ぶ、すかさず運転に戻り追手を振り切ろうとする、しつこく追ってくるガーディアンにスカイウォールの頂上に登って行く、右には危険なバリア左は断崖絶壁の細い道を走る、誤ってバリアに激突したガーディアンが感電の様に爆発する、残った二体を振り切り為アクロバティックな行動に移る

 

「えっ、わぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

断崖を壁に沿って下に走らせる、ガーディアンも同じように後を追うがそれが罠だとわからなかった、ビルドはドリルクラッシャーを取り出し少年を担いで壁に突き刺す、ぶら下がって途中で止まる二人、バイクと追ってのガーディアンはそのまま地面に激突し爆破を起こし自滅する、バイクはビルドフォンに小さく元に戻る、ドリルクラッシャーを引っ掛けながら地面に降りる、さっきまで息が出来なかったみたいにヘルメットを外す少年、振り切れたことを確認し変身を解く、再びビルドフォンをマシンビルダーに変形させ乗り走らせる

 

「はぁ、俺まで逃亡犯になっちまった」

 

「聞きたい事がある」

 

「なんだ?」

 

「どうして俺を助けた?一緒に逃げたら共犯になるのに?」

 

「確かに貴族を殺した容疑もあるし、帝具を持っていて白な訳ないだろうが、お前はそんなにバカな悪い奴じゃないのがわかる、それだけで十分だ」

 

疑問を抱くが少しでも感じた相手への信用を捨てない、それがセントの意志、少年はそう感じた

 

「そういえばまた名前聞いてなかったが」

 

「タツミだ」

 

「俺はセントよろしく、それとズボンのチャックが全開だぞ」

 

「なっ///!」

 

それを聞いたタツミかズボンのチャックに目線を向ける、確かに全開に開いていた、慌てて直ぐにチャックを閉める

 

「いつから開いてた!」

 

「最初会ってから」

 

「そんな前から、なんで教えてくれなかった⁉︎」

 

「あの状況でどう教えろって言うんだバカ」

 

「誰がバカだ、さっきバカじゃない言っただろ」

 

「おいっコラ揺らすな!それにバカはバカでもバカ違いなんだよ!」

 

「なんだと!」

 

逆ギレしたタツミがセントの肩を揺らす、バイクも少し揺れフラつきながら森の中を道に沿って駆け抜ける。

だが二人は気付いていなかった、二人の様子をスカイウォールの上で見ている黒い影には

 

 

 

 

『さぁ、戦争の始まりだ』

 

 



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初対面を創る

〜前回のあらすじ〜

「てぇ〜ん才物理学者セントが住まう帝国そして各国でスマッシュと言う謎の怪人が市民を脅かしていた、そこへ現れたのが帰って来た、我らがヒーロー、仮面ライダー__」
「自分で天才やヒーローとか痛いんだよ、それに登場して間もないのに帰ってきたはおかしいだろ、どこの光の戦士だよ?」

「うるさいなぁ、そう言うこいつはかつて戦争で名を残し、今では片目包帯で隠して厨二病でグレた男タツミだ」

「誰のプロフィールだ⁉︎名前の「た」しか合ってないだろ!全く別人だろうが‼︎」

「逃げてるところわんわん泣いて縋るもんだから、心優しいセントはなんと帝国を敵に回してこいつ逃げてしまったのである
どうなる第2話!」

「誰が泣くか!」

「ツッコミ遅いんだよ」


「ちょいちょいちょいちょい!お前何をしたかわかってるのか!スマッシュに成るんじゃないかと思って頼んだのに、なんで連れて来たんだ⁉︎」

 

「しょうがないだろ、あのまま捕まってたら、またあいつらにモルモットにされちまう」

 

「なんでそこでネズミが出てくるんだよ?」

 

「そっちのモルモットじゃないって」

とくだらないコントを挟みながら話すセントと店長のソウイチ、タツミを加え3人が居るのは喫茶店「nascita」の地下にあるセントとソウイチなど限られた人間しか知らない秘密実験室である。

本来入り口は店内の冷蔵庫でカモフラージュされてるがセントがタツミを店に連れてそのまま地下室に入ったのだ、それに驚いたソウイチが同じく冷蔵庫から入りタツミが何者か連れて来た理由を聞いていた

 

「成る程ね、そんな事が…」

 

「俺の記憶とベストマッチしたから間違い無いはず」

 

「でも話が正しければお前もあいつもスマッシュ成ってる筈だ、それに記憶も失ってない、奴らのアジトを突き止めるチャンスじゃないか!」

 

「それがこいつ、出口見つけた瞬間煙幕で襲撃されてどんな場所かわからないんだ。

だがタツミの事件や捕まった理由を紐解いていけば何かわかるかもしれない、おいタツミ!」

 

一方、まるで漫画の様な地下秘密基地に舞い上がっていたタツミにセントが声をかける

 

「これまでの全部を聞かせてくれ」

 

「全部?あー、俺が育ったのはマツラ村って言う小さく辺境の寒村、そこで俺は産まれた、その時は元気い「誰が生い立ちまで話せって言った!」あぁぁぁ!何するだ、全部話せって言っただろ!」

 

「流れ考えればわかるだろう?まぁ、ある意味期待を裏切らない反応だけど、お前が捕まった経緯をだよ」

 

「なんだよある意味って?えぇと…捕まる前、俺んところに手紙が来たんだよ、『お前と離れ離れになった最愛を合わせてやる』って、そんで指定された場所に向かってると、貴族の屋敷前を通りかかると門番の斬られた遺体がそこにあった、そこに帝国の警備隊が駆けつけて、俺は直ぐにその場を去った」

 

「意義あり」

 

「はい、マスター!」

 

「それは出来過ぎだと思うよ、そんなタイミングで警備隊が来るなんて?」

 

「嘘じゃないって、出来過ぎてるかもしれないが本と「ボンッ‼︎」わぁぁ!」

 

タツミが話してる途中、背後から破裂する音がした、後ろを見ると突き当たりに何か機械が置いてあり、レンジ形状のドアが全開になって、中から煙が溢れていた。

そこへセントが猛気を見せながら駆けつけて煙の中から何か取り出す、取り出したのは茶色でゴリラの顔が特徴のボトルだった

 

「あのスマッシュがゴリラに成るのか?最高だ」

 

「おい…そのボトルってまさか……あの怪人のボトルか?もしかして…」

 

「その通り、良く気づいたな、なら説明しよう…」

 

セントによると、スマッシュの成分はエンプティボトル、つまりカラのボトルで採取する事が出来、その成分を専用の機械で浄化してパワーアップアイテムとして作り出すらしい

 

「さらに浄化しておけば、フタを開けて成分が漏れても、使用した人間がまたスマッシュなる事は無く、ボトルの成分で能力が使えるわけだ」

 

「あの時急に素早くなったのは、やっぱボトルの力か?」

 

「あぁ、てぇん才物理学者のこの俺が、最こ〜うの発明品さっ!」

 

「あぁ…そうか……それより話を_」

「ただいま、セント!」

 

「いいお肉なかなか見つからないから、どうなるかと思ったよ」

 

「でも裏道にある美味しいベイコンが残っていて良かったね、それよりセントそこに居る人は誰?」

 

「本当だ、誰!まさか借金取りに押入られて、運悪くこの場所がバレちゃた!」

 

「じゃあ早く追い出さないと、いや…追い出すだけじゃ足りない、確実に息の根を…」

 

「ちょっと待て。

こいつは借金取りじゃない、こいつは君たちと同じ経験者だ」

 

「同じ?それってどう言う事?」

 

その後3人にも説明した、ちなみにこの3人の姉妹た

元気な少女がエアと物静かな目を閉じてる少女かルナ、そして金髪の活発的な少女がファルである、3人ともセントの秘密をする知る数少ない仲間である

 

「成る程ね、そんな事があったのね…」

 

「マスターも同じ事言ってたよ」

 

「だがらその人をここへ連れて来て、奴らのアジトを突き止めるようと?」

 

「そう言う事、それじゃ話の続きを」

 

「やっとか、もう誰が来ても話を止めなぁぞ。

その後逃げた俺は、背後から男が奇襲されて、応戦しようと剣を取ろうとしたら背中に何か刺さって、視界がボヤけてそのまま倒れてしまったんだ」

 

「おそらく、奇襲した男がは囮で、そいつの仲間が背後に麻酔を打ったみたいだな」

 

「奇襲した男じゃなくって?」

 

「こいつの証言が正しいければ、奇襲した時点で気を失ってるはず、でも剣を取ってから気を失ったなら、それは背後からの麻酔を打たれた事になる」

 

「確かに…」

 

「でっ、目が覚めたら話した通り人体実験されて、命からがら逃げて出口探してたら、コウモリがデザインの鎧を着た男が行く手に現れて、捕まえに来たか!って思ったら俺の服と剣を投げ渡されて、出口を教えたら、煙に包まれて消え去っていた」

 

「………」

 

タツミの話しを聞き、セントは少し苦い顔で考え込んでいた、改めて何故タツミがスマッシュにならなかったか、タツミの前に現れた蝙蝠男が何をしたいのか

 

「なんで逃したんだろうね?」

 

「まさか!発信機とか埋め込んで、わざとセントとぶつけさせて、居場所を見つけ為に逃したしたんじゃ!」

 

「えぇぇぇぇ! じゃあ早く息の根を止めて、出来るだけ遠くに放り出さないと!」

 

「容赦ねぇ!しかもさり気無く殺すつもりだよ!」

 

「あのな、そんな事ここに戻って来る前に、もう俺が調べた尽くしたさ、GPSも発信機になる物は無かったよ」

 

「「「ちっ、そうなんだ」」」

 

「今舌打ちしただろ!重なった分凄く傷ついた!」

 

「セント、話しの途中悪いが、センサーにスマッシュの反応した。直ぐに向かってくれ」

 

「あぁ、わかった。悪い、話はまた後でな、留守番よろしく」

 

「気をつけてね、セント!」

 

マスターからスマッシュが出現したらしく、セントは直ぐに現場に行く、一方タツミは…

 

「取り敢えずこいつを拘束するよ。

エア、ルナ、手伝って」

 

「ええ」「うん」

 

「ちょっと待て!なんでいきなり拘束されるんだ⁉︎」

 

「しょうがないでしょ、また貴方を信用できないから、これぐらいは当然でしょ?」

 

「鎖で繋ぐのが当然か⁈」

 

ツッコムを入れるタツミだが、ルナが先っぽを離さず持ち、エアとファルが手際良く胴体、両腕、両足に鎖を括り付けて行く、マスターに助けを呼ぼうと思ったが、いつの間にかこの部屋に居なかった

 

「今マスター呼ぼうとしてたでしょ?生憎マスターはコーヒーの修行しているのだがら」

 

「マスターなのにコーヒー作れないのかよ⁉︎そんな人がよく店出せたな!」

 

「作れないじゃない!ただコーヒーが不味いだけよ!」

 

「どっちらにしても駄目だろ!本当どうなってるんだここは……」

 

完全に拘束されたタツミは抵抗するのを諦め、セントの帰りを待つ事にした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マシンビルダーを走らせ、変身した状態で目的地に到着した、ここは帝国から少し外れの街である、ここに先程までスマッシュの反応してたようだが、スマッシュの見る影も無い

 

「おかしいな?ここでスマッシュの反応がしたんだよなぁ?」

 

隠れてるかもと思い、バイクに降りずゆっくり進みスマッシュを探す、だが見回す中ビルドは違和感を持つ、人気がない所だが、あまりにも人気が無さ過ぎる事に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『目標を補足』

 

突然、前後から囲むように現れたガーディアン達。

そして容赦なくビルドに集中射撃する、驚きながらもビルドはこの場から逃げようとするがガーディアンに囲まれてる為、突破がなかなか出来ない、ドリルクラッシャーで弾丸を防ぎながら、ガーディアンに攻撃し退路を作り包囲網を突破した。

建物の角に入って巻こうとする、急いでガーディアンが追いかける

 

「わあぁ、ビックリした」

 

ガーディアンが曲がった先には変身を解除したセントが立って居た、だがガーディアンはセントに御構い無しに横を通り過ぎる。

ガーディアンが通り過ぎて、何とか撒けたとホッとするセント、人目を避けながらその場を後にした

 

「(彼処にスマッシュの反応がして、向かったらガーディアンが待ち構えて居た……帝国が奴らと絡んでいる、それかただ良い機会だと思ってわざとスマッシュの反応を出して帝国に情報を……)」

 

今までセントは『奴ら』について考えていたが、全く謎、唯一解ってるのが、奴らが人体実験で人間をスマッシュに変え外に放ってる事、だがそれも何の目的なのかも謎、セントはやはり唯一手掛かりはタツミで有ると確信する

 

『ビルドチェンジ!』

 

バイクに乗り「nascita」に戻る事にした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「上手く掛かった、このまま垂らして行けば居場所がわかる」

 

セントが去ったその場に2人組の影が潜んでいた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま」

 

「お帰りセント!大丈夫だった?」

 

「あぁ、それであいつ居るか?」

 

「あの人なら、なんか変な事しないように、鎖で縛っておいたよ」

 

「随分過激だなぁ…」

 

「仕方ないでしょ!あいつが私達の味方であるか、わからないんだもん」

 

「確かになぁ、じゃあまたあいつと話して…「ねぇセント、仕事大丈夫?」えっ?あぁぁ!直ぐに行かないと、また留守番のこと頼む!」

 

腕時計を見て仕事の時間に気付き、慌てて店から出て行く、直ぐにビルドフォンをマシンビルダーに変形させ研究施設に向かった、

 

「大丈夫かなぁ?セント」

 

「クビにされなきゃいいね…」

 

「あははは……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「間違いない、ここで糸が外れてる、この店の中だな」

 

「じゃあ早速報告と行こうか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帝国でも数少ない精密機器に製造機材が立ち並ぶ部屋、そこに居る警備服を着た警備隊員と白衣を羽織った科学研究員がいた、そこにはセントの姿もあった。ここはログ軍曹がセントを招いた研究施設である、セントはここで秘密基地では出来ない研究をしている、勿論ブラックなことはしていない

 

「新入り、仮面ライダー指名手配されちゃったな」

 

突然セントに声をかけたのは、研究施設で待機していたログ軍曹であった、丁度ビルドについて、ガーディアンに残っていた映像を使い、研究員が解析を試みようとしていた、モニターにはドリルクラッシャーでガーディアンを攻撃しているビルドが映っていた、研究員がこの映像見て驚きどんな技術を使用しているか理論しあっていた。

セントもその映像を見てる途中、懐からマナーモードにしてたスマホが着信のバイブレーションしていた、誰にも見られないように部屋を出て、人気のない所で取り出し電話に出る。

 

『セント!大変、大変!どうっ、どうっ、どうしよ‼』

 

「落ち着いて!何があったんだ?」

 

『あいつが…タツミが逃げ出した!』

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼」

 

『実は……私たち買い忘れに出掛けて、帰って来たら店内が少し荒らされた様子だったの、『でっ!不安になって地下室を見たら、切られた鎖だけが残ってたの!『あいつぅぅぅっ!やっぱりスパイだったのね!私たちを騙したからにはタダで済むと思うなよ、セントがね!』

 

「俺任せかよ」『『セント任せなのね』』

 

セントに任せるファルに息ぴったりにツッコム3人、そのあと少し考え込むセントにエアが話しを戻す

 

『兎に角、店に戻って来てくれる?マスターも居ないからどうすればいいかわかんなくって…』

 

「悪い、俺ある所に行ってくるから、その間店の片付けといてくれ」

 

『えぇぇ……』

 

電話切って直ぐ施設から出て、マシンビルダーでどこかに向かって走らせて行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ってのが、俺が単独で行動した理由と姉さんたちに助けてもらうまでの経緯です」

 

「そうか、内容は理解したが…まさか本当に存在していたとは……」

 

今タツミと話している、タツミより年上で、左腕から左肩まで鎧の様な防具を着て、左目に眼帯をつけた女性と話していた。

他にも周りにも女子3人少年1人がその場に居た、彼らはタツミの仲間、だが住人や仕事などの仲間ではない、彼等はナイトレイド、殺し屋集団である、彼等は帝国に対する小国の暗殺部隊、彼等の主な任務は大臣派の要人、及び危険人物の暗殺。

帝具を回収・収集し、小国の戦力増強なども行っている。

いずれ軍が決起を起こした時、混乱に乗じて大臣を討つのが彼等の役目である。

タツミも暗殺の現場に居たが、帝国の腐敗した闇を知り、成り行きであったがナイトレイドに加入し、そして今現在に至る

 

「それにしても…………変な組織に人体実験されたり、怪人に襲われたり、噂のヒーローが現れたり、そのヒーローと一緒に断崖絶壁まで逃亡したりして、あんたたった一日でどれだけ事を経験してるの?」

 

「あぁぁ……今思い出しても肝を冷やしたな、ホント……」

 

手入れした桃色の長い髪に左右結んで垂らしている、10代小柄で華奢の少女、マインがタツミの起こった事を整理するように語り、それを聞いて改めて自分の出来事に思わず肩を落とす、それなりに経験はしていたつもりだったがあまりにも予想外過ぎていた

 

「私も驚いたよ、まさかあんな冷蔵庫が地下への秘密扉になってたなんて」

 

「しかも帝国並みの設備と見たことない機械が揃ってた、そのセントって言う男は相当な科学者ですよ、帝国に指名手配されてるとは言え、もし敵に回したらこっちが危ない」

 

癖のある金髪でグラマラスな女性、タツミやマインなんかより年上のレオーネがケラケラ笑うが少し呆れた様子で感想を語る、緑髪の少年ラバックも地下で見た事を語る

 

「だがタツミを知られた以上放ってはおけん、今後仮面ライダーついて検討しなければ」

 

「それって、殺す事も考えてですか?……」

 

タツミの言葉にしばらく沈黙する一同、だが話を切り出したのは

 

「もしそうなっても、そいつには弱点がある」

 

癖毛が一つもないサラッとした黒髪、無表情で赤い瞳が特徴的なタツミと同年代の少女アカメが口出した

 

「そいつが人間なら生きている、心臓があるということ、なら斬れる」

 

「ちょっとまて、俺はあいつは例外で__」

 

「早まるな、検討すると言ってるだろうが、それにタツミが捕まったその組織も含めて本部に報告する。

タツミの話が正しいのなら__」

 

「侵入者だ!ナジェンダさん!」

 

話してる突然ラバックが少し慌てて警告する、彼の帝具には糸を使い周囲に結界を作る、近づけば直ぐに糸が反応する

 

「人数と場所は?」

 

「移動速度が速いからバイクで近づいてます!反応から恐らくなんですが一人」

 

「一人?少なくとも異民族の傭兵ではなさそうだな、考えられるのは帝国だが……」

 

バイクを使えるのは帝国、軍事国、小国のみ、それ以外は極わずかしか使える人材がいないのだ、だからナジェンダは先ず帝国を判断したが、違和感を感じたのか一瞬考え込むが直ぐに切り替える

 

「仕方ない緊急出動だ、ただしそいつが何者なのか見極めてから、いいな?」 

 

命令受けた全員がすぐさま動き出す、ラバックの結界が反応した現地に向かう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっと、この先だな、また偽スマッシュ反応的なハズレじゃなきゃいいけど」

 

その頃セントは森の中バイクを走らせナビを使いあるところに向かっていた、一度急停止して周囲見まわす、辺りは人気のない静かな森、しかし……

 

「(なるほど、どうやら当たりのようだ)」

 

直ぐにバイクから降りビルドフォンに元に戻す、懐からビルドドライバー取り出し腰に巻き、赤と青の2本のボトルを左右に持って取り出し振る

 

「さぁ、実験を始めよう」

 

振るのをやめドライバーに左に赤、右に青を挿す

 

《ラビット、タンク、ベストマッチ!》

 

電子音声が鳴り終わってレバーを回す

 

《Are you ready!》

 

「変身!」

 

ファイティングポーズを決めた後、ドライバーからチューブが伸び赤と青のハーフボディを作り出し、挟むように組み合わさって一つのスーツをなる

 

《鋼のムーンサルト!ラビットタンク!》

 

決めポーズをした後、銃の形をしたドリルクラッシャーを作成し前方に構える、そして放った瞬間、林の中から何か飛び出て来た

 

「お見通しって訳かい!」

 

それはナイトレイドのレオーネだった、これが彼等ナイトレイドと仮面ライダービルドとの初対戦だった

 




〜次回〜

「セント!なんでここに⁉︎」

戦闘の中早くも再開するセントとタツミ

《ベストマッチ!》

「君にナイトレイドに入ってもらいたい


『結晶を創る」(仮)


初めての投稿から13日、次はもう少し早く出せるように頑張ります!


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挽回を創る!

〜前回のあらすじ〜

「てぇ〜ん才物理学者セントは運悪く残虐非道の厨二病タツミと逃げることに…」

「誰が残虐非道の厨二病だ⁉︎ここは俺が話す、俺の元に謎の手紙が送られ、最愛を合わせると書かれた手紙に従ったが大量殺人の現場に誘導されて、帝国の警備隊から逃げてると謎の男に背後から「説明が長い!」なんだと!」

「とにかく、タツミの冤罪と悪の組織を紐解こうとしてたら、イラ立てながら店を荒らし無言で立ち去った後追うのであった」

「荒らしてないだろ!冤罪の上にさらに濡れ衣着せんな!」

「うるさいなぁ、最近忙しくって久しぶりに話してるのに」

「一ヶ月近く空いてたんだからそりゃあ久しぶりに感じるは!
あっ、まさかそれで挽回_」

「さぁ!どうなる第三話?」

「無視すんな!」


「お見通しって訳かい!」

 

銃モードのドリルクラッシャーで放った先の林の中からレオーネが飛び出て来た。

コスプレかと思ったけど、本物の猫耳ぽいなぁ、あれも帝具の一つか?

頭から猫耳が生えていて、手の形と腕の毛並が猫に似た姿だった。

レオーネは直ぐある程度距離を置きニヤリとしながらセントを見つめながら尋ねた。

 

「あんた、セントって言う仮面ライダーでしょ?」

 

女性は直ぐに俺の事を言い当てた。

まぁ情報源は察しがつくが、多分あいつだろうなぁ。

 

「先ず言っておくが、仮面ライダービルドだ、形成、解析って意味のビルド、タツミから聞いたのか?」

 

「まぁね、噂はちょっと聞いたこと有ったけど、まさか本当にオーダーマンみたいなのが居たとはねぇ」

 

「おぉ!もしかしてファン?」

 

「違うよ」

 

オーダーマンとは帝国で流行ってる少年漫画である、セントも熱狂的ファンであった為、レオーネの率直な言葉に思わず頭を下げ肩を落とす。

そこへ凹んだセントに容赦なく殴り掛かったがあっさりと躱す。

まるでライオンみたいな俊敏さと荒々しさ、成る程これが彼女の帝具の力か。

彼女の帝具について直ぐに気付いたセント、レオーネは荒々しく殴り掛かりセントは組手の様に受け流し応戦する、そこへもう一人白い鎧の男が背後から飛び蹴りをまともに受け、さらにレオーネのパンチも喰らってしまう。

スマッシュとの戦闘でも互角に渡り合える装甲のためそれほどのダメージじゃなかった。

 

「割と硬いねあの鎧、さすが謎の怪物と戦ってるだけあるか?ちょっと面白くなって来たかも!」

 

「ちょっと待って姉さん!あいつは俺の知る限り悪党じゃないからここは「はっ!」危ねっ!」

 

タツミがレオーネを説得しようと話してると容赦無くドリルクラッシャーを放つのであった。

タツミは間髪入れずギリギリ銃弾を躱した。

 

「何するんだ!俺が止めようとしたのに、なんで俺を撃つセント⁉︎」

 

「水を差すなよ、折角楽しくなったのに、帝具での実験は初めてだからな」

 

それにこの近くこいつらのアジトがあるのは確信だし、他にも帝具があるかもしれないから新しいボトルで実験するのも悪くないかも。

 

「割とわかってな、じゃっ、続き行くか!」

 

話し終わると真正面からセントに向かって飛び出るレオーネ、セントは銃モードのドリルクラッシャーを構えて狙いを定める、しかし

 

「おぉぉ⁉︎」

 

突然セントの体が空中に浮き上がった。

そして急停止したレオーネの横から光の弾が通り過ぎた。

間髪入れず手首を曲げ、銃モードのドリルクラッシャーでなんとか撃ち落とした。

それにしても周囲に罠を張っていたのは知ってたけど、狙撃して来るとは、それもこの火力は帝具か、さらに面白くなって来たな。

セントは体を浮かせ拘束している、細い糸を的確に撃って切る。

 

「まさかマインの狙撃を防ぐなんて……」

 

「あんたホントやるね、気づかれてたぽいし?」

 

「糸を張り巡らせてる事はあんた達の領域に入ってから気づいていたよ。

だが縛って来たりエネルギー弾での狙撃するとは正直驚いたよ」

 

「驚いたにしてはえらく楽しそうだけど?」

 

レオーネの言ってることはズバリ当たっていた。

確かに、相手は帝具の使用者が4人、それ以上居る可能性が高い、一対一なら余裕はあるが流石に4人はキツイ、だがこれだけの帝具使いと戦えるなんて……

 

「あぁ、最~高だ!」

 

「あっ、そうかいっ!」

 

先手でレオーネが回し蹴りを行うが直ぐにかわす、呆れるようにタツミも攻撃して来る。

その後かわす度に、糸で拘束や精密射撃による援護してくる。

なかなかのコンビネーションじゃねえか、ならこれを使うか。

ベルトにぶら下げた茶色のボトルと水色のボトルを取り出す、そして左右に持ち振る。

攻撃を避けながらボトル挿す。

 

≪ゴリラ、ダイヤモンド、ベストマッチ!≫

 

「ベストマッチ?………きたぁぁぁぁぁ!」

 

ベストマッチだった事に思わずガッツポーズで拳を上げてしまう、そしてレバーを回していく、変身同様ベルトからチューブが伸びて行く、茶色と水色の液体がそれぞれハーフボディが作られる。

 

≪Are you ready?≫

 

「ビルドアップ!」

 

ハーフボディが重なり一つのスーツになる

 

≪輝きのデストロイヤー!ゴリラモンド!≫

 

水色のボディはまるでダイヤのデザインと茶色のボディはゴリラのように大きい拳が特徴のゴリラモンドフォーム。

姿を変えた俺に警戒するタツミ達、俺は先に仕掛けサドンデストロイヤーで殴り掛かる、かわしながら仕掛けるタツミ、俺とタツミの拳が激突する。

 

「くぁぁぁぁぁ!」

 

だがパワーで圧倒され軽く吹き飛ばされるが直ぐに体制を戻す。

 

「姐さん!気を付けて、その腕すげぇパワーだ!」

 

「なら……食らわなければいい話よ!」

 

そう言って前に走り出るレオーネ、拳を作り後ろに引いて構える、セントも待ち構えるがナックルに糸が巻き付き、ガードできないように上に引っ張り上げられてしまう。

まっ、読み通りだったがな。

レオーネの振り下ろした拳に拘束されてないもう片方の腕でガードする、パンチが腕に当たりダメージを喰らう、普通ならば。

 

「なぁっ⁉︎」

 

何か気づいたのか後ろに飛び俺から離れた。

しゃがんでさっき殴った拳を手で抱えながら俺を睨みつける。

 

「姐さん、どうした!」

 

「こいつ…………!」

 

気づいたらしいな、さっき殴った腕の装甲はダイヤ並みの強度だ、思いっきり殴ったら反動で脱臼か砕けるはず、帝具で速度上げてるならなおさらだ。

しゃがんでいたレオーネは立ち上がる。

 

「痛ぇ…!水色んところもの凄く硬いな…」

 

過去からゴリラボディに仕掛けに来る筈、そろそろこの糸外すか。

セントはダイヤボディの手をナックルに巻き付いている糸に手を伸ばす、すると触れた瞬間に視覚では見えにくかった糸が光を反射する事で存在感を放つ、ビルドのダイヤモンドボディは頑丈さだけでは無く、無機物や弱い敵であれば触れればダイヤにする能力が備わっている、そしてナックルに力を入れダイヤモンドの糸を砕く、同時に前方から一発狙撃して来ただが…

 

「ほいっ」

 

砕けた糸を弾道に投げ、左手をエネルギー弾の弾道先にかざす、撃ち抜かれると思った手は無傷、投げた糸とエネルギー弾が一つになり巨大なダイヤに変えて受け止めた。

 

「なっ!」

 

「嘘だろ…!」

 

この時遠くから覗いていたマインも弾がダイヤになったことに驚愕していたらしい。

そしてセントは瞬間的にダイヤの数と大きさ、地形の形と歪み、草木の配置、相手の位置を計算した。

 

「勝利の法定は……決まった!」

 

決めセリフを言うと細かいダイヤを打ち上げ、ナックルでレバーを回していく。

 

《Retty go!》

 

そしてナックルで地面を力強く殴った、あまりにも強い衝撃で地面が波のように揺れ思わず膝をつくタツミ、計算通り丁度打ち上げたダイヤがセントの元へ戻って来た、ナックルを水平に後ろへ引く、ダイヤが目の前に到達した瞬間!

 

《ボルテックフィニッシュ!》

 

ナックルで巨大なダイヤを一直線に殴った、直後水晶のように砕け散りタツミ達に襲いかかる、流星群のように飛んで来たダイヤにさすがのインクルシオでも耐えられず吹き飛ぶタツミ、レオーネも急所を防ぐが手足を酷く負傷して身動きが出来なくなっている、糸で援護していたラバックも額に砕けたダイヤの塊一つが当たり脳震盪を起こしその場に倒れる。

 

「これは……ピンチ!」

 

この光景を遠く崖から見ていたマインは自分以外戦闘不能、相手は規格外に強い、だがこんな時だからこそマインの帝具、パンプキンが威力が増す、素早く眉間を狙う

 

ピキッ

 

が足元から突然揺れ始めた、何故ならセントが飛ばしたダイヤがマインの足元、断面から地中までセリ矢のように食い込む、そこからヒビが広がり崖崩れを起こした。

 

「嘘でしょ!」

 

決めゼリフを吹いたのに気付くのに遅れ、まるで降りる時階段を一段踏み外したようにズルズルと滑り落ち地面に激突する。

たった一撃でほぼ全員壊滅した。

決着は着いたがやり過ぎたか、これ……?

 

「痛ぇぇ……」

 

インクルシオが解け倒れ、小さく呟いたタツミに目に入った、やばっ!早く手当てしないと!

ほんの少し慌てた瞬間、林からセントに向けて真っ直ぐ飛び出て来た、セントの懐に入った瞬間、何が光輝き一筋の光がセントに振り下ろした、が真剣白刃取りで光の正体の刀が止められた。

引き抜こうと動かすが…

 

「無駄だ、ゴリラの力で押さえてるから引き抜くことは_____」

 

刀を押さえながら使用者を見た途端言葉が途切れ固まった。

俺が押さえてる刀は恐らくこれも帝具だ、だが帝具の能力で固まったわけじゃない、理由は彼女である。

癖っ毛が少なく、絡み合ってる部分が一つも無い、風が吹けば優雅に長い髪が仰がれるのは間違いない、少し長い前髪から見える紅瞳、まるで淑やかに輝くガーネットの様に、そして膨らみと曲線美な姿……

 

「___最高だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「でっ、気づかれたから交戦したが敗退、挙句の果てに負傷した為アジトまで運んでくれた…………なんの言い訳だ?」

 

「「「「はい……」」」」

 

腕を組みじっと目線を変えず睨みつけるナジェンダ、その目線先には頭部を饅頭の様に腫れ上がり顔を俯き正座するタツミ達、負けてしまった事は兎も角暗殺者のアジトまで謎のヒーローを連れて来た事に怒気していたのだ。

本当なら口止めの為監禁か拘束したいところだが、全員を倒した事と攻撃して来たのにも関わらずアジトまで運んでくれた事に少々躊躇っていた。

それで説教しない理由にはならないか…

 

「それで、今その男はどこにいる?」

 

「あぁ、セントなら…」

 

タツミが背後に目線を向ける、丁度目線先に扉が開く、そこからお盆に蓋した丼を持ったエプロン姿のセントと後ろには主人から待ていわれお腹を空かしながら飼い主に待てと言われた犬ように丼を見つめるアカメが入ってきた。

なんだか凄く匂いがする、これはたまらない思わず唾を飲んじまう。

そんな事より!

 

「セント!さっきからどこに居たんだ?こっちは説教受けてたのに!」

 

「見れば解るだろ?丼にエプロン、どう見ても料理を作っていたに決まってるでしょうが、それにお前を探しにわざわざ足場の悪い道にバイクを走らせて来たんだぞ、救出か抹殺に?」

 

「そこは救出だけだろ!なんで殺す選択肢が出て来るんだよ⁉︎」

 

セントの酷い扱いにツッコムタツミ、そこへただ観戦ラバックが話に割り込んできた

 

「君に聞きたことがあるんだが、どうしてここがわかったんだ?」

 

ラバックの言う通り、このアジトは帝国が骨を折る程発見が難しい、それなのに1日も経たず直ぐに場所を特定した、そのことについて俺も気になる……

 

「それはこれを利用したからだ」

 

そう言って指差したのは、ラバックの拳に装備している帝具である。

そして全員ラバック自身に視線を送る、みんな大体同じ考えだと思う。

 

「器用な奴だったのだが、遂に日が来るとは……」

 

「ちょっと待ってナジェンダさん!俺は跡を追えないようにしましたよ!おい、どういうことかちゃんと説明しろ!」

 

部下のミスに思わず俯きため息を吐き俯くナジェンダ、だが無実だと断言するラバック、「まあ待ってって」と宥めるようとするセントが続けて話す

 

「君の帝具にちょっとした発信物を付けてある」

 

「発信物?見た感じないけど?」

 

「見えないのも無理はない、使っているのがこれの成分だからな」

 

説明しながら取り出したのは、俺たちをする倒す際に使っていた水色のボトルである

 

「タツミの居場所がバレたのは、それは俺がバイクを使ってカフェまで戻る際に君が付けた糸を辿ったんだろ?

まっ、お見通しだったからこのボトルの成分で案内してもらった訳だ」

 

つまりラバックが跡を追うために使った糸に、喫茶店に到着してからダイヤモンドボトルの成分を少し振りかけた、そして回収された糸から僅かに出ている反応を追ってここまで来た、帝国の人間じゃなくって本当に良かった

 

「そうか、どちらにしても要人が足らなかっということか」

 

「ちょっと待って下さい!_」

 

抵抗しようとしたが、時既に遅く拳骨を頭部に喰らい、思わずしゃがみ込み頭を押さえる

 

「ところで、なんで料理を作って居たんだ?」

 

「アカメがお腹空いて居たから作った、あとはおまけだ」

 

それでいつも以上に顔に出て居たのか。

アカメの目には丼しか写ってなかった、その瞳は小さくだが一段と輝いていた、テーブルに置かれてる中で明らかにアカメ用の大きい丼、それ以外はおまけって、てっきりお詫びかと思ったんだけど?

 

「アカメはいど__」

 

箸を蓋の上に乗せ手渡しながら言い切る前に受け取り直ぐに蓋をかけた、すると開けてから間もないのに香ばしい匂いが部屋に漂った、蓋をセントに受け取ってもらい丼を掻き込む、食べ始めてから間もないのにもう完食していた。

 

「ウマかった」

 

「良かった、まだお代わりあるからな」

 

片腕で抱えるぐらいの丼をあっという間に完食したのに、ただ食べてくれたことに喜んでいた、しかもお代わり用意してたのかよ、例え大食いって聞かれても躊躇うと思うだろ。

直ぐにお代わりして無我夢中で食べる光景を見てまるで彼氏みたいに微笑むセント、まぁ好きな女性が幸せに食べてるの見て喜ばない訳ないか?

きっかけは判らないが惚れしたらしく、正体をどうこう以前に好きになってしまったらしい、初めて会った頃の俺みたいに容赦なく斬りかかっていたが言葉巧みに、というか食欲に負けて休戦となった

 

「おいしいです、セントお代り」

 

「遠吠え並みお腹すかして待ってくれたからな、お代りはたくさん有るからドンドン食べて」

 

なんか金髪女騎士みたいにどんどん食べていくアカメ、それにしてもどんだけお代わり用意してるんだ?逆にアカメが破裂するんじゃないか?でも美味いな、姉さんがこっそり進まれたが飽きずに食べられるな、豪快なお肉とご飯に混ぜた酸味がいい組み合わせしてる

 

「そこは《ベストマッチ!》だろ?」

 

「勝手に人の心読まないでくれるか?」

 

なんやかんや全員丼に手に取り食べ始めていた、みんな驚きと面白さに食べ進めていく、するとボスが少し険しい顔でセントに話しかけた

 

「セントだったか?君にいくつか質問がしたい」

 

真面目な顔だがさり気なく完食した丼が目に入る

 

「君は一体何者だ?」

 

「ただの通りすがりの仮面ライダーさ」

「嘘つけ、あんな立派な地下秘密在るのに通りすがりなわけある…まさかあの部屋、地中を移動できるのか⁈」

 

「その話は後にしてくれ、正直に話してもらいたい、部下からの話を聞く限り、初戦とは言えそのベルトと君自身の力はナイトレイドに匹敵する」

 

確かにセントが戦うところは今日まで二回しか見てないけど、帝具並みに強かった、しかもボトルを差し替えてパワーアップするもんな、待てよそれなら…

 

「君は帝国に追われる身、しかもタツミは新人とは言え帝具使い、敵わなかった怪物とも戦える力がある。

我々を知った以上逃しはしない、だが君がもし我らの仲間になるなら話は別だ」

 

「ちょっとボス!」

 

「マイン、反論する気持ちは判らなくもない、だがこの男を敵に回すよりこちらに来てもらう方が遥かにメリットがある…

君と君の仲間を革命軍で保護することも約束する。

どうする、セント」

 

そうだよ、こんなに強いんだから味方にする方が良い、自意識過剰だけどみんなの平和の為に戦ってるんだ、みんなを救う事が出来るならセントも断る訳が

「断る」

 

俺の考えを断ち切るようにボスからの誘いを静かにそれでいてハッキリと断った、それを聞いて俺は疑問を抱きセントに問いかけた。

 

「なんで断るんだ?理由がないだろ、誰か犠牲が出ない為にスマッシュと戦ってるんじゃないのか⁉︎」

 

「あぁ、だから断った、沢山の犠牲を出さないために」

 

「なら入っても良いじゃないか!腐った帝国から新しい国を作る為に悪党を殺してるんだ!必要な事なんだよ!」

 

「犠牲の上に築く国に平和なんてない」

 

「じゃあなんの為にそのベルトがある!人を守る為にあるんだろ?」

 

「あぁそうだ…だからこそビルドは兵器じゃないんだ!」

 

ナイトレイドを否定されたかのように激怒するタツミ、一方でビルドを強力な武器と捉えるタツミに静かにだが表情に怒りが込み上げてるのがわかる。

二人の口ケンカは徐々にヒートアップして行くがここでナジェンダが止めに入る

 

「止せタツミ、本人がそこまで言うんだ、それにこちらは頼む立場だと私は思ってる。

なんの対策を持っていない私達でこの男を倒すのは……正直難しい」

 

「そうですね…」

 

「でもっ、……わかった」

 

珍しく弱音を吐くナジェンダに同意するメンバー、不満はあったがここは堪えた、兄貴が言っていた様に「ただ熱いだけじゃ駄目だって」だからここは堪えた。

そのままボスは話を続いた

 

「なら君にレオーネかラバックのどっちかに同行してもらえるか?君は我々ことを知ったが君について我々は知らない、敵対する気がないならそれぐらいは構わないな」

 

「ええ、最初のうちは信頼されないのは当然ですが……ただ、条件があります」

 

「聞こうただ帝国の様になんでもやれないない」

 

「大丈夫です、簡単な頼みですから。監視ならアカメにして欲しいです」

 

セントの発言に一同目を見開き驚く

 

「ちょっとあんたいい加減にしなさい幾ら何でもそれは出来ないでしょ、アカメは指名手配されてるんだから!」

 

「まぁまぁそうカッカッしない、それについては考えがある」

 

「まさか警備隊員にこの人はそっくりさんですって言うのか?」

 

「そんな単純なことで誤魔化せると思うか、やはりバカにはてぇん才の思惑は判らないか」

 

「(こいつ…!)」

 

マインに怒鳴られるが何か策があるらしくタツミが少し気楽に思い浮かんだことを言うがストレートに嫌味を言われ少し頭に血がのぼる

 

「まぁ任せたまえ、アカメにそこのツインテールもちょっと来てくれ?」

 

「むんぅ…?」

 

「ちょっと…!」

 

マインと食事中のアカメを連れて部屋から出た、危害を加えないのは何となく判るが別のいろんな意味で心配だな…





〜次回〜

「なんで邪魔するんだ!」

闇の中対立するタツミとセント

「誘っても無駄よ」

冷たい眼差しでセントを睨む少女

「見返りを求めたらそれは正義とは言わない」


「灯火を創る」(仮)


いかがでしたか今回の挽回振りは?
最近忙しく投稿に遅れました。
次回も頑張ります


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鷹を創る!

〜前回のあらすじ〜


〜その前に〜

「「「新年明けましておめでとうございます!」」」

「連載してから早くも数ヶ月、応援してくださる方々には、大変お待たせしました」

「でも仕方ないと思うぞ、ルパン3世が10周年記念で慣れない執筆していたからな」

「何の話だアカメ?それに名前が微妙に間違ってるような……」

「それより!てぇぇん才物理学者のセントは地下室から脱獄したタツミを追っているとアカメとナイトレイドと出会し交戦することに!」

「何でアカメだけ分けた?」

「そしてナイトレイドを撃破しアカメを口説き落とした俺はアジトへ案内してもらい」

「いやだから何でアカメだけ分けた。それに口説き落ちてないし?」

「そんなこんなでナイトレイドの全員が餌付けされるのであった。
さぁどうなる第4話!」

「最後適当すぎるだろが‼︎」

「んんう、うんんうんうんん(セント、お雑煮お代わり)」


ここは帝都の大通り、陽も落ち辺りの蛍光灯通りかかる人々の暗い表情がほとんど、中には険しい顔でパトロールする警備隊。

その時リーダーらしき男が隣にすれ違った長い黒髪の少女に何か気づいたようで剣の柄掴みながら近づいた

 

「貴様!まさかアカメでは_」

 

振り向く少女だが男は予想外で呆然とした表情になる。

その理由は彼女が瞳が“青かった”からだ

 

「人違いだ、すまない」

 

少女はペコっとお辞儀し直ぐその場から立ち去った、リーダーらしき男も仲間の元に戻りその場を去って行った。

しばらく歩いてると少し遠くから茶髪でツインテールの華奢な少女が近寄って話駆け寄って来た。

 

「ちょっと勝手に離れないでよ!気づかれたらどうするの!」

 

「大丈夫だ、さっき警備兵に話しかけられたが人違いだと気付かれなかったようだ」

 

「それなら良いけど、もし気づかれたら危なかったわよ…」

 

「だから言ったろ、てぇん才物理学者の俺が作った発・明・品にかかれば、それはまるで別人のように変装できるって」

 

そう、この二人はアカメとマインだ。

いつものアカメの赤い瞳が青に変わっていて。

そしてマインの一番の特徴の桃髪が茶髪になっている。

二人は帝国に指名手配され街の中で歩くことは困難である。

だがセントの発明した変装道具で難無く入ることが出来た。

 

「ホント凄いわね、まさかまた堂々と検問を通れるなんて」

 

「確かに、まさか髪に色を変えられるだけで効果敵面だし」

 

ここに来る数時間前、マインに謎の液体を髪に塗り布を巻いてしばらくして洗い流すと桃色の髪が見事に茶髪になっていた。

アカメもコンタクトって言う瞳の色を変えられるかなり小さいレンズを嵌めてまるで別人のようだった。

因みにその時のセントは青い瞳のアカメに猛烈に喜んでた。

 

「ねぇ、この髪の色後で元通りになるよね?」

 

「元に戻ると言うか、さらに元の色を重ねて元に戻った様には出来る、だからもう一度染め直すしかない」

 

「はぁ!それじゃまたあの手間暇掛かるのやらなきゃいけないの⁉︎」

 

「しょうがないでしょ、髪染めるのにもそれなりに時間掛るんだから?」

 

そうかアカメがやけに早く変装出来たのにマインが凄ぇ時間掛かったのはそういうことか、それは確かにうんざりするよな

 

「それにしても、帝都がこんなに人が居るとはな?」

 

「そっか、アカメ昼から帝都に来るなんて滅多に無いんだったな」

 

「そうね、アカメが帝国から離れて直ぐ指名手配されてるからね」

 

「あぁ、街の中を歩くのは本当に久しぶりだ」

 

少し晴れやかな表情のアカメだが直ぐに少し悲しい表情になる

 

「通りかかる人達、皆笑顔の一つも無いな」

 

そうアカメは通りかかる人を見ていて不敏に感じていたのだ、アカメも表情には出ていないが同情してる。ここだけじゃない、村の為にも頑張んねぇと!

 

「着いたぞ、ここが『nascita』だ」

 

考え事してるといつの間にか着いていた。

本当に見た目ただのカフェにしか見えねぇ、この下に秘密基地があるなんて店を見て地下に秘密基地ありますよって言われても冗談だと思うのがほとんどだろうなぁ。

またも考え事してるとセント達がドアを開け店に入って行く、そうだ、あいつらに謝_

 

突然腹部に衝撃が走りそのまま意識が遠のいた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜20分前〜

 

「遅いねー、セント」

 

テーブルにぐったりした感じて頬に軽く押し当て呟くエア。

苦笑いするルナ。

苦い顔でどこか遠くを睨みつける私ファム

店に帰ってきてから数時間。

セントは未だに帰ってきてない。

『助けてもらたのにアイツは店荒らしてなんの詫びなく出て行った微塵子』略してタツミを連れて帰るのを待っていた。

帰りたてなのに荒らされた部屋を苦労して片付けたんだよ!もしセントがタツミ(略)を連れ帰った時はあいつを蹴り飛ばして…

 

「まぁまぁそうカッカッするなって」

 

考えてる中私達より1時間前に帰って来てたマスターが話しかけてくる、でもなんで考えがわかったの?

 

「なんで考えがわかったって思った?判るさぁその機嫌悪そうな表情を見れば」

 

そう言いながらマスターから手渡しで注いだコーヒーを受け渡す、が私はポケットから缶コーヒーを取り出して飲む

 

「まぁ、タツミの話はきな臭いところはあるけど、あの性格でスパイなんて考えられないと思うよ」

 

無言で断れたマスターはルナの前のテーブルにそっと置こうとする、けどポケットから缶コーヒーを取り出し飲む、さっきより苦い顔になってた。

 

「それに最愛取り戻す為なんて健気じゃんか?セントもそれをわかってたかもしれないし_」

 

「マスター私胃が荒れるからコーヒー飲めないって前にも言わなかった?」

 

無言よりキツイ言葉とたぶん私より鋭く睨むエア、トドメを食らって流石に凹むマスター。

一瞬目尻に小さな輝きが見えたようだけど気のせいよね。

セントまだ帰って来ないの?そう思っていると……

 

「ただいま」

 

間違いない!聞こえたと同時に私達は振り向いた。

やっぱりそこに居たのはセントだった

 

「おっ!お帰りセント……」

 

マスターが気楽に声をかけるが突然途切れた、私達も一瞬固まった何故なら……

 

「ここがあんたのアジト、やっぱりただの喫茶店にしか見えないけど?」

 

「まぁ見れば驚くから」

 

「セント、ご飯作ってれるか?」

 

「もちろんさ」

 

二人女子を連れてた事である、そのあと店に入り口から男が遅れて入って来るのが見えた

 

「「「(間違いないタツミ(略)だ!)」」」

 

私とエアがタツミ(略)と判り無駄の動きがないで素早くタツミに近づき息の合った同時キックを腹部に食らわせた

 

「あんた!よくも店荒らしてくれたね!こっちはあと片付け大変だったのよ!」

 

「それだけに収まらず女使ってセント口封じするなんて、最低ね!」

 

「そうよ!冷蔵庫の中も壊して、お陰で私が楽しみにしていたプリンが無くなったじゃない!」

 

気を失ってるタツミに後からルナも参戦して文句を言う。

そしてエアと一緒に容赦無く踏みつける、セント達はただ唖然と私達にボコボコにされるタツミ(略)をただ見つめていた。

そんな状況で唯一口出した一人が居た。

 

「すまない、そのプリンは私が食べた」

 

アカメが地雷を踏むような発言をし、修羅場にやんわり入り込んで来た。

その直後踏み付け続ける二人を除きルナが振り向く、アカメを睨みながら近づいていく、それ程プリンが楽しみだったんだ

 

「……本当に私のプリン食べたの?」

 

「あぁ、タツミを探す途中目に止まって食べた」

 

「……この店荒らしたの貴女なの?」

 

「私一人じゃないが」

 

「冷蔵庫壊してタツミ(略)を連れ出したのも貴女達?」

 

「あぁそうだ」

 

「……なら返しなさいよ……私のプリン返しなさいよ!」

 

「イヤイヤイヤ!返すなら壊した家具とか食器もでしょ!」

 

「マスターは黙ってて!」

 

「はい……」

 

※ここからは《セント視線》

プリンの犯人がアカメだと判り弁償を訴える、そこに一番の被害者店長であるマスターが口出すが、女子特有の圧力感に縮こまむマスター、目から一瞬小さな輝きが見えたような、

ドンマイマスター、とりあえず俺は…

 

「はい、お待ちどう」

 

「いただきます」

 

料理を作り終えカウンターに席につくアカメに出来上がった料理を置く、そして直ぐにフォークを取りいつもの様に掻き込む、と思いきや一口入れた瞬間ゆっくり噛み締め、時々「んんぅっ♡」と可愛い唸り声を漏らす満足気な顔をするアカメを見るとするか。

 

「ちょっと!喜んでるアカメ見てないで早くあの二人止めてよ!」

 

「あと私のプリンのけ「はい、ルナの好きな一押しプリン」えっ、やった!ありがとうセント!」

 

「これで許してやってくれるかね?」

 

「うん、許す!はむっ」

 

「早っ!もう許すの⁈」

 

「あぁ、やっぱりこのプリンは最高〜」

 

「これで一件落着だな「おい待_ぐぇっ!…こっ__なんと_ぐはっ!…こいつらなんとかしろ!」

 

視界どころかマインを除き完全に忘れ去られていたタツミが意識を取り戻し姉妹二人から救助を求めて来た、セントは今思い出しようにタコ殴り、殴ると言うか踏み付けられてるがそんな状態になっていた

 

「あ、悪り忘れてた」

 

「忘れるな_あぁぁぁ!……」

 

二人は最後のトドメを刺すかのように間をあけてから強く踏みつけてた、そのあと適度な運動した様な少しスッキリした顔でカウンターの席に着く

 

「ふぅぅ、スカッとした!セント、栄養ドリンク一つお願い」

 

「あっ二つでお願い」

 

「セント、私も飲みたい」

 

「はいはい、栄養ドリンク三つね、お待ち下さい」

 

「無視するな!」

 

三人に注文されキッチンで次のを作り始める、そんなセントにさっきまで踏み付けられ続けて一度気絶したタツミがイラつきながら立ち上がった。

そんなに間もないのに回復早いなぁ、さすが脳筋

 

「ところでセント、この二人って誰?さっきから見た限り風俗じゃなさそうだけど?」

 

「どんなブラックな思考よ……」

 

「あぁ、言い忘れてた、ツインテールがマイン。

そして癖のないサラッとした黒髪のロングヘアスタイルの美少女が今日彼女になったアカメだ。

二人共タツミと同じナイトレイドさ」

 

「おい、バカ!」

 

「「「えっ……」」」

 

「えぇぇぇぇ‼︎」

 

二人の紹介にあっさり三人の秘密を言った俺に言い止めようとするが時すでに遅しで姉妹は唖然と固まり、マスターも最後の説明にに驚く。

タツミもマインも驚いた表情で睨みつける、でもね「ツインテールって適当すぎない!」はどうでもいいと思うよ、考えていると早速質問が来た

 

「ちょっとちょっとちょっと、お前またとんでもない奴連れてきたな!帝国を騒がせているナイトレイドを連れてきて!」

 

「仕方ないだろ、このバカの職業が快楽殺人なんだから」

 

「誰が快楽殺人だ!」

 

「それにしたってあっさり連れて来るか?」

 

「こうもしないとこの快楽殺人連れてこれないだろ?

怪しまれて敵対するかもしれないし、逆に味方に成れば心強いしな」

 

「ここ裏稼業のレストランじゃないんだか…ぐぇっ「そんなことよりどう言うこと!「「「その女がセントの彼女って⁉︎」」」

 

マスターと話してる途中マスターの後頭部をカウンターに押さえて三姉妹が話に乱入し疑問を投げかける、それに対してセントは…

 

「普通さ、アカメのアジト近づいていると奇襲かけられて、でも返り討ちしてる最中に巡り合って一目惚れしたから本人の同意ももらってカップルになった、普通だろ?」

 

「奇襲かけた相手に一目惚れするのがどこが普通⁈それなら殺害の容疑で逃げてる途中に奇襲されたて人体実験された快楽殺人がまだ普通でしょ!」

 

「あんた達、それどっちも普通じゃないから…」

 

付き合う経緯を聞くと急展開にツッコムファム、それを聞いて更に普通にツッコムマイン

 

「ってか俺の呼び名それに固定するのやめて来るれないか?」

 

「あぁぁもっ、キリがないから戻ってきた理由話すぞ、ほら栄養ドリンク」

 

「ありがとう」

 

「先ずナイトレイドのアジトで奇襲した男を突き止めるために、ナイトレイドの方で持ち前の情報網で調べてもらってる。

こっちも独自に探ることになったわけだ」

 

「成る程…」

 

エアの呟きと一緒に納得する一同、そしてキッチンの冷蔵庫に手をかけて地下へと入って行く

 

「もうナイトレイドである程度話し合ったから此処へ戻って来たわけなのだよ」

 

「おぉ、また入れるのか」

 

「何嬉しがってるのよ…」

 

少し喜ぶタツミを置いて全員自然と地下に入って行く、少し遅れてタツミも入って行く、アカメもマインも地下施設を見回す、実のところアカメもマインも地下には入ってない。

レオーネとラバックがタツミを連れ出した為見てなかったのだ

 

「それでどうやって情報収集するんだ?全然客来ないカフェでよ」

 

「先ずはアジトで描いた似顔絵で情報を集める」

 

「だから客が来ないカフェでどうやって「セント、スマッシュの反応が出た」

 

話の中パソコンからアラームが鳴り覗いていたマスターがスマッシュの出現を報せる、セントもディスプレイを見る

 

「どうやら場所は…東帝都にある貴族の屋敷だなぁ」

 

「ここって大臣派の要人の屋敷じゃない」

 

ディスプレイに映るマップと座標を自然にみんなで見るとマインが気づいた。

そこは帝国を腐敗している原因一つである欲望のまま国を貪る大臣、それに加担して有意義な暮らしを過ごしてるのが大臣派の貴族と要人である

 

「ビルドの出番だな、行ってくる」

 

「あっ、ちょっと待て!」

 

直ぐに向かおうと出口繋がる階段を上っているとタツミが止めて来た

 

「其奴ら大臣派の貴族ならほっといてこいつ探さないのか!話は聞いたけど記憶喪失なんだろ、自分の記憶と貴族を助けるの、どっちが大事なんだ⁈」

 

いくら理性無く暴れるスマッシュとは、大臣派の貴族の行いを考えればまさに自業自得である。

そんな彼らを預けるのは虫が良すぎる、そんなタツミの疑問を投げかける、それについてセントは

 

「決まってるだろ、人助け(ビルド)さ」

 

迷いなく答えを出し現場に向かう、そのあと食べる事に夢中になってたアカメにマインが監視の任を思い出させてついて行かせる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっ!やめっ!__」

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁ‼︎兄上様!嫌!死にたくない!」

 

壊れた部屋の壁、そこに居た男が怪物に頭を踏み潰さる、その光景を見たドレスを着た女性が青ざめた顔で部屋を出て必死に逃げた、途中排除のためにガーディアンや警備兵が通り過ぎる、だか女性は目にくれず唯々走り去るだけ

 

「(なんで私が殺されなきゃいけないの⁉︎私は貴族であるのよ!死んでたまるもんか!)」

 

今逃げてる怪物への恐怖と怒りを覚えながら走ると、後ろから銃声と悲鳴、何かが壊れる音がした、なんだろうと後ろを振り向いた瞬間、突然意識が途絶えた。

 

  

 

 

 

 

 

そんな姉上まで!

まだ壊されず少し開いた扉の隙間から瞳が見えた、その瞳が見ていたのは、壁に紅い飛沫とその下にぐったりと横たわる頭のない身体、そして左手に紅く濡れた怪物が立っていた、覗いていたのはまだ十代の少女だった。屋敷が何かが崩れる音と共に揺れたため、怖くなり部屋に閉じこもっていたのだ、そして外の様子が気になって見てみれば、実の姉が怪物に殺された、この光景を見て思わず嘔吐してしまう、なんとか治る事に成功して顔を上げる

 

「……!」

 

怪物が私の目の前に立っていた、そして翼のような刃がついた腕を大きく私に向かって横に振り下ろした、危ないところでギリギリ後ろに伏せるように飛び出して躱した、壁や扉の木片が飛び散りながら部屋に入って来た、目の前の迫る恐怖に腰が抜けて立てない、必死に逃げようと懸命に手と足で後ろに下がるが直ぐに壁まで到達してしまう、怪物は私の目の前で止まりトドメと言わんばかりにゆっくりと腕を上げる。

 

嫌だよ、死にたくない、もっと生きたい!もっと服を着たい!他にもスイーツを食べたい!楽しい拷問し(遊び)たい!結婚したい!優雅な生活を送りたい!欲しいもの全部欲しい!

 

「嫌ぁ……、嫌ぁぁ……!」

 

迫る恐怖や死に思わず掠れる小さな声が漏れる、やり残した事に続けたい事を頭に過ぎる、スマッシュが腕を伸ばせるだけ上がった瞬間、振り下ろされた。

 

 

 

 

 

誰も……助けてくれない…

死を悟り、ただ目を閉じて死を待った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「______!」

 

目を閉じ意識が途絶えるのを待っていると恐らく怪物のだろう、息が詰まるような声が聞こえた。

死を覚悟したのに気になって瞼をゆっくりと上げる。

目に写ったのは吹き飛ばされたように少し遠くに倒れる怪物と私の目の前に立つ赤と青がパズルのみたいな模様の鎧、目がウサギの横顔と…戦車の様な形に出来てて、腰には機械的なベルトが巻かれている。

思い出した、最近ナイトレイドと並ぶ指名手配犯、仮面ライダーだ。

でもなんでここにいるの?あの怪物が目的?それとも私?なら私は連れてかれるの、殺される?

少し不安になる私に仮面ライダーが話しかけて来た。

 

「早く隠れるんだ、そこに居たら危ない!」

 

必死な声で少女に伝え立ち上がり襲い掛かってくる怪物を受け止める。なんで私を助けるのがわからないけど、近くにあったタンスの影に隠れた。

 

「ハッ!」

 

 

少女が物陰に隠れたのを確認したら攻撃に転じる、回し蹴りにより攻撃共に距離を取る、刃状の爪を俺に振るうが上手く躱しながら攻撃を当てて行く。

このまま勝てると思ったけどスマッシュは廊下へ出ると壁を破壊して外へ飛び出た。

外へ出るが空中から襲い掛かるスマッシュに苦戦する。

すると懐から茶色の小瓶と碧色の小瓶を取り出し軽く振るとベルトに挿し込む

 

《ゴリラ、掃除機》

 

レバーを回してベルトから出るチューブに液体が注がれ前後ハーフボディを形成する

 

《Are you ready?》

「ビルドアップ!」

 

ハーフボディに覆うように重なり姿が変わる。

ゴリラのような大きな右腕のハーフボディと左肩には掃除機の筒状の装置と腕部には掃除機型のアームがつけられたハーフボディの姿に変わっていた

 

「勝利の法式は…ってあれ?」

 

急降下して迫るスマッシュに決めゼリフを言うが途中違和感に気付く、急降下の先が自分ではなく背後の方に向かってることに後ろを振り向くと空いた壁に隠れて様子を見る少女がいた

 

「危ない!」

 

咄嗟に掃除機型のアーマ【ロングレンジクリーナー】を少女へ急降下するスマッシュに吸引口を向ける、マッシュが少女との距離あと少しの所で一瞬止まる、そして凄まじい吸引力でスマッシュを自分の所へ寄せ付ける。

スマッシュが自分に当たる前に飛び上がる、そしてスマッシュが下へ到達すると同時に右手の拳を振り落とした、【サドンデストロイヤー】で押し当てられ地面にヒビが入る。

 

「何やってんだ!こいつの狙いは君なんだぞ!」

 

「ごめんなさい……、あっ!後ろ後ろ!」

 

「?」

 

少女に再び注意を呼びかける、だが謝罪した後少女が必死に後ろを指差す、何故なら

 

 

 

 

 

「なっ……!」

 

後ろからスマッシュが攻撃してくるからである、

 

「最悪だ……、もぉ〜!」

 

立ち上がり懐から水色のボトルを取り出し碧色と取り替え挿す

 

《ダイヤモンド、ベストマッチ!》

 

レバーを回すと姿変わると同じチューブが伸びて後方に新しいハーフボディが作られる

 

《Are you ready?》

「ビルドアップ!」

 

掃除機のハーフボディが粒子として抜けて後ろのハーフボディに入れ代わる。

 

《輝きのデストロイヤー!ゴリラモンド!イエェーイ!》

 

フォームチェンジが完了した直後にもう一度レバーを回す。

途中翼端の爪をクナイのように放ち続けて自ら追撃しようとする、だがそれが命取りとなる。

 

《Ready go!》

 

左手を前にかざす、スマッシュから放たれた攻撃が全て一つのダイヤモンドに成り残りの攻撃を防ぐ。

右肘を背後に引き右腕の【サドンデストロイヤー】を構える。

そして力強く前のダイヤモンドに殴り付ける。

衝撃に耐えられなかったダイヤモンドは砕けスマッシュに向けて散乱した、ダイヤの散弾にスマッシュは耐えきれず爆発を起こして地上に倒れる。

倒れたスマッシュに空のボトルを突き出す、スマッシュの外皮から粒子状の成分が溢れボトルへ入って行くスマッシュの粒子が消えると倒れたところに60代の男性が同じ体勢で寝そべっていた。

 

「もう出てきてもいいぞ」

 

壊された壁に隠れていた少女に声をかける、その声に穴の空いた壁から顔を出す、すると最初は不安そうな顔から何が驚いた顔で壁から飛び出でビルドを通り過ぎて倒れた男に駆け寄る

 

「…お父様!」

 

男は少女の父親だったようで近くに座り必死に体を揺らし起こそうとする、少しすると父親は瞼を持ち上げるそして隣にいる娘に目を向ける

 

「キ…ラ……」

 

「!、……お父様!」

 

目覚めた父親に少し驚いた表情で声をかける、少女に向け『キラ』と呟き立ち上がれないのだろうか少し震える手で娘の頭を撫でる、両目から涙を流しながら少女は父親の手を頬に移して両手で優しく包むように握る。

キラって言うんだあの子…

 

「動くな!」

 

ガーディアンと警備兵が駆けつけて来た、ビルドと距離を開けて銃を構えた

 

「貴様を大量殺人及び不法侵入、容疑者の共犯の罪で捕らえる!」

 

兵士達が引き金に指をかける、だが俺の前に一人駆け寄って来た

 

「待って!この人は私たちを助けてくれたの!これは怪物が暴れ回って……あれ?」

 

キラが前に出て必死に弁解しようとする、しかし後ろから何が小さく破裂する音がして後ろを見るといつのまにかバイクが置いてあり跨って走り出した。

 

「えぇ!」

 

キラも驚きを隠せず、ただ銃弾を躱しなからその場を去るビルドを見守るだけだった。

その近くで警備兵に見つからないように遠くから監視していたアカメ。

変わらずの無表情だが、助けられた少女と同じ疑問を抱いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2日後〜

 

『nascita』の地下施設で俺に三姉妹、ラバックと一緒にタツミとマイン、アカメが集まった、ラバックがある封筒をセントに渡す

 

「革命軍の情報網で見つかった、この男が多分タツミに奇襲した男だ」

 

タツミや姉妹が背後から覗ぎながら俺は封筒の中を取り出すと男の顔写真付きの資料だった。

するとタツミが資料を強引に取り写真の男を見つめる

 

「この男だ、間違いない」

 

「こいつが手掛かりになりそうだな…」

 

「だがこの男は数週間前に仕事を辞めて行方不明だ。肝心の手掛かりの住所や電話番号は偽だから、残るはこの顔写真だけだ。

でもこれでどうやって見つけるか……」

「ここからは私達が探そうか?お給料くれるなら」

 

話を聞いてたファルが少し自信有り気に姉妹の先頭に立って口出して来た、それにタツミが質問する。

 

「なんだ、ビラ配りか?そんなんで見つかる訳が「異義あ〜り!」わぁ!」

 

突然と階段の辺りから飛び出るように現れるマスター、いきなりだから俺と姉妹以外ビクッと驚く。

そこへマスター自慢気な顔でファル達に近く

 

「この子達を舐めては……いかんぜお」

 

前々から用意してたような決め台詞をマスターが言うと姉妹達はどこからか円形カーテンを取り出してその中で着替え始める。

浄化装置に背景ロールを付け、距離を置いた所にPCとカメラをセットする。

とりあえず俺は姉妹以外全員浄化装置の元から遠ざける、そしていつもより派手な衣装に着替えた姉妹が壁ストリートの前に立ちスタンバイして置いてた二色のランプが青から赤に変わった。

 

「「「みん〜な〜!元気〜?みんなのアイドルグループ。

スカイナイトがぶ♡りん♡だよ‼︎」」」

 

カメラに向けて明るい笑顔とハキハキした声で可愛らしい仕草で挨拶するの三姉妹、それを見てアカメ以外はしばらく放心状態になるタツミ達。

少しして放心状態から解けるとマスターが4人に説明する。

 

「エアちゃん達はなぁ、今大人気のネットアイドルなんだよ」

 

「ネットってなんだ?」

 

「やっぱり田舎者ね、バイク運転できるのに」

 

「うるさいなぁ…それでネットってなんだよ?」

 

「ネットって言うのはネットワークの略で、ケーブルや電波を通してメッセージ送れたり、 カメラやマイクが有れば映像や声をそのまま遠い人も鑑賞できることが可能なんだ。」

 

「へぇー、なんかよくわかんないけど凄えな!」

 

ネットについて話してるとエア達が本題に入った

 

「は〜い、今日のお願いはこれ☆」

 

画面の左下に資料にあった男の写真が表示された。

 

「私たちの為に死に物狂いで探し出せ〜!☆」

 

楽し気な声で視聴者にお願いする、離れて見守ってたタツミ達は少し不安そうな表情、するとルナがカメラの前に立ち祈るように両手を組みながら見つめる、目に涙を溜めて

 

「お願い……」

 

瞬間離れて取り付けた別のディスプレイに次々とコメントが来る。

効果的なだな、ルナの目薬。

見た目に寄らない裏腹キャラにタツミ達も少し引いた顔で見ているし、直ぐに有力な情報が来るかもな。

 

「すごい、もうこんなにコメント届いてる!」

 

ネットライブも無事終わって姉妹はラバックによって来た

 

「「「ラバック!お給料ちょうだい?」」」

 

「あぁ、いくらかな?」

 

するとみんなとは少し離れた位置で電卓を打つ三人、打ち終わった電卓をラバックに突きつけると

 

「えぇぇ‼︎ちょっと待ってくれる、流石にこれは高すぎるのでは……」

 

どうやらかなりの出費したらしく思わず叫び取り乱す、姉妹から圧をかけられてもなんとか値下げしてもらおうと交渉する。

なんかあの姉妹男に対して厳しいんだよなぁ、実際俺もとばっちり受けてるしなんなんだか。

考えてるとセントが少し苦い表情で二本のボトルを持って地下室の角へ歩く、そこには黒い出っ張りが壁から出ていた。

なんでこんな不自然な物があるか覗いているとボトルを横に嵌めてスライドする、が何も起きず。

考えても仕方ない。

 

「なぁ、それってなんなんだ?」

 

「ベストマッチだ」

 

質問すると姉妹とラバックが支払いでごちゃごちゃしている後ろからマスターの声が聞こえた。

 

「もう一度言う、ベストマッチだ」

 

「すいません、二度と言われてもわからないだけど」

 

カッコつけて言うマスターに少し迷い、でも話しが進まなそうだからはっきりと言う、するとマスターがセントがいつも使うラビットボトルとタンクボトルを持つ。

セントと入れ違いで黒い出っ張りに近づく

 

「ボトルには相性がある」

 

そう言ってさっきセントがやったように出っ張りにスライドしながら嵌めると細い電光線が中心の出っ張りに繋がる、二本消えると繋がった中心が光った。

 

「相性がいいボトルだとこうして光る、全組ベストマッチするととんでもないことが起こるらしい!

でもこれがなかなか一苦労」

 

「そこでこのベルドの出番だ、こいつビルドの変身する機能しかなかったのを成分検査機として使えるようにしたのよ」

 

見せ終わったマスターが元の場所にボトルを置くとすぐにセントが手に取る、ビルドドライバーに二本挿す

 

《ラビット》《タンク》

 《ベストマッチ!》

 

「どうよ、俺の発、明、品、」

 

 セントが自慢気な顔でタツミに見せつける。

 なんかむしゃくしゃする、だったら

 

「貸せ!だったらあたらい組み合わせて見つけてやるよ」

 

「ほほー、ならこいつとベストマッチするものを探してみな」

 

 そう言ってデスクに並べられたボトルから手に取ったのは灰色した模様に銃?のボトルを渡してきた

 

「天才の俺が作った……なんとかガトリング、でもベストマッチがわからないから_」

 

 《タカ》《ガトリング》

 《ベストマッチ!》

 

「嘘ん!」

 

「ブラッボー!」

 

 セントがガトリングボトルの相性を考えてるとタツミが間髪入れずにタカフルボトルとガトリングフルボトルをドライバーに挿す。

 すると見事一発でベストマッチを見つけた。

 

「どうよ?俺の第、六、感」

 

「……タカガトリング?「なぁ?」バードガトリング?「なぁ?」ホークガトリング?「なぁ?」ホークガトリンガーがいいな……」

 

 セントのように自慢気な顔で自分の能力をアピールするがセントは何もなかったかのように武器のネーミングを考える。

 そこにマスターがタツミに質問してきた

 

「どうしてベストマッチがわかった?」

 

「あー、ガトリングってようは銃だろ?

 だから空飛ぶ鳥が付けたら最強だなぁって思って」

 

「そんな子供が思い付きそうなことでわかる訳ないだろ。

 いいかこれは量子力学のパラドックスを__」

 

 タツミの発言に癪に障り、少し怒鳴るように科学的な言葉を発する。

が三人の合間を何かが横切る、何が横切ったのか気になり、その先を見ると、ノコギリが浄化装置の丁度扉柄と柄の間に刺さっていた。

 恐る恐る浄化装置とは逆方向を見ると球を投げた様な体勢でじっとしていたファルとニコッとでも恐怖を感じる笑みで見るエアとルナ。

 恐怖するあまりまるで金縛りにあったかのように動くどころか言葉も出ない三人。

 アカメ以外もそんな感じだけど。

 そして三人が声を掛けてくる。

 

「少しうるさいよ、こっちは交渉してるのに。

 まだそれ以上揉めるって言うなら……」

 

「「うふっ、切、ざ、む、よ☆」」

 

「「「は、はい……」」」

 

 ファルの殺意とエアルナの恐怖にただ返事をするしかなかった。

 その後、ラバックは姉妹の恐ろしさから素直に料金を払った。

 そして監視役のアカメを残してタツミ達は姉妹の恐怖を身に染みて知り帰ったのである

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アハハハッ!それは災難だったな。」

 

「笑いことじゃないですよ姉さん、帝都を出るまでずっと冷や汗が止まらなかったんですから……」

 

「俺だってあの姉妹の威圧感に思わず逃げたくなったんだぞ!」

 

「あんた達、今日はアカメが居ないんだから、もっと気を引きしめなさいよ」

 

 真夜中の路地裏。

俺たちは昨日受けた任務のため帝国の城下町に再び戻って来た。

目的は警備隊役所はに匿われている大臣派の要人とその一家、一家と言っても三人しかいない、何故なら他は2日前のスマッシュ事件で殺されたからだ。

 ボスによると生き残ったうち二人には一家の中で地位と権力を持ち合わせている。

今後小さな脅威になってくる。

 姉さんとラバックが注意を引きながらも当主を殺して、俺とマインが孫娘を殺す!

 

「じゃ、行くとしますか」

 

 姉さんの言葉と同時に二手に分かれた、役所が配置に着いて姉さんたちが騒ぎを起こすのを待つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、なんでセントは大臣に加担する奴も助けたのかしら?」

 

所定の位置に着き、パンプキンを構えてると突然質問して来た。

それは俺も思った、あいつはいい奴だし俺より正義感の高いやつなのに、まぁ自意識過剰だけど。

スマッシュから人をまもってる。

でも人々を苦しめる大臣に味方する奴をなんであいつは……

_と考える最中、役所の方で騒ぎが起きた、姉さん達のが陽動し始めたんだ、一旦セントから頭から外した、今回は時間との勝負だ、でないと援軍が来てしまうからだ。

 

「行ってくる!」

 

 役所裏一階窓から突き破り侵入した、右に曲がって目標の部屋へと移動して行く、途中警備兵が行く手を塞ごうとするがマインの壁越し狙撃で次々と葬っていく。

俺が当たりそうなギリギリな狙撃だけど心成し感謝してる。

俺は引き続き目標を探して行くと警備兵が少女を中心に囲みなから部屋から出できた。

間違いない写真に写っていた奴だ。

 そうと判れば先手必勝、迫る俺に警備兵が気付くが、背後から横切る光が目の前の警備兵の眉間を貫く。

 

「ひっ……!」

 

 マインの援護もあって警備兵を蹴散らしていく、障害が無くなり少女に向けて剣を振り下した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だが

 

 「えっ……?」

 

 剣に衝撃が後ろに押し戻された、しばらく何が起こったか固まるが直ぐに原因を探す、でも間がなく窓から突き破ってそこに現れたのは……

 

 「……セント!」

 

 俺と少女の間に立ち尽くすセント、手には地下で作っていた銃を握ってる、さっきの衝撃は剣を撃った時に来たものだったんだな。

 するとセントがこっちに睨みながら話しかけてきた。

 

「なんで殺そうとする?

この子は家族を亡くして間もないのになんでだ」

 

「こいつらが居たらまた罪もない人が苦しむことになるんだぞ!

だから今殺さないと_「この子がやった証拠はあるのか⁉」っ……!」

 

 セントの政論的な言葉で詰まるタツミだが

 

「もう調べ積みよ」

 

 俺の背後からいつの間にか侵入したマインが切り出した。

 

「その女も親と同じで拷問好き、親が買った奴隷で親よりも残虐なことをしてるって情報よ。

それでもその子を守るき?」

 

 マインから事実を聞かれ現実を突きつけられるが

 

「それでも守ることは変わらない。

この子を殺してもこの子の罪は消えない。

それはただ尊い命が失われるだけだ」

 

 頑なに少女を守ろうとする、しばらくしてマインが重くため息を吐くとパンプキンを構える

 

「なら仕方ないわね、悪いげど倒させてもらうから」

 

「……セント、俺にはやらなきゃならないんことが有るんだ」

 

 俺も剣を握り直して構え見据える、セントも懐へ手を伸ばす、瞬間マインが取り出したベルトに向け狙撃する。

 だがセントは予想していたのかスレスレのところで躱しベルトを腰に当て巻き付ける、二本ボトル取り出し素早く振る。

あっという間に変身の体制を整える

 

 ≪ラビット≫≪タンク≫

 ≪ベストマッチ!≫

 

 レバーを回すセントを止めようと狙撃するマイン、だか空のチューブが壁になり弾いてしまう。チューブがハーフボディになる。

 

《 Are you ready?》

 

「変身!」

 

《鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イェーイ!》

 

変身を終え、マインの狙撃をドリルクラッシャーで横に弾いて少女を守る。

 

「早く逃げろ!」

 

「は、はい!」

 

逃げ出す少女を庇いながら狙えないまでに迫る、邪魔はさせない!

俺も前に出てセントの行く手を阻む。

 

「はっ!」

 

「くっ!」

 

払い除けようと俺に向けて横薙ぎ振るうセント、直ぐに剣を横に構えて受け太刀する。

ジリジリと火花を散らしながら互いに押し合う、すると剣のドリルが回転して更に火花を散らして押してくる。

このまま受けてたら割られる_そう思い背後に飛び移るが更に左右に横薙ぎ追い討ちかける。

 

「邪魔をするなセント!あいつらは許しちゃならないんだ!あいつらは生かしちゃいけないんだ!」

 

「人を殺して平和を維持しようなんて、それじゃ帝国と同じ事だろうが!」

 

「違う!人を苦しめるのが帝国だ!俺たちは帝国のような悪党じゃない!」

 

 言い争いながらも時々瞬時に次の攻撃を仕掛けてくる。

マインの援護を求めるがいつにも珍しく難しい顔をしていた。

 

「(あいつわざとタツミに被って戦ってわね)」

 

そう、俺がセントと重なり、しかも狭い廊下と俊敏な動きで狙いが定まらないんだ。

やっと気付いた頃、セントに隙を見せてしまい、急いで守るが、

 

「ハッ!」

 

「がっ⁉︎」

 

直撃は防げたが反動で大きく後ろへ蹌踉めき、そこへ更に振りかざしてくる。

しかし

「わぁ⁉︎」

 

 突然窓から黒い影がガラスを散りばめる。

 そしてセントに向けて刃を横薙ぎするが咄嗟に避けられる。

 影だと思った長い髪と手に持つ刀で直ぐに分かった。

 

「大丈夫かタツミ?」

 

「アカメ⁈」

 

「アカメ!今まで何してたの、どうしてセントが⁉︎」

 

「すまない、セントが出してくれた料理を味わっていて目を離していた」

 

「アッサリやられ過ぎだろ⁉︎」

 

 俺もアッサリ振り切れられたことに苦笑いする。

 だかふざけた会話をしているが二人はセントへの警戒は怠っていない。

 

「それより先ずあいつをどうにかしないと」

 

そう、今睨みやいしてる時間も惜しい。

なんとか突破出来ないかと考えてると。

 

「私が相手をする、二人は今追ってる目標を葬ってくれ」

 

抜刀する構えで前に飛び出るアカメ、それに対して迎え撃つ構える

 

「そう簡単に通すわけないだろ!」

 

抜刀するアカメとドリルクラッシャーを振るうセント、二人の周りに火花が散る。

そこへタツミも加わる、二人とも互いの隙をカバーし合い攻めていく。

 

「(さすがこの連携を崩すのはキツイ!)」

 

スピードはアカメに劣るが威力があるタツミ。

装甲にダメージを与えられないがスピードと回数はタツミを上回るアカメ。

いつの間にか押され防戦一方のセント

 

 「(こうなったらアレを!)」

 

後ろに飛び出し懐から何か取り出そうとする。

だが突然大きな爆音が響いた。

 

「「「!!!」」」

 

ここに居る全員同様が隠せず、一瞬戸惑う。

 

「なんだ……!」

 

隙を見せたセントを見逃さなかったアカメは一気に畳み掛ける。

装甲から大きな火花が散り、尻餅をついてしまう。

その隙に突破_と思ったが、また予想外のことが起こった。

セントが逃した少女が慌てて戻って来たんだ。

 

「何戻って来てるんだ!早く__!」

 

「カァァァ!」

 

少女の後ろが突如現れた紫のスマッシュが背後から追い掛けていた。

 

「スマッシュ!」

 

俺は思わず口から漏らす。

しかしアカメの勢いは止まらず少女に迫る。

だが少女を追いかけてたスマッシュが少女を追い越してアカメに襲った。

スマッシュの拳を柄で防ぐが、勢いと力に後ろへ跳ね飛ばされる

 

「ガァ、アァァァァァァ!」

 

遠吠えと共にスマッシュが7体も増え全員に襲いかかる

 

「きゃぁ!」

「マイン!」

 

その中でも近距離戦が苦手なマインにスマッシュの拳が当たってしまう。

直ぐにマインの元に駆けつけて応戦するが一体でも厄介なスマッシュが4体も追い討ちかける。

 

「なんだこいつ!急に増えたぞ⁉︎」

 

アカメも2対1で苦戦する。

攻撃を躱しながらやっと刃がスマッシュに当たるが、

 

「…!」

 

外皮が硬く刃が通らない、スマッシュの反撃を回避するが珍しく苦い顔を見せる。

 

「硬い……!」

 

対応できるのが俺達よりスマッシュと戦ってきたビルドのセントだけ。

このままじゃみんなやられちまう、すると別の所からガーディアンの部隊が現れた。

 

「ガーディアン!こんな時に…!」

「いや、寧ろ良いタイミングだ。

みんな、ガーディアンの方に走れ!」

 

攻撃してくるスマッシュを薙ぎ払い、ガーディアンの方へ走り出すセント、スマッシュも逃げたセントを追うため駆け出す。

アカメも躱しながらセントの後を追った。

やっと俺とマインも二人の狙いが分かり、マインを護りながらガーディアンの方へ退いた。

そして攻撃してくるガーディアンの包囲網を掻い潜ってスマッシュと衝突させた。

近くの部屋に隠れる、入り口からチラ見するとスマッシュとガーディアンが交戦していた。

セントの作戦が功を奏し背中を壁に持たれながら座り脱力する。

 

「上手く巻けたなぁ……。

それにしても前相手した奴でも歯が立たなかったのに増えるって、あぁ最あ「それ以上言うな」

 

言いかける最中、変身を解いたセントが止めた。

この状況だ、少しでも気を抜くのは命と…

 

「そのセリフは俺の決めセリフと被る」

「こんな状況で何言ってんだ……」

 

真剣な顔とは裏腹に自分の個性一つを取るなと訴えて来た。

だけど油断はしてないのがわかる、スマッシュだけじゃ無い、少女に危害が及ばないかも気を配ってるのが伝わる。

でも未まだに分からない。

 

「なんでそこまでして、人を助けようとするんだ?」

 

ここにに隠れてるみんなしか聞こえない程度にセントに話しかけた。

分身を作るスマッシュ、ガーディアンがいつ全滅するか分からない状況。

 

「自分の記憶より人を守ろうとして。

汚名返上を晴らす訳でもない、お前は何がしたいんだ?」

 

だが知りたかった、そこまでして他人を、悪事を働いた奴も守る理由がなんなのか。

 

「クシャとするんだ、俺の顔」

 

「「「ハッ…?」」」「?」

 

あまりにも意味不明な返事に思わず声が漏れる。

アカメさえも困惑して?を思い浮かべる。

説明は続いた。

 

「誰かが助けて、その人が喜んだり、嬉しくって泣いてくれたりするとクシャと笑うだ。

マスクで顔見えないけど」

 

アカメと少女は思い出していた。

少女が叔父が元に戻って安堵した時、仮面越しで子どもの喜んでる声を思い浮かべる

守る理由を静かに聞いていた俺の方へ真っ直ぐな眼差しで語る。

 

「見返りを求めたらそれは正義じゃない」

 

否定出来なかった。

薄暗い部屋の中、こいつが光ってるように見えた、まるで_本当に正義の味方に見えたからだ。

 

説明が終わると丁度銃声が治り、ガシャンっと壊された音が鳴る。

どうやら全部のガーディアンがやられたようだ。

それを聞いてセントが立ち上がり、廊下の様子を見る。

 

「俺が相手するからそこで隠れててくれ」

 

言い残すと再びボトルを振り腰のビルドドライバーに挿し込む。

 

《ラビット!》《タンク!》

《ベストマッチ!》

 

レバーを回し、剥き出しのギアも回り輝く。

 

《 Are you ready ?》

「変身!」

 

ベルトから飛び出たチューブが一瞬でハーフボディを形成して、セントを挟み一つのスーツに成る。

 

《鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イェーイ!》

「ハァッ!」

 

変身して早く一体のスマッシュに拳を打つけに掛かる、しかしボンっと煙になり姿を消す。

突如の予想しなかった事が起こり少し困惑すると、背後から同じくらい煙で現れ攻撃してくる。

 

「なぁっ!」

 

火花が散り仰反るセントに次々と作り出した剣やエネルギー弾と拳で攻撃して来る。

数の優位と連携攻撃でセントを追い込まれて行く。

 

「なら、こいつはどうだ?」

 

セントが懐から取り出したのは、俺が地下で見たガトリングボトルとタカボトルだった。

そして両手ずつボトルを持ち_

 

「さぁ実験を始めようか?」

 

_いつもの決め台詞を口遊む。

ベルトに新たに挿し込む。

 

《タカ》《ガトリング》

《ベストマッチ!》

 

レバーを回し今度は前後にチューブが伸び、山吹色と灰色の液が注がれ、ハーフボディを形成する。

その一つに何か翼のようなパーツが見えた。

 

《 Are you ready ?》

「ビルドアップ」

 

掛け声と共にハーフボディが重なり、スチームを吐きながら一つのスーツに成る。

 

《天空の暴れん坊!ホークガトリング!イェーイ!》

 

スチームを吹き終わると相手に見せつけるかのように翼を大きく広げる。

それを見て俺は本当に鷹の翼に見えた。

 

「!」

 

危険察知かそれとも破壊衝動かビルドにに襲いかかる。

 

《ホークガトリンガー!》

 

避けなからベルトから形成された《ホークガトリンガー》をスマッシュや分身に射つ。

火力と精度はマインの方が上だか、弾数と連射速度はマインのパンプキンを上回る。

 

「ガァァ!」

 

スマッシュは更に分身を増やし、俊敏さでビルドを翻弄させようとする。

するとビルドの翼が広げ

 

「ハァァァッ!」

 

天井を突き破り羽ばたいた。

スマッシュも穴の開いた天井を登って行く。

そして屋上へ出てくるビルドとあとを追ってきたスマッシュ。

飛び跳ね攻撃してくる分身を迎撃して行く。

 

「ハズレか、ならッ!」

 

《ホークガトリンガー》のリボルバーに手をかけ回す。

 

10(テン)20(トウェンティ)30(サーティン)

 

エネルギー弾や飛び跳ね襲い掛かるスマッシュを掻い潜る。

 

40(フォーティン)50(フィフティ)60(シスクティ)

 

屋上に降りインファイトで応戦しながらもリボルバーを回し続ける。

 

70(セブンティ)80(エインティ)90(ナインティ)

 

そして回し蹴りで怯ませ回す。

 

100(ワンハンドレッド)

 

百の言葉と共にリボルバーを回すのを止める。

 

「勝利の方式は…決まった!」

 

大きく翼広げスマッシュ達を怯ませると行き良いよく空を飛び立つ。

スマッシュも自分の分身引き連れ空中で取り囲む。

だがそれが仇となる。

ビルドを中心に球体状のフィールドが広がる

 

《フルバレット!》

「ハァァァッ‼︎」

 

《ホークガトリンガー》から発射される弾丸はまるで鷹の姿で放たれる。

自由自在に飛び回る鷹のエネルギー弾はフィールドに存在する全てのスマッシュを次々と撃ち落とす。

 

「ガァァァァァァ⁉︎」

 

そして本物のスマッシュも撃ち落とされる。

屋根や床を突き破り再び一階の廊下へ倒れて戻った。

 

「ほい」

 

降りて来たビルドが空のボトルを蓋を開けスマッシュに向ける。

そしてスカイウォールで俺を襲ったスマッシュと同じように体の表面が粒子になってボトルに吸い寄せられ、ボトルの中に収まる。

スマッシュが居た所にまた人が倒れていた。

変身を解こうとすると、ずっと隠れていた少女が部屋から小走りで倒れてる男の元へ近づき、腹部を蹴った。

 

「あなたね!私に危害加えようとしたのは‼︎」

 

怒鳴っても目が覚めず、更に苛立ち今度は強く蹴ろうと後ろに引いて、俺は止めに入ろうとすると。

 

「辞めるんだ」

 

一番近くにいたセントががすかさず彼女の前に立ち阻む。

彼女もセントが間に入って来たことで一旦足を下ろした。

 

「なんで止めるの!こいつ私を殺そうとしたのよ!」

 

少女が強くセントに怒鳴っていると倒れてた男が目を覚ました。

いつもと違う風景だめ軽く跳ね驚き仰向けで上体を起こす。

 

「ひっ!ここどこだ?なんで俺こんなところに⁈」

 

動揺してパニックになる男を見て困惑する少女にセントが話しかけた。

 

「あの怪物にされた人間は一部記憶の欠落、つまりスマッシュになる前の記憶がないんだ」

 

「何よ…!だからって_」

 

否定できない少女、まだ批判を言おうとする。

 

「おい!誰か居るのか⁉︎」

 

だが此処で帝国兵が乗り込む声がした。

俺達は素早く身を潜めたが、気付くのに遅れたセントはすぐに動けず帝国兵が現れた。

 

「あの鎧…指名手配犯の!」

 

貴族の少女と一緒居たビルド、セントの方へ注目を向けていた。

帝国兵がライフルを構えてると隠れてたアカメとマインが武器を構えてる。

全員がセントに気を引かれてる隙に奇襲をかけ即離脱を狙おうとする。

だが、

 

「ハハッ!やはりこの無能な男ではナイトレイドどころか一人の小娘も殺せないか!」

 

帝国兵に向けて大きな声で自分が仕掛けたような口ぶりで言い始めた。

突然で何を言ってるのか理解が追いつかない。

帝国兵が銃を構える、それに対してセントは、

 

「きゃっ!」

 

少女を自分の方へ引き寄せ逃げないように腕で腰をロックする。

 

「この娘は人質として預からせてもらう!さらばだ!」

 

《ホークガトリンガー》を周囲の壁や床に向け散弾して煙を撒き散らす。

翼を広げ穴が開いた天井へ少女を連れて逃亡した。

 

「追え!逃すな‼︎」

「待て!先ずは殺し屋集団を探してから…」

「そんな暇は無い!早く女男爵様を救出が先だ!」

 

煙が舞う中で救出か鎮圧かで揉め合い現場は混乱していた。

その隙を突いて俺達も壊された窓から難無く逃げ果せた。

姉さん達との合流地点まで向かう最中、俺は静かにセントが取った行動に苦悩し ていた。

 

「それにしてもなんでセントは、わざわざ悪役を演じたんだ…?」

 

先程まで疑問に思っていた事を自然に口漏らすとアカメが話しかけてきた。

 

「多分あの男が濡れ衣着せない為なんだろう。

もしセントが自分の仕業だと演じず、あの場をすぐにでも去ればあの男が捕まって、最悪濡れ衣着せられた可能性が有った。

だから自分が今回の犯人だと嘘を付いた」

 

アカメにはセントの考えが見通しだったようで、珍しく納得のいく説明だった。

 

「あいつ……あの男を助けるために……」

 

「しかも、さり気なくあの女を私達が手が出せないように連れ去った。

本当にあいつ、お人好しもいいところね」

 

「……」

 

あの土壇場で二人を守る方法を導いたことに驚きを感じながら、さらに分からなくなった。

なんでセントは_

 

「タクミ、マイン!無事だったか……なんでアカメが居るんだ?」

 

考える最中合流地点に無事任務を果たしたレオーネとラバックがタツミ達の到着を待っていた。

アカメがいることに疑問に思った二人に俺が事象を説明した。

 

「成る程ねー、早速邪魔して来たのね。でもほんとお人好しだね。自分を主犯に仕立て上げて二人を庇うなんてね〜」

 

「姉さん感心しない、またボスに叱られますよ……」

 

「うげっ…でっ、でも一人は殺したし問題ないっしょ」

 

「問題はあの女だけど、今日のところは撤収すわよ。ボスに報告しないと」

 

タツミ達はことの顚末を伝えるべくその場を後にした。

 

 



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