唐突に始まったマイクライフ ~最初からチートアイテムが手元に!?~ (トパー)
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マイクライフ 1日目 ~俺たちどうなるんだろう~
「おぉ、中々いい感じじゃないか?」
俺の目の前に広がっているのは、美しい青空と、穏やかな草原。だが、それは現実ではなくゲームの世界。
そう、俺は今最近人気のゲーム「Minecraft」をVRで遊んでいた。
俺が動作の確認をしていると隣から声がかけられた
「おい、いつまで確認してんだよ~。そんなことばっかしてないで、早く遊ぼうぜ。」
あぁ、忘れてた。そういえばこいつもいたんだった。さっき俺に声をかけたのは、俺の友人のシノブだ。今日は二人で遊ぶ約束してたんだった。
「それもそうだな、今日はなにする?」
シノブ「なにかするにしても、まずは拠点がないとな。」
「そうだな、じゃあ木でも切りに行くか」
なんだかんだで、俺達は簡単な拠点を作り、ちょっと休憩をしていた。
拠点を作っているときからなんだか気持ちが悪くて、さっきシノブには今日はあまり遊べなさそうだと伝えたら、
シノブ「そうか、それならしょうがないな。一応お前の分も合わせて準備しておくよ。次遊ぶときまでには、何するか考えておいて。」
といって拠点の奥の方で作業をし始めた。俺も簡単な作業くらいはしようと思って動いたとき、バランスを崩して転んでしまった。イスに無理な姿勢で座っていたのが原因だろう。かなり焦ったが、無事に手をつくことができた。しかし、それとほぼ同時に通話していた、シノブの声が聞こえなくなった。それだけでなく、ゲームの音声も聞こえなくなった。
「やべえな、コードが引っ張られて断線してなければいいんだけどな。」
そう言って、コードを優しく引いてみると、ただ、コードが抜けただけのようでコードを付けてしまえば問題は簡単に解決できそうそうだった。しかし、そのとき部屋が冷えすぎていることに気付く。
「夏だからって、窓全開はまずかったか。それにしても、今日は風が強いな部屋にまで吹き込むことは今まであまりなかったのに...」
「しょうがない、ヘッドセットを外して窓閉めに行くか。このヘッドセットつけるのめんどくさいからあんま外したくないんだけどなぁ」
そう言って、俺がヘッドセットを外すと目の前には美しい青空と、穏やかな草原が広がっていた。
「えっ.......ええええええええええええええええええええ!!!!!!」
なっ、なんでヘッドセットを外したのにゲームの画面が見えるんだ?
ためしに頬をつねってみたが痛い
「夢、じゃないか」
俺がそんなことをしていると、拠点の奥の方から「うう...」という声が聞こえてくる。間違いないシノブの声だ。
「おーい、シノブ。大丈夫か?」
俺がそう声を掛けると、
シノブ「あぁ、問題ないよ。お前の方こそ大丈夫なのか?急に通話から抜けたからおどろいたぞ」
やはり、俺は通話から抜けていたのか。というかこの世界は何なんだろうか。それを、シノブに聞いてみると
「ありえないとしか考えられないが、俺達はMinecraftの世界に来ているんじゃないか?」
やはり、シノブもそう思うか。このヘッドセットだけが一緒にこの世界に来たみたいだ。でも、この世界では役に立たなそうだな。そんなことを考えていたら、床においていたヘッドセットが段々とドット絵のようになっていく。そして、どんどん荒くなっていき、最終的には一つの手のひらの大きさほどの立方体になった。
俺がその立方体を手に取るとヘッドセットだった立方体は再び姿を変え始め、今度は眼鏡のような形になった。その眼鏡をかけてみても特に変化はない。しかし、シノブの方を見たとき、俺にはシノブのHPなどの情報が見えた。しかし、その情報はすぐに消えてしまった。どうやら、その情報を見ようと意識していないと見えないらしい。
シノブ「おい、どうした?いきなりヘッドセットが姿を変えたけど。」
「シノブもヘッドセットがこっちに来てないか?」
シノブ「あぁ、来てるな。ちょっと見てくる...あっ!俺のも変わってる!」
シノブが奥でいろいろしてる間に俺もこれで何ができるか確認してみるか。シノブを対象にしたときはHPなどの情報が見れたけど、ブロックなどを対象にしたらどうなるんだろう?そう思って、拠点の壁に使われている木材を見てみると、耐久性や木材を作るレシピ、木材を材料として作れるもののレシピなどが見れた。
「レシピまでわかるのは便利だな。」
そんなことを考えていると奥からシノブが戻ってきた。シノブの使っていたヘッドセットも眼鏡型に変わったようだ。
シノブ「これすごいな!これを使えば周りにいる生物の位置が把握できるみたいだぞ!」
「あれ、俺のやつはそんな事できないんだけどな。シノブ、ちょっとこの壁を見てくれ」
シノブ「この壁がどうかしたのか?もしかして、お前にはなにか見えてたりする?」
「あぁ、俺にはこの壁の材料である木材の情報が見えているんだ。逆に俺はシノブのように周りにいる生物の位置が把握できない。この2つで得られる情報は違うのかもな」
シノブ「そうだな、じゃあお前はあそこにいる羊を見ても何も情報は得られないのか?」
「そうだな、俺のやつは人とブロック。シノブのは生物って感じか。でも、人の場合でも位置だけはわかるって感じか。」
シノブ「そんな感じだな。ちなみに一度見たことのある生物は位置を把握したときにこの生物はなにかというのも把握できるみたいだな。ちなみにここから東に行った方に人の集団があるんだが、行ってみないか?」
「そんなことまでわかるのか。多分村だろうし行ってみるか。ちなみに距離とかはわかるのか?」
シノブ「悪い、それはわからないな。探知できるギリギリの距離っぽいし、これも集団が大きいから拾えてるだけで」
なるほど、そんな感じか。でも把握できる範囲がわからないと不便だからな。把握できるギリギリのところにいる生物を教えてもらってそこまで行ってみるか。範囲が広そうだっから別の方法を考えればいいし。
「よし、じゃあ俺が距離を調べるから、把握できるギリギリのところにいる生物の位置を教えてくれ。」
シノブ「りょーかい、えっと、あっちの方向に羊が2体いる。それがギリギリって感じかな」
俺がシノブの指した方向に進んでいくとたしかに2体の羊がいた。さて、ここからどうやって距離を測ろうか。その時俺は、近くに割と長い木の枝が落ちていることに気付いた。俺の眼鏡の能力で長さとかもわかんないかなぁと思い、見てみると木の棒の長さは1mほどだとわかった。シノブのもそうだけど、すごく便利な能力だなぁ。そうして、俺が棒を使って測って見るとだいたい200mであることが分かった。
シノブ「そういえば、お前が測ってくれてる間も把握してたんだけど、体感的には半分くらいのところでお前の反応を失ってたんだよね。だから、同じ種類の生物がいればいるほど遠くにいても把握できて、その距離はその種類の生物×100mって感じだと思う」
「なるほど、一応聞いてみるが、その村にはどのくらいの数が集まってるかはわかるか?」
シノブ「正確には把握できないけど、今までの感じと比べてみると...あれ、なんか距離が出てる。8kmくらい先だって」
「その能力は学習できたりするのかな?」
シノブ「多分そんな感じだと思う、お前はそんな感じあった?」
「あぁ、あったな。じゃあ、使っていけばそれだけ便利になっていくのか。なんかすごそうだな。」
シノブ「そうだな、そろそろ夜になるし、出発は明日にするか。」
「そうだな、じゃあまだベッドも作ってないし、床で寝るか。」
シノブ「だよなぁ、しょうがないな。おやすみ」
そうして、俺達の唐突に始まった生活は無事に1日目をおえようとしていた。半日とはいえ慣れないことをしていたせいかこんなにも寝にくい場所にいるにもかかわらず眠気がやってきて、俺はそのまま寝ることにした。
はじめての作品ですので問題点はたくさんあると思いますが。ここまで読んでいただきありがとうございます。修正点等ありましたら、対応できる限り修正等していきたいと想いますので、どんどん教えていただけるとありがたいです。これからの更新も不定期になりそうで怖いところですが、頑張っていきたいです。
では、また次話でお会いしましょう
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マイクライフ 2日目 ~やっと到着した村だけど何かおかしい!~
俺は無事に朝を迎えるはずだった...
しかし、俺は外から聞こえる音で目を覚ました。時間はまだ日が昇っていないから、夜だろう。そして、ふと周りを見て俺は気付いた。
「あれ?シノブがいないな。あいつどこいったんだろ」
そのとき、やや遠くの方で何かが爆発したような音がした。多分その音の正体はクリーパーが爆発した音だろう。
「まてよ、クリーパーって自然には爆発しないはず...ってことはシノブがいるのかもしれない。見に行ってみよう。確か、奥の方にはシノブが明日の準備をしていたはず。あいつが剣とか作ってればいいけど」
それから、急いで拠点の奥にあるチェストの中を見ると、革の防具、石の剣、少しの焼いた牛肉とたいまつがあった。防具と剣はちょうど1セット分ある。俺はそれをすばやく装備して、たいまつと焼いた牛肉を持ち、さっき音のした方へと走っていく。夜になれば洞窟からモンスターが出てきて家から少し離れればモンスターの数はかなりのものになっていた。帰り道の目印にするため、たいまつを刺しながら走っていくと走っている人影が見えた。
「おーい、こっちだー!」
俺の声に気付いたのか、人影はこちらに走ってくる。そして、その後ろには、それを追いかけるたくさんのモンスターがいた。
シノブ「助かった、拠点への道を見失ったんだよ。それにしても、よく気付いたな。」
「そりゃ、あんな爆音鳴らしてれば気付くよ。ここは静かなところだからね。」
なんとか拠点に戻ってきて、俺は外に出ていた理由を聞いてみた。
どうやら、モンスターの情報を集めようと外に出たらしい。能力のおかげで敵とは適度な距離を保てていたが、情報を集めている間は、生物の位置は把握できないらしく後ろから近づいてきていたクリーパーが爆発した。シノブはその数秒前に情報を集め終わっていてダメージを受けることはなかったが、その音で周囲のモンスターに気づかれてしまったらしい。その後、逃げている途中に道を見失いシノブは俺の居場所に向かえばいいと気付くが、把握しようとするにも少し時間がかかるようで、その間にクリーパーがもう一度爆発、結局俺の居場所はわからなかったため、シノブは朝まで逃げるつもりだったようだ。
シノブ「悪いな、起こしてしまった上に迷惑までかけてしまって」
「きにするなよ、これで集めた情報はこれから役に立つし、誰も大きな怪我をしなくてすんだし、この防具にも感謝しなくちゃな。まぁ、肉でも食って休んでな。」
シノブ「そうだな、でもすっかり目も覚めてしまったしそろそろ日が出る頃だろう。モンスターが洞窟に帰り始めたらここを出発しよう。」
「そんなに早く出発しても体大丈夫なのか?」
シノブ「あぁ、問題ないよ。途中で朝ごはんを食べて、なるべく早いうちに村につけるようにしよう。」
「わかった。じゃあ、それまで俺が外を確認してるから、シノブは寝ないにしても横になって休んでるといいよ。」
シノブ「そう..させて...もら...う..よ」
そう言いながら、シノブは既に寝ているし、やはり疲れが溜まっているのだろう。「最悪、明日出発でもいいかな」なんて、考えながら過ごしていると日が昇ってきた。それと同時にシノブも目を覚ます。
シノブ「よし、そろそろ出発するか。」
「大丈夫か、結構疲れ溜まってるみたいだけど、そしてシノブってこんなすぐに起きれるんだ。無理すんなよ」
シノブ「俺の体は大丈夫だって。起きれたのも、寝てたんじゃなくて横になって休みながら生物の位置を把握していて、モンスターが洞窟に戻るのを待っていただけなんだけどな。それが寝ているように見えるなら、この能力の使用中は相当すきができるみたいだな。」
「俺にはその能力が使えないからよくわかんないけど、シノブが大丈夫って言うなら出発しようか。あと、昨日の戦いでシノブの剣が壊れかけてたから、新しく作っておいたよ。」
シノブ「まじで!ありがとう。っていうかこれ本当に石の剣?なんか俺が作ったのより丈夫そうだけど。」
「そうか?同じ材料で作ったから変わらないと思うよ。
シノブ「丈夫なのはいいことだから問題ないしな。よし、出発だ!」
こうして、俺達は村へと出発した。シノブの能力のおかげでモンスターに遭遇することもなく俺たちは全体の3分の2くらいの地点までこれた。あさから何も食べていないため、俺達はここで休憩がてら少し遅い朝ごはんを食べることにした。
シノブ「ここらへんまで来ると村の様子が少しつかめるな。これから行く村の人口は80人位の反応があると感じていたが今となっては50人くらいしかないな。何かあったのかもしれないな。ちょっと急いでみるか。」
「そうなのか?じゃあちょっとペースを上げていくか。この調子なら昼前には着けそうだな。」
はじめよりペースを上げ歩いていくと、予定通り太陽が真上に昇る前に村に着くことができた。だが、村の様子がおかしい。村の周りを囲っていた柵は倒され、村の中には倒壊している家もある。俺たちは近くにいた村人に話を聞いてみることにした。
「おい、村の様子が変なんだが最近何かあったか?」
村人「何かあったって言えるものじゃありませんよ。ちょうど昨日村を大量のゾンビが襲ったんです。私達は農民なので戦う道具はありません。これまで村を襲うこともなかったのに。ここの村は洞窟から離れていて木のような日光も遮るものもないので、ゾンビはここに近寄ろうとしなかったのです。」
シノブ「じゃあ、ゾンビたちになにか変化があったんだろうな。何かが変わったということを感じる出来事はなにかあったか?」
村人「それが、原因になったのかはわかりませんがもともと村から少し離れたところにゾンビはいました。そして最近そのゾンビを倒して、我々の農地を広げようという話になったのです。そこで、村の中で戦える者で少数精鋭のグループを作りゾンビの討伐に向かわせました。その中には戦士もいました。しかし彼らが戻ってくることはなく、それで村からは戦士がいなくなったのです。」
「そうゆうことだったのか。多分これからもゾンビはやってくるだろうから、倒しておきたいな。」
??「あのー、あなた方は旅の方でしょうか?私はこの村の村長をしています。」
村長「どうか、この村を襲うゾンビを倒してはいただけないでしょうか。無理であれば、大丈夫です。これ以上犠牲者を増やすわけにはいきませんから。その時はどうぞ私達のことは忘れお逃げください。この地は危険です。私達もこれからどこかへ移動するか話し合おうとしているところです。ですが、私達も簡単にはこの土地を離れられなくて...」
「そうゆうことか。シノブどーする?」
俺としては受けたいがシノブが嫌だと言うなら、そのときはやめようか。でも俺は知ってる。シノブがこうゆう頼みは断らないってことを
シノブ「そんなん聞くまでもないよ。受けようぜ。」
「やっぱりな。お前ならそう行ってくれると思ってたよ。」
村長「ありがとうございます。私達にもなにか手伝えることはありませんか?」
「そうだな、まずはこの柵を直そう。それから俺が剣を作っっておくから、村人はシノブの指示で村の周りに簡単なものでいいから堀を作ってくれこれだけの人数がいれば間に合うだろう。シャベルは俺とシノブで用意しておくからまずは村人に塀を作らせておいてくれ。」
村長「わかりました。柵くらいなら村人でも作れるはずです。今から急いで作らせておきます。」
それから、村は一気に慌ただしくなった。村人たちが柵を作っている間に俺たちはシャベルを用意する。その作業はほぼ同時に終わった。それから、村人たちはシノブの指示の下堀を作る。これで、村が攻められる方向は出入り口を設けた一箇所に絞られる。堀を掘るときに出てくる石が剣の材料になるから、俺はしばらく作業がなくなる。そのためその間に柵を設置して、その後堀を掘る方に合流。石が掘られ始めたら、俺は村人の分の石の剣を作る。それと、村にある資材は何でも使って良いと言われたので、村にあった木炭でたいまつも作らさせてもらった。そうして、堀が掘り終わったのは日が沈み始める少し前のことだった。
シノブ「みんなお疲れ様。これで、みんなの力だけでこの村は守れると思う。」
村長「みんなの力だけでというのはどうゆうことですか?まぁ、ここまでしていただいたので、ありがたいのですが。」
「いなくなるってことじゃなくて、俺達はこれから、ゾンビたちがやってくる洞窟そのものを攻略してくるよ。」
村長「そうゆうことですか。でも二人で大丈夫ですか?」
シノブ「あぁ、問題ないよ。だって俺たちはこの...」
シノブがそう話し始めたので俺は急いで、シノブに話を止めるよう目で合図をした。能力の話はまずいんじゃないかと思ったからだ。するとシノブもわかったくれたらしく
シノブ「この...いままでの冒険で培った経験があるから。大丈夫だって」
村長「そうですか...わかりました。あなた達がそうおっしゃるなら、そちらに任せます。」
「ありがとう、では村は任せるよ。じゃあ、俺達は出発するね。」
村長「では、気をつけて。お互いまた明日を迎えられるようにがんばりましょう。」
シノブ「おう!そうだな。」
俺たちはシノブの能力を頼りにしながら、問題の洞窟までたどり着いた。そこで、俺達はゾンビが村に出ていくのを待ち、中にいるゾンビが少なくなったところに突入することにした。だが、夜までは少し時間があるので、シノブと作戦会議をしていたところだ。
「今回の襲撃の原因は何だと思う?」
シノブ「ゾンビが村に来れるようになったのは、群れの中に頭がいいやつがいるからで、それはゾンビ化した村人、特に村唯一の戦士じゃないかと考えている。」
「やはりお前もそう思うか。あと、ゾンビが大量にいる理由だが、ゾンビが群れることはあっても一箇所にこんなに集まることはないと言えるから、俺は洞窟内部にスポーンブロックがあると考えている。」
シノブ「なるほどな。じゃあ、洞窟に入る前に、俺の能力でスポーンブロックを探してみるよ、その部屋にはゾンビがたくさんいるだろうから。」
シノブ「スポーンブロックがありそうな部屋見つけたぞ。それと、ゾンビのいる位置的に洞窟は狭そうだな。大きくて開けた場所と、スポーンブロックのある部屋の二つだけって感じだな。」
「そうか、じゃあそろそろゾンビが移動を始めるだろうから。突入の準備はしとけよ」
シノブ「りょーかい」
それから、しばらくしてゾンビたちの大群が移動をはじめた。みな頭には革の帽子をかぶっている。これで、朝のギリギリまで戦えるようにしていたのか。そして、モンスターにはクラフトができないはずだから、やはり半分村人のゾンビがいるのだろう。そして、この大群の先頭に入る強そうなのが例の元戦士だろう。そして、大群は村の方に移動していき姿を消した。少しは、洞窟にもゾンビを残していくかと思ったが、どうやら全員で村に向かったらしい。ゾンビは洞窟まで来る村人はいないと予想したのだろう。だから、この洞窟はさっさと攻略して、村人を助けに行こう
長い夜が、これから始まる。俺は村の無事を祈り、それからシノブに合図を出す。そして、俺たちは洞窟へと向かった。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
2話目は1話目に比べて字の量を1000字ほど増やすことができました。そういえば、主人公に名前を着けたのはいいんですが結局作品中で出るのはあと1話か2話あとになりそうです。
クオリティーはこのままで成長はまだなさそうです。ですが書いていけば自然とよくなると信じてこれからも頑張っていきたいです。
では、また次話でお会いしましょう。
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マイクライフ 3日目(前半) ~明かされる村長の秘密!?~
俺たちは無事洞窟に着き、スポーンブロックのある部屋の入口まで来ていた。
シノブ「やっぱりスポーンブロックだったな。けどどうする?中ではもうゾンビが生まれてきているぞ。」
「そうだなぁ、ゾンビって明るいところが苦手だったよね?」
シノブ「そうだな。ゾンビは明るいところを苦手としているけど、それがどうかしたのか?」
「例えばさ、この部屋の中に俺がたいまつを投げ込んで部屋の中を明るくしたら、アイツらどうなるかな?」
シノブ「そうだな、たいまつは太陽ほど明るくないから、燃やすまではいかなくても、一時的に動きは鈍ると思うぞ。」
「それだけ効果があれば十分だ。俺がたいまつを投げたタイミングで部屋に入ろう。ゾンビの動きが鈍ってるうちに倒せる?」
シノブ「よし、それで行くか。多分大丈夫だ数も多くないし普通に間に合うと思う。」
シノブの言葉を聞いてから、俺はたいまつに火をつける。部屋に少し明かりが入ってしまったようでゾンビたちには気づかれたようだが問題ないだろう。俺は部屋の中にたいまつを投げ込むそれと同時にシノブが部屋の中に駆け込んでいき、俺もそれを追いかける。動きが鈍っていればゾンビたちを倒すのは簡単なことだった。そして、残った作業はスポーンブロックの破壊のみ。そこで俺がスポーンプオックを破壊しようとしたとき、シノブが俺に声をかけた
シノブ「なぁ、今更なんだけどさ。スポーンブロックって壊しても大丈夫なのか?お前の能力で調べられればいいんだけど」
「確かに何が起きるかわからないし、スポーンブロックなんてめったに見れなさそうだから、ちょっと調べてみる。一応いないとは思うけど、俺が調べてる間敵の反応探してて」
シノブ「りょーかい。」
シノブはそう行ってスポーンブロックのある部屋の入口の方へ向かっていった。そして、俺はスポーンブロックのことを調べる。わかったことは、スポーンブロックが生まれるというのはとても珍しいということ。モンスターが生まれるときには暗い場所のみで発生するエネルギーが使われるが、極稀にモンスターにエネルギーが使われると同時にその周囲の物質にもエネルギーが当てられるらしい。そうして、ブロックにエネルギーが溜まっていくと、やがて溜められる限界が来る。そのときに溜まったエネルギーが爆発的に使われ、モンスターが大量に発生するらしい。だから、スポーンブロックを破壊することは爆発的に使われていたエネルギーの残りを強制的に開放させるため、大変危険らしい。そして、俺がそれをシノブに伝えると
シノブ「危険なのはわかったけど、開放したときには何が起きるんだろう」
「それも調べてみるよ」
もう少し時間をかけて調べてみると、新たに2つのことがわかった。1つは破壊することで、溜まっていたエネルギーが放出され、モンスターが大量に発生すること。もう1つはそのエネルギーは暗い場所でしか存在できないため、太陽の当たる場所にあるか、たいまつで十分に照らせば問題ないこと。それをおしえると
シノブ「そうか、なら問題ないな。こいつを少しずつ洞窟の外に引きずっていって、朝になったタイミングでこいつを破壊しよう。このエネルギーに触れることになると怖いから、爆破でもするか。」
「まじで?たしかに、エネルギーが放出されても、太陽が出てるから問題はないかもしれないけど...でも、何かが起きて、このスポーンブロックがまた動き出しても嫌だしなぁ」
シノブ「だろ?だから、壊そうぜ」
「わかったよ、まずは外に運ぼう。そしたら爆弾を作って爆破しよう。爆弾の作り方は、火薬を手に入れたときに確認してあるし、運び終わったら、俺が爆弾とスイッチを作るから」
シノブ「ちゃんとした爆弾をつくってくれよ、間違えて爆発したら困るからな」
「わかってるよ、さあ運ぼうか。急いで村に戻らないとな」
俺たちがスポーンブロックを洞窟の外の太陽がよう当たる場所に運び終わったのは太陽がのぼり始めた頃だった。
「なかなかいいタイミングだな。よし、作るか」
そして、俺は能力を使いながら、爆弾とスイッチを作ることができた。そして、これから起爆する。スポーンブロックの隣に爆弾を置き、爆弾にスイッチを取り付ける。何が起きるかわからないから、シノブには少し離れてもらっている。シノブに合図を出し、俺はスイッチをつけ、全速力でシノブの方へ走っていく。しばらくすると後ろから爆発する音が聞こえた。
シノブ「成功したんじゃないか?スポーンブロックから出てる透明なよく見えない霧みたいなのが例のエネルギーか?」
「そうみたいだね。能力を使っても、その空間のエネルギーの濃度が高まるほど目に見えるようになって、見えない状態から、霧、そしてすごく高い濃度になった場合、結晶になるんだって。一度結晶の状態になれば安全で、すごい強度があるんだって」
シノブ「そうなのか。おっ、霧が無くなったぞ。これでもう安全そうだな」
そして、俺達は爆破によって穴の空いた土地を埋め直して、急いで村へと向かっていった。
俺たちが洞窟に入ったころ、村では...
村人「ゾンビたちが見えてきました。村長どうしますか?」
村長「やはり来たか...では、村の門が閉まっているか確認し、女や子供は建物の中に入れさせておくんだ。」
村人「わかりました。よし、そこのお前!門が閉まっているかの確認にいけ。そこにいるお前たちで、女や子供が全員家に入っているか確認するんだ!」
村人「いよいよですね。剣がありますが油断はせずにいきますか」
確認に向かわせていた村人が帰ってきた。門はしっかり閉められているが、子供が一人みあたらないらしい。その子供は幼いうちに病で母を失い、前回の襲撃の際に父も失い。その後は誰かに見られることもなくどこかに行ってしまっていたため、誰も確認ができないらしい。
村人「そうか、ではみんなに伝えて回れ、子供を見かけたら、近くの家に入れておくんだ」
不安な状況で始まった戦いだが思ったよりも柵は持ちこたえた。しかし、朝になるまでは持たず、柵の一部は壊されようとしていた。
村長「柵が壊されようとしている、私達が外に出て、村になるべく向かわせなようにするから。お前たちで村に来ようとするゾンビを倒してくれ。」
そうして村長と15人ほどの村人が柵の外へ出ていき、柵の中には5人ほどの村人が残った。ゾンビたちはあまり強くなく、前回と違って剣という戦闘用の道具を持っている村人たちは次々をゾンビたちを倒していき、最後には一匹のゾンビが残った。すると、そのゾンビは村人たちに話しかけてきた。
??「久しぶりだな。俺だよ、フリードマンさ。忘れたのかい?村で唯一の戦士をやっていただろ?」
村人「本当にフリードマンなのか?」
フリードマン「そうさ、どうだ俺だって故郷のみんなを殺したいわけじゃない。だが、みんなはいいものを持っているな。だから、俺達の仲間にならないか?連れてきたゾンビはみんなやられてしまったが、洞窟に戻ったらみんなゾンビにしてやろう。人間の体と違って制約もあるが寿命はずっと長い」
村人「ふざけるな!そんなんで俺達がゾンビになるとでも思ったか」
フリードマン「ざんねんだよ、僕だって手荒な真似はしたくなかったんだけどね。いくら装備で日光を遮っても太陽が出れば動きは鈍っちゃうし、今日は戦いに出ている分だけでも持って帰ろうかな」
そうゆうとフリードマンは駆け出し、村人たちを次々と剣の持ち手の部分で殴り、気絶させていった
フリードマン「安心してくれ、殺しはしない。殺してしまったらゾンビにはできないからね」
そして、草原に立っているのはフリードマンと村長の二人だけになった。フリードマンは村長も気絶させようとするが、村長は持っていた剣で受け流した。
フリードマン「やっぱり、あんたは他の奴らとは違うな。なんで戦士であることを隠して農民をやっているのさ”父さん”。」
村長「それをお前にゆう必要はない。こんなやつは自分の息子でも同じ村の仲間でもなく、怪物なのだから」
フリードマン「怪...物。僕が怪物だっていうのかい?父さんいい加減現実を見るんだ。どうするのが村の繁栄のためなのか。こんな貧弱な体でくらしていて、窮屈だろう?さあ、僕の手をとるんだ」
そういって、フリードマンは村長に手を差し伸べた。
村長「なぜ、他の奴らのように気絶させない。挑発しているのか?」
フリードマン「それも事実かもしれない。技術では勝てなかったけれど、今なら勝てるだろう。だがちがうよ、これは、父さんを傷つけたくないという息子としての思いと、尊敬していた父さんに対する敬意の気持ちだよ。」
村長「そうか、そりゃありがとな」
フリードマン「やっとわかってくれたのか父さん、あんたならわかってくれたと信じて...」
そのときフリードマンは勢いよく差し出していた手をもどした。なぜなら、村長が剣をその手めがけて振ったからだ。
村長「よく避けたな。あのときのお前だったら一発受けていたところだな。俺が本当に仲間になるとでも思ったか。お前なら知っているはずだぞ。俺がこういうときは、相手に従うことなく戦いを挑み、命をかけて戦うようなやつだってことを!こい、フリードマン!お前の仲間になるくらいなら俺は死を選ぶさ!」
フリードマン「あぁ、そうだ、思い出したよ。あんたは昔から変わらない...大馬鹿者だってな!!!」
そしてフリードマンは村長に剣を振るう、最初は村長も受け流せたが、やはり体の作りが違うのか少しずつ動きの速さに差が生まれる。そして、とうとうその時はやってきた。村長が剣を受け止めて生まれた一瞬のすきをフリードマンは見逃さなかった。村長にめがけてフリードマンは剣を振り下ろす。
フリードマン「死ねぇぇぇぇぇ」
しかし、その剣が村長に届くことはなかった。気がつくとフリードマンは地面に倒れていた。そして、フリードマンの上に登って木の剣に見立てた棒きれでフリードマンのことを叩く一人の少年。この少年が家にいなかった少年であることはあきらかで、また、この少年が殺されるであろうことも明らかだった。村長は最後の力を振り絞り、少年を助けようとした。しかし、フリードマンはそれよりも早く少年の首を掴み村長にこういった。
フリードマン「おい、今ここであんたがゾンビになるといえばこの子供も村にいる他の奴らもゾンビにすることをやめ、ここにいる男たちだけで我慢しよう。それだけで十分な戦力になりそうだからな。だが、お前がそれを断ればどうなるかはわかるよな?」
村長「くそっ...そんなことまでして恥ずかしくないのか?それに、そんなんでゾンビにさせられても俺はお前のことを殺すことに変わりはないからな。」
フリードマン「そんなことは問題じゃない。ゾンビになればみんな一緒だ。群れに入ればわかるさ。殺そうという気が湧くこともない。」
村長「そうか、ならかってにしろ。だが、まずはその子供を開放するんだ。」
そう行ったら、フリードマンは少し離れたところに子供を投げた。そして、フリードマンは村長にこういった。
フリードマン「もう手は差し伸べないよ。次に目が覚めたらゾンビだ....な....」
フリードマンはそう行って剣を振り上げたがその剣が振り下ろされることはなかった。それは、フリードマンの体に後ろから剣が刺されていたからだ。そして、もう一本。そうしたら、フリードマンは手から剣を離しそのまま倒れていった。フリードマンは最後の力を振り絞って、自分に剣を刺したやつのことを見ようとした。そこにいたのはシノブたちであった。すると、フリードマンは剣の方に手を伸ばそうとする。殺せなくてもいい。せめて傷の1つでもいい、あいつらにつけられれば。だが、それを察したのか村長が剣を手に取りフリードマンの命を奪った。そして、最後に村長は「昔はそんな戦い方をするやつじゃなかったのに...”俺たち”どこで道を間違えたんだろうな」そう言った。
こうして村を襲うゾンビの問題は解決され、村に再び平和が訪れた。
今回初めて前半と後半に分けてみました。後半はまだ書いていませんが、予定としては前半が3日目朝までの出来事だったので、後半は3日目夜までのことを書いていきたいです。前半と違って内容が薄くなってしまいそうで怖いのですが、頑張りたいです。今日は時間があったので二話投稿できましたが、明後日まで用事があるので更新は難しそうです
また、個人的なことなのですがそろそろ学校が始まるのでいよいよ更新が遅れそうで怖いです。文にはできなくとも、ストーリーだけは考えていきたいなぁという感じです。
では、また次話でお会いしましょう
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