うちの艦娘はドMかもしれない (白虎提督)
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序章 真夏の夜の悪夢

7-1 道中撤退

 

響改LV60 大破

暁改二LV118 大破

時雨改二LV63 大破

五十鈴改二LV89 中破

夕立改二LV58 小破

 

提督「これもうダメかもわからんね…(バケツ残量126)」

 

明石「元気だせよ」

 

提督「なんでこうなるん?時雨と夕立には改良型ボイラー積んでるぞ?暁に関しては回避103だぞ?」

 

提督「何 故 避 け な い」

 

提督「というわけで、俺はこういう説を提唱したい。」

 

【うちの艦娘、ドM説】

 

明石「タイトル回収ありがとナス!」

 

提督「黙れ。万年改修失敗女」

 

明石「あぁんひどぅい」

 

提督「本題に戻る。回避できる性能があって避けないのは無能か避ける気が無いかの二択だ。正直無能説濃厚だが、信じたくはないので避ける気が無い説を推したい。」

 

明石「現実逃避お疲れ」

 

提督「黙れLV18」

 

明石「風当たり強くな~い?強いんだよ!(豹変)」

 

提督「こちとらリアルでも肥溜めの中に居るのにゲームの世界ですらストレス溜まりまくって禿げそうなんじゃい!何回辞めようとしたかわからんわ!ってか一回辞めて二回目の鎮守府なんじゃこっちは!」

 

明石「それで宿毛から呉に来たんですね大昇進やん。」

 

提督「はぁ…全艦解体して辞めようかな(中の人の本音)」

 

明石「申し訳ないがアズレンと蒼焔の艦隊を辞めたときの手口と同じことをするのは私が危ないのでNG」

 

提督「アズレン…いいゲームだったよ…蒼焔の艦隊はもう知らん。どうにでもなれ。」

 

明石「草」

 

提督「こんなことなら提督じゃなくて水兵になっとくんだった…」

 

明石「多分(艦これの)提督よりキツいと思うんですけど(名推理)」

 

提督「精神的には提督の方がよっっっっぽどキツいんだよなぁ…(99.9999999999%例外だが)」

 

明石「まだアラサーにもなってないのに禿げそうになるとか悲しすぎて草」

 

提督「うるせぇ」

 

大(本営)淀「艦隊が帰港したらしいゾ」

 

提督「あ^~バケツが飛ぶんじゃあ^~」

 

明石「あかん提督が死ぬぅ!」

 

大淀「この辺にぃ↑上手い修復屋の屋台、来てるらしいっすよ。行きませんか?」

 

提督「行きてえなぁ」

 

大淀「行きましょうよ!」

 

大淀「じゃけん、夜行きましょうね~」

 

明石「今114!514!」

 

提督「めんどいからバケツドバーッと出して放置しといて」

 

大淀「やべぇ提督がグレた」

 

明石「平常運転でしょ」

 

大淀「そうだった」

 

提督「…あ、そうだ(唐突)おい、OYD!お前、さっき工廠で虐待道具チラチラ見てただろ。」

 

大淀「見てないですよ(レズも嘘つき)」

 

提督「嘘つけ絶対見てたゾ」

 

明石「お前さOYDさぁ。さっき俺らが話してるときさ、なかなか出て来なかったよな。」

 

大淀「いやそんなこと…」

 

提督「見たけりゃ見せてやるよ」

 

大淀「ありがとナス!」

 

 

提督「ってことで、ドMを炙り出す為に艦娘虐待してみる」

 

明石「おうタイトル変えろや」

 

提督「タイトル変えたらただの懲罰か八つ当たりになっちゃうだろ!いい加減にしろ!」

 

大淀「あくまでドMを炙り出す為という大義名分を貫き通すんですねわかります」

 

提督「とりあえず終わり!閉廷!以上!皆解散!君もう帰っていいよ!」



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第一章 燃料レイプ!食う母と化した艦娘

ヌッ!(謝罪)


3-5 上ルートの二戦目

 

加賀改LV83 ワンパン大破

 

 

提督「ンヒィ!」

 

大淀「燃料0達成おめでとうございます。コンビニへ行きましょう。」

 

提督「誰があんなゲームに大量課金なんかするんだよ。課金は母港拡張だけでいいってそれ1」

 

明石「初期で100隻しか収容できない上に1,000円注ぎ込んでやっと10隻分開放とは運営もやり方が汚い。淫夢よりよっぽど汚い。」

 

提督「そうだよ(便乗)」

 

大淀「まあそんな提督方の課金で私達は生き永らえてるんですがねwwwwww」

 

提督「沈めたい(殺意)」

 

大淀「1-6周回どうぞ」

 

提督「ンァー!(≧A≦)」

 

明石「もうやめて!祥鳳と隼鷹と飛鷹が足引っ張りまくって資材が尽きかけた提督のライフはもうゼロよ!」

 

提督「なんでうちの食う母はすぐ死にかけてしまうん?沈めたい(二回目)」

 

大淀「うちには柔らか戦艦長門が居ってだな…」

 

提督「やめてクレヨン…(胃潰瘍)」

 

北方棲姫「バァン!(大破)」

 

提督「おいゴルルァア!」

 

大淀「なお、長門改LV56を中破武蔵改LV89に変えたら普通に突破できた模様」

 

提督「何 故 な の か」

 

明石「高速戦艦化してたし、練度も高いから多少はね?」

 

提督「だからって中破状態で弾きまくって2ダメしか受けないのは異常なんだよなぁ…」

 

【これまでの3-5の戦績】

 

暁改二大破

 

加賀改大破

 

蒼龍改二大破

 

飛龍改二大破

 

羽黒改二大破

 

摩耶改大破

 

北上改二大破

 

長門改大破

 

大井改二大破

 

 (LVの高い順)

 

明石「これが本当のぶっ壊れ性能」

 

提督「やかましい」

 

大淀「あ、そうだ。おい!TITK!お前これ書いてる途中で不知火も改二レベルになっただろ。」

 

提督「(設計図)ないです。」

 

大淀「ほんとぉ?(疑心暗鬼)」

 

明石「ちょっと普通w3点w(個数)」

 

大淀「やっぱりあるじゃないか!(憤怒)」

 

提督「武蔵用なのでセーフ(ガバはホモ)」

 

明石「武蔵改二には弾薬と鋼材が9,000以上必要です!(絶望)」

 

大淀「デデドン(迫真)」

 

提督「どっちも4,000切ってるから無理。ハッキリわかんだね。」

 

明石「多分先に不知火を改装したらいいと思うんですけど(正論)」

 

提督「修理費用と補給分ケチりたいから中破の未補給状態で放置してるからね。優先するのはしょうがないね(ホモは優しい)」

 

大淀「そう…(無関心)で、今回は虐待しないのかゾ?」

 

提督「3-5突破しちゃったからすっげえ気分いいゾ^~これ」

 

明石「あっ(察し)ふーん…(諦観)」

 

提督「そんなのぶちギレながらじゃないと書けないんだよなぁ…」

 

明石「あ、そうだ。艦娘の装備に細工してくるゾ^~」

 

提督「お姉さん許して(切実)メンタル壊れちゃ^~う」

 

 

リアルで二ヶ月後

 

 

提督「やっとログインできました(半ギレ)」

 

明石「気付いたらログインできなくなっててやっと復旧できたってマ?」

 

提督「そうだよ(ガチギレ)」

 

大淀「Wi-Fiが無能すぎて出撃中に接続切れるからイベント諦めたってのもマ?」

 

提督「U-511は今晩の周回で狙うから…(小声)それにしても難易度が鬼畜過ぎるんだよなぁ…(憤慨)」

 

明石「E-1丙難易度で航空隊と支援艦隊付けてもたまにA勝利なの草」

 

提督「陸攻なんか持ってるわけ無いだろ!いい加減にしろ!(烈風1天山3)」

 

大淀「まあ、始めたばっかりのTITKなんか特効装備必須の海域を特効装備の為に周回させて資材と金を根刮ぎかっさらう奴隷に過ぎないから…多少はね?」

 

提督「辞めたくなりますよ…提督ぅ…」

 

明石「一日一回だけ遠征の為に開いて資材貯まったら大和レシピ回してるような奴がなんで提督やってるんですか(正論)」

 

提督「大゛和゛か゛欲゛し゛い゛よ゛お゛ぉ゛(三年目の渇望)」

 

大淀「そういやこの鎮守府二つ目かゾ?」

 

提督「そうだよ(肯定)前の鎮守府は嫁艦が沈んだショックでDMMごとアンインストールしたらパスワードわからんくて入れなくなったゾ」

 

明石「池沼かな?」

 

大淀「嫁艦沈めるとか人間の屑がこの野郎…」

 

提督「イライラしてるときに艦これをしてはいけない(戒め)」




虐待…?いえ、知らない子ですね(ホモは嘘つき)(準備中だからお兄さん許して)(オマンコ壊れる^~)


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第二章 出撃!そして壊滅へ…

お待たせ!未完成の書き溜めしか無かったんだけど…いいかな?


明石Lv.22

暁改二Lv.128

千歳甲Lv.24

赤城改Lv.81

吹雪改二Lv.79

不知火改二Lv.74

 

 

提督「この艦隊で2-2挑んでボス戦の戦果駆逐艦一隻ってマジ?」

 

 

~緊急会議~

 

提督「因みに小破した明石と中破の赤城を除いて全艦大破でした。」

 

大淀「それよりも今の今まで何処に行ってたのか知りたいんだが?」

 

提督「イベント萎え落ちして一年くらい放置でした。」

 

明石「えぇ…(困惑)」

 

大淀「書き溜めは?」

 

提督「去年第二章として出そうと思ってた未完成の奴があるけど続き書ける気がしない。」

 

明石「ぐぅ無能。」

 

大淀「ちなみに他に進展なんかは?」

 

提督「大潮を改装したくらい。あと多摩がもう少しで改二レベルになる。」

 

明石「改装設計図は?」

 

提督「ないです。」

 

大淀「勲章は?」

 

提督「(二つしか)ないです。」

 

大淀「よしじゃあ艦隊出せ!(2-5と3-5)」

 

提督「あーダメダメダメ…壊れちゃう壊れちゃう…艦娘壊れちゃ^~う!」

 

 

 

 

 

─ざっと九ヶ月くらい前

 

大淀「ちょっと時間経ちすぎとちゃう?」

 

 

 

 

 

提督「Wi-Fiが仕事しないから艦娘に当たろうと思う」

 

明石「タイトル回収が遅すぎるんだよなぁ…」

 

提督「まあ、多少はね?」

 

大淀「で、何でまた突然タイトル回収しようと思ったんだい?童貞君。」

 

提督「提督です」

 

明石「フッフッフ…当ててやろうではないか…出撃中にWi-Fiが切れて猫ってるんだろ?」

 

提督「最初にほとんど答え言ってるんだよなぁ…」

 

明石「で、ドンクライ…(小声)の頻度で墜ちるんや」

 

提督「毎分一回」

 

大淀「草」

 

明石「堕ちたな(嘲笑)」

 

※これ書いてる時は一度も切れませんでした

 

大淀「呪われてんじゃないのぉ~?(カワサキ)」

 

提督「キレそう…(ガチギレ)」

 

明石「もうキレてる定期」

 

大淀「して、絶賛風邪引き中のDT督は誰を餌食♂にするんやろか」

 

提督「7-1周回して足引っ張った奴にするわ」

 

大淀「行ってら」

 

提督「オォン!(承諾)」

 

 

114514時間後

 

 

提督「ちょっとWi-Fi機器ぶっ壊してくる(ガチギレ)」

 

明石「あっ(察し)」

 

大淀「ちょっと通信機器弱すぎませんかね…」

 

提督「あと風邪の影響で体重が2kg落ちてた」

 

明石「知wらwなwいwよw」

 

大淀「やべえな(小並感)」

 

軍医「呼んだ?」

 

提督「カエレ!」

 

軍医「うぃっす(´・ω・`)」

 

 

810日後

 

 

5-3

 

旗艦羽黒改二Lv67大破

 

提督「間抜けは見つかったな」

 

大淀「草」

 

明石「あ、5-3爆死提督じゃん。オッスオッス!」

 

提督「さて、今回の犠牲者はぁー?」

 

大淀「ビュルルルルルルルルルルルルルルル…(ザーメンドラム)」

 

明石「カーン!(那珂)」

 

提督「タ級でぇぇぇえすwww」

 

大淀「えぇ…(困惑)」

 

明石「大破した羽黒じゃないのか…(困惑)」

 

提督「武蔵も直後にやられたからね。しょうがないね。因みに武蔵ぶっ壊した奴を連れてきた。」

 

大淀「お前が出撃して、どうぞ。」

 

提督「大本営にバレなければイケるけどお前らの存在意義無くなるやんけ」

 

大淀「そうだった」

 

明石「なんで生身の人間がタ級フラッグを片手で引っ張って来れるんですかねぇ…」

 

提督「淫夢厨(ホモ)だし多少はね?」

 

大淀「この人パワーおかしい…(小声)」

 

提督「ホモは強靱。はっきりわかんだね。」

 

 

 

タ級「」

 

提督「さあ、戦犯解体ショーの始まりや」

 

明石&大淀「」パンパンパンパンパンパン

 

 

 

 

提督「っていうことがあったんだ。」

 

大淀「文末に句点が付いてない辺りガチで昔書いた奴なんすね…」

 

明石「で、その後どうなったん?」

 

提督「知wらwなwいwよw」

 

明石「は?」



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【リョナ回】第三章 ほっぽ反撃!ボコされる艦娘達

リョナシーンだけ真面目に書きます


提督「…本日の戦果を発表する。」

 

大淀「…」

 

明石「…」

 

提督「…2-5海域を突破するも、3-5海域にて水雷戦隊が大敗を喫す。報復の為武蔵改二率いる主力艦隊で突入するも、北方棲姫に悉く返り討ちにされる。」

 

大淀「…提督、153あった高速修復材がもう100しかありません。最低保持在庫数です。」

 

明石「でも、まだ大破艦が3隻、中破艦に至っては8隻も残ってます!現在私が小破艦3隻の修復に当たっていますが、前述の11隻については…どうにも…」

 

間宮「我々給糧艦も、もう提供できる甘味が私と伊良湖ちゃんで2つずつしかありません。」

 

提督「…もう一押しだったんだ…しかし、精鋭駆逐隊が全滅、雷巡も全てが傷付いてしまった今、最早3-5に対抗する手立ては有るまい…」

 

提督「…降伏しよう。」

 

大本営「めっちゃ深刻な感じで語ってるけど、単に海域攻略しくじっただけだよね?」

 

提督「アッハイ」

 

明石「しっかし武蔵さんは本当に硬いですね…加賀さんや飛龍さんが戦闘不能になって北方棲姫に敗北した戦いでも小破でしたよ。」

 

提督「しかも小破で出したしな。」

 

大淀「治したれよ鬼畜か。」

 

提督「2-5はあんなに簡単に突破できたのに…」

 

明石「提督の中で多摩戦場の女神説が立った瞬間であった。」

 

提督「だって木曾から多摩に代えたら無事故でボスも撃破だぜ?もう一種の呪いだろ。」

 

大淀「重婚は?」

 

提督「しない。多分新しい鎮守府に移籍したときに結婚艦を多摩にする。」

 

明石「暁ちゃん可哀想…ちんぽこ可哀想…」

 

大淀「ってかまた移籍するんけ。」

 

提督「知らんよ。まあもし移籍したらこのクソみたいな見切り発車小説は打ち切る。」

 

明石「今打ち切れ。」

 

提督「あぁんひどぅい。」

 

 

 

 

提督「ところで、そろそろ艦娘を虐待しないとタグ云々の奴で消されそうなんだよね。知らんけど。」

 

大淀「消されちまえ。」

 

提督「ってことで明石さん。」

 

明石「はい。」

 

提督「羽黒を連れてこい。」

 

明石「道具は?」

 

提督「取り敢えず電気椅子とペンチ持ってきて。あと、電気椅子の電流は艦娘が気絶した時に起こせる程度に設定しといて。」

 

明石「了解!」

 

大淀「やっと重い腰を上げるんですね。」

 

提督「実は2-1とか2-3でも負けててな。鬱憤が溜まってるんだ。」

 

大淀「グロ描写できるの?」

 

提督「これ書きながら練習する。」

 

大淀「わーお初手実戦で訓練方式。」

 

提督「まるで我が艦隊みたいだぁ…(直喩)」

 

 

 

明石「羽黒さーん。提督がお呼びでーす。」

 

羽黒「は、はい…」

 

彼女、羽黒は酷く怯えていた。

 

3-5で、三度も撤退の原因となってしまったからだ。

 

北方棲姫の火力の前では、重巡洋艦の貧弱な装甲は粘土の如くねじ曲げられてしまう。

 

その為、彼女は今回のみならず、幾度となく一撃大破の憂き目を見る羽目になっていた。

 

それまでは叱責だけで済んでいたが、今回はこの鎮守府では貴重な甘味や高速修復材を大量に投資した作戦だった。

 

それ故、このような失態の連続は、絶対にあってはならなかったのだ。

 

つい最近育成が再開された妙高、改装されてから一度も手を付けられていない那智、そもそも改装すらしていない足柄は、妙高型で最も練度の高い羽黒をただ慰める他なかった。

 

少しして、執務室の扉が四度叩かれた。

 

羽黒「失礼します…」

 

震えた声で入室するのは、妙高型重巡洋艦四番艦、羽黒。

 

提督「…来たな。まあ座れよ。」

 

提督に指示された椅子は、鉄製の見たこともない椅子だった。

 

羽黒「あの…これは…」

 

提督「座れ!」

 

羽黒「!!」

 

提督が声を荒げる。

 

それ以前も提督が大破撤退で発狂することはあったし、報告の際に喜怒哀楽の暴走によって荒ぶる事もあった。

 

しかし、今回のそれは、明らかに普段の怒鳴り声とは異なっていた。

 

羽黒は、全身を小鹿の様に震わせつつ、提督の指示に従った。

 

提督「なんで呼ばれたかわかるよな?」

 

羽黒「はい…」

 

提督「戦場で居眠りでもしてたのか?なんだあれは。」

 

羽黒「ごめんなさい…」

 

提督が立ち上がり、机上に置かれたペンチを手に取る。

 

もう片方の手には、結束バンドが握られているようだった。

 

羽黒「あの、提督…?」

 

提督は、今にも泣き出しそうな彼女の不安をよそに、テキパキと彼女の四肢を椅子に固定し始めた。

 

羽黒はこれから起こる事を察したのか、不安そうな顔は、みるみる青ざめていった。

 

羽黒「提督、許してください…それだけは…」

 

提督「…」

 

羽黒「許してください…何でもしますから…」

 

提督(ん?今何でもするって言ったよね?)

 

明石≪提督さぁん?私皆にバラしちゃいますよぉ~?≫

 

提督「…」

 

執務室には、幾つかの隠しカメラが仕掛けられていた。

 

これから始まる惨劇を捉える為に、明石が設置したものだった。

 

提督「羽黒。」

 

提督が口を開く。

 

羽黒「は、はい。」

 

提督「手ぇ開け。」

 

羽黒「は、はい?」

 

彼女が聞き返した瞬間、彼女の体が跳ね上がる程の電流が走った。

 

羽黒「ッ!!!ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!!」

 

提督「竹咥えさせときゃ良かったかな。鼓膜が吹き飛んだ。」

 

明石≪悲惨すぎる。≫

 

大淀≪音量注意≫

 

提督「激遅注意喚起くん嫌いだけど好き。」

 

提督が羽黒に視線を戻すと、彼女はほとんど気絶しかかっていた。

 

提督「早くなぁい?お楽しみはまだこれからだぞ…」

 

提督は弛緩した彼女の右の手の平を肘掛けに押し付けると、そのままペンチで中指の第一関節をへし折った。

 

羽黒「ああああああ!!!痛い!!!痛い!!!」

 

提督「うるせえ。」

 

彼は生き残った左耳の鼓膜を守る為に、羽黒の喉を殴る。

 

羽黒「カヒュッ…ゲホッゲホッ」

 

如何な貧弱とは言え、彼も立派な男性だ。

 

少なくとも、艤装解除状態の重巡洋艦よりは力も強い。

 

その力で、喉によく入り込む小さな拳で喉笛を撲られたのだ。

 

その苦痛や呼吸困難は想像に難くない。

 

羽黒「ていと…」

 

提督「次いこうぜ。」

 

羽黒はなんとか許しを乞おうとしたが、提督はそれを遮るかのように、今度は薬指に狙いを定めた。

 

羽黒「~~~~~!!!!」

 

彼女は提督を怒らせないよう、必死に声を抑える。

 

艦娘とは不思議な生き物だ。

 

艤装を付けていなければ人間並みの力しか発揮できないのに、その耐久性はどんな野生動物をも凌駕する。

 

史実の船の様に、サルベージさえ出来れば例え沈没しても修復でき(尤も、その場合は多くが深海棲艦化してしまうため、復旧はほぼ不可能だが)、頭が無くなっても曳航すれば"生還"することができる。

 

彼女らを殺すには、解体する他無い。

 

つまり、一人の人間如きに痛め付けられた所で、そうそう死ぬことはないのだ。

 

その事は、羽黒も提督もよく理解していた。

 

羽黒「やだ…ごめんなさい…提督…」

 

彼女の腿には、両目から溢れ出した雫が水溜まりを作っていた。

 

この折檻ができるだけ早く終わるよう、半ば祈るように掠れた声で許しを乞う。

 

だが、リョナラーである提督にとって、それはTDN精力増強剤でしかなかった。

 

提督「いい反応してんねぇ!道理でねぇ!」

 

羽黒は目をぎゅっと瞑り、次に折られるであろう小指から、できるだけ意識を遠ざけようとした。

 

しかし、彼女は全く想像しなかった衝撃で、意識を現実に叩き付けられることとなる。

 

提督から放たれた右ストレートは、羽黒のへその上数センチ、所謂みぞおちと呼ばれる部分に着弾した。

 

羽黒「う゛っ…!?」

 

彼女は油断しきっていた腹部への攻撃と、込み上げてくる吐き気に必死に耐えた。

 

だが、今度はそれが気に食わなかったようで、提督は無慈悲にも、二、三発目の拳を彼女の腹に打ち込んだ。

 

羽黒「お゛っ…く゛っ……お゛え゛っ…」

 

羽黒は艦娘の頑丈さをもってして、なんとか空気を吐き出すに留めた。

 

提督はそれを見て満足そうに殴るのを止めたが、彼女は最早限界に近く、冷や汗が全身から噴き出し、震える唇からは粘性の高い涎が垂れ落ちそうになっていた。

 

提督「ヒュー…やっぱ人間で遊ぶのって楽しいけど、結構体力使うな。」

 

明石≪初めてですし、そろそろ終わりますか?≫

 

提督「ん?…あぁ、まあこいつらは初めてだもんな。うし、今日は終わろう。」

 

明石≪お疲れ様でした。後片付けは私達がやるので、提督は怪しまれないように私室にでも戻っておいてください。≫

 

提督「うい、お疲れー。」

 

 

 

 

 

明石「それにしても、羽黒さんって結構丈夫なんですね。てっきり腹パンどころか、指を二本折られた時点で吐くかと思ったんですが。」

 

大淀「失禁もしてませんでしたし、壊しがいがありそうですね。」

 

明石「…なんか目的変わってません?」

 

大淀「フフフ…」

 

 

 

 

 

天龍「…なんか今俺のキメ台詞パクられた気がする。」

 

龍田「天龍ちゃん?」

 

天龍「…気のせいか。」

 

 

 

 

 

羽黒は、夜の廊下を一人とぼとぼと歩いていた。

 

あの後、明石と大淀が拘束を解き、そのまま工廠にて応急措置を施してもらった。

 

一応指は治ったが、殴られた腹の違和感や、提督のあの狂気に満ち満ちた瞳への恐怖・トラウマは、決して簡単に払拭できるものでは無かった。

 

妙高型の部屋に戻ると、足柄が心配そうな顔で彼女の帰りを待っていた。

 

他の二人はもう寝てしまったようだ。

 

足柄「大丈夫だった?」

 

羽黒「足柄姉さん…」

 

足柄「随分長いこと呼ばれてたけど…」

 

羽黒「…私は大丈夫。明石さん達に慰めてもらってただけだから…」

 

足柄「そう?それならいいけど…」

 

彼女には、提督に暴力を受けたなどと白状できるほどの勇敢さや無謀さは備わっていなかった。

 

羽黒自信が提督に酷く怯えてしまったというのもあるが、もしそれを白状して足柄が抗議にでも行ったならば、今度は妙高型の皆が同じ目にあってしまうかもしれないと考えたのだ。

 

彼女はいい子だ。

 

優しくて大人しい、典型的な優等生。

 

それ故、このような仕打ちを受けても、誰かに打ち明けるということができない。

 

提督もそれを理解していただろうから、今回指の二本で済んだというのは、むしろ幸運であったのだろう。

 

彼女は足柄に軽く挨拶を済ませ、明日に怯えながら眠りについた。




これ書き始めたの二年近く前ってマジ?
あと最後若干雑になった。スマソ。


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