インフィニット・ストラトス スカイズ・アンノウン (永瀬ケイ)
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設定 一夏(トリガー)
名前:織斑一夏
前世名:イチカ・オリムラ
所属:航空自衛隊、特殊任務飛行隊「疾風(はやて)」
前世所属:オーシア国防空軍、長距離戦略打撃群、第二小隊ストライダー
階級:特務二等空佐
前世最終階級:空軍中将
TACネーム:トリガー
コールサイン:ウィンド1(リーダー)
愛機:FFR-31MR スーパーシルフ→FFR-41 メイヴ
専用IS:エルフ→???
好きな物(事):紅茶、空を飛ぶ事(愛機又は専用機)、仲間、ラウラ
嫌いな物(事):無人機、誰かが傷付く事・失う事
概要
原作主人公兼本作主人公。原作の違いは、前世がエースコンバット7主人公「トリガー」で、記憶と経験を持って転生、原作両親は蒸発していません。戦闘になると無口になる。転生時、前世の記憶を失っていましたが、航空自衛隊の航空祭に家族と行った時に飛行していたF-15Jを見て、全てを思い出しました。思い出したあと、もう一度パイロットとして飛ぼうと前世の知識と経験を使いながら勉強をしました。それを近くで見ていた両親は、息子の夢を応援しようと航空学の本を買ってあげたり、体験入隊に応募していました。姉である千冬には、体を鍛えることを考えて篠ノ之道場を紹介しました。その時に、千冬の親友「篠ノ之束」とその妹「篠ノ之箒」と会いました。束には気に入られて連絡先を交換、妹の箒は、いじめを助けたことで懐かれた。(ただし、当時は暴力的だったが、再会時、少しは丸くなっている)だが、束が開発したパワードスーツ「IS」と白騎士事件の影響で別れてしまった。別れる時、箒は一夏に告白をしたが、返事は保留にしてもらった。それと入れ違いに中国から来た凰鈴音と出会い、体験入隊などを受けた時に腕を見込まれ入隊した。入隊したと同時に両親は飛行機事故に遭い他界してしまった。事故の原因は不明で、束が調べているらしい。
中学生になって、ある飛行隊の隊長に任命された。それが特殊任務飛行隊「疾風」である。隊長になって半年経った時、日本首相の護衛として、第二回モンドグロッソが開催されたドイツに向かった。その時に、決勝に上がった千冬に会おうとしたところを誘拐された。途中までは奮闘したがISを出され捕まったが、首相がドイツに救援を要請して救出してもらった。因みに千冬は、それを聞いて試合を放棄してでも向かおうとしたが、それより早く救出されたため、無事試合に出た。そのあと、無茶苦茶心配された。そのお礼として、千冬と一緒に一年間、ドイツの教官をした。それがきっかけで、ラウラと出会った。最初は敵意があったが、ドイツ空軍の航空部隊の模擬戦(一夏対一個小隊)を見て、敵意がなくなり、半年経った時には懐かれていた。そして一年間の教官を終えて、日本に帰る時、ラウラに告白され、再会した時に返事をすると約束をした(だが、心の何処かで一夏は……)
日本に帰った一夏は友人達と会ったがその中に鈴の姿はなかった。友人の五反田弾に手紙を預けて中国に帰国してしまった。帰国の理由は両親の離婚が原因だった。そして、手紙には帰国した理由が書いてあり、最後に「また会えたら、毎日酢豚食べてくれる?」と書いてあり、毎日味噌汁の中華版の告白だった。手紙を読んでまた半年経った時、空自に新型戦闘機3種が配備され、試験中だったISを起動させたことでIS学園に入学した。(一話参照)入学する時、条件をつけた。条件の内容は、学業より任務を優先することを条件に入学した。
説明が長くてすみません
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設定 機体(一夏機)
戦闘機
FFR-31MR スーパーシルフ 織斑一夏機
タイプ:ファイター
カラーリング:原作雪風
通常兵装:通常ミサイル、20mmガトリング砲
特殊兵装:6AAM、GPB、EML
概要
特殊任務飛行隊“疾風”の正式配備機。双発複座、シルフィードの派生機。ウェポンベイが外され、機体構造などが変更され、超音速巡航に適したエンジンの搭載といった改修が行われている。基本性能はシルフィードより高い。疾風の機体として全機の機種部分に「疾風」と達筆に書かれている。この機体は一夏専用にカラーリングされている。尾翼、主翼、本体部分にトリガーのエンブレム。尾翼に3本爪がペイントされている。愛称は「スーパーシルフ(妖精)」
FFR-41MR メイヴ
タイプ:ファイター
カラーリング:原作雪風
通常兵装:通常ミサイル、20mmガトリング砲
特殊兵装:8AAM、FAEB、TLS
概要
スーパーシルフの後継機として開発された無人戦闘偵察機FRX-99 レイフを有人機に改装した機体。ステルス性を意識した形状で、主翼型は胴体に滑らかに繋がる、前縁フラットのないシンプルなクリップドデルタで、ストレーキ部分を持つ。尾翼は二組存在し、最適な位置を自動選択する為、垂直尾翼と水平尾翼を兼ね備えていると言える。また、機首に前進角のついたカナードを有する。エンジンはFNX-5011-D スーパーフェニックスMk.XIを2基搭載、エアインテークを機体上下左右に計4基持ち、二次元推力偏向ノズルを持つ。愛称は「メイヴ(酩酊)」
後に一夏の新たな機体となるが、それは後々の話。
IS
エルフ
世代:第三世代
タイプ:高機動全距離射撃型
カラーリング:グレー、ライトグレーのツートン、白のライン
固定兵装:胸部固定チェーンガン×2、腕部収納アサルトナイフ、肩部特殊兵装用ハードポイント、ブースター内臓チャフ・フレア
通常兵装:ハンドガン×2、ブルパップ式マシンガン・グレネードランチャー付き×2、セミオートショットガン・銃剣付き×2、スナイパーライフル×1
特殊兵装:QAAM、6AAM、EML
ワンオフ・アビリティー:なし
概要
一夏専用IS。空自が開発中の試験機を改良し、一夏用にカスタムされている。バックパック、両脚部に大型ブースターが装備され、バックパックは展開式になっており、チャフ・フレア用の格納部分があり、両肩には特殊兵装用のハードポイントが設置されている。機動性はイタリアのテンペスタ以上。両腕部アサルトナイフは、手持ちと固定の切り替えが可能。ヘッドギアはヘルメット式、基本は外から見ると顔が見える状態だが、高機動に入るとバイザーとマスクが展開される。狙撃時はバイザーだけ展開される。右肩に3本爪、左肩に疾風の文字、ヘルメット横にトリガーのエンブレムがペイントされている。機体名は「エルフ(妖精)」
???
世代:不明
タイプ:不明
武装:不明
ワンオフ・アビリティー:不明
概要
詳細不明
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サイドミッション1『相部屋』
IS学園、入学初日、放課後
一夏は一人、教室の机に座って待っていた。それは、政府から急遽、自宅通学から学園寮での生活するようにと通知が来たのだ。連絡が来たのは、風間の電話の後、その直後に政府から連絡が来て、寮生活するように言われた。そして、一夏は部屋の準備が終わるまで教室で待っていた。
「お待たせしました、織斑くん!」
「すみません、山田先生、ありがとうございます」
「いえ、こちらが織斑くんが入る部屋の鍵です」
「確かに」
一夏が鍵を受け取るとあることを聞いてきた。
「山田先生、俺の部屋は一人部屋ですか?」
「残念ですが、一人部屋ではなく相部屋です」
「ですよね。相手の方は、このことを?」
「いえ、急だったのでまだ知らされていません。私も説明のため行くので、安心してください」
「助かります。それで荷物なんですが……」
「荷物なら私が持ってきた」
後ろを向くと織斑先生がキャリーケースとバックを持って立っていた。
「ありがとうございます、織斑先生」
「荷物はもう用意されていたが、こうなる事を予想していたのか?」
「ええ、まあ」
「そうか、では山田先生、あとはお願いします」
「わかりました。いきましょう織斑くん」
「了解です」
一夏は荷物を持って、山田先生の後を付いて行った。そして、寮についた。え?早い?気にすんな。で、今は部屋の前にいる。
「篠ノ之さん、いますか?篠ノ之さん?」
山田先生はノックしながら呼んだ。て、相部屋の人って箒だったのか。だが、部屋からは返事がなかった。
「留守でしょうか?」
「私が入るので、織斑くんは待ってて下さい」
「はい」
そう言い、山田先生は鍵を開けて部屋に入っていった。
“篠ノ之さん、いますか?”
“山田先生?どうしたんですか?”
“あ、篠ノ之さん。いたんですねって、なんて格好してるんですか!”
“す、すみません!シャワーの後だったので!”
“とりあえず服を、キャッ!”
“わー!タオルが!”
「俺は何も聞いてない、俺は何も聞いてない、俺は何も聞いてない………」
そんな会話を聞こえてしまった一夏は、耳を塞いで蹲っていた。少し経って、扉が開いた。
「えっと、お待たせしました。織斑くん」
「えっと、大丈夫です……」
「……聞こえてました?」
「聞いてません!俺は何も聞いてません!」
「そ、そうですか……では私はこれで……」
「はい、ありがとうございました……」
そう言い、山田先生は去り、一夏は部屋に入った。部屋に入ると箒はベットに座っていて、若干顔が赤かった。
「えっと、大丈夫?」
「だ、大丈夫だ。先生から話は聞いた。お前が同居人だと」
「そう、上からの命令でね」
「どういうつもりだ……」
「え?」
「男女七歳にして同衾など、何を考えているんだ!」
「考えが古いよ、箒」
箒ってしっかりしてるところはあるけど、考えがちょっと古いんだよね。
「まあいい、それより聞きたいことがある」
「聞きたいこと?」
「屋上でのことだ」
屋上?ああ、そうか……
「お前はあの時、「あの時のことは忘れていない」と言った」
「うん……言ったね」
「あの時、私が引っ越す時、私はお前に告白した。今答えを聞かせてくれ」
そう真っ直ぐと見ながら、箒が聞いてきた。俺は迷ったが、俺は………。
「ごめん箒、俺はお前とは付き合えない」
「!、なぜだ……?」
「正直、俺のことを好きになってくれるのは嬉しい。だが……」
「だが?」
「……………」
「言えないのか?」
「ああ…………」
「………わかった」
「え?」
箒は立って、俺の隣に座ってこう言った。
「理由があるのはわかった。だが、言えないことがあるなら無理に聞かない」
「箒……」
「だが!」
「!」
「一夏、私はお前が好きだ。だから、いつかお前を落とす。いいな?」
「………わかった。でもそう簡単に落ちないからね」
「望むところだ!」
そう言い、箒はとてもいい笑顔で答えた。ああ、やはり俺は、
何も失いたくないんだ。
一夏に何があったのかは、後に語られる。
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プロローグ
空が何色かっての、あんたには大事なことか?俺にとっては間違いなくそうなんだ。心に目指す空の色、俺のは………『ダークブルー』だ。
俺には前世の記憶がある。前世の俺は、ある国の空軍のパイロットだった。その国で戦争が起こった。相手は、遠い海の向こうの国だった。俺は、その戦争に参加して、戦って、そして戦争を終わらせた。俺はその戦争で英雄になった。英雄になった俺は、そんなことを気にせず寿命が尽きるまで飛び続け、そして死んだ。気が付いたら、俺は子供になっていた。部隊の仲間から聞いたことがある。人は皆、輪廻転生を受けると、生涯を終えた人は、新しい生を受け、生まれ変わると。その時に、前の自分の記憶は無くなる。そう聞いた。俺には何故か記憶がある。いや、“思い出した”と言った方がいい。まだ幼い頃、家族と航空祭に行った時、飛行していた自衛隊のF−15Jを見て、思い出した。“前世の俺は戦闘機乗りだった”と。それから俺は、航空自衛隊に入るために勉強して、体験入隊を受け、小学6年で入隊した。世間は『最年少入隊!天才現る!』『天才少年入隊!所属は空自?!』など、ニュースになった。入隊して少し経った頃、昇進を受けた。高い操縦技術と判断能力を見込まれて、最年少で……あー……何階級特進したか分からんが、俺は一等空尉になった。わかりやすく言うなら、大尉になった。前世の腕を引き継いでるからな。でも、まだ12歳だったから、学校にも行くようにと上官に言われ、緊急時の時は呼ぶと学校に通った。まぁ……学校では有名人になってて、取材とか殺到してたけど、学校と上層部に頼んで断ってた。中学1年になった頃、姉がISの世界大会『モンドグロッソ』に参加すると聞き、ドイツに向かった。………戦闘機で。
『IS』とは、正式名称『インフィニット・ストラトス』は、女性にしか使えないパワードスーツだと聞いたが、本来は宇宙探査を目的に作られたがある事件で兵器として使われている。そのせいで『女尊男卑』と呼ばれる風潮が生まれた。事件の内容はそのうち説明する。
で、ドイツに向かう前に自衛隊上層部が「VIPとして来てくれないか?」と頼まれ、俺は「護衛機兼護衛人兼VIPとしてならいい」と言うと、それを了承してくれた。大会を観戦していた俺は、姉が決勝戦まで来たので会いに行こうと日本首相に「姉に会ってきます」と言い部屋を出た。因みに、首相とは仕事で何回か会っていて面識はある。向かう途中、謎の集団に囲まれて俺を誘拐しようとした。途中まで奮闘したが、ISを出してきて、俺は拘束された。俺を誘拐した目的は、『姉の優勝を阻止』だったが、それを知った首相がドイツに協力してもらって、俺を救出。姉は、無事優勝した。ドイツには、協力してもらったお礼として一年間、姉と一緒に軍の訓練教官になった。姉はISの教官を、俺は戦闘機の教官を務めた。教官を務めている時、一人の同年代の少女が俺に聞いてきた。「何故そんなに強いのか?」と………。俺は少女に言った。「空の向こうを目指すため」と言った。少女は、わからなかっとのか微妙な顔をしていて、俺は「つまり、夢を目指しているんだ」と言うと少女は納得した顔をしていた。俺と少女は会話をした。
「教官みたいに強くなるのか?」
「姉さんのことか?いや、俺は姉さんみたいに強くなろうとは思わない。ただこの空を飛びたいだけ、この空の向こう………『ダークブルー』を見たいんだ」
「『ダークブルー』………」
「そうだ。でも、ダークブルーのその先の宇宙も見てみたい」
「宇宙………」
「あぁ、そうだ………」
それから、少女とは仲良くなって、そしてあっという間に一年が経った。俺と姉は教官の仕事を終え、日本に帰国した。帰国するとき、ドイツ軍の皆が見送りに来て、俺と話した少女も来ていた。少女は俯いていて、少女が言ってきた。
「また、会えますか?」
「また会えるさ、この空を飛んでいればな」
「もし、またお会いしたら………」
「うん?」
少女は俯いていた顔を上げ、言った。
「私と付き合ってください!!」
「なっ!」
「ほう…」
「「「おおお!!」」」
俺は驚き、姉は感心し、軍の皆は歓声を上げた。驚いたが、俺は笑みを浮かべこう言った。
「いいぜ、その時は今より綺麗になってたら付き合ってやる」
「本当ですか!」
「ああ、だから綺麗になって、いい女になれよ」
「はい!」
俺と少女は、そこで別れた。またいつか会えると信じて………。
そして今は………
*
「………!……くん!織斑一夏くん!」
「!っはい?」
「ごめんね、今あ〜おまで来て、今織斑くんの番なの。いいかな?」
「大丈夫ですよ。だからそんな畏まらないでください」
そう言い、俺は頭を切り替えて、周りから見えるように立って自己紹介をした。
「皆さん、初めまして。今日から“IS学園”に入学しました織斑一夏です。航空自衛隊、特殊任務飛行隊『疾風(はやて)』所属、TACネーム『トリガー』、階級は特務二等空佐です。好きなことは、愛機で空を飛ぶこと、これから三年間よろしくお願いします」
どういうわけか、ISを起動してしまった俺は、『世界初の男性IS操縦者』としてIS学園に入学してしまった。
そして前世の俺の名は………イチカ・オリムラ、オーシア国防空軍、長距離打撃戦略群、第二小隊『ストライダー』隊長、TACネーム『トリガー』………三本線と呼ばれ、第二次大陸戦争を終わらせたパイロットだ。
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ミッション1
IS学園入学前
トリガーこと一夏は、航空自衛隊、特殊任務飛行隊『疾風』の司令官、『風間』空将から呼ばれ、松島基地に来ていた。司令からは、ハンガーに来てくれと言われていて、今ハンガー前にいた。
「空将ー!いますかー!」
「私ならここだが?」
「うお!」
空将!いつの間に!
「いまさっき来たところだ」
「しれっと心を読まないで来れませんか……」
「ははははは!すまんすまん」
この人が疾風の司令官、風間空将。俺が入隊した時からお世話になっている人だ。
「それで、なんのようで私を読んだのですか?」
「うむ、実は我が航空自衛隊に新型機が配備されるんだ」
「新型ですか?」
「そうだ、それで君を読んだのは、新型機を見せようと思ってな」
「このハンガーにあるんですか?」
「そうだ」
そう言うと空将は、ハンガーに入って行った。俺は空将について行った。仲は暗かったが、少しだけ機体のシルエットが見えた。空将はハンガーの灯りをつけた。
「っ!……これは!」
明かりがついて新型機の姿がはっきり見えた、一言で言うなら、妖精だ。
「左から順に説明しよう。一番左が、『FFR−31 シルフィード』高い空戦能力を持ったファイター機だ。真ん中の機体は、『FA−1 ファーン』対地攻撃と空戦が可能のマルチロール機だ。そして最後が、『FFR–31MR スーパーシルフ』特殊任務用の機体で、シルフィードの派生機だ。性能はこちらが高い。この機体は、我々『疾風』の配備機になる」
「私たち専用の機体ですか……」
俺は、スーパーシルフに近づき機体を見た。機首部分に撫でるように触れ、呟いた。
「………いい機体だ」
「気に入ったか?」
「はい!」
「この3機は、艦載機としての運用が可能だ。そして明日から正式に配備される。明日から機体に慣れてもらうぞ?」
「了解です、空将!」
俺は敬礼をして、返事をした。そのあと、ハンガーを出て建物に戻る時、隣のハンガーの中にあった物に目が移った。
「あれは……?」
「うん?どうした一尉?」
「空将あれは?」
「ああ、あれか。あれは整備中のISだ。なんでも新型で、ここでテスト飛行をしていたらしい」
「なるほど……」
「見に行くか?」
「いいんですか?」
「ああ、すまない!見学して行ってもいいだろうか?」
「ああ、空将、いいですよ。多分大丈夫かと」
「そうか、ありがとう」
「ありがとうございます」
研究員の人に許可をもらい、空将と俺は近くに行き、ISを見た。
「これがIS……」
「近くで見るのは、初めてかい?」
「ええ、まあ……」
「なら触ってみるかい?」
「いいんですか?」
「ああ。触っても反応しないと思うが……」
研究員が言ってる中、俺はISに触れた。すると突然、頭の中に多くの情報が入ってきた。
「ISが……起動した!?」
「な、なんで………!?」
「一夏お前、ISを動かせたのか!?」
「急いで政府とIS委員会に連絡しろ!」
これが、俺がISを起動した時の話だ。それから俺は、日本政府と自衛隊上層部にIS学園に入学することが決定され、その後ISを動かしたことで、二階級特進、特務士官になった。そして今は………
*
「(こうしてIS学園にいるんだよなー)」
ここIS学園は、ISの操縦を教える教育機関で、そしてここは『女子学園』だ。男は俺一人、全く肩身が狭いぜ。今は、前回の自己紹介の途中だ。知らないやつは、プロローグを見てくれ。(メタ発言!)
「「「「キ」」」」
「あ(イヤな予感)」
「「「「キャーーーーーーー!!!!!」」」」
「(のおおお!耳があああ!?)」
これが人間音響兵器か!
「男よ!しかもイケメン!」
「あぁ、入学してよかったああ!」
「私を空に連れてって!」
「私を抱いて!そして罵って!」
おい!最後!
「これは何の騒ぎだ」
「あ、織斑先生。もう会議は終わられたんですか?」
突然、教室の扉が開いて見覚えのある人がきた。その人は俺の姉『織斑千冬』ドイツの教官を終えた後、今はIS学園の教師をしている。姉さんに声をかけた人は、この教室の副担任『山田真耶』先生。学生時代は、姉さんの後輩だったらしい。
「ああ、山田君。クラスへの挨拶を押しつけてすまなかったな」
「い、いえっ。副担任ですから、これくらいはしないと……」
そう会話をして姉さんは、教卓にたった。
「諸君、このクラスの担任になった、織斑千冬だ。君たちヒヨッコを一年で使えるように育てるのが仕事だ。その際私に対しては、はいかYesで答えるように異論は認めん」
相変わらずで安心したよ。(苦笑)
一拍置いて、
「「「「「キャーーーーーーーー!!!!!」」」」」
「(人間音響兵器、第二波ああああああ!?)」
あ!よく見たら窓にヒビが!どんだけの威力だよ!?
「千冬様!本物の千冬様よ!」
「ずっとファンでした!」
「私と付き合ってください!」
「私を抱いてください!」
だから!最後!
騒ぐ女子達をみて、姉さんは額に手を当て言った。
「……毎年、よくこんなに馬鹿者が集まるものだ。何か?私のクラスだけ馬鹿者を集中させているのか?」
あー……それは……ご愁傷様です姉さん。今度、美味しい物作るから。
「きゃあああああ!お姉様!もっと叱って!罵って!」
「でも時には優しくして!」
「そしてつけあがらないように躾をして!」
……もう、ツッコム気力がない。……それと、
「(大変な学園生活になりそうだ)」
そう思いながら、俺は窓の外の空を見た。
部隊設定
特殊任務飛行隊「疾風(はやて)」
航空自衛隊各地で選び抜かれたパイロットが集まった精鋭部隊。入隊試験難易度は、陸上自衛隊の特殊作戦群並み。この部隊のエースはトリガーこと一夏である。海外の空軍パイロットからは恐れられており、風部隊と呼ばれていた。風のように早く敵を落とす姿を見てそう呼ばれるようになった。司令官は「風間空将」、飛行隊隊長は一夏が務めている。
タグの追加を募集しています。コメントにお願いします。
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ミッション2
箒&セシリアの絡みです。あと一夏(トリガー)の口調が定まらないのでご了承ください。
自己紹介後
「だ〜……疲れた」
自己紹介を終えて机に突っ伏した一夏は慣れない視線に疲れていた。視線の中には興味、好奇心、好意、軽蔑といったものがあった。
「(好奇心と興味はわかる。軽蔑はおそらく女尊男卑思想の女。好意は心当たりがあるから大丈夫だと思うが、それにしても………)」
俺は目線だけ廊下の方を見た。廊下には他クラスの女子が多くいて、一年だけじゃなく二、三年の生徒らが詰めかけている。教室内の女子はどう声を掛けようか迷っているらしくヒソヒソと声が聞こえた。
「(これは慣れるのに時間がかかるな)」
そう思いながら俺はバックから魔法瓶を取り出し、カップに注いだ。中身は紅茶で気分を落ち着くには丁度いいのだ。
「……ちょっといいか」
「ん?」
突然、話しかけられ一夏は飲んだカップを瓶に戻し、話しかけた人物を見た。
「……箒?久しぶりだな。6年ぶりか?」
「…………うむ」
彼女の名は『篠ノ之箒』。俺が昔まだ空自に入る前、通ってお世話になった剣術道場の子だ。髪型は昔と変わらずポニーテールで大和撫子と思わせる雰囲気がある。それにしても昔と比べて変わらないな。色々と成長してるが……
「廊下でいいか?」
「いや、廊下はあの通りいっぱいだ。屋上に行こう」
「わかった」
箒と廊下に出て屋上に向かった。向かう途中、特に会話はないが緊張しているような感じはした。それに……
「(自己紹介の時の好意の視線は箒だったのは予想はできた。好意を持たれたのも心当たりがあるが……)」
そう、好意の視線は箒で好意を持った理由もわかっていた。昔箒がいじめにあってた時があり、助けた時に好意を持たれた。……色々と自分の考えを押し付けられたが、今は大丈夫だと思う。屋上について俺はふと思いついたことを話した。
「そういえば」
「なんだ?」
「去年の剣道の全国大会で優勝したな。おめでとう」
「な、なんで知っているんだ!」
「新聞で見た」
「なんで新聞なんか見てるんだ!」
「基地だと新聞を読むことが多いからね」
「………」
「?」
さっきまで赤くしていた顔を下に向いて俯いて無言になった。それを見た俺は首を傾げた。
「自衛官になったんだな……」
「……うん」
「夢…叶えたんだな……」
「………うん」
「そうか…………」
そこから沈黙が続いた。聞こえるのは潮の音だけ
「………………箒」
「……なんだ?」
「……あの時のことは忘れてないから」
「!!」
そう言って箒は驚いた顔をした。箒はすぐに聞こうとしたがチャイムが鳴った。
「時間だ、教室に戻ろう」
「……わかった」
俺たちは教室に戻った。ギリギリに着いたが、織斑先生に出席簿で叩かれた。あれ、普通の出席簿だよね?普通叩いてあんな大きい音出るか?
*
二時限目はISの基礎授業で、山田先生が担当していた。すらすらと教科書の内容を読んで、わかりやすく説明していた。
「ここまでで、何かわからな人はいますか?」
シーン
「えっと……織斑くんは?」
「自分は大丈夫ですよ。山田先生の教えはとてもわかりやすいので」
「「「うんうん」」」
俺の言葉に賛成してみんな頷いた。山田先生はそれを聞くと顔を赤くして照れていた。
「そ、そうですか?それはよかったです」/////
(((((かわいい)))))
山田先生はこの教室の癒しと確定した。
*
「ちょっとよろしくて?」
「うん?」
二時限目の休み時間、一人に生徒が俺に話しかけて来た。相手を見て、金髪で貴族の雰囲気を出した女性だった。だが彼女の目は俺を見下していた。
「訊いてます?お返事は?」
「(女尊男卑か…)失礼、イギリス代表候補生、セシリア・オルコットさん」
「あら、わたくしのことをご存知でしたか」
彼女の名は『セシリア・オルコット』イギリス代表候補生で専用気持ちだ。貴族出身で高貴な雰囲気があるが、女尊男卑のせいで雰囲気が台無しだ。しかし『オルコット』、どこかで聞いたことがあるが………。
「君のことは、自己紹介の時に聞きましたから」
「そうでしたか……」
事前に知ってると思ったのか?
「それで、何かご用で?」
「そうでした。ISのことでわからないことであれば、教えて差し上げてもよくってよ。何せわたくし、入試で唯一教官を倒したエリート中のエリートですから」
オルコットは胸を張って言った。生憎だが、指導は間に合っている。
「すみませんが、指導の方は間に合ってます。入学前に空自のIS部隊の方々に教えてもらいましたから。それと私も教官を倒しました」
「は………?」
それを聞いて、オルコットは驚きの表情をし、聞いてきた。
「わたくしだけと聞きましたが?」
「仕方ありません、私が受けた時は君たちより後でしたから」
そう言ったが、オルコットは納得していなかった。
「ですが!まだISに触れて少ししか経ってないのに、教官を倒すのは……」
「先ほども言いましたが、試験を受けるまで、基地に居たIS部隊の皆さんに、ISのアグレッサー部隊にレクチャーしてもらいました。自分で言うのもなんですが、物覚えがいいんです、私は」
「くっ……天才ということですか……」
そう話している間にチャイムが鳴った。
「!……また来ますわ」
「(出来れば来ないでくれ)」
そう思いながら、オルコットが去るの見て、俺は席に着き、深い溜息を吐いた。
「は〜〜……(これは、面倒なことになるかな)」
そう予想した一夏の考えは、あとに的中するのだった。
セシリアのお嬢様口調は、自分が予想してたのより難しい。
あと更新遅れて本当にすみませんでした。
ちょっとした用語説明
アグレッサーとは「侵略者」という意味で、戦闘機の訓練において敵を演じる専門の部隊です。 アメリカ海軍では「アドバーサリー(敵)」とも呼ばれています。
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ミッション3
FFR-31 シルフィード
タイプ
ファイター
イメージカラー
F-15J 空自仕様
通常兵装
20mmガトリング砲
ミサイル
特殊兵装
4AAM
XSDB
PLEL
概要
航空自衛隊主力配備機、翼型はクリップトデルタの主翼と上反角のついたカナード、外反角のついた双垂直尾翼と水平尾翼で、エンジンノズルは3枚のベーンによる可変ベクタリング方式を採用している。胴体内にウェポンベイが搭載されている。愛称は「シルフィード(風妖精)」
三時間目
休憩が終わって、オルコットが去った後、二時間目が始まった。二時間目は姉さんこと織斑先生がやるようだ。織斑先生の授業はISに使う各種装備の確認だった。ISに使われている装備は実体、実弾だけじゃなく、エネルギー兵器や光学兵器が使われている。エネルギー兵器と光学兵器は、前世(エースコンバット7)で使ったことがある。そしてこの世界の戦闘機は、ISに対処できるように先程の2つを前世と同じように装備させることができる。俺はそれを知った時、空自に新しく配備された3種の戦闘機(シルフィード、スーパーシルフ、ファーン)に装備されているか訊いたところ、装備されているらしい。だが、それぞれ装備が異なっていて、種類が少ないそうだ。戦闘機に使われている装備は、TLS(高出力レーザー)、PLSL(パルスレーザー、高出力レーザー機銃)、EML(レールガン)の3つしかない。この3つは、前世使っていたから、すぐに慣れた。だが、疾風に配備されているスーパーシルフはEMLが装備されていて、一般機のシルフィードはPLSLが装備されている。ファーンは対艦戦闘を中心に装備するため、エネルギー、光学兵器は装備されないらしい。さて、説明はここまでにして授業に集中しよう。
「ああ、そうだ。再来週に行われるクラス対抗戦に出る代表者を決めないといけない」
クラス対抗戦?代表者?
「クラス代表はそのままの意味だ。対抗戦だけではなく、生徒会の開く会議や委員会への出席……まあ、このクラスの委員長になる。」
ふむ……対抗戦は興味はあるが、委員長にはなりたくないな。なぜか?仕事(空自)があるからだよ。
「立候補するものはいるか?または自薦、他薦するものはいるか?」
織斑先生が言うと……
「はい!織斑くんを推薦します!」
ほうほう、そうかそうか…………なに!?
「私も織斑くんがいいと思います!」
「私も織斑くんがいいです!」
……これはまずいな………
「織斑先生!辞退してもいいでしょうか?」
「理由を聞こう」
俺は席を立って、説明した。
「自分は現役の自衛官で、疾風のパイロットです。任務が入ったときは、学業より任務を優先することになっています。なので、クラス委員長は自分…「納得できませんわ!」
説明する途中、甲高い声が遮った。声の正体は、休憩時間に来た、セシリア・オルコットだった。
「そんな選び方、納得できません!物珍しいからと言って、男を代表にするなど許せませんわ!」
お怒りだな……
「大体、わたくしはこんな島国まで来て、IS技術を上げるために来たのに、極東の猿が代表を務めるなど恥晒しにもほどがありますわ!」
ん?
「それに、文化としても後進的な国に暮らさなくてはいけないこと自体、わたくしにとっては耐え難い苦痛でーー」
「そこまでだ、セシリア・オルコット」
一夏はセシリアの言葉を止めた。
「なんですの!」
「周りを見てみろ」
「え?………………!?」
言われた通り周りを見た、セシリアはクラス全員に白い目を向けられていた。
「あまりそういう事を言うとクラスでの自分の立場がなくなるぞ。熱くなるのはいいが、言葉を選べ」
「……すみ………ません…………」
……これで大丈夫のはずだ。
「収まったな。では、織斑とオルコットは一週間後、代表を決めるために試合を行う。織斑構わないか?」
「ここまで来たらやるしかありません。試合のことは自分から上官に伝えておきます」
「頼む、では授業を再開する」
*
『そうか、そんなことが……』
「はい、それで試合のことですが……」
『ああ、構わない。それにお前の専用機は当日の三日前に到着する予定だ』
「了解です。それまでにはトレーニングはしておきます」
あの後、時間が過ぎて昼食休憩になって、風間空将にこのことを連絡していた。
『そうだ、お前に伝えたいことがある』
「?なんですか?」
『近々、そっちの港に我々直属の空母が到着する。入港日はISが到着する日と同じだ。その日と同時に専用機を渡す予定だ』
「空母?まさか、アドミラル56が!」
『ああ』
「よく上が許可してくれましたね」
『何言ってる?お前は日本が誇るエースパイロットだぞ。お前の実力は戦闘機に乗ってこそだ!」
「……ありがとうございます」
本当、この人には頭が上がらないよ。
『それと、その日は俺もいくからよろしく伝えといてくれ」
「了解です」
『それよりも聞きたいんだが……』
「はい?」
『自分だけハーレムの気分はどうーー』
p
「………」
……さて
「飯食いに行くか」
機体説明書いたけど、これで大丈夫でしたか?
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ミッション4
これよりブリーフィング(二次創作)を開始します。
クラス代表戦三日前
“IS学園港”
「そろそろ着く頃か?」
「はい、予定通りならもうすぐつくかと」
「私、本物の空母見るの楽しみです!」
「あの…私はここに居ていいのでしょうか?」
上から、千冬、一夏、真耶、箒の四人が港にいた。箒に至っては、一般生徒の自分がいて大丈夫なのかと不安でいた。
「大丈夫だよ箒。君のことは俺の上官に言ってあるから、問題なく乗船できる。だから問題ない」
「そ、そうか」
そう言って、箒は少し落ち着いた。
「それより織斑くん」
「はい?」
「制服はどうしたんですか?」
真耶に聞かれ、一夏は自分の服を見た。一夏は、今日のことを考えて学園制服ではなく、空自制服を着ていた。
「今日は、空自の皆さんに会うので、今日は学園制服ではなく、空自の制服を着ているんです。一応自分、自衛官なので」
「成る程、そうだったんですね!」
「それに自分の上官も来ますから」
「あぁ、そういえば言ってたな」
一夏たちが話している間に空母が見えてきた。
「見えてきましたよ!」
「あれが……」
「海自が開発した原子力空母アドミラル56。そして、我々疾風の専属空母です!」
空母が到着し入港した後、一夏たちは乗船して甲板に上がった。そこには、艦長服を着た一人の男性がいた。
「初めまして、アドミラル56艦長、飯田一等海佐です」敬礼
「航空自衛隊、特殊任務飛行隊“疾風”所属の織斑特務二等空佐です。今日はよろしくお願いします飯田艦長」敬礼
「こちらこそよろしく頼む」
そう言って、俺と艦長は握手をした。艦長に案内され、俺たちは格納庫に向かった。向かう途中、織斑先生に話しかけられた。
「艦長とは顔見知りではないのか?」
「艦長と会ったのは今回が初めてです。入学前はまだ空母は完成していませんでした。艦長が誰になるのかも知りませんでしたし」
「だから、初めましてだったのか」
「はい」
「お話の途中すみません。着きましたよ」
艦長に言われて、俺と織斑先生は話をやめた。話している間に格納庫に着いたらしい。格納庫に入って最初に見たのは、綺麗に並ばれた妖精たち、FFR-31MRだった。
「綺麗……」
真耶の言葉に箒と千冬は頷いた。その横で一夏は辺りを見渡して何かを探していた。それを見つけると、一夏は走って行った。
「一夏!」
「待て!篠ノ之!」
「大丈夫だ」
「え?」
一夏が走って行くのを見て、箒は後を追って走って行き、千冬はそれを止めようとするが、誰かに止められた。
「……………」
一夏は走った。自分が求めているものを見つけ、それを求めて走った。そして、それに着いた。
「……久しぶり、相棒」
一夏はそれを撫でた。一夏が求めていたのは、自分の体の一部と言える、自分の愛機だった。
「はあ…はあ……一夏……いったいどうしたんだ?……いきなり走っていって?」
「ごめん箒、久しぶりに自分の愛機に会ったんだ。我慢できなくて……」
「一夏………」
一夏の言葉に箒は、何も言えなかった。今の一夏は、ずっと会えなかった恋人にやっと会えたような感じだ。箒は、一夏が入学してからこんな姿を見た事はなかった。自分の知らない一面を知れて嬉しい気持ちと愛機を求めている姿を見て嫉妬した気持ちが複雑になって何とも言えなかった。
「やはり、一目散にそいつに向かったか」
「空将……」
「久しぶりだな、特務二佐」
振り返ると後ろには、千冬、真耶、飯田、そして風間の4人がいた。
「これ(IS)が終わったら、そいつで飛ぶといい」
「いいのですか!」
「ああ、許可は取ってある」
一夏は喜んだ。久しぶりに相棒に乗れると。
「それじゃ、アリーナに向かうぞ。準備しろ特務二佐」
「はっ!」敬礼
そして、一夏たちはアリーナに向かった。
これを書いてて思った事。
「あれ?箒がメインヒロインぽくなってる?」
です!
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ミッション5
“IS学園、第3アリーナ、ピット内”
一夏たちは、空母から運んできたISを積んだコンテナをアリーナに運び、準備を進めた。飯田艦長は空母のことがあるので、空母で別れた。
「オーライ!オーライ!」
「よし!そのままゆっくり!そうだ!」
「止まれ!よし、コンテナを下ろせ!」
作業員たちがコンテナを運び終え、その一人がこちらに来た。
「空将、特務二佐、コンテナの移動、終わりました」
「ご苦労」
「ご苦労様です」
作業員の一人に言うと、奥から研究員が来た。
「特務二佐、ISを装着する前にこちらを」
「これは、耐Gスーツ?」
研究員の手には、戦闘機パイロット用の耐Gスーツを持っていた。だが、一夏が知っている耐Gスーツとデザインが異なるものだった。
「戦闘機用耐Gスーツを元に作ったISスーツです。耐G性能が上がっており、耐熱、耐寒、耐衝撃などを加えております」
「へー」
「それと、このスーツでの戦闘機の搭乗が可能です」
「もうただのISスーツじゃないですね」
「ごもっともです」
そんな会話をしながら、一夏はスーツを受け取り着替えに行った。(ISスーツのデザインは、ミハイが使用していた耐Gスーツです)
数分後
「着替え終えました」
「準備出来たな、よしコンテナを開けてくれ」
「了解、コンテナ開放します」
コンテナが開放され、機体が現れた。
「これは……あの時の新型!」
「そうだ、お前が初めてISを起動させた機体だ。俺が上に頼んで、お前専用にしてもらった」
「よく上が許可しましたね……」
「そりゃお前、世界初の男性操縦者だからな。欠陥だらけの機体じゃダメだろ!」
「その言い方だと、有ったんですね、欠陥だらけの機体……」
「………あぁ」
「因みにどこです?」
「…………倉持技研」
「えぇ……」
倉持技研は日本のIS企業であり、第二世代量産機「打鉄」を作った企業だ。
「でも、なんで倉持技研が?」
「一つは、お前専用のISが近接戦格闘用の機体でな、武器は刀一本だけで、ワンオフ・アビリティーが搭載されていたが、諸刃の剣だったことで、自衛隊上層部はこれを断った。一応聞くが、お前こんな機体、扱えるか?」
「無理です」即答
「だよなぁ……。あともう一つあるんだ」
「もう一つ?」
「あぁ、もう一つは、開発途中だった今の日本代表候補生の専用ISの開発を凍結させようとしたんだ」
「はあ!?」
候補生の開発機体を凍結!?つまり……
「今までやっていた仕事を放り出してまで作ろうとしたんですか!?」
「その通りだ」
「バカですね、そいつら」
「全くだ」
「「はぁ……」」
「あの……そろそろいいですか?」
「あ、あぁ、すまんすまん」
「すみません」
研究員に言われて、一夏は機体に向かい装着した。
「違和感はありませんか?」
「大丈夫です」
「では、そのまま説明しますね。今、特務二佐が着ているISの機体名は“エルフ”。高機動全距離射撃型ISです。スピードはテンペスタ以上です。武装は豊富なので一部省略します。この機体には戦闘機に使用される特殊兵装を装備しています」
「特殊兵装を?」
「はい、特殊兵装は6AAM、QAAM、EMLの三種です。固定兵装もありますが、機体を動かしながら確認しましょう」
「わかりました」
「では、カタパルトに移動してください」
言われた通りにカタパルトに移動した一夏は、シャトルに足を載せた。
『カタパルト圧力上昇、80、90、グリーンゾーンです』
『射出シャトル装着完了!バリアー上げろ!』
作業員たちの声を聞きながら、バリアーが上がった。
『トリガー、発進を許可します』
「了解。トリガー・ウィンド1、発進します」
バックパック、脚部のブースターに火を入れて、俺は新しい翼を持って、飛んだ。
今回は、一夏の専用機受け取りだけです。戦闘シーンは次回か、まだ先かです。
次回もお願いします!ケイ、アウト
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ミッション6
代表決定戦当日
“IS学園、第4アリーナ、Aピット”
エルフの受領、並びに訓練し、さらに当日に向けての準備を終えて、代表決定戦当日になった。そして今、俺と付き添いで来た箒と一緒にAピットで待機していた。
「つ、遂にこの日が来たな……」
「お前が緊張してどうする箒」
「お前は緊張してないのか、一夏?」
「まあね。仕事柄、慣れてるから」
「す、凄いな……」
「そうでもないよ」
前世の、あの戦争と比べたら、緊張なんてしないよ。
『まもなく、代表決定戦を開始します。パイロットは準備を始めて下さい』
「時間か、それじゃ箒、行ってくる」
「ああ、絶対勝ってこい!」
「勿論だ」
エルフを展開して、カタパルトに向かった。足を固定して準備が整った。さぁ、行くぞ!
『接続確認、カタパルト圧力安定、射出準備完了、発進どうぞ』
「ウィンド1、トリガー、発進する」
射出され、バレルロールをして、アリーナに向かって飛んだ。アリーナに着くと先にオルコットが居た。
「あら、逃げずに来ましたのね」
「………」
機体識別データ確認、イギリスの第三世代IS。機体名ブルー・ティアーズ、武装は……レーザーライフル、実体ナイフ、ビットが6機……情報通り。
「実は、あなたのことを調べさせてもらいました」
「なに?………」
「まさか、あなたがあの“3本線”だったとは思いませんでした」
3本線……ここでもそう呼ばれるとはな。
「だから、どうした?」
「たとえ戦闘機のエースパイロットでも、手加減はしません。全力で相手をします」
「それはこっちも同じだ」
「「………」」
静かに、俺たちは武器を構えた。オルコットはライフルを、俺はマシンガンを2丁持った。そして……
「「!」」
試合が始まった。
セシリアはライフルを撃ったが、一夏はそれを躱し、マシンガンを撃った。弾は命中、オルコットはすぐに回避行動に移ったが、一夏は高機動モードに入り、一気に近づいた。その際、機体の顔はフルフェイスになっている。一気に近づいた瞬間、ショットガンに切り替えて至近距離からオルコットを撃った。撃たれた衝撃で後ろに飛ばされ、オルコットは体勢を直して言った。
「まさかここまでの実力とは思いませんでした。さすがはエースパイロットと言うべきですか?」
「………」
「ですが、こんなのはどうですか?」
「?」
セシリアは4機のレーザービットを展開してきた。
「さあ、踊りなさい。わたくし、セシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でる円舞曲で!」
「!」
一夏は直ぐに回避行動を取った。回避しながら相手を探り、回避の合間にマシンガンを撃っているが、何発かは命中。だが、わかった事があった。セシリアはビットと本体の同時行動が出来ない。その証拠にさっきからずっと動いていない。動いたとしたら、ビット攻撃の途中にライフルを撃ったくらいだ。試しにスナイパーライフルを展開して、2,3発撃った。何発か当たったが、すぐに避けた。避けた時、ビットが一瞬止まったのを見逃さなかった。
「なぜ……なぜ当たらないのですか!これだけ撃って!なぜ!」
「これより正確な攻撃を避けてたからな。だが、そろそろ決めさせてもらう」
「え」
一夏は、マシンガンに付いているグレネードランチャーを撃った。セシリアは躱そうとしたが、その前に爆発し、煙幕が張った。
「スモーク弾!」
ハイパーセンサーを使ったが反応がなかった。一夏が撃ったスモーク弾は、電子機器に障害を与えるチャフを混ぜた“チャフスモーク弾”を使ったのだ。有視覚の遮断、電子機器の障害の影響で4機のビットは動きを止めた。一夏は高度を上げ、特殊兵装“6AAM”をハードポイントに展開し、動きの止まったビットにマルチロックして、一気に撃ち落とした。そして丁度、セシリアに張っていたチャフスモークが消えた。
「!っ、ティアーズが!?」
「もらった」
「!」
一気に近づいた一夏は、ショットガンを撃とうとしたが、セシリアの顔が笑っていた。
「残念でしたわね、ティアーズは6機ありましてよ!」
セシリアはスカーフに付いていたミサイルビットを発射し、一夏に当てようとするが、一夏は片手に持っていたマシンガンと胸部のチェーンガンで弾幕を張り、ミサイルを撃ち落とした。ミサイルを落とされたセシリアは驚きを隠せなかった。
「そ、そんな!」
「ビットが6機あったのは、既に知っていた」
「!っ、ぐっ!?」
一夏はセシリアを地上に蹴り落とし、地上に下りた。ショットガンを両手に持って。
「い、インターセプt《ズガン!》っ!」
慌ててセシリアはナイフを展開しようとしたが、一夏はその前にショットガンを撃ち、セシリアのすぐそばまで近づいていた。
「……どうする?まだ続けるか?」
「こ、降参します………」
『試合終了、勝者・織斑一夏』
そして、戦いの幕を終わらせた。
戦闘回どうでしたか?
では次回、またお会いしましょう。
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