異世界転生俺YOEEEE (ユッケ専門店桜)
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メイン主人公第1章 1年生終わり……を目指し頑張りたい所存です。
第1話


……やべぇ…文字数が一向に増えない。皆さんどうやって1万とか言ってんすかね?わけがわからないよ(・д・`*)


 都会のビルの間に犇めく人の波に飲まれながら、大学を目指す。今日は何をしようか、なんて期待を抱ける程心に余裕はなく、どちらかと言うと今日ラノベサークルの奴から誘われたお見合いのせいで胃がキリキリしてる。

 

 まぁ…元々中学の頃からラノベ小説家だった僕が、最近仕事が立て込んで、行けなくなってるのを見兼ねた友人が、新人達との親睦を深める為に企画してくれて居て、本音を言うと確かに恋人に飢えているため可愛い子が居たら良いな、と思ってはいるが、元々片想いだった先輩の恋愛が終わりを迎える原因となった、飲み会に参加すると思うと憂鬱にもなる。

 

 と言うか呑みはしないのだが、飲み会で呑まないのは気が引ける。まぁ大学のお見合いで皆が呑める訳では無いから、呑まないのはいいんだろうけど……気持ちの問題と言うやつだ。

 

 元を言えばあのサークルの人数が足りなさ過ぎて半分くらい呑みサーになってんのがいけない、おかげで僕も行きずらくなって幽霊になりかけてる原因でもあるのだ。などと愚痴を頭の中で零していると後ろから袖を引かれる。

 

「はい?どうかしましたか?」

 

そう言って振り返ると。

 

「あの、落としましたよ?」

 

 天使が居た。そんな天使が差し出していたのはおそらく定期で、改札を通った時に落としてしまったであろう学生証だった。

 

「あぁ……ありがとうございます」

 

そう返すと天使ちゃんは顔を明るくして答えた

 

「いえいえお気になさらないで下さい、ところで失礼ながら少し拝見させてもらったんですけどもしかして伝説の葉月先輩ですよね?私実は先輩のサークルの後輩なんです!」

 

 なんと、後輩だった。可愛ええ清純系の優しそうなええ後輩やった。

 

「伝説って言われるほどじゃないですけどね一応葉月っていいます」

 

「先輩のラノベ大好きなんです!」

 

 やったあぁぁぁ……死んでもいいぐらい幸せいや死にたくはないけど。

 

「ありがとうございます。同じサークルって事はもしやあいつの誘いで?」

 

「拗らせ先輩ですか?」

 

拗らせ先輩って呼ばれてんだアイツ、腹が捩れそうだ。

 

「ああそうだね」

 

「私実はお見合い初めてで緊張してたんですけど葉月先輩がいるなら安心です。と言うかもう少し口調崩してくださいそちらの方がわたし的に楽なんで」

 

「了解した。まぁ…男冥利に尽きるというか……その……なんだ……ありがとう」

 

やべぇ…心臓に悪い死にそう。

 

 そんな幸せの有頂天にいる僕を許してくれない神様って奴が居たみたいだ。

 

 ナイフを持った通り魔が後輩目掛け走ってくる。それは僕として、先輩として見過ごすことは出来なかった。

 

「後輩ちゃん危ない!」

 

 背中から刺された。後悔はない遠のいていく意識に満足しながら後輩ちゃんの事を思うと残念な感情に襲われる。死にたくないなぁ……なんて到底無理な幻想を抱く……死に際ぐらい赦してはくれないか。

 

「チッ!俺の如月ちゃんに近付くからそうなるんだよ馬鹿が!」

 

「あんた誰よ!あ、そんなことより葉月先輩!大丈夫ですか葉月先輩!」

 

「如月ちゃんそんな奴に構ってないで僕と一緒に……」

 

「うっさい触るな!」

 

「そんなこと言う如月ちゃんには……」

 

「警察だ刃物を捨てなさい!」

 

「チッ!何奴も此奴も!」

 

「先輩!葉月先輩!」

 

そして意識を手放した。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「いっしょにあそぼーオーガス」

 

 五月蝿いなぁ……寝かしておくれ頭に響く。そう言おうとした。と言うかオーガスって誰だ?

 

「いいぜ!楽しもうぜアメト!」

 

 どういうことか僕は他人の視点を見せられてる。とりあえず理解不能すぎて不貞寝した。

 

目が覚めると夜中だった。

 

(おい!誰だあんた!)

 

おそらく先程のオーガスと言う少年なのだろう

 

(僕?葉月だよ現状がどういうことかわかる?)

 

そういうとオーガス?は露骨に怒気を孕んだ声で

 

(わかるかぁ!俺の身体を返しやがれ!)

 

(名前を聞いておいて〜とか言いたいけど知ってるしそれどころじゃないよな。実は僕も現状はよくわかってない。)

 

そう答えるとオーガスは諦めたような声で

 

(はぁ……なぁ……もしよければなんだが俺の身体を貰ってくれないか?)

 

 この時の僕はなんでこんな事言ったのかわかんなかった。まぁ元に戻る方法がないからなのか位に考えていた。

 

(願ったりかなったりな提案だね。僕は死んだはずなんだから)

 

(でだ日常生活を送るにしてもよく勝手がわかってないだろ?だから指示は俺が出すだから守れよ?)

 

 随分と気前がいいというか、変にさっぱりしてるのに不信感を抱きながら答えた。

 

(了解)

 

(やったぜ面倒事を押し付けれる。)

 

これは嘘だと思っていた。本心でそんなこと言う奴は居ないと思っていたただの強がりだと……そう信じていたかった。

 

(聞こえてるんだけどなぁ。はぁ……まぁいいか差し引いても美味しい条件だし。それはそうとそろそろ寝るか)

 

夜が明けた。

 

「オーガス!あそぼー!」

 

(おいオーガス君人の事情に口出しする気にはなれないが朝から親じゃなく女の子に起こして貰うってどうなんだ?)

 

 茶化したかった。うるせぇよとか言って欲しかったんだ。

 

(……親が居ねぇんだよ。だから基本的に俺は人生って奴は親が死んだ時点で終了してんだ、だから今後お前が変わり生きて欲しいんだ。もう俺は疲れた)

 

 そういうオーガスは何処か空っぽで、彼には幸せになって欲しくてでもその為に彼に身体を返して僕が消え去ってしまえばいいと思ってたでもどうしようもなくて、ここに来てようやく1人を殺して生きているんだと理解した。

 

(オーガス……)

 

あまりにも悲しすぎる。頬を何かが伝う感覚がしたが最早どうでもいい。それと同時に彼を殺さずには転生できなかった自分に怒りを覚える。そこには異世界転生とかラノベとかどうでもよかった。

 

「オーガス?なんで泣いてんの?」

 

本来なら無視してしまいたかったが。

 

(ほらお呼びだぞ、知識なら俺の奴をやるから)

 

なんて彼が言うものだから受け答えするしかなかった。

 

「なんでもないよアメト……なんでもないんだ」

 

声は震えていた気がした。

 

「そうなの?変なの〜しょうがないなぁ……」

 

 そう言って彼女……アメトはオーガスの頭を抱きしめる。

 

「ちょ……アメト!?なにやってんの!?」

 

 悲しかった感情等が一気に吹き飛んで全部羞恥に変わる涙が伝っていた頬にはほんの微かな柔らかさと温かさそして赤く染まる感覚がした

 

「いいから……悲しいなら存分に泣きなさい。こうすれば安心するでしょ?少なくとも私はそうだったよ。お母さんにされて落ち着くもん」

 

 この後めっちゃ泣いた。オーガスからもらった過去の記憶そして自分が死んだ事についても含め。

 

「それで?なんで泣いてたの?」

 

 純粋な疑問だったのだろう、その一言で嫌なことを思い出し、自己嫌悪になりながら

 

「なんでもないよ気にしてくれてありがとう」

 

 そう答えた。すると彼女は困惑したような表情を浮かべた。当然だ誰でもそうする。

 

「変なの〜なんかいつものオーガスじゃないみたい」

 

うんそうだね俺は別人だもの、とは言えなくてただ口を閉ざすことしか出来なかった。

 

「まぁいいやこっちもこっちで好きだからそりゃ前みたいな方が好きだよ?でもこっちがいいなら楽な方にして?」

 

そう言われて照れしまう、と同時に自己嫌悪が涙に変換され心からスっと抜けていく感じがした

 

「ありがとう……ありがとうアメト……」

 

「ちょっと……なんでまた泣いてんのよ……まぁいいや……よしよしいいこいいこ」

 

 泣いた。申し訳なさと悲しさと優しさと子供にあやされてる元20越えって虚しい事実で泣いた。ただあやしてたアメトちゃんが疲れてたのか寝てしまった、俺も流石に泣き疲れて寝た。

 

「起きてー今日から学校でしょ?」

 

 どうやら日付が変わっていたようだ、どういう事かよくわからずオーガスの知識で検索してみると、魔学校に行くらしい。ファンタジーなんだったってことを3日かけて知った。とは言えラノベ的にいえば幼馴染み付き転生つまりは主人公枠だよなぁ!って事でワクワクする筈なんだが、当然落ち込みながら魔学校に向かった。

 

入学式を終えステータス測定が行われた。

 

結果:筋力E 体力E 魔力E 知力E 敏捷性E 運E

得意魔法 :全魔法E。

 

オールEって事だがEってなんだ?全魔法得意ってなかなかじゃない?そう言ってアメトに聞いてみたどうやらE~Aの順で高いらしい。最底辺やない?

 

アメトの能力は:筋力E 体力D 魔力A 知力C 敏捷性B 運C

 

得意魔法:氷A。

 

 あれぇ……?俺TUEEEEは?一応結構の貴族校らしく同級生は13人しか居ない。

1時間目は魔力学

2~5時間目は座学

6時間目は体術

そこから実戦から足りない奴は居残りだそうだ。

1時間目の魔力学は色々とこの世界の魔法魔術魔導……(法術導)についての説明だった。どうやらこの世界では12属あるらしい。

順にいうと 雪 氷 土 岩 木 風 雷 炎 灰 煙 霧 水

 らしいこれをぐるっと一周するように表を作るそして自分の得意属性から中心にランクが落ちてゆきEを下回る場合使えないらしい。僕は全部使える……皆の苦手並に。言ってて悲しくなってきた。

そして相性は遠ければ遠い程相性が悪いらしい。逆もまた然りではあるが。と言うか相性が悪いそのマナが溢れている場所で魔法が使いにくいらしい。

 

 そして法術導についての説明難しくいうと。魔法術導とは魔に対する在り方を表す。

法とは字の如く魔の法則。

術とは字の如く魔の技術。

導とは字の如く道標。

と概念的には言う。簡単に言うなら礼儀作法が違うのだ。

魔法とは感覚で扱う。

魔術とは術式を詠む。

魔導とは陣を組む。

という事。使いやすさは魔法が一強だが。効果はその逆だ。要するに簡単に弱くやるか難しく強くやるかだ……とは言えひとつに固執するのは二流のすること。一流は満遍なく扱うのだと言う……ひぇっ!

 

 そんな説明を終え座角に移りダンジョンの心得、魔物の知識、戦略、この世界の常識を教えられた。

 

 そして体術。うん色んな武器と戦術そして技を教わった。

 

 最後は実戦。13人でのサバイバルゲーム。序盤に上下関係を決めてた方が対抗心は燃えるだろ?と言う意図があるらしい。鬼畜!取り敢えず四の五の言ってられない、ステージは森の中ゲリラ戦ってことは情報を集めよう、まずタイマンでは勝てないよぉ……取り敢えず資料を捲ってみる。

 

ガーネット

 

得意魔法 雪A

 

筋力E体力A魔力B知力A敏捷性D運E

 

アメト

 

得意魔法 氷A

 

筋力E体力D魔力A知力C敏捷性B運C

 

マクア

 

得意魔法 土A

 

筋力C体力A魔力C知力A敏捷性E運E

 

ダイヤ

 

得意魔法 岩A

 

筋力A体力A魔力A知力A敏捷性A運A

 

メラル

 

得意魔法 木A

 

筋力D体力B魔力D知力B敏捷性E運A

 

アレキ

 

得意魔法 風A

 

筋力C体力C魔力C知力C敏捷性C運C

 

ルビー

 

得意魔法 雷A

 

筋力E体力E魔力A知力E敏捷性A運A

 

ニクス

 

得意魔法 炎A

 

筋力A体力E魔力A知力E敏捷性C運C

 

サフィー

 

得意魔法 灰A

 

筋力E体力A魔力E知力A敏捷性A運E

 

ローズ

 

得意魔法 煙A

 

筋力A体力E魔力E知力E敏捷性A運A

 

シトリン

 

得意魔法 霧A

 

筋力E体力E魔力E知力A敏捷性A運A

 

ラピス

 

得意魔法 水A

 

筋力B体力B魔力B知力B敏捷性B運B

 

 そして俺と……ステータスの弱い所をうまい具合に突けば……同じ土俵だね、あれ?俺弱すぎ?まぁいいやバトロワの時上手く行くのは下手に戦わないっていうチキン戦法しかないはずなんだが、あいにく一体一だと確定で負けるからゆっくり漁夫の利が出来るように場を整えるか。まずは情報収集が基本って事で木登りしよう。

 

「あれれ〜?木登りは危険すぎるな〜」

 

「えっと……メラルさんでしたっけ?なんで木に登ってるんでしょうか?」

 

不味い……絶対絶命状態だ

 

「そりゃあ僕の得意フィールドだもんね〜ってなわけで僕にために……死んで」

 

 そう言って彼は右手を木に触れようとした……そう過去形だ俺が木から蔦をだして止めた

 

「遅いね……まぁ僕の方が先に触れていたから当然だけど」

 

 強がりだ……彼はどうせ左手でもできるだろう苦手だろうが足からでも……まして木に触れる必要も無いはずだ、ただ楽だから使おうとしてたらそれを格下にとめられた……当然キレる。いくらおっとりしてる彼だろうが相手は殺そうとしてた輩だキレて当然だ。

 

「そうしてどうするつもりなの?何が出来るの?」

 

 そうなのだなにも出来ないのだ……取り敢えず魔導を使いたいが……陣がない……書くか?否、断じて否であるそんな時間あるはずもないじゃあ魔術……詠唱してたらそれ以上の火力の魔法で消される。となれば消去法的に魔法なんだが不意打ちは確定がしかし攻撃は防がなくてはならないって事はベストアンサーは……

 

「これを喰らえ!」

 

 そう言って魔法で自分とメラルとの間に木の蔦で円を描きながら攻撃……もとい牽制を行うが

 

「甘いよ〜」

 

 そう言われ円の中にはいられ攻撃されるが避ける……彼の居る円の中に

 

【ダンシングソーン】

 

 そう叫びダンスのように舞う茨を使い牽制しながら彼を円から追い出す

 

「魔術とはすごいね〜でも火力不足だよ!」

 

 そう言って丸太のような太さの枝が迫り来る……がしかし届くことは無かった。

 

「普通はそうだろうなだが魔導はどうだ!」

 

 そう蔦と茨で出来た魔法陣があるのだ。完璧なはずの作戦これで丸太は受け止めれる……丸太は

 

【ウッドキャッスル】

 

 木でできた城の中に誘われる。そして彼が腕を下ろすと丸太のような太さの暴力的な蔦が無数に迫り来る……敗北である。

 

「これがAランクの魔術か……たまげたなぁ……」

 

 全く……魔導になったらどうなるのか……まだまだ発展途上で魔力も高くない、それでこれだ。末恐ろしい、その一言に尽きる。

 

「戦い方自体は良かったと思うよ〜ただパワー負けしてただけでね〜」

 

 こんなのがゴロゴロ居てまだ生徒だっていうんだから心が折れそうだよ。




駄作となっています。修正の余地しかありません後で直すかもしれません。ってか誤字脱字などがございましたらなんなりとお申し付け下さい。


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サブ主人公1章
一話


 泣く声がする無く声がする鳴く声がする啼く声がする哭く声がする失く声がする亡く声がする泣き叫んでいる気がする泣く声がする泣く声がするなくこえがするなくこえがするなくこえがするなくこえがするナクコエガスルナクコエガスルナクコエガスルナクコエガスルナクコエガスルナクコエガスル……

 

 地獄絵図……阿鼻叫喚……いくら例えようにも答えはない。私には同い歳の弟がいた……助けれなかった……母も父もだ……家族で唯一魔動機械が使えた私は全員を守る義務があった……がそれはもう過去のことだ……守れなかった……弟から全てを奪って生まれたと言われる私でも、どうすることも出来なかった。

 

 私の魔動機械は多分機械関係の魔動機械だと思われる……まぁ……調べるすべなどはないから確定しないだけだ……だから…切り殺す機械を作った……勝てると思っていた……効かなかったんだ……

 

 狂いそうだった……あんな化け物がこの世界に居るなんて聞いていなかった……神と言うにはおぞましく……魔物と言うにはあまりにも神々しい……名付けるならそう……魔神だ……

 

『我は問う……汝何故戦う……』

 

 もう戦う理由は死んだよ……復讐は彼らのためなんかじゃない……

 

「私は……私のために戦う!」

 

効かない……わかってる……勝てない……わかってる……殺したい……知っている……

 

『再び我は問う……汝の求める力とは如何なる物か……』

 

 私の求める力……守る力などではない……ただ嫌なものを消し去る力……いいや違う!……欲しいのは……何も無くなった空っぽの楽園ではない……ましてや楽園を守る力ではない……

 

「自分の世界を作り出す力だ!」

 

------------------------------------------------------------

 

「悪い目覚めだ……」

 

 夢のせいであの日の事を考えてしまう……あの化け物はなにをしてるのか……あの後どうなったのか……私の弟は死んだと思っていたが確証はない。だからなにをしてるか……死んでいないで欲しい盲信が目を晦ます。

 

「妄想にふけっている暇は無いな」

 

 そう吐いてペンダント……もとい「デウス・エクス・マキナ」と呼ばれる私の機械関係の機械を首から提げて学校に向かう。

 

 学校に着いた……出来る事なら来たくは無かったのだが、どうも私にとっては此処が今の居場所らしい。

 

 この学校はただの学び舎では無い魔動機械専門の学校だ……元々は復讐する為に入ったのだが存外心地良くて入り浸ってしまう。

 

 「出席取るぞ〜お前ら早いとこ席に着け〜」

 

 いつもどうりの朝だ……夢なんて関係無かった…どうせただの杞憂だ…それの証明にいつもどうりの朝が始まろうとしている。

 

 「先生も早く籍入れてくださいww」

 

 茶化すように言ったのはアインスという同級生だ。先生に対する挑発に近い言動でもこの時ばかりは有難く感じられた。……さっきのいつもどうりの朝というのは訂正しよう、いつも以上の朝を迎えれそうだ。

 

 「アインス……いい度胸だな?100から1000で好きな数を言え」

 

 そういって先生は銃を2丁交差させるように構える。

 

 「……割り切れる数でww」

 

 きっと彼は結婚の御祝儀の意味で言ったのだろう。

 

 「997発な?」

 

 素数を言って割り切れないよう、別れないよう言ったにだろう。

 

 「先生……素数って1とその数以外で割り切れない孤独な数学なんですよ?」

 

 実にご尤もではあるのだが……如何せん今の状況だと……

 

 「OK……数えるのが嫌になるくらいぶち込んでやるよ!アインス!」

 

『起動……「アルテミス」』

 

 ……完全に火に油だ。先生が1発の弾丸を放つ。

 

 「うおぅ!あっぶねぇ!」

 

 『起動……「クロノス」』

 

 そう言って時を止めた。

 

 「俺が時空関係の機械だったから助かったものを……」

 

 彼は弾丸を切り裂いた。

 

 『停止……「クロノス」』

 

 そう言って気を抜いたのが終わりだった。仮にも相手は熟練のプロでこっちは能力はいいが基礎がないのだ、よって勝てないのだ。時が動き出すと理解する。既に弾丸に包囲されていたことに……

 

 「アインス…貴様が止まった時の中で何秒動けようが関係の無い処刑方法を思いついた……!」

 

 いつから先生も時停めれるようになったんですか……あなた射出関係の機械でしょうが……

 

 「な…なんて残酷な……」

 

 仲がいいな……

 

 「青ざめたな?……チェックメイトだ!」

 

 こうも無邪気だとこっちも落ち着く……

 

 「ハイハイ……自分の空間に閉じこもっておきますね」

 

 あぁ……平和な日常だ。取り敢えずは近いうちにある大会に向けて訓練しよう。

 

 「よっし、じゃあ今度こそ出席取るぞ?ヌル…は居るな?」

 

 「はい」

 

 私の名前は本当は違ったはずだったのにあの地獄の様な夜を開けてから覚えてなど居なかった。不便だったからヌルと言う名前で生きていくことにした。

 

 「次ーアインス」

 

 「はいはい居ますよーっと」

 

 彼はアインスだ、まぁおちゃらけてはいるけど良い奴ではあるんだ。特徴的な腕時計が印象に残りやすい

 

 「次ーツヴァイ」

 

 「はい、居ます」

 

 彼女はツヴァイ、気が強いのが玉に瑕なんだが、基礎能力が高いため差し引き0みたいな所がある。イヤリングが特徴的だ。

 

 「次ードライ」

 

 「……うい」

 

 彼はドライ、いつも眠そうというか面倒くさがりというかやる気の無い無気力さが二足歩行してる感じだ。

 

 「突っ伏してないで体起こせー」

 

 「……うい」

 

 ……彼のコインペンダントはよく目に付く

 

 「次ーフィーア」

 

 「はい!」

 

 彼女はフィーア、元気と言えばそうだがどこかズレているところがある。どこか自分の実力に過信してるような気がする。

 

 「……敬礼はしなくていいからな?」

 

 「イェス!マム!」

 

 ……彼女のゴーグルっぽい眼鏡は凄く綺麗だ

 

 「次ーフンフ」

 

 「はーい」

 

 彼女はフンフ、正直目のやり場に困る格好ばっかりする。そして言動の一つ一つに色を帯びてるというか……熱っぽいっと言うか……

 

 「服装、乱れてるぞ?」

 

 「息苦しくてぇ……」

 

 化粧か?リップぽいな……

 

 「次ーゼクス」

 

 「はい」

 

 彼はゼクスだ、威圧感というかオーラみたいな物が凄い。特徴的な手袋をしている。

 

 「次ーズィーヴェン」

 

 「はい!」

 

 彼はズィーヴェン、所謂生真面目なやつだ。正直そのものというか曲がらないというか……彼の腕輪は特徴的だ。

 

 「次ーアハト」

 

 「はい」

 

 彼はアハト、彼は1番少年っぽい奴だ。キーホルダーの炎が綺麗だ。

 

 「次ーノイン」

 

 「はい」

 

 彼女はノイン、なんかミステリアスって言うか掴みにくい性格だ。普通に見えるんだがどこか普通じゃない気がするんだ。彼女のキーホルダーの槍みたいなのはよく目を引く

 

 「次ーツェーン」

 

 「は〜い」

 

 彼はツェーン、なんかマイペースな奴だ波乗りが趣味らしい。彼の足にあるミサンガは特徴的だ。

 

 「次ーエルフ」

 

 「はい」

 

 彼女はエルフ、所謂よく居る女の子って感じだが、どこか変な感じがする。気のせいだといいのだが。彼女のチョーカーはよく目を引く。

 

 「次ーツヴェルフ」

 

 「はい」

 

 彼女はツヴェルフ、ハキハキしてて1番接しやすい気がする。彼女の指輪は特徴的だ。

 

 「さぁ、まずは授業やってくぞ〜」

 

 『キーンコーンカーンコーン』

 

 放課後のチャイムが鳴る。今日の授業は組み立てばかりで疲れたな……休憩挟んでから訓練に取り掛かろう、そう思い休憩室に足を運ぶ。

 

 「お?ヌルじゃん珍しい、お前休憩室とか来るんだな?」

 

 私はなんだ?休憩すら必要ない鉄人に見えていたのか?

 

 「……失礼だな?アインスこそいつも誰かといると思っていたのだが、1人なのだな?」

 

 少し棘があったか?まぁ……ならお相子って事にしよう。

 

 「は?1人じゃないでしょ?お前がいるじゃん」

 

 そう言って微笑む。……全くお気楽なやつだな、こういう奴らばっかりだから足を運んでしまうのだろう。

 

 「そうだったな、なぁ…大会に向けて手合わせしないか?」

 

 此奴は機械を隠さずに自己紹介の時に言っていたからよく覚えている。まぁ……確かに隠す必要のない機械だから当然なのだが、時空関係の機械だ……本当に恐ろしい機械だ。

 

 「……本気でいいんだよな?」

 

 そう言いながら獰猛な笑みを浮かべるアインスを見てると、失言した気がしなくもないが彼相手に遅れを取っていては大会等夢のまた夢だ。

 

 「……当然だろ?」

 

 ハッタリやブラフでも構わないここで引きたくはなかった。



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