ウルトラマントルネード (ガルブロス)
しおりを挟む

光の巨人その名はトルネード!

初めての作品なので色々とダメだしやアドバイスを貰えたら嬉しいです


ここは地球とは遠く離れた遥か(はる)宇宙の果てである。この宇宙には突如(とつじょ)現れた多くの怪獣が地球に侵略しようとしていた。そんな中新米の宇宙警備隊員であるウルトラマントルネードが怪獣(かいじゅう)達を食い止めに来ていた。

 

「これはやばいな...どうやったらこんなに沢山の怪獣が暴れ出すんだ...そんなことを考えてる時間はない!!ゼロさん達に託されたんだから宇宙警備隊として俺がやらなければならないんだ!!」

 

トルネードはそう言うと数十体の怪獣を全て怪獣墓場に転移させる。

 

「やばい...疲れた。まぁいい早く帰って報告しなければ」

 

怪獣達を怪獣墓場に送り終え帰ろうとした時背後から謎のウルトラマンがトルネードを攻撃してきた。

 

「誰だ!!」

 

「俺の名はウルトラマンカイザー強いて言うなら闇のウルトラマンてことかな」

 

トルネードを攻撃したのは謎の闇の巨人ウルトラマンカイザーだった。トルネードは誰が相手だろうと必ず勝つと決めていたのでカイザーに向けて攻撃をし始める。

 

「おりゃァ!!」|

 

「弱いなそれでも宇宙警備隊なのか?」

 

トルネードがパンチを繰り出すがカイザーは華麗(かれい)に避けて強烈な一撃を繰り出す。

 

「うわぁぁ!!...ぐっ"...負けてたまるか!!はァァ!!トルネティック光線!!」

 

このままだと勝てないと思ったトルネードはトルネードブレスに手をかざし胸部に力を込めると両手が光り両手をクロスして必殺技の光線トルネティック光線をカイザーに向けて放つ。

 

「そんなもの俺には効かん」

 

カイザーはトルネティック光線をバリアで跳ね返すとトルネードに蹴りを繰り出す。

 

「まさか...跳ね返されるなんて」

 

蹴りを受け止めるが自分の技がいとも簡単に跳ね返されるだなんて思ってもいなかったので混乱していた。

 

「馬鹿め...ボーッとしてるんじゃないぞ。俺の技を喰らえ...はァァ....ダークネスシュート」

 

カイザーは胸に手をかざすと両手から黒い光を放ち両手をクロスして必殺技のダークネスシュートを放つ。

 

「うわぁぁぁぁ!!」

 

トルネードは先程の戦闘でかなりの体力を消耗(しょうもう)しておりカイザーの攻撃を完全に防御できず深い傷を負ってしまい自分の持っていた力が地球へと落ちていってしまい自分も青い光となって地球に落ちていった。

 

「弱いな...まぁいいいずれ会うことになるだろう。ウルトラマントルネード」

 

カイザーはそう言うと霧となって消える。

 

「俺の力がこの地球に来てしまった。力を取り戻さなければ...それに俺自身も回復しなければ」

 

青い光となったトルネードは地球へと舞い降りていた。そんな中一人の大学生である秋山海斗(あきやまかいと)が自転車を()いでいた。

 

「やばいやばい!!特売の卵が売り切れちまう!」

 

海斗はスーパーに買い物に行っていた。何とか買い物を終えた海斗は帰ろうとして自転車に乗った時なにか違和感を感じた。

 

「なんか胸騒ぎがする。まぁいいか」

 

そんなことを思いながらも自転車の鍵を刺した時地面の中から巨大怪獣ゴモラが現れた。

 

「うわぁぁぁぁ!!なんだあの怪獣!!」

 

人々はゴモラが現れたことによりパニックになり逃げていた。海斗も逃げようとしたが一人の少女が泣いているのを発見して少女を助けようと少女に近寄った。

 

「大丈夫かい...俺が来たから安心して逃げるんだ」

 

「うん。お兄さんありがとう。」

 

少女を助けた海斗は自分も逃げようとその場を離れようとした時少女の頭上に瓦礫(がれき)が落ちてきた。

 

「危ない!!」

 

少女を助けるべく海斗は思いっきり走り少女を投げ飛ばし海斗は瓦礫の下敷きとなった。その瞬間、青い光が海斗を包み込んだ。

 

「ここは...どこだ」

 

「ここは時空の狭間だ。」

 

目を覚ました海斗に声をかけたのはトルネードであった。

 

「え?なんで...てかあんた誰」

 

「俺は光の巨人ウルトラマントルネードお前は死んだ。」

 

「はァァ?!死んだ?!なんで」

 

突如現れた謎の者に死んだと告げられた海斗はパニックになっていたがとりあえず話を聞こうと深呼吸をした。

 

「とりあえずだ。俺もお前もこのままだと危ないからな俺と同化してさっきの怪獣と戦うんだ」

 

「まぁだいたいわかった。お前と一体化してあの怪獣と戦えばいいんだな。それなら任せろ」

 

自信満々に微笑む海斗を見てトルネードはこいつになら任せられると信じて海斗にトルネードブレスとギンガアークとフーマアークを授ける。

 

「これは...」

 

「それはトルネードギアとギンガ先輩とフーマ先輩のアークだ。それを使って変身するんだ!!」

 

海斗の腕に現れたトルネードブレスとふたつのアークについて説明をすると海斗はふたつのアークを取り出しトルネードへと変身する。

 

「やるしかねぇ!!この地球を守るのはこの俺だ!ギンガ!!」

 

【ウルトラマンギンガ】

 

「フーマ!!」

 

【ウルトラマンフーマ】

 

アークをかざし終えると2人のウルトラマンの幻影が現れ海斗は叫ぶ。

 

「風と光の力を我の手に!!はぁぁぁ!トルネード!!」

『フュージョンブレイク....ウルトラマントルネードウィンドエクスペシャリー』

 

「デリャァァ!!」

 

海斗はウルトラマントルネードウィンドエクスペシャリーとなりゴモラの前に現れた。

 

「この俺がァァ!お前を倒す!」

 




次回 ウルトラマントルネードとなった海斗はトルネードに戦い方を教えて貰いながらゴモラと対決をする。だが、初めての戦いに海斗は苦戦をする。
その時トルネードがある事を言い出す。

第2章 「俺達の技」


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

俺達の技

ウルトラマントルネードとなった海斗はゴモラと戦うと言ったがどうやって戦ったらいいかわからなかった。

 

「これどうやって戦ったらいいんだよ」

 

「え...なんでさっきあの怪獣を倒すって言ってたじゃん」

 

「まぁ何となく...軽い気持ちで言ってしまった」

 

海斗の話を聞いて言葉が出ないトルネードはこのままだと街が破壊(はかい)されてしまうと思ったのでトルネードは仕方なく海斗に戦い方を教えようと思った。

 

「戦い方は簡単だ。あの怪獣ゴモラを殴って蹴ってぶっ倒すんだ。」

 

「まぁやって見なきゃわからねぇからな。戦い方は体で覚えるしかねぇ!」

 

「ドュワッ!ショーワッ!」

 

そう言うとトルネードはゴモラに向かって走っていきパンチを繰り出す。繰り出したがゴモラには効いておらず尻尾(しっぽ)で攻撃をされ投げ飛ばされてしまった。

 

「おい強いぞあいつ。」

 

「このままだと俺達TheENDだぜ。」

 

「そんな呑気なこと言ってる場合か!なんか策はねぇのかよ!」

 

海斗はトルネードに向かってイラつきを露わにしていた。

 

「まぁ策と言うのか分からないけど技ならあるぞ。」

 

「そういうのでいいんだよ!その技を教えてくれ!」

 

「あぁトルネードブレスに手をかざしながらこう叫ぶんだ。トルネティック光線!とな」

 

「OK!やってやるぜ...はぁぁ!トルネティック光線!」

 

トルネードは海斗に光線技(こうせんわざ)のトルネティック光線の出し方を教える。そして海斗はブレスに手をかざし両手をクロスしてトルネティック光線をゴモラに向けて放つ。トルネティック光線を受けたゴモラは爆破して倒される。

 

「デリャァ!!」

 

ゴモラを倒したトルネードはそのまま空に飛んでどこかに消えた。そして元に戻った海斗は公園のベンチに座っていた。海斗はなぜトルネードがこの地球にやってきたのか。そして昨日まで何も無かったのになぜいきなり怪獣が現れ暴れだしたのかを聞きたかったのであった

 

「疲れるぜ。あんなのと戦ってたんだな。」

 

「あぁそれが俺の役目だからな。」

 

「なぁなんでこの地球にお前は来たんだ?」

 

「おぉその事かその事なら話してあげよう。俺は宇宙警備隊の隊員として宇宙の平和を守るべく任務を遂行(すいこう)していた。だがそんな時この地球の銀河系に数十体の怪獣が現れてな...俺はその怪獣達を元の場所に戻すことが出来て帰ろうとした時に謎のウルトラマンに攻撃を受けてしまってなその時にこの地球に俺は力を散らばせてしまったんだ。俺は力を取り戻すべくこの地球にやってきた。そして瀕死の状態のお前をみつけ一体化したんだ」

 

「なるほど...そして俺は力を手に入れたということか」

 

「そういうことになるな」

 

「思い出した!さっきあの怪獣を倒した時俺が変身したこのアークと同じものを拾ったんだよ。」

 

海斗はトルネードにそう話すとポケットからウルトラマンタイタスとウルトラマンジョー二アスのアークを取り出す。

 

「それはタイタスさんとジョー二アスさんのアークじゃないか!そのアークは散らばってしまった俺の力の一つだよ!こんなにすぐに見つかるなんてお前すごいな!この調子でどんどん見つけるぞ!」

 

「おぉ!俺も見つけてやるぜ!俺とお前は二人で一人だからな!」

 

新たにアークを手に入れたトルネードは嬉しそうに海斗に話をしていた。そんなトルネードの話を聞き自分も手助けをしようと思い海斗は笑顔でトルネードに手助けをすると答えた。

そして1人の男がビルの屋上で海斗の光景を見ていた。

 

「ウルトラマントルネードと一体化したのはあのガキか。さぁて次はこちらから仕掛けるとしよう。面白くなりそうだ」

 

 

 

 

 

 

 




次回 突然、海斗達の前にロボット怪獣ギャラクトロンが現れた!海斗はウルトラマントルネードに変身して攻撃をするが全く歯が立たなかった。絶体絶命のピンチの時に新たな力を使って反撃をする。

第3章 「俺のパワーは無限大」


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

俺のパワーは無限大

いつものように海斗は大学に来ていた。そして海斗は教室に向かうためエレベーターを待っていると後ろから海斗のクラスメイトが何人か現れた。

 

「よぉ海斗〜昨日お前サボってたらしいじゃねぇか。今日はサボんなよ」

 

「あぁわかってるよ。サボらねぇよ」

 

海斗が苦笑いして答えた相手は海斗のクラスメイトであり幼なじみの赤原英真(あかはらえいま)であった。英真は海斗と家が近所であり小学校からの仲であるため海斗に対しては熱い男である。

 

「それにしてもよぉ昨日は凄かったなあの怪獣。俺ビビって遠くまで逃げたぜ。」

 

「そうだな。俺も逃げちまったよ。」

 

英真の言葉を聞き返す言葉が見つからず苦笑いをして適当に答えた。そして教室に着き寝ぼけながらも静かに授業を受けていた。そんな中海斗のいる大学のすぐ近くの(はい)ビルの屋上で(なぞ)の男が立っていた。

 

「さぁてこっから仕掛けてやるぜ。」

 

男はニヤリと笑うと海斗のつけてるトルネードブレスはどこか違う黒いブレスを取り出し怪獣のアークを取り出す。

 

「絶望の始まりだ。ギャラクトロン」

 

【ギャラクトロン】

 

「さぁ悲鳴を上げさせるんだァァ!」

 

召喚されたギャラクトロンは容赦なく街を破壊し始めた。

 

 

「おいトルネード。何か嫌な予感が感じるんだが。」

 

「あぁ俺も感じていた。行くぞ海斗!」

 

「そうだな。」

 

「おいどこ行くんだよ海斗!まだ授業終わってないぞ!」

 

そして授業を受けていた海斗は異変を感じて途中退室をする。英真は途中退室をした海斗に少し疑問を感じたが単位を落としたくないのでそのまま席に着いた。

めちゃくちゃ暴れられてるな。」

 

「そうだな。黙って見てる時間はないぞ。海斗変身だ!」

 

「おぉ!ギンガ!」

 

【ウルトラマンギンガ】

 

「フーマ!」

 

【ウルトラマンフーマ】

 

「風と光の力よ我の手に!はぁぁ!トルネード!」

 

【フュージョンブレイク...ウルトラマントルネードウィンドエクスペシャリー】

 

そして海斗は暴れるギャラクトロンの前に辿り着きトルネードブレスを出してウルトラマントルネードへと変身する。

 

「ショワッ!ドューワッ!」

 

ギャラクトロンの前に現れたトルネードは戦闘態勢に入るとギャラクトロンに向かって突進する。

 

 

「ショワッ!ドュワッ!デリャァ」

 

何度も攻撃をするがギャラクトロンには効いておらずビクともしていなかった。そしてギャラクトロンはギャラクトロンブレードでトルネードを攻撃し始めた。

 

「うわぁぁ"っ!おいトルネード....こいつは強いぞ。どうすんだよ」

 

「ならば一気に決めるしかない」

 

「わかった。はぁぁ!トルネティック光線!」

 

トルネードはこのままでは自分達が危ないと感じて海斗にここで決めるように言った。そして海斗はトルネードの言葉を聞きトルネティック光線をギャラクトロンに向けて放つ。だがギャラクトロンはギャラクトロンスパークを放ちトルネティック光線を弾いた。そしてギャラクトロンスパークはトルネードに直撃をして大ダメージを受けた。

 

「うわぁぁ"!」

 

「このままだとウルトラピンチだ。こうなったら海斗!新しいアークを使うんだ。」

 

「新しいアークって昨日ゴモラを倒した時に手に入れたやつか」

 

「あぁそれならあいつを倒せるかもしれない!」

 

「OK〜!やってやるぜ」

 

絶対絶命のピンチにトルネードは海斗がジョー二アスとタイタスのアークを手に入れたのを思い出し海斗に2つのアークを使うよう提案する。そして海斗はトルネードの話を聞き2つのアークを取り出しフォームチェンジをする。

 

「やって見なきゃわからねぇ!行くぜ!タイタス!」

 

【ウルトラマンタイタス】

 

「ジョー二アス!」

 

【ウルトラマンジョー二アス】

 

「無限に秘めたパワーよ俺に力を!トルネード!」

 

【フュージョンブレイク....ウルトラマントルネードプラニウムマッスル】

 

「ドュリャァァ!!」

 

フォームチェンジをしたトルネードの姿は筋肉質な体型をしておりパワー型のフォームであった。プラニウムマッスルになったトルネードはそのままゆっくりとギャラクトロンに近づく。ギャラクトロンはギャラクトロンブレードでトルネードに攻撃をするが逆にトルネードがビクともしなかった。トルネードはギャラクトロンに何発もパンチを繰り出す。

 

「ドュワッ!ジョーワッ!ドュリャァ!」

 

何発もの重いパンチをくらったギャラクトロンはバランスを崩す。そしてギャラクトロンはギャラクトロンスパークを放つ。

 

「そんなもの今の俺には効かん。」

 

ギャラクトロンスパークを体で受止め弾き飛ばすと重いパンチを一発繰り出す。

 

「ジョワッ!」

 

ギャラクトロンはバランスを崩しその場で倒れ込む。

 

「今だ海斗決めろ!」

 

「OK!」

 

ギャラクトロンが倒れ込んだ隙をついて海斗はトルネードギアに手をかざし必殺技を繰り出す。ブレスに手をかざすとトルネードの右腕にパワーが溢れ出る。

 

「これで決める!はぁぁ!ロッキングフィスト!」

 

そしてギャラクトロンに目掛けて必殺技のパンチロッキングフィストを繰り出す。

 

そしてギャラクトロンは木っ端微塵となり倒された。

 

「ショワッ!」

 

倒し終えたトルネードはそのまま空へと飛んで行った。その光景をビルの屋上で謎の男が見ていた。

 

「あのギャラクトロンを倒せるなんてさすがウルトラマントルネードだね。さぁ今度は俺が出迎えてあげるよ」

 

ニヤリと笑い謎の男が手にしていたアークはトルネードの分裂した力の一つであるウルトラマンタイガとタロウのアークだった。

 




次回 梅雨の時期というのにここ数日猛暑が続いていた。そんな時、高熱生命体アッツという怪獣が現れた。海斗はすぐにウルトラマントルネードプラニウムマッスルへと変身するが熱くて近づけない。トルネードが困っている時、空から一体の闇の巨人が現れた。

第4章 「闇の巨人その名はカイザー」


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

闇の巨人その名はカイザー

梅雨の時期真っ只中の7月中旬、海斗は英真と共に大学のレポートを書くため街を散策していた。

 

「なぁ英真。レポート書くためだけなのになんで隣町まで来る必要があるんだよ。」

 

「その方が視野が広がるだろ視野が。」

 

海斗は英真を見て溜息をつきながらも散策をしていた。そんなふたりの背後から男が近づいて声をかける。

 

「あれ?もしかして英真君と海斗君かい?」

 

「そうですけど....って秀真じゃないか!」

 

「久しぶりだな秀真〜3年ぶりかぁ」

 

2人に声をかけたのは轟 秀真(とどろきしゅうま)という青年で高校時代の2人の友達である。高校を卒業してからはこの街で暮らしていて今日は散歩をしていた。

 

「お前らその様子だとこの街に来てレポートを書きに来たってことだな」

 

「まぁな」

 

「こいつのせいで隣町まで来てしまった。」

 

「まぁまぁ仲良くやっているのはいい事じゃねぇか。じゃあ俺はこの辺で失礼するぜ。」

 

久しぶりに海斗達と楽しそうに話した秀真はそのまま海斗達と反対方向に歩いていった。

 

「よし、続きやろうぜ」

 

「そうだな」

 

秀真を見送った2人はレポートの続きを書き始めた。そして海斗達と別れた秀真は人影の少ない場所に立ち寄りポケットから何かを取り出す。

 

「やはり俺の睨んだ通り海斗はウルトラマントルネードで間違いないな。このままあいつに近づいてウルトラマントルネードのアークを奪ってやるぜ。そのためにはまずこのアークを使うかぁ」

 

ニヤリと不気味に笑った秀真はポケットからウルトラマンタイガとタロウのアークを取り出す。このふたつのアークは謎の男が持っていたアークであった。そう謎の男の正体は秀真であった。そして秀真は謎の場所に来ていた。

 

「さぁ始めようか...タイガさん。」

 

【ウルトラマンタイガ】

 

「タロウさん。」

 

【ウルトラマンタロウ】

 

秀真はニヤリと笑うと謎の大きな機械の前に立ちウルトラマンタイガとタロウのアークを機械にかざす。そして秀真は謎の塊を取り出し機械の中に入れレバーを回す。そうするとかざしたふたつのアークが機械に吸い込まれ謎の塊と合体する。そして機械の取り出し口から一つのアークが出てくる。

 

「ウルトラマンタイガとタロウの力をもつ超高熱生命体アッツの完成だ。」

 

秀真は出来上がった怪獣アークをしまうと海斗達の住む街に繰り出す。

 

「さぁ...絶望の始まりだ。いでよアッツ」

 

【アッツ】

 

「熱き力で滅びつくせぇ!」

 

 

秀真は廃ビルの屋上に立ち街を見回すと奇妙な笑みを浮かべ海斗とは違うタイプのギアを取りだし作り出した怪獣アッツを召喚する。

 

「ギュルルルル....キューン」

 

召喚されたアッツは球体の姿をしておりその場に留まっていた。そしてしばらくすると球体から大きな真っ赤な怪獣が現れ街を燃やし尽くし始める。

 

「海斗...怪獣だ!」

 

「あぁ!」

 

英真とレポート作りを終えていてカフェで一休みしているとトルネードから知らせを受けアッツのいる方に向かう。

 

「あっつ!なんだよこれめちゃくちゃ暑いぞ。」

 

アッツの方に辿り着いた海斗はあまりの暑さに上着を脱いだ。そして海斗はトルネードブレスを取りだしトルネードへと変身する。

 

「海斗!行くぞ!」

 

「あぁ!行くぜ、タイタス!」

 

【ウルトラマンタイタス】

 

「ジョー二アス!」

 

【ウルトラマンジョー二アス】

 

「無限に秘めたパワーよ俺に力を!はぁぁ!トルネード!」

 

【フュージョンブレイク...ウルトラマントルネードプラニウムマッスル】

 

「ドュワッドュリャァ!」

 

ウルトラマントルネードプラニウムマッスルになるとアッツの前に立ち戦闘態勢に入る。そしてそのままアッツに向かって突進をする。

 

「ドュワッ!」

 

「ギュルルルル!!キュルグァー!」

 

アッツは突進してきたトルネードに向かって灼熱の尻尾攻撃を繰り出す。

 

「ジュワッ!」

 

「あっつ!燃える燃える!こりゃ大変だって。」

 

「そう言われてもな今の俺は近づくしかないぞ」

 

アッツに近づくと普通じゃ耐えられない温度の熱気がトルネードを包み込むので迂闊(うかつ)に近づけない状況である。そんなトルネードの光景をビルの屋上から秀真は見ていた。

 

「こりゃ面白いなぁさすがのトルネードちゃんも勝てないかぁ...なら助けに行ってあげるよ。」

 

秀真はニヤリと笑うとポケットからオーブダークとジードダークネスのアークを取り出す。

 

「さぁ次は俺の番だぜ。オーブさん」

 

【ウルトラマンオーブダーク】

 

「ジードさん」

 

【ウルトラマンジードダークネス】

 

「闇の力頂きます!」

 

【フュージョンブレイク...ウルトラマンカイザーオリジウムダークネス】

 

「ヒュワッ!」

 

秀真はトルネードを襲った闇の巨人ウルトラマンカイザーとなり再びトルネードの前に現れる。

 

「あれは....俺を攻撃した闇の巨人。」

 

「あれが闇の巨人。」

 

カイザーを目にした2人は呆然としているだけであった。

 

「やっと逢えたねウルトラマントルネード。私の名はそうだな...闇の巨人ウルトラマンカイザーとしよう!」

 

カイザーはトルネードを見て両手を広げ自分の名を明かす。

 

「カイザーだがサウザーだが知らないが敵には変わらないぜ。」

 

「間違いない。行くぞ!」

 

海斗達はどうでもいいと考えそのままアッツに向かって突進を開始する。

 

「ギュルルルル!!キュルグァー!」

 

アッツはタロウの技であるウルトラダイナマイトをトルネードに向けて放つ。

 

「あれはタロウさんの技....そんなこと関係ない。こちらも行くぞ!」

 

「あぁ!はぁぁ!ロッキングフィスト!」

 

トルネードはアッツが使った技がタロウのだとわかるが気にせずロッキングフィストを放つ。だがアッツの灼熱の力に対抗できずロッキングフィストは弾かれアッツのウルトラダイナマイトを食らってしまう。

 

「うわっ!...こうなったら」

 

海斗はこのままだと勝てないと感じ火には風が有効だと思いウィンドエクスペシャリーとなる。

 

「ギュルルルル!!キュルグァー!!ガギュルワァァ!!」

 

アッツはタイガのストリウムバスターをウルトラダイナマイトと混ぜながらトルネードに向けて放つ。

 

「タイガさんの技も使うのか...ならば行くぜ!風雷旋風!」

 

トルネードはブレスに手をかざし力を込めると雷と風の力が合わさった強風をアッツに向けて放つ。

 

「まだまだだぜ!トルネティック光線!」

 

トルネードはトルネティック光線を放つとアッツの放った技を弾く。

 

「グルルルギューーワン!!」

 

アッツはトルネードに向かって猛突進をする

 

「お前なんかもう熱くないぜ!これで決めるぜ!」

 

海斗はトルネードブレスに手をかざしトリガーを2回引き第2の技を放つ。

 

「はぁぁ!風雷光波手裏剣!!」

 

トルネードは風と雷が合わさった巨大な光の手裏剣をアッツに向けて放つ。

 

「グルルルギューーワン!!グルギャァァ!」

 

 

アッツは風雷旋風によって熱を出せなくなりまともな攻撃が出来なかった。そしてアッツは風雷光波手裏剣によって撃破された。撃破されたアッツの中からタイガとタロウのアークが現れトルネードの中に入っていく。

 

「やはりおふたりの力でしたか」

 

「まぁ一石二鳥じゃねぇか」

 

アークを取り戻したトルネードと楽しく会話をした途端頭上から岩が落ちてくる。

 

「ドュワッ!」

 

トルネードはその岩を砕く。

 

「前座は終わったようだね。ここからは私が相手だよ。」

 

「カイザー...お前を倒す!!」

 

 




次回 遂にカイザーと対決をするトルネード!だがカイザーの圧倒的な強さに手も足も出ずピンチに!その時トルネードは新たな力で対抗する。

第5章 「灼熱の魂」


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

灼熱の魂

必死の策でアッツを倒したトルネードだったが今度はカイザーと戦うことになってしまった。

 

「行くぞトルネード!」

 

「あぁ!」

 

海斗はトルネードにそう答えるとトルネードはカイザーに向かって走っていく。

 

「馬鹿めこの俺を倒せるはずがない」

 

カイザーはトルネードの突進を避けるとダークオーブカリバーを取り出し斬り掛かる。

 

「あれはオーブカリバー...」

 

トルネードはカイザーの持つオーブカリバーを見てそう答えると斬り掛かってきたカイザーを避けて技を放つ。

 

「はぁぁ!トルネティック光線!」

 

「残念だな」

 

トルネードはトルネティック光線を放つがカイザーはダークオーブカリバーでトルネティック光線を弾く。

 

「なんだと?!」

 

「いとも簡単に弾くなんて。」

 

トルネティック光線をいとも簡単に弾いたカイザーを見て驚いているとカイザーは斬り掛かる。

 

「よそ見をしているんじゃないぞぉぉ!」

 

「うわぁ"ぁぁぁ!」

 

強力な一撃を受けてそのまま倒れ込む。

 

「まだまだこれからだぜ。はぁぁ!ダークインフェルノカリバー!!」

 

カイザーはオーブダークの力を使いダークインフェルノカリバーを発動し炎の輪を描きトルネードに放つ。

 

「ドュワッ!」

 

トルネードは立ち上がりカイザーの攻撃をバリアを作り受け止めるが威力が強すぎて吹き飛ばされる。

 

「弱いな...それでもウルトラマンか。はぁぁ!ダークアイスカリバー!!」

 

カイザーは倒れたトルネードを見て鼻で笑うとダークアイスカリバーを発動しカリバーを振るい氷をトルネードに向けて飛ばす。

 

「ドュワッ!ジュワッ!」

 

トルネードはもう一度先程よりも強度のあるバリアを作り攻撃を受け止めるがたくさんの氷が放たれてバリアが破れ再び吹き飛ばされる。

 

「このままだと負けちまうぞ。」

 

「あぁ...そうだ海斗!さっき手に入れたアークを使うんだ。」

 

「これか?」

 

「あぁ!タイガさんとタロウさんの力だ。それなら勝てるかもしれない。」

 

「よっしゃ!やってみるか!」

 

万事休すの時にトルネードは先程手に入れたアークのことを思い出し海斗に問いかけると海斗はアークホルダーからタイガとタロウのアークを取り出す。そして海斗はトルネードブレスのレバーを引いてフォームチェンジをする。

 

「タイガ!」

 

【ウルトラマンタイガ】

 

「タロウ!」

 

【ウルトラマンタロウ】

 

「燃えたぎる親子の絆よ!俺に力を!はァァ!トルネード!」

 

【フュージョンブレイク...ウルトラマントルネードバスターストリウム】

 

「ギューワッ!」

 

トルネードは新たな形態、バスターストリウムとなって現れた。その姿は灼熱の炎に身を包んだかのように真っ赤な姿であった。

 

「どんなに変わろうと俺は倒せないぜぇ」

 

カイザーはトルネードを見て煽るように言っていた。

 

「行くぜ!」

 

「ジュワッ!」

 

トルネードは思いっきりカイザーに走ると炎のパンチを繰り出す。

 

「うっ"!」

 

カイザーはパンチを受けて少し後ろに下がる。

 

「はぁぁ!トルネード光輪!」

 

大きな光輪をカイザーに向けて放つ。

 

「おりゃァ!」

 

カイザーはトルネード光輪をダークオーブカリバーで弾く。

 

「行くぜ!バーニングシャワー!」

 

海斗はブレスのトリガーを2回引く。トルネードは両手をクロスして胸に当て右手を空にあげると右手から無数の炎がシャワーのように空から降ってきてカイザーを攻撃する。

 

「くそっ!厄介な技だ!ならばこれでどうかな。はぁぁ!ダークネスシュート!」

 

カイザーはこれで決めようと思い必殺技のダークネスシュートを放つ。

 

「そんなもの効くわけがない!ブレスターダイナマイトぉぉぉ!」

 

トルネードはトリガーを3回引く。そしてトルネードの体は炎に包まれる。そしてトルネードはカイザーに向かって走っていく。カイザーの放ったダークネスシュートはトルネードにあたるがビクともせずカイザーに抱きつき自分事大爆発を起こす。

 

「そんな馬鹿な!この俺が負けるなんてぇぇえ!」

 

カイザーはトルネードによって消滅した。

 

「ドュワッ!」

 

カイザーを倒し終えたトルネードはそのまま空へと旅たった。

 

「馬鹿めトルネード。あんな程度で俺を倒せるとでも思ったか。まぁいい...次こそは必ず倒してやる。」

 

消滅したはずのカイザー...秀真は生きていた。

 




次回 ある日突然、空から隕石が降ってきた。その隕石の方を近づいてみるとそこには生物の卵が!中から出てきたのは可愛らしい友好怪獣だった。怪獣はフレドと名付けられ、初めての人間に興味津々で友情を深めていた。だがそんな時カイザーがフレドを連れ去り凶暴化させた!海斗はフレドを元に戻すべくトルネードとなるがフレドを攻撃できない。そんな時ひとつの光がトルネードに力を貸す。

第6章 「僕の名はフレド」


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

僕の名はフレド

アッツを倒して3日たったある日、海斗は幼なじみである天城環奈(あまぎかんな)と共に散歩をしていた。

 

「ねぇ海斗〜なんでこんな朝早くに散歩なんかするのさ〜」

 

「朝から散歩すると気持ちがいいんだよ。天気だっていいし最高の散歩日和じゃないか!」

 

「散歩しなくてもいいじゃんかぁ〜」

 

環奈の話をスルーしながら海斗はルンルンに散歩していると空から異変(いへん)を感じたのだ。

 

「海斗、何か来る!」

 

「あぁ、なんか予感はする」

 

トルネードはいち早く異変に気が付き海斗に忠告をしたのだ。すると空から隕石(いんせき)のようなものが河川敷(かせんしき)の方に飛んでいくのを見て海斗はその方向に駆け出した。

 

「ちょっと待ってよ〜!」

 

環奈は息を切らしながら駆け出していく海斗を追いかける。やっとの思いで海斗の元にたどり着いた環奈は目の前の光景に驚いたのである。

 

「何、これ、すごい大きな穴じゃん」

 

「あぁこの大きな穴の中に何か隕石のような物が落ちた気がするんだ。」

 

2人の目の前には先程の隕石が落ちた痕跡(こんせき)がある大きな穴が空いていた。2人は恐る恐る穴を覗き込むと隕石のような物の正体が分かったのだ。

 

「何これ?卵?」

 

「そんな感じがするよな」

 

謎の物体はサッカーボールのような大きさの卵であった。2人がその卵に疑問を感じていると卵が割れたのである。割れた卵から現れたのは小さな可愛らしい怪獣であった。

 

「キュルル〜キュキュ〜!」

 

「え!何この子!可愛い〜!」

 

「なぁトルネード、この怪獣害はないのか?」

 

「あぁ、心配ないこの怪獣の名は友好怪獣だ。この怪獣はとても優しく誰かに優しくされるのが好きなんだ。だから決して悪さをするような奴らじゃないさ。それにこの怪獣はオスだ!」

 

「...なるほどな」

 

海斗はトルネードから目の前の怪獣が悪い奴ではないということを教わると安心したのだ。すると環奈からある提案をされる。

 

「ねぇねぇこの子私達で育てない?」

 

「ん〜まぁいいんじゃないか?」

 

「じゃあ私名前決めるね!ん〜この子の名前はフレド!」

 

環奈の思いつきで友好怪獣はフレドという名をつけられ海斗達が育てることにした。そして海斗達はフレドを連れて家に帰ることにした。海斗と環奈は幼なじみでありお互いの両親が共働きで長年家に居ないので2人で一緒に住んでいるのだ。そして2人が帰っていく姿を遠くから秀真が見ていたのだ。

 

「へぇ〜友好怪獣か、これは面白い」

 

秀真は海斗達のやり取りの一部始終を見ており何かを企み始めその場から立ち去った。その頃家に帰った2人はフレドを弟のように可愛がり始めた。

 

「キュ〜ン〜キュキュ〜!!」

 

「きゃぁぁ〜可愛い""!!」

 

「あんなに幸せそうなんだ。俺が守らねぇとな。」

 

「なんだなんだ海斗〜」

 

「っるせ!!」

 

フレドを好きになったのか環奈はフレドを抱きしめ半日くっついていた。環奈の事を気になったのかフレドも環奈から離れなかった。その光景を見た海斗は環奈や地球を守ろうと改めて決意したのだ。海斗は買い出しをしようとスーパーに買い物に行った。するとスーパーに行ったはずの海斗が10分ほどで帰ってきたのだ。

 

「ん?海斗...帰ってくるの早くない?」

 

「まぁ忘れ物だよね。」

 

スーパーまでは自転車で片道15分はかかるので忘れ物をする以外帰ってくるのはおかしいのだ。すると海斗は不快な笑みを浮かべ環奈を気絶させる。

 

「うっ"」

 

「知らない人を家にあげたらダメなんだぜ?」

 

「キュキュキュッ!!キュキューー!」

 

環奈を気絶させた瞬間、海斗の姿が変わった。その正体は海斗に化けていた秀真であった。秀真は2人の後をつけており海斗が居なくなるのを見計らって海斗に化けて環奈達に近づいたのであった。警戒するフレドを強引に捕まえるとそのまま消え去る。

 

「ただいまぁ〜...って大丈夫か環奈!!」

 

30分たった後に海斗は帰ってくると玄関前で倒れてる環奈に気が付きそのまま駆け込む。

 

「海...斗...私...寝てた?...あれ?フレちゃんが居ない!!私探してくる!!」

 

「ちょ、おい待てよ!」

 

どうやら秀真が化けた海斗には気がついておらず先程まで普通に寝てたと思い込んでいたらしくフレドが居ないことに気がつき慌てて外に飛び出し、海斗も環奈を追いかけるように家を飛び出した。その頃秀真は強引に捕まえたフレドを眠らせており野原にいた。

 

「優しくて害のない怪獣なんて存在しないんだよ友好怪獣。君は俺の手により凶悪怪獣に生まれ変わるんだ。さぁ始めよう!」

 

奇妙な笑みを浮かべた秀真はカイザーブレスレットを出現させる。

 

「共に暴れてください!ベリアルさん!」

 

 

【ウルトラマンベリアル】

 

秀真はウルトラマンベリアルのアークを読み込みレバーを押して眠るフレドに放つとフレドは悪の力に飲み込まれ凶暴な巨大怪獣になってしまった。

 

「グルルルルルゥ!!ギュワーーーーーーーーン!!」

 

凶暴化したフレドはみるみる大きくなり始めた。手の先からは鉄の塊をいとも簡単に切り裂くほどの鋭い爪が伸び、どんな物でも噛み砕くことが可能なほどの鋭い牙が生え、街を攻撃し始めた。

 

「いいぞ友好怪獣!!そのまま街を破壊しトルネードを倒しそのまま自爆するが良い!」

 

秀真の狙いは海斗達と仲良くなったフレドを利用してトルネードを倒そうという作戦であった。秀真はきっとトルネードはフレドを攻撃しないと考え防御ばかりのトルネードの隙をつき攻撃しようと考えていたのだ。

 

「え、何!!怪獣!!」

 

「何だと!!環奈大丈夫か?!」

 

突然現れた巨大怪獣を見て環奈は驚き気絶をしてしまう。環奈を心配した海斗だったが気絶したと確認すると彼女を安全な場所に移動させる。

 

「こんな時に怪獣とは困ったもんだぜ、行くぞトルネード!」

 

「あぁ!」

 

「タイガ!」

 

【ウルトラマンタイガ】

 

「タロウ!」

 

【ウルトラマンタロウ】

 

「灼熱の親子の絆よ!我に力を!はぁぁ!!トルネードォ!!」

 

【フュージョンブレイク...ウルトラマントルネード!バスターストリウム!】

 

「ギュワッ!」

 

海斗はウルトラマントルネードバスターストリウムへと変身し凶暴化したフレドの前に立つ。トルネードと海斗は目の前の怪獣がフレドとは知らずに戦うのである。

 

「ギュワーーーグルルルルルゥ!」

 

「ギュワッ!」

 

「ギュルルー!」

 

フレドは思い切りトルネードに突進をする。だがトルネードはフレドの攻撃を回避しパンチを繰り出す。フレドはトルネードのパンチにより少し距離を取られる。その光景を見た海斗は何かを感じる。

 

「今の動き、フレドに似ていた気がする。」

 

「何だと?」

 

海斗は先程、目の前の怪獣が距離を取った動きがフレドの動きと似ていることに違和感を感じていた。

 

「ギュワーーーーーーーーン!!」

 

フレドは火球を放ちながら攻撃をしトルネードに近づく。

 

「ギュワッ!ドュワッ!!」

 

トルネードは火球を手刀で弾きながら蹴りを繰り出す。怯んだフレドに何発もパンチを繰り出し回し蹴りをしようとした瞬間、海斗が止めに入る。

 

「一旦やめろトルネード!!」

 

「どうした海斗。」

 

「やっぱりこの怪獣はフレドで間違いない。よく見たら顔も同じだ。やっぱり操られてるんだ。」

 

「何だと?ならば倒せないじゃないか。」

 

「あぁ。やばい」

 

「ギュワン!グギャギャギャン!」

 

海斗は目の前の怪獣の特徴がフレドと一致していると確認するとトルネードに攻撃をやめるように伝える。するとフレドはトルネードに向けて攻撃をする。目の前の怪獣がフレドとわかった以上攻撃できないトルネードは体力も削られカラータイマーが鳴り始める。

 

「このままだとやばいぞ海斗!」

 

「わかってる!だけどこいつは悪さをしてない!倒せるわけないだろう!」

 

絶体絶命のピンチに追い込まれた瞬間、河川敷に空いた大きな穴から1つの光がトルネードの元にやってくる。

 

「これは、一体?」

 

海斗はその光を手にする。その正体はウルトラマンコスモスルナモードのアークであった。

 

「このウルトラマンは慈愛の戦士コスモス先輩だ。そうかわかったぞ海斗!このアークを使うんだ!」

 

「何かわかんねぇけどこの状況を覆せるんだな!」

 

何か策を思いついたトルネードはウィンドエクスペシャリーになる。そして海斗はコスモスのアークをブレスレットにかざしレバーを引く。

 

「はぁぁ!フルムーンレクト!!」

 

トルネードはコスモスの光線技をフレドに向けて放つ。

 

「ギュルルゥー...キューン」

 

光線を受けたフレドはそのまま眠りにつく。そしてトルネードはフレドを完全に元に戻す方法を思いついたのだ。

 

「海斗!ギンガ先輩のアークを使え!」

 

「わかった!」

 

海斗はギンガのアークをかざすとトルネードは緑の光に包まれる。

 

「ギンガコンフォート!」

 

トルネードはギンガの技の一つであるギンガコンフォートを使いフレドに取り付いていた闇の力を浄化したのである。そして元に戻ったフレドを手に取りトルネードは空へと旅立つ。

 

「クソ!またしても負けた。まぁいいまだ策はある。」

 

今回も負けてしまったことに悔しがった秀真であるが、平然とした顔でそのまま立ち去るのであった。

 

「ん...私...何してたんだっけ。」

 

「キュキュ〜!!キュルル〜」

 

「フレちゃん!どこに行ってたの!心配してたんだから!」

 

目を覚ました環奈の目の前にフレドが嬉しそうに飛びつき環奈も戻ってきたフレドに喜びを隠せず抱きしめた。

 

「流石だぜトルネード。お前が策を思いつかなかったらどうなってたか。」

 

「いや、あの時現れたコスモスさんのアークのおかげで落ち着かせたんだ。それにあの時、君が忠告しなかったらトドメを指してたからね。」

 

「まぁ結果オーライだ。俺がこいつらの笑顔を守り続けるよ。」

 

フレドを取り戻せて安心し環奈の笑顔をもう一度見ることができた海斗はもう二度とこんなことが起きないようにしようと決意したのだ。

そしてフレドは環奈からピッタリとくっついており離れておらず環奈も嬉しそうに微笑んでいた。フレドを撫でているとフレドから何かが落ちたのを確認した。

 

「なんだろ、これ...鍵?」

 

環奈が拾ったのはウルトラマンの力が込められたアークであり、【ウルトラマンジード】と【ウルトラマンパワード】のアークであった。

 

 




次回 街中で突如、自分と正反対の性格の人間が暴れているという通称「ドッペルゲンガー」事件が起こった。真相を探るべく海斗とトルネードは街中を探索していた。すると目の前に正反対の性格の海斗が現れ、その海斗は【ウルトラマンシャドウトルネード】となり街を壊し始めた。海斗はすぐさまトルネードに変身するが全く攻撃が効かず歯が立たない。ピンチに陥った時、新たなる形態となり立ち向かう。

第7章 「光と影」


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

光と影

フレドが海斗の家に来てから2日がたった。海斗と環奈は前よりも賑やかになっており楽しく暮らしていた。だがしかし、環奈は何か疑問に思っていた。

 

「ん〜何に使うんだろうこれ?」

 

環奈はこの間フレドの体毛から落ちてきた2つのウルトラアークを握っており何に使うのかを疑問に思っていた。環奈は何かの鍵だろうと思い家のあらゆる鍵穴に刺そうとしたが全く刺さらずさらに困ってしまった。

 

「ねぇ〜海斗〜この間フレちゃんから鍵みたいなやつ落ちてきたんだけど何に使うかわかる?」

 

「これって、アークじゃないか?!どうして?」

 

「アーク?」

 

「あ、いやこっちの話だよ。それよりその鍵俺にくれないか?」

 

「いいけど、なにかに使うの?」

 

「まぁな。」

 

海斗は【ウルトラマンパワード】と【ウルトラマンジード】の2つのアークを環奈から受け取ると(かばん)を持ち大学に向かう。

 

「なぁトルネード、さっきのアークって何でフレドが持ってたんだろう。」

 

「それは分からないな。だがさっきのアークは俺の力の一つだ、戻ってきて損は無い。」

 

「そうだな」

 

2人が会話をしながら大学に向かう中、轟 秀真は何かを企んでいた。

 

「そろそろ本気を出した方が良さそうだな。」

 

秀真は大きな機械の前に立ち【ミラーナイト】のアークを取りだした。

 

「面白くなりそうだな、ミラーナイトさん。」

 

【ミラーナイト】

 

秀真は【ミラーナイト】のアークを大きな機械にかざすと【ミラーナイト】のアークは機械に吸い込まれる。すると黒くて丸い形状の鏡が現れた。

 

「これでウルトラマントルネードを倒せるかもしれない、」

 

奇妙な笑みを浮かべた秀真はそのまま街に繰り出すとその鏡を空に向ける。すると鏡から黒い光が街中に放たれる。

 

「いやぁ大学まで自転車で1時間はめんどくさいな。」

 

海斗がのんびりと自転車を漕いでいると目の前から同級生の英真が慌てた様子で現れる。

 

「た、大変だ海斗!」

 

「どうしたんだよ急に?」

 

「街中で自分と同じ人間が暴れてるんだよ!!」

 

「何?」

 

「海斗、これは一大事かもしれない。」

 

「そうだな英真、案内してくれ!」

 

海斗は英真から謎の現象の話を聞かされると人々が暴れているという所に向かう。

 

「おい、なんだこれ。どうなってんだよ」

 

その場所にたどり着いた海斗はその光景を見てただ呆然とすることしか出来なかった。なぜなら一人の人間がもう1人の自分に暴力を振るったり奇声を発しながら物を壊したりしていたからだ。

 

「うぉぉぉぉ!」

 

「きゃぁぁ!」

 

「この野郎!!」

 

「きゃははは!壊すの楽しい!」

 

「く、来るな!!」

 

「何が起こってるんだよ!!」

 

海斗達はとりあえずその場から離れようと安全な場所に避難をした。

 

「海斗、これはおそらく何者かが仕組んだことに違いない。」

 

「俺もそう思った。」

 

「なぁ、海斗やばいんじゃねぇの?!」

 

「あぁ、わかってる。とりあえずお前は攻撃を受けないように避難するんだ」

 

「おい!ちょ、待てよ!」

 

海斗はそのままそこから立ち去る。この現況を調べるために街中を見回したのだ。何か手がかりを掴めないかと走り回っていると海斗の目の前に人影が現れた。

 

「何だ?!」

 

「やぁ元気か...俺?」

 

「まじかよ、もう1人の俺...だと!!」

 

海斗の目の前に現れたのは何ともう1人の海斗であった。そしてもう1人の海斗が右手に持っていたのは先程、秀真が持っていた黒い鏡であった。もう1人の海斗が持っている鏡をトルネードは疑問に思った。

 

「なぁ海斗...この事件あの鏡が原因なんじゃないか?」

 

「鏡?...確かにあいつが持っている。それが今回の事件と関係しているのか?」

 

「アハハ!!...流石は俺だ。今回の事件...目の前にもう1人の自分が現れる。通称ドッペルゲンガー事件それを引き起こしたのはこの鏡だ。この鏡を空にかざすことによりこの鏡から溢れ出る光を浴びた物の影から正反対の自分が現れるんだよ」

 

「なるほど、つまりその鏡から溢れ出る光を浴びたからさっきみたいに自分が自分を攻撃したり関係の無い建物を壊したりしてたわけだな。」

 

「ん?待てよなら建物内に居た人達は無事なんじゃないか?」

 

「そうか!外にいたから光に浴びてしまった訳だから室内にいれば問題ないわけだな」

 

海斗はもう1人の海斗から今回の真相を聞くとトルネードと共に何故人々が暴れたのかを理解し鏡の光を浴びた者は外にいた人間だけだという事も理解したのだ。

 

「でもなんで、お前がそれを持ってるんだ?」

 

「それはだなあるお方から託されたんだ。この鏡を使って人々を混乱させ貴様を倒せとな」

 

何故、鏡をもう1人の海斗が持っていたのかそれは秀真が黒い光を放った後、もう1人の海斗に鏡を渡したからである。

 

「ある方だと?」

 

「あぁ、あのお方は世界を変えてくれる!そして俺達を生み出してくれた!俺達はお前ら光を倒して自分達が光となる!つまりお前が俺の影になるんだ」

 

「影だと?ふざけるなそんなことで関係の無い人達を巻き込むんじゃねぇ!!」

 

「言葉で話してもダメか、なら力ずくだ。」

 

もう1人の海斗は話し合えばわかってくれると思っていたらしいが海斗はそんな事は間違ってると言い放つ。それに対して諦めたのかと思った瞬間もう1人の海斗は真っ黒いトルネードブレスを取り出す。

 

「トルネードブレスだと?!」

 

「お前がウルトラマンになれるのなら影である俺もなれるんだよ!お前を倒して俺が光となる!」

 

「ギンガ。」

 

【ウルトラマンギンガ】

 

「フーマ」

 

【ウルトラマンフーマ】

 

「俺こそが真の光となる!シャドウトルネード!!」

 

【フュージョン...ブレイク。ウルトラマンシャドウトルネード!】

 

もう1人の海斗は真っ黒いトルネードに変身をし、街を破壊し始めたのである。

 

「嘘、でしょ。ウルトラマンが街を破壊してる。」

 

「キュー....」

 

シャドウトルネードが破壊行為をしているのは瞬く間に中継されその様子を環奈は家のテレビで見ておりフレドが不安そうにテレビを見つめていた。ネットでは「ウルトラマンが街を破壊?」「遂に世界終わった。」等と絶望の声やウルトラマンはやはり悪だという声があった。

 

「やばいぜ、止めるしかない!行くぜ、トルネード!」

 

「あぁ!」

 

「ギンガ!」

 

【ウルトラマンギンガ】

 

「フーマ!」

 

【ウルトラマンフーマ】

 

「風と光よ我に力を!はぁぁ!トルネードォ!!」

 

【フュージョン...ブレイク!ウルトラマントルネードウィンドエクスペシャリー!】

 

「ジュワッ!」

 

海斗はウルトラマントルネードウィンドエクスペシャリーとなりシャドウトルネードに立ち向かう。

 

「さぁ来いトルネード!この俺が真のウルトラマンとなる!」

 

「ウルトラマンは人々を襲ったりしない!守るものだ!」

 

海斗がそう言うとトルネードは走り出しシャドウトルネードに向けて蹴りを繰り出す。だがシャドウトルネードはいとも簡単に蹴りを避けパンチを繰り出す。

 

「ジュワッ"!!」

 

「ぬはは!やはり俺こそが真の光の巨人だ!」

 

「うっそ、ウルトラマンが2人だよ。どっちが本物?黒い方が敵かな?」

 

「キュキュ〜!!」

 

ウルトラマントルネードとシャドウトルネードが対峙している所を多くのテレビクルーが中継を回し全国のテレビで放送されていた。突如現れたもう1人のウルトラマンに視聴者はどちらが本物か分からなくなっており環奈もどちらが本物か分からなかった。ネットでは破壊行為していた方が敵だと言う書き込みが相次いだ。

 

「ジュワッ!」

 

「行くぜ!」

 

「ジュワッ""!」

 

「おいおい〜どうした?」

 

「何故、当たらないんだ。もしかしたら当てられないのか。」

 

海斗は何故こんなにも攻撃をしているのに1回も当たらないのか不思議だった。攻撃が当たらないのではなく当てられないのでは無いかと海斗は考えた。

 

 

「ようやく気がついたか!!俺は貴様の影...つまり今までの形態の攻撃パターンや技は把握出来てるから俺はそれを予測して避けているんだよ」

 

「ならばトドメを刺すだけだ!トルネティック光線!!」

 

「馬鹿だな〜!」

 

トルネードはシャドウトルネードに光線技を放ったがシャドウトルネードは右手を挙げるとあの黒い鏡が現れシャドウトルネードの右腕に装着すると光線技を鏡で跳ね返す。

 

「何?!」

 

「ジュワッ""""!!」

 

トルネードは跳ね返された光線技をくらってしまいそのまま後ろに倒れてしまう。するとカラータイマーが鳴り始めてしまう。

 

「クソ、攻撃を読まれている以上勝てない...どうすれば...いいんだ」

 

「海斗、今朝環奈から受け取ったアークを使うんだ!シャドウトルネードは今までの形態を把握しているのなら新たなる形態で立ち向かえば勝てるはずだ。それに光線技は跳ね返される。あの先輩方なら肉弾戦も得意に違いない」

 

「わかった!」

 

これまで使っていた形態だと攻撃を見切られ勝ち目がないと踏んだトルネードは新たなる形態なら勝てると思い海斗に発言をしたのだ。

 

「行くぜ!ジード!」

 

【ウルトラマンジード】

 

「パワード!」

 

【ウルトラマンパワード】

 

「青き瞳のパワーよ我に力を!はぁぁ!トルネードォ!!」

 

【フュージョン...ブレイク!ウルトラマントルネード!メガブルーアイズ!】

 

「ジェア!!」

 

トルネードは新たなる形態...メガブルーアイズとなりシャドウトルネードに攻撃を繰り出す。

 

「ジェア!!...ヒェア!!」

 

「何だ...あの姿は?!攻撃が見切れない!!ならば!」

 

メガブルーアイズの凄まじい速さとパワーに苦戦をしたシャドウトルネードはパワー型であるプラニウムマッスルへと変身して戦うがメガブルーアイズの腕にある鋭い刃によりダメージを受けシャドウトルネードの右腕に装着していた鏡が割れてしまう。

 

「なんだと?!」

 

「はっ!これで反射は使えないぜ!」

 

鏡が割れた事により街中の人々の影は消えドッペルゲンガー現象は幕を閉じた。

 

「鏡がなくても俺は勝てる!シャドウロッキングフィスト!」

 

「ジェア!シェアッ!」

 

シャドウトルネードはメガブルーアイズに必殺技を繰り出すがいとも簡単に避けられシャドウトルネードに右ストレートを繰り出す。

 

「ぬっ""!!ならばこれで決めてやる!トルネティックシャドウ光線!」

 

メガブルーアイズに圧されたシャドウトルネードは一気に決めようとトルネティックシャドウ光線を放つ。

 

「こっちも決めるぜトルネード!」

 

「あぁ!」

 

「はぁぁ!メガ・レッキングバースト!」

 

メガブルーアイズは両手をクロスし手を広げると【ウルトラマンパワード】と【ウルトラマンジード】の技を合わせた「レッキングバースト」

の威力5倍の光線技、「メガ・レッキングバースト」を放つ。シャドウトルネードの光線技とメガブルーアイズの光線技がぶつかり合うがシャドウトルネードの方が押されてしまう。

 

「ぬぐぐ!ぐわぁぁぁぁ!」

 

「ジェァァァ!」

 

メガブルーアイズの光線技に耐えられなくなったシャドウトルネードはそのまま光線技を受けてしまい爆発とともに消滅した。

 

「シェアッ!」

 

シャドウトルネードを倒したトルネードはそのまま飛び去って行くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回 地球侵略を企みトルネードを倒そうとする異星人の策略により尖兵デスピアが地球に降り立つ。デスピアはトルネードの情報を得るべく女子高生の姿となり海斗と接触しようとするが何とデスピアは海斗に恋をしてしまう。だが地球侵略のためにはトルネードは邪魔なので仕方なく倒すしかないとトルネードと対峙することになる。

第8章 「異星人恋物語」


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

異星人恋物語

シャドウトルネードを倒してから1週間がたったある日のこと、地球に一体の宇宙人が降り立つ。

 

「ここが地球か、平和な国だな。とても怪獣に襲われてるとは思わない...さて、トルネードを倒すために情報を得ねば」

 

やつの名は尖兵(せんぺい)デスピアと言い地球侵略を企む異星人の指示によりトルネードの情報を探るべく地球に降り立った。デスピアは今の星人の格好だと直ぐにバレると考えたので女子高生の姿に化けた。何故女子高生に化けたのかはトルネードと同化しているのが、男という事がわかっていたので接触するには女子高生の方が接触しやすいと考えたのだ。姿を変えたデスピアはそのまま海斗の街に向かい始める。

一方その頃、海斗は課題に追われていた。

 

「やばい、やばい、やばい!終わらない!!」

 

「何でそんなに放置していたのさ〜」

 

「まぁ、色々とな」

 

「ふーん〜...フレちゃん遊ぼ〜」

 

「キュキュ〜!!キュキュキュ!!」

 

環奈が助けてくれると思い期待をしていたが案の定どうでもいい目で見られてしまい悔しそうな顔をしながら課題を進めた。自分の事を異星人が探っているとも知らずに。

 

「情報によれば、秋山海斗という男がウルトラマントルネードと同化しているという事だが...誰が海斗なんだ。」

 

デスピアは海斗の事は名前と性別しか聞いておらず顔が誰かわからないため少し困っており仕方なく街の人に海斗の事を聞こうとしたのだ。街の人間なら少なくとも海斗を知ってると思ったからだ。

 

「すいません、秋山海斗という人を探しているのですけど。」

 

「ん?誰君....超可愛い。秋山海斗?それなら俺の友達だよ!案内してあげようか?」

 

「え、ありがとうございます。」

 

何とデスピアが声をかけたのは偶然にも遊びの帰りだった英真であった。英真は擬態のデスピアを見るとボソッと本音を出してしまうが気を取り直しデスピアに優しく声をかけると返事が返ってきたので海斗の家まで案内をしてあげることにした。そして15分くらい歩き海斗の自宅に着いたのでピンポンを押し呼び出す。

 

「おい〜海斗〜お前に会いたいって子がいるから連れてきたぞ〜」

 

「ん?どうしたんだよ英真。」

 

「ど...どうも」

 

「やぁこんにちは、俺に何か用かな?」

 

「(?!...かっこいい....何だこの気持ちは?!)あ、はい...学校の宿題で大学のことについて調べてまして、大学生の意見を聞きたいなと思いまして。」

 

「そういう事か、君名前は?」

 

「リナって言います!」

 

「リナちゃんか、なら家じゃあれだから外で話をしよう。準備するから待っててね」

 

「は、はい!!」

 

ピンポンに気が付き扉を開け出てきた海斗はデスピアに声をかける。少し警戒をしていたデスピアであったが海斗の男らしさを感じさせる太く(たくま)しい腕や宝石のように輝く瞳を見た事により心拍数が上がり、ドキドキし始め海斗に恋をしてしまう。そしてそのまま海斗と共に公園を歩きながら宿題といいながらも情報を収集していく。

 

「なるほど、大学では理工学部なんですね。(こいつ、頭がいいのか....それにしてもカッコよすぎる!!....ダメだぞ私、ここに来たのは任務なんだ!それにこいつは敵なんだ。しっかりしろ私!)」

 

海斗の目の前ではクールな感じでいるが心ではもっと彼について知りたいし仲良くしたいという感情がある。だが彼女は星人であり敵である海斗とは結ばれないのだから気にしないと思い始めたのだ。だが、彼と行動している内に情報収集するのをやめようかなと考え始めていたのだ。

だが任務を放棄してしまうとおそらくだが自分の仲間がデスピアはトルネードに倒され音信不通となってしまったと捉えてしまい何十万の大群が地球に襲ってくるかもしれないと思ったのだ。そしてデスピアは海斗に自分の正体を明かそうと話をしようとする。

 

「海斗さん、いや秋山海斗...私は人間じゃない。地球を侵略しに来た異星人だ!」

 

「やっぱりか、薄々気が付いていたんだよね。」

 

「そう、なのか?」

 

「あぁ、トルネードと同化してからは怪獣や星人の気配を感じ取れるようになってね君が家に来てからうっすらだけど星人じゃないかなって思ってたよ。」

 

海斗に自分が異星人だと言うことが前から薄々感じられていた事に少し驚いたが自分がなぜ地球にやってきたのかを話し始める。

 

「私がここに来た理由は貴様を倒すためだ。貴様が居なくなれば地球を守る奴はいなくなる。そしたら地球は我々が簡単に支配することが出来るかもしれないのだ。そのためにはウルトラマントルネードを排除するしかないんだ。」

 

「そうか、なら君はどうしたいんだ?」

 

「私....?私はもちろん任務を遂行する。そのためには愛した人をも殺す覚悟は出来ているんだ!」

 

デスピアは任務を確実に遂行しようと決意し、海斗の命を奪おうと考えた。そしてデスピアは星人の姿に戻り巨大化をしてわざと街を破壊し始める。

 

「なぁ、トルネード...彼女を救えないか?」

 

「どうしてだ?」

 

「彼女は悪いやつじゃないと思うんだ。だから俺が止める。」

 

「流石だ、私も協力しよう!」

 

海斗は巨大化したデスピアを止めるべく【ウルトラマントルネードウィンドエクスペシャリー】となり彼女の前に立ち塞がる。

 

「私は、貴様を倒して世界侵略をするんだ!」

 

「それは君が望むことなのか?」

 

「うるさい!!」

 

デスピアはこれからトルネードを倒さなければならないという悲しみと彼に恋をしてしまった自分への怒りでいっぱいで双剣を出現させながら力一杯にトルネードに攻撃をする。

 

「ジュワッ!」

 

トルネードはデスピアの攻撃を避け続けるだけであった。攻撃をしないのは誰にも危害を加えておらず彼女が悪い星人に見えないからであるため攻撃をしないのだ。

 

「なぁ、トルネード!このまま行くと時間切れで死ぬぞ!それに暴れてる彼女を何とかして落ち着かせないと!」

 

「あぁ、ならコスモスさんのアークを使って落ち着かせるんだ!」

 

「わかった!コスモス!」

 

【ウルトラマンコスモス】

 

「はぁぁ!フルムーンレクト!」

 

「うわぁぁ!!...って私....」

 

トルネードはデスピアを落ち着かせるため【コスモス】の【フルムーンレクト】を放つ。すると暴れていたデスピアは落ち着いたらしく攻撃を辞めた。そしてトルネードはゆっくりと彼女に近づき海斗が発言をする。

 

「なぁ、リナちゃん...じゃなくて君の本当の名は?」

 

「尖兵...デスピア」

 

「デスピア...君はこれから何がしたいんだ?」

 

「私を倒してくれ!!私は自分勝手な行動で街を破壊して何も関係のない人々を巻き込んでしまった。私を倒せばあとは問題ない私が死ぬ直前に地球侵略は諦めろと報告をするから。」

 

「俺は...君を倒さないよ。確かに君は街を破壊したけどそれは自分の意思じゃないだろ?制御が効かなくなって暴れてしまっただけだ。君は悪くない...それに君は良い奴だよ。だって俺に積極的に話しかけてくれたし話していた君は常に幸せそうな顔をしていた。たとえ人間じゃなくても星人だって幸せになる義務がある。あとは君が決める番だよ」

 

「海斗....ん""わかっだ""!」

 

海斗はデスピアに勇気づけるような優しい言葉で話をし始めデスピアは話を理解しケジメをつけようとする。そしてデスピアは自分を地球に送り込んだ異星人達に自分はトルネードに倒されたと情報を流し地球にはウルトラマンという最強の存在がいるため地球侵略不可能と送ったのである。

 

「海斗...ありがとう。私はやるべきことが見つかったよ」

 

「あぁ、君が悪いやつじゃなくて本当に良かった。これからも気をつけてね。」

 

「うん!」

 

「元気でな。」

 

「ジュワッ!」

 

デスピアはトルネードと海斗に笑顔で返事をするとそのまま宇宙に飛びだって行くのであった。その様子を見届けたトルネードは飛び立つのであった。その頃、轟 秀真はアークを生み出す機械の目の前で椅子に座っており何かを待っていた。

 

「遂に、出来た...これで俺は頂点に経つことが出来る!!」

 

秀真が機械から取り出したのは【ウルトラマンティガダーク】のアークであり【ウルトラマンベリアル】のアークを手に取りながら何かを企んでいた。

尖兵デスピアの件から1週間が経ったある日のことそれは突然やってくる。何者かが海斗の家にやってきたのだ。

 

「すいません〜」

 

「はぁーい...って...何で...居るの、」

 

扉を開けた海斗が見たのは1週間前に宇宙に飛びたった女子高生の姿をしたデスピアであった。その光景を見た海斗は理解が出来なかった。

 

「この間言ったでしょ?やる事が見つかったって...私海斗と一緒に住むことにしたの!」

 

「ぇぇぇぇ?!」

 

「あの後星に帰ったのは本当よ、でも貴方のことが忘れられなくて旅に出るって言って戻ってきたの。」

 

「まじかよ、」

 

思いも知らなかった展開のため海斗は、苦笑いをするしかなくトルネードは「青春じゃないか」と何故か納得していた。

 

「ねぇ〜何叫んでるの〜...って誰この子?!可愛いんだけど!!」

 

「キュキュ〜!!」

 

「えぇっと今日から住むことになったリナちゃんです。」

 

「リナです!よろしくお願いします!」

 

「えぇ〜全然喜んで!家狭いけどよろしくね!フレちゃんもいいよね〜」

 

「キュ〜!」

 

「リナちゃんが住むことになったんだから部屋片付けなきゃ!」

 

環奈は否定をするどころが大歓迎らしく急いで2階の部屋を片しにフレドと共に片付けに行った。海斗はデスピアの決めたことなのだから反対はしない。だが少しうるさくなりそうだなと思ったのだ。するとリナからある物を託される。

 

「ねぇ、海斗...これ貴方の物でしょ?」

 

「これってアークじゃないか。なんで君が?」

 

「ここに来る時に宇宙空間で、そのアークがあったから拾ってきたのよ。」

 

「なるほど、何でアークが宇宙空間に?」

 

「おそらくカイザーと戦った時に飛び散った力の何個かは宇宙空間に残ったままかもしれないな。」

 

海斗がリナから渡された物は【ウルトラマンマックス】と【ウルトラマンレオ】のウルトラアークであった。トルネード曰く力の半分は地球に残りは宇宙空間に飛び散った可能性が高いらしく宇宙空間にまだアークがある可能性があるためそれも取り返さなければならないと海斗は頭の中で理解したのである。

 

「まぁ、色々あったがこれからよろしくなリナ」

 

「私の前ではデスピアでいいよ、」

 

「いや、君はリナだ。デスピアじゃない俺から見たら立派な人間の女の子だよ。」

 

「ば、馬鹿なこと言わないでよ!!...でもまぁありがとう。私だって...これからよろしくね...」

 

リナは海斗から君は人間だよと言われて頬を真っ赤にしながら照れながらお礼を言ったあと恥ずかしくなったのかそのまま家の中に入る。新しい仲間リナが加わった事により海斗はまた守るべきものが増えたと感じたのであった。

 

 

 

 

 

 




次回 海斗はリナ、環奈、フレド、英真の4人と共にピクニックに来ていた。そんな時突如海斗達の前に秀真が現れ「ウルトラマンカイザー」の正体が自分だと言うことを暴露、そのまま海斗と勝負をしようと決闘を申し込む。
 2人の戦いが始まりトルネードが優勢に見えたと思った瞬間、カイザーは新たなる形態となりトルネードを追い詰める。ピンチに陥ったトルネードは新たなる形態でカイザーに攻撃をする。


第9章 「燃える闘志」


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

燃える闘志

青空が広がる日曜日、海斗は環奈、リナ、フレド、英真と共に街の中央にある大きな公園にピクニックに来ていた。

 

「いやぁ〜いい天気でよかったな海斗〜」

 

「そうだな、晴れてて本当に良かった。」

 

「じゃあそろそろお腹も空いた頃だしお昼にしよ!」

 

「キュキュ〜!キュキュキュー!!」

 

「もうペコペコ〜」

 

皆歩き疲れたのかブルーシートを敷いた瞬間に座り込み、リナと環奈が朝早く作った弁当を皆で食べ始める。

 

「美味!!何これ!全部2人が作ったの?!」

 

「そうだよ〜結構大変だったけどね〜」

 

「私は、別に大したことしてない。」

 

「いや、美味いぞリナ!」

 

「!!...なら、良かった。」

 

リナは海斗に褒められ顔を赤くしながらも環奈と共に作った弁当を美味しそうに食べる。英真もあまりにも美味しいのか口いっぱいに頬張りながら食べていた。弁当を食べ終わり皆で楽しくサッカーやフリスビーなどで遊んでいた時、どこからともなく秀真が現れたのであった。

 

「やぁ〜海斗、英真久しぶりだね。」

 

「おぉ〜英真じゃねぇかあの時以来だな!」

 

「ねぇ英真、あの人誰?」

 

「あぁ俺達の昔からの友達だな?お前は俺達と学校違かったもんな」

 

「へぇ〜」

 

 

「1人でこんな所に来るなんて息抜きか?」

 

「まぁね♪それより海斗、君に用があるんだけどちょっといいかな?」

 

「あぁ、いいけど」

 

秀真は海斗達と笑顔で話をし、海斗に話があるらしく場所を移そうと思い2人で別の場所に移動する。リナは秀真が怪しそうに見えたので環奈達にバレないよう、こっそり2人の後をついて行くことにしたのだ。

 

「で、話ってなんだよ?」

 

「それはね〜こういう事だよ。」

 

「ぐっ""!!何すんだよっ!」

 

「海斗?!"...大丈夫?!...やっぱりあんたが怪しいと思って着いてきてみたら、あなた何者!!」

 

秀真は人気のない所に辿り着くと海斗の腹を殴った。海斗は急な事で対処ができず腹を押えうずくまってしまう。その光景を見たリナは海斗に駆け寄り秀真を警戒する。

 

「あはは!僕が何者かって?教えてあげるよ。僕はこれまで現れた怪獣を生み出していた真犯人だ。」

 

「何だと?つまり俺の偽物が出たのも、フレドを凶暴化させたのも全部お前のせいってことか?」

 

「察しが早いね♪そういう事だ。そして僕は人間じゃない」

 

「人間じゃない...って事は私と同じ星人?」

 

「そういう事だよ尖兵デスピア。僕は君の正体を知っている。何故なら全て見ていたからね。」

 

秀真はリナが星人であることも知っていたのだ。秀真は海斗を倒すべく常に海斗を観察していたのだ。

 

「普通にストーカーじゃねぇかよ、それで俺に何の用なんだよ」

 

「そんな事言わないでくれよ〜僕達は友達だろ?」

 

「もう友達じゃねぇよ、星人ってことはお前、俺が小さい頃からこの星に来てたってことだな?」

 

「そういう事さ。僕は10年前からこの星に降り立ち人間を観察しながらこの星を我がものにすべく計画を立ててたんだ。力を得るためのねそれで君達と偶然仲良くなったというわけだ。」

 

秀真は10年前に地球に降り立っており地球侵略の計画を地道に計画していたのだ。そして偶然にも海斗達と仲良くなり友情という感情を覚え仲良くなったのだ。

 

「私より気持ち悪い考えね。」

 

「君とは価値観が違う、君みたいに死ぬのが怖くなった負け犬と違う。」

 

「リナはそんな奴じゃない!リナは自分で決めて俺達と一緒に居るんだ。お前にリナの何がわかる!」

 

「海斗...」

 

「ハッハッハ!変わったね海斗、嫌いじゃない。それは置いといて、ウルトラマントルネード、力は全部取り戻したのかい?」

 

「なんでお前がそんな事を!」

 

「まさか、貴様!カイザーか!」

 

「そういう事だ♪察しが早い。さぁ本題に戻ろう。海斗僕と戦いをしようじゃないか。」

 

「戦い?」

 

「そうだ、今の僕なら君に勝てる!そして君の中に眠るトルネードの力を頂く。」

 

秀真は海斗に戦いを申し込んできた。秀真は今の力なら海斗に勝てると確信しており秀真は強さを手に入れるためにトルネードの力を必要としていた。

 

「そんな事はさせねぇよ、お前が星人だろうがなんだろうが知らないが地球は俺が守る。」

 

「流石は海斗だ!そういう所は嫌いじゃないさ♪」

 

「リナ、避難しろ...そして英真達を守ってくれ。」

 

「わかった!気を付けてね。」

 

リナは、海斗に言われてそのまま環奈達の所に向かう。そして海斗は戦闘態勢に入る。そして秀真はカイザーブレスを取り出しこちらも戦闘態勢に入る。

 

「さぁ、始めよう!オーブさん。」

 

【ウルトラマンオーブダーク】

 

「ジードさん。」

 

【ウルトラマンジードダークネス】

 

「闇の力、頂きます!」

 

「フュージョンブレイク...ウルトラマンカイザーオリジウムダークネス!」

 

「シュワッ!」

 

秀真はウルトラマンカイザーとなり街を破壊し始めた。人々は突如現れた黒いウルトラマンを見て悲鳴をあげながら避難をする。

 

「え!!またでた!この間とはなんか違うウルトラマン?」

 

「なんかやばくね?」

 

「キュキュ!!キュキュキュー!!」

 

「環奈ちゃん!英真君!逃げよう!」

 

リナはここにいたら危ないと感じ環奈達を連れて安全な場所に避難をする。

 

「海斗...止めるぞ!」

 

「あぁ!!ジード!」

 

【ウルトラマンジード】

 

「パワード!」

 

【ウルトラマンパワード】

 

「青き瞳のパワーよ我に力を!はぁぁ!トルネードォ!」

 

「フュージョンブレイク...ウルトラマントルネードメガブルーアイズ!」

 

「ジェア!」

 

トルネードはメガブルーアイズとなりカイザーの前に立ち塞がる。

 

「秀真...いや、カイザー!お前を止める!」

 

「いい度胸だ!さぁ来るがいい!」

 

カイザーはダークオーブカリバーを取り出しトルネードに斬りかかる。トルネードの形態、メガブルーアイズは攻撃を予測して動くのでダークオーブカリバーを振るうカイザーの攻撃を簡単に避けるのである。そしてトルネードはカイザーの隙を見て攻撃をする。

 

「ジィア!!」

 

「グッ"""!!」

 

「おりゃっ!」

 

「流石はトルネード。益々(ますます)力が欲しくなった!」

 

カイザーはトルネードを追い詰めようとダークオーブカリバーを使い技を仕掛けるがメガブルーアイズの身体能力により全て避けられメガブルーアイズの腕の刃の攻撃により大ダメージを負う。

 

「ジェアッ!!」

 

「クソっ""...このままだとやばい。なら遂に使う時が来た!」

 

追い詰められたカイザーはある策を思いついた。秀真はポケットから2つのウルトラアークを取り出す。

 

「さぁ、この力で勝利を掴むのだ!ティガさん!」

 

【ウルトラマンティガトルネード】

 

「ベリアルさん!」

 

【ウルトラマンベリアル】

 

「さぁ、行くぜ!光を飲み込め闇の嵐!!」

 

「フュージョンブレイク...ウルトラマンカイザーデスデラシウム!」

 

「ジュア...」

 

「あいつもモードチェンジするのか...」

 

カイザーは【ティガトルネード】と【ベリアル】のアークを使い新たなる形態、デスデラシウムに姿を変えた。デスデラシウムはゆっくりとメガブルーアイズに近づき始める。

 

「シェアッ!!」

 

「ふん、その程度でこの俺は倒せないぞ?ジィアッ!!」

 

「グッ"""!」

 

デスデラシウムの禍々(まがまが)しい両手で繰り出されるパンチをメガブルーアイズは受け止めきれず圧されてしまう。

 

「海斗、このままだとやられる...一気に決めるぞ!」

 

「あぁ!はぁぁ!」

 

「メガ・レッキングバースト!!」

 

メガブルーアイズはここで終わらせようとメガ・レッキングバーストを放つ。するとデスデラシウムは両手を広げ始める。

 

「言ったろ?この俺には勝てないとな!ふん!」

 

デスデラシウムはそういうと両手でメガブルーアイズが放った光線技を受け止め吸収する。

 

「何?!吸収された!!」

 

「ハッハッハ...格の違いを見せてやる!デストデラ光流!!」

 

デスデラシウムは光線技を吸収しそれを倍にして放つ光線技デストデラ光流をメガブルーアイズに向けて放つ。

 

「ジィアッ!!」

 

「力が...強いっ!!」

 

デスデラシウムのカウンター技の威力が強すぎるためメガブルーアイズは防ぎきれずそのまま技をくらってしまい倒れ込んでしまう。そして時間が迫ってきておりカラータイマーが成り始めピンチに陥ってしまう。

 

「さぁ、ゲームオーバーだ。この僕に黙って倒されな」

 

「海斗、こうなったら新しいアークで戦うしかない!」

 

「そういうの早く言って欲しいぜ。」

 

海斗はそう言うと【ウルトラマンマックス】と【ウルトラマンレオ】のアークを取り出す

 

「マックス!」

 

【ウルトラマンマックス】

 

「レオ!」

 

【ウルトラマンレオ】

 

「最上の宇宙拳法のパワーよ我に力を!はぁぁ!トルネード!」

 

「フュージョンブレイク...ウルトラマントルネードマクシウムクンフー!」

 

「ディアッ!」

 

トルネードは新たなる形態、マクシウムクンフーとなりデスデラシウムの前に立ち上がる。

 

「どんな姿になってもこの俺は倒せない!!」

 

「ディアッ!」

 

「ふん、なかなかやるなっ!!」

 

マクシウムクンフーはアイスラッガー状の武器を2本作成しデスデラシウムに攻撃をする。パワー型であるデスデラシウムは力でねじ伏せることが出来るがマクシウムクンフーの前ではそれは通用せず攻撃をくらってしまいダメージを負う。

 

「ぐわっ""!!」

 

「ディアッ!!ドュアッ!!」

 

マクシウムクンフーは強靭な肉体と鍛え上げられた宇宙拳法を使いデスデラシウムを追い詰める。

 

「このままじゃやられる。だが奴が放った光線技をはね返せばこっちのもんだ!!」

 

「それはどうかな?決めるぜトルネード!」

 

「あぁ!」

 

「はぁぁ!ギャラクシーブースト!」

 

マクシウムクンフーは右拳を上にあげエネルギーを右手に充満させ右拳から強力な光線技を放つ。

 

「ぬはは!そんなもの跳ね返してやる!」

 

デスデラシウムはもう一度カウンターをしようと両手で受け止め吸収しようとするが吸収できなかった。

 

「何故、吸収できない!!」

 

「それは、お前が体力を使いすぎたからだ。お前は俺の攻撃を避けようと体を動かしすぎて体力を使いすぎた。お前のあの技は相手の技を受け止め跳ね返すことが出来る。それには充分な体力がいるはずだと踏んだのさ。」

 

海斗は戦いながら奴に弱点があるに違いないと思いあえて攻撃を仕掛けながら相手の体力を消耗させていたのだ。

 

「これで、終わりだァァ!」

 

「グアァァッ""!!まだ、終わっていない!終わっていないぞぉぉ!」

 

マクシウムクンフーによる強力な光線技を受け止めることが出来ず攻撃をくらってしまい大ダメージを受け倒されてしまう。

 

「ジェアッ!」

 

カイザーを倒したトルネードはそのまま空に飛び去ってしまう。

 

「皆!大丈夫だったか!!」

 

「もう!どこに行ってたのよ!心配してたんだから!」

 

「そうだぜ〜まじびびったんだから」

 

「まぁ無事でよかったよ。リナありがとうな。」

 

「うん!海斗も無事でよかった」

 

「じゃあそろそろ帰るか。今日は色々あったけど楽しかった。夜はすき焼きにするか!」

 

「お、いいねすき焼き!俺泊まるぜ!」

 

「えぇ〜来ないでよ〜」

 

「キュキュ〜」

 

「でも、フレちゃんは喜んでるわよ?」

 

「じゃあ決まりだな!」

 

リナ達と無事合流した海斗は環奈達の無事を確認しそのまま皆で笑顔で家に帰っていくのであった。

 

「はぁはぁ"...まだ、終わっていないぞ、ウルトラマントルネードッ!」

 

秀真は次こそは倒そうと諦めておらずボロボロになりながらも去っていくのであった。

 

 

 

 

 

 




突如地球に現れた筋肉に自慢を持つ星人マッスルが現れた。彼は老人に化け筋肉自慢の者たちと腕相撲をすることに。だが彼の求める強さと出会えないと感じ、巨大化して暴れることによって強者が来ると考えたマッスルは巨大化して暴れだした。それを止めるべく海斗はトルネードとなりマッスルと戦うことになる。

第10章 「強き者たち」


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

強き者たち

「ここが地球か、俺の求める強者は現れるのだろうか。」

 

突如地球にやってきた筋肉質な星人その名はマッスル。彼は強さを求めあらゆる星を旅しながら力自慢の者たちと腕相撲等の力比(ちからくら)べをしていた。そしてマッスルは旅をしていく中で地球という星にはあらゆる力自慢がいるということを知り降り立ったのである。マッスルはすぐさま全身ムキムキの老人に化け筋肉質な人達を見つけ腕相撲を申し出ることにした。マッスルは短時間で見世物小屋を作り「腕相撲に勝ったら100万円」という札を立てて待つことにした。すると続々と筋肉自慢の人達が見世物小屋に現れた。

 

「賞金100万だって?」

 

「やってみるか?おい、爺さん。もし俺が勝ったら100万くれるって本当か?」

 

「おう!くれてやるぞ!……俺に勝ったら、な」

 

「面白れぇ!俺はこう見えても重量挙げの選手だったんだ。後悔するぜ!」

 

「お、トシちゃん!やったれ!」

 

「勝ったら焼き肉な!」

 

囃し立てる友人たちにトシと呼ばれた男は「オウッ!」と腕まくりをして老人と対峙する。

 

「どいつもこいつも弱すぎる、俺を楽しませるやつはいないのか?」

 

マッスルはジム帰りの人やボディビルダー等の筋肉に自信を持つ者たちと腕相撲をしたがマッスルの思うような強者は現れておらずどうしたものかと困っていた。

 

「ん〜、どうするべきか、ならば巨大化してみるか!この地球にはウルトラマンが居るらしいからな。現れるかもしれない」

 

悩んだ結果マッスルは巨大化することにした。巨大化することにより噂のウルトラマンが現れるかもしれないと思ったマッスルはどんな力を持ってるのだろうかとワクワクしながら巨大化した。

 

「なるほど、この眺めは素晴らしいな」

 

巨大化したマッスルは2割程度の力でビルなどを壊し始めた。その頃海斗は1人でランニングをしていた。

 

「3キロ余裕だぜ。」

 

「海斗、もっと体力をつけろ!あと7キロ走れ」

 

「無茶言うなよ?俺そんなに体力ねぇよ」

 

海斗は長い距離を走りきっており水を飲みながら息を整えていた瞬間マッスルが巨大化して街を壊し始めたのだ。

 

「何だ、あれ?!」

 

「海斗!ボーッとしてないでいくぞ!」

 

「あぁ!!ギンガ!」

 

【ウルトラマンギンガ】

 

「フーマ!」

 

【ウルトラマンフーマ】

 

「風と光よ我に力を!はぁぁ!トルネードォ!」

 

「フュージョンブレイク...ウルトラマントルネードウィンドエクスペシャリー!」

 

「シュワッ!」

 

海斗はウィンドエクスペシャリーとなりマッスルの前に現れた。

 

「貴様が噂のウルトラマンか。」

 

「あぁそうだ!何故街を破壊するんだ!」

 

「こうすれば強い者と戦えると思ってな。勘違いをされたら嫌なので言うが俺は地球を侵略しに来た訳では無い俺より強い奴と戦いたくて来たんだ。」

 

マッスルはトルネード達に勘違いされたくないため自分が地球に来た目的を話し始めた。

 

「なるほど、でも街を破壊するのは良くないぞ。」

 

「それはすまなかった。そこでだ、ウルトラマントルネード!俺と力比べだ!」

 

「望む所だ!」

 

「嘘だろ?!」

 

「嘘じゃない!俺も強い奴と戦いたかったんだ!」

 

マッスルはトルネードに勝負を挑んだ。海斗はどうせそういう事はやらないだろうと思っていたのにトルネードが了承してしまったため驚きながらも仕方なくトルネードに協力してあげようと思ったのだ。

 

「さぁ、行くぞ!」

 

マッスルはトルネード目掛けて走り出し一撃一撃が重いパンチを繰り出す。

 

「ジュワッ!」

 

「こいつ、力自慢なだけあってパンチが重いぜ」

 

トルネードはマッスルのパンチを避けながら後ろに下がり距離を取ろうとする。だが思ったよりもマッスルの繰り出すパンチの速度が早くて思い通りに下がれないのだ。

 

「トルネード、こいつあまり見くびらない方が良さそうだぜ」

 

「あぁ、流石は鍛えてるだけあるな。」

 

「もちろんだ!俺は腕相撲でウルトラマンタイタスと互角の勝負をしたのだからな!」

 

「まじかよ、それは凄すぎるぞ。」

 

マッスルは1度だけタイタスと腕相撲で勝負した事があるらしくその時は何十時間もかけて行ったが勝敗は着かずに終わったのだ。それほどのパワーの持ち主であるマッスルは余程鍛えているのだろうとトルネードは感じたのだ。

 

「ならばこちらも少し本気で行くとしようじゃないか、海斗!」

 

「へいへい、マックス!」

 

【ウルトラマンマックス】

 

「レオ!」

 

【ウルトラマンレオ】

 

「最上の宇宙拳法のパワーよ我に力を!はぁぁ!トルネード!」

 

「フュージョンブレイク...ウルトラマントルネードマクシウムクンフー!」

 

「ジェアッ!」

 

トルネードはマクシウムクンフーとなり拳法で勝負しようと試みる。

 

「姿を変えるとはそれほどの力を持ってるという事だな。」

 

「さぁ、行くぜ。ジィアッ!」

 

マクシウムクンフーはマッスルに向かって走り出し回し蹴りを繰り出す。マッスルはマクシウムクンフーが回し蹴りをする瞬間に一歩後ろに下がると正拳突きを繰り出す。

 

「ジィアッ!!」

 

トルネードは隙を着かれてしまい正拳突きをくらってしまい少し怯んでしまう。だがトルネードは諦めずに立ち上がり巧みな拳法を使いながらマッスルと互角の勝負をする。

 

「流石はウルトラマン。貴様の様な者と出会うのは初めてだ。だがまだ俺の求める強さでは無い!」

 

「じゃあ、これはどうかな?タイタス!」

 

【ウルトラマンタイタス】

 

「ジョー二アス!」

 

【ウルトラマンジョー二アス】

 

「無限に秘めたパワーよ我に力を!はぁぁ!トルネードォ!」

 

「フュージョンブレイク...ウルトラマントルネードプラニウムマッスル!」

 

「ギュワッ!!」

 

海斗はトルネードの形態の中で1番の強さを誇るプラニウムマッスルへと変身する。

 

「ほほう、見るからに強そうな姿だ。」

 

「行くぜ!ギュワッ!」

 

プラニウムマッスルはマッスルに向けて重いパンチや蹴りを繰り出す。

 

「グッ""!!中々やるな。俺も負けてられん!!」

 

マッスルはプラニウムマッスルのパンチを受け止めると楽しくなってきたのか全力でプラニウムマッスルに攻撃を仕掛ける。

 

「ギャワッ!!」

 

マッスルはプラニウムマッスルに打撃の連打を繰り出した。プラニウムマッスルは防御をしながらマッスルの体に拳を当てようと振るうがなかなか当たらず少しピンチになってしまうのであった。

 

「そろそろ限界だぜ、トルネード」

 

「あぁ」

 

プラニウムマッスルはそろそろ限界時間が来てしまいカラータイマーがなってしまう。

 

「君がそろそろ限界ということで最後に1発決めさせてもらうぞ!」

 

マッスルはそう言うと全身のエネルギーを右手にためて走りながらプラニウムマッスルに向けて拳を放つ。

 

「こっちも決めるぞ!」

 

「あぁ!ロッキング・フィスト!!」

 

プラニウムマッスルもこちらも最後の一発として全身のエネルギーを右手に溜める。すると神々(神々)しい光がプラニウムマッスルの右腕に宿りエネルギーを充満させる。エネルギーを溜め終えたプラニウムマッスルはマッスル目掛けて拳を放ったが2人とも相打ちとなり拳と拳が合わさり小さな爆発を受けてしまい少し飛ばされてしまう。

 

「こんなにワクワクしたのは楽しかったぞウルトラマントルネード。」

 

「あぁ、私もだ。」

 

「このままだと俺は貴様に倒されてしまうな。もっと力をつけなければ、ウルトラマントルネード!次に会う時までお前も鍛えとくんだな。この俺も他の星を巡りながら強くなりまた貴様と再戦することを誓おう。ではさらばだ!」

 

マッスルはトルネードと戦ったのが嬉しかったのかお互いこれよりもさらに強くなりまたいつか再戦しようと言い修行の旅に出たのである。

 

「あぁ、俺も強くなり君を超えるほどの強さを手に入れるさ。」

 

トルネードは旅立つマッスルを見送ったあと自分も空に飛び去るのであった。そして海斗は家に帰ろうと歩いていると後ろから英真に声をかけられる。

 

「よぉ〜海斗〜」

 

「おぉ〜どうした英真?」

 

「俺さ〜凄いの見たんだよね。」

 

「何だよ?」

 

「お前がウルトラマンに変身したところ〜あの時偶然お前を見つけてな話しかけようとしたら急いでどっかに居なくなるからこっそり跡つけたらお前ウルトラマンに変身するんだもん!ビックリしたぜ」

 

「おい、海斗。これはウルトラやばいぞ」

 

「あぁ...」

 

なんと、英真に海斗の正体がウルトラマンという事がバレてしまった。流石の海斗も嘘をつく事は出来ないので苦笑いをしながら自分がウルトラマンになった経緯を英真に説明するのであった。

 

「なるほど!平和のために戦うウルトラマン!悪くないぜ!俺も何か力貸せることあるなら言ってくれ!あ、環奈ちゃんとリナちゃんには言わないから安心しろ!じゃあな!」

 

「良い奴なのかなんなのか分からないわあいつ、」

 

「なぁ、海斗...あいつリナを人間だと思ってるぞ。」

 

「そりゃそうだろ、俺とお前しか正体知らねぇんだから」

 

海斗はまためんどくさい事が増えたと溜息をつきながらトボトボと帰っていくのであった。一方その頃宇宙ではある一人のウルトラマンが地球に向かっていた。

 

「トルネード兄さんは任務の途中で居なくなって連絡がつかないまま...ゼロさんは地球に向かった怪獣を止めに行ったって言ってたから地球にいるんだろうけど、厄介だなあの人。」

 

彼の名はトルネードの弟分であるウルトラマンブロス、彼はギャラクシーレスキューフォースに所属しており若くして数々の任務を1人で成し遂げだ優秀なウルトラマンだ。今回彼が託されたのは行方のわからなくなったトルネードの探索として地球に向かっているのである。

 

「やっと着いた、ここが地球だな。大丈夫かなトルネード兄さん」

 

地球に辿り着いたブロスは光の結晶に姿を変え地球に降り立ちトルネードを探すことにしたのであった。

 

 

 




次回 突如、地球に電気を主食とするボルトンとアンペアという兄弟怪獣が現れた。2体を止めるべく海斗はトルネードに変身をして戦うが2体の息のあったコンビネーションにより全く歯が立たずピンチに追い込まれる。そんな時、英真と1つになったブロスが現れ共にボルトンとアンペアに立ち向かう。

第11章 「友との絆」


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

友との絆

英真に海斗がトルネードだという事がバレた次の日の昼頃、海斗は不安そうにしながら学校から帰っていた。

 

「海斗、何時もより落ち着いてないぞ?」

 

「そりゃそうだろ、だって英真に正体バレたんだぜ?バラされたら一溜りもねぇよ。」

 

「バラされるって環奈だけなんだからなんともないだろ」

 

「そうなんだけどなぁ〜」

 

海斗は英真が皆に自分がウルトラマンという事を話すんじゃないかとソワソワしていた。そう不安がっていた時、後ろから奴がやってくる。

 

「よぉ〜海斗〜昨日ぶりだなぁ〜」

 

「びっくりした〜!何だよいきなり」

 

「さてはお前、俺がお前の正体をバラそうと思ってんだろ?心配すんなよ、俺はお前の秘密守ってやるからよ」

 

英真が海斗の肩を叩き笑顔で現れる。すると英真は海斗の考えている事が何となくわかったのか、自分は海斗の秘密を守ると言ったのだ。だが海斗は何か不安だなと思っていた。なぜなら英真は口が軽いからである。幼なじみである海斗はこれまで英真に秘密を守れと言ってもすぐに喋っていたのでその経験から怪しいと思っているのだ。

 

「まぁ、今回だけは信じてやるよ。」

 

「さっすが〜」

 

英真が海斗の肩に手を置きながら呑気に歩いていると遠くの方から雷が落ちたのである。

 

「何だ?!」

 

「すげぇ音だったぜ?」

 

2人が驚いていると雷が落ちた場所に2体の何かが居た。

 

「兄さん、ここが地球だよ。」

 

「そうらしいな、じゃあ早速やるとするか」

 

すると2体は電柱に近づき手で掴むと電気を取り込む。電気を取り込んだ瞬間、街は停電をする。(かろ)うじて街の予備電力により復旧(ふっきゅう)出来たが人々は何が起きたのか分からなかった。

 

「何だ、あいつらは」

 

「超デケェよ!!」

 

「英真、お前は安全な場所に避難しろ!」

 

「わ、わかった!」

 

謎の2人組の近くまでやってきた海斗はとりあえず英真を安全な場所に避難させようと英真に避難するように指示をする。すると英真は海斗の言う通りに安全な建物の下に避難をする。

 

「なぁ兄さん、地球の電気って美味しいね。」

 

「そうだな、こんなに強い電気を食ったのは初めてだ。」

 

謎の2人組は着々(ちゃくちゃく)と電気を取り込んでいたのだ。

 

「あいつら、電気を吸収してる!」

 

「海斗、行くぞ!」

 

「あぁ!!マックス!」

 

【ウルトラマンマックス】

 

「レオ!」

 

【ウルトラマンレオ】

 

「最上の宇宙拳法のパワーよ我に力を!はぁぁ!トルネードォ!」

 

「フュージョンブレイク...ウルトラマントルネードマクシウムクンフー」

 

「ディアッ!!」

 

海斗はマクシウムクンフーへ変身し、2体の前に現れる。

 

「ねぇ、兄さん何か来たよ?」

 

「あぁ?誰だ貴様」

 

「俺の名はウルトラマントルネード、悪を討つ者だ」

 

「貴様が噂のウルトラマンか?」

 

「僕たちになんの用さ?」

 

「お前らを止めるために現れた、貴様ら何が目的だ?」

 

「俺たち兄弟はあらゆる星の電力を糧にして生きている。だからこうしてこの星に来て電気を貰ったあとこの星を潰すんだよ」

 

「あと、僕達は貴様らじゃなくてしっかりとした名前があるからね、僕はアンペア、こっちがボルトン、よろしくね」

 

兄弟であるボルトンとアンペアは数々の星を渡りながら電気を奪い星を滅ぼしていた悪人であった。そして地球に降り立ったのも全ての電気を吸い付くした後、地球を滅ぼす気であるのだ。

 

「そんな事、俺たちがさせない!!」

 

「ディアッ!!」

 

マクシウムクンフーはアイスラッガー状の武器を作成し逆手で持ち2体に攻撃を仕掛けようと走り出す。

 

「ははは、2対1じゃ勝てないのをわからしてあげよう兄さん」

 

「あぁ!」

 

ボルトンとアンペアは華麗なコンビネーションでマクシウムクンフーを攻撃する。マクシウムクンフーが武器で攻撃をしようと振るうが2体は電気を巧みに操り場所から場所へと瞬間移動のように移動するため思い通りに攻撃ができないのである。

 

「くそ、ならこれでどうだ!」

 

トルネードはパワーとスピード両方に特化しているメガブルーアイズへと姿を変え2体を攻撃しようとする。

 

「へぇ〜姿変わるんだ、でも僕たちにかなうわけがないよ。」

 

「無論だ」

 

「行くぜ!シェアッ!!」

 

メガブルーアイズは2体の攻撃を予測しながら動くため2体の瞬間移動も見抜き腕の刃で攻撃をする。

 

「くっ!強いよ兄さん、」

 

「流石はウルトラマンだ。だが俺らも負けてられん!」

 

「うん!」

 

メガブルーアイズに圧された2体は少し本気を出そうと身体中から電気を放出させる。ただ単に電気を放出させるのではなく放出された電気が落雷となりトルネードだけではなく街中に雷が放たれ街は崩壊するのであった。

 

「ぐわぁぁ!!」

 

無数の落雷により攻撃パターンが読めなくなったメガブルーアイズは落雷によって大ダメージを負いそのまま倒れ込んでしまい立ち上がれなくなってしまう。そんな中、英真は建物の下で少し脅えながら隠れていた。

 

「めっちゃ怖いじゃねぇか、ここから出ないようにしねぇと。」

 

だが外がどうなっているのか気になってしまい外に出た瞬間、落雷に当たってしまう。

 

「嘘だろ、俺こんな所で死ぬのかよ。」

 

落雷に当たった瞬間、光り輝く一つの結晶が英真の体内に入り込んだ。

 

「目を覚ましてください」

 

「ここは...」

 

「ここは精神世界です。貴方は落雷により命を失いましたが今は僕の力によって辛うじて生きていますが貴方の選択次第で生死が決まります。」

 

「君は一体...」

 

「僕の名はウルトラマンブロス...この地球にいるウルトラマントルネードの弟分です。」

 

「まじかよ、そんな事有り得るのかよ」

 

何と死んだと思われた英真は突如現れたウルトラマンブロスの力により一時的に生きていたのだ。

 

「それで、俺の選択肢ってなんだ?」

 

「君の選択肢は2つ、1つはこのまま死ぬ事。そしてもう1つは僕と一体化して兄さん...じゃなくてウルトラマントルネードを助ける事。だけど僕と同化してしまえば今まで通りの生活じゃなくなります。トルネードと融合した彼と同じように...その覚悟は貴方にありますか」

 

「もちろんだ!俺は海斗を越えれないかもしれないがあいつの為なら俺は何でもしてやる!!」

 

「貴方の覚悟、受け取りました。ではこれを受け取ってください、僕と1つになるためのアイテムです。」

 

英真は海斗を救うべくブロスと一つになることを決めた。すると英真はブロスからアークと変身アイテムのブロスランスを受け取る。

 

「さぁ、それで僕と1つになるのです!!」

 

「あぁ!!ビクトリー!!」

 

【ウルトラマンビクトリー】

 

「シェパードン!!」

 

【シェパードン】

 

「友の力で世界を切り開け!!ウルトラマンブロス!!」

 

「フュージョンブレイク...ウルトラマンブロスフレンドリーセイバー!!」

 

「ギィアッ!」

 

英真はブレスと1つになりフレンドリーセイバーへと姿を変える。ウルトラマンブロスはトルネードとは違いウルトラマンと怪獣の力を使う事によって変身できるのである。

 

「ギィアッ!」

 

ブロスはシェパードンセイバーでボルトンとアンペアに斬り掛かる。

 

「誰だ、貴様?」

 

「また一人増えた〜?」

 

「僕の名はウルトラマンブロス、君達を止める者です!!」

 

「ブロス、一体なんで」

 

「兄さんからの連絡が無いとゼロさんから言われてこっちにやって来たんです。」

 

「兄さん?トルネードお前兄弟居たの。」

 

「違ぇよ、弟分だ。」

 

ブロスはメガブルーアイズに手を差し伸べるとブロスの手を掴み起き上がる。そして2人はボルトンとアンペアと戦う為戦闘態勢に入る。

 

「何人来ても同じことだ!!」

 

「そうだね兄さん!!」

 

「ジィアッ!!」

 

「ギィアッ!!」

 

メガブルーアイズとブロスは同時に動き出し2体に向けて攻撃を仕掛ける。ボルトンとアンペアは先程メガブルーアイズを苦しめた放電を放ち攻撃をするが身体能力抜群のブロスは2体が放電をする前に巧みな剣術で攻撃をする。

 

「やばいぜ、アンペア」

 

「やばいね兄さん。」

 

ブロスの攻撃により2体はピンチに追い込まれてしまう。するとメガブルーアイズがトドメを刺そうと光線技を放とうとするがブロスに止められてしまう。

 

「おい、なんで止めるんだよ?!」

 

「ブロスはコスモスさんのように敵を倒したりはしないウルトラマン何だ」

 

「君達、命というものはあっという間に尽きるものなんだ、だからここで死ぬか改心してこの地球を去り静かに星で暮らすか選ぶんだ」

 

「ここで死ぬわけにはいかない、だがお前らは後悔することになる俺達を生かしたことにな!!」

 

「そ、そうだ!またいつか復讐してやる!!」

 

ブロスを警戒した2体はこのままだと倒されてしまうと感じ、そのまま宇宙へと旅立ってしまう。

 

「ギィアッ!」

 

「ジィアッ!!」

 

宇宙に逃げた2体を追いかける事もせず見守った後2人は空へと飛び去る。

 

「おいブロス、どういう事か説明するんだ」

 

「どういう事って兄さんがやった事と同じ事をしただけですよ。僕は彼の命を救いました。何も問題ないです。」

 

「そういう事じゃねぇよ、お前がここに残ったら誰が報告しに行くんだ?」

 

「心配ないですよ、ゼロさんからはどうせトルネードの奴は地球で面倒事起こしてるから面倒見ろって言われてますから当分帰らないのは知ってますよ。」

 

「何だと、」

 

「まぁ、いいじゃねぇか俺だけじゃ地球守れないしな」

 

「任せとけ!!」

 

ボルトン兄弟を追い払った2人はトルネードとブロスの話を聞きながら笑顔で帰っていく。するとブロスは英真に海斗にある物を渡すように言われる。

 

「海斗、ブロスからこれ渡してって言われたんだ。」

 

「これ、アークじゃねぇか」

 

「まさか宇宙に散らばっていたのを拾ったのかブロス?」

 

「まぁ、そういう事ですね。僕が知る限り宇宙に飛び散った兄さんの力の源のアークはそれが全てです。」

 

海斗が英真から受けとったアークは【ウルトラマンダイナ】、【ウルトラマンロッソ】、【ウルトラマンアグル】、【ウルトラマンブル】、【ウルトラマンティガ】、【ウルトラマントリガー】の6つのアークであった。こうして海斗はウルトラマンブロスと英真の新たなる仲間と共に地球を守る事になった。

 

 

 

 




次回 猛暑日なのに雪が降るという謎の自然現象が起きた。その原因は何と冷熱双龍ブリザレイムという怪獣のせいだった。奴を止めるべく海斗と英真はウルトラマンに変身をするがブリザレイムの攻撃により全く歯が立たない状況に陥ってしまう。するとトルネードとブロスは新たなる形態になり立ち向かう。

第12章 「ダブルアタック」



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ダブルアタック

いつものように朝早く目を覚ました海斗は空気を入れ替えようとカーテンを開け窓を開けた瞬間凍えるほどの風が吹きあまりの寒さに窓を閉めた。

 

「寒?!今のなんだ?!真夏なのになんで真冬みたいな風が来たんだ?」

 

海斗は不思議そうにしながら階段を降りてゴミを出そうと外に出ると辺り一面雪で覆われていた。

 

「はぁ?!なんで雪積もってんの?!」

 

「海斗おはよう〜見てみて〜、雪!!」

 

「キュルルル〜!!」

 

海斗が唖然(あぜん)とした状態の中環奈とフレドは楽しそうに雪遊びをしていた。なぜ海斗が唖然としていたのか、それは今の時期は8月上旬の真夏日であるからである。真夏なのに雪が積もるのはどう考えてもおかしいと思った海斗はとりあえずゴミを捨て服を着替え英真の家に向かう。

 

「おい、英真!!やばい事になってるぞ!!」

 

「おぉ海斗か!知ってるぜ、この現象なんなんだ?」

 

「これは恐らく怪獣の力だと思った方が良さそうですね。」

 

「どういう事だブロス?」

 

「はい、僕が知る限りの情報ですがこの現象は恐らく冷気を操る怪獣の仕業ではないかと思うんです。その怪獣が何処からこのような現象を起こしてるかは分かりませんが。」

 

「なるほど、じゃあその怪獣を探そう!!」

 

海斗達はこの不可思議な現象はもしかしたら怪獣の仕業ではないかとブロスの推測を聞き、怪獣を探すべく二手に分かれて捜索し始めた。

 

「トルネード、ここら辺にはいなさそうだな。」

 

「あぁ、もしかしたら空にいるのかもしれない。」

 

「空か、怪獣が現れないとむやみに変身したら力が勿体無いからな」

 

海斗とトルネードが相談していた瞬間その怪獣が遂に地上に降り立った。

 

「ギャルルルガーーーン!!ギィィィィィィ!!」

 

「なんだ、あの怪獣は顔が2つ?!」

 

「それに赤と青の色で体が分かれているぞ」

 

突如現れた怪獣はドラゴンのような姿をしていて頭は二つに分かれており体の配色は赤と青で左右に分かれているような色をしていた。

 

「海斗!!あの怪獣の正体がわかったぞ!!」

 

「本当か?!」

 

「あぁブロスから聞いたんだがあの怪獣の名はブリザレイムっていう怪獣らしい、あいつは炎と氷の力を扱う怪獣だ。」

 

「なるほどな、あいつを倒せばこの現象は治まるって訳だ。行くぞ英真!!」

 

「おぉ!!」

 

「タロウ!」

 

【ウルトラマンタロウ】

 

「タイガ!」

 

【ウルトラマンタイガ】

 

「燃えたぎる親子の絆よ我に力を!はぁぁ!トルネードォ!」

 

「フュージョンブレイク...ウルトラマントルネードバスターストリウム!」

 

「シャアッ!」

 

「ビクトリー!」

 

【ウルトラマンビクトリー】

 

「シェパードン!」

 

【シェパードン】

 

「友の力で世界を切り開け!ウルトラマンブロス!」

 

「フュージョンブレイク...ウルトラマンブロスフレンドシップセイバー!」

 

「ギィアッ!」

 

トルネードはバスターストリウムとなりブロスはフレンドシップセイバーとなってブリザレイムの前に立ちはだかる。

 

「行くぜ!!」

 

「おぉ!」

 

2人は一斉に走り出し華麗なコンビネーションで攻撃を仕掛けるがブリザレイムから放たれる火炎放射と冷凍光線による攻撃で2人は圧倒されるが炎形態のバスターストリウムは冷凍光線を放つブリザレイムの方に攻撃を集中しようとする。

 

「シャアッ!ディアッ!」

 

「ギャルルルルル!ギュァァァァン!」

 

バスターストリウムは炎を纏った拳で冷凍光線を弾きながらブリザレイムに攻撃をするが拳のパンチが1度しか体に当たらずブリザレイムは危険と感じ空へと飛び空から攻撃を仕掛ける。

 

「ギィアッ!」

 

「シャアッ!」

 

バスターストリウムは冷凍光線をもう一度弾こうとするが先程攻撃を弾いた時に冷凍光線が街に誤って弾かれてしまいビルや家などが凍ってしまったのだ。これ以上弾いてしまうと街が被害にあってしまうと考えていると冷凍光線をくらってしまい両手が凍ってしまう。バスターストリウムが苦戦している一方でブロスも苦戦していた。

 

「ギィアッ!ジャアッ!」

 

「ギャララララララァァァ!!クルルルルルルルゥゥゥ!!」

 

ブリザレイムの火炎放射と火球をくらわないようにと避けながら攻撃をしているがブリザレイムに近寄りたくても暑すぎて近寄ることが出来ないのである。

 

「熱いぞ!! ブロス!」

 

「分かってます!!このままだと街が氷漬けと焼け野原になってしまいます。」

 

2人が苦戦している間にも刻々と制限時間が近づいてきており2人のカラータイマーが赤く点滅し始める。

 

「やばいぞトルネード、どうする。」

 

「あぁこの状況下の中ではウィンドエクスペシャリーでも奴には効かないだろう...だが、炎なら止められるかもしれない!」

 

「本当か!!」

 

「あぁ、氷の方はブロスに止めて貰うしかないがな。」

 

「心配ありませんよ兄さん、僕も奴を食い止める方法を思いつきましたから」

 

何か策を思いついたトルネードとブロスは海斗と英真にそれぞれ作戦を伝える。

 

「OKだぜトルネード!!」

 

「やってやるぜブロス!!」

 

「行くぜトルネード!アグル!!」

 

【ウルトラマンアグル】

 

「ブル!」

 

「ウルトラマンブル...アクア!!」

 

「潤いを与える水のパワーよ我に力を!!はぁぁ!トルネードォ!」

 

「フュージョンブレイク...ウルトラマントルネードアクアスクリュー!!」

 

「セアッ!」

 

海斗は【ウルトラマンアグル】と【ウルトラマンブル】のアークを使い新たなる形態、アクアスクリューへと姿を変える。

 

「行くぜ!...Z!」

 

【ウルトラマンZ】

 

「セブンガー!」

 

【セブンガー】

 

「鋼の拳よ邪悪を跳ね除けろ!ウルトラマンブロス!」

 

「フュージョンブレイク...ウルトラマンブロスメタルチェスト!」

 

「ギィィアッ!!」

 

英真は【ウルトラマンZ】と【セブンガー】のアークを使い新たなる形態メタルチェストへと姿を変えた。メタルチェストは冷気を操る方へ、アクアスクリューは炎を扱う方のブリザレイムへと行き攻撃を仕掛ける。

 

「ギィィアッ!!」

 

メタルチェストは冷凍光線をくらうが強靭な鋼のボディにより凍ることなく突進していき鋼の拳で顔目掛けてパンチを繰り出す。

 

「セアッ!」

 

アクアスクリューはブリザレイムから放たれる火炎放射や火球を水の力を使い消火しながら近づいていき、無数に作成した水球をブリザレイムに向けて放つ。すると炎のブリザレイムは無数の水球を全て弾くことが出来ず火力が落ちてしまう。氷のブリザレイムはメタルチェストの豪快なパンチによって冷凍光線を出すことが出来ず怯んでしまう。

 

「今だ、行くぞ英真!」

 

「おぉ!」

 

ブリザレイムが怯んだ隙に一気に畳かけようと2人は左右に距離を取りながら離れると技を放つ。

 

「行くぜ!ロケットチェストォ!」

 

メタルチェストは氷のブリザレイムに向けて右腕を伸ばして放つパンチ技のロケットチェストを放つ。すると氷のブリザレイムはメタルチェストの攻撃を受け大ダメージを負う。

 

「こっちも決めるぞ、トルネード!」

 

「あぁ!ストリームジェットブラスト!」

 

アクアスクリューは両手を胸の下でクロスさせ右腕を空に向けて伸ばし全身の水のエネルギーを右腕に貯めると水を纏った光線技を炎のブリザレイムに向けて放つ。すると炎のブリザレイムは抵抗するように強力な火炎放射を繰り出すがアクアスクリューの光線技の威力に勝てず押し返されそのまま攻撃を受けてしまう。2人の攻撃を受けたブリザレイムは反撃をする体力は残っていなかった。

 

「これで決めるぜ、トルネティック光線!!」

 

アクアスクリューは止めとしてトルネティック光線を放ちブリザレイムを撃破する。

 

「ギィィアッ!!」

 

「セアッ!」

 

ブリザレイムを倒した2人はそのまま空へと飛び去るのであった。

 

「今日も一段と疲れたぜ!」

 

「お前何もしてないだろ」

 

「はぁぁ?!俺とブロスのコンビネーションのおかげであいつ倒せたんだぞ!!」

 

「ハイハイ、わかりました」

 

「んだと?!」

 

2人は楽しく笑いながら家に帰っていった。その頃、秀真は地球には居らず宇宙に居た。

 

「やっと見つけた、宇宙に散らばってしまった俺の力の最後を」

 

そう言ってカイザーが拾ったのは【イーヴィルティガ】のアークであった。ここ最近カイザーがトルネード達に攻撃を仕掛けなかったのは宇宙に散らばってしまったカイザーの力を回収するためであった。カイザーもトルネード同様にトルネードと対峙した時に一部の力が宇宙に飛び散ってしまったのだ。カイザーが宇宙で回収したのは【イーヴィルティガ】の他に【ゼロダークネス】、【ジャグラスジャグラー】、【カオスウルトラマン】、【セブンダーク】、【アークベリアル】、【マガオロチ】、【スカルゴモラ】、【タイラント】の沢山のアークであった。

 

「これでようやく、俺の計画が再び動き始める。」

 

カイザーはそう言いながら地球に帰還して言ったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 




次回 地底の底から突如、地進怪獣モルラが現れた。モルラは深い眠りに付いていたが土地開発を進めている人間達により起こされてしまいそれに起こったモルラは人間への怒りとして街を壊し始めた。それを止めるべく海斗と英真はウルトラマンへと変身をする。だが、モルラは岩を投げつけたり、地面から攻撃をしたりするなど自分に有利な戦い方で2人を圧倒する。そんな時トルネードは新たな力で対抗する。

第13章 「古代の力」


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

古代の力

梅雨が明けた9月中旬頃、政府は街の発展のため使われていない建物等解体し埋立地を増やし都市開発を進めていた。街の外れにある埋立地で従業員達が作業していた時、地中の奥深くに眠る怪獣が目を覚ました。

 

 

「ギルルルルルルルルルル!!」

 

「な、なんだ?!」

 

「に、逃げろ!!」

 

怪獣の名はモルラと言い深い眠りについていたのだが作業員達の物音がうるさく、自分の住処を荒らしていると思い地中から現れたのであった。一方で海斗はリナと二人きりで買い物に行っていた。

 

「うわぁ〜こんなに大きいショッピングモール初めて見た!」

 

「そりゃ、そうだろここ最近できた大型施設だからな」

 

街に新しく出来た一日で回れないほどの大きなショッピングモールを見たリナはテンションが上がりその光景を見ていた海斗も笑顔になっていた。テンションが高い2人が中に入ろうとした瞬間遠くの場所からモルラが現れた。

 

「ギルルルルルルルルルル!」

 

「リナ、安全な場所に避難しといてくれ!」

 

「わかった!!」

 

海斗はリナに避難指示をするとモルラの場所まで走っていく。その途中後ろからバイクに乗っている英真が現れた。

 

「海斗、後ろに乗れ!!」

 

「わかった!!」

 

海斗は英真の後ろに乗るとモルラの場所までたどり着く。

 

「なぁ、トルネードこの怪獣は一体何なんだ?」

 

「あの怪獣は地進怪獣モルラと言います。僕のデータによればモルラはここ数年地中で眠りについていました、ですが最近都市開発が増えたことによってモルラの住処の方まで人々が手を出してしまいそれに対してモルラは怒っているのでしょう。」

 

「そういう事か、モルラはただ安心して寝たいだけなんだな。」

 

「そうと決まれば止めるしかないだろ!!」

 

「おぉ!!ブル!」

 

【ウルトラマンブル...アクア】

 

「アグル!!」

 

【ウルトラマンアグル】

 

「潤いを与える水のパワーよ我に力を!!はぁぁ!トルネードォ!」

 

「フュージョンブレイク....ウルトラマントルネードアクアスクリュー!!」

 

「シェアッ!!」

 

「こっちも行くぜ!!」

 

「あぁ!」

 

「セブンガー!」

 

【セブンガー】

 

「Z!」

 

【ウルトラマンZ】

 

「鋼の拳よ邪悪をはねのけろ!!ウルトラマンブロス!!」

 

「フュージョンブレイク...ウルトラマンブロスメタルチェスト!」

 

「ギィアッ!」

 

海斗はアクアスクリュー、英真はメタルチェストになりモルラの前に立ちはだかる。

 

「ギィアッ!」

 

「シェアッ!!」

 

アクアスクリューはモルラの進行を止めようと水球を放つ。メタルチェストは強靭な鋼のボディでモルラのドリル攻撃を食い止めようとする。

 

「ギルルルルルルルルルル!」

 

モルラは意味もなく暴れており止めようとしてる2人目掛けて砂埃を発生させ2人の視界があやふやになっている所にドリルで攻撃をする。

 

 

「シェアッ!」

 

「ギィアッ!」

 

特性を活かしたモルラの攻撃を受けダメージを受けた2人はそのまま倒れ込んでしまう。

 

「ギルルルルルルルルルル!」

 

モルラは地面に潜り地中から2人を攻撃する。ドリルを使い地面の中からアクアスクリューを攻撃し、地震を起こしてメタルチェストの足場を崩したりなど巧みなテクニックで2人を追い詰める。

 

「やばいぜ、これは万事休すだぜ海斗」

 

「そうだな、何とかあいつの攻撃を避けながら落ち着かせればいいんだけどな」

 

「そうだ、海斗!ティガさんとトリガー先輩の力を使うんだ。」

 

「OK!!」

 

困っていた海斗はトルネードから新たな力を使えと言われティガとトリガーのアークを取り出す。

 

「ティガ!」

 

【ウルトラマンティガ】

 

「トリガー!」

 

【ウルトラマントリガー】

 

「受け継がれる古代のパワーよ我に力を!!はぁぁ!トルネードォ!」

 

「フュージョンブレイク...ウルトラマントルネードエンシェントゼペリオン」

 

「ジュワッ!!」

 

海斗は新たなる形態、エンシェントゼペリオンとなり再び立ち上がる。

 

「ジュワッ!!」

 

「ギルルルルルルルルルル!」

 

エンシェントゼペリオンはモルラの攻撃を避けながらパンチや蹴りを繰り出し怯ませる。エンシェントゼペリオンは怯んだモルラを軽々と持ち上げ投げ飛ばす。

 

「ジュワッ!!」

 

エンシェントゼペリオンは高く飛び上がりモルラに向かって飛び蹴りを放つ。

 

「ギルルルルルルルルルルルルルルルルルゥゥゥ!!」

 

飛び蹴りを受けたモルラは起き上がることが出来ないほどダメージを負ってしまった。するとモルラを投げ飛ばした衝撃により山の上にある大きな岩がモルラの方に落下したのである。

 

「危ない!こうなったら行くぜトルネード!」

 

「あぁ!ダブルゼペリオン光線!」

 

トルネードはティガとトリガー2人のゼペリオン光線が合わさった光線、ダブルゼペリオン光線を岩に向けて放つ。すると岩は木っ端微塵に砕かれモルラに当たることは無かった。

 

「行け、英真!!」

 

「おぉ!!」

 

「はぁ!クールダウンシャワー!」

 

メタルチェストは相手を落ち着かせる光線技、クールダウンシャワーをモルラに放つ。するとモルラは目を閉じ大人しく眠りにつく。

 

「ジュワッ!!」

 

「ギィアッ!」

 

エンシェントゼペリオンはモルラを元の場所に寝かして地面を元に戻すと空へと飛び去る。

 

「さぁてと、ひと仕事するか。」

 

元に戻った海斗はすぐに開発者の元に駆け寄りモルラのことを説明すると、モルラの眠る付近の工事はしないと約束をしてくれた。

 

「これで、一安心だな。」

 

「そうだな。海斗、リナはどうした?」

 

「やべぇ!!忘れてた!!」

 

海斗はリナの存在をトルネードから聞くまで忘れており慌てながらリナの元にダッシュで向かっていった。その頃、秀真はアジトで次の計画を考えていた。

 

「次は、何をしようかな?う〜ん迷うな〜」

 

秀真が足をバタバタさせながら考え事をしていると何者かが秀真に近づいた。秀真は瞬時にその場を離れ警戒態勢に入る。

 

「何者だ?」

 

「そんなに慌てないでください。私の名はヘルラテス、そしてこいつが犬のベルテ...単刀直入に言いますとあなたに協力したいと思い声をかけました。」

 

「なるほど?僕に協力をね、いいでしょう。」

 

「ありがとうございます。私は人間の絶望が見たいのです。共に絶望させましょう」

 

秀真に近づいた者はヘルラテスと言い秀真と同様人間の絶望を見たいという願望から秀真に協力を申し込んだのだ。そして秀真は、面白そうと思いヘルラテスの協力を受け入れたのである。

 

 




次回 打倒ウルトラマンという目的を持つバルタン星人が地球にやってきた。バルタン星人を止めるべく海斗はトルネードになり立ち向かうがバルタン星人に歯が立たない。そんな時バルタン星人を追って別宇宙の光の戦士ペシュメルガが地球にやってきた。ペシュメルガは悪を倒すなら多少の犠牲は仕方がないと思っている考えの持ち主で街は破滅状態に追い込まれてしまった。だが、ペシュメルガはトルネードの慈愛の精神に触れた事により考え方を改めトルネードと共にバルタン星人を止めるべく共闘する。

第14章 「死に立ち向かう者」


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

死に立ち向かう者

およそ3ヶ月ぶりの投稿になります。この頃スランプになってしまい投稿を疎かにしてしまいました。今後は1週間に二日ペースで書いていけたらいいなと思っております。今後ともウルトラマントルネードの応援をよろしくお願いします。


モルラとの戦いから3日が経った日、一体の星人が地球に向かっていた。

 

「あれが地球か...この俺がウルトラマンを倒せば奴らに1歩近づく事が出来る。」

 

地球にやってきたのはバルタン星人ギランであった。彼は仲間のバルタン星人からウルトラマンの話ばかり聞かされていて自分もこの手で倒そうと思いトルネードのいる地球にやってきたのであった。一方その頃海斗はリナと共に晩ご飯の食材を買いに出かけに行っていた。

 

「リナ、買いすぎじゃないか?」

 

「みんな食べ盛りだからこんだけ買うのは当然だよ!」

 

海斗の手には大量の荷物があり今にでも破れそうな程であった。近頃海斗はリナと出かけることが多くなり少しずつ彼女に惹かれているのである。そしてリナも海斗の事を気にかけており少しずつであるが距離を近づけようとしているのだ。そんないい雰囲気の中バルタン星人ギランが地球に舞い降りたのである。

 

「ん〜匂うぞ...俺の獲物ウルトラマンの匂いが...」

 

ギランは暴れればウルトラマンが現れるに違いないと思いビルや木々を破壊し始める。

 

「な、なんだ?!」

 

「海斗、あれ!」

 

ギランが暴れていることに気がついた2人は慌ててその場所に向かう。

 

「リナ、すまない...必ず埋め合わせする!」

 

「うん、仕方ないよ...私たちの事守ってきて。」

 

海斗はリナに頭を下げるとトルネードに変身をする。

 

「行くぜ、相棒!」

 

「おお!」

 

「ティガ!」

 

【ウルトラマンティガ】

 

「トリガー!」

 

【ウルトラマントリガー】

 

「受け継がれる古代のパワーよ我に力を!!はぁぁ!トルネードォ!」

 

「フュージョンブレイク...ウルトラマントルネードエンシェントゼペリオン」

 

「ジュワッ!!」

 

トルネードはエンシェントゼペリオンになりギランの前に現れる。

 

「貴様が噂のウルトラマントルネードか?...待っていたぞ」

 

ギランはそういうとトルネードに向けて蹴りを繰り出す。トルネードは華麗に避けながらパンチを繰り出すがギランの左手のハサミによりガードされ右手をハサミで掴まれてしまい押しつぶされそうになってしまう。

 

「グァッ!」

 

「俺のこのハサミは鉄をも切り裂く...これはまだ2割も出していないぞ?」

 

そういうとギランは右手の拳でトルネードのボディに目掛けてパンチを繰り出しトルネードはダメージを負ってしまう。そんな時、ギランに目掛けて光の槍が降ってくる。

 

「何だ?!」

 

ギランは瞬間移動で華麗に避ける。すると倒れたトルネードの目の前に光り輝く一体の巨人が現れた。

 

「この俺の名は光り輝く孤高の戦士...ペシュメルガ。俺は貴様を追ってこの地球にやってきたのだ。」

 

彼の名はペシュメルガといいウルトラマンとは違う宇宙の光の巨人であり悪さをする怪獣や星人を倒すハンターをしているのだ。ペシュメルガはギランを追って地球にやってきたのである。

 

「お前はあの鬱陶しい野郎か...ならてめぇもぶっ倒してやるよ。」

 

「ふん、今度は逃がさないぞ...小僧...貴様はそこでじっとしていろ。」

 

ペシュメルガはトルネードにそう言うとギラン目掛けて走り出し蹴りとパンチを隙を見せずに繰り出す。

 

「くそ、腕を上げやがったな...」

 

「貴様など敵ではない。」

 

ペシュメルガはギランを追い詰めるが殴る蹴るだけではなく投げ飛ばしたり光の剣を使い木々を倒したりなど少々荒い戦い方をするのである。

 

「おい、お前!少し戦い方が荒いぞ!」

 

ペシュメルガの戦い方に不満を感じた海斗はペシュメルガに注意を払うがペシュメルガはそんな事はどうでもいいと荒々しい戦い方でギランと戦っている。

 

「いい加減にしろ!」

 

「五月蝿い...戦いには多少の犠牲は付き物だ。人間が死ぬのは仕方がない。」

 

「それが守るやつのやり方か!正義の心を持ってるやつは死なせないのが役目だ。お前のやり方はあいつと変わりねぇよ」

 

「ごちゃごちゃうるさいな!」

 

海斗はペシュメルガにそう言うとギランは分身の術を使い2人に攻撃を仕掛け、光線技を放つ。

 

「ちっ、キリがない。」

 

ペシュメルガは前後左右から迫る光線を剣さばきで華麗に防ぐが防いだ光線が町中に散らばる。

 

「あ、危ない!」

 

避難をしていたリナの目の前で子猫が眠っておりそこに光線が迫ってきてしまいリナは駆け寄り子猫を守る。するとすぐさまトルネードが駆けつけ彼女を光線から守ったのであった。

 

「ギィアッ!」

 

「海斗!」

 

「心配ない、それより早く逃げろ。」

 

「あいつ...人間を守った。あいつのやり方は間違ってないのか...俺が少し鈍かったのかもしれない...貴様、名はなんという」

 

「俺の名はトルネードだ」

 

「俺はペシュメルガだ、よろしくな。共に奴を倒そう」

 

「あぁ」

 

トルネードの行動を見て改心したペシュメルガはトルネードと共にギランを倒そうと試みる。

 

「どれが本物か分からない以上倒すのは無理だろうよ?」

 

「それなら心配ないぜ!....ランバルト光弾!!」

 

トルネードはトリガーとティガのスカイタイプの技を使いギランの分身体に速度の早い光弾を何発も放つ。するとギランにあたり分身は消える。

 

「ぐわっ!」

 

どうやらギランは分身体と繋がっており数十体の分身体が受けたダメージも受けておりかなり体力が奪われていたのである。

 

「これで決めるぞペシュメルガ!」

 

「あぁ...やろう」

 

ペシュメルガはそう言うと光の剣と槍を作成しギラン目掛けて走り出し高く飛び上がる。

 

「行くぜ、トルネード!」

 

「あぁ!ダブルゼペリオン光線!!」

 

トルネードはダブルゼペリオン光線をギラン目掛けて放つ。

 

「そんなもの、避けてやる。」

 

そういうとギランは瞬間移動で避けるがその頭上をペシュメルガが捉えており光の槍と剣をギランに投げ放つ。

 

「くそ、間に合わん!」

 

瞬間移動で避けようとするが回復が間に合わず攻撃をくらってしまい倒れてしまう。

 

「さぁ...これで終わりだ。」

 

「待ってくれ...俺は地球を侵略しに来たんじゃない、強いやつを倒したくてこの地球に来た。どうか見逃してくれ!」

 

「命乞いとは情けない。だが俺には通用せん。」

 

「待ってくれ...たしかにこいつは俺を倒そうとした。街や人々に危害を加えた。だけど戦ってわかった。こいつは笑ってたんだと思う。前にもあったんだ...戦いたくてうずうずしてたやつが。だから分かるんだ。」

 

「貴様は優しいな...だが優しさには毒があることも忘れるな?」

 

ギランはペシュメルガに倒されそうになったが海斗によって助けられたのであった。ギランは今回の件について深く反省をし、二度と地球に危害を加えないことを約束して地球を去っていった。

 

「トルネードと言ったな。この度は俺もやりすぎた。すまない。」

 

「いいんだよ....君がいなかったら負けてた。ありがとう。」

 

「礼などいらん...貴様は強き心を持つ優しい戦士だ。俺のいいライバルになるだろう。また会うことになるだろう。その時までお互い強くなろう。さらばだ」

 

ペシュメルガは終始笑顔でそういうとそのまま地球を後にした。

 

「なぁトルネード」

 

「どうした?」

 

「俺ら以外にも守りたいって思う奴がいたんだな。」

 

「あぁ、種族は違くても同じ光の巨人だ。何かあればお互い助け合う日が来るかもしれない」

 

そういうと2人はそのままリナの元に歩くのであった。そしてリナは1人公園のベンチに座っていた。

 

「私も星人なのにいつも怯えてばかり...海斗を助けたい。そのために強くならないと...」

 

そういうと立ち上がり海斗の元に向かうのであった。

 

一方その頃秀真はアジトでヘルラテスと共に何かを企んでいた。

 

「じゃあ、ヘルラテス君...なにか作でもあるの?」

 

「えぇ、もちろんです。私に提案があります。私の支持に従う優秀なメンバーを揃えている最中です。集まり次第、地球に降り立ち絶望を見せてくれるでしょう。」

 

「それは良かったァァ〜楽しみだね。」

 

秀真は笑顔でそう言うと次々とアークを生み出していくのであった。

生み出したアークは【ダークザキ】【ファイブキング】【サンダーキラー】【エックスダークネス】の4種類であった。だがしかしダークザキのアークに目では見えない薄黒い光が入るのであった。

 

 




次回 突如街に現れた魂を宝石に移すという能力を持った星人、魂転星人ユラが現れた。トルネードとブロスはユラに立ち向かうがユラの攻撃により海斗は魂を宝石に移されてしまい倒れてしまった。ブロス1人で戦おうとしたがユラ自身肉体に魂が入っておらず街のどこかにある宝石に魂を移しておりその宝石を壊すしか方法がなかった。2人のピンチを救うべくリナ、環奈、フレドが立ち上がる。

第15章 「我ら宝石バスターズ」



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

我ら宝石バスターズ

俺は今、英真達と公園に出かけていた....最近は怪獣の被害がないため落ち着いて生活ができていた。

 

 

 

 

「なぁ海斗〜ここ最近戦ってなくて体が訛ってるよ〜」

 

「そんな事言うなよ?平和が1番じゃないか!」

 

「そうだよ英真ぁ!私達が平和に暮らしてるのは2人のおかげだけどこうして怪獣の被害が無いことはいいことなんだよ!!」

 

珍しく環奈が良い事を言ったなと思わず感心してしまった。そう考えていると後ろからリナがタックルしてきた。

 

「痛いなぁ〜!!リナ!!」

 

「えへへ〜海斗がよそ見するからだぞ〜!!」

 

俺はここ最近リナと一緒にいる事が多くなった。怪獣が出現してた時は一緒にいる時間はあまり長くはなかったけれど今は一緒に長く居れる時間が長いから嬉しいなと思っている。

 

「環奈さん環奈さん〜」

 

「何ですか何ですか英真さん〜」

 

「海斗さんのあの目は完全に恋ですね〜」

 

「そうですね〜あれは恋の目ですね〜」

 

「おい...何見てんだァ!!」

 

「きゃあ〜!!怒ってるよ〜!!」

 

いつまでもみんなと一緒に居られたらいいなって思う。その為にもこの地球を守りたい。だから俺は戦う...そう決めたんだ。

 

一方その頃...宇宙から一体の星人が地球に降り立とうとしていた。

 

「ゲルゲルゲルゲルゲル〜!!」

 

この星人の名は魂転星人ユラ。幾多の惑星で破壊行動を犯してきた要注意な星人である。そんなユラが地球に降り立った。

 

「ゲルゲルゲルゲルゲルゲル〜!!」

 

ユラは眩い光を放ち町の人々に浴びせた。街の人々は倒れ込んでしまった。その異変にトルネードとブロスが気づいたのだ。

 

「海斗...街の様子がおかしい!!」

 

「英真...行きましょう!!」

 

「わかった!!リナ、環奈...待っててくれ」

 

「わかった...無理しないでね?」

 

そう言うと海斗達は一旦彼女達から離れユラの元に向かった。

 

「なんだ...この倒れてる人達は....」

 

辺りは倒れ込んでる人々でいっぱいだった。

 

「考えてる暇はない...行くぞ!ジード!」

 

【ウルトラマンジード】

 

「パワード!」

 

【ウルトラマンパワード】

 

「青き瞳のパワーよ我に力を!はぁぁ!トルネードォ!」

 

「フュージョンブレイク...ウルトラマントルネードメガブルーアイズ!」

 

「ジュワッ!!」

 

海斗はウルトラマントルネードメガブルーアイズに変身しユラの前に現れる。

 

「僕達も行きますよ!!」

 

「OK!! ビクトリー!」

 

【ウルトラマンビクトリー】

 

「シェパードン!」

 

【シェパードン】

 

「友の力で世界を切り開け!ウルトラマンブロス!」

 

「フュージョンブレイク...ウルトラマンブロスフレンドシップセイバー!」

 

「ギィアッ!」

 

同じく英真もウルトラマンブロスフレンドシップセイバーとなりユラの前に現れる。

 

「行くぜ!」

 

2人は同時に走り出し挟み撃ちをする作戦で動いユラ目掛けてパンチをする。だがしかしユラの体は透けてお互いにパンチが当たってしまう。

 

「うわぁっ""!!」

 

「大丈夫かトルネード!!」

 

「あぁ、平気だ。ブロス大丈夫かっ!!」

 

「こちらは大丈夫です。まさか攻撃が効かないとは...」

 

「当たるまでやるしかないっしょ!!」

 

そう言うと2人は立ち上がり攻撃をするが、何度やっても空振りで自分達にダメージがきてしまう。

 

「ゲルゲルゲルゲルゲルゲルゲル〜!!」

 

ユラは笑っているのか先程よりもテンションが上がっていた。するとユラは先程の光をトルネードに向かって放つ。

 

「ぐっ""眩しい!!」

 

ブロスと英真は眩しすぎて視線を逸らした。光が収まりトルネードの方に目を向けると彼は気を失っていた。

 

「おい、海斗!!どうした!!」

 

「トルネード兄さん!どうしたんですか!!」

 

「もしかしたらさっきの光を浴びたせいかもしれない。」

 

「街に倒れてる人は兄さんと同じように気を失っている。さっきの光を浴びたせいかもしれないですね...気をつけましょう。」

 

その頃リナ達もブロス達の元に駆けつけた。

 

「え、何これ?!」

 

リナ達は周りに倒れてる人達を発見した。駆け寄って声をかけても返事がない、何かおかしいと感じたリナ達は当たりを捜索した。

 

「キュルルルル!キュルルルルルル!」

 

「フレちゃんどうしたの?」

 

街を捜索しているとフレドが何かを伝えようとしていた。フレドは、宝石店の前に立っていた。

 

「ここ、宝石店だよね?」

 

すると宝石店から何か声が聞こえてきた。

 

「助けてくれ!!」

 

「ここから出して!!」

 

「動けないんだ!助けてくれ!!」

 

「リナちゃん!ここから声がするよ!!」

 

「え、声?!....これはまさか...」

 

リナは駆けつけると宝石店の中の声を聞き何かを思い出した。

 

「この仕業は...魂転星人ユラの仕業...環奈ちゃん!ここで待ってて!!」

 

リナはユラの存在を知っていた。それもそのはずユラは宇宙では有名の星人であるためリナも知っていた。しかもユラは宇宙では何度倒しても復活するとのこと。リナはユラの弱点を知っていた。

 

「英真!!この星人は眩しい光を放つことが出来るの!その光を浴びると魂を宝石に移されるの!!こいつを倒すにはこいつの魂が入った宝石を壊すしかないの!!」

 

「なんだって!!でも宝石って言ってもこの街だけでもたくさんの宝石店があるぞ?!一個一個壊すのに時間かかるぞ!」

 

「大丈夫...私に任せて!!」

 

リナはそう言うと耳をすませた。リナは星人の中で一番耳が良いのだ。

 

「聴こえた!!そう遠くない!」

 

どうやらユラの本体の声が聞こえたらしく環奈とフレドと合流した。

 

「環奈ちゃん、これから星人を倒すのよ私達3人で!!」

 

「え、できるかな?」

 

「大丈夫、出来る!」

 

「キュルルルル〜!」

 

そして3人はユラの声が聞こえる所まで走っていった。

 

「見つけた!!」

 

3人は宙に浮いている宝石を見つけた。こんな怪しい宝石は間違いなくユラに違いないそう思った3人は捕まえようと走る。

 

「ゲラゲラ〜」

 

「は、早い!」

 

捕まえようとするが宝石体のユラは素早く動くため思い通りにいかない。

 

「キュルルルル〜!!」

 

するとフレドがユラよりも早く動き宝石にしがみついた。

 

「凄いよフレちゃん!!」

 

「今よ環奈!!」

 

「わかった!はぁぁぁぁ〜フルスイング〜!!」

 

その場に落ちていた鉄パイプを拾い思いっきり宝石体のユラに叩きつけた。するとユラは思いっきり空に飛んでいきヒビが入った。その光景をブロス達は見逃してなかったのだ。

 

「あれが本体か!行くぞブロス!」

 

「えぇ!」

 

「ギィアッ!!」

 

ブロスはシェパードンセイバーで宝石体のユラ目掛け斬撃を繰り出した。

 

「ゲルルルルルルルルルルウウゥウゥ!!」

 

ブロスの攻撃により宝石体のユラは破壊されそこから眩い光が放たれた。宝石体のユラが破壊されたことにより宝石に移された魂は元の肉体に戻った。

 

「戻ったァァ!!」

 

「動けなかったからびっくりしたが助かった。」

 

「海斗!!」

 

「トルネード兄さん!!」

 

海斗達も元に戻ったようだ。そしてメガブルーアイズは立ち上がり混乱状態のユラに攻撃を仕掛ける。

 

「ジュワッ!!」

 

「ゲルゲルゥゥゥ!」

 

弱点を破壊したことにより目の前のユラは攻撃ができる状態になったので一気に決めようとする。

 

「はぁぁぁぁ!!メガ・レッキングバースト!!」

 

「ゲルルウウウウウウ!!」

 

メガブルーアイズの必殺技を思いっきりくらったユラはそのまま倒されてしまった。

 

「ジュワッ!!」

 

「ギィアッ!!」

 

ユラを倒したトルネードとブロスは飛び立って行ったのだ。

 

「3人とも今日は助かったよ。」

 

「そんなことあるんだな〜この環奈ちゃん頑張りました〜」

 

「でも最後は海斗が倒したからいい所全部取られたな〜」

 

「えぇ〜なんでそんなこと言うんだよ〜」

 

「平和だなブロス...」

 

「そうですね英真...」

 

海斗達は笑いながら家に帰っていくのであった。

 

 

 

 

その頃ヘルラテスと秀真は何か話しをしていた。

 

「さぁいかがでしたか?」

 

「うーんイマイチかな〜アイツ弱いじゃん?」

 

「それもそうですね...では私はこれで...準備があるので」

 

「了解〜...つまらない...今度は僕から仕掛けるか...」

 

何やら秀真はヘルラテスのやり方が面白くないらしく退屈なようだ。溜息をつきながら秀真は基地を後にしたのであった。




次回 カイザーとトルネードが戦っていると突如、謎のワームホールにトルネードが吸い込まれてしまった!気がつくとそこは海斗達のいる所とは違う地球だった。そこで怪獣と戦っていたのはトルネードではなくカイザーだった!


第16章 「正義のヒーローはカイザー?」


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
一言
0文字 5~500文字
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。