色々なキャラの異世界空戦録  (両津)
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Bang Dream! より 弦巻こころ
Warthunderの世界へ


今回はまず空戦からではなくどうしてきたのか?をテーマにしました


「ふわぁ~あ。よく寝たわ…ってあれ?ここはどこ?」

 

金髪ロングヘアと黄色い目が特徴で

とんでもなく裕福な大富豪一家の一人娘で好奇心旺盛でいつも目をキラキラ輝かせている。

ガールズバンドユニット「ハロー、ハッピーワールド」のボーカル担当である

弦巻こころは個人のジャンボジェットの席で寝ていたが

目が覚めると何故かジャンボジェット機の席ではなくに部屋の二段ベッドにいた

自分はなぜこんな場所にいるのか?

 

「あ、あれ?一体ここはどこかしら?全く見覚えがない場所だけど…」

 

部屋周囲と自分の体を確認する……私服はジャンボジェット機の席で着ていた私服の赤と白のストライプ模様が入ったTシャツにデニムスタイルのオーバーオール着衣。

下着はというと星条旗ビキニのままだ。

 

「ここはホテルかしら?でも誰の気配も感じられないわ。」

 

周りを見渡してみるが誰の気配も感じられない……

 

「部屋の外に出てみた方がいいわね!誰かいるかもしれないわ!」

 

持ち前の前向きな性格でクヨクヨ悩むよりは行動!と思ったこころは部屋の外に出てみると

どうやらどこかの空軍基地らしく滑走路・格納庫に駐機中の戦闘機が多数あった。

しかも規模からして米空軍最大の基地である嘉手納空軍基地かそれ以上であり

3700mの滑走路4本を備え面積は嘉手納基地を上回る:29,855,000m2となっていた。

 

「え!?こ、ここは空港なの!?でもいつの間にこんなの大きな空港を作ったのかしら?」

 

彼女は個人用ジェットや豪華客船や別荘付きの島を持っているとはいえ

これだけの規模の飛行場は持っていなかった。

でも沢山の飛行機が並んでいるという事によりすぐに忘れ

 

「飛行機がこんなにいっぱい!!すごいわ!!」

 

無邪気で自由奔放・天衣無縫な性格のこころは駐機されている沢山の戦闘機に近づいていった。

近づいてみるとこころは首をかしげる

 

「でもここにある飛行機達…みんなプロペラ機ばっかりね?でもすっごくかっこいいわ!」

 

なぜなら駐機されている戦闘機はこころが乗っていたジェット機ではなく

みんな第二次世界大戦のレシプロ戦闘機ばかりだったからだ。

こころは知らないが駐機されていたのは零戦・雷電・烈風・隼・鍾馗・飛燕・疾風・紫電改・キ83・P-51H・P-47D・P-47N・F8F・・タイフーン・ハリケーン・スピットファイアFMk22・Ta152・Fw190D・Bf109G・Yak-3・Yak-1B・Yak-9と世界各国の名機がズラリとあった。

 

「色んなプロペラ飛行機があるのね!!あら?」

 

ふと。こころは一つの掲示板を見つけた。

 

~弦巻こころ様と黒服の皆様へ~

 

War Thunder(ウォーサンダー)の世界へようこそ!

 

こころ様と黒服のみなさまが現実の世界に帰るには戦闘機を使用する3つのモードのどれかでこころ様が勝利を続ける必要があります!

出来ないならばこころ様はWar Thunderの住人となってもらいます。

 

アーケードバトル(難易度:易):10000勝

リアリスティックバトル(難易度:難):8000勝

シュミレーターバトル(難易度:困難):3000勝

 

こころ様が使用できる兵器はこの格納庫にあるすべての戦闘機となっています。

たとえ撃墜されたとしてもこの格納庫に戻されるので心配は無用です!

そしてこころ様が相手を撃墜したとしても相手の格納庫に戻されますので問題ありません!

ここにある飛行機は操縦したことがないこころ様でも操縦できますのでご安心を!

飛行機に乗ったことのないこころ様のためにどんな操縦をしてもGはかからない事になっています!

 

そしてこの格納庫にある全ての兵器にBR(バトルレーティング)というのがありまして

兵器ごとによってBRが異なります!

性能が高い兵器ほどBRが高いのでその分相手も性能が高い兵器に乗ってきます!

なお、どのモードも相手と同じ数の味方がいますので心配は不要ですこころ様!

 

準備が完了したら駐機中の戦闘機か格納庫にある戦闘機に乗ってください!

離陸すればすぐに戦場へと転送されます!

なお、ここの飛行場にある戦闘機には国が設定されており

乗った飛行機が「日本」ならば日本の飛行機にしか乗ることができませんのでご了承ください

 

~看板はここで終わってる~

 

「…つまりここにある飛行機たちを使って勝てばいいって事ね!?面白そうじゃない!」

 

「こころ様!無事でしたか!」

 

看板を読み終えたと同時に彼女の護衛である黒服たちが背後にいた。

この黒服達はこころがやりたいと思ったことを何でもやってくれる上に無理難題もこなすというドラえもんを量産したウルトラスーパーハイスペックチート集団である。

どうやらこころと一緒にこのWar Thunder というゲームの世界に飛ばされて来たらしい。

 

「あっ!あなた達もあたしと一緒に飛ばされてきたの?」

「はい。我々も気づいたらこころ様とこの空軍基地に…」

 

「え?ここって空港じゃなかったの?」

「我々が探索し調査した限りだとここは空港ではなく嘉手納基地よりも規模が上回る巨大な空軍基地だと推測しました。」

「でもこれだけの規模なのに人がいなかったわよ?」

「そうでしたか。我々も探しましたが人一人見当たりませんでした…」

 

「まあとにかく!早速この空港にある飛行機に乗って来るわね!」

「こころ様?!それは危険すぎます!!」

「だってしょうがないじゃない!そこの掲示板にはあたしが乗って勝利してこないと元の世界には帰れないと書いてあったわ!」

「ですが…!!」

「大丈夫よ!掲示板には撃墜されてもここに戻されるって書いてあったわ!と言うわけで乗るわね!」

 

「…………………」

黒服達は顔を見合わせると

 

「ど、どれに乗るつもりなのですか!?」

 

とこころに質問した。

「この飛行機よ!あたしが描かれているから決めたの!」

 

 

【挿絵表示】

 

 

こころが指を刺したのは自身が描かれていたA7M2『烈風』である。

零戦二一型を相似拡大したような大きなシルエットと自分が描かれていたことからこころの目を引いたのだ。

この烈風はあらゆる高揚力化措置を施した巨大な主翼を、離昇2,200馬力・全開2,000馬力のエンジンで強引に引っ張り回す戦闘機である。

こころのいた世界では零戦の後継機として試作され、試作機8機が完成するも

制式後の量産機は未完成のまま終戦を迎えた機体であるが

この世界では史実で活躍できなかった鬱憤を晴らすかのように大量生産されていたのだ。

そして、ゼロ戦の後継機に恥じない活躍をしていた。

 

「…………………。」

 

黒服たちは顔を再度見合わせると

「ど、どうか無理をせずに…」

「生きて帰って来てください…」

 

とこころに言った。

 

「大丈夫よ!やばくなったら逃げてくるから!」

 

彼女は烈風にかけられているタラップに乗り込むと

コックピットへと乗り込んだ。

乗り込んだ瞬間彼女は自分でも不思議に思うくらいに手慣れた手つきで

エンジンを始動させたのだ。

 

「あれ?あたしって飛行機を操縦したことあるかしら?」

 

口ではこう言っていてもまるで覚えているかのようにエンジンを始動させ。

烈風のエンジンとエンジンが出す2000馬力がゴウゴウとこの飛行場に鳴り響いた。

そして、弦巻こころが操縦する烈風は離陸をしていったかと思えば

透明になるように消えていった。

 

「こころ様…どうか、ご無事で帰ってきてください…」

 

烈風に乗った弦巻こころはWarthunderへの戦場へと向かった…

 

「さあ、元の世界に帰るために行くわ!!」




次は空戦です


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初空戦 十七試艦上戦闘機『烈風』出撃

搭乗機体:烈風

ランク:3
BR:4.3

性能
最高速度:654km/h
適正高度:5660m
最高高度:11000m
旋回時間:18.8秒
上昇速度:22.8m/秒
離陸距離:250m

弾薬ベルト
13mm:地上目標
20mm:汎用

↓スキン
https://live.warthunder.com/post/670450/en/


Ground Strike(地上攻撃):ウェーク島

 

この大洋の真ん中に寂しく立つ島には滑走路があり、

周辺空域を広い範囲で制圧したい者にとっては重要な土地となる。

 

史実では日米両軍の激戦の島となった島なのだがWarthunderと言うゲームの世界では毎日のように戦いが繰り広げられていた。空で、海で

そして今日も。ウェーク島をめぐる戦いが続いていた

 

そんな激戦のウェーク島の上空にこころの駆る烈風は来ていた。

 

「離陸したと思ったらいきなり海の上に出たわ!?どうなってるの?」

 

 

「なになに…」

 

烈風のコックピットのHUDに『味方(青)部隊の上陸を援護せよ』と表示された。

 

「なるほど!同じチームの奴等を守りながら戦いなさいって事ね?なら早速いくわよ!!」

 

烈風はウェーク島の空へと飛んでいく…

彼女は背後を見ていなかったが彼女の周囲には同じチームである

零戦52型・Yak-9T・P-47D-28・スピットファイアMkIX・Fw190A-4がいた。

そしてウェーク島の低空ではすでに青軍の赤軍の機体が入り乱れて空戦を繰り広げていた。

零戦の32型や22型もいればP-51の20ミリ型にYak-9B、スピットファイアやBf109も混じっていた。

さらには同国機体同士でも戦っている光景もちらほらと見られた。

そんな戦いを尻目にこころの烈風は高度2000mで飛行していた。

 

「さて、と…お船の人たちを守ればいいのかしら?だったら相手の飛行機を落とせばいいって事ね?」

 

するとこころは烈風を急上昇させ、高度3000mまで上昇させた。

試製雷電並みの上昇がある烈風は3000まで上昇するのに十数秒と掛からなかったのだ。

 

「とにかく登れば一通り見渡せるはずよ…ん?あれが相手の飛行機かしら?」

 

3000mまで上昇したこころは前方の方に急接近してくる敵機の機影を一つ発見した。

「ハリファックス?聞いたことがない飛行機ね…」

 

プロペラが四つある事からして重爆撃機なのは間違いない

常人なら見えない距離だったが烈風のコックピットに『ハリファックス』と表示されたので機種が分かったのである。もう一つは天気が雲一つない晴天であったことも幸いした

「四発機?という事は旅客機みたいなものかしら?」

 

烈風のエンジンを全開にさせ、こころはその機影へと向かっていった。

こころの駆る烈風が急速接近してきたのが分かったのかハリファックスの旋回機銃から機銃が激しく放たれた。

 

「きゃっ!…旅客機が武装しているなんてビックリ。」

※こころは第二次世界大戦の飛行機は全く知りません

 

このハリファックス四発爆撃機は

第二次世界大戦初期のイギリス空軍で使用されたショート・ブラザーズ社製の爆撃機である。ハンドレー・ページ・エアクラフト・カンパニー(Handley Page Aircraft Company)によって開発されたイギリス軍の四発爆撃機。アブロ・ランカスターと同世代の機体である。

撃機として以外にも、対潜哨戒機として、輸送機として、空挺用機として、グライダー曳航機として、など非常にたくさんの任務をこなしている。

イギリス空軍以外でも、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、ポーランドをはじめ多くの国の空軍でも使用された。

ハリファックスが参加した任務の数は82773回、爆弾の総投下量は224207トンにのぼる。

 

ハリファックス爆撃機の7.7ミリ銃座は激しく弾幕を張る。

だがこころの烈風は巧みな操縦で躱していき徐々に接近。

ヘッドオンで正面から挑む形となった。

「甘いわ!そう簡単に当たるわけないじゃない!」

 

ハリファックス爆撃機の銃座の弾幕をもろともせず烈風はそのまま急接近し

 

「さあ、喰らいなさい!」

 

ヘッドオンで向かってきたハリファックス爆撃機に

こころは烈風に備え付けられている98式射爆照準器のレティクルのど真ん中に捉えると

引き金を素早く引く。

 

烈風の両翼に備え付けられている3式13ミリ機銃。99式20ミリ機関砲2号のそれぞれ4門から発射炎が閃き。太い火焔が拭き伸びる。

烈風の放った両翼にある13ミリ機銃・20ミリ機銃のそれぞれ4丁はハリファックス爆撃機のコックピットを完全に捉えていた。

あわや空中衝突かというすんでの場面で彼女は機体を右に勢いよくロールさせて烈風を右旋回させる。

強烈なGが来るはずだがこころの烈風には耐G装置をしておりこころがGの衝撃を受ける事はなかった。

 

「やったかしら!?」

 

ロールを解除させた彼女は機体を水平に戻すと撃墜できたかどうかをコックピットのを見まわす。

だがコックピットを見渡さなくてもいい理由ができた。

「やったわね!まず一機倒したわ!」

 

照準器の右側に

 

撃墜されました:弦巻こころ(烈風)→kokoroperopero(ハリファックス)

と撃墜表示が出ていたのである。

事実こころがコックピットを見渡している間

ハリファックスはパイロットが気絶したのでコントロールを失い海面へと真っ逆さまとなっている。

ただし、ゲームの世界のため気絶する事はあっても死ぬことはなかった。

 

「とってもスリリングだったわ!今まで生きてきてこんなの初めて!!」

 

初めて撃墜で来たこころ新米パイロットが敵機を初めて撃墜したかのように大興奮しご満悦のようだ…

「下には飛行機がいっぱいね…とっても楽しそう!」

 

低空を見るとあちこちで空戦が起きているのを確認したこころは

すかさず低空100m程へと急降下していった。

 

「という事はあたしが沢山相手の飛行機を倒せば勝てる可能性が上がるというわけね!」

 

こころがハリファックス爆撃機を撃墜した頃ウェーク島の低空では海面すれすれで何時海に激突しておかしくないくらいの勢い青軍と赤軍の機体が入り乱れて激しい空戦が繰り広げられていた。

 

「ええっと。青があたしと同じチームだから…味方はタイフーンMkIBと零戦22型とF6F-5ね。」

 

こころはコックピットにあるIFF装置(AB・RBでは複葉機にも標準装備されている自動敵味方識別装置)で相手の判別がついていた。

「赤い文字が相手の飛行機のようみたいね。Yak-9BにBf110G-2、G.55 sottoserie 0に…飛行機って名前が沢山あるのね!こんなに形の違う飛行機を見るなんて初めて!」

 

どうやら3VS3と空戦中のようらしい。

こころはまず同じ日本の戦闘機である零戦を救助すべくYak-9Bに狙いを定めると

烈風は零戦22型を追尾しているYak-9B上から狙うように後方から急降下。

 

「甘いわ!」

 

そのまま98式射爆照準器にソ連ランク2戦闘機のYak-9Bを捉えたこころはトリガーを引く。

烈風の両翼から13ミリと20ミリの発射炎が閃き。Yak-9Bの小柄な機体に太い火箭が拭き伸びていく。

こころの放った銃撃は的確にYak-9Bを捉えていた。

零戦を追うのに夢中になっていたYak-9Bは左主翼の付け根にある燃料タンクに20ミリと13ミリが被弾し火災が発生すると、数秒後に左翼がバラバラに千切れ飛び。錐もみ状態となって海面へ叩きつけられた。

 

「さあ、次よ!!」

 

Yak-9Bを撃墜したこころは次のターゲット。Bf110G-2双発戦闘機に狙いを定める。

だがこころの烈風に気づいたのかBf110はF6F-5を狙うのを止めて反転しヘッドオンの反撃に徹しようとする。

 

「そこ!落ちなさい!!」

 

しかし零戦譲りの機動性と零戦の速度を上回る600km/h越えを持つ烈風は

ヘッドオンで向かってきたBf110G-2の放つ発射炎の閃きを躱すとあっという間に背後を取り間合いを詰めて一連射を浴びせる。

背後から20ミリ・13ミリを浴びせられたBf110G-2は右発動機に被弾し水平尾翼と垂直尾翼を吹き飛ばされ胴体を引き裂かれてバラバラとなり海面へと叩きつけられていく。

 

「とっても楽しいわ!!飛行機を自分の手で動かすなんてこんなに楽しいものだったなんて!!」

 

3機を撃墜したこころは有頂天になり次のターゲットである

イタリアランク3戦闘機G.55sottoserie0に狙いを定めた。

だがG.55sottoserie 0はタイフーンを撃墜したようでありこころの烈風に獲物を仕留めるかのように向かってきた。

たちまち、格闘戦となる。

G55はこころの背後を取ると機首のブレダ12.7ミリ4丁とマウザー20ミリ1丁で射撃する。G55から烈風に向かって火箭が拭き伸びる。直撃を受けたら烈風でも撃墜されかねない。

だがこころは操縦桿を左に倒す。ロールは零戦よりも素早く次の瞬間には左旋回となっていた。

G55の弾は直前までこころがいた空間を貫き、海面へと突き刺さった。

だがそれでもG55は烈風の背後を取っていた。こころは知らなかったがG55低速では機動性が高い。

逃げようとする烈風の背後を的確に捉えていた。

「まずいわ!後ろを取られちゃった!」

こころが切迫した声を上げるのと、機体に衝撃が来るのがほぼ同時だった。

「しまった!?当たっちゃったの!?」

 

<<ちっ!!仕留めそこなった!!>>

 

とっさに両翼に目を向け、続いて背後を振り向き水平尾翼・垂直尾翼にも素早く目を向ける。

大丈夫。どうやら火災は起きていない。そして煙も出ていない。

そして機体の制御に不可欠な水平尾翼・垂直尾翼にも損傷はないようだ

ただ、右翼に明らかに被弾痕だとわかるささくれと穴が数か所開いている。

運よく燃料タンクに直撃しなかったのか致命傷を受けるに至らなかったのか分からない。

ただ一つわかるのはこの程度ではまだ墜落はしないという事だけだ。

そして烈風は零戦に比べて防弾装備があるため生存性は高かった。

 

「でも…あたしは負けないわ!!」

 

するとこころは操縦桿を自身に引き寄せると烈風を急上昇させる。

G55は予想外の動きに慌てて機首から機銃と機関砲を放つが虚しく虚空を切った。

こころは海面に真っ逆さまというところで機体を勢いよく左にロールさせて水平にすると。

そのまま左旋回。視界が回転する。

三菱ハ43の2000馬力エンジンの猛々しい咆哮を上げ烈風の機体を急旋回させた。

対応が送れたG55は右旋回をするも零戦並みの機動性を持つ烈風にあっという間に背後を取られてしまう。

 

「この距離なら外しはしないわね!もらったわ!」

<<あっ畜生!!背後を取られた!!>>

 

そしてこころはコックピットのトリガーを引く。

烈風の強力無比な20ミリ・13ミリが力強さを感じさせる太い火箭を出しながらG55に突き刺さっていく。

G55の背後から来る20ミリ機関砲弾・13ミリ機銃弾はエンジンとコックピット後方と両翼にある燃料タンクに直撃すると

あっという間に火災を発生させて燃え広がり、右翼を粘土細工を千切るかのように引きちぎられて海面へと叩きつけられていった。

 

「はぁ~…とっても緊張したわね。でもハラハラしたわ!」

 

ようやくG55を撃墜できたことにこころは安堵する。

するとコックピット上に『ミッション達成。撃墜した目標:4 チームの順位:3』の表示が出た。

 

「え?って事は…勝ちって事かな?」

 

それと同時に視界が暗転する。

そして…

 

「あれ!?さっきまで海面にいたんだけどどうなっているの!?」

 

こころの烈風はいつのまにか飛行場へと戻ってきていた。

 

「…あの看板の言っていたことは本当だったのね。」

 

どうやら看板にあった通り試合が終わるとこの飛行場に戻されるらしい。

また、右翼にあった被弾痕も無くなっていた。どうやらいつの間にか修理されていたらしい。

 

「こころ様ー!!!」

 

こころの烈風が戻ってきた黒服たちが

烈風のキャノピーを開けて地面に着地をしたのを見て安堵しながら一斉に駆け寄ってくる。

 

「やったわ!まずは一勝よ!!」

 

駆け寄ってくる黒服たちに目をキラキラさせながらサムズアップをする。

こころはまず一勝を治める事ができた。

 

「戦闘機に乗るのがこんなに楽しいなんて知らなかったわ!!次はどの戦闘機に乗ろうかしら?」




弦巻こころ パイロットスキル(最大は5 エキスパートで+3 エースで+5)


正面視界:4.5+5
周囲視界:4.5+5
G耐性:5+5
スタミナ:5+5
生命力:4.5+5

なぜこんななってるかと言うと
黒服たちが持っていた大量の金を出しまくってこころのためにGE買いまくったようである

登場機体

烈風
零戦22型
G55
Yak-9B
F6F-5
Bf110G-2
タイフーン後期


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烈風の照準器改造

黒服たちは烈風を改造しようとしたが
性能を上げることは不正になるため照準器の改造をすることにした。

不正にあたる事
・性能を改造
・武装を増やす
・弾薬ベルトの変更

不正ではない事
・照準器の変更
・弾の色の変更
・機体のスキンの変更


格納庫

 

「何とかしてこころ様の乗るこの飛行機が撃墜されないように改造しなければ…」

「とはいえ改造すればこころ様が不正としてこころ様が罰せられてしまう…」

「うむ。このゲームの世界は見たところそういう不正にはかなり厳しいようだからな…」

「今調べた限りだと不正はアカウントBANされるそうです…もし我々のせいでBANされたらこころ様と我々は一生このゲームの世界で暮らすことになりますよ…」

「…改造しても問題ないところはないのだろうか?」

「う~む。速度や機動性を上げるのはダメ防弾装備追加もダメだから…全部ダメだ…」

「はぁ…もしこころ様が撃墜されたら我々は…」

「いえ、それでしたら大丈夫です…撃墜されても死なないってありましたから撃墜されても大丈夫なはずですが…」

「だがこころ様が撃墜されてほしくない…」

 

 

【挿絵表示】

 

 

弦巻こころの護衛の黒服たち(全員女性)はこころのイメージカラーで

塗装された真黄色の烈風を眺めながら

何とかして撃墜されないための改造を総出で考えていた。

だが当のこころからは「機体の改造ですって?別にしなくていいわ!だってこのままでもすっごく楽しいし!」とポジティブに断られてしまったのだ。

それに、Warthunderというゲームは不正にかなり厳しくチートなどの不正を行ったプレイヤーがアカウントBANを喰らったこともあるのだ。

黒服たちが言葉に詰まったところ。一人の黒服が意見を言い始めた

 

「でしたら、照準器を変更してみるというのはどうでしょう?こころ様は照準器が見にくいと言っていましたから…レギュレーションを見てみたところ照準器は変更しても罰せられないようです…」

「それにこのゲームをプレイしているプレイヤーが作成した自作の照準器があるようですし…」

「それだ!!」

「よし!!早速、こころ様の乗るこの飛行機に対応している照準器を探し出せ!!」

「「「はっ!!」」」

 

どうやら弦巻こころは烈風の武装・操縦性・機動性はかなり気に入っていたようだが照準器はお気に召さなかったようである。

烈風の照準器は十字線と円を組み合わせた光像式である98式射爆照準器だったが

前方の70ミリ防弾ガラスによる太陽の反射によって防弾ガラスに光が反射して「ちょっと見にくいわ」と不評を漏らしていたようだ。

 

黒服たちは待機室にある数台のパソコンで烈風に対応している照準器、戦闘機用の照準器を探し始めた。

十数分経つと一人の黒服が

 

「見つけました!この照準器ならこころ様の飛行機に対応しています!」

「よろしい!その照準器は?」

「はい。陸軍の3式射撃照準器といいまして…」

 

黒服たちは一斉にその黒服のパソコンをみる。

見た限りだとこの3式射爆照準器は光像式である98式射爆照準器に比べてジャイロ式照準器のようであり。

レティクルの真ん中に丸とその丸の中にX字が入っており、X字が着弾点となるようだ。

この3式射爆照準器は旧陸軍の大東亜決戦機として有名な4式戦闘機疾風にも使用されている。

 

「うむ。視認性もいいしこころ様にも見やすい照準器だな。」

「よし!この照準器に変更しろ!」

「はい!」

 

黒服たちはこの3式射爆照準器を98式射爆照準器よりも視認性が高いと判断したことから

照準器のレティクルを変更することにした。

どうやら照準器の取り付けとかそういう面倒くさいことはしなくていいらしくパソコンで照準器のレティクルのデータを変更すれば

楽に変更できるようだった。

そして、黒服たちのレティクルのデータ変更によってこころの烈風はと言うと標準であった98式射爆照準器から3式射爆照準器に変更された。

 

 

【挿絵表示】

 

 

「うむ!なかなかいいな…だが私の見つけてきた照準器と比べてほしい。」

「ああ。これでこころ様も照準が見やすくなるだろう!」

「だがこれ以外にももっといい照準器があるかもしれない!」

「そうだな。この照準器は前のと比べていいとはいえ不満を持つかもしれない。だからもっと探しておこう」

 

「いえ。それでしたらこの照準器はどうでしょうか?」

一人の黒服がある照準器のレティクルを見せた。

 

「おお!?これは中々見やすいのではないか?」

「まずはこの照準器のレティクルにしてみよう!」

「早速変更してみましょう!」

 

そして…

 

 

【挿絵表示】

 

 

烈風の照準器をこのような形に変更した。

ぱっと見で見れば十字の上のまっすぐの線が消えていて

レティクルの真ん中に×の上が撤去されたような形のレティクルに変更された。

 

「このレティクルならこころ様も喜ぶでしょう!」

「確かに!この照準は中々見やすいですしね!」

「ふう。まさか初めて戦闘機の照準を変更することになるとは…」




こころ「いいわねこの照準器!見やすくてとっても助かるわ!」


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大東亜決戦機『疾風』 出撃す!

今回こころが乗る戦闘機

四式戦闘機 一型甲

速度:718km/h
適正高度:6000m
最高高度:13000m
旋回時間:19.1秒
上昇速度:22.6m/秒
離陸距離:421m
弾薬:ホ103 12.7ミリ ステルス弾ベルト
   ホ5 20ミリ  曳光弾ベルト

格好:星条旗ビキニ パイロットブーツ・飛行用手袋・飛行眼鏡・飛行帽


Warthunderの世界 こころの飛行場

 

「休憩も終わったし、次の戦闘に行くわ!」

 

格納庫にある機体を見ている黒服たちのもとへやってきたこころは布面積の少ない三角タイサイドビキニだけを着用していた。

それもただの三角タイサイドビキニではない、右トップには青の布地に無数の白い星が散りばめられ、左トップと下半身のボトムは赤白のストライプ柄と。アメリカの国旗をイメージしたいわゆる『星条旗ビキニ』であった。

とはいえさすがに素足と言うわけにはいかず旧日本軍の航空機パイロットが履いていたパイロットブーツを履いており、飛行用手袋、飛行眼鏡、飛行帽を付けていた。

ゲームの世界だから軽装でもGは全く受けない上に撃墜されても飛行場に戻されるだけなので大丈夫だと知ったこころは大胆にも水着で乗ることにしたのだ

とはいえこころの格好はどう見ても戦闘機に乗るような格好とは思えない格好であり、これから海に泳ぎに行くような格好にしか見えなかった、

 

「え?!こころ様まさかその格好で乗るつもりですか…!?」

「ええそうよ!この格好で乗るの!だって部屋にあった飛行服着てみたけどかさばっちゃって着づらいから水着で行くわ!」

 

「…………………」

護衛の黒服たちは呆れながらも『どの機体にするのか?』と尋ねる。

 

「そ、それで…今回はどの戦闘機に?」

「あの戦闘機よ!烈風と同じくカッコイイ戦闘機だからこの戦闘機にするわね!」

 

こころが指を刺したのは烈風ではなく

大日本帝国陸軍試作機通し番号である試作名称「キ84」

制式名称「四式戦闘機」愛称は『疾風(はやて)』。

今は無き中島飛行機が開発・製造した、大日本帝国陸軍の2,000馬力級単翼単発単座レシプロ戦闘機だ。

疾風は第二次世界大戦中の最良の日本戦闘機と称賛されたほどの名戦闘機である

事実日本敗戦後の米軍に依って行われた試験飛行では、高品質ハイオクタン燃料、米国製点火プラグを使った条件での運動性能に於いて、P-51などの米軍機を悉く上回り、米軍を驚かせた。

この時の687km/hという最高速度発揮は有名となっている。

防弾装備もキャノピー前方に70ミリ防弾ガラス。操縦席の後方には13ミリ防弾鋼板が装備されていた。

そして全ての燃料タンクには、防漏ゴムを張ったセルフシーリング式となっている

プロペラの数は烈風と同じ四枚羽であり、烈風と同じく力強さを感じさせる

 

なおこの疾風のカラーリングは飛行第101戦隊だ。

 

「あの…こころ様、どの疾風の型にするので…?」

「丙型よ!だって機関砲の口径が大きいほど火力は高いって聞くし」

 

「「「えっ!?!?」」」

 

こころが選択したのは武装違いで、機首砲をホ5・翼内砲をホ155としたタイプの丙型だ。

丙型の最大の特徴は甲型・乙型ではホ5 20ミリ機関砲だった翼内砲がホ155 30ミリ機関砲砲に換装されており、機首20ミリ機関砲×2+翼内30ミリ機関砲×2の重武装となった。

このホ155は30mmにして砲口初速、弾道精度、破壊力は凄まじいことで定評があり

数発当てればレシプロ・ジェット戦闘機は言うに及ばず

B-29やランカスター・Tu-4などの重爆撃機相手でも容易く粉砕することができるという化け物機関砲である。

 

しかしその代償としてBR(バトルレーティング)が6.7と

各国末期レシプロ戦闘機と戦中ジェット機(Me262・He162)や

戦後ジェット戦闘機(F-80とかF-84とかYak-15)

とマッチすることが多いBR6.7にされてしまった。その上ホ155は両門合わせて弾数が少なくこまめなリロードが求められる。

だが離昇2000馬力もある誉21型エンジンと

ホ5 20ミリ機関砲と強力なホ155 30ミリ機関砲の重武装。

疾風の屈指の機動性と抜群のエネルギー保持によりジェット機をカウンターで打ち取ることも難しくない。

事実、この疾風はWarthunder内において戦後の朝鮮戦争時代のジェット戦闘機を多数撃墜している。

黒服たちは疾風丙がBRが6.7と高い事もあり懸命に引き留めようとする。

 

「こころ様!考えなおしてください!この疾風は火力こそは素晴らしいですがジェット機ともマッチングしまして…」

「それにこのBR帯だと各国の戦闘機も日本機の機動性に追いすがるほどの戦闘機がウヨウヨいます!」

「いきなり丙型に乗るのは無謀です!まずは入門の甲型からにしてからでも遅くは…」

「そ、そうですよ!烈風と0.3違わない4.7ですから烈風とセットで飛んでみては?」

 

甲型は機首の武装が丙型の20ミリではなく

機首がホ103 12.7ミリとなっている。

BRは4.7と烈風に比べて0.3高いだけで

烈風のお供にピッタリと言えた。

しかし、旋回性能と巴戦においては烈風と零戦に劣る。

だがこの疾風は速度を活かしたエネルギー戦が得意であり

抜群のエネルギー保持率を誇っていた。

 

「こころ様!疾風は烈風に比べれば速度を活かしたエネルギー戦は得意ですが格闘戦は烈風に一歩遅れを取ります。」

「せめてテストフライトで烈風とクセが違う事を確認してください!」

 

「…仕方ないわ。まずは甲型に乗って疾風というのに慣れないとね!」

 

こころは疾風の甲型に乗って四式戦闘機に慣れる事にした。

 

「疾風は烈風と比べて瞬間火力。加速力と速度を活かした格闘戦が得意みたいね!」

 

そしてテストフライトで疾風の乗り心地に慣れ、早速乗って

デッキを『烈風』『疾風一型 甲』『試製雷電』『零戦52型乙』『一式戦三型乙』にして出撃をした。

 

「それじゃ行ってくるわね!」

「ご武運をこころ様!」

「被弾したら自軍の飛行場へ帰投してください!着陸すれば修理ができます!!」

 

「分かったわ!やばくなったら飛行場に着陸するわね!」

 

彼女は疾風にかけられているタラップに乗り込むと

コックピットへと乗り込んだ。

乗り込んだ瞬間彼女は前世が日本陸軍の空中勤務者かのようにエンジンを始動させ。

疾風の誉エンジンが出す2000馬力がゴウゴウと鳴り響いた。

そして、弦巻こころが操縦する四式戦疾風一型甲は離陸をしていったかと思えば

透明になるように消えていった。

 

「さあ、二戦目も行くわよ!!」

 

疾風に乗った弦巻こころはWarthunderへの戦場へと向かった…

 

「でも…次はどのマップかしら??」

 

「行ってくるわね!」

「どうかご無事でこころ様…」

 

こころの乗った疾風は飛行場を離陸するとすぐに戦場へとワープしていった。

 

 

アーケードバトル:地上攻撃 フランス・ノルマンディー

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

こころの乗った疾風はフランスのノルマンディー沿岸上空にリスポーンしていた。

真下には青の友軍地上部隊。赤の地上軍部隊が真正面から向き合っていた。

海上には両チームの駆逐艦三隻・重巡洋艦一隻が真っ正面からぶつかり合うかのように航行していた。

このままいけば海戦が始まるだろう。

 

「あら?このマップは前のと違うみたい…このマップでは何をすればいいのかしら?」

 

コックピットに表示されたのは『敵の地上部隊を撃破せよ』であった。

これは「味方地上部隊を守りつつ敵地上部隊を撃破し敵チームの勝利ゲージを減らせ」と言う事であり

いくら敵地上部隊を減らしても味方が全滅しては即敗北であったからだ。

 

参考までに(一例)

撃破すれば勝利ゲージが減る目標:軽・中・重戦車 軽トーチカ・トーチカ 艦船

撃破しても勝利ゲージが減らない目標:装甲車、対空砲、砲兵隊、榴弾砲、哨戒艇

 

「まいったわ。地上攻撃用の爆弾なんて持ってないから…味方機に任せるしかないわね。」

 

友軍には何がいるのかを確認するとソ連の名攻撃機である37ミリ砲搭載型のIL-2Mシュトルモビクや

ドゥーリットル爆撃機にも使われたB-25双発爆撃機。日本海軍の万能攻撃機流星や米海軍のSB2C-4ヘルダイヴァーや

などがいた。

どうやらこころは対地・対艦攻撃は彼らに任せるようだ

 

なぜなら疾風は爆弾を積んでおらず、対地攻撃なんてできる状態ではなかった。

とはいえ機銃掃射こそできるものの撃破できるのは

装甲車・対空砲・砲兵隊・軽トーチカとソフトターゲットくらいであり

中戦車・重戦車・トーチカを撃破するのは不可能だった。

 

「だったら私は…爆撃機の迎撃でもするしかないわ。」

まず高度4000mまで上昇することにした。爆撃機迎撃のためである

放置しておけば基地を爆撃されて勝利ゲージが減るかもしれないからだ。

部屋にいる時にWarthunderのルールを学んだことにより一応は戦い方を学んでいたのだ。

 

こころはコックピットに表示されたレーダーを見た。そして自機の正面に敵機が来ていた事を知る。

まだ4kmと距離があるため機体形状はわからないが、レーダーには『F6F-5N』と表示された。

このF6F-5Nは夜間戦闘機型のF6Fであり武装はAN/M2 20ミリ機関砲×2挺 M2 12.7ミリ機銃×4と重武装であった。

特に20ミリは一発当たり12.7ミリ機銃より大きい。まともに喰らえばいくら防弾装備に優れる疾風とて一たまりもない。

 

<<んーこの声…バンドリのこころちゃんか?>>

 

段々と距離が近づくにつれて機体形状がはっきりとしてくる。

スタイルのいい疾風に比べれば全体的にどこか丸っこい印象を受ける。

F6F-5Nが、こころの駆る疾風甲型に正面から向かってくる。

正面から見た印象は零戦のライバルであるF4Fに似ているが機体全体がゴツく、アメリカ人のマッチョのように逞しい。ヒグマが翼を手に入れ、空を飛んでるかのようだ。

距離が1kmを切った瞬間。F6F-5Nの主翼の前縁から火箭が拭き伸びる。

両翼から放たれる12.7ミリ弾と20ミリ弾がスコールのように伸びていく

だがF6F-5Nの放った弾が疾風の位置に殺到した時は、疾風はそこにはいない。

 

「当たったらまずいわね…!でも格闘戦に引きずり込めば…!」

<<うわあ最悪!仕留めそこなった!!>>

 

操縦桿を握って急角度の左旋回をかけていたのだ。こころの視界が一気に回転する。

遠心力とかGは一切ないようで星条旗ビキニだけ着ているこころはそのまま急速に左旋回し縦旋回戦に持ち込む。

しかしF6Fが縦方向での格闘戦において疾風に勝てるはずもなくこころの疾風は上昇中で速度エネルギーを失っていたF6F-5Nの背後にピタリとついた。

その瞬間を見逃さずにすかさずホ103とホ5を放った。

疾風の両翼縁と機首から噴き延びた火箭がF6Fの太い胴体と水平尾翼、左主翼付け根付近に突き刺さる。

コックピット下部にある燃料タンクに直撃したのかF6Fは火災が発生し。

さらに尾翼操縦系統と水平尾翼をやられたのか上昇をやめくるりと落下し始めた。

どうやらこれが致命傷となり操舵不能となったらしい。

 

<<ねぇ~無理無理!>>

「とどめ!」

 

こころはためらわずに追撃の銃撃を食らわせる。疾風の機首と両翼の淵から火箭がヘルキャットに伸びていく。

多数のホ5、ホ103の直撃を受けたF6Fは左主翼を失って錐もみ状態となり、火を噴いて墜落していった。

<<ああああああああぁぁぁぁぁぁ~………>>

「まずは一機ね!」

 

弦巻こころ(四式戦 一型甲)→kokorochanlove(F6F-5N)

 

しかし、喜んでいる暇はなかった。

 

「きゃあっ!?」

 

悲鳴を上げるのと、乗っている疾風に強い衝撃が来るのがほぼ同時だった。

こころの疾風は乱入してきたアメリカ空ツリーランク3の

P-47D-28サンダーボルト戦闘機の銃撃を受けたのだ。

このP-47はアメリカ以外にもドイツ・イギリス・ソ連・フランスにもある。

ドイツ空軍も恐れた戦闘機で武装はM2 12.7ミリが8挺と重武装。射線に入ればどんな戦闘機も火だるまにされてしまう。

もちろんWarthunderでも史実と同じくその火力を活かして爆撃機の迎撃をしていたり

降下速度が速く、大出力エンジンにより上昇力も強いため、一撃離脱戦法を得意とした。

重量級なので、もちろん急降下からの一撃離脱戦法は得意である。

しかも大きなプロペラ直径のおかげで、急上昇も大得意と来ている。

しかし、中低高度の空戦は日本機や他国機に比べれば劣っていた。

その上わざわざ苦手な低空に降りてきて撃墜されるP-47もWarthunderでは日常茶飯事。

現にこの瞬間別のP-47D-28が低空で味方の零戦22型に格闘戦に持ち込まれて撃墜されていた。

 

ともかくこころの疾風はP-47Dの銃撃を受けて被弾した。

 

「どこ!?どこに喰らったのかしら?!」

 

すぐさま両翼に目を向けると両翼に明らかに被弾痕だとわかる穴が左右それぞれ二つずつ開いている。

運よく燃料タンクに直撃しなかったのか火は吹いていないようだ。

ただ一つだけ、わかるのはこの程度ではまだ致命傷にはなってないという事だけだ。

しかしこれ以上P-47のM2シャワーの銃撃を被弾すれば疾風でも火だるまになって撃墜は免れないだろう。

 

「あの敵機はどちらに行ったのかしら!?探さないと!!」

 

こころは機体を右に急旋回させると見渡しながらP-47Dの姿を探す。

P-47はすぐに見つかった。どうやら先ほどで致命傷を与えたと思っているのか

背後について同高度で仕留めようとしているようだ。

しかし、これがP-47のパイロットにとって大きな誤算だった。

 

「甘いわ!!そう簡単にやられると思ったら大間違いよ!」

<<やべえ仕留めそこなった!!こっちくんじゃねええええ!!>>

そのまま機体を急加速させると勢いよく右にぶん回してロールさせて水平にし。

疾風を右旋回させる。こころの視界が右に急回転する。しかし彼女にはGがかからない

誉ハ45-2の2000馬力エンジンの猛々しい咆哮を上げ疾風の機体を右に急旋回させた。

先ほどの銃撃は致命傷ではないと察知したP-47は左旋回をしようとするも疾風の機動性によりにあっという間に背後を取られてしまった。

 

「そこよっ!!!」

<<アッー!?>>

 

疾風の両翼縁からホ5と機首からホ103の火箭がP-47の力強さを感じさせる太い胴体の背後と、左主翼のど真ん中に突き刺さる。

直撃を受けたP-47D-28は左翼が千切れ飛び錐もみ状態となって墜落した。

P-47は7.7ミリや12.7ミリの防弾性能には優れるとはいえ20ミリ機関砲の威力の前には

分が悪かったようだ。

 

<<いやああああああ!!>>

 

弦巻こころ(四式戦 一型甲)→hello happyworld(P-47D-28)

 

「やったわ!!でも、損傷は大丈夫かしら…?」

 

反撃で撃墜したこころだが被弾したことにより損傷が起きているのではないかと感じた。

「ええっと…機体の黄色くなっているところが被弾した箇所かしら?」

 

ふとコックピットを見ると被弾した箇所が黄色くなっているのが表示されている。

被弾した箇所は先ほど確認した両翼のようだ。

「…まだ大丈夫みたいね。」

 

しかし、それ以外は何ら表示もされていないためまだ戦闘続行は可能であった。

これが零戦なら先ほどの銃撃で火を噴いていたかもしれないだろう

 

「あら!?またもう一機来たみたいね!」

 

F6F-5N・P-47Dの二連戦の後にまたもう一機来たようだ。

外見はとんがり帽子のようなプロペラスピナー。その下に大きく開かれた空気取り入れ口にファストバック式のコックピット。

機種はアメリカ空ツリーのP-40Fウォーホーク。P-47Dとの空戦に手間取っているうちに2kmまで接近していたようだ。

 

「2対1じゃやばかったわね…正面からだと被弾しちゃうから…格闘戦に持ち込んだ方がよさそうだわ。」

<<ゲッ疾風かよ…>>

 

こころは操縦桿を握るとP-40Fに機首を向けて突進する。

みるみるうちにあっという間に距離が縮まっていく。

発砲はP-40Fの方が早く両翼に12.7ミリ機銃の火箭が吹き伸びる。

だがこころの疾風は正面からの撃ち合いを拒み燕のように旋回しあっという間にP-40Fの背後に回り込む。

P-40は一撃離脱が得意ではあるが格闘戦はからっきし。

史実でも日本機に格闘戦に持ち込まれたP-40の多数が撃墜されていた。

 

すぐに好射点を占めた疾風から機首の12.7ミリ機銃と両翼の20ミリ機関砲がP-40Fに叩き込まれる。

機体後部の燃料タンクに直撃弾を受けたらしく。火災と黒煙が発生したP-40Fは急速に高度を失い落下していった。

 

<<やっぱ無理でした…>>

「ふう…さっきの飛行機を堕としていなかったら危なかったわ。」

 

弦巻こころ(四式戦 一型甲)→kokoko(P-40F-10)

 

「もう上にいる相手の飛行機はいないわね。レーダーはどうかしら?」

 

ふとレーダーを見ると。陸上と海岸の境目に敵機の反応を示す大量の赤い点を視認した。

こころは驚愕し

 

「…ええっ!?こんなにいるの!?だったら下に行かないと!!」

 

大急ぎで疾風を低空へと急降下させる。

そこにいたのは10機ほどだろうか。

ソ連の名攻撃機Il-10シュトルモビクがバラバラに味方地上部隊にロケット弾攻撃を撃っていたのだ。

先ほどの相手と比べるとどこかやる気がなさそうで、人が乗っている感覚はない。

実はこのシュトルモビクはABに一定時間たつと出現するAI機であり

放っておくと地上部隊に攻撃をして勝利ゲージを減らしてくる厄介者である。

だが、このAI機のシュトルモビクは回避行動を一切取らない上に

自分から攻撃を仕掛けてはこないので後部機銃による反撃だけとなっている。

とはいえこの後部機銃による反撃がなかなかのクセモノであり、撃墜に手間取っているとパイロットを撃ち抜かれたり

火災を起こされて撃墜されることもあるのだ。

事実この試合でも撃墜に手間だった相手チームのスウェーデンランク3のJ21A-1戦闘機が燃料タンクを撃ち抜かれて火災で、ソ連ランク3戦闘機のI-185M71がコックピットを撃ち抜かれて撃墜されてしまっている。

だがこのIl-10等のAI機は撃墜数・RP稼ぎ・経験値稼ぎ・たまたま目についたからとして撃墜されることが多い。

ただし、ログブックの撃墜数には記録されるが試合中の撃墜スコアには可算されないことになっている。

 

そんなこころはAI機であるにも関わらずIl-10シュトルモビクに対し果敢に攻撃を仕掛ける。

 

「まずは目の前のから行くわよ!喰らいなさーい!」

 

目の前を右から横切ったIl-10の背後にピタリとつくとそのままトリガーを引いた。

疾風の銃撃はIl-10の右翼・垂直尾翼と水平尾翼に突き刺さると垂直尾翼と水平尾翼を引きちぎり

哀れなシュトルモビクを錐もみ状態にして墜落させていく。

 

「次よ!さあ、落ちなさい!」

 

更に目の前にいた機体後部を向けているIl-10に接近し銃撃を加えていく。

しかしIl-10は後部機銃が撃てる向きのためこころの四式戦疾風に12.7ミリブレジンUb機銃を撃ってくる。

 

「…あの後部機銃の位置からして…下には撃てなさそうね。だったら!」

 

するとこころは疾風の操縦桿を握るとIl-10の後部機銃が撃てない後方下部へと潜り込む。

 

「どうやらこの位置からだとあたしの疾風に撃てないみたいね!そこ!」

 

死角であることを悟ったすかさず必殺のホ103とホ5を放った。

疾風の両翼縁と機首から噴き延びた火箭がIl-10の機体後部の下部に突き刺さる。

頑丈さと言えるシュトルモビクでも、死角からの銃撃で装甲がない機体後部の下から至近距離で12.7ミリと20ミリを連射されてはひとたまりもなかった。

垂直尾翼と水平尾翼がある機体後部が至近距離からの銃撃に耐え切れず、ポッキーというお菓子をポキッて折るかのようにへし折れた。

こうなってのはもう飛ぶことは不可能。このシュトルモビクは地面に真っ逆さまとなり地表に叩きつけられた。

 

「あのIl-10と言う飛行機には後方に回り込んで下から撃てばいいのね!」

 

弦巻こころは対シュトルモビクの戦法を編み出しようだ…

そして…

 

「案外楽勝だったわね!でも回避起動すら取らないって変ね…?どういう事なの…?」

 

撃ち切ったらリロードをしながら回避機動をし、完了したらまたIl-10を撃墜するという事を繰り返した。

最後の一機を撃墜したときとと同時に味方の流星が敵チームの駆逐艦を航空魚雷で撃破したらしく

 

コックピットには『ミッション達成。撃墜した目標:3 チームの順位:5』と表示された。

 

『ええ~!?あれだけ撃墜したのに2機しかカウントされてないの!?』

 

そう。AI機は撃墜してもログブックにはカウントされるが試合中で撃墜した目標には含まれないのだった。

ちなみにこころがシュトルモビクの撃破に夢中になっているころ同じく低空におりていた味方チームの零戦52型乙や

Bf109F-4やP-51(20ミリ型)が敵機と最後まで空戦していたようだが彼女は知らなかったようだ。

本来なら狙われていてもおかしくなかったが敵機はこれらの戦闘機との空戦に夢中でこころの疾風を狙う余裕はなかった。

 

『そ、そういえばルールブックに『AI機を撃墜しても試合中の撃墜カウントには含まれない』と書いてあったわね…さっき落としたの全部AI機って事かしら?』

 

『でも勝てたから問題ないわ!』

 

そして、こころの四式戦闘機疾風一型甲は飛行場へとワープして戻った。

 

「どうでしたこころ様?勝てましたか?」

 

こころの疾風が戻ってきた黒服たちが

疾風のキャノピーを開けて地面に着地をしたのを見て勝敗を聞いてきた。

 

「ええ!勝てたわよ!でも次は勝てるかわからないわ。」

 

駆け寄ってくる黒服たちにキラキラとまぶしい笑顔を浮かべながらサムズアップをする。

 

「それに負けたとしてもとっても楽しめるし問題ないわよ!」




次にこころちゃんと空戦させる機体どれにしよう?

・同じ日本機
・イギリス機
・ドイツ機
・イタリア機
・ソ連機
・中国機

撃墜されて違う機体を選択する描写も入れた方がいいかなあ…

アプデで疾風の機動性が弱体化されたから元に戻るまでこころちゃんは乗せない方がいいかな


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終末のハーレム
クロエ・マンスフィールド(終末のハーレム)VS日本機


今回の異世界空戦録は終末のハーレムよりクロエ・マンスフィールド。

本人は「日本機など大したことない」と豪語している。
そんな彼女は日本機を舐め切っていたのだった。

搭乗機体はP-51D-5マスタング。
武装は曳光弾ベルトのようだ

※どう見ても死んでるかもしれんがWarthunder世界じゃ気絶で済むゾ

<<>>は敵パイロット


「こんなはずは…こんなはずはない!!」

 

バブルキャノピーをしたP-51D-5”マスタング”のコックピット内で目の前の敵機『零戦32型』に対して憎しみをぶつけるのは

UW世界本部の使者にしてUW平和維持活動局局長を務める白人美女で

姫カットの金髪ロングヘアや、左乳房の上方に何かしらの紋章とうかがえるタトゥーを常に露出させた巨乳が特徴のアメリカ人女性クロエ・マンスフィールド。

その彼女から余裕がなくなり、表情は美女の顔ではなくなり焦燥と怒りの表情になっていた。

 

「どうして当たらないの!?旧式機の零戦の分際でちょこまかと!!」

<<あいにく、機動性だけなら大戦末期レシプロにも負けねえぜ>>

 

日本人を蔑む冷酷な本性を隠さずに丸出しにしながら。

目の前の敵機である日本機に向けて呪詛の言葉を吐きながらM2 12.7ミリ弾のトリガーを引く。

P-51D-5”マスタング”の主翼の前縁から合計6つの火箭が拭き伸びスコールのように伸びていく。

P-51D-5の弾薬ベルトは全て徹甲焼夷曳光弾なので当たれば鎮火不可能な火達磨になりながら地上に落ちてゆくだろう。

ましてや防弾装備が全くない零戦32型が少しでも被弾すればあっという間に火だるまだ。

が、クロエの放った弾が零戦32型の位置に殺到した時は、その零戦はもうそこにはいない。

それどころか零戦の圧倒的な機動性によって背後にピタリとつかれる始末だった。

もっとも零戦と1VS1の低速の格闘戦をしている以上P-51Dに勝ち目があるはずがなかった。

クロエ・マンスフィールドは零戦の事については一通り知っていた。

”防弾がないから少し被弾したら火災で落ちる(零戦は52型から防弾装備がある)”

”大戦末期には陳腐化した旧式戦闘機(それでも格闘戦はかなり強かった。実際に大戦末期でも格闘戦で返り討ちに遭った機体もいる)”の二つだった。

しかしクロエにとって災難なのは『低速の格闘戦はかなり強い』という事は知らなかった。

もっとも知っていたとしても『P-51Dより劣る旧式の零戦など格闘戦でも勝てる』と挑んでいただろうが…

 

「日本の零戦がアメリカのP-51を上回るなんて…そんなはずがないわ!!」

<<確かにP-51は零戦より高性能…だが格闘戦なら零の方が上だ>>

 

”P-51Dの性能はどの日本機よりも優れている”という事と

”日本機は防弾が貧弱で、ちょっとの被弾で火を噴く”という事を知っている上に

日本人を蔑んでいるクロエにとって日本人が作った日本機に負けるという事はプライドがズタズタにされるも同然だった。

もっともクロエのP-51D-5が零戦の得意とする土俵の格闘戦に自分から上がり込んでいるのが元凶だが

彼女はそんな事は全く理解していない。

 

するとこの零戦32型は急降下に入り海面へと向かっていく。

 

<<ついて来れるもんなら、ついてきな!>>

「逃げるつもりかしら!?零戦の分際で私をここまでコケにしておいてただで済むと思わない事ね!!」

 

頭に血が完全に上っているクロエはそのままその日本機に急降下して追従。

 

「逃がさないわよ!!どこまで追いかけてあげます!!」

 

この日本機は海面高度まで急降下しクロエも海面高度にまで降下したのだった。

 

実はこれ。零戦32型のパイロットにとって作戦だったのだ。

<<ようし。ここまで低空に追い込めばP-51の持ち味は出せねえ…>>

日本機のパイロットはP-51Dの持ち味である高速時の機動性と加速力を発揮できない状況に追い込むためだった。

 

もう少し早い時点で予測していればこの誘いには乗らなかったかもしれない。

が今のクロエにとっては蔑んでいた『日本機』でしかもP-51Dよりも旧式の『零戦32型』に格闘戦でさんざんコケにされた以上

そんな事は頭になく目の前の日本機をどこまでも追って撃墜するというのが脳裏にしかなかった。

 

「え!?」

 

そして海面高度にまで降りたクロエのP-51D-5は必殺の12.7ミリを放とうとしたがここで零戦32型は右へ急旋回したのだった。

気づいたクロエは時すでに遅く背後にピタリと喰いつかれてしまう。

 

<<終わりだ>>

 

そして…好射点についた零戦32型から機首の7.7ミリと両翼の20ミリの火箭が拭き伸びる。

7.7ミリと20ミリ弾はクロエのP-51D-5の機体に吸い込まれるかのように突き刺さっていった。

P-51Dは高性能だが液冷エンジンのため被弾に弱いのだ。

複雑なスーパーチャージャーを搭載したV型液冷エンジンであるために投影面積が大きいため被弾に弱く。ホ103 12.7ミリ機関銃2丁の一式戦闘機に撃墜された事例もあるくらいだった。

事実エンジンに被弾したクロエのP-51Dは黒煙と火災が噴出させそのまま出力が低下し…

 

「どうしてこうなるのよ!!!」

<<あばよ。>>

 

P-51D-5の機体が巨人の力によって引き千切られるかのようにバラバラとなり

自身が侮蔑している日本の戦闘機『零戦』に撃墜されてしまったのだった。

クロエは自分を撃墜した零戦32型を憎悪の目で睨みながら脱出した。

…とはいえ、これで日本機にやられるのは一度ではない。

彼女は何度も何度も日本機に撃墜されてしまっているのだった。

 

クロエ・マンスフィールドの戦い方は

 

・日本機相手に猪突猛進(彼女曰く『日本機の分際で空を飛ぶなんて生意気』)

・ひたすら日本機狙い。他の国の機体はガン無視(彼女曰く『自分の国や白人国家の飛行機は撃てない』)

・日本機相手に自分から格闘戦を仕掛ける(彼女曰く『日本機に負けるはずがない』)

・一度狙った相手は撃墜するまで狙い続ける(彼女曰く『私に楯突いたから』)

・深追い上等

 

という戦法だった。当然このような戦法のため何度も何度も撃墜されてしまうのだが

彼女は日本を侮蔑し蔑視しているためなぜ日本機相手に撃墜されたかが分かっていない。

もっとも、ヘッドオンのみなら何度も撃墜したこともあるが…

躱されて背後に回り込まれて撃墜されるのが大部分だった。

 

「これは夢よ!アメリカの誇るマスタングが日本の零戦なんかにやられるはずがないわ!!」

 

だが彼女は日本機に撃墜された事については今のように「夢」とご都合解釈をしており

今までに日本機に撃墜されたことはなかった事と認識しているので

今回の零戦32型で撃墜されたことも夢と思っているのだった。

もちろんだが彼女はあらゆる日本機に撃墜されている。

陸軍機では隼・鍾馗・飛燕・疾風・五式戦闘機に

海軍機は零戦は言わずもがなで烈風・雷電・紫電系統とあらゆる日本機に撃墜されているのだった。

とはいえそれは日本戦闘機相手の話であり。日本爆撃機は結構撃墜しているのだった。

 

なお、クロエがやっていたのはリアリスティックバトルだが

アーケードバトルでもリアリスティックバトルのように日本機によく撃墜されている。

日本機のみならずアメリカ機やイギリス機、ドイツ機やソ連機にも撃墜されているが

彼女の脳裏にあるのは日本機を撃墜する事しか頭になく他国の機体は先ほど述べたようにガン無視していた。

 

当然だが日本機に乗っている大部分の人は彼女の事を知っており

『ちょっかい出せばすぐにこちらの十八番の格闘戦に乗ってくれる』

『米軍機でわざわざ格闘戦を挑むマヌケ』

『三時のおやつ』とカモ相手に見られていたのだ。




日本機を舐めてはいけない(警告)
一番相手にしたくないのは日本機とドイツ機だなあ…


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クロエ・マンスフィールドの日爆狩り

クロエはアメリカ機にしか乗りません。



「航空後進国日本の爆撃機なんか私の敵じゃないわ!!全機叩き落してあげます!」

 

カツオブシに翼を付けたような形状をし尖った機首をした戦闘機。

P-39Q-5『エアラコブラ』に乗った星条旗ビキニのままのクロエ・マンスフィールドは日本に対する侮蔑を出しながら

試合開始と同時に相手チームに日本機が所属する事を知るやいなやそのまま機体を緩やかに上昇させる。

 

このP-39Q-5は高火力の37ミリ大口径機関砲・M2 12.7ミリ機銃を機首と翼内にそれぞれ4挺を装備している。

ちなみにW型はN型ベースで武装強化を行った主要生産型だが。大半は当時のソ連にレンドリースで送り込まれた。生産機数は4,905機。後期生産型では主翼下のガンポッドがオミットされたがクロエのはオミットされておらず初期生産型のようだ。

 

「獲物がいたわ…」

 

そして、高度4000メートルほどに上昇したクロエは

狩人のような目をしながらのP-39Q-5の右斜め上空にいる葉巻型の胴体が特徴の『一式陸上攻撃機』を捉えた。

 

<<うわあ…あの女こっち来たよ…無駄かもしれんけど、銃座は弾幕張ってくれ>>

<<全く…なんであいつ日本を敵視するんだ?>>

 

そのまま一式陸攻に狙いを定めると十分に距離を詰め一式陸攻が飛ぶ未来位置に右斜め上空に上昇しながら

機関砲・機関銃の発射ボタンを押したのだった。両翼とプロペラ軸に発射炎が閃き青白い火箭が拭き伸びた。

 

<<あ~りゃりゃ。やられちまった>>

<<ちぇっ!一発も爆弾を落とせなかった…>>

 

20ミリよりも遥かに太い37ミリ機関砲の火箭が一式陸攻の右主翼付け根に突き刺ささったと見るや右主翼付近の付け根からバタンとへし折れていった。

直撃を受けた哀れな陸攻は横綱の強烈な張り手をくらわされて土俵に這わされる力士のように真っ逆さまに墜落していく。

-----一式陸攻の搭乗員全員のパラシュートを展開したクロエは笑いながら

 

「ざまあみなさい!日本の爆撃機など私の前では空飛ぶライターよ!」

 

一式陸攻を撃墜したクロエは上機嫌で次の目標を探す。

途中。両翼と機首にエンジンを持つ独特な外見を持つイタリア空ツリーのサヴォイア・マルケッティSM79爆撃機を見つけたが

 

「同じ白人の爆撃機なんて私には撃てないわ。他の人に任せれば問題ないし」

 

<<ええ…何それ…>>

<<ダメだこりゃ>>

 

とスルー。

彼女の脳裏にあるのは日本機を撃墜する事だけだった。

が、日本機相手に自分から格闘戦を仕掛けるという戦法を取っているのでいつも返り討ちに遭っていた。

まれにヘッドオンで撃墜する事もあるが自分の機体も損傷を負ってしまう事が多々あり

撃墜できたとしてもヘッドオン時の損傷を突かれて他の機体に撃墜されることは当たり前だった。

なぜそんな彼女がP-51DやP-39などの機体に乗れているかというと彼女が所属しているUWがGE(金鷲)を使っているようだった。

もちろんUWの連中も空戦に参加しているのだがクロエとは違い相手の機体を侮ったり特定の国家を狙わないスタイルだ。

 

彼女はP-51Dで解説したように何度も何度も日本機に撃墜されてしまっているのだが

それはあくまで日本戦闘機が相手の場合であり、日本爆撃機は結構撃墜しているのだった。

 

<<あ~あ最悪。まだ未改修なのに…>>

<<やだやだ。あいついると日爆に乗れねえな>>

<<連山にさえ乗ってりゃやれたんだけどね…>>

 

現に先ほどの一式陸攻のみならず、一〇〇式重爆撃機一型『呑龍』や『深山』を含めて

日本爆撃機を3機撃墜していた。

 

「これで4機撃墜ね…!?所詮日本の飛行機など私の前では赤子同然…」

 

ちょうど『銀河』を37ミリと12.7ミリで撃墜した事によりこれで4機撃墜だと喜ぶと同時に強い衝撃が機体を襲う。

ともかくクロエは日本の爆撃機を4機撃墜したところで被弾したのだった。

 

<<日本機は"赤子同然"ね…ならこの疾風に勝ってから言うんだな…>>

 

クロエは動揺しながらP-39Q-5のコックピットを見渡すと

すらりと伸びた胴体、小ぶりな垂直尾翼が特徴の大東亜決戦機

日本空ツリーランク4四式戦闘機”疾風”一型甲を見つけた。

銃撃の主はこの『大東亜決戦機』と言われる疾風から受けたようだ。

どうやらHUDにある疾風の操縦者の名前からして一式陸攻に乗っていたパイロットのようだった。

ちなみにクロエは疾風の得意とする土俵のエネルギー戦に自分から乗って何度も何度も撃墜されまくっている。

クロエ対疾風のキルレシオはというとクロエ:1(ヘッドオンのみ) 疾風:15である。

被弾した箇所を見渡すが左翼に被弾痕だとわかる穴が五つほどか開いている。

 

「5機目はあの疾風にするわ…私に傷をつけた代償として墜としてあげる!!」

<<ほう。噂通り機動性の劣る米軍機で格闘戦に乗ってくるか…日本機なら強敵だが乗っているのが米軍機ではな…>>←疾風のパイロット

 

自身が見下す日本機に被弾させられたことにより大激怒したクロエは頭に血が登り操縦桿を握って

日本人を蔑む冷酷な本性を隠さずに丸出しにしながらそのまま自分の機体に傷を負わせた敵機”四式戦闘機『疾風』一型甲”相手に横旋回戦に持ち込む。

が、史実でもP-39が日本軍パイロットから『カツオブシ』と言われていたように日本機相手への格闘戦は乱戦やその日本機が重大な損傷していない限り無謀中の無謀と言えた。

疾風のパイロットは頭に血が登っているクロエとは対照的に冷静に機体を横に旋回させていく。

 

<<疾風に格闘戦を挑む意気込みはよし。だが機体がP-39ではな…>>

「どうして当たらないの!?」

 

クロエのP-39は疾風の背後を取り射撃位置を取ろうとするも当たらない。

もっとも、疾風の機動性はP-39よりも格段に優れているのだが

アメリカの戦闘機が日本機を凌駕していると信じて疑わないクロエは

『被弾に弱い日本機なんて背後を取れば楽勝よ。一撃離脱?そんなのやる必要ある?』と豪語していた。

 

<<いい機動だ。だが疾風はこの程度の機動では捕まえられんぞ…>>

 

逆に疾風のパイロットはクロエとは真逆で『米軍機は格闘戦ならばカモだが、一撃離脱をやってくるとカモから強敵に激変する』と認識していた。

…実際にクロエと疾風が空戦している瞬間に相手側のP-38Jがクロエ側チームにいる烈風に格闘戦で撃墜されていた。

 

「え!?う、嘘!!」

<<ふむ…やはり米軍機の十八番である一撃離脱はせずに格闘戦オンリーか…>>←疾風のパイロット

 

そして、横旋回を繰り返しているうちにあっという間に疾風に背後にピタリとつかれてしまうのだった。

 

「こんなのは認められない!!どうして…!!」

<<日本機に乗ればいいものを…それかF8Fにでも乗って来るんだな…>>

 

クロエが信じられない顔をしながら驚愕すると同時に

四式戦闘機疾風一型甲から両翼縁と機首から噴き延びた火箭がP-39の胴体後部付近に突き刺さる。

ホ103のステルスベルト弾と。ホ5の曳光弾ベルトがクロエのP-39Q-5に全弾直撃したのだった。

ホ5 20ミリ機関砲は海軍99九式2号銃と比較すると砲弾一発あたりの威力と弾道の低伸性で劣るが

各国の20mmと比べてもトップクラスの発射レートからなる瞬間火力で勝る。

さらに発射速度が950rpmになり超連射を誇る機関砲だ。

しかも曳光弾ベルトとあるように全弾が徹甲焼夷弾になるので、防弾が熱い米軍機でもあっという間に火達磨にできる。

この瞬間も対地攻撃をしていたクロエ側チームにいるA-36が相手側のチームにいる四式戦闘機疾風のホ5曳光弾ベルトの餌食になり鎮火不可能となってカチカチ山のたぬきのように撃墜されていた。

 

「覚えてなさい!!日本人の分際でこの私を撃墜した代償は高くつくわよ!!」

 

そしてクロエのP-39Q-5はというと四式戦闘機疾風の超連射ホ5 20ミリ機関砲の曳光弾ベルト

によって鎮火不可能に燃やされ、機体後部がポッキーのようにポキッと真っ二つに折れて撃墜されてしまったのだった。

クロエは自分を撃墜した疾風を憎悪の目で睨みながら脱出したのだった。

 

ちなみに日本機に撃墜された事については今のように「夢」とご都合解釈するのはやめたようだが

日本機相手に自分から格闘戦を挑むスタイルは相変わらずだった。

彼女曰く『アメリカの戦闘機が性能の劣る日本機相手に逃げるような真似はみっともない』かららしい…

 

ちなみに順位は五位だったようだ。

 

~飛行場にて~

 

クロエ「日本の爆撃機は落とせるのに日本の戦闘機にはいつまでたっても格闘戦で勝てません!こんなのおかしいと思わない!?」

ポープ「…ミス・マンスフィールド。はっきり言いますよ。貴女は日本機をあまりにも舐めすぎです。いい加減戦法を格闘戦から一撃離脱戦法に変えないといつまでたっても日本の戦闘機は撃墜できませんよ。」

クロエ「嫌よ!日本人の戦闘機相手に逃げながら戦えっていうの!?」

 

怒りながら日本の戦闘機に対する憎悪をポンポンと吐き出しているクロエに対して

かなり呆れた顔をしながら苦言をしているのは補佐官を務め

旭日旗の鉢巻きをしている黒人美女のポープ。

ウェーブのかかったポニーテール、サングラス、大柄な体格が特徴だ。

クロエと違って日本語には堪能であり流暢に喋る。

彼女の愛機はP-47・P-38系統であった。

もちろんクロエとは違い日本機を見くびらず強敵に見ていたので

日本機が相手の場合はP-47・P-38の特性を活かした一撃離脱のみをしていた。

もちろんうっかり熱くなって深追いしたり逃げ切れずに撃墜される事もあったがそれでもクロエよりはかなりマシと言えた。

ちなみに彼女は『敵を知り、己を知れば、百戦して殆(あや)うからず』という考えからこっそり日本機(ランク4の紫電改まで進めた)に乗っている。

 

ポープ「大体貴女この前もP-51Dで零戦32型に自分から低速域の格闘戦を挑んで返り討ちに遭っていたじゃないですか。」

 

ポープ「それにいい加減、日本機だけしか狙わないってスタイルはやめたらどうです?貴女の戦法はアメリカ機に乗るよりも日本機に乗る方が似合っていますよ」

クロエ「この私に日本機へ乗れと!?」

 

ポープ「(なんで私、補佐官なんかやってるんだろう…)」




次はISのキャラを空戦させてみようかな?


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分隊を組んだクロエ。しかし結果は

「気を付け!」

 

UW世界本部の使者にしてUW平和維持活動局局長を務める白人美女で

姫カットの金髪ロングヘアや、左乳房の上方に何かしらの紋章とうかがえるタトゥーを常に露出させた巨乳が特徴のアメリカ人女性クロエ・マンスフィールドは分隊を結成し

 

自分が結成した分隊に来た目の前の三人の分隊員(三人とも女性)に号令をかけた。

自らも踵を合わせ、不動の体勢を取る。

 

「私が分隊長のクロエ・マンスフィールドよ。私が分隊長になったからにはあなた達は私に従ってもらうわ」

「そして!私の目が届くうちは勝手な行動は許さないわよ」

 

三人の分隊員は分隊の募集を掛けたのがクロエだったという事に内心で悪態をついていた。

「(なんでこいつが分隊長なのよ…)」

「(この人。日本機を舐め腐っているから好きになれないわ…)」

「(最悪の女が分隊長になったわね)」

 

と侮蔑していた。

もちろんそんなことを知らないクロエは

 

「というわけでABで出撃するわよ!!」

 

とABで出撃する事にした。

 

クロエが選択した機体はF6F-5"ヘルキャット"とは違う小柄な機体にバブルキャノピー。

機体はアメリカ海軍機おなじみの群青色で塗装され、空冷エンジンを搭載された骨太な機体は

F4F・F6Fの後継機だと感じさせる。この戦闘機は最強のレシプロ艦上戦闘機

レシプロ戦闘機とジェット戦闘機の時代の狭間に消えた幻の傑作機、グラマンF8Fベアキャットだ。

 

しかしこのウォーサンダー世界においては史実よりも弱体化されているのか

F8Fを過信しているのか。よく日本機に格闘戦に引きずり込まれて

撃墜されているF8F乗りが多い。しかし上手いF8F乗りは一撃離脱を駆使していた。

もちろんクロエは『F8Fは日本のどの戦闘機よりも優れて勝っている』と思い込んでいた。

さらに火力増大と言ってM2ブローニングガンポッドが装着し、F8Fの武装はM2ブローニング×8となった。

 

なお、分隊員はそれぞれ

イタリア空ランクIIIG.55初期型。

ドイツ空ランクIIIFw190A-4。

日本空ランクIIIプレミアムのP-51Cだ。

 

 

そしてABの戦場。

 

「どういう事!?F8Fは日本機に勝てるんじゃなかったの!?」

<<隼に格闘戦を挑むか。いいだろう>>

 

日本人を蔑む冷酷な本性を隠さずに丸出しにして

自分に向かってきた目の前の日本機である"一式戦闘機 隼 三型乙"に向けて呪詛の言葉を吐きながら

M2 12.7ミリ弾のトリガーを引く。

F8F-1ベアキャットの主翼の前縁と主翼下に取り付けられたガンポッドから合計8つの火箭が

拭き伸び隼三型乙にスコールのように伸びていく。

 

<<ガンポッド装備か。なら機動性は落ちている…>>

 

弾薬ベルトは全て徹甲焼夷曳光弾なので隼に当たれば鎮火不可能な火達磨になりながら地上に落ちてゆくだろう。

燃えやすい日本機が少しでも被弾すればあっという間に火だるまだ。

が、クロエの放った弾が隼三型乙の位置に殺到した時は、その隼三型乙は銃弾の到達位置とは別の位置に消えていた。

 

<<機体の特性を熟知してから戦えよ…>>

 

「あの女。学習能力がないみたい…」

「自分から相手の得意な土俵に上がるんだものねえ…」

「あんな猪突猛進でよくもまあランクを上げられたものよ…」

 

一方イタリア空ランクIIIG.55初期型。ドイツ空ランクIIIFw190A-4。

日本空ランクIIIプレミアムのP-51Cに乗った分隊員たちは呆れながらクロエの戦闘を離れて見ていた。

そして当然というべきか。

 

<<後ろががら空きだぞ>>

 

クロエのF8F-1は途中で割込み参加してきたオレンジ色の烈風---試製烈風に撃墜された。

 

<<ほんと学習能力ねえなあ…>>

<<自分から日本機の得意とする土俵に乗っていくのか…自国の兵器が一番という過信は恐ろしいねえ>>

 

<<日本機に格闘戦を挑むのが愚かなのさ。あの女はいつになったら学ぶんだ?>>



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アズールレーン
長門の零戦52型丙搭乗記


搭乗機体:零戦52型丙
弾薬ベルト:13ミリ:地上目標
      20ミリ:ステルス

零戦52型丙実装記念に書いてみた
モード:AB アーケードバトル


「双発機で零戦に格闘戦を挑んでくるとは…余には全くわからんのう…」

 

零戦52型丙に乗り、操縦桿を握るのは重桜のKAN-SENである長門。

いつもの服装ではなく御狐の寝間着の赤い下着のままで操縦桿を握っていたのだ。

長門が乗っているのは日本のランクIII艦上戦闘機『零戦52型丙』。機体性能と引き換えに火力と装甲を増加させた機体だ。

零戦52型丙は甲・乙の路線を踏襲し、更に武装と防弾装備を強化した型で、武装面では両主翼に三式13.2ミリ機銃を1挺ずつ追加して計3挺に増やしており機首左舷の九七式7.7ミリ機銃は撤去された。

しかし3式13.2ミリ機銃3挺と99式20ミリ2号機関銃2挺の火力は魅力的であり

特に3式13ミリ機銃はWarthunder世界にあるアメリカのM2ブローニングやソ連のブレジンUBよりも威力が高くスウェーデンの13.2mmAkan機銃と同等であった。

特に着火率は凄まじく当てれば火を噴くくらいに発火させやすい。

防弾装備面では52型乙の前方45ミリ防弾ガラスと座席後部に操縦員頭部保護用の55ミリ防弾ガラスに

縦席の背後に厚さ8mmの防弾鋼板を追加している。

が、その重火力・防弾装備強化の代償として零戦の持ち味と言える機動性が失われてしまっていた。

 

実際に長門が乗っていない他のプレイヤーの零戦52型丙は相手チームの同じ零戦の22型に格闘戦に持ち込まれて背後から20ミリを至近距離でぶち込まれて撃墜されていたのだ。

しかし機動性が落ちたと言ってもそれは零戦と日本機の中で他国機に比べればまだ高い方だ。

先ほど襲い掛かってきた双胴の悪魔として知られるP-38G・モスキートの二機を巴戦で叩き落していた。

 

「しかし手ごたえを感じぬ。これではまるで標的訓練ではないか…む?」

 

長門がコックピット前方に目をやると真っ正面から『ボーファイターMk21』が向かってくるのをコックピットのHUDで察知する。

近づくにつれてボーファイターmk21の姿が鮮明になる。丸っこい機首とタルのような胴体を持ち

エンジンは先ほど落としたP-38G・モスキートと同じ双発機だった。

このボーファイターMk21はブローニングM2 12.7ミリ機銃を4挺。イスパノ20ミリ機関砲4挺と極めて強力な火力を持っている。

 

「また双発機か…零戦相手に無謀もいいところだ…」

 

ボーファイターは距離が1kmを切った直後にブローニングM2 12.7ミリ機銃を4挺。イスパノ20ミリ機関砲4挺を乱射し長門の零戦52型丙をヘッドオンで仕留めようとするが

当然長門は乗るはずがなかった。

ボーファイターの放った銃撃が零戦52丙の位置に殺到した時はもうそこにはいない。

長門は操縦桿を握って左旋回をかける一連射を回避すると背後を見る。

やはりというべきかボーファイターは先ほどのP-38G・モスキートのように追ってきていた

基本的に双発機が単発機に勝てるのは一撃離脱であって。格闘戦や巴戦など愚の骨頂であった。

 

「余を双発機で落とそうとは舐められたものだな。」

 

双発機が零戦に勝てるはずもなくあっという間に背後を取って好射点につくと長門はすぐさま13ミリと20ミリの引き金を引いた。

52型丙の両翼縁と右機首から噴き延びた火箭の束がボーファイターの樽のような太い胴体と両主翼付け根付近に突き刺さった。

13ミリか20ミリのどちらかの弾が命中したかはわからないが燃料タンクに直撃したのか火災が発生しライターのように燃えていく。

 

「いくら敵とはいえ無謀すぎるぞ…」

 

多数の13ミリ・20ミリ機銃の直撃を受けたボーファイターは機体が炎に包まれながらバラバラに引きちぎられて錐もみ状態となり、火を噴きながら墜落していった。

 

「これで3機は撃墜したか。しかし歯ごたえがない相手ばかりだのう…」

 

あっという間にP-38G・モスキート・ボーファイターMk21の三機を撃墜した長門だが歯ごたえのなさに呆れていたようだ。

何しろ機動性の劣る双発戦闘機で格闘戦が十八番の零戦に挑んできたのだから…

 

「む?あれは…!」

 

すると鼻面の尖った単発機『ハリケーンMK.IIB』が長門の零戦52型丙の右上方から覆いかぶさるように急降下してきた。

この「ハリボマー」と呼ばれたハリケーンMk.IIBは両翼にそれぞ6挺ずつの7.7mm機銃12挺を装備している。

7.7mm機銃に一発の破壊力は期待できないが、12挺となると馬鹿にならず撃たれる方大量の弾幕を浴びることになる。

史実ではこの7.7ミリシャワーで爆撃機を多数撃墜している。

 

「ようやく単発機と戦えるな。余を楽しませてくれるといいが」

 

長門は操縦桿を左に勢いよく倒して横旋回の格闘戦へと移行する。

ハリケーンは長門の背後を取るとそのまま射撃し火箭が拭き伸びるが拭き伸びた先にはもう零戦は存在しない。

ここで長門は操縦桿を右に倒す。ロールは遅いとはいえ次の瞬間には右旋回となっていた。

ハリケーンの弾は直前まで長門の零戦52丙がいた空間を貫き、空気を切りさいた。

だがそれでもハリケーンは零戦の背後を取っていた。

 

「やはり武装と装甲が追加されたからか機動性が悪化しているな…」

 

その言葉は事実。零戦52型丙は13ミリ機銃を両翼内に増設し防弾装備面では座席後部に操縦員頭部保護用の55mm防弾ガラス・縦席の背後に厚さ8mmの防弾鋼板を追加していることにより機動性は悪化していた。

長門は52型丙の零戦に乗った事があるのだが今までの零戦に比べると旋回速度が低く感じられた。

史実の部隊によっては機動性を損なうと独断で防弾ガラスを外すケースも多かったようである

 

「とはいえ機動性が悪化したとはいえハリケーンには負けぬ。」

 

低空での格闘戦ではBf109に引けをとらないハリケーンではあったが、さすがに日本機には相性が悪かったのか

長門のゼロ戦を少しだけしか補足できず旋回しているうちにあっという間に背後を取られてしまい…

 

「同じ零戦ならばこちらが負けていたな…」

 

52型丙の両翼縁と右機首から噴き延びていく火箭がハリケーンの左翼に突き刺さった。

13ミリ機銃・20ミリ機関砲の直撃を左翼に直撃したハリケーンは粘土細工を引きちぎるかの左翼が千切れ飛び

錐もみ状態となって撃墜されたのだった。

 

「…物足りんのう。どうも向かってくる相手が零戦の得意とする土俵に乗ってくる相手ばかりだ…」

 

ハリケーンを撃墜した瞬間。コックピットのHUDに『チームの順位:4 撃墜数4』と表示され

飛行場へとワープしたのだった。

 

「長門姉?52型丙はどうでした?」←陸奥

「機動性が悪化しておるから、零戦の旋回性を活かした格闘戦があまり行えんな。上昇力と旋回力の低下が致命的だ。特に同じ零戦とやればまず負けるだろう…だが、13ミリと20ミリの計5挺の大火力は魅力的だな。」←52型丙に立てかけられたタラップから降りた

 

「ところで陸奥よ…飛行性能が21型に戻ったと言われている54型の実装はまだされんのか?」

「当分の間は52型丙で我慢するしかありません。」

「そうか…火力が上がった分敵機を落としやすくなったが立ち回りに注意しないといかんな陸奥…」

 

「次はどの機体に乗るのですか長門姉?」

「紫電改か零戦の後継機と言われている烈風か…それとも陸軍の新鋭機と言われている『疾風』に乗ってみるかのう…」




烈風と52型乙と丙にある三式十三粍機銃って着火力が凄まじいよね
あの機銃って下手したら20ミリ並みの威力じゃね?


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長門の四式戦闘機疾風一型丙搭乗記

疾風の丙型は艦これとかアズールレーンの重桜所属のKAN-SENには大好評かも

四式戦闘機”疾風”一型丙

速度:718km/h
適正高度:6000m
最高高度:13000m
旋回時間:19.1秒
上昇速度:22.6m/秒
離陸距離:421m
弾薬:機首ホ5 二〇ミリ機関砲   曳光弾ベルト
   両翼内ホ155 三〇ミリ機関砲 曳光弾ベルト

BR 7.7


胴体のアウトラインが直線的なのが特徴でありバブルキャノピーをした

日本空ツリーランク4の四式戦闘機”疾風”一型丙に搭乗しているのは

重桜のKAN-SENである長門。

 

「これが陸軍の新鋭機である疾風か…」

 

長門がなぜ陸軍機の疾風丙に乗っているのかと言うと『重桜陸軍の新鋭機疾風は高性能らしい』という事に興味を持ち

その実力がどんなものなのか確かめたいと思い乗ってみることにしたのだった。

 

丙型は機首砲をホ5・翼内砲をホ155としたタイプだ。

丙型の最大の特徴は甲型・乙型ではホ5 二〇ミリ機関砲だった翼内砲がホ155 三〇ミリ機関砲砲に換装されており、機首二〇ミリ機関砲×2+翼内三〇ミリ機関砲×2の重武装となった。

このホ155は30mmにして砲口初速、弾道精度、破壊力は凄まじいことで定評があり

数発当てればレシプロ・ジェット戦闘機は言うに及ばず

B-29やランカスター・Tu-4などの重爆撃機相手でも容易く粉砕することができるという化け物機関砲である。

 

しかしその強力なホ155機関砲の代償としてBR(バトルレーティング)が

各国末期レシプロ戦闘機と戦中ジェット機(Me262・He162)や戦後ジェット戦闘機(F-80とかF-84とかYak-15、Su-9/11)とマッチすることが多いBR7.0にされてしまった。

その上ホ155は両門合わせて120発と(左右それぞれ60発。これは零戦21型の機関砲の装弾数と同じ)弾数が少なくこまめなリロードが求められる。

だが離昇2000馬力もある誉21型エンジンと

超連射速度ホ5 20ミリ機関砲と強力なホ155 30ミリ機関砲の重武装。

疾風の屈指の機動性と抜群のエネルギー保持によりジェット機をカウンターで打ち取ることも難しくない。

 

「やはり陸軍の新鋭機なだけあって乗り心地は抜群だな。視界もいい」

 

零戦52型丙と同じように長門は

旧海軍の飛行帽と飛行眼鏡をつけ御狐の寝間着の赤い下着のままで操縦桿を握りながら

同時に疾風のコックピット内で視界を見渡す。

やはりバブルキャノピーなだけあって視界は抜群だ。

そんな長門は上機嫌で疾風の機体を上昇させると青空の中に四発の爆撃機を見つけた。

 

「あれは…B24か。」

 

高翼配置である事とコックピット前面に表示された文字からB-24Dリベレーター爆撃機であると素早く判別した。

正面から見れば長い主翼が箱をぶら下げてみるように見える。

敵B-24の動きは直線的で基地を爆撃しようとしているようだった。

 

「早いところ仕留めねば厄介だな。」

 

長門は高度をB-24Dと同じにすると左斜め前方から突進を仕掛ける。

B-24Dは機首と胴体上面の銃座から激しい銃撃をしてくるが長門の疾風はそれよりも早く機体を左右に振る

 

<<まずい!疾風の丙型だ!>>

<<30ミリをぶっ放される前に落せ!>>

「やはりユニオンの爆撃機は銃座が多くあって厄介極まりないのう…」

 

B-24Dの機影が目の前に迫る。昆虫の目玉を思わせる風貌ガラスが、胴体上面の旋回機銃が膨れ上がる。

 

「三〇ミリ弾と二〇ミリ弾だから確実に墜とせるとよいのだが…」

 

長門はここで発射ボタンを押し機関砲の一連射を放つ。疾風の機首と両翼に発射炎が閃き

機首2挺のホ5 二〇ミリ弾と両翼2挺のホ155 三〇ミリ弾が殺到する。

この疾風に搭載されているホ155は零戦に搭載されている九九式二〇粍一号銃よりも初速・精度・連射速度も上回るようだ。

もし烈風や紫電改に搭載できれば鬼に金棒だろう。

 

「おっと…」

 

長門が機関砲を発射した直後には操縦桿を勢いよく左に倒し左フットバーを蹴とばす。

疾風が左へ急旋回し視界が左へ回転する。射撃の成果を確認する余裕はない。

対爆撃機戦法、いや対米軍系統の爆撃機(B-17・B-25・B-24・B-29)相手には一連射を浴びせたら

即座に離脱を図るのがセオリーだった。

 

「どうかな…?仕留められたか…」

 

機体を水平に戻し視界をB-24Dの方へと向ける。

必殺の二〇ミリ弾と三〇ミリ弾はB-24Dの右翼付け根と機体の中心にあった燃料タンクを貫き

活火山のような大火災を発生させていたのだった。右翼からも黒煙を引きずっている。

そして、B-24Dは火災が生じている右翼付け根付近から引きちぎられ

大きさと長さでは疾風の数倍もある巨人機が錐もみ状態になって回転しながら落ちていくのだった。

 

<<脱出だ!脱出しろ!>>

<<30ミリ持ちの日本機怖い…>>

 

「こうも容易く重爆撃機を落とせるとは…今度赤城や加賀にこの疾風を導入してみてはどうかと話してみよう。」

 

赤子の手をひねるかのようにB-24Dを撃墜した長門は

ホ155の威力に驚愕しているのだった。

 

「…また来たようだな。ユニオンの主力艦載機F6Fの火力強化型か…」

 

長門の疾風のコックピット前面のHUDには『F6F-5N』という敵機が迫りつつあるのがと表示された。

このF6F-5Nは夜間戦闘機型のF6Fであり

武装はAN/M2 二〇ミリ機関砲×2挺 M2 十二・七ミリ機銃×4と火力強化型ともいえるヘルキャットであった。

特に二〇ミリは一発当たり12.7ミリ機銃より大きく。零戦に搭載されている二〇ミリ弾よりも威力があるようだ。

まともに喰らえばいくら防弾装備に優れる疾風とて一たまりもない。

もちろん長門は陸奥から事前に

「NとついたF6Fは気を付けてください。零戦のより強力な二〇ミリ機関砲を持っています。ですが二〇ミリ機関砲に換装した事により機動性は低下していますので格闘戦に持ち込めば問題ありません」と聞いていた。

 

「本当なら真正面から仕留めたいところだが今余が乗っているのは戦闘機だ…正面切っての撃ち合いは避けねばならん。」

 

いくら長門が戦艦のKAN-SENと言えど今乗っているのは戦闘機。

戦闘機は戦艦のように頑丈ではなく、被弾が命取りになる兵器だ。

長門は一度回避してから格闘戦にすることにした。

 

<<疾風か…ヘッドオンで仕留めきれるか?>>

 

段々と距離が近づくにつれて機体形状がはっきりとしてくる。

スタイルのいい疾風に比べれば全体的にどこか丸っこい印象を受ける。

F6F-5Nが、長門の疾風丙に正面から向かってくる。

正面から見た印象は零戦のライバルであるF4Fに似ているが機体全体がゴツく

アメリカ人のマッチョのように逞しい。ヒグマが翼を手に入れ、空を飛んでるかのようだ。

距離が1kmを切った瞬間。F6F-5Nの主翼の前縁から火箭が拭き伸びる。

両翼から放たれる十二・七ミリ弾と二〇ミリ弾がスコールのように伸びていく

だがF6F-5Nの放った弾が疾風の位置に殺到した時は、疾風はそこにはいない。

 

「やはり機関砲に換装した事によって機動性がある程度落ちているな…これならば…!」

 

操縦桿を握って急角度の右旋回をかけていたのだ。

そのまま急速に上昇するとヘルキャットとの縦旋回戦に持ち込む。

しかしF6Fが縦方向での格闘戦において疾風に勝てるはずもなく疾風は上昇中で速度エネルギーを失っていたF6F-5Nの背後にピタリとついた。

その瞬間を見逃さずにすかさず発射ボタンとトリガーを引いた。

疾風の両翼縁と機首から噴き延びた二〇ミリ・三〇ミリの力強い火箭が

F6Fの太い胴体と水平尾翼、左主翼付け根付近に突き刺さる。

コックピット下部にある燃料タンクに直撃したのかF6Fは火災が火山のように発生し。

さらに尾翼操縦系統と水平尾翼をやられたのか上昇をやめくるりと落下し始めた。

どうやらこれが致命傷となり操舵不能となったらしい。

 

<<クッソ!!操縦不能!!もうダメだ!>>

 

追撃の銃撃を食らわせる。疾風の機首と両翼の淵から火箭がヘルキャットに伸びていく。

多数の二〇ミリ弾・三〇ミリ弾の直撃を受けたF6F-5Nは主翼・尾翼・胴体がバラバラに引きちぎられて失って錐もみ状態となって墜落していった。

ヘルキャットは他の米軍機に漏れず防弾装備は充実している。

だがこのように、二〇ミリ・三〇ミリ弾を連続して受けるのは想定されてない。

 

「さて、次の目標へ…む?」

 

すると長門は正面から自身へ向かってくる『F7F-1 タイガーキャット』を視認した。

外見はサメのようにとがった機首、ほっそりとした胴体。太くたくましいエンジンだ。

 

<<厄介なのが来た>>

 

「あれがユニオンの新型双発艦上戦闘機と言われているF7Fか…陸奥の情報が本当なら用心してかからねばな…」

 

長門自身はまだ対戦経験はない。

が、妹の陸奥から『最大時速は約700キロで双発機とは思えないほどの機動性を持ち、機首に十二・七ミリが4挺で両翼に二〇ミリが4挺という大火力を持つ』と言われているのである程度は把握していた。

 

「余とお手合わせ願おうか。ユニオンの新型双発艦戦とやらよ」

 

F7Fはそのまま正面から長門の駆る疾風に機首と両翼の十二・七ミリと二〇ミリを発射する。

しかし発射した直後長門は操縦桿を右へと倒し機体を右へと滑らせる。

 

殺到してきた無数の二〇ミリ弾と十二・七ミリ弾が風貌の脇や主翼の下や上をかすめて後方へと流れていく。

 

「む!?喰らったか…!」

<<ち、直撃弾ではないか>>

 

 

二度鋭い音が走り大東亜決戦機である疾風の機体をかすめ

二発の敵弾が疾風にかすり傷を与えたようだ。

しかし防弾がしっかりしている疾風はこの程度では落ちない。

右の水平旋回を掛けた疾風をF7Fが追ってくる

双発戦闘機の鈍重さはどこにもない。

 

「奴は…強敵だな…!だが…」

 

長門は笑みを浮かべながら追ってくるF7Fを見つめる。

すると長門はここで機体を急速に上昇させて縦旋回戦に持ち込むのだった。

しかしF7Fは待ってましたと言わんばかりに上昇し機首と両翼に発射炎を閃かせるも捕らえられず

長門の疾風は縦旋回戦によってF7Fの背後にピタリとついた。

あわてたF7Fは左に逃れようとするも誉ハ45-2の2000馬力エンジンの猛々しい咆哮を上げ突っ込んでくる疾風は

自らの機動性をいかし背後へと突進。

左旋回中のF7Fを後方から襲い掛かる。すかさず長門はトリガーを引き、疾風の機首と両翼から二〇ミリ弾と三〇ミリ弾が殺到するのだった。

 

<<うおおおおおお!?!?>>

 

長門の放った射弾はF7Fの胴体中心と後方尾翼を捉え吹き飛ばしたのだった。

直撃を受けたF7Fは機体がバラバラに引き裂かれて真っ逆さまに墜落したのだった。

機体を水平に戻した長門はすかさず周囲を見渡す。

敵機が迫っていることはないと知った長門ははぁ…と息を吐いて安堵する。

 

「もし2機や3機で来られていたらと思うと恐ろしくてたまらん…」

「しかし、この疾風の火力ならば如何なる敵機も怖くは…」

 

それ以上長門の言葉は続かなかった。

 

「…………………ほう。奴は!!」

 

ふと、長門の表情は憎悪と憤怒の入り混じった表情をしながらコックピット前方の四発重爆撃機を視認する。

その四発重爆撃機の外見は野球のバットに翼をつけて空を飛んでいるように見える。

だが長門はコックピット前面に表示される前にその四発重爆撃機を知っていた。

 

「忘れもせん。あの爆撃機は…!!B-29か!!!」

<<げえ!疾風丙だ!!>>

<<落ち着け!燃やせばこっちの勝ちだ>>

<<あの声アズレンの長門じゃね?声が…>>

 

そう。長門が見ているのは自分がKAN-SENになる前の長門の国と民を焼き払った仇敵ともいえる"B-29 スーパーフォートレス"だった。

史実ではこのB-29によって日本本土が焼け野原にされたのだ。

長門が守るべきであった日本をことごとく焼き払った。

日本人にとっては忘れたくとも忘れられない鋼鉄の凶鳥といえる爆撃機。

そのB-29が長門の目の前2km前方にいたのだ。

まるで『落とせるものなら落してみろ』と長門を挑発しているかのように

 

「余の前に現れた以上…生かしては返さぬ!!」

<<うわあ!完全に殺意むき出しじゃねえか!!>>

<<やべーぞ銃座は迎撃態勢を!!>>

<<こっちくんな!!どうせ無駄だけど救援要請をしろ!>>

<<高高度へ逃げろ!>>

<<無理だ!爆撃コースに入っている!銃座で迎撃して墜とせ!!>>

 

B-29は。長門を舐め切っているのか気づいていないのか直線的に動いている。

長門は決意した。このB-29は落とさねばならないと

 

「奴の防護機銃は強烈だ。短時間で仕留めねば余の負け…」

 

そのままヘッドオンの位置で正面から突進。

B-29の銃座から発砲されれる真っ赤な曳光弾が正面から疾風の機体を貫くかと思いきや寸前で右に回避し後方へと抜けていく。

そのまま反転上昇しB-29の真上と出る。

B-29の機体上部に取り付けられた銃座が長門の疾風へ向かって火箭を放つ。

だが長門は構わずに被弾上等で3式射撃照準器の胴体にB-29の巨体を納めるように真上後方から突進。

 

「…………………そこだ!!」

 

そのまま機関砲の発射ボタンを押すと機首と両翼から二〇ミリ弾・三〇ミリ弾の火箭が拭き伸びる。

放った弾はB-29の巨体に突き刺さっていく。

 

直後には長門の疾風はB-29の高度よりも下へと抜けていくのだった。

爆撃機相手に張り付いて攻撃するのは自身も撃墜されるリスクがあるため射撃機会は短時間しかない。

B-29の銃座が長門の疾風を捉えようとするが虚しく空を切るばかり。

 

「やれたかのう…!?」

 

長門がB-29の射程外から逃れて機体を水平に戻しB-29の方へと顔を向けるとB-29は

左右両エンジンから火災が発生し、後方には激しい黒煙を引きずっている。

燃料タンクをやられたのか左右両方の主翼が火災に包まれている。

炎は燃え広がり、エンジンを包みながら左右両方の主翼を火災で埋め尽くしていく。

<<駄目だ!第一・第二エンジンに引火しやがった!!>>

<<脱出しろ~!!と言っても脱出しなくても死なんけどな!>>

<<すいません許してください!>>

 

「あれではもう助からんな。」

 

長門の言う通り、直後爆発が起こり右主翼、左主翼の順に折れ飛びB-29の巨体は機首を地に向けて墜落していく。

途中で燃料に引火したのであろう。巨大な火球へと変貌する。

 

「…………………似合いの末路だな。」

 

かつての自国を焼き払ったB-29は未来永劫許さぬ---かのように吐き捨てると同時に

コックピット前面には『ミッション達成。撃墜した目標:4 チームの順位:5』と表示された。

 

「そうだ。赤城と加賀にこの疾風の事を教えておかねばならんな」

 

~そして、飛行場にて~

 

「三〇ミリ装備?…いいわねえ。零戦や烈風に搭載できないかしら…」←赤城

「素晴らしい。三〇ミリ機関砲と二〇ミリ機関砲の重武装が気に入った!だが陸軍機だから着艦フックと主翼を折りたためるようにしないとな…」←加賀

 

試合を終えた戻ってきた長門は赤城と加賀に疾風の事を教えた。

2人は長門が乗っていたこの疾風を気に入ったようだ…

そして長門はと言うと

 

「この疾風を重桜の空母に積めるように改修するべきだ!」

「長門姉。疾風を気に入ったのは分かりましたが…」

 

疾風を気に入ったようだ。




B-29を見かけたら真っ先に落とすようにしてる
奴は日本を焼き払った悪魔

登場機体

四式戦闘機疾風一型丙
F7F-1
F6F-5N

B-24D
B-29


ついにBR7.7になりました。

長門「なんだと!?ジェット機が多数いる魔境に放り込まれるというのか!?」
陸奥「ですが長門姉。格上のジェット機を返り討ちにしているとのことです」


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大帝国
エイリス帝国女王・先代女王のスピットファイア空戦記 


セーラ・ブリテン:スピットファイアMkIX
エリザ・ブリテン:スピットファイアMkIX

Q:どうやってここに来た?

A:艦船に乗って星域を移動するときに起きた歪みに巻き込まれ、そのままウォーサンダー世界へ


「セーラちゃん。くれぐれも単独行動はしちゃだめよ?」

「はい。分かっていますお母様」

 

2機のスピットファイアMkIXに搭乗しているのはエイリス帝国の第38代女王のセーラ・ブリテンと第37第先代女王のエリザ・ブリテン。

セーラは見事なブロンドの髪に青緑の宝石の様な瞳を持つ楚々とした美少女だ。

顔立ちは気品がありバランスよく整っている。黄金色の髪は腰まで伸びており美しい姿だ。

セーラは女王という言葉が美しいほどの美貌を持っている。

もちろんエリザも年齢を感じさせない若々しさと気品のある美貌をたたえ長く癖のあるその髪を後ろで束ねている美しい女性だ。

そんな二人がなぜWarthunderの戦場にいるのかというとどうやら一日の終わりにWarthunderをしていたところ

この世界に来ていたようだった。

 

「まずは上昇して高度を取るのよ」

「分かりました」

 

二機のスピットファイアMkIXは機体を緩やかな角度で上昇させる。

2人が乗っているのはスピットファイアMk.Vのエンジンをマーリン60系に換装したタイプ。

搭載するエンジンの過給機のセッティングにより、F(通常型)、LF(低空型)、HF(高空型)の3つの型が存在し、本機はF型であった

Mk.Vに比べ旋回性能こそ低下したものの、最高速度・上昇力・高高度性能ともに大きく向上している。

 

 

「零戦52型ですか…日本の誇る名戦闘機ですね。相手にとって不足はありません」

「セーラちゃん。零戦はスピットファイアよりも機動性に優れているという事を忘れないでね?あと水平面の格闘戦では勝機が薄いわよ」

「強力な13ミリ機銃を持っている乙や丙ではないのなら勝機はあるかもしれませんお母様。」

 

高度4000mほどに上昇したセーラとエリザはコックピットに表示されたレーダー確認すると。正面に敵機が来ていた事を知る。

まだ5kmと距離があるため機体形状はわからないがレーダーには『零戦52型』と表示された。

 

<<おやおや…異世界のイギリスの女王陛下とやらか!面白い!相手にとって不足なし>>

 

零戦52型は長砲身の99式2号20ミリを装備し、多数ある零戦の派生型でも最多生産を誇る零戦だ。

折畳機構を省略、翼端部を再び円形に成形し推力式単排気管を採用し、ロケット効果で約5km/hの増速を図った。

零戦52型の史実における活躍は特攻などで使われたイメージが強いが、実は局地的な戦いでは零戦の天敵とも言えるF6Fを圧倒する戦いを見せていた。

例えば1944年1月7日のラバウルにおける後期の航空戦ではF6Fを相手に邀撃戦を展開、米軍の新型艦載機を相手に12機撃墜(米側記録)零戦隊は未帰還機無しという完勝を納めている。

が、これはベテランパイロットが乗った場合の話である事は忘れてはならない。

 

ちなみに史実でのスピットファイアVS零戦の結果はというと

代表的なものとしてオーストラリアのポートダーウィンでの対日本海軍があるが

全9回の空戦で日本側が零戦6機程の喪失に対しスピットファイアがおよそ38機喪失となる大損害を受けた。

もっとも日本側は飛行時間1000時間以上の超ベテランぞろいなのに対してオーストラリア側にはベテランが少なかったのが原因なのと防塵フィルターによる性能低下が原因だったが…

 

そんな零戦52型の姿がはっきりとなるにつれてセーラはある事を思った。

 

「(スピットファイアがレイピアを持った騎士なら…零戦は日本刀を持った侍ね。)」

 

セーラの思う通りスピットファイアと零戦はレイピアを持った騎士と日本刀を持った侍の差がある。

その日本刀が、セーラ機の正面から向かってくる。

見るからにほっそりとした機体と刃物のような薄い主翼が拡大する。

 

<<来い!!女王陛下!!>>

 

発砲はセーラ機が先だった。

発射トリガーを押すと同時に両翼に発射炎が閃き火箭が拭き伸びる。

スピットファイアMkIXの武装は片翼にブローニング7.7ミリ2挺とイスパノ20ミリが1挺と両翼合わせて合計6挺だ。一度に発射するとP-47系統のブローニングシャワーには負けるものの多数の弾丸がほとばしる。

零戦52型もほんのわずかに遅れて機首と両翼に発射炎を閃かせた。スピットファイアの銃撃とは異なり大きな火の玉のような弾が殺到してくる。

が、お互いに直撃弾を得ないままにすれ違う。

 

<<狙いが甘いぜ!!>>

 

すかさず横旋回戦となり、セーラが発射ボタンを押した瞬間と同時に零戦52型は回転する。

セーラのスピットファイアが放った銃弾は背面なった零戦52型の真下の虚空へと虚しく突き刺さるばかり。

緩横転によって銃弾を交わした零戦はそのまま右旋回しセーラの背後を取ろうとする。

 

 

「っ!」

 

セーラ・ブリテンは熱くなり零戦52型の挑戦を受けて立つ。

そのまま咄嗟に操縦桿を握り水平旋回を行う。

お互いの背後を求めあうドッグファイトだ。

が、零戦は格闘戦なら敵なしと言われた戦闘機であり

ましてや折畳機構を省略、翼端部を再び円形に成形しロール及び旋回性能を両立させている52型にあっという間に背後を取られてしまった。

 

「(やられる!?)」

 

そう思った直後。キャノピーの上に取り付けられている円形のバックミラーが赤く光った。

 

<<脱出だ!もう一人いたのを忘れてた…>>

 

火を噴いてバラバラになる零戦52型が一瞬バックミラーに入ったがすぐにセーラの視界の外に消えた。

 

「セーラちゃん。貴女を追っていた零戦は撃墜したわ」

 

レシーバーにエリザの声が飛び込む。

 

エリザのスピットファイアはセーラ機を落とそうと躍起になり後方視認が疎かになっていた零戦52型を撃墜したのだろう。

 

「すいませんお母様。私としたことがつい熱く…」

 

セーラは自嘲的に呟く。

零戦の事を知っていながらも零戦がもっとも得意とする水平面での格闘戦に挑んでしまっていたのだ。

これでは、エイリスの女王として失格だ。

 

がエリザは気にしておらず

 

「ううん。いいのいいの。セーラちゃんのおかげで撃墜できたから大丈夫よ?」

 

と返す。

 

「ありがとう。お母様」と言った直後に新たな敵機が接近してきたのをコックピットのHUDで知る。

コックピットのHUDには『F6F-5』と表示された。

先ほど撃墜した零戦52型のライバル兼天敵だ。

機体形状は先ほどの零戦が華奢で細い機体形状であるのに対してF6Fは

機体全体が太くてゴツく、マッチョのように逞しい。

胴体は樽のように太く中翼配置だった。

ヒグマが翼を手に入れ、空を飛んでるかのようだ。

日本で言うならば『相撲の力士』を思わせるかのような機体だ。

 

「お母様。あのF6Fは私が仕留めます。手出しは無用です!」

「わかったわ。でも危ないと思ったら援護するわね」

 

距離が1kmを切った瞬間。F6F-5の主翼の前縁から火箭が拭き伸びる。

両翼から放たれる12.7ミリ弾がセーラのスピットファイアにスコールのように伸びていく。

 

<<ようこそウォーサンダーヘ!ブローニングシャワーで歓迎してやろう!!>>

 

両翼いっぱいに青白い火箭がセーラ目掛けて飛んでくる。

しかしF6F-5の放った12.7ミリ弾シャワーがスピットファイアの位置に殺到した時は、スピットファイアMkIXはもうそこにはいない。

スピットファイアがその弾に貫かれることはない。

このF6Fと対戦経験を持つエリザ・ブリテン曰く『シャワーを銃弾に変えたような感じ』だそうだが

まさに表現通りの弾量だ。

 

「先ほどの零戦とは機動性が少し低いみたいね…」

 

セーラは操縦桿を握って急角度の右旋回をかけ、一気に右へ回転する。

そのまま急速に右旋回し横旋回戦に持ち込む。

F6F-5の背後にピタリとついた。

 

「…………………そこです!」

 

好射点についたセーラは発射ボタンを押し

片翼にブローニング7.7ミリ2挺とイスパノ20ミリが1挺と両翼合わせて合計6挺の弾丸がF6Fに向けてほとばしる。

両翼から噴き延びた火箭がF6Fの太い胴体と水平尾翼、左主翼付け根付近に槍の穂先のように突き刺さっていく。

 

<<うおおおおっ!!馬鹿な!!>>

 

 

コックピット下部にある燃料タンクにイスパノ20ミリ弾が直撃したのかF6Fは火災が発生。

F6Fは火災により右主翼が千切れ飛んで錐もみ状態となり、火を噴きながら墜落していった。

 

「これで私とセーラちゃんは一機ずつ撃墜ね。後は低空にいるP-47Dだけよ」

「あれでは、私と母様が援護しに行く前に終わりそうですね…」

 

どうやらセーラとエリザが空戦している間に

味方は相手チームの機体をほぼ撃墜していたようだった。

相手チームの残り一機となったP-51は同じチームのタイフーンMK.IB。J21A-2の二機に包囲され撃墜されて試合が終了した。

 

--------------------

 

試合後。飛行場に戻ってきた二人はスピットファイアMKIXから降りるも

その格好はなんとパイロットとは思えない格好だった。

 

セーラはエイリス国旗柄のレーシング競泳水着。

エリザは白いランジェリー下着のみという格好だった。

 

「女王陛下のお帰りだぁ!さあ始めるぞ!」

「修理急げ!なんたって異世界の女王陛下が乗る機体だからな!」

「弾薬の補充もしっかりな!」

「防弾ガラスの交換もね!」

「見事な戦いぶりでした女王陛下!女王陛下にふさわしい戦いぶりでしたぞ!」

 

が、整備の人はというと二人そっちのけで目もくれずにスピットファイアの整備・修理・弾薬補給を開始した。

もっとも最初は驚いていたが今では見慣れた光景として整備の人にとっては当たり前のようだが…

 

「あの…お母様…そろそろこの格好はやめて飛行服にしたいのだけど…」

「何言っているのセーラちゃん。ドクツの総統閣下や日本の帝はビキニで空戦しているのよ?

 だったら私やセーラちゃんもドクツの総統閣下を習ってこういう格好で空戦したっていいじゃない♪」

 

「でも恥ずかしいです…整備員さんたちは慣れたようですが…」

「う~んだったら次は飛行服を着てやってみる?」



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こちら葛飾区亀有公園前派出所
両津勘吉VS大原大次郎


両津勘吉の愛機:なんでも
大原大次郎の愛機:両津に同じ

両さんと大原部長がWarthunderの世界に来たらこんな感じかなと思って執筆してみた


「コラ~!!両津ゥ~!!!!」

「ゲゲッ!ぶぶぶぶ部長!!!!」

 

投げ槍"ジャベリン"を思わせるかのような細く長い胴体。

機体に不釣り合いな程左右に長く幅広い翼をつけた鉄十字のエンブレムを付けた

ドイツランクIV機体の"Ta152H-1戦闘機"に乗っているのはマクドナルドのMの英単語をした

一度見たら絶対に忘れない眉毛が特徴であり。毛深い男性は

皆さんご存じの週刊少年ジャンプで1976年から2016年まで連載され

さらに201巻の発売が決まった漫画作品『こちら葛飾区亀有公園前派出所』

略してこち亀の主人公であり日本一有名な警察官でもある両さんこと両津勘吉だ。

その両さんは部長から逃げている真っ最中だ。

 

「両津!!貴様異世界でも迷惑をかけるんじゃない!この大馬鹿者!!!」

「かけてませんよ~!!!」

「嘘つけ~!!!!わし宛に『両津を何とかしてくれ』とメールが来るのはどういうことだ!?」

 

そして木の葉を思わせるような特徴的な主翼をしている

イギリスランクIVのスピットファイアMk.24戦闘機(通称:グリフォンスピット)に

乗っているのはもう一人はちょび髭と坊主頭がトレードマークの、作者の秋本治先生によって毎回毎回コロコロと誕生日が変わる男で

両さんに対するお仕置きと戦車などで殴り込んで来る武装お仕置きで非常に有名な大原大次郎であった。

 

「ちくしょう!!!どうやってきたんだ!?」

「中川の会社が作った装置のおかげで入ってこれたのだ!!!」

 

部長のスピットファイアはそのまま背後から両津のTa152Hに両翼のイスパノ・二〇ミリ機関砲を発射する。

 

「ええいちょこまかと逃げるんじゃない!!」

「ゲームで鍛えた腕を甘く見るなよ部長~!!!」

 

しかし発射した直後両津は操縦桿を左へと倒し機体を左へと滑らせる。

殺到してきた無数の二〇ミリ弾が風貌の脇や主翼の下や上をかすめて後方へと流れていく。

 

「くそ~!!ゴキブリのように動き回る奴だ!!」

 

なぜ両さんが部長に追われているのかというと

 

 

 

1:両さんがなぜかWarthunderの世界に来る

 

「ナニィ!?ここはWarthunderの世界だってのか!?」

「しかもわしの好きなタイガー戦車を自由に乗り回せるだとぉ!?最高じゃねえか!!」

「ようしだったらとっとと開発してやる!!」

 

 

2:ゲームの世界だと知った両さんは自分が使う兵器の性能を超強くした(例:タイガーI戦車の装甲をレオパルト2と同じ装甲にしたり、零戦の速度をジェット機並みにしたりとか…)

 

 

「なんでタイガー戦車がこんな弱いんだ!納得いかん!!タイガーI戦車は強靭・無敵・最強の戦車なんだぞ!!」←昼飯・豚飯を知らない

「これでわしのタイガーは敵なしだ!はははははは!!」←タイガーI戦車の装甲を魔改造。ドイツ陸最高ランクMBTのレオパルト2A6と同じにした

 

「ようしこれでわしに勝てる奴はいないな!」←日本機の速度をジェット機並みにした

 

 

3:大原部長を侮辱するデカールやスキンを大量に作成した

 

例:部長の代名詞ともいえる怒り顔

 

「いつもうるさい上司に仕返しだ!それに、部長はここには来れないから好きなだけ作り放題だ!!」

「怒り顔のデカールを作りまくるぞ!!」

 

4:しかも自分のみあらず他プレイヤーの兵器も有償で魔改造しまくった

(例:複葉機にミサイル搭載。速度をジェット機と同等にした 陸だと初期戦車含む様々な車両の装甲と砲を現代MBTと同じにした。海は艦種問わず片っ端から現代イージス艦と同じ装備にした)

(一番ましなものでも戦中機に機銃を追加したりとか)

 

「はははは!改造だけでSLがたんまりと貰えるなんて天職だ!」

 

 

5:これによってBR(バトルレーティング)のバランスと兵器バランスが大崩壊。バランス?何それ?となった。

初期ランクの複葉機ですらミサイルやM60A1バルカン砲を撃ってくる上に四発重爆撃機ですらも某GAF-1も裸足で逃げ出すくらいの機動ができるというカオスな状況に。  

陸も同じで95式軽戦車ハ号の主砲でタイガーIIを正面から撃破できる程になった

海はと言うと戦中の駆逐艦が現代イージス艦と同じ装備をしている上に主砲も戦艦と同程度にした

 

「バランス崩壊?わしは知らんな~!」

「盛り上がればいいんだよ盛り上がれば!!」

 

 

6:両さんの事を知ったWarthunderの世界に来ている他のキャラ(誰かわからない)が大原部長に通報。

恐らく両さんによってゲームバランスが崩壊したからだろう。

 

「両さんのせいで兵器バランスが滅茶苦茶だ!!」←ある惑星民

 

「何!!両津め仕事をサボってゲームの世界にいるのか!!」←部長

「が、どうやって行くべきだ!?ゲームの世界という事はこのままでは行けん…」

 

7:Warthunderの世界に大原部長が来た(どうやって入ったのかは中川の会社にある何らかの装置を使った)

 

「な、なんで部長が!?」

「両津!仕事をサボってゲームの世界に行くんじゃない!!」

 

 

8:そして今、両津は部長に追われている

 

という事である。

まあつまり両さんはWarthunderの世界の兵器の性能を魔改造して

ゲームバランス・兵器バランスをに滅茶苦茶にしたという事である。

 

「お前という奴は!!ゲームの世界にまで来て迷惑をかけるんじゃない!!」

 

大原部長は怒りながら20ミリイスパノ機関砲のトリガーを引く。

スピットファイアMk24の両翼の縁から左右それぞれ四挺のイスパノ20ミリ機関砲の火箭が両さんのTa152Hにと拭き伸びる。

直撃すればTa152Hも無事では済まない。

だが、両さんは巧みにTa152の操縦桿を握りながら左に急旋回をして回避する。

部長のスピットファイアが放った弾がTa152の位置に殺到した時は、もうそこにはいない。

お互いに背後を取り合うドッグファイトとなった。

が、お互いに決め手に掛け中々撃墜できない。

 

「甘いですよ~!!そう簡単にわしはやられませんよぶちょ~!!」

「おのれ~!!!絶対に捕まえてやる両津~!!!」

 

この後も2人は激しい空戦を繰り広げて最終的に部長が両さんを撃墜しては捕まえるのだが

2人は『既定の勝利数とランクに満たないと元の世界に永久に戻れない』という事を知り

両さんと部長は協力しながらWarthunderの世界で戦闘機に乗りながら空戦をする羽目になった…

しかし両さんはというと…

 

「色んな戦闘機に好きなだけ乗れるんだから元の世界よりこっちの方がいいかもしれんな!」

 

とまんざらでもないようだ。

 

ちなみに部長は…

 

「何!?既定の勝利数とランク(ジェット機の最後まで)に到達しないと帰れないだと!!」

 

と両さんと同じようにWathunderの世界で過ごす羽目になったそうだ…

が、両さんと大原部長はなんと規定に達しなくても元の世界に戻れるそうだった。

 

なぜならウォーサンダーの最高権力である「ガイジン」が

「あの警官二人はヤバイ!!規定に達しなくても元の世界に戻れるようにしろ!!」との

異例中の異例ともいえる特例措置であった。

 

実際にウォーサンダーは両さんによって兵器バランスは大崩壊しその被害は図りしれない程だったからだ。

だが、派出所とウォーサンダーを往復できることを知った両さんは

部長オチになるたびにウォーサンダーに逃亡しているようだった。

 

「両津の馬鹿はどこだ!!どこにいる!!」

「ウォーサンダーに逃げました!!」

 

部長もそのたびにウォーサンダーに逃げた両さんを追っているようだった。

ウォーサンダー世界の人たちは両さんと大原部長を

 

『化物警官コンビ』

『味方にすると頼もしく。敵に回すと恐ろしい』

『あの二人がRBで味方についたことがあるんだが、あいつら二人でキルを独占しやがった。』

『両津と大原だけでABのキルが30を超える。』

『両さんに勝つなら、爆撃機に乗っている時を狙うといい。ただその後が恐ろしい…』←爆撃機に乗っていた両さんを撃墜した

『だけど一度撃墜したらこっちを撃墜するまで追いかけてくる…』←同

『分隊を組めば勝率は100%。でもキルは独占されるのは覚悟した方がいい』

『あいつらと戦うのはいくらシルバーライオン(ウォーサンダー世界での通貨)を貰ってもお断り』

『連中に勝つならミサイル攻撃か奇襲しかない。だけど成功すればの話…あの二人はミサイルを平然と躱してくる…』

『二度と相手にしたくない!!』←逃げるだけで精一杯だったP-51Hパイロット

『俺は両津と大原の二人が相手チームにいるならとっとと抜けるようにしている。なぜかって?あいつらに勝てる奴は誰もいないからだよ!!』←RBで遭遇したI-225パイロット

『歴代エースコンバットのエース全員を呼ばない限り止めるのは不可能。仮に呼んでも止められるか…』

『マクロスのバルキリーパイロット全員でも止められるか怪しい』

『あの二人を同時に撃墜出来たら500万SLが貰えるらしい。が、貰えるとしても挑みたくない!!』

『円卓の鬼神と方羽の妖精。ラーズグリーズの悪魔とリボン付きと三本線でも勝てるかわからない』

 

とかなり恐れていたのだった。




こち亀って色んな戦闘機が出ているよね

・P-51D 搭乗者:ムスタング刑事
・F-82E 搭乗者:同

・月光 搭乗者:月光刑事

月光も実装されたら嬉しいな。


そういやあ両さんに似合う兵器ってなんだろ?やっぱりタイガー戦車かシャーマン戦車かな?
大原部長は色んな兵器で武装お仕置きしてるけどどうやって調達したのか気になる


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両さんのタイガー戦車改造の巻

今回は空戦なし。両さんがただタイガーH1戦車を改造(追加装甲の装着)するだけ


「履帯だけじゃ装甲が数十ミリ増えただけだな…」

 

目の前の戦車に履帯の追加装甲を装着しているのは一度見たら絶対に忘れない眉毛が特徴であり。毛深い男性だ。

皆さんご存じの週刊少年ジャンプで1976年から2016年まで連載されていたこちら葛飾区亀有公園前派出所。

略してこち亀の主人公であり日本一有名な警察官でもある両さんこと両津勘吉だ。

 

その両さんの目の前にあるのは、ドイツ軍マニアなら誰もが知ってるであろう

ガルパンのあんこうチームが使っているドイツ軍の四号戦車よりも一回りほど大きく。

見るからに装甲が分厚そうな巨体は旧約聖書に登場する"ゴリアテ"の足を彷彿させる幅広いキャタピラ。

一抱え程のサイズがある転輪。地面からほぼ垂直になっているフルサイズの盾を思わせる車体と砲塔。

僅かに仰角がかかった砲は88ミリ対空砲を戦車砲に転用した砲を持つ"タイガーH1戦車"だ。

 

「くそ~部長め。わしが改造したタイガー戦車の事を報告しやがって。おかげでタイガー戦車に追加装甲程度の改造しかできなくなったじゃねえか!」

 

ウォーサンダー世界の世界に来た時にタイガー戦車がある事を知った両さんは狂喜乱舞したが

BRが5.3と高めのせいかよくやられまくっていた。

だがこれは両さんが昼飯とか豚飯とかの戦法をやらなかったのが問題だった。

もっともミリタリー知識にかなり詳しい両さんは知っていたのだが…

 

「こんな小細工にわしは頼らん!」の一点張りだったのだ。

 

「なんでタイガー戦車がこんな弱いんだ!納得いかん!!タイガーI戦車は強靭・無敵・最強の戦車なんだぞ!!」

 

タイガー戦車のBRでは昼飯をしないと容易に車体正面をぶち抜かれるのだ。

 

シャーマン長砲身型・四式中戦車チト・T-34/85・シャーマンファイアフライ・コメットI

などの戦車はタイガー戦車の車体装甲を余裕でぶち抜けるのだ。

 

以前に両さんがタイガー戦車に乗ってABで無双してた時に

昼飯をしてないタイガー戦車がT-34/85に正面からぶち抜かれて爆発四散をしたのを見た。

 

 

大好きなタイガー戦車が正面からぶち抜かれることに憤慨した

両さんは装甲面で改造することにしたのだった。

実は改造していたのだがウォーサンダー世界に来た大原部長により

改造の事を通報されてしまい。レギュレーション違反として強制的に元に戻されてしまった。

ただし「追加装甲程度ならよい」と例外中の例外を出されたのだった。

 

 

 

「車体正面はこれでよし。側面が狙われてもいいように履帯をもっとつけるか」

 

両さんはE型と同じように車体下部に厚さ30mm履帯をつけた。

更に車体正面のハッチ以外の箇所と車体側面にも同じ厚さ30mmの履帯を付けたのだった。

これにより昼飯・豚飯の防御力が向上したのだった。

 

「砲塔正面は…駄目だな。照準ができなくなる。だが砲塔側面ならば…」

 

次々とタイガーH1戦車の砲塔側面に履帯を追加していく。

 

「よし!砲塔側面なら大丈夫そうだ!」

 

両さんの手により"タイガーH1戦車"の外見は

 

・車体正面・下部に厚さ30ミリの履帯が追加。

・砲塔側面にある履帯増やし砲塔側面全部を覆うようなった。

 

「だがこれで速度は落ちたも同然だな…」

 

事実。このタイガー戦車は両さんの手により30ミリほど防御力が上がったのだが

その代償として速度が遅くなり通常のH1型よりも遅くなってしまったのだ。

 

「多少遅くなるのは仕方ねえ。本当なら追加装甲以外の改造はしたかったが…」

 

「次に昼飯戦法を取るか…昼飯を取らねえとこのBRじゃタイガーの装甲を抜いてくる奴が多い…」




こち亀201巻の発売決定記念


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両さん。激しく後悔するの巻

時系列は両さんがやたらめったらに改造しまくった一週間後


「こんな事ならやたらに改造するんじゃなかった~!!!」

 

液冷エンジン特徴の尖った機首が特徴の戦闘機。『三式戦闘機 飛燕二型』に乗って

絶叫しながら逃げ回っているのはご存じ両津勘吉。

なぜこんなことを言っているのかというと

 

ウォーサンダー世界に来た時にありとあらゆる改造しまくったのだった。

両さんの改造のせいで兵器バランスは大崩壊。

初期ランク複葉機ですらミサイルやM60A1バルカン砲を撃ってくる上にジェット機並みの速度を出せる。四発重爆撃機ですらも某GAF-1も裸足で逃げ出すくらいの機動ができるというカオスな状況に。  

 

まあ要するに

 

兵器バランスがないに等しい状況なのでBR(バトルレーティング)は撤廃。複葉機のBRですらジェット機や高ランクレシプロとマッチング

さらに初期機体の複葉機やレシプロ機がジェット機と同じ速度を出せたりミサイルを撃てたりする

運動性が悪い爆撃機・攻撃機が戦闘機相手に格闘戦で勝利する

・機種問わずバルキリーも真っ青な変態起動が可能

 

という阿鼻叫喚の状況となっていた。

さて。その両さんはというと…

 

『てめええええええええええええ!!!お前の改造のせいで何もかも滅茶苦茶だよ!!!』

『両さん!!!どうしてくれるんだ!!!!!!』

『この大馬鹿者がああああああ!!!!!』

『ウォーサンダー世界に両津は…凶事なり!!』

『こち亀201巻発売されたからってこんなことするんじゃねえよ!!(大泣)おかげで俺の愛機にうかつに乗れなくなったじゃねえか!!!』

 

分かっているだけでも両さんを追っているのは

日本空ランクIV"キ83"

   ランクIII"零戦52型"

   ランクII"試製雷電"

   ランクIV"四式戦疾風疾風乙"

   ランクV"景雲改二"

 

ドイツ空ランクV"Me262C-2a"

   空ランクIV"Ta152C-3"

   空ランクIII"Bf109G-2トロップ"

 

アメリカ空ランクVII"F-4EファントムII"

    空ランクIV"F8F-1Bベアキャット"

イギリス空ランクI"シーグラディエーターMKI"

    空ランクIV"スピットファイアMk22"

フランス空ランクII"MS410"

    空ランクV"MD450"

スウェーデン

    空ランクIII"J21A-2"空ランクIV"J21RA"

 

他にもT-2やF1。F2H-2バンシーやF-104。ミーティアやジャベリンやハンターなどと

両さんは各国ツリーの多種多様な戦闘機にボーナス争奪戦時のごとくに追われていたのである。

 

「なんでわしがこんな目にィ~!!!」

 

両さんの飛燕は自身が持つ往生際の悪さとギャグマンガ補正を発揮しているのか。

追ってきている多数の戦闘機が放つありとあらゆる航空機銃と航空機関砲の火箭が

両さんの飛燕二型に集中するにもかかわらず一発の命中弾も出ていない。

 

なお両さんの航空機の操縦の腕前は第二次世界大戦のエースパイロットよりも凄まじい腕前である。

その腕前はどれくらいかというと

これはアニメで放映されたこち亀のあるエピソードだが

米海軍から奪った当時の艦載機だったハリアーで同じハリアーを二機撃墜し、そのまま米海軍空母打撃群に機銃掃射を仕掛けた

それだけのみならず米海軍空母打撃群が放ったシースパロー・ファランクスをバルキリーばりの超機動で全弾回避。そのまま空母への機銃掃射を成功させた。

 

という。この事は当時の米軍全体を真っ青にさせ、空母打撃群の編成が大きく変更されたとか

 

「わしは悪くねえええええ~!!!ウォーサンダー世界の住民の要望に応えただけだああああああ!!!!」

 

両さんは悪さをした時の自己弁護の台詞を吐きながら飛燕二型で逃走。

しかし、それに対しウォーサンダー世界の住人の怒りが一気に両さんへと向けられる。

どのパイロットも冷静さもなく、生の感情むき出しで両さんへの怒りをぶちまけるのだった。

 

 

「ならば答えろ両津!!その要望に応えた結果どうなった!?」

「お前はこのウォーサンダー世界の兵器を無差別に改造し兵器バランスを崩壊させた!十分悪いだろうが~!?」

「目標 両津勘吉!!自らの手で!兵器バランスを破壊した男。両津を!墜とす!!!」

「ウォーサンダー世界の住人諸君! 両津はここにいるぞ!! 誰もが両津を落とす資格がある!」

「いいぞ!もっと撃て!!鉄の欠片で両津を落とせ!!」

「両津~!!お前のせいで俺の愛機が活躍できなくなったぞ~!!!」

「もとに戻せよぉおおおおおお!!!!」

 

両さんは操縦桿を握りながら逃げようとするが…

 

「両ぉぉぉぉぉぉぉ津ぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」

「ゲゲッ!?部長!?」

 

両さんの天敵ともいえる大原部長の声がした。

その大原部長が乗っている戦闘機は日本海軍おなじみの暗緑の塗装をし

胴体が”零戦”よりも一回り大きめで逞しく

四枚プロペラで流麗な空冷エンジンの機首から機体の後部まで重厚なフォルムを持ち

低翼単葉機の戦闘機。紫電二一型"紫電改"だ。

 

部長は武装お仕置き時に出している怒声を出しながら日本刀で斬りかかるかのように

両津の駆る飛燕二型の真上から突っ込んできた。

 

「この大馬鹿者がああああああああ!!!!」

「ひえええええええ~っ!!!!許してください~!!!!」

 

両さんは機体を右や左に動かして射線から逃れようとするが

その程度では大激怒している大原部長からは逃れられない。

更に飛燕は紫電改よりも機動性が低い…

 

「両津!!!貴様という奴は!!!」

 

大原部長の乗る紫電改が飛燕二型にどんどん接近する。

両津が乗る飛燕との距離が近くなっていく。

 

「異世界でも迷惑をかけるんじゃない!!」

 

そのまま距離を詰めた大原部長はトリガーを引くと99式20ミリ機関銃4挺の火箭が拭き伸びる。

被弾に弱い液冷戦闘機の飛燕二型にとって20ミリ機関銃4挺の直撃は致命的に等しい。

1斉射で濃緑色の飛燕二型の左翼に突き刺さると大穴が開き

燃料タンクをぶち抜いて火災を生じさせ

キャノピー部分に直撃を受けた風防がボッシュートのように後方へと吹っ飛ばされる。

更に尾翼と垂直尾翼も吹っ飛ばされ操舵不能に。

これでおしおきからは逃れられなくなったも同然だった。

 

「ゲェッ!!まずい~!!!」

「大人しく捕まれ!!」

 

もうこうなっては操舵もままならない。

 

「両ぉぉぉぉぉぉ津ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!!」

「ぎええええええええええええええええええええええ~~っ!!!!!!!!!!!!」

 

真後ろについた大原部長の紫電改の両翼縁から99式2号20ミリ機銃4挺が両さんのお仕置きと言わんばかりに発射された。

そして、追手の戦闘機部隊からも怒りの銃撃が追撃で加えられ…

 

「もう改造なんて、大っ嫌いだああああああ~!!!!!」

 

そのまま多数の火箭の直撃を受けた両さんの飛燕二型は火球に変貌。

両さんは真っ逆さまに地面に落下していった。

 

この後。両さんは大原部長に撃墜されて捕まり。

罰としてウォーサンダー世界の全兵器の標的にされるのだった。

が、両さんなだけあってピンピンとしていた。

 

 




大原部長「両津め!ゲームの世界でも迷惑をかけおって…他作品で両津を止められる奴はいないのか…」


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スクールデイズ
伊藤誠。Warthunder世界に転生す


この伊藤誠はアニメ版の直後である


「あれ!?こ、ここはどこだ!?」

 

驚愕しながら部屋の周囲を見渡している男は

テレビアニメ「School Days」の主人公の伊藤誠だった。

伊藤誠はアニメの通り西園寺世界によって刺殺されその生を終えたはず…だった。

 

「俺は世界に刺されて死んだはず…どうして軍事基地なんかにいるんだ?」

 

彼はアニメで基本的に都合が悪くなると付き合っている相手をすぐに見放すとかのとにかく

男として最低な行為をしまくった結果先ほど述べた西園寺世界によって刺殺されるという自業自得な結末を迎えた彼だったが…

どういうわけか彼がいたのはどこかの空軍基地の格納庫付近であり滑走路・格納庫に駐機中の戦闘機が多数あった。

しかも規模からして日本にある在日米空軍最大の基地である嘉手納空軍基地かそれ以上であり

3700mの滑走路4本を備え面積は嘉手納基地を上回る:29,855,000m2となっていた。

 

誠はこれは夢か何かと錯覚したが晴天下で出ている太陽が自分の体を日差しで照らしている事と自分のほっぺたをつねってみて痛覚がある事から現実だと認識した。

 

「あれ?!俺の服が…!」

 

誠は自分の体を確認すると…制服姿ではなく旧日本海軍の飛行服になっていた。

 

「なんだこの服装!?これって昔の日本の軍が使っていた服か?!」

 

誠は図書館にある本でさらっと読んだ程度だが昔の日本にこのような服装があったのを思い出した。

それだけのみならず頭には飛行帽・靴は飛行靴になっており

さながら誠は日本海軍のパイロットになったようだった。

 

「…まさか、俺は第二次世界大戦にタイムスリップしたのか!?」

 

第二次世界大戦にスリップしたのかと不安で青ざめる誠だが

その不安は的中しなかった。

なぜなら滑走路にある飛行機は学校の教科書で見たことがある零戦52型丙だったり

烈風だったり紫電改や疾風に雷電やBf109G-14だったりF8F-1BやテンペストMKVにJ21A-2。攻撃機はIL-10やHs129B-1にAD-4。爆撃機はランカスターにB-18AやPe-8だったりと国籍も機種もバラバラだったからだ。

 

「空軍基地じゃなくて航空博物館か?でも今離陸していったのもあるし…」

 

レシプロ機ばかりだからかここは航空博物館かと認識する。

が、じっとしていては埒が明かないので散策してみることにした

周囲にはレシプロ機を整備している整備員や弾薬の補充をしている整備員がちらほらと見受けられる。

 

「と、とりあえず探索しよう。何かわかるかもしれない…(何がどうなっているんだろう…)」

 

誠は飛行場を散策することにした。

 

「お?あんた新しく来た人か?」

「え?ああ…」

「顔でわかるよ。その顔。『どうして自分はここにいるんだ?』ってね」

 

散策して数分後に一人の旧米海軍飛行服を着た男に声を掛けられた。

その男はよく見ると誠と同じ日本人らしい。

 

「俺はわけあって死んじゃったんだけどさ、いやあどういうわけかこの飛行場にいたんだよ。あんたも死んでここに来たの?」

「ま、まあそういうことになるね…」

 

「だったら幸運だな。この世界は『Warthunder』という世界で色んな国の兵器に乗って戦うだけだからな。勉強もないし仕事もないからな。」

「戦う事しかないってどう見ても幸運じゃないような…」

 

「いや安心してくれ。この世界じゃ『死』という概念はないようなんだ。撃墜されたり地面に墜落しても痛みなど感じずにすぐに飛行場へ戻されるんだよ。俺は何百回も撃墜されているが痛みを伴うようなことはなかったね」

 

「ああそうそう。この世界ってどうやら色んな作品のキャラクターが来ているらしいよ。

 理由は不明だけどとにかく沢山の作品のキャラが来ている。」

 

「共通点が多いのは『自分は死んだ』という確かな記憶を持っていることらしい。」

 

誠は男から

 

・この世界は『Warthunder』という世界

・この世界では色んな国の兵器に乗って戦うのが日常

・Warthunderには『死』『痛み』というのが存在しない

・色んな作品のキャラクターが来ている

・ここに来る理由としてはいまだに解明できていない

 

という事を聞いた。

 

「…元の世界に帰る方法ってないの?」

「あるにはあるよ。ただ『全国家ツリーの兵器全てを開発する』『既定の勝利に達する』の二つを達しないと帰れないそうだ。」

 

「もっとも、俺はこのWarthunderの世界で暮らすことを決めているがね。第二の人生としてここで暮らしているんだ…帰ったところで辛い人生なだけだしさ」

「ここに来ちまった以上ずっとこの世界で過ごすことになるのか…ずっと戦い続けるのってしんどそうだな…」

 

「それなら問題ない。この世界には元の世界と同じようにうまい飯もあるし風呂もあるし何よりネットなどの娯楽もいっぱいあるから大丈夫大丈夫。」

「なら過ごせそうかな?娯楽がいっぱいあるんだし…」

 

「ところで、この世界では色んな兵器に乗れるって言ったけど最初に乗れるのは?」

「空軍だと最初に乗れるのは複葉機からだね。んでその次に単葉機・ジェット機になる。」

 

「…こりゃ道のりが長くなりそうだな。」

「ま、気長にやるんだね。ジェット機に乗れるには最低でも一年はかかるそうだから」

 

「あちなみに空軍と陸軍と海軍もあるけど全部まんべんなく進めるのは大変だから

最初はどれか一つに絞ってみるといいよ。」

 

伊藤誠はWarthunder世界に転生したのだった。



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機動戦士ガンダム0083
アナベル・ガトー Warthunder世界に転生す


この二人に乗せる機体はどうしよう…

このガトーはOVA版


アナベル・ガトー。

元ジオン公国軍のエースパイロットにして、デラーズ・フリートの指導者エギーユ・デラーズの右腕としての立場にある軍人。

一年戦争におけるソロモン攻防戦での獅子奮迅の働きから「ソロモンの悪夢」という異名で呼ばれるようになり

ジオンのみならず敵方の連邦軍にとっても、「赤い彗星」シャア・アズナブルと同様に、広く知られる存在となった。

 

その生き様を表すならば武人そのもので、自らが信じたジオンの理想を貫き通し、その為のあらゆる汚名を背負う覚悟を秘めた鋼の意志の持ち主であった。

彼…アナベル・ガトーの最期は星の屑作戦成功後にコロニーが地球に落下していく様を見届けた後は

デラーズ・フリート残存部隊と地球連邦軍の包囲網突破を図るものの心身と機体の消耗は激しく、地球連邦軍艦隊の一艦であるサラミス級巡洋艦に特攻。

壮絶な最期を遂げたのだった。

しかし、現在においては核攻撃・コロニー落としの悪行などと賛否両論わかれる人物となっている。

 

「ぬううううううあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」

 

咆哮をあげながら彼が乗っていたモビルアーマー"ノイエ・ジール"は"サラミス級巡洋艦"の艦橋に特攻。

特攻と同時にサラミス級の艦橋。直後に起きた爆発の閃光を見たのがアナベル・ガトーの最後の光景だった。

だが。彼は死んでいなかった。

 

そして気付けばガトーは、どこかの飛行場で横になっていた…

 

「む?確か私は、死んだはず…。なぜ軍事基地にいるのだ?」

「軍事基地ならば、我がジオンの同士達は何処だ?」

 

どういうわけか彼がいたのはどこかの空軍基地の格納庫付近であり

滑走路・格納庫に駐機中の戦闘機が多数あった。

しかも規模からして地球で言うならば日本にある在日米空軍最大の基地である嘉手納空軍基地かそれ以上であり

3700mの滑走路4本を備え面積は嘉手納基地を上回る:29,855,000m2となっていた。

天気は晴天であり。雲一つないほどの蒼天であった。

空はどこまでも蒼く。海のように広かった

 

「…ここは、どこの基地だ?」

 

ガトーは混乱の極みにあった。

なぜならば自分は覚えている限りだと連邦軍のサラミス級巡洋艦に特攻し、死んだはずだったからだ。

何故、デラーズ・フリート時代の制服ひとつでこのような基地に自分がいるのか? 

 

現状を全く把握できないでいるガトーは、正に混乱の極致にあった。

まず、現在彼がいる場所がどこなのか分からない。

いくら歴戦の軍人であるガトーと言えど、このような状況におかれては理解ができなかった。

彼が最後に記憶している風景は宇宙であったにもかかわらず、地上にいたからだ。

しかもどうやら太陽がある事から地球らしいという事はすぐに理解出来た。

死んだと思ったものの、実は悪運強く生き延びていたとしても

それならばノイエ・ジールのコックピット内、もしくはその付近の宇宙空間で目を覚ますはずである。

それどころか辺り一帯に戦闘の痕跡すら見られない、全く記憶にない地球の軍事基地で目覚めるなど有り得ない話であろう。

 

「誰かが私を救出したのか?だがどうやって地上に私を運んだのだ…」

 

それならばどうやってあの状態のガトーを宇宙から地球に運んだのだろうか。

事実、目覚めてから既に30分以上が経過している。

軍事基地らしく周囲に人の気配は多数感じられる。

 

「何がどうなっている?」

 

なんとか現在、ガトーは自分が置かれている状況を把握・整理しようと努めるが

ただ謎が深まるばかりで一向に進展する気配はなかった。

とにかく情報が不足しすぎている。

少なくともこの基地がどこで、あの包囲網突破からどれくらいの時間が経っているかすらもわからない。

 

「おかしい。なぜモビルスーツの一つもない?」

 

ガトーは周囲を見渡す。

が、行けども見渡してもモビルスーツの一つも見当たらないどころかあるのは

ガトーのいた時代の宇宙世紀ではとっくに廃れたと言われている

プロペラ戦闘機やジェット戦闘機や爆撃機・攻撃機ばかりであった。

 

「ここは基地でも、モビルスーツの一つもない辺境の基地か?これでは連邦のモビルスーツに対抗できんではないか…」

 

モビルスーツの一つもなく、飛行機ばかりだからかガトーは辺境の基地だと認識する。

が、じっとしていては埒が明かないので散策してみることにした

周囲にはレシプロ機を整備している整備員や弾薬の補充をしている整備員がちらほらと見受けられる。

 

「この基地にあるのは航空機ばかりではないか?モビルスーツ一機すらないとは…」

 

ガトーはこれは夢か何かと錯覚したが晴天下で出ている太陽が自分の体を日差しで照らしている事と

自分の手首をつねってみて痛覚がある事から現実だと認識した。

散策して数分後にある男に背後から声を掛けられた。

 

「おお?ガトーではないか!!」

「閣下!?」

 

「貴官もここに来ていたのか。元気そうで安心したぞ!」

「閣下…!!!」

 

アナベル・ガトーがその男を忘れる筈がない。

デラーズ・フリートの最高指導者。ガトーが心酔する相手であるエギーユ・デラーズ閣下をだ。

デラーズ閣下の元気そうな姿に、ガトーの両目からは自然と涙が溢れてくる。

 

「閣下!この基地は一体どこの基地なのです?モビルスーツの一つもないとは…」

「ガトーよ。この世界は『ウォーサンダー』と言われており我々のいた世界とは異なる世界のようなのだ。」

 

「この世界では我々のいた世界の兵器であったモビルスーツではなく飛行機に乗って戦う世界のようだ。」

 

「『ウォーサンダー」ですか……。申し訳ありませんが、私は現状が良く呑み込めておりません閣下。この世界について説明をしてもらえないでしょうか……」

 

「うむ、承知しておるガトー。儂に話すことの出来る範囲で可能な限り説明しよう。」

 

ここは『Warthunder』という世界ではあるが、これまでガトーとデラーズが生きてきた世界とは別物であること。

この世界ではモビルスーツというのは存在せず。(この世界ではガンダム世界はアニメ作品の一つとなっている)

色んな国の兵器に乗って戦うのが日常であるということ。

デラーズ自身もガトーと同様に、意味も分からず二か月前にこの『Warthunder』へと降り立ち

現在はデラーズもパイロット(単座戦闘機)としてやっている事

さらにはWarthunderには『死』『痛み』というのが存在しない

そして、色んな作品のキャラクターが来ているという事。

 

「ガトーよ。星の屑作戦は…どうなったのかね?」

 

話し終えたデラーズがガトーに訊ねたのは、星の屑作戦がどうなったか、である。

デラーズは星の屑作戦の成功を見届ける事は叶わなかった。

彼が星の屑作戦に使用したコロニーがどうなったかは知らない。

そんなデラーズに、ガトーは星の屑作戦を語った。

 

「はい閣下。星の屑作戦は…成功しました。」

 

星の屑作戦は成功したという事実に、デラーズは安堵した。

自らが発案した作戦の結末は、軍人として気にならないはずがない。

胸の痞えが下りたのだろう……彼"エギーユ・デラーズ"の表情から緊張が抜け、自然と笑みが零れ出す。

 

「そうか…それはよかった…」

 

笑みをしてから数秒後に真顔に戻るとデラーズは

 

「ガトーよ。この世界ではモビルスーツというのは存在せず。かつて廃れた航空機で戦わなければいかぬ世界だ。」

「なんですと!?モビルスーツなしで戦えと!?」

「うむ。この世界において我々のいた世界は架空として扱われているようなのだ。」

 

「だが心配する事はないガトーよ。この世界の航空機は手足のように楽に操縦する事ができる。」

「航空機に乗らねばならんとは…」

 

アナベル・ガトー。エギーユ・デラーズ。Warthunderの世界に転生す




ガンダムキャラに似合う戦闘機はなんだろうねえ…


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アナベル・ガトーの空戦記 

ガトーの機体:疾風一型丙

今回デラーズ閣下は訓練中です

ちなみにガトーはジェット相手でも難なく落とせます。
ソロモンの悪夢は伊達ではない

『』は味方機
<<>>は撃墜された相手
なおエースコンバットシリーズと同じように無線は混線しています


相手のパイロットは、私の相手をするには未熟でありすぎた。

私の駆る機体"四式戦闘機疾風一型丙"の動きについて来れず、高度3000mで縦方向の旋回戦で背後を取るのを許した。

 

「私の相手をするには…未熟!!」

<<ぐ…ガトーめ!!>>

 

背後を取った私はすかさず機関砲のトリガーを引く。

放たれた機関砲は相手の機体"Ta152H-1"の機体後部---コックピットと尾翼の真ん中に直撃し

投げやりのようなほっそりとした機体をたたき割ったのだ。

真上から剣を振り下ろされたかのようにTa152の機体が両断され両断された機首と機体後部が天を向いたかと思えばエンジンに引火したのであろう。巨大な火球へと変貌する。

 

そのまま私はペダルを蹴り上げ、操縦桿を真横に引き倒した。

急旋回。 <<ソロモンの悪夢。アナベル・ガトー…次こそは貴様を…!>>

 

真横へ一回転を終えると向かってきた小柄な機体。

F8F-1Bベアキャットとそのまま格闘戦に入る。

相手のパイロットは私と気づき

<<ゲェー!!ソロモンの悪夢だ!!>>と驚愕する。

だが、もう遅い。私は機体の特性とエネルギーを生かした機動戦に入る。

そして、相手のパイロットはあまりにも機動が直線的に過ぎる。

その場を離れたい一心でそうしているのだろうが、その動きでは…

 

「万に一つも外すものか!!」

<<う、うわああああああ!!!>>

 

そのままF8F-1Bを撃墜。

この間、十五秒ほどであったろう。 

 

<<覚えてろソロモンの悪夢め!!>>

 

まさに鎧袖一触とはこの事か。

だが、まだ気を抜くわけにはいかん。

 

敵(赤チーム)は一機や二機落とされた程度では怯みもせずに我が隊へ攻勢をかけてくる。

敵の中には複数の友軍機に追撃を受けながらも、友軍の地上部隊に対して攻撃を加えたりする勇敢なパイロットもいる。

 

私の駆る機体"疾風"には地上攻撃用の爆弾もロケット弾もない。

やる事は一つ。敵機を沢山撃墜し友軍地上部隊の損害を可能な限り減らす。

だが敵の数はまだまだ多い。

 

だが。だからこそだ。

私の心に闘志が湧いてくる。

武人にとって、この世界程戦い甲斐のある戦場はあるまい。

かつて私が乗っていたモビルスーツが存在しないとはいえ、私はこのウォーサンダーという世界に来たことを嬉しく思っている。

 

<<誰か友軍地上部隊を攻撃している連中を墜としてくれ>>

<<無理だ!こっちは今3VS3の乱戦だ!>>

<<こちらは敵爆撃機を追尾中!低空にいる奴に任せる!>>

<<敵戦車を攻撃中だ!味方ゲージがゼロになる前に削りきってやる!>>

<<急降下を始めた疾風にはソロモンの悪夢が乗っている!!奴にかかるなら複数でいけ!>>

<<主翼が青で胴体が緑の疾風…あれか!!>>

<<クソッ!!奴に狙われたらお陀仏だぜ!>>

<<ひいい…なんでソロモンの悪夢がいるんだ!?>>

 

先ほど撃墜した敵機"F8F-1B"が火球に変貌したのと同時に降下していき

そのまま友軍地上部隊を攻撃している敵機へと狙いを定めていく。

 

私の見るコックピット前面のHUDに『B-29』『S.O.8000 Narval』『IL-10』『Do335』。

四つの敵が友軍地上部隊を攻撃している事が表示される。

私はこちらに背を向けている無防備のIL-10に狙いを定めた。

IL-10の後部銃座手が私に気づき、銃座で反撃をする。

 

<<ひいい!!ガトーだ!ソロモンの悪夢だ!!>>

<<なんだと!?しっかり狙え!ガトーを墜とせ!>>

 

だが高速で向かってくる私の疾風には蟷螂の斧にすぎない。

私はIL-10の銃座が放つ火箭を躱しながら、射程距離に入るとすかざすトリガーを引いた。

 

「遅い!!」

 

機関砲弾が左翼を切り裂いたのだろう。IL-10は左翼全体を失い

錐もみ状態しながらスピンし地面へと叩きつけられる。

 

<<クソ!!なんで低空にガトーが!?>>

<<悪夢め…奴に目を付けられたのが運のつきか…!>>

 

撃墜したIL-10を一瞥すると更に次の敵である『Do335』に狙いをつける。

機体の前方と後方にプロペラがあるという奇妙な機体だ。

その奇妙さはモビルアーマーと同等だ

 

Do335のパイロットは背後からの私の接近に気づかず友軍地上部隊を機銃掃射している。

奴の機銃掃射により3台の友軍装甲車が破壊された。

 

<<よし。この調子で敵ゲージを削ってやるか…>>

 

おのれ。これ以上やらせん!

私は回避行動もとらずに無防備のDo335に背後から機関砲を放った。

 

<<な、なんだ!?>>

 

Do335はそのまま爆発の炎へと巻き込まれていった。

燃料タンクによって生じた火災とオイルをまき散らしながら地面へと叩きつけられた。

 

「背後も確認しないとは、素人か」

<<なんだと奴め!低空に来ていたのか!?>>

 

あのDo335のパイロットは何が起きたかわからなかっただろう。

私は続いて目の前の銀色の『B-29』爆撃機に狩人のように狙いを定める。

 

<<まずい!!!ガトーがこっちに来るぞ!!>>

<<銃座!奴を狙え!!何としても落とせ!!>>

<<ソロモンの悪夢め!!そう簡単にやられると思うなよ!?>>

<<こちとら米爆撃機の中でハリネズミと言われるB-29だ!!墜とせるものなら落してみろ!>

<<落とせば俺達は一躍有名人だ!!>>

 

四発エンジンの巨大な銀色の爆撃機が視界の中で大きくなる。

気づいたB-29は銃座で私の疾風を墜とそうと防護機銃の全てをぶつけてくる。

奴の銃座から発砲されれる真っ赤な曳光弾が私を機体ごと貫こうと向かってくるわ

だが、このような弾幕など連邦の白い悪魔と対峙したソロモンやア・バオア・クーの時に比べればお粗末同然。

 

「このような弾幕など…」

 

このB-29という爆撃機は私がウォーサンダーに来てから

見聞を深めるために勉強している時に知った爆撃機だが

大挙して『ニホン』という国を焼き払い、罪なき『ニホン』の民間人を多数殺戮したという悪魔の爆撃機であり

『ニホン』出身の人物は奴を見かけると真っ先に落としに行くようだ。

事実私の背後から友軍機の"紫電21型" パイロットがニホン出身なのであろう"La-9"の二機が来ていた。

 

『ソロモンの悪夢に取られてたまるか!あのB-29は俺がやってやる!!』

『おう!ガトーに取られる前に落とすぞ!!』

 

<<クソッ!ガトーの他にも敵機が来やがった!>>

<<やめろ!こっち来るな!!>>

 

「わざわざ低高度にまで降りてくれるとはな。低高度の爆撃機など、モビルスーツの護衛がない艦船と同様にすぎんと言うのに…」

 

真後ろについた私はB-29の胴体目掛けてトリガーを引く。

機関砲が胴体後部に突き刺さると胴体前部と後部に永遠の別れを告げさせる。

<<やっぱ無理だった…>>

<<悪夢め…奴はなんでこの世界に来たんだ!?>>

<<こっちにもエースがいればな…>>

<<無理言うなよ…奴と遭遇した俺らが不運なんだ…>>

 

この疾風は強力な30ミリ機関砲を積んでいた。

その強大な威力はかつて私のいた世界のモビルスーツで例えるとしたら

かつて私が乗っていた『ゲルググ』。連邦の白い悪魔の『ガンダム』のビームライフルだろう。

 

奴は高高度にいるからこそ脅威だったが低高度にいた時点で巨大な標的にすぎない。

次の獲物の『S.O.8000 Narval』を狙おうとしたが狙うよりも早く友軍の『J21RA』が真上から襲い掛かり撃墜した。

 

『悪いなあソロモンの悪夢さんよ。あんたの獲物を奪っちまってさ』

 

撃墜と同時に彼は私に謝罪し、上昇していったのだった。

 

紫電21型甲『あ~あ。ガトーに取られちまった…』

La-9『ソロモンの悪夢の名は伊達じゃねえな…味方でよかったよ。』

 

<<支配戦の時の奴を見たか?レシプロでジェットを完封してやがった!!>>

<<ああ。しかもジェット機をあの機体で7機も墜としたらしい…>>

<<化物だ…!!奴は悪夢だ!!>>

<<ジェットでも奴には勝てないというのか!?>>

<<ジオンのトップエース相手では惑星民も不利か…>>

 

--------------。

 

終わってみれば、私の戦果は5機撃墜。撃墜補助7の一位という結果だった。

友軍パイロットからは「さすがソロモンの悪夢!」などのお世辞をいただいたが

私は戦友のカリウス。そしてデラーズ閣下と戦えなかったのが残念だった…

 

その後に私は住民にウラキ少尉がこの世界に来ていないかを聞いたが

奴は来ていないようだ。

だが私は確信する。私がこの世界にいれば奴はここに来るだろう

 




ガトー「閣下。機体の操縦の方は…」
デラーズ「うむ…まだかかりそうだ。この世界にある機体の種類をまだ把握しきれておらん」


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暗殺教室
竹林一家。ABに参戦


「なんだ?どうして空に……」

「なぜ、飛行機に?」

「どうなっているんだ!?」

「何がなんだかわからない…」

 

自分達がP-26A"ピーシューター"に乗っていることに困惑しているとある家族。

 

彼らは竹林孝太郎の家族。

孝太郎を自分達と違うからと除け者にしている家族の一員と認めてないのである。

実質孝太郎にはネグレクトをしており、事実上の児童虐待をしていた。

そんな彼らは編隊を先頭のリーダーから右斜め後ろのエシュロン編隊のまま

米空ツリー初期機体のP-26Aに乗っていた。

 

このP-26Aは各国の初期機体の中では唯一の単葉機で、唯一フラップを装備している。

しかし他国の複葉機と比べてもあまり性能差はないが火力は7.7mm機銃とM2ブローニング12.7mm機銃を積んでおり

ブローニング機銃のおかげで単発火力は他国の複葉機に比べれば高い方だ。

が、そもそも彼らには航空機の知識はあまりないようである。(一応零戦とか隼は知っている)

 

「ん?あれはなんだ?!日本の飛行機のようだが…」

「零戦か!?いや違う!零戦はあんな形はしていない!」

「隼でもない!なんだあの飛行機は!?」

「じゃあなんだ!?」

 

竹林一家が視線を右にやると

日本で有名な戦闘機である零戦や一式戦闘機隼とは異なる武骨なシルエットを持った戦闘機を見つけた。

その戦闘機が日本の戦闘機だと分かったのは胴体の横に

日本軍機を示す赤い丸がついていたからだ。

 

「ほう。エシュロン編隊を組んだP-26Aが4機か…一撃離脱で仕留めるとしよう。」

 

この戦闘機は胴体が短く寸詰まりの印象を受けるが一見彗星(爆撃機の方ではない)を連想させる涙滴型キャノピーと

短く切り詰められた翼は見るからに俊敏そうであり

明らかに零戦や隼ではない戦闘機である事を判明させる。

この戦闘機は日本陸軍二式単座戦闘機"鍾馗"であり武装を12.7ミリ4挺に強化した二型丙だった。

そして、ホ103の威力は20粍並みの威力があるのだ。

 

ウォーサンダー世界においてはBRが3.7の機体だ。

鍾馗は日本機にあるまじき高速性と上昇力が特徴の戦闘機だ。

特に速度に関しては零戦や隼よりも早く。最大速度632km/hはある。

急降下速度耐性の高さも相まって一撃離脱機として優秀な性能を誇っている。

さらに一撃離脱機のみならず格闘戦もできるのだった。

あるドイツ軍パイロットは鍾馗について

「日本のパイロット全員が鍾馗を乗りこなせば日本の航空兵力は世界最強」

鍾馗を鹵獲した米軍は

「迎撃戦において最適の戦闘機」と評価している。

その鍾馗が自分たち竹林一家に狙いを定めているということは知らない。

 

「動くなよ…そのまま…」

 

竹林一家のP-26を見つけた鍾馗のパイロットは

4機の右斜め後ろのエシュロン編隊を組んでいるP-26Aに左斜め横から襲い掛かる。

 

「回避運動もせずに直線飛行か…チュートリアルを受けてない初心者だな。こりゃ」

 

「悪く思うなよ」

 

鍾馗のパイロットは竹林一家を「チュートリアルを受けずに来た初心者」と看破した。

それもそのはず彼らは異世界転移してきたのだからチュートリアルを受けているとかへったくれもなかった。

 

「まずは一機…」

「うわ!!」

 

最初に狙われたのは三番目に位置していた兄だった。

回避する間もなく鍾馗の両翼縁と機首から噴き延びたホ103 12.7ミリ機関銃4挺の火箭が

P-26Aの胴体と水平尾翼と垂直尾翼、右主翼付け根付近に突き刺さったのだ。

燃料タンクに直撃したのか火災が火山のように発生したと思いきやそのまま急降下したのだった。

 

「よし。次だ!」

 

竹林一家は一瞬何が起きたかわからなかったが兄が撃墜されたことにより

このままだとあの戦闘機に撃墜される。

竹林一家の誰もが思った。

 

「なんで日本の戦闘機が襲ってくるんだ!?俺達は日本人だぞ!?」

「私達は日本人よ!?どうして同じ日本人を狙ってくるの!?」

 

「ん?ABじゃ同じ国の兵器が襲ってくるのは日常茶飯事だが…」←鍾馗パイロット 竹林一家の無線が丸漏れなのを知った

 

ウォーサンダー世界において自分と同じ出身地の国の兵器が襲ってくるのは

日常茶飯事だったが彼らはまだこの世界に来たばかりで何も知らない。

 

「じょ、冗談じゃない!!日本の戦闘機に撃墜されるのは嫌だ!!」

「俺をあいつの囮にしようとするな!!お前ら囮になれ!」

「父親なら妻である私を守りなさいよ!!」

「知るか!お前たちこそ私を守れ!!!」

 

「お前たちは私が逃げるための時間を稼げ!!」

 

なんと父親のP-26Aは妻子のP-26Aなど知らないと言わんばかりに

そのまま急降下し低空へと逃げ込んだ。

 

「ん?家族で分隊を組んでいるのか…?」←バッチリ聞いていた

「となれば。今急降下した奴は父親か…妻子を見捨てるとは許せんな」

 

そう父親は操縦桿を横に倒して妻子のP-26Aを盾にして逃げようとするが

鍾馗は妻子を無視し、父親のP-26Aに狙いを定めてきた。

初期機体のP-26が鍾馗二型丙から逃げられるはずがなかった。

しかもこの鍾馗のパイロットは丸漏れだった無線を聞き。

妻子を見捨てて逃げた父親のP-26Aを許すわけにはいかなかったのだ。

 

「おいあんた。妻子を見捨てて自分だけ逃げるつもりか?」

「な、何…!!さっきの話を聞いていたのか…!!」

「ああ。バッチリとな!!」

 

どうやらこの鍾馗のパイロットは先ほどの会話を聞いていたようだった。

 

「父親なら妻子を見捨てるんじゃねえ!!」

「うわああああああああああああああああああ!!!!」

 

ピタリと背後についた鍾馗から発射された4挺のホ103 12.7ミリ機関銃は父親のP-26Aを貫いた。

鍾馗に撃墜される瞬間。父親は地獄にいる死神の鎌が自分の首に振り下ろされたように感じた。

けっきょく父親も鍾馗に撃墜されてしまった。

「…どうやら残りの二機は同じチームの奴らがやってくれたか。」

 

鍾馗二型丙パイロットは自分が仕留め損ねた残りのP-26Aを撃墜した

スピットファイアMKIAとP-40F。F4F-3を見つめる。

 

<<P-26を撃墜した>>

<<連携のれも取れないとは、素人か>>

<<まあ、初心者だから仕方ないね>>

 

「あのP-26達。次会う時はいいパイロットになっているといいねえ…」

 

撃墜されたP-26に乗っていた竹林一家に「強くなってこい」かのように言うと

機体が点滅し飛行場へとワープしたのだった。

 

~飛行場の食堂にて~

 

「え?さっきのP-26Aの分隊。お前の家族だったのか?」

「うん。正確には"元家族"だけどね。絶縁したんだ。でもまさかこの世界にまで来るなんて…」

 

鍾馗のパイロットと飛行場の食堂で会話しているのは。

ドイツ空軍の飛行服を着ている竹林孝太郎だった。

鍾馗のパイロットは孝太郎と友人らしい。

孝太郎は家族とは絶縁したとあっさりとした様子で話す。

 

「どうだった僕の家族は?」

「父親は家族を見捨てて自分だけ助かろうとしていたな。…いくらこの世界じゃ死なないと言ってもあれはありえないだろ」

「それが僕の家族なんだ。自分たちと違うだけで僕をのけ者。いないもの扱いにしたんだよ」

「信じられねえ家族だな。俺の"家族"はそんな事はしなかったぞ…あいつらが孝太郎を追い越したら悪夢だぜ」←死んでウォーサンダー世界に転生してきた

 

「大丈夫。あいつらは絶対に僕を追い越すことはできない。」

 

その言葉は事実。孝太郎以外の竹林一家はというと分隊は組むものの

ウォーサンダー世界のチュートリアルや戦い方。立ち回り方法の説明を「私達はエリートだ」といい

全くのどうしようもないほどの聞く耳持たずなので

今もこうしてP-26Aだけで空戦に向かっているとか…

 

----------------。

 

それからというものの、竹林一家はランクIIまで開発完了をさせたのだが

結果はよくて対地軟目標(装甲車・対空砲・榴弾砲)を数個破壊とAI機(Bot機ともよばれている)撃墜を数機撃墜できればいい方で

大体は相手チームにより何もできず撃墜されまくっているのだった。

その戦いぶりは敵味方から

 

「ただのカカシ」

「瞬きする間に全機撃墜できる」

「エリート× ごくつぶし〇」

「敵に回るとすぐにやれるが味方になると足手まとい」

「弾除けとしては超一流。味方としては三流以下。むしろ三流にスゴイシツレイ!」

「竹林一家?ああ。試合途中で出てくるbot機よりも役に立たない連中ね」

「こいつらはbot機よりも仕事しない。bot機は軽トーチカや戦車をやってくれるのに」

「軽目標のあるマップじゃちょっぴりは戦力になる。支配戦?お察しください」

「連携のれもわからないどうしようもない分隊。」

「パイロットしても人間としても最低最悪の三流以下。野良パイロットの方が一兆倍働く」

「竹林一家はどうしようもない奴ばかりだ。ただし孝太郎は除く。あいつはとても優秀なパイロットだよ」

「こいつらと同じような連中がいるけど害悪プレイヤーそのもの」

「大言壮語吐く割にはすぐやられる」

「夜郎自大という四字熟語がピッタリな連中。」

「RBで味方だったけで初手から対地して話にならん。RBは制空するのが大事だ」

 

呼ばれていた。

 

「油断はできないから新しい機体は開発しておけよ。」

「一応各国のツリーをそれぞれランクIIIまで進めたから大丈夫だと思うけど…ランクIVはどの国から解除しよう。」

「そこは孝太郎に任せるよ。装弾数のアメリカ。火力のドイツ。機動性の日本とイギリス。バイアスのソビエト。好きな国を選べばいい」

 

なお、孝太郎は各国ツリーのランクをそれぞれIIIまで進めて

ランクIVを解禁する寸前となっていた。




~幕間~

鍾馗パイロット「聞いたか?この世界にアニメとかゲームとかの転生者とか転移者が来ているらしいぜ。」
竹林「でも僕と同じE組の人が来ているとは限らないよ」

鍾馗パイロット「わからないぞ?もしかしたら来ているかもな…」
竹林「だとしたら殺せんせーも…」
鍾馗パイロット「来るかもしれんな。あいつなら…」


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インフィニット・ストラトス
セシリア・オルコット。ウォーサンダー世界へ


「私のブルー・ティアーズは思い通りに動いてくれますわね♪」

 

雲一つなく蒼天下の上空で第3世代型IS『ブルー・ティアーズ』を

慣熟飛行しながら駆っているのはセシリア・オルコット。

IS学園の1年1組に所属している。日本と同じ島国であるイギリスの代表候補生である。

ベリーロングの髪型で金髪碧眼でナイスバディな白人美少女だ。

 

ちなみにこのブルー・ティアーズは

射撃を中心としたISであり。ライフルとビット・ミサイルを装備している。

このISは遠距離戦闘なら強いが

近接戦闘に持ち込まれれば弱くなるという極端なISである。

しかし彼女は近距離に持ち込まれないために常に

遠距離を維持していたのだった。

とは言え今しているのは慣熟飛行であり模擬戦ではない

 

「ふんふ~ん♪…今日も絶好調ですわ~………」

 

そんなブルー・ティアーズを操縦しているセシリアから突如笑顔と上機嫌が消えた。

 

「!?なんですのあれは!?」

 

なんとブルー・ティアーズの目の前に突如として巨大な黒い大穴が出現。

大穴と同時にセシリアのブルー・ティアーズが大穴へ引き寄せられるかのように吸い込まれていくではないか。

 

「これは…!!なんとしても離れないとまずいですわ!!」

 

ぽっかりと空いた大穴を見て一瞬でヤバイと察知した彼女は最大推力を出しながら黒い大穴から逃れようとするが

それでもじりじりとセシリアのISを吸い込んでいく…

 

「きゃあああああああああああああ~!!!!!」

 

そのまま、セシリアのブルー・ティアーズは黒い大穴へと吸い込まれていったのだった。

 

---------------------。

気付けばセシリアはISスーツのままどこかの飛行場にいた。

どういうわけか彼女が装着していたブルー・ティアーズはというと

なぜかすぐそばにあった。

 

「どういうことですの…?確か私はあの大穴に吸い込まれたはず…」

 

どういうわけかセシリアがいたのはどこかの空軍基地の格納庫付近らしい。

滑走路・格納庫に駐機中の戦闘機が多数あった。

セシリアは周囲を見渡す。

 

「どこかの飛行場か空軍基地かしら…?」

 

見た限り格納庫は多数存在し滑走路は8本を備えてあった。

離陸している飛行機から、どこかの飛行場だと理解した。

 

「何がどうなっているんですの?さっぱりわかりませんわ…」

 

セシリアは混乱の極みにあった。

なぜならば自分は上空であの黒い大穴に吸い込まれたからだ。

ならば自分は上空にいるはずだ。

なのになぜ地上の飛行場らしき場所に自分がいるのか? 

そして現在自分がいる場所がどこなのか分からない。

このような状況におかれては理解ができなかった。

彼女が最後に記憶している風景は上空であったにもかかわらず、地上にいたからだ。

誰かが救出したのかと思ったが、その時の自分はかなり国境を超えていたという事と目撃者はいなかったことから

その可能性はないと否定したのだった。

 

「あの大穴に吸い込まれたのは覚えていますわ…でもどうして飛行場に戻されたのかしら…?」

 

大穴に吸い込まれたはずの自分がどうして地上の飛行場にいるのかと混乱の極みにあるセシリア。

 

「嘆いていても意味はないですわ。この場所がどこなのかブルー・ティアーズに乗って周囲の捜索を…え!?」

 

セシリアはすぐそばにあるブルー・ティアーズに乗り上空から散策しようとする。

だが起動しない。何度起動してもピクリとも起動しないのだ。

「嘘!?故障しましたの!?」

 

いくら起動してもブルー・ティアーズは動かない。役目を終えたかのように

 

「そんな…どうしてですの!?故障なんてどこにも見当たらないのに!?」

 

悲観しているそんなセシリアに救いの手が差し伸べられるかのように一人の男がやって背後から声をかけてきた。

 

「あんた。セシリア・オルコットだな?」

「え?」

 

声のした方向に振り向くとそこには

その男は第二次世界大戦のイギリス空軍の服を着ていた。

白人の顔つきと喋り方・イギリス英語の発音からして同じイギリス人らしい。

年齢はセシリアと同じらしいが、熟練した戦士のような鋭い瞳をしていた。

 

「その様子とISからじゃここに漂着してきたって事か。」

「どうしてわかりますの!?」

 

漂着してきたことをピタリと言い当てた男に驚愕の表情をするセシリア。

 

「あんたと同じような人が漂着してくることがたまにあるんだ。どうやらあんたもそのようだな」

 

「それにどうして私の事を知っていますの!?」

「知ってるも何も。あんたの事はアニメで知ったんだ。インフィニットストラトスというアニメでね」

「アニメ…?」

「ああすまない。今のは忘れてくれ。」

 

そのまま男は続ける。

 

「この世界は『Warthunder』という世界だ。所謂異世界みたいなもんさ」

「異世界ですって!?」

 

異世界と聞いたセシリアは驚愕する。

男は構わずにこの世界についってさらっと説明を続けていく。

 

「ああ。ここは異世界だ。とは言ってもRPG風異世界とは違う。この世界は色んな国の空軍・陸軍・海軍の兵器に乗って戦うのが日常だ。」

「悪いが、あんたのすぐそばにあるパワードスーツ。いやインフィニットストラトスはこの世界にいる間は使えない。」

 

「使えない?どういうことですのそれは!?」

 

ブルー・ティアーズが使えないと知ったセシリアは悲鳴混じりに返す。

 

「以前ここにあんたと同じようなインフィニットストラトスの操縦者が来たんだ。彼女もISを起動できない事に嘆いていたよ」

「だから、この世界にいる間はその青いISは乗る事ができねえ。ウォーサンダーの最高権力である「ガイジン」は「ウォーサンダー世界の兵器以外は使用不能」と決めている。」

 

「そんな…」

 

セシリアはがっくりとうなだれる。

無理もない。いきなり異世界に来たと思ったら先ほどまで自身の操縦していたブルー・ティアーズを使用不能とされたのだから。

 

「…元の世界に帰る方法やここでISを使えるようにする方法はありませんの?」

「元の世界に戻る方法ならある。『全国家ツリーの兵器全てを開発する』『既定の勝利に達する』の二つらしい。」

「そしてISを使用できる方法だが…残念だがないな。ISなしで戦う必要がある」

 

「全国家と兵器全てって…どれくらいありますの?」

「確かアメリカ・ドイツ・ソ連・イギリス・日本・中国・イタリア・フランス・スウェーデン・イスラエルだから…」

「多分500種類の兵器を開発すればいいんじゃないかな?」

 

「そんな…」

 

「心配するな。ISを使えなくてもこの世界じゃ死という概念は存在しない。だからいくらでも撃たれようが撃墜されようが死ぬことはないから大丈夫よ」

「…………………。」

 

もうセシリアは呆然としながら話を聞いていた。

 

「私はこれからどうすればいいんですの…ISなしでどう戦えと…」

「この世界でISなしで頑張ってくれとしか言いようがない。大丈夫。ISなしでも戦えるから」

 

「わかりましたわ…覚悟を決めます…」

 

まさか異世界に来てこんな目に遭うとは予想だにしなかったセシリア。

しかも自分が乗っていたブルー・ティアーズはこの世界で使用不能と判明。

 

「IS操縦者ならまず空軍ツリーやってみたら?もっとも最初に乗れるのは複葉機からだけど」

「ふ、複葉機…武装はどんなものですの?」

 

「7,7ミリ機銃が2挺だけだ。」

「たったそれだけ…」

「大丈夫。相手も同じ複葉機だ…しっかり当てれば落ちるさ。」

 

セシリアが乗っていたブルー・ティアーズの武装は

巨大な特殊レーザーライフル"スターライトmkIII"

ビット型武器の"ブルー・ティアーズ"

接近戦用のショートブレード。"インターセプター"

 

これから乗るのは"7.7ミリ機銃2挺"のみという豆鉄砲。

ブルー・ティアーズに比べれば天と地の差がある武装であり

あまりにもお寒い武装に顔を青ざめるセシリア。

 

セシリアはしばらくの間複葉機に乗って戦う羽目になった。

彼女のウォーサンダー世界の人生はどうなる?

 

セシリアの初期機体:フューリー・MKI/MkII ニムロッド・MKI

 




整備員「すいませんねえセシリアさん。このブルー・ティアーズは格納庫に移動させますよ」

セシリア「え、ええ…」

整備員「災難ですねえあなたも。噂の異世界転生とやらに巻き込まれちまったんですから」


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セシリアの懇願

格納庫にて

 

ベリーロングの髪型で金髪碧眼でナイスバディな白人美少女。

セシリア・オルコットは普段なら絶対に見せないだろう。

必死の形相で目の前の整備兵達に懇願していた。

 

「お願いします!!わたくしのブルー・ティアーズの修理を頼みますわ!!」

 

だが、整備兵たちは申し訳なさそうにセシリアに口々に返答。

彼らの名誉のために言っておくが、彼らはどんな兵器でも超短時間で修理ができるのだ。

(ウォーサンダー世界では地球とは違い、超短時間で修理が済むのだ)

(例:最短で10秒ほど 最長で3分かそこら)

 

「修理と言っても…ねえ…」

「すまないセシリアさん。我々としても修理したいが、「ガイジン」によって「ウォーサンダー世界の兵器以外は使用不能」と決まっているんだ」

「それにだ…我々にもあなたの乗っていたIS<インフィニット・ストラトス>の詳細と構造が全くわからない。さらにパワードスーツの整備はしたことがない…」

「車両や飛行機、艦船なら整備できるが、あんたのISはどう修理すればいいかわからん。下手に弄れば壊しかねんし…」

 

「我々としても動力源の詳細は不明な以上、こちらとしてもどの燃料を注げばいいのかわからないよ…」

「てか、なんでISって女しか使えないんだ?」

「武装がレーザーライフル?ビットタイプの誘導兵器?まいったなこの世界にそんな兵装はないぞ」

「ビットタイプならミサイルで代替えできるが、レーザーは無理だな…」

「口金のサイズさえ合えば換装できるが…こいつの材質が全くわからない。」

 

技術的な問題と最高権力者ガイジンによる

 

「ウォーサンダー世界の兵器以外は使用不能」により

 

ブルー・ティアーズは格納庫に放置されていたままだ。

とはいえ、整備兵たちは綺麗に清掃している。

 

「そこを何とか!!お願いします!!せめて動けるようにはしてほしいですわ!」

 

必死の形相で頼み込むセシリアにある整備兵が答えた。

 

「動くことが出来ればいいんだな?それなら、戦車にあるキャタピラをつければいけるかもしれんな…」

「つけるのは出来るが、どうやって動かすんだ?エンジンを取り付けんと無理だぞ…」

「エンジン付けたら重くなるのは確定だな。」

「いや待て。ユーザーモデルとして使えるようにすればいいんじゃないか?」

 

ある一人の整備兵が言ったことに他の整備兵たちは口々に

 

「その手があったか。なら早速ガイジンに通達してみよう」

「セシリアさん。動くようにはできるかもしれんが…実戦には出せんよ。」

 

 

「…………………わかりましたわ。」

 

この世界の戦場でISは使えないと教え込まれたセシリアは渋々といった表情で答えた。

 

 

後日。

 

「ガイジンからの通達だ。『ブルー・ティアーズはユーザーミッションのみなら使用を許可する』と」

「本当ですの!?」

 

整備兵に通達されたセシリアは嬉しそうに答える。

 

「ああ。使えるのはユーザーミッションだけだが」

「そうですの…仕方ありませんわ…」

 

「とにかく今はプロペラ戦闘機に慣れる事だな。今のあんたのデッキはグラディエーター・フューリー・プレミアムスピットだ」

 

「そして忠告する。最初からプレミアム機に乗っても戦果は出せない。」

「複葉機に乗って、戦い方に慣れろ。ISとは操縦と立ち回りが違う」

 




整備兵「おい。IS操縦者ってセシリアだけか?」
整備兵「今のところはそうだ。だがあいつの世界じゃ大騒ぎだろう」


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セシリアの空戦

セシリア・オルコットに似合うイギリス機は何だろうねえ?

なおAB


空ABのとある戦場にて

 

 

飛び交うレシプロ戦闘機同士の空戦や

爆撃機による基地爆。

攻撃機と対地専門の戦闘機が対地攻撃をしているなかで

一機の蒼きスピットファイアがいた。

 

「すばっしこい相手ですわ…」

<<お褒めの言葉どうも。零戦は機動性に優れた戦闘機でね>>

 

第二次世界大戦のイギリス空軍の飛行服を着たイギリス代表候補生。セシリア・オルコットが

乗っているのはISのブルー・ティアーズではなく両翼が木の葉のような形をした戦闘機。

イギリスを救った救国の戦闘機スピットファイアのFMKXIVC。

このスピットファイアはイギリス空ランクIVのプレミアム機だ。

どうやら資産を使って、ウォーサンダー世界の通貨GEを購入し

そのGEを使って購入したようだ。

 

<<プレミアムのスピットファイア…いい機体だ。だが…>>

 

そんなセシリアが戦っている敵機は、日本空ランクIII。

バトルパス報酬の零式艦上戦闘機53型丙。

零戦52型丙のエンジンを水メタノール噴射装置のある栄31型に載せ替え機動力の向上を図った零戦である。

武装は99式2号20粍機関砲が両翼に2挺。

3式13粍機銃が両翼と機首右に3挺と強力な火力だ。

これまでの零戦に比べると機動力は落ちるものの、腐っても零戦のためそれでも他国の戦闘機と格闘戦で勝てるほどの機動性である。

さらに修理費はたったの1100SL程と零戦の中で一番安い。

そして、火力は従来の零戦に比べればかなり上昇している。

 

「このっ! ちょこまかと!」

<<てかセシリアさん。あんた初っ端からプレ機に乗ってきたのか…>>

 

高度二千メートルでセシリアは銃撃をしながら機体を右へ左へ振りながら逃げ回る零戦を追っていた。

しかし敵機…零戦五三型もまた左右に小刻みに動き、セシリアのスピットファイアからの銃撃を回避している。

 

「くぅ……なんで当たらないんですの!?」

<<甘いな。そんな攻撃じゃ零は捉えられないぜ>>

相手のパイロットはセシリアの操縦技術の技量を遥かに超えている。

それにセシリアは手足のごとく乗り慣れているISならともかく

戦闘機、それもジェット戦闘よりも世代が前のレシプロ戦闘機に乗るのは初めてだった。

しかも最初に配布されていた複葉機…グラディエーターとフューリーに乗っていない。

チュートリアルは受けたようだが。それっきりだった

 

「この!!落ちなさい!!」

<<腕が機体に追いついてないようだな…>>

 

「そんなことはありませんわ!!」

 

セシリアは零戦に向かって銃撃する。

だがあっさり躱される。いくら武装追加により機動性が落ちているとはいえ零戦。

セシリアのスピットファイアから撃たれる銃弾の回避など造作もない事だった。

弾が当たらないことにいら立ちを募らせるセシリア。

 

すると零戦のパイロットは

 

<<自信があるなら俺と格闘戦に入るか?英国代表候補生さんよ。まあ零戦に勝てるわけがないがな>>

 

と挑発してきた。

 

目の前の敵…零戦五三型丙を墜とせない事から感情が高ぶっていたセシリアは

「上等ですわ!!」と応じて格闘戦に入った。

 

<<よし。日英対決といこうじゃないか>>

 

お互いに背後を取り合いならがセシリアはフットバーを蹴りつけて回避行動を取りつつ、零戦53型丙を追う。

しかし、零戦も旋回していく。

 

「逃しませんわよ!!」

咄嗟に操縦桿を握り水平旋回を行う。

お互いの背後を求めあうドッグファイトだ。

 

<<いいだろう。乗ってこい!!>>

 

セシリアはフットバーを踏み込み、スロットルレバーを叩きつけるように押し込んでフラップを全開にして操縦桿を倒す。

この時セシリアは気づいてなかったが…

 

<<あのスピットファイア。零に格闘戦を挑むとは素人だな…>>

 

零戦53型丙と同じ敵チームの日本空ランクIII

陸軍戦闘機。一式戦闘機隼三型乙が迫ってきていた。

 

<<やはり零に夢中になってやがる。楽勝だなコイツは>>

 

実はこれ、零戦の作戦である。

セシリアと格闘戦をしている間に、一対複数に持ち込む作戦だった。

 

事実セシリアは目の前の、零式艦上戦闘機五三型丙を撃墜する事しか脳裏になかった。

 

<<気づいてないようだ。注意が目の前の零にしかないようだ>>

 

なお、そのセシリアは目の前の零戦を追うのに夢中で全く気づいていない。

 

<<援護に来たぞそこの零戦。あのプレ機のスピットファイア…セシリア・オルコットか。>>

<<助かる。身の程知らずの英国美女を墜としてくれ>>

<<あいよ。引き続き囮頼んだぜ>>

 

そのまま、隼三型乙はセシリアのスピットファイアに背後から忍び寄っていた。

この隼は機首がホ103 12.7ミリ搭載のⅠ型・Ⅱ型とはとは違い

機首にホ5 20ミリ機関砲2挺を装備している。

ホ5 20ミリ機関砲は各国の20mmと比べてもトップクラスの発射レートと瞬間火力を誇る。

さらに調整により発射速度が950rpmになりレーザービーム並みの超連射を誇る機関砲だ。

しかもこの隼のホ5には全て曳光弾ベルトが装弾されていた。

その事に気づいていないセシリアは目の前の零戦に集中していた。

 

「そこ------」

<<頂きだ。>>

 

そして、零戦が急上昇し零戦を追うべく上昇したセシリアのスピットファイア目掛けてと同時に隼が発砲。

ホ5の和製レーザービームと言える火箭が伸びていくのだった。

それと同時に、後ろから爆音を感じたセシリアはすぐに振り返る。

そこには、隼三型乙が自分に向けて発砲していたのを見る。

「え!?」

零戦に夢中だったため、回避行動もできずにホ5の直撃を受けてしまう。

「きゃああぁっ!?」

セシリアは悲鳴を上げる。

そのままスピットファイアはあっという間にかちかち山のたぬきのように火達磨にされてしまった。

 

<<終わりだ英国美女。後方確認は戦闘機乗りの基本だぞ>>

<<次はもっと強くなって上がってこい。ISとは違う事を認識するんだな>>

 

「う、嘘!?」

そのままセシリアは撃墜されてしまった。

 

<<そこの隼。援護に感謝するぜ>>

<<おう。あのスピットファイアのパイロットってイギリスのIS乗りだろ?なんでスピットに?>>

<<この世界に転移してきたらしい>>

<<あ~…ならこの世界の洗礼を受けるだろうな>>

 

再出撃しようにも買ったプレミアム機はあのスピットファイアだけなので

次に出せるのはフューリーなどの複葉機しかなかった。

 

------------------------------基地の格納庫にて。

 

セシリアはというと同じ第二次世界大戦のイギリス空軍の服を着ている。

同年齢のイギリス人少年になが~い話をされていた。

そのイギリス人少年は熟練した戦士のような鋭い瞳をしていた。

セシリアは知らないがこの少年はずっと前に来ており、イギリス空ランクVまで進めている歴戦の少年だ。

 

「だめだよセシリア。いきなり初っ端から慣熟飛行もなしに高ランクレシプロに乗っちゃ。」

「しかもABの日本機に格闘戦なんかしたら乱戦でもない限り十中八九負けるよ」

「スピットファイアは機動性はいいけど、日本機には負ける…」

 

「ごめんなさい……」

「まあ、初っ端からプレ機に乗ったのはあれだけど……まあ、プレ機であんなに動けるのは凄いけどね。まずは複葉機で戦い方を学びな」

「はい……」

 

「とりあえず、あのスピットファイアは戦い方に慣れるまで乗らない方がいいね」



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オリジナル
ウォーサンダーという世界についての事とログ


ウォーサンダーという世界は地球とは非常に似ているものの地球とは異なる異世界です。

もしあなたがここに迷い込んでしまったのなら、当面の間元の世界に帰還することはできないと思った方がいいでしょう。

 

この世界は『War thunder』というゲームの世界をモチーフになった異世界になっています。

War thunderはレベルという概念はあるものの、プレイヤースキルのみがものを言います。

 

この世界では、戦いが日常茶飯事であるものの『死』『痛み』というのが存在しません。

そのため、相手を撃墜したとしても相手の格納庫に戻されるので問題なし、自分も同様です。

つまり死なないし、相手を殺した事にもなりません。

 

プレイヤーはアメリカ、ドイツ、ソ連、イギリス、日本、中国、イタリア、フランス、スウェーデン、イスラエルの陸海空の兵器に乗って戦います。

 

なお、この世界にある飛行機や戦車、艦船は操縦したことがなくてもすぐに操縦できます。

この世界にある兵器は、どんな人でも操縦方法を覚えれば簡単に動かすことができます。

 

そう。例えジェット戦闘機や現代の主力戦車であっても例外ではありません。

しかし、その兵器に乗れるようになるにはまず、『規定のランク兵器を開発する事』が必要になります。

ランクを上げる方法は色々ありますが、一番効率が良いのは、敵兵器を沢山を破壊する事です。

 

なお、兵器を開発するにはRPが必要で、敵を沢山破壊すればRPが多く貰えます。

規定の兵器を開発してランクを解禁すると新しい兵器を開発できるようになります。

 

開発できる兵器は、種類も性能も様々です。

例えば航空機では、戦闘機、戦闘爆撃機、爆撃機、攻撃機。

陸上兵器は戦車。装甲車。対戦車自走砲。自走砲。自走ロケット砲。自走対空砲

艦船は戦艦、重巡洋艦、軽巡洋艦、駆逐艦。など。

このように様々な種類の兵器が開発可能です。

 

それら全ての兵器を上手く使いこなし、規定のある事を達成する事で、あなたの帰還は早くできるでしょう。

 

なお、ある事と都は全国家ツリーの兵器を開発するか既定の勝利数に到達する事です。

そしてこの世界の中で死ぬ事はありません。

格納庫の中に戻されるだけですから。

 

なお、格納庫の中には兵器を整備している整備兵や整備員、作業員がいます。

性別は男女様々で、年齢は色々です。

この人達は航空機、陸上兵器、艦船などあらゆる兵器を整備してくれます。

ウォーサンダーにやってきた来訪者に非常に友好的で親切に接してくれます。

 

 

 

 

ある来訪者の記録したログ

来たばかりの来訪者(以下質問者):すいません。話をお伺いしてもよろしいでしょうか?

整備員(10代後半の、まだ子供の面影を残す男性整備員):大丈夫ですよ!なんでもどうぞ!

質問者:いつからここの世界にいるのですか?

整備員:もうかれこれ一年ぐらい前ですね。

質問者:帰ろうって気持ちは?

整備員:ないです!だってこの世界は色んな兵器があって面白いし!自分ミリオタなんで、この世界は天国ですよ!

質問者:なるほど…では一つ聞きたいんですが。ここは死後の世界でしょうか?

整備員:いえ、死後の世界ではないみたいです。この世界はどうも自分のいた地球と酷似していますから

質問者:では、あの世でもない?

整備員:まぁ、この世界に来たばかりの人はそう思うかも知れませんね。

質問者:だとしたらこのウォーサンダーという世界はなんでしょう…?

整備員:さあ…自分にもわからないんですが…恐らくライトノベルとかである異世界転生みたいなものじゃないですかね?

質問者:そんな事が現実にあるのか……。しかし……本当にこんなことが起きるなんて……。

整備員:自分も最初は驚きましたよ。でも、いい所ですよこの世界は。何しろ古今東西新旧さまざまな兵器がありますから。あとこれは未確認ですが、自分と同じようにこの世界に来た人は沢山いるみたいですね

 

ログ2

 

質問者:すいません。お話を聞いていいでしょうか?

整備員(30代後半の、むさいおっさん整備員):あんた。ここの世界に来たばかりの人だな?話ならなんでも聞いてくれ

質問者:ありがとうございます。あなたはこの世界に長いのですか?

整備員:そうだな。カレンダーを見たらかれこれ2年半くらいだ。ちなみに俺以外にも何人もの人間が来ているらしい。俺はここに来て間もない頃は色々と苦労したけどな。今は慣れて楽しい日々を過ごしてるよ。

質問者:となれば、兵器に乗って戦ったりしているのですか?

整備員:ああ、その通りだ。この世界では俺達は戦闘機や戦車、艦船に乗って戦うんだ。

質問者:あなたはどんな機体に乗っていますか?

整備員:俺はドイツ空軍が使用していた『メッサーシュミットBf109G』に乗ってるねえ。

整備員:他にもフォッケウルフ190のD型とかだな。

 



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