ワールドトリガー 全ステータスオール10overRTA (形成)
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Part 1

レギュレーション一覧
・全ての評価ステータスが10以上になった時点でタイマーストップ
・周回データ持ち越しはあり(ただしタイムは最初の周から)
・チート行為及びバグ技は無し
・(ホモ要素は)ないです


遅効性SFワールドトリガーオールステータス10overRTAはーじまーるよー

さて、今回はこのゲーム『ワールドトリガー トリガーオン』について解説いたします。

このゲームはランク戦や大規模侵攻等のメインバトル以外は基本ノベル形式で進行し、設定や選択肢によって発生する細かいルート分岐やサブイベントが非常に膨大で夢女子どころかホモの兄貴達を大量にホイホイしました。

女とホモが密集してるとかこれもうわかんねえな…

 

そして今回レギュレーションにもあるタイマーストップ地点であるオールステータス10overとは、トリオン、攻撃防御援護、機動、技術、射程、指揮、特殊戦術を全て10を超える事です、当然チートは無し、周回ポイント持ち越しはありですが。

まあそうはいってもオール10超えなんて化物そうそう作れません、A級3位攻撃手にして隊長である若いのでさえ10に達してるステータスは一つも無いです。

参考に原作の面子である我らがボーダーが誇る総合1位にしてNo.1攻撃手のステータスを見てみましょう

 

 

 

太刀川 慶

トリオン 攻撃 防御・援護 機動 技術 射程 指揮 特殊戦術

 6    14   9    8  8   2  7    2

 

 

ハイ、ご覧の通り全ての単位を擂り潰して戦闘能力に変換しても10を超えたステータスは攻撃以外は一つもありません、餅野郎が特化型であることを考慮しても無理があります。

ちなみにボーダー最強部隊の専用トリガー持ち万能手ゴリラも10以上の到達はトリオンと防御援護だけです

このことから実質的なステータス限界が10であることは理解できてくれたかと思います、というかノーマルモードでのこの全ステ10超えプレイって通常プレイが既にRTAチャートの模索とたいして変わりませんし…あとのシステム的なチャート等の情報はストーリー中に解説していきますのでお願いします、何でも(ry

 

 

…ってまだゲーム始めてないとかウッソだろお前

 

 

 

 

遅くなりましたが、ハイ、よーいスタート

まずは難易度を最低にしてキャラメイクから、名前はランダム、初期ポイントではやはり取れる技能は少ないですね…そこで現時点で取得可能な『マイナスの特徴』を取得します。これを取得すると初期ポイントが跳ね上がる代わりにノベルパートでの進行難易度が上昇しコミュにも影響しますが…まあ今は良いでしょう

因みに分かりやすい例で言うと『家族や友人の死亡又は近界への誘拐』『コミュ症』『手足の欠損』『PTSD』『盲目』『過敏症』『対人恐怖症』『先端恐怖症』『高所恐怖症』『多動症』『家庭内不和』『トリオン兵への恐怖』『戦いへの恐怖』『鬱病』等が有りますーーーので今回はそれを全部取得します。覚悟の準備をしておいてください、両親も友人も殺します、手足も(全て)潰します、裁判所には来てもらえませんが。訴える奴がいないからしょうがないね

 

こんな目茶苦茶な設定ええんか…と思うかも知れませんが過敏症等先天的はものはまだしも他については大体一次大規模侵攻後の病院では言うほど珍しくはなかったりします、(戦争って)悲しいなあ…

 

さて今回のノベルパートですが、まずはボーダー入隊に向けた行動ーーーの前にゲーム画面にご注目下さい

 

 

 

 

 

 

 ・それでも、生きることを諦められない…!

ニア・今の自分に、戻る場所なんて無い、だったらいっそ…

 

 

 

……

………………そうだ

……………………………………………そうだよ、何を考えていたんだろうか、自分は、こんな世界で、変わり果てたこんな自分をこの先受け入れてくれる所なんて、有るわけがない

 

そんなことを考えていると、自然と自分の息は、耳に届かなくなっていた

息苦しいけど、苦痛ではない、死への恐怖も微塵も無い

だって父さんに、母さんに、山積みになったあの人達にだって会えるんだから

 

…後の事は語るまでもない、全てを失い、生きることに絶望した人間が病院で自殺した、それだけだ、それだけの情報が新聞の片隅に載せられることもなく、それで終わり

誰の人生も心も一切動かすことはなく、一人の少年の生涯は幕を降ろした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハイ、主人公が死にましたね、コンティニューは取らず次の周に行くことを選択します、これで全てのポイントを次の周に持ち越せます、一切ポイントを振ら無かったのは自殺での死亡選択肢を出現させるためでもありました。

あとはマイナスを取るだけとってもう一度さっきの行動を取る、これを四回繰り返します

 

 

では続きは次のpartで、今回はここまで、御視聴ありがとうございました




(実はノンケなので続きは)ないです


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Part2

注意:今回ステータスについては多分に独自解釈が含まれています


前回は自殺したところで終わりましたね、では前partで説明した通り先程の作業をあと四回繰り返します

では倍速を入れつつ、作業中の間退屈ですのでポイント引き継ぎとステータスの仕様を解説します、

まず最初にこのゲームですが、取得したポイントを全て完全に引き継げる訳ではありません、使用したポイントは半分になって持ち越されます

今回はマイナスの特徴を取得して得たポイントをそのまま持ち越します、本当はこういうことが出来ないようにマイナスで取得したポイントは相殺されて0として計算するようになっていたようなのですが…なんでやろなぁ

あくまで今回は仕様として利用していますが、通常プレイではあまり良い目で見られないのでその辺りご了承下さい、すいません許してください!なんでもしますから!

 

まあこんな事やっても普通に最後までクリアした方が引き継ぎポイントは貰えるんですが…一番時間がかかりやすいトリガー熟練度等は周回毎にリセットされてしまいますのでチャートを作るにしても試行回数もあまり試せる手ではないので失敗が何度も続くと失踪確定です、しょうがないね

因みに何故合計五回でやめてしまうのかと言いますと、そもそもこの自殺選択肢が出るのが最大五回までだからです、どうしてもクリア出来ない時の救済途中としてゲームオーバーによる周回を一度おこなうごとに自殺やゲームオーバーに繋がる選択肢が消去されてしまいす、五回も繰り返せば殆どが消滅しますがその状態でたまに残っている選択肢を選ぶとたまに迅さん(予知予知歩き)が先回りして阻止する描写が発生します。今回はロスになるだけなのでそこは通りませんが、というかこんなマイナスの塊で進行したらそれこそ詰みます、通常クリアは余裕なんですが

 

 

次にステータスについて説明します、これはトリオンを除いて装備するトリガー構成と熟練度、所持する技能、戦闘スタイルによる総合的な計算によって変化します

 

トリオンは作中における『トリガーを使う才能』であるトリオン器官の大きさであり、このステータスが大きければ大きいほどトリガーの攻撃力やシールドでの防御力の上昇等様々な恩恵が受けられます

 

攻撃はそのまま相手への攻撃力の事でこれが高いと相手へのダメージを入れやすくなります、トリオン体への精確さや破壊力が高くなると自然と上昇します…が『人を撃てない』等何かしらの要因で相手への決定的な攻撃が出来ない場合は強制的に低く判定されてしまいます、誰の事やろなあ

 

防御援護は敵の攻撃を捌く能力と仲間を支援する能力や連携能力等が総合的に判断され、仲間へのシールドの精確さ等もこれに含まれます、原作面子で飛び抜けて高いのは黒トリを除くと蝶の楯(ランビリス)ヒュースです、近界(ネイバーフッド)最大の軍事国家の角ありき強化トリガーとはいえ24ってなんだお前…

 

機動はそのまま小回りの良さや移動能力の事です、回避系や瞬発系、欠損時でも動ける技能、あとグラスホッパーとか搭載すると高くなりますね、ただ韋駄天取るのは試作トリガーなので難しいんです…後加古隊ルート入るのは今回のチャートには含まれていせんのでご了承下さい。まあグラスホッパー極めたらええやろ!

……え、グラスホッパーもないのに機動10の人がいる?申し訳ないが緊急脱出無しの頃から戦ってた猛者は比較対象としてNG

 

射程は所有しているトリガーの有効範囲です、狙撃トリガーを極めると特に高く評価されます、攻撃手だとマンティス使いの影浦でも2が限界です、ボーナスがある銃手(ガンナー)でも精々4位なので10超えを狙うとなると当然狙撃トリガーが必須となりますね、

 

技術は……色々あるんですが主なものだけいうと所有してるトリガーの扱いがどれだけ上手いかが特に影響します、視覚的に分かりやすいのもあってか狙撃手が特に評価されやすいですね、因みに三連メテオラ落とし出来るのがラインだと思ってください、こいつすげえ変態だぜ?

 

指揮は部隊への指揮能力ですね、伸ばすには士気高揚、リーダーシップ、カリスマ系の技能の獲得が必要になります、オペレーターの負担軽減や敵の作戦を確率で看破する読み系の技能も加算対象となります。

 

特殊戦術はそのポジションにおける正攻法(ごり押し)ではなく、ステルス戦闘等奇策や特殊な立ち回り等の巧さとそれに関連した技能が評価されます、因みに射手1位の二宮さんは2です、結局ゴリ押しが最強ってはっきりわかんだね

例外としてトラッパーを極めると高く評価されますがチャート通りのトリガー構成だと空きがないので今回はスルーします、これを伸ばすのに必要なチャートが今回のRTA最大の壁です、あんまり適当にやってると7回クリアのデータでも5いってないこともざらにあるからね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…さて、ステータスの解説が終わったところで五回目のゲームオーバーが終了し本命のキャラメイクが始まります、イクゾー!

名前は入力しやすさを優先し北條森吉(ほうじょうもりよし)略してほもです、誕生日はイベントを起こすために『5月1日』に設定、ゲームスタート時、つまり第一次大規模侵攻直後の年齢は12歳、原作時空が開始する段階だと16歳ですね。

出身は舞台である三門市に設定、ここで他県スカウト設定にするとトリオンボーナスが増える……んですがその代わりにスタートが遅くなってしまいます

先天的技能ですが……先ずはマイナスの特徴は『盲目』だけ取ることにします、理由はポイント調整と『反響定位』『ボディイメージ』の取得ポイントが下がる効果があるからです、通常プレイならマイナスを考えると得られるポイント込みでトントンといった感じですがこのプレイでなら大変うま味

次に『トリオン富豪』『秀才』『学習速度○』『反射神経○』『反響定位』『ボディイメージ』『距離感○』と来てノベルパート用の『伝達力○』『金持ち』を取得して一定のトリオンと特定の先天的技能によって発生するAランクサイドエフェクト、『以心伝心』を選択します。詳しい説明は省きますが用は連携が上手くなる効果があるとでも思ってください

さてゲーム(ほんへ)がスタートしました

 

 

三門市人口28万人―――ある日この街に異世界への門が開いた

 

おっ今時流行りのテンプレかな(すっとぼけ)

親の顔より見たあらすじ二本立てなんてスキップスキップ!

 

 

暗い、暗い、ただただ視界が真っ黒だ、何も見えない、目は開けてる、はずだ……目だけでなくあちこち妙に痛むけれど、もしかして部屋が暗いのか?

……いや待て、確か直前に記憶がある、確か白い怪獣がいきなりやってきて、逃げて逃げて、それで、あのでかい奴がやってきて、それで―――

 

「…北條森吉君だね、まず落ち着いて聞いて欲しい、君は今何かを被せている状態という訳ではないんだ」

 

目の前にいるであろう中年の男性は自分の状況を説明しているのだろう、その一言で自分があの怪獣の襲撃によって光を失ったこと、そのための病院へ搬送されたのだろうという事、声色から患者に対しての慣れたような態度であることから相手の身分が医者であることを察する

 

 

早速SEを使ってあっ・・・(察し)しまくってる北條(ほも)君、これが戦闘でもシナリオでも会話短縮になるのでこのサイドエフェクトはカットに使えて非常に便利です

さて今回盲目スタートなので最初は病院です、盲目等身体になにがしかのマイナス特徴がある場合、訓練の為に暫く病院からは出られず退院後も暫くは通院生活が続きます、当たり前だよなぁ?

ただ行動範囲が制限されるというだけで行動回数が減るってわけではないです、いや訓練があるので最初の1年の行動回数は減るんですが、最初にとった学習速度○と反響定位、ボディイメージの効果によって殆ど影響がない最初の半年にまで短縮されます

その期間まではボーダー入隊の選択肢は出てきませんし学力的な問題も秀才と学習速度○があればどうにでも出来ます、と書くと盲目のデメリットが薄く見えるかもしれませんが今回はデメリットが一番薄いルートを通るだけで普通だと消滅するイベントが大小さまざまなので…特に女性陣のキャッキャウフフを拝める水着イベントなどはフラグが非常に立てづらく仮に行っても水着が表示されず完全テキストオンリーです、まあホモの皆さんにはむしろメリットでしょうが。

 

さてそうこうしている内に最初の自由時間です、入院状態ですとリハビリ期間の短縮する『追加訓練』、学力向上の『自主勉強』、ある程度ランダムですがイベントが発生する『部屋から出る』、体力回復の『なにもしない』の4つが表示されます

ここで前者二つはうま味がなく体力最大状態で体力回復選ぶのはさすがに無いので、部屋から出ますよ~今日は~

 

「ん?部屋から出たいのかい……?分かった、じゃあ準備しよう」

 

先生のお許しが出たので外出決定!とはいっても最初は確定で看護師の方と一緒にお外出てお日様の光浴びて後はロビーで休憩になります……が

 

……誰か近づいてくる

 

このメッセージが出るとキャラクターと遭遇です、さて出来ればここで天才狙撃手奈良坂とのコミュを引いておきたい所です…狙って出せるのかって?出そうと思えば(王者の風格)

 

足音からして二人組だろう、それも話声からして恐らく自分と同年代の女子のものだ

 

ダメみたいですね(諦観)まあ低確率過ぎるので期待はしてませんでした

さてこの場所でこの時期にこれが発生するということは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ねえアンタ、そこ通りたいからその杖ひっこめて欲しいんだけど…」

「―――待って葉子、この人…」

 

 

 

原作でのボーダー中堅部隊隊長の香取葉子とオペレーターの染井華との遭遇ですね

それでは今partはここまで、ご視聴ありがとうございました。




BBFと文章表現サイトと語録帳ページから手が離せなくなった今日この頃
あとこの小説書くために盲目のことについて勉強するなんて思わなかったゾ


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part3

avail、荒船イメージトートバッグ「メイン4と左に寄せたサブ2つのトリガー構成」を出してくるの何食べたらそんな発想が出るんだろうか
確かにこのトリガー構成は荒船だけだけど…


前回は香取葉子と染井華の二人との遭遇したところで終わりましたね

この二人は両者家が隣同士の幼馴染で第一次大規模侵攻で家を失いお互い怪我をして入院しています、カトリーヌの家族は運よくお出かけ中で助かりましたが、華ちゃんの家族は哀れぺしゃんこおせんべいになってしまいました、敗因は高い屋根の下に住んでいたことでしょう。

ちなみに入院中でのお出かけでの遭遇イベントでは初期限定ですが被災者組とも遭遇することが出来ます、家がぶっこわされた奈良坂や古寺、大規模侵攻で家族を失った三輪等とも会えます、大体この人達は直接ネイバーに恨み持ってるので原作で城戸派になるのもしょうがないね。

ただし自身が大けがして入院している華ちゃんに関しては一定期間まで付き添いの香取含めてエンカウントが発生します、なのでここは序盤の内に被災組の奈良坂の方を引いておきたかったのですが……まあ遭遇自体確定ではないし引けなかったからと言って会えないなら会えないで東さんあたりに接触すればロスにはならんのでリセはしません、もしかしたらそっちの方がもっと良いタイムがでるかもしれませんし

 

点滴台を持った少女が自分の目の状態と白杖に気付いたのだろう、やや語気の強い杖を持って歩いていたもう片方の少女の続く言葉を止める、その行為に一瞬こちらを訝しんだものの直ぐにその意図を察したのを感じる。

彼女が持っている杖は視覚障害である自分の白杖とは違い杖のつきかたの音から骨折ではなく単純に負傷によるものと判断した、あの怪獣達の襲撃から間もない今では特に珍しくないことではある

……しかし彼女たちの言葉を察するに休憩中で気が抜けていたのかいつの間にか杖が前に倒れてしまっていたらしい、しかし戻そうにもまだ不慣れであることもそうだが一旦手元から離れてしまうと中々戻せないので困ってしまった。

 

現在ロビーで休憩中の北條君は杖を落として進路妨害してしまっていたようです

ここで杖回収の為に『手伝ってもらう』『自分でやる』の二択が発生しますので今回は手伝ってもらうことにしましょう、あっちも一応怪我してるので好感度がまだ低い状態だと偶に無視されてしまいますが最初に取った技能の『伝達力』があれば確定で手伝って貰えます

 

「ああもう、私が拾うから……はいアンタこれ、もう落とさないようにね」

 

  凄く助かったよ、ありがとう!ぼくはほも!君のおなまえを聞かせて欲しいな!

 

「染井華、そっちは―――」

「私は香取、香取葉子……アンタ、もしかしてそれ(・・)あいつらにやられたの?」

「ちょっと葉子」

 

そうなんだよ!あいつらいきなりやってきて凄く怖かったんだ、家は無事だったけど逃げてる時に目は潰れされちゃうし散々だよぷんぷん!一体なんなんだろうあの怪獣!もしあいつらがここまでやってきたらって思うと怖くて眠るのも億劫になっちゃう!

 

「……もしかしてあんた聞いてないの?あいつらは近界民(ネイバー)って呼ばれててそいつらは皆ボーダーとかいうよくわかんない連中が倒しちゃったってテレビで言ってたわよ」

 

おっとここで漸く北條君が近界民(ネイバー)とそれを倒したボーダーの情報をゲットしました、これによって未確認生物ネイバーと謎の武装組織ボーダーの情報がリストに追加されますね

まあ通常プレイじゃないのでわざわざ見たりしませんけど、通常スタートだとニュースでこの情報は自動入手出来るんですが盲目等外部の情報が入手しづらい場合こうやってコミュで収集することになります、まあトータルだとトントンなのでそんなに意味はないです、どの道コミュはやるので

 

「葉子、華ちゃん」

「あ、お母さん」

「……あら?貴方……ねえ華ちゃん、葉子ちゃんが失礼な事しなかった?」

「ちょっとお母さんそれどういう意味?いくら何でも信用なさすぎでしょ…」

「ああ北條さん、準備が終わりましたのでそれでは戻りましょうか」

 

さてそうこうしている内に香取のお母さんと離れていた看護師さんがやってきてお話タイムは終了です

ちなみにですがキャラクター達と交流を深めていくと連携レベルが上がる他獲得できる技能が増えたり獲得に必要なポイントが減ったり伝授してもらったり、逆に伝授出来たり等様々な恩恵があります。伝授する場合でもポイントを消費してしまうので自分のステータスを上げる事を重視している今回は終盤になるまでは行いませんが

先ほどのカトリーヌでいうと強力な『早熟』『センス』『適応力』が手に入ります、逆に華ちゃんのようなオペレーター組は自分がオペレーターに入るルートに進まない限りそんなにうま(あじ)は無いですね……全員共通のオペ補助技能はその隊に入ればすぐ手に入るようになりますしわざわざ狙いに行くほどじゃないです、最大値まで上昇させればまた違いますが香取隊に入隊する予定はないので……とはいっても個人的な交流で技能を開放するまでは狙ってみることにします、なんだかんだ言って香取から取れる技能って多いし強いからね

 

 

 

そして入院一週目が終了し二週目に突入、本当は黙祷タイムロスイベントが挟まるんですが盲目状態だと行かなくてもいいです

この時点で被災者組含め病院行くことがないボーダーの人達は全員北條君が退院するまで接触する機会は無くなります、いや那須さんと香取コンビを除外しても約一名いますけどあれに出くわすのって結構なレアイベントなんですよね

続く入院生活二週目から二ヶ月終わりまでのおでかけイベントでは特に何の面白みもなく誰にも遭遇せず暇を持て余したお爺ちゃんお婆ちゃんに大量の飴ちゃんを貰ったに終わりました、一応精神回復には役立つので貰った端から食べます。ちなみに一見無意味に見えるかもしれませんがこういったイベントはご地域の評判や知名度が上がりボーダー入隊後にそれなりのメリットがあったりします、本当にそれなりですが。ちなみにどの程度上がるかは乱数が絡みますが以心伝心によるボーナスで喜びの感情がダイレクトに伝わるため上昇はほぼ最大値です、やったぜ。

 

 

三ヶ月目に突入、この時点で秀才の効果で点字を習得しネイバーへの恐怖が抜け失明状態にも完全に慣れたため日常の会話も問題なくなります

更に技能の効果である程度歩けるようになり―――――そして当然のように外出!外出!外出!

 

「凄いな北條君は、普通そこまで出来るようになるまでもっと時間がかかるものなんだけれど」

 

うるせえおべっかはいいんだよとっとと俺を外に解き放て!早く俺に自由を寄越せ!

ハイ外出許可一丁!さてせめてもう一回病院組と接触しておきたい所ですが……

 

……なんだ?受付の方がいつもよりも妙に騒がしい

 

あっ(察し)こ、このメッセージは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――――だから!()()()()()()()()()()()()()なんとかしてって言ってるのよ!!!」

 

 

 

―――ボーダー最古参の一人、小南桐絵との病院遭遇イベントです

それでは今partはここまで、ご視聴ありがとうございました

 

 

 

 


 

 

 

「……ねえ葉子、さっきのどう思う?」

「え?」

 

華の病室に戻り、ベッドに戻った華は暫くすると母から小言を貰ったせいで拗ねていた自分に一つの疑問を投げかける

さっきの、というからにはあの北條という奴の事で間違いはないだろう、会話自体は短かった為にそれ程深い印象は無いが……

 

「どうもなにも、ヘンな奴だったけど…まあムカつく感じはなかったし隠し事出来なさそうな奴だったわね、いろんなことが全部顔に出てるっていうか……」

「そうね、悪い人じゃないと思う」

 

色々言った結果その中から取り上げるのが悪い人じゃないというぼんやりとした一点

らしくもなくイマイチなにが良いたいのか要領を得ない華の言葉に困惑する

 

「何、ああいうのがタイプなの?もしかして盲目系がタイプ?意外」

「違う」

「いやさすがに冗談だって」

 

さすがにあんなことがあったあとでは少し不謹慎過ぎたかと自分でも反省する、しかしならなんだろう

そもそもそんな気にするような要素があの会話にあっただろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――だってあの人、相槌以外一言も喋ってないじゃない」

「…へ?」

 

言われてみれば、確かにアイツは一言も喋ってない

まだ目が見えなくなったばかりで不慣れな環境だったようだし、口数が少ないのもだからこそで、まあそんなもんだろうと思って特には気にしていなかったけれど……相槌以外喋ってなかったというのはもっと色々話してたような印象だった為に驚いた

 

「ねえ葉子、あの北條って人を見てどういう状態だと思った?」

「え、アイツを見て?」

 

最初は自分のように怪我をしてるのだと思ったけれど今華が質問してるのはそれは文字通り目が見えないとか、恐らくそういう身体的な状態の事を指しているのではないのだろう、だとすると

 

「…看護師の人を待ってるんだって思ったけど、実際そうだったし……華は違ったの?」

「いいえ、私もそう思った」

「でしょ、だったら…」

「だからおかしいのよ、看護師の方を待ってるのもおかしな話じゃない、だけど待ってたのは葉子のように保護者の人かもしれないし、友達かもしれない、目の見えない人がロビーで休憩してたらイコールで看護師の方を待ってるなんて考えるのは不自然じゃない?」

「いや、それは……でも不自然って言う程そこまでおかしなこと?」

 

言われてみれば確かに変かもしれない、だけどすぐにそんなのただの偶然の一致だろうと考える

 

「そうね、でもどうして私達は名前を教えたのか分かる?」

「いやいやいやいや……なんでも何も、名前を聞かれたから答えただけだし」

 

第一名乗ったのは華からだ、私はそれに倣って答えたのであるし、それに名前を聞かれたから答えただけでそこにおかしな点なんて何一つ―――

 

「いえ、『名前を聞かれた』って勝手に思って、私が名乗っただけよ」

「え?あ…あれ…?」

 

そんな馬鹿な、と思うがよくよく思い返せば確かにアイツは私達の名前を聞いたわけではない、あの時はただ単にこちらに顔を向けただけだ、あれで何故私達は「名前を聞かれた」のだと考えたのだろう

あの後看護師の人がやってきてあいつが北條という名前なんだと初めて知ったけれど……名乗られて名乗り返すのとはわけが違う

 

 

そのあとだってそうだ、私達の街と家を滅茶苦茶にしていったあの怪獣達(ネイバー)にやられてまだ恐怖が抜けきってないのはともかく、名称やボーダーとかいう連中のことをまだ知らないなんて、明らかに表情から読み取った情報にしては具体的過ぎる

最初は違和感すら抱かなかったそれが、内容を一から振り返ると――――会話の進み方がいくらなんでも変だ

何故自分は話してる間それに一切気付かなかったのだろう、一体あれは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…幽霊?」

「いや、さすがにそれはない」

 

さっきまでの理路整然とした口調から華らしくもないすっとぼけた結論におもわずずっこける

しかし……確かに少し不思議な話だ

 

 

「ま、こんなこと考えたってしょうがないしもう一度会ったらそん時に色々話してみりゃいいでしょ」

「そうね」

 

最初に言った通り、悪い奴ではなかったのだ、その時に話せば分かることだろう

 

「あ、そうだ華、宿題見せて、ちょっと量が溜まっててさ」

「……葉子」

 

頭は悪くないのにどうしてそうと呆れたような、いつものこと、そんなものだろうという気持ちが混ざった声が部屋に響く

それが可笑しくて、いつのまにか自分は笑っていた

あんなことがあった後でも家族は皆生きている、華だって生きているのだ、たとえ何があったってこれからだって……

 

だから―――きっと大丈夫、華と一緒なら絶対に何処までだっていけるんだから




サトリサトラレ、そんなSE
場にいると違和感0だけど物凄く頭のいい理論派の人が感覚派の人と一緒にいると後で振り返って気付く感じ
ちなみに俯瞰出来る位置にいる人が見ると場合によってはめちゃめちゃな会話なのに意思疎通が成り立ってる光景が見れます

しかし頭の中ではどうやりたいか決まってるのに文章として出力するのがこんなに難しいとは、最後の下り全部消しちゃおうと思ったことが何度あったか
予定じゃ1話でボーダー入隊までやるつもりだったのに…なーにやってんの
そんなわけでもし失踪しそうになったら7回クリアデータでのタイマンVSヴィザ回でも投稿してお茶を濁すことにします


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Part 4

遅れてすまん
更新だけはするから許してください!なんでもしますから!


前回はボーダー最古参の一人にして玉狛第一のメンバー小南桐絵と遭遇した所で終わりましたね

 

「お、落ち着いて下さい、この病院は他の患者さんも…」

「良いから早く診察して下さい!早くしないとお腹の中のガムが――――」

 

彼女はボーダートップクラスのアタッカーであり攻撃13という驚異の破壊力と移動系のトリガーを所有していないにも関わらず歴戦の経験とグラスホッパーを持つユーマと同じ機動のパラメーターが10という緊急脱出無しの敗北イコール死という環境を前衛で生き抜いた紛れもない猛者の一人であり――――――

 

「爆発しちゃうじゃないですか!!!」

 

同時に『とんでもなく騙されやすい』という純情少女でもあるのです

 

 

 

 

 

 

 

「…え?ガム?」

「ガムが爆発っていったのあの子?」

「まさかね」

 

誰だお腹のガムが爆発するなんて言ったのは、留年させるぞ!

という茶番はおいて現在の状況を説明します、小南桐絵は前partで言っていた「那須さんと香取コンビを除いて病院で遭遇出来る唯一の人間」であり、非常に低確率ではありますが一度だけ病院外出イベントで出会う事が可能なのです

それがこのガム騒動で、彼女は今『ガムを飲み込むとお腹の中で爆発してしまう』という嘘を吹き込まれ泣きながら病院に突撃してきた状態な訳です。ちなみに現在の髪型はトリオン体と同じボブカットというこの時期でしか見られないレア姿ですが、残念ながら盲目状態の北條君は見ることが出来ません。

 

「あーっと…北條君、ちょっとここで待っててね」

 

ここで北條君についていた新人看護師さんが受付の方にフォローに向かいました

一応はここで暫く放っておいても勝手に解決するのですが……それはうま味が無いので介入することにします

 

「っ…何?あんた誰?」

「あ、あれ?北條君、さっきそこで待っててって……」

 

これはこれは失敬…拙者北條森吉と申すもの、娘よ何故そのように泣くのか、ここは一つ拙者に話して貰いたい

 

早くしないと手遅れになってしまうかもしれない恐怖と混乱が心の中で渦巻いているのだろう、そこに嘘や冗談の一切の色は無く、表情は見えなくとも『本当に死んでしまうかもしれない』という実感を持っている事が彼女からただこうして会話をしているだけで伝わってくる、しかしガムが爆発するというのはどういうことだろう?なにがしかの比喩というわけではなくそのまま自分が知っているあの口にするガムのことだということは明らかだ

 

「だって迅が『ガムを飲み込んだらお腹の中でバクハツするぞ』って!」

 

今回ガム騒動を吹き込んだのは迅さんであることがここで判明します、まあ大方軽はずみにからかってバラす前に飛び出したか読み逃したんでしょう

完全にパニックになってしまっている小南先輩ですがさてここで三択が発生します、『とにかく落ち着かせる』『黙り込む』『真実を伝える』です、前者二つでも一応解決はするんですがボーナスが少ないです、なので解決時のメリットが大きい『真実を伝える』を選びます

この『真実を伝える』など、説得するフェイズが発生した場合『知識』『伝達力』『信用』の三つのいずれか又は全ての判定が発生します、しかし今回必要な技能を全て持っているので確定成功、更に以心伝心を持っているので(判定演出は全て)キャンセルだ

 

「……えっと、つまり……」

 

飲み込んだガムが爆発して胃や腸が破裂するといったことは(ないです)

第一子供も口に含むようなもんでそんなものがあったら認可なんて絶対に降りることはないし誰も買ったりしないでしょ、当たり前だよなぁ?

北條君がちゃんと科学的な根拠を持ってそれが全くの間違いであることを知っているのが伝わり、彼女は漸く落ち着きを取り戻しました、やったぜ

 

「…ごめん、あんたには迷惑かけちゃったから……今大したもの渡せないけどこれ、お礼」

 

そういって彼女が手渡したのは形と質感からして飴玉だろう、いきなり飛び出してきたものだから偶々ポケットに入っていたのかもしれないが、恐らく彼女が一つ一つ大事に食べていたものなのだろう

彼女は近くにいた一人一人に丁寧に頭を下げた後、病院の敷地から完全に出た後に大きく、大きく、大きく息を吸い込み、そして――――

 

 

 

 

 

 

 

 

「よくも私を騙したわね、迅ーーーーーー!!!!!!!!!」

 

病院を超えて、三門市全体に鳴り響かんばかりの大声で嘘を吹き込んだであろうその人物に走りながら恨み節をぶつけて去っていったのであった

 

 

これでレアイベント『ガム爆発事件』は解決です、ありがとうございました。大成功報酬として病院区画での評判上昇と小南桐絵の好感度ボーナス及び交渉材料『小南桐絵ガム騒動』、そして技能ポイントをゲットしました

うん、美味しい!

 

「いやー…なんかゴメンね北條くん、君に全部任せるようなことになっちゃって、でも助かったよ、ありがとうね」

 

そうだよ(便乗)

モンスター患者の対応を患者さんに任せる看護師なんて聞いたことありませんよ!クビだクビだクビだクビだ!いや北條くんが無視して横からかっさらっただけなんですけど

さて小南先輩から貰った飴は病室に戻ったら即使用です、ボリボリ、うん、美味しい!

そしてお疲れの北條くんはお勉強をこなして就寝、明日はもっといい日になるよね、ハム太郎!

 

 

それにしても今回こんなに早くあのイベントが起きるなんて思ってませんでした、何せさっきもいったように小南先輩はかなりのレアキャラで玉狛支部所属で本部に顔を出しづらい、御嬢様学校なので女性設定じゃないと学校コミュもとれない、一定の時期になるとランク戦から外れる等様々な障害があり玉狛入りルート以外ではまず最初の接点を持って交流を深めるのが非常に難しく病院での遭遇も病院スタートや通院生活でも出くわすのは運次第な訳です

下手すると気づいたら終わってたみたいなこともありますからね、ていうか普通はそうなるんですけど

 

コミュも糞もないジジババ軍団の飴玉フィーバーを食らったときは正直リセも視野に入れてたんですがこれがあればお釣りが出るくらいです、やっぱり先輩は最高やな!

しかも終盤にも起こりうるレアイベントだけあって今回のイベントのうまあじはこれだけでは終わりません

 

「北條くん、昨日の事で謝罪とお礼に来たって人達がいるんだけど会うかい?」

 

yes!yes!yes!

これなんですよね序盤でこのイベントを引いたときのメリットは

大成功で解決すると謝罪という名目で改めてお礼をしに来てもらうことによって小南先輩とのコミュを深め、更に玉駒メンバーの面子とコミュを取ることが出来ます

イベントは強制となってしまい予定が変わってしまいますがそんなんなんのデメリットでもないです

現玉駒のメンバーは殆どがユニークあるいは最上位レベルの技能を取得できる人材ばかりが揃っているので誰でも当たりです

特にボーダー最強格の迅さんは超が付く大当たりで、さすがにSEを習得することはできませんがスコーピオン系列や予測系の最上位を幾つも持ってるので本当に伸びが良くてこのタイミングで親交を持つことは大幅なタイム短縮と繋がります

もし迅さんが来た場合今あるチャート全部ぶん投げて全力でオリチャー玉狛第一ルートを突っ走るだけの価値はありますね、もしかしたらですけども

 

あ、ちなみにですが初期に玉駒第一になった場合メンバーは予知予知歩き迅さん、オールラウンダーレイジさん、孤月使い小南先輩含めた四人部隊になります。え、とりまる先輩?あの人ある時期までは太刀川隊なので……*1

 

「失礼します」

 

おっとそうこうしている内に入ってきてました、さてここで登場するのは先輩除けば最大三人、迅さん来い迅さん来い迅さん来い!

 

「ま~ったくお前は、いくら迅に大嘘ぶっこかれたからって病院に突撃するなんてなあ、一応いっとくけど下手したら即つまみ出されるからな?」

「さ、さすがにあれだけやって昨日の今日で騒いだりしないわよ…!」

「君が北條君か!いとこの桐絵が先日は世話になった!本当にありがとう!」

 

おおおおおおおおっとこれは…ちょっと、ううんどうなんだあ…?

今回のガチャ結果は玉駒支部のボス林道支部長にまさかの小南桐絵の従兄弟に当たる光のオッサム属とも言われる嵐山隊長です、いやまだ隊長ではないし現ボーダーの体制が整っていないので小南先輩と違ってまだ入隊はしていないですけども

迅さんが出なかったのはまあ仕方ないですが、本部長かレイジさんあたりが来ると思っていたので…というか二人だけなのが痛いですね…これは痛い、とはいえ…

 

「君は混乱してる桐絵にちゃんと正面から向き合って話してくれたそうじゃないか、君がいなかったらおかしなことになっていたかもしれない、本当にありがとう!」

 

ほんの少し会話をしただけなのに彼から暖かい雰囲気が伝わってくる…

あれはこれからの人生を生きる上で大切な事かもしれない、練習してみる価値はある

 

《人当たり○のコツを手に入れた!》

 

そうなんですよね、彼とのコミュ効果は以心伝心効果もあって一回だけで一段階目とはいえ人当たり○のコツが手に入り取得可能技能の選択範囲に入るのでこれを使ってコミュをとっていってもかなり美味しいのでこれはこれで当たりなんですが……

うーむ少し修正を加えつつ予定通りのチャートを走ることにしましょう

ガバガバオリチャーを突き進むのを期待していた兄貴たちにはすまんな、この動画は綿密なチャートを組んでおります故おかしなガバは許されんのですよ

 

「それで今日はボスと一緒に病院の人達に謝ってきたの、それで今日から暫くあんたの―――」

「せめて『北條君』だ、年下だからそう呼びたくなるのはわかるが今日はお世話になった人にお礼に来たんだぞ、桐絵」

「わ、分かったわよったく、本当だったら迅も一緒に来るべきなのに…

 

 

 

 

「……ほ、北條、君…」

「うん!」

「おお、成長したな」

「うるさいわね!それで今日からそのお礼ってことで北條君…のお見舞いと手伝いをすることになったの」

「何かあったら俺も協力するぞ!」

 

年下相手への慣れない呼び方で戸惑う小南先輩はかわいいですね、これによってこの週間が小南先輩とのコミュになり更に好感度上昇によってボーダー入隊後も面倒見てくれるチャンスが発生するようになります

さて今回も短めですが今partはここまで、ご視聴ありがとうございました

*1
22巻参照




本当は他者視点も併せて1万字にして投稿したかったけど時間かかりすぎちゃうからしょうがないね
こいつ女としか絡んでねえことに気付いてもっと早く原作野郎面子を出そうと思ったんだが喋りが思っていた以上に難しいことに気付いた


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迅悠一①

前回書けなかった裏の人達について
「これおかしくね?」と思ったら遠慮なく感想欄にて


「なあ迅、さすがにあの嘘はないんじゃないか?」

「というかお前、未来読めるんだからすぐネタばらししろよ…絶対めんどくせえ事になってるぞ」

「いやー、最初はそう思ったんだけどねえ」

 

ボーダーの拠点の一つ、かつてはボーダーの本部()()()玉狛支部で、先程泣きながら飛び出した少女によって大きく開いているドアを見ながら二人の男と一人のサングラスをかけた少年が会話をしていた

彼らはそれぞれ現在設立中のボーダー本部と玉狛支部の部長であり、少年は相手の少し先の未来を見るという近界全体を見回しても非常にまれかつ貴重な能力を有していた

 

故に彼にとって現在の状況は予測できた事態である筈で、二人はあるいはもしかすると、未来を()()()()()のかとも思っていたが

少年にとってはそういう訳ではなかったらしい

 

「実はさ、『ガム飲み込んだら爆発するぞ』って言った時点で病院に突撃して受付の人困らせてる未来が見えたんだよね」

「じゃあその時に直ぐに止めろ、なぜ放置してるんだ」

「その未来でそん時に小南と同じ位の子がやってきてね、そしたらその子が口を開く前に小南が勝手に納得して帰るのが見えたんだよ、しかもそれを不自然に思ってる人がだーれもいないの」

「……なんだそりゃ?」

 

この言葉を聞いた煙草を加えた飄々とした雰囲気を男がこの時困惑した、決して言っている意味が分からないという訳ではない、あの状態の人間を落ち着かせて納得させるまではまだしも口を開く前にというのがわからない

 

それは『物凄い話術』だとか明らかにそんな類のものではない

だとしたら考えられる可能性は―――

 

「……サイドエフェクトか」

「その可能性が一番高いね、直接会ってみないとわかんないけど『物凄い顔に出る』とかそんなんじゃない?」

「サイドエフェクトがあるってことは一定以上のトリオンがあるってこったろ?勧誘してみるか?」

 

一定以上のトリオンの人間にはサイドエフェクトが発現する場合があるがあくまで人間の能力の延長である為に無自覚な場合が多く、トリオンが多ければ必ずしもサイドエフェクトが発現するという訳ではない

しかし裏を返すならばサイドエフェクトを持っているということは例外なく一定以上のトリオン器官を有しているということでもあり、アリステラの例のトリガーを使った新ボーダー及び本部設立に際し一人でも多くの人材を求める今、大きな戦力になり得るということだ

この少年、迅悠一が持つ未来を見る力もまたサイドエフェクトによるものであり、数あるものの中でも最高峰の特異性と影響力を持っている、さすがにそこまでの期待は出来ないだろうが高トリオンを有したものを確保するのは悪い選択ではないだろう

 

だが、一つ大きな問題を挙げるとするならば―――

 

 

「小南と話してるその子ね、目を怪我してるんだよ」

「…ああ?それって…」

「まさか先の大規模侵攻での負傷者ということか?」

 

 

あの大規模侵攻によって家族や財産を失った者は数多く、軽傷だったものは既に大半が日常生活へと復帰を果たしたが重傷を負って未だ入院中の人間は数多い

噂によると病院内でもいったん命を取り留めたものの体を夥しく欠損しネイバーによるトラウマやPTSDに耐えられず自殺した人間が何人かいたらしい

それを考えるならばまだその子はマシな方だといえるのかもしれないが、とてもそれを口にできるような人間はこの場にはいない

 

 

「……ま、新ボーダーの活動が始まったら勧誘してみて、ダメなら諦める、それでいいだろ」

「そうだな…結局のところ本人の意志が一番だ」

「了解ボス、忍田さん」

 

 

三人は今この場にいないボーダーの総司令官となった男の事を考える、もしその少年がボーダーに入るとするならば大方その派閥へ入るだろうと考えたからだ

アリステラの闘いで10人もの仲間を失って以降、城戸司令は笑顔を失いまるで別人のような顔つきになって大きく排斥へとその方針を変えてしまった

だが近い未来迫りくるであろう多くの敵からこの街と仲間たちを再び守るための題目にはそれが一番都合がいいことも誰もがまた理解していた。だからそれぞれ思うところはあれど表立ってそれに歯向かうような真似はしない

それに代わる方法を自分達は提示することが出来ないのだから

 

しかし目下、一番重要なのは―――

 

「ところで迅、病院の方に相当御迷惑が掛かっていると思うんだがどうするんだ?」

「一応俺が連絡しとくけど、小南に殴られる準備はしとけよ」

 

もうすぐ叫び声をあげながらこちらに向かってくる小南に張り倒される避けられない未来を見て知らずか迅は苦笑いを浮かべていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして一月が経ったころ、迅はポケットから携帯を取り出してある男に連絡をかける

 

「――――それでどうだった、唐沢さん」

『トリオン体とトリガーの事を説明してね、彼の父親は直ぐにスポンサーになることに了承してくれたよ―――これで新たな資金源と有望な戦闘員の補充の目途がたった』

「ありがとう唐沢さん、けどよくそんなあっさり了承してくれたね」

『自分の子供が光を失った原因になった連中への対抗できて、尚且つ一旦とはいえそれを取り戻せる手段があるとなったらそりゃあ親は飛びつくさ』

「うわー……まあそれもあるけどさ」

 

頭数が足りていないといっても今のボーダーは発展途上どころか不安定な状態だ、いくらトリオン能力が高いといってもそこに普段の活動に補助が必要な人間を入れることを受け入れてくれるかは少し疑問だったが…

 

『色々条件はあったけどね、全盲の人間が活動してる問題なく活動できるっていうのはイメージアップにも使えるし根付さんや鬼怒田さんにも手回ししてそれを広告(エサ)に使えば更にスポンサーが出てくるかもっていったらすんなりだったよ』

 

例え生身での肉体が欠損しても問題なく、また現代兵器の効果が薄いトリガーの技術は垂らすだけで莫大な金を産む、無論その利権に横入するような真似をする人間は数えきれないくらいにいるだろうが

少なくとも今電話で繋がっているに男に対して裏で()()()()()出し抜けるような人間はいないと断言出来た、暗躍を趣味といって憚らず未来を先取りすることが出来る自分だがその専門家の中でも文字通り裏で凌いできたこの男を相手にするのは難しい

唐沢のボーダー加入はアリステラの二人と並ぶボーダー成長の最大要因と言えるだろう

 

「それじゃこれからもよろしくね、唐沢さん」

『君もね、これからも読み逃すことのないよう、気をつけなさい』

「……うん、それじゃあ」

 

やや沈黙があった後にそう口にして迅は電話を切る

 

「読み逃すことのないように、か」

 

思い出すのはアリステラでの戦い、師匠である最上宗一を始めとした何人かが黒トリガーとなり漸く勝利することが出来たものの失ったものが多すぎたあの戦い。

 

「未来を見せてくれるなら、せめて打開策も一緒に見せてくれたっていいだろうにな…ま、さすがにそれは贅沢過ぎるか」

 

拒絶したい未来が見えても、それを跳ね除けるかはその人間の能力次第なのが迅のサイドエフェクトだ

ともすれば黒トリガーにも並ぶ戦略価値のあるサイドエフェクトだが、選ばなくてはいけない立場に立たされるのもこの能力の欠陥と言えるだろう。

 

 

「何が見えても、何があっても、結局どうするかを決めるのは俺次第……つまりは、大体俺のせいってわけだ」

 

ある種自虐のような言葉を口にしながら彼はボーダー本部に足を向けて歩き始めた

全ては―――ボーダーと街を守るための一歩の為に




小南桐絵:騙され純粋ガール、自分にかつてない程大恥をかかされたかわいそうな人、あのあと無事迅の事は張り倒した、実はまだダブル孤月使い

迅悠一:実力派エリート、原作時空では黒トリガーの風刃を持っているS級隊員、SEのランクは脅威のS、未来が見えるし敵の戦略も大体見えるし相手見たら内情も丸裸とかいう公式チート、ただし常時トロッコ問題に立たされてるかわいそうな人だが趣味は暗躍

本部長:実は病院での騒ぎで裏で謝ってたかわいそうな人、ノーマルトリガー最強だけど若いころは城戸さんの車を切ったりとやんちゃしてたそうな

城戸司令:死んだ仲間に囲まれて闇落ちしたかわいそうな人、昔の写真はまだしまってある

北條君のお父さん:息子が全盲になったかわいそうな人、金持ってるのに目を付けた元悪の組織のラガーマンにそそのかされてスポンサーになった


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