終わりなきあべこべ世界 (将軍)
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1話

ヒャッホー!クソガキ爆誕だぜ!
転生はしないよ!


その日、運が悪かったといえば悪かった。ギャンブルでボロ負けするわ自転車に危うく轢かれそうになるわ階段からコケ落ちるわ。

ただ、車で轢かれるのは些か運が悪すぎるだろう。

まだ我25歳ぞ?

 

キュルルルルー!

 

「あ、すいませんこっち来てくれる?」

 

「え?」スッ

 

…まぁ不幸中の幸いは美女に助けられたことだな。その先に目玉があるなんて。

 

???

 

「ここはどこ〜なぞのばしょ〜?歩数数えなきゃ…」

 

「いや、謎の場所ってどこよ」

 

「んなもん知りまへんわ」

 

「…あ、そうそう。選択肢はないけど幻想郷来る?」

 

「あ、そうそう。唐揚げ食う?」

 

「…頂くわね」パクッ

 

これにて俺の人生終わり!これからは金髪美女と…とはなりませんでした。

 

神社らしき場所

 

「…はえー今でも客がいないのに成り立つ神社があるんだねぇ」

 

「ねぇ紫こいつ貴重な男なのは認めるからぶん殴って良い?後顔隠せ気持ち悪い」

 

「やめなさい霊夢」

 

…八雲紫。名前を聞くとなんだこいつと思った。

妖怪らしい………が、どうでも良い。俺には人にしか見えん。

今の時代差別禁止差別禁止だ。平等にしようじゃないの。

でそっちの巫女さんは…博麗霊夢というらしい。

聞くだけで腹一杯な名前だ…客のほとんどをもう一つの神社に取られてるらしい。

可哀想だから全財産(20万円)くれてやった。パーっと使うなよ

 

「…紫、換金よろしく」

 

「あら、良いの?」

 

「あんな男がいるなんて私世にも聞いてないわよ」

 

「そりゃそうよ。誰も言わないんだもの」

 

「おい聞こえてんぞ」

 

「あ、やべ」

 

「なんだよこいつら…しかし暑いな…こうも暑いと…やっぱり子供の頃の記憶が蘇る!」

 

「…紫、なんであいつ連れて来たの?」

 

「人生が終わりかけてたから」

 

「…はっちゃけてるけど」

 

「良いじゃない別に」

 

「おお!アブラゼミがこんなにたくさん!だが…子供の憧れはやはりカブトムシぃ!」

 

「…妖怪に食われて死ぬんじゃない?」

 

「あ、それは困る。戻ってらっしゃーい!」

 

「捕らえたー…ん?なんか呼びましたー?」

 

「いや、良く聞こえないものね」

 

「危なっかしい…」

 

「そっちは危険なのよー!」

 

「そっち?そっちってどっち?こっち?こそあど言葉でなんでも通じると思ってんじゃあ!?」

 

「ガルルルル」

 

「…なんだよオオカミかよ!」ペシッ

 

「ちょっと!それ妖怪〜!」

 

「え?妖怪?そんなのいるわけないジャロ。ハーハハハハハ…ん?獣が静かに…」

 

「まったく…妖怪退治が務めとはいえこう血塗れじゃ寄ってくる男がいなくても悲しくなるわよ」

 

「あらごめんなさい♪」

 

「(自主規制)」

 

「あ、吐いた」

 

「常人に臓物見せたらそりゃそうなるでしょ」

 

「それもそっか…で、なんのよう?」

 

「彼、引き取ってくれない?」

 

「嫌だ」

 

「…給料2倍」

 

「乗った!」

 

こうして俺はこの神社で暮らすことになった。

…お父さんから『お父さんはそんな結婚認めないからな!』って来そう。

お父さん、僕はお父さんよりお母さんの方が好きですよ

 

「…で、あんた名前は」

 

「名前か…考えたことねえな」

 

「はぁ?あんたねそりゃないでしょ」

 

「ん〜…偽名なら幾つかあるよ」

 

「なんで偽名あるの?」

 

「…あった。これだね…養子(ようし)…そのまんまだね!」

 

「あんた血が繋がってないの?」

 

「いや、そもそも俺親いねえから名字ねえしww」

 

「笑ってる場合か!」パチコン!

 

「痛い!」

 

それから数日が経ち俺も幻想郷の暮らしに慣れませんでした。

 

「…なぁ博麗さんや」

 

「霊夢って呼びなさいよ。ムカつくやつね」

 

「…なんか外出られないんですけど」

 

「布団に籠ってるからでしょ!?」

 

「いや、そうじゃなくてね…ここ数日人里に行こうとするとやたらと阻止するじゃないですか」

 

「死んだら給料2倍がパーだからね」

 

「それは良いとして、来客が来た時は外に出してくれないじゃないですか。どゆこと?」

 

「…私の顔で男がいたらみんな攻撃しちゃうからよ」

 

「寝取ったって?」

 

「寝取られる元がないわよ悪かったわね!」

 

「…ふーん」

 

ただわかったことはこの幻想郷とやらでは俺の知ってる美的感覚が真逆ということだ。

 

「…それも良いけどさ。霊夢さん、俺もそろそろ自立を」

 

「給料!」

 

「…ごめんなさい」

 

「まったく。いくらあんたが出来るからって怪我はするでしょ。そしたら紫になんて言われるか…それに宝物は傷付けずに取っておくものでしょ?」

 

「男は宝物として待つ側じゃなくて追い求める側でしょーが」

 

「この世界じゃそれが普通なのよ」

 

「…それはそうと俺の部屋なんか仕掛けた?」

 

「何を言ってるの?」

 

「いや、だから出れないんですよ」

 

「…?何を言っているの?宝物は傷付けずに取っておくものでしょう?」

 

「はぁ?何言ってんだあんた。出してー!ここからー!」

 

霊夢さーん!そんな虚な目で見ないでくださいよー!くすぐったいじゃないですかー!

 

「…あ、魔理沙が来たから閉めるわね」ガララッ

 

「おーい!?ちょっとー!?」ドンドン

 

「それでなーアリスがさー」

 

「おーい!来客の方〜!?魔理沙さーん!?聞こえますかー!?」ドンドン

 

「…なんか後ろうるさくね?」

 

そうだその調子だその調子で某名探偵少年みたいに閃いてくれ!

 

「猫飼ったからそのせいでしょ」

 

「なーんだそうだったのか」

 

おのれ博麗ぃぃいぃいいぃい!後ここに預けた八雲紫ぃぃぃぃいいぃぃい!

 

「おぉぉおおぉぉぉおぉぉぉい!」ドンドン

 

「…ま、全生物に嫌われる私たちの顔じゃ男捕まえるの無理だけどな」

 

「ん?どうやらそうでもなさそうよ?」

 

「そりゃどういう意味…まさかお前…作ったのか!?」

 

「んなわけないでしょ。紫に押し付けられたの」

 

「なーんだ」

 

「聞こえないなら全力で…ぬん!」バギィッ

 

「え」

 

「…チッ」

 

 

 

 

 

 




勢いで書いた。
反省はしていない。
でも僕のフェチなので許しを乞うつもりはない


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2話

よく見る早苗さんって胸元おっぴろげーな早苗さんだけどZUN絵は胸元隠してんのよね。
不思議ですけどここでは胸元おっぴろげ〜な早苗さんです。
ちなみに今回早苗さんは出て来ません


博麗神社

 

「因果晒し!」

 

「え」

 

「…チッ」バギッ

 

「へぶっ」ズドン!

 

「…さて魔理沙。話の続きを」

 

「霊夢…やっぱ男作って」

 

「あれは宝物よ?」

 

うっそだろおい…せっかく破った和室のドア…ドア?が…

 

「って出せよ!」キック!

 

「…10倍のに張り替えておいた方がいいわね」

 

「おい」

 

やべぇよここの巫女。もしかして本性が人にバレてんじゃないの?

 

「はぁーやることなすこと無駄だとわかるとなー」

 

「んじゃ将棋やらない?」

 

「八雲…精神的に参ってる人間に勝って嬉しいか?」

 

「嬉しい!」wktk

 

「この外道!」

 

「なんで!?」

 

いや、そんなことは置いといてさっさと逃げるか。ほらドアを蹴破って!

 

「ぬん!」キック!

 

「…是が非でも出たいのね…」

 

「キック!キック!これが俺の!ドロップキックだぁぁぁ!」トンッ

 

「…びくともしてないけど」

 

「ん〜困ったなぁ…あ、そういや」

 

「幻想郷に危険物持ち込み禁止!」

 

「危険物じゃないよ。連れて来たくせに…美人な八雲さんは黙っててね〜」

 

「ぅえ!?美人…えへへ」

 

「何やってんだあいつ…私が一日中ここにいても息ができる理由…それは!どこかに小さい穴があるから!」

 

「言っておくけどこの結界は生物を通さないだけよ」

 

「え…?」

 

ものの見事に俺の空気穴を広げて逃げ出そう大作戦は失敗に終わった。

 

「…さーて紫…給料ね?」

 

「はいはい。今月の給料ね」ホレ

 

「ありがと」

 

「…俺は今この世の不条理を見てしまった」

 

「何よ」

 

「なんで霊夢さんは結界超えて来れるんですかねぇ」

 

「…仕掛けた本人が出れなくなったらそれはそれで問題でしょ」

 

「確かに」

 

その夜

 

「そういえば…結界系はどこかに発生源云々と…塩もそうだったし」

 

今度こそ成功させるぞ!名付けて発生源ぶち壊し大作戦!

 

「…さて。結界は…あら、和室の…なんだっけな。ドアだっけ、そこまで続いてると…」メモメモ

 

メモは大事だからね。さてさっさとこのドアみてえな仕切りを開けて…あ、よかった触れる。

 

「さてさて…ここからスルッと抜け出せれば良いんだけど」ガララッ

 

「あら、どうしたの?逃げ出そうとか考えてない?」

 

「…どうやら俺は生きる道を間違えたらしい。今になって父が恋しい」

 

「あんた親いないんでしょ。まあ私もだけど…」

 

「はえ〜」

 

「親がいないと結婚の時に許可要らずで楽よね」

 

「あら、誰か結婚したんだ?」

 

「え?」

 

「ん?」

 

「…私とあなたのだけど」

 

「急なヤンデレブッ込まないでくれるかな」

 

「他人に寝取られないように結界張ってるのよ。傷付けられたら溜まったモンじゃない」

 

どうやら俺は住む世界はおろか住み着く家を間違えたらしい。八雲さんに助けを求めたい

 

「…言っておくけど紫に助けを呼ぼうだなんて思わないことね。そんなこと考えたら…滅」

 

「叱る形で滅するのやめてもらって良いすか?」

 

「なんで?良いじゃない別に。浮気はダメって外の世界でも共通の…なんたらだって聞いたけど」

 

「ねぇあんた数日にして意識変わりすぎじゃない?初日なんかぶん殴って良い?だったよね?」

 

「…何よ。良いじゃない別に好きになったんだから」

 

「恥じらいもなく言えるのは褒めよう。だが俺を閉じ込める勇気には批判を送ろう」

 

「殺すわよ」

 

ヒェッこの巫女が幻想郷で重要な人物だってマジ?俺今ちびりそうなんですけど

 

「…頭痛くなって来た…寝よ寝よ」

 

「んじゃ同じ布団に」

 

「入るな!」ハイキック!

 

「あぶなっ…良いじゃない別に。あなたが他の奴に魅了されなければ良いのよ?」

 

「…俺の認識では少なくとも男のハイキックを止めれる奴を女とは呼ばない。怪力お化けと言」

 

「失礼ね!」バギャッ

 

「あぎゃっ!?」

 

「…逃げようとしてたなら罰が必要よね?」

 

「あ…ぁ…いてぇ…」

 

「逃げようとしたアンタが悪いもんね?」

 

「これじゃ初回ぶっちゃけた俺でもシリアスにならざるおえない」

 

はっきり言ってバチくそ痛いです。弱った犬のフリしましょ。

 

その後…

 

「…寝たか?」

 

「…」

 

「寝てるな…?よーし抱っこで…話を聞く限りだと博麗さんは通れるらしいから…」

 

「…」チラッ

 

「…こうやって博麗さんと一緒に通れ…る…!ささ、さっさと逃げるが勝ちよ。さらば…」

 

…さっき視線感じたけど…寝てるんだよな?俺知らねえからなんとも言えないし…いやでも気をしっかりと持て俺。さてこっからどうしよ

 

「どこいるのー?」

 

「ぇ」

 

「聞こえてるのー?」

 

「寝てなかったのかよ…だがこのままやり過ご」

 

「あ、見つけた」

 

「折れた骨など知らずも知らずアッパー!」バギィッ

 

「いづっ!?」

 

「どんな超人だろうが顎が揺れれば脳も揺れる!漫画で習った!」

 

「ぁ…!いっ…気持ち悪い…」

 

「とりあえず逃げる以外に道は無いな…そそくさそそくさ」

 

☆翌日☆

 

「…一晩かけてどれくらいだってんだ。でも里っぽいのは見えたからそこに進む以外無いな…」

 

人里

 

「すまん、足の骨折れたから病院ってある?すぐ治せる病院」

 

「お前死にたいの?」

 

「病院だろ?」

 

「…見たところ外来人だな…里の病院を使え。外来人が怪我したら無料の病院がある。文句は言うなよ」

 

「治してくれるのに文句もクソもあるかいな」

 

…いや、俺が最初に提示した条件の病院ってあったんだね。

 

里の病院

 

「…お願いします」

 

「外来人の方ですね…」

 

「足が多分折れたんですけど」

 

「ほう足の骨が。ん〜…永遠亭行き」

 

ざわっ…!ざわざわ…!

 

「永遠亭?」

 

「ああ、いや私も勧めたくないんですけどね。足の骨が…同じ場所で粉砕骨折とかになったら永遠亭行きですわ」

 

「へー…」

 

どうやらまともな病院ではなさそうだ。闇医者でも居るのかな。多分居るんだろうな。

…あ、そう言えば今神社どうなってんだろ

 

 

 

 

 

 

 




はっきり言ってヤンデレを出すのは苦手なんですよね。
見るのが好きなんですから。だから出てはすぐ逃げ出てはすぐ逃げが続くと思います。
が、逃げて逃げて逃げ続けた結果ヤンデレ連合が出来そうなので楽しみです


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3話

わけわからんことに一回ブラウザが落ちました。
クソッ


永遠亭。バケモンが住むと言われる永遠亭。

 

「…永遠亭に着くまでの距離が長すぎるんですがそれはぁ!?」ズルッ

 

落とし穴が!?なんでこんなところに!?クソッ!クソッ!クソッ!…良いか別に

 

「さて誰が掛かって…あ!?」

 

「おいクソうさぎてめえが仕掛けたのかこれ」

 

「ご、ごめんなさいね…」

 

永遠亭

 

「どうやらわざと落とし穴に掛かるのが最短ルートらしい」

 

「どうやらこの子美的感覚があべこべになってるらしい」

 

「師匠を見て平気だなんて私信じられません!」(ガスマスク)

 

「おいガスマスクはないでしょううどんげ?」

 

「いや、今日…姫が」

 

「ああ、確かに」

 

「え〜りん〜」

 

「来んな!」

 

「え?なんで?」

 

「ん〜病院食はやはり和風なのが一番…ん?」

 

「…あ、やべ」

 

「あ、後人里に売ってた飴玉くれる?」

 

「私が言ったらそこは廃業間違いなしウサ」

 

「そうかクソうさぎ」

 

してさっきのお方はどこへ行ったんでしょうか。んなもんどうでも良いわ!ここに博麗霊夢さんが来なけりゃ良いのよ。

 

「博麗霊夢さんがお越ししましたよ師匠」

 

「嘘だろ!?」

 

ギィゴン! 狩猟解禁!

 

「な訳ないでしょ。あんなバケモンがいつ来るって言うのよ」

 

「えへへ」

 

「…ふぅ」

 

「あ、そうそう」

 

「なんじゃらほい」

 

「あなた、家族っている?身元受取人とかじゃなくて良いけど」

 

「…」

 

「どうしたの?そんな暗い顔して」

 

「…外来人だから幻想郷にいません!」

 

「それじゃあ名字は?」

 

「あ〜、どうも忘れたんでね。よくある話じゃないですか。記憶喪失だとか俺はどこここは誰とか」

 

「いや知らないわよ」

 

むっこの医者結構態度良いな…でもこの部下っぽい奴らに殺されそうだな…威嚇はやめとこ

 

「…とりあえず退院した先が無いと、退院できないのよ」

 

「お金は取りませんよ〜!」

 

「…良心的ですね」

 

「まーね♪」

 

「博麗神社は…無理だな。あそこ行ったら悪魔が住んでる」

 

「なんで博麗神社」

 

「はぁ…みんな俺のこと忘れてくんねぇかなぁ」

 

「厨二病してないで怪我の回復に集中してね。ちなみに骨だけど…なくなってました」

 

「え?」

 

「足の中の骨が全部消えてたのよ。まあ要するに歩けなくなるってことね。リハビリ施設はあるからそこで片足で過ごす能力を身につけてちょうだい」

 

「りょーかいー」

 

「…随分と落ち着いてるのね」

 

「ま、自分が他人といつのまにか結婚してた時に比べりゃマシなもんですわ」

 

「…え、ごめんなんの話それ?」

 

「現実の話」

 

「それは…災難だったわね」

 

「ええそりゃもう。俺このまま地面に沈んでいきたい気分です」

 

「日本語を話してね」

 

この人の言う日本語を話してねは私の理解できる日本語を話してねと言う意味なのだろう。ただ残念ながらその通りの気分と実例だ。

 

「ノンフィクション」

 

「日本の未来は」

 

「WOW WOW WOW」

 

「世界が羨む?」

 

「YESYESYES!」

 

「やっぱ外来人ね」

 

「おめーさては生き恥ばかりだな?」

 

「んなもん恥ずかしくて肯定できねえわ」

 

「とにかく。さっき見た姫が出てきたら教えて。良い?」

 

「了解」

 

その夜

 

「…夜の病院って結構怖いな」

 

病院にまつわる怖い話って大量にあるから余計怖いんだよな。どれくらい怖いって?俺が車に轢かれたと思ったら目がたくさんあるなぞのばしょにいた時くらいだよ

 

「なんだかなぁ…右足がうごかねぇのはちょっと違和感があるわ…」

 

「うっさ!」

 

「…ようクソ」

 

「なんでうさぎが消えた?」

 

「もうやめてくれ。俺は眠いんだ」

 

「いやいや…姫の顔見ても吐かない人間なんて初めてだからね」

 

「あのね…そもそも俺は他人の顔を覚えにくいのよ。そのせいか俺も忘れられるけど」

 

「可哀想な」

 

「可哀想言うな」

 

一番悲しかったのはあれだな。両親に忘れられた時だな。もう顔も名前も忘れたけど…良いなぁ他人に覚えられてる奴。多分博麗さんも忘れるだろ。

 

「…あれ、博麗さんの顔が思い出せない…」

 

「あんな特徴的な顔を忘れる方が無理なはずなんだけどなぁ」

 

「とりあえず寝るから退いてくれ」

 

「わかったわかった。うっさっさ〜」

 

「…ようやく寝れる」

 

博麗神社

 

「…あれ、私、何を熱心に…?」

 

「あら霊夢奇遇ね。私もそう思ってたのよ。なんか釈然としない記憶があるのよね」

 

「…あんたと一緒だとか絶対嫌だ」

 

永遠亭

 

「…八雲さんの顔も…いかん忘れっぽくなって来てる」

 

☆翌日☆

 

「…なんだか…取れたようで取れない記憶が…」

 

「で、リハビリね」

 

「うえい」

 

「骨折した場合と一緒の処置だけど…折れてない方に松葉杖を」

 

「あいあいさ…んしょ…んしょ…これケンケンパの方が早くね?」

 

「バカ言わないで」

 

馬鹿って言われた。泣くぞこのやろう…さて、そんなことはどうでも良い。多分博麗さんも八雲さんも俺を忘れただろうから自由に動ける。やったね!

 

「うわっ」ガクンッ

 

「うっしっしっ…あれ?」

 

「大丈夫?起きれる?足元には気をつけて。石が転がってたら大変だから」

 

「今ので身をもって味わった…死ぬかと思ったぜ」

 

「あなた結構危なっかしい生活送ってんのね」

 

「いつもはもっとマシだ。幻想郷に来てからまだ1ヶ月も経っとらん」

 

「1ヶ月も経たずに足の骨が消えたと。そりゃ結構」

 

「…まったく酷いねぇ」

 

医者の部下の悪戯癖がものすごく酷い。多分明日くらいに処刑されんのかなって思うくらい。

 

「レーダー受信、カブトムシを見つけました」

 

「バカやってないでさっさとして」

 

ふざけたら怒られた…カブトムシ良いじゃん!と思ったけどそういやここら辺虫いなかった気がしてならんわ

 

「…あたしゃ生身の人間なんですがね」

 

「足の骨がない生身の人間は初めて見るわよ」

 

「辛辣!」

 

 

 

 

 

 




諦める主人公、好きだよ(告白)


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4話

はっきり言ってこれタイトル詐欺だなって思ってます。
が、それがわたしのフェチですのでご了承ください。


迷いの竹林

 

「…ふぅ…片足ないのがなんぼのもんじゃい!」

 

片足でも歩けるわ!ぬわはははは!馬鹿め!…いや待てよくよく考えたらここ落とし穴だらけだった気が…

 

「とりあえず…あの三人には迷惑がかかるけどまぁ良いよね…あれ、顔出てこない」

 

翌朝

 

「…結局神社に来たわけだけど…疲れた」

 

「あら、どちら?」

 

「そちらでござんす。足がもうきつい…」

 

「…帰れ!」

 

「なんで!?」

 

俺客だよね!?客なんだよね?…美的感覚があべこべになってるからこの反応?割と訳あり?割とわかめあり?

 

「…全国無責任時代!」

 

「何言ってんだこいつ」

 

それが当然だろうな

 

「…ちょっとお部屋失礼しますね」

 

「あーそこ空き部屋だから良いわよ」

 

「空き部屋…さて、ここらに虫取り網が…あった!」

 

「え?いつのまに虫取り網が?」

 

「ガチで忘れてんだな…俺は養子。まあ多分忘れるだろうけどそこらへんで虫取りしてくるから襲われたら助けてね!」

 

「…わかった?」

 

「それいけぇぇぇぇ!!」

 

「…既視感…」

 

「おりゃ!おりゃ!全員に逃げられた!?」

 

「…超絶下手くそじゃんか!?」

 

さてそんなことをしているうちに宴が始まったらしい。主催は誰なのか知らない。

 

「人混みは苦手だね〜…あらよっと」スカッ

 

ツクツクボーシww

 

「…ツクツクボーシってセミだっけ…?」

 

ミンミンうるせえ…あ!ミンミンゼミ忘れてた!ミンミンゼミも捕まえよう!

 

「どこだミンミンゼ…ん?」

 

「こんなところで一人何やってんのよ」

 

「何って虫取りだぞ?」

 

「そうキョトンとしないでな…こっち来なさいよ。宴やってんだから」

 

「人混みは嫌いでね。…ほっ」パシッ

 

「気乗り悪いわね。ま、いつでもいらっしゃ…ここ眺めいいわね」

 

「そうなの?俺は眺めとか知らな…カブトムシ!」

 

「あんたは夏休みの男の子か!」

 

「いいじゃんいいじゃん。童心忘れるべからずよ」

 

「初心でしょうが」

 

…で、この人誰だっけ。いや知り合いじゃないな。名前を聞くのも面倒だし…そのままでいいか。

 

「わたしは十六夜咲夜。ここ座らせてもらうわよ」

 

「…訂正すべきだったな。人が嫌いだ」

 

「あら残念」

 

十六夜咲夜…なんでか聞いたことがある。確か時間を操れるんだっけ。吸血鬼かよと思うが主人が吸血鬼らしい。かまわんっっ殺せっっ

 

「ていうかもうお月様がてっぺんに…」

 

「あなた帰らないの?」

 

「帰る場所もねえしあったとしても多分そこは空き家扱いだし」

 

「…ふーん」

 

「おーい咲夜〜。男捕まえてなにして…眺めいいなぁ」

 

「あら本当ね。従者なら伝えて欲しかったわ」

 

「失礼しましたクソお嬢様」

 

「げっカメムシだ!」

 

「!!」

 

「ちょっ近寄るな!」

 

「へ?カメムシ?」

 

「あげる!」

 

「え?あ、ありが…くさっ!」

 

あぁ…もう最悪。手が臭くなった。消臭力でも取れないこの匂いは捨てておけ。いつの間にか消えてら…さて気を取り直して続きだ!

 

数分後

 

「妖怪に捕まったっていうか力強いなおい!」

 

「ガルルルルルル」

 

「…鼻!」

 

「キャウン」

 

動物は鼻が弱点(サメやクマがそうなので多分大体がそうだと思う。人間も鼻が…?)

 

「…さて。そろそろ神社に戻って野宿と行きますか!」

 

神社<もう誰もいませんね

 

「あらら誰もおらんくなった。良いやここで寝かせてもらうか」

 

翌日!朝!

 

「…んがっ…よし、虫取りだぞ!」

 

人間は水が無ければ三日で死ぬ!それまで俺は虫取りを満喫する!そうすりゃ良いんだよそうすりゃ!

 

「…カブトムシっていうかキウイじゃねえかこれ…」

 

意外!!カブトムシはキウイだった!?

 

「んなわけあるか!…どうしたもんかなぁ…」

 

「こんな醜い顔がある神社に何か用?」

 

「お、昨日ぶり」

 

「は?初対面でしょ…」

 

「んりゃまそうだった。野宿しに来た!」

 

「帰れ」

 

「帰る家がないからここにいるんだろうが!」(ガチギレ)

 

「紫、式神に襲わせなさい」

 

「藍、出番よ!行け変態狐!」

 

「コーン!」

 

「…何、あんた誰?俺死ぬの目的だから帰ってくんない?」

 

「やはり藍のような醜い顔ではダメか」

 

「…俺とあんたの美的感覚はあべこべよ〜!」

 

危ないデデデ!吸い込みよ〜!ってテンポで話すがいくら忘れっぽくても昨日のこと忘れるか?…あ、俺は忘れるからなんとも言えねえや

 

「今なんて言った?」

 

「だからあべこべって」

 

「行け藍!」

 

「息が荒いキモい!」キック!

 

「ハァ…ハァ…!これもまた良き…!」

 

「うわっ気持ちわり!ちょっやめっ嫌だってだから嫌なんだって!」

 

八雲藍…八雲紫の式神。狐の擬人化だと思ってる。発情期はないが毎日が発情期。好きな言葉は腹上死。意味は…言えねえや!

 

数時間後

 

「ひー…はー…疲れた…」

 

「満足しました!」

 

「目の前で交尾見せつけられてなんか腹立つんだけど」

 

「満足したようね。帰りなさい」

 

「はい紫様!」

 

「…あっがっ…かっ…休憩させて…」

 

「とか言ってるけど」

 

「神社で預か」

 

「それは嫌だ!」

 

「…紫、クソナガテングザル持ってきて」

 

「お祓い棒ね?」ホレホレ

 

「…バッターフルスイング!」カッキーン!

 

「うぎゃー!?」

 

その後、紅魔館に小規模な事件が起こったという。

そんな噂が立ったようで実は池にボチャンっ!ってなっただけだという。

 

霧の湖

 

「…死ぬ…」

 

「大ちゃんこれどうする?」

 

「うーん…多分死んでるよね…」

 

「凍らせちゃお!」

 

「そうだねチルノちゃん!」

 

「殺すな!」

 

「生きてる!?」

 

 

 

 

 

 




文字数が2121といい感じなのですこです


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5話

はっきり言って自分でも何を作ってるのかわからない
ボーボボをしようとしてドラゴンボールになってる感じ


霧の湖

 

「よう…蚊?」

 

「蚊じゃないです妖精です!」

 

「どっちかっていうと蚊よりもてんとう虫だよね」

 

「あ、ミンミンゼミ」

 

「木に張り付いてれば良いの?」

 

「構わん俺はねる」

 

さあ!みんなも一緒に身体をくねらせてはねよう!ピチャピチャはねよう!空飛べねえからこうやって充実してます!

 

「あ、やっぱ無理寝る」

 

「跳ねるのをやめた…」

 

「パワーポイント切れかな?」

 

「チルノちゃんそれ絶対外の世界の言葉だよね?」

 

チルノ…チルノ・パースクリット。知らない人を騙せそう…基本的に良いやつ。マジで。これだけは信じてくれ。

大妖精…ダイ・ヨーセイ。変な名前ついているが関係ない。知識がついたチルノ

 

「私の紹介文ひどくないですかー!?」

 

「うるせー!」

 

「凍らせるぞ?」

 

カエル<カチンコチン

 

「ヒェッ」

 

大人しく寝るか…

 

数時間後…つまり夕方!紅魔館では!

 

「男の人が死にかけだったので拾って来ました!」

 

「それ寝てるだけよ」

 

「えぇ!?でも水分不足そうだし!」

 

「…そう」

 

今ここで健気にはしゃいでいるのは紅美鈴。名前に紅がついているから雇われた。実力は知らない。

 

クールな人は十六夜咲夜。メイド長とか冥土長とかパッド長とか言われてる地獄の長。

 

「…あのすいません起きてるんで下ろしてもらえます?」

 

「あ、はい…」

 

「あら、びっくりしたわね。私たちを見て吐かないなんて」

 

「…目隠ししてるんで大丈夫。あ〜…だ」

 

「お邪魔しまー…咲夜、いくらなんでも宴会から持ち帰りはダメだと思う」

 

「宴会で私男と出会ったかしら…?」

 

「霊夢に続きこんな状態かぁ…変だな」

 

そうつぶやくのは霧雨魔理沙。名前が日本人っぽいが金髪だった気がするので日本人じゃない

 

「何もおかしくはねえぞ」

 

「ん?じゃあ私の勘違いってやつか?」

 

「人に覚えられるのが大の苦手でね。人の顔を覚えるのも苦手なんだが…顔を忘れると不思議にみんな忘れちまう」

 

「自分で自分の顔忘れたら終わりじゃね?」

 

「…確かに」

 

大丈夫。思い出さなければ大丈夫。今自爆スイッチ手にしたけどまだ大丈夫。

 

「で、何?目隠ししてるから多分忘れられることはないと思うけど…なに?」

 

「あー…こっち来て」

 

「?どした?言っておくが俺の目隠しを外そうものなら絶対抵抗するからな!」

 

「そんなことしないわよ!」

 

主人の間

 

「…咲夜、いくらなんでも男を攫うのはないでしょう」

 

「美鈴が拾って来たもので」

 

「マジでか。うーん………なんか心当たりは」

 

「ここ二日間水飲んでないの思い出した…水飲ませて」

 

「咲夜」

 

「はいはい」

 

「おお、あざます」

 

「…で、どうしましょ?」

 

「館で働かせるのは無理でしょうね。それに働かせたら博麗の巫女が黙ってないでしょうし」

 

「…え?どゆこと?」

 

「男が働くのは禁止されてるのよ。力仕事も女性がやってるわ」

 

「…この世界の基準がわからん…」

 

「ま、そのうちなれるわよ」

 

「決めたわ!貴方をここに住まわせます!」

 

「…生活できないけどね」

 

「んなもん咲夜にでも頼むわよ。とにかく、そういうことに」

 

「するかばーか。ったく真面目な話かと思ったらこれかよ」

 

ボーボボ並みに訳のわからんやつだ…頭でも打ったのか?いや打ったんだろ。そうじゃなきゃあそこまで頭はいかれない。

 

「…つうわけで外ふらつくから。そんじ」

 

「行かせないわよ」

 

「え?」

 

「主人の命令は絶対なの。ごめんなさいね?」ボソッ

 

「…え?」

 

「…咲夜に横取りされる前になんとかできれば良いけど」

 

全くもって意味がわからん。急に匿うって言われて拒否したら強制イベントだったって話、聞きたいか?ああそうだな。今お前は聞いているんだったな。すわんすわん

 

空き部屋

 

「…え、あれ、目隠しが外せない…あれ、どゆこと?」

 

「まぁ目隠しを起きた後やったということは必要なんでしょうし…くっつけておきました♪」

 

「風呂は?」

 

「わたしが務めさせていただきます」

 

「おかしいよね。うん、おかしいよね絶対」

 

「運動などはこの私めに」

 

「そろそろ怒るよ」

 

「…何かご無礼なことを?」

 

「すごいね、今まで無自覚だったなんて先生驚きだよ。もう怖いよ」

 

「暗闇で恐怖を?私はここにいますから安心ください」

 

「人の話聞いてる?」

 

ダメだこの従者、話を全く聞かない。それどころか90度曲げて聞きやがる。一番厄介なタイプだ。

 

「…じゃあ怖いから抱き枕になって」

 

「抱かれるのはオマエダ」

 

「…ん、なんだこの…園児のような手は」

 

「園児って失礼ね」

 

「…だって見えないとそうなるもんなぁ…」

 

「どうかしましたかお嬢様?」

 

「別に。客人とうまくやれそう?」

 

「うまくやっていけそうです」

 

「ほほう俺の意思は無視ですかそうですか」

 

「そりゃあんた良い男がいたら捕まえる、これ自然の摂理」

 

てめぇらだけの摂理だろそれ。自然ってなんだよ。自然(自然じゃない)とかか?それ自然って言えるのか?ん?

 

「…ちょっとマジで疲れて眠いから寝かせて…」

 

「…客人が寝たから起きるまで待ってましょうか」

 

「ええ、そうですね」

 

「…そうやって人見つめて何が楽しいの?」

 

「人生が楽しい」

 

ああもう嫌だこいつらさっさと帰れ…ここがこいつらの家だったワロスww

 

「…おお!生きてたんですね!」

 

「待って生きてたんですねってどういう意味?俺死ぬところだったの!?」

 

「美鈴!余計なこと言わない!私だって男には手を出さないわよ!」

 

「あ、それは失敬失敬」

 

「…あ、なんだ女だったら死ぬところだったのか。安心安心…できるかぁ!」

 

 

 

 

 

 

 




はっきり言ってTwitterの通知に流れてくる画像が僕から見た悪魔です


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6話

段々と自分が自分ではなくなっている気がしてならない。
この作品の前では自我すら無に帰るのか


紅魔館

 

「…すいませんね十六夜さん。なんか全部任せちゃって」

 

「良いのよ別に。貴方ができないなら仕方ないしそれがここの常識だし。あ、トイレとかも私が」

 

「いやそれは自分で行ったほうがいいよね」

 

他人にケツ見せるとかそれどんな変態?露出狂?変人?

 

「もう良いですよ。去った去った」

 

「あ、そう?それじゃ、何かあったら大声で呼んでね。近くで視姦してるから」

 

「呼ぶ意味あります?」

 

廊下

 

結局あのメイド何がしたいんだろうか?と星のカービィエアライドとアニメはどっちが先だったかを思い浮かべながら外に出る。

 

「…視線は感じないから多分誰も居ないはず…手当たり次第歩いていくか…ん?なんだこれ。壁か?随分と狭い廊下だな…」

 

「ねーアレ見て」

 

「うわ…何アレキモ。音速で走り回ってんじゃん。あ、止まった」

 

「…確かこの部屋だった気がするけど…そうであってくれ!」ガチャッ

 

「あれメイド長の部屋じゃない?」

 

「…本当だ」

 

メイド長の部屋

 

「…誰かいるのか?香水みたいな匂いが…そうか別の部屋だったこりゃ失け」ガシッ

 

「女の部屋に入ってきて許されるなんて思わないでね…?」

 

「十六夜さん…ごめんなさいまじ許して勘弁!」

 

「誠意を表しなさい」

 

「…ごめんなサイドステップ」

 

「誠意を全く感じなかった。よって罰としてアレ見せろ!」

 

「…アレ?漢気?アレって何?」

 

「アレはアレよ…その…ち…」

 

「ちんこか!」

 

なんだこのメイド長マジで俺の知ってる女とはあべこべだぞ。男子女子があべこべになってんのか?

 

「…それじゃ、俺は自分の部屋に」

 

「見せて」

 

「うぐっ…なんで」

 

「お嬢様が知りたがっていたからよ。とんだ性癖の持ち主ね」

 

「自分の主人にそんな言い方ってある?」

 

その後チンチンは見せてやりました。本人呼んでくればいいのに恥ずかしくてそれどころじゃなかったって。写真撮ってた

 

「…今思えば…俺幻想郷に来てから三日四日でレイプされてんだよなぁ…八雲紫みたいな名前…誰だっけ」

 

「だいじょーぶですかー!?心配なので見に来てやりました!」

 

「そ。俺眠いから寝る」

 

「そんな運動不足じゃ太っちゃいますよ〜!太極拳しましょうよ!」

 

「目が見えねえ(布で覆われて)のにどうやってやるんだ」

 

「布外せば良いじゃないですか」

 

「あんた十六夜さんが何したか覚えてる?」

 

「接着剤でくっつけたんですっけ」

 

「そうよ。外したくもねえが外せん」

 

「それは失礼しました」

 

全く…ん?女に生理ってあるんだよな。授業で聞いた。あべこべだとどうなってんだ?やっぱ立場だけが変わってんのか?

 

「…生理ってあるの?」

 

「生理ですか?ありますよ!その時に男性とセックスするんです!合理的だとかなんとか」

 

「…どうやら俺は世界線を間違えてしまったらしい。全く分からん」

 

「えへへー♪」

 

畜生無性にこの美鈴さんって人の声が頭の中に響きやがる。なんだかよく分からないが十六夜さん呼んだら多分視姦されるんだろうな。

 

「…とにかく寝るから少し静かにしてくれます?」

 

「わかりました。ちなみにお嬢様から聞いたんですが抱き枕が欲しいって言ったの本当ですか?」

 

「…本当だよ。全くここの主人は何考えてんだか」

 

「それじゃあ私が抱き枕になります!」

 

「ブフゥっ!けほっけほっ…!何言ってんだあんた!?」

 

「良いじゃないですか!ボンッキュッボンッですよ!あべこべなら美しい形ですよ!」

 

「そりゃそうだけども!」

 

「それに…」

 

「ん?」

 

「セッ」

 

「流れでセックスしようとか言ったら抱き枕要りませんから」

 

「まだ何も言ってないじゃないですかー!?」

 

「なんとなく予感がしたんだ許せ」

 

なんとなくだけど襲われそうな気もするので帰れ。門番に戻ってくれ。俺の平穏な眠りを妨げようとしないでくれ

 

「…十六夜さーん!」

 

「カメラカメラ…」パシャッパシャッ

 

「おい待て誰だ今のカメラのシャッター音」

 

「私ですけど何か?」

 

「十六夜さん…!」

 

「咲夜さん、これ可愛いですね」

 

「当たり前よ。視姦するのが楽しみね」

 

「…顔隠そ」

 

「おっと隠させませんよ。ほらカメラ目線カメラ目線」

 

「ナイス美鈴」パシャッパシャッ

 

…待ってくれ誰か俺を助けてくれ。いつもこんなんじゃ俺自身死ぬっつか生きれん。助けてくれー!

 

「助けを呼ぶ声が聞こえたのならば!」

 

「さいきょーのあたいが出ないわけには行かないな!」

 

「愛と弱者を守るため!」

 

「最強の名を貫くため!」

 

「子供と妖精な正義役!」

 

「チルノ!」

 

「大妖精!」

 

「ロケット団か貴様ら!それなら俺も」

 

「やめなさい」

 

…いやまあ著作権とかそういうので確か禁止されてましたけど。それでもホワイトホール!までは言って欲しかったな。せめてホワイトホールまではね。

 

「なーんてね♪」

 

「そーなのかー!」

 

「ソーナンス!?ソーナンスがいるのか!?ニャースもいたぞ!?」

 

「やめなさい!」ペシッ

 

「イテッ…」

 

叩かれた…

 

「…で、何貴方たち。彼はもう私たちのものよ」

 

「おい待ていつのまに所有者が決まってんだコラ」

 

「何言ってんだお前…アタイが正義だからだ!」

 

「…チルノちゃんの相棒だから!」

 

「その二人の仲間!リグル!」

 

「そーなのかー!」

 

リグル。虫みてえな感じのボーイッシュな大妖精。

そーなのかー・ルーミア。妖怪らしいがそーなのかーの一言しか喋れない。そーなんだ…?

 

「あっ待って君たちせめてホワイトホールを言って」

 

「むむっ!話がわかるなお前!」

 

「あったりまえよ!」

 

 

 

 

 

 

 




ロケット団大好きです


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7話

投稿ミスって変な順番になりかけちゃった☆
消してもう一回投稿しなおします(絶望)


紅魔館

 

「…きてやったわ人間風情が」

 

「おーなんか今不穏な声が聞こえたなつか今人間風情って言った?」

 

「て言うか…最近冬が抜けないのよ。もう4月にもなるって言うのに雪が降ってて」

 

「俺は何も見えねえが空が赤くなったのと同じようなもんか」

 

「…ああ、異変ね。咲夜に行かせようかしら」

 

「でしたらお嬢様、私は彼を連れていきたく」

 

「よし美鈴に頼もうか。咲夜はどうやら行きたくないらしい」

 

…ん?異変って…何?ああいう空が赤くなったりするのが度々幻想郷に起こるの?ちょっと勘弁してよー!

 

「別に良いですけど」

 

「ほら、良いって言ってるじゃないですか!私おんぶしていきますからね!」

 

「お前よくOK出すな…道中襲われても知らないからな」

 

「まぁどうせご都合主義って奴に飛ばされますよへーへー」

 

…ご都合主義とか何言ってんだこいつ。頭でもイカれたか?物語じゃねえんだぞ…ん?妖怪いるから物語なのか?

 

冥界 ご存知の通り消し飛びました

 

「はぁ…目が見えないと今膝下に何があるかもわからんのよなぁ」

 

「ん…ん?」

 

「不便ったらありゃしない。お、起きましたか?」

 

「剣士たるものいつ如何なる時でも平常心をををを」

 

「!?大丈夫か!?おい!?生きろよ!?」

 

「いえ、問題ありません。なので膝枕をあと数時間ください」

 

「え、えぇ…?」

 

文字通り足の感覚がなくなり立てなくなりました。十六夜さんにお姫様抱っこされて帰った。普通にキツい

 

紅魔館

 

「…目が見えないとかなり苦痛。誰がそこにいるな!」

 

「な、なんでバレた!?時間を止めて来たはず!」

 

「…その声は十六夜さんか」

 

「え、ええ。まぁそうですけど」

 

「逆に聞くけど香水の匂いがするのになんでバレないと思ったの?」

 

「出来る女は男にモテると聞いたので!」

 

「…十六夜さんって多分残念な美人って奴だよね…」

 

そう一人哀れみってたらもう一人来客が来た。足音は…しない。え、何それ空飛んでんの?怖い。あ、もう一人来た。こっちは普通だ…

 

「この子が妖夢の言ってた…?」

 

「えぇ。紅魔館のメイドに…ん?」

 

「…私が既に彼を食べ尽くしたから食べ残しはないわよ!」

 

「待て目隠しプレイってどんなプレイだなんで俺は全裸なんですか十六夜さん!」

 

「…困り顔ktkr…!」

 

「そんな現代のやつなんか言ってないでさ!」

 

「…どうやらお楽しみの途中だったようですね」イラッ

 

「フフ…♪それじゃあ私はお皿を…」

 

「残念でした〜!お皿もいただいてます〜!」

 

「…さむっ…」

 

「今度宴会あるから博麗神社行くけど貴方来る?」

 

「行く!」

 

「…流石に全裸だと襲われるから服着てね?」

 

「ア、ハイ」

 

博麗神社!宴会!

そしてキャラ紹介!西行寺幽々子!死を操るヤベーやつ。おぱがでかい

魂魄妖夢!見習い二刀流剣士。二刀流武士であった宮本武蔵は剛力だった。おぱは…ノーコメント!

 

「…宴会ねぇ」

 

「お、久しぶりだな?」

 

「えーとこの声は…誰だ?」

 

「私は霧雨魔理沙!」

 

「霧雨ね。了解…して俺は酒を飲めないんだが」

 

「それじゃあ水でも取ってくるわ」

 

「お持ちしました」

 

十六夜さんあんたには言ってない。そして微かに匂う酒の匂い。あんた酔っ払ってるだろ。

 

「まぁ…いただきます」ゴクッ

 

「…ウェーイ!咲夜お前やっぱイカすな!」

 

「フフ…酔っ払ったフリをしてお酒を飲ませる大作戦成功!」

 

「にしてもみんなこっちをチラチラ見るだけで何も言ってこないな」

 

「そう言うものよ。ささ、酔っ払ったらどうなるのかしら?」

 

「あの…すいません、布団とかってあります?」

 

「…あるぞ。ここに一つな…おい、霊夢」

 

「何?そこに座れば良いの?」

 

「えーとあと一人…異変の首謀者にでも頼むか」

 

「面白いことやってるわね〜♪」

 

「ちょっと幽々子〜?私を置いて何を…そこの霧雨場所を交代しなさい」キリッ

 

「…あれ、まだ用意できてないんですか…?」

 

「…わかったよ。譲るから隙間から武器みたいなのを取り出さないでくれ」

 

翌日

 

昨日の記憶がない…ここがどこかもわからない…帰ったっけ帰らなかったっけ…どうだったかな…?

 

「ん、俺どこで寝て…あーやっべ思い出せぇ!?」ドサッ

 

…布団(多分)から落っこちた。ベッドか?それとも…いや、体に何もかかってなかったから多分…」

 

「十六夜さーん…十六夜さーん!…おかしいなぁ」

 

「んぅ…?あら養子じゃない…?ん?養子って誰だっけ…」

 

「…博麗さんか。十六夜さんってそこいる?いたら起こしてくれると助かる」

 

「咲夜?ああ、いるわね確かに。起きなさい、おーきーろー。…ふん!」モミィッ

 

「あぎゃぁ!?ちょっと胸は死ぬ!胸は死ぬって!胸はダメだってばアッーーー!」

 

 

数時間後紅魔館

 

さて紅魔館に戻って来た。美鈴さんが「はろー」って言って来たが知らんぷり知らんぷり。寝て過ごせこのやろう

 

「…大丈夫ですか?」

 

「道中彼が寝ぼけたのか『んー…んー!』って言って来たもんだから…」

 

「ああ、なるほど…」

 

おい待てなんか今絶対あっちゃいけない言葉があったろ。俺そんなこと言ってたのかよ。マジかよ

 

「…良いや、眠くなって来たし。お休みなさい」

 

「ええお休みなさい…さてと。パチュリー様に伝えておく?」

 

「パチュリー様とこの人顔合わせたことないですから…どうやって説明するべきかなぁ」

 

まるで結婚の挨拶に行く夫婦のように彼女らは戸惑っていた。相手は動かない大図書館なのだから。

 

???

 

「…レミィ…私は認めないわよ!」

 

「なんでよ!?」

 

ただし、既に図書館では結婚する娘と父の喧嘩のようになっていたことは数人しか知らない。

 

 

 

 

 

 




はっきり言って紅魔館より神社の方が好き。
次回、図書館は出てこない!
デュエルスタンバール!


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8話

投稿時間間違えちゃった♡
能力に影響されない子ほんと好き


紅魔館

 

「…脱出したいけど目が見えん」

 

「うぃー!」

 

「うーむ俺の部屋はなんでこうも人が窓を破るのか」

 

「あれ!?久しぶりだね!なんでこの世界にいるの!?」

 

「あ?誰だよお前…えーと…ん〜…?」

 

「覚えてないの?私、蓮子だよ!」

 

「蓮子…蓮子…ああ、思い出した思い出した。うん、思い出した」

 

「…てかなんで目隠ししてるの?」

 

いや、覚えてないの?って素振りから俺がここに来る前の人間だと思うんだがなんでここにいるの?

 

「私の夢の世界なのになー…」

 

「どゆこっちゃ」

 

「とにかく、久しぶりですね!急に大学から居なくなったから心配したんですよ?」

 

「…ああ、完全に思い出した。お前か。顔覚えてないけど」

 

「酷いですね!」

 

思い出した。大学の後輩だ。京都にいた時だっけ。そうなるとなんでここにいるのかを聞きたくなってしまう男の子だもん

 

「私ね、あれからなんでか大学内でいじめられちゃいまして」

 

「そうか。俺なんか大学から居なくなったことにされてんだぞ」

 

「一緒ですね。でもメリーがいたおかげで自殺までは行きませんでしたよ。めげずに大学行ってます」

 

「そうか。そりゃよかったな。で、お前の相方のメリー…だっけな。そいつは今いるのか?」

 

「えと…メリーがこっちに来てるんですよ」

 

「???」

 

メリーって確か俺の知ってる奴だと常識人で心配性な子だと思うんだが…?果てよくわからんなこいつは。

 

「なんでも良いからこの館から出してくれ。周りが見えんから迂闊に歩けない」

 

「良いですよ…そういや先輩って何歳でしたっけ」

 

「お前らと出会ったのがもう二十歳過ぎだったから…ここに来たのは25歳だろ。それから何日が経ってんだか…一年は経った気はする」

 

「そうだったんですね。ちなみにみんなから忘れられてもパソコンのデータには忘れられてなかったですよ」

 

「話の切り替えがマリカーで一回転するくらいなんだがどういうこと?」

 

「先輩が突然消えたから探してたんですよ。メリーと一緒に…偉いでしょ?」

 

「はーもうわけわかんねぇな。とりあえずこのでかいベットから立つから肩貸してくれ」

 

そういや蓮子って扱いが面倒な奴だったな。子供っぽくて撫でられるのが好きで…幼稚園児だなこれ。頭は俺より良いのに…

 

「?おい、布に何当ててる?」

 

「ハサミです。布切れば顔見れますからね」

 

「…やっぱお前面倒くさい女だな。立ったからまず肩を貸してくれよ」

 

「わかりました!」

 

なんだろうか。元気いっぱいなのは良いんだがどうしてもフン○リケ○タリが流れてくるのは何故だろう。いや、あれは元からああいう歌だったな。

 

「っと。やっぱり不安だな。お前頭はいいのに性格が子供っぽいから…って大学の時毎回言ってたか」

 

「毎回言われてましたよ!んじゃ布切りますね!」

 

「頼むわ」

 

さてこの館にぶっ飛んでから何日経ったのかを見定めましょうぞと。

 

「ちょきん!」

 

「掛け声おまえ古いよな…よし、バッチリ見える。んじゃ脱出じ…ここって何階?」

 

「それはわからないけど目測10mはあるかな…」

 

「お前怪我しなかったか?」

 

ていうかここ10mあったとしてお前どうやって窓割ってきた?魔法使いか?空飛べる?舞空術使えちゃうパターン?

 

「ちなみに!はしご使って登りました!」

 

「そのはしごは?」

 

「…倒れてますね」

 

「ハハッ誰か助けてクレメンス」

 

「ですがここは私にお任せを!これでも山登りの経験ありですから!富士の樹海に行ったこともありますし!」

 

「お前怪我しなかった?ほんと危険だからやめような?」

 

「さて行きますよ二郎先輩!」

 

「だからお前俺は養子だって言ってんだろ!」

 

なんでこいつは俺のことを覚えている上にあだ名すら記憶に残してんのかな。記憶力そんなすごいのかなこいつ。

 

「よし…じゃあおんぶしていくんで捕まっててください」

 

「頼む…ん?これ誰かに見られたらドッキングしてるように見えないか?」

 

「知りません」

 

今なんかこいつ冷たかったぞ。でもメリーも俺のこと覚えてんのかなぁ。懐かしき大学の思い出が蘇るぜ…蓮子に名前付けられた記憶しかねえや

 

「…一人だと楽なんですけどね…!」

 

「大丈夫か?マジで無茶はするなよ?」

 

「先輩私のこと好きなんですか?さっきからすんごい心配してますけど」

 

「俺は無茶をしてクライミング中に腰の骨折った奴見たからな。後遺症でやばいことになったやつもいるからな」

 

「やっぱ先輩私のこと大好きなんじゃないですか」

 

「誰がお前なんか好むか」

 

グダグダ言ってるうちに下り終えた。蓮子が疲れたと寝転ぶが疲れたって程度じゃ済まなかろう。

 

「…蓮子、早く人がいる場所に行くぞここじゃ死ぬかもしれん」

 

「そう言うわけには行きませんよ」

 

「お前はポケモンの対戦不可避トレーナーか」

 

「あれ害悪ですよね!」

 

「…そこの不細工、彼を離しなさい」

 

「嫌です。ようやく見つけたんですから」

 

「何言ってんだお前気持ち悪いな…腰から拳銃!」スッ

 

「これは…戦うってことでいいのかしら?」

 

「俺自身人殺しは初めてだ」

 

「先輩いつ拳銃なんか買ったんですか?」

 

「Amazonで売ってた」

 

「嘘でしょ」

 

さて…これ自殺用に買ったから1発しか弾ないんだよね。流石に後輩の前で恥ずかしいことは出来んから…

 

「では、削ぎ落とさせてもらうわ」パッ

 

「折り畳み式スナイパーライフル装備!」

 

「マジでどこから買ってるんですか!?」

 

「Amazonで20万でモデルガン売ってたからね。拳銃は男のロマンよ!」バーン!

 

「今度は逃げれないようにしな」

 

「はいそこぉ!」ブンッ

 

「うわっ危なっ!?」

 

「急に野蛮になったわね…」

 

 

 

 

 

 

 




せ、戦闘シーンがあるだって!?そんな馬鹿な!?


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9話

逃げるしかないでしょうに…


紅魔館門内

 

「ハッハー相手が弓ならどれほど良かったでしょう!」

 

「ナイフはいくつあっても困らないのよ」ブンブンブンブン

 

「うわっぶね!…紅魔館の中へ逃げるぞ蓮子!」

 

「ちょっあんな化け物がいるだなんて聞いてないんですけどぉぉぉぉ!?」

 

俺だって聞いてねえよ!聞いてねえけどやるしかねえのさ!紅魔館の中で一番役に立ちそうなもん持って逃げるしかないだろ!

 

紅魔館

 

「ひー!」

 

「し、死ぬ死ぬ!」

 

「私から逃げれると思わ」

 

「スナイパーホームラァァァァン!」ブンッ

 

「っ!?」ドゴッ

 

「鈍い!パーティテーブルとかあるか蓮子!?」

 

「パーティテーブル…あ、ありました!」

 

「させないわよ!」

 

「空振り上等ドロップキーック!」スカッ

 

「もらった!」

 

「あぁぁあぁもう重い!」ブンッ

 

「え?」

 

テーブル君<お、これは綺麗なメイド長!

 

「あっ!」

 

バギィンッ!

 

「…ありゃ鼻が痛くて泣く泣かないってレベルじゃねえわな。よし、テーブル一つ持った!正面から突破口を開くぞ!」

 

「そんな先輩無茶なー!?」

 

「この鉄製の奴なら多少のナイフでは壊れんだろ!追い討ちかけてから行け!」

 

「了解!蓮子プレス!」ドンッ

 

そうだ。こいつ俺と同じような性格してるからサークルにも入ったんだ。すっかり忘れてたな…

 

「よし…じゃあ行くぞ!」

 

「おー!」

 

紅魔館正門

 

「…なんか中凄いことになってます?ちょっと扉開けて…って!?」

 

「どいたどいたどいたどいたぁ!」

 

「先輩が通る道だどけー!」

 

「女美鈴!覚悟を決めての正け」

 

「どけー!」バンッ

 

「あふんっ」ドサッ

 

「行きますよ先ぱーい!」

 

「あーばよー!十六夜のとっつぁーん!」

 

「ルパンダサーン!」

 

人里

 

「…つ、疲れた…」

 

「途中でテーブル捨てたのに疲れるなんて…はぁっ…先輩高校何部でした?」

 

「無所属だよ…あー死ぬかと思った〜…で、メリーはどこにいるの?」

 

「さぁ?」

 

メリーさん…どこ?どこ行ったん?何かあったっけ?あーあんま覚えてねえな。無理だ思い出せん

 

「…とりあえず飯行こうぜ」

 

「お金あるんですか?」

 

「ここでは男は事実上のヒモになってる。働かせないんだってさ…」

 

「へー…お金ないじゃないですか」

 

「こんなこともあろうかと…紅魔館の金盗んできたぜ」

 

「さすが先輩!って犯罪してるじゃないですかヤダー」

 

「いや、小遣い的な感じでもらってたんだよ。さてとこれで飯でも食いに」

 

「あ、先輩」

 

「…なんだ?」

 

「メリーがいますよ」

 

「本当じゃん…おーいメリー」

 

「あ、こんにちは先輩!でもなんで…?ここって私の夢の中じゃ」

 

「…あー、つまりこう言うこと?」

 

キャラ紹介やってくぜ!

宇佐美蓮子。ボーボボまでは行かないが精神年齢10歳。化学の力で幻想郷に入った。かがくのちからってすげー!

マエベリー・ハーン。常識人。結界が見えるヤベー奴。そのせいで幻想郷に入った。個人の能力ってすげー!

 

「…ってことか?」

 

「まー…私は夢だと思ってるけどここは実在するってわけ?」

 

「そうだよ!私はトトロに『メリーの居場所に連れて行って!』って言ったら」

 

「待ってそれトトロが私の居場所を幻想郷って言ったの?やばない?それやばない?」

 

「ま、なんにせよここは実在する場所。そこにメリーが夢で迷い混んで俺は連れてこられて…お前は自力か」

 

「怪力お化け!」

 

「全くもう蓮子ったら…」

 

「さて…さっさと帰る術を見つけないとね!」

 

「帰る術?そりゃ確かここの巫女さんに頼めば返してくれるはずだぞ」

 

「え?それマジ?」

 

「よーし蓮子!メリー!イクゾー!デンデンデデデデンデデデデンカーン!」

 

「よっしゃ競争じゃあ!」

 

「ちょっと私そんな運動神経良くないんだけど!?」

 

「それじゃあ俺がおぶっていく!」

 

「そんな先輩を私がおんぶする!」

 

「おい待てそれは流石にないだろ」

 

「やっぱり?」

 

…俺と似てるってことはこう言うとこも似てるってことなんだよな…はー腹立つわぁ…とりあえずこいつら返して俺もう寝よ

 

「走れ走れー!」

 

「ちょい君たち」

 

「ん?」

 

「え、なんですか?」

 

「…警察?」

 

「違う違う、なんで君たち男いじめてるの?」

 

「…ちょっと頭おかしいみたい」

 

「え?」

 

「いじめてるように見えたかしら?」

 

「え?え?」

 

「よーし蓮子、メリー!いくぞー!」

 

「え、あ、ちょっと公然猥褻罪〜!」

 

「…あいつやっぱ頭イカれてんな」

 

「先輩ほどではないと思います」

 

「なんか言った?」

 

「いえ、なんでも!」

 

(目的地の)場所知らねえ!道知らねえ!どこの方向か分かりもしねえ!地図もねぇ!スマホもねぇ!あったとしても圏外表記!あーオラこんな世界嫌だ〜こんな世界嫌だ〜♪

 

博麗神社

 

「…おい、挨拶してやれよ」

 

「あらイケメン。で、そこの後ろの不細工な方は…?」

 

「…八雲か…この二人外の世界に返してくれる?俺も帰りたいけどそうは行かなくてさ」

 

「この二人を?良いわよ!こんなクソ汚いゴミにも劣るような女を外の世界へ送るならね!」

 

「ひどい言われようね私たち」

 

「せーんろは燃える〜よ〜!」

 

「ちょっと蓮子?」

 

「…よろしくお願いしますわ」

 

〜数時間後〜人里

 

「…あー疲れた。足パンッパンッ。さて周りを見渡すとそこには不細工ばかり。いきものがかりかな?」

 

「ちょっとお兄さん。私たちといいことしない?さっきは変なブサイクと一緒に」

 

「ふんっ!」バギィッ

 

あっぶねー…思わずモデルガンでぶっ飛ばすところだった。あー肘でやっちゃったけどまぁ許されるだろ。死にはせんだろうし…

 

「いっつ…!」

 

「ウチの可愛い後輩に不細工…?お前の顔面は美人でも中身はうんこのこびりついた大腸だな」

 

「なんですって!?」

 

「あ、すいませんこの駄菓子を…とりあえず2個」

 

「了解。一つおまけしとくよ」

 

「ありがと!」

 

「待ちなさい!私に不細工だなんて…人里の権力者が」

 

「ねぇちょっとうるさいしキモイから喋んないでくれる?てか近寄んな」

 

「んなっ!?」ザマース!

 

 

 

 

 

 

 




ジ・アース!


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10話

やぁ月のみんな。
俺たちは今、地球侵略に夢中なのさ!
分かってるわ!でも自転車で地球に行くなんて絶対に無理!


人里

 

「…はぁ…死ぬかと思った」

 

初手あんな不細工まみれのクソ尼に追いかけられるなんてな。もしもこれが現実世界で起こったら…?うっ吐き気と目眩が…

 

「…かぁ!いくら考えてもダメだな。さて、帰ってきたぞ謎の人里と行きたいが帰りたくなかったなこりゃ」

 

「…誰?」

 

「おわっ!?なんだ人かびっくりしたぁ…ん?人?」

 

「そうだけど…ここら辺じゃ見ない顔だし」

 

「そんなもん?んま確かにそうだけど…で、なに?」

 

「いや、だから誰だって」

 

「ああ、名前か。名前なぁ…養子」

 

「養子?分かった…住む場所、ある?」

 

「ない。けど人の手を借りる気力もない。しばらくは盗人生活だろうな」

 

「…不思議。男が住む場所に困るなんて」

 

「不細工な女は嫌いなんだよ。お前みたいな美人はヨシ!」

 

「うぇ!?」

 

なんか空な声が出たけど知らない知らない。感覚だけだから多分伝わらない…あ、そうか。ここ感覚があべこーべだった。こりゃやらかしたねぇ

 

「…ってわけで!サラバ!」

 

「あっ…嬉しい」ニヤニヤ

 

俺はやはり後先を考えることだな。衝動的に動いたせいで不細工に囲まれちった。あーもうクソだよ…

 

「私の婿に来てくれない!?」

 

「あのな。俺は博麗の巫女のような女が好きだ。分かったらさっさとか」

 

「えぇ!?そんな勿体無い!今からでも乗り換えましょ!ね!?」

 

「…すまんな。乗り換える気はない。だが俺からお前に贈り物がある」

 

「あら本当!嬉しいわがっ」ドゴッ

 

「…贈り物は拳。ちゃんと顔面に受け取ってくれた見たいで嬉しいぜww」

 

さてと。少し騒がしくなってきたな…他人の顔をグーで殴るのは幻想郷に来る前だと高校以来だな。ムカつく教員殴ったんだ。まぁ忘れられたけど

 

「流石に騒ぎはごめんだってんだからよ」

 

「待ちなさい!」

 

「…ん?」

 

「君、男とは言えどやって良いことと悪いことが」

 

「げっ!すまんな肩借りてく!」ガシッ

 

「え!?え、な、なんだ!?ちょっ肩に乗ら」

 

「家の屋上に到達…!畜生なんでこういう時に女が集まってきやがる…」

 

まるでルパン三世かよ俺って思ったが割とルパン三世なのかもしれないのが俺。あれか。カリオストロの城か?

 

「女に捕まって死ぬのだけは御免だ!あんなクソ不細工な奴らなんかに!」

 

そう思いを馳せて俺は走り続けた。メロスは走った。山を越え谷を越え、僕らの街へやってくるように走っていった。

 

里の外

 

「い、勢いあまって外へ出てきてしまった…妖怪も多分出るだろうしどうしたものか…」

 

「おい貴様!ってあれ?」

 

「ん?なんだお前…」

 

「お前は片足がなくなったら奴じゃないか!」

 

「…片足ないのに俺どうやって紅魔館から逃げてきたんだ…?」

 

「それは思い込み効果という奴だな。足は無事なようだが…?」

 

「骨まんまるなくなってんのさ。それじゃさよなら〜!」

 

「ああ!待て。私は一応女として働いている。お前のような奴が入ってきても多分問題にはならんだろう妖怪の山へ行け。あそこは不細工が大量にいるが男だったら匿ってくれるからな」

 

「お前良い奴だな!」

 

「いやいやそれほどでも」

 

「ヨシ!それじゃああの富士山並みにでかい山へ一走りだ!」

 

「頑張れよ〜!」

 

いやはやこんな世界にも良い男はいるんだな!性格の話で!あいつが女だったら間違いなく美人だったろうぜ!

 

その夜

 

「…妖怪の山、遠いよぉ…」

 

なんでこうも山が遠いんだ。しかもさっきから月が動いてないように見えるし。なんか異変でも起こってるの?とりあえず休憩していこうか…だぁもう疲れた!ひっでぇんだからもう…

 

「…にしてもうごかねぇなあの月…もしかしたら月が盗まれたりしてな!…いや、流石にそれはないか」

 

「ガルルル」

 

「…現れたな最初の回で霊夢=サンに殺されかけた犬妖怪!」

 

「シネェー!」

 

「犬が人間の言葉喋るんじゃねぇ!」ゲシッ

 

「キャイン」

 

「野生は力で従えるのが一番だと俺はワンピースで学んだ!」

 

「ガルルル」

 

「まだ出てくるか!ならば喰らえ!…あ、ない…すぅ…はぁ…許してちょんまげひげそうじ☆」

 

「シネェー!」

 

「本能全開で襲っきやがったくそがぁ!」

 

あれからえっほえっほと走りまるでどっかの三人組のような走りを見せながらようやく着いたぞ妖怪の山!

 

妖怪の山

 

「うぃーっす…」

 

「何奴!ここは天狗の領土だと…男?」

 

「なんだお前。お前も男だろ」

 

「なっ…!失礼な!」

 

「…ていうか犬?犬なの?すんげぇ尻尾もふもふしたいんだけど」

 

「良いですよ!」

 

「ここで俺の計画としては拒否られるはずだがヨシ!」

 

まぁたまには計画通りにいかない時もあるよねって話!つまりもふもふ大好き!

 

「〜♪」

 

「で、何しにここ来たんですか?」

 

「いやぁ…住むところがなくて」

 

「住むところがない?それはおかしいですね。人里には男性を待遇する施設が」

 

「それがさぁ…俺お前みたいな可愛い子が好きでさぁ…」

 

「んぇ!?も、もう一回言ってください!」

 

「…あ、やっべ。今のなし」

 

「いや絶対言いました!絶対!かわいいって言いました!」ブンブン

 

「うぐっ…人を信じるその目が眩しい!あと尻尾がブンブン当たって気持ちいい!」

 

「わかりました!この女椛!あなたを家に匿います!」

 

「マジで!?ありがとう!」ギュッ

 

「わふぅ!?」ボンッ

 

それを目撃した一人の天狗がいるがまぁいいだろう。なんかあいつ驚いた顔でぶつくさ言ってそうだし。これで三食寝床付きの生活が始まるぞ!

 

その頃それを目撃した天狗は…

 

「…え、椛のやつが男を…え、何あれ…?ちょっと気になる…ヨシ!新聞の見出しにしてやる!」パシャパシャ

 

ただの盗撮ヤローでした☆

 

 

 

 

 

 




ズッバンキューン!


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11話

みんな大好き!犬走椛ちゃんの!
おうち後悔!時系列ぐっちゃぐっちゃ!
椛ちゃんは純粋だから!


犬走椛宅

 

「…さむっ」

 

「尻尾があるので多少はマシなのですが…やっぱダメでした?」

 

「ダメです」

 

犬走椛…妖怪の山ヒエラルキーの下層に位置する白狼天狗さん。尻尾で自分を温める自給自足型マッチの少女。

 

「…で、ここがあなたのお家ですk」

 

バッシャァァァァん!

 

「この入り方は!?」

 

「!?だ、誰なんだよ!?」

 

「文さん!」

 

「文!?あやってあれ!?あやとりのあや!?それとも綾波のあや!?」

 

「清く正しく慎ましく!二足三足四足の射命丸文です!」

 

「文さん二足三足四足はちょっと意味がわかりません」

 

「やっぱり?」

 

射命丸文…新聞屋。一人で営んでいるが誰も買わない。男の話題になると200枚くらい売れるらしい。そもそも無料で配りまくってるだけだが…

 

「で、何?なんですか?」

 

「取材を!」

 

「…ゴムゴムのぉ〜!」

 

「お!?何が来ますか!?」

 

「むち!」ブンッ

 

「足っ!?」ペチンッ

 

「…片足なくて何が悪い!」

 

「それなら…寝ていてください!」バシーン!

 

「はぅあ!?」チーン

 

とまぁ、妖怪の山に入った頃はそうだったな。だが、俺自身このまま生きてていける自信がない。まだ入った頃だけど

 

「椛さん。仕事は」

 

「しなくていいです」

 

「…何かお礼を」

 

「お礼はむしろ私がしたいです」

 

「うっ…」

 

「くぅー!羨ましいですね!椛が可愛いと言われるなんて!うらやまけしからん!」

 

「な!?なぜそれを!?」

 

「盗撮、してましたか」

 

「アーテガスベッター」スッ

 

「え?」バゴッ

 

「…腹立つね」

 

「そうでしょう。それ、私の上司です」

 

「嘘だろ!?」

 

嘘のようで本当の出来事でした。これマジ?妖怪の山のヒエラルキーどうにかしてるよ…頭イカれてんだろ。

 

「…って!そうじゃないんですよ!」

 

「ん?」

 

「異変がまた一つ、また一つと解決されて行くんですよ!」

 

「…確か最後に大きな異変があったのは月が止まったアレですね」

 

「でしょう!?今年は豊作ですよ!」

 

「他人の不幸を一面に釣るだけで売れるんだからすごいよな新聞って」

 

「売れ行きが悪かったらストレスが溜まるだけの新聞ですよ」

 

「…月給何円?」

 

「月給78万前後です。休みがないので妥当だと思ってます」

 

「休みないんだったら金の意味ある?」

 

「ありませんが男が絡むと休暇が出るのでOKです!」

 

「ファッキンモンスター」

 

「何言ってんだこいつ」

 

…今思えば月が止まったのっていつだったか記憶してねえや…なんか時系列がぐっちゃぐっちゃになってる気がするけど作者原作知らねえから多分いいよな…?

 

「で、ですよ!最近宴会が多く開かれるのでそれも異変だと思って」

 

「宴会…あ、あれか。行くなら虫取り網も持っていくぞ」

 

「なんで!?」

 

博麗の神社

 

「あら、一歩遅か…なんであんたらが男連れてんの?」

 

ざわっ…!

 

「そういうもんです」

 

「あ〜吐くかと思った〜」

 

「お前は紅魔か」

 

「ビンタ!」パチィンッ

 

「いづっ…ひどいぞお前!」

 

「人生とは理不尽の連続です」ニッコリ

 

「なんだこいつ」

 

それから幾つかの時が過ぎ…年が過ぎ…でもスギ花粉は万年舞い…人々の鼻をおかしくしていた…クソが

 

それから実際に何年かは知らないけど風祝だっけ?アレだよ!

 

妖怪の山

 

「あれから数ヶ月…一年は経ったと思うけど」

 

「号外号外!妖怪の山に侵入者!やっつけますよー!」

 

「呼び出しですか…仕事に行ってきますのでぜっっっったいに外に出ないでくださいよ!」

 

「りょーかーい」

 

その頃とある場所では

 

「…え、また異変?めんどくさっ」

 

「いや、それが巫女としての使命だから仕方ないだろ」

 

「使命とか厨二病かよワロタ」

 

「笑えるか!」

 

数時間後

 

「参りました〜」

 

「他愛もない」

 

「すっすげぇ!」

 

一方その頃犬走椛宅では

 

「…っくしゅっ!っつー!幻想郷でも花粉は健在か!畜生!」

 

「…」

 

「…ねぇ。一つ聞いていい?」

 

「なんですか?」

 

「仕事行ったんじゃないの?」

 

「侵入されたんで多分もう意味ないです」ハハッ

 

「ワオ」

 

コンコン

 

「何奴…ちょっと待っててくださいね」

 

「警戒しすぎだろ椛さん」

 

ガチャッ

 

「挨拶に参りました八坂と申します」

 

「…お前妖怪の山に出来た神社の神様じゃねえか!」

 

「信仰がないので消滅しそうに…それだけはなんとか回避せねばと」

 

「わかるよ!わかるけど!わかりたくない!」

 

「不束者ですが…今後とも妖怪の山に居させてください…」

 

…え、何、これ。なんかこの微妙な感じの脅迫AVみたいなのは何?俺の胸に込み上げてくる眠気と同一視できそうだ。

 

「ま、とりあえずこちらへ」

 

「いえ、まだ挨拶する場所がありますので」

 

「すごいなあんた!?」

 

「神奈子様〜!」

 

「さ、早苗!?」

 

「負けちゃいました〜」

 

「そうか…」

 

「…早苗?そんな名前の奴聞き覚えが…」

 

「ん?ということはお前も外来人か?」

 

「あたぼうよ。で、苗字は?」

 

「グスッ…東風谷です」

 

「東風谷…東風谷早苗…あ、小学校の時遊びすぎてクソ漏らし」

 

「ぁあぁぁああぁあぁあぁあぁあぁぁあぁ!聞こえない!聞こえない!きーこーえーなーいー!」

 

「…なっ」

 

「『なっ』ってなんだよお前!?」

 

「なんでそれ知ってるんですか!?どこで知ったんですか!?」

 

「…お前そりゃ東風谷なんて珍しい苗字とうん「ぁあぁぁ!」…話題になったのお前くらいだし」

 

「なんで!ようやく忘れてきたのに!なんで!?なんでですか!?」

 

「ちょっと、その気持ち悪い顔を引っ込ませてください。あとガキっぽい性格も」

 

「んだとクソ犬退治したろか?」

 

「…とりあえず寝る」

 

「おい!?」

 

 

 

 

 




本当に時系列ぐっちゃぐっちゃだな…大体三年前にどうやって蓮子さんメリーさんが幻想郷に入るんだよ。
二年前のルフィが初手ギアフォース取得してるようなもんだぞ


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12話

行き来が自由な蓮子ちゃんになっちゃってる…!!
でもそれでヨシ!


 

妖怪の山

 

「なんでこんな人が集まってんの?」

 

「いやまぁ我々を除け者にしないのあなたくらいですし」

 

「俺のせいってか?俺のせいだって言いたいのか?」

 

「そうは言ってないですよ」

 

まぁな。まぁ椛さんや文さんとかはわかる。つか一文字…まいいや。でも守矢神社テメーはダメだ。なんでいんだよ!?

 

「宴会の招待状を!」

 

「どこで」

 

「我が守矢神社です!」

 

「ウチの早苗が張り切りすぎて博麗神社潰したらしくて…」

 

「なんで保護者まで来てんの?俺なんかやらかした?」

 

宴会当日!守矢神社で!

 

「…みんな騒いでる」

 

「スゲー」

 

「ていうか宴会なら少し前にやらなかった?」

 

「んなバカな」

 

「…記憶違いだったか…?」

 

「異変解決おまけあなた本題!」

 

「それで良いのか博麗さん」

 

「それで良いんだ博麗さん!」

 

「…はぁ…蓮子帰ってきてくれぇ…」

 

「蓮子って誰ですか?」

 

「外来人」

 

「…え、じゃあ貴方外来人と交流が?」

 

「そりゃまぁ外来人だし」

 

…前にも話したよな俺…でもみんな忘れてら。ハハッワロス。いや笑えねえけど?

 

「うっわすごいお祭り状態ですね!」

 

「…あ、蓮子」

 

「先輩ひーさしぶりー!」ダキッ

 

「おー。そう叫ぶな疲れる」

 

「良いじゃないですか私と先輩の仲ですし!」

 

「んで、なんですこの状況?先輩人混み嫌いでしたよね?片足ないし」

 

「言うな言うな。周りをみ見やがれ…あ、お前酒飲めるんだ」

 

「いえ全然?」

 

「酒だけは無理なんだよなぁ…呑んだら自分がどうなるのかわからんし…」

 

「んで、何しにきた蓮子」

 

「それは勿論!先輩を連れもど」

 

「ん?今なんて言いました?」スッ

 

「お〜っとっと〜…ベン・ベックマン…」

 

「その人は椛。犬走椛さんだ…決して四皇幹部とかじゃねぇから」

 

「で、どういうことです?連れ戻すんですか?」

 

いや俺も帰りたいけどさ…実際こっちに住んだ方が色々と都合がいいんだよね。金なくても困らんしなぁ…バイトして忘れられる事なし!

 

「だから〜…先輩は私たちの世界の住人ですよ?ここじゃ不相応って奴です」スッ

 

「待てなんでお前拳銃持ってんの!?」

 

「5連装リボルバー!」

 

「その5連装は意味が違うから!多分違うから!リボルバーじゃねえし!」

 

「知りませんよ。でも弾倉は20個ありますよ」

 

「お前実家ボンボンだったか?お金持ちだったか!?」

 

「私がお金持ちです」

 

「…???」

 

「とりあえず…犬は私が退治します!」

 

「やれるものならやってみてください…」

 

「いざ尋常にしょ!?」

 

「あの夏の!メモワール!」キック!

 

「へぶっ!?」

 

「さ、さすが先輩!自分を慕う相手にも容赦のない一撃!そこに痺れる!憧れるぅ!」

 

「ハァ…ハァ…あっぶねー…」

 

「い、痛いですね…」

 

「うるせぇ!女蹴った俺の心の方が痛いわ!」

 

「!」ズキューン!

 

「実写版サンジじゃないですか!」

 

「あいつは蹴れないだろ」

 

これにさっきやったのオカマだよ。ボンクレーだよ。あの友情借り生み放題のボンちゃんさ。ていうかほんと足きつい。片足で飛んでその片足で蹴るって器用すぎんだろ俺

 

「…だぁもうダメだダメ。俺はもう寝る」

 

「寝る!?誰と寝るんですか!?」

 

「なんで早苗が反応すんの!?」

 

東風谷早苗…小学生の時うんこ漏らした。現役女子高生。幻想郷に置いて需要はない。マイナス以外ない。

 

「誰を!抱くんですか!?誰とセッ」

 

「もう良い一人で寝る!」

 

「そんなもったいない!ここにいる人たちは私たち外来人から見たらすっごい美人で可愛くて」

 

「おい、待て。それを言うな」

 

「え?」

 

「逆に聞こう。あべこべ要素が少ないとは言え女しか集まらない宴会。同性愛者がいても不思議ではないだろう?」

 

「…ってことは」

 

「今の話…聞きましたよ!」

 

「…クッおっぱいが大きい…!」

 

「よ〜し飛び込めぇ!」

 

「おいマジかよ同性愛者一人もいないパターン?」

 

「では、地雷置いときましたので」

 

「テメェ!」

 

「とった!」

 

「さすがはアリス…こう言う時だけは反応が早い…!」

 

アリス・マーガトロイド…この作品で変態圧倒的変態!美的感覚があべこべな男が絡まなければ変態ではなくなる。つまり主人公が居たら変態になる!エッッッッ

 

「さぁ!私と共に性の夜を!」

 

「ちきしょぉぉぉ!!」

 

数時間後

 

…もうやだこの世界リスクに対するリターンが安心安全な生活(健全ではない)なんだけど…レイプされてる時点で安心じゃないんですけど…

 

「汚されちゃった…」

 

「大丈夫でしよ先輩!私が婿に」

 

「お前の婿になったら人生終わりそうだぜ」フッ

 

「…先輩に拳銃を向ける日が来るとはね」

 

「嘘ですごめんなさい」

 

「とにかく!こんなはっちゃけた宴会はもう終わり!らんこ」

 

「蓮子、あの頭おかしい魔法使いを撃て」

 

「りょーかいしました!」タァンッ

 

「はぅあ!?」ヒット!

 

「ま、まあ相手も妖怪だし妖怪は変な治癒力あるらしいから良いだろ…多分」

 

「へ…へへ…どうしましょう先輩心臓目掛けて撃っちゃった」

 

「素人の射撃がそんな簡単に当たるわけが」

 

「あー心臓にぶち当たったけど危なかった〜」

 

「」

 

「よし今度はライフル行きますよ」

 

「またんかワレェ!?」

 

「へへ…回復魔法なんか使わせる猶予すら与えねえぜ…!」

 

「おいバカやめろオイ!」

 

この宴会…多分連呼のせいで修羅場になるんじゃ…いや、そんなバカな。蓮子だって節度はわきまえ

 

「いやっほうマシンガン!」

 

「殺す気か!?」

 

 

 

 

 




はい。殺す気です


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13話

…もう自分でも何やってんのかわからん。
なんで俺こんなのやってんだろ…
マジでこれ投稿し始めた時の俺頭イカれてただろ。なんなんだよこいつの脳みそ。
どうなってんだよ
おかしいよ
すげぇ怖いんだよ


 

人里

 

「うぃにっしゅば〜!」

 

「貴方知性とかどこにやりました?」

 

「…ちせい?」

 

「ああダメだ可愛い」

 

「やめんか。で、何?休日だから外に出たけどなんかある?」

 

「ないんですよ。ですからどっか食べにいきましょ」

 

「はぁ…」

 

俺は甘いものがいいなぁ…あーこらこらちょっと待ってそっち辛いもの、辛い、辛いからやめてって。今魔法使いさんに犯されて金髪恐怖症になりかけてんのに…

 

「…あ、甘味処」

 

「甘いものが食べたいんですか?良いでs…あ、そういえば私が行ったら廃業確定じゃん」

 

「あっそっかぁ…大変だな椛さんも」

 

「慰めてくれたって良いんですよ」

 

「誰が慰めるか」

 

「そうでしたか」シュンッ

 

そうこうしてるうちにやってきちゃった鈴菜庵!

 

「…うぃーっす」

 

「うわっ顔面汚物だぅゔぉぇぇぇえ!」

 

「俺から見たらお前が顔面汚物だっつの!カーっこれだから人里の私可愛いでしょな格好してる女子は…」

 

ま、良いやつはいいやつだけどね。前いた門番の男もそうだったし。あいつもあいつで良かったよなぁ…

 

「…で、ここにあられもない外の本が?」

 

「外の世界の本がありますよ。十年に一度の休暇でここの本買ってます」

 

「妖怪の山に休暇増やせってクレーム送ってやろうかな」

 

「そこまでしなくても大丈夫ですよ!?」

 

「…」パシャッ

 

「んで、その外の世界の本がこれと…ラノベじゃねえか!」

 

「あ、こっちにもありますよ」

 

「どれどれ?…ただのエロ本じゃねえか!」

 

「!!」パシャッ

 

「ここまともな本がねえな」

 

「少なくともライトノベルはまともですよ」

 

うるせいやい。俺の知ってるまともな本は漫画だい。一コマ一コマに作者の絵を感じることができる漫画じゃい

 

「…椛さん、板とか持ってる?」

 

「え?ああ、さっき拾ったさらしなら」

 

「ん?…んん?…んんん?待ってなんでさらしが置いてるの!?」

 

「投げやすいものが御所望でしたか?」

 

「いや、そうだけど」

 

「それでしたらボールがここに」

 

「これとこれとこれで…フフッ」コソコソ

 

「そこか変態盗撮者ぁ!」ブンッ

 

ボール<スパーキング!

 

「ふぇ?」ゴツンッ

 

「ふー…さて変態盗撮者の正体は謎に包まれた少女であったと。少年時代かよ」

 

「何言ってんですかあんた」

 

「んなもん俺が聞きたいやい…おーい起きろ〜」

 

「ハッ!死ぬところだった!」

 

「おう起きたかクソストーカー」

 

「酷い!?」

 

小鈴…フルネーム忘れた。ただこの文字があるのは覚えてる。それくらい存在感がない。ていうか犬走さんの紹介ってした?

 

「私の紹介ほとんどないじゃないですか!?」

 

「よーしこれ以上本編に出さないためにも別のとこ寄るぞ」

 

「わかりました」

 

「ま、まってぇ!?」

 

人里

 

「…やっぱお前といると女が近寄らないな」

 

「魔除け代わりなんですか私!?」

 

「自信満々ヤる気もマンマンなクソアマほど醜い魔物はおらんさ」

 

「…それってもしかして私のこと…!?」

 

「待て、違うそうじゃない。な、だから、さ。ちょっと泣き止んでくれよ頼む!」

 

妖怪の山

 

「…んで俺はまた担がれると」

 

「あ、今日は守矢神社でぎゃんぶるというものが」

 

「待ってギャンブル!?ちょっ絶対に寄るなよ!」

 

「わかりました」

 

犬走椛宅

 

「こんにちは☆」

 

「グボァ!」チーン

 

「人でなし!」

 

「なんで!?」

 

蓮子…帰ってきてくれ。俺にはお前のようなはっちゃけながらも心臓を痛めない奴が必要だ。こっちきてくれ。マジで。頼む…

 

「もう最近歳かな。小学校でうんこ漏らした奴が見える」

 

「」

 

「え?う、うん…ああ、あの時遮られた」

 

「なんでそうスラッと言っちゃうんですか!?なんで!?なんでなんですか!?」

 

「なんでって…そういう性格だから」

 

「クソがぁ!」

 

「さてと。松葉杖欲しいんだけど代わりのものある?」

 

「そちらにありますよ」

 

「あれ、もう目が悪くなってきたのかな。なんだか椛さんが剣を指さしてるように」

 

「そうですよ」

 

「あぁもうダメだ病院は謎にやべー奴らてんこ盛りだし他のところでもヤベー奴てんこ盛りだし…ん?」

 

「どうしました?」

 

「幻想郷に車椅子ってある?」

 

「一応ありますよ」

 

「それだ!」

 

「!?」

 

河童の川流れ〜…チリンチリーン…河童の住処!

 

「河童かぁ…ケツに手突っ込んで尻子玉抜き出したり得意な分野でも失敗することがあるという意味の河童の川流れな河童かぁ…」

 

「何言ってるんですか!?」

 

「ヤッホーもみ…!?」

 

「おうよ」

 

「椛が男連れてきた…私も混ざればいいの?」

 

「カッパはカッパでもエロカッパだったかぁ…」

 

オラたまげたぞぉ…河童にも色々と種類があるんだな。まるで…まるで同族のくせして名前からして違うゴキブリとシロアリ見てる気分だ

 

「…んで河童さん。車椅子作ってくんない?」

 

「へ?肉○器?」

 

「車椅子だわボケカス!」キック

 

「エロカッパ…!!」

 

「…いったいなぁ…仕返し、しちゃうぞ?」

 

「え?あ、ちょっごめんなさっ待って、ねぇ、話せばわかるからさ…や、やめ」

 

「玉金握り潰すぞゴラァ」

 

「はぅあ!?」ヒュンッ

 

「…次やったら握り潰すから」

 

「はい…」

 

「で、車椅子ね。松葉杖もあるんだけど」

 

「すまん松葉杖で至急よろしく頼む」

 

「松葉杖は竹製?木製?鉄製?工場製?」

 

「待っていま絶対におかしいのいくつか紛れてたよね?…竹製で」

 

「あいよ」

 

なんだろう。竹製の松葉杖ってちょっと気になる…ああ、身長?え、まってなんで触るの?

 

「にとりさん?次やったら足へし折りますよ」

 

「ごめんなさい」

 

「分かればよろしい」

 

「…女性不信症になりそう」

 

「なんだって!?」

 

 

 

 

 

 




男のくせして!こんな誘惑する格好しやがって!
これじゃどうなっても良いよな!仕方ないよなぁ!
って感じで責められる主人公を想像しました。
なんだろ…田舎モノ見てるみたい…


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14話

10話の前置き大好き


 

妖怪の山

 

「フンフフンフーン…圧倒的駄菓子率」

 

「養子さーん!あなたにお客さんが来ましたよー!」

 

「マジ?どなたでしょうかどなたでしょうか…」

 

俺にお客が来るなんて。世にも珍しい…摩訶不思議アドベンチャーも摩訶不思議と首を傾げるくらい摩訶不思議だ。ちなみにΖは好き

 

「こんにちは。いや、久しぶりかしら?」

 

「…人違いです!」ガラッ

 

「うわっとまったぁ!」グッ

 

「なんですか俺は八雲紫に客として来られる経緯も記憶もありゃしないっつうか力強い!」

 

「良いじゃないの私が幻想郷に招き入れたんだから」

 

「あんたの部下に犯されたのまだ覚えてるからな!」

 

「なんですって?」(フル装備)

 

「あんたはだぁっとれい!」

 

「すいません」シュンッ

 

「あのね!私はあなたに誠意のある謝罪をと」

 

「どうぞどうぞお構いなくお帰りください…!」

 

「ひどいっ!?」パッ

 

ガララッピシャッ!とそんな音を立てて閉まる。ようやく閉まりやがった。ていうかあいつなんか変な能力持ってた気がするけど無視だ無視。逃げろ逃げ

 

「こんにちは♡」

 

「クソがぁぁぁ!」

 

「そんなに嫌がらなくても良いんじゃない!?」

 

「いくら美的感覚があべこべでも性格だけは受け入れられそうにないですね…」

 

「鉛玉を口の中にくれてやるのでお帰りくださいお願いします!」

 

「いやひどい嫌われようね…泣いちゃいそう」

 

「泣いてもいいから!早く!お帰り願います!」

 

「酷くね!?」

 

「あなたの顔の方がクッソ醜くてものすごく嫌です」

 

「それってあなたの感想ですよね」

 

「…ひひっ…はっ…もういいや籠ろ…」

 

「布団に包まった!愛くるしい!」

 

「私がいちば」

 

「拒絶反応!」ピカーン!

 

幻想郷は基本何でもありだから某人造人間決戦兵器が使う拒絶反応も絶対に出来るっていうかできなきゃダメっていうか

 

「スキマ開示!ロック解除ぉ!」

 

「え?」

 

ドンガラガッシャーン!

 

「…すいません椛さん俺もうこの家出たいです」

 

「許しません」(フル装備)

 

「あんたいつまでフル装備なんだよ」

 

と、いうわけで。夜!

 

「…ダンボールで滑るアレできた」スーッ

 

と!いうわけでまた戻ってきました!夜の人里!

 

「あんま人いねえなぁ…って言いたかったけど普通におった。女ばかり」

 

「この人よお母様!」

 

「お前か!うちの娘を侮辱した安保は!」

 

「はぁ!?冗談じゃないよ!あんたんとこの娘さん侮辱する価値もないからね!」

 

「なんだとぉ!?」カチャッ

 

「お前武士だったのかよ!?」

 

とまぁ色々と逃げ回りながら眠気を誘われながら走り回り数時間が経ちようやく夜が明け朝を迎えた。あんなクソブスに一度も捕まらなかったのは偉い

 

「なんとかっ…かんそっ…できたっ…かぁ…!」

 

「…どうしたんですか?そんな馬鹿みたいに息切らして」

 

「馬鹿なのは事実さ…けほっ…ん?」

 

「あ、ごめんなさいこんな不細工が近くにいたら」

 

「いや、別にいいよ。ていうか居てくれ。金髪じゃなければそれで良い」

 

「ほ、本当ですか!?」

 

「良いよ。俺は養子…まぁお前の名前は知らんが1日だけの付き合いだろうから、よろしく!」

 

「私は多々良小傘です!」

 

多々良小傘…純粋。かわいい。しかし性格は多分大妖精と同じ。賢いチルノとは違う。小傘≒大妖精>チルノで。

 

「…そ。見たところ妖怪…っぽいな。人間で髪の色が黒茶白以外なのあんま見ねえし」

 

「見たとしても巫女さんとか魔法使いだし」

 

「変な女だと思っていたよ…後から聞いたら魔法使いだの賢者だのなんだの…」

 

「よくありますよね…あ、雨降ってくるから傘貸しましょうか?」

 

「あんがと」

 

とまぁ傘は受け取らず結果的に相傘となったわけだが。人肌感じられるけど妖怪よな…ま、ええか。

 

「…あー、本当に雨降ってきた」

 

「信用してなかったんですか!?」

 

「出会って即信用できるか?」

 

「確かに!」

 

勢い良いなこの子…ていうかさっきから視線を横切る謎の空飛ぶ船はなんなの?何?今日なんかお祭りあった?てか船が空飛ぶの?それなんてガンダム?なんて超常現象?

 

「…ま、良いか。異変が起きても俺関係ないしなぁ…」

 

「え?異変?」

 

「船が空飛んでるじゃん」

 

「あ、ほんとだ」

 

こいつ本当に妖怪なのか?なんだ?ただのおかしな人間じゃねえのか?まぁ別に良いか…

 

「さて。何をしようか迷うけど」

 

「じゃああの船見に行こ!」ガシッ

 

「あ、おい待て空飛ぶなあっあっ待っあっ!」

 

聖輦船…なんて読むのこれ?

 

「とーちゃく!」

 

「…不細工がまた一人増えた」

 

「」グサッ

 

「おい、なぁ待てよ。泣くな。お前仮にも妖怪だろ。なんで言葉の一つであーもうなんでそんなに泣くの!?」

 

「男がいる…!?」

 

「うぇぇえぇえん!」

 

「テメェ何してくれてんだぁ!?」

 

「ヤクザかよ!?」

 

あのネズミ耳野郎嫌なことすんなよ…テメェの価値観で言ったらお前だって不細工に入るだろ。ていうかまたってなんだまたって。

 

「おいおい小傘。泣き止みなさい」

 

「不細工って言われたぁぁぁ」

 

「お前そろそろ良い加減にしないと船から投げ捨てるぞ」

 

「それは嫌だ!」

 

「お、泣き止んだ」

 

「…ふむ。どうやら1匹は妖怪だな…この船だけは事情あって渡せないんだ。お帰り願おう」

 

「どうしたんだいナズーリン…侵入者かい?」

 

「ああ一輪。どうやらそのようなんだ」

 

ナズーリン…ネズミ耳だがちゃんと現実に足つけて生きてる妖怪。頭いいらしいけど作者頭悪いから多分再現できない…

一輪…入道雲を部下にしてるみたいな言い方してるけど入道雲抜いたら赤ずきんちゃんの色違い

 

「私の紹介ひどくない?」

 

「…やべ。家出してきたばっかだから武器なんて一つも持ってないや…どうしましょう」

 

「負けたらどうなるんですか?」

 

「働いてもらう」

 

「こ、こんなところにいられるか!俺は帰らせてもらう!」

 

「幻想郷で男働かせたら重罪ですけど」

 

「え、そうなの?」

 

 

 

 

 

 

 




クッ!こんなところにいられるか!
俺の部屋に帰らせてもらう!
数分後…
うわぁぁぁぁ!

し、死んでる…!!


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15話

けつかゆい


 

星蓮船

 

「おやおや…戦う気かい?」

 

「こ、こんなところにいられるか!俺は帰るぞ!」

 

「え!?わ、わちきも帰る!」

 

「諦め早いなオイ!」

 

「それになんか空飛ぶ物体来てるし!勝てない勝てない!無理!死にたくないもん!」

 

「浮き沈みが激しすぎるわ何やってんだあんたら!?」

 

あっれっはだれっだだれっだだれっだ。博麗マーン!博麗マーン…赤と白を基調とした色!だと思う!基調ってなんだ!?まぁ良いおれはにげる!

 

「フハハは!俺は逃げる!逃げたもん勝ちだ!」

 

「待って!助けて!わちき悪くないもん!悪くないもんんんんんん!」

 

どかーん!と音が響く。とりあえず小傘さんに掴まる。掴まったところが足なため振り落とされそうになるが耐えろ耐えろがんばれがんばれ

 

「無理ィィィィィ!」

 

地上!

 

「死ぬかと思った…」

 

「それはわちきのセリフ!」

 

「無理。もう動けない。寝る」

 

空<ぅぅうぁあぁぁあぁぁあ!

 

「誰だようるっすぇ!?」ゴォンッ!

 

「…あ、噂の魔法使い」

 

「私参上!月に変わってお仕置きよ!」ピキーン!

 

「ならば俺は月光刑事になろう!光あるところに影ありて!その名も!げっこ」

 

「じゃあな!」

 

「おい、ヒーローの変身タイムはみんな待つお約束だろ」

 

全くこれだから最近のわかもんは…マナーが足りとらん!なんでみんな待てないんだ!普通待つだろ!

 

「…おわっあぶなっ」

 

「え?船の木片?は?そんな馬鹿なぁ!?」バキィッ

 

「…!養子さぁぁああぁぁあぁぁん!」

 

「お前と過ごした数時間…悪くなかったぜ…」ガクッ

 

「養子さぁああぁぁぁあん!」

 

「なんてな。ピッコロ大魔王でもあるまい…さて。これからどうしようか」

 

「どうしようね!」

 

「…にしてもさっきからすんごい足痛い。無理、死ぬ」

 

「ハハハ!」

 

「笑い事じゃねえ!」

 

HAHAHA HAHAHAと笑ってる小傘は置いとけ。もう俺はどこかに行く。寝るもヨシ起きるもヨシだ。完全に逃げ切るぞ俺は!

 

「…ん?待て、なんか忘れてないか?」

 

「え?何かって、何?」

 

「いやそれがわかったら苦労はしな」

 

空<うわぁぁあぁぁぁぁぁ!?

 

「今度はなっ」ガゴォンッ

 

「…船の乗組員だ」

 

「誰かのせいにしたいが私の顔しか浮かびません…起きてくださぁぁぁぁぁぁい!」

 

「待て!起きるから殺すのだけは勘弁してくれ!あぁあぁあぁ酔う酔う酔う!」

 

「…おねーさん結構ひどい顔だね」

 

「あなただって一緒じゃないですかぁ!」

 

「うわーん!」

 

「…」

 

なんだろう。今俺が超能力とか怒りのエネルギーで目覚める的な能力があったら今ならその能力使える気がする。100パーセントだ!

 

「はいはい落ち着いて落ち着いて…ん?あんた誰?」

 

「私ですか?寅丸星です!」

 

星の服<主張激しめ

 

「!!」

 

おっっっっとこれは…この世界の住人には無用だが俺にとってはちょっと刺激が強すぎて…当たる!

 

「当てんな」

 

「当ててるんですよ」

 

「青春ですね!」

 

「こんな美人に囲まれる青春とかハーレム物でしか見たことがねえよ!ざけんな!」

 

「…美人?」

 

「美人って言いましたね。襲います」

 

「待て!待て!お願いちょっと待って!クソが!畜生なんでいつもこうなるんだ!俺は生きる!生きて…現実世界にたどりつく!」

 

「その作戦は今ここでパーだ!」

 

数時間後

 

「うぅ…もう婿に行けない…」

 

「…私がもらいますよ!」

 

「わちきも!」

 

「クソガァぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

「よほど嬉しいんですかね」

 

「んじゅるっいい男…」

 

「ヒェッ」ゾクッ

 

「…ていうかなんかあの船落ちてきてない?」

 

「え?そんな馬鹿な…あぁぁぁぁ落ちてきてる!」

 

「俺がダメになるかならないかなんだ!やる価値ありますぜ!」

 

「ない!」

 

うるさい公式で人気投票8位に食い込んだ結構な名言なんだぞ殺すぞ!あのアクシズを押すときの名場面といったら誰だって泣くはずだ!

 

「…いや、落ちてるっていうかなんか作業してません?」

 

「ご主人!負けたよ」

 

「え?」

 

「…どうやら博麗さんが勝ったらしい」

 

「博麗の巫女すげぇ」

 

「聖が圧倒されてるの見てもはや『ああこれ束になっても勝てないや HAHAHA』ってなってね」

 

「それが当然です」

 

「聖とかいう人に対してクッソ信頼度高くない?」

 

「戦闘面全て任せてたんでしょ。わちきもあるよ。驚かすことが食事なのに全く驚かないから虎の意を借りた狐やってるもん」

 

「は?」ギロッ

 

「ひっ」

 

あー、この妖怪今後誰かに依存していかないともう生きていけないタイプの妖怪だこれ。やべーなこの妖怪。テラワロス

 

「で、どうなんの?」

 

「船を寺にして仏教を進めるさ。もちろんご主人は代理だから…勧誘に行ってもらうよ?」

 

「え!?あ、いや、その…わ、私はこれで!」

 

「聖」

 

「星…やりなさい」

 

「いや、でも「やれ」…はい」グスンッ

 

「おお、怖いよな。怖かったよな。わかるよ。俺もああいうタイプ苦手だしな。わかるよわかる。ほんっとああいうタイプ嫌いなんだよな」

 

「うぇえぇえん…」ニヤリ

 

「おい待てなんで頭を擦り付けてちょっおまっ何しや」

 

「やめなさい星。はしたないですよ」

 

「わかりました」

 

「…幻想郷じゃなくて乱行郷にしたら良くない?」

 

「それじゃ人が寄り付かないでしょ」

 

「ああ、確かに」

 

…ってなるかバーか。そんなわけないだろ普通に考えて。何言ってんだよお前…

 

「…え?何?なんでこっち向いてんの?」

 

「まずは一人目。仏教に入りましょう」

 

「ま、待て!待ってくれ!俺は入るだなんて一言も」

 

「は?」

 

「…ゴメンナサイ」

 

 

 

 

 

 




仏教に詳しくないのに仏教へ進ませる!?


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16話

しかし!仏教に詳しくないから仏教から逃げ切った!


 

魔法の森

 

「へっへっへっ森まで来ればもう追いつけまい。さてどうにかして脱出経路と行きましょうか!」

 

死にたくないのであれば全力で逃げるべし!逃げるべし!何事からもポジティブに逃げるべし!うわぁあぁあぁぁあ!

 

「畜生化け物が出てきやがった!死ぬ!!」

 

「ガルルルルマ」

 

「!!そうだ!こういう時に人間は火事場の馬鹿力を」

 

「シネー!」

 

「あ、ごめんやっぱ無理!と思わせておいて背負い投げ!」ブンッ

 

「キャイン」

 

「…なんかやばそうだから逃げとこ…うわっ落ち葉ヤベェなここ。手入れされてないんだろうなぁ…」

 

戻ってきたぞ人里!

 

「どけー!どけー!」

 

「私とお茶して行かない!?」

 

「うるせー!畜生なんで俺がこんな目に遭うんだ!」

 

「こっちだ!」

 

「んぁ!?そっち!?って誘導する前にまず助けろよ!」

 

「よし!こっち来なさい!」

 

「離せ!」

 

なんだこの地獄は!?あれか!?俺バイオハザードの世界に来ちまったか!?顔面バイオハザードの奴いるんだけど!?顔面はおろか肌の色もバイオハザードだぞおい!

 

「えーいこうなったら自爆するしかねぇ!」

 

「なんですって!?」

 

「自爆!?」

 

ざわざわ…ざわざわ…

 

「離れたか…良し!逃げる!」ダッ

 

「しないじゃないの!?」

 

あんな顔面バイオハザードかトラウマかを選べと言われたらどっちもトラウマだからな!こん畜生!

 

路地裏

 

「はぁ…はぁ…!」

 

「大丈夫か?ずいぶんと時間がかかったようだが」

 

「あんた助けろよ!?」

 

「何を言っている?私はもう顔面兵器だからな」

 

「…チックショー…!悔しいことに死ぬかと思った。で、どなた?」

 

「私?私は赤蛮奇」

 

「…ああ、思い出した。顔は出てこないんだがなほんと…」

 

赤蛮奇…ミニスカ天国。それ、パンチラしないんですか?って言う短さらしい。んなこと言ったら初音さんだって短いでしょ…?

 

「私の紹介ほとんどないじゃん!」

 

「落ち着け。俺なんか一文字もないんだぞ。おまけに15歳までの記憶ないし。実質10歳だバーロー」

 

「何言ってんだこいつ。で、聞きたいことがあるんだけど」

 

「俺に?どうぞどうぞ。襲わないなら」

 

「あなたを探してる人がいてね。確かお寺の人だったか」

 

「ハッハー俺は死にたくなければこんな手も使う!」ドロップキック!

 

「あづっ!?」

 

「にーげるんだよー!スモーキー!」

 

「逃げられた…」

 

『わかりました。ごめんなさいね…あなたの代わりにこの私、聖白蓮が捕まえます』

 

「お願い」

 

畜生なんでこんな近くに仏教の奴らが出てきやがる!?不幸にもこう言う時ばかり寺のやつの顔が浮かび上がってくる!あ、でもこれ使えば博麗の巫女さんの顔も出てくるのでは?

 

「クソッ片足ないのがここに響いてくる!松葉杖でよく俺ドロップキックできたな…」

 

「そこまでだよ!大人しく仏教に入信しなさ」

 

「うるせー仏教とか言っておきながら煩悩百パーの乳しやがって!」バチコーン!

 

「うぇ!?」ボフンッ

 

「自重しやがれってんだ!」

 

「これ以上の進行は許しませんよ!」

 

「大人しく捕まることだ!」

 

「げぇ!?しかしこんな時のために松葉杖ジャーンプ!」ピョーン

 

「屋根の上に!?」

 

「それくらい妖怪なら出来て当然です!」

 

「げげっ!?嘘だごっ…!」スッテン

 

「…転けました…」

 

「えぇ!?」

 

「チャーンス!さぁ星蓮船に持っていってしまいましょう!」

 

「転んだの小学生以来だぞクソが…!って!何すんだお前ら!?おい、ちょっと待て!マジで待て!おまっ何足引っ張って連れて行こうとしてんだよ!?」

 

「私、性行しないので」

 

「しないんですか聖!?」

 

「性の乱れは教えに反します。が、ある程度の性欲は認められるので毎日あなたをダシにマスター」

 

「やめんかぁ!!」

 

なんでこんな煩悩100パー…108煩悩砲を胸から放ちそうな奴が仏教仏教言ってんだよ!?そういやここ乳は小さい方が良いんだった!あーはっはっはっ!

 

「いや笑ってられるかぁ!」

 

「行きますよ!」グイッ

 

「あぎゃっ!?」バゴンッ

 

それから数時間が経ち…星蓮船

 

「…もう嫌…」

 

「美味しゅうござんした」

 

「いや、待ってください乱れまくってますよね性」

 

「何を言ってるんだ聖。私は食べ物をいただく感覚でヤッたんだ。乱れてなんかいないよ」

 

「…それもそうですね!」

 

「それもそうですね!じゃないよ!なんで俺が3回もレイプされなきゃならんのだ!なぁ!?」ギロッ

 

「なぁんで私の方を見るんですか!」

 

「2回目がお前だからだよ!」

 

「は?」ギロッ

 

「あっ」

 

その後、再び現れた時は尻が30倍にも膨れ上がっていたとかいなかったとか。

 

「…っておい待てそりゃないだろベイベー」

 

「一輪と星が味わって私が味わないのはちょっと理不尽だろう?それじゃあさ…」ハァハァ

 

「こいつ既にその気満々なんだけど!?あーもうやめろ口の中に指入れやがったこいつ!」

 

「へへへ…この船にいる間船長の言うことは聞いてもらうよ!」

 

「何をやっているんです村紗。あなたは船の操縦を」

 

「はぁい」

 

「…無闇矢鱈に性行の部分だけ切り取ってるからやばい作品になってるだろこれ…なんで4回も…くそがぁ!」

 

「…南無」

 

「南無じゃねえんだよ南無じゃ!!」

 

「あむ」

 

「あむでもねぇよ!なんだあむって!?」

 

 

 

 

 

 

 




阿修羅というより修羅の方がかっこいい気がする


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17話

…ヤベェ、ぜんっぜん物語が浮かばん。
これもうアレだな。とっておきの秘策「主人公君能力に目覚めちゃう」を使うしかないな。
え?忘れられっぽいのと忘れっぽいのは彼の体質ですよ?(無茶)


だーれが能力に目覚めるもんか。今俺はこの幻想郷のどっかに身を隠している。探知スキルがまさに化け物。さながら漫画に出てくる雷操る耳たぶのながーい神様だぜ。

 

「へへへ…流石に仏教はごめんだな。肉食えねえってのが一番きつい」

 

幻想郷のどっか

 

「ここまで来れば大丈夫だろう。さてさて寝るとしますか…ん?あれ、もう夜明け来てんじゃん…」

 

「…誰だ?お前」

 

「ん?知らん」

 

「いや知らないはおかしいだろ流石に」

 

「ああ、名前聞いてたのね。養子だ。以上、解散」

 

「んなわけあるか。魔法ぶっ放すぞ」

 

「ごめん許して」

 

魔理沙宅

 

「しっかし不思議だな。私の顔を見て吐き気を催すどころかじっと見返すなんて」

 

「そんなに不思議か?顔なんて人間の一部だろ。俺なんかその特異性ってだけですんごい好かれるんだからよ」

 

「そう言う奴がこの幻想郷にはいないのさ。お前ってあんまわかってないんだな」

 

「わかんなくてすまんかったなおい!」

 

「それじゃ、これからどうすんだ?人里だとお前…」

 

ああ、お前が思った通りだ。トラウマだらけで死ぬ。あと顔キモいし。無理無理、バイオハザードで「ゾンビと和解する」ってミッションがあったらもう諦めるくらい無理。

 

「…あんなのゾンビの巣窟だよ。外見どころか中身も汚い。さながら荒れきった大腸だよ」

 

「お前例えが汚いな」

 

「大腸が汚いとかお前どう言う思考してんだ?」

 

「…それは…その…」

 

「!お前まさか」

 

「いやいやいやいやいや!?なーんにも考えてないけど!?ただ、大腸って言うとアレがあるだろ!ほら!アレ!」

 

「アレ?…ああ、うんこか」

 

「そう。そのうん…ってスラっとよく言えるなお前」

 

「そう言う人間だからな。舐めんなカス」

 

「舐めんなカスとか言ってると殺すぞ」

 

「んじゃ、俺寝るわ。安楽椅子が欲しいけど」

 

「あー、丁度ここに」

 

「お、あんがと」

 

…安楽椅子って…キノコ生えるっけ…?そもそもキノコ生えたら安楽椅子って言うのかな…?安心できない…

 

「ん…なんかすごい眠気が…」

 

「え?あ、ああ!キノコ採るの忘れてた!」

 

「zzz…」

 

数時間後

 

「…い…い…タン!」パシンッ

 

「いでっ!?」

 

「おーい!起きたかようやく!このスカタン!」

 

「スカタン!?な、なんで!?」

 

「とりあえず、無事でよかった。無事で済まなきゃ霊夢に1週間追われる生活になるとこだった」

 

「そうか。それで安楽椅子のキノコは」

 

「全部取った。毒性の物はないはずだし、そもそもキノコないし。座ってくれ」

 

「あいあいさ…んっ…と。やっぱ気が楽だな…」

 

「…エロいな!」

 

「うんこを躊躇いながら言ったくせにエロいは普通に言うのか!?」

 

「なんだかこう…安楽椅子に男が座ると…トラウマとかで弱々しくなった男みたいな感じでエロい!」

 

「てめーさてはSだな?」

 

「霧雨魔理沙だからな!」

 

「お、そうだな」

 

この子娘に何言っても日本語で帰ってくる気がしない。さすればさっさと寝て会話を中断するに限る。

 

「zzz…」

 

「ん、寝たか…しっかしまぁすんごい体で…片足ふにゃふにゃするな…」

 

「くすぐったい!」

 

「うわっすまん!!」

 

「…あ、松葉杖がないんだった…」

 

「どうやってあそこ行ったんだよ」

 

「地面這いつくばって」

 

「お前頭おかしいだろ!?そんなやり方で怪我したらどうなると思ってんだよ!?」

 

「うわっ急に過剰に反応してくる…仕方ねえだろ。星蓮船とか言う性欲の集まりから逃げてきたんだから」

 

「お前異変に関わってたのか!?」

 

「だーかーらー!違うってば!」

 

「そうか、それならいいんだ。それなら…」ギュッ

 

「おばあちゃんのような温かみを感じるのは良いんだが当たり前のように抱きつくのかこの世界では」

 

「あ、すまん!嫌だったか!?」

 

「嫌じゃないけど」

 

「じゃあ良いだろ!」

 

「まず順序を踏めって言ってんだよ!」

 

「!?そ、そうか…雰囲気か…あの異変に巻き込まれなくてよかったな」ナデナデ

 

「いやだからそうじゃねぇって言ってんだろうがぁぁぁあぁ!」

 

「えぇ!?」

 

今時の女って全員こうなのか!?いやよくよく考えりゃ蓮子もよく頭撫でて来たな…メリーも。今時の女って全員こうだったのか…驚きだ。

 

「疲れた…」

 

「す、すまん…お詫びと言ってはなんだがキノコフォンデュを」

 

「チーズフォンデュだろ!?」

 

「一般はそうだけど私はキノコが大好きだから…」

 

「あ、そうなのね。ごめんなさい」

 

「いや、別に良いんだけどな!?」

 

「…しかし妙に眠い」

 

「そ、それは…」

 

「なんか心当たりあるの?」チラッ

 

「うゔっ!?」

 

「あるの!?え、うそぉ!?あるのかよ!?」

 

「…私がやりました」

 

「霧雨魔理沙テメェぇぇぇぇ!」

 

いや、でも今までの奴らと比べると「聞けばしっかり答えが返ってくる」と言う時点でかなりマシなのでは?

 

「ま、待て!だってあそこからここまで這いつくばってくるとなるとかなり時間がかかるだろ!?だから眠れるようにって」

 

「まさかの保護精神!」

 

「な!?わかってくれたか!?」

 

「うん、ありがとうございますです」

 

「なんか語尾が変だけど…食べてくれ!」

 

「あいあいさ」

 

霧雨魔理沙…一応この作品では可愛くしていくつもり。家に帰ると素に戻る子…だと良いなぁって!

 

「ん、うまい」

 

「本当か!?」パァァ

 

「すげぇ喜ぶな…」

 

 

 

 

 

 

 




霧雨魔理沙とか言う近代のなろう系では主人公にすらなれないタイプ
多分次回あたりで皆さんこの作品が大嫌いになると思います(^^)


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18話

久しぶりにみんなの癒し!蓮子ちゃん登場!


 

魔理沙宅

 

「おい、蓮子…」イラッ

 

「初めましてー♪私宇佐見蓮子!先輩の名付け親!」

 

「あれ…なんだっけ。忘れた」

 

「もーう♪…あ、私も忘れた」

 

「いや、お前ら二人がわかんなかったら私もわからんだろ」

 

「それな」

 

とは言えどちょっと待ってなんで蓮子が俺の寝てるベッドの横に出てきたの?怖いです…蓮子までおかしくなってんのか?

 

「蓮子、なんで俺のベッドの隣に」

 

「先輩の隣に出るようプログラミングしておきました!トトロに先輩の横へと!」

 

「…霧雨さん、これどう思う?」

 

「すごい気持ち悪い」

 

「んな酷い!?ちょっと流石にそれは酷すぎるってものですよ先輩!」

 

「蓮子、落ち着け」

 

できればもう二度とそういうことをせずにずっと普通でいて欲しいんだが

 

「…何?何してんの!?」

 

「先輩成分を搾り取ってます」ギュッ

 

「なななな!?すげぇなその成分!私も摂取す」

 

「は?お前が取って良いわけないだろ?」ギロッ

 

「ひっ」

 

「蓮子お前もおかしくなったのか?」

 

「先輩成分を頭皮からも」ナデナデ

 

「撫でんな!?」

 

「んふふ…いいじゃないですか♪」

 

…こいつやっぱおかしくなってる。ああもう安楽椅子に座ってるのに安心も楽もできない。後輩がいつのまにかこうなってるの悲しい………

 

「あ、そういやメリーはどうなっ」

 

「私と一緒だよ先輩。先輩が欲しくて欲しくて…ね?メリーも連れてきていいんだけどさ…メリーの方が重いんだよ?」

 

「誰がそんなことにしたのや」

 

「先輩に決まってるじゃん。知ってるのに知らないふりはちょっと悲しすぎるよ?ね、そろそろ元の世界に戻りませんか?先輩、私たちが一緒に住むからさ。お金も困らないよ?」

 

「ちょっお前何言ってんだ!?紫が選んで来た奴はぜっ」

 

パァンッ!…あ、これ蓮子の時点でやばい奴だ。自分がマシだと思ってるアレだ。拳銃なんて出すか普通…なんとか腕掴んでやったから起動はズレたな…

 

「蓮子…お前なんかおかしいぞ…?」

 

「先輩…なんでそんなに怖がってるんですか?」ガシッ

 

「ぎっ…!やめてくれ蓮子…やめてくれって…」

 

「あっ!させるか!マスター」パシッ

 

「させると思います?」

 

「んな!?」

 

「馬鹿、蓮子!お前精神科に行けって」

 

「先輩、こういう時も冗談言いますよね。私たちと一緒に廃トンネル入って幽霊が出た時も、精神科にって…」

 

嘘だろ嘘だろ嘘だろ…!?蓮子がマジで愛が重くて引き金が軽い女になってんぞおい…ていうか前にもこんなことが…?

 

「おい、馬鹿…安楽椅子だからあんまり暴れるとぉあ!?」バゴッ

 

「あがっ…!痛いけど…先輩、下、大丈夫ですか?」

 

「は?おう霧雨さん!?」

 

「いつつ…!」

 

「マジかよ蓮子お前からも逃げなきゃならんのかよ!?」

 

「逃げる?忘れたんですかせんぱーい!50mでも1000m走でも!私の方が成績は上!メリーよりも下!」

 

「知能で逃げ切りたいんだが頭もお前の方が上だもんな!てか離れろ!」

 

「いやです先輩…」

 

重い女を越して化け物になってんだろ!拳銃なんてそうそう手に入らねえしさっきちらっと弾倉が何個も見えた!金も裕福だったかなあいつ…

 

「ってお前何を」

 

「喰らえこの!」ドンッ

 

「あぐっ!?」ドサッ

 

「はぁ…はぁ…大丈夫か…?」

 

「生きてるし大丈夫だ。すまんな…」

 

「おう、こっちも大丈夫だ!…ん?」

 

「先輩。また逃げるんですか?」ガシッ

 

「!」ゾクッ

 

「お前まだ」

 

「いつも逃げてばっかりですよね先輩…メリーに調べてもらいました。先輩は…過去に親しい人を亡くしてますよね?」

 

「何言って」

 

「それから逃れるために本能が自分の顔を忘れたんですよね?分かってますよぉ…」

 

「だから何言ってんだよ…おい…」

 

「名前はわかりませんでしたが…お兄さんと仲が良かったんですよね…?」

 

「おい…マジで…やめてくれって…」

 

なんなんだよ…なんで全く関係ないこいつの話を俺が聞いて鳥肌が…?

 

「怖いんですよね先輩?」

 

「違う…だから違うって…」

 

「ちーちゃんって言えばわかります?あだ名が率直ですね…」

 

「やめろ…やめてくれ…」

 

「なんかよくわからないが危機ならば助けないわけには行かな」バァンッ

 

「…距離が遠いせいかショットガンが当たりませんでしたね…」

 

「てめー…!」

 

「で、先輩はその子のこと、忘れちゃったんですよね。可哀想にな〜♪」

 

「だから、やめてくれって…なんでもするから…」

 

「それじゃ、外の世界に」

 

「スピードマックス!突進だぁ!」ビュンッ

 

「うわっ!?」

 

なんで…なんで俺が知らない事を聞いて俺が震えるんだよ…なんで怖くなってんだよ…!?おかしいだろ…!なんでだよ…?

 

「よし養子!とっとと逃げるぞ!」

 

「頼む」

 

ビューン!

 

「…後一息だったのになー…先輩が先輩として崩壊するまで…」

 

幻想郷上空

 

「…追ってきてないよな…ふぅ…」

 

「マジでなんなんだよあの子って…ちーちゃんって…死んだって…!」

 

「落ち着け!あいつの言葉なんか思い出さなくても」

 

「あいつはなんでその事を知ってるんだよ…メリーが…」

 

「おい!」

 

「あ…?メリーって…誰だ?」

 

なんで俺…メリーなんて言ったんだ?誰かの名前か…?それとも何かあったのか…?待て、そもそも俺は…?わからなくなってきた…自分の顔が…

 

「ぁ…ぁあ…」

 

「大丈夫か!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いやぁ…みんなの癒しである蓮子ちゃん。僕は大好きですよ。
まぁ主人公くんは…とっととくたばって作品終わらせろ


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19話

主人公のトラウマほじくり隊!蓮子!メリー!
二人揃って!仮面ライダー技の1号!仮面ライダー力の二号!仮面ライダー逃げのV3!


幻想郷上空

 

「ぁ…?」

 

「おい…大丈夫か!?マジで大丈夫かこれ!?」

 

「お前…誰だ…?」

 

「は…?」

 

「なんてな。前回それっぽくしたがそういう気はな」

 

「お前ふざけんなよ!ガチで心配したじゃねえか!」

 

「…すまん」

 

まさか冗談でガチギレされるとは思わなかった…それになんだか怖いし…いや、蓮子の方が怖いんだけど。化学パワーで空飛んできたりしねえよな流石に…?

 

「せーんぱーい!」

 

「!?」ゾクッ

 

「最大ブーストォ!」ビュンッ

 

「危なっ…先輩はいつも直ぐに消えちゃうもんなぁ〜♪」

 

博麗神社

 

「ツーわけなんだが」

 

「なるほどね。それじゃあ私から一言」

 

「なんだ?」

 

「相手は空だろうが地底だろうが追い詰めてくるでしょ。立ち止まったら死ぬと考えなさい」

 

「…ってことは」

 

「何すんだよ今度はメリーかよ…!」

 

ちっくしょう死ぬ間際になると走馬灯ってのは出るんだな!おかげで博麗の巫女さんの顔思い出せたよ!てか離せ!

 

「先輩…早く元の世界ぎっ」スパァンッ

 

「まったく…外の世界の女ってのはこうも野蛮なのね」

 

「早く乗れよ!」

 

「助かった…」ホッ

 

「行かせると思います?」タァンッ!

 

「え?」ヒット!

 

「…は?」

 

「あっ…!ごめんなさい先輩!」

 

「いづっ…」

 

「とまぁ私と蓮子はこのように手に入らないなら殺すので…早く外の世界に戻してくれまぜっ」

 

「嫌よ絶対。箒で応戦してる身になりなさいよ」クルクルクル

 

「薙刀かよ…ってそうじゃない。逃げな」

 

「鬼に金棒スイング!」ゴンッ

 

「あばっ」チーン

 

…待て、これやばくないか?霧雨さん多分気絶してるし俺は撃たれて動けないし巫女さんはメリーを足止めしてるしで…目の前に蓮子…

 

「蓮子…」

 

「先輩、ちゃんとしたお家買ったんですよ?アパートとか、シェアハウスとかじゃなくて、ちゃんとしたお家。何が悪いんですか?」

 

「だから、そういうわけじゃ」

 

「リビングがあって和室があって子供部屋は4つある。最高じゃないですか」

 

「だから違うって。話を」

 

「ああ、プロポーズとかの話ですか?」

 

「外の世界の子はクレイジーなのね…」

 

「箒で戦う貴女の方がクレイジーですよ」

 

「金棒振り回すあんたのお仲間ほどじゃないわよ」

 

「そうです…か!」ブンッ

 

「肉弾戦も巫女ならただの嗜みよ!」カウンター!

 

「あぐっ」

 

クレイジーな女の子じゃないよこれ。デンジャラスな女の子だよこれ。一年後くらいにはスープでコトコト出汁にされてるパターンだよこれ。なぁ、どうすりゃ良いんだよこれ…

 

「ふんっ!」ドンッ

 

「おわっと」

 

「…たしかにあの油断してる金髪とは違うわね」

 

「あらそう?」

 

「うわわっ…あ…箒って松葉杖代わりになるんだな…」

 

「あ、そうだ先輩。ちーちゃんについて話しましょうか?」

 

「だからちーちゃんって」

 

「ちーちゃんが自殺した時、ちーちゃんは小学校2年生でしたよね」

 

「おい、やめろ」

 

「いっつも先輩がついて行って先輩と一緒に遊んでた女の子。自殺した理由、聞きたいですか?」

 

「話もいいけどこっちを忘れないこと!」スカッ

 

「アーテガスベッター」ブンッ

 

「危なっ!?」

 

「…とりあえず外の世界に出してくれます?そうすれば危害は」

 

「巫女の職業ってのは嫌なものね…断るわよ」

 

考えろ〜俺が今ここでできる最大のことを考えろ〜…松葉杖代わりにしてる箒をメリーに投げる?いや、はっきり言って無理だな。そういや俺虫取り網どこやった?

 

「んしょ…んしょ…」

 

「やっぱり腕じゃなくて足の方が良かったね」

 

「もうメリーったらおっちょこちょいなんだから!」ブンッ

 

「圧倒的超人現象キック!」

 

金棒<うぎゃー!

 

「金棒が!?」

 

「なんてこともあろうかと!はい、蓮子!」

 

「ありがと!」

 

「それはずるいわよ…」

 

近くの森!忘れられたまま来ました!

 

「…おお!あった!虫取り網!ってことはここら辺に…虫ゼリー…食われとる…確かメリーが虫嫌いだったか」

 

戻って博麗神社

 

「いざとなるとこれ、対角線上にいたら怖いね!」

 

「流石に空に行けばいいでしょ!」フワッ

 

「ハンドガン しか持ってないわよ!」バンッバンッバンッ

 

「全く面倒ね…!ただまぁ従ってぇ!?」バサッ

 

「蓮子…つーかまーえた!」グイッ

 

「先輩!?ちょっとこれ離して!?ああそういうプレイが好みなのね!?」

 

「知るか!そして…虫!」ブンッ

 

「いぎゃぁぁあぁぁ!?」

 

「…よし!」

 

流石に俺のせいで死ぬのは御免だからな。すまん二人とも…で、結局ちーちゃんって誰なんだ?わからん。わからんけどこの物語が急展開すぎるのはわかった。

 

「なんてね先輩!私はこの状態でも銃を」

 

「御免蓮子!箒だオラ!」バッサバッサ

 

「うわっちょっとくすぐったいし…へくしょん!くしゃみも出る!」

 

「…幻想郷で男が戦うのは禁止なの!」

 

「何言ってんだあんた!?」

 

「あ、でもこれは…先輩が小学6年生の時に買った虫取り網…!」

 

「本当かどうかは知らないけどなんで知ってんの?」

 

最近の女子大生はかーなーりー怖いぞ。宗教立ち上げて総勢でかかってきそうなレベルで怖いぞ。銃弾ブッパなってくるし。殺されかけたわ…

 

「それでちーちゃんのことですけど」

 

「蓮子、頼むやめてくれ」

 

「じゃあお願い聞いてくれたらいいですよ?」

 

「…なんの願いだ」

 

「私とけっこ」

 

「やっぱ良いわ。かえろーぜー」

 

…できれば次出会うときはまともな蓮子であってほしいな…安心できたし…

 

 

 

 

 

 

 




とりあえず…
なんかできたのでそれでヨシ!


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20話

せんぱーいって聞くとどうしてもこち亀の本田思い出します。


博麗神社

 

「とりあえず戻しておいたわよ」

 

「ありがと」

 

「て言うか、あんたこれからどうすんの?魔理沙もあんなんだし」

 

「これから少しの間お世話になります」

 

「なんでよ」

 

「なんでって…あんたの近くにいた方が安全だから」

 

「っ」トゥンク

 

「何にときめいた」

 

「男は愛、女は度胸よ!」

 

「ボンちゃん!」

 

て言うかこの世界にワンピースって流れ着いてたんだ。ひとつなぎの大秘宝!外の物もたまに来るらしいけど…まあわからんわな。

 

「ん、なんで抱きついてくるんですか」

 

「私の宝物」

 

「洒落にならん」

 

「良いじゃん別に」

 

「一気に口調が柔らかくなったね!」

 

「ま、さっさと魔理沙起こして、どうにかするから。永遠に住み着くが良い!」

 

「それはそうと…何この…つの生えて寝てる人」

 

「さっきのいざこざがあったのにまだ寝てるの?」

 

駄弁ってる時に限って嫌なことは起こらない。俺の人生の鉄則だ多分。なので普通に話してたし、嫌な予感もしなかった。

 

「せんぱーい!」

 

「回し蹴り!」ブンッ

 

「ふごっ」

 

「…蓮子…お前もう変態キャラになってんな…」

 

「良いじゃないですか〜ここ最近私主役だったんですから!」

 

「知るかぼけ!」キック!

 

「あうち」

 

「まともであれば…なぁ」

 

「…ごめんなさい」

 

「え?」

 

「先輩と一緒にいたかっただけなのに…」

 

「メリー?」

 

「ちょっと待て…なんかおかしなことに」

 

「先輩と一緒に住みたかったのに…どこがダメだったかな?」

 

「善処する気ねえなお前」

 

「あ、バレた?」

 

「っていうか虫取り網とってくださいよせんぱーい!」

 

「嫌だ」ゾゾッ

 

「やめときなさい。さっさと外に返すから…」

 

変態キャラに成り下がったな蓮子もメリーも…ん?なんか背中をたらり一粒の汗が…いや、そんなバカなことがあるわけ

 

「危ないっ!」パァンッ

 

「いたっ」

 

「…八雲だ」

 

「紫、その顔面歪まされたいの?」

 

「いやいや、あの子達送り返そうと思って…ね?」

 

「じゃあさっさとしてくれる?」

 

「人使いが荒いわねまったく…」

 

「…メリー、なんで銃使ったの?」

 

「なんだかものすごく嫌な予感がしたからつい…」

 

「えぇ…?」

 

「ん〜!良いわね〜…」ギュッ

 

「きっつ…痛い…」

 

「良いじゃない減らないし」

 

いや普通にきついです。痛いです。視線も痛いです。なんなら八雲さんの目つきも痛いです。

 

「んっ…」

 

「待って今どっちが言った!?」

 

「録音は完了してあるわよ!」

 

「私だけど?」

 

「この変態巫女服がぁぁあぁぁ!」

 

「お前らだけには言われたくないだろ」

 

「ささ、早く帰るわよ」

 

「はいはい…」

 

「またねー先輩!」

 

「もう2度と来ないでほしい」ブルッ

 

「…さて、部屋を案内しましょうか」

 

「あざます」

 

というか今更なことではあるが神社の中を歩いた上に神社に寝泊まりするってこれ結構罰当たりなのでは?…どうなんだ?どうなんだろう…?

 

「まずは寝室ね。入って」

 

「ねぇ待ってなんでさも当然のように布団が敷いてあんの?」

 

「この神社には布団がひとつしかないから二人で一つの布団よ」

 

「マジか…そういや寝た姿見たことないな」

 

「さて、始めちゃうわよ」

 

「…え?」

 

「え?って何。惚けないでよ。ヤると言ったらヤるわよ」

 

「え、それ、マジで?」

 

数時間後

 

「気持ちよかった」ツルテカ

 

「…まさかボードゲームで負け続けるとは思わないじゃんか普通…!」

 

博麗の巫女には勝てなかったよ…もうゲームトラウマになりそう。割とガチで。

 

「で、次に居間とかだけど…寝室とトイレがわかれば良いからトイレね。後は慣れてちょうだい」

 

「大雑把すぎる」

 

「ちなみに、神社の外に出たら妖怪に噛みちぎられて死ぬわよ」

 

「マジで?」

 

「本当よ。数年前に飛び出て妖怪に食われそうになってたのを助けられた奴がいるから」

 

「…それ俺やん…」

 

「?で、トイレはこっち。まぁ外の世界では割と田舎な感じのトイレだから、これも慣れてちょうだい」

 

「了解した」

 

「…それじゃ魔理沙起こしてくるから居間にいといて」

 

「…居間ってどこだ…??」

 

全くわからん…

 

博麗神社のどっかの部屋

 

「…なんか寒いな…」

 

「永遠亭に放り込んできた。あんなバケモンの巣窟いられるかっての…それじゃあ歓迎会に」

 

「しましょー!」

 

「アッポー!」バギィッ

 

「へぶっ!?」

 

「…やっぱり冷えるな…座布団でなんとかするか」

 

「して霊夢」

 

「何よ」

 

「…ヤらないの?これ」シコシコ

 

「だぁれがやるかぁ!」バゴッ

 

「ぶはっ!?」

 

…あー、なんか座布団でも足りてるようで足りてない。寒いところは寒い。こたつとかないんですか?て言うか今冬?季節も分からなくなってきた…

 

「あー、もしかして寒い?毛布持ってくるから」

 

「私と一緒にお昼寝を」

 

「させるかぁ!」カッキーン!

 

「あふんっ」

 

「…んじゃ、そこで待っててね」

 

「はい…」

 

「霊夢ったら横暴ねぇ…で、どう?私と一緒に」

 

「…寝る」

 

「本当!?」

 

「断るとめんどくさそうだから」

 

「は?」

 

「ひっ」

 

「毛布持ってきたわよ!」

 

「チッ」

 

「ありがとうございます…」

 

はー毛布の温かみに勝る暖かみなどあって良いはずもなし…眠気に誘われてうつらうつらと…

 

「zzz…」

 

「…可愛いわね」

 

「可愛いっていうか愛おしいっていうか」

 

 

 

 

 

 

 

 




ドロップキックなサイドステップ


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21話

小石蹴ったら転けた


 

博麗神社

 

「…重い…」

 

「そりゃ妖精とはいえ20kgくらいあるから…」

 

「んっ…!っはぁ〜…なんだよこの妖精〜」

 

「あたいチルノ!」

 

「私は大妖精です!」

 

「私はルーミア」

 

「あ、ルーミアは人喰い妖怪だから」

 

「ブハッ」

 

「うわっ水吹いた!?」

 

「人間ってすごいね大ちゃん!」

 

いやいや…人喰い妖怪にのし掛かられて普通冷静に対処できますかっての…きついって…死ぬ死なないじゃなくて死を感じるのよ…すごい…

 

「っていうか寝るなら布団の中入るか?」

 

「私見たら人間みんな逃げるのだ」

 

「入るぞー!」ドロップキック!

 

「おうっ!?」ゴキッ

 

「チルノちゃん!?」

 

ルーミア=(チルノ+大妖精)÷2+人喰い妖怪…なのに今まで錬成が出来たという実例は存在しない。

 

「はーい…っと。俺は日向ぼっこする」

 

「!?」

 

その時、妖精(妖怪)に電流走る

 

「あら、じゃあ一緒するわ。あんたたちは…良いわよね。寝るんだから」ニヤリ

 

「殴って良いのか」

 

「殴って良いんじゃないかな」マッスル

 

「やめなよチルノちゃんルーミアちゃん!ちょっとお願いだって本当に!」

 

「あらら…なんだか足の力がぁ!?」ガクッ

 

「うわっ…大丈夫?片足ないんだから松葉杖使いなさいよ」

 

「女に介護されるとは妙な感覚だ」

 

「外の世界だとそうなの?」

 

「というか介護職は女が向いてるとか言われてた。俺自身介護されるなんて思わなかったし」

 

「なるほど」

 

それに美人さんに介護されるとは思わなかったしと言うとボンっと音が鳴る。うるしゃい…

 

「良かったわね霊ぶっ」ガシッ

 

「…退治されに来たのかしら?」グググ

 

「いたいってねぇいたいってば」

 

「…仲良し!」

 

「よく見えるの!?」

 

「見えちゃったから!」

 

「…純粋ね」

 

「ああいう子を純粋無垢って言うんだろうけど何回か犯されてるのよね」

 

「それマジ?」

 

今耳に入った情報は本当です。思い出したくもない。あれで妊娠しましたってなっても俺知らねえからな絶対!と言う意思で生きてるが実際来たら膝から崩れ落ち許しを乞うだろう。

 

「…ん?」

 

「うばぁ〜!」

 

「うわぁっ!?」ドテンッ

 

「驚いた!驚いたのだ!」

 

「見たかこれが我々の力!」

 

「えっと…大丈夫ですか?」

 

「大ちゃんのセリフだよ?」

 

「あっ…おもいしったかー!」

 

「…頭打った…すまんちょっと手を貸してくれ」

 

「わかった!これで私の力にひれ「大丈夫!?立てる!?」…霊夢…」

 

「あざます」

 

今なんか変な声が聞こえたが気にしないことにしよう。博麗の巫女が俺を起こしてくれた。そう言うことにしよう。うん、妖精に倒されてないんだ俺は

 

「…ってなんだオイ妖精。お前ら一人だけでも120cmはあるだろ。3人になると…」

 

「確かチルノが…118cmだったぞ!」

 

「大ちゃんが縁の下の力持ち!」

 

「ルーミアちゃんが125cmで、わたしが130cmくらいです」

 

「…今関係のないこと誰か言わなかったか?」

 

「とりあえず降りるぞ〜…あっ」スルッ

 

「うわっ!?」

 

「わぁ!?」

 

「ちょっと待っとぉ!」キャッチ!

 

「あうちっ」ダンッ

 

「いたっ」ドンッ

 

「…痛い…」ヒリヒリ

 

「…大ちゃんが足に挟まれてる…」

 

「危なかった〜…」

 

「畜生羨ましいな(危ないでしょ何やってんの)」

 

「博麗さん?」

 

博麗神社の中の部屋

 

いやぁ…にしてもさっきはやばかったな。うん、博麗さんが謎発言するし妖精どもぶっ倒れてきたし…そのあとルーミアが泣き出すしで

 

「…肩車は危ないから抱っこで許してもらってる」

 

「で、チルノは」

 

「おんぶでなんとかしてもらってる」

 

「…そして大妖精は」

 

「寄りかかって眠っている」

 

「畜生羨ましいな…あっ違う違う。そろそろご飯だからなんとかしといて」

 

「え…?」

 

「ご飯!?ごっはーん!」

 

「何!?ご飯!?霊夢の作るご飯だと!?」

 

「ん…あれ、みんなは?」

 

「博麗の巫女さんにご飯ねだりに行った」

 

「私も行きたかったな…」

 

「行けば?今なら作ってもらえるかもしれんし」

 

「それもそうですね!」

 

…ポジティブだな〜…俺なら絶対置いてかれたと思い込んでその場で不貞腐れる。て言うか絶対そうなる。

 

「…ん?なんだこれ…あれ、俺が子供の時無くしたと思ってた財布だ。親に怒られたな〜…」

 

「ご飯食べさせてもらえるんですか!?」

 

「礼儀良ければね!」

 

「良かったね大ちゃん!」

 

「いやったのだー!」

 

「あんたらは礼儀を知れ!」

 

「…あれ、なんかおかしくないか…俺の渡した20万丸々入ってるんだけどこれ…なんなのちょっと怖い…」

 

「っと…何見て…」

 

「あ、博麗さん。この謎の財布を」

 

「私の20万!」

 

「あっぶね!?」

 

「その20万は外来人からもらったの。男の人で、唯一引かない人だったわ」

 

「短い映画かよ急展開がすぎる」

 

下手な映画の方がまだ展開が緩やかだぞ?序破急じゃないんだから。ずっと急だろこれ。

 

「ま、そう言うことだから。触らないでくれると嬉し」

 

「やかんが鳴ってるぞ〜!」

 

「うぇ!?やっば急がなきゃ!」

 

「いやぁ…大変そうだねぇ。一人暮らしの期間結構短かった気がするけどねぇ…」

 

「おらーお前も一緒に食べるぞ〜!」

 

「おう待て引っ張るな」

 

「あ!ダメだよチルノちゃん!松葉杖使わせなきゃ」

 

「あーそうだった!」

 

「…ありがとね」

 

 

 

 

 

 




最後の方屁をすかしながらやったんですけど、臭かったです


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22話

その…下品なんですが…
奮起、しちゃいましてねぇ…


 

博麗神社

 

「…博麗さん」

 

「何かしら」

 

「俺の腹の上に頭乗っけて寝るのやめてもらえます?」

 

「嫌だ」

 

…いやって言わずにささっとどいてくれ…腹の具合が悪く…ならねえけど。さてこれからどうしたもんかな〜…

 

「…散歩行こう!」

 

「良いけど死ぬわよ」

 

「やっぱやめておこう」

 

「…どうせ頭乗っけるなら身体乗っけても同じじゃね?」

 

「それはつまり誘ってるってことで良い?」

 

「いや待てそれは違う」

 

「…なんてね。ん〜」

 

「…布団をばさっと」

 

「ちょうどいい温度…」

 

「あとは枕で完成。お昼寝タイム」

 

「昼寝っていうか朝寝っていうか二度寝よ」

 

「確かに」

 

ポカポカ陽気なあれだけど一応朝なんだよね。朝からこれとは幻想郷の夏も温暖化が進むか…いやいや、考えるのはよしておこう。身体が重くなるだけだ。寝よ寝よ

 

数時間後…

 

「おーい霊むっ…」

 

「すぅ…」

 

「zzz…」

 

「三者三様みたいな寝息だな…起こさなきゃ酒が飲めんのよ〜起きてくれ〜」ツンッ

 

「んっ…んぁ?ああ、鬼さん」

 

「萃香だよ。霊夢起こしてくれる?」

 

「霊夢…あい、了解した…ばさっと」

 

「うっ寒っ…あら萃香」

 

「本当に起きやがった!?」

 

「で、なんの用?お昼寝してたんだけど」

 

「…とりあえずお酒」

 

「お酒?蔵にあるわよ」

 

「蔵?」

 

「自力で探しなさい」

 

「…わかった」

 

…反応が冷たく感じたのは気のせいだろうか…いいや、これ以上寝たら流石に頭が痛くなる…ってあんたまだ上に乗っかってんのかい

 

「降りて…立つから」

 

「ち○こが?」

 

「女の子がそういう言葉使っちゃいけません」パシンッ

 

「あうっ…叩かれた…」ジワッ

 

「あっすまん!すまんかった!許してくれ!ほれ、ハグだハグ」ギュッ

 

「…」ニヤリ

 

「泣き止んだか?それじゃ、立ち上がるから降りて」

 

「うぇーん」

 

「ごめんなさい!」

 

女の子って精神的に脆いのかね。それともあれか?外の男もこういう性格だったか?いや、人それぞれってやつか…

 

「…」ジーッ

 

「ん?」

 

「…パンツ見えない」

 

「何見てんだお前!?」バッ

 

「おーっす霊夢!怪我治ったから来てやったけどお楽しみみたいだな」

 

「んなわけ…」

 

「よー養子!」

 

「あ?お前俺のこと覚えてんのか?」

 

「当たり前だろ?」

 

「…ああ、養子って言うんだ」

 

「あんたは初めて知ったのかよ」

 

なんだかよくわからんがなんだかよくわからんのでとりあえずパンツを見ようとするな。こらズボンの隙間から見ようとするな…おい!?

 

「やめんか!」

 

「…魔理沙も養子のパンツみる?」

 

「ブフッ!?」

 

「何誘ってんだお前は」

 

全く酷いやつだぜ…と言いたいがそろそろ散歩に出たいぞ。運動とかもしたいし。さっきまで昼寝しとったやつが何言っとんだって思うがそう言うもんだ多分

 

「魔理沙…どっか安全な場所で散歩させてくれ。人里以外で」

 

「人里以外?」

 

「頼む…」

 

「それなら…多分あそこだな」

 

「あそこ?」

 

地獄のお花畑

 

「さぁ、花を踏み荒らさない限りは殺されないぞ」

 

「リスクに対してリターンがデカすぎる」

 

「さて行くぞ。まずは挨拶だな」コンコン

 

「…ああ、所有地ってやつか」

 

ガチャッ

 

「どちら様で…」ガチャッ

 

「おい、逃げるな」ガチャッ

 

「…謝るんで許してください、はい、本当に」

 

「魔理沙やめようぜもうこの人衰弱しきってるよ」

 

「幽香!ほら、優しい男だよ!」

 

「そんな語り口調じゃなくても」

 

「じゃあ良いわね」スンッ

 

「口調がすんなりと変わったなこのやろう」

 

「で…何かしら。お花見?」

 

「花見は春だろ。散歩しに来たんだよ。妖怪の恐れがないところに」

 

「…花を踏み荒らしたら殺すから。それじゃ」

 

風見幽香…ステータスがやべーやつ。この作品では厳しい男に絡まれるのを嫌がるために引きこもっている。友人などには素を見せる。知り合い程度にはスンッとした態度。

 

「…っと」

 

「随分と上手くなってきたよな〜」

 

「あたぼうよ」

 

さて今俺は松葉杖で畑の中を…ん?なんだ、あれ…え、なんですかあれ怖いんですけど…(恐怖)

 

「あのガサガサしてるのは何」

 

「うぎがゃぁぁぁあ!」

 

「テメェ殺すぞ」バゴッ

 

「…犬なのうさぎなのワニなのかはっきりしてくれ」

 

「今のは多分奇形だって理由から妖怪扱いされた人間だろ」

 

「マジかよ可哀想だな」

 

「ふぅ…貴方たちもやったらああなるから」

 

「ヒェッ」

 

「おうよー!」

 

こ、怖いです…とても…とてもすごく怖いでしゅ…踏みないようにしよう(決意)

 

「っしょ…っしょ…」

 

「お前二刀流松葉杖の方がいいんじゃね」

 

「それもう腕力だろうが」

 

いや、もうそれただの腕立て伏せじゃないすか。立ってやるアレ。まぁやったことないから知らんけど…そこまで行ったら車椅子じゃね?

 

「そういや魔理沙、お前の箒ってどんなこうぞ」

 

「残念だが企業秘密だから喋れないな!」

 

「企業秘密だったかぁ…」

 

「…ただ!魔法で動かしているとだけ言っておこう!」

 

「はえー魔法かぁ…魔法ねぇ…すげーな」

 

「おっと!女の前で女を褒めるようなこと言ったらそれは誘ってると受け取られるから気をつけろよ?」

 

「そう言う魔理沙は襲わないじゃーん」

 

「我慢してるだけだ」

 

「…え?」

 

…その時、ようやく気が付いたんだが、魔理沙さん…スカートがしっと掴んでなにかを堪えてるようでした…それに気が付いてからはすぐに帰って忘れることにしました。

 

博麗神社

 

「さてさて…寝るか」

 

「抱き合いながら寝ましょ!」

 

「欲望が見え隠れせずにただ見えてるだけってのは新鮮だな」

 

「いいでしょ!」

 

 

 

 

 

 

 

 




いや良くねえよ


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23話

そういやこの作品ってどんな終わり方をすれば終わりなんだ?
もう主人公が霊夢さん切れさせてジ・エンドでええか?


 

人里

 

「…あ、おばちゃん。これ、くれる?」

 

「ああ良いよ。しっかし良い男だねぇ。なんで誰も言い寄らないんだい?」

 

「博麗神社に住んでるって言ったらね。そんじゃ」

 

「…え?…え、え?」

 

博麗神社

 

「かーってきーたぞー」

 

「おお、サンキューな」

 

「ま、こんくらい俺にかかればお茶の子さいさいダイヤもはいはいお手の物」

 

「…??何言ってんだ…?」

 

「すまんの…それじゃ、どうしよ」

 

「ふはぁ!」ガバッ

 

「うわっ!?」ドサッ

 

「…殺されにきたのなら上等よ萃香」

 

萃香…前回やってませんでした。四天王…らしいけど投稿日現在は三天王。幻想郷最強の一角…らしい。勇儀さんはぁ…?

 

「いつつ…」

 

「おお、こりゃすまんかった…男!?」ビクッ

 

「男で悪いかぁ!?」

 

「待て、博麗さんなんであんたがキレる」

 

「…私が怒らないとあんた怒らないじゃん」

 

「そうだけども」

 

「それに…展開が思いつかなか」

 

「行け!ロケット頭突き!」

 

「萃香 の ロケット頭突き!」ドンッ

 

「あぶねっ」パシンッ

 

「あでっ!?」ピュー

 

「え?」ドッカーン!

 

「…あー…二人とも大ダメージ受けてる」

 

「死ぬ…!!」

 

「うぐぉぉおぉお…!」

 

「…神社に戻る?」

 

「戻る」

 

…って待て。神社にいるはずなのに神社にいるってどういうことだ。そう思って周り見たら森でしたワロタ…この人の頭突き強くね?マジ強くね?

 

博麗神社

 

「…流石に二人は重いかな」

 

「同じようなもんでしょ」

 

「そうだろ」

 

「…膝の上に博麗さんが座ってその上に鬼さんってどんな鬼畜行為をしたのでしょうか私は」

 

「…性欲を抑えさせた重罪」

 

「あべこべな美的感覚持ってる重罪」

 

「免罪を押し付けている重罪」

 

「え?」

 

「…私は逃げる!」シュババッ

 

「忍法透明化の術〜」スーッ

 

「…布団用意するか」

 

さあて寝る用意しましょう寝る用意。さっさと布団敷いて夢に逃げようぜそうしようぜ。さっさか寝てしまうのが吉という物よ…

 

「ちょいちょい」トントン

 

「んぇ?」

 

「私は閻魔と申します。今から俗に言う説教を」

 

「そういうのは夢の中でしていてくださ」

 

「はいそこに正座ぁ!」

 

「!?」ビクッ

 

「聞こえませんでしたか?」

 

「…すまん、ちょっと顔触らせてもらうわ」

 

「え、ちょっとそれは流石に失礼の度が過ぎるというかなんというかって」

 

「目玉くり抜くから」

 

「やめてください!?」

 

「じゃあ寝かせて」

 

「嫌です!説教!」

 

「…脇腹」チョコン

 

「ひゃう!?」

 

「ほれ、帰れ。女の子がこんなとこ」

 

「少なくとも貴方の10倍は生きてます〜!」

 

「それだと…300歳か。おばあちゃん、ボケが進んでるのかい?」

 

「おばあちゃんじゃありません!」

 

「…お姉さん、まだ若いんだからそんな怒ってちゃ」

 

「って違います!!説教に来たんですよ!!」

 

四季映姫…閻魔様。しゅごい…けど弱かった気がする。多分ね。ストレスは裁判所で生産され出荷されます。

 

「…もう寝るからやめてって…」

 

「何を言っているんです?自分の罪から逃げては」

 

「ふんっ!」キック!

 

「あばっ!?」ボグッ

 

「…罪なんてもんはこの世に存在しねえって」

 

「ですが貴方は過去に殺人を」

 

「知るか!俺はもう寝るんだよ!」

 

「っ…ですから!そうやって自分の罪から」

 

「zzz…」

 

「ね、寝てる…今までの言葉寝言…!?」

 

…この閻魔チョロいな…ていうか生き物が生き物殺して何が悪いんだよ…んなこと言ったら植物以外殺害で地獄行きだろ。何も食えん…生きながらにして地獄…!!

 

数時間後

 

「んっ…あったまいてえ…」

 

「寝過ぎたんだな〜」

 

「んまそうだわな…あ?なんでお前俺の布団に潜り込んでんだ?」

 

「いいでしょ別に減るもんじゃあるまいし」

 

「いや良くないよ。ほら、退いたど」

 

「良いだろ。別にお前は私が嫌いってわけじゃないんだろ?」

 

「…まあな」

 

「だったら良いよな♪」ギュッ

 

「羨ましいわね〜人の目の前でイチャつくなんて」

 

「羨ましいなぁ閻魔様からの説教を受けることなく逃げれて」

 

「うぐっ」グサッ

 

「その上帰ったらそんなことなかったかのように振る舞う。良いなぁ」

 

「」グササッ

 

「…魔理沙は偉いなぁ。他人の話を聞けるんだから」

 

「えへへっ」

 

「」グササササササササササッ

 

これで謝ってくれれば話は早くて助かるんだよな。色々と。ガチで。うん、魔理沙の布団の入る時の音とかも気がつかないから教えてくれるとうれしいな

 

「…謝るからその布団私も入れて」

 

「ヨシ!」

 

「…養子はやらんぞ」

 

「お前は娘に過保護な父親か」

 

「残念。NTRは魔理沙よ」

 

「…んだと?」

 

「良いわよ。弾幕で勝負をつけましょう」

 

「…素人が口出せるレベルじゃねえやこれ…寝転がってるか」

 

「うぐっ…」ボロッ

 

「博麗の巫女があんたなんかに倒されてたまるものですか」

 

「…早くに終わったな」

 

「ええそうよ♪…ふぅ落ち着く…」

 

「ひどい落ち着き方だなぁ…ん、魔理沙?」

 

「…わーてがすべったー」

 

「ちょっとこれは流石に顔面コースでいたそ」

 

「はっ!」パシッ

 

「…博麗の巫女ってみんなこんなことできるの?」

 

「基本中の基本よ」

 

…博麗の巫女って歴代全員すげえんだ…こんなにもすげぇんだ…落ちるタライを寝た状態で取れるのは基本中の基本なんだ…強すぎん?

 

「魔理沙、あんたちょっと目瞑ってなさい」

 

「わかった」

 

「…え?なんで手を鷲掴みに?上に乗っかって寝るのか?待ってやめ」ボキッ

 

「…あ、手首の関節外れたんじゃね?」

 

「〜!」

 

「危なかった…ガムテープとかある!?」

 

「声を出せなくする魔法ならある」

 

「それ使って!」

 

「了解した」

 

 

 

 

 

 

 

 




最後完全に誘拐犯じゃねえか俺何やってんだよ


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24話

頭の中がYou-You-Youでいっぱい…


博麗神社

 

「はいガララッと」ガララッ

 

「ふん!」ブンッ

 

「うわっつぁ!?なんだこれ!?卵か!?」

 

「…やべ、やらかした。霊夢に殺される…」サーッ

 

「おい!?ど、どうした!?とりあえず顔がねっちょりするんだが!?」

 

そのあとスタッフが洗いましたとさ。いきなり卵が飛んでくるとは思わなかったよ。あれだ。いきなりドラゴンボールで伝説のスーパーサイヤ人になった時くらいの驚きだ…いや、あれは興奮状態だな。むしろクリリンが死んだ時の方が

 

「おーい、身体も拭いとけよー」

 

「…あんたがやったくせに…」

 

「にへへ…」

 

「ん…まあいいか。タオルタオル…」

 

「はい」スッ

 

「おうありがと…っと。これで」

 

「全く良くないわね」ニッコリ

 

「え…ちょっと萃香さって居ねえし!?」

 

「で、何を隠していたのかしら?」

 

「…朝起きて顔洗いたいなと」

 

「それなら神社の隅じゃなくて良いじゃない。何を隠そうとしていたの?」

 

「…いや、何も」

 

「んな訳ないでしょう?」

 

「はい…」

 

そのまま流れで話しましたすいません…だって本当に怖いんだもん…こんなに怖いと思ったのポケモンのシオンタウン見た時くらいだよ。

 

妖怪の山

 

「…ここまで来れば流石に霊夢も」

 

「こんにちは☆」

 

「ひっ」

 

博麗神社

 

「…にしても、暑いなぁ。温度計温度計…あれ、ないのか?」

 

「ここでゆかりんターイム!」

 

「うわ美女がロリみたいなノリしてる」

 

「ひどっ!?…まぁ、温度計は今妖怪の山にしかないのよ。諸事情でね?」

 

「諸事情でって…まあ良いや。立ってるのだるくなってきた…」

 

「…頭が重くなってきた?」

 

「え?まあ、はい…汗も止まりましたし」

 

「…熱中症ね。それ」

 

「マジですか?」

 

「とりあえず水分補給を」

 

「熱中症かぁ…毎年この時期なってたなぁ」

 

「みずみずしい水!」

 

「みずみずしい水とはなんじゃらほい…」ゴクゴク

 

「身体を冷やしなさい。布団もかけるから」

 

「頼みまーす」

 

毎年この時期なるとは言え症状が改善するわけもなく…生活から見直した方がいいのかな。こまめに水分補給とか…いいかもしれん。すげぇ眠気が迫ってきたし。

 

「んっ…寝ます」

 

「おやすみなさい。霊夢には熱中症のこと伝えておくから」

 

「ありがとうございます…zzz」

 

「寝た時の言い方が完全に漫画…」

 

数時間後

 

「はっ…寝てしまった」

 

「寝るって言ってじゃないの。ほら、起きなさい」

 

「あぁすいません…松葉杖は…あった」

 

「松葉杖無しでも立てるようになったら?」

 

「骨折とは違って足がグニャってなるから支えが必要なんですよ」

 

「そうなのね。わかったわ」

 

「何をする気なんだか…ってもう夕方!?」

 

「そうよ。あんたの後輩がどこから嗅ぎつけたか知らないけど見舞いに来たの。寝てる時だったけどね」

 

「マジか…そりゃ安心だ」

 

「でも不穏な言葉が聞こえたわよ。寝顔がどうとか」

 

「やめてくれます!?」

 

完全に寝顔見に来てんじゃねえかあいつら…こっわ。ああもう怖い。あの謎の二人組め…言うこと成すこと全て不穏なんだよ…

 

「最近寝る時間が多くなって来たなぁ…」

 

「死ぬのが近いんじゃない?」

 

「んなバカな。寿命どころかまだ30代だぞ。そんな簡単に死んでたまるか」

 

「霊夢さーん!」

 

「うわっ早苗か…」

 

「あ、えーと…?」

 

「養子だ。よろしく頼む」

 

「ようし…?ああ、よーちゃんで良いですか?」

 

「…良いんじゃないか?」

 

「…さて。そろそろお風呂の準備してくるわ」

 

「いてらー」

 

「行ってらっしゃーい!」

 

「…ところで、あんた外来人なんだろ?なんかでかい事件とか知らない?」

 

「事件?うーん…事件ですかぁ…あ、じゃあ知ってます?」

 

「?」

 

「私の小学校であったんですよ。まぁ、かなり古いんですけど…確かもう20年前くらいかな?その時の小学4.5年生が先生を殺したってやつなんですよ。怖くないですか?」

 

「小学生がね…いでっ。腕つった…」

 

「マジですか」

 

…今の話を聞いて鳥肌が立ったのは内緒だ。蓮子と同じような鳥肌の立ち方だ気味が悪い。俺のせいだとでも言うのか?

 

「で、その小学生はどうなったんだ?」

 

「その小学生はですねぇ…噂は色々とあるんですけど、1番有力なのが『今も普通に暮らしてる』ですね。いやぁ…外の世界って怖いですねぇ」

 

「…待て」

 

「?どうしたんですか?」

 

「…他の噂は?」

 

「忽然と姿を消したことから『恨みをもった幽霊』とか、『記憶を失って無罪』とか、結構言われてますけど…その子、忘れっぽかったらしいですし」

 

「周りの子から記憶に残ってるか?」

 

…て言うかこいつそんな疑問に思わないんだな。ここまで踏み込んで聞くのはそうそうおらんぞ。こいつと一緒の小学校だったし俺…

 

「それが不思議!なんと同級生みんなが忘れてたらしくて!みんなが20歳の時…まぁ9年くらい前かな?の時、ようやく『一人足りない』ってことに気が付いたらしいんですよ」

 

「みんなの記憶に付かずにいつの間にか消えてた?不思議だな。で、なんで噂になってんのさ」

 

「それがですねぇ…それを陰から見た子がいるんです。その時の一年生くらいの人ですね。その子が語り繋いできたんですよ。少し盛ってるかもしれませんけど」

 

「そいつ、どうなってた?」

 

「え?…みんなが調べてたどり着いた時にはもう死んでたらしいですけど」

 

「…それ闇深くね?」

 

「ですよね!」

 

「やべーなそいつ。担任殺して記憶に一切無いってやばいな」

 

「すごいですよね〜」

 

…ま、流石に俺が担任殺したは無いだろ…無い、よな…?

 

「…風呂出来たわよ」

 

「おお、マジか」

 

「一番風呂ですか?」

 

「いや、一番風呂は熱いから…」

 

 

 

 

 

 




担任殺したのって誰なんでしょうね。
誰?手をあげて〜


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25話

なんだろう。
サクシンって造語、流行らせてもらえます?


 

博麗神社

 

「ぬんっ…くふっ」

 

「なに一人で気張って限界迎えてんの」

 

「なんでかなぁ…わからん。なんかの待ち合わせがあった訳でもなく」

 

「ふーん…今度一緒にどっか出かけましょ」

 

「どっかとはどこかな。出来れば妖怪の山のあそこ。河童が住んでるところだな」

 

「あそこ?あそこでいいの?」

 

「松葉杖に武器仕込んでもらう」

 

これぞ男のロマンよ。ぬわははははは!…ていうか今度っていつだよ。わかんねー

 

命蓮寺

 

「どうしてこうなった」

 

「いや、そういえばあんた寺のやつに世話になったらしいから」

 

「…誰から聞いた?」

 

「魔理沙」

 

「クソが!」

 

「ただお礼を言いに行くだけよ。言うだけ」

 

「それなら俺ついてこなくてよかったのでは?」

 

「色々と都合の問題でね。あんたが一人だと物語進まないし」

 

…めっちぃのはダメだと思います(注意喚起)それはそれとしてこの人と一緒にいると現実とフィクションがごっちゃになるなぁ…まあいいか。

 

「失礼」

 

「ん?初めましてですかね」

 

「あんた、最近ここに誰か泊めた?」

 

「ああ、泊めました。誰か忘れましたが」

 

「それこいつ。私お礼を言いに来た。良い?」

 

「そうでしたか」

 

「とりあえず死ねぇ!」シュバッ

 

「なんでそうなるかなぁ霊夢さん!!」ガシッ

 

「ぅえ!?」バゴッ

 

「…巫女さん、あんたが壁に埋まったから必然的に俺も壁に埋まったんですが」

 

「…ほんっとうに申し訳ない…」

 

「えっとこれは…どう言う状況?」

 

「引っこ抜いて〜!」

 

数分後

 

「助かりましたぁ」

 

「助かったわね」

 

「素直じゃないですねぇ…どうです?命蓮寺に住み着きませんか?」

 

「いえ、遠慮しときます」

 

流石に自ら性欲と制欲な世界に飛び込んで無事に帰れる保証がないと言うのはわかるんだ。多分干からびるし

 

博麗神社

 

「…で、戻ってきたと」

 

「そうなのよ」

 

「お前ら馬鹿だろ」

 

「なんで俺まで巻き添え喰らわにゃいかんのだ」

 

「お前も連帯責任だからだよ!特に霊夢!なんでお前そう言うことばっかするかな!?」

 

「ご、ごめんなさい…」

 

「あれ、なんかすんごい姿勢縮こまってますね」

 

「魔理沙ってばこう言う時は謎にうるさいのよね」

 

「聞いてるのか!」

 

「聞いてるわよ」

 

「あ…もうそろそろアレが来る。俺は寝たふりしとくから、よろしく」

 

「ああ、アレね。おやすみ」

 

「アレってなんだ?」

 

「…華扇よ。全く面倒臭い」

 

「なんで華扇が来ると寝たふりすんだ?」

 

「養子は説教が大嫌いだから…なんでも一つのことにネチネチ言われるのが嫌なんですって」

 

「…そんな性格には見えんが」

 

聞こえてんぞー…だが、流石にもうそろそろで来るはずだ。布団を敷いて、松葉杖を横に置いて。布団に潜り込む。するとあったかーい

 

「霊夢?どうしたのですか?」ゴゴゴゴ

 

「いや、どうしたってあんたね…なんで毎週来るの?」

 

「え、毎週来てるの?」

 

「魔理沙、あんたは二日三日の間隔で来てんのよ」

 

「ありゃ、そうだった?」

 

茨木華扇…本作では食いしん坊ではないぞ!ちゃんとした仙人様…のはず。多分。多分…多分ね…きっと、真面目な人であってくれるはずだ。

 

「私の紹介文雑すぎない?」

 

「ズズッ…今後登場する回数が少ない傾向にあればあるほど紹介文が雑なのよ」

 

「私初回から出番皆無だって決まってるの!?」

 

「華扇は良いよな。私なんか呼ばれないとわかんないぞ」

 

「あら萃香。華扇の相手しといて」

 

「おー任せたぞ萃香〜」

 

「任された」

 

「え、いや、任したって、え?任されたって…やだ!萃香やだ!」

 

「酷くないか!?」ガーン

 

「…うるさい…」

 

「まあでしょうね」

 

「流石にあんだけ騒いでたらうるさいわな。ていうか萃香やだって結構ひどいな華扇も」

 

「あんたも大概よ」

 

「…そういや外の世界の数少ない思い出話ってしたっけ」

 

「いや、聞いてないわよ」

 

「聞いたことねえしそんな思い出話あんま興味ない」

 

「…まぁ大体が愚痴に繋がるしな」

 

「ちょっと待て思い出話がなんで愚痴になるんだよ」

 

「…記憶の大半に親とメリーと蓮子が住み着いてる。親を忘れてメリーと蓮子だけにしたい…」

 

「あんた疲れてんのよ。昼時だっていうのに寝てないじゃない」

 

「お前老人かよ…老人でももう少し起きてるぞ」

 

「うるさーい」

 

それにしても最近トイレは近くならないんだよな。歳取ったら近くなるんじゃなかったか。そういや蓮子とメリー今どこでなにやってるんだ?確か大学は出てた気がするんだが…

 

「zzz…」

 

「わかりやすい寝言だよ本当に」ツンツン

 

「んっ…」

 

「…」ドクンッ

 

「魔理沙、あんた流石にそれはないわよね?」

 

「え?あ、いや、別にナニをしようともしてないぞ?」

 

「ふぅん…」

 

「ただ、可愛いなぁ襲いたいなぁ抱きたいなぁって感じただけで」

 

「あんた結構やばいわよ」

 

「なんでだよ!?」グニッ

 

「あぐっ…?ちょ、おいおい、踏んどる踏んどる」トントン

 

「…え?あ、すまん」

 

「ていうかなんで二人とも布団のすぐ側に座ってんの?」

 

「いや、それは…」

 

「それ来たかぁ…」

 

「「霊夢(魔理沙)がそばで寝顔見てみるかって」」

 

「…仲良いんだなお前ら」

 

「そりゃあ腐れ縁…ってちょっと!なに捏造してんのよ!?」

 

「なっ!そりゃあお前もだろうが!!」

 

あっ…二人とも嘘ついてたんだね…それはそれで悲しいというかなんというか…いや、当事者がそれで良いなら良いのか?

 

「萃香はいや〜!」ダキッ

 

「おぶっ!?」

 

「霊夢!?」

 

「えぶっ」

 

「萃香だけはいやぁ…」

 

「ちょっと、分かったから。私の下で死にかけてる男がいるから!」

 

「え?ほ、ほんと?」

 

「そうよ。だから退きなさい…大丈夫?」

 

「良い匂いはしたがアレは三途の川の匂いだったのだろうか」

 

「ダメだな一時的に死んでる」

 

 

 




魔女の宅急便見ました。
金ロー録画してなかったから借りてきました


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26話

妄想代理人見てきました。
刑事さんの言葉が好きです。
居場所がないのが居場所的なアレです。


 

博麗神社

 

「あぁ…とてもいい天気だがどうせなら曇りであってほしかった」

 

「蒸し暑いわね…」

 

「こんなんじゃ布団に潜れんな…」

 

「そうねぇ。あんた熱中症になりやすいんでしょ?」

 

「そうそう。だから毎年身体を動かすのはこの時期やめてんのさ…日傘ってある?」

 

「ない」

 

日傘ないのか…いや、日陰でもこの暑さだ。どっち道ってやつか…悲しい世の中だ。そもそもこの世界悲しいかどうか知らないけど

 

「…なぁんか最近変な気配を感じるんだよな…?」

 

「え?幽霊とかじゃないでしょ。気配…気配ねぇ…」

 

「幽霊とかやめてよ。どうせ人間が1番怖いで終わるんだから」

 

「なによその投げやりな終わり方…」

 

「号外号外〜!」

 

「…ありゃなんです?」

 

「天狗ね。新聞を持ってきてくれるわ。無料で窓拭きを提供してくれるの」

 

「へー。ちょっと見せて…!?」

 

「?どうしたのよ…あら、あんたのことが書いてあるじゃない」

 

「なんで俺が新聞に書かれとんだ!」

 

「その様子だと何にも許可取りに来てないのね…」

 

「誰も来とらん。肖像権はあるのか」

 

「ないわよ」

 

「なんでだよ」

 

そりゃ肖像権の一つでもないとこの新聞から逃げる術がないだろうがよ。お前本当なに考えてんだ…

 

「…」

 

「博麗さん、あれ、誰?」

 

「あれ?…見覚えのあるような…ないような…」

 

「霊夢。異変だ」

 

「異変?異変ってなんの」

 

「人里の人間の髪の色が赤になってる」

 

「紅魔館からいきましょうか」

 

「よろしく頼む」

 

「え、なにその適当な異変は…?」

 

「わ…わたしは上白沢慧音。よろしくな!」

 

慧音…予測変換の敵。寺子屋の教員やってるらしいです。二次創作だと相方とイチャイチャするか教え子とイチャイチャするかしかない気がする

 

「ああ、あーしは養子。よろしくお願いいたしゅうございます」

 

「…外の世界の流行語か?」

 

「多分造語だ」

 

「・・・?」

 

「まあ伝わらんわな。てか眠い」

 

「眠い?布団なら…この暑さだ。無理か」

 

「…冬なら良かったんだけどねぇ」

 

「困った時に出てくる八雲紫登場!」

 

「あれキツイよな」

 

「顔が顔だからまぁ…わたしが言えたことではないが」

 

「なによ!どうせそこで『どうやって襲うべきかグヘヘヘ』とか考えてるくせに!」

 

「なにぃ!?」

 

「…八雲さん、布団の中を丁度いい温度にしてくれません?」

 

「いや、なんでわたしに頼むのよ」

 

「博麗さんが大体のことはできるからって」

 

「あたしゃ創造神ゼウスかな…」

 

今の子供神話聞かされてもわかんねぇだろ。童話聞かせろよ童話。もうこの世界色々とやべーな本当!

 

「…え、そんなサービスあるのか!?」

 

「良いわよ!やってあげる!代わりにわたしの添い寝が条件で」

 

「別に良いよ」

 

「んなぁっ!?」ガゴーン

 

「…どうしたんですか慧音さん。まるで顎が外れたように口を開けっぱなしにして」

 

「多分外れたんじゃない?」

 

「マジか」

 

「で、まずは…一緒に布団の中に。冷房18度よ」

 

「おー涼しそうだな…」ススッ

 

「涼しそうだな…」

 

「人とくっ付くと丁度くらいなイメージ…」

 

「それじゃあ冷房18度ね」

 

「思考が単純すぎるわお前」

 

「…って今思ったんだが養子殿はなんで私たちの顔を見て平気なんだ?」

 

「美醜逆転ってやつよ。多分」

 

「…そんなのあるんだ…八雲さんあったけー」

 

「わたしが後200歳若ければ全力で喜びの舞を奮っていた」

 

「ふん!!ふん!!ふん!!!!!!」ビュンビュンビュンビュン

 

「アレはなんでしょうか」

 

「藍、あなた疲れてるのよ」

 

「紫様ぁ…!」

 

…俺は、なにを見ていて、見せられているのだろうか?全くわからん…

 

人里

 

「…白い服とは言え暑いな」

 

「蒸し蒸ししてるしなぁ」

 

「流石に暑くて敵わん。今日はどっかに泊まっていこうかな」

 

「寺子屋はどうだ?」

 

「…マジかよ」 

 

それはそれで大ドン引きーだぞ…?普通義理ないのになんで…?

 

寺子屋

 

「…結構痩せてるんだな…」

 

「腹筋は割れてないぞ…?」

 

「良いだろう別に…さて、眠気で頭がどうにかなるのなら」パッチン

 

「嘘!?取って!?」

 

「…やっぱ人間ってこういう時に本性を見せるんだな…ニヤリ

 

「ひでぇやつだな」

 

「感情なんて減るもんじゃない」

 

「ていうか髪の毛に洗濯バサミはねえだろ。誰だこのシステム作ったやつ殴る」

 

「…わたしなんだが…」

 

「ごめん」

 

…まずい。ひじょーにまずい。どうしようこれ。なんなのこの罪悪感は…ちょっと謝る気持ちとプライドが…

 

「…ていうかなんで散歩に」

 

「ついていくって言ってたじゃない」

 

「それもそうだ」

 

「とは言え寺子屋だけだが。地味に雨降ってるから動き回るよりかはマシだろ」

 

「…へー…」

 

「眠いなら寝てくれてもかまわん。扇風機はつけておくぞ」カチッ

 

扇風機<ウィィィィィン

 

「あざます」

 

「それじゃ………わたしも一緒に寝るとするか!」

 

「おい待てそれは全く聞いてないというかなんというか私の知っている散歩とは」

 

「なにも聞かずについてきたじゃない」

 

「…それもそうだね…」チーン

 

慧音さん知力すごい…

 

 

 

 

 

 

 

 




書いてる途中寝ました


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27話

ハッハー1話ないけど気にすんなー!


 

博麗神社

 

「フンフフンフンフーン」

 

「なにやってんだか」

 

「フンフフンフンフーンの舞」

 

「そんな舞があったの!?」

 

んなわけあるかっての。さあて今日はなにをしようか。この暑さ、寝たら死ぬね…とりあえずどっかぶらつくか

 

「…どっか散歩行かね?」

 

「人里行けば?」

 

「反応が冷たい!!まるで夫婦間が冷え切った妻のようだ!」

 

「妻だなんて…」

 

「おっと褒めてないぞ。それじゃ行って…往復したら1日かかることない?」

 

「あ、確かに」

 

人里

 

「おーっす。あざしたー」

 

「はいはい。それじゃ」ピュー

 

「…寺子屋なるものへ出向きますか…!」

 

さあ行くぞ。夢の新天地へ…!!

 

「せんぱーい!」

 

「!?」

 

「なに身構えてるんですか?安心してくださいよなにもしませんって」

 

「お、おう…」

 

「んで、どこ行くんですか?」

 

「寺子屋」

 

「よーし行きましょー!」

 

「あ、おい待て!」

 

「一緒にほら!」

 

寺子屋

 

「…松葉杖だからきついんだって…!」

 

「すいません…」

 

「うわっなんだ揃いも揃って…男!?子供でも入るのか!?」

 

「なに言ってんだこいつ…」

 

「す、すまん。私は慧音と言う。よろしく頼む」

 

慧音…ん?待て、どっかで聞いた気がするぞ?いやでも顔どころかその記憶が思い出せん…?つまり出会ってないのか

 

「はじめまーしてー」

 

「それで…なんの御用で?」

 

「何のようで来たんですか先輩?」

 

「んー…なんでだっけ」

 

「観光です」

 

「ああなるほど」

 

…え、なんで蓮子知ってんの…?え、なんか急にホラー地味出来たんだけど…えっ怖い

 

「外来人なものでね!」バシバシ

 

「蓮子、やめろ」

 

「すいませんねウチの先輩が!」バシバシ

 

「やめんかぁ!」アッパー

 

「ほごっ!?」

 

「…お前まだおかしいのかよ…」

 

「失敬な」

 

「…君達本当に何しに来たんだ?」

 

「どっか甘味処とか知りませんか?」

 

「あぁ、それなら…」

 

「あざます」

 

「いや店の名前聞いただけだろう」

 

「なんとかなるさー!」

 

「行きましょー!」

 

いや、蓮子お前は来なくて良いぞ。を「いや、れん…」で止めた俺はかなり理性が強いと思う。何しでかすかぜってえわかんねえからな!(注意喚起)

 

甘味処

 

「…餡蜜は別腹ですことよ」モグモグ

 

「何言ってんすか先輩」モグモグ

 

「そうですよ先輩。なんで餡蜜頬張りながら言ってるんですか。後私に一つください」

 

「ひょあ!?」

 

「何びっくりしてるんですか先輩…メリーですよ」

 

「今本家の方のメリーさん思い出しちゃった…」

 

「…あぁ、人形の」

 

「昔結構人形捨てたからなぁ…電話掛かってきそう」

 

「安心してください。先輩の後ろは私たちがいますので」

 

「何そのドラクエみたいな一列に並ぶ奴」

 

て言うかドラクエなんて単語何年か振りに発したわ。最近ゲームの単語わかってくれるやついなくて…早苗はガンダムだし…

 

「…よし。食い終わったし…持ち帰り一つ。お会計で」

 

「持ち帰り?」

 

「先輩がお持ち帰り…まさか私たちのことでは…?」

 

「え、何興奮してるんですか店員さん?いや、俺は餡蜜のお持ち帰りって意味で…え、ちょっ!?」

 

なんだこの店員!?一言も喋ってねえのに急に興奮してきたぞこいつ!?一人で勝手に興奮してろ!ステラおばさんか!…ステラおばさんって誰だ?

 

「いや、あの、餡蜜を…はい。ありがとうございます」

 

「あ、店員の暴力が終わった」

 

「先輩には永遠に私からの口移しで生きていてほしい」

 

「め、メリー?」

 

「…はっ半分寝てた…帰ります?」

 

「博麗神社に戻る」

 

「あ、居候?ぐうちゃんですか?」

 

「俺は38歳でもないしアイスプラネットも知らないしぐうたら…してるけど」

 

「ぐうちゃんですね」

 

あーだこーだ言ってるうちに博麗神社に着いた。途中、蓮子に抱きつかれる形で空を飛んだのははてなだったが。かがくのちからってすげー

 

 

博麗神社

 

「…って、お前飛べたの?」

 

「いや、私じゃなくてメリーが」

 

「ん?いや、巫女さんに抱きつかれて」

 

「…博麗さんか」

 

「芋づる式になったのは納得が行ってないわよ」

 

「いや、良いか。餡蜜を持ち帰ったぞ」

 

「餡蜜!?え!?男性に限り200円で売ってて女性に対し600円で売ってるあの餡蜜!?」

 

「ちょっと今闇が垣間見えたね」

 

「女尊男卑」

 

「外の世界が女性の権利主張しすぎだって話しましたっけ」

 

「知らんし興味もない」

 

というかこいつらニュースなんて見るのか。どっちとも不思議キャラだから見ないと思ってた…

 

「…じゃ、流石に暑さで疲れてきたから…日陰に入りまーす」

 

「あぁ、今日は夕方まで寝なかったわね」

 

「褒めてくれたって良いんですよ」

 

「誰が褒めるか」

 

「じゃあ私が褒めます」

 

「いややっぱ良いわ」

 

「んな!?」ガーン

 

「それじゃ…夕飯になったら起こしてくださ…あー…なんでお前らが布団の横に座るんだよ」

 

「先輩が寝たらお邪魔するつもりです」

 

「両手に花ですよ」

 

「両側に黒バラだな」

 

「いやんそんな…」

 

「褒めてねえよ」

 

ほんっといかれてんなこいつら。マジで…1話ぶっ飛んでた俺でも着いていけん。疲れがどしっときた気がしてならん。ちょっと流石に色々ときついかなって。

 

「…それじゃ、寝るから…zzz」

 

「寝たか。では…もぞもぞっと」

 

「ではでは私も…」

 

「…私の入る場所、なくない?」

 

「あんたも布団の中に入るつもりだったの?っておいお前ら抱きつくなおじさんドギマギしちゃうから」

 

「おジャ魔女?」

 

「それはドレミだよ」

 

「…んじゃ乗っかるわね」

 

「ブフッ!?」

 

「その発想はなかった…!!」

 

「圧倒的屈辱…圧倒的敗北感…!」

 

「フフッ」ドヤァ

 

「俺の意見は」

 

「ないですよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




餡蜜ではなくファミマのチーズバーガー買いました。


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28話

ワレワレハ
フレテハナラヌ
キオクダ
5・7・4
証明完了


 

博麗神社

 

「…紫、あんたそこでなにしてんの?」

 

「昼寝!」

 

「いや、養子に上から抱きついてるようにしか見えない」

 

「昼寝ったら昼寝なの!」

 

「ん…んんっ…あー…足ベットベトだ…」

 

「ほら、起きた」

 

「私と一緒がいいわよね!?」

 

「…誰だあんた?んー…今2時くらい?」

 

「まぁ大体。紫、あんたはいつまで固まってんのよ」パシンッ

 

「…あべこべだとこの胸も良いのかなって」

 

「残念だったな生憎俺は貧乳好きだよ」

 

ってなんで俺は最初っから自分の性癖を丸出しにしてんだよ。おかしいだろうが。暑さで頭がイカれたか…

 

「て言うか寝たのに疲れた…」

 

「上からのしかかりされたらそりゃあ」

 

「のしかかりってなによ!?」

 

「…うーん。松葉杖がないと立てないってのはなんとも」グテー

 

「今気がついたあんた寝たまま話してたのか」

 

「足は誰にやられたんだったかな」

 

どうせウスバカゲロウとかにやられたんでしょうな。て言うかウスバカゲロウってなんだよ

 

「そんなことより!博麗神社改装の日よ!」

 

「…改装したらどうなるんだ?」

 

「て言うか巫女である私にすらそんな話聞いてないんだけど」

 

「…開戦の笛ならして良い?」

 

「待ってなんで持ってるの?」

 

「お土産」

 

「あんた帰る家ないのに…?」

 

「蓮子とメリーと俺とでシェアハウスしてたのさ。あの頃の蓮子達は可愛くて普通だったのに…先輩悲しい」

 

「だってよ紫」

 

「待て原作でメリーとの関係が全く明かされてない私に対してなんでそんなこと言うの?」

 

「プッ…紫色の服と金髪で髪の長さを省けば同じようなもんなのにね」

 

「…どうでも良いけど言葉にしづらい乙女の喧嘩は辞めてもらおうか」

 

よくよく考えりゃこれメガホンだ。かっとばせー!ってな。外からの遺留品…ん?俺まだ死んでないぞ?外の世界も死んでないぞ?じゃあ遺留品は違うか。蓮子とメリーそれぞれのツーショット写真ならここにあるけどな…?て言うか撮った記憶がねえしツーショットっていうんだっけ…?

 

「ん?どうしたのその写真」

 

「いや、なんでもない」スッ

 

「…なんで?」

 

「見せるものじゃないから」

 

「そう。それなら仕方ないわね。霊夢…」ボソボソッ

 

「?…なるほど」

 

「それじゃ、頼んだわよ」

 

「頼まれた」

 

「…賄賂?」

 

「んなわけあるか!」

 

その夜

 

「…zzz」

 

「起きないでね…起きないでね…これがそのバッグ…写真はあれね…ツーショットってやつ。紫、聞いてるの?」

 

「ちゃんと聞いてるわよ」ボソボソ

 

「…それでこの人形は…?」

 

「随分とボロボロねぇ…他人の物だから捨てれないけど」

 

「それと…あら、虫取り網の魚版」

 

「釣れた魚を網で取るやつね」

 

「そしてこれは…」

 

「…メモね。どれどれ…『↑↑↓↓←→←→BA』…コナミコマンドかよ」

 

「よう懐古厨」

 

「殺すわよ」

 

「…んで、これは…写真?しかも…結構古いわね。赤ん坊が写ってるわ」

 

「母親に…兄弟かしらね。家族?」

 

ふむ。少し騒がしいから目を覚ましたが…なにしてんだこいつら。っていうかなんで俺のバッグ漁ってんの?おかしくね?俺のそのバッグは旅行に出かける時に使うクソデケェバッグだけどさ。なんでそんなに漁ってるの?

 

「お二人とも、なにをやっておられるので?」

 

「!?」ドキッ

 

「!?…あ、あら起きてたの?それなら一言くれれば」

 

「なにやってたんですか?」

 

「…」

 

翌日

 

「チッはぁ…」

 

「…」

 

「舌打ちの上にため息…かんっぜんに嫌われた…」

 

「嫌ってないですよ。ただ元の評価値に戻っただけです」

 

「嫌われてるじゃない!?」

 

「…なんで私まで…」

 

「魔理沙にも同じような罰を受けやがれってんだ」

 

「霊夢…お前なんか口調荒くないか?」

 

「良いでしょ別に…正座耐久60時間くらい余裕よ」

 

「すまん俺そこまでは言ってないんだが」

 

「あら?」

 

「50分だって言ってんだろ」

 

「…そうだったかしら?」

 

この博麗の巫女は異変解決してるらしいけど本当に異変解決してるのだろうか。実力でねじ伏せているのではなかろうか。

 

「さて…そろそろ10分だな。魔理沙、茶飲むか?」

 

「お?それはそれは…足が痺れて動けん…」

 

「…博麗さんだけ増やしてやろうかな」

 

「なんで!?」

 

「…20分追加で」

 

「」ガーン

 

「ほれ、茶葉はないからとりあえず爽健美茶飲むか」

 

「…ソウケンビチャ?」

 

「八雲さんに持ってきてもらった。美味いぞ」

 

「なんとも爽やかそうな名前だが…少ししょっぱいなこれ…」

 

「ん?そうだったか?じゃあ口直しに…酒」

 

「レッツゴー酒インターナショナル!」ゴクゴクッ

 

「と思わせておいて甘酒」

 

「ちくしょう!」ドンッ

 

「…ワロス」ハハッ

 

こいつも結構子供だな…いや、子供が酒飲んだら色々とやばいんですけど。この幻想郷ではそんな法律ないみたいだぁね。

 

「ったくよー…でも美味かった」

 

「そうだな。コーラの味がする不思議なコップで炭酸水飲むか」

 

「なんじゃそりゃ…!?泡立つ水なのに味までついている…だと…!?」

 

「なんてな。ただの泡立つ水だ」

 

「今この場で男に対して攻撃してはならないというか法律がなければお前を幻想郷の果てまで連れて行ってやったところだ」

 

「そりゃ怖い!」

 

「…クッ…いじられるなんてうらや…けしからん」

 

「紫、あんたがけしからんって言うと羨ましがってるように聞こえるから辞めてくれる?」

 

「え?」

 

 

 

 

 

 

 

 




クッキーよりもクッキーが好き


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29話

テメェ…
足つったぐらいで弱音吐いてんじゃねえよ…
こちとら寝たと思ったら全く寝れてなくて今日死にかけたんだぞ?


妖怪の山

 

「…どっこいせ。いやーきつい」

 

「…あ、先輩。幻想郷では常識に囚われては」

 

「んー…ちょっと待ってな。この肩掛けバッグ、高学年の時掛けた感じでやってみて」

 

「…?」スッ

 

ふむ…ふむふむ…むふふ…これは…パイスラッシュ…!π/とも言う。あんまり詳しく言い過ぎると頭が爆発するが現実で見られるなんてな

 

「あ、パイスラですね」

 

「あ、知ってんの?」

 

「もちろん!ちなみに後ろのお方の顔が怖いですよ」

 

「あ?後ろの人?…蓮子か!?」

 

「ゆかりんです☆とりあえず署まで来てもらおうか」

 

「…八雲さんあんたゆかりんって歳じゃないでしょ…需要を考えてよ」

 

「言わせてもらうけどあんた1話と全然違うからね」

 

「…松葉杖で虫取り、いくぞー!」

 

「っておい待てそっちはダメだってばぁぁあぁぁ!?」

 

「ハハッワロス」

 

「笑えるか!」

 

「おのれ人間んんんんんん!」

 

「え?」ジャキンッ

 

「…あ、男…え、もしかして私やっちゃった…?」

 

「…?なんだ特になんもな」ドサッ

 

「…多分死んだねこれ…!!」

 

「死んだら裸で人里徘徊だから」

 

「生きろ!生きてくれ!生きてください!守矢の巫女!頼みます!」

 

「ふふっ、それ☆無☆理☆」

 

「近代女子高生でもやらねえ星の入れ方やめろぉ!」

 

永遠亭

 

…まさか虫取りに行ったら腕取りに出会うとは。あれだな。べしゃつくみたいな名前した地方の妖怪とか、こっくりさんとかじゃなくてよかった。こっくりさんだったらお供物して許しこいてたしべしゃつくみたいな奴だったら猛スピードだったし。

 

「あ…?」

 

「あら、起きたの…ま、腕はくっつけたけど…後遺症が残ったもんだから結構面倒よ」

 

「あー…そりゃ、どんな奴が」

 

「握力二桁切った」

 

「…右手が切られて戻ったら握力なくなるとかキツ過ぎんだろ」

 

「フフッ。よかったわね。それで済んで。ひどい患者はくっつけたら逆に死んだってのが多いのよ」

 

「ブフッ!?」

 

俺もしかしたら死ぬかもってとこだったってわけ!?マジで!?うっそだろ!?嘘だと言ってくれ!えぇ!?

 

「…すいません、退院は」

 

「今日よ。なんせ、あなた腕切られて5日寝てたのよ?」

 

「…マジか。5日も寝てたのか…」

 

「5日間寝てたのは良いとしてお隣さん気にしてあげたら?」

 

「隣?…ああ、博麗さん。ウッス」

 

「びっくりしたわよ。あんたが腕切られたって言うんだから。とりあえず切った妖怪は3倍返しね」

 

「片足か片腕になってんのか」

 

「五体満足でいられると思うなよ」

 

「殺意が高い。ところで…八雲さんは?」

 

「紫なら…どこ行ったの?」

 

「私が知るわけないでしょ」

 

「八雲さんのことだから溜めてた仕事解消させてんじゃなーい?」

 

「ありえる」

 

…それは置いといて握力二桁切ったってことはあれだろ。俺が小学生の頃の握力に戻ったってわけだろ。対して使い勝手は変わらんだろうな。

 

「…握力計測器。それで測ってみなさい」

 

「おお、今更。八雲さんは左から右へと…」ググッ

 

握力計測器<ピピピッ!ピピピッ!3!!弱すぎ!出直せ!

 

「…三ね。ま、なくならないだけマシよ」

 

「握力一桁って聞いてたけどまさか3になってるとは全く思わなかったぞオイ」

 

「さて…もはや要介護の人間ね」

 

「そうはいかん。流石に自力で出来る。握力の問題は左手を使えば」ポンッ

 

「良いのよ。別に強がらなくても…あんたが無事なら紫、喜ぶだろうし。私も喜ぶ」

 

「…八雲さんにはどっかで謝らねえとなぁ…松葉杖ってどこですか?」

 

「それならここね…」

 

「あんがと。て言うかお医者さんあんた変な仮面被ってんね」

 

「…初回もそうだったわよ。確か」

 

「そうだったか。んじゃ、博麗神社までひとっとびー!」ギュッ

 

「…空を飛ぶときに腰あたりに来る感覚が堪らん」

 

「早く行きなさい」

 

博麗神社

 

帰って来たぞ博麗神社。八雲さんを見るときは決まって神社の中なんだが…謝罪くらいしたいんだがなぁ

 

隙間内部

 

「…紫様」

 

「どうしよう。私がいながらも怪我させてしまったことへの罪悪感が増え過ぎてもう感情が制御できない」

 

「紫様。これではどっちもどっちです」

 

神社

 

「少し暑いな…もうそろそろ季節の変わり目か。風邪に気をつけな」

 

「うわぁぁあぁ!?」ドサッ

 

「ほごっ!?」ガクンッ

 

「…もう。って大丈夫なの!?」

 

「あ、八雲さん…すいませんね。五日前のアレ」

 

「…フフフッいえいえ、謝るのは私よ。私の目の前なのに怪我させちゃってね」

 

「いや、別に良いんです。前教えてもらったのに」

 

「いつまで謝り倒してんだあんたら」

 

「引きこもりたい…」

 

できれば洋室に一生を終えるまで誰かに介護されて死にたい…むしろそうしたい、そうしたかった。

 

「あっそ。紫、結局あいつどうするの?」

 

「博麗神社にそのままね。そっちの方がやりやすそうだし」

 

「私一人しかいないと思っているならそうとは限らないわよ」

 

「なんでかしら?」

 

「宴会の用意できてる!」ハァハァ

 

「…ほら」

 

「ああ。なるほど」

 

「…おお、霧雨。久しぶり…どうしたその酒瓶」

 

「お前の酒に対する弱さを克服するための装備だぁぁぁぁぁ!」

 

「あごごごごごごっ!?」

 

 

 

 




文字数が2020で揃って気持ちがいいのですが誤字修正してたら2026文字になっちゃった


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30話

高嶺の花子さんより僕はトイレの花子さんの方が好みです
!!!!!!


 

博麗神社

 

「…なぁ、ちょっとこれはないでしょうよ」

 

「んー?どうして?これを見なさい…全員飲み潰れてるだけじゃない」

 

「八雲さんってほんっと酒強いよね。なんて言うかな…肝臓が明日つぶれてないことを祈るよ」

 

「あらありがとう」

 

フフフと笑う八雲さんだけどお前いつか絶対肝臓が潰れるからな。俺なんか缶ビール飲んだだけでアルコール頭痛がしたのに…羨ましい

 

「酒なんて俺は到底飲めないから…蓮子と飲むことはないわな」

 

「そうなの〜?それじゃあ今のうちにお酒を」

 

「俺を起こさないでくれ。死ぬほど疲れてる」

 

「そう?まぁとりあえずお酒を」

 

「お前人の話聞いてたか?ん?ていうかほんとやめてくれない?お前なんか酒飲んでるせいでいつもと少しおかしいぞ?」

 

「…そうかしら?まぁとりあえず…今潰れてないの二人だけだし、いい事しましょ?」

 

「やめとく。幻想郷でのいい事ってのはどんなことかは知らんが嫌な気配だけはするからな」

 

「あら残念」

 

…この人絶対あと数十年したら暴れるタイプだよ…俺今30代突入したくらいだろ?それで…あと20年経たねえうちに昔の人は死んでるから…無理だ!

 

「んー…外の世界だと人生100年時代って言ってたし、俺もあと70年近く生きるのかな」

 

「それじゃあ貴方と一緒にいることができるのはあと50年は確実ってこと?やったね!」

 

「…もう寝る。流石に眠くなってきた…宴会ってどんちゃん騒ぎを二時まで続けることだっけか」

 

「もう寝ちゃうの?ゆかりん悲し〜」

 

「zzz」

 

「本当に寝た」ガーン

 

翌日

 

「…あれ、なんであんたが料理作ってんのよ」

 

「なんとなくだよなんとなく。あるだろたまにそういうの…まぁ卵焼き作ってるだけだがな」

 

「私の分は?」

 

「んー…わからん!」

 

「なんで!?」

 

そうこうしているうちに卵焼きが焦げちまった!モンスターハンターだと歌を聞き終わった後三秒経って取るとウルトラ上手なんだがなぁ…現実とゲームの違い…

 

「焦げちゃってるじゃない」

 

「よせやい…泣くぞ」

 

「泣いとけ泣いとけ。私が作るから」

 

「よーしくおねがーしあす」

 

「原型留めてないじゃない…穴だらけの泥舟に乗ったつもりで待ってなさい!」

 

「待って不安でしかないんだけど」

 

「任せなさい!」

 

数分後…

 

「…博麗さん、ちょっとこれ何?」

 

「オムライスよ」

 

「どう見てもオムレツにしか見えないのは目の錯覚ですかねぇ…!」

 

「そうよ。それじゃ、食べといて。私異変解決してくるから」

 

「異変解決?異変なんてどこに…どこにあるの?」

 

「天界よ!」

 

「時系列がごっちゃごちゃになってるでゲスよ」

 

「お黙り!」

 

ていうか天界なんて幻想郷にあるんだ…びっくりした…んぇ?天界?なんか地底はあるって聞いたけど天界もあるの?なんか天国と地獄みたいだな…運動会で使われる曲の名前じゃねーか!懐かしいな!

 

「というか、天界ってどんな場所だよ…」

 

「地上とは違って偉そうな顔してる奴らがいるのよ。地上にもそういう奴はいるけど」

 

「おーそうか。行ってら」

 

「行ってくるわ」ピュー

 

「…で、どんな異変が起こってるのか説明すらないんだけど…あ、なにこれオムレツみたいに見えるのにしっかりご飯入ってる」

 

「解決してきた」

 

「嘘つけ」

 

「私の顔見たら笑って動けなくなってたわ」ワナワナ

 

「…ああ、そういや昨日落書きされてたもんな」

 

「萃香、あいつ犯していいわよ」

 

「え!?本当!?」

 

「ちょい、ちょい待ち。今飯食ってるから。おい、ほんと待って。頼むからさ、な?」

 

「奇遇だな。私も今から飯を食うんだ」

 

「そ、そうでしたか…ところで食べ物は」

 

「お前じゃい!」

 

数時間後

 

「久々のS○X…畜生タグにカオスって付けてねえんだぞ!?」

 

「なに言ってんのさ。ていうかタグってなんだよ。天狗どもの服についてるアレか?」

 

「いや、それは知らないけど」

 

ていうか天狗の服ってタグついてるんだね…初めて知ったよ…そもそもタグってサイズとかのアレじゃないっけ?ていうかなんで知ってんだ?

 

「…天狗って感度いいんだよね」(機械に関することです)

 

「食ってやがったか」(性に関することです)

 

「なに言ってんだ?丁度いい感度って言ってるだけだろ」(機械)

 

「だからそれを食ったってry」(性)

 

「…ちょっと、神社で卑猥なこと言わないでくれる?」

 

「は?なに言ってんのさ。天狗は機械の感度設定が丁度いいって話だよ」

 

「うっそだろ!?」

 

俺の勘違いだったの!?嘘だ!絶対嘘だ!嘘だと言ってくださいお願いします!なにもしないけど!

 

「…ならいいわ。養子の頭が淫乱だったってことで」

 

「行為の後だと普通そうなるだろ…」

 

「ところで…お前って同性愛に興味あるか?」

 

「待ってくれ萃香さん急になに言ってんだ」

 

「私の能力だと体にち」

 

「突っ込まれるのは嫌だよ!?痛そうだし!」

 

「…そうか」

 

「なんで急にそんなこと聞いたんですかね!?」

 

「男が突っ込まれたときの顔を知りたくて」

 

「なに考えてんだてめぇ!?」

 

「卑猥な話はやめなさい!」

 

「…なんだかもうクタクタだよ…」

 

「ほぼお前の勘違いで進んでるじゃねえか」

 

「泣きっ面に鬼とはこのことか」

 

「私鬼だけどな」

 

そろそろ外の世界に帰りたいと思った今日この頃、帰ったら行き先が蓮子とメリーの場所しかないことを思い出して一人勝手に絶望しています

 

「…なんで俺の周りはこうもおかしな奴ばっかなんだ…」

 

「類友って知ってるか?」

 

「俺も頭がおかしいと?」

 

「少なくとも第一話はね」

 

「…エキサイトミックスな1話の俺も今ではこんな風にしょぼくれて…」

 

 

 

 

 

 




1話の主人公どこ行った?


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31話

夜明けまで長電話しないけど…


 

博麗神社

 

「お!ひ!さ!し!ぶ!り!」

 

「…数日振りよ」

 

「総領娘様…異変起こしたの昨日ですよ」

 

「うぐっ…」

 

「…誰だあの青髪と…紫髪」

 

「私か!?私は「比那名居天子です。私は永江衣玖と申します」…ちょっと!?」

 

「ああ総領娘様、そんな顔で見ないでください。吐き気が」

 

「あんたほんと私に対して忠誠心ないわよね!」

 

天子…成り上がり天人。二次創作だとMが多いがM設定は誰が出したのか。

衣玖…名前は卑猥ではない。だからその口閉じろ。天子の使用人。左手を腰に当て右手を斜め上に人差し指と親指を立てた状態で決めポーズ!

 

「なんで私より衣玖の方が説明文多いのよ!?」

 

「…めんどくせー奴」ボソッ

 

「今聞こえたわよ!?」

 

「…迷惑料として2000円ほど」

 

「マジで!?」

 

「…俺の母ちゃんみたいに現金なやつだな」

 

「失礼ね…環境で育った性格みたいなもんよ」

 

「へー…で、天子さんはなにをしにここへ」

 

「観光です」

 

「かんこ…衣玖、なんで全部言っちゃうの?」

 

「あら失敬。殿方の前でアピールしたくて」

 

「すげぇ尻軽だから付き合う時は気をつけた方がいいよ」

 

「好きな奴もいねーし付き合う予定の奴もいねーよ黙ってろ」

 

「えっ!?ちょっとそれは困るって言うかなんていうか」ブツブツ

 

「…とにかく観光ならここくる必要なかったろ」

 

「いいえ!案内人として三万円で」

 

「請け負った」

 

…俺の母親以上に現金な奴でしたワラエネー。そのあと飛んで行った博麗さんを見送って眠りに着こうとしていたところを一大事件が襲う

 

「zzz…」

 

「ライダーキック!」バゴォッ

 

「おわっぶね」

 

「…先輩、今日は珍しく私が来たよ」

 

「おお、メリーか。気をつけろよ。ここにはやべー鬼がいるから」

 

「護身はバッチリよ!」チャカッ

 

「護身用と言ってアサルトライフル持ってくる奴は怖えわ」

 

「さて…先輩、本当に外の世界に帰るつもりないんですか?」

 

「ねえな。お前らと一緒に暮らしてると自分がダメになりそうな気がする。その上自分がわかんなくなりそうだし」

 

「へー…それじゃあ、こんな話、聞きます?」

 

「どんな話?」

 

「保育園の頃、友達の家に行ったら友達が自殺してたって話」

 

ほほうそれはすげぇ話だ。そしてお前はすげー良い笑顔だ。このクレイジーサイコパスめ…

 

「名前のまんまじゃねえか」

 

「ふふふっ…私の友達のお話ですよ」

 

「そりゃ怖い」

 

「とある保育園で仲がいい二人がいました…ものすごく仲が良くて。でも片方は愛されて、片方は愛されませんでした」

 

「真逆の二人ってやつか」

 

「愛されなかった方がその友達の家に行ったら…親と一緒に首を吊って死んでいました」

 

「一家心中ってやつか」

 

「愛されなかった子は泣きました。泣いて泣いて、帰った時には遅い時間。母から怒られ、父からは暴力」

 

「…虐待かぁ…」

 

「随分と他人事ですね」

 

…いや、だって淡々と話されてはいおしまいって…何かなにやらよくわからんのだが?他人事ってお前どういう意味だよそれ…

 

「先輩…生きた子は虐待で背中に大きい傷ができたんですよ」

 

「でかい傷?そりゃまた物騒な」

 

「…服、もらいますね」

 

「は?ちょっとなにすんだよ、おい…さむっ」

 

「すーはー…では、こちらを」

 

「こちら?手鏡じゃねえか」

 

「こっちの手鏡に合わせてください」

 

「あ…?どういうこった。背中にでかい傷が…」

 

「先輩、さっきの話、実話なんですよ。先輩の」

 

「…は?」

 

「わかりませんでしたか〜」

 

「え?は?ちょっ…?それってどういう」

 

「そういうことです。先輩はそのあと、記憶をなくしたんですよ」

 

「は…?ちょっとメリー、なに言ってんだお前」

 

「実話を話してるんですよ?わかります?」ガシッ

 

メリーはなにを言ってるんだ。そんな記憶俺には…ない…はず…なのに確信ができない。なんでだ。なんでなんだ?

 

「め、メリッ離せって」

 

「嫌です先輩。頭は覚えてなくとも体は覚えてるってやつですね。こんなに汗が…れろっ」

 

「ひっ!?やめっやめろってメリー!くすぐったいから」

 

「…♪先輩って可愛い反応しますね。可愛いなぁ…」

 

「力強い…」

 

「おーい…ん?なにしてんの?」

 

「す、萃香さん!」

 

「…邪魔が入っちゃった。先輩、続きは後日ってことで」

 

「ハァ…ハァ…!こわっ怖かった…」

 

「だ、大丈夫か?セックスするか?」

 

「黙れ妖怪スケベジジイ」

 

「あ?」

 

数分後

 

「怖かったよぉ…」ギュッ

 

「博麗の巫女たるもの、目の前の誘惑に負ける道理はない。負ける道理は…」

 

「本当に…相手アサルトライフル持っててさぁ…俺が忘れたこと掘り出してくるしさぁ」

 

「いくら目の前に男がいても、興奮してはならぬ。興奮しては…」

 

霊夢の心の中の悪魔<やれ。やるのじゃ。

 

霊夢の心の中の天使<そうよ。彼は優しさを求めているわ

 

霊夢の中の限界メーター<限界突破ァ!

 

「うぇっえぇ…もうほんと漏らすかと思った!良い歳してマジでチビるかとおも…どした?博麗さんなんか顔が」

 

「続きは寝室で話しましょう!」ガシッ

 

「うぇ!?ちょっと待って!?」

 

「…やっぱり若いって良いな」

 

「寝室ってお前嫌な予感しかしねえぞ…ぉ!」

 

「…ありゃ本気で嫌がってるな…」

 

死んでなるものか、死んでなるものかぁ…!ていうかほんと力強い!外れる!片方外れた!やば

 

「あっ」パッ

 

「今だ!」ガララッ

 

「…な、なにすんだ…?」

 

「寝ながら相談会よ」ニヤリ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




健全に超健全に寝転がりながら相談会しました


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32話

もう何が何だか


 

霧の湖

 

「うぇっ…うぷっ…おぶぉっ…ゲホッゲホッ…ぺっ。久しぶりだなこんなに吐いたの…」

 

「ど、どうしたんだ?大丈夫か?」

 

「あー、すまん。大丈夫だ。ところで…誰だ?」

 

「あたいはチルノ!氷の妖精!」

 

「…そうか。ところでこの湖って」

 

「人魚姫がいるぞ!」

 

「…おい、それってやべえじゃねえか。俺のゲロが今水の中に…」

 

バッシャーン!そう大きな音を立ててすげぇ勢いで出て来たのはやはり人魚だろう。ああもう嫌だ。ストレスで胃に穴が開く。腕に熱々の汁、眼鏡が飛んで割れたフレームが突き刺さる。そんな感じだ。ああクソ思い出したくないことを…

 

「誰ですか!?固形物吐いた人は!?」

 

「俺です…」

 

「あなたね…えぇ!?男!?な、なら許します…」

 

「何言ってんだか…」

 

「あ、あの、私わかさぎ姫と申します。以後よろしく…」

 

「おう。よろしく…てか景色いいなこの湖」

 

わかさぎ姫…同族は別に良い。種の存続が大切だ系人魚。どこぞの鳥妖怪とはワケが違う。人魚。人魚の肉食ったからって不老不死にはならねえからな!分かったか!?

 

「…で、何しに来たんだお前?」

 

「さあなー…今朝飛び出して来ただけだし」

 

今朝 博麗神社

 

「あら、ようやく起きたの?今日は随分と遅いお目覚めね。立ちなさい。ご飯の時間よ」

 

「…」

 

「立てないの?それじゃあ手を」

 

「っ!気持ち悪い!」パシンッ

 

「え…」

 

「すまん!」

 

霧の湖

 

「っつー経緯で来たんだ。俺自身、なんで気持ち悪く感じたのか分からん」

 

「あれだな!サイキョーのあたいには分かるぞ!本能って奴だ!」

 

「ああ、それかも。私だって餌用の魚?は分かるよ。動かないわけではないんだけど、動きがあんまり…」

 

「そういうもんかね…」

 

本能で片付くならなんだって良いんだが…いやしかしそれにしても唐突すぎる。アレルギー反応みたいだ。

 

「…こちとら握力3になった上片足無いんだぞ?今となっちゃ理由も覚えてないけどさ」

 

「色々と苦労してるんだねぇ人間も」

 

「???…と、とりあえずそういうのは文に聞けば良いって文が言ってた!」

 

「それただの自画自賛だよ…」

 

「…でも、文々。新聞だと相談も受け付けてるから良いかもよ?」

 

「マジで?うーんどうしよっかなぁ」

 

「文呼んでこようか?」

 

「やめとけ。新聞作ってるってことは仕事がやばいってこった。ノルマも多いだろうから」

 

「のる…?しごと…?何言ってるんだ…?」

 

「チルノちゃんとは無縁のものだよ」

 

「ふーん」

 

「…ただ悩んでたら一昔前のなろう系なんだよなぁ。さて、どうしてやろうか!」

 

「…とりあえず紅魔館行くか?」

 

「紅魔館?…良いかもな」

 

「私も行きたいんですけど良いかな…かな…」

 

「いいけどえら呼吸だから生きれないだろ」

 

「肺は人間なんですよ!服から下が魚なんですよ!」

 

「…即席水槽作るか」

 

「なんですかそれ!?」

 

紅魔館

 

なんだかんや言って来たが…門番寝てたぞ。殴られかけたけど。怖かったー…こういう時は本の知識に頼るもんだからな。図書館があるらしいし。

 

「…なんの用で?」

 

「いや…図書館を見に来たんですけど」

 

「あなたは良いのよ。男だし。後ろの二人は何をしに?」

 

「ついて来ました…」

 

「あたいが案内役だ!」

 

「…ところで門番は?」

 

「寝てました☆」

 

「ごめんなさいね。図書館はあっちだから。それじゃ」

 

「…消えた!?」

 

「さーいこー!」

 

「…今見て思うんだけど松葉杖って辛く無いの?」

 

「はっきり言ってかなり辛い…あんたらとの壁を感じるよ」

 

「飛べたらそんなことないのになー!」

 

「飛べたらの話だな。俺も飛びてえなぁ」

 

図書館

 

「…でかいというより深いなここ」

 

「さて。人生相談本ってあるかな…」

 

「あいうえお順に並んでるって魔理沙が言ってた!」

 

「あいうえお順?…全く参考にならねえヒントだな。司書さんに聞くしかないでしょ」

 

「そりゃあ…こんな人の身長の10倍近くありそうな空飛べる人専用の図書館だなんて聞いてないわよねぇ」

 

「誰か飛べるやつは…」チラッ

 

「飛べる人…飛べる…あっ」チラッ

 

「ん?どうした?」

 

「…司書さんに頼むか」

 

はっきり言って取るやつがこいつだと絶対要望通りに持ってこない。確信して言える。馬鹿だからね。

 

「えっと…どちら様で?」

 

「おお…司書さんですか?」

 

「あ、申し遅れましたここの司書の小悪魔と申します」

 

「…なんだかよく分からんが俺は養子。よろしくです。人生相談の本とかって借ります?」

 

「ああ、ありますよ。こちらに」

 

「なんで今あんたが持ってんのさ…ありがと。近くに読むところって」

 

「ありますよ!こちらです」

 

「…あの人も飛んでるから速度的にどんどん距離が開いていく…」シクシク

 

「私はチルノちゃん抱っこしてもらえて助かります」

 

「お、重い…!」

 

小悪魔…名前は普通の悪魔なのにサキュパスとか淫魔とかになってるヤベーやつ。背中の羽では飛ばない。羽とはなんなのか。使い魔だから多分パシリ的役割。素晴らしい可愛さです。

 

「…って、今思ったんですけど…」ジロッ

 

「うおっびっくりした」

 

「私を見ても発狂したり逃げ回ったりしないんですね」

 

「当たり前だろ。可愛いんだからよ…ただ、髪が赤いのがすげー目立つ」

 

「減点ですか!?」

 

「減点というよりこの髪のさらさら感が…憎い」

 

「えぇ!?」

 

「…ちょっとよく分からないね」

 

「重いってば…早く座るところに行かせてよー!」

 

 

 

 

 

 

 




メガネの件は実話です。
僕が被害者ですけど。
お茶碗は知りません。


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33話

吐き気を催す邪悪とは!
以下略


紅魔館 図書館

 

「…さて。人生うんたら本で…人間関係っと」

 

「こあ、あの人たちは?」

 

「図書館の利用者です♪」

 

「何言ってんだか」

 

…やはり同じような体験をしている奴は少ないのか。人間恐怖症に近い…が、そこまでではない…と言ったところだろうか。

 

「本じゃやっぱりわかんねー…ん?」

 

「この漫画面白い!」

 

「この本がいけないのか!この本が!」バシッバシッ

 

「わかさぎ姫よ、人魚姫にまつわること開いて何を…ああ、肉食えばってやつね」

 

「全くもう失礼しちゃうわ!」

 

「あのね…あなたたち、ここは図書館なの。男だろうがおん…男?」

 

「男ですよ」

 

「…例え男だろうが女だろうが静かにしてもらうわよ!」

 

「りょ」

 

「すいませんねパチュリー様ったら面倒だから」

 

パチュリー…動かない図書館。普通の図書館も動かない。運動音痴ではなく喘息持ちで、全開パワーだと裏ボス並みになってるらしい。常に喘息であれ

 

「パチュリー様ねぇ…なんだかめんどくさそうな名前してるな」

 

「プッ…wあ、お、おほん!それで、静かにしていただけますでしょうか?」

 

「OK」

 

「あはははははは!」

 

「こいつは例外だ」

 

「…わかりました…」

 

パリーン!

 

「!?」

 

「きたな霧雨魔理沙ぁ!」

 

「…えっまた?」

 

ヒュヴウゥゥゥゥゥゥ!と風切り音がする。うるさい。本読ませろ。しかし霧雨魔理沙…聞いたことがあるようなないような。わからん!

 

「…あった!これだ!って過食症かよ…」

 

「過食症?」

 

「ご飯を食べすぎて支障が出ちゃう人。食べた後にトイレに流しちゃったりする症状のことよ」

 

「もったいないねー」

 

「でしょ?でもそうしないと落ち着かない人がいるってこと」

 

「へー」

 

「ま、みんながお前みたいに能天気にポジティブになったら明るくなる代わりに道は崩壊の一筋の道だろうな」

 

「むずかしー」

 

「でも、私たちも精神面を考えないと厳しい時代になったわよねぇ」

 

「いや、知らないが」

 

「せいしんめん?」

 

「…こいつらに聞いた私が馬鹿だった」

 

「おい待て撤回しやがれ」

 

そろそろ時間だが…博麗神社に戻ってもなぁという感じだ。もう巫女さんの顔を思い出せない。相手も覚えていなかろう…

 

「記憶力って悲しー」

 

「辛いよねーやめたいよねー」

 

「明日寺子屋の宿題があるぅ…」

 

「…寺子屋なぁ…寺子屋…?」

 

「どうしたの?」

 

「なんだか吐きそうか!?ビニール袋か!?」

 

「此処、学校あるの…!?」

 

「そっち!?」

 

「いや失敬。だって教養のねえ奴らがそこらへんに地面のように転がってるから…」

 

「言いたいことはわかるけども」

 

「うーん…わからん!」

 

「お前は本能で戦ってんのか知力で戦ってんのか」

 

「氷属性だから…賢さ?」

 

「じゃあ水属性はなんだよ…」

 

そう言いつつこれまだ1000文字じゃねえかと驚きを隠せない作者がいるのは内緒。ていうかここのチルノさんかなり出来が酷くないですかね。こう、頭とか諸々…なんでですかね。わかさぎ姫に聞いてみましょうか。

 

「…ねぇわかさぎ姫ー」

 

「はいなんでしょう!?」ビッチビッチ

 

「尻尾振り回さないで」

 

「あ、ごめんなさい」

 

「…こいつはなんでこんな教養が無いんですかね」

 

「生まれて数百年その性格で生きて来たからじゃないですかね」

 

「ほーそうか」ナデナデ

 

うーむ聞いてもよくわからん。どっかの黄色い寝たらイナズマる人みたいだ。いや、わからん。

 

「というか…ぜんっぜん話進まねえな。大体心情としては人間恐怖症が近いのに吐くとかは書いてねえんだぞこの本」

 

「人間恐怖症なら妖怪の山に行けばいいもんね」

 

「妖怪の山…名前からして嫌な香りがする」

 

「なんでだ?文とかいい人だぞ?」

 

「俺からしたらストーカー集団だよあの山は…」

 

「あ、あはは…」

 

「むー!納得いかない!連れて行く!」

 

「やめろ!!」

 

…この妖精を連れて来た俺が馬鹿だった…なんで連れて来たんだよ俺…逆に疲れが溜まったよ俺ぇ!

 

「…疲れた。少し寝る」

 

「そうしましょうか」

 

「本読んでたら頭が痛くなって来たよ」

 

「おやすみzzz…」

 

「寝るの速いなぁ」

 

「zzz…」

 

「おやすみすら言ってない」

 

それから数時間後…

 

「んっ…あー…!起きた…さて。本の続きを」

 

「待ちなさい」

 

「…どちら?」

 

「私はこの館の主人。レミリア…まぁ名前だけでいいか。あなた…そのまま行くと、破綻の運命を辿るわよ?」

 

「破綻…破産?すまんが俺は破産するほどの財力も権力もないが」

 

「警告してんのよ」イラッ

 

なにやら俺はこのまま行くと死ぬらしい。え?ん?つまり…どゆこと?わ、訳がわからんぞ!!

 

「…そ、知らん知らん。俺は警告されても無駄な人種なんだが」

 

「そうね…あなたは最終的に誰からも認知されなくなる。大事な部分を自分で潰すからかしら?」

 

「なんならここで抉り取ってやろうか…」

 

「え、待ってなんでわかるの?」

 

「目隠しして顔を見えなくした時、誰も俺を忘れていなかったからな。まぁもう忘れてるけど」

 

「…なによそれぇ!?」

 

「図書館では静かに!」バゴッ

 

「あぶっ」

 

「…ゴミだな」

 

さて占いのようなことをした主人さんは置いといて。果たして目玉を抉り取ったらそんな認知されないものか?

 

「…言っておくけど、レミィの占いは100%当たるわよ。注意したほうがいいから」

 

「…マジかよ目玉抉り取ること前提じゃねえか」

 

「ま、少しだけなら操ることだってできるのよ。転ぶのを転ばないにしたりとかかなり地味だけど」

 

「所々小さい関節つけて曲がる…蛇以上に嫌な生き物だな」

 

「運命に住み着く生き物だから、困ったわねぇ」

 

「…あんたは本の虫でしょうが!」

 

「静かに!」

 

 

 

 

 

 




寝落ちしたけどこれ予約投稿なのよね!


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34話

お兄さん、弟のことが心配すぎて幻想入りしたなうww


 

幻想郷のどっか

 

辺りを見渡す。最近尋ねに来る宇佐見蓮子という女の力を借り、幻想郷という場所に来た。

 

「…本当に綺麗な場所だな。でも…」

 

幻想郷には女が多いと聞く。あいつはクソ母のせいで女が苦手なはずだ。一度記憶を失った上そこから上塗りされた母の記憶があるからトラウマがなければおかしい。

 

「やっぱ進むしかないのか…」

 

人里

 

「…失礼」

 

「ん?ああ、外来人の方ですか?」

 

「まあ、はい。中に入ったりは」

 

「良いですよ。どうぞ」

 

「すいませんね」

 

そう言い、里の中へと入れさせてもらった。中はさながら江戸時代。いや、少し文明開花していると言ったところだろうか…

 

「お、お兄さん!私とデートしない?」

 

「誰ですか?触らないでください汚らわしい」

 

汚い。触れるな。

 

「えっ」

 

「チッ…さて、アイツはどこにいるかな…あ、すいませんそこの人!」

 

「んぇ!?な、なんだ!?私か!?」

 

「すいません、殿木仁廣という人物を知りませんか?」

 

「ん?いや、知らないが」

 

「そうですか…だったら、外来人などは」

 

「…知らんなぁ。最近聞いたことだと…特には」

 

「そうでしたか。失礼しました」

 

人里…という場所には来なかったか。流石にどこにもいないはおかしいだろう。宇佐見蓮子は出会ったと言っていたのだ。

 

「だとしたら…博麗神社はどの道を?」

 

「博麗神社?それでしたらあちらに…」

 

「わかりました。失礼します」

 

「え、あ、はい…」

 

博麗神社

 

「…知らない?」

 

「殿木仁廣なんて人間、知らないわよ」

 

「それじゃあ最近来た外来人は」

 

「外来人ね…そうね。だいたい3年前くらいに来た外来人がいたけど…誰も覚えていないの。ただ来た証があるだけ」

 

「…それ、見せてもらえますか?」

 

「良いわよ。どうせ誰も使わないんだし」

 

と、巫女服の女は言う。はっきり言って良くないだろうに…だが3年前となれば一年近く差はあるものの、仁廣の失踪時期に近い。

 

「…この虫取り網とか、虫カゴとか。聞いてるの?」

 

「え、ああ、すいません。この虫取り網は…」

 

見覚えがある。かなり昔のものだ。俺たちが子供の頃、仁廣が幼稚園の時。俺たちが勉強熱心だったから一人で虫を取りに行っていた。その時に使われていた虫取り網だ。

 

「この虫かごもか…どちらとも仁廣のものです」

 

「え?そうなの?んー…記憶にないわね…そうだ、どうせなら居そうな場所当たる?」

 

「え、良いんですか?」

 

「空飛べるから快速で飛ばせばなんとかなるわよ。ま、最近外来人の報告が上がったのは…紅魔館が1番最近ね」

 

「ふむ…」

 

「行く?」

 

「行きます」

 

紅魔館

 

「美鈴、通るわよ」

 

美鈴…?幻想郷とは不思議だ。門番らしき人間が門番をしておらず、人が飛び、化け物が出てくる。イカれた場所だな。

 

「咲夜〜いる〜!?」

 

「なんでしょうか巫女様…あら?もう一人…」

 

「外来人よ。人探しなんだってさ」

 

「…大変ですねぇ」

 

「いえいえ、お構いなく」

 

「なんでも外来人を探してる外来人らしくて」

 

「外来人を?でしたら…ああ、図書館ですね」

 

「図書館?」

 

仁廣がそんなところに行くとは。お兄ちゃん心配だぞ…で、図書館というからにはかなりでかい建物なのだろう。見えないが

 

「こちらです」

 

図書館

 

ギィぃぃ…

 

「逃げろー!」ビュンッ

 

「うわっ!?」

 

「逃すなこあ!」

 

「お任せあれ!追跡人形!」

 

人形<ウッス

 

「…ふぅ。これで落ち着いて本が読めるなチルノ」

 

「死ぬかと思った…」

 

「チルノちゃんって意外と怖がりだねぇ」ハハハ…

 

一難去ってまた一難とでも言うのか。そこにはある日突然居なくなった弟がいた。もはや母に忘れられた弟が、今目の前にいた。

 

「ま、仁廣!」

 

「…仁廣?仁廣なんて奴がいるのか?」

 

「仁廣…まさひろ?良くわからないや」

 

「アタイ達は違うね!」

 

と、三者三様…ではないが、そんな感じの返事が返ってきた。残念ながら弟は自分の名前を忘れたらしい。そして多分、俺も。

 

「仁廣!」ガシッ

 

「んぁ!?」ビクッ

 

「…え?え?な、何?知り合い?」

 

「養子に手を出すならアタイが相手してやる!」

 

「違う!こいつは仁廣だ!」

 

ようやく見つけた弟。それを見て我慢していられるか。先程案内してもらったメイドさんがフリーズしているが知らん。

 

「お前こんなところで何やってんだ!」

 

「知るかよ!そもそもお前誰だよ!」

 

「…っお前の兄だよ!」

 

「俺の兄さんだぁ!?嘘をつくな!俺の兄さんはもう死んでんだよ!」

 

「なっ!?」

 

愚策だった。あの母が対策を講じず支配するわけがない。助けを無くすよう、俺を死んだことにしていたのか。

 

「あのクソババァ…!」

 

「さっさと離せよ。きつい」

 

「…すまん」パッ

 

「ふぅ…」

 

「だ、大丈夫?傷跡はないようだけど」

 

「冷やしてやる!」

 

「それはやめとけ。それに…少しめんどくなった」チラッ

 

二人の女に囲まれながらこちらを伺うように見た目は、間違いなく弟だった。

 

「…ま、とりあえず話だけでもしようか」ゲンドウポーズ

 

…なんか知らないうちに変な癖がついているのは別として。

 

「ああ。お前の最近の暮らしでも聞かせてもらうよ」

 

 

 

 

 

 

 




2016年7月26日!
中国から帰ってきたくらい!


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35話

あの後お兄さんは帰りました。


 

図書館

 

「あー疲れた…」

 

「まさかお兄さんが外の世界から来るとはねぇー」

 

「…そうだなぁ。昔っから、心配性だったからなぁ。捻れた、拗れた、とかだろうなぁ」

 

兄は昔っからそうだった。何事かと思えばそうでもないことだったり、俺に関することだったり。大袈裟で、心配性。

 

「…つっても、俺自身、よく覚えてないんだが…」

 

「せんぱーい!」

 

「おわっ!?」ドカッ

 

「えへへ〜♪」

 

「せん…ぱい?」

 

「せんぱいってなんだ?」

 

「年上の人のことを言うのよ!ねえ、先輩。最近、メリーに霊が取り憑いてるらしいの」

 

「霊が?…またか」

 

「でも、神主さんが言うにはね?かなり神秘的な霊で、それこそ並の霊が三桁集まってようやくってとこらしいの」

 

「そりゃすげぇ」

 

「でも、その代わり攻撃力も半端なくて」

 

「ほー」

 

「先輩に対する独占欲がって神主さん言ってたの。だから…」

 

スルッと音がするように落ちて来たのは…メリー?あの隙間は…八雲か。約束でもしたのだろうか?

 

「メリー、髪の毛がこんなに伸びちゃって」

 

「ああ、どっかで聞いたことがあるな。髪の毛は霊力がなんたらって。巫女様はそれで髪切ってないらしいが…」

 

「霊夢の髪の毛長いのそう言う意味だったのか」

 

「チルノちゃん急に知的なこと言い始めたね」

 

「…で、どうすれば良いんだ?」

 

「1日、八尺様みたいに閉じ込めておくね」

 

「…おい、その話はやめなさい」

 

「え?」

 

八尺様…俺がこの世で1番聞きたくない単語だ。1番、そう、1番。母親か八尺様なら母親を選ぶほど。

 

「…いや、なんでもない。ただ、1日泊まる場所がないんだな」

 

「それならもう許可取ってるわよ?」

 

「…どこの?」

 

「紅魔館♪」

 

用意周到な後輩は出来がいい。だが、用意周到すぎて引く。

 

「…はぁ。出来がいいのか悪いのか…」

 

紅魔館 とある部屋!

 

「ご飯はここに3食。二人分置いておきますので」

 

「ああ、ありがとうございます」

 

「それでは」ガチャンッ

 

「…本当に覚えてないんだなぁ…メリーや蓮子、兄貴が覚えててくれたのは嬉しいなぁ…」

 

「んぅ…」

 

「寝てたか。添い寝ってやつでもするかな…ほい、布団を…ん?」

 

「れん…こ…そっ…ちは…」

 

「なんか夢でもみてんのか…なんか冷えて来たな。さむさむ、布団に入るが吉よ吉」

 

「…フフッ…」ニヤリ

 

「…メリー…」ギュッ

 

「!!」

 

…あったけぇ…これが人の温もりというものか。肌の温もりか?なんだっけな。忘れたからいいや

 

「…?」

 

「zzz…」

 

「ほんっと空気読めないですよね先輩って…!」

 

数時間後

 

「…んぁ」

 

「起きましたか先輩。ここ、どこですか?開かずの扉なんですけど」

 

「1日過ごせば出れるさ。ご飯を食べるか…」

 

「…待て、この密室空間なら襲っても文句ないのでは?」ピキーン

 

「お前本当そういうところで台無しにしてるからな」

 

「…ま、良いか。先輩の守護霊よこっちに寝返れ!」

 

「こーら好き勝手やるんじゃありません。ほら、メリー。ご飯を」

 

「ところで蓮子は?」

 

「蓮子は今席を外してる。水入らずで楽しめってさ」

 

「もうやだ蓮子ったら///」

 

「…とりあえず。お前風呂入ってこい」

 

「え?お楽しみが?」

 

「あるわけねえだろ」

 

この後輩、一体何を楽しみにしているのだろうか。いまだにわからん。ただ、俺は案外こいつとの二人っきりもそう悪く思わないということだけは確かだ。

 

「久々にあったなぁ…兄貴。確か幻想入りする前の3年は絶対会ってないから…6年くらいかな!」

 

「せんぱーい、お風呂いいですよー!」

 

「おう、すまん…」ガララッ

 

「裸待機は気持ちが」

 

「な!」ピシャァッ

 

「せんぱーい!」

 

「服着ろ!」

 

「んな!?」

 

数分後

 

「…メリー?待て、何をしようとしてる?」

 

「え?いや、一緒にお風呂に」

 

「誰が行くか誰が!」スパァンッ

 

…最近、俺には後輩の性格がわからなくなって来た。十中八九おそらく大体ほぼほぼ蓮子が原因だろう。メリー?あいつはマシだよ

 

翌日

 

「…ほれ、出せー!」

 

「どうだったメリー!?」

 

「むっちゃ気持ちよかった…」

 

「お前盗撮してたもんな」

 

「先輩の肉体美先輩の肉体美先輩の肉体美先輩の肉体美先輩の肉体美先輩の肉体美先輩の肉体美先輩の肉体美先輩の肉体美先輩の肉体美先輩の肉体美先輩の肉体美(ry」

 

「何言ってんだメリー」

 

「メリー!…後で私にも見せて」ボソッ

 

「聞こえたぞおい」

 

「え?意外と聴力いいんですねぇ先輩」

 

「腹立つねぇ」

 

とまぁ威勢を張る後輩は少し嫌いだ。どれくらい嫌いかっていうと廃れてしまったコンテンツ並みにきら

 

「嫌わないでください先輩!」

 

「うわっ!?」

 

「先輩が命綱なんです!文字通りの命綱!」バギッバギッ

 

「す、すまんかった!謝るから!やめてくれ!」

 

「先輩!なんで外の世界に」バゴッ

 

「蓮子!やめなさい!」

 

「いやよ!だって、だって!」

 

「蓮子…ワガママが行きすぎてないか…?」

 

恐る恐る確認する。かなり面食らった様子だ。俺自身、面食らっている。体全体が軋むように痛い。なんでだろうか?

 

「…いつっ…」

 

「だ、大丈夫!?お、応急箱…違うこれ魚用だ!」

 

「冷却治癒法!」

 

「なんかいきなり知的になったね君」

 

「…多少はマシになったがな。多少だな」

 

全く妖精が治療を行う幻想郷とは不思議でたまらん。足の裏が歩くときにつっちまうくらいたまらん。

何かたまらんのかは知らん。

 

 

 

 

 

 




WOW!WOW!釘パンチ!


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36話

すごい薄い内容です。
理由は寝落ちした後書き直したらネットが繋がらなくて自動保存もされなかったからです。
私は悪くない。ネットが切れるのが悪い。


博麗神社

 

「結局は…ここか」

 

「じゃあなー!」

 

「それじゃあね!」

 

「おうよ…んんっ!久しぶりの神社だ」

 

「あら、おかえり」

 

「…え?」

 

「どうしたの?まさか、覚えてないって思ってたの?」

 

こりゃ驚いた。ここに来て、ここの世界で、俺を覚えてるやつがいるなんて。思いもしなかった。さて、どうするべきか。

 

「ひどいじゃない。私を置いて、どこかへ行ってしまうなんて」

 

「え?」

 

「あの後探したのよ?でもまさか紅魔館にいるなんて」

 

「???」

 

「何を不思議がっているの?」

 

「何、言ってんだ?」

 

「あら、やっぱり忘れてる?その足。やったの私じゃない」

 

「はぁ?何言ってんだか。これは生まれつきだよ。多分」

 

「嘘つかない方がいいわよ」

 

「っ…なんでこうなるのかな」

 

「…やっぱりあなた、自分の立場分かってないのね」

 

「俺を覚えてるなら名前の一つでも言ってみな」フンッ

 

「養子。違う?」

 

「こりゃ参った」

 

本当に覚えてやがる。はっきり言って腰が痛い。いや、重い。思いだけにな!

 

「…さて、宝物は保管しておかなくっちゃ」ガシッ

 

「あ、ちょい、そりゃないだろベイベー」

 

「はぁ…宝物は傷つけるのに少し抵抗があるけど…」

 

「おい、待て。何する気だ?その棒で、何を?待て、待ってくれ、まっでっ!?」バシィッ

 

「…やっぱりイマイチ分かってないわよね…この!」グサッ

 

「ほうっ!?は、腹は結構大事な内臓があるから…!!」

 

「そうなの?でも、そうじゃないとお仕置きにならないじゃない」

 

「お仕置き…ひどいね」

 

スキマ<ウィッス

 

「霊夢、せっかく記憶を戻してあげたんだからしっかりしなさい」

 

「…要するに?」

 

「私も…その、一緒に」

 

「殺されたいのかしら?」ゴキッ

 

「あっ!?」

 

「…やめとくわ。でも、宝物は悶絶してるわよ?」

 

「え?あ、ご、ごめんなさい!」

 

「うが…ぁ!」

 

こんな時でも敬語とか頭いかれてるよ…!それに、指の骨でもかなり痛いのに…片足潰された時の俺、よく生きてたな!

 

「」チーン

 

「うわっ!?脆いわね…」

 

「人間なんてそんなものよ」

 

数時間後

 

「…んっ…博麗神社…」

 

「大丈夫だった?」

 

「んぇ。ああ、大丈夫。大丈夫だから」

 

「本当に?本当の本当?」

 

「本当だってば…」

 

「それならよかった。さて…」

 

「ん?待て、何を」

 

「ん?これは…確か、紫が『すたんがん』って言ってたけど」

 

「!?」

 

「ここを押すと電気が流れて痛みが走るらしいの…それじゃ、やろっか」

 

そこからの記憶はない。あるはずもない。きつい。きつかった。前までの巫女さんの方が良かった。そう思えるのは今が変だからだろうな。多分…

 

数分後

 

「あ…」

 

「すごいわね…」

 

「博麗さ…」

 

「ん?どうしたのかしら?」

 

「やりすぎると、死ぬ、から…」

 

「そうなの?まあ良いわ。2度と使わないから。後少しだし♪」

 

「え…あ…」

 

「えへへ…♪身動き取れないでしょう?すたんがんってのに紫が付け足したらしいの」

 

「ばか、やめろ」

 

「口が動くようになってきた?」

 

「なんで、こんな」

 

なんでこんなことになったんだ。こいつも、俺も。なんでだ。いつもならこういう時、蓮子なんか思い浮かべないはずなのに。メリーなんか、思い浮かべないのに。

 

紅魔館

 

「蓮子、あれって効いてる?」

 

「うん、バッチリだよメリー。少しずつ、だから確実に。私たちに依存していく催眠…たしかに効いてるわよ」

 

「バッチリよ!」

 

「さっすが私ね!」

 

その頃博麗神社

 

「あ…?」

 

「にしてもあんた、驚きねぇ。だって、来た時からずっと催眠にかかってるんだもの」

 

「さ、催眠…?」

 

「催眠というよりかは埋め込まれたって言った方が良いわね。ほら、取ってあげるからこっち来なさい」

 

「待て、何そんなデタラメ言ってんだ…」

 

「来なさい」

 

「っ…」

 

俺が、いつ、どこで、どうやって。催眠に掛かったんだ?寝てる時?は違うか?寝てる時は好きなことを言わせるってやつだったと思うし…あ!

 

少し前のこと…

 

蓮子宅

 

「蓮子…なんだよこれ」

 

「巷で『掛かる!』と話題の催眠術よ!眠らせたり誰かに好意を意図的に向けたりするのは無理だけど!」

 

「検証する価値はある…と」

 

「馬鹿ね蓮子…そんなの、大体レビューがサクラなだけで」

 

「とにかく!やってみるしかなし!」

 

「はいはい…で、誰が催眠術に掛かるんだ?」

 

「え?」

 

「…?」

 

「おう危険な役割は俺が優先かこのやろう…モルモットじゃねえぞ」

 

「それじゃあやってみよー!」

 

博麗神社

 

「あの時か…!」

 

「心当たりがあるようね。ただ、外の世界の催眠術だから効き目は薄いようね」

 

「薄くはないね…後退り後退り…」

 

「うしろ、階段よ?」

 

「へ?」ズルッ

 

さて、この状況で博麗さんのいうことを信じるものがいるだろうか?いないと思う。嫌いな奴の言葉に耳を傾けるのか?

 

「いっつ…」

 

「大丈夫!?」ガシッ

 

「うわっ!?」

 

「こっち来なさい!全速力だから!」

 

「え、待てそれってなぁ!?」

 

戻って博麗神社

 

「…お前は俺を傷つけたいのか傷つけたくないのか…」

 

「わからないわよ。記憶が流れ込んできて、あんたを大切にしたいのは事実。でも、それをしたら申し訳ないって気持ちも事実。そんな感じだもの」

 

「傷つけたいって言う意思の表れがない!」

 

「仕方ないでしょ」

 

「仕方ないで済まされてたまるか!」

 

「良いでしょ。さ、今日はもう休みなさい。身体打ったんだし」

 

なんだか優しくなってるな…こりゃ明日から墓参りの準備しないといけねえな。いや、自分の墓参りってできるのかな…

 

「わかった…」

 

「言っておくけど取って食ったりはしないわよ?ただ、あんたを閉じ込めるだけだから」

 

「余計心配だっつの!」

 

「なんでよ」

 

「なんでわからないかな」

 

 

 

 

 

 




後ハーメルンって結構落ちやすい気がするのは使ってる端末のせいかな


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37話

走る走る俺たち
の続きが出てこないんですけどなんでしたっけ


 

博麗神社

 

「…博麗さん。ご飯くらいは自分で食べれるから…」

 

「だめよ、あなたが舌を噛んだりしたら大変じゃない」

 

「何を言うか。大体、まだ食ってもないのにあーんってするか普通」

 

「何言ってるのよ。するでしょ?ほら、あーん」

 

「…あー…んっぐ…」

 

「どう?」

 

「美味い。美味いんだが…なぁ」チラッ

 

「なんで今こっち見た?」

 

美味いんだがなぁ…作ったやつが残念と言うかなんというか…そりゃ最高さ。うん。クッソ美味い。でも、なぁ…

 

「なんでもないんだがなぁ」

 

「???」

 

「先日までスタンガン使ってた奴が作ったご飯って考えると…」

 

「もう一回やるのかしら?」スッ

 

スタンガン<スタンガンスタンバイOK…なんつって。

 

「やめてくれ…」ビクッ

 

「なんでビクビクしてんの?」

 

「そりゃお前怖いからだよ」

 

「…?」

 

それから数分後

 

「結局全てあーんだった…」

 

「良いじゃないの。ほら、横になりなさい」

 

「え?何言ってんだ?朝飯食ったら外出て運動するだろ」

 

「ん?」スタンガン

 

「横になるからどうかそれだけは」

 

「うーん…ダメね」スッ

 

「ゔあっ!」

 

「…動けるかしら?」

 

「あ…」

 

なんでこうなるのかな。ほんっと。なんでさ…なんでこうも俺の身体って脆いのかね。あー、愛は感じるが感じたくない愛があることを知ったな。

 

「さて…と。催眠、取りましょっか。こうでもしないと抵抗するんだもの…」

 

「や、やめ」

 

「気絶させた方が早いわね」スッ

 

数分後

 

「」チーン

 

「ふぅ…よし。これで催眠は解けたはずね。この紫から貰った…催眠解毒剤ってのは効くのよね…?」

 

「…はっ!?気絶してた…」

 

「どう?気分は」

 

「え?いや、いつも通りだけど…お前、まさか」

 

「解いたわよ。催眠」

 

その時。僕はすんでのところで博麗さんに飛びかかるところだった。まるで世界を代表するように、正義をかざして僕の催眠を解いたのだ。正確には、僕の思い出を一つ壊したのだ。それに無性に腹が立って、無防備にも近くにあったスタンガンを博麗さんにスイッチを入れたまま当てた。勢いに任せたまま、当てた。当然のように博麗さんは倒れた。そんな僕を、俺を見て。蓮子とメリーは何を思うだろうか。哀れと思ってくれるのだろうか。それとも敬遠するのか。わからない。

 

「…やっちまった…」

 

「」チーン

 

「…はーっ…はーっ…」

 

「なんで…」

 

「お前が…お前が悪いんだよ…俺の、俺の…」

 

「なんで…」

 

「おーい霊夢ー!」

 

「!?」

 

「魔理沙…」

 

「あの金髪頭の…こっちだ!」

 

「うわっ!?なんだお前!?」

 

「博麗さんがここに!」

 

「わ、分かった!」

 

「あんた…」

 

「…じゃあな」

 

今思えばここから狂ったのかもしれない…なんてな。元からこんなんだ。ただ、蓮子とメリーにもう一度会えるなら…あの催眠、もう一度やってくれれば…

 

幻想郷の東から西に少し動いたくらい

 

隙間<アイヨ!

 

「ちょっと良いかしら?」

 

「ん?なんだおま」

 

「あなた、霊夢を傷つけたのでしょう?」ガシッ

 

「あぅっ…」

 

「…あれは幻想郷の法そのもの。あなたはその法に宝物と言われたのだから、そうでなくてはならない。違う?」

 

「違う…法はやったらどうなるかが書いてあるだけ。それが違法なら俺は…」

 

「違法しまくると?それだと困るのよね。色々と。外来の男が皆そうだと決めつけられては困るのよ」

 

「知るか…俺のせいで風評被害が広まろうが知るかよ!どうせ全員俺のこと忘れるんだからさ!」

 

「あら?でも、霊夢は覚えていてくれたわよね?」

 

「…」

 

「それに、外来人の3人は覚えていた。違う?」

 

「母さんが…」

 

「ん?」

 

「母さんが言ったんだ。俺に…あのクソババアは、俺に対して…貯金箱って。クソジジイも言っていた…だからようやく忘れてスッキリしてたのに…!」

 

「そんな人生、必要かしら?」

 

「俺が生きるには多少なりとも必要だね」

 

「急にケロッとしたわね…ただ、それでは社会を生きていけないの」

 

「…やめろ…」

 

「そんな、逃げばかりのあなたはどうして今まで生きてこられたの?」

 

「やめろ…」

 

「他人に取り入っていたんでしょう?」

 

嫌だ…やめてくれ…俺は悪くない。俺は悪くないんだ。誰も悪くない。だからこそタチが悪いんだ。八雲も、博麗も、霧雨も、犬走も、東風谷も、蓮子も、メリーも。だから嫌いなんだ

 

「そうよ。誰も悪くない。だからこそ、タチが悪い。そんな現状も、この幻想郷は受け入れるの」

 

「よくいう…あと少しで死ねた命を勝手に取りやがった奴が…」

 

「あら?取ったのではなく救ったと言ってほしいわ」

 

「お前が…!」

 

「図に乗らないこと。この幻想郷での鉄則よ…図に乗ってもなお生きている奴は、それほどの実力者ということ。分かった?」

 

「ぎっ…」

 

「分かったなら良いのよ。別に、分かったかどうかを聞く気はないの。あと、私の家で暮らさない?」

 

「断る。さっきの話から総合するにお前は博麗よりマシだが嫉妬心が絶対強いタイプだろ」

 

「あら、バレた?」

 

「…やっぱ変えよう。嘘つきだ」

 

「あらひどい」

 

数十年嘘つきやってると分かってくるもんだ。いやでも相手が嘘ついてるからついてないかが。悲しい…

 

「そんじゃ、またどっかで」

 

「一応言っておくけど、霊夢の記憶は絶対に無くならないわよ」

 

「…面倒な」

 

「そうしておくことで何かと役に立つものなのよ」

 

「そんなもんかねぇ」

 

 

 

 

 




は?主人公死んでねえじゃん。
物語終わらせたいのに…死ねよ。虐待で待遇されるなら作者もっと楽してるっつの。


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38話

誰かこの先作ってくんねーかな


 

地底入り口

 

「新たな門出に祝いを!」ピョンッ

 

地底

 

グギッって音が鳴ると同時に景色が一変する。地面の中なのに、まるで祭りの神社。懐かしい。あの時俺もよく行った。

 

「いつつ…」

 

「…どうしたの?地底に落ちてくるなんて、地上で嫌なことでもあったのかしら?」

 

「…はて、誰なのか…」

 

「名乗るなら自分から名乗りなさいよ」

 

「確かに。俺は養子。よろしゅう」

 

「変な名前ね…妬ましい。そして死ね。私はパルスィよ」

 

「お前の方が変な名前だばーか」

 

「口の中で大爆発起こすわよ?」

 

「すまん」

 

水橋パルスィ…女神らしい。自由の女神像みたいな人ではないが、かなり良い人みたい。よう知らんけど、妬むのが大好きな人種。

 

「…ところでここの病院はどこかご存知でございましょうか」

 

「え?ああ、そう言えば上から落ちてきた時どっか折らなきゃ死ぬものね。ないけど」

 

「ないの!?」

 

パルスィ宅

 

「…ま、男に料理出すことなんて私からしては奇跡に近いことだから、あまり期待しないでね。妬ましい」

 

「ハマーンかあんたは…ま、期待しておくべ」

 

「期待しないでって私言ったわよね。そのお花畑な頭が妬ましい…チッ」

 

「今のガチだったろ」

 

さて、新天地で他人に世話になるのを競うゲームでもしているのだろうか。俺自身、なぜこんなことになっているのかわからない。いや、多分『病院はないから私の家で療養してあげるわ』的なアレだろう。都市伝説かと思っていたが、あながち現実にもあるものだ。

 

「はい、ハンバーグ」

 

「いただきます」

 

数分後

 

「ごちそうさまでした」

 

「はやっ」

 

「美味しかったで候」

 

「…?」

 

「あと、数日間ほどここに泊めてください」

 

「…その足の骨が治るまでなら良いわよ」

 

「ありがたやありがたや!」

 

「なんでそんなにありがたがるのかわからないわね…妬ましい」

 

「こじつけ論」ボソッ

 

「なんですって?」

 

「イイエナンデモ」

 

翌日

 

「…あの、すいません」

 

「何かしら?」

 

「エプロンつけた状態でこっちじっと見るのやめてもらえますか…せめて、布団から出た後に…」

 

「なんでよ。別に良いじゃない」

 

「良くないの…その、着替えれないって言うか…」

 

「…あら、男ってのはそう言うの気にしないと思ってたけど…それじゃ、着替えたらご飯食べて」ガララッ

 

…ん?待て、俺着替え持ってたか?持ってたとしてここ、妙に湿っぽいから乾いてるか?…わかんねー…

 

「とりあえず着替えるか…あっ少し湿ってる…しゃあないしゃあない。最悪上半身裸でも良いように暮らすしかない」

 

「今なんて言った?」ガララッ

 

「…いや、何も」

 

「そう?それじゃあ良いや」

 

…え、なに、いまの…こわっ

 

「…良いや、着替えよ」

 

それから数分!短い!

 

「…ウィッス」

 

「朝はパン一択よ。さて…」スチャッ

 

「いや…せめて布団から出た時って言いましたけど…カメラは流石に…」

 

カメラ<ジー

 

「何よ。別に録画してるだけじゃない。さ、早く食べなさい。全部記録してあげるから」ジー

 

「…ええい、ままよ!」モグモグ

 

「良い食べっぷり」

 

「んぐっ…はぁ…食った」

 

「早いわね」

 

「早かろう早かろう。それじゃ、食後の運動を」

 

「だめよ。地底はかなり危険なの」

 

…地底ってそんな危ない場所だったんだ…いや、地底ってまずどんなとこ?とパルスィさんに聞いてみた。すると、『人間を食う妖怪がいる』『鬼がいる』『毎日どんちゃん騒ぎ』『何があっても自己責任』『たまに閻魔がやってくる』とのこと。たまに閻魔が来るってどんな世界線?

 

「…いや、すげーな。地底って。幻想郷って本当なんでもありだな」

 

「あと、地獄の女神っていう汚らしい女に魅入られたら私たちじゃどうしようもできないの。わかった?」

 

「地獄の女神ぃ?やべーな、俺ぁ女神様を手駒にできるほど偉くはないんだが」

 

「違うのよ。女神に魅入られるということは、あなたがどれだけあいつを嫌っていても、あいつの権利は地底内部を支配するくらいなの」

 

「はえー…」

 

「そうなったら地上に出なきゃいけない。それは嫌でしょう?」

 

「いや、まぁ」

 

「だったら、外に出ず家でひっそりと暮らすことをお勧めするわ妬ましい」

 

「妬ましさが途中で出たなおい」

 

「…ま、そんな地底に来るのは命知らずか事情を知らない外来人かくらいなの。わかった?」

 

「ああ、わかった」

 

「フフ…それで良いのよ。全く、逃げ場があるなんて妬ましい」

 

「ほぼこじつけだろうが」

 

というかこれ、今後どうなるんだ?俺、その地獄の女神様とやらに出会わなけりゃ寿命全うして死ねるのか?…ってもう死んでるような奴だけどな!ヒーハー!

 

「…なんか、もう考え方がネガティブになってきたな。ポジティブポジティブ!」パンッ

 

「ところでさっき言ってた上半身裸は」

 

「ブブァッ!?」

 

このやろうガッチリ覚えてやがった!?

 

「…やらないの?」

 

「いや、そのうち…そのうち、な。だからほら、睨むなよ」

 

「…妬ましい。私にこれだけ話す「」をよこすあなたが妬ましい」

 

「それは作者に言えよ!?」

 

「まあ良い。それにしても本当に綺麗…」

 

「ん?なんか急に話が変わったような」

 

「この透き通るような目…綺麗な耳、綺麗な髪、綺麗な…」

 

「やめんか恐怖しか感じねえ!」

 

「なぜだめなのかはわからないけど、そういうならやめるわ。妬ましい」

 

「おい、誰かこいつに嫉妬以外の感情分けてやれ」

 

「この家私とあなた以外誰もいないわよ」

 

 

 

 

 




コトリバコがどっかで盗まれた事件ってあったらしいですね。
結構前に。作者、そう言うの割と信じないタイプなんですが、幻想郷の世界では信じるのが当たり前だと思ってます


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39話

あ、ちなみにコトリバコの話は関係ありません。今日から急展開


パルスィ宅

 

「せんぱーい!」

 

「うるさい」

 

「…ちょっと誰か聞いても良いかしら?そして殺して良いかしら?」

 

「待ちなさいパルスィさん。こいつは蓮子、今は特に何もない」

 

「…先輩、アレは誰か説明できますよね?」

 

「水橋パルスィさんですはい!」

 

なんでここに蓮子が…ってそんなことはいい。面倒なことになったぞ。ここにやべー奴が二人集まった。するとどうなるか?知らんのか。言葉が足りなくなる

 

「…ふーん」

 

「へー…で、どんな関係なの?」

 

「ただの友人で」

 

「は?」

 

「あんた黙りなさい。あんたじゃなくて養子に喋ってんの」

 

「…ただの友人だよ。好きでも嫌いでもない、ただの友人です」

 

「そう。それはよかった」

 

「じゃあ先輩、彼女とはどんな関係ですか?」

 

ほら見たことか。面倒くさいことになった。ただ、終わりはいつも突然に来る。だから多分、この話もそろそろ終わるだろ

 

「…ただの居候先の人だよ。泊まらせてもらってんのさ」

 

「ふーん…プッ」

 

「チッ」イラッ

 

「…蓮子、ここは結構いちゃいけない場所らしいから、あまり長居するのは」

 

「先輩ってば親切ですね!でも大丈夫です。私、超能力手に入れましたから!」

 

「んなまた急展開な」

 

「たとえば…フォースの力!」スッ

 

「っ!?何これ、私に何をするつもりかしら?妬ましい」

 

「おー…そうか。帰れ」

 

「酷い!?」

 

そのあとちゃんと帰ってくれた。帰ってくれなきゃ俺が困る。色々と、マジで。俺もそろそろ外の世界に帰りたいなーとか思いつつお隣の金髪さんに目を向ける。想像通り面倒な状態になっている。流石にやばかろうまずかろう。どうにかして逃げの一手を打たなければ。

 

「…そう言えば、あなた両足動かないのよね?」

 

「ん?ああ、そうだな」

 

「そっか…それじゃ、こうしたら這いずり回って逃げるしか出来ないわけだ」

 

と言い、俺は何故か押さえつけられる。なぜだ解せぬ。さらには両手掴んで抑えられてるから這いずり回れん

 

「おい、なんだこれ…地味に力強いし…」

 

「妖怪の人間じゃ身体能力も違うのよ。そんなんじゃ何も出来ないわね…でも、そんな弱々しい養子は綺麗。妬ましいくらいに」

 

「そんな長文聞かされたって何も言えないぜ?」

 

「私は少なくとも冗談じゃないわよ」

 

「…いやだな、流石に死ぬのは」

 

「そうね…いやでしょうね。でも、良いことでしょう?ほら、ここに、こうして…」サワサワ

 

「んっ…ばか、顔触るな。普通セクハラみたいに触るだろ」

 

「フフッ…可愛い」

 

「かわいいってあんたね…」

 

そうつらつらと反論していく。するとパルスィさんは本領発揮と言わんばかりに包丁を手に取る。片手空いた隙にと行きたいが生憎握力の弱い方だ。腕力も下がってる。1kgすら持てない腕だ、他人に抵抗の意思を示すだけで精一杯だろう。あ、これ詰んだな

 

「さて…どうすれば貴方は私のものになるのかしら?」

 

「急だねぇ…やめなさい危ないから」

 

「私の性格は妬むことしかできないの。でも、そんな性格だから独占欲が人一倍強い。そんな私を、貴方は受け入れてくれる?」

 

「あのねパルスィさん?」

 

「絶対に誰にも渡さない。久々だもの、こんなこと」

 

「ちょ、話を」

 

「だから、逃げられなくするように一本…!」グサッ

 

話を聞かずにナイフが太ももに刺さる。痛い。クッソ痛い。が、冷静になれ、なるんだ。今パルスィさんは俺の手を片方離している。これで何かできないものか。これで、何か…

 

「せいっ!」ブンッ

 

「えっ」

 

「秘技『床ドン返し』!…いっつ…」

 

「あら、意外と大胆だったのね」

 

「てんめ…他人事のように振る舞いやがって…」

 

「実際他人事だもの」

 

「っ…クソが、ナイフはお返しする!」グニャッ

 

…グニャ?

 

「包丁が刺さるくらいで動きが鈍くなったりしないわよ。そもそも致命傷にすらならないわ。曲げちゃえば…ほら、この通り」

 

「ぬんっ!」ゲシッ

 

「あっ!?」

 

地底のどっか

 

頭イカれてるぜあの女…自分の手で自分の包丁折るなんて普通じゃねえ。逃げるしかないだろ…

 

「いっ…意外と治りが早いもんだな骨折って…」

 

「おい、あれ人間じゃねーか?」

 

「本当だ、食っちまおうぜ」

 

「…っ!あっぶね…畜生壁に沿って歩いてるせいで迷路みたいになってら」

 

そういやどっかにあったな。壁に手を当てていけば迷路はクリアできるって。

 

「おい、人間」

 

「人喰いか?すまん、今ちょっとそれどころじゃねえんだ」

 

「何言ってんだお前…今からお前は俺たちに…は?」

 

「どうしたんだ?っておいおい、傷物かよ…傷治してから来いよ。食えん」

 

「ひどい奴らだな…」

 

「…おい、あそこ鬼が工事してなかったっけ?」

 

「いや、確か補強工事とかがまだ始まってなくて、地質とか調査してやるんだとよ」

 

「…それ、あの人間やばくね?」

 

「あ、確かに」

 

「聞こえたぞおい」

 

参ったな。壁の補強工事ってことは倒れてくる可能性もあるってわけだろ?流石にそうなったら生きてる自信はない。

 

「…まったく、面倒な時に逃げ出した…」

 

「おい!そこ危ないぞ!?」

 

「は?」

 

壁<壁ドン(壁迫る)

 

「お、い…こりゃまさか倒れてくるってオチじゃあ…」

 

「逃げろ!逃げろよ?!」

 

「ひ…こりゃ、なんだ…?」

 

突然視点は変わり工事中の鬼。

 

「おい、逃げろ人間!」

 

俺は忠告した。そうだ、この声を聞いたやつは他に何人もいる。壁の一部分が剥がれても人に当たる確率なんて低いもんだ。ただ、ヘマして壁が剥がれた。そっからが問題だった。落下地点に人間がいた。

 

「ひっ」グチャッ

 

…俺は、絶対に悪くない。

 

そうだ、絶対。俺は忠告した。

 

「…や、やらかした…」

 

「こりゃ事故だな…剥がれ落ちた岩があいつの体を潰した。それで良いな?」

 

「あ、はい…」

 

だから、俺は悪くない。

 

 

 

 

 

 




今日から急展開。今日から最終回の間違いでしたね。
ちなみに彼は生きてたら後々コトリバコ作ります。材料は地上の子供達ですね。
いやー、今死んでてよかったですね。未来に対する被害がなくなって、本当に良かったです。
主人公君が減って、子供たちの犠牲が減って。とても、とても作者は喜ばしく思います。
やっぱ、作品の中でも人殺しはダメですね。ゲーム?区別してくださいよ。
それじゃ、また。


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40話

君のお名前は?
…殿木仁廣君?学校はどうしたんだい?
…その後ろに持ってるバット、何かな。おじさんに見せてもらえ


 

前回から数十年前。主人公が子供の頃

 

「…なー仁廣。どっかいこーぜ」

 

「そんなこと言って僕達まだ小学生だよ?」

 

「何言ってんだ。別にそんなの…ん?なんか外騒がしくないか?」

 

学校の外

 

「なんなんですかあなた達は!?」

 

「ここに数年前自殺した子供のお友達がいると聞いて!」

 

「そんな理由で!?」

 

「そんな理由!?私たちにとっては特大のネタですよ!」

 

学校の中

 

「…外に出るのはまた今度だ」

 

「え?仁廣、なんで?」

 

「あいつらは死んだ子供の友人を狙った殺し屋だよ」

 

「殺し屋?お前まだそんなの言ってるのか?痛いね〜」

 

…いや、まぁ本当なんですけどね。にしてもこいつらは…合法の上で殴りたい。けど、そんなことやったら俺自身、少年院に入れられるに違いない。まー、どんなとこかは知らないけど。きついらしい。

 

「…ま、結局はあれがうるさくて外出れないか。いやだなー」

 

『仁廣くーん!いるかーい!?』

 

「…仁廣って」

 

「似た名前の奴だろ。殿木なんて苗字はそうそういないからわかるけど」

 

『殿木仁廣くーん!?』

 

「…お前じゃねえか」

 

「出る訳ないでしょ。あんなとこ」

 

「仁廣!」

 

「うげっ先生…」

 

「お前何したんだ!?マスコミが呼んでるぞ!?早くこっちに来い!」ガシッ

 

「おごっ…な、何するんですか!?」

 

「良いから黙ってろ!」

 

…確か、一年の頃もこう言うことがあったような。今5年生だけど…ていうかなんだこの先生。腹立つな…

 

学校の外

 

「校長先生!連れてきました!」

 

「何!?連れてこなくて良いんだよ!」

 

「何を言ってるんです!」

 

「仁廣君!友達が亡くなった時の心境を!」

 

「あの子とはどんな関係だったの!?」

 

「家族ぐるみで会ってたのかな!?」

 

「あ…」

 

「早く答えんか!」

 

「あぁ…」

 

「落ち着きたまえ!報道陣も!早く帰ってくれ!」

 

「報道の自由があります!」

 

「報道させても良いじゃないですか!」

 

「そうだそうだー!」「このケチ校長!」「そうやって黙り決め込むから世の中悪い方向に進むんだ!」「この悪徳主義者め!」

 

「…退け!」ダッ

 

「うわっ」

 

「逃げたぞ!?」

 

…まじで。嫌なんだよ。あの教師もあんな場所も。これからはフェンス越して入るのが多くなりそうだな…

 

体育倉庫

 

「金属バットは…重っ」ガシッ

 

「おい!出てこい仁廣!報道陣が困っているだろう!」

 

「や、やめないか。早く戻らないと」

 

「ですが校長。ここで甘やかすと」

 

「しかし…」

 

「私が直接入って説得してきます!」

 

「…一、ニ、三…死!」ブンッ

 

「あがっ!?」ゴキッ

 

「めーん!」バゴッ

 

「うごっ」

 

「死ね!死ね!」バギッゴッ

 

「あばっげっ」

 

「…ふぅ…」スッキリ

 

翌日 殿木家

 

…あれから学校では一躍時の人だ。そういやあの教師結婚して子供もいたんだっけ。仕返しに気をつけなくっちゃなぁ…小学2年生だっけ。嫌だな。体育会系教師の血が流れてる子供なんて。奥さんもきっとそういう人なんだろうなぁ

 

「…やっぱ事件になってる。でも、体育倉庫って男子更衣室も兼ねてるから動画があるのはおかしいんだけどなー」

 

「殿木さん!息子さんが事件を起こした件について!」

 

「あなたが育てたせいでああなったんですよ!」

 

「責任は取れるんでしょうね!?ちょっと聞こえてますか!?」

 

「…どうして…」

 

「ま、俗にいう自業自得って奴だな」

 

「なんで…私の薔薇色の人生が…」

 

「んー…学校の関係者って書いてあるけど、なんの関係者なのやら」

 

「あんな子供に奪われなきゃ…っ!」

 

「まー、人間死ぬときは1番あっけないからね。次はお子さんでも死ねば良いのに…送信」

 

「あんたよくもそんなこと言えるわね…平気で!」

 

「まだ報道陣に手を出してないだけマシでしょ。あいつらはなんでか自分がやられた時だけ過剰反応するもんw」

 

その頃学校

 

「…え?仁廣って休みなんですか?」

 

「うん。まあ、当然っちゃ当然だけど…」

 

「でも、俺聞いてましたよ?あいつら、仁廣に友達が死んでどうだとか聞いた挙句、手のひら返しって…」

 

「…彼と、友達だったことは伏せておきなさい。親御さんが心配するぞ」

 

「…クソが!」

 

戻って自宅

 

…あーいってえ。なんで俺がこんな殴られなきゃならんのだ。あんなクソみてえな教師、死んで当然なのに。あんな奴、教師向いてないのに。死んだやつは死んだで良いじゃないか。

 

「あんたの!あんたのせいで!」ドチャッドチャッ

 

「かあさ」

 

「あんたの母親になった覚えはないわよ!」バゴッ

 

「っ」

 

「あんたが勝手に生まれてきただけなのに!私は悪くない!悪いのはあんた!あんたさえいなければ!」

 

「殿木さーん!?」

 

「お前だ!お前のせいでこうなった!」

 

「…あぁ!」ブンッ

 

「おが」バギンッ

 

「…公園行くか」

 

久しぶりに公園に行こう。最後に行ったのは…死んだあいつが首吊ってた時以来だな。ほんと、なんで死んだんだろうか…あれ以来ずっと遊びに行けてないのに。

 

公園

 

「…んー!のんびり〜…」

 

パトカーみたいな宣伝車<この公園付近に金属バットを持った少年がいます云々

 

「…なんだよ。パッド持ってるだけで重罪かよ。ざけんなよ…」

 

それから時が経ち!中学生!

 

「…」

 

「あれが…?」

 

「犯罪者って感じしなーい!」

 

「なんだ、もっと犯罪者らしくしてよ」

 

「そんなんじゃみんなに嫌われるぞ」

「そんなんだからみんな近寄らないんだ」

「お前邪魔。いらないんだよ」

「教室の輪を乱さないでくれるか?」

 

「…一人は好きじゃないんだがなぁ…」

 

そして時間は進み死後。冥界

 

「…あら、珍しいお客さん。亡霊にならず、冥界に直送だなんて」

 

「…一人は好きだ」

 

「あら、そうなの?」

 

「そうじゃなかったら、耐えれなかったから」

 

「?」

 

「俺が死んだ時に思い出した言葉だ。魂の状態でも喋れるんだな」

 

「いや知らないわよ」

 

他愛のない会話をする。俺が死ぬ時に見た走馬灯、あれを見て連鎖的に思い出した。いくつか。思い出したくなかったけど

 

「…ま、良いか。死んだ時の姿じゃなくてよかった〜あれ結構グロテスクだから」

 

「え、何それ」

 

「壁に押し潰されて死んだから。頭から行って、足元に。結構グロテスクなんだよねー」

 

「えぇ…?メンタル強すぎでしょ」

 

「メンタルキングと呼んでくれ」

 

そして疑問だ。僕は、なんで死んでいるんだ?それに、なんで言葉がすらすらと出てくる?前の僕は違った。

 

「…僕は」

 

「行っておくけど…アナタ、私から見れば十分地獄行きね。閻魔様は厳しいから、頑張ってね」

 

「あったりまえだ。それくらい、してもらわねえと」

 

「人生の損ってやつ?」

 

「一度に大量の拷問受けりゃ来世も同じことができる」

 

「…あなた結構ゲスいわね」

 

 

 

 

 

 




さて。とうとうこの作品は終わりです。
41日間くらいかな?まあ良いや。救いが少しありますね。
救いを完全に無くしたかったんですが。


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