天才ゲーマーとLyrical Lily (ユーリア・エドモンズ)
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第1話 平和なEveryday Life

エグゼイドみたいなサブタイトルなのは主人公の名前のせいです。




あ、そうだ、あまねす誕生日おめでとう。


私立 有栖川学院

 

美夢(……朝。私たちの一日は、礼拝堂ではじまる)

 

シスター「……皆さんはこの神聖なる学び舎の一員として、常に慎み深くあり、自らを享楽から遠ざけねばなりません」

 

美夢(主に捧げるお祈り。神父様やシスターのお話。そして……聖歌)

 

シスター「……今日のお話は以上です。みなさん。本日も学院生徒として、よく勉学に励むように」

 

美夢「永夢くん、終わったよ」

 

美夢は肩を枕がわりに使っていた永夢に声をかけた。

 

永夢「……ん、いつもごめんな?美夢」

 

美夢「ううん、私が好きでやってるから、大丈夫」

 

永夢「そっか、ありがとう」

 

美夢「ふう……」

 

春奈「美夢さん?ため息なんて、珍しいですね。どうかなさったんですか?」

 

美夢「あ、春奈ちゃん……ううん、なんでもないの。大丈夫」

 

春奈「なら、いいのですが……無理はなさらないでくださいね。彼を起こしたり、聖歌隊の練習でも、お疲れでしょう?」

 

美夢「ありがとう。でも、本当に大丈夫だよ。永夢くんと一緒にいられるのは嬉しいし、聖歌隊には、私が好きで参加しているんだもの。それにね。マリア様の前で歌っていると、私、なんだかとても清々しい気持ちになれるの」

 

春奈「ふふ。美夢さんは、本当に敬虔な心をお持ちなんですね。それに、あの美しい歌声……わたくし、美夢さんはこの学院に遣わされた、天使なのではないかと思ってしまうことがあります」

 

美夢「て、天使だなんて、そんな……恥ずかしいよ……あれ?春奈ちゃん。肩に、ヘビみたいなものが……」

 

春奈「えっ?へ……ヘビ……?」

 

春奈の肩にはヘビのようなものが乗っていた。

 

春奈「ひっ……、わたくしヘビはダメなんです……取って、どなたか……取ってくださーーーーいっ!!」

 

美夢「お、落ち着いて、春奈ちゃん!それ、おもちゃみたいだよ」

 

春奈「えっ?」

 

春奈はヘビのようなものを手に取った。

 

春奈「……あら、本当。しかも手縫い……くっ!よく見ると可愛いらしい顔なのが、逆に腹立たしい……!」

 

永夢「説教コースだな、これ」

 

春奈「この、紳士淑女ばかりが集う有栖川学院で、こうも低俗なイタズラをする人間といえばっ……!!」

 

胡桃「へっへっへ〜っ♪『うなぎくん作戦』大・成・功〜」

 

みいこ「胡桃ちゃん、おみごとなの〜。昨日、頑張って作ってよかったね」

 

春奈「胡桃さん!みいこさん!やっぱり、あなた達のしわざだったんですね!?」

 

永夢「ここが礼拝堂ってことをわかって説教してんのかな?」

 

美夢「忘れてるんじゃないかな……」

 

春奈「あなた達ときたら、中等部のころからイタズラばかり……その行い、いったいいつになったら改めるんですか?」

 

胡桃「だってー。シスターの話、長くて退屈なんだもーん。毎回おんなじことばっか話すしさー」

 

みいこ「みいこは、胡桃ちゃんに頼まれたから、お手伝いしただけなの」

 

春奈「全然、理由になっていませんっ!」

 

永夢「完全に忘れてるな……」

 

春奈「……はぁ。いいですか?そもそも朝礼の時間とは、一日のはじまりにあたって自分を見つめなおし、勉学に……」

 

みいこ「うわわ。はじまっちゃった」

 

胡桃「お説教モードだぁ〜。いいんちょ、こうなると長いんだよね〜」

 

春奈「誰がいいんちょですかっ!わたくしは風紀委員であって、委員長ではありませんっ」

 

美夢「ま、まあまあ、春奈ちゃん……今日は、そのくらいでいいんじゃないかな?」

 

美夢が止めに入った。

 

春奈「いいえ、美夢さん!わたくしは決めました。今日という今日こそ、おふたりには更生していただきます!」

 

永夢「それは、放課後とかでいいんじゃないか?」

 

春奈「いいえ、永夢さん、おふたりは放課後だと逃げるので、今ここで更生していただきます!」

 

美夢「でも……みんな、見てるよ……?」

 

春奈「……えっ?」

 

春奈は周りを見た。

 

学院生徒達「……」

 

シスター「……そこの1年生っ!いったい、なにを騒いでいるのですかっ!?」

 

みいこ「あっ」

 

胡桃「やっ……やば〜〜〜〜……」

 

5人はシスターに怒られ、胡桃とみいこは倉庫整理をすることになった。

 

春奈「……美夢さん、永夢さん。本当に、胡桃さんたちのお手伝いに行くつもりですか?」

 

放課後になり、永夢と美夢は胡桃とみいこの倉庫整理を手伝うことにした。

 

春奈「朝の騒ぎのことでしたら、悪いのはあのふたりです。シスターも、そうおっしゃっていたじゃありませんか」

 

美夢「そうだけど……ふたりだけで倉庫整理なんて、やっぱり大変だと思うから」

 

春奈「はぁ。まったく……。わたくし、美夢さんのことは心の底から敬愛していますが……あの問題児のおふたりと永夢さんに甘々なところだけは、いまだに理解できません」

 

美夢「問題児……かあ」

 

永夢「俺は一応、爆睡してたから、あのふたりだけにやらせるのはって思っただけ」

 

春奈「あなたはいったい何をやっていたら、朝礼の時間に寝ているのですか……」

 

美夢「でも、私は好きだよ。あのふたりのこと。いつも、すごく生き生きとしてるもん」

 

永夢「それに……春奈もあのふたりに甘いんじゃないか?美夢について来てるわけだし」

 

春奈「わっ、わたくしは、別に……そ、そう、監視!これはただの監視です!あのおふたりがちゃんと罰をうけているか、風紀委員として、見届ける必要がありますから!」

 

美夢「そっか。……ふふ」

 

永夢「あのふたりが始める前に行くか」

 

春奈「はい。そうしましょう。」

 

美夢(名門・有栖川学院……ここの時間は、外よりもゆっくり流れている。教職員やご学友のみなさんは、みんな優しく穏やか。危険なものや悪いものからは高い塀で守られている……だけど、どうしてだろう?ときどきここが、狭い箱のように感じられてしまう……だから、なのかな。私は、箱の中の空気をかき回してくれる、胡桃ちゃんやみいこちゃんたちのことが……)

 

3人は旧校舎の倉庫前についた。

 

胡桃「あれっ?美夢ちゃんだ。永夢くんと春奈ちゃんも」

 

みいこ「もしかして、みいこたちのこと、お手伝いしてくれるの?」

 

美夢「うん。遅くなる前に、みんなで終わらせちゃおうと思って」

 

胡桃「さっすが美夢ちゃん〜!いつもありがとう〜!神!ほんと神!!」

 

春奈「いつも迷惑をかけている自覚があるのなら、いいかげん心を入れ替えてはどうですか?」

 

胡桃「別に、いいんちょには言ってないし……」

 

みいこ「美夢ちゃん、美夢ちゃん。知ってる?ここ、おばけが出るってうわさがあるの……」

 

美夢「えっ!?おっ……おば……け……?」

 

美夢は永夢に抱きついた。

 

永夢「美夢?」

 

みいこ「……なの?」

 

美夢(もう何十年も昔に建てられたという、木造の旧校舎倉庫……どうしてだろう。予感がする。ここで、なにか大変なことが起こりそう……)

 

永夢「おーい、美夢?」

 

美夢「えっ!?な、なに?」

 

永夢「動けないから、そろそろ離れてほしいかなーって……」

 

美夢「え?あ!ご、ごめん!」

 

美夢は永夢から離れた。

 

永夢「何かあっても美夢のことは守るから、大丈夫だ」

 

美夢「うん。ありがとう」

 

2人は春奈達に続いて倉庫の中に入った。

 




美夢ちゃん好きだから書いたけどこれでよかったのかな感がすごい……そしてタイトルはきっと変える。

永夢のゲームプレイは多分、リリリリのメインストーリー終了後になるかと(やるかも不明)

次回はリリリリのメインストーリー2話……と言いたいですが、永夢の設定と永夢と美夢ちゃんの出会いの話です。


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第2話 出会いのBest Friend

永夢と美夢ちゃんの出会いの話(短い)



旧校舎倉庫

 

みいこ「永夢くんと美夢ちゃんっていつも一緒にいるの」

 

胡桃「私も気になる〜!」

 

春奈「あなた達、先に掃除でしょう?」

 

春奈が止めに入った。

 

永夢「気になるんだな……」

 

美夢「どうしよう?」

 

永夢「話しても問題ないだろ」

 

美夢「そうだね。話そうか」

 

永夢「……親同士の仲が良かったんだ」

 

春奈「そうなんですか?」

 

美夢「それで、私はお父様とお母様に連れられ、永夢くんの家である上條家に」

 

永夢「そこで、美夢に初めて会ったんだ」

 

数十年前 上條家

 

永夢「……フィニッシュは必殺技で決まりだ!」

 

永夢はゲームをしている。

 

美夢「あ、あの……!」

 

美夢は永夢に声をかけた。

 

永夢「どうした?」

 

美夢「私……桜田美夢って言います!」

 

永夢「俺は上條永夢。よろしく。美夢」

 

美夢「うん!」

 

永夢「美夢もやるか?」

 

美夢「これは……?」

 

永夢「ゲームだよ」

 

美夢「ゲーム?」

 

永夢「こういう機械を使ってやる遊びのことだ」

 

美夢「……やってみたい!」

 

永夢「なら、俺の部屋に行くか」

 

美夢「うん!」

 

2人は永夢の部屋へ移動した。

 

永夢「これやるか」

 

美夢「仮面ライダークロニクル?」

 

永夢「まぁ、クリアしてるからボスラッシュと対戦くらいしかやることないけど」

 

美夢「ボスラッシュ?」

 

永夢「簡単に説明すると、強いやつと戦って時間を計測するってことだ」

 

美夢「難しそうだね?」

 

永夢「そうでもないよ?やり方は説明しながら教えるよ」

 

永夢は仮面ライダークロニクルを起動した。

 

永夢「回復できるし、ブレイブにするか」

 

永夢はブレイブを選択した。

 

永夢「まずは基本操作からだ」

 

永夢は美夢に操作を説明した。

 

永夢「他のライダーも操作は同じだから、好きなライダーを選べばいいよ」

 

美夢「じゃあ……説明してくれた、ブレイブにするよ」

 

美夢はブレイブを選択した。

 

永夢「じゃあ……俺は……エグゼイドにするか」

 

永夢はエグゼイドを選択した。

 

永夢「ノーコンティニューでクリアしてやるぜ!」

 

美夢「え、永夢くん……?」

 

永夢「ごめん。エグゼイドを使う時はいつも言ってるんだ」

 

2人はキャラを変更したりして、仮面ライダークロニクルを数時間プレイしていた。

 

美夢の父「美夢。そろそろ……」

 

美夢の父が永夢の部屋に入った。

 

永夢の父「どうした……って寝てるのか」

 

永夢と美夢は寄り添って寝ていた。

 

永夢の父「数時間で永夢と、ここまで仲良くなれるとはな……」

 

旧校舎倉庫

 

永夢「こんな感じだな」

 

春奈「永夢さん。朝礼で寝た理由って……」

 

永夢「朝まで、ゲームしてたから」

 

みいこ「みいこ聞いたことあるの。どんなゲームも上手にできる人がいるって」

 

胡桃「みいこちゃん。その人の名前は?」

 

みいこ「N?S?あれ?」

 

永夢(確かに名乗ってるわ。天才ゲーマーMって)

 

春奈「思い出せないなら、今度でいいのでは?」

 

永夢「俺と美夢の出会いは、話したから掃除するぞ」

 

5人は掃除を始めた。

 




上條永夢(かみじょうえむ)

二つ名:天才ゲーマーM

趣味:美夢を愛でること、ゲーム

特技:ゲーム

好きなもの:桜田美夢



本作の主人公。モチーフは仮面ライダーエグゼイドの宝生永夢。

天才ゲーマーMとプロゲーマーMと2つの名前があるが、天才ゲーマーMと呼ばれる方が多い。

美夢のことが好きだが、まだ告白する気はない。

永夢が天才ゲーマーMだと知っているのは現状は美夢のみ。

美夢とゲームどちらか選べと言われたら、美夢を選ぶ。


一言でまとめると、美夢ちゃんのことが大好きなオリ主って思ってくれればいいです。

回想シーン初めて書いたけどこれでよかったのかな?

仮面ライダークロニクルが出てきましたが、ただのゲームなのでエグゼイドを使うとヌルゲーになります。

校則的にアウトだろうけど、永夢はバレなきゃセーフだと思ってるので、それに例の話で胡桃ちゃんとみいこちゃんも庇えるので。

次回はリリリリのメインストーリー2話になります。


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第3話 旧校舎倉庫のTreasure

メインストーリー2話です。


ガチャ?美夢ちゃん出てないし30連爆死だよ?


旧校舎倉庫

 

春奈「けほっ、けほっ。もう。なんてホコリっぽいところなんでしょう」

 

美夢「ええと……このリストに書かれているものを、新しい倉庫に移動させればいいんだね?」

 

みいこ「そうなの。こっちの倉庫に残ったものは、ぜーんぶ捨てちゃうんだって」

 

胡桃「なんか、ちょっともったいないよね。ここ、面白そうなものがいっぱいあるのに」

 

永夢「バレなければ持ってても大丈夫だろ」

 

春奈「わたくしにはガラクタの山にしか見えませんが……まあ、なにはともあれ、テキパキやりましょう」

 

永夢「俺はダンボールの中身を整理する」

 

永夢はダンボールの置いてある棚に向かった。

 

春奈「胡桃さんは、わたくしといらっしゃい。目を離すとろくなことをしませんからね!」

 

胡桃「うわ〜……仕切る気マンマンだぁ……今日から春奈ちゃんは仕切るマンだね!」

 

春奈「ヘンなアダ名をつけないでください!」

 

みいこ「じゃあ、みいこは美夢ちゃんと一緒なの♪」

 

美夢「うん。頑張ろうね、みいこちゃん」

 

5人は掃除を始めた。

 

美夢「次は、えっと……運動会用のカラーコーンが、16個」

 

みいこ「じゅうし、じゅうご…………じゅうろく。うん、ぴったり♪」

 

美夢「よかった。……ところで……みいこちゃん。さっき、おばけがどうとか……」

 

みいこ「えっ?美夢ちゃん、もしかして聞きたいの?旧校舎倉庫の幽霊さんのお話!」

 

美夢「い、いや……聞きたい、わけじゃなくて……」

 

みいこ「これは……三年生の先輩がこの倉庫で体験した、本当のお話なの……」

 

美夢「あ、あわわ……はじまっちゃった……!」

 

みいこ「その日、帰りが遅くなった先輩が、この近くを通ると……どこからか、悲しいピアノの音が……ポロン……ポロロン……」

 

美夢「ひいっ……!!きっ、聞こえない聞こえない聞こえない聞こえないっ……」

 

みいこ「……あっ!!」

 

美夢「きゃあーーーーっ!?」

 

美夢は走り出した。

 

みいこ「美夢ちゃん、見て見て〜。これ、きっと文化祭で使った衣装……」

 

永夢「美夢!?こっちに来たら……!」

 

永夢と美夢はダンボールの山にぶつかった。

 

みいこ「……なの?」

 

春奈「な、なにごとですか!?」

 

みいこ「美夢ちゃんが、永夢くんと一緒にダンボールの山に突っこんで、どんがらがっしゃーんって……」

 

胡桃「うわあ……!永夢くん、美夢ちゃん、大丈夫〜!?」

 

美夢「けほっ、けほっ……だ、大丈夫。ちょっと、びっくりしちゃって……」

 

永夢「俺も大丈夫」

 

永夢・美夢「あっ!」

 

春奈「どうしたんですか!?まさか、おケガを!?た、大変ですっ。保健室、いえ、救急車を……」

 

美夢「ち、違うの。ただ、段ボールを破いちゃったみたいで……」

 

胡桃「ほんとだ。まあ、どうせ捨てちゃうヤツだし、平気じゃない?」

 

みいこ「でも……これ、なんなの?見たことない機械なの」

 

春奈「はっ!!こっ……これは……まさか!」

 

美夢「知ってるの?春奈ちゃん」

 

春奈「ええ、間違いありません。これは……レコードプレイヤーです!」

 

胡桃・みいこ「れこ〜どぷれ〜や〜?」

 

永夢「平たく言うと、音楽を聴くための道具だな」

 

春奈「父のオーディオルームで、似たものを見たことがあります。うちの父は、こういったものの収集が趣味なので……」

 

美夢「そうなんだ。これで、音楽を……」

 

永夢(なんで……こんなものが……?)

 

美夢(なんだろう。不思議だな。この機械を見ていると……胸が、どきどきする)

 

みいこ「すごーい。宝物、大発見だね。みいこ、聴いてみたいの!」

 

胡桃「ナイス!実はわたし、自分の好きな音楽を聴く機械が欲しかったんだよね〜」

 

永夢(この学院に音楽活動をしている人間はいないはず……)

 

胡桃「よその学校の子たちはスマホで聞けるけどさあ。わたしたち、学院の規則で持っちゃダメでしょ?」

 

みいこ「うんうん。と、いうわけで……春奈ちゃん、よろしくなの」

 

春奈「はい?わ、わたくし?」

 

胡桃「……できないのぉ?」

 

春奈「むっ。で……できるに決まってるじゃありませんか。レコードの扱いくらい、ほんの嗜みです!」

 

永夢(考えても無駄か……)

 

春奈「ただ、そのぅ……学校の備品を勝手に扱うのは、風紀委員として、いかがなものかと。ねえ、美夢さん?」

 

美夢「私は……ちょっとだけ、聴いてみたい……かな」

 

春奈「えっ!?」

 

みいこ「じゃあ決まりなの。春奈ちゃん、おねがい」

 

春奈「えええっ……。し、しかたありませんね。ちょっとだけ……ですよ?」

 

美夢・胡桃・みいこ「……ごくり」

 

シスター「……あなたたち。ちゃんと作業は進んでいますか?来週には、業者の方が処分品を引き取りに……」

 

シスターが様子を見に旧校舎倉庫に入ってきた。

 

一同「わあーーーーーっ!!」

 

シスター「な……なにか、問題でも……?」

 

美夢「なんでもありませんっ!す、すぐに終わらせますから……っ!」

 

有栖川学院・中庭

 

胡桃「つい、勢いで持ってきちゃったけど……」

 

みいこ「この機械、どうするの?」

 

春奈「どうするって……戻しておくしかないんじゃありませんか?」

 

美夢「……だめだよ」

 

春奈・胡桃・みいこ「えっ?」

 

永夢「……?」

 

美夢「倉庫に戻したら、これは、いつか捨てられちゃう。私は、そんなの……嫌だな」

 

胡桃「……なんか、珍しいね。美夢ちゃん、いつもはダメとかヤダとか言わないのに」

 

美夢「……ごめん。変なこと言ってるよね。だけど私も、うまく言葉にできなくて……」

 

胡桃「う〜ん。……あのさ、みいこちゃん。美夢ちゃんに……ヒソヒソヒソ……」

 

みいこ「……!みいこは、オッケーなの」

 

春奈「あなたたち……今度はなんです?まさか、またよからぬイタズラの相談ですか?」

 

胡桃「違うってばー。この機械の隠し場所に、ちょうどいいところがあるんだよ」

 

みいこ「みいこと胡桃ちゃんだけの、秘密の隠れ家なの〜」

 

春奈「秘密の……隠れ家?」

 

永夢「……美夢」

 

美夢「永夢くん?」

 

永夢「それ、俺が預かってもいいか?」

 

美夢・春奈・胡桃・みいこ「え?」

 

永夢「俺の家の地下の部屋なら、好きに使っていいって言われてるから」

 

美夢「地下室……たしかに空き部屋があったみたいだけど……いいの?」

 

永夢「胡桃とみいこの隠れ家だと、いつかバレるだろうしな」

 

胡桃・みいこ「えっ!?」

 

胡桃「永夢くん、知ってるの!?」

 

永夢「たまたまだけど」

 

春奈「永夢さんの家なら、問題はないのでは?」

 

永夢「じゃあ決まりだな」

 

お手伝いさん「永夢様。お待ちしておりました」

 

永夢「急に呼び出して、悪かったな」

 

お手伝いさん「永夢様の頼みとなれば、皆すぐに参ります」

 

永夢「これ運んでほしいんだけど」

 

お手伝いさん「かしこまりました。皆様もお乗り下さい」

 

5人は車に乗った。

 

春奈「永夢さん、相当信頼されてますわね……」

 

永夢「普通に接してるだけなんだけどな……」

 

胡桃「普通……?」

 

永夢「掃除を手伝ったり……料理作ったり……」

 

みいこ「それって普通なの……?」

 

お手伝いさん「皆様、到着いたしました」

 

5人は車から降りた。

 

永夢「ありがとう」

 

お手伝いさん「また何かあればお呼びください」

 

永夢「地下に運ぶか」

 

5人は地下室にレコードプレイヤーを運んだ。

 




永夢の家という原作との相違……永夢は自分の部屋をゲーム部屋にしてるので寝るのは地下の部屋です。


アンケート置いたので、よければ答えてください。


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第4話 地階のMoment

配信で見ましたけど、D4FESの冒険王で『ばーん』のところの反田葉月さんが……もう……ね?(語彙力の低下)


春奈「永夢さん、本当にいいんですか?」

 

永夢「ああ、部屋なら余ってるし、地下にある部屋は、俺の好きなように使っていいって」

 

美夢「永夢くん、本当にいいの?」

 

永夢「さっきも言ったけど、俺の好きなようにしていいって言われたからな」

 

みいこ「でも……部屋がいっぱいあるの」

 

永夢がゲームで稼いでいるため、地下の部屋は定期的に増えていく。

 

胡桃「永夢くん、全部使ってるの?」

 

永夢「俺が使ってるのは、この部屋を含めて3つだな」

 

美夢「3つ?」

 

永夢「この部屋と寝室、俺の好きなものが置いてある部屋だな」

 

春奈・胡桃・みいこ「好きなもの……」

 

春奈、胡桃、みいこは美夢を見た。

 

美夢「私?」

 

永夢「違うからな?」

 

胡桃「みいこちゃん……ヒソヒソヒソ……」

 

みいこ「すっごくおもしろそうなの!」

 

永夢「壊さないなら、見に行っていいぞ」

 

春奈「その前に、目的を果たしましょう。レコードプレイヤー、見せてもらいますね」

 

美夢「うん……!頑張ってね、春奈ちゃん……!」

 

15分後……

 

春奈「確か、こちらがこうなって……あちらをそちらにはめて……ええっと……」

 

胡桃「えー、そうじゃなくない?穴と同じ色のやつを刺すんでしょ?ちょっと貸してよー」

 

みいこ「このボタン、なにかな?押してみてもいい?」

 

春奈「あ、いけません!精密機械なのですから、迂闊に触ったりしたら、大変なことになりますよ!」

 

美夢「大変なこと、って?」

 

春奈「それは……たとえば、そのう……ば、爆発する……とか」

 

美夢・胡桃・みいこ「爆発っ!?」

 

胡桃「あっ!そういえば、お手伝いさんに聞いたことある。卵を入れたら、電子レンジが爆発する……って!」

 

美夢「ええっ!?電子レンジって、お料理に使う機械だよね。私は触ったことないけど……そんなに危険なものなの?」

 

永夢「普通は卵を電子レンジに入れないんだけどな……」

 

みいこ「そういえばみいこも、危ないからキッチンに入っちゃダメだって、ママに言われてるの……」

 

春奈「料理人の方々は日々、そんな危険と戦いながらおいしい食事を作ってくださっているということですね」

 

美夢「そうだね。これからは食前のお祈りのとき、忘れずに感謝を捧げるようにしなくちゃ」

 

胡桃・みいこ「うんうん」

 

永夢「……俺が準備するから……全員、座って待ってろ」

 

永夢が数分で準備を終わらせた。

 

永夢「これで動くはずだ」

 

春奈「あとは、レコード盤の溝に針を落とすだけですね」

 

胡桃「ねえ……。それ、本当に大丈夫?爆発……しない?」

 

春奈「どのみち、ここまできてしまった以上、後には引けません。いきますよ!……3、2、1……ゼロ!」

 

春奈は再生ボタンを押した。

 

春奈「離れて!!伏せてっ!!」

 

美夢・胡桃・みいこ「きゃーーーーーっ!!」

 

永夢以外の4人はレコードプレイヤーから離れて伏せた。

 

一同「…………」

 

胡桃「せ……成功……?」

 

春奈「え……ええ!成功です!ちゃんと音楽が鳴っていますよ!」

 

みいこ「すご〜い。でもこれ、なんのお歌かな?音楽の授業で聞くのと、ぜんぜん違う気がする……」

 

美夢「あっ。私……この歌、知ってる」

 

永夢「美夢が知ってるってことは……歌謡曲か?」

 

美夢「うん、昔の『歌謡曲』だよ。私のおじい様が好きで……小さい頃は、よく一緒に歌ったりしてたんだ」

 

永夢(残りも歌謡曲か?)

 

永夢は一緒に持ってきた残りのレコードを見た。

 

美夢「懐かしいなあ。あの……よかったら、ちょっと歌ってみてもいい?」

 

春奈「ええ!もちろんです!さすが美夢さん、聖歌だけでなく、そちらの方面にも造詣が深いなんて……」

 

みいこ「なんだかワクワクしてきたの〜。胡桃ちゃん、一緒に踊らない?」

 

胡桃「えへへっ、いいね!踊ろう、踊ろう!」

 

数時間後……

 

みいこ「楽しかったの~!」

 

美夢「うん。私も、楽しかった!こんなの初めてだよ。好きな歌を歌って、友達と一緒に踊って……そういえば春奈ちゃん、私の知ってる曲をたくさんかけてくれてたけど……私、話したことあったかな?」

 

春奈「いえ、あれは……単なるあてずっぽうなんです。美夢さんがらそちらの方面にお詳しいとおっしゃったので、同じようなジャケットや年代の曲を選んでみただけで……」

 

胡桃「へえーっ。なんかすごーい。アレみたいだね。他校の子たちがやってる、D……D……そう!DJ!!」

 

みいこ「DJ春奈ちゃん?カッコいいの!」

 

春奈「わ、わたくしがDJ?そ、そんな大げさな。この程度のことは、ほんのたしなみです。……ふふっ♪……しかし、それはそれで、別の問題が出てきますね。みなさん、校則の第87条は覚えていますか?」

 

胡桃「そんなのわざわざおぼえてるの、いいんちょくらいだよ……」

 

春奈「有栖川学院高等部、校則第87条!『風紀紊乱(びんらん)はなはだしき音楽イベントおよび、それに類する場所への出入りを禁ず!』わたくしたちが行ったのは、限りなくこれに近いことです。シスターに見つかれば、罰は免れないでしょう」

 

みいこ「ええ〜?じゃあ、もうDJやってくれないの?春奈ちゃんのケチぃ……」

 

春奈「ケチとはなんですかっ!決まりは決まりです。わたくしには、どうにもできません!」

 

美夢(……そっか。享楽にふけるのは悪いことだって、シスターも、いつもおっしゃってるもんね……もったいないけど……仕方ない、のかな……)

 

永夢「そうでもないぞ」

 

美夢・春奈・胡桃・みいこ「え?」

 

永夢「シスターにバレなきゃいいんだから、ここでやればいい」

 

美夢「そしたら……この部屋が……」

 

永夢「これ運んだ時点で、そのつもりだったからな」

 

胡桃「ここなら、シスターにバレないよ!」

 

永夢(もし、バレたとしても俺が巻き込んだって言えば、なんとかなるだろうからな)

 




この前のリリリリイベの白雪姫の美夢ちゃん引けました……対戦ありがとうございました(80連)


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第5話 小さなDetermination

2ヶ月ぶりですね……モチベの関係とかじゃなくて単純に忘れてました……申し訳ございませんでした

スロットイベントのガチャは美夢ちゃん2枚、みいこちゃん1枚でした

コラボイベントの春奈ちゃん毎回☆4になってません?


聖歌隊・定期チャリティー公演終了後

 

美夢「ふう……」

 

永夢「美夢」

 

美夢「永夢くん」

 

永夢「何か悩んでるのか?」

 

美夢「えっ?」

 

永夢「歌っている間、心ここに在らずみたいな感じだったから」

 

美夢「えっと……」

 

老修道女「お嬢さんたち、なにに悩んでるだい?」

 

永夢と美夢の前に老修道女が現れた。

 

美夢「えっ?わ、私たち……ですか?」

 

老修道女「そうさ。若い人がそんな顔していると、つい気になってしまってねえ。老婆心というやつさ」

 

美夢(知らないお顔……。学院のシスターじゃないよね。別の修道院から、聞きにいらしてるのかな?)

 

永夢(この婆さん……どっかで……)

 

美夢「あの……そんなに私、悩んでいるように見えましたか?」

 

老修道女「見えるね。歌っている間もずっと、なにかに気を取られてるようだったよ」

 

美夢(わっ。私ってば……恥ずかしいっ!)

 

永夢(初対面の人でもわかるほどなのか……)

 

美夢「す、すみませんでした。主に捧げる大切な歌の途中に、気を散らしたりして……」

 

老修道女「ああ、いやいや。叱るつもりはないんだよ。いけないね。歳をとると、なにを言っても説教くさくなっちまう。あんたくらいの歳なら、悩みがあって当然だとも。聖書にだって、迷える子羊の逸話があるだろう?」

 

美夢「はい……」

 

老修道女「……それに、あんたはいい子だ。あたしにはわかる。心の曲がった子に、あんな独唱は歌えないからね」

 

美夢「えっ。あっ、ありがとう、ございます……」

 

老修道女「ふふ。あんた、音楽は好きかい?」

 

美夢「はい。好きです。大好きです。音楽は……聴いた人を幸せにしてくれますよね。私の歌が、他の誰かを少しでも幸せにできるかもしれない……そう思うと、心に羽が生えたような気がするんです」

 

老修道女「他人を幸せにするために、か。うん、素晴らしい。とても立派な心がけだと思うよ……お坊ちゃん、あんたは?」

 

永夢「俺も好きです。美夢が歌って、胡桃とみいこが踊って、春奈がDJをしているのを見るのが、俺はこの4人のサポートをしたい」

 

美夢「永夢くん……」

 

老修道女「でも……ひとつだけ、足りないものがある。自分が楽しむこと、さ」

 

美夢「自分が……楽しむ?」

 

永夢「好きと楽しむは別ってことか?」

 

老修道女「ああ。あたしの兄も昔、音楽をやっていたんだよ。もうずいぶん前に、天に召されてしまったけれどねえ……あたしの選んだ道とは違うけれど、兄は兄なりの方法で多くの人を幸せにしたと思ってる。自分自身も含めて、ね」

 

美夢「そうだったんですか……」

 

老修道女「そういえば、その兄が使ってた、レコードプレイヤーやらレコードやらだけどねえ……一切合切、この学校に寄付したんだよ。すっかり忘れていたけど、今ごろどうなってるんだろうね」

 

美夢「……ええっ!?」

 

永夢「……偶然だよな?」

 

美夢(それって……私たちが見つけた、あの機械のことかな?)

 

永夢(多分、そうだろうな)

 

美夢「……どうして手放してしまったんですか?お兄様の、大切な遺品だったんじゃ……」

 

老修道女「ふふっ。使いもせず、ホコリをかぶらせておくだけなんて、せっかくの機材が可哀想じゃないか。それより、若い子たちが音楽に触れるきっかけになってほしい。あの人が生きてたら、そう言ったはずさ」

 

美夢「……!!」

 

永夢「きっかけ……」

 

美夢(やっぱりあれは、本物の宝物だったんだ。多くの人の想いがこもった、大切な品物だったんだ。このことは、きっと学院のシスターたちもご存知ない。もしバレたら、きっと捨てられちゃう!そんなの、悲しすぎるよ。それに……私だって、もっと音楽を……)

 

永夢(この人にあとで機材のお金を払うべきか?)

 

美夢「あ……あのっ!」

 

老修道女「うん?」

 

美夢「貴重なお話、本当にありがとうございました。私、やらなくちゃいけないことを思い出したので……ここで失礼しますっ!」

 

美夢は走り出した。

 

老修道女「……おやおや。なんだか、吹っ切れたみたいじゃないか」

 

永夢「みたいですね」

 

老修道女「さて、お坊ちゃん。あんたはお嬢さんたちのサポートをしたいと言ったね。どんなことをするんだい?」

 

永夢「もし、美夢たちが本気で音楽をやるなら、作詞、作曲になると思います」

 

老修道女「やったこともないだろうに、できるのかい?」

 

永夢「できる、できないじゃないと思います。やる前から決めつけるくらいなら、やってから判断する。俺はずっとそうしてきました……それに、もしできないならひとりでやるんじゃなくて、美夢たちを頼ればいい」

 

老修道女「そうかい」

 

永夢「俺も失礼します」

 

永夢も美夢を追うように走り出した。

 

老修道女「お嬢さんを支えてやりなよ、お坊ちゃん、いや……天才ゲーマーM」

 

有栖川学院・図書館

 

春奈「……ここは一番奥まった席ですから、大声を出さない限り、話を聞かれる心配はないはずです」

 

美夢「ありがとう、春奈ちゃん。胡桃ちゃんとみいこちゃんも、急に呼び出してごめんね」

 

みいこ「それで……お話って、なんなの?」

 

胡桃「そりゃー、この5人で集まったってことは、当然、DJの機か……モゴモゴ……」

 

春奈が胡桃の口を手で塞いだ。

 

春奈「シーッ!声が大きいですわ。間違っても人前でその言葉を口にしないでください!」

 

胡桃「わかったてば……この前見つけた『あれ』の話でしょ?」

 

永夢「もし戻すなら、バレないように戻すけど?」

 

みいこ「永夢くんの家で遊べるけど、移動時間を考えるとそんなに遊べないから、持ってても意味ないの」

 

美夢「うん。そう……なんだけど……私……私ね、やっぱり……もっと、みんなと楽しいことがしたいんだ。この前、永夢くんの家でやったみたいに……!」

 

春奈・胡桃・みいこ「……!!」

 

永夢「……」

 




老修道女さん、永夢君の正体知ってるんですね……まぁ、理事長だし仕方ないね


次回は……ヴァンガードかメイン進めます(次の更新が数ヶ月後もしれないけど)


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第6話 禁断のFruit

10月中に投稿するつもりだった。リリリリの称号取ろうとして周回してたら、リリリリの期間終わってすぐ爆睡したら11月になってた



春奈「美夢さん、本気でおっしゃってるんですか?またあんな遊びがしたいと?」

 

美夢「うん。好きな音楽をかけて、歌ったり、踊ったり……あのとき、私、すごく自由な気持ちになれたの。やっぱり……あれで終わりになんてしたくない」

 

みいこ「みいこも美夢ちゃんのお歌、もっと聞きたい……!」

 

胡桃「ん〜……正直言えば、わたしももっと遊びたいな。せっかく、あんな面白いもの見つけたんだし」

 

春奈「……わたくしは……賛成できません」

 

胡桃「言うと思った。やーっぱ、いいんちょだな〜」

 

春奈「誰がいいんちょですかっ!わたくしは、風紀委員ですっ!」

 

永夢「これに関しては、今までのイタズラとはレベルが違うからな。春奈の気持ちもわからなくはない」

 

美夢「うーん……シスターたちは、なぜそこまで、音楽を楽しむことを禁止しようとするのかな……?」

 

春奈「音楽というよりは、それを取り巻く環境が問題なのではないでしょうか。ほら、そのう……世間のクラブやパーティでは危険や悪徳がはびこっているというでしょう?」

 

みいこ「アクトクって、悪いこと?……なにが悪いことなの?」

 

春奈「なにがって……わ、わたくしの口からはとても言えるようなことではありませんっ」

 

胡桃「……どうせ、春奈ちゃんもよく知らないんじゃないの?」

 

春奈「うっ。……今は、そんな話をしているんじゃありません。シスターたちが、どう思うかという話ですっ。このことを知れば、シスターはわたくしたちを、俗世の悪に染まってしまったとみなすでしょう」

 

永夢「バレたら謹慎。最悪の場合は退学だぞ」

 

春奈「美夢さん。……あなたに、その覚悟はおありですか?」

 

美夢「私は……私は……それでも、やってみたい。自分の気持ちに、嘘はつきたくない」

 

春奈「……、わかりました。そこまでおっしゃるなら、これ以上、止めはしません。わたくしも最後までおつきあいします」

 

胡桃「えっ……春奈ちゃんも?」

 

春奈「ええ。貴重な機材を、思う存分いじりまわせ……もとい、あなたたち問題児に管理させるわけにはいきませんから。中等部二年生のときのこと、覚えていますか?あなたたちときたら、こともあろうにグランドピアノを……」

 

胡桃「うへ〜。それはもう時効だって〜!」

 

みいこ「美夢ちゃん。次はいつ、DJするの?」

 

美夢「え?そうだね、うーん……」

 

永夢「やるのはいいんだけど、少し時間をもらってもいいか?」

 

美夢「永夢くん、どうしたの?」

 

永夢「準備があるんだ。胡桃、みいこ手伝ってくれ」

 

胡桃「え?」

 

みいこ「みいこたち?」

 

永夢「DJ活動を本格的にやるなら、俺の家だと時間が限られる」

 

みいこ「わかったの!」

 

胡桃「隠れ家を使うんだね!」

 

永夢「すぐにできるようにする」

 

数日後

 

永夢「美夢、準備が終わったから今日からできるぞ」

 

美夢「ありがとう。永夢くん」

 

図書館裏

 

みいこ「胡桃ちゃん、だいじょーぶなの。今なら、誰もみてないよ」

 

胡桃「オッケー!よい、しょっ……と!」

 

美夢「えっ!?これって……階段!?」

 

春奈「どういうことです?なぜ、植木の茂みの中に、こんなものが……」

 

胡桃「話はあとあと!とにかく入って!ほら、春奈ちゃんも、早く!」

 

5人は旧地下書庫跡に入った。

 

美夢「わっ。広い……!学院の中に、こんな場所が……」

 

胡桃「へっへっへー。いいでしょ〜。ようこそ、わたしたちの秘密の隠れ家へ!高等部にあがってすぐ、みいこちゃんと見つけたんだ。電気もちゃんと来てるんだよ!永夢くんが知ってるのはビックリしたけど……」

 

春奈「もしかしたら……ここは、図書館の遺構かもしれませんね」

 

美夢「遺構?かつて図書館だった場所、ってことだよね?」

 

春奈「そうです。有栖川学院は長い歴史の中で、施設の増改築を繰り返してきましたから。これは想像ですが……地下書庫だったものが、手違いで取り壊されないまま放置されてしまったのでは?」

 

永夢「なるほどな。それなら電気が通ってるのも納得だな」

 

春奈「ですが、勝手にこんな場所へ入って遊んでいたなんて大問題ですっ。どうする気なんですか!?」

 

胡桃「うへえーっ。こうなるからイヤだったんだよー。いいんちょにここ見せるの……」

 

春奈「誰がいいんちょですかっ!!」

 

美夢「ここは大切な、ふたりだけの秘密の場所だったんだよね。なのに、どうして教えてくれたの?」

 

胡桃「ん……そりゃあ、だって……ね?」

 

みいこ「みいこたち、いつも美夢ちゃんに助けてもらってるから、その恩返しなの〜」

 

美夢「私のために?そうだったんだ……ありがとう、ふたりとも」

 

春奈「むむっ……しかたありませんね。わたくしも、鬼ではありません。このことは、シスターたちには黙っておきます」

 

胡桃「ホント?へっへっへ〜、ラッキー♪」

 

春奈「い、言っておきますが、今回だけ、特別ですからね!」

 

永夢「やっぱり、春奈も甘いよな」

 

春奈(とはいえ……壁も厚くて防音の心配も要らなさそうですし、DJをするにはいい環境かもしれません)

 

永夢「準備は終わってるから、いつでも出来るぞ」

 

春奈「では、はじめるとしましょう。ぐずぐずしていたら、すぐ下校時間が来てしまいますから」

 

数時間後

 

美夢「……ふう、今日もたくさん歌っちゃった。みいこちゃん、胡桃ちゃん。コーラス入れてくれて、ありがとう。ふたりともすごく上手だね!」

 

みいこ「えへっ。みいこ、前から美夢ちゃんと一緒に、お歌をうたってみたかったの」

 

胡桃「わたしもわたしも〜」

 

春奈「素晴らしい音楽と、みなさんの歌声に包まれて……わたくしも、まるで夢の中にいるようでした。これが背徳……禁断の果実の味なんですね。なんて甘美なのでしょう……」

 

胡桃「えっ、急にどうしたの、いいんちょ……」

 

春奈「誰がいいんちょですかっ!こほんっ。それはそうと……わたくし、ひとつ気になったことがあります」

 

美夢「なあに?」

 

春奈「この集いをこれからも続けていくと決めた以上、わたくしはDJとして、全員を楽しませる義務があります」

 

みいこ「おおー……その気になってる……」

 

春奈「ですが、ここにあるレコードは古いものばかりですし、みいこさんや胡桃さんの好きな曲もありません。より充実した集い……DJパーティを行うためには、もっと多くの音源を手に入れなくては!」

 

胡桃「え。……それ、わたしたちのため……ってこと?」

 

春奈「うん?なにを驚いているんですか。わたくしたちはお友達なのですから、そのくらい当然です」

 

美夢「春奈ちゃん……!その考え、とっても素敵だと思う。でも、どうやって曲を増やせばいいの?」

 

映司「増やすなら買いに行くしかないと思うんだけど、調べてるのか?」

 

春奈「ふふふ。そこも抜かりはありません。父がレコードをどこで購入しているか、調べてみたのです。それでわかったのですが、街には、レコードを専門で取り扱っているお店があるとか……!」

 

みいこ「そこに行ったら、レコードが買えるの?あ、でも……パパやママにお願いするのは……」

 

春奈「ええ、秘密の集いに使うものですから、大人の方に手伝っていただくわけには参りません。 ですから!わたくしたちだけで、お買い物に行くのです!」

 

美夢・胡桃・みいこ「えええええ〜〜〜〜っ!?」

 

永夢「嫌な予感しかしない……」

 




周年イベでランクが30くらい上がりました

今月中にはもう1回くらい投稿できるように頑張ります


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第7話 Gamerと乙女が街にやってくる

美夢ちゃんのランク1500超えました


永夢「美夢たちと出かけてくる」

 

永夢の母「それなら、愛莉ちゃんに今度行くって伝えといてくれる?」

 

永夢「わかった。いってきます」

 

時間より早く待ち合わせ場所についた永夢はゲームをしていた。

 

永夢「先にバイナルに行けばよかったな……」

 

数分後

 

春奈「では、これより『レコードショップ』を目指して出発します。みなさん、覚悟はできていますか?」

 

胡桃「いえーい!お買い物だ〜っ!!」

 

みいこ「お友達だけでお出かけなんて、はじめてなの。楽しみ〜♪」

 

春奈「むむっ。いけませんよ、そんなに浮かれていては……!街には、恐ろしい危険が蔓延っているのです。それに今日は、家の方々に内緒で来ています。なにかあっても助けは期待できませんからね」

 

美夢「う……うん。そう……だね」

 

みいこ「……?美夢ちゃん、元気ないね。おなか痛いの?」

 

永夢「ちゃんと、たどり着けるか心配なんだろ」

 

美夢「う、うん……」

 

みいこ「美夢ちゃん。ここまで来たら行くしかないの。今は楽しまなきゃなの♪」

 

美夢「そ、そうかな?」

 

永夢「そうだよ。そこのふたりみたいにやらかすわけじゃないし」

 

胡桃「問題児なのは永夢くんも同じだよ?」

 

みいこ「……胡桃ちゃん」

 

胡桃「うん!」

 

永夢「何する気だ?」

 

胡桃「突撃ー!」

 

みいこ「なのー!」

 

胡桃とみいこは永夢に向けて走り出した。

 

永夢「こっち来んな!」

 

永夢は逃げた。

 

春奈「あの3人はともかく……父も、『人生、ときには冒険も必要だ』と、よく言っています。わたくしたちにとっては、今がそのときなのではないでしょうか?」

 

美夢「冒険……かあ。すごく、いい言葉だね……行こう!永夢くん、春奈ちゃん、胡桃ちゃん、みいこちゃん!」

 

永夢「胡桃、みいこ。鬼ごっこは終わりだ。行くぞ」

 

胡桃・みいこ「おお〜〜っ!!」

 

春奈「ふふっ。では、わたくしについて来てください。街での作法はきちんと予習してきましたから」

 

駅で永夢以外は切符を買った。

 

春奈「よろしいですか?改札を通り抜けるときは、この機械にチケットをかざしてから、スマートに……」

 

永夢「かざす……?おい、春奈それは……」

 

春奈は改札機のリーダーに、切符をかざした。

 

春奈「あらっ!?な、なぜです?わたくしの、なにがいけないとおっしゃるの!?」

 

胡桃「いいんちょ……紙の切符は、タッチじゃだめだと思うよ……」

 

美夢(そうして幕を開けた私たちの冒険は、思っていたよりも、はるかに険しくて……)

 

春奈「ちょっ、止めっ……い、今の駅、降ります!運転手の方?運転手の方はどちらですか?」

 

永夢「前途多難……」

 

さらに……

 

春奈「お、おかしい……同じところをぐるぐる回っています。やはり、ガイドを雇うべきだったのでは?」

 

永夢「春奈、少し休憩しないか?」

 

近くの喫茶店に入ったのだが……

 

春奈「このお紅茶……容器に口をつけて飲めというんですか?そんなはしたないこと、できませんっ!」

 

数十分後

 

春奈「ぜえっ、ぜえっ……着きました。ここが……レコードショップです……!」

 

胡桃「いいんちょってば、めちゃめちゃグダグダじゃん。最初の自信はなんだったわけ〜?」

 

春奈「だ、誰が……いいんちょ、ですかっ……!」

 

美夢「でも、たどり着けてよかった……ここに、レコードが売っているんだよね?」

 

みいこ「でも、どこにも売ってないの。春奈ちゃん、こっちの、ちっちゃくてキラキラしたやつは?」

 

春奈「それはCD、すなわちコンパクトディスクなので、アナログプレイヤーでは聞けません」

 

永夢「レコードショップでもCDに入れ替わって、古いレコードは取り扱ってないってことじゃないか?」

 

春奈「なんですって!?」

 

胡桃「レコードって古いものだもんね」

 

春奈「こ、ここまでの苦難の道のりが、無駄足だったなんて……そんな……そんな……!!」

 

美夢「春奈ちゃん!大丈夫……?」

 

春奈「うう……放っておいてください、美夢さん……こんな大失態をさらしてしまって、わたくし……みなさんに合わせる顔がありません……っ!」

 

胡桃「いいんちょは、いちいち大げさだな〜。こんなの、ちょっと間違えただけでしょ?」

 

みいこ「分からないなら、誰かに教えもらえばいいと思うの」

 

春奈「胡桃さん、みいこさん……」

 

みいこ「……あ、いいところに。店員さーん!みいこ、レコードがほしいんです」

 

みいこは店員に話しかけた。

 

店員「はい?レ……レコード、ですか?当店では、あいにく取り扱っていませんが……」

 

みいこ「はい、知ってます。だから、どこに行けばレコードが買えるのか、教えてください」

 

女性客「あら。それなら、近くに中古レコードのお店があるわよ。狭くて汚いところだけど、たまに掘り出し物があるの」

 

美夢(えっ……別のお客さん……!?)

 

永夢(……愛莉さん?)

 

みいこ「ホント?その場所、教えてくれますか?」

 

愛莉「ふふっ、いいわよ。このお店を出て、まっすぐ左に行くと下り坂があって……」

 

みいこ「ふむふむ……わかりました。店員さん、お姉さん、ありがとうございます!」

 

美夢「すっ……すごいね、みいこちゃん。あんなに話せるなんて……」

 

胡桃「みいこちゃん、コミュ力つよつよだもんねー。じゃあ、次はそのチューコのお店っての、行ってみよう!」

 

美夢「そうだね。……行こう!春奈ちゃん」

 

春奈「……えっ。あ、は……はいっ!!」

 

永夢「愛莉さん」

 

愛莉「永夢くん、久しぶりね」

 

永夢「はい。そうですね」

 

愛莉「どうしたの?」

 

永夢「母がそのうちにバイナルに行くと」

 

愛莉「そうなの?楽しみしておくわね」

 

永夢「あいつら追わないと……今度、バイナルに行きます」

 

愛莉「ええ」

 

二時間後

 

永夢「呼んどいて正解だった」

 

永夢はお手伝いさんを呼んでいた。

 

胡桃「いつの間に呼んだの?」

 

永夢「お前たちがどれくらい持ってきたか聞いただろ?」

 

美夢「その後に?」

 

永夢「明らかに増えると思ったからな」

 

春奈「……ところで……その、胡桃さん、みいこさん……」

 

胡桃・みいこ「?」

 

春奈「きょ、今日はその……ありがとうございました。ふたりのおかげで、有意義な買い物ができました」

 

みいこ「えっ!春奈ちゃんが……」

 

胡桃「わたしたちに、お礼!?ええ〜、なにそれ……逆に怖いかも……」

 

春奈「なんですか、失礼な。わたくしの評価はいつでも公平です。そもそも、あなたたちの普段の行いが……」

 

胡桃・みいこ「うわ〜!やっぱりいつもどおりだ〜!!」

 

美夢「……ふふふっ」

 

永夢「よし……ステージクリアだ」

 

永夢はゲームをしていた。

 

美夢(倉庫であの機材を見つけてから、びっくりするようなことばかりだけど……でも、楽しい。今が……すごく楽しい……!!)

 




特に言うことないな……えー、ホワイトデーの美夢ちゃんは引けました


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第8話 New Gamerとユニット名

オリキャラ登場します(永夢のゲーム相手)


永夢「美夢、しばらく休む」

 

美夢「大会?」

 

永夢「うん。ここ何日か忙しかったし、俺もしばらく練習が必要だから」

 

美夢「わかった。春奈ちゃんたちには伝えておくね」

 

永夢「何かあったら連絡してくれ。時間があれば手伝うから」

 

美夢「うん。ありがとう」

 

永夢「……よし、やるか」

 

永夢はゲームを始めた。

 

永夢「ん?アイツ……誘ってみるか」

 

数時間後

 

永夢「……もう昼か」

 

永夢は部屋を出た。

 

永夢「外で食べるか」

 

ファストフード店

 

永夢「新作出てる……これにしよう」

 

永夢・???「あ……」

 

???「あら……?」

 

永夢「しのぶ……と、清水のところの……お嬢様じゃないか」

 

しのぶ「お前サボりか?」

 

永夢「大会前だから、休んでるんだよ」

 

絵空「でも、あなた有栖川よね?」

 

永夢「進級できるように調整してるから問題ない。自分から話したやつ以外にはバレてないし」

 

しのぶ「で?天下の天才ゲーマーさんが、なんでここに?」

 

永夢「家に誰もいないし、外で食べようかなって」

 

しのぶ「ふーん」

 

永夢「そっちは?」

 

絵空「午前で終わったのよ」

 

永夢「なるほど……」

 

数十分後……

 

永夢「Peaky P-key……」

 

しのぶ「そっちの名前はないのか?」

 

永夢「始めたのも数週間前だし……名前か……あった方がいいよな」

 

絵空「相談してみるのがいいと思うわ」

 

永夢「そうだな。話し合ってみるよ」

 

数時間後

 

永夢「少し……休憩……ん?」

 

永夢はスマホを手に取った。

 

永夢「美夢から?」

 

永夢は美夢に電話をかけた。

 

永夢「どうかしたのか?美夢?」

 

美夢『あのね……』

 

永夢「なるほどな……俺は悪いとは言わないよ。ゲームも人数が多いと楽しいものはあるし」

 

美夢『永夢くん……』

 

永夢「それに、俺も美夢たちに相談したいことが……」

 

美夢『永夢くんも?』

 

永夢「ユニット名、考えないといけないだろ?」

 

美夢『ユニット名?』

 

永夢「お前たちのやってることは、DJユニット……DJを中心に音楽活動をするグループと同じだ」

 

美夢『DJを中心に、パーフォーマンス……?』

 

永夢「名前はお前たちに任せるよ」

 

美夢『うん。明日、春奈ちゃんたちに相談してみるね!』

 

永夢「ごめんな。俺も行ければよかったんだけど……」

 

美夢『ううん。私、永夢くんが、ゲームしてるのが好きだから、大会、頑張ってね!』

 

永夢「……ありがとう」

 

永夢は電話を切った。

 

永夢「負けられなくなったな……優勝して、美夢にカヌレでもプレゼントしよう」

 

数日後、永夢は美夢から、ユニット名がLyrical Lilyに決定したことを伝えられ、数週間後

 

『勝者!天才ゲーマーM!』

 

永夢「……今回はギリギリだったな」

 

???「今度はあんたに勝つ!そこから、引きずり下ろしてあげるから待っててよ!M!」

 

永夢「ああ、待ってるよ。ニコちゃん」

 

ニコ「N!」

 

永夢「そうだった……天才ゲーマーN……俺は今よりも強くなるよ。誰にも負けなようにね」

 

大会終了後

 

ニコ「永夢さーん!」

 

ニコは永夢に抱きついた。

 

永夢「おっと……」

 

ニコ「私、強かった?」

 

永夢「うん。強かったよ。2ラウンド目のあの攻撃は想定外だった」

 

ニコ「やった!」

 

永夢「そういえば、ニコちゃんって陽葉だっけ?」

 

ニコ「うん!陽葉だよ!」

 

永夢「天才ゲーマーのことバレたら陽葉に行くか……」

 

ニコ「美夢ちゃんが止めると思うよ?」

 

永夢「実際、近いうちに使いそうなんだ。このカード」

 

ニコ「それって、DJ活動?ってやつを始めたから?」

 

永夢「そう。有栖川ってそういうのダメらしいから」

 

ニコ「永夢さんはそれに、ゲームもでしょ?」

 

永夢「それに、天才ゲーマーなんて言われてるからな」

 

ニコ「私は嬉しいよ!」

 

永夢「それは――」

 

永夢のスマホから着信音が鳴る。

 

永夢「胡桃から?」

 

ニコ「何かあったのかな?」

 

永夢「もしもし、どうした。胡桃?」

 

胡桃『ど、どうしよう!シスターにバレちゃった!』

 

永夢「随分と急だな……」

 

永夢は胡桃から、バレた経緯を説明された。

 

永夢「……なるほどな。俺に任せとけ」

 

胡桃『え?』

 

永夢は電話を切った。

 

永夢「さて……」

 

ニコ「永夢さん?」

 

永夢「本当に陽葉に行くことになるかもな……」

 

ニコ「……永夢さん、何をやるかは知らないけど、頑張ってね!」

 

永夢「……ありがとう。ニコちゃん」

 

永夢はニコの頭を撫でた。

 

永夢「ただいま」

 

永夢の父「永夢、おかえり」

 

永夢「うん。母さんもただいま」

 

永夢の母「ええ、おかえり」

 

永夢の父「永夢、フォローくらいはしてやるからな」

 

永夢「美夢の父さんから聞いたのか」

 

永夢の父「ビックリしてたよ。アイツのあの顔、久しぶりに見たわ〜」

 

永夢「てっきり、ぶん殴られてるかと」

 

永夢の父「美夢ちゃんは、お前と一緒にいたからな。なんとなく予想はしてたらしい」

 

永夢「そっか……」

 

永夢はスマホを取り出して、美夢に電話をかけた。

 

永夢「美夢」

 

美夢『絶対にダメ』

 

永夢「今のお前は俺を止められないだろ?」

 

美夢『永夢くん!』

 

永夢「大丈夫。お前たちは4人は俺が守るから」

 

永夢は電話を切った。

 

永夢の父「いいんだな?」

 

永夢「俺が切り札を切れば、美夢たちは謹慎だけで済む」

 

永夢の母「……陽葉の制服でいいの?」

 

永夢「うん。中等部だから、会えるか分からないけどニコちゃんもいるしね」

 

翌日

 

永夢「……やっぱり、美夢たちがいないと静かだな」

 

放課後

 

永夢「今日で最後なのかもな……」

 

シスター「上條さん」

 

永夢「俺を呼んだのは美夢たちのことですよね?」

 

シスター「桜田さんたちと一緒にいるあなたなら、何か知ってるんじゃないかと」

 

永夢「これに全部書いてます」

 

永夢は封筒を渡した。

 

永夢「謹慎の期間が決まったら連絡ください」

 

シスター「上條さん!?お待ちなさい!」

 

永夢「お世話になりました……」

 

老修道女「ここを去るのかい?」

 

永夢「校則違反してたのは事実だし、美夢たちとは比べものにはならないレベルのこともやってるし……」

 

老修道女「できる、できないじゃない……やってから判断すると言っていたのにかい?」

 

永夢「……」

 

老修道女「その判断が正しいかどうかはよく考えることだね」

 

老修道女は去っていった。

 

永夢「もう、そのレベルの話じゃないんですよ……」

 




永夢の主な収入源は大会の賞金、動画サイトでの動画投稿と生配信。
省略したのは、永夢の引きこもって数日後→Lyrical Lilyに名前が決まる→ゲーム大会とシスターにバレる日は同じだからです。

次回は理事長とお話と+‪αかなぁ……


天才ゲーマーN
本名は神里ニコ。永夢のゲーム配信をきっかけに、ゲームを始める。その後、永夢と同じく天才ゲーマーを名乗る。対人戦の時は永夢を敵視しているが、ニコに戻ると永夢に懐いている。リリリリの4人とは会っていて、永夢と美夢をくっつけようと試行錯誤している。


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第9話 下されたJudgment

色々ぶっ飛ばしたけど、リリリリさんと理事長先生との邂逅です。


サブタイはエグゼイドから


永夢「あ、そうだ。もう少しで、サブチャンネル動かすから、暇だったら観てくれると嬉しいかな」

 

永夢は、朝からゲームの配信をしていた。

 

『何するんですか?』

 

永夢「何するかね……ゲーム以外のこと全般かな……俺の趣味とか……もうひとつあるけど……秘密だな」

 

『趣味?ゲーム以外にも何かやってるの?』

 

永夢「あー、カードゲームとか、特撮とかは好きだよ」

 

『色々な趣味があるんだな』

 

永夢「一応、謹慎で暇だから、朝から配信してるけど、俺、一応は学生だしな」

 

『謹慎?何やらかしたの?』

 

永夢「天才ゲーマーってことをバラした」

 

『それだけ?』

 

永夢「そういうの禁止のところだからね」

 

『でも、バレたわけじゃないんでしょ?』

 

永夢「うん。助けたい人がいたから」

 

『彼女?』

 

永夢「幼馴染」

 

『へー』

『謹慎なんだ。退学とかじゃないの?』

 

永夢「退学届は出したけど、どうなるかなってところ」

 

『出したって……』

 

永夢「……そろそろ、時間か。今日はここまでだな。夜にまた配信するよ」

 

『おつ』

『お疲れ様でした』

『夜ね。了解』

 

永夢は配信を切った。

 

永夢「今日だったよな……美夢たちが学校に行くのって」

 

有栖川学院

 

美夢「永夢くん……やっぱり、いない……」

 

春奈(永夢さんがいないのに、シスターの話が始まってしまいました……)

 

胡桃「あの、シスター……永夢くんは?」

 

みいこ「永夢くんがいないのに、話を始めるの?」

 

シスター「彼は退学届を出しました」

 

美夢「え……?」

 

春奈・胡桃・みいこ「ええええぇぇぇ!?」

 

シスター「静かにしなさい!」

 

美夢「……っ!」

 

シスター「あなたたち4人の処分はまだ決まっていません」

 

春奈「永夢さんは……」

 

シスター「彼の退学も確定してはいません。今日、これから理事長先生に、あなたたちの処分を決めていただくのです」

 

有栖川学院・礼拝堂

 

シスター「これより理事長先生がいらっしゃいます。みなさん、決して粗相のないように!」

 

春奈・胡桃・みいこ「ゴクリ……」

 

美夢「理事長先生……。いったいどんな方なんだろう?」

 

老修道女「よっこいしょ、っと……」

 

老修道女が美夢たちの前に現れた。

 

老修道女「ああ、あんたたち、そんなにかしこまらなくて結構、楽になさい、楽に」

 

美夢「え?あれっ?あなたは……聖歌隊の公演でお会いした……?」

 

老修道女「ふふ、そうさ、久しぶりだねえ、お嬢さん」

 

みいこ「あのおばーちゃん、美夢ちゃんの知り合いなの?」

 

美夢「うん。でも、どうしてあの人がここに?理事長先生がいらっしゃるはずじゃ……」

 

シスター「こ、これっ、あなたたち!失礼ですよ!その方こそが、我が学院の理事長先生です!」

 

美夢「えっ……ええーーーーっ!?」

 

老修道女「実はそうだったのさ。驚いたかい?」

 

美夢「は、はい。でも……どうして教えてくださらなかったんですか?」

 

老修道女「必要がなかったからね。第一、初対面でそんなふうに名乗ったりしたら、みんな身構えてしまうだろう?」

 

シスター「……理事長先生。そろそろご裁定を」

 

老修道女「そうだったね、はいはい」

 

美夢「……」

 

老修道女「その前に……お嬢ちゃん」

 

美夢「はい?」

 

老修道女「あんたたちの音楽への想いを話してもらおうかね」

 

美夢「……はい。私は『Lyrical Lily』として、たくさんの人を笑顔にすることができました。友達を……クラスのみんなを……そして、私自身を。私はそれがあやまちだったなんて思いません」

 

春奈「美夢さん……」

 

美夢「そして、もし許されるなら……これからも、もっと多くの方々に、この喜びを届けたいと思います!」

 

老修道女「あんたの想いは分かったよ。今の話を踏まえ……」

 

美夢「……」

 

老修道女「桜田美夢、春日春奈、白鳥胡桃、竹下みいこ……そして、上條永夢。以上5名の校則違反を、不問に処す!」

 

一同「不問!?」

 

胡桃「……って、なんだっけ?いいこと?」

 

春奈「そ、そうです!罪を問わない……つまり、許してくれるということですよっ!!」

 

胡桃「うっそ〜!?ほんとに〜〜!?」

 

みいこ「よかった〜!理事長先生、ありがとうございまーす♪」

 

美夢「でも、永夢くんは……退学届を出したって……」

 

老修道女「これのことかい?」

 

老修道女は退学届を見せた。

 

老修道女「不問なんだから、これは、もう必要ないね」

 

老修道女は退学届を破いた。

 

シスター「なぜですか、理事長先生!?この子たちは、神聖な学院に背徳的な機械を持ち込み……彼にいたっては、蛮族的な遊びをしていたんですよ!?」

 

老修道女「おやおや。あんた、この学院の歴史を知らないのかい?」

 

シスター「な、なんのことですか?」

 

老修道女「それなら、話すとするかね。あたしがまだ、あんたと同じシスターだった頃の話を」

 

美夢「シスターだった頃?」

 

老修道女「いたんだよ。ひとり、上條永夢と同じことをしたやつがね」

 

春奈「それって!?」

 

みいこ「春奈ちゃんは知ってるの?」

 

春奈「は、はい。図書館で読んだことはあります。まさか、当事者がいるとは思いませんでしたが……」

 

老修道女「音城麗奈。当時、この学院の生徒会長だった」

 

美夢(この名前、どこかで聞いたことが……)

 

老修道女「彼女は凄かったよ……成績優秀で運動神経も良かった」

 

みいこ「完璧超人なのー!」

 

老修道女「でも……あることが、バレて退学しそうになったんだよ」

 

胡桃「え?」

 

老修道女「他校の生徒と一緒に、ゲームセンターに入っているのを、見られていてね。当時、学院内で問題になったよ」

 

美夢「他校の生徒?」

 

老修道女「その話はまた後で、あたしたちは彼女を呼んだ。だが、彼女はここに、全生徒を集めて、演説を始めたんだ」

 

みいこ「すっごい行動力なの……」

 

老修道女「『私は、この学院の生徒だけど、校則なんて気にしないで、自由に生活する!』ってね」

 

春奈「ツッコミどころ満載ですわね……」

 

老修道女「そして、とある生徒が真実を語ったんだよ」

 

春奈「副会長の上條魁斗さんですよね?」

 

美夢(永夢くんのお父さんだ)

 

老修道女「彼が麗奈を連れて行ったとね」

 

胡桃「他校の生徒って……」

 

老修道女「変装をした魁斗だよ」

 

みいこ「ふたりはどうなったの?」

 

老修道女「ふたり揃って、退学届を持ってきた時は笑ってしまったよ……もちろん、さっきみたいに破ったけど」

 

美夢「もしかして、永夢くんと会ったことも?」

 

老修道女「ある。小さい頃だったから、覚えてないだろうけどね」

 

美夢「じゃあ、やっぱり……」

 

春奈「美夢さん?」

 

胡桃「そのふたりって今、何してるの?」

 

老修道女「ゲーム会社の社長と、その秘書」

 

春奈「幻夢コーポレーション……!?」

 

老修道女「そして、その息子が上條永夢ってことさ」

 

シスター「……ですが、理事長先生!」

 

老修道女「あんたは上條永夢が、天才ゲーマーMだって気づいてたのかい?」

 

シスター「い、いえ……あの退学届を見るまではまったく……」

 

老修道女「どうして、天才ゲーマーだって正体を明かしたと思う?」

 

美夢「私たちのため……」

 

老修道女「そう。あんたたちの処分が謹慎だけで済んだのも、上條永夢のおかげなんだよ」

 

春奈「ど、どうして……」

 

老修道女「自分を犠牲にして、あんたたちを助けたかったんだよ。一番大切な人に話をせずにね」

 

美夢「……」

 

永夢「いや別に、そういうつもりではないんだけど……」

 

美夢「え……?」

 

胡桃「永夢くん!?」

 

春奈「どうして、ここに!?」

 

みいこ「永夢くんは、まだ謹慎のはずなの」

 

永夢「理事長に呼ばれた」

 

老修道女「ここに来たってことは、断ったみたいだね」

 

永夢「俺が日本から離れるのは、まだ先ってことだよ」

 

胡桃「な、なんの話をしてるの?」

 

永夢「海外のゲーム会社から呼ばれたんだけど、しばらく日本から離れないといけないから」

 

美夢「私、聞いてないよ……」

 

永夢「母さんから、理事長が退学届を破り捨てたって、言われるまで行く気だったしな」

 

老修道女「あのふたりの息子だ、何かやらかすとは思っていたからね」

 

美夢「永夢くん!」

 

永夢「っ!」

 

美夢は永夢に抱きついた。

 

永夢「で、理事長。不問にするとは言ったけど、何か俺たちにやらせる気だろ?」

 

老修道女「よく気づいたね」

 

永夢「母さんが言ってた」

 

老修道女「そう身構えることじゃないさ……来月行われる、姉妹校との交流パーティで、あんたたちの腕を振るってほしくてね。ふふふっ!」

 

春奈「……なっ!?」

 

美夢「こ、交流パーティで……私たちが!?」

 

夜 永夢の部屋

 

永夢「おー、夜だと多いな」

 

『仕事終わってるからだよ』

『そういえば、謹慎の件どうなった?』

 

永夢「不問だって」

 

『草』

『天才ゲーマーってこと、バラしただけってこと?』

 

永夢「そんな感じだな……でも、来月からサブチャンネルで生配信か、動画上げる準備はしてる」

 

『随分と急だね』

『朝に動かすとは言ってたけど』

 

永夢「でも、面白いのは間違いないよ」

 

永夢のゲーム配信終了後

 

永夢「もしもし?」

 

美夢『永夢くん?どうしたの?』

 

永夢は美夢に電話をかけた。

 

永夢「いや……特に用はないよ」

 

美夢『……そっか』

 

永夢「……」

 

美夢『私ね、永夢くんに言われたこと、ずっと考えてた』

 

永夢「あれか……」

 

美夢『永夢くん言ってたでしょ?聖歌隊と永夢くん……どっちを選ぶって』

 

永夢「ああ」

 

美夢『私は、両方選ぶことにした』

 

永夢「欲張りだな」

 

美夢『永夢くんはどうして、私を選んだの?』

 

永夢「それは、お前のことが……いや、これは直接言った方がいいな」

 

美夢『え?』

 

永夢「なんでもない……そろそろ切るぞ」

 

美夢『え?まだ答え言われてな――』

 

永夢は電話を切った。

 

永夢「言うのは交流パーティの後でいいか……」

 




生配信のコメント、あんな感じでよかったかは分からない。


幻夢コーポレーションはオリジナルとは違ってホワイト企業です。



次回、永夢が告白する予定の話


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第10話 天才ゲーマーのDeclaration

永夢が告白すると言ったな……アレは嘘だ……多分、次かその次です。


永夢「……ニコちゃん。いろいろ解決したよ」

 

ニコ「ほんと?」

 

永夢「……経費は俺が出すことになったけど」

 

ニコ「……仕方ないと思うよ」

 

永夢「……だよね。ニルヴァーナ・ジーヴァでヴァンガードにアタック」

 

ニコ「んー、ここはノーガード」

 

永夢とニコはヴァンガードをやっていた。

 

永夢「ドライブチェック」

 

永夢はデッキから、カードをオープンした。

 

永夢「1枚目は……ノートリガー。2枚目……」

 

永夢はデッキから、カードをオープンした。

 

永夢「……クリティカルトリガー」

 

ニコ「ウソでしょ……」

 

永夢「クリティカルはニルヴァーナに、パワーはビルズヴェルリーナに」

 

ニコ「トリガーチェック……」

 

ニコはデッキから、カードをオープンした。

 

ニコ「フロントトリガー……前列にパワープラス10000」

 

永夢「……超トリガーか、ヒールトリガーが出なければ俺の勝ちだけど……」

 

ニコ「2枚目……」

 

ニコはデッキから、カードをオープンした。

 

ニコ「やった!ヒールトリガーだよ!」

 

永夢「ビルズヴェルリーナでアーダルラにアタック」

 

ニコ「アーダルラは退却するよ」

 

永夢「ターンエンド」

 

ニコ「私のターン!スタンド&ドロー!そして……ペルソナライド!」

 

数分後……

 

ニコ「負けたぁー!」

 

永夢「防御捨てて、チャンドラ付けて殴ってくるとは思わなかったよ」

 

ニコ「……あそこで、攻めないと負けてたもん」

 

永夢「バウルヴェルリーナを引けなかったら、俺が負けてたからな」

 

ニコ「だから、トリプルドライブで、クリティカルを引きたかったんだよね……」

 

永夢「バウルヴェルリーナ……4枚で良さそうだな」

 

ニコ「次はこっちで!」

 

永夢「ドラジュエルドか……」

 

永夢・ニコ「スタンドアップ・ヴァンガード!」

 

数ターン後

 

ニコ「ドラジュエルドでアタック!効果発動!」

 

永夢「防ぎきれないか……ノーガード」

 

ニコ「私の勝ちだよ!」

 

永夢「ドラジュエルド、やっぱり強いな」

 

ニコ「バヴサーガラは最近作ったけど、ドラジュエルドは私の大切な相棒だからね!」

 

永夢「俺も……コイツが初めてのカードだったな」

 

永夢はニルヴァーナ・ジーヴァをフィールドに置いた。

 

ニコ「美夢ちゃんは?」

 

永夢「ロロネロルだったはずだ」

 

ニコ「ロロネロル……」

 

永夢「そういえば、ニコちゃん……ゴルマギエルド余ってない?」

 

ニコ「ストレージ確認してみないと分からないよ?」

 

永夢「あったらでいいんだけど、譲ってほしいんだよね」

 

ニコ「そういえば、永夢さんの部屋に、ダークステイツのカードあったもんね」

 

永夢「せっかくだし、ファヴルニールを使ってみたいなって」

 

ニコ「ペルソナライドしなくても強そうだもんね」

 

永夢「その分、サポートカードを考えないといけないけど」

 

ニコ「じゃあ、探してみるね」

 

永夢「うん。ありがとう」

 

翌日

 

永夢「春奈」

 

春奈「永夢さん?」

 

永夢「相談したいことがあるんだけど……」

 

春奈「相談……永夢さんが?」

 

永夢「胡桃とみいこに相談すると、めんどくさいことになるし……美夢には話せないし……」

 

春奈「美夢さんには話せない?」

 

永夢「……俺さ」

 

春奈「……?」

 

春奈は少し身構える。

 

永夢「美夢に……告白しようかなって」

 

春奈「え……?」

 

永夢「だからさ……」

 

春奈「ちょ、ちょっと待ってください!」

 

永夢「なんだよ……」

 

春奈「こ、告白って……!」

 

永夢「声がでかい……」

 

春奈「あっ……」

 

永夢「やっぱり、相談する相手を間違えたかな……」

 

春奈「と、とにかく……美夢さんに告白をするのでしょう?」

 

永夢「交流会が終わったらな」

 

春奈「なぜ……今なのですか?」

 

永夢「今回の件で、考えたんだよ……美夢に対する気持ちに向き合おうって」

 

春奈「海外からの誘いを蹴ってまで、残ってるのですから、わたくしからは特に言うことないと思うのですが……」

 

永夢「実行にするとなると……」

 

春奈「まったく……」

 

春奈は永夢に近づいて……

 

永夢「春奈……?」

 

春奈は永夢の手を握り……

 

春奈「ゲームと同じです。好きなら離さなければいいのです……この手で全部、 掴み取りなさい」

 

永夢「そっか……そうだよな。全部、掴み取ればいいんだよな……美夢もゲームも……俺の欲しいもの全部……!」

 

春奈「あとひとつ……美夢さんを悲しませないでください」

 

永夢「うん……春奈、ありがとう。お前に相談して正解だった」

 

春奈「帰りましょうか」

 

永夢「そうだな」

 

永夢と春奈は教室から出た。

 

永夢「俺はお前たちに感謝してるよ……」

 

春奈「……どうしたのですか?」

 

永夢「なんでもない……」

 

永夢のスマホには……『汚れちまった悲しみの色』というメモが……

 

永夢(お楽しみってやつだな)

 




リリリリ内での彼は作詞作曲を担当してもらいます。あと、リリリリの宣伝かな



所持デッキ
永夢→ニルヴァーナ・ジーヴァ、ファヴルニール、ミネルヴァ
美夢→ロロネロル
春奈→クラリッサorマグノリア
胡桃→リリステから
みいこ→胡桃と同じく、リリステから
響子→ユースベルク(予定)
しのぶ→マハーニルヴァーナ
りんく→グラムグレイス
真秀→リアノーン
葵依→バスティオン
さおり→セラス(予定)

ニコ→ドラジュエルド、バヴサーガラ


とりあえず、この作品でファイトする時はこれで進めます(第2弾あるか知らないけど)


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Petit Mix
Horrible Church 〜どうあがいても……絶叫〜


令嬢を教会に変えました……ぷっちみくの19話です。

時系列的にはメインストーリーは終わってます。


みいこ「ライブ会場に教会を使わせてもらえるなんてすごいの!」

 

春奈「神父様のご好意ですわ」

 

美夢「でもちょっと心配……教会は厳かな場所だから……」

 

胡桃「楽しくやればいいじゃん!大丈夫、大丈夫!」

 

永夢「ケガさえしなければ、問題ないって」

 

ドアが勝手に開いて、勝手に閉まった。

 

美夢「あれ?今、誰か来た?」

 

春奈「いいえ?」

 

雷が落ちて、教会の電気が消えた。

 

美夢「きゃあ!?」

 

みいこ「停電なの〜!」

 

美夢「ヒッ!?」

 

春奈「大丈夫ですわよ?美夢さん!ここは主に守られている安心で安全なぁ……あああぁぁ!?」

 

美夢「きゃあああぁぁ!?」

 

美夢は永夢に抱きついた。

 

永夢「傘入ってたかな……」

 

みいこ「いつの間にやら、嵐なの〜!」

 

美夢「永夢君は落ち着きすぎだし、みいこちゃんは、どうして喜んでるの!?」

 

???「ふふふふふふ……」

 

女性の笑い声が聞こえた。

 

春奈「ヒッ……!胡桃さん!こんなときになんですの!?」

 

胡桃「わたし、こっちだよいいんちょー」

 

胡桃がパソコンから顔を出した。

 

春奈「え?……じゃあ今の声は……」

 

みいこ「本物の心霊現象なの〜!」

 

美夢「ええぇ!?」

 

胡桃「とりあえず、灯りつけよっかー」

 

胡桃はロウソク灯りをつけた。

 

みいこ「おー、雰囲気でる〜!」

 

美夢「やだ……こんな雰囲気……」

 

永夢「教会だし、出てもおかしくないよなぁ……」

 

春奈「美夢さん、わたくしがお守りいたしましてよ〜」

 

胡桃「はい!アウト〜!」

 

みいこ「ホラーでのイチャつきはフラグなの!」

 

永夢「ゲームでも先に消えるタイプのやつだな」

 

春奈「何を馬鹿なことを……」

 

美夢は春奈から離れて、永夢に近づいた。

 

春奈「え?……み、美夢さん!?心配いりませんわ!わたくしが辺りを見回ってきますから!」

 

胡桃「はい!またアウト〜!」

 

みいこ「ホラーでは単独行動もフラグなの!」

 

永夢「ゲームも同じだな」

 

春奈「おやめなさい!?すぐに戻りますわ!」

 

みいこ「あ!そのセリフも第一級フラグ!」

 

胡桃「いいんちょは大惨事確定!」

 

永夢・美夢「ん?」

 

永夢と美夢は春奈の背後を見つめていた。

 

美夢「……!?は、は、春奈ちゃん……」

 

永夢「わーお」

 

美夢は春奈の背後の霊に指をさした。

 

春奈「こ、ごらんなさい。美夢さんがこんなに怯えて……まったく……あなたたちときたら……」

 

美夢・春奈「きゃあああああぁぁぁぁ!?」

 

みいこ「本物なの〜!」

 

永夢「教会って出やすいのか?」

 

ロウソクに勝手に火がついて、壁から幽霊が出てきた。

 

美夢「て、て、天にまします我らが父よど、ど、どうか私たちをお、お、お守りください……!」

 

胡桃「ナイスお祈りー……はい!ここで曲!」

 

胡桃はパソコンを操作した。

 

『吾輩よ猫であれ』が流れ、幽霊たちが踊り始めた。

 

胡桃「今の全部、プロジェクションマッピングなの!せっかく教会でやるんだし、悪魔祓いをテーマにしてみたんだ!絶対盛り上がるよー!」

 

春奈「……おほほ、わたくしは無論、全部わかっていましたわ!」

 

春奈のスカートを引っ張られていた。

 

春奈「って、もう!スカートを引っ張らないでくださいまし!」

 

胡桃「え?」

 

???「ふふふふふふふ……」

 

また女性の笑い声が聞こえた。

 

美夢・春奈「きゃあああああぁぁぁぁ!」

 

胡桃「うそー!?」

 

みいこ「そういえば、イタズラもフラグ、なの!」

 

永夢「笑い声は本物だったってことか……」

 




ぷっちみくの7話もそのうち書きます

ちゃんとメインストーリーも書かなきゃ……


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Happy Birthday
胡桃編 プレゼントはMischief


とりあえず書いてみた。適当だけど

リリリリ以外でも見たい人いるのかな?




永夢「胡桃、誕生日プレゼント」

 

永夢は箱を置いた。

 

みいこ「箱?」

 

胡桃「開けるよ?」

 

胡桃が箱を開けると鳩が飛び出してきた。

 

胡桃「うわあ!?」

 

春奈「は、鳩!?」

 

永夢「意外と上手くいったな……」

 

胡桃の頭に鳩が乗った。

 

永夢「マジックに使う鳩だ」

 

胡桃「まだあるの?」

 

美夢「それって……」

 

胡桃「箱?」

 

胡桃は箱を開けた。

 

みいこ「また箱なの」

 

胡桃はもう一度、箱を開けた。

 

春奈「箱ですわね」

 

胡桃「もう1回!」

 

美夢「箱……だね」

 

春奈「マトリョーシカというやつでしょうか……」

 

胡桃はさらに箱を開けた。

 

胡桃「こんぺいとうだ!」

 

永夢「俺からのプレゼントは、その鳩と金平糖だ」

 

胡桃「やったー!」

 

春奈「鳩も渡すのですか?」

 

永夢「俺は使わないし」

 

みいこ「胡桃ちゃんのイタズラ方法を増やしただけなの」

 

胡桃「永夢くん、来年は何くれるのー?」

 

永夢「イタズラグッズを大量」

 

胡桃「やったー!」

 

春奈「もっと別なものを渡してください……」

 

胡桃「えー、いいんちょのケチー」

 

春奈「いいんちょではございません!」

 

美夢「永夢くん、来年は胡桃ちゃんの好きなものでいいんじゃないかな?」

 

永夢「胡桃の好きなものだろ。イタズラグッズ」

 

みいこ「言われてみればそうなの」

 

春奈「金平糖と駄菓子にしてください……」

 

永夢「来年のお楽しみだな」

 

胡桃「次は来月だね!」

 

みいこ「永夢くん、プレゼントは決まってるの?」

 

永夢「ああ、決まってる」

 

春奈「永夢さん、負けませんわよ!」

 

胡桃「勝ち目ないって、いいんちょ……」

 

春奈「いいんちょではございません!」

 

美夢「ふたりとも頑張ってね!」

 

みいこ「対決になっちゃったの……」

 

胡桃「どっちが勝つかはわかってるから予想しなくていいもんねー」

 

春奈「わたくしが負ける前提なのですか!?」

 

永夢「敗者に相応しいエンディングを見せてやる……」

 

みいこ「永夢くん、それはハイパー無慈悲だから違うやつなの」

 

春奈「わたくし消えるんですか!?」

 

胡桃「一気にカオスになったね」

 

美夢「永夢くんたちが、楽しそうだからいいんじゃないかな?」

 

春奈「とにかく!勝負です!」

 

永夢「受けて立つよ、いいんちょ」

 

春奈「だから、わたくしは風紀委員であって、いいんちょではございません!」

 

みいこ「いいんちょではございません!なのー!」

 

春奈「みいこさんまで!」

 

永夢「春奈、これ」

 

春奈「え?」

 

永夢が手を広げると鳩が現れた。

 

春奈「なっ!?」

 

鳩は春奈に突撃した。

 

胡桃「まだ持ってたんだね……」

 

みいこ「痛そうなの……」

 

美夢「春奈ちゃん、大丈夫?」

 

春奈「は、はい……」

 

永夢「本当は春奈には当たらないようにずらしたんだけど、もう少し練習するか」

 

みいこ「見よう見まねでできることじゃないの……」

 

胡桃「永夢くん、わたしもやりたーい!」

 

永夢「一緒に練習するか」

 

胡桃「うん!」

 




いいんちょではございませんって便利だね(文字数稼ぎに)

Mischiefの意味はイタズラ。鳩とマトリョーシカがイタズラになるかは分からないけど、春奈ちゃんに鳩を突撃させたのはイタズラだと思う

ポケモ〇やるから、美夢ちゃんの誕生日の前にメインを更新します


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美夢編 勝負のResult

メイン投稿しようとしたけど、リアルが忙しすぎて無理だった


春奈「勝負です!永夢さん!」

 

永夢「あー、そんなこと言ってたな」

 

美夢「忘れてたんだね……」

 

春奈「わたくしは既に渡しているので、あとは永夢さんが渡すだけですわ」

 

永夢は箱を置いた。

 

春奈「箱……?」

 

みいこ「カヌレ・ド・ボルドーって書いてるの」

 

胡桃「永夢くん、日本で売ってるやつ……?」

 

永夢「フランス」

 

胡桃「フランスに売ってるんだ……フランス!?」

 

美夢「いつの間にフランスに行ったの……?」

 

永夢「お手伝いさんが休暇で、フランスに行ってたから頼んだんだ」

 

春奈「もうひとつありますけど……?」

 

永夢「そっちは俺が作ったやつ」

 

みいこ「永夢くん前に料理できるって言ってたの」

 

永夢「春奈たちの分もあるから」

 

胡桃「やったー!」

 

春奈「すごく負けた気分ですわね……」

 

みいこ「そもそも永夢くんに勝負を挑むのが間違いなの」

 

美夢「永夢くん」

 

永夢「どうした?」

 

美夢「これもみんなと一緒に食べていいかな?」

 

永夢「それは美夢が決めることだ。美夢がやりたいようにやればいいよ」

 

美夢「うん!」

 

胡桃「美夢ちゃんの作ったカヌレも美味しかったけど、永夢くんのやつも美味しいよ!」

 

みいこ「すっごく美味しいの!」

 

春奈「永夢さんはあなたは何者なんですか……」

 

永夢「父さんも母さんも家にいないときあるし、お手伝いさんも来る日は自由だから、家事はできるように教えてもらってたんだ」

 

春奈「自由すぎません?」

 

永夢「俺のカヌレだけじゃくて、こっちのカヌレも食べていいって」

 

みいこ「カヌレパーティーなのー!」

 

永夢「飲み物取ってくる」

 

美夢「私も手伝うよ」

 

永夢「主役は待ってなよ」

 

春奈「今日の主役は美夢さんです。ですから待っててください」

 

美夢「春奈ちゃん」

 

春奈「永夢さん、代わりにわたくしが手伝いますね」

 

永夢「じゃあ行くか」

 

永夢と春奈は飲み物を取りに部屋を出た。

 

春奈「永夢さん」

 

永夢「どうしたんだ?」

 

春奈「勝負の結果って……」

 

永夢「引き分けでいいんじゃないか?」

 

春奈「引き分けですか?」

 

永夢「勝敗を決めるのが美夢だからな」

 

春奈「そうですわね」

 

永夢と春奈は部屋に戻った。

 

永夢「3人とも紅茶でよかったか?」

 

胡桃「大丈夫だよ!」

 

みいこ「みいこも大丈夫なの!」

 

美夢「私も大丈夫だよ」

 

永夢「母さんのオススメらしい」

 

春奈「永夢さんは紅茶飲まないんですか?」

 

永夢「まだ残ってるからな」

 

胡桃「飲み物も揃ったから、再開しようよ!」

 

永夢「カヌレ以外も持ってきてるからな」

 

みいこ「お菓子がいっぱいなの!」

 

春奈「胡桃さん!みいこさん!座って食べなさい!」

 

胡桃「えー、いいじゃん。いいんちょー」

 

春奈「いいんちょではございません!」

 

みいこ「美夢ちゃんも一緒に食べるの!」

 

美夢「うん!」

 

美夢は立ち止まった。

 

永夢「美夢?」

 

美夢「永夢くん、今日はありがとう!」

 

永夢「……誕生日おめでとう、美夢。改めてよろしくな」

 

美夢「私もよろしくね!永夢くん!」

 




これでよかったかは分からない。でも、これ以上考えたら誕生日すぎそう


ガチャ引いてきます

今月中には10話まで終わらせられるよう頑張りたいと思います


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美夢編2 Gamerの特等席

春奈ちゃんの誕生日……途中の状態で止まってた。来年こそはちゃんと完成させよう

サブタイ思いつかなかった結果、無事に誕生日が過ぎる

12時間遅刻しましたが、美夢ちゃんの誕生日の話です


12月14日……上條永夢はイラついていた……なぜなら……

 

永夢「美夢と話せない……」

 

美夢の周りには、美夢の誕生日を祝う生徒で集まっていた。

 

春奈「永夢さ……ヒッ!?」

 

みいこ「永夢くん、すっごく機嫌悪いの」

 

胡桃「まぁ……あの状態だとねぇ?」

 

授業終了後……

 

永夢「み……「桜田さん!」はぁ……」

 

これが1日続いている。

 

春奈「胡桃さん、みいこさん。永夢さんが暴走しないように監視しますよ」

 

胡桃「多分、無理だと思うよ……いいんちょ……」

 

春奈「いいんちょではございません」

 

みいこ「絶対に、永夢くんの地雷を踏むの」

 

美夢(どうしよう……みんながお祝いしてくれるのは嬉しいけど、永夢くんに会えない……)

 

そして……永夢の地雷を踏む生徒が現れる。

 

「桜田さん。この後、暇?もしそうならさ――」

 

永夢「……」

 

永夢は立ち上がった。

 

春奈「永夢さんが立ち上がった……?」

 

永夢は教室から出た。

 

永夢「……よし」

 

永夢は教室に戻ってくると、椅子に座って……

 

胡桃「戻ってきた……?」

 

みいこ「すっごく嫌な予感がするの」

 

永夢「……さてと」

 

永夢はスマホを取り出して、教室から出た。

 

胡桃「また出ていっちゃったよ……?」

 

みいこ「ちょっと見てみるの」

 

みいこは教室のドアを少し開けて、顔を出した。

 

みいこ「なんか、置いてあるの」

 

春奈「置いてある……何がですか?」

 

胡桃「わたしもわたしも!」

 

春奈と胡桃も顔を出した。

 

春奈「あれは……」

 

胡桃「小さいスピーカー?」

 

永夢はスマホを操作した。

 

みいこ「あれ……?」

 

胡桃「なにも……」

 

春奈「起きませんね」

 

3人がそう呟いた瞬間……

 

シスター 『静かにしなさい!』

 

小型のスピーカーから、大音量でシスターの声が流れた。

 

春奈「シ、シスターの声……!?」

 

胡桃「そんなことより……」

 

みいこ「明らかに、本物がやってくるパターンのやつなの!」

 

美夢を含め教室にいた生徒は驚いていた。

 

みいこ「永夢くんがこっちに来るの!」

 

永夢「さて……シスターが来るまでに、美夢を救出しないとな」

 

永夢はスマホとスピーカーをしまい……

 

永夢「3人とも先にいつもの場所に行ってくれ」

 

胡桃「永夢くんは?」

 

永夢「ひとつだけ方法があるから、それ使おうかなって」

 

永夢は美夢の場所へ向かっていった。

 

春奈「とりあえず、わたくしたちは、シスターが来る前に向かいましょう」

 

胡桃「う、うん!」

 

みいこ「なの!」

 

春奈たちは教室から出た。

 

永夢「失礼……」

 

永夢は生徒たちの間を通り抜けて、美夢の前まで進んだ。

 

美夢「永夢くん!」

 

「上條!抜け駆けは許さないぞ!」

 

男子生徒から声が上がる。

 

「そうだ!」

 

それに続いて、他の男子生徒からも声が上がった。

 

永夢「残念なことに、美夢は俺の彼女だ……だから、美夢はいただいてくよ?」

 

永夢は美夢と手を繋いで、教室を出た。

 

永夢「あっ、そうだ」

 

永夢は思い出したように、生徒たちに告げる。

 

永夢「さっきのシスターの声、あれは俺がスピーカーで流したやつだから……早くここから出たほうがいいと思うよ?」

 

永夢は走り出した。

 

美夢「えっ……ちょっと……永夢くん!?」

 

この後、本当にシスターがやって来て、逃げ遅れた生徒が反省文を書かされた。

 

永夢「……ここまで来たら大丈夫か」

 

美夢「もう……永夢くん」

 

旧地下書庫跡

 

春奈「美夢さん、永夢さん!」

 

みいこ「無事だったの!」

 

胡桃「まぁ……永夢くんだからね……」

 

美夢はソファに座った。

 

美夢「永夢くん……おいで?」

 

永夢は美夢の膝に頭を置いた。

 

美夢「永夢くんは私に何をくれるの?」

 

永夢「……ん」

 

永夢は美夢に紙袋を渡した。

 

美夢「袋……?」

 

みいこ「見たことない袋なの」

 

美夢は袋に入ってる物を取り出した。

 

美夢「マフラー?」

 

永夢「カヌレは毎回渡してるし……マフラー新しくしたいって言ってたから」

 

美夢「うん……ありがとう!」

 

永夢「……」

 

美夢「あれ……永夢くん?」

 

春奈「寝てますね……」

 

みいこ「今日は美夢ちゃんとイチャイチャできなかったから仕方ないの」

 

胡桃「永夢くんがこの状態だと、美夢ちゃん動けないもんね?」

 

美夢「じゃあ……永夢くんが起きるまで、少しお話しようかな……」

 

美夢は永夢の頭を撫でながら、話を始めた……

 

美夢「――それでね、永夢くんが椿さんを連れてきてくれたの」

 

春奈「永夢さんが?」

 

美夢「うん……家の前で会ったからって、でも椿さんは帰るつもりだったって……住む世界が違うからって……」

 

胡桃「なんとなくわかるよ。わたしもニコちゃんを初めて、家に呼んだとき言われたもん」

 

美夢「でも、永夢くんが、椿さんに怒ってくれたの」

 

みいこ「永夢くんは、その時から美夢ちゃんのこと好きだったのかな?」

 

美夢「好きだったかはわからないけど……永夢くんは私のためにやってくれてるってことはわかったよ」

 

美夢は永夢を撫でる手を止めた。

 

美夢「そういうところなのかな……私が永夢くんを好きになったのって……」

 

みいこ「最後に惚気けたの」

 

春奈「永夢さん、まだ寝てるんですか?」

 

胡桃「そろそろ、パーティーの時間になっちゃうよ?」

 

美夢「大丈夫だよ。永夢くん、もう起きてるから」

 

永夢「美夢、スマホ」

 

美夢「はい」

 

美夢は永夢にスマホを渡した。

 

永夢「ありがとう。もう少しで、迎えに来るって、母さんが……」

 

春奈「永夢さんのお母様が?」

 

永夢「うん。いつもの人は準備に回ってるらしい」

 

そして、美夢の誕生日パーティーが開催された。

 

永夢「美夢……誕生日おめでとう」

 

美夢「うん……ありがとう。永夢くん」

 

永夢「何か抱負でもあるか?」

 

美夢「抱負?うーん……来年も……その先も……みんなで、一緒にいれたら嬉しいかな」

 

永夢「そうだな……きっと叶うよ」

 




美夢ちゃんの誕生日のエピソードを少し改変しました。

来年は他のユニットからも出そうかな……

クリスマス前にメインは投稿予定です。


クリスマスの美夢ちゃんは引けた




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みいこ編 Dangerousパニック

みいこちゃんの誕生日の話です


永夢「海外のホラー映画と、ホラー小説だ」

 

永夢はみいこの前にダンボールを置いた。

 

みいこ「ありがとうなの!」

 

パーティーは終わり……

 

春奈「では、帰りましょうか」

 

バイナルを出た5人だが……

 

胡桃「ねぇ……なんかおかしいよ?」

 

美夢「え、永夢くん……」

 

永夢「夕方なのに人がいない……?」

 

みいこ「あっ!」

 

美夢「な、なに!?」

 

みいこ「あそこに人がいるの!」

 

永夢「待て、みいこ」

 

春奈「どうしたんですか?」

 

永夢「こういう場合……近づかないほうがいい」

 

胡桃「どうして?」

 

永夢「ホラーゲームや小説だと、近づいた瞬間……」

 

美夢「近づいた瞬間……?」

 

みいこ「ガブっといかれちゃうの!」

 

美夢「ヒッ……!?」

 

永夢「あとは追いかけられるとか」

 

春奈「なぜ、このタイミングでそれを言うのですか!」

 

みいこ「どうするの?」

 

永夢「これで、倒すしかないか」

 

永夢はガシャコンブレイカー取り出した。

 

春奈「どこから出したんですか……」

 

みいこ「あれ?みいこも持ってるの」

 

みいこはガシャコンソードを取り出した。

 

胡桃「みいこちゃんも?」

 

春奈「わたくしも持ってましたね……」

 

春奈はガシャコンマグナムを取り出した。

 

胡桃「わたしも持ってた!」

 

胡桃はガシャコンスパローを取り出した。

 

美夢「わ、私も持ってた……」

 

美夢はガシャコンパラブレイガンを取り出した。

 

永夢「ハンマーが1、剣が1、銃が2、弓が1……」

 

春奈「バランスがいいのか悪いのか……」

 

永夢「春奈、あの人に向けて撃ってみてくれ」

 

春奈「わたくしですか!?」

 

永夢「美夢は優しすぎて出来ないし、胡桃のは弓だし」

 

春奈「わ、わかりました……」

 

永夢「俺の予想が正しければ……」

 

春奈「っ!」

 

春奈はガシャコンマグナムのトリガーを引いた。

 

胡桃「当たったよ!」

 

みいこ「ゾンビなの!」

 

永夢「やっぱりな……!」

 

ゾンビは5人へ向けて走り出した。

 

美夢「こ、こっちに来たよ……!?」

 

永夢「……ハアッ!」

 

永夢はゾンビの頭にガシャコンブレイカーをフルスイングした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みいこ「――っていう夢を見たの!」

 

春奈「随分と恐ろしい夢を見たんですね……」

 

胡桃「ゲームなら面白そうなんだけど……」

 

永夢「美夢は無理だけどな……」

 

美夢「永夢くん……」

 

永夢「夢で良かったなって話だ」

 

みいこ「なの!」

 

永夢「俺からのプレゼントは、海外のホラー映画と小説だ」

 

永夢はダンボールを置いた。

 

みいこ「ありがとうなの!」

 

春奈「永夢さんは夢と同じプレゼントなんですね」

 

永夢「そうみたいだな」

 

胡桃「夢みたいに武器を持ってるわけじゃないから大丈夫だよ!」

 

永夢「そうだな」

 

みいこ「パーティーの始まりなの!」

 




急いで書いたから適当になりました。3月からメイン更新します


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