転生した先は侯爵令嬢だったみたいです! (桜川椿)
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第1章ですのよ
〘登場人物紹介〙ネタバレ注意 〘わたくし前世を思い出しましたわ!! 【1】〙


 

【挿絵表示】

 

 

 

〘登場人物紹介〙ネタバレ注意

【カレン・アルベルト】

アルベルト侯爵家の長女

ユリウスの婚約者

16歳

金髪にピンクのパッチリ瞳で髪は腰辺りまであり緩やかウエーブでとても綺麗な髪の美少女

152cmで胸が大きい事が悩み

 

【ユリウス・オーディン】

オーディン国の第1王子

王族にしか受け継がれない紫の髪(長髪)に濃いブルーの吸い込まれそうな大きな瞳で破壊級の美形

16歳

175cmで華奢に見えるが実は筋肉質な綺麗な体型

剣の腕はこの国一に強い

強化魔法、瞬間移動、空を飛ぶ魔法が使える

 

 

【シェイン・アルベルト】

アルベルト家の長男

カレンの兄

18歳

金髪にグリーンの瞳で爽やか美形

177cmで細マッチョ

 

【キャサリン・ストロング】

ストロング家のご令嬢

カレンの親友

16歳

オレンジの髪にブルーの瞳の美少女

163cmでナイスバディ

 

【メル・アイリス】

カレンの専属侍女

19歳

茶髪にグレーの瞳の美人さん

160cm

 

【リード・アイルトン】

アルベルト家の執事

銀髪に紫の瞳のクール美形

20歳

173cm

 

【カイン・スチュアート】

スチュアート公爵家の長男

ユリウスの側近でユリウスの親友

16歳

片眼鏡

ブルーの髪にオレンジの瞳のクールな美形

178cmで細マッチョ

 

【シオン・ホークス】

ホークス公爵家の長男

ユリウスの護衛騎士でユリウスの幼なじみで親友

カレンのお気に入り

16歳

淡い赤髪にグリーンの瞳の可愛い系

165cm

背が低く童顔なことが悩み

 

【テオドア・クラーク】

クラーク侯爵家の次男

ユリウスの護衛騎士で親友

17歳

淡いグリーンの髪に淡いブルーの瞳のワイルド美形

188cm

 

【ジャガード】

狼族の唯一の生き残り

128歳

カレンが大好き

人型の時の容姿

金髪(長髪)で切れ長のセクシーな金色の瞳に口元にホクロがある超絶美形

身長188cm

狼の時の容姿

金色の毛で金色の瞳

しっぽはふさふさ

ミニ狼 の時の容姿

大きな金色の瞳でしっぽはふさふさで、とにかく可愛い

 

 

【ノア・フィリップ】

フィリップ公爵家の長男

魔物討伐隊のリーダー

剣の腕抜群で、風魔法、回復魔法が使える。

23歳

銀髪(長髪)でブラックの瞳を持つ爽やか美形

クールな性格

細マッチョ

176cm

 

【アイザック・ウッド】

ウッド侯爵家の三男

魔物討伐隊の副リーダー

回復魔法、瞬間移動が使える。

剣はそこそこ使える。

18歳

ピンク髪に金色の瞳の可愛い系

170cm

 

【デービッド・ムーア】

ムーア侯爵家の長男

魔物討伐隊の隊員

攻撃魔法が使える。

19歳

金髪(長髪)に淡いピンクの瞳で超絶美人なオネエ

ワイルドなイケメンが大好物

170cm

 

 

 

〘わたくし前世を思い出しましたわ!! 【1】〙

 

 

 

 

「カレン・・・」

 

ん?誰?

 

すごく体もだるいし頭も痛いから起こさないでほしい・・・。

 

 

「カレン大丈夫?」

 

 

目を開けると金髪にグリーンの瞳の美少年が・・・いえ(わたくし)のお兄様がいた・・・。

お兄様は(わたくし)の2歳上なので9歳です。

 

(わたくし)どうしたんですの?」

 

 

「風邪で高熱が出てから4日も目を覚まさないから心配したよ」

 

 

「4日も?お兄様ご心配かけてごめんなさい」

 

 

「心配するのは当たり前だろう?カレンは私の可愛い姫なんだから」

 

 

っっ!!

恥ずかしいセリフを満面の笑みで言うお兄様が怖いです。

 

 

 

「それはありがとうございます」

 

 

「もっと嬉しそうにして欲しいところだけど、カレンの体も本調子じゃないからこの辺にしとく。私は部屋に戻るけどなにかあったら言うんだよ?カレンわかった?」

 

 

「はい。お兄様」

 

 

そしてお兄様はご自分のお部屋に戻られた。

 

 

相変わらずお兄様は(わたくし)に甘い。

甘すぎてアイスクリームみたいに溶けてしまいそう・・・。

 

(わたくし)どうしたらいいのかしら?

目が覚めると同時に頭の中に沢山の記憶が流れてきましたの。

これって前世の記憶なのかしら?

 

前世の(わたくし)は田中華蓮(かれん)

あら?カレンと言う名前は変わらなかったみたいね・・・。

おっと話がずれた。

 

日本と言う国のOLで23歳で交通事故で死亡したみたいですわ。

恋人もいなかったようで・・・前世の私可哀想すぎます!!

って私前世の喋り方に戻ってるし・・・。

 

なぜ突然前世を思い出したのかしら?

思い出した所でどうにかなるもんでもないと思うんだけど・・・。

 

 

うーん・・・どうしようかと悩んでいるとふと鏡が目に映る。

 

うわぁ~可愛い女の子だわ♪

・・・ってちょっと待て、(わたくし)は今鏡の前にいて鏡を見ている・・・ってことは鏡に映っている可愛い女の子は(わたくし)?・・・えーっ!!

 

 

カレン・アルベルトの容姿は金髪にピンクの瞳で髪は腰辺りまであり緩やかウエーブでとても綺麗な髪で前世の私とは似ても似つかない程に愛らしい姿なのである。

そう言えばお兄様も美少年だから妹の私ももれなく可愛い感じなのね・・・。

 

 

「お嬢様!!」

 

ん?お嬢様とは誰のこと?って(わたくし)か!!

 

 

(わたくし)の専属侍女のメル・アイリスが心配そうな顔をして

私を見ていた。



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わたくし前世を思い出しましたわ!! 【2】

 

 

「メルごめんね。メルにも心配かけたよね?」

 

 

「お嬢様どうされたのです?いつものお嬢様の喋り方と違うように思うのですが・・・」

 

 

ギクッ!!

バレてる?前世の記憶が戻る前と違うことを・・・。

誤魔化さなければ・・・。

 

 

「高熱で何日も寝ていたからかも知れませんわ。長い夢を見ていましたもの」

 

 

「お嬢様失礼しました。お目覚めになられてからお時間も経っていませんものね。配慮がなく申し訳ありませんでした」

 

 

「いいのよメル。それよりお父様とお母様はどうしてるのかしら?」

 

 

「旦那様はお仕事されてます。奥様はお休みになられてます。旦那様も奥様もお嬢様のこと心配されてましたよ」

 

 

お父様もお母様も娘は私1人のせいか基本的に(わたくし)に甘いのだ・・・。

だから4日も目覚めなかった私は2人にすごく心配かけたことだろう。

 

 

「そうよね・・・。あなたもお部屋に戻って休みなさい。メルの出勤時間はとうに終わっているのだから。時間外まで(わたくし)のそばにいなくてもいいんですのよ?」

 

 

「お気遣いありがとうございますお嬢様。それではメルは上がらせてもらいますね。お嬢様お休みなさいませ」

 

 

 

「ええ、おやすみなさいメル」

 

 

そうしてメルは去って行った。

 

危なかったわ・・・もう少しでバレるとこだった・・・。

これからはボロ出さないように気をつけなきゃ!!

 

 

「お嬢様!」

 

 

ん?誰か私を呼んだかしら?

 

 

「お嬢様!先程からお呼びしているのに無視ですか?」と目の前にイケメン執事がいた・・・。

 

 

彼はリード・アイルトン

アルベルト家の執事で銀髪に紫の瞳のかなりの美少年ですわ。

8歳からアルベルト家の執事をしているとお父様に聞いたわ。

カレンの4歳上だから11歳

将来かなりのイケメンさんになりそう・・・いやなりますわね!!

まだ11歳なのに色気ありすぎですわリード・・・。

 

「リード無視してた訳じゃないわ。少し考えごとをしてただけよ」

 

「そうでしたか。それよりもお身体の調子はどうですか?」

 

「まだ少し身体だるいけど大丈夫よリード」

 

「あまり無理をしては駄目ですよお嬢様」

 

「ええ」

 

「それでは私は失礼しますね。ちゃんとお身体を休めて下さいねお嬢様」

 

「ええ。ありがとうおやすみなさいリード」

 

「おやすみなさいませお嬢様」

 

そしてリードは去って行った。

 

 

 

「おはようございますお嬢様」

 

「メルおはよう」

 

 

コンコン!とドアのノックの音が響いた。

誰か来たのかしら?

 

 

 

 

「カレン大丈夫ですの?私ずっと心配してたのよ」と可愛い美幼女が言った。



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婚約者様のご登場ですわ 【1】

この子は(わたくし)の大親友のキャサリン・ストロング。

笑顔の可愛い女の子で性格も優しくて(わたくし)の大好きな女の子。

 

「キャサリン心配かけてごめんね。もう大丈夫だから」

 

「ええ。カレンの顔見たら安心しましたわ。ふふっ近々ユリウス様飛んで来そうよね」

 

「・・・。かも・・・?」

 

 

バタン!!

 

 

ん?何の音かしら?

 

 

ドア付近から凄い音がしたけど⋯。

 

「カレン!!」

 

はい?

 

 

振り返るとお母様に力いっぱい抱きしめられました、はい。

 

お母様は(わたくし)と同じ金髪の髪にピンク色の瞳で(わたくし)は顔立ちもお母様にそっくりだとよく言われます。

 

 

「お母様苦しいですわ」

 

 

 

「ごめんなさいね。でもカレンが目を覚まさなかったらと思うと不安で仕方なかったのよ?私の気持ち分かるでしょう?」

 

 

バンッ!!

 

 

またドアが開く音が部屋に響いた⋯。

 

 

またですの?そんなに乱暴にドアを開けたら壊れないかしら?と少し不安になった⋯。

ところで次はどなたなのかしら?

 

「カレン目が覚めたんだね。安心したよ」とキラキラスマイルで私に近付いてくる、この少年はユリウス・オーディン様7歳

この国の第1王子様ですわ。

王族にしか受け継がれない紫髪に濃いブルーの吸い込まれそうな大きな瞳で誰から見ても美少年なユリウス様です。

 

 

「ユリウス様ご心配おかけして申し訳ありません」

 

 

するとユリウス様は不機嫌そうに顔を歪めた。

 

 

「カレン⋯ユリウスって呼んでと何度言ったらわかるの?」

 

 

「でっ、でも⋯」

 

 

「でもじゃないでしょ?前みたいにユリウスって呼んでよ。それに謝らなくていいよ。カレンは何も悪いことしてないんだから。わかった?」そう言い可愛い目に睨まれました。

 

 

前みたいにって無理ですわ。

確かに(わたくし)は昨年まではユリウスと呼んでいましたわ。

でも(わたくし)も7歳になる訳でして、ユリウスはこの国の第1王子様なので彼より目下の(わたくし)がいつまでもユリウス呼びはまずいと思いユリウス様と呼んでいるのになぜわかってもらえないのかしら?

 

世間的に見て(わたくし)がユリウスと呼んでいたら(わたくし)がと言うかアルベルト家自体の評判が悪くなるはずですわ⋯。

あなたは王子様なんですのよ?

そこのとこら理解してもらわないと

(わたくし)困りますわ!

 

 

 

「ユリウス様今日もカレンのために来て下さったのですね。ありがとうございます」

 

 

えっ?

もしかしてユリウス(わたくし)が倒れてから毎日来てたとか?まさか・・・毎日じゃないわよね?



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婚約者様のご登場ですわ 【2】

 

「セレナ殿お気遣いありがとうございます。カレンになにかあったら、いつでも飛んで来ますので安心して下さいカレンは僕の大事な婚約者なのですから」とお母様に仰った。

 

はい?いつでも飛んでくる?

なぜ?

それより、いつから(わたくし)はユリウスの婚約者になったのよ?

(わたくし)聞いてなくてよ!!

 

「ユリウス様とカレンは仲が良くて私嬉しいですわ。結婚式を心待ちにしているわね」とお母様が笑顔で仰った。

 

 

あのー・・・お二人だけで話を進めるのは止めて下さいませんか?

それに結婚なんて、するとしてもだいぶー先ですよ?(わたくし)たちまだ7歳ですから・・・。

ちゃんとした説明を(わたくし)にして下さい・・・。

 

 

「あの・・・ユリウス(わたくし)はいつからあなたの婚約者になったのかしら?(わたくし)なにもお聞きしてませんが・・・」

 

 

「あら?カレンに言ってなかったのかしら?ユリウス様とカレンは5歳から婚約者よ」

 

 

「カレン知らなかったの?」と、うるうるした瞳でユリウスに睨まれた。

 

 

うっ!!そんな悲しそうな瞳で睨まないで下さい・・・。

 

 

 

それにしてもお母様・・・(わたくし)初耳ですわ!!

こんな大事なことはお忘れにならないで下さいませ・・・。

 

 

「うっ・・・ごめんなさい」

 

 

なぜ(わたくし)が謝らなきゃいけないの?こっちが泣きたいですわ!!

 

 

「カレン僕が婚約者だってこと忘れちゃダメだからね」と次は満面の笑顔で微笑んだ。

 

 

忘れたら(わたくし)どうなるのかしら?

ユリウスはカレン忘れたらどうなるかわかってるよね?的な顔をしていますわ。

怖い・・・ユリウスの笑顔が黒く見える・・・。

目の錯覚かしら?

ユリウスって怒らせたら怖い感じよね?

(わたくし)これから先大丈夫なのかしら?

ものすごく不安ですわ・・・。

 

 

「ええユリウス。よくわかりましたわ」と悔しいので私の中で1番の笑顔で言ってやりましたわ・・・。

 

 

「ユリウス様カレンをよろしくお願いしますね」

 

 

 

「はい。セレナ殿おまかせ下さい」

 

 

お母様は部屋を出ていった。

嫌・・・お母様出て行かないで下さい。

お母様何なぜユリウスと二人にするんですか!!

 

 

 

そしてユリウスと二人きりになった・・・。

 

 

誰か助けてくれる方いませんか?

なんか部屋の空気が、すごく重いです・・・。

 

 

 

「カレンは誰にも渡さないよ?カレンは僕の物だからね」とユリウスは笑顔で言いながら(わたくし)に近付いてくる・・・。

 

 

え?突然どうましたの?ユリウス!!

って言うか、いつから(わたくし)ユリウスの物になったのかしら?ユリウスの物になった覚えはありませんけど?



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婚約者様のご登場ですわ 【3】

 

 

「ユリウス・・・それってどういう意味ですの?」

 

 

それよりも何なぜユリウスは(わたくし)に近付いてくるんでしょうか?

 

 

 

「さっきも言ったよね?私とカレンは婚約者だって」

 

 

「ええ」

 

 

 

「いずれはカレンは私の妃になるんだよ。ちゃんと理解してる?」と可愛い瞳にまた睨まれました・・・。

 

 

婚約者ですよね?ええ、いずれは結婚するお相手ってことくらい(わたくし)もわかってますわよ・・・。

でも(わたくし)達まだ7歳なので結婚までの道のりは長い訳でしてその間になにがあるかも分からない訳です。

 

 

「ええ。わかっていますわ。けれど私はまだ7歳なので正直に言いますと実感って物が湧かないと言いますか・・・ユリウスは(わたくし)でよろしいんですの?この先(わたくし)よりもユリウスに相応(ふさわ)しい方が現れるかも知れませんし・・・」

 

 

そうよ!!

ユリウスも、まだ7歳よ?

この先(わたくし)よりもユリウスに相応(ふさわ)しいご令嬢がきっと現れるわって言うか、なるべく早く現れて下さいお願いしますわ神様・・・。

私、王妃にはなりたくありませんので・・・。

 

 

 

「カレン何言ってるのかな?私はカレンとしか結婚しないけど?」

 

 

はい?

なぜ?(わたくし)としかしないって・・・。

ユリウスよく考えた方がよくてよ?

自分のことながらこの先どう成長するのか、全く想像出来ないのよ?

将来結婚する時になって、あの時婚約破棄しとけばよかったよって後悔することになるかも知れないじゃない?

ユリウスよく考えて!!

 

 

「ユリウス何なぜ言いきれるの?」

 

 

「それは・・・」と言いながらユリウスは私をギュッと抱きしめてきた。

 

 

 

「っ!!ユリウス離して下さい・・・」

 

 

「嫌だ。カレンは誰にも渡さないよ。たった一人の私のお姫様なんだから」

 

 

はい?

お姫様?

(わたくし)ユリウスのお姫様になった覚えありませんけど・・・。

 

 

「ユリウスどういう」

 

 

「ふう・・・ちゃんと言わないとわからないみたいだね?カレンは・・・。言うからちゃんと聞いててよね。私はカレンのことが大好きって言ってるんだよ。勘違いされると困るから言うけど友人の好きではないからね。わかった?」

 

 

え?ユリウスが(わたくし)を好き?

ええー!!

今までそんな素振りなかったはずですわ・・・。

7歳児に告白されました・・・((わたくし)も7歳だけど)

どうなってるのよ?

ってことは(わたくし)本当にこのままじゃユリウスのお妃人生まっしぐらじゃない!!

って言うか恋愛の好きに気づくの早いのではなくて?ユリウス・・・。



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婚約者様のご登場ですわ 【4】

幼い頃から(今でも十分に幼いですけども)ユリウスとは一緒に過ごす時間は当たり前にあり、それなりに仲良くはしていたけどユリウスが(わたくし)を好きになった理由が全く見当たらないですわ・・・。

 

(わたくし)の容姿はそれなりに整っているとは思いますけど、絶世の美女・・・違った絶世の美幼女とまでは行かないわけで。

 

ユリウスは(わたくし)の何どこが良いのかしら?と思ってしまう。

 

そして(わたくし)はユリウスのことは好きだけど、恋愛の好きではないのよね・・・。

 

どう答えたらいいのかしら?

一応とは言っても婚約者ですし・・・。

 

「ユリウス私は・・・」

 

 

「カレンは僕のこと嫌いなの?」

 

 

 

「いえ。好きですわ。けれどユリウスの好きと(わたくし)の好きに違いがあると言いますか・・・」

 

 

「ふーん・・・カレンは僕の事を友人として好きと言うことだね?」

 

 

「ええ。(わたくし)のことを好きだと言ってくれたユリウスには申し訳ないのですが・・・」

 

 

「いいよ。今はそれでも・・・」

 

 

 

今は?

凄く嫌な予感がします・・・。

 

 

そしてさらにきつく、抱きしめてきた。

 

 

 

「ちょっとユリウス痛いです!!」

 

 

そしてユリウスは(わたくし)の顎をつかんでクイッと持ち上げたと思ったら唇に温かい何かが触れた・・・

 

 

は?

これはキス!!

ってなぜ(わたくし)はユリウスにキスされてるのかしら?

(わたくし)達まだ7歳でしたよね?

キスは早すぎませんかね?

それよりも止めなくちゃ!!

 

「ちょっユリウスなにするのですか・・・」

 

 

「なにってキスだよ知らないの?」

 

 

「知ってますが、なぜ(わたくし)にするのですか?」

 

 

「カレンのことが好きだからだけど問題ある?」

 

 

「問題ありすぎです。まず(わたくし)達はまだ7歳で年齢的に早いことと(わたくし)の意思を無視して、その・・・キスをするなんて酷いですわ」

 

 

「じゃあカレンの了承を得たら、してもいいんだよね?」

 

 

 

はい?

(わたくし)が了承なんてする訳ありませんけど・・・。

 

 

(わたくし)、了承なんてしませんわよ?」

 

 

「へぇ強気なカレンも好きだけど・・・。でもいいのかな?」

 

 

 

「なにがですの?」

 

 

「キスしたよねさっき?」

 

 

ええ、無理やりあなたにされましたが?

 

 

「それがどうしたんですの?」

 

 

なぜだかまた嫌な予感が・・・。

 

 

「普通の市民は良いけれどカレンは王族の僕と婚約してる身だ。この国では例え婚約者同士であっても16歳まではキスをしてはいけない決まりがある」

 

 

「ええわかっていますわ」

 

 

・・・ユリウスのせいで守れませんでしたが・・・。



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婚約者様のご登場ですわ 【5】

「僕とカレンがキスしたと皆が知ればカレンの評判が著しく下がるよ?それと君の家族もね。例えそれが事実でなくても・・・」

 

 

 

「なっ!!ユリウスあなたなに仰ってるの?(わたくし)達が言わなければ問題ないと思いますわ。そもそも誰にも言いませんし・・・」

 

 

そもそも自分からキスしました・・・なんて言うバカはいないと思いますわよ。

 

 

「うん。僕が言わなければ問題ないけどね?」

 

 

はい?なぜ疑問形で答える・・・。

 

 

 

「言わなければって・・・ユリウス誰かに仰るつもりですの?」

 

 

そしてユリウスは可愛い顔で「ふふっ。どうしようかな?カレン契約しようか?」

 

 

 

「契約?」

 

契約って何考えてるのよユリウス・・・。

契約の内容を聞きたくないです・・・はい・・・。

 

 

「うん。なにも大したことじゃないんだ。先程のこと僕が言わない変わりにカレンは一生僕の側にいるって契約だよ。どうかな?」とキラキラスマイルで仰いました・・・。

 

 

・・・なにが大したことじゃないの?

思い切り大したことだと思いますわ!!

たった1回のキスで(わたくし)はユリウスと一生を共にしないといけないの?

そんなの嫌よ!!

 

 

 

「お断りしますわ」とユリウスを睨みながら言った。

 

 

 

「怒ってるカレンも可愛いけど契約してくれないんだ?」

 

 

 

「ええ、しませんわ」

 

 

 

「そうなると僕は皆に言ってしまうけど、それでもいいと?」

 

 

言わなければいいだけよね?

 

 

 

「・・・ユリウスが誰にも言わなければ問題ありませんわ」

 

 

 

「皆に言ったらカレンが困ることになるよ?それでもいいの?」とユリウスは少し寂しそうに言った。

 

 

えーっと・・・(わたくし)はユリウスに脅されてるのでしょうか?

それしかありませんよね?

 

(わたくし)が契約を断ったら、(わたくし)と家族は奈落の底行き決定で契約承諾したら(わたくし)は死ぬまでユリウスの側にいなきゃいけない・・・。

 

 

どちらの選択もしたくありませんわ!!

 

奈落の底行きも死ぬまでユリウスの側行きも、どちらもお断りしたいですわ・・・。

 

 

けれど(わたくし)だけならまだしも家族を奈落の底行きにはさせたくありません。

 

なので選択肢はただ一つ死ぬまでユリウスの側行きになる・・・。

 

すごく嫌なんですけど・・・。

 

でも一緒にいるうちにユリウスの気が変わって契約破棄=婚約破棄されることもあるかも?

結婚するまでに契約破棄してもらえるように頑張らねば!!

 

 

「ユリウス契約お受けしますわ」とと(わたくし)は最高の笑顔で答えた。

 

 

 

「うっ可愛い・・・」とユリウスは

(わたくし)に背を向けた。

 

 

 

「ユリウスどうかしました?」

 

 

 

「いやなんでもないよ。それより契約成立して僕は嬉しいよ」とまたユリウスはキラキラスマイルです。

 

 

そんなにキラキラスマイルばかり(わたくし)に見せないでくれます?

すごく心臓に悪いので・・・。

 

 

 

 

そして(のち)(わたくし)はこの日契約を受けたことを激しく後悔する事になった・・・。



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第2章ですわ
カレン16歳 エルナルド学園に入学ですわ! 【1】


ゆるやかに(そうだと思い込みたい)時は過ぎ(わたくし)とユリウスは16歳になった。

 

(わたくし)の容姿はと言うと・・・髪と瞳の色は変わりなく、身長は152cmとかなり低いのになぜか胸が大きいと言うアンバランスな身体に成長しました。

いや・・・まだ成長期だから身長伸びるはず・・・。

160cmは欲しいもの。

だってこの世界って皆身長高めな感じですもの。

(わたくし)もきっと伸びるはずよ(思い込みたいだけ)

 

「お嬢様明日から学園生活ですね」となんだか嬉しそうな顔をするメル

 

全然嬉しくないわよ(わたくし)は・・・。

 

「ええ。色んな不安がありますけど頑張りますわ」

 

この国は16歳になると「エルナルド学園」と言う王族、貴族が通う学園に入学するのだ。

 

基本的には王族か貴族しか通えない学園だけど平民でも学園に通えるだけの財力があれば通える。

けれど学園のほとんどが王族、貴族ばっかりなのである。

 

だからもちろんのことユリウスも当たり前にいる・・・と言うか学園がある日は毎回王族の超豪華な馬車でユリウスが送り迎えしてくれると言う(わたくし)としては、あまり嬉しくない状況なのである。

 

ちなみにユリウスに自分で行けるからと丁重にお断りしたが素敵な笑顔で一秒で却下されました・・・はい。

 

今よりもユリウスと長い時間関わる事になると思うだけで憂鬱になりそうよ・・・。

 

(わたくし)は耐えられるのかしら?

 

 

 

そして翌日・・・。

 

さぁ今日は学園の入学式。

気合入れて行くわよ!

ファイトよ(わたくし)!!

 

さて、そろそろ制服に着替えなきゃ。

そして制服を手に取りふと思う。

・・・。うん可愛い。可愛いんだけど制服にこの可愛さ必要なのかしら?

制服はワンピースでスカート丈は膝下まで色は紺。ここまでは普通よね。

胸元リボンは大きめで自分の瞳の色((わたくし)の場合ピンク)、そして腰にも同じ色のリボンがある。こちらも大きいリボンになっている。

 

はっきり言おう。こんなにリボンいらないし胸元リボンだけでいいと思う!腰にリボンいらないって。しかも無駄に大きいし!これじゃまるで自分の瞳の色を見せびらかしながら歩いてる感じがして恥ずかしい・・・。

 

靴もロリータな靴で全体的に厚底だし。(8cm位かな)

まぁ(わたくし)背が低いから厚底ちょっぴり嬉しかったりするんだけど靴の色が自分の髪の色でゴールドな訳で・・・。

嫌ぁ〜〜靴がゴールドって恥ずかしすぎるんですけど!!

そう心の中で叫んでいるとメルがやって来た。



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カレン16歳 エルナルド学園に入学ですわ! 【2】

 

「お嬢様本当に制服がよくお似合いですわ。ユリウス様のお喜びになられる姿が目に浮かびますね」とメルが笑顔で言った。

 

 

なぜにユリウスが出てくる?

 

「ありがとうメル。でもユリウスの話はいらなくてよ」

 

「ふふっ照れてるお嬢様もお可愛いですね」

 

「なっ!!照れてなんかないわよ(わたくし)は」

 

 

急になに言い出すのよ。

それじゃあまるで(わたくし)がユリウスのこと好きみたいじゃない。

・・・うん・・・それは確実にないわね。

あんな腹黒王子は(わたくし)のタイプではないし。

 

 

「カレン」

 

 

ん?

 

 

 

「カレンってば聞こえてる?」と心配そうな顔なユリウスが目の前にいた。

 

 

いつの間に来たのかしら?

ユリウスは顔だけは超絶美形だから至近距離で見つめられると目のやり場に困るのよね・・・。

 

 

 

 

「申し訳ございません。(わたくし)全然気づいてなかったですわユリウス様」と満面の笑みで応える。

 

「なっ!カレンはなんでそんなに可愛いんだ!!」

 

「ユリウス?なにか仰いまして?」

 

「嫌なんでもない」

 

ユリウスったらどうしたのかしら?

すごく顔が赤いんだけど・・・。

 

「体調悪いのではなくて?」

 

「嫌私は元気そのものだから気にしなくていい。だがカレンに心配されるのは嬉しいものだな」とこれまたキラキラスマイルで言われる。

 

「そうですの?安心しましたわ」

 

 

朝から無駄にキラキラスマイル撒き散らしすぎよユリウス。

(わたくし)に心配されるのが、そんなに嬉しいのかしら?

(わたくし)にはよくわからないけど・・・。

 

 

「カレン制服すごく似合ってるな。想像したよりも綺麗だ」

 

「ありがとうございます。ユリウスもよく似合ってますわね」

 

「これはユリウス様おはようございます。これから毎日お嬢様を送り迎えして頂けるとか。ユリウス様はお暇なのでしょうかね?」

 

「・・・。やあリードおはよう。君も相変わらずな態度な出迎えをありがとう。可愛い婚約者(カレン)の送り迎えをしてなにが悪いのかな?」

 

・・・あのーお二人さん空気が凍ってますけど大丈夫ですかー?

何でリードとユリウスは毎回会うと敵対心剥き出しなのか理解出来ないんだけど・・・。

 

「・・・お嬢様そろそろお時間ではないですか?」とリードが時計を確認しながら言った。

 

「そうね。それではリードにメル行ってきますわ!」

 

リード&メル「お嬢様行ってらっしゃいませ」

 

「ええ」

 

そしてユリウスにエスコートされ豪華な馬車に乗った。

 

「カレン、リードはいつも通りだな」とユリウスは溜め息をつきながら言った。

 

「そうね。なぜユリウスを毛嫌いするのかしらねリードは・・・」

 

 

カレンのことが好きだからに決まってるじゃないか・・・!とユリウスは心の中で呟いた。

 

 

馬車に揺られること20分・・・。学園に到着!

 

またまたユリウスにエスコートされ馬車から降りた瞬間

 

「きゃ~ユリウス様よ~~」と甲高い女子達の悲鳴が聞こえた。

 



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カレン16歳 エルナルド学園に入学ですわ! 【3】

 

うん。やっぱりそうなりますわよね。ユリウス顔だけは破壊級の美形ですもの・・・。

そして(わたくし)はなんであんたがユリウス様にエスコートされてるのよ!ってな感じの瞳で周りの女子に睨まれていた・・・。

 

そんな瞳で睨まれても困るんだけど。

今のところ(わたくし)がユリウスの婚約者だから隣りにいるのよ。仕方ないじゃない。

 

なんなら、あなた方の誰でもいいから婚約者代わって下さると大喜びしてユリウスを差し出しますわよ(わたくし)

 

「カレン嬢だ。相変わらず可愛いな❤お近づきになりたい」と男子達がひそひそと呟いていたのを、まったく聞いていないカレンだった・・・。

 

はいもちろんユリウスにはバッチリ聞こえてました!

 

「ちっ!カレン私の前以外で笑うな」

 

はい?いきなり怒ってユリウスったらどうしたのかしら?

 

「ユリウスの前以外で笑わないなど無理でしてよ?おかしなこと言わないでくれます?」

 

「っ!無防備すぎてカレンが怖い・・・」

 

「え?」

 

「嫌なんでもない・・・」

 

 

ユリウスったら、さっきからどうしたのかしら?

何か変な物食べたり飲んだりしたのかしら?と違う方向に心配するカレンだった・・・。

 

 

「カレンおはよう。ユリウス様もおはようございます。相変わらず仲が宜しくて微笑ましい限りですわ」と微笑むキャサリン

 

「キャサリンおはよう。でもなに仰っているのかわかりませんわ。ユリウス様とはそんなに仲良くありませんし・・・」

 

「キャサリンおはよう。ふふっカレン照れてるんだ?可愛い❤」

とこれまた王子スマイルなユリウス

 

はい?照れてなんかいませんけど?

 

(わたくし)照れてなんかいませんけど

!!」

 

「うん。今日のカレンも最高に可愛いな」

 

あのー(わたくし)の話聞いてますかね?

絶対聞いてないよね?ユリウス・・・。

 

 

 

 

 

「じゃあ私はそろそろ行かないといけないからキャサリン、カレンをよろしく頼むよ」

 

「ええ。ユリウス様おまかせを」

 

そして笑顔のままユリウスは去っていった。

ユリウスが新入生代表で挨拶するんだって。

そう思うと王子様も大変そうね・・・。

 

「やっぱりカレンってユリウス様に愛されてるわよね」

 

「いきなりどうしたのよ?」

 

「いや子供の頃からユリウス様ってばカレンに一筋じゃない?本当に羨ましいわ」

 

(わたくし)に一筋ってユリウスが?んなわけないでしょ。ユリウスのあの態度は(わたくし)をからかって楽しんでるだけにしか思えないんだけど?」

 

 

 

カレン・・・前々から鈍いとは思ってたけど、ここまで鈍いとユリウス様が可哀想だわ・・・。

もっと積極的にならないとこの子は気づきませんよユリウス様!

それにうかうかしてると他の狼さん達に奪われちゃいますよ?

今だってカレンのことを熱い眼差しで見ている男子達もいますのよ?

頑張って下さいねユリウス様。

私応援していますから♪

 

 

 

「ふぅ・・・前途多難ね・・・」

 

「キャサリンなにか言った?」

 

「いえなにも。そろそろ入学式始まるから私達も行きましょう」

 

「? ええ」

 

そして入学式が始まりユリウスの挨拶が始まった・・・。

 

「ユリウス・オーディンです。皆学園に入学おめでとう。私も皆と同じこの学園の生徒の一員だ。この学園にいる間は身分は関係なく皆仲良く共に学んで行こう。素敵な3年間を共に過ごしましょう。私からは以上です」と言い今日一最高のユリウススマイルで去って行った。

 

「きゃー!ユリウス様かっこいいですわーー♪♪」とまたもや女子達の悲鳴が聞こえた。

 

うん。確かにユリウスはかっこいいわね。

性格だけが難だけど・・・。

 

でも身分に関係なくって言ってたけど本当に大丈夫なのかしら?

貴族の中には平気で平民を見下してる人もいると言うし・・・。

(わたくし)は貴族より平民よりの考え方だから気にしないけど、少し不安かも・・・。



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ユリウスの側近と護衛騎士様達に出会いましたわ!

 

 

そしてユリウスは挨拶が終わると護衛騎士を引き連れてやって来た。

 

「カレンお待たせ」

 

「挨拶お疲れ様ですわユリウス」

 

「カレンに紹介するの忘れてたから紹介するよ。僕の側近と護衛騎士だ」

 

「カレン様殿下の側近をしております。カイン・スチュアートです。これから会う機会が多いと思いますので、よろしくお願いします」

 

「カイン様お初にお目にかかりますわね。カレン・アルベルトですわ。よろしくね」

 

ブルーの髪にオレンジの瞳のクール美形だわ。

 

 

「カレン久しぶりだね」

 

「シオンお久しぶりね。ふふっ相変わらず可愛いわ~♪」

 

シオンが、あまりに可愛すぎて思わず抱きついてしまいましたわ・・・。

 

この可愛いシオンはシオン・ホークス

赤髪にグリーンの瞳の可愛い子ちゃん。

 

 

「なっ!カレン離せってば」

 

「はいそこまでだ!シオンもカレンに抱きつくな!」

 

「ユリウス根本的に間違ってるって!カレンが抱きついて来てるんでしょ!」

 

そして私はユリウスにシオンから強制的に離された。

 

 

「・・・カレンも昔からシオンに甘すぎだ・・・」

 

「だってシオンったら、こんなに可愛いのよ?()でて、なにが悪いんですの?」

 

シオンに初めて会ったのは7歳の頃でユリウスが(わたくし)に友達を紹介するよって紹介されたのがシオンだった。

その時のシオンの可愛さときたら・・・。

天使が目の前に現れたのかと錯覚したくらいの可愛さだったわ・・・。

 

「カレンちゃんはじめまして。シオン・ホークスです。仲良くしてね」と天使スマイルで挨拶されて、あれは本当に危なかったですわ・・・。

あまりの可愛さに死ぬかと思いましたもの・・・。

 

 

 

「なにカレン・・・なんか変なこと考えてるよね?その目は絶対に・・・」

 

「シオン(わたくし)の弟になって下さらない?」

 

「はぁ?僕、長男だしアルベルト家に養子に行くとか絶対に無理だからね!」

 

「そうよね・・・シオンが長男じゃなければ実現したのに・・・すっごく残念ですわ・・・」

 

「長男じゃなくても実現しないからねカレン。怖いこと言わないの」

 

「仲良さそうに話してるところ悪いが、そろそろいいか?」ともう一人の護衛騎士が言った。

 

 

グリーンの髪に淡いブルーの瞳のクール美形ね。

しかも背が高い185cmは超えてそうね・・・。

 

 

それにしても、この世界って美形多いのよね・・・。

そう(わたくし)が前世で好んでプレイしていた乙女ゲームの攻略対象者みたいな・・・。

 

でもこの世界がその乙女ゲームなのかと聞かれたら、違うのよね・・・。

そもそもユリウスとかカレンとか出てくるゲームは知らないもの・・・。

もしあったとしたら怖いわね・・・。

 

 

 

「ああテオドアごめんね。どうぞ」

 

 

「カレン様私はテオドア・クラーク。ユリウス様の護衛騎士をしています。以後お見知りおきを・・・」

 

 

「テオドア様カレンですわ。こちらこそよろしくお願いしますわ」

 

「では教室に行こうか」

 

「ええ」

 

そして(わたくし)達は教室に向かった。

 

この学園のクラスは全部で3クラスあり身分や魔法の能力で入れるクラスが決まる。

 

 

 

Sクラスは王族から侯爵の身分で尚且つ魔法能力も高い者が入れる。

 

Aクラスは伯爵~平民まで。平民と言っても貴族と変わらない裕福な家の者で尚且つ魔法能力もそこそこないと入れない。

 

 

Bクラスは平民のみで、学費が払える家の者で尚且つ魔法能力もそこそこないと入れない。

 

当学園のクラス配分は以上である。

 



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不穏な予感がしますの・・・。

(わたくし)はSクラスに入ることになった・・・。

 

ユリウスは、この国の王子様なので自動的にSクラスに入ることに・・・。

剣の腕はいいみたい。

 

 

(わたくし)も剣習おうかしら?

自分の身を守れるくらいの剣なら、(わたくし)でもできそうですし・・・。

 

 

 

この世界に魔法使える人多いけど、そのほとんどは生活魔法を使える程度だ。

 

あとは特殊能力持ちの人ね・・・。この世界に少しは存在していると言う。

 

1つは王家。だからユリウスも生まれつきの特殊能力持ちなのだ。

 

ユリウスが持っている能力は自分の体を強化する強化魔法、瞬間移動とあとは空を飛ぶことができるらしい。

 

 

ユリウスがうらやましいわ・・・。

(わたくし)も瞬間移動と空を飛べる能力・・・あとはヒール(回復魔法)。けが人とか病気も治せる力、欲しかったわ・・・。

 

残念ながら(わたくし)は生活魔法くらいしか使えません。

 

 

かつてこの世界には魔物が存在していた・・・。

今から100年前の話だ・・・。

勇者様が魔物を倒して、この世界を救ってくれたと後世に伝えられてきた・・・。

 

 

ふと疑問に思う・・・。魔物って完全に倒すことができたのかしら?

 

もし今魔物が復活したら、この世界の人達はどうなるのかしら?

なぜか魔物の存在が気になって仕方ないのはなぜなのかしら?

 

 

 

でも平和なのが1番よね・・・。

 

 

 

ゾクッ!!

 

 

なに?

 

 

今なにかいた?

 

 

周りを見渡したけれどなにも変化はない・・・。

 

 

気のせいかしら?

 

 

でもなにか、とてつもないものが襲ってくるような・・・そんな予感がした・・・。

 

 

 

「カレン・・・」

 

 

「ん?」

 

 

「カレン大丈夫?顔色悪いよ?」

 

 

「うん・・・。今なにかの視線を感じたの・・・」

 

 

「視線・・・?誰もいないけど・・・」

 

 

「そうよね?気のせいかしら・・・?でもなにかが起こるような予感がして・・・ごめんなさい。変なこと言ってますわよね(わたくし)・・・」

 

 

「そんなことない・・・カレンのその嫌な予感が現実に起きないことを祈ろう・・・」

 

 

「ええ・・・どうか、いつまでも平和で幸せな日常を過ごせますように・・・」

 

 

 

 

けれど数日後に、このカレンの嫌な予感は現実になるのだった・・・。

 

 

 

 

 

早いもので学園に入学して2ヶ月が経ちました。

 

 

(わたくし)はと言うと

護身用に剣を習いたいとお父様お母様に必死にお願いして、すごく渋々(特にお父様)でしたが許可をもらい剣の授業を受けはじめて1ヶ月が経ちました。

 

少しずつ上達してきているみたいで一安心ですわ。

 

 

 

「今日も頑張ってるねカレン」

 

「ええ。ユリウスも、この学園で1番強いと聞きましたわよ」

 

「ああ。そうらしいね」

 

(わたくし)も、もっと強くなりたいですわ」

 

「カレンは私が守るから、そんなに強くならなくても大丈夫だよ」

 

(わたくし)ユリウスに守られてばかりの女になるのは嫌でしてよ!なるべく自分の身は自分で守れるように頑張りますわ」

 

「カレンを守るのは私の役なんだけどなぁ・・・。ふふっわかったよ。だけど本当に危険な時は必ず誰かに助けを呼ぶこと!カレンわかった?約束だからね」

 

 

ええ・・・でもそんなに危険なことってあるのかしら?

ユリウスってば心配性ですわね。

 

 

「ええ。ユリウス、その約束は守りますわ」

 

「安心したよ。なにが起こるかわからないからね」

 

「ユリウスは魔法の授業も受けてるのでしょう?」

 

「ああ。魔法を使える生徒は、1年生には私を入れて10人しかいないけどね」

 

「10人?やっぱり少ないですわね」

 

「ああ。だけど10人もいるのは、かなり久しぶりのことらしい」

 

「そうですのね。全校生徒だと何人ですの?」

 

「18人だそうだ。少ないだろう?」

 

「ええ。(わたくし)も魔法使いたかったですわ。かろうじて使えるのは生活魔法くらいですもの。残念ですわ。魔法の授業受けて見たかったわ」

 

「ふふっこの世界では魔法じたい使える人少ないからね。でもカレンと一緒に授業受けれたら、さぞかし楽しかっただろうね」

 

「ユリウスそうでしょう?残念でなりませんわ」

 

 

 

ゾクッ・・・。

 

 

なに?

 

前にも一度感じた視線を感じる・・・。

 

 

「カレンどうかした?」

 

「ユリウス、またあの視線ですわ・・・」

 

「どこから感じるかわかる?」

 

 

神経を研ぎ澄まして視線の先を探る・・・。

 

 

「ガーデンだわ」

 

「ガーデン?一緒に行こうカレン」

 

「ええ・・・」

 

 

そして、ちょうど学園の真ん中の位置にあるガーデンにユリウスと一緒に向かった・・・。



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〘不穏な予感の正体がわかりましたわ!〙〘わたくし突然 能力(ちから)が目覚めたみたいですわ〙

 

 

 

〘不穏な予感の正体がわかりましたわ〙

 

 

「ユリウスこの辺りですわ・・・」

 

「もしかして魔物なのか?」

 

 

 

「ええユリウス・・・どうやらそのようですわね・・・」

 

 

(わたくし)達の目の前に大きな魔物がいた・・・。

 

 

全身が黒く、その姿はまるで巨大な狼のようだった・・・。

 

今にも襲ってやるぞと言うような鋭い目付きで(わたくし)達を見ていた・・・。

 

 

「ちっ!カレン危ないから私の後ろにいるように!」

 

 

(わたくし)を守るようにユリウスは立っていた・・・。

 

 

「ユリウス!大丈夫ですの?ユリウス1人では危ないですわ・・・」

 

「大丈夫だと言いたいところだけど、剣を持っていないから武が悪すぎるな・・・。やはり剣を持ってくるべきだった。私の判断ミスだ。カレンは心配しなくていい。私が必ず守るから」と言いユリウスは強化魔法をかけた。

 

「ユリウス・・・」

 

「強化魔法で、どれだけ耐えられるか・・・」

 

 

その時

 

 

『助けてくれ・・・』

 

 

 

え?

 

 

今声が聞こえたわ・・・。

 

 

 

『お願いだ助けてくれ・・・』

 

 

 

この声は・・・もしかして魔物なの?

 

 

(わたくし)は心の中で、目の前の魔物に話しかけた。

 

 

「あなたなの?」

 

『!!!我の声が聞こえるのか娘よ・・・我の名はジャガードだ。そなたの名は?』

 

「ええ、よく聞こえるわ。ジャガードね。(わたくし)はカレンよ」

 

『頼むカレンよ。我を助けて欲しいのだ』

 

 

 

助けを求めてるわ・・・。

それに苦しそう・・・。

ジャガードを助けてあげたい・・・。

 

 

 

「ユリウス・・・待って」

 

「カレンどうした?」

 

「ジャガードが助けてって言ってるの・・・」

 

「ジャガード?もしかして魔物のことか?」

 

「ええ。(わたくし)達に助けを求めてるの・・・。ジャガードと話をさせて?ユリウス」

 

 

「わかった」

 

 

もしかしたら(わたくし)と手を繋いだらユリウスもジャガードの声聞こえるかもしれないわね・・・試してみよう・・・。

 

 

「ユリウス(わたくし)の手を取って」

 

 

「急にどうしたんだ?カレン」そう言いつつユリウスは(わたくし)の手を取った。

 

「これでユリウスもジャガードの声が聞こえるかも知れないと思ったの。さぁジャガードなにか喋って」

 

『聞こえるかユリウス』

 

「・・・聞こえたよカレン。ジャガードはじめましてユリウスだ。君の話を聞くよ」

 

 

 

よかった・・・。私の勘は当たっていた・・・。

 

 

 

 

《b》〘わたくし突然 能力(ちから)が目覚めたみたいですわ〙《b》

 

 

「ジャガードあなたは魔物なの?」

 

『いや・・・我は魔物ではない。狼族なのだ』

 

「狼族?狼族って100年前の魔物の戦いの時に滅びたと私は聞いたが・・・」

 

『正確には違うな・・・。滅ぶ一歩手前で我は助かったのだ』

 

「もしかしてジャガードだけ助かったの?」

 

『ああ・・・なぜか我だけが生き残った・・・』

 

「で、今なぜジャガードはこのような状態になっているのかしら?」

 

『誰かに呪いをかけられたらしい・・・それでこの有り様だ・・・』

 

「呪い?誰にかけられたかわかるの?」

 

『いや・・・わからん』

 

「呪いか・・・厄介だな。呪いをかけた奴はジャガードのことを魔物に仕立て上げようとしたんだろう・・・」

 

「仕立て上げようとしたって・・・ジャガードなにも悪いことしてないじゃない!なのになぜ・・・?」

 

 

許せないわ・・・ジャガードに呪いをかけてその上魔物に仕立て上げようなんて!!!

 

 

(わたくし)にジャガードを治せる力があればいいのに・・・。

 

お願いよ。ジャガードを助けてあげて・・・。

 

そう祈るように願った・・・。

 

 

 

 

パアアアと強い光がジャガードに降り注いだ・・・。

 

 

なにかしら?

でも・・・すごく綺麗な光だわ・・・。

 

 

そして光が消えた先に見えたのは・・・小さくて可愛い狼だった・・・。

 

 

え?可愛い狼さんだわ・・・。

ぬいぐるみみたいに可愛い♪

でもジャガードはどこに行ったのかしら?

 

・・・もしかして目の前にいる可愛い狼さんがジャガードなの?

ってことは・・・呪いが解けたんじゃ?

 

 

 

「カレン・・・そんな力あったんだね・・・すごいよカレン」

 

 

ん?(わたくし)なにもしていませんわよ?

 

 

「ユリウスなにを仰っているの?」

 

「カレン気づいてないの?カレンが強く光ったと思ったらジャガードにその光が降ったんだ・・・そしたらジャガードの呪いが解けたんだよ。どうやったんだ?カレン」

 

 

え?(わたくし)がジャガードの呪いを解いたですって?

信じられませんわ・・・。

 

 

「どうやったと聞かれましても、なにもとしか言いようがありませんわ・・・。あっでもジャガードを助けてあげたいと祈るように願いましたけど・・・まさかそれで力が目覚めたのかしら?」

 

「カレンの強い思いがジャガードを救ったんだ・・・きっと・・・」

 

 



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〘イケメン狼さんに求婚されましたわ!〙〘わたくし魔物討伐隊に入りますわ!〙

 

 

 

〘イケメン狼さんに求婚されましたわ!〙

 

 

『カレン我を助けてくれてありがとう感謝する。一生我の傍にいてくれ。我の花嫁(カレン)よ・・・』そう言ってジャガードは(わたくし)の唇にキスをした。

 

 

ん?なぜ(わたくし)は可愛い狼・・・じゃなかった、ジャガードにキスされてるのかしら?

 

 

その瞬間(わたくし)の目の前で狼耳の美形さんが微笑んでいました・・・。

 

 

 

金髪(長髪)で切れ長のセクシーな金色の瞳に口元にホクロがある美形さんです。

身長は190cmに近いんではないかと思うほどに高い・・・。

 

 

「まさかとは思いますけど、あなたジャガードなのかしら?」

 

『うむ。我はジャガードだが?どうかしたかカレン』

 

 

どうかしたか?ではありませんわ!!

ジャガード擬人化できるのね・・・。

驚きましたわ・・・。

それにしても美形すぎでしてよジャガード・・・。

(わたくし)完全に負けてますわ・・・。

 

 

『契約成立だ。これでカレンは我の花嫁になった』

 

 

はい?(わたくし)がジャガードの花嫁ですって?

 

 

「ジャガード・・・どう言うことですの?」

 

 

『先程しただろう?契約の証のキスを』

 

 

・・・それって(わたくし)の許可なしでやりましたわよね?

そんなの無効ですわ!!

 

 

「ちょっと待て!カレンはわたしと結婚するのが決まっているから、それは無理だな」

 

 

ユリウス・・・(わたくし)達まだ、ただの婚約者ですわよ?

結婚なんてしないですし・・・。

勝手に決めないでほしいわ・・・。

 

 

「ユリウス結婚じゃなくて婚約者ですわよ。結婚なんてまだ先だから分からないですわ・・・」

 

 

『ふっなら我にもまだチャンスがあると言うもの。実に楽しみだ・・・』

そう言って極上の笑顔で言った。

 

 

「なっ!カレンは絶対に渡さないからね!!」

 

 

誰かこの2人(でいいのかしら?)を止めて下さい・・・。

 

 

ジャガードの一件は無事に終わったけれど、その後も次々と魔物が現れいくつもの街を襲っていたのだった・・・。

 

 

 

〘わたくし魔物討伐隊に入りますわ!〙

 

 

「国王様が(わたくし)に会いたいと仰っているの?」

 

「ああ。父上は、この前のジャガードの呪いを解いた件でカレンと話しがしたいそうだ。だからカレン一週間後に王宮に来てくれ」

 

「ええ。わかりましたわ」

 

 

国王様(わたくし)になにを聞きたいのかしら?

あの時の(わたくし)が使った能力(ちから)は、あの時だけのもののはず・・・。

 

だって今まで(わたくし)は生活魔法しか使えなかった訳ですし。

いきなり使えるようになるなんて、おかしいですもの・・・。

 

もしあの能力(ちから)(わたくし)に、また使えるのなら魔物討伐隊に加わり協力したいですわ。

 

100年振りに魔物が頻繁に現れるようになり魔物討伐隊が結成された。

 

魔法が使える者や剣の腕が立つ者を中心に約50人いる。

魔物の数に対して討伐隊の人数は、まだまだ少なく苦戦していると聞いた。

 

 

でも(わたくし)が討伐隊に入ると言ったらユリウスは猛反対するわよね。確実に・・・。

 

 

 

そして時は過ぎ一週間後・・・。

 

 

「カレンよく来てくれた」

 

「国王様お久しぶりでございます」

 

「早速だがジャガードの件詳しく教えてくれないか?」

 

 

そして(わたくし)は国王様にあの日のことを伝えた。

 

 

「うむ・・・そうか。状況は理解した。カレンには魔物の呪いを解いた訳ではなく、魔物を浄化する能力(ちから)を持っているのやもしれんな」

 

 

「浄化ですか?」

 

「ああそうだカレン。それを確かめるためにも、魔物討伐隊に入り魔物と戦ってはくれないだろうか?」

 

「父上。私は反対です。魔物討伐隊にカレンを入れるなんて!危険すぎます」

 

「ユリウス・・・。そんなに心配ならばお前(ユリウス)もカレンと共に行くといい」

 

「っ!!わかりました父上、私もカレンと共に討伐隊に入ります」

 

「ああお前(ユリウス)にとってもいい経験になるだろう」

 

「国王様(わたくし)でよければ喜んで討伐隊に入りますわ。そして(わたくし)に魔物を浄化できる能力(ちから)があるのならば、こんなに嬉しいことはありません」

 

「カレンよろしく頼む」

 

「ええ。頑張ります国王様」

 

「父上、私がいる限り魔物であり何でありカレンには指1本触れさせませんから安心して下さい」

 

 

なぜこの王子様はこんなに自信満々なのかしらね?

 

 

「ユリウスお前はなんか履き違えてる気がするが、2人とも頑張ってくれ」

 

「はい国王様」

 

「はい父上」

 

 

そして(わたくし)とユリウスは魔物討伐隊に入ることとなった・・・。

 

 



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わたくし魔物討伐隊に入りますわ!

「陛下が(わたくし)に会いたいと仰っているの?」

 

「ああ。父上は、この前のジャガードの呪いを解いた件でカレンと話しがしたいそうだ。だからカレン一週間後に王宮に来てくれ」

 

「ええ。わかりましたわ」

 

 

陛下は(わたくし)になにを聞きたいのかしら?

あの時の(わたくし)が使った能力(ちから)は、あの時だけのもののはず・・・。

 

だって今まで(わたくし)は生活魔法しか使えなかった訳ですし。

いきなり使えるようになるなんて、おかしいですもの・・・。

 

もしあの能力(ちから)(わたくし)に、また使えるのなら魔物討伐隊に加わり協力したいですわ。

 

100年振りに魔物が頻繁に現れるようになり魔物討伐隊が結成された。

 

魔法が使える者や剣の腕が立つ者を中心に約50人いる。

魔物の数に対して討伐隊の人数は、まだまだ少なく苦戦していると聞いた。

 

 

でも(わたくし)が討伐隊に入ると言ったらユリウスは猛反対するわよね。確実に・・・。

 

 

 

そして時は過ぎ一週間後・・・。

 

 

「カレンよく来てくれた」

 

「陛下お久しぶりでございます」

 

「早速だがジャガードの件詳しく教えてくれないか?」

 

 

そして(わたくし)は陛下にあの日のことを伝えた。

 

 

「うむ・・・そうか。状況は理解した。カレンには魔物の呪いを解いた訳ではなく、魔物を浄化する能力(ちから)を持っているのやもしれんな」

 

 

「浄化ですか?」

 

「ああそうだカレン。それを確かめるためにも、魔物討伐隊に入り魔物と戦ってはくれないだろうか?」

 

「父上。私は反対です。魔物討伐隊にカレンを入れるなんて!危険すぎます」

 

「ユリウス・・・。そんなに心配ならばお前(ユリウス)もカレンと共に行くといい」

 

「っ!!わかりました父上、私もカレンと共に討伐隊に入ります」

 

「ああお前(ユリウス)にとってもいい経験になるだろう」

 

「陛下(わたくし)でよければ喜んで討伐隊に入りますわ。そして(わたくし)に魔物を浄化できる能力(ちから)があるのならば、こんなに嬉しいことはありません」

 

「カレンよろしく頼む」

 

「ええ。頑張ります陛下」

 

「父上、私がいる限り魔物であり何でありカレンには指1本触れさせませんから安心して下さい」

 

 

なぜこの王子様はこんなに自信満々なのかしらね?

 

 

「ユリウスお前はなんか履き違えてる気がするが、2人とも頑張ってくれ」

 

「はい国王様」

 

「はい父上」

 

 

そして(わたくし)とユリウスは魔物討伐隊に入ることとなった・・・。

 



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