ロックマンカイザー ~3つの心が重なりし時、ロックマンの皇帝が目覚める。~ (ローグディード)
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設定(マジンガー要素及びオリジナル要素)※ネタバレ注意!

今回は、衝撃!KZ編におけるオリジナル要素とマジンガー要素について設定を書いておきます。

よければ見て下さい。m(_ _)m


・ロックマンカイザー

 世界が終焉の刻を迎えるときに目覚めるとされているロックマン。

 文字通りロックマンの皇帝でありその強さは未知数とされる。

 元ネタは元祖魔神皇帝こと『マジンカイザー』であり、マジンカイザーの技は一通り(スパロボ版、OVA版のどちらの技も)使用可能である。

 登場後、更なる技について記載予定。

 

 

・ロックマン:モデルKZ

 『衝撃!KZ編 プロローグ』から登場したロックマン。

 見た目はメットがない装甲が全身黒の《ロックマンゼロシリーズ》におけるゼロの姿そのもの

 この時点で他のロックマンの力を上回るパワーを出せる。

 

 ・Zセイバー

  モデルKZの可変携行武器。

  雑魚イレギュラー程度なら一撃で倒せるぐらいの切れ味をもつが、かの光る十の武具の1つ『ゼットセイバー』のようなチャージ技・ラーニング技は使えない。(3段切りは可能)

 ガンモードへの切り替えも可能(これはチャージショットを撃てる)。いわゆる《ゼロシリーズ》における『バスターショット』的扱いだが、出番は少なくなる予定(だってマジンガー技メインだしw)

 ・時間停止 及び 超高速移動

  初変身時に披露した技。

  時間停止はこのカイザーメタル自身のサポート機能であり、今回以降使われる事はない

  …とモデルKZが言っていた。

  超高速移動については初変身時の余剰エネルギーを肉体の高速機動に使用して出来たことである。この技も今後使われる事はない。(というか使ったら無敵すぎて今後の展開的に面白くない。)

 ゼータが記憶を取り戻すと共に『Z』らしい技が使える様になっていく。

 ・Z技(マジンガーZの武装が元ネタ)

  ◇ロケットパンチ(第2話から登場)

   『ロケットパンチ』の掛け声と共に前腕部をロケット噴射で勢い良くとばす技。Zセイバーでは壊せない床や壁を破壊可能。

  ◇光子力ビーム(第4話から登場)

   『光子力ビーム』の掛け声と共に両目から光子力エネルギー光線を発射する技。単発威力はロケットパンチより少し劣るものの、連続発射可能な上、貫通力があるため、応用として発射角度を発射中に変えることで、ロケットパンチで壊せない特殊な壁を壊すことが出来る。(というより熔断する。)

   なお、エネルギーを高め、感情を高めて放つと《真マジンガー》に登場した《マジンガーZ》の《光子力ビーム》のように《巨大光線》になる。

  ◇ジェットスクランダー(第5話から登場)

   『ジェットスクランダー』の掛け声と共に大空から現れる《紅の翼》。『スクランダークロス』の掛け声と共にゼータと合体。エネルギーが続く限り飛行可能。(5秒に1エネルギー消費)なお、スクランダーには隠された能力もあるみたいだが…?

   ○スクランダー・カッター(第6話で使用)

    ジェットスクランダーの翼で相手を切り裂く技。その切れ味は今のところZセイバー並である。

  ◇ミサイルパンチ(第6話から登場)

   『ミサイルパンチ(あるいはミサイル発射)』の掛け声と共に腹部からミサイルを発射する技。その威力は凄まじく、《ロケットパンチ》や《光子力ビーム》で破壊できない壁や床を破壊可能なほどである。ただし、これで壊れない壁もある。エネルギー消費は《1》である。

 

 …というか、今後出る《Z技》のエネルギー消費は《3つを除いて》全てエネルギー消費量は《今のところ1》である。

  ◇冷凍ビーム(第7話から登場)

   『冷凍ビーム』の掛け声と共に(モデルKZ時は)Zセイバーのガンモードから放つ-60℃の冷凍光線。水面に向かって放ったら全て凍る。防御が硬い《メットール》のような敵に有効。消費エネルギーは《1》。

  ◇アイアンカッター(第8話で解放。本格使用は第9話から)

   『アイアンカッター』の掛け声と共に両前腕部に展開する鋼鉄の刃。そのまま切りつけるもよし、ロケットパンチでとばすもよしの便利な技。切れ味は記憶を取り戻す毎に上がる(Zセイバーやスクランダーと同じ)。

 なお、この技は消費エネルギー《0》。

  ◇マジンパワー(第9.5話で解放。第10話から使用)

   『マジンパワー』の掛け声と共に己自信のパワーを瞬間的に上昇させる技。敵をぶんまわしたり、拘束を引きちぎったり、重いものを持ち上げたりするのに使う。消費エネルギーは《5》である。

    ○大雪山おろし

     …ゼータがその場のノリで生み出した技。この技を使ったとき、ゼータの頭の中に《キャタピラがついたロボットが敵ロボットをぶん投げてる》映像が浮かんだとか…?

  ◇ルストハリケーン(第10話で初使用)

   『ルストハリケーン』の掛け声と共に口から強酸を含んだ強風を吐き出す技。大気圏との摩擦熱でさえ燃え尽きなかった《モデルV》さえも、この技で完全に腐食させ、文字通り消し飛ばした。消費エネルギーは《2》

  ◇ブレストファイヤー(第11話で初使用)

   『ブレストファイヤー』の掛け声と共に胸部にに放熱板を展開し(モデルKZの時)、超強力熱線を発射するゼータとモデルKZの最強の技。消費エネルギーも一番多く《9》である。   …少なくね?

  ◇サザンクロスナイフ

   『サザンクロスナイフ』の掛け声と共に《ジェットスクランダー》から大量に放つ《手裏剣》。エネルギー消費は《0》

  ◇ドリルミサイル

   『ドリルミサイル』の掛け声と共に腕から放つ(ロケットパンチ未発射時はドリルミサイル発射口が展開する)貫通力に優れたミサイルを連発する。エネルギー消費は《0》

  ◇魔神パワー

   …最後のZ技。

   …これを使うことで、《最終にして原初の魔神》の力を解放する。

 

 

 

…ところで、ロックマンシリーズと言えば、専用武器はエネルギー消費が付き物だが、Z技のエネルギー初期値はまさかの『99』である。(最大値は明確には決めてない。というか無い。)しかも、『ロケットパンチ』と『光子力ビーム』に関しては必要エネルギー量は何と『0』(!?)である。ぶっ壊れだ。

 

…『衝撃!KZ編』《最終話》時のエネルギー最大値《99999999(!?)》

 

・ゼータ

 本作の主人公の1人、いわゆる記憶喪失であり自分に関係する全ての事柄について忘れている。

 『衝撃!KZ編』における彼の目的はその失われた記憶を取り戻し、自分達の平和を乱した黒幕を倒すことである。

 クールな性格を気取っているが、実はかなり熱い性格なヤツで、取り乱すとすぐに素の熱血漢の部分が出てしまう。

 

 なお、イメージCVは『置鮎龍太郎』である。

 

 …第10話で判明するが、彼の正体は《ロックマンXシリーズ》及び《ロックマンゼロシリーズ》に登場したあの《ゼロ》である。

 …彼の記憶が失われた理由は、ゼータが全ての記憶を取り戻した時に明らかになる。

 …彼の製作者である《Dr.ワイリー》が、『ゼロにはもう、戦いを忘れ、大切な人と平和に生きて欲しい』という願いから失われていた。

 その記憶は全て《モデルKZ》にバックアップとして残していた。

 

 

・シロア

 『衝撃!KZ編』から登場した

 ゼータのヒロインであり、彼が変身した瞬間を間近で見てしまい、そこから様々な事象に巻き込まれてゆく。

 

 彼女もまた、ゼータと同じように記憶喪失で、自らに関係する事柄を忘れている。

 

 基本的に彼女の役割はゼータのサポートであり、実際に前線に出ることはない。

 

 プレリーと初対面の時に彼女の頭を撫でようとしており、彼女自身何でそうしようと思ったのかは分からないらしい。

 

 彼女のイメージCVは『田中理恵』である。

 

 …大方の人は分かっていたとは思うが、彼女の正体は《ロックマンゼロシリーズ》に登場した《シエル》である。

 彼女は《自ら》体を《機械化》している。

 …機械の体のベースが《ゼロ》をモデルにしたものだった為、彼女もエネルギーが尽きかけたタイミングで《Dr.ワイリー》に回収され、記憶を消された。

 …一応彼女の記憶も《モデルKZ》にバックアップとして入っているが、彼女の記憶を完全に戻すには、とびきりの衝撃を与えなければならない

 

 …それこそ《帰りを待ち続けている、大切な人が当時の姿のままで(・・・・・・・・)現れる》というぐらいの衝撃を…!

 

 

 

・ゼロ(ロックマンゼロ)

 伝説の英雄『紅き破壊神』とも呼ばれる存在。

 バイル事変後、行方不明となっており、この作品ではかの『ロックマンX』に次ぐ英雄的存在とまで言われている。

 

 彼の肉体はコピーボディと言われていた……

 

 …だが、その情報は《Dr.ワイリー》が流した《ドクターバイル》を油断させる為の《嘘の情報》である。

 

 …実際には、このゼロのボディこそが、彼の《オリジナルボディ》である。

 …バイルが《オリジナル・ゼロ》と呼んでいたのは、《かつて、ゼロがオメガを抑えながら使っていた》ボディの事である。

 

 …詳しくは本編を見て欲しい。

 

 …もちろん彼のイメージCVも『置鮎龍太郎』である。

 

 

 ※因みに彼のイメージCVが何故この人なのかというと、とあるゲームで『ロックマンゼロの《ゼロ》』の声をこの人が演じたのを見て、なんか良いなと思ったから。

 

 ◇ロックマンゼロ:魔神【Z】フォーム

 元ネタは《マジンガーZ》姿は身体は『マジンガーZ/INFINITY』に登場したマジンガーZの身体、顔は変わらず、頭部が変化(ゼロの特徴の長髪が消え、パイルダーが入るあの頭部になる)

 モデルKZの力を解放した姿であり、この姿になった時点で《ゼットバスター》と《ゼットセイバー》が解放された。(この2つの武器は今後、どの形態でも使用可能)

 それ以外の恩恵もあり、Z技のエネルギー消費が《全て0》になっている!

 …書くまでもないが、冷凍ビームは両耳部のツノから発射されるようになる。

 …あとブレストファイヤーを放つ放熱板も常に展開されている。

 

 究極技が2つあり、それぞれ《ゼットバスター》《ゼットセイバー》に対応している。

 

 ◆《ゼットセイバー》究極技:【幻夢零】

  エネルギーを極限までチャージして放つ《ゼットセイバー》の《最強技》。魔神【Z】フォームでは《大ダメージ》を与えるだけだが…?

 

 ◆《ゼットバスター》究極技:【極・滅閃裂光覇】

  エネルギーを極限までチャージして、《アースクラッシュ》《滅閃光》《真・滅閃光》《裂光覇》を同時に放つ《ゼットバスター》の《最強技》。初回使用時は巨大化していた為、《アースクラッシュ》は使用していない。

 

 

 

 

 …そして、この形態でのみ、《魔神パワー》を使用可能。

 

 …そして、《魔神化》した姿が…

 

 

 

 

   な ん だ と 思 う ?

 

 ◇ロックマンゼロ:魔神【ZERO】フォーム

  《最終にして原初の魔神》の力と意思を宿した、《ゼータ達の最終形態》。この姿になったが最後、彼等に敵対したものは文字通り《敗北が決定する》。

  その理由は、下記に記す《魔神パワー》によるものである。

 

  ◆魔神パワーの詳細

   ●第1の力:《自己再生》

    受けたダメージを瞬時に回復。失ったエネルギーも回復する。

   ●第2の力:《吸収》

    あらゆるエネルギーや武器を取り込む

    …ゼータはやらないが、《敵そのものを喰らい、取り込む》ことも可能。

   ●第3の力:《強化》

    …言ってしまえば、《マジンパワー》の超強化版。

   ●第4の力:《高次予測》

    並行世界すら観測してしまうほどの《未来予知》に等しい《予測》を行う。この力で、《第6の力》を強化している。

   ●第5の力:《変態》

    物理法則を無視した形状変化を可能とする力

    …『衝撃!KZ編』《最終話》にて、この力を用いて、《マジンガーZ》へと変身している。

   ●第6の力:《因果律兵器》

    可能性が1%でもあれば、それを現実に《無条件で具現化》できる。…実際には、0%でも《並行世界で達成出来れば》それを具現化できてしまう。

   ●第7の力:《魔神化》

    魔神【ZERO】の力と意思を呼び覚ます。

 

 …つまり、Z技《魔神パワー》は、この7つの魔神パワーを《一気に》解放する。

 

 …そして、全てのZ技の《破壊力》がヤバい事になる。

 

 …詳しくは、《スーパーロボット大戦V》の《マジンガーZERO》の武装を見れば分かると思う。(本編の《魔神【ZERO】》の技も、それを参考にした。)

 

 …なお、ちゃっかり《究極技》も《即死攻撃》になっている。(幻夢零は【ロックマンX5の覚醒ゼロ】のように連発可能)

 

 …実はこの形態でのみ、《ZERO技》なるものが《2つ》使用可能になる。

 

 ◇ZERO技

 

  ◆《ファイナルブレストノヴァ》

   魔神【ZERO】の力の全てを解き放ち、因果率空間を展開する(これを展開しないと、世界が滅ぶ)。展開後、相手を掴み、そのまま因果率空間を引きずり回し、範囲を狭め、威力を絶大にした《ブレストファイヤー》で相手の下半身を消し飛ばす。…残った上半身も、《ルストハリケーン》で跡形もなく消し飛ばす技。…ハッキリ言って、この技を発動されたが最後、敵対した相手は《存在すら》消し飛ばされる。

 

  ◆《ダイナミックファイヤー》(本編ではまだ未登場技)

   背中に浮遊している『ZEROスクランダー』を変形させ、超巨大な放熱板(マジンガーZのブレストファイヤーの放熱板の形をしている)にして、そこからブレストファイヤーを放つ技。

   この技を使われたが最後、敵対相手は《一人も…いや、欠片すら残らず》消し飛ぶ。(何せ、もはや何万℃かすら不明…ていうか計測不可能な温度な為。)

   …勿論、この技も因果率空間を展開して敵対相手を逃がさないようにして放つ(展開しないと太陽系が消し飛ぶ)

 

 

 

・カイザーメタル

 とある遺跡で見つかったライブメタルの一種だが、彼等は自分達の事を『我等はカイザーメタルだ』と発言した。

 とある存在が彼等の記憶を封印しようとしたが全く効果が無かった

 3つ存在しており、それぞれ、モデルKZ・モデルKG・モデルKDである

 

・モデルKZ

 ゼータの前に現れたカイザーメタル。

 初登場は『衝撃!KZ編』の第1話からの予定。

 その強さはとんでもないレベルであるが、初変身時以外では変身中にゼータと話すことはない…予定だった。

 ゼータの記憶のバックアップもしていたらしく。ライブメタルのデータを得る度にメモリデータがアンロックされ、その力も更に増していく。

 一人称が『我』二人称が『貴殿』その場にいない第三者に対しては『○○殿』敵対する存在に対しては『貴様』or呼び捨て

 性格は少し取っつきにくいやつ…かと思いきやどことなくお茶目な所もあり、正義感も強い。

 

 彼のイメージCVは『石丸博也』である。

 

 実は、上記の口調は作ったもので本来の彼の性格は『兜 甲児』のような快活な感じである!(『衝撃!KZ編』《最終話》以降の姿も、基本は『兜甲児』としての姿でいることが多い(イメージとしてはOVA版マジンカイザーの兜甲児の姿))

 …因みに彼のイメージCVは『赤羽根健治』氏(真マジンガー版の兜甲児の声)でも、『森久保祥太郎』氏(マジンガーZ/INFINITY版の兜甲児の声)でも、この3人の中から好きな声を脳内再生してください。

 

・魔神【ZERO】(マジンガーZERO)

 《最終にして原初の魔神》として存在する《終焉の魔神》。

 一人称が《我》、二人称が《貴様》、第三者に対しては呼び捨てである。

 性格は《真マジンガーZERO》を経験して《スーパーロボット大戦V》にも登場した《マジンガーZERO》をモチーフにしている…というかご本人(…そのつもりで作者は書いています)。

 

 ゼータ達ですら知らない彼等主人公達の秘密を知っているようだが…?

 

 ゼータが《魔神【ZERO】フォーム》に変身後、モデルKZの《もう一つの人格》として存在することになった。

 …一応後に分離させる予定。

 …なお、彼のイメージCVは『石丸 博也』氏である。

 …彼のイメージCVは、この人固定でお願いします。

 




ざっくりとした内容になってますが、今後どんどん追記して行きます。

それでは、本編も楽しんで下さい。


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衝撃!KZ編
プロローグ


『衝撃!KZ編』のプロローグです。

タイトルの《ロックマンカイザー》は、出るのがかなり先になります。

それでは、どうぞ。(^^)/


 この辺りは、平和だ。

 

 今俺が生きて生活しているこの場所では、市街地で騒がれている『イレギュラー』とやらもいない。

 

 仕事をして、金を貰い、日々を過ごしていく。

 

 家に帰れば、待っている人がいる。

 

 社会の歯車のような生活を過ごしつつも、その平和を噛みしめ、この生活がずっと続くのだと思った。

 

 

 そう、思っていた。

 

 

 

 今日、この日、この時までは。

 

 

 

「おーい、今帰ったぞー!!」

 

「あっ、お帰りなさい《ゼータ》!」

 

 そういえば自己紹介を忘れていた。

 

 俺の名前はゼータ。

 

 一応レプリロイドだ。ただ他の奴とは違って額のところに赤い三角の模様はない。

 どうやら俺とこいつは遥か昔に造られたらしく、寿命も設定されていないらしい。

 らしい、というのは俺達にはその昔の記憶がないからだ。

 

 「ちょっと、どうしたの? 何か考えてたみたいだけど、大丈夫?」

 

 「ん? …あぁ、ちょっと少し疲れたみたいでな。まぁ心配はしなくて大丈夫だ、《シロア》」

 

 こいつの名前はシロア。

 俺と同じ場所で見つかったレプリロイドの女性だ。

 こいつも俺と同じで額に三角の模様はない。

 

 俺達はとある遺跡の中で見つかり、起動しても記憶もなく、寿命を設定することも出来なかったらしい。

 そんな俺達は日々をゆったりと暮らしていた。

 

 「無茶しちゃダメよ。貴方が仕事を頑張ってくれるのは分かってるけど…」

 「心配しすぎだっての。働かなきゃ、生活も難しいんだからな。まぁ、自分の限界は分かってるつもりだ。だから大丈夫だ。」

 

 と、こんな感じの毎日を過ごしている。

 

 こんな日々が続くと思っていた

 

 『緊急事態発生!! 緊急事態発生!! イレギュラーが現れました! 速やかに避難してください』

 

 …今日までは。

 

<ゼータside out>

 

<ガーディアンside>

 

 「市街地XX番地でイレギュラー発生!? あそこはいままでイレギュラーが襲撃しなかったところだぞ!!」

 「何か彼処に目的のモノでもあるのですか!? 異常過ぎる量です!!」

 「…これは一体どういうこと?何で彼処に?」

 

 あまりにも突然過ぎるイレギュラーの襲撃事件、しかも襲ったところはなんと…

 

 「…何で私達ガーディアンが集中している所に?」

 

 そう、ガーディアンの司令官の《プレリー》が言うように、その襲撃場所は彼らの集中警備場所であり、24時間365日常に警備が厳しく、イレギュラーが近づこうものなら即処分されるような所である。だからイレギュラーが襲撃することがなかったのだ。

 

 だが、イレギュラーは集中してそこに向かっていく。まるで何かに導かれるように…。

 

 「プレリー!このままじゃすぐにあの場所がイレギュラーだらけになっちゃうよ!!」

 「俺達を行かせてくれ! じゃないと皆が…!!」

 

 そうプレリーに発言する彼等は《ヴァン》と《エール》であり、ガーディアンの主戦力で、ライブメタル《モデルX》の適合者で、《ロックマン:モデルX》へと変身(ロックオン)して、多くを救ってきた。

 今回も彼等は事件の解決に向かおうとするが…

 

 「ダメ、これだけ大量だと向こうに転送したときを狙われてしまうわ。」

 「そんな!?」

 「じゃあ私達はどうすれば!?」

 「直接ガーディアンベースで向こうへ向かうわ。それならあいつらに狙われることもないはず。」

 「なら早く向かおう!!」

 「こうしてる間にも、皆が…!!」

 「もう向かってるわ! 2人も準備して!!」

 「「了解!!!!」」

 

 ガーディアンベースで現場へ向かっているそのとき!!

 

 「現場に未知のライブメタル反応!?」

 「な…何だこのエネルギー!? 強すぎる!!?」

 「イレギュラー反応が…次々に消えていきます!!」

 「「「えっ!!?」」」

 

 突然謎の反応が現れたと思いきや、イレギュラーが次々と倒されていると言うのだ。

 

 「一体…何が起こっているの…? と…とにかく急いで!!」

 「「りょ…了解」」

 

 そして、ガーディアンベースが着いたとき…

 

 「ウソ…」

 「あんなにいたイレギュラー達が…」

 「全員…倒されてる…。しかも全部急所を一撃で…。」

 

 全て終わっていた。そのイレギュラー達の屍の中に一人立っていた。

 

 「アイツが…」

 「これだけのイレギュラーを…?」

 

 そうヴァンとエールが驚くなか、プレリーは…

 

 「えっ…そんな…貴方は…!?」

 

 別の事に驚いていた、何故ならその人物は…

 

 「………《ゼロ》!?」

 

 …[メットが着いていない]、[黒い装甲に身を包んでいる]という点以外では、かつての[バイル事変]で[ラグナロク]と運命を共にしたはずのあの《ゼロ》そっくりだったからである。

 

side out

 

???side

 

 「…いよいよ、世界をリセットする準備が整う。」

 

 「…『3つの大いなる力の持ち主の心が1つになる時、神を超え、悪魔を滅ぼす魔神皇帝が目覚める』か…。」

 

 「ならばその力を我が物とし、この世界を造り直そう。」

 

 「その時は近い…。」

 

 「《ロックマンカイザー》の目覚めは。」

 

続く




というわけで、短いですがプロローグでした。

果たして、ゼータ達になにが起こったのか?

そして、謎の《ロックマン》の正体は…?

次回、第1話『ライブブレイク』

お楽しみに!


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第1話 『ライブブレイク』

いよいよ本編の第1話です。

では、はじまります。m(_ _)m


ゼータside

 

 悪い夢だと思いたかった。

 

 「うわあぁ~…」「やめろ、やめてくれぇ~…」「助けて、お願い助け……」

 

 これが現実だと信じたくなかった。

 

 「ゼータ!!早く逃げよう!!!急がないと……」

 

 シロアの声を聞いて、これが現実であるとやっと受け止め、逃げようとするも、既に俺達を取り囲む様にイレギュラー達がいた。

 

 「そんな……!?」

 

 …もうダメだ。…このままなら俺達は多分…いや絶対に…!

 

 『殺されるだろうな、確実に』

 

 誰かの声が聞こえた。

 それと同時に周りの全てが、いや、俺を含めた全ての時間が…!?

 

 『あぁ、我が時を止めた。このままでは貴殿を含む多くのものが死ぬことになるからな。』

 『……お前は一体誰だ?何処にいる!?』

 『貴殿の目の前だ』

 

 そこには、宙に浮かぶ不思議な金属があった。

 

 『…お前は一体!?』

 『我が名は《カイザーメタル》: 《モデルKZ》だ。』

 『一体何が目的だ!?』

 

 余りにも奇妙すぎる光景に俺は混乱していたが

 

 『少し落ち着け、そんな状態では彼女を救えぬぞ。』

 『彼女…!? そうだ!シロア!!』

 

 俺はシロアの方を向くと、そこには《今にも彼女を襲おうとしているイレギュラー》の姿があった…!

 

 『危なかったな。我が後1秒でも遅れていれば彼女は助からなかったぞ。』

 『…お前が助けてくれたのか?』

 『貴殿の守りたいものは、我にとっても守りたいものだ』

 『…何をするつもりだ?』

 『我を使い、《変身》せよ。さすれば彼女は助かる。』

 『《変身》!? どうすりゃいいんだよそんなの!!?』

 『まず我を手にしろ、そうすればあとは貴殿が知っているはずだ。貴殿のみ動くようにした。急げ、時間はないぞ。』

 

 言われるがまま俺はモデルKZを手にした。

 

 その時、俺の頭に変身の仕方が浮かんだ。

 

 「…これでいいのか?本当に……?」

 『心配ない。本当に《壊れるわけではない》』

 「…分かった。なら行くぞ!! モデルKZ!!!!」

 『よかろう。』

 

 俺はモデルKZを力の限り握り締める。

 

 モデルKZにヒビがはいっていく。

 

 一筋大きいヒビができたタイミングで俺は叫ぶ!!

 

 「…(ライブ)……(ブレイク)!!!」

 

 モデルKZが砕けちり、辺りにその砕けた欠片がちったと思ったら、俺の体にその欠片が輝きながら一体化し、俺の姿を変える。

 

 「これは…!!!」

 『変身完了だな。我が主よ。』

 「……?」

 『どうした?我が主』

 「…俺はゼータだ。それより、何故まだ時が止まっているんだ?」

 『いや、止まってなどいないぞ。ゼータ殿よ』

 

 『我等が速すぎるだけよ。さぁ、反撃と行こうかゼータ殿!!』

 

 確かによく見れば、ものすごくゆっくりだが確かに動いている。ならば……

 

 「…あぁ、行くぞ!!」

 

 そう言い、俺はまずシロアをヤろうとした奴を殴り飛ばした。

 

 「!?…何だ!?まるで砂でできたものを殴ったみたいな軽い感触だったぞ!!?」

 『ほう、やはりそこまで我等の力は凄まじいか。』

 「…? 我等?」

 『違ったか?貴殿と我の力、だからこそ我等の力と言ったのだ。』

 「そう言うことか。なら次だ!!!」

 そう言い、俺は他の奴も殴り飛ばしていった。

 

 殴って、殴って、時折蹴り飛ばしていったが…

 

 「流石に殴り続けるだけじゃあこの量はとても捌ききれないな。なんか武器はないか?」

 『Zセイバーだ、それで叩き切るがいい。』

 「Zセイバー…か、フッ、なんか懐かしいな。」

 

 俺は慣れた手付きで(・・・・・・・)太股部にあるパーツからZセイバーを取り出し、イレギュラー達を叩き切る。

 

 「お前らが何処に襲撃したか、思い知らせてやる!!!!」

 『ゼータ殿に敵うと思わぬほうが身のためだ、といっても我の言葉は聞こえておらぬだろうがな。』

 「聞こえねぇ方がいい。少なくともコイツらにはな!!」

 

 それから俺はイレギュラーどもを斬り続けた。

 

 斬って!

 

 斬って!!

 

 時折蹴り飛ばし!!!

 

 斬って斬って斬りまくった!!!!

 

 

 

 そして気が付くと…

 

 「ハァ…ハァ…あと…何体…いやがる…?」

 『もう0だ。我等の初陣にしてはよい結果だ。』

 「…いや、ダメだ。」

 『む? 何故だ?』

 「…俺達がもう少し早く変身《ライブブレイク》すりゃあ、もっと沢山助けられたかも知れねぇのに…」

 

 そこには、イレギュラーの残骸以外に、今回の襲撃で物言わぬ骸となってしまった者達がいた。

 

 『…ゼータ殿、我等は確かに強いが、決して神ではない。出来ないこともある。』

 「だけど…それでもy「あっあの!」…ん?何だ?」

 

 ひとりの人間の子供が近づいてきて、俺に言った

 

 「お兄ちゃんみたいな姿のやつに話しかけちゃダメだってママに言われたけど…」

 「……。」

 「…助けてくれてありがとう!!」

 

 助けた少年のお礼の言葉。

 

 その言葉だけで

 

 たったその一言だけで、俺は救われた。

 

 俺は、誰かを守ることが出来た。

 

 その事に気付き、『涙』が出そうになったとき

 

 

 ……後ろから『誰か』の声が聞こえた。

 

 「…あっちの大人達のところにいな」

 「えっ、お兄ちゃん…?」

 「…早くしな。」

 

 まだイレギュラー達が残っていやがったか?

 

 いや、それとも…?

 

 『心配ない、奴等はそこの雑兵どもとは違う。我には分かる』

 「…そうか。」

 「ゼータ!!大丈夫!?」

 「…ん?…あぁ、ちょっと速く動きすぎた。…疲れた。」

 「…そう、…良かった、貴方が無事で…」

 「…シロア?」

 

 見れば、シロアの瞳から涙が流れていた。

 

 「…本当にっ……良かった………!!」

 

 俺は彼女を守れた。

 

 だが、彼女を悲しませてしまった。

 

 どう声をかければよいか[悩んで]いると、

 

 「あの…少しいいですか?」

 

 俺達のそばに3人の内の1人(おそらくリーダー的な人物)が近づいてきていた。

 

 「…何だ?」

 「…貴方を、少し拘束させていただきます。」

 「…何?」

 「…ここの事を守って下さったのは分かります。……ですが、その力を他の事に『使われる』可能性もあるので……。」

 「……分かった。」

 

 突然来たかと思いきや、俺を拘束するというこの女性。

 

 この女性との出会いが、俺達の本当の物語の始まりだった。

 

 「…私もつれていってください。」

 「…シロア、この人は俺を「貴方が行くなら私も行く。」……。」

 「それが一緒に暮らす約束だったでしょう?ゼータ。」

 「……はぁ、分かった。すいません、彼女も一緒にt「やっぱり、貴女は………!?」……? どうかしました?」

 「えっ!?あっ!いえ、分かりました。彼女も一緒でいいですよ。(この人達は、もしかして………!!)」

 

 

 

 

 …俺達はこれから取り戻していく。

 

 …『力』、『記憶』

 

 …そして思いもしなかった『真実』

 

 …これらが取り戻された時、その先にあるのは

 

      『希望』か、『絶望』か。

 

 …そしてそこで待っているのは

 

        『神』か、『悪魔』か。

 

 …今の俺達はまだ分からない。

 

 ……『今』はまだ………。

 

side out

 

???side

 

 …『Z』が目覚めたか…。

 

 …いずれ『奴』は知ることになる…。

 

 …奴自身の『大いなる力』に…。

 

 …そう、

 

      『ZERO』の力に!!

 

 

続く




第1話いかがだったでしょうか?

謎の人物が言っている『ZERO』とは一体何なのか?(すっとぼけ)

次回以降も見てくださると作者が喜びます。

よければ感想も書いてくださると、ありがたいです。

それでは、次回までお待ちください。m(_ _)m


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第2話 『異質な事件と新たな力』

さて、『衝撃!KZ編』第2話です。

今回『Z』らしい技が1つ出ます。

『なんでそれでその技なんだよ!?』というツッコミは大歓迎ですw

それではどうぞ。(^^)/


ゼータside

 

 『ガーディアンベース』とやらに連れてこられた俺は(シロアは付き添い扱い。まぁやったのは俺だけだしな。)手錠をかけられたまま、歩かされていた。

 

 「…なぁ、いつまで歩くんだ?牢屋に行くにしては随分と距離が長いし、それにかなり隅々まで歩かされてるが、何処まで行くんだ?」

 「貴方が行くのは牢屋じゃないですよ。ここの『ガーデイアンズ』の司令官に会ってもらいます。」

 「……?分かった……。」

 「(ねぇ、もしかしてプレリーは…)」

 「(あぁ、多分俺達にやったみたいな事をやるんだと思うぜ…)」

 

 2人の男女…確かヴァンとエールといったか?…が何か話しているが、まぁ俺に関係することじゃないだろうし掘り下げる必要もないか。

 

 …しかし、ここの司令官? 俺はてっきり《俺と同じくらい長い金髪の髪》の、この女性がそうだと思ったんだが……。

 

 そう考えているうちに

 

 「さぁ、着きましたよ。」

 

 どうやら目的の場所に着いたみたいだ。

 

 「……?」

 「? どうかしましたか?」

 「いや、司令官とやらは何処にいるんだ?」

 

 そこは、沢山の人はいたが『司令官』らしき人は何処にも居なかった。

 

 「(やっぱり、私なんかじゃ……)」

 「ん?どうした?」

 「あっいえ、では改めて自己紹介させてもらいます。

 

 私がここ、『ガーデイアンズ』の『司令官』のプレリーといいます。」

 

 ……はぁ。

 

 「…………。」

 「あっあの「やっぱりか。」……えっ?」

 「一通りここの人達を見せてもらったが、司令官らしい人は1人もいなかった。『あんたを除いてな』」

 「……!!?」

 「何もおかしい事は言ってないだろう?この中で『あんたが一番』司令官らしかった。」

 「?!」

 「俺だけじゃなく、シロアも多分そう思ったはずだ。会ったばかりの俺がいうのもなんだが、少し自分に自信を持て。」

 「…ありがとう……ございます。」

 「で?ここに連れてきた本当の目的は何だ?」

 「あっはい!えっと……じゃあ1から説明するね!!」

 

 と、少し明るくなった女性…『プレリー』の話しによれば、

 ・最近通常なら発生《するばずかない》場所で大量にイレギュラーが発生

 ・しかも、そこの住民を殲滅するわけでもなく、ある一定時間を過ぎたら何処かへと行ってしまう

 ・ここ最近こんな事件ばかりで困惑してるところに新しい…『ロックマン』?…とやらの反応があった。

 ・現場に着いたら……

 

 「…俺達がいた、というわけか。」

 「うん、そういうことなんだ。」

 「…もしかしてその態度が素か?なら無理させたな。」

 「ううん、平気だよ!それに貴方と話してると『あの人』を思い出すから…」

 「…それより、俺に何をしろっていうんだ?」

 「…うん、それについて何だけど…「プレリー司令官!」どうしたの!?」

 「今回のイレギュラー、フォルスロイドが率いていたようです!しかもこの反応は……!?」

 

 何かに驚いて、そして…

 

 「…この反応は、数ヶ月に行方不明になった『モデルZ』のものです!!!」

 「なんですって!!?」

 

 …どうやら、あの村を襲った奴が判明したらしい。

 

 『…すまんが、少し我にも話をさせてくれぬか?』

 「…!?だっ…誰!!?」

 『お初にお目にかかる。我が名はモデルKZ、カイザーメタルだ』

 「カイザー…?」

 「…メタル?」

 『ライブメタルじゃないのか?』

 

 何かの声が聞こえた。その声の主は…

 

 『なるほど、貴殿が『モデルX』殿か。』

 『僕の事を知っているのかい?』

 『我が知っているのは貴殿という存在のみ。すまないが、貴殿のデータを少し取らせてくれ。』

 『…? 分かった。』

 『…『モデルX』データ確認。メモリーデータと『Z』技の1つをアンロックした。』

 「…モデルKZ?いったい何を…!?」

 「ゼータ!?どうし…!?」

 

 あとから聞いたが、同じタイミングで頭痛が来ていたらしい。そしてそこで見たのは。

 

 『…あれは、俺か?ここは…何処かの研究所か?』

 『…封印作業?なぜ封印されてるんだ?というかこの記憶はいったい…』

 「■■!!」

 「…■■■■か?」

 「君は、これで良いのかい!?今まで…」

 「…俺がいる限り、血塗られた歴史が…」

 『…血塗られた歴史?というか、俺か話している相手は誰だ?何処か懐かしい気もするが…』

 「…止めろ……。今すぐ封印を止めてくれ!!!」

 「……良いんだ、■■■■。………後を…………頼む。」

 『…俺は、何処かに封印されていたのか?なら何故その封印が?』

 

 そして、俺の意思は現実に戻る。

 

 「……タ。……ータ!…ゼータ!!」

 「……!?」

 「ゼータ!良かった…。」

 「シロア?俺は…」

 『記憶の一部が戻ったようだな。』

 「記憶の…一部?」

 『どうやら、我は貴殿達のメモリーデータのバックアップも兼ねていたらしい。それと、新たな『技』が使えるようになった』

 「いったい何が原因で…!?」

 『我が『ライブメタル』のデータを取得する度に、記憶メモリーと『Z技』がアンロックされるらしい。』

 「じゃあ、あの記憶は俺の…!?」

 「…あれが、私なの?でも私は…。」

 

 どうやらシロアも同時に記憶が戻ったみたいだが、何処か様子が…?

 

 『考えているところ悪いが、ゼータ殿。』

 「何だ?」

 『今回目覚めた技は『ロケットパンチ』というらしい』

 「……『ロケットパンチ』?」

 『あぁ、とりあえず…プレリー殿。』

 「はっはい!?」

 『このベースに技を試すことが出来る場所はあるか?』

 「えっとそれなら『トレーニングルーム』があるはずです。」

 『よし、なら早速試してみるぞ。ゼータ殿!!』

 「…あぁ、分かった。」

 

 そして、トレーニングルームにて…。

 

 「あの的が目印だぜ!」

 「けどあの的、私たちでもフルチャージショット5発発射しても壊れないほど頑丈よ?大丈夫??」

 『だから試し射ちを行うのだ。さぁ、ゼータ殿』

 「分かった。えぇっと……『ロケットパーンチ』!!」

 

 その掛け声と共に両腕の前腕部がロケット噴射で飛び、それらは真っ直ぐ別々の的へ向かい、そして…

 

 的を壊した。

 

 しかも、一撃で。

 

 「えっ…嘘…!?」

 「あの硬ぇ的が……!!?」

 「…何だ?この威力は……!!!?」

 『ふむ、なかなかの威力だな。』

 

 とんでもない威力だった。もはや粉砕といった方がいい。だが…

 

 「…腕が戻ってくるまでは無防備だな。」

 『両腕で飛ばせばそうなるな。片腕だけ飛ばせば良いだろう。』

 「しかし、この威力……あまり多用は出来ないな」

 『まぁ、この威力ではな……。』

 

 色々と課題は見つかったが…

 

 『一度プレリー殿の所へ戻ろう。彼女の司令を受けることが出来れば、運が良ければ他のライブメタルのデータを得ることが出来るかもしれぬ。』

 「…そうだな。」

 

 そして、プレリーの所へ行こうとしたのだが……

 

 「…ん?モデルKZ?」

 

 モデルKZとはぐれ、何処に行ったのか探すと……

 

 …何か、更衣室の前にいた。しかも『女子用』の。

 

 「………お い 。」ゴゴゴゴゴゴ

 『!!!』ビクゥッ!!

 「何 や っ て ん だ ?」

 『ゼ、ゼータ殿。いや、これはあの、その』

 「さ っ さ と 行 く ぞ 。い い な ?」

 『いや、そn「《い い な ?》」……はい。』

 

 …本当に何やってんだ、コイツ。

 

side out

 

シロアside

 

 あの記憶が私の記憶?でも、あの私は……

 

 『あの人』は……どうみても《人間》だった。

 

 ……一体どういうことなの?『あの人』は本当に『私』なの?

 

 …私は……一体何者なの……?

 

続く。




はい、第2話『異質な事件と新たな力』でした。

これからロックマンや、フォルスロイド達を撃破したり撃退したり、会ってそのライブメタルのデータを手にする毎に『Z』技が解放されていきます。

…シロアの記憶の描写で、もう彼女の正体は検討がついていると思いますが、まだ不明…ということにしておいて下さい。

次回、第3話『Zの名を持つもの』
お楽しみに!


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第3話『Zの名を持つもの』

第3話です。

現れたモデル『Z』のフォルスロイド。

対立するは、『ゼータ』とモデルK『Z』

Zの名を持つものが相対するとき、何が起こるのか?

それではどうぞ。(^^)


ゼータside

 

 俺達は司令室に戻り、そこでプレリーに

 

 「あの…こんなことをいきなり頼むのも変だと思うけど、今回のフォルスロイドは貴方が対処してくれないかな?」

 「…わかった。だが、いいのか?」

 「え、どういうこと?」

 「形式上であるとはいえ、俺は《あんた等》に身柄を拘束されたんだ。そんな奴をこのミッションに向かわせていいのか?」

 「……本当はヴァンかエール、それかある『協力者のロックマン』に手伝って貰おうと思ってたんだけど…」

 

 その言葉に続くようにヴァンとエールが

 

 「俺達も、他のイレギュラー事件の対応に追われててな……。」

 「それに、さっきの技を持っている貴方なら大丈夫だと思ってね。」

 

 と、補足した。

 すると、KZが

 

 『そんなにも多く事件が発生してるのか?』

 

 という事を言い、それにプレリーが

 

 「えぇ、はっきり言って今までに前例のない状態なの。『二賢者』にも連絡しようとしてるものの、繋がらなくて…。」

 『アナログ的な手法も試したのか?』

 「思い付く限りの方法は全部試した。でも全く取りついでくれなくて……」

 『…少し引っかかる所かあるが、まぁ後にするか。ゼータ殿、どうする?』

 「…俺達が暮らしてた場所を襲撃したんだ。その借りは、きっちり返さねぇとな…!!」

 『…分かった。で、そこにはどうやって向かうのだ?あの時はこのベースで直接来ていたがあれが何時もではあるまい?』

 「うん、あの時は緊急時だったからね。今回は相手の警戒網のすぐ外側に転送する。こっちが何時も通りだからね。」

 「なら早く転送してくれ、アイツに思い知らせてやる……!!」

 『落ち着けゼータ殿、これは復讐じゃない、ミッションだ。貴殿の気持ちは分かるが周りが見えぬと思わぬところで足をすくわれるぞ。』

 「っ……そうだな……。わかった、何処で転送出来る?」

 「普段はトランスサーバーを使うのだけど、今回は今私が立ってる"ここ"から転送するよ。」

 

 そう言い、下を指差しているプレリーの下を見ると、《緑色の丸い円形の部分》があった。

 

 「えっプレリー、俺達それ知らないんだけど。」

 「そりゃあ最近出来たものし、本当は緊急時の脱出用としてつくって貰ったやつだからね。」

 「えー、私達もそれ使いたいんだけどー!!」

 「だーかーらー!緊急の時だけだってば!!」

 「………。」

 『ゼータ殿、どうやらプレリー殿は見た目に合わず少し…いやかなり…』

 「…言おうとしてることはわかるぜモデルKZ。だが今はミッションが優先だ。プレリー、そこに乗るから転送してくれ。」

 「あっうんわかった!すぐ退くから!!」

 

 そして、この緑色の…《転送台》に乗った。

 

 「じゃあはじめるよ。えっと……」

 

 「………入力完了。ヴァンとエールは少し離れてて、巻き込まれるかもしれないから。」

 「「なっ!!そう言うことは早く言ってってば!!!」」

 「……息ピッタリだな、この二人。」

 『おそらく双子なのだろう。まぁ詳しくは帰ってから聞けば言い。』

 「……そうだな。」

 「そろそろ行くよ………『転送』!!」

 

 その言葉とともに、俺達は転送された。

 

 「…ゼータ、気をつけて…。」

 

 シロアの声に何処か懐かしさを感じながら……。

 

《転送場所:エリアZ-1》

 

 「……ここがそうか?」

 『おそらくそうだろう。今度からは変身《ライブブレイク》してから転送された方がいいな。』

 「…今しておけば一緒だ。変身《ライブブレイク》!!」

 

 そして、俺達は変身した。

 

 「…?以前変身した時より早く変身できたな。」

 『あの時は初変身だったからな。今回は3回目、変身慣れだろう。』

 「…そういうものか。よし、ミッション開s[ゼータ、聞こえる?]…プレリー……あぁ、聞こえてる。」

 [そこをまっすぐ進んだ先にフォルスロイドがいるよ。だけどかなり強い反応……気をつけて!]

 「了解した。さぁ、ミッション開始だ。」

 

 ミッションの内容については、非常に簡潔だった。

 

 『フォルスロイドの所へたどり着き、処分せよ』

 

 単純にいえばこういうことだ。

 

 俺達はまっすぐ進んでいく。

 

 途中、壁があったが壁キックで難なく登り

 

 イレギュラーが立ち塞がれば、素早く処理。

 

 Zセイバーで切り裂き、

 

 「セイ!、ハッ!!、トゥ!!!」

 

 Zセイバー(ガンモード)で撃ち抜き、

 

 「当たれ!!」

 

 時折ロケットパンチも使った。

 

 「くらえ!!!ロケット・パンチ!!!!」

 

 想定していた以上にロケットパンチは便利だ。

 

 思いの外、自由に動かせる。しかも、ある程度なら追尾もしてくれるようだ。

 

 無防備になる心配も、片腕だけ飛ばし、もう片腕はZセイバーを持っていれば、その心配もない。

 

 あと……

 

 「この壁、壊せそうだがZセイバーじゃ歯が立たないな…。」

 『ロケットパンチなら壊せるのではないか?』

 「…試してみるか、『ロケットパンチ』。」

 

 Zセイバーで壊れなかった壁を壊すことも出来た。やはりかなりの威力を持っているらしい。

 

 「…あんなに危険視していたが、使う分にはこれ程便利なものもないな。」

 『相手からしてみれば、突然相手の拳がロケット噴射で飛んでくるのだ。危険なものだということには変わりあるまい。』

 「…なぁ、KZ」

 『む?何だ?』

 「以前言ってた…『Z技』…だったか?全部こんな高威力の技ばかりなのか?」

 『あぁ、どんな技かは教えられぬがどれもこれも高威力だ。しかも…』

 「しかも!?」

 『…この中でロケットパンチは中の下位の威力だ。』

 「…マジか……。」

 

 あまりに『衝撃』的過ぎる事実に唖然としてしまう。

 

 すると……

 

 [ゼータ聞こえる?その扉の先にフォルスロイド反応があるよ。とても強力な反応だから気をつけて!!]

 「…了解した。…成る程、この先か。」

 『ご丁寧に如何にも《ボスの部屋です。》って感じの扉だな。ゼータ殿、準備は良いか?』

 「…ここで引けば、ミッションは失敗だ。それに…」

 

 思い起こされる村の光景、哀しみが支配する空間、あんな光景は…

 

 「…あんな光景をこれ以上増やしてたまるか!!!」

 『よし、ならば行こう!』

 

 扉を2つ抜けた先には……

 

 どことなく剣士らしさを感じる一体の…レプリロイド?…がいた。

 

 「…お前が、『フォルスロイド』とか言う奴か?」

 「…なるほど、貴様が『あの方』が言っていた《皇帝の力の1つ》を持つものか……」

 「…皇帝の力?KZ、お前の事か?」

 『恐らくはな。それよりも、貴様は一体何者だ。我等の事を知っているのならば、此方からの自己紹介は必要あるまい?』

 「…すまぬな、名前を覚えていないのだ。」

 「『何?』」

 「フォルスロイドへの改造時に記憶が失われた様でな。だが、俺が何者かという質問には答えることが出来る。」

 

 「俺はライブメタル《モデルZ》のフォルスロイドだ!どうやら貴様も剣を使うようだな?ならばいざ尋常に…勝負!!」

 『…想定以上に騎士道精神…というか武士道精神に溢れておるな、このフォルスロイド。』

 「だが放って置くことも出来ないな。あの村の皆の仇、取らせてもらう!!!」

 「…村?……なんの事かは知らぬが貴様の力、見せてもらおう!!!」

 

 

   WARNING!!

 

 

 VSフォルスロイド:モデルZ

 

 『どんな技を使って来るかわからん、慎重に行くぞ。』

 「分かった!行くぞ!!」

 

 「ふむ…思ったより慎重だな。しかし、俺は近づかなければ攻撃できん。正直に言うしかないか…」

 

 「慎重になりすぎているところすまんが、俺は近づかなければ攻撃できん!正々堂々と勝負といかぬか!?」

 『何て呼びかけだ。まるで遠くから撃ってくれと言っている様なものだな。』

 「なら、逆に近づいてやる。奴お望みの近接戦といこう!!」

 『…いいだろう。だが油断するな。』

 「当たり前だ!!!」

 

 俺は瞬間的に加速し、相手に斬りかかると…

 

 「ッ!!」ガギンッ!!

 

 !?コイツ、受け止めやがった!!

 

 「グッ!!成る程、『魔神』の力を持つというのもあながち嘘では無さそうだ…」

 「くっ!!」

 

 力が強く押し込めないが、どうやら相手もそうらしい。すると…

 

 「まさかとは思うが、貴様の武器はその剣だけではあるまい?」

 「?正々堂々と言ったのはそちらだろう?」

 「俺が遠距離からの攻撃に対応出来ないとでも?随分なめられたものだな。」

 「…なら、望み通り俺の今持てる『技』をもって、お前を倒す!!!」

 

 そこからは単純だった。

 斬って、斬られ、撃って、斬られ、斬って、斬って、斬られそうな所でかわし、斬って斬って斬りまくった。

 そして、

 

 「はぁっ…はぁっ…!!」

 「グッ!!まさか、これ程とは……!!!」

 『ゼータ殿、トドメだ!』

 「…あぁ!くらえ、『ロケットパンチ』!!!!!」

 

 相手へとまっすぐ俺の拳がとんでいき、

 

 そして、当たった……が。

 

 「ぐあっ!!くっまさかこれ程とはな…。だがまだだ。まだ、貴様はまだ『完全』ではない!!!」

 「!?」

 「貴様、確かゼータといったな?貴様が完全に『力』を取り戻したとき、そのときにまた会おう!ゼータ!!」

 

 そう言い残すと、アイツは何処かへと転送された。

 …確かにロケットパンチは命中したはずなのに…

 

 「…アイツ、耐えたのか!?」

 『いや、当たる直前で身体をひねって直撃を免れていた。かなりの手練れだな。』

 「……クソッ!!…仇を…取れなかった……。」

 『ゼータ殿、彼の者は本当にあの村の者達の仇なのだろうか?』

 「…?どういうことだ!?」

 『奴は言ってしまえば《武人》だ。そんな奴が襲撃などという手段を取ると思うか?』

 「…言われてみれば…ん?」

 『どうしたゼータ殿?』

 「あの《宙に浮いてる光球》は何だ?」

 『あれは…!どうやら《モデルZのデータ》の半分だな!!』

 「…《半分》?全部じゃないのか?」

 『どうやら、奴はまだ本気ではなかったようだな。次に会うときには気を引き締めなければならぬな。』

 「…半分じゃ、データの解析は無理か?」

 『いや、このデータでも記憶の一部と『Z技』の1つを解放できそうだ。だが…』

 「…だが?」

 『…ここから脱出してからにしよう。ここは危険すぎる。』

 「…そうだな。」

 

 そうして俺達は脱出し、ガーディアンベースに帰ることが出来た。

 

side end

 

フォルスロイドside

 

ふむ、まさかあれ程とは。

 

まさか……

 

 「まさか、本気ではなかったとはいえ、ここまでダメージを負うとはな。」

 

瀕死寸前…とでも言うのだろうな。しかし此れでは…

 

 「…此れでは、回復するまでかなりの時間がかかりそうだな……。」

 

だが、将来が楽しみでもある。

 

あの強さから、一体何処まで強くなるのか今から非常に楽しみだ。

 

…しかし、

 

 「…しかし、《村の皆の仇》?俺はここ最近村どころか、《市街地すら襲っていないのだが》?」

 

これは一体どういうことなのだろうか?

 

…だがまぁ、とにかく。

 

 「…俺と再び闘う時まで…決して死ぬんじゃないぞ。『ゼータ』。」

 

再戦の時まで、彼の者の無事を祈るばかりだ。

 

 

続く。




はい、第3話でした。

名前を覚えていない謎の『フォルスロイド』

ゼータ達の村を襲ったのは一体誰だったのか?

『皇帝』とは?『魔神』とは?

そして、新しい『Z技』は、一体何なのか?(←これが一番重要)ォィ)

次回、第4話『新たな技と記憶とミッション』

お楽しみに。(^^)/


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第4話『新たな技と記憶とミッション』

第4話です。

いよいよ、ここから本格的に物語が始まります。

思い出される記憶の内容は?

新たな『Z技』は何なのか?

そして、ゼータに与えられるミッションとは?

それでは、お楽しみください。(^^)


ゼータside

 

 一先ず、あの場所を脱出した。俺達とアイツの戦闘が激しかったのか、あの部屋は今にも崩れそうになってしまっていた為だ。

 そして……。

 

        ガラガラガラ…ズズン!!

 

 「…ギリギリだな。」

 『ここまで早く崩れるとは思わなかったがな。さて、何処で記憶と技を解放する?』

 「…ここまで来たなら、ガーディアンベースに戻ろう。そこなら安心だ…。」

 『分かった。ではプレリー殿n[…ゼータ!大丈夫!?]…あちらから連絡が来たようだな。』

 「…あぁ、ギリギリだったがなんとか無事だ。何処からそっちに帰還すればいい?」

 [えっと…今いるそこなら大丈夫そうだね。じゃあ、転送するね。]

 「…了解した。」

 

 そして、ガーディアンベースに帰還し、プレリー達に今回のミッションの内容を報告した。

 

 「…というわけで、結果としてはミッション失敗だ。アイツを逃がしてしまったからな…。」

 「ううん、これで多分暫くの間、あの周辺には近付かないはずだよ。お疲れ様。ホントならこの後スグに次のミッションの話をするのだけど…」

 「…すまんが、今回手に入れたデータで解放される記憶と技を確認したい。その後でいいか?」

 「うん。大丈夫だよ!」

 「よし、許可はとったぞ。頼むモデルKZ。」

 『了解。……《モデルZ》のデータを確認。記憶の一部と新たな『Z技』をアンロックする。』

 

 そして、またあの頭痛が来た…。

 

 『…またこの感じか。』

 「…イレギュラーか。…どうしてイレギュラーは発生するんだろう?」

 「プログラムのエラー、電子回路の故障。俺達レプリロイドの高度な……」

 『これは…誰かと話しているのか?』

 

 次に見えた景色は…《何者かによってミサイルが発射されている所だった》。

 

 「…ッ、クソッ。ッ!?●●●●!?●●●●!!!」

 『そうか、これは始まりの記憶だ。イレギュラー戦争の…!!』

 

 そして、また切り替わり…

 

 「……●●●●!!…俺がしてやれるのは……ここまでだ!!!」

 「ッ!!●●ーー!!」

 『!?自爆した!!?』

 「さぁ、行け……イレギュラーハンター●●●●………!!」

 『……どういうことだ?ここで自爆して死んだのなら…何で俺は《生きている》!?』

 

 …そして、元の場所に戻り……

 

 「…ッ、終わったか…。あの後どうなったのか、まだまだデータを集める必要があるな。」

 『あの記憶も、恐らく本当にただ一部なのだろう。全アンロックの為に必要なデータは、あと『10.5』は必要だな。』

 「……やれやれ、まだまだ道は長いな…。」

 『さて、今回アンロックされた『Z技』は《光子力ビーム》だ。』

 「…ビーム兵器か?」

 『あぁ、《両目から放つ》光子力エネルギー光線だな』

 「…は?両目??…いやそれに《光子力エネルギー》???」

 『…説明は、以前と同じくトレーニングルームで行った方が良いだろう。早速行くぞ。』

 「あ、あぁ…。」

 

 そして、トレーニングルームで…

 

 「…で、そもそも《光子力エネルギー》とは何だ?」

 『光子力エネルギーとは、ある鉱石の核分裂の過程で抽出されるエネルギーだ。従来の原子力を超えるパワーと、完全無公害なうえ、廃棄物も出ない。……まぁ、要するに凄すぎるエネルギーだと思えばいい。』

 「そんな凄すぎるエネルギーを発射するのか?それでお前は大丈夫なのか?」

 『…勘違いしてるところすまないが、これは我ではなくゼータ殿が発射するのだぞ?』

 「…まさか俺のエネルギー源は……」

 『もう分かっていると思うが貴殿の身体には光子力エネルギーを生み出し、そしてそれを動力とする《光子力エンジン》が搭載されているようだ。常に生み出されているようだからエネルギー切れの心配もない。』

 「…後は視界がどうなるか…だな。」

 『発射の仕方はもう分かるな?撃ってみよ。』

 「あぁ……よし、『光子力ビーム』!!」

 

 そして、俺の目からエネルギー光線が発射され、それは……

 

 簡単に的を撃ち抜いた。

 

 そして、発射中の視界も問題なし…。どうやって見えてるのか俺にも分からん。

 

 「…これもかなり強いな。」

 『だがこれで《ロケットパンチ》で両腕がなくなっている時の攻撃手段が手に入ったな。基本的には片手だけだが、万が一の事に対応できそうだ。』

 「というか、的を貫いたな…。『撃ちながら発射角度を変えれば、切り裂くことも出来そうだな』…。」

 『便利ではあるが、恐ろしい技であることには変わらない。気をつけて使うべきだな。』

 「そうだな…。よし、戻ろう。」

 

 そして、俺達は戻っていく。

 

 「あぁ、そうだ。今 度 は の ぞ く な よ 。」ゴゴゴゴゴゴ

 『あっあぁ、わ、分かっているとも』カタカタカタカタ

 

 余計な時間をくうこともなく。そして、

 

 「じゃ、次のミッションについてだよ。」

 

 そう言うと、宙のホログラムに《4つ》の場所と、《フォルスロイド》の顔が映し出された。

 

 「…?4つ同時に受けろということか?」

 「えっと、そうじゃなくて。この中からゼータが行けそうな場所に行って、そこでミッションをはじめてほしいの。」

 「…つまり、ヴァン先輩やエール先輩達と同じ方法でミッションを行えということか…。」

 「そう言うこと、お願いできるかな?」

 「…分かった。ミッションは、トランスサーバーで受ければ良いんだな?」

 「そう。…宜しくね。」

 「分かった。行くぞKZ」

 『あぁ。』

 

 しかし、フォルスロイド達のあの色、あの姿…《何処かであったことがあるような…無いような…》うーん?

 

ゼータside end

 

シロアside

 

 ゼータが記憶を取り戻したタイミングで、私は『自分の』記憶を見た。

 

 コピーの●●●●。それを作ってしまったことが全ての始まり。

 

 それで、○○○○○○のメンバーと一緒に●●を復活させに行った。

 

 そして…

 

 「…●●?…助けて。ねぇお願い。…助けて。」

 『あれ?この人…ゼータ?』

 

 封印されていた●●は、私と一緒に見つかった彼『ゼータ』にそっくりだった。

 

 そして、その彼に助けを求める『私』は、やはり『人間』だった。

 

 「どういうことなの?私はヒューマノイド(身体を機械化した人間)なの?レプリロイドなの?」

 

 「私は一体…『何者なの』?そして、彼は一体…?」

 

 疑問は増えていくばかりだった。

 

 

続く。




第4話、いかがだったでしょうか?

再び記憶の一部が蘇ったゼータとシロア。

新たな技、《光子力ビーム》の威力。

そして、次のミッションは一体…?

次回、第5話『空から現れる者』

お楽しみに。

※現在、モデルZのフォルスロイド以外の名前はまだ考え中です。暫くお待ちください。m(_ _)m


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第5話『空から現れるモノ』

第5話、お待たせしました。

ここから4話はフォルスロイドとの闘いです

どうぞ、お楽しみください。(連続更新ではありません。)


ミッション地:エリアA

 

ゼータside

 

 「…ここか?あの緑色のフォルスロイドがいるという場所は?」

 『奴がいるところからは少し離れているがな。だがここからなら奇襲の効果もあるだろう。』

 「…だがミッション内容は以前の《アイツ》の時とは違うな…。」

 

 そう、今回のミッションの内容は以前のように簡単なものではない。

 ミッション内容は…

 

 《逃げ遅れた人々を簡易転送装置で避難させ、この事件を起こしたフォルスロイドを撃破せよ》

 

 というものだ。

 避難させなければならない、つまり急ぐ必要があるということだ。なぜなら…

 

 『このミッションは早急に行った方がよいだろう。周りの物が今にも崩れそうだ。』

 「あぁ、しかもどうやら《アイツら》は死を恐れないらしい。生存者が奴等に会ったら危険だ。」

 『ならばこのミッションを受けるということでよいのだな?ゼータ殿』

 「あぁ。」

 

 そして、以前説明された通り、トランスサーバーでミッションを選択した。

 

 「さぁ、ミッション開始だ!!」

 『行くぞ、ゼータ殿!!』

 「『変身《ライブブレイク》!!』」

 

       MISSION START!!

 

 「…いた、奴等だ。…しかし、アイツらどうやってここに来てんだ?明らかに運動性能が足りないだろう?」

 『十中八九あの《緑色のフォルスロイド》の仕業だろう。生存者を片っ端から始末していくつもりらしいな。』

 「ならさっさと奴等を『待て。』ッ、どうしてだ!?」

 『奴等は恐らく《生存者の居場所がわかる何か》を着けているのかもしれない、そこで…』

 

 そう言うと、モデルKZは《俺の意思関係なしに》光子力ビームを弱く連続発射した。

 

 「っ!何を!?」

 『奴等を薄い光子力エネルギーで覆った。光子力エネルギーなら追うことが出来るはずだ。』

 「…?」

 『つまり、光子力エネルギーを追えば、自然と生存者の所にたどり着けるということだ。』

 「!そう言うことか!!」

 『奴等もどうやら数には限りがあるらしい。崩れないうちに奴等の指令を行おうとするはずだ。』

 「死は恐れなくても、それにより減る戦力を恐れる…か。」

 『奴等が動き始めたぞ、行くぞ。』

 「あぁ。」

 

 そして、暫く移動して1人が止まった。

 周りを探しているようだ。

 

 『どうやら、この辺りに生存者がいるようだな。』

 「…ところで、俺達はその『生存者』には当てはまらないのか?」

 『さっきの光子力ビームで、我等の居場所は分からないようにしたが、恐らくそれには《含まれない》はずだ。でなければさっきので気付かれたはずだ。』

 

 言われてみれば、さっきので気付かれないのならば今も気付かれるはずもない。ということは《何かの条件を満たしてないものを襲う》ようにされているのか?

 

 『生存者の確保に向かおう。奴を倒せば出てくるかもしれん。』

 

 奴をロケットパンチで倒し(光子力ビームでもよかったが、そっちだと相手を貫いてしまい下手したら生存者に当たる可能性があった)。そこの周囲を探してみるが…

 

 「…見当たらないな。」

 『もしや我々も警戒されている可能性がある。一回変身を解除するか?』

 「…Zセイバーは出しておいたままに出来るか?」

 『…そうだな、何処から奇襲を受けるかも分からぬ。出しておこう。解除しても《ソードモード》なら使えるはずだ』

 

 そして、変身を解除し、周囲を探すと…

 

 「…!おいあんた、大丈夫か?」

 「…あれ?あの時のお兄ちゃん!?」

 「!お前はあの時の…!! こんなところで何してるんだ?」

 「ここにはお姉ちゃん達と一緒に来たんだけど、突然すごい風が吹いたと思ったら建物がみんなボロボロになってたんだ。」

 『(あのフォルスロイドの力か?)』

 「(恐らくはな…)今から安全な所に転送するが、いいか?」

 「そこなら怖い人いないよね?分かった!」

 

 そう言ったので、転送準備をしていると…

 

 「あっそうだ!僕はお兄ちゃんがやさしい人だってわかるけど、ほかの人たちはわからないと思うから、今の格好であった方がいいと思うよ!」

 「…そうだな、そうさせてもらう。…ありがとな。」

 「気をつけてね!」

 

 村にいた少年と再会するとはな…。そして少年を転送して、(変身した後で)次の場所に行く。

 

 『何故再び変身したのだ?』

 「あの姿じゃ戦うのには向かないからな。それに万が一の事もある。」

 『成る程…。確かに何があるか分からぬ。念には念をいれた方がよいだろうな。』

 「さて、次は…」

 

 そこからは繰り返しだった。

 

 光子力エネルギーを追う

     ↓

 イレギュラーを倒す

     ↓

 変身を解除し、生存者を見つける

     ↓

 転送した後再び変身し、光子力エネルギーを追う

 

 これを繰り返した。そして…

 

 「…これで全部か?」

 『いや、まだいるはずだ。』

 「何故わかるんだ?」

 『先ほどの少年が言っていた《お姉ちゃん》とやらをまだ見つけていない。もしかしたら…』

 「…この扉の先か。」

 

 そこには、またあの《ここはボスの部屋です。》といわんばかりの扉があった。

 

 「…ツッコむのもあれだが、アイツらは目立ちたがりなのか?」

 『…我からはノーコメントとさせてもらう。』

 「…ここに生存者がいたら、そいつは『勇者(愚か者)』だろうな。」

 『…ノーコメントだ。』

 「…とにかく行くか。」

 

 そして、以前と同じく扉を2つ通りすぎると…。

 

 「フフフ、待っていたよ。《皇帝の力》を持つ《新しい"ロックマン"》」

 「…お前がこの惨状を作り上げたのか…。」

 

 そこには、《血みどろの人々が竜巻のように連なっている》モノがあった

 

 「そうだとも。どうだい?この私の素晴らしい作品は。作り上げた私が言うのもアレだが…最高の出来だよ!!!」

 「…まさに自画自賛を絵に描いたような奴だな。」

 『我から言わせてもらえば、貴様はセンスが壊滅的だな…誰にも理解されんだろう。』

 「どうとでも言いなよ。あぁ、やはりこの力は素晴らしい……!!《あのお方》から力をもらったお陰だねぇ……!!!」

 「…ソイツ等の仇はとらせてもらうぞ…!!」

 「無理だよ…君達にはねぇ…。あぁ、自己紹介が遅れたねぇ。私は《ライブメタル:モデルH》の《フォルスロイド》、『ヘルウィング・ウッドペッカー』。我が風と雷の芸術に酔いしれながら逝ってしまいなさぁい!!!」

 

      WARNING

 

VSフォルスロイド:モデルH『ヘルウィング・ウッドペッカー』

 

 『遠慮する必要もないな、一気に決めるぞ!』

 「あぁ、《ロケットパンチ》!!」

 

 いきなりロケットパンチを出したが…

 

 「狙いが分かりやすいですねぇ…。」サッ!

 「なっ!?かわされた!!?」

 『しかも空を飛ぶ…か。ゼータ殿、奴は恐らく…』

 「あぁ、《俺達の武器を知っている》!!」

 「その通り!貴方のその拳を飛ばす技、強力ではありますが?宙を自由自在に動けるこの私には当てにくいでしょう!当たらなければ、なんとやらですよ。」

 「ちっ…!!(クソッ、どう戦えば…!!)」

 「本当にいけ好かないですが、あの《モデルZ》のヤツの戦闘映像を見て、貴方の武器の特徴はつかんであります。つ・ま・り、貴方は絶対に勝てないんですよ!!」

 『(ゼータ殿、もしやコイツは!!)』

 「(あぁ…!!確かめてみるか)ならコイツも喰らえ!!《ロケットパンチ》!!」

 「おおっとお!?」

 

 かすったが、大したダメージになってない。だがそれでいい(・・・・・・・)

 

 「まさか両手とも発射できるとは思いませんでした…が、今の貴方は隙だらけですねぇ…!」

 「…あぁ、そうだな。」

 「なら、これで終わりにしましょう!喰らいなさい私の風と雷を纏った突進、《ヘルウィンド・ディザスター》!!!」

 「あぁ、これで終わりだ。…………《お 前 が な !》」ニヤリ 

 「は?」

 「喰らえ!!せーの

   『《光子力ビーム!!!》』

 

side out

 

三人称side

 その時、彼が思ったことは。

 

 先程の気取った言葉でもなく。

 

 怒り狂った言葉でもなく。

 

 ただ、漢字三文字で表せる言葉だった

 

 「(避、否、……)」

 

 そして、それ以降彼が考えることはなかった。

 

side out

ゼータside

 

 「…なぁ。」

 『…何だ?ゼータ殿』

 「…俺達が撃ったの…《光子力ビーム》…だったよな?」

 『…貫通力のみロケットパンチに勝る"はず"の《光子力ビーム》…だったはずだ。』

 「…だったら何故…。」

 

 そこには、俺達の三倍以上の大きさの大穴がポッカリと空いていた。

 

 「何でこんなデカイ穴が空くんだ~!!!!?」

 

 『…どうやら、生存者はいるようだ。ヤツの…《モデルH》のデータは取れた。記憶と技のアンロックはするか…?』

 「…正直気は進まないが…頼む。」

 『…了解した。…今後は超全力で撃つのは《なるべく》やめよう。』

 「…そうだな。」

 

 …あまりにも目の前の現実が受け入れられないのか、記憶が戻る際の頭痛も、あまり感じなかった…。

 

 『…今度はどんな記憶だ?』

 「紹介しよう、私の新しいパートナーだ。かつての仲間同士…」

 『あれは…俺?にしてはやけに…』

 バシュ!!バシュ!!ズァッ!!!

 「●●●!俺の偽物にしては随分と出来が悪いな!!」

 「おのれ、●●!何故……」

 『…やはり、あれは偽物だったか…』

 「お前の敵は、私では…」

 「俺はお前がキライなんだよ!」

 『…お前の敵?一体何の事を…?』

 

 場面が移り、いつも見る青いヤツと一緒に任務に向かう。

 「●●●!まさか貴様がイレギュラーになるとはな…!!」

 「●●!貴様も同行していたのか!?おのれ!!」

 「悪いが、エ●●●は返してもらうぞ!」

 『ッ!何だ?今、いつもノイズがかかっている部分が……!?』

 「エ●●●!大丈夫か!?」

 「ゼ●…あぁ、問題ない。…また君に助けられたな…。」

 「それだけの口が利けるのなら大丈夫だな。何かあればスグに俺をよべ、暫くの間…」

 『この青いヤツ、俺と何か関係があるのか?いやそれより…』

 

 そして、現実に戻る。

 

 「…そういえば、俺は《何故か》自爆したのに上半身は無事だったな。そういうことか…。」

 『記憶が戻った所で、今回アンロックされたのは、《ジェットスクランダー》だ。』

 「?今回のは技じゃないのか?」

 『そうだな、厳密には技ではなく、《召喚》するものだ。試しに叫んでみよ。』

 「…分かった。《ジェットスクランダー》!!!」

 

 すると、壁に空いた穴から見える空から…

 

 …翼が飛んできた!?

 

 『今だ!!合体しろ!』

 「がっ合体てどうやって!?」

 『《貴殿がジャンプ》して《スクランダークロス》と叫ぶのだ!!』

 「わっ分かった!!《スクランダークロース》!!!」

 

 すると、空から飛んできた紅い翼は…

 

 「…こうくっつくのか。」

 

 俺の胴体にコルセットのように固定された。

 

 『この状態で空を飛べるらしいな。但し5秒に1エネルギーを消費するようだがな。』

 「5秒に1か、あまり飛べそうにないな。」

 『何を言っている?貴殿の特殊エネルギー残量の最大値はいくつか分かっていないのか?』

 「…?どれくらいだ?」

 『今現在の時点で最大値は《99》だな。』

 「…は?99?しかも《今現在》!?」

 『そうだ、ゼータ殿の成長によって文字通り最大値は《無限に》増えるだろう。』

 「は!?無限!!?」

 『そんなことより、せっかく空を飛べるようになったのだ。先ほど探索出来なかったところを探せるのではないか?』

 「…それもそうか。よし、《ジェットスクランダー・ゴー》!!」

 

 その掛け声と共に俺は空を飛ぶ。…そういえば。

 

 「なぁKZ、ロケットパンチと光子力ビームのエネルギー消費はどれくらいなんだ?」

 『?何を言っている?そんなもの無いに決まっているだろう。』

 「…あの威力でか?」

 『心配せずとも、あれより強い技もある。それは消費エネルギーは多いぞ。』

 「…そうか。」

 

 そんな話をしながら、建物の生存者達を救出した。

 

 その過程で、あの少年の"お姉ちゃん"に出合ったのだが…

 

 「…あんただったか、《エール先輩》。」

 「ちょっと!その他人行儀な《先輩》はやめてって言ったじゃん!同じガーディアンズの仲間同士、そんなものは無いよ!!っていうかその紅い翼何!?めっちゃカッコいいんだけど!」

 「あぁ、これはジェットスクランダーといって…」

 「何それすごい!私もプレリーに頼んで…」

 

 そんな感じの会話があった。因みにあの少年の本当のお姉ちゃんではなく、一度助けたときに懐かれ、そう呼ばれているらしい。…俺が"お兄ちゃん"と呼ばれていたのと同じことか。

side out

 

???side

 

 …『Z』は翼を得たか…。

 

 …だが、まだじゃ…。

 

 …まだ、この世界を救うにも、破壊するにも……。

 

 …早く全てを取り戻せ…。

 

 …ワシの…。

 

 「ワシの…最高傑作よ…。」

 

 

続く




というわけで、第5話でした。

紅い翼『ジェットスクランダー』を得たゼータ。

光子力ビームのまさかの破壊力!(この光子力ビームは、真マジンガーのソレをイメージしてください。)

そして、ゼータのことを《最高傑作》と呼ぶ謎の人物…。

そして『Z』とは、一体何の事なのか?

次回もお楽しみに!(^^)


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第6話『炎のチカラ』

第6話です。

今回もフォルスロイド戦です。

それではどうぞ。


ゼータside

 

ミッション地:エリアB

 

 「…今回のは、これか。」

 

 俺達はエールと分かれたあと、次のミッションの確認をしていた。

 

 『炎を消しながらここを襲っているイレギュラー達のリーダーを倒せ…か。』

 「しかし、俺の技には炎を消せるような技は…」

 『あるぞ。まぁ厳密には技ではないがな』

 「…どういうものだ?」

 『《消火フォッグ》というものだ。《口から消火剤を発射する》。』

 「…もうツッコミはしない。」

 『技ではないからな、今回だけだ』

 「…またこんなミッションが無いことを祈ろう。」

 『今回は住人達の避難は完了しているようだ。燃え広がらないようにすれば良いようだな。』

 「…燃え広がって被害が広がらないようにするのが目的…だな。」

 『よし、行こう。』

 「あぁ、変身《ライブブレイク》。」

 

      MISSION START!!

 

 『といっても周りは殆ど金属だな。しかも熱伝導も殆ど無い。』

 「なら燃えてる所に直接消火フォッグを吹きかければいいか。」

 

 そう言いつつ、俺達は火を見つけては消していった。

 

 途中イレギュラー達も襲ってきたが、その時は光子力ビームや、ロケットパンチで対応した。

 

 …この2つの武器、本当にエネルギー消費無いのか?あまりにも扱い易いんだが。

 

 『…どうした?ロケットパンチはともかく、光子力ビームがエネルギー消費《0》なのが気になるのか?』

 「…あぁ、本当にエネルギー消費0何だよな?」

 『厳密にはエネルギーは減っているんだが、即刻補充されているから実質《0》なだけだ。…ただ、以前のミッションで放ったあの威力も《何故か》エネルギー消費0だったのは、我としても疑問だ。』

 「…少し気合いを入れすぎたのかもな。」

 

 そんな話をしていると…

 

 『…上の方が燃えているな。』

 「しかもあの場所じゃ壁キックでは届きそうにないな…。」

 『なら、ジェットスクランダーの出番だな。』

 「…分かったよ。《ジェットスクランダー》!!」

 

 バシュゥゥゥ!!

 

 「《スクランダー・クロス》!!!」ガキィン!!

 『よし、翼がついたな。』

 「…未だに空を飛ぶ感覚が掴めん…。」

 『最初はそんなもんだ、ゆっくり慣れていけば良い。』

 「…それもそうか。」

 

 そして、燃え広がりそうな所に消火フォッグをまき終わって…

 

 「…もうこの扉にはツッコミはいれないでおこう。」

 『…何故ここまで分かりやすくしてあるのか…。』

 

 で、扉を2つ通過した所には…。

 

 「あれだけの炎を消すとは、なかなか手応えがありそうなヤツが来たな!」

 「…消火の際の見た目はハッキリ言ってダサいがな。」

 『…今回ばかりは我もフォロー出来ん。』

 「へぇ、ソイツが《カイザー》のチカラってわけか。なるほど、こりゃあ楽しめそうだ!」

 「…この町を火の海にしたのはお前か…。」

 「おう!俺がやったのよ!まさか全部消されるとは思わなかったけどなぁ!」

 「…なら、お前を倒す。」

 「へぇ!アンタ、クールな風に見せかけてホントは俺と同じか!!」

 「…なんだと?」

 「おっと!勘違いしてもらっちゃあ困るぜ!アンタも俺と同じく、魂に暑すぎるモンを持ってるヤツだってことよ!」

 「俺は《モデルF》の《フォルスロイド》の《ファルコン・フレイマー》!アッツい闘いにしようぜ!!」

 

       WARNING

 

VSフォルスロイド:モデルF『ファルコン・フレイマー』

 

 『まずはZセイバーで様子を見るのが良い。』

 「分かっている!」ジャキン,ヴォン!

 「へぇ、剣使うのか!だけどそんな剣で俺の炎を止められるか!!」

 

 そういうとヤツは炎を弾丸のように放ってきた。

 

 「クッかわすのが難しいな!」

 『大きいヤツならZセイバーで叩き落とせるはずだ!』

 「ッ!そうか!!」ズバァ!!

 「へぇ!そのサイズなら斬れんのか!なら…」

 

 その言葉の後、ヤツは自分に炎を纏った。

 

 「どうだ?俺自身を炎で覆ったこの技!受けれるもんなら受けてみな!」

 「!あの技は喰らったら不味いな!上手くかわして…」

 『いや、逆だ。突っ込め、ゼータ殿』

 「は!?お前こんな時に何を!!」

 『いいから、《スクランダーの翼の部分》を《ヤツの突進ルート》に重ねろ。どうなるかは後で説明する!』

 「クッ!どうなっても俺は知らんからな!《ジェットスクランダー・ゴー》!!」バシュッゴォォォ!!

 「喰らいな、俺の奥義!《プロミネンス・ミサイル》!!」

 

 ヤツと俺の《スクランダーの翼》が衝突する。そのときKZが

 

 『《スクランダー・カッター》!!』ズバァ!!!

 

 と言った。するとどういうことか、スクランダーは炎の温度で熔けること無く、そのまま《相手を切り裂いてしまった》!

 

 「ヘヘッ…!まさかソイツがそんな切れ味抜群なモンだったとはな…!……でも、悔しいゼ…!結局…アンタの本気は見れなかった…!…何となく分かる……俺は《もう再生出来ない》…。…でもアンタはいずれ…俺が倒してやる……!その時まで……《死ぬんじゃあねーぞ》!!……グアァァァァ!!」

 

 キィィィィン!ドゴォォォォン!!!

 

 「…誰に殺されるつもりもない。」

 『ヤツの《モデルF》のデータを入手したぞ。記憶とZ技をアンロックするか?』

 「…あぁ、頼む。」

 

 それと同時に、またあの頭痛がして意識が遠のく…

 

 『…今度はどんな…』

 「どうだ●●●!お前を倒すために…」

 『…あれは、なんかのコンピューターウィルスなのか?やけにハッキリとした見た目をしているが…』

 「シ●●!」

 『ッ!何だ、今少しだけハッキリと…!』

 「●グ●!」

 「●●マ!」

 「シグ●…!」

 

 「シグマ!テメェを今度こそあの世に送ってやる!!」

 『!そうだ、コイツはシグマ!かつて俺やアイツの所属していた部隊の元隊長の…!…たが待て?何で俺はコイツに対してこんなにも殺意を露にしている?何故…?』

 

 そこで、俺の意識は元に戻っていき…

 

 「…何故…アイツの…《シグマ》に関する記憶だったんだ?」

 『疑問に思っているところすまんが、今回アンロックした《Z技》について解説して良いか?』

 「!…あぁ、頼む!」

 『今回アンロックした技は《ミサイルパンチ》だ。』

 「…パンチってことは、拳から飛ばすのか?」

 『…いや、パンチと名前はついているが、コイツは《腹部から》エネルギーを《1》消費して発射する技だ。』

 「…只のミサイルでよくないか?」

 『…飛ばす時のかけ声のようなものだろう。まぁ、貴殿の自由で良い。《ミサイルパンチ!》とか《ミサイル発射!》とかな。』

 「…威力を試してみるか…。」

 『ここで試すのは賢明な判断だ。どうやら《ロケットパンチ》や《光子力ビーム》でも破壊不可能なモノを破壊できるほどの威力があるようだ。』

 「…やってみる。《ミサイルパンチ》!」カシュ!バシュゥン!!

 

 そして、着弾すると…

 

 ドゴォォォォン!

 

 「……威力、ヤバイな。」

 『……的にした金属、跡形も無くなってるな。』

 「……これで本当にエネルギー消費《1》…?」

 『…あぁ。』

 「……とりあえずミッション完了だな。」

 『……そうだな。』

 

 そして、ミッション完了の報告をして、次のミッションの場所へ向かう…。

 

シロアside

 

 …また、頭痛がした。

 

 …そして、また『私』の記憶が流れる。

 

 …●●が、私達を逃がすため、単身で《ネオ・アルカディア》の『コピー●●●●』のもとへと向かう。

 

 …逃亡生活の末、私達とは別の『レジスタンス』と出合い、合流した。

 

 …そこの司令官は、少し…いえ『かなり』過激だった。

 

 …でも、●●が帰ってきた…。

 

 …ボロボロの姿だったけど、帰ってきてくれた。

 

 …だけど…どうして…

 

 「…どうして…『名前は思い出せないの』?」

 

 …そう、私はまだ『誰の名前も思い出せなかった』

 

 …みんな、大切な人の筈なのに…。

 

 …どうして…ナンデ…?

 

続く




というわけで第6話でした。

新しいZ技は《ミサイルパンチ》でした。

エネルギー消費1の超強力なミサイル発射技です。

そして、シロアは記憶を少しずつ取り戻していっていますが《名前を思い出せない》ままです。

不穏な風にしましたが、決してBadな結末にはしないので、安心してください(Bad Endは絶対に迎えたくない派)

まぁ、一応番外編でBad End…というかZERO Endルートをやるつもりではありますが…。

それでは次回もお楽しみに。(ZERO endは相当先の話になります。まぁ、カイザーより出番は早いです。)


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第7話『氷の輝き』

第7話です。

今回もお楽しみください。m(_ _)m


ミッション地:エリアC(市街地の外側)

 

ゼータside

 

 「…辺り一面氷だな…。」

 『ここが今回のミッション地だそうだ。』

 「…この光景も、あの《フォルスロイド》とやらの仕業か?」

 『おそらくはな。だが、この状態なら以前手に入れた《ミサイルパンチ》が役にたつかもしれんな!』

 「…確かにあの《火力》なら、氷の壁には相性が良さそうだな。」

 『ミッション内容は一番最初のミッションと同じだ。《フォルスロイドを見つけ出し、撃破せよ。》ということだ。』

 「…分かった。そのミッションを受けよう。」

 『了解した。ならば行くぞゼータ殿!』

 「あぁ!変身《ライブブレイク》!!」

 

      MISSION START!!

 

 「…しかし、これだけ氷だらけだといくらエネルギーが多くても足りないな…」

 『必要な所だけに使えばいい。…例えば、そこの《色が違う》氷の壁とかな。』

 「…透けてて他と色が違うように見えるのか…よし、《ミサイルパンチ》!!」

 

 そして…そんな感じで進んでいたのだが…

 

 「…イレギュラーどもが…凍ってるな。」

 『…寒冷地仕様にしていないのか?まぁ我々にはそんなの関係ないが…』

 「そうなのか?」

 『考えてもみよ。イレギュラーさえ凍ってしまうほどの寒さだ。それを感じないのには訳があってな。《変身中、極限環境にも耐えられるように調整されている》のだ。…まぁ、さすがに《マグマやトゲ》は耐えれないがな。…今は、な。

 「さすがにその2つは耐えられないか……ん?今何か小声で言ってなかったか?」

 『いや、何も言ってないぞ。』

 「…そうか?…まぁ、いいか。」

 

 そうして、先に進むと…

 

 「…あの扉…とは少し《形状が違う》な。」

 『目立つことには変わりはないがな。…入るか?』

 「とりあえず入ってみるか…。」

 

 扉をくぐった先には…

 

 「…これは《メカニロイド》か?」

 『イレギュラーによって暴走させられたのだろう。破壊しておいた方が良い。』

 「…そうだな。」

 

VS中ボス メカニロイド:ゴーレム《寒冷地仕様》

 

 戦闘開始…と同時につららの弾をとばしてきた!

 

 「うお!いきなりだな!!」

 『敵を見つけたのなら即刻排除。機械としては当たり前の事だ。だがそれゆえに……。』

 「あぁ、読みやすい(・・・・・)!」

 

 そして、俺達は《ヤツがツララを発射した後、突進してくる》タイミングに合わせ、その下をくぐり抜け…

 

 「いくぞ!《ミサイルパンチ》!!」

 

 ミサイルを発射!それはまっすぐゴーレムに直撃し、大爆発!

 

 爆発が晴れた後には何も残ってはいなかった。

 

 「…寒冷地対策が出来ていて、炎の対策はしていないのか…。」

 『おそらく、一方のみを強化してしまったが故の弊害だろう。…さすがに《フォルスロイド》なら、これ一発とはいかぬ筈だが…。』

 「…とにかく、先に進むか…。」

 

 そして、先に進むと…

 

 「イレギュラーどもも寒冷地対策が出来てる奴らが出てきたようだな。」

 『…いや、寒冷地対策がされている様子ではない。ここが氷づけになった後にここに呼び寄せられたと見るのが良いだろう。』

 「…いいのか?それで……。」

 

 …そんな感じで、《全く》対策が出来てないイレギュラーどもを倒し、進むと…

 

 「…この扉だな。」

 『準備は出来ているな?』

 「…あぁ、行くぞ。」

 

 …いつものあの扉をくぐり、進むと…

 

 「ぬぉ!?」

 『扉を抜けたらいきなり水中とはな…。』

 「ん?おぉ、来たか《ガーディアンズ》よ…。」

 「…随分でかいな。」

 「すまぬな、いくら水中とはいえど…な。」

 「…アンタも、《フォルスロイド》なのか?」

 「そうだ、私は《モデルL》の《フォルスロイド》、名を『リザード・リバイブ』という。」

 『…今まで以上に何処か話しやすいな…。』

 「…成る程、お主が《あのお方》が言っていた《皇帝の力の一部》、《カイザーメタル》か…。ならば最期の対決相手として申し分ないな…。」

 「!?どういうことだ!!?」

 「…元々、私は寿命が後少しだった。フォルスロイドになったものの、地上を歩くだけで総てを凍てつかせてしまう。唯一の安息の場が、この《水中》なのだ。」

 「………。」

 「…一応言っておくが、私には同情など不要だ。この事件を起こした理由も、《自由になりたかった》から、起こしたのだ。…全力で来るが良い。来ないのならば、ここでお主を終わらせてやろう。さぁ、行くぞ(逝くぞ)。」

 

      WARNING

 

VSフォルスロイド:モデルL『リザード・リバイブ』

 

 「…悪いが、アンタを倒させてもらう!」

 『…しかし、ここまでの大きさとなれば弱点の場所以外には大したダメージにもならんだろうな。』

 「攻めあぐねている場合かね?《ブリザードストーム》!」

 

 すると水中に《文字通り》氷の嵐が巻き起こる!!

 

 「うぉ!…確かに攻めあぐねてる場合じゃないな!」

 『だがどうする?ヤツの弱点はまだ…』

 「そんなモン決まってんだろ!《光子力ビーム》!」

 

 俺は、光子力ビームをコイツのありとあらゆる部位に発射した。すると…。

 

 「ぐぁ!!」バシュウッ

 「!!」

 『見つけたな!行くぞ!』

 「あぁ!『《ミサイルパンチ!!》』」バシュッ!!

 

 そして、ミサイルはまっすぐ向かい、着弾!

 

 

   ドッゴォォォォン!!

 

 「ぐあぁぁぁぁ!!!っぐ、まだ…まだぁ…くらえ!!《アイス・ランス・バレット》!!!」

 「いや、これで終わりだ。《Zセイバー》!!」

 

 そして、Zセイバーで相手をその氷の弾ごと真っ二つに切り裂いた。

 

 「…あぁ、これで終わりか…。…良い終わりだ…。そして、お主と闘い…分かった事がある…。…お主には…まだ秘められた力がある…。それこそ…《神》にも…《悪魔》にもなれる……そんな力が…。」

 「……。」

 「だが…お主がその精神を保ち続ける限り……決して《あのお方》がいったような……《神》にはならない筈だ……そして、…世界を滅ぼす……《悪魔》にも……そのまま進むといい……。……さらばだ……!」ドッゴォォォォン!!

 

 「…ミッションクリア…だな。」

 『…あの男…我等の事を何処まで知って…?…あぁ、そうだな。記憶とZ技をアンロックするぞ。』

 「…頼む。」

 『…《モデルL》のデータ確認。』

 

 そして、再び…

 

 『…今度は何処だ?』

 「●●!大丈夫か?」

 「…俺なら平気だ。バスターをやられて…」

 『!!これは、あの事件の…!!』

 「まずいぞ!シグマウイルスが…」

 「この勢いだと、もう既に…」

 「シグマめ!わざと俺達に…」

 『…そうだ、この事件でシグマウイルスが世界中に…ん?おかしいな?確かこの事件の前にも確か《一つ事件があった》筈なんだが…何故この記憶なんだ?』

 「……●●? ●●!●●ー!」

 「……シ、シネェー…」

 「ん?し、しまっ…ぐ、ぐはぁ…。」

 「…し、しぶといヤツだぜ…死ね…シグマ…」

 『…また、ここで俺は死んだのか?…一体俺の身体はどうなってるんだ……?』

 

 そして、意識は現実に引き戻され…

 

 「…あの記憶が数百年前だというのは、漠然とだが分かる…。だが何故、事件が一つ飛んだんだ…?」

 『悩んでいるところ悪いが、新たな《Z技》について解説させてくれぬか?』

 「あ、あぁ。」

 『では、今回の技は《冷凍ビーム》だ。』

 「…随分そのまんまな名前だな。」

 『…《-180℃》の光線で《炎さえ凍らせる》といってもか?』

 「…で、エネルギー消費量は?」

 『これも《1》だな…。』

 「…ここで使う機会は無さそうだ。とりあえずミッションレポートを提出するか…。」

 『…そうだな。』

 

 そして、ミッション完了を報告。次のミッション予定地へと向かう…。

 

side end

 

???side

 

 …まさか、ここまで《皇帝の力》が強力だとはな…。

 

 …『アレ』を目覚めさせるには、まだ力が足りぬか…。

 

 …だが、目覚めさせる算段は出来ている…。

 

 …《魔神の真の力》をな……!

 

 

続く




というわけで、第7話でした。

因みに???sideにおける語り部は必ず同じ人物《ではないですよ》。

今後この???sideをどうするか、アンケートとるのでよろしくお願いします。

では、次回もお楽しみに。



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第8話『鋼鉄の刃と襲撃と……』

第8話です。

今回でフォルスロイド戦は終わりです。

…自分のネーミングセンスの無さよ…。

というわけでどうぞ。(^^)/


ミッション地:エリアD

 

ゼータside

 

 「…ここがミッション地か?」

 『あぁ、間違いない。ここだ。』

 「…遊園地が、最後のミッション地?」

 『《今出ているミッションの中では最後》というだけだ。終わり次第ガーディアンベースに行かなければならないようだ。』

 「…シロアにも合ってないからな。さっさと終わらせるか。」

 『とりあえずミッション内容についてだが、《この遊園地内にいる全てのイレギュラーを撃破せよ》とのことだ。』

 「片っ端から倒していかなければな…。」

 『…ミッションを受けるか?』

 「当たり前だ。」

 『では、行くか!』

 「あぁ!変身《ライブブレイク》!!」

 

   MISSION START!!

 

 「見つけ次第、即刻処理だ。」

 『隠れているものもいるかもしれない。慎重にな。』

 「あぁ。」

 

 …とはいえ、ここにいるイレギュラーどもは《今まで出てきたような奴等》ばかりだ。倒しながら先に進んでいくと…

 

 「扉だな。だがロックされているみたいだ。」

 『倒していないイレギュラーがいるのかも知れん。一度来た道を戻ってみるか。』

 「…あぁ…(コツン)…ん?」

 

 何かにぶつかり、足元を見てみると…

 

 「…ヘルメット?どうしてこんなところに…」

 『ん?…《メットール》か。コイツいつの時代もいるな…メットを被っている間は無敵だ。ただ、コイツもメットを上げなきゃ《攻撃できない》。…《普通なら》メットが上がるのを待って、上がったタイミングで倒せばいいんだが…。』

 「…《冷凍ビーム》か。」

 『そうだ。冷凍ビームでメットールを本体ごと《凍結させ》、《ロケットパンチ》で粉砕すればメットが上がるのを待つより早い筈だ。』

 「…炎さえ凍らせる光線だしな。…そういえば撃ち方を聞いてなかったな。」

 『そうだったな。(今の状態なら)Zセイバーのガンモードで発射が可能だ。』

 「そうか、良かったぜ、どこかの部位から発射って訳じゃなくて…。」

 『(ホントはある部位から撃つんだけどな…。)』ボソッ

 「早速撃ってみるか。《冷凍ビーム》!!」

 

 すると、冷凍ビームはまっすぐメットールに当たり、そして…

 

 パッキーン!!

 

 「…凍りついたな。だが明らかに《氷の体積がおかしくないか?》」

 

 凍りはしたが、《ソイツの周りを包むように》氷があった。

 

 『気にしない方がいい。それより早く砕いたらどうだ?砕かんと氷が溶けてしまうかも知れんぞ。』

 「…そうだな。《ロケットパンチ》!」

 

 こうして、俺はコイツを粉砕し、他にもいたヤツ等を倒していった。

 

 そして倒しきったあと、先ほどの扉をくぐるとそこには…

 

 「…でかいな。」

 『…さすがに大きすぎだな。』

 

 巨大なサイズの《メットール》がいた…。

 

 「…でかすぎて隠れられてないぞ。」

 『《メットール》の唯一の強みを捨ててどうする…。』

 「…だがその分体力もある筈だ。一気に削りきるぞ!」

 『よし、行くぞ!』

 

VS中ボス『巨大メットール』

 

 「…やはり、予想はしていたが弾を撃ってくるだけか…。」

 『だが少しずつ一度に撃つ弾の量が増えているな。ここは、《光子力ビーム》か《冷凍ビーム》で動きを止め、《ロケットパンチ》で決めるのが良いだろう。』

 「…光子力ビームも足止めの効果があるのか?」

 『普通なら無いが、何せこの大きさだ。エネルギーもなるべく温存しておいた方が良いだろう。』

 「…それもそうだな。よし、《光子力ビーム》…からの《ロケットパンチ》!!!」

 

 光子力ビームで相手の動きが止まり、そしてロケットパンチが…《弾の発射口に入ってしまった》。

 

 「『あ。』」

 

 そして、弾のエネルギーを発射できなくなって…そのまま暴発、爆発した。

 

 …俺の腕は無事だった。

 

 「…暴発するレベルのエネルギー量でも無傷って一体…?」

 『…実は、Z技を解放して行く毎に装甲も強化されているのだが…(この段階でもう《超合金Z(・・・・)》並か…?)強度が凄まじいことになってるな。』

 「…もう、俺達に傷をつけることが出きるヤツ、いないんじゃ…。」

 『そうとも限らん。フォルスロイド達の例もある。』

 「…そういえば、結局あの村を襲ったヤツは誰だったんだろうな?」

 『…さて、な。それより、残りのイレギュラーを倒しに行くぞ。』

 

 そして、イレギュラーを見つけ次第、光子力ビームなり、ロケットパンチなり、ミサイルパンチなり、冷凍ビームとかで倒していって…

 

 「…よし、扉に着いたな。」

 『ロックも解除されているようだ。準備は良いな?』

 「あぁ。」

 

 扉の先には、《紫色の猿のような》ヤツがいた。

 

 「へへへ、ついにここまで来たかぁ…!」

 「ッ!コイツ…!?」

 『どうした?ゼータ殿。』

 「…モデルKZ、周りをよく見てみろ(・・・・・・・・・)…」

 『?……!コレは…!?』

 「ん?なんだぁ?ヒビッたかぁ?」

 

 そこにあったのは、あの村の行方不明者の首から上が飾られていた(・・・・・・・・・・・)

 

 『コレは…あの村の行方不明者の…!!』

 「へぇ、オマエ、俺が襲った(・・・・・)あの村の生き残りかぁ。」

 「キサマが…村を…!!」

 「あぁ、コイツ等は俺が殺してやったのよ!たまたま近くにあの《記憶喪失野郎(モデルZのフォルスロイド)》がいて、ソイツに罪を擦り付けたのよ!ヒヒヒッ!ヒャアハハハハハァ!!」

 「…なら、キサマがあの村の仇…だな!」

 『…ゼータ殿、分かっていると思うが…』

 「分かっている。コレは復讐の為じゃない。コレは、俺やあの子達(・・・・・・)のような人ををこれ以上増やさないためだ!その為にも…キサマを破壊する!」

 『…よし、ならば行こう!』

 「ヒヒヒッ!オマエにそれが出きればいいなぁ…!そうだ、オマエを殺すヤツ(オレ)の名前を教えてやるよ…。俺は《モデルP》の《フォルスロイド》、『ペイン・フォーラム』!俺を楽しませて見せろヤァ!!!」

 

  WARNING

 

 「オマエの戦法はアイツ(モデルZ)との戦いでぜーんぶ分かっているんだぁ…!一方的になぶり殺しにしてやるヨォ!!」

 『(ゼータ殿、おそらく罠だ。)』

 「(なら、真っ正面からかかりに行こう。)」

 「ならくらえ!《ロケットパンチ》!」

 「ヒャハハハハ!喰らうかよ、そんなへなちょこパンチ!」

 「なら、もう片方も喰らえ!!」

 「おぉッとお!?今のはヤバかったなぁ…だ・け・ど無駄無駄無駄ァ!」

 

 …まさか蹴って軌道をそらすとはな。

 

 「さぁ、なぶり殺しターイム☆どうやって殺してやろうかなぁ…四肢をもいでやるかぁ?死なねぇように少しずつ苦しめてやるかぁ?そ・れ・と・も、一瞬でコア(心臓部)を貫いて殺してやるかぁ!?ヒャアハハハハハ!!」

 「……………。」

 「ヨォし決めたゼ!《目ン玉くりぬいて》からコアを貫いてヤるヨォ!」

 「な ら 目 を 近 づ け た 方 が い い よ な ぁ ?」ズイィ!!

 「ンな!?」

 「喰らえ!《光子力ビーム》!

 「うぉわあぁ…なぁんてなァ!!」

 

 するとアイツは俺達の想定通り(・・・・・・・)光子力ビームを避けた!

 

 「ソイツを使ってくることは分かってンだよ!残念だったなァ!ヒャアハハハハハ」

 「あぁ、残念だったな。…オ マ エ が な

 「…は?」

 

 すると、アイツの上から《ジェットスクランダー》がロケットパンチと一緒に(・・・・・・・・・・・)とんできた!

 

 バキンッ!ズバァ!!

 

 「ンな…バカな…!?」

 「ロケットパンチは《俺の意思通りに動かせるんだよ》。」

 『そのついでに《ジェットスクランダーも呼んでおいたのだ》。ホントはいつでもパンチは戻せたのだが、あえて戻さなかっただけだ。』ガチャン

 「…だ…だがこの程度ならすぐに直って…!」

 「悪いが、直 す 為 の 欠 片 す ら 残 さ ん !

 『やるぞ!ゼータ殿!!』

 「あぁ!喰らえ!

  『《光子力ビィィム》』!!

 「ぐぎゃああああぁぁぁぁぁぁ……

 

 …超巨大《光子力ビーム》で、文字通り《チリ一つ残さず》消しとばした。

 

 …だが、感じる思いは…

 

 「……。」

 『…ゼータ殿。』

 「…虚しいな。コレ(復讐後)は…。」

 『…だが、コレでヤツによる虐殺はなくなる筈だ。…ヤツによるこの光景(・・・・)はもう生まれんだろう。』

 「…あぁ、そうだな…。」

 『記憶とZ技の解放を行うか?』

 「…頼む。」

 『…分かった。今後、もう機械的な処理は言葉にはせん。』

 

 そして、いつも通り頭痛がして… 

 

 『…今回は何か忙しいな…。』

 「…エッ■■?」

 「イレギュラー、排除セヨ。イレギュラー…」

 「…ハッ!…夢か…しかし、アレは本当に…」

 

 「(…ヤツ(■■■)の言っていたことが確かなら、シグマが復活することは、もうあるまい。)」

 「(…いい潮時かもしれんな…。)」

 『…いい潮時(・・・・)?一体…?』

 「…成る程。コレを取り除くには、かなりの時間が…」

 「構わない。ここで手を打っておかないと…」

 『…そうだ。俺はこのタイミングで…』

 「…で、目が覚めるのはいつ頃になる?」

 「《何事も無ければ》の話になりますが…約102年後の…」

 『俺は、封印されたんだ。ナニか(・・・)を恐れて…だが…』

 

 「…だが、そのナニかは一体何だ?俺は一体何を恐れて…?」

 『…考察してるところ悪いが、今回目覚めた《Z技》について説明させてもらう。』

 「…あぁ、頼む。…思えばいつもの事だな。」

 『今回アンロックした《Z技》は《アイアンカッター》だ。(成る程、だからこのタイミングか…)

 「…聞いただけじゃ分かりにくいが、どんな技だ?」

 『文字通り鋼鉄の刃を前腕部(・・・)に2対ずつ展開し、相手を切り裂く技だ。コレはエネルギー消費はない。』

 「…前腕部に展開するだけなのか?」

 『あぁ。そこから《ロケットパンチ》で一緒に飛ばして遠くから切り裂くもよし。そのまま近づいて攻撃してもよし、だ。』

 「…なかなか便利そうな技だな…ところで切れ味はどれくらいだ?」

 『ゼータ殿が使う《Zセイバー》並だな。』

 「…かなりの切れ味だな。…とりあえず、コレで出されていたミッションは全て完了。…報告しに行って、久々にシロアに会いに行くか…。」

 『あぁ…それがいi[ビーッ!ビーッ!ビーッ!]ッ?!なんだ!?』

 「この音…緊急通信か!?」ピッ

 [ガガッ…ゼー………タ…聞こえ…]

 「クソッ通信状態が…」

 『こちらで補正する!』

 [ザザッ…ゼータ!聞こえる!?聞こえたら返事して!!]

 「プレリー!一体どうした!?」

 [ガーディアンベースが、イレギュラー達の襲撃を受けているの!]

 「バカな?!常に空にいるし、同じ場所には一秒と留まらないだろう!?」

 [おそらく、ゼータとシロアさんを助けたときに侵入されていたのかも…ゴメン!!私のせいで…こんな…事に…]

 「アンタのせいじゃない。コレはむしろ俺のせいだ…。…ガーディアンベースにはどう向かえばいい?」

 […トランスサーバーで、《エリアX-1》の位置を入力して。座標番号は…]

 「…《入力しない》あるいは《X,X,X(トリプルエックス)》だろう?」

 […え?どうしてそれを?…まだゼータには教えてなかった筈なのに…]

 『我があの場所の座標を調べておいた。…一応我等の《活動拠点》なんでな。』

 [なら、早く帰ってきて!このままじゃ皆が…ザザッザー]

 「ッ!……。」

 『ゼータ殿!急いでガーディアンベースに行くぞ!』

 「あぁ!…これ以上……これ以上……!

  犠牲を増やしてたまるか!!

 

side end

 

 

続く




というわけで、第8話でした。

今回で、フォルスロイド戦は終わりです。今後?出てきませんよ。

復活するハズの彼等が出てこない理由については『衝撃!KZ編』が終わり次第書いていきます。

次回は『衝撃!KZ編』の前半戦クライマックス!

襲撃を受けたガーディアンベース。果たしてガーディアンズの皆は無事なのか?

シロアやプレリーはどうなったのか?

そして、襲撃した者達は…?

次回、第9話『守れ!ガーディアンベース!!』

お楽しみに!

※現在???sideについてアンケートをしています。やってくれると助かります。

 …???sideにおける『彼等』についてはこのアンケートの結果に関わらず今後分かります(もう分かっている人もいると思うケド…)。

 …『衝撃!KZ編』の最後のクライマックス辺りで…。


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第9話『守れ!ガーディアンベース!!』

さぁ、前半戦クライマックスです。

イレギュラー達の襲撃を受けたガーディアンベース…

そのイレギュラー達を率いているのはまさかの…!?

それでは、どうぞ(^^)/


エリアX-1:ガーディアンベース

 

ゼータside

 

 「急ぐぞ!モデルKZ!!」

 『あぁ!』

 

 俺達はガーディアンベースに着き、そのままトランスサーバーがある部屋の外に行くと…

 

 「ッ!コレは…!」

 『…遅かったのか…!?』

 

 そこには、大量のイレギュラー達がいた。ソイツ等の足元には、人形があった。プレリーが大事にしている(・・・・・・・・・・・・)あの人形が…!

 

 「……。」ゴゴゴゴゴ

 『……もはや、何を言っても止まらぬな。』

 「…許さん…許さんぞ!キサマ等!

 

 そこからはよく覚えていない。ただ、そこにはあの村(・・・)で初めて変身したときと同じ光景が繰り広げられたのは、確かだ。

 

 そして…

 

 「ハァ…ハァ…次は?誰だ!?」

 『落ち着け、ゼータ殿。…この部屋にイレギュラー反応はもうない。』

 「…そう…か。」ガクッ

 『ゼータ殿!?』

 

 膝から俺は崩れ落ちる。…足元にプレリーの人形があった。

 

 「…すまない…俺がもう少し早く戻ってくれば…ッ!」

 『…悲しんでいるところすまないが、少しいいか?』

 「…何だ、モデルKZ?」

 『ここ以外にもイレギュラー反応はある。…そして、《ガーディアンズ》のメンバーの反応もまた同じくある。』

 「……!!」

 『…悲しむのは、本当に助けられなかった(・・・・・・・・)ときだけにしろ。他の場所も行くぞ!』

 「…あぁ!…と、この人形は持っておこう…。

 

 そして、部屋を移動すると…

 

 「クソッ!次から次に…!!」

 「コレじゃキリがない!コイツ等、一体何処から…!?」

 

 ヴァン先輩とエール先輩がいた。戦っているが、苦戦しているようだ!

 

 「キサマ等!こっちを見やがれ!!」

 「「!ゼータ!?何を…!?」」

 「コレでも喰らえ!《アイアンカッター》!!!」バシュウ!ジャキン!!

 

 ロケットパンチを発射後、アイアンカッターを展開。そのままそこにいるイレギュラーどもを《全て》切り裂き、倒した。

 

 「…大丈夫ですか?二人とも…。」

 「あぁ、助かった。いつもならアイツ等程度ならすぐに片付けられるんだが…」

 「他の人を避難させるために色々あってね…ありがとう、助けてくれて!」

 『《避難させるために》ということは、まだ二人が残っているということは…』

 「…うん。他のガーディアンズのメンバーは大体避難させたんだけど…」

 「まずいことに《司令官》である《プレリー》と、アンタの連れの…《シロア》…だったよな?…が残っているんだ。」

 「!?なぜシロアが?!!」

 「…アンタがミッションをクリアする毎に様子がおかしくなっていって……」

 「…最近はずっと、部屋から出てきてないの…。」

 『…まさか…()の…せいか?』

 『…いや、君のせいじゃないハズだよ。…おそらく、彼女が思い出した記憶に関係しているのだろう。』

 「…その二人は、今何処にいるんですか…?」

 「…多分、このガーディアンベースの動力炉の隣の部屋だと思う。…動力炉の部屋の場所は一度連れて行ったから覚えてるよね?」

 「あそこは、シェルターの役割を担っていてな。ロックマンの攻撃でもびくともしないぜ。…でも急いだ方が良いだろうな。」

 「…あなた達は、どうするんですか?」

 「…ゼータ、多分エールからも言われたと思うけど俺達に敬語はいらねぇよ。」

 「私達は、動力炉以外の場所に《まだ逃げ遅れてる人がいないか》確認してくるよ。…でも気をつけて。」

 「…わかりま…わかった。…ハジをかくなよ(・・・・・・・)、先輩方。」

 

 俺達は、そのまま動力炉に急いだ!

 

ヴァン&エールside

 

 「…《ハジをかくな》って、いきなり何だ?」

 「…何で今言ったんだろう?」

 

 俺(私)達が悩んでいると、モデルXが……

 

 『…彼は、あの言葉(・・・・)をどこで知ったんだ?』

 「え?モデルX、ゼータの言葉、何か意味があるのか?」

 『…君達は《旧・イレギュラー戦争》は知っているね?』

 「えぇ、確か…数百年前の…」

 『その時代で、イレギュラーハンター達の隠語で《ハジをかく》というのは《死ぬ》という意味なんだ。…つまり、彼は…ゼータは君達に《死ぬな》と言ったんだ。』

 「!?だけど、それって数百年も昔に使われてた意味なんだろ!?」

 「この時代の人が、それを知ってるハズは…まさか!!?」

 『…あぁ、彼はおそらくその時代に生きていたんだ(・・・・・・・・・・・・)。…そして、今も。』

 「「…ゼータ、お前(貴方)は……」」

 

 いったい、何者なんだ(なの)?

 

プレリーside

 

 「ウグッ!…うぅ…!」

 

 私は、以前にも(・・・・)襲撃をしてきた二人と対峙していた。でも、このままじゃ…!

 

 「へぇ、意外に耐えるじゃねぇか…!」

 「…でも無駄…ただの時間稼ぎにしかならない…。」

 「そりゃそうだ。俺達《ロックマン》にただのレプリロイドが勝てる分けねーだろ!」

 「くっ…!」

 「分かったらそこをどきやがれ。俺達はその先に用があんだよ。」

 「……いやだ…。」

 「あァ?」

 「この先には、絶対行かせない!例え、殺されても…!」

 「……そうかよ。」

 「……なら、死んで。」

 

 …あぁ、やっぱりダメだった。…もう、私には、祈るぐらいしか出来ない…助けて、《おねえちゃん》…助けて…

 

 「オラァ!!」

 

 …助けて!《ゼロ》!!

 

 「《アイアンカッター》!!」ガキィン!!

 「んなぁ!?なんだこりゃあ!!?」

 

 …え?

 

 「なんだこの…《刃がついた腕》は!?」

 「…腕…だけ…!?」

 

 …この腕って…もしかして!

 

 「《Zセイバー》!!!」

 

 …来てくれた。

 

 『あの人』にそっくりな…

 

 「セリャアァァァ!!!」ズガン!!

 

 …《ゼータ》が!

 

ゼータside

 

 「………。」

 「…なるほどな。テメーが《あのお方》が言ってた《皇帝(カイザー)の力》の一部を持つ…!」

 「…ロックマン…《モデルKZ》…!」

 

 俺は、扉の中に入る瞬間にアイアンカッターをロケットパンチの発射後、展開。その後、Zセイバーでプレリーから遠ざけた。

 

 「…大丈夫か?プレリー。」

 「え ええ、私は大丈夫…だよ。」

 「そんなボロボロでその言葉が出るんなら大丈夫そうだな。…少し休んでろ。後は…」

 

 「俺 が や る !」

 

 「…ウワサに聞いてた以上だな!」

 「…腕だけで…《プロメテ》の攻撃を止めるなんて…!」

 「…悪いが、お前らとあれこれ問答するつもりもない。…お前らには…彼女(プレリー)が味わった以上の痛みを味わわせてやる!

 「なら話が早ぇな!楽しもうじゃないか…!行くぞ《パンドラ》!!」

 「…うん。」

 

 

     WARNING

 

VSプロメテ&パンドラ

 

 戦闘開始…と思いきや

 

 シュン!シュン!

 

 「!? 消えた!?」

 『どうやら姿を隠せるようだ。これでは何処から来るかわからぬな…。』

 「そういうことだ!喰らえ!」

 

 !?上から落ちてきた!!?

 

 「うぉ!?」

 「…よそ見…してる場合…?」

 

 ッ!今度は雷と…氷か!?

 

 「どぉあ!!?」

 『コイツ等…凄まじいコンビネーションだ…!このままでは一方的にやられてしまうぞ!』

 「…どうすれば…ッ!!」

 

 その時、俺はあの時(・・・)の…《ユーラシアコロニー落下事件》の時の言葉を思い出した!

 

 「…やってみるか…。」

 『!?ゼータ殿!目をつむって…何を!?』

 「………。」

 

 …データや目で見たりするんじゃない…。

 …感じろ…アイツ等の《気配》を…《殺意》を!

 

 「…! そこだぁ!《光子力ビーム》!

 「…え!?きゃあ!!」バシュ!!

 「!? パンドラ!「《ロケットパンチ》!」グアッ!!」

 

 …うまくいったな。

 

 『!? ゼータ殿、一体どうやって…!?』

 「何、やっとこさ戦い方を思い出してきた(・・・・・・・・・・・)ってだけさ!」

 

 俺がやったのは、当時の俺達(特A級ハンター)にとっては当たり前の事で、《相手の気配をつかみ、そこに攻撃を行った》という単純な事だ。…うまくいって良かったぜ。

 

 「チッ仕方ねぇ!パンドラ!やるぞ!!」

 「…えぇ!」

 

 また奴らが姿を消した。…それにしてもアイツ等から感じた感覚…そこには《喜び》や《楽しみ》の感情じゃなかった…もしかして?

 

 そんなことを《少し宙に浮きながら》考えていると…

 

 「オラァ!!」ガシィッ!!

 「…捕まえた!」ガシィッ!!

 

 …やられたな…《腕》と《頭(正確には髪)》を掴まれた…。

 

 「さっきテメーが使った技、腕を飛ばして来る技はこうやって腕を押さえときゃ出せねぇだろ!」

 「…さっきのビームも…《顔と同じ向きにしか》発射できない…。」

 

 …この二人のいう通りで、腕を押さえられると《ロケットパンチ》は使えない。…《光子力ビーム》も、撃ってる間、視界は問題ないし、視点も変えれる…が、まっすぐにしかとばない。

 

 「…あの一瞬で、それがわかるなんてな…。」

 「こちとらテメーみてぇな奴らは倒し慣れてんだよ!」

 「…このまま…私があなたを破壊して…終わり。」

 

 …だけど。

 

 「…ひとつだけ忠告させてもらう…《その手を離せ》。じゃなきゃ大変な事になる(・・・・・・・)。」

 「それ言って離してもらえるとでも思ってんのか?離すわけねーだろ!」

 「…離さない…。」

 「そうか…なら、

 

  後 悔 す る な よ ?

 

 「アぁ?」

 「《スクランダー・オフ》!」バシュン!ゴォォォ!

 「な…!?うあ…っ!!」ドガァ!!

 「んな!?」

 「《ミサイル発射》!」バシュ!!

 「ぐあぁぁっ!!?」ドゴォォォン!!

 

 …ミサイルについては賭けだったが、うまいこといった。

 

 「《スクランダー・クロース》!」ガキィン!!

 「…グッ、その翼…取り外し可能なのかよ!!」グググッ

 「…自分のミサイルを…あの威力のモノを…あんな近距離で喰らって…無傷なんて…!?」グググッ

 「だから言ったろ?『後悔するなよ』って。身体の頑丈さには自信があってな!……翼に…《ジェットスクランダー》に関しては、もしもの時を考えて付けてきたんだけどな…!」

 

 …時を少しさかのぼり、動力炉へ向かおうとしてたとき…

 『ゼータ殿!一回甲板に向かおう!』

 「!?こんなときに何故!?」

 『こんなときだからこそだ!いざというときに、《ジェットスクランダー》は武器になる!』

 「!そういうことか!!分かった!行くぞ!!」

 

 そして、そこから侵入していたイレギュラーどもを《ジェットスクランダーで切り裂き》、動力炉へ向かい…

 

そして、今現在…

 

 「お前のおかげで助かったぜ、モデルKZ!」

 『気にするな…ん?ゼータ殿、彼等の様子が何か変だぞ…?』

 「…なに?」

 

 モデルKZに言われ、彼等をみてみると………!?

 

 「…な…に……体が…う…ご…かな……い……?」

 「…グッ……マジ…かよ…!……こんな……とき……に…………っ!」

 「!? 何だ!?一体何が!!?」

 『…まさかと思うが…《寿命》か?』

 「バカな!?こんなタイミングで!!?」

 『あぁ、明らかにおかしい!』

 「…仕方ない!!」

 

 俺は、倒れた二人を抱え、移動していると…

 

 「…おい…なにしてんだ…俺達は…《イレギュラー》だぞ…!」

 「…助けられる…必要は…ない……。」

 「…お前らが本当にイレギュラーなら、《自分の事をイレギュラーとは言わない》!」

 「「……!!?」」

 「今の時代においても、《数百年前》においてもな!おとなしく運ばれろ。」

 「「………。」」

 

 しばらく移動し、何とか医務室に連れていけたものの……。

 

 「…今、彼等を治せるものは…!」

 『我等が考える限り、誰もいないか…?』

 「…プレリーはダメだ。彼等に攻撃された…。」

 『…そして、ヴァンとエールもダメ…となれば…もう誰も…。』

 「……いや、一人だけいるかもしれない…!。」

 『…それは一体…?』

 「直ぐに《動力炉》に戻るぞ!」

 『…まさか!《彼女》にやらせる気か!?』

 「…今、やれそうなのは《アイツ》しかいないんだ!」

 

 そして、俺達はまた動力炉へ向かって…

 

シロアside

 

 …私ハ…一体ナニモノ…ナノ…?

 

 …ドウシテ…《アノ人》ノ顔ヲ思イ出セナイノ?

 

 …ドウシテ…《アノ子》ノ顔ヲ思イ出セナイノ?

 

 …ドウシテ…《私ノ名前》ヲ思イ出セナイノ?

 

 …イロンナ記憶ガ戻ッテイルノニ…ドウシテ?

 

 …私ハ…一体「シロア!」…エ?

 

 「シロア!頼みがある!俺と来てくれ!」

 

 ア…あ…あぁ…《ゼータ》!

 

 …でも、頼みって一体…?

 

 「ねぇ、頼みって一体何なの?」

 「すまない、目的地に着いたら説明する!今は来てくれ!」

 「! 分かった!」

 

 ゼータがあまり詳しい説明をしないときは《決まって》緊急の用件の時だ。私はゼータの手を取った。

 

 …そのとき、《あの人》の顔が、ゼータに重なった気がした…。

 

 そして、目的地に着くと…!

 

 「…ゼータ!?この人達は…!?」

 「可能性は低いが、もしかしたら俺達にはない《寿命》なのかもしれない。」

 「!?寿命ですって!!?」

 「…もしも、《逆らえないように寿命を短く設定されている》のだとしたら、かなりまずい事だ!」

 「…でも、私は…」

 

 私に、出来るんだろうか…。大切な人の事を思い出せない…私に…。

 

 「…シロア…こんなことを言うのもどうかと思うが…」

 「……?」

 「お前は、俺を信じてるよな?」

 「え?えぇ、もちろん…」

 「…だったら…《俺が信じるお前も信じてくれ》!」

 「…!!」

 

 その時、私の中のモヤモヤした黒い感情が全て消えていくのが分かった。ゼータは、多分、いや絶対《あの人》なんだ!

 

 なら、その記憶の中の私が…本当に私なら…!

 

 「…分かったわ、やってみる!」

 

 …《自分に出来ることを》!

 

ゼータside

 

 …その後、プレリーが来て色々言われたが、モデルKZの《最悪の予想》が当たっていたことが分かり、シロアがプログラムに干渉していたが…

 

 「…このプログラム…下手に書き換えようとすると、全て消えてしまうようになってる…。」

 「…そんな!?」

 「…どうにかならないのか?」

 「…2つほど《条件付き》で書き換えれる場所があるわ…。《寿命》と《点検》に関連する項目よ…。」

 「…シロアさん…その条件って…?」

 「寿命に関しては最長で《10日》まで…点検は次回点検日を《5日後》…といったかなり短い設定にしかできないわ。」

 「…それ以上にしようとすると、どうなるんだ?」

 「……最悪の場合、プログラムが故障、あるいは回路がショートを起こして……もう二度と目を覚まさないかも……」

 「…知らなかった…そんなプログラムがこの二人に…。」

 「…やっぱり…あの時俺が感じた感覚は、間違ってなかったのか…。」

 

 あの時、この二人(プロメテ&パンドラ)から感じた感情は《怒り》と《悲しみ》と…《憎しみ》だった。

 

 あの感情の矛先は…俺じゃなく…コイツ等の身体をこんな風にした奴らに…!!

 

 そんなことを考えていると…

 

 「プレリー!ここにいたのか……なぁ!?」

 「?どうしたのヴァン…?……えぇ!?」

 

 …今一番会いたくなかった《先輩方(ヴァンとエール)》が来た。

 

 …しかし、ここで俺達は衝撃的な事を知ることになる。

 

 「「どうして、コイツ等が…!?」」

 「…先輩方、これには「「どうして…」」…?」

 

 まさか、この二人(プロメテ&パンドラ)が…

 

 「「死んだはずのコイツ等がどうして!?」」

 

 …過去の事件で、その事件の《黒幕》に利用され、死んでいたなんて…。

 

 

続く




少し長くなりましたが第9話、いかがだったでしょうか?

途中ゼータが、《ハジをかくな》と言ってましたが、これが《ゲッターロボ》要素の一つです。(^^)

襲撃してきたイレギュラー達のリーダーは《ZXシリーズ》でおなじみのあの《プロメテとパンドラ》でした。

ですが彼等は《ロックマンZXA》で死亡しているはずのキャラクター達…一体どうやって彼等は蘇ったのか?

次回、第9.5話にて、彼等の口からその経緯が語られます。

お楽しみに!

…戦闘描写、もっとうまくなりたい。


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第9.5話『衝撃的な真実』

第9.5話です。(^^)/

9.5話とかいてありますが、前回の続きです。

…衝撃的な真実とは…彼等の真実だけではないですヨ…

それでは、どうぞ。(^^)


ゼータside

 

 …予想外の事だった。まさかこの二人が…それはそうと…

 

 「…ど う 言 う こ と な の か し ら ? 詳 し く 説 明 し て く れ る の よ ね ?」ゴゴゴゴゴ

 

 …まさかプレリーがキレるとはな…いや、仕方ないが…。

 

 「まっ待って、プレリー!ちょっと落ち着いて!」

 「じゃなきゃ説明も出来ないから!少し落ち着いてくれって!」

 『…一体どう言うことだ?』

 『…彼等の死に際を実際に見たのは《ハンター》に所属している《ロックマン》だからね。…自分達がその場に居なかったから報告はしてなかったんだろうね。』

 『…なるほど…。』

 「…先輩方…どう言うことなのか、説明してくれるよな?」

 「…うん。と言っても、私達もそれを直接見た訳じゃないから…。」

 「…少しだけ、違う部分もあるかも知れないからな。そこだけ気を付けてくれ…。」

 

 そして、話された内容は…

 

 ・《モデルA》のロックマンの…《グレイとアッシュ》…とやらが、大量の《モデルV》を発見。

 

 ・そこに《三賢人》の一人《マスター・アルバート》がいた…が、その直後《プロメテとパンドラ》が現れ、そいつを始末した。

 

 ・その後戦い、なおも世界そのものを恨み続ける二人、その《憎しみ》のエネルギーを《モデルV》に全て《命ごと》吸い上げられた。しかも《本物のマスター・アルバート》は生きていた。

 

 「まぁ、その後彼等が本物のアルバートに引導を渡したんだけどね。」

 「…でも、この二人がどうして蘇ったのかまでは…俺達には分からないんだ…。」

 「…なら一体誰が彼等を…?」

 

 俺がそう疑問に思っていると…

 

 「…《あのお方》のおかげだ。」

 「「「「「!?」」」」」

 「…私達は…《あの人》によって…蘇った…。」

 

 …さっきまで気を失っていた二人(プロメテ達)が目を覚ました。

 

 「…フォルスロイド達も言っていたな…。…《あのお方》とやらは誰だ?」

 「悪いな…いくら助けてもらったとはいえ、そこまではしゃべれねぇ…。」

 「…でも…《あの人》は…《アイツ》とは違う…!」

 「…少しずつ…寿命は延びていてな。今じゃ10日ぐらいまでは延びたのさ…!」

 「…それでも…10日か…。」

 『最初は…どれくらいだったのだろうな…。』

 「…あまり野暮なことは聞くな。《モデルKZ》」

 

 すると…

 

 「…モデルKZ?…ソイツは《カイザーメタル》って名前じゃねーのか?」

 『…我々の事は聞いていないのか?』

 「…《我々》?…あなた以外にも…《カイザーメタル》が…?」

 「…そういえば、俺も聞いてなかったな。《カイザーメタル》ってそもそも何なんだ?」

 

 …今まで気にすることもなかったが…確かに疑問に思うべきものだな…。

 

 …モデルKZは、少し答えてくれた…。

 

 『…我々《カイザーメタル》は、全て《適合者の記憶のバックアップ》の役割を担っている…。…何故か我は《適合者の関係者》の記憶のバックアップもしていたようだが…。』

 「…それ以外には?」

 『…後言えるのは2つだけだ…我々は全部で3つ存在する。…そして、それぞれが《魔神》の力を持っているのだ。…ゼータ殿、貴殿が使う《Z技》もその《魔神》の力の一部だ。』

 「…あの威力で一部なのか…?それともまだ一部の技だけと言うことなのか…?」

 『両方の意味だ。今の状態だと本来の《1/3》程度の威力しか出せない。しかもまだ解放されてないZ技が5つある。』

 「はァ!!?あの威力が1/3だと!?おかしいだろオイ!!」

 「…あの光線の威力も1/3…!!?…あの翼の推進力も…!?」

 『我を造ったものは、我の力を《神にも悪魔にもなれる力》と言っていた…。彼はゼータ殿に力を残そうとしていたようだ。』

 「…俺に?」

 『…彼の事についてはいずれ分かる。…それより、プロメテ殿とパンドラ殿、少しよいか?』

 「…あ?なんだよ…?」

 「……?」

 『…すまぬが、貴殿達の《ライブメタル》のデータも見せてもらう。』

 「…好きにしろよ…。」

 「…プロメテがいいなら…私も…。」

 『……不明な《ライブメタルデータ》…これでは《Z技》は解放できないな…記憶は解放できるが………。』

 「……?どうした、モデルKZ。」

 

 突然静かになったモデルKZ。すると……

 

 『…ゼータ殿。この記憶は、貴殿にとって大切なものでもある…が、あまりにも凄まじい衝撃が、貴殿を襲うかもしれぬ。』

 「…そこまでなのか…?」

 『…少なくとも《今後の自分について》悩む可能性が大いにある。…貴殿が決めてくれ。この記憶を思い出すか…。』

 「……やってくれ。」

 『…わかった。…正気を保てよ。』

 

 そして、いつもの頭痛が起こり…(このとき、何故かその場に居たもの達が《全員》俺の記憶を見た。)

 

 『……ここは?何かの空中戦艦か…?』

 「…見事だ、■■!…だが、もう遅い!」

 「何だと!」

 『!この男は…憶えている…この男の名は!』

 「…■■。■■リスにはこう伝えてくれ。兄は満足して死んでいったとな!…さらばだ、■■!」

 『「カーネルッ!!!」』

 

 そして、場面が切り替わり…!ここは…まさか!

 

 「■■リス!」

 「…兄さんと…戦わないでと……」

 『この場所…この記憶は…!そして俺の目の前にいる彼女は!』

 「さようなら、■■……。」

 『「アイリス、よせーっ!」』

 

 …この後も憶えている…彼女は俺のせいで…。

 

 『「うおああああ!俺はっ!俺はぁっ!一体何のために……!戦っているんだああああああ!!」』

 

 …まだ記憶は続く。今度は…!

 

 『この記憶は…まさか!』

 「…はっ!死ね!シグマ!」

 「…うん?おかしい…シグマウイルスを……」

 『この記憶は…《ユーラシアコロニー》の時に、エネルギーが尽きかけたときの…!』

 「…誰だ?こいつ…最期までわからない…」

 『…今でもまだ、コイツが誰なのかわからない…。』

 「…今度は…俺か…そうか……夢の謎が………」

 「…なに?おまえ、なにを造っている?」

 「ロボット破壊プロ…そ、それは…」

 『「そういうことだったのか…。」』

 

 …今度は…何だ…?…!これは、妖精戦争の時の…!

 

 「…この体は?」

 「貴方のボディがドクター■■■に奪われ、我々でコピーボディを造っていたのですが…」

 「…本来の体より随分簡素な装甲だな…?」

 「…実は、造り上げたはずの我々にも、そのボディをどう製作したか分からず…。」

 「……なんだと!」

 「置いてあったはずの設計図をもとに造ったのですが…我々からしてみれば、《いつの間にか》完成していた、という感じで他の者に聞いてみても《そのボディを完成させた覚えがない》というのです。」

 「……もしかしたら…。」

 「どうしました、■■さん…?」

 『あぁ、俺は……俺が恐れていたのは…。』

 『「《ロボット破壊プログラム》がこのボディにも搭載されているかもしれない。」ということだ…。』

 「…では、どうされるのです…?」

 「…■■■を倒しに行く、エッ■■と共に…!」

 「…まさかとは思いますが…。」

 「…その後、《俺を封印してくれ》!…アイツに…エッ■■にこれ以上、迷惑はかけたくない…!」

 

 俺は…俺…は……。

 

 …意識が戻った。

 

 「…俺は……。」

 「…今の記憶は、私のじゃない…!?」

 「あれが…ゼータの失われた記憶?でもあれって…」

 

 …シロア…プレリー…

 

 「…さっき…物騒な単語がなかったか…?」

 「…うん。…確か…《ロボット破壊プログラム》…だっけ?」

 

 …ヴァン先輩…エール先輩…

 

 「…あんな…事が…数百年前に…あったのかよ!?」

 「…私達も……知らない……!?」

 

 …プロメテ…パンドラ……

 

 …俺は…『…タ…』…俺は『ゼータ殿!』……俺は…

 

 『オイ!聞いてんのか!ゼータ!!』

 

 …!?今の声は…

 

 「…モデル…KZ?」

 『オマエ、まさかとは思うけどな!あの記憶を見て《死のうとしたんじゃないだろうな》!!』

 「…!!」

 『…その顔は図星か…!いいか!?オマエが消えるのはオマエの勝手だ!…だけど…《今のオマエ》の《大切な人》はどうするつもりだ!?』

 

 !…だが…俺は…!!

 

 『《イレギュラー》だから一緒にはいられないってか?バーカ!オマエがイレギュラーだろうが何だろうが関係ねぇよ!オマエはオマエだろ!!』

 

 …俺は…《俺》?

 

 『オマエの代わりはオマエしか居ねぇ!どこ探してもなぁ!そりゃあ似てるやつはいるかもな…でもオマエはオマエだ!そうだろ!!』

 

 …そうだ…俺は……

 

 「…モデルKZ…。」

 『あ?何だ?』

 「…ありがとう。…」

 『…オマエの…貴殿の為じゃない。ただ、貴殿にとって大切なものは《今》にしかない、というだけの事だ。』

 「…そうだな…俺は…俺だ!」

 

 「…ん?…アレ!?アイツらがいない!!?」

 「な…!?あのどさくさに紛れて逃げやがったのか!!?」

 「急いで探して!まだ近くにいるかも…シロアさんは、またあの部屋にいてください…!」

 

 …追いかけるか…俺なら出来るしな…。

 

 「は、はい。ゼータ、また今度…あれ?…ゼータ?」

 

プロメテ&パンドラside

 

 …何とか、アイツ等の隙をついてここまで逃げれたな…!

 

 「ハァ、ハァ…ッ!…襲撃失敗だな。帰るぞ、パンドラ!」

 「…うん……ん?……プロメテ……あれ……。」

 「あん?どうし……たぁ!?」

 

 なんでアイツ(ゼータ)がいるんだ!?

 

 「…帰るのか…?」

 「…たりめーだ!…ここの雰囲気は俺達には似合わねぇ…!」

 「…何のよう…《ロックマン:モデルKZ》…!」

 「(…やっぱ硬てーななんか)特に用事はない。あるとしたら、《もう二度とガーディアンベースに来んな》ってだけだ。」

 「へッ、言われなくてもそうすr「それとな」…チッ何だよ!」

 「俺個人に挑むんならいくらでも来い。…それなら大歓迎だ。」

 「「…は?」」

 「いい憂さ晴らしにはなると思うぜ!…ま、そんなことしなくてもまた会うことになるだろうけどな…。」

 

 …何なんだ(なの)、コイツ…。

 

 「…なら、そんときまで死ぬなよなァ!」

 「…次に会ったときが…あなたの最後…!」

 

 …そして、俺達は転送した。《あのお方》のもとに…。

 

ゼータside

 

 「…行ってしまったな。」

 『…ゼータ殿…これからどうするのだ…?』

 「今までと特に変わらんさ…とにかく、《全ての記憶》を取り戻さなきゃあな!」

 『…それもそうだな…。…とりあえず、司令室に行こう。』

 「…そうだな。…さて、新しいミッションは何か出てるか?」

 

 そして、司令室にて…

 

 「…ゼータ。彼等は?」

 「…なんとか追い付いたんだが…逃げられてしまった…。」

 「…わかりました…そういうことにしておきます。」

 『…新しいミッションは何かあるか?』

 「…今は、しばらく休んでいて。…以前話した《協力者》が来るから…。」

 『…以前話していたもの達か…。』

 「彼等とアンタ等は初対面だろ?だから…」

 「私達もいるってこと!」

 「…そういうことか…。」

 

 すると、ここに二人ほど、入ってきたと同時に…

 

 「「プロメテとパンドラがいたって本当!!?」」

 

 …紫?…いや、青みがかった黒い色の二人がそう言った。

 

 「あぁ、さっきまでいたんだけどな。《アッシュ》」

 「もう今はいないわよ。《グレイ》」

 

 …この二人がグレイとアッシュか。

 

 「…そう…なんだ…。」

 「…ん?ヴァン、この人は…?」

 「あぁ、この人はゼータ。俺達と一緒に戦ってくれている新しい《仲間》さ。」

 「…もしかして、この人もライブメタルを?」

 『残念ながら、我はカイザーメタルだ。ライブメタルではない。』

 「「『うわぁ!?』」」

 

 …今の混ざった声に、一つだけ聞きなれない声が…?

 

 『あぁ、ビックリしたなぁもう!…アンタ、オイラ達とは違うのか?』

 『そうなるな…。すまんが、貴殿のデータもとらせてくれ。』

 『…大丈夫?誰かに利用されてるとかない?』

 「…少なくとも、データを取得する度に蘇っている記憶は間違いなく俺のものだ。…例え利用されているなら、このまま全ての記憶を取り戻すまで利用されてやるさ。…その後は知らんがな。」

 『…わかった。いいよ!』

 『では…ライブメタルデータ、《モデルA》確認。記憶と《Z技》の解放を行う。』

 

 …今回2回目(メタい)の頭痛がして…

 

 『…ここは…イレギュラーハンターベースか…。』

 「…ゼ■…なにをしているんだ…?」

 「…ん?…あぁ、《エックス》か、気にするな。ただ…」

 「…もしかして、ケイン博士…だったっけ、の関係者にヤラレチャッタの~?」

 「…《アクセル》、うるさいぞ…。」

 『…この二人は…そうだ、俺と同じ…イレギュラーハンターの…やっと…思い出せたぜ…。でも…アクセルはこの後…』

 

 そう、あの《宇宙エレベーター:ヤコブ》での事件の後。あの時、《ルミネ》の最期の攻撃で…あの影響で、アクセルが《イレギュラー》化。…なんとか倒しきった後…

 

 「アクセル!アクセルッ!!」

 「…う……あ…エックス…ゼ■…。」

 「!正気を取り戻したのか!アクセル!」

 「…正気…?…あぁ…そっか……僕……あんなことを…。」

 「アクセル!気をしっかりもて!アクセルッ!」

 「…二人が…止めてくれたんだよね…?…ありがとう…もう少しで…僕は…とんでもないことを…」

 「アクセルッ!」

 「……ありがとう…ゼ■…僕を…《イレギュラーハンター》として…戦わせてくれて……ありがとう…エックス…僕を…《認めてくれて》…。」

 「「アクセル…ッ!」」

 「……ありがとう…二人とも…さようなら……」ガクッ

 「「!!アクセルーーーッ!!」」

 

 …俺達は…また…守れなかった…。

 

 …でも…何で今思い出したのが…この二人の記憶なんだ…?

 

 …また、俺の意識が現実に戻り…。

 

 「……そういうことか。」

 「「「「?」」」」

 

 …この4人を見て納得した。…コイツ等の変身した姿と、纏っている雰囲気が…アイツ等に…

 

 「…アイツ等に…そっくりだな…《エックス》と《アクセル》に…。」

 「「「「!どういうこと(だ)?ゼータ(さん)!」」」」

 「…さぁな。…モデルKZ、新しい技はなんて技だ?」

 『(…切り替えはえーな)ボソッ…新しい《Z技》は《マジンパワー》だ。』

 「…マジンパワー?名前だけ聞くと強そうだが…」

 『実際強いぞ。エネルギーを《5》消費して自らの力を瞬間的に強化するものだ。強化した力で《相手の拘束を引きちぎったり》《相手をその強化した力でぶんまわす》…なんて事が出来る。使ってみると、意外と使いやすいぞ!』

 「…今までのように、トレーニングルームで試すもんじゃないな…。…コイツは実戦で試した方がいいな。」

 「…今、ミッションが出たわ。モニターに出すよ…。」

 

 モニターに出された《4人》は…

 

 「!コイツ等!あのロックマン達だ!」

 「アイツ等!まだこんなことを!」

 「こりゃあきつそうな…ん?ゼータ?」

 「…どうしたの?ゼータ?」

 

 …この4人の《姿》…なんか…

 

 「…どこかで…俺は…コイツ等の《モデル》に会ってるのか…?」

 

 …見覚えがあった…。

 

???side

 

 …ゼータよ、とうとう《魔神の力》を半分手に入れたか。

 

 …だが…まだだ。

 

 …お前が…《魔神の力》を扱いこなせるにはまだ時間がかかる…。

 

 …しかし、お前なら大丈夫だ!…お前は…

 

 「…自分の信じる道を、そのまままっすぐ行け。ワシの…《最高傑作》にして…」

 

 …最高の…《息子よ》…!

 

 

続く。




おまけパートのはずが、長くなってしまいましたが第9.5話、いかがだったでしょうか?

プロメテとパンドラは今回の事件の『黒幕』によって復活しました。

寿命についての細かい設定は知らないので、そこはオリジナルです。

今回、ゼータに蘇った記憶は…今後、《ゼータの体》についても、《皇帝の力》に関しても、重要です。

…あ、モデルKZが突然口調がおかしくなりましたが、故障じゃないですヨ。あれが彼の《素》の口調です。

…ところで…ゼータの最終形態として、あの《最終にして原初の魔神》を考えているのですが…

…その時の展開についてアンケートをとろうと思います。

…その時には暴走しないので、ご安心(?)を。

それでは、第10話『風の力』お楽しみに。(^^)/


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第10話『風の力』

いよいよ『衝撃!KZ編』の後半戦の始まりです!

新たに手にしたZ技《マジンパワー》の力はどれほどなのか?

それでは、どうぞ。(^^)/

※因みにミッション地のエリア○の場所は、《ゼクス》とも《ゼクスアドベント》とも違う場所です。(一応市街地などの《インナー》、それ以外の《アウター》もあります。ミッション地は大体が《アウター》です。)


ミッション地:エリアE

 

ゼータside

 

 「…ミッションの受け方は…以前と同じなんだな…。」

 『…いくら効率的だといってもな…。』

 

 …俺達は、《緑のロックマン》が指揮しているミッション地に来ていた…というのも…。

 

…時間を少し遡り…

 

 「…それで、ミッションはここで受けるのか?」

 「えっと…ごめんなさい。またミッションはトランスサーバーで受けてほしいの。」

 『…つまり、《これまでと同じ》…ということか…。』

 「…何か理由があるのか…?」

 『…おそらく、効率的な事だろう。ここでミッションを受けてから転送するより、現場に《変身せずに》行ってからの方が怪しまれずにすむのかもしれん…多分…

 「…そういうことか…わかった、行ってくる。」

 「ミッションはトランスサーバーに追加しておくから…気をつけて…。」

 

 …そんな訳で、現在に至るのだが…

 

 「…悪天候だな…。」

 『…あぁ…しかも酸性雨か…。』

 「…風も強いな…《ジェットスクランダーは使えない》か…?」

 『風を切り裂いて飛べるはずだが…念には念をいれておいた方が良いな。』

 「…今回のミッション内容は何だ…?」

 『ミッション内容は《ここで降り続けている酸性雨の謎を調べ、その原因をおこしているであろう《ロックマン:モデルH》を撃退せよ》とのことだ。』

 「…いつから降り続けているんだ…?」

 『…我等が初変身したときかららしい。…分かっていると思うが我のせいではないぞ。』

 「…あまり雨には当たり続けない方がいいな。」

 『…絶対大丈夫だと思うが…では行くか、ゼータ殿!』

 「あぁ!変身《ライブブレイク》!」

 

    MISSION START

 

 さて、ミッション開始…ん?

 

 『む?どうした、ゼータ殿。』

 「いや、変身(ライブブレイク)した後の姿が何か違うような…?」

 

 そう、以前まで黒一色の装甲が、所々《赤い》色がついているようになった…だが一体なぜ?

 

 『あぁ、装甲の色か?それはゼータ殿が本来の記憶と力を《半分程度取り戻した》からだろう。おそらくZ技の出力も上がっているはずだ。』

 「…つまり装甲もより《強固になっている》という認識でいいのか?」

 『あぁ。…そういえば貴殿に話していなかったな。貴殿の現在の装甲の強度は《超合金Z》より少し柔らかい程度だ。』

 「…《超合金Z》?何だそれは?」

 『以前話した《光子力エネルギー》は覚えているな?あのとき話した《ある鉱石》の名前は《ジャパニウム》といって、それから生成されるのが《超合金Z》だ。今の貴殿の装甲も光子力を生み出しながら強化されているのだ。』

 「…この状態だと、ダメージはどれくらいだ?」

 『…そこらにいる雑魚イレギュラー程度の攻撃なら余裕でノーダメージだ。トゲもダメージを負う程度になっているな。少なくとも一発でミスにはならないはずだ。』

 「……もしかして、この酸性雨も…?」

 『確実にノーダメージだ。』

 「……まじか…。」

 

 …いくらなんでも頑丈すぎるだろ…。

 

 …そんなわけで、酸性雨のダメージが心配なくなり探索をしていると…

 

 「ん?何だこの残骸は?」

 『…まさか、この残骸が原因か?だとしたら…』

 「…これを止めるにはどうすれば…?」

 『…あの《技》ならいけるが…まだ手にしていないからな…。』

 「……?」

 『…ひとまずあの《緑のロックマン》を探そう。…多分またあの扉の先にいるはずだ…。』

 「…どうなんだろうな…。」

 『(まぁ、扉についてはおそらく世界の仕様的な何かだとは思うけどな…。)』ボソッ

 「…とりあえずそっちを探すか…。…と、その前にこの残骸、どっかにまとめておくか…《マジンパワー》!」ガシッグオォォ…

 『…確かに運んでおいた方がいいな。後でまとめて処理できる。』

 

 そして、しばらくあの扉を探して…

 

 …また残骸があった…とりあえずまた運んでおく。

 

 …そして…

 

 「…この先だな…。」

 『…多分な…。』

 

 扉の先に進むと…。

 

 そこには先程のもの達よりも大きい残骸があった。

 

 …残骸の割には…随分と…

 

 「随分と形がしっかりしてるな。」

 『…ゼータ殿、おそらくこれは…』

 「…?どうした?」

 『これは…「それはあのお方が求める《モデルV》の欠片だ。」…!?』

 「…来たか…。」

 

 そこには、《やはり見覚えのある姿》の《ロックマン(ライブメタルの適合者)》がいた。

 

 「…貴様が《あのお方》が言っていた《皇帝の力》を持つ…特殊な《ロックマン》か…?」

 「…だったらどうした…?」

 「…おおいなる失望。貴様のような愚者が《皇帝》などとはな…。」

 『…我は我自信の意思で、この男を選んだだけだ。キサマにこの男を愚者と呼ばせるつもりはない…それにどうやら、キサマのライブメタルは《意思が封印されている》ようだな?そんな状態では、我々に勝てるはずもないだろう。』

 「…おろかなる間違い。私はこのライブメタルを《使ってやっているのだ》。愚か者どもを消し去るためにな。」

 「…それで…世界は善くなるのか?」

 「…何…?」

 「確かに世界には愚かな者達もいる。…だが、それら全てを滅ぼしたところで…《本当に世界が善くなるとでも思っているのか》?」

 「…おろかなる問い…そんなもの分かりきっている。」

 『…少なくとも《キサマが考えている未来は来ないな》。』

 「…キサマが考えている未来は《キサマにとって邪魔なヤツ》がいない世界だ。そんな世界などあるはずがないだろう?現に俺がキサマの目の前にいるしな…。」

 「…モデルVならばそれも出来るのだ。…この私、《風のロックマン《モデルH》》、《ヘリオス》の目指す世界に愚か者の居場所はない。愚者に死を!」

 

     WARNING

 

VSロックマン:モデルH《ヘリオス》

 

 「ゆくぞ!ロックマン・モデルKZ!」

 

 さて、どんな攻撃をしてくるのか…?

 

 「ハァ!」フォン!

 

 …二振りのセイバー…《ダブルセイバー》とでも言おうか…?をダッシュで近づいてきて振るう…。

 

 「テヤァ!」フォン!

 

 …空中からゆっくり降下しながら斜め下に振るう…。

 

 「くだけ散れ!」ビュオォォォ!!

 

 …風の竜巻を横方向に発生させる…。

 

 …ん?まさかコイツ…?

 

 「…おい、これで技のパターンは全てか?」

 

 …だとしたら、コイツは…

 

 「…おろかなる間違い…そんなに死に急ぎたくば見せてやる。」 

 

 …さて、一体どんな…

 

 「かわせるか。」

 

 …ビットを召喚し、そのビットに攻撃させ、自分は高みの見物…

 

 …やはりコイツは…。

 

 「…ハァ。」

 『…ゼータ殿?』

 「…モデルKZ、急に戦う気力が失せた。…どうすればいいだろう?」

 『…気持ちは分かるが…ひとまず《アレ》で痛い目にあわせてやったらどうだ?』

 「…そういえば、モノ以外には使ってなかったな。…よし!」

 

 そして、俺はあえて(・・・)相手が突っ込んでくるのを待つことにした。

 

 「…覚悟を決めたか、愚者よ…。ならば望み通り葬ってやろう!」

 

 …やっぱりコイツ…。

 

 「…悪いが、死ぬつもりはない。《マジンパワー》!」ガシィッ!

 「な!?くっ…動けん!」グググッ

 「動く必要もない。…存分に《マジンパワー》を試させてもらうぞ!でりゃあぁ!!!」ブォオン!!

 「うおわぁぁぁぁぁ!!!??」ブォンブォンブォン!!

 

 そのままコイツを勢いよくぶんまわし、そして…

 

 「《大・雪・山・おろ~し!!》」ブォオン!!!

 「ぬわぁぁぁぁぁ!!!!???」ヒューン…ドカーン!!

 

 そのまま投げ飛ばした。…何で俺はこんな技名を叫んだ?

 

 『…ゼータ殿…何ださっきの技?』

 「…俺にも分からん…なんか頭に浮かんだ。」

 『えぇ……?』

 

 …すると…

 

 「グッ…恥ずべき誤算…!この私が…!」

 「……。」

 『…ゼータ殿?』

 

 …どうしても、俺はコイツに…一言言いたくなってしまった…。

 

 「…弱いな…。」

 「…なんだと?」

 「…記憶はまだ失われたままだが、身体はソイツ(ライブメタル)のモデルについて覚えているようだ…。」

 「………。」

 「…ソイツはもっと強かった…!少なくとも…お前より気高いヤツだった…!」

 「…愚者が…キサマに何が…!」

 「…ソイツは人間(他人)を信じて…人間(他人)を護るために《命をかけることが出来る》ヤツだ。…お前はどうだ…?さっきからお前の言葉を聞いて思ったが…お前は誰かの為にその命をかけれるのか?」

 「…………。」

 「…すぐに答えは出せそうに無いようだな…。…なら少し考えてみろ。…お前はまだ《若い》。…急ぎすぎるな。」

 「……次にあったときは…こうはいかんぞ…気高き愚者(勇者)よ…。」

 

 …そういって、ヤツ《だけ》転送されていった…。

 

 『…モデルHの《完全な》データを回収。…新たな記憶と《Z技》をアンロックするぞ…。』

 

 そして、また頭痛がして…

 

 『…ここは?』

 「…ゼ…ゼ■が復活した…?」

 「…………。」

 「ゼ■…?助けて、お願い……助けて…!」

 『…あれは…《シロア》!?…だがそれにしては……?』

 

 そして、場面が進み…

 

 「ゴーレムを倒してしまうなんて…やっぱり貴方、あの伝説の《ゼロ》なのね?」

 「『ゼロ…?俺の名前…か』」

 「………うぅ、思い出せん…」

 『…そうだ、俺の《かつての名前》は《ゼロ》。…やっと思い出せた…。』

 

 …再び場面が進む…

 

 「…お前がゼロか…我が名は《ハルピュイア》、エックス様にお仕えする四天王が一人…」

 『…そうだ、コイツだ…コイツがあの《緑のロックマン》のモデルだ…。』

 

 「よっと…へっへー、最近《レジスタンス》に凄腕が現れたって聞いていたけど……」

 『…コイツは…《赤いロックマン》のモデルか…?』

 「オレ様の名は《ファーブニル》、エックス様にお仕えする四天王の一人だ!」

 『…もしかして、今回の記憶は…。』

 

 「…私はエックス様に仕える四天王の一人、《レヴィアタン》っていうの……」

 『…コイツは、青の…!』

 

 「…拙者の名は《ファントム》、エックス様にお仕えする四天王が一人…」

 『…紫…というより《黒》だが、コイツがあの《紫》の…』

 

 …やはり、今回の記憶は…

 

 「ようやく会えたねゼロ、ボクは伝説の英雄である…」

 『…!コイツは…!!』

 「お前か、エックスのコピーというのは…」

 「そうさ…エックス・オリジナルの完璧なるコピーだよ……」

 『思い出したぜ…コイツは《コピーエックス》!エックスの名を持つだけの偽物!』

 

 そして…

 

 「な…なぜだ…完璧なるコピーのはずの、この…僕が…何故…こんな目に……」

 「…アイツはお前みたいに単純なヤツじゃない。」

 『あぁ…アイツは』

 『「いつも悩んでばかりの意気地無しだったさ…」』

 

 そう、だからアイツは…《エックス》は…

 

 …ここで意識が戻るか…

 

 「…アイツ(エックス)は…《英雄》になれたのさ…。」

 『…さて、今回解放した《Z技》は《ルストハリケーン》だ。』

 「…《ルストハリケーン》?一体どんな技なんだ…?」

 『相手を腐食させ、朽ちさせるほどの強酸を含んだ強風を《口から》吐き出す技だ。エネルギー消費は《2》かかるが、その分強力だ!』

 「…とうとう《口から》…か。」

 『…試しに、そこの《モデルV》に試してみたらどうだ?』

 「…そうだな…《ルストハリケーン》!

 

 …そうして、口から吐き出した《ルストハリケーン》は…

 

 …モデルVとやらを…完全に消し去った…。

 

 「…とんでもない威力だな…。」

 『先程集めた残骸も消し飛ばした方がいいな。』

 「…そうだな…。」

 

 …こうして、俺達は《全て》の残骸を消し飛ばし、ミッションを完了。次のミッション地へと向かう…。

 

??? side

 

 …まさか、モデルVさえ消し飛ばすとは…。

 

 …やはり、私の想定通り《魔神》の力は凄まじいな…。

 

 …だが…何故あの《カイザーメタル》は…

 

 …あの男を…《最後のワイリーナンバーズ》を選んだのだ?

 

 …それだけが分からぬ…。

 

 …だが、計画に変更はない…。

 

 …この世界は…

 

 「この世界は、リセットしなければならない。その為にも…」

 

 …その為にも、お前は利用させてもらうぞ。《魔神》よ…!

 

???side(2)

 

 …遂に、この段階まで取り戻したか…!

 

 …ワシの…最強のロボットよ!

 

 …だが、恐らくお前は…最強で留まることはない!

 

 …それこそ、《無敵のスーパーロボット》となるだろう…!

 

 …だが、そこに至るには《あの魔神》を己が身に宿さねばならない…。

 

 …《最終にして原初の魔神》…《ZERO》をな…。

 

 …信じているぞ…ゼロ…お前こそが…ワシの…世界の希望なのだ…!

 

 

続く




というわけで第10話、いかがだったでしょうか?

…ヘリオスの技の種類が少ない?…彼はあえて今回《オリジナル要素》無しにしました。(つまり再戦時には…!?)

今回から《VSロックマン達》…つまり後半戦です。(ZX,ZXA主人公組は除きますヨ…)

次回、第11話『《力》を《炎》に変えろ!』お楽しみに!

※現在、アンケートを行っています。よかったらやっていって下さい。m(_ _)m


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第11話『《力》を《炎》に変えろ!』

というわけで第11話です。

今回は《マジンガー》の中でも有名な《あの技》が解放されます。

…ちなみに今のゼータの装甲の耐熱温度は《約二万度》です。(超合金Zの耐熱温度は一応四万度程度に設定してあります。)

それではどうぞ。(^^)/


ミッション地:エリアF

 

ゼータside

 

 「…暑いな…。」

 『…あぁ…暑いな…。』

 

 …俺達は、《原因不明の高熱》が発生している所に来ていた…だが…それにしても……

 

 「…この暑さも…あの《モデルV》とやらが原因か…?」

 『…恐らくはな……ミッション内容は《この高熱の原因を突き止め、排除。その後、付近にいるイレギュラー達のリーダーの《ロックマン》を撃退せよ》…とのことだ…。』

 「…受けよう…変身《ライブブレイク》…。」

 

    MISSION START!!

 

 …とにかく暑さを忘れるために、さっさとミッションに入ろうと変身(ライブブレイク)したら…

 

 「…ん?暑さが少しマシになったか…?」

 『いや、気温自体は変わっていない。貴殿の耐熱限界温度が変わったからだろう。』

 「…俺達の現在の耐熱温度は?」

 『…約二万度だな。例えマグマでもダメージを受けることは無いはずだ。』

 「………。」

 

 …今更かも知れないが…俺…いや俺達…とんでもないことになってるな……

 

 「(…っていうか、ロックマンシリーズの当たり前崩してしまって良いんだろうか…)」ボソッ

 『(…一応このss、マジンガーシリーズの要素も入ってるし…)』ボソッ

 

 …と…かなりメタい事を言いながら、扉を抜けると…

 

 「…なぁ、モデルKZ?」

 『…どうした、ゼータ殿?』

 「…ここ(・・)、本当なら《水が》流れてる場所だよな?」

 『…そうだな、本来なら(・・・・)水が流れている場所だな。』

 「…赤いし、ドロドロしてるし、光ってるし、熱いし…」

 『……確実にマグマだな。』

 「………。」

 

 …とりあえず気になった事があったから、モデルKZに…

 

 『…マグマの温度か?…大体地表付近なら800~1200℃程度だな。』

 「…つまり、俺がこの中に落ちても…」

 『……あぁ、ノーダメだ。』

 「・・・・・・。」

 

 …とりあえずマグマを《あえて》避けながら先に進んだ。出来ることならマグマの中を突っ切る事はしたくなかったからだ。…ところが…

 

 「…この先の機材が異常を起こしてんだよな?」

 『…あぁ、この先だ。』

 「…この《マグマの滝》の先かよ……。」

 『…諦めろ、ゼータ殿。ここは突っ切るしかない。』

 「・・・・・・。」

 

 …結局、俺は機材を調べるためにマグマの滝に突っ込むことになった…。

 

 …結果、自分はノーダメージ。中の機材も無事だった。

 

 「…よし、これでマグマは止まったな。」

 『…ゼータ殿、この先にまたあの《モデルV》とやらの気配を感じる。…しかも……』

 「…あぁ、別のヤツもいるな。さて、誰だ?」

 

 …こんなマグマの中にあっても、この扉はこの形か…流行ってんのか?この形………。

 

 …扉の先に進むと……

 

 「…マグマを止めたか…余計なことを…!」

 「…あのまま放って置けば、関係ない奴らにまで被害が及ぶ…それが分からないのか?」

 「…わかっていてアレを動作させたのが分からないのか?…やはりお前は《あのお方》がいっていた通りの危険な存在だな。ロックマン・モデルKZ!!」

 『危険?…危険なのはキサマの方だろう?…《モデルV》とやらの《イケニエ》の為にこんなことをするヤツの正気が知れん。…それにキサマの《ライブメタル》も意識を封印されているのか…。…ゼータ殿、満足いく闘いは出来そうにもないぞ。』

 「…あぁ。……本当に………残念だ(・・・)。」

 「…オイ…何が残念だって…!!?」

 「あの《戦闘バカ》の力を間違ったことに使ってる《キサマ》に失望してるんだよ。…とっとと終わらせる!」

 「…黙って聞いてりゃあ…!!そんなにアタシが間違ってるって言うんならアタシに…炎のロックマン…《ロックマン・モデルF》、《アトラス》に勝ってみせろ!!!」

 

     WARNING

 

 …コイツも恐らく《アイツ》とは違うのだろうな…。

 

 「ソラッ!」バシュッ!

 

 …弾?がエネルギー弾だな…炎じゃない。

 

 『…上に足場があるな…。』

 「……。」

 

 …ヤツが上の足場に乗る…アイツの力は…?

 

 「かわせるか!?」バシュバシュッ!!

 

 …途中で軌道が変わる弾か…ますます《アイツ》らしくない…。

 

 「…ボーっとしてる暇があんのか!?くらえ!」ドゴォ!!

 

 …次は《ダッシュで》近づいてきての《衝撃波(ソレ)》か……本っ当に…

 

 「…それで俺を倒すつもりか?」

 「…そんなに言うなら見せてやるよ!」シュゥゥゥ…!

 

 …エネルギーをチャージして、それで…

 

 「…ぶっ飛べ!!」バシュウッ!!!

 

 …放つか…ハァ…

 

 「………。」グッバシュッ!

 「…なっ!?」

 『…やはり、こうなるか…。』

 

 俺はコイツの弾を《殴って》掻き消した。

 

 「…オマエ…それで本当に《ソイツ》の適合者か?」

 「…なんだよ…弱いってのか!?」

 「…違う…。お前の理性的な攻撃の仕方は確かに強い。…だが残念ながら…オマエはソイツの力を出しきれてない!…少なくとも今のオマエのやり方じゃあな!」

 「…んだと…!!」

 「…攻め方が理性的すぎるんだよオマエは…その武器借りるぞ!《マジンパワー》!」ガッドガッ

 

 …俺はアイツの武器の1つをつかみ、アイツを蹴りとばした。

 

 「グアッ!何をしやがる!!」

 「…オマエにコイツの使い方を見せてやるよ…!オラァ!」バシュゴォォ!!

 

 …俺は武器からエネルギー弾ではなく、《炎を発射》した。

 

 「なっ!?何でそれから炎が!!?」ダッ

 

 …避けたか…だが…《そんなの関係ねぇ》…!

 

 「…喰らえ!」ドゴオォォ!!

 

 今度は相手の近くに飛び込み、地面を《衝撃波がでるくらい》強く殴った!

 

 「嘘だろ…!?武器持っただけで《その技》を…!!?」

 「動揺してる場合か!?」ガシィッ

 「な!?クッ…離せ!!」

 「それで離すヤツが何処にいる…?ぶっ飛べ!」ドゴオオオォォォォン!!

 「グアァァァァァ!!!!!???」ドガァン!!

 

 相手を《マジンパワー》で捕まえ、そのまま武器に挟み…文字通り《ぶっ飛ばした》。

 

 「グアッ!!」ドシャァ!

 『…やり過ぎじゃないか?』

 「…あぁ、武器が《壊れちまった》。…脆いな…。」

 『…いや、そういうことではなくてだな…。』

 「…お前が言おうとしてることは分かる。だけどな…」

 

 …《彼等(ヴァン達)》だけが特殊な訳じゃないはずだ…恐らく…《彼女》も…!

 

 「グッ…《皇帝の力》を持つだけはあるということか…!」

 「…そんなモン以前の問題だ。あんな《理性的な攻撃》じゃあ、ソイツの力は引き出せない…。」

 「…オマエに何が分かるんだよ…!」

 「分からん。…だがな、お前は攻め方が型にはまり過ぎてんだよ。…今度闘うときは《鬱憤を晴らす》つもりで《何も考えず感覚だけで》闘え。…そうすりゃあ、ソイツの力を十全に発揮出来るはずだ。」

 「…敵に塩を送るとか…正気か、アンタ…?」

 「…ま、次闘ったところで《 俺 が 勝 つ が な 》!」

 「!…ふざけんな…次はアタシが勝つ!!」

 

 …それだけ言って…ヤツは《転送》された…

 

 「…さて、《コイツ》も消し飛ばしとくか…《ルストハリケーン》!!」ビュオォォォ!!

 

 …残ってた《モデルV》の残骸も消し飛ばし…

 

 『…モデルFの《完全な》データを回収。…技と記憶を解放するぞ。』

 

 …今回の記憶は…?

 

 

 『…ここは…?』

 「ゼロ…!」

 『…以前見た場所じゃない?…いや、ここは…。』

 「生きていたのね…ゼロ!!」

 『ここは…《新しい》レジスタンスベースだ…!』

 

 「…(わたくし)、この度…この新レジスタンスベースの司令官となりました《エルピス》と申します……」

 『コイツは…!!』

 

 …何故今まで忘れていたんだ…コイツは…!

 

 「ちからがほしい…ちからがほしいよ…」

 

 「クックックックッ…ゼロくーん、キミはとうとうこの私を止めることが出来なかったようだねー」

 

 「クックックッ…待っていたよー、ゼーロー」

 『この光景は…!』

 「クーーークックックーーー!死ーーーねーーー《エックス》ーーー!」

 『やめろ…やめろ……エルピス!』

 

 だが、その光景は過去のもの…過去は変わらない…エックスは…破壊された…。

 

 『エ………《エックス》ーーー!…許さん…《エルピス》!』

 

 …だが、俺はこの後を覚えている…コイツは《コピーエックス》は知らなかった…だから…。

 

 「…ありがとう…ゼロくん…私をよく倒してくれた……」

 『…コイツも…《コピーエックス》の…被害者だった…だが…《エックスがコピーエックスだ》ということは《一般的には知られてない》事だ…』

 「…すべては…わたしの…わたしの弱い心のせいだ……」

 『…いや…オマエは強かった……』

 「…これで…おわかれだ…ゼロくん…」

 

 …次にコイツが発した言葉で…彼女の事を思い出した…そう…

 

 「…さよなら…《シエル》…さん」

 『!シ…《シエル》!?…そうだ…彼女の《かつての》名前だ!…ん?待てよ…彼女は…俺ほどじゃないにしろ…《数百年前》の《人間》だろ?…一体…』

 

 

 「…一体…どういうことなんだ…?」

 『…さて…今回解放された《Z技》について説明したいのだが…いいか?』

 「…あぁ……。」

 『なら説明させてもらう…今回の技は《ブレストファイヤー》だ。』

 「?《ブレストファイヤー》?」

 

 その言葉を発した瞬間…

 

 …俺の胸部に《赤い》何かが現れた!?

 

 「な、なんだ《コレ》は!?」

 『それこそ《ブレストファイヤー》に必要な《放熱板》だ。この技はその《放熱板》から《摂氏一万度》の超強力熱線を放つ技だ。』

 「!!?俺達の耐熱限界温度の《1/2》だと!?」

 『あぁ、まずこの技で破壊できないものは《まず無い》だろう…。』

 「……ますますヤバイな…。」

 『…とりあえず《ロックマン相手には止めておけ》。とんでもないことになる…例え《炎が大丈夫なヤツでもな》……。』

 「…とりあえず、この技も暫くは《モデルV処理用》…だな。」

 『む、早速モデルVがあそこにあるぞ…。』

 「…試してみるか…《ブレストファイヤー》!」

 

 すると…放熱板から炎のようなものが出て…モデルVが《熔解した》。

 

 「…改めて…ヤバイなこの技…。」

 『この技が一番エネルギーを使う。大体…《9》だな。』

 「…普通ならエネルギー消費がヤバイが…今の俺達にとっては微々たる量だな…」

 『…初期値でも単純計算で《11回》打てるしな…しかも今の最大値は…《699》か…』

 「…無敵だな…。」

 『…油断は禁物だが…そうだな…。』

 「…とりあえず次のミッション地にいくか…。」

 

 …これが一番エネルギーを使う技だということは分かったが…あと二つは一体…?

 

シロアside

 

 …またあの頭痛が来た。

 

 …そこで見たのは…《ドクターバイル》が行う最悪の悲劇…。

 

 …ある意味では…人間とレプリロイドを差別しない事をしていた…。

 

 …でもそれは…その方法は…《間違ってる》。

 

 …《あの人》も必死に頑張っている…。

 

 …そして……

 

 「…■■!もう限界高度だわ…!これ以上落下スピードが上がったら……」

 『…!この記憶は…《あの人》が……!』

 「■、■■…!もうダメ…!戻ってきて!早く!」

 […いや、まだ手はある…バイルごとコアを破壊すれば、ラグナロクは崩壊する…。…バラバラになれば、大気圏との摩擦で全て燃え尽きるはずだ!]

 「そんな…■■!そんなことをしたら…貴方は…!」

 

 …この記憶は…《あの人》の最期の時の記憶…

 

 …でも、私はまだ《あの人》の名前を思い出せない。

 

 …そして、私は《とある組織》を結成。

 

 …そこで、記憶が途絶える。

 

 「…結局…《あの人》の名前も…《あの子》の名前も……《私自身》の名前も思い出せない。」

 

 …でも、私はもう以前のようにはならない。

 

 …ゼータ…必ず無事に…帰ってきて…。

 

 …貴方は…あの状況から…帰ってきてくれた…。

 

 …だから…今回も…

 

 「…絶対、帰ってきて。私は…貴方を…」

 

 貴方(ゼータ)を信じてる…!

 

続く




というわけで、第11話いかがだったでしょうか?

とうとうゼータは《今一番大切な人》の《かつての》名前を思い出せました。

そして、《ブレストファイヤー》の使い道ですが、他の技では破壊不可能な壁や地面を破壊できるようになります。

…本当は《モデルV》…出すつもりじゃ無かったんだけどなぁ…?

…まぁ、元々あの《ドクターバイル》だし、そう簡単には消滅しないですよね?

それでは、次回もお楽しみに!

( ´ー`)。〇(アンケート…やってくださーい。お願いしま~す。m(_ _)m)


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第12話『《闇》の《意味》』

第12話です。(^^)/

3体目でモデルLが来ると思いました?残念、モデルPでした!

…はい、この順番にしたのは意味があります。

…詳しくはあとがきで…。

それでは、どうぞ!(^^)/


ミッション地:エリアG

 

ゼータside

 

 …俺達は、ミッション地に来たはず…なのだが…

 

 「…森だな…。」

 『…あぁ、森だ…。』

 

 …俺達の目の前には《森》があった…それもかなり密度の濃い森が…。

 

 『…今回のミッションは《内容だけ》なら簡単だ。《モデルVを見つけ出し、破壊せよ》…という内容だ。』

 

 …確かにミッション内容《だけ》は簡単だ…

 

 「…《この深すぎる緑の中から探す》という《条件》でなければな…。」

 『…だが、重要なミッションだ…。モデルVを破壊すれば、それだけ《イレギュラー》の発生もくい止められるはずだ。』

 「…《イレギュラー》…か。…同じ言い方でも、時代によって違うな…。」

 

 …イレギュラーハンターだった頃は、レプリロイドが暴走し、他のレプリロイドや人に危害を加えるもの達の総称…

 

 …レジスタンスの一員だった頃は、《ネオ・アルカディア》による不当な指定による迫害を受けた者達のこと…

 

 …そして、今は…

 

 「…少なくとも《モデルV》による《イレギュラー》はいなくなるな…。」

 『…ゼータ殿…。』

 「…心配するな、モデルKZ。この事件を全て解決しても、俺は消えないさ。」

 

 …さすがに、な。

 

 『…ならいいが…ミッションを受けるか?』

 「あぁ、行くぞモデルKZ!変身《ライブブレイク》!」

 

   MISSION START!

 

 さて、森の中へ入っていったのだが…。

 

 「…暗いな。」

 『…ここまで暗いとは思わなかった…周りがほとんど見えんほどとは…。』

 

 …外から見た《以上》に、中はとても暗く、周りもほとんど見えない。

 

 「…まぁ、気配を掴めばどうってこと無いが…さすがにコレではな…。」

 『…仕方ないか…正式な使い方ではないが、光子力ビームを《すごく弱めて》使え。』

 「…?分かった。…《光子力ビーム》ボソッ

 

 モデルKZに言われた通り、光子力ビームを弱めて使った…すると……

 

 「!?見えるぞ!どうなってんだ?」

 『元々光子力ビームを放つときも視界は問題無かっただろう?その応用だ。』

 「…もしかして、光子力エネルギーの関係か?」

 『そうだ。…ん?あんなところに電球があるな…。…よしゼータ殿、あの電球に今放ってる光子力ビームを当てるんだ。』

 「…分かった。」

 

 光子力ビームを電球にしばらく当てていると…

 

 パッと当たりに明かりがついた。

 

 「…これも光子力エネルギーの応用か?」

 『…実は、本来光子力エネルギーはこういうことに使われるべきものなのだ。』

 「…どういうことだ?」

 『話すと長くなる…ミッションを進めながら聞いてくれ…。』

 

 …《光子力エネルギー》。

 

 …モデルKZが言うには、それは素晴らしいエネルギーだという。

 

 …利便性に長け、持続力もあり、何より《人体やその他のモノに対する直接的な害はない》という、まさに理想のエネルギー…。

 

 …だが、そのエネルギーの手軽さは、悲劇を生む可能性を秘めていた…。

 

 …実際、それを研究していた《モデルKZ》を造った博士を含めた《三人》は、事あるごとにその命と《光子力》を狙われたらしい…。

 

 …だが、それでも《三人》は研究をやめなかった…。

 

 …その《光》の先に、《未来》があると信じて…。

 

 『…だが、悲劇が起こった。我を造った博士の研究室で、ロボットの暴走事件が起こった。』

 「…俺か…。」ボソッ

 『そのロボットには、光子力エネルギーで動く《光子力エンジン》は搭載されてなかったが(・・・・・・・・・・)…勿論今後、その博士は《人としての寿命を終えるまで》研究を行うことを禁止され、光子力エネルギーに関しても全ての情報が《封印》された…。』

 「………?」

 『…今の話で疑問に思った事があるだろう。《人としての寿命を終えるまで》という風に表現したが、実は博士はまだ生きている。《データ空間に自分の記憶の全てを残し、データ空間内で今も光子力の研究をし続けている》。…貴殿の為にな、ゼータ殿。』

 「なぁ、その博士って……。」

 『おっと、またあの扉だ。』

 「…話をそらされた…。…行くか。」

 『あぁ。』

 

 扉の先に進むと…

 

 「…よし、壊すか。《ブレストファイヤー》!」

 『いきなりか!?』

 

 モデルVがあったので即刻破壊。見事ドロドロに熔解した。

 

 「…あんまり時間をかけたくないしな…《そこで隠れてるソイツと闘うためにも》。」

 『…成る程。』

 

 すると、上から降りてきたソイツは《機械的に》こういった…。

 

 「モクヒョウ ホソク 情報ブンセキ 開始」

 「・・・・・・。」

 『…やはり、コイツもか…だがコイツは今までの奴ら以上だな…。』

 「計画ニ シタガイ コレヨリ 戦闘行動ヲ 開始スル 回答ノ 入力ヲ」

 「その前に聞かせろ。キサマの名前はなんだ?」

 「コードネーム 《シャルナク》(ヤミ)ノ 《ロックマン・モデルP》 回答ノ 入力ヲ」

 『…機械である我が言うのもアレだが…まるで《心無き機械》…だな。』

 「…こいつも…《アイツ》と全く違うな…。」

 「ソノ 入力ハ 認メラレナイ 回答ノ 入力ヲ」

 「…なら、こう答えればいいか?…《今のキサマにソイツを使う資格はない!》…てな。」

 「回答ノ入力ヲ 確認… 戦闘ヲ開始スル…! 」

 「『キサマにも味あわせてやる…《カイザーメタル》の恐ろしさをな…!』」

 

     WARNING

 

VSロックマン・モデルP《シャルナク》

 

 …もちろん最初は、コイツの戦法を確認だ。

 

 「……」シュン!

 

 …消えて…?

 

 「…ハッ。」キンキンキンッ!

 

 …苦無を大量にばらまくように発射…次は?

 

 …また消えてからの4人に分身…か、だが…。

 

 「…こんなものか…。」

 

 …ハッキリ言って、コイツも《アイツ》の力を出しきれていない…恐らく《ライブメタルの意志》とやらが関わっているのは確かだ…しかし…

 

 『…ゼータ殿。貴殿が考えているのは《どうやってヤツにそれを伝えるか》…だろう?』

 「…そうだ。ヤツは《心を閉ざしている》…だから《あそこまで機械的に動けるんだ》。」

 『…仕方ない。ヤツの度肝をぶち抜いて、その上でその《閉じ籠った殻をぶっ壊す》。ゼータ殿、今から言う方法で《ロケットパンチ》を発射してくれ! ゴニョゴニョ…

 「はぁ!?そんな方法で!!?」

 『さぁ、やるのだゼータ殿!』

 「…あぁ分かったよ…やりゃあ良いんだろう!?」

 

 俺は、腕を《高速で》ぐるぐる勢い良く回し、そして…

 

 『今だ!!』

 「こうなりゃヤケクソだ!《大車輪ロケットパァァァァァンチ》!!」バシュン!バシュン!!

 

 そして勢い良く放たれた《ロケットパンチ》は…

 

 「…!!!??」

 

 …ヤツを掠めた…だが《ソレこそが狙いだ》!

 

 「抹殺対象ノ 潜在能力 測定不能…!!? 理解不能…理解フノウ…!!!??」

 『動揺したな!今だ!!』

 「超微弱!《光子力ビーム》…!」ピー…

 

 …この光子力ビームには《攻撃能力》は無い。これはあくまで…《きっかけだ》!

 

 「!?グアァァァぁぁぁぁああ!!!??」

 

 そう、《これこそが俺達の目的だ》!

 

 「くっ!お、俺に何をした!!?」

 「なーに、お前が殻に閉じ籠って人の話を聞こうともしなかったからよぉ…」

 『微弱な光子力ビームで、キサマの心の殻を粉微塵に吹き飛ばしてやったのだ。』

 「…余計なことを…!お前らに俺の何が分かる!!?」

 「…どうせ、《仲間に裏切られたから》自ら心を閉ざした…とかだろう?」

 「な、何故それを!?」

 『キサマの様子を見ればまるわかりだ。しかし、先程のままでは《今まで会った二人》もそうだが《ライブメタル》の力を完全には出しきれんぞ?』

 「…どういうことだ??!」

 『…ソレについては、ゼータ殿の方が詳しいな。』

 「…俺は、お前等が使っている《ライブメタル》の《モデル》本人に会ったことがある…。俺の記憶が正しければ、《ソイツ》は確かに《冷徹に》使命をこなすヤツだ…だが、そこには《忠義》があった。例え《どんな真実が待っていたとしても》。」

 「…!!?」

 「…アイツは本当に…最期まで…《アイツとヤツ(エックス)への忠義》の為に生きた奴だったよ…。…オマエはどうだ?誰かに対する…《絶対的な忠義》はあるか?」

 『ソレさえあれば、キサマは…貴殿は《ライブメタル》の力を出しきることが出来るだろう。』

 「…俺には……。」

 「…なら、まずは《自分の仲間が守りたいものを守ってみろ》。そうしてるうちに見つかるはずだ…。」

 「…ロックマン・モデルKZ…お前もそうやって見つけたのか?」

 「さぁ…どうだかな?…早く帰った方が良いんじゃねえの?」

 「…そうだな…ダメージが大きい…。だが…次こそはお前を倒させてもらおう…。」

 

 そして、ヤツは帰っていった…。

 

 『…良いのか?』

 「…アイツ等が、《ヤツ等》の力を身につければ…《本当の意味のロックマン》になるはずだ。…それより、頼む。」

 『…分かった…モデルPの《完全な》データを回収…解放するぞ。』

 

 

 『…この場所か…。』

 「この声…前にも何処かで……俺を…呼んでいるのか…?」

 『…この声…思い出した…《ヤツか》…!!』

 

 「クーックックックッ…オメガよ…そのくらいに……」

 『!!…コイツは…《ドクター・バイル》!!!』

 「……そのカラダでどこまで出来るか…見せてもらうと……」

 『…この時の俺は、《エックスやアクセルと共に戦った》時の記憶は無かったんだよな…だからこの言葉に《疑問を覚えた》…そして…』

 

 …ここから、一気に場面がとぶ…

 

 …《ダークエルフ》と一つとなった《オメガ》…

 

 …その力を解き放ち…《ゼロ()とダークエルフとエックス》を合わせたような巨大な姿になり…

 

 …そして…

 

 「クックックッ…キサマが伝説のレプリロイド?おめでたいヤツよの…ここで見つけたレプリロイドをレジスタンスの馬鹿どもが……」

 『…そう…オメガは…。』

 「…オメガこそ正真正銘…本物の《オリジナルゼロ》だ!オマエはそのコピーに過ぎん!」

 『…だが、オメガは……』

 

 「…100年前と同じだね…あの時も《ボク(オレ)》は…ゼロと共にこのオメガを倒し…貴方(お前)の野望から世界を守ったんだ…」

 『…そう、このオメガは肉体こそ本物だが……』

 「…ただ、それだけだ…」

 『…だが、それだと疑問が残る…俺のコピーボディを造ったのは…《一体誰なんだ》?』

 

 

 「…オリジナルの制作者は分かる…だが…今の俺のボディは…?」

 『…Z技の説明、良いよな?』

 「…頼む。」

 『…さて…おそらく、武装は《これが最後》だろうな…今回のZ技は《サザンクロスナイフ》だ。』

 「…どういう技だ?」

 『ジェットスクランダーから発射される《手裏剣状の鋼鉄の刃》を飛ばす技だ。消費エネルギーは《0》だ。』

 「…実際に使ってみるか…《ジェットスクランダー》!」

 

 ゴォォォォ!!

 

 「《スクランダー・クロース》!」ガシィィィン!!

 『では、あそこで隠れているイレギュラーがいるな。』

 「…あぁ、上に隠れてやがるな…。」

 『《サザンクロスナイフ》はスクランダーの進行方向に発射される。つまり地上では立ってる時は基本的に上方向に発射される。さ、やってみるといい。』

 「…了解…《サザンクロスナイフ》!」バシュシュシュシュシュ!!

 

 すると、大量の手裏剣が…《上にいたイレギュラーに突き刺さりまくった》…以前文献で《サボテン》とやらを見たが、まんまこんな感じだな…。

 

 「…本当に消費エネルギー《0》何だな?」

 『そもそもジェットスクランダーがエネルギーを消費するからな。まぁおまけ武装のようなものだ…ん?』

 「…?どうした、モデルKZ?」

 『…どうやらもう一つ解放されたようだ…。《ドリルミサイル》という技だ。』

 「…どういう技だ?」

 『ロケットパンチの発射後、無防備になるだろ?その隙を埋めるための技だ。《勿論発射しなくても使える》。細かいドリル状の貫通力が高いミサイルを連射する。これも消費エネルギーは《0》だ。』

 「…あまり威力は高くなさそうだな。」

 『ぶっちゃけ他の技て代用はきく…だが使い勝手は悪くないはずだ。』

 「…そうだな…。」

 『…さて、残りのデータは《1.5》、《モデルL》の《完全な》データと…』

 「…あの《フォルスロイド》のデータか…。」

 『次のミッションに向かおう。』

 「…次でまた一旦最後だな。」

 

 そして、次のミッション地に向かった…。(因みに道中でドリルミサイルは試した。想定通りの威力だった。)

 

 

シロアside

 

 …また頭痛がした…。

 

 …この記憶は、《セルパン》が、私達を裏切り、私以外全滅してしまった後の記憶…

 

 …私は…独り…《あの人》を探していた…。

 

 「…ハァ…ハァ…ハァ……。」ジジッ

 

 …私は…《自分自身の身体を機械の身体にしていた》。…《あの人》の帰る場所を…守るため…。

 

 「…や…やっと…見つけた…!」

 

 …そこには…《カプセルの中に封印された》《あの人》が…《ゼータ》がいた…。

 

 …でも…。

 

 「…や…やっと…見つけた…のに……せ…せめて…最期は…貴方…の…そ…ば……で………■……………■……………………………。」ガクッ…

 

 …私は…そこで全てのエネルギーが尽き、倒れてしまった…

 

 …これが…私の封印されてた…最後の記憶…?…でも…

 

 「…やっぱり…《あの人》と…《あの子》と…《私》の名前だけわからない…。」

 

 …もしかして…何か…条件があるのかしら…?

 

 …なら…私には…待つことしか出来ない…。

 

 …でも……

 

 「…もしかしたら…私にも何かやれることがあるかもしれない……!」

 

 …私は…雰囲気が《あの子》に良く似てるプレリーさんの元へ向かった…。

 

 

続く




はい、第12話でした!

シャルナクの閉じた心を無理やりこじ開けちゃいましたw

…次回は残った《ロックマン》との戦い…。

…そして、再びガーディアンベースにて…?

次回もお楽しみに!

…本当は《最終にして原初の魔神》登場回を書きあげてから、通常連載にするつもりでしたが…

…モデルKZの《本当の変身《ライブブレイク》》回から通信連載にします。

…それもお楽しみに。良ければ感想とアンケートを宜しくです。m(_ _)m


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第13話『《氷》の如く《凍てつく》』

第13話です。

今回で1回目の《VSロックマン》は一通り完了し、最後の《Z技》が出ます。

…そして、ガーディアンベースに一回帰還して…

それでは、どうぞ。(^^)/


ミッション地:エリアH

 

ゼータside

 

 俺達は、今のところ最後のミッションの場所に来ていたのだが…。

 

 「…外、水中だったな。」

 『変身(ライブブレイク)すれば大丈夫だろうが…。』

 「…そういう問題か?」ヴィーン

 

 …扉の先は…

 

 「…ここから先が水中になってるのに、こっちには水が一滴も入ってきて無いんだぞ?」

 『…そういんもんだと思っておくといい。…深くは知らん方がいい。』

 「…そうだな。」

 『…今回のミッションも内容だけなら簡単だな。しかも前回と内容は一緒だ。』

 「…エリアが違うだけか。」

 『そういうことだ。行くぞ、ゼータ殿。』

 「あぁ!変身《ライブブレイク》!」

 

     MISSION START

 

 …さて、ミッションを始めた…のは良いが…

 

 「…ゴミだらけだな…。」

 『…人は生活が豊かになるほど、要らないものをゴミとして捨てる…だが、この量はな…』

 「…さすがに多すぎる…《ブレストファイヤー》でも消し飛ばしきれんな。…《ルストハリケーン》は水中じゃあ使い物にならんしな…」

 『…一応方法が無いわけではない。…実は《我》には《光子力プリンター》という機能もついていてな。それは《光子力エネルギーを用いて》他の物質を造ることが出来るのだ…。』

 「…つまり…?」

 『…裏技なんだが、実は《逆も出来る》。…つまり《そこのゴミたちを全て光子力エネルギーに変換することも可能だ》。』

 「…せっかくだ、モデルV捜索と同時進行でやるか。」

 『光子力エネルギーを軽~く照射するぞ…。』ピー…

 

 …そんな感じで、モデルVがあるところまで行く道中、ゴミが落ちていたらその大小に関わらず処理した…。

 

 …微々たるものかもしれんが、俺の目の届く範囲は出来るだけ綺麗にしておこう…。…て、そういえば…

 

 「…なぁ、モデルKZ。水中で使えるZ技はどれくらいある?」

 『…使えなくなる技だけ挙げておく。《ルストハリケーン》《ロケットパンチ》《冷凍ビーム》《ドリルミサイル》《ジェットスクランダー》…こんなもんだな。』

 「…結構使えなくなるな…光子力ビームは大丈夫なのか?」

 『水中用の特殊レンズに《自動で》変更されるから問題ない。』

 「…大丈夫なのか、それ?」

 『心配は無い。…多分…

 「多分!?お前今多分っつったか!?多分って!!?」

 『不安なら《Zセイバーを使えば良い》。あれならどの場面でも使えるだろう。』

 「…最近技が豊富になりすぎて忘れてたな…。」

 『…心配せずとも《Z技はあと一つだ》…《教えることは出来ないと思うがな…》。』

 「?それはどういう…」

 

 …そんな話をしながら先に進むと…(ここまで全てのゴミを《処理》した。)

 

 「…最後もこれか?」

 『…流行ってるということにしておこう。』

 「…行くか。」

 

 …そして、扉の先に進むと…モデルV発見…!

 

 「…よし、《光子力ビイィィィィィィム!》」ピィィィィ!!

 『またいきなりか!?しかも水中での初使用がそれか!!?』

 「いいじゃねえか、どこで撃とうが…。…しかし、ここもゴミだらけだな…。」

 『…ひどいものだ…ここにあるものだけで先程まで通ってきた道の《数倍》の量はあるぞ…。』

 「…吹き溜まり…というヤツか…。…これの処理は可能か?モデルKZ…。」

 『…可能ではあるが…《お客様をお待たせだ》。』

 

 すると、奥から《水色の装甲のロックマン》が現れ…

 

 「…へぇ、僕が来るのが分かってたみたいだね…。」

 「…お前が《ロックマン・モデルL》か…。」

 「《皇帝(カイザー)》の力を持つものに分かって頂けるなんて光栄だね…!」

 『…ウソをつくものではない…大方、《モデルV》を破壊されたことに内心苛ついているのだろう?』

 「…あぁ、そりゃそうだよ…!どうせキミは《モデルV》だけ消し飛ばしたんだろう?…この下のゴミには目もくれず…!」

 

 …は?

 

 「…おい、何を言って…?」

 「言い訳するつもりかい?現にモデルVだけ消し飛ばされてるじゃないか!」

 『…とりあえず、落ち着いてもらおう…話はそれからだ…。』

 「…そうだな。…で、お前は一体誰だ?…俺達のことは知っているんだろ?」

 「…あぁキミ達のことは知ってるさ…なら自己紹介させてもらうよ…ボクの名前は《テティス》…《氷のロックマン》…《モデルL》の適合者さ!…キミ達を倒して、ボクは進化する…!ロックマンの王となって、自分勝手な人々からこの世界を救うんだ…!」

 

      WARNING

 

 …さて、コイツの戦い方は…?

 

 「喰らえ!」バシュ!

 

 …氷の刃を発射してきたか!

 

 「セイ!」ファン!!

 

 …次は《ジャベリン》を接近しながらぶんまわすか…!

 

 「…出てこい!」ギャオォォォ!!

 

 …氷の龍を《2体》出現させての突進か…!しかもコイツ…!

 

 『…この《男》…とんでもなく速いな…!』

 「水中での機動力はヤツの方が上か…!」

 「どうしたの?ここで終わりじゃないよね?」

 「…当たり前だ。」

 

 …しかし、どうする?コイツの弱点は《炎》のはずだが…《ミサイルパンチ》は使えないし、《ブレストファイヤー》は威力が高すぎる…どうすれば…!?

 

 「…これを使ってみるか…。」

 『…ゼータ殿?』

 

 …コイツのこの《モード》…もしかしたら…!

 

 「あきらめたの…?なら、これで終わりだよ!」

 

 …ヤツが突っ込んでくる…

 

 

 …よし、《狙い通りだ》…!後は《コイツ》を…

 

 「(信じるしかない…!)喰らえ!」バシュウ!!

 「な!?うわぁ!!!」バシュン!!

 

 …何とかうまくいった…俺がやったのは、《Zセイバー》の《ガンモード》…その《チャージショット》に《ミサイルパンチのエネルギー》をのせて放つということだ。…賭けだったが…

 

 「…うまく行って良かったぜ…。」

 「ぐっ、ボクがこんな程度で動けなくなるなんて…!」

 『…貴殿の負けだ、テティスよ。』

 「…いいや…ボクは諦めないよ…この世界を変えてやるんだ…!」

 「…だったらこの《ゴミ掃除》…お前も手伝え。…俺達じゃ片付けきれん…。」

 「…え?」

 『我等では回収しきれないからな…。出来れば協力してくれ…。』

 「…え?あの…キミ達のミッションって…ゴミ掃除?」

 「そんなわけ無いだろ。もうミッションならとっくに終わってる。ここにあった《モデルV》を破壊したことでな。」

 『あくまで、これは我等が自主的に行っていることだ…だから手伝わなくともいい。』

 「…そういえば、今日はゴミの流れてくる量がいつもより少なかったような…。…もしかして、キミ達が?」

 「…俺が聞きたいのは、《手伝うか》《手伝わないか》の二択だ。…さて、さっさとやって帰るぞモデルKZ。」

 『了解。さて、始めるか。』

 「あ、ちょっと待って!ボクも手伝うから!!」シュオォォォォ…

 

 …そんな感じで、俺達は三人で落ちていたゴミ達を消していった。…俺が取りにくい所はテティスにお願いした。

 

 …大体一時間後…

 

 「…ふう…こんなもんか…。」

 『これほど片付けば、暫くは大丈夫だろう。…今度、またここに来るか。』

 「…そうだな…あまり溜まり過ぎないうちにな。」

 「…ホントに片付いちゃった…あんなにあったのに…。」

 「どうだテティス。《世界は変わったか》?」

 「え?どういうこと…?」

 『こうやって片付ければキレイになるんだ。わざわざ《他の人々を傷つける必要もあるまい》?』

 「…でも、まだ他の所でも……」

 「なら、《そこも片付ければいい》。…確かに俺達だけじゃ限界がある…。」

 『だが、協力して一つの事を成すことは出来る。その一つを積み重ねて行けばいい。』

 「…そっか。」

 「…しかし、お前の《ライブメタル》も意志を封印されているようだが、良くそこまで引き出せたな…他の3人より強かったぞ…。」

 「…うん…。」

 『…もしや、モデルLと話がしたいのか?』

 「…ボクにとって、モデルLは仲間と同じくらい大切な《存在》なんだ…だから、一度話がしたいと思うんだけどね…。」

 『…(ゼータ殿…)

 「(…どうした?)」

 『(おそらく、モデルLは《封印が解けている》可能性がある。だから…)』コソコソ…

 「(…成る程な)…いや、止めておいた方がいいぞ。」

 「え?どうして?」

 「ソイツの《モデル》に会ったことがあるんだが…アイツは…昔で言うところの…何だったかな?…えぇっと…」

 『…《ヤンデレ》…だったか?』

 「そう、それだ!」

 「えぇ…じゃあ…話せない方が『あら?私がそんな態度を取ったことがあったかしら?』…!?モデルL!!!??」

 「ようやく気付いたか?《モデルL(レヴィアタン)》?」

 『…えぇ、おかげさまで。いつの間にか封印が解けていたなんてね…。』

 『仕方ないだろう。貴殿等の封印はかなり強固なモノだ。…だが、他の者達(モデルH,F,P)の目覚めの時も近いはずだ。』

 『…あら?貴方…《モデルZ》じゃないのね?ということは、貴方は…』

 「…ノーコメントとさせてくれ…。」

 『…《今は答えられない》…ってことね?分かったわ…でも近いうちに話してもらうわよ。』

 「…あぁ、《俺が全てを取り戻したらな》。」

 『…すまぬが《モデルL》殿、貴殿のデータを調べても良いか?』

 『…えぇ、いいわ。それに、あの《ギザ坊や(モデルH)》と《戦闘バカ(モデルF)》の目が覚めたときに、《貴方(ゼータ)》を私達がズタズタにしたなんて知ったらどんな反応するか、楽しみだわ…!』

 「…これが…モデルLの素?」

 「…俺を相手にした時だけだ。それ以外の時は普通…なはず…だから大丈夫だ。…多分

 「《なはず》って何!?《多分》ってどういうこと!!!??」

 「…よし、ガーディアンベースに帰還するか。」

 『そうだな…この扉の先に《トランスサーバー》があるから其処から帰るとしよう。』

 「ねぇ!?ちょっと~!!?」

 

 さて、ガーディアンベースに帰って《モデルL》のデータから記憶と技を手に入れるかー。

 

 

テティスside

 

 「…行っちゃった…。」

 『…アイツ、少し変わったかと思ったら、少しも変わってないわね…。あの頃と同じね。』

 「…ねぇ、モデルL。…キミ達って一体…?」

 『…以前から《モデルX》様と《モデルZ》には何処か違和感があったけど…そういうことね…。…あぁ、私達のこと?…私達《4体》はかつて《ネオ・アルカディア四天王》と呼ばれた者達の《(サイバーエルフ)》を宿した存在…とだけ言っておくわ。』

 「…詳しくは話して…くれなさそうだね…分かった。…これからも宜しくね《モデルL》!」

 『えぇ、宜しく。テティス《坊や》。』

 「ちょっと!坊やってどういうこと!?」

 『だって貴方、まだ私の力を使いきれて無いもの…次に《彼等(ゼータ達)》と会うまでには私の力を使いこなしてもらうから…《 覚 悟 し な さ い ね ? 》

 「…お手柔らかにお願いします…。」カタカタ…

 

 …これから忙しくなりそうだなぁ…。

 

 

ゼータside

 

 「…よし、ガーディアンベースに着いたな。…モデルKZ。」

 『…分かっている…記憶と技を解放するぞ…。』

 

 

 『…これは、確か《ラグナロク》の…』

 「クーックックックッ…ようこそ、破滅のショーの特等席へ…!」

 『!この声…ドクターバイルの…!そうか、この記憶は…!!』

 「ぐあぁぁっ…さ、流石だな…英雄…!」

 『…これは…』

 「どうだ…この痛みは…キサマに分かるかぁ…!!?」

 『…俺の…』

 「この…ワシがぁ…人形如きに…!…滅べェ!…滅んでしまえぇ…!!」

 『…俺の…《最期の記憶》…』

 

 「…クッ…この身体が…頑丈なのは…分かっていたつもりだったが…流石に…この…ダメージじゃあ…な…!」

 『…あの大気圏突入でも…俺は生きていた…だけど…その命は…もう《消えかけていた》…。』

 「…こんな…最期になって…全て…《思い出すなんてな》…!」

 『…俺は…最期に全てを思い出したんだ…だけど、そんなことよりも…』

 「…だけど…結局…シエルとの…約束は…《デートの約束》は…守れなかったか…。」

 『…そう…俺は…シエルとの約束を…守れなかった…。』

 「…アルエットも…帰ってくるのを…待ってるはずだ…悪いこと…して…しまった…な……。」

 『…そうだ!彼女…《プレリー》は《アルエット》に似ているんだ…!まさか…彼女は!!』

 「…エックス……世界を……守った…ぞ……。……アイリス……今……そっち……に………。」

 『…これが…俺の…最期…ん?』

 

 視界にノイズがかかっているなか、《誰か》が近づいていた…?

 

 『…この人は…誰だ…?…バイル?…いや…それにしては…』

 

 そして、その人は俺の身体を持ち上げ…

 

 「…まだじゃ…ゼロ…お前はまだ…死んではならん…。」

 『…この人は…?』

 

 

 「…一体…誰なんだ…?」

 『…Z技…解放したが…教えられん…危険すぎるからな…。…《???(■■)パワー》というものだが、使用は出来んぞ。』

 「…そうか…分かった。…とりあえず…プレリーに報告に行こう。」

 『…そうだな。』

 

 …そして、司令室に向かうと…

 

 「あ…お帰りなさい《ゼータ》。」

 「…シロア?どうしてここに…」

 「…お帰りなさい、ゼータ。…ミッションは今のところ最後よ。」

 『…暫くはない…ということか?』

 「…ええ、暫くはゆっくりして…「し、司令!」!どうしたの!?」

 

 突然、オペレーターがプレリーに叫ぶ。それは…

 

 「モ、モデルZの《フォルスロイド》が、ガーディアンベースに侵入しました!」

 「一体どこから侵入したの!?まさかまた外から…」

 「いえ、トランスサーバーからです!」

 「そんな!?あれは《ガーディアンズ》のメンバーでなければ《例え転送座標を入力しても弾かれるはずよ》!」

 

 …アイツが…?

 

 「…行ってくる!」

 「!?ゼータ!!?」

 

 …そこには…

 

 「…久しぶりだな…《ロックマン・モデルKZ》…《ゼータ》!」

 「…やはりアンタか…」

 

 …周りを確認するが…どこも…

 

 「…安心しろ…襲撃が目的じゃない…俺の目的は…お前だ、ゼータ!」

 「…そうか…。」

 「…エリアZZで待つ…必ずこい!」

 

 そして、ヤツは去っていった…。

 

 『…どうする、ゼータ殿?』

 「…行くしかないだろ?だが…エリアZZは何処だ?」

 「…エリアZZは…私のおねえちゃんしか知らない場所だよ…。」

 「!プレリー!!…なら、行く手段は…」

 「…トランスサーバーでは出力不足で行けない…それに…その座標を知る人は…。」

 

 …誰もいない…そうプレリーが言いそうになったとき。

 

 「…大丈夫…私が知ってる。」

 「シロア!?」

 「…シロアさん?一体どうして…」

 「…ごめんなさい…今は答えられないの…まだ確証がある訳じゃないから…。」

 『…で、その場所は?』

 「司令室にある転送装置なら行ける…だけどゼータ…!」

 「…シロア…俺は必ず戻ってくる…頼む。」

 「…分かったわ…プレリーさん…」

 「…うん、分かった。…全て終わったら話してくれるよね…?」

 「…えぇ、必ず…。」

 「…分かった…。ゼータ、準備が出来たら司令室の私に話しかけて!」

 

 …そして、シロアとプレリーは司令室に向かった…。

 

 『…彼との再戦だな…ゼータ殿、くれぐれも油断するな…。』

 「…あぁ。」

 

 …アイツとの再戦…だが…ヤツは何故《ガーディアンベースに転送出来た》?

 

 

続く




というわけで、第13話でした。

モデルLの意志を取り戻させました!…何となく、その方が《彼女》らしいかなと思いまして…

…そして、次回はフォルスロイド・モデルZとの再戦…!一体どうなってしまうのか?彼の正体は誰なのか?

…そして、目覚める《魔神》の力…

次回、第14話『叫べ!《マジン・ゴー》!!』

お楽しみに!

※次回から通常連載にします。…まだ《カイザー》は出てきませんがね…。


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第14話『叫べ!《マジン・ゴー!!》』

いよいよ第14話です。

ついに《本気の》モデルZのフォルスロイドとの対決です!

…そして、この事件を裏で操っていたのは…?

…フォルスロイドの正体は…?
 
…ゼータの身体の秘密とは…?

それでは、どうぞ(^^)/


エリアX:ガーディアンベース

 

ゼータside

 

 「…準備は良いのね?」

 「…あぁ。…ヤツとの決着をつける。」

 『彼を倒し…モデルZのデータを回収すれば、残された最後の記憶も解放されるはずだ…。』

 「(…もう全て思い出したはずだが…まだ俺は何か忘れているのか…?)」

 

 …俺達は、《エリアZZ》とやらに行く為に《司令室》に来ていた。…そこで、プレリーから説明がある…。

 

 「…エリアZZ…おねえちゃんがそう名付けたけど…あそこは…《ネオ・アルカディア跡地》…。」

 「…かつては《人間達》の《理想郷》…今は《人々》にとっての《災厄》の場所か…。」

 「…そこは、アウターの中でも《侵入禁止区域》に指定されていて…《イレギュラー》でさえ寄り付かない場所…だったはずなのに…。」

 『…あの《フォルスロイド》は、そこを本拠地にしている…。』

 「…私がこの転送座標を知っていたのは…記憶を思い出して、その場所を思い出したから…。…でも、私はまだ、完全に思い出した訳じゃない…。」

 「…そこに転送した後、もしかしたら《妨害電波》が発生して、《こっちに転送出来なくなってしまう》かもしれない…」

 「…それでも行くしかない…。」

 「…ゼータ…気を付けて…。」

 「…あぁ…プレリー…転送を頼む。」

 「…了解。…だけど変身してからにして。じゃないと敵の真っ只中に転送されたときに対処しにくいだろうから…。」

 「…分かった…行くぞ《モデルKZ》…とその前に…お前、素で喋らないのか?」

 『…我が素で話すのは、貴殿が全てを取り戻してからだ…ゼータ殿。…ゆこう!』

 「…あぁ、変身《ライブブレイク》!」

 

 …変身(ライブブレイク)完了…すると…?

 

 「…黒かった部分が…全て紅くなったな…。」

 『おそらくZ技を《全て手に入れた》からだろう。…さぁ、決戦だ。準備は良いか、ゼータ殿?』

 「…当たり前だ。」

 「…了解。各員転送準備!」

 

 「…座標入力完了…。」

 

 「…転送準備完了…。」

 

 「…転送!」

 

 そして、転送された…。

 

 「…ゼータ…無事に…帰ってきてね…。」

 

 …再びシロアの声が、聞こえた気がした…。

 

エリアZZ:ネオ・アルカディア跡地

 

 「…周囲に敵影は…無いな。」

 『…隠れている可能性もある…用心しろ、ゼータ殿。』

 「…あぁ、ミッション開始だ。」

 

   MISSION START

 

 …暫く進むが…その通り道には…

 

 「…これは…イレギュラーどもの残骸…?」

 『…全て急所を一撃か…《彼》の仕業だろうな。』

 「…襲撃は警戒しなくともよさそうだが…念には念をいれながら先に進むぞ…。」

 

 …そんな訳で、道中襲撃をかけてくることもなく…罠がおいてあるわけでもなく…

 

 「…着いたな。」

 『………。』

 「…モデルKZ?」

 『…ゼータ殿…残骸のデータを取得したのだが…《レギオンズ》と呼ばれる所のモノだった。』

 「…確か、《三賢人》…から一人へって今は《二賢人》…が、世界の法律を決めているという場所か…。」

 『…下手をすれば…世界そのものを敵に回しかねない…覚悟は良いか?』

 「…そんなもの…お前を手にした時からとっくに出来てるさ…。」

 『…そうか…ならば行こう、ゼータ殿。』

 

 …扉の先に進むと…

 

 「…待っていたぞ、ゼータよ…。」

 「…あぁ、来てやったぞ…。」

 

 …アイツが…《モデルZ》のフォルスロイドがいた…。

 

 「…アンタは…自分のことを何か思い出したか?」

 「…あぁ…だから《ガーディアンベース》にも入れたんだ…。」

 『…貴殿の目的は何だ…?貴殿はまるで…』

 「死に場所を求めているようだって?…その通りだ。」

 「…何?」

 「…このまま生き続ければ…いずれ俺は《イレギュラー》になる…。…ならばせめて、《ヒトとして》…《戦士として》死にたい…。」

 「…つまり、どういうことだ…?」

 「…ゼータ…いや《ゼロ》。…モデルZのオリジナルであるアンタと戦い、そして散りたい…。」

 『…仮に我等が負けたらどうするつもりだ…?』

 「…その時はその時さ…。…まぁ《魔神》に敵うとは思ってないけどね。…さて、始めようか。俺達の真剣勝負を…!」

 「…あぁ…華々しい最期にしてやるよ!」

 『…貴殿の名は何だ…?』

 「…この戦いが終われば嫌でも分かる。…行くぞ!《魔神》のロックマン…《ロックマン・モデルKZ》!」

 

     WARNING

 

VSフォルスロイド・モデルZ《????》

 

 …コイツとの勝負は…!

 

 「出し惜しみなしだ!《光子力ビィィィィィム》!」

 

 …速攻で決める!

 

 「無駄だ!《Zレーザー》!」ピー!!

 

 …!光子力ビームが打ち消された!?…なら!

 

 「《ミサイルパンチ》!」

 「セヤァッ!」バキンッ!!

 

 …ミサイルを切りやがった…!

 

 「…《冷凍ビーム》!」

 「!セリャアァ!!!」ドガァン!!!

 

 地面にセイバーを叩きつけてガレキを出してそれで止めたか…やはりコイツ…

 

 「…あの時は全く本気じゃなかったって訳か…!」

 「…その通りだ…。…これが俺の実力だ…さぁ、お前も出し惜しみするな…。」

 「…?何のはなしだ?」

 「…とぼけるな…使おうとすらしてない技があるだろう?…俺はこの戦いで死ぬためにいるんだ…お前が出し惜しみしては意味がない!」

 『…ゼータ殿、やるしかない…!』

 「…なら行くぜ!《ルストハリケーン》!」

 

 …ヤツはギリギリかわしたが…《片腕とセイバーに当たった》!

 

 「…ぬっ!」ボロボロ…

 「…これで終いだ…喰らえ!《ブレストッ!ファイヤァァァァァッ!》」ゴォォォォ!!!

 「ぐ、ぐあぁぁっ!!」ドゴォン!!

 

 …勝った…のか…?

 

 …爆風が晴れると…そこには…

 

 「…見事だ…流石…《紅き英雄》だ…。」

 

 …ヤツは、下半身が全て吹き飛んでいた。

 

 「…俺は英雄なんかじゃない…他のヤツが勝手にそう言っているだけだ…。それに、俺は《ゼータ》だ…《ゼロ》は…俺の過去の名だ…。」

 「それでも…だよ。…そして…どうやら…《来てしまったようだ》…!」

 

 誰が?…そう問いをかける前に、奥から誰かが現れた…!

 

 「…《魔神》の力…見させてもらったぞ…《最後のワイリーナンバーズ》…その《コピー》よ…!」

 「…アンタは?」

 『…《マスタートーマス》…我を発見し、我の力を使おうとしたヤツだ…!』

 「…なら、コイツが黒幕か…!答えろ!何故俺達を…《モデルKZ》の力を狙う…!」

 「…この世界は…リセットしなければならない…。その為に、《魔神》の力が必要だった…。」

 「ハァ!?」

 「今、人間とレプリロイドには、全くと言っていいほど差がない…平等だ…なら、その《機械化する前の本来の身体は?》《寿命を与える前のデータは?》…一体何処にあると思う…?」

 「………。」

 「それは…「レギオンズの最深部…《アンダーレギオン》にだろう?」…貴様…何故それを…?」

 「…アンタ…まだ生きて…!」

 「…俺がそれを知ったのは…《フォルスロイド》に改造された直後…《ゼータと出会う前》だ…その時に…全てを知った…。」

 

 …彼の口から語られる内容は…俺に衝撃を与えた…。

 

 「…それでも…《トーマス様》の為に戦うことに…疑問はなかった…。…俺の正体を知るまでは…。」

 「…アンタの…正体?」

 「…あぁ…俺の名前は《ジルウェ》…それが…俺の名前だ…ガーディアンベースに帰ったら…ヴァンかエールに聞いてみるといい…。」

 「……。」

 「…そうすれば…俺については《全て分かる》…。……俺からはそれだけだ…。…《モデルZ》?…もう俺のことはいい…また、《アイツ等》の力になってやってくれ…。」

 「無駄だ…そんなことをしても封印された意識が目覚めることは『…分かっているのか?そんなことをすれば、どうなるか。』…何だと…!?」

 「…あぁ…もう肉体は限界だ……今回は…《(サイバーエルフ)》も…。」

 『…それが分かっていて…何故だ?』

 「…モデルZ…アンタの《モデル》と闘えた…それだけで…十分だ…元々…心残りは…無い…俺の意志は…《アイツ等が、継いでくれた》…!」

 『…分かった。…もう、二度と会うことは無いだろう…。』

 「…だが、忘れない。…お前という《ロックマン》がいたことをな…。」

 「ハハ…ロックマン…か…そっか…俺も…《ROCKMAN》だったか…!」

 

 ヤツの…《ジルウェ》の身体が徐々に光と共に消えて行く…彼の《魂》も…

 

 「…モデルKZ、頼む。」

 『…分かった…モデルZ殿。貴殿のデータを…』

 『…元からそのつもりだ…さっさとしろ…。』

 『…了解。…モデルZの《完全なる》データを取得。…最後のデータを解放するぜ、ゼータ。』

 「…モデルKZ?お前…喋り方が…!?」

 

 そして、最後に残された記憶が、《イレギュラーハンター時代》の頃から忘れていた記憶が解放された…。

 

 『…ここは?』

 

 そこは、以前見た《俺が造られている》…?待て、何かおかしい…。

 

 『…何だ…?この違和感は…?』

 

 現状は相変わらず同じ、《俺が造られている》所を見下ろして…見下ろす(・・・・)

 

 『…まて…じゃあこの視点の主は誰なんだ?…俺は…《ゼロ》じゃないのか?』

 「いや、お前はゼロじゃよ。このワシが言うのだから間違いない!」

 『!アンタは…俺を造った…』

 「そう、ゼロと《オメガ》を設計し、開発した世紀の科学者…《アルバート・W・ワイリー》とは、ワシのことよ!」

 『…アンタが…いや貴方か俺を…ん?今、聞き間違いではなければ…《オメガ》と言いませんでしたか?』

 「そうだ、そこで組み上げられているのは、お前ではない。それは…《オメガ》じゃ…。」

 『…馬鹿な!?オメガは俺の《オリジナルボディ》を使った…』

 「何を言うておるか…お前のオリジナルボディは、今お前さんが使っとるそのボディじゃろうが…。やれやれ、まだ思い出せんか?」

 『…俺は…一体?』

 「…詳しく話す必要がありそうじゃの…質問は後で受けるから、じっくり聞いておくれ…ワシの《最高傑作》よ…。」

 

 「…あれは、何度もワシの世界征服の野望を打ち砕いてきた憎き《ロックマン》を打倒するために、最強のロボットを開発していたのじゃが…突然スランプのようなものになっての。…そこで、暇潰しがてら、いつもなら余り造らん《完全に非戦闘用のお手伝いロボット》を《そのロボットの余ったパーツで造った》のじゃ…。」

 『…そうだ…俺は…』

 「そう、その《お手伝いロボット》こそが…ゼロ、お主じゃ。」

 『…なら、何で今俺は闘えるだけの力を…うっ!』

 「ゼロ!大丈夫か!?」

 『うっ…あっ…あ……そうだ…俺はかつて完全な非戦闘用として開発されて…博士に意見して…それで…」

 「落ち着け、ゼロよ。…焦らずゆっくり思い出せ。…そしたらお主に伝えたいことがある…。」

 「…ありがとうございます。《ワイリー博士》」

 

 …そう、俺はかつて《非戦闘用》として開発された…。

 

 …その時の形式番号は《Dr.W No.00》…つまり《番外番号》だった…。

 

 …でも、他のワイリーナンバーズ(兄さん達)は、皆と変わらず接してくれた。…あの《フォルテ兄さん》も、俺に良くしてくれた…。

 

 …俺は、博士の身の回りの世話をしていた…。

 

 …博士は、俺に特殊な機能を着けたという…

 

 …一つは『泣く』機能…一つは『食事できる』機能…

 

 …そして…『悩む(・・)』機能…

 

 …俺は、博士のやることにいちいち悩むことはしなかった。(悩むだけ無駄だと思ったから悩まなかっただけ)

 

 …でも、一つだけ許容出来ないものがあった…

 

 …まだ完成していない、俺の《兄》…オメガに《ロボット破壊プログラム》を博士が組み込もうとしたことだ…。

 

 …俺は博士に反対した…あまりにも危険すぎる…下手したら暴走し、最悪の場合、《博士にまで》危害が及ぶかもしれない…

 

 …だが、博士は聞いてはくれなかった。

 

 …そして、悲劇は起こった。

 

 …その時は…

 

《数百年前》

ワイリーの研究所

 

 「…さて、お茶も淹れて…菓子も用意したし、博士の所に行くか!」

 

 …博士…俺の言葉…聞いてくれたかな…?

 

 「…といけない!余り悩み過ぎないように気を付けないと…!」

 

 …何も起こってほしくなかった

 

 …だけど、起こってしまった

 

 

 ドガァァァン!!

 

 「!!今の爆発音…まさか、博士!」

 

 急いだ先に広がっていた光景は…

 

 「あ…あぁ…うわあぁぁぁぁぁ!!!」

 

 …一発で急所を破壊され、息絶えていた《兄さん達(ワイリーナンバーズ)》だった…

 

 「グ、コイツ…!」

 「!フォルテ兄さん!!」

 「!ゼロ!?バカ!来るな!…コイツは他のヤツとは…《バキィ!!》ガッ!!…ちく…しょう…が………。」ガクッ

 「に、兄さん!」

 

 すると、奥から…

 

 「…違う…コイツも《ロックマン》じゃない…。…貴様か?我と同じ姿を持つモノよ…!」

 「オ…オメガ…!完成…してしまったのか!?」

 「貴様も破壊してやろう。そして我の糧となるがよい。」

 

 …もちろん闘ったが…勝てるわけが無かった…俺は《非戦闘用》…オメガは《戦闘用》…軽自動車と戦車が闘うようなモノだ…。

 

 …急所を破壊され…もう意識が消えかけ、視界もノイズが入ってきたとき…

 

 …視界に写ってしまった…オメガが《博士》にもその牙を向けようとしている所を!

 

 「…許さん…貴様を…キサマを許さん!《オメガ》!」

 「何!?貴様…まだ動けっ!?な、何だこの力は…!!?」

 

 …そこから先は覚えていない…

 

 …気がついたら、オメガはブレインを破壊され、機能停止していた。

 

 …俺の命は…風前の灯だった。

 

 …博士が言った…

 

 「すまん…お前の言うことを…素直に聞いてさえいれば…こんなことには…っ!!」

 「…博士…俺はもう…ですが…このまま…オメガを放っては置けません…!」

 「…どうすればよいのだ…?」

 「…俺の…メモリーデータを《全て》オメガのボディに移植してください…俺なら…オメガを止められます…。」

 「…しかし…!」

 「博士…俺の…最後のわがままです…聞いて…くれますよね…?」

 「………。」

 

 しばらく考え込んだ後、博士はこう答えた。

 

 「…分かった…だが、お前をオメガの身体にいさせ続けるつもりもない!…例え何十年…何百年かかろうとも、お前のボディを誰にも負けん最強のロボットにしてやる…!もし、そのときが来たら…!」

 

《戻って、現在》

 

 …そこで、記憶は終わった…それと同時に思い出した…ラグナロクの大気圏突入の俺のダメージを直してくれたのも…

 

 「…貴方だったんですね…ワイリー博士…。」

 「当然じゃ!ワシの最高のロボット…いや、《最高の息子》なんじゃぞ!?」

 

ワイリーside

 

 「…ひどく壊れたのう…これはまた、修理に何百年かかりそうじゃな…。」

 

 …あの時、ワシは自分のデータを《あらかじめ》用意しておいたカラダに入れ、ゼロを回収しに行った…

 

 「…シエル…シエル…。」

 「…気を失っても、大切な者を思い続けるか…ならば…モデル《カイザーゼット》よ!」

 『何だ、おじいちゃん?』

 「ゼロの記憶データを全てコピーしておいてくれ!…また修理の際に、記憶が消えるのはな…。」

 『へへ…お安いご用だ!』

 「…それはそうとKZ、お前から見てゼロはどうじゃ?」

 『…クールを気取っちゃいるが、俺と本質は一緒みたいだな…。』

 「…そうじゃな…コイツは本当に…熱いヤツじゃよ…どうだ?気に入ったか…?」

 『あぁ!コイツとなら良い相棒になれそうだ!』

 「なら、ゼロの事を頼むぞ!」

 『任せてくれって!』

 

 そして、ワシはゼロを回収。修理を行っていた…そんなときじゃった…

 

 「…さて、修理の続きを…!?」

 

 …ゼロのカプセルの前で倒れている《少女》がいた…

 

 ワシは、その女性こそがゼロがうわごとで言っていた《シエル》と呼ばれる人物だと気づいた!

 

 「どうやってこの場所に…いやそんなことより…!」

 

 彼女のカラダは、《ロボット》…今では《レプリロイド》か…だった…おそらく、自らの全てをデータ化し、このカラダにいれたのだと分かったが…

 

 「…こやつ…《ゼロのカラダをベースに自らのカラダをつくったのか》…!?…100%ではないが…ほぼ完璧じゃな…なら、ワシが少し手を加えてもいいじゃろ。…どーせ、ここにはだーれも来ないからな…。…ハァ…光子力の研究でもして、暇でもつぶすか…。」

 

ゼータside

 

 「…そんなわけで、ワシはお前を直すと同時に、彼女も直しておいたのじゃ…ちょっと手は加えたがの!」

 「…貴方は…本当に…」

 「しかし、あの《バイル》とかいうヤツ…あのバカ息子に《オメガ》という名を着けたとは…これも、運命なのかのう…?」

 「…記憶を思い出した今、俺も驚いてます。…アイツとの闘いは…俺にとって《宿命》だったんだと…。」

 「…ゼロよ…ここからは真面目な話しじゃ…モデルKZには、特殊な機能がついていてな…。」

 「…やはり、《アイツ》も貴方が造ったのですね…。」

 「フフ…《アイツ》…か、お前に託して正解だったワイ…。…ヤツに搭載されとる機能…《ライブブレイク》の真の使用法についてじゃ…。」

 「…真の使用法?…いつもの方法は…?」

 「あんなのリミッター形態に決まっとるじゃろうが!…真の使用法だがな……」

 

 …説明があった。…少し時間がとんで…

 

 「…以上が、ライブブレイクのやり方じゃ。…理解できたな?」

 「…本当にその方法で良いのですか?」

 「…そうじゃ…一つだけ注意させてもらうぞ…その力はまさに《神にも悪魔にもなれる力》じゃ…お前の信じる者のために使うことを願っているぞ…!」

 「博士…!」

 「…最後に、お前に伝えきれなかった事じゃ…そのボディは、元々お前のモノだ…もし、誰かにお前の名を問われたらこう答えろ!…お前は…」

 

 …そして、現実に戻る…。

 

 『…大丈夫か、ゼータ?』

 「…あぁ…やっと…思い出したぜ…俺が一体何者なのかをな…!」

 「…ならば私と共に来るがいい…この世界をリセット「…お前、何を言ってるんだ?」…何?」

 「世界をリセットなんてするわけねぇだろ。…アイツが…いや、世界中が望んだ《懐かしい未来》まであと少しのところまで来てるんだ…そんな《中途半端》な所でリセットなんてさせるかよ!」

 「馬鹿な…!貴様は…《ワイリーナンバーズ》だろう!?…何故破滅を望まぬ!!?」

 『破滅?バカ言うなよ!博士が…《おじいちゃん》がそんなもの望むわけねーだろ!』

 「何だと!?…貴様は一体何なんだ!!?」

 「…自己紹介させてもらうぜ…俺は《ワイリーナンバーズ》、《No.∞∞(ダブルアンリミテッド)》…ワイリーナンバーズ、最初で最後の《ロックマン》…

 

    《ロックマンゼロ》だ!

 

 「…《ロックマン》…ゼロ…だと?」

 「…行くぜ、モデルKZ!…コイツの望む、《魔神》の力を見せてやろうぜ!」

 『…やり方は分かってるよな?…なら行くぜ!せーの!』

 

 「『《マジーン・ゴー》!』」

 

 推奨BGM:《Zのテーマ》

 

 その言葉と共に、モデルKZの形が変わっていき…《モデルZ》に似た姿から、頭に赤い《何か》が乗っかった《マシンの頭部》のような姿になった。

 

 …ここからはいつもと同じだ…。

 

 「………」ビキッ…ビキッ…バキッ!!

 

 …後は、覚悟を決めて叫ぶだけだ…!

 

 「…変《ライブ》……身《ブレイク》ッ!」バキィン!!

 

 …俺の姿が変わっていく…

 

 腕と脚部は青く…

 

 胸と腰部は黒く…

 

 それ以外が白くなり、胸に《紅い放熱板》がつき…

 

 そして、頭頂部に《何かが乗っかりそうな》銀色の王冠の様なものがつき…

 

 …余った光が、《紅い乗り物のような形になり》…

 

 『パイルダー・オン!』ガキィン!

 

 王冠にセットされ…変身完了!

 

 その姿はまさに(くろがね)の城…

 

 『「変身完了!《ロックマンゼロ:魔神《Z》フォーム》!」』ガキィィンッ!!

 

 超形態…《魔神《Z》フォーム》!

 

 …この姿が…博士が俺に与えてくれた力…

 

 「…これが…モデルKZの本当の力…!」

 『今は訳あって全力の1/2ぐらいしか出せないけど…イレギュラーどもをぶちのめすには問題ないぜ!』

 「…よし、行くぞ!」

 「くっ…!」

 

 …マスタートーマスは何処かへと転送されていった…

 

 …残った場所には、《大量のイレギュラー》がいた!

 

 「…こう言っちゃあなんだが…良い試し撃ちの相手が出てきたな…!」

 『なら、一気に殲滅するぜ!』

 「あぁ!《ブレストファイヤー》!」ゴォォォォ!!

 

 …凄まじい熱量の熱線が放熱板から発射され、周りの奴らを一掃した…。(しかも当たってなかったヤツも熔解してた…。)

 

 「…これだけで終わるとは…この姿の力…凄いな…。」

 『ま、いくら1/2と言えど、コイツの温度は摂氏《三万度》はあるからな…しかも、これだけじゃないんだぜ!』

 「…どういうことだ?」

 『…気づかないか?…エネルギーが《全く》減ってないだろ。』

 「!言われてみれば…確かに…!」

 『この姿…『ロックマンゼロ:魔神《Z》フォーム』の真価がそれだ!どのZ技をいくら使おうがエネルギーが減らないんだぜ!』

 「…てことは、ジェットスクランダーも制限無しで飛べるのか…!」

 『そういうこと!…だけど、過信は禁物だぜ…今の状態じゃ最大出力はせいぜい《75%》だからな…』

 「心配せずとも、そうそう100%の出力が必要な相手はいないさ。」

 『…そうだな!…イレギュラーを一掃したし…ガーディアンベースに帰るか…!』

 「…そうだな、帰るか!」

 

 …この時の俺は、100%の力が必要な事態に直面するとは、夢にも思っていなかった…。

 

????side

 

 …イヨイヨカ…。

 

 …我ノ目覚メノ刻ハ近イ…。

 

 …早クコイ…《ゼータ》ヨ…。

 

 …我ヲ早ク目覚メサセヨ…!

 

 

 …ム?ソコノオマエ、我ガ何者カ…ダト?

 

 …ソノ問ニハ、アエテ、コウ答エヨウ…。

 

 

   な ん だ と 思 う ?

 

 

 

…ツヅク




…長いだけの薄っぺらい内容になってしまった…。

…というわけで、第14話でした!

とうとう出せました、《マジンガーZ》の力を持つ形態、《魔神《Z》フォーム》!

今回は雑魚を殲滅するだけでしたが、次回はも少し活躍させます…。

…《最終にして原初の魔神》が自重してくれれば…ですが。

…というわけで、次回もお楽しみに!

※今回から、通常連載でやっていこうと思います。

 …雑魚文章力ですが、どうぞ見てやってください。

 …感想もお願いします。m(_ _)m


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第15-1話『《魔神》の意味【前編】』

いよいよクライマックスです!

…一回下書きが消えるとかなり堪えますね…

というわけで第15-1話、どうぞ


エリアX:ガーディアンベース

 

ゼータside

 

 …俺達は、プレリー、ヴァン、そしてエールに、《ジルウェの最期》を伝えた…。

 

 「…そんな…あの《フォルスロイド》が…ジルウェさん…だったの…!?」

 「嘘だ…だって、ジルウェは…!」

 「…私達の…目の前で…!」

 「…信じれないのも無理もない…。」

 『…だけど、コイツを見れば分かるはずだ…モデルZ!』

 『…彼らが言ったことは真実だ…アイツは、お前達の事を心配していたぞ…。』

 「…モデルZ!…そうか、じゃあ…本当なんだな…。」

 「…もう…本当にあえないんだね…。」

 「…全て俺のせいだ…謝罪はしない…だが、恨むのなら、俺《だけ》恨め。…他のヤツに牙はむけるな。」

 

 …正直、これは俺の問題だと思っている。…だから…

 

 『何言ってやがんだよ、ゼータ!あの時止めなかった俺のせいでもあるんだぞ!』

 「…いや、結局彼を倒したのは…俺だ…だから…」

 「…ジルウェさんの事は、今は一先ずおいておきましょう…それより、さっき貴方が提出した《ミッションレポート》…あの内容に嘘偽りは無いのね?」

 「…逆に聞くが、あんな突拍子もない事を嘘つく必要があるか?」

 『あの内容に嘘も偽りもないぜ…全て真実だ…。』

 「そう…だとしたらマズイわね…。」

 「…あぁ、ある意味《世界そのものを敵に回した》ような状態だからな…。」

 「…ガーディアンベースの防御は以前より上がっているから、ここの自衛は出来るわ…ゼータ、貴方には《レギオンズ本部》へ向かい、《マスタートーマス》を《撃破》してください。…お願い。」

 「…とりあえず、その防御機構を見せてくれ。…少し弄れる所があるかもしれない…。」

 「…え?」

 

 …プレリーは困惑していたようだが…もし軽く《細工》が出来るなら…!

 

 

 …まさかのここ…《動力室》か…

 

 「…ここの動力に使われている《システマ・シエル》はおねえちゃんが一番最初に作り上げたものなの…」

 「…なるほどな…だったら…モデルKZ!」

 『…よし、《光子力ビーム(超微弱)》!』

 

 モデルKZに動力源…《システマ・シエル》に向かって光子力エネルギーを照射してもらった…これで防御は大丈夫なはずだ。

 

 「…何をしたの?」

 「システマ・シエルのエネルギーに《光子力エネルギー》をほんの少しだけ混ぜた。…これで防御は万全だ。」

 『つまり今したことは、このガーディアンベースの周辺にこの動力源を通して《光子力バリア》を張ったってことだ!』

 

 これにより、ガーディアンベースの護りは問題ない…あとは…

 

 「…あとは、俺達が《レギオンズ》へと向かい、決着を着けるだけだ…!」

 「…やっぱり…行くんだね…ゼータ。」

 「このまま放っておけば、俺だけじゃなく、この《ガーディアンズ》までもがイレギュラー扱いされてしまう…それだけは阻止する!」

 「…うん、分かった。…シロアさんにも顔をあわせておいた方がいいよ。…準備が出来たら、司令室に来て。」

 

 そういって、プレリーは動力室を出ていった…。

 

 …この隣の部屋に、シロア(シエル)がいる…。

 

 …でも、全てを伝えるのは、《この戦い》が一段落してからだ…!

 

 「…開けるぞ、シロア。」

 

 …扉の先に、彼女はいた。…以前より少し調子は良いみたいで安心した。

 

 「…さっきの話し…扉越しに聞いちゃったわ…。」

 「…そうか。…でも心配するな、ここの守りは…」

 「私が心配しているのは…貴方よ、ゼータ…。」

 「…俺を?…一体何故?」

 

 「…行くんでしょ?…私達の為に…」

 「…あぁ。…だが、必ず帰ってくる。…全て終わったら伝えたいこともあるしな。」

 「…分かった…けど、無理はしないで…!」

 「…あぁ。…じゃ、司令室に行ってくる!」

 

 そういって、俺は部屋を後にした…

 

 「…ゼータ…絶対…帰ってきて…ね。」

 

 …彼女の心配する声を聞きながら…

 

ガーディアンベース:司令室

 

 「…準備は出来たみたいね…。」

 「…あぁ。…ミッションを教えてくれ。」

 「…分かったわ。」

 

 そうプレリーが言うと、宙に《レギオンズ》の《全体図》が投影された。

 

 「…これが、レギオンズか…。」

 「…今、この周辺には《妨害電波》が発生していて、《普通の》トランスサーバーでは転送は出来ないわ…。」

 

 …成る程な、つまりは…

 

 「…つまり、この司令室のトランスサーバーを使うということか…。」

 「…えぇ。…向こうに転送したら、通信は可能だけど《転送は不可能》…つまり妨害電波を解除するまで帰還は出来ないわ…。」

 

 『…行くんだろ、ゼータ?』

 「…あぁ、ここで止まる訳にはいかない。…よし、行くぞ《モデルKZ》!《マジーン・ゴー》!」

 

 『…よぉーし!行くぜ、ゼータ!』

 「変身《ライブブレイク》!」

 『《パイルダー・オン》!』ガキィン!!

 

 「…え?何か以前と姿違う…?」

 「コイツが、モデルKZの真の姿ってヤツだ。…詳しいことは全部終わってから話す。…転送準備を頼む。」

 『…というか、俺の喋り方結構変わってる筈なんだけど…気付かなかったのか?』

 「……転送準備開始して。」

 『…気付かなかった…ということにしておくかぁ…。』ガックリ…

 「色々バタバタしてたからな…さて、そろそろだな。」

 

 「…転送準備完了……」

 

 

 「「「転送!」」」

 

 …俺達は転送されていく…

 

 「…ゼータ…気を付けて…。」

 

 …プレリー(アルエット)の声を聞きながら…

 

 

ミッション地:エリアL《レギオンズ本部》

 

 「…ここがレギオンズの本部か…。」

 […ゼータ、聞こえてる?…この先に進むと《転送》は出来ないわ。…最近レギオンズの二賢人の《もう一人》が行方不明らしいの…もしかしたら…]

 「…ここにいるかもしれない…と言うことか…。」

 『協力してくれそうなら助けようぜ、ゼータ!』

 「…そうだな。…ミッション開始だ!」

 

  MISSION START

 

 「…しかし、この中から探せ…といわれてもな…」

 

 …はっきり言って、広すぎる…おまけにイレギュラーどももわんさかいる。

 

 『…イレギュラー達は無視して…そうだな…地下に行くか?』

 「…そういえば《ジルウェ》もそこに何かある…と言っていたしな。」

 『何かあってからじゃ遅いな…急ぐぜ!』

 

 …そうして、イレギュラー達を無視して…

 

 「《アイアンカッター》!」

 「《ルストハリケーン》!」

 「《ブレストファイヤー》!」

 

 …時折邪魔すぎるヤツは倒しながら先に進むと…

 

 「…開けた所に出たな…。」

 『…!ゼータ、周りを見てみろ!』

 「…!…これは…!?」

 

 …見ると、周囲には《特殊な機械に繋がれた》人々がいた…まさか…これが…!?

 

 「…これが…奴等の隠していた事か…?」

 『…でも変だな…《ヴァンやエール》…それに《グレイとアッシュ》の姿は無いぜ…おまけに《あのロックマン達》の姿も無い…どう言うことだ…?』

 「……!?おい、あれを見ろ《モデルKZ》!」

 『ん?……な、あっあれは!?』

 

 そこには、《改造されている人々》がいた…しかもあの姿は…!!

 

 「…なぁ…俺の見間違いじゃなけりゃ…あれは…!」

 『…俺達が倒してきた《イレギュラー達と同じ》…と言うことは…ここは…』

 

 …ここは、《保存している人間やレプリロイド》を《改造して》…《意思の無いレプリロイド》として扱う為に…

 

 「…許さねぇ…マスタートーマスのヤツ…ヒトの命を何だと思ってやがる…!」ゴゴゴゴゴゴ

 『…これは…どうする?…コードに繋がれてる奴等も、もうとっくに手遅れかも知れないぜ…?』

 「…ひとまず、先に進もう…さっきから、あの奥の扉から何か声が聞こえてな…。」

 

 そして、扉の前に行くが…

 

 「…開かないか……。」

 『…どうする?戻って上に…』

 『ん?おい、そこに誰かいるのか!?助けてくれ!!』

 「…扉から直線方向は開けろ…すぐに開けてやる。」

 『…ゼータ、まさか…!』

 「そのまさかだ!《ブレストォ!ファイヤァァァァァ!!!》」バシュッゴォォォ!!!

 

 「うわぁ!?熱ッつい!!」

 「…扉から離れてろって俺、言ったよな?」

 「成る程、流石は《皇帝の力》の持ち主じゃな。…噂以上の強さだ。」

 「…あんたは?」

 『…今データを取得した…おそらくこの人が二賢人の一人《マスターミハイル》だろう。…違うか?』

 「その通りだ。それにしてもトーマスのヤツ、ワシをこんなところに閉じ込めおって…。」

 「…俺の…いや、《俺達》の事を誰から聞いた?…マスタートーマスが俺達の事を言うとは…」

 

 「ワシが教えたのじゃよ、息子よ。」

 

 「…あんたは…いえ、貴方は…!」

 『おじいちゃん!?こんなところで何やってんだ!!?』

 「こんなこともあろうかと!この世界にも干渉出来るよう、《ボディ》を作っておいたのじゃよ!…まさか、それが勝手に意識を持つとは思いもしなかったがの。」

 「…しかし…その《ボディ》は…」

 「そう、見ての通り《マスターアルバート》と呼ばれていたヤツのカラダじゃ。…というかワシ、お前にこのボディ以外で《二回》は会った筈なんじゃが…覚えておらんか?」

 「…《サーゲス》に《アイザック》か…。」

 「ワシも初めて見た時は驚いたぞ…だが…この男がいれば、うまく行くかもしれん。」

 「…どう言うことだ?」

 「つまり、ワシを本当の《マスターアルバート》とするつもりなんじゃよ!そうすれば、お前や、お前の仲間達も《イレギュラー》扱いはされん筈じゃ!」

 「性格も以前の《アルバート》とは違うからの。かえって説得力があるってもんじゃ…!」

 『…なぁるほど!考えたなおじいちゃん!…でも、それには…』

 「…あぁ、それには…ゼータ、お前に《マスタートーマス》を倒して貰いたい。…そうすれば一転して《マスタートーマス》のみを《悪者》にする事が出来る、というわけじゃ。」

 「…分かった。」

 

 その事を聞き、上の階に行こうとするが…

 

 「待て、ゼータ!…魔神の力は、まだ1/2しか出せんじゃろう?」

 「…全部出すための方法があるのか?」

 「…ある!…具体的な方法は、モデルKZが知っている!」

 『でもおじいちゃん!それは…』

 「…時が来れば、話さなければならないことだ…モデルKZ。…その時は近い…だが、決して《味方》にとっての《悪魔》にはなるなよ。」

 「…安心してくれ、博士。…俺は絶対に《魔神》を《悪魔》なんかにはしない!…行ってくる!」

 「…あぁ…行け、行くのじゃ《ゼータ》。…お前が…お前達こそが《この世界》の希望なんじゃ…!」

 

 …そして、上の階に登り…

 

 

 …実は、その途中で《フォルスロイド》に襲われたが、以前戦ったときと同じだった為、二人の末路だけ言うと…

 

 モデルHのフォルスロイド・・・【本気の《ルストハリケーン》で、チリすら残さず消し飛んだ】

 モデルPのフォルスロイド・・・【超本気の《ブレストファイヤー》で《存在》すら残さず《焼滅》させた】

 

 …後の二人は、《カラダ》だけ再生させられた奴らだった。

 

 …上の二人?以前と《全く》変わってなかったぞ。だからそうなってるわけだからな。

 

 「…長く苦しい戦いだったな。」

 『…いや、一瞬で終わってたけど…?』

 「…ともかく、この先だな…。」

 

 …奥から、アイツの…《マスタートーマス》の存在を感じる…。

 

 『…この先に進んだら、もう後戻りは出来ないぞ。…準備はいいか?』

 「…当たり前だ…行くぞ、《モデルKZ》!」

 

 …扉の先に進むと…

 

 「…待っていたぞ、《魔神》よ。」

 「…まさかのロックマン達も一緒か…何企んでやがる?」

 『逃げれると思うなよ!…今度こそ倒してやるよ!』

 

 「…残念だが…それは無理だろう。」

 「…?どういう…[ガシガシガシガシィッ!!]な!?お前ら…!!?」

 『…!ゼータ、コイツら《洗脳》されてる!《意識を封印されてやがる》!』

 「…それに、その拘束を解けば、彼らの命は尽きるぞ?」

 『…マジだ、ゼータ。…コイツらの寿命、表記がおかしな事になってやがる…こりゃあ、マズイ…[ゾクッ]ぜ…?』

 「………」ゴゴゴゴゴゴ…

 「…やはり、動かんか…ならば…」ポチッ

 

 バラバラバラバラ…

 

 ボシュシュシュシュシュシュシュシュシュシュシュッ!!

 

 「そのまま動かず、ガーディアンズの最期の時を見るがいい。」

 『ば、馬鹿野郎!!そんなことしたら…』

 「・・・・・・」ブチィッ!!

 

 …完全にブチギレた…コイツ…どこまで…!

 

 「許さん…許さんぞ貴様ァ!!!貴様だけは絶対に…絶対にぃ!!!」ジャキンジャキン…メキッバキッ!!

 「な…何だこの現象は…!?」

 「うがあぁァァァァァ!!!」

 

 …完全に自我を失いそうになった…その時!

 

 

 『落ちつけ!ゼータ!!』

 

 

 

 

 ピッタァァーz__ッ!!

 

 

 …これは…

 

 「…また時が…止まった?」

 『…間一髪だったぜ…』

 「…モデルKZ?…どうして俺の《目の前に》?」

 『…俺がお前の前にいるのは気にするな…時を止めた理由は、このままじゃお前が《世界を滅ぼす》可能性があったからだ。』

 「…どういう事だ?」

 『…説明するより、見た方が早い…お前の体を見てみろ…スクランダーもな。』

 「?…な、何だこれは!?」

 

 

 …そこには…

 

 《異常な程に肥大化したアイアンカッター》が展開しており

 

 《ジェットスクランダー》の形も《いびつな形》になっている…!?

 

 

 …まさか、これが…!?

 

 

 『…そう…それが以前教えなかった《最後のZ技》…その名も…

 

 

   《魔神パワー》だ!

 

 「…魔神…パワー?…《マジンパワー》とは違うんだよな…?」

 

 『…あぁ…コイツを発動させたが最後、もう誰にも抑えることは出来ない。…だからコイツは教えたくなかったんだ…確かに強くはなるぜ…でも、その力は簡単に《世界を何百回も滅ぼせる》。』

 

 「…………」

 

 『…だから教えたくなかったんだ。…世界すら、この力には…「…でも…」…?』

 

 「…でも、その力があれば…《コイツ等(ロックマン達)》を助けられるよな?…《ガーディアンズ》も…《シロア(シエル)》や《プレリー(アルエット)》も守れるよな?」

 

 『…力を使いこなせれば…だけどな…』

 

 「…例え限りなく0%に近くとも、守るために!この力を使う!どう使うんだ?《モデルKZ》!!」

 

 『…やり方は簡単だ…感情を込めまくって《魔神パワー》と叫べ!…それだけだ。』

 

 「…ありがとうな、モデルKZ。…だけど、やるしかない!…行くぜ!」

 

 

 そして、時間は再び動き出すが…

 

 「な、何だ…このエネルギーの感覚は…!?」

 

 「…ウゥォオオオオオオオオオオオ!!」

 

 バシィィン!!

 

 「「「「うわあぁぁぁ!!!!???」」」」ドガァン!!

 

 「なにぃ!?…一体何が…!?」

 

 「ガァァァァアアアアアア!!マスタートーマスゥ!…テメェだけは…絶対に許さん!」ゴゴゴゴゴゴ

 

 「行くぜ!《魔神…パワー》!!!

 

 

ゼータside end

 

三人称side

 

 それは、不可思議な光景だった。

 

 …ゼータの体から《正中線》に沿って《7つの光》が輝き…

 

 …その姿は現れた…

 

 その存在は…

 

 《凍てついた時、怒りの雄叫び》と共に現れ、

 

 《闇を切り裂くPOWER》を見せる。

 

 その力は正に《空が割れる、炎が舞う》程の力…

 

 《巨大魔神》の力を持つ存在が《見参!》した。

 

 

 「…な、何だ…何者なのだ、貴様は!?」

 

 その存在は、光文字を宙に浮かべ、こう告げた

 

  な   だ     う?

    ん   と 思  

 

 その存在の名は…【ロックマンゼロ《魔神【ZERO】フォーム》】。

 

 ここまで来たらもう誰にも抑えられない。

 

 

 

ツヅク




というわけで第15-1話でした。

…はじめて前半後半に分けます。

…さて、目覚めてしまった【ZERO】。

…果たして、ゼータ達に何をもたらすのか?

…そして、魔神の意味とは?

…次回、第15-2話『《魔神》の意味【後編】』


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第15-2話『《魔神》の意味【後編】』

第15話後編です。

それでは、どうぞ。(^^)/


エリア???:??????

 

ゼータside

 

 「…何だ、ここは…?」

 

 俺は確か、《魔神パワー》を使い、《力》が俺の中に溢れた…と思ったら…。…おそらくだが、ここは…

 

 「時間も空間も果ての無い世界…なのか…?」

 

 【待っていたぞ、《ロックマンゼロ》…】

 

 突然声が聞こえた…この声…?

 

 「モデルKZ…!? いや、違う…!

  お前は…《魔神》か!」

 

 すると、その声は答えた…

 

 【そうであって、そうでない…。我は…無限の可能性…】

 

 「可能性…?」

 

 …いや、そんなことよりも…

 

 「お前は…何なんだ?」

 

 【幾多の並行世界にまたがって存在するもの…可能性の交差する存在…】

 

 【抗う事の出来ない、その強大な力を人は《魔神》…または《運命》と呼ぶ】

 

 …そうか、それが…

 

 「それが《魔神(・・)の意味(・・・)…」

 

 すると、再びその声は言う…

 

 【お前の博士、Dr.ワイリーは光子力に魅せられ、その先の領域に踏み込み、我という存在を知った】

 

 ………

 

 【そして、その力を組み込み、制御するものとして、《カイザーメタル:モデルKZ》を造り上げた】

 

 …博士…貴方は…俺を…俺達を…

 

 「俺達を…そのパーツとする事で…」

 

 【お前がそう思うのなら、そうなるだろう】

 

 「何…?」

 

 一体…コイツは何を…?

 

 【ワイリーは果たして本当に《お前達》を利用しようとしたのか…?】

 

 【あの男は科学の探究にその生涯を捧げ、一度はロボット研究者としての《禁忌の力(ロボット破壊プログラム)》にも手を出した】

 

 …………

 

 【だが、人は変わる…】

 

 「変わる…」

 

 【それこそは可能性!それを成すのは、人の意思…!】

 

 【ワイリーが肉親同然のお前を利用しようとした《悪魔》だったのか、息子同然のお前に無限の力を遺そうとした《神》だったのか…】

 

 ……博士……

 

 【それを決めるのは、

 《魔神》の力を与えられたお前だ、ゼータ!

 

 「俺が…」

 

 …俺が決める…?

 

 【我に屈服するか? それとも抗うか?】

 

 ………

 

 【幾多の可能性の中から、真実を決めるのは人の意思だ!】

 

 「俺は…」

 

 …そうだ、最初から…分かっていた…俺は…!

 

 「博士と…モデルKZを信じる!」

 

 「そして、お前に抗う!!」

 

 

 

 

 

 …すると、この場所に変化が訪れる…

 

 

 推奨BGM:守護神-The guardian

 

 

 

 

 …辺りを眩いばかりの光が照らす…

 

 

 

 …その光は…ある一点からここに射し込んでいた…!

 

 

 「これは…!」

 

 俺の疑問にも近い声に、声は…《ZERO》は、こう答えた。

 

 【お前の意志が、光を…新たなる力を生んだのだ】

 

 【未来という可能性を照らす光…それこそが《光子力》の真実…】

 

 …だが、疑問に思う…コイツは何故…

 

 「…何故、お前は俺を助けるような事をした?」

 

 そう、俺はこの瞬間、思い出していた…過去にコイツが…《俺を取り込み、世界を何百回も滅ぼした》事を…

 

 すると、ZEROは言う…

 

 【助けたのではない】

 

 「何っ!?」

 

 続けてZEROは言う

 

 【我は《魔神》…。求めるは無限の力…】

 

 【お前を取り込む事よりも お前の意志が生み出す力こそ我が欲するもの…】

 

 【幾多の世界を巡り、全てを滅ぼした我さえも知らぬ新たな可能性…】

 

 【その力…いや、その力の《集まり》に我も一度は屈した…】

 

 ………

 

 【お前が《仲間》と呼ぶ者達を守るための戦いの中で我が力に抗うお前に、その光を見た】

 

 …そうか、コイツは…

 

 【見せてみろ、ゼータ。我にお前の力を…】

 

 すると、辺りの光が段々強くなっていく…

 

 【我は《神》にも《悪魔》にもなる…。お前の、その《意思》によって…】

 

 …光が晴れると…そこは…

 

エリアL:《レギオンズ》本部・最上階

 

 (そして、ここから前回の続き)

 

 「な…何故…!?何故その者達が、《まだ生きている》!?おまけに…意思まで…!!!??」

 

 すると、ZEROはマスタートーマスに向かって言う…

 

 因果律兵器ヲ使イ、彼等ガ《寿命ガ正常》デ《意識ガ封印サレテイナイ》トイウ因果ヲ呼ビ寄セタノダ

 

 …宙に文字を浮かべる必要はあるのか…?だけど今はそれより…

 

 【マスタートーマス】貴様ハ後ダ。マズハ…

 

 …すまんが、ZERO。そこは俺が言う事だ…!

 

 (【分かった…ならば言え。】)

 「…まずは、あの兵器どもを叩き落とす!」

 

 …ミシッ

 …メキッ

 …ミキッ

 …バキッ!

 

 …俺は腕を前に向け、《常に展開されているアイアンカッターを変形》させていく…

 

 「うぅ…!な、何だあの大きさは!」

 『知っていたとはいえ、あれが《ZERO》の力か…』

 

 「何だよ…あんなのデタラメだろ!?」

 『へっ…!相変わらず暑くさせてくれんじゃねぇか《ゼロ》と…《ZERO》よぉ!』

 

 「…かつての俺なら、あれを《理解不能》と繰り返しただろうな…今の俺にとっても理解出来んが…」

 『拙者にもあれは理解できぬ。…これが《ZERO》の…《魔神》の力か…』

 

 「…僕達…これに挑もうとしてたの…?」

 『あら?怖じ気づいちゃった?私は楽しみよ…あれをズタズタに切り裂く時がね…!…不可能かもしれないけど…』

 

 …変形が完了。…俺の拳の前面を覆うように《まるで弓のような形》になっていた。

 

 …後は、これをあの《爆撃機》に発射するだけだ…!

 

 「喰らえ!《アイアンカッタァァァァァァァ!!》」バシュッゴォォォオオオ!!!

 

 …そして、飛んでいった…《アイアンカッター》は…

 

プレリーside

 

 「急いで脱出準備をして!誰一人として死なせはしない…!」

 

 …爆撃機にミサイルが接近しているという報告があり、非戦闘員は脱出を急がせていた。…でも…!

 

 「ダメだ、プレリー…間に合わない!」

 「このままじゃ、後1分も…」

 

 時間がない…そう思っていたら…

 

 

 

 …遥か彼方から《巨大な刃》が急接近して、爆撃機《のみ》を切り裂き、消えていった…

 

 「…なんだったの…今のは…?」

 

ゼータside

 

 「…腕が戻った…ということは、爆撃機は撃墜したか…。」

 

 『とんでもねぇな…ZEROの力…。』

 

 【当然だ。我は《最終にして原初の魔神》…この程度朝飯前と言うヤツだ。】

 

 …確かに《爆撃機》は撃墜できた…なら次は…

 

 「なら次は《ミサイル》を落とす!」

 【よかろう…。】キィィン…!

 

 俺達の背中にあるジェットスクランダーが変化して《Ø》の形になった《ZEROスクランダー》にエネルギーがたまっていき…俺の体も宙に浮く…

 

 【光子力エネルギーチャージ完了だ。】キィィン…キィィン…キィィン…!!

 

 『いけるぜ、ゼータ!』

 

 「ぉぉぉぉおおおおおおおお!」バチバチバチィッ!!

 

 一度俺は目をつむり…エネルギーを一気に《解き放つ》!

 

 

 

 

 《光子力ビィィィィィィィム》!!!いっけぇぇぇぇえ!!!」

 

 

 

 …一度螺旋状に放たれた《それ》は…膨張したかと思うと一気に弾け、《散弾状に》飛んで行き…

 

 

プレリーside

 

 「…ハッ!まだ危機は脱して無いわ!まだ大量のミサイルが…」

 

 近づいている…そう言おうとしたら…

 

 

 遠くが一瞬光ったと思ったら《細い光線》が《大量》に飛んできて、《ミサイルのみを撃墜して》他を傷付けること無く、消えていった…

 

 「…本当に…どうなってるの…?」

 

 …とにかく分かったのは…《助かった》…ということだけだった。

 

 

ゼータside

 

 「…ミサイルはどうなった?」

 

 【全て撃墜された。問題は無い。】

 

 『ふぅ…これで問題はねぇな!』

 

 …何とか片付いたか…後は…

 

 「…お前らを逃がさなきゃあな…」

 

 『…俺達をか…?…だが俺達は…』

 「…確かにお前らは《その身体》じゃ動けないよな…だから…!ふん!」

 

 【因果律兵器、起動…高次予測、起動……見 つ け た(・ ・ ・ ・) !】

 『よし、《この世界》にひっぱれ、ゼータ!』

 「でえりゃぁああ!!」

 

 …この世界にひっぱってきた因果…それは…

 

 カランカランカランカラン……

 

 「…この…姿は…!」

 「…おいおい…こんなことも出来んのかよ…!」

 「まさか…拙者まで《蘇る》とは…!」

 「…ある意味、《ネオ・アルカディア四天王》完全復活ね…!」

 

 …この4人…《ハルピュイア達(ネオ・アルカディア四天王)》が生きている《因果(可能性)》だ…!

 

 「な…何をしたのだ?《魔神》!?」

 

 【我が行ったのは単純な事だ。ただ、《その4人がこの時代でも生きている》という可能性を《観測し》、その可能性をこの世界まで《引き寄せた》…ただそれだけだ】

 『…あのな、ZERO…それ、《お前にとって》単純なだけだからな?他のヤツには不可能だからな!?』

 「…ツッコミはその辺りだ。…さて、待たせたなマスタートーマス…!」

 

 「ぬぅ…!」

 

 【貴様の死に様を予測したぞ、マスタートーマス】

 『お前が傷付けた奴らに詫びるためにも、無様にはいずれ、のたうち回れ』

 「お前は…百の残骸すら残さん!

 

 …さて、どう倒すか…

 

 「フッ…フッフッフッフッ…!」

 

 「…何故笑っていられる?」

 

 「…お前のその姿と力は予想外であったとはいえ、お前に追い詰められる事を私が予想してなかったとでも?」

 

 「……だからどうした?」

 【どんな障害だろうと、我等の前では等しく無力だ】

 

 「…お前が…あの《ゼロ》であることを知ったときから…あの魔神を蘇らせる事を計画した…!」

 

 『…おいゼータ、もしかして…!』

 「まさか…お前…アイツを…!」

 

 「そうだ…蘇らせたぞ…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「…オメガをな!」

 

 

 すると、そこに巨大なヤツが転送されてきた…

 

 …それと同時にエネルギーをため…

 

 …《マスタートーマス》に発射した…

 

 「ぐあぁぁぁぁ!!!!???」ドゴォォォン!!!

 

 【…分かってはいたが、やはりこうなったか…】

 『…成る程…コイツが…!』

 「…俺も何度も死にかけては蘇ってるが…お前もそうみたいだな…オメガ!」

 

 「グオォォォ…ゼェ…ロォ…!!!」

 

 「どうするんだ、ゼロ!?」

 「流石に…今コイツと戦うのは…!」

 「クッ…下がれ、ゼロ!ここは拙者達が…!」

 「まさかコイツが蘇るなんてね…あんたとはやっても面白くないのよ!」

 

 「…お前等は下がれ…お前は…ここで終わらせる!《ゼットセイバァァァ》!」バシュン!!

 

 俺は記憶を全て取り戻したため、解放された武器、《ゼットセイバー》を射出…そして肩の部分でキャッチし…

 

 「コイツで一刀両断だ…!うおぉぉぉぉ!」ドバシュウゥゥ!!

 

 エネルギーを極限までチャージ…コイツを《本気》で放つのは…《初めてだな》…!

 

 「喰らえ!《幻夢…零》!」ズッ…バアァァァァ!!!

 

 これで直撃すれば終わりだ…!

 

 だが…

 

 「!……ミツケタ…バイル様…!」

 

 !?…ヤツが転送された?…いや、今のは…

 

 【…転移したようだ…どうやらあの《ウロボロス(バイルの怨念)》とやらを復活させるつもりだろう…】

 

 『まずいな…どうする、ゼータ?』

 

 「…一旦帰還するか…」

 

 【…その方がよかろう…しかし…よく《(ZERO)》の力を使いこなせたものだ…!】

 

 「博士の為にも、俺の大切な人達の為にも、ここで世界を終わらせる訳にはいかないからな!」

 

 「…ゼロ…これからお前達はどうするつもりだ…?」

 

 「…オメガを見つけ出し、今度こそ引導を渡してやる…!」

 『それよりも、あんた等4人はどうするんだ?』

 

 「…俺達は、この4人を何とか安全な場所に持っていく…」

 「…だけどゼロ…ホントにオマエ等だけで大丈夫なのかよ!」

 「…アイツは…とんでもなく強いわ…いくら貴方達でも…!」

 「…それに…ゼロ…お主のボディは…」

 

 「…心配は不要だ。…それにな、俺の《オリジナルボディ》は、今俺が使ってる《このボディ》だ。」

 『詳しいことは、オメガをぶちのめした後でゆっくり話してやるよ!』

 【貴様達は、オメガの影響から世界を守れ!…我も何とかするが…限度はある。】

 

 「…分かった。…ヘリオス、行くぞ!」

 「…ゼッテーに話してもらうからな!…行くゼ、アトラス!」

 「…貴方は私が切り刻んでやるんだから…死なないでよ…。…行くわよ、テティス坊や」

 「…拙者ですら知らなかった情報があったということか…必ず説明してもらう。…シャルナクよ、行くぞ…!」

 

 「…私は…貴様に借りを貸したままという《愚かなる愚行》はしない…!」

 「アタシだってそうだ…今度こそオマエに勝ってやるからな!…だから…死ぬなよ…!」

 「…キミのおかげで、ボクも自分のやるべき事が見えてきたような気がするんだ…もっと知りたいこともあるから…死なないでよ!」

 「…俺は…この前まで心を《必要以上に》閉ざしていたが…これだけは言える…《ありがとう》…そして…死ぬな…!」

 

 …よし…さて…

 

 「…一回帰るぞ、《モデルKZ》《ZERO》!」

 『…そうだな…!』

 【…変身を解いてから帰った方がいい…このまま帰れば、その先にはろくな《因果》がないぞ】

 

 …そんな《ZERO》からの言葉もあり、変身を解いてからガーディアンベースに帰った…。

 

 …今度こそ…ヤツを完全に《消し飛ばす》!…俺達の力で…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 …余談になるが、帰った後、《プレリー》に《ZERO》の力について説明するのに、大体一時間ぐらいかかった…だってどう説明すればいい?

 

 《その気になれば、世界を何百万回も滅ぼせる程の威力の技を何個も持ってるって》…。…はぁ…。

 

 

続く…。




…というわけで、第15話後編でした。

…ホントは、ネオ・アルカディア四天王と《魔神【ZERO】》を戦わせたかったのですが、それは《番外編》で書こうと思っていましたが、無理そうです(拮抗さえしないのが目に見えてしまった…)…。

…次回、ゼータ達が、オメガによって蘇った《ウロボロス》に突入します…!

…方法?…必要以上の被害出さない為に飛んでいきますけど?

というわけで次回、第16話『空飛ぶロックマン【Z】』

…お楽しみに!


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第16話『空飛ぶロックマン【Z】』

第16話です。

…いよいよ『衝撃!KZ編』も最終決戦に突入!

…ゼータ達が、《ウロボロス》に乗り込みます!

…因みに《マスタートーマス》は《黒幕》ではありますけど、ラスボスではないですよ。

…それでは、どうぞ(^^)/


エリアX:ガーディアンベース・司令室

 

ゼータside

 

 …何とか《ZERO》の力について説明した後、《ウロボロス》が復活しそうだということについても説明した…

 

 「…それは…本当なの?」

 

 「…以前も言ったが…俺が《分りやすい》嘘をつくと思うか?…あぁ、ウロボロスが復活しそうだ」

 【我の《因果律兵器》でも、あれが復活するのは《阻止できん》。…精々イレギュラーどもの進行を食い止める位しかできん。】

 『こうなりゃ、被害が出る前に乗り込んで、あの《オメガ》ってヤツを即行で倒さねぇとな!』

 

 「…《オメガ》…!?…復活したというの!?」

 

 「マスタートーマスによってな…最も、オメガによって破壊されたがな…」

 【…今はヤツがどうなったかなどどうでもいい】

 『…でも、ウロボロスにはどうやって乗り込むんだ?』

 【…被害を出したいか?出したくないか?…それで決まる】

 

 「…ちょっと待って!…まさか…乗り込むつもりなの!?ダメ!危険よ!!」

 

 【小娘、我は《被害を最小限》にしたいのかどうか聞いているのだ…どっちか答えろ…!】

 

 「ヒッ…!」ビクッ!!

 

 「おい、ZERO!恐がらせてんじゃねぇよ!!」

 『大人げねーぞ、ZERO!』

 【不敬な、この程度で恐がるようでは「…グスッ…」…む?】

 『ほら見ろ!泣いちゃったじゃねーか!』

 「どーすんだ!もう《ウロボロス》の復活まで時間ねーんだぞ!」

 【いや、我はそんな…「ZEROさん?何をしているんですか?」…!】

 

 「貴方に体があったら、叩きのめしてますよ。…プレリーさんに何してるの?」

 

 「シ、シロア!落ち着け!」

 『お、落ち着いてくれ!シロアさん!』

 【わ…我はその…さっさと《ウロボロス》を…!】

 

 「…はぁ…分かりました。…ゼータ、本当に行くのね?」

 

 「…あぁ。…オメガを放っておけば、世界にどんな悪影響が出るか分からん。…だから、復活したての《今》倒す…!」

 『その為に出撃の許可を貰おうとしたんだけど…』

 【…はい…我のせいです…すいませんでした…】

 「『(!?ZEROが謝っていやがる!!!??)』」

 

 「…い…いえ、こちらこそすいません。…でも、本当に危険なの…だから…」

 

 「…ゼータ…」

 

 「…どうした、シロア…?」

 

 「貴方達を止めたりは、私はしない。…だけど、これだけは約束して…!」

 

 「……」

 

 「…《死なないで》…世界なんてどうなってもいい…貴方さえ…生きていれば…私…!」

 

 「…心配するな、シロア!…俺達は…必ず帰ってくる…!」

 『あぁ!暗くなる前には帰れると思うぜ!』

 【《(ZERO)》もいる。…この男は我が死なせんさ…】

 

 「…うん…待ってる…私は…貴方を信じてる!」

 

 「…やっぱり…シロアさんは…でも…」

 

 「…これが、最後のミッションだ!…プレリー!」

 

 「…えぇ!…でも、どうやってウロボロスに突入するの?」

 

 「え?…あぁそういえば、見せてなかったな。」

 

 「「……?」」

 

 『…まずは、甲板に行こうぜ!』

 【…そこに行けば、おのずと分かる…】

 

エリアX:ガーディアンベース・甲板

 

 「…えっと、ここからどうやってウロボロスに行くつもりなの?」

 「俺達も来たけど、以前みたいにガーディアンベースをあそこに突っ込んで…」

 

 「そんな《危険すぎる方法》で以前は突入したのかよ!」

 『…プレリーさんが許可を出すとは思えないけど…』

 【…勝手にやったな?《モデルXのロックマン達》よ…】

 

 「…えぇ、この二人が勝手にやったの…おねえちゃんが造った《大切な》ガーディアンベースを…ね?

 

 「ご、ごめんって!でもあれしか方法がなかったの!」

 「それに、あの時は《ガーディアンベース》以外に飛ばせる船なんて…!」

 

 「…許可を貰わなかったのは間違いだな…」

 『…そろそろ出発するか、ゼータ?』

 【…急いだ方がいい。我の《高次予測》では、そろそろ飛び立った方がいいぞ】

 

 「…ねぇ、さっきから《飛ぶ》…てどうやって?」

 「…飛ぶための…《何か》があるの?」

 

 さて、呼び出すか…!

 

 「…あぁ、あるぜ!…《ジェットスクランダー!》

 

 推奨BGM:空飛ぶマジンガーZ

 

 すると、遥か彼方から…

 

 

 《大空羽ばたく紅の翼》が、こっちに向かって飛んできた!

 

 「な、何あの翼!?」

 「こっちに来てる!?」

 

 「心配するな、あれこそ《魔神【Z】》の翼、《その名はジェットスクランダー》だ!」

 

 …さて、そろそろだな!

 

 「行くぜ!KZ!ZERO!」

 『よぉし、行くぜ~!』

 【…いきなり我にはならんよな?】

 「…さすがにな…《マジーン・ゴー》!」

 

 …ガキィン、ガキィン、ガシィィン!!

 『変形完了!魔神【Z】、いけるぜ!』

 「よし、変身《ライブブレイク》!」

 

 『《パイルダー・オン》!』ガキィン!

 

 「『変身(ライブブレイク)完了!《魔神【Z】フォーム》!』」ガシィィン!!

 

 「…なぁ…そのポーズって…」

 「…とらなきゃ…いけないの…?」

 

 「…あのポーズ…あの子は好きそう「わぁ…カッコいい…!」…プレリーさん…」

 

 「…俺も疑問なんだが、このポーズ…なんか意味があんのか?」

 【む?何を言っているのだ、ゼータ。そんなもの…】

 『カッコいいからに決まってんだろ!』

 

 「「「「………」」」」「わぁ…!」

 

 「…はっはっは!確かにな!カッコよさは大事だ!」

 「「「!!!??」」」

 『だろ?…よし、行くぜ!』

 「あぁ、《マジン・ジャンプ》!」バシュウ!!

 

 「…飛んで…」

 「…翼に…」

 「…近づいて…?」

 

 「《スクランダー・クロース》!!」ガキィン!

 

 「わぁ…カッコいいのが、さらにカッコいい…!」

 「…プレリーさん…まぁ、確かにカッコいいけど…」

 

 「…まさか、プレリーって…」

 「…カッコいいモノ…好きなんだ…。」

 

 下で色々話しているが…

 

 「…じゃ、行ってくる!」

 『夕方までには帰るからな!』

 【貴様等は他の場所の被害を抑えよ…!】

 

 …それだけ告げ、俺達は《ウロボロス》に飛び立った…

 

 「ッ!ゼーターーーーッ!!!!」

 

 …シロアの叫びを聞きながら…

 

 

エリア??:モデルV《ウロボロス》の残骸

 

三人称side

 

 「オォォォ!…バイル…サマ…!」

 

 そこには、オメガがいた。

 

 …彼の力により、《ウロボロス》は徐々にかつての姿を取り戻し…

 

 

 

 

 

 

 …今ここに、《ウロボロス》が復活した…!

 

 

エリア《Ω》:ウロボロス・周囲の空

 

ゼータside

 

 『やべぇな…あれが《ウロボロス》か…!』

 「…ラグナロクの欠片…てのは間違いじゃなさそうだな…!」

 【…あの中から《強大な》イレギュラー反応だ。…大量にいるようだ…】

 

 すると、ウロボロスからイレギュラーどもが飛んできた…!

 

 「…来たか!」

 『あまり相手は出来ないな…っと?そういえば、ゼータ。魔神【Z】のカラダ…腕と脚が黒くなってないか?』

 「…そういえば…これが100%の姿なのか?」

 【我が宿った故、力も以前の《倍以上》になっているのだろう。…装甲の強度も上がっているな…これは…《超合金ニューZ》に変わっているな…これなら体当たりしてもこちらは無傷だ】

 『なら、やることは決まったな…!』

 「このまま突っ込む!イレギュラーどもは倒せるだけ倒すぞ!《サザンクロスナイフ》!」

 

 …そうして、イレギュラーどもを《ある程度》倒しながら、ウロボロスに向かって行った…

 

 「《光子力ビーム》!」

 『《ブレストファイヤー》!』

 【《ルストハリケーン》!そして《アイアンカッター》!】

 

 …ほぼ、殲滅といってもいいがな。

 

 …そういえば、地上はどうなっているだろうか?

 

 

…その頃、ウロボロスの下、《市街地》では…

 

四天王side

 

 「…ハァッ!」ズバァッ!!

 「オラオラァ!」ドゴンドゴォン!!

 「ヤァッ!」ザシュッ!!

 「…ハッ!」ズバッ!!

 

 (ハルピュイア)…俺達は、ゼロ…今は《ゼータ》か…達に言われた通り、彼ら(ヘリオス達)を安全な場所に連れて行き、ウロボロスからあふれ出ているイレギュラー達を倒していた…のだが…

 

 「…なんか…思ったより少ねぇよな?」

 

 「…えぇ、あまりにも少ないわ…上空でゼロ…ゼータ達が頑張り過ぎちゃってるのかもね…」

 

 「…そのお陰…というべきか、市街地の人々の避難は完了している…」

 

 「…ゼータ達の…《魔神》の力はそれほどか…だが…!」

 

 彼等が語っている時、奥からまだイレギュラー達は現れる。…その時!

 

 「…イヤァッ!!」ズバッ!!

 「…喰らえッ!」ドガァッ!!

 「…出てこい!」ギャオォォォ!!

 「…ハッ!」ザシュザシュッ!!

 

 「な…お前達…!」

 「何で来やがった!?今お前らを戦わせるわけには…!」

 「…何か心変わりでもあった…という感じね、坊や?」

 「…とはいえ、何故来た?…シャルナク、お主まで…」

 

 「…私は、平和なんぞを守るなど、愚かなる愚者の行うことだと思っていた…だが、貴方は他者を守るためにその力を使う…!《貴方》を知る為には、《貴方》と同じ行いをしなければ、《貴方》を知ることは出来ない!」

 「アタシだって、ホントは来たくなかったさ!…弱ければ喰われる…だからアタシは、弱者を守ろうとは思えない…でも、アンタはまるで当然のように守りに行った…!その理由を知るためにもだ!」

 「…ボクは、未だ環境を汚す人々を許せない…!でも、貴女や《彼》のような人が他にもいるのならば、その人達を守るために、この力を使いたいんだ!」

 「…命令に反する行いであることは理解しています…しかし、まだ俺は何も知らない。…この3人のことも、貴方達の事も!それを知るために、ここに来たのです!」

 

 「…わかった…ならば行くぞ、ヘリオス!」

 「…少し、疑問を解消してやるよ。…俺は《闘いたいから》闘ってるんだよ!…それに、《本当の弱者》なんてモンはいねーって分かっちまってるからな!…よっしゃ行くぜ、アトラス!」

 「…なるほどね…一先ずは《及第点》ってところかしら?…なら行くわよ、《テティス》!」

 「…拙者から、何か参考になるのならばそれを盗み、自らのモノとしろ!…それ以外についてはこの任務が完了してからだ…行くぞ、シャルナク!」

 

 「「「「了解!」」」」

 

 (ハルピュイア)…ゼータ…お前は…彼等の心すら変えた…!…俺達の心も…!…俺は…また、お前と《戦いたい》。…だから、死ぬなよ…!

 

 

そして上空、再びウロボロスの周囲…

 

ゼータside

 

 【…どうやら地上は問題無さそうだ。…しかし…】

 『…この量は、流石にキツいな…!』

 「…仕方ねぇ、やるぞ、《ZERO》!」

 【よかろう】

 「【《魔神パワー》】!」

 

 「…魔神化完了…!《魔神【ZERO】フォーム》…!」

 【…で、どうするのだ?】

 「…チリ一つ残さず燃やし尽くす!」

 『…なら、あの技だな!』

 「あぁ…行くぜ!」

 

 「『【《ブレストッ!ファイヤァァァァ!!!》】』」バシュッ!ゴォォォォォ!!!!

 

 …イレギュラーどもを、一気に殲滅…ついでにウロボロスにも攻撃したが…

 

 「…どうなっているんだ…!?」

 『傷一つついていねぇ…!?何でだ!!?』

 【…まさか…いや、それ以外には…!】

 「何か分かるのか、ZERO?」

 【…あれは、モデルVの塊だと思っていたのだが…おそらく《我が認識できない何か》も含まれているのだろう…でなければ、あれを喰らって無傷でいられる訳がない!】

 「…元々乗り込むつもりだったんだ、構わねぇ!」

 『なら、魔神【Z】フォームに戻っとこうぜ!』

 【我の力を使うときは、《オメガ》を滅する刻でよかろう。】

 

 …そして、《魔神【Z】フォーム》に戻り、俺達はラグナロクへと乗り込んだ…

 

 「…変だな?…誰もいない?」

 『…多分、復活させたばっかりだからじゃねーか?』

 【…仕掛けはあるな…今さらトゲなど、全く怖くもないが…】

 

 そして…

 

 「…ここでも、この扉かよ…」

 『…もう…世界共通なんだな…』

 【…我が嘗て滅ぼした世界でもこの扉があったが…あまり深くは詮索しないでおくか…】

 

 …中に入ると…

 

 「…感じる…オメガはここに来る…!」

 

 …構えていると…

 

 「…よくぞ来た、《魔神》よ…!」

 

 「…その声、マスタートーマスか!?」

 『…生きていた…てわけじゃなさそうだな…!』

 【…やはり、あの《ボディ》は捨て駒か…!】

 

 「…その通り…しかしよく、無駄なことをするものだ…お前達は、オメガには勝てん!…例えどれだけ強かろうが、所詮、貴様は《オメガのコピー》…偽物が本物に勝てるはずがない!」

 

 「(…まだそう思ってやがるのか、コイツ)…その様子を見てぇんだったら離れてろ…死にたくないならな」

 【…いや、もう遅い】

 

 「…何?いったい何wo(ドグシャアァァ!!

 

 「…来たか…!」

 『いよいよ…最終決戦だな!』

 【…貴様を…滅ぼしてくれよう…!】

 

 「『【…オメガ!】』」

 

 

…続く




…というわけで、第16話でした!

…マスタートーマス、潰されてますが、この章ではこれで出番終わりです。…因みに次の章でも出番(多分)ないです。

…次回、『衝撃!KZ編』最終回

 『《光の魔神》の《大勝利》! 行くぜ!《マジン・ゴー》!』

 …お楽しみに!


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最終話『《光の魔神》の《大勝利》! 行くぜ!《マジン・ゴー》!』

さて、とうとう『衝撃!KZ編』も最終回です!

…遂に相対する《最高のワイリーナンバーズ》と《最凶のワイリーナンバーズ》…

…勝つのは一体どっちか?

…はいそこ、サブタイトルでネタバレしてるとか言わない。…まぁ、ZEROいる時点でオメガに勝ち目無いけど…

それでは最終話、どうぞ(^^)/

《マジーン・ゴー》!


エリア《Ω》:ウロボロス・最深部

 

ゼータside

 

 「グォォォオ!ゼェ…ロォ…!」

 

 「…さっさとその《アーマー》…剥がしてやるよ!」

 『…よぉし…行くぜ~!』

 【…その姿のときは、予測するまでもないな】

 

 

     WARNING

 

ラスト・ボス VSオメガ

 

 推奨BGM:オメガバトル《ロックマンゼロ3》

 

 …さっさと終わらせる…前に!

 

 「コイツの武装を全て破壊して、《中身》を出す!」

 『…なら、相手の攻撃待ちか?』

 【…高次予測は完了している。…次の技は分かっている】

 

 そう…まずヤツが使ってくるのは…!

 

 「……ク…ラエ…!」ブォン!!

 

 「それだろうな!《Zセイバー&ゼットセイバー》!!」ガキィン!!

 

 一瞬拮抗し、そして…

 

 「ッ!オラァ!」バキィンッ!!

 

 「……!?」

 

 …オメガの《巨大セイバー》が砕け散った!

 

 『…エネルギーを砕くって…いいのか?』

 【…一応聞くが、《(ZERO)》という理不尽があるのを忘れていないか、モデルKZよ…?】

 

 …武器が破壊されりゃあ、次は…!

 

 「……!」ビュイィィ!!

 

 …その《手から出すリング状の光線》だよな…だがな!

 

 「…そんなものが、《超合金ニューZ》に効くかよ!…お返しだ、《ロケットパーンチ》!」バシュウッ!!

 

 …バキィィン!!

 

 「グォォォ…!?」

 

 「…腕を壊してやったぜ!…次を撃てよ!」

 

 …まぁ、これだけ武装が解除されれば、後使ってくる技は一つだけだがな…!

 

 「…ォォォオオ!」ビィィ…!!

 

 …顔辺りから放つ光線…だが!

 

 「喰らえ!《光子力ビィィム》!!」ピィィィィ!!

 

 …バシュウッ…ドガァッ!!

 

 「グォォ…ゼェ…ロォ…!!」

 

 「…その姿じゃ、俺達には勝てねぇよ…さっさとその《ボロアーマー》を脱げ!」

 【…いや、待て!…この因果は…!】

 『…お、おい!オメガが《ウロボロス》に沈んで行くぜ!』

 【…いや…違う…】

 

 

 【…吸収している…この《ウロボロス》を…!】 

 

 「グッ……ォォォオオオオオ!!

 

 

 …そして、半壊した《ウロボロス》から現れたのは…!

 

 「…その姿か…だが…」

 『…でけぇな…!』

 【…ふむ…】

 

 推奨BGM:ジャッジメント・デイ《ロックマンゼロ3》

 

 「…以前は《上半身》の部分と戦ったが…流石にこの大きさはな…!」

 【…ならば、《第5の魔神パワー》を使う時だな…】

 『第5!?あの《魔神パワー》そんなに種類あんのかよ!』

 【…あの《魔神パワー》は《7つ全ての魔神パワーを解き放つ》時だぞ?…今回はその中の《第5》だけ解放する…そうすれば、ヤツと対等に戦えるだろう】

 「…掛け声は?」

 【…言わずとも分かるはずだ】

 『…確かにな!…俺達の掛け声といったら、《コレ》以外ねぇしな!』

 「…成る程…よし、行くぞ!」

 

 「『【《マジーン・ゴー》】!!』」

 

地上side

 

 地上では、混乱が起こっていた…

 

 …ウロボロスを《吸収した》オメガが、地上で暴れていたのだ…!

 

 …1つの尊い命が失われようとした…その時!

 

 

 

 

 

 

 

 『ロケット・パーンチ!』バシュウゥ!!

 

 

 

 「……!!!??」ドガァッ!!

 

 

 

 

 

 推奨BGM:「マジンガーZ」INFINITY version

 

 …そこに現れたのは…

 

 

 

 《空にそびえる》ほどの大きなロボット…

 

 

 

 その武装は《(くろがね)の城》ともいうべき量…

 

 

 

 …その名も、《スーパーロボット》…

 

 

 『やい!俺から逃げられると思うなよ、オメガ!テメェはこの俺…《マジンガーZ》が、相手になってやるぜ!!』

 

 

 

 《マジンガーZ》!!

 

 

 

 その《無敵の力は僕らの為に》使う…

 

 

 

 《正義の心をパイルダー・オン》した、魔神がそこにはいた!

 

 

 

 

ゼータ(マジンガーZ)side

 

 『…ん?というか俺の声…』

 

 (「…お前の声になってるんだが?モデルKZ…」)

 (『…何でだろうな?』)

 (【単純なことだ。魔神の力を完全解放しているのだ…それ故、《その力の源》である《モデルKZの声》になるのも無理はあるまい…】)

 

 …はっきり言って、滅茶苦茶な理論だ…だが…!

 

 『っと!…今はそれを考えてる場合じゃねぇな!』

 

 『オメガ!テメェを叩きのめしてやるぜ!』

 

 …今はコイツをぶちのめす!

 

 『おりゃあ!』ブォン!ガキィン!!

 

 「…!!?」

 

 今俺は、《ただ殴った》だけ…だが…!

 

 『…でかくなっただけ、その分パワーも上がってんのか!』

 

 「……!!」ジャキン!キュォォォォ…!!

 

 『そっちが《バスター》なら、こっちも《バスター》で行くぜ!《ゼットバスタァァァ》!』ガシャンッ!キュィィィィ…!!

 

 …といっても、普通に放つつもりはない!…近距離で《全て》ぶちかます!

 

 「……!!」ドシュゥッ!!

 

 『(バシィン!!)へっ!今の俺にそんなもんが効くかよ!…かわりに喰らえ!《裂光覇》と《滅閃光》の会わせ技…!』

 

 …最大チャージ完了!

 

 《極・滅閃裂光覇》ッ!』グッ……バシュウゥゥゥッ!!

 

 「……!!!!???」ドガァァァァッ!!!

 

 …ちっ…全部は当たらなかったか…

 

 …因みにこの技、本当は《アースクラッシュ》も合わせて放つんだが…このサイズで《ソレ》やると、どうなるか分かるよな?…だからしなかった…《今回はな》!

 

 (【…やはりか…】)

 (「…ZERO?…なにか分かったのか?」)

 (【オメガの中に、《我が認識できぬ何か》がある。ウロボロスを破壊できなかったのもそのせいだ】)

 (『じゃあ、どうすりゃあ…』)

 

 「ゼータ!」

 

 『ん?…!ハルピュイア!?どうしてここにいるんだ!!?』

 

 「おいおい…気づいたのはハルピュイアだけかよ!」

 「一応私達もいるんだけど?」

 「………」

 

 『ファーブニル…レヴィアタン…ファントム…お前らまで…!』

 

 「オメガの相手をお前一人だけに任せる訳には行かないからな…俺達も協力させて貰うぞ!」

 

 『…でも…(シュィィィィ…)…ん?』

 

 (【…この4人と…我等の武装が《共鳴》している…!?】)

 (『これなら…《因果》さえ破れるかもしれない!』)

 (「コイツ等と共鳴する技…もしや…!」)

 

 『…分かった!ならハルピュイア、早速協力してくれ!』

 

 「あぁ…オメガに突っ込んで…」

 

 『俺が技を放つタイミングで、その技にお前の技を《重ねてくれ》!』

 

 「…重ねる?一体どういう…」

 

 『細けぇ事はあとだ、行くぜ!』

 「な!?おい…」

 

 『《ルスト》…』「《ハリケーン》!!」ビュゥゥゥゥゥゥ!!

 

 …やはりか!

 

 「……!!!!!????」ボロッ……

 

 『…やっぱりだ!再生しないぜ!』

 

 「いっ…一体何をしたんだ?!」

 

 『俺の技《ルストハリケーン》は《モデルH》のデータを手に入れて解放されたんだ…なら《そのデータの大元と一緒に放てば》…?』

 

 「…!そういうことか…なら!」

 

 「次は私の番ね!」

 

 『なら行くぜ、レヴィアタン!せーの!』

 

 『「《冷凍ビィィィム》!!」』

 

 「!!?……」カキーン……

 

 『凍らせたなら、次は…』

 

 「俺の番だな!よっしゃあ、行くぜッ!」

 

 『行こうぜ、ファーブニル!せーの!』

 

 『「《ブレストファイヤァァァッ》!!」』バシュッゴォォォォォ!!

 

 「グォワァァァッ!!!」

 

 …これでも決定打には欠けるか…!

 

 「クッ…!」ブワァァァ…!!

 

 『!逃がすかよ!《ジェットスクランダー・ゴー》!』

 

 「…ハッ!」シュバッ!!

 

 『!ファントム…!』

 

 「拙者も助太刀する…!」

 

 『なら行くぜ、ファントム!せーの!』

 

 『「《サザンクロスナイフ》!」』バシュシュシュシュッ!!

 

 「グがァァァァ…!」ザシュシュシュ!!

 

 よし!…なら最後は…!

 

 『よぉし、コイツでトドメだ!

  《光子力ビィィム》!!ビィィィィィッ!!!

 

 

 

 

 「……グォォォォ…!!」ドバシュッ…!

 

 

 

 

 

 …何とか倒せたか…

 

 (【…ならば、姿を戻すぞ】)

 

 …っと…!

 

 「戻れたか…っと!あの《巨大》な《ガラクタ》を何とかしないとな…《ルストハリケーン》!」ビュォォォォ!!

 

 

 

 …何とか《本体がある》部分以外のところは消し飛ばせた…これなら下へのダメージも少ないはずだ…!

 

 

 

 【…やはりか…本体に《何か》があるな…】

 『直接行って確かめようぜ…!』

 「…そうだな…」

 

 「ゼータ!俺達は引き続きイレギュラー達を阻止しておく!」

 「簡単に突破はさせねーゼ!」

 「貴方はオメガをぶちのめしなさい…!」

 「…市街地は我々に任せよ!…行け、ゼータ」

 

 「あぁ…そうさせてもらう!《ジェットスクランダー・ゴー》!」バシュゥゥゥッ!!

 

 …俺達は、《オメガの本体》が墜落した場所へ向かった…

 

エリア《Ω》:ウロボロス跡地

 

 ……周囲に被害…なし。

 

 …周囲に生体反応…なし。

 

 …数百キロメートル先に生体反応…あり。

 

 …これなら《本気を出しても(マジになっても)》大丈夫だな

 

 「…おい、さっさと出てこい…《オメガ》!」

 

 すると、《唯一残った巨大オメガの残骸》から…

 

 

 

 …俺に…《ゼロ》に瓜二つな姿をした存在が現れた…

 

 「…まったく愚かな…我を呼び出して、そんなに死に急ぎたいのか?…我の《コピー》よ…」

 

 「…お前と《同じ》パーツを使って造られただけの《お手伝いロボット》を《コピー》呼ばわりか?…呆れたぞ、《クソ兄貴》!」

 

 

 

 「!…ほう…その記憶を思い出したか…弟よ…ならば問おう…我と共にこい!…そして世界を破滅させるのだ!…《Dr.ワイリー》の理想の元に!」

 

 

 

 「…かつての博士ならまだしも、今の博士がそんなことを考えるとでも思っているのか?…やっぱりテメーは気にくわねぇ…!断らせてもらう…!」

 

 

 

 「…最後のチャンスをふいにしたな…やはり《失敗作》か…」

 

 

 「…あぁ…失敗作だな

 

 

  …《お前がな…!》

 

 

 

 「貴様…!我の怒りを買ったことを後悔するがいい!…《我はメシア也、ハーッハッハッハッ!!》」

 

 

 

 

 

 「…《救世主(メシア)》?…お前は精々良くて《ただの殺戮者》だろうが…お前はここで倒す!」

 

 

 

 

 

 

   WARNING

 

 

 

VS 最凶のワイリーナンバーズ《オメガ》

 

 推奨BGM:Cannon Ball《ロックマンゼロ3(又はロックマンゼクス)》

 

 

 「小手調べとさせて貰おう、ハッ!」ザッ!!

 

 

 …近づいてきたか…だけど

 

 

 「…読めてんだよ!オラァッ!!」ドガァッ!!バゴォンッ!!!

 

 

 

 「何!?ぐぁっ!!」ドガガッ!!

 

 

 …奴の突進に合わせて《アースクラッシュ》をおみまいしてやった…!

 

 

 「…どうだ?俺はお前みたいに《セイバー》を使わなくともこれだけのことが出きるんだよ…!」

 

 

 「チッ…なめるな!ヤッヤッ…ドリャアッ!!」バシュバシュッ…ズバァッ!!

 

 

 「…テメェがな…!」ドシュン…ドシュン…ズバァッ!!

 

 アイツが放った技と同じ《技》で、あえて返してやった…だが…

 

 

 「なっ!?ぐあぁっ!!」ドガァッ!!

 

 

 …どうやら《俺達》の方が威力が強かったようだな…!

 

 『…なぁ、《ゼータ本来の武器》も《魔神【Z】》で強化されてるのかな?』

 【そんなわけ無かろう。というか我等は《その武器のリミッター代わり》でもある…最も、それを使いこなせているのは、《ゼータ》自信の《戦闘能力》の高さ…なのだろうな…】

 

 「…我が…我が劣っているとでもいうのか…?認めん…認めんぞ…!」

 

 「…じゃあ永遠に認めないでいろ!…どっちみちテメェは倒す…今日ここでな!」

 

 

 「グッ…《消え去れ》!」カッ!!

 

 

 

 「お前がな!喰らえ、《裂光覇》カッ!!

 

   …ドグアァァッ!!

 

 

 

 「グアァッ…バカな…何故だ!?」

 

 

 「何故?…決まってんだろ…そもそもこの技は、お前が《ラーニング》した技じゃ無いだろうが…この技は《俺がラーニング》した技だ…お前に扱いこなせるわけがねーんだよ!」

 

 

 

 「認めぬ…こんな事は認められぬ!…ぬあぁァァァッ!!」バチバチィッ…バシュウゥゥゥッ

 

 

 …その技も使うか…

 

 

 

 「フ…フハハハハハハ…この技は使えまい!…この技はリミッターを全て解除せぬ限り「…悪いがな」…何?」

 

 

 

 「…その技…《俺 も 使 え る ん だ よ》ドッバシュゥァァァァッ!!

 

 

 

 …アイツは両手なのに対し、俺は《片手》で《幻夢零》の発動準備をしている…!

 

 

 

 「な?!…バ…バカな…そんなはずは…!」

 

 

 「…コイツに関しては、博士や《モデルKZ》に感謝だな…お陰で、俺は《超ノーリスク》でコイツを使える…!」

 

 

 「…だが威力はどうだ?!」「…なら試してみろ…!」

 

 

 

 「「《幻夢…零》!!」」ズッ…バァァァァッ!!!!

 

 

 

 

 

 

 …結果は…

 

 

 

 

 …一瞬も拮抗せず、オメガが放った《幻夢零》が俺の《ソレ》に打ち消され、オメガは《大ダメージ》を負った…

 

 「ぐぁぁぁっ…グッ…何故だ!?…何故貴様に負ける!?」

 

 「…生憎と、お前に負けてやる《暇》がねーんだよ!……ん?…!お前…そうまでして勝ちてぇのか!」

 

 

 …この時、俺は驚いた…無理もないことだ…何故なら…

 

 

 

 

 

 「…どうして…《お前の中にダークエルフ(・・・・・・)がいるんだ!》

 

 

 …ダークエルフ…《マザーエルフ》が、バイルによって《改悪》された姿…

 

 

 

 【…成る程、観測できぬ訳だ…我も、ゼータも…まさか《コレ》がオメガの中にあるとは…想像することも出来まい…】

 

 

 

 「ハハハ…コレが我が切り札だ…コレで完全に回復し…貴様を「…《魔神…パワー》…」…なに…?」

 

 

 …俺は…《魔神パワー》を使い、《魔神【ZERO】フォーム》になり…

 

 

 「…ダーク…いや、マザーエルフ…もういいだろ…?」

 

 

 「…貴様…何を…?」

 

 

 「…もう…十分…お前は役目を果たした…!…だから…もう…!」

 

 

 「…!まさか、貴様!」

 

 

 「もう…楽になってくれ…!…そして、お前の《兄さん》と…カーネルと…仲良くな…!」

 

 

 「やめろ…今すぐその技をやめろ!ゼロ!」

 

 

 「…じゃあな…《マザーエルフ》…いや……《アイリス》!ッ!《光子力ッ……ビィィィィィムッ》!」ドビィィィィィィィッ!!!!

 

 

 

ダーク…マザーエルフ…アイリスside

 

 

 

 …光ガ…ヒロガッテユク…

 

 

 

 …痛ク…ナイ…

 

 

 

 …ムシロ…ナンだか…

 

 

 

 

 …暖かくて…《懐かしい》…?

 

 

 

 

 

 

 「…やっときたか…待っていたぞ、《アイリス》」

 

 

 …この人は…?

 

 

 …ううん、覚えてる…この人は…!

 

 

 「…兄さん…《カーネル》兄さん!」

 

 

 「…本当は、お前にはゼロと平和に暮らしていて欲しかったが…まさか、俺の仇を討とうとするなんてな…!」

 

 

 「ごめんなさい…兄さん…!」

 

 

 …そういえば…ここは一体…?

 

 

 「…ここが何処かって顔をしているな、アイリス?…ここは、《光子力空間》…この光の先に、未来があるんだ…」

 

 「光の…先に…?」

 

 

 …その光の先を少し見る…

 

 

 …そこは、《人間とレプリロイドが、互いの本来の状態のまま共存している》光景が広がっていた…

 

 

 「…この未来に…俺達は行くんだ…彼等よりも一足先にな!…さぁ、行くぞアイリス」

 

 

 「…はい…だけど…」

 

 

 「…ゼロの事が心配か?…大丈夫だ…ここで心で念じれば、ゼロにも届くはずだ!」

 

 

 「…はい!」

 

 

 …ゼロ…ありがとう…!

 

 

 

 …私を…兄さんと合わせてくれて…

 

 

 

 …私達は、先に行くよ…

 

 

 

 …あなたは…あなたの大切な人と…ゆっくり来てね…

 

 

 

 …《懐かしい…未来》へ…!

 

 

 

 

ゼータside

 

 「・・・・」

 

 

 …アイリス…あぁ、先に行っていてくれ…

 

 

 …俺も…いつかそっちに…

 

 

 …ゆっくり行く…急がずにな…!

 

 

 「…貴様…!よくも我が切り札を…!」

 

 

 「…《彼女》を物扱いか…まぁいい…どっちにしろ、お前はここで終わりだ…行くぜ…【ZERO】…!」

 【よかろう、魔神パワー…全開!】

 

 

 

 「…最終にして原初の魔神…!」ドゴォォォォ……!!

 

 

 グワァァァァァァァァァァン…!

 

 

 …因果律兵器…フル稼働!

 

 

 「…その力を…今ここに!」ドシュッバァァッ!!

 

 

 「な!?グアッ!!!??」ガシィッ!!

 

 

 

 オメガを掴み…後はこの《因果律空間》を引きずりまわす…!

 

 

 「うおおぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!」

 

 「ぐあぁぁぁぁぁああああああああああああああああああッ!!?」ズガガガガガ…ッ!!

 

 

 …ドガァッ…!!

 

 

 …後は…最後のトドメだ…!

 

 

 

 「…さぁ!0に還れ!!」

 

 

 

 …コイツが…【ZERO技】の1つ!

 

 

 

 「焼き尽くせ!《ファイナルブレストノヴァァァァ》!!バシュッドゴォォァァァァッ!!

 

 

 

 

 その炎は、遥か地平線の彼方からでも観測されたが…

 

 

 

 …温度の割に周囲に《被害は無かった》…

 

 

 

 

 

 …後に残ったのは…

 

 

 

 

 「グ……ア……!!」バチッ…バチッ…!

 

 

 

 

 …下半身が無惨に《熔解した》オメガが残っていた…

 

 

 

 

 「…な…何故だ…?…何故我が…こうも…負ける…?」

 

 

 「………」

 

 

 「…貴様と戦ったのは…コレで三度…いや、《四度目》か…その全てで…我はお前に勝てていない…何故なのだ…?」

 

 

 

 「…これだけ長い年月を生きていると、分かることがあってな…《ヒトは、守る(護る)べきモノがあって《はじめて》限界を超えることが出来る》…てな。…護ることを知らないお前が…勝てるはずがなかったんだよ!」

 

 

 

 「…そう…か……皮肉な…話だ…!…始めから破壊する力しかなかった為に、得られなかったモノが…我の敗因だったとはな…!」

 

 

 

 

 「……終わりだ…あばよ、兄貴(兄さん)…!」グッ…ブンッ!!

 

 

 

 

 

 …俺はオメガをぶん投げ、そしてオメガを……

 

 

 

 

 キュィィィイッ…バシュッゴォォォォオ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 …ルストハリケーンで完全に消滅させた…

 

 

 

 

 …俺は、拳を上に突き上げ…叫んだ!

 

 

 

 

 「…兄さん達…やったぞ…!…仇は………

 

  …ッ…とったぞぉぉぉッ!!

 

 

 

 

 

 

 …そして…叫び終わり…

 

 

 

 

 

 『…よし…帰ろうぜ、ゼータ!』

 【行く前に言っていた通り、このまま帰れば夕方には帰れるぞ】

 「…そうだな…よし…行くぜ、《モデルKZ》《ZERO》!」

 

 

 

 

 …ガーディアンベースへと…帰った…

 

 

 

 

エリアX:ガーディアンベース・甲板

 

シロアside

 

 「…ゼータ……」

 

 …ゼータが無事に帰ってくるまで…私はここで待っていた…

 

 「…シロアさん…もうすぐ夕方ですよ…後は私が待ちますから、貴女は…」

 

 「…ごめんなさい、プレリーさん…でも、もう少しだけ…「…出迎えは2人だけか?」…!!ゼ、ゼータ!?」

 

 …気づいたら、そこにゼータはいた…

 

 「…それが、魔神【ZERO】…ってやつなんだね、ゼータ…」

 

 「…そうだ…といっても、調べるのは後にしてくれ…」

 

 「…?」

 

 「…《魔神化》…及び《変身(ライフブレイク)》…解除…」キィン…!!

 

 ……ゼータが…私のそばに近づいて…?

 

 「…シロア…これから俺がする事を…警戒しないでくれ…」

 

 「…どういうこと?」

 

 「…見ればわかる…《戦闘形態(モード)…起動》…」

 

 …戦闘…モード?…一体…どういう…

 

 …彼が変わった姿は…《ラグナロク》とともに消えたはずの…《あの人》の…《当時のままの姿》だった…!

 

 「…この姿…見覚えないか、シロア?」

 

 「…!!あ、貴方は…!」

 

 …思い…出した…!

 

 …このヒトは…!

 

 ……《ゼロ》!

 

 「…ゼロ!…帰って…来たのね…!ゼロッ…!」

 

 「…あぁ…約束を守るためにな…!…《デート》、連れてってくれるんだろ?…やっと色々終わったからな……その前に…ただいま、《シエル》」

 

 「…ッやっと…やっと思い出せた…!ゼロ…!お帰りなさい…! 」

 

 …そうだ…私のかつての名前は…《シエル》!

 

 …そして…ゼロや私の名前だけじゃなく…《あの子》の…プレリーさんの…かつての名前も…!

 

 「…え…シエル…おねえちゃん…?…ゼロ…?…え?…えぇっ?!」

 

 「…困惑…させちゃったみたいだな?」

 

 「…えぇ…おいで、《アルエット》!」

 

 「…お前とも、シエルと一緒にどっか行くっていう約束してたな……帰ってきたぞ、《アルエット》…」

 

 

 

 「プレリー?ここにいるの…ッ!プレリー、ソイツから離れ…「ッ…シエルおねえちゃん!ゼローーーッ!」…え?」

 

 

ゼータside

 

 「…おいおい、いきなり突っ込んでくるなって…!」

 

 「…仕方ないわ…この子を私達は《待たせすぎた》から…」

 

 「…もう…2人とも…帰ってこないと…思ってた…!…二度と…会えないんだって…思ってた!…でも…会えた…嬉しい…嬉しいよぉ…!…嬉しいのに…涙が出ちゃうよ…!ゼロ…!シエルおねえちゃん…!」

 

 「…それなら心配するな…《俺も同じだ》…!」

 

 「…ええ…《私もね》…!」

 

…なお、俺の姿に警戒していたエール先輩は…

 

 「…どういうことなの…?」

 

…さすがに混乱しているようだ…

 

 

 

 …この後、俺とシエル…シロアとアルエット…プレリーとで、市街地に買い物に行ったり、新しくできた《遊園地》に行ったりするのだが…

 

 …それは、別の話…

 

 

 …数日後、レギオンズにて、《マスタートーマス》がイレギュラー化、ガーディアンズによって処分されたと報道があった…

 

 …そして、《本当のマスターアルバート》が見つかったとも、報道していた…

 

 …そして、《ガーディアンズ》は、《非公認》の組織から、《レギオンズ公認》の組織となった…

 

 

 …そういえば、別の話になるんだが…

 

 『…さて、俺もそろそろ《もう一つ》の姿を見せれるな…!』カッ…!

 

 「…モデルKZ…?」

 

 …一瞬光ったかと思うと…そこに《ヒト》がいた…!

 

 「…この姿のときは、《兜 甲児》って名前があるから…これからもよろしくな、ゼータ!」

 

 「…あぁ!…よろしくな、甲児!俺とお前と【ZERO】で…最強の《魔神》だ!!

 

 …てな感じで、モデルKZ…《甲児》と一緒に《光子力研究》をはじめとして、色々する事にもなるんだが…まぁ、それも今度だな…

 

 

 …ところで、実は《因果律兵器》を使用して、ハルピュイア達を蘇らせた時、実は《エックス》も蘇らせようとしたのだが…

 

 …俺の目の前には現れなかった…

 

 …ZEROが言うには…《エックスがどこかで生きている》から、因果を引っ張ってきても、意味がない…という事らしい…

 

 

 「…エックス…お前は…どこで…何をやってるんだろうな…?」

 

 

…ロックマンカイザー『衝撃!KZ編』…完結!!

 

 

 

 

 

 

 

…『戦慄!!KG編』に続く!




…というわけで、最終話でした!

…シロア…《シエル》がとうとう、全ての記憶を取り戻しました!

…色々気になる内容が出てきたと思いますが、それはまた今度、《番外編》に書きます!

…さて、『衝撃!KZ編』は、今回で最終話です!

…次回からは、『戦慄!!KG編』が始まります!

…いつの更新になるか分からないけど…

それでは、次回もお楽しみに!


…あ、因みにエールが《ゼロ》の姿に警戒していたのは《オメガ》そっくりな姿だったからです。(ロックマンゼクスの裏ボスとして、オメガが登場している)

…あの後、ゼータやシロアから説明してもらい、納得しました…(^_^;)


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衝撃!KZ編 《番外編》
後日談『魔神【Z】VS……《魔神【Z】》!?』


はい、『衝撃!KZ編』の番外編第1話です…

…本編連載はもう少しお待ちください。


…物語は、《ガーディアンズ》が《レギオンズ公認》の組織となり、活動に支障が無くなった後。

…ゼータと甲児が研究している所から始まります…

…まさかそれが、《彼》と再び戦うきっかけになるとは思わず…

…更新を待っていた皆様、大変お待たせいたしました。

…それでは、どうぞ(^^)/





…ゲッターロボアーク…終わっちゃったなぁ……

…ゲッター…入れてみようかな?


エリアX:ガーディアンベース・ゼータと甲児の《光子力研究室》

 

ゼータside

 

 「……ここを…こうして……こうだよな、甲児?」

 

 「いや…そこは…こうして……そう、そんな感じだ…!」

 

 「…そうか…なら……ここを……そうして…こうして……よし、ひとまず形にはなったな…!」

 

 …俺達は、研究室で《光子力》の研究と平行して《カイザーメタル》の…劣化…いや、《廉価版》を造っていた。

 

 「…で、これなんて名前つけるんだ?…少し骸骨っぽいのがついてるけど…」

 

 「…ドクロを着けたのは、本物と区別が着くようにだ…そうだな…コイツは…《スカル》…《SKLメタル》って所だな…名前も…《モデル[SKL]Z》だ…!」

 

 「…スカル…ゼットねぇ…しかし…あの二人も無茶なことを頼むよな、ホント…!」

 

 「…そうだな……」

 

 …思い起こされるのは、数日前……

 

《今から数日前…ガーディアンベースにて》

 

 「「…《モデルX》、《モデルZ》…《ダブル・ロックオン》!」」

 

 『『…適合者確認…《ロック・システム》…起動開始…!』』

 

 …俺とシロアと甲児(ついでにプレリーも)で、《エールとヴァン》が変身(ロックオン)するのを見ていた…

 

 「…どう?すごいでしょ!」

 「…俺達、一度に2つのライブメタルを使って変身できるんだぜ!」

 

 「…シロア…そういうふうに造ったのか?」

 

 「…ううん…でも、どうしてなのかしら…?」

 

 「…なぁゼータ、何か思い当たることでもあるのか…?」

 

 「…まぁ、有るか無いかで言えば…有る。」

 

 「…えっ、そうなの…?」

 「…それって一体…?」

 

 「…もし、その《モデルX》が《エックス》を完全再現できているのなら…もう一つの《ライブメタル》の力を《アーマー》として纏っているんじゃないか?」

 

 「…でもゼータ、私が知っている《エックス》のアーマーは…」

 

 「…《アルティメットアーマー》…だろ?…実際、エックスのアーマーの中で最も最強なのはそのアーマーだ…だが、エックスは場所と状況に応じて《アーマー》を使い分けてたからな……たまーに使わない時もあったけどな…

 

 「…てことは、私達が2つのライブメタルを使っているんじゃなくて…」

 「…《モデルZ》の力を…《モデルX》にアーマーとして纏っているって事か…!」

 

 「…あくまでも俺の《推論》だ…もしかしたら別の要因もあるかもしれないからな…?」

 

 「…一応言っとくけど、《(モデルKZ)は無理》だからな?…そもそも《ライブメタル》と《カイザーメタル》は《根本的に違う物》だからな?」

 

 「「…やってみても良い?」」

 

 「…はぁ…」キュイン…

 『…どうぞ…』

 

 …それで、2人がやってみたのだが…

 

 《…2時間後…》

 

 「「…やっぱりできなかった…」」ガックリ……

 

 「…さて、と…甲児、戻って《光子力研究》の続きをするぞ…!」

 

 『…あぁ…』キィンッ!

 「…さっさと完成させないとな、《超合金ニューZ》以上の硬さの《超合金》を…!」

 

 「「…あの…少しだけいい?」」

 

 「…まさかとは思うけど…《魔神》の力を持つ《ライブメタル》を造れ…とか言わないよな?」

 

 「「・・・・・・」」

 

 「…やれやれ…図星みたいだぜ、ゼータ?」

 

 「…はぁ……わかった。…希望通りのモノが出来るとは思わんが…まぁやってみる…」

 

 「「…ありがとう…ございます…」」

 

 

 

…そして、現在に時は戻り…

 

 「…大体は完成したんだよな、ゼータ?」

 

 「…残念ながら、これでもまだ未完成だ…細かい調整をしないと…変身したとたん《最悪の場合、肉体が耐えきれず爆散》するぞ…」

 

 「…まぁ、《意思を入れていない》だけで、ほとんど《(モデルKZ)》と同じだもんな…」

 

 「…コイツには【ZERO】は流石に宿せなかったからな…さて、休憩するか…行くか、甲児!」

 

 「…よし、行こうぜ《ゼータ》!」

 

 

 …この時、まだ未完成のモデル[SKL]Zはしっかり《光子力バリア》で覆ったし、セキュリティもかけておいた…

 

 

 

 …なのに…何で…

 

 

 

 

 

 

 

 

 …休憩から帰ったら消えてんだよ!

 

 

 

 

衝撃!KZ編《番外編》

魔神【Z】VS…《魔神【Z】》!?

 

《…数日後…》

 

 

 「…エリアN?」

 

 「うん…そこで超高エネルギー反応が確認されたの…」

 

 「…なら《[SKL]Z》も、そこにあるってことか…」

 

 「…必ずそこにあるとは…【いや、ある】…!ZERO!?」

 

 「…何か感じるのか?」

 

 【…どうやら…そこに《何者か》がいるようだ…そこから…新たな《魔神》の気配を感じる…!】

 

 「…だが…エリアN…か…」

 

 「…実は、以前そこに《ヴァンとエール》が行ったことがあるみたいなの…二人なら、そこまで案内出来るかも…」

 

 【…なら決まりだな…彼等に案内させるぞ…!】

 

 「…しゃーねぇ!もしかしたら俺の管理が悪かったかもしれないしな…!」キィン…!

 『行こうぜ、ゼータ!』

 

 「…あぁ、久しぶりに行くぜ《モデルKZ》!変身《ライブブレイク》!!」ガキィン!ダッ!!

 

 

 …そして、先輩方(ヴァンとエール)に案内を頼み…

 

 …エリアNを進んでいたんだが…

 

 …何故か先輩方が途中で止まり…

 

 「…先輩方?…どうした…?」

 

 「…えっと…ここから先は…今の俺達じゃ行けなかったのを思い出してな…」

 「…あの時は《モデルH》の力も使って、ここを突破したんだけど…」

 

 「…?…その先に何が…」

 

 あるのか?…その質問の答えは…

 

 …目の前に広がる上下に設置されているトゲ地帯で、大体わかった

 

 「…なるほど…ここがトゲ地帯か…」

 『…でもゼータ。このトゲ…今の俺達に効くかな?』

 「…試してみるか…!」ヒョイッ!

 

 …トゲの上に落ちてみると…

 

 

 

 

 

 …バキッ!!

 

 

 

 …トゲが壊れた…

 

 「…まぁ、よく考えてみれば《超合金ニューZ》に今更トゲが効くわけ無いか…」

 『…でもここ…何でトゲだらけなんだろうな?』

 【…おそらく…この奥にいる《何者か》を封じるためだろう…】

 

 …封じる?…この先に何が…

 

 「…まぁ、行ってみないことにはな…さて…!」ガシッヒョヒョイ!

 

 「「…えっ?」」

 

 「早速奥まで行くぞ、先輩方…行くぞ!」

 

 「「ちょっ……ちょっと待ってぇぇぇぇ!」」

 

 【…まぁ、案内役を務めると言ったのはあの二人だから…いいか…】

 

 

 …そして、奥に進むと…

 

 

 「…トゲの奥にすぐ扉か…」

 『…なぁゼータ…この先の気配…』

 【…《あの男》の気配がするんだが…?】

 「…周りを見回してみて思ったが、ここは《サイバー空間》のようになっている…《アイツ》がいてもおかしくはない…ところで…」

 

 「「・・・・・・・・」」グッタリ…

 

 「…先輩方…大丈夫か?」

 

 「「・・・こ れ が 大 丈 夫 に 見 え る ・・・?」」

 

 「…すまない…トゲを渡った先にも何か難所があるかと思ったんだが…」

 『…この扉の先にいるみたいだぜ…!』

 【仮に《あの男》ならば…十二分に気を付けて行け、ゼータ】

 

 …そして、扉の先に行くと…

 

 

 

 「…来たか…待っていたぞ、我が弟(ゼロ)よ…」

 

 「…やっぱりいたな…クソ兄貴(オメガ)…!

 

 …案の定…とでも言うべきか…《オメガ》がいた…

 

 …だが…?

 

 「…オメガ?…何か以前と雰囲気が違うが…どうした?」

 『…俺達に負けたショックがでかすぎたか…?』

 

 「…その通りだ…我は…《また》お前に勝てなかった……それも…4度もだ…」

 

 「………そうだな…」

 

 「…最期に…お前の強さの秘密を知れた……それだけで…よかった……だが…気づけば我は《また》ここにいた…何故だかは分からぬ…しかも…我の手には《これがあった》…」スッ……

 

 「!それは…!!」

 

 …オメガの手には《モデル[SKL]Z》があった…!

 

 「…これの使い方は…《何故か》分かる…ゼロ…いや、ゼータよ…我とまた戦ってほしい…頼めるか…?」

 

 「…あぁ…それでお前が満足するならな…!」

 『…もしかして…モデル[SKL]Zを回収したのって…っと!よし、行くぜぇ!』

 

 「…すまんな…だがその前に…そこの2人…《ヴァンとエール》…だったか?…お前達は邪魔だ…我等の戦闘の被害が届かない安全な所に下がっているがいい…」

 

 「「ッ…!」」

 

 「…先輩方…悪いがそうしてくれ…」

 『《[SKL]Z》…意思は無いが…強さは俺達(魔神【Z】)と同じだぜ…!』

 【我の力を使えば勝てるが、どうする…?】

 「…分かってんだろ…《ZERO》…魔神【Z】で倒さなきゃ意味がねぇ…!」

 

 「…やはりそうなるだろうな…この力でどこまでお前に我が近づけるか…確かめさせてくれ…!」

 

 「…行くぜ、モデルKZ!…この戦い…負けられねぇな!」

 『…あぁ!全力で行くぜ、ゼータ!!』

 

 「…我は《救世主(メシア)》などではない…だが…果たして我はお前(ゼロ)にどこまで近づけるか…?…行くぞゼータ…変身《ライブブレイク》…!」バキィンッ!!

 

 

   WARNING

 

VS.ワイリーナンバーズ:オメガ《魔神【Z】[SKL(スカル)]》

 

 「…行くぞ、ゼータ!《バーストパンチ》!」バシュウッ!!

 

 「なら喰らえ!《ロケットパンチ》!」バシュウッ!!

 

 …違う名前の《同じ技》を互いに出し…

 

 

 

 ドガァ…ッッ!!

 

 

 

 …相殺された…ッ!

 

 「ッ!…威力は同じか…!」

 

 「この力…我でさえ気を抜けば振り回される…ッ?!」

 

 「なら次の技だ!喰らえ!《光子力ビィィィム》!!」ビィィィィィ!!

 

 「…ならばッ!《光子力…イレイザァァァッ》!!」ビィィィィィ!!

 

 

 …光子力エネルギーを互いに発射…そして…

 

 

 

  …ドッ…バシィ…ッッ!!

 

 

 

 「くっ…また相殺されたか…ッ!」

 

 「グッ…この《光線》…こんなに威力があるのか…ッ?!…一発射っただけで…頭が…ガンガンする…ッ!!」フラ…ッ

 

 『…まさか…ッ!』

 【あぁ…あの《SKL(スカル)メタル》…まだ(・・)彼用に完璧に調整されたわけでは無いようだ…】

 「…オメガ…それ以上は…」

 

 「…この威力を…お前も使っているのに…何故お前は何もないのだ…ゼータよ…?」

 

 「…勘違いしてるようだから言わせてもらうがな、何もない訳じゃない…ただ…」

 

 「…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「…もう慣れちまっただけだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 『…慣れた…?』

 【…そういえば我の力も《自身に対する》因果率操作無しで使っていたな…】

 『…ゼータ…無茶苦茶だぜ…俺が言えたことじゃねーけどさ…!』

 

 

 「…やはり貴様は凄まじいな…《魔神》の力を使いこなせるわけだ…」

 

 

 「…まぁ、俺の場合は《技が段階的に解放》されていったからな…威力も…」

 

 

 「…なるほど…」

 

 

 …そう言いつつ、ふらつきを治したオメガは…

 

 

 「…だからといって、このままでは終われん!…我も…ワイリーナンバーズなのだ!」

 

 …そこまで言うのなら…!

 

 「…ならいくぜ!《ブレストファイヤァァァァ》!

 

 

 「…これで《最後》だ!《ブレスト…インフェルノォォォオ》!

 

 

 

 ドバシュッ!ゴォォォォォォォォ!!

 

 

 

 

 …ドッ!…ガァァァァァア!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「…てな感じで、最後に《ブレストファイヤー》に相当する技がぶつかったって訳だ」

 

 「…ふーん」

 

 「…いや、『ふーん』って…お前が聞きたいって言い出したんだろ?俺達の戦いの話…」

 

 「…だってさ…結局どっちが勝ってもどっちにも損得無いでしょ?…それに、多分《父さん》が勝ったんだろうしさ…」

 

 「…一応聞くけど、どうしてそう思ったんだ?」

 

 「…どうしてって…だって…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「…父さんは…《魔神Z》は、無敵だから!」

 

 

 

 

 

…『衝撃!KZ編』番外編第一話

 

 『魔神【Z】VS………《魔神【Z】》!?』

 

…完!

 




…はい、番外編第一話でした

…最後、どっちが勝ったのか?

…総合的に優位に立っていた《ゼータ》が勝ったのか?

…気合で乗りきり、《オメガ》が勝ったのか?

…そこは、ご想像にお任せします。

…最後の2人のうち、片方は誰かって?

…今はまだ、読者の方々のご想像にお任せします。


…なお今後、オメガは名前を変えて、《オルタ》という名前で度々出てきます。


 詳しい設定については、また後日…


それでは、次回もお楽しみに!(次回何やるかはまだ未定です。)


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後日談『数百年待ったデート』

…はい、番外編第二話、デート回です。

…数百年前に約束した《デート》

…そのデート場所に選んだのは、最近出来た《遊園地》…

…果たして、ゼータとシロアのデートはどうなるのか?

…それでは、どうぞ(^^)/



※作者はデート未経験なうえ、彼女なんて出来た試しもありません。それでもよろしければどうぞ。


エリアX:ガーディアンベース・ゼータとシロアの部屋(光子力研究室とは別の部屋)

 

《ゼータside》

 

 「…だから、研究が忙しくて帰ってこれなかったんだって…」

 

 「…だからって、連絡ぐらいしてくれてもいいじゃない!一応《同じ施設内》なんだから、連絡出来たよね!?」

 

 …研究がうまくいったと思ったら、まさかの次の日の昼過ぎ迄かかってしまっていて、連絡出来なかった…

 

 「…あの…どうすれば許してくれるんだ…いや、くれますか…?」

 

 「えっ!?…ぇ…えーっと…」

 

 …?突然黙って何を…

 

 

 

 ……あ。

 

 

 

 

 「うぅ…やっぱり素直に言わないと…あの、ゼータ、一緒に「忘れてたぁぁぁぁぁ!!」…キュウ…」バタリ…

 

 

 「って、あぁぁぁぁ!シロアァ!

 

 

 

《…10分後》

 

 「…突然大きな声だしてすみませんでした…」

 

 「う…ううん、私は大丈夫だから…それより…何を忘れてたの…?」

 

 「何って《デート》だろ?!《数百年前》に約束してた!!」

 

 「?…………あ。

 

 「…事件解決後も、互いに色々忙しかったからな……プレリーに聞きに行くか?いつ頃休んで良いか…」

 

 「…そうね…出来ればあの子も誘いたいけど…」

 

 「…とりあえず明日聞くか…明日は俺も研究は一旦休むつもりだし…」

 

 「…分かったわ…そうしましょう……じゃ、ゼータ…おやすみなさい…」

 

 「…あぁ、おやすみ…シロア」

 

 …因みに今回の説教時間は《10時間》は続いた(午後1時ぐらいから)

 

 

 

 

 

 

 

 

《次の日・朝》

 

 …司令室に向かい、プレリーにその事を相談すると…

 

 

 「…えっ?もちろん行って良いよ、ゼータ」

 

 「…ずいぶんあっさり許可を出すな?」

 

 「…いやだって、ゼータとシロアお姉ちゃん…ハッキリ言って《働きすぎ》だよ!?」

 

 「…そう?…私としてはいつも通りだったんだけど…」

 

 「…お姉ちゃん…その《いつも通り》って《レジスタンス》の頃と《ガーディアンズ》の初代司令官としてのいつも通りだよね…?」ジィーーー…ッ

 

 「…………」

 

 「はぁ…やっぱり……お姉ちゃん!ゼータと一緒に明日から《2週間》休んで!これは《ガーディアンズ》2代目司令官の命令です!!いいね!?」

 

 「…はい…わかりました…」

 

 「…しかし2週間も俺達が抜けてて大丈夫なのか?…甲児や他のガーディアンズのメンバーに悪いんじゃ…?」

 

 「あ、甲児お兄ちゃんも明日から2週間はお休みだよ。既に連絡しといたから」

 

 …甲児…分かってて黙ってたな…アイツ…!

 

 「…いや、俺も突然言われたんだけど?ゼータ」

 

 「うぉ!いつから居たんだ甲児!」

 

 「ついさっきここに来たんだよ…それよりプレリーさん…本当に大丈夫なのか?いくらガーディアンベースの防御機能があるからって…」

 

 「大丈夫だよ!お姉ちゃん達が色々やってくれたおかげで、ガーディアンメンバー以外がこのベースに入ってこれない用になったから!」

 

 …プレリーの言う通り…このガーディアンベースは、以前とは比べ物にならないほど防御機能が凄まじいことになっている…

 

 …例えば、イレギュラー達が空から攻めてこようモノなら、《戦艦版光子力ビーム》で跡形もなく撃墜するし…

 

 …光子力ビームをかわしたとしても、ベースそのものが《超強力光子力バリア》を張っていて、侵入することすら不可能…

 

 …転送装置にも、少しだけ細工していて、仮にイレギュラーが転送されて来たとしても、超強力なプロテクトによって《排除》される…

 

 …過剰なような気もするが、以前の《モデルZ》のフォルスロイド…《ジルウェ》に侵入されたからな…

 

 「…分かった…なら、明日から俺達3人は休ませてもらう…甲児、シロア、プレリーの言う通りここ最近の俺達は働きすぎだったし、休ませておうぜ…!」

 

 「…そうだな、そうしようぜ!研究も一段落したしな…

 

 「…でも、本当に大丈夫なの?」

 

 「お姉ちゃん…私だって一応《司令官》だからね…?…確かに少しだけ不安だけど、大丈夫だから!お姉ちゃん達は休日を楽しんできて!」

 

 

 「…分かったわ…でも、何かあったらすぐに連絡してね…!」

 

 

 …ということで、俺達は数百年前の約束のデートをすることにした(甲児は一応ついていくが、俺達のデートは邪魔しないと言っていた)

 

 …一応デートの準備をそれぞれしようということで、その日は別々の部屋を用意してもらい、それぞれ明日の準備をした…

 

 

 …しかし…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …デート場所に《遊園地》を選んだものの、何故か先輩方…ヴァンとエールに止められたんだが、一体何故だろうか…?

 

 

 

 

 

 

 

衝撃!KZ編《番外編》【第二話】

数百年待ったデート

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …そして翌日…デート当日…

 

 「…まさか…な…」

 

 「…いや、無理もねぇと思うぜ?…楽しみすぎて寝れねぇってのはさ…」

 

 「…なら、このまま向かえば集合場所に予定していたより1時間早く着きそうなのはどうなんだ、甲児…?」

 

 「…知らねーよ……一応言っておくけどな、ゼータ…シロアさんが時間通りに来ても、遅れてもキレんなよ?」

 

 「…そんな事でキレたりしねぇよ…さて、そろそろ集合場所の……!!?」

 

 「…ゼータ?どうし…ん?……あぁ、なるほど…」

 

 

 俺が驚いた理由…それは…

 

 

 

 

 …俺達よりも先にシロアがもう待っていたからだ……

 

 「(ウソだろ…?まだ集合時間の1時間前だぞ!?)シ…シロア?もう来てたのか…?」

 

 「…あ…ゼータ…ううん、私も今来たばかりだから…」

 

 「そ、そうか…なら良いんだか…(とは言ってるが…)」

 

 …シロアは眼を細めている…やはり待たせてしまったか?…この時はそう思っていたんだが…

 

《シロアside》

 

 …ゼータがやっと来た…

 

 …言えない…

 

 …機械の身体になって、人間より遥かに永い時間を生きたのに…

 

 …年甲斐もなくはしゃいで、夜も眠れなくって…

 

 …ほとんど寝不足なんだって…

 

 …しかも2時間も前に着いちゃったなんて…

 

 …ゼータを困らせないようにしないと…

 

《ゼータside》

 

 …ということを、俺はこのデートが終わった後に本人から聞いた…

 

 …でもこの時の俺はそれどころじゃなく…

 

 「(と、とりあえず…まだ開園時間まで時間があるから…)…シロア、まだ開園まで時間があるし…少しそこのカフェで時間を潰さないか?」ナイシンアワアワ…

 

 「(…ゼータに…心配かけない様にしないと…)…う、うん…行こう、ゼータ…」ナイシンアワアワ…

 

 「……(何か二人ともメッチャクチャ青春してるなぁ…ここはあえて何も言わないでおくかぁ!)」

 

 …で、カフェで眠気もあった為、コーヒーを2つ頼んだ(因みに甲児はココアを頼んでいた…こいつ…意外と眠気に強いのか…?)

 

 

 

 

 …そして…遊園地の開園時間…

 

 

 

 「…開園してまだ少ししか経って無いのに、もうこんなに入っているのか…!」

 

 

 …遊園地は、多くの人で混雑…という程でもないが、沢山の人が入っていた…

 

 「…まだ開園してから《30分》ぐらいしか経ってないよね?…こんなに沢山の人が…!」

 

 「…まぁ、遊園地ってこんなもんじゃねぇか?…じゃ、オレはしばらく離れるからお二人さんデート楽しんでな!」ソソクサトイナクナルー……

 

 「は?ちょ、おい甲児!……行っちまった…」マジカヨ…

 

 「…ま、まぁ…元々私達のデ、デート…だから…」トイイツツアセッテル…

 

 「…それもそうだな…よし、じゃあ行くか!」

 

 

 …そして、デートが始まった…

 

 《コーヒーカップ》

 

 「…なぁ、シロア…?俺達は…《コーヒーカップ》に乗りに来たんだよな…?」

 

 「…えぇ…そのはず…よね?」

 

 

 …俺達が困惑している理由…それは…

 

 

 「…何で《マジンガーZ》の頭部を模したものがあるんだ?…しかも俺達が乗ってるやつだけ…」

 

 

 …俺達が乗ってるヤツだけ何故か、俺と甲児が変身した《マジンガーZ》の頭部を模した物になっていたからだ…

 

 

 〔それでは!コーヒーカップを楽しんで下さい!なお、巨大イレギュラーを圧倒したあの《マジンガーZ》の形をしたカップを用意しました!!乗れたら幸運が訪れる…かも?〕

 

 「…成る程…そういうことか…」ハァ……

 

 「…まぁ…気にせず楽しみましょ、ゼータ…?」

 

 「…あぁ、そうだな…!」

 

 …そんなこんなで、俺達は初めての遊園地を楽しんだ…

 

 《ジェットコースター》…(シロアや他の客は叫んでいたが…俺は…ジェットスクランダーで…これ以上のスピードを…な?)

 

 《お化け屋敷》…(これは俺がビビった…お化けがあの野郎[VAVA]に見えたからだ…)

 

 《急流すべり》…(メチャクチャ濡れた…バスタオルを持ってきて正解だった(シロアを直視出来なかった))

 

 《メリーゴーランド》…(純粋に楽しんだ)

 

 

 …と、こんな感じで楽しんでいた…

 

 

 …そして、昼になり…

 

 

 「…もう昼か…早いな…」

 

 「…そうね…どっかでお昼ご飯食べましょうか…」

 

 

 …で、レストランに寄って…

 

 

 「…ここでも《マジンガーZ》がいるな…」

 

 「…ホントね…」

 

 

 …まさかのメニューにも《マジンガーZ》が…一体どういう事なんだ…?

 

 

 「いらっしゃい!ご注文はお決まりですか!?」

 

 「ん?…て!甲児!?何やってんだ!!?」

 

 「あぁこれ?バイトしてるんだよ…一応ここ、《ガーディアンズ》も支援してる遊園地だからさ…!」

 

 「そうなの!?私何も知らなかったのだけれど…」

 

 「まぁ、2人には一応内緒にしてたんだろうな…ゆっくりデートを楽しんでもらいたいしな!」

 

 「だからってな…「…ん?」?…どうした、甲児?」

 

 「…おいおい…マジかよ…!」

 

 「…甲児さん…まさか…!」

 

 「…シロアさんの思ってる通りだ…ココをイレギュラーの大群が襲撃するらしい…今プレリーさんから送られてきた…」

 

 

 …何だと…?

 

 

 「…とにかく、2人は逃げt「甲児…!」…ゼータ?」

 

 「…ソイツ等…倒し行くぞ…!」

 

 「は?…いやダメだって!今2人は有休で「そんなの知るか!」…おい!」

 

 「…甲児…お前の言ってる事も分かっている…でもな…!…でもよぉ…!

 

 

 …この時の俺はかなりキレていた…その理由は後で…

 

 

 …少し時間が飛んで(昼飯は食った…俺が《マジンガーZランチ》、シロアが《マジンガーZカレー》にした)、遊園地の外側…

 

 

 「…大量だな…」

 

 「…ゼータ…ホントにやるのかよ…」

 

 「…当たり前だ…!行くぜ、甲児!」

 

 「…あぁ![キィン!]行くぜ、ゼータ!』

 

 「変身《ライブブレイク》!」バキィン!!

 

 『パイルダー・オン!』ガキィン!!

 

 

 …魔神《Z》フォームに変身して…

 

 

 「…テメェ等!ぜってぇ許さねえぞ!!喰らえ《ロケットパンチ》!!」バシュゥゥゥ!!!

 

 

 …とにかく、いろんな技をぶっぱなした…

 

 「…よくも…」

 

 …怒りを晴らす様に…

 

 「…よくも…!」

 

 …その怒りの内容は…

 

 

 

 「よくも俺とシロアのデートを邪魔してくれたなぁ!!!!」

 

 

 …で、大体《15分ぐらい》で全部倒しきった…

 

 

 「…はぁ…」ズーン…

 

 「ゼ…ゼータ…そう落ち込むなよ…」

 

 

 …そりゃ落ち込むさ…何せ、これは初デートだ…初っぱなからこれだ…せっかくの…

 

 

 「…せっかくの…今日のデートプランが台無しだ…昼飯終わったら…《観覧車》行こうと思っていたのに…」

 

 

 …恐らく、このイレギュラー事件で、周辺施設は暫く閉鎖されるだろう…せっかくの…「行きゃいいじゃねえか!」…は?

 

 「…だが…もう閉まって…」

 

 「…ゼータがすぐ殲滅したから、周囲に被害も無し出し、それに…」チラッ…

 

 「…ん?」

 

 

 甲児が見た方向を見ると…

 

 

 「「「「「ありがとう!《マジンガーZ》!!」」」」」

 

 

 …魔神《Z》…《マジンガーZ》を讃える声が響いた…!

 

 「スゲェ…!あれが本物の《マジンガーZ》…!」

 「とてつもなく強えぇ…!見れて良かったー!」

 「あのフォルム…カッコいいわぁ…!…彼女とかいるのかしら…(ボソッ)

 

 

 「…な!俺達は…魔神《Z》は希望の戦士ってな!」

 

 「…甲児…それを言うなら…希望の《魔神》…だろ?」

 

 

 …その後…俺とシロアで観覧車に乗った…(また甲児はバイトしに行った)

 

 「…良い眺めだな…!」

 

 「…そうね…!」

 

 …ここで、俺はシロアから今朝の事(眼を細めてた理由)について話してもらった…

 

 「…だから…貴方が悪いわけじゃ無いの…心配かけたみたいで…ごめんなさい…」

 

 「…いや、気にしてないさ…!」

 

 

 …一番天辺に観覧車がきた…

 

 

 「…シロア…」

 

 「…何…ゼータ…?」

 

 「…俺は…お前より…遥かに永いときを生きている…」

 

 「…そうね…」

 

 「…その永い時の中で、俺を好いてくれたヤツもいた…」

 

 「…………」

 

 「…彼女達を死なせてしまった…そんな俺が…他人を幸せに出来るはずが無い…そう思って…俺は記憶が無くても…無意識に女性や他のヤツと…距離を取ろうとしていた…」

 

 「…………確かに…そうね……」

 

 「……でも、それでも好きな人が出来た…今度こそ…俺はその人を守りたい…《護りたい》!」

 

 「………」

 

 

 …俺は、今日の為に用意しておいた物を取り出し…

 

 

 「…シロア…」

 

 「…何…?」

 

 

 「…全てが本当に終わったら…俺と…《結婚》してくれ…!俺に…《お前を護らせてくれ》…!」パカッ…

 

 

 …中には…指輪を用意していた…この日の為に作ってもらったが…

 

 

 「…これ…って……!」

 

 「…悪いな…流石にダイヤ付きの指輪は買えなくてな…全てが終わった時に必ず「ううん…!」…シロア?」

 

 「…これで良い…ううん…《これが良い》…!」

 

 「…受け取って…くれるのか…?」

 

 「…えぇ…!これから…宜しくお願いします…!」

 

 「…あぁ!…こちらこそ…宜しくお願いします…!」

 

 

 …こうして…俺達は正式に付き合うことになった…

 

 …いずれ、結婚する…だが…その前に…

 

 

 

 「(…マスタートーマス…お前だけは絶対に許さない…お前を倒して…必ず平和を守ってみせる!)」

 

 

 

 

 …そう…改めて決意を固めた…

 

 

 

 

《数年後》

 

 

 

 

 

 「…というのが、俺と母さんの初デートの内容だな…」

 

 「…へぇー!…私にも…そんな人が見つかるかなぁ…?」

 

 「ん?何言ってるんだ、見つかるに決まってんだろ!」

 

 「…どうして?」

 

 「どうしてって…そりゃあ…」

 

 

 

 

 

 

 

 「俺とシロアの…可愛い()だからな!!」

 

 

 

 

《番外編》【第二話】数百年待ったデート

 

 

 




…はい、というわけで番外編第2話のデート回でした!

…更新遅くなってすみません…このデート回と、前回のvs魔神《Z》[SKL]だけはどうしても次の章に行くまでに書きたくて…

…今後の章の番外編も、こんな感じになります。

…最後に出てきたゼータとシロアの《娘》については、また今度…

…次回から、『戦慄!!KG編』スタート…かも?

…主人公は、ゼータから《クロス》という人物に切り替わります!

…それでは!次回もお楽しみに。(^-^ゞ


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戦慄!!KG編
プロローグ 『《クロス》する運命』


いよいよ第二章、『戦慄!!KG編』の始まりです!

…物語は、ヴァンとエールが働いている(けいえいはガーディアンズ)運び屋《ジルウェ・エクスプレス》に新しく入った新人《クロス》の視点から始まります。

…彼は一体何者なのか?

…それでは、どうぞ(^^)/


エリア?:運び屋《ジルウェ・エクスプレス》

 

 プルルルルル…プルルルル…ガチャッ

 

 「はい、運び屋《ジルウェ・エクスプレス》です!ご用件は何でしょうか?」

 

 

 …この場所は平和だ…

 

 

 …少なくとも、インナーに住んでる人達はそう思っているだろう…

 

 

 …俺もそうだった…

 

 

 「…えぇ、確かに小包は届いてますよ…はい、分かりました…では、後ほど受け渡し場所で…」

 

 

 …この日も、《エール》さんが仕事の依頼を受けて、俺は《ヴァン》さんと一緒に準備をする…そんないつも通りの日々だった…

 

 

 「…おい《クロス》、聞いてるか?」

 

 「…ハッ、はい!何でしょうかヴァンさん!」

 

 

 …あぁ…そういえば、まだ自己紹介を忘れていた…

 

 

 …俺の名前は《クロス》…一応《レプリロイド》だ…

 

 

 …俺は、遺跡で見つかったらしい…

 

 

 …《一応》《らしい》というふうに表現してるのは、俺にはそれ以前の記憶が無いからだ…

 

 

 …ただ…俺は他の人達とは違い、《寿命》が無いらしい…

 

 

 …仕事が休みの日に調べた所、そういうレプリロイドは《旧イレギュラー戦争》《妖精戦争》《バイル事変》…という、《数百年》も昔に存在していたらしい…

 

 

 …仮に俺がその時代に造られたレプリロイドだとしたなら、俺はその時代をどう生きてきたのだろう…?

 

 

 …完全な《非戦闘用》であるはずの俺が…?

 

 

 「…いや、だからな?今日はお前の初めての本格的な仕事の日だろ?…そろそろ行くぞって聞いてたんだが…何か悩み事か?」

 

 「い、いえ!大丈夫です!行きましょう、ヴァンさん!」

 

 「(敬語は使わなくていいって言ったんだけどなぁ…)…よし、なら行くぞ!」

 

 

 …この日は、俺の初めての本格的な仕事の日だった…

 

 

 『緊急事態!イレギュラー化が発生しました!安全な場所に避難してください!!』

 

 

 

 …《二重の意味で》…とは思わなかったが…

 

 

ガーディアンズside

 

 「…また市街地でイレギュラー!?」

 「何でここで…!?」

 「ここ最近沈静化したと思ったら…!」

 

 …ここは、ガーディアンズの移動型空中拠点《ガーディアンベース》…ここは混乱していた…

 

 …短い時間ではあったが…

 

 「…俺が現場に急行する!いいよな、《プレリー》!!」

 

 …彼が…《ゼータ》がそう言った時点で混乱は収まった…

 

 「…えぇ!お願い、ゼータ!」

 

 「よしきた!行くぜ、《甲児》!!」

 

 「あぁ!行くぜ、ゼータ!」キィン!!

 

 …そう言うと、甲児と呼ばれた青年が光輝き、光が晴れたあとに、1つの手のひらサイズの金属…《カイザーメタル:モデルKZ》があった…!

 

 「甲板から行くぜ!」

 『ジェットスクランダーで急行するんだな!急ごうぜ!』

 「あぁ!」タッタッタッタッ……

 

《30分後》

 

 〔…ガーディアンベース…聞こえるか?…こちらゼータ…〕

 

 ゼータからの連絡…ゼータがイレギュラー達を沈静化したにしては、《5分程》早い気がしたが、プレリーは気にせずに応答する…

 

 「…聞こえてるよ…何とか沈静化したみたいだね…さすがゼータと甲児お兄ちゃんだね!」

 

 〔…いや、着いた時にはもう沈静化していたんだ…〕

 

 「…え?…じゃあ…ヴァンとエールが…?」

 

 〔…いや、そうじゃない…〕

 

 「…?」

 

 …この時…新たな戦士が生まれ…

 

 

 〔…《かつての俺と同じように》黒い装甲を纏った《ロックマン》がやったらしい…恐らく…そいつも《カイザーメタルの適合者だ》!

 

 

 …新たな《魔神》の、目覚めのカウントダウンが始まった…

 

 

 

 

 続く




…というわけで、『戦慄!!KG編』プロローグでした!

…ここから、クロスの物語が始まります…

…彼は…ゼータと同じように、魔神の力を受け入れるのか…?

…それとも…全てを破壊する《悪魔》となってしまうのか…?

次回、第1話『ライブ・オン!』にご期待下さい!

…更新、遅れてすいません。m(_ _)m
…もしかしたら、第1話も遅くなるかもしれませんが、待っていてくださるとありがたいです。m(_ _)m


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第1-1話 『ライブ・オン!【前編】』

…はい…お待たせしました…

…やっと…『戦慄!!KG編』第1-1話です…

…ホントに不定期な更新の仕方ですみません。


…話の流れは、大体『衝撃!KZ編』と同じような感じです。(違いは、精々主人公とその相棒が変わっているぐらい)

…それでもよろしければ…どうぞ。m(_ _)m


クロスside

 

 「…ハァ…ハァ…ハァ…ッ!」

 

 …イレギュラーの警報が出たあと、俺は《1人で》避難場所へと向かっていた…

 

 …ヴァンさんとエールさんは他に逃げ遅れた人がいないかを探しに行った…

 

 

 「…ヴァンさん…エールさん……ク…ッ!」

 

 

 …無論、俺も手伝おうとしたが…

 

《数分前》

 

 「な…何故ですか!?」

 

 

 「…クロス…お前は戦うための力を持ってない…」

 「…それに…貴方にはやらなければならない仕事があるわ…それを優先してちょうだい…」

 

 

 …そう…俺は《小包》を《依頼主》に届けるという仕事をしろと言われた…

 

 

 「…で…でも!」

 

 

 「アタシたちの事は心配しないで!こう見えて結構強いのよ、アタシ達…!」

 「絶対その荷物…届けろよ、クロス…だから…」

 

 

 「「…早く行け(きなさい)!」」

 

 

 ドゴォォォォォン!!!

 

 

《…そして現在》

 

 「…あの時…無理矢理にでも止まっていれば…ッ」

 

 

 …俺は後悔していた…『…おい』…でも…俺が残っていても…『…おい』…なんの役にも…

 

 

 

 

 

 

 

 『…おい止まれ!死ぬぞ!!』

 

 

 

 「え!?うわわっ!!」ズザザザ…

 

 

 転びそうになってしまったが…

 

 

 …何故かその体勢のまま止まった…というよりこれは…!?

 

 

 『…まったく…人がさっきから呼び止めているってのに…お前それでも俺の適合者かよ?』

 

 「!だ…誰だ!?…一体何処に…!!?」

 

 『待ってろ…今ここから抜け出す…ぬおりゃあ!』

 

 

 バコンッ!

 

 

 その音と共に、小包の中から…

 

 

 

 …宙に浮く(・・・・)金属が俺の目の前に現れた…

 

 

 「き…君は!?それに…この《景色》は一体!?」

 

 

 …俺がそう言っているのは、周りの景色が…いや、俺を含めた全てが《まるで時が停まったように》動かなかったからだ…!

 

 

 『やれやれ…転びそうになってるのを止めてやったのにこの言いぐさか?こんなヤツが本当に俺の《適合者》なのかよ…(ボソッ)

 

 

 …そう《彼》が愚痴を言ったあと…

 

 

 『…まぁでも自己紹介ぐらいはさせてもらうぜ。

 

  俺は《カイザーメタル》の1つ…《モデルカイザーグレート》だ…長ったらしいから《モデルKG》と呼んでくれよ?』

 

 

 「…カイザー…メタル?…カイザー…グレート?」

 

 

 『いきなりで混乱してるところ悪いが、周りを見てみろ…狙われてるぞ…!』

 

 

 「…え!?」

 

 

 その段階で俺は初めて周りを見てみると…

 

 

 『…危なかったな?…俺が時間を停めてなきゃ今頃お前はコイツ等に蜂の巣にされて趣味の悪いアートが出来上がってたぜ?』

 

 

 …イレギュラーが…しかもこんなに多く!?

 

 

 『大方…俺が目的だろうな…それでこんなに集まってきたってことだろう…ま、要するにお前の先輩方の取り逃しだな』

 

 

 「!?…ど、どういうこと!?」

 

 

 『アイツ等は《ライブメタル》を持っていた…つまり戦えるだけの力はあるってことだ!…だが、物量でおされたのだろうな…少し取り逃してしまったのだろう…だが…』

 

 

 「…だが?」

 

 

 『俺とお前が力を合わせればコイツ等を殲滅できる…俺を手に取れ、クロス!』

 

 

 「!ど、どうして俺の名前を…!?」

 

 

 『適合者の名前ぐらい把握してるんだよ!いいから早く手に取れ!』

 

 

 「で、でも…!」

 

 

 そもそもの原因は《彼》じゃ無いのだろうか…なら…

 

 

 『…俺を奴らに渡せば、その力で多くの命が奪われるぞ!…それでも良いんなら好きにしろ…』

 

 

 「!?…だけど…俺は…!」

 

 

 『…仮に俺を奴らに差し出した所で、お前はコイツ等に殺されるだろうな…覚悟を決めろ、俺を使えるのはお前しかいないんだ!』

 

 

 …俺…しか…

 

 

 「…なら…やるしかない!」

 

 

 『覚悟はできたみたいだな…なら俺を手に取れ!…そうすりゃ後は自然と分かる。』

 

 

 …そう言われ、俺は彼を…《モデルKG》を手に取った。…すると《変身》の仕方が分かった…!

 

 

 「…よし…行こう、KG!」

 

 

 『お前の力、見せてもらうぜ!』

 

 

 彼を持ち、胸の辺りに当てながら《キーワード》を叫ぶ!

 

 

 「『変《ライブ》……身《オン》!』」カッ!!

 

 

 …すると、俺の姿が変わっていき…

 

 

 …黒い体の〔戦闘用レプリロイド〕らしい姿になった…!?

 

 

 「な!?…こ、この姿は…!?」

 

 

 『俺がお前の封じられてた力を引き出した姿だ!…この時代の流れに合わせて《ロックマン:モデルKG》って所かな?』

 

 

 「俺の…封じられてた力(・・・・・・・)…!?」

 

 

 どういうことだ…?俺は戦闘用レプリロイドだったのか…!?

 

 

 『…説明…するよりも周りを見てもらったほうが早えか…?』

 

 

 「…周りを…?」

 

 

 KGの言葉に促されるように周りを見てみると…!?

 

 

 「…イレギュラー達の動きが…遅い…!?」

 

 

 『これが俺達の力ってわけだ…と言ってもできるのは今だけだけどな…?』

 

 

 「…今だけ?…つまり今後はできないってことか?」

 

 

 『…ま、今回はお試しってところだな…とりあえずこいつらを倒そうぜ?』

 

 

 …!?…倒すだって…!?

 

 

 『…戦いたくねぇのは分かる…でも今こいつらを倒さねぇと他の奴らが傷つくことになるぜ?』

 

 

 「…倒すしか…無いのか…?」

 

 

 『?…まさかお前…イレギュラー(コイツ等)を倒したくないのか…?』

 

 

 …KGの言葉に何も返すことができない…俺はこの期に及んでまだ迷っている(・・・・・)…彼等にも…恐らく…

 

 

 『…悲しいことを言うようだけどな…コイツ等には…意思もなければ心もない…もう手遅れなんだ…だから、俺達が倒すしかない…やるしかねぇんだ…!』

 

 

 「…分かった…なら…!」ガシャン!

 

 

 …俺は慣れた手つきで、《バスター》を起動させる…!

 

 

 『…一応説明するが、そいつは《(クロス)バスター》…牽制用のショット、多対一に特化した【セミチャージショット】、その威力をさらに上げた【フルチャージショット】が打てるぞ…もう片方もチャージして【ダブルチャージショット】を打つこともできる…が、まずはこいつらで試してみろ!!』

 

 

 「…あぁ!(ごめんな…せめてすぐに倒すからな…!)行くぞ、モデルKG!!」

 

 

 『よし、行くぜクロス!』

 

 

 …そこから俺達は、彼等(イレギュラー達)を倒し続けた…

 

 

 …基本的にはバスターを使って…

 

 

 「…はぁ!」バシュゥ!!

 

 

 …時には殴ったり…蹴ったりもした…

 

 

 「…クッ!…せりゃあ!!」ドガァ!バキィ!!

 

 

 

 

 …正直に言ってしまえば、戦いたくはない…

 

 

 …戦うための力が欲しかったのは事実だ…

 

 

 …でも、俺が欲しかったのは…

 

 

 

 「…はぁ…はぁ…こ、これで最後か…?」

 

 

 『…あぁ、これで最後のようだな…しかし見事な戦いぶりだったぜ、クロス!』

 

 

 「…………」

 

 

 『…ん?どうしたんだ、クロス?』

 

 

 「…俺は…彼らを助けられなかった…」

 

 

 『…クロス、残酷かもしれないが今は……ん?…なぁッ!?』

 

 

 …KGが叫んだことで、俺も気付くことができた…そこには…!

 

 

 『な、何だこいつは…⁉デケェなんてもんじゃねぇぞ!!?』

 

 

 …俺たちよりも、とんでもなくデカいやつがいた…これって…!

 

 

 「…これは…建築作業用のメカニロイド!?」

 

 

 『アイツ等…こんなやつまで用意していたのかよ…!?』

 

 

 …俺達にとって、最初の《戦慄》の瞬間だった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …そう、これはまだ始まりに過ぎなかった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …俺だけじゃなく、多くの人を巻き込んだ戦いの…!

 

 

 

ゼータside

 

 …現場に駆けつけた俺達の前に広がっていた光景は…

 

 

 「…スゲェな…これ…」

 

 

 『あぁ…スゲェな…』

 

 

 …あたり一面に広がっているイレギュラー達の残骸…まるで…

 

 

 『…まるで嵐でもこのあたりだけで起こったみてぇだな…!』

 

 

 「おそらく嵐じゃないだろうがな…」

 

 

 『…こんだけの被害を出せるとなると…もしかして…』

 

 

 「心当たりがあるのか、甲児?」

 

 

 『…あぁ…恐らくだが…

 

  …俺以外の《カイザーメタル》が目を覚ましたのかもしれない…!

 

 

  …これが…俺達の新たな戦いの始まりに…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  …そして…死んだはずのアイツ(・・・・・・・・・)との再開になるとは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  …この時は…思いもしなかった…

 

 

(…クロスの前に巨大なメカニロイドが現れる数分前(ゼータから通信を受けた後)…)

《ガーディアンベース:司令室》

 

プレリーside

 

  …カイザーメタルの…新たな適合者…⁉

 

 

  「…ゼータ…それって本当なの…?」

 

 

  […ああ、本当だ…俺も信じきれないがな…]

 

 

  「・・・・・・」

 

 

  […カイザーメタルの回収…俺が向かおうか?]

 

 

  「…ううん、私が直接向かうよ…」

 

 

  [そうか…大丈夫か?]

 

 

  「…大丈夫だよ…私だって【ガーディアンズ】の一員だよ?…こういうことも慣れてるから…!」

 

 

  […そうか…分かった、お前の好きなようにしな、プレリー…]

 

 

  「…うん…ありがとうね、ゼータ…」

 

 

  …そして、私はカイザーメタルの受け渡し場所に向かった…

 

 

  …この時の私は思いもしなかった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  …まさか、あの人が…

 

 

 

 

 

 

 

  

 

  …クロスさんが、適合者だなんて…!

 

 

 

続く




 ゼータ「…おい、作者…どうしてこんなに更新が遅れた?」ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

ぜ、ゼータさん…!本当にスミマセン!!今から理由を言いますから光子力エネルギーをためるのちょっとまって…!!

 ゼータ「…分かった…くだらない理由だったらクロスと一緒に【ダブルバーニングファイヤー】ぶっ放すからな…?」

 クロス(戦慄!!KG編最終回後)「・・・・・・・」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

く、クロスさんもちょっとまって…!!

…遅れたのは、第二種電気工事士の技能試験に向けて勉強してたからなんですよ…

…それで小説を書く暇がなくって…

 ゼータ「なるほどな…それなら納得できるが…」

…あと最近カービィやウルトラマンデッカーに夢中d

 ゼータ「ダブル!」

 クロス「バーニング!!」

 ゼータ&クロス「「ファイヤァァァァァァァァ!!!!!!」」バッゴオォォォォォォッ!!!

大変申し訳ありませんでしたァァァァァァ!!!(チュドゴォォォォン)アーッワタシハトリヨーッ!(キラーンッ)

 ゼータ「はぁ…全くあのクソ作者は…」

 クロス「…つい勢いで飛ばしちゃったけれど…大丈夫だよね?」

 ゼータ「心配すんな、次回までには帰ってくるから」

…いや、せめて次回予告だけはさせて…(グッタリ)

…というわけで次回『戦慄!!KG編』第1-2話『ライブ・オン!』後編、お楽しみに!(^-^)/

 ゼータ&クロス「「…って、まだ前編だったのかよ!!?」」


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