エヴァのエヴァオタによるチルドレンのための改変(漫画版ベースです) (さつまいもキング)
しおりを挟む

STAGE.1オタク、介入(前編)

漫画版ベースです。エヴァが出る所まで書きました。初投稿なので誤字脱字などがあるかと思いますが暖かい目でご覧ください。

 

大和ケン

今作の主人公で転生者。前世はエヴァオタでTV版 旧劇場版 漫画版

新劇場版 ANIMAを制覇した。転生後は普通の中学生として過ごしていたが、ある日、ネルフに呼ばれ、第三新東京市にやって来る。使徒をちゃん付けする。

───────────────────────

 

『緊急警報----緊急警報をお知らせします』

「ネルフに呼ばれて来てみれば、まさかサキちゃんが来るとは。とはいえ、サキちゃんがいるならアイツもいるはずだが…お、いたいた。」

使徒の襲来を悟る少年。彼こそ今作の主人公、大和ケンである。

そして、彼の視線の先にいるのは、

「ちぇっ…」

電話が使えず舌打ちする少年、碇シンジである。

「電話もだめかあ。モノレールも止まっちまったし、こんなとこで足止めくってどーすんだよ。」

それを見ていたケンが、

(あのセリフ…まさか、漫画版か?それなら使徒の数は少ないしありがたいが…もしかしたら、改変出来るかもしれん。いいや、やるしかない!早速行動あるのみ!)

そう考えていると、シンジは駅のホームから出て、階段に腰掛ける。

(シェルターか……まさか今さら戦争じゃないよな……)

シンジ

はそう思うと、制服の胸ポケットから1枚の手紙と写真を取り出す。

「なんだ、お前もミサトさんに呼ばれたのか。」

「うわぁ!」

突如後ろから現れたケンにシンジは驚く。

「スマンスマン、驚かすつもりは無かったんだが。そんなことはさておき、シェルターに行くのか?」

「うん、2駅歩くことになるけど。」

「なら一緒に行こう。まとまって行動した方がミサトさんもいいだろうしな。」

「そうだね。あ、僕は碇シンジ。君の名前は?」

「大和ケンだ。よろしくな、シンジ。」

「うん、よろしく。」

そうして、2人はシェルターに向かって歩いて行った。

 

 

 

「ん?戦闘機か。」

「ホントだ、あんなに低く飛んでる。」

2人が空を見上げると一機の戦闘機が飛んでいた。

次の瞬間、

「わっ!」

「巡航ミサイル!?まさか!」

数発のミサイルが、山の影から現れたサキエルに命中し、爆煙を上げる。

「な…なんだよ、あれ…」

「あれが…使徒…なんとも…まぁ…」

爆煙の中から現れるサキエルにシンジは唖然とし、ケンは感激する。

戦自の戦闘機は後退しながらミサイルを撃つ。

たが、その内一機はサキエルの腕から打ち出された光のパイルに墜落される。

撃墜された戦闘機が2人めがけて墜落してくる。

「「わああっ!」」

2人は戦闘機をかわしたが、次の瞬間戦闘機が爆発する。

だが、2人は爆発に巻き込まれることはなかった。

目を開けると、青いルノーが盾になっていた。

「!」

「やっと来たか!」

ルノーのドアを開け、ミサトが叫ぶ。

「お待たせシンジ君!!ケン君!!こっちよ!早く乗って!」

「か…葛城さん?」

「ったく、何してたんだ!」

「いいから!早く乗って!」

「あ、はいっ」

「分かってる!」

2人が乗り込んだ瞬間、ドアを閉める間もなくミサトはルノーを発進させる。

「ごめんね遅れちゃって。」

「いいえっこちらこそ。」

「あの、さっきはすいません、何してたんだとか、偉そうに言っちゃって。」

落ち着いたケンはミサトに謝る。

「良いのよ。私も遅れちゃたしね。」

「あのう、いったい何なんですかあれ?」

シンジの問いにミサトが答える。

「状況のわりに落ちついてんのね。」

「そ、そうですかあ。」

「あれはね。『使徒』よ。」

「使徒?」

「今は詳しく説明してるヒマがないわ。!まっずーー!」

前から飛んできたミサイルの爆発をかわしたがルノーはひっくり返った。

「くっ…もーーっどこ見て撃ってんのよあいつら!大丈夫?2人とも。」

「ええ…なんとか。」

「口の中がシャリシャリする…」

「あ~~~っ!!うっそひっど~い!!破片直撃のベッコベコ~~~ッ!まだローンが33回もあんのに~~っ!むっかあ!あっやだっ!この服高かったのよ!汚れ落ちないじゃん!きいっ!グラサンこなごな!」

(ヘンな女…)

(ミサトらしいな〜。)

次の瞬間、3人の元にサキエルが飛び降りて来る。

「わああああ!」

「!」

「ふせてっ!!」

だが、落ちて来るサキエルを空中で紫の巨大な何かが弾き飛ばす。

 

───────────────────────

書きながらストーリーを作ってるので、おかしい所があるかと思いますが、楽しんでいだけましたら幸いです。おそらく投稿は週一、二ペースになると思います。これからよろしくお願いします。

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

STAGE.1オタク、介入(後編)

前回、コメントやアドバイスをくださり、ありがとうございます。本編も前書きもかなり短くなってしまいましが、お楽しみ下さい。


「も…もう1匹ふえた!?」

「いいや、あれはエ…味方だ!」

「そう、味方よ、だから安心して。」

紫の巨人はルノーをを元に戻す。

「ロボット?……なのか。」

「いけない!もうこんな時間!!こうしちゃいられないわ!早く車に乗って!!時間がないの!」

「時間?」

「できるだけここから遠くへ離れなくてはいけないわっ!間に合ってよ!」

巨人がルノーに気を取られている隙にサキエルがタックルをしかける。

倒れた巨人がサキエルに蹴り飛ばされる。

「一方的にやられてる!」

「やはり、かばいながらでは戦えないか!」

(わかってたことだわ………今のレイには荷が重すぎる。)

膝をついた巨人が地下に回収される。

直後、サキエルの周囲から戦闘機が離れていく。

「みんな怪物から離れていく!」

「なんだと!?(まさか、NN爆雷を使う気か!)」

「顔ひっこめてショックにそなえて!!」

 

数秒の間の後、サキエルの足元が光り輝き、町が爆発に飲み込まれた。

爆発の衝撃にルノーは巻き込まれ、またひっくり返ってしまった。

「あー、いってえなぁ。なんつー威力だ。」

「だ…大丈夫ですか、葛城さん。」

「もういやっ」

ミサトは天井に頭をぶつけていた。

 

 

 

しばらくして、3人はネルフに着いていた。

「特務機関ネルフ?」

「そう、国連直属の非公開組織…私もそこに所属してるの。ま、国際公務員てやつね。シンジ君のお父さんと同じよ。」

「『人類を守るりっぱな仕事』ってやつですね。」

「嫌いというより、苦手なんだな、父親が。」

「え?」

突然ケンが言った一言にシンジが驚く。

「別に…メンドくさいだけだよ……それに会ったって、ギクシャクするだけだから。」

(確かに、あれはかなりメンドくさい人だからな。シンジがそう思うのも、無理ないか。)

その時、ルノーがトンネルを抜け、かなり開けた場所に出る。

「!これは!?すごい!本物のジオフロントだ!」

「まさに、男のロマンだな…」

「そう、これが私たちの秘密基地ネルフ本部よ。世界再建の要……人類の砦となるところよ。」

 

 

 

「UNもご退散か………」

白髪の老人が落ち着いた様子で言う。

「碇司令、どうなさるおつもりです。」

金髪の白衣を着た女性が聞く。

碇司令と呼ばれたサングラスの男が答える。

「もういちど初号機を起動させる。」

「そんなっ!!無理です、パイロットがいません!レイにはもう…」

金髪の女性が反論する。

「問題ない、たった今予備が届いた。我々の切り札もな。あれの起動準備もしておけ。」

碇司令は冷静に命令した。

 

 

 




今回は前回入れることの出来なかった部分を書きました。次回はレイを登場させる予定です。主人公機の登場は少し先になりそうです。次回をお楽しみに。読んでくださり、ありがとうございました。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

STAGE.2出会い…

アンケートをしているのですが、アスカとのツンイチャ展開がなかなか思いつかないのでレイとの甘イチャ展開になる可能性があります。投票してくださった方々、申し訳ございません。今回は約2話分を書きましたのでどうかお許しください。あと、今回で主人公機が分かります。(登場は次回だけど…)


長い廊下をミサトがシンジとケンを案内しながら歩く。

「葛城さん。」

「なーに?」

「さっきから随分歩いてますけど…まだ父の所へ着かないんですか?」

「え?」

シンジの言う通り到着して随分歩いたが、まだ目的地には着かない。

そう、迷ったのだ。

「う…うるさいわね。あなた達は黙って着いてくればいいのっ」

(迷ったんだな。)

(おっかしいわね。確かこっちでいいハズなんだけどナ…)

(まぁこの頃のミサトはこっち来たばっかだし、仕方ないよな。)

後ろのエレベーターから金髪の女性が出てくる。

「どこへ行くの?あなた達。」

その声を聞いて、ミサトがビクつく。

「遅かったわね葛城一尉!」

「あ、リツコ……」

「あんまり遅いから迎えに来たわ。人手も時間もないんだから…グズグズしてる暇ないのよ。」

「ごめ~~ん、迷っちゃったのョまだ不慣れでさ。」

リツコはケンとシンジに視線を向ける。

「その子達ね。例のサードチルドレンとアナザーチルドレンって。」

「初めまして、大和ケンです。(アナザーチルドレン?俺のことか?だとしてもここにはまだ、シンジの初号機とレイの零号機しかないはず…俺の知らないエヴァがあるのか?)」

「碇シンジです。」

「あたしは技術一課E計画担当博士、赤木リツコ。よろしく。いらっしゃい。シンジ君のお父さんに会わせる前に見せたいものがあるの……」

「見せたいもの……?ですか。」

(生エヴァキター!やばい!口元めっちゃ緩みそう!もうサイコー!)

困惑するシンジとは逆に、ケンは疑問を忘れ興奮していた。

もちろん、そんな素振りは見せずに心の中ではしゃいでいた。

 

 

 

移動した4人は、警報が鳴り響く中ボートに乗り込み、リツコが運転する。

『対地迎撃戦、初号機及び、無号機起動用意!!』

「ちょっとどういうこと?!」

アナウンスにミサトが疑問をぶつけ、それにリツコが答える。

「初号機はB型装備のまま現在冷却中!無号機も最終調整がさっき終了!いつでも起動できるわ!」

(無号機!?どういうことだ?確か、無号機の番号はanotherNo.……なるほど、つまり俺も無号機も死海文書にない可能性があるな。だと、ネルフ単独で建造した可能性が高いな。ここで出すということはゼーレへの意思表示か、あるいは警戒か。)

ケンが考えてる間に目的地に着いていた。

「着いたわ、ここよ。暗いから気を付けて。」

リツコに案内され、暗い道を進んでいく。

リツコが明かりを付けると、目の前に初号機の顔があった。

「わっ!これは………さっき僕らを助けてくれたロボット!?」

「これが…」

シンジは驚き、ケンは喜びのあまり言葉を失う。

「厳密に言うとロボットじゃないわ。人の造り出した究極の汎用決戦兵器!人造人間エヴァンゲリオン!我々人類の最後の切り札、これはその初号機よ.………」

リツコがシンジの質問に答える。

「これも、父の仕事ですか。」

「そうだ。」

「!?」

格納庫の上からゲンドウが答える。

「久しぶりだな。」

「父さん!」

「シンジ、私が今から言うことをよく聞け。これにはおまえが乗るのだ、そして使徒と戦うのだ。」

「な…」

「親子の再会に割って入って悪いが、なぜもっと早く俺達を呼ばなかった?」

ケンが突然シンジとゲンドウの会話に入る。

「エヴァを用意しているなら、使徒が来ることを知っていたということだ 。ならば俺達をすぐ呼んで、訓練させるべきなんじゃないか?来たばっかの俺達にどうしろと!ええ!?」

「そ…それは…」

予想外の言葉にゲンドウは戸惑い、ミサトとリツコは言葉を失う。

「だが俺も死ぬ訳にはいかないからな。条件付きで乗ってもいい。」

「そうか、条件はなんだ。」

ゲンドウは落ち着きを取り戻し、ケンに答える。

「1つ、作戦は俺が担当する。2つ、エヴァとチルドレン、使徒に関する情報の提供。3つ、こちらの希望する武装の開発。こんなところだな。」

「ちょっと!!そんなのダメよ!作戦は私達に従ってもらうわ!」

ケンの条件にミサトが反発する。

「変な写真送ってきて待ち合わせに遅れるやつは黙ってろ!」

「うっ…」

ケンの言葉にミサトは反論出来ず、言葉に詰まる。

「分かった。条件を飲もう。」

「碇司令!」

「今は使徒殲滅が最優先だ。異論はあるか?葛城一尉。」

「いえ…分かりました…」

ゲンドウはケンの条件を飲んだ。

「シンジ、お前はどうする?」

「え?」

突然ケンに質問されたシンジは一瞬驚く。

「さっき俺達を助けてたエヴァのパイロットは怪我をしている。今初号機に乗れるのはお前だけだ、シンジ。」

「分かった。僕も乗るよ。」

「ありがとな、頼りにしてるぞ。」

シンジはエヴァに乗ると決意した。

「よく言ったわ。さ…こっちよ。簡単に操縦システムをレクチュアするわネ。」

冷静さを取り戻したリツコが、シンジとケンを連れて行く。




次回、STAGE3.無号機、リフトオフ
さぁて次回も〜、サービスサービス!
来週はテストがあるので投稿出来ません。ごめんなさい。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

STAGE.3無号機、リフト・オフ

テストが終わったので投稿します。


エントリープラグの中、ケンと無号機のシンクロが始まる。

「うっ…(なんだ、この感覚…エヴァに引き寄せられるような…まぁ、シンクロなんてこんなもんだろ。)」

『え?』

「赤城博士、どうかしたのか?」

『凄いわ…ケン君のシンクロ率が69.24%もある…』

「「「え?」」」

ケン、ミサト、そして会話を聞いていたゲンドウが声を上げる。

『行けるわ。間違いなく。』

ミサトは勝利を確信し、作戦を伝える。

『2人とも、よく聞いて。両肩にプログレッシブ・ナイフがあるから、それで胸にある光球を破壊するのよ。』

『分かりました。』

シンジが答える。

「了解!(作戦は分かった!けど!なぜそんなにシンクロ率が高いんだ?!俺は無号機コアの正体は知らないんだぞ!)」

ケンの答えも聞き、ミサトが命令を出す。

「エヴァンゲリオン初号機!無号機!発進準備!!」

ミサトの発進命令を受け、準備が始まる

『エヴァ両機射出口へ!』

『5番、6番ゲートスタンバイ!』

『進路クリア、オールグリーン!』

『発進準備完了!』

「了解!!碇司令!かまいませんね?」

「もちろんだ。使徒を倒さぬ限り我々に未来はない。」

ゲンドウに確認をとってミサトが叫ぶ。

「発進!!」

 

 

 

地上に出撃する2体のエヴァ、その前にサキエルが現れる。

『2人とも、いいわね!』

『あ…はいっ』

「(なんでシンクロ率が高いか知らないが、こうなりゃヤケだ!)やってやる!」

『最終安全装置解除!!エヴァンゲリオン、リフト・オフ!!』

リフトのロックが外され、エヴァが猫背になる。

その勢いを利用し、無号機がサキエルに右肩からタックルを仕掛け、怯ませる。

さらに左手にナイフを抜刀し、そのまま右腕を切り落とした。

「ありえない…初めてのはずなのに、エヴァを完璧に使いこなしてるわ。」

その様子を見て、リツコが驚愕する。

だがサキエルの左側に背中を向けていた無号機は左腕のパイルで背後から腹部を貫かれてしまう。

「がっ…う…」

ケンは激痛に耐えきれず気絶してしまった。

『無号機、腹部破損!パイロット生死不明!』

『ケン君!』

そして無号機は機能停止してしまう。

「あ…あ…ウアアアアアァァァァァァァァァァ!」

その様子を見たシンジは錯乱し、サキエルに突っ込む。

『シンジ君!落ち着いて!!』

ミサトの言うことなど耳に届かず、シンジは初号機を走らせる。

狙いもつけてない体当たりは簡単に避けられ、背後から頭部を貫かれる。

2機のエヴァがあっけなくやられる様子を見て、ミサトはパイロットを心配する。

「シンジ君!!」

「初号機、頭部破損っ損害不明っ!」

「シンジ君は!?」

「モニター反応しません、生死不明!!」

「エヴァンゲリオン、完全に沈黙!」

「作戦中止!パイロット保護を最優先!プラグを強制射出して!!」

「だめです!完全に制御不能です!」

「何ですって!?」

 

 

 

 

 




3話の残りと4話をまとめたはずなのに短くなってしまいました。これもきっとテストのせいでしょう。(絶対そうだそうに違いない)それと、ふりがなの付け方を教えて頂けるとありがたいです。
次回、STAGE.4闇の淵に見たもの
さぁて次回も〜、サービスサービス!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

STAGE.4闇の淵で見たもの

テストが終わって通常運転かと思ったら溶連菌にかかってしまうとは…土日が寝て終わるとか最悪やん…


ケンは夢を見ていた。

何も無い、闇が永遠と続く場所にいた。

「ここは…そうだ…俺はサキちゃんと戦っていて腹を貫かれて、それで…というか、なんだここは?何も見えない。ダメだ、自分の体すら見えない。腹の痛みはあるのに。なぜだ?いいや、そんなことはどうでもいい。早くサキちゃんを倒さないと!」

ケンは操縦桿を掴もうとするが何も無い。

「クソ!なんでだ!なんで操縦桿がない!頼む!動いてくれ!うごけ!無号機!」

 

 

 

ヴヴゥゥゥ…ヴォォォォォォォォ!!

「無号機、再起動!!」

「自ら顎部ジョイントを引きちぎりました!!」

「パイロットは気絶してるのよ!動けるはず…まさか!暴走!?」

リツコは驚きながらも正確な判断をする。

「右目から高エネルギー反応!復元しています!」

「そんな!私達に出来なかったのに、どうして…」

無号機はサキエルに突撃し、サキエルは無号機をATフィールドで防ごうとするが、まるで展開した瞬間中和される。

サキエルが光線を連射するが逆にATフィールドで防がれ、接近を許してしまう。

「使徒のビームをはじいた!!」

無号機はサキエルの仮面のような顔をヒビが入るほどの力で鷲掴みにすると、思い切り蹴り飛ばし、サキエルの顔を引きちぎる。

「ケン君!?彼が戦ってるの!?」

無号機の戦いを見るミサトが言う。

それにリツコが答える。

「不可能よ!そんなはずないわ!…こんな戦い方、彼にはまだできるはずないもの…」

「フ…」

ざわつく発令所の奧、高い位置にある司令席で、ゲンドウは静かに笑った。

蹴り飛ばされたサキエルは残った左腕を構える。

無号機は右手にナイフを抜刀し、パイルを撃ち出そうとする左腕を切り落とす。

無号機は無惨な姿になったサキエルを見下ろすと、食らい始めた。

「使徒を…食ってる…?」

ミサトは唖然と見つめ、

「う…」

マヤは吐き気を催し、

「S2機関を自ら取り込んでいるというの?エヴァ無号機が…」

リツコは無号機の目的を理解し、恐怖した。

「いいのか碇?我々の計画ではもっと先の事だが…」

コウゾウは動揺し、横にいるゲンドウに問いかける。

「ああ、問題ない。今後苦戦することが減ったのだ。それに、老人達にはいい薬だよ。」

ゲンドウは内心かなり焦っていた。

「そうだと良いのだがな…」

ヴォォォォォォォォ!

無号機は光り輝く街の中、漆黒の空に向かって吠えた。

すると、全身の筋肉が膨張し、肩や胸部の拘束具が弾け飛んだ。

「拘束具が…」

その様子を見て、リツコは焦り

「拘束具?」

ミサトが聞き慣れない言葉に疑問を持つ。

「そうよ。あれは装甲板ではないの。エヴァ本来の力を私たちが抑え込む為の拘束具なのよ。私たちには…もう…エヴァを止めることはできないわ。」

無号機は止まらない。

そう誰もが絶望した時、機能停止し、倒れ込んだ。

 




書いてみたら思ったよりシリアスになってしまった。
次回、STAGE.5初めて生で見る知ってる天井
さぁて次回も~、サービスサービス!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

STAGE.5初めて生で見る知ってる天井

タイトル長くね?


ケンが目を覚ますと、真っ白な天井があった。

(初めて生で見る知ってる天井だ。にしても言えないよなぁ…わざとS2機関取るために暴走したなんて…)

横を見ると、リツコがいた。

「おはようございます、赤城博士俺に何か御用でも?」

「もうすぐ夕方よ。おはようじゃないわ。それで、貴方の右目についてなんだけど…」

「俺の右目が何か?」

ケンは右目をさする。

「!…これは…」

「えぇ、無くなっているわ。でも貴方の乗った無号機にも同じ事がおきてるの。」

「なに?」

「正確には正反対のことだけど…無号機は右目が再生したわ。」

「それってまさか…俺と無号機が目を交換したってことか?」

「そうよ。貴方が気絶した時、無号機が暴走したわ。その時、右目が再生していた。貴方の様子は確認出来なかったけど、プラグから出した時にはもう…」

「オーディーンとミーミルだな、まるで。」

「あら、よく知ってるわね。」

「まぁな。それで用はそれだけか?」

「そうよ。では、私はこれで。それと、あとでミサトが迎えに来るから。」

「了解した。じゃあな。」

部屋から出ていくリツコを見送り、ケンはベッドから降り、部屋を出ていく。

 

 

 

暗い部屋、長い長方形のテーブルに6人の男たちが並ぶ。

「碇君。ネルフとエヴァ、もう少しうまく使えんのかね、零号機に引き続き君らが壊した無号機と初号機の修理代および兵装ビルの補修…国がひとつ傾くよ。」

ゲンドウの向かい、6人の中で最も偉いであろう男、キール議長が話す。

「だが無号機のS2機関の獲得は予定にはないが、むしろありがたいといえる。」

続いてゲンドウから見て左側にいるメガネをかけて、鼻の長い男が話す。

「ですがS2機関は完全に停止しています。パイロットなしで起動実験はしていますが、成功はしていません。」

ゲンドウはS2機関の状態を報告する。

「だが君の仕事はそれだけではないだろう?」

キールの右側の男が話す。

「左様!人類補完計画、我々にとってこの計画こそがこの絶望的状況下における唯一の希望なのだ。」

キール議長が補完計画を語る。

「承知しております。」

ゲンドウは何度も聞いたのか、どこか呆れたように、それでいてしっかりとした態度でかえす。

「使徒再来によるスケジュールの遅延は認められない。予算については一考しよう。」

キール議長が話を仕切る。

「情報操作のほうはどうなってる。」

ゲンドウの右側の男が聞く。

「ご安心を。その件についてはすでに対処済です。」

 

 

 

『正午のニュースをお伝えします。まず先日の第三新東京市爆発事故についてですが、政府の見解では───』

「さっすがネルフ。情報操作はお手の物か。これじゃ『碇司令は副司令に仕事を押し付けてるぞ〜!』なんて言いふらしてもダメそうだな。」

ケンは予想通りのニュースを見て呑気な発言をする。

「なんか…まだ実感がわかないや…僕達がエヴァに乗ったなんて…」

シンジは現実が整理できず、どこかぼーっとしている。

その時、後ろからガラガラとなにかを運ぶような音がした。

ベッドで運ばれていたのはレイだった。

レイはケン達の前を通り過ぎると、歩いて来たゲンドウの所で止まる。

レイとゲンドウは何かを話し、ゲンドウがシンジを見たが何も言わず運ばれるレイと共に消えて行った。

「ひどいわねェ。傷心の息子に声もかけないなんて」

後ろから聞き覚えのある声がする。

「ミサトさん…」

「迎えに来たわ。怪我は大したことないんだって?よかったわね。あなた達の家まで送ってくわ。本部があなた達専用の個室を用意したそうだから。もちろん、別々よ。」

「分かった。準備してくる。(シンジ、達者でな…)」

ケンは逃げるようにその場を離れた。

 

 

 

 




ゼーレの会議っていい字数稼ぎだなーっと書いてて思います。
日曜日に投稿したのいつぶりだろ…
次回、STAGE.6拳で開く心
さぁて次回も~、サービスサービス!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

STAGE.6拳で開く心(前編)

週一投稿ギリギリセーフ_( ˙꒳˙ )_


ケンが病室で制服に着替え終わると同時。

「大和ケン君だね。荷物を届けに来た。」

黒いスーツにサングラスの男が2人、ケンの荷物を持ってきた。

「ありがとうございます。そこに置いといてください。」

「了解した。それと、君の迎えはミサトさんではなく我々がすることになった。準備が出来たら話しかけてくれ。」

「分かりました。」

ケンはそう言って荷物を取ると、

「じゃあ、行きましょうか。」

 

 

 

「ここが君の寮だ。部屋の番号は111号室だ。」

そこにはミサトの住むマンションを大きくしたような建物があった。

「ありがとうございます。ここからは1人で大丈夫です。」

「了解した。これが君の部屋の鍵とネルフ直通の携帯だ。非常招集などはそれで行う。」

「分かりました。では、お気を付けて。」

ケンはそう言って鍵と携帯を受け取った。

ケンは部屋に入り、荷物の整理を始める。

「途中でスーパーかどっか行っとけばよかったな、飯がなんもねぇ。ま、今日中に整理できたし、よしとするか…なんか買いに行こ。」

コンビニでカップ麺を買って来たケンは無我夢中で食べ始めた。

「ん〜んまい!昨日の昼から食ってなかったから余計うまい!」

しばらくして、

「ご馳走様でした!よし、風呂にするか!風呂は命の洗濯だー!」

ケンは風呂に入りながら、今後について考えていた。

(この街は至る所に盗聴器や監視カメラがある。仲間を増やしても会話を聞かれると厄介だ。リツコなら上手く隠蔽できるから最初に仲間にするならリツコが良いか。だが、リツコもゼーレ側の人間。ある程度のことをしないと無理か。だと最初はレイか。レイに多少変化があればリツコは不思議に思うだろうし、そこに俺が『レイを変えたのは俺だ。俺はゼーレの計画すら変えることが出来る。無論、お前もだ。母親の様な死に方がしたいか?』とでも言えばいけるだろう。まてよ?そもそもこの世界を漫画版と決めつけていいのか?セリフこそ漫画版だが使徒の数や能力が違う可能性も捨てられない。最初に確認できるとすればアスカ来日あたりか…まぁなんとでもなるはずだ。てかそろそろ上がるか。)

「よし、明日は学校だ!」

ケンは風呂から上がり、パンツを履くと布団にダイブした。

 

 

 

翌日、学校

年老いた教師の声が教室に行き渡る。

「─というわけで、人類は化学の発達とともに爛熟した文明を謳歌してきたわけですが、すべてか灰燼に帰す時がやって来たのであります。20世紀最後の年、巨大隕石が南極に衝突したのは皆さんご存知だと思いますが、これにより、氷の大陸は一瞬にして溶解し、海洋の水位が20mも上昇したわけであります。そして干ばつや洪水火山の噴火など異常気象が世界中を襲い、さらに経済恐慌、民族紛争や内戦、」

老教師の昔話の中、女子の話し声が聞こえる。

『ねぇねぇ聞いた?』

『え?』

『さっき男子が話してたんだけどさ、』

老教師は会話に気づかず話し続ける。

「わずか半年の間に世界の人口の半分が永久に失われたのであります。」

女子の会話は終わらない。

『なによ。』

『ほら、きのうきたあの転校生。』

「これが世にいう『サードインパクト』でありますな。」

『あの2人例のロボットのパイロットってウワサよ。』

「え?ウソ!マジ?」

思わず女子は大声をあげてしまう。

老教師は「静かに」と言うような目で2人を見た。

見られた女子達が黙り込むのを確認すると、再び老教師は話し始めた。

「あれから15年…わずか15年で私たちはここまで復興をとげることができました。これは私たち人類の優秀性もさることながら、皆さんのお父さんやお母さんの血と汗と涙の結晶、努力の賜物といえるでしょう。」

 




本来はもっと長くなる予定だったんです。いきなり用事が入って時間が消えたんです。後半は金曜までに出します。(多分)
次回、STAGE.6拳で開く心(後編)
さぁて次回も〜、サービスサービス!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

STAGE.6拳で開く心(後編)

前回同様ギリギリセーフ_( ˙꒳˙ )_


休み時間、セミの声が外で鳴り響く。

「ねぇねぇ2人とも、ちょっといい?」

ホームルームの時間話していた女子達が、シンジとケンに話しかける。

「なんだ?」

ケンが対応する。

「疎開始まってんのになんで今頃この学校にきたの。」

「ふむ…そうだなぁ…」

「やっぱりウワサは本当なのネ。」

「ウワサって?」

シンジが聞く。

「とぼけないでよ、君達があのロボットのパイロットだってウワサよ!」

「あれホントなんでしょ?」

「「………………」」

女子達の気迫に押され、2人は黙り込む。

「ホント…だけど…」

先に沈黙を破ったのはシンジだった。

「「きゃ~~~!やっぱり~~~!」」

「なになになに!」

「やっぱホントなんだってよ!」

「あいつらがあのロボットのパイロットだったんだって!」

女子達の声を聞きクラス中の生徒がガタガタと音を立てながらケン達のもとへ集まって来る。

「スッゲエ~~~カッコイイ!」

「質も〜~~ん!どうやって選ばれたの?!」

「テストとかあったんでしょ?!」

「ネェネェ怖くなかった?!」

「必殺ワザとかあんのか?!」

(必殺ワザ…?)

シンジがあまりに子供の様な質問に、呆れ半分で『逆にそんなのあるの?』と言うような顔をする。

「必殺ワザならあるぞ。」

「え?」

シンジはケンが必殺ワザを言おうとすると『そんなのあったけ?』とでも言わんばかりの声を発する。

「どんなの?!」

「早く教えて!」

もちろん、巨大ロボットの必殺ワザがあると言われれば気にならない者などこのクラスにはいない。

「それはな…」

「「「「「ゴクリ…」」」」」

ケンの溜めに、周りの生徒だけでなくシンジも唾を飲む。

「殴ったり、蹴ったりすることだ!」

「「「「「……………」」」」」

「そんなアホみたいな答え、ただのパーーちゃうか?!」

怒りのこもった声の方を全員が振り返る。

そこにはトウジが腕を組みケンとシンジを睨んでいた。

「あーー鈴原君!!あなた1週間も無断で学校を欠席して──」

「じゃかあしい!黙っとれ!!」

ヒカリの言葉をトウジが強い声でかき消し、ケンとシンジのいる前に来ると机を思い切り叩く。

「転校生!!お前ら、ちょっと顔かせや。」

 

 

 

 

太陽が照りつける体育館と校舎の間、トウジがケンとシンジに話す。

「えーか転校生!よう聞けよ。ワシの妹はなァ、今ケガして入院してんねんぞ!オトンもオジーもおまえのおる研究所勤めで看病するんはワシしかおらん!まあ…ワシのことはどうでもええ…そやけど妹の顔に傷でも残ってみいっべっぴんが台無しや!!かわいそうやろ?!誰のせいやと思う…?」

そういうとトウジは2人の元へよって来て、

「オマエらのせいや!オマエらがムチャクチャ暴れたせいでビルの破片の下敷になったんや!チヤホヤされてええ気になってんちゃうわ!」

そう言われて口を開いたのはケンだった。

「そんなことはわかっている!俺達が冷静に戦えば被害は少なくて済んだ!だが初めての戦闘で冷静になれるか?!あぁ?!」

「んなもん知るかいな!なめとんのかワレ!」

「おおやってやるよ!かかって来い!」

トウジの拳がケンの頬を捉える。

「がっ!いいパンチ持ってんじゃねえか!オラよ!」

ケンが反撃にトウジを殴りつける。

「なぁ、お互い苦労するな」

ケンスケがシンジに茫然と話しかける。

「うん…」

シンジも茫然と見つめていた。

そうしてしばらく2人が殴りあっていると、

「こらァ!!なにやってんのよあんたたちっ!」

ヒカリが駆けつけて仲裁に来た。

ケンスケがトウジを、シンジがケンを必死に抑える。

「ちっ邪魔が入りよった!」

「全くだ、これからがいいとこだってのに。」

「それにしてもオマエ、なかなか男やなぁ!」

「お前こそ、いい根性だったぞ。」

「ワシはトウジや。これからはケンって呼ばせてくれや。」

「もちろんだ、よろしくな、トウジ。」

2人は笑顔で硬い握手を交わした。

 

 

 

ネルフでインダクションモードの練習の後、ケンはリツコのいる訓練所の司令室に来ていた。

「なぁ、インダクションモードのシュミレーションなんだが、設定を変更してくれないか?」

「あら、何かご不満かしら?」

「着弾時の爆発エフェクトはいいんだが、爆煙も付けてくれないか?それと、使徒の動きももっとアクティブにしてくれ。その方が照準の練習にもなるし、判断力も鍛えられる。」

「なるほど、参考になるわね…分かったわ、次までには変更しとくわネ。」

「おう、頼んだぞ〜、じゃあな〜。」

そう言うとケンは司令室を出て行った。




今回いい感じの長さな気がする。
それと、少し書き方を変えてみました。(変わってないかもだけど…)
次回、STAGE.7タイトル未定
さぁて次回も〜、サービスサービス!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

STAGE.7大変なケン

タイトルは適当です。


インダクションモードについてリツコと話し司令室を出たその時、

「そういえば、言い忘れてたけど数週間、無号機は使徒が来ても待機よ。」

ケンはリツコに振り返り、少し困ったような笑顔で言う。

「まっそりゃそうなるよな。」

「あら、驚かないのね。」

ケンが神妙な面持ちで口の前に手をやり話す。

「暴走して使徒のコア食ったんだ。S2機関とやらも今は停止しているが、再起動すれば暴走しかねない。それにまた俺が無号機とシンクロして何かあれば、貴重な戦力を失うことになる。」

「そうよ。だから安全が確認されるまで無号機は使えない。数週間で終わるのかすら怪しいわ。」

リツコがそう言うとケンは笑って言う。

「気にするな、最悪俺が無断出撃してでも安全を確かめてやるよ。」

「フフ…頼もしいわね。」

その一言にリツコも気が抜けたかのように微笑む。

「じゃあな、教えてくれてサンキュ。」

ケンはそう言って更衣室に戻って行った。

 

 

 

(シャムちゃんはシンジ1人でなんとかなる。だが問題はコアが残ってゼーレに渡る事だ。あれが奴らに渡ったら量産型がネルフを襲う。そしてサードインパクトが発動し、人類は滅びる。なんとかして倒したとしても、その前に四号機の事故で参号機が来る。そこで誰かのエヴァが損傷すれば、ゼルちゃんの相手は難しくなる。無号機のS2機関を使っても俺1人で勝てるか怪しい。だから少しでも数を揃えたい。だが出撃出来ないんじゃどうしようもない。全く、どうしたものか…)

ネルフからの帰り、ケンは夕食の材料を買いながら今後の予定を考えていた。

家に帰り買って来た食材を片ずけると、ケンはジャムシェル戦の作戦を考え始めた。

(シャムちゃんの武器はムチと硬さだ。ライフルで離れて撃ってるだけでは倒せないし、かと言って近ずこうとすればムチで攻撃される。まだ武装も充実していないこの状況でどうやって戦う?あーなんで今日はこんなに考え事が多いんだ!クソ!)

作戦が思いついた頃には、日付けが変わっていた。

「飯食って寝るか。」

 

 

 

翌日、学校の屋上でケン、シンジ、トウジ、ケンスケの4人で話していると、ケンの携帯に連絡が入る。

「なんだ?…!行くぞ!シンジ!非常招集だ!」

「あっ分かったから少し待って!」

走り出すケンをシンジが追いかける。

「えらい急やのぅ。でも負けたら許さへんで!ケン、シンジ、頑張れや!」

「カッコイイなぁ、パイロット。帰ったら話、聞かせてくれよ。」

トウジとケンスケの期待と応援にケンは手を振って返す。

「おう、大人しく待ってろよ!」

 

 

 

 

 

 

 




シンジがトウジと仲がいいのはケンが2人を仲直りさせたからです。
次回、STAGE.8オタクの作戦
さぁて次回も〜、サービスサービス!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

STAGE.8オタクの作戦

最近モチベが上がらない…
今回から書き方をケン視点で進んで行きます。



『目標を光学で捕捉!領海内に侵入しました。』

シャムちゃんの捕捉を確認すると、俺は司令を出す。

「総員、第一種戦闘用意!」

『第三新東京市戦闘形態に移行します。兵装ビル現在対空迎撃システム稼働率48%!』

「了解。シンジ、行けるか?」

『行けるよ、ケン。』

「頼んだぞ、シンジ。」

シャムちゃんが第三新東京市に侵入するが、兵装ビルは攻撃しない。

「ちょっと!なんで攻撃しないのよ!」

ミサトが言っていることはごもっともだ。

だが、もちろん攻撃しない理由はある。

「待っていろ。もうすぐだ。」

俺はシャムちゃんが立つのを確認すると、

「エヴァンゲリオン初号機!発進!」

地上に出た初号機はパレットライフルを手に取り、シャムちゃんに劣化ウラン弾を浴びせる。

「兵装ビル攻撃開始!」

それと同時に兵装ビルもシャムちゃんへ弾丸を撃ち込む。

シャムちゃんは爆煙に飲まれ、姿が消える。

「バカ!爆煙で敵が見えない!」

ミサトの怒りに俺は返す。

「そう、敵は見えない。だが、敵もこちらは見えない。」

爆煙がおさまりシャムちゃんの姿が現れた時、今度は初号機は消えていた。

「ダミーバルーン展開!」

シャムちゃんの前に数体のダミーが現れる。

シャムちゃんは光のムチを生やし、ダミーを攻撃する。

「今だシンジ!」

直後初号機がシャムちゃんの背後に現れ背中をプログレッシブナイフ切る。

傷口にパレットライフルの銃口をねじ込み、

「全弾撃ち尽くせぇぇぇ!」

俺の言葉と同時に初号機はトリガーを引き、体内に直接劣化ウラン弾を撃ち込む。

そして、コアにヒビが入ると、シャムちゃんは活動を停止する。

それでもなお撃ち込み続け、最後はコアが弾け飛んだ。

「エヴァ初号機活動停止。目標、完全に沈黙しました!」

「ヨッシャァ!やったな!シンジ!」

シャムちゃんを撃破し、思わず声が出る。

「ダミーバルーンを使って戦うなんて、考えもしなかったわ。悔しいけど、作戦指揮は任せるしかないわね。」

「ライフルを撃つだけの作戦よりかは、いい作戦思いつけるさ。」

「う…そ、そうね。」

「ミサト、14歳の子供に負けてるわよ。」

「うっさい!リツコまでからかわないでよ。」

『ぷ…ははははは!』

「ちょっと!シンジ君も私をからかうの?」

『いえ、なんだか面白くって。』

「も〜。」

俺達の会話を聞いて、発令所のオペレーター達は緊張が解けたかの様に笑いだした。

「ちょっと〜、皆までからかわないでよー。」

ミサトも嫌と言いながら笑顔だった。

「フ…」

戦いの後の和やかな発令所を見て冬月は静かに微笑んだ。

 

 

 

 

 




先週分いっちょあがり!
原作を見ないで書いた方が効率いいということに今回気がついた。
次回、STAGE9タイトル考えるのをやめたい
さぁて次回も〜、サービスサービス!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

STAGE.9分岐点

2週間以上遅れてしまいました。
そのくせ大してして中身が無いという…
申し訳ありませんでした。


俺とシンジは第三新東京市の山の麓に建てられた巨大なプレハブに呼ばれていた。

「赤城博士ー、解析結果は出たかー?」

俺は部屋の入り口から顔を出して、リツコに話しかける。

「出たわよ。結果は以前の使徒と同じ601よ。固有波形パターンが人間の遺伝子と99.89%酷似しているところも一緒ね。」

「つまり、使徒は姿や能力こそ違うが、同じ生物ってことか?」

部屋に入ると、そこは簡易的な解析室になっていた。

「今のところそうなるわね。」

「弱ったなぁ…そういえば、渡そうと思っていたヤツがあるんだ。」

俺は胸ポケットから封筒を取り出してリツコに渡した。

「俺がエヴァに乗る条件、覚えてるか?」

「作戦指揮権、エヴァとチルドレン、使徒の情報、希望する装備の開発、だったわね。」

リツコはそう言って封筒を開く。

「なるほど、面白い武装ね。」

中には何枚かの紙が入っていて、武装のスケッチが描いてあった。

「そうだろう?パレットライフルは射程と連射に優れているが威力が低く使徒に対して致命傷を与えられない。プログレッシブナイフは致命傷を与えられるがリーチが短すぎる。だから武装はなるべく多い方がいい。と、言う訳で頼めるか?」

「分かったわ。開発中の武装が完成したら作らせるわね。」

「話が早くて助かる。」

そんな話をしていると、ミサトがシンジと一緒に部屋に入って来た。

2人は変な物でも見たような顔をしていた。

「ねーリツコォ、なんか知ってる?司令の手の火傷のこと。」

「カップ麺にお湯入れようとしてこぼしたんじゃないか?」

俺は軽い冗談を返す。

「それは違うわ…あなた達がまだここに来る前…起動実験中に零号機が暴走したの……聞いたことあるでしょ?」

そしてリツコは事故について語りだす。

 

 

 

「碇司令が…レイを助け出したのよ…過熱したハッチを素手でこじ開けてね…その手の平の火傷もその時のものよ。」

リツコの語りが終わる。

「そう…あの司令が…」

ミサトは信じられないといった感じだ。

「まさか…」

「なにか知ってるの?」

俺が声を出すとシンジが食いついて来た。

「司令…ロリコンか?!」

ズコッ

俺の渾身のボケに完璧なズッコケをミサトが披露する。

そのズッコケは、もはや芸術の域に達していると言っても過言では無い。

「ゴホッゴホッ」

コーヒーを飲もうとしていたリツコも思わずむせてしまう。

シンジは肩を震わせて笑いをこらえている。

ミサトのズッコケ、リツコのむせ、シンジの必死にこらえる笑い。

もし前の話知らない人がこの状況を見たら、碇司令の話をしているとはとても思えないだろう。

そのぐらい楽しい空間だった。

そんなところにいれば、シンジもついさっきまでの悩みなど忘れてしまった。




今回で共通ルートは終了です。
今後はR(レイ)ルート版とA(アスカ)ルート版で別作品として投稿します。


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。