カードファイト!!ヴァンガードG 鋼と宇宙の正義 (先導)
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設定

佐倉ユイとオリキャラ、世界観の設定です。
話が進むにつれて重要なことやオリキャラも追加していく予定です。


登場人物

 

佐倉ユイ

 

容姿:ストライドトゥビクトリー通り

 

服装:冬服➡水色のポップパーカー、下にピンクのシャツ。半ズボンにポップな色分けの長靴下

   夏服➡花柄がついた白いシャツ。短ズボンにポップなキャラの靴下

   ギアースクライシス編、ストライドゲート編➡オレンジのポップパーカー、下に白シャツ。短ズボンにポップな虹靴下

 

使用クラン:ディメンジョンポリス

 

フェイバリットユニット:大宇宙勇機グランギャロップ 鋼闘機シンバスター

 

誕生日:5月22日

 

好きなもの:人形焼き ロボット 楽しいこと

 

嫌いなもの:退屈 悪いことをする人

 

イメージCV:ストライドトゥビクトリー通り

 

本作の主人公の一人。神社の近くにある八百屋、佐倉店の一人娘。元気ハツラツで活発的で思い立ったらすぐに行動し、問題(失敗に限る)を引き起こすいわゆる問題児。それでも本人は気にしていない。「楽しめるものは何でも楽しむ!」がポリシーで楽しいことには即乱入するクセがある。その一方で退屈が大嫌いで常に行動していないと落ち着かないとのこと。シオンに勧められるまで、ヴァンガードは知ってはいたが、やるという考えが起きなかったが、ヴァンガードを始めることによって彼女の人生は大きく変わっていく。それと同時に後々に起きる大きな事件に巻き込まれていくことは、この時の彼女はまだ知るすべもなかった。ちなみに、学校ではシオンが女子に人気であると同時に彼女も男子に人気がある。中には彼女のファンクラブまで作る者がいるくらいだ。

ギアースクライシス編にてユイは自分の進路について深く考えているが、Gクエストをやっている間はそれを忘れようとしていたが、ついにその思いが爆発し、落ち込む原因をつくった。意気消沈としてる中、マリンと出会い、ファイトとマリンの一喝によって、自分がないをしたいのか、何をやりたいのかが見つかり、現在はそれの勉強を毎日行っている。スターゲート支部のGクエストでリンとファイトをしている際、リンに影響されてかファイナルターン宣言したり、"ザ"などをつけるようになる。その後、スタンドアップ時に"ザ"と宣言するようになる。

ストライドゲート事件が終わった後、普及協会の入社試験に挑み、見事合格を果たし、無事に来年から普及協会入りを約束された。

 

佐倉キョウコ

 

容姿:ユイの容姿を大人らしく、髪はピンクのストレートロング

 

服装:ストレートなロングスカート、白シャツ

 

使用クラン:ディメンジョンポリス(次元ロボ軸) ネオネクタール(メイデン軸)

 

フェイバリットユニット:ディメンジョンポリス→超次元ロボダイカイザー

            ネオネクタール→メイデン・オブ・ランブリングローズ

 

好きなもの:夫 ユイ 野菜・果物全般

 

嫌いなもの:だらしない人

 

イメージCV:戦姫絶唱シンフォギア:マリア・カデンツァヴナ・イヴ

 

ユイの母親で八百屋、佐倉店の全般を取り仕切っている。美しく気品があふれ出ている町のカリスマ的存在。町の人全てが彼女のことを慕っている。「働かざるもの食うべからず」がポリシーで働かないものには容赦のない罵倒を浴びせる。昔はユイと同じように「楽しめるものは何でも楽しむ!」をポリシーとしておりユイの性格は昔の彼女と引き継いでいる模様。ヴァンガードでは昔はネオネクタールを使用していたが、ゲンゾウに会ってからディメンジョンポリスも使用するようになった。

 

佐倉ゲンゾウ

 

容姿:がたいのいい筋肉を持つ大柄な肉体、くせ毛の黒髪

 

服装:基本灰色の作業着

 

使用クラン:ディメンジョンポリス(鋼闘機軸)

 

フェイバリットユニット:鋼闘機ドライオン 鋼闘機ライオネッター

 

好きなもの:妻 ユイ 肉

 

嫌いなもの:卑怯者

 

イメージCV:フューチャーカードバディファイト:ジャックナイフ・ドラゴン

 

ユイの父親で八百屋、佐倉店の店長。何事も豪快で常に大声で野菜を売っている。「直球勝負」をポリシーとしており、勝負事にはいつでも全力全開!!卑怯者が大嫌いで「そんなやつとは話したくない」と思うほど。ユイがヴァンガードを始めたと聞いたとき、誰よりも喜んでおり、それと同時に彼の嫌な思い出を思い出し、かなり複雑な気持ちを持っている。クロノの父、新導ライブとはよき友人であり、互いに認め合うライバル同士であった。ゲンゾウは昔リューズが目指す完全なる未来の実現を夢見、ライブと共に計画を進めさせたことがある。クロノとはその時に知り合っている。しかし、惑星クレイを犠牲にするという内容を知り、リューズの計画から手を引いた過去を持っている。

 

清州サスケ

 

容姿:ノーマルスタイル。黒髪パーマ

 

服装:茶色のジャケット、黒の長ズボン

 

使用クラン:たちかぜ

 

フェイバリットユニット:古代竜系のユニット

 

好きなもの:姉 トコハ(妹として)

 

嫌いなもの:特になし

 

イメージCV:コードギアス反逆のルルーシュ:枢木スザク

 

八百屋佐倉店でアルバイトをしている大学2年生。清州アカネの弟。ゲンゾウのことをおやっさんと呼んでいる。非常にノリのいい性格だが、姉の心配事や不安をなんとか取り除いてやりたいと思っているほどの姉思い。トコハのことを本当の妹のように接してきている。海外赴任で海外に旅だったアカネを帰ってくる事を祈り、流しながら微笑み、姉を送り出した。

全国大会地区予選編ではチームエキスパートを結成し、地区予選1日目の2回戦でトコハと激突し、彼がトコハに渡したジングルフラワーによって敗北した。

 

マリン・ソランベルジュ

 

容姿:黒のロングヘアーに前髪に黄色の髪留めをしている。右下の頬にほくろがある。

 

服装:黒ドレス

 

使用クラン:ロイヤルパラディン

 

フェイバリットユニット:宝石騎士系のユニット

 

好きなもの:和風

 

嫌いなもの:烏森ユウヤ

 

イメージCV:ラブライブ!サンシャイン!:黒澤ダイヤ

 

綺場家に並ぶ名家、ソランベルジュ家の次期跡継ぎでアキの姉。家のためなら他人に厳しく、自分にも厳しくする責任感が強い性格。アキがアルバイトをするという話を一番に承認してくれたのも彼女だ。10歳まで海外に住んでいたためか、和風には並々ならぬ興味を抱いている。ユウヤとは一応家柄の関係で仲良くしているが、実際は彼の傲慢な思想を激しく嫌っている。

 

横島アキ

 

容姿:茶髪の三つ編みヘア

 

服装:オーバーオール、下にしましまシャツ

 

使用クラン:バミューダΔ

 

フェイバリットユニット:Duo系のユニット

 

好きなもの:アイドル

 

嫌いなもの:ナスビ

 

イメージCV:けいおん:平沢唯

 

八百屋佐倉店でアルバイトをしている女性。本名はアキリア・ソランベルジュ。ソランベルジュ家の娘でマリンの妹。厳しい姉とは正反対で常にぷわぷわしており、基本的に自由人。アルバイトしたいといいだしたのは世界をよく知りたいと思ったからである。仮面ゴーストの正体を唯一知っていた人物で、常に止めようとは考えたがカードを取られる危険性から、恐怖し、ファイトできなかった。これにユイやシオンを巻き込ませたことに後悔したが、シオンによって勇気をもらった。

全国大会地区予選編ではチームエキスパートをサスケと共に結成し、地区予選1日目の2回戦でシオンと激突し、アルトマイルのスキルによって敗れてしまう。

 

一条キョウヤ

 

容姿:ライドトゥビクトリー、ロックオンビクトリー通り

 

服装:白コート。黒ネクタイ。青の長ズボン。

 

使用クラン:アクアフォース

 

フェイバリットユニット:蒼嵐竜メイルストローム

 

好きなもの:海

 

嫌いなもの:辛いもの

 

イメージCV:ライドトゥビクトリー、ロックオンビクトリー通り

 

メガラニカ支部に所属する職員。メガラニカ支部が誇る最強ファイターであり、アクアフォースのクランリーダー。冷静な性格で言葉に海や波といった独特な表現を好んで使っている。伊吹とマモルとは普及協会に所属した時からの友人。ユイを一目見た時からユイが有能なファイターであることに気付いた人物でもある。ことあるごとにユイにアドバイスや昔話を話すことがある。ユナサン支部のミニ大会で意気消沈したユイを、ファイトで通じて元気づけた。その後に伊吹から今後に関わる何かを聞き、伊吹とは運命共同体となった。

ギアースクライシス編ではハイメ、ドレッドノート共にGクエスト限定チーム、スペシャルアクアフォースのメンバーとして参加し、ファイナルファイトでユイとファイトを行い、アクアフォースの怒涛の連続攻撃でユイを苦しめるが、ユイの完全ガードを封じられるも、全力を尽くすが、敗れる。

 

日下部アン

 

容姿:ストライドトゥビクトリー通り

 

服装:白のカーディガン。青のスカート

 

使用クラン:むらくも

 

フェイバリットユニット:夢幻の風花シラユキ

 

好きなもの:努力

 

嫌いなもの:トマト

 

イメージCV:ストライドトゥビクトリー通り

 

メガラニカ支部の新鋭チーム、コズミックドライブの紅一点のリーダーで、南米で活躍している日下部リンの妹。ユイとは小学校の頃からの親友。物腰がやわらかく、常に丁寧な口調で話す。彼女が常に身に着けている花の髪飾りはユイからの贈り物でそれを外したことは1度もない。地区予選1日目の5回戦でユイと再開し、互いの思いをぶつけあい、そして大勝負にかけて、そしてユイに敗北し、ユイと再開の証として抱き合った。

ストライドゲート編ではメガラニカ支部のミニ大会お開いていた時にユキノと対峙し、敗れたことにより、メガラニカ支部を破壊されてしまう。その後、彼女は完全なる未来を否定し、完全なる未来を、ラミーラビリンスを止めるために戦う事を決意する。

実はルーナとは昔1度だけ会ったことがあり、ほとんど覚えていなかったのだが、最後の審判で思い出し、自身の思いをぶつけ、ルーナを取り戻すことができた。

 

日向マサト

 

容姿:ストライドトゥビクトリー通り

 

服装:赤のスカジャン、黒の長ズボン

 

使用クラン:ゴールドパラディン

 

フェイバリットユニット:エイゼルのユニット

 

好きなもの:当然刺激!

 

嫌いなもの:グミ

 

イメージCV:ストライドトゥビクトリー通り

 

メガラニカ支部の新鋭チーム、コズミックドライブのメンバーの1人。常にテンションが高く、ファイトにおいて刺激を求める探究者。だがたまにドジをやらかすおっちょこちょいな一面もある。地区予選1日目の5回戦でクロノとファイトをし、彼の強さに心に打たれながらも激しい激戦の中でヒールトリガーの賭けに敗北した。敗北した後、トライフォーなどのカードキャピタルのメンバーと打ち解けあった。

 

和泉ケイスケ

 

容姿:ストライドトゥビクトリー通り

 

服装:水色のボタンシャツ

 

使用クラン:グランブルー

 

フェイバリットユニット:時と状況による。

 

好きなもの:計算 アイドル

 

嫌いなもの:杏仁豆腐

 

イメージCV:ストライドトゥビクトリー通り

 

メガラニカ支部の新鋭チーム、コズミックドライブのメンバーの1人。常に冷静沈着でルールを守らなければ気が済まない真面目な性格。あらゆるファイトにおいて、相手のファイトスタイルを見抜き、勝利へ導くための計算を得意としている。地区予選1日目の5回戦でトコハとあたり、彼の持ち前の計算でトコハを苦しめたが、最後に彼女の底力を見せつけられ、動揺をしながら敗北した。これによって失われていたヴァンガードの本当の楽しみ方を思い出した。実はかなりのアイドルオタクでサヤやラミーラビリンスといった様々なアイドルを知り尽くし、その愛情は周りのメンバー(トリドラ以外で)からはかなり引かれていた。

 

水城ユキノ

 

容姿:ストライドトゥビクトリー通り

 

服装:アイドル➡雪の結晶のラミラビ衣装(水色)

   私服➡茶色のロングコート、長ズボン、真珠のネックレス、白のキャップ帽、黒縁の伊達メガネ

 

使用クラン:ジェネシス

 

フェイバリットユニット:今世の神器ヴェルザンディ

 

好きなもの:アイス

 

嫌いなもの:カラス

 

イメージCV:ストライドトゥビクトリー通り

 

ギアースクライシス編から登場。ラミーラビリンスの1員でアムとは昔からの幼馴染。ラミーラビリンスの中でも特に大人っぽく、サバサバした性格をしている。アムがアイドル活動を始めた時と同時に同じ業界に入ってきた。アムだけでなく、ルーナのことまで気を遣っている。ノートに自分の考えたポエムを書くのが趣味らしく、アムやルーナに隠れながら書いている。内容は本人曰く、「世間に広まったら人生終わったも同然」とのこと。肝心の内容は書いた本人である彼女と偶然ポエムを読んでしまったアムにしかわからない。

ストライドゲート編では、アムの事情を全て知り、アムの願いを叶えるため、ルーナを守るためにリューズの計画に協力することに。カンパニーの1員の江西に彼と会うたびに、昔会ったことがあるという思いがあり、記憶の回路を辿っているが思い出せていたが、ルーナを救おうとしたファイトで自身の姉の友人だと知り、1度会った事を思い出す。1度は江西を恨んだが、心を落ち着かせて、全て悪いのは自分だと思い込んでしまい、江西の言うルーナの意思に従い、カンパニーに残ることとなった。最後の審判でアムと互いの本音をぶつけ合い、姉の本当の意思に気付き、本当の気持ちに従い、敗北した。その後はアムとルーナと共にラミーラビリンスの活動を再開し、江西の義妹となり、彼と共に2人暮らしを始める。

 

日下部リン

 

容姿:顔立ちは同じだが、ツインテールを降ろした長髪

 

服装:袴

 

使用クラン:かげろう

      むらくも

      ぬばたま

 

フェイバリットユニット:かげろう→煉獄竜ボーテックス・ドラゴニュート

           :むらくも→隠密魔竜ヒャッキヴォーグ“Я”

           :ぬばたま→修羅忍竜クジキコンゴウ 忍竜シラヌイ

 

好きなもの:先輩たち

 

嫌いなもの:怠惰

 

イメージCV:ライドトゥビクトリー、ロックオンビクトリー通り

 

南米で活躍している強豪ファイター。コズミックドライブの日下部アンの姉。ユイとはアンが仲良くしている関係から姉と妹と同じような関係。常におしとやかで丁寧な口調で話すが、ファイトに関しては初心者相手でも手加減無用、容赦なしといったようにかなり厳しい。櫂や三和のことを先輩と呼び、常に慕っている。現在は伊吹の計画に協力するために日本に一時帰国している。

ストライドゲート編ではリューズラボに突入後、南米に戻り、カンパニーの所在地を探っている。

 

日田リョータ

 

容姿:ライドトゥビクトリー、ロックオンビクトリー通り

 

服装:ライドトゥビクトリー通り

 

使用クラン:ロイヤルパラディン

 

フェイバリットユニット:サンクチュアリガード・アーク

 

好きなもの:青春の思い出

 

嫌いなもの:友達が傷つくこと

 

イメージCV:ライドトゥビクトリー、ロックオンビクトリー通り

 

カードキャピタル1号店のアルバイト店員。義理固く、困っている人がいたら放っておけない性格。カードキャピタル1号店の常連客のナオキやシンゴのケンカを仲裁することが多い。

ギアースクライシスの後はバイトが終わった後、休日を使ってカンパニーの情報を探っている。

 

秋田ソウジ

 

使用クラン:メガコロニー

 

容姿:黒髪天然パーマ

 

服装:緑のチャックパーカー、下に白いTシャツ 黒の長ズボン ブーツ

 

フェイバリットユニット:マシニング系のユニット

 

好きなもの:戸倉さん♡

 

嫌いなもの:恋路を邪魔する奴

 

イメージCV:機動戦士ガンダムSEEDDESTINY:シン・アスカ

 

カードキャピタル1号店の常連客で、現在世界を旅してまわっている橘カズヤの親友。根は真面目で友人を大切する性格。カードキャピタルのオーナーであるミサキにべた惚れだが、未だにその思いを告げられていない。

 

花咲メグミ

 

容姿:ライドトゥビクトリー、ロックオンビクトリー通り

 

服装:水色の長そでシャツ、上に半そでジャンパー 短ズボン

 

好きなもの:恋愛小説

 

嫌いなもの:ヌルヌルしたもの

 

イメージCV:ライドトゥビクトリー、ロックオンビクトリー通り

 

カードキャピタル1号店のアルバイト店員。同じアルバイトの井崎と常連客の森川の友人。基本的に明るくまじめだが、井崎と共に森川のツッコミ役になることが多い。森川の発言にはもうすっかり慣れてしまっている。

 

橘アツシ

 

容姿:ストライドトゥビクトリー通り

 

服装:黒のスカジャン、中に虎のシャツ チェーン入りの茶色のズボン

 

使用クラン:ノヴァグラップラー

 

フェイバリットユニット:アシュラ・カイザー

 

好きなもの:カードファイト

 

嫌いなもの:苦いもの全部

 

イメージCV:ストライドトゥビクトリー通り

 

カードキャピタル1号店の常連客で現在世界を旅してまわっている橘カズヤの弟。猪突猛進で自分の信じたことには1直線で突き進む熱さを持っている。ちなみに年はユイやクロノたちの1歳年上。

 

九嬢エリカ

 

容姿:ライドトゥビクトリー、ロックオンビクトリー通り

 

服装:女性用スーツ

 

好きなもの:紅茶

 

嫌いなもの:汚い部屋

 

イメージCV:ライドトゥビクトリー、ロックオンビクトリー通り

 

フーファイター所属のファイターで、チームアクロバットのチームリーダー。フーファイターの総帥であるレンを常に慕っている。ユナイテッド・サンクチュアリ支部では実況解説と支部の運営資金の管理などを行っている。

ギアースクライシスの後ではレンたちと共に、カンパニーの所在地について調査を行っている。

 

橘カズヤ

 

容姿:ライドトゥビクトリー、ロックオンビクトリー通り

 

服装:パンクファッションに茶色のマント

 

使用クラン:たちかぜ

 

フェイバリットユニット:破壊竜ダークレックス

 

好きなもの:大切な仲間たち

 

嫌いなもの:ファイトを汚す連中

 

イメージCV:ライドトゥビクトリー、ロックオンビクトリー通り

 

世界各地を旅しているファイター。カードキャピタル1号店の常連客の橘アツシの兄。大人びた印象を持つが、ファイトの時は熱い心でファイトに挑む。

ギアースクライシスにおいて、日本には帰ってこれなかったが、イメージの中でダークレックスにライドした状態で登場した。

ギアースクライシスの後では旅してまわってカンパニーの情報を集めて回っている。

 

佐倉スバル

 

使用クラン:スパイクブラザーズ

 

容姿:キョウコの顔立ちにところどころが跳ね返っている真紅の髪

 

服装:黒の袖なしジャケット 下に白いシャツ 黒い短パン

 

フェイバリットユニット:逸材ライジング・ノヴァ

 

好きなもの:酒

 

嫌いなもの:父親(ユイの祖父)

 

イメージCV:キルラキル:纏流子

 

キョウコの双子の妹でユイの叔母。カンパニーの紅一点。女性らしさを出しているキョウコとは正反対でがさつで乱暴者、女性らしさが1ミリもない。リューズのことを会長と呼んで慕っている。自分の父親を激しく嫌っており、その関係でごたごたが起き、実家から家出していった。その後は自身が望まぬケンカの毎日でボロボロの状態になっていたところをリューズに助けられる。そして、完全なる未来を聞いた後は、完全なる未来の実現を目指し、カンパニーの1員となった。

最後の審判でユイとファイトを行い、自身の未熟さと父の本当の気持ちを指摘され、本当の思いを胸に抱きながらユイに敗れる。その後は不器用ながらも父と向き合い、いつも通りのこの日常の中で生きていくことを決意した。

 

 

チーム

 

トライフォー

 

原作でいうところのトライスリー。意味は挑戦する4人。チームメンバーは新導クロノ、綺場シオン、安城トコハ、佐倉ユイの4人。

 

エキスパート

 

清州サスケが作ったチーム。チームメンバーは清州サスケ、横島アキ(アキリア・ソランベルジュ)、サスケの友人の3人

 

コズミックドライブ

 

メガラニカ支部の新鋭チーム。チームメンバーは日下部アン、日向マサト、和泉ケイスケの3人。チーム監督は一条キョウヤ。

 

ラミーラビリンス

 

原作と違うのは三人組のアイドルグループという事。メンバーは蝶野アム、水城ユキノ、弓月ルーナの3人。

 

スペシャルアクアフォース

 

原作通り、Gクエストのために結成されたチーム。違うのはメンバーが増えたこと。メンバーはドレッドノートの蒼龍レオン、ジリアン・チェン、シャーリーン・チェン、メガラニカのクランリーダーの一条キョウヤ、ユーロリーグで活躍のハイメ・アルカラス

 

 

世界観

 

八百屋佐倉店

 

ユイの実家。従業員は佐倉家の人間とサスケ、アキを含んだアルバイト。佐倉家はアルバイトの面接はちゃんとするが、基本的にくるもの拒まず、誰でもアルバイト募集している。泥棒が入ってもゲンゾウがあっさり撃退するので安心だ。

 

ソランベルジュ家

 

海外と日本を拠点としている名家。ソランベルジュ姉妹は10年前までは海外の拠点に住んでいたが、両親が日本を中心で働くことになり、姉妹そろって日本に。東京を拠点とし、数々の功績からいつしか綺場家、烏森家に匹敵する御三家の一つになっていた。



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設定 NEXT&Z

登場人物

 

佐倉ユイ

 

容姿:ストライドトゥビクトリー通り

 

服装:水色のポップパーカー、下に紫のシャツ。半ズボン。チェック柄のポップ靴下

   ドラエン制服時伊達メガネ使用

 

使用クラン:ディメンジョンポリス

 

フェイバリットユニット:大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ➡駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ 鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター

 

所属チーム:トライフォー ドリームハーツ

 

誕生日:5月22日

 

好きなもの:人形焼き ロボット 楽しいこと ヴァンガード

 

嫌いなもの:退屈 悪いことをする人

 

イメージCV:ストライドトゥビクトリー通り

 

本作の主人公の1人。宮地学園高等部1年生で、ドラゴン・エンパイア支部の新人スタッフ。浅草にある八百屋佐倉店の1人娘。元気ハツラツ、活発的だが、この2年で少しずつ落ち着いた部分も加え始めている。それでも退屈は苦手で「楽しめるものは何でも楽しむ!」というポリシーは今も健在。ヴァンガードに触れ、Gクエストやストライドゲートに関わっていき、人間的にも、精神的にも成長していっている。宮地学園に入学してからも、男子からの人気は高い。ヴァンガードを自分なりのやり方で楽しさを広めるという名目でU20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップに出場を決意している。

 

天音アリス

 

容姿:ストライドトゥビクトリー通り

 

服装:ドクロ柄の黒ジャケット、下に黄色のシャツ。チェーン付きの黒ズボン

 

使用クラン:かげろう

 

フェイバリットユニット:ドラゴニック・ブレードマスター➡ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"

 

所属チーム:ドリームハーツ

 

誕生日:8月14日

 

好きなもの:ゲーム 食べ物全般(特に激辛系)

 

嫌いなもの:クソゲー

 

イメージCV:ストライドトゥビクトリー通り

 

静岡の沼津から東京に引っ越してきた転校生。宮地学園高等部1年生。マイペースな割に売られた喧嘩は買う短気な性格。言葉の中に無意識に毒が混じってたりする毒舌家でもある。ゲームが大好きで自身をゲーマーと称しており、非常にプライドが高い。常に自身を燃え上がらせるものを探している。小学校まではヴァンガードをやっていたが、ゲームでもヴァンガードでも負け知らずのせいか熱が冷め、ヴァンガードをやめてしまった過去を持つ。ヴァンガードによる敗北とユイのヴァンガード熱に触れ、再びヴァンガードを手に取り、ユイと共にU20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップに出場することを決意する。

 

日下部アン

 

容姿:ストライドトゥビクトリー通り

 

服装:水色のカーディガン、青のスカート

 

使用クラン:むらくも

 

フェイバリットユニット:夢幻の風花シラユキ

 

所属チーム:コズミックドライブ ドリームハーツ

 

誕生日:11月20日

 

好きなもの:努力

 

嫌いなもの:トマト

 

イメージCV:ストライドトゥビクトリー通り

 

後江高校1年生。南米で活躍中の日下部リンの妹。ユイとは小学校の頃からの親友。物腰がやわらかく、常に丁寧な口調で話すのは相変わらず。ユイからU20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップの出場を誘われるが、コズミックドライブのリーダーという誇りから1度は断っている。しかし、自身で考え、熱意を確かめる形でファイトを行い、自身が納得し、ユイのチームに参加する。チーム名のドリームハーツはアンが考えたものでもある。

 

日向マサト

 

容姿:ストライドトゥビクトリー通り

 

服装:福原高校制服

 

使用クラン:ゴールドパラディン

 

フェイバリットユニット:エイゼルのユニット

 

所属チーム:コズミックドライブ 三獣士

 

誕生日:2月2日

 

好きなもの:当然刺激!

 

嫌いなもの:グミ

 

イメージCV:ストライドトゥビクトリー通り

 

福原高校1年生。福原高校ヴァンガード部にも所属している。テンションが高く、ファイトにおいて刺激を求める探究者。だがたまにドジをやらかすおっちょこちょいな一面もある。ヴァンガード部の廃部の知らせを聞いて、1番ショックを受けてたりもする。シオンたちが福原高校ヴァンガード部としてU20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップに出場を聞いて、自分たちのチームも出場して、ヴァンガード部を支えていこうと考える。だがそれとは別にアンに対して戦いたいという思いが強く、U20(アンダートゥエンティ)にてアンに宣戦布告を言い渡したほどである。

 

和泉ケイスケ

 

容姿:ストライドトゥビクトリー通り

 

使用クラン:グランブルー

 

フェイバリットユニット:時と状況による。

 

誕生日:6月19日

 

所属チーム:コズミックドライブ アイドル観察研究部

 

好きなもの:計算 アイドル

 

嫌いなもの:杏仁豆腐

 

イメージCV:ストライドトゥビクトリー通り

 

晴見高校1年生。常に冷静沈着でルールを守らなければ気が済まない真面目な性格だが、アイドルに関しては常に熱が入り、気に食わない単語が出ると憤慨する。相手のファイトスタイルを見抜き、勝利へ導くための計算を得意なのは変わらない。もはや隠す気などさらさらないといった様子でアイドル観察研究部に入部し、部活の名目でU20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップに出場しようとしていたが、カードショップ魁のショップ予選であと一歩届かず敗戦してしまう。その後は会場の観客席で応援をしている。

 

水城ユキノ

 

容姿:ストライドトゥビクトリー通り

 

使用クラン:ジェネシス

 

フェイバリットユニット:今世の神器ヴェルザンディ

 

所属:ラミーラビリンス

 

誕生日:12月25日

 

好きなもの:アイス 蝶野アム 弓月ルーナ

 

嫌いなもの:カラス

 

イメージCV:ストライドトゥビクトリー通り

 

ラミーラビリンスの一員でアムの昔からの幼馴染。アムとルーナの親友。ラミーラビリンスの中でも特に大人っぽく、サバサバした性格をしている。現在では義兄である江西と2人暮らしをしている。復活ライブを果たした後、今と変わらず、アムとルーナと共にラミーラビリンスとして活動を続けている。

 

一条キョウヤ

 

容姿:ライドトゥビクトリー、ロックオンビクトリー通り

 

使用クラン:アクアフォース

 

フェイバリットユニット:蒼嵐竜メイルストローム

 

所属:ヴァンガード普及協会メガラニカ支部

 

誕生日:7月7日

 

好きなもの:海

 

嫌いなもの:辛いもの

 

イメージCV:ライドトゥビクトリー、ロックオンビクトリー通り

 

メガラニカ支部に所属する職員。メガラニカ支部が誇る最強ファイターであり、アクアフォースのクランリーダー。冷静な性格で言葉に海や波といった独特な表現を今も変わらずに好んで使っている。メガラニカ支部内でスタッフや支部長から信頼をよせており、海外にもオファーが来るほど人気が高いプロファイター。U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップの開催が迫ってきたことにより、本部長の伊吹の頼みでマモルと共にU20(アンダートゥエンティ)の副委員長に任命されている。

 

横島アキ

 

使用クラン:バミューダΔ(トライアングル)

 

フェイバリットユニット:Duo(デュオ)永遠の妹(エターナル・シスター)メーア

 

所属チーム:エキスパート アイドル観察研究部

 

好きなもの:アイドル

 

嫌いなもの:ナスビ

 

イメージCV:けいおん:平沢唯

 

八百屋佐倉店でアルバイトをしている女性。本名はアキリア・ソランベルジュ。ソランベルジュ家の娘でマリンの妹。自由人でふわふわとした性格をしている。今年で二十歳になりたて。実は晴見高校のアイドル観察研究部の創設メンバーの1人だったりし、ケイスケやマンネンから大先輩と呼ばれている。

 

田中マンネン

 

使用クラン:グレートネイチャー

 

フェイバリットユニット:特別名誉博士シャソバージュ

 

所属チーム:アイドル観察研究部

 

好きなもの:アイドル

 

嫌いなもの:異端者(アイドル関連)

 

イメージCV:テイルズオブデスティニー:ロニ・デュナミス

 

晴見高校1年生。お調子者で場の流れにはノリがよく、場に合わせるような性格の持ち主。なりを口癖としている。アイドルに関しての知識は誰にも負け知らずでケイスケを上回るほどである。ちなみに、アイドル観察研究部の次期部長の座を狙っていたりする。

 

東堂ヤイバ

 

使用クラン:ディメンジョンポリス

 

フェイバリットユニット:次元ロボのユニット

 

所属チーム:ヘヴィNEWパンク

 

好きなもの:へヴィパンク

 

嫌いなもの:特になし

 

イメージCV:フェアリーテイル:ナツ・ドラグニル

 

関西の街にある中学校の3年生。関西人ゆえに関西弁で話す。へヴィパンクの佐倉ゲンゾウに憧れを抱き、へヴィパンクの後を継ぐ者としてヘヴィNEWパンクを創設した発端の人物。思い立ったら一直線、己の信じた道をまっすぐにつき進もうとする熱血漢。ただそれとは別にデリカシーのなさも人一倍でチームの紅一点であるカエデによく殴られている。セカンドステージ終了後はカエデと共にヘヴィNEWパンクから離脱したイツキを探すために事情を知っている日下部リンと共に各地を飛び回る。

 

小原カエデ

 

使用クラン:なるかみ

 

フェイバリットユニット:抹消者(イレイザー)ドラゴニック・ディセンダント"Σ(シグマ)"

 

所属チーム:ヘヴィNEWパンク

 

好きなもの:関西風のお好み焼き

 

嫌いなもの:ヤイバのデリカシーのなさ

 

イメージCV:スケットダンス:鬼塚一愛(ヒメコ)

 

関西の街にある中学校の3年生。ヤイバと同じく関西弁でしゃべる。はきはきとした性格。曲がったことが嫌いで、責任感が強い。あらゆるボケにツッコんだりするツッコミ気質でもある。ヘヴィNEWパンクに所属していた雷門ダイスケに憧れを抱いている。お化けが苦手という女子らしい一面を持っているが、ヤイバのデリカシーのなさで毎回容赦なくヤイバを殴っている。セカンドステージ終了後はヤイバと共にヘヴィNEWパンクから離脱したイツキを探すために事情を知っている日下部リンと共に各地を飛び回る。

 

黒峰イツキ

 

使用クラン:リンクジョーカー

 

フェイバリットユニット:根絶者(デリーター)のユニット

 

所属チーム:ヘヴィNEWパンク

 

好きなもの:ヤイバ、カエデ

 

嫌いなもの:辛い物

 

イメージCV:フューチャーカードバディファイト:龍炎寺タスク

 

関西の街にある中学校の3年生。ヤイバと同じく関西弁でしゃべる。のほほんとした性格だが、常識はある方でとても世話好きな一面も持っている。チームメンバーの中で唯一ヘヴィパンクで憧れの人物はいない。霊感もとても強く、今現在ノアの中にいる何者かの存在も勘づき始めている。それとは別に、今現在誰にも聞こえず、自分だけに聞こえている声に悩まされている。本人曰く、まるで怨霊のような声とのこと。セカンドステージの合間に、ノアと接触をし、その後はチームメイトの間では普段通りにふるまうが、それ以外では別人のように無感情のような振る舞いをする。セカンドステージ終了後、ヘヴィNEWパンクの一方的な解散を言い渡し、どこかへと去っていってしまう。その正体は遊星ブラントからクレイに降り立ち、彼に何らかの方法でディフライドを果たした根絶者(デリーター)の1体である。

 

櫻井ワタル

 

使用クラン:メガコロニー

 

フェイバリットユニット:無双剣鬼サイクロマトゥース

 

所属チーム:三獣士

 

好きなもの:情報 人をからかう事

 

嫌いなもの:ウソ情報

 

イメージCV:バカとテストと召喚獣:吉井明久

 

コズミックドライブが通っていた中学校の3年生、コズミックドライブの後輩でもある。人をからかう事を生きがいとしており、あらゆる巧みの話術を使って人をからかっている。それが原因で人付き合いがよいアンに嫌われている。実家が情報屋を勤しんでおり、自分も依頼があれば、報酬を前払いで受け取って仕事を徹底的にこなす。現在は三獣士に所属しながらキョウヤに依頼された情報をかき集めて回っている。

 

橘アツシ

 

容姿:ストライドトゥビクトリー通り

 

使用クラン:ノヴァグラップラー

 

フェイバリットユニット:アシュラカイザー

 

所属チーム:三獣士

 

好きなもの:カードファイト

 

嫌いなもの:苦いもの全部

 

イメージCV:ストライドトゥビクトリー通り

 

宮地学園高等部2年生。カードキャピタル1号店の常連で現在世界を旅してまわっている橘カズヤの弟。ユイとアリスの先輩で、エミの後輩でもある。猪突猛進で自分の信じたことには1直線で突き進む熱さを持っている。カードキャピタル1号店マサトとも交流があり、その熱さに惚れてか三獣士に入った経緯を持っている。

 

有里ユウキ

 

使用クラン:スパイクブラザーズ

 

フェイバリットユニット:ダッドリー・ターボラプラー

 

所属:シャウト

 

好きなもの:熱い音楽

 

嫌いなもの:ホラーな音楽

 

イメージCV:マクロスF:早乙女アルト

 

有名な音楽学校、フラットシャープ音楽院に所属する2年生。シャウトではギター&ボーカルを担当。自分の信じた音楽には正直で音楽は楽しく魂の音を奏でるビートというのを信条としている。サプライズも好きで去年の夏の海の家でサプライズライブを企画してたりもする。ライブでは激しく熱い男で通しているが、実際の性格は好奇心旺盛で純粋な気持ちを持っている好青年。ミーハーな部分もあり、憧れのヴァンガードバンドが1番で、トライフォーが2番目の大ファンでもある。

 

天王寺カオル

 

使用クラン:シャドウパラディン

 

フェイバリットユニット:撃退者(リベンジャー)レイジングフォーム・ドラゴン

 

所属:シャウト

 

好きなもの:美しいもの

 

嫌いなもの:醜いもの

 

イメージCV:機動戦士ガンダムOO:リヴァイヴ・リバイバル

 

有名な音楽学校、フラットシャープ音楽院に所属する3年生。シャウトではベースを担当。妙に芝居ががったしゃべり方をしている。とても清潔で女性からは人気が高いが、羽島リンからはかなりの不評である。彼女の圧倒する実力と、気高さに惚れ、フィアンセにさせようとするが、ファイトに敗北し、それを拒否される。が、懲りた様子はなく、見かけた時は積極的アタックするつもりと宣言している。

 

五十嵐ルカ

 

使用クラン:ギアクロニクル

 

フェイバリットユニット:イフェメラルワンド・ドラゴン

 

所属:シャウト

 

好きなもの:遊んでくれる人

 

嫌いなもの:遊んでくれない人

 

イメージCV:閃乱カグラ:美野里

 

有名な音楽学校、フラットシャープ音楽院に所属する1年生。シャウトではドラムを担当。年齢の割にはものすごく子供っぽい性格をしており、遊んでくれないだけですごく拗ねてしまう。音楽に対しても遊びだと認識しているらしい。一般販売されるようになったギアクロニクルを使用しており、そのきっかけの発端となったクロノには深い感謝の気持ちがちゃんとあるようだ。

 

漆原モモ

 

使用クラン:ペイルムーン

 

フェイバリットユニット:銀の茨の竜使い(シルバーソーン・ドラゴンテイマー)ルキエ

 

所属:シャウト

 

好きなもの:カオル

 

嫌いなもの:弱気な自分

 

イメージCV:BanG Dream!ガールズバンドパーティ:白金燐子

 

有名な音楽学校、フラットシャープ音楽院に所属する1年生。シャウトの中で1番の新人でキーボードを担当。人見知りが激しく、いつもおどおどとしている。セカンドステージで江西とのファイトで自身がシャウトに加入したきっかけを思い出し、自分に少しは勇気を持とうとしている。そのおかげか、おどおどした感じは未だ克服できていないが、少しずつ前へと向かって進んでいけている。

 

シルフィ・フィン・キャメロット

 

使用クラン:バミューダΔ(トライアングル)

 

フェイバリットユニット:Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア

 

所属チーム:ディフライダー

 

好きなもの:甘い物 ファッション雑誌

 

嫌いなもの:運の悪いところ

 

イメージCV:Re:ゼロから始める異世界生活:エミリア

 

ディフライダーに所属している鬼丸カズミのチームメイト。アリスの従姉妹で姉のような存在。前U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップの優勝チームオーガのメンバーの1人でもある。ファッションに気を遣っており、いつもファッション雑誌をチェックしている。甘いものに目がなく、よく甘いものを食べている。カズミのやろうとしていることは理解していないが、カズミ、ベルノ、サオリ、そして今は亡きミゲルの素性については知っている様子だ。その正体は惑星クレイからディフライドを果たしたティルアそのものである。地球に住んでいる人間の個性を知りたがっている。ティルアはU20(アンダートゥエンティ)を通じて、人間の個性というものを理解し、そして、カズミの正体がシラヌイだと知った後、最終戦で自分の掲げる思いをストライダーズにぶつける。そして、カズマに負けた後はシルフィのディフライドは解除され、ティルアは惑星クレイへと帰っていった。U20(アンダートゥエンティ)後は旅行の名目で日本に滞在し、使徒の動向を探っている。

 

日下部リン

 

容姿:顔立ちは同じだが、ツインテールを降ろした長髪

 

服装:袴

 

使用クラン:かげろう

      むらくも

      ぬばたま

 

フェイバリットユニット:かげろう→煉獄竜ボーテックス・ドラゴニュート

           :むらくも→隠密魔竜ヒャッキヴォーグ“Я”

           :ぬばたま→修羅忍竜クジキコンゴウ 忍竜シラヌイ

 

好きなもの:先輩たち

 

嫌いなもの:怠惰

 

イメージCV:ライドトゥビクトリー、ロックオンビクトリー通り

 

南米で活躍している強豪ファイター。コズミックドライブの日下部アンの姉。南米で相変わらずの好成績を叩き上げ、人気がさらに急上昇している。セカンドステージが始まる前日に帰還し、伊吹からディフライダーを監視するようにとの頼みを引き受ける。監視後、ノームの話を聞き終えた日に、ヤイバとカエデの元に現れ、イツキを探すために情報を頼りに世界の各地を飛び回りながら、2人の特訓にも付き合ってあげている。

 

橘カズヤ

 

容姿:ライドトゥビクトリー、ロックオンビクトリー通り

 

服装:パンクファッション

 

使用クラン:たちかぜ

 

フェイバリットユニット:破壊竜ダークレックス

 

好きなもの:大切な仲間たち

 

嫌いなもの:ファイトを汚す連中

 

イメージCV:ライドトゥビクトリー、ロックオンビクトリー通り

 

世界各地を旅しているファイター。カードキャピタル1号店の常連客の橘アツシの兄。世界を旅をした影響か、たくましさが増していった。セカンドステージ終了の後日にアイチと共に帰還を果たした。ノームの話を聞き終えた後は日本に残り、情報通な企業を頼りにディフライダーの情報を集めようとしている。その前に、U20(アンダートゥエンティ)サードステージの様子を1日だけ観戦している。U20(アンダートゥエンティ)終了後は伊吹たちと共に使徒の動向を探り、ギーゼの復活を阻止しようとする。

 

日向シズク

 

容姿:オレンジの長髪に耳にピアスをつけ、オシャレなハット帽をかぶってる。

 

服装:長ズボン、ハイヒール、虎模様のコート

 

好きなもの:流行りのもの リン クロナ

 

嫌いなもの:虫の大群

 

イメージCV:BanG Dream!ガールズバンドパーティ:今井リサ(今ボイス)

 

リンの小学校時代の同級生で親友。マサトの姉。パリで人気のファッションモデルとして活動している。自他ともに認めるギャル。だがその実面倒見がいい姉御肌なのは相変わらず。マサトに世話になったトライフォーをずっと気にかけていたらしい。今現在ではモデルとして活動しながら使徒の動向を探っている。

 

都築クロナ

 

容姿:短髪で片目が隠れている。ヘッドフォンを首にかけてる

 

服装:長ズボン ブーツ 白の上着

 

好きなもの:音楽

 

嫌いなもの:過去に犯した自分の罪

 

イメージCV:ペルソナ5:高巻杏

 

リンの小学校時代の同級生。シズクとも仲がいい。とあるライブハウスのオーナーの孫娘。過去に犯した自分の罪を償おうと各地を転々と飛び回っている。伊吹とはそれなりに友好関係にある。今は使徒に警戒しつつ、リンと共に情報を探ろうとしている。

 

グレイヱンド

 

正式名称:黒闇の根絶者(ダークジェット・デリーター)グレイヱンド

 

所属:リンクジョーカー

 

憑依者:黒峰イツキ

 

遊星ブラントの使者であり、ギーゼの使徒の1人。U20(アンダートゥエンティ)のさなか、黒峰イツキにディフライドし、暗躍していた。使徒が表舞台に立つときに普及協会本部に宣戦布告をしたり、ヤイバたちの感情を利用し、その成長を見守るといった意味深な行動が目立つ。だがそれは全てを根絶するために行為であり、希望を与えてそれを根絶やしにするといったようにカオスブレイカー並みに歪んだ思考を持つ。

 

イフディエル

 

正式名称:移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル

 

所属:エンジェルフェザー

 

憑依者:空野マヒル

 

マヒルの容姿:金髪の長髪 メガネをかけている。

 

マヒルの服装:白衣 長ズボン

 

イメージCV:ひぐらしのなく頃に:竜宮レナ

 

ギーゼの使徒の1人。惑星クレイでは元は守護天使(セレスティアル)として活動していた。彼女のご先祖が大災厄で活躍し、永遠の平和が訪れるとこの時の彼女は信じていた。だが、繰り返される争いやユニット、仲間の死にゆくさまを見て、世界を憎み、平和しかない新たな世界を生み出そうという企みが生まれ、守護天使(セレスティアル)を脱退し、ギーゼの使徒の1人となった。ギーゼの使徒となった彼女は使命を全うしながら陰でギーゼを滅ぼすための兵器を開発しようと暗躍していた。だがその企みは一度自分がレリクスに落としたユイに敗れ、水の泡となり、惑星クレイへと返された。

マヒルという人物は優秀な科学者でその頭脳は若水と負け劣らない。実はクリスの会社からスカウトが来てるとか来てないとか。

 

アガレス

 

正式名称:アモンの瞳アガレス

 

所属:ダークイレギュラーズ

 

憑依者:氷堂リュウト

 

リュウトの容姿:ストライドトゥビクトリー通り

 

リュウトの容姿:黒い長ズボンに黒いパーカーに紫のシャツ

 

イメージCV:ストライドトゥビクトリー通り

 

ギーゼの使徒の1人。惑星クレイでは元はただの上級悪魔として動いていた。1人でさまよっていた際に自分の領土にギーゼが現れた際に滅ぼそうと行動したが返り討ちにされた。ギーゼの圧倒的強さと存在感に心を打たれ、ギーゼに忠誠を誓った。その心酔にギーゼミニオンの一員ともなった。大災厄にも参加したが、敗北を喫したことで力を失い、アモンに拾われた。アモンの眷属になったアガレスは常に屈辱に耐えながらアモンに従えつつ魔力を回復していった。そして魔力が回復し、アモンと同等、それ以上の力を身に着け、ギーゼの使徒たちの元に合流した。使徒の副指令を任されており、ガスティールがいない時は彼が全てを取り仕切っている。

リュウトという人物は伏総高校の3年生。誰が見ても中二病を患っており、その様子は周りを困惑させた。

 

ZANGEKI(ザンゲキ)

 

正式名称:決闘龍王ZANGEKI(ザンゲキ)

 

所属:むらくも

 

憑依者:ジョニー・マーゼナフ

 

ジョニーの容姿:サングラス モヒカン頭

 

ジョニーの服装:学ラン

 

イメージCV:アニメポケットモンスターシリーズ:コジロウ

 

ギーゼの使徒の1人。かなり好戦的な性格で命を懸けた戦いを生きがいとしている。ギーゼの使徒に加入した目的が強い相手と戦えるという単純な理由だ。使徒に加入してからというもの、まともに指示を受け付けず、己の欲を満たすために行動をしている。しかし、最後の使命には強い相手と戦えるという目的で今は従っている様子だ。

ジョニーという人物は学生気分が抜けられず、今も学ランを着ているというちょっと変わった人物だ。自由気ままに生活をしてる自由人ともいう。

 

でめとりあ

 

正式名称:おばけのリーダーでめとりあ

 

所属:グランブルー

 

憑依者:ベル・マリネッタ

 

ベルの容姿:紫色のツインテール

 

ベルの服装:宮地学園高等部制服

 

イメージCV:戦姫絶唱シンフォギア:暁切歌

 

ギーゼの使徒の1人。お化け海賊団の団長を自称しており、おばけという自身の立場をコンプレックスに抱いている。非常に子供らしく振舞っているが、内面では命を懸けた戦いを遊びととらえていたり、人の心情を逆なでしたりして煽ったりするほどの残虐性を持っている。イフディエルの企みに1枚加担していたようだが、いつまでも発展しない展開、ギーゼの使徒も動かないという立ち位置に不満を抱き、独断的に行動し、ZANGEKI(ザンゲキ)にファイトを挑んだ。だが返り討ちにあい、ZANGEKI(ザンゲキ)に恨みを抱きながら惑星クレイへと帰っていった。

ベルという人物は人と日本が大好きで高校の入学を機に宮地学園に留学してきた。ユイとアリスの同級生でもあるが、互いに面識はない。

 

チーム

 

トライフォー

 

意味は挑戦する4人。チームメンバーは新導クロノ、綺場シオン、安城トコハ、佐倉ユイの4人。現在では活動は休止しており、それぞれが別々のチームに所属している。

 

ドリームハーツ

 

ユイがU20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップに出場するために作られたチーム。チーム名の考案者は日下部アン。夢を抱く心という意味が込められている。チームメンバーは佐倉ユイ、天音アリス、日下部アンの3人。

 

コズミックドライブ

 

メガラニカ支部の新鋭チーム。チームメンバーは日下部アン、日向マサト、和泉ケイスケの3人。チーム監督は一条キョウヤ。現在はメンバーたちの高校の活動を優先し、チームの活動は休止している。

 

アイドル観察研究部

 

晴見高校にある部活の1つ。ケイスケとマンネンが所属している。アキが創設メンバーの1人ということもあって、3人でU20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップに出場しようと思っていたりした。

 

ヘヴィNEWパンク

 

ヤイバがへヴィパンクに憧れ、その後を継いだチーム。ヤイバとカエデいわく、U20(アンダートゥエンティ)で優勝すれば、へヴィパンクは天下を取るとのこと。

チームメンバー東堂ヤイバ、小原カエデ、黒峰イツキの3人。

 

三獣士

 

マサトがU20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップに出場するために作り出したチーム。チーム名の考案者は橘アツシだが、ワタルの使用クランはメガコロニー。それに対してワタルは皮肉を言っていた。

チームメンバーは日向マサト、櫻井ワタル、橘アツシの3人。

 

シャウト

 

有名な音楽学校、フラットシャープ音楽院で結成されたヴァンガードバンド。全員考えていることはバラバラ、センスもそれぞれ違っている。だが、音楽はとても安定している。

メンバーは有里ユウキ、天王寺カオル、五十嵐ルカの3バンドだったが、漆原モモの加入で4人になった。



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全ての始まり編
佐倉ユイ


人生初の二次創作小説を書きました。
長い上にグダグダ、駄文作ですが読んで下さると嬉しいです。
それでは本文をどうぞ。


世界のカードゲーム人口は数億人を超え、生活の一部として当たり前のようになっていた。

 

カードファイト!!ヴァンガード・・・世界で最も人気のあるカードゲームだ。

 

この物語はそのヴァンガードに関わる者達の物語である。

 

 

 

TURN1「佐倉 ユイ」

 

 

 

「行ってきまーす!」

 

八百屋、佐倉店から元気一杯の声とともにピンク色の髪にポニーテールをした一人の女の子が出てきた。

 

彼女の名は佐倉 ユイ、先ほどの八百屋、佐倉店の一人娘である。見てのとおり活発で前向きで明るい元気一杯の女子中学生だ。

 

彼女が学校へ向かう道中、気分よく走りながら学校へ行くと・・・

 

ドンッ!!

 

「きゃっ!」

 

「おっと・・・」

 

曲がり角の曲がった所で一人の男性とぶつかった。

 

「いった~い。」

 

「ちゃんと前を向いて歩け。・・・大丈夫か?」

 

「あっはい。すみませんでした。」

 

「構わん。・・・ではな・・・。」

 

男性はそう言うと歩いて去っていった。ユイはその姿を呆然と見ていた。するとその場に一枚のカードが置いてあるのを発見した。恐らくあの男性が落とした言ったのであろう。

 

「・・・あれ?これ・・・さっきの人が落としていったのかな?・・・これってヴァンガードのカード?」

 

そのカードに『時空竜フェイトライダー・ドラゴン』と描かれていた。

 

「・・・帰りに警察に届けておこうかな。それより学校に行かなきゃ!」

 

ユイは考えるのをやめ、そのまま学校へ向かった。

 

 

ユイ達が通う中学校、晴海中学校の全ての授業が終わった放課後、ユイ机に突っ伏せていた。

 

「あ~・・・授業終わったのはいいけどひまだな~。」

 

「あはは・・・相変わらずだね。佐倉さん。」

 

そんなユイに話しかける男子生徒の名は綺場シオン。世界有数の名家、綺場財閥の御曹司でユイと同じクラスメイトである。金髪で容姿もかっこよく、性格も優しいことから女子生徒にとって憧れの存在である。ユイからすれば憧れではなく普通の友達として接している。

 

「だって家に帰ってやることといえばお店の手伝いなんだもん。お野菜売ったってちっともおもしろくないんだもん。・・・そしてやることないんだも~~~ん!!」

 

「そんな大声でいわれても・・・」

 

「ね~何か楽しいことないの~?ね~ね~ね~」

 

今までユイは常に楽しいことを考えてそれを実行するような人間なのだがネタがもう尽きてしまったのかついにはシオンに頼る始末である。まさか自分にふってくるとは思わなかったシオンは自分がはまっているものをユイに勧めてみる。

 

「えっ⁉・・・う~ん・・・。じゃあ、ヴァンガードって知っているかい?」

 

「ヴァンガード?ああ、知ってる!一番人気のカードゲームでしょ?」

 

「うん。実は僕もやっててね、よかったら佐倉さんもどうかな?」

 

「・・・それっておもしろい?」

 

「もちろん。佐倉さんもきっと気に入ると思うよ。」

 

この時、ユイは考えた。ヴァンガードをやっていればぶつかった男に落としていったカードを届けられるかもしれないと。

 

「でも私ルール知らないよ?」

 

「大丈夫。僕が教えてあげるから」

 

「・・・うん!そうだね!やろう!ヴァンガード!!」

 

「よし。じゃあさっそくカードショップに行こうか。僕が通っているカードショップがあるから、案内するよ」

 

「わーい!!」

 

すると突然スマホの着信音がなっている。どうやらシオンのものらしい。

 

「おっと。ごめん、ちょっと待ってて。・・・もしもし・・・はい・・・はい。わかりました。すぐに向かいます」

 

そう言ってスマホを切ると申し訳なさそうな顔でユイに告げた。

 

「ごめん。急な用事が入って行けなくなったから、申し訳ないけど今日はやめておかないかな?」

 

「え~~⁉さっきまで行ける雰囲気だったじゃ~~ん。今日行きたいのに~」

 

「本当にごめん。じゃあ、ちゃんと一人で行けるように地図を渡しておくから、本当に申し訳ないけど一人で行ってきてくれるかな?」

 

シオンがそう言うと机に地図を置く。ユイはシオンをジト目でみる。

 

「ジトーー・・・」

 

「・・・本当にごめん・・・」

 

 

ユイはシオンからもらった地図を頼りに結局一人でカードショップに向かうのであった。

 

「ふーんだ。いいもんいいもん。カードショップの人に教えてもらうもんね~だ。」

 

カードショップに向かうまでずっとこの独り言をグチグチと言うのであった。グチグチ言っている間に目的地に着いたのであった。

 

「へえ~、ここがカードキャピタル2号店か~」

 

目的地、カードキャピタル2号店に着いたユイはさっそく中に入っていく。

 

「うわ~・・・すご~い。カードがいっぱいある。・・・って、カードショップだから当たり前か」

 

ショーケースの中のカードを眺めているとある二つのカードに目が止まる。一つは『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』、もう一つは『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』二つとも機械の体をしたユニットだ。

 

「・・・かっこいい・・・」

 

ユイはもうこの二つのカードに釘付けであった。店員の人が話しかけていることにさえ気付かないほどに。

 

「・・・あの~、聞こえてますか?」

 

「ひゃあああああああ⁉」

 

「うわあっ⁉」

 

声をかけられただけでオーバーに驚愕するユイに対して、驚愕するユイにビックリする店員。

 

「・・・あっ⁉ごめんなさい!!全然気づきませんでした!!」

 

「い・・・いえいえ、大丈夫ですよ」

 

自分に否があったユイは店員に謝る。店員の名は新田シン。一応カードキャピタル2号店の店長をしている。シンに謝った後は再び二つのカードに目を向けている。

 

「その二つのカードが気になりますか?」

 

「え?あっはい。・・・あの私ヴァンガードを始めたくてここに来たんですけど・・・何から始めればいいのかわからないんです」

 

「なるほど・・・わかりました。じゃあ私が教えますから実際に自分のデッキを構築してみましょうか」

 

「えっ⁉いいんですか⁉」

 

「ええ、もちろんです」

 

そうしてユイはシンにデッキの作り方を教えてもらった。グレードの配分やトリガーの組み合わせ、ユイの聞いたことのない単語ばかりで戸惑ったがなんとか完成に至る。そしてデッキにはもちろんグランギャロップやシンバスターが入ってある。ちなみにお金はデッキを完成した後に払ったそうだ。

 

「やったー!!完成したーー!!ありがとうございます!!」

 

「いえいえ、どういたしまして。さてと、次は実際にファイトしてもらうのですが・・・」

 

シンがそう言う一人の男子高校生がはいってきた。

 

「チャース!バイト入りまーーす!」

 

「カムイ君、ちょうどいいところに。実は彼女、佐倉ユイさんがヴァンガードを始めたいらしくて、たった今デッキが完成したので、カムイ君にティーチングファイトをしてもらいたいのですが・・・」

 

「わかりました!任せてください!」

 

「じゃあ、お願いしますね。」

 

そう言ってシンはカードの整理に戻っていった。カムイと呼ばれる男はユイに顔を合わせる。

 

「未経験者大歓迎だぜ。俺は葛城カムイ、ここのバイトをしてんだ。よろしくな」

 

「あっ!佐倉ユイです!よろしくお願いします!」

 

「よし!じゃあさっそくだけどこっちに来てくれ」

 

そう言ってカムイはヴァンガードで使うファイト台の前に立つ。ユイもそれにつられてファイト台に立つ。

 

「じゃあ、まずデッキを貸してくれ」

 

「え?あっはい・・・」

 

ユイはカムイに自分のデッキを渡す。

 

「ディメンジョンポリスか・・・。女の子が珍しいな・・・。・・・おっと、こいつはお楽しみだ」

 

カムイはユイのデッキから他のカードと違い、裏面が銀色のカードをファイト台のユイの盤面に裏面で置いた。その後デッキをシャッフルしてユイの盤面に置き、自分のデッキをさっきと同じ動作をして自分の盤面に置いた。そして、ファイト台は起動した。

 

STAND UP(スタンドアップ)・・・VANGUARD(ヴァンガード)

 

「さてと・・・じゃあ次はフィールドの選択だ。ユイちゃんが決めてくれ」

 

「ええっ⁉そ、そんなこといわれても・・・。」

 

ユイは言われるままファイト台に映っているフィールドを手で操作する。するとたくさんの建物が映っているフィールドが目にうつる。

 

「そこでいいんだな?そこは惑星クレイにある国家、スターゲートにある秘密基地だ。まあ、簡単にいえばディメンションポリスの拠点と考えればいい」

 

「はぁ・・・」

 

何がなんだかわからないまま進むから混乱するユイ。

 

「・・・カードファイト!!ヴァンガード・・・導きし者と言う意味だ。地球によく似た星、惑星クレイには人や動物、ドラゴンといった様々な種族が存在するんだ。俺たちはその惑星クレイに霊体として飛び立つんだ」

 

「惑星クレイ・・・なんだかワクワクします!早くやりたいです!」

 

「まあ待てよ。まずはデッキからFV(ファーストヴァンガード)となるグレード0のカードを真ん中に伏せておいてデッキをシャッフルするんだ」

 

FV(ファーストヴァンガード)・・・グレード0・・・あっこれかな?」

 

「次にデッキトップからカードを5枚引くんだ。」

 

カムイに言われるままカードを伏せ、カードを5枚引く。

 

「手札を5枚引いたら一回だけ引き直しができるんだ。気に入らないカードがあれば山札に戻してシャッフルして戻した枚数分だけ引くんだ。基本的にグレード1,2,3がそろっている状態が一番のベストだ。」

 

ユイの手札はグレード1,3,0,0,1,つまりグレード2がない状態だ。

 

「えっと・・・じゃあ、3枚戻します」

 

ユイは手札の3枚をデッキに戻し、シャッフルした後3枚引く。手札はグレード1,3,1,0,2、何とかグレードが揃った状態になった。

 

「よし、これで準備が整ったな。さあ、イメージしてみろ」

 

「イメージ?」

 

「そうだ。ヴァンガードはイメージが全てだ。」

 

「イメージ・・・」

 

ユイは言われた通りにイメージする。すると、ユイが見る光景がファイト台で設定したフィールドがそのまま映っていたのだ。その光景に見惚れるユイ。

 

「わあ・・・」

 

「イメージできたみたいだな。惑星クレイの霊体になった俺たちに与えられた能力が二つある。一つは惑星クレイのユニットに憑依できるライド。もう一つはユニットを呼び出すコール。まっこれは後で説明するぜ。でっ、伏せてあるFV(ファーストヴァンガード)表返してスタンドアップ・ヴァンガードの合図でゲームスタートだ。まあ、説明するより慣れろってやつだ。行くぞ、ユイちゃん!」

 

「は・・・はい!」

 

そう言って両者は伏せてあるカードを表返す。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「メチャバトラーランボール!!」

 

「う・・・宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード!!」

 

メチャバトラーランボール  パワー5000

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード  パワー5000

 

グランシードとなったユイは自分の姿を見て驚愕する。

 

「これが・・・私・・・?」

 

「最初はじゃんけんで先攻か後攻かを決めるんだが、まだ初心者だから俺が先攻をもらうぜ。ドロー、この時、ヴァンガードのグレードが1つ高いユニットにライドできるんだ。それ以上のグレードはライドできないから注意してくれ。それじゃあ俺は、メチャバトラーケンドールにライド!!」

 

メチャバトラーケンドール  パワー8000

 

カムイが憑依(というより搭乗)していたユニットの姿がケンドールに変わった。

 

「ヴァンガードの姿が変わっちゃった⁉」

 

「驚いてる暇はないぜ?ランボールの先駆スキルによって同じクランにライドしたからリアガードとしてコールだ!他のユニットを呼びたい時は手札からヴァンガードとグレード以下のユニットをコールできるぜ。ケンドールをコール!」

 

 R     ケンドール R

 ランボール ケンドール R

 

「それじゃあ、ケンドールでヴァンガードにアタック!」

 

「っ・・・!!」

 

アタックと聞いて身構えるユイ。

 

「・・・とっ言いたいが先攻は最初にアタックはできないんだ。だから俺のターンは終了だ。」

 

「ほっ・・・。」

 

「じゃあ次はユイちゃんのターンだ。さっき俺がやった手順でやってみろ」

 

「はっはい!えっと・・・ドロー、じゃあ、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリスにライド!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス  パワー8000

 

「えっと・・・グランシードは移動・・・でいいのかな?さらにグランポリスをコール!」

 

R グランポリス グランポリス

R グランシード R

 

「アタックする時はカードを横向き・・・レストすることでアタックできるぞ。でっ、下のユニット、グレード1と0は同じようにレストしてブーストをつけることでパワーがプラスできるぞ。ちなみに、同じパワーでも攻撃は通るぜ」

 

「よし!じゃあグランシードをブーストして、ヴァンガードにアタック!」

 

「この時にユニットの攻撃を守る時は手札のカードを使うんだがこの攻撃は受けるぜ。ノーガードだ」

 

パワー13000➡パワー8000

 

「ヴァンガードがアタックした時にドライブチェックが発生するんだ。山札を一枚めくるんだ」

 

「ドライブチェック・・・『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「ドライブチェックでめくったカードは手札に加えられるぞ」

 

カードを手札に加えた後、イメージ内でグランポリスはケンドールに向かってパンチをする。

 

「くっ初めてにしてはいいイメージだぜ。ダメージをもらうぞ。ダメージチェック・・・『メチャバトラーガンゾック』このカードはダメージゾーンに置くんだ。このダメージゾーンが先に6枚になった方が負けになるんだ。」

 

「よーし!じゃあもう一体のグランポリスでアタック!」

 

もう一体のグランポリスがケンドールを殴ろうとすると別のユニットがそれを遮る。

 

「ええ⁉なっ何が起きたの⁉」

 

「前に言っただろ?守ることができるって。こうやってガーディアンサークルに手札からユニットをコールすることによって攻撃を防ぐことができるんだ。ヴァンガードのパワーとカードの横に書かれてるシールドの数値が合わさって18000、つまり攻撃はヒットされない。ガードで使ったカードはドロップゾーンに送られるんだ」

 

パワー8000➡パワー8000+シールド10000=18000

 

「む~・・・ターンエンド・・・」

 

「よし、ここからは俺のターンだ。スタンド&ドロー。メチャバトラーケンビームに俺様ライド!!さらにホワイト・ハンク、メチャバトラーガンゾックをコール!」

 

メチャバトラーケンビーム  パワー10000

ホワイト・ハンク  パワー9000

メチャバトラーガンゾック  9000

 

ガンゾック ケンビーム ハンク

ランボール ケンドール R

 

「ホワイト・ハンクでヴァンガードにアタック!「グランワゴンでガード!」まだまだ!ケンドールのブースト、ケンビームでアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『メチャバトラーザンバーラ(☆)』クリティカルトリガー!!」

 

「クリティカルトリガー?」

 

「ここにマークがあるだろ?これがドライブチェックをする際に発動するカードさ。トリガーの種類は4つあるんだが俺が引いたのはクリティカルトリガー。こいつはユニットを選んでクリティカルを一つあげてパワーも5000アップさせるんだ。ヴァンガードクリティカルをヴァンガードに、パワーをガンゾックに。つまりダメージ2点だ!!」

 

「えええ⁉・・・ダメージチェック1枚目『鋼闘機(メタルボーグ)ブラックドクトル』・・・2枚目『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』これは?」

 

「ヒールトリガーだ。ダメージが相手と同じか多かった時にダメージを回復できるんだ。ユイちゃんのダメージはブラックドクトルを置いて1枚、つまり回復できてパワーが5000プラスされるぜ」

 

「やったー!じゃあ1点回復してパワーはヴァンガードに!」

 

「ランボールのブースト、ガンゾックでヴァンガードにアタック!「バトルローラーでガード!」ターンエンドだ」

 

パワー9000➡パワー8000+シールド5000=13000

パワー18000+5000=23000➡パワー8000(+5000)

パワー19000➡パワー13000+シールド10000=23000

 

「私のターン!スタンド&ドロー!鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオンにライド!グランポリスを後ろに移動!さらに鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスターを2体コール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン  パワー10000

鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  パワー9000

 

ウルバスター ディガリオン ウルバスター

R      グランシード グランポリス

 

「ウルバスターでホワイト・ハンクにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ディガリオンでヴァンガードにアタック!」

 

「それもノーガードだ!」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』トリガーなし」

 

「ダメージチェック『マッスルシュリーク』」

 

「グランポリスのブースト、ウルバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ファイナルレンチ』」

 

「ターンエンド!」

 

パワー9000➡パワー9000

パワー15000➡パワー10000

パワー17000➡パワー10000

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ファイトはこれからだ!闘魂炸裂!!俺様ビクトリー!ライド!メッチャバトラービクトール!!」

 

メッチャバトラービクトール  パワー11000

 

ガンゾック ビクトール R

ランボール ケンドール R

 

「行くぜ!ランボールのブースト、ガンゾックで左のリアガードにアタック!「ノーガード!」グレード3のユニットはドライブチェックする時は2枚めくれるんだ。つまりツインドライブだ!」

 

「そんな⁉」

 

ドライブチェックが2回もくることに驚愕するユイ。

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『エナジー・ガール(醒)』スタンドトリガー!」

 

「スタンド・・・てことはっ⁉」

 

「そういうこった。ガンゾックをスタンドしてパワープラス5000だ!」

 

「パワーアップしただけじゃなくまた攻撃してくるの⁉」

 

攻撃が終わったユニットがまた攻撃できることにまた驚愕するユイ。

 

「まだ終わりじゃないぜ!セカンドチェック『メチャバトラーザンバーラ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはガンゾックに、クリティカルはビクトールに!!」

 

「うそっ⁉きゃあああああ!!」

 

ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』、『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス』

 

ディガリオンがビクトールの持つ剣によって斬られ、現実のユイにそれが響いていた。

 

「まだまだ!トリガーでパワーアップしたガンゾックでアタック!」

 

「っ!っつうう・・・」

 

ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)バトルローラー(☆)』

 

ガンゾックの攻撃によってまたも現実に響いたが、ユイの顔はすごく笑っていた。

 

パワー14000➡パワー9000

パワー19000➡パワー10000

パワー19000➡パワー10000(+5000)

 

「ターンエンド。どうだ?楽しいだろ?ヴァンガードってのは」

 

「・・・初めてのことがいっぱいで不安だったけど・・・今ははっきりと言えます。すごく楽しいです!!今までに感じたことがのない楽しさです!!ですからこのファイト・・・勝つつもりでいきます!!」

 

「・・・面白れぇ・・・やってみろよ」

 

「はい!!スタンド&ドロー!大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップにライド!!」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ  パワー11000

 

「すげーー!カッコイイ!!」

 

「カムイさんもすごいけどあの子もすげーよな!!」

 

いつの間にやらギャラリーが集まっていた。二人はファイトの夢中で気付いていないが。そのギャラリーのなかに緑色の髪をした女の子がユイを見ていた。服を見る限りユイと同じ制服で中学生であることがわかる。

 

「あの子ってたしか・・・隣のクラスの佐倉ユイちゃん?」

 

「(でもこのままじゃもしかしたら勝てないかも・・・どうしたら・・・)・・・!!」

 

ユイが考てえると銀色のカードが目に映る。

 

「気付いたか?そいつはジェネレーション・・・。未来の可能性があるものだ。手札からグレード3になるようにコストを払えば自分の望む未来が見えてくるんだ。」

 

「未来・・・」

 

それを聞いたらユイは手札のカードからグレード3のカードをドロップゾーンに置く。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『グランバズーカ』

 

「今こそ交われ!!二つの信ずる未来を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

イメージ内に現れたのは、他のユニットとは違い、次元から現れたバトロイドだ。そのバトロイドがビクトールに目を向けると持っていた剣をビクトールに向かって叩きつけ、そして、その場が爆発した。

 

ドゴオオオオオオン!!

 

ドライブチェック ☆×3

ダメージチエック 3枚ともノートリガー

 

カムイのダメージは3枚、そこにカードが3枚で合わせて6枚、つまりカムイの負けを意味している。

 

「うおおおおおお!!負けたあああ!!この俺様がああああ!!」

 

「はあ・・・はあ・・・えへへ・・・。」

 

カムイが負けたことにかなり悔しがっていることに対して、ユイは少し緊張がほぐれて、笑顔を見せていた。

 

「ユイちゃん、中々楽しかったぜ。いいファイトをありがとな」

 

「こちらこそありがとうございました!!」

 

カムイとユイはお互いに握手を交わす。

 

 

カードキャピタル2号店から出るとユイは自分のデッキを見つめる。

 

「シンバスター・・・次のファイトではだしてあげるからね」

 

そう呟いたあとユイは帰り道に向かって走り出した。

 

(まだ始まったばかりなんだ。これからどんなことが起こるのかな?すごく楽しみだな)

 

そんなことを考えていると一人の男子とすれ違った。赤髪に少しピンクが混じった渦巻き頭、ユイの学校の制服を着ているあたり、中学生であるのは間違いない。

 

「・・・・・・・」

 

男子生徒はユイを少し見たがすぐに自分も帰り道に向かって歩き出すのであった。

これは物語の全ての始まり。そう、始まったばかりなのだ。

 

to be continued…




いかがだったでしょうか?
こんな小説を読んでくださりありがとうございます。
これからも投稿を続けますのでよろしくお願いします。
感想お待ちしております。


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新導クロノ

今回は前回と比べてファイトが細かいです。
少しでも興味を持ってくれるとうれしいです。
相変わらず長いですが読んでくれるとうれしいです。
それではどうぞ。


佐倉ユイの朝は早い。6時ちょうどに起床、6時15分に朝食を食べ、6時45分に身支度、7時に八百屋の商品の確認、7時30分に学校に行き、8時頃に学校に到着。

 

これこそが佐倉ユイの朝のスケジュールだ。しかし、それがかえって彼女の悩みである。

 

「ふあ~~~・・・」

 

「今日も大きなあくびだね。佐倉さん」

 

「だって私、夜遅くまで起きちゃうタイプだし、朝早いし、それに学校に早くついてホームルームまで何にもやることなくて退屈なんだもん・・・」

 

「あ・・・あははは・・・」

 

明らかに後者の方が彼女の悩みである。

 

 

 

TURN2「新導 クロノ」

 

 

 

お昼休み。佐倉ユイの昼食は親から用意してもらった弁当と購買部のパン1枚となっている。だから購買部にはいつも顔を出している。

 

「さ~て今日は何のパンを食べよ~かな~っと」

 

購買部に着くとそこはもう生徒達がごっちゃがえっていた。しかしそれはいつものことなのでユイには関係なかった。生徒が固まっている所に必ずといっていいほど一つだけスキマができる。ユイはそこを見逃さず、スキマを通っていく。

 

「おばちゃん、今日のオススメ一つね」

 

「はいよ、今日のオススメはメロンパンだね」

 

購買部のおばさんがユイにメロンパンを渡し、ユイはお金を払い、さあ戻ろうとした時、生徒達がごちゃごちゃと押してきて戻るのが困難だった。

 

「うわわっ!今日はいつにも増してごちゃごちゃしてるな~。・・・あれっ⁉メロンパンがない!なんで⁉」

 

どうやらごちゃごちゃの中から出た際に落してしまったようだ。そんな時、メロンパンを差し出す男子生徒がいた。ユイが落としたメロンパンを拾ってくれたようだ。

 

「・・・これだろ?」

 

「ああ!これこれ!!どうもありがとう!」

 

「・・・!お前・・・昨日の・・・」

 

「えっ?どっかで会ったっけ?」

 

「・・・いや・・・何でもねぇ・・・。じゃあな」

 

そう言って男子生徒はその場から去っていった。

 

 

昼食は基本的にシオンと一緒に食べること多い。ユイは購買部で起こったこととその男子生徒のことを話した。男子生徒の特徴は赤髪の渦巻き頭である。

 

「その人はきっと新導クロノって名前だよ」

 

「新導クロノ?その人って確かいい噂を聞かない生徒だよね?」

 

「その新導クロノで間違いないだろうね。でも僕は噂だけで人を決めつけるのはよくないと思っている」

 

「だよねー。思ったほどそんな怖くないし、メロンパン拾ってくれたしね」

 

2人は新導クロノの噂をあてにしていないようだ。

 

「それよりも綺場君!昨日はヴァンガードを勧めてくれてありがとう!あんなに面白いものがあったなんて私しらなかったよ!」

 

「気に入ってもらえて何よりだよ。ところで今日はカードキャピタルに行くのかい?」

 

「そのつもりだけど、その前に家の手伝いがあるから多分おくれるかもしれない・・・」

 

「そうか。僕も行くつもりだけど、その後に家の用事があるから、君に色々と教えるのは無理そうだね。」

 

どうやらそれぞれ行く時間が合わなく、事情もあるからヴァンガードについて教えるのは不可能だと分かった。

 

「ごめんね?せっかくいろいろ教えてくれるのに・・・。」

 

「いいよ。それに昨日は君一人だけに行かせちゃったから、お互いさまだよ。」

 

「・・・それもそっか!よーし!ちゃっちゃとごはんたべちゃお~と」

 

今日もユイとシオンは仲がいいのであった。

 

 

学校が終わり、ユイは自分の家に戻り、家のお手伝いとして野菜を売っていた。

 

「ありがとうございました~。またのご来店、お待ちしておりま~す」

 

ユイは野菜を買ってくれた客に感謝の言葉を述べる。

 

「ユイ~。今日はもう上がりでいいわよ~」

 

「あっはーい!」

 

ユイの母親、佐倉キョウコの声を聞くと家の自分の部屋に入り、作業服から私服に着替え、時計を確認する。

 

「この時間ならまだいけるな・・・。よし!」

 

ユイは自分のデッキを取り出し、家から飛び出す。

 

「遊びに行ってくるよー!行ってきまーす!」

 

ユイはそのままカードキャピタル2号店に向かった。そのままカードキャピタル2号店の着いて中に入るとそこにはカムイと一人の男が握手をしあっていた。しかもその男には見覚えがあった。それも今日のお昼頃に。

 

「あれっ⁉新導クロノ⁉」

 

そう、その男は新導クロノ・・・ユイが落としたメロンパンを拾ってくれた男だ。

 

「っ⁉お前・・・!昼頃の・・・」

 

「なんだクロノ、お前ユイちゃんと知り合いのだったのか?」

 

「いや・・・知り合いっていうか、同じ同級生です。クラスは違いますけど・・・」

 

「・・・まあ一応紹介しておくか。ユイちゃん、こいつは新導クロノ。今日でヴァンガードを始めたやつだ。それからクロノ、この子は佐倉ユイちゃん。この子も昨日ヴァンガードを始めたんだ」

 

「よろしくね!新導君!」

 

「・・・よろしく・・・」

 

2人があいさつし終えると、カムイがあることを閃いた。

 

「そうだ!お前ら、今からファイトしてみろよ」

 

「え?今からですか?」

 

「俺・・・今ファイト終わったところなんですが・・・」

 

「細かいことは気にすんなよ。それにもっとファイトすればヴァンガードをより理解できるかもしれないぜ?」

 

ファイトすればもっと奥が深まるかもしれないという考えだ。それを聞いて2人は答えにOKをだしたようだ

 

「私はいいですよ。今来たところだし、それにファイトしたくてうずうずしています!」

 

「・・・まあ、いいか。それにこいつともファイトしてみたいと今思いましたから」

 

「決まりだな。よし、さっそく始めようぜ」

 

2人はファイト台の前に立ち、ファイトをする準備を始める。

 

「う~ん・・・。フィールドはどこにしようか?」

 

「いや・・・俺に聞かれても・・・別にどこだっていいし、前にファイトした時のフィールドでいいや」

 

クロノがファイト台に設定したフィールドはまるで遺跡のような場所だった。

 

「知らないユイちゃんのために説明してやるよ。そこはダークゾーンから発見された未だ謎に包まれている古代遺跡の中だ」

 

「謎・・・遺跡・・・ミステリアスでロマンチックだね!」

 

「いいから・・・さっさと始めるぞ」

 

「あっはーい。私が先攻でいいよね?」

 

「別にいいぞ」

 

そして、ファイト開始の合図の掛け声をかける。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード!」

 

「ガンナーギア・ドラコキッド!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード  パワー5000

 

ガンナーギア・ドラコキッド  パワー5000

 

「?・・・ギアクロニクル?」

 

ユイはそのクランに見覚えがあった。それは今持っている、ある男に返すカードに書いてあった。『時空竜フェイトライダー・ドラゴン』・・・それの属しているのは確かにギアクロニクルであった。

 

「・・・う~~ん・・・っまあ、いっか!」

 

いろいろと考えていたがユイは考えるのをやめた。

 

「何ブツブツ言ってんだ?お前のターンだぞ」

 

「ああ、ごめんごめん。先攻ドロー!ライド!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス』!グランシードは移動でターンエンド!」

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス  パワー8000

 

  R    グランポリス R

グランシード   R    R  ユイの手札5枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!『メーザーギア・ドラゴン』!ガンナーギアは移動!」

 

R メーザーギア R

R ガンナーギア R

 

「行くぜ!ガンナーギアのブースト、メーザーギア・ドラゴンでヴァンガードにアタック!「ノーガード!」ドライブチェック『スモークギア・ドラゴン』行っけえええ!」

 

メーザーギアドラゴンは腹部から強力なレーザーをグランポリスに向かって発射された。

 

「うぐぅっ!!ダメージチェック『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』」

 

パワー13000➡パワー8000  クロノの手札6枚

 

「へぇっ・・・今回はうまくイメージできたじゃないか」

 

「えっ?何かあったんですか?」

 

「実はな・・・俺とファイトした時にこいつ最初の攻撃で・・・」

 

「そっそんなことはいいじゃないですか!///ほっほら、ターンエンドだ!///」

 

恥ずかしいのかクロノは顔が真っ赤になって無理やり話を切り替えた。だがそれはユイは聞き逃さなかった。

 

「え~~~?すっごい気になるよ~。・・・じゃあ私が勝ったらその話の続き聞かせて!」

 

「⁉・・・じゃあ俺が勝ったらこの話は一切聞くな!いいな!」

 

「よ~し!絶対勝つぞ~!」

 

「・・・絶対負けられねぇ・・・」

 

何やら妙な賭けが成立したところでファイトが再開する。

 

「私のターン!ドロー!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン!さらに宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤーをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン  パワー10000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー  パワー9000

 

グランファイヤー ディガリオン R

グランシード     R    R

 

「グランシードのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

「ディガリオンでアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「ドライブチェック!『鋼闘機(メタルボーグ)バトルローラー(☆)』きたっ!!クリティカルトリガー!効果は全部ディガリンに!」

 

「げっ⁉マジかよ⁉ダメージチェック『ブラスウィング・ドラゴン』『ツインメーザー・ドラゴン』くそっ!トリガーが来ねえ!」

 

「絶好調!これでターンエンドだよ!」

 

パワー14000➡パワー8000+シールド5000=13000

パワー10000(+5000)➡パワー8000  ユイの手札5枚  ダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!スモークギア・ドラゴン!スチームファイターアンバーとメーザーギアをコール!」

 

スモークギア・ドラゴン  パワー10000

スチームファイターアンバー  パワー9000

 

R スモークギア アンバー

R ガンナーギア メーザーギア

 

「メーザーギアのブースト、アンバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)バトルローラー(☆)』」

 

「ガンナーギアのブースト、スモークギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!ヴァンガードにパワーを降って1枚ドロー!」

 

「ドロートリガーって1枚引けるトリガーだったよね?」

 

「そうだ。まっ名前の通りだな」

 

「ですよね!さて、気を取り直してダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「これでターンエンドだ」

 

 

パワー17000➡パワー10000+シールド10000=20000

パワー15000(+5000)➡パワー10000  クロノの手札6枚  ダメージ2枚

 

「行っくよー!スタンド&ドロー!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター  パワー11000

 

グランファイヤー シンバスター R

グランシード     R    R

 

「このまま行くよ!グランシードのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

「シンバスターでヴァンガードにアタック!「ノーガード!」ツインドライブ!ファースト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン』セカンド『鋼闘機(メタルボーグ)オペレーターガール・キリカ(醒)』スタンドトリガー!グランファイヤーをスタンドしてパワープラス5000!」

 

シンバスターの鋼の剣がスモークギアに向かって斬り込む。そのダメージがクロノにも及ぶが、顔はユイと同じように笑っていた。

 

「ぐああああっ!『剛腕粉砕の時空巨兵(コロッサス)』・・・っつう・・・」

 

「もう一度グランファイヤーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームメイデンウルル(治)』

 

「ターンエンド」

 

パワー14000➡パワー10000+シールド5000=15000

パワー11000➡パワー10000

パワー14000➡パワー10000+シールド10000=20000  ユイの手札7枚 ダメージ2枚

 

ターンが終了した時クロノが語りかけてきた。

 

「・・・カムイさんとファイトした時もそうだったけど、やっぱりヴァンガードは面白れぇ!ヴァンガードを始めてよかったって本気で思ってるぜ!」

 

「うん!私もそう思うよ!」

 

「いくぜ・・・佐倉!!スタンド&ドロー!ライド!クロノジェット・ドラゴン!!」

 

クロノジェット・ドラゴン  パワー11000

 

クロノジェット・ドラゴンが出てきた時、ユイはポカーンとなった。

 

「・・・・・・えっ?新導クロノ・・・クロノジェット・ドラゴン?」

 

「・・・なんかすげー嫌な予感がするぞ・・・」

 

「・・・・・・・・・・・・・ぶふぅっ!!」

 

クロノとクロノジェット・ドラゴンをかけ合わせた時、ユイは吹いた。

 

「ちょwwww新導君のwwwクロノジェット・ドラゴン・・・ぶふふぅwww」

 

名前を連想され、必死に笑いをこらえるユイ。一方クロノは顔を真っ赤にしながらプルプル震えていた。

 

「・・・うおおおおおおお!!笑ってんじゃねえええええ!!!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『剛腕粉砕の時空巨兵(コロッサス)

 

「時空竜ロストエイジ・ドラゴン!!!」

 

時空竜ロストエイジドラゴン パワー26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

「クロノジェット・ドラゴンの超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!」

 

カウンターブラストとは、ダメージゾーンにある表のカードを裏返すことによってスキルが発動できるコストのことだ。

 

「リアガードのグランファイヤーを・・・山札の下に置く!」

 

「ぷぷぷwwwリアガードがwww山札の下に⁉・・・くふふwww」

 

クロノジェット・ドラゴンのスキルで驚きつつも未だに笑いをこらえている。

 

「お前いつまで笑っているつもりなんだよ⁉いい加減やめろ!」

 

「くくくwwwごめんwww。あーwwwお腹痛いwww」

 

R ロストエイジ アンバー

R ガンナーギア メーザーギア

 

「くっそー!ロストエイジ・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードwww」

 

「だからやめろっての!!トリプルドライブ!!『クロノジェット・ドラゴン』」

 

「ぶふぅ!w」

 

「くっそぉーー!いい加減にしろーーー!!『スチームバトラーダダシグ(☆)』『スチームバトラーダダシグ(☆)』ダブルクリティカルトリガー!パワーはアンバーに、クリティカルはロストエイジに!」

 

トリプルドライブとはグレード4、もといGユニットが持つ基本能力でドライブチェックを3回することができる。つまり、トリガーを引く確率が上がったということだ。

 

「はあ・・・はあ・・・ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス』『鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』ヒールトリガー。ダメージを1枚回復。はあ、疲れた・・・。」

 

「疲れたのはこっちだってーの・・・。・・・ともかくロストエイジ・ドラゴンのスキル!アタックがヒットしたからグランシードを山札の下に!」

 

「また⁉リアガードがなくなっちゃった!」

 

「メーザーギアのブースト、トリガーの効果がのったアンバーでアタック!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)オペレーターガール・キリカ(醒)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』」

 

「ターンエンドだ!」

 

パワー31000➡パワー11000(+5000)

パワー27000➡パワー16000+シールド15000=31000  クロノの手札8枚 ダメージ3枚(裏1枚)

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ふっふっふ・・・。ただストライドするだけがヴァンガードじゃないんだよね~」

 

「何ッ⁉」

 

何やら自慢げに笑うユイに対し、クロノは警戒を高めた。

 

鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスターを2体コール!今から見せてあげるよ!その能力を!!シークメイト!!!」

 

鋼闘機ウルバスター  パワー9000

 

シークメイト  戻したカード 『鋼闘機(メタルボーグ)バトルローラー(☆)』『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』『鋼闘機(メタルボーグ)オペレーターガール・キリカ(醒)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』

 

「その鉄壁は砕かれることのない鋼の強固な絆!今こそ並び立て!!双闘(レギオン)!!!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター×鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  パワー20000

 

イメージ内でシンバスターはウルバスターを呼び出し、言葉の通り並び立った。その光景にクロノは驚愕した。

 

「なっ⁉ドロップゾーンからカード戻しただけじゃなく、ヴァンガードが2体になっただと⁉」

 

「これが双闘(レギオン)だよ!相手のグレードが3の状態の時に発動するスキルで、ドロップゾーンから4枚を戻して、ヴァンガードの指定されたユニットをヴァンガードに置くことができるんだよ!ヴァンガードに置いたら山札をシャッフルするんだ。ちなみに、ヴァンガードにアタックした時のパワーは2体分のパワーだよ」

 

「ちょっと待て!ユイちゃん⁉やけにヴァンガードに詳しくなったな⁉なんかあったのか?」

 

昨日始めたばかりのユイがこんなにヴァンガードに詳しくなったユイに疑問を抱くカムイ。その疑問をユイは答える。

 

「あっそれはですね、実はパパもママも昔ヴァンガードをやってたみたいなんです。昨日ヴァンガードを始めたことを話したら、いろいろとヴァンガードのことを教えてくれたんです!」

 

ユイの両親はヴァンガードをやっていた。両親が昔やっていた事をユイに教えていたから詳しくなったのである。

 

「なるほどな・・・それなら納得だ。悪いな。ファイトの中断をして」

 

「いえいえ、お気になさらずに・・・。続けるよ。ウルバスターのスキル!!ヴァンガードが双闘(レギオン)した時、パワープラス4000!さらにヒットした時のスキルも与えるよ!それを2体だからパワー+8000!さらに宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴンを2体コール!さらに鋼闘機(メタルボーグ)バトルローラーをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン  パワー7000

鋼闘機(メタルボーグ)バトルローラー(☆)  パワー5000

 

ウルバスター シンバスター×ウルバスター ウルバスター

グランワゴン    グランワゴン     バトルローラー

 

「バトルローラーのブースト!ヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『スチームファイターアンバー』」

 

インターセプトとは、グレード2だけが持つ能力で場に出ているグレード2をガードに使用することができる能力だ。当然使用した後はドロップゾーンに送られ、リアガードサークルがあくのである。

 

「グランワゴンのブースト、シンバスターでレギオンアタック!シンバスターの双闘(レギオン)スキル!ヴァンガードのパワーが30000以上なら、相手はグレード1以上でガードできない!」

 

「・・・ノーガードだ」

 

「ツインドライブ!『鋼闘機(メタルボーグ)バトルローラー(☆)』クリティカルトリガー!パワーは左のウルバスターに、クリティカルはヴァンガードに!『鋼闘機(メタルボーグ)オペレーターガール・キリカ(醒)』スタンドトリガー!右のウルバスターをスタンドしてパワープラス5000!」

 

「ダメージチェック『スチームナイトウバル・トゥトゥ』『ツインメーザー・ドラゴン』トリガーなし」

 

「シンバスターのヒット時のスキル!ヴァンガードのパワーが20000以上なら、1枚ドロー!さらにウルバスターが与えたスキル発動!アタックがヒットした時リアガードを1体選び、退却させる!2体分だからメーザーギア・ドラゴンとガンナーギア・ドラコキッドを退却!」

 

「くっ!」

 

「もう一度右のウルバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ブラスウィング・ドラゴン』」グランワゴンのブースト、左のウルバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームバトラーダダシグ(☆)×2』」

 

「うーん、決めきれなかったかぁ。ターンエンド」

 

パワー14000➡パワー11000+シールド5000=16000

パワー35000➡パワー11000

パワー14000➡パワー11000+シールド5000=16000

パワー21000➡パワー11000+シールド20000=31000  ユイの手札4枚 ダメージ4枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!」

 

ファイトが進み、クロノは今自分が思っていることを語る。

 

「・・・俺は今までこんなに熱くて、楽しいものがあったなんて全然知らなかった。それどころか俺は昨日までヴァンガードになんて興味も示さなかった。でも、俺は今日ヴァンガードを始めて、ヴァンガードをもっと知りたいと思った。お前とファイトして俺は、賭けとか関係なく、お前に勝ちたいと本気で思った。だから・・・佐倉!!俺はお前に勝つ!!!」

 

ユイにもクロノの思いが十分に伝わっている。だからこそ両者は絶対に手を抜かない。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』

 

「今こそ示せ!!我が真に望む世界を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

そこに未来から現れたのは終末の日の意味を持つ時空の竜であった。

 

「時空竜ラグナクロック・ドラゴン!!!」

 

時空竜ラグナクロック・ドラゴン  パワー26000 ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

「クロノジェット・ドラゴンの超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!右のウルバスターを山札の下に!さらにスチームファイターアンバー、ブラスウィング・ドラゴンをコール!」

 

R ラグナロック  アンバー

R    R   ブラスウィング

 

「ブラスウィングのブースト、アンバーでヴァンガードにアタック!アンバーのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストしてウルバスターを山札の下に!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)バトルローラー(☆)』」

 

ジェネレーションブレイクとはヴァンガードとGゾーンの表のGユニットがあれば発動するスキルだ。

 

「ラグナクロック・ドラゴンでヴァンガードにアタック!ラグナクロック・ドラゴンのスキル!カウンターブラストとGゾーン裏のラグナクロックドラゴンを表にして、相手はグレード0でガードできない!さらにGゾーンのカードが2枚以上ならクリティカルプラス1だ!」

 

「うそっ⁉グレード0が1枚しかない!これじゃあ守れない!ノーガード!」

 

「トリプルドライブ!!『腹時計付きのギアラビット(醒)』『腹時計付きのギアラビット(醒)』『スチームメイデンウルル(治)』ダブルスタンドトリガー&ヒールトリガー!!パワーを全部アンバーに、アンバーとブラスウィングをスタンドして、ダメージを1点回復!」

 

イメージ内でラグナクロックのブレスがシンバスターに向かって放たれ、大爆発を起こした。

 

ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』

 

パワー16000➡パワー11000+シールド10000=21000

パワー26000➡パワー11000

 

クロノのダメージ4  ユイのダメージ6  勝者クロノ

 

「よっしゃあーー!」

 

「うわあああん!負けたー!でもすっごく楽しかった!」

 

こうしてクロノとユイのファイトはクロノの勝利で幕を閉じた。

 

 

カードキャピタル2号店の前にて

 

「約束だからな。カムイさんが話そうとしていたこと、もう二度と聞くなよ」

 

「む~~。聞きたかったのにな~」

 

どうやら賭けの話をしていたようだ。クロノが勝ったため、クロノの言葉に従わなければならないユイは渋々と諦めた。クロノは言いたいことを言い終わると帰り道に向かって歩き、立ち止まり体をユイの方に向き直った。

 

「・・・なあ、いつかまた、今日みたいにファイトしてくれるか?」

 

「何いってるの?もういつでもファイトできるじゃない!むしろ私の方こそリベンジのためにもう1度ファイトしてやるんだから、覚悟しておいてよね!」

 

「・・・ああ!!望むところだ!!」

 

そう言うとクロノは再び帰り道に向かって歩き、ユイに向かって手を軽く振る。ユイは手を大きく振り、クロノに向かって大きな声で宣言する。

 

「新導くーーーん!!!次は絶対、ぜーーーーったい私が勝つんだからねーーーー!!!」

 

これこそが、佐倉ユイと新導クロノの最初の出会いであった。

 

to be continued…




今回使ったクロノ君のデッキは覚醒の時空竜を元に、Gユニットを少しいじってみました。
感想お待ちしております。
後、勇輝剣爛は後二日で発売!楽しみですね!


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綺場シオン

今回はクエストメインです。

ファイトの描写はありませんがぜひ読んでいってください。

それではどうぞ!


学校の授業中、生徒達はまじめに授業を受けている。そんな中ユイはというと・・・

 

「ぐぅ~~・・・ぐぅ~~・・・」

 

授業中だというのに一人居眠りをしている。

 

(佐倉さん!佐倉さん!)

 

「う~~ん・・・むにゃむにゃ・・・」

 

シオンは小声でユイに呼びかけるがユイは起きない。

 

「え~~、じゃあこの問題を・・・佐倉さん、答えてみてください」

 

「・・・えへへ・・・。やった~、今日は私が勝った~・・・ムニャムニャ・・・」

 

ユイの寝言で生徒全員が固まった。シオンは手を頭にのせて顔をゆがませ、教師はチョークを持った手をプルプルさせながら怒りを表した。

 

「・・・佐倉あぁ!!!!」

 

「ひゃっひゃい!・・・あれ・・・?夢・・・?」

 

「ま~た貴様は居眠りしとったんか・・・。この大ボケ者が~。罰として貴様は放課後、一人でこの教室を掃除してこんか~~~~い!!!!」

 

「・・・えっ・・・えええええええ⁉私一人ですか⁉」

 

「当たり前じゃ!少しは反省せんかバカたれ!!」

 

「そっそんな~~」

 

 

 

TURN3「綺場シオン」

 

 

 

放課後、ユイは教師に言われた通り一人で掃除をしていた。

 

「く~~あのヒゲめ~・・・こんな面白くないもん押しつけてくれちゃって~~~」

 

ブツブツ文句を言いながらもきちんと掃除をしていた。そこにシオンが入ってくる。

 

「君が授業中に居眠りするのが悪いんだよ」

 

「うぅ・・・返す言葉もありません・・・」

 

シオンの正論によってグゥの音もでないユイ。

 

「はぁ・・・僕も手伝ってあげるから、早く終わらせよう」

 

「えっ?いいの?それに私一人でって言われてるよ?」

 

「一人より二人の方が早く終わるだろ?それに、これは僕が勝手にやっているだけだから」

 

シオンのまさかの申し出に、ユイの眼元には涙がウルウルとためる。

 

「うわあああん!綺場君アリガトー!」

 

「ハイハイ、口より手を動かして。それと早く涙を拭きなよ」

 

こうして二人で掃除を始めた。するとユイはあることをシオンに聞いてみる。

 

「あっそうだ綺場君。今日って習い事やフェンシングのお稽古はないの?なかったら一緒にカードキャピタルに行こうよ」

 

「今日は完全にオフだからいいよ。誘ってくれてありがとう」

 

綺場家は名門中の名門。シオンは綺場家の御曹司ゆえに習い事やフェンシングの稽古、様々なことをするため中々時間がとれないが、今回は習い事も稽古も休みだから時間をカードキャピタルで過ごせるようだ。

 

「本当⁉よ~しじゃあ早く掃除を終わらせよう!」

 

「佐倉さんは本当に元気だね」

 

「えへへ・・・。それだけが取り柄みたいなものだからね」

 

こうして二人はささっと掃除を再開した。

 

 

掃除が終わった後、ユイとシオンはカードキャピタル2号店向かっていた。

 

「ヴァンガード普及協会?」

 

「うん、正式名称『Federation,International,Vanguard,Asociation』、通称『FIVA(ファイバ)』はヴァンガードネットワークを通じてヴァンガードファイターたちを様々な形でサポートする組織のことだよ。そしてファイカは、ヴァンガードファイターの証みたいなものだから早くもらった方がいいよ」

 

「ファイカ?」

 

「うん、これのことだよ」

 

シオンはユイにヴァンガード普及協会がどういう組織なのかという説明をしていた。そしてユイは、ファイカという聞きなれない単語にくいつき、シオンはそのファイカとやらを取り出す。

 

「ファイターズカード、通称ファイカはファイトの勝敗や個人情報なんかを記録されるんだ。他にも、デッキホルダーにもなるし即席のファイトテーブルにもなる万能デバイスなんだよ」

 

「そ・・・そんなすごいものが・・・。すごく欲しくなってきちゃった」

 

ファイカの説明を聞いた後ユイはファイカの価値観をすぐに理解し、欲するようになった。

 

「カードキャピタルに行けばすぐに手に入るよ。・・・おっと、説明してる間にもう着いたみたいだ」

 

そうこうしているうちにカードキャピタル2号店に着いたようだ。

 

「こんにちはー!カムイさーん!ファイカくださーい!」

 

「いらっしゃい。おや、今日はシオン君も一緒でしたか」

 

「こんにちわ、シンさん。カムイさんはどこにいますか」

 

店に入るとそこにいたのはシンだけで、カムイの姿がどこにもいなかった。シオンはカムイがどこにいるのかを聞いてみた。

 

「それがですね、今日はクロノ君が初めてのクエストを受けてですね、カムイ君がそっちに行ってしまいました。まだ仕事が山積みだというのに・・・」

 

「新導君が?それにクエストって・・・?」

 

「佐倉さん。その説明はファイカをもらってからにしょうよ」

 

「おおっそうだった!シンさん早くファイカください!早く早く~~!」

 

「あっはい。ちょっと待っててくださいね」

 

ユイはファイカの欲しさにシンを急かす。シンはレジに戻りユイのファイカの登録手続きを始める。

 

「え~と・・・佐倉ユイ・・・使用クランはディメンジョンポリスっと・・・。はい、これでユイさんも正式なヴァンガードファイターになりましたよ」

 

「わーい!シンさん、ありがとうございます!」

 

「よし。じゃあ佐倉さんのファイカが手に入ったことだし、さっそくクエストを受けてみようよ」

 

「あっさっきも思ったけどクエストって何?」

 

クエストという単語に疑問を抱いてるユイのためにシオンが説明する。

 

「クエストっていうのは簡単に言えば依頼だね。そこにあるクエストボードから出されてあるクエストこなしていけば、ファイターズポイントっていうものがもらえるんだ。」

 

「へ~っ面白そう!さっそく受けてみよう!」

 

ユイはさっそくクエストボードの前に立つ。そこには数え切れないほどのクエストがいっぱいある。

 

「ひゃ~~・・・。いっぱいあるね。どれ受けようかな・・・」

 

「クエストにも二つの種類があって普及協会から出される公式クエストと個人のファイターから出されるユーザークエストが存在するんだ。一番多いクエストがユーザークエストだね」

 

「へぇ~。でもこんなにあると決められないよ。綺場君、何かオススメとかない~?」

 

「そうだな・・・佐倉さんは初めてだし、こんなクエストはどうかな?」

 

クエストレベル1 依頼人:土屋ケンタ

内容:昨日友達と一緒にヴァンガードを始めたんですけど、使っているデッキがトライアルデッキのままなんです。友達と一緒に一からデッキを作りたいのでアドバイスをくれませんか?

 

「アドバイスか・・・。パパやママみたいなアドバイスできるかな・・・」

 

「大丈夫だよ。今回は僕も一緒に行ってあげるから、まずは受けてみようよ」

 

「えっ?いいの?綺場君、何から何までありがとう!」

 

ユイは今回が初めてのクエストということで今回だけシオンが同行することになった。

 

「そこにファイカをスキャンすれば、クエストが受けることができるんだよ。」

 

「こうかな?」

 

「うん。これでクエストが受注できたね。ちなみに受注したクエストはファイカで確認できるよ」

 

「・・・あっ!本当だ!!すっご~い!」

 

シオンに言われて、ファイカを確認してみると、確かにユイが受注したクエスト内容が載っていた。

 

「じゃあさっそく依頼人のところまで行こう。依頼人の場所はクエストボードで確認できるからね」

 

「あっちょっと待ってて、先に外に出てて」

 

「?わかったよ。でもなるべく早く来てね」

 

シオンは先に外に出る。ユイは店内にあるカード図鑑の本を取り出し、持って行った。

 

「シンさーん!これ借りてくねー」

 

「えっ?・・・あっ⁉ちょっ・・・ちょっと⁉・・・ああ、ミサキに怒られる・・・。」

 

ユイが店の外に出ると、シオンが待っていてくれていた。

 

「・・・?佐倉さん、その本は?」

 

「カードキャピタルから借りてきた!」

 

「ええっ⁉だ・・・大丈夫なのかい⁉」

 

「平気平気!ちゃんと今日には返すから!」

 

「・・・どうなっても知らないからね・・・」

 

そして、2人は依頼人のところまで向かった。しかし、この行動が後々、ユイの恐怖対象がと初対面することになるとは、この時のユイは知らない。

 

 

近くの公園。公園には子供たちがいろんな遊びをしているのだが、中にはヴァンガードで遊んでいる子供たちもいる。依頼人の土屋ケンタとその友達がクエストに書かれた内容の通りに説明する。

 

「・・・というわけなんだ。だからお姉ちゃんにお兄ちゃん、お願い!デッキ作りのアドバイスをください!」

 

「ください!」

 

「・・・お姉ちゃん・・・かぁ・・・」

 

ユイは今までお姉ちゃんと呼ばれた経験がないため、その顔には嬉しさが嫌というほど伝わってくる。

 

「よーし!このお姉ちゃんとお兄ちゃんに任せなさい!じゃあ、まずどんなデッキを作るかこの本を見ながら決めようか」

 

「「うん!」」

 

(なるほど・・・だからあの本をもってきたのか。でもあの本って確か持ち出し禁止の本じゃなかったっけ?)

 

シオンがそんな事を考えていると、2人がどんなデッキを作りたいかはっきりとまとまったようだ。

 

「綺場君、この子たち2人ともかっこいいドラゴンのデッキを作りたいんだって。この後どうするの?」

 

「「どうするの~?」」

 

「・・・ああっ。ごめん。じゃあ、一旦カードキャピタルに戻ろうか」

 

「え~?なんで~?」

 

ユイがなぜカードキャピタルに戻るのか疑問に思っていた。その疑問をシオンが答える。

 

「君たちはその本に載ってたカードを持っているのかな?」

 

「・・・もってない・・・」

 

「・・・ああっなるほど!現地調達ってやつだね!」

 

「ま・・・まあ、そんなところだね。じゃあ、一緒に行こうか」

 

「「うん!」」

 

シオンは2人を連れてカードキャピタルに向かう。ユイを置いて。

 

「ちょ・・・置いてかないで~」

 

 

カードキャピタルに戻るとそこには銀髪の美しい女性がいた。

 

「あら、いらっしゃい」

 

「ミサキさん!来てたんですね。」

 

「ええ、あのバカが店番サボってどこかに行ったからね・・・」

 

彼女の名は戸倉ミサキ。現在は大学生であり、カードキャピタルのオーナーである。

 

「ミサキさん、紹介します。彼女は・・・」

 

「佐倉ユイです!初めまして!」

 

ユイは元気よく挨拶した。・・・本を持ちながら・・・。

 

「よろしく、ユイちゃん。・・・ところでユイちゃん、その本は一体何?」

 

「えっ⁉え~~と~~・・・その・・・」

 

ミサキは笑顔でユイに質問をする。ユイは本能的に何かを感じ取って冷や汗をかいている。

 

「じゃあ、僕らは先にカードでも見ていようか」

 

「「うん!」」

 

「あっ!ちょっと綺場君⁉待ってよ~」

 

「ユイちゃん?」

 

「はっ・・・はいぃ!」

 

シオンは2人を連れてショーケースのところへ行く。ユイも行こうとするがミサキによって妨げられる。

 

「ユイちゃん、正直に答えて?」

 

「え~~と・・・これは・・・その・・・そう!シンさんに個人的に借りてたものなんです!いや~これが本当に面白くて面白くて・・・」

 

「ふ~ん・・・。カード図鑑がそんなに面白いのかしら?」

 

「うっ・・・」

 

「・・・それに、何で持ち出し禁止の本が一つ足りないのかしら?」

 

「それは・・・そのぅ・・・」

 

ミサキはすぐにわかった。持ち出し禁止の本を持っていったのはユイだという事を。ユイの冷や汗は尋常にないくらい増えている。ミサキはため息をつく。

 

「・・・はあ・・・。今回は許してあげるけど次勝手に持ち出したら・・・引っ叩くよ?」

 

「ひいぃぃぃぃぃぃぃ!!!すすすすす・・・すみませーーん!!!」

 

「わかったらさっさとその本を戻す!」

 

「は・・・はいぃぃぃ!!」

 

ユイは図鑑を本棚に戻し、そそくさとシオンのところに行く。

 

「綺場く~~ん。ミサキさん怖い~~~」

 

「本当はいい人なんだけどね。それに今回は君の自業自得だよ。少しは反省しなよ」

 

「む~~。あのヒゲと一緒のこと言わないでよ~」

 

そんなこんなでクエストを再開する2人。どうやら2人はかげろうとたちかぜのデッキを作るみたいだ。

 

「えっとまずは気に入ってるカードをデッキに入れてみよっか。基本的な配分はグレード3は8枚、グレード2は11枚、グレード1は14枚、グレード0はトリガーとFV(ファーストヴァンガード)を含めて17枚って感じで慣れてきたら少しいじるのもありなんだけど今回は私が言った基本的な配分で組んでみよっか」

 

「「は~い」」

 

「結構様になってるね佐倉さん」

 

「へへ///・・・そう?」

 

褒められるのが慣れていないのかユイは顔を赤く染めた。

 

「ねぇお姉ちゃん、トリガーって何を入れたらいいの?」

 

「う~ん・・・そうだなぁ・・・まずヒールトリガーは確実に4枚でしょ?ヴァンガードにダメージを多く与えたいならクリティカルトリガーを多めに入れてもいいし、連続攻撃を狙いたいならスタンドトリガーを、ちょっと補助のためにドロートリガーも入れるのもありだね。まあその人の発想次第ってところかな。自分の好きなように入れてみよっか。でも同じカードは4枚しか入れられないからそこのところ間違えないでね」

 

「は~い」

 

「お兄ちゃん、このカードもう1枚デッキに入れたいんだけどこれじゃあデッキ枚数が超えちゃうんだ。どうしよう」

 

「その場合は必要ないなと思うカードをデッキに抜いてそのカードを入れればピッタリ50枚になるよ」

 

「・・・あっ!本当だ!ありがとう、お兄ちゃん!」

 

こうして着々とアドバイスをしていきながら、ようやくデッキが完成する。

 

「よーし!完成したぞー!お前はできたか?」

 

「うん・・・。僕もできたよ」

 

「じゃあ次はGユニットの組み合わせも考えてみようか」

 

「ねえ、Gユニットってそんなに必要なの?」

 

「別に入れなくてもいいけど、入れると入れないとで状況が変わってくるんだ。まあ実際に組んでみて、実践した方がいいかもしれないね」

 

子供たちにGユニットの説明をして、Gユニットの組み合わせが出来上がった。

 

「じゃあ出来上がったら実際にファイトしてみよう!ルールはわかる?」

 

「うん!大丈夫!昨日覚えたから!おーい、一緒にファイトしようぜー!」

 

「うん!やろうやろう!」

 

子供たちはファイトを始めた。それを微笑ましく見守るユイとシオン。

 

「やっぱりヴァンガードっていいね。子供たちの笑顔が見れるんだから」

 

「そうだね、こうやって人と触れ合って、楽しさを共有する。こんなにうれしいことはないよ」

 

「・・・ねえ、私たちもやろっか。ファイト」

 

「そうだね、僕たちもやろっか」

 

ユイとシオンもファイト台に立ち、ファイトを始める。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!」」

 

 

ユイとシオンのファイトが終わったころ、子供たちもファイトが終わって2人に近づく。

 

「今日作ったデッキはどうだった?」

 

「すっごくしっくり来たよ!!ありがとう!お姉ちゃん!お兄ちゃん」

 

「ありがとう!」

 

「どういたしまして」

 

「じゃあファイカを貸して。クエスト達成のサインをするから」

 

「?うん」

 

ユイがファイカをケンタに貸すと、ケンタはファイカにサインを書く。

 

「はい!ありがとう!」

 

ユイがファイカを覗くとそこにはケンタのサインと先ほどまでなかったファイターズポイントが入っていた。シオンが説明をする。

 

「それがファイターズポイントだよ。こうやってファイターズポイントをためていくんだよ。ファイターズポイントがたまっていくとそこに書いてあるグレードがアップするんだ。そのグレードはヴァンガードの大会の参加資格にもなるからクエストは積極的にこなしたほうがいいよ」

 

「そうなんだ。よ~し、大会の参加資格を手に入れるためにもっとクエストをやっていくぞ~!」

 

ユイは大会の参加をするためにクエストをどんどんこなしていこうと決意するのであった。

 

to be continued…




今回はちょっとした解説ですね。

ユイちゃんのデッキの解説は次回に行おうと思います。

感想お待ちしております。


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安城トコハ

ファイトの描写は書くのは楽しいのですけど、これまた大変でモチベーションが上がらない時はさらに大変なんです。

まだ先なんですけど早くユナサンの話が書きたいです。

相変わらず長いですがどうぞ!


お昼頃、ユイはカードキャピタルに向かおうと道のりを歩いていた。

 

「ふ~んふ~ん♪今日もいい天気~♪」

 

道のりを歩いていると、一人の男性とすれ違った。ユイはその男性に見覚えがあった。前にユイとぶつかり、カードを落としていった男だ。ユイはすぐに男性に声をかけた。

 

「あっ!ちょっ・・・ちょっと待って下さい!」

 

「ん?・・・お前は・・・あの時の・・・。俺に何か用か?」

 

男もユイを覚えていたようだ。ユイは私服のポケットから男性の落としたカード渡した。

 

「これ、あの時落としていましたよ。本当は警察に届けようと思っていたんですけど、いつか会えるかなーっと思ってずっと持っていました!」

 

「何?(・・・これは偶然か?それとも・・・)・・・」

 

男性が考え込むとユイが声をかける。

 

「え~と・・・もしもし?」

 

「!何でもない。拾ってくれて感謝する。・・・ではな・・・」

 

そう言うと男は歩いて去っていった。

 

「・・・あっ!いけない!ボーとしてた!早くカードキャピタルに行かなきゃ!」

 

ユイも急いでカードキャピタルに向かった。

 

 

 

TURN4「安城トコハ」

 

 

 

ファイカをもらってからユイは、一日一回はクエストを受けるようにしている。ユイはカードキャピタルにつくとさっそくクエストボードのクエストを確認をしている。

 

「う~~ん・・・今日はどのクエスト受けよう・・・。昨日はカードさがし・・・この前はティーチングファイト・・・。そろそろ本格的なファイトがしたいなぁ・・・。そういう正々堂々のファイトのクエストはないのかな~」

 

ユイがそういうとカムイは今のユイにオススメのクエストを紹介する。

 

「それなら、今のユイちゃんにピッタリのクエストがあるぜ。ほら、これだよ」

 

クエストレベル2 依頼人:安城トコハ

内容:新しいデッキを組んでみました。試しにまわしてみたいので腕の自身のあるファイターは私とファイトしてください。

 

「ファイト⁉なんて今の私向きなクエスト!しかもレベルが高いからクエストをクリアしたらポイントがたくさんもらえる!一石二鳥とはまさにこのこと!」

 

「で、どうす「もちろん受けます受けます!!」・・・即答かよ・・・」

 

「え~と・・・場所は・・・これまたラッキー!行きつけのお店の近くだ!あそこのケーキやパフェはおいしいんだよね~」

 

ユイはクエストを受けると猛ダッシュでカードキャピタルを出る。

 

「じゃあ、カムイさん!行ってきまーす!」

 

「あっ!ちょっと待ってくれ!俺も・・・」

 

「・・・・・・」

 

カムイがユイのクエストについていこうとしたがシンが無言でカムイを見つめる。

 

「・・・行こうと思ったがやっぱりやめとこうかな~・・・。仕事も残ってるしな。あ・・・あははは・・・」

 

 

依頼人の待っている場所に着くと、ユイはさっそく依頼人を探す。そこに目が映ったのは緑髪の女の子と長髪の女の子が話している姿を見つける。

 

「じゃあ、クミちゃんもヴァンガードに興味をもったんだ」

 

「うん。トコハちゃんがヴァンガードやっているの見ててね、楽しそうだな~って思ったの~。」

 

ユイは確かに聞いた。トコハちゃんと。そう、長髪の女の子、岡崎クミと話している女の子は今回ユイの受けたクエストの依頼人、安城トコハその人であると。ユイはさっそくトコハに話しかける。

 

「あの~。安城トコハさん・・・ですか?」

 

「えっ?あっはい・・・てっ、佐倉ユイちゃん⁉」

 

「えっ?私のこと知ってるの?」

 

まさか依頼人のトコハが自分のことを知っているとは思わなかったユイは驚愕するユイ。

 

「知ってるも何もあなた学校じゃ有名よ?」

 

「確か~去年は室内で一人バスケットをしてて~、それが先生に見つかってこってりしぼられた~とか」

 

「授業中に居眠り常習犯とも言われてたよね?この前だって先生の怒鳴り声がうちのクラスにも響いてたんだから!気付いてた?」

 

「うう・・・。思い出したくない思い出がよみがえってくる・・・。くそ~あのヒゲのせいだ!あのヒゲめ~」

 

「いやいや、それ全部自業自得だから!」

 

自分のやらかしたことを教師のせいにしようとするユイにツッコミを入れるトコハ。

 

「・・・まあ、それはともかく自己紹介だね。私は安城トコハ。こっちは親友の岡崎クミちゃん」

 

「よろしくね~ユイちゃん」

 

「うん!よろしくね!安城さん、岡崎さん!」

 

「トコハでいいよ。女の子同士なんだし、堅っ苦しいのはなしで、ね?」

 

「私もクミちゃんって呼んでね~、ユイちゃん」

 

「うん!わかったよ!トコハちゃん、クミちゃん!」

 

やはり女の子同士ということもあってか、トコハとクミともう打ち解けあっているユイ。打ち解けあったところでユイはクエストの話に戻る。

 

「それはそうとトコハちゃん、クエストを出してたみたいだけど・・・」

 

「えっ?もしかしてユイちゃんもヴァンガードやってるの~?」

 

「うん!・・・と言っても始めたのはつい最近だけど・・・」

 

「そっか・・・。あれ受けたのユイちゃんだったんだ。実は私昨日新しいデッキを組んだの。ちょっと試してみたくて、ユイちゃん、よかったら相手してくれる?」

 

「うん!もちろん!そのために来たんだから!」

 

両者が互いにファイトする気満々のようだ。

 

「ねぇ、トコハちゃん、ユイちゃん、私も見ていていい~?」

 

「もちろん!ね?ユイちゃん?」

 

「うん!ギャラリーもいた方が盛り上がるしね!」

 

クミも興味範囲で2人のファイトを見るようだ。

 

ぐう~~・・・

 

何やらお腹の音が聞こえてくる。その発信源はユイのようだ。

 

「あ・・・あはは・・・。なんかお腹すいちゃった・・・。あそこのお店に入らない?なんかおごるからさ」

 

「え~~?いいの~~?」

 

「いいのいいの!ファイトするついでと、こうして出会った記念にね!」

 

「・・・じゃあ・・・お言葉に甘えちゃおっか」

 

こうして3人はファミレス、エレメントフェアリーに入っていった。

 

 

ファミレス、エレメントフェアリーの中にてファイトの前にお互いのデッキを確認しあっている。

 

「わ~、かっこいいロボットたちだ~」

 

「ディメンジョンポリス⁉意外!てっきり使うクランはペイルムーンとばかり思ってたよ!」

 

「・・・クランとペイルムーンって何?」

 

「そっから⁉」

 

ユイはクランというものにまだ理解していないようだ。

 

「クランっていうのは惑星クレイの国家にそれぞれ25種類のクランがあるの。ペイルムーンはダークゾーンっていう国家のクランになるの」

 

「あっ!ダークゾーンならわかるよ。魔術なんかが盛んの国だっけ?・・・そう言えばトコハちゃんのデッキを見て思ったけど私のデッキもディメンジョンポリスで統一してたな・・・」

 

「そう、今ではクランファイトが主流でクランにそったクランでないとファイトできないの」

 

「「へ~~」」

 

まるで新鮮なものを聞いたかのような反応をするユイとクミ。

 

「・・・っと説明はこれくらいでいいよね。早く始めよう」

 

トコハはテーブルを操作すると、テーブルがファイトできる状態になった。

 

「へ~。ここにはよく来るけどこんなことができるなんて知らなかったな~。」

 

「フィールドは私が決めるね。フィールドはズーに広がる草原!ここでファイトをするの!」

 

「よ~し・・・。負けないぞ~」

 

「2人ともがんばれ~」

 

ファイト準備が整い2人はファイトを開始する。そんな2人を応援するクミ。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード!」

 

「春待ちの乙女オズ!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード  PW5000

 

春待ちの乙女オズ  PW5000

 

「まずは私のターンね。ドロー!ライド!萌芽の乙女ディアン!オズは移動!ターンエンド!」

 

萌芽の乙女ディアン  PW8000

 

R ディアン R

R  オズ  R  トコハの手札5枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス!グランシードは移動!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス  PW8000

 

  R    グランポリス R

グランシード    R   R

 

「このままグランポリスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』トリガーなし」

 

「ダメージチェック『ベジタブルアバター・ドラゴン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW8000➡PW8000  ユイの手札6枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!開花の乙女ケラ!グレースナイトと開墾の戦乙女パドミニをコール!パドミニのスキル!手札にあるグレード3のユニットを相手に見せて、山札から、ラナンキュラスの名のつくカードを見せ、手札に加える!」

 

開花の乙女ケラ  PW10000

グレースナイト  PW9000

開墾の戦乙女パドミニ  PW7000

 

トコハは自分の手札にあるベジタブルアバター・ドラゴンをユイに見せ、山札からラナンキュラスの花乙女アーシャを手札に加える。

 

「手札に加えたら自分の手札のカードを一枚捨てる!さっき見せたベジタブルアバター・ドラゴンを捨てる!」

 

R ケラ グレース

R オズ パドミニ

 

「パドミニのブースト、グレースナイトでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー』」

 

「オズのブースト、ケラでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス』『コマンダーローレル』ああああああ!!ローレルがあああああああ!!」

 

コマンダーローレルのスキルはヴァンガードのアタックがヒットした時、スタンド状態のリアガード4体をレストすることによってヴァンガードをスタンドさせる能力を持っている。つまりダメージゾーンに置かれたらもう能力を生かすことはできないのだ。

 

「これはラッキー♪これでターンエンドよ」

 

PW16000➡PW8000+SH10000=18000

PW15000(+5000)➡PW8000  トコハの手札4枚  ダメージ1枚

 

「うう・・・。スタンド&ドロー。・・・気にしてても仕方ない!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン!もう一体のディガリオンをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン  PW10000

 

  R    ディガリオン ディガリオン

グランシード   R       R

 

「リアガードのディガリオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ウーント・タナップ(引)』」

 

「ヴァンガードのディガリオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「ダメージチェック『メイデン・オブ・パッションフラワー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW10000➡PW10000+SH5000=15000

PW10000➡PW10000  ユイの手札5枚  ダメージ2枚

 

「ここからが本番よ!!私のターン!スタンド&ドロー!煌めく蕾よ、今こそ花開け!ライド!ラナンキュラスの花乙女アーシャ!!」

 

ラナンキュラスの花乙女アーシャ  PW11000

 

「トコハちゃんかっこいい~」

 

「ありがとう、クミちゃん。そしてさらにケラをコール!」

 

ケラ アーシャ グレース

R   オズ  パドミニ

 

「ケラでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン』」

 

「オズのブースト、アーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『開墾の戦乙女パドミニ』『メイデン・オブ・グラジオラス』トリガーなし」

 

イメージ内でアーシャに憑依したトコハは武器であるクワでディガリオンに激突する。

 

「きゃあああっ!くっ、ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』」

 

「パドミニのブースト、グレースナイトでヴァンガードにアタック!」

 

「それは守るよ!ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW10000➡PW10000+SH5000=15000

PW16000➡PW10000

PW16000➡PW10000+SH10000=20000  トコハの手札5枚 ダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ここから巻き返してやる!銀河の戦士よ、皆の夢を守るため、その力を解き放て!!ライド!大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ!!」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!ミラクルエレメント アトモス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

ミラクルエレメントアトモス PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

アトモスの登場にクミはある疑問を抱いた。

 

「あれ~?これ、ディメンジョンポリスのユニットじゃないよ?」

 

そう、アトモスのクランはクレイエレメンタル・・・ディメンジョンポリスではない。そこにトコハが説明する。

 

「クレイエレメンタルのユニットはね、どのクランに入れてもいいクランなんだ。だからディメンジョンポリスに入れても、私のネオネクタールに入れてもルール違反にはならないの」

 

「へえ~、そうなんだ~。おもしろ~い」

 

「だよね!面白いよね!・・・っと、続けるよ。グランギャロップの超越(ストライド)スキル!ヴァンガードにパワープラス4000してヒット時の能力を与えるよ!さらに、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤーをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー PW9000

 

グランファイヤー アトモス R

 グランシード    R  R

 

「グランシードのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!グランファイヤーのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストしてアトモスとグランシードにパワープラス4000!グランシードのGB(ジェネレーションブレイク)!グランシードのパワーが9000になった時にヴァンガードにアタック時のスキルを与えるよ!」

 

「くっ!こんな連続にスキルを与えるなんて・・・。ガード!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』」

 

「パワーアップしたアトモスでヴァンガードにアタック!」

 

トコハの手札は『開墾の戦乙女パドミニ』『メイデン・オブ・グラジオラス』『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』『フェアリーライト・ドラゴン(治)』の4枚だ

 

「(くっ!この手札じゃ、トリガーが出てきたら守れない!しかもユイちゃんのデッキにはスタンドトリガーがある・・・。それを考えると・・・)・・・ノーガード!」

 

「トリプルドライブ!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!クリティカルはアトモスに、パワーはグランファイヤーに!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをグランファイヤーに!『オペレーターガールレイカ(醒)』スタンドトリガー!効果は全部グランファイヤーに!」

 

トリプルドライブで出てきたのは全部トリガーユニットだったことにに驚愕するトコハ。

 

「なっ⁉トリプルトリガー⁉ダメージチェック『メイデン・オブ・グラジオラス』『ベジタブルアバター・ドラゴン』」

 

「ヴァンガードのアタックがヒットしたからグランギャロップの与えたスキル!カウンターブラストして1枚ドロー!さらにグランシード与えたスキル!また1枚ドロー!」

 

「くっ!手札を増やされたくなかったけど、仕方ない・・・。」

 

「グランファイヤーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『フェアリーライト・ドラゴン(治)』インターセプト!『開花の乙女ケラ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW34000➡PW11000

PW24000➡PW11000+SH15000=26000  ユイの手札8枚 ダメージ2枚(裏1枚)

 

「私のターン。スタンド&ドロー」

 

トコハはユイがここまで強いファイターとは思わなかったため、自分の正直な思いをユイに伝える。

 

「ユイちゃんがここまで強いとは思わなかった。初心者とは思えない動きだったから驚いたよ。でも、初心者だったからって手を抜いてるわけじゃない。それこそ相手に失礼だからね。だからね、私は今思うの。1人のファイターとして、あなたに勝つ!!」

 

「それは私も同じだよ!絶対に負けない!!」

 

お互いの強い思いにクミは見惚れていた。

 

「2人とも・・・かっこいい~」

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『開墾の戦乙女パドミニ』

 

パドミニはグレード1のユニットだが超越(ストライド)する際にグレードをプラス2させるスキルを持っている。つまり手札のコストを1枚だけに抑えることができるのだ。

 

「今こそ咲き誇れ!!我が輝ける未来に!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

そのバイオロイドは春色、桜に包まれながら時空から現れた。

 

「春色の花乙姫アルボレア!!!」

 

春色の花乙姫アルボレア PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

「アーシャの超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!自分のリアガードを1体選んで、山札から、選んだリアガードと同名のユニットをスペリオルコールできる!パドミニをスペリオルコール!さらに、パワープラス2000!さらに、メイデン・オブ・グラジオラスをコール!」

 

グラジオラス  アルボレア グレース

パドミニ     オズ   パドミニ

 

「グレースナイトでヴァンガードにアタック!グレースナイトのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードにアタックした時、パワープラス3000!」

 

「ガード!『宇宙勇機グランレスキュー(治)』」

 

「オズのブースト、アルボレアでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』)」

 

アルボレア(トコハ)の強力な攻撃が、グランガードによって防がれた。

完全ガードとは、守護者(センチネル)の持つスキルで、自分の手札から1枚捨てることによってユニットの攻撃を1回だけ防ぐことができる強力なガーディアンなのだ。ちなみ守護者(センチネル)にはクインテット・ウォールというものがあるのだが、それはカウンターブラストを払って、山札の上から5枚のカードをガーディアンサークルに置くことができる能力だ。

 

「トリプルドライブ『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』ダブルクリティカルトリガー!効果は全部グラジオラスに!『萌芽の乙女ディアン』パドミニのブースト、グラジオラスでヴァンガードにアタック!グラジオラスのGB(ジェネレーションブレイク)!このユニットがブーストされている時、ユニットを1体選んで同名のユニットをスペリオルコールできる。!グレースナイトを退却して、グレースナイトをスペリオルコール!」

 

「わざとリアガードを退却してまた同じユニットをコールした⁉だからブーストをつけなかったのか・・・。・・・ノーガード。ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』『鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン』」

 

「どう?これがネオネクタールの真骨頂よ!!パドミニのブースト、グレースナイトでヴァンガードにアタック!グレースナイトのスキルでパワープラス3000!お願い!届いて!!」

 

「させない!ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「くっ・・・。届かなかった・・・。ターンエンド」

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW28000➡PW11000

PW19000➡PW11000+SH10000=21000  トコハの手札5枚 ダメージ4枚(裏2枚)

 

「私のターン!スタンド&ドロー!・・・ねぇトコハちゃん、お願いがあるんだ。このファイトが終わったら、私と友達になってくれない?私、こんなに熱くて楽しいファイト、終わらせたくない!もっとトコハちゃんとファイトしたい!お願いします!!」

 

「何言ってるの?私たち、もう友達でしょ?」

 

「私もユイちゃんのこと、友達だと思ってるよ~」

 

「2人とも・・・。うん!私たちはもう友達!!だから、その思いをこれにぶつけるね!!」

 

ユイの思いをのせて、今ユイは未来のイメージを解き放つ。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』

 

宇宙勇機グランザイルもパドミニと同じスキルを持っている。だからグレード3がなくとも、コストが1枚だけで済んだのだ。

 

「今こそ交われ!!二つの信ずる未来を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

次元から現れ、友情を大事とするバトロイドは戦場に降り立った。

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ!!!」

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ PW26000  ハーツ『大宇宙勇機グランギャロップ』

 

「グランギャロップの超越(ストライド)スキル!パワープラス4000してスキルを与える!さらに、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビートをコール!グランワゴンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとソウルブラストして、グランシードにパワープラス4000!グランシードのスキル!ヴァンガードにスキルを与える!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン PW7000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート PW4000

 

ソウルブラストとはヴァンガードの下に溜まってあるカード(ソウル)をドロップゾーンに置くことによってスキルを発動できるのだ。

 

グランファイヤー エクスローグ グランファイヤー

グランシード   グランワゴン グランビート

 

「グランビートのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!グランファイヤーのスキル!カウンターブラストしてエクスローグとグランワゴンにパワープラス4000!」

 

「インターセプト!『グレースナイト』」

 

「グランシードのブースト、もう1体のグランファイヤーでヴァンガードにアタック!グランファイヤーのスキル!同じくエクスローグとグランワゴンにパワープラス4000!」

 

「ガード!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』」

 

「グランワゴンのブースト、エクスローグでヴァンガードにアタック!グランビートのスキル!ギャロップの名の付くヴァンガードがいるからグランビートをソウルに入れて1枚ドロー!さらにパワープラス5000!」

 

グランファイヤーのスキルを2体分、パワーアップしたグランワゴンのパワーを合わせて、さらにグランビートスキルで合わせたそのパワー、58000だ。

 

「パワー58000⁉こんなの完全ガードがないと防げないじゃない!!」

 

「ヴァンガードにパワーを与えて一撃必殺の技を繰り出す・・・。それこそがディメンジョンポリスだ!!!」

 

「(私のダメージは4点・・・クリティカルトリガーさえこなければ・・・)ノーガード!」

 

「トリプルドライブ!『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ』『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部エクスローグに!行っけえええぇぇぇ!!」

 

エクスローグが剣をアーシャ(トコハ)に向かって叩きつけた。その振動によって大爆発が起きた。

 

PW13000➡PW11000+SH5000=16000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW58000(+5000)➡PW11000

 

ダメージチェック『ウーント・タナップ(引)』『開花の乙女ケラ』

 

トコハのダメージ6  ユイのダメージ5  勝者ユイ

 

「いやったーーー!勝ったあああ!」

 

「あぁ・・・負けたか。もうちょっとデッキを見直す必要がありそうだなぁ」

 

「2人ともおつかれさま~」

 

ユイとトコハのファイトが幕を閉じた瞬間ユイが急にテーブルに突っ伏した。

 

「ユっユイちゃん⁉」

 

グギュルルルル・・・

 

「お・・・お腹すいた・・・なんか注文させて・・・」

 

ぐううぅぅ・・・

 

トコハのお腹の音もなった。

 

「2人ともファイトで夢中になってたから空腹なの忘れてたんだね~」

 

「あ・・・あはは・・・とりあえず、なんか頼もっか・・・」

 

 

ファイトが終了した後、トコハとクミはショートケーキを、ユイはパフェを食べていた。ちなみお金はユイのおごりだ。

 

「これおいし~」

 

「でしょ?私ここによく通ってるからね。・・・う~んおいし~。幸せ~」

 

「本当!とてもおいしい!でも本当にいいの?割り勘で払えばいいのに・・・」

 

「いいのいいの!ファイトするついでに出会った記念だからね!それに、友達になった記念もね!」

 

ユイがそう言うとトコハは苦笑いしながら答える。

 

「・・・そう言われたら断れないなあ・・・」

 

「ねえ、トコハちゃん、。私、2人がヴァンガードをやってるのを見てね、私もやりたくなったの!だから、色々と教えてくれる?」

 

「もちろん!大歓迎だよ!」

 

「あっ!じゃあその時は私も一緒にいい?」

 

「うん!じゃあ約束ね!」

 

クミがヴァンガードをやる時はユイも一緒に同行する約束をした3人。

 

「じゃあまずは、クミちゃんのクランを決めないとね」

 

「なんだったらかっこいいロボットのクランを教えてあげるよ?」

 

「ユイちゃんは余計なこと教えなくていいの!」

 

「え~~?何で~~?」

 

こうして3人は楽しそうに笑いあったのだ。

 

to be continued…




今回はユイちゃんのデッキを紹介します。

Gユニット  8枚
ミラクルエレメント アトモス 1枚
超宇宙勇機エクスローグ 3枚
??? 2枚
??? 2枚

グレード3  8枚
大宇宙勇機グランギャロップ 3枚
鋼闘機シンバスター 3枚
大宇宙勇機グランバズーカ 2枚

グレード2  11枚
宇宙勇機グランファイヤー 4枚
鋼闘機ウルバスター 4枚
鋼闘機ディガリオン 3枚

グレード1  14枚
宇宙勇機グランガード 4枚
宇宙勇機グランザイル 4枚
コマンダーローレル 1枚
宇宙勇機グランワゴン 3枚
宇宙勇機グランポリス 2枚

グレード0  17枚
宇宙勇機グランシード(FV) 1枚
宇宙勇機グランビート(☆) 4枚
鋼闘機グラスカッター(☆) 4枚
オペレーターガールレイカ(醒) 4枚
宇宙勇機グランレスキュー(治) 4枚

如何ですか?

Gユニットのほうは後々に登場します。

それでは感想お待ちしております。


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トリニティ・ドラゴン

遅れてすみませんでした。

アニメの時間帯を考えるのとモチベーションが上がらなかったのです。

言い訳にしか聞こえませんね。本当に申し訳ございません。

さて、サブタイトルでわかるとおり奴らの登場です。

それではどうぞ!


お昼休み、今日はユイとシオンが昼食を食べながら楽しく話をしていた。

 

「最近安城さんと仲がいいみたいだね。昨日だって安城さんと一緒にいるところを見かけたよ」

 

「えっ?綺場君、トコハちゃんのこと知ってるの?」

 

「まあ、ショップで会ったことがあるからね」

 

「へ~そうなんだ。実は私とトコハちゃんとクミちゃんは友達になったんだよ!今日だってトコハちゃんとカードキャピタルに行く約束をしたんだから!あっ、クミちゃんは用事があるから行けないんだって。残念・・・」

 

トコハやクミの話をしているユイの顔はシオンが今までに見たことのないような満面な笑顔だった。シオンはそれにつられて笑顔になる。

 

「そう言えばこの間綺場君、新導君とファイトしてたよね?こっそり見てたよ?」

 

「ああ・・・あれか・・・。クエストをこなしている時にたまたまね。負けてしまったけどね」

 

シオンはクエストの関係上でクロノと出会い、誰が依頼人にカードを届けるかという事で、ファイトを行ったらしい。結果はシオンの負けとなり、クエストを達成したのはクロノであった。

 

「ギアクロニクル・・・。未知のクランとのファイトはドキドキして楽しかったよ。・・・でも、それと同時に不愉快にもなったね」

 

「綺場君って案外負けず嫌いだからね~」

 

そんなこんな話しているとユイは弁当とパンを食べ終わり、立ち上がった。

 

「ごちそうさまー!じゃあ私、トコハちゃんとこに行ってくるから、次の授業でねー」

 

「次の授業は数学だから、眠らないようにね」

 

「わかってるー!あのヒゲの怒りを買わないようにするー!」

 

ちなみにシオンの忠告も虚しく、ユイは数学教師の授業中居眠りをし、こってり絞られたのはまた別の話。

 

 

 

TURN5「トリニティ・ドラゴン」

 

 

 

学校が終わり放課後、ユイはトコハと共にカードキャピタル2号店に向かっている。

 

「本当にユイちゃんは懲りないな~。これで職員室に呼ばれたのこれで何回目?」

 

「す・・・好きで呼ばれているんじゃないだよ~・・・」

 

教師の怒鳴り声がトコハのクラスにも聞こえていたため、トコハはユイに対して呆れていた。当の本人はゲッソリとした表情だ。

 

「そ・・・そんなことよりトコハちゃん、勝負しない?」

 

「勝負?」

 

「今回のファイトの勝った回数を競うんだよ。一番勝ち回数が多かった方の勝ち。どう?やってみない?」

 

「・・・よ~し!その勝負乗った!」

 

多くの人とファイトをし、勝ち回数が多かった者が勝者という勝負を思いつき、ユイはトコハに提案をし、トコハはその勝負を承諾した。

 

「ただ勝負するのも面白くないから負けたら勝った人のいう事を何でも聞いてもらうよ」

 

「はっ⁉何それ⁉それは先に言いなさいよ!」

 

「まぁまぁ、勝てばいいんだよ勝てば。・・・おっ!そうこうしているうちに着いたよ!」

 

勝負の話をしている間に、カードキャピタル2号店に着いた。

 

「「こんにちはー」」

 

「おっ。トコハちゃんにユイちゃん、いらっしゃい」

 

2人が入るといつものようにカムイが出迎える。ユイとトコハはお互いに火花を散らしながら睨み合っていた。

 

「ユイちゃんには負けないんだから!」

 

「こっちだって~」

 

「・・・何があったんだ?」

 

事情を知らないカムイに今までのいきさつを伝える。

 

「・・・なるほどな・・・。ファイトの勝った回数で勝負か・・・。中々面白そうじゃねぇか」

 

「そう言う事なら、俺たちが相手になってやるぜぇーー!」

 

話を聞いていたのか3人の男が話に入ってきた。カムイやトコハにとっては見知った顔だが、ユイにとっては初対面となる。

 

「・・・えっと・・・この人たちは・・・」

 

「ふっ、知らねえなら教えてやるぜ。俺はこのカードキャピタル2号店のNo.3ファイター、運命の騎士、多度ツネト!!」

 

「世界を調べつくす頭脳、山路カル!」

 

「自然大好き、長良ケイ!」

 

「「「3人合わせて、我ら、トリニティ・ドラゴン!!!」」」

 

名乗りとともに妙なポーズを取る3人に対し、周りの客はクスクスと笑っていた。

 

「・・・トリニティ・ドラゴン?なんかかっこわるいチーム名だね」

 

「・・・ユイちゃん、結構スルー能力高いね・・・」

 

3人の妙なポーズを無視し、チーム名の感想を言うユイに突っ込むトコハ。髪を結んでいる男、多度ツネトはかっこわるいという単語に憤慨する。

 

「かっこわるいとは何だかっこわるいとは!!俺が三日三晩考えたチーム名をディすりやがって!!!」

 

「お・・・落ち着いてくださいツネトさん」

 

「うん、うん」

 

憤慨するツネトをなだめる茶髪の男、山路カルと大柄な男、長良ケイ。すると、ユイはこんなことを呟いた。

 

「・・・トリドラ・・・」

 

「えっ?何ですか?そのトリドラって」

 

「えっとね、トリニティ・ドラゴンってかっこわるいから略してみたんだ!トリドラの方がいいやすいでしょ?」

 

「略してんじゃねぇよ!そっちの方がかっこわるいわ!!」

 

勝手にチームを略していることにさらに憤慨するツネト。トコハとカムイはユイの発言に笑っていた。

 

「あははは!ユイちゃんそれ本当に面白い!トリドラいいじゃない」

 

「なっ⁉ひどいぜトコハちゃ~ん」

 

「くくっ。こいつらのチーム名略す奴なんて初めて見たぜ」

 

「カムイさんまで笑わないでくださいよ~」

 

ツネトはコホンッと咳払いをし、話を戻す。

 

「ま・・・まぁこの話は置いといてだ、佐倉ユイちゃん!!お前のことはカムイさんから聞いてるぜ。ファイトがしたいってんならこの俺が相手してやる!お前の実力、俺が見てやるぜ!」

 

今のユイにとっては願ったりかなったりな申し出だった。

 

「それじゃあユイちゃん、勝負スタートね。絶対に負けないんだから!」

 

トコハはそう言うと近くにいたファイターにファイトを申し込んだ。ユイもツネトの誘いを乗る。

 

「よーし!絶対にまけないぞ~」

 

「はんっ!逆に俺が圧勝してやる!」

 

2人はファイト台に立ちファイトの準備を始める。ちなみにカルとケイはツネトの後ろに控えている。ユイはトコハの方を見ると、もうトコハはファイトを始めているのがわかる。

 

「トコハちゃんがファイト始めちゃった!ねぇ早くフィールドを決めてよ!」

 

「わ、わかったから焦んなって。・・・フィールドはユナイテッド・サンクチュアリにある神聖な神殿だ。準備はいいか?ユイちゃん」

 

「もちろん!」

 

両者は一斉にファイトの合図をはじめる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード!」

 

「神宮衛士ハヒキ!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード  PW5000

 

神宮衛士ハヒキ  PW5000

 

ツネトの使用しているクランはユナイテッド・サンクチュアリ所属のオラクルシンクタンクだ。

 

「まずは俺のターンだ!ドロー!神宮衛士ツナガイにライド!ハヒキは移動!ターンエンドだ!」

 

神宮衛士ツナガイ  PW8000

 

R ツナガイ R

R ハヒキ  R

 

「私のターン!ドロー!・・・う~ん・・・ここはグランポリスにライドしたかったんだけど仕方ないか。宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイルにライド!グランシードは移動!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル  PW7000

 

R グランザイル R

R グランシード R

 

「グランシードのブースト、グランザイルでヴァンガードにアタック!」

 

「ここは余裕のノ~ガ~ド。1ダメージだけだしな」

 

「なんかイラつくな・・・。クリティカルでも引こうかな・・・。『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』・・・あっ。本当に引いちゃった」

 

「な・・・何だと~~⁉」

 

ツネトの余裕の態度が災いしてか、ユイが初っ端からクリティカルトリガーを出した。

 

「・・・えっと・・・。とりあえず効果は全部ヴァンガードに」

 

「くそ~。まぐれだがクリティカルはやっぱ痛いな・・・。ダメージチェック『神凪スクナヒコナ(治)』うげっ⁉ヒールトリガー⁉とりあえずパワーはヴァンガードに。『神凪クロイカヅチ』だあああ!グレード2が!」

 

「?とりあえずターンエンド」

 

PW12000(+5000)➡PW8000 ユイの手札6枚 ツネトのダメージ2枚

 

「くそ~。ドロー。・・・チッキショーー!!こうなったら・・・Gアシスト!!」

 

「Gアシスト?」

 

Gアシストという知らない単語が出てきて困惑するユイ。カムイが説明する。

 

「え~と・・・。ライドフェイズ中にライドできるユニットがない場合に、相手に手札を見せることでGアシストできるんだ。」

 

「見ろ俺の手札を!」

 

「うわ~。見事なまでにグレード2がないね」

 

ツネトの手札は『アサルトダイブ・イーグル(☆)』『覇天戦人スサノオ』『神剣アメノムラクモ』『神凪クエビコ』『バトルシスターみるふぃーゆ』確かにグレード2がない状態だ。

 

「手札を見せたら山札の上から5枚見て、ライドできるユニットを1枚選んで手札に加えるんだ。で、残りのカードは山札に戻してシャッフルする。そして、手札から2枚のカードとGユニットのカード2枚をこのファイトじゃ使えなくする。これがGアシストだ!わかったか!」

 

「さすがツネトさん!わかりやすい説明でした!」

 

残りの説明をGアシストを行いながらツネトがやり、カルがツネトを褒める。

 

「へ~。じゃあライドできるユニットがいるだけありがたいってことか~」

 

ちなみにツネトが除外したカードは『バトルシスターみるふぃーゆ』と『神凪クエビコ』、Gユニットの『天翔ける瑞獣麒麟』を2枚である。

 

「つーわけで神宮衛士アスハにライド!」

 

神宮衛士アスハ  PW10000

 

R アスハ R

R ハヒキ R

 

「ハヒキのブースト、アスハでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『神凪シナツヒコ』トリガーはないぜ」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW10000➡PW7000 ツネトの手札4枚 ユイのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  PW9000

 

R ウルバスター R

R グランシード R

 

「グランシードのブースト、ウルバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「ドライブチェック『オペレーターガールレイカ(醒)』スタンドトリガーかぁ・・・。あんまし意味ないんだよな~。とりあえずグランシードをスタンドしてパワーはウルバスターに」

 

「ダメージチェック『サイキック・バード(☆)』クリティカルトリガーだ。効果は全部ヴァンガードに」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW10000 ユイの手札7枚 ツネトのダメージ3枚

 

「俺のターンだ!スタンド&ドロー!覇天戦人スサノオにライド!さらに、神凪シナツヒコをコール!」

 

覇天戦人スサノオ  PW11000

神凪シナツヒコ  PW9000

 

シナツヒコ スサノオ R

  R   ハヒキ  R

 

「シナツヒコでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』」

 

「スサノオでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『アサルトダイブ・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはシナツヒコにクリティカルはヴァンガードに!『神凪スクナヒコナ(治)』来た!ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス』『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』う~ん・・・ここでクリティカル出てもねぇ・・・。まぁ効果は全部ヴァンガードに」

 

「追いついたぜ!これで俺のターンは終了だ!」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW16000(+5000)➡PW9000 ツネトの手札5枚 ユイのダメージ3枚

 

ダメージが逆転されてもユイは動揺していない。

 

「だったらまた巻き返せばいいじゃん!何の問題ないもんね!スタンド&ドロー!不屈の闘志を鋼の剣に込め、正義のために轟かせよ!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

「さらに、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤーと宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン、大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン  PW7000

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ  PW11000

 

グランファイヤー エクスローグ グランバズーカ

グランワゴン   グランシード    R

 

「グランワゴンのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!グランファイヤーのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払ってグランシードとエクスローグにパワープラス4000!グランシードのGB(ジェネレーションブレイク)!グランシードのパワーが9000になった時スキルを与えるよ!」

 

「ディメンジョンポリスお得意のパワーアップか・・・。とりあえずここはガードだ!『神凪スクナヒコナ(治)』」

 

「グランバズーカでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『アサルトダイブ・イーグル(☆)』」

 

「グランワゴンのブースト、エクスローグでヴァンガードにアタック!「ノーガード!」トリプルドライブ『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「くそっ。ダメージチェック『神剣アメノムラクモ』『サイキック・バード(☆)』ぐおおお・・・。クリティカルトリガー・・・。効果は全部ヴァンガードに」

 

「グランシードが与えたスキル!ヒットしたから1枚ドロー!エクスローグのスキル!エクスローグのパワーが37000以上でヒットした時1枚ドロー!さらに相手はリアガードの1体を退却させる!くらえ!ピンポイント・バースト!!!」

 

エクスローグの放った斬撃がスサノオ(ツネト)を斬り裂き、その反動でシナツヒコに当たり、シナツヒコは消えていった。

 

「これでターンエンドだよ!」

 

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW39000(+5000)➡PW11000  ユイの手札8枚 ツネトのダメージ4枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ここからが本番だぜ!ストライドジェネレーション!!!天翔ける瑞獣麒麟!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『神剣アメノムラクモ』グレード1+2

 

天翔ける瑞獣麒麟  PW26000  ハーツ『覇天戦人スサノオ』

 

「覇天戦人スサノオの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストして、山札の上から2枚見て好きなカードを1枚手札に加えるぜ!残りは山札の下に置く。ハヒキのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとハヒキをソウルに入れて、山札の上から2枚見て1枚手札に加えて残りは山札の下に!」

 

「うわっ⁉一気に手札が増えちゃった⁉」

 

「どうだ!これがオラクルシンクタンクの力だ!」

 

ユイはあることに気が付いた。ツネトのクランにはあるユニットがないことに。

 

「あれ?今気づいたんだけど・・・トリニティ・ドラゴンの名前のわりにはドラゴン入ってないんだね」

 

「!!?うおおおお!新導クロノと同じこといってんじゃねえよ!シナツヒコを2体コール!」

 

シナツヒコ 麒麟 シナツヒコ

  R    R   R

 

「右のシナツヒコでヴァンガードにアタック!シナツヒコのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードにアタックした時パワープラス3000!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「天翔ける瑞獣麒麟でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『オブリゲイト・ロビン』『調律者アメノサギリ』『アサルトダイブ・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!パワーは左のシナツヒコに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

「うぐぅ・・・。ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』『鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン』」

 

「天翔ける瑞獣麒麟のスキル!アタックがヒットしたから山札の上から2枚見て好きなカードを1枚加えて残りは山札の下に!左のシナツヒコでヴァンガードにアタック!スキルでパワープラス3000!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000

PW17000➡PW11000+SH10000=21000 ツネトの手札9枚 ユイのダメージ5枚(裏1枚)

 

「(もうダメージが5枚・・・なんとかしなくちゃ)スタンド&ドロー」

 

ユイはそう考えつつも懸命にファイトを続行する。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』グレード3

 

「今こそ交われ!!二つの信ずる未来を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!暗黒超人オメガ!!!」

 

暗黒超人オメガ  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

「暗黒超人オメガの登場時のスキル!カウンターブラスト(2)とソウルブラストしてグランバズーカをソウルに入れて、相手前列のユニットのパワーをソウルに入れたリアガードのパワーの分だけマイナスするよ!つまり前列のユニットパワーマイナス11000だよ!」

 

神凪シナツヒコ  PW-2000

覇天戦人スサノオ  PW0

 

「ぎゃああああ!ヴァンガードのパワーが0になっちまった---!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスターと鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッターをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)  PW4000

 

グランファイヤー   オメガ   ウルバスター

 グランワゴン   グランシード グラスカッター

 

「グランワゴンのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!グランファイヤーのスキル!ウルバスターとグラスカッターにパワープラス4000!」

 

「が、ガード!『ネビュラウィッチ ノノ(醒)』『アサルトダイブ・イーグル(☆)』」

 

「グラスカッターのブースト、ウルバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「守り切ってやる!ガード!『ネビュラウィッチ ノノ(醒)』『サイキック・バード(☆)』」

 

「グランシードのブースト、オメガでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『調律者アメノサギリ』(コスト『オブリゲイト・ロビン』)」

 

オメガは両手をかざし、破壊光線をスサノオ(ツネト)に向かって放ったがアメノサギリが破壊光線を防ぎ切った。

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをウルバスターに!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』『オペレーターガールレイカ(醒)』スタンドトリガー!効果は全部ウルバスターに!ウルバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ま・・・まぁクリティカルよりかはマシか。ノーガードだ!ダメージチェック『調律者アメノサギリ』」

 

「ふぅ・・・これでターンエンドだよ」

 

PW17000➡PW0+SH20000=20000

PW21000➡PW0+SH20000=20000

PW31000➡PW0(完全ガード)

PW23000➡PW0  ユイの手札7枚  ツネトのダメージ5枚(2枚)

 

「スタンド&ドロー。へぇ~中々やるじゃん。けどこのターンで決めてやるぜ!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『覇天戦人スサノオ』グレード3

 

「未来の扉をこじ開けろ!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

雷が鳴り響き、その雷を纏った剣を手に持ちそのノーブルは次元から現れた。

 

「神鳴りの剣神タケミカヅチ!!!」

 

神鳴りの剣神タケミカヅチ  PW26000  ハーツ『覇天戦人スサノオ』

 

「スサノオの超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上から2枚見て好きなカードを1枚手札に加えて、残りは山札の下に!さらにタケミカヅチのスキル!カウンターブラスト(2)とGゾーンの裏のタケミカヅチを表にして、山札の上から4枚見て、好きなカードを2枚手札に加えて残りは山札の下に!神凪クエビコを2体コール!そしてツナガイをコールだ!」

 

神凪クエビコ  PW7000

 

シナツヒコ タケミカヅチ シナツヒコ

クエビコ   クエビコ  ツナガイ

 

「クエビコのブースト、タケミカヅチでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード(コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ』」

 

「トリプルドライブ『オブリゲイト・ロビン』『調律者アメノサギリ』『サイキック・バード(☆)クリティカルトリガー!効果は全部右のシナツヒコヴァンガードに!」

 

タケミカヅチ(ツネト)が持つ雷を纏った剣をシンバスターに放ち爆発した。煙が晴れるとそこにはシンバスターを守っているグランガードの姿があった。

 

「あっ・・・危なかった・・・」

 

「まだだ!ツナガイのブースト、右のシナツヒコでヴァンガードにアタック!パワープラス3000!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「クエビコのブースト、左のシナツヒコヴァンガードにアタック!パワープラス3000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』ヒールトリガー!ダメージは回復できないけどパワーをヴァンガードに」

 

「くそ~とどめをさせなかったか・・・。ターンエンドだ」

 

PW33000➡PW11000(完全ガード)

PW25000➡PW11000+SH20000=31000

PW19000➡PW11000  ツネトの手札6枚  ユイのダメージ5枚(裏2枚)

 

「スタンド&ドロー!・・・ねぇ、ツネト君ってこのショップのNo.3ファイターって言ったよね?」

 

「おうよ!俺を崇めてもいいんだぜ?」

 

「じゃあさ、シンバスターの能力も知ってるよね?」

 

「そりゃとうぜ・・・っあ」

 

ツネトが自信満々の態度から何かを察した様子でユイは少しニタついた顔になっている。

 

「そゆこと♪シークメイト!!!」

 

シークメイト  戻したカード『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』

 

「その鉄壁は砕かれることのない鋼の強固な絆!今こそ並び立て!!双闘(レギオン)!!!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター×鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  PW20000

 

「だああああ!完全に忘れたあああ!これじゃあ完全ガードが使えねぇじゃねぇかああああ!!!」

 

「ウルバスターのスキル!ヴァンガードが双闘(レギオン)した時パワープラス4000!さらにスキル与える!グラスカッターのスキル!グラスカッターをソウルに入れて、鋼闘機(メタルボーグ)の名の付くグレード2と3のユニットにパワー+3000!当然パワーはヴァンガードのシンバスターとウルバスターに!さらに、オペレーターガールレイカをコール!レイカのスキル!レイカを山札の上に置いてシャッフル!そしてヴァンガードにパワープラス4000とスキルを与える!もう一体コール!同じスキル与える!とどめにグランザイルをコール!」

 

グランファイヤー シンバスター×ウルバスター ウルバスター

 グランワゴン      グランシード    グランザイル

 

「グランシードのブースト、シンバスターでレギオンアタック!レイカの与えたスキル!ヴァンガードがアタックした時にパワーが37000以上なら1枚ドロー!それを2回分だから2枚ドロー!シンバスターのスキル!ヴァンガードにのパワーが30000以上ならグレード1以上でガードできない!」

 

「パワー43000なんてインターセプト2回分会っても今の手札じゃ守れねぇ!ノーガードだ!トリガー来ませんように」

 

「ツインドライブ宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』・・・なんかごめん。ダブルクリティカルトリガー。パワーはグランファイヤーとウルバスターにクリティカルは全部ヴァンガードに」

 

イメージ内でシンバスターとウルバスターは力を合わせて攻撃をし、スサノオ(ツネト)はその攻撃を喰らい、空高く吹っ飛ばされた。

 

ダメージチェック『ネビュラウィッチ ノノ(醒)』

 

PW43000➡PW11000

 

ユイのダメージ5枚  ツネトのダメージ6枚  勝者ユイ

 

「・・・なんか・・・ごめん・・・」

 

「負けちまったーーー!しかも同情されたーーー!」

 

「「ツっツネトさーん」」

 

あの場でダブルクリティカルを出したユイは心から謝罪した。

 

「・・・でもこれで1勝目。まだまだいける!よーし大きい人、ケイ君だったっけ?私とファイトだ!」

 

「え?」

 

 

それからというものケイとカルの2人に勝ち、他のファイターとのファイトに着々と勝っていき、9連勝というところにいた。トコハと結果を報告しようとしているところだ。

 

「せーので勝利数を言っていこうか」

 

「うん。じゃあ行くよ」

 

「「せーの・・・9連勝!!・・・⁉互角⁉」」

 

ここまで勝率が同じという事にショップ内はざわめきだした。

 

「おいおい・・・ここまでやっても決着がつかねぇなんて・・・」

 

「これじゃあラチがあかねえじゃねえか!」

 

「じゃあトコハちゃんとユイちゃんでファイトして決着をつけりゃあいいじゃねぇか?」

 

このままじゃラチが明かないと考え、カムイの提案でファイトで決着をつけることになった。

 

「結局はこうなるのね・・・。勝負の意味ないじゃない」

 

「ん~?そうでもないよ?負けたらどうなるかわかってるよね?」

 

「そうだった・・・。じゃあさっさと始めましょう」

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!」」

 

 

ユイのディメンジョンポリスのパワー戦法とトコハのネオネクタールの増殖戦法の取っ組み合いの結果、見事勝利を収めたのはトコハだった。

 

「やったーー!10連勝!私の勝ちだーー!!」

 

「うげえーーーー!言い出しっぺの私が負けちゃったーー!」

 

「さてと・・・さっそく罰ゲーム・・・と言いたいところだけどそろそろお迎えが来る頃だから罰ゲームはまた次の日にね」

 

トコハがそう言うとショップのドアが開く音が聞こえる。そこに入ってきたのは少し青がかかった緑髪の青年だった。青年が入って来たと同時に客がざわめきだした。それもそのはず、なぜなら彼は有名人だからだ。

 

「おいおい・・・うそだろ・・・?」

 

「あの人って・・・まさか・・・⁉」

 

「トコハ」

 

「あっ兄さん」

 

「兄さん?」

 

トコハの「兄さん」という単語に首をかしげるユイ。

 

「トコハ、遅くなる時は連絡しろと言っただろ?母さんが心配してたぞ?」

 

「えへへ・・・。ごめんなさい、ちょっとファイトに夢中になってて」

 

「あの~トコハちゃん?その人は?」

 

「ああ・・・。ごめんごめん。紹介するね、この人は私の兄さん、安城マモルだよ。兄さん、彼女が佐倉ユイちゃん。私の新しい友達だよ」

 

「ああ・・・君が・・・。初めまして。僕は安城マモル。君のことはトコハからよく聞いてるよ」

 

青年の名は安城マモル・・・トコハの実の兄である。

 

「は・・・ははは初めまして!わわわ私はしゃくら!・・・舌噛んじゃった・・・」

 

「ちょ・・・ユイちゃん大丈夫⁉」

 

「あはは・・・そんな緊張しないでね」

 

ユイはまさかトコハに兄がいたとは思わかったらしく、緊張でガチガチしていた。

 

「君のことを話しているトコハは笑顔だったから1度挨拶をしたいと思っていたんだ。これからもトコハのことをよろしくね、ユイちゃん」

 

「は・・・はい!」

 

「ちょ・・・ちょっと2人ともやめてよ///そっそれより早く帰ろうよ兄さん」

 

トコハは顔を赤くしながらマモルを連れて店の出口まで向かった。

 

「・・・あっ!それからユイちゃん。罰ゲーム忘れないようにね」

 

「うう・・・。わかってるよ~」

 

そんな会話だけするとトコハとマモルはショップを出ていった。店内がフリーズしていると、ユイがトリニティ・ドラゴンの3人に絡まれる。

 

「ユユユユユ・・・ユイちゃん!!!ああああ・・・あの安城マモルさんと楽しくおしゃべりするなんて~~~!!!」

 

「そうですよ!!!羨ましすぎますよ!!!」

 

「え・・・え~~~~~?」

 

トリニティ・ドラゴンに問い詰められると、ユイのスマホがなる。着信者はユイの父、佐倉ゲンゾウだ。

 

「うわっやば!パパだ・・・。シフトのこと忘れてた・・・」

 

ユイは電話機能を使い恐る恐る耳にあてる。

 

「もしも『こらああああああああ!!!!ユイ!!!いつまで遊んでんじゃああ!!!シフトの時間はもうとっくに過ぎとるぞ!!!』・・・!!!耳がキーンとする・・・」

 

その怒鳴り声が店内にも驚くほどに響いていた。

 

「マジかよ・・・スマホ越しでこんなにも聞こえるもんなのかよ・・・」

 

「ご・・・ごめんなさいパパ!すぐに戻るから」

 

『さっさと戻ってこんか!!!』

 

スマホの通話が切れるとユイは猛ダッシュで家に戻る。

 

「ご・・・ごめんなさい!また明日きます!」

 

「あ・・・ああ・・・。またな」

 

家に一直線でダッシュするユイ。

 

「うわああん!ヒゲには絞られるし明日は罰ゲーム受けなきゃだし、パパに怒鳴られるしついてな~~~~い!!!」

 

ユイの魂の叫びが町中に響いた。

 

to be continued…

 




今回はちょっと長かったですね。

そしてさりげなくマモルさんとユイちゃんのお父さん(電話で)が登場しましたね。

次回はいよいよドラエン支部が書ける!すごい楽しみです!

それでは感想お待ちしております。

後ユイちゃんのライド口上やストライド口上などを設定に書きましたのでぜひ見てください。


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安城マモル

今回は早めに投稿できました。

こんな感じに早かったり遅かったりします。

相変わらずの駄文ですが読んでくれると幸いです。

それではどうぞ!


ファミレス、エレメントフェアリー内にて、トコハとクミはファイトをしていた。今回はクミの始めてのファイトなのでティーチングファイトを行っている。ユイはファイトを静かに見守っていた。

 

「いい?ここで10000ガードすれば、トリガーが来ても大丈夫でしょ?」

 

「ほんとだ~。トコハちゃんすご~い」

 

「そんなことないって。それを言ったらユイちゃんだって初心者だけどすごいよ?」

 

「いやいや、私よりクミちゃんでしょ!すっごい飲み込みが早くてビックリしちゃった!」

 

3人はお互いを褒めあっていた。ちなみにクミのデッキはオラクルシンクタンクのバトルシスター軸だ。

 

「これならショップでファイトしても問題ないね!」

 

「う~ん・・・できるかな?」

 

トコハやユイから見てショップ内でファイトしても問題ないのだがクミはまだ若干不安のようだ。

 

「ねぇ、今からお店に行ってみない?私もユイちゃんも付き合うからさ。ね?ユイちゃん?」

 

「当然!クミちゃんの晴れ舞台だもんね!だから一緒に行こ?」

 

「・・・うん!!」

 

 

 

TURN6「安城マモル」

 

 

 

カードキャピタル2号店内、カムイはクミのファイカの登録作業を行っていた。

 

「よし!登録完了!これで君もヴァンガードファイターだ」

 

「やった~」

 

「よかったね、クミちゃん」

 

「じゃあ登録を終えたところでさっそく私と・・・」

 

クミがファイカを受け取ると同時にユイがファイトを申し込もうとしたがファイト場のところで「おお~」という歓声が聞こえてくる。3人がそっちに向かっていくとそこにはクロノがいた。

 

「ねぇ、あれって・・・」

 

「新導⁉何でここに?」

 

「あれ?新導君と知り合いだったの?」

 

「うん・・・ってユイちゃんこそ新導と知り合いだったの⁉」

 

「あれ?行ってなかったっけ?」

 

クロノがカードキャピタル2号店にいることと、ユイがクロノと知り合いだったことに驚愕するトコハ。

 

「初耳よ!・・・でも知らなかったよ。新導がヴァンガードをやってたこと・・・。それに・・・」

 

トコハの目に映っていたのはトコハが見たことのないクロノの笑顔だった。

 

「いい顔してるでしょ?心の奥底から楽しんでる顔だよ」

 

「さてっと・・・あ・・・」

 

クロノがギャラリーから出ると、トコハたちと顔を合わせる。

 

「やっほ~新導君おひさ~♪」

 

「あ・・・あぁ・・・うっ!」

 

突然クロノが頬をおさえ始めた。その拍子でクロノのデッキを落としてしまう。

 

「ああ・・・もう・・・」

 

クロノが落としたデッキを拾い始める。トコハもそれを手伝う。その時にトコハはカードのクランを見る。クロノがトコハの拾ったカードを受け取る。

 

「わりぃな・・・」

 

クロノはショップを出ていった。

 

「新導君どうしたんだろ?」

 

「ねぇユイちゃん、今のデッキって・・・」

 

「ん?ああ、ギアクロニクルのこと?」

 

「えっ⁉ギアクロニクル⁉」

 

ギアクロニクルのクランを聞いたトコハは驚愕する。実は昨日トコハはマモルと共に家に戻り、食事をしていた時に、マモルがギアクロニクルに興味があるということを聞かされていたのだ。ゆえにクロノがギアクロニクルというクランを持っていることに多少疑問を感じていた。

 

「トコハちゃんどうしたの~?」

 

「お~い、トコハちゃ~ん。聞こえてる?」

 

「・・・えっ?ああ・・・ごめんごめん。ちょっと考え事してたの」

 

その後3人は仲良くいろんな人とファイトしたのであった。

 

 

帰り道、クミと別れてトコハとユイは同じ道を歩いている。

 

「あ~今日も楽しかったな~。去年まではこんなに満足感は味わえなかったよ~」

 

トコハは「あっ」と何かを思い出しユイに話をぶつける。

 

「そうだ。ユイちゃん、昨日の罰ゲームなんだけど・・・」

 

「えっ⁉まさか・・・ここで⁉」

 

そう・・・昨日トコハとユイは勝負で負けたら何でもいう事を聞くということがあり、ユイは負けてしまったのだ。

 

「明日もくるでしょ?明日はクミちゃんがクエスト発注するんだけどユイちゃんにはそれを私と一緒に見届けてもらいます!」

 

「なるほど・・・。でもごめん!明日はちょっと無理!昨日のことでパパに怒られて明日はお店の手伝いをず~とやらされるんだよ~・・・」

 

昨日トコハと別れた後ユイは電話越しでゲンゾウにシフトの時間忘れで怒鳴られ、明日は学校が終わり次第丸1日店を手伝わされるのだ。

 

「それじゃ無理か。う~ん・・・。そうだ!今度行われるドラゴン・エンパイア支部でイベントがあるんだけどユイちゃんもそれを手伝う事!これなら問題ないでしょ?」

 

「支部?ズー支部なら仕事の関係で行ったことあるけど、その支部って何?」

 

支部事態は行ったことがあるのだがその全てを知っているわけではないので疑問を抱くユイ。

 

「行ったことがあるなら話は早い!ヴァンガード普及協会の上棟支部なの。基本的は協会のオフィスなんだけど、1階から3階まではヴァンガードのアミューズメントスペースがあるんだ」

 

「アミューズメント⁉楽しそう!!」

 

「強いファイターも集まるし、ギアースもあるんだ」

 

「ギアース?」

 

「うん、正式名称は『Grand Image Reality System』っていうんだけど、最先端のホログラム技術でユニットや惑星クレイの地形を映し出して、よりリアルなファイトが実現できるシステムなんだ」

 

「へぇ~。使ってみたい!」

 

支部やギアースについてはかなりの好印象を持つユイ。

 

「・・・で、話は戻るけどユイちゃんは学校終わったらそのドラゴン・エンパイア支部でイベントの手伝う!それが罰ゲーム内容よ!」

 

「それならシフトとかはないからOKだよ」

 

トコハの提示する罰ゲーム内容を承諾するユイだが話はまだ終わってはいない。

 

「でもただそれだけじゃ罰ゲームにならないから特別な衣装を着てイベントを手伝ってもらうからね」

 

「特別な衣装?それって何?」

 

「ふふ・・・それはイベント当日になってからのお楽しみ♪」

 

 

ドラゴン・エンパイア支部イベント当日、学校が終わり、ユイはトコハのいるクラスにやってきた。トコハのいう特別な衣装を取りに来たのだ。

 

「来たわね・・・ユイちゃん」

 

「トコハちゃん、特別な衣装って?」

 

「それは・・・これよ!!」

 

トコハは自分のカバンとは別の袋に入っていたものを取り出す。その衣装とは鋼闘機(メタルボーグ)・オペレーターキリカの衣装だ。要はキリカのコスプレをしてイベントを手伝えと言っているのだ。ユイはキリカの衣装はすごく好印象のようだ。

 

「わ~かわいい!これでイベントを手伝うの?」

 

「そうよ。ついでに言うと、罰ゲーム内容は後で追加するかもだけど、今はそれ着てイベントをてつだうだけでいいわ。場所はわかるよね?あの赤くて目立つのがドラエン支部だから」

 

「あそこか・・・。OK。了解!すぐに行くよ!」

 

「あっ!家に帰ってからそれ着てよね!」

 

ユイは猛ダッシュで家に戻り、すぐさま衣装に着替えた。律儀にポニーテールからツインテールに変えて。その姿は髪や瞳の色こそ違うがまさに鋼闘機(メタルボーグ)・オペレーターキリカが存在するかのようなものだった。

 

「いつ見てもかわいいなぁ・・・。よし!行くか」

 

ユイはすぐさまドラゴン・エンパイア支部に向かった。家に出る際、キリカのコスプレをしたユイを見たゲンゾウが興奮したかのように鼻血を出して気絶したが・・・。

 

「我が娘が・・・キリカのコスプレを・・・ががががが・・・」

 

「きゃああああああ⁉あなたああああ!!」

 

 

ドラゴン・エンパイア支部スタッフ休憩所、ユイはそこにマモルと挨拶をしていた。

 

「今日はよろしくお願いします!マモルさん!」

 

「あはは・・・トコハから聞いてたけど・・・本当にその格好で来たんだね・・・」

 

キリカのコスプレで来たユイを見て苦笑いを浮かべるマモル。ちなみにマモルはユイが罰ゲームで来ていることを知らない。

 

「さてと、これから仕事に取り掛かるんだけど・・・何か質問はあるかな?」

 

「はい!私、ズー支部に行ったことがあるんですけどこのドラゴン・エンパイア支部とはどう違うんですか?それと支部の仕事って何ですか?イベントって私も参加できるんですか?」

 

「そんなにいっぺんに質問しないで・・・ちゃんと一つずつ答えていくから。まず一つ目は普及協会は六つの都内に分かれていてそれぞれ惑星クレイのちなんだ国家名があるんだけど、僕らの住む地域はドラゴン・エンパイア・・・。聞いたことない?」

 

そう、マモルの言う通りドラゴン・エンパイア支部は惑星クレイのドラゴン・エンパイアの名が使われている。

 

「・・・あー確かに!言われてみればズー支部もズーの名がついてましたね!だから惑星クレイの国家にちなんだものが多いんですね!」

 

「そう言う事だね。二つ目の質問はイベントや大会を企画したり、ファイター同士の交流を促したりして、地域のヴァンガードの活性化を図るのが僕らのお仕事なんだ」

 

「へ~大変なんですね!」

 

「そして最後の質問なんだけど、ユイちゃんは支部のお手伝いという扱いになっているから、基本は参加可能なんだ。当然僕らスタッフは参加できないんだけどね」

 

どうやら手伝いに来ているユイはイベントに参加可能らしい。ちなみにイベント内容は抽選でマモルとファイトができるというものらしい。

 

「仕事にかかる前に、参加申し込みしてきたらどうかな?」

 

「いいんですか⁉ありがとうございます!さっそく行ってきます!すぐに戻ってきますから!」

 

そう言ってユイは休憩場をあとにした。

 

 

ドラゴン・エンパイア支部の内部はドラゴン・エンパイアにちなんだものがたくさん並んでいて特に一番目立つのがドラゴニック・オーバーロードの立体物だ。ユイはさっそくイベントの申し込みに行っている。

 

「ようこそ、ドラゴ・・・っえ?キリカ?」

 

「佐倉ユイです!イベント申し込みにきました!」

 

「え?っあっはい。え~と・・・佐倉ユイさんグレード1、使用デッキはディメンジョンポリス・・・はいっ登録完了です。イベント楽しんでくださいね」

 

受付員はユイの格好に戸惑いながらイベント登録を進める。ファイカに書かれている抽選番号は209だ。

 

「やった。じゃあさっそくお仕事に・・・」

 

「あれ?ユイちゃんか?」

 

後ろから聞き覚えのある声が聞こえる。トリニティ・ドラゴンの3人だ。

 

「むっ出たな!トリドラ!!」

 

「その略し方・・・やっぱりユイちゃんか!てか何でオペレーターキリカの恰好してんの?」

 

「ツネト君達も来てたんだ」

 

「スルーかよ・・・。当然だ!なんたってあのかげろうのクランリーダー安城マモルさんとファイトできるかもしれないんだからな!!」

 

クランリーダーという単語が気になったユイは首を傾げている。

 

「クランリーダー?何それ?」

 

「おやぁ?そんなこともしらないのかなぁ?」

 

ブチッ!

ツネトの態度が気に入らないのかユイはツネトの腕を噛みついた。

 

「そんな事言うツネト君にはこうしてやるー!ガブッ!!」

 

「痛ええええええ!!ごめんなさい!謝るから許してーーー!」

 

「「ツっツネトさーん!!」」

 

ユイが噛むのをやめたところでツネトがクランリーダーについて説明する。

 

「いてて・・・。クランリーダーっていうのは普及協会が認めたトップファイターのことだ。今回のイベントは相手に合わせてハンデをつけるんだよ。最初の手札を減らてファイトするんだ」

 

「運よく勝てば、高いポイントがもらえますし、もし負けても・・・」

 

「「「マモルさんとファイトできるなら・・・それで幸せ~・・・」」」

 

「あっそーですか。じゃあ私はこの辺で。イベントでまたね~」

 

幸せそうな顔をするトリニティ・ドラゴンを冷たくあしらい、イベントの仕事に戻った。

 

 

イベントの準備の仕事をあらかた片づけたユイは休憩所で家から持ってきたみかんを食べている。

 

「はぁ~やっぱり疲れた時はビタミンCだね~」

 

そんなことを言っていると女性スタッフが話しかけてきた。

 

「お疲れさま。あなた、佐倉ユイちゃんでしょ?」

 

「えっ?はい・・・どこかで会いましたっけ?」

 

「私というより弟によく会ってない?名前は清州サスケっていうんだけど」

 

「えっ⁉サスケさん⁉っということはもしかして・・・」

 

「初めまして。私は清州アカネ。サスケは私の弟よ」

 

女性スタッフの名は清州アカネ。ドラゴン・エンパイア支部の職員であり、マモルの同僚でもある。一方話に出てきた清州サスケはアカネの弟で現在は大学二年であり、ユイの家である佐倉店のバイトを努めている。

 

「あっ!初めまして!サスケさんとはよくさせていただいております!」

 

「知ってる。サスケがユイちゃんの話をよくするからね。これからもサスケのことをよろしくね?ユイちゃん」

 

「はっ・・・はい!」

 

アカネとユイがそんな会話をしているとマモルが入ってきた。その顔はどうもやつれている顔だ。

 

「えっと・・・お疲れさまです・・・?マモルさん」

 

「ああ・・・ユイちゃん・・・おつかれ・・・」

 

マモルは必要最低限の挨拶だけをして、近くにあった椅子に座る。

 

「マモルさん、何かあったんですか?」

 

「それが私たちの支部長がいなくなちゃってね」

 

「ええっ⁉それっていいんですか⁉」

 

「よくないから困ってるのよ。・・・まぁ、よくあることだし大体察しはつくけどね」

 

休憩所に誰かが入ってくる。トコハだ。

 

「こんにちはアカネさん。・・・おっ!ユイちゃんもお疲れ!」

 

「あら、トコハちゃんいらっしゃい」

 

「やっほ~トコハちゃん」

 

トコハは持ってきた袋をアカネに差し出す。どうやら差し入れのようだ。ユイにも別の差し入れを持ってきたようだ。

 

「アカネさん、兄がいつもお世話になります。これ、母からの差し入れです。ユイちゃんには私からの差し入れ!」

 

「いつもありがとう。トコハちゃん」

 

「ありがと~。このお饅頭好きなんだ~」

 

「あの~・・・」

 

トコハはマモルの方を見る。

 

「ふ・・・ふふふ・・・もう容赦はしませんよ・・・支部長・・・」

 

「ひぃ!!怖い!しっ・・・仕事に戻りまーーす!!」

 

「あっちょっとユイちゃん⁉」

 

こうしてユイはイベントの最終調整に入る。余談であるがマモルが公式クエストを使って普及協会のマスコットキャラクター『ヴァンガ郎』を探せでファイター全員がヴァンガ郎を探していたのはまた別の話である。

 

 

全ての仕事を終え、後はイベントに参加するだけの状態になった。

 

「今日はありがとう。本当に助かったよ。ちょっとファイカを貸してくれるかな?」

 

「?はい。どうぞ」

 

マモルはユイのファイカで何かを操作している。マモルがユイにファイカを返すとそこにはファイターズポイントが溜まっていたのだ。

 

「えっ⁉クエスト⁉しかもクエスト達成でポイントが上がってる!いいんですか⁉」

 

「今日頑張ってくれたお礼だよ。今日のイベントも楽しんでいってね」

 

「は・・・はい!」

 

ユイはイベント会場に向かった。やはりマモルとファイトがしたいのかかなり人が集まっている。

 

「ほえ~やっぱり人が多いんだね」

 

ちなみにユイの近くあたりにトコハと顔を隠しているカムイがいた。そうこうしている内にイベントが始まり、対戦者の発表される。

 

「それでは、一戦目のファイターは・・・ルーレットスタート!」

 

ステージの大スクリーンルーレットが回る。当たったのは・・・

 

「528番!新導クロノ君!」

 

「新導君も来てたの⁉」

 

クロノも来ていたことに驚愕するユイ。しかし呼ばれても当のクロノがいない。

 

「・・・新導君こういうのに参加したくないのかな?十分あり得ないと思うんだけど・・・」

 

こうして着々と抽選者があたっていくが、ユイの名前がまだ上がらない。

 

「・・・はぁ、やっぱ確率は確率かぁ」

 

そして最後の対戦者のルーレットが回る。当たったのは・・・

 

「209番!佐倉ユイさん!」

 

「わ・・・私⁉」

 

まさか自分が当たるとは思わなかったユイは驚愕する。すると、トコハが手招きをする。ユイはそっちの方に向かう。

 

「何?トコハちゃん。呼ばれたから行かなきゃ・・・」

 

「たった今から罰ゲーム内容を追加するね。ステージの前で『オペレーターキリカ、クランリーダーのマモルさんとファイトしちゃうぞ♡』って言う事!いい?」

 

追加の罰ゲーム内容を聞いたユイは顔を赤くなる。

 

「えええ⁉ちょっと勘弁してよ!それ人前で言うのすごい恥ずかしいもん!」

 

「そうじゃなきゃ罰ゲームにならなかったじゃない!だからユイちゃんには拒否権はないの!」

 

「しょ・・・しょんなぁ・・・」

 

「つべこべ言わずにさっさと行ってくる!」

 

「ちょっ・・・ちょっと待って・・・きゃっ!!」

 

トコハに押され前に出るユイ。周りの観客はなぜキリカのコスプレ?と疑問を持つものが多い。ユイは顔を赤くしながらステージに立つ。

 

「えっと・・・その・・・(ええいもうやけくそだ!)」

 

ユイは腹をくくった。そして笑顔で

 

「オペレーターキリカ、クランリーダーのマモルさんとファイトしちゃうぞ♡(何言ってんだろ私⁉)」

 

ユイは心の中で泣いた。観客は急に静まり返った。そして・・・

 

『ふおおおおおおおおおお!!!!』

 

観客の興奮(特に男子)の声が上がる。

 

「これが萌えというものなのか⁉」

 

「キリカがこれほどかわいいとは思わなかったぜ!」

 

「俺、マモルさんとファイトできなかったけど来てよかった~!」

 

ユイは恥ずかしくて泣きたくり、この場から立ち去りたいと思った。

 

「・・・え~と・・・じゃあ・・・始めようか・・・」

 

「・・・はい///」

 

マモルは察してファイトを始めようと進める。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!」」

 

 

ファイトは着々と進み、マモルが超越(ストライド)を使用したところに入った。

 

「ドラゴニック・ブレードマスターの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って相手リアガードを退却!」

 

イメージ内でグランシードの周りに炎が纏わりつき、グランシードは焼き払われた。

 

「うそ⁉リアガードが焼かれたの⁉」

 

「神龍騎士マハムードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノ、ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『リザードソルジャー コンロー』『マグナムショット・ドラコキッド(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!『マザーオーブ・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!ダメージを1枚回復し、パワーをヴァンガードに!」

 

クリティカルトリガーのダメージによってユイのダメージは5枚になった。一方マモルのダメージはヒールトリガーによってダメージ2枚となった。しかしそれだけではない。

 

「マハムードのスキル!アタックがヒットしたため、グランファイヤーを退却!」

 

「そんな⁉ヴァンガードだけでリアガードが全部なくなちゃった!」

 

そう、ユイの盤面はシンバスターの1体のみ、リアガードは存在しなくなった。

 

「わ、私のターン!スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ!!!グランファイヤーとグランワゴンを2体コール!」

 

それでも負けじと盤面を立て直す。

 

「グランファイヤーでヴァンガードにアタック!グランファイヤーのスキル!ヴァンガードと下のグランワゴンパワープラス4000!」

 

「ガード!『マザーオーブ・ドラゴン(治)』」

 

「エクスローグでヴァンガードにアタック!「ノーガード」トリプルドライブ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)」クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

マモルのダメージは4枚、ダメージの差が埋まらない。

 

「エクスローグのスキルで1枚ドロー!ターンエンド」

 

「僕のターン!ストライドジェネレーション!!!炎帝龍王ルートフレア・ドラゴン!!!ドラゴニック・ブレードマスターのスキル!グランワゴンを退却!ルートフレアのスキル!相手一列を薙ぎ払え!!!」

 

イメージ内でシンバスターの後ろにいるグランワゴンが炎に包まれ、ルートフレアの内蔵している火炎放射機でグランファイヤーとグランワゴンが焼かれた。シンバスターが前面を見るとそこには巨大な炎の球体ができている。シンバスターは炎の球体に包まれた。そして現実ではユイのダメージが6枚になった。

 

「勝者、安城マモル!やはり強い!手札3枚のハンデをもろともしません!!」

 

「は~・・・負けちゃったかぁ・・・」

 

「でも、君のその諦めない意思は尊敬するよ。いいファイトをありがとう」

 

「マモルさん・・・。はい!こちらこそありがとうございました!」

 

ユイとマモルはお互いに握手を交わす。観客からは盛大な拍手が送られている。

 

 

ドラゴン・エンパイア支部のイベントが終わり、帰宅途中。ユイはトコハと一緒に帰宅している。

 

「・・・トコハちゃん・・・今回の事恨むからね・・・」

 

「ははは・・・ちょっとやりすぎちゃった。ごめんね?」

 

ユイは今回のことを根に持っているようだ。

 

「・・・・・・」

 

「ユイちゃん?まだ怒ってる?」

 

「・・・決めた!私いつかマモルさんにリベンジする!」

 

「えっ⁉急にどうしたの⁉」」

 

ユイがそう口にすると、トコハが驚いた様子で口を開く。

 

「クランリーダーは確かに強い。実際に何もできずに負けちゃったし。でも、このまま負けっぱなしは嫌!いつかもっと強くなって、マモルさんに勝つんだ!」

 

ユイは決意を口にするとトコハはぷっと笑う。

 

「やっぱり変かな・・・。初心者がこんな大口言うなんて」

 

「そりゃそうよ。・・・でも、何でだろ?ユイちゃんならいつか兄さんに勝てるんじゃないかって思いがでてきちゃった」

 

「トコハちゃん・・・」

 

「・・・応援してるよ!ユイちゃん!」

 

「・・・うん!ありがとう!」

 

ユイはそんな決意を胸に秘め、トコハと別れ、帰宅した。

 

to be continued…




いかがでしょうか。

一応わかっているとは思いますがアカネさんの弟はオリキャラです。

こんな感じにオリジナルを加えていこうかと思っています。

いずれ登場させるのでよろしくお願いします!

それでは感想お待ちしております!



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シオンの誇り

あ~~~。

最後の部分をどう表現すればいいか難しかったな~。

そもそも文にまとめるという事が難しいのですが・・・。

今回も楽しく書かせていただきました!

それではどうぞ!


学校の授業が始まる時間なのだが、今日はいつもとは違っていた。

 

「え~。今から皆さんには学校の行事として、大掃除をしてもらいます」

 

『え~~~~~』

 

そう、今日は学校全体で大掃除があるのだ。それを聞いた生徒全員は不満の声が上がる。(1部は除いて)

 

「はい静かに!女子は更衣室で、男子は教室で体操服に着替えてから掃除を始めるように!・・・特に佐倉さん!」

 

「は・・・はい!」

 

まさか自分が呼ばれるとは思わなかったユイは思わず立ち上がる。

 

「あなたは確か隣のクラスの安城さんと仲が良かったですよね?あなたは綺場君とは違うところを担当ですから安城さんに見張ってもらいますからね。サボったらわかってますね?」

 

「あ・・・あはは・・・頑張ります・・・」

 

 

 

TURN7「シオンの誇り」

 

 

 

大掃除は違うクラスの生徒達と合同で掃除をするのだ。そしてユイのペアは隣のクラスのトコハとクミの2人である。

 

「あのヒゲったらひどいよね!何で私だけ注意されなくちゃいけないの?」

 

「去年までのサボりの常習犯がよく言うよ・・・」

 

「ユイちゃん?ちゃんと掃除しなきゃだめだよ~?」

 

「耳が痛いです・・・」

 

ユイは去年の大掃除で何回もサボっているのだ。トコハとクミの正論にグゥの音も出ないユイ。

 

「でも大丈夫!私の目の黒いうちは絶対にユイちゃんをサボらせはしないから!」

 

「?トコハちゃんは目黒くないよ~?」

 

「クミちゃん?トコハちゃんはものの例えで言ってるだけだからね?」

 

クミの天然が発揮するのをユイが突っ込む。

 

「それにしても・・・」

 

ユイは視線を別の場所に移す。そこに映っているのは、クロノとシオンが懸命に窓を拭いている姿だ。あれはなにか意地でもはっているかのように見える。

 

「あの2人、すごいよね。2人が拭いた窓がピカピカだよ」

 

「はいはいそうね~。それじゃさっさと掃除を再開しようか~」

 

トコハはユイがサボらないように鋭い目で睨み付けユイは掃除をさっさと再開する。

 

 

ユイ達の担当の掃除を終わらせ、3人はクロノやシオンところに向かった。彼らが担当の窓はキラキラと輝いていた。

 

「わぁ~~!とってもきれ~~~」

 

「2人とも頑張ったわね~」

 

「「全然!!」」

 

「あっはもった」

 

ユイの言葉にクロノはシオンを睨み付け、シオンは苦笑いする。

 

「2人とも仲いいね~。ふふ」

 

「違うと思うよ?クミちゃん」

 

またもクミの天然が発揮し、今度はトコハが突っ込む。

 

(ねぇトコハちゃん、あの2人何でこうも仲悪いの?)

 

(さぁ?男同士の意地じゃないの?)

 

ユイとトコハがそう耳打ちをしているとクロノとシオンの睨みがエスカレートしていく。

 

「やるか?」

 

「もう一度君とは戦いたいと思っていたんだ」

 

「「勝負だ!!」」

 

「2人ともやめなよ。今は掃除の時間なんだからさ」

 

いかにもファイトを始めそうな2人を止めるユイ。サボり常習犯が言っても説得力がないが。

 

「それに、勝負ならこんなのあるけど?」

 

そう言うとトコハはある1枚のチラシを見せる。

 

「ヴァンガード・・・クイズ大会?」

 

「今度の日曜日、ドラゴン・エンパイアでやるの。今兄さんが参加者を集めてるんだ」

 

トコハが言うには決着をつけたいならクイズ大会に参加しろといっているのだ。

 

「どう?出てみない?」

 

「私も参加するんです~」

 

「当然私だって参加するよ!もし2人に当たっても容赦しないから、そこんとこよろしくね!」

 

「・・・っていうか、申し込んでおくね~」

 

2人の意思はおかまいなしと言わんばかりにそう言って3人は別の掃除場所に向かう。

 

「お・・・おい!何勝手に決めてんだ!!」

 

「楽しみだね~トコハちゃん、ユイちゃん」

 

「そうだね~クミちゃん」

 

「クイズ大会に向けていろいろ学ぶぞ~!」

 

 

ドラゴン・エンパイア支部、クイズ大会当日、ユイはクミと一緒にドラゴン・エンパイア支部に来ていた。ちなみにトコハはスタッフの手伝いとして先に向かっている。

 

「私まだ会ったことないんだけどドラエン支部の支部長さんって超有名なファイト大好き支部長らしいよ?この前だって仕事ほったらかして新導君とファイトしてたらしいし」

 

「へ~変わり者なんだね~」

 

支部に来るまでの途中、ドラゴン・エンパイア支部の支部長、大山リュウタロウの話をしていた。以前支部長はマモルとファイトしようのイベントでヴァンガ郎の中に入り、クロノを散々振り回し、ドラエン支部のギアースを使ってクロノとファイトをしていたらしい。その後にマモルに散々怒られたのはまた別の話。

 

「クイズ大会、一緒に楽しもうね、ユイちゃん」

 

「うん!それに、今回は綺場君と新導君の勝負もあるし、盛り上がること間違いなし!」

 

今回のクイズ大会はA~Hブロックに分けられており、ユイはCブロック、クミはFブロックに、そしてクロノとシオンはAブロックとなっている。ちなみにユイのぜっけんの番号は8番だ。

 

「おっ!そろそろ始まるからまた後でね、クミちゃん」

 

「うん、またね~」

 

ユイはクミと別れ、Cブロック会場に向かう。

 

「皆さん準備はよろしいですか?それでは、ヴァンガードクイズ大会・・・」

 

「始まり始まり~だが~」

 

クイズ大会の開始宣言は司会者とヴァンガ郎によって行われた。そして司会者がクイズ大会のルールを説明する。

 

「さて、このクイズ大会では、早や押しクイズ、借り物クイズ、そして、大逆転○×クイズ、全部で、三つのフェイズがあります」

 

「その三つの合計ポイントで優勝が決まるんだが!」

 

各ブロックにクイズ台があり、出場者はそれぞれの指定場所につく。

 

 

「皆さん、準備はよろしいでしょうか?」

 

こうして、クイズ大会早や押しクイズがスタートされた。

 

「では問題です!これからスクリーンに映るカードが何か当ててください!」

 

(大丈夫・・・落ち着けば何問かとれる!)

 

「それでは参ります!クイズ、ヴァンガードン!」

 

スクリーンに最初に映ったのは両面に矛先が二つもある槍だ。そこから、左に移動していき、反対の腕にも同じ槍がある。

 

「わかった!」

 

ユイがボタンを押す。

 

「ぜっけん八番!」

 

「ファントム・ブラスター・オーバーロード!」

 

ユイの出した答えは・・・

 

ピンポーン!

 

「正解です!ファントム・ブラスター・オーバーロード!」

 

ユイの出した答えは正解だったようだ。

 

「では次の問題です。クイズ、ヴァンガードン!」

 

次に出されたのはチェック柄の模様がいくつもある。そのチェック柄に白き竜の姿が。ボタンを押したのはまたもユイがはやかった。

 

「蒼嵐波竜テトラバースト・ドラゴン!」

 

ピンポーン!

 

次の問題も・・・

 

「グルグルダックビル!」

 

はたまた次の問題も・・・

 

「古代竜スピノドライバー!」

 

ピンポーン!

 

「またまた正解です!佐倉ユイ選手、勢いが止まりません!」

 

次々と正解を重ねていき、全ての早や押しクイズの問題が終わった。結果はユイは全問正解だ。一方のAブロックのシオンもまた、全問正解のようだ。

 

「まさか佐倉さんが全問正解とは思わなかったよ」

 

「この日の為にいーっぱい勉強してきたからね!今なら綺場君にも勝っちゃうかもね!」

 

「言うね佐倉さん。でも、勝つのは僕だよ」

 

そんな会話をしていくと同時に次のフェイズ借り物クイズに移る。

 

「箱の中のカードに書かれたもの借りて来るたびにポイントが入ります。制限時間内なら何度でも挑戦可能ですから、早や押しクイズでポイントが少なかった人はがんばってくださいね」

 

「それってクイズっていうのかな?」

 

ユイがそんな疑問を抱くと、スタートの合図が鳴る。

 

「それでは・・・スタンドアップ・・・」

 

『ヴァンガード!!!』

 

出場者はスタートと同時に箱に向かって走り出す。ユイの入っていたカードに書かれたものは・・・

 

『漢字を調べるもの』

 

「漢字を調べるもの・・・って、ヴァンガードに関係ないじゃん!」

 

ヴァンガードに全く関係ないものを借りてこないといけないことに突っ込むユイ。

 

「うじうじ言ってても始まらないか・・・とりあえず、漢字辞書を持っている人はいませんかーー?」

 

しかしどれだけ探しても、漢字辞書を持っている人はいない。ユイは諦めかけたその時、眼鏡をかけた少年が漢字辞書を差し出した。

 

「あの・・・漢字辞書を持ってるんだけど、よかったら借りる?」

 

「借りる!ありがとう!ちゃんと返しい来るからねー!」

 

ユイの笑顔を見た少年は顔が赤くなる。

 

(か・・・かわいい・・・)

 

漢字辞書を置いて次のお題を見て、再び借りるためにいろんな人に声をかけた。着々と進めていく中で、ユイは子供を担いでどこかへ走っていく姿を見かける。

 

「綺場君?」

 

そうこう考えていくうちに借り物クイズも終了した。ちなみに借り物クイズで一番多くポイントをゲットしたのはクロノだ。

 

「各ブロックで第一、第二フェイズで獲得した合計ポイント上位二名が最終フェイズに進むことができます!」

 

最終フェイズ、大逆転○×クイズに選出された上位ランキングはこうなっている。

 

一位佐倉ユイ&岡崎クミ

三位小林リョウタ

四位新導クロノ&綺場シオン

六位多度ツネト

 

最終フェイズに移る前に休憩という事で、それぞれが休憩に移る。ユイはシオンのことが気になり、シオンを探している。

 

「あっ!新導君!」

 

「ん?佐倉か」

 

シオンの代わりにクロノが見つかった。

 

「ちょうどよかった。綺場君どこに行ったか知らないかなぁ?」

 

「俺もちょうど探してるところだ。あいつどこにいったんだ?」

 

クロノもシオンが子供を連れて走っているところを見ていたのだ。気に入らない相手とはいえ、あれを見ていたら気になってしまうのであろう。

 

「ん?おいあれ・・・」

 

クロノの視線に映ったのは、シオンと子供だ。階段を降りていくところのようだ。

 

「綺場君が帰るなんてことはありえないから、きっと何か話をするんだ」

 

「お前よくそんなことわかるな。けどなんの話をしてんだ?」

 

そんなこんなで階段の前に立ち、覗いてみる。シオンと子供が座っている。子供の足を見ると、ケガをしている。どうやら借り物クイズでちょっとしたごたごたがあり、それで子供が足をケガしてしまったのだろう。すると、こんな会話が聞こえる。

 

「そうやって勝てないと決めていたら、絶対に勝てない。どんな戦いでも、自分が勝つ。そう信じて挑まなければ、勝てるものも勝てない」

 

「でも、それで負けたら悔しいじゃないか!」

 

「そうさ、悔しいさ、ものすごく。・・・でも、諦めるのは、もっと悔しい」

 

「!!」

 

その言葉を聞いてユイは去年シオンと話していたことを思い出す。

 

 

『どうして僕が諦めが悪いのか知っているかい?』

 

『ううん。何で?』

 

『・・・僕がまだ子供のころ、フェンシングの練習で、岩倉に負けてばかりいたんだ。大人だから勝てるわけない。そう思って、諦めかけたことがあるんだ。その時、岩蔵は何て言ったと思う?』

 

『う~ん、諦めるのですか?・・・とか?』

 

『よくわかったね。その通りだよ。今日がだめならまた明日、明日がだめならまた次、日々の努力が実を結び、いつか勝てるかもしれない。けど、諦めてしまえば、そこで終わりになる。だけど、それは岩倉に負けたのではなく、自分に負けたことになる。僕はあの時の言葉を、今でも覚えてるよ』

 

『自分に負け・・・か。想像したくないね』

 

『その言葉を胸に僕は諦めない、負けることを捨てる、そんな事を思っていたら、本当に岩倉に勝てたんだ。あの時は、本当に嬉しかったよ』

 

『ズビ・・・いい話だねぇ・・・』

 

『僕はあの日を境に、諦めないことの大切さを知った。諦めたら、自分の負けになるからね』

 

『いいなぁ・・・そう思えるって。私そう思えるものが見つからないよ』

 

『佐倉さんもきっと見つかるさ・・・。そう・・・いつか必ず・・・』

 

 

「諦めず、努力をし、そして、自分が勝つと信じ、そして、前へ飛ぶ・・・。綺場君の言葉一つ一つが身にしみ、心に響いた。私にとって、綺場君は、いつだって先導者だったんだね」

 

ユイの目には涙が流れていた。シオンがいたからこそ、今のユイがいた。ユイの流す涙は感謝の涙だ。ユイは涙を拭き、その場から立ち去る。

 

「新導君・・・私負けないよ・・・。新導君にも・・・綺場君にも!」

 

「・・・ああ!望むところだ!」

 

クロノはそう言うとその場を後にする。恐らく今のユイの言葉はシオンにも聞こえているであろう。

 

「・・・僕だって負けないよ・・・。佐倉さん」

 

 

間もなく最終フェイズに移るため、回答者は全員集まっていた。そして司会者とヴァンガ郎が最終フェイズの説明をする。

 

「いよいよ最終フェイズ、激闘!○×クイズだが~」

 

「ルールは簡単です。これから出される問題の解答を・・・」

 

「○かな?×かな?選ぶんだが~!」

 

「初めに正解の扉に入った一名が、このクイズ大会の優勝者となります!続いてステージ・・・オープン!」

 

司会者がそう言うと、ビニールを外していくとそこには、つり橋、泥の池、高い山のようなものが現れる。○×の扉は山のようなものに上った先にある。

 

「ってかこれ・・・障害物競争じゃん」

 

「おもしろそ~」

 

ツネトがそう呟くのに対し、クミは能天気である。そして、今から問題が出される。問題内容は・・・

 

問題:Gユニットを置くゾーンのことを、ジェネレーションゾーンと呼ぶ。○か?×か?

 

「カウントダウン5秒前・・・5・・・4・・・3・・・2・・・1・・・」

 

『スタンドアップ・ヴァンガード!』

 

スタートの掛け声とともに、回答者は○×に向かって走り出す。まずは第一関門、揺れるつり橋。揺れるつり橋で脱落者が増えていく。

 

「これおもしろ~い」

 

クミはつり橋で遊んでいる。対するシオンとクロノは臆することなく、順調に進む。ユイも少し遅れているが第一関門突破した。続いては第2関門泥の池だ。しかしこれはただの泥ではない。泥に落ちたが最後、誰かの手を借りないと脱出不可能だ(司会者いわく)。

 

「・・・よし、ルートは見えた。」

 

シオンは泥の上にあるルートを見て、通るべきルートを確保した。そのルートを順調に進んでいくと・・・

 

「うわあぁぁ、どけ~~~~~!」

 

ツネトとぶつかり、そのまま泥に落ちてしまった。

 

「だ・・・誰か~、底がぬるぬるする~。助けてくれ~」

 

「助けが必要な方はぜっけんを外して掲げてくださ~い!」

 

「ぜっけんなんか取れねーよ!助けてくれ~」

 

一方のクロノはバランスをとりながらルートを通っていく。ユイはそんなのおかまいなしといわんばかりにルートを。順調に進んでいく。

 

「へへ~ん、こういうの得意なんだ。お先に~♪」

 

「っのやろ~。一気にいってやる!」

 

クロノもペースを上げていく。

 

「どうしますか~?棄権しますか~?」

 

「!しません!僕は勝つ!」

 

なんとシオンは泥の重みをもろともせず、そのまま歩みを進めていく。池から脱出しょうとするが足を滑らせ、また池に落ちた。それでもシオンは諦めない。なんとか池から脱出する。そしていよいよ最終関門。○×の扉は山の作り物の上にある。ユイとクロノが同時に到着し、係員がロープをつけ、そのまま登っていく。出場者が落ちていく姿を見たと同時に、シオンが登りつめていく。

 

(僕は勝つ!絶対に!)

 

観客は大いに盛り上がっている3人とも勝負をまったく譲らない。頂上まで登りつめ、後は正解の扉に入るだけだ。しかし・・・

 

ズルッ!!

 

「・・・っえ?」

 

ユイが足場を滑らせ、落ちていってしまう。

 

「!!佐倉さん!!」

 

咄嗟にシオンが手を伸ばし、ユイの手を掴んだ。

 

「その手を離さないで・・・佐倉さん・・・」

 

「ど・・・どうして・・・?」

 

シオンがユイを引き上げようとする。すると、クロノも、シオンの手を貸し、ユイを引き上げた。

 

「たくっ・・・手間取らせんなよな・・・。勝負だってまだ途中だろ」

 

「!・・・そうだったね!」

 

3人は正解の扉に向かって走り出す。どちらかが先に手をつければ、クイズ大会の優勝者となる。そして・・・

 

「ゴール!」

 

3人同時に○の扉に入った。どちらかが先に入ったか、写真で判定する。写真で先に扉を触れていたのは・・・かすかだがシオンが触れていた。ということはクイズ大会を見事制したのは・・・

 

「綺場シオン君の勝ちだが~」

 

こうして、クイズ大会はシオンの優勝で幕を閉じた。

 

 

ドラゴン・エンパイア支部からの帰路、ユイとシオンは久しぶりに一緒に帰っている。

 

「・・・あの時さ・・・何で私を助けたの?勝負のこともあるんだろうけど・・・」

 

「・・・」

 

ユイの質問に何も答えないシオン。

 

「・・・まっいいんだけどさ。あの子の勇気もついたみたいだしさ」

 

「・・・佐倉さん」

 

「ん~?」

 

ユイは歩みを止め、シオンの方に向く。シオンはゆっくりと口を開く。

 

「こんなことを言うのは大袈裟かもしれないけど、僕はどんな時でも、君を守りたいって、本気で思ったんだ。それは勝負のためでも、綺場家のものとしてでもなく、綺場シオンとしての誇りのために。・・・それが、さっき佐倉さんを助けた理由・・・かな?」

 

シオンのその言葉を聞いて、ユイの顔が赤くなる。

 

「・・・も・・・もう///そんな恥ずかしいこと言わないの!・・・でも・・・ありがとう。あの時のこともそうだけど、大切なことを思い出させてくれて・・・」

 

ユイはそう言うと歩き始める。シオンはほっこりと笑顔になりながらユイについていく。

 

「佐倉さん、今度うちに遊びに来なよ。君なら歓迎するよ」

 

「本当?綺場君の家に行くのって久しぶりだな~」

 

ユイとシオンは笑いながら家に帰宅する。この時にユイはシオンに対し、友達とは別の感情が芽生えていることに気づかない。その感情が何なのかを知るのは、まだまだ先の話である。

 

to be continued…




如何だったでしょうか?

ユイちゃんに芽生え始めた感情はわかる人にはわかりますよね?

さて次回は次元ロボを出す予定なので、次元ロボ好きな方はぜひとも読んでください。

それでは感想お待ちしております!


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ユイの家族

みなさんのおかげでUA数が2000を突破しました!

まさか自分の小説をこれほど読んでくれる人がいるとは思いませんでした!感動しました!

これからもお付き合いのほどよろしくお願いします!

それではどうぞ!


夕方、ユイは今日のクエストを達成し、そのまま家に帰宅する途中だ。

 

「今日もクエストを達成~!もう少しでグレード2になるし、この調子なら大会までに間に合いそうだな~」

 

八百屋佐倉店、それが彼女の家である。ちなみに今日は八百屋は休みでユイの両親は家の中にいる。ユイの母、キョウコが出迎える。

 

「ただいま~」

 

「あら、おかえり。居間の机に人形焼きがあるからね」

 

「は~い」

 

キョウコがユイにそう告げると、ユイは居間の方に向かう。そこにはユイの父、ゲンゾウがテレビに集中している。

 

「パパただいま~」

 

「おうおかえり。そこにある人形焼きは食っていいからな」

 

ゲンゾウはユイに顔を向けることなく、テレビを見ている。机には人形焼きの他に、1つのDVDボックスがある。タイトルは『地球防衛組織カエサル』と書かれてある。今ゲンゾウが見ているのはその映画のDVDである。

 

(地球防衛組織カエサルかぁ・・・面白いのかな?)

 

ユイがそんなことを考えているとキョウコが入ってくる。

 

「ユイ、ちょっといいかしら?」

 

「ママどうしたの?」

 

「実はちょっと困ったことがあってね、明日入るはずのアルバイトの子たちが来れなくなったのよ。明日は大忙しだっていうのに・・・」

 

「・・・あっ。そういえば明日だったね!神社のお祭り」

 

ユイの住んでいる神社で明日祭りが開かれるのだが、佐倉店は冷やし果物という商品で祭りの屋台で商売を始めるのだ。その準備のため、今日はお休みだったのだ。しかし都合の悪いことに、祭り当日に来るはずだったアルバイトが急遽来れなくなったのだ。

 

「幸いサスケ君とアキさんは明日手伝ってくれるんだけど・・・それでも人手が足りないのよ。それでユイ・・・悪いんだけど誰か後2人ほど手伝ってくれる人集めてくれないかしら?」

 

「う~ん・・・。ちょっと待ってて」

 

ユイはスマホの電話機能を使い、電話をかける。かけた相手はトコハだった。

 

『もしもしユイちゃん?何か用?』

 

「あっトコハちゃん?ちょっとお願いがあるんだけど、明日うちのお店手伝ってくれない?人手が足らなくて困ってるの」

 

『え~~明日~?今度に開かれるドラエン支部のイベントの手伝いがあるんだけど・・・」

 

「そこを何とか!!お願い!!」

 

『う~ん・・・。ちょっと兄さんに聞いてみる』

 

スマホ越しで何か話し声が聞こえる。どうやらマモルと話しているようだ。

 

『兄さんから許可がとれたよ!明日の朝、佐倉店に行けばいいのね?』

 

「ありがと~トコハちゃん!ついでで悪いんだけどクミちゃんも誘ってみてくれない?本当は綺場君を誘おうと思ってたんだけど、明日は忙しいらしくてさ。新導君の電話番号も知らないし」

 

『うん、わかった。クミちゃんを誘ってみるよ。いけたら明日連絡するね』

 

「ありがと~、お願いね~」

 

そう言うとユイはスマホの通話を切り、キョウコに報告する。

 

「一人は確保したよ。もう一人はまだわかんないけど、多分行けると思うよ」

 

「ありがとうユイ。・・・もしかして来るのってユイの友達?」

 

「うん、そうだよ」

 

「そう・・・それは楽しみね」

 

キョウコはにっこりと微笑んだ。それと同時にゲンゾウが見ていた映画が終わったようだ。

 

 

 

TURN8「ユイの家族」

 

 

 

祭り当日、屋台の準備でいろんな人たちが忙しそうにしていた。佐倉店では準備万端で後は従業員やアルバイトを待つのみであった。

 

「がーーーはっはっはっはーーー!!!今日はいい天気だな!!!最高の商売日和じゃないか!!!」

 

「まぁ、あなたったら。・・・そういえば昨日神社の近くでカムイ君を見かけたんだけど何かあったのかしら?」

 

「どうせナギサ嬢のことだろ?進歩せんな、あのガキは」

 

どうやらユイの両親はカムイがまだ中学生の時に少し面識はあるようだ。(ユイはその時は面識はない)

 

「クミちゃんも来れるんだね!じゃあ店でまってるからねー」

 

ユイはトコハと連絡を取り合っていた。ユイの言葉を聞き、ゲンゾウは少し戸惑っていた。

 

「お・・・おいキョウコ・・・。今日来るのはユイの友達なのだろ?少し紳士のように振る舞った方がいいのだろうか?」

 

「別にいつも通りでいいじゃない」

 

ゲンゾウとキョウコはトコハたちに会うのはこれが初めてなのだ。ユイの友達ゆえにどう接すればいいのかわからない様子のゲンゾウと、落ち着いた様子のキョウコはそんな会話を交わす。

 

「あっいたいた。おーい、ユイちゃ~~ん」

 

「トコハちゃ~ん、クミちゃ~ん、こっちこっち~」

 

噂をすればなんとやらかというようにトコハとクミが登場。ユイは2人に向かって手を振る。ゲンゾウは一瞬ビクッとなり、それを落ち着かせるキョウコ。

 

「2人とも来てくれてありがと~。あっ紹介するね。私のパパとママだよ。ほら、挨拶しなきゃ」

 

「ええ♪」

 

「わ、わーてるわい!!・・・っと、ワシはユイの父の佐倉ゲンゾウじゃ。気軽にゲンさんと呼んでくれ」

 

「ユイの母の佐倉キョウコです。いつもユイがお世話になっているようで」

 

「は・・・初めまして!安城トコハです!今日はよろしくお願いします!」

 

「岡崎クミです~。パパさん、ママさん、初めまして~」

 

キョウコから見たトコハとクミの第一印象はしっかりものとぷわぷわ女子という印象だ。一通り挨拶を終えると、今度は青年と女性がこっちに来るのがわかる。佐倉家にとってはもはや家族同然の2人だ。

 

「あっサスケさんとアキさん、おはよう~」

 

「えっ⁉サスケさん⁉」

 

「おはようございます~みなさん」

 

「おう、ユイちゃんおは・・・ってトコハちゃん⁉なん・・・ああ・・・なるほど・・・大体察しが付いたわ」

 

ユイはニコニコしており、トコハは驚きの表情でサスケと呼ばれた青年を見る。青年はため息をこぼしながら頭をかく。クミとアキと呼ばれる女性は頭に?をつける。

 

「あ~と・・・一応自己紹介だな、俺は清州サスケ。ドラエン支部の清州アカネの弟だ。っとまぁこんな感じでよろしくな」

 

「横島アキと申します~。2人ともよろしくお願いします~」

 

(何だろ~?この人とは仲良くなれそうな気がする~)

 

青年、清州サスケと女性、横島アキはトコハとクミに向かってそう挨拶する。クミは心の中でアキと仲良くなれそうと思っている。全員揃ったところでゲンゾウが仕切る。

 

「全員揃ったな!よし、じゃあさっそく仕事に取り掛かるぞ!っとその前にトコハちゃんたちは作業服に着替えてくれんか?」

 

『はっはい!』

 

トコハたちはアキの案内によって更衣室に向かう。

 

「それからユイ、トコハちゃんはどうかは知らんが、クミちゃんは商売初めてだからいろいろ教えてやれ!」

 

「OK!任せてよ」

 

 

サスケとアキは果物の管理と追加担当、ゲンゾウとキョウコは冷やし果物制作担当、そしてユイとトコハとクミは販売担当となっている。ユイはトコハとクミに販売のコツを教えていた。

 

「いい?2人とも、商売に大切なのはお客様心と笑顔だよ。お客様がどんな野菜が好みなのかという事と、ここで買ってみたいという気持ちを出させるためにね!」

 

「う~~ん・・・ちょっとわかんない・・・」

 

「実際に見ないことには何も始まらないんじゃないの?」

 

「うん、だからこれからお手本を見せるんだ。・・・おっ、さっそくお客様だ」

 

屋台の前に主婦が店をのぞいている。ユイは今までのお遊びモードを捨て、営業モードに入る。その顔は笑顔だ。

 

「いらっしゃいませ!当屋台では冷やし果物を売っています!今はお熱いことでしょう。ですが、お野菜に含まれるみずみずしさと、熱い時にたまらないひんやり感がたまらない冷やし果物はいかがですか?」

 

「そうねぇ・・・こう熱いと冷たいものが欲しくなるからねぇ・・・。栄養にもよさそうね・・・。でもどの果物が一番おいしいの?」

 

「それでしたら、お客様のようなお美しい方に印象ピッタリな果物、イチゴははいかがでしょう?お客様のお口に合う事間違いなしです!」

 

「あらっあなたお世辞がうまいじゃない!じゃあその冷やしイチゴをいただこうかしら?」

 

ユイの商品の宣伝と笑顔がよかったのか冷やしイチゴを買ってくれた。今までに見たことのないユイの姿を見てトコハは呆然としていた。

 

「ありがとうございました!またのご来店、お待ちしております!」

 

「ユイちゃんすご~い!」

 

「ユイちゃんどっか頭でもぶつけた?本当に手際が良すぎるんだけど!」

 

「トコハちゃんひど~い!これは営業モードだよ~。これやるのすごい疲れるんだから!」

 

そんなこんなで3人で協力して商品を売っていく。最初こそ戸惑いがあったもののユイの指導のもとにどんどんと商品が売れていくのであった。

 

 

休憩時間、3人は休憩室に入り、休憩をしようとすると、休憩室にはサスケとアキがファイトを行っている姿があった。どうやらサスケが勝利したようだ。

 

「負けてしまいました~。サスケさんは本当に強いですね」

 

「いやいや、俺なんか姉ちゃんに比べたらまだまだだぜ。・・・おっとユイちゃんたちが来たってことは休憩終わりだ。販売所に向かうぞ」

 

サスケとアキはデッキを片付けると仕事に戻っていく。そこにゲンゾウとキョウコが入ってくる。

 

「うちではな、休憩時間にファイトを行うことが多くてな、それのおかげでバイトたちがモチベーションをあげられるし、売り上げも上々なんじゃ」

 

「へ~そうなんですか」

 

ゲンゾウがトコハを見る。その目はギラギラと輝いていた。

 

「ワシらも休憩に入るんだがどうだ?ワシと1戦交えんか?」

 

そう言うとゲンゾウはヴァンガードのデッキを取り出す。トコハはまさか自分に挑戦するとは思わなかったため驚いた表情になる。しかしトコハにはわかる。ユイがあれほど強いなら、父親も強いはずと。そう思ってトコハはゲンゾウの申し出を受ける。

 

「わかりました!ファイトの相手よろしくお願いします!」

 

「よっしゃ!じゃあさっそく始めるとするか!」

 

そう言ってトコハとゲンゾウはファイトの準備を始める。

 

「トコハちゃんがんばれ~!パパは強いよ~」

 

「じゃあクミちゃんは私とファイトしてくれるかしら?」

 

「え?ママもファイトするの?クミちゃんと?」

 

キョウコがクミとファイトをするのが意外に思っているユイ。

 

「もちろんクミちゃんがよければだけど、どう?」

 

「はい~。よろしくお願いします」

 

クミはファイトを承諾し、ファイトの準備に取り掛かる。フィールドはユイが初めてファイトしたフィールドと同じ場所だ

 

「準備はいいかしら?」

 

「大丈夫です~」

 

「じゃあ・・・スタンドアップ・ヴァンガード!」

 

「スタンドアップ・ヴァンガード~」

 

「次元ロボダイシュート!!」

 

「バトルシスターわっふる」

 

次元ロボダイシュート  PW5000

 

バトルシスターわっふる  PW5000

 

キョウコの使用クランはユイと同じディメンジョンポリスだが次元ロボデッキを使用している。

 

「それじゃあ私のターンです。ドロー。え~とぉ・・・じゃあ、バトルシスターろりぽっぷにライド~。わっふるは移動で、ターンエンドです」

 

バトルシスター ろりぽっぷ  PW7000

 

R ろりぽっぷ R

R わっふる  R  山札43枚

 

「私のターン。ドロー。ユイや夫とは違ったディメンジョンポリスを見せてあげるわ。次元ロボダイライオンにライド!ダイシュートは移動」

 

次元ロボダイライオン  PW7000

 

R ダイライオン R

R ダイショート R

 

「ダイシュートのブースト、ダイライオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「ドライブチェック『次元ロボカイザード』」

 

「ダメージチェック『バトルシスターれもねーど』」

 

「ターンエンドよ」

 

PW12000➡PW7000 キョウコの手札6枚 山札42枚 クミのダメージ1枚

 

「私のターンです。ドロー。バトルシスターぷでぃんぐにライド。バトルシスターまかろんをコール」

 

バトルシスターぷでぃんぐ  PW9000

バトルシスターまかろん  PW9000

 

まかろん ぷでぃんぐ R

 R   わっふる  R

 

「行きますよ~。まかろんでヴァンガードにアタック~。まかろんのスキルでバトルシスターのヴァンガードがいるからパワープラス3000です」

 

「ガードよ『次元ロボダイバトロス(☆)』」

 

じゃあわっふるをブーストしてぷでぃんぐでヴァンガードにアタック~」

 

「ノーガードよ」

 

「ドライブチェック『バトルシスターぱるふぇ』」

 

「ダメージチェック『次元ロボダイクレーン(引)』ドロートリガー!ヴァンガードにパワーを上げて1枚ドロー!」

 

「ターンエンドです」

 

PW12000➡PW7000+SH10000=17000

PW14000➡PW7000(+5000) クミの手札5枚 山札40枚 キョウコのダメージ1枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー。次元ロボカイザードにライド!さらに次元ロボダイドラゴンをコール!」

 

次元ロボカイザード  PW9000

次元ロボダイドラゴン  PW9000

 

R  カイザード   ダイドラゴン

R  ダイシュート    R

 

「ダイドラゴンでヴァンガードにアタック!ダイドラゴンのスキルはまかろんと同じよ。次元ロボの名の付くユニットがいるならパワープラス3000」

 

「ガードします『バトルシスターてぃらみす(引)』」

 

「ダイシュートのブースト、カイザードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『超次元ロボダイカイザー』」

 

「ダメージチェック『バトルシスターみるふぃーゆ』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW9000+SH5000=14000

PW14000➡PW9000 キョウコの手札6枚 山札38枚 クミのダメージ2枚

 

「私のターン。スタンドしてからのドロー。バトルシスターぱるふぇにライド。え~と・・・じゃあまかろんをコールします」

 

バトルシスターぱるふぇ  PW11000

 

まかろん ぱるふぇ まかろん

 R   わっふる  R

 

「右のまかろんでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『次元ロボダイクレーン(引)』」

 

「わっふるをブーストさせてぱるふぇでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『バトルシスターじんじゃー(☆)』クリティカルトリガ~。パワーは左のまかろんにクリティカルはヴァンガードに。セカンドチェック『バトルシスターたふぃー』」

 

「ダメージチェック『真・究極次元ロボグレートダイカイザー』『次元ロボダイウルフ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに」

 

「左のまかろんでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『超次元ロボシャドウカイザー』」

 

「ターンエンドです。もしかして今私勝ってるの~?」

 

PW12000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000➡PW9000(+5000)

PW17000➡PW14000 クミの手札5枚 山札36枚 キョウコのダメージ4枚

 

「・・・スタンド&ドロー。ライド!超次元ロボダイカイザー!!」

 

『ダイ・カイ・ザー!!!』

 

超次元ロボダイカイザー  PW11000

 

イメージ内でカイザードがパーツを纏い、ダイカイザーへと変化させると同時に高らかに叫んだ。

 

「行くわよ。ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『究極次元ロボグレートダイカイザー』グレード3

 

超宇宙勇機エクスローグ  PW26000  ハーツ『超次元ロボダイカイザー』

 

「うわ~ママ本気だね。・・・パパの方は・・・」

 

そう言ってユイはゲンゾウの方に顔を向ける。

 

「おらぁ!!!ドライオンでヴァンガードにアタックじゃあ!!!そしてパワーが30000だからクリティカルアップじゃあ!!!」

 

「か・・・完全ガード!」

 

ゲンゾウは明らかにヴァンガードに熱くなっている。ゲンゾウもかなり本気を出している証拠だ。

 

「うっわ・・・マジモードだ・・・。トコハちゃんご愁傷様・・・」

 

ユイはトコハに向かって手を合掌した。

 

「ダイシュートのスキルはヴァンガードに次元ロボの名前がついている時に発動するけどハーツには次元ロボがついてる。だからスキルは有効よ。ダイシュートをソウルに入れてヴァンガードにパワーを4000とスキルを与えるわ。さらにダイライオンをコール!」

 

R エクスローグ ダイドラゴン

R ダイライオン   R

 

「ダイライオンのブースト、エクスローグでヴァンガードにアタック!」

 

「う~ん・・・守りたいけど・・・守れないからノーガードです」

 

「トリプルドライブ『次元ロボダイジェット』『次元ロボ・オペレーターユウカ』『次元ロボダイバトロス(☆)』クリティカルトリガー!パワーはダイドラゴンに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『バトルシスターぷでぃんぐ』『バトルシスターろりぽっぷ』」

 

「ダイシュートが与えたスキル発動!アタックがヒットしたためわっふるを退却!エクスローグのスキルで1枚ドローして相手はリアガードを退却してもらうわ!」

 

エクスローグの剣を地面に突き刺し、地響きを起こした。その地響きで地面が崩れ落ち、わっふるとまかろんが落ちていった。

 

「ダイドラゴンでもう一体のまかろんにアタック!」

 

「うぅ・・・ノーガードですぅ」

 

「これでターンエンドよ」

 

PW37000➡PW11000

PW17000➡PW9000  キョウコの手札8枚 山札31枚 クミのダメージ4枚

 

「す・・・すごい・・・クミちゃんのリアガードが一気になくなちゃった」

 

「でも私だってやられっぱなしじゃないよ?スタンド&ドロー。ジェネレーションゾーン解放!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『バトルシスターみるふぃーゆ』グレード3

 

「光よ導け、素敵な未来に!ストライドジェネレーション!天翔る瑞獣麒麟!!」

 

天翔る瑞獣麒麟  PW26000  ハーツ『バトルシスターぱるふぇ』

 

「バトルシスターぷでぃんぐ、たふぃー、ろりぽっぷ、ここっとをコール」

 

バトルシスターここっと  PW9000

バトルシスターたふぃー  PW7000

 

ここっと 麒麟 ぷでぃんぐ

たふぃー R  ろりぽっぷ

 

「たふぃーのブースト、ここっとでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『次元ロボダイバトロス(☆)』」麒麟でヴァンガードにアタックです」

 

「麒麟の能力は知ってるわ。手札を増やされると分かっていて、防がない手はないわ。完全ガードよ!『次元ロボダイシールド』(コスト『次元ロボダイジェット』)」

 

「トリプルドライブ『バトルシスターここっと』『バトルシスターしょこら』『バトルシスターあっさむ(醒)』スタンドトリガー。ここっとをスタンドしてパワープラス5000です。ここッとでヴァンガードにアタック」

 

「インターセプト『次元ロボダイドラゴン』」ろりぽっぷのブースト、ぷでぃんぐでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『究極次元グレートロボダイユーシャ』」

 

「ターンエンドです」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW16000➡PW11000 クミの手札4枚 山札30枚 キョウコのダメージ5枚

 

「私のターンね。スタンド&ドロー。さて、そろそろ準備に取り掛かるとしますか。ジェネレーションゾーン解放!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『究極次元ロボグレートダイユーシャ』グレード3

 

「闇を払え!!光の刃を我が手に!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!第99代次元ロボ司令官グレートダイアース!!!」

 

『第99代次元ロボ司令官・・・グレート・・・ダイアース!!!』

 

次元から現れた次元ロボを統べる司令官は神々しくそう叫んだ。

 

第99代次元ロボ司令官グレートダイアース  PW26000  ハーツ『超次元ロボダイカイザー』

 

「グレートダイアースのスキル!カウンターブラスト(2)を払って山札からグレード2と3のユニットをコールするわ。次元ロボダイジェットと超次元ロボシャドウカイザーをスペリオルコール!」

 

次元ロボダイジェット  PW9000

超次元ロボシャドウカイザー  PW11000

 

「本来ダイアースはGゾーン表の次元ロボのユニットが2枚以上ならクリティカルが上がるんだけど見ての通りGゾーンの次元ロボはさっき表にしたダイアース1枚だけ・・・つまりは不発よ。でも今はこれでいいの。ダイジェットのGB(ジェネレーションブレイク)!ドロップゾーンにあるグレード3のユニットを戻してシャッフルし、ヴァンガードにパワープラス4000!さらにスキルを与える!次元ロボ・オペレーターユウカをコール!ユウカのGB(ジェネレーションブレイク)!ユウカが登場したとき、次元ロボのユニットにパワープラス4000よ。その効果をダイジェットに」

 

戻したユニット  『究極次元ロボグレートダイカイザー』

 

次元ロボ・オペレーターユウカ  PW7000

 

シャドウカイザー ダイアース  ダイジェット

   R     ダイライオン  ユウカ

 

「シャドウカイザーでここっとにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ダイライオンのブースト、ダイアースでヴァンガードにアタック!」

 

「ここは完全ガードです『バトルシスターしょこら』(コスト『バトルシスターここっと』)」

 

「トリプルドライブ『次元ロボダイシールド』『究極次元ロボグレートダイユーシャ』『次元ロボゴーレスキュー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをダイジェットに!ユウカのブースト、ダイジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードダメージチェック『バトルシスターじゅれ』」

 

「ターンエンドよ」

 

PW11000➡PW9000

PW37000➡PW11000(完全ガード)

PW25000➡PW11000 キョウコの手札7枚 山札25枚 クミのダメージ5枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー。ぱるふぇの起動能力発動~。カウンターブラスト(2)を払って山札が3枚以下なら1枚ドロー。そして~ぱるふぇのリミットブレイク~」

 

リミットブレイクとはダメージゾーンのカードが4枚以上になった時に発動できる限界突破のスキルなのだ。ちなみにろりぽっぷやダイライオンのスキルはリアガードとして盤面にいるなら、ダメージが4枚以上でなくてもリミットブレイクが発動できるのだ。

 

「私のターン中、私の手札が4枚以上の時、ぱるふぇのパワープラス3000とスキルを与えま~す。たふぃーを移動~」

 

たふぃー ぱるふぇ ぷでぃんぐ

 R    R   ろりぽっぷ

 

「ろりぽっぷのブースト、ぷでぃんぐでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『次元ロボダイクレーン(引)』ドロートリガー!パワーはダイカイザーに」

 

「ぷでぃんぐのスキル~。アタックが当たってバトルシスターのヴァンガードがいるのでダメージゾーンの裏のカードを表にして、他のユニットにパワープラス3000します。たふぃーにパワープラス3000。ぱるふぇでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『次元ロボゴーレスキュー(治)』」

 

「ツインドライブ『バトルシスターてぃらみす(引)』ドロートリガー。パワーをたふぃーに振って1枚ドロー。セカンドチェック『バトルシスターじんじゃー(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部たふぃーに。たふぃーでヴァンガードにアタック。たふぃーのスキル。名前にバトルシスターがつくのでパワープラス3000です」

 

「完全ガード!『次元ロボダイシールド』(コスト『究極次元ロボグレートダイユーシャ』)」

 

「ターンエンドです」

 

PW16000➡PW11000(+5000)

PW14000➡PW16000+SH10000=26000

PW23000➡PW16000(完全ガード) クミの手札6枚 山札26枚 キョウコのダメージ5枚(裏1枚)

 

「私のターン。スタンド&ドロー。・・・ヴァンガードの攻撃はシャドウカイザーにあてた方がよかったかもしれなかったわね。その理由を教えてあげる。シャドウカイザーのスキル!カウンターブラストしてシャドウカイザーをソウルに入れて、ヴァンガードに超次元ロボダイカイザーがあるなら、山札から究極次元ロボグレートダイカイザーをスタンド状態でライドするわ。来なさい!シャドウカイザー!!」

 

『シャドウカイザー!!!」

 

『応!!』

 

「空が、星が、友が呼ぶ!スペリオルクロスブレイクライド!!究極次元合体!!!『グレート・ダイ・カイ・ザーーーー!!!』」

 

究極次元ロボグレートダイカイザー  PW11000+2000=13000

 

イメージ内でダイカイザーがシャドウカイザーを呼び、それに応じてシャドウカイザーは飛行形態ザンバードに変形し、ダイカイザーに向かう。そしてザンバードはパーツに分かれ、ダイカイザーに纏い、現実のキョウコと共に高らかに叫んだ。

 

ブレイクライドとは、ダメージ4枚以上の時にグレード3のユニットにライドする時に発動するリミットブレイクのスキルと合わせると強力なスキルになるのだ。クロスライドの方は特定のユニットがソウルにある時に常にパワープラス2000の状態になるものだ。

 

「ひぃ~・・・。ママの最強コンボの一つだ・・・。やばいよやばいよ」

 

「クロスライドの能力で常にパワープラス2000!ダイカイザーのブレイクライドスキル!カウンターブラストを払ってヴァンガードのパワーがプラス10000し、クリティカルプラス1!さらにスキルを与えるわ!さらに究極次元ロボグレートダイユーシャをコール!」

 

『グレートダイユーシャ!!!』

 

グレートダイカイザーとグレートダイユーシャは双闘(レギオン)ではないのだが並び立った。

 

究極次元ロボグレートダイユーシャ  PW11000

 

グレートダイユーシャ グレートダイカイザー ダイジェット

    R        ダイライオン    ユウカ

 

「グレートダイカイザーでヴァンガードにアタック!グレートダイカイザーのリミットブレイク!カウンターブラスト(2)を払ってドライブプラス1!つまりはトリプルドライブよ!」

 

「やばいよクミちゃん!やばいやばい!」

 

「大丈夫だよ~。ぱるふぇの能力で完全ガードがあるんだもの。バトルシスターしょこらで完全ガード(コスト『バトルシスターてぃらみす(引)』)」

 

「果たしてそうかしら?トリプルドライブ『次元ロボダイウルフ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部グレートダイユーシャに!『次元ロボダイウルフ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグレートダイユーシャに、クリティカルはダイジェットに!『真・究極次元ロボグレートダイカイザー』ダイカイザーのブレイクライドスキル!ドライブチェックでグレード3が出た時、ガードに出ているユニットを1体退却!その効果でヒットされないの能力を無効にするわ」

 

「えっ⁉という事はダイカイザーのアタックは・・・」

 

「当然ヒットすることになるわね。さあ、行きなさい!グレートダイカイザー!」

 

イメージ内でしょこらが持つガトリングで煙を出し、見えなくするがグレートダイカイザーの持つ剣がぱるふぇにしょこらごと斬り裂いた。

 

ダメージチェック『バトルシスターちゃい(治)』『バトルシスターじゅれ』

 

キョウコのダメージ5枚 クミのダメージ6枚 勝者キョウコ

 

「私の勝ちね」

 

「あ~あ。負けちゃった~」

 

「うわぁクミちゃん惜しい!あともう1枚ヒールトリガーだったら守り切ってたのに!」

 

キョウコはユイに顔を向けると笑顔のままこう言った。

 

「・・・いい友達を持ったわね、ユイ。私も久々に熱くなれたわ」

 

「ママ・・・。うん!」

 

一方ゲンゾウとトコハのファイトも終盤になっていた。

 

「これで終わりじゃあ!!!ドライオンでヴァンガードにアタック!!!ドライブチェック!!!ダブルクリティカルじゃあ!!!」

 

「ダメージチェック・・・御見それしました・・・」

 

「っしゃあ!!!まだまだ若いもんには負けん!!!」

 

「まぁ、あなたったら・・・」

 

ファイトが終わると同時に休憩も終わり、5人は仕事に戻った。

 

 

夕方になり、祭りも終盤を迎えたころ、冷やし果物店も店じまいするところだ。

 

「今日はご苦労さん!!!売り上げも上々じゃあ!!!トコハちゃんとクミちゃんや、お礼に好きな野菜を好きなだけ持っていきなさい!」

 

「え~?いいんですか~?」

 

「い・・・いえ!いいですよ!元々はユイちゃんに呼ばれてきたわけですし」

 

トコハがそう言うとゲンゾウは豪快に笑った。

 

「がはは!!!お礼というのは手伝ってくれたことではなく、娘と仲良くしてくれたお礼じゃあ。これからもよろしく頼むという意味でもらってくれんかの?」

 

「・・・そう言われると・・・断れないな。・・・わかりました!ありがたくもらっていきますね」

 

そう言ってトコハはクミと共にどれを持っていこうかと見ていた。ゲンゾウはアキとサスケに向き封筒を渡す。

 

「お前さんらにはちょっと早いが給料をやろう。特別じゃぞ?みんなには内緒でな?」

 

「わあ~。ありがとうございます~」

 

「おやっさん・・・。ありがとうございます!!これからもがんばります!!」

 

サスケがそう言い終えるとゲンゾウは思い出したかのように大根の入った袋をサスケに渡す。

 

「おおそうじゃ。お前さんには大根をやろう。お前さんの姉さん、もうすぐあれなんじゃろ?」

 

ゲンゾウの言葉を聞き、サスケは少し寂しい表情をしながら頷いた。ゲンゾウが言うには大根を食べて景気をつけろという事なのだ。そんなこんなでトコハやクミ、アキやサスケと別れ、それぞれ家に帰宅するのであった。

 

 

祭りが終えた夕方佐倉家は店をたたむ人たちを見ていた。するとユイはゲンゾウとッキョウコの腕に組みついた。

 

「なんじゃユイ?」

 

「えへへ・・・私、パパとママがだーい好き!!」

 

「あらあら、この子は・・・」

 

キョウコは微笑みながらユイの頭をなでる。ゲンゾウはさらに豪快に笑う。

 

「よーし!!ユイ喜べ!!今日の晩飯は肉だ!!きっとうまいぞ~」

 

「それパパが食べたいだけなんじゃないの?」

 

「あら、じゃあ今日はより張り切って料理をつくっちゃおうかしら」

 

こうして佐倉家は笑いあいながら家に戻っていったのである。

 

to be continued…




今回の話は本当は麗しのナギサを書く予定でしたが、話がややこしくなりそうなので断念しました。

キョウコさんのデッキを紹介します。

Gユニット  8枚

第99代次元ロボ司令官グレートダイアース 4枚
超宇宙勇機エクスタイガー 3枚
超宇宙勇機エクスローグ 1枚

グレード3  12枚

超次元ロボダイカイザー 3枚
究極次元ロボグレートダイカイザー 1枚
真・究極次元ロボグレートダイカイザー 4枚
超次元ロボシャドウカイザー 2枚
究極次元ロボグレートダイユーシャ 2枚

グレード2  10枚

次元ロボカイザード 4枚
次元ロボダイドラゴン 3枚
次元ロボダイジェット 3枚

グレード1  11枚
次元ロボダイシールド 4枚
次元ロボダイライオン 3枚
次元ロボ・オペレーターユウカ 2枚
次元ロボダイブレイブ 2枚

グレード0  17枚
次元ロボダイシュート(FV) 1枚
次元ロボダイバトロス(☆) 4枚
次元ロボダイウルフ(☆) 4枚
次元ロボダイクレーン(引) 4枚
次元ロボゴーレスキュー(治) 4枚

やっぱりグレード3が多いなぁ。

それでは感想お待ちしております!


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トコハの宝箱

キャプテン☆レインボーというwiiのゲームをやっていたら遅くなってしまいました。

本当に申し訳ありません。

今回からアニメでやっていた次回予告を後書きでウチでもやっていこうと思います。

ファイトの描写は割愛しましたがアニメとは多少異なっておりますのでご了承ください。

あっそれからオリキャラのサスケの設定を書きましたので設定をご覧いただければと思います。

さて、少し長くなりましたが本編です。

相変わらず長いですがどうぞ!


これはトコハの幼い頃の記憶

 

『おねぃちゃん、これがタイムカプセルになるの?』

 

『そうよ。2人とも大人になったら、開けようね』

 

『うん!これ、みらいのおねぃちゃんにあげるプレゼント!』

 

『私も』

 

『ねぇねぇ、おねぃちゃんはなにをいれたの?』

 

『だから内緒♪』

 

『え~~?はやくおとなにならないかなぁ?』

 

『お~~い!姉ちゃ~ん』

 

『あ、さすけおにぃちゃん』

 

『おう、トコハちゃん。これはタイムカプセルかい?』

 

『うん!さすけおにぃちゃんもいれようよ!』

 

『俺は遠慮しておくよ。こういうの柄じゃねぇし』

 

『とか言ってあんたは入れるもんなんか何もないでしょ?』

 

『うるせぇよ姉ちゃん!』

 

 

 

TURN9「トコハの宝箱」

 

 

 

ドラゴン・エンパイア支部にて、ちびっこヴァンガード大会というイベントが開催予定されている中、トコハとユイはそのイベントに手伝っている。ちなみにこのイベントでは子供たちもイベントを手伝っている姿がある。

 

「ちょっとそれは上過ぎるかな?もうちょっと下」

 

「あ、あとガがもうちょっと右だといい感じに仕上がるよ」

 

トコハとユイは子供たちに看板の文字をどこに配置するかをトコハは的確に、ユイは完成図を見ながら指示を出した。

 

「この辺?」

 

「OK!バッチリだよ」

 

「おい安城、これどこに持っていけばいいんだ?」

 

クロノが備品を持ちながらトコハに問いかける。クロノもイベントの手伝いをしていたらしい。目的は主にポイント稼ぎなのだが。

 

「ああそれ、そこの机に置いといて」

 

「でも新導君も手伝ってくれるなんて意外だな~。ね?トコハちゃん」

 

「そうね。本当に意外ね」

 

「ポイントを稼ぐためだよ」

 

クロノがそっけなくそう答えて次の仕事に取り掛かる。そこにマモルがトコハとユイに話しかけてきた。

 

「彼ってさ、小さな子たちから人気あるんだよね」

 

二人の視線には、子供に囲まれているクロノの姿が映る。クロノは段ボールの中の花を看板などにはっつけてこいと言うと、子供たちはそっちに向かっていった。

 

「本当に意外だな~。新導君が子供に人気があるなんて」

 

ユイがそう呟くと、別の方角からガラガラという音が聞こえる。2人がそこに向けると一人の女性スタッフと一人の男性がこちらに向かっていることがわかる。

 

「あれ?あれって・・・アカネさんにサスケさん?」

 

そう、向かってきている2人は清州アカネと清州サスケの姉弟だ。

 

「え?あっ!本当だ!アカネさーん!」

 

「あっ!ちょっと待ってよトコハちゃーん!」

 

トコハとユイは清州姉弟のところへ向かう。クロノは清州姉弟を見ている。

 

「女性の方は清州アカネ君だ。僕の同僚なんだ。男性の方はアカネ君の弟の清州サスケ君。ユイちゃんの家である八百屋のアルバイトをしているってトコハから聞いたことがあるよ。トコハは昔から、あの二人を本当の姉や兄のように慕っているんだ」

 

そんなクロノに清州姉弟の説明を入れるマモル。

 

「お久しぶり、トコハお姉さん♪ユイちゃんも久しぶりね」

 

「はい!お久しぶりです!サスケさんも来てたんですね!」

 

「俺は姉ちゃんの付き添いだよ。トコハちゃんもユイちゃんも手伝いかい?」

 

「えへへ、兄さんに大会のお仕事頼まれちゃって。ユイちゃんは私の助手として手伝ってもらってるんです」

 

「すごいじゃない!責任ある仕事、任されたのね。あんたも2人に見習ってみたらどうなのよサスケ」

 

「うるせえな!余計なお世話だっつーの!」

 

「「あははは!」」

 

トコハとユイ、清州姉弟はそんな会話で盛り上がっていた。

 

「・・・へぇ、ちびっこヴァンガード大会か」

 

「はい。小さな子たちにも、このイベントでヴァンガードの楽しさを知ってもらえたらいいと思いませんか?」

 

「だな」

 

ユイの言葉に賛同するサスケ。それはトコハやアカネも同じ意見だ。

 

「でも本番は今週末なんですけど、いろいろ準備が間に合ってなくて・・・」

 

「そう・・・忙しいのね」

 

「そう言うアカネさんは海外でお仕事してたんですか?」

 

ユイの視線にはアカネが持っているスーツケースに映っている。これを見る限り海外で働いていたのは明らかだった。

 

「ええ。今ロンドンから帰ってきたの」

 

「この間はパリにも行ってましたよね?」

 

「そうだよ。まったく・・・。こっちはバイトが忙しいって時に帰ってくるんだからしんどいったらありゃしねぇよ」

 

「あんたの方が何倍かマシよ。もうこっちは大忙しで嫌になっちゃう」

 

「もう、アカネさんは私の憧れのお姉さんなんだから、お仕事が嫌だなんて言わないでください!」

 

「言われたな。アカネお姉さん」

 

「・・・その生意気な口を言うのは一体誰かしらね?」

 

「いでででで!悪かったから離してくれよ姉ちゃん!」

 

トコハの言葉を聞き、サスケはアカネをからかう。アカネはそれが癪に障ったのかサスケの頬をつねる。それを微笑ましく見ているユイ。すると向こう側で物の取り合いでケンカをしている子供の姿があった。

 

「あー!あの子たち!ごめんトコハちゃんちょっと待ってて。こらーー!!何やってるの!!」

 

ユイは子供たちの仲裁に向かった。

 

「・・・何だか懐かしいわね」

 

「ええ、私も小さい頃、こういうイベントの時、よくファイトの仕方、教わりました。正直、昔は兄さんに教えてもらうより楽しかったんですよ?」

 

「おいおい・・・。それじゃあマモルさんがかわいそうじゃねぇか?」

 

「だって、兄さんはヴァンガードのことになるとすっごく厳しいんだもん!」

 

3人はおかしくなって笑いあう。するとアカネとサスケは真剣な表情に変わる。

 

「あのな、姉ちゃんがトコハちゃんに言いたいことをあるんだけどさ・・・」

 

「はい?」

 

「実はね・・・」

 

「すみませーん。トコハお姉さーん」

 

アカネが何かを言おうとすると子供がトコハを呼ぶ声が上がりそれを遮る。

 

「はーい!今行くねー!すみません、アカネさん」

 

「忙しいのね、トコハお姉さん?さ、行ってあげて。がんばってね」

 

「はい!」

 

トコハは子供たちのところへ向かう。サスケははぁ、とため息こぼし、頭をかいた。

 

「トコハちゃんが忙しいのはわかるけど今言わなくてどうすんだよ」

 

「別に旅立つのは明日じゃないんだからいいじゃない」

 

 

『どうだトコハちゃん!姉ちゃんがメダルを取ったぞ!』

 

『わああ!いいないいな』

 

『あんたが威張ることじゃないでしょ?ほら、返しなさい』

 

『いてぇ!何も叩くことねぇだろ?』

 

『トコハもそれほしい!ねぇ、ちょうだい!』

 

『だーめ。これはね、一番強い人がもらうもの』

 

『え~?じゃあわたしがアカネおねぇちゃんよりつよくなったらくれる?』

 

『いいわよ?じゃあ私に、ファイトに勝ったらね』

 

『ホント?!じゃあファイトする!おねぃちゃん勝つまで何度でも!」

 

『おっ?それじゃあ俺もワンチャンあるってことかな?俺、姉ちゃんに勝ったことあるし』

 

『そーなの?』

 

『あの時の1回だけでしょ?あのあと何回も負けてるじゃない』

 

『つっ次こそは勝つんだよ!』

 

 

「明日までにはちゃんと言うんだぞ?後悔してからじゃ遅いからな」

 

そう言ってサスケはドラゴン・エンパイア支部を後にする。アカネはトコハの方に顔をあわせている。

 

「・・・覚えてないか・・・」

 

アカネはそう呟きその場を後にする。

 

 

翌日、トコハが歩いていると、工事現場を発見する。その場所はアカネとタイムカプセルを埋めた思い出の場所だった。さらにトコハの視線にはユイも映っていた。

 

「あれ?ユイちゃん?それにあの場所って・・・」

 

トコハは急いで工事現場に向かう。一方ユイは工事員に何かを問い詰めている様子だ。

 

「ここにクッキーの箱が埋まってありませんでしたか!?私の友達の宝物が入ってるんです!」

 

「宝物?あったか?そんなの」

 

「さぁ?」

 

「そう・・・ですか・・・」

 

「ユイちゃーん!」

 

「あっトコハちゃん!」

 

「こんな所で何やってるの?」

 

トコハはユイと合流し、何をやっていたのか問いだす。

 

「昨日サスケさんに頼まれたの。ここにトコハちゃんの思い出の宝物があるから取りに来て欲しいって。だから私、持ってきてトコハちゃんに届けようと思ったの」

 

「そうだったの・・・」

 

「でもごめん。宝箱・・・見つかんなかった・・・」

 

「いいの。ありがとうユイちゃん」

 

ユイはいかにも涙を流しそうな雰囲気でトコハはユイを慰めてその場後にしようとする。すると工事員が何かを思い出して2人を呼び止めた。

 

「あっそういえば・・・ちょっと待ってお嬢さん達。昨日ショベルカーを入れる前に、木の下から誰かが掘り出して持ってったよ」

 

「「え?」」

 

「確か男の子だったな」

 

「ああ。ちょうど君たちぐらいで・・・ほら」

 

「そーそー。髪がぐるぐるの・・・なあ?」

 

トコハやユイと同い年で髪の毛がぐるぐる・・・。そんな人物は2人が知る中じゃ1人しか思い浮かばなかった。

 

 

カードキャピタル2号店にてクロノは持ってきたであろうクッキーの箱についてる土を拭きとっていた。

 

「・・・中々落ちねー」

 

「おい、んなの食う気か?腹壊すぞ」

 

「違いますよ。これタイムカプセルらしいんです」

 

「タイムカプセル?」

 

「ええほら、あそこの川沿えの公園の」

 

「ああ、この間から工事してるな」

 

「あそこの木の下から掘り出したんです。見つけるの大変だったんですよ」

 

クロノとカムイがそんな会話をしていると誰かが入ってきた。トコハとユイだ。その表情はかなり険しい。

 

「ああ、トコハちゃんとユイちゃん。いらっしゃい」

 

「なんだ、佐倉と安城か」

 

トコハとユイはずんずんとクロノのところに向かう。

 

「これ、何で新導が持ってるの?」

 

「はあ?」

 

「トコハちゃんに返してもらうからね!」

 

「お前らふざけんな、何言ってんだよ」

 

「あのね、これは私にとって大事なものなの!」

 

「冗談じゃねぇ。俺だってこいつ届けてポイントもらうんだよ」

 

「「え?ポイント?」」

 

「そうだよ。ほれ、アカネさんからのクエストだよ」

 

そう言ってクロノは自分のファイカを2人に見せる。そこに書かれていたのは確かにアカネからのクエストだった。

 

 

ドラゴン・エンパイア支部クロノはアカネにタイムカプセルを届け、アカネからクエストを達成のポイントをもらっていた。トコハとユイもついてきていた。

 

「ありがとうございました」

 

「ううん、こっちこそありがとう。わざわざ3人で届けてくれて」

 

「いえ、こいつらは勝手についてきただけで・・・」

 

「アカネさん、どうして私たちのタイムカプセルをクエストやサスケさんを使って探させたんですか?私に言ってくれればいいだけじゃないですか!」

 

「トコハちゃん落ち着いて」

 

少しだけ興奮しているトコハをなだめるユイ。トコハの言葉を聞き、申し訳なさそうな表情でトコハに謝る。

 

「ごめんね。でもトコハちゃん、イベントの準備で忙しそうだったし、それに昨日工事のこと知って、私もサスケも慌てちゃって」

 

「!そうだったんですか。私も同じです。通りかかった時にビックリしちゃって。その前にユイちゃんもいたのもビックリしたし」

 

「そうね、帰ったらサスケに言っておかなきゃね」

 

「それよりアカネさん、中は無事ですか?」

 

ユイがそう言うとアカネはタイムカプセルの中身を確認する。きれいなピンクの手提げ袋が入っていた。どうやら無事みたいだ。

 

「懐かしい~」

 

「袋の中は何なんですか?」

 

「お互いに秘密なの。大人になったら開ける約束だったし」

 

「へ~ロマンチック~」

 

「そうか?」

 

袋の中身をクロノが聞いてみたが、大人になったら開けるという事で中身は知らないらしい。

 

「でも、もう掘り起こしたんだからもらっていい?」

 

「だーめ。トコハちゃんまだ大人とはいえないでしょ?」

 

「え~?」

 

トコハは残念そうな声を上げる。するとアカネはある提案をする。

 

「・・・じゃあねぇ、久々にファイトしない?私に勝ったらあげてもいいわ」

 

「いいですよ。じゃあ明日のイベントが終わったらぜひ!」

 

「!・・・明日?」

 

アカネは明日という単語を聞いて昨日サスケが言っていたことを思い出す。

 

『後悔してからじゃ遅いからな』

 

「・・・トコハちゃん・・・実はね、私・・・」

 

「アカネさーん。ちょっといいですか?」

 

アカネが何かを言おうとした時、ドラエンスタッフに呼び出される。

 

「あ、はい!ごめんね、行かなきゃ」

 

「いえ、こちらこそ忙しい時に来ちゃって」

 

「アカネさん!お仕事がんばってくださいね!」

 

アカネはスタッフのところに向かい、ユイはエールを送る。

 

「おい、俺たちも急がねぇと・・・」

 

「いっけない!集合時間に遅れちゃう!」

 

「あっトコハちゃん待ってー!」

 

トコハはイベントの準備の集合場所に急いで向かい、ユイが追いかける。クロノも2人に後からついていった。

 

 

安城家、トコハはマモルの仕事の手伝いとして資料などを整理していた。

 

「悪いな。忙しいのにこっちまで手伝わせて」

 

「いいのいいの!支部の仕事楽しいし」

 

「助かるよ。・・・イベントの後半、忙しくなりそうなんだ。やっぱり痛手だな。アカネ君がいなくなるなんて」

 

「・・・え?」

 

トコハはアカネがいなくなるということに大きく反応した。

 

「彼女の海外赴任が決まってからは、引き継ぐ仕事の量も本当に多くてね」

 

アカネは海外赴任でドラゴン・エンパイア支部から、日本から離れることになる。サスケが気にかけていたのはこのことなのだ。

 

「アカネさんが・・・いなくなる・・・?どういうこと?アカネさんが海外赴任って何!?」

 

「トコハ・・・知らなかったのか?」

 

マモルの言葉にトコハは大きく頷いた。

 

「そうか・・・。お前とアカネ君の仲だから、もうてっきり知ってると思ってた・・・」

 

「・・・サスケさんは・・・このこと知ってたの・・・?」

 

「ああ・・・。アカネ君がロンドンから帰ってくる前から聞いてたみたいでね。サスケ君のことだから多分・・・今日はサスケ君はユイちゃんにも話したと思う・・・」

 

「・・・いつ?いつ日本から?」

 

「・・・明日だよ。昼頃の便だって聞いたからな」

 

「え?」

 

明日といえばトコハがアカネとファイトの約束をしようといいかけていた日だ。つまりは明日のイベントが終わるころにはアカネはもう日本にはいないことになる。

 

「アカネ君も忙しかったからな・・・。突然決まったことだし、トコハに話す暇もなかったのかもな」

 

この時、トコハは後悔した。あの時自分がアカネさんを呼び止めていたらと・・・。そして、その後悔を胸にしまったまま、夜が明けていった。

 

 

『もうまたまけちゃった~。くやしい~』

 

『惜しかったなトコハちゃん。あとちょいだったのに』

 

『ふっふっふ~。それじゃあまだこのメダルは渡せないわね~』

 

『でもたのしかった!もういっかい!』

 

『あっ!ずりぃぞトコハちゃん!今度は俺が姉ちゃんとファイトするんだ!』

 

『いいわよ?かかってきなさいな』

 

『さすけおにぃちゃん!トコハのためにまけてよ!』

 

『何でだよ⁉俺だってメダル狙ってんだから勝つに決まってんだろ!』

 

『言うじゃない。この間みたいにあっさり終わらないでよ?』

 

 

ちびっこヴァンガード大会当日、トコハは子供たちを見て幼き思い出を思い返していた。心に大きな傷を抱えながら。

 

「おい、何ボーっとしてんだよ」

 

「!新導・・・ごめん」

 

「・・・にしても佐倉の奴遅えなあ・・・。アカネさんもまだ来てないみてぇだし・・・」

 

「・・・アカネさんなら、今日来ない。っていうか、もう会えないかも・・・」

 

「何で?」

 

「海外赴任だって。今日日本発っちゃうの。ユイちゃんはサスケさんの付き添いで空港に行ってるから来れないの」

 

「ふーん・・・。・・・で、お前ここにいていいのかよ?」

 

「え?」

 

クロノの言葉に少し唖然となるトコハ。

 

「だってお前言ってたじゃねぇか。あの人ともう一度ファイトするって」

 

「!」

 

「もう会えないってことは、ファイトもできなくなるんだろ?」

 

トコハは少し考えた後、そしてトコハの中で意を決した。

 

「新導ごめん!自転車貸してくれる?」

 

「はぁ?」

 

「必ず埋め合わせするから、後は頼むね!」

 

そう言ってトコハは走ってイベント会場を後にする。

 

「お、おい安城!」

 

トコハはクロノの自転車に乗り、空港に急いで向かう。アカネと、もう一度ファイトするために。

 

 

空港、そこにはサスケとユイ、今日海外に旅立つであろうアカネがいる。

 

「これ、ママが作ったお守りです。こっちはパパのスリーブです。よかったら使ってください」

 

「ありがとう、ユイちゃん」

 

ユイはキョウコやゲンゾウの贈り物をアカネに渡す。アカネは笑顔を作っているが、どこが寂しげさも感じられる。贈り物を受け取った後、視線はタイムカプセルに向けられている。

 

「サスケ、あんたの言った通りね。後悔してからじゃ遅いって・・・」

 

「・・・姉ちゃん、その箱に入ってる袋の中身ってもしかして・・・」

 

「アカネさん!」

 

サスケが口を開けると同時にこの場にはいない筈であろう人物がいた。トコハだ。

 

「トコハちゃん・・・」

 

「はあ、はあ・・・アカネさん、遅くなってごめん。約束通り、ファイトしてくれる?」

 

アカネは少し驚いた表情をしていた。サスケの方に顔を向ける。

 

「・・・飛行機が出るのはまだ時間があるし、行って来いよ、姉ちゃん」

 

サスケがそう言った後、アカネはトコハのファイトの申し込みを快く受けた。

 

「・・・もちろん!」

 

「・・・さてユイちゃん、俺たちは姉ちゃんの土産でも買うか」

 

「はい!」

 

 

トコハとアカネのファイトが着々と進み、アカネがグレード3のユニットにライドしたところだ。するとトコハは疑問に思っていたことを口にする。

 

「・・・一つだけ聞いていい?何で教えてくれなかったの?」

 

「・・・ごめんね。忙しかったし、トコハちゃんも忙しかったからね」

 

「・・・子供の時はそうじゃなかった」

 

 

『zzz・・・』

 

『トコハちゃ~ん、もういいでしょ~?』

 

『やだ!ちゃんとおねぇちゃんにかちたいの!早く!もういっかいファイトー!』

 

『ふふ、じゃあこれが最後よ?っとその前に・・・起きなさいよ!』

 

バシンッ!

 

『痛ええええ!何だ⁉何が起きた⁉』

 

『あっおきたー』

 

『何一人ですやすや寝てんのよ!シャキッとしなさい!』

 

『?????』

 

 

「トコハちゃんったら、勝つまで引き下がらなかったんだから。あの時サスケも疲れてぐーすか寝てたしね」

 

「今にして思えば、相当面倒な子だったね」

 

「ううん、そんなことない。本当に妹みたいで甘えてくれて嬉しかった。それに私自身、トコハちゃんとファイトするのが楽しかった」

 

「うん!私も!」

 

そこまで言うと、トコハはまた暗い顔を見せる。

 

「・・・なのに最近は、お互いに話す時間もなかった。変わっちゃったのかな?私たち・・・」

 

「いいえ、何も変わってないよ。だって、私は今こんなに楽しい。あの頃と変わらず」

 

「!・・・はい!」

 

「さあ!本気で行くわよ!」

 

「私だって!」

 

アカネとトコハのファイトは続行された。その2人のファイトを遠くから見てるユイとサスケ。

 

 

さらにファイトが進む。さて、ここからはファイトの様子を移していこう。現在トコハの盤面はこうなっている。

 

グラジオラス(レスト) アルボレア(レスト) グレース

   ディアン        オズ      ディアン

 

「ディアンのブースト、グレースナイトでヴァンガードにアタック!」

 

「まぁるがる、ナイト・オブ・フラッシュでガード!」

 

「ターンエンド」

 

「・・・トコハちゃん、ありがとう」

 

「え?」

 

アカネの突然のお礼に何のことかと思うトコハ。

 

「本当は海外赴任も不安で、自信がなくて、ちょっと気が進まなかったの」

 

「え?アカネさんが?」

 

「ええ。・・・でもね、どこに行こうと、私のヴァンガードを愛する気持ちは変わらない。この思いさえあれば大丈夫。それを思い出させてくれたのが、トコハちゃん、あなたなのよ」

 

「アカネさん・・・」

 

「スタンド&ドロー。・・・だからこそ、最高のファイトで、あなたにこたえる。ストライドジェネレーション!!朧の聖騎士ガブレード!!!」

 

朧の聖騎士ガブレード  PW26000  ハーツ『ナイト・オブ・グレートスピア』

 

「ナイト・オブ・フラグメントをナイト・オブ・グレートスピアに上書きコール!ナイト・オブ・フラグメントのスキル!グレード2のユニットが2体以上でパワープラス2000!さらにスキルを与えるわ!」

 

ナイト・オブ・フラグメント  PW9000

 

 フラグメント  ガブレード  フラグメント

シールドバッシュ   R   シールドバッシュ

 

「右のシールドバッシュのブースト、フラグメントでメイデン・オブ・グラジオラスにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ガブレードでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『メイデン・オブ・パッションフラワー』(コスト『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』)」

 

「トリプルドライブ!『ナイト・オブ・ツインソード』『ぽーんがる』『ソウルセイバー・ドラゴン』左のシールドバッシュのブースト、フラグメントでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ファアリーライト・ドラゴン(治)』」

 

「ターンエンド。・・・強くなったわね、トコハちゃん」

 

PW19000➡PW9000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW19000➡PW11000+SH10000=21000

 

トコハのターン、ドローする手が止まる。その表情も寂しげな顔だ。

 

「どうしたの?」

 

「・・・終わっちゃうんだなって。もっと、こんな楽しい時間が続けばいいのに。終わってなんて欲しくないのに・・・なのに・・・」

 

トコハの手をアカネの手が優しく包む。

 

「これは終わりじゃない。次への始まりよ。」

 

「アカネさん・・・。・・・わかった。これが私からのはなむけのファイト・・・受け取って!」

 

トコハはそう言ってアカネへの敬意を評し、全力でファイトで思いを込める。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ベジタブルアバター・ドラゴン』

 

「今こそ咲き誇れ!!我が輝ける未来に!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

イメージ内でその竜は自然を纏いて、その姿を現した。

 

「聖樹竜ジングルフラワードラゴン!!!」

 

聖樹竜ジングルフラワードラゴン  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

「アーシャの超越(ストライド)スキル!ディアンを選択してディアンをスペリオルコール!さらにメイデン・オブ・グラジオラスをコール!ジングルフラワー・ドラゴンのスキル!Gゾーン裏のジングルフラワー・ドラゴンを表にしてGゾーン表のカードが2枚以上だからディアンを選択して、ディアンが1体につき全部のユニットにパワープラス2000!つまりはディアン3体分、全てのユニットにパワープラス6000!」

 

グラジオラス ジングルフラワー グラジオラス

 ディアン    ディアン    ディアン

 

「ディアンのブースト、ジングルフラワー・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

イメージ内でジングルフラワーはその手から桜の光線をグレートスピア(アカネ)に放つ。そして現実でアカネのダメージは6枚。トコハの勝ちだ。

 

「・・・勝った・・・。私が・・・アカネさんに・・・」

 

「・・・見事だった。受け取ったよ。あなたからの花」

 

「アカネさん・・・」

 

アカネはポケットから何かを取り出し、トコハに差し出した。タイムカプセルに入ってた手提げ袋だ。

 

「約束通り、これはあなたの物よ」

 

「・・・!これって・・・」

 

トコハは手提げ袋に入っていたものを取り出す。中身はなんとアカネが持っていた幼き思い出のメダルだった。メダルを見た瞬間トコハから涙が溢れ出ていた。

 

「どうしたの?勝ったんだから、胸を張りなさい」

 

「・・・はい!」

 

トコハは涙を流しながらも満面の笑みを浮かべていた。すると遠くから見ていたユイがトコハに近づき、抱きしめる。

 

「トコハちゃーーん!」

 

「わあ⁉ユッユイちゃん⁉」

 

「よかったねー!よかったねー!」

 

「わっわかったから離れてよ・・・てかどさくさに紛れてどこ触ってんの⁉」

 

トコハとユイがじゃれあう姿を見て、アカネはにっこり微笑んだ。するとアカネの肩をポンッと置いたのはサスケだった。

 

「お疲れ、姉ちゃん」

 

「ええ、ありがとう、サスケ」

 

 

こうして時間は過ぎていき、そして、とうとう別れの時がやってきた。

 

「ユイちゃん、これからもトコハちゃんと仲良くね」

 

「はい!任せてください!」

 

「それからサスケ、私が帰ってくるまで、私の部屋散らかさないでよ?」

 

「何で俺だけそれなんだよ⁉」

 

アカネはユイとサスケにそう言い、ユイは気合の入った声を出す。サスケはアカネの発言にツッコミを入れる。

 

「・・・お姉ちゃん!また・・・ファイトできるよね?」

 

「・・・ええ!きっと!」

 

トコハの問いに満面の笑みでそう答えるアカネ。その答えにトコハも満面の笑みを浮かべる。ユイもサスケも少し微笑んでいる。そして、飛行機は出発した。

 

 

飛行機の中にて、アカネはトコハの手提げ袋を開けてみる。中に入っていたのは子供の頃にトコハが作ったカードだ。そのカードには『さいきょうのかーど』とアカネの似顔絵だ。それを見てアカネは少し微笑んだ。

 

「?まだ何か入ってるわね」

 

さらに入っていたのは手紙と一枚のカードだった。手紙の内容は

 

『姉ちゃんへ あの時、姉ちゃんとトコハちゃんが家に帰った後、俺はこっそり掘り返してトコハちゃんのプレゼントと一緒に入れてみました。姉ちゃんがビックリするかと思って。俺、難しいこととかよくわかんないけど、これだけは未来の姉ちゃん言いたいです。俺は姉ちゃんの弟で本当によかったです。どんな時でも、変わらない姉ちゃんのままでいてください。 姉ちゃんの弟サスケより』

 

カードに描かれていたのはアカネの分身、ハイドッグブリーダー アカネであった。トコハのカード、サプライズのサスケの贈り物にアカネは微笑みながら涙を流す。

 

 

空港にて、トコハとユイは先にイベント会場に向かっている中、サスケはまだ空港にいた。海外に旅立ったであろう姉の乗った飛行機を見ているかのように空を見ていた。

 

「・・・いつか絶対に帰って来いよな、姉ちゃん」

 

サスケは少し涙を流しながら微笑み、そう呟いた。

 

 

ドラゴン・エンパイア支部、ちびっこヴァンガード大会は終わり、現在片づけに移っていた。

 

「ごめんね、兄さん」

 

「急に消えたからビックリしたよ。でもよかったな、間に合って」

 

「うん!」

 

「それでマモルさん、私たちがいない間イベントどうでした?」

 

「イベントは大成功だよ」

 

「「よかったー」」

 

トコハとユイは安心したのかそう言ったが水を差すかのようにクロノが口を挟む。

 

「よかったじゃねえよ。こっちは大変だったんだからな。それと佐倉は遅すぎなんだよ」

 

トコハとユイはクロノのに向かう。

 

「新導、ありがとう、自転車」

 

「お前が勝手に乗ってっただけだろ。いいから手伝えよ。佐倉はサボった分キッチリ手伝ってもらうからな」

 

「もう、わかってるよー。いこ、トコハちゃん!」

 

「うん!」

 

ユイはトコハに手を伸ばし、トコハはその手を掴む。そしてそのまま後片付けを始めるのであった。

 

to be continued…




ユイ「行っちゃいましたね、アカネさん」

サスケ「家も寂しくなるぜ。姉ちゃんには必要のことなのはわかってんだけどな」

ユイ「でもだからといってお仕事サボらないでくださいよ?サスケさんはうちの稼ぎ頭みたいなものですから!」

サスケ「っておい!それはユイちゃんのほうだろ?俺はこんなことじゃめげねえのは知ってんだろ?」

ユイ「一応ですよ一応。サスケさんは本当にアカネさんが大好きですからね~」ニヤニヤ

サスケ「この野郎・・・知っててそんなこと言いやがったな・・・」

TURN10「一条キョウヤ」


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一条キョウヤ

ブシロードカードファイト2016の大阪会場に行った後、もう創作意欲がギンギンにわいてきました!このままこの勢いに乗りたいところです!

今回はサブタイトルでわかるとおり、ライドトゥビクトリー、ロックオンビクトリーからの主人公の一人が登場します!

相変わらずの文才能ですが楽しんでもらえたらなと思います!

それではどうぞ!


神社の雷門提灯の前、ユイはその場所である人物を探している。その人物とはもちろんクエストの依頼人のことである。

 

クエストレベル2 依頼人:一条キョウヤ

内容:ある人物を探している。その人物が神社にいるという情報が入った。俺一人では困難だ。神社に詳しい人物を募集する。できる限り早めに頼む。

 

「地図だとこのあたりのはずなんだけど・・・」

 

ユイが依頼人を探していると、風が一瞬吹いた。ユイは風が吹いている方向を見ると、腕を組みながら風を感じ取っている男性を発見する。長い金髪が特徴的な男だ。男はユイの方に視線を向ける。

 

「あの~・・・」

 

「・・・ほう、並々ならぬ波の音を感じるな・・・」

 

「はい?」

 

男の発言がわからないといった感じの表情をするユイ。男はユイに近づいてくる。

 

「お前・・・名は何という?」

 

「えっと・・・佐倉ユイです・・・」

 

「佐倉か・・・。お前が俺の依頼を受けたのだな?」

 

この男こそユイが引き受けたであろうクエストの依頼人だ。

 

「俺の名は一条キョウヤ・・・メガラニカ支部の職員だ」

 

 

 

TURN10「一条キョウヤ」

 

 

 

「メガラニカ支部?そこって確か駅一本でいける場所でしたよね?道は遠いですけど」

 

ユイはドラゴン・エンパイア支部に行ってからいろんな支部のことを調べ、結構知識が通になってきている。

 

「そんなことはどうでもいい・・・。今から俺の質問に答えればいい・・・。いいな」

 

そんな些細なことはいらないと一蹴する金髪の男、一条キョウヤはクエストに書いてあったことを聞く。

 

「お前はこの神社に詳しいのか?」

 

「え?はい。だって私この辺りに住んでますから神社は私たちのお庭みたいなものですから」

 

「そうか・・・。ならこのクエストを受けるに値する人物というわけだ」

 

どういうことかさっぱりなユイにキョウヤはクエスト内容を説明する。

 

「クエスト内容は人探しだ。褐色の肌と銀髪で長髪の男だ。名はハイメ・アルカラス・・・。この神社で目撃情報が入ったという事でまずはここから探していこうというわけだ」

 

「う~ん・・・。それはいいんですけど、何で神社の詳しい人限定何ですか?あまり関係ないような・・・」

 

確かに人探しで神社に詳しい人とはクエスト上関係ないことだ。それをキョウヤが説明する。

 

「・・・実は恥ずかしい話、俺はこの神社に入ったことがないのだ。つまりは俺の知らない大海原・・・。知らぬ土地で迷う自信が俺にはある。それはこの神社も同様だ」

 

「そんな自信満々と言われても・・・。というか神社で迷子って・・・」

 

自信たっぷりの言動と神社で迷うということに苦笑いするユイ。

 

「・・・まあようするに神社の道案内がほしいということですか?」

 

「簡単にいえばそうだ」

 

「それなら私にお任せ下さい!しっかりとエスコートしていきます!」

 

「助かる。さっそくだが目撃情報が欲しい。案内を頼む」

 

「はい!まずはこちらです」

 

こうしてユイは神社を案内し、キョウヤはそれについていくのであった。

 

 

まず最初に到着したの八百屋佐倉店、ユイの家でもある場所だ。今日の店番はゲンゾウだ。

 

「何じゃユイ、今日は早く帰ってきたな。それにそいつは誰じゃ?」

 

「この人はクエストの依頼人だよ。すぐにでもまた出るから」

 

「つかぬことをお聞きする。褐色の肌に銀髪の男を見かけなかったか?」

 

「褐色・・・銀髪・・・。・・・ああ、あいつか!!その男なら一度うちに来たぞ!!」

 

「え⁉本当⁉」

 

ゲンゾウは愉快そうに探し人、ハイメ・アルカラスのことを話した。

 

「もの珍しそうにうちの野菜に興味津々だったから、一本きゅうりを食べさせたらえらく気に入られてな」

 

「え?野菜が珍しい?」

 

「言い忘れていたことがあるがハイメ・アルカラスは海外からやってきたんだ。ゆえに日本の野菜に興味を持ったんだろう」

 

キョウヤがそんな説明をしているとゲンゾウは思い出したかのようにユイに聞いた。

 

「その男とは違うがユイ、お前新導クロノと知り合いだったのか?」

 

ユイはクロノのことをまだゲンゾウに話していない。ゲンゾウがクロノを知っていることにユイは驚愕する。キョウヤはクロノの名を聞き、多少ながらも反応していた。

 

「え⁉パパなんで新導君のこと知っているの⁉」

 

ゲンゾウは苦い顔をしている。

 

「・・・まあ、ユイがまだ小さい頃にちょっと面識があったんじゃ。それはともかく、話を戻すがその男とクロノが一緒にいることおったんじゃ」

 

「え⁉新導君が⁉」

 

「・・・それだけでは何の情報にもならんな」

 

ハイメとクロノが一緒にいるなどと驚くことが多いがキョウヤは表情を崩すことなく目撃情報を聞き出す。

 

「すまないが、次に向かった場所はわかるか?」

 

「おう、それなら人形焼きのおやじのところに向かったわ」

 

「情報提供感謝する。さあ佐倉ユイ、人形焼き屋に案内してくれ」

 

「あっ!待ってくださーーい!」

 

キョウヤはさっさと八百屋に出て、人形焼き屋に向かい、ユイがそれを追いかける

 

 

人形焼き屋に向かう途中、ユイは疑問に思っていることをキョウヤに聞く。

 

「そういえば、一条さんってそのハイメさんとはどういった関係で・・・」

 

「・・・一応面識はあるが、直接的な馴れ合いはしていない。・・・向こうから話しかけてくることはあるが」

 

「じゃあ何で今になって・・・」

 

「安城マモルに頼まれているからだ。観光に行ったハイメが戻って来ないとかで、俺に電話で寄越してきたんだ」

 

「えええ⁉一条さんってマモルさんと知り合いだったんですか⁉」

 

キョウヤがまさかマモルと知り合いだったことに驚愕するユイ。

 

「当たり前だ。所属する支部こそ違えど、同じ普及協会で働く職員だからな」

 

「へえ~そうなんですか。・・・あっ着きましたよ」

 

そうこう話しているうちに人形焼き屋についた。店主がユイの存在に気付くと手を振っている。

 

「こんにちは、おじさん」

 

「おう、ユイちゃんいらっしゃい!今日は人形焼き買っていくかい?」

 

「あっじゃあお願いします!」

 

「おう!ユイちゃんは人形焼き好きだからな、出来立てを作るからちょっと待ってな!」

 

ユイと店主がそんな何気ない会話をしているとキョウヤが本題に入る。

 

「作っているところ申し訳ないが聞きたいことがある。褐色の肌に銀髪の男を見なかったか?」

 

「褐色に銀髪・・・。ああ、あのアミーゴのことか!」

 

「アミーゴ?」

 

「スペイン語で友達という意味だ。俺にもそう認識されているが・・・。それはそうとここに来ていたんだな?」

 

「ああ、うちの人形焼きを珍しそうに見てたからよ」

 

「うちと同じだ・・・」

 

「あいつは見るものすべてに興味を持つんだな。仕事のみの付き合いが痛手にでたか・・・」

 

キョウヤはそのことを考えながら頭を抱える。ユイは代わりにハイメがどこに向かったのか聞いてみる。

 

「おじさん、その人がどこに行ったかわかるかな?」

 

「ああ、それなら型焼きせんべいを扱っているところにいったぜ。・・・と、そんなことよりできたぜ!ほれ、受け取りな」

 

ユイは人形焼きの入った袋を受け取り、出来立ての人形焼きを食べる。

 

「ありがとう、おじさん!いっただっきまーす!アムッ!ん~♪やっぱり出来立てはおいしいな~♪」

 

「・・・そんなにうまいのか?」

 

「おいしいですよ!一条さんも食べてみてください!」

 

ユイに言われるままキョウヤは人形焼きを食べてみる。

 

「・・・ほう、外の生地はさっくりと、中身はしっとりとした食感、さらに決め手となるあんこの味もしつこくない・・・。お前、プロだな・・・」

 

キョウヤに褒められた店主はどこか照れくさそうだ。

 

「ぷ・・・プロは言いすぎだろ。でもありがとよ、あんちゃんにもタダでプレゼントだ!こうしてあんちゃんに出会えた記念だ!当然ユイちゃんもだ!」

 

「い・・・いえ!ダメですよ!ちゃんとお金は払いますから!」

 

「遠慮すんな!特別サービスだ!」

 

「サービスって言葉に弱い自分がいるよ~。断れない~」

 

「情報提供だけでなく、このような代物までいただけるとは・・・。感謝する」

 

キョウヤは店主に礼をして、ユイを連れて後にした。

 

 

あれから、型焼きせんべい屋、呉服屋、食品サンプル店、飴細工店、おみくじ屋などといった様々ところに向かったが、探し人はいまだ見つからずにいた。休憩もせずに続けて探していたのでさすがに疲労の顔が浮かぶユイ。

 

「あ~、疲れた~。本当にどこにいるの~?」

 

「・・・少し休憩でもするか。適当にベンチに座っていろ」

 

神社にあるベンチに座るユイ。キョウヤは近くの自販機で飲み物を買う。

 

「・・・レモンジュースでいいか?」

 

「あっはい。ありがとうございます」

 

ユイはレモンジュースを受け取り、乾いたのどを潤す。一方でキョウヤが飲んでいるのは普通の水だ。

 

「水だけですか?せめてお茶だけでも・・・」

 

「味のついた水など俺にとっては邪道だ。これがちょうどいい」

 

キョウヤなりのこだわりを持っているらしく、断固として譲らなかった。

 

「そういえば一条さんもヴァンガードやってるんですよね?どんなクランを使うんですか?」

 

「・・・アクアフォースだ」

 

キョウヤは自分のクランを言うと、アクアフォースについて語り始めた。

 

「・・・アクアフォースはかつてその武力によって、惑星クレイの戦争を終結し、七つの海を統べたといわれているクランだ。・・・しかしどういうわけかアクアフォースは惑星クレイから一時的に姿を消した。それから七つの海を統べたことから伝説のクランとして名を轟かせた」

 

「伝説の・・・クラン・・・」

 

「数年前、俺のアクアフォースは、ある一族によりもらい受けたものだ。俺が、世界全てのファイターがアクアフォースを使えるようになったのはその一族のおかげなんだ。そしてその一族が俺をヴァンガードに導いてくれた先導者だ。感謝しているし、いつか恩義を果たしたいと思っている」

 

そこまで語るとキョウヤはほんの少し笑みを浮かべる。

 

「・・・ふっ。俺がこの話をしたのはお前が初めてだ。・・・そろそろ休憩は終わりだ。この神社の巫女の情報によればハイメは人力車に乗ってどこかに向かったようだな」

 

「え⁉もう聞いてきたんですか⁉いつの間に・・・」

 

キョウヤが飲み物を買っている間すでに情報収集していたことに驚愕するユイ。

 

「さて、道案内してもらう必要がなくなったが、クエストはクエストだ。最後まで付き合ってもらうぞ」

 

「は・・・はい!もちろんです!」

 

こうしてユイとキョウヤは神社から出て、町の中でハイメを捜索するのであった。

 

 

町の中を探索するユイとキョウヤ。ハイメを探しながら歩いていると一台の車が停車する。車の窓から顔を出したのはシオンであった。

 

「佐倉さん?」

 

「あっ!綺場君!こんなところで会うなんて奇遇だね!」

 

「そうだね。ところで今何をやっているの?それにその人は・・・」

 

シオンはキョウヤのことを聞こうとするとキョウヤはお構いなしに情報を聞き出す。

 

「聞きたいことがある。褐色の肌に銀髪の男を見かけなかったか?」

 

「・・・もしかして、ハイメ・アルカラスのことですか?」

 

「え⁉綺場君知ってるの⁉」

 

「知ってる・・・というか一度会ったんだよ」

 

「何?それは本当か?」

 

ハイメのことをなぜ知っているのかわからなかったユイに対しシオンは会ったことがあると答える。キョウヤはそれに反応する。

 

「どんな些細なことでも構わん。どこに向かったのか教えてくれ」

 

「えっと・・・それでしたら、人力車と車、どちらが早いのかとかの競争であのタワー辺りに向かって行きましたけど・・・」

 

「あそこだね?よしさっそく・・・」

 

「だけど、その後人力車に乗ったままどこかへ行っちゃいましたよ」

 

「ズコーーーーー!!」

 

「・・・これで振り出しに戻ったというわけか・・・。厄介な・・・」

 

シオンの言葉に盛大にずっこけるユイと頭を抱えながら苦い表情になるキョウヤ。

 

「すみません・・・突然引き留めておいて何の役にも立てなくて」

 

「いや、俺の方こそ突然質問をして悪かったな。さあ、行くぞ、佐倉ユイ」

 

「あっ!だから待ってくださいよー!じゃあね、綺場君」

 

キョウヤはそう言い残し、その場を去り、ユイはキョウヤを追いかける。

 

「・・・もしかして今の彼は・・・。帰ったらあの人のことも調べてみるか・・・」

 

 

「もう!どうしてすぐに行っちゃうんですか?追いかけるこっちの身にもなってくださいよ」

 

「すまない・・・。メガラニカでは仕事を優先してきているからな・・・。その癖がここにも出てきているのでつい先走ってしまうのだ」

 

「せっかく休憩したのにもう一気に疲れちゃったよ・・・」

 

キョウヤが先走ってしまうので、それを追いかけ続けたせいか、ユイの顔にはかなりの疲労がたまってきている。そんな会話をしていると女の子2人がケンカをしているところを発見する。

 

「なんでファイトしないの⁉」

 

「だってあんた弱いじゃない。ファイトしたって結果は同じよ」

 

「家でいっぱい練習したもん!絶対負けないもん!」

 

「そんなこと信じられるわけないでしょ」

 

それを見たキョウヤは子供に近づき、ケンカを仲裁する。

 

「そんなこと言わずにファイトしてやったらどうだ?」

 

「いやよ!どうせ私が勝つに決まってるもの」

 

「どうかな?この少女からは微力ながら波の音を感じる。それにそう言うという事は何か焦っているからではないのか?」

 

「それは・・・。だけど・・・」

 

「それともなんだ?この少女に負けるのが怖いのか?」

 

「!!そんなわけないでしょ!!やってやるわよ!!」

 

キョウヤの挑発に乗り、その子供はもう一人の子供とファイトをする。そして、ファイトは着々と進み、終盤へと入る。

 

「CEOユグドラシルでヴァンガードにアタック!スキルでソウルブラスト6でクリティカルアップで、グレード1でガードできない!」

 

「ロゼンチ・メイガス、ペイズリー・メイガス2体でガード!」

 

「そんな⁉」

 

「私のターン。宝鏡の女神オオヒルメでレギオンアタック!」

 

イメージ内で宝鏡の女神オオヒルメとCEOアマテラスはCEOユグドラシルに向け太陽の光線を浴びせる。そして現実では強気な子供のダメージは6となっていた。

 

「やったーー!勝ったーー!」

 

「・・・まさか本当に負けるなんて・・・。ごめんなさい!本当に家でいっぱい練習していたのね」

 

「そんなことはいいよー。それよりもう一回楽しいファイトをしよ?ね?」

 

「・・・うん!」

 

こうして2人の子供はファイトを通じて仲直りをした。ユイは楽しそうに笑い、キョウヤも少しだけ笑みを浮かべている。キョウヤはその場に去ろうとする。

 

「・・・行くぞ」

 

「あれ?ハイメさんのこと聞いていかないんですか?」

 

「この雰囲気で聞き出そうとするほど、俺は野暮じゃない。早くいくぞ」

 

キョウヤはせっせとその場を去り、ユイもそれについていく。

 

 

「それにしても子供の説得はおてのものでしたね。支部でああいうのやってるんですか?」

 

「ああ、支部の仕事をしている時にたまにケンカするものが現れるのでな、ああいう仲裁はよくやっている」

 

ユイとキョウヤがそんな話をしていると、今度はトコハと出会う。

 

「あれ?ユイちゃん?こんな所で何やってるの?」

 

「あっ、トコハちゃん!実は・・・」

 

「安城トコハか?」

 

「え?あっはい、そうですけど・・・」

 

自分の名前を知らない人物が知っているため、キョウヤを怪しむトコハ。

 

「俺の名は一条キョウヤ・・・安城マモルとは世話になっている」

 

「あっなんだ、兄さんの知り合いだったんですね」

 

「ああ、お前のことは安城マモルから聞いていたからな、一度会ってあいさつしたいとは思っていた」

 

「ああ、それはご丁寧にどうも」

 

キョウヤとトコハは深々とあいさつを交わす。

 

「それでユイちゃんと一条さんはここで何をしていたの?」

 

「人を探しているの。褐色の肌に水色の髪の男の人・・・ひい⁉トコハちゃん?」

 

探し人の特徴を聞いたトコハは怒りを示していた。まるで後ろから炎が出ているかのように。

 

「褐色の肌に・・・銀髪?そんな人を何でユイちゃんが探しているの?」

 

「ま・・・マモルさん依頼で探しているだけだよ!ね・・・ねえキョウヤさん!」

 

「あ・・・ああ・・・。そういうことだ」

 

「ふ~ん・・・そうなんだ・・・」

 

トコハはユイに近づき、ユイの肩をポンと怒りの表情のまま置く。当然それにビビってしまうユイ。

 

「ひいいいい!!」

 

「ユイちゃん・・・あいつに会う際、注意した方がいいわよ・・・。初めて会った私にナンパしてきたんだから」

 

「な・・・ナンパ⁉」

 

ナンパという単語に顔を赤らめるユイ。キョウヤはやれやれといった表情で呆れていた。

 

「とにかくあいつには会いましたけどどこに行ったかまではちょっと・・・」

 

「そうか、わかった。感謝する」

 

「トコハちゃんまたねー」

 

ユイとキョウヤはトコハと別れ、すぐさま捜索を再開した。しかしながら未だに探し人は見つからない。

 

「こうまで探しても見つからないなんて・・・あて!」

 

キョウヤは急に立ち止まり、ユイはキョウヤとぶつかった。

 

「急に立ち止まらないでくださいよ一条さん」

 

「あいつは・・・」

 

キョウヤは誰かを発見したようで急いでその人物の元に走り出した。

 

「あ!ちょっと待ってくださいよーー!」

 

 

一方同じ時間、クロノは褐色の肌に銀髪の外国人の男と共に橋を歩いていた。

 

「そうだクロノ、クロノはどんなデッキを使っているんだ?」

 

「俺は・・・」

 

クロノは自分のファイカからデッキを取り出し、それを男に見せる。

 

「⁉ギアクロニクル⁉始めてみた・・・。ファイトしよう!ファイト!」

 

「え⁉今⁉」

 

「もちろん!今すぐにさ!」

 

「・・・まあ、いいけど・・・」

 

男の突然のファイトの申し込みで戸惑っているが了承したクロノ。

 

「よーし!ファイトできる場所は・・・」

 

「なーにがファイトしよう・・・だ!この愚か者!」

 

クロノとは別の男の声に男は声のした方向に振り向いてみた。そこにはキョウヤが立っていた。

 

「キョウヤ⁉何でここに⁉」

 

「安城からの呼び出しだ。観光は終わりだそうだ」

 

「あちゃ~・・・。マモルの頼まれごとか・・・」

 

男の発言から、この男こそがキョウヤやユイの探し人、ハイメ・アルカラスその人である。

 

「・・・逃げる!」

 

「逃がさん!」

 

ハイメはキョウヤから逃げようとするがあっさり捕まった。

 

「うわ~もう少しだけ~」

 

「それは俺ではなく安城に言うんだな」

 

「あの・・・あなたは一体・・・」

 

「一条さ~ん・・・」

 

クロノがキョウヤに尋ねようとすると、ユイが走りながら向かってくる。

 

「佐倉⁉お前・・・何で⁉」

 

「ぜえ・・・ぜえ・・・。新導君?新導君がいるってことは・・・やっと見つけた~・・・。ぜえ・・・」

 

「・・・何つーか・・・ごめん・・・」

 

ユイの疲れを見て何となく察したクロノはなぜか謝罪する。

 

「どうやら一条君やユイちゃんに迷惑をかけたみたいだね」

 

声のする方を向くと、マモルが立っていた。

 

「「マモルさん⁉」」

 

「まったくもってその通りだ・・・安城」

 

 

夕方になり、ハイメのことについて説明する。

 

「ハイメ・アルカラスは普及協会が日本に招待したんだ。彼は新進気鋭のファイター。そのユーロ選抜と、僕たち東京選抜の交流戦に参加するんだ」

 

「へ~、マモルさんとファイトか。ハイメさんってすごいんですね!」

 

「ノーノー。ハイメ、呼び捨てでいいよ」

 

「じゃあハイメ!」

 

順応能力高いユイはすぐにハイメを呼び捨てで呼ぶ。

 

「それにしても君って美しいね。そう、俺は君に出会うため生まれた、運命!」

 

「あっトコハちゃんが怒ってたのってこれだったんだ・・・///」

 

いきなりハイメに口説かれそうになっているユイは顔を赤らめる。

 

「いい加減にしろハイメ。殴るぞ」

 

「ぼ、暴力反対!」

 

「ハイメがマモルさんとファイトするのはわかりましたけど、その人は?」

 

クロノはキョウヤに視線を向けて言うとマモルはキョウヤについて説明する。

 

「ああ、ユイちゃんは知っているだろうけど彼はメガラニカ支部の職員でアクアフォースのクランリーダーを務めている一条キョウヤ君だ」

 

「クランリーダー⁉一条さんが⁉」

 

キョウヤがアクアフォースのクランリーダーを務めていたことに驚愕するユイ。

 

「知らされてなかったのかい?」

 

「聞かれていなかったからな。それよりもそろそろ行かなくていいのか?送っていくが・・・」

 

「それもそうだね。さ、帰るよ、ハイメ」

 

「わかったよ、マモル。クロノ、楽しかったよ。おかげで日本らしいところをたくさん見ることができた。これで俺のクエストは完了だ」

 

「・・・佐倉ユイ、感謝する。お前がいなければハイメを捕まえることはなかった。これでクエスト達成だ」

 

クロノはハイメに、ユイはキョウヤにファイカを渡し、ハイメとキョウヤはファイカにサインをする。

 

「・・・佐倉ユイ。初めてお前にあった時も言ったが、お前には並々ならぬ波の音を感じる。その波はいつかお前に試練を与えることになるだろう。だが恐れることはない。お前はお前の信じた道を進めば自ずと道は開くであろう」

 

ユイはキョウヤが何を言っているのかさっぱりわからなかった。

 

「言っている意味がわかりません!」

 

「・・・今はそれでいい。いずれ知ることになるのだからな」

 

キョウヤはこれ以上のことは何も言わなかった。

 

「そうだ、よかったら交流戦、見に来ないか?クロノ、ユイ、ハートが震えるファイトが見たかったら」

 

「ハートが・・・」

 

「うん!もちろんだよ!一条さんもどうですか?」

 

「俺は遠慮しておく。そもそも交流戦の日は俺は仕事があるからな」

 

キョウヤとマモルとハイメはクロノとユイと別れ、ドラゴン・エンパイア支部に向かうのであった。

 

「アディオース!アミーゴ!」

 

to be continued…




ユイ「いや~、今日は驚きの連続だよ。まさか海外の有名ファイターが日本にやってくるなんて思わなかったし」

クロノ「俺だってビックリしたよ。あの人、一条さんだっけ?あの人がマモルさんと同じクランリーダーだったなんてよ」

ユイ「うんうん、私もビックリしたよ!ところでハイメってどんな人なの?」

クロノ「う~ん・・・一言でいうなら・・・変わった人・・・かな。一条さんはどんな人だったんだ?」

ユイ「そうだね~。同じく変わった人かな?」

クロノ「はあ?なんだそりゃ」

TURN11「ハイメVSマモル」


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ハイメVSマモル

なんていうか・・・アクアフォースの描写って結構疲れるもんなんですね。

今回はサブで分かる通り、ハイメとマモルさんのファイトです。

それも終盤だけじゃなく、すべてです!

それではどうぞ!


今日はハイメとマモルの交流戦のファイト当日、ユイは交流戦を観戦するために八百屋佐倉店から察そうと出ていった。

 

「いってきまーす!!」

 

ゲンゾウはいつもは昼から出るのになぜ朝から家を出るのか疑問に思っていた。

 

「なんじゃユイのやつ?何で今日は昼じゃなく朝から出ていったんじゃ?」

 

「あれですよ~。ほら、マモルさんとハイメさんの交流試合の・・・」

 

「あ~、なるほどの~」

 

アキが交流戦のことを聞き、ゲンゾウは納得する。その隣で悔しそうに唸るサスケ。

 

「くそ~・・・。今日がバイトじゃなきゃ絶対見に行ってたのに・・・」

 

「がっはっはっは!!今日はワシと一緒に仕事のデートといこうじゃないか!!」

 

今日も八百屋佐倉店は通常営業をするのであった。

 

 

 

TURN11「ハイメVSマモル」

 

 

 

交流戦会場、ユイはトコハとクミと一緒にファイトの観戦のために、観客席に座っている。ちなみにユイの席はトコハとクミが確保していてくれたのだ。

 

「ねえトコハちゃん、あそこに置いてある台が・・・前に話してた・・・」

 

「うん。あれがギアース。私も実際に動かしたことはないんだけどね」

 

「ギアースかー。どんな風に動くんだろう・・・」

 

3人がギアースの会話で盛り上がっていると、いよいよ交流戦の開始セレモニーが始まろうとしていた。

 

『会場内の全てのヴァンガードファイターの皆さん!お待たせしました!いよいよFIVA主催、交流戦の方をスタートしたいと思いみゃーす!実況は私、MCミヤが務めさせていただきます!!』

 

実況者、MCミヤが開始宣言すると会場内の観客は大歓声を上げる。

 

『さっそく、対戦者の発表をいたします!東京から選抜されたのは、かげろうのクランリーダー、安城マモル選手だーーー!!』

 

名乗りと共にマモルが入場した。マモルの登場にさらに歓声が大きくなる。

 

「兄さーん、がんばれーー!」

 

トコハはやはりマモルの応援をする。

 

『対するユーロ選抜の対戦者は、ユーロリーグの新進気鋭のアクアフォース使い、ハイメ・アルカラス選手だーーー!!』

 

「いえーい!アミーゴー!」

 

続いてハイメも入場する。マモルの歓声と負け劣らずの様子。

 

「全力でいかせてもらうよ、マモル!」

 

「お手柔らかにね」

 

マモルとハイメはお互いにギアースにデッキを置くと機械がデッキを読み込み、ファイト台が登場し、フィールドもまるで惑星クレイに入ったかのような雰囲気になった。

 

『さあ、いよいよファイトが開始されみゃす。』

 

お互いに手札を整え、ファイト開始の合図をする。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「ワイバーンキッドラグラー!」

 

「士官候補生アンドレイ!」

 

ワイバーンキッドラグラー  PW5000

 

士官候補生アンドレイ  PW5000

 

スタンドアップと同時にフィールドにはなんと本物のユニットが実現しているのであった。

 

「わ~すご~い。本当にユニットがいるみた~い」

 

「くうう~~!私もギアース使いた~~い!!」

 

「ユイちゃん落ち着いて・・・」

 

観客席でクミは思ったことを口にする一方でユイはギアースのすごさに自分も使いたいと興奮する。トコハはユイを落ち着かせる。

 

「俺の先攻!ドロー!ライド!ケルピーライダーポロ!アンドレイは移動してターンエンド!」

 

ケルピーライダーポロ  PW8000

 

R  ポロ   R

R アンドレイ R  ハイメの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターン!ドロー!ワイバーンストライクギャランにライド!ラグラーは移動!」

 

ワイバーンストライクギャラン  PW8000

 

R ギャラン R

R ラグラー R

 

「ラグラーのブースト、ギャランでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ドラゴンナイトタンナーズ』「ダメージチェック『マグナム・アサルト』」ターンエンド」

 

PW13000➡PW8000  マモルの手札6枚 山札42枚  ハイメのダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!ケルピーライダーデニス!」

 

ケルピーライダーデニス  PW10000

 

R  デニス  R

R アンドレイ R

 

「アンドレイのブースト、デニスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『嵐を超える者サヴァス』」

 

「ダメージチェック『ドラゴンナイトラシード(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW15000➡PW8000(+5000)  ハイメの手札6枚 山札40枚  マモルのダメージ1枚

 

「僕のターン!ドロー!ライド!ワイバーンストライクドーハ!ドーハ、ラーヴァフロウ・ドラゴンをコール!ラーヴァフロウのスキル!手札のグレード3のユニット、ダブルペリッシュ・ドラゴンを公開し、ドラゴニック・ブレードマスターを手札に加え、山札をシャッフルし、ドラゴンナイトタンナーズを捨てる!」

 

ワイバーンストライクドーハ  PW10000

ラーヴァフロウ・ドラゴン  PW7000

 

  ドーハ   ドーハ  R

ラーヴァフロウ ラグラー R

 

「ラーヴァフロウのブースト、リアガードのドーハでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『アクセラレイテッド・コマンド』」

 

「ラグラーのブースト、ヴァンガードのドーハでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『リザードソルジャーコンロー』」

 

「ダメージチェック『戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ(引)』ドロートリガー!ヴァンガードにパワーを与えて1枚ドロー!」ターンエンド!」

 

PW17000➡PW10000

PW15000➡PW10000(+5000)  マモルの手札5枚 山札39枚  ハイメのダメージ3枚

 

『さあここまで安城選手が一歩リードしております。ここでハイメ選手はどう巻き返すのでしょうか』

 

「ひゅ~やるね~。だけど俺だって負けないよ!スタンド&ドロー!ライド!嵐を超える者サヴァス!リアガードにマグナム・アサルト、ケルピーライダーニッキーをコール!」

 

嵐を超える者サヴァス  PW11000

マグナム・アサルト  PW9000

ケルピーライダーニッキー  PW7000

 

R サヴァス  マグナム

R アンドレイ ニッキー

 

「ニッキーのブースト、マグナム・アサルトでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『マザーオーブ・ドラゴン(治)』」

 

「アンドレイのブースト、サヴァスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『士官候補生アンドレイ』『戦場の歌姫(バトルセイレーン)カロリーナ(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをサヴァスに!」

 

サヴァスはヴァンガードのドーハに向かい、ビームソードでドーハを斬りつけた。

 

「ダメージチェック『ドラゴンモンクギョクリュウ』」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW17000➡PW10000+SH10000=20000

PW16000(+5000)➡PW10000  ハイメの手札7枚 山札34枚  マモルのダメージ2枚

 

「本番はここからだ!スタンド&ドロー!ライド!ドラゴニック・ブレードマスター!」

 

ドラゴニック・ブレードマスター  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!神龍騎士マハムード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ダブルペリッシュ・ドラゴン』グレード3

 

神龍騎士マハムード  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター』

 

「ドラゴニック・ブレードマスターの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払ってマグナム・アサルトを退却!さらにラグラーのスキル!カウンターブラストを払ってラグラーをソウルに入れ、アンドレイを退却!」

 

マグナム・アサルトとアンドレイの周りに炎が纏わりつき、そして炎に包まれて消えていった。

 

「そしてリザードソルジャーコンローをコール!」

 

リザードソルジャーコンロー  PW5000

 

  ドーハ   マハムード R

ラーヴァフロウ コンロー  R

 

「行くよ、ハイメ!コンローのブースト、マハムードでヴァンガードにアタック!」

 

「そうはさせないよ!完全ガード!『海域の守り手プラトン(コスト『斬波刀の水将マックス』)』」

 

「トリプルドライブ『トワイライトアロー・ドラゴン』『プロテクトオーブ・ドラゴン』『ドラゴニック・ブレードマスター』残念、トリガーなしだ。ラーヴァフロウのブースト、ドーハでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ケルピーライダーポロ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW36000➡PW11000(完全ガード)

PW17000➡PW11000  マモルの手札6枚 山札34枚  ハイメのダメージ3枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!こっちも反撃だ!ストライドジェネレーション!!!天鱗水将タイダルボアー・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーション  コスト『ケルピーライダーニッキー』グレード1+2

 

天鱗水将タイダルボアー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『嵐を超える者サヴァス』

 

「デニス、アンドレイ、ハイタイド・スナイパーをコール!アンドレイのスキル!アンドレイをソウルに入れてデニスにスキルを与える!」

 

ハイタイド・スナイパー  PW9000

 

ハイタイド タイダルボアー デニス

  R      R    ニッキー

 

観客席にいるクミはトコハにアクアフォースがどんなクランなのか聞いてみる。

 

「ねえ、トコハちゃん、アクアフォースってどんなクランなの?」

 

「アクアフォースは戦闘回数を重ねることで強力なスキルを発動する波状攻撃を得意としているクランなの。だからそれを補うスキルを持つユニットが多いの」

 

「あれ?ちょっと待って。攻撃回数を重ねるってことは・・・リアガードがいなくなったらせっかくのスキルが使えなくなるんじゃあ・・・」

 

「そう、それがアクアフォースの弱点なの。それと同時にアクアフォースは手札増強が乏しいから、いろいろと考えなければいけないのが難点なのよ」

 

トコハが解説しているところでハイメのアタックフェイズに移る。

 

「ニッキーのブースト、デニスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドラゴンナイトラシード(☆)』」

 

「アンドレイの与えたスキル発動!ヴァンガードにアタックしたバトル終了時にデニスはスタンドしてパワープラス2000!デニスでドーハにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「タイダルボアーでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!(コスト『トワイライトアロー・ドラゴン』)」

 

「トリプルドライブ『戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ(引)』ドロートリガー!ハイタイドにパワーを上げて1枚ドロー!『バブルバズーカ・ドラコキッド(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ハイタイドに!サードチェック『戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ(引)』ドロートリガー!ハイタイドにパワーを与えて1枚ドロー!」

 

「くっ!」

 

ハイメのトリプルトリガーに苦い顔をするマモル。

 

「ハイタイドでヴァンガードにアタック!ハイタイドのスキル!3回目以降のバトルなのでソウルブラストしてハイタイドのパワー、プラス10000!さらにサヴァスの超越(ストライド)スキル!4回目のアタック時に相手リアガードを3体選んで、相手はそのリアガード1体を退却させる!リアガードは2体だから、ラーヴァフロウとコンローを選択するよ!」

 

「なら僕はラーヴァフロウを退却するよ。そしてノーガード!ダメージチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!ヴァンガードにパワーを上げて1枚ドロー!セカンドチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ヴァンガードにパワーを上げて1枚ドロー!」

 

「ターンエンド!」

 

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW12000➡PW10000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW34000➡PW11000(+10000)  ハイメの手札7枚 山札27枚  マモルのダメージ4枚(裏2枚)

 

『さあ、交流戦もいよいよ終盤となってまいりました。現在ハイメ選手が一歩リードしておりますが、果たして勝つのはどちらなのでしょうか』

 

「スタンド&ドロー。さすがだね。だけど、僕はドラエン支部を背負ってきているんだ。ここで負けるわけには、行かないな!」

 

マモルは静かな燃え上がる闘志でハイメに全力に応える。

 

「ジェネレーション・・・ゾーン解放!!!!」

 

ジェネレーション  コスト『ドラゴニック・ブレードマスター』グレード3

 

「掴みとれ!!燃え上がる輝かしき未来を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

時空から現れしその龍は高い熱を纏い、サヴァスを見下ろす。

 

「炎帝龍王ルートフレア・ドラゴン!!!!」

 

炎帝龍王ルートフレア・ドラゴン  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター』

 

『出たあーーー!!安城選手のGユニット、ルートフレア・ドラゴンーーー!!』

 

「ドラゴニックブレードマスターの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払ってハイタイドを退却!コンローのスキル!カウンターブラストを払ってコンローを退却!代わりにグレード1のユニットを手札に加える!プロテクトオーブドラゴンを手札に!さらにトワイライトアロー・ドラゴン、ドーハ、ラーヴァフロウ、ギャランをコール!ルートフレアのスキル!Gゾーン裏のルートフレアドラゴンを表に!相手リアガード一列を薙ぎ払え!!」

 

ルートフレアは体に内蔵されている火炎放射機でデニスとニッキーを焼き払った。

 

  ドーハ   ルートフレア トワイライト

ラーヴァフロウ    R    ギャラン

 

「ラーヴァフロウのブースト、ドーハでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『バブルバズーカ・ドラコキッド(☆)』」

 

「ルートフレアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『マグナムショット・ドラコキッド(☆)』クリティカルトリガー!パワーはトワイライトに、クリティカルはヴァンガードに!セカンドチェック『トワイライトアロー・ドラゴン』『マグナムショット・ドラコキッド(☆)』クリティカルトリガー!パワーはトワイライトに!クリティカルはヴァンガードに!」

 

ハイメとサヴァスのの目の前にはルートフレアが放った巨大な炎の球体が浮かぶ。ハイメは望むところだという笑みを浮かべている。そして炎の球体はサヴァスに直撃した。

 

「ダメージチェック『海域の守り手プラトン』『戦場の歌姫(バトルセイレーン)カロリーナ(治)』ヒールトリガー!ダメージを1枚回復してパワーはヴァンガードに!『士官候補生アレキポス(醒)』スタンドトリガー!パワーはヴァンガードに!」

 

「ギャランのブースト、トワイライトでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ(引)』『戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ(引)』」ターンエンド」

 

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000(+10000)

PW27000➡PW21000+SH10000=31000 マモルの手札5枚 山札25枚  ハイメのダメージ5枚

 

「マモルさん、すご~い!」

 

「ハイメも強いけど、やっぱりマモルさんも強いな~」

 

「兄さん!あと一押しよ!」

 

観客席にいるユイとクミは思った事を口にする。トコハマモルにあと一押しのエールを送る。

 

『さあヒールトリガーでなんとか防ぎ切ったハイメ選手だが、これはひとたまりもないか~?』

 

当のハイメはプルプルと震え、そして・・・

 

「・・・ハートに・・・来たーーーーー!!!」

 

高らかにそう叫んだ。

 

「さすがだね!これが日本のヴァンガード!」

 

「僕なんてまだまだだよ。日本には一条君のような強いファイターは山ほどいるからね」

 

「く~、言うねぇ。でも、俺だってユーロを背負ってるんだ。簡単にアディオスってわけにはいかないのさ。ここまでしてくれたからには、こっちも全力で応えなくちゃね!!」

 

全力に応えてくれたマモルに、ハイメも全力でマモルに挑む。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーション  コスト『嵐を超える者サヴァス』グレード3

 

「進め!!我が導く運命の航路!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

フィールド上に水の噴水が溢れ、その水を斬り裂き、その水将は現れた。

 

「天羅水将ランブロス!!!!」

 

天羅水将ランブロス  PW26000  ハーツ『嵐を超える者サヴァス』

 

「タイダル・アサルト、ポロ、アクセラレイテッド・コマンド、ハイタイドをコール!アクセラレイテッドのスキル!リアガードに登場した時、他のユニットにパワープラス2000!対象はタイダルに!」

 

タイダル・アサルト  PW9000

アクセラレイテッド・コマンド  PW6000

 

タイダル ランブロス   ハイタイド

 ポロ    R   アクセラレイテッド

 

「このために手札を温存していたんだね」

 

「タイダルでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『ワイバーンストライクドーハ』」

 

「タイダルのスキル!パワーをマイナス5000してスタンド!ポロのブースト、タイダルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『トワイライトアロー・ドラゴン』」

 

「アクセラレイテッドのブースト、ハイタイドでトワイライトにアタック!」

 

「ノーガード!」」

 

タイダルはブレードマスターに攻撃したがドーハがそれを防ぐ。もう一度タイダルが攻撃するがまたしてもトワイライトが防ぐ。しかしタイダルは不敵な笑みを浮かべている。タイダルの後ろからハイタイドが出てき、リアガードのトワイライトにライフルを発射する。

 

「ランブロスでヴァンガードにアタック!ランブロスのスキル!4回目以降のバトル時、Gゾーン裏のランブロスを表にして、タイダルとハイタイドをスタンド!さらにGゾーン表のカードが2枚だからスタンドしたユニットにパワープラス10000!!サヴァスの超越(ストライド)スキル!相手リアガードのギャランとラーヴァフロウを選択!」

 

「ラーヴァフロウを退却。アクアフォースの連続攻撃だね。だけど・・・完全ガード!『プロテクトオーブ・ドラゴン』さらにプロテクトオーブ・ドラゴンがドロップゾーンにある時、ダメージゾーンの裏のカードを表に!」

 

「それはさっき見たよ。トリプルドライブ『タイダル・アサルト』『士官候補生アレキポス(醒)』『士官候補生アレキポス(醒)』」

 

「⁉ダブルスタンドトリガー⁉」

 

「ポロとアクセラレイテッドをスタンドして、パワーは全部タイダルに!さあ起き上がれ!もう一度!!ポロのブースト、タイダルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ドラゴンモンクギョクリュウ』」

 

「アクセラレイテッドのブースト、ハイタイドでヴァンガードにアタック!ハイタイドのスキル!ソウルブラストしてパワープラス10000!」

 

タイダルはブレードマスターに一太刀を浴びせ、ハイタイドはライフルの狙いをブレードマスターに定める。そして・・・

 

「アディオス!」

 

ハイメの合図と共にライフルを発射させ、ブレードマスターに直撃し、爆発した。

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW13000➡PW11000+SH5000=16000

PW15000➡PW10000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW32000➡PW11000

PW35000➡PW11000

 

ダメージチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』

 

ハイメのダメージ5枚  マモルのダメージ6枚  勝者ハイメ

 

『勝者、ハイメ・アルカラス!!ハイメ選手が安城選手を下しましたーーー!!!』

 

観客は激闘のファイトをしてくれた2人に盛大な歓声と拍手が贈られる。

 

「グラシアース!グラシアース!アミーゴー!!」

 

こうして交流戦はハイメの勝利で幕を下ろした。

 

 

帰宅するための電車の中、3人は今回のファイトの感想を言いあっていた。

 

「まさか兄さんが負けるなんて・・・さすが世界で活躍しているだけのことはあるか・・・」

 

「でも楽しかったね~」

 

「最後のランブロスとダブルスタンドはすごかったね!本物のユニットが戦っているかのように・・・って、くそ~私も早くギアース使いたいよー!」

 

「まだ言ってるよ・・・」

 

「あはは・・・」

 

よほどギアースが使いたいのか悶絶するユイに呆れるトコハと苦笑するクミ。

 

 

翌日、今日はクエストに積極的に参加して、その帰り途中である。その顔にはかなりの笑顔が浮かび上がっている理由はクエストでユイのグレードが2にアップしたからだ。

 

「ふ~んふ~ん♪今日で私はグレード2♪大会参加条件までもう少し~♪」

 

ユイは上機嫌で家に帰宅した。さらに翌日、朝の6時ごろ、眠たげのユイは居間に向かう。そこに映っていたのはゲンゾウとサスケだ。何かを話しているようだ。

 

「なぬ⁉それは本当か⁉」

 

「はい、マモルさんが昨日言ってましたし・・・」

 

「パパおはよ~。サスケさんは今日は早いですね・・・」

 

ユイはあくびをしながら挨拶をする。サスケは朝の散歩に出かけていた時にたまたま佐倉店にきていて、家にあがらせてもらっている。

 

「眠そうなユイにビッグニュースだ!!これを聞いて眠気を吹っ飛ばせ!!」

 

「何・・・?早く朝ごはん食べたいんだけど・・・」

 

朝っぱらから話を聞くつもりのないユイは机に座る。ゲンゾウはサスケから聞いた話をユイに伝える。その内容は誰もが衝撃的な内容だ。

 

「お前の友達の新導クロノがハイメ・アルカラスとファイトするらしいぞ!!それも日時は今日の午後らしい!!」

 

「・・・え?えええええええええええ!!!?」

 

佐倉店から町までユイの絶叫が響くのであった。

 

to be continued…




ハイメ「マモル!今日は最高のファイトができてよかったよ!おかげで日本のヴァンガードを知ることができた!」

マモル「そう言ってもらえたら普及協会が日本に君を招待した甲斐があったよ。僕も君とファイトができて楽しかったよ」

ハイメ「グラシアス!キョウヤも来ればよかったのに・・・」

マモル「仕方ないさ、一条君も忙しいのだからね」

ハイメ「・・・ところでマモルとキョウヤがファイトしたらどっちが勝つのかな?」

マモル「考えたこともなかったね・・・。今度メガラニカ支部とドラエン支部で合同イベントを企画してみようかな」

ハイメ「わお!それは楽しそうだね!」

TURN12「クロノVSハイメ」


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クロノVSハイメ

ファイトの描写はやっぱり楽しいな~。

今回は原作通りのクロノとハイメのファイトなのですがファイト内容はヴァンガードとGユニット以外は結構異なっておりますのでご了承ください。

それではどうぞ!


朝の学校、ユイは猛ダッシュでクロノの教室に向かっている。理由はクロノが有名ファイター、ハイメ・アルカラスとファイトをするため、その真意を確かめるためだ。クロノ教室前に着くと・・・

 

バアアン!!

 

勢いよく教室のドアを開けた。

 

「「ユイちゃん⁉」」

 

「さ、佐倉⁉」

 

これにはトコハやクミ、クロノも驚く。

 

「新導君・・・ぜぇ・・・ハイメとファイトするって・・・ぜぇ・・・本当・・・?」

 

ユイは息を切らしながらクロノに近づく。

 

「お・・・おう・・・」

 

「何で⁉どうやってファイトの約束をしたの⁉羨ましすぎる!!」

 

「ゆ・・・ユイちゃん落ち着いて・・・」

 

興奮しすぎてるユイにちょっと引き気味のクロノとユイを落ち着かせるクミ。

 

「でも、気持ちはわかるな。だってあのハイメよ?この間兄さんだって!・・・新導!絶対に勝ちなさいよ!兄さんのリベンジなんだから!」

 

「何でそうなる・・・」

 

「後トコハちゃん・・・言ってることめちゃくちゃすぎ・・・」

 

トコハの無茶苦茶な発言にクロノはちょっと引いている。ユイはトコハにツッコミを入れる。

 

「ちょっとあんたのデッキ見せて!」

 

そう言ってトコハは机に置いてあるクロノのデッキを並べてみる。

 

「・・・改めて見ると・・・バランスいいのね、あんたのデッキ」

 

「そりゃどうも」

 

トコハはクロノのデッキを見ながら、クロノのファイトスタイルを分析する。ユイはクロノのGユニットを見てどれから先にストライドすべきか考える。

 

「攻撃の要はこれか・・・。だとするとこっちとこっちでアタックして、次のターンでストライドして・・・」

 

「う~ん・・・Gユニットはロストエイジでアタックし続けてそれから最後にラグナクロックでフィニッシュ。でもそれだと・・・あれ?」

 

「もう・・・2人とも・・・」

 

「僕なら、このカードを出すかな」

 

ユイが考えている戦法のGユニットの一つを第3者が手に持つ。シオンだ。

 

「あっ綺場君おはよー」

 

「・・・綺場シオン・・・」

 

「おはよう。ハイメ・アルカラスにファイトを申し込んだんだって?」

 

「みんな早耳だな」

 

ユイだけでなく、トコハやクミ、シオンなどがもう知っていたため多少ながらも驚いてるクロノ。

 

「誰だって、強い相手とファイトしてみたいからね。そのチャンスを掴んだ君が羨ましいんだよ。・・・よいファイトを!」

 

「ああ」

 

シオンはGユニットをクロノに返すとクロノはGユニット、ミステリーフレアドラゴンを見つめる。

 

「さて、僕らはそろそろ教室に戻ろうか。最初の授業は数学だよ」

 

「あのヒゲか~・・・。気が進まないな~・・・」

 

そう言ってシオンとユイは自分たちの教室に戻っていくのであった。

 

 

 

TURN12「クロノVSハイメ」

 

 

 

ドラゴン・エンパイア支部、ハイメとマモルはファイトのする場所を決めていた。

 

「ギアースは調整中でね、急な話だったから場所がなくて・・・。ここでいいだろうか?」

 

「申し分ないよ。少し、ギャラリーが増えそうなんだけど、賑やかになってもいいかな?」

 

「もちろん。あの年でトップファイターと戦う機会を設けるなんて、クロノ君には素晴らしい経験になるな。いったいどういう経緯なんだい?」

 

クロノの経緯を聞いてみるマモル。ハイメはこう答えた。

 

「ハートに来たのさ!」

 

「ほう・・・。新導クロノには相当評価しているようだな?ハイメ」

 

マモルとは別の第3者の声がする。そこにはキョウヤが立っていた。

 

「わお!キョウヤ!来てたんだ!」

 

「一条君?君もハイメのファイトを見に来たのかい?」

 

「それもあるが・・・新導クロノのあの強き波・・・それ自身を、この目で確かめに来た」

 

キョウヤはマモルとハイメに近づき、ハイメにファイト前にデッキの調整を協力することを言う。

 

「ハイメ。お前のデッキを少し見せてみろ。どんな戦法を立てればいいのか、参考程度だが俺が教えてやる。全力を出せるためにな」

 

「ハハ!全力を出せるようにか。OK!どうすればいいか、キョウヤなりに教えてくれ!」

 

「任せろ」

 

ハイメはキョウヤにデッキを貸し、キョウヤはデッキの特徴をキョウヤなりに分析する。

 

(一条君がここまでするなんて珍しいな。余程気になってるファイターってことかな?)

 

マモルは心の中でそう考える。

 

 

それから数時間後、ハイメはファイト台に待機している。そこにはユイとトコハとクミ、ハイメが子供の頃世話になった孤児院の院長のエミリオと子供たちが集まっている。そこにカムイとトリニティドラゴンの3人も来る。

 

「お、トコハちゃんたちも来たな」

 

「はい!兄さんを負かした奴をボコボコにされるところを見に来ました♪」

 

「おい・・・」

 

「「あはは・・・」」

 

トコハの満面の笑みでえげつないことを言うトコハにカムイは苦い顔にユイとクミは苦笑いする。当然さっき発言した言葉は冗談である。

 

「冗談です。実際ボコボコにされちゃうのは新導の方だろうし」

 

「新導君・・・やっぱり勝てないかな?」

 

「格が違いすぎるからね。新導もタダで負けるような奴じゃないけど、やっぱ難しいかな。しかもアクアフォースのクランリーダーの一条さんの手も加えられてるからね」

 

トコハがクロノがハイメに負けると決めつけているとカムイが少し意義を唱える。

 

「決めつけるのは早いぜ。勝負なんてやってみなきゃわからない!」

 

「じゃあ私、あえて新導君に勝つ方を選びまーす!」

 

「一応聞くけど・・・何で新導に?」

 

「その方が面白いから!」

 

トコハはユイの考え方がだんだんと理解してきたようで、トコハはやれやれと首を振り、他のメンバーたちもユイの発言で一気に笑顔になっていく。その後にシオンもやってくる。そして少し待つといよいよ本命、新導クロノが登場した。

 

「はーい、アミーゴ!」

 

「ハイメ・・・」

 

クロノがファイト台に立つと子供たちが応援している。

 

「・・・楽しいね」

 

「え?」

 

「ヴァンガードがあって、戦う相手がいて、見てくれてる人たちがいる。これ以上楽しいことってあるかい?」

 

「・・・ああ、そうだな!」

 

ハイメの言葉に同意を見せながらやる気を出すクロノ。それとは別の場所、エレベーターから上がってきて、遠くからクロノとハイメのファイトを観戦する男がいる。その男は以前ユイとぶつかった男だ。クロノとハイメはファイトの準備をする。審判はキョウヤが担当する。

 

「先攻は新導クロノ、後攻はハイメ・アルカラス、フィールドはメガラニカにある海中遺跡だ。蒼き海が支配する、失われた古代文明の神殿跡となっている」

 

フィールド説明を終えるといよいよファイトが開始される。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「ガンナーギア・ドラコキッド!」

 

「士官候補生アンドレイ!」

 

ガンナーギア・ドラコキッド  PW5000

 

士官候補生アンドレイ  PW5000

 

「さあ、見せてくれアミーゴ!」

 

「いくぜ!ドロー!メーザーギア・ドラゴンにライド!ガンナーギアは移動!ターンエンドだ」

 

メーザーギア・ドラゴン  PW8000

 

R メーザーギア R

R ガンナーギア R  クロノの山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!ケルピーライダーポロにライド!アンドレイは移動!ポロをコール!」

 

ケルピーライダーポロ  PW8000

 

R  ポロ   ポロ

R アンドレイ R   

 

「リアガードのポロでヴァンガードにアタック!」

「ノーガード!ダメージチェック『メーザーギア・ドラゴン』」

 

「アンドレイのブースト、ポロでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『タイダル・アサルト』」

 

「ダメージチェック『スチームメイデン・ウルル(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW8000➡PW8000

PW13000➡PW8000(+5000)  ハイメの手札5枚 山札42枚  クロノのダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!スモークギア・ドラゴン!機械仕掛けのギアタイガーをコール!」

 

スモークギア・ドラゴン  PW10000

機械仕掛けのギアタイガー  PW9000

 

R スモークギア ギアタイガー

R ガンナーギア   R

 

「ギアタイガーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『海域の守り手プラトン』」

 

「ガンナーギアのブースト、スモークギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『スチームメイデンアルリム』」

 

「ダメージチェック『斬波刀の水将マックス』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW8000

PW15000➡PW8000  クロノの手札5枚 山札39枚  ハイメのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ケルピーライダーデニスにライド!ポロは後ろに移動!」

 

R  デニス  R

R アンドレイ ポロ

 

「アンドレイのブースト、デニスでヴァンガードにアタック!「ノーガード!」ドライブチェック『戦場の歌姫(バトルセイレーン)スタシア』」

 

「ダメージチェック『スチームブレス・ドラゴン』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW15000➡PW10000  ハイメの手札6枚 山札38枚  クロノのダメージ2枚

 

「次が仕掛け時だな」

 

「ハイメのアクアフォースには強力な連続攻撃がありますからね」

 

「マモルさんがやられたやつか・・・」

 

ツネトの軽率な発言にトコハはトリニティドラゴンを睨み付け、それに怯えるトリニティドラゴン。

 

「それだけじゃないよ。ハイメのデッキはトコハちゃんが言ってたように一条さんの手も加えられてるから何とかして連続攻撃を仕掛けてくるかも・・・」

 

(さあ、君はどう出る?新導・・・)

 

ユイがさらに解説をして、シオンは次にどう出るか見定めている。

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!(俺たちが掴んできたもの、今ここで見せてやろうぜ!)導くぜ未来!切り開け世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン!!スチームメイデンエルルとスチームブレス・ドラゴン、スチームライダー ディズカルをコール!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

スチームメイデンエルル  PW11000

スチームブレス・ドラゴン  PW7000

スチームライダー ディズカル  PW7000

 

  エルル   クロノジェット ギアタイガー

スチームブレス ガンナーギア  ディズカル

 

「今これが俺の全力だ!スチームブレスのブースト、エルルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『バブルバズーカ・ドラコキッド(☆)』」

 

「ディズカルのブースト、ギアタイガーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ジェットスキー・ライダー(☆)』」

 

「ガンナーギアのブースト、クロノジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『クロノジェット・ドラゴン』『スモークギア・ドラゴン』」

 

イメージ内でクロノジェットは渾身の蹴りをデニス(ハイメ)に向かって放った。

 

「ダメージチェック『タイダル・アサルト』」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW18000➡PW10000+SH10000=20000

PW17000➡PW10000+SH10000=20000

PW16000➡PW10000  クロノの手札4枚 山札35枚  ハイメのダメージ3枚

 

「ハートに・・・来たーーー!!さっすがアミーゴと同じ名前のユニット!俺も全力で応えなくちゃね!」

 

「・・・サヴァスが来る!」

 

「さあ、これが俺の手にした力、俺を導いてくれた光だ!嵐を超える者サヴァスにライド!!」

 

嵐を超える者サヴァス  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーション  コスト『嵐を超える者サヴァス』グレード3

 

「進め!!我が導く運命の航路!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

クロノの想いに全力に応えるため、イメージ内でランブロス(ハイメ)は時空から颯爽と現れる。

 

「天羅水将ランブロス!!!」

 

天羅水将ランブロス  PW26000  ハーツ『嵐を超える者サヴァス』

 

戦場の歌姫(バトルセイレーン)スタシア、タイダル・アサルトをコール!」

 

戦場の歌姫(バトルセイレーン)スタシア  PW6000

タイダル・アサルト  PW9000

 

 R   ランブロス タイダル

スタシア アンドレイ  ポロ

 

「スタシアのGB(ジェネレーションブレイク)は後列からもアタックできる!さらにスタシアがアタックした時、後列にユニットが存在するならパワープラス3000するよ!」

 

「何⁉」

 

スタシアの後列からアタックできるスキルに驚愕するクロノ。それは観戦側も同じことだ。キョウヤは静かに観戦しているが。

 

「後列からアタックって・・・そんなのありかよ⁉」

 

「こんなの兄さんの交流戦にはなかったわよ⁉」

 

「多分一条の奴がデッキに採用させたんだろうよ」

 

「・・・さすがアクアフォースのクランリーダーだ・・・。アクアフォースの特性を知り尽くしている・・・」

 

そう、このスタシアは本来ハイメのデッキには入っていなかったのだ。アクアフォースの連続攻撃を補うためにキョウヤがハイメのデッキに入れたものだ。

 

「いくよ、アミーゴ!後列のスタシアでギアタイガーにアタック!パワープラス3000!」

 

「くっ!ノーガードだ!」

 

「タイダル・アサルトでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「タイダルのスキルでパワーマイナス5000してスタンド!ポロのブースト、タイダル・アサルトでエルルにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「アンドレイのブースト、ランブロスでヴァンガードにアタック!ランブロスのスキル!4回目以降のバトルなのでGゾーン裏ランブロスを表にして、ポロとタイダルをスタンド!」

 

ランブロスのスキルによってタイダルとポロがスタンドした。これは少し違うがマモルの交流戦で見せた技だ。しかしそれだけではない。

 

「サヴァスの超越(ストライド)スキル!4回目のアタックでリアガード3体選んで相手その内1体を退却させる!スチームブレス、ガンナーギア、ディズカルを選択!」

 

「くっ!ディズカルを退却!そして完全ガード!『スチームメイデンアルリム(コスト『スモークギア・ドラゴン』)」

 

ランブロス(ハイメ)は太刀筋で水龍を作り出し、その水龍はクロノジェットに向かったがアルリムによってそれを妨げた。

 

「トリプルドライブ『戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ(引)』ドロートリガー!タイダルにパワーを上げて1枚ドロー!『ジェットスキー・ライダー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部タイダルに!『ジェットスキー・ライダー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部タイダルに!」

 

「トリプルトリガー⁉しかもその内クリティカル2枚だなんて⁉」

 

ハイメのトリプルトリガーでクリティカルが2上がることに驚愕するユイ。

 

「タイダルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード・・・。ダメージチェック『グリマーブレス・ドラゴン』『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!サードチェック『スチームメイデンウルル(治)』ヒールトリガー!パワーをヴァンガードにあげて1枚回復!・・・ふぅ」

 

最後にヒールトリガーを引き、ダメージを4ダメージに抑えて安堵するクロノ。

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000

PW9000➡PW11000

PW12000➡PW11000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW27000➡PW11000(+10000)  ハイメの手札5枚 山札33枚  クロノのダメージ4枚

 

「・・・俺の攻撃を読んでいたんだね?」

 

「スタンド&ドロー。お前のファイト・・・何度も何度も思い返してきたからな。さすがに後列のアタックは読めなかったけどな。アクアフォースの強さはリアガードをスタンドさせての連続攻撃」

 

クロノはハイメの交流戦のファイトを思い返し、アクアフォースのことを分析していたようで、その対策も万全のようだ。

 

「・・・だったら、その全てを吹き飛ばす!ジェネレーションゾーン解放!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

「今こそ示せ!!我が真に望む世界を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

時空から超越したのは時の神、クロノスの名を持った時空の竜だった。

 

「時空竜クロノスコマンド・ドラゴン!!!」

 

時空竜クロノスコマンド・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

   R    クロノスコマンド R

スチームブレス  ガンナーギア  R

 

「ガンナーギアのブースト、クロノスコマンドでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『スチームバトラー マシュダ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!『スチームメイデンエルル』『スチームメイデンアルリム』」

 

クロノスコマンドは詠唱を唱え、海のさらに上にサークルが現れ、サークルから光線が放たれ、それが海の中にいるサヴァス(ハイメ)に直撃した。

 

「くっ・・・!ダメージチェック『海域の守り手プラトン』『戦場の歌姫(バトルセイレーン)カロリーナ(治)ヒールトリガー!ダメージを1枚回復してパワーをヴァンガードに!」

 

「クロノスコマンドのスキル発動!カウンターブラスト(2)とソウルブラストして、相手リアガードをすべて山札の下に!全てを飲み込み、時空の彼方へ消し飛ばせ!!」

 

サヴァスの後ろから巨大な時空の穴が出現し、その穴がアンドレイ、ポロ、スタシア、タイダルが吸い込まれ、時空の彼方へと消えていった。

 

「リアガードを一掃する能力⁉ハイメの連続攻撃を対応するために・・・」

 

「さっすが新導君!」

 

「あいつ、やるじゃない!」

 

「へへ、伊達に毎日、俺たちとやってないぜ!その調子だ!クロノ!」

 

リアガードを退場する能力に驚愕するシオン。ユイとトコハとカムイはクロノに称賛の言葉を送る。

 

「これでターンエンドだ!」

 

PW31000(+5000)➡PW11000(+5000)  クロノの手札5枚 山札28枚  ハイメのダメージ4枚

 

「スタンド&ドロー。・・・いい攻撃だ。アミーゴの情熱が伝わってくるよ・・・。でも!ストライドジェネレーション!!!天羅水将ランブロス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ケルピーライダーニッキー』グレード1+2

 

「マグナム・アサルト、ジェットスキー・ライダー、戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ、サヴァスをコール!」

 

戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ(引)  PW4000

ジェットスキー・ライダー(☆)  PW5000

 

マグナム ランブロス  サヴァス

マリカ    R   ジェットスキー

 

「リアガードがまだいたの⁉」

 

「手札に温存していたのか・・・!」

 

「これじゃあ、さっきと同じ・・・」

 

「あの連続攻撃が来ちゃうよ!!」

 

(それだけじゃない・・・。リアガードのパワーアップも狙ってくる!)

 

ハイメの連続攻撃が来ることにクロノも、歓声側も戦慄する。キョウヤはそれでも冷静さを失わない。

 

(さあ・・・新導クロノ・・・。お前はこの波にどう立ち向かう?)

 

「俺もずっと追いかけてきたんだ!君が今感じている、その熱さを!!マグナム・アサルトでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『スチームメイデンウルル(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワープラス5000!」

 

「マグナムのGB(ジェネレーションブレイク)!マグナムをブーストしたバトル終了時にカウンターブラストを払ってマグナムをスタンド!マグナムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ジェットスキーのブースト、サヴァスにヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!ヴァンガードにパワーを上げて1枚ドロー!」

 

「ランブロスでヴァンガードにアタック!サヴァスの超越(ストライド)スキル!4回目のバトルの時相手リアガードを強制的に退却させる!ガンナーギアとスチームブレスを選択!」

 

「くっ!スチームブレスを退却!」

 

「くそっ!粘れよ、クロノ!」

 

「行くぞ、アミーゴ!ランブロスのスキル発動!Gゾーン裏のランブロスを表にし、マグナムとサヴァスをパワープラス10000して、再びスタンド!」

 

マグナムとサヴァスがスタンドし、ランブロスが再び太刀筋で水龍を作り、クロノジェット目掛けて攻撃する。

 

「かっ・・・完全ガード!『スチームメイデンアルリム(コスト『スチームメイデンエルル』)」

 

その水龍はクロノジェットに当たることなくアルリムによってなんとかそれを防いでいる。

 

「トリプルドライブ『タイダル・アサルト』『ジェットスキーライダー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部サヴァスに!『バブルバズーカ・ドラコキッド(☆)』クリティカルトリガー!クリティカルはマグナムに、パワーはサヴァスに!サヴァスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームバトラー マシュダ(☆)』『ドキドキ・ワーカー(☆)』(このままじゃ勝てない・・・!嫌だ!俺はまだ掴んでない!初めて見つけたんだ・・・!俺を熱くするもの・・・ヴァンガード!!)」

 

「マグナムでヴァンガードにアタック!」

 

「ガ・・・ガードだ!『スチームメイデンウルル(治)』」

 

「ターン終了だ」

 

PW13000➡PW11000(+5000)

PW11000➡PW16000

PW16000➡PW16000(+5000)

PW26000➡PW21000(完全ガード)

PW26000➡PW21000+SH20000=36000

PW21000➡PW21000+SH10000=26000  ハイメの手札5枚 山札30枚  クロノのダメージ5枚(裏1枚)

 

「これで・・・ダメージ5・・・」

 

「手札は0枚・・・。新導君のターンでドローしてもストライド出きるかどうかも難しいね・・・」

 

クロノの手札は0枚・・・。クロノのターンでドローし、グレード3かスチーム・ブレスでストライドしない限り、状況を打破することは難しい状況にいた。

 

「スタンド&ドロー。・・・俺は諦めないぞ。知りたいんだ。俺の掴んだこの熱さは何なのか。・・・こいつが俺をどこへ連れていってくれるのか!!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームブレス・ドラゴン』グレード1+2

 

「今こそ示せ!!我が真に望む世界を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

真に望む世界の為、その竜は時空を超越し現れた。

 

「時空竜ミステリーフレア・ドラゴン!!!!」

 

時空竜ミステリーフレア・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

「!!そういうことか!」

 

『?』

 

シオンが何かに気付き、他のメンバーは首を傾げる。

 

「ミステリーフレア・ドラゴンのスキル・・・攻撃がヒットした時、山札から4枚のカードを公開する。そのカードのグレードが全て異なっていれば、追加の1ターンを得ることができる!」

 

「⁉相手のターンをすっ飛ばして、もう1回最初から攻撃できんのか⁉」

 

「けど、4枚のカードのグレードが全部違うなんて・・・」

 

「そんな確率って相当低いよ⁉」

 

「そうだ。賭けなんだ、これは」

 

全てのグレードが異なるというのはそうそうにできることじゃない。クロノはミステリーフレアに全てを託したのだ。カムイはクロノが勝つと信じ、エールを送る。

 

「見せてやれクロノ!お前なら絶対、勝ちを掴めるはずだ!」

 

R ミステリーフレア R

R  ガンナーギア  R

 

「俺はこいつに全てを賭ける!俺は・・・俺の運命を信じる!!」

 

ハイメは自分の胸を抑え、そして・・・

 

「・・・ハートに来たーーーーーー!!アミーゴの心意気、俺も全力で受けて立つよ!俺の運命は、君の運命に打ち勝つ!必ず!」

 

クロノ想いに応えるべく、自分の全力を出す。ハイメは昔、1人ぼっちだった。そんなハイメに近づいたのが、エミリオだった。エミリオは笑顔でハイメに1枚のカードを渡す。それがサヴァス・・・。それがハイメがヴァンガードを始めるきっかけとなった記憶である。

 

「・・・君は、あの日の俺だ。さあ来いアミーゴ!俺たちの運命を決しようじゃないか!」

 

「ガンナーギアのブースト、ミステリーフレアでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ジェットスキーライダー(☆)』『バブルバズーカ・ドラコキッド(☆)』『タイダル・アサルト』インターセプト!『マグナム・アサルト』超えて見せろ!アミーゴ!」

 

「トリプルドライブ『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!ヴァンガードにパワーを上げて1枚ドロー!『メーザーギア・ドラゴン』『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!ヴァンガードにパワーを上げて1枚ドロー!」

 

ミステリーフレアのパワーは合計で41000。サヴァスのシールド値は41000。つまりは攻撃がヒットされることとなる。ミステリーフレアが放ったレーザーがジェットスキー、バブルバズーカ、マグナム、タイダルを巻き込み、サヴァスに直撃した。

 

「ダメージチェック『斬波刀の水将マックス』」

 

「ヒット!山札から4枚公開!グレードが全て異なれば・・・」

 

ヒットして山札を公開する。出てきたグレードは・・・

 

スモークギア・ドラゴン グレード2

ドキドキ・ワーカー グレード0

スチームライダー ディズカル グレード1

 

そして、最後に出てきたカードは・・・

 

「これが・・・俺の運命だーーー!!」

 

クロノジェット・ドラゴン グレード3

 

グレードが全て揃った・・・という事はもう一度クロノのターンとなる。全て揃ったことに歓声側は驚きを隠せなかった。キョウヤも驚きでこのファイトで初めて目を見開いた。

 

PW31000(+10000)➡PW11000+SH30000=41000  クロノの手札5枚 山札19枚  ハイメのダメージ5枚

 

「・・・俺のターンは終了!そしてもう一度俺のターンだ!スタンド&ドロー!」

 

R クロノジェット R

R ガンナーギア  R

 

「時を超えて未来を掴め!ガンナーギアのブースト、クロノジェットドラゴンでヴァンガードにアタック!クロノジェットのGB【ジェネレーションブレイク】(2)!!クロノジェットにパワープラス5000!さらに、グレード1以上でガードできない!これが俺の望んだ世界だ!!」

 

クロノジェットは魂の一撃の蹴りをサヴァスに向かった放った。サヴァス(ハイメ)はその攻撃をもろに喰らった。

 

PW24000➡PW1100

 

ツインドライブ『クロノジェット・ドラゴン』『ドキドキ・ワーカー(☆)』

 

ダメージチェック『嵐を超える者サヴァス』

 

クロノのダメージ5枚  ハイメのダメージ6枚  勝者クロノ

 

「・・・確かに見せてもらったよ。君の情熱」

 

ハイメはクロノに手を差し出し、クロノはハイメと握手を交わす。

 

「ファイトは終了。勝者は新導クロノ」

 

「本当に・・・ハイメ・アルカラスに勝っちゃった・・・」

 

「すごい!すごかったよ~」

 

「やっぱあいつは俺が見込んだ男だぜ!」

 

トコハは信じられないといった顔をしており、クミは素直に感動しており、カムイはクロノを称賛する。

 

「ハイメ・・・負けちゃった・・・」

 

「勝つことがあれば負けることもある。これがヴァンガードさ」

 

「よ~し!じゃあみんな!今度は私と一緒にハイメの仇をとろうよ!!」

 

「うん!わかった!!」

 

「うおっ⁉佐倉テメェー!!」

 

「あはははは!」

 

ユイは子供たちを元気つけようとしている。それのとばっちりを受けるクロノとそれに笑うハイメ。

 

「アミーゴ、ファイカを」

 

「お、おう」

 

どうやらこのファイトはクエストらしく、クロノは自分のファイカを出し、ハイメはクロノのファイカにクエスト達成のサインする。これによってクロノのグレードは2に上がった。

 

「あああ・・・ハイメ・アルカラスのサイン~・・・。羨まち~・・・」

 

「そこかよ・・・」

 

ツネトはクロノがハイメのサインをもらうのに羨ましがっており、カムイはツッコミを入れる。

 

(どうして・・・あそこに立っているのが、僕じゃないんだ・・・。このままでは終わらせない。僕は必ず僕自身の勝利を掴んでみせる!)

 

シオンは心の中でそう誓いを立てるのであった。こうしてクロノとハイメのファイトはここで幕を閉じた。

 

 

一方その頃、マモルとキョウヤは受付カウンターの前で今日のファイトのことを話し合っていた。

 

「今日のクロノ君とハイメのファイト、どうだった?一条君」

 

「素晴らしいの一言に限る。有給休暇をとった甲斐がある」

 

「それはよかった。でも、君がハイメのデッキに調整を加えるなんて、珍しいこともあったものだね」

 

「・・・何が言いたい」

 

「言葉通りさ。特に意味はないよ」

 

マモルとキョウヤがそんな会話をすると遠くから観戦していた男が通り過ぎようとしていた。キョウヤはそれを見逃さない。

 

「・・・一声も掛けないとは関心せんな。伊吹」

 

「え?伊吹君?」

 

男は立ち止まり、キョウヤとマモルの方を見る。ユイとぶつかった男の名は伊吹コウジ。普及協会で働く職員だ。

 

「お前がここに来るという事はハイメのファイトを?」

 

「ああ・・・」

 

「どこから聞きつけたんだい?相変わらず地獄耳だね」

 

伊吹もクロノとハイメのファイトを耳にし、今現在に至る。

 

「けど、あのハイメに勝つなんてね。知ってるかい?あれが噂のギアクロニクル使いの子だよ」

 

「運がよかっただけだ」

 

「まあね。でも、運も実力の内だろ?」

 

(伊吹や安城はそう言うが・・・俺にはとてもそうとは思えん・・・。新導クロノの情熱がさらなる強き波を呼んだというのか・・・?)

 

キョウヤがそんなことを考えていると伊吹はそのまま出口に向かう。

 

「ユナサン支部のみんなによろしく」

 

マモルがそう言うと伊吹は片手だけで返事をした。

 

「では安城、俺も失礼させていただく」

 

「そうか。メガラニカ支部のみんなにもよろしく」

 

「ああ」

 

キョウヤはドラゴン・エンパイア支部から出る。

 

(新導クロノ・・・。以前伊吹とファイトしたことがあると聞いたが、なぜあそこまでの執着を・・・?・・・そして、ユナイテッド・サンクチュアリ、通称ユナサン・・・。普及協会で働く伊吹がそこで身を置くには、何か訳があるはず・・・。いずれにせよ新導クロノ、そして佐倉ユイはそのユナサンの奴らと関わりを持つことになるだろう。・・・伊吹と関わっているならなおのこと・・・)

 

キョウヤはそのようなことを考えながら、メガラニカ支部のある地域に向かうのであった。

 

to be continued…




シオン「新導君やったね。まさかハイメに勝つなんて」

ユイ「だね。新導君の運がよかったのもあるけど、楽しいファイトだったね」

シオン「・・・でも、それでも勝ったのは事実だよ」

ユイ「およ?綺場君もしかして悔しいの?」

シオン「うん。正直、手放しでは喜べないね」

ユイ「そっか。でも、私はその悔しさがまた強くしていってるって信じてるよ」

TURN13「カードキャピタルの夜」


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カードキャピタルの夜

今回で全ての始まり編は終了となります。

その後に数話くらい閑話を載せた後に次の章、チーム結成編に移りたいと思います。

チーム結成編に移れば、カードプールも解禁する予定です。

それではみなさん、ユイちゃんとカードキャピタルのメンバーの夜をご覧ください。

それではどうぞ!


クロノとハイメのファイトが終えた翌日の夕方、ユイは八百屋の手伝いをしていた。

 

「そう、ハイメさんはユーロに戻っていったのね」

 

「うん。多分しばらくはハイメに会えないと思う」

 

ユイはキョウコにハイメがユーロに戻っていった話をするとキョウコは残念そうな表情をする。

 

「私としては一人のファイターとして、1度お会いしたかったわ」

 

「ああ・・・うん///。会わないほうがよかったかもね///」

 

ユイは顔が赤くなり、キョウコにそう言うとキョウコは頭の中で?を作っていた。そんな話をしていると見知った客が来ていた。

 

「よっ!ユイちゃん」

 

「カムイさん!トコハちゃんにクミちゃんも!それにトリドラも!」

 

見知った客とはカムイ、トコハとクミ、トリニティドラゴンのカードキャピタルの常連客である。

 

 

 

TURN13「カードキャピタルの夜」

 

 

 

「へえ~ここがユイちゃんの家か・・・」

 

「ユイさんが八百屋さんの娘さんだったなんて意外ですね」

 

「野菜・・・おいしそう・・・」

 

トリニティドラゴンは八百屋佐倉店がユイの家であることが珍しく、思った事を口にしている。ケイは野菜中心に見ているが。

 

「お久しぶりっす、キョウコさん。八百屋継がれたんですね」

 

「あらあら、カムイ君、男前になっちゃってまあ。トコハちゃんもクミちゃんもいらっしゃい♪」

 

「こんにちはキョウコさん」

 

「こんにちわ~」

 

ユイはカムイとキョウコが知り合いだったことが意外だったのか思わずキョウコに聞いてみる。

 

「ママ、カムイさんと知り合いだったの?」

 

「ええ、あなたがまだ小さかった頃にね。ところで今日はどんな用できたのかしら?」

 

キョウコがそう聞くとカムイは本題に入る。

 

「今日クロノのグレード2アップのお祝いをカードキャピタルでやるんすよ」

 

「まあ、それは素敵ね。」

 

「ええ、なんせハイメ・アルカラスに勝って手に入れたポイントっすからね。それでその際に祝い事に使う食材を買いに来たのとユイちゃんもどうかなって思ったんすけど、手伝いじゃやっぱり無理ですか?」

 

「いいえ、そういうことなら連れていっていいわよ」

 

こうもあっさり了承してくれるとは思わなかったユイは非常に驚いていた。

 

「え⁉いいの⁉アルバイトが来ないと今ママ一人になっちゃうのに?」

 

「こういうのは楽しまなきゃ損よ?それに女は度胸!アルバイトが来るまで一人でがんばってみるわ」

 

「ママ・・・ありがとう!!さっそく着替えてくるね!」

 

ユイは自室に戻って私服に着替えに向かう。クミとトコハはあることに気付く。いつもいるはずのゲンゾウがいないのだ。

 

「あれ~?今日はパパさんいないね~」

 

「本当だ。キョウコさん、ゲンゾウさんは今どこに?」

 

トコハがそう聞くと苦笑いしながら答える。

 

「え~と・・・あはは・・・あの人はお昼にちょっと食べ過ぎてお腹を壊していてね、今はうちの布団で休んでるわ」

 

「相変わらずですね・・・ゲンさん・・・」

 

「私も度々注意はしているんだけどね・・・」

 

お腹を壊して寝ているという何とも言えないゲンゾウの状況にカムイも苦笑する。

 

「カムイさん、鍋に使う野菜ってこれでいいですか?」

 

「ん?ああ、そんなもんでいいだろ。キョウコさん、査定お願いします」

 

「はいはいちょっと待っててね」

 

キョウコはツネトが持ってきた野菜の値段の査定を始める。

 

「・・・これだけあったら本来なら3000円なんだけど、今日は特別に1500円の半額にしてあげるわ」

 

「本当ですか⁉ありがとうございます!」

 

「た・だ・し、これからもユイのこと、よろしくね♪これはカムイ君だけじゃなくて、君たちにも言ってるのよ?」

 

『は、はい!』

 

キョウコはウィンクしてそう言って、お金を受け取り、お釣りをカムイに渡す。そうこうしていると着替え終えたユイが戻ってきた。

 

「お待たせしました」

 

「おう、それじゃあ他の店に回るか」

 

「はい!ママ、行ってきます!」

 

「はい、いってらっしゃい」

 

ユイはカムイたちと一緒に鍋の材料を買いに八百屋をあとにした。

 

 

買い物を一通り終えたカムイたちはカードキャピタルに向かう。その途中見覚えのある車が停車しているのを見かける。綺場家の所有する車だ。ユイは車の窓をコンコンと叩く。窓をが開くと案の定シオンが乗っていた。

 

「カムイさん?」

 

「グッドタイミングだよ綺場君!」

 

「おう、お前もちょっと付き合えよ」

 

こうして一同はシオンを連れ、カードキャピタルに戻るとすぐに鍋の準備をする。

 

「・・・人数増えてないか・・・?」

 

お祝いの主役であるクロノがそう呟く。

 

「カムイさんに鍋やるって強引に連れてこられたのよ」

 

「君のお祝いとは知らなかったよ」

 

「新導君、そのタスキ、よく似合ってるよ。ぷぷっ」

 

「・・・好きでやってんじゃない///」

 

ユイがそう言ってクロノをからかうと、クロノは少し顔を赤くする。

 

「な・・・鍋って・・・カムイ君、これはどういうことですか?」

 

「大丈夫です、全部俺のおごりですから!シンさんは気にせずに!!」

 

「いや、そうじゃなくて・・・店の中で鍋っていうのはちょっと・・・」

 

「よーし、準備OKだ。お前ら、買ったもの鍋に入れろ」

 

『はーい』

 

この時、シンはかなり頭が痛くなった。そんなことも気にせず鍋パーティは開始された。みんな鍋を味わい、雰囲気が賑やかになってきている。カムイがその光景をカメラに収める。

 

「?・・・これは何だろう?おもち・・・かな?」

 

シオンが鍋に何かを見つける。餅の中には少し赤いものが透けて見える。

 

「それは俺様がこっそり入れておいたイチゴ大福だ!」

 

そう、シオンが箸でつかんだのはツネトがこっそり入れたイチゴ大福だ。これにユイとトコハはピクッと反応する。シオンは若干引き気味だ。

 

「イチゴ大福・・・」

 

「おーっと、鍋には戻すなよ?一度箸をつけたら、必ず食べる。それが鍋のルールだ」

 

バアアン!!×2

 

突然机を強く叩く音がする。発信源はトコハとユイだ。

 

「イチゴ大福~?ツネト君・・・ふざけてんの?」

 

「な~にが鍋のルールよ。不作法働いておいて鍋語らないで」

 

今の2人の表情はまるで鬼の形相のようだ。

 

「いい?鍋っていうのは出汁と食材が混然一体となって美しいハーモニーを味わうものなの」

 

「それを妙な食材入れてウケとか狙ってるの?全然面白くないしむしろ寒いから!!」

 

「「こんなの、鍋に対する冒涜よ!!本当やめてほしいわ!!!」」

 

2人の息ピッタリな鍋の解説で、店内は静寂になった。

 

「こ・・・怖い・・・」

 

「ご・・・ごめんなさい!!もう二度としません!!イチゴ大福、全部食べるから、許して~」

 

ツネトは必死に中に入れたイチゴ大福を食し始めた。

 

「・・・まあ、今回は大目に見てあげるわ」

 

「でも次はないからね」

 

「ありがとう・・・トコハちゃん・・・ユイちゃん・・・」

 

騒動が終えるとクロノは鍋に入っている肉を取ろうとするが・・・

 

「そのお肉、まだ早い。隣の白菜取って。食べごろだから」

 

カムイはしいたけをとる。

 

「そのしいたけはOKです♪」

 

「そ・・・そうか・・・」

 

「あいつらいちいちうるせーなぁ」

 

「いわゆる鍋奉行ってやつだね」

 

トコハとユイの鍋奉行を垣間見えたところで再び賑わいを見せた。一方カウンターにてシンが頭を抱えている。

 

「だああ・・・店で鍋パーティしたなんてことが、もしミサキにばれたら、なんて言われるか・・・」

 

「シンさんも食べないと、こいつらぜーんぶ食っちゃいますよー?」

 

シンの苦悩も知らずにカムイはシンに鍋を勧める。

 

「そういえば、クミちゃんもユイちゃんもグレードアップしたんだよね」

 

「うん!やっとクエスト達成して、グレード1になったの~」

 

「私もグレード2になったよ!新導君と同じだね♪」

 

『お~』

 

「やったな!」

 

「2人ともおめでとう!」

 

「ありがと~」

 

「えへへ、ありがと♪」

 

クミとユイが同じくグレードアップしたことを聞いた一同は祝いの言葉を述べる。

 

「主役交代っと」

 

クロノはタスキをユイかクミのどっちかに渡そうとするが・・・

 

「ダメダメ、それはお前がしてろ」

 

「そうだよ?せっかくハイメから勝ち取ったんだから新導君がそれつけてなきゃ」

 

「・・・いいかげん勘弁してくださいよ~」

 

カムイとユイにそう言われて渋々タスキを付け直す。

 

「新導く~ん」

 

「ん?」

 

カシャッ!

 

クロノがクミの方に顔を向けるとクミはカメラでクロノの顔を撮った。

 

「お前///何撮ってんだよ⁉///」

 

「なんとなく~記念に~」

 

「クミちゃん、その写真、私にも見せて」

 

「あっ!トコハちゃんずるい!私も見せてー!」

 

「俺も俺も!」

 

「消せ!今すぐ消せ!///」

 

クロノはクミに写真の削除を要求するがほとんどのメンバーが写真に釘付けになっている。クロノは恥ずかしさで顔が赤くなる。シオンやシンはその光景を微笑ましく見ている。

 

 

少し時間がたち、鍋の中身は空になっており、メンバーたちのお腹は満たされていた。

 

「は~食った~・・・。お腹いっぱい」

 

「満足」

 

「では、みんなで後片付けをして、お開きにしましょうか」

 

シンは鍋を片付けてお開きを宣言したが・・・

 

「なあ、腹ごなしに卓球でもやらねえか?」

 

「あは!面白そう!」

 

「おお!やるやる!」

 

「卓球か。去年やったことあるし、久しぶりにやるか!」

 

カムイが食後の運動という事で卓球提案し、みんなやる気になったために遮られた。

 

「よーし。じゃあ準備しろー」

 

『はーい!』

 

(カムイ君・・・いつの間にあんなものまで・・・)

 

「じゃあ僕はそろそろ・・・」

 

「もしかして帰るの?」

 

シオンはこの後綺場家の習慣の一環で英会話のレッスンを行うため、帰らなければならないのだ。

 

「え~?これから卓球するのに~・・・」

 

「この後・・・予定があって・・・」

 

「空気読めよ~」

 

「まあ、予定があるんじゃしょうがねえだろ。な?」

 

シオンはこの流れで少しバツが悪くなった。そんな中で綺場家の事情に一番知っているユイが話しかける。

 

「綺場君。家のこともいいけど、息抜きも大事だよ?」

 

「佐倉さん・・・」

 

「だからさ、今日はサボっちゃいなよ。外に岩倉さんもいるんでしょ?私も一緒に行ってあげるから。ね?」

 

「・・・」

 

 

カードキャピタルの入口前、シオンは綺場家の執事、岩倉に英会話のレッスンのキャンセルをするということを告げる。ユイも付き添っている。

 

「わかりました。英会話の先生には私から連絡しておきます」

 

「頼むよ」

 

「すみません岩倉さん」

 

ユイは岩倉に少し頭を下げる。ちなみにユイは去年に一度綺場家に訪れたことがあるため一応岩倉とは面識はある。

 

「予定を変更なさるなんて珍しいですね。そんなに楽しいですか?」

 

「いや、そういうわけでは・・・」

 

シオンは少し誤魔化しているが岩倉には今シオンが思っていることは理解している。

 

「始めるぞー!早く来い!」

 

「は・・・はい!」

 

「あっ!ちょっと待ってよー!」

 

カムイに呼ばれ、急いでカードキャピタルに戻るシオンとユイ。

 

「ユイ様」

 

「はい?」

 

岩倉がユイだけを引き止める。

 

「これからも坊ちゃまと仲良くしてあげてください」

 

「・・・はい!もちろんです!」

 

「ユイちゃん早くー!」

 

「ちょっと待っててー!すみません岩倉さん、失礼します!」

 

ユイは急いで店内に戻る。

 

 

カードキャピタルのメンバーたちは店内で卓球を大いに楽しんでいた。トコハの打球でボールは当たりはしたが的外れなところに飛び、クロノの頭にボールが乗っかった。

 

「へたくそ」

 

クロノは直球にそう言った。

 

「ふん!打ちにくいんだからしょうがないでしょ!見てなさい!」

 

再びトコハの打順、ボールを浮かし、狙いを定めてボールを打つ。

 

スカッ

 

「あら?」

 

しかしながら今度はボールをスカしてしまった。これにトコハは少し顔が赤くなる。

 

「できもしねえことすんなよ・・・」

 

「うるさい///」

 

「トコハちゃん、落ち着けば打てるから、ね?」

 

トコハにフォローを入れるユイ。

 

「ああ・・・絶対怒る・・・絶対怒る・・・。店内で卓球なんて、ミサキが知ったら絶対怒ります~・・・」

 

シンが頭を抱えながら呟くと・・・

 

ピリリリリ・・・ ピリリリリ・・・

 

突如電話が鳴りだす。シンは恐る恐る受話器をとる。

 

「はい・・・カードキャピタ≪もしもし、シンさん?≫はああ、ミサキ⁉」

 

電話の相手はカードキャピタルのオーナー、戸倉ミサキであった。

 

≪シンさんまだ帰ってこないの?≫

 

「あ・・・ああ、在庫の整理にちょーっと手間取ってね・・・」

 

『おお~!』

 

シンが言い訳を言っていると今きてほしくない声が聞こえる。

 

≪な・・・なんか騒がしいけど、どうしたの?≫

 

「ああ、いや、その・・・気のせいですよ気のせい。忙しいから切りますよ~」

 

シンは慌てて電話の受話器を戻す。卓球ではいい感じにラリーはできているのだがボールが何故かクロノばかりに飛んでくる。

 

「俺ばっか狙ってんじゃねえ!」

 

クロノはボールをシオンのところに打ち返しシオンはユイのところに打ち返す。

 

「ちょっ⁉急に標的かえないでよ綺場君!」

 

「たまたまだよ!」

 

ユイはクミのところに打ち返し、クミはまたユイのところに打ち返した。ユイはラケットを振りかざし・・・

 

「でええええりゃあ!!!」

 

スマッシュで打つ。ボールはシオンのところに来て、シオンのラケットに当たり、ボールがはねてカードのショーケースにピシッと当たる。これにシンは焦りを見せる。

 

「スマッシュはやめてください!!禁止です!!」

 

 

卓球を楽しんだ一同は体が火照ったのか休憩している。

 

「熱ぃ~。結構盛り上がったな!」

 

休憩してる中ケイはラケットをジーと見つめてる。

 

「ケイどうしたの?」

 

「アイス食べたい!」

 

「あー!私も!」

 

「ラケット見て何でアイスかは知らないけど確かにこう熱いと食べたくなるよね♪」

 

ケイの言葉に一同は賛成している。

 

「今度はクロノが買って来いよー」

 

「俺・・・本日の主役・・・」

 

ツネトがクロノにそう言うとクロノはタスキを持ってそう言う。祝いの主役が買いに行くというのはおかしな話だが。

 

「ちょうど一段落したようですね。ではそろそろお開きに・・・」

 

「よーし、みんなでコンビニに行くか」

 

シンがお開き宣言しようとするがまたもカムイによって遮られた。

 

「留守番お願いします!」

 

『いってきまーす』

 

「・・・いってらっしゃい・・・気をつけて・・・」

 

鍋の件といい今回のことといい踏んだり蹴ったりなシン。店を出る際にクロノはさすがに外でタスキはあれなのでタスキを外してから外に出た。

 

 

一同はコンビニでそれぞれ好きなアイスを買い、カードキャピタルに戻りながらアイスを食べていた。アイスを食べ終えたところで途中にあった公園に着き、現在は公園にある遊び場でそれぞれブランコに乗ったり、滑り台で遊んだりとしていた。その際にカムイとクミは夜の暗さをいかしてトリニティドラゴンの3人を驚かせたりもしていた。

 

「ふ~・・・くだらないことしやがって・・・」

 

「まじでビビってやんの」

 

「本当に面白かったよ!あの顔ときたら・・・ぷぷっ」

 

クロノとユイはトリニティドラゴンの反応を思い出し、笑っていた。

 

「グレードアップしたからって浮かれんなよ!俺の方がグレードが上だってこと忘れんなよ!」

 

「ん~?別にグレードが上だからってトリドラが上ってことはないと思うよ?」

 

「佐倉の言う通りだ。それにな、お前なんかすぐに追い抜いてやるよ」

 

「何をぉ?!」

 

「へへ、その辺にしとけ。」

 

言い争いに発展しそうになるところをカムイが止める。

 

「ま、まずはグレード3にアップすることだな。そうすれば普及協会が主催する大会に出られる」

 

「大会・・・」

 

「そうだ。そこにはいろんなファイターがいる。お前らの知らないヴァンガードの世界がそこにはある」

 

「くうぅぅ、そういうのかなり燃えてくるよー!!」

 

新しいヴァンガードの世界・・・それを聞いたユイは非常に興奮している。

 

「・・・無性にファイトしたくなってきたぜ!」

 

「僕もだ!」

 

「もうこの勢いでファイトがしたくてたまらないよ!」

 

「ああ、俺もファイトしてぇ!」

 

「私も!」

 

カムイの説により、全員がファイトしたくなってくる。

 

「よし!店に戻ってみんなでファイトするか!『激闘!朝までヴァンガード』だ!」

 

『おー!!』

 

こうして一同は店に戻って朝までヴァンガードについて話し合う。人数が奇数のため、くじで組み合わせを決め、ファイトが終わったらまたくじで組み合わせを決めるという形になった。

 

 

店に戻った一同はすぐさまファイト台に向かう。事情を知らないシンは少し戸惑う。

 

「あれ?・・・どうしたんですか?」

 

「これから、朝までヴァンガードです!」

 

「え⁉あ・・・朝までって・・・」

 

朝までという事で非常に困惑するシンにカムイが申し訳なさそうに頼んでくる。

 

「シンさん、悪いんですけどみんなの家に電話して、事情を説明してください。あいつらまだ中学生なんで・・・」

 

『お願いしまーす』

 

「俺は大丈夫です」

 

「ついでに、うちもお願いします」

 

「は・・・はあ・・・」

 

家族への電話はシンに任せて一同は朝までヴァンガードを開催する。

 

『スタンドアップ・ヴァンガード!!』

 

「ライド!メーザーギア・ドラゴン!」

 

「ミーリウスをブーストした、リヴァーロでアタック!」

 

「ドライブチェック!ドロートリガー!一枚ドローしてケラにパワープラス5000!」

 

「ガード!インターセプト!」

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグでアタック!」

 

イメージ内でガンナーギアがメーザーギアになったり、リヴァーロが攻撃したり、トリガー効果で花が咲いたり、攻撃を守ったり、エクスローグが巨大な剣で攻撃したりといろいろなイメージが飛び交ってくる。一方シンは一軒ずつ家族に電話で事情を説明している。

 

「いくぜ!クロノジェット・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「出ましたー!クロノさんの~ク・ロ・ノ・ジェットドラゴン~。ぷっ恥ずかし~」

 

ツネトはクロノの名前で少しいじった。

 

「エト・ヴ・プレ?準備はいいかい?」

 

「?なんつった?」

 

シオンがフェンシング用語を使用する。フェンシングの単語が理解できないツネト。

 

「君の相手は僕だよ。いざ、勝負!ライド!青天の騎士アルトマイル!!」

 

『ライド!』

 

「ラナンキュラスの花乙女アーシャ!!」

 

「バトルシスターみるふぃーゆ」

 

「覇天戦人スサノオ!!」

 

それぞれのイメージ内でファイターたちは自分の分身にライドする。

 

「いくよ!鋼闘機(メタルボーグ)シンバスターでクロノジェット・ドラゴンにアタック!」

 

「いくぜ!クロノジェット・ドラゴンでシンバスターにアタック!」

 

ユイとクロノのイメージ内でシンバスターとクロノジェットが激しく激突する。

 

 

シンは一通り電話し終えて、後はユイの家だけとなり、現在はユイの家族と電話している。

 

≪そう、今日はユイは帰ってこないのね≫

 

「はい、申し訳ありません。キョウコさん」

 

≪ふふ、シン君も大変ね。ユイもそうだけど、カムイ君に振りまされっぱなしで≫

 

「あははは・・・でも・・・」

 

シンはカードキャピタルメンバーたちの方を見る。

 

「ここでガードしただろ?それが最後に響いてたんだよ」

 

「ああ・・・」

 

「グレートネイチャーもかわいいね~」

 

「あ、ありがと・・・」

 

その光景は微笑ましい光景だ。

 

「・・・たまにはこういうのもいいと思っています」

 

≪・・・なるほどね。いえ、きっとそうなんでしょうね≫

 

 

時間が経過していき、メンバーのほとんどが寝てしまっている。今起きているのはクロノ、ユイ、シオン、トコハの4人だけだ。

 

「みんな寝ちゃったね。激闘!朝までヴァンガードだ!・・・って言ってたくせに」

 

「たはは、みんな眠気にはかなわなかったんだね」

 

トコハはクロノにこんなことを聞いてみた。

 

「・・・ねえ、何でハイメに勝てたの?」

 

「ん?なんだよ急に」

 

「だって兄さんが負けたやつよ?それを初心者のあんたが・・・」

 

「・・・知るか」

 

「新導君、そんなそっけなく言うもんじゃないよ?」

 

シオンはクロノがハイメに勝ったこと、そして自分がその場所に立っていない自分に悔しさを募らせていた。シオンが顔を伏せていると・・・

 

「ぷっ、ちょっと・・・くくく」

 

「あははははは!何それ面白い!」

 

「ん?」

 

クロノがツネトの顔にラクガキをしていた。トコハとユイはそのラクガキに笑っていた。

 

「ふふ・・・私も!」

 

「ふくく・・・私もクミちゃんにいたずらを」

 

「なっ⁉」

 

トコハもユイもそれぞれのメンバーの顔にラクガキを始める。

 

「ちょ・・・ちょっと・・・3人とも、やめなよ」

 

シオンは3人を止めようとすると・・・

 

「「「・・・・・・」」」ニコニコ

 

3人は無言でニコニコと笑いながらシオンにペンを勧める。まるでお前もやってみろといわんばかりに。

 

「ぼ・・・僕はそんなこと・・・しない・・・」

 

シオンはだんだんと3人の笑顔とペンを勧める行為が狂気のように感じ始めた。

 

「「「・・・・・・」」」ニコニコ

 

「や・・・やめろーーーーーー!!!」

 

 

結局シオンはカムイの顔にラクガキをし始めた。しかし不思議なことにシオンの瞳には生命が宿っていない。無機質そのものだ。クロノとトコハは興味範囲で、ユイはハラハラしながら見ている。

 

「ん・・・んんん・・・」

 

「「「「!!!??」」」」

 

カムイが起きそうなところを目撃した4人は逃げるようにカードキャピタルから外に出る。外から出るとクロノたちがよく見る風景が夜だと美しい川の橋のところについた。

 

「ふー、驚いたー。私たち共犯ね♪」

 

「!?なぜだ?なぜ僕はあんなことを・・・」

 

ユイとクロノが空を見上げるときれいな星がいっぱいうつしだされていた。シオンとトコハも夜の空を見上げる。

 

「・・・ねえ、これが全ての始まりってやつなのかな?」

 

「・・・さあな」

 

4人は一通り夜空を見終えたらカードキャピタルに戻っていった。

 

 

朝を迎えたカードキャピタル一同は全員眠っている。

 

「起きて。シンさん起きて」

 

「んん・・・あれ?いつのまに寝ちゃってたんでしょう・・・」

 

シンが起きて、ずれていた眼鏡をかけなおすとその視界に映っていたのは笑顔のミサキであった。

 

「おはよう、シンさん♪」

 

「だあああ⁉ミサキ⁉」

 

「これ、どういうこと?」

 

ミサキの視線に映っているのは昨日の騒ぎでぐちゃぐちゃとなっている店内だ。

 

「いや・・・その・・・これは・・・」

 

「う~ん・・・」

 

カムイたちが目を覚ます。

 

「・・・あれ?ミサキさん?」

 

「ギャピ⁉み・・・ミサキさん⁉」

 

ユイは尋常でないくらいの速さで素早く起きる。ミサキの名前がでただけで。眠気もすっかり覚めた。

 

「まったく、なにやってんだか・・・。事情は後でしっかり聞かせてもらいます!」

 

「は・・・はい・・・」

 

(ミサキさん・・・やっぱり怖いよ~(泣))

 

「はい!みんなで掃除!・・・その前に、全員顔を洗いなさい」

 

「はっはい!!」

 

『は~い』

 

ユイはそそくさと先に、他のメンバーはぞろぞろと洗面所に向かう。そんな中ミサキは机の上に置いてあったカメラを見つける。ミサキはカメラの写真を見て、微笑ましく笑った。その写真に写っていたのは、カードキャピタル2号店のメンバーの集合写真であった。

 

to be continued…




クミ「ユイちゃんひどーい。どうして私の顔にラクガキをするの~?」

ユイ「ありゃ?もしかして気づいてた?」

クミ「トコハちゃんから聞いたもん。そんな悪いことするユイちゃんとは絶交です」

ユイ「えええ⁉まままま待ってよクミちゃん⁉私が悪かったから許してよ!ね?ね?」

クミ「ふふ、冗談だよ、そんなに慌てなくても嫌いになったりしないから、ね?」

ユイ「クミちゃ~ん・・・」

TURN14「風来坊タケル」


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閑話
風来坊タケル


今回はあの風来坊の話です。

だいたい3話くらいしたら次の章に移りたいと思います。

それではどうぞ。


カードキャピタルとは別のカードショップでユイはショップ大会に参加していた。とはいってもこのショップ大会はクエストの一つで参加しただけでもポイントはもらえるという誰もがお得なショップ大会なのだ。ユイはそのショップ大会の決勝戦の終盤を迎えていた。

 

「リアガードがブーストしたグランギャロップでヴァンガードにアタック!グランギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!!ヴァンガードのパワーが22000以上ならドライブプラス1!!」

 

「ノ・・・ノーガード・・・」

 

「トリプルドライブ!クリティカルトリガー!パワーはリアガードにクリティカルはグランギャロップに!」

 

「ダメージチェック・・・負けた・・・」

 

「勝負あり!勝者佐倉ユイ!」

 

カードショップのショップ大会はユイの優勝となり、ショップ大会は幕を閉じた。

 

 

 

TURN14「風来坊タケル」

 

 

 

カードショップの帰り道、ユイは自分のファイカを見ていた。

 

「やっぱり優勝者と参加賞じゃあもらえるポイントも違うんだ。おかげでポイントも溜まったし、お菓子ももらえたしね♪」

 

お菓子の袋を手に持ち、そのまま家に帰宅しようとすると前方の遠くから、人影が見えた。それも異常な姿で。

 

「えええ⁉何あれ⁉逆立ち⁉」

 

ユイの視線に映ったのは逆立ち歩きで汗だくになっている男であった。これにはユイも驚きで満ちていた。しかし男は限界がきてしまったのかそのまま倒れる。

 

「ええ⁉ちょっと⁉大丈夫ですか⁉」

 

ユイは倒れた男の安否を確認する。すると・・・

 

ぐううぅぅ・・・

 

「腹・・・へった・・・」

 

男はどうやら空腹で倒れてしまったらしい。

 

「お腹空いてるだけか・・・。でも食べ物っていわれても・・・」

 

ユイはショップ大会でもらったお菓子の袋をみつめる。

 

 

男はユイが持っていたお菓子を全部平らげ、元気を取り戻した。

 

「いやあ、食った食った!おかげで助かった!かたじけない!」

 

「あはは・・・それはよかったです・・・」

 

ユイが持っていたお菓子は一日では食べきれないほどの量があったのだ。それを男はすべて食べきったのでユイは驚きつつ顔を引きつっていた。

 

「そういえば自己紹介がまだでしたね。私は佐倉ユイです。あなたは?」

 

「ユイ殿と申されるか。俺は馬場タケル。タケルと呼んでくれ。敬語も不要だ」

 

「そう?じゃあタケル、何で逆立ちでしかも空腹で倒れちゃったのかな?」

 

ユイは一番疑問に思っていることを男、馬場タケルに聞いてみた。

 

「俺は強くなるために全国を旅してまわっているのだが、修行の一環として逆立ち歩きと三日前から飯を食わずに水だけで過ごしていたのだが、空腹で倒れてしまうとは、我ながら情けない!くぅうう~っ!」

 

「そ・・・そうなんだ・・・(いや、それが普通だからっていうかよく頑張った方だと思うけども・・・)」

 

タケルは悔しさで拳を唸らせるが、さすがのユイもこういうケースは初めてなので心底呆れている。

 

「実は以前にも同じ修行に挑んだことがあるのだが・・・その時も失敗してな。やはりその時にも通りすがりの方に助けていただいたのだ」

 

(2回も同じことやったの⁉精神力半端ないなあ・・・)

 

2回も同じことをやってのけるタケルの精神力に逆に感心も抱くユイ。

 

「クロノ殿・・・元気にしておられるだろうか・・・」

 

「えっ⁉タケルって新導君に会った事あるの⁉」

 

「なんと⁉ユイ殿はクロノ殿を知っているのか⁉」

 

どうやらタケルは先日クロノに会ったことがあるようでタケルもユイも驚いていた。

 

「う・・・うん。一応友達だよ」

 

「なんと⁉ご友人だったとは!以前はクロノ殿に救われ、今度はその友人に救われるとは!世間は狭いものだな!はっはっはっは!」

 

タケルが言っていた先日の通りすがりとはクロノのことであったようだ。

 

「クロノ殿は良いファイターだった。そのクロノ殿の友人という事はユイ殿もファイターなのであろう?」

 

「そうだけど・・・もしかして修行ってヴァンガードの修行なの?」

 

「いかにも!」

 

ユイはこう思った。ヴァンガードと体力は全然関係ないのでは?っと。

 

「こうして出会えたのは何かの縁だ。ぜひともユイ殿と手合わせを願いたい!」

 

近い言葉で言うならタケルはユイにファイトの申し込みをしているのだ。ユイの答えは当然決まっている。

 

「ファイトを挑まれたらそれに応えるのがファイターだよ!もちろん受けて立つよ!」

 

「おお、そうか!ではさっそく・・・」

 

ぐううぅぅ~

 

ファイトの準備と思ったらユイのお腹がなりはじめた。

 

「・・・お腹すいちゃった」

 

ぐううぅぅ~

 

タケルのお腹もなった。

 

「・・・腹減った・・・」

 

「あれだけ食べておいてまだ食べるの⁉」

 

 

ユイとタケルはショップ大会が開かれたカードショップに赴く。このカードショップではカードだけでなく、一階で食べ物なども提供しているのだ。飲食コーナーで2人はそれぞれ好きな食べ物を注文し、それを食べ終えていた。

 

「またもやユイ殿に食べ物を恵んでくれるとは、かたじけない!」

 

「はは、いいよいいよ。腹がへっては戦はできないっていうでしょ?」

 

お腹も満たされたところで2人は2階のファイトコーナーに向かい、ファイトの準備を進めた。

 

「準備はよいか?ユイ殿」

 

「いつでもいいよ!」

 

ファイトの準備が終えたところで2人はファイトを開始する。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード!」

 

「伏竜の抹消者(イレイザー)リンチュウ!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード  PW5000

 

伏竜の抹消者リンチュウ  PW5000

 

「!なるかみか・・・。厄介なクランがでてきたね」

 

タケルの使用クランはなるかみ。かげろうと同じく退却能力を持っているため、リアガードを場に残すクランにとっては苦戦を強いられることになる。

 

「まずは俺のターンだ!ドロー!突撃の抹消者(イレイザー)サイケイにライド!リンチュウは移動!これでターンエンドだ!」

 

突撃の抹消者(イレイザー)サイケイ  PW7000

 

R サイケイ  R

R リンチュウ R  タケルの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス!グランシードは移動!」

 

宇宙勇機グランポリス  PW8000

 

  R    グランポリス R

グランシード   R    R

 

「グランポリスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ』「ダメージチェック『抹消者(イレイザー)スパークレイン・ドラゴン』ターンエンド!」

 

PW8000➡PW7000  ユイの手札6枚 山札42枚  タケルのダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!両刀の抹消者(イレイザー)コエンシャクにライド!」

 

両刀の抹消者コエンシャク  PW9000

 

R コエンシャク R

R リンチュウ  R

 

「リンチュウのブースト、コエンシャクでヴァンガードにアタック!「・・・ノーガード」ドライブチェック『抹消者(イレイザー)ガントレッドバスター・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシールド』」

 

「リンチュウのスキル!カウンターブラスト(抹消者(イレイザー)の含むカード)!リンチュウのブーストした抹消者(イレイザー)の含むユニットのアタックがヒットした時、リンチュウをソウルに入れ、グレード1以下のリアガードを退却させる!グランシードを退却!」

 

イメージ内でグランシードの頭上に雷鳴が鳴り響き、雷がグランシードに直撃した。

 

「くっ!」

 

「俺のターンは終了だ!」

 

PW14000➡PW8000  タケルの手札6枚 山札40枚  ユイのダメージ1枚

 

「まだまだぁ!スタンド&ドロー!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン!さらにディガリオンを2体コール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン  PW10000

 

ディガリオン ディガリオン ディガリオン

  R      R      R

 

「右のディガリオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『抹消者(イレイザー)ブルージェム・カーバンクル(引)』」

 

「左のディガリオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『抹消者(イレイザー)テンペストボルト・ドラゴン』」

 

「ヴァンガードのディガリオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』「ダメージチェック『電離の抹消者(イレイザー)カプーニス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」ターンエンド!」

 

PW10000➡PW9000+SH5000=14000

PW10000➡PW9000

PW10000➡PW9000(+5000)  ユイの手札5枚 山札39枚  タケルのダメージ3枚(裏1枚)

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ゆくぞ!ライド!抹消者(イレイザー)ガントレッドバスター・ドラゴン!!」

 

抹消者(イレイザー)ガントレッドバスター・ドラゴン  PW11000

 

抹消者(イレイザー)エッグヘルム・ドラコキッド、抹消者(イレイザー)スパークレイン・ドラゴンをコール!エッグヘルムのスキルは・・・わかっておるな?」

 

抹消者(イレイザー)エッグヘルム・ドラコキッド  PW7000

抹消者(イレイザー)スパークレイン・ドラゴン  PW9000

 

エッグヘルムにはリミットブレイクを解除する能力を持っている。つまりダメージが3枚でもリミットブレイクは使用可能なのだ。

 

「ガントレッドバスターのスキル!カウンターブラスト(2で抹消者(イレイザー)の含むカード)でリアガードを退却してもらうぞ!」

 

「・・・右のディガリオンを退却」

 

「ガントレッドバスター・ドラゴンのリミットブレイク!!相手リアガードがドロップゾーンに送られたとき、ガントレッドバスターのパワー、プラス3000とクリティカルプラス1だ!!」

 

スパークレイン ガントレッドバスター R

   R      エッグヘルム   R

 

「スパークレインでヴァンガードにアタック!スパークレインのスキル!抹消者(イレイザー)の名の付くヴァンガードがいるとき、パワープラス3000!」

 

「インターセプト!『鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン』」

 

「エッグヘルムのブースト、ガントレッドバスターでヴァンガードにアタックだ!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『マイティボルト・ドラグーン』『神槍の抹消者(イレイザー)ポルックス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「くぅぅ!ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW10000+SH5000=15000

PW20000➡PW10000(+5000)  タケルの手札5枚 山札35枚  ユイのダメージ4枚

 

「スタンド&ドロー!強いなぁ。ぞくぞくするよ!でも、私だって!銀河の戦士よ、皆の夢を守るため、その力を解き放て!!ライド!大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ!!」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

「グランギャロップの超越(ストライド)スキル!エクスローグにパワープラス4000してスキルを与える!大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイルをコール!」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ  PW11000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル  PW7000

 

R エクスローグ グランバズーカ

R グランザイル    R

 

「グランバズーカでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『抹消者(イレイザー)ブルージェム・カーバンクル(引)」

 

「グランザイルのブースト、エクスローグでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグランバズーカ、クリティカルはエクスローグに!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン』『オペレーターガールレイカ(醒)』スタンドトリガー!グランバズーカをスタンドしてパワープラス5000!」

 

「ダメージチェック『ドラゴンダンサーアナスタシア』『突撃の抹消者(イレイザー)サイケイ』」

 

「グランギャロップのスキル発動!アタックがヒットしたためカウンターブラストして1枚ドロー!エクスローグのスキル!ヴァンガードのパワーが37000のアタックがヒットした時、1枚ドローして相手リアガードを退却してもらうよ!ピンポイント・バースト!!」

 

エクスローグは、ガントレッドバスターに剣を貫き、その後ろにいたエッグヘルムも貫いた。

 

「グランバズーカでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『神槍の抹消者(イレイザー)ポルックス(☆)』『蠱毒の抹消者(イレイザー)セイオウボ(治)』ターンエンド!

 

「追いついたよ!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=➡16000

PW37000➡PW11000

PW21000➡PW11000+SH20000=➡31000 ユイの手札7枚 山札30枚  タケルのダメージ5枚(裏3枚)

 

「まだまだファイトはこれからだ!スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!雷龍騎士ゾラス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マイティボルト・ドラグーン』グレード1+2

 

雷龍騎士ゾラス  PW26000  ハーツ『抹消者(イレイザー)ガントレッドバスター・ドラゴン』

 

スパークレイン ゾラス R

   R     R  R

 

「ゾラスでヴァンガードにアタックだ!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機グランガード(コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン』」

 

「くっ!ゾラスのスキルを発動させないつもりか!ならば、トリプルドライブ『抹消者(イレイザー)ブルージェム・カーバンクル(引)』ドロートリガー!パワーをスパークレインに与え1枚ドロー!『両刀の抹消者(イレイザー)コエンシャク』『蠱毒の抹消者(イレイザー)セイオウボ(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをスパークレインに!スパークレインでグランバズーカにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ターンエンド!」

 

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW22000➡PW11000  タケルの手札6枚 山札29枚  ユイのダメージ4枚(裏1枚)

 

「私のターン!スタンド&ドロー!もう一度だ!ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グレード3

 

「グランギャロップの超越(ストライド)スキル!パワープラス4000!」

 

R エクスローグ R

R グランザイル R

 

「グランザイルのブースト、エクスローグでヴァンガードにアタック!」

 

「2度も同じ手は通用せんぞ!完全ガードだ!『ドラゴンダンサーアナスタシア(コスト『抹消者(イレイザー)ブルージェムカーバンクル』)』」

 

エクスローグの勢いある剣はアナスタシアの持っていた雷を纏った布でそれを防いだ。

 

「やっぱりそう思う?トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをヴァンガードに。ターンエンド!」

 

PW37000➡PW11000(完全ガード)  ユイの手札8枚 山札26枚  タケルのダメージ4枚(裏2枚)

 

「スタンド&ドロー!さすがはクロノ殿のご友人!やりおるな!俺も全力で応えねばならないな!」

 

タケルはユイの高い実力に敬意を表し、自分も全力で応える。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『抹消者(イレイザー)ガントレッドバスター・ドラゴン』

 

「刹那の出会い!!奇跡と変われ!!ストライドジェネレーション!!!!」

 

時空から現れし竜、天より雷鳴を纏う剣を持った竜は静かにグランギャロップを見つめる。

 

「征天覇竜コンクエスト・ドラゴン!!!!」

 

征天覇竜コンクエスト・ドラゴン  PW26000  ハーツ『抹消者ガントレッドバスター・ドラゴン』

 

「コエンシャクとエッグヘルムをコール!コンクエストのスキル発動!Gゾーン裏のコンクエストを表にし、Gゾーンのカードが2枚以上なら相手前列のリアガードを退却してもらうのだがユイ殿の場にはリアガードがいない。しかし、相手の前列のリアガードサークルが空いてる分だけ、前列のリアガードにパワープラス5000!つまり俺の前列のリアガードのパワープラス10000だ!!迅雷、風烈、紫電一閃! ワン・ツー・サンダー!!」

 

「なっ⁉前列のリアガードが空いてる分だけパワーアップするなんて⁉」

 

コンクエストのスキルに困惑しながらも今は置かなくてよかったと思うユイ。

 

スパークレイン コンクエスト コエンシャク

エッグヘルム    R      R

 

「コエンシャクでヴァンガードにアタックだ!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』」

 

「ならばコンクエストでヴァンガードにアタックだ!轟け、爆ぜよ、降り注げ! 猛き気高き稲妻! ボルケーノ・ボルト・ボルテージ!!」

 

コンクエストの持つ雷鳴の剣はグランギャロップに容赦なく振る舞う。

 

「・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ『抹消者(イレイザー)ブルージェム・カーバンクル(引)』ドロートリガー!パワーをスパークレインに与え1枚ドロー!『電離の抹消者(イレイザー)カプーニス(☆)』クリティカルトリガー!パワーをスパークレインにクリティカルはコンクエストに!『蠱毒の抹消者(イレイザー)セイオウボ(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをスパークレインに!」

 

グランギャロップはコンクエストの剣を受け止めるが剣に纏っていた雷がグランギャロップに伝い、グランギャロップスキルはそれをもろに喰らってしまう。現実でもそれは響いているようだ。

 

「きゃあああああ!!くっ、ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』

 

「これで終わりだ!エッグヘルムのブースト、スパークレインでヴァンガードにアタックだ!」

 

スパークレインが雷を纏い、グランギャロップ目掛けて突撃する。

 

「・・・まだ終わってたまるか!!完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード(コスト『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』)』」

 

スパークレインの突進はグランガードによってそれを阻止した。

 

「何⁉完全ガードが元から2枚あったというのか⁉くうぅぅ・・・ターンエンドだ」

 

PW19000➡PW11000+SH10000=21000

PW36000➡PW11000

PW44000➡PW11000(完全ガード)  タケルの手札5枚 山札25枚  ユイのダメージ5枚

 

タケルはとどめをさしきれなかったことに悔しさを抱く。

 

(・・・終わらないとはいっても相手はダメージを回復してダメージは3点・・・クリティカルを2枚引かないと勝てない。・・・イチかバチかこれにかけてみるか)

 

ユイは相手のダメージを分析して1枚Gユニットに目が映る。

 

「・・・やっぱり楽しいな、ヴァンガードって。こうやってピンチになっても最後まで何が起こるかわからない。だからこそ、タケル!私はあなたに勝つ!!」

 

「・・・面白い!こい!ユイ殿!!」

 

ユイもタケルも熱い思いを胸に込め、全力で向かい合う。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

「今こそ交われ!!二つの信ずる未来を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

そのバトロイドはエクスローグとは違い、鷹の顔を持ち、正義のために、悪を打つために、次元から現れた。

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスファルコン!!!!」

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスファルコン  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機グランギャロップ』

 

「グランギャロップの超越(ストライド)スキル!パワープラス4000!オペレーターガールレイカをコール!レイカのGB(ジェネレーションブレイク)!レイカを山札に戻してエクスファルコンにパワープラス4000!そしてスキルを与える!グランバズーカ、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴンをコール!グランワゴンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとソウルブラストでエクスファルコンにパワープラス4000!」

 

グランバズーカ エクスファルコン グランファイヤー

  R      グランザイル   グランワゴン

 

「グランバズーカでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『抹消者(イレイザー)スパークレイン・ドラゴン』」

 

「グランワゴンのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!グランファイヤーのGB(ジェネレーションブレイク)!グランファイヤーをブーストした時、カウンターブラストしてグランザイルとエクスファルコンにパワープラス4000!」

 

「ガード!『抹消者(イレイザー)ブルージェム・カーバンクル(引)』インターセプト!『両刀の抹消者(イレイザー)コエンシャク』」

 

「グランザイルのブースト、エクスファルコンでヴァンガードにアタック!レイカの与えたスキルでパワーが37000以上なら1枚ドロー!輝け!そして照らせ!胸に宿る正義の翼!インペリアル・セイバー!!」

 

(ヴァンガードのパワー42000とブーストで11000、合計で53000か。俺の手札でギリギリといったところか。一番に警戒すべきはエクスファルコンのスキルだ。しかし、後のことを考えれば・・・)

 

エクスファルコンのスキルを警戒してタケルがとった選択は・・・

 

「ノーガードだ!!こい!!」

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをエクスファルコンに!サードチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部エクスファルコンに!」

 

イメージ内でエクスファルコンの放った光の剣はガントレッドバスターに直撃し、ガントレッドバスターの意識は途切れかけていた。

 

「ぐおおおお!!4枚目で最後のヒールトリガーさえ出せば・・・。ダメージチェック『ドラゴンダンサーアナスタシア』『神槍の抹消者(イレイザー)ポルックス(☆)』・・・!」

 

「エクスファルコンのスキル!カウンターブラスト(2)と手札を1枚捨てて、相手リアガードをダメージゾーンの送る!そしてこのスキルはダメージ5枚でも有効となる!示せ!愚者の魂に安らぎを!ソウル・オブ・コンダクター!!」

 

エクスファルコンは手をかざし、光の羽を生成し、その羽をガントレッドバスターとエッグヘルムに放った。羽がガントレッドバスターとエッグヘルムを包み込み、ガントレッドバスターとエッグヘルムは静かに消えていった。

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW53000(+10000)➡PW11000

 

捨てたカード『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』

 

ユイのダメージ4枚  タケルのダメージ6枚  勝者ユイ

 

「はあ・・・はあ・・・、あ~ハラハラした~」

 

「・・・お見事」

 

タケルはユイに手を伸ばし、ユイもタケルの手を掴み互いに握手をした。

 

 

ファイトしているうちに夕方になり、タケルと別れの時がやってきた。

 

「うまいものを恵んでもらい、最高のファイトができて、俺はうれしいぞユイ殿」

 

「うん!私もタケルと楽しいファイトができてうれしいよ!」

 

「ユイ殿も大会に参加なさるつもりなのであろう?もし、大会でユイ殿とあたったその時は、もう一度全力のファイトをしよう」

 

「もちろんだよ。手加減はしないからね!」

 

タケルとユイは握手を交わし、大会でファイトする時は、全力で応えることを誓い合う。

 

「それではユイ殿、しばしの別れだ!またどこかで会おう!」

 

「うん、じゃあね、タケル」

 

タケルはユイに挨拶をし、町から離れていった。

 

「・・・よーし!大会に参加できるよう、早くグレード3にならなくちゃ!」

 

ユイは改めて大会に参加するためにグレード3になることを目指す。まだ知らぬ強豪ファイターたちに出会うために。

 

to be continued…




ユイ「本当にいたんだって!逆立ちをして、歩く人が!」

トコハ「あはは、ユイちゃん夢でも見てたんじゃないの?そんな人、実際いないって」

ユイ「いや本当なんだってば!偶然とはいえそんな人が!実際に!いたんだってば!」

クミ「ユイちゃん、きっと疲れてるんだよ。ぐっすり眠ればきっと忘れるよ」

トコハ「クミちゃんの言う通り!だから帰ったらしっかり睡眠とりなよ?」

ユイ「・・・本当なんだってばーーーー!!」

TURN15「仮面ゴースト」


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仮面ゴースト

なんか入れたいものを入れすぎてかなり長くなってしまいました。

非常に長いですが最後まで読んでくださるとうれしいです。

それと、設定ページに横島アキと世界観など、様々なものも設定を書きましたので

それではどうぞ。


どこかの建物、その中では青年と仮面のかぶった者がファイトしていた。ファイトの結果は仮面をかぶった者が勝利した。

 

「うわぁ⁉ダメージ6⁉」

 

仮面をかぶった者は手を差し出す。

 

〔僕の勝ちだ。約束通りいただくよ・・・君の分身を〕

 

青年は悔しそうに、渋々と青年の分身カードを仮面をかぶった者に渡す。仮面をかぶった者はそれを奪い取る。

 

〔くっくっくっく・・・はーーはっはっはっはっは!!〕

 

 

 

TURN15「仮面ゴースト」

 

 

 

夜、シオンは名家が集まるパーティに父の名跡として参加する。そしてパーティ会場にて、パーティに参加している紳士に挨拶をする。

 

「おやシオン君、よく来てくれたね」

 

「お招きいただき、ありがとうございます。父がくれぐれもよろしくと」

 

「まあ、堅苦しい挨拶はいい。パーティを楽しんでくれたまえ」

 

紳士はシオンにパーティ内を案内をする。そんな中で声をかけてくる女性2人が近づいてくる。その内の一人は見覚えのある人物だ。

 

「お久しぶりですわ、シオン君」

 

「どうもお久しぶりです~。シオン君」

 

「マリさん!それにアキさんも!」

 

声をかけた女性の一人はマリン・ソランベルジュ、愛称はマリ、綺場家に並ぶ名家、ソランベルジュ家の娘で家庭の事情でシオンとは仲良くしている。もう一人は横島アキ、ユイの実家、八百屋佐倉店でアルバイトをしている女性だ。実はこの横島アキとは一般に紛れ込むための偽名で本名はアキリア・ソランベルジュ、ソランベルジュ家の娘でもあり、マリンの妹である。2人ともシオンとは年が離れている。

 

「あなたたちもパーティにご出席に?」

 

「ええ、お父様の名跡でソランベルジュ家の代表として、私が赴きました」

 

「私はお姉さまに連れられて、このパーティに参加しました~。もう次期跡継ぎはお姉さまに決まっているのですからわざわざ連れてこなくても・・・」

 

「そうであってもあなたはソランベルジュ家の娘なのですからしっかりしてもらわないと!八百屋でアルバイトするのは勝手ですけど、少しは家の貢献をですね!」

 

「まあまあ、2人とも、姉妹喧嘩はほどほどに」

 

「あはは・・・」

 

微笑ましい姉妹の喧嘩をなだめる紳士とそれに苦笑いするシオン。さらに遠くから声をかけてくる少年の声が聞こえる。年はシオンと同い年くらいだ。

 

「ずいぶん久しぶりだね、シオン」

 

「ユウヤ⁉」

 

「あらユウヤ君、あなたも来てらしたのね」

 

「はい。父に所業ができまして、今日は烏森家を代表して僕が」

 

少年の名は烏森ユウヤ、綺場家やソランベルジュ家に匹敵する家格を持つ烏森家の御曹司である。

 

「綺場家にソランベルジュ家、そして烏森家、名だたる御三家のご子息が揃い踏みとは、いやあ今宵は愉快だ。はっはっはっは」

 

紳士は愉快そうに笑い、その場を立ち去った。

 

「殿方同士積もる話がありそうですので、私たちは失礼させていただきますわ」

 

「またです~。シオン君、ユウヤ君」

 

ソランベルジュ姉妹もその場を立ち去った。

 

 

シオンとユウヤは夜の景色が見える場所でお互い語り合っていた。

 

「しかしこんなところで会うとは、君が転校して以来か。どうだい?新しい学校は」

 

「うん、楽しくやってるよ」

 

「ふっ、楽しくねぇ・・・」

 

ユウヤは意味ありげに不敵に微笑んだ。

 

「それにしても、わざわざ望んで庶民の連中といっしょだなんて・・・君といいアキリア嬢といい、僕には考えられないよ。対等に付き合える人間が・・・いるのかな?」

 

ユウヤの言葉にシオンが真っ先に思い浮かんだのはユイだった。転校してきた自分に真っ先に声をかけ、家柄など関係なく、普通の友達として接してきた彼女を。

 

「・・・いるよ・・・特別な人が」

 

「へえ?」

 

ユウヤは近くにあったバラの花瓶のバラを取り、シオンもバラの花瓶のバラを取り、互いにバラの根を突き付けた。まるでフェンシングのように。

 

「さすがだね。けど僕の方が少し早かったよ」

 

「・・・」

 

「よく覚えておくことだ。"水は高きより低きに流れ、人は泰樹に流れる"」

 

ユウヤはシオンのタキシードの胸ポケットにバラを入れ、パーティ会場に戻る。

 

「気をつけた方がいいよ」

 

 

翌日、シオンは久しぶりにユイと二人でカードキャピタルに来ていた。

 

「ずいぶんうれしそうだね、佐倉さん」

 

「だって久しぶりに綺場君と来たんだもん!これが嬉しくないはずがないよ!」

 

ユイが喜びに浸っているとこんな話が聞こえてくる。

 

「なあなあ知ってる?仮面ゴースト!」

 

「ああ!僕知ってる!君の分身をいただく・・・だろ?」

 

「「怖ええ!」」

 

「?仮面ゴースト?」

 

「何それ?おいしいの?」

 

仮面ゴーストの話題を知らない2人にカムイが説明する。

 

「お前ら知らねえのか?今小学生の間で噂になってんだ。ファイトに負けたら、大事なカードを取られちまうんだってよ。まっ新手の都市伝説だな」

 

「へえ~、ちなみに他にはどんなヴァンガードの都市伝説があるんですか?」

 

ヴァンガードを始めてからというもの、ユイはヴァンガードの都市伝説にも興味が湧き出したのだ。

 

「ん~そうだなぁ・・・雪男ファイターに、トイレのヴァンガードとか」

 

「口裂けファイターってのもありましたよね?」

 

ヴァンガードの都市伝説について語り会った3人。

 

 

シオンやユイがエレベーターから出ると、子供がシオンにぶつかった。

 

「いった~・・・」

 

「ごめんね!大丈夫?」

 

子供はシオンを見ると驚いたような表情をした。シオンもその子供を見てうれしそうな表情になる。ユイは思い出したように子供を見る。それもそのはず、なぜならその子供はヴァンガードクイズ大会に参加しており、シオンによって勇機をもらった子供だからだ。

 

「リョウタ!」

 

「お兄ちゃんとお兄ちゃんに助けられたお姉ちゃん!」

 

「え~そんな覚えられ方してたの~?」

 

子供、リョウタの覚えられ方に不服があるのかユイは頬を膨らませる。その後リョウタと再開したシオンとユイは近場の公園でリョウタと会話をしていた。

 

「うれしいな、お兄ちゃんにまた会えた!」

 

「僕もだよ」

 

「つーん・・・」

 

「いい加減機嫌直しなよ佐倉さん」

 

未だに覚えられ方に引きずってるユイをなだめるシオン。

 

「そうだ、ねえお兄ちゃんにお姉ちゃん、僕を特訓してよ!」

 

「特訓?どうしたの?急に」

 

「僕、強くなりたいんだ。強くなって、どうしてもやっつけたいやつがいるんだ!」

 

「やっつけたい?悪い人を?」

 

「うん。・・・仮面ゴーストを」

 

仮面ゴーストといえば、カムイが話していた都市伝説のことだ。どうやらそれは本当にあったことらしい。

 

 

特訓を了承したシオンとユイはリョウタを連れ、八百屋佐倉店に来ていた。理由はユイいわく特訓に最適な相手がいるとのこと。その相手は・・・

 

「いくぞ坊主!ティラノクエイクで双闘(レギオン)アタック!」

 

「うわあああ!」

 

清州サスケだ。サスケは負けたリョウタに的確なアドバイスを与える。

 

「いいか坊主?ワイルドラッシュはレギオンを使えばワイルドフィストもヴァンガードになるからドライブチェックで同名カードが出る確率を増やすんだ。そうすりゃあ、ドライブチェックで同名カードがでりゃあレギオンしてるからパワーもクリティカルも上がるぜ。その戦術でダメならまずストライドして、次のターンでコンクエストを使えりゃあ上等だ」

 

「なるほど・・・ありがとう!おっちゃん!」

 

「おっちゃ・・・⁉お兄さん・・・だろ?」

 

リョウタにおっちゃんといわれて顔を引きつるサスケ。その光景を微笑ましく見ているユイとシオンとアキ。

 

「いやあ、いきなり来た時は何事かと思いましたよ~。特訓してほしいなんて」

 

「本当だぜ。なんかあったのか?」

 

「いやあ、実はリョウタ君が仮面ゴーストをやっつけたいっていうから・・・」

 

仮面ゴーストの話にアキは一瞬だけピクッと反応した。

 

「仮面ゴースト?・・・ああ、あの悪党のことか」

 

「知ってるんですか?」

 

「直接的に会っちゃいねえが、悪い噂をうちの大学でも聞くからよ。なんでもファイトに負けたファイターはカードをそれも一番大事なカードを取られちまうんだと。実際に常連客が被害にあったらしいぜ?」

 

「仮面ゴースト・・・絶対に許さない!」

 

ユイの嫌いなもののなかに悪人も入っている。正義感が強い彼女だからこそ発する言葉だ。

 

「にしても、それに関わるたぁね。アキは仮面ゴーストは知ってたか?」

 

サスケがアキに話を振るとまたアキはピクッと反応した。シオンはそれを見逃さない。

 

「・・・いえ?私は今の話は初めて聞きましたよ~」

 

アキはいつもの口調でそう言った。シオンはアキが何かはぐらかしているように聞こえていた。

 

「そっか。・・・よっしゃ坊主!もう1戦やるか?」

 

「うん!もう一回やらせて、おっちゃん!」

 

「だからお兄さんだっつぅの!!」

 

リョウタやサスケが特訓ファイトを再開しようとすると・・・

 

「こらああああああ!!!!貴様らああああ!!!いつまでサボる気じゃあああああああ!!!さっさと仕事に戻れええええええ!!!」

 

ゲンゾウの怒鳴り声が響いてくる。これにはリョウタやシオンも耳を塞いでいた。

 

「はっはいぃぃ~!」

 

「すっ・・・すんませんおやっさん!悪いな坊主。特訓はシオンとユイちゃんに任せてもらえ。仕事に戻らねえとおやっさんに怒鳴られる」

 

「はよ戻ってこいやサスケええええええ!!!」

 

「はっはい!すぐ戻ります!」

 

アキやサスケはすぐさま仕事に戻っていった。ユイはいつも怒鳴られる際に聞きなれているため、聞きなれてない二人の耳の心配をする。

 

「大丈夫?2人とも」

 

「あ・・・相変わらずの怒鳴り声だね、ゲンゾウさん・・・」

 

「あのおじさん怖いよ・・・」

 

「信じられないだろうけどあれ私のパパ・・・。っとそんなことよりどうする?特訓、続ける?」

 

「・・・うん!続ける!」

 

「よし!今度は私が相手になるよ!私がリョウタ君を鍛えてあげるからね!」

 

特訓相手がサスケからユイになったところでシオンはその場を立ち去ろうとする。

 

「じゃあ2人とも、僕は帰らなくちゃいけないから佐倉さん、リョウタを頼んだよ」

 

「え?でもお兄ちゃんも・・・」

 

「リョウタ君、わがまま言わないの。綺場君だって忙しんだから。それに明日も会えるから、ね?」

 

「・・・わかったよ」

 

「ごめんね、また明日あの公園で」

 

シオンはそう言って走って家に戻る。

 

「・・・よし!さっそく特訓だ!」

 

「うん!」

 

こうしてユイとリョウタは夕方まで特訓ファイトを続け、頃合いになった時にお互いに自分の家に帰っていった。

 

 

翌日、合流の約束の公園にて

 

「「ええ⁉逃げられちゃったの⁉」」

 

昨日リョウタは仮面ゴーストの目撃情報を調べ上げ、それをシオンに伝え、シオンは仮面ゴーストを発見し追いかけるも見失ってしまったのだ。

 

「ごめん、せっかくリョウタが知らせてくれたのに・・・」

 

「大丈夫だよ、いざとなったら私が捕まえるから!」

 

リョウタに謝罪するシオンにユイは心ばかりにシオンを慰める。

 

「だったら、この情報が役に立つかも。僕の友達が思い出したんだ。スタンドアップする前、仮面ゴーストが変なこと言ったって」

 

「変なこと?」

 

「うん。"エドガワク"」

 

「エド?なんだって?」

 

「エドガワク!」

 

恐らく仮面ゴーストの癖なのであろう。しかしこの情報では仮面ゴーストは見つけることも、正体も特定するのは難しいであろう。

 

「・・・ごめん、2回も言ってもらったけど何のことかわからないよ」

 

「だよねー」

 

「・・・さてと、そろそろ行かないと」

 

シオンは会ったばかりだというのにもう帰ろうとする。

 

「え?綺場君もう帰っちゃうの?まだ時間はあるのに」

 

「うん、今日は大事な用があるんだ」

 

「それってヴァンガードより大事なの?」

 

シオンの大事な用とは昨日フェンシング教会がシオンが強化選手の候補に選ばれ、シオンの習っているフェンシング教室に教会から視察がくるため、どうしてもはずせないのだ。

 

「ま・・・まあ・・・同じくらいかな」

 

「同じか~。それじゃあしょうがないね」

 

「ごめんね」

 

「綺場君、頑張ってね」

 

「うん、ありがとう、佐倉さん」

 

ユイは手を振りながらシオンにエールを送り、シオンは公園から立ち去った。ユイは水筒の水を飲む。

 

「・・・ねえお姉ちゃん、お姉ちゃんはお兄ちゃんが好きなの?」

 

「ぶーーーっ!!けほっけほっ・・・いきなり何を言うの///」

 

ユイはリョウタの質問に度肝を抜かれ、飲んでいた水を吹きだした。

 

「だってお姉ちゃん、明らかにお兄ちゃんの用事を知ってたみたいだから」

 

「そ・・・それだけで・・・」

 

ユイが言い淀んでいるとユイのスマホがなる着信者はゲンゾウだ。

 

「もしもしパパ?」

 

≪ユイか?すまんがちょっと戻ってきて買い物してきてくれんか?愛用していた金槌が壊れてな、新しいのがどうしても必要なんじゃ≫

 

「え~?それくらいパパが行きなよ」

 

≪そうしたいんだがわしも店で目が離せなくてな、シフトが空いてるお前にしか頼めんのじゃ。余った金で好きなもの買っていいから頼む≫

 

「む~・・・わかったよ」

 

ユイはスマホの通話を切り、申し訳なさそうに告げる。

 

「リョウタ君ごめんね、さっきパパにおつかい頼まれて行かなきゃいけないの」

 

「パパって・・・昨日の怖いおじさん?」

 

「そうなの。だからごめんね?」

 

「それじゃあしょうがないよ。僕だってあの人が親なら叱られたくないし」

 

ユイはリョウタと別れ、すぐに家に戻ってゲンゾウにお金をもらい、すぐさまおつかいに向かった。

 

 

ユイはゲンゾウ一押しの工具店で金槌を購入し、家に帰宅するところだ。するとユイの視線にある人物が映る。

 

「アキさん?」

 

アキはなにやらこそこそと動き、どこかへ向かっていく。ユイは気になったのかアキの後をつける。アキがたどり着いたのは古びた建物だ。アキはその中へと入っていく。

 

「こんなところでなにをしてるんだろう」

 

ユイはアキを後をつけ、そこに映っていたのは段ボール一つだけだった。

 

「あれ⁉確かにここを通ったのに消えた⁉」

 

ユイがアキを見失っていると隣の部屋からなにやら声がする。ユイがそこをのぞいてみるとそこにはリョウタと仮面をかぶった者がファイトをしていた。そう、奴こそが仮面ゴーストなのだ。

 

(⁉リョウタ君⁉それにあいつは・・・。あいつが・・・仮面ゴースト?)

 

〔ダメージ6・・・これで僕の勝ちだ。約束通りいただくよ・・・君の分身を〕

 

(!!!)

 

リョウタは悔しそうに分身カード、ワイルドラッシュ・ドラゴンを差し出す。仮面ゴーストはそれを奪い取る。

 

〔ひどい!これが君の分身かぁ⁉情けない!こんなカードではなんの価値もないなぁ!君と同じだ〕

 

「!」

 

〔盗るに値しないんだよ〕

 

そう言って仮面ゴーストは奪ったカードをわざと捨てるように落とした。

 

「ひどい!」

 

〔欲しければ、僕の足元に跪くがいい〕

 

この時、ユイはキレた。仮面ゴーストの非道の行いを。ユイは勢いよく仮面ゴーストの前に現れる。

 

「仮面ゴースト!!!!」

 

「お姉ちゃん!」

 

〔・・・なんだい君は。いつここに入ってきた〕

 

「私は、お前を絶対に許さない!!!!」

 

〔許さなければどうするんだい?〕

 

ユイは自分のデッキを出し、ゴーストに条件付きでファイトを挑む。

 

「私とファイトしろ!私が勝ったらお前が奪ったカードを全部返せ!!」

 

〔それはずいぶんな条件だねぇ。うん?僕が勝ったらもらうのは君の分身1枚なのに、負ければカード全部とは〕

 

「黙れ!!お前に選択権なんかないんだよ!!」

 

仮面ゴーストは少し考え、ユイにファイトをする際に、とある条件をだす。

 

〔そうだな、こういうのはどうだい?これまで僕が奪ったカードは12枚。その枚数分だけ君のデッキからトリガーユニットを抜いてもらうっというのは〕

 

ファイトをする前にトリガーユニットを12枚抜いた状態でファイトしろというのが仮面ゴーストだした条件だ。

 

「ええ⁉そんなのずるいよ!それじゃあトリガーユニットが4枚になっちゃう!」

 

〔1度に12枚のカードを取り戻すんだ。これぐらいのリスクを負ってもらわないと。さあどうする?お嬢さん?〕

 

「もちろん受けて立つさ!絶対にお前を倒す!!」

 

ユイがファイト台に立とうとすると・・・

 

「君が受ける必要はないよ。佐倉さん」

 

「⁉綺場君⁉」

 

「お兄ちゃん!」

 

〔ふん、君か。あの夜はとっても楽しかったよ〕

 

シオンが現れ、ユイのファイトの申し込みをを遮る。

 

「話は聞かせてもらった。ゴースト、さっきの条件、僕が代わりに受ける!!」

 

なんと、自ら不利的状況のファイトをユイの代わりにシオンが受けることを言う。ユイはこれには反対した。

 

「何言ってるの綺場君⁉こんな危険なファイト、やらせるわけには・・・」

 

「その言葉、そっくりそのまま返すよ。君に危険なファイトをやらせるわけにはいかない」

 

「で・・・でも・・・」

 

「それに、あの時僕は君に言ったよ。君は僕が守るって」

 

「・・・ずるいよ、綺場君は」

 

ユイは渋々と後ろに下がり、シオンは仮面ゴーストの前に立つ。

 

「ゴースト、僕とファイトだ!!」

 

〔いいよ。ただし、さっき彼女に言ったようにトリガーユニットを12枚抜いてもらうよ〕

 

「もちろんだ!そして、リョウタのカードもみんなのカードも必ず取り返してみせる!!」

 

仮面ゴーストとシオンはファイト台に立ち、シオンはトリガーユニットを12枚外してから準備を進める。

 

〔さあ、始めようか・・・。エト・ヴ・プレ?〕

 

(!エト・ヴ・プレ・・・エドガワク⁉)

 

「ウィ!準備はOKだ!」

 

お互いにフェンシング用語でファイトの準備は完了したことをいう。

 

「〔スタンドアップ・ヴァンガード!!〕」

 

〔俊英の解放者(リベレイター)ウォルティメール!〕

 

「閃きの騎士ミーリウス!」

 

俊英の解放者(リベレイター)ウォルティメール  PW5000

 

閃きの騎士ミーリウス  PW5000

 

シオンのクランはロイヤルパラディン、仮面ゴーストのクランはゴールドパラディン。2つともリアガードを呼び出すスペリオルコールが得意のクランだがこの2つのクランの特性は少々違う。

 

〔僕のターン。ドロー。疾駆の解放者(リベレイター)ヨセフスにライド!ウォルティメールは移動。ターンエンドだ〕

 

疾駆の解放者(リベレイター)ヨセフス  PW7000

 

R   ヨセフス   R

R ウォルティメール R  ゴーストの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターン!ドロー!繊月の騎士フェレックスにライド!ミーリウスは移動!さらにナイト・オブ・シールドバッシュ、月柱の騎士シシルスをコール!シシルスのスキル!手札からナイト・オブ・グレートスピアを公開して、山札から青天の騎士アルトマイルを手札に!そしてグレートスピアを捨てる!」

 

繊月の騎士フェレックス  PW8000

月柱の騎士シシルス  PW7000

ナイト・オブ・シールドバッシュ  PW7000

 

シールドバッシュ フェレックス シシルス

   R     ミーリウス   R

 

「シールドバッシュでヨセフスにアタック!」

 

〔ガード『五月雨の解放者(リベレイター)ブルーノ』〕

 

「シシルスでヨセフスにアタック!」

 

〔ノーガード。ダメーチェック『光輪の解放者(リベレイター)マルク』〕

 

「ミーリウスのブースト、フェレックスでヨセフスにアタック!」

 

〔ノーガード。〕

 

「ドライブチェック『絶剣の騎士リヴァーロ』」

 

〔ダメージチェック『五月雨の解放者(リベレイター)ブルーノ』〕

 

「ターンエンドだ!」

 

PW7000➡PW7000+SH5000=12000

PW7000➡PW7000

PW8000➡PW7000  シオンの手札4枚 山札30枚  ゴーストのダメージ2枚

 

「いい加減マスクを取ったらどうだ!ユウヤ!!」

 

「ユウヤ?」

 

〔・・・くっくっくっく・・・〕

 

「やめろ、その声も耳障りだ!」

 

〔お前が気付いていたとはなぁ?シオン!!」

 

仮面ゴーストは自分の仮面を外す。その素顔は烏森家の御曹司、烏森ユウヤだった。そう、仮面ゴーストの正体はユウヤだったのだ。

 

「いつからだ?いつから僕だと気付いた?」

 

「あのフットワークだ!あの華麗なフットワークはスピードキングそのものだったからな。それにリョウタの言っていたエドガワク!あれはエト・ヴ・プレのことだったんだ!」

 

まさかエドガワクの単語をエト・ヴ・プレになっていて、それが正体を表すヒントになっていたことは思わなかったユイは唖然としている。

 

「だが、君はまだ気づいていないことが一つある。それは・・・誰が君をここに呼んだかだ。」

 

シオンとユイはリョウタの方を向いたがリョウタは首を横に振る。つまりはシオンを呼んだのはリョウタではなかったということだ。

 

「僕だよ」

 

「何⁉」

 

「僕が君の携帯にメッセージを送ったんだ。」

 

そう、これはシオンを呼び出すためのユウヤの罠だったのだ。

 

「しかしまさか、教会の視察を投げ出して君がやってくるとはねぇ?傑作だ!これで強化選手の話はなくなったんだからなぁ?あっははははは!!」

 

ユウヤは愉快そうに笑う。ユイはユウヤに対してだんだんと怒りが沸き起こる。

 

「お前が綺場君を笑うな!!」

 

「そう・・・唯一の誤算は、彼女がこの場所に来たことだ!解放者(リベレイター)ローフル・トランぺッターにライド!」

 

解放者(リベレイター)ローフル・トランぺッター  PW9000

 

R   ローフル   R

R ウォルティメール R

 

「ウォルティメールのブースト、ローフル・トランぺッターでフェレックスにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『軌跡の解放者(リベレイター)アスクレピオ』」

 

「ダメージチェック『ナイト・オブ・フラグメント』

 

「ターンエンドだ!」

 

PW9000➡PW8000  ユウヤの手札5枚 山札39枚  シオンのダメージ1枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ライド!絶剣の騎士リヴァーロ!シシルスとシールドバッシュを移動!ナイト・オブ・フラグメント、ナイト・オブ・ツインソードをコール!」

 

絶剣の騎士リヴァーロ  PW10000

ナイト・オブ・フラグメント  PW9000

ナイト・オブ・ツインソード  PW9000

 

 フラグメント  リヴァーロ ツインソード

シールドバッシュ ミーリウス  シシルス

 

「シールドバッシュのブースト、フラグメントでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『剛刃の解放者(リベレイター)アルウィラ(☆)』」

 

「シシルスのブースト、ツインソードでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『霊薬の解放者(リベレイター)(治)』」

 

「ミーリウスのブースト、リヴァーロでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『青天の騎士アルトマイル』」

 

「ダメージチェック『解放者(リベレイター)ローフル・トランぺッター』」

 

「っく!ターンエンドだ!」

 

PW16000➡PW9000+SH10000=19000

PW16000➡PW9000+SH10000=19000

PW15000➡PW9000  シオンの手札3枚 山札27枚  ユウヤのダメージ3枚

 

「そんな!たった1ダメージしか与えられないなんて!」

 

「あいつ、綺場君にハンデがあるとはいえ強い・・・」

 

ユイはユウヤの強さに戦慄する。

 

「あっはははは!これだからヴァンガードは楽しいなぁ!対戦相手を圧倒的力でねじ伏せることができる。その瞬間がたまらなく最高だ。ライド!軌跡の解放者(リベレイター)アスクレピオ!!さらに王道の解放者(リベレイター)ファロンをコール!」

 

軌跡の解放者(リベレイター)アスクレピオ  PW11000

王道の解放者(リベレイター)ファロン  PW9000

 

R  アスクレピオ  ファロン

R ウォルティメール  R

 

「ウォルティメールのブースト、アスクレピオでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『王道の解放者(リベレイター)ファロン』『解放者(リベレイター)ローフル・トランぺッター』」

 

「ダメージチェック『流転の騎士ブレードゥ』」

 

「綺場君!」

 

「・・・大丈夫だ。まだやれる!」

 

シオンは根気でユイを安心させる。

 

「最初は軽い気持ちだった。君やソランベルジュ姉妹が夢中になっているヴァンガードがただ知りたいだけだった。しかし、僕もその魅力に憑りつかれたぁ!!ファロンでアタック!スキルで解放者(リベレイター)の名の付くヴァンガードにパワープラス3000!」

 

「っく!ノーガード!」

 

イメージ内でファロンは剣をリヴァーロ(シオン)の腹部を貫いた。

 

「ぐっ!ダメージチェック『夢の運び手べレヌス(☆)』・・・!!」

 

ダメージチェックで落ちたのはデッキに4枚しかないトリガーユニットだ。

 

「いいのかぁ?4枚しかない大切なトリガーをこんなところで無駄使いしてぇ!これでターンエンドだ!」

 

PW16000➡PW10000

PW12000➡PW10000(+5000)  ユウヤの手札4枚 山札35枚  シオンのダメージ4枚

 

「スタンド&ドロー!・・・っく!」

 

シオンが引いたカードはヒールトリガー、またトリガーユニットだ。

 

「くっくっく・・・またトリガーを引いたな?わかるか?なぜ僕が敗者からカードを奪うのか。それは、強者が敗者を支配する!それを徹底的にわからせるためだ!これは僕の帝王、烏森家の人間として、僕が庶民を試さなければならないのだ!」

 

「・・・くだらない。君の世界には君しかいない」

 

ユウヤの傲慢といえる思想にシオンはそう一蹴する。

 

「この世界には多くの人が生き、その一人一人がそれぞれの輝きを持っている!その輝きを知らずに暗闇に潜むゴーストの君に、僕を倒すことなどできない!僕の情熱は、君の剣と共に!ライド!青天の騎士アルトマイル!!」

 

青天の騎士アルトマイル  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『青天の騎士アルトマイル』グレード3

 

「天翔連撃!!無限の未来をこの手に!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

その聖騎士はペガサスにまたがり、相手の罪の浄化のために次元から現れた。

 

「閃火の聖騎士サムイル!!!!」

 

閃火の聖騎士サムイル  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』グレード3

 

「アルトマイルの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストで手札からリアガードをコールできるが展開はしない。だが、フラグメントとツインソードにパワープラス5000!フラグメントのGB(ジェネレーションブレイク)グレード2のリアガードが2体以上ならパワープラス2000!そしてスキルも追加する!」

 

 フラグメント  サムイル  ツインソード

シールドバッシュ ミーリウス  シシルス

 

「ミーリウスのブースト、サムイルでアスクレピオにアタック!サムイルのスキル!カウンターブラスト(2)!自分のリアガードが5体以上なら相手は1ダメージを与える!」

 

「強制的にダメージを与えるスキル⁉」

 

「いける!これならいけるよ綺場君!」

 

強制的にダメージを与えるスキルに驚愕するリョウタとシオンに一押しのエールを送るユイ。

 

「ちっ!ダメージチェック『光輪の解放者(リベレイター)マルク』ノーガードだ!」

 

「トリプルドライブ『月柱の騎士シシルス』『ナイト・オブ・ツインソード』『ホーリーナイト・ガーディアン』」

 

サムイルは剣をアスクレピオに向け光の光線を放ち、直撃したがアスクレピオ(ユウヤ)はまだ平然と立っている。

 

「あっはははは!トリガーは入ってなかったなぁ?ダメージチェック『希望の解放者(リベレイター)エポナ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部アスクレピオに!」

 

「シールドバッシュのブースト、フラグメントでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『希望の解放者エポナ(☆)』」

 

「シシルスのブースト、ツインソードでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『霊薬の解放者(リベレイター)(治)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW31000➡PW11000(+5000)

PW23000➡PW16000+SH10000=26000

PW21000➡PW16000+SH10000=26000  シオンの手札5枚 山札21枚  ユウヤのダメージ5枚

 

「そんな・・・ストライドしたのに決められないなんて・・・」

 

「やっぱりトリガー4枚はきつかったんだ・・・」

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!Gユニットの攻撃力も、トリガーが出なければその真価も発揮することもできないなぁ?コール!ローフル・トランぺッター!」

 

ユウヤはシオンに対する思いをここで言う。

 

「俺は昔からお前の存在が気に入らなかった。ずっとお前を叩きのめしたいと思っていた」

 

ユウヤはファイターたちから奪ってきたカードを取り出し、それを足元にばらまいた。

 

「このカードのように、お前も俺の足元にひれ伏すがいい!!シークメイト!!」

 

シークメイト  戻したカード『希望の解放者(リベレイター)エポナ(☆)』『希望の解放者(リベレイター)エポナ(☆)』『霊薬の解放者(リベレイター)(治)』『霊薬の解放者(リベレイター)(治)』

 

「行くぞ!!双闘(レギオン)!!王道の解放者(リベレイター)ファロン!」

 

軌跡の解放者(リベレイター)アスクレピオ×王道の解放者(リベレイター)ファロン  PW20000

 

アスクレピオ(ユウヤ)とファロンは並び立ち、アルトマイル(シオン)を見下した。

 

「ここにきてレギオンが⁉」

 

「それだけじゃない!あのローフルのスキルは・・・!」

 

「ローフル・トランぺッターのスキル!双闘(レギオン)した時、山札の上から3枚見て、五月雨解放者のブルーノをコール!残りのカードは山札の下に。アスクレピオのスキル!双闘(レギオン)していてユニットが4枚以上ならパワープラス5000!クリティカルプラス1!」

 

ローフル  アスクレピオ  ファロン

ブルーノ ウォルティメール  R

 

「いけえ!ウォルティメールのブースト、アスクレピオでレギオンアタックだ!!」

 

「完全ガード!『ホーリーナイト・ガーディアン(コスト『ナイト・オブ・ツインソード』)』」

 

「なんの!ツインドライブ『剛刃の解放者(リベレイター)アルウィラ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ファロンに!『希望の解放者(リベレイター)エポナ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはファロンに、クリティカルはローフルに!くっくっく・・・終わりだな」

 

(綺場君・・・負けないで!)

 

ユイはシオンがこのターンで凌いでくれることを祈る。

 

「ブルーノのブースト、ローフルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ヒーリング・ペガサス(治)』」

 

「ファロンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『流転の騎士ブレードゥ』『月柱の騎士シシルス』インターセプト!『ナイト・オブ・ツインソード』」

 

「ちっ!ターンエンドだ!」

 

PW30000➡PW11000(完全ガード)

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW22000➡PW11000+SH15000=26000  ユウヤの手札5枚 山札29枚  シオンのダメージ4枚(裏3枚)

 

「ほっ。手札とインターセプトを使って凌ぎきれたか・・・」

 

ユイは少しばかり安堵する。

 

「だがお前は手札を全て使い切った!もうお前に勝ち目はない」

 

「お兄ちゃんのダメージは4・・・次のターンで決めないと・・・」

 

「スタンド&ドロー!いや、決めるのみ!僕はこのカードに賭ける!ストライドジェネレーション!!!!朧の聖騎士ガブレード!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『グレートスピア』グレード3

 

朧の聖騎士ガブレード  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

 フラグメント  ガブレード  R

シールドバッシュ ミーリウス シシルス

 

「ミーリウスのブースト、ガブレードでアスクレピオにアタック!」

 

「その攻撃は通さない!ガード!『希望の解放者(リベレイター)エポナ(☆)』『剛刃の解放者(リベレイター)アルウィラ(☆)』『剛刃の解放者(リベレイター)アルウィラ(☆)』」

 

「トリプルドライブ!」

 

シオンのトリガーはあと2枚、それを全部引かなければガードをやぶることはできない。まずはファーストチェック・・・

 

『ナイト・オブ・グレートスピア』

 

「終わったな」

 

「いや!諦めるものか!僕だって・・・最後の最後まで・・・諦めて・・・たまるものかあああ!!」

 

セカンドチェックは・・・『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』

 

「クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「まさか⁉だがもう1枚など引けるものか!」

 

「引ける!彼が自らの運命を賭けるなら、僕は己の信念を賭ける!!」

 

「いけえええええ!!!!綺場くーーーーーん!!!!」

 

運命のサードチェックは・・・『夢の運び手べレヌス(☆)』

 

「そ、そんなバカなああああ⁉クリティカルトリガーを2枚も引き当てたぁ⁉」

 

「このクリティカルトリガーを全てガブレードに!!!」

 

ガブレードはガーディアンをなぎ倒し、その剣をアスクレピオに斬りつけ、そして、華麗に剣を収めた。

 

PW31000(+10000)➡PW11000+SH30000=41000

 

ダメージチェック『軌跡の解放者(リベレイター)アスクレピオ』

 

シオンのダメージ4枚  ユウヤのダメージ6枚  勝者シオン

 

「セ・フィニ。勝利は僕らの剣に」

 

「綺場君・・・かっこいい・・・」

 

勝利を収めたシオンに見惚れているユイ。その顔は少し赤らめている。

 

「まさか・・・この俺が負けるとは・・・いや!正しいのはこの俺だ!お前はいつか必ずこの俺の足元にひれ伏すことになるのだ!!」

 

そう言ってユウヤは窓から外に出て、その場を立ち去った。

 

 

帰り道、リョウタと別れ、シオンとユイは自宅に向かって歩く。

 

「綺場君・・・ありがとね」

 

「え?何がだい?」

 

「あの時、私を止めてくれて。あんな危険なファイト、私がやってたら多分負けてた。だから・・・ありがとう!」

 

ユイの満面の笑みにシオンは少し顔が赤くなる。

 

「う、うん///君が無事で何よりだよ///」

 

シオンは少し思い出したことをユイに聞く。

 

「そういえば、佐倉さんは何であの場所に?ゴーストを、ユウヤ追いかけてではなさそうだし・・・」

 

「・・・っあ!そういえば私、おつかいの途中でアキさんを見かけて、アキさんを追いかけてたらあの場所に来たんだった」

 

「アキさんを?それは本当かい?」

 

「うん。なんかこそこそしてたから怪しくて」

 

シオンは疑問に思っていたことが確信に変わる。

 

 

翌日、シオンは八百屋佐倉店に赴き、アキを呼び出し、2人で話をする。

 

「あなたに聞きたいことがあります。あなたはユウヤが仮面ゴーストであったことを初めから知っていましたね?」

 

「・・・はい。黙っていてすみませんでした」

 

アキはユウヤが仮面ゴーストであったことを知っており、それをずっと黙って見過ごしていたのだ。

 

「なぜ今まで黙っていたんですか?」

 

「・・・ユウヤ君がゴーストであることを知ったのは本当に偶然でした。アルバイトを終え、帰宅途中の路地裏でユウヤ君が仮面をつけたところを目撃したんです。その時からゴーストの噂があったのは知っていましたからゴーストがユウヤ君とわかったのは時間はかからなかったんです」

 

アキは自分の腕を強く握る。

 

「私はあの時から、ファイトしそうな場所で自前の段ボールを持参して、隠れて見ていたんです。いつかファイトで勝ってカードを取り戻そうと」

 

あの時ユイが見つけた段ボールにアキが隠れていたのだ。恐らくファイトの一部始終を全部見ていたんだろう。

 

「・・・でも、もし負けてカードを取られてしまったらと考えると、怖くてファイトできなかったんです。ですが結果的にユイちゃん、特にシオン君には多大な迷惑をかけてしまったようで。そのせいで強化選手の話もなかったことなってしまって、本当にすみませんでした」

 

アキは深々と頭を下げる。シオンは怒ることなく、むしろにこやかな笑顔でアキを許す。

 

「気にしなくても大丈夫ですよ。アキさんがそういう人だというのは知ってますから。それに、これで未来を閉ざされたわけではありません。また次に向けてがんばればいい。僕の望む、未来へ」

 

「・・・ふふ。そうでしたね~。」

 

アキはいつもの口調に戻り、ほんの少し涙を流し、笑みを浮かべる。

 

「お~い綺場君、ちょっと来てもらっていい~?」

 

「あっうん!アキさん、また後で」

 

シオンはユイに呼ばれ、ユイの元に駆け寄る。

 

(シオン君・・・がんばってくださいね。まだ気づいてないかもですけどあなたはユイちゃんのことが・・・)

 

to be continued…




アキ「シオン君、この説は本当にすみませんでした」

シオン「気にしないでください。でもまさか、仮面ゴーストの正体がユウヤだったなんて」

アキ「ユウヤ君・・・これに懲りてくれるでしょうか~?」

シオン「いや、ユウヤはこのままで終わらないと思います。でも、何度来ようが、僕はまけるつもりはありません!」

アキ「そうですね。ところでユイちゃんとのご関係は良好ですか~?」

シオン「えっ?それはどういうことですか?」

アキ「ふふ・・・内緒です~」

TURN16「クランリーダー」


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クランリーダー

今回はクランリーダー・マモルにオリジナルを加えてみました。

そして次回からは新章のチーム結成編に移ります!

カードプールも解禁する予定なのでお楽しみに!

それではどうぞ!


ドラゴン・エンパイア支部の支部長室、マモルはドラエン支部長こと大山リュウタロウとともにイベントのスケジュールを確認しあっていた。

 

「またイベントですか?今月は毎週やってますよ?」

 

「いいか、マモル君。ヴァンガードは人と人との交流なくして、成り立たないゲームだ。イベントで大勢の人が集まるのはとても大切なことなんだよ」

 

「もっともらしいことを仰いますが、ただお祭りがお好きなんでしょう?」

 

「うん♪でもマモル君も本当はうれしいんでしょう?なにせ君が提案したメガラニカ支部と合同イベントなんだから」

 

今回のイベントは祭りをメインに、そこにメガラニカ支部の者が数名手を加えるといったものだ。

 

「ああ、そうそう。メガラニカからの責任者は一条君だから、君と一条君で仕切りよろしく♪」

 

「はい、わかりました」

 

 

 

TURN16「クランリーダー」

 

 

 

学校の廊下、シオンとユイは次の授業は音楽の授業のため、教室を移動している。

 

「私音楽の授業好き♪あのヒゲと違ってあそこの先生優しいし、楽器が使えるから♪」

 

「あはは。佐倉さんは音楽の時だけマジメだからね」

 

2人がそんな会話をしているとトコハが話しかけてきた。

 

「あっいたいた。おーい、綺場にユイちゃん」

 

「あっ、トコハちゃんだ」

 

「安城さん、僕らに何か用かい?」

 

「今度ドラエン支部とメガラニカ支部の合同祭りがあるでしょ?そこにあるお祭りクエストで一緒に盛り上げる企画をやるとポイントがもらえるんだけど一緒にやらない?」

 

合同祭りで盛り上がる企画をやるとポイントがもらえるお祭りクエストに2人を誘うトコハ。

 

「お祭りクエスト?そういえばパパたちもそれに参加するって言ってたっけ」

 

「それでなにをするんだい?」

 

「それは何でもいいらしいから、放課後にカードキャピタルで会議をするの。当然来るでしょ?なんてったって参加者には全員、兄さんか一条さんのどちらかとファイトできるからね」

 

「えっ⁉マモルさんと一条さんとファイト⁉」

 

「それは・・・またとないチャンスだね」

 

マモルとキョウヤのどちらかとファイトできることに驚愕するユイと武者震いするシオン。

 

「やる気満々ね。じゃあ申し込んでおくからね。用はそれだけだから、放課後ちゃんと来てよ?」

 

「ちょ・・・まだ詳しい話が・・・」

 

「いいじゃん。きっと楽しい会議になるぞ♪」

 

トコハはそう言って自分の教室に戻る。半分無理やり参加させらえたシオンとものすごく楽観的なユイは音楽室に向かった。

 

 

放課後、ユイは一度家に戻り、ちょっとした準備をしてからカードキャピタルに向かった。その際にシオンと鉢合わせにになった。

 

「あっ佐倉さんも今来たんだ。・・・?佐倉さん、それはなんだい?」

 

「ああ、これ?せっかくの会議だからクッキーを作ってみたんだ!おいしそうでしょ?」

 

ユイが持っていたのはユイの手作りクッキーだ。準備とはクッキーを作ることだったのだ。

 

「わあ、おいしそうだね。みんな喜ぶと思うよ」

 

「うん!じゃあさっそく入ろう!」

 

2人はカードキャピタルに入った。そこにはすでにトコハやクミ、トリニティドラゴン、クロノなどいつものメンバーが集まっていた。

 

「遅くなってごめん」

 

「平気平気。今始まったばかりだから」

 

「お前らも参加するのかよ?」

 

「うん。安城さんに強引に誘われてやることにね」

 

「そういう新導君だって参加してるじゃん」

 

「安城に無理やり誘われたんだよ・・・」

 

クロノもトコハに無理やり誘われたらしく、不本意ながらも参加することになったのだ。

 

「ねえみんな、お腹すかない?せっかくの会議だからこれ食べながら進めようよ!」

 

ユイはそう言って持っていたクッキーの袋を見せる。

 

「わあ、クッキーだ~」

 

「これ、ユイちゃんが作ったの?」

 

「ひゃあ~うまそうだな!」

 

「今から一人ずつ配るからみんなで一緒に食べようよ!」

 

ユイは一人一人にクッキーを配る。食べようとする際には「まだ食べちゃダメ」と釘をさす。

 

「はい!綺場君も新導君もどうぞ!」

 

「ありがとう」

 

「・・・確かにうまそうだな」

 

「よし。全員とったねじゃあ・・・」

 

『いただきまーす』

 

一同はクッキーを一斉に食べた。その際に、メンバー全員の顔が苦くなる。作った本人のユイも同じ顔だ。

 

「・・・何?これ・・・」

 

「・・・ユイちゃん・・・このクッキー・・・」

 

「私も今初めて知ったよ・・・。何この味・・・」

 

苦い顔の原因はやはりクッキーの味にあった。

 

「・・・クッキーってサクサク食感に甘い味のはずでしたよね・・・?」

 

「いや・・・サクサク食感はあるんだけど味が・・・」

 

「・・・おいしくない・・・」

 

「これは・・・なんというか・・・おふを生でかじったような・・・」

 

「つうか、味そのものがねえじゃねえか!!」

 

そう、ユイの作ったクッキーに味が全くなく、まさに無に等しいものだ。

 

「うう・・・こんなはずじゃないのにーー!!」

 

「ユイちゃん、これ作る際に何入れたの?」

 

「え?えーと、クッキーの材料に砂糖とバニラエッセンス、それとチョコフレーバー・・・」

 

「OKわかった・・・。つまりは何でも入れたってわけね・・・」

 

「甘味料をやたら入れて味がねえって・・・ある意味才能だな」

 

ありとあらゆる甘味料を使い、なおかつ味がないことに変な方向で感心するクロノ。

 

「・・・ま・・・まあ、クッキーは置いといて、2人は何か案はない?」

 

「それなら、オークションはどうかな?」

 

「?何出品するんだ?」

 

「ほら、仕舞い込んでいて使わないものだよ。みんなの家にもあるだろ?アンティーク品とか、彫刻とか」

 

「そんな高価なもの普通はないよ?」

 

「えっ?そうなの?」

 

やはり生きている世界が違うのであろう。シオンと普通の人の価値観がまるで違う。ユイが高価な品は普通はないというとシオンは若干ショックを受ける。

 

「ユイちゃんは?」

 

「う~ん、私は子供でも遊べる触れ合いコーナーとかはどう?小さい子供たちにいろんな遊びで触れ合うの。そして子供たちと仲良くなるの」

 

「触れ合いコーナーか・・・。一応2つとも候補に入れとくね。みんな他には?」

 

「べたですが、お化け屋敷ってのはどうでしょう」

 

いろいろと候補が上がっていくがいまいちピンとこない。

 

「あと他には・・・」

 

「なんだっていいだろ?さっさと決めろよ」

 

「口でそう言ってるけど新導君、ちっとも案出してないよね?なんか企画出してよ」

 

みんな様々な候補を出してる中、クロノだけが一つも提案してないからユイがクロノの提案をクロノに要求する。

 

「はあ?・・・じゃあたこ焼き屋」

 

『たこ焼き屋?』

 

「いや・・・言えっていうから・・・」

 

『いいじゃん!』

 

「・・・え?」

 

「いたって普通!だがそれがいい!」

 

「案は出し尽くしちゃったからね」

 

クロノの提案したたこ焼き屋はみんな好評だったがクロノが問題点を指摘する。

 

「おいちょっと待てよ!たこ焼き屋、結構金かかるぞ!」

 

「粉ものって安くやれるんじゃないですか?」

 

「問題はタコだ!タコが安く仕入れられないと赤字に赤字になるぞ!」

 

「・・・本気になってきたわね、新導」

 

「・・・!赤字が出たら困るだろ。予算は割り勘だろ?」

 

クロノが問題と思っているのはタコの予算で赤字が出ることだ。

 

「いきなり金の話かよ。みみちい」

 

「堅実といえ」

 

「うちで出そうか?出資って形で」

 

「お前に借りをつくる気はない」

 

シオンは出資を提案するがクロノはシオンに借りをつくるのが嫌なのか頑なに拒む。

 

「じゃあさ、いっそのことタコはやめて、別の具にしてみたらどうかな?チョコとかクリームとかいろんな種類を使って、おみくじみたいにするの!」

 

「おお!ユイちゃんそれいいよ!かなり冴えてる!」

 

「激辛ソース入りとかどうでしょう?」

 

「名前もいっそ、うちの地域にちなんで、"ドラゴン・エンパイア焼き"ってのにしたらどうよ?」

 

「おお~。多度君にしてはナイスアイデア~」

 

「そうだね~。ツネト君にしてはいいよね~」

 

「2人して褒めてんの⁉貶してんの⁉」

 

「いいじゃんいいじゃん。じゃあ、ドラゴン・エンパイア焼き、それでいこう!」

 

こうしてたこ焼きとは違った食べ物、ドラゴン・エンパイア焼きで屋台を出すことに決定した。

 

 

ドラエン支部とメガラニカ支部、合同祭り当日、一同のメンバーたちはドラゴン・エンパイア焼きの準備を進めていた。トコハはマモルの様子を見に席を外している。クロノとカルはドラゴン・エンパイア焼きの生地の制作をしている。

 

「すご~い。新導君上手~」

 

「はあ・・・終わりました」

 

「・・・おい、小麦粉のダマが残ってんだろ?」

 

「ダマ?ダマとは・・・」

 

「・・・いい、俺がやる!」

 

ユイとシオンは焼きを担当する。

 

「お~、いい感じの熱が出てきた~」

 

「そろそろ焼き始めるよ」

 

「もう少し待て!まだ油がなじんでない!」

 

「そうなんだ・・・」

 

「ていうか新導君、気合入り過ぎ?」

 

クミはお釣りの小銭の仕分けを担当。

 

「お釣りの小銭これでいい~?」

 

「ちゃんと分けて!後で面倒だぞ!」

 

「お前、案外細けえな~」

 

「うるせえ!」

 

カルの生地制作を変わったり、鉄板の油のなじみ具合、小銭の仕分けの注意など、かなり本気になっているクロノ。その光景を今着いたであろうマモルとトコハが見ていた。

 

「へえ、意外だね、クロノ君」

 

「そうなのよ、案外マジになっちゃって」

 

「楽しんでもらえてうれしいよ」

 

「兄さん、相当忙しいんでしょ?大丈夫?ちゃんと寝てる?」

 

「はは、心配いらないよ。それに、今日は一条君がパートナーとしているから大丈夫だ」

 

「そう、マモルは強い子だから、大丈夫だ」

 

どこから割り込んできたのか支部長が話の会話に交ざっている。

 

「あなたに言われたくありません!ぶらぶらしてないで、働いて下さい!」

 

「は、は~い・・・」

 

支部長は渋々と仕事に戻っていった。マモルの通話機からキョウヤのコール音が鳴り響く。

 

「一条君?」

 

≪安城、すまないがBブロックに来て手伝ってくれ。手が足りなくてな≫

 

「わかった、すぐそっちに向かうよ。それじゃあトコハ、ドラエン焼き、頑張ってくれ」

 

「うん、また後でね、兄さん」

 

マモルはBブロックに向かい、トコハもドラエン焼き屋に戻っていく。

 

 

『ドラゴン・エンパイアとメガラニカの合同祭り、始まるんだがー!』

 

ヴァンガ郎の始まりの合図で祭りが始まり、屋台も開店する。

 

「ドラゴン・エンパイア焼きはいかがですかー?」

 

「クリーム、カレー、いろんな味が入ってまーす」

 

トコハとクミはドラゴン・エンパイア焼きの宣伝をする。ユイは八百屋直伝の営業モードに入り、販売を担当する。

 

「いらっしゃいませ!屋台自慢の一品、ドラゴン・エンパイア焼きはいかがですかー?」

 

「さすがだね、佐倉さん。ほら、新導君も声出しなよ」

 

「・・・い、いらっしゃいませー」

 

焼き担当のクロノも笑顔で声を出して宣伝するが、その笑顔がかなりぎこちない。

 

「うわっ!全然似合わない笑顔!」

 

「・・・ごめん。僕らが頑張るよ」

 

「・・・いらっしゃいませー!」

 

「ムキにならなくても・・・」

 

「というか、意地っぱり?」

 

クロノにも意地があるのか笑顔で宣伝するがやっぱり笑顔がぎこちない。

 

「おっ!お客さんが並び始めたぞ!」

 

ドラゴン・エンパイア焼きの屋台には行列になっている。

 

「ありがとうございます」

 

シオンは女性客と接客していた。

 

「もう一つ下さい///」

 

「私も一つ///」

 

「私も///」

 

「ありがとうございます!」

 

「むっ・・・」

 

シオンはやはり女性に人気なのか女性客がシオンのところに向かう。ユイはそれが気に入らないのかシオンの足を力強く踏む。

 

「いった⁉何するんだい佐倉さん⁉」

 

「・・・知らない!」

 

ユイは素っ気なく答え、販売に戻る。

 

「大繁盛よ!」

 

「このペースなら、赤字は免れるな」

 

「心配し過ぎ。ちょっと休憩行って来たら?ユイちゃんも」

 

「え?いいの?」

 

「僕が何をしたか知らないけど、さっき機嫌悪そうだったから、行って来たら?新導君、焼きは僕が変わるよ」

 

(誰のせいで機嫌悪くなったと思ってるのさ)

 

「お・・・おう、悪いな。じゃあ頼む」

 

ユイとクロノはエプロンを外し、休憩のために祭りを見て回ることにした。

 

「じゃあ新導君、また後でね」

 

「おう、また後でな」

 

 

ユイはドラゴン・エンパイア焼きを持って、佐倉店が出店しているトロピカルフルーツの屋台に向かう。そこには案の定ゲンゾウとキョウコがいて、アルバイトのサスケとアキもいる。

 

「やっほー、パパ、ママ。サスケさんもアキさんもこんにちわー」

 

「おっ!ユイか。今は休憩中か?」

 

「うん、売り上げの方はどう?」

 

「ボチボチってとこかな。売り上げはいいといえないし、悪いとも言えないな」

 

「あら?それってドラゴン・エンパイア焼き?もしかして差し入れかしら?」

 

「うん。みんな食べてー」

 

「ありがとうございます~。ありがたくいただきます~」

 

ユイはドラゴン・エンパイアを配り、佐倉店メンバーはそれを食べる。

 

「あら、おいしい。これはクリームね。最高に合うわ」

 

「これがカレー味か。おっ、こっちはチーズの味がするぞ!」

 

「一つ一つが味が違うんですね~。面白くておいしいです~」

 

佐倉店のメンバー全員口にあったようでみんなが笑顔になる。すると・・・

 

「ぐおおおおおお!!!辛いぞおおおおおお!!!これに何を入れたあああああ!!?」

 

「あっ。パパのやつに激辛ソース、デスソースが入ってたんだね」

 

運悪くゲンゾウのドラゴン・エンパイア焼きにデスソースが入ったものがあったらしく、それに悶えるゲンゾウ。

 

「あ・・・あぶねえ・・・おやっさんみたいにならなくてよかった・・・」

 

「まったく、危ないことするんだから・・・」

 

「でもはらはらで面白かったです~」

 

3人はデスソースが入ってなかったため、事なきをえた。

 

「・・・あっ、そういえばマモルさんと一条さんとファイトできるのっていつだったっけ?」

 

「ひぃ・・・ひぃ・・・、後夜祭らしいぞ。それまではマモルも一条とやらもスタッフとして働いておるから、探してみるのもいいかもしれんのぉ」

 

「あっ、ちなみに私とパパは参加しないわよ。参加するのはアキさんとサスケ君よ」

 

「そうなんですか?」

 

「おう!なんてったってクランリーダーとファイトだからな!こんなチャンスは他にないからな」

 

「今から楽しみですね~」

 

サスケもアキも気合が入っているみたいで、今からでも闘志が沸き上がるのがわかる。

 

「へ~。じゃあ、私もいろいろ見て回りたいからもう行くね」

 

「気をつけていってらっしゃい」

 

ユイは一同に別れて、いろんな屋台を回った。

 

 

「・・・っと、言うわけでー、みんな最後まで、楽しんでいってだがー!」

 

ステージイベントでヴァンガ郎のトークが終わり、ユイはドラゴン・エンパイア焼きを食べながら次に向かおうとすると・・・

 

「佐倉ユイか?こんな所で会うとは・・・」

 

「あっ、一条さん!お久しぶりです!」

 

メガラニカのスタッフの服を着ているキョウヤが話しかけてきた。

 

「ああ、久しいな。ハイメのファイト観戦以来か?」

 

「はい!あっこれ私たちが作ったドラゴン・エンパイア焼きです。よかったらどうぞ」

 

「ほう・・・。一つだけもらうぞ」

 

キョウヤはドラゴン・エンパイア焼きを一つだけ頬張ると、キョウヤの顔が苦しい表情になる。

 

「ぐほぉ⁉貴様ら・・・毒を盛ったな?」

 

「いやだなぁ、ただのデスソースですよ」

 

キョウヤも運悪くデスソースを引いてしまったため口元を抑えるキョウヤ。

 

「あの・・・この祭りって、メガラニカ支部の人たち全員来てるんですか?」

 

「いや、支部長の同意のもと、ドラゴン・エンパイア支部に数名派遣されているだけだ。メガラニカの責任者は俺だ。簡単な話、来るものだけ来ているといったところだ」

 

「・・・変なこと聞きますけど、どうしてマモルさんも一条さんも裏方の仕事を?大会だってもうちょっと増やした方が・・・」

 

ユイの質問を聞いたキョウヤは真剣な表情となり、ユイに問いかけた。

 

「では逆に質問するが、ヴァンガードは一人でやれるものと思っているか?」

 

「それは・・・無理ですね」

 

「つまりはそういうことだ。大会も大事だが、より大事なのはヴァンガードに興味を持つかどうかだ。相手が変われば戦略が変わる。他者の関わるだけファイトの形も変化する。それらが重なればまた世界も変わる」

 

「世界が・・・変わる・・・」

 

「ある一族が俺にヴァンガードを教えてくれたように、俺も様々な人間にヴァンガードを知ってもらいたい。このような祭りのイベントなどで、様々なファイターが生まれ、ファイター同士がつながり、様々なファイトができる。支部の仕事とは、そういったものを支えることだ。安城も同じ気持ちだろうな。佐倉ユイ、お前もヴァンガードに出会って、自分の人生が変わったということはあるか?」

 

「私は・・・あります。ヴァンガードが・・・私を変えてくれました!」

 

「・・・ふっ、そうか・・・」

 

ユイの答えを聞き、キョウヤは微笑み、その場へ立ち去ろうとする。

 

「どこ行くんですか?」

 

「仕事だ。まだやることは山積みだからな」

 

「・・・あの、マモルさんと一条さん、どっちにファイトできるんですか?」

 

キョウヤは微笑み、質問に答える。

 

「・・・さあな。こればかりは運だからな。まあ、自分の運命を信じろ」

 

 

『みなさーん。お待ちかねの後夜祭の時間が近づいております。ファイトの整理券をもらっていない方は総合受け付けテントまでいらしてください』

 

アナウンスが鳴り響いてる頃、ユイ達は店じまいの片づけをしていた。

 

「いよいよだね」

 

「どっちに当たっても、全力、だね!」

 

「ああ!」

 

「お疲れさま。はい、整理券。みんなの分とってきたよ」

 

トコハはいつものメンバーたちにファイトの整理券を渡していく。

 

 

ドラゴン・エンパイア支部、休憩テントに支部長が入ってくる。

 

「いやあ、一般のお客さんもたくさん来て、ファイカの新規登録もかなり増えたよ。さすがマモル君と一条君!」

 

当のマモルは椅子に座ってどんよりとしており、キョウヤは平然と腕を組み、堂々と立っている。

 

「・・・大丈夫?マモルきゅん。最後に大仕事残ってるけど・・・」

 

「そう思っているなら貴様が変わったらどうだ?ドラゴン・エンパイア支部長」

 

「いや僕だってそうしたいけど、みんな君たちを待ってるからさあ」

 

「じゃあ、ヴァンガ郎の中、よろしくお願いします・・・」

 

「いいの⁉」

 

支部長はよほどヴァンガ郎の中が気に入ってるのかノリノリでヴァンガ郎の着ぐるみを着る。

 

「・・・いつもああなのか?」

 

「うん・・・いつもだよ」

 

 

合同祭りの後夜祭、ファイターたちはステージに集まっている。その中心でヴァンガ郎(支部長)が取り仕切っている。

 

「元気ですかーー?」

 

『おおーーーー!!!』

 

「後夜祭を始めるだがーー!!」

 

『おおーーーー!!!』

 

「まずは安城マモル君と一条キョウヤ君から、みんなにご挨拶があるんだが!!」

 

ヴァンガ郎がそう言うと、マモルとキョウヤがステージに入場してくる。やはり人気があるため、入場の際、大歓声が上がる。

 

「今日はみんなのおかげで、とても楽しいお祭りになった。ありがとう!」

 

『おおーーーー!!!」

 

「今日のファイトは僕らからのお礼だ!」

 

「腕に自信のあるファイターたちよ、俺たちにかかってくるがいい!だがその前に、いくぞ!スタンドアップ」

 

『ヴァンガード!!!』

 

 

ファイターたちの行列、これらは3人一組になって並んでいる。理由はマモルとキョウヤが3人同時にファイトするからだ。2列で前がマモルと、後ろがキョウヤとファイトすることになっている。いつものメンバーと一緒に並んでいるサスケとアキ。ちなみにファイトの相手はサスケはマモルと、アキはキョウヤとだ。そんな中、トコハは並んでいない。

 

「トコハちゃん、ちゃんと並ばないと~」

 

「私はいいよ。整理券もらわなかったし」

 

「何で?」

 

「私は、ほら、いつでも戦えるし、みんなで楽しんで」

 

トコハの顔はどこか寂しそうな表情をしている。そんなこんなで整理番号1番から6番のものはマモルの、キョウヤのファイトテーブルに立つ。

 

「ドラゴニック・ブレードマスターでアタック!」

 

「ゲット!スタンドトリガー!タイダルをスタンドし、とどめだ!」

 

「ルートフレアで相手一列を薙ぎ払え!」

 

「ランブロスでタイダル2体をスタンド!まだまだ攻撃はくるぞ!」

 

ファイターたちは2人の強さに瞬殺される。

 

「みんな瞬殺よ」

 

「瞬殺でもうれしい!」

 

ツネトはここでもミーハーを発揮する。

 

「俺は一条さんと相手か・・・。アクアフォースのファイトの仕方はわかってるぜ!」

 

「でも、相手はハイメとは違う。油断しない方がいい」

 

「ようやくマモルさんにリベンジできる・・・楽しみだよ」

 

3人はそれぞれの想いでファイトに気合が入る。

 

「破邪の炎よ、全てを焼き払え!!」

 

「海は我が聖地、それを汚すものに裁きを!!」

 

そうこうしているうちに次々と連勝していくマモルとキョウヤ。

 

「やっぱりすごいね~」

 

「2人ともクランリーダーですから」

 

「次の方テーブルの前に」

 

「はい!はい!はい!」

 

トリニティドラゴンの番がやってきて、次がクロノたちの番だ。

 

「もうすぐだね~。楽しみ~」

 

「がんばってね」

 

トコハがエールを送ると同時にクミのスマホがなる。クミがスマホに届いたメールを確認する。

 

「やだ、ママが超怒ってる」

 

「クミちゃんどうしたの?」

 

「猫がソファにおしっこしちゃって・・・早く帰らないと・・・」

 

「もう次だよ」

 

「う~ん・・・無念・・・。トコハちゃんお願い!代わりにファイトして」

 

「えええ⁉」

 

クミの対戦相手はマモル。つまりクミがトコハに託すとマモルとファイトするのはトコハという事になる。

 

「・・・私の闘魂、預けたぞい!じゃあ」

 

「ちょ・・・ちょっと⁉」

 

クミは整理券をトコハに託して、クミは急いで家に帰宅する。

 

「次の方、テーブルへ」

 

「よっしゃあ!いくぞ!」

 

「一条さんとファイト、楽しみです~」

 

サスケとアキは意気揚々とステージに上がる。

 

「いくぞ」

 

「よし」

 

「2人とも、ご武運を」

 

クロノとシオンとユイも堂々とステージに上がる。トコハは戸惑っている。

 

「すみません。急いでください」

 

「あっはい・・・」

 

スタッフに急かされ、トコハも戸惑いながらもステージに上がろうとする。マモルとキョウヤはデッキをシャッフルして準備を整えている。

 

「ほう・・・。俺の相手は新導クロノと綺場シオンがいるのか・・・」

 

「よろしくお願いします。一条さん」

 

「ファイトできて光栄です」

 

「いいだろう。貴様らの波、俺が直接見極めてやろう」

 

クロノとシオンはキョウヤに敬意を表し、キョウヤは実力を自分の目で見極めようとする。

 

「僕の相手はユイちゃんがいるのか」

 

「マモルさん、今日はリベンジさせてもらいます!」

 

「僕も手加減はしないよ」

 

マモルはユイにそう言うと、驚いたようにトコハを見る。

 

「トコハ・・・」

 

「いや・・・私はやっぱり・・・」

 

トコハは何か理由をつけてステージに降りようとするが・・・

 

「おーーと!トコハちゃんじゃない!」

 

「うぇ⁉」

 

「ななな、なーんと!マモル君の妹さんが参戦だがーー!滅多に見られない兄妹対決だがーー!」

 

ヴァンガ郎(支部長)によってそれを遮られてしまった。観客はそれを聞いて歓声が大きくなる。

 

「まったくもう・・・」

 

トコハは覚悟を決めてマモルのファイト台に立つ。

 

「久しぶりだな。ファイトするの」

 

「・・・そうだね・・・」

 

覚悟は決めたものの顔の方はあまり優れない。

 

「それじゃあ、始めるよ」

 

「いくぞ、覚悟しろ貴様ら」

 

「「「「「「「「スタンドアップ・(マイ・)ヴァンガード!!」」」」」」」」

 

 

ファイトは着々と進み、トコハとサスケはルートフレアによって、アキはランブロスによって、ダメージ6まいとなった。

 

「あはは・・・やっぱ負けちゃった。敵わないわぁ」

 

「くそおおお!勝てなかったかぁ!」

 

「御見それしました~」

 

トコハとアキは苦笑いをし、サスケは悔しそうに唸る。

 

「クロノジェット・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「アルトマイルでヴァンガードにアタック!」

 

「ふん、クロノジェットは20000ガード、アルトマイルは完全ガードだ」

 

「グランギャロップでヴァンガードにアタック!」

 

「それは完全ガード!」

 

クロノとシオンはキョウヤ相手にユイはマモル相手に踏ん張って粘りを見せている。それを見たトコハは自然と微笑みを見せる。

 

「意外な粘りを見せるファイター、出現だがーー!!2人の連勝もここでストップとなるだがーー?」

 

「これで終わりだ。タイダル!スタシア!ランブロス!!スキルでタイダル2体をスタンド!パワープラス10000!2体のタイダルでアタック!スキルによって2体のタイダルを再びスタンドだ!とどめをさせ、タイダルよ!!」

 

2人のタイダルがそれぞれ2体のリアガードに攻撃し、スタシアでクロノジェットとアルトマイルに攻撃し、ランブロスが追撃、今度は2体のタイダルが攻撃し、またタイダルが追撃し、クロノジェットとアルトマイルはタイダルによって切り裂かれた。

 

「ルートフレアよ、相手の一列を薙ぎ払え!とどめだ、ルートフレア!!」

 

ルートフレアは2体のリアガードを焼き払い、巨大な炎の球体をグランギャロップに浴びせる。そして、3人のダメージは6枚となり、マモルとキョウヤの勝利で終わる。

 

「さすがマモルきゅんと一条きゅんの無敵コンビ!!やはり強いだがーー!!けど、ここまでがんばった3人の若いファイターにみんな拍手だがーー!!」

 

観客は盛大な歓声と拍手を3人に送る。

 

 

ドラゴン・エンパイア支部の夜、3人は土手に座り込んでいた。

 

「あ~~リベンジできなかった~~!悔しい~~!」

 

ユイはリベンジを果たせなくて非常に悔しがっている。

 

「・・・一条さんのアタック、タイダルにブーストせずにリアガードにアタックしてきたよな」

 

「終盤でタイダルの連続攻撃で手札を削らせて、とどめにフィニッシュ、なかなか計算されていたよね」

 

「あんな攻撃、ハイメじゃ見られなかったな」

 

「一条さんは、下手をしたらハイメより強いかもしれないね」

 

クロノとシオンはキョウヤのファイトとその実力について語り合っていた。

 

「マモルさんも一条さんも3人相手に、やっぱりすごいなー」

 

「うん」

 

「さすがはクランリーダー、だな」

 

そんな会話をしていると向こうでキャンプファイヤーの火がつけられていた。トコハが3人に駆け寄ってくる。

 

「おお~、綺麗だな~」

 

「ね、キャンプファイヤー始まるよ」

 

「何でキャンプじゃないのにキャンプファイヤーなんだよ」

 

「細かいことはいいの。最後まで付き合いなさいよ。楽しかったでしょ?」

 

「・・・まあな」

 

「ほら、立って、やるよ。フォークダンス」

 

「えっ⁉フォークダンスやるの⁉」

 

「マジかよ・・・」

 

「いいじゃん!ほら、綺場君も立って踊ろうよ!」

 

4人はキャンプファイヤーでフォークダンスを踊り、夜を満喫する。

 

to be continued…




マモル「一条君、お疲れ様。合同イベントはどうだったかな?」

キョウヤ「ああ、十分に楽しめた。突然の話だったが、支部長の許可が取れて本当に助かった」

マモル「ごめんね、急な話を持ってきて」

キョウヤ「気にするな。腕のいいファイターとファイトできてこちらも満足している」

マモル「それは本当によかった。トコハたちの提供するドラゴン・エンパイア焼きも大盛況だったみたいでよかったよかった」

キョウヤ「安城・・・その話はやめてくれ。口が辛くなる」

TURN17「クロノVSトコハ」


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チーム結成編
クロノVSトコハ


は~やっぱり原作のファイトをちょちょいといじるのは楽しいわ~。

さて、今回からチーム結成編のスタートです!

新しいカードが登場したら前書きにもカードプールを付け加えますのでよろしくお願いします。

それでは本編をどうぞ!


カードキャピタルにて、トコハとユイは自分たちのクランが収録されているパックを買いに来ている。クミはファイトテーブルでトリニティドラゴンとファイトしていた。

 

「はい、トコハちゃんには風華天翔、ユイちゃんには宇宙の咆哮な」

 

「「ありがとうございます!」」

 

カムイは2人にパックを渡し、2人はお礼を述べる。

 

「クミちゃんも強くなったな。トコハちゃんのコーチのおかげか」

 

「いやあ、私も友達として、鼻が高いですなあ」

 

「何で誇らしげなのよ?ユイちゃんも知ってるでしょ?クミちゃんもがんばってるの」

 

そんな会話をしながら2人はパックを開ける。

 

「あっ!立春の花乙姫プリマヴェーラ、新しいGユニットだ!」

 

「よかったじゃん。ユイちゃんはどうだ?」

 

「・・・また新世紀超獣ズィールでした・・・。もうホントにいらないよ・・・」

 

「あはは・・・」

 

ユイは目当ての物が手に入らず、落ち込んでいる。それを見たトコハとカムイは苦笑いしている。

 

 

 

TURN17「クロノVSトコハ」

 

 

 

クミはファイトを終えて、トコハに駆け寄ってくる。結果はクミの勝利だ。

 

「トコハちゃーん!勝ったよ!」

 

「おめでとう!見て見て、こっちも新しいGユニットゲット!」

 

「へーよかったですねー。こっちはいらないカードを引き当てたっていうのに・・・」

 

「あ・・・。え~と・・・ごめん・・・」

 

ユイがジト目でトコハを見つめる。トコハはバツが悪いような表情になり、どうフォローを入れようか悩んでいるとクミが優しく声をかける。

 

「大丈夫だよ~。次はきっといいのが引けると思うから~」

 

「クミちゃ~ん・・・ありがとう~」

 

「よしよし♪」

 

ユイはクミに抱きつき、クミはユイの頭をなでる。

 

「へっ、大会に向けて、いい肩慣らしになったぜ」

 

「それ、負けて言うセリフ?」

 

「・・・地区予選では、俺の実力を見せつけてやるからな!覚悟しろ!」

 

ツネトがトコハに指をさしてそう宣言するとトコハは・・・

 

「・・・私、出ないし」

 

「「「「ええええ⁉」」」」

 

なんと大会に出場しないといった。それを聞いたユイとトリニティドラゴンは非常に驚いている。

 

「トコハちゃん・・・今・・・なんて?」

 

「地区予選に出ないとか、本気で言ってんの⁉」

 

「うん」

 

「何で何で⁉どうして出ないのよ~⁉大会!」

 

大会に参加しない理由をツネトが訪ねてみる。

 

「いいじゃない、別に」

 

「自分の力を示すチャンスですよ⁉絶対出るべきですよ!」

 

「興味ないから。そういうの」

 

「ええ~?一緒に、てっぺん目指そうよ~。"マモルさんの妹"の名がなくぜ~?」

 

「!もう放っといてよ!!!」

 

ツネトの発した言葉を聞き、トコハは声を荒げる。これによって店内に静寂が訪れた。

 

「・・・あ、え~と・・・本当に興味ないの。ごめんね」

 

トコハは我に返り、ユイとクミに謝罪した。カムイにも謝罪する。

 

「すみません。騒がしくして」

 

「気にすんな。てか、騒いでたのは・・・」

 

カムイがトリニティドラゴンの3人を睨み付ける。

 

「・・・すみませーん」

 

トリニティドラゴンの3人は小さく畏まる。その光景をクエストボードの前で見ているクロノ。

 

 

カードキャピタルからでたユイとトコハとクミは少し町を歩いている。

 

「なんかごめんね。せっかくクミちゃん勝ったのに」

 

「ううん。私は気にしてないよ~」

 

「でもちょっとショック受けちゃったな。チームに誘おうかなって思ってたのに・・・」

 

「え?」

 

「チーム?」

 

チームという単語が出てきて首を傾げるクミにユイは調べてきたことを説明する。

 

「大会なんだけど、形式が団体戦らしくて参加条件がグレード3になることと3人以上いるチームを作ることなんだって。それでトコハちゃんを誘おうかなって思ってたんだけど、さっきので見事に裏切られたって感じなんだよね~」

 

「そうだったの・・・。ごめんね。なんか参加したくなくてさ・・・」

 

せっかくの誘いに遠回しに断ったことにトコハは謝罪する。ユイはケロッとした表情で対して気にしてないようだ。

 

「全然気にしてないよ。それよりもトコハちゃん、今度の日曜空いてる?」

 

「日曜?うん、何もないけど?」

 

「よかったら、クエスト付き合ってもらえないかな?クミちゃん、あれ見せてあげて!」

 

「は~い」

 

ユイがそう言うとクミはトコハに自分のファイカを見せ、クエスト内容を見せる。

 

クエストレベル1 依頼人:多原マチコ

内容:女の子ファイター限定で交流会&お茶会を開きます。一緒にヴァンガードしましょ♪

 

「へ~、楽しそうだね!」

 

「でしょ~?」

 

「私も受けとくね。この調子ならクミちゃんはグレード2に、ユイちゃんはグレード3にすぐになれるよ!」

 

「トコハちゃんやユイちゃんがいろいろ教えてくれるからだよ~。ね~ユイちゃん?」

 

「ね~♪」

 

3人は楽しそうにクスクスと笑いあった。

 

「そうだ!」

 

 

トコハに連れられてやってきたのは町のパン屋、ニシベーカリーであった。目的はニシベーカリーで売っている特製コロッケパンだ。

 

「ここ!ここのコロッケパンがね揚げたてサックサク、ジャガイモほっくほく、ソースも自家製でね、最高なの!」

 

「本当?」

 

「兄さんが大会に出るとき、必ず持って行って全戦全勝!奇跡のコロッケパンなんだから!」

 

「すご~い!」

 

トコハのコロッケパンの力説に目を輝かせるクミ。

 

「・・・って、ユイちゃんあんまり驚いてないね」

 

「え?だって私の家とここってすごい近いんだもん。コロッケパンの一個や二個普通に買って食べるから」

 

「あ・・・あー、ユイちゃんってこの辺りに住んでるからね」

 

八百屋佐倉店とニシベーカリーまでの距離はかなり近いのだ。だから朝早くに買いに行こうと思えば確実に買えるのだ。

 

「でも最近ここのコロッケパン食べてなかったな・・・」

 

「だったら今買って食べようよ!」

 

「それだったらこの時間帯だと無理だよ?ほら、あれ見て」

 

そう言ってユイはコロッケパンの売っているスペースを指を指す。そこにあるのはコロッケパンの売り切れの表紙であった。

 

「「う、売り切れ⁉」」

 

コロッケパンが売り切れという事にショックを隠せないトコハとクミ。そこにニシベーカリーの店主が現れる。

 

「ごめんね、トコハちゃん。ちょっと前に最後の2つが売れちゃったんだ」

 

「そっか・・・」

 

トコハ悔しそうに唸り、高らかに叫んだ。

 

「もう、誰よ⁉私たちのささやかな幸せを邪魔する奴はーーー!!」

 

 

交流会クエスト当日の日曜日、3人は目的地、コミュニティセンターに向かう。トコハとユイは平然としているが、クミは若干緊張しているようだ。

 

「なんか・・・緊張してきちゃった・・・」

 

「女の子だけのクエストでしょ?気楽にいこう」

 

「おっ、着いたみたいだよ」

 

3人はコミュニティセンターの交流会が開催している部屋に向かう。そこには、クエストに書いてある通り、女性だけが集まり、楽しくお茶したり、ファイトしたりと、楽しそうな雰囲気を出していた。

 

「わあ~」

 

「ね?楽しそうでしょ?」

 

「え~と・・・主催者の人は・・・」

 

ユイがクエストの主催者を探していると、主催者らしき女性が近づいてくる。その人がクエストの主催者、多原マチコである。

 

「初めまして。私がクエスト主催者の多原です。よろしくね」

 

マチコが自己紹介すると、3人もそれぞれ自己紹介を始める。

 

「岡崎クミです。よろしくお願いします」

 

「佐倉ユイです!よろしくです!」

 

「安城トコハです」

 

マチコはトコハの安城の名字に反応する。他の女性もそれに反応する。

 

「安城?安城って・・・まさか・・・」

 

「もしかして安城マモルの親戚?」

 

「いやだ、そんなわけないでしょ?」

 

「あーー!そうだよ!この間の合同祭りで兄妹対決やってた!」

 

「え・・・」

 

トコハがマモルの妹とわかった途端、女性たちがトコハに近づいてきた。

 

「本当に安城マモルの妹?」

 

「うっそ!私ファンなんだけど!」

 

「すごい!ファイトしよう!」

 

「やだ私が先に気付いたんだから私が先だって!」

 

「私も私も!」

 

トコハの周りには興奮しているマモルのファンの女性に囲まれていた。それを見つめるクミとユイ。

 

「クミちゃん・・・私たち空気になってない?」

 

「トコハちゃん、人気だね~」

 

「ストーーーーップ!!」

 

興奮しているマモルのファンの女性たちを一声で静止するトコハ。

 

「そういうのは後で!今日はみんなで楽しむクエストだから!誰が誰の妹とか関係ありません!」

 

「でも妹なんでしょ?」

 

「・・・えっと、ファイトの順番とか進行とか、もう決まってるんですか?」

 

「えっと・・・そういうのは・・・みんな揃ってから、なんとなく始めようかなって・・・」

 

「じゃあ今から始めましょう!対戦表とか、ないなら作りますけど!」

 

トコハの気合の入れ場所に若干引いているマチコ。

 

「本当?じゃあお願いしちゃおうかな」

 

「任せてください!」

 

「やだかっこいい!さすが"クランリーダーの妹"だね」

 

「ファイトも強いのかな?やっぱり」

 

「あの"マモル様の妹"よ?弱いわけないじゃん!」

 

先ほどから連呼されている単語にトコハはすっかり参っている。トコハを心配するクミとユイ。

 

「トコハちゃん・・・」

 

「ちょ・・・大丈夫?顔色悪いよ?」

 

「・・・大丈夫よ。それよりも2人とも手伝って!」

 

「「う・・・うん・・・」」

 

トコハはホワイトボードにファイトの進行や組み合わせなどを書いていく。だがその表情はかなり暗い。クミとユイはトコハを心配する。

 

「トコハちゃん・・・どうしたのかな?」

 

「・・・ねえ、トコハちゃんに悪いんだけど、帰りに聞いてみない?大会に出ないことを含めて」

 

2人がそうひそひそ話を進めている間に交流会は始まった。そしてなにも問題なく、交流会の進行は進んでいった。

 

 

クエストも無事終了し、3人は帰宅する道のりを歩いていた。

 

「ごめんね、なんか」

 

「ううん、私こそ何もできなくて・・・」

 

「・・・あの・・・さ、別に答えなくてもいいんだけど、トコハちゃんってもしかして・・・マモルさんの妹ってこと・・・かなり気にしてる?」

 

ユイの質問にトコハは少し寂しそうに微笑みながら、自身のことを話す。

 

「あはは・・・ユイちゃんは鋭いなぁ。・・・いつからかな。負ければ"安城マモルの妹"なのに、勝てば"安城マモルの妹"だから。・・・兄さんのせいじゃない。私のせいでもない。わかってるけど・・・」

 

「それでもやっぱり・・・気になってしまう・・・か・・・」

 

「それで大会にも出ないって言ったんだ・・・」

 

トコハは有名ファイターである安城マモルの妹だからということをコンプレックスを抱いていた。負ければ安城マモルの妹なのに、勝てば安城マモルの妹だから、そんな言葉を受けるくらいなら、大会に参加しない方がいい。その考えが大会に出ない最大の理由なのだ。

 

「・・・昔はただ楽しいだけだったのに・・・。どうしてこうなっちゃったのかな」

 

トコハが川を見ながら寂しそうに俯く。ユイは少し考えた後、微笑んである提案をした。

 

「トコハちゃん、クミちゃん!リベンジしよう!ニシベーカリーのコロッケパン!この時間帯なら急いでいけば確実に手に入るよ!」

 

トコハとクミは少し驚き、お互いに顔を合わせ、そして頷いた。

 

「「うん!」」

 

 

3人は急いでニシベーカリーに行き、コロッケパンを購入しようと思っていたが先客がいた。クロノだ。

 

「!!新導⁉」

 

トコハはクロノに近づきクロノが買ったパンの袋を取り上げ、中を確認する。袋に入っていたのは3人のお目当てのコロッケパンが4つ入っていた。トコハは店主に顔を合わせると店主はビクついた。さらにコロッケパンが売ってるスペースを見るとやはりというか売り切れの表紙があった。トコハは再び店主を見ると店主が申し訳なさそうに手を合わせている。これにはトコハの怒りはマックスだ。

 

「・・・し~ん~ど~う~!!!」

 

「な・・・なんだよ⁉」

 

「私たちのコロッケパン、何であんたが買っちゃうのよ!!!」

 

「んなの、早い者勝ちだろ?明日買えよ」

 

「今食べたいの!あんたこそ、1人で4つもいらないでしょ!!?」

 

「いや・・・これは頼まれたんだって!」

 

そう、クロノが買ったコロッケパンの4つのうち3つはカムイやシンが頼んだものだ。

 

「譲って!」

 

「何で?」

 

「一つくらいいいじゃない!」

 

「俺の食う分がなくなるだろ」

 

「心が狭い!!」

 

「なんだと・・・もういっぺん言ってみろ!」

 

「ええ、何度でも言ってあげます!心が狭い!!」

 

「テメェ!!」

 

トコハとクロノは口喧嘩してしまい、それにオロオロするクミ。2人の口喧嘩を止めるユイ。

 

「はいストーーップ!そんなしょうもない口喧嘩より、もっと効率がいいのあるでしょ?」

 

 

ユイに連れ出されたのは近くの公園だ。ユイが出した提案はトコハが勝ったらコロッケパンはトコハたちの物、クロノが勝ったらクロノがそのままもらうというものだ。

 

「どちらが奇跡のコロッケパンにふさわしいか、決着をつけましょう!」

 

「望むところだ!」

 

準備を整え、コロッケパンを賭けたファイトがスタートされる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「春待ちの乙女オズ!」

 

「ガンナーギア・ドラコキッド!」

 

春待ちの乙女オズ  PW5000

 

メーザーギア・ドラゴン  PW5000

 

「私の先攻!ドロー!萌芽の乙女ディアンにライド!オズは移動!ターンエンド!」

 

萌芽の乙女ディアン  PW8000

 

R ディアン R

R  オズ  R  トコハの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ!ドロー!メーザーギア・ドラゴンにライド!さらにもう一体のメーザーギアをコール!」

 

メーザーギア・ドラゴン  PW8000

 

R メーザーギア メーザーギア

R ガンナーギア   R

 

「メーザーギアのブースト、ヴァンガードのメーザーギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『頂に立つギアウルフ』」

 

「ダメージチェック『弾幕戦士スイカーク』」

 

「リアガードのメーザーギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ウーント・タナップ』」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW13000➡PW8000

PW8000➡PW8000+SH5000➡13000  クロノの手札5枚 山札42枚  トコハのダメージ1枚

 

「私のターン!開花の乙女ケラにライド!弾幕戦士スイカーク、開墾の戦乙女パドミニをコール!」

 

開花の乙女ケラ  PW10000

弾幕戦士スイカーク  PW9000

開墾の戦乙女パドミニ  PW7000

 

スイカーク ケラ R

パドミニ  オズ R

 

「オズのブースト、ケラでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ」

 

「ドライブチェック『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』」

 

「ダメージチェック『グリマーブレス・ドラゴン』」

 

「パドミニのブースト、スイカークでアタック!」

 

「スチームメイデン・ウルルでガード!」

 

「ターンエンド」

 

PW15000➡PW8000

PW16000➡PW8000+SH10000=18000  トコハの手札3枚 山札40枚  クロノのダメージ1枚

 

(そういや、こいつと直接ファイトするのは、これが初めてなんだ)

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。ライド!スモークギア・ドラゴン!メーザーギアを移動して、スモークギア、グリマーブレス・ドラゴンをコール!」

 

スモークギア・ドラゴン  PW10000

グリマーブレス・ドラゴン  PW9000

 

グリマーブレス スモークギア スモークギア

   R    ガンナーギア メーザーギア

 

「グリマーブレス・ドラゴンでスイカークにアタックだ!」

 

「ガード!『春待ちの乙女オズ』」

 

「だったらガンナーギアのブースト、ヴァンガードのスモークギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

ドライブトリガーチェック『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガーだ。パワーはリアガードのスモークギアに、クリティカルはヴァンガードのスモークギアに」

 

「くっ!ダメージチェック『メイデン・オブ・パッションフラワー』『ダンガン・マロン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「メーザーギアのブースト、スモークギアでヴァンガードにアタックだ!」

 

「ノーガードよ。」

 

「トコハちゃん・・・」

 

「大丈夫だよ」

 

トコハを心配するクミに、ユイはそう一言そう言った。

 

「ダメージチェック『フェアリーライト・ドラゴン(治)』!ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをヴァンガードに!」

 

「くっ。ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW15000➡PW10000(+5000)

PW23000➡PW15000(+5000)  クロノの手札3枚 山札39枚  トコハのダメージ3枚

 

「スタンド&ドロー!やるじゃない。ついこの間まで初心者だったのに」

 

「そりゃどうも」

 

「あの、トコハちゃん・・・私も同じ時期に始めた初心者なんですけど・・・」

 

トコハはクロノの実力を称賛し、クロノはそっけなく返した。一方のユイはトコハの発言にトゲがあるかのようにかなり苦い顔になる。

 

「ハイメ・アルカラスを倒した実力は伊達じゃないってわけね。けど私だって。煌めく蕾よ、今こそ花開け!ラナンキュラスの花乙女アーシャにライド!!」

 

ラナンキュラスの花乙女アーシャ  PW11000

 

「スイカークをコール!スイカークのスキル!他のリアガードにスイカークがいるなら、1体につき、パワープラス2000!」

 

スイカーク アーシャ スイカーク

パドミニ   オズ    R

 

「右のスイカークでグリマーブレスにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「パドミニのブースト、左のスイカークでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』」

 

「オズのブースト、アーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『開墾の戦乙女パドミニ』『ダンガン・マロン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!咲き誇る花に抱かれて眠りなさい!!」

 

イメージ内でアーシャ(トコハ)は武器のクワに力を込め、スモークギアに連撃を喰らわせた。

 

「ぐわっ!ダメージチェック『メーザーギア・ドラゴン』『スチームバトラー マシュダ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!これが私のヴァンガード!」

 

PW11000➡PW9000

PW18000➡PW10000

PW16000➡PW10000(+5000) トコハの手札3枚 山札34枚  クロノのダメージ3枚

 

「スタンド&ドロー!導くぜ未来!切り開け世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン!!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

R クロノジェット スモークギア

R ガンナーギア  メーザーギア

 

「ガンナーギアのブースト、クロノジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『クロノジェット・ドラゴン』『スチームブレス・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『メイデン・オブ・グラジオラス』」

 

クロノジェットはアーシャ(トコハ)に向かって飛び蹴りを放つ。飛び蹴りを喰らったアーシャに向かってスモークギアは殴りかかろうとする。

 

「メーザーギアのブースト、スモークギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ダンガン・マロン(☆)』」なっ⁉ターンエンド!」

 

スモークギアの拳はダンガン・マロンによって防がれ、アーシャ(トコハ)に当たることはなかった。

 

PW16000➡PW11000

PW18000➡PW11000+SH10000➡21000  クロノの手札4枚 山札34枚  トコハのダメージ4枚

 

「そう簡単には通さない!」

 

「トコハちゃん、すごい!」

 

「さすがは安城トコハだね!」

 

「お前、こんなに強かったのか」

 

「見直した?」

 

「ああ、さすがあの"マモルさんの妹"だな」

 

「「!」」

 

クロノが発したトコハにとっての最大のコンプレックスの単語にトコハはプルプルと震える。クミは悲しそうな顔をする。ユイは空気読めよみたいな表情をしている。

 

「新導君・・・何でそれを言うのかね・・・」

 

「は?それどういうことだ?」

 

「何で・・・あんたまでそういうこと言うわけ?」

 

「!」

 

「これは・・・私のファイトなの。私の・・・ヴァンガードなのに!」

 

そして、クロノに向けてこう叫んだ。

 

「あんたの相手は安城トコハ!!マモルさんの妹じゃない!!!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』グレード3

 

「今こそ咲き誇れ!!我が輝ける未来に!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!春色の花乙姫アルボレア!!!!」

 

春色の花乙姫アルボレア  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

「パドミニをコール!」

 

スイカーク アルボレア スイカーク

パドミニ   オズ   パドミニ

 

「オズのブースト、アルボレアでヴァンガードにアタック!」

 

「⁉ノーガードだ!」トリプルドライブ『萌芽の乙女ディアン』『メイデン・オブグラジオラス』『メイデン・オブフリルドロッド』」

 

「ダメージチェック『スチームバトラー マシュダ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに」

 

「!トコハちゃん、今の」

 

「!しまった!」

 

アルボレアのスキルはアタックがヒットしたら場にいるリアガードを選び、同じユニットをコールすることができる能力を持つ。トコハのスイカーク2体はスタンド状態、つまり攻撃がヒットしてコールしてもよいが、結局攻撃できるユニットは2体だけになるのだ。

 

「せっかくのスキルなのに・・・シャッフルだけで終わるなんて・・・」

 

「ま・・・まだよ!右のパドミニのブースト、右のスイカークでヴァンガードにアタック!」

 

「『インターセプト!スモークギア・ドラゴン』」

 

「左のパドミニのブースト、左のスイカークでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード頂に立つギアウルフ』」

 

「・・・ターン・・・エンド・・・」

 

PW31000➡PW11000(+5000)

PW18000➡PW16000+SH5000➡21000

PW18000➡PW16000+SH5000➡21000  トコハの手札4枚 山札29枚  クロノのダメージ4枚

 

「スタンド&ドロー。・・・悪い。なんか、余計なこと言っちまったようだな」

 

クロノはトコハに謝りながら、ストライドのコストを払う。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

「今こそ示せ!!我が真に望む世界を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!時空竜クロノスコマンド・ドラゴン!!!!」

 

時空竜クロノスコマンド・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

R クロノスコマンド   R

R  ガンナーギア  メーザーギア

 

「クロノスコマンド・ドラゴンでヴァンガードにアタック!

 

「・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ『スチーム・メイデン・アルリム』『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!パワーをヴァンガードに上げて1枚ドロー!『次元放逐の時空巨兵(コロッサス)』」

 

クロノスコマンドは詠唱を唱え、大空にサークルが現れ、光線が放たれ、すぐ下にいるアーシャ(トコハ)に直撃した。

 

「ダメージチェック『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』」

 

「クロノスコマンドのヒット時のスキル発動!カウンターブラスト(2)とソウルブラストで相手リアガードを全て山札の下へ!全てを飲み込み、時空の彼方へ消し飛ばせ!!」

 

アーシャ(トコハ)の後ろに時空の穴が現れ、その穴にパドミニ2体、スイカーク2体、オズが飲み込まれ、時空の彼方に消えていった。

 

「これでターンエンドだ」

 

PW31000(+5000)➡PW11000  クロノの手札6枚 山札28枚  トコハのダメージ5枚

 

「リアガードが・・・全部・・・」

 

「ハイメのファイトに見せたあれか!これはやられたらひとたまりもない!」

 

「私のターン・・・。スタンド&ドロー・・・」

 

トコハの悲しそうな顔を見て、クロノはトコハに対して思っていることを口にする。

 

「・・・俺はただ、すげぇなって思っただけだ。あんな強い兄貴がいて、妹もこんだけ強くて。簡単にはこうはなれねぇだろ。きっと兄妹2人で、協力したり、競い合ったり、今までずっと、がんばってきたんだろうなって!」

 

「!!」

 

クロノの想いを聞き、トコハが脳裏に浮かんだのは幼きトコハと、まだドラエン支部の職員になっていないマモルと一緒にコロッケパンを食べている時の記憶だ。その時にトコハとマモルと同じくらいの強さに、マモルはトコハに負けないくらいに強くなるという誓い合いの言葉を思い出した。これによってトコハはファイトに再び火がついた。

 

「・・・ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『メイデン・オブフリルドロッド』グレード3

 

「目覚めよ!!今始まる希望の季節!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

バイオロイドは春の訪れを招くがために、過去の世界から現れた。

 

「立春の花乙姫プリマヴェーラ!!!!」

 

立春の花乙姫プリマヴェーラ  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

「メイデン・オブ・グラジオラス、萌芽の乙女ディアンをコール!」

 

メイデン・オブ・グラジオラス  PW9000

 

R プリマヴェーラ グラジオラス

R    R     ディアン

 

「ディアンのブースト、グラジオラスでヴァンガードにアタック!グラジオラスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストして、山札からもう一体のディアンをコール!「ノーガード!ダメージチェック『次元放逐の時空巨兵(コロッサス)』」ディアンのブースト、プリマヴェーラでヴァンガードにアタック!プリマヴェーラのスキル!カウンターブラスト(3)と、手札を1枚捨て、ドロップゾーンにあるノーマルユニットを5枚山札に戻す!」

 

戻したカード  春待ちの乙女オズ、メイデン・オブ・パッションフラワー、ラナンキュラスの花乙女アーシャ、メイデン・オブフリルドロッド、開花の乙女ケラ

 

「山札に戻したら、さらにグラジオラスとディアンをコール!これがわたしの、ヴァンガード!!」

 

「完全ガードだ!『スチーム・メイデンアルリム(コスト『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』)』

 

「トリプルドライブ『メイデン・オブ・フリルドロッド』『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部左のグラジオラスに!『フェアリーライト・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをグラジオラスに!」

 

プリマヴェーラが持つスコップのような槍でクロノジェットを貫こうとしたアルリムによって阻まれる。

 

「安城トコハは、これぐらいじゃビクともしないのよ!ディアンのブースト、トリガーの効果がのったグラジオラスでクロノジェット・ドラゴンにアタック!」

 

「ガード!『スチームメイデン・ウルル(治)』『スチームブレス・ドラゴン』『グリマーブレス・ドラゴン』」

 

「ターンエンド。・・・くっ!届かなかった」

 

PW17000➡PW11000

PW34000➡PW11000(完全ガード)

PW27000➡PW11000+SH20000=31000  トコハの手札4枚 山札34枚  クロノのダメージ5枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『次元放逐の時空巨兵(コロッサス)』グレード3

 

「今こそ示せ!!我が真に望む世界を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

その竜は現在と未来の可能性を持ち、その可能性を実現のため、時空より現れた。

 

「時空竜フェイトライダー・ドラゴン!!!!」

 

時空竜フェイトライダー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

(!!あれは・・・あの人が落としたカード!何で新導君が持ってるの⁉)

 

ユイはフェイトライダー・ドラゴンに見覚えがあった。それは以前伊吹とぶつかり、その際に伊吹が落としていき、ユイがそれを届けたのだ。ゆえに現在クロノが使っていることに対してかなりの疑問を持っている。

 

「クロノジェット・ドラゴンの超越超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでグラジオラスを山札の下に!頂に立つギアウルフをコール!フェイトライダーのスキル!ギアウルフを山札の下に置き、そのリアガードのグレードプラス1のユニットをコールできる!万里を駆けるギアホースをスペリオルコール!そして、Gゾーン表のカード1枚につき、ユニット1体にパワープラス3000!ギアホースにパワープラス3000!」

 

R フェイトライダー ギアホース

R  ガンナーギア  メーザーギア

 

「ガンナーギアのブースト、フェイトライダーでヴァンガードにアタックだ!!」

 

「・・・ノーガード!」

 

「ドライブチェック『クロノジェット・ドラゴン』『スチームメイデン・アルリム』『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはギアホースへ、クリティカルはフェイトライダーに!!回せ、運命の歯車! はだかる者みな、ぶち抜き破れ! 剛撃突破!!」

 

フェイトライダーに装着されているレーザー砲をアーシャ(トコハ)に目掛けた。そしてレーザーが発射され、アーシャ(トコハ)に見事に直撃した。

 

PW31000➡PW11000

 

ダメージチェック『ウーント・タナップ(引)』『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

トコハのダメージ6 クロノのダメージ5  勝者クロノ

 

「トコハちゃん・・・」

 

「大丈夫だよ。ほら、見て」

 

トコハを心配するクミに、トコハを見るように言うユイ。トコハは少し俯いたが、すぐに満面の笑みになる。

 

「・・・あー!負けたー!いいファイトをありがとう、新導!」

 

クロノは自分がベンチに置いたコロッケパンの入った袋をトコハに渡す。

 

「ちょ⁉新導⁉」

 

「やるよ」

 

「ま・・・待って新導君!私新導君に聞きたいことが・・・」

 

ユイがクロノを呼び止めようとするが、クロノは自分の自転車に乗って、そのまま帰宅していった。

 

「・・・う~ん・・・っまあ、いっか!」

 

聞いたところでややこしくなりそうと思ったユイはカードのことを考えるのをやめた。

 

 

夕方、3人は公園のベンチでニシベーカリーのコロッケパンを食べていた。

 

「わ~!おいしい~!」

 

「でしょ?」

 

「久しぶりの味だな~。明日の昼ごはんに買っておこうかな」

 

トコハはコロッケパンを食し、夕陽を見ていた。

 

「・・・変わんないな、この味。・・・もう一度、挑戦してみようかな」

 

トコハは夕陽を見ながら、そう呟いた。

 

 

翌日の朝、ユイは学校に行く途中にトコハと出会った。クミは日直の仕事があり、先に学校に行っているとのこと。2人は話ながら学校に向かうと、ユイにとって驚きとうれしい話が舞い込んできた。

 

「え⁉私と・・・同じチームに⁉」

 

「うん。どうせユイちゃんはグレード3になって大会に出るつもりなんでしょ?だったら、私と一緒に大会に出よう?」

 

なんと大会に参加しないと言っていたトコハが大会に参加、しかもユイのまだ作っていないチームに入れてほしいと言ってきたのだ。

 

「そ・・・それはうれしいけど・・・いいの?大会にでたくなかったんじゃあ・・・」

 

「・・・昨日いろいろ考えたんだ。新導が言っていたでしょ?兄妹2人で協力し合ったり、競い合ったりって。私と兄さんはそうやってお互いを高めあってきた。新導のおかげで気付けたんだ」

 

トコハは満面な笑みでユイを見つめ、想いを語る。

 

「私なりに考えた結果、私はユイちゃんと一緒に、高めあっていきたいんだって。ううん、ユイちゃんと一緒に強くなりたいって思ったの。それが私が大会に出る理由よ」

 

「ト・・・トコハちゃ~ん・・・」

 

トコハの想いにユイは嬉しさのあまり、涙目になり、思いっきりトコハに抱き着いた。

 

「ありがとう!ありがとう!こっちこそよろしくね!」

 

「ちょ・・・ちょっとユイちゃん・・・抱き着かないでよ!」

 

トコハは思い出したかのようにカバンをごそごそと何かを取り出す。出てきたのはニシベーカリーの袋だ。しかもそれは昨日クロノにもらった袋だ。その袋から何かを取り出す。

 

「それって・・・昨日の余ったコロッケパン⁉」

 

トコハは昨日1個だけ余ったコロッケパンを半分ちぎってその半分をユイに差し出す。

 

「これは誓いのコロッケパンよ。これを食べて、チームを組んだという証のね。あっクミちゃんには内緒ね」

 

「・・・うん。ここに誓おう。今ここで私とトコハちゃんはチームを組んだという誓いを」

 

ユイとトコハは半分こしたコロッケパンを笑顔で一緒に食す。食べ終えたら2人は仲良く学校に向かっていった。

 

to be continued…




トコハ「まさか、新導にいろいろ気づかされちゃうなんて」

クミ「そう?トコハちゃん今いきいきしてるよ」

ユイ「うん。これぞまさに安城トコハって感じだね」

トコハ「そうかな?」

クミ「あと、新導君がやっぱりいい人なんだってわかってうれしかったな」

ユイ「それって、あのおいしいコロッケパンをタダで分けてくれたから?」

クミ「うん!もう絶対いい人!神様!」

トコハ「クミちゃん・・・食べ物に釣られて知らない人についていったりしちゃダメだよ?」

ユイ「なんか・・・私よりクミちゃんが心配だな・・・」

TURN18「うずまきキューピット」


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うずまきキューピット

皆さんは熱くて気が滅入ってしまいませんか?

こまめな塩分補給と水分補給をして、体調を整えましょう。

さてと、前置きはこれぐらいにして、さっそく本編に移りましょうか。

それではどうぞ!


カードキャピタル、ユイとトコハはクエストボードでポイントが溜まりそうなクエストを探していた。ちなみにトコハはユイのグレードを上げるためにユイに全力で協力するためにいる。そんな2人の目に止まったクエストが見つかった。

 

クエストレベル2 依頼人:緒川ジョウジ

内容:1ヶ月前にあった女の子がカードを落としていったのでカードを届けたいのです。詳しい話はカードキャピタル2号店で話します。

 

「あれ?カードキャピタル2号店って・・・ここじゃん」

 

「っていうことはこのクエストの依頼人がここにいるってことね」

 

「ああ、そのクエスト出した奴はほれ、あそこにいるぜ」

 

2人が受けたクエストを見たカムイは現在店内にいるクエストの依頼主に指を指す。依頼主は見るからに冴えなさそうな高校生ぐらいの男だ。

 

「探す手間が省けたわね。いこ、ユイちゃん」

 

「うん!カムイさん、ありがとうございます」

 

ユイとトコハは依頼主のところに向かう。

 

「ねえ、このクエスト受けてきたんだけど、あなただよね?このクエスト出したの」

 

「え?あ、うん。確かにそれを出したのは俺だよ。まぁ・・・立って話すのもなんだから座りなよ」

 

ユイとトコハは言われた通りにテーブルの椅子に座り、依頼人の話を聞く。

 

 

 

TURN18「うずまきキューピット」

 

 

 

依頼人、緒川ジョウジの話はこうだ。1ヶ月前、ジョウジはいつものようにファイトの対戦相手が声をかけてくれる人を待っていた。その時に声をかけてくれたのが女子高生のファイターだった。そのファイトが終わった後、何やら用事があったらしく、急いで帰っていったそうだ。そして気づいたら、恋の守護者(バトルキューピット)ノキエルのカードが忘れてあったのだという。それを届けてほしいというのがクエスト内容らしい。しかし、話を聞く限りジョウジはその女子高生ファイターに・・・

 

「きゃーー!それ完全に一目惚れだよ!恋ってロマンチックーー!」

 

「ちょ///ちょっと///そんな大声で///」

 

そう、ジョウジは一度ファイトしただけの女子高生ファイターに一目惚れしているのだ。

 

「・・・トコハちゃん・・・このクエスト目的、わかってるよね?」

 

「ええ、当然!今回のクエストはカードを届けるのと同時に、2人の仲を取り持つのが目的ね!」

 

「「すごく燃えてきたーー!!」」

 

「え・・・えーと・・・」

 

ジョウジの話を聞き、やる気を見せるユイとトコハ。2人の勢いに戸惑うジョウジ。

 

「トコハちゃん!このクエスト受けよう!私たちで恋のキューピットになろう!」

 

「当然!このクエストを達成して、ユイちゃんのポイントを上げてやるんだから!」

 

「2人には悪いけど、そうはいかないよ」

 

燃え上がる2人に、シオンが話に割り込んでくる。

 

「「綺場(君)!」」

 

「僕もこのクエストを受けるんだ。先に達成するのは僕だ」

 

シオンもジョウジのクエストを受けたことを知ると、ユイとトコハはジョウジの方を見る。

 

「え・・・えーと・・・実は・・・もう一人ほどクエストを受けてくれる人がいるらしいんだ・・・」

 

「「「え?」」」

 

 

その後クロノが来て、クロノもユイ達が聞いたジョウジの話を聞き、クエストを受けることしたらしい。ただクロノはクエストの目的は間違ってはいないが方向性は少し間違えている。

 

「要はこのカード、持ち主を探して返せばいいんだろ?」

 

「え?あ、いや・・・そ、そうなんだけど・・・」

 

「そういうことじゃない!」

 

遠くから見ていた3人はクロノの前に現れる。

 

「!お前ら⁉」

 

「まったく、鈍いわね、新導」

 

「話を聞いてたら、だいたいわかるだろ?」

 

「何がだよ?」

 

「だーかーらー、この人、えーと・・・」

 

「緒川です・・・」

 

「そうそう!緒川さんはたった一度ファイトした彼女に一目惚れして、また会いたいって言ってるんだよ!」

 

「ちょ///また大声で///」

 

ユイの発言でクロノや他の客がジョウジを見て、ジョウジの顔は真っ赤になった。

 

「一枚のカードから始まる恋・・・ヴァンガードが2人を出会わせ、導いたって、かなりロマンチックだと思わない?」

 

「・・・わかんねぇ」

 

「こういう時こそイメージよ、新導!」

 

トコハにそう言われてイメージしてみるクロノ。イメージ内でクロノが立っている場所はスパイクブラザーズのギャロウズボールの試合会場。その会場に空からノキエルが舞い降りた。ノキエルはクロノに向かって光のハートの矢を放つ。それを喰らってよろめいたクロノ。

 

「・・・中々のアタックだな!」

 

これでも全然趣旨がわかっていないクロノ。これにユイはツッコみ、全然理解していないクロノの為にトコハとシオンがクエストの趣旨を説明する。

 

「ズコッ!恋心ゼロか!」

 

「だからそうじゃなくて」

 

「つまり、ただ持ち主を探して、カードを返せばいいってものじゃないんだよ。2人を再会させ、仲を取り持つ・・・それがこのクエストの真の目的ってわけさ」

 

「・・・めんどくさ。っていうかお前ら何でいるんだよ⁉」

 

「何よ。最後に来たくせに」

 

「君で4人目なんだよ。このクエストを受けたのはね」

 

それをきいて少し唖然となるクロノ。ユイはクロノの持っているノキエルのカードを取る。

 

「おっおい!」

 

「どうしたの?クエスト、やめるんじゃなかったの?」

 

「気が進まないなら、無理しなくても?」

 

「これは俺のクエストだ!」

 

そう言ってクロノはユイがとったノキエルのカードを取り上げる。4人はジョウジに向き直る。

 

「おい、誰に頼むんだよ?」

 

「いや、俺は正直、彼女に会えれば、誰でもいいっていうか・・・」

 

「はあ?」

 

「わわ!じゃ、じゃあ、彼女を見つけて会わせてくれた人がクエスト達成ってことで・・・」

 

「早いもん勝ちってわけか」

 

「これもファイトってわけね」

 

「じゃあ私かトコハちゃんが先に合わせたら、私たち2人でポイントもらうっていうのはどう?」

 

「別に構わねえよ」

 

「恨みっこなしだよ」

 

そんなわけでこのクエストはクロノ、ユイとトコハ、シオンのどちらか女子高生ファイターに会わせてくれた者がクエスト達成という事になった。

 

 

4人はまずノキエルのカードという手掛かりを頼りに所有者の特定を図る。ノキエルのクランはエンジェルフェザーだ。しかしやはりというかそれだけで特定するのは不可能だ。いや、それどころか情報が少ない。

 

「それにしても、エンジェルフェザーを使う同年代の女性ってだけじゃ、あまりにも情報が少なすぎる」

 

「ねえ、何か他に覚えてることってないの?どんな細かいところでもいいから」

 

「う~ん・・・。そっ、そういえば・・・」

 

「「「「そういえば?」」」」

 

「彼女のバッグに、ユーロリーグのオリビエ・ガイヤールのグッズが」

 

「「オリビエ・ガイヤール?」」

 

クロノとユイが首を傾げている。一同は店内に貼られてるポスターのところに向かう。ポスターに写っているのがユーロリーグで活躍するファイター、オリビエ・ガイヤールだ。顔立ちはかなりの清潔だ。

 

「・・・勝ち目ないだろ」

 

クロノの一言によってジョウジはショックで膝をつく。

 

「たく、忘れものを返すだけの簡単なクエストだと思ったのに・・・」

 

クロノは椅子に座り、ノキエルのカードを見つめる。

 

「ちょっと新導君。それ唯一の手掛かりなんだから独り占めしないでよ」

 

「なんか当てでもあるのかよ?」

 

「あるわけないでしょ?でも、安城トコハはそれくらいじゃビクともしないのよ!」

 

「さすがトコハちゃん!」

 

「手ごわいほど燃えるのは、ファイトもクエストも同じだね」

 

そう言ってシオンは自分のファイカを取り出し、何かを操作する。3人はシオンのファイカを覗く。

 

「よし、これで終了」

 

「「「?」」」

 

「クエストを発注するのさ」

 

「「「クエスト?」」」

 

クエストレベル1 依頼人:綺場シオン

内容:高校に通っていてエンジェルフェザー使いの女性の方限定。僕にエンジェルフェザーについて教えてください。

 

「あ~」

 

「なるほどね」

 

「これでその人を特定しやすくなったわけだね!」

 

 

クエストを発注して、しばらく待っていると、大勢の女子高生、それもエンジェルフェザー使いの女性がカードキャピタルに集まった。

 

「わ~爽快だね~。エンジェルフェザー祭りだよ」

 

「うるさ・・・」

 

シオンは女子高生たちの前にたち、クエストを進行させる。女子高生たちから歓声が上がる。

 

「みなさん、今日は集まってくれてありがとうございます!いろいろなエンジェルフェザーのデッキやカードが見て見たくて。よかったらお話を聞かせてくれませんか?」

 

「まだるっこしい。何でこのカード忘れませんでしたかって言わないんだよ」

 

遠くから見ているクロノがそう言った。

 

「新導君、このクエストはカードを落とした人に会いたいっていうのも含まれてるんだよ?」

 

「それ私のです~って言われたら、その場で返さなきゃいけないじゃない!それじゃあ依頼主に会わせられないでしょ?」

 

「あ」

 

「え?まさか気づいてなかったの?」

 

そんな話が進んでいる間にシオンはクエスト参加者にいろいろと話を聞く。

 

「どんなカードを入れてるんですか?恋の守護者(バトルキューピット)ノキエルを使っていたりとかは」

 

「ノキエル?私は入れてないけど・・・」

 

「そうですか。誰か使っている方はいませんか?」

 

「ねえねえ、それよりファイトしよう!」

 

「あーいいなぁ、私も!」

 

「私も!」

 

「いや、ですから、そうじゃなくて・・・あっ・・・話を聞いてくださーい!!」

 

ノキエルの所有者を探そうにも女子の人気が仇となってしまい、まともに話を聞ける状態でなくなってしまった。

 

「あいつ・・・」

 

「策士策に溺れるね」

 

(・・・あれはクエストの為、あれはクエストの為なんだから・・・)

 

シオンが女子高生ファイターたちに囲まれている姿を見て、心の中でそう念じているユイ。

 

 

少し時間がたち、ユイとトコハは二手に分かれて女子高生ファイターたちに話を聞くついでにカバンについているキーホルダーを見て、所有者を特定しようとしている。負けじとクロノも女子高生ファイターたちに声をかけるがその鋭い眼光から、全員クロノから逃げていく。

 

「何で逃げるんだよ⁉」

 

「だったら、もう少し愛想よくしたらどうかな?」

 

「少しはトコハちゃんを見習いなよ。ほら、あれ見てよ」

 

シオンとユイがクロノに話しかけ、ユイがトコハにいる場所を指を指す。そこにはガイヤールのポスターを使って所有者の情報を聞き出している姿があった。

 

「エンジェルフェザーを使っている人で、この人のファン、誰か知りませんか?」

 

「知らない」

 

「オリビエ・ガイヤールの・・・?私前にファイトしたことあるかも・・・」

 

「「「!」」」

 

有力な情報を持っていそうな女子高生に反応する3人。

 

「本当ですか⁉」

 

「ああ、うん。珍しいなって思ったんだよね。ガイヤールと同じゴルパラを使うファンはいるのに、エンジェルフェザーなんだって・・・」

 

「え~?その子、本当にファンだったの?」

 

「間違いないって。だってバッグにガイヤールのグッズがついてたもん」

 

「「「!!」」」

 

これで確信した。今話に出てきている女子高生はジョウジが探している人物だと。

 

「そうなんだ。どんな人でした?」

 

「う~ん・・・確か家が病院だって言ってたような・・・。まあ、会ったのはその一回だけでよく覚えてないんだけど・・・」

 

何はともあれ、間違いなく有力な情報を手に入れたことは間違いない。トコハは3人に向かってウィンクをしてピースサインをする。

 

 

有力な情報を得た4人は女子高生たちが帰った後、町中の病院を調べていた。ユイとトコハは地図を、シオンはパソコンを、クロノは町中の電話帳を使ってそれぞれありとあらゆる病院を調べつくす。その後、シオンは候補となっている病院を訪ねてみることにした。その後ろついていく3人。

 

「・・・ついてくるのはいいけど、できれば手伝ってくれないかな?」

 

「その手掛かり、私がゲットしたんですけど~?」

 

「別に、行く方向が同じなだけだろ」

 

「・・・君たちが協力するつもりがあるなら、手分けしてと思ったんだけどね」

 

「?何それ?」

 

「僕が調べ上げた病院の住所さ。ほら、見てみなよ」

 

そう言ってシオンは3人に病院の住所を見せる。3人はそれを見てみるがその数が数え切れないほど名前が挙がっている。

 

「この中のどれかだと思う」

 

「え~、こんなにあるの⁉」

 

「こんなの一つ一つ訪ねてたら日が暮れちゃうよ!」

 

「片っ端から電話すりゃあ・・・」

 

クロノは一々訪ねずとも電話で聞いた方がいいと提案するが・・・

 

「"お嬢さん、ヴァンガードをやっていませんか?"、"使用クランは何ですか?"、"1ヶ月前、カードをなくしませんでしたか"って・・・」

 

「・・・電話代がすごいことになりそうだな・・・」

 

「・・・電話代だけで家が倒産しそうになっちゃうね・・・」

 

「・・・そうね・・・」

 

電話代のことを考えると、この案は却下になる。

 

「しらみつぶしにあたるしかないか・・・」

 

「ていうか新導君。いつまで電話帳を持ってるの?まさか持っていくつもりなの?」

 

「捨てるわけにはいかないだろ」

 

「とはいえ、このままじゃ効率が悪いな・・・絞り込まないと・・・」

 

シオンはスマホを使って、病院の家庭の友人を呼び出し、病院に住んでいて、高校生で娘がいる家庭を調べるように依頼する。その後は様々な経営を営んでいる人たちを高級ホテル宿などに呼び出し、話を聞く。それについて言っている3人はシオンとのレベルの違いにかなり引いている。

 

「大きな病院でそれらしいところはないようだ。これで大分絞り込めたよ」

 

シオンの後ろで3人はシオンを無言で見つめる。

 

「?どうかした?」

 

「お前・・・何者だよ・・・」

 

「綺場君がお金持ちなのは知ってたけど・・・ここまでくると自分の家に自信がなくなってくるよ・・・」

 

 

4人はその後様々な病院に赴き、高校生の娘がいて、ヴァンガードをやっているかどうかを聞いて回っている。しかし、どこの病院に行ってもそれに該当するところは見つからなかった。そして現在はカードキャピタルで休憩をとっている。

 

「あ~、何で見つからないんだよ~?」

 

「本当にね」

 

「私、病院嫌いになったかも・・・。ていうか好きな人がいるのかって話だけど・・・」

 

「もう疲れた~・・・」

 

4人はそれぞれ愚痴をこぼしている。

 

「なんだおまえら、4人がかりでまだ見つからないのか?」

 

「この2人と一緒にしないでください」

 

「どういうわけだか、この3人、僕についてくるんです」

 

「お前らが邪魔してんだろ?」

 

「邪魔だなんて心外だなぁもう」

 

「おいよせよ。腹減ったからってカリカリすんなって」

 

「「「「減ってません!」」」」

 

カムイの言葉にシンクロする4人。

 

「わかったわかった。ほら、これ」

 

そう言ってカムイが渡したのはお好み焼き屋のサービス券1枚だ。

 

 

カードキャピタル2号店のある建物には、お好み焼き屋もある。2階がカードキャピタル2号店で1階がお好み焼き屋となっている。4人は1階にあるお好み焼き屋でサービス券でお好み焼きを注文し、お好み焼きを焼いている。

 

「・・・何やってんだ俺たち・・・」

 

「仕方ないでしょ?サービス券、1枚しかないんだから」

 

クロノは愚痴をこぼしながらお好み焼きを4等分に分け、それぞれの皿にのせる。

 

「家では食べないんだよね。こういうの」

 

「本当?じゃあ今度うちに遊びに来なよ。ママの得意料理ってお好み焼きなんだ」

 

「ありがとう。機会があれば必ず行くよ」

 

「ちなみに、通はケチャップをかけて食うんだぜ」

 

「え?そうなの?」

 

「・・・佐倉さん・・・騙されちゃダメだよ」

 

そんな会話の後4人はお好み焼きを食べた。4等分にして食べたため、量はかなり少なかったが、十分な休憩にはなった。

 

「ごちそうさまでした」

 

「は~、これ食べたらママのお好み焼きが食べたくなっちゃった」

 

「ていうかお好み焼き1枚じゃ足りねえよ」

 

「ああもう、ガタガタ言わない」

 

クロノは畳の上で寝転がって持ってきた電話帳を見る。するとクロノは電話帳の美容院一覧を見て、あることに気付く。3人も覗いてそれに気づく。

 

「・・・ああ!もしかして・・・」

 

「うん!あの人が言ってたのはもしかして・・・」

 

「病院じゃなくて、美容院か!」

 

 

その後4人は町中にある美容院を片っ端から赴いていった。いろんな美容院に赴き、現在4人はある美容院の店長に話を聞いている途中だった。

 

「ヴァンガード?・・・ああ、ヒナコがはまっているカードゲーム」

 

((((ヒット!))))

 

「そっか。ごめんね。せっかく来てもらって悪いけど、あの子、チアの大会でいなくて」

 

「「「「チア?」」」」

 

「チアリーディング。小学校からずっとね。全国目指して邁進中!」

 

「ちなみに、1ヶ月前の日曜日なんですけど・・・」

 

「1ヶ月前?ああ、その日もチアの予選で出かけてたよ」

 

「場所はわかりますか?」

 

「えっと・・・確か・・・どこかの学校の体育館だったかな?」

 

ユイは店主に地図を見せて、場所の特定を図る。

 

「う~ん、多分ここだよ」

 

店主は地図の記してある学校のある場所を指す。そこはカードキャピタル2号店の近くである。

 

 

4人は美容院の店主に教えてもらった学校の体育館にジョウジを連れてきていた。ジョウジは探し人を隠れて探していた。

 

「あ!い・・・いいいた・・・」

 

ジョウジが指に指した人物を4人は見てみる。その女子生徒は茶髪でポニーテールでなんとも美しい雰囲気がある。

 

「あれが・・・」

 

「わぁ、きれいな人!私が男の子だったら絶対にアタックしてたよ!」

 

「でも結構レベル高いわよ?」

 

「蓼食う虫も好き好きっていうし、まだ可能性は・・・」

 

「綺場君、全然フォローになってないよ」

 

ジョウジが再会したい相手、宮前ヒナコを見て、3人は思っていること口に出す。

 

「わ・・・わかってるよ!釣り合わないって言いたいんだろ⁉もう誰でもいいから渡してきてくれよ!」

 

そう言ってジョウジはノキエルのカードを4人に渡そうとする。

 

「え⁉だってこれ、もう一度会いたいんじゃなかったの⁉」

 

「たった1枚のカードを返すために、クエストまで使って探したなんてわかったら、きもーいって思われるに決まってる!」

 

「最初に気づけよ」

 

クロノの一言で何も言い返せないジョウジ。

 

「と・・・とにかく代わりに返してくれたら、クエスト達成にするから、それで文句ないだろ?」

 

「それはできません」

 

「本人が返さなきゃ意味ないでしょ?」

 

「君が返さなくちゃ、君の今の想いも告げられないよ?」

 

「・・・それができたらこんな苦労は・・・」

 

ジョウジは頑なに自分から渡したがろうとはしない。

 

「・・・わかったよ」

 

そう言ってクロノはジョウジの持っているノキエルのカードを取る。

 

「ちょ⁉新導⁉」

 

「まさか新導君が返しに行く気なの⁉そんなのひどいよ!」

 

「呆れたな。君はクエストさえ達成できれば何でもいいのか?」

 

クロノはポケットの中から数枚のカードを取り出し、ノキエルのカードと一緒にシャッフルさせる。そしてクロノは裏向けの5枚のカードをジョウジに出す。

 

「引けよ」

 

「え?」

 

「あのカードを引いたら、あんたがこのカードを返しにいけ。もしそれ以外だったら俺が代わりにいってやる」

 

「で・・・でも・・・」

 

「・・・好きなんだろ?」

 

「!」

 

「カードは引くまで、何がでるかわからない。だからって、ファイトしないで諦めるのかよ?」

 

ジョウジはトコハや、ユイや、シオンに目を向ける。3人は同じ気持ちなのか首を縦に頷く。

 

「・・・わかった」

 

ジョウジは意を決してカードを引く決意をした。ジョウジは目をつむって5枚のうちの1枚のカードを引く。引き当てたのは恋の守護者(バトルキューピット)ノキエルだった。

 

「お・・・俺、返してくる!」

 

そう言ってジョウジはヒナコの元に行き、カードを返しに行った。4人はそれを見届ける。見た感じでは中々良好な雰囲気が漂っていた。

 

「いい感じだね」

 

「うまくいくといいなぁ」

 

「それはあの人次第かな?でもうまくいくよ」

 

「ふっ・・・」

 

 

見事クエストを達成し、4人は帰宅する途中だった。クエストのポイントは4人分きっちりもらっている。

 

「納得いかねぇ。何でポイント4等分なんだよ」

 

「もらえただけマシでしょ?大したことしてないくせに」

 

「・・・言い間違いに気づいたのは俺だけどな」

 

「偶然だろ?悪いけど、僕には最初から勝算があったんだ」

 

「勝算?」

 

「・・・なんだいその目は?」

 

「はいはい、喧嘩しないの。4人ともポイントもらえたし、結果オーライだよ」

 

4人はそんな会話をしている。

 

「でも、私は新導君が意外に恋のキューピットに見えたよ。綺場君もそう思うでしょ?」

 

「うん。意外にやるね」

 

「はぁ?」

 

「隠さなくてもいいさ。あれ全部同じカードだったんだろ?彼がどのカードを引いてもいいように」

 

「なんだ、意外と気が利くじゃない!」

 

トコハはクロノの背中を軽く叩く。

 

「何言ってんだ?」

 

「「「え?」」」

 

「そんなめんどくさいことするかよ。ほら」

 

そういってクロノは残り4枚のカードを見せる。それは全部ノキエルのカードではなかった。

 

「ちょ⁉なにこれ⁉これ全部ギアクロニクルのカードじゃん!」

 

「そんな・・・」

 

「ちょっと⁉もし外れたらどうするつもりだったのよ⁉」

 

「その時はその時だろ。諦めろって言ってやったさ」

 

クロノの全然気が利いていない考えに3人は呆れてため息をつく。そしてクロノを置いてそのまま歩き出す。

 

「ちょ・・・おい!」

 

「買いかぶり過ぎてたよ」

 

「一瞬でも感心した私がバカみたい」

 

「トコハちゃんはバカじゃないよ。バカなのは新導君の方だよ」

 

「おいちょっと待て佐倉!バカって何だよ!ていうか悪いか⁉結果オーライだったよな⁉」

 

「少しはその軽い頭をどうにか整理してからいいなよ。鈍ちん」

 

「なんだよそれ⁉お・・・おい!話を聞けーーー!!」

 

クロノはそう言ってさっさと歩き出す3人を追いかけていった。

 

to be continued…




クロノ「今回のクエスト、なんかめんどくさかったな」

ユイ「そう?ロマンチックでいいクエストだったけど。新導君だって気になる人くらいはいるでしょ?」

クロノ「はあ?興味ないし、ていうかそういう柄じゃない」

ユイ「いやいや、いるでしょ?一人くらい」

クロノ「だいたい、そんな俺イメージできないだろ」

ユイ「よし!じゃあさっそくイメージしてみるよ。恋に燃える新導君。恋に燃える新導君。恋に燃える新導君」

クロノ「や・・・やめろーーーー!!」

TURN19「まだない名前」


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まだない名前

かなり夜更かしをして、完成させました・・・。

どうしても先に考えた話を出したくて・・・。

もちろん一話ごとに考えてるんですけど。

それではどうぞ。


八百屋佐倉店、ユイは居間で作業服から私服へと着替える。その顔をかなり不機嫌だ。理由はトコハとクミと一緒に外に出かける予定だったはずが、予定外のシフトが入り、今は出かけることができないからだ。店のシャッターが閉まる音が聞こえる。それは店じまいの合図を表す。シャッターを閉めてきたゲンゾウが入ってくる。

 

「今日は早めの店じまいだ。悪かったな。予定があったんだろ?」

 

「・・・まあいいよ。今から行けば多分大丈夫だし」

 

「・・・大会までいよいよあと1ヶ月だな。どうだ?チームメンバー集めは」

 

「あと一人ってところまではきてるんだけど、これがなかなか困難で・・・」

 

ユイのチームにトコハとあと一人というところまできているのだが、その後一人が見つからずにいた。

 

「聞いた話じゃあチームに入れてほしいと言ってるやつらがいるじゃろ?そいつらの誰かを入れればいいんじゃないか?」

 

「ダメだよ。全員トコハちゃん目当てで入ろうとしてるんだもん。そんな人たちじゃあやってられないよ」

 

すでにチームに入れてほしいと願っている人物はいたのだが、トコハ目当てのため、全部断っている。中にはユイ目当ての人物も少なくはないがゲンゾウの前ではそれを言わない。

 

「だったらほら、クロノやシオンをチームに入れたらどうだ?多分いいチームになるぞ」

 

「う~ん・・・あの二人は大会の舞台で戦いたいから・・・誘わないかも」

 

「・・・これはワシのよく当たる勘なんだが、ユイのその願いは叶わんかもしれんぞ」

 

「え~、ちょっとやめてよ」

 

ユイがそう言うとゲンゾウは豪快に笑い始めた。

 

「しかし大会とは懐かしいのぉ。ワシが20代ぐらい若かったころはへヴィパンクというチームで世界を轟かせたもんじゃ」

 

ゲンゾウが昔に浸っているところにキョウコが居間に入ってくる。

 

「ユイ、カムイ君から電話がきたんだけど」

 

「?カムイさんから?」

 

「用があるから急いでカードキャピタルに来てほしいって言ってたけど、何かあったの?」

 

「?私は何も聞いてないけど・・・。なんだろう?」

 

 

 

TURN19「まだない名前」

 

 

 

カムイに呼ばれて、カードキャピタル2号店に向かうユイ。ユイが店内に入るとそこにはカウンターにはカムイとシン、トコハが待っており、向こうではクロノが幼稚園児くらいの子供たちと仲良くしてる。

 

「ユイちゃん、八百屋の方はもういいの?」

 

「うん。今日は早めに終わったからね。それよりカムイさん、用ってなんですか?」

 

「ちょっと待ってくれよ。あと一人、すぐ来るからさ」

 

「こんにちわ」

 

カムイがそう言うと、タイミングよくシオンが店内に入ってくる。

 

「「綺場(君)」」

 

「やあ、佐倉さんに安城さん」

 

「もしかして、綺場もカムイさんに呼ばれたの?」

 

「うん。佐倉さんも?」

 

「うん。電話で呼ばれてきたの」

 

「後はクロノだな。おい、クロノ」

 

カムイはクロノを呼び、クロノはカムイのところに来る。

 

「なんすか?」

 

そして、カムイは4人に向かって、こう言った。

 

「お前ら4人で大会にエントリーしといたから」

 

4人は言っていることが分からないといった表情をする。

 

「お前らチーム組め」

 

「「「「・・・はあ?」」」」

 

噛み砕いて説明したカムイに反論しようとする4人。

 

「ちょ、ちょっとどういうことですか⁉何でこいつらと⁉」

 

「ありえない!」

 

「「無理無理無理無理無理無理」」

 

「「「「無理です!!」」」」

 

「おお、息ぴったり!」

 

「どうしてそうなるんです⁉」

 

「そうですよ!ちゃんとした理由を教えてください!」

 

どうして4人がチームを組まなければいけないのか理由を要求するシオンとユイにカムイはきっちりと説明する。

 

「シオンもトコハちゃんとユイちゃんのコンビもいろいろ誘われているのに決めかねているみたいだったし、クロノはこの様だしなぁ・・・」

 

カムイは幼稚園児の子供たちの方を向く。クロノはそれに苦い顔になる。

 

「だからって私たちに何の断りもなしに勝手に・・・そんなの横暴です!断固拒否します!」

 

トコハがそう言うとカムイは真剣な表情になり、4人に語りかけ、そして、熱く力説する。

 

「何年もヴァンガードやってるとな、スペシャルなチームかそうじゃねぇチームかわかるんだよ。俺には見える!お前ら4人が頂点とるのがな!聞こえるんだよ!お前らの奏でるハーモニーが!お前ら4人が起こすケミストリーが!ヴァンガード界に、旋風を巻き起こすってなあ!!」

 

 

その後4人はなぜか学校の体操服を着せられ、カムイによって近場の公園にいる。

 

「ん~。お揃いのユニフォームか。一緒に戦うという気持ちがビシビシ伝わってくるぜ!」

 

「カムイさんが無理やり着せたんじゃないですか」

 

「学校の体操服なんて恥ずかしい・・・」

 

「ていうか・・・何で体操服?」

 

「店抜け出しちゃってバイトは大丈夫なんですか?」

 

「ああ、今日はもう終わりだ」

 

カムイは咳ばらいして、本題に入る。

 

「それじゃあまず、お前たちのチームワークを試すぞ」

 

「「「「チームワーク?」」」」

 

「勝利を掴むには、何よりチームワークが大事だからな。手始めにまず、4人5脚をやってもらう!」

 

4人はカムイに言われるがまま4人5脚をやるためにそれぞれの足にひもを結びつける。並び順は左からクロノ、トコハ、ユイ、シオンとなっている。クロノはトコハの、シオンはユイの肩に手を伸ばそうとするが、お互いが恥ずかしがって戸惑っている。

 

「どうした?!ぐずぐずするな!」

 

「ほら、早くしなさいよ!」

 

「お・・・おう///」

 

「綺場君もほら、早く!」

 

「う・・・うん///」

 

2人はお互いに顔が少し赤くなっているがトコハとユイはお構いなしに進める。

 

「いい?右、左で行くわよ」

 

「OK。カムイさん、合図を」

 

「それじゃよ~いスタート!」

 

「「「「右、ひだ・・・うわぁ!」」」」

 

カムイのスタートの合図で一歩踏み出そうとするがなんと最初の一歩だけでバランスを崩してしまった。

 

「もう何やってんのよ?!右、左って言ったでしょ⁉」

 

「ちゃんと右出したぞ⁉」

 

「私が右ならあんたは左でしょ⁉」

 

「何でお前に合わさなきゃならないんだよ⁉」

 

「私は左を出したからね!」

 

「僕だって佐倉さんに合わせて右を出したからね」

 

「もういい。次、組体操!」

 

カムイは埒が明かないと思い、次の題目、組体操を4人に告げる。4人の組体操の配置が下がクロノ、シオン、ユイで、上がトコハとなっている。形自体は完成しているが3人とも下の段でプルプルしている。

 

「ほら、男子2人!ユイちゃんの高さに合わせてよ!危ないでしょ?!」

 

「お前・・・見かけより重いな・・・。食い過ぎじゃねぇのか・・・?」

 

「うるさい!」

 

「新導君・・・女子にそんなこと言うなんて・・・サイテー・・・」

 

「ちょ・・・うわわわわ・・・」

 

4人は形を保つことができず、そのまま崩れ落ちてしまった。

 

「・・・次!!」

 

 

次の題目は以心伝心ゲームだ。

 

「いいか?今から俺が出す質問に4人同時に答えを出すんだ」

 

4人はスケッチブックとペンを持ち、問題を待つ。

 

「それじゃいくぞ。」

 

まずは第一問、かわいい動物は何?4人の回答は・・・

 

クロノ「猫」

 

シオン「ウサギ」

 

トコハ「犬」

 

ユイ「パンダ」

 

全員の答えが合わず、不正解。次の第二問、おにぎりの具といえば?4人の回答は・・・

 

クロノ「鮭」

 

シオン「キャビア」

 

トコハ「おかか」

 

ユイ「梅干し」

 

これまた全員の答えが合わず不正解。というかシオンの回答のキャビアをおにぎりの具に使うこと自体がおかしいが。続いて第三問、じゃんけんで最初に出すものは?これは一人ぐらいは揃うものなのだが4人の回答は・・・

 

クロノ「グー」

 

シオン「チョキ」

 

トコハ「パー」

 

ユイ「チョキかグー」

 

ユイの回答によってまたまた全員答えが会わず不正解。

 

「お前ら・・・少しは合わせろよ・・・」

 

 

次の題目は釣り。川沿いに移動して4人は釣りをする。そんな中シオンの竿が引っ掛かり、魚を釣り上げるが・・・

 

「何やってんだよ?!4人同時に釣り上げなきゃ意味ねぇだろ」

 

「んなことできるわけないじゃないですか!!」

 

カムイの無茶難題にクロノは正論を言う。

 

「たく・・・さっきからお前ら全然息合ってねぇなぁ。何だったらできるんだ?自信があるもん言ってみろ」

 

「ていうか今までのこれヴァンガードに関係ないし!」

 

「私たち、なにやってんだろう・・・」

 

「ファイトなら・・・ファイトなら自信があります!」

 

シオンがカムイに堂々とそう宣言する。

 

「ファイトねぇ・・・」

 

「ヴァンガードの為に組むチームです!ファイトで試すのが当然でしょ!」

 

「・・・だったら・・・」

 

 

「「「トリニティ・ドラゴン!参上!!」」」

 

5人がカードキャピタルに戻り、カムイが4人にファイトしてもらうのが奇妙なポーズでおなじみのトリニティ・ドラゴンの3人だった。

 

「・・・なんだ、お前らかよ。ツネトたちが相手なら楽勝だぜ」

 

「チッチッチ・・・そいつはどうかな?」

 

余裕の発言にカムイが遮る。それもそのはず、これからやるファイトは一味違うのだから。

 

「今からやるのは、1ターンごとにファイターが変わる、変則ファイトだ!」

 

「1ターンごとにファイターが変わる?」

 

「どうしてそんなファイトを?大会のルールとは違うじゃないですか」

 

「これは、チームワークを量るためのファイトだ。ファイトなら自信があるんだろ?」

 

カムイが「ああ、そうそう・・・」と何かをつけ足そうとする。

 

「お前らのチームは4人だからな。特別に4人目のファイターが交代の時に、次にどのファイターが出るかを決めていいことにするからな。こういう時こそ、チームワークだぜ?」

 

つまりは4人目のターンが終了した時に次に出る順番の組み合わせを決めて、また4人目のターンが終了したらまた順番を変えるといった特別変則ルールだ。

 

「いいじゃない。いつも勝ってる相手だし」

 

「うん!それに面白そう!」

 

「負ける気がしねぇぜ」

 

4人とトリニティ・ドラゴンはお互いに睨み合っている。

 

「・・・ところで、何で体操服着てるんだ?流行ってんの?それ」

 

「・・・それはスルーで・・・」

 

 

4人とトリニティ・ドラゴンの3人はファイト台に立ち、ファイトの準備を進め、お互いに準備を整えた。審判はカムイが務める。

 

「それじゃあ、始めるぜ。先攻はオラクルシンクタンクのトリニティ・ドラゴン、後攻はギアクロニクルの・・・えっと・・・お前らチーム名は?」

 

「え⁉」

 

「名前だよ。チームの名前」

 

「ああ、"名前はまだない"」

 

チーム名がまだ決まっていないため、クロノがそう言うが・・・

 

「ぷっ!名前はまだない・・・だって!ダセーチーム名!」

 

名前はまだないをチーム名と認識したトリニティ・ドラゴンの3人は笑いだす。クロノは慌てて否定する。

 

「ち、違う!そうじゃなくて・・・」

 

「後攻はチーム名前はまだない!」

 

「だから違うって!」

 

カムイまでチーム名として認識してしまっている。3人は呆れた顔をしている。

 

「今日のところはいいじゃねぇか。フィールドは、ユナイテッド・サンクチュアリの荘厳なる神殿だ」

 

「・・・叩き潰してやる!」

 

「やれるもんならやってみな!」

 

そんなこんなでようやくファイトが開始される。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「神宮衛士ハヒキ!」

 

「ガンナーギア・ドラコキッド!」

 

神宮衛士ハヒキ  PW5000

 

ガンナーギア・ドラコキッド  PW5000

 

「はい!交代!」

 

「めくるだけかよ⁉」

 

最初の人の出番がスタンドアップの掛け声だけということに声を荒げてそう言うクロノ。

 

「ナイススタンドアップです!」

 

「なんだよこのファイト?!」

 

カルはツネトにナイスを送り、クロノは愚痴をこぼしながらトコハに手札を渡す。

 

「僕のターンです!ドロー!神宮衛士ツナガイにライドです!ハヒキは先駆で移動!ターンエンドです!」

 

神宮衛士ツナガイ

 

R ツナガイ R

R ハヒキ  R PW8000  トリドラの手札5枚 山札43枚

 

「はい交代!」

 

「ええ?!私何もやってない!」

 

後攻のトコハ何もできないことに文句を言う。

 

「ナイスライド!」

 

「はい、綺場のターン。あんたはめくっただけマシよ」

 

「・・・なんか・・・このルールでやっていく自信がなくなってきた・・・」

 

ツネトはカルにナイスを送り、カルはケイに手札を渡す。トコハも愚痴りながらシオンに手札を渡す。ユイはこの変則ルールについていけてない。それはクロノもトコハも同じだ。

 

「僕のターン!ドロー!スチームブレス・ドラゴンにライド!ガンナーギアは移動!メーザーギア・ドラゴンをコール!」

 

スチームブレス・ドラゴン  PW7000

メーザーギア・ドラゴン  PW8000

 

メーザーギア スチームブレス R

  R    ガンナーギア  R

 

「あのバカ・・・!」

 

「メーザーギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『アサルトダイブ・イーグル(☆)』」

 

「ガンナーギアのブースト、スチームブレスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『クロノジェット・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『神剣アメノムラクモ』」ターンエンドだ!」

 

PW8000➡PW8000+SH10000=18000

PW12000➡PW8000  名前の手札5枚 山札42枚  トリドラのダメージ1枚

 

「交代!」

 

「何でメーザーギア・ドラゴンにライドしねぇんだよ!」

 

「僕には僕のやり方がある!」

 

クロノはシオンに文句を言い、シオンはそう言ってユイに手札を渡す。

 

「俺のターンだ!スタンド&ドロー!神宮衛士アスハにライド!神凪クエビコを2体コール!」

 

神宮衛士アスハ  PW10000

神凪クエビコ  PW7000

 

クエビコ アスハ クエビコ

 

「右のクエビコでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『スチームメイデン・アルリム』っく!新導君の言う通り、メーザーギアにライドしてたら・・・」

 

「左のクエビコでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

「ハヒキのブースト、アスハでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『覇天戦人スサノオ』」

 

「ダメージチェック『スチームバトラー(☆)』クリティカルトリガー・・・。効果は全部ヴァンガードに・・・」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW7000➡PW7000

PW7000➡PW7000+SH10000=17000

PW15000➡PW7000(+5000)  トリドラの手札4枚 山札40枚  名前のダメージ2枚

 

「交代!」

 

「ナイスアタックです!」

 

「もう!綺場君のせいでパワー7000のグレード1にまで殴られたじゃんか!」

 

「な⁉君までそういうのかい?!僕は確率的に有利なる戦略をしたまでだ!」

 

カルはツネトにナイスを送り、ツネトはカルに手札を渡す。穏健のはずのユイもシオンの選択に愚痴を出しながらトコハに手札を渡す。

 

「私のターン!スタンド&ドロー!グリマーブレス・ドラゴンにライド!」

 

グリマーブレス・ドラゴン  PW9000

 

メーザーギア グリマーブレス R

  R    ガンナーギア  R

 

「そこはスモークギア・ドラゴンだろ?!」

 

「引けなかったんだからしょうがないじゃない!」

 

「引けよ!」

 

「無茶言わないでくれる?」

 

「クロノ!ファイトの進行を邪魔するな!」

 

クロノはトコハに文句を言うがカムイの一喝によって渋々引き下がる。

 

「グリマーブレス・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです!」

 

「ドライブチェック『スチームメイデン・ウルル(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをメーザーギアに!」

 

「ダメージチェック『神凪シナツヒコ』」

 

「メーザーギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです!ダメージチェック『神凪スクナヒコナ(治)』ヒールトリガーです!ダメージを回復してパワーをヴァンガードに振ります!」

 

「くっ!ターンエンド!」

 

PW14000➡PW10000

PW13000➡PW7000  名前の手札5枚 山札38枚  トリドラのダメージ2

 

「交代!」

 

「ナイスヒールトリガー!」

 

「トコハちゃん、私このファイトもうやだよ!抜けてもいいでしょ?!」

 

「何言ってんのよ?!私だって嫌なんだから我慢しなさいよ!」

 

ユイはファイトに不満がいっぱいで八つ当たりに近い愚痴でファイトを抜けようとするがトコハが怒鳴り、それを阻止し、ユイに手札を渡す。

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!覇天戦人スサノオにライド!2体のクエビコは移動!スサノオと神凪クロイカヅチをコール!」

 

覇天戦人スサノオ  PW11000

神凪クロイカヅチ  PW9000

 

スサノオ スサノオ クロイカヅチ

クエビコ ハヒキ   クエビコ

 

「左のクエビコのブースト、リアガードのスサノオでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』」

 

「ヴァンガードのスサノオでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『調停者アメノサギリ』『バトルシスターみるふぃーゆ』」

 

イメージ内でスサノオ(ケイ)が剣の斬撃でグリマーブレスに攻撃した。

 

「ダメージチェック『スモークギア・ドラゴン』」

 

「右のクエビコのブースト、クロイカヅチでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームメイデン・ウルル(治)』ターンエンド」

 

PW18000➡PW9000+SH10000=19000

PW16000➡PW9000

PW16000➡PW9000+SH10000=19000  トリドラの手札4枚 山札35枚  名前のダメージ2枚

 

「まだ2ダメージなんだから、ガードしなくてもよかったのに!」

 

「だよなー。最初の時もガードしてたし、もったいねー」

 

「交代!」

 

「無駄に手札使ってんじゃねぇよ」

 

「だったら説明するけど、あれは必要最低限のことだよ!ファイトが進めばストライドで手札は増やせるし、私みたいにレギオンが使えるならそれに越したことはないでしょ?!」

 

クロノがユイに愚痴り、ユイも反論しながらクロノに手札を渡す。

 

「ファイターの交代は速やかに!」

 

カムイに速やかな行動をするように指摘し、クロノもファイト台に上がる。

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!導くぜ未来!切り開け世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン!!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『次元放逐の時空巨兵(コロッサス)』グレード3

 

「・・・手札1枚でガードできるなら、序盤から積極的にガードする。それが最近のトレンドだ。君たちのファイトスタイルは現状に対応していない。まったく勉強不足だよ」

 

「はあ?」

 

「何それ?私たちがバカって言いたいの?」

 

シオンの挑発的な発言に怒りを覚えるトコハとユイ。

 

「時空竜クロノスコマンド・ドラゴン!!!!」

 

時空竜クロノスコマンド・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

「次元放逐の時空巨兵(コロッサス)をコール!」

 

次元放逐の時空巨兵(コロッサス)  PW11000

 

メーザーギア クロノスコマンド 次元放逐

  R     ガンナーギア   R

 

「あいつらなんかに任せてられるか!俺のターンで決める!ガンナーギアのブースト、クロノスコマンドでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『調停者アメノサギリ(コスト『神宮衛士ハヒキ』)』」

 

クロノスコマンドの出した強力な光線はアメノサギリによって防がれてしまった。

 

「何やってんのよ!」

 

「あんな強引な攻撃、通るはずない」

 

「しかも相手のドライブチェック見てた?完全ガード引いたじゃん!」

 

「まだだ!トリプルドライブ『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!カードを1枚引いてパワーをメーザーギアに!『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部次元放逐に!『スチームバトラーダダシグ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはガンナーギア、クリティカルは次元放逐に!メーザーギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ネビュラウィッチ ノノ(醒)』」

 

「クリティカルの乗った次元放逐でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ネビュラウィッチ ノノ(醒)』スタンドトリガー!クロイカヅチをスタンドしてパワーをヴァンガードに!『神宮衛士アスハ』『神剣アメノムラクモ』」

 

「ターンエンドだ・・・」

 

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW16000➡PW11000(+5000)  名前の手札5枚 山札32枚  トリドラのダメージ5枚

 

「交代!」

 

「俺のターンで決める!って決まってませんけど~?」

 

「うるせぇな!クリティカルトリガーがもう1枚引けてたらいけてたんだよ!」

 

「引けてないじゃん!」

 

「もう黙れお前ら!ほらよ綺場!さっさといけよ!」

 

「言われなくてもいくさ」

 

4人の喧嘩は収まることを知らない。まさに最悪のチームといっても過言ではない。

 

「悪い。5ダメージになっちまった。しかも手札は1枚きりだ」

 

「大丈夫です!勝負はこれからです!」

 

そう言ってカルとケイは両手でTやらDやら何やら暗号なようなものをつくる。

 

「カル、ケイ・・・。おう!」

 

ツネトもカルとケイと同じものをつくる。まさに最高のチームといえるだろう。

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『バトルシスターみるひぃーゆ』グレード3

 

「ストライドジェネレーション!!!天翔ける瑞獣麒麟!!!」

 

天翔ける瑞獣麒麟  PW26000  ハーツ『覇天戦人スサノオ』

 

「スサノオの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、山札の上から2枚見て好きなカードを1枚手札に加えます!残りは山札の下に!ハヒキのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとハヒキをソウルに入れて、さらに山札の上から2枚見て1枚を手札に入れ、残りを山札の下に置きます!ツナガイをコールです!」

 

スサノオ  麒麟  クロイカヅチ

クエビコ ツナガイ  クエビコ

 

「右のクエビコのブースト、スサノオでヴァンガードにアタックです!」

 

「ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』」

 

「ツナガイのブースト、麒麟でヴァンガードにアタックです!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『神凪スクナヒコナ(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをクロイカヅチに!『神剣アメノムラクモ』『サイキック・バード(☆)クリティカルトリガー!パワーをクロイカヅチに、クリティカルを麒麟に!」

 

麒麟の口から吐く光線によってクロノジェットはよろめく。

 

「くっ!ダメージチェック『グリマーブレス・ドラゴン』『メーザーギア・ドラゴン』」

 

「麒麟のスキルにより山札の上から2枚見て1枚を手札に入れ、残りを山札の下に置きます!左のクエビコのブースト、クロイカヅチでヴァンガードにアタックです!クロイカヅチのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払いカードを1枚引きます!」

 

「ガード!『スチームバトラーダダシグ(☆)』『スチームメイデン・ウルル(治)』ターンエンドです!」

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000

PW27000➡PW11000+SH20000  トリドラの手札7枚 山札24枚  名前のダメージ4枚

 

「交代!」

 

「クリティカルトリガーで2ダメージ与えた上にヒールトリガーで回復、さらにスサノオと麒麟、クロイカヅチのスキルで手札まで増やして、すごいぞカル!」

 

「ツネトさんのデッキが最高だからですよ!」

 

「へへ、この調子で次のターンも頼むぞ!ケイ!」

 

「うん」

 

カルはケイに手札を託し、ケイはファイト台に上がる。

 

「1枚ぐらいトリガー引けよ!」

 

「君は本当に無茶ばかり言うね!」

 

「もう何でもいいよ!次のターンがラスト・・・つまりはファイナルターンなんだから!」

 

ユイはシオンに手札を受け取るとファイナルターン宣言をする。

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームブレス・ドラゴン』グレード1+2

 

「ストライドジェネレーション!!!時空竜フェイトライダー・ドラゴン!!!」

 

時空竜フェイトライダー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

「クロノジェットの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでクロイカヅチを山札の下に!フェイトライダーのスキル!グレード1のメーザーギアを山札に置いて、グレード2のグリマーブレスをコール!そしてパワープラス3000!グリマーブレスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとソウルブラストでグリマーブレスのパワープラス2000!そしてスサノオを山札の下に!ラッキーポッド・ドラコキッドをコール!ラッキーポッドのスキル!ラッキーポッドをソウルに入れてグリマーブレスにパワープラス3000!」

 

グリマーブレス フェイトライダー 次元放逐

   R     ガンナーギア   R

 

「次元放逐でヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『神凪シナツヒコ』」

 

「ガンナーギアのブースト、フェイトライダーでヴァンガードにアタック!全てを吹き飛ばせ!!」

 

「完全ガード!『調停者アメノサギリ(コスト『神剣アメノムラクモ』)』スキルでドロップゾーンにあるアメノサギリがいるためダメージを1枚表に!」

 

「まだまだ!トリプルドライブ『スチームメイデンエルル』『スチームメイデンエルル』『クロノジェット・ドラゴン』そ・・・そんなぁ!」

 

トリプルドライブで引いたカードは何の奇跡か全部グレード3だ。グレード3はシールド値がないため、ガードとして使用するのは不可能だ。ケイはニッと笑った。白い歯が輝いて見えた。

 

「まだだよ!グリマーブレスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『調停者アメノサギリ』」

 

「うう・・・ターンエンド・・・」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW17000➡PW11000  名前の手札4枚 山札26枚  トリドラのダメージ5枚(裏1枚)

 

「交代!」

 

「トリガーゼロ、しかも全部グレード3とは、ある意味才能だね」

 

「うるさい!ほら、新導君がいきなよ!」

 

「ガードユニットが少ない手札で交代なんて俺嫌だからな!」

 

「でっかい声で何言ってんの!決めた順番なんだからさっさといきなさいよ!」

 

「責任もって佐倉がまたいけよ!」

 

「新導君のターンで決められなかったんからこんなことになったんだからね!」

 

「綺場がしっかり守ってればよかったんだよ!」

 

「僕のせいだっていうのかい?!横暴だね、君は!」

 

罪の擦り付け合いという醜い争いをする4人。

 

「お前らいい加減にしろ!!次のファイター、早く位置へ!」

 

カムイに怒鳴られ、ファイト台に立つクロノ。

 

「・・・っち!やってらんねぇぜ」

 

「それはこっちのセリフだよ!なんなの?!このチーム!」

 

「・・・安城さんは気付いているんだろ?これはカムイさんのブラフだよ。新導クロノと佐倉ユイはまだグレード2、このチームは大会にエントリーすることはできない」

 

「・・・そうね」

 

「だけど、カムイさんのチームを組めという言葉を聞いたあの瞬間、僕は何かを感じたんだ。今まで、誰に誘われても感じなかった何かを。だからいった」

 

「私たちもそう。でもそれは間違いだった!ダメ!こんなチーム全然ダメ!!」

 

「同感だ」

 

2人がそんな会話をしていると、そろそろファイトに決着がつく。

 

「いくぞ!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『神剣アメノムラクモ』グレード1+2

 

「未来の扉をこじ開けろ!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

雷鳴が鳴り響き、その雷を纏った剣を手に持ち、タケミカヅチは次元より現れた。

 

「神鳴りの剣神タケミカヅチ!!!!」

 

神鳴りの剣神タケミカヅチ  PW26000  ハーツ『覇天戦人スサノオ』

 

「スサノオの超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上から2枚見て1枚を手札に、残りは山札の下に!タケミカヅチのスキル!カウンターブラスト(2)とGゾーンの裏のタケミカヅチを表にして、山札の上から4枚見て、2枚を手札に!残りを山札の下に!クロイカヅチを2体コール!」

 

クロイカヅチ タケミカヅチ クロイカヅチ

 クエビコ   ツナガイ   クエビコ

 

ツネトは両手を上にして、TやらDやらの暗号をつくる。

 

「「あ・・・あれは、勝利のサイン!」」

 

ツネトはカルやケイに笑いかけると、カルとケイもトリニティ・ドラゴンの勝利のサインをつくる。

 

「ツナガイのブースト、タケミカヅチでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード・・・」

 

「トリプルドライブ『オブリゲイト・ロビン』『サイキック・バード(☆)』『アサルトダイブ・イーグル(☆)』ダブルクリティカルトリガー!パワーはそれぞれのクロイカヅチに、クリティカルはタケミカヅチだ!目覚めろ、荒ぶる神の剣よ! 必殺、爆雷稲妻斬り!!」

 

タケミカヅチ(ツネト)の轟雷を剣にのせ、クロノジェットを一閃した。その直後、クロノジェットに雷鳴が体を駆け巡り、爆発を起こした。

 

PW31000➡PW11000

 

ダメージチェック『スチームメイデンアルリム』『ドキドキ・ワーカー(☆)』

 

トリドラのダメージ5枚 名前のダメージ6枚  勝利チームトリニティ・ドラゴン

 

「勝利チーム、トリニティ・ドラゴン!」

 

「やったーー!!」

 

「見事なフィニッシュです!」

 

「さすがツネトさん」

 

勝利に喜ぶツネトにツネトを敬うカルとケイ。

 

「お前らがお膳縦してくれたおかげだよ!おれはただ決めただけで、勝利の主役じゃない!このチームの主役は、この3人だ!!」

 

「「ツネトさん!」」

 

「チームトリニティ・ドラゴンの勝利だ!!」

 

そう言って3人は両手を上に掲げ、勝利のサインをつくる。これらを見ていると、最高のチームであることがわかる。一方の最悪チームはというと・・・

 

「なんだよ!チームチームって・・・」

 

思い通りにいかないファイトでそれぞれが怒りで拳を握っていた。

 

「・・・ないな」

 

「「「「!」」」」

 

「このチームはない」

 

するとカムイが4人のチームを批判した言葉を言う。当然これには反論する4人。

 

「ないってどういうことですか?!カムイさん!俺たちが頂点とるって!」

 

「ヴァンガードを長年やってるとスペシャルなチームかそうでないチームがわかるって言ってましたよね?!あれは嘘だったんですか?!」

 

「確か、ヴァンガード界に、旋風を巻き起こすっとも言ってましたよ?!」

 

「ふん、笑わせるな。何が頂点だ!何が旋風だ!ケミストリー?ハーモニー?ふざけるのも大概にしとけ!!」

 

「全部カムイさんが言ったんじゃないですか!何ですかその手のひら返し?!信じられない!」

 

「自分勝手で独りよがりなファイト、傲慢で、自信過剰で、誰一人としてチームのことを思いやらねぇ!チームワークのかけらもねぇ!」

 

カムイの言葉に悔しそうに拳を握る4人。

 

「・・・俺が見たのは幻だった。お前らは・・・終わってる」

 

カムイのさらにきつい一言で4人の心情は悔しさでいっぱいだった。

 

「あー、時間の無駄だったぜ!お前らとっとと帰れ!で、歯磨いて便所いって寝ろ」

 

カムイが4人を置いてカウンターに戻ろうとする。

 

「「「「・・・やってやる!!」」」」

 

「あ?」

 

4人は大声でそう言い、カムイは4人の方に向き直る。

 

「「「「このチームで、やる!!!」」」」

 

カムイの言葉に火がついた4人はチームを結成することを宣言する。その顔もやる気に満ち溢れている。

 

「・・・好きにしろよ」

 

カムイはそう一言いい、カウンターのところへ向かう。

 

「だいたい、あんたたちが自己中すぎるのよ!」

 

「お前だってわがままじゃねぇかよ!」

 

「あんたに言われたくないんですけどー?」

 

「2人とも、冷静さが足りない。すぐに熱くなる。よくないね」

 

「そういう綺場君だって大人げないじゃんか!なにがよくないね、だよ!」

 

「お前だって楽観的過ぎるんだよ!」

 

4人は反省会という名の口喧嘩を始めてしまった。

 

「一応、反省会ですかね」

 

「さあ、どうなんですかね?」

 

こうして、4人は前途多難だがチーム結成するのであった。

 

「やっぱお前ら気に入らねぇ!」

 

「気に入らない」

 

「気に入らない!」

 

「気に入らない!!」

 

「「「「気に入らない!!!」」」」

 

to be continued…




ユイ「まさか、トリドラの3人に負けるなんて・・・」

シオン「いや、彼らは間違いなく強かった。もちろん、僕たちのミスもあるけど」

クロノ「あいつらの強さの秘密ってなんだろうな?」

トコハ「ひょっとしたら、あのポーズなんじゃない?団結力を高める効果があるのかも!私たちもやってみる?」

シオン「僕はいいかな」

クロノ「俺もパス」

ユイ「私もやだ。だってあれダサいんだもん」

トコハ「たく、あんたたち強くなりたくないわけ?・・・とか言いつつ、私もご遠慮したい・・・」

TURN20「偽りのファイト」


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偽りのファイト

正直言って・・・原作のこの話あんまり好きじゃないんですよね・・・。

でも書かないと話が進まない。

皆さんはファイトをする際に、ルールはちゃんと守って遊びましょう。

それではどうぞ。


4人がチーム結成してから翌日、4人はカードキャピタル2号店であと1ヶ月と迫る大会に向けての会議をしていた。

 

「・・・とにかくだ!君たちがまずグレード3にならなければ何も始まらない!」

 

「・・・焦んなくてもすぐなれるっつーの」

 

「すぐっていつ?何月何日何曜日?」

 

「・・・小学生かよ」

 

「私も早いところグレード3になりたいんだけど・・・まだポイントは半分くらいなんだ」

 

クロノとユイはファイカをシオンとトコハに見せる。ユイのポイントはグレード2の半分ちょいといったところだ。クロノのポイントはあと一つのクエストをクリアすればグレード3になれるくらいまできている。

 

「だったら新導はさっさとグレードアップしちゃいなさいよ!」

 

「だったらさっさとクエスト行かせてくれよ!」

 

「じゃあさっさとクエスト探しなさいよ!」

 

「お前らが行かせてくれないんだろ!」

 

クロノとトコハはすぐに口喧嘩を始めてしまう。その光景をシンは微笑ましく、カムイは笑って見守っていた。

 

「地区大会までにクリアしておきたいことは山ほどあるからね。君たち2人にはミニ大会で一気にグレード3になってもらうよ」

 

シオンはそう言ってスマホで調べたものをクロノとユイに見せる。その内容はユナイテッド・サンクチュアリ支部主催のグレードアップミニ大会のお知らせだ。上位入賞者にはポイントを大幅ゲットでき、そして何よりも大きいのは優勝者には一気にグレード3になれるといったものだ。

 

「ユナイテッド・サンクチュアリ・・・他所の支部主催のイベントは初めてだな」

 

「ここなら地下鉄一本で行けるし、そんなに遠くない!」

 

「これでグレード3になれるんなら、参加一択だね!」

 

「じゃあ、参加登録しておくよ」

 

クロノとユイがグレード3になるためにミニ大会に参加することに決めた4人。シオンはさっそくスマホで参加申し込みをする。

 

「チーム名は・・・ラ・ヴィクトワール」

 

「「「ちょっと待て!!」」」

 

シオンがチーム名登録をしようとすると3人が異を唱える。

 

「なんだよそれ?!」

 

「フランス語で勝利って意味だけど・・・」

 

「勝手に決めんな。俺だって考えてきたんだ。チーム名は乾坤一擲!」

 

「かっこよく決めてるみたいだけどそれダサいよ。それなら私が考えた、ギャラクシースチルでいこう!」

 

「ユイちゃんだってダサいじゃない!やっぱ私が考えてきたシャイニングフラワーズで決まりね!」

 

「「「それだけはない」」」

 

4人はチーム名で、激しい口論が始まった。

 

 

 

TURN20「偽りのファイト」

 

 

 

ミニ大会当日、3人は浅草駅来て、切符を買いに来ているのだがシオンは電車事態に乗ることがあまりにも少ないため切符を買うのに手間取っている。

 

「いつも車ばっかりだからね。綺場君、手伝ってあげようか?」

 

「じ、自分でできるよ!」

 

シオンはそう言って千円札を入れようとするが、入れている場所が定期券を入れる場所と間違えている。

 

「あ・・・あれ?」

 

「そこ、カード入れるところ」

 

「カード・・・?」

 

シオンが戸惑っているとクロノが遅れて来た。

 

「悪い。遅くなった」

 

クロノは切符販売機に定期券を入れ、手慣れた動きで入金をチャージし、定期券を取り出す。

 

「よし。急ごうぜ」

 

クロノはさっさと改札口に向かう。シオンは少し唖然とし、ユイとトコハは必死に笑いをこらえる。

 

 

電車に乗り、目的の駅に着き、4人は少し歩いてユナイテッド・サンクチュアリ支部についた。4人はさっそくユナイテッド・サンクチュアリ支部に入り、ミニ大会の参加手続きをする。

 

「新導クロノさん、綺場シオンさん、安城トコハさん、佐倉ユイさん、チーム名は?」

 

受付の人にチーム名を聞かれ、3人はクロノをジト目で見る。

 

「・・・名前はまだない」

 

「・・・はい?」

 

 

ミニ大会会場に向かうとそこにはクロノやユイたちと同じようにグレードアップを狙っているファイターたちが集まっていた。

 

「結構人多いね」

 

「大会に向けて、みんなグレードアップを狙ってるんだね」

 

「あんたたちと一緒」

 

「・・・今日で一気に決めてやらぁ」

 

シオンはモニターにジト目で見ている。それに気づいた3人はどうしたのか聞いてみる。

 

「どうしたの?」

 

シオンはモニターに映っているものに指を指す。そこには出場者の立派なチーム名がたくさんあった。その中で場違いなチーム名が4人のチームの名前はまだないであった。

 

「・・・早くチーム名考えないとね・・・」

 

トコハの言葉でクロノとユイはガクッとなる。そんなこんなでミニ大会の開会式が始まり、現在はルールの説明を執り行っているところだ。

 

「ファイトに勝利すると、ポイントを獲得できます。チームメンバーの合計ポイントが高いチームが決勝トーナメントに進出。決勝トーナメントを勝ち抜いたチームが優勝となります。皆さん、優勝目指して、正々堂々と、全力でファイトしてください!」

 

説明を終えると開始の合図を始める。

 

「それでは始めます!」

 

『スタンドアップ・ヴァンガード!!』

 

 

順調に勝ち進んでいき、現在、シオンのファイトが終了した。結果はシオンの勝利だ。ファイトが終わったと同時に3人が声をかける。4人は合流した時、他のチームを見るとハイタッチをするものがいる。

 

「・・・やらないぞ僕は」

 

「まだ何も言ってねぇだろ!別に俺だって・・・」

 

「シオンじゃないか」

 

クロノがそう言いかけると別の誰かが声をかけてきた。メガネをかけた青年であった。

 

「小牧さん!」

 

青年の名は小牧、かつてシオンを自分のチームに誘おうとした青年だ。

 

「来てたんですか」

 

「ああ。地区大会へ向けての肩慣らしにはちょうどいいだろう?」

 

小牧がそう言うと3人の方に顔を向ける。

 

「・・・チームに入ったんだな。残念だよ。君には俺と共に戦ってほしかった」

 

「すみません」

 

「そっちの2人は・・・まだグレード2?」

 

「ええ。でも、この2人はグレード以上の実力がありますから」

 

シオンの言葉に3人と小牧は目を見開く。

 

「この大会が終わる時には、僕がこのチームを選んだ理由がわかるはずです」

 

「・・・そうか。楽しみにしてるぜ」

 

そう言って小牧は次の試合に向かう。シオンから称賛を得たクロノとユイは照れくさそうにしている。

 

 

次はトコハの試合。トコハはシオンの言った言葉を思い返していた。

 

「・・・グレード以上の実力がある・・・か・・・」

 

トコハは少し考えるがすぐにファイトの方に集中する。

 

「輝く蕾よ、今こそ花開け!ライド!ラナンキュラスの花乙女アーシャ!見せてあげる!私の力がどれほどのものか!」

 

3人はまだ時間があるのでトコハのファイトの観戦をしていた。

 

「少し、変わった気がするね」

 

「?安城が?」

 

「うん。前も彼女は強かった。でも、それは遊びの強さというか・・・今は違う。本気で挑んでるって感じだ」

 

「トコハちゃんも自分のファイトを始めたからね」

 

今のトコハは今までのトコハとは違うことを語り合う3人。

 

「・・・よかったのか?さっきのチーム、誘われてたんだろ?」

 

「・・・君こそ、どうしてこのチームを選んだんだい?」

 

「それはカムイさんが強引に・・・」

 

「断ることだってできたんじゃない?それともあの幼稚園生と組む?」

 

「あのなぁ・・・」

 

ユイがクロノをからかうとクロノは異を唱えようとする。それを遮るようにシオンが語る。

 

「・・・結果がね、予想つくんだよ」

 

「「!」」

 

「小牧さんのチームに入った僕が、どのくらい強くなれるか、どこまで勝ち抜けるか、すぐにイメージできる。でも、ここは違う。どこまで行けるのか、まったく検討がつかない。僕は常に挑戦者でありたい。あえて厳しい環境で自分を鍛えたいのさ」

 

「私たちが厳しい環境ってこと?」

 

「そう。まだ誰も足を踏み入れたことのない、フロティアだ」

 

3人は誰も足を踏み入れてないフロンティアをイメージする。

 

「ここには無限の可能性がある」

 

「「無限の・・・可能性・・・」」

 

「未来は一つじゃない。今ある別の可能性を、僕自身の手で選ぶことができる。ヴァンガードが教えてくれたんだ!」

 

「・・・俺もわかる気がする」

 

「私もわかる。昨日と違う自分になれる。自分を信じてみたいって思える。ヴァンガードがくれた可能性」

 

ヴァンガードによってもたらせてくれた可能性。それらを信じるがゆえに、この4人でチームを組む最大の理由なのであった。

 

 

さらに次はクロノとユイ、それぞれ別々の試合でファイトをする。トコハとシオンはそれを観戦する。

 

「「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」」

 

「今こそ示せ!!我が真に望む世界を!!」

 

「今こそ交われ!!二つの信ずる未来を!!」

 

「「ストライド・・・ジェネレーション!!!!」」

 

クロノとユイはそれぞれGユニットにストライドし、ファイトを圧倒する。

 

「・・・もう初心者なんて呼べないね」

 

「ああ。うかうかしてると置いてかれるよ。君も僕も」

 

「あんたがそんなこと言うなんて意外ね」

 

「事実だ。あの二人には才能がある。もちろん、彼や彼女なりに努力はしているだろう。でも何より、あの二人には強烈なイメージ力と勝利をもぎ取る運がある。それは天性のものだ」

 

「だったら私たちはあの二人の倍、頑張らなきゃね」

 

「ああ、そうだね」

 

シオンとトコハがそんな会話をしたところで、クロノとユイのファイトは終了し、途中経過を発表された。その中には当然4人のチームの名前が挙がっている。

 

「ベスト8のチームが決定したところで、お昼休みに入ります」

 

こうしてミニ大会の初戦を勝ち抜き、お昼休憩に入るのであった。

 

 

4人は、ユナサン支部の近くにあるバーガーショップで昼食をとることにする。

 

「ここまでは順調ね」

 

「問題ないね。僕たちなら」

 

「うん!絶対優勝しようね!」

 

「当たり前だ」

 

4人はミニ大会の優勝を目標に掲げる。

 

「そうだ。新導君、さっきの試合、もう1ターン早く決着をつけられた」

 

シオンの指摘にクロノはバーガーをのどに詰まらせ、飲み物で流し込む。

 

「んだよ?!勝ったんだからいいだろ⁉」

 

「あー、私も少し見てたんだけど、あれ私も気になったんだよね。あれはフェイトライダーでリアガードを入れ替えて叩いた方がよかったかも」

 

「佐倉まで・・・」

 

「ユイちゃんのファイトに私、気になってたんだけど、相手が完全ガードがないとはいえ、エクスファルコンのスキルの為にヴァンガード側にパワーを上げ過ぎるのはどうかと思ったわ。後のことを考えてリアガードにもパワーを上げとけばよかったかもね」

 

「トコハちゃん?!」

 

「安城さんも」

 

「え?」

 

「状況によってはリアガードに攻撃したのはいいよ。ダメージ重視なのはわかるけど、全体的に、せっかちなプレイングになってる気がする」

 

「ちょ・・・私には私のやり方があるんだから余計なお世話です!」

 

「なら俺も、お前さっきのファイト、何でストライドしなかったんだよ?」

 

「それは僕なりの戦略だから」

 

「人に言っといて自分はそれか?!」

 

自分のファイトスタイルに指摘され、口論が始まる4人。

 

「あったまきた!デッキ出しなさい!その鼻っ柱、へし折ってあげる!」

 

「へえ?へし折られるのはどっちかな?」

 

「待て!最初にファイトするのは俺だ!」

 

「何言ってんの?!新導君の相手は私だよ!」

 

4人は完全に頭に血が上って激しい言い合いが始まった。

 

「お前はすっこんでろ!」

 

「へえ?逃げるの新導君?」

 

「一からレクチャーしてあげるよ」

 

「へえ?電車の切符も買えなかったのに?」

 

「うぐ・・・」

 

「そうだったのかお前・・・」

 

4人の言い合いは店員が止めに来るまで続いていた。

 

 

4人はユナサン支部に戻り、決勝トーナメントを始める。シオンはファイトの途中でクロノとユイはファイトに勝利をし、休憩に入る。すると、ファイトが終わったトコハが駆け寄ってくる。

 

「どう?」

 

「勝ったぜ」

 

「トコハちゃんは?」

 

ユイの問いにトコハは親指をグッと上げる。どうやらトコハも勝利したようだ。

 

「トコハちゃんじゃない」

 

「片桐さん!ごめんちょっと挨拶してくる」

 

「おう」

 

「いってらっしゃ~い」

 

トコハは知り合いのユナサン支部のスタッフに挨拶をする。2人になったクロノとユイの視線にあるチームの男を見る。2人の視線に男は何やら肩に何かを操作しているように見えた。そして男のドライブチェックの時に男の上着の袖口からカードを取り出したように見える。スタッフは男のチームメイトによってそれは確認できていない。

 

「勝者、チームトリックトリック」

 

「やったぜ!」

 

「お疲れさま。いいファイトでしたよ」

 

「・・・気のせい・・・なのかな・・・」

 

ユイがそう呟くとチームトリックトリックからこんな会話が聞こえてくる。

 

「この調子で、決勝まで頼みますよ」

 

「楽勝っすよ!誰も気づいてない。こんなうまくいくとは思わなかったなぁ」

 

「なぁに、堂々としていれば、客にばれないもんさ」

 

2人は確信した。チームトリックトリックの先ほどのトリガーチェックはイカサマ行為をしていたのだと。これには2人は怒りが湧いてくる。2人はチームトリックトリックに問い詰める。

 

「ちょっとあんたたち!今のファイトで何やってたの?!」

 

「な・・・なんだよ?」

 

2人の表情は怒りに満ちていた。

 

「僕たちに何か御用ですか?次の準備がありますから、手短にお願いしますよ」

 

「次?あんたたちまたさっきのイカサマをやるつもり?」

 

「「ギクッ!」」

 

「イカサマ・・・とは?」

 

「とぼけんな!俺たちは見たんだ!さっきそいつが袖口からトリガー出したの!」

 

「これはこれは・・・証拠はおありですか?動画でも撮影していたとか・・・」

 

「うぐ・・・それは・・・」

 

トリックトリックのチームリーダーらしき男の言葉にユイは言葉を詰まらせる。

 

「佐倉!なにひるんでんだよ!いいから、そいつの袖口めくってみろよ!」

 

メガネの男は言われるがまま、袖口のをめくる。そこにはカードらしきものは入っていなかった。

 

「⁉そんな⁉私たちは確かに・・・」

 

「気が済みましたか?では失礼・・・」

 

クロノは納得いかないのかチームリーダーの男の肩を掴む。

 

「待てよ!まだ話は終わってねぇ!」

 

これには周りのファイターの視線はクロノたちに集まる。当然シオンやトコハもクロノたちに視線が移る。

 

「ちょ・・・やめなよ新導君!いくらなんでもそれは・・・」

 

「お前はそれでいいのか⁉俺たちは確かに見たんだ!あんなイカサマ許されると思ってんのか?!」

 

「痛い!乱暴はやめてくださーい」

 

クロノは頭に血が上っていてユイの静止を聞かない。周りのファイターたちはクロノたちの方に集まる。

 

「もう一度ちゃんと見せろよ!どうせまだ隠してんだろ?!」

 

「言いがかりはやめてくれませんかねぇ?僕たちの試合を妨害するつもりですか?」

 

「まだファイト続けるつもりかよ?!させねぇぞ絶対!!」

 

「新導君!もうやめようよ!周りの人たちが集まってるよ!」

 

「そこの彼女の言う通り、周りの人たちに迷惑ですよ。声を謹んでください。困りましたね~。本当に」

 

「おい!マジでふざけんな!!」

 

クロノはだんだんと周りが見えなくなり、ユイの静止も聞こえない。トコハはクロノたちのところへ向かう。シオンもファイトを棄権してまで向かう。

 

「このままじゃ済まさねぇぞ!!お前!もう一回腕出せ!」

 

「やめなさい!落ち着いて!」

 

クロノはメガネの男の胸倉をつかむ。これにはユイも男も止める。

 

「新導君!もうやめて!!このままじゃ・・・」

 

「やめないか!」

 

「うるさいな!邪魔すんな!!」

 

「きゃっ!」

 

ユイはクロノに突き飛ばされ、尻もちを搗く。男も突き飛ばされるが・・・

 

「うわーーー!」

 

わざと狙ってかファイトしているファイトテーブルに倒れる。これによってファイトテーブルにあるカードの盤面がバラバラになり、ファイトを無効にされた。

 

「佐倉さん!大丈夫かい?!」

 

「私は大丈夫・・・。それより新導君を止めて!」

 

シオンはユイに駆け寄り、ユイを起こす。クロノも我に返り、自分が突き飛ばしたチームメイトの心配しようとするが・・・

 

「いったーい!痛い!痛い!痛いよー!」

 

「わわ・・・大丈夫か?」

 

「なんてことするんだ、君?!チームメイトまで巻き込んで」

 

周りのファイターたちがクロノを見る。

 

「いや・・・。お前らわざと・・・!」

 

「新導君!もうやめて!落ち着こうよ!」

 

「あいつだ!あいつわざとやりやがったんだ!!」

 

「いいから、落ち着くんだ!」

 

冷静さを失っているクロノをシオンとユイが止める。

 

「佐倉だって見ただろ?!絶対許さねえ!ヴァンガードを何だと思ってんだよ?!イカサマなんてしやがって!!俺は・・・!!」

 

「わかってるから落ち着いて!!」

 

「どんな理由があったとしても、暴力行為と認められたら、ペナルティを受けることになる!」

 

クロノは我に返り、周りのファイターたちを見る。ファイトを中断されたものたちは悔しさに唸っている。クロノは申し訳なさそうに俯いている。

 

「新導・・・何で・・・」

 

トコハが問いかけようとすると、スタッフがこの騒動に駆け付けた。

 

「これは一体・・・。何が原因ですか?!」

 

「あいつがいきなりリーダーを突き飛ばしたんです!」

 

「君、本当ですか?」

 

スタッフの問いにクロノは黙って俯く。

 

「暴力行為による大会運営の妨害は、ファイター資格剥奪のうえ、公式大会出場禁止のペナルティを受けます!」

 

「!!」

 

スタッフの言葉を聞いたクロノは黙って会場から出ていこうとする。

 

「あ!君、待ちなさい!」

 

「ちょっと新導!待ちなさいよ!」

 

トコハはクロノの後を追った。トリックトリックはニヤニヤと笑っており、ユイは悔しそうにトリックトリックを睨み付けた。

 

 

騒動の後、トコハは知り合いのスタッフに話を聞き、シオンはバラバラになったカードを拾い集め、ユイはトリックトリックと共に事情聴取を受ける。

 

「では君たちは、彼や彼女に言いがかりをつけられ、暴力行為を受けたと?」

 

「はい。幸い、彼女はわかってはくれたんですけど、彼は何が気が障ったのかわかりませんが、まるで話を聞いてくれなくて・・・」

 

「佐倉ユイさん。本当ですか?」

 

「はい・・・。けど、新導君は確かに何を考えているかわからないけど、理由もなく暴れたりするような人間じゃありません!」

 

「そして何よりも、ヴァンガードを汚すような真似は絶対にしない!!」

 

ユイの弁解に、カードを拾い終えたシオンも加わる。

 

「君は彼女たちのチームメイトか。かばいたい気持ちはわかるけどねぇ」

 

「・・・ところで君は、右肩に何を隠しているんだい?」

 

シオンの指摘にメガネの男はビクついた。当然それをかばうチームリーダー。

 

「君も言いがかりかい?好きなだけ確認したまえ」

 

「上着を脱いでもらえるかい?」

 

シオンの言葉に初めて動揺するチームリーダー。

 

「君が必要以上に隠しているのは、腕ではなく、その右肩だ!そのオーバーサイズの上着も何かを隠すために着ているんじゃないのか?」

 

シオンの指摘に動揺が激しくなるチームリーダー。

 

「で・・・でたらめを!」

 

「服を脱いで見せてください。今すぐに。確認してくれるんでしょ?」

 

「くだらないねぇ。そんなこと言って、もし間違っていたらどう責任を・・・」

 

「その時は、僕のファイター資格を剥奪してもらって構わない!!」

 

シオンの堂々とした言葉に追い詰められるトリックトリック。メガネの男は逃げ出そうとするがトコハやユイによって阻まれる。

 

「へえ?逃げるの?」

 

「あの時は場のわきまえのために引き下がったけど・・・今度はそうはいかないよ!!」

 

完全に逃げ場のなくなったトリックトリック。

 

「く・・・くそおおおおおお!!」

 

メガネの男は来ていた上着を脱ぎ捨てた。男の右肩にあったのは、カードをしまったケースだ。男がケースを操作するとカードが一気に出てきた。そのカードは全部クリティカルトリガーだった。

 

「全部クリティカルトリガーだ!」

 

「マジかよ・・・」

 

「おいおい、ふざけんなよ!」

 

こうしてトリックトリックのイカサマ行為はシオンの活躍によって暴かれた。

 

 

その後、ユナサン支部で会議を行われていた。その際にチームトリックトリックはイカサマ行為、ならびに審判への虚偽説明によって、ファイター資格の停止と5年間の大会への出場禁止という処分がくだった。イカサマ行為を指摘したユイは暴力行為に至らなかったため、処分は免れているが、クロノはファイター資格を取られはしなかったが、ファイターズポイントを全て剥奪という処分を受ける。それをユナサン支部のスタッフによって聞かされている3人。

 

「そんな・・・じゃあ今新導が持っているポイントは・・・全部剥奪?正しいことを言ったのに、何で新導が罰せられなきゃならないのよ?!こんなの絶対間違ってる!!」

 

トコハは納得がいかず、そう声を荒げる。

 

「片桐さん、案内してください!私が話をつけてくる!」

 

「安城さん・・・もういい・・・」

 

「何言ってんの、あんたまで?!こんな決定納得できると思ってんの?!」

 

「そんなふうにして乗り込んでいったら、君も新導と同じことになってしまう。それよりも今は・・・」

 

シオンはユイの方に顔を合わせる。ユイの表情はかなり暗かった。

 

「・・・私のせいだ・・・。私が・・・勝手な行動をしたばっかりに・・・こんなことに・・・」

 

「違う!ユイちゃんはなにも悪くない!ユイちゃんも正しいことをしたのよ?!」

 

「・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」

 

ユイの表情は今にも泣き出しそうだ。

 

「ごめんなさい・・・ごめんなさい!うわああああああん!!」

 

「・・・どうして・・・こんなことになっちゃうのよ・・・」

 

泣きじゃくるユイをなだめるトコハ。シオンも悔しそうに拳を握る。こうしてミニ大会は大会中止という最悪の形で幕を閉じた。

 

 

メガラニカ支部の室内で、支部の書類業務をこなしていたキョウヤ。そんなキョウヤのスマホが鳴りだす。発信者は伊吹コウジからだ。

 

「伊吹か。どうした?」

 

≪・・・一条、お前に頼みがある≫

 

「何?」

 

果たして伊吹が出したキョウヤの頼みとは・・・

 

to be continued…




トコハ「絶対に理解できない!私、処分を消すように掛け合ってくる!」

シオン「やめたほうがいい。運営側が出した結論だ。今更覆すことなんてできない」

トコハ「だからって、このままでいいの?!せっかくここまで来たのに・・・」

シオン「このままでいいとは思ってない。僕も佐倉さんも悔しいさ。でも、怒りのまま行動しても、事態は悪化するだけさ」

トコハ「・・・そうだよね・・・。ごめん・・・」

ユイ「・・・これからどうなっていっちゃうんだろう・・・」

TURN21「メイルストローム」


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メイルストローム

今回はクロノ君が伊吹君とファイトしている間ユイちゃんが何をしているかの話です。

これは小説だからこそできるお話です。

今回の話で一条君の設定を設定一覧に書きましたので読み終えたらそちらもご覧ください。

あと一条君のデッキも後で活動報告覧に書いておきます。

それではどうぞ!


ミニ大会の騒動の翌日、クロノはカードキャピタル2号店に来ていた。その理由は・・・

 

「ヴァンガードをやめる?!」

 

クロノはヴァンガードをやめるために挨拶にきたのだ。

 

「聞いたと思うが、あの後シオンとトコハちゃん、ユイちゃんがお前が正しかったって証明してくれたんだぞ。お前は無罪なんだ。まあ、ポイント剥奪の決定が出たのは残念だが、そのあたりは俺がユナサン支部に掛け合ってやる。だから、結論はそれからでも・・・」

 

「もういいんです・・・」

 

カムイがクロノを説得しようとするが、クロノは自分のファイカをカムイに渡す。その中には当然ギアクロニクルのデッキが入っている。

 

「・・・お世話になりました」

 

クロノはそう言って店から出ていく。

 

「え?!いや・・・だから!ちょっと待てよクロノ!待てったらクロノ!クロノ!」

 

カムイはクロノを呼び止めようとするがクロノは構わずにせっせと立ち去っていった。

 

「・・・全ては、クロノ君が決めることです」

 

シンが真剣な表情でそう言うと、クロノとは反対の方向から足音が聞こえる。カムイとシンはそちらに顔を向ける。そこにはキョウヤがこちらに向かっていることがわかる。

 

「!一条・・・」

 

「・・・葛城、佐倉ユイはどこだ?」

 

 

 

TURN21「メイルストローム」

 

 

 

クロノは現在川を見ていた。一人で黄昏ていると、トコハとシオンがやってくる。

 

「新導!ちょっと!やめるってどういうこと?!」

 

「今後一切ファイトしない。そういうことかい?」

 

「・・・そうだ」

 

シオンの問いにそっけなく返し、その場を立ち去ろうとするがトコハに阻まれる。

 

「じゃあチームはどうなるの?!綺場はあんたの無実をを証明してくれた。ユイちゃんはあんたのために泣いてくれた。なぜだと思う?」

 

トコハの問いに何も答えないクロノ。

 

「新導!あんたのことを信じていたからでしょ?!単なるチームメイトだからじゃない!あんたがそんなことするはずない奴だってわかってたから!」

 

トコハの言葉を聞いているのかはわからない。クロノはトコハから通り過ぎようとするとシオンが止める。

 

「逃げるのか?ポイントを剥奪されたままで、君はそれでいいのか?証を立てることができるのは自分だけだ。君のこれからの行動で、それを示すべきじゃないのか?!」

 

シオンの問いにも答えず、クロノはそのまま歩き去っていった。

 

「・・・前の新導に・・・戻ったみたい・・・」

 

トコハは悲しそうな表情をする。

 

「ユイちゃんは?」

 

「しばらく一人になりたいだそうだ。あのことで一番気にしていたのは、彼女だからね。無理もないさ」

 

トコハとシオンがその場で立ち尽くすと、クロノが去っていった方向から、誰かがやってくる。キョウヤだ。

 

「⁉一条さん⁉なんでここに?!」

 

「貴様ら・・・佐倉ユイはどこにいる?」

 

「えっと・・・佐倉さんに何か用でも・・・?」

 

シオンがそう問いかけるが・・・

 

「貴様らには関係ない」

 

そう言って何も答えようとはしないキョウヤ。

 

「もう一度聞く。佐倉ユイはどこにいる?」

 

「えっと・・・海を見に行くといってバスで浜辺の方に行きましたよ」

 

「そうか」

 

キョウヤは聞くことを聞いたら、その場に立ち去ろうとする。

 

「ちょ・・・ちょっと?!ユイちゃんに会ってどうするつもり?!」

 

「貴様らには関係ないといったはずだ」

 

トコハの問いにもそう答えて、キョウヤはその場から立ち去った。

 

 

浜辺、ユイは海を見つめ、ユナサン支部のミニ大会のことを思い返す。

 

(・・・あの時、私が先走らなければ・・・新導君が・・・ヴァンガードをやめるなんて言いださなかった・・・)

 

ユイはカードキャピタルでのクロノとカムイの会話を聞いていたらしく、クロノがヴァンガードをやえることになったのは自分のせいだとずっと思い込んでいる。

 

「・・・私に・・・何ができるのかな・・・」

 

ユイは蹲ってそう呟く。

 

「そんなところで何をやっている。佐倉ユイ」

 

ユイに声をかけてきたのはキョウヤだった。キョウヤは蹲っているユイの隣に立つ。

 

「・・・海はいい。あらゆる邪念を浄化してくれる。怒りも・・・悲しみも・・・全部・・・」

 

キョウヤの語りを聞いても、何も言わないユイ。キョウヤは話を切り替え、本題に入る。

 

「・・・ユナイテッド・サンクチュアリの騒動は聞いたぞ。貴様らもあの場所にいたんだな」

 

「・・・私のせいなんです。私が・・・」

 

「ああ。貴様らのせいだな」

 

ユイが自分を責めるように言うとキョウヤはそっけなくそう言う。

 

「貴様らが勝手な行動さえしなければ、あのような騒動は起きなかった。違うか?」

 

「・・・・・・」

 

「無粋な行為を指摘するなと言わんが、時と場所を慎め」

 

キョウヤは淡々とユイにそう告げるがユイは何も答えない。

 

「・・・で?貴様はどうしたい?同情でもしてもらいたいのか?」

 

「・・・・・・」

 

「何も答えずにその場をやり過ごそう・・・か?哀れだな」

 

キョウヤはユイにそう言うがそれでもユイは黙っている。

 

「闘争心もない。自分で立つ勇気もない。・・・そのような輩に、ヴァンガードを続ける資格などない」

 

「・・・・・・」

 

「今の貴様は新導クロノと同じだ。いや、新導クロノはヴァンガードをやめるといっていたな。奴よりはマシといったところか」

 

「・・・!新導君がどんな思いでいるかも知らないで・・・そんなこと、許さない!」

 

キョウヤの言葉に怒りを覚え、立ち上がるユイ。

 

「だったらどうするつもりだ」

 

ユイはデッキを取り出し、キョウヤに突き付ける。

 

「ファイトです!私が勝ったら、さっき言った言葉、取り消してもらいます!」

 

「ほう?俺に挑むか。いいだろう。貴様を叩きのめし、己の未熟さを教えてやろう」

 

ユイとキョウヤは自分のファイカをファイトテーブルに変え、ファイトの準備をする。フィールドはハイメのファイトに使っていた海中遺跡だ。

 

「「スタンドアップ・(マイ・)ヴァンガード!!」」

 

「宇宙勇機グランシード!」

 

「蒼嵐候補生マリオス」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード  PW5000

 

蒼嵐候補生マリオス  PW5000

 

(一条さんのクランはアクアフォース・・・。対処の方法はわかっている!)

 

「俺の先攻だ。ドロー。ライド。ティアーナイトテオ。マリオスは移動。ターン終了だ」

 

ティアーナイトテオ  PW8000

 

R  テオ  R

R マリオス R  キョウヤの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリスにライド!グランシードは移動!」

 

  R    グランポリス R

グランシード   R    R

 

「グランポリスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「ダメージトリガーチェック『マグナム・アサルト』ターンエンド!」

 

PW8000➡PW8000  ユイの手札6枚 山札42枚  キョウヤのダメージ1枚

 

「俺のターン。ドロー。ティアーナイトラザロスにライド。タイダル・アサルトと蒼嵐艦隊のアオザメ兵をコール」

 

ティアーナイトラザロス  PW10000

タイダル・アサルト  PW9000

蒼嵐艦隊のアオザメ兵  PW7000

 

タイダル ラザロス R

アオザメ マリオス R

 

「タイダルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』」

 

「スキルによってタイダルはパワーをマイナス5000してスタンド。アオザメ兵のブースト、タイダルでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「マリオスのブースト、ラザロスでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ(引)』ゲット、ドロートリガー。ラザロスにパワーを振り、1枚ドロー」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス』」

 

「マリオスのスキル。ブーストしたユニットの3回目のアタックがヒットした時、山札から5枚確認し、メイルストロームの名のユニットを手札に加える。今こそ来たれ、海を統べし者よ」

 

マリオスのスキルで山札を5枚確認し、キョウヤは手札に蒼嵐竜メイルストロームを手札に加える。

 

(蒼嵐竜メイルストローム・・・それが一条さんの分身・・・)

 

「これでターン終了だ」

 

PW9000➡PW8000

PW11000➡PW8000+SH10000=18000

PW15000(+5000)➡PW8000  キョウヤの手札6枚 山札38枚  ユイのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオンにライド!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスターをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン  PW10000

鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  PW9000

 

ウルバスター ディガリオン R

グランシード   R    R

 

「グランシードのブースト、ウルバスターでタイダルにアタック!」

 

「ガード『蒼嵐兵ミサイルトルーパー(☆)』」

 

「ディガリオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージトリガーチェック『戦場の歌姫(バトルセイレーン)スタシア』『流氷の天使(治)』ゲット、ヒールトリガー。パワーをヴァンガードに与え、ダメージを回復」

 

「くっ!ターンエンド!」

 

PW14000➡PW9000+SH10000=19000

PW10000(+5000)➡PW10000(+5000)  ユイの手札5枚 山札38枚  キョウヤのダメージ2枚

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。今こそ見せてやろう。蒼き海を纏いて、その正義を記せ!我が分身!ライド!蒼嵐竜メイルストローム!!」

 

蒼嵐竜メイルストローム  PW11000

 

「ラザロスをコール」

 

タイダル メイルストローム ラザロス

アオザメ   マリオス    R

 

「ラザロスでウルバスターにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「アオザメ兵のブースト、タイダルでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「スキルによってタイダルはスタンド。もう一度アタックだ」

 

「ノーガード!」

 

「マリオスのブースト、メイルストロームでヴァンガードにアタック。アオザメ兵のスキルによってリミットブレイク解除。そしてメイルストロームのリミットブレイク!4回目以降のアタックの時、メイルストロームにパワープラス5000し、スキルも与える」

 

「・・・ノーガード」

 

「ツインドライブ『蒼嵐兵ラスカル・スイーパー』『蒼嵐水将デスピナ(☆)』クリティカルトリガー。効果はすべてメイルストロームに。アクアレイド・ジャッジメント!!」

 

イメージ内でメイルストロームは装備しているミサイルポッドに装填されているミサイルをディガリオン目掛けて発射する。

 

「くうぅ!ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』」

 

「メイルストロームのリミットブレイクスキル。アタックがヒットした時、カウンターブラストし、俺はカードを1枚ドロー。そして、貴様のリアガード、グランシードを退却してもらう!」

 

メイルストロームはミサイルでさらに追撃し、そのミサイルをグランシードに目掛けて発射し、ディガリオンとグランシードに直撃した。

 

「グランシードが・・・」

 

「さらにマリオスのスキルで山札を5枚確認し、再びメイルストロームを手札に。ターン終了だ」

 

PW10000➡PW9000

PW16000➡PW10000+SH10000=20000

PW4000➡PW10000

PW21000(+5000)➡PW10000 キョウヤの手札8枚 山札33枚  ユイのダメージ4枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!不屈の闘志を鋼の剣に込め、正義のために轟かせよ!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター!!」

 

鋼闘機シンバスター  PW11000

 

「一条さんがやったリアガードの退却と手札増強ができるのはあなただけじゃありません!ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー、オペレーターガール・レイカをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン  PW7000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー  PW9000

オペレーターガール・レイカ(醒)  PW4000

 

グランファイヤー エクスローグ R

  レイカ    グランワゴン R

 

「レイカのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!グランファイヤーのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストしてグランワゴンとエクスローグにパワープラス4000!」

 

「インターセプト『ティアーナイトラザロス』」

 

「グランワゴンのブースト、エクスローグでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

トリプルドライブ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グラングランビート(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグランファイヤー、クリティカルはヴァンガードに!『オペレーターガール・レイカ(醒)』スタンドトリガー!パワーを上げてグランファイヤーをスタンド!」

 

「ダメージトリガーチェック『蒼嵐覇竜グローリー・メイルストローム』『蒼嵐覇竜グローリー・メイルストローム』」

 

「エクスローグのスキル!カードを1枚引いて相手は自分のリアガードを選んで退却させる!ピンポイント・バースト!!」

 

「ではマリオスを退却させてもらう」

 

「トリガーの効果ののったグランファイヤーでタイダルにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ターンエンド!」

 

PW13000➡PW11000+SH5000=16000

PW41000➡PW11000

PW19000➡PW9000  ユイの手札4枚 山札31枚  キョウヤのダメージ4枚(裏1枚)

 

「・・・スタンド&ドロー。なるほど・・・少しは霧が晴れているようだな」

 

「え?」

 

ユイはキョウヤの言っていることが分からないというように首を傾げる。

 

「だが、まだ足りん!ストライドジェネレーション!!!天羅水将ソクラテス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ケルピーライダーニッキー』グレード1+2

 

天羅水将ソクラテス  PW26000  ハーツ『蒼嵐竜メイルストローム』

 

「メイルストローム、蒼嵐兵ラスカル・スイーパーをコール。アオザメ兵を移動」

 

蒼嵐兵ラスカル・スイーパー  PW9000

 

アオザメ ソクラテス   ラスカル

 R     R   メイルストローム

 

「ラスカル・スイーパーでヴァンガードにアタック!ラスカルのスキルでメイルストロームの名の付くユニットがいるため、パワープラス2000」

 

「ガード!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)」

 

「ラスカルのスキルによって1回目のアタック終了時に後列のリアガードと入れ替える。メイルストロームでアタック」

 

「ガード!『オペレーターガールレイカ(醒)」

 

「ソクラテスでヴァンガードにアタック」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ』)」

 

「トリプルドライブ『ティアーナイトテオ』『蒼嵐竜メイルストローム』『蒼嵐艦隊のアオザメ兵』アオザメ兵でヴァンガードにアタック。ソクラテスのスキル。3回目以降のバトルによってカウンターブラストを払い、アオザメ兵にパワープラス5000」

 

「なっ!トリガーなしでパワーアップ⁉ノーガード!ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをヴァンガードに!」

 

「む・・・。ターン終了だ」

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW12000➡PW11000(+5000)  キョウヤの手札9枚 山札29枚  ユイのダメージ4枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!(やばい・・・手札がさっき引いたこれ1枚しかない・・・だったら・・・)ウルバスターをコール!そしてシークメイト!!!」

 

シークメイト  戻したカード 『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』 『オペレーターガールレイカ(醒)』 『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』 『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』

 

「その鉄壁は砕かれることのない鋼の強固な絆!今こそ並び立て!!双闘(レギオン)!!!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター×鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  パワー20000

 

シンバスターはウルバスターを呼び出し、並び立ち、今目の前にいる敵、メイルストロームを見つめる。

 

「ウルバスターのスキル!ヴァンガードが双闘(レギオン)した時、ヴァンガードにパワープラス4000!そしてスキルも与える!グランワゴンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとソウルブラストしてウルバスターにパワープラス4000!」

 

グランファイヤー シンバスター×ウルバスター ウルバスター

  レイカ       グランワゴン       R

 

「レイカのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!グランファイヤーのスキル!レイカとウルバスターにパワープラス4000!

 

「ガード『流氷の天使(治)』」

 

「ウルバスターでリアガードのメイルストロームをアタック!」

 

「ノーガード」

 

「グランワゴンのブースト、シンバスターでレギオンアタック!シンバスターの双闘(レギオン)スキル!ヴァンガードのパワーが30000以上なら、相手はグレード1以上でガードできない!

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをウルバスターに!『オペレーターガールレイカ(醒)』スタンドトリガー!ウルバスターをスタンドしてパワーをウルバスターに!」

 

「ダメージトリガーチェック『戦場の歌姫(バトルセイレーン)スタシア』」

 

「シンバスターのヒット時のスキル!ヴァンガードのパワーが20000以上なら、1枚ドロー!さらにウルバスターが与えたスキル発動!アタックがヒットした時リアガードを1体選び、退却させる!ラスカル・スイーパーを退却!ウルバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『蒼嵐水将デスピナ(☆)』『蒼嵐艦隊のアオザメ兵』」

 

「くっ・・・!ターンエンド・・・」

 

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW13000➡PW11000

PW31000➡PW11000

PW23000➡PW11000+SH15000=26000  ユイの手札3枚 山札29枚  キョウヤのダメージ5枚(裏2枚)

 

「・・・スタンド&ドロー。ここまで粘るとは正直意外だったぞ。しかし、この状況ならそうはいくまい!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『蒼嵐業竜メイルストローム"Я"』グレード3

 

「邪悪を飲み込み、切り開け!!煌めく世界を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

その姿はメイルストロームであるのは間違いない。だが、体格も普段より大きく、姿も全く違う。この姿こそが、メイルストロームの未来の可能性だ。

 

「蒼嵐師竜アドミラル・メイルストローム!!!!」

 

蒼嵐師竜アドミラル・メイルストローム  PW26000  ハーツ『蒼嵐竜メイルストローム』

 

「蒼嵐師竜アドミラル・メイルストローム・・・」

 

「ラスカル・スイーパー、メイルストローム、ラザロスをコール。アオザメ兵とラザロスを移動」

 

ラザロス アドミラル   ラスカル

アオザメ   R   メイルストローム

 

「ラスカルでヴァンガードにアタック!スキルでパワープラス2000!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』」

 

「スキルで後列と交代。メイルストロームでグランファイヤーをアタック」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン』」

 

「アオザメのブースト、ラザロスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『オペレーターガールレイカ(醒)』」

 

「アドミラル・メイルストロームでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『海域の守り手プラトン』『ケルピーライダーニッキー』『蒼嵐水将デスピナ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!響かせよ!世界に轟く波風よ!ワールド・ブルースラッシュ!!」

 

アドミラル・メイルストロームは両手を左右にまるで風や海を切り裂くように振り、それが衝撃波が生まれ、それがシンバスターを切り裂く。

 

「ぐぅぅ!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』『鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン』」

 

「アドミラル・メイルストロームのスキル!カウンターブラストし、Gゾーン裏のカードを表にすることによって発動する。アドミラル・メイルストロームを表に。これによって俺は1枚引き、お前はリアガード3枚のうち、アドミラルメイル・ストロームの枚数分だけ退却してもらう!」

 

「・・・ウルバスターを退却」

 

「これでターン終了だ」

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW11000➡PW9000+SH5000=14000

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000(+5000)➡PW11000  キョウヤの手札7枚 山札23枚  ユイのダメージ5枚(裏2枚)

 

「・・・これも耐え抜くとは・・・やるな。お前はもしかしたらもうすでに切り開いているのかもしれないな。自分が、次にやらねばならぬ、未来とやらをな」

 

キョウヤの言葉にユイはハッとなる。

 

(・・・そうだ!何を迷う必要があったんだ!自分ばかり責めて、やらなければならないことを見失っていた。私がやらなければならないこと・・・それは・・・チームの修復!新導君がヴァンガードをやめたというなら、私の思いを、みんなの思いを、ファイトで新導君に伝える!嫌だといっても、私は諦めない!!何度でもファイトを申し込む!それが・・・私のやるべきこと!!)

 

ユイはこのファイトで初めて誇らしい顔になった。

 

「スタンド&ドロー!一条さん・・・やるべきことが見つかりました。もう迷いません!そのお礼として、このファイトで全力を尽くします!!」

 

ユイの迷いなき言葉にキョウヤは口元に笑みを浮かべる。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グレード3

 

「今こそ交われ!!二つの信ずる未来を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

その女、ありとあらゆる宝をその人間離れした身体能力で盗んできたエイリアンの大怪盗。そんな超人が次元より現れた。

 

「暗黒超人プリティーキャット!!!!」

 

暗黒超人プリティーキャット  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

「グランワゴンのスキル!カウンターブラストとソウルブラストでプリティーキャットにパワープラス4000!レイカのスキル!レイカを山札に戻してシャッフルし、プリティーキャットにパワープラス4000!さらにスキルも与える!プリティーキャットのスキル!カウンターブラストして、プリティーキャットのパワーが34000以上なら、相手のヴァンガードのパワーマイナス5000!」

 

蒼嵐竜メイルストローム  PW6000

 

グランファイヤー プリティーキャット R

   R      グランワゴン   R

 

「グランファイヤーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ケルピーライダーニッキー』」

 

「プリティーキャットでヴァンガードにアタック!レイカに与えたスキル!パワーが37000以上なら1枚ドロー!」

 

「完全ガード!『海域の守り手プラトン』(コスト『戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ(引)』)」トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部グランファイヤーに!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部グランファイヤーに!『オペレーターガールレイカ(醒)』スタンドトリガー!グランファイヤーにパワーを与えて、スタンド!」

 

プリティーキャット(ユイ)が袋から何かの玉を出してそれを投げる。すると玉が爆発し、辺りが泡で見えなくなる。泡が消えるとメイルストロームの目の前にはグランファイヤーが立っていた。グランファイヤーは火炎放射器をメイルストロームに向ける。

 

「グランファイヤーでヴァンガードにアタック!!」

 

「完全ガード『海域の守り手プラトン』(コスト『タイダル・アサルト』)」

 

グランファイヤーが火炎放射器を発射したが、プラトンによってメイルストロームに当たることはなかった。

 

「くっ!届かなかった・・・。ターンエンド・・・」

 

PW9000➡PW6000+SH5000=11000

PW41000➡PW6000(完全ガード)

PW24000➡PW6000(完全ガード)  ユイの手札4枚 山札24枚  キョウヤのダメージ5枚(3枚)

 

「・・・スタンド&ドロー。ここまでよくがんばったほうだ。だがここまでだ。我が分身の真の姿を見せてやろう。覇をもって轟かせた竜よ、今再び、その姿を現すがいい!クロスライド!蒼嵐覇竜グローリー・メイルストローム!!」

 

蒼嵐覇竜グローリー・メイルストローム  PW11000+2000=13000

 

「グローリー・メイルストロームのクロスライドスキルによって常にパワープラス2000!ラスカルとメイルストロームを移動!蒼嵐水将デスピナをコール!」

 

ラザロス グローリー   ラスカル

アオザメ デスピナ  メイルストローム

 

「ラスカルでヴァンガードにアタック!スキルでパワープラス2000!」

 

「インターセプト!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』」

 

「スキルで後列と交代。メイルストロームでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン』」

 

「アオザメ兵のブースト、ラザロスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「デスピナのブースト、グローリー・メイルストロームでヴァンガードにアタック!グローリーメイル・ストロームのアルティメットブレイク!!」

 

アルティメットブレイクとはダメージが5枚になっている状態で発動することができる強力なスキルのなのである。ちなみにアルティメットブレイクはリミットブレイクとは違うので、リミットブレイク解除の効果は通用しないのである。

 

「カウンターブラストを払い、グローリーメイル・ストロームにパワープラス5000し、貴様はグレード1以上のユニットを手札からガードできん!」

 

「だったらグレード0でガード・・・」

 

「デスピナのスキル!4回目のバトルの時、メイルストロームのユニットにブーストした時、貴様はグレード0のユニットでガードすることはできん!」

 

「な⁉全部のグレードでガードできない⁉ノーガード!!」

 

「ツインドライブ『蒼嵐水将デスピナ(☆)』『蒼嵐兵ミサイルトルーパー(☆)』ゲット、ダブルクリティカルトリガー!効果は全部グローリー・メイルストロームに!圧倒せよ!強大な力を希望の光に変えて!ディバン・ブローイング!!」

 

グローリー・メイルストロームは口から破壊光線をシンバスターに向けて放ち、シンバスターはそれを受けて大爆発を起こす。

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW22000(+10000)➡PW11000

 

ダメージチェック『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

ユイのダメージ6枚 キョウヤのダメージ5枚  勝者キョウヤ

 

「・・・負けちゃった。・・・でも、とても清々しいな・・・」

 

ユイは晴ればれとした表情で青空を見た。キョウヤは笑みを浮かべて、その場から立ち去る。

 

「一条さん」

 

「・・・これからどうしたいか、よく考えて行動しろ」

 

一条はその言葉だけを送り、立ち去った。

 

「佐倉さん!」

 

「ユイちゃん!」

 

そこにキョウヤを追いかけてきたのかシオンとトコハがやってくる。

 

「綺場君、トコハちゃん。ちょうどいいところに!今からファイトしよう!今とてもファイトがしたくてうずうずしてるんだ!」

 

シオンとトコハはユイの満面な笑みを見て、一安心した表情になる。

 

「・・・ああ、まずは僕が相手になってあげるよ」

 

「何言ってんのよ?!先にファイトするのは私よ!」

 

「ね~、誰でもいいからは~や~く~」

 

こうして佐倉ユイは完全復活を果たしたのであった。

 

 

バーガーショップ、キョウヤはそこに入り、店員にメニューの品を注文する。

 

「バーガーセットを頼む。飲み物は水でいい」

 

キョウヤは注文したバーガーセット(飲み物は水)を持ってある人物を探す。ある男を発見したキョウヤはその男の席に向かう。

 

「伊吹」

 

「・・・来たか」

 

待ち合わせ相手、伊吹の席にキョウヤは座る。

 

「佐倉ユイは大丈夫だ。頼まれた通りにやったぞ」

 

「ああ。ご苦労だったな」

 

「しかしお前が新導クロノ以外に気を遣うとは、どういう風の吹き回しだ?」

 

「・・・奴は以前に落としたカードを届けてくれた借りがある。俺はその借りを返しただけだ」

 

「ふっ。不器用な奴め」

 

伊吹の言葉に口元に笑みを浮かべるキョウヤ。

 

「お前は確かカードキャピタルにいきギアクロニクルのデッキを手に入れようとしていたな。手に入ったのか?」

 

「いや、その時に偶然新導クロノと会ってな。俺には渡したくないといい、ファイトでケリをつけることにした。奴は負けても渡したくないといってな。奴にデッキを預けた」

 

「こうなるのはわかっていたくせに白々しい。だがそれを聞く限り、新導クロノはヴァンガードを続けることになったのか」

 

「ああ。そうでなくてはこちらが困る」

 

伊吹の言葉にキョウヤは真剣な表情で伊吹に問い詰める。

 

「伊吹。この際だから聞かせてもらおう。お前がなぜそこまで新導クロノにこだわるのか。普及協会で働くお前が現在、あの不穏な波を漂わせるユナイテッド・サンクチュアリに身を置くのか。そして、なぜお前がギアクロニクルのことを知っているのか」

 

「・・・お前が知るほどのことでは「伊吹」・・・」

 

伊吹ははぐらかそうとするがキョウヤがそれを遮る。伊吹はキョウヤの目を見る。それは覚悟を持った目だ。

 

「・・・わかった。だがこのことは他の者には他言無用で頼む」

 

「それは内容による」

 

伊吹はキョウヤが聞きたいことを全て話した。伊吹がクロノに気にかけることを、伊吹がユナサン支部で働いていることを、伊吹がギアクロニクルの存在をどこで知ったのかを。それを聞いたキョウヤは驚愕な表情をしていた。

 

「・・・それが本当ならば・・・今の普及協会は・・・」

 

「ああ。一条。わかっているとは思うがこのことは」

 

「わかっている。他言無用だ」

 

「助かる」

 

伊吹はそう言って食器を片付けて、店から出ようとする。

 

「・・・一条。時がくれば、お前にも協力はしてもらう」

 

「・・・わかった。お前も気をつけろよ」

 

伊吹はキョウヤに片手で返事をして、店を出る。キョウヤは残りのバーガーを一人で食すのであった。

 

to be continued…




ユイ「今日は楽しかったな。そんなに日はたってないのになんだか久しぶりに笑った感じがする」

ユイ「一条さんには本当に感謝したりないな。一条さんがいなかったらずっと悩んでいたかもしれない」

ユイ「・・・新導君、次にあったら絶対に2人に謝ろうね」

ユイ「だって、私たちを心配してくれたんだもん。それぐらいはやらないとね」

TURN22「ダークな奴ら」


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ダークな奴ら

自分は原作のこの話は面白くて好きです。

書いててノリノリだっていうのがわかります。

関係ない話はこれまでにして、本編に移りましょう!

それではどうぞ!


キョウヤのファイトを通じて元気を取り戻したユイは現在、シオンとトコハと共にカードキャピタル2号店の前に来ていた。ユイはどことなく緊張している。

 

「・・・なんだか、緊張してきちゃった・・・」

 

「今さら何を言ってるんだい?早く入ろう」

 

シオンは店内の扉を開けて中に入る。トコハもシオンと共に入る。

 

「あっ!ちょっと待ってよ2人とも!」

 

ユイも慌てて店内に入る。そんなユイを出迎えてくれたのはカムイだった。

 

「ユイちゃん!元気になったのか!」

 

「はい。心配かけてすみませんでした」

 

「気にすんなよ!ほら、ファイトテーブルがあいてるから、またユイちゃんのファイトを見せてくれよ」

 

「はい!」

 

ユイは今まで以上に元気一杯な声でそう答えて、シオンやトコハが待っているファイトテーブルに向かう。

 

 

 

TURN22「ダークな奴ら」

 

 

 

3人がファイトし終えると、カムイが誰かと話しているのが見える。話し相手はクロノだった。

 

「新導⁉」

 

クロノが3人の姿を確認すると、なんとクロノは頭を深く下げた。

 

「何それ?!やめてよ!」

 

「迷惑かけた!」

 

「もう気にしないでほしいな」

 

「それに一番割送ったのは新導君の方でしょ?」

 

クロノは頭を上げ、衝撃的なことを言う。

 

「俺は・・・チームを抜ける」

 

「え・・・?何言って・・・」

 

「これ以上、迷惑かけたくない。じゃあな」

 

クロノはそう言って、店内から出ていく。

 

 

3人は1階にあるお好み焼き屋でお好み焼きを注文し、お好み焼きの具材を混ぜている。シオンはすでに焼きに入っている。

 

「迷惑かけたくないって・・・、私たち迷惑だなんて一言も言ってないのに・・・」

 

「それ、あまり混ぜると、キャベツの水分が出ちゃうんじゃないの?」

 

「いいでしょ?私はべチャッとしたお好み焼きが好きなの!」

 

トコハとユイもお好み焼きの具材を混ぜ終えたらそれを焼いていく。

 

「とにかくだけど、私新導君と会ったらもう一度話してみるよ。チームを抜けることないって。大会までに1人でグレード3なんて、無理に決まってるよ!」

 

「やめたほうがいい」

 

ユイがそう言うとシオンはそう答えた。

 

「何で?!」

 

「彼は彼の考えがあって、ああいう決断をしたんだ。それをどうこう言うのはお節介じゃないかな?」

 

「じゃあ放っておけばいいって言うの?この3人で大会エントリーする?」

 

「そうは言ってないけど・・・」

 

「綺場君はどうしたいのさ?」

 

「それを考えてるんだよ」

 

ユイの問いにシオンはそう答えると、トコハは呆れたような表情をする。

 

「たく、慎重っていうか、煮え切らないというか・・・」

 

「直情的なお節介よりはいいと思うけど?」

 

「何それ?私のこと?」

 

「とにかく私たちは私たちの好きにするから!」

 

「どうぞ、ご自由に」

 

シオンはそう言って、お好み焼きをきれいにひっくり返す。

 

 

お好み焼きを食べ終えた後、ユイは八百屋佐倉店に戻り、家の手伝いとして野菜の販売をしていた。そこに買い物にやってきたクロノが来る。

 

「!新導君・・・」

 

「佐倉?!家が八百屋だって聞いてたけど、ここにいたのか」

 

ユイは意を決したようにクロノに問いかける。

 

「新導君!何か手伝えることない?」

 

「・・・俺のことは放っておけって。そこにある大根となすを2つずつ頼む」

 

クロノはそう言って突き返す。ユイは納得いかず、大根となすを袋に入れながら言葉をつづける。

 

「だって、大会までに一人でグレード0からグレード3になるなんて絶対無理だよ!私たちはチームなんだからそれくらいは・・・」

 

「言ったろ?俺はチームを抜けるって。だからほっとけって。それより、お前グレード3になったのかよ?」

 

「それは・・・まだだけど・・・」

 

ユイは言葉を詰まらせ、クロノは野菜の入った袋を受け取る。

 

「おい、全部でいくらだ?」

 

「・・・大根が200円でなすが120円で合計は640円だけど・・・」

 

クロノはユイに640円払って、そのまま去っていく。

 

「ちょ・・・新導君!」

 

「お節介はほどほどにして、自分の心配をしろよ」

 

ユイはクロノを呼び止めようとするがクロノはそう言ってそのまま立ち去っていく。

 

「新導君・・・私は諦めないよ・・・」

 

 

翌日、カードキャピタルにて、

 

「もう知りませんよあんな奴!人の気も知らないで・・・」

 

「トコハちゃん、どうどう・・・」

 

ユイはトコハの怒りをなだめる。トコハは今日学校でユイと同じことを言われて、かなりのご立腹だ。

 

「安城さん、佐倉さん。新導君とは話したの?」

 

シオンが店内に入ってきて2人にそう尋ねる。

 

「ほっといてくれだって。もう、本当に頑固なんだから・・・」

 

「もういっそのこと本当にこの3人で大会にでようかな」

 

「まあまあ、トコハちゃん。もう少し待ってあげなよ」

 

「だって・・・」

 

トコハがそう言うとカムイは昔経験したことを3人に語る。

 

「昔、俺癇癪起こして、仲間から離れたことがあってさ。その時、待っててくれた人がいるんだ。俺はガキだったから中々素直になれなくて。でも嬉しかった。その人がいたから戻れたんだ」

 

カムイはショーケースにあるロイヤルパラディンのカードを見て、嬉しそうな表情をする。

 

「・・・どうするの?トコハちゃん?」

 

「何で私に聞くの?」

 

「この3人で大会に出るって言ったのは君だろ?」

 

「だって、新導がグレード3になるのを待ってたら、大会出られないし・・・」

 

トコハの言葉に異を唱えるカムイ。

 

「頑張り次第じゃわからないぞ?クロノが今行ってるクエスト、すっげー高ポイントで、今日で一気にグレード2に上がるかもしれないし」

 

「一気にグレード2に⁉」

 

クエスト一本だけでグレード2になれると聞いて驚愕するユイ。無理もない。クエスト一つでグレード2になれるという事例が大会関連以外ではないからだ。

 

「ただ難攻不落って言われてるからな~。いくらクロノが頑張っても、無理かもな。・・・あっ。そういえば、チームも挑戦できたっけ」

 

カムイは狙って言っているかはわからないがその言葉に3人はお互いに顔を合わせ、頷いた。

 

 

一方のクロノはというと、町にはかなり場違いな古城のような建物から出てきた。クロノはふらふらして、古城の入り口前に膝をつく。

 

「・・・なんてクエストだ」

 

「一人じゃ無理無理!」

 

クロノがそう呟くと道路側に声が聞こえてきた。クロノがそちら側に顔を向けると、シオンとトコハ、ユイの3人が近づいてくる。

 

「うわ~、なんて場違いな城なんだろう」

 

「チームで行くべきだね」

 

「お前ら・・・。俺のことは気にするなって・・・」

 

「いい加減、意地を張るのはやめなよ」

 

「意地とかじゃなくて、これ以上お前らに迷惑かけるのは・・・」

 

「一人で勝手に決めないで!」

 

「迷惑だとか、必要ないだとか、それは私たちで決めることだから!私たち、仲間でしょ?」

 

シオンやトコハ、ユイの言葉に顔を俯かせるクロノ。

 

「・・・けど俺はもうチームを抜けて・・・」

 

「何よ?抜けないでください。お願いしますって土下座でもすれば気が済む?そこまで私たちにさせたいの?」

 

「ひどい人だね、新導君」

 

「だよね。わざわざそんなこと言わせたいなんて♪」

 

3人はそんな会話を挟んでお互いに笑いあう。クロノは3人の言葉に耳を傾けていた。

 

「さっさとクエスト終わらせますか」

 

3人はそう言って古城の中に入ろうとする。

 

「・・・ありがとう」

 

「「「!」」」

 

まさかのクロノの感謝の言葉に反応する3人。3人はクロノの方に顔を向ける。

 

「・・・なんて、絶対言わねぇからな」

 

クロノの言葉に3人は口元に笑みを浮かべる。

 

「期待してない」

 

「新導だからね」

 

「新導君が言ったら雨が降りそうだもんね」

 

クロノは再び古城の前に立つ。

 

「いくぞ!」

 

4人は意気揚々と古城の中へと入っていく。

 

 

古城の扉を開けると、中は真っ暗に包まれていた。4人が中に入ると同時に扉が閉まる。

 

『はっはっはっは・・・はーーはっはっはっは!』

 

するとどこからともなく、何者かの笑い声が聞こえてくる。

 

「誰?!」

 

トコハがそう言うと部屋の一か所に明かりがつく。そこには大きな球がそこにはあった。

 

『人はなぜ闇を恐れる?それは闇の心地よさに、身も心も奪われることを、心のどこかで感じていりゅかりゃだ』

 

声は決め台詞を思いっきり噛んでしまった。

 

「噛んだ」

 

「噛んだね」

 

トコハとシオンの呟きに声は気を取り直す。

 

『おほん!ようこそ、ダークイレギュラーズの館へ!私と戦いたくば、闇を愛せよ!闇に身をゆだねよ!これから出会う3つの関門を超え、闇に染まるがいい!!はっはっはっはっは』

 

「・・・かなり痛い人だ・・・」

 

「いいからさっさと始めろ!」

 

声の中二くさい発言にユイはかなり引いてる。クロノはさっさと始めるように急かす。すると球は宙に浮き、そしてそこに明かりがつく。そこにはたくさんの座布団があった。

 

『まずは第一関門、積み重なりし魂の宴!!』

 

4人は中央に向かい、トコハはその中央にある座布団に触れる。

 

「何これ?座布団?」

 

『違う違う!ソウル!ヴァンガード!魂の宴!』

 

「はいはい、わかったから・・・」

 

トコハの言葉に強く指摘する声にユイは軽く受け流す。

 

「それで・・・何をしろと言うのですか?」

 

『ソウルチャージ!己の足元に魂を積み上げよ!15枚のソウルをチャージした時、お前はキングオブフィフスエレメントを手にするだろう』

 

「足元に?」

 

「魂を積み上げる?」

 

「どういうこと?」

 

「こう言う事だ」

 

声の説明をよく理解できない3人にクロノは先ほど球が置いてあった座布団(ソウル)に立ち、球に向かって手をかざす。つまりは座布団(ソウル)を15枚重ねて、浮いてある球に触れるという簡単そうで難しい内容だ。それを理解できた3人はクロノの足元に座布団(ソウル)を次々と重ねていく。クロノは座布団(ソウル)が増えていくにつれて、ジャンプして座布団(ソウル)の上に立つ。何度かバランスが崩れそうになるが何とか15枚まで積み重ねることができた。

 

「うお・・・くっ・・・これで・・・届く・・・」

 

クロノは球に手を伸ばし、指先がチョンと当たる。それに伴い、クロノはバランスが崩れてこけてしまう。球はさらに宙浮き、そして、球が割れる。割れた球に入っていた5色の光はそれぞれろうそくのような模型に向かっていた。

 

「無駄に凝ってる・・・」

 

「これ、一人じゃ絶対無理だよね」

 

「あんた、どうやってクリアするつもりだったの?」

 

「こ・・・根性・・・」

 

「あはは・・・新導君らしいね」

 

クロノの言葉にトコハは呆れ、シオンとユイは苦笑いする。

 

『はっはっはっは。貴様は一つ闇の力を手に入れた。さらなる闇の奥へ進むがいい』

 

声がそう言うと次の関門に続く扉が開く。4人が扉に入り、そこに映っていたのは衣装やら鬘やら、様々な小道具が置いてあった。

 

『第二関門。我が待つ最上階に来たければ、孤独な怒りを身に纏え!ブレイドウィング・レジーにライドせよ!』

 

部屋に飾ってある額縁のようなものにブレイドウィング・レジーが映る。

 

「これって・・・」

 

「コスプレってことだろうね・・・」

 

「コスプレ・・・キリカ・・・うっ・・・頭が・・・」

 

第二関門はブレイドウィング・レジーのコスプレをしろと言う何とも言えない関門だった。ユイはコスプレの単語を聞き、自身のトラウマを思い出し、憂鬱な顔になる。

 

「ふざけんな!あんな・・・」

 

クロノが異を唱えようとすると額縁に映っていたレジーが消えてしまった。

 

「消えちゃった!」

 

「大丈夫。ユニットなら僕が覚えている。新導君はとりあえず翼を探して。それに、パープルなウィップと金の縁取りがある黒い衣装を」

 

「わかった!」

 

シオンの指示にユイとトコハはレジーの衣装を探す。クロノはただ茫然と立っていた。

 

「ほら、新導君早く!」

 

「お、おう」

 

 

衣装やら鬘やらが揃い、それをクロノに着せていく。その姿は地毛が見えてはいるがブレイドウィング・レジーがいるかのようにそっくりだが翼が少しずり落ちた。

 

「ああもう、左右の枚数が違うから斜めになっちゃう!」

 

「もう少し右でバランスが取れそうだよ」

 

ユイはシオンの指示でクロノの翼のバランスをとる。

 

「・・・何で俺が・・・」

 

「うだうだ言わないの。これでグレード2になるんなら我慢するの。・・・よし、できた!」

 

翼のバランスを整え、クロノのブレイドウィング・レジーが完成した。

 

「ねえ、これでいい?」

 

ユイがそう尋ねるが声は何も反応しない。

 

「・・・何とか言いなさいよ!」

 

『・・・怒りが足りぬ・・・』

 

「「「「はあ?」」」」

 

『怒りが足りぬーー!!!』

 

4人が訳わからないように首を傾げると声は逆ギレぎみで声を荒げる。

 

「怒り?」

 

「・・・あっ!きっとポーズだよ!あのカード変なポーズとってたよね?!」

 

「きっとそうよ!ちょっとポーズもつけてみて!」

 

「はあ?こ・・・こんなんだっけ?」

 

クロノはトコハに言われるがままポーズをとるがポーズは似ているとは程遠い。

 

「表情が違う!」

 

「指先も気を使って!」

 

「足元にもちゃんと気を遣う!」

 

クロノは3人の言われるままポーズに気を遣う。その姿はまさにカードに映っていたレジーそのものだ。

 

『おお~、感じるぞお前の孤独が!お前の闇を!』

 

声がそう言うと額縁に再びレジーが映り、そのレジーに丸がつく。つまりそれは第二関門クリアということになる。

 

『さあ!次なる闇の奥に進むがいい!』

 

「・・・何で俺が・・・こんな・・・」

 

「いいから、次行くよ!ほら、早く着替えて!」

 

 

4人が階段に上がるとそこには巨大な迷路のような場所についた。

 

『最終関門!さあ迷宮を超え、我がもとへ来るがよい!』

 

「こんなものまで作るなんて・・・」

 

「もっと他にやることあるだろ・・・」

 

4人は迷宮に足を踏み入れ、ゴール目指して先に進む。しかしどこへ進んでも行き止まり、行き止まり、また行き止まりとまるで脱出できない迷路のように行き止まりばかりにたどり着いてしまう。そしてまた行き止まりにたどり着く。

 

「まただ。戻るぞ」

 

「待つんだ!この迷路は抜けられない!」

 

「「「え?」」」

 

「僕たちは全てのルートを回った」

 

「本当かよ?!」

 

「さっき上から見た時、迷路の構造は把握したからね」

 

「・・・綺場君って本当に何者なの?」

 

スタート地点で全てのルートを覚えているというシオンにユイはそう呟く。

 

「・・・ふざけんじゃないわよ!!」

 

トコハがそう言って迷路の壁を蹴ると、なんと迷路の壁が壊れてしまったのだ。

 

「・・・これ、全部発泡スチロールでできてるよ!」

 

「・・・・・・」

 

ユイが壊れた破片を見てそう言うとトコハは壊れた穴に入り、次の壁も壊していく。

 

「こうすればゴールまで最短距離!あんたたちも手伝って!」

 

こうして4人は正当方法では脱出不可能と見た4人は立ちふさがる壁を次々と破壊していきながら進んでいく。そうやって壁を壊しながら進み、そして、ゴールにたどり着く。

 

「やったー!ゴール!」

 

「強引だな・・・」

 

「まあ、抜け出せないよりはいいんじゃない?」

 

「ルール違反でもないしね」

 

『その通り!!』

 

4人がそんな会話をすると、声が響く。

 

『まさにダーク且つイレギュラー!』

 

声がそう言うと4人の足元が動く。どうやら上に上がっているようだ。

 

『常識からの逸脱こそ、ダークイレギュラーズにふさわしい精神!さあ、我がもとへご招待しよう!』

 

 

最上階に到着した4人を待ち構えていたのは、ダークイレギュラーズのユニットのコスプレを着こんだ3人の男たちだ。

 

「ようこそ。我は闇を統べる魔王、ブラド三世!」

 

3人の男の中で椅子に座っているちょっと太ってチョビヒゲを生やした中年男こそが声の主、ブラド三世である。当然この名前は男の中の設定である。

 

「うわぁ・・・」

 

「暑苦しい・・・」

 

「引くわー・・・」

 

ブラド三世を見た4人はかなり引いている。

 

「お前の忌み嫌う闇はここにたどり着くまでに、肥大し、その心と体を染め上げた!我と戦うにふさわしい闇を手に入れたのだ!」

 

ブラド3世の言葉に拍手を送るブラド三世の手下。

 

「勘弁してくれ・・・」

 

クロノはブラド三世のキャラについてこれず、頭を抱える。

 

「戦いの時は来た!このファイトが終わった時、お前は新たなる闇の力を手に入れる!さあ、今こそ闇を統べる魔王ブラド三世とファイトを!」

 

クロノはファイトテーブルに上がり、ブラド三世のファイトに挑む。フィールドはダークイレギュラーズのユニットが住まう古城だ。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「ヴェアフレーダー・オルドナンツ!」

 

「ガンナーギア・ドラコキッド!」

 

ヴェアフレーダー・オルドナンツ  PW5000

 

ガンナーギア・ドラコキッド  PW5000

 

「さあ!舞踏会の始まりだ!踊れ!孤独と闇と破滅のワルツを!ドロー!ライド!クリーゼ・ヴァンピーア!オルドナンツは移動!我のターンは終了だ!」

 

クリーゼ・ヴァンピーア  PW8000

 

R  クリーゼ  R

R オルドナンツ R  ブラド三世の手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!メーザーギア・ドラゴン!ガンナーギアは移動!」

 

メーザーギア・ドラゴン  PW8000

 

R メーザーギア R

R ガンナーギア R

 

「ガンナーギアのブースト、メーザーギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「ドライブチェック『スチームメイデンエルル』」

 

「ダメージチェック『純愛のサキュバス』」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW13000➡PW8000  クロノの手札6枚 山札42枚  ブラド三世のダメージ1枚

 

「我のターン!ドロー!・・・ああ、感じる。いい闇だ。退廃のサキュバスにライド!媚態のサキュバスと誘惑のサキュバスをコール!媚態のサキュバスと誘惑のサキュバスの登場時スキルで1枚ずつソウルチャージ!」

 

退廃のサキュバスPW9000

媚態のサキュバスPW9000

誘惑のサキュバスPW7000

 

ソウルチャージとは、山札の上からソウルをため込んでいくことだ。ソウルを重視としているクランには一番重要なことだ。ちなみにサキュバスのスキルでソウルに入ったカードは悪夢の国のモノクロームとスコールメイカー・ヴァンピーアだ。

 

「さらに退廃のサキュバスのスキルでリアガードが登場した時、ソウルチャージできる!2体をコールしたため2枚ソウルチャージ!『悪夢の国のダークナイト(☆)』『シャルハロート・ヴァンピーア』」

 

ソウルの枚数5枚

 

媚態   退廃   R

誘惑 オルドナンツ R

 

「誘惑のサキュバスのブースト、媚態のサキュバスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』」

 

「ならばオルドナンツのブースト、退廃のサキュバスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『シャルハロート・ヴァンピーア』」

 

「ダメージチェック『グリマーブレス・ドラゴン』」我のターン終了!」

 

PW17000➡PW8000+SH10000=18000

PW14000➡PW8000  ブラド三世の手札4枚 山札35枚  クロノのダメージ1枚

 

「あんなのに負けたら、一生このこと言ってやる!」

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!スモークギア・ドラゴン!スモークギア、スチームブレス・ドラゴン、スモークギアドラゴンをコール!」

 

スモークギア・ドラゴン  PW10000

グリマーブレス・ドラゴン  PW9000

スチームブレス・ドラゴン  PW7000

 

グリマーブレス スモークギア スモークギア

   R    ガンナーギア スチームブレス

 

「グリマーブレスでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『媚態のサキュバス』」」

 

「ガンナーギアのブースト、ヴァンガードのスモークギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!リアガードのスモークギアにパワーを与えて1枚ドロー!」

 

「ダメージチェック『ヴェアティーゲル・ファナティカー(☆)』クリティカルトリガーだ!この闇の力を全てヴァンガードに与えよう」

 

「スチームブレスのブースト、リアガードのスモークギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『カースド・ドクター(治)』」ターンエンドだ!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW15000➡PW9000(+5000)

PW22000➡PW14000+SH10000=24000  クロノの手札4枚 山札38枚  ブラド三世のダメージ2枚

 

「我のターンだ!スタンド&ドロー!さあ、我が闇の力をとくと味わうがいい!ライド!シャルハロート・ヴァンピーア!!」

 

シャルハロート・ヴァンピーア  PW11000

 

R  シャルハロート R

誘惑 オルドナンツ  R

 

「オルドナンツのブースト、シャルハロートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『純愛のサキュバス』『フラグ・ブレイカー』」

 

「ダメージチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!ヴァンガードにパワーを上げて1枚ドロー!」

 

「さすがだな。いい闇を纏っておる。我のターンは終了だ」

 

PW16000➡PW10000(+5000)  ブラド三世の手札5枚 山札31枚  クロノのダメージ2枚

 

「ブラド様ー!」

 

「いい闇です!」

 

「・・・あの人たち、いい年して恥ずかしくないのかな?ていうかさむ!」

 

ブラド三世の手下がブラド三世を敬う。それを見たユイはかなり引きまくっている。

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!導くぜ未来!切り開け世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン!!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

「まだまだいくぜ!ストライドジェネレーション!!!時空竜ロストエイジ・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームメイデンエルル』グレード3

 

時空竜ロストエイジ・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

グリマーブレス ロストエイジ スモークギア

   R    ガンナーギア スチームブレス

 

「ガンナーギアのブースト、ロストエイジでシャルハロート・ヴァンピーアにアタック!」

 

「完全ガード!『フラグ・ブレイカー』(コスト『スイート・プレデター』)」

 

ロストエイジは自身に内蔵してある歯車を回して、翼の風圧でシャルハロート(ブラド三世)を切り裂こうとするが、フラグ・ブレイカーによって防がれた。

 

「っち!完全ガードされたか!トリプルドライブ『クロノジェット・ドラゴン』『スチームメイデンアルリム』『スチームバトラーダダシグ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグリマーブレスに、クリティカルはスモークギアに!グリマーブレスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ヒステリック・シャーリー』」スチームブレスのブースト、スモークギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『フラグ・ブレイカー』『ディメンジョン・クリーパー』」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW17000➡PW11000 クロノの手札7枚 山札32枚  ブラド三世のダメージ4枚

 

「ぐうぅぅ!我のターン!スタンド&ドロー!・・・中々やるな。だが!ダークイレギュラーズの本当の力はここからだ!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『純愛のサキュバス』グレード1+2

 

「光を飲み込む闇があると知れ!ストライドーージェネレーション!!!」

 

次元から巨大な玉座が現れる。その玉座に静かに座り込む強大な悪魔がクロノジェットを睨みつける。

 

「忌まわしき者ジル・ド・レイ!!!」

 

忌まわしき者ジル・ド・レイ  PW26000  ハーツ『シャルハロート・ヴァンピーア』

 

「シャルハロート・ヴァンピーアの超越(ストライド)スキルでカウンターブラストを払い、ソウルチャージ!『カースド・ドクター(治)』『悪夢の国のダークナイト(☆)』」

 

イメージ内でソウルがジル・ド・レイ(ブラド三世)に入り込むとジル・ド・レイ(ブラド三世)の座っている玉座が高くなる。現実ではブラド三世の足元に複数の座布団(ソウル)がある。

 

「オルドナンツのスキルでカウンターブラストとオルドナンツをソウルに入れ、ソウルチャージ!『純愛のサキュバス』『スイートプレデター』さらにソウルが6枚以上なので1枚ドロー!」

 

イメージ内で玉座はどんどん高くなってく。現実ではブラド三世の部下が座布団(ソウル)を積み重ねていく。ブラド三世はバランスよく座布団(ソウル)に立つ。

 

「さらに、フライング・ライブラリアンをコール!ライブラリアンのスキルでカウンターブラストを払い、ソウルチャージ!『フライング・ライブラリアン』『フラグ・ブレイカー』さらにソウルが6枚以上なので1枚ドロー!そしてさらにソウルが10以上なのでダメージ裏のカードを表に!そして悪夢の国のモノクロームをコール!」

 

フライング・ライブラリアン  PW8000

悪夢の国のモノクローム(醒)  PW4000

 

「モノクロームのスキルでモノクロームを山札に戻してソウルチャージ!『ヴェアティーゲル・ファナティカー(☆)』そしてソウル6枚以上でダメージ裏のカードを表に!そしてソウル10枚以上で1枚ドロー!さらにさっき引いたモノクロームをコール!さらに同じスキルで戻してソウルチャージ!『ドリーン・ザ・スラスター』そしてダメージを表にして1枚ドロー!さらにスコールメイカーヴァンピーアをコール!」

 

スコールメイカー・ヴァンピーア  PW9000

 

ソウル15枚

 

「ソウル15枚・・・始めの座布団の前振りはこれだったのね」

 

「もう訳わからないよ!」

 

「ソウルチャージはダークイレギュラーズの特徴だけど、あれほどまでに大量のソウルをチャージするのはみたことない!」

 

「はっはっはっはっは!ソウルによって私の増大した私の力を思い知るがいい!ジル・ド・レイのスキル!Gゾーン裏のジル・ド・レイを表にし、ソウルが10枚以上でパワープラス10000!」

 

スコールメイカー ジル・ド・レイ ライブラリアン

   誘惑       R       R

 

「ゆくぞ!誘惑のサキュバスのブースト、スコールメイカーでヴァンガードにアタック!スキルでカウンターブラストを払い、ソウルチャージ!『媚態のサキュバス』『悪夢の国のダークナイト(☆)』さらにパワープラス5000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『メーザーギア・ドラゴン』」

 

「ジル・ド・レイでヴァンガードにアタック!シャルハロートの与えたスキル!ヴァンガードにアタックした時、ソウルが6枚以上の時、貴様は自分のリアガードを退却してもらう!」

 

ジル・ド・レイ(ブラド三世)はクロノジェットを睨み付け、その目を見たクロノジェットは体が勝手に動き、グリマーブレスに渾身の一撃の拳をぶつける。

 

「くっ!」

 

「ぐわっはっはっはっはっは!ジル・ド・レイの真の力を見るがいい!ジル・ド・レイのもう一つのスキル!アタックした時、ソウルが15枚以上の時、貴様はグレード1以上のユニットでガードすることはできん!!」

 

「何⁉この手札じゃ・・・ガードしきれねぇ!ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『スイート・プレデター』『ヴェアティーゲル・ファナティカー(☆)』クリティカルトリガー!闇の力をライブラリアンに、クリティカルをジル・ド・レイに!『悪夢の国のモノクローム(醒)』スタンドトリガー!闇の力で再び起きるがいい!スコールメイカーよ!」

 

ジル・ド・レイ(ブラド三世)の周りに闇の光で作り上げられた刃が集まる。その刃がクロノジェットに目掛けて降り注ぐ。

 

「ぐぅ!ダメージチェック『次元放逐の時空巨兵(コロッサス)』『スモークギア・ドラゴン』」

 

「ふはははははは!どうした?闇の恐ろしさに声も出ないようだな?スコールメイカーよ!再び奴に攻撃だ!」

 

「・・・!ガード!『スチームバトラーダダシグ(☆)』」

 

「ライブラリアンよ行け!ヴァンガードにアタックだ!」

 

「ガード!『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

「ターン終了だ!」

 

PW21000➡PW11000

PW36000➡PW11000

PW14000➡PW11000+SH10000=21000

PW13000➡PW11000+SH5000=16000  ブラド三世の手札5枚 山札13枚  クロノのダメージ5枚

 

「ふう・・・ジル・ド・レイが最初のストライドでよかった・・・。Gゾーンのカードが2枚以上でクリティカルが上がったら確実に負けてたからね・・・」

 

「スタンド&ドロー!こいつ・・・強い」

 

「抵抗するから辛いのだ。受け入れろ、負けを」

 

ブラド三世が負けを委ねるようにそう言うがクロノはその言葉に動揺しない。

 

「・・・へっ!冗談じゃねぇ!楽しいのはここからだろ!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

「今こそ示せ!!我が真に望む世界を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

その竜は双剣で時空を切り裂き、あるべき未来のためにその双剣を振るう。

 

「時空竜エポックメイカー・ドラゴン!!!!」

 

時空竜エポックメイカー・ドラゴン  PW26000 ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

「無駄な足掻きよ!」

 

「クロノジェット・ドラゴンの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでフライング・ライブラリアンを山札の下に!グリマーブレスをコール!グリマーブレスのスキル!カウンターブラストとソウルブラストでスコールメイカーを山札の下に!そしてこのパワープラス2000!スチームブレスをコール!」

 

グリマーブレス エポックメイカー スモークギア

スチームブレス  ガンナーギア  スチームブレス

 

「左のスチームブレスのブースト、グリマーブレスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『悪夢の国のモノクローム(醒)』」

 

「ガンナーギアのブースト、エポックメイカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『頂に立つギアウルフ』『スチームメイデンアルリム』『スチームメイデンウルル(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをスモークギアに!刃にほとばしれ、時空の光! 双剣烈断!!」

 

エポックメイカーの双剣に宿る時空の雷撃がシャルハロート(ブラド三世)を切り裂く。

 

「ダメージチェック『誘惑のサキュバス』ぬおおおおお!ぬるい!」

 

「へっ!ここからだ!エポックメイカードラゴンは攻撃がヴァンガードにヒットした時スキルが発動する!」

 

「スキルだと?いったい・・・」

 

「リアガードを1枚バインドするぜ!」

 

バインドとはドロップゾーンとは別の場所にカードを置き、そのカードはファイトに使う事を封じるものだ。ただ中にはバインドゾーンを活用するカードも存在している。

 

「グリマーブレスをバインド!そして山札からグレード3のユニットをコールすることができる!クロノジェット・ドラゴンをスペリオルコール!」

 

「何ぃ⁉」

 

「クロノジェット・ドラゴンでヴァンガードにアタック!いっけえええええ!!」

 

クロノジェットの渾身の一撃をシャルハロート(ブラド三世)に直撃し、大爆発を起こす。

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000

PW11000➡PW11000

 

ダメージチェック『シャルハロート・ヴァンピーア』

 

クロノのダメージ4枚 ブラド三世のダメージ6枚  勝者クロノ

 

「ぐわああああああ!・・・負けた・・・」

 

「「ブラド様!」」

 

ブラド三世はバランスを崩し、座布団(ソウル)と共に転び落ちた。ブラド三世に駆け寄るブラド三世の手下。

 

「ふう・・・」

 

「お疲れ」

 

「途中ひやっとしたよ」

 

「やったね!新導君!」

 

ファイトに勝利したクロノに3人はクロノに駆け寄る。

 

「・・・まばゆい。仲間という光り輝く存在が私の力を凌駕したのか・・・?私にはなく、お前たちにあるもの。それは仲間たちとの熱き信頼、愛!そして・・・」

 

「もういいです」

 

ブラド三世の語りをもういいで一蹴するクロノ。

 

「だが!人は闇から逃れることはできない!ダークイレギュラーズは人々の暮らしと共に・・・」

 

「今思ったんだけど・・・そういうのはドラゴン・エンパイア地区じゃなくて、ダークゾーン地区でやったらどうなの?」

 

ユイの問いにブラド三世は答える。

 

「・・・この地は、3代続いた地元なのだ」

 

「「「「・・・はあ・・・」」」」

 

なにはともかく、ブラド三世はクロノのファイカにクエスト達成のサインを書く。そのサインに山田一郎と書いてあったがあえてそれは伏せておく。

 

「・・・新導クロノ。今は光に包まれようとも、お前には闇の才能がある。私に勝ったことでそれを証明したのだ」

 

そうやって語るブラド三世はとんでもないことをしゃべる。

 

「今から、この砦の主は汝に譲ろう!」

 

「・・・はあ?」

 

「今この時より、闇を統べる魔王ブラド四世と名乗るがよい!」

 

なんとこの古城をクロノに譲るだけでなく、ブラド四世という不名誉極まりないものを押しつけたのである。

 

「いや・・・え?!」

 

「「「お仕えします!闇を統べる魔王ブラド四世様!!」」」

 

ブラド三世を含む3人はクロノにひれ伏したのである。その行為に戸惑うクロノ。

 

「さあ!このマントを纏い、魔王の玉座へ」

 

ブラド三世は羽織っていたマントをクロノに渡そうとする。クロノの答えは当然・・・逃げる一択だ。

 

「「「「うわあああああああ!!」」」」

 

「ブラド四世様!お待ちくださーい!」

 

4人は古城から逃げるように出ていく。ブラド三世はクロノたちを追いかけようとするが・・・

 

「ぎゃああ!光が、光が我をさいなむ!」

 

自らの中二設定で陽の光に苦しむブラド三世。

 

「どこまでも本気ね・・・」

 

「もうついていけないよ!」

 

 

いろいろとあったが、なんとかクエスト達成して、クロノは再びグレード2になった。4人は帰宅の道のりを歩いている。

 

「なんなんだよ?あのおっさんは」

 

「ブラド三世でしょ?」

 

「そういうことじゃねぇよ」

 

「でもよかったじゃない。グレード2になれたし、ブラド四世にもなれたし」

 

「ふざけんな」

 

「あっ。でも中二くさい言い方はやめてよね。ブラド四世様?」

 

「お前までふざけんなよ!」

 

こうして4人は陽の光を浴びながら、笑いあうのであった。

 

to be continued…




シオン「すごい人がいたものだね・・・」

クロノ「ブラド三世・・・いい大人がノリノリでコスプレをし、ビル全体を改造してしまうとは・・・恐るべし・・・」

トコハ「あの情熱はどこからくるのか、知りたいような・・・別にどうでもいいような・・・」

ユイ「私は断然に知りたくない!だってついていけないもん!」

クロノ「ま、あのおっさんのおかげでかなりのポイントをゲットできたしな」

ユイ「新導君がグレード2に戻って順調順調♪」

トコハ「でも、グレード3まではまだまだ遠い!ビシビシいくからね!」

ユイ「は・・・はい・・・」

クロノ「お・・・おう・・・」

TURN23「伊吹VSマモル」


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伊吹VSマモル

ヴァンガードGのストライドゲート編もいよいよ最終決戦に突入しましたね。

この先の展開が気になって仕方がありません!

さて、ストラドゲート編がやってる中、私も頑張っていきます!

それではどうぞ!


ドラゴン・エンパイア支部、ユイとクロノはグレード3になるために、公式クエストのヴァンガードテストをに臨むのであった。

 

「皆さん、問題用紙はお手元にありますか?ヴァンガードテスト、なるかみ編です。80点以上でクエストクリアですから、がんばってくださいね。時間は50分です。では・・・」

 

『スタンドアップ・ヴァンガード』

 

テスト受験者はスタンドアップの合図でテストをスタートさせて。

 

(抹消者ドラゴニック・ディセンダントのリミットブレイクのスキルを次の回答を番号で答えなさい?ヴァンガードを始めてからちょっとずつ勉強してるから楽勝楽勝♪)

 

ユイは問題を一つ一つ解いていき、余裕の表情が見える。一方クロノはというと・・・

 

(・・・わかんねぇ!・・・よし!俺の脳みそ解放!今こそ示せ、我が真に望む世界を!)

 

問題文の回答を学校でよくやる鉛筆を転がして答えを出すという何とも言えないことをする。

 

 

 

 

 

 

TURN23「伊吹VSマモル」

 

 

 

ヴァンガードテストを終えた翌日、4人はカードキャピタル2号店に集まり、クロノとユイのテストの結果を確認しあっていた。ユイの点数は95点だ。

 

「さすがユイちゃん!ヴァンガードの飲み込みが早い!」

 

「いや~///」

 

「その知識を学校の勉学にも励んでほしいけどね」

 

「うっ・・・」

 

「・・・で、新導の点数は・・・」

 

トコハはクロノの点数を確認する。クロノの点数は80点という合格ラインギリギリの点数だ。

 

「ギリギリだね」

 

「ギリギリでも合格は合格だ。ポイントはゲットしたんだ。文句ねぇだろ」

 

「鉛筆転がして答え出してた人間が偉そうに言うんじゃないの」

 

「あれはたまたま・・・!お前!何で知ってんだ?!」

 

トコハはクロノが鉛筆を転がしていたところを目撃していたようで、クロノはそれに動揺する。

 

「しっかりしてくれよ・・・。佐倉さんはともかく、君は今がどういう状況か、本当にわかっているのか?」

 

「わぁってるよ!」

 

シオンがそう言ってクロノに状況確認をし、クロノがそう答える。

 

「新導君のスケジュールを確認するよ。まずは、普及協会の活動の一環で駅前でティッシュ配り、その後、一人暮らしのおじいさんを相手にファイトを、それが終わったら品川に移動して、ショップ主催のミニ大会、そこで1位をとることが絶対条件だ。その後はゴミ拾いのイベントに参加、その後はまた地元に戻って、またティッシュ配り」

 

「ユイちゃんのスケジュールは新導と同じくティッシュ配りで、その後に主婦のおばさんとファイト、終わったら、またティッシュ配り、そして再後に近場のショップ大会で優勝ポイントをもらえば、ユイちゃんは晴れてグレード3になれる。グレード3になったら、私と一緒に新導のヴァンガードテストの復習に手伝う事」

 

シオンとトコハはクロノとユイの為に作ったスケジュールを確認しあう。それをカウンターで見守るシンとカムイ。

 

「頑張り過ぎじゃないですかねぇ・・・」

 

「そうっすねぇ・・・。でも、短期間でクロノはグレード2になれたし、あの調子なら。大会まで2週間ありますからね」

 

「いえ、あと1週間です。大会のエントリーの締め切りがありますから・・・」

 

「そ・・・そうか・・・」

 

そう、大会には2週間もあるがエントリーの締め切りが1週間しかないので、悠長に構えている余裕はないから、かなりハードなスケジュールとなっているのだ。

 

「いいかい?今はただの一つも、クエストを落とせない状況にある」

 

「気合入れてやんなさい!」

 

「ああ!行ってくるぜ!」

 

「私も今日でグレード3に上り詰めてやるんだから!行ってきます!」

 

そう言ってクロノとユイはそれぞれのクエストに赴くためにショップから出ていく。

 

 

メガラニカ支部、キョウヤは書類仕事をしながらある書類を確認する。それはキョウヤが受け持っているファイター育成プログラムの結果報告書だ。結果は精神並びにファイターズレベルも上々をキープしている内容だった。そんな業務をこなしていると自身のスマホが鳴りだす。発信者はマモルからだ。

 

「安城か。どうした?」

 

 

一方ユイはクエスト先の主婦とファイトのクエストで赴き、ファイトは終盤にかかってきている。

 

「グランギャロップでヴァンガードにアタック。グランギャロップのスキルでドライブプラス1」

 

「むむ・・・。そう来たかい・・・」

 

ユイのアタックに主婦は真剣に悩んでいる。時間も時間なのでユイは少し焦っている。

 

「あのおばさん・・・。私急いでるんで早くしてくれませんか?」

 

「ああ・・・。ごめんごめん。ところでユイちゃんドーナツ食べるかい?」

 

主婦の発言にユイはガクッとなる。そのファイト終了後はティッシュ配りにギリギリに間に合ったのであった。

 

 

夜、キョウヤはマモルに誘われて和食店に赴いた。キョウヤは店の中に入る。

 

「安城マモルの誘いで赴いたんだが・・・」

 

「いらっしゃい!もう一人のお連れさん来てるよ」

 

「もう一人?」

 

「ええ。奥の個室に通してあるから」

 

店主がそう言い、キョウヤは店主に言われた通りに個室のところに向かう。個室で待っていたのは伊吹だった。

 

「・・・来ていたのか、伊吹」

 

「・・・一条か・・・」

 

キョウヤは個室に入り、伊吹の手前の座席に座る。

 

「安城は少しおくれてくるらしい」

 

「そうか・・・」

 

「・・・待っている間、これで時間をつぶすか」

 

「・・・そうだな」

 

キョウヤはそう言って自分のデッキを取り出す。それに応じて伊吹も自分のデッキを取り出す。

 

「スタンドアップ・マイ・ヴァンガード」

 

「スタンドアップ・ザ・ヴァンガード」

 

 

一方その頃、ファミレス、エレメントフェアリーにユイとトコハはヴァンガードテストの復習の準備を進めている。ユイはスケジュール通りに動き、今日から晴れてグレード3になったのだ。

 

「ユイちゃん、グレード3の昇進おめでとう」

 

「ありがとう!これで後は新導君だけだね!」

 

時間ぎりぎりではあるがスケジュールにあったクエストを全てこなし、ユイはついにグレード3になることができたのだ。後はクロノがグレード3になれば大会出場のエントリーをすることが可能になる。

 

「悪い。遅れた」

 

クロノが遅れて入ってきたのを確認すると、筆記用具とヴァンガードに関する資料を取り出し、それを渡すトコハ。

 

「時間がないし、早いとこ始めるわよ」

 

「新導君、まずは私が作った問題を解いてみようか。で、書き終えたら答え合わせしていくってことで」

 

「よし!こい!」

 

クロノはさっそくユイが配ったプリントの問題に取り組む。

 

 

和食店では、伊吹とキョウヤのファイトも終盤にかかった。

 

「創世竜ジャッジメント・メサイアでヴァンガードにアタック」

 

「シールド30000でガードだ」

 

「トリプルドライブ。ゲット、クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

「ダメージチェック。・・・ダメージ6。俺の負けだ。さすがだな伊吹。いい波だ」

 

「お前もな」

 

伊吹とキョウヤのファイトが終了したと同時に、2人を誘った人物、マモルが入ってくる。

 

「悪いね2人とも、急に誘ったりして」

 

「いや・・・」

 

「俺たちは気にしていない」

 

マモルがきたところで、マモルはワインで、伊吹は日本酒で、キョウヤは天然水で乾杯する。

 

「伊吹君と一条君っていくつだっけ?」

 

「二十歳だ」

 

「同じく」

 

「え?そうなの?2人とも僕よりも4つも下だったか!」

 

伊吹とキョウヤがマモルよりも年下だったことに驚愕するマモル。

 

「そんなに驚くことか?」

 

「そりゃ驚くよ。2人とも落ち着いてるから、てっきり同じくらいだと思ってたからね。連絡協議会の発言もしっかりしてるしね」

 

マモルの言葉を聞きながら2人は出されている刺身を食す。

 

「・・・うまいな」

 

「大将が懇意に大澗の漁師さんから、直接仕入れてるんだ」

 

「そうか」

 

「刺身醤油が味を引き立てているな」

 

「刺身醤油は酒と出汁を加えた大将こだわりのオリジナルブランドだよ。それはそうと・・・」

 

マモルは自身のデッキを取り出す。

 

「さっき一条君と楽しんでたみたいだからね。伊吹君、僕とも一戦交えないかい?」

 

「ふっ・・・いいだろう」

 

伊吹もマモルのファイトを受け、準備に取り掛かる。キョウヤは刺身を食している。

 

「いくよ、伊吹君」

 

「こい」

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード」」

 

「ワイバーンキッドラグラー」

 

「ネオンメサイア」

 

ワイバーンキッドラグラー  PW5000

 

ネオンメサイア  PW5000

 

マモルの使用クランはやはりかげろう。一方の伊吹の使用クランはリンクジョーカーだ。スタンドアップを終えると2人は手札を置いて出されている料理を一口食べる。

 

「僕の先攻。ドロー。ワイバーンストライクギャランにライド。ラグラーは移動。ターンエンド」

 

ワイバーンストライクギャラン  PW8000

 

R ギャラン R

R ラグラー R  マモルの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン。ドロー。アスリープ・メサイアにライド。ネオンメサイアは移動」

 

アスリープ・メサイア  PW8000

 

R アスリープ R

R  ネオン  R

 

「ネオンメサイアのブースト、アスリープでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『アステロイド・ウルフ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

「ダメージチェック『ドラゴンナイトタンナーズ』『プロテクトオーブ・ドラゴン』」

 

「ターンエンド」

 

PW13000➡PW8000  伊吹の手札6枚 山札42枚  マモルのダメージ2枚

 

(いきなりクリティカルとは・・・安城はどう出る?)

 

伊吹とマモルのファイトを考察しながら茶碗蒸しを食すキョウヤ。

 

「ドロー。ワイバーンストライクドーハにライド。ドラゴンナイトイマードとラーヴァフロウ・ドラゴンをコール。ラーヴァフロウのスキルでヒロイックサーガ・ドラゴンを見せて、ドラゴニック・ブレードマスターを手札に。ドラゴンナイトラシードを手札から捨てるよ」

 

ワイバーンストライクドーハ  PW10000

ドラゴンナイトイマード  PW9000

ラーヴァフロウ・ドラゴン  PW7000

 

R ドーハ   イマード

R ラグラー ラーヴァフロウ

 

「ラグラーのブースト、ドーハでヴァンガードにアタック」

 

ドーハをアタックさせるとマモルは手札を置いて天ぷらを食す。

 

「ノーガード」

 

伊吹もノーガード宣言をすると手札を置いて料理を食す。

 

「ドライブチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー。イマードにパワープラス5000。1枚ドロー」

 

「ダメージチェック『重力井戸のレディバトラー』」

 

「ラーヴァフロウのブースト、イマードでヴァンガードにアタック」

 

「21000か」

 

伊吹がそう呟くと、大将が襖をノックし、入ってくる。

 

「失礼します。フグ刺し、お待ち。おっ!やってるね~」

 

「大将、同じのをもう一つ。一条君は?」

 

「同じで構わん。伊吹はどうする?」

 

「同じでいい。ノーガード。ダメージチェック『アスリープ・メサイア』」

 

「ターンエンド」

 

PW15000➡PW8000

PW21000➡PW8000  マモルの手札5枚 山札38枚  伊吹のダメージ2枚

 

マモルが頷くと、大将は頷き、襖を閉めて部屋を出る。

 

「スタンド&ドロー」

 

「ギアクロニクル・・・」

 

伊吹がフグ刺しに箸を伸ばすとマモルがそう呟く。

 

「2人は覚えてるかな?そのデッキでハイメ・アルカラスとファイトした少年。伊吹君、見に来てたよね?」

 

「ああ」

 

「先日その少年がね、ユナサン支部主催のミニ大会で、ポイント剥奪処分を受けたんだ」

 

「ああ。知っている。アローザル・メサイアにライド。落日の刀身ダスクブレードをコール」

 

アローザル・メサイア  PW9000

落日の刀身ダスクブレード  PW9000

 

ダスクブレード アローザル R

   R     ネオン  R

 

「気にするほどの騒ぎではないと思うがな。ダスクブレードでイマードにアタック」

 

「ガード『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』」

 

「・・・お前も興味があるのか?安城」

 

キョウヤの問いにマモルは肩をすくめて答える。

 

「実は彼、妹のチームメイトでね」

 

「何?そうだったのか」

 

「・・・そういう事か。ネオンメサイアのブースト、アローザルでヴァンガードにアタック。・・・私情に駆られての抗議というわけか」

 

「いいや。騒動の経緯は聞いた。ペナルティは適正だったと思う。ガード『マザーオーブ・ドラゴン(治)』ただ、時期が時期だからね。正直かわいそうと思うところもある。地区予選を目指し、必死に頑張っている妹たちを見ているとね」

 

「どんな逆境でも、這い上がってくるはずだ。その少年が可能性のあるファイターならばな。ドライブチェック『白色矮星のレディバトラー』」

 

「・・・そうだな」

 

マモルと伊吹とキョウヤは残りの酒と水を飲みほした。

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW14000➡PW10000+SH10000=20000  伊吹の手札6枚 山札38枚  マモルのダメージ2枚

 

 

一方その頃、ファミレス、エレメントフェアリーでクロノの勉強を見ているトコハとユイ。現在は問題を出し、クロノが答えていく形式でやっている。

 

「問題。煉獄導師アスティカのパワーとシールドの数値は?」

 

「パワー10000、シールド5000」

 

「正解です!次の問題、ドラゴニック・オーバーロード・ジ・エンドのスキルを述べなさい!」

 

「・・・相手のヴァンガードがグレード3以上なら・・・ドロップゾーンから4枚カードを山札に戻し・・・指定カードでレギオンできる!」

 

「ブッブー!それはザ・クロスの方だから」

 

「そっちかぁ・・・オーバーロードはいっぱいあるからなぁ。ちゃんと整理して覚えなきゃなぁ」

 

クロノはカード図鑑を見て、オーバーロードの種類を覚える。

 

「普通はファイトしてたら自然と覚えるもんなんだけどねぇ。新導はヴァンガード始めて日が浅いから、今は日が浅いから・・・。ユイちゃんは始めてから知識は結構豊富になってきてるけど」

 

「体で覚えるのは得意なんだけどなぁ・・・。ああ~ファイトして~!」

 

「・・・ごめんね?新導君」

 

「ん?なんだよ急に」

 

「私が先走らなければ、ポイント剥奪処分は免れたと思うだろうし。今も過密スケジュールだったし、いろいろ思うところがあって・・・」

 

「ああ・・・。どのみちあれは俺がやってしまったことだし、佐倉が気にするようなことじゃねぇよ。それにな、お前らにもいろいろ世話になってるからな。絶対にグレード3に上がってみせる!」

 

クロノの言葉を聞いて、トコハとユイは少しばかり微笑んだ。

 

「・・・うん。私たちも絶対に新導君をグレード3にしてみせるよ」

 

「うん。じゃあ次の問題いくね」

 

「よしこい!」

 

 

和食店での伊吹とマモルのファイト・・・

 

「ドラゴニック・ブレードマスターにライド。さらにヒロイックサーガ・ドラゴンをコール。」

 

ドラゴニック・ブレードマスター  PW11000

ヒロイックサーガ・ドラゴン  PW11000

 

ヒロイックサーガ ブレードマスター  イマード

   R       ラグラー   ラーヴァフロウ

 

「ヒロイックサーガでダスクブレードにアタック」

 

「ガード『超弦理論の愛し子(引)』」

 

「ラグラーのブースト、ブレードマスターでヴァンガードにアタック。一条君、メガラニカ支部の子たちは元気かい?」

 

「ああ。素直でまっすぐな奴らばかりだ。特にその中の3人はトップレベルのファイターに成長していっている。大会にも参加し、支部に貢献したいと思っているらしい」

 

キョウヤの顔には誇らしげに微笑みがあった。

 

「あはは。元気そうでなによりだ。伊吹君、このアタックはどうする?」

 

「ノーガードだ」

 

「ドライブチェック『ラーヴァフロウ・ドラゴン』『ドラゴンナイト・ジャンナット(☆)』クリティカルトリガー。パワーはイマードに、クリティカルはヴァンガードに」

 

「ダメージチェック『星の揺り籠ステラメーカー』『綻びた世界のレディヒーラー(治)』ヒールトリガー。ダメージを回復し、ヴァンガードにパワープラス5000」

 

「ラーヴァフロウのブースト、イマードでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『アステロイド・ウルフ(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000➡PW9000(+5000)

PW21000➡PW14000+SH10000=24000  マモルの手札4枚 山札35枚  伊吹のダメージ3枚

 

「スタンド&ドロー」

 

「・・・伊吹君は最近のユナサン支部はどうなの?」

 

「どうとは?」

 

「よくない噂を耳にしてね」

 

「というと?ライド。オルターエゴ・メサイア。ジェネレーションゾーン解放」

 

オルターエゴ・メサイア  PW11000

 

ジェネレーションゾーン  コスト『デスティニー・ディーラー』グレード1+2

 

「ストライドジェネレーション。創世竜アムネスティ・メサイア」

 

創世竜アムネスティ・メサイア  PW26000  ハーツ『オルターエゴ・メサイア』

 

「・・・はっきり言ったらどうだ」

 

キョウヤの言葉にマモルは煮え切らない表情で答える。

 

「・・・勝利至上主義とでもいうのかな。勝つことにこだわりすぎている。ミニ大会でのイカサマ行為も、ユナサンのそういった方針が引き起こしたんじゃないか?」

 

「・・・オルターエゴの超越(ストライド)スキル。カウンターブラストを払い、ネオンメサイアを呪縛(ロック)

 

呪縛(ロック)とはリンクジョーカーが持つ対象のリアガードの身動きを封じるスキルだ。文字通り移動やインターセプト、退却や上書きも封じられてしまうのだ。伊吹のネオンメサイアを呪縛【ロック】したのもちゃんと意味はある。

 

「そしてイマードを呪縛(ロック)。アムネスティにパワープラス5000。コール。白色矮星のレディバトラー」

 

白色矮星のレディバトラー  PW7000

 

ダスクブレード アムネスティ R

 白色矮星     ○    R

 

「白色矮星のブースト、ダスクブレードでヴァンガードにアタック。ダスクブレードのGB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラストを払い、ヒロイックサーガを呪縛(ロック)

 

「ガード『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』」

 

「各支部にも、それぞれ独自性を認められている。その範疇だと俺は認識している。問題ない。アムネスティ・メサイアでドラゴニック・ブレードマスターにアタック。アムネスティ・メサイアのスキル。カウンターブラストを払い、先ほど呪縛(ロック)したカードを解呪縛(アンロック)

解呪縛(アンロック)とは、文字通り呪縛(ロック)されているカードをもとのリアガードに戻すスキルだ。イメージ内では呪縛(ロック)されたユニットたちが自由に動けるようになった。

 

解呪縛(アンロック)したユニット1枚につき、パワープラス3000。なのでパワープラス9000。さらに解呪縛(アンロック)したユニットが3枚以上ならクリティカルプラス1」

 

イメージ内ではアムネスティ・メサイアが神々しい光を放ち、それをブレードマスターに向けようとされている。

 

「・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ『重力井戸のレディバトラー』『デスティニー・ディーラー』『震脚のパルスモンク(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

アムネステ・メサイアは神々しい光をブレードマスターに向けて放ち、ブレードマスターはそれをくらう。

 

『ダメージチェック『マザーオーブ・ドラゴン(治)』ヒールトリガー。パワーはヴァンガードに『ドラゴンモンクギョクリュウ』『ドラゴニック・ブレードマスター』パワー45000にクリティカル3・・・。たまらないな」

 

「決まったと思ったのだがな。ターンエンドだ」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW45000➡PW11000(+5000)  伊吹の手札5枚 山札32枚  マモルのダメージ5枚

 

「スタンド&ドロー」

 

「・・・問題があるのはむしろドラゴン・エンパイアの方じゃないのか?お祭り騒ぎもいいが、行き過ぎると単なるバカ騒ぎだ」

 

「まあ、うちの基本方針は楽しくだからね。ジェネレーションゾーン、解放」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラーヴァフロウ・ドラゴン』グレード1+2

 

「ストライドジェネレーション!神龍騎士ムスタファー!」

 

神龍騎士ムスタファー  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター』

 

超越(ストライド)スキルは使用しない。ドラゴンモンクギョクリュウをコール!ムスタファーのスキル!Gゾーン裏のカードを1枚表にする!ムスタファーを表に!ダスクブレードを退却してスキルを与える!ギョクリュウのGB(ジェネレーションブレイク)!ユニットが退却した時、パワープラス5000!」

 

ドラゴンモンクギョクリュウ  PW6000

 

ヒロイックサーガ ムスタファー  イマード

 ギョクリュウ   ラグラー  ラーヴァフロウ

 

「僕はね、ファイターの可能性は楽しさの先に生まれるものだと思っているんだ。ヴァンガードの未来もね。ギョクリュウのブースト、ヒロイックサーガでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『震脚のパルスモンク(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

「そして、それを手助けするのが、僕の役目だ!ラグラーのブースト、ムスタファーでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『真空に咲く花コスモリース』(コスト『重力井戸のレディバトラー』)」

 

ムスタファー(マモル)の乗っている龍の全身に炎が纏い、オルターエゴに向かって突っ込むがコスモリースによって防がれる。

 

「ドライブチェック『リザードソルジャーコンロー』『マグナムショット・ドラコキッド(☆)』『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』ダブルクリティカルトリガー!効果は全部イマードに!」

 

「ラーヴァフロウのブースト、イマードでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『震脚のパルスモンク(☆)』『綻びた世界のレディヒーラー(治)』」

 

「ターンエンド」

 

PW22000➡PW11000(+5000)

PW31000➡PW16000(完全ガード)

PW26000➡PW16000+SH10000=26000  マモルの手札6枚 山札28枚  伊吹のダメージ4枚(裏3枚)

 

マモルの答えを聞き、伊吹とキョウヤは口元に笑みを浮かべる。そして3人は酒と水を飲む。

 

「スタンド&ドロー。ストライドジェネレーション。創世竜ジャッジメント・メサイア」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『デスティニー・ディーラー』グレード1+2

 

創世竜ジャッジメント・メサイア  PW26000  ハーツ『オルターエゴ・メサイア』

 

「オルターエゴの超越(ストライド)スキル。白色矮星を呪縛(ロック)し、イマードを呪縛(ロック)。パワープラス5000。重力井戸と鍵を砕く者リドルバイターをコール。重力井戸のスキル。ネオンメサイアを呪縛(ロック)し、パワープラス4000」

 

鍵を砕く者リドルバイダー  PW7000

 

重力井戸 ジャッジメント リドルバイター

 ○      ○      R

 

「リドルバイターでヴァンガードにアタック。リトルバイダーのGB(ジェネレーションブレイク)。白色矮星を解呪縛(アンロック)し、パワープラス4000」

 

「ガード『ドラゴンナイトイマード』」

 

「ジャッジメントメサイアでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『リザードソルジャーコンロー』『マグナムショット・ドラコキッド(☆)』『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』」

 

「トリプルドライブ『オルターエゴ・メサイア』『アステロイド・ウルフ(☆)』『アステロイド・ウルフ(☆)』ダブルクリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

ジャッジメントは腕でブレードマスターをなぎ倒し、ブレードマスターは壁に激突し、力なく倒れる。

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW31000➡PW11000+SH3000=41000

 

ダメージチェック『マザーオーブ・ドラゴン(治)』『ワイバーンストライクギャラン』

 

伊吹のダメージ4枚 マモルのダメージ6枚  勝者伊吹

 

「僕の負けか。やるね、伊吹君」

 

「いや、お前の腕もなかなかだったぞ」

 

「・・・名残惜しいが、そろそろお開きにするか」

 

 

「いやあ、楽しかった。また付き合ってよ」

 

「ああ。また誘ってくれ」

 

「安城、その時は俺とファイトしてくれるか?」

 

「もちろん。じゃあ」

 

マモルは伊吹とキョウヤに挨拶を交わして帰っていった。

 

「・・・安城マモル・・・。信用に足る男だが・・・今は・・・」

 

「では俺は伊吹に信用しきっているということか?」

 

「・・・それはお前の想像に任せる。じゃあな」

 

伊吹もキョウヤにそう言って帰っていく。キョウヤもさっさと駅に向かっていくのであった。

 

 

マモルたちが帰宅する同じ時間、クロノたちも帰宅しているのであった。

 

「そうそう、聞いたわよ。クエスト行くのに綺場の車使ったんだって?」

 

「綺場君の車っていえば岩倉さんの?贅沢だね~」

 

「今日だけだ。明日は電車だ」

 

「え~?何で~?グレード3になるまで自由に使っていいって綺場君言ってたよ?」

 

「緊張すんだよ。電車の方が気楽でいい」

 

「ま、そうだよね。でも、気楽すぎて寝ちゃわないでよ?寝過ごしてクエストいけませんでした。っなんて洒落になんないから」

 

「そんなヘマするかよ」

 

3人はそんな会話をしながら帰宅していく。ちなみにクロノは翌日電車で眠ってクエストの目的地に降りそこねそうになったのはまた別の話だ。

 

 

カードキャピタル2号店でシオンとトコハと昨日グレード3になりたてのユイが話し合っていた。

 

「・・・新導君・・・ちゃんとやれてるかな?」

 

「やってもらわなきゃ困るわよ。今日でグレード3の道に一気に近づくんだから」

 

「・・・今僕らにできることは、新導君を信じて待つだけだ。信じよう」

 

3人がそんな会話をしているとクエストに行ってきたはずのクロノが入ってくる。当然これには動揺を隠せない3人。

 

「⁉新導⁉」

 

「え⁉どうして⁉スケジュールじゃあクエストの真っ最中のはず・・・」

 

「ちょ・・・どういうことなの新導君⁉一体何があったの?」

 

3人はクロノに問い詰めるがクロノは黙ったままだ。

 

「黙ってちゃわからないでしょ⁉」

 

「チームメイトとして、僕たちには聞く権利がある!」

 

「新導君!答えて!」

 

「・・・実は・・・」

 

クロノはクエストに行く途中の経緯を話す。

 

「うそでしょ・・・?」

 

「迷子の相手をして、クエスト全部飛ばしたなんて・・・」

 

クロノは迷子になっている子供を発見して、ずっとその子供の傍にいたことによってクエスタを全て破棄してしまったのだ。

 

「すまない!」

 

「どうしてすぐに警察に行かなかったの?!」

 

「そりゃ行ったさ。でも・・・あいつ・・・交番でも俺の手を握ったまま、離さないんだよ。親が迎えに来るまでずっと・・・」

 

今回の件はクロノの子供に好かれることが仇になった瞬間であった。

 

「もう・・・無駄に子供に好かれるんだから・・・」

 

「仕方ない。どんな場合でも不可抗力は起こりえる。すぐにスケジュールを組み直そう。今からでも受けられるクエストを可能な限り探すんだ!」

 

シオンの言葉に3人は首を縦に頷く。4人はすぐにでも受けられるクエストを片っ端からしらみつぶしに探す。それから数分経つが、あるにはあったが今あるクエストでは時間的にも大会エントリーまでにグレード3にアップすることはできない。

 

「だめだ。北海道から沖縄まで全てチェックしたけど、エントリー期間内にグレード3にアップするほどのポイントを稼ぐことができない」

 

「そんな・・・。なんとかならないの?新導君こんなにがんばってきたのに・・・」

 

4人が落ち込んでいるとクエストボードに一つのクエストが追加された。

 

「・・・緊急クエスト?」

 

緊急クエスト 依頼人:普及協会

内容:大オリエンテーリング!サバイバルヴァンガード!ドラゴン・エンパイア主催。里山で繰り広げられる前代未聞、空前絶後、抱腹絶倒の大ファイト!生き残れるのは誰だ!!!

 

「何だこれ?」

 

「開催日・・・それにポイントは・・・」

 

シオンが開催日と獲得ポイントを調べる。開催日は明日のようだ。そしてもらえるポイントを見て4人は顔が明るくなる。

 

「「「「いける!!」」」」

 

「ここでポイントがゲットできれば、グレード3にとどく!」

 

「大会のエントリーも間に合う!」

 

またとないチャンスが到来した4人は大はしゃぎだ。

 

「予選前にグレードアップを目指すファイターたちへの緊急クエストってわけか。しかも、あんなふざけたイベントなんてな。ドラエン支部らしいぜ」

 

カウンターにいるカムイがそう言う。

 

「おし!さっそくエントリーだ!チーム名は・・・千載一遇!!」

 

「ちょっと!何勝手に決めてんの⁉チーム名は・・・ファイティング・フラワーズ!」

 

「ちょいちょいトコハちゃん。そんなチーム名じゃだめだよ。チーム名は・・・スペースウォールズ!」

 

「なんだこれ?相変わらずだせーな」

 

「「新導(君)の方がダサい!!」」

 

「チーム名は・・・ラ・グロワール」

 

「「「おい!」」」

 

「どさくさに紛れて何やってんの?!」

 

「君たちのチーム名じゃ・・・ちょっと・・・」

 

ここにきてやはりチーム名のことで口論をし始める4人。そんな中カムイはチームエントリーのところを操作する。

 

「チーム名は・・・名前はまだない」

 

「「「「あ!!」」」」

 

4人はカムイの方を見るとカムイの手には4人分のファイカが持っている。

 

「俺の!」

 

「僕の!」

 

「「私の!」」

 

カムイはチーム名前はまだないで4人の参加登録をしてしまった。

 

「「「「あああああああ!!!」」」」

 

こうして4人は明日開催の大オリエンテーリングに参加することになったのであった。

 

to be continued…




クロノ「クエスト、めちゃくちゃこなしたぜ」

ユイ「うん!グレード3まであと少しだね!」

クロノ「ああでも、まだポイントが足りてねぇ。ああどうすりゃいい⁉」

ユイ「そんな新導君にビッグニュース!一気に大量のポイントをゲットできるイベントが開かれるんだ!山全体を会場にした、その名も、大オリエンテーリングサバイバルヴァンガード!」

クロノ「まさに最後の一山ってわけか!」

ユイ「うん!気を引き締めいていこう!」

TURN24「チーム誕生」


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チーム誕生

今回でチーム結成編は終了です。

ここまで長かったのか短かったのか何とも言えないですね。

相変わらずの文ですが、最後まで楽しんでもらえたらなと思います。

それではどうぞ!


ドラゴン・エンパイア支部主催の大オリエンテーリングサバイバルヴァンガードの開催当日、開催場所の山に参加者全員が集まっていた。その中には当然クロノ、ユイ、シオン、トコハの4人のチームも来ている。

 

「思っていたより参加者が多いね」

 

「みんなグレードアップを目指してる人なんだろうなぁ」

 

「こっちにとっては好都合よ!」

 

「全員蹴散らして、絶対グレード3になってやる!」

 

4人がそんな会話をしていると、開会式が始まる。開会の挨拶に支部長はスピーカーで語る。

 

「あー、本日はお日柄もよく、誠に晴天で、まさに大オリエンテーリングサバイバルヴァンガード日和です!お日様の元、みんなで楽しくヴァンガりましょう!」

 

イベント開始の合図に号令のあれをやる。

 

「それではみなさんご一緒に・・・スタンドアップ!」

 

『ヴァンガード!!!』

 

 

 

TURN24「チーム誕生」

 

 

 

スタートの開始と同時に参加者は全員山の奥へと入っていく。4人も山の奥へと入ろうとすると・・・

 

「ちょっと待ったーー!!待て待て待てーーい!!」

 

ツネト率いるトリニティドラゴンに通せんぼをする。どうやらトリニティドラゴンの3人も参加していたようだ。

 

「おい邪魔すんな!」

 

「この俺に恐れをなして、敵前逃亡か?」

 

「逃げてねぇし!」

 

「ていうかツネト君・・・その格好何?」

 

Tシャツに数多くのデッキホルダーを抱えたツネトの格好にユイがそう訪ねる。

 

「そのデッキ・・・全部使うの?」

 

「んなわけねぇだろ!俺は生まれてこのかた、オラクルシンクタンク一筋!」

 

「じゃあ残りは?」

 

「気分だ!俺クラスのファイターになると、ここまで気を遣うのさ!」

 

「人は見た目が120%です!」

 

「すこぶるほどどうでもいいよ」

 

ツネトとカルの言葉にどうでもいいで片づけるユイ。

 

「いいからファイトの腕磨けよ」

 

「言われるまでもねぇ!後ファイトの腕なら毎日磨いている!お前をグレード3にしてたまるか!一つたりとも星は取らせないぜ!新導クロノ!!」

 

ツネトがクロノに対してそう宣言するが当の本人たちはいなかった。

 

「あれ?消えた⁉うそ、どこどこ⁉怖い!・・・っあ!」

 

ツネトが後ろを向くと4人はトリニティドラゴンを無視して山の奥に入っていった。

 

「こらーーー!!無視すんなーーー!!」

 

 

この大オリエンテーリングサバイバルヴァンガードのルールを説明しておこう。ルールは宝さがしとファイトを組み合わせたサバイバルゲームだ。チームと協力して、フィールドに隠された星を集めるのだ。そして別チームと遭遇し、両チームが同意したらファイトすることができる。使用クランを確認し、相性を考慮して、代表を一人を決めることができる。そして勝利したチームは負けたチームの星を獲得することができるのだ。終了時刻の3時までに頂上ゴールを目指し、ゴールまでに集めた星はイベント終了後、ポイントに換算して授与することができる。そう、星を集めれば集めるほどグレードアップをするチャンスが上がるという事だ。

 

「星を集めながら」

 

「できる限りファイトして」

 

「そしてファイトに勝利して」

 

「頂上を目指す!」

 

4人は同時に頷き、山のさらに奥へと進む。4人が進んでいくと他のチームがどこかから投げ出されてくる泥ボールに当たり倒れる。泥ボールは4人のところにも投げ出されてくる。トコハとシオンとユイは泥を避け、クロノは泥をはじき出す。

 

「何だ?!」

 

4人が泥ボールを投げ出されている方角を見るとそこにはお邪魔係として来ている数名のファイターとクミがいた。

 

「「クミちゃん⁉」」

 

クミが来ていたことに驚愕するトコハとユイ。そう、ただでゴールできるほどイベントは甘くない。途中妨害や大量に星を獲得できるボーナスチャンスもあるということだ。

 

「ごめんね、トコハちゃんにユイちゃん。これもクエストのお仕事だから・・・えい!」

 

クミは謝罪しながら4人に向けて泥ボールを投げる。トコハは近くに落ちていた太い木の枝を手にし、泥をよく見て・・・

 

「たーまやーーー!!」

 

野球の球のように泥ボールを打ち返した。

 

「町内野球チームで4番打者だった私を、なめたらあかんぜよ!!」

 

そう言ったトコハに感服する3人であった。

 

 

その後も4人は様々なトラップを潜り抜けたり、クエストを受けての途中妨害者たちによって行く手を遮られたりしたが、4人はイベントを楽しみながら進んでいく。それは他の参加者もそうだった。

 

「みんな楽しそうだね」

 

「お祭り好きの血が騒ぐわ!」

 

そんな会話をしながら進んでいくと、男性と女性のカップルが立ちふさがる。その顔には見覚えがあった。

 

「やあ。この前は世話になったね」

 

「え~と・・・誰だっけ?」

 

「緒川だよ!クエスト頼んだだろ?!彼女を探して、カードを渡したいって!」

 

「あ~・・・そういえばそんなことが・・・」

 

その男は緒川ジョウジで、女は宮前ヒナコであった。クロノは完全に忘れていたらしいが。

 

「あれ?その人って・・・。え!え!もしかしなくてももしかして!」

 

「うまくいったんだ!」

 

「すごい!奇跡って起こるんだね!」

 

「お~・・・」

 

どうやらあの後ジョウジとヒナコは正式なお付き合いをすることになったらしい。それに拍手で祝福する3人と関心をするクロノ。

 

「噂で事情は聞いたよ。大変だったな。・・・けど、僕も彼女にかっこわるいところは見せられない!」

 

「ああ!手加減なんていらないぜ!」

 

「言ったな!愛の力を思い知れ!」

 

そんなこんなでクロノとジョウジがファイトして、ファイトが終盤に差し掛かる。

 

「「2人初めての共同作業!双闘【レギオン】!!」」

 

イメージ内でエメラルド・ブレイズ(ジョウジ)とシルバー・ブレイズ(ヒナコ)がクロノジェットにアタックしようとするが・・・

 

「完全ガード!」

 

アルリムによって攻撃は防がれた。

 

「クロノジェット・ドラゴンでアタック!」

 

クロノジェットはエメラルド・ブレイズ(ジョウジ)とシルバー・ブレイズ(ヒナコ)をまるでボールのように蹴り飛ばし、2人はゴール目掛けて吹っ飛ばされた。そして現実ではジョウジのダメージは6枚となった。

 

「いいファイトだったぜ!」

 

「お幸せに」

 

「緒川さん、あなたいい男だったよ」

 

「ごめんね。彼女、大事にしてね♪じゃあ!」

 

4人はジョウジたちが持っていた星を持って先に進む。

 

「・・・ごめん負けちゃって」

 

「ううん、かっこよかったよ」

 

ヒナコの言葉に照れくさそうにしているジョウジ。このカップルは末永く幸せになるだろう。

 

 

それからというもの4人は星を見つけては拾い、ファイトを挑まれてはファイトに勝利をし、順調に星を集めていった。そして、中間地点で4人はクミと一緒に昼食をとろうとしている。

 

「はい、これ」

 

クミが弁当箱を開けるとそこにはなんともおいしそうなお弁当の具材が一杯入っていた。

 

「わぁ、おいしそう!」

 

「腹減った~」

 

「た~くさん食べてね~」

 

「ありがとう!クミちゃん!」

 

「いただきます」

 

4人はクミが持ってきたお弁当を食べる。味はとてもいい味のようで4人はいい笑顔になっている。中間地点には他にもお昼休憩しているファイターたちが集まっている。

 

「今、お茶をお入れします」

 

シオンが呼んだのか岩倉はティーセットと紅茶を用意する。

 

「・・・相変わらず緩いなー・・・」

 

「ファイト中では全力でファイトを、休憩中は全力で休暇。いいことじゃないか」

 

シオンはそう言って岩倉が用意した椅子に座り、紅茶を飲む。

 

「そうそう。これが私たちのヴァンガードよ♪う~んおいしい!」

 

「・・・いつか私もこの味を引き出せるようにならなきゃ・・・」

 

ユイがそう心に誓っている。ユイは味なしクッキーの後、何度か料理を作って、それをチームメイトや自分で試食したりしていた。味こそついたのだが、結果は惨敗だ。

 

「前に佐倉が作ったエビフライ、あれすごいまずかったんだよな・・・」

 

「とてもじゃないけど食べられたものじゃないのよね・・・」

 

「言わないで・・・。自分でもわかってるから・・・」

 

「ま・・・まぁ、味がつくようになったから、格段の進歩だよ」

 

「全然フォローになってないよ綺場君・・・」

 

そんな会話をしながら一同は昼食を楽しんだ。

 

 

昼食を終えた4人は星集めを再開した。ちなみに現在の時刻は1時となっている。

 

「あと2時間か・・・」

 

「星全然見つかんないね」

 

「もう取り尽しちゃったのかな?」

 

「となると、あとはファイトか」

 

「時間がない!急ごう!」

 

4人はファイターを探しながら頂上目指して走っていく。4人のいく先にまたもや妨害にあい、4人は別ルートを通っていく。4人は地図を確認して正規ルートを探す。

 

「よし、ここを道なりに行けば、正規ルートに戻れる。行こう」

 

歩こうとすると、足元が崩れ、クロノが落ちそうになったところを3人が助ける。

 

「何やってるのよもう!」

 

「本当にひやひやさせるね君は」

 

「とりあえず引き上げないと・・・」

 

3人はクロノを引き上げようとすると3人のいた足元が崩れ、4人一緒に落ちてしまう。

 

「「「「うわああああああ!!」」」」

 

4人の落ちた先の距離はすぐ近くに足場があったためそれほど深く落ちず、大けがになるということは免れた。

 

「くっそ~。こんなとこでぐずぐずしてられっかよ~」

 

クロノは上に戻ろうとするがすぐにずり落ちた。

 

「もう、無理なもんは無理!焦るのはわかるけど、少しは頭を冷やしなさいな」

 

クロノは起き上がってトコハの顔を見る。4人の服や顔は土だらけになっていた。

 

「・・・ひっでぇ格好」

 

「何よ!自分だって泥だらけの格好して」

 

「君もだろ?」

 

「そういう綺場君もね」

 

「お前もな佐倉」

 

「「「「・・・っぷ・・・ふふふ・・・あはははははは」」」」

 

4人はおかしくなって一緒に笑いあった。笑いあった後は現在地を見て、正規ルートに戻れる場所を調べていた。

 

「さてと、ここから落ちたのだから、ここを降っていけば、正規のルートに戻れるはずだよ」

 

シオンは近くにあった木に飛び移り、降りていった。3人もシオンに続く。降りた先を歩いていくと正規ルートに戻れた。正規ルートに戻れた4人はハイタッチをした。

 

 

4人は道のりに沿って歩いていく。時刻は2時となっている。

 

「残りはあと1時間」

 

「飛んだ道草くっちゃったわね」

 

「星もまだ足りない」

 

「ボーナスチャンスで星ゲットできればいいんだけどね」

 

ユイがそんなことを言っていると・・・

 

「ほっほっほっほ。ここでボーナスチャンスじゃ!」

 

老人の格好して、つけヒゲをつけたカムイが現れる。

 

「・・・カムイ・・・さん?」

 

「お助け仙人じゃ!」

 

「いやいや!カムイさんですよね?!」

 

「お・た・す・け・せ・ん・に・ん~!!」

 

「わかった!わかりましたから!」

 

カムイはお助け仙人と強調し、話がややこしくなりそうなのでその場で合わせる4人。

 

「ワシの質問に答えられたら、特別にこの星をやろう!」

 

そう言ってカムイは袋に入っている星を4人に見せる。

 

「ただし!答えられなかったらお前たちが今持ってる星を全部もらうがどうじゃ?挑戦するか?」

 

「やります!」

 

大量の星が手に入るのならと思い、4人はボーナスチャンスを受ける。回答者であるクロノは箱に入っているお題のレベルを引く。

 

「ドロー!」

 

クロノが引いた紙にはG4と書かれていた。

 

「お!出たあああ!!最高難易度G4!!」

 

「ちょっと!無駄に引きが強いのよ!」

 

「これで間違えたり答えられなかったら星全部なくなるんだよ⁉」

 

「わかってるよ!」

 

無駄に引きが強いクロノに文句を言うトコハとユイ。シオンはため息をついている。そして出される問題内容は・・・

 

問題:ドラゴン・エンパイアに所属する各クランから、1枚ずつリミットブレイクの能力を持つカードを攻撃力の合計が55000になるようにフルネームで答えよ

 

「ちなみに制限時間は1分じゃ!」

 

「1分⁉短すぎだよ!」

 

「カムイさん、ヒントを!」

 

「お助け仙人!!ていうか、お前らだけ特別扱いするわけにいくか!」

 

「それは、確かに」

 

ヒントを要求するトコハにカムイは正論を述べ、シオンは納得する。

 

「地区予選に出たきゃ、俺を超えていけ!ストライドジェネレーション!!」

 

ストライドジェネレーションの合図でスタートする。

 

「炎獄封竜ブロケード・インフェルノ、古代竜ティラノレジェンド、修羅忍竜カブキコンゴウ、隠密魔竜カスミローグ、征天魔竜 ダンガリー“Unlimited”!!」

 

淡々と述べたクロノの答えは・・・

 

「正解じゃあ!!」

 

正解したクロノの手に大量の星を手に入れた。

 

「やるじゃない!」

 

「そりゃあ、あれだけヴァンガードテスト受ければな・・・」

 

「まさか、勉強がこんなところで役に立つなんてね」

 

「でも結果オーライだよ!グッジョブ!」

 

「さあ急ごう!」

 

4人は手にした星を持ってゴールに向けて前進する。

 

「ふぉっほっほっほ。うむ、精進あるのみじゃ」

 

 

ゴールは目の前というところに4人はたどり着いた。クロノは現在ある星を見ていた。

 

「どうだい?」

 

「だめだ。まだちょっと足りねぇ」

 

「どうしよう。もう着いちゃうわよ」

 

「せめてゴール前にファイトでいればなぁ・・・」

 

4人がそんな会話をしていると・・・

 

「はっはっはっはー!お前らが来るのを待ってたぜ!」

 

4人を待ち受けていたかのようにトリニティドラゴンが立ちふさがる。

 

「ここで会ったが3年目!」

 

「まだ会って1年も経ってねぇだろ」

 

「御託はいい!その星全部、この俺様がいただく!」

 

「それはこっちのセリフだ!お前を倒して、絶対にグレード3になってやる!」

 

「待って新導君!私にやらせて!」

 

「佐倉?」

 

クロノがファイトしようとした時、ユイがファイトを受けようとする。

 

「ミニ大会での償いを、今ここでやる!」

 

「だからあれはお前が気にすることじゃあ・・・」

 

クロノはユイの揺るぎない瞳を見て、ため息をこぼす。

 

「・・・わかった。けどその代わり、絶対勝てよ!」

 

「ここで負けたら、後がない!」

 

「勝つのよ!絶対!」

 

「わかってる!」

 

そして、お互いにファイトの準備を終え、ファイトがスタートされる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード!」

 

「神宮衛士ハヒキ!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード  PW5000

神宮衛士ハヒキ  PW5000

 

「俺のターンだ!ドロー!神宮衛士ツナガイにライド!ハヒキは移動!ターンエンドだ!」

 

神宮衛士ツナガイ  PW8000

 

R ツナガイ R

R ハヒキ  R  ツネトの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリスにライド!グランシードは移動!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス  PW8000

 

  R    グランポリス R

グランシード   R    R

 

「グランポリスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『鋼闘機(ディガリオン)ディガリオン』」

 

「ダメージチェック『覇天戦人スサノオ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW8000➡PW8000  ユイの手札6枚 山札42枚  ツネトのダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!神宮衛士アスハにライド!アスハとツナガイをコール!」

 

神宮衛士アスハ  PW10000

 

ツナガイ アスハ アスハ

 R   ハヒキ  R

 

「ツナガイでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』ヒールトリガー!パワーをヴァンガードに!」

 

「っく!ハヒキのブースト、アスハでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『神剣アメノムラクモ』」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』」

 

「くそ、リアガードのアスハじゃ届かねぇ。ターンエンドだ」

 

PW8000➡PW8000(+5000)

PW15000➡PW13000  ツネトの手札4枚 山札40枚  ユイのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオンにライド!グランシードを移動!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート、鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオンをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン  PW10000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)  PW4000

 

グランシード ディガリオン ディガリオン

グランビート   R      R

 

「リアガードのディガリオンでリアガードのアスハにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ヴァンガードのディガリオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」ドライブチェック『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部グランシードに!」

 

「ダメージチェック『サイレント・トム』『神凪スクナヒコナ(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復して、パワーをヴァンガードに!」

 

「だったらグランビートのブースト、グランシードでツナガイにアタック!」

 

「ガード!『アサルトダイブ・イーグル(☆)』

 

「ターンエンド!」

 

PW10000➡PW10000

PW10000➡PW10000(+5000)

PW14000➡PW8000+SH10000=18000  ユイの手札5枚 山札38枚  ツネトのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!覇天戦人スサノオにライド!神凪クロイカヅチをコール!」

 

クロイカヅチ スサノオ R

 ツナガイ  ハヒキ  R

 

「ツナガイのブースト、クロイカヅチでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「ハヒキのブースト、スサノオでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『調停者アメノサギリ』『五穀豊穣ダイコクテン(引)』ドロートリガー!パワーをヴァンガードに与えて1枚ドローだ!」

 

イメージ内でスサノオ(ツネト)の剣でディガリオンの鋼の体に傷がついた。

 

「ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』」

 

「これでターンエンドだ!」

 

PW17000➡PW10000+SH10000=20000

PW16000(+5000)➡PW10000  ツネトの手札5枚 山札34枚  ユイのダメージ3枚

 

「ツネトはグレード3・・・次の佐倉のターンでグレード3になる・・・。こっからだな」

 

「私のターンエンド!スタンド&ドロー!このファイトは新導君がグレードアップできるかできないかの瀬戸際なんだ!絶対に負けられない!!銀河の戦士よ、皆の夢を守るため、その力を解き放て!!ライド!大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ!!」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

「グランギャロップの超越(ストライド)スキル!エクスローグにパワープラス4000!グランシードとグランビートを移動!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリスをコール!」

 

グランビート エクスローグ ディガリオン

グランシード グランポリス   R

 

「グランシードのブースト、グランビートでクロイカヅチにアタック!」

 

「ガード!『五穀豊穣ダイコクテン(引)』」

 

「グランポリスのブースト、エクスローグでヴァンガードにアタック!グランビートのスキルでギャロップの名前がついているからソウルに入れて1枚ドロー!そしてパワープラス5000!」

 

「何度もファイトしてきたんだ!その手が通用すると思うなよ!完全ガード!『調停者アメノサギリ』(コスト『五穀豊穣ダイコクテン(引)』)」

 

エクスローグはスサノオ(ツネト)に剣を振るうがそれを予知していたのかアメノサギリがそれを防ぐ。

 

「トリプルドライブ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ディガリオンに!ディガリオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『神剣アメノムラクモ』『サイレント・トム』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW43000➡PW11000(完全ガード)

PW15000➡PW11000  ユイの手札5枚 山札32枚  ツネトのダメージ4枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!一気にいくぜ!ストライドジェネレーション!!!雨雲を呼ぶ九頭竜王!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『神剣アメノムラクモ』グレード1+2

 

雨雲を呼ぶ九頭竜王  PW26000  ハーツ『覇天戦人スサノオ』

 

「スサノオの超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上から2枚見て1枚を手札に、残りは山札の下に!ハヒキのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとハヒキをソウルに入れ、山札の上から2枚見て1枚を手札に、残りは山札の下に!ラック・バードをコール!ラック・バードのスキル!ソウルブラスト(2)して1枚ドロー!アスハと神凪クエビコをコール!」

 

ラック・バード  PW5000

神凪クエビコ  PW7000

 

クロイカヅチ 九頭竜王 アスハ

 ツナガイ  ラック  クエビコ

 

「ツナガイのブースト、クロイカヅチでヴァンガードにアタック!クロイカヅチのGB(ジェネレーションブレイク)!ブーストしてヴァンガードにアタックした時、1枚ドロー!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「ラック・バードのブースト、九頭竜王でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『覇天戦人スサノオ』『バトルシスターみるふぃーゆ』『覇天戦人スサノオ』」

 

なんとツネトがドライブチェックで引いたカードはすべてグレード3であった。イメージ内では九頭竜王は錫杖をかざし、錫杖からレーザーのような光を放ち、それをグランギャロップを貫いた。

 

「・・・なんか・・・すごいデジャブ間を感じるんだけど・・・」

 

「あはは・・・ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「お前らと一緒にするんじゃねぇ!九頭竜王のスキル!カウンターブラストして、手札から3枚選んで山札に戻してシャッフル!そして戻した枚数分だけカードを引くぜ!これで問題はねぇ!クエビコのブースト、アスハでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000

PW17000➡PW11000  ツネトの手札6枚 山札25枚  ユイのダメージ5枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!(・・・多分九頭竜王のスキルで山札に戻したのはグレード3だと思う。だったら!)ストライドジェネレーション!!!暗黒超人プリティーキャット!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』グレード3

 

暗黒超人プリティーキャット  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

「グランギャロップの超越(ストライド)スキル!プリティーキャットにパワープラス4000!大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカと宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴンをコール!グランワゴンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとソウルブラストを払い、プリティーキャットにパワープラス4000!」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ  PW11000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン  PW7000

 

「プリティーキャットのスキル!カウンターブラストでヴァンガードのパワーが34000以上で相手のヴァンガードのパワーマイナス5000!」

 

覇天戦人スサノオ  PW6000

 

グランバズーカ プリティーキャット ディガリオン

グランシード   グランポリス   グランワゴン

 

「グランワゴンのブースト、ディガリオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『サイキック・バード(☆)』『神凪クエビコ』」

 

「グランポリスのブースト、プリティーキャットでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『調停者アメノサギリ』(コスト『オブリゲイト・ロビン』)スキルでドロップゾーンにあるアメノサギリがいるためダメージを1枚表に!」

 

プリティーキャット(ユイ)がスサノオ(ツネト)に向かって強力な蹴りを放つがアメノサギリによってそれを防がれた。

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをグランバズーカに!」

 

「グランシードのブースト、グランバズーカでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『神凪スクナヒコナ(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW17000➡PW6000+SH15000=21000

PW42000➡PW6000(完全ガード)

PW21000➡PW6000(+5000)  ユイの手札5枚 山札26枚  ツネトのダメージ4枚(裏2枚)

 

ファイトが終盤に差し掛かり、ゴール前でファイトを見守る参加者とドラゴン・エンパイアスタッフたち。正規ルートを辿ってカムイが来る。ちなみにつけヒゲは外してある。

 

「おっ!やってるな」

 

「スタンド&ドロー!」

 

スタンドとドローを終えたツネトはトリニティドラゴンの例の勝利のサインを出す。

 

「覚悟しろ!これがお前の最後だ!」

 

ツネトがそう言うと、カルとケイも勝利のサインを出す。

 

「いくぜ!!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『覇天戦人スサノオ』

 

「未来の扉をこじ開けろ!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

その雷鳴は今までの雷鳴より荒ぶり、その雷鳴を剣に込めてタケミカヅチは現れる。

 

「神鳴りの剣神タケミカヅチ!!!!」

 

神鳴りの剣神タケミカヅチ  PW26000  ハーツ『覇天戦人スサノオ』

 

「タケミカヅチのスキル!カウンターブラスト(2)とGゾーンの裏のタケミカヅチを表にして、山札の上から4枚見て、2枚を手札に!残りを山札の下に!」

 

クロイカヅチ タケミカヅチ アスハ

 ツナガイ   ラック   クエビコ

 

「ラック・バードのブースト、タケミカヅチでヴァンガードにアタック!目覚めろ、荒ぶる神の剣よ! 必殺、爆雷稲妻斬り!!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン』)

 

タケミカヅチ(ツネト)の轟雷を剣にのせ、グランギャロップを一閃する。が、一閃する直前にグランガードのエネルギーシールドで雷を防いだ。

 

「何⁉」

 

「防がれた⁉」

 

「大丈夫です!まだいけます!」

 

「おう!トリプルドライブ『調停者アメノサギリ』『バトルシスターみるふぃーゆ』『アサルトダイブ・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部アスハに!クエビコのブースト、アスハでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』」

 

アスハがグランギャロップ目掛けて蜂の巣にしようとするがグランファイヤーとグランレスキューが弾をすべて受けきった。

 

「ツナガイのブースト、クロイカヅチでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ」っく!決めきれなかったか・・・。ターンエンド!」

 

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW22000➡PW11000+SH15000=26000

PW17000➡PW11000  ツネトの手札7枚 山札18枚  ユイのダメージ5枚(裏1枚)

 

「佐倉さん!このファイトには地区予選がかかっている!」

 

「負けたら承知しないわよ!」

 

「頼んだぜ!佐倉!」

 

シオン、トコハ、クロノがユイにエールを送る。そのエールがユイを勝利を導く架け橋となるのだ。

 

「私は絶対新導君をグレード3にしてみせる!そして、このチームで地区予選に出るんだ!!いくよ!スタンド&ドロー!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

「今こそ交われ!!二つの信ずる未来を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

その超人は次元の闇より現れ、今はユイの意思に応えるべく、スサノオ(ツネト)を見下ろした。

 

「闇から現れた超人よ!私たちの未来のために、光に変えて力を貸して!!暗黒超人オメガ!!!!」

 

暗黒超人オメガ  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

「グランギャロップの超越(ストライド)スキル!オメガにパワープラス4000!オメガの登場時スキル!カウンターブラスト(2)とソウルブラストしてグランバズーカをソウルに入れて、相手前列のユニットのパワーマイナス11000!!」

 

神宮衛士アスハ  PW-1000

神凪クロイカヅチ  PW-2000

覇天戦人スサノオ  PW0

 

「さらに私の分身の一つ、グランギャロップをコール!」

 

グランギャロップ  オメガ   ディガリオン

 グランシード  グランポリス グランワゴン

 

「グランワゴンのブースト、ディガリオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『アサルトダイブ・イーグル(☆)』インターセプト!『神宮衛士アスハ』『神凪クロイカヅチ』」

 

「グランシードのブースト、グランギャロップでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『サイキック・バード(☆)』『神宮衛士ツナガイ』『神凪シナツヒコ』」

 

「暗黒超人オメガでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『調律者アメノムラクモ』(コスト『バトルシスターみるふぃーゆ』)スキルでダメージを1枚表に!」

 

オメガが闇の光を纏った拳でスサノオ(ツネト)に殴ろうとするがやはりというかアメノサギリがそれを防ぐ。

 

「私は・・・最後まで諦めない!!トリプルドライブ『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部グランギャロップに!セカンドチェック『コマンダーローレル』サードチェック!!」

 

そして、最後のドライブチェック。出てきたのは・・・

 

「・・・信じてたよ。『オペレーターガール・レイカ(醒)』スタンドトリガー!!効果は全部グランギャロップに!!」

 

「な・・・何ぃ⁉」

 

「グランギャロップで、ヴァンガードにアタック!!!いけええええええ!!!」

 

グランギャロップはマントをなびかせながらスサノオ(ツネト)向かって走っていき、目の前まで来たら、手に持っている真なる光を纏った剣でスサノオ(ツネト)を切り裂いた。

 

PW17000➡PW0+SH20000=20000

PW16000➡PW0+SH20000=20000

PW38000➡PW0(完全ガード)

PW21000➡PW0

 

ダメージチェック『ネビュラウィッチ ノノ(醒)』『覇天戦人スサノオ』

 

ユイのダメージ5枚  ツネトのダメージ6枚  勝者ユイ

 

「・・・勝った・・・勝ったよ!!」

 

「やったぁ!さすがユイちゃん!」

 

「さすがにもうだめかと思ったぜ・・・」

 

「まったく・・・佐倉さんもひやひやさせるね・・・」

 

勝利したことにより、ユイとトコハははしゃいでおり、クロノとシオンは安堵する。ツネトは袋に入っていた星を全部4人に渡す。入っていた星は1つや2つじゃない。大量に入っていた。

 

「こんなに⁉」

 

「毎日磨いているって本当だったんだね」

 

「誰かさんみたいに、虫歯にはなりたくないからな」

 

「え?虫歯?」

 

「いや、歯じゃなくて・・・」

 

トコハは虫歯の単語を聞いて、クロノをジト目で見る。クロノはその視線に目をそらす。

 

「その星、今はお前に預けといてやる!ただし、必ず大会で返してもらうからな!覚悟しとけよ!!」

 

「ですです!」

 

「うんうん」

 

「決勝で待ってる!」

 

そう言ってトリニティドラゴンはゴールの奥へと入っていく。

 

「あいつら・・・」

 

「この星持ってそのままゴールしてたら、ポイント全部もらえたのに」

 

これがトリニティドラゴンなりの思いやりと言うべきなのであろう。4人は手に入れた星を持ってゴールへとむかっていった。

 

 

日はすっかり夕方になり、大オリエンテーリングサバイバルヴァンガードの幕を閉じようとしていた。現在は閉会式を執り行っている。

 

「グレード3、おめでとう!」

 

「やった・・・。グレード3だぜ!!」

 

とうとうクロノもグレード3になり、参加者全員がクロノに祝福の拍手を送っている。

 

「やったね、新導」

 

「本当、やれやれね」

 

「ありがとな!綺場、安城!特に佐倉!」

 

「うぃ?」

 

「お前が頑張ってくれたから、俺はグレード3になれたんだ!ありがとな!佐倉!」

 

「・・・いや、あれは・・・その・・・本当に償いたかったからやっただけであって・・・照れくさいな///」

 

クロノにお礼を言われて照れて顔が赤くなるユイ。

 

「・・・ついに2人に並ばれたか」

 

「私だって負けないんだから!」

 

シオンとトコハもクロノやユイに負けないくらいに強くなる決意を固める。そこにカムイが駆け寄る。

 

「これで、地区予選に出られるな!おっしゃ!急いでエントリーだ!・・・と、その前にお前ら、チーム名はどうするんだ?名前はまだない、か?」

 

「あっいえ、それはみんなと一緒に決めました。ね?」

 

「ああ。俺たちは挑戦する4人、ってことで・・・」

 

「「トライフォーです!」」

 

「・・・トライフォーか・・・。悪くないな!」

 

こうして4人のチーム、トライフォーが誕生した瞬間であった。チーム誕生に参加者全員は拍手を送る。

 

「いくぜ!地区予選!やってやるぜ!!」

 

to be continued…




キョウヤ「話は聞いたぞ安城。あいつら大会に出られるようになったんだな」

マモル「トコハもシオン君、特にユイちゃんが一番がんばっていたからね」

キョウヤ「ふっ。協力することの大切さを思い知らされた瞬間だな。そういうところは見習いたいところだ」

マモル「それ、支部長も言ってたんだよね。これを機に仕事を頑張ってくれると思ってたんだけどね・・・」

キョウヤ「・・・その支部長は何と言っていたんだ?」

マモル「言葉の綾というかなんというかって煮え切らない感じだったよ・・・」

キョウヤ「・・・お前も大変だな」

TURN25「明日川タイヨウ」


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閑話
明日川タイヨウ


今回は閑話です。

といってもこの1話だけですけど。

次回からは全国大会地区予選編を書くつもりです。

今回の話はティーチングファイト回です。まあルールの見直しと思って読んでください。

それではどうぞ


全国大会地区予選開催まであと1週間をきったその日、ユイはカードキャピタル2号店で宇宙の咆哮を購入していた。地区予選までに手に入れたいカードを手に入れるために。

 

(今日こそは必ず引く!!私の強運解放!今こそ交われ!二つの信ずる未来を!えい!)

 

ユイは心でそう念じ、パックを開ける。そこから出てきたのSPの大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップだった。

 

「うが~~~!!違う!!すごくいいやつだけどこれじゃない!!」

 

ユイのお目当ては別にあるので、相当悔しがっている。悔しがっているユイにシンが話しかけてくる。その隣にはヴァンガードのデッキを抱えた子供がいる。

 

「ユイさん、ちょうどいいところに。少しお願いがあるんですけど・・・」

 

「お願い?シンさんが珍しいですね。何ですか?」

 

「この子にティーチングファイトをしてあげてくれませんか?」

 

「ティーチングファイト?私がですか?」

 

シンにそう言われてユイは子供の方に目を向ける。子供はおどおどした様子でユイにお辞儀する。

 

「はい。本当は僕が教えてあげたいんですけど、今カムイ君が出てて、手が離せないんですよ」

 

「全然かまいませんよ!むしろ初心者大歓迎です!」

 

「すみませんね。明日川君、こちらは佐倉ユイさんです」

 

シンがユイを紹介すると、子供も自己紹介する。

 

「あ・・・あの、明日川タイヨウです。よ、よろしくお願いします」

 

 

 

TURN25「明日川タイヨウ」

 

 

 

ユイが少年、明日川タイヨウを連れ、ファイトテーブルに行き、ファイト設定を始める。

 

『STAND UP・・・VANGUARD』

 

「え~と・・・まずはフィールドを設定するんだけど・・・タイヨウ君はどうするの?」

 

「あ・・・えっと・・・お任せします」

 

「そっか。う~ん、じゃあそうだな・・・」

 

ユイがフィールドを選んでいるとタイヨウが話しかけてくる。

 

「すみません・・・。僕なんかの相手してくれて。他に用事あったんですよね?」

 

「ん~?別に用事はないよ?ヒマしてたとこだし」

 

「そ・・・そうですか」

 

「・・・ねぇ」

 

「は、はい!」

 

ユイに話しかけられてビクついたタイヨウがその拍子で自分のデッキを落としてしまった。

 

「うわぁ!すみません!」

 

「大丈夫だよ。落ち着いて」

 

タイヨウとユイは落としたデッキを拾う。ユイは拾ったカードのクランを見る。

 

「へ~、ゴールドパラディンか。タイヨウ君が組んだの?」

 

「は、はい。ちゃんとできてるか、わからないですけど」

 

「ファイトすればわかるぜ」

 

「え?」

 

「あっ、新導君」

 

カードを拾っている時に今来たばかりのクロノが話しかけてくる。

 

「タイヨウ君。この人は新導クロノ君だよ。大丈夫、怖くないよ」

 

「こ・・・こんにちわ・・・」

 

「おう。佐倉、今からファイトか?」

 

「うん。ちょっと、ティーチングファイトをね」

 

「ティーチングファイト?」

 

「そ。初心者に遊び方を教えるってやつ。よかったら新導君見てく?」

 

ユイはクロノにティーチングファイトの観戦を誘ってみる。

 

「何で?」

 

「ほら、新導君ってまだティーチングファイトやったことないでしょ?私はクエストで何回かやったことがあるから、スムーズにやれるんだ。これはその予行練習ってことで」

 

「まあ、そういうことなら。お前もそれでいいか?」

 

「は・・・はい」

 

ユイに説得されて、クロノはティーチングファイトのやり方を学ぶことにする。カードを拾い終えて、デッキをセットして、フィールドを設定したところでルールを説明する。

 

「まず最初に、グレード0のカードを1枚選んで、FV(ファーストヴァンガード)をセットするんだよ」

 

ユイの説明の元、タイヨウもFV(ファーストヴァンガード)をセットする。

 

「次に山札の上から5枚引くんだ。引き終えたら1回だけ引き直しができるんだよ。手札のグレードが1から3まで揃うのがポイントだよ」

 

「はい。えっと・・・これとこれを・・・」

 

タイヨウは説明通りに手札のカードを引き直す。その光景にユイもクロノも微笑ましい顔になる。

 

「できました」

 

「うん。本当はじゃんけんで先攻か後攻かを決めるんだけど、説明しやすいように私が先攻でいくよ」

 

一通り説明したユイはコホンと咳払いをする。

 

「え~と、それじゃあ、私たちは今から、惑星クレイという異世界に行って、戦う事になる。ヴァンガードではイメージが全てだよ。ユニットの力、ファイトの展開、相手の心理、イメージできた者が勝利を掴める」

 

「は、はい!」

 

「フィールドは、タイヨウ君にピッタリの、ユナイテッド・サンクチュアリのとある訓練場。そこに私たちは降り立つの。さあ、イメージしてごらん?私たちがこれから戦う世界を!」

 

(僕たちの戦う世界・・・惑星クレイ・・・)

 

タイヨウは目を閉じてイメージを行う。目を開けるとそこはフィールドの訓練場となっている。

 

「わあ・・・」

 

「どう?私たちは何の力も持たない霊体として、ここにいて、何もできない。だから私たちに力を貸してくれるユニットを呼び出すの。それがヴァンガード・・・導くものという意味だよ」

 

「導くもの?」

 

「私たちはヴァンガードにライドして、惑星クレイで戦う力を得られるんだ。イメージして。この子が自分自身になる瞬間を。いくよ!」

 

「は、はい!」

 

ユイの一通りの説明を終えるといよいよティーチングファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード!」

 

「ライジング・ライオネット!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード  PW5000

 

ライジング・ライオネット  PW5000

 

「じゃあまずは私のスタンド&ドロー・・・なんだけどすでにユニットはスタンドしてるから、ドローだけだね。山札の上から1枚引くよ。次にライドフェイズ、より強いユニットに進化させるんだよ。こんな感じにね。ライド!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス!ユニットはいろんなスキルがあってね、さっきのグランシードは同じクランでライドした時、リアガードに移動できるんだよ」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス  PW8000

 

ユイはライドや先駆のスキルなどをタイヨウに説明する。

 

「次はメインフェイズ、ヴァンガードと一緒に戦う仲間を呼び出すの。コール!グランポリス!これはリアガードといって、ヴァンガードと一緒に戦う仲間のユニットたちだよ」

 

「共に戦う・・・仲間・・・」

 

「先攻は最初はアタックできないルールだから、私のターンはこれで終わり」

 

  R    グランポリス グランポリス

グランシード   R      R     ユイの手札4枚 山札43枚

 

「じゃあ・・・次は僕の番?」

 

「うん。私がやったみたいにやってみて」

 

「は、はい!・・・ライ「わわ、待って!」え?」

 

タイヨウが先にライドしようとするところをユイが止める。

 

「先にドロー!ライドはその後!」

 

「わわ!すみません!すみません!ごめんなさい!」

 

その光景を見ていたクロノは微笑みながらタイヨウに話しかける。

 

「あのさ、俺もこいつも始めたの、そんな前じゃないし」

 

「え?」

 

「ヴァンガード。だからそんな緊張しなくていいって」

 

「・・・は、はい!」

 

クロノの言葉に緊張した顔からようやく笑顔が見られた。

 

「よし!じゃあさっきこいつがやったようにライドしてみろ!」

 

「・・・よし。朝影の騎士、キマルクスにライド!」

 

朝影の騎士キマルクス  PW8000

 

「さっき説明したけど、ユニットにはいろんなスキルを持ってるの。ライジング・ライオネットはグランシードと同じスキルを持ってるの。つまりはリアガードが、味方が増えるよ」

 

「味方が・・・。じゃあ、このライジング・ライオネットを移動。それから、キマルクスをコールです」

 

イメージ内でキマルクス(タイヨウ)の後ろにライジング・ライオネット、その隣にキマルクスが駆け付けてくれた。

 

「これで準備はいいね。私のヴァンガードにアタックしてごらん?」

 

「はい!」

 

キマルクス キマルクス R

  R   ライジング R

 

「グレード1と0のユニットはブーストが使えるの。自分の前のユニットを強くさせるよ」

 

「じゃあ、ライジング・ライオネットのブースト、キマルクスでヴァンガードにアタックです」

 

「ノーガードだよ。ヴァンガードが攻撃したら、ドライブチェックが発生するの」

 

「ドライブチェック?」

 

「山札の上から1枚めくるの」

 

「は、はい。ドライブチェック『エアレイド・ライオネット(☆)』

 

タイヨウがドライブチェックで引いたカードはクリティカルトリガーだった。ユイはトリガーの効果を説明する。

 

「おっ。トリガーが出たね。右上に印がついてるカードをトリガーといって、これを得ると有利な効果を得られるの。さっき引いたのはクリティカルトリガー。好きなユニットにパワーを5000アップして、さらに相手ヴァンガードに与えるダメージが一つ増やすことができるよ」

 

「じゃ、じゃあ、パワーはリアガードのキマルクスに、クリティカルはヴァンガードに与えます」

 

キマルクス(タイヨウ)は槍でグランポリスを突く。

 

「や、やった」

 

「ヴァンガードが攻撃を受けたら、ダメージチェック。ここでトリガーを引けたら、ダメージを回復できたりいろいろできるけど、『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン』今は何もないね。このダメージゾーンのカードが6枚溜まったら、そこで負けになるよ」

 

ユイはタイヨウにダメージゾーンや勝敗の決め方を説明する。

 

「じゃあ今度はリアガードで攻撃だね」

 

「は、はい。キマルクスでヴァンガードにアタックです」

 

「ここはガードさせてもらうよ『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

キマルクスは槍でグランポリスを薙ぎ払おうとするが、グラスカッターにあるで刃それを受け止める。

 

「これでガード成功だよ。ガーディアンサークルにあるガードのパワーはここにあるシールドの数値で計算するの。タイヨウ君のユニットパワーと私のユニットのパワーが上回っていればガード成功になるよ。ガードで使ったカードはドロップゾーンに置くよ。まあ、基本の流れはこんな感じだよ。ターンごとにヴァンガードをライド、グレードを上げて強くしながら、戦いの状況を整えるの。ヴァンガードがグレード3になると、いろんなすごいことが起こるんだけど、それは後のお楽しみ♪」

 

「はい!」

 

PW13000➡PW8000

PW13000➡PW8000+SH10000=18000  タイヨウの手札5枚 山札42枚  ユイのダメージ2枚

 

「うん♪じゃあ私のターンでドローっと。鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオンにライドだよ。さらにグランポリスを移動して、鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスターをコール」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン  PW10000

鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  PW9000

 

  R    ディガリオン ウルバスター

グランシード   R    グランポリス

 

「グランポリスのブースト、ウルバスターでリアガードのキマルクスにアタックするよ」

 

「えっと・・・ノーガードです」

 

「攻撃がヒットされたリアガードはドロップゾーンに置かれるよ。それじゃあ次はディガリオンでヴァンガードにアタックだよ」

 

「ノーガードです」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』トリガーはないよ。「ダメージチェック『すれいみー』」ターンエンドだよ」

 

PW17000➡PW8000

PW10000➡PW8000  ユイの手札3枚 山札39枚  タイヨウのダメージ1枚

 

「えっと、僕のターンですね。スタンド&ドロー。暁光の騎士イアゴーにライドです。さらに神聖魔道士プイスをコールです」

 

暁光の騎士イアゴー  PW10000

神聖魔道士プイス  PW9000

 

プイス イアゴー  R

 R  ライジング R

 

「プイスでウルバスターにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ヴァンガードに攻撃です。ライジング・ライオネットのブースト、暁光の騎士イアゴーでアタックです!」

 

「ノーガードだよ」

 

「ドライブチェックです『ギガンテック・リンガー(醒)』あ!」

 

タイヨウが引いたのはスタンドトリガーだった。

 

「スタンドトリガーだね。攻撃が終わったユニットを、もう一度行動することができるよ」

 

「じゃあ、プイスをスタンドしてパワーを上げます」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』」

 

「よし、もう一度力を貸してください、プイス!」

 

「ノーガードだよ。ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』ヒールトリガー!」

 

「ヒールトリガー・・・」

 

ユイは先ほど引いたヒールトリガーの説明を入れる。

 

「ダメージゾーンのダメージを1枚減らすことができるんだよ」

 

「じゃあ、今の攻撃は差し引きゼロってことですか?」

 

「まあ、そうだね」

 

「はあ、ターン終了です。次はがんばるぞ!」

 

PW9000➡PW9000

PW15000➡PW10000

PW14000➡PW10000(+5000)  タイヨウの手札5枚 山札39枚  ユイのダメージ3枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー」

 

「へぇ、しっかりイメージできてるな。これならだれとやっても大丈夫だ」

 

クロノの言葉にタイヨウの表情は暗くなる。

 

「?タイヨウ君、どうしたの?」

 

「いえ・・・すみません・・・。僕・・・ちょっと怖いなって・・・」

 

タイヨウの言葉にユイはクロノをジト目で見つめる。

 

「ジト・・・」

 

「・・・え?俺かよ⁉」

 

「・・・あ!ち・・・違います!クロノさんのことじゃなくて、僕が、その・・・他の人とやるっていうのが・・・。僕、こんな性格だから、ずっと、一人で・・・」

 

タイヨウは少し寂しそうな表情で話す。ユイとクロノは真剣にそれを聞く。

 

「どうせ僕には、何もできないから、それでいいんだって・・・」

 

「・・・ライド。鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター。大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカと、ウルバスターをコール」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター  PW11000

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ  PW11000

 

ウルバスター シンバスター グランバズーカ

グランシード   R    グランポリス

 

「・・・じゃあ何で、ここに来たのかな?グランシードのブースト、ウルバスターでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『ギガンテック・リンガー(醒)』・・・引っ越しするんです。新しい街に行くことになって。そこでも僕は今までと同じ、何もできない僕なのかって・・・。でも、それはやっぱり嫌だ。ヴァンガードは、僕なんかでは無理だって、諦めてたんです。でも本当は僕のデッキを、誰かと試してみたかったんだ」

 

「・・・そっか。シンバスターでヴァンガードにアタック」

 

「・・・ノーガードです」

 

「グレード3のユニットにはツインドライブがあってね、その能力はドライブチェックを2回引くことができるんだ。ツインドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー。パワーをグランバズーカに、クリティカルはヴァンガードに」

 

シンバスターは足のブースターを使って、イアゴー(タイヨウ)に迫り、鋼の剣でイアゴー(タイヨウ)を切り裂いた。

 

「ダメージチェック『神聖魔道士プリデリー』『投刃の騎士メリアグランス』」

 

タイヨウの話を聞いたクロノは語りだす。

 

「・・・俺もさ、昔似たようなことを考えてた」

 

「え?」

 

「一人でもいい、仕方ないって・・・そう思う方が楽なんだよな」

 

クロノがまだ小さかったころ、とある事情で両親がいない環境の中で、叔母と2人暮らしで育った。その時にクロノは両親がいないことから、ずっと寂しい感情を募らせながら育っていき、いつしか一人の方が楽と思う気持ちがヴァンガードを始める前まではずっとそう思っていたのだ。

 

「・・・グランポリスのブースト、グランバズーカでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガードです。ダメージチェック『ロフティヘッド・ライオン』」ターンエンド」

 

PW14000➡PW10000+SH10000=20000

PW11000➡PW10000

PW24000➡PW10000  ユイの手札3枚 山札34枚  タイヨウのダメージ4枚

 

「へ~、初心者相手でも容赦ないのね」

 

「え?」

 

「あっ、トコハちゃん」

 

途中から見てたのかトコハがそう言う。タイヨウはトコハの登場に戸惑う。

 

「今度は私が教えてあげよっか?」

 

「おい、佐倉のファイトを邪魔しに来たのか?」

 

トコハはクロノとユイにあるものを渡す。恐らく中に入っているのはお守りだろう。

 

「はい、これ」

 

「なんだこれ?」

 

「必勝祈願。綺場が来たら渡しといて。私たち、絶対全国大会まで行くんだから!」

 

トコハはタイヨウに顔を向ける。

 

「邪魔しちゃってごめんね。全力でこの子、叩きのめしちゃってね~」

 

トコハはそう言って店から出ていく。

 

「ひどいな~トコハちゃん。叩きのめすなんて・・・。えっと、タイヨウ君のターンだったよね?」

 

「は、はい!スタンド&ドロー」

 

「タイヨウ君、このターンでグレード3になれるかな?」

 

「あ、はい」

 

「よし、ならいいことを教えてあげるよ。まずはグレード3にライド!話はそれからだよ」

 

「は、はい!ライド!旭光の騎士グルグウィント!!」

 

旭光の騎士グルグウィント  PW11000

 

「ファイター両方のヴァンガードがグレード3になった時、ジェネレーションゾーンの解放を宣言することができるよ。このGゾーンに置いてあるGユニットを、ヴァンガードにストライドできるの」

 

「ストライド・・・」

 

「Gユニットは、私たちの未来のもう一つの形なんだ。なりたい自分、あったかもしれない可能性を、時空の壁を超越して、引き寄せる!」

 

「・・・僕の・・・もう一つの未来・・・」

 

ユイの説明にGユニットを見つめるタイヨウ。

 

「ジェネレーションゾーンには、コストとして、手札のユニットが合計で3以上になるように、ドロップゾーンに置くの。タイヨウ君。その手札でグレード3以上になれる?」

 

「は、はい!」

 

「よし、じゃあイメージして。新しい可能性を掴んだ、未来の可能性を」

 

タイヨウは目を閉じてイメージをさらに高め、そして、目を見開く。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ロフティヘッド・ライオン』グレード3

 

「僕の掴む未来、新たな自由を今ここに!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

その黄金に輝く竜、二つの双槍を持ち、時空の未来より現れる。

 

「黄金竜スピアクロス・ドラゴン!!!!」

 

黄金竜スピアクロス・ドラゴン  PW26000  ハーツ『旭光の騎士グルグウィント』

 

「Gユニットがストライドした時、元のヴァンガードはハーツになって、Gユニットはその名前とパワーを得ることができるんだよ。スピアクロスの元々のパワーは15000、グルグウィントのパワーは11000だから、合計で26000だね」

 

「すごい・・・」

 

プイス スピアクロス R

 R  ライジング  R

 

「ライジング・ライオネットのブースト、スピアクロス・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。新しい可能性であるGユニットは、トリプルドライブを持ってるの。ドライブチェックで3枚のカードをめくることができるんだよ」

 

「・・・じゃあいきます。トリプルドライブ1枚目『旭光の騎士グルグウィント』・・・2枚目『神聖魔道士プイス』」

 

2枚引いて、タイヨウはユイの顔をうかがう。ユイは首を縦に頷く。

 

「・・・3枚目・・・!『エアレイド・ライオネット(☆)』クリティカルトリガー!パワーはプイスに、クリティカルはスピアクロスに!これが僕の未来!新たに掴んだ力だ!!」

 

スピアクロスは持っていた双槍の一つをシンバスターに向けて力いっぱい投げた。シンバスターは槍に当たり、後ろにあった建物に激突した。追撃といわんばかりにスピアクロスはもう一つの槍をシンバスターに投げつけた。

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』」

 

「プイスでヴァンガードにアタック!「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

PW31000➡PW11000

PW14000➡PW11000+SH10000=21000  タイヨウの手札6枚 山札32枚  ユイのダメージ5枚

 

「ターン終了後、GユニットはGゾーンに表で戻るよ」

 

「ターンエンドです」

 

タイヨウがGユニットをGジーンに戻すと、いつのまにか来たシオンが話しかける。

 

「ゴールドパラディンの新しいユニットだね?」

 

「あ、はい!」

 

「あっ。綺場君だ」

 

「何か用か?」

 

「あっ、そうそう、大会までにこれだけは目を通しておくといい」

 

シオンはクロノとユイにヴァンガードの参考書を渡す。丁寧に二人分用意してある。

 

「へ~、こういうのあったんだ。わざわざありがとう、綺場君」

 

「道すがらだったからね」

 

「お、そうだ。これ安城から」

 

クロノはトコハからもらったお守りをシオンの分を渡す。

 

「わぁ・・・お守りか。ありがたいね」

 

「お前・・・そういうのあてにするんだ」

 

「神様っていうのは、人の思いの集合体だからね。ヴァンガードも、最後に勝つのは思いが強い方だろう?さて、邪魔してごめん。がんばって、彼女を叩きのめしてあげて。じゃあ」

 

タイヨウにそう言ってシオンは店を出ていく。

 

「なんかトコハちゃんとすごいデジャブだ。えっと、私のターンからだったよね?」

 

「は、はい」

 

「スタンド&ドロー。なんか、ごめんね?」

 

「い、いえ、そんな・・・」

 

「前にも新導君が言ってたけど、私も新導君もヴァンガード始めたの、そんなに前じゃないの。でも短い間にすごいいろんなことがあったんだ。とても大変だけど、楽しいよ。ね?」

 

「ああ。お前はどうなんだ?タイヨウ」

 

「はい!僕も今、すごく楽しいです!」

 

タイヨウの顔は楽しさで満面な笑みを浮かべている。

 

「よし、じゃあとっておきその2を教えるね。ストライドと同様にお互いがグレード3の時、シンバスターはレギオンの能力を持ってるの。実際に見せた方が早いね。まず最初にグレード3の条件は達成、その次にドロップゾーンのカードが4枚以上か確認する。ドロップゾーンはさっきガードに使ったのと合わせて4枚、条件クリア、最後に山札の中に指定のユニットがあるかどうか。ま、これは後2枚くらい入ってるから余裕でクリア。そして、ドロップゾーンのカードを4枚戻すシークメイト」

 

シークメイト  戻したカード『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』

 

「その鉄壁は砕かれることのない鋼の強固な絆!今こそ並び立て!!双闘(レギオン)!!!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター×鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  パワー20000

 

「わ⁉ヴァンガードが2体に⁉」

 

「これが、双闘(レギオン)だよ。認め合った友と共に戦う、まさに盟友だね。もう1体のヴァンガードはレギオンメイトというんだよ。パワーは2体分合わせて20000だね。ウルバスターのスキルはリアガードにいる時に発動するよ。ヴァンガードが双闘(レギオン)した時、ヴァンガードのパワーが4000アップだよ。さらにグランワゴンをコール」

 

ウルバスター シンバスター×ウルバスター グランバズーカ

グランシード    グランワゴン     グランポリス

 

「グランシードのブースト、ウルバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガードです『神聖魔道士プイス』」

 

「グランワゴンのブースト、シンバスターでヴァンガードにレギオンアタック!シンバスターのスキルは双闘(レギオン)している時、パワーが30000以上なら、グレード1でガードできないよ!」

 

「で、では、グレード0でガードします!『エアレイド・ライオネット(☆)』『エアレイド・ライオネット(☆)』『ピーピング・ラビット(引)』」

 

「1枚貫通だね!恨みっこなしだよ!ツインドライブ!ファーストチェック『グランギャロップ』セカンドチェック『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグランバズーカに、クリティカルはシンバスターに!」

 

シンバスターとウルバスターはグルグウィント(タイヨウ)に向かって駆けだす。そこにエアレイド・ライオネット2体とピーピング・ラビットが立ちふさがったが、シンバスターとウルバスターによって薙ぎ払われ、グルグウィント(タイヨウ)はシンバスターとウルバスターの斬撃によって斬られ、その場に倒れる。

 

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW31000(+5000)➡PW11000+SH25000=36000

 

ダメージチェック『ピーピング・ラビット(引)』『暁光の騎士イアゴー』

 

ユイのダメージ5枚  タイヨウのダメージ6枚  勝者ユイ

 

「私の勝ち、だね」

 

「負けてしまいましけど、すごく楽しかったです!」

 

タイヨウは負けたというのに楽しそうな顔をしている。

 

「お前、案外容赦ねぇんだな」

 

「む~~!そういうなら今度は新導君がタイヨウ君とファイトしなよ!」

 

「俺は別に構わねえけどよ、タイヨウはどうする?」

 

「そうですね・・・。じゃあクロノさん、相手してくれますか?さっき学んだことを踏まえてやってみたいです!」

 

「よし!じゃあさっそくファイトだ!」

 

ユイはクロノと交代し、今度はクロノとタイヨウのファイトが始まろうとしている。

 

 

ユイがファイト中にタイヨウにスキルの使用のことを教え、クロノのファイトいい線はいっていたが勝者はクロノという事になった。

 

「二人とも、本当にありがとうございました!」

 

「いや、俺たちも楽しかったぜ」

 

「うん。本当に楽しかったよ」

 

「どっちが勝ったんです?」

 

シンが2人に訪ねると、クロノとユイは自分が勝ったと手を上げる。

 

「2人とも大人げないですねー」

 

「ち、違うんです違うんです!」

 

「俺は手加減したら悪いと思って・・・」

 

「いえ。おかげで目標ができました。いつか、クロノさんやユイさんに勝てるぐらい、強くなります!」

 

タイヨウの決意を聞き、クロノとユイも笑顔になる。

 

「引っ越しても、たまに来いよ。またファイトしようぜ!」

 

「はい!」

 

タイヨウは笑顔でクロノたちにお辞儀をして、店から出ていった。

 

「いいですね。昔の自分を思い出します」

 

「え?シンさんもファイターだったんですか?」

 

シンがファイターだったことに多少ながらも驚いているクロノとユイ。

 

「ええ、一応ね。いつか、機会があったら、お手合わせ願ってもいいですか?」

 

「「はい!」」

 

 

八百屋佐倉店のゲンゾウの部屋でゲンゾウはむらくものカード、看破の忍鬼ヤスイエのカードを懐かしそうに見ていた。キョウコが入ってくる。

 

「あら、あなたむらくものデッキを組むの?」

 

「そんなわけねぇだろ。ワシはいつだって鋼闘機一筋じゃ!ただ・・・最近シンに会ってねぇからよ、カード見ていて昔を思い出していたんじゃ」

 

「それだったら機会があれば会いにいけばいいんじゃない?昔の友であり、ライバルの一人だったんでしょ?」

 

「ああ。機会があったらな」

 

『ただいま~』

 

ゲンゾウとキョウコがそんな会話をしているとユイが帰ってきた。

 

「そうこう言ってるうち、あのじゃじゃ馬が帰ってきよった」

 

「じゃあ、夕食の支度でもしておくわね」

 

「おう、頼むわ。」

 

キョウコは台所に向かい、ゲンゾウは置いてあった昔の写真の近くにカードを置いて、居間に向かうのであった。

 

to be continued…




タイヨウ「クロノさん、ユイさん、今日は本当にありがとうございました!」

クロノ「いやいや、俺は何もしてねぇよ」

タイヨウ「いいえ、クロノさんやユイさんにファイトしたことで、勇気が湧いてきました!僕、今日で変われそうな気がします!」

ユイ「そっか。新しい街に行っても、ヴァンガードを続けてね」

タイヨウ「もちろんです!クロノさん、ユイさん。また僕とファイトしてくださいね」

クロノ「ああ。いつでもこい!」

ユイ「当然手加減なしだよ!」

タイヨウ「待っててください!僕、絶対に強くなります!」

TURN26「神崎ユウイチロウ」


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全国大会地区予選編
神崎ユウイチロウ


今回から全国大会地区予選編です。

この章は結構オリジナルをたくさん書く予定です。

さて、サブタイトルに書いてある通り、あの方の登場です。

それではどうぞ!

・・・弱さは罪・・・


全国大会地区予選開催まであと6日をきったカードキャピタル2号店は全国大会地区予選に向けていろんなファイターたちがファイトしたり、デッキを強化したりして準備を行っている。

 

「いいっすねーこの感じ。みんな熱くなってきてんな」

 

「地区予選まであと6日を切りましたからね」

 

カウンターでカムイとシンがそんな会話をしていると、トリニティドラゴンとトライフォーの会話が聞こえてくる。

 

「お前ら、トライフォーってチーム名にしたんだよな?」

 

「おう」

 

「ポーズは決めたか?」

 

「?ポーズ?」

 

「大会で必要になりますからね。ちゃんと考えた方がいいですよ?」

 

「こういうかっこいいやつもな」

 

そう言ってトリニティドラゴンはいつもとは違うへんてこりんなポーズを決める。

 

「「「明日に輝くニューパワー!俺たち、トリニティ・ドラゴン!!」」」

 

へんてこりんなポーズからいつものポーズに変えるトリニティドラゴン。トライフォーはトリニティドラゴンのポーズを無視する。

 

「「「ちゃんと見ろーー!!」」」

 

「・・・ま、あれはあれで・・・」

 

「はい」

 

 

 

TURN26「神崎ユウイチロウ」

 

 

 

少し時がたち、全国大会地区予選まで後3日というところになった日の学校のお昼休み、トライフォーは昼食をとりながら大会に備えていた。

 

「クリティカルトリガーをドロートリガーにまた変えてみたんだけど・・・」

 

「攻撃力と安定性、どちらを選択するか微妙なところだね」

 

「まあ、私はグランシードがあるから今のところは必要ないかな。退却系のやつがきたら厄介なんだけどね」

 

トコハが悩んでいるのとは別にクロノは呑気に昼食のパンを食べている。

 

「ちょっと、あんたも聞きなさいよ」

 

「そんなのファイトすりゃわかるだろ?相手してやるから準備しろよ」

 

「もう、とことん実践タイプね・・・」

 

トコハがそう呟くと、シオンとユイのクラスメイトがやってくる。

 

「シオン君、委員会の集まり、始まるよ」

 

「え?もうそんな時間?呼びに来てくれてありがとう。じゃあ、僕はこれで」

 

「おう」

 

「「またねー」」

 

シオンはクラスメイトと共に委員会の集まりに向かう。残ったクロノとトコハはファイト準備を、ユイは自分のデッキを調整している。

 

「大会まであとちょっとだけど、まだレベルアップできる余地はあるはず!」

 

「ああ。もっと強くなってやるぜ!」

 

「そのために私も、デッキ調整するよ!」

 

 

また時がたち、全国大会地区予選までいよいよ明日に迫ってきたところ、トライフォーは夕方に集まる約束をして、それぞれが別行動している。ユイは八百屋の手伝いの休憩中で、ゲンゾウとファイトしていた。

 

「グランバズーカでヴァンガードにアタック!「インターセプト」グランポリスのブーストでエクスファルコンでヴァンガードにアタック!」

 

「甘いわ!完全ガード!!」

 

「トリプルドライブ!クリティカルトリガー!効果は全部ウルバスターに!アタック!」

 

「ガード!クインテットウォールじゃ!」

 

ユイの攻撃を手札を1枚残した状態で防ぎ切ったゲンゾウがユイにアドバイスする。

 

「いいかユイ。お前のディメンジョンポリスはユニットを残してなんぼのデッキじゃい。パワーを増やす手段がなくなってしまえば無に等しい。だから、できる限りリアガードは全面的に守れ。無理だと思ったらノーガード、状況に応じてユニットを入れ替えろ。いいな?」

 

「うん!」

 

「よっしゃ。じゃあさっさと終わらせて、約束に間に合うように、仕事も終わらせような」

 

ゲンゾウの攻撃をユイは必死に守るがダブルクリティカルトリガーによってゲンゾウの勝ちになり、2人とも仕事に戻った。

 

 

夕方、カードキャピタル2号店の前、クロノとトコハとユイは集まったがシオンはまだ家の用事でやることがあるのでまだ来ていない。

 

「綺場君遅いなぁ。まだ家の事情で来れないのかな?」

 

「珍しいよね。いつも時間には正確なのに」

 

「・・・それにしても、このソースのにおい、たまんねぇなぁ・・・」

 

クロノがお好み焼き屋から溢れるソースのにおいを嗅ぎ、そう呟いた。

 

 

数分がたち、シオンが到着する。クロノとトコハはなにやら言い争いをしており、ユイはそれをなだめようとする。

 

「バッカじゃないの⁉ありえないんですけど~?」

 

「それはこっちのセリフだ!」

 

「まあまあ落ち着いてよ2人とも・・・」

 

「どうしたんだい?」

 

「新導がお好み焼きにマヨネーズは必要ないって!」

 

「マヨネーズをかけると青のりの風味が消えちまうだろ。それよりも大事なのはかつお節だ!表面だけでなく、生地の中にも大きめの奴をドバーーと入れて!」

 

どうやら二人はお好み焼きにはマヨネーズかかつお節かということで喧嘩していたようだ。クロノとトコハはお互いに睨み合っている。ユイはお手上げといった表情だ。

 

「絶対マヨネーズ!」

 

「いいや、かつお節だ!」

 

「とまあ、非常にどうでもいいことで喧嘩してるんだよ・・・」

 

「呑気でいいなぁ。うらやましい」

 

「「はあ?」」

 

シオンの発言にクロノとトコハはシオンを睨みつける。

 

「あ、いや・・・耐油はないんだ」

 

「あんたねぇ、遅れてきて何言ってんの?」

 

「お前が遅いからこんな話になってんだぞ」

 

「ご・・・ごめん・・・」

 

「え?この流れで何で綺場君が責められてんの?」

 

何はともあれこれで全員集まった。

 

 

4人はトコハの家である安城家に来た。4人を迎え入れてくれたのはトコハとマモルの母、安城ミサエであった。

 

「いらっしゃ~い♪さ、入って♪」

 

「お邪魔します」

 

「あ!あなた、綺場シオン君ね?差し入れまでいただいちゃって、ありがとう」

 

どうやらシオンは既にミサエと会っていたようでミサエはシオンと顔見知りのようだ。

 

「いえ、今日はお招きいただき、ありがとうございます」

 

そう言ってシオンはどこから出したのか花束をミサエに送る。

 

「まあ、キレイ♪」

 

「いつのまに・・・」

 

「あいつマジシャンか・・・」

 

「本当に綺場君って規格外だよね・・・」

 

 

4人は安城家に入り、夕食をごちそうしてもらう。安城家の今日の夕食はすき焼きのようだ。

 

「鍋か。もうすぐ夏なのに」

 

「熱い時こそ鍋!パワー全開で、地区予選に挑むのよ!」

 

「いきなり2人も男の子を連れてくるなんて、トコハもやるじゃないの♪どっちが本命?」

 

ミサエの言葉にトコハの顔が少し赤くなる。

 

「説明したでしょ!今日は大会に向けての決起集会だって!ねぇ?ねぇ?」

 

「ああ」

 

「おいしいなぁ~。これなら地区予選がんばれちゃう!」

 

「祝勝会はぜひうちでしよう。今度は3人を、我が家に招待しよう」

 

シオンは祝勝会はシオンの家でやることを提案する。

 

「・・・いい」

 

「俺も」

 

「私もちょっと遠慮するね」

 

しかし3人はシオンの誘いを断った。

 

「え?どうして?」

 

「だって、綺場君の家の食事っていろいろ恐れ多いんだもん」

 

「それに、手土産だって大変そうだし」

 

「こんな高級なお肉をいただいちゃうとね」

 

「何を持たせていかせればいいか。ま、なんだったらこの子、もらってくれちゃっていいけど」

 

「なっ!」

 

「え?」

 

「」カチーン

 

「おわ⁉急に佐倉が石みたいに動かなくなったぞ⁉」

 

ミサエの爆弾発言にトコハは顔が赤くなる。ユイは石のように固くなる。

 

「どう、シオン君?」

 

「バカなこと言わないでよ!恥ずかしい」

 

このことに異を唱えるトコハとマモルの父、安城ヨシアキ。

 

「やらんぞ!!トコハはやらん!!いくらおいしいお肉をもらっても、絶対やらんからな!!!」

 

「落ち着いてください。冗談じゃないですか、お義父さん」

 

「私は!!!君のお義父さんじゃない!!!」

 

「お父さん、興奮すると血圧あがるわよ?」

 

興奮するヨシアキを落ち着かせるミサエ。

 

「おい!佐倉!しっかりしろ!」

 

「・・・っは!私は何を・・・」

 

石のように固まっていたユイがようやく生が宿る。

 

「ねえ、新導のところはどんなところなの?」

 

「別に、普通のマンション。叔母さんと2人暮らし」

 

クロノが叔母と2人暮らししていることを聞いて、間があく。

 

「・・・へえ、そうなんだ」

 

「ああ」

 

「ねえ、さっきまでの記憶がないんだけど、何があったか教えてくれない?」

 

 

夕食を食べ終えたころにはもうすっかり夜になっていた。3人はトコハに連れられてマンションの屋上に行こうとする。

 

「なんだよ?こんなとこ連れてきて」

 

「いったい、何があるんだい?」

 

「いいからいいから♪」

 

「なんだろ?すごく楽しみだな」

 

マンションの屋上に着くとそこに映っていたのは街の明かりが美しく輝いている夜景だった。

 

「「「わぁ~」」」

 

「私のお気に入りの場所」

 

美しい夜景を見た3人はその風景に見惚れていた。

 

「いよいよ明日だね」

 

「ああ」

 

「うん」

 

「結構いろいろあったよね?最初はカムイさんに無理やりチーム入れられたりしたっけ」

 

4人はチーム組んだ経緯をそれぞれ思い返していた。

 

「ミニ大会で、新導がポイント剥奪されちゃってね」

 

「ヴァンガードやめるって拗ねて」

 

「チームやめるって拗ねちゃって」

 

「もういいだろその話は!!」

 

クロノは話を逸らす。3人は笑いあう。

 

「・・・でも、たどり着いた」

 

「うん、たどり着いた」

 

「・・・まだだ。まだどこにもたどり着いちゃいねぇ。これから行くんだ」

 

「そうだね。絶対地区予選を優勝して、全国大会に!」

 

「全国大会でも優勝してやる!」

 

「全国制覇、そして・・・さらにその先へ」

 

4人は全国制覇の目標を胸に、静かに夜景を眺める。

 

 

ついに、全国大会地区予選当日を迎えた。4人は現在観客席に座って地区予選開催セレモニーを聞いている。観客席には4人だけでなく、様々なファイターたちと各支部のスタッフたちも集まっている。実況はやはりこの男、MCミヤだ。

 

『さあ、いよいよ夏の祭典の幕があがりみゃした!ヴァンガード地区予選!総勢5000を超えるチームが、全国大会出場を目指し、熱きファイトを繰り広げみゃす!それでは、1回戦に先立ち、エキシビションマッチを開催します!』

 

エキシビションマッチの開催と共に、中央にギアースの装置が現れる。

 

『昨年の全国大会、見事優勝に輝いたチームグレイスガイア。その勝利の原動力となった、豊山選手の登場です!』

 

チームグレイスガイアの主要メンバー、豊山の入場に観客は歓声を上がる。

 

「前回大会の優勝者・・・」

 

「あいつのチームに勝てば、俺たちが日本一ってことか」

 

『なお、豊山選手の対戦相手は、今大会の責任者である、ユナイテッド・サンクチュアリの神崎支部長です!』

 

豊山に続いて入場してきたのは、大会の責任者であり、ユナイテッド・サンクチュアリ支部の支部長、神崎ユウイチロウであった。豊山と神崎はギアースにデッキを設置して、ファイトの準備を進める。フィールドはドラゴン・エンパイアにある、ディノドラゴンが住むジャングルだ。

 

『準備が整ったようです。それでは始めていただきましょう!』

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「古代竜べビーレックス!」

 

「新鋭の騎士ダヴィド!」

 

古代竜ベビーレックス  PW5000

 

新鋭の騎士ダヴィド  PW5000

 

神崎の使用クランはシャドウパラディンだ。シャドウパラディンは展開力はロイヤルパラディンとゴールドパラディンと同じだが、決定的に違うのは、味方リアガードを犠牲にすることによって強力な力を得ることができる。一方の豊山のクランはたちかぜ。たちかぜはシャドウパラディンと同じくリアガードを退却させることによって強力なスキルを得る。そして、その退却したユニットを手札に戻したりリアガードに戻したりすることができる能力を持っているのだ。

 

「優勝者の実力、見せてもらおう」

 

「ああ」

 

「「うん」」

 

観客席で前優勝者である豊山の実力を見定める4人。

 

「まずは俺の先攻だ!ドロー!古代竜ティラノブレイズにライド!ベビーレックスを移動!ターンエンドだ!」

 

古代竜ティラノブレイズ  PW7000

 

R イグアノゴーグ    R

R    R    ベビーレックス  豊山の手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン。ドロー。勤厚の騎士マゾルフにライド。ダヴィドは移動」

 

勤厚の騎士マゾルフ  PW8000

 

R マゾルフ R

R ダヴィド R

 

「ダヴィドのブースト、マゾルフでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガードだ!」

 

「ドライブチェック『黙殺の騎士ギーヴァ』」

 

「ダメージチェック『古代竜ティラノブレイズ』」

 

「ターンエンド」

 

PW13000➡PW7000  神崎の手札6枚 山札42枚  豊山のダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!古代竜ティラノバイトにライド!ベビーレックスを移動して古代竜イグアノゴーグをコール!」

 

古代竜ティラノバイト  PW9000

古代竜イグアノゴーグ  PW7000

 

R ティラノバイト ベビーレックス

R    R    イグアノゴーグ

 

「ティラノバイトでヴァンガードにアタックだ!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『古代竜ディノクラウド』」

 

「ダメージチェック『黒翼のソードブレイカー』」

 

「イグアノゴーグのブースト、ベビーレックスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『グリム・リーパー(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。効果はすべてヴァンガードに」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW9000➡PW8000

PW12000➡PW8000(+5000)  豊山の手札5枚 山札40枚  神崎のダメージ2枚

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。白皙の騎士グワウルにライド。闇夜の乙女マーハをコール」

 

白皙の騎士グワウル  PW10000

闇夜の乙女マーハ  PW9000

 

マーハ グワウル R

 R  ダヴィド R

 

「マーハでベビーレックスにアタック」

 

「ガード!『古代竜タイタノカーゴ(引)」

 

「ダヴィドのブースト、グワウルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ナイトスカイ・イーグル』」

 

「ダメージチェック『古代竜ディノダイル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW5000+SH5000=10000

PW15000➡PW9000(+5000)  神崎の手札6枚 山札38枚  豊山のダメージ2枚

 

「やっぱギアースはいいよねー。すっごい迫力!」

 

「ぐぬぬぬ・・・私もギアースが使いたいよ・・・」

 

「確か、ギアースの使用はベスト16からだったよね?」

 

ギアースの迫力にトコハは素直に感想を、ユイはギアースを使いたい衝動に駆られている。

 

「ギアースか・・・。久しぶりだな」

 

「え⁉新導君、ギアース使ったことあるの⁉羨ましい!!」

 

「お、おう・・・2回・・・」

 

「いつ?」

 

「誰とファイトしたんだい?」

 

クロノがギアースを使ったことがあるのに対してユイは興奮した様子でクロノを見つめる。トコハとシオンが誰とファイトしたかを聞いてくる。

 

「・・・ドラエンの支部長と・・・あとは・・・。・・・忘れた!」

 

「「「?」」」

 

クロノは少しイラついた様子でそう言う。3人はイラついた様子のクロノを見て、首を傾げる。

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!いくぜ!古代竜ティラノレジェンドにライドだ!さらにイグアノゴーグと古代竜ディノクラウドをコール!」

 

古代竜ティラノレジェンド  PW11000

古代竜ディノクラウド  PW9000

 

ディノクラウド ティラノレジェンド ベビーレックス

イグアノゴーグ     R     イグアノゴーグ

 

「右のイグアノゴーグのブースト、ベビーレックスでマーハにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「左のイグアノゴーグのブースト、ディノクラウドでヴァンガードをアタック!ディノクラウドのスキル発動!ベビーレックスを退却!ディノクラウドにパワープラス5000!そしてベビーレックスのスキル!カウンターブラストで山札から、ティラノレジェンドをスペリオルコール!」

 

ディノクラウドはベビーレックスを丸飲みした。そしてベビーレックスの血の匂いに誘われてティラノレジェンドが現れた。

 

『まさに弱肉強食ーーー!血の匂いに誘われて、ティラノレジェンドが現れたーー!』

 

「・・・ノーガード。ダメージチェック『カルマ・コレクター』」

 

「まだまだ!ヴァンガードのティラノレジェンドでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『古代竜ビームアンキロ』『古代竜ティラノレジェンド』」

 

「ダメージチェック『ナイトスカイ・イーグル』」

 

「リアガードのティラノレジェンドでヴァンガードにアタック!」

「・・・ノーガード。ダメージチェック『白皙の騎士グワウル』」

 

「どうだ!これでダメージ5対2!ターンエンドだぜ!」

 

PW12000➡PW9000

PW21000➡PW10000

PW11000➡PW10000

PW11000➡PW10000  豊山の手札4枚 山札35枚  神崎のダメージ5枚

 

『豊山選手、前回優勝者の力をいかんなく発揮ーーー!神崎支部長、なすすべなしかーーー⁉・・・ん?』

 

MCミヤは突然の光景に目を疑う。それは他の観客もそうだった。

 

「うそでしょ・・・?」

 

「大の大人が・・・泣いてるよ・・・」

 

大の大人である神崎が涙を流している。これには当然観客全員が戸惑っている。

 

『こ・・・これはどういうことでしょう?神崎支部長が、泣いておりみゃす』

 

「一方的に負けてるからって・・・泣かなくても・・・」

 

豊山も戸惑っているなか、神崎が口を開く。

 

「・・・弱い!」

 

「!」

 

「あまりに弱い・・・。これが優勝者だと?くうぅぅ・・・。悲しいほどに弱いぞおおおおおおおおお!!!!」

 

神崎は泣きながら豊山に向かってそう叫ぶ。

 

「ライドォ!!覇道竜クラレットソード・ドラゴン!!!」

 

覇道竜クラレットソード・ドラゴン  PW11000

 

そして神崎はストライドのコストを台パンで払う。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放ォ!!!!!うおあぁ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『魔界城トートヴェヒター』グレード3

 

「天上天下!!唯我独尊!!真なる力よ、我がもとへ!!超おおおおおおおお越!!!!!!」

 

暗き未来から、いや、そもそも本当に未来に存在するかどうかわからないその漆黒の竜は愛馬にまたがって、自分の覇道を刃に込めて、弱き者を見下して現れた。

 

「覇道黒竜オーラガイザー・ドラゴン!!!!!!」

 

覇道黒竜オーラガイザー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『覇道竜クラレットソード・ドラゴン』

 

「クラレットソードの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、山札からグレード1のユニットをスペリオルコール!ナイトスカイ・イーグルをコール!ナイトスカイ・イーグルのGB(ジェネレーションブレイク)!このユニットが登場した時、パワープラス4000!黙殺の騎士ギーヴァをコール!ギーヴァのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払い、手札のマゾルフを捨て、2枚ドロー!さらにナイトスカイ・イーグルとグワウルをコール!ナイトスカイ・イーグルのスキルでパワープラス4000!」

 

ナイトスカイ・イーグル  PW7000

黙殺の騎士ギーヴァ  PW7000

 

 ギーヴァ  オーラガイザー  グワウル

ナイトスカイ  ダヴィド   ナイトスカイ

 

「左のナイトスカイ・イーグルのブースト、黙殺の騎士ギーヴァでアタック!」

 

「ガード!『古代竜オルニトヒーラー(治)』」

 

「右のナイトスカイ・イーグルのブースト、グワウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『古代竜ディノダイル(☆)』『古代竜ビームアンキロ』」

 

「オーラガイザー・ドラゴンでヴァンガードにアタック!スキル発動。カウンターブラスト、ソウルブラスト、Gゾーン裏のオーラガイザー・ドラゴンを表に、味方のリアガードを2体退却させる。ダヴィドを選択。ダヴィドのGB(ジェネレーションブレイク)!退却させる時のコストを、2体分になる!」

 

ダヴィドはオーラガイザーの愛馬に身を捧げるように前に立つ。オーラガイザーの愛馬は後ろ足でダヴィドを踏みつける。

 

「山札の上から2枚公開して手札に。『カルマ・コレクター』『カルマ・コレクター』完全ガード!!そして、グレード1が出た時、オーラガイザーはパワープラス5000!パワー10000にパワーアップ!」

 

「くっ!ノーガードだ!」

 

「トリプルドライブ『新鋭の騎士ダヴィド』『デスフェザー・イーグル(☆)』『デスフェザー・イーグル(☆)』ゲット!ダブルクリティカルトリガー!!効果は全てヴァンガードに!!龍牙重破斬!!!」

 

オーラガイザーは強力な斬撃を1,2,3と容赦なくティラノレジェンドを斬り倒していく。

 

「ちぃ!ダメージチェック『古代竜ディノクラウド』『古代竜ティラノクエイク』『古代竜イグアノゴーグ』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW21000➡PW11000+SH15000=26000

PW36000(+10000)➡PW11000  神崎の手札8枚 山札26枚  豊山のダメージ5枚(裏1枚)

 

「すげぇ・・・一気に追いついた・・・」

 

観客席でそう呟いたクロノ。

 

「くっ!今さら躍起になったところで、残り1ダメージ。このターンで決めてやる。スタンド&ドロー!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『古代竜ティラノレジェンド』グレード3

 

「ストライド・・・ジェネレーション!!!超古代竜パーリータイタン!!!」

 

超古代竜パーリータイタン  PW26000  ハーツ『古代竜ティラノレジェンド』

 

「パーリータイタンのスキル!俺のイグアノゴーグとお前の右のナイトスカイ・イーグルを退却!退却したユニットのパワーがパーリータイタンのものになるぜ!イグアノゴーグのスキル!古代竜のヴァンガードがいるなら、カウンターブラストを払って戻ってくるぜ!」

 

ディノクラウド パーリータイタン ティラノレジェンド

イグアノゴーグ    R      イグアノゴーグ

 

「これでおしまいだ!右のイグアノゴーグのブースト、ティラノレジェンドでヴァンガードをアタック!」

 

「インターセプト!『黙殺の騎士ギーヴァ』『白皙の騎士グワウル』」

 

「くそっ!これならどうだ!パーリータイタンでヴァンガードにアタック!」

 

パーリータイタンは内蔵されている大量のキャノン砲をクラレットソードに向けて一斉発射するが・・・

 

「ぬるい。完全ガード!『カルマ・コレクター』(コスト『覇道竜クラレットソード・ドラゴン』)」

 

大量のキャノンはカルマ・コレクターによって全て防がれてしまった。

 

「くうぅぅ・・・。トリプルドライブ『古代竜イグアノゴーグ』『古代竜ティラノクェイク』『古代竜ディノダイル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ディノクラウドに!おらぁ!!左のイグアノゴーグのブースト、ディノクラウドでヴァンガードにアタック!スキル発動!ティラノレジェンドを退却!パワープラス5000!くたばれえええ!!」

 

「完全ガード『カルマ・コレクター』(コスト『新鋭の騎士ダヴィド』)カルマ・コレクターのスキルでドロップゾーンにカルマ・コレクターがいるため、ダメージを表に」

 

ディノクラウドはティラノレジェンドの肉を喰らい、そしてクラレットソードも喰らおうとするがまたもカルマ・コレクターによって妨げられた。

 

「そ・・・そんな・・・」

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW40000➡PW11000(完全ガード)

PW26000➡PW11000(完全ガード)  豊山の手札4枚 山札28枚  神崎のダメージ5枚(裏2枚)

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。超おおおおおお越!!!!覇道黒竜オーラガイザー・ドラゴン!!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『哀慕の騎士ブランウェン』グレード1+2

 

超越(ストライド)スキル!コストを払いダヴィドをスペリオルコール!グワウルとナイトスカイ・イーグルをコール!ナイトスカイ・イーグルのスキル!パワープラス4000!」

 

 グワウル  オーラガイザー ナイトスカイ

ナイトスカイ  ダヴィド   ナイトスカイ

 

「ナイトスカイ・イーグルのブースト、グワウルでアタック!「くっ!ガード!『古代竜ディノダイル(☆)』」ナイトスカイ・イーグルのブースト、ナイトスカイ・イーグルでヴァンガードにアタック!

 

「インターセプト!『古代竜ディノクラウド』そしてガード!『古代竜イグアノゴーグ』・・・なっ!」

 

豊山は頭に血が上ってようやく気付いたのか自分の手札を見る。手札にはグレード2とグレード3。つまりはオーラガイザーのアタックは防げないのだ。そんなことを考えていると目の前のオーラガイザーがティラノレジェンドを見下していた。

 

「オーラガイザーでヴァンガードにアタック!スキル発動!カウンターブラスト、ソウルブラスト、Gゾーンのオーラガイザーを表に、ダヴィドを退却!山札を2枚公開!『カルマ・コレクター』『哀慕の騎士ブランウェン』パワープラス10000!トリプルドライブ『グリム・リーパー(☆)』『グリム・リーパー(☆)』『デスフェザー・イーグル(☆)』ゲット!トリプルクリティカルトリガー!効果は全てオーラガイザーに!龍牙重破斬!!!!」

 

オーラガイザーはティラノレジェンドを圧倒的に、容赦なく、力を見せつけるかのように斬り捨てようとする。口元に凶悪な笑みを浮かべながら。ティラノレジェンドの体が限界を超え、大爆発を起こす。

 

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW36000(+15000)➡PW11000

 

ダメージチェック『古代竜ティラノレジェンド』

 

神崎のダメージ5枚  豊山のダメージ6枚  勝者神崎

 

前優勝者の豊山が負けたことにより、観客席に大きなどよめきが起こる。

 

「バ・・・バカな・・・。こんなことが・・・」

 

「ちっ」

 

神崎が舌打ちするとオーラガイザーの愛馬はもうボロボロのティラノレジェンドを力強く踏みつける。

 

「貴様に、優勝者を名乗る資格はない!」

 

神崎の言葉に膝をつく豊山。

 

『しょ・・・しょ、勝者、ユナイテッド・サンクチュアリ、神崎支部長!』

 

観客席は静寂に包まれていた。

 

「な・・・なんてファイトだ・・・」

 

「私・・・あいつのファイト嫌い・・・」

 

クロノは声を振り絞ってそう言う。ユイは神崎のファイトにそう吐き捨てる。

 

「・・・僕、あいつのファイトだけは嫌いだ」

 

「支部長・・・」

 

別の客席で見ていたドラエン支部長はそう吐き捨て、その場を立ち去る。

 

『見事勝利した神崎支部長!参加選手に向けて、エールをお願いします!』

 

勝利した神崎はマイクを持って中央に立ち、参加者に向けて・・・

 

『弱さは罪だ!!!』

 

そう言い放った。

 

『弱き者は去れ!!強き者のみが、栄光を掴めるのだ!!卿らの勝利に期待する!!』

 

神崎はそう言ってマイクを捨て、会場から去っていった。

 

 

全国大会地区予選はトーナメント制になっている。ベスト16まではチーム代表者3名を選出し、ファイトをする。2勝以上したチームがトーナメントを勝ち上がれるのだ。1回戦のトライフォーの選出者はクロノ、シオン、ユイの3人だ。

 

「いくぜ!ライド!クロノジェット・ドラゴン!ヴァンガードにアタック!喰らえ!疾風魂撃!!」

 

「青天の騎士アルトマイルでヴァンガードにアタック!スカイノーブルスラスト!!」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップでヴァンガードにアタック!銀河流星剣!!」

 

3人のファイトを観客席で見守るカムイとクミ。

 

「ユイちゃんたち、勝てるかな?」

 

「見たところ、相手も強豪チームってわけでもないし。ま、大丈夫だろ。あいつら相当強くなってるしな」

 

ユイはファイトしてる中、神崎の言葉を思い返す。

 

(弱さは罪だ!!!)

 

弱さは罪、その言葉にユイはひどい嫌悪感を覚える。

 

(何が弱さは罪だよ!ヴァンガードは、楽しむものなんだ!)

 

「「「ヴァンガードにアタック!」」」

 

3人はGユニットで1回戦を勝ち抜いた。

 

「勝者、チームトライフォー!2回戦進出!」

 

「やったじゃない!完璧じゃん!」

 

「絶好調だ!負ける気がしねぇ!」

 

「行こう!このまま勝ち進もう!」

 

「ああ!」

 

「「うん!」」

 

トライファーはこのまま勝ち進む決意を固める。そんな中ユイはある決意を決める。

 

(待ってろ神崎!必ず勝ち抜いて、お前にファイトを申し込むよ!)

 

打倒神崎という思いを胸に秘め、ユイは全国大会地区予選に全力で挑む。

 

to be continued…




シオン「地区予選開幕!やっとここまで来たね」

クロノ「ああ!思いっきり暴れまくってやろうぜ!」

トコハ「新導、言いたいことはわかるけど、前回本当に大暴れして大変なことにあったこと、忘れないでよ?」

クロノ「わ・・・わかってるよ!ファイトでってことだ」

ユイ「まあまあ。次の対戦相手はと・・・ええ⁉まさか・・・あの二人が出てるの⁉」

トコハ「これは・・・強敵になりそうね」

シオン「そうだね。あの人は強い。油断しない方がいい」

クロノ「なんだよ?誰のこと言ってんだよ?」

TURN27「トコハVSサスケ」


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トコハVSサスケ

今回はオリジナルです。

ファイトがメインで、あまりクオリティが高いとは言えませんが、がんばって書きましたので読んでくれると嬉しいです。

それではどうぞ!


地区予選1回戦を勝ち抜いたトライフォーは次の対戦チームの確認をしていた。

 

「2回戦の相手は・・・チームエキスパート?」

 

「聞いたこともないチーム名ね」

 

「へっ、どんな相手でも関係ねぇよ。全員ぶっ倒して勝ち進むだけだ」

 

「そうだね。絶対に勝ち抜こう!」

 

クロノやユイの言葉に頷くシオンとトコハ。

 

ぐうぅ~

 

決意を固めると同時にユイのお腹がなる。

 

「あはは・・・お腹すいちゃった・・・」

 

「まったく・・・ユイちゃんは・・・」

 

「じゃあ少し早いけどお昼ご飯にしょうか。2回戦までは結構時間あるし」

 

「腹が減っちゃ戦はできねぇっていうしな」

 

4人は会場を離れ、食堂へと向かっていく。

 

 

 

TURN27「トコハVSサスケ」

 

 

 

4人は食堂で軽めの食事ををとっている。そんな中シオンはIパッドでチームエキスパートの情報を集めよとしている。

 

「?何見てるの?」

 

「2回戦に当たる、チームエキスパートの情報がないかと思ってね」

 

「ふ~ん。それで、何かわかったことはある?」

 

「だめだ。このチームは初出場したチームなのか、まったく情報がないんだ」

 

チームエキスパートはトライフォーと同じく初出場のチームなのか、まったく情報がなかった。

 

「ま、どんな奴でも、俺たちならぜってぇ負けねぇよ」

 

クロノの言葉に3人は頷く。

 

「ところで次はだれが出るの?」

 

「そうねぇ。ここはひとつ、グレードジャンケンで決めましょうか」

 

トコハはそう言って自分のデッキからグレードの違う4枚のカードを取り出す。グレードジャンケンとは、カードを引き、そのグレードの数が小さかったものが負けというルールだ。簡単にいってしまえばくじみたいなものだ。4人はそれぞれのカードを引く。

 

「それじゃあ・・・」

 

「「「「グレードジャンケン、ジャンケンポン!」」」」

 

トコハ グレード3

シオン グレード2

クロノ グレード1

ユイ グレード0

 

ユイがグレード0、つまり2回戦に出場するのはトコハ、シオン、クロノの3人となった。

 

「うわーーん!省かれたーー!」

 

「と、いうわけだから、この3人に決定ね」

 

「悪く思うなよ」

 

「これも運の勝負だからね」

 

そんな会話をしていると2回戦開始直前のアナウンスがなる。

 

『間もなく、2回戦を開始いたします。2回戦進出チームは、ファイト会場に集まってください』

 

「っと、そろそろ行くか」

 

「そうだね」

 

「みんな、絶対勝ってよね!」

 

「当り前よ。全勝してやるんだから!」

 

そんな会話を終えた4人はファイト会場に向かう。

 

 

ファイト会場についた4人のうち3人は信じられないといわんばかりの表情をしていた。それもそのはず、チームエキスパートのチームメンバーが・・・

 

「よう。久しぶりだな、トコハちゃん」

 

「こんにちはです~。シオン君」

 

八百屋佐倉店のアルバイトである清州サスケと、横島アキがいたからだ。

 

「サスケさん⁉ユイちゃん、これどういう事よ⁉」

 

「私だって今初めて知ったんだよ~」

 

「チームエキスパートはアキさんのいたチームだったのか」

 

「あの人、確かちびっこヴァンガードの日にアカネさんと一緒に来た・・・」

 

クロノがそう呟くと、サスケはクロノに近づく。

 

「よう。お前、ちびっこヴァンガードの日に手伝いに来てたやつだろ?俺とは初めましてだな。清州アカネの弟のサスケだ。よろしくな」

 

「私は横島アキといいます~。気軽にアキってよんでくださいね~」

 

「ど、どうも・・・」

 

サスケとアキが自己紹介し、クロノはお辞儀する。

 

「・・・チーム結成の経緯はユイちゃんから聞いてるぜ。大変だったな。そして、よくがんばったな」

 

サスケは4人に労いの言葉をかける。そして、その後に真剣な表情になる。

 

「けどな!それはそれ!これはこれだ!いくら大変だったからと言って、手を抜くほど、俺はお人よしじゃねぇんだよ!容赦なく叩き潰すつもりでいるから覚悟しろよ!」

 

そう言ってサスケは指定されたファイトテーブルの方に向かう。

 

「そういうわけなので~手加減したらボコボコになっちゃいますので、全力でかかってきてください~」

 

アキも自分の指定されたファイトテーブルに向かう。サスケの友人もファイトテーブルに向かう。

 

「それはこっちの台詞よ!手加減なんてしたら許さないんだから!」

 

「ああ。全力でファイトしなければ、ここに来た意味がない」

 

トコハとシオンは全力でファイトに臨む覚悟でいる。当然クロノも同じだ。

 

「サスケさんの相手は私がやるわ!あの人には今度こそ勝つんだから!」

 

「じゃあ僕はアキさんとファイトをする。実際に彼女とファイトするのは初めてなんだよね」

 

「俺はサスケさんの連れとか。どんな奴でも勝ってやるぜ!」

 

それぞれがファイトする者が決まり、ファイトテーブルに向かおうとする。

 

「サスケさんとアキさんはかなり強いから油断しないでね!絶対に負けないでね!」

 

ユイは3人にエールを送る。そして3人はそれぞれのファイトテーブルについた。

 

 

サスケのいるファイトテーブルについたトコハはファイトの準備をする。

 

「・・・嬉しいねぇ。こういう晴れ舞台でトコハちゃんとファイトができるのは」

 

「私もです。勝つのは私ですけど」

 

「言うじゃねぇかトコハちゃん。お前、今まで俺に勝てたことなかったよな?」

 

「でも、アカネさんには勝ちました!」

 

「知ってるよ。その姉ちゃんに勝ったていう実力、俺に見せてみろ」

 

お互いに準備を終え、いつでもファイトできる状態だ。フィールドはエキビションマッチで使ったフィールドそのままだ。

 

「それでは始め!」

 

「いきます!」

 

「よっしゃ来い!」

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「春待ちの乙女オズ!」

 

「ドラゴン・エッグ!」

 

春待ちの乙女オズ  PW5000

 

ドラゴン・エッグ  PW4000

 

「私の先攻!ドロー!萌芽の乙女ディアンにライド!オズは移動!ターンエンド!」

 

萌芽の乙女ディアン  PW8000

 

R ディアン R

R  オズ  R  トコハの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!古代竜ガトリングアロにライド!ドラゴン・エッグは移動!」

 

古代竜ガトリングアロ  PW7000

 

R ガトリングアロ R

R   エッグ   R

 

「ドラゴン・エッグのブースト、ガトリングアロでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『古代竜ティラノバイト』」

 

「ダメージチェック『開花の乙女ケラ』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW11000➡PW8000  サスケの手札6枚 山札42枚  トコハのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!開花の乙女ケラにライド!仮初めの騎士メアドリームをコール!」

 

開花の乙女ケラ  PW10000

仮初めの騎士メアドリーム  PW9000

 

メアドリーム ケラ R

  R    オズ R

 

「メアドリームでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『古代竜パラスウォール』」

 

オズのブースト、ケラでヴァンガードにアタック!」

 

「それもノーガード」ドライブチェック『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ケラに!」

 

「ダメージチェック『古代竜タイタノカーゴ(引)』ドロートリガー!パワーをヴァンガードに、1枚ドロー!セカンドチェック『古代竜オルニトヒーラー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをヴァンガードに」

 

「くっ!せっかくのクリティカルなのに・・・。ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000

PW15000(+5000)➡PW7000(+10000)  トコハの手札5枚 山札40枚  サスケのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!古代竜クリオロフォールにライド!古代竜ティラノバイトと古代竜ナイトアーマーをコール!」

 

古代竜クリオロフォール  PW10000

古代竜ティラノバイト  PW9000

古代竜ナイトアーマー  PW9000

 

ティラノバイト クリオロフォール ナイトアーマー

   R      エッグ       R

 

「いくぜ!ティラノバイトでメアドリームにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドラゴンエッグのブースト、ナイトアーマーでヴァンガードにアタック」!

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『古代竜の炎術巫女(☆)』クリティカルトリガー!パワーはナイトアーマー、クリティカルはヴァンガードに!」

 

「くっ!ダメージチェック『萌芽の乙女ディアン』『メイデン・オブ・パッションフラワー』」

 

「まだいくぜ!ナイトアーマーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『グレースナイト』」ターンエンドだ」

 

PW9000➡PW9000

PW14000➡PW10000

PW14000➡PW10000+SH5000=15000  サスケの手札5枚 山札36枚  トコハのダメージ3枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!(・・・やっぱり強い。ううん、昔より強くなってる。けど!私だって!)煌めく蕾よ、今こそ花開け!ライド!ラナンキュラスの花乙女アーシャ!!」

 

ラナンキュラスの花乙女アーシャ  PW11000

 

「メイデン・オブ・フリルドロッドと、仮初めの騎士メアホープをコール!」

 

メイデン・オブ・フリルドロッド  PW11000

仮初めの騎士メアホープ  PW7000

 

フリルドロッド アーシャ R

 メアホープ   オズ  R

 

「メアホープのブースト、フリルドロッドでナイトアーマーにアタック!」

 

「ガード!『古代竜の炎術巫女(☆)』」」

 

「オズのブースト、アーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはフリルドロッドに、クリティカルはアーシャに!『メイデン・オブ・パッションフラワー』やああああ!」

 

イメージ内でアーシャ(トコハ)はクワでクリオロフォールの2回の攻撃を与える。クリオロフォールをそれによろめく。

 

「ちぃ!ダメージチェック『古代竜ガトリングアロ』『古代竜クリオロフォール』」

 

「ターンエンド!よし、これならいける!」

 

PW18000➡PW9000+SH10000=19000

PW16000➡PW10000  トコハの手札4枚 山札35枚  サスケのダメージ4枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!やるじゃねぇか。けどよ、本番はこっからだぜ?ライド!古代竜スピノドライバー!!」

 

古代竜スピノドライバー  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!破壊暴君アークレイダー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『古代竜スピノドライバー』グレード3

 

破壊暴君アークレイダー  PW26000  ハーツ『古代竜スピノドライバー』

 

「古代竜イグアノゴーグを2体コールだ!」

 

古代竜イグアノゴーグ  PW7000

 

ティラノバイト アークレイダー ナイトアーマー

イグアノゴーグ   エッグ   イグアノゴーグ

 

「さあ、受けてみやがれ!右のイグアノゴーグのブースト、ナイトアーマーでフリルドロッドにアタック!」

 

「ガード!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』」

 

「アークレイダーでヴァンガードにアタック!アークレイダーのスキル!アタックした時、リアガードを1体選んで退却させるぜ。ドラゴン・エッグを退却!これでパワープラス5000!さらにアタックがヒットしたら相手のリアガードを1体退却するスキルを与えるぜ!」

 

ドラゴン・エッグは前のアークレイダーから隠れるように殻に閉じこもった。しかしアークレイダーはドラゴン・エッグの卵ごと豪快に食い荒らす。

 

「ドラゴン・エッグのスキル!ドロップゾーンに送られたとき、カウンターブラストでさっきドロップゾーンに送ったドラゴン・エッグを手札に加えるぜ!」

 

「くっ!完全ガード!『メイデン・オブ・パッションフラワー』(コスト『仮初めの騎士メアホープ』)」

 

ドラゴン・エッグを食い荒らしたアークレイダーの視線にアーシャ(トコハ)を捉え、装備されているレーザーを発射する。そこにパッションフラワーが介入し、アーシャ(トコハ)を守る。

 

「なんの!トリプルドライブ『古代竜ジオコンダ』『古代竜パラスウォール』『古代竜の炎術巫女(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ティラノバイトに!左のイグアノゴーグのブースト、トリガーの効果がのったティラノバイトでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『開墾の戦乙女パドミニ』『フェアリーライト・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをヴァンガードに!」

 

「ちえっ、1ダメージに抑えられたか。これでターンエンドだ」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW11000(+5000)  サスケの手札5枚 山札30枚  トコハのダメージ4枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーション  コスト『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』グレード3

 

「目覚めよ!!今始まる希望の季節!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

ジャングルに桜が咲き乱れ、風が吹き、桜が風に乗りながらまう。その桜の発生原が時空より現れる。

 

「立春の花乙姫プリマヴェーラ!!!!」

 

立春の花乙姫プリマヴェーラ  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

「プリマヴェーラ・・・トコハちゃんの新しいGユニットか・・・」

 

フリルドロッド プリマヴェーラ R

 メアホープ    オズ    R

 

「メアホープのブースト、フリルドロッドでナイトアーマーにアタック!「ノーガード!」オズのブースト、プリマヴェーラでヴァンガードにアタック!カウンターブラスト(3)と、手札を1枚捨て、ドロップゾーンにあるノーマルユニットを5枚山札に戻す!」

 

戻したカード  仮初めの騎士メアドリーム、メイデン・オブ・パッションフラワー、仮初めの騎士メアホープ、グレースナイト、ラナンキュラスの花乙女アーシャ

 

「山札に戻したら、リアガードにいるフリルドロッドと仮初めの騎士メアホープを選んで、同名のユニットを2体ずつスペリオルコール!」

 

「なるほどな。先にリアガードからアタックして、プリマヴェーラのスキルでもう片方は上書きコールか・・・。やるじゃねえか。けど、守らせてもらうぜ!完全ガード!『古代竜パラスウォール』(コスト『古代竜タイタノカーゴ(引)』)」

 

プリマヴェーラ(トコハ)はスコップの槍に風と桜を纏い、それをスピノドライバーに放つがパラスウォールの作った障壁によって防がれた。

 

「トリプルドライブ『ウーント・タナップ(引)』ドロートリガー!パワーを右のフリルドロッドに上げて1枚ドロー!『ウーント・タナップ(引)』ドロートリガー!これも右のフリルドロッドに!『春待ちの乙女オズ』左のメアホープのブースト、フリルドロッドでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『古代竜の炎術巫女(☆)』」

 

「右のメアホープのブースト、フリルドロッドでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『古代竜オルニトヒーラー(治)』おっ、こいつはラッキーだ。ヒールトリガーだ。ダメージを回復してパワーをヴァンガードに」

 

「くっ!フリルドロッドのヒット時のスキルは使いません。ターンエンド・・・」

 

PW18000➡PW9000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW28000➡PW11000(+5000)  トコハの手札5枚 山札32枚  サスケのダメージ4枚

 

「スタンド&ドロー!じゃあ次は俺が攻める番だぜ!覚悟しやがれ!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『古代竜スピノドライバー』グレード3

 

「食い荒らせ!!我が望む未来へ進めために!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

その竜は機械の体を持ち、なおかつ巨人のような巨体持つ。そしてそれが時空より現れる。

 

「超古代竜パーリータイタン!!!!」

 

超古代竜パーリータイタン  PW26000  ハーツ『古代竜スピノドライバー』

 

「そのユニットは・・・前優勝者の・・・」

 

「こいつの本当の使い方っていうのを教えてやるぜ!パーリータイタンの登場時スキル!俺とトコハちゃんのリアガードを1体ずつ選んで退却させる!メイデン・オブ・フリルドロッドと俺のティラノバイトを退却!そして退却したユニットのパワーをパーリータイタンに与えるぜ!」

 

パーリータイタンは内蔵されているキャノン砲の二つをフリルドロッドとティラノバイトに向けて発砲した。弾はフリルドロッドとティラノバイトに直撃した。

 

「そして、上がったパワーが20000以上ならこいつはクリティカルがプラス1するぜ!さらにティラノバイトのスキル!カウンターブラストで戻ってこい!ティラノバイト!イグアノゴーグを移動」

 

ティラノバイト パーリータイタン イグアノゴーグ

イグアノゴーグ    R        R

 

「いくぜ!イグアノゴーグのブースト、ティラノバイトでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『萌芽の乙女ディアン』」

 

「パーリータイタンでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『メイデン・オブ・パッションフラワー』(コスト『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』)ドロップゾーンにパッションフラワーがあるのでダメージを表に!」

 

パーリータイタンはキャノン砲をアーシャ(トコハ)に向けて一斉発射された。そこにパッションフラワーがアーシャ(トコハ)を守り、キャノン全てが当たることはなかった。

 

「トリプルドライブ『古代竜パラスウォール』『古代竜ティラノバイト』『古代龍ディノダイル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部右のイグアノゴーグに!イグアノゴーグでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ウーント・タナップ(引)』」ターンエンド」

 

PW16000➡PW11000

PW46000➡PW11000(完全ガード)

PW12000➡PW11000+SH5000=16000  サスケの手札6枚 山札25枚  トコハのダメージ5枚(裏2枚)

 

「私のターン!スタンド&ドロー!・・・一つ聞いていいですか?何でサスケさんは全国大会に出ようと思ったんですか?サスケさんは大会に出ようと思った事はなかったのに・・・」

 

トコハの問いにサスケはいつもと変わらない態度で答える。

 

「俺はな、自分の強さを証明するっていうのもたいして興味ないし、本当なら出ようとも思わなかった。ただトコハちゃんが大会に出るって聞いた時、俺は胸が熱くなったね」

 

そう言ってサスケはトコハに微笑みながら答える。

 

「ま、簡単な話、大会というところでトコハちゃんと戦いたかった。それだけだ」

 

サスケの答えを聞いてトコハはクスリと笑った。

 

「何ですかそれ?もし私たちとあたる前に負けてたらどうするつもりだったんですか?」

 

「そいつは考えてなかったな。でもこうしてファイトできてる。それで十分だ」

 

「だったら・・・その思いに答えられるように、全力をださないとですね!ストライドジェネレーション!!!聖樹竜マルチビタミン・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『開墾の戦乙女パドミニ』グレード1+2

 

聖樹竜マルチビタミン・ドラゴン  PW26000

 

「アーシャの超越(ストライド)スキル!メイデン・オブ・フリルドロッドを選択して、同名ユニットをスペリオルコール!マルチビタミンのスキル!リアガードが登場した時、登場したユニットの同名ユニットのパワーを、登場したユニット意外に、パワープラス5000!オズのスキル!カウンターブラストとオズをソウルに入れて、メアホープを選択して、山札から同じユニットをスペリオルコール!マルチビタミンのスキル!登場したメアホープ以外にパワープラス5000!」

 

フリルドロッド マルチビタミン フリルドロッド

 メアホープ   メアホープ   メアホープ

 

「右のメアホープのブースト、フリルドロッドでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『古代龍ディノダイル(☆)』『古代竜ティラノバイト』」

 

「真ん中のメアホープのブースト、マルチビタミンでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『古代竜パラスウォール』(コスト『古代竜ジオコンダ』)』」

 

マルチビタミンは口から風を切り裂くブレスを放ち、スピノドライバーに向かってきているがパラスウォールによって防がれた。

 

「トリプルドライブ『メイデン・オブ・パッションフラワー』『メイデン・オブ・グラジオラス』『開墾の戦乙女パドミニ』左のメアホープのブースト、フリルドロッドでヴァンガードにアタック!いけえ!」

 

フリルドロッドはスピノドライバーに向かってロッドで打撃を与えようとするが・・・

 

「ガードだ!『古代竜の炎術巫女(☆)』『ドラゴン・エッグ』」

 

炎術巫女とドラゴン・エッグがそれを遮る。現実ではサスケは手札全部を使って攻撃を全部をしのぎ切った。

 

「くっ!1ダメージも与えられなかった・・・。ターンエンド」

 

PW23000➡PW11000+SH15000=26000

PW38000➡PW11000(完全ガード)

PW28000➡PW11000+SH20000=31000  トコハの手札5枚 山札25枚  サスケのダメージ4枚

 

「俺のスタンド&ドロー!そろそろ決着をつけようか。切り札のこいつでな!ブレイクライド!!古代竜ティラノクエイク!!!」

 

古代竜ティラノクエイク  PW11000

 

「スピノドライバーのブレイクライドスキル!リアガードを2体選んで退却!ティラノバイトとイグアノゴーグを選択!そして2枚ドロー!さらにパワープラス10000、クリティカルプラス1!ティラノバイトとイグアノゴーグのスキルでそれぞれカウンターブラストでリアガードに戻るぜ!そしてシークメイト!!」

 

シークメイト  戻したカード『古代竜の炎術巫女(☆)』『古代竜ティラノバイト』『古代竜の炎術巫女(☆)』『古代竜ディノダイル(☆)』

 

「いくぜ!双闘(レギオン)!!古代竜ティラノバイト!」

 

古代竜ティラノクエイク×古代竜ティラノバイト  PW20000

 

「古代竜ジオコンダをコール!ジオコンダのスキル!ソウルブラスト(2)してダメージ裏のカードを2枚表に!イグアノゴーグを移動してさらにナイトアーマーをコール!」

 

ティラノバイト ティラノクエイク×ティラノバイト ナイトアーマー

イグアノゴーグ      ジオコンダ       イグアノゴーグ

 

「さあ、ケリをつけようや!イグアノゴーグのブースト、ティラノバイトで右のフリルドロッドにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「イグアノゴーグのブースト、ナイトアーマーでヴァンガードにアタック!ナイトアーマーのスキル!レギオンしている状態なら古代竜の名の付くユニットを退却してパワープラス5000!イグアノゴーグを退却してパワープラス5000!さらにアタックがヒットしたらダメージが表になるぜ!さらにカウンターブラストでイグアノゴーグをコール!」

 

「ガード!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』『ウーント・タナップ(引)』」

 

「だったらジオコンダのブースト、ティラノクエイクでレギオンアタック!ティラノクエイクのスキル!ティラノバイトを退却してパワープラス5000!ティラノバイトのスキル!カウンターブラストでまた戻るぜ!ティラノクエイクのレギオンスキル!ヴァンガードと同名のユニットがドロップゾーンに置かれたら、さらにパワープラス5000!クリティカルプラス1!クリティカル3の攻撃を喰らいやがれ!」

 

「嫌に決まってるでしょ!完全ガード!『メイデン・オブ・パッションフラワー』(コスト『メイデン・オブ・グラジオラス』」

 

ティラノクエイクとティラノバイトはアーシャ(トコハ)に向かって強烈な突進を喰らわそうとするがパッションフラワーがアーシャ(トコハ)を守る。

 

「ツインドライブ『古代竜ナイトアーマー』『古代竜古代竜タイタノカーゴ(引)』ドロートリガー!パワーをティラノバイトに上げて1枚ドロー!もう防げねえよな。トコハちゃんの手札はパドミニ1枚だけだからな」

 

「くっ!」

 

「こいつで終わりだ!イグアノゴーグのブースト、ティラノバイトでヴァンガードにアタック!」

 

ティラノバイトは爪でアーシャ(トコハ)をひっかいた。

 

「私は諦めない!必ずここで!ダメージチェック・・・」

 

ダメージチェックでトコハが引いたのは・・・

 

 

 

 

『フェアリーライト・ドラゴン(治)』

 

 

 

 

ヒールトリガーだった。イメージ内ではアーシャ(トコハ)を癒すフェアリーライトがいた。

 

「な⁉なんだと⁉ヒールトリガー⁉」

 

「ダメージを回復してパワーをヴァンガードに!」

 

「・・・ターンエンドだ」

 

PW16000➡PW11000

PW21000➡PW11000+SH15000=26000

PW45000➡PW11000(完全ガード)

PW16000➡PW11000(+5000)  サスケの手札3枚 山札20枚  トコハのダメージ5枚

 

「・・・たいしたもんだぜ。まさかあの土壇場でヒールを引くとはな。やるようになったじゃねぇの」

 

「正直ビビりましたけど、安城トコハはこのくらいじゃビクともしないのよ!」

 

「よく言うぜ。毎回あれ喰らって泣いてたくせに」

 

「あ・・・あれは忘れてください///」

 

サスケの言葉にトコハは顔が赤くなる。

 

「サスケさん、あの時に言いましたよね。もっと強くなってみせろって。私が強くなったことを、ここであなたに証明してみせます!」

 

「おもしれぇ!かかってこいや!」

 

「いきます!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーション  コスト『開墾の戦乙女パドミニ』グレード1+2

 

「今こそ咲き誇れ!!我が輝ける未来に!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

桜より咲き乱れ、時空より現れるは自然を愛する竜だった。

 

「聖樹竜ジングルフラワー・ドラゴン!!!!」

 

聖樹竜ジングルフラワー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

(!こいつは・・・姉ちゃんを倒したGユニット・・・。そして・・・俺が渡したカード・・・)

 

 

『うわあああん!さすけおにぃちゃんあのわざなんなの~。ひどいよ~』

 

『な・・・なんだよ⁉手加減したら相手に悪いだろ⁉』

 

『うわあああああん!』

 

『だああああ!これじゃあ俺が悪者みたいじゃねぇか!しかもこれを姉ちゃんに見られたら・・・』

 

『うわああああん!』

 

『くそっ!しょうがねぇなぁ。ほら、このカードやるからもう泣くな』

 

『ふぇ・・・ジングルフラワー・・・ドラゴン?』

 

『いいかトコハちゃん。そのカードは強いんだ。だから、そのカードのようにもっと強くなるんだ。十分に強くなったら、またファイトしような?』

 

『ぐす・・・うん・・・』

 

『よし、じゃあ帰るか。俺が送ってやるよ』

 

 

サスケは昔のことを思い出し、笑みを浮かべる。

 

「こい!トコハちゃん!強くなった姿を、俺に見せてみろ!」

 

「アーシャの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストで、メアホープをコール!ジングルフラワーのスキル!Gゾーン裏のジングルフラワーを表に!Gゾーンの表のカードが2枚以上なら、メアホープを選択して、同名ユニット1枚につき、ユニット全てにパワープラス2000!メアホープが4枚だから全ユニットにパワープラス8000!!」

 

メアホープ ジングルフラワー フリルドロッド

メアホープ  メアホープ    メアホープ

 

「メアホープのブースト、ジングルフラワー・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

パワーは49000となっている。サスケの答えは・・・

 

「ノーガードだ!どんときやがれ!!」

 

「トリプルドライブ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』『仮初めの騎士メアドリーム』『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはフリルドロッドに、クリティカルはジングルフラワーに!」

 

ジングルフラワーは手をかざし、ティラノクエイクとティラノバイトに向けて強力な桜の光線を放つ。ティラノクエイクとティラノバイトは桜に身を委ねるように桜の中へと飛び込んでいった。

 

PW49000➡PW11000

 

ダメージチェック『古代竜ティラノクエイク』『古代竜ティラノクエイク』

 

トコハのダメージ5枚  サスケのダメージ6枚  勝者トコハ

 

「勝者、安城トコハ!!」

 

「・・・勝った・・・私が・・・サスケさんに・・・」

 

「やるじゃねぇか。見せてもらったぜ。強くなったトコハちゃんをよ」

 

トコハは感極まって、その場で涙を流す。

 

「おいおい・・・。何で泣くんだよ?トコハちゃんは姉ちゃんや俺に勝ったんだ。もっと胸を張れよ」

 

「・・・はい!」

 

こうして2回戦のサスケとのファイトはトコハの勝利で収まった。

 

to be continued…




トコハ「今まで勝てなかったサスケさんにようやく勝てた!」

サスケ「まさかあそこでヒールを引かれるとは、本当に成長したな、トコハちゃん」

トコハ「成長するのは当然です!私だって何もやってこなかったわけじゃないですからね!」

サスケ「それもそうだな。けど、俺は倒せてもアキはどうかな?あいつもあいつでかなり強いからな?」

トコハ「綺場だって強いですよ!絶対に負けたりなんてしないんですから!」

サスケ「へぇ、なら見せてもらおうか。シオンの実力ってやつを」

TURN28「シオンVSアキ」


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シオンVSアキ

今回もオリジナルです。

いや~、今回は描写が描写だったので書いてて楽しかった半面心苦しかったです。

さて、いつもの前書きはともかく、本編に移りましょう。

それではどうぞ!


地区予選2回戦のファイトが始まる直前に遡り、トライフォーの選出者の一人、シオンはチームエキスパートのメンバー、アキのファイトテーブルにつく。

 

「私と直接ファイトをするのは、これが初めてですね~。いつもはお姉さまばかりお相手されてましたから~」

 

「そうですね。あなたとファイトできる日を、ずっと楽しみにしていました」

 

「私もです~。悔いのないファイトを始めましょう~」

 

シオンとアキはそんな会話をしながらファイトの準備を進めていた。フィールドはメガラニカにある浜辺にあるライブステージだ。

 

「それでは始め!」

 

「エト・ヴ・プレ?準備はいいですか?」

 

「いつでもどうぞ~」

 

 

 

TURN28「シオンVSアキ」

 

 

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「閃きの騎士ミーリウス!」

 

初めての楽譜(ファーストレッスン)アカリ」

 

閃きの騎士ミーリウス  PW5000

 

初めての楽譜(ファーストレッスン)アカリ  PW5000

 

アキの使用クランのバミューダΔ(トライアングル)は場に出ているリアガードを手札に戻して、その効果を発揮するクランだ。つまりはリアガードの展開が重要となってきているクランといえる。

 

「僕の先攻!ドロー!繊月の騎士フェレックスにライド!ミーリウスは移動!ターンエンド!」

 

繊月の騎士フェレックス

 

R フェレックス R

R ミーリウス  R  シオンの手札5枚 山札43枚

 

「私のターンですね。ドロ~。Duo獣耳同盟(デュオビーストイヤー)ルールーちゃんにぷわぷわライド~。アカリちゃんは移動です~」

 

Duo獣耳同盟(デュオビーストイヤー)ルールー  PW7000

 

R チコラ R

R アカリ R

 

「ちゃん?ぷわぷわライド?」

 

「私のユニット一人一人に愛情を持ってそう呼んでるんです。ライド口上は私が考えたんです~。かわいいですよね?」

 

「そ・・・そうですね」

 

「ではアカリちゃんのブースト、ルールーちゃんでヴァンガードにアタックです」

 

「ガード!『バーニングメイン・ライオン(☆)』」

 

「いきなりガードですか。これじゃあトリガーが乗ってもヒットしませんか~。仕方ありませんね。ドライブチェック『Duo小さな秘密(デュオミニハット)ローヌ』ターンエンドです」

 

PW12000➡PW8000+SH10000=18000  アキの手札6枚 山札42枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!絶剣の騎士リヴァーロにライド!月柱の騎士シシルスをコール!」

 

シシルス リヴァーロ R

 R   ミーリウス R

 

「シシルスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガードです『Duoとっておきの朝(デュオモーニングチャーム)リフィー(引)』」

 

「ミーリウスのブースト、リヴァーロでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「ドライブチェック『ナイト・オブ・グレートスピア』」

 

「ダメージチェック『Duo素敵なおもちゃ箱(デュオトイボックス)メナム』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000+SH5000=12000

PW15000➡PW7000  シオンの手札4枚 山札41枚  アキのダメージ1枚

 

「私のターンです。スタンド&ドロ~。Duo小さな秘密(デュオミニハット)ローヌちゃんにぷわぷわライド~。アカリちゃん特有のスキル♪♪(ハーモニー)発動です~」

 

Duo小さな秘密(デュオミニハット)ローヌ  PW9000

 

「?♪♪(ハーモニー)?」

 

聞きなれないスキルを聞いて首を傾げるシオン。

 

「知らないようなら教えてあげます~。♪♪(ハーモニー)はバミューダΔ(トライアングル)が唯一持っているスキルで、場に出ている♪♪(ハーモニー)のスキルを持ったユニットの縦列にユニットを置くことで♪♪(ハーモニー)持ちも登場したユニットもピカッとハーモニー状態になるんです~♪」

 

「なるほど・・・。こんなスキルがあるなんて・・・。まだまだ勉強不足だな・・・」

 

♪♪(ハーモニー)スキルをいつもの口調で丁寧に教えるアキ。アキの説明を理解したシオン。

 

「でも今はハーモニー状態になっただけです~。本番はストライドした後になります~。えっと~、とびきり新入生シズクちゃんと空想委員(イメージ・マスター)ククリちゃんをコールです~。そしてシズクちゃんの♪♪(ハーモニー)です~♪」

 

とびきり新入生シズク PW7000

ククリ  PW6000

 

シズク ローヌ R

ククリ アカリ R

 

空想委員(イメージ・マスター)ククリととびきり新入生シズク?完全にDuo(デュオ)で統一してるわけではないのか。そしてククリを出したという事は、ローヌのスキルを発動させる気か!)

 

Duo小さな秘密(デュオミニハット)ローヌのスキルはアタックがヒット時、Duo(デュオ)の名の付くユニットのカードでカウンターブラストを払う事で場に出ているリアガードを手札に戻すことができる。アキが回収しようと考えるのは当然守護者(センチネル)スキル持ちのククリだ。

 

「では、ククリちゃんのブースト、シズクちゃんでヴァンガードにアタックです」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ナイト・オブ・シールドバッシュ』」

 

「アカリちゃんのブースト、ローヌちゃんでヴァンガードにアタックです~」

 

「『ガード!『まぁるがる(引)』」

 

「ドライブチェック『Duo理想の妹(デュオトゥルーシスター)メーア』残念、トリガーはありません。ターンエンドです」

 

PW13000➡PW10000

PW14000➡PW10000+SH5000=15000  アキの手札4枚 山札39枚  シオンのダメージ1枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!(アキさんは僕が思っていたより遥かに強いかもしれない。さすがはマリさんの妹だ。油断すればやられる・・・)」

 

ぷわぷわした感じとは裏腹に、かなりの実力を持ったアキに戦慄するシオン。

 

「だけど!綺場家の人間として、僕は必ず勝つ!僕の情熱は君の剣と共に!ライド!青天の騎士アルトマイル!!」

 

青天の騎士アルトマイル  PW11000

 

シシルス アルトマイル R

 R   ミーリウス  R

 

「シシルスでシズクにアタック!」

 

「ガードです『Duoとっておきの朝(デュオモーニングチャーム)リフィー(引)』」

 

「ミーリウスのブースト、アルトマイルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「ツインドライブ『風雅の騎士ベニゼール』『夢の運び手べレヌス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部アルトマイルに!スカイノーブルスラスト!!」

 

イメージ内でアルトマイル(シオン)はローヌ(アキ)に近づき、持っている剣で突きをローヌ(アキ)に向けて放つ。

 

「きゃっ!くぅ、ダメージチェック『Duo永遠の妹(デュオエターナルシスター)メーア』『Duo恋の切り札(デュオラブジョーカー)チュリム(☆)』クリティカルトリガーです。効果は全部ローヌちゃんに」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000+SH5000=12000

PW16000(+5000)➡PW11000  シオンの手札5枚 山札38枚  アキのダメージ3枚

 

「私のターン。スタンド&ドロ~。さすがですね。ですが私も負けませんよ~。Duo理想の妹(デュオトゥルーシスター)メーアちゃんにぷわぷわライド~」

 

Duo理想の妹(デュオトゥルーシスター)メーア  PW11000

 

「では、ストライドジェネレーションです!伝説のPR♥ISM‐Duo(プリズムデュオ)ネクタリア!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『Duo理想の妹(デュオトゥルーシスター)メーア』グレード3

 

伝説のPR♥ISM‐Duo(プリズムデュオ)ネクタリア  PW26000  ハーツ『Duo理想の妹(デュオトゥルーシスター)メーア』

 

「アカリちゃんの♪♪(ハーモニー)発動です~♪Duo竜宮撫子(デュオりゅうぐうなでしこ)ミナモちゃんと、Duo閃きの音色(デュオシャイニートーン)チコラちゃんをコールです。アカリちゃんのGB(ジェネレーションブレイク)です。アカリちゃんがハーモニー状態ならアカリちゃんをソウルに入れます。これでククリちゃんを手札に戻して1枚ドローします。ミナモちゃんのスキルです。カウンターブラストで他のユニットが山札に戻った時に、Duo(デュオ)のヴァンガードがいるのでミナモちゃんのパワープラス5000です。さらにシズクちゃんを後ろに下げてミナモちゃんをコールです。シズクちゃんの♪♪(ハーモニー)です~♪シズクちゃんのGB(ジェネレーションブレイク)です。山札の上から5枚確認してグレード3のユニットを手札に加えられるのですが、残念ながらグレード3はありませんでしたので山札に戻してシャッフルします」

 

Duo竜宮撫子(デュオりゅうぐうなでしこ)ミナモ  PW9000

Duo閃きの音色(デュオシャイニートーン)チコラ  PW7000

 

ミナモ ネクタリア ミナモ

シズク   R   チコラ

 

「シズクちゃんのブースト、左のミナモちゃんでヴァンガードにアタックです」

 

「ガード!『夢の運び手べレヌス(☆)』」

 

「ではネクタリアちゃんでヴァンガードにアタックです」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『がんばる才能シャンディー』『Duo閃きの音色(デュオシャイニートーン)チコラ』『Duo気高き冠(デュオプライドクラウン)マデイラ(☆)』クリティカルトリガーです。パワーは右のミナモちゃん、クリティカルはネクタリアちゃんです!」

 

ネクタリア(アキ)は海に飛び込み、海の中でアルトマイル(シオン)に近づき、アルトマイル(シオン)に近づいたら海から飛び出し、自慢の尾びれでアルトマイル(シオン)を叩いた。

 

「うわあ!ダメージチェック『ナイト・オブ・フラグメント』『ナイト・オブ・ツインソード』」

 

「ネクタリアちゃんのヒット時のスキル発動です~。左のミナモちゃんを手札に加えます。そしてハーツがDuo(デュオ)の時、山札から同名のユニットを1枚手札に加えます」

 

ちなみにネクタリアのもう一つのスキルはハーツがPR♥ISM(プリズム)の時、手札から1枚選んでリアガードにコールし、パワープラス5000を得られるんだがアキのデッキにはPR♥ISM(プリズム)のグレード3は入っていないため、アキには無縁のスキルといえる。

 

「チコラちゃんのブースト、ミナモちゃんでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ナイト・オブ・シールドバッシュ』」

 

「ターンエンドです」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000

PW26000➡PW11000  アキの手札6枚 山札31枚  シオンのダメージ4枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!(アキさんの手札には完全ガードがある・・・。ならば、これで!)ストライドジェネレーション!!!閃火の聖騎士サムイル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ナイト・オブ・グレートスピア』グレード3

 

閃火の聖騎士サムイル  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

「アルトマイルの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストし、手札から夢の運び手べレヌスと風雅の騎士ベニゼールをコール!シシルスとベニゼールにパワープラス5000!ベニゼールのGB(ジェネレーションブレイク)!アルトマイルのヴァンガードがいる時、カウンターブラストとソウルブラストで山札からベニゼール以外のグレード2のユニットをコールできる!ナイト・オブ・フラグメントをスペリオルコール!フラグメントとベニゼールにパワープラス2000!フラグメントのGB(ジェネレーションブレイク)!グレード2のリアガードが2体以上いるなら、パワープラス2000!シシルスとベニゼールを移動!」

 

風雅の騎士ベニゼール  PW9000

ナイト・オブ・フラグメント  PW9000

夢の運び手べレヌス(☆)  PW4000

 

フラグメント サムイル  ベニゼール

 シシルス  ミーリウス べレヌス

 

「べレヌスのブースト、ベニゼールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです。ダメージチェック『Duo気高き冠(デュオプライドクラウン)マデイラ(☆)』クリティカルトリガーです。効果は全部メーアちゃんです」

 

「なら、ミーリウスのブースト、サムイルでヴァンガードにアタック!べレヌスのスキル!アルトマイルのヴァンガードがいる時、ソウルに入れて1枚ドロー!さらにヴァンガードにパワープラス5000!サムイルのスキル!カウンターブラスト(2)を払い、相手のダメージが4枚以下で、こちらのリアガードが5体いるなら、相手に1ダメージ!」

 

サムイル(シオン)は剣に光を纏わせ、メーア(アキ)に向けて光の閃光を放つ。メーア(アキ)はその閃光を喰らってしまう。

 

「ダメージチェック『Duo(デュオ)トロピカルヒーラーメジェルダ(治)』やりました~。ヒールトリガーです~。ダメージを回復してパワーをメーアちゃんに与えます~。そしてその攻撃は完全ガードです!『空想委員(イメージ・マスター)ククリ』(コスト『Duo竜宮撫子(デュオりゅうぐうなでしこ)ミナモ』)」

 

「くっ!トリプルドライブ『月柱の騎士シシルス』『ホーリーナイト・ガーディアン』『ヒーリング・ペガサス(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをフラグメントに!シシルスのブースト、フラグメントでヴァンガードにアタック!」

 

「ガードです『Duo気高き冠(デュオプライドクラウン)マデイラ(☆)』」

 

「くっ!ターンエンド!」

 

PW20000➡PW11000(+5000)

PW31000➡PW16000(+5000+完全ガード)

PW30000➡PW21000+SH10000=31000  シオンの手札6枚 山札27枚  アキのダメージ4枚

 

「私のターンです。スタンド&ドロ~。う~ん・・・。この手札ではブレイクライドは狙えませんね~。じゃあこれで補いましょうか。ジェネレーションゾーン解放!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『がんばる才能シャンディー』グレード1+2

 

「胸に秘めた思い、未来に届け!ストライドジェネレーション!」

 

ライブステージに未来から現れた学園のトップアイドルにスポットライトの光が集まる。

 

学園の綺羅星(スクール・エトワール)オリヴィア!!」

 

学園の綺羅星(スクール・エトワール)オリヴィア  PW26000  ハーツ『Duo理想の妹(デュオトゥルーシスター)メーア』

 

Duo恋の雫(フォーリンハート)クアンシーちゃんをコールです。シズクちゃんの♪♪(ハーモニー)発動です~♪シズクちゃんのスキルです。山札の上から5枚を確認します。グレード3がありませんでしたので戻してシャッフルします」

 

Duo恋の雫(フォーリンハート)クアンシー  PW9000

がんばる才能シャンディー  PW7000

 

クアンシー オリヴィア ミナモ

 シズク    R   チコラ

 

「シズクちゃんのブースト、クアンシーちゃんでヴァンガードにアタックです」

 

「ガード!『ヒーリング・ペガサス(治)』」

 

「チコラちゃんのブースト、ミナモちゃんでヴァンガードにアタックです」

 

「ガード!『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』」

 

「オリヴィアちゃんでヴァンガードにアタックです!オリヴィアちゃんのスキルです。カウンターブラストとGゾーン裏のオリヴィアちゃんを表にして、リアガードを4人選びます。選んだユニットが全て異なっているのであれば全て手札に戻します!そして、3枚以上戻したら手札から前列と後列にリアガードをコールできます!シズクちゃんとミナモちゃんをコールです!そしてクリティカルプラス1です!」

 

オリヴィアの周りにいたユニットたちは海に潜りこみ、そして海からミナモとシズクが戻ってきた。

 

「クアンシーちゃんのスキルです!カウンターブラストとソウルブラストで1枚ドローです!シズクちゃんの♪♪(ハーモニー)です!シズクちゃんのスキルです!山札から5枚見ます。来ました!Duo永遠の妹(デュオエターナルシスター)メーアちゃんを手札に加えます!」

 

「手札増強に切り札まで手に渡ってしまったか。切り札を使わせる前に決着をつけなければ!完全ガード!『ホーリーナイト・ガーディアン』(コスト『まぁるがる(引)』)」

 

オリヴィアの歌声で発生した音符の超音波をアルトマイル(シオン)に放つ。それを聞こえなくするようにホーリーナイトが超音波を防ぐ。

 

「トリプルドライブ『Duo閃きの音色(デュオシャイニートーン)チコラ』『Duoとっておきの朝(デュオモーニングチャーム)リフィー(引)』ドロートリガーです。パワーをミナモちゃんに与えて1枚ドローします。『Duo恋の切り札(デュオラブジョーカー)チュリム(☆)』クリティカルトリガーです。効果は全部ミナモちゃんです。シズクちゃんのブースト、ミナモちゃんでヴァンガードにアタックです」

 

「くっ!ノーガード!ダメージチェック『風雅の騎士ベニゼール』『ナイト・オブ・グレートスピア』」

 

「ターンエンドです」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW26000➡PW11000  アキの手札10枚 山札23枚  シオンのダメージ5枚(裏3枚)

 

アキのターンが終了するとクロノのファイトが終了した声が聞こえてきた。

 

「勝者、新導クロノ!」

 

「あらら、こちらはもう一つも負けちゃいけませんね」

 

(さすがは新導だ。けど、僕だって負けたりはしない・・・)

 

シオンの心情は嬉しさ半面何かを思い悩んでいて正直複雑な気持ちになっている。

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!悪いけどアキさん。このターンで決めさせてもらう!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『月柱の騎士シシルス』グレード1+2

 

「天翔連撃!!無限の未来をこの手に!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

次元から現れし白き竜は聖剣を手に持ち、メーア(アキ)を見つめる。

 

「神聖竜セイントブロー・ドラゴン!!!!」

 

神聖竜セイントブロー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

「アルトマイルの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、リアガードはせずにフラグメントとベニゼールにパワープラス5000!ナイト・オブシールドバッシュをコール!セイントブローのスキル!Gゾーン裏のセイントブローを表にし、リアガードがいる分だけパワープラス3000!リアガードは5体いるのでパワープラス15000!さらに、Gゾーン表のカード2枚以上とリアガードが2体以上いるならクリティカルプラス1!」

 

ナイト・オブ・シールドバッシュ

 

フラグメント セイントブロー  ベニゼール

 シシルス   ミーリウス  シールドバッシュ

 

「ミーリウスのブースト、セイントブローでヴァンガードにアタック!いけええええ!!」

 

セイントブローは聖剣に力をこめ、一閃し、大爆発を起こす。そして、爆発の煙が上がって、出てきたのは・・・

 

「完全ガードです『空想委員(イメージ・マスター)ククリ』(コスト『Duoとっておきの朝(デュオモーニングチャーム)リフィー(引)』)」

 

メーア(アキ)とメーア(アキ)を守っているククリの姿があった。

 

「くっ!トリプルドライブ『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部フラグメントへ!『夢の運び手べレヌス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ベニゼールへ!『ヒーリング・ペガサス(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復!パワーをフラグメントに!シールドバッシュのブースト、ベニゼールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガードです『Duo恋の切り札(デュオラブジョーカー)チュリム(☆)』」

 

Duo(デュオ)トロピカルヒーラーメジェルダ(治)』」

 

「シシルスのブースト、フラグメントでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『Duo気高き冠(デュオプライドクラウン)マデイラ(☆)』『Duo恋の雫(フォーリンハート)クアンシー』『Duo閃きの音色(デュオシャイニートーン)チコラ』インターセプト『Duo竜宮撫子ミナモ』」

 

「くっ!ターンエンド」

 

PW46000➡PW11000(完全ガード)

PW26000➡PW11000+SH20000=31000

PW33000➡PW11000+SH25000=36000  シオンの手札5枚 山札21  アキのダメージ4枚(裏1枚)

 

「私のターンです。スタンド&ドロー!さあ、クライマックスといきましょう!Duo永遠の妹(デュオエターナルシスター)メーアちゃんに、キラメキブレイクライドー!」

 

Duo永遠の妹(デュオエターナルシスター)メーア  PW11000

 

「メーアちゃんのブレイクライドスキルです!メーアちゃんにパワープラス10000して、アタック時のスキルを与えます!チコラちゃんを3体コールします!」

 

ミナモ メーア チコラ

シズク チコラ チコラ

 

「チコラちゃんのブースト、チコラちゃんでヴァンガードにアタックです」

 

「ガード!『ナイト・オブ・シールドバッシュ』」

 

「シズクちゃんのブースト、ミナモちゃんでヴァンガードにアタックです」

 

「インターセプト!『風雅の騎士ベニゼール』『ナイト・オブ・フラグメント』」

 

「メーアちゃんでヴァンガードにアタックです!メーアちゃんのスキル発動です!カウンターブラストを払って、リアガード全てを手札に加えます。そして手札から、ミナモちゃんとシズクちゃんをコールです!シズクちゃんの♪♪(ハーモニー)発動です!シズクちゃんのスキルです。山札を5枚見て、Duo永遠の妹(デュオエターナルシスター)メーアちゃんを手札に加えます」

 

「・・・ノーガード」

 

「ツインドライブ『Duoとっておきの朝(デュオモーニングチャーム)リフィー(引)』最後のドロートリガーです。パワーをミナモちゃんに与えて1枚ドローです。『がんばる才能シャンディー』」

 

メーア(アキ)は海に飛び込んでアルトマイル(シオン)に近づき、海から飛び出してアルトマイル(シオンに体当たりをする。

 

「ぐああ!ダメージチェック『まぁるがる(引)』ドロートリガー!パワーをアルトマイルに!1枚ドロー!」

 

「ではここで、メーアちゃんのリミットブレイクです!まずは手札から3枚捨てます」

 

捨てたカード『Duo永遠の妹(デュオエターナルシスター)メーア』『Duoとっておきの朝(デュオモーニングチャーム)リフィー(引)』『がんばる才能シャンディー』

 

「そしてソウルからDuo理想の妹(デュオトゥルーシスター)メーアちゃんをスタンド状態でライドです!さらにソウルからDuo永遠の妹メーアちゃんを手札に加えます。そして1枚捨てます。メーアちゃん、ごめんなさい。そしてチコラちゃんのスキル発動です!カウンターブラストでチコラちゃんが手札に戻った時、バミューダΔのユニットにパワープラス4000します。ここはメーアちゃんに与えます。そして手札のチコラちゃんを3枚を公開します。公開しましたらカウンタチャージを行います」

 

カウンターチャージとは今までに出たカウンターブラストで裏になったカードを表に返すスキルだ。ここからはダメージが表になる時はカウンターチャージで表記する。

 

「残りのチコラちゃんのスキルも使います!パワーは全部メーアちゃんに与えて、カウンターブラストで払ったカードをカウンターチャージです。もう一度メーアちゃんでアタックです!」

 

メーア(アキ)はもう一度海に潜り、アルトマイル(シオン)に体当たりを仕掛けようとする。

 

「させない!ガード!『ヒーリング・ペガサス(治)』『夢の運び手べレヌス(☆)』」

 

「ツインドライブ『がんばる才能シャンディー』『空想委員(イメージ・マスター)ククリ』残念です。トリガーはありませんでした」

 

メーア(アキ)は体当たりをしたが喰らったのはアルトマイル(シオン)ではなく、ヒーリング・ペガサスだった。

 

「シズクちゃんのブースト、ミナモちゃんでヴァンガードにアタックです」

 

「ガード!『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』」

 

「う~ん、決めきれませんでしたか・・・。ターンエンドです」

 

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW21000➡PW11000(+5000)

PW23000➡PW16000+SH20000=36000

PW21000➡PW16000+SH10000=26000  アキの手札5枚 山札16枚  シオンのダメージ5枚(裏3枚)

 

「僕のターン。スタンド&ドロー」

 

「・・・シオン君、一つ聞いていいですか?」

 

「何ですか?」

 

「何故シオン君はヴァンガードを始めたのですか?」

 

「・・・」

 

真剣な表情のアキの質問に黙るシオン。

 

「私がヴァンガードを始めるきっかけとなったのはお姉さまでした。お姉さまは昔からヴァンガードがお好きでしたからね。ですけど、シオン君。初めてあなたにお会いした時、あなたは昔は綺場家の人間として、遊んでる暇などないといわんばかりの子でしたよね?それが何故ヴァンガードを急にやり始めたのですか?」

 

「・・・・・・」

 

「答えてください」

 

シオンは黙っていた口を開く。

 

「きっかけは些細なことでした」

 

シオンは昔アキが言っていたように、綺場家の人間として果たすべき役割は果たすという少年だった。その時にもヴァンガードには興味はなかった。しかしある日、シオンの友人のカードが更衣室に落としていたことから始まった。シオンはその友人に返すために一時的にカード持って帰ろうとした。しかし、そのカードは車の座席に座った時に、カードがくしゃっと曲がってしまったのだ。それからどうしようかと悩んでいた時にカードショップが見えてきて、シオンは曲がったカードと同じものを買って返すためにカードショップに入った。その時に見つけたカード、アルトマイルをイメージで感じ取り、ロイヤルパラディンのカードを買ったのだ。それがヴァンガードを始めたきっかけなのだ。

 

「僕にとってヴァンガードは唯一自分で切り開いた可能性だ。だからこそ、僕は!青天の騎士アルトマイルをコール!ミーリウスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとミーリウスをソウルに入れ、ナイト・オブ・ツインソードをコール!アルトマイルのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!前列のユニット全てにパワープラス5000!」

 

アルトマイル アルトマイル  ツインソード

 シシルス    R    シールドバッシュ

 

「リアガードのアルトマイルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガードです『Duo閃きの音色(デュオシャイニートーン)チコラ』『Duo閃きの音色(デュオシャイニートーン)チコラ』」

 

「ヴァンガードのアルトマイルでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガードです!『空想委員(イメージ・マスター)ククリ』(コスト『Duo閃きの音色(デュオシャイニートーン)チコラ』)」

 

「ツインドライブ『月柱の騎士シシルス』『ナイト・オブ・グレートスピア』シールドバッシュのブースト、ツインソードでヴァンガードにアタック!ツインソードのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払い、グレード2のユニットをコールできる!アルトマイルを上書きし、フラグメントをスペリオルコール!」

 

「あら~・・・。これじゃあダメージ6になっちゃいますね。ノーガードです。ダメージチェック『Duo(デュオ)トロピカルヒーラーメジェルダ(治)』ここでヒールトリガーですか・・・。とりあえずパワーはメーアちゃんです」

 

「シシルスのブースト、フラグメントでヴァンガードにアタック!これが僕が唯一掴んだ可能性だああああ!!」

 

フラグメントはメーア(アキ)に向かって剣を振るう。フラグメントとメーア(アキ)は突っ込んできた衝撃で海の中に沈んでいく。その際に水しぶきが目立った。

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW16000➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW11000(+5000)

PW24000➡PW16000

 

ダメージチェック『Duo獣耳同盟(デュオビーストイヤー)ルールー』

 

シオンのダメージ5枚  アキのダメージ6枚  勝者シオン

 

「勝者、綺場シオン!」

 

「・・・いいファイトをありがとうございました。アキさん」

 

「いいえ。唯一掴んだ可能性、見させていただきました」

 

シオンとアキは互いの健闘を称え、握手を交わす。

 

 

「勝者、チームトライフォー!3回戦進出!」

 

「3人ともお疲れ~。すごくいい試合だったよ!」

 

「相手はものすごく強かったけど、何とか勝てたわ!」

 

「この調子でどんどん勝っていくぞ!」

 

試合を終えた3人を労いをかけるユイ。勢いづいていく4人にサスケとアキが話しかけてくる。

 

「3回戦進出おめでとさん。こっから先はかなり強いファイターたちが待ち構えているかもしれねぇが、油断すんじゃねぇぞ」

 

「私たちは観客席でユイちゃんたちを応援してますね~」

 

言いたいことを言い終えるとサスケとアキは会場を去っていく。

 

「油断しないか・・・。よし!次は私が出るぞ!」

 

「またグレード0が出ちゃったりして」

 

「それ言うのやめてよ~」

 

「おい、次の対戦者を見ておこうぜ」

 

3人は対戦表を見に移動するがシオンは自分のデッキを、すっきりしない表情で見ている。

 

(さっきのアキさんのファイト、もう少しスムーズにいけると思ったんだけど・・・)

 

「?綺場君、どうしたの?」

 

シオンを心配するようにユイがシオンに話しかける。

 

「!何でもない」

 

シオンは何事もなかったかのように振る舞い、3人の元に駆け寄っていく。

 

 

2回戦を終えたトライフォーは次の対戦相手を確認していた。

 

「えっと・・・3回戦の相手は・・・」

 

「チーム風来坊か」

 

「風来坊・・・なんか響きがいいね」

 

「まあ、そのチームもぶっ倒してやるけどな」

 

4人が対戦表を見ながらそんな会話をしているところを遠くから見ている男がいた。

 

「次の対戦・・・どんなチームかと思えば、まさかクロノ殿とはな。やはり再び巡り合う縁であったか。我が宿願のため、今度は遠慮なく叩き潰させてもらおうぞ。クロノ殿!」

 

その男の名は馬場タケル。チーム風来坊の主要メンバーであり、かつてクロノやユイとファイトしたことがある男だ。

 

to be continued…




アキ「まさか全敗になるなんて思ってもみませんでしたよ~」

シオン「でも、初めてのファイトではありましたけど、予想以上に強かったですよ」

アキ「ありがとうございます~。そう言われるのは本当に新鮮ですね~」

シオン「マリさんはいつもはなんて言ってるんですか?」

アキ「えっと~、攻撃が甘すぎますとか~、これで本気ですのとかよく言われたりします」

シオン「そ、そうなんですか・・・」

アキ「特にひどい場合はぷわぷわした部分がヴァンガードに表れているんじゃありません?と言われるんです~。ひどくありません?」

シオン「あ、あはは・・・」

TURN29「風来坊再び」


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風来坊再び

ファイト描写がかなり続いていますね。話が話だからしょうがないんですけど。

さて、今回は一旦原作に戻って風来坊の話です。

この話の最後にオリジナルがあります。

相変わらずですが最後まで読んでください。

それではどうぞ!




地区予選2回戦でチームエキスパートに勝利したトライフォーの4人は少し休憩をとっていた。

 

「3回戦までは少し時間があるようだね」

 

「なんか喉乾いな~」

 

「「「あ!私(僕)も!」」」

 

そんなわけで誰が飲み物を買いにいくのかをやはりグレードジャンケンで決めるようだ。

 

「いい?グレードジャンケンで1番グレードが低い人が負けね」

 

「ああ」

 

「OK」

 

「わかったよ」

 

「それじゃあ・・・」

 

「「「「グレードジャンケンジャンケンポン!」」」」

 

ユイ グレード3

シオン グレード2

トコハ グレード1

クロノ グレード0

 

「おわっ!」

 

クロノがグレード0ということで飲み物を買いに行くのはクロノという事になった。

 

「私メロンソーダ♪」

 

「私はレモンスカッシュでいいよ」

 

「僕はスポーツドリンクを頼むよ」

 

3人はクロノに150円を渡す。

 

「こんなことでツキ使いやがって。ファイトん時引きが悪くなったって知らねぇからな」

 

「聞こえないなぁ」

 

「敗者の言い訳だね」

 

「負け惜しみ~」

 

「・・・ふん!」

 

クロノは渋々と飲み物を買いに行く。クロノが行った後は3人は互いに笑いあった。

 

 

 

TURN29「風来坊再び」

 

 

 

クロノが飲み物を買いに行っている間、シオンは次の対戦チーム、風来坊の情報を探って、トコハとユイは雑談でもしながらクロノを待っていた。

 

「そういえばユイちゃん、お目当てのカードはでなかったみたいだけど、カードの販売しているところもあったから、気が向いたら行ってみたら?欲しいカードが手に入るかも」

 

「ありがとうトコハちゃん。ベスト16辺りに入ったら見てみるよ」

 

「にしても新導の奴遅い!何やってんのよ?」

 

トコハがそんな愚痴をこぼしていると、クロノが飲み物を持って戻ってきた。

 

「あ、帰ってきた!」

 

「遅い!」

 

「ほらよ。待たせて悪かったな」

 

クロノはそう言ってトコハにメロンソーダを、ユイにレモンスカッシュを渡す。クロノはシオンにスポーツドリンクを渡して、自分の分のお茶を飲む。

 

「また情報を集めてんのか?」

 

「うん。少しでも相手ファイターの特性をわかればいいんだけどね」

 

「知りたいことがあるのなら、拙者自ら教えてしんぜよう!」

 

クロノとシオンが会話しているとある男が話しかけてきた。その顔はクロノやユイ、シオンにとっては顔見知りだ。

 

「お前!タケル!」

 

「え⁉タケルって・・・あの馬場タケル⁉」

 

まさか男、馬場タケルの登場に驚愕するクロノやユイ。

 

「久しぶりだな、クロノ殿。それにユイ殿やシオン殿も」

 

「もしかして・・・!」

 

「うむ!俺たちが、チーム風来坊だ!」

 

トライフォーの中で唯一タケルを知らないトコハはシオンとユイに耳打ちする。

 

(誰?)

 

(馬場タケル。1度ファイトしたことがある。新導も、佐倉さんも)

 

(強いの?)

 

(もうめちゃくちゃ強かったよ)

 

3人が耳打ちで会話しているとクロノとタケルは握手を交わしていた。

 

「地区予選で会おうと交わした約束、果たしてくれて嬉しいぞ。クロノ殿」

 

「ああ。いろいろあったけど、グレード3になってきたぜ」

 

「それにしても、まさかクロノ殿とシオン殿、ユイ殿がチームを組むとはな。実におもしろい取り合わせだ!」

 

「・・・たまたまだ」

 

「ただの成り行きさ」

 

クロノとシオンはそんな言葉を言うとお互い睨み合う。それを止めるユイ。

 

「も~、やめなよみっともない・・・」

 

「・・・ふっ、はっはっはっはっはっは!」

 

クロノとシオンとユイのやり取りを見て豪快に笑うタケル。

 

「どちらが俺の相手か、楽しみにしているぞ!」

 

タケルがそう言ってチーム風来坊はその場を後にする。

 

「タケルとは俺がファイトする!」

 

「いや、僕がファイトする!」

 

「いやいや、私がやる!」

 

「俺だ!」

 

「僕だ!」

 

「私だよ!」

 

タケルとファイトするのは自分だとお互いに譲る気がない3人。

 

「そんなに強いファイターなら、私がファイトしたいなぁ」

 

「ちょ⁉トコハちゃん⁉」

 

「何お前まで参戦してんだよ⁉」

 

「いいじゃない!」

 

まさかのトコハの参戦で話がさらにややこしくなった。

 

「こうなったら、あれで決めるしかないね。選抜者を決めるのもちょうどいいし」

 

シオンの言うあれとはもちろんグレードジャンケンのことだ。一番グレードが高いものがタケルとファイトできるのだ。

 

「「「「グレードジャンケンジャンケンポン!」」」」

 

クロノ グレード3

シオン グレード2

ユイ グレード1

トコハ グレード0

 

という事で選抜者はクロノ、シオン、ユイの3人となり、タケルとファイトできるのはクロノとなった。

 

「よっしゃあ!ツキはこういう時に使うんだよ!」

 

「いや、ファイトの時でしょ」

 

「うん」

 

「ここで自慢されてもねぇ・・・」

 

「あっ・・・」

 

飲み物を買いに行く時に言ったセリフが見事にブーメランになった瞬間であった。

 

 

3回戦開始前、シオンとユイはファイトの準備を、クロノはお茶を飲む。

 

「兄ちゃん!」

 

「おお!ハヤト!」

 

チーム風来坊からそんな会話を聞こえたクロノはタケルの方を見る。クロノ視線に映っていたのは小さな子どもとタケルが会話をしている姿だった。

 

「兄ちゃん、がんばってね!」

 

「ああ!お前の応援があれば鬼に金棒、まさに百人力だ!」

 

「絶対勝ってよ!」

 

「任せておけ!」

 

少年、馬場ハヤトとタケルは会話を聞いていると、どうやら兄弟のようだ。

 

「あいつは・・・」

 

クロノは飲み物を買いに言っている間にハヤトと1度会っているのだ。そのハヤトがタケルの弟だと知って、若干ながら戸惑いをみせるクロノ。そんな思いを胸にしまいながらクロノは指定のファイトテーブルに向かう。

 

 

それぞれが指定のファイトテーブルにつき、いつでもファイトできる態勢だ。

 

「やはりクロノ殿とは、再びファイトする縁であったようだな!」

 

「ああ・・・」

 

クロノが戸惑いを見せている間にファイトの開始合図が始まる。

 

「それでは始め!」

 

「「「「「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」」」」」

 

そして、第3回戦がスタートされた。

 

「ガンナーギア・ドラコキッド!」

 

「伏竜の抹消者(イレイザー)リンチュウ!」

 

ガンナーギア・ドラコキッド  PW5000

 

伏竜の抹消者(イレイザー)リンチュウ  PW5000

 

「俺の先攻だ!ドロー!突撃の抹消者(イレイザー)サイケイにライド!リンチュウは移動!ターンエンドだ!」

 

突撃の抹消者(イレイザー)サイケイ  PW7000

 

R サイケイ  R

R リンチュウ R

 

「俺のターン!ドロー!ライド!メーザーギア・ドラゴン!ガンナーギアは移動!」

 

メーザーギア・ドラゴン  PW8000

 

「このような舞台で再び相見えて、心が躍るな!クロノ殿!」

 

クロノはタケルの後ろにいるハヤトを見る。

 

(あいつの兄貴が、タケルだったなんて・・・)

 

クロノは今はファイトに集中するように気持ちを切り替える。

 

「コール!スチームライダーディズカルをコール!」

 

スチームライダーディズカル  PW7000

 

ディズカル メーザーギア R

  R   ガンナーギア R  タケルの手札5枚 山札43枚

 

「ディズカルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『抹消者(イレイザー)ブルージェム・カーバンクル(引)』」

 

「ガンナーギアのブースト、メーザーギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『スチームファイターアンバー』「ダメージチェック『抹消者(イレイザー)スパークレイン・ドラゴン』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW7000➡PW7000+SH5000=12000

PW13000➡PW7000  クロノの手札5枚 山札42枚  タケルのダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!両刀の抹消者(イレイザー)コエンシャクにライド!」

 

両刀の抹消者(イレイザー)コエンシャク  PW9000

 

R コエンシャク R

R リンチュウ  R

 

「リンチュウのブースト、コエンシャクでヴァンガードにアタック!「ノーガード!」ドライブチェック『電離の抹消者(イレイザー)カプーニス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「ぐわああ!ダメージチェック『メーザーギア・ドラゴン』『スモークギア・ドラゴン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000(+5000)➡PW8000  タケルの手札5枚 山札40枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!スモークギア・ドラゴン!ディズカルを移動!スチームファイターアンバーをコール!」

 

スモークギア・ドラゴン  PW10000

スチームファイターアンバー  PW9000

 

アンバー  スモークギア R

ディズカル ガンナーギア R

 

「ガンナーギアのブースト、スモークギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『スチームバトラーダダシグ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはアンバーに、クリティカルはスモークギアに!」

 

「ぐほぉ!ダメージチェック『ドラゴンダンサー・アナスタシア』『抹消者(イレイザー)ガントレッドバスター・ドラゴン』」

 

「ディズカルのブースト、アンバーでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ!ノーガード!ダメージチェック『抹消者(イレイザー)エッグヘルム・ドラコキッド』」ターンエンド」

 

PW15000➡PW9000

PW21000➡PW9000  クロノの手札5枚 山札38枚  タケルのダメージ4枚

 

クロノのダメージ2枚でタケルのダメージが4枚、差が開かれ苦しい表情をするタケル。そこに・・・

 

「兄ちゃん負けるな!がんばれ!!」

 

「!ハヤト・・・」

 

ハヤトがタケルの応援をする。

 

(・・・本当ならお前がここでファイトしていたはずなのにな・・・)

 

ハヤトは病気にかかっており、今はヴァンガードができない状況にある。病気はハヤトから楽しい学校生活、友達との時間、そしてなにより大切なヴァンガードを奪ってしまったのだ。そしてハヤトのデッキはタケルに託され、タケルはハヤトのために、日本中を旅してまわった。強いファイターになることこそがハヤトの望みだから。旅は一人ではなく、胸ポケットにあるハヤトの人形がいつもいたから、タケルはここまでこれたのだ。

 

(今日はハヤト自身もいる!こんなに嬉しいことはない!)

 

タケルはハヤトにグッドサインを送る。

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!今日の俺はいつもの倍、いや!100倍は強いぞ!!吹けよ風!燃えろ稲妻!巻き起こせ嵐!ライド!抹消者(イレイザー)テンペストボルト・ドラゴン!!」

 

抹消者(イレイザー)テンペストボルト・ドラゴン  PW11000

 

「不滅の抹消者(イレイザー)シューブをコール!テンペストボルトのリミットブレイク!アルティメット・ハリケーン!!」

 

イメージ内でテンペストボルトは雷の双剣で空中を切払い、そこに巨大な竜巻が発生し、リンチュウとシューブ、ディズカルとガンナーギア、そしてアンバーが竜巻に飲み込まれていった。竜巻が晴れるとテンペストボルトは咆哮を挙げる。

 

抹消者(イレイザー)のカードでカウンターブラスト(3)を払い、全てのリアガードを退却!テンペストボルトのスキル!空いたリアガードサークル1つにつき、パワープラス2000だ!」

 

「なんて奴だ・・・自分のリアガードまで吹っ飛ばして、パワーアップしやがった・・・」

 

「よく見ろクロノ殿!」

 

言われた通りよく見てみると、雲が晴れたところにシューブが残っていた。

 

「シューブは味方のスキルで退却することはないのだ!」

 

不滅の抹消者(イレイザー)シューブ  PW8000

 

シューブ テンペストボルト R

 R      R     R

 

「テンペストボルトでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ!ノーガードだ」

 

「走り輝け!雷光の刃! サンダードラゴンフラッシュ!!」

 

テンペストボルトは目にも止まらぬ速さでスモークギアを一閃し、その直後に強力な雷鳴がスモークギアを襲う。

 

「ツインドライブ『抹消者(イレイザー)テンペストボルト・ドラゴン』『蠱毒の抹消者(イレイザー)セイオウボ(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復しパワーをシューブへ!」

 

「ぐあああ!ダメージチェック『スチームブレス・ドラゴン』」

 

「シューブでヴァンガードにアタック!スキル発動!抹消者(イレイザー)のカードをソウルブラストし、空いたリアガードサークル1つにつきパワープラス1000だ!空いたリアガードは9つなのでパワープラス9000だ!」

 

シューブは雷を纏った槍をスモークギアに投げ、その槍が分裂しスモークギアの周りに刺さった。そして槍に纏った雷がスモークギアを襲う。

 

「ぐわああああああ!ダメージチェック『スチームバトラーマシュダ(☆)』クリティカルトリガー・・・。効果は全部ヴァンガードに・・・」

 

「ターンエンド!」

 

PW29000➡PW10000

PW22000➡PW10000(+5000) タケル手札6枚 山札34枚  クロノのダメージ3枚

 

「すごい・・・すごいよ兄ちゃん!」

 

「・・・俺だって!導くぜ未来!切り開け世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン!!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームブレス・ドラゴン』グレード1+2

 

「今こそ示せ!!我が真に望む世界を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!時空竜エポックメイカー・ドラゴン!!!」

 

時空竜エポックメイカー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

「クロノジェットの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでシューブを山札の下に!」

 

「くっ!リアガードを消し去ったか!」

 

「スチームメイデンエルル、ディズカル、メーザーギアをコール!」

 

スチームメイデンエルル  PW11000

 

アンバー  エポックメイカー R

ディズカル  ガンナーギア  R

 

「ディズカルのブースト、エルルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『蠱毒の抹消者(イレイザー)セイオウボ(治)』」

 

「エポックメイカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『グリマーブレス・ドラゴン』『次元放逐の時空巨兵(コロッサス)』『スチームメイデン・ウルル(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをヴァンガードに!刃にほとばしれ、時空の光! 双剣烈断!!」

 

エポックメイカーは双剣を構えてテンペストボルトに二つの斬撃を与える。

 

「ぐわあああああ!ダメージチェック『抹消者(イレイザー)ガントレッド・バスタードラゴン』なんの!この程度のダメージ、痛くもかゆくもないわ!!」

 

「エポックメイカーのスキル発動!エルルをバインド!そして山札からグレード3、クロノジェットをスペリオルコール!クロノジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『抹消者(イレイザー)ブルージェム・カーバンクル(引)』」

 

「くっ!ターンエンド・・・。クロノジェットは山札に戻して、エルルをコール・・・」

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW34000➡PW11000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000  クロノの手札4枚 山札36枚  タケルのダメージ4枚(裏2枚)

 

(そう、あのダメージなど、ハヤトの苦しみに比べれば・・・)

 

タケルは一つの旅を終えると必ずハヤトのお見舞いに来る。ハヤトはタケルの旅の話を喜んで聞いていた。そう、ハヤトの旅が、ヴァンガードが、ハヤトの生きる糧となっているのだ。そしてハヤトの病状は好転し、今ではこうして外出できるまでに至ったのだ。

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!(ハヤト、必ず勝って、お前との約束、果たすからな!)ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『抹消者(イレイザー)テンペストボルト・ドラゴン』グレード3

 

「刹那の出会い!!奇跡と変われ!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

思いを応えるべく、未来から現れし男は竜に乗り、クロノジェットを見下ろす。

 

「雷龍騎士ゾラス!!!!」

 

雷龍騎士ゾラス  PW26000  ハーツ『抹消者(イレイザー)テンペストボルト・ドラゴン』

 

「あれが・・・兄ちゃんのGユニット・・・かっこいい!」

 

クロノはハヤトを見て、ハヤトが話していたことを思い返す。

 

『兄ちゃんは僕の為にヴァンガードをしてくれてるんだ!約束したんだ、大会で優勝するって!兄ちゃんがヴァンガードをがんばってくれてるから、僕も病気と戦えるんだ!』

 

クロノはその言葉を思い返し、暗い表情になる。

 

「突撃の抹消者(イレイザー)サイケイをコール!」

 

R ゾラス  R

R サイケイ R

 

「サイケイのブースト、ゾラスでヴァンガードにアタック!」

 

「!ノ・・・ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『電離の抹消者(イレイザー)カプーニス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!『ドラゴンダンサーアナスタシア』『神槍の抹消者(イレイザー)ポルックス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!轟け雷鳴!爆ぜろ爆雷! 空を翔る龍の稲妻! ライトニング・ドラゴンクラッシュ!!」

 

ゾラス(タケル)の竜は空をかけ、クロノジェットに迫り、そしてゾラス(タケル)は斧を大きく振り上げ、クロノジェットを切り裂く。そして追撃といわんばかりにクロノジェットの体に雷鳴が駆けあがる。

 

「ぐわあああああああああ!!!ダメージチェック『スチームメイデンアルリム』『レリックマスター・ドラゴン』『スチームバトラーマシュダ(☆)』クリティカルトリガー・・・効果は全部ヴァンガードに・・・。はあ・・・はあ・・・」

 

「・・・精彩がなく、覇気が感じられん!どうしたクロノ殿?前回のファイトとはまるで別人ではないか!!」

 

タケルの言葉にクロノは何も答えず、ただ息だけを整えている。

 

「・・・所詮その程度のファイターだったという事か。ならば、我が悲願のため、我が弟のため、遠慮なく勝たせてもらうぞ!ゾラスのスキル発動!ゾラスのアタックのヒットにより、エルルを退却!そして、ドロップゾーンからユニット2体を選んでバインドしてもらうぞ!」

 

「はあ・・・はあ・・・エルルとスチームブレスをバインド・・・」

 

「ターンエンド!」

 

PW33000➡PW11000(+5000)  タケルの手札7枚 山札29枚  クロノのダメージ5枚

 

「いいぞ、兄ちゃん!いけいけ!」

 

(・・・ファイトに集中できねぇ・・・!)

 

クロノがファイトに集中できず、顔を伏せている。そんなクロノにファイトから外れているトコハは・・・

 

「ちょっと!何やってんのよ⁉しっかりしなさい!」

 

クロノにシャキッとさせようとエールを送る。

 

「新導君、何圧されてるんだよ!こんなことなら私がタケルとファイトしたかった!」

 

ユイにもそう言われるクロノ。しかしユイが口を挟んでいることからユイのファイトは終了しているようだ。タケルは自分のチームメイトの方を見る。

 

「すまないタケル!負けちまった!」

 

「勝負は時の運、仕方あるまい。だがこれでクロノ殿のファイト、ますます負けるわけにはいかなくなったわ!」

 

タケルはチームメイトを励まし、顔をクロノに向き直る。クロノはトコハからもらった必勝祈願のお守りを見つめている。

 

(そうだ、俺にだって負けられない理由がある!俺を信じ、一緒に戦ってくれるあいつら。あの夜、4人で誓った。俺をこの場所に導いてくれた、たくさんの人たち。そして何より、1度はヴァンガードを俺は・・・またこの手で掴んだ)

 

クロノは自分の盤面を見つめる。

 

「(ギアクロニクル・・・。俺はお前らと共に行く!どこまでも!!)ストライドジェネレーション!!!時空竜フェイトライダー・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『次元放逐の時空巨兵(コロッサス)』グレード3

 

時空竜フェイトライダー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェットドラゴン』

 

「コール!グリマーブレスドラゴン!コール!スモークギア・ドラゴン!こんな附抜けたファイト、タケルに申し訳ない!俺は、俺の全力で、タケルとファイトする!フェイトライダーのスキル!未来の姿となれ!メーザーギア!スペリオルコール!グリマーブレス・ドラゴン!さらにGゾーン表のカード1枚につき、パワープラス3000!グリマーブレスのスキル!カウンターブラストとソウルブラストでサイケイを山札の下に!そしてパワープラス2000!」

 

スモークギア フェイトライダー グリマーブレス

ディズカル     R        R

 

「グリマーブレスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ドラゴンダンサーアナスタシア』」

 

「俺は・・・俺たちは、こんなところで負けてらんねぇんだ!!」

 

「・・・それでこそ、クロノ殿だ!!」

 

「フェイトライダーでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『ドラゴンダンサーアナスタシア』(コスト『抹消者(イレイザー)エッグヘルム・ドラコキッド』)」

 

「トリプルドライブ『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部スモークギアに!『スチームブレス・ドラゴン』『スチームバトラーダダシグ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部スモークギアに!ディズカルのブースト、スモークギアでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!(コスト『電離の抹消者(イレイザー)カプーニス(☆)』ターンエンドだ!」

 

PW14000➡PW11000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW27000➡PW11000(完全ガード)  クロノの手札7枚 山札29枚  タケルのダメージ5枚(裏2枚)

 

「さっきからお互いに、リアガードを消し去って殴り合ってる・・・。すごい!」

 

「気合と意地の勝負ね」

 

「きっと新導君なら・・・」

 

ハヤトとトコハとユイはクロノとタケルのファイトを見守っている。

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。ならば受けるがいい。我が全身全霊の攻撃を!!ストライドジェネレーション!!!!征天覇竜コンクエスト・ドラゴン!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マイティボルト・ドラグーン』グレード1+2

 

征天覇竜コンクエスト・ドラゴン  PW26000  ハーツ『抹消者(イレイザー)テンペストボルト・ドラゴン』

 

「シューブ、神槍の抹消者(イレイザー)ポルックスをコール!」

 

神槍の抹消者(イレイザー)ポルックス(☆)  PW5000

 

「⁉グレード0までコールするなんて・・・」

 

「馬場タケルは、このターンに全てを賭けてる・・・」

 

「喰らえ!なるかみの雷!コンクエストのスキル発動!Gゾーン裏のコンクエストを表に!Gゾーンのカードが2枚以上でスモークギアを退却!さらにポルックスとシューブに前列の空いているリアガード分、パワープラス5000!」

 

シューブ コンクエスト ポルックス

 R     R      R

 

「コンクエストでヴァンガードにアタック!」

 

「この攻撃は・・・」

 

「迅雷、風烈、紫電一閃! ワン・ツー・サンダー!!」

 

「ガード!『スチームメイデン・ウルル(治)』『ドキドキ・ワーカー(☆)』『スチームバトラーダダシグ(☆)』」

 

コンクエストは轟雷鳴り響く雷鳴を纏った剣でクロノジェットを切り裂こうとしたがウルル、ダダシグ、ドキドキ・ワーカーがクロノジェットを守る。

 

「くっ!小癪な!トリプルドライブ『抹消者(イレイザー)テンペストボルト・ドラゴン』『両刀の抹消者(イレイザー)コエンシャク』『電離の抹消者(イレイザー)カプーニス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てシューブへ!ポルックスでグリマーブレスにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「シューブでヴァンガードにアタック!スキル発動!ソウルブラスト(抹消者(イレイザー))で空いたリアガードサークル分、パワープラス1000!つまりはパワープラス6000だ!!」

 

シューブは槍を投げ、その槍が分裂し、クロノジェットの周りに刺さり、雷鳴が鳴り響き、大爆発を起こす。

 

「兄ちゃん!」

 

煙が晴れるとそこに映っていたのはドキドキ・ワーカーとレリックマスターがクロノジェットを守っている姿だ。

 

「ガード!『レリックマスター・ドラゴン』『ドキドキ・ワーカー(☆)』」

 

「ぐぬぬぬぬ・・・ターンエンドだ」

 

PW31000➡PW11000+SH30000=41000

PW10000➡PW9000

PW24000➡PW11000+SH15000=26000  タケルの手札4枚 山札24枚  クロノのダメージ5枚(裏1枚)

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!!時空竜フェイトライダー・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでシューブを山札の下に!フェイトライダーのスキル!ディズカルを山札の下に!スペリオルコール!グリマーブレス!パワープラス6000!グリマーブレスのスキル!カウンターブラストとソウルブラストでポルックスを山札の下に!パワープラス2000!」

 

R エポックメイカー グリマーブレス

R    R        R

 

「いくぜタケル!!」

 

「来い!クロノ殿!!」

 

「フェイトライダーでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ガードだあああ!!!『神槍の抹消者(イレイザー)ポルックス(☆)』『両刀の抹消者(イレイザー)コエンシャク』『抹消者(イレイザー)ブルージェム・カーバンクル(引)』」

 

「トリプルドライブ『スチームメイデンアルリム』『クロノジェット・ドラゴン』『ラッキーポッド・ドラコキッド』ドロートリガー!パワーをヴァンガードに与えて1枚ドロー!はだかる者みな、ぶち抜き破れ! 剛撃突破!!」

 

フェイトライダーは装着されている大砲を空に放ち、テンペストボルトの上空で弾は爆発し、火花がテンペストボルトに向かって降り注ぐ。

 

「うおおおおおおお!!!負けられぬ・・・。ハヤトのため、交わした約束のため・・・ここで負けるわけにはいかんのだ!!!」

 

煙が晴れるとそこにはテンペストボルトが剣を地面に突き刺し、何とか耐え抜いたように見える。

 

「ヒールトリガーさえ引けば・・・まだ・・・」

 

タケルはダメージチェックに入る。ハヤトと交わした約束を果たすために、絶対に負けられないという執念を持ちながら。そしてダメージチェックで引いたカードは・・・

 

 

 

 

 

 

 

『神槍の抹消者(イレイザー)ポルックス(☆)』

 

 

 

 

 

 

クリティカルトリガー、つまりはタケルのダメージ6枚になったということだ。イメージ内では耐え抜いたように見えていたテンペストボルトは力尽き、その場に倒れてしまう。

 

PW26000(+5000)➡PW11000+SH20000=31000

 

クロノのダメージ5枚  タケルのダメージ6枚  勝者クロノ

 

「・・・無念・・・!」

 

「勝者、新導クロノ!」

 

「・・・タケル・・・」

 

クロノの決着がついたと同時にシオンのファイトも終了した。結果はシオンの勝利だ。こうしてチームトライフォーVSチーム風来坊の勝敗はチームトライフォーの勝利となった。

 

 

3回戦を終え、トライフォー選抜者の3人とチーム風来坊の3人は互いの健闘を称え、握手をする。

 

「チームトライフォー、4回戦進出!」

 

「あっぱれだクロノ殿」

 

握手を終えた後タケルは蹲っているハヤトの傍に近づく。

 

「・・・すまんハヤト、お前との約束、守ることできなかった」

 

「・・・兄ちゃんの嘘つき・・・」

 

ハヤトの言葉にクロノは少し申し訳なさそうになった。

 

「ごめんな」

 

タケルはそう言ってハヤトの頭を撫でようとする。ハヤトはすっと立ち上がってクロノの方に向く。

 

「僕が兄ちゃんの仇をとる!元気になって必ず!だから、それまで絶対に負けないでね!」

 

「!・・・ああ!いつか必ずファイトしような!」

 

クロノの言葉に嬉しそうな表情をするハヤト。

 

「・・・これもまた、意味のあるものになるだろう。健闘を祈るぞ、クロノ殿。シオン殿も、ユイ殿も、トコハ殿も」

 

そう言ってタケルはハヤトとチームメイトを連れてその場を去る。

 

「何とか勝ってるみたいだな」

 

トライフォーにトリニティドラゴンが近づいて話しかけてきた。

 

「そっちは?」

 

トコハの問いにトリニティドラゴンは勝利のサインで答える。この様子だとトリニティドラゴンの3人も勝っているようだ。

 

「お前たちには貸しがあるからな。負けんじゃねぇぞ!」

 

「そっちこそな」

 

お互いそう言ってトリニティドラゴンはその場を去っていった。

 

「トコハちゃん、今回のファイト、私が1番だったよね?」

 

「そうね。ユイちゃんが1番早かったし」

 

「別にスピードじゃねぇし」

 

3人がそんな会話をしながらシオンは自分のデッキを見つめる。

 

(まただ・・・。さっきのファイト、もう少し確実に決められるはずだったのに・・・)

 

「どうかしたの?また立ち止まっちゃって」

 

シオンが考えている時に、ユイが声をかける。

 

「!何でもない!」

 

そう言ってシオンは3人の元へ駆け出していく。

 

 

4回戦の準備のため、トライフォーはそれぞれ自分のデッキをもう1度見直していた。ユイは今はトイレで席を外してはいるが。そんなトライフォーを見つめる3人のチームがいた。

 

「あれがチームトライフォーか・・・。メンバーが1人足りないようだが・・・」

 

「その中の内1人が噂のギアクロニクル使いだったよな?もしあいつとあたった時、刺激的なファイトをやりたいもんだ」

 

「何にしても、油断は禁物です。この地区予選を制するのは私たち、チームコズミックドライブですから」

 

3人とも見た感じはトライフォーと同じ中学生に見える。3人がそんな会話をしていたら1人の男が話しかけてくる。

 

「お前たち、次のファイトの準備をしておけ」

 

男は3人にそう言い3人は男に敬意を示すように元気の返事をする。

 

「「「はい!わかりました!一条さん!」」」

 

男は一条キョウヤ。メガラニカ支部のアクアフォースのクランリーダーであり、チームコズミックドライブのコーチを務めている男だ。

 

to be continued…




タケル「いやぁ、負けた負けた!完敗だ!さすがはクロノ殿!」

クロノ「いや、どっちが勝ってもおかしくなかった。いいファイトだったな」

タケル「そう謙遜なさるな!馬場タケルに勝った男として、もっと堂々としていただきたい!」

クロノ「タケル・・・」

タケル「でなければ、ハヤトも納得しません!ここまで来れば、次も恐らく相当な難敵!自信を持っていかねば、勝てませんぞおお!!」

クロノ「わかった!ありがとうな!」

TURN30「チームコズミックドライブ」


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チームコズミックドライブ

今回はオリジナルです。

無理やり感が半端ないように思いますが、それでも読んでくださるのなら嬉しいです。

ちなみにあと2話くらいはオリジナルです。

それではどうぞ。


トライフォーは現在地区予選4回戦の試合を執り行っていた。4回戦の選出者はクロノ、シオン、トコハとなっている。そして4回戦はトライフォーが勝利し、5回戦に進出が決定された。5回戦のファイトに勝利すれば、ベスト16が決まることとなる。4回戦が終えると4人はカムイのところに赴き、クロノとカムイはハイタッチを交わす。

 

「お疲れさん!次のファイトでベスト16が決まるな」

 

「どうも」

 

「次も必ず勝ってきますので♪」

 

「このまま決勝まで突き進みますから♪」

 

3人がそれぞれ口を開くがシオンは黙ったままだ。そんな会話をしていると近くにいたトリニティドラゴンの3人がすすり泣きをしていた。

 

「あの時、ちゃんとガードしていれば・・・」

 

「悔しい・・・」

 

カルとケイの言葉からして、どうやら4回戦で敗れてしまったようだ。そんなカルとケイを泣きながらではあるが励ますツネト。

 

「泣くな!俺たちは負けたんじゃない!これは、我らトリニティドラゴン、第2章の華麗なる幕開けだ!」

 

「ツネトさん・・・」

 

「ぐす・・・」

 

「今日の涙は、未来への序章!」

 

「「「明日に輝くニューパワー!俺たち、トリニティ・ドラゴン!!」」」

 

そんなこんなでいつものポーズで元気を取り戻すトリニティドラゴン。

 

「立ち直り早すぎ」

 

「ま、いいんじゃねぇの?」

 

トコハとクロノはトリニティドラゴンを見てそう呟く。

 

「?さっきからどうしたの?綺場君」

 

「!・・・いや、何でも・・・」

 

黙ったままのシオンを心配するユイ。心配かけまいとそう口にするシオン。会場に出ている次の対戦表にトライフォーの次の対戦チームにコズミックドライブと書かれていた。

 

 

 

TURN30「チームコズミックドライブ」

 

 

 

次の対戦に向けて会場でいろいろ準備をしているトライフォー。ちなみにもうグレードジャンケンで選抜者は決まってある。出場者はクロノ、トコハ、ユイの3人となる。

 

「ふわ~~・・・」

 

そんな中ユイが1人大きなあくびをする。

 

「ずいぶん大きなあくびね」

 

「今になって眠くなってきたよ・・・。次の対戦が控えてあるのに・・・」

 

「購買辺りにブラックミントのガムがあったから、買って来たらどうだ?」

 

「そうするよ。じゃ、ちょっと行ってくるね」

 

そう言ってユイは眠気覚ましをするためにブラックミントガムを買いに出かけた。

 

「で、次の対戦チームってなんだっけ?」

 

「コズミックドライブ。メガラニカ支部の新鋭チームだっていうのは調べてわかったんだけど・・・」

 

「メガラニカっていったら、一条さんの所属していた支部よね?」

 

「そう、そして俺たちがコズミックドライブのメンバーだぜ!」

 

3人の会話を聞いていたのか2人の男が話しかけてくる。一人はオレンジ色でツンツンした髪が特徴の男と、もう一人はピンクの髪でメガネをかけた男だ。

 

「お前らは・・・?」

 

「おっと、自己紹介がまだだったな。俺は日向マサトっていうんだ。で、こっちのメガネが和泉ケイスケってんだ。ま、そこんとこよろしくな!」

 

「よろしく」

 

オレンジ髪の男、日向マサトは軽々と、メガネの男、和泉ケイスケは深々と挨拶する。

 

「で、コズミックドライブの奴らが私たちに何の用?」

 

「なぁに、お前らだろ?チームトライフォーって奴らは。次の対戦になるから挨拶をって思ってな。それだけだよ」

 

「・・・1人足りないようだが?」

 

ケイスケの疑問にシオンが答える。

 

「佐倉さんなら購買エリアに向かったけど、そっちも1人足りてないようだけど・・・」

 

「ああ、今は席を外していてな。なぁに、試合までには来るから安心しな」

 

コズミックドライブの最後のメンバーは現在席を外しているため今はいないようだ。

 

「まぁなんにせよ、誰が俺に当たるかは知らねぇけど、楽しみにしてるぜ」

 

「試合でまた会おう」

 

そう言って2人はその場を後にする。

 

「あいつらがどんな実力かは知らねぇけど、絶対俺たちが勝つ!」

 

クロノの言葉にトコハは首を頷く。シオンは少し黙り込み、何かを少し考えていた。

 

 

その頃ユイは購買でミントガムを購入し、ガムを口に入れて眠気を吹っ飛ばせる。

 

「く~~・・・辛~い!でもこれで眠気は吹っ飛んだよ!さて、みんなのところに戻ろっと」

 

眠気を吹っ飛ばし、ユイはさっさとクロノたちの元に戻ろうと走り出す。そして曲がり角のところを曲がろうとすると・・・

 

ドンッ!!

 

「「きゃっ!」」

 

1人の少女とぶつかった。見た感じだとユイと同じく中学生くらいで黒い短髪の少女だ。

 

「す、すみません!ちゃんと前を見てませんでした!」

 

「ううん、こっちも前を見ずに走っちゃってたから・・・」

 

ユイと短髪の少女はお互いの顔を見る。

 

「え?」

 

「あれ?」

 

「「・・・あああああ!!」」

 

お互いの顔を見つめて少し間が空くとユイと短髪の少女は声を揃えて驚愕する。

 

「も、もしかして・・・佐倉ユイちゃんですか⁉」

 

「そう言うあなたはアンだよね⁉日下部アン!」

 

そう、少女、日下部アンはユイの小学校の頃の友達でユイもアンもお互いに面識はあるのだ。

 

「うわ~久しぶり!アンが引っ越して以来だね!元気にしてた?」

 

「そう言うユイちゃんはお変わりないようでなによりです♪」

 

ユイとアンは久しぶりの再会にお互い喜んでいた。

 

「ユイちゃんがここにいるということは・・・ついにユイちゃんもヴァンガードを始めたんですね」

 

「うん!アンはヴァンガードはやってたの?」

 

「はい、お姉ちゃんがヴァンガードをやっていた影響で」

 

「もう、リン姉さんもアンもどうして早く教えてくれなかったの?」

 

「一応は教えようとしましたよ。でもユイちゃんって小学校の頃からアウトドアな人ですからなかなか誘う機会がなくて・・・」

 

「そうだったんだ。ごめんごめん」

 

ユイとアンはヴァンガードの会話で華を咲かせていた。

 

「アン聞いて聞いて!私、次の試合で勝てばベスト16なれるんだよ!ベスト16だよ、ベスト16!想像するだけでも興奮してきたよ!」

 

「そうなんですか!実は私も次の試合で勝てばベスト16に入れるんです!」

 

「そうなんだ!お揃いだね!」

 

お互いにそんな会話をしていると5回戦の開始アナウンスが鳴り響く。

 

『まもなく、5回戦を開始いたします。出場チームはファイト会場におこしください』

 

「あ、そろそろだね。じゃあ私いくね。また話そうね!」

 

「はい、私もメンバーたちを待たせてますからいきますね」

 

ユイとアンはお互いにファイト会場に向かう。

 

 

5回戦の開始前、トライフォーとコズミックドライブはお互いに顔を合わせる。その中でユイは少女を見つめる。それもそのはず、先ほどまで話し合っていた少女、アンがコズミックドライブのメンバーだったのだから。

 

「まさかユイちゃんがトライフォーの1員だったとは驚きました」

 

「私も、アンが次の対戦相手だったなんてビックリしたよ」

 

「何だアン、あいつと知り合いか?」

 

「ええ、私の幼馴染であり、大切な親友です」

 

「おい佐倉、あいつお前の知り合いか?」

 

「うん。幼馴染で大事な親友だよ」

 

「「そんな親友だからこそ、私は全力でファイトに挑むよ(みます)!」」

 

ユイとアンがそう言うとユイとアンはお互いに笑みを浮かべる。そうした後はトライフォーのクロノ、トコハ、ユイ、コズミックドライブは指定のファイトテーブルに向かう。そして、観客席からキョウヤはトライフォーとコズミックドライブを見つめている。

 

(さあ、トライフォーよ。俺が手塩をかけて育てたファイターたちにどこまでやれるか見せてもらうぞ)

 

 

トコハの対戦相手は和泉ケイスケとなっている。

 

「僕の相手は君か。女性が相手とはいえ、全力でファイトし、勝利を収めさせていただく」

 

「上等!やれるものならやってみなさい!」

 

トコハとケイスケはいつでもファイトできるように準備を進めている。フィールドはメガラニカの海に浮いている海賊船だ。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「春待ちの乙女オズ!」

 

「お化けのピーター!」

 

春待ちの乙女オズ  PW5000

 

お化けのピーター  PW5000

 

ケイスケの使用クラングランブルーはドロップゾーンからのリアガードのコールを得意としているまさに不死の海賊団ともいえるクランだ。

 

「僕の先攻だ。ドロー。ブルータル・シェイドにライド。ピーターは移動。ターンエンドだ」

 

ブルータル・シェイド  PW7000

 

R ブルータル R

R ピーター  R  ケイスケの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!萌芽の乙女ディアンにライド!オズは移動!」

 

萌芽の乙女ディアン  PW8000

 

R ディアン R

R  オズ  R

 

「オズのブースト、ディアンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『仮初めの騎士メアホープ』」

 

「ダメージチェック『ナイトスピリット(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに」

 

「ターンエンド」

 

PW13000➡PW7000(+5000)  トコハの手札6枚 山札42枚  ケイスケのダメージ1枚

 

「僕のターン。ドロー。大幹部ブルーブラッドにライド。ルイン・シェイドをコール。ピーターのスキル。カウンターブラストを払い、山札の上から2枚ドロップゾーンに送り、1枚ドロー。そしてサムライスピリットをコール」

 

大幹部ブルーブラッド  PW10000

ルイン・シェイド  PW9000

サムライスピリット  PW7000

 

ドロップゾーンに送られたカード『荒海のバンシー(☆)』『海賊麗人ピノ・ブラン』

 

ルイン  ブルーブラッド R

サムライ    R    R

 

「サムライスピリットのブースト、ルイン・シェイドでヴァンガードにアタック。ルイン・シェイドのスキル。山札の上から2枚ドロップ『冥界の操舵手(醒)』『氷獄の冥王コキュートス"Я"』これによってパワープラス2000」

 

「ノーガード!ダメージチェック『メイデン・オブ・グラジオラス』」

 

「ブルーブラッドでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『ダンガン・マロン(☆)』」

 

「ドライブチェック『氷獄の冥王コキュートス"Я"』ターンエンド」

 

PW18000➡PW8000

PW10000➡PW8000+SH10000=18000  ケイスケの手札5枚 山札35枚  トコハのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!開花の乙女ケラにライド!もう1体のケラと仮初めの騎士メアドリームをコール!」

 

開花の乙女ケラ  PW10000

仮初めの騎士メアドリーム  PW9000

 

ケラ ケラ メアドリーム

R  オズ   R

 

「メアドリームでルイン・シェイドにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「リアガードのケラでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『海賊貴公子ピノ・ノワール』」

 

「オズのブースト、ヴァンガードのケラでアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『冥界の操舵手(醒)』スタンドトリガー。サムライスピリットをスタンド、パワープラス5000。『ナイトスピリット(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに」

 

「ターンエンドよ」

 

PW9000➡PW9000

PW10000➡PW10000

PW10000➡PW10000(+10000)  トコハの手札4枚 山札39枚  ケイスケのダメージ4枚

 

「僕のターンだ。スタンド&ドロー。・・・ディアンとケラの順当なライド。リアガードの展開。ここまでは計算通りだ」

 

「何の話よ」

 

「僕はどんなクランにおいても、そのクランの特徴を検証し、様々な勝利へ導く計算をつくることができる。さらに君の今までのファイトデータもこの大会で取得済みだ。ライド。氷獄の冥王コキュートス"Я"」

 

氷獄の冥王コキュートス"Я"  PW11000

 

「冥界の操舵手のスキル。グレード3のヴァンガードが登場した時、このユニットを同じ縦列にコールできる。コキュートス"Я"のリミットブレイク。サムライスピリットを呪縛(ロック)し、山札の上から3枚をドロップ『突風のジン』『海中散歩のバンシー』『お化けのリック(治)』そしてこれによって、ドロップゾーンにあるピノ・ブランをスペリオルコール。さらにパワープラス3000だ。さらにダンシング・カットラスをコール。ダンシング・カットラスのスキル。ソウルブラスト(2)で1枚ドロー。」

 

冥界の操舵手(醒)  PW3000

海賊麗人ピノ・ブラン  PW9000

ダンシング・カットラス  PW5000

 

「もう一度リミットブレイクだ。ダンシング・カットラスを呪縛(ロック)し、3枚をドロップ『冥界の操舵手(醒)』『海中散歩のバンシー』『腐蝕竜コラプトドラゴン』これによって先ほどドロップゾーンに送ったコラプトドラゴンをスペリオルコール。パワープラス3000。コラプトドラゴンのスキル。ドロップゾーンからコールされたとき、パワープラス3000だ」

 

「くっ!手札をあまり消費せずに一気に場を整えてきたわね・・・」

 

腐蝕竜コラプトドラゴン  PW9000

 

コラプト コキュートス"Я" ピノ・ブラン

 ○    冥界の操舵手    ○

 

「まずはピノ・ブランでメアドリームにアタック」

 

「・・・ノーガード」

 

「コラプトドラゴンでリアガードのケラをアタック」

 

「ガード!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』

 

「冥界の操舵手のブースト、コキュートス"Я"でヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『突風のジン』『荒海のバンシー(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

コキュートス"Я"は周りにいる悪霊たちを操り、その悪霊たちをケラ(トコハ)に向けて放ち、悪霊はケラ(トコハ)の体をすり抜ける。その直後、ケラ(トコハ)に激痛が走る。

 

「きゃあああ!ダメージチェック『萌芽の乙女ディアン』『フェアリーライト・ドラゴン(治)』ヒールトリガー。パワーをヴァンガードのケラに」

 

「ターンエンドだ。サムライスピリットとダンシング・カットラスを解呪縛【アンロック】。まさに計算通りだ」

 

PW12000➡PW9000

PW16000➡PW10000+SH10000=20000

PW14000➡PW10000(+5000)  ケイスケの手札7枚 山札22枚  トコハのダメージ3枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!何が計算通りよ!そんな計算なんて砕いてやるわ!煌めく蕾よ、今こそ花開け!ライド!ラナンキュラスの花乙女アーシャ!!」

 

ラナンキュラスの花乙女アーシャ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!春色の花乙姫アルボレア!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『メイデン・オブ・フリルドロッド』グレード3

 

春色の花乙姫アルボレア  PW26000

 

「アーシャのスキルは使用しないわ。メアドリームをコール!」

 

ケラ アルボレア メアドリーム

R   オズ     R

 

「ケラでコラプトドラゴンにアタック!」

 

「インターセプト『海賊麗人ピノ・ブラン』」オズのブースト、アルボレアでヴァンガードにアタック!」

 

「君のファイトスタイルはお見通しだ。アタックをヒットさせ、ケラを上書きせて再びケラでコラプトドラゴンに攻撃であろう?その手には乗らん!完全ガード!『突風のジン』(コスト『荒海のバンシー(☆)』)」

 

アルボレア(トコハ)は桜を操り、その桜の光線をコキュートス"Я"にぶつけようとさせるがジンが突風を発生させ、桜は散り々になった。

 

「トリプルドライブ『ウーント・タナップ』ドロートリガー!パワーをメアドリームに振って1枚ドロー!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部メアドリームに!『開墾の戦乙女パドミニ』メアドリームでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『海中散歩のバンシー』インターセプト『腐蝕竜コラプトドラゴン』」

 

「ターンエンド。メアドリームのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとソウルブラストで、メアホープを2体スペリオルコール!メアドリームは山札の上に置いてシャッフル!」

 

PW10000➡PW9000+SH5000=14000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW19000➡PW11000+SH10000=21000  トコハの手札5枚 山札31枚  ケイスケのダメージ4枚

 

「僕のターン。スタンド&ドロー。君がどんな手段を使おうと、君は僕の手のひらの上にいる!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『海賊貴公子ピノ・ノワール』グレード3

 

「千変万化!!変化の伴う可能性を今ここに!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

その骸は未来の可能性、さらなる負の力を纏い、邪神がクレイに降り立った。

 

「氷獄の冥界神コキュートス・ネガティヴ!!!!」

 

氷獄の冥界神コキュートス・ネガティヴ  PW26000  ハーツ『氷獄の冥王コキュートス"Я"』

 

「コキュートス・ネガティヴのスキル!コキュートスのハーツがいるなら、カウンターブラストを払い、山札の上から3枚をドロップ『サムライスピリット』『お化けのリック(治)』『氷獄の死霊術師コキュートス』ドロップゾーンからコキュートス"Я"をスペリオルコール。さらにコキュートスの名の付くユニットがコールされたため、他のユニットをコールできる。荒海のバンシーをコール。さらにパワープラス4000。ドロップゾーンにあるサムライスピリットのスキル。冥界の操舵手を退却させ、サムライスピリットをスペリオルコール」

 

荒海のバンシー(☆)  PW4000

 

「だがこのバンシーは攻撃するために呼んだのではない。荒海のバンシーのスキル。こいつをソウルに入れ、1枚ドロー。手札のブルーブラッドをコール」

 

ブルーブラッド コキュートス・ネガティヴ コキュートス"Я"

 サムライ       サムライ      カットラス

 

「サムライスピリットのブースト、ブルーブラッドでケラにアタック」

 

「ガード!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』」

 

「コキュートス・ネガティヴでヴァンガードにアタック」

 

「完全ガード!『メイデン・オブ・パッションフラワー』(コスト『ウーント・タナップ(引)』)」

 

コキュートス・ネガティヴは術によって巨大な氷を発生させ、その氷でアーシャ(トコハ)を押し潰そうとするが、パッションフラワーが氷を防ぎ、氷は粉々になった。

 

「トリプルドライブ『海賊貴公子ピノ・ノワール』『突風のジン』『お化けのリック(治)』ヒールトリガー。ダメージを回復し、パワーをコキュートス"Я"へ。ダンシング・カットラスのブースト、コキュートス"Я"でヴァンガードにアタック「ノーガード!ダメージチェック『ウーント・タナップ(引)』ドロートリガー!パワーをヴァンガードに振って1枚ドロー!」

 

「この程度些細なこと、問題ない。ターンエンドだ」

 

PW17000➡PW10000➡SH10000=20000

PW33000➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW11000(+5000)  ケイスケの手札7枚 山札14枚  トコハのダメージ4枚(裏1枚)

 

「私のターン!スタンド&ドロー!さっきから計算計算って・・・あんたのヴァンガードは計算で決めるものだっていうの⁉」

 

「計算していかねば勝てない相手がいるということだ。僕のチームリーダーや一条さんといった相手とかな」

 

ケイスケは前にアンやキョウヤとファイトしたことがあり、結果はケイスケの惨敗に終わった。それからというものケイスケは物事を計算によって決め、それらのことを何回も繰り返し、そして現在に至る。

 

「計算こそ楽しさの奥深きことであり、勝利へと導く手段だ!それをどうのこうの言われる筋合いはない!」

 

「・・・確かにあんたみたいにいろいろと考えてやるタイプの奴はいるわよ。けど、あんたは計算にとらわれすぎて、本当のヴァンガードを見失っている!私が本当のヴァンガードを教えてあげるわ!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『開墾の戦乙女パドミニ』グレード1+2

 

「今こそ咲き誇れ!!我が輝ける未来に!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!聖樹竜ジングルフラワー・ドラゴン!!!!」

 

聖樹竜ジングルフラワー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

「アーシャの超越(ストライド)】スキル!カウンターブラストを払って、ケラをスペリオルコール!オズのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとオズをソウルに入れ、メアホープをスペリオルコール!ジングルフラワーのスキル!Gゾーン裏のジングルフラワーを表に!Gゾーンの表のカードが2枚以上で、メアホープを選択して、同名ユニット1枚につき、ユニット全てにパワープラス2000!」

 

 ケラ   ジングルフラワー  ケラ

メアホープ  メアホープ   メアホープ

 

「左のメアホープのブースト、ケラでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『お化けのリック(治)』『ルイン・シェイド』『インターセプト『大幹部ブルーブラッド』」

 

「メアホープのブースト、ジングルフラワーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』『メイデン・オブ・パッションフラワー』『ダンガン・マロン(☆)』クリティカルトリガー!パワーは右のケラに!』

 

ジングルフラワーは強力な桜の光線をコキュートス"Я"放つ。コキュートス"Я"はそれを受け、倒れそうになるも、なんとか踏ん張っている。

 

「ダメージチェック『サムライスピリット』『ルイン・シェイド』」

 

「右メアホープのブースト、ケラでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『突風のジン』」(コスト『ブルータル・シェイド』」

 

「ターンエンド」

 

PW29000➡PW11000+SH10000=21000

PW45000➡PW11000

PW34000➡PW11000(完全ガード)  トコハの手札6枚 山札23枚  ケイスケのダメージ5枚(裏1枚)

 

「僕のターン。スタンド&ドロー。本当のヴァンガード?それは面白いな。ではそれを教えてくれよ。僕の計算を破ってみせてね!!ライド!海賊貴公子ピノ・ノワール!!」

 

海賊貴公子ピノ・ノワール  PW11000

 

「計算は偉大な武器だ。それを証明しよう。シークメイト!」

 

シークメイト 戻したカード『ナイトスピリット(☆)』『お化けのリック(治)』『突風のジン』『荒海のバンシー(☆)』

 

「策略という名の計算からは逃れられん!双闘(レギオン)!!海賊麗人ピノ・ブラン!」

 

海賊貴公子ピノ・ノワール×海賊麗人ピノ・ブラン  PW20000

 

「ピノ・ノワールのスキル!双闘(レギオン)した時、3枚をドロップ『海賊貴公子ピノ・ノワール』『突風のジン』『海賊麗人ピノ・ブラン』これによって、ダンシング・カットラスを退却し、海中散歩のバンシーをコール!バンシーのスキル!ソウルブラストし、1枚ドロー!ドロップゾーンにあるピノ・ブランのスキル!カウンターブラストを払い、ピノ・ブランをコール!」

 

海中散歩のバンシー  PW6000

 

ピノ・ブラン ピノ・ノワール×ピノ・ブラン コキュートス"Я"

 サムライ       サムライ        海中散歩

 

「僕の計算では君は僕の攻撃からは防ぎきることはできん!サムライスピリットのブースト、ピノ・ノワールでレギオンアタック!」

 

「完全ガード!『メイデン・オブ・パッションフラワー』(コスト『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』)」

 

「ツインドライブ『ナイトスピリット(☆)』『荒海のバンシー(☆)』ダブルクリティカルトリガー!1つの目は全部コキュートス"Я"へ、2つ目はパワーはコキュートス"Я"へクリティカルはピノ・ブランへ。サムライスピリットのブースト、ピノ・ブランでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ダンガン・マロン(☆)』」

 

「これで終わりだ!!バンシーのブースト、コキュートス"Я"でヴァンガードにアタック!!」

 

コキュートス"Я"は強力な呪術をアーシャ(トコハ)向けて放ち、アーシャ(トコハ)のところに大爆発を起こす。爆発の煙が晴れるとそこには・・・

 

「ガード!『フェアリーライト・ドラゴン(治)』インターセプト!『開花の乙女ケラ』『開花の乙女ケラ』」

 

アーシャ(トコハ)とアーシャ(トコハ)を守るケラたちとフェアリーライトがいた。

 

「な・・・何⁉バカな!!僕の計算では、今のアタックは絶対に防げないはず・・・!」

 

自分の考えていた計算が狂い、激しい動揺を見せるケイスケ。

 

「あんたの攻撃は確かに強いけど、このくらいじゃ安城トコハはビクともしないのよ!」

 

「くっ・・・!ターンエンド・・・」

 

PW27000➡PW11000(完全ガード)

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW27000➡PW11000+SH20000=31000  ケイスケの手札7枚 山札8枚  トコハのダメージ4枚(裏3枚)

 

「ま・・・まだ終わってはいない!次も必ずストライドするはず!その時こそ・・・」

 

「・・・私のターン。スタンド&ドロー。ストライドはせずに、2体のアーシャをコール」

 

「な⁉ストライドしないだと⁉」

 

「これは前に綺場がミニ大会でストライドしなかったのを思い出してね。言ったでしょ?あんたは計算にとらわれすぎてるって。アーシャのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ヴァンガードとリアガードに同名のユニットがいれば、同名ユニットすべてにパワープラス5000!アーシャ3体とメアホープ3体、これで全部のユニットにパワープラス5000!」

 

アーシャ  アーシャ  アーシャ

メアホープ メアホープ メアホープ

 

「メアホープのブースト、ヴァンガードのアーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・っ!完全ガード!『突風のジン』(コスト『ブルータル・シェイド』)」

 

「ツインドライブ『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部右のアーシャに!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』クリティカルトリガー!パワーは右のアーシャに、クリティカルは左のアーシャに!」

 

「・・・・・・・・・っ!!!!」

 

トコハの底力にケイスケは身を強張らせていた。

 

「メアホープのブースト、左のアーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「が、ガード!『ナイトスピリット(☆)』『荒海のバンシー(☆)』(い、いかん!この手札のシールド値では・・・防ぎきれない!)」

 

「右のアーシャでヴァンガードにアタック!」

 

アーシャはピノ・ノワールとピノ・ブランを武器のクワで叩きつけた。土煙が晴れるとそこにはピノ・ノワールとピノ・ブランが倒れていた。

 

PW28000➡PW11000(完全ガード)

PW28000➡PW11000+SH20000=31000

PW38000➡PW11000

 

ダメージチェック『ナイトスピリット(☆)』

 

トコハのダメージ4枚  ケイスケのダメージ6枚  勝者トコハ

 

「勝者、安城トコハ!」

 

「ま・・・まさか・・・この僕が・・・」

 

信じられないといわんばかりの表情のケイスケにトコハは一言放つ。

 

「計算だけで勝利を得られるほど、ヴァンガードは甘くないのよ!」

 

to be continued…




シオン「やったね安城さん。まずは1人抜きだ」

トコハ「あいつもこれで少しはヴァンガードの楽しさをわかってもらえるといんだけど・・・」

シオン「安城さんの思いはきっと和泉君に伝わると思うよ」

トコハ「残りは新導とユイちゃんね。ちゃんとやれてるか心配・・・。あの日向ってやつとアンちゃんは和泉と同じように強いはずだから・・・」

シオン「あの2人なら心配いらないと思うな。・・・そう、2人は本当に強くなった・・・」

TURN31「刺激を求める者」


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刺激を求める者

今回もオリジナルです。

後1話のオリジナル回を書いたら、原作の本編に戻りたいと思っております。

それではどうぞ!


地区予選5回戦のファイトが始まる直前に遡り、トライフォーの選出者の一人、クロノはチームコズミックドライブのメンバー、マサトと対峙する。

 

「俺の相手は噂のギアクロニクル使いとは、運がいいね~。お前みたいなやつを待ってたぜ」

 

「はあ?どういうことだよ?」

 

「言葉通りの意味だよ。お前って結構強いって噂があるからよ、お前とファイトしたいってだけだよ」

 

「ああ、そういうことか・・・」

 

クロノはファイトの準備を進めながらマサトの言葉に納得する。

 

「いいファイトにしょうぜ」

 

「ああ!お互い悔いのないようにな!」

 

お互いに準備を終え、審判の開始の合図を待っていた。フィールドはユナイテッド・サンクチュアリにある訓練所だ。

 

「それでは始め!」

 

「「いくぜ!!」」

 

 

 

TURN31「刺激を求める者」

 

 

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「ガンナーギア・ドラコキッド!」

 

「紅の小獅子キルフ!」

 

ガンナーギア・ドラコキッド  PW5000

 

紅の小獅子キルフ  PW5000

 

「んじゃ、俺の先攻だな。ドロー!美技の騎士ガレスにライド!キルフは移動!ターンエンドだぜ!」

 

美技の騎士ガレス  PW8000

 

R ガレス R

R キルフ R  マサトの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!メーザーギア・ドラゴン!ガンナーギアは移動!メーザーギアをコール!」

 

メーザーギア・ドラゴン  PW8000

 

メーザーギア メーザーギア R

  R    ガンナーギア R

 

「リアガードのメーザーギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ガードするぜ!『サイレント・パニッシャー(☆)』」

 

「ガンナーギアのブースト、メーザーギアでヴァンガードにアタック!」

 

「それはノーガード」

 

「ドライブチェック『グリマーブレス・ドラゴン』

 

「ダメージチェック『神聖魔道士プイス』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW8000➡PW8000+SH10000=18000

PW13000➡PW8000  クロノの手札5枚 山札42枚  マサトのダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!神技の騎士ボーマンにライド!美技の騎士ガレスをコール!」

 

神技の騎士ボーマン  PW10000

 

「キルフのスキル!ヴァンガードにボーマンがいるならリアガードにいるガレスとキルフをソウルに入れて、山札から灼熱の獅子ブロンド・エイゼルにスタンド状態でライドできるぜ!さあ、灼熱の獅子よ、その剣で刺激を与えてくれ!スペリオルライド!灼熱の獅子ブロンドエイゼル!!」

 

キルフ、ガレス、ボーマンの周りに炎の柱が現れる。その炎の柱が一か所に集約する。すると炎の柱から一閃し、そこから出てきたのは灼熱を纏いし獅子の騎士であった。

 

灼熱の獅子ブロンドエイゼル  PW10000

 

「何⁉一気にグレード3になった⁉」

 

「このくらいで驚くなよ?ボーマンと解放者ブライト・バイコーンをコール!ブロンドエイゼルのスキル!リアガード数によって、ブロンドエイゼルのパワープラス1000だ!」

 

解放者ブライト・バイコーン  PW7000

 

R ブロンドエイゼル ボーマン

R  バイコーン    R

 

「いくぜ!ボーマンでヴァンガードにアタック!「ガード!『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

「ブライト・バイコーンのブースト、ブロンドエイゼルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『聖弓の奏者ヴィヴィアン』『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガーゲット!効果は全部ブロンドエイゼルに!」

 

ブロンドエイゼル(マサト)は手に持っている双剣でメーザーギアを切り裂く。

 

「ぐああ!ダメージチェック『スチームメイデンエルル』『スチームバトラーマシュダ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに」

 

「ターンエンドだぜ。こんなもんじゃねぇよな?もっと楽しませてくれよ」

 

PW10000➡PW8000+SH5000=13000

PW19000➡PW8000  マサトの手札3枚 山札38枚  クロノのダメージ2枚

 

「くっ!スタンド&ドロー!ライド!スモークギア・ドラゴン!メーザーギアを移動して、スモークギアとスチームブレス・ドラゴンをコール!スチームブレスのスキル!手札にあるグレード3、次元放逐の時空巨兵(コロッサス)を見せて、山札からクロノジェット・ドラゴンを手札に加えるぜ!さっき見せた次元放逐はドロップゾーンに置くぞ」

 

「へ~、クロノジェット・ドラゴンねぇ。それがお前の分身って奴か」

 

スモークギア・ドラゴン  PW10000

スチームブレス・ドラゴン  PW7000

 

スモークギア スモークギア    R

メーザーギア ガンナーギア スチームブレス

 

「メーザーギアのブースト、リアガードのスモークギアでアタック!」

 

「ガード!『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』」

 

「ガンナーギアのブースト、スモークギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『グリマーブレスドラゴン』」

 

「ダメージチェック『曙光の騎士ゴルボドゥク』」

 

「ターンエンド」

 

PW18000➡PW10000+SH10000=20000

PW15000➡PW10000  クロノの手札3枚 山札37枚  マサトのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ブライト・バイコーンのスキルでリミットブレイク解除だぜ!そして、リミットブレイク!カウンターブラスト(2)で山札の上から1枚公開するぜ『武器商人グイディオン(引)』あん?トリガーユニットかよ。まあいいや。グイディオンを空いてるリアガードサークルにスペリオルコール!これでブロンドエイゼルはコールしたユニットと同じパワーを得るぜ!聖弓の奏者ヴィヴィアンをコール!」

 

ヴィヴィアン ブロンドエイゼル ボーマン

グイディオン  バイコーン    R

 

「ボーマンでリアガードのスモークギアにアタック!」

 

「・・・ノーガード」

 

「ブライト・バイコーンのブースト、ブロンドエイゼルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」ツインドライブ『灼熱の獅子ブロンドエイゼル』『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガーゲット!パワーはヴィヴィアンに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ブロンドエイゼル(マサト)は双剣に灼熱を宿し、スモークギアに2回の斬撃を与える。

 

「ぐああああ!ダメージチェック『スチームメイデンアルリム』『メーザーギア・ドラゴン』」

 

「グイディオンのブースト、ヴィヴィアンでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ!ノーガード!ダメージチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!パワーをヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ターンエンド。おいおい、もうダメージ5対2かよ。俺の圧勝じゃねぇか。もう少しねばってくれよ。こんなんじゃつまんねぇからよ」

 

PW10000➡PW10000

PW26000➡PW10000

PW19000➡PW10000  マサトの手札3枚 山札33枚  クロノのダメージ5枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!(こいつ、めちゃくちゃ強ぇ。でも、今のこの状況にあいつ、不満そうだな・・・)だったらこっから面白くしてやるよ!導くぜ未来!切り開け世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン!!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームメイデンエルル』グレード3

 

「今こそ示せ!!我が真に望む世界を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!時空竜エポックメイカードラゴン!!!!」

 

時空竜エポックメイカードラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

「クロノジェットの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでヴィヴィアンを山札の下に!ガンナーギアのスキル!カウンターブラストとガンナーギアをソウルに入れて、山札からグレード3のユニットを手札に加えるぜ!次元放逐の時空巨兵(コロッサス)を手札に!次元放逐の時空巨兵(コロッサス)とグリマーブレス・ドラゴンをコール!グリマーブレスのスキル!カウンターブラストとソウルブラストでボーマンを山札の下に!そしてパワープラス2000!」

 

次元放逐の時空巨兵(コロッサス)  PW11000

グリマーブレス・ドラゴン  PW9000

 

 次元放逐  エポックメイカー グリマーブレス

メーザーギア    R     スチームブレス

 

「スチームブレスのブースト、グリマーブレスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』」

 

「エポックメイカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『スチームメイデンアルリム』『スチームブレス・ドラゴン』『スチームメイデンウルル(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復して、パワーは次元放逐に!刃にほとばしれ、時空の光! 双剣烈断!!」

 

エポックメイカーはブロンドエイゼル(マサト)に強力な雷鳴を纏った時空の剣を縦に切伏せた。

 

「うおおおお!!ダメージチェック『救国の獅子グランドエイゼルシザーズ』」

 

「エポックメイカーのスキル!アタックがヒットしたため、グリマーブレスをバインド!そして山札から、クロノジェット・ドラゴンをスペリオルコール!クロノジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『エリクサー・ソムリエ(治)』ヒールトリガーゲット!ダメージは回復しねぇがパワーはヴァンガードに」

 

「メーザーギアのブースト、次元放逐でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『神技の騎士ボーマン』」

 

「ターンエンド!クロノジェットを山札の下において、グリマーブレスをコール!これで逆転だぜ!」

 

PW18000➡PW10000+SH10000=20000

PW26000➡PW10000

PW11000➡PW10000(+5000)

PW24000➡PW15000  クロノの手札5枚 山札28枚  マサトのダメージ5枚(裏2枚)

 

ダメージ4対5、一気に逆転されたマサトは顔を俯かせプルプルと震えている。そして・・・

 

「・・・これだあああああ!!!」

 

高らかにそう叫んだ。

 

「な、何だ⁉」

 

「そうそう、これだよこれ!!俺が求めているのは!!ダメージの差をもろともせず、その場からのダメージの逆転!!いいぜ!こういうの!最っ高の刺激だぜ!!!」

 

マサトは明らかに興奮している。興奮しているマサトを落ち着かせるクロノ。

 

「お・・・おい、ちょっとは落ち着けよ・・・」

 

「落ち着け?これが落ち着いていられるかってんだ!!俺の求めていた刺激が今実現されてるんだぜ?こんなにいい刺激は一条さんとアンとファイトした時以来だぜ!!」

 

マサトは常にヴァンガードの刺激を求める探究者である。ヴァンガードの中に現れる特大の刺激を受けることによって私情の喜びを得られるのが、日向マサトという人間だ。

 

「スタンド&ドロー!・・・けどまだ足りねぇな。もっともっと俺に刺激をくれよ!もっと俺を熱くさせてくれよ!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『灼熱の獅子ブロンドエイゼル』グレード3

 

「掴め!!我が栄光なる未来の剣!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

その獅子は、あらゆる呪縛を解放し、その功績から浄罪の獅子の称号を得て、さらには王として君臨された、未来の可能性だ。

 

「浄罪の師子王ミスリルエイゼル!!!!」

 

浄罪の師子王ミスリルエイゼル  PW25000  ハーツ『灼熱の獅子ブロンドエイゼル』

 

「いくぜ!ミスリルエイゼルのスキル!ハーツがエイゼルなら、カウンターブラストと、Gゾーン裏のミスリルエイゼルを表にして、山札の上から5枚見て、その中から、神聖魔道士プイスをスペリオルコール!残りは山札に戻すぜ!そして、プイスとミスリルエイゼルに、プイスの元々のパワーを上げるぜ!」

 

 プイス   ミスリルエイゼル R

グイディオン  バイコーン   R

 

「グイディオンのブースト、プイスでヴァンガードにアタック!プイスのGB(ジェネレーションブレイク)!プイスがブーストされてヴァンガードにアタックした時、カウンターブラストを払って、山札の上から3枚見て、遠矢の騎士サフィールをコールだ!サフィールのスキル!山札から登場した時、ゴールドパラディンのヴァンガードがいるため、カウンタチャージとソウルチャージだ!『救国の獅子グランドエイゼル・シザーズ』」

 

遠矢の騎士サフィール  PW11000

 

「くっ!ノーガード!ダメージチェック『スチームバトラーマシュダ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ブライト・バイコーンのブースト、ミスリルエイゼルでヴァンガードにアタック!これでどうだぁ!!」

 

「完全ガードだ!『スチームメイデンアルリム』(コスト『スモークギア・ドラゴン』)」

 

ミスリルエイゼル(マサト)はミスリルでできた双剣に光を宿してクロノジェットに向けて振るうが、アルリムによってそれが止められる。

 

「トリプルドライブ『神聖魔道士プリデリー』『武器商人グイディオン(引)』ドロートリガーゲット!1枚引いてパワーをサフィールに!『エリクサー・ソムリエ(治)』ヒールトリガーゲット!ダメージを回復してパワーをサフィールに!サフィールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームメイデンウルル(治)』」

 

「ターンエンドだ!いいねぇこの感じ!最高だぜ!!」

 

PW23000➡PW11000(+5000)

PW42000➡PW16000(完全ガード)

PW18000➡PW16000+SH10000=26000  マサトの手札6枚 山札24枚  クロノのダメージ5枚(裏1枚)

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!」

 

クロノのターンの時、ファイトが終わったトコハがクロノにガッツの言葉を送る。

 

「ちょっと!あんた負けてるじゃない!しっかりしなさい!」

 

「!安城!」

 

「あれ?そいつが応援してるってことは・・・」

 

マサトはトコハのいるファイトテーブルを見る。ケイスケは申し訳なさそうに手を合わせ、マサトに謝罪する。

 

「す、すまんマサト!負けてしまった!」

 

「ケイスケが負けたのか。気にすんなって。けどいいねぇ、この緊張感。負けられねぇ1戦・・・いい刺激だぜ」

 

ケイスケの敗北に責めることはせず、むしろさらなる喜びを得ている。

 

「俺だって!こんな所で負けるわけにはいかねぇんだ!!ストライドジェネレーション!!!時空竜フェイトライダー・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

時空竜フェイトライダー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでプイスを山札の下に!フェイトライダーのスキル!グリマーブレスを山札の下に置いて、山札から、スチームメイデンエルルをスペリオルコール!さらにエルルにパワープラス3000!」

 

 次元放逐  フェイトライダー   エルル

メーザーギア    R     スチームブレス

 

「フェイトライダードラゴンでヴァンガードにアタック!回せ、運命の歯車! はだかる者みな、ぶち抜き破れ! 剛撃突破!!」

 

「完全ガードだぜ!『神聖魔道士プリデリー』(コスト『武器商人グイディオン(引)』)」

 

フェイトライダーは装着されている大砲を空に放ち、ブロンドエイゼル(マサト)の上空で弾は爆発し、火花がブロンドエイゼル(マサト)に向かって降り注ぐが、火花を全て黄金の盾で防ぐプリデリーの姿があった。

 

「トリプルドライブ『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!パワーをエルルに与えて1枚ドロー!『グリマーブレス・ドラゴン』『スチームバトラーダダシグ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部エルルに!メーザーギアのブースト、次元放逐でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『神聖魔道士プリデリー』」

 

「スチームブレスのブースト、エルルでヴァンガードにアタック!いけええ!!」

 

エルルは剣でブロンドエイゼル(マサト)を斬撃を与えようとするが・・・

 

「完全ガード!『神聖魔道士プリデリー』(コスト『解放者ブライト・バイコーン』)プリデリーのスキルでドロップゾーンに同じユニットがいるからカウンタチャージ!」

 

プリデリーの黄金の盾によって、斬撃が防がれた。

 

「くっ!ターンエンドだ」

 

PW26000➡PW10000(完全ガード)

PW19000➡PW10000

PW31000➡PW10000(完全ガード)  クロノの手札6枚 山札22枚  マサトのダメージ5枚(裏2枚)

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!エイゼルの力はこんなもんじゃねぇぞ。常に刺激を求めてきた俺の相棒の姿の一つを、見せてやるぜ!!クロスライド!光輝の獅子プラチナエイゼル!!」

 

光輝の獅子プラチナエイゼル  PW11000+2000=13000

 

「プラチナエイゼルのクロスライドスキルでパワープラス2000!さらに、ガレスとサイレント・パニッシャーをコールだ!」

 

サイレント・パニッシャー(☆)  PW5000

 

「グレード0まで出しに来るなんて!」

 

「マサトは賭けにでたな・・・。これがラストターンだと思って・・・」

 

「プラチナエイゼルの、アルティメットブレイク!!リアガード5体にパワープラス5000だ!勝っていうならこの攻撃を止めてみろ!」

 

 ガレス   プラチナエイゼル サフィール

グイディオン  バイコーン   パニッシャー

 

「いくぞ!ブライト・バイコーンのブースト、プラチナエイゼルでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『スチームメイデンアルリム』(コスト『グリマーブレス・ドラゴン』)アルリムのスキルで同じユニットがドロップゾーンにあるため、カウンタチャージ!」

 

プラチナエイゼル(マサト)は剣をクロノジェットに向け、突進し、突きを放とうとするが貫く寸前でアルリムがクロノジェットを守る。

 

「ツインドライブ『神聖魔道士プリデリー』『サイレント・パニッシャー(☆)』クリティカルトリガーゲット!効果は全部サフィールに!グイディオンのブースト、ガレスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームバトラーダダシグ(☆)』『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

「これが最後だ!!サイレント・パニッシャーのブースト、サフィールでヴァンガードにアタック!!」

 

サフィールは渾身の一矢をクロノジェットに向けて放つ。その矢はまっすぐ勢いよく、クロノジェットへと迫ってきている。

 

「ガード!!『スチームメイデンウルル(治)』『ドキドキ・ワーカー(☆)』」

 

その一矢はウルルとドキドキ・ワーカーによって止められた。

 

「!・・・は、ははははは!こりゃあいい!本当に止めやがった!ターンエンドだぜ」

 

PW25000➡PW11000(完全ガード)

PW23000➡PW11000+SH15000=26000

PW28000➡PW11000+SH20000=31000  マサトの手札2枚 山札20枚  クロノのダメージ5枚(裏1枚)

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!」

 

手札0の状態のクロノがドローで引いたカードは・・・

 

「・・・ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ストライドに必要なコスト分、グレード3のユニットであった。

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

「今こそ示せ!!我が真に望む世界を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

終末の日の意味を持つ時空の竜は、世界の行く末を見届けるために現れ、プラチナエイゼル(マサト)を見下ろす。

 

「時空竜ラグナロック・ドラゴン!!!!」

 

時空竜ラグナロック・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

「クロノジェットの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでサフィールを山札の下に!」

 

 次元放逐  ラグナロック   エルル

メーザーギア   R    スチームブレス

 

「いくぞ!ラグナロックでヴァンガードにアタック!ラグナロックのスキル!カウンターブラストとGゾーン裏のラグナロックドラゴンを表にして、相手はグレード0でガードできない!さらにGゾーンのカードが2枚以上ならクリティカルプラス1!」

 

「グレード1以上ならガードしていいってことだろ?だったら・・・完全ガードだ!『神聖魔道士プリデリー』(コスト『サイレント・パニッシャー(☆)』)」

 

ラグナロックはプラチナエイゼル(マサト)に向けて時計の模様をしたブレスを放つがプリデリーがそのブレスを阻止する。

 

「トリプルドライブ『クロノジェット・ドラゴン』『メーザーギア・ドラゴン』『スチームライダーディズカル』トリガーはねぇ」

 

「さあこっから大勝負といこうじゃねぇか。見ての通り俺にはガードできる手札もユニットもいねぇ。ここで出るのが次の攻撃で終わるか、1回だけヒールトリガーが出て終わるか、2回ヒールトリガーを出して続けるか、どちらか一つだ!!」

 

マサトは最高と言わんばかりの声を出し、運の勝負に出る。勝つのはクロノか、それともマサトかの大勝負に。

 

「望むところだ!スチームブレスのブーストー、エルルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージは・・・『エリクサー・ソムリエ(治)』ヒールトリガーだぜ!ダメージを回復して、パワーはヴァンガードに!」

 

エルルはプラチナエイゼル(マサト)を斬りつけるがよろよろしたプラチナエイゼル(マサト)の傷をいやしたエリクサー・ソムリエがいた。

 

「さあ!最後の攻撃、勝つのは俺かお前か、決着をつけようじゃねぇか!!」

 

「勝つのは・・・俺だぁ!!メーザーギアのブースト、次元放逐でヴァンガードにアタック!」

 

よろよろしているプラチナエイゼル(マサト)に追撃といわんばかりに次元放逐のパンチが炸裂する。

 

「ぐあああああああ!・・・へへ・・・この緊張感こそ、最高の刺激だぜ・・・。この攻撃のダメージは・・・」

 

泣いても笑ってもマサトにとってこれが最後のダメージチェック。そして、ダメージチェックで出てきたのは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

『光輝の獅子プラチナエイゼル』

 

 

 

 

 

 

ヒールトリガーではなかった。イメージ内でプラチナエイゼル(マサト)は仰向けに倒れ、その場から動かなくなった。

 

「・・・へへ、なんか疲れたな・・・」

 

PW26000➡PW13000(完全ガード)

PW18000➡PW13000(+5000)

PW19000➡PW18000

 

クロノのダメージ5枚  マサトのダメージ5枚  勝者クロノ

 

「勝者、新導クロノ!」

 

「よっしゃあ!!」

 

「ふぅ、ひやひやさせるわね」

 

無事クロノが勝利を収め、ギリギリのファイトにひやひやしていたトコハはひとまず安堵する。

 

「ま、マサト・・・」

 

ケイスケは負けたマサトの顔色を窺う。

 

「・・・あーあ、これでベスト16には入れなくなったってわけだ。けど、最高に刺激的なファイトができた。これだけで俺は満足だぜ!」

 

マサトは負けたことに特に気にした様子はなく、むしろすがすがしい程に笑っていた。

 

「おい、いいファイトをサンキューな!またいつかファイトしようぜ、クロノ!」

 

「・・・ああ!またファイトしような、マサト!」

 

クロノはマサトの手を握り、互いに握手を交わす。こうしてトライフォーは2勝したため、ベスト16入りを果たしたのであった。

 

to be continued…




クロノ「ギリギリだったけど、なんとか勝てたぜ!」

トコハ「これでベスト16に入ったけど、残りはユイちゃんね」

クロノ「正直あいつが負けても次の試合には出られるけど・・・」

トコハ「ここまで来たら全勝あるのみね!ユイちゃんならきっと勝ってくれるわよ!」

クロノ「ああ!日下部って奴はどんだけ強いかは知らねぇけど、佐倉だって負けちゃいねぇ!最後の一勝負だ!気合入れろよ、佐倉!」

TURN32「日下部アン」


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日下部アン

今回で全国大会地区予選編のオリジナルは終了です。

次回から原作に流れを戻していきます。

それではどうぞ!


これはユイが小学校の頃の記憶

 

『引っ越し?』

 

『はい。こことは別の町に引っ越すことになったんです。だからせめてユイちゃんには早めにと思って・・・』

 

『そう・・・なんだ・・・』

 

『そんなに悲しい顔をしないでください。いつかきっと会える日がきますよ』

 

『うん・・・』

 

『その時は・・・今までにないくらい、楽しいことをやりましょう』

 

『うん・・・うん・・・』

 

『私たちの友情は・・・絶対に切れません』

 

 

 

TURN32「日下部アン」

 

 

 

地区予選5回戦のファイトが始まる直前に遡り、トライフォーの選出者の一人、ユイは小学校の頃までずっと一緒にいた友、チームコズミックドライブのリーダー、日下部アンと対峙していた。顔はお互いに笑みを浮かべていた。

 

「ユイちゃんと再開する場所がこのような神聖な場所でよかったです。小学校の頃からユイちゃんとヴァンガードをやりたいと思っていました」

 

「私もヴァンガードを始めてから、いつか会ったらヴァンガードをやりたいってずっと思ってたよ。それがこんな大きな大会でファイトできるのがうれしいよ」

 

「お互いに蓄積した思いを、互いにぶつけ合いましょう!」

 

「うん!勝負だよ!アン!」

 

お互いに闘志をたぎらせながら、ファイトの準備をしていた。フィールドはドラゴン・エンパイアにある城の屋根だ。

 

「それでは始め!」

 

「いざ、尋常に勝負!」

 

「いくよ!アン!」

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード!」

 

「変わり身の忍鬼コクエンマル!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード  PW5000

 

変わり身の忍鬼コクエンマル  PW4000

 

アンの使用クラン、むらくもはリアガードをコールし、ターン終了後には忍者のようにその場から消えていくように、山札に戻ったりするという特徴を持っている忍者の集団である。

 

「私の先攻です!ドロー!忍妖コナユキにライド!コクエンマルは移動!ターン終了です」

 

忍妖コナユキ  PW7000

 

R  コナユキ  R

R コクエンマル R  アンの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリスにライド!グランシードは移動!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス  PW8000

 

  R    グランポリス R

グランシード   R    R

 

「グランポリスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです!」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ』」

 

「ダメージチェック『忍竜ルーンスター』ターンエンド!」

 

PW8000➡PW7000  ユイの手札6枚 山札42枚  アンのダメージ1枚

 

「私のターンです!ドロー!花笠の忍鬼フジノにライド!コクエンマルのスキル!カウンターブラストとコクエンマルをソウルに入れて、山札の上から5枚見て、グレード3のユニットを手札に加えられます。私はこの夢幻の風花シラユキを手札に加えます。さらに、忍獣エミッサリークロウをコール!」

 

花笠の忍鬼フジノ  PW9000

忍獣エミッサリークロウ  PW8000

 

エミッサリー フジノ R

  R     R  R

 

「いきます!エミッサリークロウでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』フジノでヴァンガードにアタック!「ノーガード!」ドライブチェック『隠密魔竜マンダラロード』」

 

「ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」ターン終了です」

 

PW8000➡PW8000+SH10000=18000

PW9000➡PW8000  アンの手札6枚 山札40枚  ユイのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオンにライド!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン  PW10000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ  PW9000

 

  R    ディガリオン グランサブ

グランシード   R      R

 

「グランサブでエミッサリークロウにアタック!」

 

「ガードです!『忍妖ロクロレディ(引)』」

 

「ディガリオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「うぐっ・・・引きますね・・・。ダメージチェック『忍獣キャットデビル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!『忍妖オボロカート』」ターンエンド!」

 

PW9000➡PW8000+SH5000=13000

PW10000(+5000)➡PW9000(+5000)  ユイの手札5枚 山札39枚  アンのダメージ3枚

 

「私のターンです!スタンド&ドロー!・・・ふふ、やはり思った通りです。ユイちゃんとのファイトは何よりも楽しいです。思わず大会だということを忘れてしまうくらいです。しかし、私もメガラニカ支部を背負っている者として、負けるわけにはいきません!体現せよ!雪が降り積もる白銀世界を!ライド!夢幻の風花シラユキ!!」

 

夢幻の風花シラユキ  PW11000

 

「コナユキを2体コールです!」

 

エミッサリー シラユキ R

 コナユキ  コナユキ R

 

「コナユキのブースト、エミッサリークロウでグランサブにアタックです!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「コナユキのブースト、シラユキでヴァンガードにアタックです!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『忍竜ルーンスター』『狐使いイヅナ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

シラユキ(アン)は空から降ってきている雪を操り、その雪をディガリオンに降り積もらせ、雪で埋まったところで、雪は爆発し、中のディガリオンに傷をつける。

 

「きゃあああ!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー』『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』」

 

「ターン終了です!どうですか?私の雪の味は」

 

PW15000➡PW9000+SH10000=19000

PW18000➡PW10000  アンの手札5枚 山札35枚  ユイのダメージ3枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!・・・雪って懐かしいね。小2の頃、アンと2人で雪を使ってあそんでたっけ」

 

「はい。かまくらをつくったり、雪だるまをつくったり、いろいろと楽しかったです」

 

アンの使用するシラユキの攻撃を受け、ユイとアンは小学校の頃の思い出を振り返る。

 

「雪は私たちにとっていい思い出だからね。思い出を大切にするアンにピッタリなデッキだよ」

 

「半分はお姉ちゃんに託されたデッキですけどね♪そういうユイちゃんも、正義感が強いあなたにピッタリなデッキですよ」

 

「はは、ありがとう♪私はあの日々を忘れたことは今まで1度もないよ。だから、雪の思い出と負けないくらい、ファイトで思い出を作っていくよ!銀河の戦士よ、皆の夢を守るため、その力を解き放て!!ライド!大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ!!」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスファルコン!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスファルコン  PW11000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

「グランギャロップの超越(ストライド)スキル!エクスファルコンにパワープラス4000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤーと宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴンをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン  PW7000

 

グランファイヤー エクスファルコン グランサブ

 グランシード   グランワゴン    R

 

「グランシードのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!グランファイヤーのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストでエクスファルコンとグランサブにパワープラス4000!グランサブのGB(ジェネレーションブレイク)!グランサブのパワーが13000以上になった時、ヴァンガードにパワープラス4000して、ヴァンガードのアタックがヒットした時に、相手リアガードを退却させるスキルを与えるよ!」

 

「ヴァンガードのパワーを上げてきましたか。ではここはガードです『忍竜ルーンスター』」

 

「グランワゴンのブースト、エクスファルコンでヴァンガードにアタック!輝け!そして照らせ!胸に宿る正義の翼!インペリアル・セイバー!!」

 

エクスファルコンは光の剣を出現させ、それを握り、シラユキ(アン)に向かって突撃しようとする。

 

「コナユキのスキルでリミットブレイク解除です」

 

「え⁉」

 

「そしてシラユキのリミットブレイク!!カウンターブラストと手札にあるシラユキをドロップゾーンに送ります。ペルソナブラストともいいますね」

 

ペルソナブラストとは、ヴァンガードと同名のユニットを手札から捨てることによって強力なスキルを使う事ができる。発動するには必ず同名のユニットが必要なので発動タイミングが非常に限られてくる。ちなみにGゾーン裏の同名ユニットを表にすることをGペルソナブラストともいう。

 

「これによって、エクスファルコンのアタックしている間だけ、パワーをマイナス20000させます!」

 

シラユキ(アン)は突撃してくるエクスファルコンに向けて口から凍えるような吹雪を放つ。エクスファルコンはその吹雪によって動きが鈍ってきている。

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスファルコン  PW25000

 

「そんな⁉エクスファルコンのパワーが25000に⁉」

 

「これがお姉ちゃん直伝の技です。ここはノーガードでしょうか。パワーを下げてしまえばエクスファルコンのスキルは使えませんからね」

 

「くっ!トリプルドライブ『鋼闘機(メタルボーグ)バレングレーダー』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復して、パワーをグランサブに!」

 

エクスファルコンは動きを鈍らせながらも、力強く光の剣をシラユキ(アン)にぶつける。

 

「くぅ!ダメージチェック『忍獣ホワイトヘロン』」

 

「グランギャロップの超越(ストライド)スキルでカウンターブラストを払って1枚ドロー!グランサブの与えたスキル!エミッサリークロウを退却!グランサブでヴァンガードにアタック!」

 

「ガードです!『狐使いイヅナ(☆)』ターンエンド!」

 

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW45000(-20000)➡PW11000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000  ユイの手札5枚 山札33枚  アンのダメージ4枚(裏1枚)

 

「私のターンです!スタンド&ドロー!気づいていますか?ユイちゃんのディメンジョンポリスのデッキと、私のむらくものデッキの特徴を」

 

「特徴?」

 

「あなたのディメンジョンポリスは一定のパワーのアタックがヒット時に発動するもので、私のむらくもはシラユキのスキルでパワーを下げるものです。この意味が分かりますよね?」

 

アンの言葉にユイは固唾を飲む。

 

「私のデッキとあなたのデッキはあまりにも相性が悪いということです!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『隠密魔竜マンダラロード』グレード3

 

「日々精進!!努力の象徴を解き放て!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

城の周りに雪の吹雪に包まれる。雪の吹雪が止むとそこには未来の可能性を得た女がいた。

 

「淡雪化粧シラユキ!!!!」

 

淡雪化粧シラユキ  PW26000  ハーツ『夢幻の風花シラユキ』

 

「淡雪化粧シラユキのスキル!ハーツと同じ名前のユニットを、山札からスペリオルコールできます!夢幻の風花シラユキをスペリオルコール!さらにエミッサリークロウをコール!」

 

エミッサリー 淡雪化粧 シラユキ

 コナユキ  コナユキ  R

 

「シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス』」

 

「コナユキのブースト、エミッサリークロウでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『コマンダー・ローレル』」

 

「コナユキのブースト、淡雪化粧シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ『関門の忍鬼アタカ』『忍妖ロクロレディ(引)』ドロートリガー!ヴァンガードにパワーを上げて1枚ドロー!『狐使いイヅナ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

シラユキ(アン)は吹雪を操り、強い雪の台風をグランギャロップ向けて放つ。グランギャロップは強い吹雪に飲み込まれる。

 

「う、ぐううぅぅ!ダメージチェック『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ』『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「ターン終了です。ターンが終了した時、ハーツがシラユキだったとき、リアガードにコールしたシラユキは手札に加えます。手札を加える代わりに、手札を1枚ドロップゾーンに置きます。ロクロレディを捨てます」

 

PW11000➡PW11000+SH5000

PW15000➡PW11000

PW33000(+10000)➡PW11000  アンの手札5枚 山札28枚  ユイのダメージ5枚(裏1枚)

 

「私のターン!スタンド&ドロー!・・・さっきアンは私とアンのデッキは相性が悪いって言ったよね。それは・・・アンから見てのだよね。デッキの相性が悪いかどうかは、私が決める!!ストライドジェネレーション!!!暗黒超人プリティーキャット!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)バレングレーダー』グレード3

 

暗黒超人プリティーキャット  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

「グランギャロップの超越(ストライド)スキル!プリティーキャットにパワープラス4000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパーをコール!グランワゴンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとソウルブラストでグランチョッパーにパワープラス4000!グランチョッパーのスキル!グランチョッパーのパワーが11000以上になった時、他のユニット2体にパワープラス4000!グランサブとグランシードにパワープラス4000!グランシードのGB(ジェネレーションブレイク)!パワーが9000以上になった時、ヴァンガードにスキルを与える!グランサブのスキルでヴァンガードにパワープラス4000!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー  PW7000

 

(プリティーキャットのスキルはパワーが34000以上で私のヴァンガードのパワーを下げる効果があったはず。そう来ましたか・・・)

 

「プリティーキャットのスキルでカウンターブラストを払って、シラユキのパワーマイナス5000!」

 

夢幻の風花シラユキ  PW6000

 

「くっ!」

 

「パワーを下げれる手段を持ってるのはアンだけじゃない!」

 

グランファイヤー プリティーキャット  グランサブ

 グランシード   グランワゴン   グランチョッパー

 

「グランシードのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!」

 

「ぐっ!ノーガードです!ダメージチェック『忍竜ヒデンスクロール(醒)』スタンドトリガー!エミッサリークロウをスタンドして、パワーをシラユキに!」

 

「グランワゴンのブースト、プリティーキャットでヴァンガードにアタック!」

 

「なんの!完全ガードです!『忍獣ホワイトヘロン』(コスト『狐使いイヅナ(☆)』)」

 

プリティーキャット(ユイ)は俊敏に動き、そしてシラユキ(アン)の目の前に迫り、強力なパンチを繰り出そうとするが、突然煙があがり、煙が晴れるとそこにはプリティーキャットのパンチを受け止めているホワイトヘロンの姿があった。

 

「トリプルドライブ『オペレーターガール・レイカ(醒)』スタンドトリガー!グランファイヤーをスタンドして、パワーをグランファイヤーに!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』『オペレーターガール・レイカ(醒)』スタンドトリガー!グランシードをスタンドしてパワーをグランサブに!グランシードのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプトです!『エミッサリークロウ』エミッサリークロウのGB(ジェネレーションブレイク)!このユニットがインターセプトした時、山札からエミッサリークロウをガーディアンサークルに置くことができます!山札のエミッサリークロウを2体でガードです!」

 

グランファイヤーの火炎放射器の炎がシラユキ(アン)に迫るがエミッサリークロウが遮り、さらにそこにドロンと煙が発し、そしてそれが晴れると分身の術でエミッサリークロウが3体いた。

 

「そして、山札に出したエミッサリークロウは山札の下に戻すことができます」

 

「だったらこれはどうだ!グランチョッパーのブースト、グランサブでヴァンガードにアタック!」

 

「シラユキのリミットブレイク!!カウンターブラストと、ペルソナブラストで、グランサブのパワーマイナス20000です!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ  PW9000

 

シラユキ(アン)は突進してくるグランサブを吹雪で吹き飛ばそうとする。グランサブは吹雪に耐え切れず後退してしまう。

 

「くっ!ターンエンド・・・」

 

PW18000➡PW6000(+5000)

PW41000➡PW11000(完全ガード)

PW23000➡PW11000+SH15000=26000

PW29000(-20000)➡PW11000  ユイの手札6枚 山札27枚  アンのダメージ5枚(裏1枚)

 

「私のターンです!スタンド&ドロー!さてユイちゃん、そろそろ楽しいファイトの時間を終わりにしましょう。このGユニットで!ストライドジェネレーション!!!!伏魔忍竜ホムラレイダー!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『関門の忍鬼アタカ』グレード1+2

 

伏魔忍竜ホムラレイダー  PW26000  ハーツ『夢幻の風花シラユキ』

 

「忍竜ルーンスターをコールです!さらにそこに忍竜ヒデンスクロールをコールです!」

 

忍竜ルーンスター  PW9000

忍竜ヒデンスクロール(醒) PW4000

 

「ヒデンスクロールの登場時のスキルで山札に戻し、そこからユニットを選択して同名のユニットを山札から2体をスペリオルコールできます!コナユキを選択し、コナユキ1体をスペリオルコール!ホムラレイダーのスキル!カウンターブラスト(2)とGゾーン裏のホムラレイダーを表にして、表のGゾーンが2枚ですのでドライブマイナス1してスキルを与えます!」

 

「ドライブをマイナス?嫌な予感がする・・・」

 

ルーンスター ホムラレイダー  R

 コナユキ   コナユキ   コナユキ

 

「コナユキのブースト、左のルーンスターでヴァンガードにアタック!ルーンスターのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードにアタックし、ブーストしてるのでカウンターブラストで山札からルーンスターをスペリオルコール!」

 

「ガード!『オペレーターガール・レイカ(醒)』」

 

「右のコナユキのブースト、ルーンスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『オペレーターガール・レイカ(醒)』」

 

「コナユキのブースト、ホムラレイダーでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』)」

 

ホムラレイダーは太刀の一閃をグランギャロップに与えようとするが斬られる寸前でグランガードがグランギャロップを守る。

 

「ツインドライブ『夢幻の風花シラユキ』『忍獣キャットデビル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!さあ、ここからです!ホムラレイダーのスキル!まずはリアガードを選択します。コナユキを選択して、3枚山札の下に戻します。これによって、ホムラレイダーはスタンドします!!」

 

コナユキたちはドロンと姿を消し、ホムラレイダーは忍術の回復によって再び立ち上がる。

 

「スタンド・・・ってことはもう1度ヴァンガードにアタックが来る!!」

 

「その通りです!ホムラレイダーでヴァンガードにラストアタックです!!」

 

ホムラレイダーは抜刀体制になり、研ぎ澄まし、そしてグランギャロップを一閃する。その一閃によって大爆発を起こす。爆発の煙が晴れると・・・

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』)グランガードのスキルでドロップゾーン同じカードがあるからカウンタチャージ!」

 

グランギャロップを守るグランガードがいた。

 

「!!今の攻撃を防ぎますか。ツインドライブ『関門の忍鬼アタカ』『忍妖ユキヒメ(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをヴァンガードにふります。これでターン終了です。スペリオルコールしたルーンスターは手札に戻します」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW33000(+5000)➡PW11000(完全ガード)

PW31000(+5000)➡PW11000(完全ガード)  アンの手札6枚 山札25枚  ユイのダメージ5枚(裏2枚)

 

「私のターン!スタンド&ドロー!・・・話は変わるんだけどアン。その髪飾り、ちゃんとつけてたんだ」

 

ユイはアンの花型の髪飾りに指を指す。

 

「当然です。これはユイちゃんにもらった大切なものですから」

 

「私もね、アンからもらったこのリボン、大事に使ってるよ」

 

 

『それなぁに?』

 

『どんなに離れていても友情はきれないという証です。これをつけて、私のこと忘れないでくださいね』

 

『あっ、じゃあそれなら私もこれあげるー』

 

『?何ですかこれ?』

 

『さっきアンが言ってたことだよ。友情の証だよ』

 

『ユイちゃん・・・』

 

『ねぇアン、私たち、ずっと友達だよね?』

 

『・・・はい!私たちは、ずっと友達です!』

 

 

「これもらった時、本当にうれしかった。いつもアンが一緒にいてくれるっていう気持ちがいつも湧いてくるんだ」

 

「私も、ユイちゃんからもらった髪飾りをつけてると、不思議と落ち着くんです」

 

ユイのリボンと、アンの花の髪飾りはアンが町を離れる前にお互いにプレゼントを渡して、それらが2人にとって、かけがえのない大切な物となっているのだ。

 

「私ね、友情の証とヴァンガードが私たちを導いてくれたんだと、私は思うんだ」

 

「はい。同感です」

 

「だからこうしてアンとヴァンガードやれてるのがすごくうれしい!」

 

「私もです」

 

「うれしいからこそ、私はアンに・・・」

 

「私は・・・ユイちゃんに・・・」

 

「「勝ちたい!!」」

 

2年間ずっと会えなかった2人は互いの思いをファイトでぶつける。

 

「いくよ!アン!」

 

「はい!」

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』グレード3

 

「今こそ交われ!!二つの信ずる未来を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

久しぶりに会えた友に思いをぶつけるべく、友情のバトロイドは現れた。

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ!!!!」

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!エクスローグにパワープラス4000!グランワゴンのスキル!カウンターブラストとソウルブラストでグランチョッパーにパワープラス4000!グランチョッパーのスキル!グランサブとエクスローグにパワープラス4000!グランサブのスキルでパワープラス4000!」

 

グランファイヤー エクスローグ  グランサブ

 グランシード  グランワゴン グランチョッパー

 

「ここは一発勝負!グランワゴンのブースト、エクスローグでヴァンガードにアタック!」

 

「一発勝負ですか。ならば私もそれに答えねばなりませんね。シラユキのリミットブレイク!!カウンターブラストとペルソナブラストでエクスローグのパワーマイナス20000!」

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ  PW25000

 

「さらにガードです!『忍妖ユキヒメ(治)』『関門の忍鬼アタカ』トリガー1枚で貫通です!超えられますか、超えられないか、大勝負です!!」

 

イメージ内ではエクスローグはシラユキに向かって突撃しシラユキ(アン)はやはり吹雪を起こし、エクスローグの動きを鈍らせる。さらにそこにユキヒメとアタカがシラユキ(アン)をマモル。トリガーが1枚、それでクリティカルトリガーさえ引けば勝ちが見えてくるが果たして・・・

 

「いくよ!トリプルドライブ!!」

 

 

 

ファーストチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』

 

 

 

セカンドチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

 

 

運命のサードチェック・・・果たして・・・

 

「これが、私の答えだあああああ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

サードチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』

 

 

 

 

 

 

「!クリティカルトリガー!!効果は全部ヴァンガードに!!いっけえええええ!!」

 

エクスローグは吹雪で動きが鈍くなったが、負けじと気合で吹雪を乗り越え、勢いよくユキヒメとアタカを倒し、そして、シラユキ(アン)に熱い熱がこもった剣で城に積もった雪と共に切り裂いた。

 

45000(-20000)(+5000)➡PW11000+SH15000=26000

 

ダメージチェック『隠密魔竜マンダラロード』『忍竜ヒデンスクロール(醒)』

 

ユイのダメージ5枚  アンのダメージ6枚  勝者ユイ

 

「・・・勝った・・・。私が・・・アンに・・・」

 

「おめでとうございます。ユイちゃん」

 

ユイはちょっとわなわなしている。そんなユイにアンは両手を広げる。

 

「ユイちゃん。久しぶりにハグ、しませんか?」

 

アンの顔は満面の笑みを浮かべている。

 

「・・・うん。ハグ、しょ」

 

ユイはアンに近づいてハグをする。お互いの顔にはうれし涙が流れていた。

 

 

全ての試合が終わり、ファイトを終えた6人は健闘を称え、握手を交わす。

 

「チームトライフォー、ベスト16に進出!」

 

「ユイちゃん、今日はユイちゃんとファイトできて、私にとっていい思い出となりました。ありがとうございます」

 

「私もありがとう。アン」

 

いいファイトをしてくれたお礼をユイとアンは述べる。

 

「クロノ、次は絶対に負けねぇから覚悟しておけよな」

 

「ああ!望むところだ!」

 

「安城トコハ、次にファイトする時は負けないよ」

 

「私だって負けないんだから!」

 

マサトやケイスケも笑みを浮かべてそう述べる。

 

「私たちは、明日もチームトライフォーを応援しに来ます。では」

 

アンはそう言ってマサトとケイスケを連れて会場を去る。3人はシオンのところに向かう。シオンは何やら考え事をしているようだ。

 

「おい綺場、どうした?」

 

「!ごめん。何でもないよ」

 

シオンはクロノにそう言う。

 

(やっぱり2人は強い。・・・僕だって・・・)

 

「おい、お前たち」

 

シオンがそんなことを考えていると、トライフォーにキョウヤが話しかけてきた。

 

「あっ!一条さん!」

 

「先ほどのファイト、見事だった。まさか全勝するとはな。あいつらにもいい教訓になっただろう」

 

「あいつらって、一条さんが鍛えてたんですか⁉」

 

コズミックドライブを鍛えたのがキョウヤだということに驚愕するクロノ。

 

「ベスト16の試合は明日となる。そんなお前たちにメガラニカ、新作菓子を餞別としてやろう」

 

「あ、ありがとうございます」

 

キョウヤはトライフォーに餞別として新作お菓子をトライフォーに渡す。

 

「それから佐倉ユイには特別にこれをやろう」

 

キョウヤはユイにもう1つの餞別、宇宙の咆哮のパックを1枚渡す。

 

「えっ⁉ちょっと・・・」

 

「では俺は失礼させてもらう。仕事が残ってるんでな」

 

そう言ってキョウヤは会場から去る。

 

「行っちゃった・・・」

 

「まぁ、いいんじゃないの?」

 

「それより佐倉。中に何が入ってるんだ?」

 

「おっとそうだった!とりあえずオープン!」

 

ユイは宇宙の咆哮を開ける。

 

「こ・・・これは・・・!」

 

果たしてユイが引き当てたカードは・・・

 

 

1日目の試合を全ての試合を終えて、4人は廊下を歩く。

 

「あ~、腹減った・・・」

 

「じゃあ、せっかくだから外で食べない?ベスト16に入った記念として!」

 

「あっ、さんせーい」

 

そんな会話をしていると、1人の青年が走ってきて、クロノとぶつかった。

 

「「うわっ!」」

 

ぶつかった拍子にクロノはファイカを落とし、カードがばらばらになる。

 

「す・・・すみません!」

 

「お、おう・・・」

 

青年はカードを拾ってクロノに返す。

 

「おい!早くしろ!」

 

声のした方向を見るとそこには柄の悪そうな青年と、メガネをかけた知的な青年、さらに気だるそうにしている女性がいた。

 

「は、はい!」

 

青年は3人の元に駆け寄っていく。トライフォーは3人を見て、すぐに会場を後にする。

 

「す、すみません!」

 

「たくっ、グズが」

 

「あれが噂のギアクロニクル使い、新導クロノか」

 

「何をしている」

 

3人に声をかけてくる男が近づいてきた。

 

「!コーチ!」

 

「伊吹さん」

 

男は伊吹コウジ。普及協会で働く職員であり、現在はユナイテッド・サンクチュアリ支部に派遣されている男だ。

 

to be continued…




ケイスケ「まさか僕たちが全敗するとは・・・」

マサト「ま、そこそこ楽しめたし、いいんじゃね?」

アン「ベスト16に入ったという事はそれほどにまで強いファイターと戦うという事ですね。心配です」

マサト「心配いらねぇって。なんとかなるだろ?」

ケイスケ「そうだ。僕たちに勝ったんだからな」

アン「いいえ、そう言う事ではなくて、ユイちゃんがドジを踏まないか心配です。いえ、そもそもユイちゃんちゃんと早起きできるのでしょうか・・・」

マサト「こういうのなんて言うんだ?」

ケイスケ「過保護が正しいだろうな」

TURN33「チームディマイズ」


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チームディマイズ

今回から原作に戻ります。

まあ、対戦表はちょっとだけ変わってますが。

今回からライバルチーム、ディマイズが登場です!

それではどうぞ!


全国大会地区予選2日目、観客席でトライフォーは最初に試合に出るメンバーを決めようということで、例によってグレードジャンケンを執り行っていた。

 

「いい?グレード3が出た時が、先鋒が決まるのよ」

 

「ああ、いいぜ」

 

「グレード2が中堅、グレード1が大将って感じにだね」

 

「・・・・・・」

 

4人は一斉にカードを引く。

 

「「「「グレードジャンケンジャンケンポン!」」」」

 

ユイ グレード3

トコハ グレード2

シオン グレード1

クロノ グレード0

 

「やったぁ!私が先鋒♪」

 

「中堅か。まずまずね」

 

「僕が大将か。責任重大だね」

 

結果はユイ、トコハ、シオンが最初の試合に出るという事になった。選抜に選ばれなかったクロノは悔しがっていた。

 

「くっそ!俺が最初に出たかったのに!」

 

「別にいいじゃない。昨日、あんた全部の試合に出てたし」

 

「まぁ、新導君は今はゆっくり休めってことだね」

 

そんな会話をしていると、コズミックドライブのリーダー、アンが話しかけてきた。

 

「皆さん、いよいよですね」

 

「あ、アン!」

 

「わざわざ応援しに来てくれたの?」

 

「はい!私だけでなく、マサト君やケイスケ君も応援に来てくれてますよ」

 

「へぇ、そうなんだ」

 

「なんかわざわざ悪いな」

 

アンだけでなく、マサトやケイスケもトライフォーの応援に来てくれているようだ。

 

「2人とも皆さんにはすごく期待しているらしいんですよ」

 

「そうなんだ。だったら先鋒として、ますます負けるわけにはいかなくなったね」

 

「ユイちゃん、がんばってくださいね」

 

「もちろん!」

 

 

 

TURN33「チームディマイズ」

 

 

 

同時刻、自販機エリアで柄の悪そうな青年は音楽を聴き、女性は爪のケアを、メガネをかけた知的な青年はiパッドで何かを調べていた。

 

「か、刈谷さん、東雲さん、羽島さん!」

 

そこに2人の青年が駆け寄ってくる。

 

「こ、これ・・・」

 

「遅くなりました・・・」

 

2人は食べ物やコーヒーなどを入れた袋を3人に差し出す。どうやらこの2人は買い出しに向かっていたようだ。

 

「ああ?ったく!遅ぇんだよ」

 

刈谷と呼ばれた青年は袋を取り上げ、袋の中を確認する。

 

「!おい!俺は無糖は飲まねぇっつったよなぁ?」

 

刈谷は缶コーヒーが無糖だったのが気に入らなかったのか青年に眼を飛ばしてくる。

 

「たく、パシリもろくにできねぇのかぁ?この、クズ!!」

 

刈谷は青年の腹部に蹴りを放つ。その際に青年のデッキを落としてしまう。

 

「う、うぅ・・・」

 

「まぁまぁギル、その辺で勘弁してあげなよ」

 

「ちっ!」

 

東雲と呼ばれた青年は刈谷をなだめ、刈谷は舌打ちをして引き下がった。

 

「弱さは罪。君も強くなれば、こんなことはしなくて済む。まぁ、がんばって」

 

東雲は青年にそう言って、カードを1枚返す。その一方で羽島と呼ばれた女性は特に気にした様子はなく、ただ1人黙々と駄菓子を食べている。

 

 

時間がたち、全国大会地区予選2日目のセレモニーがちょうど始まった。

 

『さあ、地区予選も2日目!ここからは、ギアースを使用。各チーム、選抜者1人ずつファイトしてもらいます!各地で行われている地区予選の中でも、もっともレベルが高いといわれている今大会ですが、なんといっても注目は、ユナサン支部の選抜メンバーからなる、チームディマイズ!』

 

モニターからはチームディマイズのメンバーが1人ずつ映しだされていく。

 

『刈谷スギル選手!東雲ショウマ選手!羽島リン選手!メンバー全員がここまで無敗!しかも、最速で勝利を収めております!』

 

「ふんだ。ヴァンガードはスピード勝負じゃないっての」

 

「うんうん。まったくもってその通りだよね」

 

「昨日佐倉が1番早かったって言ってたくせに・・・」

 

クロノはモニターに映っているチームディマイズの映像を見て、ディマイズの後ろにいる1人の男を発見する。そこに映っていたのは伊吹コウジだった。

 

「あいつ・・・」

 

「あっ、あの人、カードを落としていった人だ」

 

「何⁉佐倉、あいつに会ったのか⁉」

 

「うん。前にあの人にぶつかったことがあってね」

 

クロノは伊吹に会ったことがあると聞いて心底複雑な気持ちになっている。

 

「ああ、あれ?きっとチーム監督よ。ユナサン支部は幹部クラスのファイターが有望な選手を徹底的にエリート教育してるって話だから」

 

「ユナサン支部の選抜か。優勝候補と見て、間違いないね」

 

「綺場君のことだから、バッチリ調べたんだよね?どんなチームなの?」

 

「え?ごめん。時間がなくて、何も」

 

時間がなかったとはいえ、シオンにしては珍しく、有力なチームの情報を調べていなかった。

 

「なんだ、前情報なしか」

 

(チーム監督・・・ユナサン支部の幹部だったのか・・・)

 

クロノは映像に映っている伊吹を見てぎりっとなる。別の場所でキョウヤも映像を見ていたが特に気にした様子はなく、そのまま観客席を後にする。

 

「何で・・・こんなところに、あいつが・・・」

 

別の場所でカムイも映像を見ていた。映像の伊吹を見てカムイはそう呟いた。

 

『では発表します。ベスト16チームによる、新たな対戦表です!』

 

ベスト16の対戦表が示された。トライフォーの対戦チームには、チームディマイズと書かれていた。

 

「!あいつのチーム・・・」

 

「まさか、いきなり当たるとはね」

 

「勝てばいいのよ。勝てば」

 

「そうそう。むしろ強敵上等だよ」

 

 

地区予選、第1回戦が間もなく始まろうとしていた。中央にはギアースが設置されている。

 

『第1試合、チームディマイズの先鋒は、刈谷スギル選手!』

 

チームディマイズからは、柄の悪そう青年、刈谷スギルが入場した。

 

『対するトライフォーの先鋒は、佐倉ユイ選手!』

 

スギルに続いて、ユイも入場する。

 

『数か月前、ヴァンガードを始めたというルーキーが、強豪相手にどこまで善戦するのか、期待が高まります』

 

MCミヤの発言に控室で待機しているトライフォーの3人が会話している。

 

「期待どころか、最初から負けるって決めつけてるみたい!」

 

「まあ、客観的に見たらそうだろうね」

 

「おい!お前はどっちの味方なんだよ!」

 

「あ、あくまで一般論だよ」

 

3人がそんな会話をしている間にユイはスギルと対峙していた。

 

「けっ、気分が乗らねぇ」

 

「はい?」

 

「仲良しこよしのバカ騒ぎでポイントを稼げるドラエン地区のチームなんざ、たかが知れてんだよ」

 

スギルはそう言ってギアースにデッキを設置する。

 

「仲良しこよしで何が悪いの?何も知らないくせに、偉そうにドラエンを語らないで!」

 

ユイはスギルにそう言い返し、ギアースにデッキを設置する。フィールドはスターゲートの小惑星だ。そして、審判の合図で、ファイトがスタートする。

 

『それでは、始め!』

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード!」

 

星輝兵(スターベイダー)ダストテイル・ユニコーン!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード  PW5000

 

星輝兵(スターベイダー)ダストテイル・ユニコーン  PW5000

 

「「「くうぅぅ・・・ギアースでファイトしたかったーーー!!」」」

 

観客席でトリニティドラゴンは泣きながらそう叫んだ。

 

「ユイちゃん、がんばってください!!」

 

観客席でユイの応援をするアン。

 

「しかし、刈谷スギルのクランと佐倉ユイのクランは相性最悪だな」

 

「だな。リンクジョーカーとディメンジョンポリスだもんな」

 

ユイとスギルとの相性を語っているケイスケとマサト。

 

「俺の先攻!ドロー!魔弾の星輝兵(スターベイダー)ネオンにライド!ダストテイルは移動!ターンエンド!」

 

魔弾の星輝兵(スターベイダー)ネオン  PW7000

 

R  ネオン   R

R ダストテイル R  スギルの手札5枚 山札43枚

 

「(ギアースを使える喜びを、今は抑えなきゃ!)私のターン!スタンド&ドロー!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリスにライド!グランシードは移動!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス  PW8000

 

  R    グランポリス R

グランシード   R    R

 

「グランポリスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー』」

 

「ダメージチェック『電離の星輝兵(スターベイダー)ハフリウム』」ターンエンド!」

 

PW8000➡PW7000  ユイの手札6枚 山札42枚  スギルのダメージ1枚

 

「俺のターンだ!ドロー!無双の星輝兵(スターベイダー)ラドンにライド!ついでに連戦の星輝兵(スターベイダー)テクネチウムをコール!」

 

無双の星輝兵(スターベイダー)ラドン  PW9000

連戦の星輝兵(スターベイダー)テクネチウム  PW9000

 

「おらぁ!ダストテイルのブースト、ラドンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『星輝兵(スターベイダー)アストロリーパー』」

 

「ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)バレングレーダー』」

 

「テクネチウムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン』

 

「ターンエンドだ」

 

PW14000➡PW8000+SH10000=18000

PW9000➡PW8000  スギルの手札4枚 山札40枚  ユイのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤーをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン  PW10000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー  PW9000

 

グランファイヤー ディガリオン R

 グランシード    R    R

 

「グランシードのブースト、グランファイヤーでテクネチウムにアタック!」

 

「はっ、ノーガードだ」

 

「ディガリオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ちっ!ダメージチェック『星輝兵(スターベイダー)サテライト・ミラージュ』『真空に咲く花コスモリース』」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW9000

PW10000(+5000)➡PW9000  ユイの手札6枚 山札38枚  スギルのダメージ3枚

 

ディマイズの控室で伊吹は静かにファイトを観戦する。

 

「気になりますか?伊吹さんが珍しいですね」

 

ディマイズのメンバーの1人、東雲ショウマが伊吹にそう言う。伊吹は気にせず静かに観戦する。

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!あまり調子に乗ってんじゃねぇぞ。いっくぜぇ!打ち鳴らせ!破滅の警鐘!ライド!星輝兵(スターベイダー)ダークゾディアック!!」

 

星輝兵ダークゾディアック  PW11000

 

「ついでに星輝兵(スターベイダー)アストロリーパーと魔爪の星輝兵(スターベイダー)ランタンをコール!」

 

星輝兵(スターベイダー)アストロリーパー  PW9000

魔爪の星輝兵(スターベイダー)ランタン  PW7000

 

「ダークゾディアックのスキル発動!ペルソナブラスト!相手前後列のリアガードを1枚ずつ、呪縛(ロック)呪縛(ロック)!」

 

ダークゾディアックの能力で前にいるグランファイヤーとグランシードの動きが黒輪による、呪縛(ロック)によって封じられてしまった。

 

「くっ!リンクジョーカーの特性か。リアガードを退却するより厄介だなぁ」

 

「ランタンのスキル!相手リアガードが呪縛(ロック)されたとき、パワープラス2000だ!」

 

R ダークゾディアック アストロリーパー

R  ダストテイル     ランタン

 

「ダークゾディアックでヴァンガードをアタック!」

 

「・・ノーガード!」

 

「はっはっはっはぁ!お2人様ご案内~『魔双の星輝兵(スターベイダー)ランタン』『星輝兵(スターベイダー)アポロネイル・ドラゴン(☆)』来た来た来たぜ!クリティカルトリガーゲット!パワーはアストロリーパー、クリティカルはダークゾディアックに!ボッコボコにしてやんよぉ!おらぁ!!」

 

ダークゾディアックは両手に装着されてあるビーム砲でディガリオンを撃つ。

 

「くううぅ!!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ』『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「ははははは!アストロトリーパーでヴァンガードにアタック!」

 

追撃といわんばかりにアストロリーパーは持っているビームの鎌でディガリオンを刈り取る。

 

「きゃあ!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』」

 

「ははは!いい様だなぁ!ターンエンド!」

 

PW16000➡PW10000

PW25000➡PW10000  スギルの手札3枚 山札35枚  ユイのダメージ5枚

 

『おっとぉ!刈谷選手、一気に佐倉選手をダメージ5まで追い込んだぁ!これはすごい!』

 

「くっ!」

 

ユイは観客席にいるアンを見る。

 

(チームのみんなだけじゃない。アンに、かっこ悪いところはみせられない!)

 

ユイはそんな思いと共に、ユイは目の前のファイトに集中する。

 

「あいつなら大丈夫だ。まだ冷静だぜ」

 

「こんな所で、諦めないよね」

 

(・・・本当に強くなった・・・。僕だって、もっと時間さえあれば・・・!)

 

控室でクロノとトコハがそんな会話をしている。シオンは何かを思い詰めている感じがある。

 

「私のターン!スタンド&ドロー!」

 

ユイのターンになり、ユイはスギルを強い眼差しで見つめる。

 

「ああ?なんだよ?”私まだまだがんばりま~す”てか?ちっ、弱いくせに・・・うぜぇんだよ・・・。俺は弱い奴が大っ嫌いなんだ。ぐっだぐっだ言い訳ばっかしやがって。虫唾が走る!」

 

控室にいる東雲が刈谷が思っていることを述べる。

 

「"練習できなかったから"、"トリガーが引けなかったから"、"2群デッキだから"、挙句の果てに"まだ本気出してない"とか、弱い奴に限ってよく吠える」

 

「・・・あの子、かわいくない・・・」

 

ディマイズのメンバーの1人、羽島リンが試合に出ているユイにそう呟いた。

 

「弱さは罪!!言い訳するくらいならやめちまえ!!中途半端野郎に、ファイトする資格はねぇ!!」

 

(・・・言い訳なんか・・・)

 

スギルの言葉に、シオンは考え込む。

 

「だったら、その人が同じ気持ちになった時、あなたはどうするつもりなんだよ!銀河の戦士よ、皆の夢を守るため、その力を解き放て!!ライド!大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ!!」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)エクスローグ  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!エクスローグにパワープラス4000!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパーを2体コール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー  PW7000

 

○  エクスローグ   ウルバスター

○ グランチョッパー グランチョッパー

 

「グランチョッパーのブースト、エクスローグでヴァンガードにアタック!」

 

「無駄だぁ!完全ガード!『真空に咲く花コスモリース』(コスト『魔爪の星輝兵(スターベイダー)ランタン』)」

 

エクスローグはダークゾディアックを切り裂こうとしたが、コスモリースがダークゾディアックを守る。

 

「くっ!トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをウルバスターに!グランチョッパーのブースト、ウルバスターでアストロリーパーにアタック!」

 

「ああ?ノーガードだ」

 

「ターンエンド!グランファイヤーとグランシードを解呪縛(アンロック)!」

 

PW37000➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW9000  ユイの手札5枚 山札31枚  スギルのダメージ3枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!雑魚が俺に説教なんざぁ百年はぇんだよ!!ストライドジェネレーション!!!星雲竜マキシマムシール・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『電離の星輝兵(スターベイダー)ハフリウム』グレード3

 

星雲竜マキシマムシール・ドラゴン  PW26000  ハーツ『星輝兵(スターベイダー)ダークゾディアック』

 

R マキシマムシール  R

R  ダストテイル  ランタン

 

「てめぇ相手にレギオンなんざもったいねえぜ!こいつで十分だ!ダストテイルのブースト、マキシマムシールでヴァンガードにアタック!喰らいやがれ!!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』)」

 

マキシマムシールが放ったビーム砲は赤黒く輝いており、そのビームがグランギャロップに向かっていく。そのビームをグランガードのビームガードが防ぐ。

 

「ちっ!とっととくたばればいいものを。トリプルドライブ『星輝兵(スターベイダー)ダークゾディアック』『無双の星輝兵(スターベイダー)ラドン』『星輝兵(スターベイダー)ヴァイス・ゾルダート(☆)』クリティカルトリガーだ!効果は全部ヴァンガードに!ターンエンドだ」

 

PW31000➡PW11000(完全ガード)スギルの手札4枚 山札31枚  ユイのダメージ4枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ねぇ、あなたさっき弱さは罪っていってたよね?それって、弱い人はヴァンガードをやるなって言いたいの?」

 

「ああ?」

 

「ヴァンガードはね、誰もが楽しくさせるものなんだ!強さを測るだけのものじゃない!!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

「今こそ交われ!!二つの信ずる未来を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!暗黒超人オメガ!!!!」

 

暗黒超人オメガ  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

「グランギャロップの超越(ストライド)スキル!オメガにパワープラス4000!オメガのスキル!カウンターブラスト(2)とソウルブラストでウルバスターをソウルに入れて、ダークゾディアックのパワーを、ウルバスターのパワーの分だけマイナスさせる!」

 

星輝兵(スターベイダー)ダークゾディアック  PW2000

 

「ちっ!うぜぇんだよ・・・」

 

「グランチョッパーを移動!」

 

グランファイヤー   オメガ    グランチョッパー

 グランシード  グランチョッパー    R

 

「グランシードのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!グランファイヤーのGB(ジェネレーションブレイク)!真ん中のグランチョッパーとグランシードにパワープラス4000!グランチョッパーのスキル!グランチョッパーのパワーが11000になった時、カウンターブラストでグランファイヤーとグランチョッパーでパワープラス4000!」

 

「ちっ!ノーガード!ダメージチェック『星輝兵(スターベイダー)メテオライガー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「くっ!グランチョッパーのブースト、オメガでヴァンガードにアタック!」

 

「どうせてめぇじゃトリガーなんて出せねぇよ。ノーガードだ」

 

「バカにして!トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ』くっ!トリガーなし・・・」

 

オメガはダークゾディアックに向けて強力なパンチを繰り出す。パンチを喰らったダークゾディアックは何事もなかったかのように平然と立っていた。

 

「ははははは!だから言ったじゃねぇか。ダメージチェック『回想の星輝兵(スターベイダー)テルル(治)』おっしゃあ!ヒールトリガーゲット!ダメージを回復してパワーをヴァンガードに!」

 

「くっ!これじゃあグランチョッパーの攻撃が届かない・・・。ターンエンド」

 

PW21000➡PW2000(+5000)

PW33000➡PW7000(+5000)  ユイの手札6枚 山札27枚  スギルのダメージ4枚

 

『さあ現在は佐倉選手と刈谷選手のダメージは互角。果たしてこのファイトを制するのは一体どちらなのでしょうか』

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!・・・そういやぁ俺はもっと嫌いなもんがあったなぁ。それはなぁ・・・てめぇみたいな知った風な口を利く青くせぇガキだ!!」

 

スギルはユイを気に入らないものを見るかのような目で見て指を指す。

 

「とっととくたばりやがれぇ!!!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『星輝兵(スターベイダー)ダークゾディアック』グレード3

 

「跪け!!さもなくば消え失せろ!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

その竜の力は善悪などない。力の振るい方次第で善にも悪にもなりえる竜は槍を携えてグランギャロップを見下ろしている。

 

「星雲竜ビッグクランチ・ドラゴン!!!!」

 

星雲竜ビッグクランチ・ドラゴン  PW26000  ハーツ『星輝兵ダークゾディアック』

 

「おら、アストロリーパーとラドンをコールだ!ビッグクランチ・ドラゴンのスキル発動!カウンターブラストとGゾーンのビッグクランチを表にして、Ω呪縛(オメガロック)!!」

 

ビッグクランチの能力でグランファイヤーとグランシードは再び身動きを封じられた。しかしこの呪縛(ロック)は普通の呪縛(ロック)ではない。

 

『出たぁー!!相手リアガードを縦1列、2ターンにわたり呪縛(ロック)する、強力なスキル!佐倉選手、打つ手なしかぁ?』

 

簡単に説明するとΩ呪縛(オメガロック)呪縛(ロック)されたリアガードはターン終了されても呪縛(ロック)は解除されず、次の自分のターンになるまで呪縛(ロック)を解除することはできない強力な呪縛(ロック)だ。

 

「ランタンのスキル!パワープラス4000!ダストテイルのスキル!カウンターブラストとダストテイルをソウルに入れて、相手リアガードが呪縛(ロック)されているなら、ヴァンガードの下にいるグランチョッパーを呪縛(ロック)!ランタンのスキルでさらにパワープラス2000だ!」

 

ラドン ビッグクランチ アストロリーパー

 R     R      ランタン

 

「これでバイバイだ。ビッグクランチドラゴンでヴァンガードにアタック!!」

 

ビッグクランチは電磁の槍をグランギャロップに向けて振り上げ、そして槍の電磁波によって大爆発を起こす。

 

「はははははは!弱さは罪!わかったか!」

 

スギルはユイに向かってそう言い放つ。ギアースで実体化しているフィールドでは煙が上がっている。煙が晴れるとそこにはグランギャロップを守るグランガードがいた。

 

「グランガードで完全ガード!」

 

コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ』

 

「ちっ!つまんねぇ事しやがって!トリプルドライブ『連戦の星輝兵(スターベイダー)テクネチウム』『星輝兵(スターベイダー)メテオライガー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部アストロリーパーに!『回想の星輝兵(スターベイダー)テルル(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをアストロリーパーに!とっとと終われよこの野郎!!ランタンのブーストアストロリーパーでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』)」

 

「くそ!ラドンでヴァンガードにアタック!ラドンのスキル!アタックした時、星輝兵(スターベイダー)のヴァンガードがいる時、パワープラス3000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『オペレーターガールレイカ(醒)』スタンドトリガー!グランチョッパーをスタンドしてパワープラス5000!」

 

「くそが!ターンエンドだ」

 

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW32000➡PW11000(完全ガード)

PW12000➡PW11000(+5000)  スギルの手札5枚 山札25枚  ユイのダメージ5枚(裏2枚)

 

「よっしゃあ!佐倉の奴、全部防いだぜ!」

 

「でも、ユイちゃんの手札は1枚。次でストライドできるかどうか・・・」

 

「・・・・・・」

 

それだけではない。ユイの手札にあるのはグランワゴン1枚だけ。つまりはリアガードでパワーを上げる手段はグランワゴンだけというとても厳しい状況にいた。

 

(確かにこの人、言うだけあって強い。でも、アンや一条さんに比べたら、全然大したことない!)

 

「へん!その程度ではしゃいでんじゃねぇよ!どうせてめぇは次のターンも決めきれねぇよ!残念だったな!!」

 

ユイのリアガードはΩ呪縛(オメガロック)2体と呪縛(ロック)が1枚、グランチョッパーしか残っていない。この状況ではユイの方が圧倒的に不利となっている。

 

「いや!勝つ!勝ってみせる!!」

 

ユイはGゾーンにあるユニットに全てを賭けるつもりでいる。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グレード3

 

「闇を切り裂け!!光の戦士!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

仲間たちと共に歩んだ軌跡を記した伝説の戦士が今、光をもって降臨した。

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー!!!!」

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

「グランギャロップの超越(ストライド)スキル!エクスタイガーにパワープラス4000!コール!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン!グランワゴンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとソウルブラストで、グランチョッパーにパワープラス4000!グランチョッパーのスキル!グランワゴンとエクスタイガーにパワープラス4000!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン  PW7000

 

● エクスタイガー グランチョッパー

●    ○     グランワゴン

 

「グランワゴンのブースト、グランチョッパーでヴァンガードにアタック!「ガードだ!『星輝兵(スターベイダー)メテオライガー(☆)』『回想の星輝兵(スターベイダー)テルル(治)』」エクスタイガーでヴァンガードにアタック!エクスタイガーのスキル!Gゾーン裏のカードを表にして発動する!エクスファルコンを表に!これによって、Gゾーンにある表のカードの数だけ、パワープラス4000!Gゾーン表のカードは3枚、つまりはパワープラス12000!さらに、このスキルでエクスタイガーのパワーが45000になった時、クリティカルプラス1!」

 

「へっ!ビビらせやがって!まだ俺のダメージは3枚だ!どうせてめぇじゃ引けやしねぇよ!ノーガードだ!」

 

エクスタイガーは腹部の虎にエネルギーを貯める。

 

「トリプルドライブ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ』私は信じる!みんなの思いと、私が築き上げたこの最高のデッキを!!」

 

運命のサードチェック

 

 

 

 

 

 

 

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』

 

 

 

 

 

 

 

「クリティカルトリガー!!効果は全部エクスタイガーに!!」

 

「な、なにぃ⁉」

 

「このままいけええええ!!光あれ!天を穿つ正義の咆哮! ゴッドカノン!!」

 

エクスタイガーの腹部の虎のエネルギーが溜まり、虎は口を開き、虎の咆哮をダークゾディアックに放つ。ダークゾディアックはその咆哮を喰らった。ダークゾディアックはスギルを巻き込ませる形で倒れる。

 

PW22000➡PW11000+SH20000=31000

PW46000(+5000)➡PW11000

 

ダメージチェック『真空に咲く花コスモリース』『魔弾の星輝兵(スターベイダー)ネオン』『魔弾の星輝兵(スターベイダー)ネオン』

 

ユイのダメージ5枚  スギルのダメージ6枚  勝者ユイ

 

『勝者、チームトライフォー、佐倉ユイ!』

 

ユイがスギルに勝利したことによって観客の歓声が激しくなる。

 

「やっぱりすごいです!ユイちゃん!!」

 

「いやマジすげぇよ!チームディマイズの奴に勝ちやがった!!」

 

「ああ!これほどにまでにすごいファイターがいたとは!」

 

チームコズミックドライブも興奮がやまない。

 

『なんと!ここまで負けなし、圧倒的強さを見せつけてきた、チームディマイズの刈谷選手!初めて土がつきましたーー!!』

 

ユイに敗北したスギルは膝をついていた。

 

「ま・・・負けた・・・?」

 

そんなスギルに2人の青年が近づく。その青年たちはスギルにパシられていた青年たちだ。青年たちはスギルの腕ををつかむ。

 

「!お・・・お前ら・・・」

 

「弱さは罪」

 

「お・・・おいおいおい!ちょっと待て!おい!離せーーー!」

 

スギルは青年たちに引きずられるようにどこかへ連れていかれた。

 

「?あれ、何だろう?それにさっきの人、弱さは罪って言ってたけど・・・」

 

それを見ていたユイは不可思議に首を傾げていた。

 

「おっしゃあ!佐倉が勝ちやがったぜ!」

 

「ああ。そうだね」

 

控室にいるクロノが興奮したように喜ぶ。シオンはそっけなくそう言う。

 

「何その言い方?もっと喜びなさいよ」

 

「う、うん・・・」

 

シオンはトコハにそう言われ、頷く。

 

「にしてもすごかったな最後のやつ!あれ、宇宙の咆哮で出たやつだろ?」

 

「うん!昨日ユイちゃんが引き当てたからね!よし!次は私!ユイちゃんには負けないんだから!」

 

(・・・僕だって・・・)

 

次の試合に出るトコハは気合を入れ、シオンも気合を入れる。

 

一方のディマイズの控室では、東雲はユイのデータを見ており、リンは次の対戦相手のトコハのデータを見ていた。

 

「ギルの悪い癖だ。格下となめてかかってすぐファイトが雑になる。でも、こんなものか」

 

そう言って東雲はデータを机に置く。

 

「ふ~ん・・・私の大っ嫌いなタイプ。・・・ん?」

 

リンはトコハのデータのある部分を見る。

 

(・・・安城マモルの、妹ちゃんかぁ・・・)

 

リンは少し不気味な雰囲気を纏った笑みを浮かべていた。

 

 

1回戦が終え、伊吹は廊下を歩いている。

 

「こんなところで何やってんだ?伊吹コウジ!」

 

そんな伊吹の前にカムイが立っていた。

 

to be continued…




シオン「チームディマイズ、かなりの強敵だね」

ユイ「うん、私の相手も確かに強かった。強かったけど・・・弱さは罪って嫌な単語を繰り返してたんだよね」

シオン「あ、そこは確かに、僕も気になった」

ユイ「えっと、トコハちゃんの相手は羽島リンかぁ。まぁ、トコハちゃんなら大丈夫だよね!」

シオン「ここまで来たら、彼女を信じるしかない」

ユイ「そうだね。負けないでね!トコハちゃん!」

TURN34「羽島リン」


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羽島リン

動画でヴァンガードGNEXTのPVとファイトテーブルでのファイトを見て興奮している先導です。

もしあれがうちでも使えることがあったら最高なんですけどね。

さて、前置きは置いといて第2試合の話です。

それではどうぞ!


全国大会地区予選会場の廊下を歩く伊吹の前にカムイが立ちふさがっている。

 

「何してるんだ?何でお前がユナサン支部のコーチに?」

 

カムイの問いに何も答えない伊吹。

 

「あそこは最近、いい噂を聞かねえ。俺の後輩も、嫌な目にあったしな」

 

カムイの言う後輩はクロノのことで嫌なこととはユナサン支部主催のミニ大会のイカサマ事件のことを言っているのだろう。

 

「何が目的だ伊吹?もしヴァンガードに仇をなすようなら・・・許さねぇぞ」

 

「・・・お前が心配するようなことは何もない」

 

カムイの問いにそう答える伊吹。

 

「・・・ファイトしろ!お前のヴァンガードを見せてみろ!俺が見極めてやる!」

 

そう言ってカムイは自分のファイカを取り出し、伊吹もそれを応じるようにファイカを取り出す。そして、別の場所に移動し、ファイトを始める。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

カムイのファーストヴァンガードはノヴァグラップラーのメチャバトラーランボール。一方の伊吹はリンクジョーカーの・・・

 

「!ネオン・・・メサイア・・・」

 

 

 

TURN34「羽島リン」

 

 

 

『これより休憩に入ります。ベスト16、第1戦、第2試合、羽島リン選手対安城トコハ選手は、40分後に開始いたします』

 

アナウンスの休憩放送で、トライフォーの3人は観客席で休憩を行っている。トコハは現在は会場に来ているマモルのところに向かっているため今は不在である。そんな3人にトリニティドラゴンの3人が話しかけて来た。

 

「よかったじゃねぇかユイちゃん。俺様の教えが役に立ったようだなぁ?」

 

「地区予選1日目で敗退した人が偉そうに・・・」

 

「大体そんな教え、いつしたんだよ?」

 

上から目線のツネトにそう突っ込むクロノとユイ。

 

「みんな~」

 

そこにクミもやってくる。

 

「遅いよクミちゃん」

 

「ごめ~ん。お疲れさま、新導君、綺場君、ユイちゃん」

 

「あ、うん」

 

「今来たのか?」

 

確かに他のメンバーよりちょっと来るのが遅かったのでそれについて訪ねるクロノ。

 

「えへへ、ちょっと野暮用がね~。・・・あれ?トコハちゃんは?」

 

「トコハちゃんならマモルさんのとこだよ。マモルさんにいろいろ報告したいんだって」

 

トコハがいないことに首を傾げるクミの疑問にユイが答える。そんな中ユイはあることを閃いた。

 

「そうだ!クミちゃんに紹介したい人がいるんだ!今から呼ぶよ」

 

そう言ってユイは自分のスマホを操作して通話に入る。

 

 

ユイが呼び出したのはチームコズミックドライブの3人だ。ユイはアンをクミに紹介したかったのだが付き添いとしてマサトとケイスケがついてきたのだ。

 

「コズミックドライブのマサト参上だぜ!」

 

「黙れマサト。話がややこしくなる」

 

クミの前に出てきたマサトを首根っこを掴んで引っ込ませるケイスケ。

 

「えっと、じゃあクミちゃん、紹介するね。私の親友の日下部アンだよ」

 

「初めまして~。岡崎クミです~」

 

クミはアンに対面の挨拶をする。

 

「こちらこそ初めまして。日下部アンです。ユイちゃんがいつもお世話になっているようで・・・」

 

「いえいえ、私もお世話になってますから~」

 

アンとクミは深々と頭を下げ挨拶をする。

 

「おい!コズミックドライブ!昨日の4回戦ではよくもやってくれたな!」

 

「はあ?何だよ、いきなり。守りを固めてばかりじゃ話になんねぇんだっての」

 

ツネトの口ぶりからしてどうやら1日目のトリニティドラゴンの4回戦の対戦相手はコズミックドライブだったことがわかる。

 

「次こそは見てろよ。今度こそ俺たちトリニティドラゴンがお前らに勝ってみせるからな!」

 

「そうか。期待せずに待ってやるとしよう」

 

いつものメンバーとコズミックドライブはもう仲が深まっていっている。

 

 

いつものメンバーはコズミックドライブとすっかり打ち解けあったところでツネトがIパッドのインターネットの女性ファイターのサイトをトライフォーに見せる。

 

「見よ!トコハちゃんの対戦相手、羽島リンちゃん!」

 

「ファイターの情報?なんだよこれ?」

 

Iパッドに映っているサイトについて訪ねるシオン。

 

「知らないのかよ⁉」

 

「確かそれは、キューティーファイターのファンサイトだったか?」

 

「キューティーファイター?」

 

「かわいい女性ファイターのファンサイトってこと?」

 

「ああ、そういうこと・・・」

 

シオンは納得したところで自分のIパッドに向き直る。

 

「で、確かその羽島リンって奴はいっつも人気投票上位にいるんだっけか?」

 

「そうです!強さと美しさを兼ね備えたファイターってことで、その道じゃ有名らしいですよ!」

 

マサトの言葉に解説をするカル。

 

「後で、一緒に写真撮ってもらお♡」

 

「やめとけよ。多分相手にしてもらえねぇって」

 

ツネトの下心丸出しの言葉にマサトがそう口を開く。

 

「ちょっと、あんたたちどっちの味方?」

 

「あっ、トコハちゃんおかえり~」

 

今のツネトの言葉を聞いていたのか帰ってきたトコハはトリニティドラゴンをジト目で睨む。

 

「も・・・もちろん応援するのは、トコハちゃんだから!」

 

「あっそ・・・」

 

トリニティドラゴンは慌ててトコハにそう言うがトコハはそっけなく返す。

 

「トコハちゃん♪」

 

「クミちゃん!」

 

「えへへ。じゃ~ん」

 

クミがトコハに見せたのはニシベーカリーの袋だ。中に入ってあるのは当然コロッケパンだ。

 

「あ!もしかして!」

 

「ニシベーカリーのコロッケパンだよ~。必勝祈願に買ってきたの~」

 

「ありがとう!」

 

トコハが袋を取ろうとするとクミは袋をひょいっと後ろにやる。それに少しだけポカンとするトコハとトリニティドラゴン。

 

「これから私が気合を注入しま~す」

 

「「「「?」」」」

 

「必ず~・・・勝ちます~・・・」

 

そう口にしながらクミは袋を手に持ちながら妙な舞をする。

 

「お、もしかして気合の舞?いいぞー、やれやれー!」

 

「ユイちゃんの友達は面白いですね」

 

クミの舞にユイはノリノリでアンはクスリと笑う。

 

「やーーー!」

 

クミは袋を上に掲げるがそれが勢い余って袋を手放してしまう。その袋は歩いている女性の足元に落としてしまう。

 

「す、すみません」

 

トコハが謝り、女性はトコハの方に振り向く。その女性はトコハの対戦相手、羽島リンだった。

 

「!羽島リン・・・!」

 

リンはなんとコロッケパンの入った袋を一足踏みつけてそのまま歩き去っていった。

 

「な⁉」

 

その光景に一同は驚愕する。

 

「あらら・・・」

 

「ひどい・・・!ちょっと!待ちなさいよ!」

 

「あ!トコハちゃん!」

 

トコハは問い詰めようとリンを追いかけていった。

 

「・・・ユイちゃん。ちょっとだけいいですか?」

 

「え?うん、いいけど・・・」

 

アンはユイを連れて席を外す。

 

「・・・羽島リンは美しさは備わっていたが、心は美しくないようだな」

 

「まったくだ。ほんと、やな女だぜ!」

 

マサトとケイスケはリンの行為を見てそう呟く。

 

 

ユイはアンに連れられて廊下にいる。

 

「それでアン、話って何?」

 

アンは煮え切らない表情で羽島リンについて話す。

 

「・・・さっきの人、羽島リンという人は、メガラニカの女性の間であまりいい噂を聞かないと聞きます」

 

「?どういうこと?」

 

「・・・なんというか、あの人のファイトは、弱いものを弄ぶようなファイトするということを聞いたことがあります」

 

「何それ⁉弱いものいじめってこと⁉」

 

「あくまでも噂です。真意は私も知りません」

 

「それに・・・」とさらにアンは口を開く。

 

「トコハさんはマモルさんの妹です。お兄さんのことをうまく利用して、動揺を誘うかもしれません」

 

「もし噂通りの人だったら許せないよ!そんなの!」

 

アンの説明を聞いてユイは怒りを露わにする。

 

「次の対戦はリンさんとトコハさんです。余計なお世話かもしれませんが、忠告だけでも伝えておいてくれませんか?」

 

「うん。わかった。伝えておくよ」

 

ユイはそう言ってクロノたちのところに戻る。アンもそれについていく。

 

 

「信っじられない!何あの人!!」

 

トコハはイラつきながらクロノたちのところに戻っていく。トコハはお手洗いに入っていったリンにコロッケパンのことを問い詰めようとしたがリンは蛇口の水をトコハにかぶせたのだ。そのことでトコハはイラつきが収まらない。

 

「トコハ!」

 

イラついている中、マモルが声をかけてきた。

 

「!兄さん、どうしたの?」

 

「支部でトラブルがあって、今から戻らなければならなくなった」

 

「じゃあ、私のファイトは?」

 

「すまん」

 

トコハのファイトを見られなくなったマモルはトコハに一言謝る。

 

「気にしないで。仕事しながら、私の勝利報告を待ってて」

 

「おいおい、もう勝った気でいるのか?」

 

「・・・そうよ。あんな奴に負けないんだから・・・」

 

トコハはそう呟く。

 

「何かあったのか?」

 

「ううん、別に。とにかく勝つから、兄さんはお仕事頑張って!」

 

そう言ってトコハはクロノたちのところに戻っていく。

 

「トコハ・・・」

 

「安城マモル」

 

マモルは声をかけてきた人物の方に振り向く。そこにいたのは羽島リンだった。

 

「御機嫌よう」

 

「君は・・・トコハの対戦相手の羽島リンさんだね?」

 

マモルの発言になぜかリンは不機嫌な表情になる。

 

「妹とのファイト、楽しんでいってね」

 

「・・・覚えてないのね」

 

そう言ってリンは自分の控室の方に向かっていった。マモルは少し首を傾げていた。

 

 

ベスト16、第1戦、第2試合がもうすぐ始まる。トコハは今回のファイトに気合を入れていた。

 

「絶対勝つ!!」

 

「おいおい、気合入りすぎだろ」

 

「熱くなりすぎて、冷静さを失うのは・・・」

 

「大丈夫!次の試合で私が決めちゃうから!」

 

クロノとシオンが心配するがトコハはそう言う。ユイはトコハに耳打ちする。

 

(トコハちゃん、本当に気をつけてね)

 

(心配しないで、絶対に負けないんだから)

 

(いや、そうじゃなくて・・・)

 

トコハの言葉にユイの心配は余計に募っていく。

 

 

40分が経過し、第2試合が間もなく始まろうとしていた。

 

『それでは第1戦、第2試合が始まります!チームトライフォーからは、安城トコハ選手!対するチームディマイズからは、羽島リン選手!』

 

「トコハちゃーん!!がんばってーー!!」

 

観客席でクミは大声でトコハを応援する。

 

「絶対に負けない!」

 

「ふふ、楽しもう」

 

「え?」

 

トコハはリンの言葉に首を傾げつつ、ファイト準備が完了する。リンの準備も万全だ。フィールドはユナイテッド・サンクチュアリにある天界の病院だ。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「春待ちの乙女オズ!」

 

黒衣の燭光(ブラック・キャンドル)アズライール」

 

春待ちの乙女オズ  PW5000

 

黒衣の燭光(ブラック・キャンドル)アズライール  PW5000

 

「エンジェルフェザー使いか」

 

「ダメージゾーンにあるカードをコントロールするクランだね。それを使いこなしているなら、かなりテクニカルなファイターかもしれない」

 

「トコハちゃんかなり頭に血が上ってるけど、大丈夫かな・・・」

 

リンの使用するクランを解説するクロノとシオン。トコハを心配するユイ。

 

「私の先攻。ドロー。黒衣の苦難(ブラック・ペイン)マールートにライド。アズライールは移動。ターンエンド」

 

黒衣の苦難(ブラック・ペイン)マールート  PW8000

 

R マールート  R

R アズライール R  リンの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!萌芽の乙女ディアンにライド!オズは移動!」

 

萌芽の乙女ディアン  PW8000

 

R ディアン R

R  オズ  R

 

「オズのブースト、ディアンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『萌芽の乙女ディアン』」

 

「ダメージチェック『サウザンドレイ・ペガサス』」

 

「ターンエンド!」

 

PW13000➡PW8000  トコハの手札6枚 山札42枚  リンのダメージ1枚

 

「私のターン。ドロー。ミリオンレイ・ペガサスにライド。」

 

ミリオンレイ・ペガサス  PW9000

 

R ミリオンレイ R

R アズライール R

 

「アズライールのブースト、ミリオンレイでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』「ダメージチェック『開花の乙女ケラ』」ターンエンド」

 

PW14000➡PW8000  リンの手札6枚 山札40枚  トコハのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!開花の乙女ケラにライド!メイデン・オブ・グラジオラスをコール!」

 

開花の乙女ケラ  PW10000

メイデン・オブ・グラジオラス  PW9000

 

グラジオラス ケラ R

  R    オズ R

 

「グラジオラスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『愛天使(ラブマシンガン)ノキエル』ミリオンレイのスキル。ダメージゾーンにカードに送られたからパワープラス2000」

 

「オズのブースト、ケラでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『サニースマイル・エンジェル(治)』」

 

「ドライブチェック『メイデン・オブ・パッションフラワー』ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000(+2000)

PW15000➡PW11000+SH10000=21000  トコハの手札6枚 山札39枚  リンのダメージ2枚

 

「私のターン。ドロー。黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリールにライド」

 

黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール  PW11000

 

「ミリオンレイと、不死鳥カラミティフレイムをコール」

 

不死鳥カラミティフレイム  PW10000

 

ミリオンレイ ガウリール  カラミティフレイム

  R    アズライール     R

 

「ミリオンレイでグラジオラスにアタック」

 

「ガード!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』」

 

「カラミティでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『仮初めの騎士メアホープ』」

 

「アズライールのブースト、ガウリールでヴァンガードにアタック「ノーガード!」ツインドライブ『愛天使(ラブマシンガン)ノキエル』『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』」

 

ガウリールは翼を羽ばたいてケラに近づき武器のハサミでケラを切り裂く。

 

「くっ!ダメージチェック『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW10000+SH10000=20000

PW10000➡PW10000

PW16000➡PW10000(+5000)  リンの手札5枚 山札36枚  トコハのダメージ3枚

 

(負けない!負けるもんか!!)

 

トコハはそんな思いを胸にリンに挑む。

 

 

一方その頃、カムイと伊吹のファイトは中盤に差し掛かっている。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!」

 

伊吹のターンでストライドフェイズに移っている。

 

「混沌を切り裂き、白き翼で描け未来!!ストライド・・・ジェネレーション!!!」

 

白き輝きを持った救世主メサイアは神々しく降臨した。

 

「創世竜アムネスティ・メサイア。超越(ストライド)スキル。呪縛(ロック)。痛みを我が力に」

 

オルターエゴ・メサイアのスキルで味方であるアローザル・メサイアを呪縛(ロック)し、カムイのリアガードのマッスル・シュリークも呪縛(ロック)する。

 

「くっ!」

 

「落日の刀身ダスクブレードでヴィクトールにアタック。スキル発動。呪縛(ロック)

 

リアガードをブーストさせ、ダスクブレードのスキルを発動させ、ケンビームを呪縛(ロック)する。

 

「連続で2体呪縛(ロック)か。相変わらず、いやらしい攻撃だぜ。ガード!」

 

「アムネスティでヴァンガードにアタック。スキル発動。アローザルを解呪縛(アンロック)。アムネスティをパワーアップ」

 

アムネスティのスキルでアローザルの呪縛(ロック)が解かれた。

 

「⁉解呪縛(アンロック)⁉お前が・・・」

 

伊吹が解呪縛(アンロック)を使用したことに驚愕するカムイ。

 

「アローザルのスキル。ダスクブレードをスタンド。さらにパワーアップ」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ。ゲット、クリティカルトリガー。パワーはアローザルに、クリティカルはアムネスティに」

 

イメージ内でアムネスティはヴィクトールに向けて神々しい光を放つ。

 

「ぐうぅぅ!」

 

「ダスクブレードでヴィクトールにアタック」

 

「ガード!・・・だんだんわかってきたぜ。お前のファイトからは、邪なものは感じない。曲がった道をいこうとしてるわけじゃないみたいだな」

 

カムイはファイトを通じて、伊吹が曲がった道をいっていないことを判断する。

 

「だからこそもう1度聞く。いったい何をしようとしてるんだ!」

 

カムイの問いに伊吹はしばらく黙るが口を開く。

 

「・・・普及協会の・・・ひいては、ヴァンガードの未来を・・・。俺は、俺の使命を果たすだけだ」

 

「ヴァンガードの未来?使命って・・・」

 

「アローザルでアタック」

 

アローザルはヴィクトールに向かって突進をする。そこに赤紫の光が宇宙全体を包んでいった。

 

 

トコハとリンのファイトに戻る。現在はトコハがスタンドとドローを終えた状態だ。

 

『ここまでの羽島リン選手のダメージは2、安城トコハ選手のダメージは3。果たして、攻撃に移った安城トコハ選手はどう出るか!』

 

「煌めく蕾よ、今こそ花開け!ラナンキュラスの花乙女アーシャにライド!!」

 

ラナンキュラスの花乙女アーシャ  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『メイデン・オブ・フリルドロッド』グレード3

 

「今こそ咲き誇れ!!我が輝ける未来に!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!春色の花乙姫アルボレア!!!」

 

春色の花乙姫アルボレア  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

超越(ストライド)スキル!は使用しない!グラジオラスをコール!さらにディアンをコール!」

 

グラジオラス アーシャ グラジオラス

  R     オズ   ディアン

 

「グラジオラスでミリオンレイにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「オズのブースト、アルボレアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』『開墾の戦乙女パドミニ』『メイデン・オブ・デイブレイク(醒)』スタンドトリガー!グラジオラスをスタンドしてパワープラス5000!」

 

アルボレアは桜の花びらを集めさせ、それを操り、ガウリールに向けて放った。ガウリールはその桜に包まれた。

 

「ダメージチェック『不死鳥カラミティフレイム』」

 

『羽島選手ダメージ3!安城選手の勢いはまだまだ止まらなーい!』

 

「いっけーー!トコハちゃーーん!!」

 

「うおっ!ビックリした!」

 

クミは大声で精一杯トコハを応援する。クミの隣にいたトリニティドラゴンとコズミックドライブはこれにビックリする。

 

「乗ってるな、安城」

 

「このまま押し切れるといいけど・・・」

 

控室で待機しているクロノとシオンはそう口に出す。

 

(何だろう・・・。すごく順調なのに・・・嫌な予感がする・・・)

 

トコハが順調なのにもかかわらず、不安がだんだんと込みあがってくるユイ。

 

「アルボレアのヒット時のスキルで、山札からディアンをスペリオルコールし、パワープラス2000!ディアンのブースト、もう1体のグラジオラスでヴァンガードにアタック!」

 

「はぁ、ガード『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』」

 

「コールしたディアンのブースト、スタンドしたグラジオラスでヴァンガードにアタック!「ノーガード。ダメージチェック『黒衣の記録(ブラック・レコード)イスラフィール』ターンエンド!これが私のヴァンガードよ!」

 

PW9000➡PW9000

PW31000➡PW11000

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW24000➡PW11000  トコハの手札6枚 山札32枚  リンのダメージ4枚

 

『安城選手、怒涛の攻撃!着々とリアガードを増やしている!さあ、ここで攻守交替!羽島選手、どう出るか?!』

 

「・・・明るくてまっすぐなファイト。ビックリするくらいそっくり」

 

「え?」

 

リンの放った言葉にきょとんとするトコハ。

 

「・・・安城マモルに」

 

リンがまだ小さかったころ、リンのファイトは相手を泣かせるほどのファイトだ。そこにマモルが注意をしてきて、当時のリンはマモルがうっとうしくてマモルとファイトすることになった。結果はマモルの勝利に終わった。マモルは一緒に楽しむのがヴァンガードと言ったが、リンは綺麗事と一蹴する。リンはその事をはっきりと覚えていたが、マモルは覚えていなかった。

 

(あいつは・・・何も覚えていなかった・・・)

 

この時にリンの頭に浮かんだのはマモルが放った"妹とのファイト、楽しんでね"の言葉だった。

 

「スタンド&ドロー。(もちろんよ)ジェネレーションゾーン解放」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』グレード3

 

「ストライド・・・ジェネレーション!!聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)ウリエル!!」

 

聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)ウリエル  PW26000  ハーツ『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』

 

「うふ、楽しもうね。安城マモルの妹ちゃん?」

 

「兄さんは関係ない!!」

 

「怒っちゃだめだよ~。ヴァンガードは楽しくやるものだよ~?お兄ちゃんが言ってるでしょ?」

 

「関係ないって言ってるでしょ!!!」

 

リンの突然の煽りにトコハは怒りを示す。それにリンは少し微笑む。

 

愛天使(ラブマシンガン)ノキエルとサウザンドレイ・ペガサスをコール。ノキエルのスキル。真紅の決意(クリムゾン・マインド)バルクをダメージゾーンに置き、ダメージゾーンのイスラフィールを手札に。サウザンドレイ・ペガサスとカラミティフレイムのスキルでダメージゾーンにカードが置かれたとき、パワープラス2000」

 

愛天使(ラブマシンガン)ノキエル  PW8000

サウザンドレイ・ペガサス  PW7000

 

 ノキエル    ウリエル  カラミティフレイム

サウザンドレイ アズライール     R

 

「ダメージゾーンから完全ガードのカードを手札に加えると同時に、リアガードをパワーアップさせた」

 

「それじゃあ・・・」

 

「やはり、羽島リンは相当なテクニカルなファイターだ」

 

「・・・冷静に、慎重にいってね。トコハちゃん」

 

ユイはトコハに向かってそう念じる。

 

「アズライールのブースト、ウリエルでヴァンガードにアタック」

 

「完全ガード!『メイデン・オブ・パッションフラワー』(コスト『ラナンキュラス花乙女アーシャ』)」

 

ウリエルは複数の注射器の形をした光をアーシャに向けて放つ。その光をパッションフラワーが全て防ぎきる。

 

「トリプルドライブ『ミリオンレイ・ペガサス』『黒衣の苦難(ブラック・ペイン)マールート』『フィーバーセラピー・ナース(引)』ドロートリガー。1枚引いてパワーをカラミティに。妹ちゃんって、思いやりがあって、ファイトも正々堂々としてる」

 

「何が言いたいの?」

 

「カラミティでアーシャにアタック」

 

「メイデン・オブ・デイブレイクでガード!」

 

カラミティフレイムが放つ羽をデイブレイクが防ぐ。

 

「さすが安城マモルの妹だよね~」

 

「やめて!あんたと戦っているのは私、安城トコハよ!」

 

「サウザンドレイのブースト、ノキエルでアタック」

 

「グラジオラス2体でインターセプト!」

 

「ターンエンド」

 

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW17000➡PW11000+SH10000=21000  リンの手札6枚 山札30枚  トコハのダメージ3枚

 

『攻守交替!ダメージは動かず、再び安城選手の攻撃です!』

 

「スタンド&ドロー!このターンで一気に、決めてやる!!ストライドジェネレーション!!!立春の花乙姫プリマヴェーラ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『開墾の戦乙女パドミニ』グレード1+2

 

立春の花乙姫プリマヴェーラ  PW26000  ハーツ『ラナンキュラス花乙女アーシャ』

 

「ケラとグラジオラスをコール!」

 

グラジオラス プリマヴェーラ  ケラ

 ディアン    オズ    ディアン

 

「ディアンのブースト、グラジオラスでヴァンガードにアタック!」

 

グラジオラスは自身の持っている剣でガウリールを斬る。

 

『羽島選手、これで5ダメージだーー!』

 

「強いね。お兄ちゃんに習ったの?」

 

「うるさい!!」

 

リンはトコハを煽り続け、トコハは激怒する。

 

「うふふ、ダメージチェック『フィーバーセラピー・ナース(引)』ドロートリガー!1枚引いてパワーをガウリールに」

 

「くっ!プリマヴェーラでヴァンガードにアタック!プリマヴェーラのスキルでカウンターブラスト(3)を払って、ドロップゾーンのノーマルユニットを5枚山札に戻す!」

 

戻したカード『ラナンキュラス花乙女アーシャ』『メイデン・オブ・パッションフラワー』『メイデン・オブ・グラジオラス』『メイデン・オブ・グラジオラス』『開墾の戦乙女パドミニ』

 

「戻したら手札を1枚捨てて、グラジオラスとディアンをスペリオルコール!元のグラジオラスとディアンは退却!」

 

プリマヴェーラはスコップの槍を地面に突き刺し、その突き刺さったところから木の根がガウリールを襲う。

 

「完全ガード『黒衣の記録(ブラック・レコード)イスラフィール』(コスト『フィーバーセラピー・ナース(引)』)」

 

しかしその根はイスラフィールによって防がれた。

 

「トリプルドライブ『仮初めの騎士メアホープ』『仮初めの騎士メアホープ』『ダンガン・マロン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てケラに!ディアンのブースト、グラジオラスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノキエルでインターセプト」

 

「ディアンのブースト、ケラでアタック!」

 

「クリティカルヒット・エンジェルでガード」

 

「!そんな・・・」

 

このターンで決めるはずが防ぎ切らせて動揺を見せるトコハ。

 

PW17000➡PW11000(+5000)

PW31000➡PW16000(完全ガード)

PW17000➡PW16000+SH5000=21000

PW23000➡PW16000+SH10000=26000  トコハの手札3枚 山札31枚  リンのダメージ5枚

 

「ショックだった?かわいい~。妹ちゃんとファイトするのって、楽しいな~」

 

リンはまだまだトコハを煽る。

 

「前のターンで手札に加えた完全ガードに加え、ドロートリガーも出てるんだ。決められるわけないのに・・・」

 

「相手のペースでトコハちゃんのファイトが狂ってきてるよ・・・」

 

「落ち着け安城・・・」

 

だんだんと不安が高まりつつあるトライフォーの3人。

 

「私のターン。スタンド&ドロー」

 

『さあここからは羽島選手の攻撃。先ほどのターンで猛攻を仕掛けた安城選手、一転して大ピンチ!!』

 

(ここでストライドしたら・・・防ぎきれない・・・)

 

「ミリオンレイをコール」

 

「え⁉」

 

なんと、リンはストライドせずにリアガードを展開してきた。

 

ミリオンレイ  ガウリール  カラミティフレイム

サウザンドレイ アズライール     R

 

「アズライールのブースト、ガウリールでヴァンガードにアタック」

 

「・・・ノーガード!」

 

「ツインドライブ『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』クリティカルトリガー。パワーはカラミティに、クリティカルはガウリールに。2枚目『サニースマイル・エンジェル(治)』ヒールトリガー。ダメージを回復して、パワーはカラミティに」

 

「な⁉」

 

ガウリールはアーシャに向けて光の包帯を放つ。

 

「ダメージチェック・・・『メイデン・オブ・フリルドロッド』『メイデン・オブ・グラジオラス』」

 

「ミリオンレイでグラジオラスにアタック!」

 

「⁉リアガードに⁉」

 

「「「!!??」」」

 

リンがアタックを仕掛けたのはヴァンガードではなく、リアガードの方だった。これにはトコハだけでなく、クロノ、シオン、ユイも驚愕する。

 

「の・・・ノーガード!」

 

「カラミティでケラにアタック!」

 

「・・・!メアホープ、ディモルフォーセでガード!」

 

「ターンエンド」

 

PW16000➡PW11000

PW16000➡PW9000

PW20000➡PW10000+SH15000  リンの手札6枚 山札20枚  トコハのダメージ5枚(裏3枚)

 

「今のターンで決められてもおかしくはなかった。なのに、リアガードを攻撃していた!」

 

「勝てるのにとどめを刺さなかっていうのか、あいつ!」

 

「こんな楽しみ方、狂ってる・・・。やっぱり噂は本当だったんだ・・・!」

 

リンの勝利を確信しているのに勝敗を先延ばしにしたことに3人はそう言った。

 

「こんなに楽しいファイト、簡単には終わらせないから」

 

トコハのターンとなったが状況は厳しい。トコハの手札はドローのカードを含めて2枚、グレードは3に満たしていない。さらにリンの手札は6枚という絶体絶命のピンチに追いやられている。

 

『ダメージは羽島選手4、安城選手5!安城選手の攻撃ターンだが、苦しい状況は変わらず、果たして、巻き返しなるか⁉』

 

「・・・メアホープを・・・コール・・・」

 

メアホープ アーシャ  ケラ

ディアン   オズ  ディアン

 

「あれ~?ストライドしないの~?・・・そっか~。手札のグレードが足りないのか~」

 

リンの煽り続ける態度にトコハはリンを睨む。

 

「ふふ、そんな怖い顔しないで~。笑顔笑顔♪ヴァンガードは楽しくやらないとね~♪お兄ちゃんに叱られちゃうぞ♪」

 

「・・・諦めない・・・。アーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード『黒衣の記録(ブラック・レコード)イスラフィール』(コスト『黒衣の苦難(ブラック・ペイン)マールート』)」

 

アーシャはガウリールにクワを振るうがイスラフィールによって防がれる。

 

「ツインドライブ『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ケラに!『仮初めの騎士メアドリーム』ディアンのブースト、ケラでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』『サニースマイル・エンジェル(治)』」

 

「ディアンのブースト、メアホープでアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『フィーバーセラピー・ナース(引)』ドロートリガー。1枚引いてパワーをガウリールに」

 

「ターン・・・エンド・・・」

 

PW16000➡PW11000(完全ガード)

PW28000➡PW11000+SH20000=31000

PW20000➡PW11000(+5000)  トコハの手札3枚 山札26枚  リンのダメージ5枚

 

「え~~?もうおしまい~?もっと楽しめると思ったのにな~。弱いんだね~。安城マモルの妹なのに」

 

最後まで決められず、好き放題言われ、暗い表情になるトコハ。

 

「泣かないで?」

 

「泣いてない!!」

 

「はいはい。終わりにしましょうね。ストライドジェネレーション。聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)ウリエル」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール』グレード1+2

 

ミリオンレイ   ウリエル  カラミティフレイム

サウザンドレイ アズライール     R

 

「アズライールブースト、ウリエルでヴァンガードにアタック」

 

「・・・ノーガード・・・」

 

「あはははは!トリプルドライブドライブ『黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール』『黒衣の記録(ブラック・レコード)イスラフィール』『ナース・オブ・デンジャーハート(☆)』クリティカルトリガー!パワーはカラミティに、クリティカルはウリエルに!バイバイ、妹ちゃん」

 

ウリエルは光の注射器をアーシャに向けて放った。アーシャはその光をまともに喰らってしまう。

 

PW31000➡PW11000

 

ダメージチェック『ラナンキュラス花乙女アーシャ』

 

トコハのダメージ6枚  リンのダメージ5枚  勝者リン

 

『第2試合、羽島リン選手の勝利!チームディマイズ、チームトライフォーと同点に持ち込んだ!勝負は第3試合に持ち越されました!』

 

リンの勝利により、観客席は歓声で溢れていた。

 

「あいつ、見ていてくれたかしら」

 

 

マモルはタクシーに乗ってドラエン支部に向かっている途中だ。マモルはスマホで試合の結果を見ていた。

 

「・・・トコハ・・・」

 

マモルは兄としてトコハを心配するのであった。

 

 

ディマイズの控室に戻ってきたリンは椅子に座り菓子を食べる。

 

「ずいぶん楽しんだみたいだな?君があんなに感情を露わにするのは珍しい」

 

「・・・だってヴァンガードは楽しいものでしょ?」

 

東雲の問いにリンはそう答えた。

 

一方のトライフォーの控室ではトコハが意気消沈した表情で戻ってきた。

 

「ごめん・・・負けちゃって・・・」

 

「まあ、しゃあねぇだろ」

 

「気にすることはないよ。次で、僕が必ず勝つから」

 

「何それ?私のファイトなんて意味がないわけ?」

 

「トコハちゃん、どうどう・・・」

 

シオンの言葉にトコハがそう問い、ユイがトコハをなだめる。

 

「・・・ごめん!」

 

そう言ってトコハは控室から走って出ていった。

 

「ちょ・・・ちょっと待ってよトコハちゃん!トコハちゃん!」

 

ユイがトコハを追いかける。

 

「おい安城!佐倉!」

 

クロノがトコハとユイを呼び止めるが2人には聞こえていない。シオンは控室の奥に入ろうとする。

 

「おい!」

 

「1人になって集中したいんだ。僕が・・・必ずトライフォーを勝利に導かないといけないからね」

 

そう言ってシオンは控室の奥に入っていく。

 

 

トコハを追いかけているユイは会場の外に出た。周りを見渡しているとトコハがいた。

 

「トコハちゃ・・・」

 

ユイが声をかけて、トコハが振り向く。その顔には涙が溢れていた。

 

「・・・何も変わってなかった・・・。煽られて、熱くなって、負けて、結局私・・・」

 

トコハはユイの胸に飛び込み、泣きじゃくる。

 

「うわあああああああ!」

 

「トコハちゃん・・・。辛かったね・・・。辛かったね・・・」

 

ユイは泣きじゃくるトコハをなだめながら、静かに涙を流すのであった。

 

 

一方で伊吹とカムイのファイトが終了した。結果はカムイの敗北だ。カムイは自分のカードをファイカに片づける。

 

「お前の覚悟はわかった。けどな、もし仲間たちが危険な目に合うようことがあるならその時は、黙ってないからな」

 

「・・・好きにしろ」

 

そう言って伊吹は部屋から出ていったのであった。

 

to be continued…




ユイ「トコハちゃん、負けちゃったね」

シオン「相手の羽島リン選手も、相当な実力者だった。ただ、安城さんが途中で熱くなって、自分で自分のペースを崩してしまった」

クロノ「あいつの悪いところが出ちまったな」

ユイ「そうだね。さて、次は綺場君のファイトだね」

クロノ「ああ。頼むぞ、綺場!」

シオン「大丈夫。安心して見ていてほしい。このチームに勝利をもたらすのは僕だ」

TURN35「東雲ショウマ」


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東雲ショウマ

ちょっと暇を持て余していたので続きを書いて早めに投稿できました。

今回で全国大会地区予選編は終了です。

私の目標、ストライドゲート編終了までに投稿ができました。

今回のファイトの結果は如何に・・・

それではどうぞ!


トコハとユイが控室に戻ってきたころ、クミやトリニティドラゴン、コズミックドライブがトコハを慰めにやってきた。

 

「「「明日に輝くニューパワー!俺たち、トリニティ・ドラゴン!!」」」

 

トリニティドラゴンはいつものように妙なポーズをとる。

 

「トコハちゃん!俺たちはずっと見ていたぜ!」

 

「勝利への情熱!諦めない心!あなたは誰よりも輝いていました!!」

 

「涙は君には似合わない!!」

 

ツネトとカルはトコハにそう言葉をかける。

 

「べ、別に泣いてないし!」

 

「泣き顔なんか~、ぶっ飛ばせー!」

 

クミもそう言ってトコハを元気づけようとする。

 

「ほら、こういう時こそ結束だぜ!ほらほら、お前ら円を組め!」

 

「お、おい!」

 

マサトはクロノの手をひき、円陣を組ませようとする。クミもトコハを円陣に組ませようとする。

 

「ほら、ユイちゃんも円陣に」

 

「みんな大げさだな~」

 

アンもユイの手をひいてユイを円陣に組ませようとする。するとケイスケがシオンがいないことに気が付く。

 

「ん?1人足りないな。シオンはどこいった?」

 

ケイスケの問いにユイが答える。

 

「綺場君、ファイトの前には、1人で集中したいんだって」

 

 

 

TURN35「東雲ショウマ」

 

 

 

自販機コーナーでシオンは1人、対戦相手の東雲ショウマの情報について調べていた。

 

(せめて、相手のファイトスタイルだけでもわかれば・・・)

 

シオンはファイトスタイルだけでもと思い、いろんなサイトで情報を引き出そうとしたがこれといった情報はなかった。

 

「・・・付け焼刃だな。時間さえあれば、有力選手のチェックぐらいできていたはず・・・」

 

シオンがそう呟くと、アナウンスが流れた。

 

『試合開始時刻10分前です。ファイターは指定会場まで戻ってください』

 

シオンは急いで戻ろうとし立ち上がるとIパッドと必勝祈願のお守りを落としてしまう。シオンはお守りを見つめる。

 

(・・・どんな相手でも勝つ。それだけだ!)

 

シオンはIパッドと飲み物を手に持って、指定会場に向かおうとすると1人の男とぶつかった。

 

「す、すみません!」

 

シオンは男に謝罪する。そして、男の顔を見てシオンは目を見開いた。それもそのはず、ぶつかった相手がシオンの対戦相手である東雲ショウマであったからだ。

 

 

シオンと東雲はお手洗いに向かい、東雲は手を洗い、シオンはハンカチを手渡して改めて謝罪する。

 

「すみません、本当に。クリーニング代、お支払いします」

 

「いいさ、安物だ。でもこれからは、もう少し前を向いて歩きなよ?」

 

東雲はそう言ってシオンを許し、注意をする。

 

「はい」

 

「冗談だよ。ファイトのことを考えていたんだろ?綺場シオン君」

 

「!気づいてたんですか?」

 

東雲がシオンのことを気づいていたことに目を見開くシオン。

 

「それはお互い様だろ?」

 

東雲はそう言う。シオンは顔を俯く。

 

「・・・試合の前って緊張するよな。君みたいに小さい頃からフェンシングをやってても、やっぱりそう?」

 

「!」

 

「ヴァンガードとフェンシングの両立なんて、大変だなぁ。俺なんかヴァンガードのことで手一杯だからさ」

 

「いえ・・・」

 

「特に強い!」

 

「え?」

 

「特に青天の騎士アルトマイル。あれはいいな」

 

東雲はシオンにハンカチを返し、アルトマイルの特徴を述べる。

 

「仲間と共にパワーアップして、突き進む!まさに君の分身って感じだ。綺場一族と戦える機会なんて、二度とないチャンスだ。ベスト16大将戦、お手柔らかに頼むよ?」

 

そう言って東雲はシオンに手を差し出す。

 

「こちらこそ、よろしくお願いします」

 

シオンも手を差し出し、東雲と握手をする。

 

「じゃ、ファイトでまた」

 

東雲はシオンにそう言い、お手洗いを後にする。シオンは少し気がかりなことを考える。

 

(僕は・・・彼の顔と名前しか知らないのに・・・)

 

そう、シオンが東雲の顔と名前しか知らないのに対して、東雲はシオンの名前だけでなく、彼の身分までもを知っていたのだ。

 

 

第3試合が始まる前、ディマイズの控室でリンはスルメを食べていた。そこに東雲が入ってきてそのまま会場に入場する。飲み物のシミができた服のままで。

 

「・・・よくやるわ」

 

リンは東雲を見てそう呟く。

 

一方のトライフォーの控室にシオンが戻ってきた。

 

「何やってたんだよ?もう始まっちまうぞ!」

 

「ごめん、ちょっとトラブルがあって・・・」

 

「トラブル?」

 

「いや、大したことじゃないんだ」

 

クロノとシオンがそんな会話をしていると、時刻が迫ってきた。

 

『さあ、間もなくファイト開始時刻です』

 

「・・・落ち着いて行けよ?」

 

クロノがそう言うとシオンは首を縦に頷く。

 

「ダメージ0対6で完勝。それ以外の結果は認めないから」

 

「無茶言うなよ・・・」

 

「そうだよ。せめてダメージ1対6で収めなきゃ」

 

「たいして変わんねぇよ・・・」

 

トコハとユイの無茶ぶりに突っ込むクロノ。シオンは少し笑みを浮かべる。

 

「じゃあ、行ってくるよ」

 

そう言ってシオンはファイト会場に入場していった。

 

 

『ベスト16第1戦も、いよいよ大詰め!このファイトを制したチームが、ベスト8へと進出します!』

 

ベスト8の進出をかけたファイトに、観客やクミ、トリニティドラゴンとコズミックドライブが見守る。

 

『チームトライフォー、綺場シオン選手!冷静沈着のファイトが持ち味の彼が、今日はどう戦うのか?対する東雲ショウマ選手!こちらも常にクールな、美脳派ファイター!似たもの同士の対決は、どんな結末を迎えるのか?』

 

(負けるという言葉は捨てた。僕は綺場の男だ。必ず勝利を掴んで・・・)

 

彼は手に持っていたお守りをみる。そのお守りは、東雲とぶつかった際にこぼした飲み物のシミができていた。

 

『先攻は綺場選手、後攻は東雲選手に決定!続いては、決戦の舞台となるファイトフィールドの選択だ!』

 

「東雲さん、決めていただけますか?」

 

「いいのか?」

 

「先ほどのお詫び・・・ということのほどでもないんですけど・・・」

 

シオンは東雲の服にできたシミを見てそう言う。

 

「じゃあ、遠慮なく決めさせてもらおう」

 

東雲がそう言うと、ファイト会場の電気が一斉に消えた。

 

「光あれ」

 

東雲がそう言って指を鳴らすと、ファイトフィールドが出現し、ファイトフィールドの周りにある青き炎がともる。

 

「ユナイテッド・サンクチュアリの奈落の神殿」

 

フィールドは東雲が言っていたように、ユナイテッド・サンクチュアリにある奈落の神殿だ。

 

「ビックリした~」

 

「すげぇ演出だなぁ。ギアースってこんなこともできんのかぁ」

 

「そうだよ。お前ら知らなかったの?」

 

メガラニカではイベントでギアースを使用する機会が何度かあったのでギアースの演出に対して驚いていないコズミックドライブ。そんな会話をしている内にファイトが開始される。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「閃きの騎士ミーリウス!」

 

「革の戒めレージング」

 

閃きの騎士ミーリウス  PW5000

 

革の戒めレージング  PW5000

 

「ジェネシスか。・・・僕の先攻!ドロー!繊月の騎士フェレックスにライド!ミーリウスは移動!ターンエンド!」

 

繊月の騎士フェレックス  PW8000

 

R フェレックス R

R ミーリウス  R  シオンの手札5枚 山札43枚

 

「私にあれだけ言ったんだから、半端なファイトじゃ許さないわよ!」

 

「綺場君がんばれーー!」

 

控室でそう口にするトコハと、シオンを応援するユイ。

 

「俺のターン。ドロー。筋の戒めドローミにライド。レージングのスキル。移動」

 

筋の戒めドローミ  PW8000

 

  R   ドローミ R

レージング  R   R

 

(常識なら、ヴァンガードの後ろにコールしてブーストさせるけど、もっと有効にブーストできるカードがデッキにあるのか?それとも・・・)

 

「ドローミでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『戦巫女イヅナヒメ』」

 

「ダメージチェック『繊月の騎士フェレックス』

 

「ターンエンド」

 

PW8000➡PW8000  東雲の手札6枚 山札42枚  シオンのダメージ1枚

 

「僕のターン!ドロー!絶剣の騎士リヴァーロにライド!ナイト・オブ・フラグメントをコール!」

 

絶剣の騎士リヴァーロ  PW10000

ナイト・オブ・フラグメント  PW9000

 

フラグメント リヴァーロ R

  R    ミーリウス R

 

「フラグメントでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『衰微の女神ヘル』」

 

「ミーリウスのブースト、リヴァーロでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『風雅の騎士ベニゼール』」

 

「ダメージチェック『戦乙女サホヒメ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW8000

PW15000➡PW8000  シオンの手札5枚 山札40枚  東雲のダメージ2枚

 

「俺のターンだ。スタンド&ドロー。戦巫女イヅナヒメにライド。戦巫女サホヒメをコール」

 

戦巫女イヅナヒメ  PW10000

戦巫女サホヒメ  PW9000

 

サホヒメ  イヅナヒメ R

レージング   R   R

 

「イヅナヒメでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『陽光の女神ヤタガラス』

 

「ダメージチェック『ホーリーナイト・ガーディアン』」

 

「レージングのブースト、サホヒメでフラグメントをアタック」

 

「ガード!『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW10000➡PW10000

PW14000➡PW9000+SH10000=19000  東雲の手札6枚 山札38枚  シオンのダメージ2枚

 

『ここまでお互いにダメージ2!そろそろ大きく局面の動きそうな気配だ!』

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!僕の情熱は君の剣と共に!ライド!青天の騎士アルトマイル!!」

 

青天の騎士アルトマイル  PW11000

 

「リヴァーロをコール!」

 

フラグメント アルトマイル リヴァーロ

  R    ミーリウス    R

 

「ナイト・オブ・フラグメントでサホヒメにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ミーリウスのブースト、アルトマイルでヴァンガードにアタック!僕たちの未来の為に!スカイノーブルスラスト!!」

 

アルトマイルはイヅナヒメに向けて斬撃を放つ。

 

「ガード『戦巫女イヅナヒメ』『戦巫女ククリヒメ(☆)』」

 

そんなイヅナヒメをガーディアンのイヅナヒメとククリヒメが守る。

 

「ツインドライブ『繊月の騎士フェレックス』『夢の運び手べレヌス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てリヴァーロに!リヴァーロでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『サイバー・タイガー(☆)』」

 

リヴァーロがイヅナヒメに攻撃しようとするが、サイバー・タイガーによって遮られる。

 

「おいおいマジかよ・・・」

 

「こっちも止められちゃった・・・」

 

「やはり東雲さんは強い・・・!」

 

『綺場選手の猛攻に対し、東雲選手は完璧な防御を見せつけました!綺場選手、1ダメージも与えられずにターン終了です!』

 

PW9000➡PW9000

PW16000➡PW10000+SH15000=25000

PW15000➡PW10000+SH10000=10000  シオンの手札5枚 山札36枚  東雲のダメージ2枚

 

(読まれていた⁉僕の攻撃が・・・⁉)

 

攻撃が読まれていたことにシオンは少なからず驚愕はしていた。

 

「・・・仕方がないさ」

 

「!」

 

東雲は口元に笑みを浮かべながらそう言った。

 

「時間がなかったんだってね?今回」

 

「そんなことまで・・・⁉」

 

シオンが時間がなくて情報を引き出せなかったことまで東雲は述べてしまう。

 

「当然だろ?君だって調べていたはずさ。時間さえあれば。スタンド&ドロー。解き放て、滅びを告げる狼の咢。ライド。神界獣フェンリル!」

 

神界獣フェンリル  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン解放!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『陽光の女神ヤタガラス』グレード3

 

「黄昏の世界に、終末の裁きを・・・!ストライド・・・ジェネレーション!!」

 

その天使は本を宙に浮かせながらページをまたがり、翼を広げ、アルトマイルを見下ろす。

 

「大天使ドゥームブレイス!!」

 

大天使ドゥームブレイス  PW26000  ハーツ『神界獣フェンリル』

 

超越(ストライド)スキル!ドゥームブレイスにソウルチャージ!『サイバー・タイガー(☆)』『神界獣スコル』『戦巫女サホヒメ』烏の魔女カモミールをコール!ドゥームブレイスのスキル発動!ソウルブラスト(3)」

 

コスト『戦巫女サホヒメ』『サイバー・タイガー(☆)』『戦巫女イヅナヒメ』

 

「カモミールとレージングにパワープラス5000。さらにソウルが2枚以下でソウルチャージ『神界獣フェンリル』『ドリーミング・ドラゴン(醒)』『烏の魔女カモミール』さらにフェンリルのスキルでカウンターブラストを払い、ソウルブラストしたイヅナヒメをスペリオルコール」

 

烏の魔女カモミール  PW9000

 

ジェネシスはソウルチャージとソウルブラストを組み合わせることによってリアガードをコールしたり強力なスキルを与えるなど様々なことを得意としている。

 

『これはすごい!リアガードをパワーアップさせつつ、支払ったソウルを再び補充する、ドゥームブレイスの能力!さらに、ソウルから吐き出されたユニットがリアガードとして戻ってきたぞ!』

 

「使った分のソウルを補充できるなら、息切れなしでスキルが使える・・・!」

 

「しかもフェンリルのスキルでユニットが戻ってくるのを毎ターン繰り返したらひとたまりもないよ!」

 

「でも、綺場だって・・・!」

 

カモミール ドゥームブレイス イヅナヒメ

レージング    R       R

 

「イヅナヒメでフラグメントにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドゥームブレイスでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

ドゥームブレイスは銃に赤い閃光弾のエネルギーを溜める。

 

「俺みたいな庶民にはわからないけど、大変なんだろうなぁ。あの綺場一族の御曹司ともなればさ?トリプルドライブ『檸檬の魔女リモンチーノ(☆)』『戦巫女ククリヒメ(☆)』『衰微の女神ヘル』ダブルクリティカルトリガー。パワーはカモミールに、クリティカルはヴァンガードに」

 

ドゥームブレイスは銃の閃光をアルトマイルに向けて放った。

 

「ダメージチェック『青天の騎士アルトマイル』『絶剣の騎士リヴァーロ』『ヒーリング・ペガサス(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをヴァンガードに!言い訳はしません!みんな、忙しいのはそれぞれ一緒です!」

 

「謙虚だな。だからここまでやってこれたんだろうね。尊敬するよ、心から。レージングのブースト、カモミールでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『夢の運び手べレヌス(☆)』『バーニングメイン・ライオン(☆)』

 

「ターンエンド」

 

カモミールの攻撃をべレヌスとバーニングメイン・ライオンが防ぐ。その際に周りに灯っている青き炎が1つ消えていった。

 

PW10000=PW9000

PW26000=PW11000(+5000)

PW34000=PW16000+SH20000=36000  東雲の手札4枚 山札28枚  シオンのダメージ4枚

 

「でも不思議だな?綺場の跡取りにフェンシングの選手。それだけでも大変なのに、どうしてヴァンガードまでやろうと思ったんだい?」

 

「!」

 

その質問は地区予選1日目の2回戦でアキがした質問と同じようなものだ。

 

「(ヴァンガードは唯一自分の手で掴んだもの。切り開いた世界・・・)特別なんだ。言い訳はしない。僕は僕自身の為に、必ず勝利を掴んでみせる!」

 

シオンの答えに東雲は口元に笑みを浮かべる。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ナイト・オブ・グレートスピア』グレード3

 

「天翔連撃!!無限の未来をこの手に!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!閃火の聖騎士サムイル!!!!」

 

閃火の聖騎士サムイル  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、風雅の騎士ベニゼールとフェレックスをコール!フェレックスとリヴァーロにパワープラス5000!ベニゼールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとソウルブラストを払い、ナイト・オブ・ツインソードをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

『来たーーー!!これぞロイヤルパラディンの真骨頂だ!!仲間の危機に、騎士たちがはせ参じたぞ!!』

 

「よし!」

 

「これでサムイルのスキルが使える!」

 

「これで少しは差が開けるはず!」

 

ツインソード サムイル  リヴァーロ

フェレックス ミーリウス ベニゼール

 

「ミーリウスのブースト、サムイルでヴァンガードにアタック!リアガードが5体以上でスキル発動!カウンターブラスト(2)を払い、ヴァンガードに1ダメージ!」

 

サムイルは剣に閃光を宿し、それをフェンリルの腹部に放った。

 

「ダメージチェック『幸運の女神フォルトナ』全てを取る、か。すごいな君は。でもさぁ・・・」

 

「貫け閃光! ブライト・ライトニング・シュート!!」

 

「完全ガード『衰微の女神ヘル』(コスト『烏の魔女カモミール』)」

 

サムイルがさらに放った閃光はフェンリルに向けていったが、ヘルの番傘によって防がれてしまう。

 

「可能なのかな?そんな中途半端」

 

「・・・!トリプルドライブ!『ホーリーナイト・ガーディアン』『ナイト・オブ・グレートスピア』『バーニングメイン・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てツインソードに!リヴァーロでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト『戦巫女イヅナヒメ』」

 

「フェレックスのブースト、ツインソードでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『檸檬の魔女リモンチーノ(☆)』『戦巫女ククリヒメ(☆)』」

 

「なっ⁉」

 

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW15000➡PW11000+SH5000=16000

PW29000➡PW11000+SH20000=31000  シオンの手札4枚 山札28枚  東雲のダメージ3枚(裏1枚)

 

『なんとこのターン、綺場選手の怒涛の猛攻をもってしても、与えたダメージは僅かにスキルの1ダメージのみ!』

 

「うそだろ・・・」

 

「でも、向こうは手札を使い切ったし、リアガードも足りてない!」

 

「でも、もしも相手がグレード3を引いたら、またあれが来る・・・!」

 

東雲の手札は先ほどのガードで0枚の状態だ。だが、次でグレード3が出たら状況はさらにまずいことになる。

 

「スタンド&ドロー。本当はとっくに気付いているんだろう?君では俺には勝てない。ストライドジェネレーション!大天使ドゥームブレイス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『神界獣フェンリル』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!ソウルチャージ『ドリーミング・ドラゴン(醒)』『大鍋の魔女ローリエ(治)』『衰微の女神ヘル』ドゥームブレイスのスキル発動!ソウルブラスト!」

 

コスト『烏の魔女カモミール』『衰微の女神ヘル』『筋の戒めドローミ』

 

「カモミールとレージングにパワープラス5000!そしてソウルチャージ『大鍋の魔女ローリエ(治)』『幸運の女神フォルトナ』『檸檬の魔女リモンチーノ(☆)』さらにフェンリルのスキルでドローミをスペリオルコール!カモミールのスキルでソウルからドロップゾーンに置かれたとき、カモミールをスペリオルコール!」

 

『東雲選手、またもドゥームブレイスの能力で、リアガードをパワーアップ!さらに!ソウルから吐き出されたはずのユニットたちが、またもスキルで戻ってきたぞ!!』

 

カモミール ドゥームブレイス カモミール

レージング    R     ドローミ

 

「くっ!」

 

「これが最近のお気に入りでね。大きな大会では使ってるんだ。いつも」

 

「・・・!(情報さえあれば、対策もできていたはず・・・!)」

 

「ドゥームブレイスでヴァンガードにアタック」

 

「完全ガード!『ホーリーナイト・ガーディアン』(コスト『ナイト・オブ・グレート・スピア』」

 

「トリプルドライブ『神界獣スコル』『戦巫女サホヒメ』『戦巫女ククリヒメ(☆)』クリティカルトリガー。効果は右のカモミールに」

 

ドゥームブレイスの弾はホーリーナイトが防ぎきる。

 

「レージングのブースト、カモミールでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『バーニングメイン・ライオン(☆)』インターセプト!『絶剣の騎士リヴァーロ』『ナイト・オブ・ツインソード』」

 

「ドローミのブースト、カモミールでヴァンガードにアタック」

 

「・・・ノーガード」

 

右のカモミールは持っている杖に魔力を宿し、アルトマイルに攻撃を仕掛ける。アルトマイルが攻撃を喰らうとまた1つ青き炎が消えていった。

 

「ダメージチェック『夢の運び手べレヌス(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

「ターンエンド」

 

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW29000➡PW11000+SH20000=31000

PW17000➡PW11000(+5000)  東雲の手札3枚 山札17枚  シオンのダメージ5枚(裏4枚)

 

「仕方ないさ。忙しかったんだろ?準備が足りなかったんだよ、今回は」

 

「ち・・・違う!」

 

まるで心を見透かしているかのように淡々と述べる東雲の言葉に焦りだすシオン。

 

「これで5ダメージ・・・」

 

「綺場君、何だか冷静じゃないみたいです・・・」

 

「おい、どうしちゃったんだよシオンの奴・・・」

 

コズミックドライブ以外はシオンのことをよく知っているため、いつもの調子でないことに気付いている。

 

「何やってんのよ?!こんなの全然、あんたらしくないじゃない!」

 

「しっかりしてよ綺場君!自分のファイトを取り戻してよ!」

 

「そうだ!俺たちと一緒に上まで行くんだろ?!」

 

控室でシオンにエールを送るクロノとユイ。

 

「・・・新導クロノ君に佐倉ユイさん・・・だっけ?君とチームを組むことによって、あの2人は格段に強くなったな。メガラニカの実力者も、俺の仲間もあっさり負けてしまった」

 

2人のエールを聞いていたのか東雲は2人の話題に持ち込む。

 

「きっともっと強くなる。ヴァンガードに全てを賭けられるからね、あの2人は」

 

「!!」

 

東雲の言葉にシオンが思い浮かんだのはクロノがハイメに勝利した光景と、ユイがスギルに勝利した光景だった。

 

「・・・違う。言い訳はしない。僕は・・・全てを掴んでみせる!僕は、綺場シオンだ!!ストライドジェネレーション!!!!神聖竜セイントブロー・ドラゴン!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『月柱の騎士シシルス』グレード1+2

 

神聖竜セイントブロー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

「アルトマイルの超越(ストライド)スキルで、ベニゼールとフェレックスにパワープラス5000!ナイト・オブ・ツインソードをコール!ベニゼールは移動!セイントブロー・ドラゴンのスキル発動!Gゾーン裏のセイントブローを表にし、リアガード4体、パワープラス12000!クリティカルプラス1!」

 

ツインソード セイントブロー ベニゼール

フェレックス  ミーリウス    R

 

「そうだよ!それでこそ綺場シオンだよ!」

 

「あっちの手札はトリガーチェックでわかってる!」

 

「ああ!この攻撃は、ガードできない!」

 

東雲の手札はトリガーチェックで見えている。とてものことがない限り、この攻撃は防ぐことができない。

 

「負けるという言葉は捨てた。ミーリウスのブースト、セイントブロー・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

『綺場選手、運命のドライブチェック!1枚でもクリティカルトリガーがでれば、逆転勝利だ!!』

 

「お前なら絶対引ける!」

 

「お願い・・・!」

 

ユイとトコハはシオンがクリティカルトリガーを引けることを祈る。

 

(絶対に出る!出してみせる!!)

 

最初のトリガーチェックは・・・

 

 

 

『月柱の騎士シシルス』

 

 

 

『トリガー出ません!』

 

セカンドチェック・・・

 

『ナイト・オブ・グレートスピア』

 

『ああ!2枚目もです!さあ、運命の3枚目です!!』

 

最後のトリガーチェック・・・果たして・・・

 

「はあああああああ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ナイト・オブ・フラグメント』

 

 

 

 

 

トリガーは全てでなかった。シオンはトリガーを引けなかった。

 

「・・・!!!」

 

『トリガーは・・・ありません・・・』

 

セイントブローが放った斬撃はもろにフェンリルに直撃した。しかし、フェンリルは笑みを浮かべながら平然と立っていた。

 

「ダメージチェック『戦巫女イヅナヒメ』『神界獣スコル』」

 

「ベニゼールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『神界獣スコル』」

 

「フェレックスのブースト、ツインソードでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『戦巫女サホヒメ』『戦巫女ククリヒメ(☆)』」

 

「・・・!!ターン・・・エンド・・・」

 

PW43000➡PW11000

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW22000➡PW11000+SH15000=26000  シオンの手札3枚 山札23枚  東雲のダメージ5枚(裏3枚)

 

「そんな・・・」

 

「やだ・・・。綺場君が負けるとこなんて・・・見たくない・・・」

 

「スタンド&ドロー。ラストターンを、君に」

 

「!!」

 

ラストターンということはファイナルターンを意味している。東雲はこのターンで決着をつけようとしている。

 

「ドローミをコール」

 

カモミール フェンリル カモミール

レージング ドローミ  ドローミ

 

「ドローミのブースト、フェンリルでヴァンガードにアタック。フェンリルのGB(ジェネレーションブレイク)(2)。ソウルブラスト(3)」

 

コスト『神界獣スコル』『神界獣フェンリル』『大鍋の魔女ローリエ(治)』

 

「これによってクリティカルプラス1。そしてグレード1以上でガードできない」

 

「・・・ノーガード・・・」

 

「ツインドライブ『神界獣フェンリル』『大鍋の魔女ローリエ(治)』ヒールトリガー。ダメージを回復してパワーを右のカモミールに」

 

フェンリルは自身の持っている鎖をアルトマイルに巻き付ける。フェンリルは身動きの取れなくなったアルトマイルに接近し、アルトマイルに手を貫く。そして、フェンリルは凶悪な笑みを浮かべながらアルトマイルの体内に鎖で巻き付かれているものを握りつぶした。それと同時に青き炎、命の灯が消え去った

 

「・・・残念だな。この程度だったんだな?・・・君のヴァンガードは」

 

「・・・!」

 

PW19000➡PW11000

 

ダメージチェック『青天の騎士アルトマイル』

 

シオンのダメージ6枚  東雲のダメージ4枚  勝者東雲

 

『勝負あったーーー!!勝者、東雲ショウマ選手!ファイト結果、2対1!ベスト16、第1回戦を制したのは、チームディマイズだーーー!!』

 

シオンは敗北したのと同時に膝をつく。そして、手に持っていた必勝祈願のお守りを落としてしまう。

 

 

トライフォーの控室でシオンは意気消沈した表情で戻ってきた。

 

「全て、僕の責任だ。すまなかった・・・」

 

「やめてよ。そもそも最初に負けたのは私だし・・・」

 

「それに綺場君は十分に戦ったよ。それだけでもかっこよかったよ・・・」

 

ユイはシオンを元気づけようとするがシオンの顔は晴れない。

 

「誰の責任でもねぇ。俺たちはチームだろ?」

 

「・・・・・・」

 

シオンは静かに立ち上がり、控室から出ていく。

 

「お、おい!どこいくんだよ!」

 

クロノはシオンを追いかけて控室を出る。ユイは元気なくベンチに座り込む。表情は俯いていてわからない。

 

「ユイちゃん・・・」

 

トコハはユイを心配する。

 

一方のディマイズの控室に東雲が戻ってきた。

 

「・・・よくやるわ。お気に入りのシャツだったんでしょ?それ」

 

東雲が着ていたシャツは東雲のお気に入りだったらしい。

 

「そこまでするような相手だったの?」

 

「・・・天かける鳥を籠で飼うためには、どうすればいいと思う?」

 

爪の手入れをしているリンの質問に逆に東雲が質問をする。

 

「・・・翼を折るのさ。また会える日が楽しみだな」

 

東雲はそう呟いてシミがついたシャツをなでおろす。

 

 

ユナイテッド・サンクチュアリ支部の屋上、支部長の神崎は趣味の乗馬を行いながら、伊吹の報告を聞いていた。

 

「ベスト8進出など当然。我がユナイテッド・サンクチュアリの名を背負って戦っている以上、1戦たりとも敗北は許されん」

 

伊吹は今回のファイト結果のデータを神崎に渡す。神崎はそれを受け取り、それを読む。

 

「・・・佐倉ユイ。なるほど、こやつだけは勝ったのか。いかなる逆境においても、己の正義を示し、未来を切り開きし者。力ありし者ならば、いずれ我が前に立とう。その時は・・・」

 

神崎はデータの紙を上に投げ捨て、馬を前進させる。

 

 

ユイは1人、地区予選会場を見つめていた。そんなユイにコズミックドライブが話しかけてきた。

 

「その・・・残念だったな。ま・・・まぁ、また来年があるって!気を落とすなよ?」

 

「おい!そういうことではない!」

 

「ユイちゃん・・・」

 

コズミックドライブが元気づけようとするところに、キョウヤが近づいてきた。

 

「「「一条さん・・・」」」

 

「・・・あれで終わるようなチームならば、俺の期待しすぎだったのかもな。佐倉ユイ、お前はどうするつもりだ?終わるというなら、それもいいだろう・・・」

 

「・・・終わりませんよ」

 

「ん?」

 

キョウヤの問いにそう答えたユイに首を傾げるキョウヤ。

 

「あのままで終わったんじゃ、何のために戦ったのかわからない!このまま終わってたまるか・・・!」

 

ユイの答えにコズミックドライブは少し唖然としている。キョウヤは笑みを浮かべてユイに言葉をかける。

 

「ならば、自分が今何をやるべきか、よく考えるんだな。チームの結束を高めることを、俺は期待している」

 

そう言ってキョウヤはその場から去っていく。こうして全国大会地区予選は2日目の第1試合で敗北という結果となったのであった。

 

to be continued…




マサト「あいつら、負けちまったな」

ケイスケ「まあ、チームディマイズはレベルが違いすぎるからな」

アン「特に、綺場君とトコハさんの相手はかなり強かった。でも、ユイちゃんのことだから、このままで終わるつもりはないと思います」

マサト「けど、シオンもトコハも、精神的にまいってるからなぁ・・・」

ケイスケ「それも、佐倉ユイが何とかしてくれるというのか?アン」

アン「はい。ユイちゃんだけじゃありません。新導君もいますから、きっと大丈夫です」

TURN36「長い夏の始まり」


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閑話
長い夏の始まり


ストライドゲート編が終了しましたね。

そして来週からヴァンガードGNEXTのスタートという事で次の目標はGNEXTと同じ日にユナイテッド・サンクチュアリ編をスタートしたいと考えています!

それから設定集にいろいろと設定を追加しました。

それではどうぞ!


八百屋佐倉店では、もうすぐ始まる夏祭りに出品する商品について家族会議をしていた。

 

「夏といったらパイナップルじゃろ?だからそれを使った商品を売るべきじゃ!」

 

「う~ん・・・それも悪くないけど、マンゴーはどうかしら?ほら、トロピカルな感じって夏にピッタリじゃない?」

 

「うむむ・・・それも悪くないのぉ・・・」

 

「・・・・・・」

 

ゲンゾウとキョウコが案を出し合っている中、ユイは上の空という感じで聞いていた。考えているのは地区予選で落ち込んでしまったトコハとシオンをどう元気づけようかということだ。

 

「・・・おいユイ。ユイもなんか案出せ。話が進まん」

 

「え⁉えっと・・・」

 

「・・・もしかして、友達のこと?」

 

「・・・うん」

 

キョウコの問いにユイはそう答える。それを聞いたゲンゾウは申し訳なさそうに頭をかく。しばらくの間、沈黙が続いた。そんな沈黙を破ったのはユイのスマホの着信音だ。発信者はクロノだった。

 

「もしもし新導君?何か用?」

 

≪佐倉、手を貸してくれ!安城と綺場を元気づけるぞ!≫

 

「え⁉何か手があるの⁉」

 

≪ああ!そのためにお前の協力が必要なんだ!≫

 

「う~ん・・・でも・・・」

 

ユイはゲンゾウとキョウコの方を見る。2人は笑みを浮かべながらこう言った。

 

「祭りより大事なことなんだろ?だったらいけよ。友達のとこに」

 

「祭りの方は私たちに任せて。ユイはやれることをやりなさい」

 

「パパ・・・ママ・・・。ありがとう!」

 

ユイは両親にお礼を言ってスマホの方に向き直る。

 

「新導君!私は何をすればいいの?!」

 

≪とりあえず海で遊べる遊具を持ってきてくれ!俺もこっちで探してみる!≫

 

「うん、了解!じゃあ、決行日は明日ってことだね!」

 

≪おう!頼んだぜ!≫

 

通話の後、ユイは海の遊具を探しに、自分の部屋に上がっていった。

 

「がははは、がんばるがいい。若造どもよ」

 

 

 

TURN36「長い夏の始まり」

 

 

 

翌日、遊具を揃えてきたユイはバス乗り場に来た。そこにはもうすでにクロノがいた。

 

「ごめん!待たせちゃった?」

 

「いや、安城と綺場はまだ来てねぇから大丈夫だ」

 

そんなこと言っているうちにいいタイミングでシオンとトコハが来た。バスももうすぐ出発する頃合いだ。

 

「お~い!急げー!」

 

「緊急事態ってどういうこと?」

 

「おい佐倉」

 

「合点招致!」

 

ユイはシオンとトコハの後ろに回り込み、2人をバスに乗せる。

 

「2人ともいくよ!」

 

「え⁉これはいったい・・・」

 

「いいから乗れって」

 

「ちょっと、押さないでよ!」

 

シオンとトコハをバスに乗せ、クロノとユイもバスに乗り込む。そして、バスは出発した。

 

「一体どこに行くのよ?」

 

「いいからいいから」

 

目的地に着き、4人はバスを降りる。バスから降りた先は海だった。

 

 

浜辺では、くもりの天気なわけか、誰も人がいなかった。

 

「夏の海なのに・・・」

 

「誰もいないね」

 

クロノとユイはシオンとトコハに顔を向け、本題に入る。

 

「安城!綺場!今日は1日、俺たちと付き合ってもらう!」

 

「ここで⁉」

 

「君たちと1日?」

 

「そうだよ。手伝いやフェンシングもいいけど、たまには羽を伸ばさないとね♪」

 

シオンとトコハはお互いに顔を見合わせる。

 

(真夏の太陽は曇って見えないけど、遊びや食べ物があったら気分転換になるよね。2人の為に、私たちで何かやらなきゃ!)

 

(・・・こういうのは柄じゃねぇけど、この場所なら、きっと・・・)

 

「・・・で?こんな所で何するつもり?」

 

そんなことを考えているクロノとユイに何をするか聞くトコハ。

 

「一緒に遊ぼうよ!今は何も考えず、パーッとね!」

 

そう言ってユイはカバンから持ってきた遊具をいっぱい取り出す。そんな行動にトコハとシオンは耳打ちをする。

 

(もしかして2人って、私たちを励まそうとしてる?)

 

(みたいだね)

 

トコハはため息をついて2人にこう告げる。

 

「ねぇ2人とも、気持ちはありがたいんだけど、でもまだそんな気分になれない」

 

「「え?」」

 

「この間のファイトに対する、自分なりの答えっていうか、結論っていうか。何かを見つからないと、次に進めない」

 

「そ・・・そうかもしれねぇけど・・・でも・・・」

 

「悪いけど解散。私、祭りの準備あるし、この時期忙しいの」

 

「そ・・・そんなぁ・・・。せっかくパパとママから許可もらってきたのに・・・」

 

「ちょ・・・ちょっと待てよ!」

 

なんとかトコハを引き留めようとするクロノとユイ。そんな2人の助け舟をだしたのはなんとシオンだった。

 

「安城さん、少し遊んでいかないかい?」

 

「「「え?」」」

 

「確かに、そんな気分じゃないけど、僕たちのことを考えてくれたんだし」

 

「綺場・・・。らしくない。いつものあんたなら、私以上に反対しそうなのに・・・」

 

シオンはビーチボールをトコハに向けてパスし、トコハはそれを受け取る。トコハはシオンのまっすぐな視線を見る。

 

「・・・そうね。ここまで来ちゃったんだし・・・、しょうがない。付き合ってやるか」

 

「と、いうわけだ。新導、佐倉さん」

 

「お、おう!じゃあさっそく・・・」

 

さっそく何しようかを言おうとすると、突然雨が降りだした。4人は近くの岩穴で雨宿りをする。

 

「おかしいなぁ・・・。天気予報じゃ、この辺りは雨降らないのに・・・」

 

「って、ずっと曇ってたじゃない。あーあ、濡れちゃった。やっぱさっさと帰っとけばよかったのよ。遊ぶにしても、こんなところに来なくても・・・」

 

トコハがそう言っていると、クロノは自分のカバンをがさごそと合羽と釣り具を取り出した。

 

「こんなこともあろうかと、雨の中でもできる、釣りの準備をしてきた!」

 

「釣り?雨の中でそんなわざわざ・・・」

 

「まあまあそう言わずに。雨の中の釣りも、中々いいと思うよ?」

 

「せっかくだから」

 

「え?」

 

まさかシオンもやるとは思わなく、あっけにとられるトコハ。

 

「磯釣り、初めてだよ」

 

「もう・・・」

 

シオンとトコハは合羽と釣り具を受け取る。近くの岩場で磯釣りを始める4人。外は雨に海の波は少しだけ荒れている中、4人は魚が引っ掛かるのをじっと待っている。しかし、いくらじっと待ってていても、魚は食いついてこない。しびれを切らしたのかトコハは大きな声で愚痴をこぼす。

 

「釣れない!パンツまで濡れた!お腹すいた!!」

 

「待つのも釣りだよ」

 

「うるさい!!」

 

「でも確かにお腹すいたよね」

 

「こんなこともあろうかと、弁当を用意してきた!」

 

クロノは釣り具を置いて、クーラーボックスに入っている弁当を取り出そうとするが、クーラーボックスを落としてしまう。

 

「うおっ!」

 

クロノは何とかクーラーボックスを落とさずに済んだが、今にも落ちそうな体勢でいる。3人はクロノに駆け寄って引き上げようとするが・・・

 

ズルッ!×3

 

「うわぁっ!」

 

「きゃぁっ!」

 

「わわっ!」

 

足を滑らせてしまう。

 

スルッ

 

「うおわ!」

 

クロノも支えていた足をすべらせてしまった。

 

ドボーーーーン!!×4

 

4人は仲良く同時に海に落ちてしまった。

 

 

4人は岩穴に戻り、クロノが持ってきた4の書いたTシャツに着替える。

 

「ふう、こんなこともあろうかと、着替えを用意しておいてよかった」

 

「ダサ!てか、海に落ちることまで考えてたわけ?」

 

トコハはもっともらしい言葉をクロノに突き付ける。

 

「ま・・・まあ、お弁当は無事だったんだし、食べようよ」

 

そう言ってユイはクーラーボックスの中身を空ける。そこには弁当は入ってはいたのだが海の水が入ってきて、とても食べられない状態になってしまっている。

 

「マジか・・・」

 

「これは無理だね」

 

トコハは眉をひくひくしている。

 

「すまん・・・」

 

「ほ、他にできることは?いろいろ持ってきたんだろ?」

 

「も、もちろん!え~と・・・」

 

ユイがカバンから遊具を取り出そうとする。

 

「いいわよ。さっき見たけど、外で遊ぶものばっかりだったじゃない」

 

「うっ・・・!」

 

ユイやクロノが持ってきた遊具は外で遊ぶものばかりでとても雨で降ってる中では遊べない。

 

「はあ・・・。場所を変えましょ?ここじゃ何もできないし」

 

「だめだ」

 

トコハが場所の変更を提案するがクロノがそれを拒否する。

 

「ここじゃなきゃダメなんだ」

 

「何で?」

 

「それは・・・」

 

トコハの問いにクロノは言いよどむ。

 

「はあ、わかった。この場所がいいなら、また別の日に来ましょう」

 

「今日じゃなきゃダメなんだ!!」

 

「だから何で⁉」

 

「し・・・新導君、トコハちゃん、落ち着いて・・・」

 

クロノは場所が海で日にちが今日でなくてはならないと頑なに譲る気がない。

 

「安城さん、彼が気が済むまで付き合ってあげないかい?」

 

「綺場、どうしてそこまで新導の肩を・・・」

 

「雨が上がったみたいだからね」

 

「「「え?」」」

 

3人は外を見てみるとシオンが言っていたとおり、雨が上がっていた。

 

「よし!」

 

クロノはガッツポーズをする。

 

「トコハちゃん、気持ちはわかるけど、ね?」

 

「・・・また雨が降ったら、今度こそ帰るからね」

 

トコハはシオンやユイに説得され、渋々付き合うことにした。

 

 

4人は岩穴を出て浜辺に出る。とはいえ、浜辺は木の枝や木の破片などが散らばっていて足場が危ない。

 

「とはいえ、この様子じゃ足元が危ないからボール遊びは無理ね」

 

「そうだね・・・」

 

「大丈夫。雨さえ降ってなければ、まだやれることはある」

 

「へえ、例えばどんなのがあるの?」

 

「とりあえずその辺に落ちてる木の枝とか、燃やせそうなものをを集めてくれ」

 

シオンとトコハとユイはクロノに言われるがまま、周りにある燃えやすそうな木の枝を集める。一通り集め終えたらクロノのところに戻る。

 

「言われた通り集めてきたわよ」

 

「こっちも準備できた!後は火をつけるだけだ」

 

プラスチックの皿があったのでそこを見てみると、そこには野菜や串に刺した野菜やお肉があった。どうやらバーベキューをやるようだ。

 

「って、ちょっと待って。まさかここまできてライターやマッチは濡れて使えないってことはないよね・・・?」

 

ユイが恐る恐る聞いてみたら案の定の答えがでてきた。

 

「正解」

 

「じゃあどうすんのよ⁉」

 

「もちろん、こいつで火を起こすのさ!」

 

そう言ってクロノが取り出したのは木の板と先っちょが尖っている木の棒だ。これを使った原始的な方法で火をつけようという考えだ。トコハは苦い表情になり、ユイは少し興味を示し、シオンは目が輝いていた。

 

「うおおおおおお!!」

 

さっそくクロノは必死な表情で火をつけようと木の板を抑え、木の棒を回して削っていく。シオンは今か今かと火がつくのを見とどめる。ユイは興味範囲で見ていた。トコハは少し離れて少し呆れていた。

 

「もう、やってらんない・・・」

 

「うおおおおおおおおおお!!」

 

それから数分が立った。火は全くつかなかった。クロノは少し休憩をして、今度はユイが火を起こそうと奮闘をする。

 

「よいしょおおおお!エクスタイガー、我に力をおおおおおおお!!」

 

「いけ佐倉!ぶっ放せ!」

 

ユイはそう叫んで火を起こさせようとするがまったく火が出ない。今度はシオンが火を起こさせようとする。

 

「うあああああああ!高速回転!打倒、摩擦急須!!」

 

「綺場!がんばれ!」

 

「綺場君ならできるよ!」

 

シオンも奮闘したがいつまでたっても火は出ず、無駄に体力を消費するだけだった。

 

「全然つかねぇ・・・」

 

「こんなに難しいなんて・・・」

 

「ああもう、見てらんない。糸ある?」

 

「糸?凧糸ならあるけど、何に使うの?」

 

「いいから貸して」

 

クロノとシオンとユイはお互いに首を傾げる。ユイは持ってきた凧糸をトコハに渡す。そしてトコハは木の棒に弓形式の枝と一緒に凧糸に巻き付ける。

 

「この弓式の方が楽に火を起こせるのよ」

 

「「「へ~」」」

 

トコハの意外な豆知識に少し関心する3人。

 

「兄さんとボーイスカウトに入ってたから。いくわよ」

 

そう言ってトコハは弓式で火をおこし始める。

 

「楽に火をおこせて、しかも早いの」

 

操作していくと、木の板に煙が上がってきた。これは火がつきそうな合図を示していた。

 

「あ!」

 

「息を吹いて!」

 

3人は言われるが通りに煙のところに息を吹く。

 

「もっと!」

 

「「「ふー、ふー」」」

 

「もっと!!」

 

「「「ふー、ふー」」」

 

「もっと!!」

 

「「「ふー、ふー、ふー」」」

 

「もっと!!」

 

トコハは3人に息吹きの指示を出しながら弓式を操作していくと・・・

 

ボキィ!!

 

「「「「ああ!」」」」

 

トコハが操作していた木の棒がポッキリと折れてしまった。そのおかげでせっかくの煙も消えてしまった。

 

「「「「は~・・・」」」」

 

これによって4人はため息をついてしまう。

 

「・・・本当はね、もっと早くに火がつくはずなのよ・・・」

 

「さっきの雨で、木が濡れていたから・・・」

 

「結局今日はお昼ご飯抜きか~・・・」

 

ユイはそう言ってまたため息をこぼす。クロノは空の方を見上げている。

 

「・・・ねぇ、そろそろ帰らない?日が暮れちゃうし・・・」

 

「もう少しだけ」

 

「え~?」

 

「頼む!」

 

クロノは手を合わせて必死にお願いをする。さすがのユイもここまでのことは聞いていなかったため、何を考えているのか全く理解できず、首を傾げる。

 

「・・・何をするかによるわ」

 

「え~っと・・・それは・・・」

 

どうしようかと悩んでいたクロノは近くに細い棒きれが1本だけあったのを見つけた。

 

「これだ!」

 

 

あることを思いついたクロノは砂の山をつくり、その上に棒切れをてっぺんに刺し込む。

 

「まさか・・・」

 

「どうやるんだい?」

 

「棒を倒さないように、砂をかいて減らしていくんだ。で、棒を倒した方が負け」

 

「これ・・・小学校の時にアンと一緒にやったのと同じだ!」

 

「こんな遊びがあるのか・・・」

 

シオンはこのような遊びがあるのを知らなかったようで興味はかなりあるようだ。

 

「はあ、じゃあ1回だけね」

 

トコハのターンで砂をかいていく。

 

「はい成功。次、渦巻き頭」

 

渦巻き頭都はクロノ以外にありえないので、クロノは砂をかいていく。

 

「次、ポニーテール」

 

ポニーテールはユイだ。ユイは砂をかく。

 

「次、モテモテ男子」

 

「え?」

 

これはシオンのことを言っている。シオンは砂を書いた後、次にトコハの特徴を述べる。

 

「・・・よーし。緑髪の鍋奉行!」

 

こうして4人はトコハがクロノの、クロノがユイの、ユイがシオンの、シオンがトコハの特徴を言いあいながらゲームを進めていく。

 

「ギアクロニクル!」

 

「ディメンジョンポリス!」

 

「ロイヤルパラディン!」

 

「ネオネクタール!」

 

「将来の夢が自立!」

 

「家が八百屋さん!」

 

「おにぎりの具がキャビア!」

 

「コロッケパン好き!」

 

「子供好き!」

 

「遊び好き!」

 

「執事が岩倉さん!」

 

「頑固者!」

 

シオンの放った頑固者にトコハは引っかかる。

 

「え?それはユイちゃんでしょ?」

 

「いやいや!それは新導君だよ」

 

「いや、安城も佐倉も綺場も、相当なもんだぜ」

 

「僕が?まさか・・・」

 

「「「まさかじゃない!」」」

 

シオンが頑固者を否定しようとしたが3人がハモッてそれを遮る。

 

「・・・ぷっ、はははは」

 

「あはははは」

 

シオンとトコハは声を出して笑った。それを見たユイとクロノは口元に笑みを浮かべる。すると、元から天気は暗かったが、急にまたさらに暗くなった。

 

「真っ暗だ・・・。曇ってるから、余計に・・・」

 

「もう、これも最後までできなかった・・・」

 

「ごめん・・・」

 

「謝んないでよ」

 

「けど、もう少しだから」

 

クロノはそう言って空を見上げる。これにトコハもシオンもユイも首を傾げる。街の方では祭りが始まり、明かりがついてきた。

 

「向こうは今日お祭りみたいね。楽しそう」

 

4人はもう1度空を見上げる。天気は変わらずにくもりでしかも暗い。そんな中クロノは3人にこう告げた。

 

「ごめん。やっぱもう帰ろう・・・」

 

「「え?」」

 

「新導君、今、何て・・・?」

 

ユイの問いに答えず、クロノは1人歩き出す。

 

「何よ急に!さっきまであんなにここにいようって言ってたのに、どうしてよ⁉」

 

「・・・もう1度4人で見たかったんだ。今日の最後に、いつか4人で見た、空を眺めたいって」

 

「「「!」」」

 

クロノの言葉に3人が思い浮かんだのは地区予選が始まる1日前、マンションの屋上で見た街の夜の風景だった。

 

「今日は数百年に1度の流星群の日なんだ。これだって思った!関東全部がくもりだって予報だったけど、このあたりだけは、夜に晴れ間があるかもって」

 

「そっか。だから新導君は頑なに、ここと日にちを譲らなかったんだね・・・」

 

クロノは流星群の光景を4人で見るために、場所と日にちを変えることは絶対にしたくなかったのだ。

 

「俺がポイント剥奪された後、お前らがどんなに協力してくれたか。だから3人に何かしたかった。なのに・・・本当にごめん・・・」

 

クロノは3人に頭を下げて謝罪する。

 

「・・・謝ってばっかり!」

 

「!」

 

「新導の気持ちは十分伝わってんの!なのに新導は謝ってばっかり!」

 

トコハの言葉に顔を上げるクロノ。

 

「違う!謝りたいのはこっちなの!なのに優しくされたら・・・どうしたらいいのかわからない!!」

 

トコハの思いにユイもクロノも目を見開いている。

 

「負けたのは自分のせい・・・。私が一方的に兄さんを意識してるせい・・・。自分で自分を苦しめているのはわかってる。でもどうしたらいいかわからないの!!」

 

「トコハちゃん・・・」

 

「・・・囚われているのは僕も同じだ」

 

トコハの思いを吐き出したように、シオンも自分の思いを吐き出す。

 

「全てを手に入れることに囚われすぎて、逆に、全てが中途半端になってしまった。・・・それでも、自分なら勝てると・・・どこか思っていたんだ・・・!」

 

「綺場君・・・」

 

シオンは自身の拳を握りしめながら、顔を俯く。

 

「・・・俺がお前らにできることがあるのか、わかんねぇ。けど・・・けど俺にわかってんのは・・・安城、お前が有名なファイターの妹だから、チームを組んだんじゃねぇ。お前はお前だ。綺場、お前はどんなことでも手を抜かねぇ。だから尊敬してる。1度だって、中途半端だと思った事はねぇ。そして、俺に協力してくれた佐倉」

 

クロノはユイの方にも顔を向ける。

 

「お前は誰よりもみんなを引っ張っていって、みんなをリードしてくれた。それは、俺にはなくてお前にはあるものだ。正直、羨ましいと思わなかった日は1日もねぇ」

 

ユイに対する思いを言ったクロノは3人に顔を向ける。

 

「俺は、安城トコハだから、綺場シオンだから、佐倉ユイだから、チームを組みたいって思ったんだ!」

 

「・・・じゃあ、私も新導君に対する思いを言うね」

 

ユイはクロノに顔を向け、ユイがクロノに対する思いを話す。

 

「新導君は、私と同じ時期にヴァンガードを始めて、一緒にいろんなことを学んだ。それで、新導君のこと、正直、ぶっきらぼうで何を考えているのかわからないのは今も変わらない。でも、わかることは、新導君は誰よりもヴァンガードを楽しんで、熱い情熱を持っている。少なくとも、私以上に」

 

ユイはまっすぐクロノを見つめる。

 

「私は、新導君の熱い情熱に心惹かれた。それに惹かれて私は新導君をチームを組みたいって本気で思ったんだ!それは、トコハちゃんも綺場君も、きっと同じだと思う」

 

ユイの思いが言い終わると同時に祭りの花火が打ちあがった。花火の美しい光景に見惚れていた。

 

「裏側から見てるの、私たちだけだね」

 

「もしかしたら、この先も4人でしか見られないものがあるのかもしれない」

 

花火はまだまだ打ちあがっていく。

 

「私、このままやめられない!ヴァンガードをやりたい!強くなりたいのは、私、安城トコハだから!」

 

トコハはこれきっかけにもっと強くなるということを誓った。そしてシオンも、これをきっかけにある決断をする。

 

 

翌日、シオンはカードキャピタル2号店にクロノ、トコハ、ユイを呼び出す。

 

「3人に、話さなければならないことがある」

 

「「「?」」」

 

3人は何事かと思って首を傾げる。そして、シオンは真剣な表情で、衝撃発言をする。

 

「僕は・・・今日限りでヴァンガードをやめる」

 

「「「!!」」」

 

シオンの出した決断とは、ヴァンガードをやめてしまうということだ。それ聞いた3人は驚愕するのであった。

 

to be continued…




カムイ「お疲れ、クロノ。チームの為に頑張ったみたいだな」

クロノ「はい。佐倉も協力してくれたけど、アクシデント続きで大変でした」

カムイ「くく、クロノもまだ甘いな。あらゆるアクシデントを計算して計画を立てなきゃ。そんなんじゃ、女の子とデートする時大変だぞ?」

クロノ「・・・カムイさんって、女の子とデートしたことあるんですか?」

カムイ「いや・・・その・・・えっと・・・それは秘密!!」

TURN37「ユイVSシオン」


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ユイVSシオン

今回はユイちゃんとシオン君のファイト回です。

私にもいろいろとやらねばいけないことがあるので放送と同じ日に投稿するのは結構大変な目標だと思っていますが、絶対に達成してみせます!

それではどうぞ!


これはシオンとユイが初めて出会った日の記憶。

 

『えーと・・・、綺場君の席は・・・あそこの空いてる席でいいかな?』

 

『はい』

 

『ねぇ、綺場君かっこよくない?』

 

『本当本当!』

 

『はい、お静かに。質問なら授業が終わった後に!授業を始めますよ』

 

ツンツン

 

『ん?』

 

『ねぇ、綺場君ってすごいお金持ち?』

 

『えーと、そうだね』

 

『すごい!本当にお金持ちっていたんだ!』

 

『こら!佐倉!静かにしろ!』

 

『はーい・・・。まったく、あのヒゲ・・・』

 

『それで、何か用があったんじゃないかな?』

 

『えっとね、私は佐倉ユイ。さっそくだけど、友達になってくれない?』ニパァ

 

『え?僕とかい?』

 

『そうだよ!ダメ・・・かな?』

 

『・・・ううん。こちらこそ、よろしく』

 

 

 

TURN37「ユイVSシオン」

 

 

 

翌日、クロノとトコハとユイは公園に集まり、ヴァンガードをやめたと言っていたシオンについて話し合う。

 

「あれから、綺場と連絡取れた?」

 

「いや・・・」

 

「私もメールや電話をかけてるんだけど、返事は来ないし、電話にはでなかったよ」

 

「いったいどういうつもりなんだ。いきなりヴァンガードをやめるとか言い出して・・・」

 

「やっぱり、負けたことに責任感じちゃってるのかな・・・」

 

「だからって何でやめるってことになるんだよ!そんなのおかしいだろ!!」

 

「私たちに怒鳴んないでよ!私たちにだってわかんないわよ!」

 

3人は少しだけ黙り込む。

 

「今は夏休み期間だし、綺場と会う機会なんて、今はほとんどない」

 

「・・・もう1度、綺場君と話がしたいよ」

 

「・・・こうなったら、行くしかねぇな・・・」

 

 

話し合った結果、シオンと直接話をするために綺場家に赴くことにした。ユイは何回か綺場家に行ったことがあるため、ユイが道案内をする。3人は綺場家につく。さすが大企業と言うべきか家の範囲は普通と比べるとかなり大きかった。

 

「それにしても・・・」

 

「こんなに大きいと、もはや冗談よね・・・」

 

「よし、インターホン押すよ?」

 

「「よしいけ!」」

 

ユイは正門にあるインターホンを押そうとするが、戸惑って指がプルプルしている。

 

「・・・ねぇ、1回家の周りを見てからにしようよ」

 

「はあ?お前綺場の家に1番詳しいんだから必要ねぇだろ?」

 

「だったら新導君がインターホン押しなよ!」

 

クロノはユイが言われた通りにインターホンを押そうとするがクロノも戸惑って指がプルプルしている。

 

「・・・やっぱり、家の周りを見てからにしょうぜ」

 

「ちょっと!それじゃあユイちゃんと変わらないじゃない!」

 

「じゃあお前が押せよ」

 

クロノに言われて今度はトコハがインターホンを押そうとするが、やっぱりというかトコハも戸惑って指がプルプルしていた。

 

「・・・やっぱり、1回家の周りを見てからにしようか」

 

話が振り出しに戻ってしまった。すると、正門が開かれた。

 

「わわ!門が開いたよ⁉」

 

「お前、何押したんだよ⁉」

 

「まだ何も押してない!!」

 

門から綺場家の車が出てきた。車の窓を覗いてみると、そこにいたのは執事の岩倉とスーツ姿のシオンがいた。

 

 

3人は話をするためにシオンの車に乗り込む。

 

「連絡もらったのに、返事ができなくて悪かったね。今日もスケジュールが詰まっててね、話は車の中で許してくれ」

 

「それはいいんだけど・・・」

 

クロノがさっそく本題をシオンに問い詰める。

 

「どういうことだ?ヴァンガードをやめるって」

 

「本気・・・じゃないよね?」

 

「本気さ。じゃなきゃ、あんなこと口にしないよ」

 

シオンは本気でヴァンガードをやめる気らしく、その理由を語る。

 

「前にも言ったと思うけど、僕は驕っていたんだ。自分なら何でもできるって。ヴァンガードも、フェンシングも、家のことも。けど、大会に挑むにあたって、僕は明らかに準備不足だった。その結果、チームを敗退へと導いた」

 

「それは、私にも責任が!私だって、負けたんだから・・・」

 

「責任とかじゃない。僕の問題なんだ。中途半端はよくない。何事もね」

 

「だから、ヴァンガードをやめるの?」

 

「・・・それが僕が出した結論だ」

 

ヴァンガードをやめる理由を語った間に車は目的地に着き、シオンは大きなビルの方へ向かっていく。それを呼び止める3人。

 

「綺場!俺はトライフォーを終わらす気はない!」

 

「私も、メンバーの変更はあり得ない!」

 

「私たちは、綺場君にヴァンガードをやめてほしくない!」

 

シオンは3人の方に振り向いたがすぐにビルの方に向かっていく。

 

「「綺場!」」

 

「ちょっと待ってよ!」

 

3人はシオンに呼びかけるがそこに岩倉が遮る。

 

「申し訳ありませんが、これより先はご遠慮ください」

 

「綺場、何するんですか?こんなとこで」

 

「綺場家と繋がりのある企業の商品アドバイスでございます」

 

「「「商品アドバイス?」」」

 

「若者の意見と歓声を、商品に反映させたいとお願いされまして」

 

岩倉の説明を聞いた後、3人はシオンの商品アドバイスが終わるまで待っていた。そして、ちょうどシオンが商品アドバイスを終えてビルから出てくる。

 

「まだいたのか?」

 

「話がまだ終わっちゃいねぇからな」

 

「言っただろ?時間がないんだ」

 

そう言ってシオンは車の中に入る。

 

「だったら、車の中で話せばいいでしょ?」

 

そう言ってユイはシオンを奥の席に詰めさせ、クロノとトコハと一緒に車に入る。シオンは頭を抱える。

 

 

車は次の企業会社のところへ向かう中、3人は話の続きをしようとする。

 

「話の続きだ!」

 

「読まなきゃならない資料があるんだ。話しかけないでくれ」

 

シオンはそう言って話を聞こうとしない。それから次の企業と、フェンシングと、シオンに話をしようと、様々なところに一緒に赴く3人。次の企業でもシオンは綺場家としての責務を果たす。3人はそれを遠くで見ている。

 

「・・・腹減ったなぁ・・・」

 

クロノがそう呟くと、女性スタッフが3人の席にサンドイッチを置く。

 

「あちらの方からです」

 

3人が女性スタッフが振り向いた方を見ると、岩倉がウィンクしてきた。どうやらサンドイッチは岩倉が頼んでくれたものらしい。3人はサンドイッチを食べながらシオンの日常について語る。

 

「綺場って本当に忙しいのね。これじゃ時間がないのも当然よね」

 

「ふん、こんなことが楽しいのかあいつは?ヴァンガードよりも」

 

「前に岩倉さんから聞いたんだけど、これは綺場家として当然で、綺場君はそれを理解してるって言ってたよ」

 

ユイは岩倉から聞いたことを3人に語る。

 

「疎かにすれば誇りが穢れて、家の名に傷がつく。それは最も耐えられないことで、綺場の跡取りとして生まれたものの宿命なんだって」

 

それ聞いてクロノは何も言えなくなった。

 

 

駐車場、シオンは次に向かおうとすると、3人が待っていた。

 

「本当しつこいね」

 

「お前、家の為にヴァンガードを捨てるのか?」

 

クロノの問いに対してシオンは首を横に振り否定する。

 

「違う、そうじゃない。僕はヴァンガードに対して、誠実でありたいと思っている。ヴァンガードは、家柄とか責任とか関係なく、僕が自分で手にしたものだからね。中途半端で続けることは、ヴァンガードに対して失礼だ。だから、僕はヴァンガードをやめたんだ」

 

シオンの答えに何も言えない3人にシオンはポケットから必勝祈願のお守りを取り出す。

 

「これ、返すよ」

 

そう言ってシオンはお守りをトコハに返し、車に乗り込む。そして車は3人を残して、その場を後にする。

 

 

シオンと別れた後、3人は川に向かって、その光景を眺めていた。

 

「私たち、知ってるようで何も知らなかったんだね、綺場のこと。背負ってるものも、ヴァンガードに対する思いも・・・」

 

「だからって、ヴァンガードをやめるのは違うだろ」

 

「うん、そうだね。私もそう思う。でも・・・何も言えないよ。今日の綺場を見ちゃうとさ・・・」

 

「「・・・・・・」」

 

そう言って3人はまた黙り込む。

 

「・・・どうしたらいいのかな?トライフォー、諦めたくないな・・・」

 

この時にユイは1つの決断をする。

 

「トコハちゃん、お守り」

 

「え?」

 

「綺場君のお守り、私に預からせて」

 

 

真夜中にユイは綺場家の正門の前に来て、深呼吸をして、インターホンを押す。

 

≪はい、どちら様でしょう?≫

 

「あ、あの!佐倉といいます!シオン君を・・・」

 

≪申し訳ありません。佐倉様にはお取次ぎしないようにと。失礼します≫

 

使用人はユイを取り次がないように、インターホンを切る。

 

「あ!綺場君の嘘つき!前に歓迎するとか言ってたくせに~!」

 

しかし、これで諦めるユイではなかった。ユイは家の周りを見て、前に見つけた穴に入り込む。そしてユイは綺場家の中庭へと出てくる。

 

「まだ埋めてなくてよかったよ」

 

ユイがそう呟くと綺場家のサーチライトに当たってしまう。これによって綺場家の警報が発令してしまう。

 

「何だ?」

 

「侵入者だ!探せ!」

 

綺場家の警備員と警備犬が侵入者であるユイを探し始める。

 

「ま、またこうなるの~~⁉」

 

ユイは警備員や警備犬から身を隠すために近くの木の上に上る。

 

「人影が見えた!よく探せ!」

 

「・・・や、やばい・・・。このままじゃ、見つかっちゃう・・・」

 

ユイが木の上で身を潜めているとユイの肩に手がのった。

 

「ヒイ⁉」

 

ユイが恐る恐る後ろを振り向くと、そこには岩倉がいたのであった。

 

 

シオンがフェンシングの練習をしている部屋に入るとそこにはユイがいた。

 

「騒ぎの主はやはり君だったか。よくここに逃げ込めたね。・・・ああ、岩倉か。余計なことを・・・」

 

そう、ユイを練習部屋へと案内してくれたのは岩倉だったのだ。

 

「それで、何の用だい?話すことならもうないけど」

 

「私とファイトして。綺場君」

 

ユイは包み隠さずシオンにファイトの申し込みをする。

 

「どうして?僕はヴァンガードをやめたんだよ」

 

「綺場君の理屈は聞いてないよ!私がヴァンガードを続けていて綺場君がヴァンガードをやめるなんて、そんな勝手、私が許さない!!」

 

ユイはシオンにデッキを突き付ける。

 

「どうしてもヴァンガードをやめるっていうなら、私にファイトして勝ってからにして!」

 

「・・・ファイトで勝ってからだって?・・・そうか。捨てたはずのヴァンガードだけど、1つ忘れ物をしていたよ。佐倉ユイ、君に勝つ!ファイトだ!」

 

シオンとユイはファイトの準備を進める。フィールドはユナイテッド・サンクチュアリの国境付近だ。

 

「「スタンド・ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード!」

 

「閃きの騎士ミーリウス!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード  PW5000

 

閃きの騎士ミーリウス  PW5000

 

「僕の先攻!ドロー!繊月の騎士フェレックスにライド!ミーリウスは移動!ターンエンド!」

 

繊月の騎士フェレックス  PW8000

 

R フェレックス R

R ミーリウス  R  シオンの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリスにライド!グランシードは移動!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス  PW8000

 

  R    グランポリス R

グランシード   R    R

 

「グランポリスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン』」

 

「ダメージチェック『月柱の騎士シシルス』」

 

「ターンエンド!」

 

PW8000➡PW8000  ユイの手札6枚 山札42枚  シオンのダメージ1枚

 

「僕のターン!ドロー!絶剣の騎士リヴァーロにライド!ナイト・オブ・シールドバッシュと、スターライト・ヴァイオリニストをコール!ヴァイオリニストのスキル!カウンターブラストとソウルブラストでナイト・オブ・フラグメントをスペリオルコール!」

 

絶剣の騎士リヴァーロ  PW10000

スターライト・ヴァイオリニスト  PW8000

ナイト・オブ・フラグメント  PW9000

ナイト・オブ・シールドバッシュ  PW7000

 

 フラグメント  リヴァーロ ヴァイオリニスト

シールドバッシュ ミーリウス    R

 

「ヴァイオリニストでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン』」

 

「ミーリウスのブースト、リヴァーロでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ナイト・オブ・グレートスピア』」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』私は認めない!綺場君がヴァンガードをやめるなんて、絶対に!」

 

「話すことはないと言ったはずだ。それでもというなら、ファイトで語ってみせろ。シールドバッシュのブースト、フラグメントでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW8000➡PW8000

PW15000➡PW8000

PW16000➡PW8000+SH10000=18000  シオンの手札4枚 山札39枚  ユイのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン!ディガリオンをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン  PW10000

 

ディガリオン ディガリオン R

グランシード   R    R

 

「グランシードのブースト、リアガードのディガリオンでフラグメントにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ヴァンガードのディガリオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』」

 

「ダメージチェック『スターライト・ヴァイオリニスト』」

 

「ターンエンド!」

 

PW15000➡PW8000

PW10000➡PW10000  ユイの手札5枚 山札38枚  シオンのダメージ2枚(裏1枚)

 

「(4ターンが終わって、共にダメージ2・・・)スタンド&ドロー!・・・!」

 

シオンがさっき引いたカードはシオンの分身、青天の騎士アルトマイルだった。

 

「・・・青天の騎士アルトマイルにライド!」

 

青天の騎士アルトマイル  PW11000

 

「リヴァーロをコール!」

 

 リヴァーロ   アルトマイル ヴァイオリニスト

シールドバッシュ ミーリウス     R

 

「リヴァーロでリアガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ミーリウスのブースト、アルトマイルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『風雅の騎士ベニゼール』『ナイト・オブ・シールドバッシュ』スカイノーブルスラスト!」

 

アルトマイル(シオン)はディガリオンに一突きを放つ。

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをヴァンガードに!」

 

「・・・ターンエンド」

 

PW10000➡PW10000

PW16000➡PW10000  シオンの手札5枚 山札35枚  ユイのダメージ2枚

 

(自分の可能性を信じ、みんなの為、己の誇りの為、全てを守り戦ったアルトマイル。君をとても遠く感じる。決して僕の手が届くことのない、とても遠い存在に・・・)

 

シオンの頭の中でアルトマイルはシオンと向き合っている。シオンはそれをそらしている。

 

(僕は、君のヴァンガードとしてふさわしくない・・・!)

 

「逃げるな!!」

 

「!!」

 

シオンがそう考えているとユイが怒声を上げる。

 

「全てを手に入れるのが綺場君でしょ⁉自分で自分の可能性から逃げるな!!不屈の闘志を鋼の剣に込め、正義のために轟かせよ!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター!!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ』グレード3

 

「闇を切り裂け!!光の戦士!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー!!!!」

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー、鋼闘機(メタルボーグ)バレングレーダーをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)バレングレーダー  PW11000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー  PW7000

 

グランファイヤー エクスタイガー  バレングレーダー

 グランシード  グランチョッパー    R

 

「グランシードのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!グランファイヤーのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストでグランシードとグランチョッパーにパワープラス4000!グランシードのGB(ジェネレーションブレイク)!パワーが9000になった時、エクスタイガーにスキルを与える!グランチョッパーのスキル!パワーが11000になった時、カウンターブラストでエクスタイガーとグランファイヤーにパワープラス4000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『青天の騎士アルトマイル』」

 

「中途半端だからヴァンガードをやめる?そんなのは、綺場君の建前なんだよ!!グランチョッパーのブースト、エクスタイガーでヴァンガードにアタック!エクスタイガーのスキル発動!Gゾーン裏のカードを表に!『暗黒超人オメガ』これによって、Gゾーン表のカード、1枚でパワープラス4000!さらに、エクスタイガーのパワーが45000以上なら、クリティカルプラス1!光あれ!天を穿つ正義の咆哮! ゴッドカノン!!」

 

「完全ガード!『ホーリーナイト・ガーディアン』(コスト『ナイト・オブ・グレートスピア』)」

 

エクスタイガーの腹部の虎は強力なエネルギー砲をアルトマイル(シオン)に向けて放ったが、ホーリーナイトがその強力なエネルギー砲を防ぐ。しかし、今度はバレングレーダーがアルトマイル(シオン)に襲い掛かる。

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』ヒールトリガー!パワーはバレングレーダーに!『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部バレングレーダーに!バレングレーダーでヴァンガードにアタック!ただ1回負けただけでしょ⁉」

 

「ガード!『まぁるがる(引)』インターセプト!『絶剣の騎士リヴァーロ』『スターライト・ヴァイオリニスト』」

 

バレングレーダーの双剣をまぁるがる、リヴァーロ、ヴァイオリニストが防ぐ。

 

「ターンエンド!」

 

PW22000➡PW11000

PW45000➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW11000+SH15000=26000  ユイの手札4枚 山札33枚  シオンのダメージ3枚(裏1枚)

 

「・・・ただ1回だって?君に何がわかるっていうんだ!!」

 

「わかるよ。去年までずっと一緒にいたんだから」

 

「!」

 

「綺場君は負けた現実から逃げてるだけ。綺場君は負けを認めることができないだけなんだよ!家のこととかフェンシングのこととか責任とか、そんなのはどうだっていいんだよ!!もっともらしいこと言って、理屈こねて、誠実とか失礼とかって何なんだよ!!そんなの全部建前だ!!そう言うのを臆病者っていうんだよ!!かっこつけるんじゃないよ!!」

 

ユイはシオンのことを、誰よりも理解しているため、全ての思いをシオンに突き付ける。

 

「・・・さい。うるさい。うるさい」

 

ブツブツいうシオンに首を傾げるユイ。

 

「うるさい、うるさい、うるさい。うるさい!うるさーーい!!」

 

シオンはユイに向けてそう叫んだ。

 

「この、ウスラトンカチが、うるさいんだよ!!」

 

「う、ウスラトンカチ⁉なんてことを言うのこのアンポンタン!!」

 

シオンとユイは互いに罵声を喰らわせる。

 

「脳みそ花畑!!」

 

「うるさい!!お坊ちゃまお坊ちゃまお坊ちゃま"シオン"!!」

 

「黙れ!!アホ、アホ、アホ!アホ"ユイ"!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ナイト・オブ・グレートスピア』グレード3

 

「朧の聖騎士ガブレード!!!!」

 

朧の聖騎士ガブレード  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

「風雅の騎士ベニゼールをコール!ベニゼールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとソウルブラストでナイト・オブ・フラグメントをスペリオルコール!共にパワープラス2000!フラグメントのGB(ジェネレーションブレイク)!パワープラス2000!」

 

 フラグメント  ガブレード ベニゼール

シールドバッシュ ミーリウス   R

 

「ベニゼールでグランファイヤーにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ミーリウスのブースト、ガブレードでヴァンガードにアタック!ホーリー・フィアス・ブラスト!!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』)」

 

ガブレードはシンバスターに剣の一閃を与えようとするがグランガードがシンバスターに当たる直前に守り通す。

 

(くっ!ガブレードの攻撃が通れば、もう1体スペリオルコールできたのに・・・!)

 

激戦につぐ激戦のファイトにユイもシオンも思わず笑みを浮かべる。2人とも心の奥底から楽しんでいる証拠だ。

 

「トリプルドライブ『ヒーリング・ペガサス(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復!パワーをフラグメントへ!『夢の運び手べレヌス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部フラグメントへ!『ホーリーナイト・ガーディアン』シールドバッシュのブースト、フラグメントでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』『オペレーターガール・レイカ(醒)』スタンドトリガー!グランファイヤーをスタンドして、パワーをヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW30000➡PW11000  シオンの手札4枚 山札29枚  ユイのダメージ4枚(裏2枚)

 

「私のターン!スタンド&ドロー!(シオンと初めて出会って、友達になって、それからずっと過ごしてきた。みんなと一緒にいる時間は、何よりも楽しいけど、シオンと一緒にいる時間がもっと楽しい。一緒になって、そして気付いたのが、私は・・・シオンのことが大好きなんだってこと。そのシオンがヴァンガードをやめるなんて・・・)そんなこと、絶対にさせない!!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスターをコール!シークメイト!!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  PW9000

 

シークメイト 戻したカード『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』『鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン』

 

「その鉄壁は砕かれることのない鋼の強固な絆!今こそ並び立て!!双闘(レギオン)!!!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター×鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  PW20000

 

「ウルバスターのスキル!ヴァンガードが双闘(レギオン)した時、ヴァンガード1体にパワープラス4000!そしてヒット時のスキルも与える!」

 

ウルバスター シンバスター×ウルバスター バレングレーダー

グランシード   グランチョッパー       R

 

「グランシードのブースト、ウルバスターでフラグメントにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「グランチョッパーのブースト、シンバスターでレギオンアタック!シンバスターの双闘(レギオン)スキル!パワーが30000以上なら、相手はグレード1でガードできない!」

 

「ここはノーガードだ!」

 

「ツインドライブ『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』ダブルクリティカルトリガー!パワーは全部バレングレーダーに、クリティカルはシンバスターに!奮い立て!正義の為に!岩砕双剣斬り!!」

 

シンバスターがアルトマイル(シオン)に接近し、最初に一太刀入れ、追撃にウルバスターの一太刀でXのように切り裂く。

 

「ぐわっ!ダメージチェック『ホーリーナイト・ガーディアン』『ギガンテック・ショットプッター』『青天の騎士アルトマイル』」

 

「ヒット!スキル発動!ベニゼールを退却!さらに、パワーが20000以上でヒットしたため1枚ドロー!バレングレーダーでヴァンガードにアタック!「ガード!『ヒーリング・ペガサス(治)』『夢の運び手べレヌス(☆)』」ターンエンド!」

 

PW14000➡PW9000

PW31000➡PW11000

PW21000➡PW11000+SH20000=31000  ユイの手札5枚 山札27枚  シオンのダメージ5枚(裏1枚)

 

(くっ!強い!しかも、僕の手札には・・・)

 

シオンの手札にはグレード2以上のカードはない。そんなシオンの頭に、東雲が言った言葉を思い出す。

 

『きっともっと強くなる。ヴァンガードに全てを賭けられるからね、あの2人は』

 

「(そうかもしれない。けど、彼女がヴァンガードを始めて、そして、新導と同じくらい強くなった彼女に僕は、勝ちたい!そしていずれ、新導にも勝ちたいと思う。あの敗北から、ずっと!!)ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『青天の騎士アルトマイル』グレード3

 

「天翔連撃!!無限の未来をこの手に!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!神聖竜セイントブロー・ドラゴン!!!!」

 

神聖竜セイントブロー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

「(僕はいつだって考えていた。どうすればあの2人に勝てるのかを)アルトマイルの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストで手札から夢の運び手べレヌスをコール!さらにべレヌスとセイントブローにパワープラス5000!ミーリウスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとソウルブラストでベニゼールをスペリオルコール!ベニゼールのスキル!カウンターブラストとソウルブラストでナイト・オブ・ツインソードをスペリオルコール!ツインソードとベニゼールにパワープラス2000!」

 

夢の運び手べレヌス(☆)  PW4000

 

「スキルでリアガードを増やしながら、パワーアップだね」

 

「まだ終わりじゃない!セイントブロー・ドラゴンのスキル発動!Gゾーン裏ののセイントブローを表にして、リアガード4体分、パワープラス12000!クリティカルプラス1!」

 

 ツインソード  セイントブロー ベニゼール

シールドバッシュ    R    べレヌス

 

「(強力なイメージ力と、勝利をもぎ取る運。それは僕にはない、新導やユイが持つ天性の才能!)それでもこのファイト、僕が勝つ!べレヌスのブースト、ベニゼールでウルバスターにアタック!「ノーガード!」セイントブロー・ドラゴンでシンバスターにアタック!」

 

「私だって負けられない!(パワーは43000、私の手札は・・・)」

 

ユイの手札はグレード0が3枚、グレード1が1枚、グレード3が1枚、トリガーが1枚も出なければこのターンは防げる手札となっている。

 

「守り切ってみせる!ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』」

 

「トリプルドライブ『ナイト・オブ・ツインソード』『月柱の騎士シシルス』『まぁるがる(引)』ドロートリガー!パワーをセイントブローに与えて1枚ドロー!勝つのは・・・僕だあああああああ!!」

 

セイントブローを刃に旋風を纏い、そして旋風をシンバスターに放つ。それを守りにきたグランビートとグランザイル、グラスカッター2体だが、旋風が強すぎたのかガーディアンたちは吹き飛ばされ、それがシンバスターに直撃する。

 

「きゃああああああ!!」

 

PW18000➡PW9000

PW43000(+5000)➡PW11000+SH35000=46000

 

ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス』『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

ユイのダメージ6枚  シオンのダメージ5枚  勝者シオン

 

「・・・勝った・・・僕が・・・ユイに・・・」

 

シオンは短期間で強くなったユイに勝ったことによって喜び隠しきれないでいた。

 

「・・・やったーーー!!」

 

シオンは子供のように大はしゃぎをする。

 

「・・・シオン」

 

「どうだユイ!僕の勝ちだ!!」

 

「うん、そうだね。シオンの勝ちだよ。・・・後は好きにしなよ。でも忘れないで。私たちはチームだよ。新導君もトコハちゃんも、そう思ってる」

 

ユイはシオンにトコハから預かったお守りをシオンに渡す。ユイは練習部屋から出ていき、そのまま中庭へと戻っていった。そして、ユイはそのまま綺場家から出ていこうとする。

 

「ユイ様」

 

岩倉に呼び止められたユイが振り向くと岩倉は深くお辞儀をしている。ユイも軽くお辞儀をしてから綺場家から去り、自宅へと戻っていく。練習部屋ではシオンはアルトマイルのカードを見つめていた。

 

「・・・やっぱり楽しいな。ヴァンガードは」

 

シオンはユイによって渡された必勝祈願のお守りを見つめて、トライフォーの充実した日々と、ユイが放った言葉を思い返す。

 

『綺場君は負けを認めることができないだけなんだよ!』

 

「・・・そうか」

 

シオンの瞳には涙が溢れて出した。

 

「僕は負けた。東雲ショウマに、そして・・・自分自身に負けたんだ・・・」

 

その夜、シオンは己の不甲斐なさをかみしめながら、涙を流した。

 

 

翌日の朝、マンションの屋上ではシオンに呼び出されたユイとクロノとトコハが集まっていた。

 

「ごめん。急に呼び出して。いろいろ心配かけてすまなかった!」

 

シオンは3人に深く頭を下げながら謝罪する。

 

「お、おい⁉」

 

「ちょっと、いきなり何?」

 

「ヴァンガードは、僕が自分自身で手に入れた唯一無二のもの。それを捨てるなんて、やっぱりできない」

 

シオンの言葉を聞いた3人はお互いに顔を見合わせる。

 

「それじゃあ・・・」

 

「続けようと思う。ヴァンガードを。トライフォーのメンバーとしてね」

 

シオンがヴァンガードを続けることを聞いて、トコハはガッツポーズを、クロノとユイは笑みを浮かべる。

 

「でも、僕が背負っているものは、何1つ変わらない。抱えてる問題も・・・何1つ。それでも、僕は自分の可能性を信じる。全てを守り、戦ったアルトマイルのように!」

 

「ああ!」

 

「いいんじゃない?それで」

 

「うんうん♪」

 

「改めてよろしく!ユイ!"クロノ"!"トコハ"!」

 

「!いいわシオン!一緒にリスタートしよう!」

 

「うん!前に進もう!」

 

シオンとトコハはリスタートする決意を固めた。

 

「それで、お前はどうするんだ?ユイ」

 

「当然、シオンとトコハと一緒に、前に進むよ。そういうクロノは?」

 

「へ、当然なことを聞くなよな」

 

こうして、トライフォーは復活を果たし、また1つ絆が深まっていったのであった。

 

(・・・私のこの恋は・・・今は預けておくよ。でも、いつか必ず、この思いをありったけぶつけるよ。その日を覚悟してよね、シオン)

 

to be continued…




シオン「今回のことは本当に申し訳ないと思ってる。改めて謝罪させてほしい」

ユイ「いいんだよ。私たちはチームなんだから。それに・・・えっと・・・///」

シオン「ん?ユイ、どうしたんだい?顔が赤いけど」

ユイ「な、何でもない!!とにかく私たちはチームなんだから固いことなし!ただそれだけ!だから気にしなくていいの!」

シオン「うん。ありがとう、ユイ」

TURN38「メガラニカの人魚姫」


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メガラニカの人魚姫

刻々と迫るNEXTの放送、あと1話ぐらい閑話が残ってるんだけど、果たして同じ日に新章に突入できるのでしょうか・・・。

さて、気を取り直して今回はあのアイドルの登場です!

皆さんご一緒に、ホップステップ~、宇宙征服!!

ところで皆さんはバミューダのユニットで何でアタックされたいですか?私はローリスでアタックされたいです。

気を取り直してどうぞ!


カードキャピタル2号店にてトライフォーはとあることで話し合っていた。

 

「アイドルのライブチケット?」

 

トライフォーの話題は、今持っている弥富サヤのライブチケットについてだ。

 

「それで、弥富サヤって子、シオンは知ってるの?」

 

「まあ、社会常識として」

 

「もう、弥富サヤって言ったら、今や超人気のヴァンガードアイドルじゃない」

 

弥富サヤは誰もが知っている超人気のヴァンガードアイドルとして有名だという。

 

「で、何なんだよ、これ」

 

「兄さんがプレゼントしてくれたんだ。兄さんがトライフォーにって」

 

「マモルさんが?」

 

「へ~・・・」

 

どうやらライブチケットはマモルからの贈り物らしい。3人はライブチケットをまじまじと見つめる。

 

 

 

TURN38「メガラニカの人魚姫」

 

 

 

弥富サヤのライブイベント当日、会場はドラゴン・エンパイア支部で行われる。会場には弥富サヤのファンたちがたくさん来ていた。

 

「すっげぇなぁ・・・」

 

「あの子、夏休みの間、いろんな支部を回って、こういうイベントしてるんだって。今回はドラエン支部の番ってわけ」

 

弥富サヤは夏休み期間にいろんな支部に回り、ライブイベントを執り行っているらしい。

 

「なぁ、俺ファイトしてる方がいいんだけど・・・。せっかくトライフォーが復活してるわけだし・・・」

 

クロノがそう愚痴っていると奥の方でトリニティドラゴンがいた。トリニティドラゴンも弥富サヤのイベントの為に来たのだろう。

 

「あ、トリドラだ」

 

「ん?よお、お前らも来たのか」

 

「すっげぇ気合入ってるな」

 

「あったりめぇだろ!サーヤに会えるんだ!くぅぅ!!夢のようだぜ!」

 

「新しい制服も楽しみ・・・」

 

「そうそう!ブログに書いてありましたよねぇ」

 

「やべぇ!マジ上がってきたーー!!」

 

興奮したトリニティドラゴンは先ほど行った応援体制に入る。トライフォーはトリニティドラゴンのテンションについてこれなかった。

 

「お前ら、ノリ悪いぞ!」

 

「いや、私とクロノはよくわからないし・・・」

 

「そういう事ならば、サーヤの魅力について教えてあげよう」

 

何やら聞き覚えのある声があるので一同が振り向くと、そこにはメガラニカ支部のチーム、コズミックドライブのケイスケがいた。

 

「・・・あんた、その格好何?」

 

トコハがケイスケにそう聞いてくる。トコハの言う通りケイスケの服やバッグには弥富サヤのTシャツ、グッズが取りそろえた格好だ。

 

「今の僕・・・いや、俺は弥富サヤのファンクラブ会長、和泉ケイスケだ!!!」

 

「・・・なんかいつもとキャラ違くない?」

 

ユイの言う通り、ケイスケは冷静沈着な性格をしていたが、目の前にいるケイスケは情熱に燃えている状態だ。そこにメガラニカ支部から遊びに来たアンとマサトがやってくる。その表情はどこかゲンナリしている。

 

「気にしないでください・・・。このイベントになるといつもこうなんです・・・」

 

「あ、アン⁉それにマサト君まで⁉」

 

「どういうことなんだい?」

 

「あいつ、俗にいうアイドルオタクってやつだよ・・・。本人は隠してるみたいだけどな、全然隠しきれてねぇよ・・・。寧ろさらけ出してんだよ・・・。おかげで、付き合わされる俺たちのSAN値がゲッソリと減っていくよ・・・」

 

ケイスケはアイドルオタクというものらしく、アイドルイベントにはアンやマサトを連れていつも来ているらしい。ちなみにコズミックドライブがこれまで行ってきた支部主催のアイドルイベントは全て見に行っている。

 

「な、なんていうか・・・ドンマイ・・・」

 

「まずそもそもサーヤの魅力というのはな・・・」

 

「弥富サヤのことなら大体知ってるよ」

 

「何ぃ?」ギランッ

 

「「あ、これはまずい(ですね)」」

 

シオンの発言にケイスケは目がギランとなる。アンとマサトは察した。

 

「ではサーヤのキャッチコピーは何だ?」

 

「確か・・・メガラニカから来た、ちょっとお茶目な人魚姫・・・だよね」

 

シオンの答えにケイスケはフッと笑う。

 

「ふっ、甘いな。そこは、人魚姫ではなく、マーメイドプリンセスだ!!」

 

「人魚姫って、英語だとリトルマーメイドなんだけど・・・」

 

「何だとぉ~~?」

 

シオンの言葉にツネトが突っかかろうとするがケイスケが遮る。

 

「ふっ、こういう時こそ大人の目で見るんだ。このちょっぴりとしたお茶目こそが、サーヤという名のアイドルなのだ!!」

 

「「「さすが会長!!」」」

 

「早くももう疲れました・・・。マサト君、ベンチで休みましょう・・・」

 

「ああ。まったく、本当についてこれねぇよ・・・」

 

ケイスケの言葉にトリニティドラゴンは尊敬の眼差しで見つめる。アンとマサトは近くにあったベンチで一休みする。

 

「ていうかよく知ってんな」

 

「年上の人と、会話の繋ぎとしてね。昔活躍したアイドル、高蔵寺ヒトミの娘だから、よく盛り上がるよ」

 

「あ、その人なら知ってる。パパがファンだったってこと聞いたことあるよ」

 

「え⁉高蔵寺ヒトミ⁉清純で、おとなしい感じの人でしょ?」

 

「誰だ?それ」

 

「お前、そんなことも知ら・・・」

 

ブロロロロロ・・・

 

そんな会話をしていると、上空からヘリコプターの音が聞こえてきた。会場の一同は全員ヘリコプターを見る。ヘリコプターには1人の少女がいた。

 

「みゅーーーーー!!」

 

『⁉』

 

少女はヘリコプターから飛び出してきた。少女は背中に背負っているパラシュートを開き、ゆっくりと降りていく。少女はかけていたゴーグルを外す。その素顔は今現在人気急上昇中のヴァンガードアイドル弥富サヤだった。

 

「みゅーー!みんなー、今日は来てくれてありがとうだみゅー!」

 

「「「おお!」」」

 

「来たーーーー!!」

 

『おおおおおおおお!!』

 

サヤの登場により、トリニティドラゴンの3人は涙を流しながら感動する一方でケイスケや会場の一同は激しく興奮している。

 

「メガラニカから来た、ちょっとお茶目な~?」

 

『マーメイドプリンセース!!』

 

「宇宙中のみーんなを、サーヤ色に染めちゃうみゅ~。ホップ、ステップ~?」

 

『宇宙征服ー!!』

 

一同のやりとりにクロノは苦い顔になっている。

 

「な、なんだよ宇宙征服って・・・」

 

「サーヤの野望だ!アイドル会で、宇宙の頂点に立とうと考えているのだ!!」

 

クロノの疑問にツネトが答える。

 

「夏の思い出、サーヤと一緒に作るみゅー!」

 

『うおおおおおおお!!』

 

「?さっきからあの子が言ってるみゅーって何?」

 

「バミューダのミュー!サーヤの口癖だミュー!!覚えておくんだなミュー!!」

 

ユイの疑問にキャラ崩壊しているケイスケが答える。これによってユイの顔は引きつっている。

 

「そ・・・そうなんだ・・・」

 

「あざとい・・・」

 

トコハがそう呟くと人ごみ中でサヤを探しにきたマモルが現れた。

 

「サヤさん!裏口から楽屋入りはずでは⁉」

 

「うみゅ?みんな早くサーヤに会いたいと思って、飛んできちゃったみゅー♪」

 

「お、俺には羽が見える!マジ天使だーー!!」

 

「俺には天使の輪も見えるぞ!これぞ神だ!!」

 

興奮するツネトとケイスケに苦い顔になるクロノ。

 

「とにかく、この状況は危険です。早く楽屋へ行きま・・・うわぁっ⁉」

 

マモルがそう言ってる間にサヤのファンが押し寄せてくる。

 

「兄さん!手伝って!」

 

「「「え?」」」

 

トコハはそう言ってマモルと共にサヤを楽屋へと誘導する。3人もトコハを手伝う。

 

「わ、私たちも手伝いましょう!」

 

「おい!ケイスケはどうすんだ?」

 

「知りません!放っときましょう!」

 

アンやマサトもケイスケを置いてサヤを楽屋へと誘導する。

 

「な、何で・・・俺たちが・・・!」

 

 

トライフォーやアンとマサトの協力のおかげでなんとかサヤの楽屋へとたどり着いた。

 

「よかった、みんな無事で・・・」

 

「はあ・・・」

 

トコハは疲れたのかため息をつく。

 

「さすがサヤちゃん!すごい人気だね!お母さんの全盛期を思い出すよ」

 

「うん!でもサーヤはもっと上をいくんだみゅー♪」

 

サヤはトライフォーやアンとマサトに顔を向ける。

 

「でも、皆さんごめんなさい!まさかこんな騒ぎになるとは思わなかったみゅ・・・」

 

「本当にすみません。だから言ったじゃないか。やりすぎだって」

 

サヤのマネージャーがそう言うとサヤはシュンとなる。

 

「だってみんなを笑顔にしたかったんだもん・・・」

 

「マネージャーさんも頭をあげてください。ただ、サヤさんはもちろん、ファンの方々に万が一のことがあったら、大変ですから、ね?」

 

マモルがフォローを入れる。

 

「つまりファンのみんなが大事・・・。うん、その通りだみゅ!今度は違うやり方でみんなに喜んでもらうみゅ!宇宙征服にまた一歩前進!サーヤ、がんばるみゅー!」

 

マモルのフォローによりサヤは前向きに考える。

 

「いいねぇサヤちゃん!明るく元気で、超前向き!」

 

「それがサーヤのモットーだみゅー」

 

サヤの前向きさにトコハは少し唖然となっている。

 

 

その後楽屋にてマモルはトライフォーを紹介する。ちなみにアンとマサトはいつまでもケイスケを1人にするわけにもいかないので会場に戻っていった。

 

「というわけなんです。よろしくお願いします」

 

「へー、サーヤより1つ年上か~。それじゃあ、お姉ちゃん、お兄ちゃんだみゅ♪」

 

そう言ってサヤはトコハに抱き着く。

 

「そ、そう・・・」

 

「お兄ちゃん・・・」

 

「お姉ちゃんって呼ばれるの久しぶりだなぁ・・・」

 

「よろしくね、サヤさん」

 

トコハは少し照れており、ユイはお姉ちゃんと呼ばれて少しうれしそうだ。クロノもまんざらでもない様子だ。

 

「では、さっそくですが、本日のスケジュールをもう1度確認させてください」

 

マモルの仕切りによって、マネージャーがイベントスケジュールの説明をする。

 

「はい。1時よりミニイベント、そしてサイン会、その後、休憩を挟んで6時よりライブスタートです。ヴァンガ郎と軽くトークしてから1曲目となります」

 

「それって、この間スターゲート支部でやった時と流れが同じだよね?ここ、違うの入れるって言ってたじゃない」

 

スターゲート支部でやった流れと同じだったゆえに4時の部分に何かを入れる予定だったのをサヤがマネージャーに問い詰める。

 

「時間がなかったんだ。しょうがないだろ?」

 

「しょうがないじゃダメ!リピーターだっているんだし・・・」

 

サヤとマネージャーが少しもめていてその光景に4人は互いに顔を見合わせ首を傾げる。

 

「サヤさんは、何かやりたいことがあるんですか?」

 

「それは・・・」

 

マモルが聞くとサヤは少し考え、そこであることを閃く。

 

「ヴァンガードすれば見える気がするみゅ!イメージ沸かせるんだみゅ!トコハお姉ちゃん、相手して♪」

 

「え⁉今⁉」

 

「うん♪」

 

突然サヤにファイトを申し込まれてトコハは少し戸惑う。

 

 

ファイトは執り行われ、今終盤へと差し掛かった。

 

「立春の花乙姫プリマヴェーラでヴァンガードにアタック!」

 

「みゅーーー!!」

 

サヤのダメージチェックで出たカードはお散歩日和エミリアでダメージは6枚となり、サヤの負けとなった。

 

「・・・うみゅ~・・・みゅみゅみゅ・・・」

 

サヤの瞳には涙が溢れだしそうになっている。

 

「え・・・えっと・・・」

 

「あーあ、トコハが泣ーかしたー」

 

「やっぱすげぇなぁトコハ」

 

「本当、容赦しないよね」

 

3人がそれぞれの言葉を言うとトコハは弁明する。

 

「そ、そりゃそうでしょ⁉そっちの方が逆に相手が失礼じゃない!」

 

「みゅ!お姉ちゃんの言う通りだみゅ!サーヤ全力でファイトしたもん!たまには負けてこそ、宇宙征服した時の喜びも、大きくなるってもんだみゅ~♪」

 

トコハの弁明によってまた元気なったサヤ。

 

「それで、サーヤ?何か思いついた?」

 

マネージャーが何か案は出たのか聞いてみる。

 

「まだだみゅ。でもこの勢いですごいの考えてみせるみゅ~♪」

 

「結局、思いついてないのね・・・」

 

さっきのファイトは何だったのかと、心の中で思うトコハ。そうこうしてるうちに時刻は12時15分となった。

 

「あっ、そろそろ着替えなきゃ。新しい制服なんだよね♪すっごく楽しみにしてたんだみゅ♪」

 

サヤの言葉にマネージャーが申し訳なさそうにサヤに謝る。

 

「ご、ごめん。実は手違いでまだ届いてなくて・・・」

 

「みゅ⁉どうするの、イベントは⁉」

 

「他の衣装持ってきてるから・・・」

 

 

サヤの新作衣装の代わりになる衣装の試着をするサヤ。

 

『おお!』

 

「みゅみゅーん」

 

現在の衣装はピンクがモチーフのかわいらしい衣装だ。

 

「かわみゅーん!!」

 

「似合ってるよ、サーヤ」

 

サヤの衣装に興奮している支部長。マネージャーも似合ってると評価するが、当のサヤは不服そうだ。

 

「なんかしっくりこないみゅ・・・」

 

次の衣装は紫で少し大人っぽい衣装だ。

 

「ビューティフォー!!」

 

「これは大人っぽすぎるみゅ・・・」

 

次の衣装、というより着ているのはワンピースの水着に浮き輪だ。

 

「超キュート♡」

 

「恥ずかしいみゅ!もっと制服っぽいのないの~?」

 

サーヤのリクエストに答えようとだした衣装はなぜか女性警官の制服だった。

 

「制服違いだみゅ!こんなのサーヤじゃないみゅ!」

 

「だけど・・・困ったなぁ・・・」

 

「うちの制服貸してやればいいじゃん」

 

クロノの案は学校の制服を貸してあげるという案だ。そして一同はトコハとユイの方に振り向く。

 

「・・・え⁉」

 

「その手があったねぇ!」

 

「この地域の学校の制服をサーヤが着たら、きっと喜ぶみゅ~♪」

 

クロノの案に支部長もサヤも賛同している。

 

「いや、ないない、ない!」

 

「別にお前が出るわけじゃねぇだろ?」

 

「それはそうだけど・・・ユイに頼めばいいでしょ⁉」

 

「そうしたいんだけど・・・今制服クリーニングに出しててないんだ・・・」

 

「ウソでしょ・・・」

 

つまり今制服を取りにいけるのはトコハだけとなっている。

 

「お願い!トコハお姉ちゃん!みゅ・・・」

 

「ちょ・・・ええ・・・」

 

トコハはマモルの方を見てみるとマモルは申し訳なさそうにしている。つまりはトコハには悪いけど制服を貸してやれという事だ。

 

「ミニイベントまで、後30分だね」

 

「・・・ああもうわかったわよ!取りに行けばいいんでしょ⁉」

 

そう言ってトコハはイベント成功のため、自分の制服を取りに自宅に戻りに行った。

 

「頼むぞ・・・、トコハ・・・」

 

「それにしてもかわいい衣装ばっかりだね。私も着てみたいなぁ~・・・」

 

ユイはサヤの衣装を見てそう呟く。

 

「お姉ちゃん、着てみるみゅ?」

 

「こ、こらサーヤ、何を・・・」

 

「え!いいの?!」

 

サヤの言葉に目を輝かせながら反応するユイ。

 

「もちろんだみゅ!サーヤもトコハお姉ちゃんの制服を借りるんだからおあいこだみゅ♪」

 

「やったーー!何着ようかなぁ・・・。あっ、鬘まである!」

 

ユイはさっそく衣装を探して何を着ようかと悩んでいる。

 

「もう、しょうがないなぁ・・・」

 

「ユイってああいうのも興味あったんだな」

 

「まあ、ユイも女の子だからね」

 

クロノは意外そうに、シオンは笑みを浮かべながらユイを見ている。

 

 

ユイが選んだ衣装を試着し、それをお披露目する。

 

「じゃじゃーん!どう?」

 

『おおお』

 

ユイの衣装はポップな印象を与え、金髪の鬘をつけて、見た目はどこかの神アイドルのような姿となっている。

 

「かわゆいーー!!」

 

「お姉ちゃん似合ってるみゅ!」

 

支部長もサヤも高評価のようだ。

 

「えへへ。ポップステップげっちゅー♡ありがとうぷりー♡」

 

「ぷりってなんだよぷりって・・・」

 

「多分、アイドルのキャラになりきってるんじゃないかな?」

 

アイドルになりきってるユイにクロノが突っ込み、シオンが苦笑いする。するとそこに衣装担当のスタッフが登場する。

 

「遅くなってすみません!新しい制服をお持ちしました!」

 

『え?』

 

「ぷり?」

 

「みゅ?」

 

 

12時55分、息を整えながら制服を持ってきたトコハが入ってきた。

 

「はあ・・・はあ・・・間に合った・・・」

 

「本当にすまない、トコハ」

 

「なんか・・・ワリィ・・・」

 

「え?」

 

入ってくるなりマモルとクロノが謝罪してくるので何のことかわからないトコハ。トコハはサヤを見てみると新しい制服を着たサヤがいた。

 

「さっき制服が届いちゃったみゅ・・・」

 

「あ・・・。だ、大丈夫よ!安城トコハはこれくらいじゃビクともしないのよ!」

 

明らかに苦笑いしているトコハにユイが肩をに手をのせる。

 

「ど・ん・ま・い♡」

 

「ちょっと⁉何着てんのよユイは⁉」

 

 

こうして、1時のミニイベントに何とか間に合い、イベントがスタートされた。

 

「さあさあお待ちかね、サーヤにアタックされよう会を始めるんだがー!」

 

『みゅーみゅー!!』

 

サーヤにアタックされよう会、最初のトップバッターはケイスケだ。

 

「弥富サヤファンクラブ会長、和泉ケイスケ、参るぞ!!」

 

「どれでアタックされたいみゅ?」

 

そう言ってサーヤは手札のユニットをケイスケに見せる。

 

「もちろん!王道中の王道!!サーヤの分身、未来の呼び声(ミラクル・ボイス)ローリスでお願いします!!!」

 

そう言ってケイスケは海賊貴公子ピノ・ノワールにライドする。

 

未来の呼び声(ミラクル・ボイス)ローリスでアターック!」

 

イメージ内ではローリスにライドしたサヤが人魚のヒレでピノ・ノワール(ケイスケ)をはたく。

 

「一発充電~~♡」

 

ケイスケは目がハートになりながらその場で倒れる。その光景を会場で見ていたアンとマサトは苦い顔になっている。ちなみに2人は参加していない。

 

「あはは・・・毎回のごとくこれを見てますよね、私たち」

 

「しかもアタックされてんの毎回ローリスだし、飽きねぇよなあいつ・・・」

 

2人がそんな会話している間に次はツネトの番だ。

 

「お・・・お願いします!」

 

「次はどれでアタックされたいみゅ?」

 

「も、もちろん・・・学園の綺羅星(スクール・エトワール)オリヴィアで・・・お、お願いしまーす!」

 

ツネトは自分の分身、覇天戦人スサノオにライドする。

 

「アタックだみゅ!」

 

「キタコレーー♡」

 

オリヴィアにストライドしたサヤはスサノオ(ツネト)にビンタを喰らわす。その後はカルの分身、イニグマン・トルネードがポプリにアタックされたり、ケイの分身、名物博士ビッグベリーがエミリアにアタックされたりもした。

 

「「「「ありがとうございます!!!」」」」

 

至福の喜びを得た4人はサヤに深く頭を下げながら感謝をする。

 

「みゅーみゅ~♪」

 

その光景を裏方で見ていたトライフォー。

 

「訳わかんねぇ・・・」

 

「まぁ、盛り上がってるみたいだし・・・」

 

「そうそう♪盛り上がった者勝ちぷり♪」

 

「お前まだそれ着てたのかよ⁉」

 

「・・・はぁ・・・」

 

クロノはまだ衣装を着ているユイに突っ込む。トコハは少しため息をつく。

 

 

ミニイベント、サーヤにアタックされよう会が終了し、サイン会が終了し、休憩時間に入る。

 

「うみゅ~♪みんな楽しんでもらえたみたいでよかったみゅ♪」

 

「お疲れ様でした、サヤさん」

 

「ねぇ兄さん、どうするの?ライブの導入部分。やっぱり変更するの?」

 

「いくつか代案を考えてみたからね。間に合うようなら、提示してみようと・・・」

 

「きゃああああ!!」

 

マモルがそう言っていると、サヤが突然大声を上げる。

 

「どうしたんです⁉サヤさん⁉」

 

「む・・・虫~・・・」

 

紙コップを見てみるとそこに芋虫がくっついていた。サヤはどうも虫が苦手のようである。

 

「みゅ~・・・」

 

「もう、何よ虫くらい」

 

そう言ってトコハは芋虫を取って逃がした。

 

「お、お姉ちゃん・・・ありがとうだみゅー!」

 

「うわっ!」

 

サヤがトコハに抱き着くとトコハはお茶の入った紙コップを落としてしまう。

 

「トコハ!」

 

「ご、ごめんだみゅ!」

 

「うわ~・・・」

 

トコハの穿いてるスカートにお茶のシミができてしまった。

 

 

トコハはお手洗いでスカートについたシミを洗い落とた。シミが落ちてお手洗いから出てくる。

 

「はあ・・・やっととれた・・・」

 

そんなトコハを待っていた3人。

 

「災難だったな」

 

「これも兄さんのイベントのためよ。我慢我慢」

 

「決して、彼女に悪気があるわけではないしね」

 

「うんうん、この衣装をまだ貸してくれてるしね♪」

 

「お前なぁ・・・」

 

かなりの上機嫌のユイにクロノはジト目で見つめる。

 

「サーヤ?サーヤ!」

 

「サヤさん!」

 

するとそこにマネージャーとマモルが来た。どうやらサヤを探しているらしい。

 

「サヤさん、見なかったか?急にいなくなって・・・」

 

「「「「ええ⁉」」」」

 

 

夕方、トライフォーはそれぞれ別々にサヤを探し始める。トコハはイベント会場辺りを探している。

 

「まったくもう、本当どこ行ったのよ、あの子・・・」

 

「思いついたみゅ!」

 

「ん?」

 

サヤの声がしたのでトコハはステージ会場に目を向けるとそこにはサヤとマネージャーが何かを話し合っている姿があった。

 

「まずね、バーンって効果音が鳴り響くの。それで、それでね、サーヤがスターッと登場して・・・」

 

「そうじゃなくて!思いついたからって、勝手に動いたらだめでしょ?そもそも、企画の変更を言い出したのだって、お母さんに勝ちたかったからでしょ?」

 

「・・・ママは関係ないもん・・・」

 

「だけどねぇサーヤ、いくらなんでも自分勝手やしやすぎないかい?」

 

「・・・・・・」

 

マネージャーの言葉にサーヤは黙り込む。

 

「お母さんはおしとやかな人だったよ?スタッフの人に口をだすようなことはしなかった。サーヤも見習わなきゃ・・・」

 

「ママとサーヤは違うもん!!」

 

「!!」

 

サヤの言葉にトコハはいつかの女子会にいた女性の言葉と羽島リンの言葉を思い返す。

 

『あの"マモル様の妹"よ?弱いわけないじゃん!』

 

『楽しもうね。"安城マモルの妹"ちゃん?』

 

(同じなんだ・・・。私と・・・)

 

「確かにサーヤ、迷惑をかけたかもしれない。でも、ママもビックリするような、すっごいライブにしたいの!!」

 

「あの子・・・」

 

サヤの思いに笑みを浮かべるトコハ。

 

「よかった、サヤさん。こちらにいらしたんですね」

 

サヤのところにマモルがやってきた。

 

「本当に申し訳ありません。ほら、サーヤ」

 

「ごめんなさい!でも、聞いて聞いて!最高のアイディアがあるんだみゅ!」

 

 

トライフォーの3人もステージ会場に集まり、サヤの思いついたアイディアを全員で聞いていた。

 

「なるほど、ライブの前にちょっとした劇ですか・・・」

 

「ファンサービスだみゅー♪サーヤには、みんなのとびっきりの笑顔が見えるみゅ~♪」

 

「本当にそれで盛り上がるの?」

 

サヤのアイディアに盛り上がれるのかトコハが訪ねてみる。

 

「大丈夫!サーヤを信じて!ライブは絶対に大成功だみゅ!」

 

「・・・そっか」

 

サヤの自信たっぷりの答えにトコハは笑みを浮かべる。

 

「わかりました!では、ドラエン支部の名にかけて、必ず成功させてみせましょう!」

 

「みゅーー!」

 

こうして一同は劇をスケジュールに劇を取り入れるのであった。

 

 

ライブ開始時刻まで残り30分になった。会場はやはり満員だった。すると、会場に煙がバーンと上がる。観客は何事かと思いざわつく。そして、会場に明かりがつくとそこには、縄に縛り付けられているヴァンガ郎がいた。

 

「助けてだがー!」

 

そこにマモルのナレーションが鳴り響く。

 

『みなさん、緊急事態です!このイベントを乗っ取ろうとする悪の組織の総帥がステージを占拠されてしまいました!』

 

さらに明かりがつくとそこにはメガコロニー戦闘員Aの格好をしたクロノとシオン、ユイと、妖艶なる幹部レディ・バタフライの格好をしたトコハがいた。

 

「あいつら⁉」

 

「ちょっ⁉ユイちゃん⁉」

 

これにはトリニティドラゴンとコズミックドライブも驚いていた。

 

「ふ、ふははははー、わ、我が名は悪の総帥トコーハー(棒)。(・・・えーっと、何だっけ?)」

 

(ヴァンガードは吾輩のものだ)

 

「ヴぁ、ビャンガードは・・・」

 

「トコハ、噛んでるよ・・・」

 

「ヴァンガードだろ・・・」

 

グダグダの演出に観客はクスクスと笑いだす。

 

「何でこんなことに・・・///」

 

(早く次の台詞を!)

 

「わ、我がひゃいのものだー!」

 

「そうはさせないみゅ!」

 

サヤの声が響くと、ステージに明かりがつく。そしてそこにはトコハの制服を着たサヤがいた。

 

「!その制服・・・」

 

「トコハちゃんとこの制服じゃん!」

 

「「かわいい!!」」

 

トリニティドラゴンはかなりの高評価のようだ。

 

「トライフォーの所属する学校の制服を着たサーヤも、またいい!!」

 

「ねぇ、今日のライブ、すごく楽しくありませんか?」

 

「今まではこんなことなかったし、何よりあいつらがいるから何倍もいいな!」

 

コズミックドライブもかなり評価がるようだ。

 

「この結成の為に用意した、とっておきの制服だみゅ!ドラエン支部のみんなの気持ちががいーっぱい入ってるんだみゅ!」

 

そう言ってサヤはトコハに向けてウィンクをする。

 

「あんた・・・」

 

「みんなの笑顔とヴァンガードは、サーヤが守るみゅー♪」

 

『うおおおおおおおおお!!サーヤ!サーヤ!サーヤ!』

 

会場は観客の歓声とサーヤコールに包まれていた。

 

「す、すごい・・・」

 

あまりの人気ぶりにトコハは感心する。

 

「サーヤめ、今成敗してくれるわー」

 

「くらえー」

 

「うおー」

 

メガコロニー戦闘員Aたちがサヤに襲い掛かる。

 

「正義の鉄槌だみゅ!」

 

そう言ってサーヤは巨大な殺虫剤をメガコロニー戦闘員Aたちに振りかける。もちろんこの殺虫剤は本物の殺虫剤ではない。

 

「ぎゃー、殺虫剤ー」

 

「ぐわー」

 

「やられたー」

 

メガコロニー戦闘員Aをやっつけるとサーヤは縛り付けられたヴァンガ郎を助ける。

 

「今の内よ!ヴァンガ郎!」

 

「ありがとうだがー、サーヤ!」

 

「お、おのれー」

 

「さあ、覚悟するみゅ、悪の総帥!」

 

サーヤがそう言うとヴァンガ郎はサーヤにパイを差し出す。

 

「え?パイ?」

 

「サーヤウルトラスーパーミラクルラブリーアターック!」

 

ベチョッ

 

「ぶっ!」

 

サヤの投げたパイはトコハの顔面に直撃した。

 

「い、いつの間にあんなものを・・・」

 

「あわわ・・・顔面直撃・・・」

 

「や、やばい・・・」

 

「・・・何よ。せっかく見直したのに・・・もうあったまきた!」

 

怒ったトコハはパイが用意されてるところに向かい、パイを2つほど取る。

 

「この無茶苦茶娘がーー!!」

 

ベチャッ!

 

「うみゅ!」

 

そしてトコハはそのパイをサヤの顔にダイレクトでぶつける。

 

「「「あちゃ~・・・」」」

 

「・・・負けないみゅー!うりゃ!」

 

やり返しと言わんばかりにサヤもトコハにパイをぶつける。

 

「何なのよあんた⁉アイドルだったら、もっとおしとやかで、かわいくしてなさいよ!!」

 

トコハはパイをサヤに投げつけ、サヤはそのパイを避ける。

 

「そんなのサーヤじゃないも~ん!」

 

「はあ⁉」

 

「ママは確かにおしとやかだけど、サーヤはサーヤ!ママとは違うんだみゅ~!」

 

「!」

 

トコハがサヤの言葉に聞き入っていると、またパイをぶつけられる。

 

「サーヤはね、自分の信じる道を突き進むんだみゅ!誰が何と言おうと!だって、サーヤの可能性は無限大!未来はいくらでも変えられるんだも~~ん!」

 

(未来を・・・いくらでも・・・)

 

「みゅははは~、とどめだみゅ~」

 

そう言ってサヤは今までのパイと比べ物にならないくらいの大きさのパイを取り出す。

 

「な、何その大きさ⁉」

 

「みんなの思いをこのパイに込めるよー!ホップ、ステップ~?」

 

『宇宙征服ーー!!』

 

「みゅーー!!」

 

「いい⁉」

 

観客の合図でサヤは特大のパイをトコハ目掛けて投げる。それによってトコハは体中パイまみれになった。

 

「やったみゅー!」

 

ツルッ!

 

「うみゅ!」ズテーンッ!

 

サヤはパイのクリームで足を滑らせ、転んだ。それによってサヤもパイのクリームがつく。

 

「あっちゃ~・・・」

 

観客は大笑いしている。途中から劇ではなくなったような気がするが、劇は大成功のようだ。

 

(そっか・・・)

 

「みんなー、悪の総帥をやっつけたよー!みんなのパワーで勝てたみゅー!」

 

観客はサーヤコールで賑わっていた。

 

(この子、私よりずっと先をいってるんだ・・・)

 

トコハは思わず笑みを浮かべるのであった。

 

 

サーヤのイベントも終盤へと差かかり、現在はライブの準備中となっている。

 

「ごめんね、お姉ちゃん。ステージの為って言っても、こんなに制服汚しちゃって・・・」

 

会場の裏側では、サヤはトコハの制服を汚したことでトコハに謝っている。

 

「ううん、私が投げたパイで汚れたんだし、自分で汚したようなもんだから」

 

そう言ってトコハとサヤはぷっと笑う。

 

「その、ごめんね?ついカッとなっちゃって、ひどいこと・・・言ったかも・・・」

 

「お姉ちゃん・・・。ライブが成功したんだから問題ナッシング!ぜーんぶお姉ちゃんのおかげだみゅ!ファンのみんなも、すっごく喜んでくれたよ!」

 

「サーヤにはかなわないや」

 

「サーヤ、1曲目、スタンバイ!」

 

マネージャーがそう言った後、サヤはヴァンガードのデッキを取り出しこう言った。

 

「ねえお姉ちゃん、リベンジしたいみゅー」

 

「え?・・・うん。次も手加減しないからね?」

 

トコハとサヤはお互いにニッと笑いあう。

 

 

ライブ開始の時、舞台にはサヤとトコハが立っていた。

 

「みんなー、悪の総帥と最終決戦だみゅ!サーヤがヴァンガードで懲らしめちょうよー!」

 

「ふははははー、受けて立つぞー!宇宙征服は吾輩が果たしてみせーる!」

 

裏方でトライフォーの3人がこんな会話をしている。

 

「おいおい、なんかやばいコンビできちまった感じじゃね?」

 

「そうみたいだね」

 

「でも、案外お似合いのコンビかも♪」

 

「ヴァンガードの準備、大至急!」

 

マモルは他のスタッフに連絡をし、ファイトの準備をさせる。

 

(私も変えなきゃな。未来と自分自身を・・・)

 

トコハはそう思いながらサヤと対峙する。

 

「負けないよ、サーヤ!」

 

「みゅー、サーヤだって!」

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

 

クロノが住んでるマンションにクロノが帰ってきた。そこでクロノは靴が1人分多いことに気が付く。クロノがリビングのところに向かうと・・・

 

「よっ!邪魔してるぜ」

 

ユイの父、ゲンゾウがいた。

 

「おわっ⁉何でユイの親父さんが⁉」

 

混乱しているクロノにクロノの叔母、新導ミクルが説明する。

 

「今日は早めに仕事が終わってね、偶然ヒマしてるそこの知り合いと再開してね、うちに招待したのよ。それより、ただいまは?」

 

「た、ただいま。あー、ビックリした・・・」

 

「ま、もう少ししたら帰るからあんま気にすんな」

 

「は、はい」

 

ゲンゾウは豪快に笑い、自分で買ってきた酒を豪快に飲む。クロノはサヤからもらったサーヤクッションを置く。

 

「それ、どうしたのよ?楽しそうじゃない」

 

「え、いや、ヴァンガードのイベントがあってさ」

 

「ほう?それはユイが言ってたアイドルの?」

 

「!ヴァンガード・・・」

 

ミクルはヴァンガードのことを聞き、料理をする手を止める。

 

「・・・あのね、クロノ、話しておきたいことがあるの」

 

「何?」

 

「!ミクル嬢、お前、まさか・・・」

 

「ゲンゾウさんが思っている通りよ。クロノ、ヴァンガードをやめてほしいの」

 

「え⁉」

 

クロノは突然ミクルからヴァンガードをやめてほしいと言われて驚愕する。

 

「兄さん、あなたのお父さんはヴァンガードファイターだった」

 

「!」

 

「10年前、兄さんがいなくなったのはそのせい。だから、ヴァンガードだけはやめて!」

 

クロノにとっては衝撃的すぎる話だ。クロノは思わず自分の部屋へと戻っていく。

 

「・・・何もワシの前でその話はしなくてもよかろうに」

 

「・・・ゲンゾウさんも人のことは言えないから言ったのよ。聞けば、ユイちゃんもヴァンガードをやってるらしいじゃない」

 

「それがどうした?」

 

「わかってるでしょ?ヴァンガードがあったせいで兄さんがいなくなるのも・・・あなたの背中に消えない傷がでることはなかったのよ?」

 

「・・・だから、ユイもヴァンガードをやめさせろと?」

 

「お互いのためよ。お願いだから、ヴァンガードはやめさせて」

 

「・・・今日は帰るわ」

 

ゲンゾウは残りの酒を一気に飲み干し、新導家から出ていくのであった。

 

to be continued…




サヤ「宇宙中のみんなをサーヤ色に染めちゃうみゅー♪ホップステップ~?」

ユイ「宇宙征服ー!」

クロノ「俺は意地でもやらないぞ!」

サヤ「あれれ~?返事がないぞ~?ホップステップ~?」

クロノ「だからしつこいって!!」

サヤ「うみゅ~・・・サーヤこんなにがんばってるのに・・・」

ユイ「あーあ、泣かしちゃった」

クロノ「うっ・・・」

サヤ「じゃあ気を取り直して~、ホップステップ~?」

クロノ「宇宙征服!!・・・くっそ~、結局言わされちまったみゅ・・・」

TURN39「新田シン」


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新田シン

いよいよNEXTの放送が明日に迫ってきました。

これはちょっと今日にだいたいのところを書いて明日に全部仕上げて新章投稿、って感じが何よりも間に合う手段ですね。

さて、今回で閑話も終了し、次回から新章に移ります。

こんな表現へたっぴな私ですが、どうか最後まで読んでいただけると嬉しいです。

それではどうぞ!


トライフォーはいつものようにカードキャピタル2号店に集まっていた。

 

「リベンジだ!」

 

シオンの突然のリベンジ宣言で何事かと思う4人。シオンが見せたのはユナイテッド・サンクチュアリ支部主催のイベントであった。

 

「誰でも参加可能。もちろん、僕らもね」

 

「それはいいけど、何でわざわざユナサン支部の大会なわけ?」

 

トコハの疑問にシオンはチラシの裏側を見せる。そこにはチームディマイズの東雲ショウマと羽島リンが映しだされていた。

 

「優勝者には、チームディマイズとファイトできる」

 

どうやら大会で優勝すればチームディマイズとのスペシャルマッチに挑戦できるようだ。トコハは羽島リンにリベンジできることを知り、気合が入るのがわかる。

 

「噂では、その大会でディマイズの3人目を選ぶらしいですよ」

 

「3人目?3人目は刈谷スギルでしょ?」

 

ユイのもっともらしい疑問にカルが続けて答える。

 

「刈谷スギルが急病で入院して欠員がでちゃったみたいですね」

 

「じゃあ優勝したら・・・」

 

「ディマイズに誘われるだろうって、もっぱらの噂です!」

 

ケイやカルの言葉に、ツネトは自分がチームディマイズになったという妄想を膨らませる。

 

「・・・悪くないな・・・」

 

「「ツネトさん!!」」

 

ツネトの心を読まれたのかカルとケイが涙ぐみながら訴える。

 

「じょ、冗談だって」

 

「でも優勝してディマイズに入れって言われたらどうするの?」

 

ユイの疑問にシオンが答える。

 

「その時は、はっきり断ればいい」

 

「うわぁ、それいい!絶対やりたい!」

 

「いい考えだね!その話私も乗った!」

 

「クロノも参加するだろ?」

 

シオンがクロノに聞くがクロノは返事をしない。

 

「クロノ?どうしたの?」

 

「!いや、何でもねぇ。もちろん参加する!」

 

クロノの答えにチームトライフォーの目標ができた。

 

「どうやらあいつら、新しい目標を見つけたみたいっすね」

 

「はい」

 

カウンターでクロノが首を俯かせたのをシンは見逃さなかった。

 

 

 

TURN39「新田シン」

 

 

クロノが住んでいるマンションにユイは来ていた。何故ユイが知っているのかというと前もってゲンゾウに教えてもらっていたからだ。ユイはクロノの住んでいる階でインターホンを鳴らす。

 

≪ん?ユイか。どうした?≫

 

「ねぇ、中に入っていい?ちょっと喉乾いちゃって・・・」

 

≪・・・そのために来たのかよお前は。まあいいや、上がれよ≫

 

クロノにそう言われてユイは新導家に上がる。

 

「おじゃましま~す」

 

ユイがリビングに上がり込むと、そこには水を置いたコップとおそばを食べているクロノの姿があった。

 

「・・・なんでそば食べてんの?お昼ごはんの時間はもうとっくに過ぎてるよ?」

 

「なんか知らねぇけどそばが届いたから残すのは悪いと思ってるから」

 

「ふ~ん・・・」

 

ユイはコップに置いてあった水を飲む。

 

「ぷはー!生き返るー!」

 

「・・・で、本当に水飲みに来ただけなのか」

 

クロノがそう言うとユイは本題に入る。

 

「・・・ねぇ、クロノはヴァンガードやめないよね?」

 

「!親父さんから聞いたのか?」

 

「聞いたっていうより、偶然聞いちゃったんだよね・・・」

 

 

『あら、あなた遅かったのね。ごはんならもうないわよ?』

 

『いや、それはいい。外で食ってきたからな』

 

『何かあったの?』

 

『ちょいとミクル嬢に会ってな、そん時に、クロノやユイにヴァンガードをやめさせろって言われたんじゃ』

 

『そう。・・・で、あなたはどうするの?』

 

『無論ユイにはこのことは言わん。ヴァンガードはユイにとって大切なものになったからな』

 

『そうね。ヴァンガードのおかげでユイはいつもより輝いているものね』

 

『あの事故のことを知ってるのはワシと今いない奴と、そしてバカげた理想をかがげとる大馬鹿もんだけじゃ。だから、何も知らんミクル嬢の言いたいこともわかるんだがな・・・』

 

『でも、何も子供にヴァンガードを取り上げるのは・・・』

 

『ああ、同感じゃ』

 

 

「パパが言っていたあの事故って何のことかは聞けなかったよ。なんか、聞いちゃいけないような気がして・・・」

 

「そうか・・・。心配かけて悪かったな」

 

クロノはユイに謝罪して、今思ってることを話す。

 

「正直、よくわかんねぇよ。親父がヴァンガードファイターだったり、それのせいで親父がいなくなったりとかさ。ヴァンガードはやめたくないって思うけど、あのミク・・・叔母さんのことを思うと・・・」

 

その答えを聞いてユイは少し考え、そして、笑みを浮かべながらある提案をする。

 

「ねぇ、今からカードキャピタルに行かない?ファイトすれば気持ちが整理できるかもよ?」

 

「ファイトか?」

 

「それに、前にクロノに負けちゃってるからね、そのリベンジってとこかな?」

 

クロノは少し考えてユイの申し出を受ける。

 

「ああ、いいぜ。俺も気持ちは整理しときたいからな」

 

「よし、じゃあさっそく行こうか!あ、でももう一杯水もらえるかな?」

 

「お前なぁ・・・」

 

クロノとユイは水分補給してからカードキャピタル2号店に向かう事にした。

 

 

ユイとクロノは夏の炎天下の中でカードキャピタル2号店に向かっていく。夏の暑さのせいでクロノとユイは汗まみれだ。

 

「あ・・・あちぃ・・・」

 

「うえ~・・・せっかく水分補給したのに、もう喉乾いちゃった・・・」

 

ようやくカードキャピタル2号店についたがそこには閉店のお知らせが貼られていた。

 

「マ・・・マジか・・・」

 

「しょうがない・・・別のところでファイトしようか・・・」

 

そう言ってクロノとユイは去ろうとすると店内からガシャンっ!という音がする。何事かと思い、閉店にも関わらず、店内に入っていく2人。

 

「失礼しま~す・・・」

 

「うわっ、あつ!!」

 

店内を見て回るとそこには暑さで倒れているシンの姿があった。

 

「「し、シンさん⁉」」

 

 

ユイとクロノは店の窓を開け、風を入れて涼しくしてあげた。そして、シンを含んだ3人は自販機で飲み物を買い、水分補給をしていた。

 

「ぷはー、ありがとうございました。クロノ君やユイさんが来てくれなかったら、どうなっていたことか・・・」

 

「この暑いのに、何で冷房切ってたんですか?」

 

クロノの問いにシンは苦笑いしながら答える。

 

「いやぁ、棚卸のついでに、クーラーの掃除もしてしまおうかと」

 

「でも、それで倒れたら元の子もないですよね?」

 

「あはは・・・以後気をつけます」

 

シンはさらに苦笑いしながら水を飲む。クロノとユイは自分たち以外誰もいないカードキャピタルを見回す。

 

「・・・はぁ・・・」

 

「・・・何か悩み事でも?」

 

「あっ、いや、ちょっと・・・ミクルさ・・・叔母さんに・・・」

 

ミクルの名前が出たとたん、シンはメガネを光らせているので表情はわからないが恐らく真剣な表情だろう。

 

「・・・いや、何でもないっす。ジュース、ありがとうございました。ユイ、行くぞ」

 

「え?うん」

 

そう言ってクロノはユイを連れて店から出ようとする。

 

「クロノ君、もしよかったら、ファイトしませんか?」

 

「ファイト?」

 

シンの突然のファイトの申し込みで少しだけ驚愕する。

 

「熱い中せっかく来てもらったのに、申し訳ないですし。それに、ファイトは今の自分を映す鏡のようなもの。悩み事の答えも、見つかるかもしれませんよ」

 

シンにそう言われ、クロノはユイの方を見る。

 

「せっかくだから受けてみなよ。リベンジはまた別の機会にとっとくよ」

 

「・・・・・・」

 

ユイに言われて、クロノはシンのファイトの申し出を受ける。

 

 

クロノとシンはファイトテーブルに向かい、ファイトの準備をする。ユイは近くで2人のファイトを見守る。

 

「シンさんも、ヴァンガードファイターなんですよね?」

 

「はい。こうして家族以外とファイトするのは久しぶりですけど」

 

2人はファイトの準備を終えた。フィールドは前にユイがアンとファイトした時と同じフィールドだ。クロノがスタンドアップの合図を出そうとする。

 

「ああ、そうだ。ちょっと待っててください」

 

そう言ってシンはカウンターに向かい何かを探している。

 

「お待たせしました。さあ、始めましょうか」

 

別のメガネをかけて、何やら雰囲気の変わったシンはファイトテーブルに戻る。

 

「このファイトで君の今の君の全てを見せてください。新導クロノ君」

 

「え?何?」

 

いきなりシンの雰囲気が変わったことに戸惑うユイ。

 

「シンさん・・・?」

 

「いいえ、私はヴァンガードファイター、新田シンエモン。心してかかってきなさい」

 

「なんかよくわからねぇけど、いきますよ!」

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「ガンナーギア・ドラコキッド!」

 

イメージ内ではクロノはガンナーギアにライドしたが、当のシンの姿はどこにもなかった。

 

「あれ?」

 

「ここですよ!」

 

声の方に振り向くと城の頂点にシンはファーストヴァンガードにライドする。

 

「鎖鎌の忍鬼オニフンドウ!」

 

ガンナーギア・ドラコキッド  PW5000

 

鎖鎌の忍鬼オニフンドウ  PW5000

 

「では私のターンです。ドロー。静寂の忍鬼シジママルにライド!オニフンドウは移動。ターン終了です」

 

静寂の忍鬼シジママル  PW8000

 

R シジママル  R

R オニフンドウ R  シンの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!メーザーギア・ドラゴンにライド!ガンナーギアは移動!」

 

メーザーギア・ドラゴン  PW8000

 

R メーザーギア R

R ガンナーギア R

 

「ガンナーギアのブースト、メーザーギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「ドライブチェック『レリックマスター・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『忍獣ブラッディミスト』」

 

「ターンエンド!」

 

PW8000➡PW8000  クロノの手札6枚 山札42枚  シンのダメージ1枚

 

「私のターンです。ドロー。忍獣ブラッディミストにライド!忍竜ルーンスターをコール!」

 

忍獣ブラッディミスト  PW10000

忍竜ルーンスター  PW9000

 

R ブラッディミスト ルーンスター

R  オニフンドウ    R

 

「ルーンスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

「オニフンドウのブースト、ブラッディミストでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『忍獣チャコールフォックス』」

 

「ダメージチェック『スチームメイデン・アルリム』」

 

「ターン終了です」

 

PW9000➡PW8000+SH5000=13000

PW10000➡PW8000  シンの手札5枚 山札40枚  クロノのダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!スモークギア・ドラゴン!ガンナーギア、レリックマスター・ドラゴンをコール!」

 

スモークギア・ドラゴン  PW10000

レリックマスター・ドラゴン  PW9000

 

R スモークギア レリックマスター

R ガンナーギア  ガンナーギア

 

「ガンナーギアのブースト、レリックマスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガードです『忍妖ユキヒメ(治)』ガンナーギアのブースト、スモークギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「ドライブチェック『スチームソルジャートーゲ』」

 

「ダメージチェック『関門の忍鬼アタカ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW17000➡PW10000+SH10000=20000

PW15000➡PW10000  クロノの手札6枚 山札39枚  シンのダメージ2枚

 

「私のターンです。スタンド&ドロー。忍び、貫き、参らせよ!ライド!看破の忍鬼ヤスイエ!!」

 

看破の忍鬼ヤスイエ  PW11000

 

「コール!ヤスイエ!忍獣チャコールフォックス!」

 

忍獣チャコールフォックス  PW7000

 

ヤスイエ  ヤスイエ  ルーンスター

 R   オニフンドウ チャコール

 

「それでは、参りますよ!リアガードのヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

「オニフンドウのブースト、ヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『忍妖ニュードークラウド』『天竺の忍鬼トクベエ』」

 

ヤスイエ(シン)は居合いを構え、そしてスモークギアに瞬時に近づき、スモークギアを斬る。

 

「ぐわぁ!ダメージチェック『スチームブレス・ドラゴン』」

 

「チャコールフォックスのブースト、ルーンスターでヴァンガードにアタック!」

 

「!ガード!『スチームメイデンウルル』」

 

「ターン終了です」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW16000➡PW11000

PW16000➡PW11000  シンの手札4枚 山札37枚  クロノのダメージ3枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!」

 

(ここまでお互いにダメージは少なく、静かな滑り出しになりましたね)

 

「導くぜ未来!切り開け世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン!!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!時空竜フェイトライダー・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『次元放逐の時空巨兵(コロッサス)』グレード3

 

時空竜フェイトライダー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでルーンスターを山札の下へ!フェイトライダーのスキルでメーザーギアを山札の下に戻してグリマーブレス・ドラゴンをスペリオルコール!スキル発動!カウンターブラストソウルブラストでチャコールフォックスを山札の下に!そしてパワープラス2000!さらにガンナーギアをコール!」

 

グリマーブレス・ドラゴン  PW9000

 

「なるほど、リアガードを時の彼方へ吹き飛ばす。ギアクロニクルのおもしろいスキルです。・・・しかし、むらくもには通用しませんよ」

 

グリマーブレス フェイトライダー レリックマスター

   R     ガンナーギア   メーザーギア

 

「グリマーブレスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガードです『関門の忍鬼アタカ』」

 

「ガンナーギアのブースト、フェイトライダーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「トリプルドライブ『スチームメイデンエルル』『スモークギア・ドラゴン』『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはレリックマスターに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

フェイトライダーに装着されているレーザー砲をヤスイエ(シン)に目掛け、そして強力なレーザーをヤスイエ(シン)に向けて発射する。

 

「・・・!ダメージチェック『忍獣ホワイトヘロン』『匕首の忍鬼ヤイバー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードです」

 

「メーザーギアのブースト、レリックマスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガードです『匕首の忍鬼ヤイバー(☆)』」ターンエンド!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW31000(+5000)➡PW11000(+5000)

PW22000➡PW16000+SH10000=26000  クロノの手札5枚 山札34枚  シンのダメージ4枚

 

「私のターンです。スタンド&ドロー」

 

(次でシンさんのストライドがくる。アンとは違ったむらくもってどんなんだろう・・・)

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍妖ニュードークラウド』グレード3

 

「受け継ぎ、守り、紡げ未来へ!!ストライド・・・ジェネレーション!!!」

 

城の頂点にドロンと煙が発し、煙が晴れるとそこには時空から現れた忍びの鬼がいた。

 

「伏魔忍鬼カガミジシ!!!」

 

伏魔忍鬼カガミジシ  PW26000  ハーツ『看破の忍鬼ヤスイエ』

 

超越(ストライド)スキル!山札からヤスイエを2枚選び、スペリオルコール!これぞ分身の術!・・・なんて、私は言いませんけどね。むらくもには通用しないと言ったのは、このことです」

 

「ユニットを山札に戻しても、場に帰ってくるかもしれないってわけか・・・」

 

「でも何で攻撃用のユニットをわざわざ後列に選んだんだろう?」

 

ユイの言う通り、先ほどスペリオルコールしたヤスイエは全て前列ではなく、後列にコールしている。その疑問はすぐに解決する。

 

「カガミジシのスキル発動!同名カードが2体以上なら登場したリアガードにパワープラス2000!さらに盤中、後列からのアタックが可能になる!」

 

「後列から⁉」

 

「そうか!リアガードをあえて後列に選んで連続攻撃を増やすわけか!」

 

これでもう1体のリアガードをコールすれば合計で5回のアタックが可能になるというわけだ。

 

「天竺の忍鬼トクベエをコール!」

 

天竺の忍鬼トクベエ  PW9000

 

ヤスイエ カガミジシ  トクベエ

ヤスイエ オニフンドウ ヤスイエ

 

「さあ、いきますよ!左前列のヤスイエでグリマーブレスをアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「左後列のヤスイエでレリックマスターをアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「続けて、右後列のヤスイエでヴァンガードをアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『レリックマスター・ドラゴン』」

 

「いきますよ!オニフンドウのブースト、カガミジシでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ!ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『天竺の忍鬼トクベエ』『関門の忍鬼アタカ』『忍妖ユキヒメ(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復し、パワーをトクベエに!」

 

カガミジシ(シン)は己の忍術で雷鳴をクロノジェットに浴びせる。

 

「ぐああああ!ダメージチェック『クロノジェット・ドラゴン』」

 

「トクベエでヴァンガードにアタック!トクベエのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードアタックした時、パワープラス3000!」

 

「ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』」

 

「ターン終了。スキルで登場したヤスイエはターン終了時に山札に戻ります」

 

PW11000➡PW9000

PW11000➡PW9000

PW11000➡PW11000

PW11000➡PW11000

PW17000➡PW11000+SH10000=21000  シンの手札4枚 山札33枚  クロノのダメージ4枚(裏2枚)

 

「すごい・・・。前のターンで削られたリアガードを一瞬で展開して、怒涛の連続攻撃だなんて・・・」

 

「ああ・・・すげぇ・・・。何でこんなに強いのに、今まで隠してたんですか?!」

 

クロノの純粋な気持ちにシンは多少ながらも驚愕したが、すぐに平常心になる。

 

「・・・あなたのターンですよ」

 

「はい!スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!時空竜フェイトライダー・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームメイデンエルル』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト、トクベエを山札の下に!スモークギア、スチームソルジャートーゲをコール!」

 

スチームソルジャートーゲ  PW6000

 

「フェイトライダーのスキル発動!トーゲを山札の下に置き、グリマーブレスをスペリオルコール!そして、パワープラス3000!スキル発動!カウンターブラストとソウルブラスト、ヤスイエを山札の下に!さらにパワープラス2000!」

 

グリマーブレス フェイトライダー スモークギア

   R     ガンナーギア  メーザーギア

 

「グリマーブレスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『忍妖ユキヒメ(治)』」

 

「ガンナーギアのブースト、フェイトライダーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「トリプルドライブ『スチームメイデンウルル(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをスモークギアに!『スモークギア・ドラゴン』『スチームブレス・ドラゴン』回せ、運命の歯車! はだかる者みな、ぶち抜き破れ! 剛撃突破!!」

 

フェイトライダーは大砲を空に放ち、上空で弾は爆発し、その火花がヤスイエ(シン)目掛けて降り注いだ。

 

「ぐぅ!ダメージチェック『忍妖ニュードークラウド』」

 

「メーザーギアのブースト、スモークギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『忍竜ルーンスター』」ターンエンド!」

 

PW14000➡PW11000+SH10000=21000

PW36000➡PW11000

PW23000➡PW11000  クロノの手札5枚 28枚  シンのダメージ5枚

 

「・・・クロノジェットの超越(ストライド)スキルで、グリマーブレスのスキルでリアガードを削る。常套手段ですね」

 

「残ってるのがグレード0じゃあ、分身の術も意味ないでしょう?」

 

「なるほど、困りましたね~・・・と言ってあげたいところですが・・・」

 

「!」

 

「ストライドジェネレーション!!!!出でませ!!伏魔忍竜ホムラレイダー!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『関門の忍鬼アタカ』グレード1+2

 

伏魔忍竜ホムラレイダー  PW26000  ハーツ『看破の忍鬼ヤスイエ』

 

「!これ、アンが出したGユニットだ!」

 

超越(ストライド)スキル!オニフンドウを2体、スペリオルコール!さらにトクベエ、ブラッディミストをコール!ホムラレイダーのスキル発動!カウンターブラスト(2)とGゾーン裏のホムラレイダーを表にし、スキルを与えます」

 

「クロノ!気をつけて!このスキルはやばい!」

 

 トクベエ  ホムラレイダー ブラッディミスト

オニフンドウ オニフンドウ   オニフンドウ

 

「オニフンドウのブースト、スモークギアをアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「オニフンドウのブースト、トクベエでヴァンガードにアタック!スキルでパワープラス3000!」

 

「ガード!『スチームメイデンウルル(治)』」

 

「ホムラレイダーでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ・・・ですが、スキルと引き換えに減ってしまいましたので、ここは2回です。ツインドライブ『鎖鎌の忍鬼オニフンドウ』『匕首の忍鬼ヤイバー(☆)』クリティカルトリガーです!効果は全てホムラレイダーへ!」

 

ホムラレイダーは足についている般若が煙を放ち、クロノジェットの視界からホムラレイダーが消えた。ホムラレイダーは煙ごと一太刀し、刀を収めると、クロノジェットはその太刀に斬られていた。

 

「ぐわああああ!ダメージチェック『次元放逐の時空巨兵(コロッサス)』『スチームメイデンアルリム』」

 

「お待ちかね、先ほどのスキル発動です。同盟のカードを3枚山札に戻すことによって、ホムラレイダーはスタンド!!」

 

「Gユニットがスタンド⁉ユイが気をつけろって言ったのはこれか!」

 

「再びホムラレイダーでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『グリマーブレス・ドラゴン』ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』『スチームバトラーマシュダ(☆)』(ここでトリガーが来たら、・・・逃げきれねぇ・・・!)」

 

クロノジェットは煙の中でホムラレイダーの攻撃から逃げようとする。

 

「ツインドライブ『チャコールフォックス』『鎖鎌の忍鬼オニフンドウ』」

 

クロノジェットは煙から脱出し、何とかホムラレイダーの攻撃から逃げのびることができた。

 

「ターン終了」

 

PW15000➡PW10000

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000(+5000)➡PW11000

PW31000➡PW11000+SH25000=36000  シンの手札5枚 山札31枚  クロノのダメージ5枚(裏3枚)

 

「首の皮1枚ですか」

 

「それでも、繋がっています!まだ!」

 

クロノは笑みを浮かべており、シンもそれにつられて口元に笑みを浮かべる。

 

「では見せてください。この先にある、君の未来を!」

 

「スタンド&ドロー!」

 

(・・・とはいっても、クロノのリアガードのメーザーギアだけ。状況は厳しいよ・・・)

 

(何か手はなのか?まだ何か・・・)

 

そう思ってクロノは自分の盤面を見る。そして、そこにある案が浮かんだ。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームブレス・ドラゴン』グレード1+2

 

「今こそ示せ!!我が真に望む世界を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

時空から、時を操る神獣は時を超えて現れた。

 

「時空獣アップヒーバル・ペガサス!!!!」

 

時空獣アップヒーバル・ペガサス  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

「ギアクロニクルの新しいGユニット⁉もしかしてこれなら・・・」

 

「アップヒーバル・ペガサスのスキル発動!ハーツがクロノジェットがついてるなら、リアガードを全て山札の下へ!代わりに枚数分、山札の上からコールする!」

 

アップヒーバルが足を踏み入れると時計の紋章が現れ、ヤスイエ(シン)の後ろにも同じ紋章が現れ、トクベエとブラッディミストが吸い込まれる。

 

「面白い。リアガードを全て入れ替えることで相手の戦術を昏倒から崩す。が、しかし、前より強いユニットが出る可能性もある。まさに諸刃の剣」

 

「それでも、俺はこいつに賭けます!」

 

「よろしい。受けて立ちます。いきます!」

 

山札の上から出てきたのは忍妖ユキヒメ、ヒールトリガー2枚だ。

 

「グレード0が2枚・・・両方ともヒールトリガーですか」

 

「よし!」

 

「これで次の攻撃がヒットしても、シンさんはヒールトリガーで負けることはなかった・・・。けど、これでヒールトリガーは山札に残っていないから、負ける戦から、勝てる戦まで持ってきた・・・。やっぱりすごいよクロノは!」

 

「クロノジェット・ドラゴンをコール!」

 

R アップヒーバル クロノジェット

R ガンナーギア  メーザーギア

 

(さあ、このチャンスをどう生かすか・・・)

 

「ガンナーギアのブースト、アップヒーバル・ペガサスでヴァンガードにアタック!双翼動乱!!」

 

「ガード!『匕首の忍鬼ヤイバー(☆)』『鎖鎌の忍鬼オニフンドウ』『鎖鎌の忍鬼オニフンドウ』」

 

アップヒーバルはヤスイエ(シン)に向かって突進してきたが、ヤイバーとオニフンドウ2体が守る。

 

「これでトリガーが2枚でない限り、突破できませんよ!」

 

「トリプルドライブ『グリマーブレス・ドラゴン』『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部アップヒーバルへ!」

 

「!次もトリガーがでなければ、今乗せたパワーもクリティカルも無駄になりますよ?」

 

そう、クロノはトリガーに全てを賭けることにしたのだ。

 

「(絶対に引いてみせる!)うおおおおりゃああああああ!!」

 

サードチェックでクロノが引いたのは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ドキドキ・ワーカー(☆)』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリティカルトリガーだった。

 

「クリティカルトリガー!効果は全てアップヒーバルへ!いっけえええええ!」

 

アップヒーバルは突進の力を強めて、ヤスイエ(シン)を守っているヤイバーとオニフンドウ2体を吹き飛ばし、そのままヤスイエ(シン)に目掛けて突っ込んだ。それにおいて、城ごと突っ込んだおかげで、城が大爆発を起こした。

 

PW31000(+10000)➡PW11000+SH30000=41000

 

ダメージチェック『忍獣ホワイトヘロン』

 

クロノのダメージ5枚  シンのダメージ6枚  勝者クロノ

 

「・・・クロノが・・・勝った・・・」

 

「なぜ・・・なぜ最初にトリガーが出た時、ヴァンガードにふったんです?私ならより確実な、リアガードをのせます」

 

シンの疑問にクロノは笑みを浮かべながら答えた。

 

「俺が・・・俺自身に賭けてみたかったんです。自分を信じて突き進んだら、誰かがそれに答えてくれるような気がして・・・」

 

そう言ってシンは自分の手札を見せる。手札はデビルキャットとヒデンスクロールのグレード0があった。

 

「もしあそこでトリガーをリアガードをのせていれば、私は防ぎ切れていた。あなたは自分との賭けに勝った・・・という事です」

 

シンはメガネをかけてそう言った。

 

「で、どうだったの?クロノの悩み事は解決できそう?」

 

「あっ」

 

どうやらクロノはファイトに夢中ですっかり忘れていたようだ。

 

「・・・いいんですよ。つまりはそれが、今の君の全て。本当の気持ちです。ヴァンガードが大好きでやめられない、誰かに反対されても続けたい」

 

「!どうしてそれを・・・!」

 

まさかシンが自分の悩んでいることを言われたとは思わなく、驚愕するクロノ。

 

「ご家族に反対されたのかなーっと。時々あるんですよ。店長という立場上、いろいろ相談も受けますから。君のその気持ちを、ちゃんと相手に伝えましたか?」

 

「!」

 

「自分を信じて、まっすぐぶつければ、未来への扉を開けるかもしれません」

 

クロノはシンの言葉を聞いて、そのまままっすぐ自宅へと戻っていった。

 

「・・・じゃあ私もどこかで、ぶらぶらとテキトーに買い物しようかな~」

 

ユイも店から出て、ぶらぶらと歩いて行った。2人が立ち去った後シンは手帳を取り出し見つめる。

 

 

東京スカイツリーにて、シンはある人物を呼んで、今は待ち人を来るのを待っている。

 

「シンくん」

 

シンは声がした方に振り向くと、シンの待ち人、新導ミクルがいた。

 

「10年ぶり・・・ですか」

 

 

「まさかあの子が、シン君の店に出入りしてたなんて」

 

シンとミクルはクロノのことについて話し合っていた。

 

「クロノ君を信じて、今は見守ってあげてくれませんか?」

 

シンがそう言うとミクルは少し間を空いて、クロノのことを語り始めた。

 

「あの子ね、何か欲しいって言ったことないの。迷惑をかけないようにって、いつも私に気を遣って、我がままなんて、1度も言ったことなんてなかった。でもそれが・・・」

 

 

『正直俺も戸惑ってるんだ。父親がファイターで、そのせいで死んだなんて知らなかったから。・・・けどヴァンガードに出会ってから、どんどん世界が広がって、いろいろあったけど、その人たちのおかげでたくさん乗り越えられた。自分の可能性を信じようって気になれたんだ!今の俺にとって、どうしても必要なものなんだ、ヴァンガードは!続けさせてください!お願いします!』

 

 

「私だってあの子が、そんなに言うならやらせてあげたい。でも・・・」

 

「ライブさんのように、突然いなくなってしまったら・・・?」

 

ミクルはクロノがヴァンガードをやることで自分の兄、新導ライブのようにいなくなってしまうのではないかという考えがあって、ヴァンガードはやめてほしいってことを言ったのだ。

 

「・・・彼とファイトしました」

 

「え?クロノと?」

 

「彼ならこの先、何があっても乗り越えられる。いえ、乗り越えていく。そう感じました。それに、彼はもう1人じゃない。ヴァンガードという絆に結ばれた、大勢の仲間がいる。大丈夫ですよ」

 

シンの言葉を聞いてミクルははぁ、とため息をつく。

 

「やっぱりクロノも兄さんと・・・ううん、シン君と、みんな一緒ね。ヴァンガード、ヴァンガードって、すごく楽しそうで、チーム一丸って感じで羨ましかった」

 

シンとミクルはスカイツリーから、東京の夜の風景を見ていた。

 

「・・・10年か・・・」

 

「ええ、10年ですね・・・」

 

 

ユナイテッド・サンクチュアリ支部主催のイベント当日、クロノはミクルを起こすまいと黙って外に出かけようとする。

 

「いってきますは?」

 

そんなクロノにミクルが声をかけてくる。

 

「あ、いや、寝てるみたいだったから、悪いと思って・・・」

 

「迷惑かけないようにとか、遠慮して気を遣って、何も言わずに行っちゃうのだけは絶対にやめて。そうじゃないと・・・」

 

そう言ってミクルはクロノに軽めのデコピンを喰らわす。

 

「・・・許さないぞ、ヴァンガードやるの」

 

「!それじゃあ・・・」

 

これはまさしく、ミクルがヴァンガードを続けていいという事だ。それを聞いたクロノは喜びを隠しきれないでいた。

 

「行ってきまーす!」

 

そう言ってクロノは3人の待ち合わせ場所に向かう。

 

「・・・これでいいのよね」

 

ミクルはそう呟いた。そして、クロノは3人と合流し、ユナイテッド・サンクチュアリ支部へと向かうのであった。

 

to be continued…




クロノ「シンさんめちゃくちゃ強かったぜ!しかもまだまだ本当の実力を出してない!」

シオン「へ~、そうなんだ」

ユイ「そりゃもう。だって普段のシンさんってほら、少しボーッてしてるし、カムイさんに仕事サボられてばっかりだし、ミサキさんに怒られないようにびくびくしてるけど、ファイトの時は本当にすごかったんだよ!」

シオン「へ~、そうなんだ。さて、とうとうユナサンに乗り込むぞ!気を引き締めていこう!」

TURN40「ユナイテッド・サンクチュアリ」


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ユナイテッド・サンクチュアリ編
ユナイテッド・サンクチュアリ


ようやく・・・新章を突入いたしました!

何とか間に合いましたよ。ちょっとしばらくは休憩いたします。5日か4日くらいには再び更新しようかなっと考えています。

もちろん、感想をもらったらちゃんと返信しますよ。

それではNEXT放送と同じ日に投稿した新章をどうぞ!


トライフォーはイベント開催、ユナイテッド・サンクチュアリ支部の内部にいた。建物の構成は何も描かれておらず、ずいぶんと殺風景な場所だ。

 

「ずいぶん殺風景なとこだな」

 

「本当、ドラエンとは大違いね」

 

「こんな殺風景で本当に支部が成り立ってるの?」

 

「支部には支部長の考え方が反映しているからね」

 

「行こうぜ」

 

「ああ!」

 

「うん!」

 

「私たちトライフォーの新たな挑戦だよ!」

 

トライフォーはイベントのファイト会場へと向かうのであった。

 

 

 

TURN40「ユナイテッド・サンクチュアリ」

 

 

 

ファイト会場では、たくさんの参加者が集まっていた。参加者の目的は会話を聞いている限りチームディマイズの挑戦を挑むものばかりだ。

 

「なんか浮かれた奴が多いな」

 

「チームディマイズの人気は今や絶大だからね」

 

クロノとシオンがそんな会話をしているとユナイテッド・サンクチュアリ支部の司会者が入ってくる。

 

『ユナイテッド・サンクチュアリ支部へようこそ。大会への参加、誠にありがとうございます。ユナサン支部はみなさんを歓迎します』

 

司会者は今大会のルール説明に入る。

 

『さて、本日の大会ですが、事前にお知らせしている通り、ファイトは個人戦、負けた時点で失格、即退場となります。そして最終的に勝ち残った上位4名に、ユナサン特別選抜の栄誉が授与されます。そしてさらに・・・』

 

会場の一か所にライトが入る。そこにはチームディマイズの東雲ショウマと羽島リンがいた。東雲とリンの登場により、会場は歓声に包まれていた。

 

『後日開催されるスペシャルマッチ、チームディマイズへの挑戦権が与えられます』

 

「・・・ばかばかしぃ・・・」

 

「これも役割の一つだよ」

 

リンがそう呟き、東雲がファンに笑顔で手を振りながらそう言う。

 

(東雲ショウマ・・・)

 

(今度は絶対・・・)

 

シオンは東雲に、トコハはリンに対してリベンジに燃えていた。

 

(!あいつ・・・)

 

クロノは東雲やリンの後ろにいた伊吹コウジを発見する。クロノは全国大会地区予選敗退の時に、伊吹と偶然会い、こんなことを言われたのを思い返した。

 

『ファイトにはその人間の全てが現れる。目の前にあるその結果が、お前たちの今の全てだ』

 

(見せてやるぜ・・・!今の俺たちの全てを・・・!)

 

ルール説明を終えたところで、ファイト会場にファイトテーブルが出現し、それぞれの出場者たちが指定のファイトテーブルに立つ。

 

『それでは、ファイトのスタート宣言、お願いします。神崎支部長』

 

司会者がマイクからどき、ユナサン支部支部長、神崎ユウイチロウが登場した。

 

「支部長だ!」

 

「神崎支部長!」

 

「支部長ーー!」

 

神崎の登場により出場者、特にユナサン支部所属のファイターは歓声が多く聞こえる。

 

「何だあれ?」

 

「ユナサン支部のファイターだよ。ほら、みんな同じバングルしてるだろ?」

 

確かにユナサン支部所属のファイターたちは全員腕に同じバングルがついていた。

 

(・・・神崎・・・)

 

ユイはファイトテーブルから神崎を睨む。ユイの方針と、神崎の方針では釣り合わないため、ユイは神崎の考えを嫌っているのだ。神崎は手をスッと出し、歓声を静め、スピーチを行う。

 

『弱さは罪だ。強いものだけが手に入れられる光がある。ユナイテッド・サンクチュアリ支部はその力を君たちに与える!進め!光ある明日へ!そして掴め!最高の栄誉を!今日が変革の時だ!全てを終わらせ、全てを変えろ!勝利せし者には、新たな未来を約束しよう!』

 

『うおおおおおお!!』

 

(ふん、そんな未来、私が変えてやるんだから・・・)

 

神崎のスピーチにユナサン支部所属のファイターたちは歓声が大きくなる一方ユイはそんなことを考えていた。そして、神崎からのスタート宣言を言い放つ。

 

「卿らの勝利に期待する!スタンドアーーっプ・ヴァンガーーードォ!!!」

 

神崎のスタート宣言により、参加者たちは一斉にファイトを始める。そんな中トライフォーの4人は着々と1人ずつ、ファイトに勝利を収めていく。

 

「朧の聖騎士ガブレードでヴァンガードにアタック!」

 

「勝者、綺場シオン!」

 

「咲き誇る花に、抱かれて眠りなさい!」

 

「勝者、安城トコハ!」

 

「光あれ!天を穿つ正義の咆哮! ゴッドカノン!!」

 

「勝者、佐倉ユイ!」

 

「ぶちかませ!フェイトライダー・ドラゴン!剛撃突破!!」

 

「勝者、新導クロノ!」

 

 

着々と勝利を収めていったユイとクロノは次のファイト番号を確認していた。

 

「えっと、次の番号は28番か」

 

「俺は36番テーブルだ」

 

ユイとクロノは後ろのファイトテーブルに目を向ける。そこに映っていたのは、2人にとって見覚えのある少年だった。

 

「!あの子は・・・」

 

少年は明日川タイヨウ、以前カードキャピタル2号店に訪れ、ユイとクロノによってヴァンガードを教わった少年だ。2人はタイヨウがヴァンガードを続けていたことに笑みを浮かべる。そこに、トコハととシオンが声をかける。

 

「ちゃんと勝ってる?」

 

「お、おう。お前らと一緒だよ」

 

「ファイナルまで、あと少しだ!」

 

「最後まで油断はなしだよ!」

 

そう言って後ユイはタイヨウのファイトテーブルを見るが、もうファイトは終わっており、当のタイヨウはもういない。対戦相手の様子からしてタイヨウが勝ったようだが。

 

 

参加者が少なくなってきて、残ってるのはトライフォーとタイヨウと数名のユナサン支部所属のファイターたちだ。ユイはファイトの途中、目でタイヨウの様子を見る。

 

(やっぱりタイヨウ君だ。ちゃんとヴァンガードを続けていたんだね)

 

「よそ見してんじゃねぇ!」

 

ファイトのよそ見をしていたユイに対戦相手は怒号を浴びせる。

 

「あ、ごめんごめん」

 

「こんな奴なんかに負けてたまるか!俺は勝つ。勝って全てを変えるんだ。絶対勝つ、絶対勝つ、勝ってみせる・・・」

 

「ちょ・・・ちょっと⁉」

 

尋常でないくらい勝ちにこだわるファイターに、ユイは戸惑いを見せていた。だがしかし、このファイトは戸惑いながらもユイが勝利した。この尋常でないくらいに勝ちにこだわるファイターは他にもいた。

 

「い・・・嫌だ!!俺は・・・負けたくねぇ!!」

 

「お、おい!」

 

クロノの対戦相手は負けることに怯えているようにも見える。

 

「負けた・・・。う、う、うわあああああ!!」

 

シオンの対戦相手は負けたことによって泣き出す者も。

 

「い・・・いや・・・やだ・・・嫌だ!!」

 

「え⁉ちょ、ちょっと⁉」

 

トコハに敗れた対戦相手はその場から逃げ出すが、そこに、ユナサン支部の制服を着た者たちが敗北者をどこかに連れていく。

 

「何?」

 

異常に包まれた空気にトコハは戸惑いを隠しきれない。

 

 

休憩時間となり、トライフォーは外に出て、これまでのことを確認し合っている。

 

「3人とも、気づいてるかい?」

 

「ユナサン支部のファイターでしょ?」

 

「ちょっと変だよな?」

 

「ちょっと?あれがちょっとに見えるの?」

 

話に上がっているのはユナサン支部所属のファイターが異常にまでに勝ちにこだわり、負けることを尋常でないくらいに嫌がっていることだ。

 

「負けた途端、大声で泣き始めて・・・」

 

「私の相手なんて、誰かに無理やり連れていかれちゃって・・・」

 

「それよりこの大会、かなり変だよ。ルールがどうとか知らないけど、どんどん人がいなくなってさ、なんかさ、寂しいっていうか・・・」

 

ユイの言う通り、ユナサン支部には最初には参加者が多かったのに対し、今ではがらんと人が全くいない状態となっている。そんな4人にファイナルステージの案内の放送がなる。

 

『お知らせします。ファイナルステージに進んだファイターは会場にお集まりください』

 

「ごちゃごちゃ言っても仕方ねぇ。次に勝てば、ディマイズへの挑戦権ゲットだ」

 

「そうね、絶対勝とう!」

 

「うん」

 

「入れ込み過ぎないでね?」

 

「わかってる!」

 

4人はファイナルステージに挑む気合を入れるために必勝祈願のお守りを取り出す。

 

「いくぜ!」

 

「「「おー!」」」

 

そして、お守りを上に掲げて気合を入れる。

 

 

ファイナルステージで、4人はそれぞれのファイトテーブルに移動する。ユイの相手はタイヨウだ。

 

「ファイナルの相手がタイヨウ君だなんてうれしいなぁ。元気だった?ヴァンガードを続けていてとてもうれしいよ」

 

「・・・・・・」

 

ユイの言葉が届いていないのか、タイヨウは黙々とデッキをシャッフルをする。そんなタイヨウの腕にユナサン支部のバングルをつけているのにユイは気付く。

 

『それでは、ファイナルステージスタートです!』

 

『スタンドアップ・ヴァンガード!!』

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード!」

 

「ライジング・ライオネット」

 

宇宙勇機グランシード  PW5000

 

ライジング・ライオネット  PW5000

 

「僕の先攻。ドロー。朝影の騎士キマルクスにライド。ライジング・ライオネットは移動。ターンエンド」

 

朝影の騎士キマルクス  PW8000

 

R キマルクス R

R ライジング R

 

「私のターン!ドロー!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリスにライド!グランシードは移動!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス  PW8000

 

  R    グランポリス R

グランシード   R    R  タイヨウの手札5枚 山札43枚

 

「グランポリスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ギガンテック・リンガー(醒)』」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』ターンエンド!」

 

PW8000➡PW8000+SH10000=18000  ユイの手札6枚 山札42枚

 

「僕のターン。ドロー。暁光の騎士イアゴーにライド。神聖魔道士プイスをコール」

 

暁光の騎士イアゴー  PW10000

神聖魔道士プイス  PW9000

 

プイス イアゴー  R

 R  ライジング R

 

「プイスでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「ライジング・ライオネットのブースト、イアゴーでアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ロフティヘッド・ライオン』」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』」ターンエンド」

 

PW9000➡PW8000+SH10000=18000

PW15000➡PW8000  タイヨウの手札4枚 山札41枚  ユイのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン  PW10000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ  PW9000

 

グランサブ  ディガリオン R

グランシード   R    R

 

「グランシードのブースト、グランサブでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『曙光の騎士ゴルボドゥク』」

 

「ディガリオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』「ダメージチェック『投刃の騎士メリアグランス』」ターンエンド!」

 

PW14000➡PW10000

PW10000➡PW10000  ユイの手札5枚 山札39枚  タイヨウのダメージ2枚

 

「僕のターン。スタンド&ドロー。発現せよ!この身に宿りし新たなる力!ライド!旭光の騎士グルグウィント!!」

 

旭光の騎士グルグウィント  PW11000

 

「ロフティヘッド・ライオンをコール」

 

ロフティヘッド・ライオン  PW11000

 

プイス グルグウィント ロフティヘッド

 R   ライジング     R

 

「プイスでグランサブにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ライジング・ライオネットのブースト、グルグウィントでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだよ!」

 

「ツインドライブ『聖弓の奏者ヴィヴィアン』『エアレイド・ライオネット(☆)』クリティカルトリガー。グルグウィントにクリティカルプラス1、パワーはロフティヘッド・ライオンに」

 

グルグウィント(タイヨウ)はディガリオンに近づき、剣でディガリオンを2回斬りつけた。

 

「つぅ!ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』」

 

「ロフティヘッド・ライオンでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000

PW16000➡PW10000

PW16000➡PW10000+SH10000=20000  タイヨウの手札5枚 山札36枚  ユイのダメージ3枚

 

(強いなぁ。前にファイトした時は大違いだよ)

 

ティーチングファイトの時より格段に強くなったタイヨウにユイは嬉しく思っている。

 

「・・・5ターン終了。状況確認。問題なし」

 

「タイヨウ君、強くなったね」

 

「・・・はい。ユイさん・・・僕は・・・強くなったんです」

 

「でもね、本番はここからだよ!スタンド&ドロー!」

 

「・・・50%の確率でグランギャロップ、50%でシンバスターにライド」

 

「不屈の闘志を鋼の剣に込め、正義のために轟かせよ!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター!!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー、大宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランバズーカをコール!」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ  PW11000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー  PW7000

 

グランファイヤー  エクスローグ  グランバズーカ

 グランシード  グランチョッパー    R

 

「グランバズーカでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト『神聖魔道士プイス』」

 

「だったらグランシードのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!グランファイヤーのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストで、エクスローグとグランチョッパーにパワープラス4000!グランチョッパーのスキル!パワーが11000以上でカウンターブラストを払ってエクスローグとグランシードにパワープラス4000!グランシードのスキル!パワー9000以上でヴァンガードにスキルを与える!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『神聖魔道士プイス』」

 

「これでエクスローグはブーストを合わせて45000になったよ!」

 

「・・・全て知っています」

 

「え?」

 

タイヨウの言葉にユイは首を傾げる。

 

「グランファイヤーとグランチョッパーのスキルでヴァンガードを強化。アタックはノーガードで対処。問題ありません」

 

「!だったらこれは受けられる?グランチョッパーのブースト、エクスローグでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『神聖魔道士プリデリー』(コスト『聖弓の奏者ヴィヴィアン』)」

 

エクスローグは助走をつけて、そのままグルグウィント(タイヨウ)に向かって斬りつけようとするがプリデリーの防御魔法陣で止められた。

 

「エクスローグのパワーが37000以上でアタックがヒットした時、自分は1枚ドローし、手札に加えられ相手はリアガードを1体退却させられる。そのうえ、グランシードの与えたスキルによってまた1枚ドローできる。それを完全ガードで阻止。問題ありません」

 

「・・・トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』『オペレーターガール・レイカ(醒)』スタンドトリガー!グランバズーカをスタンドしてパワープラス5000!『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』グランバズーカでロフティヘッドにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW18000➡PW11000

PW45000➡PW11000(完全ガード)

PW16000➡PW11000  ユイの手札3枚 山札33枚  タイヨウのダメージ3枚

 

「ねぇ、どうしちゃったの?タイヨウ君・・・」

 

「言ったじゃないですか。僕は強くなったんです。このユナサン支部で」

 

そう言ってタイヨウは腕につけているユナサンのバングルをユイに見せる。一方の他の3人はユナサン支部のファイターたちと対戦しているが、やっぱりというべきかユナサン支部のファイターは様子がおかしかった。

 

「弱さは罪・・・勝つのは俺だ!」

 

「何なんの?さっきから勝つことばかり口にして・・・」

 

「弱さは罪、弱さは罪、弱さは罪なんだ・・・」

 

「どうなってんだよ・・・これ・・・」

 

「絶対勝たなきゃ・・・。勝たなきゃ、勝たなきゃ、勝たなきゃ・・・」

 

「・・・・・・」

 

3人もこの状況に戸惑いを見せている。

 

「そんなのおかしいよ。タイヨウ君、いったいどうしたっていうの⁉」

 

「・・・先ほどのターンでリアガードはインターセプト、スタンドしたグランバズーカによって、退却し、僕の前列のリアガードはいなくなった。ですが、問題ありません。ストライドジェネレーション!!!疾駆の黄金騎士カンベル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『旭光の騎士グルグウィント』グレード3

 

疾駆の黄金騎士カンベル  PW26000  ハーツ『旭光の騎士グルグウィント』

 

「グルグウィントの超越(ストライド)スキル。カウンターブラストを払い、山札上から4枚見て、遠矢の騎士サフィールをスペリオルコール。パワープラス2000。サフィールのスキル。山札に登場した時、カウンタチャージとソウルチャージ『ファーマシー・ウィッチ(治)』さらにギガンテック・リンガーをコール」

 

遠矢の騎士サフィール  PW8000

ギガンテック・リンガー(醒)  PW4000

 

R カンベル  サフィール

R ライジング リンガー

 

「ギガンテック・リンガーのブースト、サフィールでグランファイヤーにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ライジング・ライオネットのブースト、カンベルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『ロフティヘッド・ライオン』『曙光の騎士ゴルボドゥク』『ファーマシー・ウィッチ(治)』ヒールトリガー。ダメージを回復し、パワーをカンベルへ」

 

カンベルは弓矢を構え、複数の矢をシンバスターに向けて放つ。

 

「・・・!!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「ヴァンガードのヒットにより、カンベルのスキル発動。山札から5枚見て、グルグウィントをスペリオルコール。ギガンテック・リンガーのスキル。山札の上に置いてシャッフル。そして1枚引いてグルグウィントにパワープラス5000。ライジング・ライオネットのスキル。ソウルに入れてグルグウィントにパワープラス5000。グルグウィントでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てグランバズーカに!」

 

「本来であればライジング・ライオネットのスキルでリアガードをコールし、リアガードにアタックするのですが、リアガードにパワーを振り上げたのでアタックできませんが、問題ありません。ターンエンドです」

 

PW14000➡PW9000

PW31000(+5000)➡PW11000(+5000)

PW23000➡PW16000  タイヨウの手札6枚 山札31枚  ユイのダメージ5枚(裏2枚)

 

「私のターン!スタンド&ドロー!だったら、これならどうだ!ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスファルコン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスファルコン  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

「グランファイヤーとオペレーターガールレイカをコール!」

 

オペレーターガールレイカ(醒)  PW4000

 

「レイカのGB(ジェネレーションブレイク)!山札の上に置いてシャッフルして、エクスファルコンにパワープラス4000!そしてスキルも与える!」

 

グランファイヤー エクスファルコン グランバズーカ

 グランシード  グランチョッパー    R

 

「グランシードのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!グランファイヤーのスキル発動!グランチョッパーとエクスファルコンにパワープラス4000!グランチョッパーのスキル!グランシードとグランファイヤーにパワープラス4000!グランシードのスキルもヴァンガードに与える!」

 

「ガード『ファーマシー・ウィッチ(治)』インターセプト『遠矢の騎士サフィール』」

 

「グランバズーカでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ピーピング・ラビット(引)』」

 

「グランチョッパーのブースト、エクスファルコンでヴァンガードにアタック!レイカのスキルでパワーが37000以上で1枚ドロー!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復して、パワーをヴァンガードに!輝け!そして照らせ!胸に宿る正義の翼!インペリアル・セイバー!!」

 

エクスファルコンは光の剣を出現させ、グルグウィント(タイヨウ)向けて突撃し、その剣でグルグウィント(タイヨウ)を切り倒す。

 

「ダメージチェック『神聖魔道士プリデリー』」

 

「ヒット!スキル発動!まずはグランシードのスキルで1枚ドロー!さらにエクスファルコンのスキル!カウンターブラスト(2)と手札のカードを1枚ドロップして、リアガードのグルグウィントをダメージゾーンへ!示せ!愚者の魂に安らぎを!ソウル・オブ・コンダクター!!」

 

コスト『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』

 

エクスファルコンは手をかざし、光の羽を生成し、グルグウィント(タイヨウ)とリアガードのグルグウィントに激しく降り注ぐ。

 

「ターンエンド!どうだ!」

 

PW22000➡PW11000+SH15000=26000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW45000➡PW11000  ユイの手札6枚 山札26枚  タイヨウのダメージ4枚

 

「・・・エクスファルコンのスキル。これも知っています。問題ありません。・・・ストライドジェネレーション!!!黄金竜スピアクロス・ドラゴン!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ロフティヘッド・ライオン』グレード3

 

黄金竜スピアクロス・ドラゴン  PW26000  ハーツ『旭光の騎士グルグウィント』

 

「スピアクロスのスキル発動。カウンターブラスト(2)、そしてGゾーン裏のスピアクロスを表にし、山札の上から5枚見て、Gゾーン表の枚数分、空いたリアガードサークルに曙光の騎士ゴルボドゥク、すれいみーをスペリオルコール。グルグウィントの超越(ストライド)スキル。山札の上4枚を見て、イアゴーをスペリオルコール。さらにグルグウィント、すれいみーをコール」

 

曙光の騎士ゴルボドゥク  PW7000

すれいみー  PW6000

 

「ガラガラになったリアガードを一気に立て直すなんて・・・」

 

「僕はクロノさんのギアクロニクル、そしてあなたのファイトスタイルを全て知っています。ユイさんとクロノさんは僕をヴァンガードに導いてくれた人、その2人の両方に勝ってこそ、真の強さが手に入る。僕はユイさんに勝って、本物の強さに、一歩近づく!」

 

「さっきから何言ってるの!!本当にどうしちゃったの⁉」

 

タイヨウの言っている意味が理解できず、思わず怒号を上げるユイ。

 

 イアゴー  スピアクロス グルグウィント

ゴルボドゥク すれいみー   すれいみー

 

「・・・すれいみーのブースト、スピアクロスでヴァンガードにアタック。咆えろ!スピアクロス・ドラゴン!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン』)

 

スピアクロスは持っている槍をシンバスターに向かって投げ放つ。シンバスターに槍が当たる直前にグランガードがシンバスターを守る。

 

「・・・ドライブチェック『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てグルグウィントに。『聖弓の奏者ヴィヴィアン』『ファーマシー・ウィッチ(治)』ヒールトリガー。ダメージを回復し、パワーをグルグウィントへ。すれいみーのブースト、グルグウィントでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』インターセプト!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』」

 

「ゴルボドゥクのブースト、イアゴーでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』ターンエンド」

 

PW32000➡PW11000(完全ガード)

PW27000➡PW11000+SH20000=21000

PW17000➡PW11000  タイヨウの手札5枚  山札23枚  ユイのダメージ5枚(裏4枚)

 

「・・・状況確認。インターセプトに、後列のすれいみー2体のスキルでガードユニットを出せる。全て予定通り(今のユイさんにできるのはレギオンのみ。仮にストライドしてもパワーを増やせるユニットは、アタックをヒットさせれば発動するグランバズーカのみ)問題なし。僕の勝利は確定した」

 

タイヨウは勝利を確信し、笑みを浮かべる。

 

「・・・タイヨウ君。本当に強くなったね。でも今は、タイヨウ君とファイトしても、全然楽しくないよ」

 

「?」

 

ユイの言葉にタイヨウは疑問符が浮かぶ。

 

「どうしてこんなふうになったのか、わからない。・・・でもね、これだけはわかるよ。タイヨウ君、君は間違ってる!!ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴンをコール!グランワゴンのスキル!カウンターブラストとソウルブラストでエクスタイガーにパワープラス4000!さらに、コマンダーローレルをコール!」

 

コマンダーローレル  PW4000

 

グランワゴン エクスタイガー  グランバズーカ

グランシード グランチョッパー  ローレル

 

「グランチョッパーのブースト、エクスタイガーでヴァンガードにアタック!エクスタイガーのスキル発動!Gゾーン裏の暗黒超人オメガを表にして、エクスタイガーにGゾーン表の枚数3枚、パワープラス12000!さらに、パワーが45000以上でクリティカルプラス1!」

 

「グルグウィントのGB(ジェネレーションブレイク)(2)。カウンターブラストとソウルブラストで山札の上を4枚見て、ギガンテック・リンガーをガーディアンサークルに置く。すれいみーのGB(ジェネレーションブレイク)。すれいみーを退却して、山札の上3枚見て、・・・すれいみーをガーディアンに。もう一体のすれいみーのスキル。3枚見て、遠矢の騎士サフィールをガーディアンに。さらにガード『ファーマシー・ウィッチ(治)』『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』インターセプト『暁光の騎士イアゴー』」

 

「・・・2枚なら貫通・・・。引いてみせる。トリプルドライブ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復し、パワーをヴァンガードに!『オペレーターガール・レイカ(醒)』スタンドトリガー!グランチョッパーをスタンドして、パワーをエクスタイガーに!いけえ!」

 

エクスタイガーはエネルギーのブーメランをグルグウィント(タイヨウ)に向けて投げる。それを守ろうとする複数のガーディアンが守ろうとするがエクスタイガーはそれを見越してもう1つブーメランを投げてグルグウィント(タイヨウ)に当てた。

 

「そ、そんな!ダメージチェック『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー、効果は全部グルグウィントに!『エアレイド・ライオネット(☆)』クリティカルトリガー、効果は全部グルグウィントに」

 

「コマンダーローレルのスキル発動!グランワゴン、グランシード、グランバズーカ、ローレルのリアガード4体をレストして、エクスタイガーをスタンド!もう1度立ち上がれ、正義の咆哮!」

 

コマンダーローレルの指示でグランワゴン、グランシード、グランバズーカがエクスタイガーにエネルギーを与え、エクスタイガーは再び立ち上がった。

 

「・・・知らない・・・。こんな動きはユイさんのプログラムに今までなかった・・・」

 

タイヨウはユイのユニットの動かし方に戸惑いを隠しきれないでいた。

 

「スタンドトリガーでスタンドしたグランチョッパーのブースト、エクスタイガーでヴァンガードにアタック!もう1度エクスタイガーのスキル!今度は暗黒超人プリティーキャットを表にして、パワープラス16000!クリティカルプラス1!クリティカル2の攻撃を、もう1度くらえええ!!」

 

「・・・わからない・・・。これの対処は・・・完全ガードがない・・・。何もできない・・・。何も変わってない・・・。あの頃のまま・・・」

 

タイヨウはスタンドしたエクスタイガーの対処できないまま、前の町で過ごしていた1人ボッチの自分を思い返していた。

 

「トリプルドライブ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』光あれ!天を穿つ正義の咆哮! ゴッドカノン!!」

 

エクスタイガーの腹部の虎は今まで蓄えてもらったエネルギーを力に変え、エネルギー砲をグルグウィント(タイヨウ)に向けて解き放った。そして、グルグウィント(タイヨウ)は何もできず、そのままエネルギーを喰らった。

 

PW49000(+10000)➡PW11000(+10000)+SH45000=56000

PW56000➡PW21000

 

ダメージチェック『神聖魔道士プリデリー』

 

ユイのダメージ4枚  タイヨウのダメージ6枚  勝者ユイ

 

「勝者、佐倉ユイ!」

 

「ま・・・負けた・・・」

 

「タイヨウ君・・・」

 

負けたタイヨウを心配するように声をかけるユイ。

 

「す・・・すみませんでした!僕・・・」

 

「ちょ・・・ちょっと・・・」

 

タイヨウはすぐにデッキを片付けながらユイに謝罪する。

 

「僕・・・全然強くなってませんでした・・・。ごめんなさい!」

 

「ち・・・違うよタイヨウ君!そうじゃなくて・・・」

 

「A-044、来い」

 

「!」

 

「はい・・・」

 

ユナサン支部の制服を着た男がタイヨウに呼びかけると、タイヨウは男についていった。

 

「ちょ・・・ちょっと待ってよタイヨウ君!」

 

ユイはタイヨウに呼びかけるが振り向くことはない。ファイトを終えたクロノがそちらに顔を向ける。

 

「タイヨウ・・・?」

 

シオンはタイヨウを連れていっている男の方を見る。

 

「あれは・・・ユウヤ?」

 

ユイはタイヨウに呼びかける。

 

「タイヨウ君!」

 

タイヨウはユイに顔を向け、儚い笑みを浮かべてこういう。

 

「もっと・・・強くなるから・・・。クロノさんにも、負けないくらい」

 

タイヨウと男がゲートに入り、ゲートのドアが閉まる。ユイは呆然と見てることしかできなかった。

 

 

トライフォーは見事上位4位に選ばれ、司会者から、ユナサン支部のバングルを受け取る。

 

「おめでとうございます。ユナサン特別選抜の栄誉を授与いたします。スペシャルマッチの日時はおって連絡いたします。本日はお疲れ様でした」

 

こうしてユナサン支部主催の大会は幕を閉じた。

 

 

4人は外に出て、これまでのことを話し合っていた。

 

「何だろう・・・。目的は果たしたのに、全然うれしくない・・・」

 

「確かに・・・」

 

「タイヨウ君・・・」

 

クロノはもらったバングルを投げ捨てる。

 

「クロノ?」

 

「・・・このままじゃあ・・・帰れねぇ!」

 

to be continued…




ユイ「タイヨウ君、いったいどうしちゃったんだろう?」

シオン「タイヨウ君の様子もおかしかったけど、何か、ユナイテッド・サンクチュアリ支部全体に違和感を感じる」

ユイ「うん。絶対この支部には何かがある!ドラエン支部と違いすぎるよ!」

シオン「まあ、ドラエン支部が正常かどうかの議論は今は置いといて・・・ちょっと、いろいろ調べてみる必要があるね」

ユイ「そうだね」

TURN41「ドッグトレーナー」


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ドッグトレーナー

今回はユナサン支部の潜入回です。

・・・前書きで書くことがなくなってきましたが前書きは欠かさず書こうと思っております。

それではどうぞ!


ユナイテッド・サンクチュアリ支部主催の大会終了後、4人はこれまでのことを話し合っていた。ユナサン支部所属のファイターのことを、タイヨウのことを、そしてこのユナサン支部についても。

 

「いったいどうなってんだ・・・」

 

「タイヨウ君は、"強い"とか"勝つ"とか、そんなことばっかり言ってたんだ・・・」

 

「他のユナサン所属のファイターも、みんなそんな感じだったよね・・・」

 

「このまま帰るなんてできねぇ!」

 

状況報告をしあっている中、シオンはタイヨウを連れていったユナサン支部の制服を着た男について考えていた。

 

(あれは・・・確かにユウヤだった・・・)

 

そう、タイヨウを連れていった男の名は烏森家の御曹司、烏森ユウヤだ。シオンはそのユウヤが何故ユナサン支部に所属しているのかが気になっているのだ。

 

「僕も確かめたいことがある」

 

3人はシオンの言葉に首を縦に頷く。トライフォーはこのユナサン支部のことを調べるために行動に入った。

 

 

 

TURN41「ドッグトレーナー」

 

 

 

ユナサン支部の大きなゲートの前、クロノはゲートを開けようと力を振り絞るがゲートはビクともしない。

 

「ぐううぅぅ・・・このおぉぉぉぉ・・・!!」

 

「全然開かないね」

 

「普通、普及協会って誰でもウェルカムでしょ?何で・・・」

 

シオンは左右を見渡していると、何かの装置を発見する。シオンは装置を考察し、何かに気付くと大会の優勝の証であるユナサン支部のバングルをスキャンさせると、クロノがどんなに頑張っても開かなかったゲートが開いた。

 

「こんなものいらないと思ってたけど・・・役に立ったね」

 

4人は開いたゲートの中へ入っていく。

 

「何か・・・案内板とかは・・・」

 

「お前ら・・・」

 

案内板がないか見渡していると、ユナサン支部の制服を着た屈強な男が近づいてきた。

 

「こんなとこで何してる?」

 

「あ、いや、あの、ここは・・・」

 

ユイが言いよどむと男はユイの手首をつかむ。

 

「なぜバングルをしていない?ユナサンファイターの誇りだろうが!!」

 

「す、すみません!すぐにつけますので・・・」

 

男はユイを離し、4人はもらったバングルをつけておくことにした。男は4人を連れてエレベーターの中に入る。

 

「たるんだ奴らだ・・・。躾が必要だな・・・」

 

4人は男に聞こえないように耳打ちをして会話をする。

 

(どうやら、ユナサン所属のファイターと、勘違いされたみたいだね)

 

(とりあえずそうしとこうぜ・・・)

 

(いろいろ調べるためなら仕方ないか・・・)

 

(ていうか何なの?偉そうに!)

 

エレベーターが止まってドアが開くと、男はクロノとユイに向かって口を開く。

 

「降りろ」

 

「クロノとユイだけ⁉」

 

「黙って降ろされた階でプログラムを受けろ。ごちゃごちゃ言うな!!」

 

男はトコハに向かって怒鳴ってきた。

 

(ここはひとまず従っておこう)

 

(そうだね。後で2人に合流すればいいしね)

 

クロノとユイは言われた通りにエレベーターから降りる。エレベーターは次の階で止まり、今度はトコハを降りるように指示する。

 

「降りろ」

 

トコハは渋々と降りていく。次の階で残ったシオンに降りるように言う。

 

「お前はここだ」

 

シオンは言われたように降りていくと同時に男のスマホから着信が来た。

 

「はい。・・・ええ、今。・・・はい、わかりました」

 

男が通話を終えると先ほど降りたシオンを呼び戻す。

 

「おいお前!戻れ。VIPルームにご案内だ」

 

 

クロノとユイが降りた階でクロノとユイはガラス越しである光景を見つめる。

 

「「うわぁ・・・」」

 

そこにはユナサン所属のファイターたちが懸命にファイトを執り行われている光景だ。

 

「すごい・・・」

 

「でも、みんな真剣だけど・・・でも、何かが・・・」

 

「嫌だ!」

 

クロノとユイが声がした方向を見ていると子供が泣いている姿と、ユナサン支部の制服を着た男が立っていた。

 

「戻れ」

 

男が言うと子供は腕につけているバングルを外そうとするが、子供の心が思いとどまってしまう。子供は涙が溢れていた。

 

「ならばわかるな?」

 

男は子供を連れてどこかへ行ってしまう。

 

「まただ・・・。またあの制服の人たちだ・・・」

 

「くそっ!いったいどうなってんだ⁉」

 

「何をしているんですか?こんな所で」

 

2人が後ろを振り向くとそこにはタイヨウがいた。

 

「た、タイヨウ・・・」

 

「タイヨウ君・・・」

 

 

一方のトコハはガラス越しであるものを見て絶句している。

 

「な・・・何なの・・・これ・・・」

 

トコハが見ているものはユナサン支部のファイターたちが腕立て伏せをやっている光景だ。ファイターが倒れると、制服を着た男が続けさせるように指示をだす。他のところではランニング、その他のところでは弱さは罪という復唱を唱えている者達ばかりいた。

 

「どうなっているのよ・・・ユナサン支部は・・・」

 

サクッ!

 

トコハが音のいた方を振り向くとお菓子を食べながら移動している羽島リンの姿があった。

 

「・・・羽島リン!」

 

トコハはユナサン支部のことについて問いただそうとリンを追っていった。

 

 

一方のシオンはVIPルームとやらに連れてこられ、暗い部屋の中へ入る。暗い部屋の中でシオンは1つの台を見つける。それはギアースの装置だった。

 

「ギアース?」

 

部屋に明かりがつくと、そこには・・・

 

「ようこそシオン!ユナサン支部へ!」

 

ユナサン支部の制服を着たユウヤがそこにいた。

 

「ユウヤ!」

 

「だが、無断で入り込むのはよくないなぁ。本来なら怒られるとこだよ?でも、君をそんな目に合わせたくない。だから、僕が君を紹介してあげたのさ、ここにね!」

 

「ユウヤ、どういうことだ⁉どうして君がユナサンに⁉ここはどうなってるんだ⁉」

 

「落ち着けよ、君らしくもない。そんなに僕と会えてうれしいのかい?わかるよ。久しぶりの再開だもんなぁ?」

 

シオンの記憶にあるのは、以前の仮面ゴースト事件の記憶だ。

 

「本当なら君と一緒に来ていた君の連れの女の子もご一緒にと思ったんだけど・・・今は君と2人で話したいと思ってね。ゆっくり話そうじゃないか。君の好きなヴァンガードをしながらね」

 

そう言ってユウヤはギアースにデッキを設置すると、ギアースが起動し、シオンとユウヤがいた場所以外、床が動き、そこには水と水晶のようなものがある。観客席にユナサン支部のファイターたちが集まってきた。

 

「・・・いいだろう。君に聞きたいことがある。それに、拒否する権利もなさそうだしね」

 

シオンもギアースを起動し、ファイトの態勢に入る。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「閃きの騎士ミーリウス!」

 

「クリーピングダーク・ゴート!」

 

閃きの騎士ミーリウス  PW5000

 

クリーピングダーク・ゴート  PW4000  

 

ユウヤのクランは以前使っていたのがゴールドパラディンだったはずが現在はシャドウパラディンとなっている。

 

「シャドウパラディン⁉」

 

「ゴールドパラディンは捨てたよ。君に負けたクランに用はないからな」

 

ユウヤは吐き捨てるようにそう言った。

 

「・・・僕の先攻。ドロー!繊月の騎士フェレックスにライド!ミーリウスは移動!ターンエンドだ」

 

繊月の騎士フェレックス  PW8000

 

R フェレックス R

R ミーリウス  R  シオンの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターンだ。ドロー。襲撃の騎士ボルフリーにライド!ダークゴートは移動」

 

襲撃の騎士ボルフリー  PW7000

 

R ボルフリー  R

R ダークゴート R

 

「ダークゴートのブースト、ボルフリーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『屈強の騎士グロヌ』」

 

「ダメージチェック『変革の騎士ピール』」

 

ピリッ!

 

「つぅ!」

 

カードをダメージゾーンに置くとシオンのバングルから何やら静電気のようなものが流れた。

 

「どうかしたのか?シオン」

 

「!いや、何でもない」

 

「ならいい。僕のターンは終わりだ」

 

PW11000➡PW8000  ユウヤの手札6枚 山札42枚  シオンのダメージ1枚

 

「(今のはいったい・・・)僕のターン!ドロー!絶剣の騎士リヴァーロにライド!ナイト・オブ・ツインソード、変革の騎士ピールをコール!」

 

絶剣の騎士リヴァーロ  PW10000

ナイト・オブ・ツインソード  PW9000

変革の騎士ピール  PW7000

 

ツインソード リヴァーロ R

 ピール   ミーリウス R

 

「ツインソードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『カルマ・コレクター』」

 

「ミーリウスのブースト、リヴァーロでヴァンガードにアタック!」

 

「それもノーガードだ」

 

「ドライブチェック『ナイト・オブ・グレートスピア』」

 

「ダメージチェック『グリム・リーパー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「ターンエンドだ」

 

PW9000➡PW7000

PW15000➡PW7000  シオンの手札4枚 山札40枚  ユウヤのダメージ2枚

 

(このファイト・・・何か裏があるのか・・・?)

 

 

クロノとユイはタイヨウからユナサン支部について説明する。

 

「これはユナサン支部が生み出した、強化プログラムの1つです」

 

「強化プログラム?」

 

「ファイトのあらゆるデータを収集、分析、そして強いファイターをつくりあげていくんです。ユナサンには、他にもさまざまなプログラムがあります。どんな状況でも臆せず戦い抜けるよう、メンタルを鍛え上げるよう、全て、強くなるために必要なものです!」

 

トコハが見た筋トレは臆さずに戦う力、復唱はメンタルを鍛えるために必要なことだという事をタイヨウは力説する。

 

「ここでは、強ければあらゆる面で優遇されます。Aランクのファイターは最高の環境でファイトができ、多少のわがままも許されます。しかし、敗者になれば、負け犬と呼ばれ、一から鍛え直されます。それはチームディマイズのメンバーであっても、例外ではありません」

 

ユナサン支部では強さこそが絶対であり、弱き者は切り離されるという。たとえそれがチームディマイズであっても同じことだというのだ。

 

「弱さは罪。ユナサンでは、勝つことが何より大切なんです。強さは絶対なんです!」

 

タイヨウの力説とユナサン支部の真実に絶句するクロノとユイ。

 

 

一方のシオンとユウヤのファイトはというと・・・

 

「屈強の騎士グロヌにライド!グロヌをコール!」

 

屈強の騎士グロヌ  PW9000

 

R  グロヌ   グロヌ

R ダークゴート  R

 

「リアガードのグロヌでツインソードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「どうだい?僕の新しいクランは。シャドウパラディンは神崎支部長もお使いになるクランだ。最強の力と恐怖を存分に味わうがいい!ダークゴートのブースト、グロヌでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『奈落の騎士スカルフェイス』」

 

「ダメージチェック『青天の騎士アルトマイル』

 

シオンがダメージゾーンにカードを置くと・・・

 

ビリビリビリッ!

 

「うわああああああ!!」

 

前のターンとは比べて強い静電気がシオンを襲う。

 

「おっと、言い忘れていたよ。ここから本当のギアースファイトの始まりだ」

 

「!」

 

「このギアースは、ユナサンが独自に改良を加えたものでね。ファイターに物理的な痛みをもたらすのさ」

 

つまりはダメージチェックを行うたびにファイターに静電気を送り、強い痛みを襲うという恐ろしいシステムとなっているのだ。

 

「ユウヤさんのショータイムの始まりだ!」

 

「今日の奴はどれくらい持つかなぁ?」

 

観客席のユナサンファイターたちはシオンの苦しむ様をニタニタと笑っていた。

 

「ユナサンでは、こんなものを使ってファイトしているのか⁉」

 

「リアルな痛みは恐怖をもたらす。その恐怖を乗り越えてこそ・・・本当の強さを手にれることができるからね」

 

ユウヤはそう言って笑みを浮かべる。そしてユウヤのターンが終了した。

 

PW9000➡PW9000

PW13000➡PW10000  ユウヤの手札6枚 山札38枚  シオンのダメージ2枚

 

「・・・僕のターン。スタンド&ドロー。僕の情熱は君の剣と共に!ライド!青天の騎士アルトマイル!!」

 

青天の騎士アルトマイル  PW11000

 

「ナイト・オブ・グレートスピアをコール!」

 

ナイト・オブ・グレートスピア  PW11000

 

グレートスピア アルトマイル R

  ピール   ミーリウス  R

 

「ミーリウスのブースト、ヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『ナイト・オブ・グレートスピア』『バーニングメイン・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグレートスピアに、クリティカルはアルトマイルに!スカイノーブルスラスト!!」

 

アルトマイル(シオン)はグロヌ(ユウヤ)の目の前に迫り、グロヌ(ユウヤ)に斬撃を与える。

 

「ぐっ!ダメージチェック『屈強の騎士グロヌ』『アビス・ヒーラー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワープラス5000!」

 

ユウヤがダメージゾーンにカードを置き、静電気がくるのかと思いきや・・・

 

「・・・ん?あれ?おかしいなぁ。痛くないぞ?システムエラーのようだ」

 

「!」

 

なんと、ユウヤのバングルから静電気は流れてこず、まったく平然としている。観客席のユナサンファイターはニタニタと笑っている。

 

「まさか初めから・・・!」

 

「言いがかりはやめてもらいたいなぁシオン。システムエラーだよ」

 

「くっ!ピールのブースト、グレートスピアでアタック!」

 

「ガード!『グリム・リーパー(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW16000➡PW9000(+5000)

PW23000➡PW14000+SH10000=24000  シオンの手札5枚 山札36枚  ユウヤのダメージ4枚

 

「僕のターン。スタンド&ドロー。ライド!傲慢の騎士ギルヴァエース!!」

 

傲慢の騎士ギルヴァエース  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『奈落の騎士スカルフェイス』グレード3

 

「真の正義は闇にあり!!帝王降臨!!ストライド・・・ジェネレーション!!!」

 

悪魔の騎士は暗き未来より来たりて、鎌を構え、アルトマイル(シオン)を見下す。

 

「暗黒騎士エヴニシェン!!!」

 

暗黒騎士エヴニシェン  PW26000  ハーツ『傲慢の騎士ギルヴァエース』

 

「ギルヴァエースの超越(ストライド)スキル!エヴニシェンにパワープラス5000!エヴニシェンのスキル。クリーピングダーク・ゴートを生贄だ!!」

 

エヴニシェンはダークゴートを掴み、ダークゴートを握りつぶす。これによってエヴニシェンはさらなる闇の力を得る。

 

「えげつねぇ・・・」

 

「味方のリアガードを犠牲にして、パワーとスキルを獲得か・・・」

 

そう、シャドウパラディンの特性によって、エヴニシェンは7000のパワーとスキルを手に入れたのだ。

 

「ボルフリーをコール!グロヌのGB(ジェネレーションブレイク)!グロヌのグレードより低いユニットが登場した時、パワープラス2000!」

 

R エヴニシェン  グロヌ

R   R    ボルフリー

 

「ボルフリーのブースト、グロヌでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『バーニングメイン・ライオン(☆)』」

 

「エヴニシェンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『漆黒の乙女マーハ』『ナイトスカイ・イーグル』『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てエヴニシェンに!」

 

エヴニシェンはアルトマイル(シオン)に鎌の取っ手で打撃を与え、そして鎌の刃で斬撃を繰り出す。

 

「ダメージチェック『月柱の騎士ピール』『風雅の騎士ベニゼール』」

 

バリバリバリッ!

 

「ぐわああああああ!!」

 

シオンのバングルから静電気が入るがその強さはだんだんと激しさを増していっている。

 

「おや、さっきより出力があがってるなぁ。またシステムエラーか?まったく、整備がなっていない。後でよ~く言っておくよ。僕の親友に何するんだってな」

 

シオンはバングルを外そうと手をのせようとする。

 

「ん?バングルを外して逃げてもいいんだよ?負けを認めてなぁ!」

 

ユウヤの言葉にシオンはバングルから手を離し、ユウヤを睨み付ける。ユウヤは一瞬だけ気に入らないものを見るような表情になる。

 

「・・・ヴァンガードの攻撃のヒットにより、スキル発動!ナイト・オブ・グレートスピアに正義の鉄槌を!!」

 

グレートスピアの退却により、ついでと言わんばかりに静電気を送り込む。

 

「ぐわあああああああああ!!」

 

もはやこのファイト、ユウヤの思うがままの状態になっている。

 

PW19000➡PW11000+SH10000=21000

PW38000➡PW11000  ユウヤの手札6枚 山札32枚  シオンのダメージ4枚

 

 

一方、トコハは移動しているリンを追って走っている。リンが曲がり角に入っていく。トコハも入っていくと、まるで待ち伏せていたかのようにリンが立っていた。

 

「あなたに聞きたいことがあります!嫌がる人を無理やり連れてったり、ヴァンガードとは全く関係ないことをさせたり、いったいどうなっているんですか⁉ユナサンは!」

 

「・・・あんたに何の関係があるの?」

 

「おかしいとは思わないんですか⁉非常に勝つことにこだわって!勝ち負けだけじゃないでしょ⁉ヴァンガードは!」

 

トコハの言葉にリンは目を見開き、昔マモルに言われた言葉を思い出す。

 

『勝ち負けだけじゃないんだよ。一緒に楽しむのがヴァンガードなんだ』

 

「・・・あははははは!安城マモルと同じことを言うか」

 

「え?兄さん?」

 

トコハは言っていることがわからず、あっけにとられているとリンがトコハの顔に近づく。

 

「・・・敵、決定」

 

 

シオンとユウヤのファイト、シオンは電気にやられて苦しそうにしている。

 

「お前のことだ。安っぽい正義感に駆られて乗り込んできたんだろ?いいか、シオン?強いものこそが正義なのだ。僕はお前より強い。正義は我にあり、だ!あーははははは!」

 

ユウヤは愉快そうに笑い、シオンは歯をギリッとさせた。

 

「ユウヤ!!」

 

ジェネレーションブレイクゾーン  コスト『月柱の騎士シシルス』グレード1+2

 

「ストライドジェネレーション!!!閃火の聖騎士サムイル!!!」

 

閃火の聖騎士サムイル  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストで、手札から風雅の騎士ベニゼールと、ナイト・オブ・フラグメントをコール!さらにパワープラス5000!ピールのGB(ジェネレーションブレイク)!ハーツがアルトマイルなら、同じ縦列2体にパワープラス2000!それを2回だ!ベニゼールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとソウルブラストでてっくがるをスペリオルコール!それぞれパワープラス2000!フラグメントのスキル!グレード2のユニットが2体以上でパワープラス2000!」

 

風雅の騎士ベニゼール  PW9000

ナイト・オブ・フラグメント  PW9000

てっくがる  PW8000

 

ベニゼール サムイル  フラグメント

 ピール  ミーリウス てっくがる

 

「ミーリウスのブースト、サムイルでヴァンガードにアタック!サムイルのスキル発動!カウンターブラストで自分のリアガードが5体以上なので相手に1ダメージ!」

 

「くっ!ダメージチェック『グリム・リーパー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「貫け閃光! ブライト・ライトニング・シュート!!」

 

「完全ガード『カルマコレクター』(コスト『奈落の騎士スカルフェイス』)』

 

サムイル(シオン)の閃光の剣をギルヴァエースに向かって放つがカルマコレクターがそれを阻止した。

 

「くっ!トリプルドライブ『ホーリーナイト・ガーディアン』『青天の騎士アルトマイル』『ヒーリング・ペガサス(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをベニゼールへ!フラグメントでヴァンガードにアタック!てっくがるのスキル発動!ソウルブラスト、てっくがるをレストして、フラグメントにてっくがると同じパワーを与える!

 

「ガードだ『デスフェザー・イーグル(☆)』『ハウルオウル(引)』バングルを外しなよ。楽になれる」

 

シオンにバングルを外させようとするユウヤ。だがシオンは決して屈しなかった。

 

まだだ・・・。ピールのブースト、ベニゼールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『黒翼のソードブレイカー』」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW31000➡PW11000(+5000+完全ガード)

PW26000➡PW16000+SH10000=26000

PW31000➡PW16000(+5000)  シオンの手札7枚 山札29枚  ユウヤのダメージ5枚

 

「ちぃ!どこまでも不愉快な奴だ!」

 

「東雲さんだ」

 

「東雲さん」

 

ユウヤが観客席の方を見るとそこにはユナサンファイターの言ったとおり、東雲ショウマがいた。

 

「東雲さん!」

 

「!」

 

「俺のことは気にしなくていい。ファイトを続けたまえ」

 

「はい!」

 

東雲はそう言うとユウヤはファイトを続行し、ストライドに入る。

 

「もう1度、ストライドジェネレーション!!!暗黒騎士エヴニシェン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『傲慢の騎士ギルヴァエース』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!パワープラス5000!エヴニシェンのスキル!ボルフリーを生贄にし、パワープラス7000だ!漆黒の乙女マーハをコール!マーハのスキル発動!カウンターブラスト(2)を払い、グレード1以下のリアガードコールする。ナイトスカイ・イーグルをスペリオルコール!ナイトスカイ・イーグルのGB(ジェネレーションブレイク)!グロヌのスキルでパワープラス3000!パワープラス4000!もう1体ナイトスカイをコール!パワープラス4000!グロヌのスキルでさらにパワープラス3000!」

 

漆黒の乙女マーハ  PW8000

ナイトスカイ・イーグル  PW7000

 

 マーハ   エヴニシェン  グロヌ

ナイトスカイ   R    ナイトスカイ

 

「知りたがっていたから教えてやるよ。なぜ僕がユナサンにいるか。僕をユナサンに導いたのは東雲さんだ」

 

「な、何だって⁉」

 

ユウヤがユナサン支部に入るきっかけをつくったのが東雲だという事を聞いたシオンは驚愕する。

 

「あのファイトの後、僕はヴァンガードをやめるつもりだった。そんな時だ。東雲さんが僕の前に現れたのは。東雲さんは僕をユナサン支部に導き、力を与えてくれた。シャドウパラディンという強さと、"ドッグトレーナー"のリーダーという地位だ」

 

(烏森の名と財力・・・あって邪魔になるようなものでもないのでね)

 

ユウヤをユナサン支部に導いた東雲は心の中でそう思っていた。

 

「ドッグトレーナーが何を意味しているか、わかるか?シオン。負け犬どもの教育係だ!弱さは罪だ!罪を犯した者には罰を受けなければならない!最高だよ。負け犬どもをおしおきするのは。強者の前に這いつくばる弱者・・・これぞ帝王学だ!!」

 

「ユウヤ・・・君はまだそんなことを⁉」

 

「シオン、お前はとんだダメ犬だ。勝手に人の庭に入り込んで・・・躾が必要だな。僕がおしおきしてやる!」

 

「ユウヤ・・・!」

 

「ああ、おしおきといえばあの子・・・佐倉ユイ・・・だっけ?あの子にも躾が必要だな」

 

「な・・・何⁉ユウヤまさか・・・ユイにも同じようなことをするつもりか⁉」

 

ユウヤの話にユイが出てきて、自分と同じ目に合わせようとすることを問い詰めるシオン。

 

「あいつも非常に気に入らない奴だよ。僕に刃向かおうとするあの態度、身の程知らずもいいところだ。だからわからせてやるのさ。帝王と愚民との差を!お前と同じような目にあってなぁ!!ナイトスカイのブースト、マーハでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『てっくがる』」

 

バリバリバリバリッ!!

 

「ぐわあああああああああああ!!」

 

カードをダメージゾーンに送った瞬間、また威力の上がった静電気でシオンを苦しめる。

 

「どうですか東雲さん!僕のファイトは!」

 

ユウヤは東雲の方を見るが、当の東雲はユウヤに興味を示さず、シオンをよく観察している。

 

(み・・・見てない・・・)

 

「苦しそうだね。大丈夫かい?」

 

「はぁ・・・はぁ・・・あなたが、ユウヤをユナサンに、このふざけた行為も、全部あなたが?!」

 

シオンの問いに東雲は淡々と答える。

 

「答えはイエスでもあり、ノーでもある。指示はしてないが、俺にはこのファイトを止める力がある。だが俺はそれをしない。俺はユナサンを否定しない」

 

「!!」

 

東雲の答えにシオンは拳を握りしめながら東雲を睨み、東雲は笑みを浮かべる。

 

「東雲ショウマ!!」

 

「・・・シオン!お前まで何無視してんだよ⁉お前の相手は俺だぞ!俺を、俺を見ろおおおお!!エヴニシェンでヴァンガードにアタック!!!」

 

「完全ガード『ホーリーナイト・ガーディアン』(コスト『ナイト・オブ・ツインソード』)」

 

エヴニシェンは鎌を振り上げ、アルトマイル(シオン)を狩り取ろうとするが、ホーリーナイトがアルトマイル(シオン)を守る。

 

「・・・!トリプルドライブ『傲慢の騎士ギルヴァエース』『漆黒の乙女マーハ』『グリム・リーパー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てグロヌに!ナイトスカイのブースト、グロヌでヴァンガードにアタック!!」

 

「ガード『ヒーリング・ペガサス(治)』『夢の運び手べレヌス』インターセプト『風雅の騎士ベニゼール』」

 

「ぐぅ・・・!ターンエンド!」

 

PW19000➡PW11000

PW38000➡PW11000(完全ガード)

PW31000➡PW11000+SH25000=36000  ユウヤの手札3枚 山札25枚  シオンのダメージ4枚(裏3枚)

 

「僕のターン。スタンド&ドロー。こんなヴァンガードに、僕は屈しない!!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『青天の騎士アルトマイル』グレード3

 

「天翔連撃!!無限の未来をこの手に!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!神聖竜セイントブロー・ドラゴン!!!!」

 

神聖竜セイントブロー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでリヴァーロをコールし、リヴァーロとセイントブローにパワープラス5000!ピールのスキル!ピールの前後列にパワープラス2000!セイントブロー・ドラゴンのスキル!Gゾーン裏のセイントブローを表にし、リアガード5体分、パワープラス15000!クリティカルプラス1!」

 

リヴァーロ セイントブロー フラグメント

 ピール   ミーリウス  てっくがる

 

「認めるわけにはいかない!ユナサンの思想も、そのやり方も、ユウヤ、君もだああああ!!ミーリウスのブースト、セイントブローでヴァンガードにアタック!!!」

 

「ひっ!ふ、防げない・・・!ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『変革の騎士ピール』『ホーリーナイト・ガーディアン』『ナイト・オブ・ツインソード』」

 

セイントブローは剣でギルヴァエースに一閃し、ギルヴァエースの周りが爆発により煙が出て炎上し、煙が晴れるとギルヴァエースは倒れる。

 

「セ・フィニ」

 

PW51000➡PW11000

 

シオンのダメージ4枚  ユウヤのダメージ6枚  勝者シオン

 

「ま・・・間違いだ・・・。そ、そうだ!システムエラーだ!誰の仕業だ!出てこい!お仕置きしてやる!」

 

ユウヤは自分の負けを言い訳をしている。ユナサンファイターはユウヤを冷めた目で見ている。

 

パチンッ

 

東雲が指を鳴らすとドッグトレーナー2人が現れ、ユウヤを取り押さえる。

 

「し・・・東雲さん?冗談ですよね?」

 

ユウヤの問いに東雲は手を振る。まるでもう用済みだと言わんばかりに。東雲の合図に合わせてドッグトレーナーはユウヤを連れていった。

 

「や、やめろ!離せ!僕は烏森家の頭首になる男だぞ!」

 

「・・・度し難い奴だ・・・」

 

連れていかれるユウヤに対してそう呟く東雲。

 

「ユウヤをどうするつもりですか?」

 

そんな東雲の前にシオンが立つ。

 

「ユナサンに弱者は不要だ。それに・・・飼いならすなら美しく気高い鳥のほうがいい・・・」

 

東雲はシオンに向かって不敵な笑みを浮かべる。

 

 

一方クロノとユイはというとタイヨウと不穏な会話をしていた。

 

「クロノさん、ユイさん、ユナサンで一緒に頑張りましょう!」

 

「「え?」」

 

「お2人ならもっと強くなれます!ユナサンの強化プログラムでもっともっと強く!」

 

タイヨウはクロノとユイをユナサンに引き入れようと力説する。しかし、クロノとユイの心は何1つ変わらない。

 

「タイヨウ・・・お前のことはユイから聞いた。お前はやっぱり間違ってる!」

 

「クロノさんまでそんなことを・・・。僕は間違っていません!このユナサンで手に入れるんです!本当になりたい自分を、誰にも負けない強い強い自分を・・・!」

 

「ううん、タイヨウ君は間違ってる!だって、タイヨウ君私たちと会ってから、1度も笑ってないじゃない」

 

ユイがそう言うとタイヨウの手を取る。

 

「いこう!クロノ!タイヨウ君を連れて!」

 

「ああ!お前はここにいちゃダメだ!」

 

クロノとユイはタイヨウを連れて出口まで向かおうとしたが、タイヨウはそれを拒む。

 

「やめてください!!」

 

「タイヨウ君・・・」

 

「僕はここで強くなるんです!!伊吹コーチのプログラムでもっと強く!!」

 

「コーチ?伊吹?」

 

「よく来たな。新導クロノ」

 

クロノとユイは声のした方向を見ると、そこには伊吹コウジが立っていた。

 

「お前・・・」

 

「あなたは・・・」

 

「・・・久しぶりだな。佐倉ユイ」

 

to be continued…




クロノ「やっぱユナサン支部、相当やばいな」

シオン「ああ。かなり深刻な状況だね」

ユイ「シオンの知り合いのかめ・・・烏森ユウヤってやつも、タイヨウ君も普通じゃない」

シオン「まあ、ユウヤに関しては前々から少し問題があるやつだったけどね」

クロノ「お前結構言うなぁ。それはそうと、いよいよボスのお出ましだぜ」

ユイ「神崎か。圧倒的な存在感だとしても、私は・・・」

クロノ「ここであんまり気負いすぎんなよ。いくぜ!」

シオン「ああ!」

ユイ「うん!」

TURN42「奇跡のカード」


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奇跡のカード

えーと、今回は4人同時のファイトなのですが・・・

さすがに4人同時にファイトの描写をするのは無理があるためファイト光景だけを書かせていただきました。申し訳ございません。

神崎戦です。それではどうぞ!


ユナイテッド・サンクチュアリ支部のとある部屋に、伊吹はクロノとユイを連れてこさせる。

 

「いったい何なんですかここは?ユナサンファイターたちをあんな風にしたのはあなたなんですか?!」

 

ユイの問いに伊吹は何も答えない。

 

「お前コーチなんだよな?ユナサン支部の。お前がタイヨウやユナサン支部のみんなを、あんな機械みたいにしたのか?!」

 

沈黙な空気が漂う中、伊吹は2人に向かって口を開く。

 

「・・・そうだとして、なぜお前らが怒る?」

 

「・・・タイヨウ君はヴァンガードが楽しいって言っていたんです。それをあなたたちが奪ったんだ!!」

 

「許せるわけないだろ、あんなの!!」

 

クロノとユイが伊吹に向けて怒鳴った。そんなときに、コール音が鳴り響き、連絡が入った。

 

『伊吹コーチ、来訪者をご案内しました』

 

「入れ」

 

伊吹がそう言うと、扉が開く。そこにはドッグトレーナーとシオンがいた。シオンはユウヤのファイトのダメージで腕を抑えている。

 

「シオン!」

 

「シオン大丈夫⁉何があったの⁉」

 

そんなシオンにクロノとユイが駆け寄ってきた。

 

「ちょっと・・・ファイトでね・・・」

 

「なんだよそれ⁉」

 

「触んないでよ!自分で歩けます!」

 

声のした方向を3人は見てみると今度はトコハが連れてこられてきた。

 

「!クロノ!ユイ!シオン!ちょっと、どうしたの⁉」

 

「大したことはないんだ・・・本当に」

 

「!まさか・・・あいつらに!」

 

4人は再び伊吹の方に顔を向ける。

 

「わざわざ僕たちを集めたという事は、説明してくださるんですよね?この支部で、何が行われているのかを」

 

 

 

TURN42「奇跡のカード」

 

 

 

メガラニカ支部の食堂、コズミックドライブは今日来た子供たちの相手をして休憩に入っている様子だ。

 

「なあ、あの子らって確かユナサン支部にいた子供だよな?前の大会で見たことあんだよ」

 

「最近電車を乗り継いでまでうちの支部によく遊びに来てますよね?」

 

「メガラニカ支部だけじゃない。他の支部でも、特にドラエン支部に行くものが多いらしい」

 

コズミックドライブはユナサン支部の子供たちがさまざまな支部に赴いてきていることについて話し合っていた。

 

「ま、夏休みだし?それで遊びに来た、なんてもんだろ?」

 

「それを合わせてもだ、最近はちょっと出入りが多くなってないか?」

 

「どこの支部で遊ぼうとも構わないんですけど、ちょっと気になります・・・」

 

「あの子たちは、ユナサン支部で遊びたくないわけでもあるのか?」

 

「・・・ユナサン支部で遊びたくない理由ねぇ・・・」

 

「・・・何もなければそれでいいのですが・・・」

 

3人の不安は高まる一方だ。3人の考えている姿を遠くでキョウヤが見つめていた。

 

「・・・・・・」

 

キョウヤは何も見なかったかのようにその場から立ち去っていく。

 

 

ユナサン支部にてトライフォーは伊吹から現在のユナサン支部について説明する。

 

「このユナサン支部で行われているのは、単なるファイター強化の為のプログラムにすぎない。あらゆる戦術をデータ化し、ファイター1人1人の特性に合わせて習得させる。いかなる局面でも、動揺することのない強靭な精神と肉体の育成、勝利を掴むためのメンタルトレーニング・・・」

 

伊吹は機械を操作し、4人に強化プログラムの結果を見せる。

 

「効果は絶大だ。ユナサン支部の大概成績は、全体で41%アップ。個人によっては、勝率80割を超えているものも現れている」

 

「勝利は正義・・・という事ですか?」

 

「それだけじゃないだろ!ヴァンガードは!!」

 

「だいたい肉体強化とかメンタルトレーニングも、ヴァンガードと全然関係ないじゃないですか!!」

 

「強さでファイターを差別するとか、支部のやることじゃない!!」

 

伊吹の説明に反論する3人。伊吹は淡々を事実のみを答える。

 

「・・・我々はこのプログラムを強制してはいない。いつでもやめることは可能だ」

 

「「「「!!!」」」」

 

「彼らはみな、自分の意思でここにいる」

 

伊吹の答えに納得できず、さらに問い詰める。

 

「みんな望んであんなことをやってるっていうのか?」

 

「ドッグトレーナーとかいう連中は、明らかにファイターに対し、強制力を持っているように見えましたが?」

 

「そのバングルだ」

 

シオンの問いに伊吹は4人が今つけているバングルを指して答える。

 

「限界だと感じたら、そのバングルを外せばいい。リタイアが認められ、トレーニングエリアから退室させられる。だが、実際に外すものはほとんどいない。皆強くなりたいからだ。"強くなっていい思いをしたい"。"より高みを目指したい"。"自分の限界を超えてみたい"。人が持つ、単純で自然な要求だ。ユナサン支部は、そのための最も効率的な方法を提供しているに過ぎない」

 

伊吹はまた機械を操作し、他の結果を4人に見せる。

 

「結果はすぐに表れる。強くなった実感を得れば、ますますプログラムにのめりこむ。ユナサン支部全体が強化され、向上していく。これが神崎支部長の理想だ」

 

「やっぱり神崎か・・・」

 

「!クランリーダーのみんなは?ユナサン支部のクランリーダーたちも、同じ考えなの?」

 

トコハがユナサン支部のクランリーダーも同じ考えなのかという事を伊吹に問い詰めてみる。

 

「確かに、クランリーダーの人たちがこんなやり方を賛成するなんてとても・・・」

 

「ユナサン支部に現在クランリーダーはいない」

 

「「「「!!??」」」」

 

ユナサン支部にクランリーダーがいないことに驚愕する4人。

 

「支部長の意向に同意できないものは全員辞任した」

 

「辞任させられたの間違いじゃないんですか?」

 

シオンの問いに伊吹は何も答えない。

 

「つまり、今のユナサン支部は、神崎支部長の独裁体制にある。あなたはその忠実な部下というわけだ」

 

クロノは怒りの表情で拳を握りながらしながら、伊吹の言葉を思い返す。

 

『ファイトにはその人間の全てが現れる。目の前にあるその結果が、お前たちの今の全てだ』

 

「・・・あれは、タイヨウ君のあのファイトは、あなたの指導でそうなったんですね?!」

 

「そうだ」

 

「じゃああれがお前のヴァンガードなんだな?!」

 

「・・・そうだ」

 

伊吹はユイの問いに率直に言い、クロノの問いには間を空いてからそう言った。するとクロノは伊吹に近づき、テーブルにファイカを置く。

 

「俺とファイトしろ!!今のお前にだけは、絶対に負けない!!」

 

クロノは強い眼差しで伊吹にファイトの申し込みをする。3人も伊吹を強い眼差しで見つめる。そんなとき、通信の音が聞こえてきた。伊吹は通信に出る。

 

「伊吹です」

 

『支度をしろ』

 

声の主はユナサン支部支部長神崎ユウイチロウだ。伊吹は目を見開く。

 

『我が思想を理解できぬならば、ファイトで悟らせてやる。特別選抜に選ばれたものならば、資格は十分にある。ちょうど、退屈もしていたところだ』

 

神崎がそう言うと、通信は切れた。伊吹はトライフォーに顔を向ける。

 

「・・・聞こえたな?神崎支部長がお呼びだ。無論、拒否権はない。さっき言った通り、逃げるものをユナサンは追わない」

 

「誰が逃げるかよ!!」

 

「支部長本自らお相手してくださるとは、光栄ですね。僕らが勝ったら、ユナサン支部の方針転換でも応じてくれるとでも?」

 

「要するになめられてるわけだ。私たちに」

 

「いいぜ、それでも!!」

 

「やっと・・・神崎と戦える。絶対に負けられない!!」

 

4人は神崎のファイトの呼び出しに応じるらしく、逃げようとするものは誰1人としていない。

 

「前にも言われたな。確かに俺は・・・俺たちはガキだ!けどな、ガキでも、譲れねぇものがあるんだよ!!」

 

クロノの言葉に伊吹は口元に笑みを浮かべた。

 

「ならばせいぜい示してやる。知っていると思うが、神崎支部長は強いぞ」

 

 

4人はそれぞれの部屋に移動し、ファイトの準備を行う。

 

「・・・どういう順番で戦う?大会みたいに勝ち抜き戦にすんのか?」

 

クロノの問いに伊吹は通信で淡々と答える。

 

『その必要はない。神崎支部長はお前たち4人を同時に相手できる。ギアースを使えば簡単だ』

 

伊吹がそう言い終えると4人のそれぞれのファイトテーブルに神崎のホログラムが現れる。

 

『支部長の部屋から通して、お前たちそれぞれのファイトルームにデータをリアルタイムで送信する。お前たちは、目の前に立つ支部長と、ファイトすればいい』

 

4人がそれぞれの準備が終えると、神崎は口元に笑みを浮かべる。

 

「地区予選でのエキシビションマッチでは、圧倒的でしたね。文字通り、相手を踏みにじって」

 

「まさか、こんな形でファイトすることになるなんてね」

 

「操作しているのは神崎本人だから、思いっきり本気が出せるよ」

 

『音声チャンネルは全ての部屋でオープンしておく。好きなだけ思いとやらをぶつけ合うといい』

 

「ご親切にどうも!」

 

神崎は腕を組んで待機をしていた。そして、組んでいた腕を開き、ファイトの態勢に入る。

 

「行くぞぉ!!スタンドアーーーーーップ」

 

「「「「ヴァンガード!!」」」」

 

クロノの部屋では最初にクロノはメーザーギア・ドラゴンにライドする。

 

「ライド!メーザーギア・ドラゴン!」

 

「ライド!勤厚の騎士マゾルフ!スキルでダヴィドは移動!ヴァンガードにアタック!」

 

神崎はマゾルフにライドし、ダヴィドを後ろに移動させてそのままアタックに入る。トコハの部屋では萌芽の乙女ディアンにライドさせ、そのままマゾルフにアタックをさせる。

 

「萌芽の乙女ディアンでヴァンガードにアタック!」

 

「アタック!白皙の騎士グワウル!」

 

「ガード!」

 

シオンの部屋では神崎はグワウルでリヴァーロにアタックし、シオンはナイト・オブ・フラッシュでガードをする。

 

「ノーガード!ダメージチェック!ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをディガリオンに!」

 

ユイの部屋では同じようにグワウルでアタックされ、ダメージチェックに入り、ヒールトリガーでダメージを同点に持ち込む。クロノの部屋ではクロノはクロノジェット・ドラゴンにライドする。

 

「ライド!クロノジェット・ドラゴン!!この支部のヴァンガードは間違ってる!あんたがその元凶だってんなら、許さねぇ!!」

 

クロノはクロノジェットでヴァンガードにアタックさせる。

 

「コール!あんたたちのヴァンガードは楽しくないのよ!全然!!」

 

トコハの部屋ではトコハはケラとディアンをコールし、そのリアガードでヴァンガードにアタックする。

 

「あなたにとっては間違ってないのかもしれない!でも、やっていることは他者を利用してるだけ!そんなの、私は絶対に許さない!!」

 

ユイの部屋ではユイはグランギャロップにライドし、リアガードと共にヴァンガードにアタックする。

 

「僕たちは確かに弱い。だけど、その弱さに付け込んで支配するような真似は、認めない!!」

 

シオンの部屋ではシオンはアルトマイルにライドし、アタックを仕掛ける。神崎の部屋ではシオンがアタックをした時、神崎の床の下にある結晶が光ったように見えた。

 

「怒り、信念、正義、共感・・・。貴様らの行動原理は理解した。ふん、聞き飽きたわ。我が前に立つ誰もが同じことを言う。ならば示してみよ。我が理想を打ち砕くだけの力をぉ!!ライドォ!!!」

 

神崎はクラレットソード・ドラゴンにライドする。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放ォ!!!!!うおあぁ!!」

 

神崎はコストのグレード3を台パンで払う。

 

「天上天下!!唯我独尊!!真なる力よ、我がもとへ!!超おおおおおおお越!!!!!!覇道黒竜オーラガイザー・ドラゴン!!!!!!」

 

神崎は自身の力、オーラガイザー・ドラゴンにストライドする。

 

超越(ストライド)スキル。黒翼のソードブレイカーをコール。スキルでドロー。さらにグワウルとギーヴァをコール。スキルで2枚ドロー!」

 

「手札を減らさずに、リアガードを展開⁉」

 

「オーラガイザーでアタック!!」

 

オーラガイザーは槍に雷を纏ってそれをアルトマイルに向けて放つ。

 

「貴様は他者にたかづらえるほど強いのか?この程度の力で何が救える?」

 

「くっ・・・!」

 

トコハの部屋でトコハはストライドする。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!今こそ咲き誇れ!!我が輝ける未来に!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!立春の花乙姫プリマヴェーラ!!!!」

 

ストライドをし、クラレットソードの前にプリマヴェーラが現れる。

 

「ヴァンガードの楽しさを教えるための支部が、みんなを追い詰めるような真似をして、絶対におかしいでしょ!!」

 

トコハはディアンとケラでクラレットソードにアタックをさせる。

 

「ふん、ドラゴン・エンパイア支部か?」

 

「プリマヴェーラでヴァンガードにアタック!プリマヴェーラのスキルで山札から、ディアンとグラジオラスを2体スペリオルコール!」

 

プリマヴェーラのスキルで山札からノーマルユニットを戻し、同名ユニットをそれぞれ呼び出す。

 

「完全ガード」

 

神崎はプリマヴェーラの攻撃をカルマ・コレクターで防ぐ。

 

「なるほど。確かに貴様のヴァンガードには、安城マモルの影がある」

 

「!!グラジオラス!」

 

トコハはグラジオラス2体でアタックを仕掛けるがグリム・リーパーとデスフェザー・イーグルによって防がれる。

 

「強き者とは、己が道を知るもの!!他者の影響から脱せず、己が道に迷うものに、未来など掴めぬわあああああああ!!!!」

 

シオンの部屋でシオンはサムイルにストライドする。

 

「ストライドジェネレーション!!!!閃火の聖騎士サムイル!!!!ベニゼールをコール!さらにスキルでナイト・オブ・ツインソードをスペリオルコール!」

 

シオンはベニゼールのスキルを使い、リアガードを1体コールして盤面のリアガードを5体にした。

 

「サムイルでヴァンガードにアタック!スキルでダメージ1!」

 

サムイルのスキルで神崎のダメージを1枚与える。

 

「あなたが道の先にいるのなら、なぜみんなにその選び方をしめさない?!あなたは、いくつかあるはずの道を勝手に切り捨て、たった1つに追い詰めているだけだ!!貫け閃光! ブライト・ライトニング・シュート!!」

 

「完全ガード」

 

神崎はサムイルのアタックをトコハと同じようにカルマ・コレクターで防ぐ。

 

「中途半端だな」

 

「!!」

 

「いくつもの道?かようなことを言っているから貴様は弱いのだ!!我がユナサンの子らに、迷いは皆無!!不要な情を切り捨てられず、唯一の答えを出せぬ者は、真の強さに到達できぬ!!!」

 

ユイの部屋でユイはエクスタイガーにストライドする。

 

「ストライドジェネレーション!!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー!!!!超越(ストライド)スキル!エクスタイガーにパワープラス4000!グランファイヤー、グランサブ、いけぇ!!」

 

グランファイヤーとグランサブのスキルでリアガードとエクスタイガーにパワーを上げる。

 

「いろんなファイターを育み、見守っていくのが支部でしょ?!なのにこのユナサン支部は、強さの概念に縛られて、見守るべきファイターを逆に苦しめている!!そんなの、本当の強者のすることじゃない!!!スキルでパワーアップしてクリティカルプラス1!光あれ!天を穿つ正義の咆哮! ゴッドカノン!!」

 

「完全ガード」

 

エクスタイガーのクリティカルがあがった攻撃を、シオンとトコハと同じようにカルマ・コレクターで防ぐ。

 

「それは貴様の中にある正義という感情か?」

 

「!!」

 

「そもそも力というものは、誰かを守るためのものでも、信念を貫くというものでもない!!力とは、己を鍛え、常に勝利へと向かってゆくための純粋なる力だ!!それ以上でもそれ以下でもない!!正義などとくだらぬ感情に振り回され、弱者に手を差し伸べるなど、ただの偽善にすぎぬわああああああああ!!!!」

 

トコハに対し、シオンに対し、ユイに対してそう言って述べる神崎にクロノは反論する。

 

「認めねぇぞ!!俺は!!ストライドジェネレーション!!!!フェイトライダー・ドラゴン!!!!」

 

クロノはコストを払い、フェイトライダー・ドラゴンにストライドする。

 

超越(ストライド)スキル!グワウルを山札のしたに!」

 

クロノジェットの超越(ストライド)スキルでグワウルを山札に戻した。

 

「俺はヴァンガードに出会って、初めて心から熱くなれる自分を知った!同じ思いの人たちと出会った!世界が変わったんだ!!本当に!!フェイトライダーのスキル!メーザーギアを、グリマーブレスに進化!グリマーブレスのスキルでギーヴァを山札の下に!」

 

フェイトライダーのスキルでメーザーギアをグリマーブレスに変化させ、グリマーブレスのスキルでギーヴァを山札の下に置かせた。

 

「これが俺の信じる、ヴァンガードだぁ!!フェイトライダー・ドラゴンでヴァンガードアタック!!」

 

「完全ガード!」

 

フェイトライダーの渾身のスキルでも、3人と同じようにカルマ・コレクターによって防がれてしまった。

 

「くっ!グリマーブレス・ドラゴン!」

 

グリマーブレスでクラレットソードにアタックするがデスフェザー・イーグルによって防がれてしまう。

 

「弱者の論理だな」

 

「何?!」

 

「出会い、絆、友情!くだらぬ!敗北者の馴れ合いに何の意味がある?愛などいらぬ!心は人を弱くするもの!なれば!!心などいらぬ!!!」

 

神崎はそれぞれにリアガードとヴァンガードでアタックし、4人は最後のヴァンガードアタックをガードで防ぐ。

 

「弱さは罪だ。勝者という無限の栄光の前に、敗者など存在する価値もない」

 

そう言って神崎は昔経験したことを思い返し、4人に語る。

 

「俺はかつてファイトで悟った。そのファイターはあまりに強く、あまりに美しく、あまりにも絶対的存在としてあった。その前で俺は・・・醜かった。存在する価値すらなかったと、悟った。これほどまでに脆弱で、矮小で、無力なだけの俺は!」

 

神崎はある男とファイトをし、その男の強さと存在に、心に惹かれ、それにおいて無力だった自分を非常に悔いていたという。それが神崎が強さのみを求める最大の理由なのだ。

 

「弱さは罪だ。後に俺は知った。あの日垣間見た奇跡の夢。奇跡のカード」

 

「奇跡の・・・カード・・・?」

 

「今はまだ足りぬ。だが間もなく、我が支部に集う子らが、迷うことなく力を得、真の道へと到達した時!」

 

神崎は4人にそれぞれにとどめを刺そうとそれぞれのユニットを出す。

 

「うおあああああああああ!!覇道竜クラレットソード・ドラゴン!!暗黒騎士エヴニシェン!!暗黒騎士グリム・リクルーター!!覇道黒竜オーラガイザー・ドラゴン!!」

 

トコハにはクラレットソード、シオンにはエヴニシェン、ユイにはグリム・リクルーター、クロノにはオーラガイザーを繰り出す。

 

「奇跡は再び覚醒する!現実を超越して、我が前に降臨するのだあああああああ!!!!」

 

「奇跡が・・・現実を・・・?」

 

クラレットソードは赤き刀身をアーシャに、エヴニシェンは鎌をアルトマイルに、グリム・リクルーターは鎌でグランギャロップを、オーラガイザーは槍でクロノジェットにそれぞれに斬撃を与えた。そして、これによって、4人のダメージゾーンは6枚、つまりは4人全員敗北を意味している。

 

「楽しかったぞ」

 

そう言って神崎はGゾーンのあるカードを1枚見る。

 

(・・・切り札を使うほどでもなかったか・・・)

 

カードには覇道黒竜オーラガイザー・ダムドと書かれていた。

 

「望むならいつでも、俺が鍛えてやろう。強さを目指すなら、我がもとに来い。ユナサンの門はいつでも開いているぞ」

 

そう言って神崎のホログラムは4人の前から消えていった。

 

「・・・届かなかった・・・。まだ、私は・・・くそおおおおおお!!」

 

ユイは神崎に勝てなかったことに、いつも以上に悔しがっていた。

 

 

トライフォーのファイトを終えた後神崎はユナサン支部の研究施設に入る。神崎はユナサン支部の研究員に状況報告するように言う。

 

「状況は?」

 

「イメージ変換効率は前回より0.2%アップ。"ディペンドカード"からの反応も、微弱ながら確認しましたが・・・それ以外は変化はありません」

 

(あの日のでき、神のごときユニット、恩寵のごときファイト・・・必ずやこの手で掴んでみせる。全てはそのための道具。魂を注ぎ集め束ねたその先に・・・奇跡は・・・我がもとに覚醒する・・・!!)

 

神崎が見ているのは何かの装置に入り、光が凝縮されて吸収しているカードが1枚だ。

 

to be continued…




クロノ「4人がかりだったてのに、手も足も出なかった」

シオン「まさしく完敗ってやつだね」

トコハ「まるで強さの底が見えなかった」

ユイ「でも、このまま黙って引き下がることなんて絶対にしないよ」

クロノ「当たり前だ!タイヨウをあのままにしとくわけにはいかないからな」

トコハ「さっすがクロノ!で、何か作戦はあるの?」

ユイ「・・・その顔、何も考えはないんだね?」

シオン「まあ、仕方ないよ。僕たちに何ができるか、少し、考えてみようか」

TURN43「日蝕」


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日蝕

なんだかモチベーションアップがあがらず、更新が遅くなって申し訳ありません。

改めて言っておきますがこのように早かったり遅かったりするのでご了承ください。

それでは本編にどうぞ!


ドラゴン・エンパイア支部の会議室で支部長とクランリーダーたちが会議を執り行っていた。題目はユナイテッド・サンクチュアリ支部の運営方針についてだ。

 

「以上が、今回寄せられた通報のあらましです」

 

ユナサン支部の方針を述べ、席に座るかげろうのクランリーダー、安城マモル。

 

「ユナサンの者ども!かわいい子供たちにそんな訓練させてんのかい?!」

 

ユナサン支部の方針に怒りを覚えるたちかぜのクランリーダー。

 

「問題の強化プログラムに関しては、本部の脚韻である伊吹コウジ氏が関わっているようだ」

 

「本部の者がいて・・・」

 

「何故このような横暴が?」

 

「「解せぬ・・・」」

 

ドラエンスタッフの説明に同時にそう言うむらくものクランリーダーとぬばたまのクランリーダー。

 

「各支部の運営は各支部長の最良に任されている。本来我々が口を出すべき問題ではない。が、今回ばかりは見過ごすわけにはいかん」

 

ドラエン支部の支部長であり、なるかみのクランリーダーである大山リュウタロウはいつものお気楽な口調ではなく、真剣みを込めた口調でそう言い、決断をする。

 

「本部に、支部長会議を提案する」

 

 

 

TURN43「日蝕」

 

 

 

ドラエン支部の中央広場にてクロノはユナサン支部のコーチである伊吹コウジについて語った。

 

「そうなんだ。クロノはユナサン支部のコーチとファイトしたことが・・・」

 

「元々訳わかんねぇ奴だけど、まさかあんなこと・・・」

 

「シオンの幼馴染も、ドッグトレーナーだったんでしょ?」

 

「うん。ユウヤはともかく、今ユナサン支部には、同調圧力が掛けられているんだと思う」

 

「「「同調圧力?」」」

 

シオンの言葉に首を傾げる3人。

 

「大勢のいう事に、1人だけ反対するのは難しい。自分の頭で判断できなくなっているんだ」

 

シオンの言葉にクロノは顔を俯く。

 

「・・・本当に何とかしてあげたいよ・・・」

 

パァン!

 

ユイがそう言うと突然クラッカーの音が鳴り響く。4人はクラッカーのなった方を見てみると・・・

 

「「「「ハイメ⁉」」」」

 

「あははは!らっしゃーい!」

 

ユーロリーグを代表をする新進気鋭ファイター、ハイメ・アルカラスがいた。

 

 

ハイメと再開したトライフォーは近くのテーブルで会話を弾んでいた。

 

「どうして日本に?」

 

「今回はバカンスさ。サプライズでここに来たらアミーゴたちがいて、ビックリ玉手箱!」

 

どうやらハイメは今回はバカンスの為に日本にやってきたらしい。相変わらず元気なハイメに4人は笑みを浮かべる。

 

「あ、そうそう、お土産・・・」

 

ハイメは持ってきた袋に入っているお土産を4人に渡す。シオンはスペインと牛のへんてこりんな旗、トコハはミニチュアのモアイ像、ユイには小さいツタンカーメンが渡った。

 

「わーお・・・これは・・・」

 

「どこのお土産よ・・・」

 

ユイとトコハはお土産に少し不満げだ。シオンはお土産が気に入ったのか笑みを浮かべている。

 

「アミーゴには、特別さ」

 

ハイメはクロノにクロノ宛の封筒を渡す。封筒の中身はなんとヴァンガードのGユニットだ。

 

「!!これどこで⁉」

 

「実は空港で知らない人に声をかけられてさ」

 

「そいつ、どんな奴だった⁉」

 

「う~~~ん・・・忘れた!」

 

クロノの問いにハイメはそう答え、4人はため息をつく。

 

「けど、ギアクロニクルはアミーゴのカードだ」

 

「そりゃまぁ・・・」

 

そう言ってクロノはGユニットの表紙を見てみる。すると、クロノの意識はイメージの世界に飛び立った。クロノが目を開けるとそこにはいつぞやにユイとファイトした場所にいた。そこにはクロノの分身、クロノジェット・ドラゴンがいた。クロノはクロノジェットに手を伸ばし、クロノジェットもクロノに手を伸ばす。お互いの手が触れ合うと、クロノジェットは光りだした。すると、どこからともなく声がする。

 

『汝が切り開きし未来・・・己を超越せし時が来た・・・』

 

そして、クロノの意識は現実に戻る。そしてカードにはクロノドラゴン・ネクステージと書かれていた。3人もクロノのカードを見る。

 

「クロノドラゴン・ネクステージ?」

 

「もしかして・・・」

 

「クロノジェット・ドラゴンの進化した姿⁉」

 

「それはクロノ、君の分身だろ?」

 

クロノはクロノジェットの未来の姿、クロノドラゴン・ネクステージを見つめる。

 

(ヴァンガードと出会って、世界が広がって、そこから生まれた俺の未来の・・・新しい可能性・・・)

 

クロノは少し考えると、3人の方に振り向く。

 

「ちょっと協力してほしいことがあるんだ!」

 

 

ユナサン支部へ行く道のり、タイヨウはユナサン支部に1人で向かっていた。ユナサン支部へ向かっていくと、クロノがタイヨウを待っていたかのようにいた。

 

「クロノさん・・・」

 

「話がある。来いよ」

 

「待ってください。僕、強化プログラムを受けないと・・・」

 

「逃げるのか?」

 

クロノの言葉にタイヨウは少し顔をゆがませる。

 

「ユイとリベンジしたいなら、今日1日俺に時間をよこせ」

 

 

クロノはタイヨウを連れて浅草へと向かった。そこにいたのはコズミックドライブを含んだいつものメンバーがいた。

 

「こんにちわ~。初めまして~」

 

クミは笑顔でタイヨウに初めての挨拶をする。

 

「よう!今日は楽しもうぜ!なぁ?」

 

「ああ、よろしく頼むぞ、タイヨウ」

 

「ここに来るのも久しぶりですね。タイヨウ君、案内してあげましょうか?」

 

コズミックドライブもタイヨウに向かってそう言う。

 

「「「我ら、トリニティドラゴン!!」」」

 

トリニティドラゴンの3人はいつものポーズをとるが全員に無視された。

 

「タイヨウ君、ようこそ!私の住む町、浅草へ!」

 

「今日はよろしく、タイヨウ君」

 

「どこ行きたい?食べ歩きとかしちゃう?それとも、遊園地かな?」

 

ユイ、シオン、トコハはタイヨウを歓迎しているが当のタイヨウはかなり戸惑っていた。

 

「ちょっと待ってください!ファイトするんじゃなかったんですか?」

 

「俺はそんなこと一言も言ってないぜ?」

 

タイヨウの疑問にクロノはケロッとそう言った。

 

「・・・なら、僕帰りま「ハートに~、来たーーー!!」⁉」

 

タイヨウが帰ろうとすると、お面をかぶったハイメが人力車に乗ってやってきた。

 

「はーい!君がクロノのアミーゴだね?」

 

ハイメはかぶっていたお面を外してタイヨウと対面する。

 

「ハイメ・アルカラス!ユーロリーグの!」

 

まさかハイメが来ていたとは思わず、驚愕しているタイヨウ。

 

「ほら、早くしないと日が暮れちゃう!」

 

「え?」

 

「浅草サイコー!ソッコー、レッツラー・・・」

 

『ゴー!!』

 

一同のテンションに何が何だか分からなくなってきたタイヨウであった。

 

 

一同が最初に向かった先はユイの家でもある八百屋佐倉店だ。今日の店番はキョウコだ。ちなみにゲンゾウは仕事の関係で今はいない。

 

「あなたは美しい!キョウコさん、俺と一緒に運命を語り合いませんか?」

 

「いや・・・あのね?私もう旦那と結婚しているから・・・」

 

キョウコを口説こうとしているハイメ。ユイとアンは果物を食べながらこそこそと耳打ちをしている。

 

(今日はゲンゾウさんいなくて助かりましたね・・・)

 

(だね。パパがいたら鉄拳制裁は確実だったからね・・・)

 

ユイとアンは今仕事で出かけているゲンゾウがいないことに安堵している。一同が八百屋佐倉店で提供している果物を食べ終えた後、次は人形焼き屋に向かった。一同は人形焼きを仲良く食べていたが、タイヨウの方は八百屋佐倉店でもそうだったがあまり浮かない表情をしていた。

 

 

今度はおみくじやにやってきた。

 

「おみくじおみくじ~♪」

 

「一緒に引こうぜ」

 

「いや・・・僕は・・・」

 

「はーい、どれにする~?おみくじ、どれも引き放題だよー!」

 

タイヨウはクロノの誘いを断ろうとすると、ハイメがくじの入った箱を持ってくるが、ハイメは足を躓き、持っていたおみくじの箱をその反動で放り投げてしまった。

 

「危ねぇ!」

 

クロノは落ちてくるおみくじの箱を落とさないように両手、片足、頭で全部受け止めた。

 

「お~、さすがクロノ」

 

「グラシアース、アミーゴ」

 

「いいから早く助けろ!」

 

「・・・ぷっ」

 

その光景がおかしかったのかタイヨウはようやく笑ってくれた。それを見たクロノとユイは笑みを浮かべる。

 

 

その後も一同は浅草のいろいろなところへ向かった。お化け屋敷に忍者屋敷に行ったり、フリーフォールに乗ったり、射的をやったりとタイヨウを含めてみんな楽しそうであった。そして、一同は現在観覧車に乗って、浅草の町の景色を見ていた。

 

「よかった。楽しそうね、タイヨウ君」

 

「ああ」

 

タイヨウを浅草に誘おうとしたきっかけであるクロノの協力してほしいという言葉から遡る。

 

『タイヨウを最初に会った時の笑顔にしてやりたいんだ。ヴァンガードは勝ち負けだけじゃない。ファイトして仲間ができて、世界が広がる。だから楽しいんだ!あいつだって仲間ができれば、きっと・・・!』

 

「今のタイヨウ君、すっごい輝いてるように見えるよ」

 

「みんなにも協力してもらった甲斐があったよ」

 

「ヤッホー!ヤッホー!」

 

ハイメが下でみんなに向かって手を振っている。一同もハイメに向かって手を振っている。

 

(クロノたちの気持ち、ちゃんと伝わってるといいけど・・・)

 

ハイメは心の中でそう思っている。

 

 

一同は観覧車を降りて次は何に乗ろうかと相談中である。

 

「さてと、次は何乗る?」

 

「乗りたいものがあったら私に言ってね。浅草は私たち浅草住民の庭だからね」

 

「私、パンダカーに乗りたーい♪」

 

「俺、ローラーコースター!」

 

「刺激的つったらやっぱジェットコースターだろ!」

 

「僕は、コーヒーカップに興味が・・・」

 

「タイヨウ君は何に乗りたいですか?」

 

アンはタイヨウに何に乗りたいか聞いてみる。

 

「ぼ・・・僕、メリーゴーランドに」

 

「こんな所で何をしている?A-044」

 

タイヨウの意見を聞いていると、声が聞こえてきた。そちら振り返るとユナサン支部の制服を着た屈強そうな体格の男がいた。ドッグトレーナーだ。

 

「!ユナサンのドッグトレーナー!」

 

「え?知り合い?誰?どうした?何なの?A-044?人造人間なの?」

 

「後で説明するから!」

 

事情を何も知らないトリニティドラゴンは状況が理解できなかった。

 

「今日は強化プログラムステージ91を受けるはずだ。こんな所で何をしている?」

 

「・・・すみません・・・」

 

「タイヨウ君・・・」

 

ドッグトレーナーの口ぶりからして、タイヨウをユナサン支部に連れ戻しに来たようだ。

 

「支部に戻るぞ」

 

「はい・・・」

 

タイヨウはドッグトレーナーの指示に従ってユナサン支部に戻ろうとする。当然それを止めるユイ。

 

「ちょ、ちょっと待ってよ!あんな訓練が何になるっていうの⁉目を覚ましてよ!」

 

「どいてくださいユイさん。僕は強くなりたいんです!」

 

タイヨウの言葉にユイは目を見開く。どうやらクロノたちの思いはまだタイヨウに伝わっていないようだ。

 

「もういいか?いくぞ!」

 

「言い訳ねぇだろ!タイヨウは連れていかせねぇ!」

 

クロノはドッグトレーナーに向かってそう言い、シオンやトコハ、ユイはタイヨウを守るような態勢になる。

 

「これはユナサン支部の問題だ。関係ない奴は引っ込んでいろ!」

 

「関係あるさ。友達なんだ!」

 

「!」

 

クロノの言葉にタイヨウは目を見開く。ドッグトレーナーはクロノの言葉に鼻で笑う。

 

「知らんなぁ。耳を貸す価値があるのは強き者の言葉のみ」

 

「だったら俺とファイトしろ!」

 

「貴様が負ければおとなしく引き下がるというのだな?よかろう!」

 

クロノのファイトの申し込みにドッグトレーナーは承諾する。フィールドはズーにある禍々しき虫の秘密基地だ。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「ガンナーギア・ドラコキッド!」

 

「少年幹部クライムバグ!」

 

ガンナーギア・ドラコキッド  PW5000

 

少年幹部クライムバグ  PW5000

 

「虫かわいい!」

 

「メガコロニーか。確かメガコロニーってスタンド封じが得意なクランだったよね?」

 

「はい。別名、パラライズとも呼びますね」

 

「パラライズ?」

 

「次のターン、相手をスタンドさせなくするの」

 

「何より、ドッグトレーナーに選ばれたほどのファイターだ。侮れない」

 

「その通りです」

 

シオンの言葉に肯定するようにそう答えるタイヨウ。

 

「彼はAランク。ドッグトレーナーの中でもトップレベルです」

 

Aランク、という事はドッグトレーナー、堂島はかなりの強さのファイターであるという事がわかる。

 

「どんな強い奴が相手でも、絶対に勝つ!見てろよ!タイヨウ!ライド!メーザーギア・ドラゴン!ガンナーギアは移動!ターンエンド!」

 

メーザーギア・ドラゴン  PW8000

 

R メーザーギア R

R ガンナーギア R  クロノの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ。ドロー。メガコロニー戦闘員Dにライド!クライムバグは移動」

 

メガコロニー戦闘員D  PW8000

 

R  戦闘員D  R

R クライムバグ R

 

「クライムバグのブースト、メガコロニー戦闘員Dでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ブラッディ・ヘラクレス』」

 

「ダメージチェック『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンドだ」

 

PW13000➡PW8000(+5000)  堂島の手札6枚 山札42枚  クロノのダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!スモークギア・ドラゴン!グリマーブレス・ドラゴンをコール!」

 

スモークギア・ドラゴン  PW10000

グリマーブレス・ドラゴン  PW9000

 

グリマーブレス スモークギア R

   R    ガンナーギア R

 

「グリマーブレスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『アース・ドリーマー(醒)』」

 

「ガンナーギアのブースト、スモークギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『スモークギア・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『アビス・ダイバー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW8000+SH10000=18000

PW15000➡PW8000  クロノの手札5枚 山札40枚  堂島のダメージ1枚

 

「俺のターン。ドロー。ブラッディ・ヘラクレスにライド!リアガードにブラッディ・ヘラクレスをコール!」

 

ブラッディ・ヘラクレス  PW10000

 

R ヘラクレス  ヘラクレス

R クライムバグ   R

 

「リアガードのブラッディ・ヘラクレスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

「クライムバグのブースト、ブラッディ・ヘラクレスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『バスター・マンティス』」

 

「ダメージチェック『変革を呼ぶギアウルフ』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW10000➡PW10000+SH5000=15000

PW15000➡PW10000  堂島の手札5枚 山札39枚  クロノのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!導くぜ未来!切り開け世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン!!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

「さらに、スモークギア、変革を呼ぶギアウルフをコール!」

 

変革を呼ぶギアウルフ  PW7000

 

グリマーブレス クロノジェット スモークギア

 ギアウルフ  ガンナーギア    R

 

「スモークギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『レイダー・マンティス(引)』」

 

「ガンナーギアのブースト、クロノジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ」

 

「ツインドライブ『スチームブレス・ドラゴン』『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!パワーをグリマーブレスに上げて1枚ドロー!」

 

クロノジェットはブラッディ・ヘラクレスに近づいて渾身の一撃の拳を叩きつける。

 

「ふん、ダメージチェック『反逆怪人スターシールド』」

 

「ギアウルフのブースト、グリマーブレスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『シザー・フィンガー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW10000➡PW10000+SH5000=15000

PW16000➡PW10000

PW21000➡PW10000  クロノの手札5枚 山札35枚  堂島のダメージ3枚

 

「ここまでダメージは2対3、クロノがリード」

 

「でも次は相手の番だからきっと・・・」

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!強さの高みへ!ライド!威圧怪人ダークフェイス!!」

 

威圧怪人ダークフェイス  PW11000

 

「へへへ、ストライドジェネレーション。毒槍怪神パラスピアー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ロングホーン・ハンター』グレード3

 

毒槍怪神パラスピアー  PW26000  ハーツ『威圧怪人ダークフェイス』

 

「パラスピアーのスキル、発動!レストしたユニットが3体以上なら、1枚ドロー!そしてパワープラス5000!さらに、ダークフェイスの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、リアガード2体をギガパラライズ!」

 

パラスピアーから電磁波が放たれ、その電気はガンナーギアとギアウルフに纏ってギアウルフとガンナーギアは痺れて動けなくなった。

 

「貴様のターン終了後、そいつらがレストしていたら、俺はその分ドローできる!」

 

「「「なんじゃそりゃーー!!」」」

 

「放っておいたら、敵を有利にしてしまう。なんて質の悪いスキルなの⁉」

 

ダークフェイスの厄介極まりないスキルに観戦側は戦慄している。

 

「バスターマンティスと新星怪人リトルドルカスをコール!」

 

バスター・マンティス  PW9000

新星怪人リトルドルカス  PW7000

 

バスター パラスピアー  ヘラクレス

 R   クライムバグ リトルドルカス

 

「ゆくぞ!バスター・マンティスでヴァンガードにアタック!バスター・マンティスのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードにアタックした時、パワープラス3000!」

 

「インターセプト!『スモークギア・ドラゴン』」

 

「パラスピアー、ヴァンガードだ!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『魅了怪人スイートカクテル』『反逆怪人スターシールド』『威圧怪人ダークフェイス』」

 

パラスピアーは羽で嫌な音を出しながらクロノジェットに近づき、その毒槍でクロノジェットを貫く。

 

「ぐぅ!ダメージチェック『スチームファイターアンバー』」

 

「いけぇ!ブラッディ・ヘラクレス!ヴァンガードだ!」

 

「ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW12000➡PW11000+SH5000=16000

PW36000➡PW11000

PW17000➡PW11000+SH10000=21000  堂島の手札4枚 山札32枚  クロノのダメージ3枚

 

「俺のターン!スタンド&・・・」

 

ギアウルフとガンナーギアはダークフェイスのスキルによって、このターンはスタンドできない。

 

「・・・ドロー!見せてやる!そんなスキル、ギアクロニクルには通用しなってことを!(タイヨウの為に、絶対勝つ!)ストライドジェネレーション!!!時空竜フェイトライダー・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

時空竜フェイトライダー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

超越(ストライド)スキル!ブラッディ・ヘラクレスを山札の下に!ガンナーギアのGB(ジェネレーションブレイク)発動!ガンナーギアをソウルに入れて、山札からグレード3のユニットを探し、手札に加える!次元放逐の時空巨兵(コロッサス)を手札に!」

 

「ギガパラライズされたユニットをコストに使って、有効利用する作戦か!」

 

「じゃあ、もう1枚は・・・」

 

「ギアウルフをコール!フェイトライダーのスキル!ギアウルフよ、未来の姿となれ!スペリオルコール!グリマーブレス!」

 

ガンナーギアとフェイトライダーのスキルによってギガパラライズされたユニットは場になくなった。

 

「よし、これでギガパラライズしたユニットはいないし、手札も増えない!」

 

「グリマーブレスのスキル発動!カウンターブラストとソウルブラストでバスター・マンティスを山札の下へ!パワープラス2000!ギアウルフのスキル!味方リアガードのスキルで、相手のリアガードが山札の下に置かれたとき、パワープラス3000!さらにスチームブレスドラゴンをコール!スチームブレスのスキル!手札のグレード3を相手に見せて、山札からクロノジェット・ドラゴンを手札に入れて、次元放逐の時空巨兵をドロップゾーンに!」

 

グリマーブレス フェイトライダー グリマーブレス

 ギアウルフ  スチームブレス     R

 

「右のグリマーブレスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『コクーン・ヒーラー(治)』」

 

「スチームブレスのブースト、フェイトライダーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『次元放逐の時空巨兵』『スチームブレス・ドラゴン』『スチームバトラーマシュダ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグリマーブレスに、クリティカルはフェイトライダーに!いっけええ!」

 

フェイトライダーは大砲をダークフェイスに向かって放つ。大砲の弾はダークフェイスに直撃し、爆発する。煙が晴れるとダークフェイスはまだ立っていた。

 

「ダメージチェック『メガコロニー戦闘員D』『新星怪人リトルドルカス』」

 

「スチームブレスのブースト、グリマーブレスでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『反逆怪人スターシールド』(コスト『魅了怪人スイートカクテル』)」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW33000➡PW11000

PW26000➡PW11000(完全ガード)  クロノの手札5枚 山札28枚  堂島のダメージ5枚(裏1枚)

 

「おっしゃあ!追い詰めた!」

 

「・・・・・・」

 

観戦側はダメージの差が開いたことに浮かれていたが、ハイメは静かにファイトを見つめる。

 

「ぐふふ、何を勘違いしているか知らんが、本番はここからだぞ?力なき者をねじ伏せよ!ストライドォ・・・ジェネレーーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『威圧怪人ダークフェイス』グレード3

 

「暴槍怪神スタンビートル!!!!」

 

暴槍怪神スタンビートル  PW26000  ハーツ『威圧怪人ダークフェイス』

 

「ダークフェイスの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでギアウルフとスチームブレスをギガパラライズ!クライムバグのGB(ジェネレーションブレイク)!右のグリマーブレスをパラライズ!魅了怪人スイートカクテルをコール!」

 

R スタンビートル  スイート

R    R    リトルドルカス

 

「リトルドルカスのブースト、スイートカクテルでヴァンガードにアタック!スイートカクテルのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストで、左のグリマーブレスをギガパラライズ!」

 

ダークフェイスのスキル、クライムバグのスキル、スイートカクテルのスキルによってクロノのリアガードが全て身動きが取れなくなった。しかし、クライムバグとスイートカクテルのパラライズは一味違う。

 

「おひょっ、おひょほはははは!そいつらは、インターセプトも許さん!」

 

「動けるのはヴァンガードだけ⁉」

 

「ちぃ!ガード!『スチームバトラーマシュダ(☆)』」

 

「くふふふ、これで済むと思うなよ?スタンビートルでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード」

 

「くふふははは!いいんだなぁ?トリプルドライブ『ブラッディ・ヘラクレス』『シザー・フィンガー』『バッド・トリップ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードだ!」

 

スタンビートルは武器である槍の先端が開き、ビーム砲へと変形し、ビーム砲をクロノジェットに向けて発射する。ビームをくらったクロノジェットは体が痺れてその場に倒れてしまう。

 

「ぐわあああ!ダメージチェック『グリマーブレス・ドラゴン』『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』!ドロートリガー!パワーをヴァンガードに上げて1枚ドロー!」

 

「スタンビートルのスキル!カウンターブラスト(2)でヴァンガードをパラライズ」

 

「⁉ヴァンガードまで・・・パラライズ・・・」

 

「これにより、スキルによって、スタンドもライドもできない」

 

ヴァンガードまでパラライズされ、しかもライドまで封じられたクロノは何もできない状況にある。

 

「リアガードも・・・ヴァンガードも・・・何もできることがない・・・」

 

「ストライドできないの?」

 

「レストしているヴァンガードにストライドしても、レストしたままなの」

 

「それだけじゃない。ヴァンガードで攻撃しないと、ドライブチェックで増えるはずの手札も増えない!」

 

「ヴァンガードのパラライズ・・・なんて凶悪なスキルなの・・・」

 

そう、これによって手札が増えるのは自分のターンのドローフェイズのみとなるので、かなり不利的な状況に陥ったクロノ。

 

「くっ、俺のターン。ドロー」

 

グリマーブレス(パラライズ) クロノジェット(パラライズ) グリマーブレス(GP)

   ギアウルフ(GP)    スチームブレス(GP)      R

 

「・・・ターンエンド」

 

クロノの手札6枚 山札25枚  堂島のダメージ5枚(裏5枚)

 

「では、ギガパラライズされているユニット分、引かせてもらおうか」

 

堂島はギガパラライズの効果によって3枚ドローする。

 

「ふっ、無力だな?一寸の虫にも五分の魂。貴様も我が支部の門をくぐり、強化プログラムを受けたらどうだ?ユナサン支部は弱い者の強くなりたいという意思を尊重し、チャンスを与えているのだ。厳しい環境は期待の証」

 

「ふざけんな!誰がそん「弱さは罪!!」!!」

 

「弱い奴が何を言ったところで、何も変わらーん!!何も変えられーん!!」

 

堂島の強い主張に反応するタイヨウ。

 

「言いたいことがあるなら、勝ってから言うがいい!!」

 

「くっ!」

 

「ストライドジェネレーション!!!毒槍怪神パラスピアー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『威圧怪人ダークフェイス』グレード3

 

「パラスピアーのスキル!レストしているのが3体以上なので、1枚ドロー!さらにパワープラス5000!シザーフィンガー、ブラッディ・ヘラクレス、メガコロニー戦闘員Dをコール!」

 

ヘラクレス パラスピアー  スイート

フィンガー  戦闘員D  リトルドルカス

 

「戦闘員Dのブースト、パラスピアーでヴァンガードにアタック!強さの高みに至る道は辛く険しい!!自分の弱さから逃げようとする者のケツをひっ叩き、援護してやるのが我々ドッグトレーナーの役目!!」

 

「何が援護だ!ふざけんな!!完全ガード!『スチームメイデンアルリム』(コスト『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』)」

 

パラスピアーがまたクロノジェットに毒槍で貫こうとしたが、アルリムの盾によって、それを防がれた。

 

「ぬお⁉トリプルドライブ『ロングホーン・ハンター』『アビス・ダイバー』『シェルタービートル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てブラッディ・ヘラクレスに!シザーフィンガーのブースト、ブラッディ・ヘラクレスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームメイデンウルル(治)』インターセプト!『グリマーブレス・ドラゴン』」

 

「ぬぬ、リトルドルカスのブースト、スイートカクテルでヴァンガードにアタック!」

 

「絶対負けねぇ!ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』」

 

「ぐぬぬ・・・ターンエンドだ」

 

PW39000➡PW11000(完全ガード)

PW22000➡PW11000+SH15000=26000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000  堂島の手札7枚 山札16枚  クロノのダメージ5枚(裏2枚)

 

『防ぎ切った!』

 

「御託はもういい。俺は絶対に勝つ!勝って証明してやる!お前らのヴァンガードが間違っていることを!!ジェネレーションゾーン解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

「!来る!」

 

「新しいギアクロの!」

 

「進化したクロノジェット・ドラゴンが!」

 

「今こそ輝け!!我が未来!!その可能性!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

クロノジェットは未来の力を己に蓄え、その姿を変えていった。クロノジェットの、未来への可能性の姿へと。

 

「クロノドラゴン・ネクステージ!!!!」

 

クロノドラゴン・ネクステージ  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

「これが・・・ギアクロニクルの新しいGユニット・・・」

 

「クロノドラゴン・ネクステージ・・・」

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでブラッディ・ヘラクレスを山札の下へ!コール!ギアウルフ、スチームファイターバリフ!!」

 

スチームファイターバリフ  PW11000

 

グリマーブレス ネクステージ   バリフ

 ギアウルフ  スチームブレス ギアウルフ

 

「ギアウルフのブースト、バリフでスイートカクテルにアタック!「くぅ、ノーガード!」スチームブレスのブースト、ネクステージでヴァンガードにアタック!」

 

「通してなるものか!!ガード!『シェルタービートル(☆)』『アビス・ダイバー』『バッド・トリップ(☆)』」

 

「俺はこのカードに全てを賭ける!トリプルドライブ『スチームファイターバリフ』『スチームメイデンアルリム』『スチームバトラーマシュダ(☆)』クリティカルトリガーゲット!パワーはグリマーブレスに、クリティカルは、思いは全てネクステージへ!この一撃に載せる!時空を切り裂き、運命の彼方へ消しとばせ!超然撃破!!」

 

ネクステージは肩に搭載されているジェットパックに装備されている時空砲が出現し、クロノの想いをのせてダークフェイスへと放った。ダークフェイスはメガコロニーの基地ごと爆破し、ネクステージはマントをなびかせていた。

 

PW18000➡PW9000

PW33000(+5000)➡PW11000+SH25000=36000

 

ダメージチェック『魅了怪人スイートカクテル』

 

クロノのダメージ5枚  堂島のダメージ6枚  勝者クロノ

 

「どうだ!」

 

「クロノが・・・勝った・・・」

 

『やったーー!!』

 

一同はクロノが勝ったことにより、喜びに浸っていた。ハイメは少しだけ険しい表情になり、タイヨウは堂島を見つめている。

 

「負けた・・・。・・・くっ、ふふふふ・・・。俺もまた負け犬だ・・・。弱さは罪ぃ!」

 

堂島はそう言って腕につけているユナサンの腕章を破る。そんな中タイヨウは落ち込んでいる堂島を見て弱い自分と連想していた。

 

「よかったなタイヨウ。これでもう、あんなことしなくて・・・」

 

バシッ!

 

クロノがタイヨウに手を差し伸べようとするとタイヨウはその手を払いのけた。

 

『!!』

 

「強くなりたいという事が、なぜいけないんですか?」

 

「タイヨウ・・・」

 

タイヨウの目は涙が溢れだしそうになっている。

 

「僕はずっと、弱い自分が嫌いだった。何もできない、何も変われない。そんな弱い自分が、ようやく見つけたんです。強くなる道を・・・未来への可能性を・・・。ユナサン支部が、僕を導いてくれたんです。だから僕はもう逃げない。弱い自分は捨てました。最初から何もしなくても強い人には、絶対わからない。僕たち、負け犬の気持ちなんて・・・」

 

そして、タイヨウはクロノに向かって、こう叫んだ。

 

「間違っているのはクロノさんの方だ!!」

 

タイヨウは堂島の方に向かい、手を差し伸べる。

 

「いきましょう」

 

「ああ」

 

タイヨウと堂島はそのままユナサン支部へと戻っていくのであった。その場には沈黙が続いた。そんな沈黙を破ったのはハイメだった。

 

「あーあ、怖い顔しちゃって。君の分身が泣いてるよ、アミーゴ」

 

「・・・俺、タイヨウに笑ってほしくて、だから連れてきたのに泣かしちまった。間違ってたのは俺の方だ。さっきのファイト、勝つことしか考えてなかった・・・」

 

暗い表情になるクロノにシオン、トコハ、ユイが会話に入る。

 

「けど、まだできることはあるはずだ」

 

「そうだよ。ここで諦めたらそれこそ試合終了だよ」

 

「もう1度、タイヨウ君を笑顔にさせましょう。ヴァンガードで」

 

3人の言葉にクロノは縦に頷く。

 

「・・・伝えたい。今度こそ。ヴァンガードは楽しいってこと」

 

 

ユナサン支部の特訓部屋、タイヨウは強化プログラムにより一層に励んでいた。

 

(ここは・・・僕がいるべき場所)

 

ユナサン支部のスタッフたちはタイヨウのデータを見て、驚きの表情をしていた。

 

「おい見ろよ、A-044。勝率・・・98%⁉」

 

ファイトを終えたタイヨウはデッキの片づける。そんなタイヨウに伊吹が近づいてきてこう言った。

 

「特別プログラム、受ける意思はあるか?」

 

伊吹の言葉を聞いて一同はざわつき始めた。

 

「ディマイズのメンバーも受けたっていう、あのスペシャルプログラムを?」

 

「伊吹コーチ直々に⁉」

 

「あいつ、始めたばっかの初心者じゃなかったのかよ・・・」

 

伊吹はざわつきを気にせず淡々と述べる。

 

「今のお前には、十分資格がある」

 

伊吹の特別プログラムの件をタイヨウはすぐにその誘いを受ける。

 

「はい!僕やります!もっと強くなる・・・もっと・・・」

 

to be continued…




クロノ「タイヨウのやつに悪いことしちまった。まさかユナサン支部に戻っちまうなんて・・・」

シオン「いや、今回は仕方ない。誰もああなるなんて予想つかなかった」

トコハ「タイヨウ君が抱えてた思いを、私たちは理解しきれなかったのかもしれない」

ユイ「確かにそうかもしれない。でも、だからってこのままにしておけないよ」

シオン「もちろんそうさ」

トコハ「もう1度チャレンジね!」

ユイ「私も、全力でサポートするよ!だから少し準備を進めようよ!ね?」

クロノ「ああ!今度は絶対にタイヨウを取り戻す!」

TURN44「ネクステージ」


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ネクステージ

ヴァンガードの情報で来年の1月に発売されるトリドラのキャラクターブースターに、まさかのコマンダーローレルらしきGユニットかもしれないものがあって驚きました。

さらにそこにはギャロップも収録されているようですごくテンションが上がって、発売が今から待ち遠しいです!!・・・財布を確保しておかなくては・・・。

前置きはこれぐらいにしてそろそろ本編を始めましょうか。

それではどうぞ!


夜の橋で、トライフォーは夜の風景を見ながら夕方に起きたタイヨウとの出来事を思い返していた。

 

『強くなりたいという事が、なぜいけないんですか?』

 

『最初から何もしなくても強い人には、絶対わからない。僕たち、負け犬の気持ちなんて・・・』

 

『間違っているのはクロノさんの方だ!!』

 

タイヨウに言われたことを思い返し、暗い表情になる4人。

 

「・・・どうしたらタイヨウに、ヴァンガードは楽しいものだって、伝えられるんだ?」

 

4人がそのことを考えている内に岩倉が車でシオンを迎えに来た。シオンは車に乗り、残った3人はシオンを見送る。車の中でシオンはこれからどうするべきかを考えている。そこに岩倉が口を開く。

 

「坊ちゃま、手紙が届いております」

 

「手紙?」

 

シオンを見送った後、3人は帰宅の道のりを歩いていく。

 

「クロノー!ユイー!トコハー!」

 

そこに、車から降りてきたシオンが届いた手紙をもって3人に駆け寄ってくる。3人はその手紙を開けてみる。入っていたのはユナイテッド・サンクチュアリ支部のスペシャルマッチの招待状だった。これを見た3人は表情が明るくなり、シオンは首を縦に頷く。

 

 

 

TURN44「ネクステージ」

 

 

 

翌日のカードキャピタル2号店にて、4人はカムイにスペシャルマッチの事を報告していた。どうやら4人はスペシャルマッチでユナサン支部の因縁に決着をつけようと考えていた。

 

「スペシャルマッチで決着をつけるってのは、いい考えだ」

 

カムイの言葉を聞いて4人は明るい表情でお互いの顔を見合わせていた。

 

「ただなぁ・・・ドラゴン・エンパイア支部が支部長総会の準備をしている」

 

「支部長総会?」

 

「あれでしょ?職員会議みたいなやつ。支部長が集まって問題を話し合うみたいな」

 

「ユイのそれであってる。でもすごいわ。滅多に開かれないのに」

 

「議題は、ユナイテッド・サンクチュアリ支部の運営方法ですね」

 

「ああ。行き過ぎが認められりゃ、支部は運営停止、スペシャルマッチも中止だろう。大きな問題だからな。ドラゴン・エンパイアも本腰を入れたってわけだ」

 

支部の運営停止という事を聞いて4人は驚愕の表情をする。当然だ。今支部の運営を停止させられ、スペシャルマッチの中止でもされたらユナサン支部の決着も、タイヨウにヴァンガードの楽しさをもう1度教えるチャンスがなくなってしまうからだ。

 

「それでも俺たちは、俺たちの手で思いをぶつけたいんです」

 

「なら、そいつをお前らで伝えてこい!」

 

カムイの言葉に4人は首を縦に頷き、すぐさまドラゴン・エンパイア支部に向かうのであった。

 

 

ドラゴン・エンパイア支部の会議室、支部長やマモルを含むクランリーダーたちは支部長総会の準備を進めていた。

 

「支部長総会開催に必要な他の支部の賛同、及び動議案件、全て揃いました。普及協会本部に提出すれば、すぐにでも開催されることになるでしょう」

 

「奴らの悪事、白日のもとにさらしてやる!」

 

「だがなぜ今だ本部の者は動かぬ?」

 

「本部から派遣された伊吹は、何をしているのだ?」

 

伊吹の名前が出てきた時マモルは少しだけ顔を俯かせる。

 

「マモル君、手続きを進めてくれ」

 

「待ってください!!」

 

『!!』

 

支部長がマモルに指示を出すと同時にクロノ、ユイ、シオン、トコハが会議室に入り込んだ。

 

「トコハ!クロノ君にシオン君にユイちゃんも!会議中だぞ!」

 

「だから来たの」

 

「お願いです!支部長総会、開くのもう少し待ってください!」

 

ユイの支部長総会の開催を待ってほしいという言葉にクランリーダーたちは反応する。

 

「・・・何を言っているのか、わかっているのかい?」

 

「はい。週末にユナサン支部で開催される、スペシャルマッチが終わるまででいいんです」

 

「タイヨウや他のファイターたちに伝えたいんです!俺たちの信じるヴァンガードを、楽しいヴァンガードを伝えたいんです!その機会は、スペシャルマッチだけなんです!!」

 

クロノはクランリーダーたちにそう力説するがクランリーダーたちは採り合わない。

 

「帰んな。子供の出る幕じゃないんだよ」

 

「わかっています。しかしこれは」

 

「私たちの問題でもあるんです!」

 

「責任を取るのが大人の役目」

 

「左様。故に我々がいる」

 

「大人の責任があるのはわかっています!でも、私たちだって、譲れないものがあるんです!!」

 

「俺たち、本気なんです!!」

 

そう言ってクロノはファイカを取り出す。どうやらファイトでそれを証明させるという考えだ。

 

「ファイトで証明しようってのかい?それが子供なんだよ」

 

「君たちの気持ちはわかった。でも、この件は僕たちに任せて・・・」

 

マモルが自分たちにまかせて帰ってほしいと言おうとした時、支部長がクロノたちの前に立つ。

 

「・・・君たちの本気、見せてもらおう」

 

そう言って支部長は自分のファイカを取り出す。どうやらファイトの申し込みを受けるようだ。

 

「支部長!」

 

「この支部の責任者は私だ」

 

「・・・ご勝手に」

 

クランリーダーたちは渋々と支部長の考えに従う。

 

「なら、俺が審判やるよ」

 

会議室のやり取りを聞いていたハイメが会議室に入り、審判の役目を担う。ファイトテーブルを用意し、支部長とクロノはファイトの態勢になる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「ガンナーギア・ドラコキッド!」

 

「バーブリンガー・ドラコキッド!」

 

クロノと支部長はそれぞれのファーストヴァンガードにライドする。

 

「ライド!メーザーギア・ドラゴン!」

 

クロノはメーザーギアにライドして、ターンを終了する。

 

「サンダーシャウト・ドラゴンへライド!アタック!」

 

支部長はサンダーシャウトにライドをし、メーザーギアにアタックする。

 

「ライド!スモークギア・ドラゴン!アタック!」

 

クロノはスモークギアにライドし、そのままアタックフェイズに入り、サンダーシャウトにアタックする。

 

「ライド!ワイバーンストライクバーグス!アタック!ドライブトリガーチェック!ゲット、クリティカルトリガー!」

 

支部長はドライブチェックで引いたクリティカルトリガーの効果を全てバーグスに与え、クロノのダメージは最初のダメージと合わせて3となった。支部長の表情は真剣そのものだ。

 

「あの支部長が笑っていない。初めて見た」

 

いつもの支部長なら本当にファイトを楽しみながら笑っているのだが今は違う。状況が状況なので無理はないが。ファイトは着々と進み、支部長の2回目のストライドを行う。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

コストに支払ったのはドラゴニック・ヴァンキッシャー、グレード3だ。

 

「天と地、その和をもって未来を拓け!! ストライド・・・ジェネレーション!!!!征天覇竜 コンクエスト・ドラゴン!!!!」

 

支部長はコンクエストドラゴンにストライドする。ハーツはドラゴニック・ヴァンキッシャーだ。ヴァンキッシャーには超越(ストライド)スキルを持ち合わせている。となると当然・・・

 

「ドラゴニック・ヴァンキッシャーの超越(ストライド)スキル!スチームファイターアンバーを退却!そしてバインド!」

 

イメージ内ではハーツのヴァンキッシャーがコンクエストに通じて、雷を放ち、その雷がアンバーに降り注いだ。盤面では支部長がカウンターブラストを払い、前列のアンバーを退却させてバインドゾーンへと送られた。

 

「コンクエスト・ドラゴンのスキル!グリマーブレスを退却!さらに、前列ユニットにパワープラス10000!」

 

「インターセプトをできなくしたうえに、パワーアップまで・・・」

 

「真の強さは弱き者のため!薙ぎ払え、コンクエスト・ドラゴン!!」

 

イメージ内ではコンクエストはクロノジェットに一太刀の斬撃を与える。それによってクロノのダメージは5枚となった。

 

「ダメージ5⁉」

 

「強い・・・支部長の座は伊達じゃないってことか・・・」

 

「あの支部長が・・・」

 

クロノがダメージ5に追い込まれたことにより、観戦している3人は戦慄している。マモルは普段見せない支部長の姿に驚きを隠せないでいる。

 

「君の本気はそんなものか?」

 

「くっ・・・!」

 

不利的状況の中クロノはクロノジェットを見つめる。

 

(力を貸してくれ、クロノジェット!)

 

クロノは心の中でクロノジェットと対話をしている。

 

『俺はお前たちに会って、俺は心から楽しむってことを知った。タイヨウも知っているはずだ。だから思い出させてやりたい。楽しいってことを!俺とお前で、そいつをぶつけるんだ!!』

 

クロノジェットはクロノの想いに応えるかのように目が一瞬だけ輝きだした。そしてクロノは、ストライドの為にコストを、スチームブレスを支払う。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!今こそ輝け!!我が未来!!その可能性!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!クロノドラゴン・ネクステージ!!!!」

 

クロノジェット・ドラゴンは未来の自分の姿、クロノドラゴン・ネクステージへと進化する。

 

「いくぜ!クロノドラゴン・ネクステージ!!」

 

「ガード!」

 

ネクステージの時空砲はヴァンキッシャーに向けて放たれたがドラゴンダンサーアナスタシアによって防がれてしまった。

 

「これも防がれた⁉」

 

「くっ!」

 

(クロノ君の思いに応えるため、そして自らの思いを示すため、これほどまで厳しく・・・)

 

「まだだ!俺たちは止まらない!何度でも立ち上がる!思いが伝わるその時まで!!」

 

クロノはそう言って笑みを浮かべた。どんな状況でも楽しんでいる証拠でもある。

 

「・・・その笑みだ」

 

「!」

 

「今ここで楽しまなければ、彼にもその気持ちが届くはずもない」

 

支部長の言葉にクロノは少し唖然としていた。

 

「ファイトはここまでだ。君たちの本気はわかった」

 

「じゃあ・・・!」

 

「だが・・・待つわけにはいかない。困っている人がいるにもかかわらず、君たちの都合で遅らせるわけにはいかない」

 

「でも、こんな時だからこそ伝えたいんです!」

 

「では聞こう。スペシャルマッチで君たちの思いが伝わらなかったら、どうする?」

 

支部長の問いにクロノは言葉を詰まらせる。

 

「タイヨウ君ばかりか、他のファイターにも理解してもらえなかったら?万が一君たちが危険な目にあったとしたら?」

 

支部長の言葉にクロノだけでなくトコハやシオン、ユイも言葉を詰まらせる。

 

「我々が最優先に考えるのは君たち。そして、ユナイテッド・サンクチュアリ支部の善良なファイターを守ることだよ」

 

支部長の言葉に4人はそのことに対して考えたことがなかったため、何も言えなかった。

 

「・・・とはいえ、手続きというものは時間がかかる」

 

「「「「!!」」」」

 

「早くても支部長総会は週末以降、スペシャルマッチ開催日の後になるだろう。その間どうするかは・・・君たち次第だ♪」

 

「「「「ありがとうございます!!」」」」

 

支部長の気遣いに4人は心から感謝の言葉を送る。

 

「これだから・・・」

 

「仕方あるまい」

 

「これぞ、我らドラゴン・エンパイア支部長」

 

「大山リュウタロウ」

 

クランリーダーたちは支部長に呆れながらも、心からの尊敬を抱いている。

 

「・・・あーあ、頭使ったらお腹減っちゃった」

 

「・・・あの人には敵わない・・・」

 

 

週末のスペシャルマッチを問題なく参加できるようになった4人はそれぞれ個人で特訓をすることにした。シオンはカードキャピタル2号店でカムイに特訓の付き合いをしてもらった。岩倉もそこに同席している。

 

〈お前らーー!!絶交だーーーー!!!〉

 

1階のお好み焼き屋からツネトの悲痛な叫び声が聞こえたがそれに気づいたのは岩倉だけでシオンとカムイは気にした様子はない。

 

「このデッキでお願いします!」

 

そう言ってシオンはあるデッキをカムイに渡す。そのデッキはシャドウパラディンだった。

 

「シャドウパラディン?こいつは神崎のクラン、お前らの相手はチームディマイズだろ?」

 

「彼らを倒して、神崎を引きづりだすんです!」

 

「なるほど。そして俺は、仮想神崎ってわけ」

 

「はい」

 

どうやらチームディマイズを倒して神崎を引きずり出してファイトを申し込むため、その練習のためにシャドウパラディンのデッキを使ってファイトをお願いするようだ。

 

「でもいいのか?お前の特訓の時間が削られちまうぞ」

 

「構いません。論理的な戦略の構築は僕の得意とするところ。クロノとトコハ、ユイには後で結果を伝えて、一緒に検討するのがいいかと」

 

「・・・おし!始めるか!」

 

そう言ってカムイは4人が神崎とファイトしたデータを元にデッキを考察し、各クランの対する戦略アドバイスを行う。

 

「4人の話を総合すると、奴のデッキはこうだな。ロイヤルパラディンでファイトする時は、できるだけヴァンガードにアタックしていけ。スキルでリアガードをコールできるから、リアガードをこうげきしても、すぐに立て直されてしまう」

 

「次は、ネオネクタールでお願いします!」

 

「奴のグレード3、クラレットソード・ドラゴンは、ジェネレーションブレイクでパワーとクリティカルがあげられる」

 

「まともに喰らわないように、完全ガードを無駄うちしないように・・・」

 

シオンはカムイのアドバイスを全て頭に叩き込ませる。それを静かに見守っている岩倉。

 

(坊ちゃま・・・。どんな難問もお1人で解決なさろうとしていた。しかし今では、本気でぶつけあえる仲間とともに、大切なご友人の為にも、尽力されるようになられた。・・・成長なさいましたね・・・。もはや私がお支えする必要がないほどに・・・)

 

「僕の情熱は、君の剣と共に!ライド!青天の騎士アルトマイル!!」

 

 

夕方、安城家ではトコハと仕事から帰ってきたマモルはファイトの準備を進めていた。

 

「家でファイトするのは久しぶりだな」

 

「せっかく兄さんが家にいるんだから、特訓してもらわなきゃ。超えたい相手がいるんだ」

 

「羽島リン・・・だね?」

 

「知ってたの?」

 

「うん。昔ファイトしたことがあって、その結果、彼女を傷つけてしまったのかもしれない」

 

「だから私に突っかかってきたのか~・・・」

 

マモルの言葉にトコハは納得するようにそう言った。

 

「トコハには、嫌な思いをさせてしまったようだね」

 

「大丈夫。きっかけは兄さんだったのかもしれないけど、羽島リンとファイトするのは、この安城トコハだから」

 

トコハの言葉にマモルは笑みを浮かべる。

 

「よし!今日はいつも以上にいくからな!」

 

「負けないから!」

 

そして、ファイトは始まった。結果はマモルの勝利だがトコハは何度もファイトのリベンジを繰り返す。

 

「アタック!」

 

「ああ!また負けた!もう一番!」

 

「アタック!」

 

「まだまだ!」

 

「アタック!」

 

「次は勝つ!」

 

この勢いだとファイトはトコハが勝つまで何度も繰り返すだろう。

 

「・・・いい顔だ」

 

「え?何?」

 

マモルの突然の言葉にきょとんとするトコハ。

 

「・・・もっと厳しくいくぞ!」

 

ファイトは夜まで続き、今はマモルからファイトのアドバイスを聞いているトコハ。

 

「同じ名前のリアガードを呼べるアーシャの超越【ストライド】スキルは、ストライドした時、強いリアガードがいないと生かしきれない。リアガードがアタックされたら、ガードは惜しまずするように!」

 

「わかった!やってみる!煌めく蕾よ、今こそ花開け!ラナンキュラスの花乙女アーシャにライド!」

 

トコハはネオネクタールを選んだきっかけのことを思い返していた。

 

『オススメのクランはかげろうだよ。強いしかっこいい』

 

『ううん。ドラゴンより、かわいいお花がいい!』

 

(すっごい単純な理由でネオネクタールになったんだよね。それで、最初のファイトは・・・)

 

『もおーー!兄さんちっとも手加減してくれないんだからーー!』

 

『ごめんごめん』

 

(・・・そっか。あの時から、ずっと一緒だったんだ。デッキの構成が変わっても、アーシャはずっと傍にいた。何となく選んだんだって、思ってた。でもきっと、運命だったんだね。あれから2人で積み重ねてきた時間、そう、あなたは私の姉妹。1人じゃ敵わないかもしれないけど、2人でなら、兄さんを!)

 

 

八百屋佐倉店のユイの部屋は床や壁紙、服など女の子らしいものがあるが、女の子の部屋に似合わないロボットのプラモデルがたくさん飾ってあった。そんなユイの部屋でユイはユナサン支部のスペシャルマッチに備えて特訓をゲンゾウに付き合ってもらっていた。

 

「銀河の戦士よ、皆の夢を守るため、その力を解き放て!!ライド!大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ!!ヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!!」

 

ユイの渾身のアタックはガードされてしまう。ファイトは着々と進み、ゲンゾウのターンとなった。

 

「うらあ!!アタックじゃ!!」

 

「あ・・・あああ!!また負けたーー!!悔しい!!もう1回!!」

 

「がはは!!いいぞ、何度でもかかってこい!!」

 

ユイはゲンゾウを倒す気でもう1度ファイトを執り行う。ファイトが進む中、キョウコが部屋に入ってきてた。

 

「ずいぶん長いことやってるわね。夜食、作っておいたから食べてね。それと、あんまり遅くならないようにね」

 

「おう、悪いなキョウコ」

 

「ありがとう、ママ」

 

キョウコは夜食の焼きおにぎりを置いて、部屋から出ていき、ユイとゲンゾウはファイトをしながら焼きおにぎりを食べる。ファイトが終わった。結果はまたゲンゾウの勝ちだ。

 

「またわしの勝ちじゃな」

 

「つ、次こそは絶対勝つ!」

 

次こそはと気合が入っているユイの顔はすごく楽しそうだ。それを見たゲンゾウは少し微笑む。

 

「楽しそうだな、ユイ」

 

「うん!私、ヴァンガードが大好き!!」

 

「・・・その気持ち、ずっと大事にしろよ。決して何があっても取り乱すな。そうすれば、ユニットたちは今まで以上の力を発揮してくれるはずだ」

 

「パパ・・・」

 

ユイはゲンゾウの言葉をしっかりと胸に刻んだ。神崎とファイトしていた時のユイは神崎に勝つことにこだわり過ぎていて、楽しいという言葉を忘れかけていた。

 

(・・・そうだよね。この気持ちを大事にしなきゃ、神崎と同じになっちゃうよね。何でこんな単純なことを神崎の対戦でわすれちゃっていたんだろう・・・)

 

ユイは己を恥じ、そして今度は見失わないことを心の奥底から誓う。

 

「さあ、見事ワシに勝って見せろ!ユイ!」

 

「いくよ!不屈の闘志を鋼の剣に込め、正義のために轟かせよ!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター!!」

 

ユイはファイトを執り行いながらヴァンガードを始めた経緯を思い返す。

 

(シンバスターとグランギャロップがかっこよかったから、ビビッときたからっていう理由でディメンジョンポリスにしたんだっけ。でも、徐々にヴァンガードをやっていくうちに、ディメンジョンポリスに出会ったのは運命なんだなって思い始めてきた。この2人となら、どんな困難だって立ち向かえる!)

 

 

クロノの住むマンション、クロノはハイメを連れてきていた。で、そのハイメはというと現在、クロノの叔母であるミクルに口説いていた。

 

「ああ、運命の出会いがここに!ミクルさん、私だけのプリンセスになってください!」

 

「あ、ありがとう・・・。そ、それよりもうすぐ夕食ができるから、ゆっくりしてってね、ハイメ君」

 

「はい、ミクルさん」

 

ミクルは夕食の準備に取り掛かろうと台所へ向かっていく。

 

「おい、俺の叔母さんだぞ」

 

「ハイメおいたんと呼んでくれ」

 

ハイメの言葉にクロノはガクッとなる。それおいといてクロノはクロノドラゴン・ネクステージのことについてハイメに問い詰める。

 

「ハイメ、誰がくれたんだ?」

 

「それは・・・・・・・・・教えなーい!」

 

ハイメの言葉にクロノはまたガクッとなる。

 

「答えは自分で見つけた方が楽しいだろ?」

 

「なんだよそれ?」

 

「へへ。それじゃあ始めようか!」

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

クロノも自分の特訓を始めることにする。時間が刻々と過ぎていく。すると、ハイメがこんなことを聞いてくる。

 

「楽しいってどういうことだ?」

 

「え?」

 

「言ってたろ?タイヨウにヴァンガードは楽しいんだって伝えたいって。彼は勝つことが楽しいと感じてるんじゃないか?」

 

ハイメの問いにクロノは答えていく。

 

「確かに勝つことは楽しい。けど、俺が伝えたいのは、そういう事じゃない。ユイのティーチングファイトが終わった後、初めてタイヨウとファイトした時、楽しかった。それは勝ったからじゃない。ファイトを通じて、タイヨウを知ることができたから、俺を知ってもらえたから・・・」

 

「2人のここが、震えたんだね?」

 

「あの時のことを、楽しかった理由を思い出してほしい。そしてもう1度、ファイトでタイヨウのあの笑顔を見たいんだ」

 

「俺も見たい!そのためにもクロノ、デッキの完成度をもっと上げなければね!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

2人はタイヨウの笑顔を見るために、クロノのデッキの完成度を上げるために特訓ファイトを再開する。

 

「進め!!我が導く運命の航路!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

 

夜が明け、太陽が昇り、朝を迎えた。ミクルはリビングのカーテンを開き、テーブルでぐっすりと寝ているクロノとハイメを見る。

 

(・・・クロノが友達を連れてくるなんて初めて。これもヴァンガードのおかげなのかしら、兄さん)

 

 

八百屋佐倉店のユイの部屋でユイとゲンゾウはまだファイトを続けていた。そして、ユイのターンでシンバスターのアタックでゲンゾウのダメージは6枚となった。

 

「・・・やった・・・。初めてパパに勝ったーーー!!」

 

今までゲンゾウに敗北続きだったが、初めて勝ったことにユイは大きく喜んでいた。

 

「・・・成長したな、ユイ」

 

ゲンゾウは自分のGゾーンのカードから1枚のカードをユイに渡す。

 

「今のお前ならこいつを使いこなせるはずだ」

 

ユイはゲンゾウからカードを受け取る。そのカードには超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)ヘヴィデュークが描かれていた。

 

「これ・・・鋼闘機(メタルボーグ)のGユニット⁉」

 

「こいつは、お前と一緒に戦いたがっているはずだ。一緒に戦ってやってくれ」

 

「パパ・・・ありがとう!」

 

ユイはお礼を言った後、力が抜けてその場でぐっすりと眠ってしまう。

 

「zzz・・・」

 

「・・・ま、朝までずっとやってたからな。肩の力が抜けたんだろうな。・・・と、いかん。ワシも眠いわ。自分の部屋に戻って寝るか・・・」

 

そう言ってゲンゾウはユイの部屋から出ていき、自分の部屋に戻っていく。そんな2人を見ていたキョウコはこう呟く。

 

「遅くなるなって言ったのに。まったく、2人ともおバカなんだから・・・」

 

 

綺場家、シオンは朝のフェンシングの練習を岩倉と行っていた。練習を終えて、シオンはヘルメットを外す。

 

「この後、デッキの分析を続けるから、朝食は部屋に運んでくれるかい?」

 

「畏まりました」

 

シオンは自室に戻ろうとしたが、岩倉が呼び止める。

 

「坊ちゃま。今ならこのユニットが、坊ちゃまに相応しいかと・・・」

 

岩倉は1枚のカードをシオンに渡す。シオンはそのカードを受け取る。そのカードには飛天の聖騎士アルトマイルと描かれていた。

 

「これは・・・アルトマイルの未来?」

 

「私が手を回さずとも、いずれ坊ちゃまが自分の力で手に入れられたでしょう」

 

「ありがとう、岩倉。僕にとってこれ以上の贈り物はないよ」

 

「もったいお言葉です」

 

シオンはアルトマイルの未来を手にし、自室に戻っていく。

 

 

安城家で、長く続いたトコハとマモルのファイトの終止符が打たれることになる。

 

「アーシャ、アタック!」

 

アーシャのアタックによってマモルのダメージは6枚となった。

 

「勝ったー!初めて兄さんに勝ったーー!!」

 

マモルに勝利したことによりトコハは喜んでいた。

 

「本気だったんだけどな」

 

マモルはトコハに1枚のカードをトコハに渡す。そのカードには夢紡ぐラナンキュラスアーシャと描かれていた。

 

「勝ったら渡そうと思ってたんだ」

 

「アーシャの未来・・・。ありがとう兄さん!」

 

トコハはマモルに心からの感謝を述べる。

 

「トコハが実力で勝ち取ったんだ」

 

トコハがそう言うとがたんと音がした。マモルはそこを見るとトコハがぐっすりと眠っていた。

 

「トコハ・・・」

 

 

その日の夜のユナイテッド・サンクチュアリ支部のとある特別な部屋に続く廊下にタイヨウはいた。

 

(強くなるんだ。強く・・・僕は強くなる・・・)

 

タイヨウはその思いを胸に秘めて特別な部屋へと向かっていく。

 

 

メガラニカ支部の1室、キョウヤはスマホの電話で話をしていた。電話の相手はマモルだ。

 

≪なぜ伊吹君は神崎に従うのかを、一条君は聞いていないのかい?≫

 

「聞いていない」

 

≪そうか・・・≫

 

「・・・伊吹を信じろ」

 

≪もちろん、伊吹君は信じているんだけどね。今日はそれだけを聞きたかっただけだから、時間を取らせて悪かったね。それじゃあ・・・≫

 

「ああ」

 

スマホの通話が切れた。キョウヤは誰もいない1室の椅子に座り込む。

 

「・・・いよいよだ。もうすぐユナイテッド・サンクチュアリの革命が始まる・・・」

 

 

ユナサン支部の支部長室、伊吹は支部長総会のことについて神崎に報告する。

 

「報告します。ドラゴン・エンパイア支部が支部長総会の開催を本部に訴えでました。遅くとも月曜に承認されることでしょう」

 

「そうか。対応は任せた」

 

「はい。報告は以上です。失礼します」

 

そう言って伊吹は支部長室から立ち去ろうとした時、神崎が口を開く。

 

「お前に目的があることは知っている」

 

神崎の言葉に伊吹は立ち止まる。

 

「だが、俺にとってはどうでもいい。お前は強い。だからここに置いている」

 

「・・・俺も、あなたの存在に価値を見出した。だからここにいる」

 

伊吹はそう言って、支部長室から退室する。

 

 

時が過ぎ、ついにユナサン支部のスペシャルマッチ開催日。トライフォーはユナサン支部の門の前にいる。

 

「シオン、トコハ、ユイ」

 

3人は首を縦に頷く。

 

「ヴァンガードを楽しもう!」

 

4人は意気揚々と、ユナサン支部へと入っていく。

 

 

ユナサン支部のスペシャルマッチ会場の観客席には、ユナサン支部所属のファイターたちが観戦に来ていた。しかし全員スペシャルマッチに興味を示した様子は全くない。むしろ文句が聞こえてくる。

 

「何で全員観戦なんだ?」

 

「伊吹さん直々の命令らしいぜ」

 

「ちっ!この時間も訓練にあてれりゃ、それだけ強くなれるのに」

 

会場の中央にトライフォーはいる。

 

「ここまでアウェーだと逆に気持ちいいわね」

 

「だね。みんなあっと驚かせてやるんだからね」

 

「ま、俺たちにだって、応援団はいるぜ」

 

クロノの向く方向の観客席には、コズミックドライブ、ハイメ、岩倉を含んだいつものカードキャピタルのメンバーたちが応援に来ていた。

 

「俺たち、トリニティドラゴン以外の奴に負けんじゃねぇぞ!」

 

「トコハちゃーん!ギッタンギッタンにしちゃえーー!」

 

「そういえば、クロノ君とユイちゃんの相手は誰になるんでしょう?」

 

「あそこだけ、カードキャピタルだ」

 

クロノがそう言った直後、会場の光が消える。

 

『これより、ユナイテッド・サンクチュアリ支部、スペシャルマッチを行います!我が支部の誇りにして最強の、チームディマイズの登場です!』

 

スペシャルマッチの開催と同時に会場にはチームディマイズの東雲ショウマと羽島リンがいた。

 

「東雲ショウマ・・・!」

 

「羽島リン・・・!」

 

シオンは東雲に、トコハはリンに対して、闘争心が芽生えてきたのであった。

 

 

ユナサン支部の特別な部屋から、タイヨウが出てきた。タイヨウの髪の1部の色が落ちて、白くなっているのがわかる。

 

「強く・・・強くなる・・・。そして・・・新導クロノと佐倉ユイを・・・超え・・・る・・・」

 

そのまま倒れるタイヨウを伊吹が支えるのであった。

 

to be continued…




ユイ「よーし!神崎対策はバッチリだよ!」

トコハ「あのねぇ、それを考えたのはほとんどシオンでしょ?」

クロノ「あんま細けぇことは言ってやるなよ。勢いがそがれちまうだろ?」

シオン「まあまあ、決戦を前にもめないもめない」

トコハ「シオンがいいなら、それでいいけど・・・。とにかく、いよいよ決戦ね!シオン、ユイ、クロノ、それぞれ意気込みを聞かせて!」

シオン「今回は、絶対勝つ!」

ユイ「ヴァンガードを楽しもう!」

クロノ「時は来た!それだけだ!」

TURN45「トコハVSリン」


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トコハVSリン

今回はトコハちゃんのリベンジ回です。

いや~、やっぱ最後の奴書いてるとネオネクもエンフェも相手にしたくねぇなってつい思っちゃいます。

それでは本編にどうぞ!


ユナイテッド・サンクチュアリ支部の会場で、スペシャルマッチが今始まろうとしていた。

 

『これより、ユナイテッド・サンクチュアリ、スペシャルマッチを開催します。それでは、挑戦者を紹介します。チームトライフォー』

 

暗い会場の中央にいるトライフォーの4人に明かりがつく。

 

『新導クロノ、佐倉ユイ、綺場シオン、安城トコハ』

 

「トコハちゃーん!がんばれー!!」

 

観客席にいるクミが大声を出してトコハに声援を送る。

 

『向かい打つは、我がユナイテッド・サンクチュアリが誇るファイター、チームディマイズ』

 

トライフォーの次にチームディマイズの場所にも明かりがつく。

 

「羽島リン、東雲ショウマ」

 

『うおおおおおおおお!!』

 

リンと東雲の登場により、会場は大歓声が大きく上がっている。

 

『そして今回、新しく3人目のメンバーが決まりましたが、まだ会場には到着しておりません』

 

チームディマイズの3人目のメンバーについてトライフォーは少し話し合う。

 

「どんな奴なんだ?」

 

「さあ?ディマイズに選ばれるくらいだから結構強いファイターじゃないの?」

 

「情報がないのは痛いね」

 

「誰が来たって、勝てばいいのよ!」

 

トコハの言葉に3人は縦に頷く。

 

『えー、現在こちらに向かっているとの・・・』

 

ドッグトレーナーの1人がユナサン支部の司会者に耳打ちをしている。

 

『・・・皆様、たった今到着した模様です。お待たせしました。ディマイズの新たなメンバー・・・』

 

観客席の出入り口辺りに明かりがついた。そこにいたのはコーチである伊吹と・・・

 

『明日川タイヨウ!』

 

タイヨウであった。

 

「タイヨウ⁉」

 

「そんな・・・どうしてタイヨウ君が・・・」

 

ディマイズの3人目のメンバーがタイヨウだということに驚きを隠せない4人。タイヨウの到着に観客席がざわついている。

 

「誰なの?」

 

「知らないのかよ?明日川タイヨウ、A-044だぜ?」

 

「ディマイズも受けた特別プログラムをクリアした奴か!」

 

「あいつ、この前までは俺と同じランクだったのに」

 

「歴代最高得点らしいぞ?すげぇなぁ・・・」

 

タイヨウの視線に映っているのはクロノとユイだ。

 

 

 

TURN45「トコハVSリン」

 

 

 

ディマイズとして選ばれたタイヨウが中央会場についたと同時に司会者がスペシャルマッチのルールを説明する。

 

『このスペシャルマッチでは、挑戦相手を指名することができます。3人目のメンバーがディマイズに負けた場合、4人目のファイターに交代です。第1回戦の挑戦者は名乗りを上げてください』

 

司会者の言葉に3人はトコハの方を見る。トコハは縦に頷き前に出る。最初の挑戦者はトコハのようだ。

 

「1回戦の挑戦者、安城トコハ!羽島リンさんを指名します!」

 

指名されたリンはその場に残り、タイヨウと東雲は控室の方へ向かう。

 

(愛されているね)

 

「きもい」

 

東雲がそう耳打ちするとリンは一言そういう。その場に残っているリンとトコハの場所にギアースの装置が現れる。

 

『気合十分な挑戦者、安城トコハ選手。そして女王の貫録でむかえる、羽島リン選手』

 

対戦相手のリンを前にトコハはリンの言葉を思い返していた。

 

『怒っちゃだめだよ~。ヴァンガードは楽しくやるものだよ~?お兄ちゃんが言ってるでしょ?』

 

『もっと楽しめると思ったのにな~。弱いんだね~。安城マモルの妹なのに』

 

『・・・敵、決定』

 

トコハそれらを思い返し拳を強く握りしめる。

 

「トコハ!熱くなり過ぎないようにね!」

 

ユイの言葉にトコハは首を3人のいるところに振り向く。3人はグッドサインをトコハに送り、トコハも3人にグッドサインを送り再びリンと向き直る。

 

「負けるの好きだね~。少しは強くなったのかな~?」

 

リンは地区予選と同じようにトコハを煽る。トコハは平常心を持ちながらリンにこう言い放った。

 

「勝ちますから」

 

「お兄ちゃんにファイトのやり方教えてもらった~?」

 

「・・・ファイトしたことあったんですね」

 

トコハの言葉にリンは表情を変える。

 

「兄は気にしてました。あなたのこと、傷つけてしまったのかもしれないって」

 

ガキィッ!

 

リンは口に加えてた飴を歯で砕いて、飴の棒を捨てる。

 

「・・・うっざいねぇ、ホント。・・・ぶっ潰してあげる」

 

リンはそう言ってギアースに自分のデッキを設置する。トコハもデッキを設置すると同時にギアースが起動した。フィールドは地区予選でトコハが負けた因縁のあるフィールドだ。

 

『それでは、第1回戦の始まりです!』

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「春待ちの乙女オズ!」

 

黒衣の燭光(ブラック・キャンドル)アズライール」

 

春待ちの乙女オズ  PW5000

 

黒衣の燭光(ブラック・キャンドル)アズライール  PW5000

 

「私のターン!ドロー!萌芽の乙女ディアンにライド!オズは移動!ターンエンド!」

 

萌芽の乙女ディアン  PW8000

 

R ディアン R

R  オズ  R  トコハの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン。ドロー。黒衣の苦難(ブラック・ペイン)マールートにライド。アズライールは移動」

 

黒衣の苦難(ブラック・ペイン)マールート  PW8000

 

R マールート  R

R アズライール R

 

「アズライールのブーストマールートでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール』」

 

「ダメージチェック『クリスタルウィング・ドラゴン』」

 

「ターンエンド」

 

PW13000➡PW8000  リンの手札6枚 山札42枚  トコハのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!開花の乙女ケラにライド!ケラとウィステリアナイトをコール!」

 

開花の乙女ケラ  PW10000

ウィステリアナイト  PW9000

 

ケラ ケラ ウィステリア

R  オズ   R

 

「リアガードのケラでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ナース・オブ・デンジャーハート(☆)』」

 

「オズのブースト、ケラでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『早咲きの乙女ピア』」

 

「ダメージチェック『起動病棟ヒーリングパレス』」

 

ウィステリアナイトでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『恋の守護者(バトルキューピット)ノキエル』ターンエンド!」

 

PW10000➡PW8000+SH10000=18000

PW15000➡PW8000  トコハの手札4枚 山札40枚  リンのダメージ2枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー。黒衣の裁断(ブラック・スライス)ハールートにライド。ミリオンレイ・ペガサス2体と、マールートをコール」

 

黒衣の裁断(ブラック・スライス)ハールート  PW9000

ミリオンレイ・ペガサス  PW9000

 

ミリオンレイ ハールート  ミリオンレイ

  R    アズライール マールート

 

「左のミリオンレイでウィステリアナイトにアタック」

 

「ノーガード」

 

「アズライールのブーストハールートでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『黒衣の裁断(ブラック・スライス)ハールート』」

 

「ダメージチェック『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「マールートのブースト、ミリオンレイでリアガードのケラにアタック」

 

「ガード!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000

PW14000➡PW10000(+5000)

PW16000➡PW10000+SH10000=20000  リンの手札3枚 山札38枚  トコハのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!煌めく蕾よ、今こそ花開け!ラナンキュラスの花乙女アーシャにライド!!」

 

ラナンキュラスの花乙女アーシャ  PW11000

 

『両者、順当にライドを重ね進んでおります。現在ダメージ2対2、そろそろ動きが出るか』

 

ケラ アーシャ R

R   オズ  R

 

「ケラで左のミリオンレイにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「オズのブースト、アーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『開墾の戦乙女パドミニ』『クリスタルウィング・ドラゴン』」

 

アーシャ(トコハ)は武器であるクワでハールート(リン)に打撃を与える。

 

「ダメージチェック『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』」

 

「ターンエンド!」

 

PW10000➡PW9000

PW16000➡PW9000  トコハの手札5枚 山札36枚  リンのダメージ3枚

 

「どうせ羽島さんの勝ちだ」

 

「当たり前だろ?」

 

「・・・トコハちゃーん!!がんばれー!!」

 

ファイトの勝敗をリンの勝ちだと勝手に決めつけるユナサンファイターにクミは負けじとトコハを精一杯応援する。

 

「ここから本番だな」

 

「相手は羽島リン。一筋ならではいかない」

 

「でも、今のトコハならきっと・・・」

 

控室にいる3人はリンが手ごわい相手だとしても、トコハの勝利を信じている。

 

「私のターン。スタンド&ドロー。ライド。黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール」

 

黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン、解放」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール』グレード1+2

 

「ストライド・・・ジェネレーション!!聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)ウリエル!!」

 

聖霊熾天使ウリエル  26000  ハーツ『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』

 

「!あのユニットは・・・」

 

「地区予選でやられたやつか・・・」

 

「出た!リンさんのG4!」

 

「やっちゃってください!!」

 

リンのGユニットの登場によりユナサンファイターたちは歓声を上げていた。

 

超越(ストライド)スキル。カウンターブラストを払って、山札の上3枚を見て、1枚をダメージゾーンにおいて、残りを山札の下に。そして、ダメージゾーンにある起動病棟ヒーリングパレスをスペリオルコール。さらにパワープラス2000」

 

置いたダメージ『サウザンドレイ・ペガサス』

 

起動病棟ヒーリングパレス  PW11000

 

『エンジェルフェザーお得意のダメージ操作!女王羽島選手が動き始めた!』

 

「さらにミリオンレイ・ペガサスのスキルでパワープラス2000」

 

「ええ⁉何であのお馬さんもパワーアップするの⁉」

 

「あのユニットはダメージゾーンにカードが置かれたとき、パワーアップするスキルがあるんです」

 

ミリオンレイのパワーがあがることにクミは驚愕し、アンがその疑問を答える。

 

「あれの怖いところはダメージゾーンにカードさえ置かれれば何回でもパワーがあがるところ・・・」

 

「エンジェルフェザーの能力を使う環境は、もう整っているってことか・・・」

 

「相手の流れに飲まれるなよ、トコハ・・・」

 

ヒーリングパレス  ウリエル  ミリオンレイ

   R     アズライール マールート

 

「ヒーリングパレスでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『フェアリーライト・ドラゴン(治)』」

 

「アズライールのブースト、ウリエルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

トリプルドライブ『黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール』『起動病棟ヒーリングパレス』『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』クリティカルトリガーゲット。パワーはミリオンレイに、クリティカルはヴァンガードに」

 

ウリエル(リン)は複数の注射器の形をした光をアーシャ(トコハ)に向けて放ち、アーシャ(トコハ)はまともに喰らってしまう。

 

「くっ!ダメージチェック『メイデン・オブ・パッションフラワー』『メイデン・オブ・グラジオラス』」

 

「ウリエルのスキル。山札の上3枚を見て、1枚をダメージゾーンに。残りは山札に戻してシャッフル。ダメージゾーンのサウザンドレイ・ペガサスをスペリオルコール。パワープラス2000」

 

置いたダメージ『起動病棟ヒーリングパレス』

 

サウザンドレイ・ペガサス  PW7000

 

「さらにミリオンレイのパワープラス2000。マールートのブースト、ミリオンレイでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『春待ちの乙女オズ』」

 

「ターンエンド」

 

PW13000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000

PW26000➡PW11000  リンの手札5枚 山札31枚  トコハのダメージ5枚

 

『さすがは羽島選手!ここで一気に5対3までもっていくその鮮やかさは、ユナサンの誇るダメージゾーンの女王!』

 

(やっぱり・・・強い!)

 

「思い知った?泣いちゃダメだよ?」

 

リンは地区予選と変わらずトコハを煽っていくがトコハはこの状況でも笑みを浮かべている。

 

「まさか。ワクワクする!」

 

「・・・・・・うぜぇ」

 

トコハが思い通りの反応をしなかったのかリンはそう呟く。

 

「ストライドジェネレーション!!!!春色の花乙姫アルボレア!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クリスタルウィング・ドラゴン』

 

春色の春乙姫アルボレア  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って山札から開花の乙女ケラをスペリオルコール!パワープラス2000!さらに、早咲きの乙女ピアをコール!オズのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとオズをソウルに入れて、新たなピアをスペリオルコール!」

 

早咲きの乙女ピア  PW7000

 

ケラ アルボレア ケラ

R   ピア   ピア

 

「ピアのブースト、アルボレアでヴァンガードにアタック!」

 

「トリプルドライブ『開墾の戦乙女パドミニ』『ラナンキュラス花乙女アーシャ』『フェアリーライト・ドラゴン(治)』ヒールトリガーゲット!ダメージを回復してパワーは左のケラへ!」

 

アルボレア(トコハ)は大量の桜の花びらを操り、その花びらをガウリール(リン)に向けて放ち、ガウリール(リン)はそれをまともに喰らう。

 

「ダメージチェック『ナース・オブ・ブロークンハート』」

 

『安城選手回復。首の皮1枚つながった』

 

「いけいけトコハちゃーん!!」

 

「うわっ!危ない!やめろバカ!」

 

観客席でクミはを両手を広げてトコハを応援する。その際にカルは顔面に直撃し、ケイスケはギリギリでかわす。

 

「アルボレアのスキルでさらにピアをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

トコハの盤面にはケラ2体とピアが3体、ネオネクタールの特徴を最大限に生かしている。

 

「同じ名前のユニットを呼び出し、パワーアップしていく!」

 

「これこそネオネクタールの盤面だね!」

 

「いいぞトコハ!」

 

「どんどん増やして、やっつけちゃえーー!!」

 

「ピアのブースト、右のケラでミリオンレイにアタック!」

 

「ノーガード」ピアのブースト、左のケラでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』『ドクトロイド・リフロス(醒)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW33000➡PW11000

PW17000➡PW9000

PW21000➡PW11000+SH20000=31000  トコハの手札6枚 山札27枚  リンのダメージ4枚

 

『安城選手、必死の抵抗で4対4まで押し戻した』

 

「よし!」

 

「・・・何をやっても無駄なんだけどね」

 

「そんなことない」

 

リンの言葉にトコハはそう言い返した。

 

「弱い奴にはわからないんだね。強さっていうのがどれほど圧倒的かって。見せてあげる。泣きながら地面に這いつくばりな、妹ちゃん」

 

リンはそう言ってストライドのコストを支払う。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『起動病棟ヒーリングパレス』グレード3

 

「最強、圧倒、強烈、無敵!!惰弱なる虫けらどもよ、強さの輝きに焦がれて、焼かれて消え失せろ!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

その黒衣を纏った天使は黄色い羽根を羽ばたかせて、美しく降臨した。

 

聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)ラファエル!!!!」

 

聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)ラファエル  PW26000  ハーツ『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』

 

超越(ストライド)スキル。山札の上から3枚を見て1枚ダメージゾーンに、残りは山札の下に。そして、ナース・オブ・ブロークンハートをスペリオルコール。さらにサウザンドレイのスキルでパワープラス2000」

 

ナース・オブ・ブロークンハート  PW9000

 

「ラファエルのスキル。Gゾーン裏のラファエルを表にして、Gゾーンのカードが2枚以上で、ダメージゾーンを回復」

 

「え⁉ダメージを回復⁉」

 

「そんな⁉ヒールトリガーも引いてないのに⁉」

 

「そんな能力・・・」

 

「ありかよ⁉」

 

「ずるいずるいずるい!」

 

ラファエルのダメージを回復する能力に控室にいる3人も観客席の一同も驚愕していた。

 

『これこそ、ダメージゾーンに干渉できるエンジェルフェザーの真骨頂!!』

 

ヒーリングパレス ラファエル  ブロークンハート

サウザンドレイ  アズライール  マールート

 

「生死の理をも超えるその力に絶望しろ!アズライールのブーストラファエルでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『メイデン・オブ・パッションフラワー』(コスト『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』)」

 

ラファエル(リン)に装備されている無影灯からビームが発射され、それはアーシャ(トコハ)に当たる直前にパッションフラワーがそれを防ぐ。

 

「トリプルドライブ『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』『ドリームライト・ユニコーン』『ナース・オブ・デンジャーハート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ブロークンハートに!がんばっても無駄。諦めな。サウザンドレイのブースト、ヒーリングパレスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』」

 

「何の意味もないから!マールートのブースト、ブロークンハートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『フェアリーライト・ドラゴン(治)』インターセプト!『開花の乙女ケラ』」

 

「ターンエンド」

 

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW20000➡PW11000+SH10000=21000

PW22000➡PW11000+SH15000=26000  リンの手札6枚 山札25枚  トコハのダメージ4枚

 

『安城選手、どうにか守り切るも、羽島選手はダメージを1回復!』

 

「まだやれる!」

 

「・・・・・・マジうぜぇ」

 

トコハの根気が気に入らず、そう呟くリン。

 

「ストライドジェネレーション!!!!聖樹竜ジングルフラワー・ドラゴン!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『開墾の戦乙女パドミニ』グレード1+2

 

聖樹竜ジングルフラワー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『ラナンキュラス花乙女アーシャ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでケラをスペリオルコール!パワープラス2000!ジングルのスキル!Gゾーン裏のジングルを表にして、ピアを選択!Gゾーンの表のカードが2枚以上なら、1体につき、パワープラス2000!合計6000をすべてのユニットに!」

 

観客席のユナサンファイターたちはこの盤面にざわつき始めた。

 

「トコハちゃん・・・すごい・・・」

 

ケラ ジングルフラワー ケラ

ピア    ピア    ピア

 

「ピアのブースト、ジングルでヴァンガードにアタック!」

 

「(何なんだこいつ⁉)完全ガード!『黒衣の記録(ブラック・レコード)イスラフィール』(コスト『ナース・オブ・スイートハート(治)』)」

 

ジングルフラワーの音波攻撃をガウリール(リン)に向けて放たれたがそれをイスラフィールが防ぐ。

 

「トリプルドライブ『ダンガン・マロン(☆)』『メイデン・オブ・グラジオラス』『花園の乙女マイリス(☆)』ダブルクリティカルトリガー!効果は全部右のケラへ!ピアのブースト、右のケラでヴァンガードにアタック!」

 

「(この私が・・・こんな奴に⁉)完全ガード!『黒衣の記録(ブラック・レコード)イスラフィール』(コスト『黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール』)」

 

「ピアのブースト、左のケラでヴァンガードにアタック!」

 

「(ふざけんな!!)ノーガード!ダメージチェック『ドリームライト・ユニコーン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW45000➡PW11000(完全ガード)

PW39000➡PW11000(完全ガード)

PW29000➡PW11000  トコハの手札5枚 山札23枚  リンのダメージ4枚

 

『安城選手必死の攻撃!再びダメージ4対4まできたが、勝負を決めることはできなかった!』

 

「あれだけリアガードをパワーアップさせたの、与えられたダメージは1つだけかぁ~・・・」

 

「がんばったのに~・・・」

 

観客席にいるツネトとクミはそういう。

 

「いい感じだよ!相手の完全ガードを切らすことができたんだからね!」

 

「あちらも余裕はなくなってきている。とはいえ、こっちの状況は・・・」

 

「見てみろよ」

 

クロノに言われてシオンとユイはトコハの顔を見る。

 

「笑ってるぜ、あいつ」

 

クロノの言う通りトコハの顔には笑みを浮かべてた。

 

「何へらへらしてんだよ」

 

「だって、楽しいから」

 

トコハの言葉にリンはトコハを鋭く睨み付ける。

 

「最後まで諦めず、全力を尽くす。自分の未来を信じて。それがファイトの楽しさ、それが、安城トコハのファイトだから!」

 

トコハは胸を張って堂々とリンにそう告げる。

 

「何が自分のファイトだよ?安城マモルの劣化コピーのくせに!!」

 

「!!」

 

「本当にそっくりでイラつく兄妹。ファイトが楽しいなんてきれいごと、2度といえないようにしてやるよ!ぐちゃぐちゃにぶっ潰れたあんたを見た安城マモルが、どんな顔するか楽しみだね!!」

 

リンの言葉にトコハは納得したといった顔になる。

 

「そっか。兄さんにこだわってたのは、あなたの方だったんだ」

 

「は?」

 

トコハの言葉に訳が分からないといった表情をするリン。

 

「兄さんに負けたことがそんなに悔しかったの?」

 

「・・・・・・ぶっ潰してやるよ!!ドブスが!!ストライドジェネレーション!!!!聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)ラファエル!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』グレード3

 

「ラファエルのスキル!ラファエルを表にして1枚回復!アズライールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストしてアズライールをソウルに入れ、山札の上のカードを1枚ダメージゾーンに置く!」

 

置いたカード『ナース・オブ・スイートハート(治)』

 

「それによってダメージゾーンのドリームライト・ユニコーンを手札に加え、そしてそれをコール!ドリームライトのスキル発動!ドリームライトのスキル発動!カウンターブラストを払ってダメージを回復!」

 

「2回も回復⁉」

 

ヒーリングパレス  ラファエル  ブロークンハート

サウザンドレイ  ドリームライト  マールート

 

「ラファエルでヴァンガードにアタック!思い知れ!!虫けらがぁ!!」

 

「私はあなたに負けない!ガード!『ダンガン・マロン(☆)』『ダンガン・マロン(☆)』『花園の乙女マイリス(☆)』」

 

「トリプルドライブ『ナース・オブ・ブロークンハート』『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』『起動病棟ヒーリングパレス』」

 

ラファエル(リン)は装備されている刃でアーシャ(トコハ)を斬りつけようとしたが、ダンガン・マロン2体とマイリスによって防がれる。

 

「サウザンドレイのブースト、ヒーリングパレスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『メイデン・オブ・グラジオラス』インターセプト!『開花の乙女ケラ』」

 

「マールートのブースト、ブロークンハートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『花房の乙女サリアンナ』」

 

「勝つのは私だ!!わかったか!!」

 

PW26000➡PW11000+SH30000=41000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW17000➡PW11000  リンの手札5枚 山札19枚  トコハのダメージ5枚

 

『安城選手ダメージ5!羽島選手はダメージ2まで回復!もはや絶望的な状況に、俯くしかない安城選手!』

 

ダメージ2対5の圧倒的状況にリンは勝ち誇った笑みを浮かべていた。そこにトコハが口を開く。

 

「あなたは・・・ヴァンガードが楽しくないんだね」

 

「黙れ負け虫が!!」

 

「負け虫か。でも、負けるのって悪くないよ。おかげで私は強くなれた。ヴァンガードの楽しさを思い出せた」

 

リンにとってトコハの言葉は不愉快以外の何ものでもない。

 

「スタンド&ドロー!」

 

トコハがドローで引いたカードはトコハの分身であるラナンキュラス花乙女アーシャであった。

 

(出会ったみんなが教えてくれた。それなのに、安城マモルの妹って呼ばれることにこだわって、大事なことが見えてなかった。私らしさを奪うのは、兄さんでも周りでもなくて、私だったね、アーシャ。それが今はわかる。だからきっと進めるはず・・・新しい私に!)

 

トコハは昔の自分と決別をし、新しい一歩を踏み出そうとしていた。

 

「一緒に行こう!アーシャ!まだ見ぬ未来の可能性にかけて!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラナンキュラス花乙女アーシャ』グレード3

 

「今こそ咲き誇れ!!紡ぎだす未来の光を受けて!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

ラナンキュラスの花びらが舞い踊るその場所に、未来の力を得てアーシャ(トコハ)は舞い現れる。

 

「夢紡ぐラナンキュラスアーシャ!!!!」

 

夢紡ぐラナンキュラスアーシャ  PW26000  ハーツ『ラナンキュラス花乙女アーシャ』

 

「夢紡ぐラナンキュラスアーシャのスキル!Gゾーン裏のアーシャを表にして、ピアをスペリオルコール!そしてピアを選択して前列すべてにパワープラス5000!ピアのGB(ジェネレーションブレイク)!ドロップゾーンにあるノーマルユニットを戻して、全部のピアにパワープラス3000!それを4回分!パワープラス12000!」

 

戻したカード『開花の乙女ケラ』『メイデン・オブ・グラジオラス』『ウィステリアナイト』『ラナンキュラスアーシャ』『開墾の戦乙女パドミニ』『開花の乙女ケラ』『クリスタルウィング・ドラゴン』『メイデン・オブ・パッションフラワー』

 

「・・・すげぇぞ、トコハ」

 

『こ・・・これは・・・安城選手の怒涛のパワーアップ』

 

「・・・無駄な足掻きなんだよ!!」

 

ピア アーシャ ケラ

ピア  ピア  ピア

 

「未来を変えるのは、私!夢紡ぐラナンキュラスアーシャでアタック!」

 

「まだこっちはダメージ2!1つくらいくれてやるよ!」

 

「トリプルドライブ『ウィステリアナイト』『花園の乙女マイリス(☆)』『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』ダブルクリティカルトリガー!パワーは全部ケラに、クリティカルは全部アーシャに!」

 

「ダブルクリティカルトリガー⁉」

 

イメージ内ではアーシャ(トコハ)がラナンキュラスの花びらを操り、その花びらをガウリール(リン)にぶつける。さらに追撃でアーシャ(トコハ)がクワで連撃を与える。現実でユナサンファイターたちはこの事態にざわついている。

 

「羽島さん、やばくねーか?ダメージ5だぞ?」

 

「ありえねぇだろ、負けるとか」

 

「でもこの状況・・・」

 

「(私が負ける?)認めない!ダメージチェック『黒衣の裁断(ブラック・スライス)ハールート』ちっ!ブロークンハートのGB(ジェネレーションブレイク)!自身とヴァンガードにパワープラス2000!ガウリールのGB(ジェネレーションブレイク)(2)で前列にプラス2000!(こんな奴に・・・!)」

 

『おかしいとは思わないんですか⁉非常に勝つことにこだわって!勝ち負けだけじゃないでしょ⁉ヴァンガードは!』

 

「(ただの妹ちゃんのくせに!!)『黒衣の記録(ブラック・レコード)イスラフィール』ブロークンハートのスキルでプラス2000!ガウリールのスキルでプラス2000!(私は絶対・・・!!)」

 

『ほら、まだヴァンガードには攻撃しないであげるから~、がんばって~』

 

「『ナース・オブ・デンジャーハート(☆)』トリガーゲット!さらにパワープラス5000!(絶対に勝つ!!)」

 

『惜しかったね。でも、勝ち負けが全てじゃないんだよ?一緒に楽しむのがヴァンガードなんだ』

 

「黙れーーー!!スキルでプラス2000!さらに2000!!」

 

「どんなにパワーアップしても、私には追い付けない!!ピアのブースト、ケラでヴァンガードにアタック!いけえええええ!!」

 

「ちくしょおおおおおおお!!!」

 

リンの手札ではリアガードの攻撃1体は防げても、残りのリアガードで防ぎきれないためノーガードをとった。ケラは鎌でガウリール(リン)に渾身の斬撃を与えた。

 

PW50000➡PW11000(+17000)

PW39000➡PW28000

 

ダメージチェック『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』

 

トコハのダメージ5枚  リンのダメージ6枚  勝者トコハ

 

『・・・羽島選手・・・ダメージ6・・・。しょ、勝者、安城トコハ選手!』

 

「トコハちゃんが勝ったーー!!」

 

「やりましたね!!すごかったです!!」

 

「マジで勝ちやがった!!ダメージ2の状態でだぞ!!」

 

「ふっ、そうでなくては困るな」

 

トコハの逆転勝利によって一同は喜びで大はしゃぎだ。ハイメと岩倉はトコハの健闘を称えて、拍手を送る。

 

「・・・やったーー!勝ったーー!!」

 

リンに勝利を収めたトコハも大喜びだ。それとは対照的にユナサンファイターたちは信じられないといった様子でざわついている。

 

「羽島さんが、負けた?」

 

「ウソだろ?」

 

「なんなんだよこのファイト」

 

このファイトの様子を神崎と伊吹はファイトが見える1室で見ていた。

 

「素晴らしいな」

 

『はい!さすがはディマイズ!それに対戦相手も、予測以上のイメージ力を発揮しています!このスペシャルマッチでは、相当量の"ストライドフォース"の抽出が期待できます!』

 

ユナサン支部の研究員の通信による報告によって神崎は笑みを浮かべる。一方負けたリンはその場で呆然と立ち尽くす。そんなリンのもとにドッグトレーナーが近づいてきた。例の弱さは罪の思想に従ってリンを連れ出そうとしているのだろう。リンを連れていこうと手を取ると・・・

 

「触んじゃねぇよ!!」

 

リンは怒鳴ってそう言う。

 

「ディマイズなんてやめてやるよ!!くだらねぇ!!」

 

そう言ってリンはユナサン支部のバングルを外し、床にたたきつける。

 

「こんなとこ、二度とくるか!!」

 

リンはそう言って会場から立ち去っていった。

 

「ふふ、楽しいファイトだったね」

 

「強い方が勝った・・・そういう事ですね?」

 

「そうだ」

 

控室にいる東雲とタイヨウはそんな会話をしていたのであった。

 

to be continued…




トコハ「まずはリベンジ成功っと!」

クロノ「やったな!さすが、やられたら3倍にして返す安城トコハだぜ!」

ユイ「あれ?トコハってそんな風に呼ばれていたの?」

トコハ「いや、そんなこと呼ばれたこと1度もないけど」

クロノ「おう。だって今、俺がつけたからな」

トコハ「もう少しいい呼び名をつけてよね!可憐な花乙女とか、戦場に咲くバラとか、緊迫のユリと・・・」

ユイ「よし!次はシオンの番だね!がんばって!」

シオン「よし!僕の全てをぶつけてくる!」

TURN46「シオンVSショウマ」


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シオンVSショウマ

今回はシオンのリベンジ回です。

ジェネシス、特にフェンリル軸はかなり使い勝手がいいし、かなり面白いですよ。ストビクを持っていて、フェンリル軸を使っていない方は一度使ってみてはいかがでしょう。結構病みつきになりますよ。まぁそれでも私はメインはディメポですが。

あ、別にジェネシス使ってって言うのは強制ではありませんよ?

さて、前置きはこれぐらいにしてそろそろ本編に入りましょうか。

それではどうぞ!


ユナイテッド・サンクチュアリ支部主催のスペシャルマッチの1回戦でトコハは見事羽島リンに勝利を収め、続いて2回戦に突入しようとしていた。

 

『第2回戦、挑戦者は・・・』

 

2回戦の選出者であり、現在中央会場に向かっているのは・・・

 

「綺場シオン!東雲ショウマさんを指名します!」

 

シオンが東雲を指名すると東雲はそのまま中央会場に向かっている。

 

『続く2回戦、綺場選手は東雲選手を指名しました!』

 

「ご指名いただき光栄だよ」

 

東雲は口元に笑みを浮かべてシオンにそう言った。

 

「地区予選の借りを返させていただきます。僕たちの信じる、僕たちのファイトで!」

 

 

 

TURN46「シオンVSショウマ」

 

 

 

シオンと東雲はギアースに自身のデッキを設置し、ギアースを起動させる。後はフィールドを選べばすぐにでもファイトできる状態だ。

 

『羽島選手のまさかの敗戦。しかし、彼の勝利は間違いないでしょう。ユナサン支部のトップファイター、チームディマイズの絶対エース、東雲ショウマ選手!」

 

「ショウマさーん!」

 

「東雲さん頼みます!」

 

ユナサンファイターたちはやはり東雲を全面的に応援している。

 

『対するは安城選手と同じチーム、トライフォーのメンバー、綺場シオン選手』

 

『ブーッブーッ!!』

 

シオンの紹介にユナサンファイターたちはシオンにブーイングを送る。

 

「おい、アウェー感が増してんぞ・・・」

 

「羽島リンが負けて殺気立ってるみたいですね・・・」

 

「怖い・・・」

 

ユナサンファイターのブーイングに不快感を覚えるコズミックドライブはそれぞれ口を開く。

 

「ブーイングとは、まったくもって不愉快だな」

 

「でも綺場君が勝って、それを黙らせることを信じましょう」

 

「おいシオン!これで負けたら一生いじってやるからな!!」

 

「シオン君、大丈夫かな・・・」

 

クミがシオンのことを心配する。ハイメがクミを安心させるように口を開く。

 

「ノープロブレム。見てごらん、シオンの顔を」

 

ハイメの言う通りに一同はシオンを見る。シオンの顔はファイトが始まる前だというのに笑っている。

 

「ファイトを楽しむ気持ちを忘れていない」

 

「ほら、ビビってねぇでしっかり応援してやれよ!」

 

カムイの言葉に一同はユナサンファイターのブーイングに負けないようにシオンを応援する。

 

「負けるなー、シオン!俺たちがついてるぞ!」

 

「シオン君!やっちゃえー!」

 

『先攻は綺場選手、後攻は東雲選手。続いて、フィールドの選択です』

 

「君が決めてくれ。完全にアウェーな地だ。せめて戦いの場は、君の好きにするといい」

 

「では、お言葉に甘えて」

 

シオンがそう言うと中央会場の電気が消えた。

 

「光あれ」

 

シオンがそう言って指を鳴らすと、ファイトフィールドが出現する。そのファイトフィールドはシオンにとって因縁のあるフィールド、ユナイテッド・サンクチュアリにある奈落の神殿だ。

 

「これって・・・」

 

「ユナイテッド・サンクチュアリにある奈落の神殿ですね」

 

「シオンが東雲にやられたフィールドじゃねぇか!何でわざわざ・・・」

 

観客席にいる一同はそれぞれそういうが、控室にいる3人はその意図をわかっていた。

 

「いけ、シオン!」

 

「今のお前をそいつに見せてやれ!」

 

「シオン・・・信じているからね・・・」

 

「・・・勝気な貴公子だ」

 

東雲はシオンに向かってそう言う。

 

『スペシャルマッチ、第2戦!』

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「閃きの騎士ミーリウス!」

 

「革の戒めレージング!」

 

閃きの騎士ミーリウス  PW5000

 

革の戒めレージング  PW5000

 

「僕のターン!ドロー!繊月の騎士フェレックスにライド!ミーリウスは移動!ターンエンド!」

 

繊月の騎士フェレックス  PW8000

 

R フェレックス R

R ミーリウス  R  シオンの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!筋の戒めドローミにライド!レージングは移動!」

 

筋の戒めドローミ  PW8000

 

R ドローミ  R

R レージング R

 

「レージングのブースト、ドローミでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『神界蛇ヨルムンガンド』」

 

「ダメージチェック『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW13000➡PW8000(+5000)  東雲の手札6枚 山札42枚  シオンのダメージ1枚

 

「僕のターン!ドロー!ライド!絶剣の騎士リヴァーロ!ナイト・オブ・ツインソード、変革の騎士ピールをコール!」

 

ナイト・オブ・ツインソード  PW9000

変革の騎士ピール  PW7000

 

R リヴァーロ ツインソード

R ミーリウス  ピール

 

「ピールのブースト、ツインソードでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『青春の女神へーべー(治)』」

 

「ミーリウスのブースト、リヴァーロでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『月柱の騎士シシルス』」

 

「ダメージチェック『バンピング・バッファロー(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

「ターンエンド!」

 

PW16000➡PW8000+SH10000=18000

PW15000➡PW8000(+5000)  シオンの手札4枚 山札40枚  東雲のダメージ1枚

 

「ユナサン支部の方針に対する意義、それに神崎支部長、さらには明日川タイヨウ・・・。君たちは様々な思いや覚悟をもってこのスペシャルマッチに臨んでいるようだが・・・それを忘れてくれないか?」

 

「!」

 

東雲の言葉に少しばかり反応するシオン。

 

「俺にはどうでもいいことだ。ライド!貪り喰らうものグレイプニル!ドローミと神界蛇ヨルムンガンドをコール!」

 

貪り喰らうものグレイプニル  PW9000

神界蛇ヨルムンガンド  PW9000

 

ヨルムンガンド グレイプニル R

 ドローミ   レージング  R

 

「俺はユナサンが気に入っている。だが、ただそれだけだ。ユナサンの主義や思想を背負う気もなければ、傾倒もしていない。レージングのブースト、グレイプニルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『戦巫女ククリヒメ(☆)』クリティカルトリガー。パワーはヨルムンガンドに、クリティカルはグレイプニルに」

 

「くっ!ダメージチェック『ナイト・オブ・グレートスピア』『変革の騎士ピール』」

 

「ドローミのブースト、ヨルムンガンドでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

ヨルムンガンドは魂の蛇を操り、その蛇はリヴァーロ(シオン)を強く締め付ける。

 

「ぐわああああ!!ダメージチェック『夢の運び手べレヌス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド。俺はファイトを楽しみたい。それ以外のものは何もいらない。このファイトは、俺と君だけのものだ」

 

PW14000➡PW10000

PW22000➡PW10000(+5000)  東雲の手札4枚 山札39枚  シオンのダメージ4枚

 

『ダメージは4対1、序盤から東雲選手が大きくリードする展開。やはり彼の勝利は揺るぎないようです』

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!僕の情熱は君の剣と共に!ライド!青天の騎士アルトマイル!!」

 

青天の騎士アルトマイル  PW11000

 

「アルトマイル・・・君がヴァンガードを始めた時からずっと使い続けているユニットだね。・・・俺に負けたユニットだ」

 

東雲は笑みを浮かべながらシオンに皮肉を述べる。

 

R アルトマイル ツインソード

R ミーリウス   ピール

 

「アルトマイルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『ナイト・オブ・ツインソード』『ヒーリング・ペガサス(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをツインソードに!スカイノーブルスラスト!!」

 

アルトマイル(シオン)はグレイプニル(東雲)にそのまま近づき、縦に斬撃を与える。

 

「ダメージチェック『神界獣ハティ』・・・不思議だ。なぜそんなにアルトマイルに固執するんだい?騎士たるユニットに自己投影かい?それとも、何か思い出でもあるのかな?・・・だとしても、それにいったい何の意味がある?」

 

東雲は意地の悪い笑みを浮かべながら淡々と述べる。

 

「あなたにはあなたのやり方があるように、僕には僕のやり方がある!ピールのブースト、ツインソードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『竈の女神ヘスティア』」

 

「ターンエンド!」

 

PW16000➡PW9000

PW21000➡PW9000  シオンの手札6枚 山札34枚  東雲のダメージ3枚

 

「・・・君は何も変わっていないな。解き放て!滅びを告げる狼の咢!ライド!神界獣フェンリル!!」

 

神界獣フェンリル  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!大天使ドゥームブレイス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『神界獣フェンリル』グレード3

 

大天使ドゥームブレイス  PW26000  ハーツ『神界獣フェンリル』

 

超越(ストライド)スキル!ソウルチャージ!『青春の女神へーべー(治)』『ドリーミング・ドラゴン(醒)』『神界獣スコル』ドゥームブレイスのスキル!ソウルブラスト!『青春の女神へーべー(治)』『筋の戒めドローミ』『貪り喰らうものグレイプニル』ドローミとヨルムンガンドにパワープラス5000!そしてソウルチャージ!『バンピング・バッファロー(☆)』『衰微の女神ヘル』『神界蛇ヨルムンガンド』さらにフェンリルのスキル発動!カウンターブラストでソウルから出したグレイプニルをスペリオルコール!さらにヨルムンガンドのGB(ジェネレーションブレイク)!カードがソウルからドロップゾーンに置かれたとき、パワープラス1000!それを3回だ!」

 

「Gユニットのスキルでリアガードをパワーアップ・・・」

 

「そしてソウルブラストしたユニットをコールする・・・あいつお得意の戦法だ!」

 

「それだけじゃなくてソウルがドロップゾーンに置かれて、リアガードもパワーアップなんて・・・なんてスキルなの⁉」

 

ヨルムンガンド ドゥームブレイス グレイプニル

 ドローミ    レージング     R

 

「君は何も変わらない。俺と負けた時と同じままだ。グレイプニルでナイト・オブ・ツインソードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ヴァンガードとともに、フェンシング、綺場の跡取りも、またすべてを選び、全てを掴もうとしている。レージングのブースト、ドゥームブレイスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『神界獣ハティ』『フライング・ケリー』『クレイマー・ハリー』」

 

ドゥームブレイス(東雲)は銃に赤い閃光弾のエネルギーを溜め、そして閃光をアルトマイル(シオン)目掛けて放つ。アルトマイル(シオン)はその閃光をまとも喰らう。

 

「うわあああああ!!ダメージチェック『ナイト・オブ・フラグメント』」

 

「相変わらず、今も中途半端なままだ。ドローミのブースト、ヨルムンガンドでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『バーニングメイン・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000

PW31000➡PW11000

PW29000➡PW11000(+5000)  東雲の手札6枚 山札27枚  シオンのダメージ5枚

 

『東雲選手の怒涛の攻撃が炸裂!5ダメージの綺場選手、もう後がありません』

 

(くっ!やはり・・・強い!)

 

東雲の強さにシオンは戦慄する。

 

「シオンの奴、大丈夫かよ・・・」

 

「トリガーの運もいまいちみたいですからね・・・」

 

「どういうこと?」

 

「見てみろ、シオンのダメージを。ことごとくトリガーを無駄うちしているんだ」

 

「しかもあれ、全部最後の攻撃に出たやつだからなぁ・・・」

 

東雲の最後のアタックでクリティカルトリガーが出てきている。そう考えれば確かに無駄うちが多い場面がある。

 

「シオン君・・・」

 

「心配ねぇ。ここんとこずっと、俺とファイトしてんだ。勝負はこれからだ!」

 

カムイの言葉に一同は縦に頷いてシオンのファイトを見守る。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『月柱の騎士シシルス』グレード1+2

 

「天翔連撃!!無限の未来をこの手に!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!朧の聖騎士ガブレード!!!!」

 

朧の聖騎士ガブレード  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

「アルトマイルの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、手札からツインソードとナイト・オブ・フラグメントをコール!そしてコールしたユニット2体にパワープラス5000!ピールのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードにアルトマイルの名があるなら、グレード2が登場した時、ピールの前後列のユニットにパワープラス2000!それを2回分でパワープラス4000!」

 

ナイト・オブ・フラグメント  PW9000

 

フラグメント ガブレード ツインソード

  R    ミーリウス  ピール

 

「あなたに負けて、僕はヴァンガードを捨てようとした。でも気づいたんだ。それは間違いだと!!ガブレードでヴァンガードにアタック!ホーリー・フィアス・ブラスト!!」

 

「完全ガード『衰微の女神ヘル』(コスト『フライング・ケリー』)」

 

ガブレードは剣の一閃の斬撃の光をフェンリル(東雲)に与えようとするがヘルの番傘でそれを防ぐ。

 

「簡単には通してくれないわね・・・」

 

「あいつは何度もシオンのファイトを見ているからな・・・」

 

「トリプルドライブ『ホーリーナイト・ガーディアン』『ナイト・オブ・グレートスピア』『青天の騎士アルトマイル』くっ!」

 

「くそ!トリガーが引けねぇ!」

 

(それでも・・・シオンならどうにか・・・)

 

ユイは必勝祈願のお守りを握りしめながらシオンの勝利を祈っている。

 

「ピールのブースト、ナイト・オブ・ツインソードでヴァンガードにアタック!ツインソードのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払い、山札からてっくがるをスペリオルコール!ピールのスキル!ピールとツインソードに、パワープラス2000!切り裂け、ツインソード!」

 

てっくがる  PW8000

 

「ノーガード。ダメージチェック『貪り喰らうものグレイプニル』」

 

「よし!」

 

「ダメージを4に追い込んだ!これなら・・・」

 

「気に入らねぇ」

 

「「え?」」

 

クロノの言葉にトコハとユイは首を傾げる。

 

「あの野郎、ずっと笑っていやがる」

 

クロノの言う通り、東雲はこのファイトが始まる前からずっと笑みを浮かべていた。

 

「・・・決して揺るがず、動じず、迷わず・・・それが東雲さんの強さだ」

 

ディマイズの控室にいるタイヨウはそう呟いた。

 

「なぁ、君は実感しているんじゃないか?全てを掴むという事が、君の理想が、いかに困難であるかを。フェンシングの選手としても、綺場の業績にしても、思うような成果を出ていない。違うかい?」

 

「・・・・・・」

 

「努力を惜しまない君のことだ。もちろん一定の成果はあるだろう。だが、それは君の望む成果には程遠い」

 

「・・・!ナイト・オブ・フラグメントでヴァンガードにアタック!てっくがるのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラストでフラグメントにてっくがるのパワーを!」

 

「ガード!『クレイマー・ハリー』『ドリーミング・ドラゴン(醒)』」

 

「くっ!ターンエンド」

 

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW33000➡PW11000

PW24000➡PW11000(+15000)  シオンの手札7枚 山札27枚  東雲のダメージ4枚(裏1枚)

 

「全てを手に入れる。だがそれでは何1つ手に入らない。君が大いに掲げる自己矛盾。誰よりも高い頂へ。それが君だ。完璧ゆえに起こる悲劇だよ」

 

淡々と述べる東雲の言葉にシオンの睨みはより一層強くなる。

 

『起死回生を狙った綺場選手のターンですが、与えたダメージはわずか1ダメージのみ!さすが東雲選手。もはや勝利は確定したといってもいいでしょう』

 

「・・・・・・」

 

司会の勝手な勝利のイメージの押しつけにユイは拳を強く握りしめる。

 

「ユイ、ここはこらえて」

 

「・・・うん。わかってはいるんだけどやっぱりこういうのを聞くとね・・・」

 

「心配いらねぇさ。シオンは絶対に勝つ!」

 

3人がそんな会話をしている間に東雲のストライドフェイズに移る。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『神界獣フェンリル』グレード3

 

「黄昏の世界に、終末の裁きを・・・!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

神界より現れしその美しき青き獣は破壊という名の喜びを求めるために、その姿を未来より現れた。

 

「破壊神獣ヴァナルガンド!!!!」

 

破壊神獣ヴァナルガンド  PW26000  ハーツ『神界獣フェンリル』

 

超越(ストライド)スキル!ソウルチャージ!『ドリーミング・ドラゴン(醒)』『戦巫女ククリヒメ(☆)』『神界獣ハティ』レージングのスキル!ソウルへ移動!そしてスキルを与える!」

 

ヨルムンガンド ヴァナルガンド グレイプニル

 ドローミ      R      R

 

「ヴァナルガンドでヴァンガードにアタック!ヴァナルガンドのスキル!ソウルブラスト!『神界獣ハティ』『神界獣ハティ』『神界獣スコル』『バンピング・バッファロー(☆)』『衰微の女神ヘル』『革の戒めレージング』さらにGゾーン裏のヴァナルガンドを表にし、スキルを与える!」

 

ソウルを支払った後、ヴァナルガンドに神々しい光が包み込む。

 

「なんだ・・・今のは・・・」

 

「天の啓示さ」

 

「?」

 

「フェンリルとレージングのスキル!神界獣ハティを2体スペリオルコール!さらにヨルムンガンドはスキルでパワープラス6000!」

 

神界獣ハティ  PW7000

 

「俺は・・・人の未来が見える」

 

「?」

 

「そのような力が俺にはあるのさ。子供の頃からね」

 

控室にいるクロノとトコハ、ユイは東雲の言っていることを半信半疑で聞いている。

 

「なに言ってんだあいつ?」

 

「人の未来が見える?そんなのあるわけが・・・」

 

東雲の言葉は神崎や伊吹にも聞こえている。

 

「面白いことをいう。先が見える。それゆえ心も乱れぬか。道理だな」

 

神崎がそう口にすると、伊吹の携帯から電話が鳴る。伊吹はすぐに携帯に手を取り、通話する。

 

「・・・そうか。わかった」

 

伊吹はそれだけ言い残し、通話を切って神崎に報告する。

 

「普及協会本部より連絡がありました。対処します」

 

「ああ」

 

神崎に報告を終えると伊吹はそのまま部屋から出ていく。

 

「ブラフですか?それとも、このファイトで負ける僕の姿が見えるとでも?」

 

シオンの問いに東雲は首を横に振る。

 

「俺に見えるのは、君の未来だ」

 

「!」

 

「根本的な解決をせず、漠然とした不安を抱えたまま、君は道を行く。頑なに、自分を変えることなく・・・。君の道の先にあるもの・・・それは死に至る病。待っているのは絶望。君の未来は闇に閉ざされている」

 

「完全ガード!『ホーリーナイト・ガーディアン』(コスト『ナイト・オブ・グレートスピア』)」

 

ヴァナルガンドがアルトマイル(シオン)に雷鳴を放ったと同時に神殿の周りにある青い炎が2つ消えた。その雷鳴はアルトマイル(シオン)に直撃する前にホーリーナイトが防ぐ。

 

「よし!」

 

「完全ガードでヴァンガードの攻撃を凌いだ!」

 

「これでトリガーさえ来なければ・・・」

 

「トリプルドライブ。ヴァナルガンドのスキル発動。山札の上4枚見て、山札の置き場所を決める。2枚は上に、2枚は下に。天の啓示に従い未来を変える」

 

ヴァナルガンドのスキルによってドライブチェックで引くはずのカードを東雲は顔色一つ変えずに4枚操作する。

 

「何⁉」

 

「そんなことしたら・・・」

 

「トリガーを引く確率が・・・」

 

「『バンピング・バッファロー(☆)』『戦巫女ククリヒメ(☆)』『戦巫女ククリヒメ(☆)』クリティカルトリガー、トリプル!これによりグレイプニルはパワー19000、クリティカルは3、ヨルムンガンドはパワー20000、クリティカル2!」

 

「あんなスキルなら、嫌でもトリガーが出るに決まってるじゃないですか!」

 

「な、なんだ!!あのイカサマスキルは!!」

 

東雲がトリプルクリティカルを引き、青き炎がまた1つ消えていった。それによって光が徐々に消え、辺りが暗くなっていく。

 

「ヴァンガード、フェンシング、綺場・・・何かを選ぶことができない。それが君の弱さ、君の罪だ。そして絶望は君への罰。圧倒的な闇という恐怖が君を襲う。だが恐れることはない。俺が君を救う。闇を照らす光となる。綺場シオン、俺が君に未来を与える。ドローミのブースト、ヨルムンガンドでヴァンガードにアタック。だから今は、闇に抱かれ、静かに眠るといい!!!」

 

ヨルムンガンドの操る魂の蛇はアルトマイル(シオン)に噛みつこうとした瞬間、神殿の青き炎は全て消えてしまった。これによって当たり全体が真っ暗闇になる。

 

「シオン!!」

 

何も見えない暗闇の中で、1筋の光が見えてきた。そこには・・・

 

「完全ガード『ホーリーナイト・ガーディアン』(コスト『月柱の騎士シシルス』)」

 

アルトマイル(シオン)を守るホーリーナイトがいた。これには東雲は多少ながらも驚いていた。

 

「あなたが与える未来なんて、くそくらえだ!!」

 

「・・・ハティのブースト、グレイプニルでヴァンガードにアタック!」

 

『「ガード!『ヒーリング・ペガサス(治)』『繊月の騎士フェレックス』インターセプト!『ナイト・オブ・ツインソード』」

 

「・・・ターンエンド」

 

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW28000➡PW11000(完全ガード)

PW26000➡PW11000+SH20000=30000  東雲の手札5枚 山札19枚  シオンのダメージ5枚(裏1枚)

 

「あなたはこのファイトを楽しむと言った。それは僕も同じだ。でも思いは違う。僕はこのファイトの楽しみをみんなで分かち合いたい!チームのメンバーや、仲間たちと一緒に、楽しさを感じ合いたい。それが僕の、ヴァンガードの原点だから!」

 

シオンは言葉を紡ぎだしながらヴァンガードをみんなと楽しみ合っている昔を思い返している。

 

「僕がヴァンガードを通して得た繋がりであり、喜びであり、光だ。僕は自分の可能性を信じる!僕の未来は、あなたが見える未来だけじゃない!僕の可能性の分だけ、未来は無数にある!そして僕は行く!あなたが決して見ることのできない未来へ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『青天の騎士アルトマイル』グレード3

 

「飛翔無限!!遥かなる未来をこの手に!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

暗闇の中から一筋の光がアルトマイル(シオン)を包み込み、その光から出てきたのは未来の力を手に入れたアルトマイル(シオン)だった。

 

「飛天の聖騎士アルトマイル!!!!」

 

飛天の聖騎士アルトマイル  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

未来の姿を得たアルトマイル(シオン)の登場により、炎の消えた全ての灯台に新たに橙色の炎が灯る。それによってフィールド全体が明るくなった。

 

「闇が消えた!」

 

「暖かくて、優しい光・・・」

 

「ワオ!シオンのイメージの力だよ!」

 

「あいつ、やるじゃねぇか!!」

 

一同が歓喜に震える中、岩倉はシオンの成長ぶりを微笑ましく見届けていた。

 

「あなたに負け、自分の弱さを知った。そして、僕の弱さが僕を強くした!超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、てっくがるとピールにパワープラス5000!飛天の聖騎士アルトマイルのスキル!Gゾーン裏のアルトマイルを表にし、前列のユニットにパワープラス3000!そして、ツインソードをスペリオルコール!ピールのスキル発動!同じ縦列のユニットにパワープラス2000!てっくがるを上書きして、ピールをコール!ミーリウスのスキル発動!カウンターブラストでミーリウスをソウルへ移動!ベニゼールをスペリオルコール!ピールのスキル発動!同じ縦列のユニットにパワープラス2000!」

 

風雅の騎士ベニゼール  PW9000

 

アルトマイルのスキルによってグレード2増やしていき、ピールのスキルによってリアガードのパワーがだんだんと上がっていく。

 

「すげぇ・・・。2体のピールのスキルでパワーがどんどん上がっていく!」

 

「グレード2がコールされるたびにスキルが発動する!」

 

「さらにベニゼールのスキルでまだまだパワーがあがるよ!」

 

「ベニゼールのスキル発動!カウンターブラストとソウルブラストで、ベニゼールを上書きして、てっくがるをスペリオルコール!ピールのスキル!パワープラス2000!」

 

フラグメント アルトマイル ツインソード

 ピール   てっくがる   ピール

 

「フラグメントでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『竈の女神ヘスティア』!」

 

「人を見下ろしているあなたには、見えない未来がある!アルトマイルでヴァンガードにアタック!てっくがるのスキル!ソウルブラストでてっくがるのパワーをアルトマイルに!」

 

「(・・・ここでガードしてもリアガードの攻撃がくるか。なら・・・)ノーガード」

 

「トリプルドライブ『月柱の騎士シシルス』『風雅の騎士ベニゼール』『ホーリーナイト・ガーディアン』心を開いて手をつなげば、世界はどこまでも広がっていく!1人じゃ見えない未来を、みんなと一緒なら見えてくる!僕は掴んでみせる!その未来を、アルトマイルと共に!それが僕の、ヴァンガードだああああ!!!」

 

アルトマイル(シオン)は双剣に光を宿らせ、フェンリル(シオン)に一閃、二閃と強力な光の斬撃を与えるのであった。

 

PW15000➡PW11000

PW34000➡PW11000

 

ダメージチェック『神界蛇ヨルムンガンド』

 

シオンのダメージ5枚  東雲のダメージ6枚  勝者シオン

 

『だ、ダメージ6・・・。な、な、なんと勝ったのは、綺場選手。ディマイズの絶対エース、東雲選手敗れる・・・』

 

「やったぁ!!やったやったやったぁ!!」

 

「「よっしゃあ!!」」

 

シオンが東雲に勝ったことにより、クロノとトコハはハイタッチし、ユイはぴょんぴょん飛び跳ねて喜びに浸っていた。

 

「トリガーを全部当てた東雲の攻撃を凌いで、トリガーを外したシオンが勝つなんてな!やっぱおもしれぇぜ!ヴァンガードは!」

 

一同は観客席で興奮に浸っているのとは別に、ユナサンファイターたちはまさか東雲まで負けることが信じられず、ざわつきが強くなる。

 

「・・・俺に負けたことで新たな未来を手にしたか。俺の知りえぬ未来を。・・・ならばもっと羽ばたけ、綺場シオン。翼を折るなら・・・その方が楽しい・・・!」

 

東雲は不気味な笑みを浮かべながら、不気味な言葉を残して会場から去っていく。東雲の言葉を聞いたシオンは一瞬だけ寒気が生じた。

 

「(弱さは罪。東雲ショウマ・・・彼の強さはまた偽りだった)だったら、僕が証明する!ユナサンの正義を、真の強さを!新導クロノと佐倉ユイに勝って!」

 

ディマイズの控室にいるタイヨウはトライフォーの控室にいるクロノとユイを見つめてそう言葉にした。

 

 

ユナサン支部の研究室、伊吹はユナサン支部の研究員たちの腹部に拳を振るい、研究員たちを全員気絶させた。伊吹の視線にあるのは、装置の中に入っている光が凝縮されて吸収しているカード1枚だった。

 

「・・・ディペンドカード・・・」

 

伊吹は装置に入っているカードに手を伸ばすのであった。

 

to be continued…




トコハ「シオンすごい!あの東雲ショウマに完勝じゃん!」

シオン「ありがとう。これも、クロノやトコハ、ユイのおかげだよ」

クロノ「いやいや、お前自身の力だ。マジで震えたぜ!」

ユイ「ところでタイヨウ君とファイトするのって私?それともクロノ?」

シオン「露払いの役割は果たしたし、あとはクロノとユイなんだけど・・・」

トコハ「そう言えばそれまだ決めてなかったわね。誰が出るの?」

クロノ「だったらここは1つじゃんけんで・・・って、何だか周りが騒がしいな」

シオン「確かに・・・」

トコハ「いったい、何が起きてるの?」

ユイ「こうなったら調べる一択だよ!」

TURN47「ストライドフォース」


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ストライドフォース

今回はユナサン支部の真実のお話です。結構文字数が少ないです。

それから本編にクロノ君とユイちゃんの対戦相手を載せております。ちょっと都合が良すぎかもしれませんが、読んでくれたらうれしいです。

それでは、本編をどうぞ!


ユナイテッド・サンクチュアリ支部主催のスペシャルマッチの2回戦でシオンが東雲に勝利したことによって、ユナサンファイターたちとユナサンの司会者は戸惑いを隠せないでいなかった。

 

『こ、これは・・・いったいどういうことなのでしょう・・・。我がユナサン支部の誇り、チームディマイズのメンバーが2人までも敗れるとは・・・ありえない!私たちの目の前で今、何が起こっているのでしょうか・・・?』

 

ユナサン支部の所属のファイターや司会者がざわつく中、トライフォーの控室にいる3人はシオンの勝利に労いをかける。会場の中央に残されているのは東雲が外したと思われるユナサンのバングルのみ。

 

「イエーイ!トライフォー、サイコー!!」

 

『サイコー!!』

 

観客席にいる一同はトライフォーの2連勝の喜びにテンションが上がる。

 

「このまま3連勝までいっちゃってください!トライフォー!」

 

「そうだ!ディマイズなんて楽勝だぜ!!」

 

「ファイトしてないお前がえばるな。まぁ、気持ちはわかるが」

 

「このまま全員ぶっ飛ばせー♪」

 

一同の会話を聞いてるユナサンファイターたちは一同たちを睨んでいる。

 

「お前ら・・・その辺にしとけよ・・・」

 

ピピピピピ・・・

 

カムイが一同に注意するとカムイのスマホが鳴っている。

 

「カムイさんこそ、ファイト観戦中の携帯はご法度ですよ!めっ!」

 

「・・・たく、テンション高ぇなぁ・・・。ちょっと出てくるわ」

 

そう言ってカムイは席を外し、通話に出る。

 

「ああ、もしもし。今ちょっと取り込み中でさ。後でかけ直すから・・・」

 

≪・・・葛城、頼みがある≫

 

「!」

 

カムイのスマホで聞こえてくる声はなんと伊吹コウジだった。

 

≪悪いが時間がない。前に説明したとおり、未来の為に行動する時がきた≫

 

 

 

TURN47「ストライドフォース」

 

 

 

トライフォーの控室で4人は3戦目は誰が出るかを話し合っていた。

 

「僕たちが終わって、後はクロノとユイなんだけど・・・」

 

「ここは公平にじゃんけんで決める?」

 

「それなんだけど、ちょっと私のわがままを聞いていい?」

 

「ん?なんだよ?タイヨウとファイトするのはお前って言うのはなしだからな」

 

「ううん、そうじゃなくてね・・・」

 

ユイは真剣みを込めた顔で3人に告げる。

 

「神崎とファイトするの、私に譲ってほしいの」

 

「「「!!」」」

 

神崎と相手をするのを譲ってほしいと聞いて3人は目を見開く。

 

「私、地区予選の時から神崎のファイトが嫌いだったの。それとユナサンのあれも加えて神崎がもっと嫌いになったの。でもね、実際に神崎とファイトしていた時、私自身、ヴァンガードを楽しんでなかった。こんなんじゃ、神崎と一緒だったんだよね・・・」

 

「ユイ・・・」

 

「まぁ、ユナサン支部の方針を聞いてれば、そうなるのも仕方ないけど・・・」

 

「でもね」

 

ユイは微笑んで、口にする。

 

「それは私自身が神崎のファイトに心のどこかで目を背けてたんだよね。でもいつまでも目を背いてちゃダメなんだと思うの。だから私が神崎とちゃんと向き合って、ちゃんと私が、私らしく、楽しいファイトがしたい。そして、それを神崎にぶつけたい!ヴァンガードは繋がりなんだってことを、ちゃんと伝えたい!」

 

ユイの答えを聞くと3人は笑みを浮かべる。

 

「・・・ああ!わかった!俺がタイヨウに、俺たちの信じるヴァンガードをファイトで伝える!そして必ずお前が神崎と戦える状況をつくってやる!」

 

クロノの言葉にシオンとトコハは首を縦に頷く。

 

「クロノ、シオン、トコハ・・・ありがとう・・・」

 

ピンポンパンポーン

 

ユイが3人にお礼を言うと同時にお知らせの放送が鳴る。

 

『皆様にお知らせいたします。ユナサン支部スペシャルマッチ、第3試合の開始時刻になりましたが、準備の都合により、いったん休憩時間といたします。ファイトの再開にいたしましては、運営本部の準備が整い次第、改めてお知らせいたします』

 

「何なんだろう?いきなり休憩時間なんて・・・」

 

「2連敗だもんね。慌てて作戦会議してるんじゃない?」

 

「・・・タイヨウに何か、起こったんじゃないよな・・・」

 

クロノの言葉に3人は俯かせた。そんなときに、カムイが控室に入ってきた。

 

「!カムイさん」

 

「どうしたんですか?」

 

「・・・お前らさ、ユナサン支部の真実を、知る勇気はあるか?」

 

「「「「!!」」」」

 

カムイの言葉を聞いて4人はお互いに顔を合わせて頷く。4人の答えは決まっている。

 

「もちろんです!」

 

「何かわかったんですか?」

 

シオンの問いにカムイは首を縦に頷く。

 

「ついてこい」

 

 

4人はカムイについていき、今現在いるのはユナサン支部の内部の廊下だ。廊下では現在複数人のドッグトレーナーたちが誰かを探している。5人は見つからないように隠れている。

 

「おい、いたか?!」

 

「いや、ここはもう見た。上の階をあたろう」

 

「おう!絶対逃がすな!」

 

ドッグトレーナーがいったところを見計らって、5人は目的のところに向かう。次の廊下でもドッグトレーナーが複数人いた。

 

「まだそう遠くへは行っていないはずだ」

 

「案外近くにいるかもしれないな」

 

「中央エリアの捜索がまだだって?了解!すぐに調べる!」

 

再びドッグトレーナーがいったところで5人はすぐに駆けだす。

 

「もう私たちのことがばれたわけじゃないよね?」

 

「何か起きたことは間違いないよね。第3試合の延期はこのせいか」

 

「いくぞ!」

 

カムイは目的の場所へと向かい、4人はカムイについていく。

 

「カムイさん、なんなんすか?!ユナサン支部の真実って?!」

 

「今話しかけるな!間違えるから!」

 

カムイはユナサン支部の地図に記されている赤い線に沿って目的の場所へと向かっている。

 

「こっちだ!」

 

カムイはドッグトレーナーがいないことを計らって地図の赤い線に沿って進む。進んでいく先に関係者以外立ち入り禁止の扉があった。

 

「カムイさん、関係者以外入れそうにありませんよ?」

 

ユイの言葉にカムイはポケットから扉の鍵であるカードを取り出し、それを扉の装置にスキャンする。すると扉は開かれた。5人は扉の中へと入っていく。

 

「あのエレベーターだ」

 

カムイがエレベーターに指を指すと同時にエレベーターがこの階に到着した音が鳴る。5人はそれによってオロオロしだしたが近くに会った柱に隠れることにした。エレベーターからドッグトレーナー2人が出てくる。

 

「なあ、これって、神崎支部長からの指示なのか?」

 

「よくわからん。上層部は俺らに情報をよこさんからな」

 

「結局伊吹の奴は何やらかしたんだよ?」

 

「神崎支部長のオフィスから何かを持ち出したらしい。スペシャルマッチで手薄になったところを狙ったんだな」

 

「マジかよ⁉計画的だったってことか?」

 

ドッグトレーナーたちはカムイたちに気付かれることなく、そのまま部屋から出ていく。話を聞いている限り、どうやらドッグトレーナーたちが探しているのは伊吹のようだ。

 

「・・・あ、危なかった~・・・」

 

「カムイさん、あの伊吹ってコーチ、なんかやったんすか?」

 

「そ!んで、そのごたごたに紛れて俺らにも見に来いってよ」

 

どうやらカムイが持っていた地図とカードは伊吹によって渡されたものらしい。

 

「じゃあ、ここに入る手引きをしたのは伊吹コーチ⁉」

 

「ちょ⁉どういうことですか⁉」

 

自分たちをここに入るための手引きをしていたのは伊吹だと知って4人は当然ながら驚く。

 

「ここを出たら説明してやる。まずは確かめに行こうぜ。ユナサンの、神崎支部長の秘密って奴をよ」

 

考えても何も始まらないと思い、4人はカムイについていき、エレベーターで目的の階へと上がっていく。

 

 

5人は地図の赤い線に沿って、目的の部屋の前についた。そこはユナサン支部の研究室だった。5人は隠れて、研究員の言葉を聞く。

 

「こっちもダメです!全てのデータが抜き取られています!」

 

「こっちもです!ストライドフォース変換プログラム、ディペンドカードの反応データも、全てデリートされています!」

 

「これまでの研究成果が、無に帰すだと⁉」

 

「伊吹は恐らくデータをコピーした後、マザーデータを全て削除したものだと思われます!」

 

「ドッグトレーナー共は何をしている⁉まだ伊吹を捕らえられないのか⁉」

 

「静まれ」

 

慌てふためく研究員たちを黙らせたのは神崎だった。神崎は何かが入っていたであろう空になった装置を見ていた。

 

「あの・・・端末の一つにこれが・・・」

 

研究員が何かの紙を神崎に渡し、神崎はその紙に書かれている内容を読む。内容は・・・

 

『あなたは顔に汗してパンを食べ、ついに土に還る。あなたは塵だから、塵に還る』

 

こんな内容を書ける人物は、今現在このような事態に陥った張本人である伊吹以外にあり得ない。

 

「・・・ふっ、ふふふ・・・ふははははははは!」

 

手紙の内容を呼んだ神崎は愉快そうに笑いだす。

 

「俺は塵か。言ってくれるわ。さすが俺が見込んだだけの男。・・・この借りは必ず返してもらうぞ、伊吹!」

 

「何をやっている⁉こっちへ来い!!」

 

5人はドッグトレーナーに見つかり、研究室に連行される。

 

「ちょっと触んないでよ!!」

 

「離せよ!おい!」

 

「黙れ!」

 

「!神崎・・・」

 

神崎の前に連れ出された5人のうちユイは神崎を睨む。

 

「また貴様らか。よくここまで入り込んだな。よくよく我が支部に興味があるようだ」

 

「何なの?ここは」

 

「奇跡のカードを覚醒させる場だ」

 

「奇跡のカード?」

 

奇跡のカードとは以前4人が神崎にファイトした際に口にした単語だ。奇跡のカードについて神崎は淡々と語る。

 

「正式にはディペンドカードという。力なき者の手にある時は、ただ何も書かれておらぬ白紙にすぎぬ。だが、力を得れば、そこに奇跡が目覚める!ヴァンガードファイターの戦いによって紡がれるイメージ力。そこから抽出される奇跡の力、ストライドフォース。ストライドフォースを集め、注ぎ込むことでディペンドカードは覚醒する。現実にあるかの如き力を持った、奇跡のユニットとして」

 

奇跡のカード、ディペンドカードとイメージ力の力、ディペンドカードの存在に5人は愕然とする。

 

(そういう事かよ・・・)

 

「奇跡の覚醒・・・そのためにイメージ力を集める?」

 

「いったいどういう事?」

 

「理解できまいな。だが、俺はかつてこの目で確かに見たのだ。あの奇跡を体現するために、ここの全てが存在する!」

 

「まさか、ユナサン支部のファイターたちが、過酷な訓練を課せられていたのは・・・」

 

「そのストライドフォースを集めるため・・・?」

 

そう、このユナサン支部はディペンドカードの覚醒の為にユナサン支部のファイターたちを使って、ストライドフォースを集めるためだけに存在する施設だという。

 

「彼奴らの脆弱なイメージ力とて束ねれば、膨大なエネルギーとなるからな。ユナサンファイターの証にして、誇りのバングル。それこそは、奇跡のカードに力を集めるための端末。我がもたらす奇跡の覚醒。僅かとはいえ、それに与した誉の印なのだ」

 

ユナサン支部の真実を知った5人はその事実にさらに愕然となる。

 

「・・・とはいえ、カードはもはやここにはない。我が夢は潰えたというわけだ」

 

「ふざけないで!!!」

 

神崎のこれまでの事実にユイは声を荒げる。

 

「そんなくだらないもののためにタイヨウ君や、ユナサンのみんなを利用したっていうの!!?」

 

「お前は最初からユナサンファイターたちはどうでもよかったってことだよな!!?」

 

「必要だったのは、そのストライドフォースとやらだけで・・・」

 

「みんなの気持ちを踏みにじって・・・あなたに支部長の資格なんかない!!!」

 

「弱さは罪。弱き者が強き者にどう扱われようと、逆らう権利などない」

 

神崎は4人にそう言って研究室を後にしようとする。

 

「全研究員の総力をあげて、削除されたデータの復旧に努めます。伊吹については、ドッグトレーナーに行方を探させていますが・・・」

 

「捨て置け」

 

「ええ⁉」

 

「奴のことだ。尻尾を掴ませるような真似はすまい」

 

神崎はそのまま研究室から出ていく。

 

(奪われたなら奪い返すまで。それまで、奇跡のカードは貴様に預けておくぞ、伊吹コウジ)

 

 

5人は研究室から出た後、一同と合流し、ユナサンの真実を一同に伝える。

 

「奇跡のカードねぇ・・・。まぁ要するにあれだ。こう・・・すんげぇ強いカードってこと?」

 

「そうね。正直よくわかんないけど、神崎は本気で信じてるみたいよ?」

 

「確かに、以前ファイトした時もそんなことを言ってはいたんだ。その時は意味がわからなかったけど・・・」

 

「ユナサンのファイターたちは神崎支部長に利用されてたってことですね?弱さが罪とか、強化プログラムも、全部・・・」

 

「ひどいよ・・・そんなの・・・」

 

「ファイターの風上にも置けねぇ!ぶっ潰してやろうぜ、そんな野郎!」

 

一同は神崎の理想を認めず、ファイトしないにせよ、神崎を倒そうという意思を持った。

 

「もちろん!」

 

「強化プログラムの責任者だった伊吹コーチは、土壇場で神崎を裏切ったのか?どういうことなんだろう?」

 

シオンが伊吹に対して疑問を抱く中ハイメは空港の出来事を思い返していた。ハイメが日本に到着したばかりのあの日、ハイメの目の前現れた人物は伊吹コウジであった。伊吹はハイメにギアクロニクルのカードであり、クロノジェットの進化した姿、クロノドラゴン・ネクステージを渡し、そして今現在に至るのであった。

 

『これを、新導クロノに』

 

(意外と無茶する人だったんだなぁ、伊吹コウジ君)

 

 

一同が話し合っていた同じ時間、ユナサン支部の外の光景が見られる廊下でクロノ、ユイ、カムイはいた。

 

「タイヨウの・・・強くなりたいって思いは真剣だった。あいつは心の底からユナサンを信じて。初心者が、ディマイズに入れるくらいに強くなったんだ。ものすごく頑張ったんだと思う。なのに、神崎に利用されてただけなんて・・・」

 

「クロノ・・・」

 

クロノは怒りで自身の拳を強く握りしめる。

 

「許せねぇよ絶対!タイヨウだけじゃない!神崎はユナサンのファイターみんなの思いを踏みにじったんだ!!」

 

「・・・・・・クロノ、これ。伊吹がお前にって」

 

そう言ってカムイはクロノに1枚のカードをクロノに渡す。しかしそのカードは何も書かれていないただの白紙だ。そんなときにクロノとユイの脳裏に浮かんだのは神崎の言葉だ。

 

『力なき者の手にある時は、ただ何も書かれておらぬ白紙にすぎぬ』

 

先ほど渡されたカードは神崎の言うディペンドカードの可能性は大だ。これを見たユイは声を上げる。

 

「ちょ⁉これってまさか・・・!!」

 

「しーー!でかい声を出すなよ!俺も知らないで受け取ったんだ」

 

「・・・俺にどうしろってんだよ・・・」

 

「全部終わったら、奴が自分で説明するってよ。それまで、預かってほしいそうだ。それともう1つ・・・」

 

「?」

 

「タイヨウを頼む、と」

 

「!」

 

伊吹の伝言にクロノは目を見開く。

 

「神崎がさ、みんなのイメージ力をそのカードにため込んでたってんなら、多分そこには、タイヨウの思いも、こもってんじゃねぇのかな」

 

「タイヨウの・・・」

 

クロノは受け取ったディペンドカードを見つめる。

 

「クロノさん、それにユイさん、こんな所にいたんですね」

 

「!タイヨウ君・・・」

 

3人の前に現れたのは複数人のユナサン所属の子供ファイターを引き連れたタイヨウだった。

 

「見てください。僕にも友達ができたんです。僕が強くなったから!」

 

「タイヨウさんなら絶対勝てますって!なんたってディマイズなんですから!」

 

「がんばってください、タイヨウさん!」

 

「俺たち信じてるっすから!一生タイヨウさんについていくっすよ!」

 

この光景を見ているとそれは友達というより、ただタイヨウに服従しているようにしか見えない。

 

「クロノさんやユイさんがどんなファイトをしても、必ずまとめて勝ちます。僕の信じる、ユナサンの正義と誇りを見せてあげますよ!」

 

ユナサンの単語を聞いてクロノは思わず声に出す。

 

「タイヨウ!お前は、お前たちはみんな神崎に・・・!」

 

「クロノ、やめておこう」

 

クロノは神崎のやっていることをしゃべりかけたがそれをユイが制する。

 

「・・・くっ!」

 

「?神崎支部長がどうかしたんですか?」

 

「・・・いや、お前とのファイト、楽しみにしてる」

 

「ええ。僕も楽しみです。生まれ変わった僕を見てください!」

 

そう言ってタイヨウは子供ファイターたちを引き連れてその場を立ち去る。今はタイヨウの背中を見つめることしかできない3人だった。そんなときにアナウンスが放送される。

 

『大変ながらくお待たせいたしました。スペシャルマッチ第3戦は15分後の開始となります。ファイターは準備をしてください』

 

 

伊吹によってディペンドカードを奪われた神崎は気晴らしに趣味である乗馬を行っていた。

 

(久しぶりだな、追いかける立場に戻ったのは。あの人のユニットはイメージを超え、紛れもない現実の力としてこの世にあった。奇跡の瞬間、全てを超越せし存在。必ずこの手でつかんで、今度こそ俺が勝つ!あの人を超える!それこそが、俺の求める真の強さ!そのためなら、いかなる犠牲も払って見せようぞ!)

 

 

ユナサン支部がある街、伊吹はユナサン支部から出ていったあと、人ごみに紛れて道を歩いていく。その人ごみの中で、伊吹を待っていたかのように、東雲がいた。東雲に気付いた伊吹は誰もいない路地裏に東雲を連れていき、東雲の話を聞く。

 

「どこに行こうというのですか、伊吹さん?ユナサンを捨てるなんてひどいなぁ。俺も負けちゃったし、一から鍛え直してもらおうと思ってたんですけど」

 

「どうせユナサンに残るつもりなどないのだろう」

 

「お見通しですか。だから出てきたんですけどね」

 

これ以上話を聞く価値もないと判断した伊吹はそのまま東雲を通り過ぎようとすると、いきなり東雲が伊吹に向けて蹴りを放つ。伊吹はそれを察知してガードをする。

 

「それほどまでに必死になるのは、あなたの過去の贖罪のため?」

 

「!!」

 

東雲の言葉に伊吹は目を見開いた。東雲は蹴りの足を降ろし、今度は拳を伊吹に振るい、伊吹はそれも防ぐ。

 

「あなたが固執するのはギアクロニクル?それとも、その使い手たる新導クロノの方?」

 

東雲の問いに伊吹は何も答えない。

 

「何なんです?彼は」

 

 

3年くらい前、伊吹はヴァンガード、惑星クレイや地球を脅かした罪を犯した。その事件自体、伊吹自身も被害者ではあるのだが。彼は1,2年ほど前に砂漠でこれから何をすればいいのか考えている中、砂漠の町に立ち寄り、その時に一人の男と出会った。その男と出会った夜の日、男は伊吹にコーヒーを渡す。

 

「・・・こんな所までくるもの好きは俺ぐらいと思ってたよ」

 

「・・・俺は・・・罪を犯した。見つけなくてはならないんだ。こんな俺に、これから何ができるのか・・・」

 

伊吹の話を聞いた男は伊吹を見て口元に笑みを浮かべる。ローブから見えた瞳はエメラルドグリーンだった。男は、男自身に起きた出来事を伊吹に話す。それを聞いた伊吹は、あまりの衝撃的事実に驚愕し、持っていたコーヒーの入ったカップを落としてしまう。

 

「バ・・・ありえない!そんなことが現実に・・・」

 

「・・・事実だ。俺はそのために友を置いて逃げてきた。最後の希望を守るため」

 

「最後の・・・希望・・・」

 

「ディペンドカード。世界を超越せし力。その使い手だけが奴の野望を止めることができる」

 

男はヴァンガードのカードを取り出し、伊吹はそのカードを見る。描かれていたのはクロノジェット・ドラゴンだった。

 

「だが、ただ使うだけでは何にもならない。正しくイメージできなければ、奴と同じになるだけだ。そうなれば・・・あちら側はもちろん、この世界も・・・」

 

伊吹は男の方を見て、再び驚愕した。なぜなら男の肩には、先ほどまでいなかった何かがいたからだ。幽霊にしては実体がある。だがそれは確かにこの世界のものではない。その小さき姿はローブに包まれていたが隠しきれていない角がある。その小さきものはつぶらな瞳で伊吹を見つめていた。

 

 

伊吹は東雲の拳を払いのけ、東雲の腹部に拳を入れる。

 

「ぐほぉ!」

 

伊吹の拳を喰らった東雲は壁にぶつかり、伊吹は手を東雲の顔の目の前まで突きさす。

 

「自らトリガーを引くつもりのないファイターなど、相手にする価値もない」

 

伊吹は東雲にそう言い残して、路地裏から去る。

 

「ふ・・・ふふふ、ふふふふふ・・・」

 

残された東雲は静かに笑い、伊吹が去っていった方向に向かって邪悪な笑みを浮かべてこう言い放つ。

 

「トリガーなんて、俺はいつでも引いてこれるんですよ、伊吹さん。また会いましょう、伊吹さん。いずれ、必ず・・・」

 

 

スペシャルマッチ3回戦開始10分前、カムイは観客席に、ユイは控室に戻り、3回戦の応援に徹する。クロノは1人、ディペンドカードを見つめ、伊吹の伝言を思い返す。

 

「言われなくてもやってやるさ。必ず届けてみせる。俺たちの信じる、ヴァンガードを!」

 

クロノはその思いを胸に、3回戦に挑もうと意気込むのであった。

 

to be continued…




ユイ「ユナサン支部に、まさかこんな秘密があったとはね」

クロノ「ああ。正直驚いているよ。俺たち、知らない間にとんでもない事態に巻き込まれていたんだな」

カムイ「ただ、今回目にしたのは、ほんの1部で、もっと大きな何かを隠されているような気がするぜ」

クロノ「確かに。でも今は、一番大事なのはタイヨウのこと!」

カムイ「おっ!わかってんじゃねぇか」

ユイ「さすがはクロノ!すごく頼もしいよ!」

クロノ「今度こそ、タイヨウを取り戻す!」

TURN48「クロノVSタイヨウ」


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クロノVSタイヨウ

さて、いよいよユナイテッド・サンクチュアリ編もいよいよ終盤に近付いてまいりました。

ここまで来るのに長かったような短かったようなという気持ちがいっぱいです。

最後の描写にストビク要素をちょこっと入れてみました。

それではどうぞ!


ユナイテッド・サンクチュアリ支部主催のスペシャルマッチの3回戦開始7分前、クロノはお手洗い神崎の目的を思い返し、神崎に対して怒りを表している。

 

『理解できまいな。だが、俺はかつてこの目で確かに見たのだ。あの奇跡を体現するために、ここの全てが存在する!』

 

「・・・絶対に許さねぇ、神崎の奴!!」

 

「固いなぁ~」

 

「!」

 

突然声が聞こえたため、クロノは辺りをキョロキョロしていると、大便の水が流れる音がした後、大便のドアからハイメが出てきた。

 

「浅草名物型焼きせんべいよりも固いよ。今のクロノは」

 

ハイメはそう言ってきちんと手を洗う。ハイメはクロノの表情を見た後、クロノの頬をぐいぐいといじる。

 

「うお⁉」

 

「固いお顔をマッサージー♪」

 

「な、何すんだよいきなり⁉」

 

「あはは、ちゃーんと手を洗ったよー♪」

 

ハイメはクロノの顔を見て、こう口を開く。

 

「クロノ、今日は何しに来たんだっけ?」

 

「・・・・・・」

 

「エンジョイしなきゃ!」

 

クロノたちがここに来た目的は神崎に怒りをぶつけるためじゃない。ヴァンガードを楽しむために、それをユナサンファイターたちに教えるために来たのだ。それを思い出したクロノは笑みを浮かべる。

 

「・・・ああ。そうだったよな。ありがとうな、ハイメ!」

 

クロノの言葉を聞いたハイメはクロノにグッドサインを送る。

 

 

 

TURN48「クロノVSタイヨウ」

 

 

 

7分後、3回戦開始時刻となり、クロノもタイヨウも会場に立っていた。

 

『お待たせいたしました!これより、スペシャルマッチ第3戦を始めます!ユナサン支部、新進気鋭のファイター、並々ならぬ努力で、チームディマイズ入りを果たした、明日川タイヨウ選手!』

 

司会者がタイヨウを名乗りを上げた瞬間、ユナサンファイターたちは歓声をタイヨウに向ける。

 

「プレッシャーですね、タイヨウさん」

 

「そんなことはない。むしろ、みんなの期待がパワーになるよ」

 

「さすがタイヨウさん!」

 

「ユナサンの誇りにかけて必ず倒してくださいっす!」

 

「ああ。このバングルに誓って・・・」

 

タイヨウはユナサンのバングルを見て、必ず勝つという誓いを立てる。

 

『対するはチームトライフォー、新導クロノ選手!』

 

『ブーッブーッ!!』

 

ユナサンファイターたちはクロノに対してブーイングを起こす。無理もない。羽島リンに続いて、東雲ショウマまでもが負けてしまったのだから。

 

バシンッ!

 

「いってぇ!」

 

3人はクロノの背中をバシンと叩く。これはクロノに気合を入れさせているのだ。クロノは3人の方を向くと、笑顔で頑張れの合図を送っている。クロノは3人に笑みを浮かべた後、堂々とギアースの装置の前に立つ。

 

「ついにきましたね。この時が」

 

「ああ」

 

クロノとタイヨウは自分のデッキをギアースに設置する。

 

『果たして明日川選手、羽島リン選手と東雲ショウマ選手のリベンジなるか?注目の1戦です』

 

『た・お・せ!た・お・せ!た・お・せ!』

 

ユナサンファイターたちはクロノを倒せコールをタイヨウに向けて放っている。

 

「す・・・すごい・・・」

 

「ディマイズも、もう後がありませんからね。必死なのでしょう」

 

「俺たちだって負けるか!ドラエンの底力、見せてやろうぜ!」

 

「そうです!トライフォーには、メガラニカの声援だってあります!」

 

一同はユナサンファイターたちに負けじとクロノを応援する。

 

『先攻は明日川選手、後攻は新導選手。続いては、フィールドの選択です』

 

「ユナイテッド・サンクチュアリの訓練所・・・ユイさんが僕にティーチングファイトしてくれたフィールド。そこでどうです?」

 

「ああ。わかった」

 

フィールドが決まったところで、いよいよ3回戦が始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「ライジング・ライオネット!」

 

「ガンナーギア・ドラコキッド!」

 

ライジング・ライオネット  PW5000

 

ガンナーギア・ドラコキッド  PW5000

 

「僕のターン!ドロー!朝影の騎士キマルクスにライド!ライジング・ライオネットは移動!ターンエンド!」

 

朝影の騎士キマルクス  PW8000

 

R キマルクス R

R ライジング R  タイヨウの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!メーザーギア・ドラゴンにライド!ガンナーギアは移動!」

 

メーザーギア・ドラゴン  PW8000

 

R メーザーギア R

R ガンナーギア R

 

「ガンナーギアのブースト、メーザーギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「ドライブチェック『クロノジェット・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『遠矢の騎士サフィール』」

 

「ターンエンド!」

 

PW13000➡PW8000  クロノの手札6枚 山札42枚  タイヨウのダメージ1枚

 

「僕のターン!ドロー!暁光の騎士イアゴーにライド!イアゴーとすれいみーをコール!」

 

暁光の騎士イアゴー  PW10000

すれいみー  PW6000

 

R イアゴー  イアゴー

R ライジング すれいみー

 

「すれいみーのブースト、リアガードのイアゴーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』」

 

「ライジング・ライオネットのブースト、ヴァンガードのイアゴーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『曙光の騎士ゴルボドゥク』」

 

「ダメージチェック『スモークギア・ドラゴン』」

 

「ターンエンドです」

 

PW16000➡PW8000+SH10000=18000

PW15000➡PW8000  タイヨウの手札4枚 山札40枚  クロノのダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!スモークギア・ドラゴン!」

 

スモークギア・ドラゴン  PW10000

 

R スモークギア R

R ガンナーギア R

 

「ガンナーギアのブースト、スモークギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「ドライブチェック『スチームブレス・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『投刃の騎士メリアグランス』」

 

「ターンエンド!」

 

PW15000➡PW10000  クロノの手札6枚 山札39枚  タイヨウのダメージ2枚

 

「ここまでは前哨戦ってとこね」

 

「でも、グレード3になってからが本番だよね」

 

「ここからだ、クロノ」

 

「僕のターン。スタンド&ドロー。発現せよ!この身に宿りし新たなる力!ライド!旭光の騎士グルグウィント!!」

 

旭光の騎士グルグウィント  PW11000

 

「さらにイアゴーをコール!」

 

イアゴー グルグウィント イアゴー

 R    ライジング  すれいみー

 

「左のイアゴーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

「すれいみーのブースト、イアゴーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『アップストリーム・ドラゴン』」

 

「ライジング・ライオネットのブースト、グルグウィントでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「ツインドライブ『神聖魔道士プイス』『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードへ!」

 

グルグウィント(タイヨウ)はスモークギアに近づき、剣で重い一撃を与える。

 

「くっ!ダメージチェック『スチームメイデンアルリム』『スチームメイデンウルル(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復!パワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンドです」

 

PW10000➡PW10000+SH5000=15000

PW16000➡PW10000

PW16000➡PW10000(+5000)  タイヨウの手札5枚 山札36枚  クロノのダメージ3枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!今度はこっちから行くぞ!タイヨウ!導くぜ未来!切り開け世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン!!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!時空竜エポックメイカー・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームブレス・ドラゴン』グレード1+2

 

時空竜エポックメイカー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

「クロノジェット・ドラゴンの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストで、左のイアゴーを山札の下へ!グリマーブレス・ドラゴンとアップストリーム・ドラゴンをコール!グリマーブレスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとソウルブラストでイアゴーを山札の下へ!」

 

グリマーブレス・ドラゴン  PW9000

アップストリーム・ドラゴン  PW9000

 

グリマーブレス エポックメイカー アップストリーム

   R     ガンナーギア     R

 

「クロノジェットとグリマーブレスのスキルでリアガードを2体除去。想定範囲内です。問題ありません」

 

「グリマーブレスでヴァンガードにアタック!「ノーガード。ダメージチェック『聖弓の奏者ヴィヴィアン』」ガンナーギアのブースト、エポックメイカー・ドラゴンでアタック!刃にほとばしれ、時空の光! 双剣烈断!!」

 

「完全ガード!『神聖魔道士プリデリー』(コスト『朝影の騎士キマルクス』)」

 

エポックメイカーはグルグウィント(タイヨウ)に向けて二刀両断しようとしたが、プリデリーが魔法の障壁でそれは防がれた。

 

「トリプルドライブ『スチームファイターバリフ』『頂に立つギアウルフ』『スチームバトラーマシュダ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部アップストリームに!アップストリームでヴァンガードにアタック!アップストリームのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードにアタックした時、パワープラス4000!」

 

「ガード!『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』」

 

「アタック終了後、アップストリームを山札の下に置いて、スチームファイターウルニギンをレスト状態でスペリオルコール!これでターンエンドだ」

 

スチームファイターウルニギン  PW7000

 

PW11000➡PW11000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW18000➡PW11000+SH10000=21000  クロノの手札5枚 山札32枚  タイヨウのダメージ3枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!疾駆の黄金騎士カンベル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『曙光の騎士ゴルボドゥク』グレード1+2

 

疾駆の黄金騎士カンベル  PW26000  ハーツ『旭光の騎士グルグウィント』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、山札の上4枚を見て、神聖魔道士プイスをスペリオルコール!残りのカードは山札の下へ」

 

神聖魔道士プイス  PW9000

 

R カンベル   プイス

R ライジング すれいみー

 

「ライジング・ライオネットのブースト、カンベルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『すれいみー』『老練の騎士ダンヴァロ』『投刃の騎士メリアグランス』」

 

カンベルは矢を構えて狙いをクロノジェットに定めて、渾身の一撃の矢を放つ。クロノジェットは腕をクロスさせたため、たいした致命傷はついていない。

 

「ダメージチェック『スチームブレス・ドラゴン』」

 

「カンベルのスキル発動!山札から5枚見て、遠矢の騎士サフィールをスペリオルコール!残りは山札に戻してシャッフル!そしてパワープラス2000!サフィールスキル発動!山札から登場したので、カウンタチャージとソウルチャージ『旭光の騎士グルグウィント』すれいみーのブースト、プイスでヴァンガードにアタック!プイスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払い、山札の上3枚見て、すれいみーをスペリオルコール!」

 

「ガード!『スチームバトラーマシュダ(☆)』」

 

「すれいみーのブースト、サフィールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームメイデンウルル(治)』」

 

「ターンエンドです」

 

PW31000➡PW11000

PW15000➡PW11000+SH10000=21000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000  タイヨウの手札5枚 山札29枚  クロノのダメージ4枚(裏2枚)

 

『明日川選手、素晴らしい布陣を展開だ!ただ仲間を呼んだだけじゃない!すれいみーはなんと後方からガーディアンを呼べる優秀なユニット、まさに鉄壁の防御です!』

 

「これがゴールドパラディンの真骨頂!」

 

「さすが俺たちのタイヨウさん!」

 

タイヨウに従えている子供ファイターはタイヨウに称賛の言葉を称える。

 

「ティーチングファイトの後、あなたとファイトしたようにはいきませんよ。ユイさんのファイトの敗北以来、僕はさらなる訓練を重ねたのですから。全てはクロノさんとユイさんに勝利するため、全てはユナサンの正義を証明するため。弱かった時の僕は1人ぼっちでした。でも強さは、色々なものをもたらしてくれた!僕にも友達ができたんです!」

 

「・・・それ、楽しいのか?」

 

「・・・何ですか、楽しいって?・・・さあ、クロノさんのターンですよ。何が来ても、僕は防いで見せます」

 

「だったら見せてやる!お前が見たことのないこいつでな!!ストライドジェネレーション!!!時空獣アップヒーバル・ペガサス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームファイターバリフ』グレード3

 

時空獣アップヒーバル・ペガサス  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

「アップヒーバル・ペガサスのスキル発動!ハーツがクロノジェットだから、リアガード全てを山札の下へ!みんな消し飛ばしてやるぜ!!」

 

フィールドに時空の穴が現れ、その穴にすれいみー2体、プイス、サフィール、ライジング・ライオネットが吸い込まれていった。

 

「山札の上から、同じ枚数をコールだ!」

 

アップヒーバルのスキルによってタイヨウの盤面はこうなっている。

 

プイス  グルグウィント ファーマシー

リンガー  リンガー   ゴルボドゥク

 

曙光の騎士ゴルボドゥク  PW7000

ファーマシー・ウィッチ(治)  PW5000

ギガンテック・リンガー(醒)  PW4000

 

「これで自慢の布陣もズタズタだな!」

 

「いんや、そいつはどうかな」

 

ツネトの言葉にマサトはそう一言述べる。

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでプイスを山札の下へ!ウルニギンのGB(ジェネレーションブレイク)!ハーツにクロノジェットがいるため、相手のリアガードが山札の下に送られたとき、カウンタチャージ!スモークギア、頂に立つギアウルフをコール!」

 

頂に立つギアウルフ  PW7000

 

グリマーブレス アップヒーバル スモークギア

 ウルニギン  ガンナーギア  ギアウルフ

 

「ギアウルフのブースト、でヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ファーマシー・ウィッチ(治)』」

 

「ぶちかませ!ガンナーギアのブースト、アップヒーバル・ペガサスでヴァンガードにアタック!!」

 

「ノーガードです」

 

「トリプルドライブ『スチームファイターバリフ』『スチームメイデンアルリム』『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグリマーブレスに、クリティカルはアップヒーバルに!双翼動乱!!」

 

アップヒーバルは時計の紋章を出現させ、その紋章出てきた雷鳴がグルグウィント(タイヨウ)を襲う。

 

「ダメージチェック『神聖魔道士プリデリー』『エアレイド・ライオネット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードへ!」

 

「ウルニギンのブースト、グリマーブレスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『エアレイド・ライオネット(☆)』」

 

「くっ!ターンエンドだ」

 

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000(+5000)

PW21000➡PW16000+SH10000=21000  クロノの手札4枚 山札27枚  タイヨウのダメージ5枚(裏2枚)

 

「惜しい!あとちょっとだったのに・・・」

 

「だけど、ダメージは5枚になった!」

 

「このままいってくれれば・・・」

 

「・・・アップヒーバル・ペガサス。リアガードを全て山札の下へ送り、さらに枚数分だけコールすることによって、布陣を潰させるスキル。ですがそれは、ユナサンの大会にて、データを習得済みです」

 

「なに⁉」

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『旭光の騎士グルグウィント』グレード3

 

「僕の掴む未来、新たな力を今ここに!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!黄金竜スピアクロス・ドラゴン!!!!」

 

黄金竜スピアクロス・ドラゴン  PW26000  ハーツ『旭光の騎士グルグウィント』

 

「グルグウィントの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、山札の上4枚見て、その内の1枚、イアゴーをスペリオルコール!パワープラス2000!ファーマシーを退却!ギガンテック・リンガーのスキル!山札から、味方のリアガードが登場した時、ギガンテックを山札に戻し、シャッフルして1枚ドロー!さらに登場したリアガード、イアゴーにパワープラス5000!同じスキルをもう1度!イアゴーにパワープラス5000!」

 

老練の騎士ダンヴァロ  PW11000

 

「なっ⁉そんなことが⁉」

 

「リアガードを入れ替えたくらいじゃ、動揺しねぇってことだな」

 

「俺もゴルパラ使ってっから、同じ立場だったら俺もリアガードを入れ替えるぜ普通」

 

「ピンチをチャンスに変えるだけの実力になったのか・・・」

 

一同の1部は体制を整えたこと動揺し、カムイとハイメ、ゴルパラ使いのマサトは冷静に解説をする。

 

「さらに、スピアクロスのスキル!カウンターブラスト(2)とGゾーン裏のスピアクロスを表にし、山札の上から5枚見て、Gゾーンの表の枚数分、ユニットのいないリアガードサークルに老練の騎士ダンヴァロとキマルクスをスペリオルコール!すれいみーをコール!」

 

ダンヴァロ スピアクロス  イアゴー

キマルクス すれいみー  ゴルボドゥク

 

『明日川選手、再び盤石な体制を整えたー!!今回まさに、攻防一体な布陣だ!!』

 

「計算通りです。これでわかったでしょう?僕の成長が。弱さは罪。それがユナサンの、絶対正義なんです!」

 

「タイヨウ・・・」

 

「すれいみーのブースト、スピアクロスでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『スチームメイデンアルリム』(コスト『スチームファイターバリフ』)」

 

スピアクロスはクロノジェットに接近し、槍でクロノジェットを貫こうとしたが、アルリムの盾によってそれは防がれた。

 

「トリプルドライブ『投刃の騎士メリアグランス』『ファーマシー・ウィッチ(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをダンヴァロへ!『エアレイド・ライオネット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部イアゴーへ!クロノさん、僕が勝ちます。クロノさんの次はユイさんです。僕が2人に勝つことで、ユナサンの正義を示して見せます!」

 

(・・・手札は残り2枚、ダメージは4・・・。ここは守り切るしかねぇ。だけど次のターンで、どう攻めていくか・・・)

 

クロノが守り切る前提で次のターンどう立ち回っていくかを考えていると・・・

 

「「「クロノーーー!!」」」

 

「!!」

 

控室にいた3人が会場の入場口に来て、クロノに喝を入れる。

 

「下ばっか見てんじゃないわよ!!あんたは今、タイヨウ君と戦っているんでしょ?!」

 

「君のファイトを見せるんじゃなかったのか、クロノ!!」

 

「そんな風に考えてばっかじゃ、タイヨウ君に思いは伝わらないでしょ?!しっかりしろ!!」

 

「トコハ、シオン、ユイ・・・」

 

「クロノーーー!!」

 

「新導くーーん!!」

 

観客席にいる一同も、クロノを全力で応援している。ハイメはクロノに向かって笑みを浮かべている。

 

「みんな・・・ハイメ・・・(そうだ・・・そうだよな・・・)」

 

「これで終わりです。トリガーの載ったダンヴァロでアタック!」

 

ダンヴァロがクロノジェットに近づき、その剣をクロノジェットに振るう。

 

「(俺は何しにここに来たんだ?タイヨウに、俺のヴァンガードを見せるためじゃねぇか!)ガード!『スチームバトラーマシュダ(☆)』『ドキドキ・ワーカー(☆)』インターセプト!『スモークギア・ドラゴン』」

 

「・・・!!キマルクスのブースト、イアゴーでヴァンガードにアタック!」

 

「(下見てる場合じゃねぇだろ!!)ノーガード!ダメージチェック『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「・・・ターン・・・エンド・・・」

 

PW32000➡PW11000(完全ガード)

PW32000➡PW11000+SH25000=36000

PW23000➡PW11000(+5000)  タイヨウの手札7枚  山札20枚  クロノのダメージ5枚(2枚)

 

『なんと、なんと、新導選手、この凄まじい猛攻を全力で乗り切った!』

 

「まさか・・・あれだけの攻撃を・・・⁉」

 

「タイヨウ・・・さん・・・?」

 

ユナサンの司会者も、ユナサンファイターたちも、この事態に戸惑いを隠せないでいた。

 

「ふ~、何とか防ぎ切ったわね」

 

「でも、これからが正念場だ」

 

「クロノなら、きっと大丈夫だよ」

 

「僕の攻撃が・・・。手札はまだ7枚、ダメージも4でこの布陣。それに対してクロノさんは手札なし、もう何もできないのは明らか・・・」

 

タイヨウはクロノの顔を、瞳を見て、一瞬だけ怯んだ。クロノはタイヨウを見て、笑みを浮かべる。

 

「ホントすげぇな、タイヨウ。マジで強くなったな」

 

「クロノさんやユイさんに勝つためなら、どんな辛いことでも耐えられましたから。わからないでしょうね?僕の気持ちなんて。初めから強かったクロノさんには!」

 

「・・・ヴァンガードってさ、勝てば確かにうれしい。もちろん、負ければ悔しい。だけど、そればっかじゃねぇんだ。俺はヴァンガードを始めて、いろんな人と出会った。喧嘩だってした。迷惑だっていっぱいかけた。でも俺たちは今、一緒にここにいる。そう、ヴァンガードが、この出会いをもたらしてくれた」

 

「クロノ・・・」

 

クロノの想いに3人も笑みを浮かべる。

 

「誰かと笑ったり悩んだり、それが楽しいんだ。それがヴァンガードの熱さ、それが俺の、ヴァンガードなんだ!」

 

クロノはヴァンガードに対する思いをいった後、残り1枚の手札でコストを支払った。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

「今こそ輝け!!我が未来!!その可能性!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

クロノジェットに未来の光が包み込み、クロノジェットは未来への輝き、未来の可能性の姿、クロノドラゴン・ネクステージへと変化していった。未来の光を、ネクステージに照らしながら。

 

「クロノドラゴン・ネクステージ!!!!」

 

クロノドラゴン・ネクステージ  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!すれいみーを時空の彼方へ消し飛ばせ!ウルニギンのスキル!カウンタチャージ!ギアウルフのGB(ジェネレーションブレイク)!リアガードが山札の下へ置かれたとき、パワープラス3000!ギアウルフを移動!」

 

グリマーブレス ネクステージ ギアウルフ

 ウルニギン  ガンナーギア   R

 

「イアゴーにアタック!いけ、ギアウルフ!」

 

「の、ノーガード!」

 

「タイヨウ、お前と初めてファイトした時、俺はすごく楽しかった!」

 

「!」

 

「なぁ、どうしてヴァンガードを始めたんだ?ただ強くなりたかったからか?お前、本当は・・・」

 

「違う!!!」

 

クロノが確信を突こうとした時、タイヨウは声を荒げて否定する。

 

(い、いや・・・冷静になれ、冷静になるんだ。僕は強くなったんだから・・・)

 

「クロノドラゴン・ネクステージでヴァンガードにアタック!時空を切り裂き、運命の彼方へ消しとばせ!超然撃破!!」

 

ネクステージがアタックしようとした時、膨大なイメージ力が溢れだしていた。それを観客席とは別の場所で見ていた神崎は目を見開く。

 

(・・・あの方のユニットも、ギアクロニクルであったな・・・)

 

ネクステージは時空砲をグルグウィント目掛けて盛大に発射された。

 

「が、ガード!『ファーマシー・ウィッチ(治)』『エアレイド・ライオネット(☆)』『投刃の騎士メリアグランス』」

 

時空砲からグルグウィント(タイヨウ)を守ろうとするファーマシー、エアレイド・ライオネット、メリアグランス。

 

「トリプルドライブ『スチームブレス・ドラゴン』『グリマーブレス・ドラゴン』『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはガンナーギアに、クリティカルはグリマーブレスに!」

 

「ここを耐えれば・・・落ち着くんだ!」

 

「クロノドラゴン・ネクステージのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラストとGゾーン裏のネクステージを表にして、手札を3枚捨てることによって、ネクステージをGゾーンに表で送って、スタンド状態で再びクロノジェットに!」

 

ネクステージは過去の時間を巻き戻し、その姿を未来の姿になる前の姿、クロノジェットに戻っていった。

 

「クロノジェット・ドラゴンのスキルで、タイヨウはグレード1以上のユニットでガードできない」

 

「完全ガード封じか!」

 

「しかも、ジェネレーションブレイクの達成条件はもう満たしてますからね」

 

一同はクロノジェット・ドラゴンのスキルを関心しながら解説していった。

 

「・・・嫌だ。嫌なんだ。もう弱い自分になんて戻りたくない!だって・・・弱さは罪・・・」

 

「違うだろ!」

 

タイヨウの言葉にクロノは真正面から否定する。

 

「弱さは罪なんかじゃねぇ。負けたって終わりじゃないんだ。何度でもファイトできる!俺たちは、どんな未来も選べるんだ!」

 

「!!」

 

「時を超えて未来を掴め!ガンナーギアのブースト、クロノジェット・ドラゴンでヴァンガードにアタック!これが、俺の選んだせかいだああああああ!!」

 

クロノジェットはみんなの思いをのせて、その思いを答えるため、まっすぐと、グルグウィント(タイヨウ)に向かって突進する。その際にギアースの結晶がイメージ力に反応を示していた。

 

ツインドライブ『クロノジェット・ドラゴン』『スチームバトラーマシュダ(☆)』 クリティカルトリガー  パワーはグリマーブレス、クリティカルはヴァンガードに

 

PW10000➡PW10000

PW26000➡PW11000+SH25000=36000

PW29000➡PW11000

 

ダメージチェック『神聖魔道士プイス』『神聖魔道士プリデリー』

 

クロノのダメージ5枚  タイヨウのダメージ6枚  勝者クロノ

 

あまりの事態に会場全体は静まり返っていた。そして、その静寂中で声を出したのは司会者だった。

 

『・・・・・・・・・しょ、勝者、新導クロノ選手!ど、どういうことでしょうか⁉我がユナサン、チームディマイズが、全敗となってしまったああああ!!』

 

「よっしゃー!!やったー!!」

 

「勝ったんだね、チームトライフォー!」

 

「何でしょう・・・まるで自分のことのようにうれしいです・・・」

 

トライフォーがディマイズに全勝したことによって、一同は興奮してはしゃいでいる。

 

「クロノ!やったー!」

 

「でも、タイヨウ君・・・」

 

「うん。それに、まだ終わってない」

 

ユイは自分のデッキを取り出す。会場にいるタイヨウは負けたことによって膝をつく。

 

「・・・僕は・・・絶対に・・・負けちゃいけなかったのに・・・」

 

タイヨウはタイヨウに従えていた子供ファイターたちの方を見る。その子供たちは見放すかのように、タイヨウから離れていった。それによってタイヨウの瞳から涙が溢れていた。クロノはそんなタイヨウに近づいていく。

 

「タイヨウ」

 

クロノはタイヨウに優しく語りかけていると・・・

 

「新導クロノ!俺と戦え!我の望みの為に!!」

 

会場のはるか上から神崎の言葉が響く。上を見てみるとそこには確かに神崎がいた。これには当然ユナサンファイターたちは驚いていた。

 

「はっ!そっちから出てくるなんてな!誘い出す手間が省けたぜ!」

 

会場の真ん中に3人が駆け寄ってくる。クロノ、シオン、トコハがユイの方見て静かにうなずく。ユイもうなずいた後、神崎の前に立つ。

 

「神崎ユウイチロウ!クロノとファイトする前に、私とファイトだ!!」

 

「ほう?」

 

神崎がクロノにファイトを申し込むのに対し、ユイが神崎にファイトを申し込んだ。そんなユイを3人はフォローを入れる。

 

「ユイがこのスペシャルマッチに挑んだ理由はね、あんたに挑むためなのよ!まさか、支部長ともあろう人が逃げたりしないわよね?」

 

「それにユイは、あなたが思っている以上に強いファイターだ!油断しているとあなたが負けるかもしれませんよ?」

 

「さあ、スペシャルマッチ第4戦といこうぜ、神崎!ユイに勝てたら俺が相手になってやるぜ!」

 

「・・・愚かな。敗者がいくら挑もうと、敗北するのは目に見えているであろう」

 

「世の中にはこんなことわざがあるのは知ってる?100戦挑めば必ず1戦は勝利するってね」

 

「ユイ・・・それあんたが考えたことわざ言葉でしょ・・・」

 

神崎は少し考えた後に、口を開いた。

 

「・・・いいだろう。先に貴様の要望に応えてやってもよい。曲りなりでも、地区予選でディマイズのメンバーだったものを倒し、特別選抜に選ばれた貴様なら、資格は十分だ。ただし、条件がある」

 

「条件?」

 

「佐倉ユイ、貴様が負けたら我がユナサン支部の一員になれ」

 

『!!??』

 

神崎が口にした条件にトライフォーだけじゃない。この会場全員が驚愕していた。

 

「新導クロノの代わりに貴様がファイトするのだ。これぐらいの対価は払ってもらわねばな。それに、俺はこれでも貴様の実力を買っているのだ」

 

「ゆ、ユイさんやめてください!そもそも、神崎支部長に勝てるわけないじゃないですか!」

 

タイヨウはそう言ってユイが神崎のファイトをやめさせようとする。

 

「どうする?そもそも、俺に勝つつもりで向かってこない者が俺に勝てるわけもない。気概すら感じない相手とファイトなど時間の無駄だ。そのようなファイターでは、我が支部に入れる価値もない。さあ、決めろ、佐倉ユイ!覚悟を決め、戦うか、逃げるのか!!」

 

神崎はユイに答えを求めている。だが、こんなことぐらいで逃げるユイではない。

 

「答えは決まってるんだろ?」

 

「もちろん!私は逃げたりなんかしない!本気で勝つつもりで神崎に挑む!」

 

「それでこそユイよ!」

 

「そうでなければ、君らしくもないしね」

 

3人はユイを見送り、タイヨウに顔を向ける。

 

「タイヨウ、ユイの、俺たちのファイトをしっかり見ててくれ」

 

タイヨウはギアースに向かっているユイを見つめる。

 

「条件をのむという事だな?いいだろう」

 

「証明させてやる!ユナサンのヴァンガードが間違っていることを!!」

 

ユナサン支部の全ての因縁に決着をつけるファイトが今まさに、始まろうとしていた。

 

to be continued…




トコハ「やったじゃんクロノ!」

シオン「タイヨウ君に見事に勝利、しかも勝ち方も素晴らしかった!」

クロノ「でも、本当にこれでタイヨウが目を覚ましてくれんのかな?」

ユイ「クロノはクロノにできることを精一杯やったから、後はタイヨウ君次第かな?」

クロノ「そうか・・・そうだよな!あいつを信じるしかないよな!」

トコハ「さて、次はいよいよ神崎が相手よ!行って来い、佐倉ユイ!」

シオン「僕たちの分まで、頼んだよ!」

ユイ「うん!任せておいて!」

TURN49「ユイVS神崎」


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ユイVS神崎

この話と次の話でユナイテッド・サンクチュアリ編は終わりなのですが今回は初の2回連続投稿です。

理由につきましてはファイトが途中で終わると少し気になってしまうという理由です。

伊吹とクロノのファイトは閑話に載せようかなって思っております。

2話目は1時間後くらいに投稿しようと思っております。

それでは1話目をどうぞ!


ユナイテッド・サンクチュアリ支部主催のスペシャルマッチ3戦回戦でクロノはタイヨウに勝利を収めた。それと同時に神崎が登場し、ユイが神崎にファイトを申し込んだ。神崎はそのファイトを受ける代わりに、ユイが負けたらユイがユナサン支部に入るという条件でファイトをする。

 

「神崎、私が勝ったら、あなたのヴァンガードが間違っていると認めろ!!」

 

「ふん、それは俺に勝ってから言うんだな」

 

ユイと神崎はギアースにデッキを設置する。

 

(神崎の奴、何でクロノのファイトより先にユイちゃんのファイトを受けたんだ?いや、そもそも何でクロノとファイトを申し込もうとしていたんだ?何が狙いなんだ?)

 

カムイは神崎の行動について考察している。

 

(狂おしいほど求め、追い続け、されど実現できずにいたあれを・・・実現できるというのか?ギアクロニクルを・・・。だが、その奇跡を阻もうというのならば、誰であろうと・・・完膚なきまでに叩きのめすまでだ!!)

 

 

 

TURN49「ユイVS神崎」

 

 

 

いよいよユナサン支部の因縁のファイトが始まろうとしている。ユナサンファイターたちは全体的に神崎を応援している。

 

「神崎支部長!勝って、ユナイテッド・サンクチュアリが正しいと証明してくださーい!!」

 

「そうだ!俺たちは間違っていない!!」

 

「ユナイテッド・サンクチュアリは絶対なんだ!!」

 

「そんな小娘、叩き潰しちゃってくださーい!!」

 

「信じています!神崎支部長!!」

 

控室にいるタイヨウは頭を抱えながら、これから始まるであろうファイトを見る。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード!」

 

「新鋭の騎士ダヴィド!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード  PW5000

 

新鋭の騎士ダヴィド  PW5000

 

「俺の先攻。ドロー。勤厚の騎士マゾルフにライド。ダヴィドは移動。ターンエンドだ」

 

勤厚の騎士マゾルフ  PW8000

 

R マゾルフ  R

R  R   ダヴィド  神崎の手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!」

 

ユイは神崎の目的である奇跡のカード、ディペンドカードの覚醒のため、ユナサン支部のファイターたちを利用したことに怒りを覚えているが、ユイは冷静にファイトに集中する。

 

『ヴァンガードファイターの戦いによって紡がれるイメージ力。そこから抽出される奇跡の力、ストライドフォース。ストライドフォースを集め、注ぎ込むことでディペンドカードは覚醒する』

 

「(タイヨウ君たちを道具みたいに利用した報い、受けてもらうよ!)ライド!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス!グランシードは移動!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス

 

  R    グランポリス R

グランシード   R    R

 

「グランポリスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』」

 

「ダメージチェック『ダーククォーツ・ドラゴン』」ターンエンド!」

 

PW8000➡PW8000  ユイの手札6枚 山札42枚  神崎のダメージ1枚

 

「俺のターン。白皙の騎士グワウルにライド。さらに、ナイトスカイ・イーグルをコール!」

 

白皙の騎士グワウル  PW10000

ナイトスカイ・イーグル  PW7000

 

R グワウル ナイトスカイ

R  R    ダヴィド

 

「ダヴィドのブースト、ナイトスカイでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ』」

 

「グワウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ダークプライド・ドラゴン』「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW8000

PW10000➡PW8000  神崎の手札5枚 山札40枚  ユイのダメージ2枚

 

「弱さは罪。強さこそ全て。真の強さを持った者にしか、見えない世界。ヴァンガードを極めたものに辿り着く完成形を俺は見た。強き者にしか扱えぬ神秘の強さ。あれこそ、我が望む未来!不可欠なのはディペンドカードの覚醒」

 

「!!」

 

「だが、どれほどストライドフォースを集めても、ディペンドカードが覚醒することはなかった。何かが足りぬ。あれを目覚めさせる何かが!しかし、ようやく見つけたのだ!それの邪魔をするというのならば、その障害から取り除く!!」

 

「やれるもんならやってみろ!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン  PW10000

 

「ディガリオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ』」

 

「ダメージチェック『闇夜の乙女マーハ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW10000➡PW10000  ユイの手札7枚 山札38枚  神崎のダメージ2枚

 

「互角の展開だ。なのに、ユイがあんなにプレッシャーを感じているのは・・・」

 

「あれが控えているからだ」

 

カムイの言うあれとはクラレットソード・ドラゴンのことを言っている。

 

「神崎のヴァンガードは今グレード2・・・」

 

「次で来る!!」

 

「俺のターン。スタンド&ドロー!孤高なる最強なる頂に、己が理想を掲げよ!!ライドォ!!覇道竜クラレットソード・ドラゴン!!!」

 

覇道竜クラレットソード・ドラゴン  PW11000

 

「やっぱり来やがった!!」

 

「ダークプライド・ドラゴン、ダーククォーツドラゴンをコール!我が強さ、忘れてはおるまい!!」

 

ダークプライド・ドラゴン  PW9000

ダーククォーツ・ドラゴン  PW7000

 

ダークプライド クラレットソード ナイトスカイ

ダーククォーツ    R      ダヴィド

 

クラレットソード・ドラゴンの登場により、ユイも、控室にいる3人も神崎に負けたことを思い返している。

 

「大丈夫」

 

「準備はしてきた。僕たちは神崎とのファイトに負けた。でも、引き換えに4回分のファイトのデータを手に入れた!」

 

「それを徹底的に分析して、私たちが出した答えは・・・」

 

「俺たちの思いを、ユイに託した!!」

 

ユイは3人に託された思い、必勝祈願のお守りをグッと握りしめる。

 

「あなたの相手は、1人じゃない!!」

 

「行くぞ!佐倉ユイ!クラレットソードでヴァンガードにアタック!煌めく刃を赤く染め、己が力を知らしめよ!!紅輝覇竜刃!!!」

 

クラレットソードは血のように赤く染まっている刃をディガリオン目掛けて突き付けようとする。

 

(トコハ・・・)

 

(私を縛っていたのは、兄さんの名前でも、妹という立場でもない。安城トコハという、私自身だった。ようやく気付けたのは、クロノやシオン、ユイがいたから)

 

「「はあああああ!ガード!!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」」

 

クラレットソードがディガリオンを切り裂く直前にグラスカッターの自慢の刃で刃と刃がぶつかり合い、そして、クラレットソードの刃を受け止めた。

 

「ツインドライブ『魔界城トートヴェヒター』『屈強の騎士グロヌ』」

 

「「よっしゃあ!」」

 

「・・・ダーククォーツのブースト、ダークプライドでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』」

 

「ダヴィドのブースト、ナイトスカイでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW11000➡PW10000+SH10000=20000

PW16000➡PW10000+SH10000=20000

PW12000➡PW10000  神崎の手札5枚 山札36枚  ユイのダメージ3枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!銀河の戦士よ、皆の夢を守るため、その力を解き放て!!ライド!大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ!!」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ  PW11000

 

「いくよ!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

「今こそ交われ!!二つの信ずる未来を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ!!!!」

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!エクスローグにパワープラス4000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビートをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー  PW7000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)  PW4000

 

グランサブ   エクスローグ  グランファイヤー

グランシード グランチョッパー  グランビート

 

「グランビートのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!グランファイヤーのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストでグランサブとグランシードにパワープラス4000!グランサブのGB(ジェネレーションブレイク)!パワーが13000の時、エクスローグにパワープラス4000!グランシードのGB(ジェネレーションブレイク)!パワーが9000の時、スキルを与える!」

 

「ガード!『アビス・ヒーラー(治)』」

 

「グランチョッパーのブースト、エクスローグでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガードだ」

 

トリプルドライブ『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン』」

 

エクスローグは刃に力を込めて、クラレットソードドラゴンを切り倒す。クラレットソードはさほどダメージを喰らっていない様子だ。

 

「ダメージチェック『勤厚の騎士マゾルフ』」

 

「ヒット!エクスローグのスキル!パワーが37000以上で1枚ドロー!そして、ナイトスカイを退却!グランサブのスキル!ダーククォーツを退却!ピンポイントバースト!!」

 

エクスローグは刃に風を纏わせ、その剣を振るい、風がダーククォーツとナイトスカイに直撃する。

 

「さらにグランシードのスキル!1枚ドロー!さらにグランギャロップのスキル!カウンターブラストで1枚ドロー!グランシードのブースト、グランサブでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『デスフェザー・イーグル(☆)』『グリム・リーパー(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW13000➡PW11000+SH10000=21000

PW41000➡PW11000

PW22000➡PW11000+SH20000=31000  ユイの手札7枚 山札30枚  神崎のダメージ3枚

 

(・・・どんなに頑張っても・・・)

 

「俺のターンだ。スタンド&ドロー!超おおおおおおお越!!!!暗黒騎士エヴニシェン!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『魔界城トートヴェヒター』グレード3

 

暗黒騎士エヴニシェン  PW26000  ハーツ『覇道竜クラレットソード・ドラゴン』

 

「エヴニシェンのスキル発動!ダークプライド・ドラゴンを斬り捨てる!」

 

ダークプライドは自ら身を捧げるようにし、エヴニシェンは鎌でダークプライドを刈り取る。ダークプライドは霧となり、その霧がエヴニシェンに吸収される。

 

「エヴニシェンのパワープラス7000!ダークプライドのGB(ジェネレーションブレイク)!自らが犠牲になったことにより、ダーククォーツ・ドラゴンをスペリオルコール!ダーククォーツのGB(ジェネレーションブレイク)!ダーククォーツが登場したことにより、エヴニシェンとダーククォーツにパワープラス3000!クラレットソードの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでナイトスカイ・イーグルをスペリオルコール!ナイトスカイのGB(ジェネレーションブレイク)!パワープラス4000!屈強の騎士グロヌをコール!」

 

屈強の騎士グロヌ  PW9000

 

  グロヌ   エヴニシェン  R

ダーククォーツ ナイトスカイ ダヴィド

 

「ナイトスカイのブースト、エヴニシェンでヴァンガードにアタック!全てを飲み込む闇の鎌よ!! 誇り諸共刈り捨てよ! !絶・滅砕破!!!」

 

エヴニシェンはグランギャロップに近づき、その禍々しき鎌で存在を借り捨てようとする。

 

(シオン・・・)

 

(いつも本気でぶつかった。でも、だからこそ綺場家、フェンシング、ヴァンガード。全てを諦めないその決意ができた。クロノと、トコハ、そしてユイがいたから)

 

「「はああああああ!ガード!!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』)」」

 

エヴニシェンの鎌が目の前にきた瞬間、グランガードがそれを防いでいく。神崎のGユニットまで防がれることにユナサンファイターたちは動揺を隠せないでいた。

 

「「よし!」」

 

「おい・・・マジかよ⁉」

 

「神崎支部長の攻撃を2回も防いだぞ⁉」

 

「・・・トリプルドライブ『闇夜の乙女マーハ』『カルマ・コレクター』『禁忌の魔道士カファー(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てグロヌへ!ダーククォーツのブースト、グロヌでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『オペレーターガールレイカ(醒)』『オペレーターガールレイカ(醒)』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW47000➡PW11000(完全ガード)

PW24000➡PW11000+SH20000=31000  神崎の手札4枚 山札29枚  ユイのダメージ3枚(裏2枚)

 

(・・・それでも・・・)

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グレード3

 

「闇を切り裂け!!光の戦士!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー!!!!」

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!エクスタイガーにパワープラス4000!」

 

グランサブ  エクスタイガー  グランファイヤー

グランシード グランチョッパー  グランビート

 

「グランビートのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『屈強の騎士グロヌ』」

 

「グランチョッパーのブースト、エクスタイガーでヴァンガードにアタック!グランビートのスキル!ハーツがギャロップだからソウルに入れて1枚ドローしてエクスタイガーのパワープラス5000!エクスタイガーのスキル!Gゾーン裏のGユニットを表に!『超宇宙勇機エクスファルコン』これによって、Gゾーンの表のカード2枚分、パワープラス8000!さらに、パワーが45000だからクリティカルプラス1!光あれ!天を穿つ正義の咆哮! ゴッドカノン!!」

 

「完全ガード!『カルマ・コレクター』(コスト『闇夜の乙女マーハ』)』

 

エクスタイガーは高エネルギーを静かに佇むクラレットソード目掛けて発射されたが、当たる直前でカルマ・コレクターがそれを阻止する。

 

「防がれた!」

 

「トリプルドライブ『コマンダーローレル』『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』『鋼闘機(メタルボーグ)バレングレーダー』」

 

「グランシードのブースト、グランサブでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『禁忌の魔道士カファー(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW13000➡PW11000

PW50000➡PW11000(完全ガード)

PW14000➡PW11000+SH10000=21000  ユイの手札7枚 山札25枚  神崎のダメージ3枚(裏1枚)

 

「俺のターン!!スタンド&ドロー!!」

 

「・・・勝てるわけないんだ!!」

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放ォ!!!!!うおあぁ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『覇道竜クラレットソード』グレード3

 

「天上天下!!唯我独尊!!真なる力よ、我がもとへ!!超おおおおおおおお越!!!!!!覇道黒竜オーラガイザー・ドラゴン!!!!!!」

 

覇道黒竜オーラガイザー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『覇道竜クラレットソード・ドラゴン』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、ナイトスカイ・イーグルをスペリオルコール!ナイトスカイのスキル!パワープラス4000!グロヌのGB(ジェネレーションブレイク)!グレード1以下のユニットの登場により、パワープラス3000!」

 

  グロヌ   オーラガイザー ナイトスカイ

ダーククォーツ ナイトスカイ   ダヴィド

 

「ナイトスカイのブースト、オーラガイザー・ドラゴンでヴァンガードにアタック!スキル発動!カウンターブラスト!ソウルブラスト!Gゾーンのオーラガイザー・ドラゴンを1枚表に!そして、ダヴィドを退却!山札の上から2枚公開!『グリム・リーパー(☆)』『アビス・ヒーラー(治)』」

 

「両方グレード1以下・・・」

 

「え?」

 

「え~と・・・5000と5000でブーストされて・・・」

 

「オーラガイザー・ドラゴンのパワーは、43000になりますね・・・」

 

ダヴィドを生贄にしたことによって、オーラガイザーはさらなる力を得た。それにユイはその力に戦慄していた。

 

「唯一無二!!天地ひれ伏せ、奇跡の力!!解き放て!!!龍牙重破斬!!!!」

 

オーラガイザーは槍でグランギャロップを切り裂こうと迫りくる。ユイはそんな危機迫る中でも、静かに笑みを浮かべている。

 

(クロノ・・・)

 

(出会いが俺を変えてくれた。ぶつかることもあるけど、逃げずに関わり合う事が大切だって気づけた。トコハと、シオン、ユイがいてくれたから)

 

「「はああああああ!ガード!!『宇宙勇機グランガード』(コスト『宇宙勇機グランチョッパー』)」」

 

オーラガイザーの刃をグランガードが防ぐ。刃と盾の衝撃に火花が出ている。そして、グランガードはオーラガイザーの刃をはじき返した。これには神崎も多少ながらも驚いていた。

 

「「よし!!」」

 

「ウソだろ⁉神崎支部長のGユニットの攻撃がことごとく・・・」

 

これにはユナサンファイターたちは動揺が激しくなる。

 

「・・・以前に見せた技なのだがな。こうでなくては話にならん。トリプルドライブ『カルマ・コレクター』『屈強の騎士グロヌ』『デスフェザー・イーグル(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てグロヌに!ナイトスカイ・イーグルでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』」

 

「ダーククォーツのブースト、グロヌでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』『オペレーターガールレイカ(醒)』スタンドトリガー!グランファイヤーをスタンドしてパワープラス5000!」

 

「ターンエンドだ」

 

PW43000➡PW11000(完全ガード)

PW33000➡PW11000+SH25000=36000

PW11000➡PW11000(+5000)  神崎の手札6枚 山札21枚  ユイのダメージ5枚(裏1枚)

 

ユイは控室にいる3人の方を見る。3人はユイが勝つことを信じてファイトを見守っている。3人だけじゃない。観客席にいる一同も、ユイが勝つことを信じている。ユイはみんなに見守られていることに自然に笑みが浮かびこむ。

 

「行くよ!みんな!!」

 

「最高のチームだね」

 

「俺の目に、狂いはなかったな」

 

ハイメはトライフォーに称賛の言葉を言い、カムイは誇らしげそうな表情をしている。

 

「ユイさん・・・まだ戦うっていうんですか⁉」

 

諦めようとしないユイの精神にタイヨウは戸惑いながらそう言う。

 

(不屈の闘志・・・か。まるで鋼のような精神のようだな。本気で俺に勝つつもりか。ならば・・・貴様が奇跡に値するかどうか・・・見極めてやろう・・・)

 

「私のターン!スタンド&ドロー!・・・鋼闘機(メタルボーグ)バレングレーダーにライド!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)バレングレーダー  PW11000

 

「さらに鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスターをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  PW9000

 

「バレングレーダーのスキル発動!カウンターブラストとソウルブラストで、山札から双闘(レギオン)の能力を持ったグレード3に、スタンド状態でライドできる!不屈の闘志を鋼の剣に込め、正義のために轟かせよ!スペリオルライド!鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター!!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター  PW11000

 

「ライドした後は、ヴァンガードにパワープラス3000!そして、シークメイト!!」

 

シークメイト  戻したカード『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』

 

「その鉄壁は砕かれることのない鋼の強固な絆!今こそ並び立て!!双闘(レギオン)!!!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター×鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  パワー20000

 

「ウルバスターのスキル!ヴァンガードがレギオンした時、パワープラス4000!鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッターをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)  PW4000

 

「グラスカッターのスキル!グラスカッターをソウルに入れて、グレード3とグレード2の鋼闘機(メタルボーグ)のユニットにパワープラス3000!そして、コマンダーローレルをコール!」

 

コマンダーローレル  PW4000

 

グランサブ  シンバスター×ウルバスター ウルバスター

グランシード   グランチョッパー     ローレル

 

「グランチョッパーのブースト、シンバスターでレギオンアタック!シンバスターの双闘(レギオン)スキル!パワーが30000以上だからグレード1以上でガードできない!」

 

「ノーガードだ」

 

「ツインドライブ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』奮い立て!正義の為に!岩砕双剣斬り!!」

 

静かに佇むクラレットソードにシンバスターとウルバスターが猛スピードで突っ込んでくる。

 

「そう、神崎の相手は1人じゃない。私たちと一緒に関わってくれたみんなが私に力をくれる。そしてタイヨウ君、君も同じなんだ!!」

 

「!!」

 

クラレットソードに接近したシンバスターが一太刀、そしてウルバスターの追撃の一太刀でXのように切っていったが、クラレットソードはまだ静かに立っていた。

 

「ダメージチェック『魔界城トートヴェヒター』」

 

「ヒット!スキル発動!ウルバスターのスキルでナイトスカイ・イーグルを退却!さらにシンバスターのスキル!パワー20000以上でヒットしたため1枚ドロー!さらに、コマンダーローレルのスキル発動!ウルバスター、グランファイヤー、グランシード、コマンダーローレルをレストして、シンバスターとウルバスターをスタンド!もう1度シンバスターで双闘(レギオン)アタック!」

 

「ガード!『アビス・ヒーラー(治)』『デスフェザー・イーグル(☆)』『グリム・リーパー(☆)』」

 

シンバスターとウルバスターがもう1度クラレットソードに同じ技を与えようとしたが、アビス・ヒーラー、デスフェザー・イーグル、グリム・リーパーがクラレットソードを守る。

 

「・・・ツインドライブ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビード(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードへ!ターンエンド!」

 

PW40000➡PW11000

PW33000➡PW11000+SH40000=41000  ユイの手札7枚 山札17枚  神崎のダメージ5枚(裏3枚)

 

「ダメージ5対5だ・・・」

 

「まさか支部長が・・・」

 

「そんなこと、あるわけねぇだろ!!」

 

ユナサンファイターたちはお互いに追い詰められた状況に動揺を隠せず、がやがやと騒ぎ出す。神崎を追い詰めたユイは自然と笑みを浮かべる。

 

(すごい・・・。あの支部長と並んだ・・・)

 

『誰かと笑ったり悩んだり、それが楽しいんだ。それがヴァンガードの熱さ、それが俺の、ヴァンガードなんだ!』

 

(クロノさんの、皆さんのヴァンガードで、こんなに強くなれるんだ・・・)

 

タイヨウは目の前の光景に目を見開きながらファイトを見ていた。

 

「・・・失望したぞ!!」

 

神崎の一言により、その場の全員が目を見開いた。

 

「貴様が俺に挑んでくるゆえに、どれほど強くなってきたかと期待していたが・・・期待外れもいいところだ!!」

 

神崎にたいして警戒していたが、さらに警戒して身構えるユイ。控室にいるタイヨウは神崎に対して怯えていた。

 

「ここまでだ!最後に見せてやろう!真の強さというものを!!うおああ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『覇道竜クラレットソード・ドラゴン』グレード3

 

「天上天下ェ!!唯我独尊!!真なる力よ、我がもとにぃ!!超越ううううううううううううううう!!!!!!!」

 

未来に存在するかどうかわからない存在であるオーラガイザー・ドラゴンは現れた。だが、オーラガイザーはゆがんだ力でその姿をさらに凶暴な姿へと変化していった。爪もさらに凶悪に、愛馬も凶暴に、そして持っていた刃もさらに鋭利なものへと変化していった。これこそが、オーラガイザーの本当に存在するはずのない覇道を秘めた姿だ。

 

「覇道黒竜オーラガイザー・ダムド!!!!!!!」

 

オーラガイザー・ダムドの登場により、ユイは冷や汗をたらしながら思わず後ろへ1歩後ずさる。

 

「な・・・なんだよ・・・あれ・・・」

 

「あんなユニット知らない・・・」

 

「やはりまだ持っていたか・・・」

 

控室にいた3人もこれには戦慄するほかない。

 

「なんだあれ?」

 

「き、聞いたことがある。そいつとファイトしたものは、恐怖におののき、絶望に打ち震え、2度と、刃向かう事が出来なくなるって・・・」

 

(これが・・・神崎支部長の最後の切り札・・・。やっぱり・・・ユイさんは・・・勝てない・・・)

 

「お・・・オーラガイザー・・・ダムド・・・」

 

ユイは身震いする体を抑えながら、オーラガイザー・ダムドを見ていた・・・。

 

to be continued…




神崎「我が力を前にして、貴様は無力!全ては無駄な足掻きにすぎぬ!」

ユイ「それはどうかな?最後までやってみなくちゃわからないでしょ?」

神崎「その意気やよし。しかし、お前は敗北を知ることになるだろう。そして我が前に立ったことを後悔し続けるのだ!」

ユイ「負けることより、戦わないことの方がよっぽど後悔するんだよ!それに私は絶対に負けない!」

神崎「ならば全てを賭けてみよ!お前の全てを!!」

TURN50「超越する力」


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超越する力

2話目です。

それではどうぞ!


ユナイテッド・サンクチュアリ支部の全ての因縁に決着をつけるため、ユイは神崎にファイトを申し込んだ。ダメージの差は現在、ユイと神崎、共にダメージ5枚。お互いに1ダメージを受ければ終わりというなかまで迫りこんでいた。神崎のターンとなり、神崎は最後の切り札にして、相手を恐怖のどん底へと叩き落す象徴、覇道黒竜オーラガイザー・ダムドを繰り出した。

 

そして現在のお互いの状況はこうなっている。

 

ユイの盤面

 

グランサブ  シンバスター×ウルバスター ウルバスター

グランシード   グランチョッパー     ローレル    手札7枚 山札17枚 ダメージ5枚(裏2枚)

 

神崎の盤面

 

  グロヌ   オーラガイザー・ダムド R

ダーククォーツ   ナイトスカイ    R  手札3枚 山札19枚  ダメージ5枚(裏3枚)

 

覇道黒竜オーラガイザー・ダムド  PW26000  ハーツ『覇道竜クラレットソード・ドラゴン』

 

「あのユニットは!」

 

「切り札を温存していたんだ!」

 

ディマイズ側の控室にいるタイヨウと、トライフォー側にいるクロノ、シオン、トコハはオーラガイザー・ダムドに戦慄していた。

 

『見た者を敗北に突き落とす。恐怖と絶望の象徴が今!我々の目の前に!』

 

「神崎支部長が、あのユニットにストライドしたターン、生き延びられた者は1人もいないっていう、伝説の・・・」

 

「は、ははは。もう勝ったも同然だ」

 

「ゆ、ユナサン支部、万歳!!」

 

「神崎支部長に栄光あれ!!」

 

『栄光あれ!栄光あれ!』

 

ユナサンファイターたちはオーラガイザー・ダムドの登場により、神崎の勝利は確定したものと断定された。

 

「ユイさん・・・せっかくここまで持ちこたえたのに・・・。やっぱり神崎支部長に敵う人なんて・・・」

 

 

 

TURN50「超越する力」

 

 

 

「敗者が絶対的強者の前に立つ愚かしさ、惨めさ、醜さ・・・その身をもって思い知るがいい」

 

そう言って神崎は自らのターンを進めていく。

 

「クラレットソード・ドラゴンの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、黒翼のソードブレイカーをスペリオルコール!屈強の騎士グロヌのGB(ジェネレーションブレイク)!グレード1以下のリアガードがコールされた時、パワープラス3000!黒翼のソードブレイカーのスキル!ソウルブラストで1枚ドロー!さらにグロヌをコール!」

 

黒翼のソードブレイカー  PW6000

 

「オーラガイザー・ダムドのスキル!カウンターブラスト!Gゾーン裏のオーラガイザー・ドラゴンを1枚表に!そして、リアガード3体を生贄に!」

 

オーラガイザー・ダムドは生贄にダーククォーツ、ナイトスカイ・イーグル、ソードブレイカーを選んだ。オーラガイザー・ダムドの刃は伸び、生贄に1体ずつ突き刺していった。

 

「山札から2枚めくり、グレード1以下のカード1枚につき、相手リアガードを1体退却!」

 

「手札を補強しつつ退却・・・」

 

「オーラガイザー・ドラゴンと違って、こいつは盤面に直接干渉するのか・・・」

 

「くそ!粘れよユイ!」

 

神崎がめくったカードは哀慕の騎士ブランウェン2枚。つまりはグレード1が2枚となる。

 

「弱き者に存在する価値はない!蹴散らせ!!」

 

オーラガイザー・ダムドの愛馬はグランサブ、コマンダーローレルに狙いを定めて、その足で踏みつぶした。

 

「さらに、表のオーラガイザー・ドラゴン3枚によって、クリティカルプラス1!哀慕の騎士ブランウェンを3体コール!スキルにより、グロヌはさらにパワープラス9000!」

 

「強ぇ。相手リアガードを退却しただけじゃねぇ」

 

「相手盤面を元通り埋め、前列のリアガードをパワーアップ」

 

「しかも、アタック時にはブーストされて、パワーはさらに跳ね上がる」

 

「ブーストされれば、どちらも20000以上。ヴァンガードは30000超えのクリティカル2。おまけに、トリプルドライブがくる!」

 

「これでトリガーまでのったら、勝てるわけない・・・。やっぱり・・・」

 

 グロヌ   オーラガイザー・ダムド  グロヌ

ブランウェン   ブランウェン    ブランウェン

 

『これぞまさしく強さの極み!伝説のユニット!勝利への進撃!』

 

「オーラガイザー・ダムドでヴァンガードにアタック!!激破業滅波!!!!」

 

オーラガイザー・ダムドは刃に闇を包み込ませて、刃を振るい、まるで怨念のような邪をシンバスター目掛けて放て、大爆発を起こした。

 

「「「ユイーーーーーー!!」」」

 

タイヨウはその光景に目を逸らす。そして、恐る恐る目を開けてみると・・・

 

 

 

 

「完全ガード『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』)」

 

 

 

 

グランガードのエネルギーシールドがシンバスターを守っている姿がある。この光景にはタイヨウは目を見開く。

 

『凌いだ!!』

 

「やったな、ユイちゃん!!」

 

一同が安堵する中、ユナサンファイターたちは明らかに動揺を隠せないでいた。

 

「マジかよ⁉」

 

「あの伝説のユニットの攻撃を防ぐなんて・・・」

 

「ふぃ~・・・危ない危ない。これで終わったのかと思っちゃったよ。やっぱり楽しいな。これだからやめられないんだよ、ヴァンガードは!」

 

ユイはオーラガイザー・ダムドの攻撃を防いで、いや、このファイト自体を楽しんで笑っていた。

 

「わ・・・笑ってる⁉こんな絶望的な状況でどうして・・・⁉どうしてあんなに楽しそうなんだ、ユイさんは⁉」

 

このような状況で笑っているユイにタイヨウはかなり困惑している。

 

「・・・我がターン、いまだ終いにあらず。トリプルドライブ『アビス・ヒーラー(治)』ヒールトリガー!パワーは左前列のグロヌへ、ダメージを1回復!『禁忌の魔道士カファー(☆)』クリティカルトリガー!左前列のグロヌにパワーとクリティカル!『グリム・リーパー(☆)』クリティカルトリガー!右前列のグロヌにパワーとクリティカル!」

 

「トリプルトリガー!!」

 

「さすがは神崎支部長!!」

 

「まさに神のごとき引き!!」

 

トリプルトリガー、それに加えてダブルクリティカルとヒールにユナサンファイターたちは歓喜の声を上げる。

 

「ダメージ回復、リアガードにパワーとクリティカルが・・・」

 

「ユイのダメージは5・・・」

 

「残りの攻撃、どちらか一方でも通ればそこで終わりってわけか・・・」

 

未だに危機的状況にユイは楽しみながら声を上げて神崎の攻撃に挑む。

 

「さあ!!バッチコーーーーイ!!」

 

「ブランウェンのブースト、左前列のグロヌでヴァンガードにアタック!「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ』)」

 

グロヌの大剣を再びグランガードが現れ、シンバスターを大剣から守る。

 

「おい、ウソだろ⁉」

 

「ディマイズとの3連戦といい、ホント何なんだ⁉あのトライフォーって奴らは⁉」

 

「心などという弱いものにすがる弱者に、明日はない!!ブランウェンのブースト、右前列のグロヌでヴァンガードにアタック!!弱者が何をしょうと、未来は変えられぬ!!奇跡は起こらぬ!!弱さは罪!!」

 

「いい加減そのセリフ、聞き飽きたよ!!ガード!!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)」

 

「・・・ターンエンドだ」

 

PW33000➡PW11000(完全ガード)

PW38000➡PW11000(完全ガード)

PW30000➡PW11000+SH20000=31000  神崎の手札5枚 山札14枚  ユイのダメージ5枚

 

「「「凌ぎ切った!!」」」

 

「いょ・・・しゃああああ!!!」

 

ユイは興奮したように、高らかに声を上げた。

 

「おい・・・この勝負、どうなるかわからなくなってきたぞ」

 

「ああ。次のターン、あのポニテ女がどう出るか・・・」

 

「なあ、今日のファイト、めちゃくちゃすごくねぇか?」

 

「どれも目が離せない。伊吹さんが絶対見ろって言うわけだぜ!」

 

ユナサンファイターたちはこの展開に興奮してユイの次の展開が気になってしょうがない様子になっていった。

 

「なんか・・・会場の雰囲気変わってません?」

 

「みんな夢中でファイトを・・・ううん、ユイちゃんのことを見てる!」

 

「ユイのファイトは、人の心1人1人動かすのよね」

 

「ああ。周りまで巻き込む、強いイメージ力」

 

「1人だけじゃなく、みんなまで楽しませようとするイメージ、それが佐倉ユイだぜ!」

 

今の会場全体は興奮しているファイターたちで埋め尽くされている。

 

「私は確かに神崎より弱いよ。でもさ、諦めたらさ、それこそ試合終了だよね!」

 

「!!」

 

タイヨウはユイの言葉で何かに気付き、そして、決心がつくと控室から出ていき、観客席に続く廊下を走っていった。

 

(そうだ。僕は1人が嫌で・・・負けるのが怖くて・・・弱い自分を見ないようにしていただけだ!そんなので・・・強くなれるはずないじゃないか!僕が欲しかったもの・・・本当の強さは!!)

 

観客席の階段を降りて、タイヨウは声を大にしてユイを応援する。

 

「ユイさーーーん!!がんばれーーーーー!!」

 

「!!タイヨウ君・・・」

 

ユイはタイヨウの応援を聞いて、タイヨウの方に首を向ける。

 

「タイヨウ⁉」

 

「あれって、ディマイズの・・・?何で敵の応援してんだ?」

 

タイヨウがユイに応援していることにユナサンファイターたちは疑問に抱ていた。

 

「見せてください!ユイさんの、皆さんのヴァンガードを!!」

 

そう言ってタイヨウはつけていたユナサンのバングルを外し、それを会場に投げ捨てる。

 

「タイヨウ君・・・」

 

「いけー!!ユイ!!」

 

「ぶっ飛ばしちゃえー!!」

 

「今のお前ならやれるぜ!!」

 

3人も声を大にしてユイを全力で応援する。

 

「くうぅぅ、俺も今すぐファイトしてーー!!」

 

「やっぱりヴァンガードは楽しいです!!」

 

「ヴァンガード最高ーー!!」

 

「やっちまえーー!!ユイちゃん!!」

 

「ハートに・・・キターーーーー!!!」

 

一同もこのファイトに激しく興奮している。

 

「・・・すげぇぞーー!!佐倉ユイ!!」

 

「さっさと片づけちゃってください神崎支部長!!」

 

ユナサンファイターたちもこのファイトに熱く興奮し、ユイを応援する者もあらわれるようになった。

 

「す・・・すげぇ・・・」

 

「こんなにハートにくるファイトを、こんなに立て続けにみせられちゃあね」

 

「こいつらだってヴァンガードファイターなんだ!熱くならない方がおかしいぜ!」

 

会場全体は熱く、激しい歓声で溢れかえっていた。

 

「・・・くだらぬ」

 

「神崎は何も感じないの?こんなに楽しいのに、みんなで熱くなれるのに」

 

「ふん、そんなものに何の価値もない」

 

「あるよ!心は人を強くさせる!見せてあげるよ!私のヴァンガードで!!」

 

ユイは高らかにドローしたカードを掲げながらコストを払っていく。

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グレード3

 

「今こそ轟け!!信ずる正義!!鋼の闘士に従って!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

シンバスターは光に身を包み、その姿をさらなる屈強な体格、鋼に身にまとった別の戦士として未来から現れた。

 

超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)へヴィデューク!!!!」

 

超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)へヴィデューク  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

「オペレーターガールレイカをコール!」

 

オペレーターガールレイカ(醒)  PW4000

 

「レイカのGB(ジェネレーションブレイク)!レイカを山札に戻してヴァンガードにパワープラス4000!」

 

  R    へヴィデューク  ウルバスター

グランシード グランチョッパー   R

 

「ウルバスターで左のグロヌにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「へヴィデュークでヴァンガードにアタック!!響け!鋼の意思よ!立ちはだかる悪を拳でぶち破れ!!剛拳豪乱撃!!!」

 

拳に電気を宿らせ、へヴィデュークは拳に力を溜めていっている。

 

「山札に戻したスタンドトリガーは今ので最後・・・。スタンドトリガーを外せばユイちゃんはこの攻撃を防がれたら、次のターン、何もできなくなりますね・・・」

 

「実質、これで本当に最後の攻撃というわけか・・・」

 

そう、スタンドトリガーをなくなってしまえばもう1度リアガードで攻撃することはできなくなるため、これで本当に最後の攻撃になりえるという。

 

「ユイさーん!いけえーーーー!!」

 

「ユイー!!あんたに託した!!」

 

「君にはみんながついている!!」

 

「俺たちの力を見せてやれ!!」

 

「やっちゃえー!」

 

「「「「「まけるなーー!!」」」」」

 

「ユイちゃんならクリティカルは引けますよ!!」

 

「決めろー、ユイちゃん!!」

 

「フレー、フレー、アミーゴ!」

 

ユイには一同の応援だけじゃない。今やユナサンファイターたちの応援もある。その全てがユイにとって力となっていく。

 

「・・・心は人を弱くする。無駄なことを・・・。弱者の思いを背負って立つか。無能の衆のイメージなど、いくら束ねても我は倒せぬ!!」

 

「・・・伝わってくるよ。ここにいるみんなのイメージが、私に力を与えてくれる!レイカのスキル!パワーが37000以上だから1枚ドロー!へヴィデュークのスキル発動!カウンターブラスト(2)を払って、ハーツが鋼闘機(メタルボーグ)なら、相手はグレード1以上でガードできない!!」

 

「ならば、グレード0とインターセプトで防ぐまで!!『アビス・ヒーラー(治)』『禁忌の魔道士カファー(☆)』『グリム・リーパー(☆)』『屈強の騎士グロヌ』」

 

へヴィデュークが力を溜め続けている中、攻撃がくるであろうとわかっているため、アビス・ヒーラー、グリム・リーパー、カファーがクラレットソードの盾になる。

 

「だああ!これじゃあトリガーが2枚でなきゃ通らねぇじゃねぇか!」

 

「いや、それはどうかな」

 

マサトはこの展開に愚痴っていたが、ケイスケが異を唱える。

 

「気付いたか。シールドは35000だから合計で46000になる。一方のへヴィデュークのパワーはレイカのスキルを合わせて37000。普通ならトリガーが2枚出れば通る。だがヘヴィデュークの後ろにはグランチョッパーがいる」

 

「!なるほど。グランチョッパーのスキルはパワーが11000になった時、ユニット2体を選んでパワーが4000上がるスキルでしたね。それはヴァンガードもパワーアップできますのでそれも合わせれば・・・」

 

「ブーストも合わせて37000だから、そこに5000と4000上がれば・・・えっと・・・」

 

「合計46000。つまりはトリガー1枚でも出ればヒットできるってことだね」

 

グランチョッパーのスキルさえあればトリガーを2枚引かなくても攻撃がヒットさせることが可能と知った一同はこのファイトの行方を見守る。

 

「トリプルドライブ1枚目『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』」

 

1枚目はトリガーがでない。

 

「2枚目『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』」

 

2枚目もトリガーが出ない。神崎は予想通りといわんばかりに口元に笑みを浮かべる。

 

「私は奇跡なんかに頼らない!!私が信じる思いと、みんなの思いが、私を勝利へと導いてくれるんだ!!サードチェック!!!」

 

そして、運命の3枚目は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリティカルトリガーだった。

 

「クリティカルトリガー!クリティカルはへヴィデュークに、パワーは後ろにいるグランチョッパーに!グランチョッパーのスキル!カウンターブラストを払って、ウルバスターとへヴィデュークにパワープラス4000!これで46000、アタックはヒットされる!!」

 

『うおおおおおお!!』

 

トリガーとグランチョッパーのスキルによってクラレットソードにアタックはヒットできるようになった。これを見た神崎は目を見開く。

 

「みんなの思いや応援が、私に力をくれる!これが、私たちの、ヴァンガードだああああああああ!!!」

 

へヴィデュークの拳に力をが溜まったところでへヴィデュークは拳に纏った雷鳴をアビス・ヒーラー、グリム・リーパー、カファー、グロヌに浴びせる。その後でへヴィデュークはクラレットソードに接近する。クラレットソードは剣でガードするが、へヴィデュークのアッパーで剣は跳ね返され、その剣も折れてしまう。ヘヴィデュークはもう一つの拳を合わせて、無防備になったクラレットソードに向けて拳を振り下ろした。そして、その時・・・

 

ドカンッ!ドカンッ!

 

ギアースのシステムに突然小さな爆発が起き、ギアースの破片がひり注ぐ。それによって会場は暗くなり、さらには煙が立ち込めていた。そしてその煙の先に、ギアースで実体化はなくなったはずのへヴィデュークが神崎に接近している。

 

「なっ⁉」

 

神崎が驚いていると、へヴィデュークは神崎に一発の拳をおみまいする。

 

「ぐおおお!!」

 

へヴィデュークの拳を喰らった神崎はギアースの結晶が入った水に落ちてしまう。

 

「(同じだ・・・。あの日、あの人と同じ、奇跡の超越・・・。この支部を、我が人生をかけても得られなかったあの一瞬が・・・奇跡を望まぬ娘の元に・・・)そうか、そういう事か!佐倉ユイ!」

 

何かに気付いた神崎は口元に笑みを浮かべる。へヴィデュークはその姿を消していった。

 

「何だったんだ?今のは?」

 

「わからない。ギアースの故障?」

 

「それよりファイトは⁉」

 

シオンに言われたクロノとトコハは神崎のダメージをよく見てみる。会場全員がよく目を凝らして見てみる。神崎のダメージには6枚目のカードが置かれていた。

 

PW9000➡PW9000

PW37000(+9000)➡PW11000+SH35000=46000

 

ダメージチェック『ダークプライド・ドラゴン』『覇道竜クラレットソード・ドラゴン』

 

ユイのダメージ5枚 神崎のダメージ6枚  勝者ユイ

 

『ダメージ6・・・勝者、佐倉ユイ選手・・・』

 

「ユイちゃんが勝った!!」

 

『やったー!!』

 

「いやったーーーーーーーーー!!!!」

 

ユイが喜んでいる中会場は大きい歓声で包まれていた。

 

「「「やったな((ね))!!」」」

 

ユイに駆け寄った3人はユイの背中をバシンと叩く。

 

「痛い!!こういうのはクロノの負担でしょうに・・・」

 

3人はユイに向かった笑って見せた。ユイも3人につられて笑った。

 

「すごい・・・本当に勝ったんだ・・・ユイさんが・・・」

 

「ふははははは・・・」

 

神崎は4人に、いや、正確にはユイに向かって清々しい表情で笑っていた。

 

「・・・俺の負けだ」

 

神崎は清々しい表情のまま、潔く自分の負けを認めた。

 

「弱さは罪。塵は塵に還るのが道理」

 

そう言って神崎は自分の両腕につけているバングルを外す。そして、神崎はユナサン所属の者達に向かって堂々と宣言する。

 

「今!この時をもって、ユナイテッド・サンクチュアリ支部長の職を辞する!!」

 

『!!』

 

神崎のユナサン支部の支部長の職を辞任することには4人だけじゃない。会場全員が驚いていた。神崎は支部長の職の辞任を宣言した後、会場から去っていく。

 

「ど、どういうことだよ⁉」

 

「ディマイズに、神崎支部長まで俺たちを捨てた⁉」

 

「ずっと支部長の言葉に信じてついてきたのに、どうすれば・・・⁉」

 

「俺たちがこれまでやってきたものは何だったんだ⁉」

 

ユナサンファイターたちは次々とユナサンのバングルを外していった。その際に1つのバングルがツネトに直撃したのは内緒の話だが・・・。

 

「・・・目が覚めたんだ。ようやく・・・」

 

ようやく目が覚めたユナサンファイターたちを見て4人は自然と笑みを浮かべる。

 

 

ユナサンビルを神崎は愛馬に乗って颯爽と駆けてゆく。

 

(奇跡に値せぬのは、俺自身であったか!ならば、泣くまで!そして必ずや、あの奇跡をわが手に!)

 

神崎は変わらずに奇跡を、今度は己自身の力を磨いて手に入れることを決意し、ユナイテッド・サンクチュアリ支部を去っていった。

 

 

スペシャルマッチが終了し、一同はユナサン支部の外にいる。ユナサンファイターたちはユナサン支部から出ていき、自宅へと帰宅する。

 

「ユナサン支部のみんな、どうなっちゃうのかな?」

 

「大丈夫。兄さんたちも動いてくれるし」

 

ユナサンファイターたちを心配するクミにトコハはそう言った。

 

「なんたってユイが、みんなのハートを震わせたしね」

 

「そんなことないよ。ハートを震わせたのは、みんながいたからだよー」

 

ハイメの言葉にユイは謙遜気味でそう言った。

 

「これが目的だったのかな?」

 

「何がですか?」

 

「伊吹の奴が、今回のファイトを見ろって、ユナサン支部のみんなに強制してたのは、みんなの目を覚まさせることじゃねぇかなって」

 

カムイの言葉を聞いたクロノは内心複雑な心情を抱いていた。

 

「クロノさん、ユイさん・・・」

 

「!タイヨウ・・・」

 

そんな中タイヨウがクロノとユイに話しかけてきた。クロノとユイはタイヨウに近寄る。

 

「タイヨウ君。ありがとうね。君の応援にすっごく励まされたよ」

 

「・・・僕は・・・僕は・・・もう1度・・・もう1度2人とファイトが・・・ヴァンガードがしたいんです!!」

 

タイヨウの言葉を聞いたクロノとユイは笑みを浮かべる。

 

「・・・やだよ。1回だけなんてさ」

 

「え?」

 

「どうせやるなら何回も、だよ?」

 

「俺もユイに賛成だ。俺もタイヨウと、もっともっとファイトがしてぇよ!そうだろ?」

 

クロノはタイヨウに頭に手をのせる。タイヨウは嬉しくて思わず涙が出る。

 

「ほら」

 

「・・・はい!」

 

クロノはタイヨウに手を差し出し、タイヨウもその手を握って握手をする。

 

「うんうん♪これで仲直り仲直り♪」

 

「おいおい!俺たちも混ぜろよ!」

 

「私も!」

 

「僕も!」

 

「私も~♪」

 

「私も混ぜてください♪」

 

「俺も!」

 

「仲間ができ~・・・たーーー!!!」

 

一同はクロノたちに駆け寄ってきた。こうしてユナイテッド・サンクチュアリ支部の因縁に幕を閉じたのであった。

 

 

八百屋佐倉店でゲンゾウは今日も精一杯働いていた。そんなゲンゾウの前に伊吹が現れた。

 

「おっ!いらっしゃい!うちは初めてか?だったら安くしておくぜ?」

 

「・・・佐倉ゲンゾウですね」

 

「あん?そうだが?てかゲンさんと呼べ」

 

いきなり名前を尋ねられてゲンゾウは怪訝な顔になる。

 

「・・・あなたにも伝言を預かってきました。・・・新導ライブから」

 

「!!!!」

 

新導ライブの名前を聞いた瞬間、ゲンゾウは大きく目を見開いた。

 

to be continued…




クロノ「想いのこもったすげぇファイトだったぜ、ユイ!」

ユイ「みんなのおかげだよ。1人じゃどうにもならなかったよ。本当にありがとう」

トコハ「私たちチームでしょ?協力するのは当たり前じゃない」

シオン「1人はみんなのために、みんなは1人のためにって奴さ」

トコハ「そういうこと!」

クロノ「さてと、じゃあ帰ろうぜ、ドラエン支部に!」

トコハ「そうだね。みんな待ってる!」

シオン「一緒に行こう、ユイ」

ユイ「うん。じゃあ、帰ろう!」

TURN51「クロノVS伊吹」


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閑話
クロノVS伊吹


今回もファイトが2分割されていたので連続投稿です。

明日はリアルでは休みなのでギアースクライシス編の作成に移りたいと思っております。

それでは、まずは1話目です。どうぞ!


ユナイテッド・サンクチュアリ支部スペシャルマッチから2週間後、今日もカードキャピタル2号店で一同はヴァンガードを楽しんでいた。その一同の中にコズミックドライブも遊びに来ていた。今現在はクロノとクミがファイトを行っていた。ユイとアンはファイトを観戦しながらユナサン支部について話し合っていた。

 

「ユナサン支部、あれからどうなったんだろう?」

 

「神崎し・・・元支部長がユナサン支部から去っていってからファイターがめっきり減っていったっていう噂をここに来るまで何度も耳にしましたからね・・・」

 

「何事もなければいいんだけどね・・・」

 

「そうですね・・・」

 

2人がそんな話をしている間にファイトは決着がついた。結果はクミのトリプルクリティカルトリガーで勝利を収めた。

 

「なっ⁉」

 

「クミちゃんの勝ち~♪」

 

「いえーい♪」

 

「クミちゃんすげー!」

 

「ああ。あそこでトリプルとは」

 

「おいクロノ!お前1回もストライドしてねぇだろ!」

 

先攻はクロノだったため、後攻のクミのストライドで早くの決着がついたのだ。

 

「クロノ君、ご愁傷様です・・・」

 

「・・・はぁ・・・」

 

「クロノ!情けないぞー!」

 

アンはクロノに対して合掌し、シオンはため息、ユイはクロノをからかっている。

 

「まさかのトリプルクリティカルだ!しょうがねぇだろ!」

 

「はーい!クミちゃんがみんなに、大事なお話がありまーす!」

 

トコハがそう言うとクミは大事な話とやらを発表する。

 

「このたびめでたく、グレード2になりました~♪」

 

『お~!』

 

クミは一同にグレード2になったファイカを見せる。それを見た一同は関心の声を上げる。

 

「岡崎!もう1回だ!」

 

「え~?どうしょっかな~?」

 

「何もったいつけてんだよ!」

 

一同がワイワイと楽しんでいると・・・

 

「こ・・・こんにちわ」

 

「!タイヨウ!」

 

タイヨウが店内に入ってきていた。

 

 

 

TURN51「クロノVS伊吹」

 

 

 

「皆さん、いろいろありがとうございました。それから、改めてごめんなさい!」

 

タイヨウは一同に頭を下げながら感謝と謝罪を述べた。

 

「僕、ずいぶんひどいこと言って、迷惑もいっぱいかけて・・・だから、ちゃんと謝りたくて・・・」

 

「何言ってんだよお前」

 

「そうよ、水臭い」

 

「もう済んだことだ。気にすんなって」

 

「「うんうん」」

 

一同は気にしておらず、タイヨウといつもの態度で接する。

 

「みんなこう言ってますし、タイヨウ君が気にする必要はありませんよ」

 

「そうだ。また新しい一歩を踏み出せばいいんだからよ」

 

「珍しくいいことを言ったなマサト」

 

「また一緒に遊びに行こうね」

 

「は、はい」

 

「それから、あれからユナサンはどうなったんだい?」

 

シオンはスペシャルマッチの後のユナサンについて尋ねる。

 

「あ、それ私も気になってた。タイヨウ君、まだ顔をだしてるんでしょ?」

 

「はい。今日来たのは、そのことも伝えたくて・・・」

 

タイヨウは一同に現在のユナサン支部の現状を話す。

 

「実は・・・伊吹さんが帰ってきたんです」

 

「なんだって⁉」

 

ユナサン支部に伊吹が帰ってきたことに一番反応していたのはクロノだった。

 

「2週間ほど前です。突然姿を現して・・・」

 

 

『普及協会本部から、ユナサン支部の事後処理を命じられた』

 

『どうしてあんたが?』

 

『ふざけんな!』

 

『だいたいあんたにも責任が!』

 

『・・・仕事が終われば、すぐに出ていく』

 

 

「それから伊吹さんは、余計なことは何も言わず黙々と働いて、怪しげな危険な設備を全部なくし、スタッフの人たちも全員呼び戻しました。ランク付けも、ドッグトレーナーも廃止され、伊吹さんに反発してた人も、今では一緒になってユナサンを立て直そうと頑張っています」

 

タイヨウの話を聞く限り、ユナサン支部は伊吹のおかげで良い方向へと進んでいっているのがわかる。

 

「僕も、自分にできることは何でもしたいと思って、手伝っているんです!」

 

「そっか」

 

ユナサン支部の問題も、ひとまずは安心してよいようだ。

 

 

ドラゴン・エンパイア支部の支部長室でマモルと支部長はユナサン支部の後処理について話し合っていた。

 

「マモル君、ユナサンの後処理はうまく進んでるって聞いたんだけど?」

 

「はい。そのようですね」

 

「神崎の辞任により、結局支部長総会は開かれず、本部は例の伊吹って男に後処理を任せて、霧中して片づけてしまった・・・」

 

支部長は机にもたれかかる。

 

「ああああ!なんかスッキリしないね!」

 

「そうですね。でも、これでユナサンの運営も正常化されるはずです。もちろん、本格的な再建はこれからですが、一安心ですよ」

 

「ま、そういうことだねぇ~・・・」

 

マモルと支部長がそんな会話をしていると、誰かが支部長室に入ってきた。その人物はなんと元ディマイズの羽島リンだった。

 

「君は・・・」

 

リンはマモルまで近づくとこう言った。

 

「あんたに負けたこと、全然気にしてないから」

 

「え?」

 

リンの言葉にマモルはキョトンとする。

 

「妹から聞いたでしょ?」

 

「・・・ああ!うん」

 

「勘違いしないで!あたし、なんとも思ってないから!あんたに言われたことなんて、全然気にしてないんだからね!」

 

リンは顔を少し赤らめながらそう言った。

 

「気にしてないって言っている人が一番気にしてるんじゃあ・・・」

 

「ふん!!」

 

「うわはあ!!」

 

茶々を入れてきた支部長の足をリンは強く踏みつける。

 

「そういう事だから。それから、安城トコハに言っといて。今度勝つのは私だって」

 

リンは言いたいことだけ言って支部長室から退室する。マモルと支部長はその後に微笑ましく笑みを浮かべた。

 

 

ドラエン支部と同じ時間、トコハは急に悪寒を感じていた。

 

「どうしたの?」

 

「いや、なんか今、急に寒気が・・・」

 

「ま、まぁ、ユナサンが平和になって、よかったよかった!」

 

「「「うんうん」」」

 

ユイの言葉にトリニティドラゴンは3人同時に首を縦に頷く。

 

「全ては伊吹の奴が書いた絵の通り、かもな」

 

「なんか気に入りませんね」

 

カムイの言葉にクロノは一言そう言った。

 

「伊吹さんの作った強化プログラムも、それ自体はファイトに強くなるためのデータの集まりでしかなかったんです。強くなりたいと思って努力することは、決して間違いじゃない。間違っていたのは、弱さは罪と、必要以上に自分や他人を貶め、責めたり、敗北を恐れるあまり、ファイトに対して勝利以外の価値を認めなくなってしまうこと。全ては、使う人心次第なんです!」

 

タイヨウの言葉に一同は笑みを浮かべていた。

 

 

ユナイテッド・サンクチュアリ支部、伊吹は移動用エスカレーターに乗って、ユナサンファイターたちのファイトを見ていた。現在のユナサンファイターたちはみんな笑顔でファイトを楽しんでいる。

 

「ずいぶんファイターたちも戻ってきました。伊吹さん、このままユナサンに残ってもらうわけにはいきませんか?スタッフもファイターも、そう望んでいます」

 

伊吹についてきたユナサンスタッフが伊吹にそう言った。

 

「騒動の責任の一端は俺にある。だからこそ、きちんと事後処理をするよう本部から派遣された。仕事が終われば戻らねばならない」

 

「ですが、本当に伊吹さんの力が必要なのは、これからです」

 

「問題ない。後任はもう決めてある」

 

 

メガラニカ支部の1室、キョウヤは頭を抱えていた。

 

「はぁ・・・」

 

「ど、どうしたんですかキョウヤさん?ため息なんて珍しい・・・」

 

溜息を吐くキョウヤを心配するメガラニカスタッフ。

 

「いや、ちょっとした頭痛だ。すまんが頭痛薬を取りに行ってきてくれないか?」

 

「そういう事ならお任せを!キョウヤさんは我が支部の誇りですから!」

 

メガラニカスタッフは薬を取りに部屋を後にする。

 

「・・・伊吹・・・。なぜにユナイテッド・サンクチュアリの新支部長に・・・レンを指名したんだ・・・」

 

キョウヤが口にしたレン、雀ヶ森レンとは、フーファイターの総帥であり、キョウヤにとっては戦友とも呼べる人物だ。キョウヤはレンの性格を知っているため、思わずため息がまた出る。

 

 

「ま、せっかく来たんだ。俺たちとファイトしようぜ」

 

マサトがタイヨウにファイトの誘いをだしている。

 

「はい。でもその前に、クロノさん」

 

「ん?」

 

「これ、伊吹さんから預かってきました」

 

そう言ってタイヨウはクロノに伊吹の封筒を渡す。

 

「あいつから・・・」

 

「開けてみなさいよ」

 

「お、おう」

 

クロノは封筒を開けてみると、そこに入っていたのは目的地を記した地図だけだった。

 

「え?これだけ?」

 

「ここに来いってことか・・・」

 

(そういえばあの時・・・)

 

『全部終わったら、奴が自分で説明するってよ』

 

あの時、カムイは伊吹の伝言で確かにそう言った。しかし今日は時間も時間なので明日に地図に記された場所に行くことにした。

 

 

夜のユナサン支部の1室、伊吹は1人で何かを考えていた。

 

(ディペンドカードの回収には成功した。だが、神崎に加担し暴動を起こしても、奴が動くことはなかった・・・。未だその場所も掴めぬまま・・・。やはり、もっと大きな仕掛けが必要だな)

 

伊吹はパソコンと向けあってカチャカチャと操作する。パソコンの画面には、Plan-Gと書かれていた。

 

 

翌日、指定された場所、ボロボロになっている施設にクロノは来ていた。ちなみに来ているのはクロノだけじゃない。シオン、トコハ、ユイ、カムイ、ハイメがついてきている。

 

「なんか・・・とんでもなくすごいところだね・・・」

 

「本当にここで合ってるの?」

 

「うん。間違いないね」

 

「何でお前たちまでついてきてんだよ?」

 

「当然でしょ?」

 

「僕たちはチームなんだから」

 

「ま、断られてもついていくつもりだったけどね」

 

クロノの疑問に3人はそう言ってのけた。

 

「カムイさんやハイメまで・・・」

 

「細かいことは気にするなって」

 

「みんなアミーゴ!」

 

カムイやハイメにそう言われてクロノはため息をこぼす。

 

「そういえばカムイさん、あいつと知り合いだったんでしょ?どうして黙ってたんですか?」

 

「わりぃわりぃ。別に隠すつもりはなかったんだけどよ」

 

「どういう知り合いなんですか?」

 

「3年ぐらい前かな。ヴァンガードをめぐるごたごたがあってよ。その時に、ちょっとやりあった仲なんだ。あいつも被害者みてぇなもんで。ま、俺の仲間たちといろいろとな・・・」

 

カムイは伊吹について、少ししんみりとした表情で語った。そんな時、足音が聞こえてきた。6人はそっちの方を見ると、伊吹が入ってくる。

 

「待たせたな、新導クロノ」

 

「・・・わざわざこんなとこに呼び出したのは、これのことか?」

 

クロノは自分のポケットからディペンドカードを取り出し、伊吹に見せる。伊吹は一瞬だけ目を見開く。

 

「ああ。今こそお前に話そう。約束通りな」

 

「・・・気に入らねぇな」

 

「ん?」

 

「気に入らねぇんだよ、あんたのやり方が。そんな奴の話、まともに聞けるか!」

 

クロノは伊吹に対してそう言った。

 

「決着をつけようぜ」

 

「?」

 

「あんたとはここまでいろいろとありすぎた。そいつにケリをつけない限り、前へは進めない!ファイトだ!」

 

クロノは自分のデッキを取り出し、伊吹にファイトを申し込んだ。

 

「・・・いいだろう」

 

伊吹はクロノのファイトの申し込みを受ける。

 

「そうこなくっちゃ、ウソだよな!」

 

「OK!じゃあ俺が審判をするよ!まんざら、君とも知らない仲でもないしね」

 

審判はハイメに任せ、クロノと伊吹はファイトの準備をする。

 

「先攻は伊吹コウジ、後攻が新導クロノだ!」

 

お互いが準備が整えたところでファイトスタートだ。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

「ネオンメサイア!」

 

「ガンナーギア・ドラコキッド!」

 

ネオンメサイア  PW5000

 

ガンナーギア・ドラコキッド  PW5000

 

「俺のターン!ドロー!ライド!アスリープ・メサイア!ネオンメサイアは移動!ターンエンドだ」

 

アスリープ・メサイア  PW8000

 

R アスリープ R

R  ネオン  R  伊吹の手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!メーザーギア・ドラゴン!ガンナーギアは移動!」

 

メーザーギア・ドラゴン  PW8000

 

R メーザーギア R

R ガンナーギア R

 

「ガンナーギアのブースト、メーザーギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『グリマーブレス・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『重力井戸のレディバトラー』」

 

「ターンエンド」

 

PW13000➡PW8000  クロノの手札6枚 山札42枚  伊吹のダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!アローザル・メサイア!落日の刀身ダスクブレード、ダークメタル・カメレオンをコール!」

 

アローザル・メサイア  PW9000

落日の刀身ダスクブレード  PW9000

ダークメタル・カメレオン  PW7000

 

R アローザル ダスクブレード

R  ネオン  ダークメタル

 

「ネオンメサイアのブースト、アローザル・メサイアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『アステロイド・ウルフ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!パワーはダスクブレード、クリティカルはアローザルへ!」

 

「ダメージチェック『スチームメイデンアルリム』『スチームバトラーマシュダ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードへ!」

 

「カメレオンのブースト、ダスクブレードでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームファイターダダシグ(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW8000(+5000)

PW16000➡PW13000+SH10000=18000  伊吹の手札4枚 山札40枚  クロノのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!スモークギア・ドラゴン!グリマーブレス・ドラゴンとラッキーポッド・ドラコキッドをコール!」

 

スモークギア・ドラゴン  PW10000

ラッキーポッド・ドラコキッド(引)  PW4000

 

グリマーブレス スモークギア R

ラッキーポッド ガンナーギア R

 

「ラッキーポッドのブースト、グリマーブレスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『超弦理論の愛し子(引)』ゲット、ドロートリガー。ヴァンガードにパワーを上げ1枚ドロー」

 

「ガンナーギアのブースト、スモークギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードへ!」

 

「ダメージチェック『アローザル・メサイア』『超弦理論の愛し子(引)』ゲット、ドロートリガー。ヴァンガードにパワーを上げ、1枚ドロー」

 

「ちっ!ターンエンドだ」

 

PW13000➡PW9000(+5000)

PW15000➡PW14000(+5000)  クロノの手札5枚 山札39枚  伊吹のダメージ4枚

 

「もうダメージ4対2、展開が早い・・・」

 

「ここまではクロノが一歩リードしてるね・・・」

 

「なんて攻撃的なファイトだ・・・」

 

「俺のターンだ。スタンド&ドロー。ライド!信じし未来のため、羽ばたけ、我が翼!!オルターエゴ・メサイア!!」

 

オルターエゴ・メサイア  PW11000

 

R オルターエゴ ダスクブレード

R  ネオン   ダークメタル

 

「ネオンメサイアのブースト、オルターエゴでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「ツインドライブ『重力井戸のレディバトラー』『震脚のパルスモンク(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!パワーはダスクブレード、クリティカルはヴァンガードへ!2つの世界を救う翼よ、未来に導け!ワールド・ウィング!!」

 

オルターエゴは手に暖かい光をつくり、その光をスモークギアにぶつける。

 

「ぐぅ!ダメージチェック『アップストリーム・ドラゴン』『スチームバトラーマシュダ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「カメレオンのブースト、ダスクブレードでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW16000➡PW10000(+5000)

PW21000➡PW15000+SH10000=25000  伊吹の手札8枚 山札32枚  クロノのダメージ4枚

 

「(このイメージ力、この威圧感、やっぱこいつ、強ぇ・・・)だけど、俺だって!ライド!クロノジェット・ドラゴン!!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

「今こそ示せ!!我が真に望む世界を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!時空竜フェイトライダー・ドラゴン!!!!」

 

時空竜フェイトライダー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

「クロノジェットの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでダスクブレードを山札の下に!フェイトライダーのスキル!ラッキーポッドを山札の下へ置いて、頂に立つギアウルフをスペリオルコール!」

 

頂に立つギアウルフ  PW7000

 

グリマーブレス フェイトライダー R

 ギアウルフ   ガンナーギア  R

 

「俺だって前の俺とは違うんだ!いつまでも、負けっぱなしじゃいられねぇんだよ!!」

 

クロノと伊吹のファイトが進む中、マモルが入ってきて、その入り口でファイトを見ている。そして別の入れ口でキョウヤもクロノと伊吹のファイトを見守る。

 

 

カードキャピタル2号店では、ミクルとゲンゾウが店内を見ていた。

 

「へぇ~、ここがシン君のお店か・・・」

 

「2号店があるのは知っていたが、中を見るのは初めてだわ!」

 

「すみません、呼び出したりして・・・」

 

「クロノもよく来てるんでしょ?」

 

「ええ。クロノ君もユイさんも、もう立派な常連さんです。いつも友達と楽しくファイトしてますよ」

 

「そうか!それはよかったわ!がははははは!!」

 

シンの言葉を聞いたゲンゾウは豪快に愉快そうに笑い飛ばす。

 

「・・・この間ね、クロノが家に友達を連れてきたの。嬉しかった。そんなこと、今までなかったから・・・。ヴァンガードのおかげだと思うと、ちょっと複雑だけど・・・」

 

「ミクル嬢・・・」

 

「赤ちゃんの頃にお母さんを亡くして、その後、お父さんまでいなくなって・・・。私1人じゃ面倒見れなくて、あの子には本当、苦労させちゃったわ」

 

しんみりするミクルにシンは声をかける。

 

「仕方ないですよ。ミクルさん、まだ高校生だったじゃないですか。また一緒に暮らすために頑張ったんでしょう?」

 

「まぁね」

 

シンの言葉にミクルは笑みを浮かべる。ゲンゾウもそれを見て微笑ましく笑っている。

 

 

ボロボロの施設でクロノと伊吹のファイトは続いていた。

 

「ガンナーギアのブースト、フェイトライダー・ドラゴンでヴァンガードにアタック!はだかる者みな、ぶち抜き破れ! 剛撃突破!!」

 

「完全ガード!『真空に咲く花コスモリース』(コスト『アステロイド・ウルフ(☆)』)」

 

フェイトライダーの砲弾はオルターエゴへと向かっていっているが、その爆発と衝撃はコスモリースが受け止める。

 

「くっ!トリプルドライブ『スチームメイデンアルリム』『スチームブレス・ドラゴン』『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!パワーはグリマーブレスへ!1枚ドロー!ギアウルフのブースト、グリマーブレス・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『綻びた世界のレディヒーラー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをヴァンガードへ」

 

「ターンエンドだ」

 

PW31000➡PW11000+SH30000=41000

PW21000➡PW11000(+5000)  クロノの手札7枚 山札33枚  伊吹のダメージ4枚

 

「6ターンが終わって、2人ともダメージ4、まったくの互角・・・」

 

「でも、リンクジョーカーの特性も考えれば、まだ勝負は・・・」

 

「ああ。勝負はここからだ」

 

「くるぞ。伊吹のストライドだ!」

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『デスティニー・ディーラー』グレード1+2

 

「混沌を切り裂き、白き翼で描け未来!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!創世竜アムネスティ・メサイア」

 

創世竜アムネスティ・メサイア  PW26000  ハーツ『オルターエゴ・メサイア』

 

「オルターエゴ・メサイアの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、ネオンメサイア、グリマーブレスを呪縛(ロック)!パワープラス5000!ダスクブレード、重力井戸のレディバトラー、カメレオンをコール!レディバトラーのスキル!カメレオンを呪縛(ロック)!パワープラス4000!」

 

重力井戸のレディバトラー  PW9000

 

レディバトラー アムネスティ ダスクブレード

   ○      ○    ダークメタル

 

「カメレオンのブースト、ダスクブレードでヴァンガードにアタック!ダスクブレードのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストで、ギアウルフを呪縛(ロック)!」

 

「ガード!『スチームファイターダダシグ(☆)』」

 

ダスクブレードの攻撃を防いだダダシグはクロノジェットにグッドサインを送る。

 

「アムネスティ・メサイアでヴァンガードにアタック!スキル発動!カウンターブラストを払い、カメレオン、ネオンメサイア、ギアウルフを解呪縛(アンロック)!アムネスティ・メサイアにパワープラス6000!クリティカルプラス!カメレオンのGB(ジェネレーションブレイク)解呪縛(アンロック)された時、カウンタチャージ!ネオンメサイアのGB(ジェネレーションブレイク)!ネオンメサイアが解呪縛(アンロック)された時、ソウルに入れ、オルターエゴ・メサイアを手札に!ホワイト・ライトニング・アンデュレイト!!」

 

「完全ガード!『スチームメイデンアルリム』(コスト『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』)」

 

アムネスティは両手に神々しい光をクロノジェット目掛けて解き放った。その光はクロノジェットに当たることはなく、アルリムの盾によってはじき返す。アルリムはクロノジェットを守った後、クロノジェットに敬礼をする。

 

「トリプルドライブ『真空に咲く花コスモリース』『超弦理論の愛し子(引)』『綻びた世界のレディヒーラー(治)』ゲット・ザ・ドロートリガー&ヒールトリガー!ダメージを回復し、1枚ドロー!パワーは全てレディバトラーへ!カメレオンのブースト、レディバトラーでヴァンガードにアタック!」

 

「ぐっ!ダメージチェック『スチームファイターアンバー』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW37000➡PW11000(完全ガード)

PW30000➡PW11000  伊吹の手札8枚 山札25枚  クロノのダメージ5(裏1枚)

 

「ダメージ5・・・」

 

「しかも、ヒールで相手に1ダメージ回復された」

 

「それだけじゃねぇ。解呪縛(アンロック)すりゃパワーアップできたのに、前列のリアガードを呪縛(ロック)したままにして、次のターンのアタックとインターセプトを封じやがった」

 

「全部計算されていたってことですか・・・」

 

「ちぃ!やりやがるぜ!でも俺たちだって、まだまだいける!(そうだろ?)」

 

クロノはヴァンガードを始めたきっかけとなったギアクロニクルの出会いを思い返していた。

 

(お前たちとの出会いは、突然だったな。あの日から俺の運命は動き出したんだ。そして俺は今、想像もしなかった未来に立っている。1人で構わない。ずっとそう思ってた。だけど・・・お前たちと出会ったおかげで、俺の道はこんなにも変わった。ありがとう。俺はお前たちと一緒にどこまでも行く。そして、共にさらなる未来をイメージして、この手に掴む!)

 

クロノは高らかにストライドのコストを支払う。

 

「ストライド・・・ジェネレーション!!!!クロノドラゴン・ネクステージ!!!!」

 

クロノドラゴン・ネクステージ  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

「クロノジェット・ドラゴンの超越(ストライド)スキル!重力井戸のレディバトラーを山札の下に!スモークギアとドキドキワーカーをコール!」

 

アップストリーム・ドラゴン  PW9000

 

  ○   ネクステージ スモークギア

ギアウルフ ガンナーギア  ドキドキ

 

「クロノドラゴン・ネクステージでヴァンガードにアタック!時空を切り裂き、運命の彼方へ消しとばせ!超然撃破!!」

 

「完全ガード『真空に咲く花コスモリース』(コスト『超弦理論の愛し子(引)』)」

 

ネクステージの放った時空砲はオルターエゴに当たることはなく、コスモリースが時空砲を防ぐ。

 

「トリプルドライブ『スチームファイターバリフ』『スチームファイターバリフ』『スチームメイデンウルル(治)』ヒールトリガー!パワーはガンナーギアにあててダメージ1回復!クロノドラゴン・ネクステージのGBGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラストとGゾーン裏のネクステージを表にして、手札を3枚捨てることによって、ネクステージをGゾーンに表で送って、クロノジェットを、再びヴァンガードに!いくぜ!ガンナーギアのブースト、クロノジェットでヴァンガードをぶちのめせ!GB(ジェネレーションブレイク)(2)!パワープラス5000!グレード1以上でがーどできない!」

 

「ガード『震脚のパルスモンク(☆)』『綻びた世界のレディヒーラー(治)』インターセプト『落日の刀身ダスクブレード』」

 

ネクステージからクロノジェットに戻って、そのままオルターエゴに突っ込み、ダスクブレード、パルスモンク、レディヒーラーがオルターエゴを守る。

 

「36000でガード⁉」

 

「ツインドライブ『スチームメイデンウルル(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してクロノジェット・ドラゴンにパワープラス5000!」

 

「パワーをクロノジェットに⁉」

 

「これでパワー31000!セカンドチェックでトリガーを引けば、攻撃が通る!」

 

「疾風魂撃!!」

 

クロノジェットはダスクブレード、パルスモンク、レディヒーラーを倒して、そのままオルターエゴに向かった行く。

 

「セカンドチェック『グリマーブレス・ドラゴン』」

 

だが、クロノジェットの拳はオルターエゴに受け止められてしまう。

 

「ああ!トリガーじゃなかった!」

 

「でも!」

 

「まだ終わりじゃねぇ!ギアウルフのブースト、スモークギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『綻びた世界のレディヒーラー(治)』ゲット、ヒールトリガー。オルターエゴにパワーを、ダメージを回復」

 

「ターンエンドだ!どうだ!」

 

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW26000(+5000)➡PW11000+SH25000=36000

PW17000➡PW11000(+5000)  クロノの手札4枚 山札28枚  伊吹のダメージ4枚

 

「・・・ファイトには、その人間の全てが現れる。全力で行く!受け止めてみせろ!今のお前の全てをかけて!!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オルターエゴ・メサイア』

 

「混沌を切り裂き、白き翼で描け未来!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

その姿はオルターエゴよりも、アムネスティよりも神々しい。未来を導く救世主、メサイアのはるか上を行くほどのメサイアが今まさに、クロノジェットに姿を現す。

 

「創世竜エクセリクス・メサイア!!!」

 

「メサイアの・・・新しいGユニット!」

 

「俺も初めて見るぜ!」

 

伊吹の新しいメサイアのGユニットの登場にギャラリーは驚きで目を見開いている。

 

「いくぞ、新導クロノ」

 

「望むところだ!こい!!」

 

全力で応えようとする伊吹にクロノは気合を入れるのであった。

 

 

カードキャピタル2号店でシンとミクルとゲンゾウは会話に花が咲いていた状態だったが、シンが真剣な表情になり、2人に語りかける。

 

「ミクルさん、ゲンゾウさん。今日来ていただいたのは他でもありません。どうしてもミクルさんやゲンゾウさんに、話しておきたくて」

 

「・・・それってまさか、ライブのことか?」

 

「・・・はい。あなたに、少し確認がしたいことがありまして・・・」

 

「え⁉兄さんの⁉」

 

ミクルはライブの名前を聞くと大きめを見開いたのであった。

 

to be continued…




ミクル「シン君、外でのクロノってどんな感じなの?あの子自分のこと、あまり私に話さないから・・・」

シン「年頃の男の子なんてそんなものですよ」

ゲンゾウ「ま、そうだな。男は自分についてはあまり話したがらないもんじゃ」

ミクル「時々、心配になるの。あの子、つらい思いばかりさせてきたでしょ?」

ゲンゾウ「心配し過ぎじゃて。のう?シンよ」

シン「はい。クロノ君にはミクルさんがいます。素晴らしい仲間たちがいます。そして何より、自分の力で未来を切り開く力があります」

TURN52[決着」


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決着

2話目です。

後書きにてギアースクライシス編のPVの奴も作ってみました。よかったらご覧ください。

それではどうぞ!




ボロボロの施設の中で伊吹によって呼び出されたクロノは伊吹との因縁に決着をつけるためにファイトを息吹に申し込み、ファイトがスタートされた。ダメージはクロノが4枚、伊吹が5枚とクロノが一歩リードしている。そして伊吹は新しいメサイアのGユニット、エクセリクス・メサイアを繰り出した。

 

そして現在のお互いの状況はこうなっている。

 

クロノの盤面

 

グリマーブレス ネクステージ スモークギア

 ギアウルフ  ガンナーギア  ドキドキ  手札4枚 山札28枚 ダメージ3枚

 

伊吹の盤面

 

  R    エクセリクス   R

ダークメタル   R    ダークメタル  手札3枚 山札23枚 ダメージ4枚

 

創世竜エクセリクス・メサイア  PW26000  ハーツ『オルターエゴ・メサイア』

 

「オルターエゴ・メサイアの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、ダークメタル・カメレオン、グリマーブレス・ドラゴンを呪縛(ロック)!ヘヴィマテリアル・ドラゴンをコール!」

 

ヘヴィマテリアル・ドラゴン  PW8000

 

「ヘヴィマテリアルのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストと手札を1枚捨て、ダークメタル・カメレオンを呪縛(ロック)!そして2枚ドロー!中性子星のレディガンナーをコール!」

 

中性子星のレディガンナー  PW11000

 

「レディガンナーのGB(ジェネレーションブレイク)!ヘヴィマテリアル・ドラゴン、ギアウルフを呪縛(ロック)!さらにディスティニー・ディーラー、レディガンナーをコール!」

 

デスティニー・ディーラー  PW7000

 

「レディガンナーのスキル発動!デスティニー・ディーラーと、スモークギア・ドラゴンを呪縛(ロック)!」

 

「くっ!」

 

これで伊吹の盤面に呪縛【ロック】カードは4枚、クロノの呪縛【ロック】カードは3枚となった。

 

「全部で7体のユニットを呪縛(ロック)・・・」

 

「あれが全部解呪縛(アンロック)されたら、伊吹さんのユニットのパワーが一気に上がっちゃうよ!」

 

「クロノ!踏ん張りどころよ!」

 

レディガンナー エクセリクス ○

   ○      ○    ○

 

「エクセリクス・メサイアでヴァンガードにアタック!スキル発動!カウンターブラストと、Gゾーン裏のアムネスティ・メサイアを表にし、味方全てを解呪縛(アンロック)!それぞれパワープラス3000!そしてギアウルフを解呪縛(アンロック)し、退却!エクセリクスに、クリティカルプラス1!さらにカメレオン2体のスキル!カウンタチャージ!」

 

エクセリクスのスキルによって伊吹のユニットはパワーアップをし、逆にクロノのリアガードは退却させられた。

 

解呪縛(アンロック)させたユニットを退却させた⁉」

 

「パワーをリアガードにばらまいて、全体の攻撃力まで上げてきやがった!俺とやった時から進化してやがる!」

 

(全てのラインがパワー20000を超え、加えてヴァンガードにクリティカル2・・・これでトリガーがのれば・・・)

 

(新導クロノ手札では防ぎきれないという事か・・・)

 

このような状況に持ち込まれたクロノは笑みを浮かべて・・・

 

「こい!ノーガードだ!!」

 

ノーガード宣言をする。

 

 

 

TURN52「決着」

 

 

 

「トリプルドライブ『綻びた世界のレディヒーラー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復し、パワーはレディガンナーへ!『アローザル・メサイア』『震脚もパルスモンク(☆)』クリティカルトリガー!パワーはレディガンナーへ、クリティカルはエクセリクスに!」

 

「なっ⁉」

 

「ヒールに、クリティカル⁉」

 

「混沌よりいでし、創世の光、全ての罪を浄化せよ!ジ・アポリカプス!!」

 

エクセリクスは己の力で、疑似的存在の太陽を作り上げ、エクセリクスはその太陽をクロノジェット目掛けて解き放ち、爆発を起こした。爆発が終えたころ、クロノジェットは後ろへ一歩よろめき、膝をつく。

 

「ぷはぁ!ダメージチェック『クロノジェット・ドラゴン』『スチームファイターマシュダ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

そして、3枚目のダメージチェックの結果は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『スチームメイデンウルル(治)』

 

 

 

 

 

 

 

ヒールトリガー、つまりはまだ戦いは終わっていないことを指す。

 

「ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをヴァンガードへ!」

 

「繋がった・・・首の皮一枚で・・・」

 

「・・・く、くくく・・・」

 

クロノは突然、楽しそうに笑いだす。

 

「やべぇマジで・・・。ははははは!なるほどなぁ・・・。あんた、ほんっとうに強いファイターだったんだな!!」

 

クロノの言葉に伊吹は目を見開く。

 

「さあ次、こい!!」

 

「カメレオンのブースト、ヘヴィマテリアル・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「(前は、全然わからなかった。最初のファイト、まだ初心者だった俺は、何が何だかわからないうちに、一方的にやられた。2度目はヴァンガードをやめようと思った時、デッキをかけて戦って、俺はヴァンガードの楽しさを思い出せたんだ)ガード!『スチームメイデンウルル(治)』」

 

「「「「止めた!!」」」」

 

「カメレオンのブースト、レディガンナーでヴァンガードにアタック!」

 

「(そうだ、俺のヴァンガードが大事な時、なぜかこいつがいた)ガード!!『グリマーブレス・ドラゴン』『スチームメイデンウルル(治)』(今ならわかる。こいつのすごさ。バカみたいに強くて、呆れるくらいまっすぐな)悔しいけど認めてやるよ。あんた、確かにすげぇファイターだ」

 

「・・・ターンエンドだ」

 

PW26000➡PW11000(+10000)

PW26000➡PW21000+SH10000=31000

PW31000➡PW21000+SH15000=36000  伊吹の手札4枚 山札18枚  クロノのダメージ5枚

 

「凌ぎ切った・・・」

 

「パワー20000超えのクリティカルトリガーものったのに、よくあそこまで・・・」

 

「やっぱりすごいよ・・・クロノは・・・」

 

伊吹の猛攻を凌ぎ切ったことに4人は驚いていた。

 

「だが、残りの手札は1枚、前列のリアガードも呪縛(ロック)されたまま・・・」

 

「そしてヒールによって伊吹のダメージ3。さあ、どう乗り切る?」

 

別々の入り口にいるマモルとキョウヤは静かにファイトの行方を見守る。

 

(今ならわかる。どんなに厳しい状況だって、必ず道はある!)

 

「お前のターンだ」

 

「ああ。このターンで、俺たちの因縁に決着をつけてやる!」

 

クロノのこの言葉を聞く限り、ファイナルターンを宣言しているようだ。

 

「ファイナルターン宣言キターーーーー!!」

 

「言ったからには決めろよクロノ!」

 

「しょぼい攻撃だったら許さないから!」

 

クロノのファイナルターン宣言を聞いた伊吹は口元に笑みを浮かべる。

 

「見せてみろ!今のお前の全て、お前のヴァンガードの全てを!!」

 

「スタンド&ドロー!」

 

クロノは引いた手札を見てある作戦を思いつく。

 

「(面白れぇじゃねぇか!)コール!ギアウルフ、ドキドキ・ワーカー!」

 

「リアガードを上書きして手札を全部使い切った⁉」

 

「トリガーユニットまで⁉」

 

「次のターンでジリ貧になるより、総力戦で一気に攻める気だ!」

 

「ファイナルターン宣言をしたならなおさらですね」

 

「あは、アミーゴらしいね」

 

 ○   クロノジェット  ○

ドキドキ  ギアウルフ  ドキドキ

 

「ギアウルフのブースト、クロノジェット・ドラゴンでヴァンガードにアタック!スキルでパワープラス5000!ドキドキ・ワーカーのスキル!ソウルへ送り、1枚ドローしてパワープラス5000!同じスキルをもう1度!クロノジェット・ドラゴンに、パワープラス5000!」

 

「ストライドできなかった分のパワーを、スキルでまた・・・」

 

「でも、この攻撃が通らなかったら・・・」

 

「あいつは、かけたんだ!」

 

「いけぇ、クロノ!かっこいいファイナルターンを見せちゃって!」

 

伊吹はクロノの全力を見てまた口元に笑みを浮かべる。

 

(今なら俺にもわかる。どうしてお前でなくてはならなかったのか)

 

「いくぞ!お前を超えて、新たな未来を俺たちで示す!!いっけええええええ!!」

 

クロノジェットはこれまでにないほどの力を溜め、そして、猛スピードでオルターエゴに接近する。

 

(ギアクロニクル・・・負けた時も、迷った時も、俺の傍にいてくれた。お前たちの力を、俺は信じる!)

 

伊吹はパワー31000の攻撃の前に、自分の盤面を確認する。

 

「(ダブルクリティカル以外に、敗北はない。その場合、全てを費やしてガードしても、突破される)ならば、ノーガードだ!こい!」

 

運命のツインドライブでレギュラーたちは静かに見守る。

 

「ツインドライブ『スチームファイターマシュダ(☆)』」

 

1枚目はクリティカルトリガー。効果は当然クロノジェットに与える。

 

「来た!」

 

「クリティカルトリガーだ!」

 

「あと1枚!」

 

「掴もうぜ、相棒!俺たちの・・・未来を!!」

 

運命の2枚目のトリガーチェックの結果は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『スチームファイターダダシグ(☆)』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリティカルトリガーだった。これには伊吹は目を見開いていた。イメージ内でクロノジェットはかなりの速さでオルターエゴの腹部に渾身の拳を放った。ブースターで空へ駆けあがっていっている。オルターエゴはクロノジェットに攻撃を放とうとしたがその前にクロノジェットがもう片方の拳で腕を破壊し、オルターエゴの顔に直撃した。オルターエゴは虹色の光を放ちながら爆発を起こした。

 

『やっと聞こえたよ。君の声が』

 

『!!』

 

いつの間にかクロノの意識はイメージの中にいたようだ。そんなときに声が聞こえてきた。クロノは声のした方を見るとそこにはクロノジェットによく似た小さなギアドラゴンがいた。

 

『おかえり。また会えたね』

 

小さなギアドラゴンはクロノに手を差し伸べる。クロノは差し伸べられた手をそっと握る。

 

クロノの意識が現実に戻り、クロノはポケットに持っていたディペンドカードを確認する。そのディペンドカードにユニットの姿が現れた。そのユニットはクロノがイメージであったギアドラゴンと同じ姿をしていた。

 

「クロノ・・・ドラン・・・?」

 

「・・・ふ、ふははははは・・・」

 

クロノがクロノ・ドランのカードを見つめていると、急に伊吹が笑い出した。それには5人は唖然とし、入り口の前にいるマモルとキョウヤも目を見開いていた。

 

「・・・伊吹コウジだ」

 

伊吹は笑い終えるとクロノに手を差し伸べる。

 

「・・・知ってた」

 

クロノは笑みを浮かべながら伊吹と握手を交わす。

 

PW31000➡PW11000

 

ダメージチェック『デスティニー・ディーラー』『重力井戸のレディバトラー』『オルターエゴ・メサイア』

 

クロノのダメージ5枚  伊吹のダメージ6枚  勝者クロノ

 

 

カードキャピタル2号店内にいるシン、ミクル、ゲンゾウから重い雰囲気が醸し出していた。

 

「なんなの?兄さんの話って・・・」

 

「・・・・・・」

 

ゲンゾウは口を押し黙ったまま何も言わない。

 

「・・・ミクルさん・・・」

 

シンはミクルにライブについて話した。

 

 

ファイトの後、一同はクロノ・ドランのカードを見ていた。

 

「ワオ!ファンタスティック!」

 

「クロノ・ドラン?ギアクロニクルの新しいユニット?」

 

「いつの間にこんな・・・」

 

「クロノ、これ入れた覚えは・・・ないよね?」

 

「ああ。これ、ついさっきまで、真っ白だったのに・・・」

 

いろいろと疑問が出てくる一同にカムイは伊吹の方を見る。伊吹は淡々と語る。

 

「ディペンドカード。神崎が求めたものがそこにある。ファイターのイメージを媒介にして、惑星クレイのユニットをこの世界へ呼び起こすもの」

 

『え⁉』

 

「こんなかわいらしいのが、神崎が呼ぼうとしていたの?」

 

「呼ぼうとしていたものの形は恐らく異なるだろうがな。そこに現れたのは、お前に呼ばれた、お前だけのユニットだ」

 

伊吹の説明を聞いたクロノはさっそくそのユニットを呼ぼうと思い、ファイトテーブルにカードをセットする。しかし何も起きない。

 

「・・・何もでねぇぞ?」

 

「ただのカードじゃない!期待させといて・・・」

 

「ファイトしないと何も出ないとか?」

 

「あ~、あり得るかも」

 

「そうか!よし、やるぞ!」

 

シオンの発想を聞いたクロノはさっそく呼び出そうとファイトを申し込もうとする。

 

「ふっ、今はその程度の認識でいい。だが、事実として神崎は動き、多くの人を巻き込んだ。同じような人間は他にもいる。既に何枚ものディペンドカードを手に入れ、自らの野望を果たそうとしている。・・・明神リューズ。俺が追い続けている敵だ」

 

明神リューズの名前を聞いた時、隠れていたマモルの表情は驚愕のものへと変わっている。当の4人は首を傾げている。

 

「どこかで聞いたような・・・」

 

「奴は、ヴァンガード普及協会の創設者であり、中心メンバーの1人だ。そしてかつては、新導ライブの友人でもあった」

 

「⁉親父の・・・?」

 

リューズがクロノの父、新導ライブの友人と聞いて驚愕する。

 

「ギアクロニクルは、明神リューズと新導ライブによって、この世界へともたらされたものだ。だがその際に事故が起こり、新導ライブは・・・」

 

「!!!」

 

その事実を知ったクロノは大きく目を見開く。

 

 

カードキャピタルにて、シンが話している内容はクロノたちが聞いているものと大体は同じ内容だ。

 

「そんなことが・・・!それで、ゲンゾウさん、兄さんは⁉同じ現場にいたんでしょう⁉」

 

「・・・黙っていてすまんかった。これを聞けばミクル嬢は傷つくと思って、ずっと隠してたんじゃ。だが、シンがミクル嬢を呼んだという事は・・・」

 

「はい。僕も最近その事実を知って、ミクルさんには伝えておくべきだと思ったんです」

 

「だったら私は・・・!!」

 

シンはミクルの肩に手をのせて落ち着かせる。

 

「お気持ちはわかります。でもここは、こらえてもらえませんか?」

 

「シン君・・・」

 

「明神の野望を阻止するためね、懸命に動いている人もいます。下手な行動は、それを邪魔する結果になりかねない」

 

シンはミクルに微笑み、そっと言葉をかける。

 

「このままでは終わらせませんよ」

 

「え?」

 

「今は僕たちを信じてください!」

 

ミクルはシンの言葉に縦に頷いた。

 

「はぁ、やれやれ、ワシを前にしてよくそんな青臭い言葉をかけられたもんじゃ。・・・たく、こいつは貸しにしておくぞ、ライブ」

 

 

事実をクロノたちはあまりの衝撃的事実に驚愕するばかりだ。

 

「親父が・・・ギアクロニクルを・・・。そのせいで・・・そんな・・・」

 

特にクロノは衝撃があまりにも強い。自分の父親がリューズと共にギアクロニクルを呼び出し、そのせいでいなくなったのだから、無理もない。

 

「今さらそんなこと言われても、俺にどうしろっていうんだよ⁉」

 

「・・・お前に何かを求めるつもりはない。俺は奴の野望を阻止するために動いてきた。ギアクロニクルを手にしたお前のことも、監視せざるおえなかった。だが問題はないようだ」

 

「!」

 

「そのデッキはすでにお前のものだ。ここから先は、俺自身の戦い。他人を巻き込むつもりはない」

 

「明神って人を追うのかい?」

 

「ああ。いろいろ面倒をかけた。すまなかったな、新導クロノ」

 

伊吹はクロノに一言謝罪をしてから施設から出ていこうとする。

 

「お、おいこれ!」

 

「それはお前が呼び起こしたユニットだ。好きにするといい」

 

そう言って伊吹は施設から後にする。そんな時、隠れていたマモルが伊吹を追いかけてきた。

 

「伊吹君!さっきの話、本当なのかい?」

 

マモルの問いに伊吹は何も答えない。

 

「明神氏は今でも普及協会の名誉会長だ。もっとも、運営にはほとんど関わりのない、引退の身だと聞いているけど」

 

「知っている」

 

「だろうね。君が協会に入ったのは、明神氏に接近するため」

 

「・・・だとしたら?」

 

「普及協会自体が、その野望とやらに加担しているという事なのか?」

 

マモルの問いに間が空き、伊吹は口元に笑みを浮かべる。

 

「興味があるなら調べてみるといい。命の保証はしないがな」

 

そう言って伊吹はその場を去っていく。

 

「・・・じゃあお言葉に甘えて、僕もせいぜい首を突っ込ませてもらおうかな」

 

マモルはそう言って、普及協会の野望というものに調べようという決意を抱く。

 

 

伊吹が歩いていると、伊吹の携帯から着信が鳴り響く。キョウヤからだ。伊吹はすぐに通話に出る。

 

≪よかったのか?安城にあんなことを言って≫

 

「・・・どういう意味だ?」

 

≪安城は間違いなくお前の言う普及協会の闇について調べるつもりでいる。下手をすれば・・・≫

 

「・・・あいつについては問題ない。それよりも、時期にお前にも動いてもらう。明神リューズの野望を阻止するためにもな」

 

≪他人を巻き込まないといったものの言うセリフではないな。まぁ、言われなくともそうするつもりだがな≫

 

「ああ。そのためにも準備をしておいてくれ。俺も、計画の準備を進めておく」

 

≪ああ。わかった≫

 

キョウヤからの通話は切れた。伊吹は携帯をしまってそのまま歩き出す。

 

 

それから数日後のカードキャピタル2号店では・・・

 

『カンパーイ!!』

 

ハイメがそろそろユーロに戻ることを知った一同はハイメ送別会を執り行っていた。送別会にはコズミックドライブやタイヨウも参加していた。

 

「グラシアース、アミーゴーズ。またバカンスには遊びに来るよ」

 

「「「ハイメさーん!今度お越しの際には、我々、トリニティドラゴンが、墨田の方を案内させていただきます!!」」」

 

「あははは!墨田案内は次の休みだー!」

 

「向こうでもお元気で。ユーロリーグでの活躍、期待しています」

 

「門期は当然、リーグ制覇すんだよな!」

 

「モチのロン!餅は木津付き、鏡餅~♪」

 

「どこで覚えてくんだ?そういうの」

 

送別会は盛り上がってきている。

 

「ハイメ、今度はうちのメガラニカ支部に遊びの来いよ!俺、お前のファイトと一条さんのファイトが見てみたいぜ!」

 

「あっ!私もそれ見てみたいです!」

 

「アクアフォースのミラーマッチか。いいファイトになること間違いなしだな」

 

「あはは!キョウヤとも会ってなかったからね、今度のバカンスの予定に入れておこう!」

 

ハイメは次のバカンスにメガラニカ支部に行くことも予定に入れる。

 

「体にだけは気をつけてね」

 

「そうだね、トコハ。君としばらく会えないと思うと、身も心も凍えて、風を引きそうだよディアーオ」

 

「うわ!ハイメって本当に大胆だね!こういう場でも口説こうとするなんて・・・」

 

「ダメーーー!トコハちゃんは渡さなーーーい!」

 

『あはははは!』

 

ハイメはトコハを口説こうとしたが、クミによって阻まれる。一同は笑いに笑った。タイヨウも楽しそうに笑っているのを見てクロノは笑みを浮かべる。

 

「だ、だからどうしてまたうちでパーティになるんですかねぇ⁉ミサキにばれたら・・・」

 

ピリリリリ・・・

 

「ヒイぃぃ!!」

 

シンは電話が鳴り響くと思わずビクついた。パーティは送別会は大いに盛り上がっている中、クロノは近くに会ったベンチに座る。クロノはポケットに入ってあるクロノ・ドランを見つめる。

 

「どうしたんだい?」

 

シオン、トコハ、ユイがクロノによって来る。

 

「クロノ・ドラン?」

 

「ああ。正直、よくわかんなくてな」

 

「わかるよその気持ち。同じ立場だったら絶対戸惑うもん私」

 

3人はクロノの座っているベンチに一緒に座る。

 

「きっと運命なんじゃない?」

 

「君と同じユニットが3体になったんだ。滅多にあることじゃない」

 

「せっかくだしその子、デッキに入れてあげなよ。その子も喜ぶと思うよ」

 

「・・・まぁ、かもな」

 

クロノはクロノ・ドランをデッキに入れておこうと前向きに考える。

 

(これも運命のめぐりあわせだとしたら、一緒に行こうぜ!新たな未来へ!)

 

 

夜の砂漠、男の近くにいた小さな生物は何かに気付き、顔を見上げる。

 

「どうした?」

 

その生物は夜空を見ている。男もを夜空を見上げる。すると、錯覚かもしれないが空が一瞬だけ虹色に輝いていた。

 

「・・・そうか。では間もなく始まるな」

 

男は生物のローブを外す。その姿はなんとクロノのイメージやカードに出てきたクロノ・ドランそのものだった。ローブを外されたクロノ・ドランは少しだけ空を飛ぶ。その姿を男、新導ライブが見ていた。

 

 

ハイメの送別会から数日後、夏休みが終わり学校が始まっていた。そして、その学校が終わり、トライフォーは一緒に帰宅する。

 

「ちょっと遅くなちゃったね。今日はショップよってく?」

 

「おう」

 

「そろそろ、次の目標を決めたいところだね」

 

「うんうん。ここ最近簡単なクエストばっかやってきたからね~」

 

4人がそんな話をしながら下駄箱のところまでやってきた。

 

「あっ」

 

「ん?あっ」

 

「え?なになに?あっ」

 

3人は下駄箱のところに誰かいることに気付いた。

 

「どうした?・・・なんだよ?」

 

「クロノ、後ろ」

 

「は?後ろ?・・・あ!」

 

ユイに言われた通りに後ろを向くと、そこにはクロノの下駄箱に何か封筒を入れようとしている伊吹の姿があった。トライフォーに見られた伊吹は何事もなかったように封筒を下駄箱に入れ、そのまま校門に出るとこうつぶやく。

 

「・・・バレたか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前だったのかああああああああああああ!!!!!!!」

 

学校中にクロノの叫びが響いたのであった。

 

to be continued…




カードファイト!!ヴァンガードG鋼と宇宙の正義、新章へ突入!

その名も、ギアースクライシス編!

G【ジェネレーション】クエスト発動!

Gクエスト公式イメージキャラクター、ラミーラビリンス

6つの支部クエストを制覇し、クランリーダーを目指せ!

初戦メガラニカ支部!!

ハイメ・アルカラス

一条キョウヤ

蒼龍レオン

あのレジェンドファイターたちの姿も!

トライフォーの新たなる挑戦が始まる!

掴みとれ、イメージを超えた未来!

カードファイト!!ヴァンガードG鋼と宇宙の正義ギアースクライシス編

完成次第すぐに投稿


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ギアースクライシス編
Gクエスト開幕!


さて、今日からいよいよギアースクライシス編に突入です!

いろいろといじっていく予定ですが、今日は最初から少しだけ本編をいじっております。

まぁ、内容は変わっていないんですけどね。

それでは、ギアースクライシス編、スタートです!


ヴァンガード・・・地球上に数億人ものファイターを数えるこのカードゲームは常に人々を熱狂させ、多くの絆を育んできた。その歴史に今、新たな伝説が生まれようとしている。

 

「「「「ストライド・・・ジェネレーション!!!!」」」」

 

 

 

TURN53「Gクエスト開幕!」

 

 

 

ユイたちの通う学校にて、ユイは人生最大の悩みを今抱えている。それは・・・

 

「将来の夢や目標、それから進路のことをよく考えて進路希望調査票を提出するようにしてください。以上です」

 

「・・・進路か・・・」

 

人間誰もが抱える進路についてをユイは一生懸命考えている。

 

 

お昼休みの昼食時間、トライフォーは中庭に集まって一緒に昼食をとる。

 

「手に職があった方が、いいと思うんだけどなぁ・・・」

 

「自立とか言ってる割には、ふわっとしてんのね・・・」

 

「そう言うお前はどうなんだよ?」

 

「そうねぇ・・・。海外で生活したいかなぁ・・・。ユイはやっぱり八百屋を継ぐの?」

 

「どうだろうね?むしろそう言ってくれた方が、こんなに悩んだりしないんだけどね」

 

「お前、意外に自分のことには悩んだりするんだな・・・。脳内花畑とばかり思ってたぜ」

 

「ちょっとクロノそれどういうこと⁉」

 

トライフォーのクロノ、トコハ、ユイは今日の話にあった進路について話し合っていた。

 

「その話、いつまで続ける気だい?トライフォーの今後の活動について話し合うんじゃなかったのかな?」

 

シオンが紅茶を飲みながら3人にそう言った。

 

「お前は決まってるからな、何すんのか」

 

「よくも悪くもね」

 

「大変そうだよね。家を継ぐっていうの?」

 

「その覚悟はできているよ。綺場の跡取りとして生まれた者の宿命だからね」

 

「本当に羨ましいよ。私なんてまだ全然進路とか考えたことなかったからさ」

 

結局トライフォーは次の活動については話されず、進路についてを話し合ってお昼休みが終わった。

 

 

夜の八百屋佐倉店のユイの部屋、ユイは今日もらった進路希望調査書とにらめっこしていた。そんな中でキョウコやゲンゾウに言われたことを思い返す。

 

『ユイの人生はユイだけのものなんだから、自分の納得いくような決断をしなさい』

 

『家を継いでくれるのは嬉しいことだが、ワシらはそれを無理強いはしないからな』

 

「・・・だーーー!!!訳わかんないよーーーー!!!!」

 

ユイはベッドに潜り込み、足をバタバタしていた。

 

 

翌日のカードキャピタル2号店、今日もユイはここに来ていた。既に店内にはクロノとトリニティドラゴンの3人が来ていた。

 

「「「ぷふ・・・あはははははは!!」」」

 

トリニティドラゴンはクロノカード、クロノ・ドランのカードを見て一斉に笑い出す。

 

「クロノ・ドランってお前ww本当に自分と同じ名前のユニット好きだよなーww」

 

「・・・言っておくけど、全然面白くないからな、そのいじり方」

 

「へ~、じゃあ私がクロノのいじり方を考えよっかな~」

 

「おいユイやめろ!」

 

5人が楽しそうにじゃれ合っていると、店内に1人の女子が入ってくる。

 

「いらっしゃい」

 

「あ・・・あの!ヴァンガードを教えてください!」

 

 

女子は自分のデッキをトリニティドラゴンに見せる。

 

「デッキは持ってるんだ」

 

「はい。協会の・・・あ、知り合いにもらって・・・」

 

女子は何かを言いよどんでいた気もするが、シンが説明する。

 

「彼女、まったくの初心者さんで、ティーチングファイトをしてもらいたいんです。ヴァンガードはファイトしながら教えた方が1番ですからね」

 

シンの考えにトリニティドラゴンは3人同時に首を縦に頷く。

 

「了解です!お任せ下さい!」

 

「「「我ら、トリニティドラゴンに!!」」」

 

そう言ってトリニティドラゴンはいつものポーズをとる。

 

「・・・と、言いたいとこなんですが・・・店長すみません!!」

 

「僕たち、クエストを受注してまして・・・もう行かなくちゃいけないんですぅ・・・」

 

「ごめんなさーい・・・」

 

3人はそう謝罪しながらクエストの方に行ってしまった。そしてシンや女子の目に移ったのはユイとクロノだった。

 

「・・・ほえ?ひょっとして私たちですか?」

 

ユイの言葉にシンは笑いながら首を縦に頷く。

 

「そういう事ならユイ、お前がやるか?」

 

「ん~?せっかくだから今度はクロノがやりなよ、ティーチングファイト」

 

「俺が?まぁ別にいいけどよ」

 

ユイの勧めによって今回のティーチングファイトはクロノがやることになった。

 

「こちらは新導クロノ君で、その後ろにいるのが佐倉ユイさんです。彼女は・・・えっと・・・」

 

「・・・あ!弓月ルーナです。よろしくお願いします」

 

ピンクの髪をした女子、弓月ルーナは2人に向かって丁寧にお辞儀をする。クロノとルーナはファイトテーブルに移動をして、ファイトの準備をする。ユイはファイト観戦をする。

 

『STAND UP・・・VANGUARD』

 

「最初にファイトする場所を選ぶんだけど・・・どこがいい?」

 

「え?え~と・・・」

 

ルーナはクロノが操作しているフィールドを選んでいる。ルーナの目には1つのフィールドに目が入り、そのフィールドに指を指す。

 

「これ」

 

「わぁ、結構楽しそうなフィールドだね」

 

フィールドが決まったところで、クロノはファイトの手順を説明する。

 

「まず最初に、グレード0のカードを選び、FV(ファーストヴァンガード)としてセットする」

 

ルーナはグレード0のユニットを探してFV(ファーストヴァンガード)をセットする。

 

「そして、よくシャッフルした山札から、手札から5枚引く。ここで1回だけ引き直しができる。手札からグレードが1から3まで揃うのがコツだ」

 

ルーナはクロノ説明通りに、手札を2枚ほど山札に戻して2枚引く。

 

「揃った♪」

 

「よし。本当はじゃんけんで先攻か後攻を決めるんだけど、今日は説明しやすいよう、俺が先攻で」

 

「はい!」

 

「俺たちは今から惑星クレイという異世界に行って、戦う事になる」

 

「惑星クレイ?」

 

「ヴァンガードはイメージが全てだ。ユニットの力、ファイトの展開、相手の心理、イメージできたものが勝利を掴む。イメージするんだ。俺たちがこれから戦う世界を!」

 

ルーナは目を閉じて、惑星クレイのイメージをする。目を開くと、場所は円形劇場にいた。クレイに降り立ったルーナとクロノに照明灯の光が入る。

 

「ここはダークゾーンの円形劇場。俺たちは今、何の力もない霊体としてクレイにいる。このままじゃ何もできない。だから俺たちに力を与えてくれるユニットを呼び出す。それがヴァンガード・・・導くものという意味だ」

 

「導くもの・・・」

 

「俺たちはヴァンガードにライドして、惑星クレイで戦う姿を得る。イメージするんだ。こいつが自分自身になる瞬間を!」

 

ルーナは首を縦に頷き、いよいよティーチングファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン!」

 

「ハピネス・コレクター!」

 

クロノ・ドラン  PW5000

 

ハピネス・コレクター  PW5000

 

「まずは俺のスタンド&ドロー・・・つっても、最初のターンはスタンドしてるから、ドローのみ。続いてライドフェイズ。より強いユニットへと、ライドさせる。ライド!タイムブレイク・ドラゴン!ユニットにはいろんなスキルがあって、こいつは同じクランにライドしたら移動できるんだ」

 

タイムブレイク・ドラゴン  PW7000

 

「次にメインフェイズ。ヴァンガードと一緒に戦うユニットを呼び出す。コール!タイムブレイク・ドラゴン!こいつらは、ヴァンガードと共に戦う仲間のユニットたちだ。先攻はアタックできないルールだから、俺のターンはこれで終わりだ」

 

「じゃあ、次は私ですか?」

 

ルーナの問いにクロノは縦に頷く。

 

   R    タイムブレイク R

タイムブレイク   ドラン   R  クロノの手札4枚 山札43枚

 

「スタンドしてるから、ドローのみ」

 

「次はライド」

 

「はい!・・・う~ん・・・」

 

「?ルーナちゃん、どうしたの?」

 

自分の手札を見て悩んでいるルーナにユイは声をかける。

 

「ここの数字が大きいのを出した方がいいですか?」

 

そう言ってルーナは手札のグレード1を見せてパワーのところを指を指して問う。

 

「まぁ、そうだね。その方が・・・」

 

「こっちじゃダメですか?」

 

「「え?」」

 

ルーナは手札の月光の旋律使い(ムーンライト・メロディテイマー)ベティを指さして言う。

 

「ステージに合ってる気がして・・・ベティちゃんのほうが・・・」

 

「・・・とりあえず、パワーが大きい方をライドしようか。その方が攻撃するのも、防御も有利なんだ」

 

「そうですか・・・。でられないんだって。残念だね・・・」

 

ルーナはシュンとなり、ベティに語りかける。

 

「ま・・・まぁ、その子も後でちゃんと出番あるからね」

 

「本当ですか!じゃあ・・・」

 

ユイの言葉にシュンとなった表情から明るい表情になり、ライドを進める。

 

「ライド!奇跡の業師(ミラクル・タンブラー)ランス!」

 

奇跡の業師(ミラクル・タンブラー)ランス  PW8000

 

「さっきも言ったけど、ユニットにはスキルを持つ奴もいる。ハピネス・コレクターは同じクランのユニットにライドされた時、リアガードとしてコールできる。味方を1体増えるんだ」

 

ルーナは言われた通りに、ハピネス・コレクターを移動させる。

 

「コール!それから、月光の旋律使い(ムーンライト・メロディテイマー)ベティをコール!」

 

月光の旋律使い(ムーンライト・メロディテイマー)ベティ  PW7000

 

「わぁ!ベティちゃんがステージに立てました!よかったね~♪」

 

ルーナはコールしたベティをなでる。

 

ベティ ランス  R

 R  ハピネス R

 

「・・・これで準備はできた。次は俺のヴァンガードにアタックだ」

 

「はい!」

 

「グレード0と1のユニットはブーストが使える。自分の前にいる奴を強くするんだ」

 

「じゃあ、ハピネス・コレクターのブースト、奇跡の業師(ミラクル・タンブラー)でアタック!」

 

「ノーガード。で、ヴァンガードが攻撃したら、ドライブチェックが発生する」

 

クロノの説明を前にルーナはドライブチェックの態勢に入った。これにはちょとだけ疑問を持つユイ。

 

「あれ?ドライブチェック知ってるの?」

 

「あ。いえ、全然。ただ、なんとなく・・・」

 

「?・・・ドライブチェック。山札から1枚めくる」

 

「はい『ナイトメアドールみらべる(☆)』」

 

ルーナが引いたのはクリティカルトリガーだった。

 

「ここに特別の印のあるカードをトリガーていって、こいつが出ると有利な効果を得られるんだ」

 

「これって、いいことなんですよね?」

 

「おお、そうだな」

 

「やっぱり!何だかカードが歌ってる気がしたんですよ~♪」

 

ルーナの表現に苦笑いするクロノとユイ。

 

「今のはクリティカルトリガー。パワーが5000アップして、ヴァンガードに与えるダメージを1度に増やすことができる」

 

「じゃあ、パワーはベティに、クリティカルはランスに与えますね」

 

ランス(ルーナ)はナイフを取り出し、それらをタイムブレイクに向かって投与する。

 

「ヴァンガードが攻撃を喰らったら、ダメージチェック『スチームナイトイルクウ』『スチームメイデンダーニッシュ』ここでトリガーがでれば、ダメージを回復したりできるけど、今は何もなし。これがヴァンガードがダメージを受けた印だ。カードが6枚になったら負け。次はリアガードで攻撃だ」

 

「はい。ベティでヴァンガードにアタック!」

 

「ここはガードさせてもらう『スチームカラーカー・ランマ(☆)』今みたいにお前のユニットのパワーを、俺のユニットがうわまれば、ガード成功だ。ガードに使ったカードはドロップゾーンに置く。基本的な流れはこんな感じだ」

 

「はい!」

 

PW13000➡PW7000

PW12000➡PW7000(+5000)  ルーナの手札5枚 山札42枚  クロノのダメージ2枚

 

「ターンごとにヴァンガードにライド。グレードを上げて強くしながら、戦いの状況を整えていく」

 

「ヴァンガードがグレード3になると、さらにすごい技を使えるようになるけど、それは後の、お・た・の・し・み♪」

 

いつの間にか来たシオンとトコハがヴァンガードの流れについてルーナに教える。

 

「わ!シオンにトコハ!いつのまに!」

 

「お前ら・・・」

 

「突然ごめんね?私たち、クロノとユイのチームメイトなの。よろしくね」

 

「チームメイト?」

 

「そう。チームトライフォー」

 

「あいつ、不愛想でしょ?私が代わりに教えてあげよっか?」

 

「本当ですか⁉」

 

トコハの言葉にルーナは顔が明るくなる。

 

「おい・・・」

 

「ご、ごめんなさい!でも、教わるのはやっぱり女の子の方が・・・」

 

「あ、いや、冗談だったんだけど・・・」

 

ルーナの言葉にクロノはガクッとなる。

 

「でもそっか~。クロノに指名したのは失敗だったか~」

 

「おい言い出しっぺ」

 

「だったら、みんなでティーチングしよう。それでどうかな?クロノとのファイトも、まだ途中だしね」

 

「はい!」

 

結局ティーチングファイトは4人が一緒に教えることになった。

 

「じゃあ、続けるぞ。俺のターンだから、ドロー。ライド!ヒステリーメーカー・ドラゴン!さらにヒステリーメーカー・ドラゴンをコール!」

 

ヒストリーメーカー・ドラゴン  PW9000

 

ヒストリーメーカー ヒストリーメーカー R

 タイムブレイク     ドラン    R

 

「タイムブレイクのブースト、リアガードのヒストリーメーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「えっと、ノーガードです。それで、ダメージチェック『ブリージング・コウアトル』」

 

「クロノ・ドランのブースト、ヴァンガードのヒストリーメーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「じゃあ、それもノーガードで」

 

「ドライブチェック『クロノジェット・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『ウォーター・ジャグラー』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW16000➡PW11000

PW14000➡PW11000  クロノの手札4枚 山札39枚  ルーナのダメージ2枚

 

「じゃあ、私のターンですね。スタンド&ドロー。じゃあ、星の奇術師(スター・マジシャン)エレンにライド」

 

星の奇術師(スター・マジシャン)エレン  PW10000

 

「リアガードはね、前列と後列に移動できるの。だから今回はベティを後列に置いてみよっか」

 

「はい!ベティを移動して、シンハライト・ビーストテイマーをコール」

 

シンハライト・ビーストテイマー  PW9000

 

シンハライト エレン  R

 ベティ   ハピネス R

 

「じゃあ次はリアガードでこっちを攻撃してみて」

 

「はい!ベティのブースト、シンハライト・ビーストテイマーでリアガードのヒストリーメーカー・ドラゴンにアタック!」

 

「ノーガード。ヒストリーメーカー・ドラゴンは退却」

 

「次はヴァンガードで」

 

「ハピネスのブースト、星の奇術師(スター・マジシャン)エレンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ」

 

「ドライブチェック『アメジスト・ビーストテイマー(醒)』」

 

ルーナが今度に引いたカードはスタンドトリガーだった。

 

「スタンドトリガーだね。攻撃の終わったユニットを、もう1度行動させることができる」

 

「ね?リアで最初にアタックしておけばトリガーが無駄にならないでしょ?」

 

「もう1度ステージに立って、シンハライト・ビーストテイマー!」

 

「ダメージチェック『黄昏を知るギアポニー』」

 

「シンハライト・ビーストテイマーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『キラキラ・ワーカー(治)』ヒールトリガー!」

 

「ヒールトリガー?」

 

ヒールトリガーの説明をクロノが説明する。

 

「ダメージゾーンのカードを1枚減らす」

 

「じゃあ、今の攻撃は差し引きして0?なんかずるい・・・」

 

「ずるくねぇ!そういうルールだ!」

 

「まぁ、回復できる条件は自分のダメージが相手と同じか上回っているのが条件だけどね」

 

「そうなんですか?じゃあ、攻撃は全部終わったから、ターンエンドです」

 

PW14000➡PW9000

PW15000➡PW9000

PW14000➡PW9000(+5000)  ルーナの手札5枚 手札38枚  クロノのダメージ3枚

 

「気を取り直して俺のスタンド&ドロー。ライド!クロノジェット・ドラゴン!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

「コール!スチームファイターバリフ、ヒストリーメーカー・ドラゴン!」

 

スチームファイターバリフ  PW11000

 

ヒストリーメーカー クロノジェット バリフ

 タイムブレイク    ドラン    R

 

「スチームファイターバリフでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ナイトメアドールみらべる(☆)』」

 

「クロノ・ドランのブースト、クロノジェット・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「グレード3のユニットにはツインドライブの能力があって、こいつはドライブチェックを2回行うことができる。ツインドライブ『スチームファイターバリフ』『スチームカラーカー・ランマ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはヒストリーメーカー、クリティカルはクロノジェットに!」

 

イメージ内でクロノジェットは渾身の一撃をエレン(ルーナ)に放つ。現実のルーナにもそれが響いて、思わずファイトテーブルの取っ手につかまる。

 

「きゃあ!ダメージチェック『星の奇術師(スター・マジシャン)エレン』『仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー』」

 

「タイムブレイクのブースト、ヒストリーメーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ルーナちゃん!場に出ているグレード2のユニットはインターセプトが使えてそれをガードに使うことができるよ!」

 

「!ガード!『アメジスト・ビーストテイマー(醒)』インターセプト!『シンハライト・ビーストテイマー』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW16000➡PW11000

PW21000➡PW11000+SH15000=26000  クロノの手札4枚 山札34枚  ルーナのダメージ4枚

 

「だいぶ慣れてきたな」

 

「はい!」

 

「ねぇ、ルーナちゃんはどうしてヴァンガードを始めようと思ったの?」

 

トコハの興味にルーナは答える。

 

「それは・・・すごくヴァンガードが上手な友達が2人もいて、その子たちをちょっと驚かせたくて・・・」

 

「わかった!それ好きな男の子でしょ!」

 

(言っちゃうんだ・・・)

 

(さすがはトコハ。堂々としてるね・・・)

 

(デリカシーのない奴・・・)

 

トコハのストレートな発言に3人は心でそう思う。

 

「違いますよ~。2人とも女の子です。いつも一緒にいる子なんですけど、その子たちともっと仲良くなれたらいいなぁって・・・」

 

ルーナが友達と仲良くなれたらという理由によって4人は笑みを浮かべる。

 

「じゃ、ルーナちゃんのターンだよ」

 

「スタンド&ドロー」

 

「さて、いよいよお楽しみの出番よ。グレード3にライドしてみて」

 

「はい!ライド!仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー!」

 

仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー  PW11000

 

「ファイター両者のヴァンガードがグレード3になった時、ここにいるGユニットをヴァンガードにストライドできるんだ」

 

「ストライド・・・」

 

「Gユニットは、未来のもう1つの形なんだ」

 

「なりたい自分、未知なる可能性を時空の壁を超越して引き寄せるんだ!」

 

「私の未来・・・可能性・・・」

 

「まず、コストとして手札がグレード3になるよう計算して、カードをドロップゾーンに置くんだ」

 

「はい!」

 

ルーナは未来を閉じて未来の自分をイメージする。

 

「イメージして。新たな可能性を」

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ミラージュソードジュディ』グレード3

 

「輝け、もう一人の私!! 煌めくステージへ!! ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

その奇術師の少女は熱い情熱を秘めて、炎の竜に乗り、時空の彼方より現れた。

 

熱情の神竜使い(アルドール・ドラゴンマスター)アマンダ!!!!」

 

熱情の神竜使い(アルドール・ドラゴンマスター)アマンダ  PW26000  ハーツ『仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー』

 

「Gユニットがストライドした時、元のヴァンガードはハーツになって、Gユニットはその名前とパワーを得られるんだよ」

 

R アマンダ  R

R ハピネス ベティ

 

「ハピネス・コレクターでブースト、アマンダでヴァンガードをアタック!」

 

「ノーガード」

 

「さらなる可能性を得た存在であるGユニットはトリプルドライブを持つ」

 

「ドライブチェックで3枚のカードをめくることができるの」

 

「トリプルドライブ『仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー』『ミラージュソードジュディ』『ナイトメアドールみらべる(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードへ!これが私の未来、私の可能性!!」

 

アマンダの乗る竜は大きく息を吸い込み、そして炎のブレスを吐き出す。クロノジェットはその炎のブレスに包まれた。

 

「ぐぅ!!ダメージチェック『タイムブレイク・ドラゴン』『スチームメイデンアルリム』」

 

(なんてイメージ力だ・・・)

 

「?」

 

シオンはルーナの強いイメージ力に驚いてルーナを見ている。それに気づいたルーナはキョトンとシオンを見る。

 

「あ、ターンの最後、エンドフェイズにGユニットはGゾーンに戻るんだ」

 

「ターンエンドです」

 

PW31000(+5000)➡PW11000  ルーナの手札5枚 山札32枚  クロノのダメージ5枚

 

「すごいルーナちゃん!」

 

「そうですか?」

 

「うんうん!本当にすごかったよ!」

 

「ああ。中々の攻撃だったぜ。今度は俺の番だ!ストライドジェネレーション!!!クロノドラゴン・ネクステージ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームファイターバリフ』グレード3

 

クロノドラゴン・ネクステージ  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

ヒストリーメーカー ネクステージ バリフ

 タイムブレイク   ドラン    R

 

「クロノ・ドランのブースト、クロノドラゴン・ネクステージでヴァンガードにアタック!「の、ノーガードです!」トリプルドライブ『ドキドキ・ワーカー(☆)』『ドキドキ・ワーカー(☆)』『スチームカラーカー・ランマ』トリプルクリティカルトリガー!パワーはバリフにパワープラス10000、ヒストリーメーカーに5000、クリティカルは全部ネクステージへ!超然撃破!!!」

 

ネクステージは時空砲を装填し、今までにない以上の力を溜め、それをハリー(ルーナ)に思いっきりぶつけた。

 

PW31000➡PW11000

 

ダメージチェック『アメジスト・ビーストテイマー(醒)』『ウォーター・ジャグラー』

 

クロノのダメージ5枚  ルーナのダメージ6枚  勝者クロノ

 

「・・・6ダメージ、もしかして終わり・・・ですか?」

 

「ちょっと!初心者相手に何熱くなってんのよ!!」

 

「いや、つい・・・」

 

「トリガーまでのせるなんて信じられないな。それもトリプルで」

 

「引いちまったもんはしょうがねぇだろ!トリガー引いて怒られるなんて初めてだぜ・・・」

 

「はぁ~、これだからクロノは・・・」

 

「お前何他人事みたいなこと言ってんだよ⁉」

 

トリプルトリガー、しかもクリティカル3枚も引いたクロノに対して3人は非常に呆れていた。当のルーナはファイトが終わったことに対してかそれとも負けたことに対してかはわからないがため息をついていた。

 

「ルーナちゃん、もう1回やらない?今度は私と」

 

「・・・はい!あ、ルーナでいいです」

 

「よろしくね、ルーナ」

 

「私のこともよろしくね~、ルーナ」

 

今度はトコハとルーナのファイトが始まろうとしていた時・・・

 

プルプルプル・・・

 

突然スマホの着信音が鳴り響く。

 

「あ、私です」

 

ルーナはすぐにスマホを確認するそこにはメールが2着届いていた。

 

「アムにユキノ?」

 

メール内容は・・・

 

『コラ!!遅刻だぞ』

 

『遅れるなら連絡くらい入れなさい!』

 

となっていた。

 

「レッスン!早くいかなきゃ!ごめんなさい!」

 

そう言ってルーナは自分のデッキを片付けてる。

 

「今日はありがとうございました!本当に楽しかったです!じゃあ、さようなら!」

 

ルーナは4人とシンにお礼を言って店内から去っていった。

 

「ファイトに夢中で予定があるのをすっかり忘れちゃってたみたいですね」

 

「あ、忘れもの・・・」

 

トコハはルーナのカードを忘れていったのを見つけ、トコハそれを本人に返すまで預かろうと決めた。

 

 

夕方4人は、今回の出来事をバイトに入ったカムイに話す。

 

「ティーチングファイトでムキになるなんて、お前もまだまだだな」

 

「ファイトは本気でやらなきゃ意味ないじゃないすか」

 

「本気でやりつつ、気を遣うんだよ」

 

「「「その通り」」」

 

正論を言われたクロノは何も言えなくなる。

 

「あ、そうだ。俺、クエストチェックしようと思ってたんだ」

 

「あ、逃げた」

 

「逃げたね」

 

「ふふ」

 

クロノが話題から逃げ、クエストを確かめようとした時・・・

 

『ジェネレーションクエスト発動!』

 

クエストボードが突然画面が切り替わった。

 

「な、なんだ?」

 

『ジェネレーションクエスト。それは、新たな時代の幕開け!すべてのヴァンガード世代がここに集結!6つの支部を巻き込んだ一大クエスト!疾風怒濤、波乱万丈!かつてない冒険と挑戦が、君を待っている!全てのクエストを制覇し、ジェネレーションマスターの栄誉を手にするのは、誰だ⁉優秀者には、クランリーダーへの道もでる!ストライド・・・ジェネレーション!!』

 

そして画面はいつものクエストボードに戻る。

 

「ジェネレーションクエスト・・・ジェネレーションマスター・・・」

 

「すごい!本当に一大イベントだよ!!」

 

ジェネレーションクエストの発動によって、クロノとユイは興奮を抑えきれない。

 

「クランリーダーへの道とかも言ってたわよね」

 

「ギアクロは新しいクランだからな。お前、がんばったら初代クランリーダーになれるかも知れねぇぞ?」

 

「クランリーダー・・・」

 

カムイに言われたクロノは初代クランリーダーになった自分をイメージする。クロノはまんざらでもない顔になる。

 

「・・・ありかも・・・」

 

「無理無理。あんたリーダーって柄じゃないでしょ」

 

「むいてないね」

 

「筆記試験がギリギリなクロノじゃ無理」

 

クロノのイメージを3人は全力で否定する。

 

「ま、そうだよな・・・」

 

クロノがそう言っているとまた画面が変わる。画面には3人の少女がスポットライトに浴びた姿が映る。

 

『『皆さーん、初めまして!』』

 

『Gクエスト公式イメージキャラクター』

 

『『『ラミーラビリンスです!』』』

 

『夢見る気まぐれバタフライ、蝶野アム!』

 

『神秘の恵みは雪の結晶、水城ユキノ!』

 

『月の光は私の魔法、弓月ルーナ!』

 

『『『私たち、ラミーラビリンスが、Gクエストを盛り上げます!!』』』

 

4人は映像に映っている少女を見て驚愕する。それもそのはず、なぜなら3人の女子のうち、1人がカードキャピタルに来たルーナだからだ。

 

『そこの君も』

 

『そこのあなたも』

 

『そして、これを見てる君たちも』

 

『『『私たちと一緒に、スタンドアップ!今すぐGクエストにエントリーしてね!レッツ、ストライドジェネレーション!!』』』

 

映像を見て4人はかなり唖然となっていた。

 

「・・・どうなってんだ・・・?」

 

「さぁ。いわゆるアイドルみたいだけど・・・」

 

「しかもGクエストに関わってるアイドル・・・」

 

「何でそんな子が・・・」

 

いろいろと驚きの連続だったがこれで4人の次の目標が決まった。

 

「・・・いいね、Gクエスト」

 

「ああ。ワクワクするぜ。とてつもなくな」

 

「なら、決まりね」

 

「トライフォーの新たな挑戦だよ!」

 

「いくぜ、Gクエスト!」

 

こうしてトライフォーはGクエストの参戦を決意するのであった。

 

 

夜の夜景がよく見えるビルの上、伊吹はスマホを操作して、メールを伊吹の仲間たちに連絡をする。

 

その内容は・・・

 

『かねてよりの連絡通り、プランGを始動する』

 

そのメールはカムイやキョウヤだけでなく、今はそれぞれ各地にいる仲間たちにこのメールが届いている。伊吹はただ1人、風をなびかせていた。

 

to be continued…




トコハ「ティーチングファイト、お疲れ様」

シオン「最後の方、本気でファイトしてたね」

クロノ「マジでやらないと失礼だと思ってさ。あと実際強かったんだよルーナ・・・だっけ、あの子?才能あるぜ」

ユイ「しかも、その正体が今をときめくアイドル!本当に驚きだよね!」

クロノ「ま、これからもいろんなことが起きそうだぜ!ま、よろしくなトコハ、シオン、ユイ!」

トコハ「うん!」

シオン「ああ!」

ユイ「おー!」

TURN54「スペシャルアクアフォース」


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スペシャルアクアフォース

天舞竜神でパック6袋でSGRのヴァンキッシャーVMAXとRRRのルアードを引き当て、さらにはネクストのトコハちゃんの話といい、驚きの連続が続いております先導です。

さて、いよいよ本格的にGクエストが開始されます。

Gクエストを盛り上げるために、いじれるところはいじれたらいいなぁと考えております。

それでは、話に移っていきましょうか。

それではどうぞ!


最初のGクエスト開催日、トライフォーが最初に攻略する支部はメガラニカ支部に決まった。そして現在クロノはメガラニカ支部に向かっている途中だ。

 

「え~と、こっちか?見えてんのに道がわかんねぇな・・・」

 

そんな感じでクロノがメガラニカ支部にむかっていると、クロノは風をなびかせながら風を感じている青年の姿を目撃する。

 

「・・・これも風の導きか」

 

青年はクロノに気付くとそう呟き、クロノに問う。

 

「そこの少年。メガラニカ支部はどこにある?」

 

 

 

TURN54「スペシャルアクアフォース」

 

 

 

そんなわけで行き先が一緒だったのでクロノは青年を連れてメガラニカ支部に向かい、そしてメガラニカ支部の前までやってきた。

 

「あのでけぇ建物がメガラニカ支部のはずだけど・・・」

 

「そうか。道案内、感謝する」

 

「いや、俺も行くとこだったし・・・」

 

「クロノー!!」

 

青年がクロノに感謝を述べた後、すでにメガラニカ支部に来ていたトコハがクロノに声をかける。その後ろにはシオンとユイも先に来ていた。

 

「遅い!何やってんのよ!」

 

「あ、え~と、じゃあ、この辺で・・・」

 

クロノは青年に軽くお辞儀をした後、3人の元に向かっていく。

 

「レオン様ー!」

 

青年の元に水色の髪をした双子らしき女性2人が駆け寄ってくる。

 

「もう、お1人で行っちゃわないでください・・・」

 

「探しちゃいましたよ~・・・」

 

「すまない。風に誘われてな」

 

 

4人はGクエスト参加のためにまずは受付カウンターまで歩く。

 

「もう、受付始まっちゃってるわよ?」

 

「へいへい・・・」

 

「クロノ、遅れてきといてその態度はないんじゃない?」

 

トコハの言葉に適当に返事をするクロノにユイが指摘をする。

 

「最初のクエストは、ドラゴン・エンパイアで受けられればよかったんだけどね」

 

先日、このGクエストにのっとり、ドラゴン・エンパイア支部はGクエストの企画会議を執り行っていたのだが、当日には間に合うことはなく、4人は現在今に至るというわけだ。

 

「結局、間に合わなかったね」

 

「なんか・・・ごめん・・・」

 

「いいんじゃない?他の支部も1部当日には間に合わなかったって噂を聞いたから」

 

「ま、最初はこのメガラニカ支部で優勝させてもらおうぜ」

 

「「「ああ((うん))」」」

 

4人は狙うは優勝という事で気合を入れる。

 

「そうはいかんぞー、トライフォー!お前らを倒して優勝するのは俺たちトリニティドラゴンだー!!」

 

4人の会話を聞いていたのかトリニティドラゴンが話に割ってくる。そして現在トリニティドラゴンの服はラミーラビリンスの応援団のような衣装だった。

 

「人に指さすな」

 

「ていうかトリドラ、その格好何?」

 

ユイの質問に対してトリニティドラゴンは得意げな顔になる。

 

「今日はあのラミーラビリンスに会えるからな~」

 

「話題騒然!人気急上昇中!今1番熱い大型新人ヴァンガードアイドルに出会えるチャンスですからね!」

 

「てかこの間キャピタルに来てた子だろ?お前らクエストあるって出てって・・・」

 

「新導クロノ!!頼むから言わないでくれよ・・・」

 

クロノの言葉にトリニティドラゴンはショックを受けて膝をつく。

 

「あれ?そういえば今思ったけど、メガラニカってことは・・・」

 

「確か、彼らはこの支部所属だったね」

 

そう、このメガラニカ支部には精鋭チームコズミックドライブがいたはずだ。

 

「皆さん、ようこそ!メガラニカ支部へ!」

 

「歓迎するぜ!」

 

噂は何とやらという事でコズミックドライブのメンバーのアンとマサトが出迎える。アンとマサトの腕にはメガラニカの腕章がついていた。

 

「あれ?今日はスタッフとして参加するの?その腕章ってスタッフとしてのだよね?」

 

「いや、俺たちもGクエスト初日から参加したかったんだけどあいつが・・・」

 

アンとマサトは冷ややかな目で後ろにいるケイスケに目を向ける。ケイスケの格好はトリニティドラゴン以上の、まさにラミーラビリンスのファンクラブをつくる勢いのような格好だ。

 

「お前ら何をそこで突っ立っている?早く受付を済ませろ。そして俺に愛しいラミーラビリンスのライブを見させろ!」

 

「納得。ほぼケイスケ君のせい」

 

「まぁ、それもありますけど私たちは全会一致で参加すると決めてますからね。最初くらいはケイスケ君の意思に尊重してあげようかと」

 

「それに最初がうちってことで気合入りまくってんだよ・・・」

 

「なんていうか・・・大変だな・・・」

 

アンとマサトは今回はケイスケに合わせてスタッフ側に回るようだ。トライフォーとアンとマサトが話している間にケイスケはトリニティドラゴンにヴァンガードアイドルは何たるかの講座を始めていた。

 

レオンと呼ばれた青年とレオンにつき従っている双子の女性2人と共にメガラニカ支部の光景を見ていた。

 

「今回はレオン様に相応しい相手なんていそうにないですね」

 

「でも楽しそうだよ。お祭りお祭り~♪」

 

「アクアフォースを世界に広めるためだ。たまには、こういう騒ぎに巻き込まれてみるのも悪くない」

 

レオンは外にいるクロノたちを見て、口を開く。

 

「それに、新たな風の行方を見定める必要もある」

 

 

メガラニカ支部のGクエスト開始時刻、会場はGクエストに参加するファイターで埋め尽くされていた。そして、ステージにスポットライトがあてられ、ステージにラミーラビリンスが登場した。

 

「「「メガラニカ支部のクエストにようこそ!ラミーラビリンスでーす!」」」

 

『うおおおおおおお!!』

 

ラミーラビリンスの登場により、参加者たちは大きな歓声を上げている。

 

「夢見る気まぐれバタフライ、蝶野アムです!みんな今日はがんばってねー!」

 

「神秘の恵みは雪の結晶、水城ユキノです!みんなGクエストを盛大に楽しんでねー!」

 

「月の光は私の魔法、弓月ルーナでーす!Gクエストと一緒に、私たちのことも応援してねー!」

 

『うおおおおおおおおおお!!』

 

「「「ルーナちゃーーん!!!」」」

 

トリニティドラゴンの声援はファイターたちの歓声に混ざる。

 

「ルーナちゃんだけでなく、アムちゃんもユキノちゃんも最高だーーー!!!」

 

「・・・マサト君、私たちだけでもファイトテーブルの準備をしておきましょうか」

 

「そうだな。それが1番有意義だ」

 

アンとマサトはケイスケを置いてファイトテーブルの準備に取り掛かる。

 

(・・・返してあげたかったけど、ちょっと遠いな)

 

トコハはルーナに忘れ物のカードを返したかったが今は返すのは困難だと判断した。

 

「今日は司会進行役の方と私たちで、Gクエストをもっと盛り上げちゃいまーす!」

 

「そして、今回のGクエストを私たちと一緒に盛り上げてくれるのは~・・・」

 

「チーム男前のリーダー・・・」

 

ドカンッ!

 

ステージに煙玉が爆発し、その煙が晴れると、ナイトミストの服装を着た男が立っていた。

 

「「「大文字ゴウキさんです!!」」」

 

「僭越ながら司会進行を任された大文字ゴウキだ!俺も参加したかったんだが、日ごろ世話になっている支部に頼まれちゃあ断れねぇ!今日は全力で務めさせてもらうぜ!!」

 

『うおおおおおおおお!!!』

 

今回の司会進行役に任された男、大文字ゴウキの登場により、参加者たちは興奮の声を上げる。

 

「普及協会一押しのラミーラビリンス、そしてファイターたちからの信頼も厚い大文字ゴウキ!この異色の組み合わせ、受けてますよ支部長!」

 

「うん!きてるね!ビンビン!」

 

ステージの裏側でメガラニカスタッフとメガラニカ支部の支部長がそんな会話をしていた。

 

「ここで、ジェネレーションクエストの開始の前にルールをおさらいしておく!」

 

「この開会式をテレビで見てるお友達、録画しておくといいかもね♪」

 

ゴウキとラミーラビリンスがジェネレーションクエストのルールをおさらいを始める。

 

「これから3か月間、週末ごとに開催される支部クエスト、その全てを制覇したチームにはなんと!ジェネレーションマスターになれる!!」

 

「ジェネレーションマスターになれると、どうなるの?」

 

「クランリーダーになれる!」

 

「正確にはクランリーダー資格試験に挑戦できる、だね」

 

「支部クエストは毎週やってるから、どこから挑戦しても大丈夫!」

 

「ただし、1度失敗した支部クエストには再挑戦できないから注意してほしい!」

 

「クエストの内容は支部によって違うのよね?」

 

「ああ!それぞれの支部が知恵と試行をこなした内容となっている!」

 

「真っ先に乗り込むか、それとも、情報を集めてじっくり挑むか」

 

「ジェネレーションマスターになるためには、ただ突破するだけでなく、最高の成績で突破しなければならないのだ!!」

 

「それでは、ここで皆さんのファイカを確認してみてください!」

 

参加者たちは自分のファイカを取り出し、ファイカの画面を見る。

 

「新たにスタンプカードのページが追加されてますよね?」

 

「これが皆さんのチームの成績を記録するものです!」

 

「支部クエストをクリアすると、成績に応じてスタンプがもらえるよ~」

 

「トップの成績でクリアしたチームにはスタンプ10点!以下は成績に応じてスタンプが与えられる!」

 

「参加賞として全員に1点ずつもらえるよ♪」

 

「そしてスタンプを50点以上集めた者がジェネレーションマスターになれるのだ!」

 

「Gクエスト終了後、スタンプはファイターズポイントに換算されます♪」

 

「ポイント狙いで参加するもよし!支部クエストを制覇してジェネレーションマスターを狙うもよし!」

 

「クエストを通じて、たくさんのファイターと交流してくださいね♪」

 

「それが、ヴァンガード普及協会の願いだ!!」

 

『うおおおおおおお!!』

 

「「「みんな、がんばってねー!」」」

 

Gクエスト全体のルール説明を終え、参加者たちは大歓声を上げる。

 

「支部長ウケてます!ウケてますよ!」

 

「きてるね!いけいけ!」

 

裏側でも盛り上がっているところでいよいよメガラニカ支部のGクエストが発表される。

 

「それでは、メガラニカ支部のクエスト内容を発表する!チーム対抗トーナメントファイト!チーム対戦同時にファイトして、勝ち星が多いチームが上位に進める!そして、最後の関門として、スペシャルアクアフォースが立ちはだかる!!」

 

「スペシャルアクアフォース?」

 

「このクエストの為だけに特別に結成されたチームだ!みんな驚け!」

 

ここで、チームスペシャルアクアフォースのメンバーの紹介を始める。もっとも、トライフォーにとっては見知った顔もいるのだが。

 

「ユーロリーグから参戦の、ハイメ・アルカラスとメガラニカが誇るクランリーダー、一条キョウヤと伝説のチーム、ドレッドノートのスペシャルタッグだーーー!!」

 

『おおおおおお!!』

 

ハイメとキョウヤ、チームドレッドノートの組み合わせにより参加者は興奮した声を上げる。一方のトライフォーは驚きでいっぱいだった。

 

「ハイメ⁉」

 

「一条さん⁉」

 

「さっきの!!」

 

クロノはドレッドノートの金髪の青年に目を向ける。

 

「ドレッドノートのリーダー蒼龍レオンは、蒼龍財団の総帥にして、アクアフォースのクランマスター!全アクアフォース使いの頂点ともいえる彼へ挑戦するするのは、いったい誰だ?!!」

 

 

メガラニカ支部が対戦準備をやっている間、トライフォーは支部の中にあるカフェでハイメと会話を弾んでいた。

 

「イエーイ、アミーゴ!ビックリした?むしろビツクリした?」

 

「したよ、マジで」

 

「というか・・・どういう状況だろう、これ・・・」

 

シオンの言う通り、トライフォーとハイメが座っている隣のテーブルにはドレッドノートとキョウヤが同席していた。そのためドレッドノートとキョウヤとハイメに熱い視線を送っているファイターたちが周りにいた。

 

「みんな見てるんですけど・・・」

 

「みんなアミーゴ、楽しくやろうよ。ね、レオン♪」

 

「馴れ馴れしい!」

 

ハイメの手をレオンにつき従うドレッドノートのメンバーの双子の姉、ジリアン・チェンが払いのける。

 

「構わない。彼はアクアフォースの同胞であり、1流のファイターだ」

 

レオンの言葉にハイメは胸にきゅんときた。まさにハートが震えた瞬間だ。

 

「ハートにキターーーーー!!!このハイメ・アルカラス!今日は全力でマスターレオンのチームメイトをお勤めご苦労様する!!」

 

「面白い人だね~」

 

ジリアンと同じくレオンにつき従うドレッドノートのメンバーの双子の妹、シャーリーン・チェンはニコニコしながらそう言った。そして、チームドレッドノートのリーダーであり、アクアフォースのクランマスター、蒼龍レオンはクロノの方に目を向ける。

 

「また会ったな、少年」

 

「あ、どうも・・・」

 

クロノはレオンに軽くお辞儀をする。

 

「あの・・・一条さん・・・」

 

「佐倉ユイ。お前にはもう話したな?俺にヴァンガードを導いてくれた一族の話を」

 

「あ、はい」

 

「お前たちの目の前にいるこのお方こそが、俺の恩師であり、ヴァンガードへと導いてくれた先導者、蒼龍レオンだ」

 

そう、キョウヤにヴァンガードの世界へと導いた存在こそが、蒼龍レオンその人なのだ。

 

(この人が・・・一条さんの先導者・・・)

 

「レオンは伝説のアクアフォース使いである、蒼龍の民の一族の末裔で、一時期失われていたアクアフォースを復活させた貢献者だ。俺たちアクアフォース使いからすれば、レオンはまさに神に等しい存在だ」

 

アクアフォースを復活させた人物だからこそ、キョウヤやハイメ、全てのアクアフォース使いはみな、レオンを尊敬しているのだ。

 

「・・・俺のサヴァスはずっと1人ボッチだった。昔エミリオが蒼龍の民の末裔を助けたことがあって、その人が1枚だけ持っていたカードをお礼としてくれたんだ。それが、俺のものになって。でも長い間、アクアフォースのデッキを組めずにいた。サヴァスが仲間たちと戦えるようになったのは、レオンがアクアフォースを蘇らせてくれたおかげなんだ」

 

「・・・俺は、生まれてきて高校まで、何もなかった。ただ海を見て、己の心を浄化するだけの存在でしかなかったんだ。だが、レオンはそんな俺にメイルストロームを与えてくれ、さらにはヴァンガードの世界へと、引っ張ってくれた。広い世界に連れ出してくれたレオンには感謝してもしきれない。思えば、俺がメガラニカ支部に属しているのは、アクアフォースを広めるため、レオンへの恩義を返すためなのかもしれんな・・・」

 

それぞれの思いがあるため、ハイメもキョウヤも、レオンに対して、大いに尊敬しており、憧れの存在でもある。

 

「俺もハイメや一条には感謝している。日本や世界で活躍することで、多くの人々にアクアフォースの魅力を広めてくれた」

 

「マスターレオン・・・」

 

「そのようなもったいなきお言葉をいただけるとは・・・恐縮だ」

 

レオンの感謝の言葉にハイメもキョウヤも感動していた。

 

「かなりの強敵になりそうだね」

 

「ああ!」

 

「一条さんもいるならなおさらだね!」

 

ハイメやキョウヤ、ドレッドノートといった強敵にトライフォーは気合を入れていた。

 

「・・・お前たちは何を目指す?」

 

「「「「!」」」」

 

「夢を掲げ、高みを目指す者でなければ、俺がわざわざ相手をするまでもない。お前たちの道の先には、何がある?」

 

「「「!!」」」

 

レオンの問いかけに3人は何も言えなかったが、それにはクロノが答える。

 

「まだ何も。俺の未来には、まだ形もない。けど、いつかそれを掴むために、今は全てを全力で挑戦した。だから俺が目指すのは優勝だ。このメガラニカだけじゃない。Gクエスト全部で優勝する!道は・・・きっとその後ろについてくる!」

 

クロノの答えに3人は少しだけ唖然となるが、すぐに笑みを浮かべる。気持ちは3人も同じだ。最初から掲げているものは決まっていた。

 

「・・・優勝以外に道はなし、か。ならば俺に打ち勝ってみせろ」

 

そう言ってレオンはジリアンとシャーリーンを引き連れ、カフェを去っていく。

 

「ああ!俺たちの力、見せてやるぜ!」

 

 

クエスト開始時刻、いよいよメガラニカ支部のGクエストが始まろうとしていた。ファイターたちの前にファイトテーブルが出現する。ラミーラビリンスはライブで歌と踊りを披露する。

 

「スタンドアップ!」

 

『ヴァンガード!!!』

 

いよいよ始まったメガラニカ支部のGクエスト。ファイターたちはそれぞれの思いを抱きながらGクエストを挑んでいる。そんな中トライフォーは着々とトーナメントを勝ち進み、トーナメント決勝に挑んだ。狙うは全Gクエストの制覇。そのために最初から負けるわけにはいかない。そんな思いを抱きながら、トーナメントファイトの決勝も勝利を収め、メガラニカ支部の最後の関門、スペシャルアクアフォースのファイナルファイトにトライフォーは挑む。

 

「待たせたなお前ら!いよいよ奴らの登場だ!スペシャルアクアフォース、ファイナルファイト!くじ引きの結果対戦相手は、ハイメ・アルカラス対安城トコハ!シャーリーン・チェン対綺場シオン!一条キョウヤ対佐倉ユイ!そして、蒼龍レオン対新導クロノ!ファイトはトーナメント戦同様、チーム同時に行う!栄えある第1かいメガラニカクエストを完全制覇し、スタンプ10点をもぎ取ることができるか⁉」

 

トライフォーのチーム名を聞いたファイターたちはこんな会話を行っている。

 

「トライフォー?」

 

「チームディマイズに全勝したって言う噂の・・・」

 

「あたしも聞いたことある。佐倉ユイって子は支部長まで倒しちゃったって」

 

どうやらトライフォーはディマイズと神崎を倒したことによって噂がかなり広まっている。

 

「準備はいいな?いくぞ!」

 

「「「「「「「「スタンドアップ・((マイ・))ヴァンガード!!」」」」」」」」

 

いよいよメガラニカクエストのファイナルファイトが始まった。4つのフィールドはやはりアクアフォースにちなんで全部が海底遺跡だ。

 

「ライド!萌芽の乙女ディアン!」

 

トコハとハイメのファイトでは、トコハはディアンにライドする。

 

「ライド!ケルピーライダーポロ!さらにポロをコール!ヴァンガードにアタック!」

 

ハイメはポロにライドをし、リアガードのポロをコールし、リアガードのポロでヴァンガードにアタックをし、トコハはダメージを受ける。ハイメはトコハに向けて笑みを浮かべる。

 

「何?」

 

「不思議なめぐりあわせだね。初めて会った頃は、君たちとこういう場所でファイトするなんて、思いもしなかった」

 

「そうね」

 

「覚えているかい?あの日、浅草で俺が君に送った言葉」

 

「は?」

 

「トコハ、やっぱり俺と君は、運命で繋がれてるかもしれない!」

 

こんな大事な場面だというのに、ハイメはトコハを口説こうとしている。トコハは当然顔を赤らめる。

 

「はぁ⁉そ、そうやってこっちの動揺を誘う作戦ね///その手には乗らないから!」

 

「え~?俺はリアルでマジでガチで・・・」

 

「うるさーーい!!アタック!!」

 

トコハは顔を赤らめながらケラにライドし、グラジオラスと共にハイメのヴァンガードをアタックする。一方のシオンとシャーリーンのファイトでは、シオンのアタックででシャーリーンのダメージは4だ。

 

「綺場選手対チェン選手!序盤の展開はダメージ2対4で綺場選手がやや優勢!チェン選手はどう出るか⁉」

 

「思ったよりはやるようね」

 

「それはどうも」

 

「でもここまでよ。シャーリーン、そろそろ方をつけちゃいなさい!」

 

「は~い♪よいしょ。轟く波紋ジノビアスにライド!さらにラザロスをコール!アタック!」

 

シャーリーンはジノビアスにライドし、タイダルとラザロスがアタックを仕掛ける。シオンはタイダルはスターライト・バイオリニスト、ラザロスはてっくがるでガードをする。そして、ジノビアスの攻撃はシオンは受ける。

 

「ジノビアスのリミットブレイク!手札のジノビアスをドロップして、リアガードを全てスタンド!アタック!」

 

ジノビアスのリミットブレイクによってカウンターブラスト(2)とペルソナブラストを行うことによって、全てのリアガードがスタンドし、スタンドしたユニットは全てシオンのヴァンガードにアタックする。

 

「出たーーー!アクアフォースの連続攻撃!チェン選手がダメージを溜めていたのは、このためだったのか⁉」

 

「私だって蒼龍の民だもーん♪」

 

「アクアフォースは絶対正義、最強のクランなのよ」

 

「・・・なるほど。でも!ライド!青天の騎士アルトマイル!」

 

シオンはアルトマイルにライドをし、そしてコストを払ってストライドする。

 

「ストライドジェネレーション!!朧の聖騎士ガブレード!!超越(ストライド)スキル!ベニゼールをコール!ベニゼールのスキル!山札からフラグメントをコール!」

 

シオンはアルトマイルの超越(ストライド)スキルによってベニゼールをコールし、さらにベニゼールのスキルによってシオンの盤面は元通りになる。

 

「これぞロイヤルパラディンの真骨頂!綺場選手、失ったリアガードを補充して、さらに布陣を整えたーー!!」

 

『うおおおお!!』

 

「勝ちたいのは君たちだけじゃない!僕たちも最強を目指しているんだ!!」

 

一方のトコハとハイメのファイト、トコハのターンが終わり、次はハイメのターンだ。

 

「ライド!嵐を超える者サヴァス!」

 

ハイメはハイメの分身、サヴァスにライドする。

 

「こちらは中盤戦、両者ともダメージは3!6ターン目のハイメ選手はグレード3にライド、となれば当然!」

 

「ストライドジェネレーション!!天羅水将ランブロス!!」

 

ハイメはコストを支払って、ランブロスにストライドする。

 

「コール!戦場の歌姫(バトルセイレーン)アデライード、大海の騎手スキロス!アデライードのスキル発動!カウンターブラスト!ソウルブラスト!パワープラス2000!このユニットは2回攻撃できる!」

 

「ブラスト?」

 

初めて聞く単語にルーナは疑問符を浮かべ、その疑問を同じラミーラビリンスである水樹ユキノが答える。

 

「スキルを使う条件としてコストを支払うのよ。カウンターブラストは溜まったダメージ、ソウルブラストはヴァンガードの下に積まれたカード、つまりはソウルをコストに変えて、能力を発揮できるのよ」

 

「そうなんだ!面白いな~」

 

説明を聞いたルーナは素直にそう答える。

 

「アタック!」

 

アデライードでアーシャを攻撃し、トコハはケラでガードをする。

 

「もう1度、アデライードでアタック!」

 

スタンドしたアデライードで今度はグラジオラスにアタックし、トコハはノーガードを宣言する。

 

「スキロスでアタック!」

 

3回目のスキロスの攻撃をトコハは受ける。ダメージ5になったが、クリティカルトリガーによってパワーが5000上がる。

 

「ランブロスでヴァンガードにアタック!スキルでリアガードをスタンド!」

 

「完全ガード!」

 

ハイメはランブロスのスキルによってレストしているポロとスキロスをスタンドさせ、トコハはランブロスの攻撃をパッションフラワーで防ぐ。

 

「スキロス!」

 

「ガード!」

 

スタンドしたスキロスでヴァンガードにアタックし、トコハはフェアリーライトで攻撃を凌ぐ。これでハイメのターンは終了だ。

 

「アクアフォースの怒涛の連続攻撃!安城選手はどうにか守り切った!」

 

(やっぱり、強い!これが世界で戦うファイターの実力・・・!でも、私だって掴んでみせる!今は何の力もなくても!)

 

トコハはそのような思いを掲げ、Gユニットにストライドする。

 

「ストライドジェネレーション!!立春の花乙姫プリマヴェーラ!!コール!グラジオラスでアタック!」

 

「ガード!」

 

グラジオラスでハイメのヴァンガードにアタックし、ハイメはジェットスキー・ライダーでガードをする。

 

「プリマヴェーラでヴァンガードにアタック!プリマヴェーラのスキル発動!スペリオルコール!」

 

トコハはカウンターブラスト(3)を払い、ドロップゾーンからノーマルカードを5枚山札に戻して、手札を泥プすることによって、同じ名前のユニットを2体ずつコールする。

 

「出たーーー!!これぞネオネクタールの十八番!同じユニットを呼び出して陣営を整えていく!」

 

(未来の私は必ず、大きな世界に羽ばたいてみせる!!)

 

「完全ガード!」

 

プリマヴェーラのアタックをハイメはプラトンで防ぐ。

 

「まだまだぁ!」

 

トコハは上書きされたグラジオラスでヴァンガードにアタックし、ハイメはその攻撃を受ける。

 

「もう1度!いっけえええ!」

 

「ガード!」

 

もう1体のコールされたグラジオラスでヴァンガードにアタックし、ハイメはジェットスキー・ライダーで防ぎきる。これでトコハのターンは終わりだ。

 

「悪いねトコハ。俺もマスターレオンの前で恥ずかしいところは見せられないんだ。ストライドジェネレーション!!」

 

イメージ内でサヴァスの周りに大きな渦が発生し、その渦が晴れるとそこには、サヴァスの未来の姿が映っていた。

 

「嵐を統べる者コマンダー・サヴァス!!俺の運命、サヴァスの新たな可能性さ。未来を掴み、勝利を導く!」

 

メガラニカ支部のGクエスト、ファイナルファイトはまだまだ始まったばかりだ。

 

 

バーガーショップ、伊吹はそこでセットメニューを頼み、席へと向かう。伊吹の向かっていった席にはすでにカムイがハンバーガーを食べていた。

 

「よお!これからスタゲ支部か?本部と行ったり来たり大変だな」

 

「浅草でバイトに通うほどじゃない」

 

そんな会話の後、カムイと伊吹は本題に入る。

 

「ギアクロニクルが一般販売されたな」

 

「ああ」

 

「あれは特別じゃなかったのか?それも、奴らのたくらみなのか?」

 

「ギアクロニクルは最初のカギだった。現在の焦点はディペンドカードと、新導クロノにより移っている。新導クロノは最初のトリガー。奴自身にも知らせてはいないが、プランGが達成した後、全ての運命に決着をつけられるのは、奴だけだ」

 

to be continued…




ユイ「トコハの相手はハイメだし、シオンの相手も絶対強い。さらにクロノの相手は蒼龍レオン。そして私の相手は一条さん。最初から難しすぎるよ、Gクエスト!」

キョウヤ「泣き言か?そんな弱き波ではこれから待ち受ける試練に打ち勝てるはずもない。ここで終止符を打ってやろう」

ユイ「どんな相手でも、私たちは絶対に負けない!!」

キョウヤ「ならば貴様の力、貴様の波、今再び俺に見せてみろ!!」

TURN55「ユイVSキョウヤ」


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ユイVSキョウヤ

最初にこの小説を書き始めた時、原作のファイトは1部カットしようと考えていましたが、やっぱりみなさんはレジェンドファイターのファイトが見たいですよね?

ですから次回はクロノ君とレオン様のファイトを描写したいと思います。

もちろん、いじれそうな部分はいじっていくつもりです。

前置きはこれぐらいにして、今回はユイちゃんのリベンジ回です。

それではどうぞ!


第1回メガラニカ支部Gクエストでトーナメントを制し、最後の関門スペシャルアクアフォースに挑んでいるトライフォー。その4人のファイトのうち、トコハの対戦相手、ハイメはサヴァスの未来の可能性、コマンダーサヴァスを繰り出した。

 

「未来へ導き、勝利を掴む。俺の新たな運命、嵐を統べる者コマンダー・サヴァス!トコハ、準備はいいかい?」

 

「こい!」

 

「アタック!」

 

アデライードでグラジオラスにアタックし、トコハはノーガードをする。

 

「スキロスでヴァンガードにアタック!」

 

2回目の攻撃はスキロスでヴァンガードにアタックし、トコハはノーガードし、前のターンで回復したダメージがまた5ダメージになった。

 

「コマンダー・サヴァスのスキル発動!後列のスキロスでアタック!」

 

「後列から⁉ガード!」

 

コマンダー・サヴァスのスキルで後列のスキロスがヴァンガードにアタックし、トコハは驚愕しながらも、ディモルフォーセでガードする。

 

「まさかの後列からのアタック!安城選手必死のガード!」

 

「やるねぇ。でも俺の攻撃はまだまだ続くよ!コマンダー・サヴァスでヴァンガードにアタック!超越(ストライド)スキル!コマンダー・サヴァスのスキル!リアガード2体退却!」

 

サヴァスのストライドスキルとコマンダーサヴァスのGB(ジェネレーションブレイク)でトコハの盤面いるパドミニ2体が退却された。

 

(世界で戦うハイメ。そのハイメに勝つことができたとしたら・・・見えるかもしれない。わかるかもしれない。私が望む、大きな世界が!)

 

 

 

TURN55「ユイVSキョウヤ」

 

 

 

時間は遡り、トライフォーとスペシャルアクアフォースのファイトをファイトが見える場所で見ているアンとマサト。

 

「おーおー、やってるやってる。ま、トライフォーならここまで行けるとは思ってたけどな」

 

「ケイスケ君は?」

 

「あいつならラミラビの写真会みてーなのをやってるとこに行ってるよ。ファイトをそっちのけにしやがって」

 

マサトはここにいないケイスケにたいしてそう愚痴っていた。

 

「それにしても、大胆ですよね支部長も。ドレッドノートにハイメさんを一条さんと組ませるなんて」

 

「あの人のことだからコラボ最高とか言ってんじゃねぇの?」

 

2人はそんな会話をしながらトライフォーとスペシャルアクアフォースのファイトを観戦していた。

 

 

ユイとキョウヤのファイトが始まるところまでさかのぼる。

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード!」

 

「蒼嵐候補生マリオス」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード  PW5000

 

蒼嵐候補生マリオス  PW5000

 

「お前たちがディマイズと神崎を破ったのはすでに知っている。その波を、俺に見せてみるがいい!俺の先攻ドロー!蒼嵐艦隊のアオザメ兵にライド!マリオスは移動!ターン終了だ」

 

蒼嵐艦隊のアオザメ兵  PW7000

 

R アオザメ兵 R

R マリオス  R  キョウヤの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!行きますよ、一条さん!ライド!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス!グランシードは移動!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス  PW8000

 

R グランポリス   R

R   R    グランシード

 

「グランポリスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「ダメージトリガーチェック『蒼嵐戦姫コーラリア』」

 

「ターンエンド!」

 

PW8000➡PW7000  ユイの手札6枚 山札42枚  キョウヤのダメージ1枚

 

「俺のターン。ドロー。ライド!蒼嵐兵ラスカル・スイーパー!コール!タイダル・アサルト、蒼嵐戦姫テータ!」

 

蒼嵐兵ラスカル・スイーパー  PW9000

タイダル・アサルト  PW9000

蒼嵐戦姫テータ  PW7000

 

タイダル ラスカル R

テータ  マリオス R

 

「タイダルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』」

 

「タイダルのスキルによりパワーマイナス5000してスタンド。テータのブースト、タイダルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『オペレーターガールレイカ(醒)』スタンドトリガー!パワーはヴァンガードに!」

 

「マリオスのブースト、ラスカル・スイーパーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機グランビート(☆)』」

 

「ドライブチェック『蒼嵐兵ミサイルトルーパー(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードへ。これでターン終了だ」

 

PW9000➡PW9000

PW11000➡PW9000(+5000)

PW14000(+5000)➡PW13000+SH10000=23000  キョウヤの手札4枚 山札40枚  ユイのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスターと宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤーをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン  PW10000

鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー  PW9000

 

ウルバスター ディガリオン グランファイヤー

  R      R     グランシード

 

「ウルバスターでタイダルにアタック!」

 

「ノーガードだ」

 

「グランシードのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『蒼嵐艦隊の医療士官(治)』」

 

「ディガリオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』」

 

「ダメージトリガーチェック『ケルピーライダー・ニッキー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000

PW14000➡PW9000+SH10000=19000

PW10000➡PW9000  ユイの手札4枚 山札38枚  キョウヤのダメージ2枚

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。・・・悪いが、レオンの前で無様な姿をさらすわけにはいかんのでな、最初から全力でいかせてもらうぞ!再誕せよ!蒼き海を纏いし正義よ!我が分身!ライド!蒼嵐竜メイルストローム!!」

 

蒼嵐竜メイルストローム  PW11000

 

(きた!本番はここからだね・・・)

 

「テータを移動。マグナム・アサルトをコール!」

 

マグナム・アサルト  PW9000

 

テータ メイルストローム マグナム

 R    マリオス    R

 

「マグナムでグランファイヤーにアタック!「ノーガード!」テータでヴァンガードにアタック!テータのスキル!メイルストロームのヴァンガードがいる時、パワープラス2000!海は波を幾度となく引き起こす!テータのスキル!連波(ウェーブ)2!」

 

「?連波(ウェーブ)?」

 

聞きなれない単語にユイは首を傾げる。司会進行役のゴウキが解説にうつる。

 

「決められた回数の攻撃時に強力な効果を発揮する!それが連波(ウェーブ)だ!一条選手、連波(ウェーブ)のスキルをいかんなく発揮する!」

 

「このユニットがアタックした時、このユニットはさらにパワープラス3000!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』

 

「マリオスのブースト、メイルストロームでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード」ツインドライブ『蒼嵐の盾ホメロス』『戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ(引)』ゲット、ドロートリガー!メイルストロームにパワーを与え、1枚ドロー!」

 

メイルストロームは強化されているミサイルポッドに装填されているミサイルをディガリオン目掛けて発射する。

 

「うぐぅ!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー』」

 

「マリオスのスキル発動!3回目のアタックがヒットした時、山札から5枚確認し、蒼嵐竜メイルストロームを相手に見せ、手札に。まだ終わらんぞ!メイルストロームのスキル、連波(ウェーブ)3!同じくアタックがヒットしたため、山札からメイルストロームのユニットを相手に見せ、手札に加える。グローリー・メイルストロームを手札に」

 

キョウヤはマリオスのスキルと新たなメイルストロームのスキルによってメイルストロームのカードを2枚手札に加える。

 

「おーと!一条選手、マリオスのスキルとメイルストロームの連波(ウェーブ)のスキルを使って、ストライドコストとクロスライドユニットを手札に加えたぞーー!!」

 

「くっ!このメイルストローム、前とは全然違う!」

 

「これはただの準備にすぎん。これで俺のターンは終了だ」

 

PW9000➡PW9000

PW12000➡PW10000+SH10000=20000

PW16000➡PW10000  キョウヤの手札7枚 山札33枚  ユイのダメージ3枚

 

「やっぱすげぇな、一条さん。さすがは俺たちのコーチだ」

 

「これで次の一条さんのターンは確実にストライドを狙えますし、クロスライドも確定ですからね・・・」

 

アンとマサトは素直な感想を述べる。

 

「(やっぱり強い!けど・・・)私だっていつまでもやられっぱなしというわけにはいかない!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)レングレーダー!!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)バレングレーダー  PW11000

 

「バレングレーダーのスキル!カウンターブラストとソウルブラストで、山札から双闘(レギオン)の能力を持ったグレード3に、スタンド状態でライドできる!スペリオルライド!鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター!!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター  PW11000

 

「ユイのドロップゾーンにはソウルブラストのカードを合わせて4枚だぜ!」

 

「となれば当然・・・」

 

「ライドした後は、ヴァンガードにパワープラス3000!シークメイト!!」

 

シークメイト  戻したカード『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』

 

「その鉄壁は砕かれることのない鋼の強固な絆!今こそ並び立て!!双闘(レギオン)!!!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター×鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  パワー20000

 

「ウルバスターのスキル!ヴァンガードがレギオンした時、パワープラス4000!グランファイヤー、グランザイルをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル  PW7000

 

ウルバスター シンバスター×ウルバスター グランファイヤー

  R       グランザイル      グランシード

 

「ウルバスターでマグナム・アサルトにアタック!」

 

「ガード『戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ(引)』」

 

「グランシードのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『蒼嵐兵ミサイルトルーパー(☆)』」

 

「グランザイルのブースト、シンバスターでレギオンアタック!シンバスターのスキル!パワーが30000以上で相手はグレード1以上でガードできない!」

 

「出たーーー!!ディメンジョンポリスのパワー戦法!ヴァンガードに一定以上のパワーを上げることによって、強力なスキルを発揮し、一条選手はグレード1以上でガードはできないぞーー!!」

 

「・・・ノーガード」

 

「ツインドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをヴァンガードへ!奮い立て!正義の為に!岩砕双剣斬り!!」

 

シンバスターとウルバスターはメイルストロームに接近し、同時に剣を振るい、メイルストロームを切りさく。

 

「ダメージトリガーチェック『タイダル・アサルト』」

 

「ヒット!シンバスターのスキル発動!パワーが20000以上だから1枚ドロー!ウルバスターの与えたスキル!マグナム・アサルトを退却!ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW34000(+5000)➡PW11000  ユイの手札4枚 山札37枚  キョウヤのダメージ3枚

 

「ダメージは2対3、佐倉選手が一歩リードしているぞ。さあ、一条選手はここからどう巻き返すのか⁉」

 

「・・・なるほど、いい波だ。だが!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『蒼嵐竜メイルストローム』グレード3

 

「邪悪を飲み込み、切り開け!!煌めく世界を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!蒼嵐師竜アドミラル・メイルストローム!!!!」

 

蒼嵐師竜アドミラル・メイルストローム  PW26000  ハーツ『蒼嵐竜メイルストローム』

 

「テータを移動!コール!ラスカル・スイーパー、マグナム・アサルト、蒼嵐の盾ホメロスをコール!」

 

蒼嵐の盾ホメロス  PW6000

 

「⁉完全ガードのユニットまでコール⁉」

 

キョウヤのコールしたホメロスはユイの言う通り完全ガードのユニットだ。しかし、これにはちゃんと意味がある。

 

ラスカル アドミラル マグナム

テータ  マリオス  ホメロス

 

「ラスカル・スイーパーでヴァンガードにアタック!スキルでパワープラス2000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ』」

 

「ラスカル・スイーパーのスキルで後列と交代。テータでグランファイヤーにアタック!テータのスキル!パワープラス2000!連波(ウェーブ)2!パワープラス3000!」

 

「インターセプト!『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「ホメロスのブースト、マグナムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『オペレーターガールレイカ(醒)』スタンドトリガー!グランファイヤーをスタンドして、パワーをヴァンガードに!」

 

「ホメロスのスキル!連波(ウェーブ)3!ソウルブラストによって、リアガードのホメロスを手札に!」

 

「完全ガードがまた手札に⁉」

 

「まだ終わりではない。マグナムのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払い、マグナムをスタンド!パワープラス2000!マグナムでリアガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード」

 

「マリオスのブースト、アドミラル・メイルストロームでヴァンガードにアタック!響かせよ!世界に轟く波風よ!ワールド・ブルースラッシュ!!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン』)」

 

アドミラル・メイルストロームの発した衝撃波は海を切り裂き、それをシンバスターに目掛けていったがグランガードの放ったエネルギーシールドで防いだ。

 

「トリプルドライブ『蒼嵐艦隊のアオザメ兵』『蒼嵐水将デスピナ(☆)』『蒼嵐艦隊のアンコウ兵(醒)』ゲット、クリティカルトリガー&スタンドトリガー!マグナムをスタンドし、パワーとクリティカルをマグナムに!マグナムでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』」

 

「ターン終了だ」

 

PW11000➡PW11000

PW12000➡PW9000+SH5000=14000

PW15000➡PW11000(+5000)

PW11000➡PW9000

PW31000➡PW16000(完全ガード)

PW21000➡PW16000+SH10000=26000  キョウヤの手札6枚 山札28枚  ユイのダメージ4枚

 

「アクアフォースの連続攻撃!一条選手、トリガーの効果も合わせて6回のアタックを繰り出したぞ!!」

 

「(一条さんは強いのはわかってる。でも、今の一条さんは前にファイトした時よりももっと強い!こんなに強い人とファイトできるなんて・・・)楽しすぎるよ!Gクエスト!ストライドジェネレーション!!!超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)ヘヴィデューク!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グレード3

 

超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)ヘヴィデューク  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ  PW9000

 

R ヘヴィデューク グランサブ

R グランザイル  グランシード

 

「グランザイルのブースト、ヘヴィデュークでヴァンガードにアタック!ヘヴィデュークのスキル!カウンターブラスト(2)でハーツが鋼闘機(メタルボーグ)だからグレード1以上でガードできない!!」

 

「おーーと!ヘヴィデュークのスキルによって一条選手、またもや完全ガードを封じられてしまったぞーーー!!」

 

「・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』『オペレーターガールレイカ(醒)』スタンドトリガー!グランザイルをスタンドして、パワーをグランシードへ!グランシードのGB(ジェネレーションブレイク)!パワーが9000以上になった時、スキルを与える!」

 

「『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部グランサブに!グランサブのGB(ジェネレーションブレイク)!パワーが13000以上になった時、ヘヴィデュークにスキルを与えてパワープラス4000!」

 

ヘヴィデュークはメイルストロームに接近し、その鉄拳でメイルストロームに一撃を与える。

 

「ダメージチェック『蒼嵐の盾ホメロス』」

 

「あいつ、何でわざわざリアガードにクリティカルをのせるんだよ⁉」

 

「アルティメットブレイクを発動させないためなのでしょう。ユイちゃんはアルティメットブレイクを警戒してわざとグランサブにクリティカルをのせたんでしょうね」

 

マサトの疑問をアンが淡々と述べる。そう、キョウヤのダメージは4。リミットブレイクは発動できても、アルティメットブレイクはダメージ5枚が条件なので発動できないのだ。

 

「グランシードの与えたスキル!アタックがヒットしたため1枚ドロー!ヘヴィデュークのスキル!アタックがヒットした時、ハーツが1枚につき、ドローできる!ハーツはシンバスターとレギオンしているウルバスターがいるから2枚ドロー!グランサブのスキル!相手は自分のリアガードを退却させる!」

 

「マリオスを退却」

 

「グランシードのブースト、グランサブでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『蒼嵐の盾ホメロス』(コスト『蒼嵐艦隊のアンコウ兵(醒)』)」

 

「くぅ!ターンエンド!」

 

PW33000(+4000)➡PW11000

PW24000➡PW11000(完全ガード)  ユイの手札6枚 山札28枚  キョウヤのダメージ4枚(裏1枚)

 

「俺のスタンド&ドロー。なるほど。着眼点は悪くない。だが、詰めが甘い。覇をもって轟かせた竜よ、今再び、その姿を現すがいい!クロスブレイクライド!蒼嵐覇竜グローリー・メイルストローム!!」

 

蒼嵐覇竜グローリー・メイルストローム  PW11000+2000=13000

 

(きた!でも、ダメージは4。あれがくることは・・・)

 

「グローリー・メイルストロームのクロスライドスキルによって常にパワープラス2000!メイルストロームのブレイクライドスキル!パワープラス10000!スキルも与える!テータとラスカルを移動!コール!アオザメ兵、ダークエレメントドクヅーク!」

 

ダークエレメントドクヅーク  PW7000

 

「ドクヅークのスキル発動!ヴァンガードのアルティメットブレイクの能力を、リミットブレイクとして扱う!」

 

「な⁉そんなことが⁉」

 

アルティメットブレイクがリミットブレイクとして扱われるという事は、ダメージが5枚になっていなくてもダメージが4枚ならアルティメットブレイクを発動させることができるのだ。

 

ラスカル グローリー マグナム

テータ  ドクヅーク アオザメ兵

 

「ラスカル・スイーパーでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ』」

 

「スキルで後列と交代。テータでヴァンガードにアタック!テータのスキル!パワープラス2000!連波(ウェーブ)2!パワープラス3000!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン』」

 

「アオザメ兵のブースト、マグナムでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『オペレーターガールレイカ(醒)』」

 

「マグナムのスキル!カウンターブラストを払い、スタンド!ドクヅークのブースト、グローリー・メイルストロームでヴァンガードにアタック!グローリー・メイルストロームのアルティメットブレイク!!カウンターブラストを払い、グローリーメイル・ストロームにパワープラス5000し、グレード1以上のユニットを手札でガードできん!」

 

(ここまではいい。だけど問題は・・・)

 

「蒼嵐竜メイルストロームのブレイクライドスキル!連波(ウェーブ)4!このユニットがアタックした時、俺はカードを1枚引き、相手のリアガードを退却させる!グランザイルを退却!さらに、グレード0のユニットでガードできん!!」

 

「出たーーー!!メイルストロームのガード封じ!佐倉選手の盤面にはグレード2がない!つまりは、ガードすることができなくなってしまったぞーー!!」

 

「圧倒せよ!強大な力を希望の光に変えて!ディバン・ブローイング!!」

 

イメージ内でグローリー・メイルストロームは破壊光線をシンバスターに向けて放った。破壊光線はシンバスターに徐々に向かっていっている。現実でユイはこの状況を想定していた。だからこそダメージを4のままでいたのだ。そして、後は・・・

 

「ノーガード!私はこれにかける!!」

 

トリガーを引くか引かないかの賭け。ここが勝負の引き際となっている。

 

「佐倉選手のダメージは4。ここでクリティカルトリガーがでれば、そこで全ての勝負が決まるぞ!!」

 

「賭けに出るか。いいだろう。受けて立つ!ツインドライブ『蒼嵐の盾ホメロス』」

 

1枚目はトリガーがでない。

 

「セカンドチェック『蒼嵐艦隊のアンコウ兵(醒)』」

 

「トリガーが出たーーーー!!しかしこれはクリティカルトリガーではない!!」

 

「・・・スタンドトリガー。アオザメ兵をスタンドし、パワーはマグナムへ」

 

キョウヤが引いたのがスタンドトリガー、ということはダメージ与えられるダメージは1枚だけとなる。イメージ内でシンバスターは破壊光線をまともに喰らった。シンバスターはボロボロの状態だが何とか立っている。

 

「よし!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス』」

 

「安心するのはまだ早いぞ。アオザメ兵のブースト、マグナムでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』)」

 

マグナムがシンバスターにとどめをさそうと2丁のライフルでシンバスターを撃つ。しかし、その弾はグランガードによって防がれた。

 

「ターン終了だ」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW12000➡PW11000+SH5000=16000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW35000➡PW11000

PW23000➡PW11000(完全ガード)  キョウヤの手札5枚 山札23枚  ユイのダメージ5枚(裏1枚)

 

「佐倉選手、トリガーの賭けに打ち勝ち、何とか凌ぎきったーーー!!このファイト、どう左右するかわからなくなってきたぞーー!!」

 

「す・・・すげぇ・・・。俺もあれでファイトが終わっちまうってのに・・・」

 

「ですが、ユイちゃんの盤面のリアガードはグランシードだけ。さらには一条さんの手札には完全ガードが入っています。よっぽどのことがない限り・・・」

 

マサトは素直な感想を述べ、アンはユイの盤面の考察に入る。

 

「(これほどまでに強いファイターに勝つことができれば、少しは見えてくるかもしれない・・・。私の、進むべき未来が!!)ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グレード3

 

「今こそ轟け!!信ずる正義!!鋼の闘士に従って!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)へヴィデューク!!!!」

 

「またヘヴィデュークがでやがった!!」

 

「という事はまた一条さんは完全ガードが使えない状況に・・・」

 

「グランサブと宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパーをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー  PW7000

 

R ヘヴィデューク  グランサブ

R グランチョッパー グランシード

 

「グランシードのブースト、グランサブでマグナム・アサルトにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「グランチョッパーのブースト、ヘヴィデュークでヴァンガードにアタック!ヘヴィデュークのスキル発動!カウンターブラスト(2)でグレード1以上でガードできない!響け!鋼の意思よ!立ちはだかる悪を拳でぶち破れ!!剛拳豪乱撃!!」

 

「ガード!『蒼嵐水将デスピナ(☆)』『蒼嵐艦隊のアンコウ兵(醒)』『蒼嵐艦隊の医療士官(治)』」

 

ヘヴィデュークは力を溜め、力を溜め切った拳でグローリー・メイルストロームを吹き飛ばそうとすると、デスピナ、アンコウ兵、医療士官がグローリー・メイルストロームを守る。

 

「トリプルドライブ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグランチョッパーに、クリティカルはヘヴィデュークに!グランチョッパーのスキル!パワーが13000以上になった時、カウンターブラストを払って、グランサブとヘヴィデュークにパワープラス4000!グランサブのスキル!ヘヴィデュークにパワープラス4000!」

 

これによってヘヴィデュークのパワーは46000。キョウヤのシールド値は43000。ということはつまり・・・

 

「上回ったーーー!!佐倉選手、リアガードのスキルを発揮し、トリガー1枚で一条選手のシールドが突破されたぞーーー!!」

 

『うおおおおおおおお!!』

 

「私は必ず掴んでみせる!私の、新たな世界を!いっけえええええ!!」

 

ヘヴィデュークは力を溜めた拳とは逆のもう片方の拳でデスピナ、アンコウ兵、医療士官は吹き飛ばされ、力を溜めた拳でグローリー・メイルストロームに大きな一撃を与える。その振動でメガラニカの海は大きな水しぶきをあげる。

 

PW14000➡PW9000

PW33000(+13000)➡PW13000+SH30000=43000

 

ダメージチェック『蒼嵐覇竜グローリー・メイルストローム』『蒼嵐水将デスピナ(☆)』

 

ユイのダメージ5枚  キョウヤのダメージ6枚  勝者ユイ

 

「勝者、佐倉ユイ!!」

 

『うおおおおおおお!!』

 

ユイがキョウヤに勝利したことにより、ファイターたちは大歓声を上げる。

 

「やったーーーー!!」

 

「・・・ふ、いい波だったぞ、佐倉ユイ」

 

キョウヤは喜びに浸っているユイに笑みを浮かべながらそう言った。

 

 

一方トコハとハイメのファイトでは、トコハは夢紡ぐラナンキュラスアーシャにストライドし、サヴァスと対峙している。

 

(次のターンに持ち込まれたら、勝ち目はない。このターンで決める!)

 

「ハートにキターーー!トコハ!俺も全力で受けて立つよ!」

 

「グラジオラスでアタック!」

 

「ガード!インターセプト!」

 

トコハはグラジオラスでヴァンガードにアタックし、ハイメはスーパーソニック・セイラーでガード、アデライードでインターセプトで防ぐ。

 

「私は知りたい。未来にある大きな世界を。だから絶対、ハイメに勝つ!!」

 

トコハはそう言ってアーシャでヴァンガードにアタックをする。

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ!」

 

トコハがトリプルドライブで引いたのは萌芽の乙女ディアンとラナンキュラスの花乙女アーシャ、そしてメイデン・オブ・ディモルフォーセだった。これによってクリティカルがのり、ハイメのダメージは6枚になる。ハイメに勝ったことにより、トコハは笑みを浮かべる。

 

「ハートが震えたよ、トコハの本気」

 

ハイメはトコハにそう言い、トコハもハイメに対して笑みを浮かべた。これでスペシャルアクアフォースのファイトを2勝をもぎ取った瞬間であった。

 

to be continued…




キョウヤ「見事な波だった。あのファイトの時より成長していっているのが実感できる」

ユイ「一条さんもとても強かったですよ。下手をしていたら私が負けていました」

キョウヤ「だが、俺に勝ったからといって油断はするなよ?これはチーム戦だ。それにレオンは俺よりも強いぞ。もちろん、チェン姉妹だって強い」

ユイ「でも、シオンもクロノも強くなったんです!どんな相手にだって負けたりしません!」

キョウヤ「なら見せてもらうとしよう。お前たちの全力を!」

TURN56「クロノVSレオン」


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クロノVSレオン

ついにきました!レジェンドファイターのファイト!

いやー、これを書きたいと思わなかった日はありませんでしたから楽しみながら書きました。

文才能は相変わらずですが楽しんでもらえるならうれしいです。

さて、そろそろ本編に入りましょうか。それではどうぞ!


時間は遡り、スペシャルアクアフォースのファイトのうち、シオンとシャーリーンのファイトは中盤戦に差し掛かっていた。

 

「さあ、こちらはGユニットにストライドしたチェン選手が一気に攻め込む!」

 

「ポドロモスでヴァンガードにアタック!」

 

シャーリーンは逆巻く波紋ポドロモスでシオンのヴァンガードにアタックし、シオンはノーガードを宣言する。

 

「トリプルドライブ」

 

トリプルドライブで出たカードはティアーナイトラザロス、ティアーナイトテオ、戦場の歌姫カロリーナだった。

 

「ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはタイダルへ!」

 

「いいわよ、シャーリーン!」

 

「ポドロモスのスキル!山札の上から5枚見て、ジノビアスとオデュッセウスをコール!アタック!」

 

ポドロモスのスキルでジノビアスとオデュッセウスをスペリオルコールし、ジノビアスでフラグメントをアタックする。

 

「タイダル・アサルト!」

 

「インターセプト!」

 

次はタイダルでヴァンガードにアタックし、シオンはベニゼールでインターセプトを行う。

 

「綺場選手、ヴァンガードへの攻撃は何とか防いだ!」

 

「でも、まだ終わりじゃないの」

 

「その通り♪タイダルのスキル発動!もう1度ヴァンガードにアタック!」

 

タイダルのスキルによってパワーがマイナス5000し、今度はオデュッセウスをブーストさせた状態でヴァンガードにアタックする。これによってシオンのダメージは5枚となった。シオンのファイトも苦戦を強いられていた。

 

 

 

TURN56「クロノVSレオン」

 

 

 

メガラニカ支部のファイト会場とは別の場所では、ラミーラビリンスの撮影会が行われていた。カメラを持っているファンの中にケイスケもいた。ケイスケはカメラでラミーラビリンスの3人をまとめ撮りをする。そんな中、ルーナはファイナルファイトの映像を見て、トライフォーを心の中で応援する。

 

(みんな、がんばって!)

 

「ルーナちゃーん!こっちを向いてくれーー!」

 

「あ、はーい♪」

 

ルーナはファンの要望に応え、顔を向け、笑顔を見せるのであった。

 

 

クロノとレオンのファイトが始まるところまでさかのぼる。

 

「クロノ・ドラン!」

 

「蒼波竜ダガーマスター・ドラコキッド!」

 

クロノ・ドラン  PW5000

 

蒼波竜ダガーマスター・ドラコキッド  PW5000

 

「俺の先攻だ!ドロー!ライド!タイムブレイク・ドラゴン!クロノ・ドランは移動!ターンエンド!」

 

タイムブレイク・ドラゴン  PW7000

 

R タイムブレイク R

R   ドラン   R  クロノの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ。ドロー。ライド。蒼波兵ブライト・シューター。ダガーマスターは移動。ホイール・アサルトをコール」

 

蒼波兵ブライト・シューター  PW7000

ホイール・アサルト  PW7000

 

R  ブライト   ホイール

R ダガーマスター  R

 

「ホイール・アサルトでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

「ダガーマスターのブースト、ブライト・シューターでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『蒼波水将フォイヴォス』」

 

「ダメージチェック『スチームブレス・ドラゴン』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW12000➡PW7000  レオンの手札5枚 山札42枚  クロノのダメージ1枚

 

「俺のターンだ!ドロー!ライド!ヒストリーメーカー・ドラゴン!アップストリーム・ドラゴンをコール!」

 

ヒストリーメーカー・ドラゴン  PW9000

アップストリーム・ドラゴン  PW9000

 

アップストリーム ヒストリーメーカー R

   R        ドラン    R

 

「アップストリームでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『蒼波兵ブルータル・トルーパー(☆)』」

 

「クロノ・ドランのブースト、ヒストリーメーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『スチームカラーカー・ランマ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『マグナム・アサルト』『ホイール・アサルト』」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW9000➡PW7000+SH10000=17000

PW14000(+5000)➡PW7000  クロノの手札4枚 山札40枚  レオンのダメージ1枚

 

「新導選手のクリティカル!ダメージ2対1!やや優勢で3ターン目終了だ!」

 

(アクアフォースのクランマスター・・・。どんな相手でも、絶対勝つ!!)

 

「俺のスタンド&ドロー。・・・いい風だ」

 

「!」

 

「蒼龍の力見るがいい!ライド!蒼波水将フォイヴォス!」

 

蒼波水将フォイヴォス  PW9000

 

「こちらもそろそろ、本気でいかせてもらおう。ホイールを移動。マグナム・アサルト、フォイヴォスをコール!」

 

マグナム・アサルト  PW9000

 

マグナム フォイヴォス  フォイヴォス

 R   ダガーマスター  ホイール

 

「マグナム・アサルトでアップストリームにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ダガーマスターのブースト、フォイヴォスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『戦場の歌姫(バトルセイレーン)カロリーナ(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復し、パワーをリアガードのフォイヴォスに!」

 

「ダメージチェック『アップストリーム・ドラゴン』」

 

「リアガードのフォイヴォスでヴァンガードにアタック!」

 

「ちぃ!ガード!『スチームカラーカー・ランマ(☆)』」

 

「フォイヴォスのスキル発動!連波(ウェーブ)3!カウンターブラストを払い、蒼波のヴァンガードがいるなら、フォイヴォスをスタンド!パワープラス2000!ホイール・アサルトのブースト、フォイヴォスでヴァンガードにアタック!」

 

「く!ノーガードだ!ダメージチェック『クロックフェンサー・ドラゴン』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW9000➡PW9000

PW14000➡PW9000

PW14000➡PW9000+SH10000=19000

PW23000➡PW9000  レオンの手札3枚 山札38枚  クロノのダメージ3枚

 

「決まったー!アクアフォースの連続攻撃!4ターンが終了して、ダメージ3対1。蒼龍選手がやや有利な展開だ」

 

「新導クロノ・・・お前と出会ったのが風の導きなら今、俺の前に立っているのもまた然り。ならば見せてもらおう。お前のヴァンガードを!」

 

「言われるまでもねぇ!スタンド&ドロー!ライド!クロノジェット・ドラゴン!!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

「アップストリーム、スチームファイターバリフをコール!」

 

スチームファイターバリフ  PW11000

 

アップストリーム クロノジェット バリフ

   R       ドラン    R

 

「アップストリームでフォイヴォスにアタック!」

 

「ノーガードだ」

 

「クロノ・ドランのブースト、クロノジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ」

 

「ツインドライブ『スチームファイターバリフ』『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはバリフに、クリティカルはクロノジェットに!」

 

クロノジェットはダッシュでフォイヴォス(レオン)に近づき、渾身の一撃を与える。

 

「ダメージチェック『マグナム・アサルト』『戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ(引)』ドロートリガー!パワーをヴァンガードに与え1枚ドロー!」

 

「バリフでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!戦場の歌姫(バトルセイレーン)カロリーナ(治)』」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW9000➡PW9000

PW16000➡PW9000(+5000)

PW16000➡PW14000+SH10000=24000  クロノの手札3枚 山札35枚  レオンのダメージ3枚

 

「新導選手の見事な攻撃!だがマスターレオンもすぐに反撃だ!」

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!猛き風よ、わが想いを力と変え、蒼き竜と成せ!ライド!蒼波竜アンガーボイル・ドラゴン!!」

 

蒼波竜アンガーボイル・ドラゴン  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!天鱗水将タイダルボアー・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『蒼波竜テトラドライブ・ドラゴン』グレード3

 

天鱗水将タイダルボアー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『蒼波竜アンガーボイル・ドラゴン』

 

「ケルピーライダーニッキーをコール!」

 

ケルピーライダーニッキー  PW7000

 

マグナム タイダルボアー  R

ニッキー ダガーマスター ホイール

 

「ニッキーのブースト、マグナム・アサルトでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『キラキラ・ワーカー(治)』」

 

「マグナムのGB(ジェネレーションブレイク)!マグナムをスタンド!パワープラス2000!マグナムでアップストリームにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ダガーマスターのブースト、タイダルボアーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「トリプルドライブ『蒼波竜アンガーボイル・ドラゴン』『ケルピーライダーニッキー』『蒼波兵ブライト・シューター』巨大なる火砲で我が軍勢が行く道を切り開け!ギガンティック・バースト!!」

 

タイダルボアーはクロノジェットに向けて巨大な火砲を撃つ。火砲の弾を喰らったクロノジェットは海から空へ吹き飛ばされる。

 

「くぅ!ダメージチェック『タイムブレイク・ドラゴン』」

 

「風はまだ止まぬ!タイダルボアーのスキル発動!1枚ドローし、手札の蒼波竜テトラドライブ・ドラゴンをスペリオルコール!」

 

蒼波竜テトラドライブ・ドラゴン  PW11000

 

「ホイールのブースト、テトラドライブでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW11000➡PW9000

PW31000➡PW11000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000  レオンの手札4枚 山札30枚  クロノのダメージ4枚

 

「マスターレオンの怒涛の連続攻撃だーー!」

 

「(すげぇ迫力・・・なんてイメージ力だ!こんなすげぇ人とファイトできるなんて・・・)最高だぜ、Gクエスト!!ストライドジェネレーション!!!時空獣メタリカ・フェニックス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームファイターバリフ』グレード3

 

時空獣メタリカ・フェニックス  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

「今の俺の全てをぶつけてやるぜ!超越(ストライド)スキル!マグナム・アサルトを山札の下へ!」

 

R メタリカ バリフ

R ドラン   R

 

「メタリカ・フェニックスでヴァンガードにアタック!メタリカのスキル発動!クロノジェットのハーツがあるなら、クロノ・ドランを時翔(タイムリープ)!」

 

時翔(タイムリープ)とは、自分の盤面にあるリアガードをバインドゾーンに送る代わりに、そのユニットのグレードより1つ上のグレードのユニットを山札からコールできるギアクロニクルの新しい能力だ。ターン終了時にはコールされたユニットは山札の下に戻り、バインドゾーンに送られたユニットは再びリアガードとしてコールすることができる。

 

「こい!スチームカラージジ!」

 

スチームカラージジ  PW5000

 

「ジジのスキル!ジジが登場したら、ソウルブラスト(2)して1枚ドロー!さらにクロノ・ドランのGB(ジェネレーションブレイク)!バインドゾーンに送られたら、クロノ・ドランをソウルへ!クロノジェット・ドラゴンをスペリオルコール!」

 

「おーと!クロノ・ドランが未来の姿、クロノジェットとなってフィールドに現れたーー!!」

 

「ノーガードだ」

 

「トリプルドライブ『クロックフェンサー・ドラゴン』『ヒストリーメーカー・ドラゴン』『スチームブレス・ドラゴン』不死なる力、運命を照らす光! 闇を切り裂け! 光翼烈空!!」

 

メタリカ・フェニックスは背中の歯車を回しながら、自身に炎を纏わせ、アンガーボイル目掛けて海に突っ込む。それによって海に大きな水しぶきが発生する。

 

「ダメージチェック『戦場の歌姫(バトルセイレーン)オルティア』」

 

「続け、バリフ!ヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『蒼波兵ブライト・シューター』」

 

「頼むぜ、クロノジェット!ヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スーパーソニック・セイラー(☆)』」

 

「ちぃ!ターンエンド!ジジは山札の下に!そしてクロノジェットは手札に!」

 

PW26000➡PW11000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000  クロノの手札6枚 山札28枚  レオンのダメージ4枚

 

「恐れず、怯まず、笑顔を忘れず!新導選手、その姿はまさに勢い全開の若きチャレンジャーだ!!」

 

「(確かに、熱きファイターであることは認めよう。だが、それではただイキのいい無鉄砲なファイターにすぎぬ。その程度では・・・)ジェネレーションゾーン・・・解放!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ケルピーライダーニッキー』グレード1+2

 

「風よ伝えよ、わが想い!!風よ導け、我が運命!!ストライド・・・ジェネレーション!!!」

 

その強大な蒼き竜は、巨大な火砲を持ち、蒼波の部隊をまとめる未来の蒼波の竜だ。

 

「蒼波師竜テトラボイル・ドラゴン!!!」

 

蒼波竜テトラボイル・ドラゴン  PW26000  ハーツ『蒼波竜アンガーボイル・ドラゴン』

 

「テトラボイル・ドラゴン・・・」

 

テトラボイルの登場によりクロノは戦慄する。

 

 

メガラニカ支部の出入り口前、ラミーラビリンスとそのマネジャーらしき人物がメガラニカ支部から出ようとしている姿があった。

 

「ズー支部のステージも盛り上げてよ?」

 

「はい!」

 

「頑張ります!」

 

「期待に応えてみせます!」

 

どうやらラミーラビリンスはこの次にズー支部のステージの為に今日はメガラニカ支部を離れるようだ。そんな中、ルーナはトライフォーのファイトしている映像を見る。

 

「・・・最後まで見たかったなぁ・・・」

 

「ほら3人とも急いで~」

 

「あ、はい!」

 

ルーナはマネージャーの元にかけていく。ラミーラビリンスの1人、水城ユキノはキョウヤとファイトしているユイの映像を見る。

 

「・・・あの子、なんかルーナみたいに明るそうね」

 

そう口を開いたユキノはすぐにマネージャーの元へと歩いていく。そしてラミーラビリンスの1人、蝶野アムはシャーリーンとファイトしているシオンの映像を見ている。

 

「・・・きれいな目・・・」

 

アムは笑みを浮かべた後、マネージャーの元へと歩いていく。

 

 

ファイト会場でクロノとレオンのファイト・・・

 

「アクアフォース最強のGユニット、今ここに降臨だーーー!!」

 

「風は5度吹く」

 

「?」

 

レオンの放った言葉にクロノは頭の中で?が浮かぶ。

 

「そしてアクアフォースの新しい力、連波(ウェーブ)がお前を襲う」

 

連波(ウェーブ)って確か最初の・・・」

 

「新導クロノ。お前にアクアフォースの神髄を見せてやる。前へ進むというなら、この試練を乗り越えてみせろ!」

 

「望むところだ!」

 

そのような会話の後、レオンは自分のメインフェイズを進める。

 

「アンガーボイル・ドラゴンの超越(ストライド)スキル!テトラボイルにストライドされた時、ヴァンガードにパワープラス3000!アンガーボイル・ドラゴンをコール!ダガーマスター・ドラコキッドのGB(ジェネレーションブレイク)!ダガーマスター・ドラコキッドをソウルへ!テトラボイルに連波(ウェーブ)を与える!」

 

アンガーボイル テトラボイル テトラドライブ

 ニッキー     R     ホイール

 

「まずは1度目、ホイールのブースト、テトラドライブ・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームバトラーマシュダ(☆)』」

 

「2度目だ。テトラボイル・ドラゴンでヴァンガードにアタック!2度目の風は波を引き起こす!連波(ウェーブ)2!テトラドライブ、ホイールをスタンド!パワープラス3000!そしてドロー!」

 

「風が起こした波が新導選手を苦しめる!!」

 

「テトラボイルのスキルにより、Gゾーン裏のテトラボイルを表にし、ツインドライブ!今生まれた荒ぶる波はやがてお前に襲い掛かる」

 

「おーと!さらなる連波(ウェーブ)を手に入れたぞ!!」

 

(数奇な運命を辿ったアクアフォース。ギアクロニクルもまた、並々ならぬ運命を背負うクランと聞く。その使い手たる新導クロノ、お前はその試練に耐えられるか?)

 

レオンはそう心に思いながら、クロノを試している。

 

「・・・ノーガードだ」

 

「ツインドライブ『タイダル・アサルト』『海域の守り手プラトン』蒼き波よりいでし竜よ、 我が前に立つ者に、峻厳なる審判を下せ!アルティメット・エクスプロージョン!!」

 

テトラボイルはクロノジェット目掛けて4つの火砲を一斉に発射する。クロノジェットはそれを避けようとするが、間に合わずそのままその砲撃を受ける。

 

「ぐああああ!ダメージチェック『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージ5!風はまだ3度残っている!新導選手、絶体絶命だ!!ファイナルファイト!マスターレオンが新導選手の前に大きな壁となって立ちはだかる!」

 

(こ、これがアクアフォースの頂点に立つ人の力・・・これがGクエスト!勝てるのか、この人に?超えられるのか、この壁を?)

 

「どうした?」

 

「!(くそ!何弱気になってんだ俺は⁉)」

 

クロノはGクエストが始まる前にレオンが言っていた言葉を思い返す。

 

『夢を掲げ、高みを目指す者でなければ、俺がわざわざ相手をするまでもない。お前たちの道の先には、何がある?』

 

(正直先のことなんて、今の俺にはよくわからない。でも、この瞬間の先に未来はある。だから、今は目の前のことに全力を尽くす!)

 

「3度目の風だ。ニッキーのブースト、アンガーボイルでアタック!」

 

「ガード!『クロックフェンサー・ドラゴン』」

 

「4度目!ホイールのブースト、テトラドライブでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ヒストリーメーカー・ドラゴン』『スチームブレス・ドラゴン』」

 

「新導選手、トリガーのパワープラスで何とか4度目の攻撃を防いだぞー!!」

 

「4度目の風は、荒ぶる波を起こし、竜を呼ぶ!連波(ウェーブ)4!」

 

レオンはテトラボイルの連波(ウェーブ)のスキルによってコストとして手札のタイダル・アサルトをドロップゾーンに送る。

 

「受け継がれし魂こそ我が誇り、我が力! 蒼き波より再びいでよ! テトラボイル・ドラゴン!!」

 

手札を1枚捨てることによってテトラボイルは再び立ち上がり、大きな咆哮をあげる。

 

「な!ヴァンガードがスタンドした⁉」

 

「これぞアクアフォースの盟主の力!蒼龍レオンが若きチャレンジャーに与える大いなる試練だ!!」

 

「心せよ、最後の風は嵐だ。テトラボイル・ドラゴンでヴァンガードにアタック!連波(ウェーブ)5!クリティカルプラス1!」

 

テトラボイルは4つの火砲をクロノジェットに照準を合わせる。

 

「残りの手札は2枚!防げるか⁉」

 

「テトラボイルでヴァンガードにアタック!アルティメット・エヴォリューション!!」

 

クロノジェットに向けてテトラボイルは火砲を一斉発射する。クロノジェットのいる場所に火砲の爆発が引き起こし、煙が晴れると・・・

 

「完全ガード!『スチームメイデン・アルリム』(コスト『クロノジェット・ドラゴン』」

 

クロノジェットを守っているアルリムの姿があった。

 

「ツインドライブ『海域の守り手プラトン』『蒼波兵ブルータル・トルーパー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードへ。ターンエンドだ」

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW29000➡PW11000(+5000)

PW18000➡PW16000+SH5000=21000

PW24000➡PW16000+SH10000=26000

PW29000(+5000)➡PW16000(完全ガード)  レオンの手札5枚 山札23枚  クロノのダメージ5枚(裏1枚)

 

「新導選手、何とか守り切った!」

 

「あいつすげぇぜ!」

 

「トリガーに救われたな」

 

「手札0だろ?次のターンでストライド出来ねぇんじゃねぇの?」

 

「蒼龍レオン勝てるわけないよ!」

 

クロノの手札は先ほどの完全ガードで0枚。ストライドできるかどうかは、ドローフェイズで決まってくる。

 

「よく5度の風に耐えたな」

 

「あんたに勝って、俺は前に進む!」

 

「9ターンが終了してダメージは5対4!手札0の新導選手、どうなる⁉」

 

クロノは平常心を保つために深呼吸をする。そしてユニットをスタンドさせて、カードを1枚引く。

 

「いくぜ、マスターレオン!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

「きたーーー!グレード3だーー!!」

 

「ストライドジェネレーション!!!クロノドラゴン・ネクステージ!!!」

 

クロノドラゴン・ネクステージ  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、アンガーボイルを山札の下に!」

 

R ネクステージ バリフ

R   R     R

 

「クロノドラゴン・ネクステージでヴァンガードにアタック!時空を切り裂き、運命の彼方へ消しとばせ!超然撃破!!」

 

ネクステージは時空砲をアンガーボイル目掛けて発射し、アンガーボイルのいた場所に爆発が起きる。

 

「完全ガード『海域の守り手プラトン』(コスト『タイダル・アサルト』)」

 

しかし爆発が晴れるとそこにはアンガーボイルを守るプラトンの姿があった。

 

「トリプルドライブ『スチームファイターバリフ』『スチームメイデンメラム』『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てバリフに!まだ終わりじゃねぇ!ネクステージのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラストと、手札3枚をドロップして、ハーツのクロノジェットをヴァンガードへ!」

 

「(強力なイメージ力と天性の運。そして何より、見る者たちを魅了し、熱くするそのファイト・・・)そうか。これがお前の風か・・・」

 

「未来はわかんねぇけど、今の俺には一緒に戦う仲間がいる。シオン、トコハ、ユイ、ギアクロのユニットたち。みんなと一緒に戦って、戦い抜いて、絶対にGクエストを制覇してやるぜ!バリフでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『海域の守り手プラトン』(コスト『蒼波兵フォイヴォス』)」

 

「クロノジェットでヴァンガードにアタック!GB(ジェネレーションブレイク)(2)!パワープラス5000!そして、グレード1以上でガードされない!」

 

クロノジェットは拳に全てを込め、アンガーボイルに向かっていっている。

 

「ガード!『蒼波兵ブルータル・トルーパー(☆)』」

 

アンガーボイルを守ろうと、ブルータルがクロノジェットに突っ込む。

 

「グレード0でガード!トータルで21000!リアの攻撃は完全ガードで止められる。勝つにはここで決めるしかない!!」

 

「こいつに賭ける!ツインドライブ『スチームメイデンメラム』『スチームバトラーマシュダ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!駆け抜けろ!俺たちの切り開く、新たな世界へ!疾風魂撃・連衝破!!」

 

クロノジェットは突っ込んでくるブルータルを避けて、アンガーボイルにそのまま渾身の1撃を与えるのであった。

 

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW16000➡PW11000(完全ガード)

PW16000(+5000)➡PW11000+SH10000=21000

 

ダメージチェック『蒼波竜テトラドライブ・ドラゴン』『スーパーソニック・セイラー(☆)』

 

クロノのダメージ5枚  レオンのダメージ6枚  勝者クロノ

 

「勝者、新導クロノ!!」

 

『うおおおおおおお!!』

 

クロノがレオンに勝利したことにより、ファイターたちは驚愕を混じった歓声の声が上がる。

 

「・・・いい風だ」

 

レオンはクロノに向かってそう一言呟いた。

 

 

クロノとトコハとユイがそれぞれ勝ち星を上げていく中、シオンは飛天の聖騎士アルトマイルにストライドし、ジノビアスと対峙している。

 

「アタック!」

 

シオンはリヴァーロとツインソードでヴァンガードにアタックし、それを受けたシャーリーンのダメージは5枚となった。

 

「パワーありすぎて防御できないよ~」

 

「泣き言を言わないの!」

 

ジリアンはシャーリーンに一喝した後、シオンを見つめる。

 

(どこかレオン様にも似たような、強い意志を感じる。何かを背負ってるような・・・)

 

「僕は信じる!自分の可能性を!そして掴んでみせる!僕の望む未来を!飛天の聖騎士アルトマイルでヴァンガードにアタック!!」

 

シオンはアルトマイルでヴァンガードにアタックし、ダメージを受けたシャーリーンのダメージは6枚となり、シオンの勝利が確定した。

 

「4戦4勝!!チームトライフォー、完全勝利!!」

 

「あいつらすげぇぞ!」

 

「ユナサンを倒したっていう噂はやっぱ本当だったんだよ!」

 

「いいぞトライフォー!」

 

ファイターたちはトライフォーに歓声を上げ、トライフォーは最初のGクエストを制覇したことに喜びに浸っている。

 

「いきなり10ポイントですか。これはトライフォーに負けてられませんね!」

 

「ああ!俺たちもGクエストで勝ち星をあげようぜ!つーか、あいつ結局最後までファイト見てねぇじゃねぇか!」

 

アンとマサトは来週のGクエストにコズミックドライブとして参戦することを決意する。

 

「すごいニューカマーが現れましたね。まさかスペシャルアクアフォースが負けるなんて・・・」

 

「いいんじゃない?受けてるんだし!トライフォーサイコー!Gクエストでブレイクしちゃいなよ!」

 

メガラニカの支部長はノリノリで今後のトライフォーに応援をする。ファイトを終えたチェン姉妹、キョウヤ、ハイメはレオンのところへ向かう。

 

「メンゴねー、レオン。負けちゃって」

 

「レオン、申し訳ない。俺も敗北してしまった」

 

「気にするな。彼らの風を見極めることができたならな」

 

「トコハの本気はすごかったよ」

 

「佐倉ユイは新導クロノに負け劣らない、いい波だった」

 

「綺場シオンもいいファイターでした」

 

「うんうん♪」

 

スペシャルアクアフォース全員がトライフォーのことを高く評価していた。

 

「共に壊れての4戦だったが、よき風に出会えた」

 

レオンは笑みを浮かべて、喜びに浸っているトライフォーを見つめる。

 

 

Gクエストの閉会式でトライフォーはメガラニカの支部長より、Gクエスト制覇の証のスタンプ10点を獲得する。

 

「コングラチュレーション!」

 

「トライフォー、スタンプ10点獲得だ!!」

 

ファイターたちはトライフォーに向けて大きな拍手を送る。

 

「50点にはまだまだ遠いけど、それでもこれは確実の最初の一歩だ!」

 

シオンの言葉に3人は首を縦に頷く。

 

「第1回メガラニカ支部Gクエスト、優勝はチームトライフォー!!」

 

「「「「よっしゃー!」」」」

 

トライフォーはファイカを上に大きく掲げる。

 

 

閉会式の後、トライフォーは舞台裏にチームスペシャルアクアフォースに呼び出されていた。

 

「Gクエストは始まったばかりだ。お前たちは全部の支部で優勝をすると言った。必ず成し遂げてみせよ」

 

レオンの言葉にトライフォーは首を縦に頷く。

 

「絶対によ?私たちに勝ったんだから」

 

「がんばってね」

 

「お前たちならば、必ず運命を超えられる」

 

ドレッドノートはトライフォーに言葉を送る。

 

「風はすでに吹いている」

 

 

メガラニカ支部のGクエストを終えた後、シオンは迎えに来た岩倉の車に乗ろうとする。

 

「本当に帰っちまうのか?」

 

「優勝したんだしさ、お祝いしようよ!」

 

「そうだよ。せっかくアンたちがお祝いの席を用意してくれたのに・・・」

 

「明日、大切な用があってね。今日は早く帰宅したいんだ」

 

シオンの言葉に3人は渋々ながらも了承する。

 

「そっか。じゃあしょうがないわね」

 

「シオン、大切な用、がんばってね!」

 

「うん、ありがとう」

 

「またな」

 

「うん、また」

 

シオンは車に乗り、そのまま車は綺場家へと走っていく。

 

「坊ちゃま、いよいよですね」

 

「うん。明日、僕は新の継承者になる」

 

明日は、シオンが綺場家の継承者となる大事な日となっている。

 

 

どこかの実験施設、モニターにはイメージ力、ストライドフォースの収集率があげられている。実験施設にある装置に1人の男が手をかざすと、装置が起動し、ストライドフォースは装置に入っている白いカード、ディペンドカードに集められている。ストライドフォースは東京全体を覆っていた。集め終えられたら、カードには白黒に描かれている馬のようなユニットが現れる。それと同時に、装置の奥に、カードに描かれている馬のユニットが実体化しているのであった。

 

to be continued…




レオン「見事だ新導クロノ。素晴らしいファイトだった」

クロノ「あ、ありがとうございます!」

ハイメ「いいなー、いいなー、クロノ!マスターレオンに素晴らしいと言われて!」

レオン「これから、様々な逆風がお前に向かい吹くだろう。しかし決して負けるなよ」

クロノ「はい!頑張ります!」

ハイメ「いいなー、いいなー、クロノ!マスターレオンに風の話をされて!」

キョウヤ「・・・ハイメ、お前は少し黙っていろ・・・」

TURN57「エースの罠」


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エースの罠

はい、今回はあのお話です。

こうでもしないと話が進まないのですが、ちゃんと言っておきましょう。

シオン君ごめんなさい!!

そして最後に、あの子の登場です。

それでは、本編をどうぞ!


綺場家にて、シオンは綺場家の新たな継承者になるための継承の儀を執り行っていた。その継承の儀には、シオンの家族以外にも、綺場家に関わりのある企業や、ソランベルジュ家も出席している。綺場家には、このような伝承が残されている。

 

今は昔、悪しき領主が多くの民を苦しめていたとある国で1人の男が行き倒れていた剣士を助けた。彼は異なる世界から来た者で1振りの剣を男に与えた。光輝の剣フィデス。正しき者が振るえば、剣は自ら光り輝き、全てを打ち倒す。剣の力で悪しき領主を討ち果たした男は、皆に請われてその地を収め、綺場一族の繁栄の礎となった。

 

そして、シオンは今日正式に綺場の継承者となる。そしてこの継承の儀はその伝承をモチーフにさせた儀だ。シオンは継承の儀に必要な伝承の剣、光輝の剣フィデスを高く掲げる。伝承においては剣は光り輝いてはいるのだが、これはあくまでも継承の儀。当然剣が光ることはない。シオンが少し、寂しそうな表情をしたその時・・・

 

ピロリピロリ・・・ピロリピロリ・・・

 

公共の場だというのに出席者の誰かのスマホが鳴り響いた。

 

「うわ、携帯やばい・・・ああ!」

 

見るからに頼りなさそうな男のスマホが鳴っていたというのは男のあたふたした姿を見る限り明らかだ。男はスマホを落とし、席に立ち、スマホを取った後は急いで席に戻る。そんなハプニングが起こったが、継承の儀は問題なく執り行われていた。

 

 

 

TURN57「エースの罠」

 

 

 

継承の儀を終え、シオンの綺場家の継承の祝いの席にて、参加者は今後の企画の考案についてや様々な話している。1部の参加者はシオンに継承者になった祝いの言葉を上げる。

 

「おめでとうシオン君。これで君も綺場の正式な継承者だな」

 

「これで綺場家も安泰ですね」

 

「ありがとうございます。今後とも、よろしくお願いします」

 

1部の参加者は綺場家の継承の儀について話していた。

 

「ずいぶん変わった儀式でしたよね?」

 

「要は後継者のお披露目さ。綺場の権威づけもかねて、というところかな」

 

シオンが1人1人に挨拶してまわっていると、ソランベルジュ姉妹が話しかけてくる。

 

「シオン君、継承の儀、お疲れさまでした。そして、おめでとうございますわ」

 

「おめでとうです~、シオン君」

 

「マリさんにアキさん。ありがとうございます」

 

シオンはソランベルジュ姉妹に笑顔で握手を交わす。

 

「しかし、継承者になったからといって油断はしないでくださいね?お忙しいのはむしろここからなのですから」

 

「わかっております。僕はどんなことでも決して手を抜いたりしません」

 

「その言葉、あの子にも教えてあげてくださいね?」

 

「・・・何だか含みのある言い方ですね、アキさん」

 

アキの意味深な言葉にシオンはジト目で見る。

 

「何はともあれ、今後ともソランベルジュ家と綺場家との関係も、より一層に育んでいきましょう」

 

「はい。こちらこそ、よろしくお願いいたします」

 

マリンはシオンに手を差し伸べ、シオンはその手を取り、再び握手をする。

 

「・・・ところで、今日はこの後お時間はおありですか?もしよろしければ、私と一戦交えませんでしょうか?」

 

「お姉さまはヴァンガードの相手になってほしいと言ってるんですよ~」

 

マリンの誘いにシオンは申し訳なさそうに断る。

 

「すみません。今日はこの後のことについて少し考えたいので・・・」

 

「え~?せっかくなんですから受けたらいいですのに~・・・」

 

「アキ、無理を言ってはいけません。いいのですよ。継承者として何をやるべきなのか、よく考えるのはいいことですわ。では、また別の機会にでもよろしいでしょうか?」

 

「もちろん。喜んで」

 

「それでは、ごめんあそばせ」

 

「またです~」

 

ソランベルジュ姉妹はシオンにそう言ってその場を去ってゆく。

 

 

ソランベルジュ姉妹と別れた後、シオンは両親と岩倉に合流する。ちなみに儀式に使われた光輝の剣は先ほどの館にしっかりと保管されている。

 

「・・・光りませんでしたね」

 

「ん?」

 

「光輝の剣です。伝説通りならば、新の継承者の手に渡った時、輝くものだと」

 

「あれはただのおとぎ話だ。恐らく西洋から流れ着いた者でもいたのであろうな。ちょうど綺場の一揆が起きた時期だったから、絡めて伝説になっただけで、現実にあるわけがないさ」

 

「坊ちゃまはお小さい時からあの伝説が好きでおられましたから・・・」

 

「・・・もし、惑星クレイが実在したのなら、その剣はクレイから来たのかも。・・・なんてね」

 

そんな会話をしていると、儀式のときにスマホを落とした本人であり、シオンの父の弟である綺場ウツギが話しかけてきた。

 

「お、おめでとうシオン君。す、すごく立派だったよ。と、途中ごめんね・・・?」

 

「ウツギ!お前も綺場の一員ならば、もう少ししっかりせんか!」

 

「ご、ごめんなさい兄さん・・・」

 

「聞いたぞ。またくだらん話に投資して失敗したそうだな?」

 

「あ、あれは将来、みんなを絶対助けるはずで・・・い、い、今は時期が早すぎただけで・・・」

 

「その言い訳も聞き飽きたぞ!」

 

「今日は祝いの席なんですから・・・」

 

ウツギに説教をするシオンの父をなだめるシオンの母。

 

「ウツギ様、よろしければお飲み物を」

 

「う、うん・・・。ほ、本当にごめんね、シオン君」

 

「あ、いえ」

 

ウツギと岩倉はその場を離れていった。ウツギの背中を見てシオンの父は厳しい表情になる。

 

「ウツギさんも、綺場の為を思ってやっているんですから・・・」

 

「・・・あいつに綺場の名は重すぎるんだ」

 

 

綺場家の館の階段にて・・・

 

「やっぱり無理だよお!!」

 

ウツギが大声を出してそう言った。どうやらスマホで誰かと話していたようだ。声を出し過ぎたのに気づいて、今度は誰かに気付かれないように声を小さくして会話する。

 

「ぼ、僕にそんな大それたことできっこない」

 

ウツギがそう言うと通話している人物が話す。

 

≪じゃあいいぜ。俺との取引はここで終わり。あんたは永遠に綺場一族のみそっかすだ≫

 

「ええ⁉それは・・・」

 

≪こっちの支度はできてる。後はあんたがトリガーを引くだけだ≫

 

ブチッ!ツー、ツー・・・

 

言うだけ言って通話は一方的に切られる。

 

「ウツギ叔父さん」

 

「うひゃっ!!?」

 

いつの間にか来たシオンに声をかけられ、過剰に驚いているウツギ。

 

「?どうしたんですか?」

 

「え⁉あ、いや、え、あ、あはは・・・ちょっとね、ちょっと。何でもないんだ何でも。あはは・・・」

 

ウツギは明らかに動揺しながら、そそくさとその場を去っていった。

 

 

翌日、ニュースでこのような情報が流れ込んできた。

 

【綺場HD(ホールディングス)買収か】エースコーポレーションが綺場HD(ホールディングス)を買収すると発表している。

 

買収のことを知った綺場家はそれらのことを対処するため行動に移っていた。

 

「既に複数の持ち合い先が買収に応じているようです」

 

「エースコーポレーション?」

 

「ペーパーカンパニーの可能性があります」

 

「我が綺場に買収を仕掛けるなど、絶対に許さん!」

 

「父さん!」

 

シオンの父が車に乗ろうとした時、シオンが声をかけてきた。シオンにも買収の話は耳に入ったのであろう。心配するのは当然だ。

 

「・・・お前は何も心配するな」

 

シオンの父はシオンに優しく笑みを浮かべてそう言った後、車に乗った。車が出た後、シオンのスマホに、非通知の電話が鳴った。シオンはその非通知の着信の通話に出る。

 

「・・・はい」

 

シオンが通話に出ると、少年の声が聞こえてきた。

 

≪やあ。初めまして、綺場の継承者君?エースでーす≫

 

「!エース⁉」

 

≪そ!今話題のエースコーポレーションの代表≫

 

「!!」

 

≪おっと、おかしな真似をしたらすぐに切らせてもらうぜ?≫

 

「・・・何が狙いだ?」

 

≪ま、電話じゃあね。場所はメールで送るから、今夜8時においで。このことはみんなに内緒な?君に忠実な執事殿にもね。それと、君ん家の家宝、何とかの剣ってやつ?≫

 

「!!!??」

 

それを聞いたシオンはすぐに光輝の剣が保管されている場所に向かう。剣を保管してる箱を開けてみると、剣がなくなってしまっていた。

 

≪ダメだぜ?大事なものにはちゃあんと、鍵をかけておかないとなぁ?≫

 

家宝の剣を盗まれたことにシオンは悔いていると・・・

 

ピロリピロリ・・・ピロリピロリ・・・

 

突然スマホの着信音が鳴る。シオンのスマホからではない。辺りを見ていると、地面にウツギが持っていたスマホが落ちていた。

 

 

夜の8時、シオンはエースの指定された場所、バーに到着する。シオンは警戒を強めながらバーの中へと入っていく。シオンが入った時、バーのマスターが奥の部屋に首を向ける。シオンは奥の部屋に入っていき、そこにあったのはシオンへの予約席だけだった。

 

ガコン!

 

シオンが予約札を手に取ると、予約席ごとエレベーターのように下へと下降していった。下降が止まると、そこには広い部屋に辿り着いた。シオンは警戒しながら部屋の中へと入っていく。

 

「んー!んー!」

 

声が聞こえた方に顔を向けるとそこには口封じされ、男2人に拘束されているウツギの姿がいた。

 

「ウツギ叔父さん!」

 

「えらいえらい!ちゃあんと1人で来たみたいだな」

 

シオンは声のした方向を見ると、そこにはキャップ帽子をかぶっている中学生ぐらいの少年がいた。この少年こそがエースコーポレーションの代表エースである。

 

「お前が・・・エースか?」

 

「思ってたよりガキが出てきてビックリしたか?それはお互い様だろ?綺場の継承者君」

 

「ウツギさんに何をした⁉」

 

シオンの問いにエースは答える。

 

「いやさぁ、家宝の剣があればあんたは継承者になれるかもって声かけたら、おっさんマジで持ってきちゃって!あはは!」

 

エースの答えを聞いてシオンはウツギに首を向ける。ウツギは申し訳なさそうに目を背ける。エースはウツギが持ってきた光輝の剣を取り出す。

 

「こーんなもんが、いったい何の役に立つわけ?金持ちの考えることは、わっかんねぇな」

 

「要件はなんだ?」

 

「まぁそう急くなって。君、好きなんだって?ヴァンガード」

 

「!」

 

「俺もハマっててさぁ。どうだい、1戦?」

 

「断る!」

 

エースのファイトの誘いにシオンは拒否する。エースは少し考えると、シオンにこんな提案を持ちかけてくる。

 

「じゃあさ、君が俺とファイトして勝ったら剣は返す!」

 

「!!」

 

「綺場の買収もやめる。何千億っていう金と、俺らの人生を賭けたゲームだ。ぞくぞくすんだろ?」

 

エースは不敵な笑みを浮かべてそう言う。

 

「本気で言っているのか?」

 

「綺場の買収さぁ、もう8割がた終わってんだよね。株主共の取り込みも完了。明日の朝にはすべて、俺のものだ。うまくいきすぎてもつまんねぇんだよ。スリルが足んねぇ!もっと熱く、俺を燃えさせてくれるスリルがよぉ!」

 

「それがお前の動機なのか⁉」

 

「もちろん。お金も欲しいですけどねぇ」

 

エースの動機を聞いたシオンはエースを睨む。

 

「どうするお坊ちゃま?」

 

ウツギは男2人の拘束を破って口封じを外してシオンに応じてはならないという言葉を上げる。

 

「ダメだシオン君!!そいつは危険な奴だ!!どんな罠が待っているか!!」

 

「ウツギ叔父さんは黙っていてください!」

 

シオンはそう言ってウツギを黙らせる。

 

「僕は綺場の継承者です!こんな卑劣な人間になど、絶対に負けない!!」

 

「決まりだな」

 

シオンとエースは部屋の中心にあるファイトテーブルに移動する。すると、エースはファイトテーブルに多くもの月煌竜牙のブースターパックを置く。

 

「こんな状況だとさぁ、君もイカサマとか心配だろ?お互いにフェアでファイトできるように、パックファイトだ。新品のパックで即席のデッキで作って戦う。どんなカードが出て、どんなデッキになるか、全ては運次第」

 

「それがどこまで活用できるかは、ファイターの腕次第というわけか」

 

エースとシオンは月煌竜牙のパックを開けて、デッキが組めるようになるまで開けていく。

 

「どっちのデッキもクランはバラバラ。けど、トリガーやスキルはクランが違っていても使えるという事にする。でないとファイトにならねぇからな」

 

シオンは完成したデッキの確認をする。

 

(トリガーは8枚、完全ガードはなし。Gユニットは1枚のみ。グレード1と2が多少まとまっているから、これを主軸に、速攻をかけていくしかない!)

 

「こっちは準備できたぜ」

 

「始めよう」

 

準備を終えたところでパックファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「セミルナー・メイガス!」

 

抹消者(イレイザー)レアタレント・ドラコキッド」

 

セミルナー・メイガス  PW5000  オラクルシンクタンク

 

抹消者(イレイザー)レアタレント・ドラコキッド  PW5000  なるかみ

 

「僕の先攻だ!ドロー!ライド!神宮衛士スミヨシ!セミルナーは移動!ターンエンド!」

 

神宮衛士スミヨシ  PW7000  オラクルシンクタンク

 

R スミヨシ  R

R セミルナー R  シオンの手札5枚 山札43枚

 

(トリガーがでなければガードもしづらい・・・)

 

「俺のターンだな。ドロー。マスカレード・バニーにライド。レアタレントは移動スチームワーカーエタナをコール」

 

マスカレード・バニー  PW7000  ペイルムーン

スチームワーカーエタナ  PW7000  ギアクロニクル

 

R マスカレード エタナ

R レアタレント  R

 

「エタナでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『スターホルダー・ドラゴン』」

 

「レアタレントのブースト、マスカレード・バニーでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ブリッツスピア・ドラグーン』」

 

「ダメージチェック『ブレストフレア・ドラゴン』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000

PW12000➡PW7000  エースの手札5枚 山札42枚  シオンのダメージ2枚

 

「(トリガーどころか、完全ガードも出ない。この条件では、守りよりも、攻撃していく方が有利!)ライド!ロッククライム・ドラグーン!混濁の星輝兵(スターベイダー)アイアン、ナイトメアドールじにーをコール!」

 

ロッククライム・ドラグーン  PW9000  なるかみ

混濁の星輝兵(スターベイダー)アイアン  PW9000  リンクジョーカー

ナイトメアドールじにー  PW9000  ペイルムーン

 

アイアン ロッククライム じにー

 R    セミルナー   R

 

「アイアンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ナイトメアドールれすりー』」

 

「セミルナーのブースト、ロッククライムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『ロストシティ・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『スチームファイター ウル・ザバ』」

 

「じにーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ヒートエレメンタルジュージュ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000

PW9000➡PW7000

PW9000➡PW7000  シオンの手札4枚 山札39枚  エースのダメージ3枚

 

「・・・スタンド&ドロー。ライド。ロンバス・メイガス。エタナを移動してアースエレメンタルドガッツをコール」

 

ロンバス・メイガス  PW9000  オラクルシンクタンク

アースエレメンタルドガッツ  PW9000  クレイエレメンタル

 

R  ロンバス  ドガッツ

R レアタレント エタナ

 

「ロンバス・メイガスで、リアのアイアンにアタック」

 

「(わざとリアにアタックして、展開を引き延ばしている。3枚のGユニットを生かすためか?)ノーガード!」

 

「ドライブチェック『混濁の星輝兵(スターベイダー)アイアン』・・・綺場の継承者かぁ。君にはすべてがある。金も権力も、才能も。・・・けど、君はまだ、現実を知らない。エタナのブースト、ドガッツでヴァンガードにアタック」

 

「・・・ノーガード。ダメージチェック『オクタゴン・メイガス』」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW9000

PW16000➡PW9000  エースの手札5枚 山札37枚  シオンのダメージ3枚

 

「のんびりいこうぜ?夜はまだまだ長いんだからさぁ」

 

「・・・スタンド&ドロー!グレートコンポウジャー・ドラゴン!リング・メイガス、混迷の星輝兵(スターベイダー)ジンクをコール!」

 

グレートコンポウジャー・ドラゴン  PW12000  なるかみ

リング・メイガス  PW11000  オラクルシンクタンク

混迷の星輝兵(スターベイダー)ジンク  PW7000  リンクジョーカー

 

リング グレートコンポウジャー じにー

 R     セミルナー    ジンク

 

「リング・メイガスでドガッツにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「セミルナーのブースト、グレートコンポウジャー・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『麗しきビーストテイマーアレクシス』『スチームバトラー ウル・ワタル(醒)』スタンドトリガー!・・・ゲームでやってる君とは違う。これが僕の背負っている世界の重みだ!リング・メイガスをスタンドしてパワープラス5000!」

 

「・・・ダメージチェック『ワイルドラン・ドラグーン』」

 

「ジンクのブースト、じにーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『パラドクスカノン・ドラコキッド(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに」

 

「リング・メイガスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ナイトメアドールれすりー』」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW9000

PW17000➡PW9000

PW16000➡PW9000(+5000)

PW16000➡PW14000+SH5000=19000  シオンの手札4枚 山札35枚  エースのダメージ5枚

 

(後1点・・・次のストライドで決めてやる)

 

「・・・ところでさぁ、君ん家の家宝。あれを受け継ぐことが継承者の証なんだって?」

 

「・・・それが?」

 

「伝説があるんだろう?新の持ち主に渡った時、剣が光るーって」

 

「ただのおとぎ話だ!」

 

「・・・へぇ、そうなの?でも、ほら・・・」

 

エースは不敵な笑みを浮かべてシオンの後ろの方に指を指す。シオンが後ろ振り向くと、そこにはウツギが剣を持っている姿があった。しかし重要なのはそこじゃない。剣が光っていること自体が重要なのだ。シオンが持っていた時は光らなかったのに、ウツギが持っていると光っていることに対して、動揺を隠せないでいた。

 

「・・・・・・っ!!」

 

「さっき試しに持たせてみたらさぁ、おっさんの時だけああなるんだよねぇ!」

 

「シオン君、これ、どういうことなんだろう・・・」

 

ウツギがそう問いてみるがシオンは動揺して言葉が見つからない。

 

「君の時も、兄さん、君のお父さんの時も光らなかった・・・。僕は弟だからって、剣に触らせてくれなかった・・・。けど、僕が継承者だったの・・・?本当は全部・・・僕のだったのかなぁ⁉この剣も・・・綺場も・・・」

 

「それは・・・!」

 

「ねぇ!だったら、僕がそこにいなくちゃいけなかったんじゃない⁉」

 

「!!」

 

「僕が継承者なんだ。綺場を守るのは僕のはずだ。違うかい⁉シオン君!!」

 

ウツギになんと言い返せばいいかわからなくなってしまうシオン。

 

「・・・どっちでもいいんだけどさぁ。俺はでかいゲームができりゃそれでいい。どうする?君が続ける?それとも、新の継承者のおっさん?」

 

「僕が・・・」

 

「僕だ!!綺場を守るのは僕だ!!」

 

シオンは声を荒げてファイトを続けさせようとする。

 

「そう。バーストラフ・ドラゴンにライド」

 

バーストラフ・ドラゴン  PW11000  ペイルムーン

 

「ストライドジェネレーション。滅星輝兵(デススターベイダー)カオスユニバース」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『麗しきビーストテイマーアレクシス』グレード3

 

滅星輝兵(デススターベイダー)カオスユニバース  PW26000  リンクジョーカー  ハーツ『バーストラフ・ドラゴン』

 

「コール。混濁の星輝兵(スターベイダー)アイアン、ダークサイド・プリンセス、チェインボルト・ドラグーン」

 

ダークサイド・プリンセス  PW9000  ペイルムーン

チェインボルト・ドラグーン  PW7000  なるかみ

 

ダークサイド  カオスユニバース アイアン

チェインボルト  レアタレント  エタナ

 

「レアタレントのブースト、滅星輝兵(デススターベイダー)カオスユニバースでヴァンガードにアタック」

 

「の、ノーガード」

 

「トリプルドライブ『ナイトメアドールじにー』『ロンバス・メイガス』『トライアングル・メイガス(引)』ゲット、ドロートリガー。パワーはダークサイド・プリンセスへ」

 

「ダメージチェック『デトニクス・スティンガードラゴン』」

 

「でも、絶対勝つ!」

 

「!」

 

エースはシオンの今思いそうなことを口にする。

 

「だよなぁ?綺場の継承者は。・・・あ、違うか。継承者はあのおっさんの方だったんだねぇ?だとしたら・・・君は、何?」

 

「・・・僕は・・・」

 

「その資格もないのに、綺場を継ぐんだぁ?エタナのブースト、アイアンでヴァンガードにアタック」

 

「が、ガード!『スチームバトラー ウル・ワタル(醒)』」

 

「それってただの、嘘つきなんじゃないの?エタナのブースト、ダークサイド・プリンセスでヴァンガードにアタック。ダークサイド・プリンセスのスキル。パワープラス5000。幻だったわけだ。君が信じて生きてきたもの、全て」

 

「の、ノーガード!ダメージチェック『激辛ピエロ』」

 

「バトル終了時、ダークサイド・プリンセスはソウルに。ターンエンド」

 

PW31000➡PW12000

PW16000➡PW12000+SH10000=22000

PW26000➡PW12000  エースの手札7枚 山札30枚  シオンのダメージ5枚

 

「あっはははは!これが現実だぜ!偽物の継承者君!!あはははは!」

 

「黙れ!ストライドジェネレーション!!烈火進撃の時空巨兵(コロッサス)!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『麗しきビーストテイマーアレクシス』グレード3

 

烈火進撃の時空巨兵(コロッサス)  PW27000  ギアクロニクル  ハーツ『グレートコンポウジャー・ドラゴン』

 

リング 烈火進撃  じにー

 R  セミルナー ジンク

 

シオンは子供の頃の記憶を思い返しながらアタックフェイズに移る。

 

「リング・メイガスでヴァンガードにアタック!」

 

『綺場の継承者に相応しい、強い男になれ』

 

『はい!』

 

「ガード『トライアングル・メイガス(引)』」

 

「セミルナーのブースト、烈火進撃の時空巨兵(コロッサス)でヴァンガードにアタック!スキル発動!カウンターブラストとリング・メイガスを山札の下に送り、混濁の星輝兵(スターベイダー)アイアンを山札の下へ!」

 

『いつか、あの剣を僕の手で輝かせて見せる!』

 

烈火進撃の時空巨兵(コロッサス)のスキルはコストを払ったら相手の山札の下に戻したら、そのグレードでガードすることはできなくなる。しかしシオンは頭に血が上っているせいか決定的なミスを犯してしまった。それは・・・

 

「完全ガード『ダークサイド・ミラーマスター』(コスト『ロンバス・メイガス』)」

 

山札に戻したユニットをグレード2にしたことだ。ここでグレード1のユニットを山札に戻していれば、完全ガードを使われることはなかった。

 

「トリプルドライブ『抹消者(イレイザー)アンガーチャージ・ドラゴン』『暴脚のメテオモンク』『リジッド・クレイン』ジンクのブースト、じにーでヴァンガードにアタック!僕は、綺場を守ると誓ったんだ!!」

 

「その資格もないのに?」

 

「!!」

 

「ガード『凱旋の雷レシェフ(☆)』」

 

「・・・・・・!!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW32000➡PW11000(完全ガード)

PW16000➡PW11000+SH10000=21000  シオンの手札6枚 山札30枚  エースのダメージ5枚

 

「俺のターンだな。ストライドジェネレーション。破龍戦神カムスサノオ」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『星輝兵(スターベイダー)カオスブリンガー』グレード3

 

破龍戦神カムスサノオ  PW26000  オラクルシンクタンク  ハーツ『バーストラフ・ドラゴン』

 

「コール。ナイトメアドールじにー、ミラーワールド・ライオン」

 

ミラーワールド・ライオン  PW11000  リンクジョーカー

 

「偽物の嘘つきには負けらんないんだよなぁ。カムスサノオのスキル。最後の裏にしてあるGユニット、カムスサノオを表にしてスキルを与える。GB(ジェネレーションブレイク)(3)」

 

「!!!」

 

「G4が3枚、その内2枚が同じだなんて、俺も持ってるよなぁ。全てのユニットにパワープラス2000」

 

  じにー   カムスサノオ ミラーワールド

チェインボルト レアタレント   エタナ

 

「レアタレントのブースト、カムスサノオでヴァンガードにアタック」

 

「の・・・ノーガード・・・」

 

「トリプルドライブ『ヘルズゲート・マジシャン』『スチームファイター ウル・ザバ』『ヒートエレメンタル ジュージュ』・・・これが現実だよ、お坊ちゃま」

 

この時のシオンは、ただただ茫然と立ち尽くすだけだった。

 

PW35000➡PW12000

 

ダメージチェック『サクリファイス・メサイア』

 

シオンのダメージ6枚  エースのダメージ5枚  勝者エース

 

「ゲームオーバーだな」

 

「・・・・・・」

 

ファイトが終了しても、ただ茫然と立ち尽くす。

 

「・・・実はな、綺場の買収がほとんど終わってるって話、あれ噓だから」

 

「・・・え?」

 

「行政は五分五分・・・いや、4対6ぐらいで俺らの方が不利。けど、これで決着がつく」

 

そう言ってエースはカメラでファイトの光景を撮っている男に指を指す。これらは、政財界の方に映し出されている。

 

「やっすい挑発に乗せられて、綺場家をゲームなんかに賭けて、しかも負けた!そんな継承者が担う世界に、未来はあるのか?政財界のお偉方も、真剣に考え始めてるだろうぜ?」

 

確かに、これらのやり取りを政財界に見せられたら、本気で心配になるのは当たり前のことだ。

 

「ああ、後・・・」

 

エースが指を鳴らすと、先ほどまで光っていた剣がいつもの光っていない剣に戻ってしまった。

 

「!!!!」

 

「まさか本気で信じていたのか?剣が光るとか、現実にあるわけないだろ!」

 

シオンは悟ってしまった。ウツギはシオンを騙し、エースの罠にはめられてしまったのだと。

 

「ゲームってのは、勝つためにあるんだぜ?お坊ちゃま!あっはははは!」

 

エースは笑いながら連れとウツギを連れてその場を去っていく。シオンは現実の出来事に負けてしまい、膝をついた。これによって、綺場家はエースの罠によってウツギに乗っ取られてしまったのだ。

 

 

翌日、学校ではウツギが綺場家を乗っ取ってしまったことがもう噂になってしまっていた。

 

「おい聞いたか⁉綺場ん家乗っ取られたんだってよ!」

 

「なんか会社も家も叔父さんにとられちゃったらしいよ?」

 

「はい静かにしてください。心配なのはわかりますけど、今は授業にですね・・・」

 

授業中にざわつく中、教師が静かにさせる。今日は昨日の今日のことなのかシオンは学校を欠席している。シオンと同じクラスであるユイはシオンのことを心配している。

 

 

学校が終わった後、クロノ、ユイ、トコハはシオンの両親と岩倉からシオンの居場所を聞いて、これからシオンが住むことになるアパートに向かった。シオンはアパートにやってきた3人に紅茶を差し出す。

 

「両親は地方の親類を頼って、再起の為の活動を始める。岩倉にはそちらについてもらった」

 

つまり、このアパートでシオンは1人暮らしを始めるということになる。

 

「・・・シオンはどうするの?そのエースって奴を追うの?」

 

「うん。僕はここに残って、エースを追う。このままで終わらせない。必ず決着をつけてやる」

 

「それはわかったけど、大丈夫なのかよ1人で・・・」

 

「どこにいたって、僕は僕だ。ヴァンガードも、Gクエストも続ける。大丈夫だよ」

 

「シオン・・・」

 

シオンは口ではこう言っているが、3人の心配は消えることはない。

 

 

綺場HD(ホールディングス)のオフィスでウツギは計画の成功したため、エースにお礼を言っている。

 

「本当にありがとう!!」

 

「おっさんもなかなかの芝居っぷりだったぜ」

 

「いやぁ、それほどでも・・・」

 

エースに褒められたウツギは照れていた。

 

「・・・あ、君はいったい何者なんだい?シオン君に勝っただけじゃなくて、会社をいくつも動かす力があったり、難しい契約とかも詳しくて・・・」

 

「ああ、それなんだけど・・・」

 

エースはウツギに封筒の入った手紙を渡す。

 

「俺のボスが今回の件を含めて、いろいろ話、したいってさ」

 

封筒を封じているシールは、ギアクロニクルのクランマークが貼られていた。

 

 

たまたまドラゴン・エンパイア支部に来る予定があったキョウヤは電話で、伊吹と話していた。

 

「ああ。わかった。何かわかり次第連絡する。ああそれと、その内に会いに行くと、櫂トシキに伝えておいてくれ。どうせ近くにいるんだろう?それじゃあな」

 

キョウヤはそう言って通話を切り、今回の新聞を見る。新聞には今回の綺場家のことについて乗っていた。

 

(・・・奴らの目的の1つは恐らく資金源の高上だろうな。しかし、それならば海外にも拠点を置くソランベルジュ家の方が適任だったはずだ。なのになぜソランベルジュ家は選ばず、綺場家を選んだんだ・・・?綺場シオンの逆境の為か・・・?だとすればなぜ・・・?)

 

この時のキョウヤの頭にある1つの考えが現れる。

 

(・・・まさかな。考えすぎだろう・・・)

 

しかしそれはないだろうとその考えを否定する。そんなキョウヤの前に1人の女性が旅行バッグを持って近づいてきた。服装は和服で髪は黒の長髪、まさに大和撫子と呼ぶにふさわしい女性だ。

 

「・・・お久しぶりです。キョウヤ君」

 

「・・・ああ。久しいな。日下部リン」

 

その女性、南米の強豪ファイター、日下部リンは日本に帰国したのであった。

 

to be continued…




ユイ「ね、ねぇ、本当に大丈夫なのシオン?」

シオン「ああ。心配かけて悪かったね。僕なら大丈夫」

トコハ「しつこいようだけど、私たちにできることがあったら、何でも言ってよ?」

シオン「ありがとう。もしもの時は頼むね。それじゃあ」

クロノ「・・・ああ言っているけど、シオンの奴、大丈夫かよ・・・」

ユイ「・・・ものすごく心配だよ・・・」

TURN58「ラミーラビリンス」


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ラミーラビリンス

この作品、鋼と宇宙の正義が始まる前のお話、つまりは無印編を見たいという方はいらっしゃいますでしょうか?

遅いよ!と思われる方もいらっしゃると思いますが、Gの話が書きたかったから先に書きました。

Gがメインに進めますが、もし読みたいという方はメッセージをください。前向きに検討してみます。というか書いちゃいます。

別にいいと思う方はそのまま本編をお楽しみください。

最後に、設定を書き加えましたので読んだ後にご覧ください。

それではどうぞ!


ドラゴン・エンパイア支部では、先週Gクエストが間に合わなかったが、現在はスタッフ総勢で今週のGクエストの準備に取り掛かっていた。ドラエン支部の休憩テントで、ラミーラビリンスは仕事の準備に取り掛かっていた。

 

「そろそろ時間よ」

 

ラミーラビリンスの1人、蝶野アムは自分のリュックについている手袋のチャームを手にする。手袋についていたボールチェーンが少しボロボロになっていた。

 

「あら?そのボールチェーン外れそうになってるじゃない。終わったら新しいのに付け替えてあげるけどどうする?」

 

ユキノは仕事が終わったらボールチェーンをつけかえようかと提案をするがアムはそれを断る。

 

「ありがとう。でもいいわ。まだもつだろうし」

 

「それならいいけど・・・」

 

「ラミラビさーん!準備できたのでよろしくお願いしまーす!」

 

「あ、はーい!いくよ」

 

「わかったわ」

 

「ま、待ってアム、ユキノ」

 

スタッフに呼ばれて現場に向かうアムとユキノ。ルーナも慌てて2人についていく。3人が休憩テントから出ると清掃員とでくわす。

 

「お疲れ様です!」

 

「すみません。中散らかってたでしょ?」

 

「戻ってくるまでに片づけちゃいます」

 

「いえ、とんでもないです」

 

「よろしくお願いします」

 

清掃員がテントに入る。その際に掃除用具が机にぶつかるとアムのリュックが落ちてしまった。

 

「ああ!」

 

「おいおい気をつけろよ?」

 

「すみません」

 

「ただでさえ遅れてるんだから、さっさと始めようぜ」

 

「はい!」

 

清掃員が掃除の一環として落ちているゴミを拾い始める。その中に、アムのリュックについていた手袋のチャームが外れていて、ゴミ袋の中にゴミと一緒に捨ててしまっていると気付かずに。

 

 

 

TURN58「ラミーラビリンス」

 

 

 

現在Gクエストの準備を執り行っているドラエンスタッフたちは大忙しだ。

 

「こっち手伝ってくれーー!」

 

「第3エリアの人員補充はまだだって?」

 

「小道具班から資材の補充要請です!」

 

「もうダメだー!間に合わないーー!!」

 

スタッフたちが大忙しに中、スタッフたち同様準備を執り行っているマモルがスタッフたちに的確な指示を送る。

 

「野外ステージの準備はどうなっている⁉第8エリアのスタッフを第3エリアに回して!よし!資材届いたぞ!Cチームをこっちによこせ!必ず間に合わせる!」

 

大忙しの中、ドラエン支部にやってきたトコハが手伝いにやってきた。

 

「兄さん、手伝いにきたよ」

 

「待ってたぞーーー!!」

 

ユイとシオンはスタッフたちが忙しそうな光景を見ていた。

 

「Gクエスト開催を1週間遅らせたのに、まだ準備が終わらないってどういうこと?」

 

「このタイミングで僕らに手伝いを頼むなんて相当だね」

 

そう、トライフォーは今回ドラエン支部の手伝いを要請されてここにいる。

 

「ねぇシオン、本当によかったの?」

 

「え?」

 

「ほら、えっと・・・忙しいんじゃなかったの?エースっていう奴を探すって言ってたし・・・」

 

「ああ・・・今は手掛かりといば、ヴァンガードファイターだってことぐらいだから、クエストに参加したり、こういう場所に来て、たくさんのファイターと知り合う事で情報を集めようと思うんだ」

 

「・・・そうなんだ」

 

シオンはシオンなりに考えて行動しているのはユイでもわかっている。それでもユイはシオンが心配なのだ。ユイはそれを悟られないように笑みをつくる。

 

「それに、今日の手伝いは賄いっていうのが出るんだろ?」

 

「え?まぁ、そうだね」

 

「"1人暮らしで節約しないといけないんだから、一食分浮くでしょ"って」

 

「あー、なるほど。トコハか」

 

ユイとシオンはいつもと変わらないように笑いあう。そこにクロノとトコハが近づいてくる。

 

「なーにお前らだけで笑ってんだよ。少しはこっち手伝え」

 

「ああ、ごめんごめん」

 

「それで、僕らの仕事は?」

 

トコハはこれから手伝う仕事の場所を言う。

 

「野外ステージ!なんとラミラビのお手伝いだって!」

 

 

ステージ会場にて、トライフォーはルーナと再会した。ルーナは4人がここにいること自体に驚いていた。

 

「えええ⁉どうして皆さんが⁉」

 

「私の兄さんがドラエンで働いてて、人手不足でお手伝い!」

 

「また会えてうれしいです!」

 

「こっちもだよ!もう会えないのかなって思ってたよ!」

 

再会を喜び合っていると、そこにアムとユキノがやってきた。

 

「どうしたのよって、あら?」

 

「ルーナのお友達?」

 

「うん!」

 

「初めまして!ラミーラビリンスの蝶野アムです!」

 

「同じくラミーラビリンスの水城ユキノです。ルーナがお世話になったようで・・・」

 

アムとユキノは丁寧にお辞儀をしながら自己紹介をする。

 

「ああ!もしかしてトライフォーの方々ですよね⁉メガラニカ支部で優勝した!」

 

「そんなすごい人たちがルーナの知り合いだったなんて・・・いったいどこで知り合ったのよ?」

 

「ああ・・・えっと・・・それは・・・」

 

ルーナは苦笑いを浮かべながら言葉を言いよどんでいる。

 

「あ!そうだ、これ・・・今度会えたら渡そうと思ってたの」

 

トコハはルーナに落とし物のカードを返してあげる。

 

「わあ!私のハリー!ありがとう!探してたんです!」

 

「?どういうこと?」

 

「というかルーナ、あなたヴァンガードやってたっけ?」

 

事情を知らないアムとユキノに事情をシオンが説明する。

 

「彼女、僕らがよく通ってるお店でティーチングファイトを受けて帰る時、慌てて忘れていったんだ」

 

「ああ、そういう事ですか。合点がいきました」

 

「それなら言ってくれれば私たちが教えてあげたのに」

 

「ああ・・・でも、アムやユキノは忙しいし・・・」

 

「そういうのも仕事の内よ。今度からは遠慮せずに言ってね?」

 

「そうよ?あなた1人で抱えこないの。いい?」

 

「ああ・・・うん・・・」

 

アムとユキノが笑顔でそう言い、ルーナは苦笑いを浮かべながら頷く。

 

「ラミラビさーん!段取り確認、お願いしまーす!」

 

「はーい!」

 

「あの、この人たち、お手伝いの方なんですけど・・・」

 

「ああ、緑の髪の女の子はラミラビさんの傍について補助してあげて。ピンクの髪の女の子はとりあえず男の子と一緒に来て」

 

「「「はい!」」」

 

クロノとシオンとユイはスタッフに言われた通りにステージに上がる。

 

「みんな忙しいから、自分から動いてあげてくださいね」

 

トコハはラミーラビリンスの補助の手伝いを担当し、クロノとシオンとユイはステージで使うワイヤーを使ってステージの代役をやっている。

 

「いったい何の手伝いなんだこれは?」

 

「ラミラビの代役?どっちがどっちかな?」

 

「右がアムちゃんで真ん中がユキノちゃん、左がルーナって感じかな?」

 

「どっちでもいいけどそんな感じじゃねぇか?」

 

クロノたちはアムたちのステージの段取りの話し合いを見つめていた。

 

「あのアムって子、落ち着いてるな。俺らの1つ下だろ?」

 

「それをいったらユキノちゃんもそうだよね?アムちゃんとは違った冷静さっていうかさ・・・」

 

「アイドルの仕事だから、大人と混じって働いていると2人ともしっかりせざる負えないんじゃないかな?」

 

アムのステージの段取りを聞いてトコハは感心している。

 

「アムちゃんってステージングも仕切ってるんだ・・・」

 

「すごいでしょ?アイデアもたくさん出したりして、演出さんにも一目置かれてるんです!」

 

「う・・・うん・・・」

 

ルーナが笑顔でそう説明しているとユキノが段取りを聞いていたか尋ねる。

 

「ルーナ、アムの段取り聞いてた?」

 

「あ、ご・・・ごめん・・・」

 

「いい。振りの確認をするから、一緒に教える」

 

「あ、はい!」

 

アムは振りの段取りの為に別の場所に移動する。ユキノとルーナはアムについていく。ステージではクロノ、シオン、ユイはステージの代役の手伝いを苦戦しながらもこなしていた。

 

「おーい、動くから気をつけろよ」

 

「「え?」」

 

「動く?」

 

ウィーン・・・

 

「「うわぁ!」」

 

「わぁ!」

 

3人が首を傾げているとワイヤーが動き、3人はビックリする。

 

「・・・結構ハードだな・・・」

 

「あの3人って、いっつもこうやってるの・・・?」

 

「アイドルって大変だね・・・」

 

3人はアイドルという職の大変さを思いしらされた。

 

 

「「「せーの・・・はい!」」」

 

別の場所に移動したラミーラビリンスは決めポーズの練習を執り行っている。

 

「お~・・・」

 

トコハが非常に感心していると・・・

 

「目線下がってる!」

 

「はい!」

 

「肩上がってる!」

 

「はい!」

 

「腰しっかり入れて!」

 

「はい!」

 

「笑顔!」

 

「えへ♪」

 

「まったくルーナは・・・」

 

「ユキノはまた足が揃ってない!」

 

「う・・・はいはい・・・」

 

「はいは1回!」

 

「はい!!」

 

ルーナとユキノにポーズの指摘をする。

 

(こわ~・・・)

 

トコハは仕事モードのアムに心でそう思う。

 

「すみません、音ください」

 

「あ、はい!」

 

 

ポーズの次はサイン色紙の作成。サイン作成についてユキノはルーナに指摘をする。

 

「もう少し肩の力を抜きなさい」

 

「ご、ごめん・・・」

 

「謝らない。ユキノの指摘通りにやって」

 

「は、はい!」

 

(がんばれルーナ)

 

一生懸命なルーナは心の中で応援する。ルーナは出来上がったサイン色紙を持っていこうとすると、ユキノの出来上がったサイン色紙を落としてしまう。

 

「ご、ごめんユキノ!」

 

トコハは落としてしまったサイン色紙を拾おうとすると・・・

 

「落としてしまったものは処分しても大丈夫ですよ」

 

ポーズではアムに指摘されていたユキノが一言そういう。

 

「ごめん・・・」

 

「いいからサイン、自分のペースでも大丈夫だから進めなさい」

 

ユキノにそういわれてルーナは自分のサイン作成の続きを行う。

 

「1時間後にリハ開始なので、今のうちに休憩とってください」

 

「「はーい!」」

 

スタッフにアムとユキノは笑顔でそう答える。

 

「ほら、ルーナも休憩」

 

「でも色紙が・・・」

 

「フライング初めてでしょ?ケガでもしたらどうするの?」

 

「それに私は、この程度のサインなら、すぐに書き終えるから大丈夫よ」

 

「・・・ごめん・・・」

 

「謝らなくていい」

 

「あの、もう少しその、お手柔らかな感じで話しても・・・」

 

3人のやり取りにトコハがそう言うと・・・

 

「「仕事ですから!」」

 

「そ、そうですよね!はは・・・」

 

アムとユキノは笑顔でそう言い切り、トコハはあっさり引き下がった。ステージの代役の仕事を終えた3人はテントに入ってくる。

 

「お疲れーっす」

 

「あ、3人とも、代役ありがとうございます!」

 

「あれちょっと怖かったよ・・・」

 

「やっててびっくりしたよ。想像以上に大変なんだね」

 

「でも皆さん、喜んでくれますから、私たちは満足です!」

 

「あ、あちらに差し入れがあります!よかったら4人で食べてください。それじゃあまた、1時間後に」

 

アムはそう言ってリュックを持ってテントから出ていく。

 

「ふぅ、サイン終わったから私も休憩に入りますね」

 

「え⁉早⁉しかもかなり丁寧に・・・」

 

トコハは落としたサイン分がしっかり書きあがっていて、なおかつ丁寧に、しかもおよそ3分で全て書き終えたことに驚いていた。

 

「では、1時間後にまたお願いしますね」

 

ユキノはバッグを持ってテントを出ていく。

 

「・・・ルーナ、一緒に行かなくていいの?」

 

寂しそうな表情をしていたルーナにそう尋ねるユイ。

 

「!はい!休憩だから!それに、いっつも私が傍にいたら、アムやユキノの気も休まらないかなーって・・・」

 

「うう・・・いい子だ・・・あんたいい子だよ・・・」

 

ルーナの答えを聞いたトコハは涙ぐみながら感動していた。

 

 

アムは外で休憩を取っていた。休憩を取っている中、ユキノが近づいてきて、アムに缶コーヒーを渡す。

 

「・・・あんたねぇ、ルーナにちょっと厳しすぎない?もうちょっと・・・」

 

「そう言うあんたはサインの時に厳しくなるのも何とかしなさい」

 

「サインはアイドル始める前から書いてたから、これだけは譲れないのよ」

 

アムとユキノは缶コーヒーを開けてそのコーヒーを飲む。

 

「・・・また微糖?本当に好きね・・・」

 

「苦すぎんのはどうにもね・・・」

 

呑気にそう話し込んでいるとユキノは驚いた表情でアムのリュックを見る。

 

「!!アム、あんたのあのチャームが・・・」

 

「!!?」

 

ユキノに言われてアムは自分のリュックを見る。そこには確かについていたはずの手袋のチャームがなくなっていた。

 

「ちょっと待ってなさい!私がテントに行って探してくるから!」

 

「う、うん。お願い・・・」

 

ユキノは急いでテントに向かっていった。

 

 

トライフォーはステージでルーナを連れて休憩をとっていた。トライフォーは差し入れのカツサンドを食べていた。

 

「食わねぇのか?うまいぞこのカツサンド」

 

「スタッフさんの為のものだから。前にアムに怒られちゃって・・・。ユキノは気にするなって言ってたんですけど・・・」

 

「でも、よかったらどうぞ」

 

シオンはルーナに自分の分のカツサンドを分けるが、ルーナは渋っている。

 

「遠慮せずに食べちゃいなよ。好意は受け取るべきだよ」

 

「うん。それに、食べきれないから」

 

ルーナはシオンの好意を受け取って、カツサンドを食べる。

 

「んー!さっすがアムが選んだ差し入れ!」

 

ルーナがそう感想を述べると・・・

 

「ムグ⁉んーー!!」

 

「え⁉ちょっとユイ、喉詰まらせちゃったの⁉」

 

「そんなにがっつくからだろ・・・」

 

「大変!!こ、これどうぞ!」

 

喉を詰まらせたユイにルーナが紙コップにお茶を入れて渡す。ユイはそれを受け取って喉にお茶を流し込む。

 

「ぷはーー!!死ぬかと思った・・・。でも、このお茶おいしいね。なんというか、風味があるっていうかさ・・・」

 

「ですよね!ユキノが入れてくれたお茶はとってもおいしいんです!」

 

「・・・ルーナはアムちゃんとユキノちゃんが大好きなんだね」

 

「・・・アムとユキノは小さい頃からこの世界で働いているから、まだ素人みたいな私に先輩としていろいろ教えてくれるんです!歌もダンスもすっごくうまいの!それにヴァンガードも!」

 

「あ、わかった!一緒にファイトしたいって子はアムちゃんとユキノちゃんでしょ?」

 

「そう!・・・でも、私はヴァンガードも初心者で、レベルも違いすぎるから、また2人に迷惑かけちゃうと思って・・・」

 

「だからこっそり練習してたんだ」

 

トコハの問いにルーナは縦に頷く。

 

「いつまでも先輩後輩の関係じゃなくて、もっと仲良く、お友達になりたいんです!」

 

ルーナは照れくさそうにそう言った。

 

「そっか。応援するからね」

 

「ありがとう!」

 

トライフォーが笑みを浮かべているとトコハのスマホからラインの着信が鳴った。トコハはすぐに確認する。

 

「・・・あ、新型ギアースのテストが始まるって。兄さんが時間があったらおいでって言われてたんだけど・・・どうする?」

 

「「「行く!!」」」

 

トコハの問いに3人は即答で返事をした。トライフォーはルーナと別れて新型ギアースのテストの観戦に向かう。

 

 

新型ギアースのテスト会場で、マモルは1人の男とギアースを使ってファイトをしていた。男は茶髪で瞳は蒼だ。

 

「ドラゴニック・ブレードマスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ターでガード」

 

男はブレードマスターの攻撃を槍の化身ターでガードする。

 

「ターンエンド」

 

「・・・これが新型のギアースか」

 

「ええ。普及協会がGクエストの為に配備したものです」

 

「コール!」

 

男は煉獄皇竜ドラゴニック・オーバーロード・ザ・グレートにライドし、場を一気に展開してきた。

 

「アタック!」

 

トライフォーはこのファイトを観戦していた。

 

「ふ~ん、新型っていってもパッと見ても変わらないねぇ」

 

「そう?ファイターの動きに対する反応速度が良くなってるよ」

 

「よくわかるわね~」

 

「・・・にしても、あのマモルさんの相手、相当強いんだなぁ」

 

クロノはマモルとファイトしている男を見る。

 

「知らないのかい?あの人はユーロリーグでも超有名なファイター、櫂トシキだよ。オリビエ・ガイヤール、フィリップ・ネーブ、そして、櫂トシキの3人はユーロリーグで嵐を起こしたんだ」

 

「へ~」

 

「ルーナちゃんも見にくればよかったのに」

 

「いやいや、ちゃんと休まないとアムちゃんに怒られますから」

 

「あ、ファイトが終盤に向かっていったよ」

 

ファイトの方を見てみるとマモルはルートフレアにストライドし、ルートフレアのスキルで男、櫂トシキのリアガードを退却させる。

 

「ルートフレアのスキル発動!一列薙ぎ払え!!」

 

ルートフレアのアタックも終了し、次は櫂のターンだ。

 

「ドラゴニック・オーバーロード・ザ・グレートでヴァンガードにアタック!」

 

櫂はドラゴニック・オーバーロード・ザ・グレートでヴァンガードにアタックし、マモルはガード値が足りなかったのでノーガードを宣言する。ダメージチェックで出たカードはガトリングクロー・ドラゴンでダメージは6枚となり、櫂の勝利が決まった。

 

「・・・さすがですね」

 

「いや、紙一重だった」

 

「そう言ってもらえると嬉しいなぁ」

 

「もう1戦どうだ?」

 

「いいですね!」

 

櫂がマモルにも1戦を提案し、マモルは了承しようとするが・・・

 

「はーい、ファイトはまた今度。別のお仕事が待ってますよ。1度言ってみたかったんだよね♪さ、後は僕に任せて、お仕事お仕事!」

 

「・・・忘れませんよ支部長・・・」

 

支部長によってマモルは別の仕事に戻っていった。

 

「それならば、このファイト、今度は私にやらせていただけませんか?」

 

「え?」

 

ユイは聞き覚えのある声を聞いて目が点となる。ファイト会場に入ってきたのは、和服を着た女性だった。

 

「リン、帰ってきていたのか」

 

「はい。お久しぶりです、櫂先輩」

 

女性、日下部リンは櫂に顔を向けるとにっこりと笑う。

 

「え⁉え⁉何で⁉何でリン姉さんがここにいるの⁉」

 

「なんだよユイ、あの人と知り合いなのかよ?」

 

「あんた本当に何も知らないのね?あの人は南米では超有名なファイター、日下部リンよ。突如南米に現れた奇跡なんて呼ばれたりしてるのよ?」

 

ユイがリンに驚いている中、何も知らないクロノにトコハが説明を入れる。

 

「へ~・・・ん?日下部って名字って・・・」

 

「思っている通りだよ。日下部リンは日下部アンのお姉さんだよ」

 

「あ~・・・通りでなんか似てるなって思ったぜ」

 

そう、リンはコズミックドライブのアンの姉当たる人物だ。

 

「僕は日下部さんでも構わないけど、櫂君はどうする?」

 

「やれるのか?リン」

 

「はい。私、久々に日本でファイトしたいんです。だから櫂先輩は少し休んでいてください」

 

「・・・ふ、わかった」

 

リンと支部長は新型ギアースの前に立ち、ファイトの準備を執り行った。

 

 

ルーナはただ1人、スタッフの忙しそうな声を聞きながら歩いていた。どんな中、清掃員とすれ違った際、ゴミ袋の中にアムのリュックについていた手袋のチャームを見つける。

 

「あ、あの・・・」

 

「ルーナさん」

 

「え?」

 

ルーナが清掃員に呼びかけようとしたが、別のスタッフに呼び止められる。

 

「休憩時間にすみません。ちょっと確認したいことがあって・・・」

 

「はい、何ですか?」

 

「本番の段取りなんですけど・・・」

 

スタッフが段取りの確認をしている中ルーナはどんどん離れていく清掃員の運ぶゴミ袋を見つめていた。

 

 

新型ギアースのテストでリンと支部長のファイトはというと・・・

 

「コンクエスト・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

支部長はコンクエストにストライドし、コンクエストのスキルでパワーが上がり、怒涛の攻撃を仕掛ける。リンは何とか耐える。

 

「煉獄竜ボーテックス・ドラゴニュートのスキル発動です。グレード2以下のリアガード2体と相手に1ダメージ!1!2!トリニティ・クリムゾン・フレイム!!」

 

リンはボーテックス・ドラゴニュートのスキルで支部長の前列と後列のリアガードを1体ずつと、1ダメージを与える。これによって、支部長のダメージは5枚となった。出てきたのはトリガーユニットだったが、ボーテックス・ドラゴニュートのスキルでトリガーの効果は得られていない。

 

「そして、ボーテックス・ドラゴニュートでヴァンガードにアタックです!」

 

支部長にこれを防ぐ手立てはないのでノーガードを宣言。そして支部長のダメージは6枚となった。

 

「くうううう、負けたあああああ!でも楽しかった!さすがは日下部さんだね!」

 

「いえ、私ももう少しで負けるところでした。さすがはなるかみのクランリーダーですね」

 

「いやぁ、照れるねぇ・・・」

 

「どうでしょう?もう1戦というのは」

 

「いいねぇ!」

 

支部長はさっそく再戦のためにギアースを設置しようとするが・・・

 

「すみませーん、そろそろギアースの点検をしますのでそろそろ出ていってください」

 

「え?そ、そんなぁ・・・」

 

「というか支部長!仕事ほったらかしにしないで早く仕事に戻ってください!!」

 

「あああああああ!」

 

支部長はスタッフたちの手によって支部長室へと引きずられていく。

 

「・・・ふふ、面白いですね。さて、そろそろ櫂先輩と合流しましょうか」

 

リンはデッキを片付けて櫂の元に合流しようと部屋を出る。

 

 

点検で時間がたち、そこにマモルが急いで駆けつけてきた。

 

「櫂君!次は僕と・・・点検中か・・・」

 

マモルは少し落ち着きを取り戻し、点検中のスタッフに声をかける。

 

「お疲れ様です」

 

「お疲れ様です」

 

マモルは開いているギアースの装置の中にある結晶なようなものを見つめる。

 

「ここって、何のパーツなんですか?」

 

「いや、こちらも指示通りやっているだけなので詳しくは・・・」

 

「そうですか・・・」

 

ギアースがいったい何のパーツでできているのかはわからない。少なくともマモルはギアースの中にある結晶が関係しているのではないかと考える。

 

「兄さん」

 

マモルが考えている中、トコハが声をかけてくる。当然トライフォー全員で来ている。

 

「みんな!今日は手伝いに来てくれてありがとう!」

 

マモルはトライフォーに笑みを浮かべた後、シオンに顔を向ける。

 

「シオン君大丈夫かい?いろいろと大変だったね」

 

「ご心配をおかけしました。でも、僕なら大丈夫です」

 

「困ったことがあったら、いつでも相談にのるからね」

 

「ありがとうございます」

 

シオンはいつも通りに平然と振る舞う。クロノとトコハとユイはシオンに顔を向ける。

 

 

トライフォーはギアースの部屋を出た後、準備中の屋台を見て回っていた。

 

「えーと、そろそろ休憩終わりか」

 

「あれ?」

 

シオンがゴミ捨て場のところにルーナがいるのに気づいた。トライフォーはルーナに近づく。

 

「ルーナ!」

 

「そんなところで何やってるの?」

 

ユイがルーナにそう尋ねた時、ルーナは慌てた様子で振り向き、事情を話す。

 

「さっき、アムの大事なチャームが捨てられてたの・・・」

 

「はぁ?」

 

「今日のゴミは最終的にここに来るって・・・」

 

ゴミの数は空を見上げられるほどまでの多さだった。ルーナはそれでも構わず、ゴミ袋を1つ1つ探していった。

 

「絶対見つける!アム、困ってるはずだから!」

 

それを見たトライフォーは一瞬だけ唖然となったが・・・

 

「・・・よし!手伝う!」

 

「僕も」

 

「私も」

 

「しゃあねぇか」

 

ルーナと一緒にゴミ袋を1つ1つ見ていってチャームを探し出す。4人はそれぞれ4人チャームを探して言っているがなかなか見つからないでいた。

 

 

テント内でアムは大事な手袋のチャームをなくして椅子の上で蹲っていた。ユキノは必死になってテント中を探し回っていた。

 

「お願いだから出てきてよ!あれは・・・アムにとって大事な・・・」

 

そんな中、スタッフがリハーサルの準備のお知らせの為に入ってきた。

 

「後10分でリハ開始でーす」

 

「ユキノ・・・今は・・・」

 

「・・・わかったわよ・・・」

 

アムはユキノにそう言いながら立ち上がり、ユキノも渋々と探すのをやめてリハーサルの準備を始める。

 

「・・・あれ?すみません、ルーナは?」

 

「あれ?まだ戻ってません?」

 

 

リハーサル開始10分前のゴミ捨て場にて、トライフォーとルーナはまだ手袋のチャームを探していた。

 

「そろそろリハ始まっちゃうよ!」

 

「待って!今ここに・・・!」

 

ルーナは1つのゴミ袋に手を伸ばし、そして1つのチャームを手にする。それは確かにアムが大切にしている手袋のチャームだった。

 

「それ、本当に大切なものなのか?」

 

「うん!」

 

「ルーナ、リハまであと5分しかない!」

 

「急ごう!時間がない!」

 

トライフォーとルーナは手袋のチャームを持って急いでステージ会場に向かう。

 

 

リハーサル開始時刻なのだが、ステージ会場にまだルーナが戻ってきておらず、そのことでアムとユキノは頭を下げている。

 

「大丈夫大丈夫!ルーナちゃんが戻り10分後から開始しよう」

 

「「申し訳ありません!」」

 

スタッフは少し持ち場を離れ、アムとユキノはスタッフに頭を下げたままだった。

 

「アム!」

 

そこにやっとルーナが到着した。

 

「アム、あのね」

 

「何してたの?」

 

「ご・・・ごめんなさい・・・」

 

「アム。・・・ルーナ、別に怒っているわけじゃないから、事情を聞かせて」

 

アムの表情を見てルーナは少し、暗くなるが、ユキノがアムをなだめてルーナに事情説明の要求をする。

 

「あの・・・えっと・・・これ・・・」

 

ルーナはアムに手袋のチャームを見せる。

 

「!!」

 

「ルーナ、これ・・・」

 

「これ、アムのだよね?」

 

アムはルーナが探してきた手袋のチャームを取る。トコハが事情を説明する。

 

「あ、あのね?アムちゃんが大事にしてるものだと思って、ルーナはすっごく頑張って探したの。だから、気持ちだけはわかってあげて?」

 

「そういう事だったの・・・」

 

ルーナが少し俯いていた。

 

「・・・ルーナ、ありがとう・・・」

 

アムが手袋のチャームを持ち、涙ぐみながらルーナにお礼を言った。ルーナは顔を上げる。

 

「もう見つからないと思ってた・・・」

 

突然アムはルーナに抱き着いてきた。

 

「はわわ⁉アム?」

 

「これ・・・本当に大事なものなの・・・。ありがとうルーナ。ありがとう!」

 

ルーナはちょっと照れくさそうな表情になった。それでも、ルーナにとってはとてもうれしいことだった。

 

「アムが喜んでくれたら、私もうれしいから・・・」

 

ユキノは自然に笑みを浮かべて、抱き合っているルーナとアムに抱き着き、自分も2人に抱き着いた。

 

「ユキノ?」

 

「ルーナはアムを思ってこれを探してくれたんでしょ?ルーナは友達を大切にするいい子ね。えらいえらい」

 

ユキノは笑みを浮かべて2人を抱きながら片方の手でルーナの頭をなでている。

 

「・・・ユキノ、喜んでいるの?」

 

「ええ。あなたのおかげでね」

 

「えへへ・・・。私も2人が喜んでくれてうれしい」

 

この光景を見たトライフォーは自然に笑みを浮かべる。

 

「ラミラビさーん、スタンバイお願いしまーす」

 

「「「はい!」」」

 

ラミーラビリンスはスタッフに笑みを浮かべて、リハーサルに臨む。

 

 

「「「ラミーラビリンスでーす!!」」」

 

トライフォーはラミーラビリンスのリハーサルを見ていた。その際にルーナがいつも以上に輝いていることにちょっぴり驚いている。

 

「ルーナちゃん、ステージだと別人だね」

 

「さすがだな」

 

「「うん」」

 

トライフォーはリハーサルを最後まで見届けた。

 

「「「お疲れさまでした!明日もよろしくお願いしまーーす!」」」

 

 

休憩テントにて、ルーナとアムはファイトを行っていた。ユキノはそのファイトを静かに見守っていた。

 

「霧幻の海賊王ナイトローゼでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!」

 

「ふふ、ターンエンド」

 

ナイトローゼのアタックをルーナは完全ガードで守り、ルーナのターンになる。

 

「ストライドジェネレーション!!熱情の神竜使い(アルドール・ドラゴンマスター)アマンダ!!超越(ストライド)スキル!奇術(マギア)!」

 

奇術(マギア)とは、ソウルのカードをリアガードにコールする代わりに、ターン終了後、コールされたユニットはソウルに戻っていくペイルムーンの新しい能力だ。

 

「ソウルの星の奇術師(スター・マジシャン)をコール!ヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!」

 

ルーナはさっそく星の奇術師(スター・マジシャン)エレンでアタックし、アムは手札のナイトミストでガードする。

 

「アマンダでアタック!」

 

アムはアマンダの攻撃を受け、ダメージは5枚になった。

 

「アマンダのスキルでパープル・トラピージストをコール!さらに、星の奇術師(スター・マジシャン)をソウルに入れてもう1度コール!」

 

「スタンド⁉」

 

「しかもトラピージストはパワープラス2000されてるわよ?」

 

「ええ⁉」

 

星の奇術師(スター・マジシャン)でアタック!」

 

ルーナはペイルムーンのスキルで疑似スタンドされたエレンでもう1度アタックした。

 

「やるじゃないルーナ!攻撃を終わったユニットをコストにしてもう1度コールして無駄なくもう1度アタックとは、初心者とは思えないわ!」

 

「えへへ・・・」

 

「でもガード」

 

再びコールしたエレンのアタックは荒波のバンシーによって防がれる。

 

「ありゃ~・・・、ターンエンド。やっぱりアムは強いなぁ~。きっとユキノも相当強いんだろうなぁ・・・」

 

「なんならこのファイトが終わったら相手してあげるわよ?」

 

アムは少し申し訳なさそうな表情でルーナに語りかける。

 

「・・・ごめんね?」

 

「いいんだよ!手加減なんてしなくたって」

 

「ルーナ、アムが言っているのはそういう事じゃないの。でしょ?」

 

「うん。あのね、厳しい言い方しか出来なくたってごめん」

 

「そんなの、いつだってアムの言っていることは間違ってないし」

 

「でも・・・」

 

「アムは、私ができないことをちゃんと教えてくれるんだもん。だから、いいんだよ」

 

「ルーナ・・・」

 

ルーナはアムに笑顔を見せてそう言い切る。

 

「私ね、ステージに立っている時が、1番好きなの。楽しい気持ちを届ければ、それがお客さんから返ってくる。私、ステージにいる時が、一番素直になれるの」

 

「・・・そっか。アム、ユキノ、明日の本番、がんばろうね!」

 

「ええ。もちろん、ルーナにも頑張ってもらうけどね?」

 

「うん!私、ユキノに褒められるのも好きだから、がんばるよ!」

 

そんな思いを語った後、アムとルーナはファイトを再開させる。

 

「いくよ!」

 

「うん!」

 

 

トライフォーはドラエン支部の食堂でドラエン支部お手製のカレーを食べ終えて、ラミーラビリンスについて話していた。

 

「ルーナって、アムちゃんやユキノちゃんのことちゃんとわかってたんだね」

 

「仲良くなれたみたいでよかったな」

 

「うん」

 

「仲良きことはよきかなよきかな」

 

「おお!お前らも来てたのか」

 

ドラエン支部に来たカムイが話しかけてきた。

 

「カムイさん」

 

トライフォーがカムイに顔を向けると・・・

 

「おお?カムイの新しい子分か?」

 

「相変わらずの大将気質なのです」

 

茶髪の男とメガネをかけた男が話しかけてきた。

 

「そんなんじゃないっすよ」

 

「大丈夫か?変な特訓とかさせられてんじゃない?」

 

「そうそう。例えば、ドローの素振りとかな」

 

さらに金髪の男ともう1人の茶髪な男が近づいてきた。

 

「え、え~と・・・」

 

「この人たちは・・・」

 

トライフォーが戸惑っていると、カムイが1人ずつ名前を上げていく。

 

「ああ、ごめんごめん。向こうから、小茂井シンゴ、石田ナオキ、三和タイシ、日田リョータ、それから、あっちの優しそうな人が、日下部リンで、あの不愛想なのが、櫂トシキ」

 

ギアースのテストに参加していた櫂トシキと日下部リンが近づいてきた。

 

「俺の先輩たち。そうそう、三和先輩はカードキャピタル1号店の店長なんだぜ?」

 

「バイトだけどな。うちにもたまには遊びにおいで」

 

「君たちは噂のトライフォーなのではありませんか?」

 

「は、初めまして!」

 

「俺ら、そんなに有名なの?」

 

「わからないけど・・・」

 

シオンはカードキャピタル1号店のメンバーに挨拶をして、クロノとトコハは自分たちは有名なのかと話をしていた。ユイはリンを見てわなわなとしていた。

 

「リン姉さん・・・えっと、あの・・・」

 

久しぶりに会うリンに対してユイは何をしゃべったらいいかわからなくなっていた。それを察したリンはユイに近づいて優しく抱きしめる。

 

「あ・・・」

 

「ただいま、ユイちゃん」

 

「・・・ふにゃ~///」

 

「うわ!ユイ!」

 

抱きしめられたユイはふにゃふにゃ状態になり、シオンに支えられる。

 

(なぁ、リンって、あんな風に人をダメにさせる事ってできたか?)

 

(いや、ユイちゃんは日下部先輩の妹の友達がいるから会っているんすよ。だから緊張してるだけっすよ)

 

日田リョータはカムイに耳打ちをで話、カムイはそれに答える。

 

「先輩たちは明日の重要スタッフなんだ」

 

「もしかすると、ファイトすることになるかもしれないぜ?」

 

「手加減はしねぇぞ」

 

「またそんな怖い顔して。このツッパリモドキが」

 

「うるせえ!このおかっぱモドキ!」

 

「おいおいシンゴもナオキもやめろって・・・」

 

リョータは石田ナオキと小茂井シンゴのケンカを仲裁する。

 

「じゃあ俺たちは打ち合わせがあるから行くわ。また明日な」

 

「じゃあな」

 

「ユイちゃん、また明日会いましょう♪」

 

「ふぁ~い///」

 

カードキャピタル1号店組は打ち合わせのために、その場を後にした。残ったカムイはユイを支えているシオンに顔を向ける。

 

「・・・シオン、いろいろ大変なんだろう?困ったことがあったら、すぐ言えよ?」

 

「ありがとうございます」

 

 

すっかり遅くなったトライフォーは帰り道を歩いていた。ちなみにユイはあの後、眠り込んでしまって、グレードジャンケンで負けたクロノが責任もって家まで送ることになった。

 

「明日のGクエスト、ますます楽しみになってきたな!」

 

「だね。それじゃあ、僕はここで」

 

「シオン。あのさ、マジでさ、困ってることがあったらすぐ相談しなさいよ?」

 

「余計な気遣いはやめてよ。大丈夫だから。それじゃあ、また明日」

 

そう言ってシオンは3人と別れて帰宅する。

 

「・・・シオン、無理してないかな?」

 

「かもな・・・」

 

「だったら私、もっとちゃんと話してみるよ!」

 

「そっとしておいてやれ」

 

「どうして?」

 

「どうしてって・・・なんつーか・・・そう言うもんだろ?」

 

クロノはトコハにそう答えてトコハはシオンがたどった道を見つめる。

 

「・・・シオン・・・」

 

「お、やっと起きたか。こっからは1人で歩けるよな?」

 

クロノはようやく目覚めたユイを降ろし、ユイはシオンがたどった道を儚げなく見つめる。

 

(・・・何かしてあげたいけど・・・結局私じゃ何もできない・・・。どうしたらいいんだろう・・・)

 

 

コインランドリーでシオンはただ1人、メールをうとうとしていたが、どうしても手が進まない。シオンは一旦コインランドリーから離れて、自動販売機でコーヒーを買おうとしていた。自動販売機にお金を入れようとしたが小銭を落としてしまう。シオンが沈んでいると、自動販売機で何か飲み物が出てくる音がした。シオンがそちらを見てみるとそこには・・・

 

「!あ、あなたは・・・!」

 

ユーロリーグで活躍している強豪ファイター、櫂トシキの姿があった。

 

to be continued…




シオン「アイドルって大変だよね」

クロノ「ああ。やれって言われても絶対無理だな」

ユイ「昔私もそういうの憧れてたけど、あれを経験して無理だって思い知らされたよ。トコハはどうなの?もしアイドルになれって言われたら」

トコハ「ん~?どうしてもって言うなら、期間限定ならやってもいいかな?あ、でも人気が出すぎちゃったらどうしよう?」

クロノ「よし、帰るかシオン」

シオン「そうだね」

ユイ「2人って、結構冷たいところあるよね・・・」

TURN59「嵐の夜」


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嵐の夜

今回の話、取り入れたいものが多くて入れちゃったおかげで今までよりかなり長いと思いますが、最後まで読んでくださるとうれしいです。

さて、軽いネタバレになりますが次回はトコハちゃんとリョータ君にファイトになります。

皆さん、設定には???と書いてありますが、何のクランを使うかイメージして見てください。大体の人にはイメージがつきやすいものだと思います。

それではどうぞ!


外に雨が降りだす中、コインランドリーでシオンはファイトの準備を終えていて、意識はボーッとしていた。そんなシオンのファイトの相手はというと・・・

 

「・・・・・・」

 

ユーロリーグで活躍している強豪ファイター、櫂トシキである。櫂はシオンに鋭い瞳を向け、一言言い放った。

 

「イメージしろ」

 

シオンは櫂に戦慄する。そして、シオンと櫂のファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

 

 

TURN59「嵐の夜」

 

 

 

外の雨がさらに強くなっていく中、ファイトは続いている。

 

「ファイナルターン。この世の全てのものを焼き尽くす黙示録の炎!アタック!ドラゴニック・オーバーロード!!」

 

「ぐわああああああ!!」

 

イメージ内でドラゴニック・オーバーロードは黙示録の炎でアルトマイル(シオン)を焼き尽くした。そして現実ではシオンのダメージは6枚となった。

 

「・・・っく!さすが、ユーロリーグトップランクのファイター。胸をお借りしてファイトができて、光栄です」

 

「・・・この程度か?」

 

シオンはその言葉を聞いて少し黙り、拳を強く握り、そして・・・

 

「もう1度お願いします!!」

 

シオンは櫂に再戦を申し込んだ。櫂も再戦を受け、またファイトを開始させる。そして結果は・・・

 

「ライド!ドラゴニック・オーバーロード・ジ・エンドでアタック!」

 

「ぐあああああああ!!」

 

またもや櫂に敗れるシオン。

 

「もう1度お願いします!!」

 

シオンは何度も櫂にファイトを挑んでは、櫂もそれを受ける。しかしそのたびに・・・

 

「煉獄竜ドラゴニック・オーバーロード・ザ・グレートでアタック!」

 

「もう1度!!」

 

「ドラゴニック・オーバーロード・"The X"(ザ クロス)。アタック!」

 

「もう1度だ!!」

 

負けてはもう1度ファイトという事を繰り返している。そしてこれで10戦目のファイトは・・・

 

「ダメージチェック」

 

ダメージに置かれたシシルスで6枚。またシオンの敗北となった。

 

(これで、10戦全敗・・・これが実力の差なのか・・・?だけど・・・ここまで何もできないなんて・・・)

 

「・・・もう終わりか?」

 

外で雷が鳴り響いた時、シオンの視線には一瞬だけエースの姿が映っていた。シオンは拳を握りしめ、また櫂に再戦する。

 

「まだだ!!」

 

また再戦をし・・・

 

「ゲット、クリティカルトリガー!」

 

また敗北し・・・

 

「完全ガード」

 

「くっ・・・!」

 

「ドラゴニック・オーバーロード・"The Ace"(ジ エース)でヴァンガードにアタック!」

 

さらにまた再戦を繰り返す。この繰り返しはこれで何度目かはわからない。シオンはまた櫂に再戦を挑みファイトを進めている。

 

「ファイナルターン」

 

ファイナルターンを宣言された後、イメージ内のシオンは暗く、何もない森の中にいた。そんなシオンのイメージの中にエースが現れる。

 

『それ以上やっても無駄だよ、偽物君』

 

『!エース!!』

 

『君みたいな甘ちゃんに勝てるわけないんだ』

 

『このまま終わらせるものか!!綺場家の誇りと名誉にかけて!!そして、必ずお前を!!』

 

そんなイメージを抱きながら、ドライブチェックに入る。

 

「ドライブチェック」

 

ドライブチェックで出たのはナイト・オブ・ツインソードだ。

 

「また⁉」

 

シオンのイメージに再びエースが現れる。

 

『名誉?誇り?よく言うよ。・・・そっかぁ。偽物の嘘つき君は自分にも嘘をつくんだ』

 

『どういう意味だ!!僕は断じて嘘なんか!!』

 

『本当は自分でもわかってるんだろう?自分が嘘つきの負け犬だってことに』

 

『何⁉』

 

『ほら、負け犬は、負け犬らしく!泥水でもすすってろよ!!』

 

『ふざけるな!!』

 

シオンはドローフェイズでカードを引く。そしてシオンは自分の手札を確認する。グレード1が2枚。1枚でもグレード1がでればストライドできる。

 

(ここで、ストライドできれば・・・)

 

ドローで引いたカードはグレード0。ストライドできない状況だ。そしてイメージ内ではシオンの分身のアルトマイルの存在がシオンから遠く離れていっている。

 

『待ってくれ、アルトマイル!!』

 

『盟友にも見放されたようだね?』

 

シオンのイメージに今度は東雲ショウマが現れる。

 

『全てを失っても、まだ戦うというのかい?』

 

『当たり前だ』

 

『さすがは綺場の継承者だね。たとえその資格がなかったとしても、君の誇り高き思いはたいしたものだ』

 

『・・・何がおかしい?』

 

『相変わらず君は、中途半端なままだ』

 

東雲の言葉にシオンは目を見開く。

 

「ジ・エースでアタック」

 

櫂のターンでドラゴニック・オーバーロード・ジ・エースにストライドし、シオンはそれから目を閉じる。

 

『この現実を直視せず』

 

「!!アタック!」

 

シオンは目を見開き、アルトマイルでアタックするも・・・

 

「完全ガード」

 

プロテクトオーブ・ドラゴンに防がれる。

 

『過去の栄光にすがるばかり』

 

『黙れ・・・』

 

『それでもまだ、何かを掴もうとするとはねぇ。未来の扉は閉ざされてしまったのに』

 

『黙れ・・・』

 

『惨めを通り越して哀れだよ』

 

『黙れ!黙れ!!』

 

現実ではまたもやシオンは敗れ、また再戦を繰り返す。

 

「・・・もう1度だ・・・」

 

シオンのイメージに岩倉、シオンの父と母が現れる。シオンは駆け寄ろうとしたが、すぐにその存在は消えてしまう。

 

『ま、待って!』

 

今度はクロノ、トコハ、ユイが現れるが、3人の存在も消えてしまう。

 

『ま、待ってくれ!みんな!!』

 

そして、シオンのイメージは完全な暗闇となってしまった。

 

『そんな・・・これが・・・僕なのか・・・?僕には・・・何もない・・・』

 

完全な暗闇のイメージの中でシオンの精神は完全に壊れかけていた。

 

『うわああああああああああああああああああ!!!』

 

「イメージしろ」

 

櫂の言葉を聞いた瞬間、シオンの暗闇のイメージに光がさしていた。シオンはその光を見て、そしてその光を手に取る。その瞬間、光は大きく輝き、シオンはその光に包まれる。

 

(まだ・・・終われる・・・か・・・!)

 

 

翌日、外はすっかり晴れている。コインランドリーでシオンは眠っていた。シオンが起きると、シオンに黒いジャケットがかけられていた。そしてシオンの手には、シオンの分身、アルトマイルがあった。

 

シオンは近くの公園の水道で顔をよく洗う。シオンは櫂の言葉を思い返していた。

 

『イメージしろ』

 

シオンの顔にはもう、迷いの表情はなくなっていた。そしてシオンは黒いジャケットを手に持ち、公園から去っていった。

 

 

今日は第1回ドラゴン・エンパイア支部のGクエストの開催日。ドラエン支部全体はお祭りドラエンの名にふさわしく、屋台が並んでいった。

 

「綿あめ!」

 

「焼きそば!」

 

「ヴァンガ郎焼き!」

 

「「「うめえええ!おいしいいい!!」」」

 

トリニティドラゴンは屋台の食べ物を食べて気合を入れている。

 

「エネルギー充填!優勝は俺たち、トリニティドラゴンのものだーー!!」

 

いつものポーズをとる3人に猫2匹が通りかかる。

 

「あ、猫かわいい」

 

このドラエン支部にGクエスト初参加のコズミックドライブも来ていた。

 

「メガラニカより先にドラエンのGクエに参戦だぜーーー!!」

 

「まずはここで優勝を狙っていきましょう!」

 

「そんなことよりラミラビのイベントはまだか?」

 

「お前さっきからそればっかだな!頼むからチームの貢献はしてくれよ?」

 

相変わらずアイドルに関してぶれないケイスケに呆れ気味のアンとマサト。

 

「まさにお祭りだな」

 

「さすがはドラエン支部。賑やかさで言ったらここが1番だね」

 

「やっぱドラエン支部はこうでなくちゃ!」

 

クロノ、トコハ、ユイはドラエンの雰囲気を味わっていた。

 

「やあ」

 

「おう。・・・?」

 

「おはよう。・・・?」

 

「あ、シオ・・・」

 

3人は合流してきたシオンを見て少し呆然となった。シオンの服装に黒いジャケットを着こんでいるのと、どこか雰囲気が変わっていたのだから当然といえば当然だが。

 

「?どうかした?」

 

「いや・・・いつもと雰囲気違う気がして・・・」

 

「そうかな?何も問題はない。早くエントリーを済ませよう」

 

そう言ってシオンはクエストエントリー会場へと向かっていく。3人はシオンの変わりようにお互いに首を傾げていた。

 

 

ドラエン支部のGクエストの開会式時刻となり、参加者は全員ステージに集まっていた。

 

「お待ちかねー、ドラエン支部のGクエストの開会式を始めるだがー!」

 

ステージにスポットライトが照らし、そしてマスコットキャラクターのヴァンガ郎が登場する。

 

「みんなー!1週間待たせて本当ごめんだがー。でも、ドラエン史上最高のイベントになることをみんなに約束するんだがー!」

 

『うおおおおおおお!!』

 

会場が歓声で包まれている中、ユイはシオンを見る。シオンは真剣な表情で会場を見ていた。

 

「では、ルールの説明は、この3人にしてもらうだがー!」

 

「「「みんなー!こんにちわーー!ラミーラビリンスでーす!!」」」

 

「うおおおおお!!マジ神だーーー!!!」

 

「ルーナちゃーん!!」

 

「アムちゃーん!!」

 

「ユキノちゃーん!!」

 

ラミーラビリンスの登場により、歓声はさらに大きくなっていく。

 

「ようこそ!ドラエン支部Gクエストへ!」

 

「その名も・・・」

 

「ハンティングヴァンガード!!」

 

ラミーラビリンスがドラエン支部のGクエスト、ハンティングヴァンガードのルール説明を始める。

 

「ドラエン支部周辺の町になんと!宝箱が隠されているんだ!」

 

「協力者と呼ばれる町の人たちから、情報を聞き出して宝箱を開ければ、トレジャーゲット!」

 

「1番トレジャーを集めた人が、優勝よ!」

 

「つまりは宝さがしというわけか」

 

トコハはハンティングヴァンガードのルールをいち早く理解した。

 

「でもこれは、Gクエスト!」

 

「町中には、みんなの宝探しを邪魔するチェイサーがいるから気をつけて!」

 

「チェイサーが近くにいると、ファイカからアラームが鳴るからね!」

 

「タッチされたら強制的にファイトスタート!」

 

「負けたら、ドロップゾーンに送られちゃうよ」

 

近くに隠してあったドロップゾーンが姿を現す。それはどこからどうみても牢屋だ。

 

『ろ、牢屋ーー⁉』

 

「捕まっている間は獲得したトレジャーも没収!」

 

「仲間が助けに来ない限り、出られませーん」

 

「でも、チェイサーに勝ったら、大量のトレジャーをゲットできるんだよ!」

 

「ピンチをチャンスに変えられるかもね!」

 

「地道に宝箱を見つけるもよし!果敢にチェイサーに勝負して大量に狙うもよし!」

 

「負けたらトレジャーが奪われて、勝ったらトレジャーゲットか・・・。まるで1発勝負だね!」

 

「面白れぇじゃん!」

 

ハラハラドキドキな内容にユイとクロノは心からワクワクしている。

 

「ねえ、仲間が助けに来たら、ドロップゾーンから出られるんだよね?」

 

「そう!ただし、ガーディアンに勝つことができればね!」

 

「負ければ当然、ドロップゾーンに収監よ!」

 

「メンバー全員が入っちゃうと失格だから、気をつけてね」

 

ドロップゾーンにいるガーディアンを担当しているのはトライフォーが昨日であったカードキャピタル1号店のバイト店長の三和タイシだった。

 

「ここで、チェイサーを紹介するよ!」

 

「「「出でよ、チェイサー軍団!!」」」

 

ステージに派手な演出と同時に、チェイサーたちが登場する。その中には、ドラエン支部のクランリーダーたちとカードキャピタル1号店のメンバーたちがいた。

 

「このバッチが、チェイサーの証です!」

 

「皆さん、町の方々や商店街の皆さんの協力のおかげで、ドラエン支部らしいクエストが完成しました。今日はとことん、楽しんでください!」

 

『うおおおおおおおお!!』

 

マモルの演説に会場全体は歓声で広がっていた。

 

「本当、苦労したよね・・・」

 

ステージの裏で支部長は感動して涙を流していた。

 

「皆さんに1週間も待たせたお詫びとして、今週だけのスペシャルゲストとして、このお二人に、スーパーチェイサーとなってもらいました!まずはこのお方、南米のあらゆる大会に参加し、常にトップランクに上がるトップファイター・・・」

 

ラミーラビリンスがひもを引くと、片方のカーテンが開き・・・

 

「日下部リンさんです!!」

 

『おおおおおおお!!』

 

日下部リンの登場した。そして会場は大きい歓声に包まれていた。

 

「そして、ヴァンガードユーロリーグ、現在もトップファイターに君臨される・・・」

 

リンと同じ演出で、ラミーラビリンスがまたひもを引くともう片方のカーテンが開かれる。

 

「櫂トシキさんです!!」

 

『おおおおおおおおおおおお!!』

 

櫂トシキが登場により、リンとは負けないくらいの歓声が広がっていた。シオンは櫂の登場に目を見開いていた。

 

「櫂さんと日下部さんに勝利すれば、日下部さんは8000トレジャー、櫂さんは10000トレジャーを進呈します!!」

 

「櫂さんとファイトしてー!でもドロップゾーンは嫌だ!究極の選択だこれ!!」

 

ツネトは今まさに究極の選択とやらにいろいろと悩まされていた。

 

「お姉ちゃんとファイト・・・可能ならやりたいなぁ・・・」

 

アンはリンとファイトできるなら、ドロップゾーンに送られる可能性を顧みず、やってみたいと考えている。

 

「要は勝ちゃいいんだろ?燃えてきたぜ!」

 

「いいねぇ・・・。リン姉さんとファイトできるかもしれないってだけでワクワクするよ!」

 

「「「そして私たちは、エンジェルとして協力しちゃいまーす!」」」

 

「私たちとファイトして勝ったら・・・」

 

「スペシャルヒントをあげちゃうよ♡」

 

「ちなみに、私たちに負けても、ドロップゾーンには送られないから安心してねー!」

 

ラミーラビリンスが説明している中、リンはシオンを発見し、その姿を、いや、正確にはシオンの着ているジャケットを見ていた。

 

(あのジャケットは・・・櫂先輩の・・・)

 

そう、シオンの着ているジャケットは元々は櫂が前に着ていたものだ。

 

(・・・なるほど。櫂先輩の影響ですか・・・)

 

ルール説明を終えた後、参加者たちは入り口の前でスタンバっていた。

 

「みんなー、健闘を祈るだがー!」

 

「「「スタンドアップ・・・」」」

 

『ヴァンガード!!!』

 

スタンドアップの合図でついにドラエン支部のGクエストがスタートした。参加者はドラエン支部から出て、町中にあるトレジャー探しに向かう。

 

「ここは各自バラバラに行動しよう!その方が効率がいい!」

 

「ああ!トレジャーかき集めて優勝狙おうぜ!」

 

「OK!」

 

「わかったよ!」

 

「・・・今日は絶対に勝つ!!」

 

「お、おう・・・」

 

道路の信号が青に変わったところでシオンは1人そのまま走っていった。

 

「あいつ、どうしたんだ?」

 

「なんか、違うよね?」

 

「迷いはないっていうかなんていうか・・・」

 

いろいろ思うところはあるが、3人はわかれてそれぞれトレジャーを探しに向かう。

 

 

参加者たちはチームでくっついて行動したり、バラバラで行動するものが様々だ。参加者は情報屋を探して情報を入手したり、チェイサーから逃げたり、ラミーラビリンスのスペシャルヒントを求めてファイトしたり、櫂やリンにファイトを挑んで圧勝を狙おうとしているものもいる。ちなみに櫂やリンに挑んだファイターは全員脱落し、ドロップゾーン送りになってしまっている。そんな中、トリニティドラゴンはスロット型の宝箱を見つけていた。

 

『挑戦してね♪挑戦してね♪』

 

「こ・・・これは・・・」

 

「スリーセブンで・・・10000トレジャー!」

 

「い、10000⁉よっしゃ行くぜー!!」

 

さっそくトリニティドラゴンは10000トレジャーを狙おうとスロットを回す1つずつ止めて出てきたのは・・・

 

3人・ドロップゾーン・送り

 

3人ドロップゾーン送り。これが出てきたという事は当然・・・

 

「はい!残念!」

 

「「「そんなああああ!!!!」」」

 

これによってトリニティドラゴンは早くも脱落してしまった。

 

 

コズミックドライブはトライフォーと同じようにバラバラで行動することになった。アンは浅草の町で宝箱を発見した。開けてみたらトレジャーが入っていた。

 

「やりました、トレジャーゲットです♪」

 

「ギャーーー!!」

 

遠くから参加者のファイターの声が聞こえたのでアンはこっそりと伺う。そこにいたのは・・・

 

「アタック!」

 

「やられたーー!!」

 

参加者とファイトを行っているリンの姿があった。ファイター全員はリンに敗北してしまっている。

 

(ここでお姉ちゃんに勝てば8000トレジャーが手に入るのでしたよね。だったら・・・)

 

アンは隠れるのをやめて、リンのところに向かう。

 

「・・・そろそろ来る頃だと思ってましたよ。アン」

 

「スーパーチェイサーのリンお姉ちゃんに、ファイトを申し込みます!」

 

「ファイトを申し込まれたらそれを受けるのがファイターの定め・・・もちろんいいですよ」

 

アンとリンはファイカをファイトテーブルに変え、そしてファイトの準備を整え、ファイトを開始する。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

 

トレジャーの情報を集めようとドラエン地方の町をところどころ探し回っているユイ。そんなユイの頭にあるのはシオンのことだ。

 

(シオンもいろいろ大変だけど・・・それでもGクエストに参加してくれているんだ。私たちトライフォーの為に私だって頑張らなきゃ!)

 

ユイはそんな思いを抱きながら、Gクエストに挑む。

 

 

ブーッブーッブーッ・・・

 

神社の階段を上っていたクロノのファイカにアラームが鳴りだす。そこにいたのは・・・

 

「石田ナオキさん」

 

「ん?新導クロノか?」

 

猫と戯れていた石田ナオキだった。ここで逃げるかファイトに挑むかの選択が出てくるのだが、クロノの選択は1つしかない。

 

「ファイト、お願いします!」

 

「威勢いいなお前。気に入ったぜ!」

 

クロノはナオキにファイトを挑み、ナオキはそれに応じる。そして、互いに準備が終え、ファイトがスタートされる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン!」

 

「伏竜の抹消者(イレイザー)リンチュウ!」

 

クロノ・ドラン  PW5000

 

伏竜の抹消者(イレイザー)リンチュウ  PW5000

 

「俺の先攻だ!ドロー!ライド!抹消者(イレイザー)デモリッション・ドラゴン!リンチュウは移動!ターンエンドだ!」

 

抹消者(イレイザー)デモリッション・ドラゴン  PW7000

 

R デモリッション R

R  リンチュウ  R  ナオキの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!タイムブレイク・ドラゴン!クロノ・ドランは移動!」

 

タイムブレイク・ドラゴン  PW7000

 

R タイムブレイク R

R   ドラン   R

 

「クロノ・ドランのブースト、タイムブレイクでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「ドライブチェック『スチームメイデン・メラム』「ダメージチェック『覇軍の抹消者(イレイザー)ズイタン』」ターンエンド!」

 

PW12000➡PW7000  クロノの手札6枚 山札42枚  ナオキのダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!抹消者サンダーブーム・ドラゴン!覇軍の抹消者(イレイザー)ズイタン、突撃の抹消者(イレイザー)サイケイをコール!」

 

抹消者(イレイザー)サンダーブーム・ドラゴン  PW10000

覇軍の抹消者(イレイザー)ズイタン  PW9000

突撃の抹消者(イレイザー)サイケイ  PW7000

 

R スパークレイン ズイタン

R  リンチュウ  サイケイ

 

「リンチュウのブースト、サンダーブームでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『抹消者(イレイザー)アンガーチャージ・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『スチームカラージジ』」

 

「リンチュウのスキル!リンチュウをソウルに入れてクロノ・ドランを退却!サイケイのブースト、ズイタンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!ヴァンガードにパワーを上げて1枚ドロー!」

 

「ズイタンのスキル!カウンタチャージ!そしてソウルチャージ!『抹消者(イレイザー)イエロージェム・カーバンクル(☆)』ターンエンドだ!」

 

ナオキのヴァンガードには抹消者(イレイザー)の名がつくユニットが置かれている。だからこそリンチュウとズイタンのスキルが発動できるのだ。

 

PW15000➡PW7000

PW16000➡PW7000(+5000)  ナオキの手札4枚 山札39枚  クロノのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!ヒストリーメーカー・ドラゴン!さらにヒストリーメーカー、スチームメイデンメラム、タイムブレイクをコール!」

 

ヒストリーメーカー・ドラゴン  PW9000

スチームメイデンメラム  PW7000

 

ヒストリーメーカー ヒストリーメーカー R

 タイムブレイク     メラム    R

 

「タイムブレイクのブースト、ヒストリーメーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!「ダメージチェック『妖剣の抹消者(イレイザー)チョウオウ』」

 

「メラムのブースト、ヒストリーメーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『スチームブレス・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『抹消者(イレイザー)ブルージェム・カーバンクル(引)』ドロートリガー!ヴァンガードにパワーを上げて1枚ドロー!」

 

「ターンエンド!」

 

PW16000➡PW9000

PW16000➡PW9000(+5000)  クロノの手札5枚 山札37枚  ナオキのダメージ3枚

 

(シオンだけじゃねぇ。トコハやユイも頑張ってんだ!俺も頑張らねぇとな!)

 

 

その頃トコハはニシベーカリーにいた情報屋のクミに情報を要求している。

 

「情報屋クミちゃん!お願い!宝箱の場所教えて!」

 

「全てはコロッケパンが知っているのだ」

 

「え?」

 

首を傾げるトコハにクミはコロッケパンの売っている場所に顔を向ける。

 

「この中のどれかにヒントがあるんだよ~」

 

「なんて手の込んだ・・・。でもそういう事なら・・・おじさん!コロッケパン10個!」

 

トコハはコロッケパンに潜んでいるという情報を求めてコロッケパンを10個購入する。

 

「そんなに食べて大丈夫~?」

 

「ここのコロッケパンなら、いける!」

 

ブーッブーッブーッ・・・

 

トコハのファイカにアラームが鳴りだした。トコハとクミが後ろを見てみると・・・

 

「!はわわ!チェイサー!」

 

「!日田リョータさん⁉」

 

「そんなにうまいのか?ここのコロッケパン」

 

チェイサー役のリョータがいた。

 

「ま、買ってるとこ悪いけど、これもバイト、もとい仕事だからな。悪く・・・」

 

リョータがトコハにタッチしようとすると、トコハは自分のファイカをリョータに突き付ける。

 

「トレジャー大量ゲットのチャンス!ファイト、お願いします!」

 

「・・・思い切りがいいな。嫌いじゃないぜ、そういうの!」

 

 

クロノとナオキのファイトはというと・・・

 

「ライド!抹消者(イレイザー)ガントレッドバスター・ドラゴン!!」

 

抹消者(イレイザー)ガントレッドバスター・ドラゴン  PW11000

 

「見せてやるぜ。なるかみの真骨頂を!!デモリッション・ドラゴン、抹消者(イレイザー)アンガーチャージ・ドラゴンをコール!」

 

抹消者(イレイザー)アンガーチャージ・ドラゴン  PW11000

 

ナオキはアンガーチャージの登場スキルでカウンターブラスト(抹消者(イレイザー))と山札の上のカードを1枚ダメージに置く。ダメージに置いたカードは抹消者ワイバーンガードガルドだ。

 

「アンガーチャージ・ドラゴンのスキル発動。お前のリアガードを1体退却だ」

 

「く!ヒストリーメーカーを退却」

 

「ガントレッドバスター・ドラゴンのリミットブレイク!相手のリアガードが退却するたびにパワープラス3000、クリティカルプラス1。まだまだいくぜ。突撃の抹消者(イレイザー)サイケイのスキルでソウルブラストして、カウンタチャージ!1枚表に!ガントレッドバスターのスキル!カウンターブラスト(2)で1体退却だ!」

 

「くっ・・・タイムブレイクを退却・・・」

 

「もう1度だ!コストを払って1体退却だ」

 

「くっ・・・メラムを退却」

 

アンガーチャージドラゴンとガントレッドバスターのスキルによってクロノのリアガードはなくなってしまった。それだけにあらず、ガントレッドバスターのリミットブレイク3回分によってパワーは9000上がり、クリティカルは4になった。

 

アンガーチャージ ガントレッドバスター ズイタン

   R      デモリッション   サイケイ

 

「よっしゃあ!デモリッションのブースト、ガントレッドバスター・ドラゴンでヴァンガードにアタック!!」

 

「完全ガード!『スチームメイデン・アルリム』(コスト『スチームカラーカー・ランマ(☆)』)」

 

ガントレッドバスターは強力な雷鳴を纏った拳でヒストリーメーカーを襲うが、アルリムの盾でガントレッドバスターの拳を受け止めた。

 

「さすがカムイさんの先輩なだけあるぜ!でも、負けませんよ!」

 

「おーし、見せてもらおうか。お前の本気をな!ツインドライブ『マイティボルト・ドラグーン』『電離の抹消者(イレイザー)カプーニス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ズイタンに!アンガーチャージでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!ヴァンガードにパワーを上げて1枚ドロー!」

 

「サイケイのブースト、ズイタンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』」

 

「ターンエンドだ。アンガーチャージのスキルでターン終了したらダメージを1枚回復するぜ」

 

PW27000➡PW9000(完全ガード)

PW11000➡PW9000(+5000)

PW21000➡PW14000+SH10000=24000  ナオキの手札5枚 山札32枚  クロノのダメージ3枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!いきますよ!導くぜ未来!切り開け世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン!!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームブレス・ドラゴン』グレード1+2

 

「ストライドジェネレーション!!!時空獣メタリカフェニックス!!!」

 

時空獣メタリカ・フェニックス  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでアンガーチャージを山札の下に!スチームブレス・ドラゴンとグリマーブレス・ドラゴンをコール!グリマーブレスのスキル!カウンターブラストとソウルブラストでズイタンを山札の下に!パワープラス2000!」

 

スチームブレス・ドラゴン  PW7000

グリマーブレス・ドラゴン  PW9000

 

R メタリカ グリマーブレス

R  R   タイムブレイク

 

「グリマーブレスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『電離の抹消者(イレイザー)カプーニス(☆)』」

 

「メタリカ・フェニックスでヴァンガードにアタック!スキル発動!ハーツがクロノジェットなら、Gゾーンのカードを表にしてグリマーブレスを時翔(タイムリープ)!スチームファイターバリフをスペリオルコール!」

 

スチームファイターバリフ  PW11000

 

「不死なる力、運命を照らす光! 闇を切り裂け! 光翼烈空!!」

 

「完全ガード!『抹消者(イレイザー)ワイバーンガードガルド』(コスト『蠱毒の抹消者(イレイザー)セイオウボ(治)』」

 

メタリカ・フェニックスは自身に炎を纏わせてガントレッドバスターに向けて突進したがガルドによって止められてしまった。

 

「トリプルドライブ『スチームメイデンアルリム』『クロックフェンサー・ドラゴン』『キラキラ・ワーカー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをバリフに!スチームブレスのブースト、バリフでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『抹消者(イレイザー)デモリッション・ドラゴン』」ターンエンド!バリフは山札の下において、バインドゾーンのグリマーブレスをスペリオルコール!グリマーブレスのスキル発動!コストを払ってサイケイを山札の下に!」

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW28000➡PW11000  クロノの手札3枚 山札31枚  ナオキのダメージ4枚(裏3枚)

 

「俺のターンだ!スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!雷龍騎士ゾラス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マイティボルト・ドラグーン』グレード1+2

 

雷龍騎士ゾラス  PW26000  ハーツ『抹消者(イレイザー)ガントレッドバスター・ドラゴン』

 

抹消者(イレイザー)スパークレイン・ドラゴンをコール!」

 

抹消者(イレイザー)スパークレイン・ドラゴン  PW9000

 

R   ゾラス   スパークレイン

R デモリッション    R

 

「デモリッションのブースト、ゾラスでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『スチームメイデンアルリム』(コスト『クロックフェンサー・ドラゴン』)」

 

ゾラス(ナオキ)はその雷鳴を纏った槍でクロノジェットを貫こうとしたが、アルリムの盾でそれを阻止する。

 

「トリプルドライブ『抹消者(イレイザー)アンガーチャージ・ドラゴン』『抹消者(イレイザー)イエロージェム・カーバンクル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部スパークレインに!『蠱毒の抹消者(イレイザー)セイオウボ(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをスパークレインに!スパークレインでヴァンガードにアタック!スパークレインのスキル!抹消者(イレイザー)のヴァンガードがいるためパワープラス3000!」

 

「ガード!『キラキラ・ワーカー(治)』インターセプト!『グリマーブレス・ドラゴン』」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW33000➡PW11000(完全ガード)

PW22000➡PW11000+SH15000=26000  ナオキの手札4枚 山札27枚  クロノのダメージ2枚(裏2枚)

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!(くっ!これじゃあストライドできねぇ!仕方ねぇ)コール!ヒストリーメーカー・ドラゴン!」

 

R クロノジェット ヒストリーメーカー

R   R      タイムブレイク

 

「クロノジェット・ドラゴンでヴァンガードにアタック!GB(ジェネレーションブレイク)(2)!パワープラス5000!そして、グレード1以上でガードされない!疾風魂撃!!」

 

「ガード!『抹消者(イレイザー)イエロージェム・カーバンクル(☆)インターセプト!『抹消者(イレイザー)スパークレイン・ドラゴン』」

 

クロノジェットの渾身の一撃を拳に込めて、ガントレッドバスターに放とうとするが、イエロージェム、セイオウボに防がれた。

 

「ツインドライブ『クロノジェット・ドラゴン』『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヒストリーメーカーに!タイムブレイクのブースト、ヒストリーメーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『蠱毒の抹消者(イレイザー)セイオウボ(治)』『抹消者(イレイザー)ブルージェム・カーバンクル(引)』くっ!ターンエンド!」

 

PW16000➡PW11000+SH15000=26000

PW21000➡PW11000+SH15000=26000  クロノの手札2枚 山札28枚  ナオキのダメージ4枚(裏2枚)

 

 

その頃ユイは八百屋佐倉店に帰宅して、情報屋となったゲンゾウからヒントをもらおうとしている。

 

「パパ!宝箱の場所を教えてとはいわない!せめてトレジャーを獲得しやすい情報プリーズ!」

 

「情報を与えるのはよい。だがその前に、お前の根性を見せてもらうぞ!!」

 

ゲンゾウが指を指したの本来は夏に食べるべきもの、かき氷が置かれていた。

 

「このひんやりと冷えた冷たすぎるキョウコお手製の果物シロップをかけてギブアップせずにかき氷を食いきったら情報をくれてやる!!」

 

「うわ~・・・マジでこの時期には食べたくないものだね・・・」

 

確かに少し肌寒い時期にかき氷はまずないし、体が冷え切ること間違いなしだ。ちなみに店の中では情報を求めて挑戦しようとしたが、あまりの冷たさとかき氷によくある頭が痛くなるものが今も続出中だ。

 

「ま、ギブアップしようがしまいが、終わったら熱い茶を飲ませてやる。それと当然だがギブアップしたら情報はなしだ。それでもやるか?」

 

「情報の為ならやる!浅草の江戸っ子魂を見せてやる!」

 

「たくましい女の子なのです」

 

ユイの隣に声がしたのでそっちを見てみると、そこにはチェイサー役のシンゴがいた。

 

「お、チェイサーの人か」

 

「小茂井シンゴさん⁉」

 

「覚えてくれたのですね。嬉しいのです」

 

「ちょ、ちょっと待って!何でアラーム鳴らないの⁉」

 

確かにシンゴはチェイサーなのに近くにいてもアラームが鳴らない。

 

「あ・・・。スイッチ入れるの忘れたのです」

 

単なるスイッチの入れ忘れだった。

 

「すみませんここはノーカンで・・・」

 

「いや!トレジャー獲得のチャンス!ファイトをお願いします!」

 

ユイはトレジャー大量獲得のためにシンゴにファイトを申し込む。

 

 

クロノとナオキのファイトはナオキのターンとなり、ストライドフェイズに移る。

 

「ストライドジェネレーション!!!真・抹消者(トゥルー・イレイザー)フィニッシュブロー・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『抹消者(イレイザー)ガントレッドバスター・ドラゴン』グレード3

 

真・抹消者(トゥル・イレイザー)フィニッシュブロー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『抹消者(イレイザー)ガントレッドバスター・ドラゴン』

 

「フィニッシュブローのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラストとGゾーンのカードを表にして、リアガードが退却するたびにパワープラス5000、クリティカルプラス1!そして、ハーツがガントレッドバスターだから、リアガード1体退却だ!」

 

「タイムブレイクを退却」

 

「アンガーチャージ・ドラゴンをコール!アンガーチャージのスキル!カウンターブラスト(抹消者(イレイザー))!そして山札の上1枚を表でダメージゾーンに!『抹消者(イレイザー)ガントレッドバスター・ドラゴン』さらに1体退却だ!」

 

「くぅっ!ヒストリーメーカーを退却!」

 

クロノのリアガードは0。手札は2。しかもフィニッシュブローはクリティカルが2も上がって受ければクロノのダメージは5枚になる。

 

アンガーチャージ フィニッシュブロー R

   R      デモリッション  R

 

「・・・けど、ここで負けるわけにはいかねぇんだ!」

 

「どうかな?アンガーチャージ・ドラゴンでアタック!「ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』」まだまだ!いけ!フィニッシュブロー・ドラゴン!!」

 

「・・・ノーガード。(ここでクリティカルを引かれたら、終わりだ)」

 

「ドライブチェック『抹消者(イレイザー)エッグヘルム・ドラコキッド』『抹消者(イレイザー)ワイバーンガードガルド』『覇軍の抹消者(イレイザー)ズイタン』」

 

クリティカルは出なかった。という事はダメージ5枚で耐えきったことになる。フィニッシュブローはガントレッドバスターよりも強力な雷鳴を纏ってクロノジェットに3階の打撃を与える。

 

「ぐうう!!ダメージチェック『スチームファイターバリフ』『アップストリーム・ドラゴン』『スチームメイデン・メラム』」

 

ナオキのターンが終了してアンガーチャージのスキルでダメージを回復してナオキのダメージは4枚となった。

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW43000➡PW11000  ナオキの手札3枚 山札23枚  クロノのダメージ5枚(裏2枚)

 

「くっそー!引けなかったぜー」

 

「ほっ・・・」

 

とりあえず凌ぎきったことに安堵するクロノ。

 

「おいおい、安心していいのか?次のターンで確実に決めるぜ。・・・その程度かよ?そんなんじゃ、お前の大事なものは守れねぇな」

 

「!!」

 

「これで終わりだ。覚悟しろよ」

 

「・・・ここで、俺がシオンの足を引っ張るわけにはいかないんだ!」

 

ナオキはそう言い放つクロノの瞳を見て目を見開く。

 

「トライフォーの為に、戦ってくれてるあいつの為にも!俺の手でトライフォーの未来を、切り開くんだ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

「クロノドラゴン・ネクステージ!!!」

 

クロノドラゴン・ネクステージ  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

R ネクステージ R

R   R    R

 

「よっしゃあ!!こい!!」

 

「ヴァンガードにアタック!!」

 

「ガード!!『抹消者(イレイザー)ワイバーンガードガルド』(コスト『抹消者(イレイザー)エッグヘルム・ドラコキッド』)」

 

ネクステージはガントレッドバスターに拳をぶつけようとするが、それをくらったのはガルドだった。

 

「トリプルドライブ『アップストリーム・ドラゴン』『グリマーブレス・ドラゴン』『クロノジェット・ドラゴン』スキル発動!手札を3枚ドロップして、Gゾーンのネクステージを表に!もう1度立ち上がれ!クロノジェット・ドラゴン!俺たち4人で未来を突き進む!!クロノジェット・ドラゴンでヴァンガードにアタック!!」

 

「ノーガード。・・・掴むんだろ?未来を。だったらもぎ取ってみせろ。お前自身の手でな」

 

「・・・ツインドライブ『スチームメイデンメラム』『スチームカラーカー・ランマ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部クロノジェットに!」

 

「・・・やるな」

 

ナオキはクロノに笑みを浮かべ、クロノ自身もナオキに笑みを浮かべる。

 

「駆け抜けろ!俺たちの切り開く、新たな世界へ!疾風魂撃・連・衝・破ーー!!」

 

クロノジェットは最大の力を込めて、ガントレッドバスターに強力な一撃を放つ。それをくらったガントレッドバスターは勢い余って倒れる。

 

PW26000➡PW11000

PW16000(+5000)➡PW11000

 

ダメージチェック『突撃の抹消者(イレイザー)サイケイ』『電離の抹消者(イレイザー)カプーニス(☆)』

 

クロノのダメージ5枚  ナオキのダメージ6枚  勝者クロノ

 

「よっしゃあああ!!」

 

「くぅー、やられちまった。けど熱いファイトだったぜ」

 

ナオキはクロノに手を差し伸べる。

 

「ナオキさん・・・」

 

クロノはナオキの手を掴み、握手を交わす。

 

「いろいろあるみたいだけどさ、お前なら超えられる。がんばれよ。超がんばれ!」

 

「・・・はい!」

 

こうしてクロノはナオキに勝って、トレジャーをゲットを果たした。

 

 

シオンは宝箱を探すことはせず、チェイサーを狙ってトレジャーを大量に獲得しようと考えていた。シオンの脳裏にあるのは櫂の言葉だ。

 

『イメージしろ』

 

(僕には何もない。だからこそ、全てはこれからのイメージで決まる!)

 

シオンはチェイサーを発見し、すぐさまシオンはチェイサーにファイトを申し込む。

 

 

東京スカイツリーで伊吹はドラエン地方の方角を見ていた。

 

「トライフォー・・・超えてみろ。この宿命を」

 

to be continued…




クロノ「スケールが桁違いだぜ、ドラエンのGクエスト!」

トコハ「本当!ドラエン支部のみんなって、本当お祭りごとになるとやたら張り切るんだから!」

ユイ「ねぇ、なんかシオン、いつもと雰囲気違うよね?」

トコハ「そうそう、うまく言えないんだけど、なんか変わった」

クロノ「いろいろありそうだな。今回のGクエスト」

ユイ「気を引き締めないとね!」

TURN60「トコハVSリョータ」


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トコハVSリョータ

今回はオリジナルでトコハちゃん対リョータ君です。

さて、そろそろリョータ君の使用クランの答え合わせといきましょうか。

正解しても何もありませんし、多分クオリティは低いと思いますが、ぜひとも最後まで読んでください。

設定は次の話の投稿の時に載せようと思っております。

それでは、本編をどうぞ!


ドラゴン・エンパイア支部のGクエスト、ハンティングヴァンガードに参加しているファイターたちは現在、ドラエン地方の様々な街に赴いている。そんな中コズミックドライブのアンはスーパーチェイサーであるリンにファイトを挑んでいる。そして現在、ファイトは終盤戦となっている。

 

「淡雪化粧シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード」

 

アンは淡雪化粧シラユキでボーテックス・ドラゴニュートにアタックするもプロテクトオーブ・ドラゴンによって防がれる。

 

「ターンエンド。次のターンで凌ぎきれば・・・」

 

アンの手札にはシラユキと完全ガードが備わっている。アンはこのターンを凌ぎきるつもりでいた。

 

「ファイナルターン」

 

「!!?」

 

アンの考えを打ち破るかのようにリンはファイナルターン宣言をする。

 

「ストライド・ザ・ジェネレーション!覇天皇竜ボーテックス・デザイア!ボーテックス・デザイアのスキル!Gゾーン裏のカードを表にし、スキルを与えます」

 

リンは覇天皇竜ボーテックス・デザイアにストライドし、スキルも与える。そのスキルはアタックがヒットすればヴァンガードのフレイムドラゴンの枚数分だけ退却するというスキルだ。リンのヴァンガードはレギオンしている状態でのストライド。つまりアタックがヒットすればリアガードを3体退却できるのだ。

 

「ボーテックス・デザイアでヴァンガードにアタック!」

 

「し、シラユキのリミットブレイク!ペルソナブラスでボーテックス・デザイアのパワーマイナス20000!さらにガード!」

 

シラユキのリミットブレイクでパワーを下げさせてそこに狐使いイヅナを使って必死のガードを行うアン。

 

「チェック・ザ・ドライブトリガー。ゲット、ダブルクリティカルトリガー。1枚目は右前列のリアガード。2枚目は左前列のリアガードに。右前列のリアガードでヴァンガードにアタック!」

 

「片方は守れてももう1体は防げない・・・!完全ガード!」

 

「左前列のリアガードでアタック!」

 

「の、ノーガード・・・」

 

アンはノーガードを宣言する。これによってアンのダメージは6枚となった。

 

「あはは・・・やっぱりお姉ちゃんには敵いませんでした・・・」

 

「まだまだです」

 

リンが勝利したことにより、アンはドロップゾーン送りになってしまった。リンが浅草の町を歩いていると、遠くでユイがシンゴとファイトしている姿が目に映った。

 

「隠密魔竜マガツタイフーン様でヴァンガードにアタックなのです!」

 

「完全ガード!」

 

「・・・・・・」

 

リンは遠くでユイとシンゴのファイトを静かに見守る。

 

 

 

TURN60「トコハVSリョータ」

 

 

 

トコハは現在ニシベーカリーで遭遇したチェイサー日田リョータとファイトをする準備をしていた。ちなみにそのファイトを見ているのはクミとニシベーカリーの店主だ。そして、準備が終え、ファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「春待ちの乙女オズ!」

 

「始まりの伝説アンブロシウム!」

 

春待ちの乙女オズ  PW5000

 

始まりの伝説アンブロシウム  PW4000

 

「ロイヤルパラディン⁉」

 

「ドラエンのクランじゃない⁉」

 

リョータの使っているクランはロイヤルパラディン。ユナイテッド・サンクチュアリのクランだ。

 

「ドラエンのクエストだからって、ドラエンのクランで来るとは限らねぇだろ?実際他のチェイサーもドラエンじゃないクラン使ってるしな」

 

「それはまぁ、そうですけど・・・とにかく私の先攻ですね!ドロー!萌芽の乙女ディアンにライド!オズは移動!ターンエンド!」

 

萌芽の乙女ディアン  PW8000

 

R ディアン R

R  オズ  R  トコハの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!バトルソング・エンジェルにライド!アンブロシウムは移動!」

 

バトルソング・エンジェル  PW7000

 

R バトルソング  R

R アンブロシウム R

 

「いくぞ!アンブロシウムのブースト、バトルソング・エンジェルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『月柱の騎士シシルス』」

 

「ダメージチェック『ダンガン・マロン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW8000  リョータの手札6枚 山札42枚  トコハのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!開花の乙女ケラ!メイデン・オブ・グラジオラスと開墾の戦乙女パドミニをコール!パドミニのスキル!手札のグレード3を相手に見せて、ラナンキュラスの花乙女アーシャを手札に加える!加えたら手札を1枚捨てる!クリスタルウィング・ドラゴンをドロップ!さらにディアンをコール!」

 

開花の乙女ケラ  PW10000

メイデン・オブ・グラジオラス  PW9000

開墾の戦乙女パドミニ  PW7000

 

グラジオラス ケラ ディアン

 パドミニ  オズ  R

 

「ディアンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『まぁるがる(引)』」

 

「オズのブースト、ケラでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』」

 

「ダメージチェック『協約の探索者メンプリウス』」

 

「パドミニのブースト、グラジオラスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ホーリーナイト・ガーディアン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW8000➡PW7000+SH5000=12000

PW15000➡PW7000

PW16000➡PW7000  トコハの手札3枚 山札39枚  リョータのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ナイト・オブ・ツインソードにライド!さらにツインソードをコール!アンブロシウムのスキル!ソウルに入れて手札を1枚捨てて1枚ドロー!バトルソング・エンジェルをコール!」

 

ナイト・オブ・ツインソード  PW9000

 

ツインソード ツインソード R

  R    バトルソング R

 

「リアガードのツインソードでリアガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「バトルソングのブースト、ツインソードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『聖域の射手』」

 

「ダメージチェック『早咲きの乙女ピア』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000

PW16000➡PW9000  リョータの手札4枚 山札37枚  トコハのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ここは一気に決める!煌めく蕾よ、今こそ花開け!ラナンキュラスの花乙女アーシャ!!」

 

ラナンキュラスの花乙女アーシャ  PW11000

 

「ウィステリアナイトをコール!」

 

ウィステリアナイト  PW9000

 

ウィステリア アーシャ ディアン

 パドミニ   オズ   R

 

「ウィステリアナイトでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『ナイト・オブ・ツインソード』」

 

「オズのブースト、アーシャでアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「ツインドライブ『開墾の戦乙女パドミニ』『フェアリーライト・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをディアンに!」

 

アーシャ(トコハ)はツインソード(リョータ)にクワによる打撃を与える。

 

「ダメージチェック『月柱の騎士シシルス』」

 

「よし!ディアンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW16000➡PW9000

PW13000➡PW9000(+5000)  トコハの手札4枚 山札35枚  リョータのダメージ4枚

 

「すごいよトコハちゃん!一気に3点もリードだよ!」

 

「喜ぶのは早いぜ?本番はここからだからな」

 

 

コズミックドライブのマサトはチェイサーとばったり遭遇してファイトを挑んでいる。そして、ファイトは終盤に差し掛かった。

 

「クリティカルが上がったグランドエイゼル・シザーズでアタックだ!!」

 

この攻撃によりチェイサーのダメージは6枚となり、マサトに大量のトレジャーを獲得した。

 

「おっしゃ!やっぱ俺は宝さがしよりこっちが1番だな!その方が刺激的だしな!」

 

喜んでいるマサトにファイカのお知らせが入る。ファイカを確認して内容を確認する。内容はアンがドロップゾーン送りになってしまった報告だ。

 

「アンがドロップゾーン送りだと⁉早くねぇか⁉」

 

マサトはアンが早くもドロップゾーン送りになってしまったことに驚愕する。

 

「まだまだチェイサーとファイトしておきたいのによぉ・・・。・・・多分ケイスケはラミラビのとこだろうな。面倒だけどそこまで行くか」

 

マサトはケイスケにアンの救出を頼もうとラミーラビリンスのいる場所へと向かう。

 

 

トコハとリョータのファイトではリョータのターンとなり、ライドフェイズに移る。

 

「行くぜ!ライド!サンクチュアリガード・アーク!!」

 

サンクチュアリガード・アーク  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!神聖竜サンクチュアリガード・インペリアル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『月柱の騎士シシルス』グレード1+2

 

神聖竜サンクチュアリガード・インペリアル  PW26000  ハーツ『サンクチュアリガード・アーク』

 

「見せてやるぜ。俺のロイヤルパラディンの力を!サンクチュアリガード・アークの超越(ストライド)スキル!サンクチュアリガードのユニットにストライドした時、手札を1枚捨てて、山札からグレード1以下のユニットをコールすることができる!山札からバトルソング・エンジェルをスペリオルコール!コールしたユニットとヴァンガードにパワープラス3000!聖域の伊手をコール!聖域の射手のスキル!カウンターブラスト(2)を払って、グレード1以下のユニットをコールする!希望の剣リシャールをスペリオルコール!リシャールのスキル!登場したらソウルブラストして1枚ドロー!バトルソングのGB(ジェネレーションブレイク)!自分以外のグレード1以下のユニットが2体以上いるなら、パワープラス2000!サンクチュアリガード・インペリアルのスキル!ハーツがサンクチュアリガードだからカウンターブラストで➡前列にいるバトルソングにグレード1以下のユニット1枚につき、パワープラス3000!合計、パワープラス9000だ!」

 

聖域の射手  PW9000

希望の剣リシャール  PW6000

 

「シオンのロイヤルパラディンは主にグレード2を呼び出して強くなるけど、リョータさんはグレード1以下のユニットを呼び出すことでさらに強くなる。同じロイヤルパラディンでもここまで違うなんて・・・」

 

射手 インペリアル バトルソング

R  バトルソング リシャール

 

「リシャールのブースト、バトルソングでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード。ダメージチェック『ウィステリアナイト』おし!インペリアルが与えたスキル発動!アタックがヒットしたからサンクチュアリガード・インペリアルはパワープラス10000、クリティカルプラス1!」

 

「な⁉リアガードのアタックのヒットで、ヴァンガードにパワーとクリティカルが⁉」

 

「奮い立て!サンクチュアリガード・インペリアル!!」

 

サンクチュアリガード・インペリアルは神々しい光の光線をアーシャ(トコハ)目掛けて解き放つ。フィールド全体が輝かしい光に包まれ、少しずつ光が消えていくとそこには・・・

 

「完全ガード!『メイデン・オブ・パッションフラワー』(コスト『開墾の戦乙女パドミニ』)』

 

あの光線を防ぎ切ったパッションフラワーがいた。

 

「トリプルドライブ『サンクチュアリガード・ドラゴン』『閃光の奏者ニヴィアン(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーは聖域の射手に!『ぴろろ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部聖域の射手に!聖域の射手でヴァンガードにアタック!スキル発動!ヴァンガードにサンクチュアリガードがついてるからパワープラス2000!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『クリスタルウィング・ドラゴン』『花房の乙女サリアンナ』」ターンエンド!」

 

PW27000➡PW11000

PW45000➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW11000  リョータの手札5枚 山札28枚  トコハのダメージ4枚

 

「さすがカムイさんの先輩だけあって強い・・・!けど、ここで負ける訳にはいかない!ストライドジェネレーション!!!立春の花乙姫プリマヴェーラ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』グレード3

 

立春の花乙姫プリマヴェーラ  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

「ディアンを移動!花園の乙女マイリスをコール!オズのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとオズをソウルに入れて、マイリスをスペリオルコール!」

 

花園の乙女マイリス(☆)  PW4000

 

ウィステリア プリマヴェーラ マイリス

 パドミニ   マイリス   ディアン

 

「ディアンのブースト、マイリスでバトルソング・エンジェルにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「まだまだ!パドミニのブースト、ウィステリアナイトで聖域の射手にアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「プリマヴェーラでヴァンガードにアタック!マイリスのスキル!ヴァンガードにアタック!ラナンキュラスがついているなら、ソウルに入れて1枚ドロー!さらにパワープラス5000!もう1体のマイリスも!パワープラス5000!1枚ドロー!プリマヴェーラヴァンガードのスキル!カウンターブラスト(3)と手札を1枚捨てて、ドロップゾーンのノーマルユニットを5枚山札に戻す!」

 

戻したカード  『クリスタルウィング・ドラゴン』『メイデン・オブ・グラジオラス』『メイデン・オブ・パッションフラワー』『開墾の戦乙女パドミニ』『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

「山札に戻したら、リアガード2体選んで同名ユニットを2体ずつコールできる!ウィステリアナイトとディアンを2体ずつスペリオルコール!」

 

「完全ガード!『ホーリーナイト・ガーディアン』(コスト『ぴろろ(☆)』)」

 

プリマヴェーラ(トコハ)はスコップの槍を地面に投げて突き刺し、突き刺さった個所から根が生えてき、その根がサンクチュアリガード・アークを襲うがホーリーナイト・ガーディアンによって遮られる。

 

「トリプルドライブ『メイデン・オブ・パッションフラワー』『早咲きの乙女ピア』『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部左のウィステリアナイトに!ディアンのブースト、右のウィステリアナイトでヴァンガードにアタック!ウィステリアナイトのGB(ジェネレーションブレイク)!他にウィステリアナイトがいるなら、パワープラス2000!」

 

「ガード!『閃光の奏者ニヴィアン(治)』」

 

「ディアンのブースト、左のウィステリアナイトでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『サンクチュアリガード・アーク』『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW7000

PW16000➡PW9000

PW36000➡PW11000(完全ガード)

PW19000➡PW11000+SH10000=21000

PW24000➡PW11000(+5000)  トコハの手札5枚 山札28枚  リョータのダメージ5枚(裏1枚)

 

ファイトが進む中、周りには多くのギャラリーがファイトを観戦している。

 

「さて、そろそろ決めさせてもらうぜ!ストライドジェネレーション!!!神聖竜サンクチュアリガード・レガリア!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『サンクチュアリガード・ドラゴン』グレード3

 

神聖竜サンクチュアリガード・レガリア  PW26000  ハーツ『サンクチュアリガード・アーク』

 

超越(ストライド)スキル!手札を1枚捨てて、リシャールをスペリオルコール!パワープラス3000!リシャールのスキル!ソウルブラストして1枚ドロー!サンクチュアリガード・レガリアのスキル!サンクチュアリガードのハーツがあるから前列すべてにグレード1以下のユニットの枚数分、パワープラス3000!聖域の射手をコール!スキル発動!カウンターブラスト(2)でリシャールをスペリオルコール!リシャールのスキル!ソウルブラストで1枚ドロー!」

 

「く・・・!全部のユニットがパワー21000を超えている・・・」

 

サンクチュアリガード・レガリアのスキルで前列すべてが21000以上の値をたたき出している。トコハの手札では全部を守るのは無理だ。

 

 射手    レガリア  リシャール

リシャール バトルソング リシャール

 

「トコハちゃん・・・」

 

「でも、何とか凌いで見せる!」

 

「やれるもんならやってみろよ。リシャールのブースト、リシャールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『フェアリーライト・ドラゴン(治)』『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』」

 

「いけ!サンクチュアリガード・レガリア!!」

 

サンクチュアリガード・レガリアが双剣を手に持ち、そのままアーシャ(トコハ)に接近する。

 

「(1枚でもクリティカルを引かれたらそこで終わり・・・。だったら・・・)ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『サンクチュアリガード・ギャランティ』『協約の探索者メンプリウス』『閃光の奏者ニヴィアン(治)』くっ!ヒールトリガーか。ダメージを回復してパワーを聖域の射手に!」

 

アーシャ(トコハ)に近づいたサンクチュアリガード・レガリアは双剣で強力な斬撃を与える。アーシャ(トコハ)は少し怯んだが、何とか持ち直した。

 

「ダメージチェック『メイデン・オブ・グラジオラス』」

 

「リシャールのブースト、聖域の射手でヴァンガードにアタック!パワープラス2000!」

 

「完全ガード!『メイデン・オブ・パッションフラワー』(コスト『メイデン・オブ・グラジオラス』」

 

「くうぅぅぅ!仕留めきれなかったかぁ・・・。ターンエンド!」

 

PW27000➡PW11000+SH20000=31000

PW47000➡PW11000

PW29000➡PW11000(完全ガード)  リョータの手札5枚 山札18枚  トコハのダメージ5枚(裏4枚)

 

「ふぅ、助かった・・・」

 

「おい、安心していいのかよ?次の俺のターンで確実に決めることができるんだぜ?そんなことじゃ、見えるはずの未来も見えねぇよ」

 

「・・・!」

 

「次で終わらせてやるよ」

 

「・・・確かに私にはまだ未来が見えていない。でも、だからといって、諦めるわけにはいかないのよ!」

 

トコハの真剣な表情を見てリョータは笑みを浮かべる。

 

「いっけー!トコハちゃーーん!!」

 

「いきますよ!ストライドジェネレーション!!!夢紡ぐラナンキュラスアーシャ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』グレード3

 

夢紡ぐラナンキュラスアーシャ  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

「早咲きの乙女ピアをコール!夢紡ぐラナンキュラスの花乙女アーシャのスキル!Gゾーン裏のアーシャを表にして、ピアをスペリオルコール!ウィステリアナイトを選択して前列すべてにパワープラス5000!ピアのGB(ジェネレーションブレイク)!ドロップゾーンのノーマルユニットを2枚戻して、2体のピアにパワープラス3000!」

 

早咲きの乙女ピア  PW7000

 

ウィステリア アーシャ ウィステリア

  ピア    ピア   ディアン

 

「ピアのブースト、夢紡ぐラナンキュラスアーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『ホーリーナイト・ガーディアン』(コスト『サンクチュアリガード・ギャランティ』)」

 

アーシャ(トコハ)はラナンキュラスの花びらを操り、サンクチュアリガード・アークを包ませようとしたが、ホーリーナイトによって妨げられる。

 

「未来をもぎ取ってみろよ。お前自身の手でな」

 

「トリプルドライブ『花房の乙女サリアンナ』『ダンガン・マロン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部左のウィステリアナイトに!『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!パワーは左のウィステリアナイトに、クリティカルは右のウィステリアナイトに!ディアンのブースト、ウィステリアナイトでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ぴろろ(☆)』『閃光の奏者ニヴィアン(治)』」

 

「ピアのブースト、ウィステリアナイトでヴァンガードにアタック!」

 

遠くの木で身を潜めていたウィステリアナイトはサンクチュアリガード・アークに狙いを定めて、そして、渾身の一矢を放つ。サンクチュアリガード・アークも自分の弓矢で一矢を放つ。矢と矢がぶつかり、そして、ウィステリアナイトの矢が打ち勝ち、そのままサンクチュアリガード・アークを貫いた。

 

PW41000➡PW11000(完全ガード)

PW24000➡PW11000+SH20000=31000

PW35000➡PW11000

 

ダメージチェック『まぁるがる(引)』『サンクチュアリガード・アーク』

 

トコハのダメージ5枚  リョータのダメージ6枚  勝者トコハ

 

「勝ったーーー!!」

 

『おおおお!!』

 

「やったねトコハちゃん!」

 

リョータに勝利したことにより、トコハは喜び、クミもうれしそうな表情だ。ギャラリーは興奮の歓声が溢れていた。

 

「あーあ、いけると思ったんだけどな。けど、熱いファイトだったぜ」

 

「リョータさん・・・」

 

リョータはトコハに手を差し出し、トコハはその手を握って握手を交わす。

 

「これから先、どんなことが起こるのかはわからねぇけど、お前、お前らならきっと超えられるはずだ。だから、これに満足せず、もっと腕を磨いとけよな」

 

「はい!」

 

その後トコハはニシベーカリーのコロッケパンを購入して、その内の1つをリョータに与えてから、情報を手に入れようとコロッケパンを食すのであった。

 

 

八百屋佐倉店の前で行われているファイトはというと・・・

 

「大宇宙勇機グランギャロップでヴァンガードにアタック!」

 

グランギャロップでシンゴのヴァンガードにアタックする。これによって、シンゴのダメージは6枚となった。

 

「ま、参りましたなのです~!」

 

「よし!トレジャーゲット!」

 

シンゴに勝ってトレジャーを獲得したユイはガッツポーズをとる。

 

「ガハハハハハ!!見事なファイトだったぞ!あっぱれあっぱれ!」

 

ゲンゾウは豪快に笑った。

 

「いいファイトをに免じてだね・・・タダでトレジャーを獲得しやすい情報を提供してくれたりしないかな~、な~んて・・・」

 

「バカモン!!それとこれとは話は全くの別もんじゃ!!ちゃんと度胸試ししてこんか~~い!!」

 

「ですよねーー!!」

 

ユイはさりげなく度胸試しをチャラにして情報を手に入れようとしたが、ゲンゾウはそれを断固として拒否した。仕方なくユイは度胸試しを受けることにした。

 

「・・・ふふっ・・・」

 

遠くで見ていたリンは少し微笑み、浅草の町を去っていった。

 

 

シオンはチェイサーとファイトを行っており、最終局面に移っている。

 

「飛天の聖騎士アルトマイルでアタック!」

 

このアタックによって勝負はついた。結果はシオンの勝利で収まった。トレジャーを獲得したシオンは顔色一つ変えずに、次の標的のチェイサーを探しにその場を去っていくのであった。

 

to be continued…




ユイ「お疲れ様トコハ。結構トレジャーが集まってきたね」

トコハ「そうね。この調子でどんどんトレジャーを集めていきましょう!」

ユイ「ここまで調子がいいと逆に怖いなー。これならドロップゾーン送りはまずないだろうね」

トコハ「ドラエン支部のことだから、宝箱にトラップとか仕込んであったりしてね」

ユイ「あはは!それはありえそうだね!でもさすがにドロップゾーン送りになるトラップはないでしょう」

トコハ「・・・・・・」

ユイ「・・・何で黙るの⁉え、まさか、そんなことないよね⁉」

TURN61「覚醒のシオン」


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覚醒のシオン

今回はシオン君覚醒の瞬間の回です。

いやはや、本当にあれは紙一重というかなんというかかみ合いすぎでしょ本当に。

さて、そんな話は置いといて、本編スタートです。

どうぞ!


ドラゴン・エンパイア支部のGクエスト、ハンティングヴァンガードの開催の真最中の中、シオンはチェイサーを発見し、チェイサーとファイトを行っている。

 

「ヴァンガードにアタック!」

 

ファイトの結果はシオンの勝利に収まった。勝利したと同時に、駅からGクエスト参加者たちが逃げるように出てきた。シオンはその駅の中に入り、真相を確かめに行った。そこで目に映ったのは、電車の中に多くのチェイサーたちが乗っていた。

 

「・・・そういう事か」

 

シオンは危険を顧みず、チェイサーの魔境へと入っていった。

 

(このGクエストで僕は新たな自分になる。掴むんだ未来を!)

 

 

 

TURN61「覚醒のシオン」

 

 

 

川の近く、多くの参加者たちは1つの場所に集まっていた。その理由はスーパーチェイサーである櫂トシキがそこにいたからである。

 

「あいつに勝てば、10000トレジャー!」

 

「バカ。あの櫂トシキに勝てるわけないだろ」

 

「・・・・・・」

 

参加者たちは櫂トシキとの実力の差がありすぎて誰もファイトをしようという考えは起きなかった。

 

 

シオンの乗っていた電車が終着駅に辿り着いた。シオンはその場所から降りていく。電車の中には、シオンによって倒されたチェイサーだけが残っていた。

 

 

トライフォーの3人は各地バラバラで行動し、シオンのことを考えながら今回のGクエストに挑んでいる。

 

(仲間なのに、私たちはシオンに何もしてあげられない)

 

(俺たちは俺たちのできることをやるしかねぇ!)

 

(トライフォーの、私たちの未来を掴むために!)

 

 

「サタデーヴァンガード、生放送ー!皆さんこんにちわ!」

 

とある場所で毎週土曜日にやっているヴァンガードのニュース番組、サタデーヴァンガードの生放送の撮影を行っている。キャスターはシオンにインタビューを執り行っていた。

 

「今週からドラエン支部で始まったGクエストの取材に来ています!いかがですか、参加してみて?」

 

「ふ、楽勝ですね」

 

この生放送はファイカに通じて放送もされている。それを理解しているシオンはこれを見ているであろうチェイサーに対して挑発する言葉を述べる。

 

「敵が弱い、とまでは言いませんけど、いまいち手応えがないというか・・・もっと強い人とファイトしたいかな?(フィールドは広大。チェイサーを探すのにも時間がかかる。Gクエストに関わるクエストの発注は禁止。となれば、この方法が1番手っ取り早い!)」

 

シオンはGクエストの難易度を理解し、手っ取り早くトレジャーを獲得するためにあえてわざと挑発するようにしてチェイサーをおびき出そうとしている。

 

「チェイサーのみなさーん、ここで挑戦待ってまーす」

 

そして、数分後、シオンの狙い通りチェイサーが何人かやってきてシオンにファイトを申し込む。

 

「とどめだ!アタック!」

 

結果は全てシオンの勝利。だが・・・

 

ブーッブーッブーッ・・・

 

休む暇もなく、チェイサーたちが次々とシオンの前に現れる。

 

(効果覿面だ!)

 

シオンは冷や汗を浮かべながら、全てのチェイサーたちにファイトを挑んでいく。

 

 

他の参加者の1部はエンジェル役のラミーラビリンスのスペシャルヒント、というより、ラミーラビリンスのファイトを目的に来た人が多く集まっていた。コズミックドライブのケイスケもここに来ていた。そしてケイスケはユキノとファイトしていた。

 

「白蛇の魔女ミントでヴァンガードにアタック!」

 

「ぎゃひぃぃぃん!負けたー!ありがとうございます!」

 

ユキノに負けたケイスケは嬉しそうにデッキを片付けて、そろそろ本格的に動こうとしている。

 

「最後までがんばってくださいねー!」

 

「はぁ・・・」

 

ルーナはファイトを終えた後、少しため息をつく。それを見たアムがルーナに注意する。

 

「仕事中」

 

「あ!ご、ごめん・・・」

 

「ま、あの人たちなら大丈夫よ」

 

「え?」

 

「トライフォー、でしょ?」

 

「ええ⁉何でわかったの⁉すごーい!」

 

「あんたの顔を見れば、すぐにわかるわよ」

 

トライフォーを心配するルーナの考えをアムとユキノが察し、それ口にするとルーナは非常に驚いていた。

 

 

ユイは宝箱を探しながら、度胸試しに打つ勝った後に得たゲンゾウの情報を思い返していた。

 

『レアリティ?宝箱に?』

 

『おうよ。それで宝箱の中身が大体わかるってやつよ』

 

ユイは見つかりにくそうな場所から宝箱を発見する。

 

『宝箱を見つけたら、まず宝箱をよーく見てみるこった』

 

ユイが宝箱を見ていくと、レアリティが書いてあった。そこに書かれていたのはパックでいうところのSPだ。

 

『レアリティが高ければ高いほど手に入るトレジャーは高くなると同時に外れる可能性もある。ま、そこはヴァンがれや。開けてくださいと宝箱を目立たせてんのは半分以上トラップだから気をつけろよ?』

 

その宝箱は非常に目立っていた。半分以上はトラップの可能性が高いことを意味している。

 

(引いてみせる!自分の未来の為に!)

 

それでも一向にかまわないという感じに宝箱を開ける。

 

「ジェネレーションゾーン解放!!!」

 

 

ユイが開けた宝箱の中身はドロップゾーン送りにされてしまう片道キップだった。そしてユイは頬にハズレ(♡)と書かれたシールを貼られ、ドロップゾーンに収監されている。

 

「ぎーーー!こんな間抜けな捕まり方嫌だーーー!!」

 

ユイは悲痛の叫びを放っていた。そこに先にドロップゾーン送りになってしまったアンが話しかけてきた。

 

「ユイちゃんもドロップゾーン送りになってしまったんですね」

 

「アン⁉アンも宝箱のトラップにはまっての?」

 

「あ、いえ、お姉ちゃんに負けてドロップゾーン送りに・・・」

 

「きしゃーー!!私もそっちの方で捕まりたかったーーー!!」

 

ユイは残酷な真実を告げられ、悲痛な叫びを繰り返す。その後にトコハもドロップゾーン送りになり、さらにはクロノまでドロップゾーン送りになった。

 

「やったねー、仲間が増えたよー(棒)」

 

「お前は何言ってんだよ⁉つーか出せ!!こんな所に入ってる場合じゃないってのに!!」

 

「本当、あっさり捕まちゃって、情けない」

 

「お前、人のこと言えんのかよ⁉」

 

「そうだそうだ!トコハも捕まってるくせに!」

 

「一番最初に収監されているユイに言われたくないんですけどー⁉」

 

3人はいかにもケンカを始めそうな雰囲気になった。それをガーディアンの三和が仲裁する。

 

「まぁまぁ、お前らチームだろ?仲良くやろうぜ。な?」

 

三和に仲裁され、ケンカすることはなくなった。

 

「・・・ところでさ、クロノとトコハはチェイサーに負けてドロップゾーン送りになったの?」

 

「あ、いや・・・その・・・トラップで・・・」

 

「私も・・・」

 

「私たち揃いも揃って間抜けすぎ!!」

 

 

「これで終わりだ!!」

 

シオンは多くのチェイサーとファイトをし、勝利を収めてきた。そして最後のチェイサーにとどめをさし、その場を去っていこうとすると・・・

 

ピロリピロリピロリ・・・

 

仲間が捕まった時になるアラームが鳴りだす。シオンはファイカを確認する。

 

「⁉クロノとトコハが⁉ユイまで⁉」

 

自分以外のチームメンバー全員が捕まったことを知ったシオンは3人を助けるために急いでドラエン支部に向かおうと駅に向かっていたが、駅に人だかりができていた。

 

(なんだ・・・・?)

 

「電車、大幅に遅れるってよ」

 

「ええ?マジかよ・・・」

 

電車が遅れており、人が集まっていたようだ。

 

(どうする・・・?)

 

考えているシオンの視線にバイクにまたがって誰かと会話している女性の姿が映った。シオンは1つの考えにいきつき、さっそく女性にさわやかな笑顔を送って話しかける。

 

「すみません・・・」

 

 

ドロップゾーンにて、メンバーの中で早くも脱落したトリニティドラゴンが牢屋越しで三和に泣きついてきた。

 

「お、お代官様~・・・」

 

「なにとぞ・・・なにとぞ容赦を~・・・」

 

「・・・何やってんだかあのトリドラは・・・」

 

「んなことで復活出来たら苦労しねぇって・・・」

 

クロノとユイはトリニティドラゴンに少し呆れていた。

 

「いや、これも仕事・・・じゃなくて、クエストだからさ。悪く思うなよ」

 

三和に正論を言われ、トリニティドラゴンは脱出失敗した。

 

 

シオンは女性に頼んでバイクの後ろに乗せてもらい、ドラエン支部の前に送ってもらっていた。

 

「ありがとうございました」

 

シオンは女性にヘルメットを返し、ドラエン支部に向かおうとしている。

 

「ねぇ、また会える?」

 

「運命が2人を導くなら」

 

シオンの言葉に女性は顔が少し赤くなる。そしてシオンはそのままドラエン支部に入っていく。

 

 

一方のドロップゾーンでは、ユイは何やら不機嫌な表情になる。

 

「どうしたんですか?」

 

「なんか不愉快な気分になった。何でか知らないけど」

 

トリニティドラゴンは脱出を諦めた様子はなく、トライフォーに脱出の協力にとりつこうとしていた。

 

「仕方ない!ここは一時休戦だ!」

 

「共に自由への道を模索しましょう!」

 

「何が仕方なくなのかがさっぱりなんだけど」

 

「というか一緒にしないでよ!うちのチームにはまだ・・・」

 

そんなこんなしているうちに、シオンがドロップゾーンに向かってきた。

 

「「「シオン!」」」

 

「助けに来た」

 

「悪い。俺たち・・・」

 

「足引っ張っちゃって・・・」

 

「構わない」

 

「シオン・・・」

 

3人を助けに来たシオンの前にガーディアンの三和が立ちふさがる。

 

「待ってたぜ。えーと、ファイトでガーディアンである俺に勝てば仲間は解放してやる。ゲットしたトレジャーも元通り。ただし、負ければお前も・・・」

 

「負けません!」

 

「お?へー、じゃあ見せてもらいますか。てなわけで、こっから本気ね」

 

「さっさと始めましょう」

 

三和とシオンはファイトの準備を済ませて、ファイトできる状態になる。その様子を櫂が隠れて見ていた。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「閃きの騎士ミーリウス!」

 

「封竜テリークロス!」

 

閃きの騎士ミーリウス  PW5000

 

封竜テリークロス  PW5000

 

「僕の先攻!ドロー!ライド!繊月の騎士フェレックス!ミーリウスは移動!ターンエンド!」

 

繊月の騎士フェレックス  PW8000

 

R フェレックス R

R ミーリウス  R  シオンの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだな。ドロー。ライド!封竜フランネル!」

 

封竜フランネル  PW7000

 

R フランネル  R

R テリークロス R

 

「テリークロスのブースト、フランネルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『封竜ジャカード』」

 

「ダメージチェック『ナイト・オブ・グレートスピア』」

 

「ターンエンドだぜ」

 

PW12000➡PW8000  三和の手札6枚 山札42枚  シオンのダメージ1枚

 

「僕のターン!ドロー!ライド!絶剣の騎士リヴァーロ!変革の騎士ピールをコール!」

 

絶剣の騎士リヴァーロ  PW10000

変革の騎士ピール  PW7000

 

R リヴァーロ ピール

R ミーリウス  R

 

「ピールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『封竜アートピケ(引)』」

 

「ミーリウスのブースト、リヴァーロでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだぜ」ドライブチェック『月柱の騎士シシルス』

 

「ダメージチェック『炎星の封竜騎士』」ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000+SH5000=12000

PW15000➡PW7000  シオンの手札5枚 山札40枚  三和のダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!封竜ジャカードにライド!リアガードのジャカードをコール!」

 

封竜ジャカード  PW9000

 

R ジャカード  ジャカード

R テリークロス   R

 

「この前とは顔つきが違うな」

 

「・・・・・・」

 

「ま、いいんじゃないの?男の子にはいろいろあるさね。リアガードのジャカードでヴァンガードにアタック!ジャカードのスキル!ヴァンガードに封竜がついていれば、パワープラス3000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ホーリーナイト・ガーディアン』」

 

「テリークロスのブースト、ヴァンガードのジャカードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『封竜コーデュロイ』」

 

「ダメージチェック『バーニングメイン・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW10000

PW14000➡PW10000  三和の手札5枚 山札39枚  シオンのダメージ3枚

 

「4ターン終わって、ダメージは3対1」

 

「劣勢・・・いや、まだこれからだ」

 

「がんばれシオン!」

 

ドロップゾーンにいる3人はシオンを応援する。

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!」

 

シオンがドローで手札に加えたカードはシオンの分身であるアルトマイルだった。

 

『イメージしろ』

 

「(そうだ。僕は君と共に、また新たな道を切り開く!)ライド!青天の騎士アルトマイル!!」

 

青天の騎士アルトマイル  PW11000

 

「ピールを移動!ナイト・オブ・グレートスピアをコール!」

 

ナイト・オブ・グレートスピア  PW11000

 

R アルトマイル グレートスピア

R ミーリウス    ピール

 

「ミーリウスのブースト、アルトマイルヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『ホーリーナイト・ガーディアン』『ナイト・オブ・ツインソード』スカイノーブル・スラスト!!」

 

アルトマイル(シオン)はジャカードに接近し、剣で一閃する。

 

「ダメージチェック『炎獄封竜ウェザークロス』」

 

「ピールのブースト、グレートスピアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『封竜の精霊ムルキベル』」

 

「ターンエンド」

 

PW16000➡PW9000

PW18000➡PW9000  シオンの手札6枚 山札35枚  三和のダメージ3枚

 

「あいつに何か言われたか?」

 

三和の言っているあいつとは櫂のことだ。

 

「・・・"イメージしろ"と」

 

「なるほどな。あいつらしい、不親切極まりないアドバイスだぜ。ライド!炎獄封竜ブロケード・インフェルノ!!」

 

炎獄封竜ブロケード・インフェルノ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!」

 

地面から炎が溢れ、炎が晴れると、そこには未来の封印を解き放たれた竜がいた。

 

ジェネレーションゾーン  コスト『封竜ガリサージ』『封竜コーデュロイ』グレード1+2

 

「神獄封竜クロスオリジン!!」

 

神獄封竜クロスオリジン  PW26000  ハーツ『炎獄封竜ブロケード・インフェルノ』

 

「あれが封竜のGユニット・・・」

 

「テリークロスのスキル。カウンターブラストとこいつをソウルに入れてグレートスピアを退却。その代わり、山札から4枚見て、グレード2をコールしていいぜ」

 

「・・・4枚の中から、ナイト・オブ・フラグメントをコール」

 

ナイト・オブ・フラグメント  PW9000

 

「クロスオリジンのスキル発動!封竜のハーツがいるから、カウンターブラストとGゾーンのカードを1枚表に。クロスオリジンを表にするぜ。Gゾーンのクロスオリジンの枚数分、リアガードを退却できるぜ。つーわけで1枚分、ピールを退却!山札の上から4枚を公開!」

 

公開したカード『ホーリーナイト・ガーディアン』『青天の騎士アルトマイル』『夢の運び手べレヌス(☆)』『ナイト・オブ・フラグメント』

 

「ドロップゾーンに置かれた数だけ、グレード2のユニットをコールしろ」

 

「フラグメントをコール」

 

「相手のグレード2のリアガードが2枚以上なら、クリティカルプラス1!」

 

(グレード2・・・)

 

グレード2を呼ばれたことでシオンは渋い顔になる。

 

「相手のグレード2の数だけ強くなるだ・・・」

 

「!ねぇ、それって・・・」

 

「「!!」」

 

「封竜ガリサージをコール!」

 

封竜ガリサージ  PW7000

 

R クロスオリジン ジャカード

R  ガリサージ    R

 

「ガリサージのブースト、クロスオリジンでヴァンガードにアタック!ガリサージのスキル!カウンターブラストで相手ユニットは全てインターセプトできない!」

 

「⁉インターセプト封じ⁉」

 

「それだけじゃないぜ?相手のグレード2の数だけ、ブーストされたユニットにパワープラス2000!」

 

「完全ガード!『ホーリーナイト・ガーディアン』(コスト『ナイト・オブ・ツインソード』)」

 

クロスオリジンは神獄の刃でアルトマイル(シオン)を切伏せようとしたが、ホーリーナイト・ガーディアンによって防がれる。

 

「トリプルドライブ『封竜シャーティング(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復!パワーはジャカードへ!『炎獄の封竜騎士』『封竜ブロケード』ジャカードでヴァンガードにアタック!パワープラス3000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『月柱の騎士シシルス』」

 

「ターンエンド」

 

PW37000➡PW11000(完全ガード)

PW17000➡PW11000  三和の手札5枚 山札33枚  シオンのダメージ4枚

 

「くっ・・・!」

 

「当然気付いてるよな?俺たちのデッキはかみ合うんだ」

 

「やっぱり・・・自分のグレード2が増えるほどパワーアップするロイヤルパラディン」

 

「相手のグレード2があるほど強くなるかげろうの封竜・・・」

 

「シオンの力を発揮すれば発揮するほど、同時に相手も強くなっちゃう・・・」

 

そう、グレード2を呼べばシオンの盤面がパワーアップすると同時に三和のユニットたちがパワーアップするといった、お互い条件がほぼ同じなのだ。

 

「ストライドジェネレーション!!!朧の聖騎士ガブレード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『月柱の騎士シシルス』グレード1+2

 

朧の聖騎士ガブレード  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

「アルトマイルの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、フラグメント2体にパワープラス5000!フラグメントのGB(ジェネレーションブレイク)!グレード2のユニットが2体以上でパワープラス2000!ピールをコール!」

 

フラグメント ガブレード フラグメント

  R    ミーリウス  ピール

 

「ミーリウスのブースト、ガブレードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『ナイト・オブ・フラグメント』『ナイト・オブ・グレートスピア』『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!パワーは右のフラグメントへ!クリティカルはガブレードへ!」

 

ガブレードはブロケード・インフェルノを剣で切り裂くがブロケード・インフェルノはまだ動ける。

 

「ダメージチェック『プロテクトオーブ・ドラゴン』『封竜ブロケード・インフェルノ』」

 

シオンはアタックをヒットさせたときに発動するガブレードのスキルを使用するかどうか悩んでいる。

 

(これで山札からグレード2以上のユニットをコールできる。でも・・・)

 

グレード2を増やすという事は三和のユニットを強くさせることを意味する。

 

「どうする?逃げてもいいんだぜ?」

 

シオンは目をつむってどうするべきかをイメージする。そして目を開き、シオンが出した答えは・・・

 

「ガブレードのスキル!てっくがるをスペリオルコール!」

 

てっくがる  PW8000

 

「ピールのGB(ジェネレーションブレイク)!グレード2のユニットが登場した時、前後列にパワープラス2000!左のフラグメントでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『封竜シャーティング(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーはヴァンガードに!」

 

「ピールのブースト、フラグメントでヴァンガードにアタック!

 

「ガード!『封竜シャーティング(治)』『封竜ビエラ(☆)』ターンエンド」

 

PW31000➡PW11000

PW29000➡PW11000(+5000)

PW27000➡PW16000+SH20000=36000  シオンの手札6枚 山札27枚  三和のダメージ4枚(裏1枚)

 

「4対4・・・さっきの局面、いつものシオンならもう少し慎重にいくところじゃない?」

 

「そうだね。わざわざ自分を危険にさらしてるようなものだからね」

 

「ああ。けど、今のあいつは冷静だ。ものすごく」

 

クロノの言う通り、シオンは慌てた様子はなく、冷静そのものだ。

 

「俺のターンだ。スタンド&ドロー。もう1度クロスオリジンにストライドだ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『封竜ブロケード』グレード3

 

「炎獄の封竜騎士をコール!封竜騎士のスキル!カウンターブラストとソウルブラストを払って、このターン中、お前のユニットはインターセプトできない!さらに相手のグレード2、1体につきパワープラス2000!クロスオリジンのスキル!カウンターブラストと、もう1度クロスオリジンを表にして、クロスオリジンの枚数分退却!ピール、ミーリウス、てっくがるを退却!」

 

「Gゾーンのクロスオリジンの数だけ退却、今度は3体!」

 

「そして山札の上から4枚公開し、退却した数だけグレード2をコール!」

 

公開したカード『夢の運び手べレヌス(☆)』『ヒーリング・ペガサス(治)』『ホーリーナイト・ガーディアン』『ヒーリング・ペガサス(治)』

 

「あらら、残念。全部ハズレか」

 

グレード2をコールできないことに3人は安堵の表情を浮かべる。

 

「相手のグレード2がなければ、相手のクリティカルは上がらないけど、退却させられたユニットの補充もできない」

 

封竜騎士 クロスオリジン ジャカード

 R    ガリサージ    R

 

「ガリサージのブースト、クロスオリジンでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガードだ!『ホーリーナイト・ガーディアン』(コスト『ナイト・オブ・フラグメント』)」

 

クロスオリジンは前と同じようにアルトマイル(シオン)を切伏せようとしたが、またもやホーリーナイトによって防がれる。

 

「トリプルドライブ『プロテクトオーブ・ドラゴン』『炎獄封竜ウェザークロス』『封竜ターポリン・ドラコキッド(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て封竜騎士へ!いけぇ!封竜騎士でヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』

 

「もういっちょ!ジャカードで左のフラグメントにアタック!パワープラス3000!」

 

「ノーガード!」ターンエンド」

 

PW33000➡PW11000(完全ガード)

PW20000➡PW11000+SH10000=21000

PW12000➡PW9000  三和の手札5枚 山札26枚  シオンのダメージ4枚(裏1枚)

 

「乗り切ったな?けど、お前のユニットは2体だけ。かといって仲間を呼べば、俺の竜の餌食になる。さあどうする?何もわざわざ危ない橋を渡って敵の懐に飛び込まなくたっていいんだぜ?ここで焦って、全部なくしちまうことはないんじゃないの?」

 

三和はシオンにそう問いかける。ちなみこのファイトを途中からリンも隠れて観戦していた。

 

(・・・いや、もうこれ以上失おうものはない。全て失ってわかった。僕は、これまでいろいろな人に守られていたんだと。その優しい世界の中で綺場の名誉と誇りを支えに僕は誠心誠意やってきた。でも、それじゃ勝ちない相手がいる。どんなリスクを犯してでも、前に進む!)

 

シオンはそのような思いを掲げ、そして・・・

 

「ファイナルターン!!」

 

堂々とファイナルターン宣言をした。これには3人は驚愕した。途中で見ていたリンも多少は目を見開いていた。櫂は少しだけ目を細めてファイトを観戦する。

 

「・・・へぇ・・・」

 

「ストライドジェネレーション!!!飛天の聖騎士アルトマイル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ナイト・オブ・グレートスピア』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、ピールをコール!フラグメントとピールにパワープラス5000!飛天の聖騎士アルトマイルのスキル!Gゾーン裏のアルトマイルを表にし、前列すべてにパワープラス3000!グレード2のユニットをスペリオルコール!風雅の騎士ベニゼールをスペリオルコール!パワープラス5000!グレード2が2体揃ったことでフラグメントにパワープラス2000!ピールのスキル!グレード2がコールされた時、パワープラス2000!ベニゼールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとソウルブラストを払い、グレード2をスペリオルコール!てっくがるをスペリオルコール!パワープラス2000!再びピールのスキル!パワープラス2000!」

 

風雅の騎士ベニゼール  PW9000

 

「グレード2の仲間を呼んで怒涛のパワーアップ」

 

「でも、これだけグレード2を並べて決められなかったら・・・」

 

「文字通り封竜にやられる・・・本当にファイナルターンだ!けどシオンなら・・・」

 

(スキルやブーストで後列のパワーが加われば、アタック時には・・・)

 

ブーストを加われば、フラグメントはパワー29000、ベニゼールは39000、そしてアルトマイルは29000となる。

 

「逃げずに向かってきただけあって、すげぇパワーだぜ。こいつを守りきるには無理かもな」

 

ベニゼール アルトマイル フラグメント

 ピール    R    てっくがる

 

「飛天の聖騎士アルトマイルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『青天の騎士アルトマイル』『青天の騎士アルトマイル』『夢の運び手べレヌス(☆)』クリティカルトリガー!パワーはフラグメントに、クリティカルはアルトマイルに!はああああああ!!」

 

アルトマイル(シオン)はブロケード・インフェルノにまずは剣を突き刺す。さらにもう1つの剣を突き刺していく。

 

「(掴みたい未来がある!)僕は綺場を取り戻すために、綺場を捨てる!」

 

アルトマイル(シオン)は突き刺した双剣を手放す。

 

「これが僕のイメージした、新たな、僕だあああああ!!」

 

そしてアルトマイル(シオン)は傷のついた箇所に拳で一撃を与え、ブロケード・インフェルノを拳で貫いた。それによってフィールドは大爆発を起こす。

 

PW29000➡PW11000

 

ダメージチェック『炎獄封竜ブロケード・インフェルノ』『リザードソルジャーコンロー』

 

シオンのダメージ4枚  三和のダメージ6枚  勝者シオン

 

「僕の、勝ちだ」

 

ドロップゾーンにいる参加者たちはこの光景に驚きを隠せないでいた。リンは少し笑みを浮かべて見つからないようにその場を去る。

 

「あーあ、負けちった」

 

そう呟くと同時に三和は隠れていた櫂を発見する。櫂はすぐにその場を立ち去った。それに気づいたシオンは後ろを振り向くが、もう櫂の姿は見えなかった。そしてドロップゾーンの扉が開かれ、クロノ、トコハ、ユイが脱出する。それと同時に・・・

 

ウーーーー・・・

 

ハンティングヴァンガード終了のお知らせのサイレンが町中に響く。

 

「もう終わり⁉」

 

「ちょっと!まだトレジャーが!」

 

「やべぇ!」

 

「大丈夫だ。ほら」

 

シオンは3人にファイカに記録されているトレジャーを見せる。トレジャーは440と書かれている。これはチェイサーを3回や4回倒したくらいじゃ集まらない数値だ。

 

「うそ!すごーい!」

 

「これだけトレジャーがあれば、シオン1人でも優勝できるんじゃあ・・・」

 

「何をどうやったらこんなに稼げるんだよ⁉」

 

「イメージした。それだけさ」

 

これだけトレジャーを集めたシオンは3人の疑問をそう答えた。

 

 

ドラエン支部Gクエストの閉会式、トライフォーの優勝が決まり、支部長がトライフォーのファイカにスタンプを押す。そして、閉会式後、トライフォー、カードキャピタル1号店のメンバー、ラミーラビリンスが集まっていた。

 

「これで2つ目か」

 

「皆さんすごいですー!」

 

ルーナの純粋な笑みを浮かべてそう言ったが3人は苦笑いだ。

 

「あはは・・・私たちは何も・・・ねぇ?」

 

「今回はほとんどシオンのおかげだよ」

 

当のシオンは笑った様子はない。

 

「あれ?嬉しくないんですか?」

 

「うれしいけど、通過点だから。僕らはまだまだ先に行く」

 

シオンはそう言ってのけた。3人は少し呆然となった。そんなトライフォーの前に櫂が現れる。

 

「・・・スターゲートで待つ」

 

櫂はそれだけを言い残してその場から去っていった。

 

「あ!櫂先輩、待ってくださいよー!」

 

リンはそんな櫂の後をついていく。

 

「あ、あの・・・」

 

「いいから、もらっときなって」

 

三和にそう言われてシオンは去っていく櫂に深くお辞儀をする。

 

「スターゲート?」

 

「どういうこと?」

 

「リン姉さんも櫂さんについていったけど、関係してるのかな?」

 

櫂の残したスターゲートの言葉を聞いて3人は疑問を抱いている。そんな疑問を三和が答える。

 

「あいつとリンと伊吹はスターゲート支部のGクエストで敵をやってんのさ」

 

「伊吹⁉Gクエストに関わってるんですか⁉」

 

「そりゃああいつは普及協会側の人間なんだし、裏でもいろいろやってるみたいよ」

 

伊吹がGクエストに関わっていることを知ったクロノは心底複雑な気持ちを抱いていた。

 

 

夜、ドラエン地方を渡る船の中で、櫂、三和、リン、伊吹が集まり、宴会のようなことを開いていた。

 

「んじゃあお疲れさん!カンパーイ!」

 

櫂、三和、伊吹はビールで、リンはお茶で乾杯して、4人は飲み始める。

 

「ぷはー!くぅぅぅ、大人になったって感じ!」

 

「うまいな」

 

「・・・・・・」コクッ

 

「先輩たちはおいしそうにお酒を飲んで羨ましい限りです」

 

リンは3人より、1歳年下で未成年のため、お酒はNGなのだ。

 

「小学生のガキだった俺たちがこんなことになるなんて、あの頃は思いもよらなかったぜ」

 

「今日はご苦労だった」

 

「伊吹先輩もお疲れ様です」

 

「ああ。トライフォーはどうだ?」

 

伊吹は3人にトライフォーについて聞いてきた。

 

「俺は結構気に入ったぜ?」

 

「私はまだ漠然としか・・・」

 

「全てはこれからだ」

 

「ふ~ん。の割には目をかけてるみたいじゃん?」

 

「私も最初は驚きましたよ。シオンって子が櫂先輩のジャケットを着ていたんですから」

 

「・・・あいつの目が、強くなりたいと言っていた」

 

櫂の言葉を聞いた3人は笑みを浮かべる。

 

「櫂先輩、もう一杯いかがですか?三和先輩も伊吹先輩もどうぞ」

 

「お?いいのか?悪いね」

 

「いただこう」

 

リンはビール瓶を持ち、3人のコップにビールを注いでいった。

 

 

どこかの実験施設、ギアースにあった結晶がストライドフォースを集め、この装置の中へと流れ込んでいた。装置に置かれたディペンドカードはストライドフォースを吸収していった。装置の奥にはウサギらしきユニットが召喚された。ウサギは何もわからず左右を見回している。すると、ディペンドカードが徐々に柄が浮かび上がってきた。それと同時にウサギは苦しそうに頭を抱える。ウサギは何とか脱出しようとするが、周りが装置に囲まれているため、装置にぶつかることしかできなかった。それらを繰り返したウサギは気絶して、下へと落ちていった。それと同時にディペンドカードには白黒で描かれたウサギのユニットが描かれていた。

 

to be continued…




三和「よ!お疲れさん!」

シオン「負けられない勝負だったので、必死でした」

三和「お前変わったよな。前の印象と全然違うわ」

シオン「そうですか?」

三和「男子三日会わずすれば、刮目してみよってやつだろ?何あったか知らないけど、いいと思うぜ?」

シオン「ありがとうございます」

三和「いろいろあると思うけど、負けんなよ」

TURN62「進みたい道」


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進みたい道

今回はオリジナルです。

その後にトコハちゃんとミサキさんのファイト回です。

ユイちゃんのGユニットが揃ったところでデッキ紹介をのせましたのでそちらも見てください。

それではどうぞ!


夜の街の建物の中、ガラの悪い連中が集まってファイトなどを執り行っている。その建物にシオンが入って来た。シオンはガラの悪そうな連中のリーダー格の男に近づく。

 

「エースという男を知っているか?」

 

シオンは単刀直入にそう聞いた。

 

「エースぅ?知らねぇなぁ」

 

『ぎゃははははは!』

 

「・・・そうか」

 

聞くことだけ聞いたシオンはその場から出ていこうとするが1人のメンバーが通せんぼする。

 

「おいおい、礼はなしか?ここは俺たちブラッティエンジェルのシマだ。ただで返すわけにはいかねぇ」

 

「・・・それで?」

 

「察しワリィなぁ。払うもん払えっつってんだよ」

 

「嫌だと言ったら?」

 

「いてぇ目に合うだけだ」

 

ブラッディエンジェルのリーダー格の男の合図でメンバーたちはシオンに殴りかかろうとしてきた。シオンは殴りかかってくる男たちを華麗に避けてリーダー格の男の前に立つ。

 

「くそがぁ!」

 

リーダー格の男はシオンに蹴りを放ち、シオンはそれを避けて男の腕を掴み、足に膝をつけさせる。

 

「上等だコラぁ!!」

 

男たちはシオンに再び襲い掛かろうとしてきたが・・・

 

「待て!俺たちの敵う相手じゃねぇ!」

 

シオンには敵わないとわかったリーダー格はメンバーたちを止めさせる。

 

「・・・やってもらいたことがある」

 

そう言った後、シオンは外に出てその場から去る。ブラッディエンジェルはシオンに軽く辞儀をしてから別れる。その光景を買い物帰りのキョウコが目撃した。

 

 

 

TURN62「進みたい道」

 

 

 

翌日の学校、今日の授業が終わった後、ユイはシオンに話しかけてきた。

 

「シオン、ちょっといいかな?」

 

「?どうしたんだい?」

 

「とりあえずさ、クロノとトコハのとこに行こう?話はその後に」

 

シオンはそれ聞いて頷き、ユイについていった。クロノとトコハに合流した後、ユイは昨日のことについて話し出す。

 

「ママから聞いたんだけど、ガラの悪そうな人たちと一緒にいたって・・・」

 

「それ、兄さんも見たって言ってた」

 

「ああ、その事。大丈夫、問題ない」

 

「でも、昼は学校、夜はあのエースって奴の情報探し。ちゃんと休めてる?」

 

「俺たちにできることがありゃ・・・」

 

3人はシオンのことを心配してそう言っている。シオンは3人に笑みを浮かべる。

 

「ありがとう。でも、これは僕が解決しなければいけない問題なんだ」

 

シオンの言葉に3人は何も言えなかった。ただクロノはシオンの胸に拳を突き付ける。

 

「俺たちがいること、忘れんな」

 

「ああ」

 

話が終わり、シオンはただ1人、教室へと戻っていった。

 

「変わったね、シオン・・・」

 

「うん。人当たりの良さとかは基本的なところは変わってないのに・・・なんか、近寄りがたいっていうか・・・」

 

3人は遠くなっていくシオンの背中を見つめている。

 

ピンポンパンポン・・・

 

『佐倉ユイさん、佐倉ユイさん、職員室までお越しください』

 

校内放送でユイの呼び出しが鳴った。

 

「あ・・・。ごめん、もう行くね」

 

「お、おう・・・」

 

ユイはクロノとトコハと別れて職員室へと向かっていく。

 

「最近ユイ呼び出しが減っていったけど、今度はなんだ?」

 

「あれよ。進路希望調査書。ユイだけまだ提出できていないって」

 

「あいつ、自分の進路とか誰よりも考えていたもんな・・・」

 

 

職員室に呼び出されたユイは教師の話を聞く。

 

「佐倉さん、僕はね、去年も君の担任をやらせてもらっているけど、君ほど心配だと思う生徒は他にいませんよ。君だけですよ?進路希望調査書を提出できていないの」

 

「すみません・・・」

 

ユイは教師に深く頭を下げる。

 

「自分の進路ですから、悩む気持ちはわからなくもないですけどね・・・」

 

「・・・悩めば悩むほど、私のできることなんてないんじゃないかって、考えてしまう事があるんです。そもそも、私の進む道って本当にあるのかなって・・・」

 

「そこまで深く考えなくてもいいんですよ。ただ佐倉さんが将来本当にやりたいことさえ書いていればそれでいいんです」

 

教師の言葉にユイは俯かせる。教師は少しため息をついて頭をかきだす。

 

「・・・1週間後です。自分のやりたいことをもう1度よく考えてから提出するように。いいですね?」

 

「はい・・・。失礼します・・・」

 

ユイは教師にお辞儀をしてから職員室から退室した。

 

 

学校から帰宅した後、ユイはカードキャピタル2号店で気晴らしにファイトを行おうと考え、たまたまそこにいたトリニティドラゴンにファイトを挑む。

 

「エクスタイガーでヴァンガードにアタック!ドライブチェック!クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ぎゃはああああ!!」

 

「次!次の相手は!」

 

ツネトに勝利を収め、ユイは少々荒っぽくファイトを相手を求める。

 

「こ、怖い・・・」

 

「ユイさん、いったいどうしたっていうんですか?」

 

「どうしたって、何が?」

 

「だってよ、ユイちゃんここに来るまで不機嫌そうだったし、今も結構荒れてるからさぁ・・・」

 

ツネトにそう言われてハッと我に返り、表情が暗くなった。

 

「・・・ごめん。今日は帰る・・・」

 

「え⁉あ、ちょっと⁉」

 

ユイはデッキを片付けて店から出ていった。

 

「ユイちゃん、マジでどうしたんだ?」

 

「ユイちゃん、ずいぶんと追い詰められてるみたいだったな・・・」

 

トリニティドラゴンとカムイはユイを心配する。

 

 

カードキャピタル2号店から出た後、ユイは1人とぼとぼと歩いていた。

 

(最低だ・・・。いくら進路が決まらないからって、八つ当たりに近いファイトをやっちゃった・・・。もう・・・こんな気持ちじゃGクエストを受けられないよ・・・)

 

ユイがそう思って歩いて、ふと気が付くと前にシオンが住んでいた綺場の門まで来ていた。

 

「綺場家・・・今はシオンのおじさんがここにいるんだっけ・・・」

 

ユイは1年前に過ごしたシオンとの思い出を振り返っていた。これは侵入者として初めて捕まった時・・・

 

『すみません!マジ勘弁してください!ほんの出来心なんです!』

 

『この子は本当に僕の友達なんだ。離してやってくれ』

 

『綺場君~・・・』

 

家の中で楽しく会話した時・・・

 

『へ~、フェンシングやってるんだ。大変そうだね~』

 

『やってみると意外と楽しいよ。佐倉さんも八百屋の手伝いがあって大変そうだね』

 

『やっててもなんの面白味はないよ。まぁ、働いたらお小遣いアップするけど』

 

それらの思い出を1つ1つ思い返していた。

 

「シオンが好きなのに、何もしてあげられない自分が憎いよ・・・」

 

ユイは抜け穴があった場所へと向かう。だが抜け穴らしきものはどこにも見当たらなかった。

 

「・・・抜け穴、処分されちゃったのか・・・。思い出だったのに・・・」

 

ユイは「はぁ」とため息をこぼしている。

 

「そんなところでいったい何をやっているのですか?」

 

「あ、すみません・・・」

 

ユイの背後から声が聞こえてきたのでユイは後ろを振り向いてその人物に謝罪した。その姿は女性だった。

 

「あら?そのリボンにピンクの髪・・・。もしかして、佐倉ユイさんですか?八百屋佐倉店の」

 

「え?はい、佐倉ユイは私ですけど・・・」

 

見知らぬ女性に自分の名前を名乗った覚えはない。初めて会う女性に自分の名前を知っていることに怪訝な顔になる。

 

「やはり!1度お目にかかりたいと思っておりましたのよ」

 

「あの、誰ですか?私、あなたのこと知らないんですけど・・・」

 

「ああ、すみません。私としたことが。申し訳ございませんわ」

 

女性は深くお辞儀をして、改めて自己紹介を始める。

 

「私、マリア・ソランベルジュと申し上げます。気軽にマリとお呼びくださいまし。以後お見知りおきを」

 

「ソランベルジュって・・・綺場家と仲がいいお金持ち⁉」

 

 

マリンは少し話がしたいという事でファミレス、エレメントフェアリーにユイを連れてきた。

 

「まさかあの場にあなたに会えるとは夢にも思いませんでした」

 

「あの、ちょっといいですか?私、マリさんのことあんまり詳しくないのに、どうしてマリさんは私のことを知っていたんですか?」

 

ユイの当然と言える質問にマリンは微笑みながら答えた。

 

「あなた、横島アキという人物はご存知ですか?」

 

「アキさん?知ってるも何もアキさんはうちのアルバイト店員ですけど・・・」

 

「そのアキで間違いありませんわ。アキは私の妹ですのよ」

 

「ええ⁉そうなんですか⁉でも、名字が・・・」

 

「あれは一般に紛れるための偽名ですわ。派手に目立っては支障が出やすいですからね」

 

「そ、そうなんですか・・・」

 

ユイが戸惑ってはいたが何とか理解し、マリンに顔を向ける。

 

「ああ、お金なら気にしなくて大丈夫です。私が全てお支払いいたしますわ」

 

「えっと・・・じゃあこれとこれを・・・」

 

ユイは頼みたいメニューを指を指す。マリンは店員を呼び、注文する。

 

「このお方にレモンパフェとレモンスカッシュ、私はコーヒーをお願いしますわ」

 

店員はメニューを聞いた後、その場を後にした。

 

「ところでマリさんは綺場家に何か用だったんですか?」

 

「・・・・・・」

 

ユイの問いかけにマリンは少し考え、そして口を開く。

 

「・・・まぁ、ユイさんになら話しても大丈夫ですわね。ウツギ社長に商品アドバイスを依頼されましてね、直接私が赴いたというわけです」

 

「はぁ・・・」

 

「ソランベルジュ家が日本での功績は綺場家あってのものですから、交流は大切にしませんと」

 

「・・・・・・」

 

「・・・っというのは半分建前ですわ」

 

「え?」

 

マリンの言葉を聞いて目が点になるユイ。

 

「本気であのような未熟者に尽くすわけないじゃありませんの」

 

「じゃあ、どうして商品アドバイスの依頼に応じたんですか・・・?」

 

マリンは微笑みながら答えていく。

 

「シオン君がいずれ戻ってくる場所を守るためですわ」

 

「シオンが・・・戻る場所・・・」

 

「私には断言できます。シオン君は落とされても這い上がってくるという事を。しかし、這い上がったとしても、帰ってくる場所がなくては本末転倒。あの男に社長を務めさせて、いつまでもつか・・・。ですから私はいつでも返ってくる場所、綺場家を私のやり方で守るのですわ」

 

マリンの考えにユイは少し度肝を抜かしていた。

 

「すごいですね。そこまでのことを考えていたなんて・・・」

 

「いえ、どんなお名目をつけようと、シオン君からすれば、所詮は卑劣な者の配下として見られるでしょうね」

 

「そんなことありません!マリさんはシオンの戻ってくる場所を守ろうと努力をしている!そんな人が、シオンがそんな風に思うはずありません!」

 

ユイの言い分にマリンは目を見開いていたが、すぐに微笑む。

 

「ありがとうございます。そう言われると、少し勇気が湧いてきますわ」

 

「えへへ・・・」

 

そんな会話をしているうちに注文していたものが届いた。ユイはパフェを食べ、マリンはコーヒーを一口飲む。

 

「・・・ところでユイさんは綺場家に何か用があってきたのですか?」

 

「あ・・・いえ・・・少し考え事をしていたら、無意識にという感じで・・・」

 

暗くなるユイの表情を見てマリンは真剣な表情になる。

 

「・・・もしよろしければご相談に乗りますわよ?話してみてごらんなさい」

 

「・・・・・・」

 

ユイは暗い表情のまま自分の悩みを打ち明けた。

 

「・・・私、自分の進みたい道が見つからないんです。どんなに悩んでも、その答えがたどり着けない。気晴らしにファイトしても八つ当たりに近いファイトになってしまって・・・。私、どうしたらいいか・・・わからなくなってしまったんです・・・」

 

ユイの悩みを聞いたマリンは少し考え、ユイに微笑みかけた。

 

「話を聞く限りだと、ヴァンガードをやっているようですね」

 

「え?はい、そうですけど・・・」

 

「実は私もヴァンガードをやっておりましてね。どうです?1戦交えませんか?」

 

そう言ってマリンは自分のデッキを取り出す。

 

「え?でもさっき・・・」

 

「八つ当たりだろうが何だろうが構いませんわ。それにあなたの悩みを、ファイトしながら考えれば、答えが見つかってくるかもしれませんわよ?」

 

「そういうことなら・・・まぁ、いいのかな?」

 

ユイは渋々ながらファイトの申し込みを了承し、ファイトの準備を進める。

 

「準備はよろしいですか?」

 

「は、はい」

 

お互いにファイトの準備を終え、ファイトが開始される。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード」

 

大望の宝石騎士(ドリーミング・ジュエルナイト)ティファニー!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード  PW5000

 

大望の宝石騎士(ドリーミング・ジュエルナイト)ティファニー  PW5000

 

「私の先攻ですわ。ドロー。必中の宝石騎士(スティンギング・ジュエルナイト)シェリーにライド!ティファニーは移動!ターンエンドですわ」

 

必中の宝石騎士(スティンギング・ジュエルナイト)シェリー  PW7000

 

R  シェリー  R

R ティファニー R  マリンの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン。ドロー。宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリスにライド。グランシードは移動。宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパーをコール」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス  PW8000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー  PW7000

 

  R    グランポリス グランチョッパー

グランシード   R       R

 

「グランチョッパーでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『炎玉の宝石騎士(ブレイジング・ジュエルナイト)ラシェル(☆)』」

 

「グランポリスでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン』」

 

「ダメージチェック『清風の宝石騎士(ピュアウィンド・ジュエルナイト)キンベリヌス』

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000+SH10000=17000

PW8000➡PW7000  ユイの手札5枚 山札42枚  マリンのダメージ1枚

 

「私のターンですわ。ドロー。友愛の宝石騎士(フェロウシップ・ジュエルナイト)トレーシーにライド!宝石騎士(ジュエルナイト)そーどみーをコール!そーどみーのスキル。カウンターブラスト(宝石騎士(ジュエルナイト))で山札から宝石騎士(ジュエルナイト)のグレード1のユニットをコールできますわ。宝石騎士(ジュエルナイト)さばるみーをスペリオルコール!」

 

友愛の宝石騎士(フェロウシップ・ジュエルナイト)トレーシー  PW9000

宝石騎士(ジュエルナイト)そーどみー  PW9000

宝石騎士(ジュエルナイト)さばるみー  PW7000

 

さばるみー トレーシー  そーどみー

  R   ティファニー   R

 

「さばるみーでグランチョッパーにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「そーどみーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)ファイヤー』」

 

ティファニーのブースト、トレーシーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『導きの宝石騎士(リーディング・ジュエルナイト)サロメ』」

 

「ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「ターンエンドですわ」

 

PW7000➡PW7000

PW9000➡PW8000

PW14000➡PW8000  マリンの手札4枚 山札39枚  ユイのダメージ2枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー。鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオンにライド。ディガリオンと宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブをコール」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン  PW10000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ  PW9000

 

ディガリオン ディガリオン グランサブ

グランシード   R      R

 

「グランサブでヴァンガードにアタック」

 

「インターセプト『宝石騎士(ジュエルナイト)そーどみー』」

 

「ディガリオンでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー。パワーはリアガードのディガリオン、クリティカルはヴァンガードに」

 

「ダメージチェック『勝機の宝石騎士(プリヴェール・ジュエルナイト)イーヴァン』『専心の宝石騎士(デポーティング・ジュエルナイト)タバサ(引)』ドロートリガー!パワーはさばるみーに上げて1枚ドロー!」

 

「グランシードのブースト、ディガリオンでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『閃光の宝石騎士(フラッシング・ジュエルナイト)イゾルデ』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW10000➡PW10000(+5000)

PW20000➡PW15000  ユイの手札4枚 山札38枚  マリンのダメージ4枚(裏1枚)

 

「私のターン。スタンド&ドロー(先ほどから闘志らしきものが感じられない。相当参ってますわね)ライド!導きの宝石騎士(リーディング・ジュエルナイト)サロメ!」

 

導きの宝石騎士(リーディング・ジュエルナイト)サロメ  PW10000

 

「さばるみーを移動し、そーどみーをコール!そーどみーのスキル!カウンターブラスト(宝石騎士(ジュエルナイト))でシェリーをスペリオルコール!サロメのスキル!カウンターブラスト(宝石騎士(ジュエルナイト)2)で宝石騎士(ジュエルナイト)の名の付くユニットをコールできますわ。トレーシーをスペリオルコール!」

 

そーどみー  サロメ   トレーシー

さばるみー ティファニー シェリー

 

「ティファニーのブースト、サロメでヴァンガードにアタック!サロメのリミットブレイク発動!私の宝石騎士(ジュエルナイト)のリアガードが4枚以上であるならばパワープラス2000、クリティカルプラス1ですわ!」

 

「完全ガード『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』)」

 

サロメ(マリン)は剣を持ち、ディガリオンに速攻を仕掛けようとしたが、そこにグランガードの妨害にあう。

 

「(それでも処理は的確のようですわね)ツインドライブ『閃光の宝石騎士(フラッシング・ジュエルナイト)イゾルデ』『熱意の宝石騎士(アーダント・ジュエルナイト)ポリー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復し、パワーをそーどみーへ!シェリーのブースト、トレーシーでグランサブにアタック!トレーシーのスキル!他の宝石騎士(ジュエルナイト)のリアガードが3枚以上ならパワープラス3000!」

 

「ノーガード」

 

「さばるみーのブースト、そーどみーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに」

 

「ターンエンドですわ」

 

PW17000➡PW11000(完全ガード)

PW19000➡PW9000

PW21000➡PW11000(+5000)  マリンの手札6枚 山札31枚  ユイのダメージ3枚

 

(問題があるとすれば、自分を深く考えすぎるところ・・・でしょうか・・・)

 

「私のターン。スタンド&ドロー。大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション。超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル。エクスタイガーにパワープラス4000。宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴンをコール。グランワゴンのGB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラストとソウルブラストでエクスタイガーにパワープラス4000」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン  PW7000

 

ディガリオン エクスタイガー R

グランシード グランワゴン  R

 

「グランワゴンのブースト、エクスタイガーでヴァンガードにアタック。エクスタイガーのスキル。Gゾーン裏のカード、エクスファルコンを表にして、Gゾーン表の枚数分、パワープラス4000。パワー45000以上でクリティカルプラス1」

 

「完全ガード!『閃光の宝石騎士(フラッシング・ジュエルナイト)イゾルデ』(コスト『宝石騎士(ジュエルナイト)さばるみー』)」

 

エクスタイガーは光の爪を生成し、それをサロメ(マリン)目掛けて投げつける。サロメ(マリン)を守ろうと駆け付けたイゾルデは光の爪を1つ1つ防ぐのであった。

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』ヒールトリガー。ダメージを回復し、パワーはディガリオンに。『鋼闘機(メタルボーグ)バレングレーダー』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ディガリオンに。グランシードのブースト、ディガリオンでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『熱意の宝石騎士(アーダント・ジュエルナイト)ポリー(治)』インターセプト!『宝石騎士(ジュエルナイト)そーどみー』『友愛の宝石騎士(フェロウシップ・ジュエルナイト)トレーシー』」ターンエンド」

 

PW45000➡PW10000(完全ガード)

PW25000➡PW10000+SH20000=30000  ユイの手札3枚 山札33枚  マリンのダメージ3枚(裏3枚)

 

(心が不安定ならばどこかで決定的なミスがどこかにありがちなものですが、ユイさんにはそれが感じられない。・・・もしかしてユイさんにとってヴァンガードは・・・)

 

マリンは1つの答えを想定し、ストライドフェイズに移る。

 

「ストライドジェネレーション!!」

 

サロメ(マリン)は剣を天高く掲げ、そこに神々しい光が包まれる。そこには未来から現れた宝石のように輝く騎士がいた。

 

全盛の宝石騎士爵(クライマックス・ジュエルナイトロード)エヴァンジェリン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『月柱の騎士シシルス』グレード1+2

 

全盛の宝石騎士爵(クライマックス・ジュエルナイトロード)エヴァンジェリン  PW25000  ハーツ『導きの宝石騎士(リーディング・ジュエルナイト)サロメ』

 

清風の宝石騎士(ピュアウィンド・ジュエルナイト)キンベリヌスを2体コール!エヴァンジェリンのスキル発動!宝石騎士(ジュエルナイト)のハーツがあるのであれば、Gゾーン裏のカード、エヴァンジェリンを1枚表にして、私の宝石騎士のリアガードが3体以上ならば、Gゾーン表のエヴァンジェリンの枚数分、宝石騎士(ジュエルナイト)全てのユニットにパワープラス3000!」

 

マリンの盤面のユニットは全て宝石騎士(ジュエルナイト)で統一されている。これによって全てのユニットにパワーが上がっていく。

 

清風の宝石騎士(ピュアウィンド・ジュエルナイト)キンベリヌス  PW9000

 

キンベリヌス エヴァンジェリン キンベリヌス

さばるみー   ティファニー   シェリー

 

「ティファニーのブースト、エヴァンジェリンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『専心の宝石騎士(デポーティング・ジュエルナイト)タバサ(引)』ドロートリガー!パワーは右のキンベリヌスに与え、1枚ドロー!『宝石騎士(ジュエルナイト)そーどみー』『誠意の宝石騎士(ストレート・ジュエルナイト)バートラム(☆)』クリティカルトリガー!パワーは左のキンベリヌス、クリティカルはエヴァンジェリンに!」

 

エヴァンジェリン(マリン)はダイヤモンドのごとく輝く剣を用いて、グランギャロップに斬撃を与え、さらに追撃も与える。

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』ヒールトリガー。回復はせず、パワーはヴァンガードに」

 

「さばるみーのブースト、キンベリヌスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』」

 

「(・・・やはり)シェリーのブースト、キンベリヌスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ』」

 

「ターンエンドですわ」

 

PW31000➡PW11000(+5000)

PW27000➡PW16000+SH10000=36000

PW27000➡PW16000  マリンの手札5枚 山札27枚  ユイのダメージ5枚

 

「・・・ユイさん、あなた誰よりもヴァンガードが好きなのでしょう?」

 

「・・・え?」

 

マリンの言葉にユイは唖然となる。

 

「シオン君から聞いたのですが、ヴァンガードを始めたのは日が浅いと聞いています。それにもかかわらず、その情熱はシオン君を上回るほど。それがあったからこそ、悩んでいる時に限ってファイトが八つ当たりのような感じになってしまうのですよ」

 

ユイが目を点になっている中、マリンはまだ口を開く。

 

「進みたい道が見つからない?いいえ、あなたは本当は進みたい道は決まっているはずですわ。でも自分にそれがこなせるのかという判断が進路を妨げていたのですわ」

 

「・・・・・・」

 

「いつまでうじうじしているつもりのですの⁉シャキッとなさい!!」

 

「!!?」

 

「進みたいと思っているのならばそれに突き進めばいいじゃないですか!うじうじと考えず、まずは真正面からぶつかっていきなさい!できるかできないかの問題ではありません!やるかやらないかの問題ですわ!!」

 

「!!」

 

マリンの一喝を受けたユイは目を見開き、そして目を閉じる。

 

(本当はやりたいと思う事はあった。でも、自分では務められない、できるはずがないと勝手に思い込んで、目を背いて、わからないふりをしていた。でも、やっぱり私、どんなことがあったとしても、私なりのやり方で、いろんな人にヴァンガードを伝えていきたい!!)

 

そしてユイは目を開き、そしてストライドフェイズに移る。

 

「ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!エクスタイガーにパワープラス4000!鋼闘機(メタルボーグ)バレングレーダーをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)バレングレーダー  PW11000

 

ディガリオン エクスタイガー バレングレーダー

グランシード グランワゴン     R

 

「私は決めた!もう自分に嘘はつかない!私は私のやり方で、未来を切り開く!バレングレーダーで右のキンベリヌスにアタック!」

 

「ガード!『専心の宝石騎士(デポーティング・ジュエルナイト)タバサ(引)』」

 

「グランワゴンのブースト、エクスタイガーでヴァンガードにアタック!スキル発動!Gゾーン裏のカード、エクスローグを表にして、パワープラス12000!そしてクリティカルプラス1!いけえええええ!!」

 

「インターセプト!『清風の宝石騎士(ピュアウィンド・ジュエルナイト)キンベリヌス』『清風の宝石騎士(ピュアウィンド・ジュエルナイト)キンベリヌス』キンベリヌスのスキル発動!インターセプトした時、他の宝石騎士(ジュエルナイト)が3体以上でソウルブラストして、シールドプラス10000!もう1体のキンベリヌスのスキルを使用!シールドプラス10000!さらにガード!『誠意の宝石騎士(ストレート・ジュエルナイト)バートラム(☆)』『誠意の宝石騎士(ストレート・ジュエルナイト)バートラム(☆)』」

 

エクスタイガーはもう1度光の爪をサロメ(マリン)目掛けて投げ放たれ、それを防ごうとキンベリヌス2体とバートラム2体が立ちふさがる。

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ディガリオンに!グランシードのブースト、ディガリオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『閃光の宝石騎士(フラッシング・ジュエルナイト)イゾルデ』『宝石騎士(ジュエルナイト)ノーブル・スティンガー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「くぅ!ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000+SH5000=14000

PW49000➡PW10000+SH50000=60000

PW20000➡PW10000(+5000)  ユイの手札3枚 山札26枚  マリンのダメージ5枚(裏3枚)

 

「さて、悩みも解決できたことですし、次の企業に向かわねばならない時間が迫ってきましたので、そろそろ終わりにさせましょう。もう1度エヴァンジェリンにストライド!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『導きの宝石騎士(リーディング・ジュエルナイト)サロメ』グレード3

 

「ティファニーのスキル!ソウルに入れ、宝石騎士(ジュエルナイト)2体を選び、パワープラス3000させますわ。さばるみーとシェリーにパワープラス3000!そーどみーをコール!そーどみーのスキルでカウンターブラスト(宝石騎士(ジュエルナイト))を払い、シェリーをスペリオルコール!エヴァンジェリンのスキル!Gゾーン裏のエヴァンジェリンを表にし、宝石騎士(ジュエルナイト)が3体以上ですので、Gゾーン表のエヴァンジェリンの数だけ全ての宝石騎士(ジュエルナイト)にパワープラス3000!」

 

「Gゾーン表のエヴァンジェリンが3枚だから・・・全部のユニットにパワープラス9000⁉」

 

「まだ終わりませんわ!ティファニーをコール!ティファニーのスキル!ソウルに入れ、そーどみーとさばるみーにパワープラス3000!」

 

そーどみー エヴァンジェリン シェリー

さばるみー    R     シェリー

 

「エヴァンジェリンでヴァンガードにアタック!」

 

「か、完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』)」

 

エヴァンジェリン(マリン)が放つ斬撃をグランガードが動きを予想してグランギャロップを守り通す。

 

「トリプルドライブ『月柱の騎士シシルス』『熱風の宝石騎士(ヒートウインド・ジュエルナイト)シンベリン』『勝機の宝石騎士(プリヴェール・ジュエルナイト)イーヴァン』」

 

「これで終わりですわ!さばるみーのブースト、そーどみーでヴァンガードにアタック!」

 

エヴァンジェリン(マリン)の攻撃が終わり、後ろへ下がると同時にそーどみーが剣を口にくわえて、その刃でグランギャロップを斬りつけ、グランギャロップは大爆発を起こす。

 

PW34000➡PW11000(完全ガード)

PW43000➡PW11000

 

ダメージチェック『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ』

 

ユイのダメージ6枚  マリンのダメージ5枚  勝者マリン

 

「私の勝ちですわ」

 

「ちぇー、あと少しだったのになー」

 

ユイはちょっぴり残念そうな表情になる。

 

「・・・マリンさん」

 

「なんでしょうか?」

 

「私、絶対にやりたいことを実現させてみます!そして、それが叶ったらいつかマリンさんにリベンシして見せます!」

 

いつもの堂々とした表情で宣言したユイを見てマリンは優しい笑みを浮かべる。

 

「ええ。楽しみにしていますわ」

 

「絶対ですよ!あと、パフェとジュース、ごちそうさまでした!」

 

そう言った後、ユイは店を飛び出していった。

 

「・・・シオン君がユイさんに惹かれる理由が、なんとなくわかったような気がしますわ」

 

マリンはそう呟いた後、レジに向かい会計を済ませる。

 

「お支払いは100万程でよろしいですか?」

 

「え」

 

マリンは人付き合いはよくても、金銭感覚がかなり壊れているようだった。結局支払いはマリンの執事が払った。

 

 

その後ユイは本屋に立ち寄り、受験の本、ヴァンガードに関する資料を購入し、そのまま佐倉店に帰宅し、自室に入って買ってきた資料を読み進めていく。

 

(私にやれるかはわからない。でも、何事も恐れず、何でも挑戦した方がいい!未来は、きっとその後についてくる!)

 

自分の未来の為にユイは資料を書いたり読んだりの繰り返しを行う。

 

「・・・あ、いいこと思いついた」

 

ユイが何かを閃くと・・・

 

「おーいユイ、今日は外でメシ食いに行くぞ」

 

「あ、はーい!」

 

ユイは下に降りていき、家族と一緒に出かける。ちなみ今日のご飯はお寿司で悩み事を解決したらごはんがおいしく感じたとユイは述べたのであった。

 

to be continued…




ユイ「マリンさん、今日はありがとうございました!」

マリン「いえいえ、私はただご相談にのっただけですわ。特別なことは何もしておりませんわ」

ユイ「相談してくれた相手がマリンさんでよかったです!おかげで悩みはバッチリ解決しました!」

マリン「ふふ、それはよかったですわね」

ユイ「ところで家でのアキさんってどんな感じなんですか?私、八百屋で働いている印象の方が強くて・・・」

マリン「アキがしっかりしているようで安心しましたわ。家でのアキは一言で申し上げますと、怠け者、といった感じですから・・・」

ユイ「怠け者・・・だいぶイメージとかけ離れてる・・・」

TURN63「めぐりあう場所」


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めぐりあう場所

今回はトコハちゃんとミサキさんのファイトです。

これはわかっていることだと思いますが、ファイトの描写はいじれる部分だけいじっていくのでご了承ください。

それにしてもグローブのスキルマジイカサマレベルですわ・・・。

さて、それでは本編に移りましょうか。

それではどうぞ!


学校の廊下にてクロノとトコハは元気がなくなっていたユイについて話していた。

 

「昨日のユイ、呼び出しされてから元気がねぇよな」

 

「本当にね。1人にさせてほしいなんて、らしくないこと言ってたし・・・」

 

クロノとトコハがユイのことを心配していると・・・

 

「クロノー!トコハー!おっはよー!」

 

「⁉ユイ⁉」

 

いつも通りの元気一杯な状態のユイが2人に元気よく挨拶する。

 

「お前、もう大丈夫なのか?」

 

「え?何が?」

 

「いや、ほら、昨日ずいぶんと思い詰めてたみたいだったから・・・」

 

「ああ・・・ごめんね?心配かけちゃったみたいで・・・」

 

ユイは少しバツが悪そうな顔になったが、すぐにいつもの表情に戻る。

 

「でももう大丈夫!心配かけちゃった分、Gクエストでしっかり貢献してみせるよ!」

 

「お、おう!頼りにしてるぜ」

 

「・・・ところでユイ、その手に持ってる袋は何?」

 

トコハがユイの持ってる袋を指さして問いかける。

 

「ああ、これ?これはね、シオンの為に作った、私特製の栄養ローヤルゼリーだよ!」

 

「「え」」

 

ユイ特製と聞いたクロノとトコハは顔を引きつらせる。

 

「ちょっと、何が"え"なんだよ⁉」

 

「いや、だってお前の料理って、すげぇまずいし・・・」

 

「自分も自覚してるって言ってたじゃないの・・・」

 

クロノとトコハの言葉を聞いてユイはふふんと得意げな表情になる。

 

「いつまでもあの時と一緒にしてもらっては困っちゃうな。私の料理スキルは一気に成長したのさ!」

 

「本当かよ・・・」

 

「いままでがいままでだからどうも信用できない・・・」

 

「ふーん、そう言ってられるのは今の内だよ!かなりの自信作だし、味もバッチリだよ!」

 

ユイはいつも以上に得意げだ。

 

「・・・私がシオンにできることと言ったら、シオンを支えてあげることだけだからさ、せめて栄養の付くものを食べさせてあげたいんだ」

 

「いや、それはわかったけど、本当にやめとけって・・・」

 

「しつこいって!大丈夫って言ったら大丈夫なの!とにかくそういう事だから、止めたって無駄だからね!」

 

ユイはクロノとトコハと別れて猛ダッシュで自分の教室に向かおうとする。

 

「・・・料理はともかく、ユイが元気になってよかった」

 

「ああ、そうだな」

 

そんな話をしていると職員室を通り過ぎたユイはそのまま戻って職員室の前に立つ。

 

「忘れてた。進路希望調査書、さっさとヒゲにわたそ」

 

クロノとトコハはユイが職員室に入っていく姿を目撃する。

 

「あいつ、自分から職員室に行くってことは進路決まったのか」

 

クロノがユイの進路が決まったと言った瞬間、トコハは一瞬だけ曇った表情になった。

 

 

 

TURN63「めぐり合う場所」

 

 

 

翌日の休日、クロノはカードキャピタル2号店とは別のカードショップでファイターたちとファイトして特訓を行っていた。

 

「すっげぇぞあいつ!誰も敵わねぇ!」

 

「他のショップから特訓に来たっつぅけど、強すぎじゃね?」

 

ショップのファイターたちはクロノの強さにみんな驚いていた。

 

「クロノドラゴン・ネクステージでヴァンガードにアタック!」

 

ネクステージのアタックによって、対戦相手のダメージは6枚となった。

 

「うぅ・・・俺の負けだ・・・」

 

「次の相手は!誰か!」

 

クロノは次の対戦相手を求めるが、クロノの強さを目にしたファイターたちは誰も名乗りを上げなかった。

 

「・・・そうか・・・」

 

それを察したクロノはショップから出ていった。

 

 

ショップを出た後クロノはただ1人、川を眺めながらシオンのことを思い浮かべていた。

 

『これが僕のイメージした、新たな、僕だあああああ!!』

 

『僕の、勝ちだ』

 

(・・・シオンは自分が行くべき道がはっきり見えている。今の俺にはない強さだ)

 

クロノは自分の手にあるクロノ・ドランのカードと、3枚ものディペンドカードを見つめていた。この3枚ものディペンドカードは以前伊吹がクロノたちに見つかった際に、そのままクロノの下駄箱に封筒を入れ、その中に入っていたものだ。

 

(お前と出会った時、何かが始まった。何かが動き出した。そんな感じがした。もしあの出会いが、成長の証だったとしたら・・・。あの後、他のディペンドカードはそのまま。俺は成長していないのか?何で伊吹は俺にギアクロニクルを?)

 

クロノはそんなことを考えながらぼんやりと考える。

 

(・・・わかんねぇよ・・・)

 

 

一方その頃、トコハは別の場所で東京スカイツリーを1人でぼんやりと見つめていた。

 

(放課後になると、シオンはエースの情報を探しに、クロノは他のショップに特訓に行ってしまいましたとさ。ユイはユイでやりたいことが見つかって、そのまま家に帰ってそれの勉強。・・・なんか、おいていかれた気分)

 

トコハはそんな気持ちを抱きながら町を歩いていく。

 

(私もGクエストに向けて何かやった方がいいんだろうな。でも、何をしたらいいの?シオンは綺場家の復興につき進んでる。迷うことなくまっすぐに。クロノはGクエスト優勝を目標に頑張っている。優勝の先に何かが見えてくるはずだからって。ユイはやりたいことを目標に掲げて猛勉強中。私も見たことがないくらいに真剣な表情で)

 

「じゃあ私は?私は・・・」

 

トコハは顔を俯かせながら、自分のやるべきことについて考える。

 

(私はヴァンガードは好きだし、ずっと続けていきたい。けど、兄さんみたいに普及協会で活動したいわけじゃない。兄さんと同じ道って、なんか違う。どうせなら、まだ私のことを知らない海外!そこで自分の力を試してみたい!それから・・・)

 

「それから・・・わからないんだ・・・」

 

トコハは再び顔を俯かせながら、再び歩いていく。

 

 

トコハは顔を俯かせながら、カードキャピタル2号店まで足を運んできた。2階に上がって店内へと向かっていくと、店内がざわざわしていた。そこに目を向けると大勢のファイターが並んでいた。

 

(そっか。今日だっけショップの大会。でも、こんなに混むなんておかしい・・・)

 

トコハはショップ大会の混みようを確かめるべく、店内へと入っていく。

 

「すみませんちょっと通りま~す・・・」

 

トコハは混んでいる店内に入っていき、カウンターに顔を向ける。そこにいたのはカードキャピタルのオーナーである戸倉ミサキであった。

 

「ミサキさん⁉」

 

「!トコハちゃん!」

 

「すいませーん、こっちにもくださーい」

 

「はーい、ただいま!」

 

ミサキは参加希望者に1人1人参加受付表を配っていく。これは誰が見ても忙しそうなのがわかる。これを見たトコハは店のエプロンを取り出して身に着け、参加希望者をまとめる。

 

「はいはーい!みなさーん、ちゃんと全員参加できますから、落ち着いてくださーい!ご来店された方順にちゃんと並んでくださーい!先頭はこちらになりまーす!」

 

「トコハちゃん?」

 

「こっちは任せてください!」

 

ミサキはお言葉に甘えてトコハにも受付を手伝ってもらうことにした。参加人数は多くても、ミサキとトコハが協力して、何とかショップ大会が開くことができた。ショップ大会が徐々に進み、そして大会が終わり、ミサキとトコハはようやく一息つく。

 

「ところでどうしてこんなことに?」

 

トコハがショップ大会であんなに人が混んでいた理由を聞くと、ミサキは呆れた表情をしながら答える。

 

「シンさんはぎっくり腰、カムイは赤点で放課後補修、それにリョータや三和店長代理代理も野暮用とかで1号店も臨時休業になったから・・・」

 

「それで向こうで参加するはずのお客さんもこの2号店に来たわけですね」

 

ミサキは手伝ってくれたトコハに優しく微笑みながら感謝の言葉を述べる。

 

「ありがとうトコハちゃん。おかげで助かった」

 

「いえ、いつもお世話になってますから。それに・・・私にできるのってこんなことぐらいだから・・・」

 

トコハは寂しそうな表情で顔を俯かせる。

 

「クロノ君やシオン君、ユイちゃんのこと?」

 

「あ、いえそんな、何でもないです。本当すみません」

 

トコハは慌てて何でもないことを主張しているがあの表情を見る限り、気にしていることは明らかだ。ミサキはトコハに優しく微笑み、すっと椅子から立ち上がる。

 

「・・・ファイトしない?」

 

「え?」

 

ミサキのファイトの申し込みに目が点なのトコハだった。

 

 

ミサキのファイトの申し込みを受けたトコハはファイトの準備を行う。ファイトの準備を終えたトコハとミサキはファイトを開始させる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!」」

 

「春待ちの乙女オズ」

 

「セミルナー・メイガス」

 

春待ちの乙女オズ  PW5000

 

セミルナー・メイガス  PW5000

 

「私の先攻。ドロー。リピス・メイガスにライド。セミルナーは移動。ターンエンド」

 

リピス・メイガス  PW7000

 

R  リピス  R

R セミルナー R  ミサキの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン。ドロー。萌芽の乙女ディアンにライド。オズは移動。開墾の戦乙女パドミニをコール」

 

萌芽の乙女ディアン  PW8000

開墾の戦乙女パドミニ  PW7000

 

パドミニ ディアン R

 R    オズ  R

 

「パドミニでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『調停者アメノサギリ』」

 

「オズのブースト、ディアンでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『ウィステリアナイト』」

 

「ダメージチェック『ステラ・メイガス』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000

PW13000➡PW7000  トコハの手札5枚 山札42枚  ミサキのダメージ2枚

 

「私のターン。ドロー。クォーレ・メイガスにライド。ロンバス・メイガスをコール」

 

クォーレ・メイガス  PW9000

ロンバス・メイガス  PW9000

 

R クォーレ  ロンバス

R セミルナー  R

 

「ロンバスでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『早咲きの乙女ピア』」

 

「セミルナーのブースト、クォーレでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『神剣アメノムラクモ』」

 

「ダメージチェック『メイデン・オブ・グラジオラス』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW8000

PW14000➡PW8000  ミサキの手札5枚 山札39枚  トコハのダメージ2枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー。開花の乙女ケラにライド。パドミニは移動して、ウィステリアナイトをコール」

 

開花の乙女ケラ  PW10000

ウィステリアナイト  PW9000

 

ウィステリア ケラ R

 パドミニ  オズ R

 

「パドミニのブースト、ウィステリアナイトでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『ペイズリー・メイガス(☆)』」

 

「オズのブースト、ケラでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『フェアリーライト・ドラゴン(治)』ヒールトリガー。ダメージを回復してパワーをヴァンガードに」

 

「ダメージチェック『クレセント・メイガス』

 

「ターンエンド」

 

PW16000➡PW9000+SH10000=19000

PW15000➡PW9000(+5000)  トコハの手札5枚 山札38枚  ミサキのダメージ3枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー。リング・メイガスにライド」

 

リング・メイガス  PW11000

 

「フローラル・メイガス、リピス・メイガスをコール」

 

フローラル・メイガス  PW11000

 

フローラル  リング  ロンバス

  R   セミルナー リピス

 

「リピスのブースト、ロンバスでヴァンガードにアタック。ロンバス・メイガスのスキル。メイガスのヴァンガードがいるなら、山札の上のカードを宣言したら、山札の上を公開する。宣言するのはフローラル・メイガス」

 

公開したカード 『オクタゴン・メイガス』

 

「公開したカードはそのまま山札の上に置く」

 

「ガード『フェアリーライト・ドラゴン(治)』」

 

「セミルナーのブースト、リング・メイガスでヴァンガードにアタック。リング・メイガスのスキル。カウンターブラストを払って、山札の上のカードを宣言する。上のカードはオクタゴン・メイガス」

 

公開したカード 『オクタゴン・メイガス』

 

「宣言したカードならそのカードを手札に加えて、リング・メイガスのパワープラス3000」

 

「オラクルシンクタンクの能力か・・・。ここはノーガードで」

 

「ツインドライブ『ステラ・メイガス』『サイキック・バード(☆)』クリティカルトリガー。パワーはフローラルに、クリティカルはリング・メイガスに」

 

リング・メイガス(ミサキ)の光のリングはケラ(トコハ)に襲い掛かり、ケラ(トコハ)はその攻撃をもろに喰らってしまう。

 

「くぅぅ!ダメージチェック『開花の乙女ケラ』『開墾の戦乙女パドミニ』」

 

「フローラル・メイガスでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)」

 

「ターンエンド」

 

PW16000➡PW10000+SH10000=20000

PW19000➡PW10000

PW16000➡PW10000+SH10000=20000  ミサキの手札5枚 山札34枚  トコハのダメージ3枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー。ラナンキュラスの花乙女アーシャにライド」

 

ラナンキュラスの花乙女アーシャ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション。春色の花乙姫アルボレア」

 

ジェネレーションゾーン  『クリスタルウィング・ドラゴン』グレード3

 

春色の花乙姫アルボレア  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

「アーシャの超越超越(ストライド)スキル。カウンターブラストを払って、同名ユニット、ウィステリアナイトをスペリオルコール。パワープラス20000」

 

ウィステリア アルボレア ウィステリア

 パドミニ   オズ     R

 

「右のウィステリアナイトでヴァンガードにアタック。ウィステリアナイトのGB(ジェネレーションブレイク)。ウィステリアナイトが2体以上いるからパワープラス2000」

 

「ガード『トライアングル・メイガス(引)』」

 

「オズのブースト、アルボレアでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『早咲きの乙女ピア』『桜吹雪の乙女リルガ』『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー。パワーは左のウィステリアナイトに、クリティカルはヴァンガードに」

 

アルボレア(トコハ)は桜吹雪を操り、リング・メイガス(ミサキ)に目掛けて放つ。リング・メイガス(ミサキ)はその桜吹雪に飲み込まれる。

 

「つぅ!ダメージチェック『ペンタゴナル・メイガス』『ペイズリー・メイガス(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに」

 

「アルボレアのスキル。アタックがヒットしたため山札から同名ユニット、ウィステリアナイトをスペリオルコール。パワープラス2000。右のウィステリアナイトでロンバス・メイガスにアタック」

 

「ガード『サイキック・バード(☆)』・・・何か悩みがあるなら聞くよ」

 

トコハは自分の悩みをファイトをしながらうち明かした。

 

「パドミニのブースト、左のウィステリアナイトでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『スフィア・メイガス(治)』」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000(+5000)

PW14000➡PW9000+SH10000=19000

PW23000➡PW16000+SH10000=26000  トコハの手札5枚 山札30枚  ミサキのダメージ5枚(裏1枚)

 

トコハの悩みを聞いたミサキはクスリと微笑む。

 

「そう、それで自分にできるのはこんなことぐらい、なのね」

 

「シオンやクロノ、ユイみたいに私には目標がなくて、何がしたいのかもはっきりしないから・・・」

 

「置いてけぼりにされた気がする?」

 

「はい・・・」

 

全てを話したトコハは苦笑いを浮かべる。

 

「・・・って、ほらどうでもいい、ちっちゃいことですよね?・・・いいなぁ。ミサキさんはいつも落ち着いてて、自分のすることに迷いがないって感じがする。私も、そんな風になれたらいいのになぁ・・・」

 

トコハの言葉を聞いたミサキは少し笑い出す。

 

「ぷっ、ふふ、そんなにできた人間じゃないよ、私。それに、私も今のトコハちゃんみたいに感じたことあった」

 

「え⁉ミサキさんも⁉」

 

驚いているトコハにミサキは首を縦に頷いて数年前のことを話す。

 

「あいつらが自分の道を向かって進んでいくのを見ていたら、自分だけ取り残された気持ちになった。大学とショップを行き来するだけの毎日、けど、海外に行くとか、プロファイターになるとか柄じゃないし、興味もない。ただ・・・ね」

 

「わかります。目標が見つからない、何かしないといけないんじゃないかって、気持ちだけが先走って、何もしてない感が私を追い立てて・・・」

 

「ここでいるだけでいいのかって、ずっと考えてた。そんな時だった」

 

『みーつけた!』

 

『お前・・・何で⁉だって俺、転校先教えてなかったんだぞ⁉寂しくなっちゃうから・・・』

 

『ヴァンガードだ!これで俺たちはいつだってつながってんだ!』

 

『どういうことだよ?』

 

『引っ越し先の大体の場所は母ちゃんがお前のママから聞いてた!後はその地域のカードショップを片っ端から探し回ったってわけさ!』

 

『・・・そっか。そうだよな。俺たち、いつもショップで遊んでたもんな』

 

『ああ!』

 

『よし!ファイトだ!』

 

『おお!』

 

「その時気付いた。ここは出会いの場所だってことを。私が仲間に出会えたように、誰かと出会い、そして関係を深めていく。この店でそんな出会いを見守っていく。やっと自分が求めていた答えが見つかった気がした。この2号店はあたしのそんな気持ちからできた、やっぱり大切な場所」

 

「・・・どうすれば見つかるのかな?」

 

「・・・私は自分らしくしただけ。悩むこと、動かないこと、そういうの全部含めて、自分らしく」

 

「!・・・自分らしく・・・」

 

ミサキの言葉を聞いたトコハは自分の胸に手を当てる。

 

「ストライドジェネレーション!」

 

大自然の夜空に降り注いでく星々の光と共に、その予言者は現れた。

 

ジェネレーションゾーン  コスト『神剣アメノムラクモ』グレード1+2

 

「星を視る者グローブ・メイガス」

 

星を視る者グローブ・メイガス  PW26000  ハーツ『リング・メイガス』

 

フローラル グローブ  ロンバス

  R   セミルナー リピス

 

「フローラル・メイガスで右のウィステリアナイトにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「セミルナーのブースト、グローブ・メイガスでヴァンガードにアタック!メイガスシリーズの特徴は予言。グローブのスキル。メイガスのヴァンガードがいるなら、いつでも山札の上を見てもよい」

 

ミサキはグローブ・メイガスのスキルで山札の上のカードを1枚見て、それを山札の上に置く。

 

「セミルナーのスキル。ソウルに入れて、宣言したユニットが山札の上にいたなら、2枚ドローできる」

 

「!!」

 

山札の上はグローブ・メイガスのスキルによって既に見えている状態になっている。つまりこれで確実に2枚ドローが確定しているというわけだ。

 

「調停者アメノサギリ」

 

公開したカード 『調停者アメノサギリ』

 

「宣言通りなので2枚ドロー」

 

「完全ガード!『桜吹雪の乙女リルガ』(コスト『メイデン・オブ・グラジオラス』)」

 

グローブ・メイガス(ミサキ)は星々の光をアーシャ目掛けて放つ。そのアーシャを守ろうとリルガが障壁を出して光を全て防ぐ。

 

「トリプルドライブ『ペンタゴナル・メイガス』『フローラル・メイガス』『アサルトダイブ・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!ロンバス・メイガスにパワープラス5000、クリティカルプラス1!リピスのブースト、ロンバスでヴァンガードにアタック!ここでもう1度、グローブのスキル。山札を見る」

 

ミサキはもう1度を山札の上1枚を見てそれを上に戻す。

 

「ロンバスのスキル。宣言したユニットが山札にいたなら、パワープラス5000!ペイズリー・メイガス!」

 

公開したカード 『ペイズリー・メイガス(☆)』

 

「ガード!『花園の乙女マイリス(☆)』『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW9000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW26000➡PW11000+SH20000=31000  ミサキの手札7枚 山札26枚  トコハのダメージ3枚(裏1枚)

 

「(自分らしく・・・)ストライドジェネレーション。夢紡ぐラナンキュラスアーシャ!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』グレード3

 

超越(ストライド)スキル。リアガードと同じ名前のユニットをスペリオルコール!ウィステリアナイト!さらにパワープラス2000!アーシャのスキル!Gゾーン裏のアーシャを表にして、リアガードと同じ名前のユニットをスペリオルコール!開墾の戦乙女パドミニ!さらにアーシャのスキルで前列のユニットパワープラス5000!」

 

ウィステリア アーシャ ウィステリア

 パドミニ   オズ   パドミニ

 

「オズのブースト、アーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『調停者アメノサギリ』(コスト『フローラル・メイガス』)」

 

アーシャ(トコハ)はクワを地面に突き付け、アーシャ(トコハ)の周りに巨大な根が生えてき、それをリング・メイガス(ミサキ)を襲うが、アメノサギリによって根は砕かれた。

 

「トリプルドライブ『萌芽の乙女ディアン』『ダンガン・マロン(☆)』クリティカルトリガー!右のウィステリアナイトにパワープラス5000、クリティカルプラス1!『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!これは左のウィステリアナイトに!パドミニのブースト、左のウィステリアナイトでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『アサルトダイブ・イーグル(☆)』『サイキック・バード(☆)』」

 

「パドミニのブースト、右のウィステリアナイトでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『オクタゴン・メイガス』インターセプト!『ロンバス・メイガス』『アサルトダイブ・イーグル(☆)』

 

(・・・でも、パワーはまだこちらが6000上・・・)

 

「オクタゴン・メイガスのスキル」

 

「!!」

 

「宣言したユニットが山札の上にいたなら、このユニットのシールド、プラス10000。ペイズリー・メイガス!」

 

公開したユニット 『ペイズリー・メイガス(☆)』

 

宣言通りなのでガーディアンのシールドがアップし、アタックは阻止される。

 

PW36000➡PW11000(完全ガード)

PW28000➡PW11000+SH20000=31000

PW34000➡PW11000+SH25000=36000  トコハの手札4枚 山札24枚  ミサキのダメージ5枚(裏1枚)

 

「グローブ・メイガスのスキルを攻撃だけじゃない。防御にも使えたんだ・・・」

 

トコハの言葉にミサキは首を縦に頷く。

 

「それを決めるのは自分」

 

「決めるのは・・・自分・・・自分らしく・・・」

 

ミサキの言葉を聞き、トコハは何かを気づいたように目を見開く。

 

「ストライドジェネレーション。星を視る者グローブ・メイガス」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『フローラル・メイガス』グレード3

 

「グローブのスキル。山札を見る。リピスを移動。ペイズリー・メイガスをコール」

 

ペイズリー・メイガス(☆)  PW4000

 

「ペイズリーのスキル。山札を見て、それを上か下に戻すことができる。下に。グローブのスキル。山札を見る」

 

フローラル グローブ  リピス

  R    R   ペイズリー

 

「フローラルで右のウィステリアナイトをアタック!「ノーガード」グローブ・メイガスでヴァンガードにアタック!」

 

トコハは自分のダメージとミサキのダメージを見て状況を判断する。

 

「(ミサキさんのダメージは5・・・。こっちはまだダメージ3。このターンを守りきれば・・・)ガード!『萌芽の乙女ディアン』『ダンガン・マロン(☆)』『花園の乙女マイリス(☆)』」

 

「シールド36000・・・トリガーを2枚引けば突破できる。トリプルドライブ『リング・メイガス』『ペイズリー・メイガス(☆)』クリティカルトリガー!これは次のトリガーを確認してから振り分ける」

 

「・・・!!」

 

そう、グローブのスキルさえあればいつでも山札の上を見ることができる。トリガーをどれに乗せる前にだって確認もできるということだ。

 

「グローブのスキル」

 

ミサキは山札の上を見て、微笑んで山札の上に戻す。

 

「効果は全てグローブに!」

 

「てことは・・・」

 

「サードチェック『サイキック・バード(☆)』これもすべてグローブに!」

 

「パワー36000にクリティカル3・・・」

 

そう、これは完全にトコハのガードを突破したことになる。

 

「予言よ、信じる者に光を届けよ! フォーチュン・ライト・シャワー!!」

 

グローブ・メイガス(ミサキ)は森の全てに星々の光をひり注げる。アーシャ(トコハ)はその光を直撃し、そして、夜は明け、惑星クレイに朝がやってくる。

 

PW11000➡PW9000

PW26000(+10000)➡PW11000+SH25000=36000

 

ダメージチェック『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』『早咲きの乙女ピア』『クリスタルウィング・ドラゴン』

 

トコハのダメージ6枚  ミサキのダメージ5枚  勝者ミサキ

 

トコハはミサキに笑みを浮かべ、ミサキ自身も笑みを浮かべる。

 

「ミサキさん、ありがとうございました!」

 

「私は何も」

 

「私、行きたいところがあるのでここで失礼します!」

 

そう言ってトコハは早々に店を去っていく。

 

 

カードキャピタル2号店から出たトコハは本屋に立ち寄って、外国の言葉の本を購入する。

 

(私らしく、とりあえず動く!うじうじ悩んでるだけなんて、私らしくない。まずは行動!目標なんて、きっと後からついてくる!)

 

トコハはその思いを抱きながら、自宅へと帰宅するのであった。

 

 

夜のカードキャピタル2号店では、ミサキが今回のことをカムイに話していた。

 

「そうか。大変だったんすね、店」

 

「シンさんのぎっくり腰がなかったらよかったんだけど。それで?」

 

ミサキは真剣な表情で本題に入る。

 

「情報はガセでした。今度こそ、明神リューズの居場所がわかると思ったんだけどな・・・。三和やリョータの方は?」

 

「空振り」

 

カムイたちはヴァンガード普及協会の名誉会長、伊吹が追い続けている敵、明神リューズの居場所を探っていたようだ。結局は何の情報もなかったが。

 

「結局どこにいんのかわからねぇままか」

 

「仕方ない。今はその時を待つしか・・・」

 

「けど、見守るだけってのは・・・」

 

「伊吹に頼まれたのはそういう事だから」

 

ミサキの言葉にカムイは何も言えなくなる。

 

「・・・うあああ!もどかしい!俺たちが最前線で戦えりゃいいのに!!」

 

「・・・明神リューズ。彼の野望を止めることのできる唯一の鍵がクロノ。あのディペンドカードも、クロノが持って初めてその意味を持つ。そのためには、クロノの成長が絶対条件」

 

「それには、トライフォーのみんなが、強くなる必要がある」

 

「私たちがそうだったように・・・」

 

カムイとミサキはカードキャピタル2号店で夜空を見つめているのであった。

 

to be continued…




トコハ「今日は、本当にありがとうございました!」

ミサキ「私の方こそお礼を言わなきゃ。本当に助かった」

トコハ「ところで、昔のカムイさんって、どうだったんですか?品行方正で熱血漢、女の子からも人気があったって、私たちにはずいぶんそう言ってましたけど・・・」

ミサキ「くふ、あいつそんなこと言ってんの?まぁ、一言で言うならそうね、"クソガキ"って奴だよ」

トコハ「クソガキ・・・聞いてる話と違う・・・」

TURN64「Zoo支部」


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Zoo支部

え~、まず皆様に謝罪したいことがあります。

この話の次はDAIGOさんの登場の回なのですが・・・私の小説では登場はご遠慮させていただきます!

理由につきましてはこのサイトの禁止事項、芸能人などの実在する人物が登場する作品の投稿がある故です。

だから次のファイトの回は完全なオリジナルです。

対戦カードももう決めております。

というわけで楽しみにしていた方、申し訳ございません!!

で、でも本編と負けないようにやっていきますので応援していただけると嬉しいです!

それでは本編をどうぞ!


本日は週末のGクエスト開催日。そんなズー支部のGクエスト受付カウンターでナオキとシンゴはクエストに参加しようと来ていたのだが・・・

 

「何ぃ⁉参加できねぇ⁉クエストの休みもらってきたのに・・・」

 

「申し訳ございません。チームの人数は3人以上と決められておりまして・・・」

 

そう、ここに来ているのはナオキとシンゴの2人、人数が後1人足りてないのだ。

 

「ぐぬぬぬ・・・」

 

「仕方ないのです石田。悪いのはちゃんとルールを確認しなかった我々なのです」

 

「じゃどうすんだよ⁉今日のクエスト諦めるのか⁉」

 

「まさか!滅多に会えない海外ファイターと戦えるチャンスなのですよ⁉」

 

どうやらナオキとシンゴの目的は海外ファイターとのファイトらしい。

 

「でもお前、後1人メンツが・・・」

 

後1人のメンバーのことで悩んでいると・・・

 

「ええええ⁉チームじゃないと参加できないんですか⁉」

 

向こう側の受付しようとしてる女性が驚きの声を上げた。その人物はハット帽子とメガネで素性を隠してはいるが、どこからどう見てもルーナだ。

 

「申し訳ありません」

 

「そうなんですか・・・。どうしよう・・・せっかくオフもらったのに・・・」

 

ルーナが落ち込んでいると、ナオキがルーナに近づいてルーナの肩に手を置く。

 

(いこうぜ、ルーナちゃん)

 

「⁉石田さん⁉」

 

(クエスト参加のため、ここは我々と手を組むのです)

 

「え⁉こ、小茂井さん⁉」

 

ナオキとシンゴは親指を立てて、ルーナを一時的なチームに誘う。

 

「え?ええ⁉ええええええ!!?」

 

こうしてここに一時的なチームが結成された瞬間であった。

 

 

 

TURN64「Zoo支部」

 

 

 

一方ちょうど同じ時間、トライフォーは今回挑戦する支部、ズー支部の前まで来ていた。

 

「来たぞーーー!!ズー支部ーーー!!」

 

トライフォーの中でトコハは1番気合が入っていた。

 

「ぐずぐずしない!!今日も気合入れて、絶対優勝するわよ!!」

 

トコハのかなりの気合の入りように3人は驚いていた。

 

「テンションたっけぇなぁ、おい」

 

「気合十分だね。何か心境の変化でもあったのかな?」

 

「・・・あ!わかった!トコハ=ネオネクタール、ネオネクタール=ズー!だからテンション高いんじゃない⁉」

 

「いや、それだけは絶対ないだろ・・・」

 

トコハはずんずんと気合を入れて、3人はトコハについていって、ズー支部の中へと入っていく。

 

 

ズー支部の内部に入ったトライフォーは受付を済ませて、集合場所である中央会場に入る。

 

「ズー支部、八百屋の手伝い以外でここに来るの初めてだなぁ・・・」

 

「噂だと、ズー支部のクエストはドラエン支部同様、初心者でも参加しやすいらしいよ」

 

「ズー支部の支部長さんはね、なんかドラエンを意識してるっていうか、ちょっと対抗意識持ってるみたいなの」

 

「あいつらも何か言ってたなぁ・・・」

 

クロノは先週トリニティドラゴンが言っていた言葉を思い返す。

 

『ズー支部クエスト?あんなの楽勝に決まってんだろ!』

 

『僕たち先週、ぶっちぎりの優勝でしたから!』

 

『トリドラ、最高・・・』

 

それを思い出したクロノは何か複雑そうな顔をしていた。

 

「そういえば、海外から強力なファイターを読んでるって噂が。楽しいだけじゃ終わらないかも」

 

「誰が来てもぶっ飛ばーーす!!」

 

「すごい気合いだねトコハ。やっぱりあれ?トコハ=・・・」

 

「それはもういいから」

 

クロノは3人のやり取りを見て笑みを浮かべ、ファイカに入ってる自分のデッキを見る。

 

(Gクエストも3つ目か。俺はまだ、何も掴んでいない・・・)

 

クロノがそんなことを考えていると・・・

 

「お待たせしたわね!!」

 

中央広場の周りある噴水から、壇上が出現する。その壇上に、ズー支部の支部長が上がってくる。

 

「ズーーーー!!!」

 

ズー支部長は両手でZの文字を作り、そう唱えた。参加者全員が啞然になる。

 

「自然たっぷりの大地の恵み、あたくしたちのクエスト、今日は存分に楽しんでねーー!ズーーー!!!」

 

ズー支部長は再びZの文字をつくり、そう唱える。

 

「あれが・・・ズー支部・・・」

 

「個性的だね・・・」

 

「あはは・・・」

 

ズー支部長の個性にトライフォーは苦笑いを浮かべる。そうこうしている内にズー支部スタッフが進行を進める。

 

「はい!それではまずは、参加者全員で予選を受けてもらいます!予選の種目はルーレットを回してその場で決定します!予選を突破した1チームだけが決勝戦に進めます!決勝戦では、ズーゆかりの強敵とファイト!見事勝てれば優勝です!」

 

「実質2回勝てば優勝ってことか」

 

「う~ん、なんか簡単すぎない?」

 

ユイがそんな疑問を持っている間にルーレットが回りだす。

 

「それでは、予選の種目を支部長に決定していただきます!」

 

ズー支部長は弓矢を構えて、ルーレットの的に狙いを定める。そして、矢を的に目掛けて放つ。矢はルーレットの的に当たり、ルーレットが止まる。そして、矢が当たった種目は・・・

 

「ヴァンガード料理対決!!」

 

種目が決まり、ズー支部スタッフが5枚のカードを持ってきて、それをズー支部長が1枚引く。引いたカードはヘイヨー・パイナッポーだった。

 

「パイナッポーを使った料理を1番おいしく作れたチームが予選突破よ!」

 

「りょ、料理⁉」

 

「なんだそりゃ⁉ファイトできんじゃねぇのかよ⁉」

 

トライフォーが声のする方向を見てみるとナオキが予選ルールに対して文句を言っている姿があった。

 

「落ち着くのです石田!まずは予選突破なのです」

 

「でもよぉ!」

 

「石田さん?」

 

「おお、お前らも来てたのか!」

 

トコハはナオキとシンゴの後ろにいるハット帽子とメガネをかけたルーナを発見する。

 

「ん?あれってもしかして・・・」

 

ルーナはトライフォーの存在に気付いて顔を向ける。

 

「あ!るー・・・」

 

「しーーー!!」

 

ルーナの名前を言いそうになったトコハをルーナが止める。当然だ。ここに人気アイドルが参加しているとわかったら、会場が大騒ぎになるのだから。

 

 

中央会場の足場がエレベーターのように上に上がり、足場が止まるとそこには農場とたくさんのキッチンが置かれていた。

 

「それではこれより、ズー支部の誇るネオネクタールの自然農場、新鮮食材を提供いたします!制限時間は1時間!ですが・・・」

 

『ズーーーー!!!』

 

農場のいたるところにメガコロニー戦闘員Aのコスプレをしたスタッフたちが現れる。

 

「メガコロニーの戦闘員たちが食材を守るべく、いたるところに背任されております!ファイトで彼らを撃退して、必要な食材をゲットしてください!」

 

(要はファイトして食材を集め、それで料理をしろってことか・・・)

 

(狙いを絞って攻略しないと後からメニューは作れないかもしれないね)

 

クロノとシオンが2人で作戦会議をしている間にトコハとユイはルーナと話していた。

 

「あれから時々、アムやユキノとファイトしてるんですけど、全然勝てなくて。それでこっそり修行に来たんです」

 

「へ~、アムちゃんとユキノちゃんって強いんだね」

 

「2人がファイトしたらどっちが勝つのかわかる?」

 

「えっと、これまでのアムとユキノ戦績は五分五分だった気がします!」

 

「なるほど、十分に強いという事はわかった!」

 

「はい!負けてられません!」

 

「中々の向上心じゃねぇか!」

 

「今日は一緒にヴァンがりましょう!」

 

「はい!」

 

即席チームとトコハとユイはお互いに笑いあった。それを見たクロノは少し微笑んだ後、少し考えるように顔を俯かせた。

 

「?クロノ?」

 

クロノは自分の頬を叩き、気合を入れ直す。

 

「何でもねぇ!とにかくまずはこの予選で確実に勝つ!」

 

「そう簡単にはやらせねぇぜ?」

 

トライフォーの前にナオキ、シンゴ、ルーナの即席チームが立ちふさがる。トライフォーはやる気十分だ。

 

「・・・あ、でも料理って言えば・・・」

 

「・・・あ、そういえばうちのチームにユイが・・・」

 

「いるよ!キリッとね!」

 

不安そうな顔のトコハとクロノとは対照的にユイは自信満々な笑みを浮かべる。

 

「あああ・・・完全に忘れてた・・・ユイにこれは任せられない・・・」

 

「ユイ、悪いことは言わねぇ。今回お前は料理はするな」

 

「何で⁉私だって料理したいよ!!」

 

「お前それで予選に落ちたらどうする気なんだよ⁉」

 

「ユイの料理はいまいち信用できないのよね・・・」

 

「まだ疑ってたの⁉だから大丈夫だって!!」

 

ユイの料理を信用しきっていないクロノとトコハはユイをキッチンに出すことを止めようとする。そんなユイにシオンが助け舟をだす。

 

「大丈夫だ。今回のクエスト、ユイがミスを犯さない限り、優勝は揺るぎない」

 

「「シオン⁉」」

 

「さすがシオン!わかる人にはわかるね!」

 

「・・・まぁ、シオンがそう言うなら、いいのか?」

 

「いいんじゃないかな?前にシオン、ユイのローヤルゼリー食べてたし・・・」

 

クロノとトコハは不安を抱えながらもユイをキッチンに立たせることを許した。そうこうしている内に、いよいよズー支部のGクエストの予選が始まろうとしていた。

 

「それでは、スタートです!」

 

『ズーーーーー!!!』

 

参加者は食材を求めて農場にいるメガコロニー戦闘員たちにファイトを仕掛ける。

 

「高級メロンでズー!」

 

「こっちは和牛3枚でズー!」

 

「「そいつをよこせーーー!!」」

 

「「ズーーーー!!!??」」」

 

ものすごい勢いでメガコロニー戦闘員に向かっていくクロノとナオキに戦闘員たちはかなりビビっていた。他の3人はまだスタート地点にいた。

 

「みんなすごい勢いで農場に向かっていったけど、私たちも行かなくていいの?」

 

「そうよ。早くしないといい食材がどんどんなくなっちゃうよ?」

 

「いや、待った。高級食材にばかり目を奪われていたら、このクエストは失敗する。見て、この食材場には調味料がない!」

 

「「!!」」

 

「僕たちは調味料を探そう。ユイは主役であるパイナップルの厳選。よし、これで勝てる!」

 

「そういう事なら任せてよ!どれが1番新鮮なパイナップルかバッチリ見抜いてあげるよ!」

 

「ああ、頼むよ。さぁ、僕らも行こうトコハ。時間がないよ」

 

トコハはシオンの素晴らしいともいえる考えに苦笑いを浮かべていた。こうして3人も行動を開始した。

 

「ガントレッドバスタードラゴンのスキルでマシニング・マンティスを退却!パワープラス3000、クリティカルプラス1だ!」

 

ナオキのガントレッドバスター・ドラゴンのアタックでファイトは終了、ナオキの勝ちだ。

 

「やられた・・・ズー・・・」

 

「よっしゃあ!メロンゲット!」

 

和牛をかけてファイトしているクロノはというと・・・

 

「ストライドジェネレーション!!!クロノドラゴン・ネクステージ!!!」

 

ネクステージにストライドをし、一気に勝負を決めるつもりだ。

 

(とにかく勝って、前に進む!今はそれしかねぇ!)

 

一方即席チームのシンゴやルーナはというと・・・

 

「ズーー!!このマグロの頭は渡さないズー!」

 

「ここは私が!」

 

食材としては微妙なマグロの頭をかけて戦闘員とルーナがファイトを始める。ファイトは着々と進んでいき、終盤戦に向かう。

 

「いきます!ストライドジェネレーション!!仮面の神竜使い(ドラゴン・マスカレード)ハリー!!」

 

ルーナはハリーの未来の姿、仮面の神竜使い(ドラゴン・マスカレード)ハリーにストライドする。

 

超越(ストライド)スキル!奇術(マギア)でソウルのダークサイド・プリンセスをコール!ヴァンガードにアタック!」

 

ダークサイドのアタックはノーガードを宣言。ダメージは4枚。

 

「ダークサイド・プリンセスはスキルでソウルに!仮面の神竜使い(ドラゴン・マスカレード)ハリーでヴァンガードにアタック!スキルでマスカレード・バニーをソウルに入れ、ソウルにいるダークサイド・プリンセス、ハピネス・コレクター、マスカレード・バニーをコール!そしてさらに、相手リアガード2体をソウルへ!」

 

仮面の神竜使い(ドラゴン・マスカレード)ハリーのスキルでソウルから空いたリアガードをコールし、相手リアガードをソウルに入り、盤面がガラガラになった。そしてこの攻撃はノーガード。ダメージは5枚。

 

「ダークサイド・プリンセスでアタック!」

 

手札じゃ守り切れないためノーガードを宣言。そしてダメージが6となり、ルーナの勝利が確定した。

 

「ま、参ったでズー・・・」

 

「やったー!」

 

「み、見事なのです・・・」

 

ファイトを見ていたシンゴはルーナの実力に感服していた。一方クロノは次の食材、ハムに手を出そうとしたが、同時にナオキもハムに手を出す。

 

「俺のだ!」

 

「俺のです!」

 

「やんのか?」

 

「負けませんよ」

 

「こっちの台詞だ」

 

戦闘員をほったらかしてクロノとナオキでファイトを始めてしまった。そんなこんなで時間が過ぎていく。

 

 

必要最低限の食材をゲットしたトライフォーはキッチンに立ち、料理を作っていく。他のチームもそれぞれの料理を作り始めている。料理ができたところでユイが余ったパイナップルでスイーツをつくっている。それを不安げに見ているクロノとトコハ。スイーツが完成したと同時に他のチームも料理を作り終えたようだ。

 

「いよいよ各チームの料理が出揃ったようです!それでは、実食です!」

 

最初の指名はトライフォーだ。トライフォーは作った料理を審査員に出す。そして審査員は作った料理を食していく。

 

「これは・・・うまい!」

 

「スパイスの使い方も完璧ネー。隠し味はオイスターソース?」

 

「とケチャップです」

 

審査員の評価は好評のようだ。

 

「さすが」

 

「伊達に自炊してねぇよ。でも問題は・・・」

 

「あれよね・・・」

 

クロノとトコハの不安要素がユイの作ったスイーツだ。作ったのは余ったパイナップルを使ったどら焼きだ。審査員はそれを食べる。クロノとトコハは冷や汗をかいている。

 

「これは・・・・・・とてもうまい!!」

 

「何ぃ!!?」

 

「うそぉ!!?」

 

審査員に高評価をもらったことに激しく驚いているクロノとトコハ。

 

「あんこの甘さとパイナップルの甘酸っぱさが見事にマッチしているネ。これは素晴らしい。作ったのは誰?」

 

「はい!私です!」

 

ユイはクロノとトコハにニヤついた顔で見つめる。

 

「・・・どうですか?これが私の成長した料理スキルですよ?まずいまずい連呼してたクロノ君とトコハさん?」

 

「ご、ごめんなさい・・・」

 

「わ、悪かったって。お前意外とねちっこいな・・・」

 

「言っただろ?ミスさえ犯さなければ大丈夫だって」

 

その後も他のチームも料理を審査員に出していく。審査はかなり厳しく、いい評価をもらえたチームもいれば不評なチームもいる。そして最後にナオキたちの即席チームだ。即席チームの料理を見た審査員は顔を引きつらせていた。

 

「えっと・・・料理は・・・これかな?」

 

「はい!」

 

即席チームは満面な笑みだ。即席チームの料理はそれは料理と呼んでいいのかというくらい禍々しいものだった。何かの葉、ちくわ、骨などが入っているもう何でもありになスープになっている。スープの色も紫だし、パイナップルは入っているのかというくらい疑わしい。まさに物体Xと呼ぶにふさわしい。これを食した審査員は当然気絶してしまう。

 

「・・・向上していたからよかったけど、ユイの料理が悪化していたらああなっていたのかな・・・?」

 

「ああ・・・。可能性としては十分にあり得るな・・・」

 

「・・・まぁ、初めて作ったクッキーの味は何もなかったしね・・・」

 

「そ、そこまでひどくないやい!!」

 

 

全部のチームが出揃ったところでいよいよ結果発表の時間になる。

 

「それでは発表したします!見事予選を突破し、決勝にコマを進めたのは・・・チームトライフォー!」

 

『おおおお!』

 

トライフォーが予選に勝ち抜いて参加者が歓声が上げる。予選を突破したトライフォーは参加者たちの拍手を受け、会場の前に立つ。すると会場が暗くなり、トライフォーに明かりが照らされる。

 

「それでは、おいでいただきましょう!」

 

中央広場の周りある噴水が割れ、そこに明かりが照らされる。そこには1人の男が立っていた。

 

「グレートネイチャーの天才!ジニアスコミュニケーションテクノロジー社長、クリストファー・ロウ!シンガポールから堂々参戦です!」

 

ジニアスコミュニケーションテクノロジー社長、クリストファー・ロウの登場により、会場はざわめきで広がっていた。

 

「クリストファー・ロウ?」

 

「アジアトップクラスのファイターだよ。年は僕たちの少し上みたいだけど・・・」

 

クリスは会場に入ってき、そしてトライフォーの前に立つ。

 

「君たちが噂のトライフォーか」

 

「俺たちのことを知ってるんですか?」

 

「まぁ、いろいろとね」

 

クリスはクロノに手を差し伸べ、クロノも手を出して握手を交わす。

 

「ここからは、僕の世界」

 

「!」

 

「僕の前に立った以上、全力で叩き潰してあげる。そのつもりでかかってよね」

 

クリスの言葉を聞いたクロノは笑みを浮かべ、握手していた手に少しだけ力を入れる。

 

「よろしくお願いします」

 

3人もクロノと同じようにクリスに向けて笑みを浮かべていた。

 

「それでは、休憩を挟みまして決勝戦です!」

 

 

休憩時間となり、トライフォーは観客席でクリスの情報をまとめていた。

 

「ジニアスコミュニケーションテクノロジーは通信技術においては世界トップクラスで、確かファイカにもその技術が使われている」

 

「へ~、私たちの使ってるこれが・・・」

 

「代表のクリストファー・ロウはSITの大学院在学中に友人と共にジー特区を立ち上げる一方、ファイターとしてもアジア各所で実績を残している。文字通りの天才エリートだよ」

 

「生半可のことじゃ勝てないか」

 

「けど、勝たなきゃ先へは進めない」

 

「うん!それじゃあ、あれいっときますか!」

 

ユイのあれというのはグレードジャンケンのことだ。このグレードジャンケンでグレードが高かったものがクリストファイトできる権利が与えられるということだ。

 

「「「「グレードジャンケン、ジャンケンポン!!」」」」

 

トコハ グレード3

シオン グレード2

ユイ グレード1

クロノ グレード0

 

「やったぁ♪それじゃあ私がトライフォーの代表ってことで!」

 

自分たちが外れたことで3人、特にクロノは悔しがっていた。

 

「絶対勝てよ!へぼいファイトしたら許さねぇからな!」

 

「私も目標決めたから、立ち止まっていられないよ」

 

トコハの言葉を聞いたクロノは少しキョトンとなった。そうしているとナオキがトライフォーに話しかけてきた。

 

「よお!決勝進出おめでとさん!」

 

「ありがとうございます」

 

「・・・あれれ?ルーナと小茂井さんは?」

 

ユイの言う通り、シンゴとルーナがいない。

 

「ああ、それがさ・・・」

 

ここからはシンゴとルーナの回想・・・

 

『例えいかなる物体でも、これは僕たち3人の努力とイメージの結晶なのです!お残しは許されないのです!』

 

そしてシンゴは物体Xを一口食し、そして気絶する。

 

『し、シンゴさーん!!』

 

そして現在今に至る。

 

「・・・んで、いま医務室・・・」

 

「そ、そうですか・・・」

 

事情を聞いたトライフォーは苦笑いを浮かべる。

 

「それよりお前らにはやられたぜ。正直完敗だ。俺も料理にはそこそこ自信あったんだけどよぉ・・・」

 

「あれで・・・?」

 

「・・・正直料理がうまくなってよかったと思ってる自分がいる・・・」

 

「ああ・・・でも俺がうまくなりたいのは料理の方じゃなくて・・・」

 

「ああ?ファイトの方はもっと大丈夫だろ?俺に勝ったんだからよぉ」

 

「すみませーん、決勝戦出るの私なんですけどー?」

 

「おお、すまんすまん。ま、お前らなら大丈夫だろ。今回も、その先も。何かいろいろあるみてぇだけどよ」

 

ナオキの言葉を聞いたトライフォーは笑みを浮かべる。

 

「俺が言うのもなんだけど、応援してるぜ」

 

「ナオキさん・・・」

 

「強くなりてぇんだろ?俺もそうだった」

 

そう言ってナオキは自分の昔話を語る。

 

「昔さ、強くなりたい。でなきゃ大事なものは守れない。わかってんのに、いつも自分の力不足ばっか思い知らされて、焦って、もがいて・・・」

 

ナオキの話をトライフォーは真剣に聞く。

 

「クレイに関わる連中はいつまでも待っちゃくれなかったからな」

 

「クレイ?」

 

「そっか、お前ら知らねぇんだな。惑星クレイってのはカードの中の話だけじゃねぇんだ。あるんだよ、本当に」

 

「「「「え⁉」」」」

 

惑星クレイがカードの世界だけでなく、実際に実在していると聞いたトライフォーは驚きの表情をしていた。

 

「いきなり言われてもって感じだよな。詳しい話は・・・そうだな・・・カムイ先輩にでも聞いてくれ」

 

トライフォーはお互いに顔を合わせ合っていた。

 

「とにかく今は目の前のファイトだ!絶対に勝てよな!」

 

バシンッ!

 

「うわぁ⁉」

 

ナオキはトコハの背中を叩いて気合を入れさせた後、その場を後にした。

 

 

時間がたち、いよいよ決勝戦の時間となった。中央会場ではすでにトコハとクリスがギアースにデッキを設置していつでもファイトできる状況だ。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「春待ちの乙女オズ!」

 

「ペンシル・コアラ!」

 

春待ちの乙女オズ  PW5000

 

ペンシル・コアラ  PW5000

 

クリスの使用クランは司会者が言っていたようにグレートネイチャーだ。グレートネイチャーはリアガードにパワーを上げてターン終了時にはそのリアガードを退却させるドーピングを得意としている。そして退却させた後の補助を行うなど、とても計算高いクランとなっている。

 

「僕の先攻だ。ドロー。ぐるぐるダックビルにライド!ペンシル・コアラは移動。ターンエンド」

 

ぐるぐるダックビル  PW7000

 

R ダックビル R

R  コアラ  R  クリスの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!萌芽の乙女ディアンにライド!オズは移動!」

 

萌芽の乙女ディアン  PW8000

 

R ディアン R

R  オズ  R

 

「オズのブースト、ディアンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『早咲きの乙女ピア』」

 

「ダメージチェック『矛盾教官シェル・マスター』」

 

「ターンエンド!」

 

PW13000➡PW7000  トコハの手札6枚 山札42枚  クリスのダメージ1枚

 

「僕のターン。スタンド&ドロー。ジオグラフ・ジャイアントにライド」

 

ジオグラフ・ジャイアント  PW10000

 

R ジオグラフ R

R  コアラ  R

 

「ペンシル・コアラのブースト、ジオグラフでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『チクタク・フラミンゴ』」

 

「ダメージチェック『開墾の戦乙女パドミニ』」

 

「ターンエンド」

 

PW15000➡PW8000  クリスの手札6枚 山札40枚  トコハのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!開花の乙女ケラにライド!メイデン・オブ・グラジオラス、早咲きの乙女ピアをコール!」

 

開花の乙女ケラ  PW10000

メイデン・オブ・グラジオラス  PW9000

早咲きの乙女ピア  PW7000

 

グラジオラス ケラ R

  ピア   オズ R

 

「ピアのブースト、グラジオラスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『カッター・ファルコン(☆)』」

 

「オズのブースト、ケラでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『ダンガン・マロン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『特別名誉助手みけさぶろー』『カスタネット・ドンキー(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに、1枚ドロー」

 

「ターンエンド!」

 

PW16000➡PW10000+SH10000=20000

PW15000(+5000)➡PW10000(+5000)  トコハの手札5枚 山札39枚  クリスのダメージ3枚

 

「僕のターン。スタンド&ドロー。特別名誉博士シャノアールにライド!」

 

特別名誉博士シャノアール  PW11000

 

「さらにジオグラフ・ジャイアントをコール」

 

ジオグラフ シャノアール R

  R    コアラ   R

 

「ジオグラフでグラジオラスにアタック」

 

「ガード!『萌芽の乙女ディアン』」ペンシル・コアラのブースト、シャノアールでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『ひたむき助手ミニベリー』『トライアングル・コブラ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

シャノアールは持っていた本を開きそこに自然の光の草が生え、その草がケラ(トコハ)を襲い、ケラ(トコハ)はケガを負ってしまう。

 

「くぅぅ!ダメージチェック『メイデン・オブ・グラジオラス』『ウィステリアナイト』」

 

「ターンエンド」

 

PW10000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000(+5000)➡PW11000  クリスの手札7枚 山札34枚  トコハのダメージ3枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!ラナンキュラスの花乙女アーシャ!!」

 

ラナンキュラスの花乙女アーシャ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!春色の花乙姫アルボレア!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『開墾の戦乙女パドミニ』グレード1+2

 

春色の花乙姫アルボレア  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

「アーシャの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、同じ名前のユニットをスペリオルコール!グラジオラス!パワープラス2000!オズのスキル!ソウルに入れて、同じ名前のユニットをスペリオルコール!ピア!」

 

グラジオラス アルボレア グラジオラス

  ピア     R     ピア

 

「右のグラジオラスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『トライアングル・コブラ(☆)』」

 

「ピアのブースト、左のグラジオラスでヴァンガードにアタック!グラジオラスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払って、グラジオラスをスペリオルコール!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『カスタネット・ドンキー(引)』ドロートリガー。パワーをヴァンガードに上げて1枚ドロー」

 

「アルボレアでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード『矛盾教官シェル・マスター』(コスト『名物博士ビッグベリー』)」

 

アルボレア(トコハ)は桜を操り、シャノアール目掛けて放ったが、シャノアールに包まれる前にシェル・マスターの甲羅の盾によって防がれてしまう。

 

「トリプルドライブ『桜吹雪の乙女リルガ』『開墾の戦乙女パドミニ』『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部右のグラジオラスに!ピアのブースト、右のグラジオラスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ブロードキャスト・ラビット(治)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW16000➡PW11000(+5000)

PW26000➡PW16000(完全ガード)

PW21000➡PW16000+SH10000=26000  トコハの手札6枚 山札31枚  クリスのダメージ4枚

 

「ズー支部クエスト決勝戦!安城選手の1回目のストライドが終了し、ダメージゾーンは3対4!安城選手が一歩ロード!」

 

「ここまでは予想通りだね。悪くない。けど僕の前に立つ以上、その程度では困るんだよね。ストライドジェネレーション!!全智竜キャスパリーグ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ひたむき助手ミニベリー』グレード1+2

 

全智竜キャスパリーグ  PW26000  ハーツ『特別名誉博士シャノアール』

 

「これは僕からの試験だよ。答えの出せない者は去りゆくのみ」

 

トコハはより一層に身構える。

 

「クレヨン・タイガー、ぐるぐるダックビル、チクタク・フラミンゴをコール!ダックビルとフラミンゴの登場時スキル!ジオグラフを選んでそのスキルを与える!」

 

クレヨン・タイガー  PW9000

チクタク・フラミンゴ  PW7000

 

ジオグラフ キャスパリーグ クレヨン

フラミンゴ   コアラ   ダックビル

 

「フラミンゴのブースト、ジオグラフでヴァンガードにアタック。キャスパリーグのスキル。ハーツが特別名誉博士なら、カウンターブラストを払って、リアガードがアタックしたなら、リアガードを選んでパワープラス4000。ジオグラフにパワープラス4000」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』」

 

「ダックビルのブースト、クレヨンタイガーでヴァンガードにアタック!再びキャスパリーグのスキルでカウンターブラストを払って、ジオグラフにパワープラス4000。さらにクレヨン・タイガーのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払って、ジオグラフにパワープラス4000!そしてジオグラフをスタンド!」

 

「これはすごい!リアガードが攻撃するたびにリアガードをパワーアップさせるキャスパリーグ!リアガードをパワーアップし、リアガードをスタンドさせるクレヨン・タイガー!ジオグラフ・ジャイアントを着々とパワーアップさせています!」

 

「トコハ・・・」

 

トコハとクリスのファイトを心配げながらも見守るトライフォーの3人。

 

「ガード!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』」

 

「ペンシル・コアラのブースト、キャスパリーグでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『桜吹雪の乙女リルガ』(コスト『開墾の戦乙女パドミニ』)」

 

キャスパリーグの本が開き、その本から魔力が噴き出し、魔力がアーシャ(トコハ)に向かってきてたが、リルガが駆け付けてきて魔力から守る。

 

「僕の試験はまだ終わっていないよ!トリプルドライブ『ジオグラフ・ジャイアント』『特別名誉助手みけさぶろー』『ルーラー・カメレオン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てジオグラフへ!ジオグラフでヴァンガードにアタック!キャスパリーグのスキルでカウンターブラストを払って、パワープラス4000!」

 

「ガード!『花園の乙女マイリス(☆)』『ダンガン・マロン(☆)』そしてインターセプト!『メイデン・オブ・グラジオラス』」

 

「凌いだーーー!!」

 

『おおおお!!』

 

怒涛の攻撃を凌ぎきったことにより、観客は歓声を上げる。トコハは安堵の表情を浮かべる。

 

「ふぅ・・・」

 

「どうにか落第は免れたようだね。ターン終了時、ジオグラフは退却。キャスパリーグ、クレヨン・タイガー、ダックビルのスキルで5枚ドロー。さらにフラミンゴのスキルでカウンターチャージ」

 

PW21000➡PW11000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW31000➡PW11000+SH25000=36000  クリスの手札9枚 山札23枚  トコハのダメージ4枚(裏3枚)

 

「どうにか守った安城選手ですが、これでクリス選手の手札は9枚!果たして、次のターン、攻撃は通るのか⁉」

 

「私はあなたに勝ちます!」

 

クリスはトコハの言葉を聞いて少し目を見開かせる。

 

「ストライドジェネレーション!!!!夢紡ぐラナンキュラスアーシャ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クリスタルウィング・ドラゴン』グレード3

 

夢紡ぐラナンキュラスアーシャ  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

「花乙女アーシャのスキル!カウンターブラストを払って、ピアをスペリオルコール!パワープラス2000!夢紡ぐアーシャのスキルでGゾーン裏の夢紡ぐアーシャを表にして、もう1体ピアをスペリオルコール!パワープラス2000!さらに前列ユニットにパワープラス5000!」

 

(Gクエストで全優勝する。それができれば、卒業後は海外に行くって約束を取り付けた!)

 

「ケラをコール!ピアのGB(ジェネレーションブレイク)!ドロップゾーンのノーマルユニットを2体戻して、全てのピアにパワープラス3000!残りのピア全員が同じスキルを使用!全てのピアがパワーアップ!」

 

戻したカード 『萌芽の乙女ディアン』『開墾の戦乙女パドミニ』『メイデン・オブ・グラジオラス』『桜吹雪の乙女リルガ』『開墾の戦乙女パドミニ』『メイデン・オブ・グラジオラス』『クリスタルウィング・ドラゴン』『メイデン・オブ・グラジオラス』

 

「こ、これは⁉安城選手、怒涛のパワーアップです!」

 

ケラ アーシャ ピア

ピア  ピア  ピア

 

「もう立ち止まらないと決めた!私は私らしく、ただまっすぐに進む!!」

 

「それで僕を超えられるのかな?」

 

「超えてみせます、絶対に!ピアのブースト、ケラでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『トライアングル・コブラ(☆)』『ルーラー・カメレオン(☆)』『ジオグラフ・ジャイアント』」

 

クロノは拳を強く握りしめながらファイトを見守る。

 

(あいつも何か掴んだんだ。シオンも・・・トコハも。みんな前に進んでいく。だったら俺は・・・。いつかじゃダメだ。進むには見つけなきゃならないんだ!俺が掴むべき未来を!それが多分、あいつが俺に残した謎の意味!)

 

「ピアのブースト、アーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガードだ」

 

「トリプルドライブ!ここで、決める!『ウィステリアナイト』『萌芽の乙女ディアン』『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!パワーは右前列ピアに、クリティカルはアーシャに!これが、私の掴む未来!!」

 

アーシャ(トコハ)はたくさんのラナンキュラスの花びらを操り、その花びらをシャノアール目掛けて放つ。シャノアールはその花びらに包まれていった。

 

PW34000➡PW11000+SH25000=36000

PW47000➡PW11000

 

ダメージチェック『特別名誉博士シャノアール』『ジオグラフ・ジャイアント』

 

トコハのダメージ4枚  クリスのダメージ6枚  勝者トコハ

 

「やりましたーーー!!クリストファー・ロウ選手を敗り、ズー支部クエストを制したのは、安城選手とトライフォー!」

 

『おおおおおおおおお!!』

 

トコハがクリスに勝利したことにより、会場が大歓声で広がっていた。クリスは笑顔でトコハに敬意の拍手を送っている。これによって、トライフォーの優勝が確定した。

 

 

授与式、優勝したトライフォーは会場に上がり、ズー支部制覇のメダルを受け取ろうとしていた。

 

「優勝したトライフォーには、勝利の証のメダルが授与されます!」

 

ズー支部長がトライフォーのメンバーに優勝メダルをかけてあげようと、手に取ろうとした瞬間、そこに戦闘員のコスプレをしたスタッフがムチを使って優勝メダルを奪ってしまった。そこにスタッフがカンペを持ってきた。

 

「きゃあああ、大切なメダルがー(棒)」

 

「あなたたちはいったい何者ですかー⁉」

 

「我々は犯罪結社メガコロニー!世界征服の手始めに、この支部を支配してやるでズー!」

 

いきなりの展開にトライフォーは何が何だかわからない状況になっていた。

 

「ここからが、新のズー支部クエストの始まりでズー!」

 

『ズーーー!!!』

 

どうやらこのズー支部のGクエストはまだこれで終わったわけではないようだ。

 

to be continued…




クロノ「クリスさんって、ものすごく頭がいいですよね?」

クリス「それほどでもないよ。でもまぁ、何かを学ぶことは嫌いじゃない」

クロノ「そうすか?俺、ちょっと勉強は苦手で・・・」

クリス「何も机にかじりつくことが勉強じゃない。実際にいろいろと体験する中で、何かを得ることも大事な勉強だ」

クロノ「なるほど・・・。そういう考え方もあるんですね」

クリス「昔、いろいろとあってね、そこから得た教訓さ」

TURN65「戦え!カード戦士ヴァンガマン!!」


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戦え!カード戦士ヴァンガマン!!

今回のファイトは完全にオリジナルです。

それと、サブタイトルにヴァンガマンを載せてますが、ファイトの時はもちろんコスチュームは脱いでいます。

そんなわけで、本編を始めていきましょう。

それではどうぞ!


ズー支部のGクエストで予選を突破し、決勝戦でクリストファー・ロウに勝利し、見事優勝・・・と思いきやメガコロニー戦闘員のコスプレをしたスタッフたちに優勝メダルを奪われてしまう。現在トライフォーはメダルを取り返そうと戦闘員たちを追いかけていた。戦闘員たちが奥の部屋に入り、トライフォーもその部屋に入るが、戦闘員たちの姿はいなかった。

 

「なんだこれは⁉」

 

「行き止まり⁉」

 

トライフォーが入ってきた瞬間、出入り口のドアが閉まってしまった。

 

「!しまった!」

 

「出入り口が⁉」

 

部屋の明かりが少し赤くなると、トライフォーの足場がエレベーターのように上がっていく。

 

「「「「うわああああああ!!」」」」

 

この様子を別の部屋でモニター越しで見ていた者がいる。

 

「ふふ、待ってるわよ、トライフォー」

 

 

 

TURN65「戦え!カード戦士ヴァンガマン!!」

 

 

 

足場が目的地の階に到着した。その場所は惑星クレイでいうところのメガコロニーの本拠地そのものだ。

 

「どうやらここはメガコロニーの世界を再現した場所のようだ」

 

「ズー支部、結構凝ってるね・・・」

 

「つーかメダルだ!あの戦闘員たちどこ行きやがった⁉」

 

トライフォーが戦闘員たちを探していると、突然軽快な曲が流れ、モニターが映りだしアニメーションが流れる。

 

『ここは犯罪結社メガコロニーが支配する世界。優勝を果たしたトライフォー。だがその証であるメダルが奪われてしまった!我らがトライフォーはGクエストを制覇するため、そして、世界平和のために、メガコロニーと日夜戦い続けるのだ!いけ、トライフォー!頼むぞ、我らがトライフォー!』

 

突然の妙なアニメーションに3人は何のことかわからずにいたが、シオンは飲み込みが早い。

 

「そういう事か」

 

「え⁉」

 

「今のでわかるのかよ⁉」

 

「それで、どういうことなの?」

 

「つまりクエストなんだ。優勝メダルを取り返すというね」

 

シオンの説明に3人は納得する。

 

「そういえば戦闘員たちが言ってたな。新のクエストの始まりとかなんとか・・・」

 

3人がこのGクエストの趣旨が理解していると、そこにメガコロニー戦闘員が現れる。

 

「優勝メダルはメガコロニーの大私領様が預かっているズー!返してほしくば我々と戦うズー!」

 

「やってやろうじゃないの!」

 

戦いに挑む気満々のトライフォーの周りには戦闘員に囲まれていた。これは10人や20人でもない。かなり多い。

 

「ちょっと何よこれー⁉」

 

『ステージは3つ、まずは戦闘員を100人倒すのだ!』

 

「ひゃ、100人⁉」

 

「ウソだろ⁉」

 

「ファイトってわけでもないし、どうやって倒すの⁉」

 

そんなトライフォーにスタッフがクロノには剣を、シオンにはレイピア、ユイには槍を、そしてトコハにはなぜかハンマーを手渡していった。ちなみにこれは全部おもちゃの武器だ。制限時間は5分。そしてスタートと同時に戦闘員たちがトライフォーに襲い掛かってきた。

 

「2回勝っただけで優勝なんて簡単すぎると思った!」

 

「たくっ!手の込んだことしやがって!」

 

「あのクリスに勝ったっていうのに、なんか台無し!」

 

「とにかくまずはこいつらを片付けようよ!愚痴はその後!」

 

トライフォーは襲い掛かってくる戦闘員を次々と薙ぎ払っていく。時間があとわずかというのに、一向に減る気配がない。

 

「一発当てれゃ倒せるとはいえ、数が多すぎる!」

 

「もう残り時間もない!」

 

「このままじゃクエスト失敗になっちゃう!」

 

「僕が一気に片づける!」

 

シオンは大勢の戦闘員に突っ込み、1人1人にレイピアを振るっていく。

 

「セ・フィニ」

 

シオンが鞘にレイピアを収めると、戦闘員は1人残らず倒れていった。残り時間はわずか1秒残っている。

 

『残り時間わずか1秒でファーストステージクリアです!』

 

ズー支部会場では大歓声が上がっていた。別の部屋で見ていた大私領は軽く拍手を送る。

 

「中々やるじゃない」

 

3人はシオンに駆け寄ってくる。

 

「シオンすごい!」

 

「さすがはフェンシングの達人だね!」

 

「助かったぜ!」

 

「間に合ってよかった」

 

トライフォーは安心して笑みを浮かべていると・・・

 

ドカンッ!ドカンッ!

 

メガコロニーの空間に次々と煙玉が爆発する。トライフォーは急いでこの部屋から脱出する。

 

「クリアしたってのにどういうことだよ⁉」

 

会場の檀上でモニター越しで見ていたズー支部長は・・・

 

「盛り上がればいいのよ」

 

そう言ってキュウリを食す。トライフォーは部屋から脱出し、エレベーターに乗る。そしてエレベーターはまた上に上がっていく。そして目的の階に到着する。

 

「ここは⁉」

 

出た場所は暗雲な空が立ち込める荒野だった。

 

「「「よく来たな、トライフォー!」」」

 

その荒野から3人組の少年幹部クライムバグが現れる。しかしその姿はどう見てもトリニティドラゴンの3人組だった。

 

「大私領様のところへ行きたければ、俺たちを倒すんだな!」

 

「はぁ⁉トリドラ⁉」

 

「何でお前らが?」

 

ユイがクリアしているのにも関わらず、トリニティドラゴンがここにいることに驚き、クロノはなぜここにいるのか問いかける。

 

「ふふん、先週クエストをクリアしてね、スカウトされたのさ。俺たちの活躍が、あまりにも素晴らしくてな!」

 

「ちなみに、あのズーのポーズ、僕たちが考えたんですよ?」

 

「「「ズーーー!!」」」

 

どうやらトリニティドラゴンの3人はズー支部にスカウトされ、クエストの進行を任されており、ズー支部長がやっていたあのズーのポーズはトリニティドラゴンが考えたものらしい。

 

「ああ・・・どうりでセンスのないポーズだと思ったよ・・・」

 

「・・・ま、お前らが相手なら楽勝でセカンドステージクリアだぜ」

 

クロノがそう言うと再び軽快な曲が流れ、モニターが映りだしアニメーションが流れる。

 

『怪人たちを倒したトライフォー。しかしその前に新たな怪人、メガコロニーが立ちふさがる。彼らを倒すにはカード戦士ヴァンガマンに変身するしかない!いけ、カード戦士ヴァンガマン!頼むぞ、カード戦士ヴァンガマン!』

 

「へ、変身?」

 

「いやいや、いくらなんでもそれは・・・」

 

「こんなのに誰が乗るかって話だよね・・・」

 

「ああ。バカバカしすぎる」

 

どうもトライフォーはこれには乗り気ではないようだ。そうとも知らずにスタッフはヴァンガマンの変身コスチュームまで用意してきた。

 

「「「「うわぁ・・・」」」」

 

これにはトライフォーはかなり引いていた。

 

『できないならここで失格よ~ん。当然、優勝ポイントもなーし』

 

モニター越しでズー支部長がそう言う。簡単に言うならやらないと優勝はないという事だ。これによってトライフォーの決断は・・・

 

「くっそー、今日は俺たちの負けだぜ(棒)」

 

「強敵だった(棒)」

 

「あと少しだったのにねー(棒)」

 

「次こそポイントゲットして優勝よ!」

 

『ちょっと待ちなさいよあんたたちーー!!諦めるの早すぎるわよ!!』

 

完全なる試合放棄するという決断に至った。

 

「やーいやーい、へっぽこフォー!俺たちに負けるのが怖いんだろ~?」

 

トリニティドラゴンに煽られてトライフォーは立ち止まる。

 

「・・・ポイントの為だ・・・!」

 

「勝利の為なら、超えなければならない一線がある・・・!」

 

「何よりもトリドラに侮辱されるのが屈辱すぎる・・・!」

 

「ぐぬぬぬぬぬ・・・」

 

トリニティドラゴンに煽られてトライフォーはやる気を見せた。

 

「いくぞ!」

 

「「「おう!」」」

 

「「「「変身!!ストライドジェネレーション!!」」」」

 

トライフォーはスタッフたちの手助けによって急いでヴァンガマンの衣装に着替える。

 

『説明しよう!カード戦士ヴァンガマンは僅か1ミリ秒でストライドジェネレーションが完了するのだ!』

 

てこずりはしたが、全員の着替えが終わった。そして・・・

 

「ヴァンガー・・・レッド!」

 

「ヴァンガー・・・グリーン」

 

「ヴァンガー・・・イエロー!」

 

「ヴァンガ・・・ブルー」

 

「「「「カード戦士・・・ヴァンガマン!!」」」」

 

ドカンッ!!

 

ヴァンガマンとしての名乗りを終え、戦隊もののポーズをとる。そしてそれぞれ違う色の煙玉が爆発する。

 

(家に帰りたい・・・)

 

(消してくれ・・・。今すぐ俺を消してくれ・・・)

 

(2人とも未熟だな・・・)

 

(あれ?やってみると意外に楽しいかも・・・)

 

トライフォーはそれぞれそんな思いを抱いていた。

 

「行くぞヴァンガマン!!」

 

そして、クライムバグたちとヴァンガマンの戦いが始まろうとしていた。

 

「ジャジャン!問題です!大きさが10メートルもある果物ってどんな果物?」

 

「はぁ?」

 

「なぞなぞです」

 

戦いというのがなぞなぞだという事にヴァンガマンたちはずっこける。

 

「何でだよ⁉」

 

「変身の意味は⁉」

 

「残り30秒」

 

「え⁉ウソ⁉もう始まってるの⁉」

 

「くっそ!邪魔だ!」

 

トライフォーはヴァンガマンのヘルメットを外す。

 

「何でもいいから、果物の名前をいうんだ!」

 

「「「うん!」」」

 

トライフォーは果物の名前を次々と出していく。

 

「サポジラ!ジャボチカバ!ブッシュカン!パラミズ!ウズメキスタンメロン!」

 

「「何じゃそりゃあ⁉」」

 

一応は果物の名前なのだが、やっぱりシオンは住んでいる世界が違う。どうやらこのなぞなぞ、シオンは戦力不足のようだ。

 

「スイカ、メロン、え~と、かぼちゃは果物じゃない・・・」

 

「10メートル・・・そんな大きな果物は・・・」

 

「ユイ、お前ならわかるんじゃねえのか?一応八百屋の娘なんだろ?」

 

「任せなさい!このなぞなぞ、もう答えは見えているよ!」

 

「さ、さすがユイね!」

 

「よっしゃいけ!答えを出しちまえ!」

 

3人が期待が膨らむ中、ユイはなぞなぞの答えをだす。

 

「こんなの簡単だよ!答えは梨だよ!そんな大きな果物はない!というわけで答えは梨だ!」

 

ユイの導きだした答えは・・・

 

ピンポンピンポンピンポン!

 

「よっしゃ!」

 

「さすがユイ!」

 

「伊達に八百屋で手伝ってないからね」

 

「「「ちっ・・・」」」

 

正解を導き出されたトリニティドラゴンはひそかに舌打ちをした。

 

「今度は僕たちのターンだ!」

 

「いっけー、シオン!」

 

「任せた!」

 

「トリドラが答えられない問題出しちゃえ!」

 

今度はトライフォーのターンとなり、シオンが問題を出す。

 

「問題!リリクルの算術旧定理を答えよ」

 

「「「え?」」」

 

いきなりの高難易度の問題にトリニティドラゴンは頭に?ができる。

 

「り、りれ・・・な、なんだ?ツンデレ?」

 

「どうせフランス語ですよ⁉」

 

「残り30秒」

 

「えーい!521!」

 

ツネトが導き出したのは訳の分からない数字だった。

 

ブッブー

 

当然不正解だ。

 

「・・・何その数字?」

 

「どこから出したんですか?」

 

「父ちゃんの誕生日だ」

 

どうやら521はツネトの父の誕生日のようだ。しかし答えがそんなわけないので不正解。

 

「残り20秒」

 

「ええい!何でもいいから数字を答えるんだ!」

 

「「おお!」」

 

トリニティドラゴンは答えが数字だと決めてどんどん数字を答えていく」

 

「3.1415926535!」

 

ブッブー

 

「ああ・・・え~っと・・・・・・1」

 

ブッブー

 

どれだけ答えの数字を答えても全部不正解で終わっている。

 

「くそ~・・・!」

 

「ダメだ~・・・」

 

「そんな数字ないんじゃないですか⁉」

 

カルの言葉を聞いてツネトは閃いた。

 

「ふふ。わかったぞ。ないんだ。答えはナイン!つまり9だ!」

 

「「お~・・・」」

 

ツネトが導き出した答えは・・・

 

ブッブー

 

不正解だ。そうこうしている内に時間切れ。セカンドステージクリアが確定した。シオンが答え合わせをする。

 

「答え。nを整数とし、互いにABを互いにソナ整の整数とする時、An+Bの形をした素数は無限に存在する」

 

答えを聞いたトリニティドラゴンは訳わからずにガクッとなる。別の部屋で見ていた大私領は再び軽く拍手を送る。

 

「さすがね」

 

会場ではセカンドステージクリアによって、大歓声が上がる。

 

「トライフォー、セカンドステージも見事にクリア!いよいよファイナルステージへ!」

 

「やるじゃない。でも今週の大私領、あたくしの親友に勝つのは絶対に無理よ」

 

ズー支部長は大根を一口食べてそう呟いた。

 

 

ファイナルステージ、大私領の部屋まで訪れた。そこにいたのはファイナルステージのボスである大私領が座っていた。

 

「あんたが大私領か?」

 

「ふふ、よく来たわね。トライフォーの諸君」

 

「・・・あれ?この声、何か聞いたことのあるような・・・」

 

大私領は座っていた椅子から立ち上がる。

 

「ま、まさか・・・あなたは・・・!」

 

今週のズー支部クエストの大私領の正体は・・・

 

「ママぁ⁉」

 

「キョウコさん⁉」

 

ユイの母である佐倉キョウコであった。

 

「ユイのお袋?」

 

「ああ、そっか。クロノは初対面だったね。あの人は私のママ、佐倉キョウコだよ」

 

「でも、何でユイのお母さんが?」

 

「キョウコさんはズー支部の支部長と親友らしくて、高校生の時に、ヴァンガード甲子園で3年連続優勝だけでなく、海外でも活躍していたという記録が残っているよ」

 

「文字通りすごい人ってことか・・・」

 

キョウコは戦闘員が持っていった優勝メダルをトライフォーに見せる。

 

「私に勝てば正真正銘、優勝よ」

 

トライフォーはお互いの見合って、そして階段に上がろうと一歩踏み出した時・・・

 

「「「うわあ!」」」

 

トコハ、シオン、クロノの階段が崩れる。どうやらクッションでできていた階段のようだ。

 

「もう、何なのよ・・・」

 

「くっそ、いったいなんだって言うんだよ・・・」

 

「こんな単純なトラップに引っ掛かるなんて・・・」

 

「あらら、あいつらしいっちゃあ、あいつらしいわね。え~と、この後何て言うんだったかしら・・・。ああ、そうそう・・・」

 

キョウコはコホンと咳ばらいをして用意されたセリフを口にする。

 

「この私とファイトできるのは1人だけよ。知力、体力、時の運、全てを勝ち抜いたあなたが、私の対戦相手よ。あなたは、私と戦う運命にある!・・・で、よかったかしら?」

 

 

トライフォーとキョウコは中央会場に向かい、ユイとキョウコは自身のデッキを設置して、ファイトの準備を行う。

 

「なぁ、キョウコさんの使うクランってなんだ?」

 

「私が見た時はユイと同じディメンジョンポリスを使っていたけど・・・」

 

「でも、昔ディメンジョンポリスを使って活躍していた記録はない。どんなクランが出るかまではわからない」

 

3人がそんな会話をしている内にファイトは始まろうとしていた。

 

「さあ、全力を私に見せてみなさい!」

 

「いくよ!」

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード!」

 

「メイデン・オブ・ノワゼット!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランシード  PW5000

 

メイデン・オブ・ノワゼット  PW5000

 

「ネオネクタール・・・トコハと同じクランか・・・」

 

「昔活躍していたクランがネオネクタールだとしたら・・・」

 

「相当本気でかかってきている、という事になるね。それはユイが1番知っていることだ」

 

シオンの言う通り、ユイの表情は警戒をしている顔だ。

 

「私の先攻!ドロー!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリスにライド!グランシードは移動!ターンエンド!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス  PW8000

 

  R    グランポリス R

グランシード   R    R  ユイの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン。ドロー。メイデン・オブ・チェリーストーンにライド!ノワゼットは移動!」

 

メイデン・オブ・チェリーストーン  PW7000

 

R チェリーストーン R

R  ノワゼット   R

 

「ノワゼットのブースト、チェリーストーンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『メイデン・オブ・ウォーターポット』」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』」

 

「ターンエンドよ」

 

PW12000➡PW8000  キョウコの手札6枚 山札42枚  ユイのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤーをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオン  PW10000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー  PW9000

 

グランファイヤー ディガリオン R

 グランシード    R    R

 

「グランシードのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『メイデン・オブ・ダマスクローズ』」

 

 

「ディガリオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』くっ!クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!ターンエンド!」

 

PW14000➡PW7000

PW10000(+5000)➡PW7000+SH10000=17000  ユイの手札5枚 山札40枚  キョウコのダメージ1枚

 

「私のターンね。ドロー。メイデン・オブ・チェリーブルームにライド!メイデン・オブ・ダマスクローズ、メイデン・オブ・ウォーターポットをコール!」

 

メイデン・オブ・チェリーブルーム  PW9000

メイデン・オブ・ダマスクローズ  PW9000

メイデン・オブ・ウォーターポット  PW7000

 

ダスクマローズ  チェリーブルーム R

ウォーターポット  ノワゼット   R

 

「ウォーターポットのブースト、ダマスクローズでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「ノワゼットのブースト、チェリーブルームでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード!」

 

「ドライブチェック『メイデン・オブ・ランブラー』」

 

「ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「チェリーブルームのヒットスキル!カウンターブラストとソウルブラストで山札から、チェリーストーンをレスト状態でスペリオルコール!ウォーターポットのスキル!このユニットをソウルに入れ、ドロップゾーンからノーマルユニットを山札の下に置くわ。ソウルブラストしたチェリーストーンを山札の下においてシャッフル。そして1枚ドローして、カウンターチャージ。これでターンエンドよ」

 

PW16000➡PW10000+SH10000=20000

PW14000➡PW10000  キョウコの手札5枚 山札38枚  ユイのダメージ2枚

 

「メイデンのリアガードをコールさせて、場に出ていたウォーターポットをコストにして、ソウルブラストして出したノーマルユニットを戻してカウンターチャージと1ドロー・・・」

 

「完全に特徴を生かしきっているな・・・」

 

「私のターン!スタンド&ドロー!不屈の闘志を鋼の剣に込め、正義のために轟かせよ!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター!!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター  PW11000

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン  PW7000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ  PW9000

 

グランファイヤー シンバスター グランサブ

 グランシード  グランワゴン   R

 

「グランサブでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『メイデン・オブ・エッグプラント(引)』」

 

「グランワゴンのブースト、シンバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『メイデン・オブ・デイブレイク(醒)』『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』」

 

シンバスターはチェリーブルーム(キョウコ)に向かって剣を振るったがその剣をデイブレイク、ディモルフォーセによって受け止められた。

 

「ツインドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをグランファイヤーに!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部グランファイヤーに!グランシードのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『メイデン・オブ・ウォーターポット』『メイデン・オブ・グラジオラス』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW18000➡PW9000+SH20000=29000

PW24000➡PW9000  ユイの手札4枚 山札36枚  キョウコのダメージ3枚

 

「あらら、ダメージが逆転されたわね」

 

「ダメージは1対3、ユイがリードしてるけど・・・」

 

「ああ。勝負はここからだ」

 

「キョウコさんのグレード3がくる!」

 

「美しき花びらよ、光を浴び、咲き乱れよ!ライド!メイデン・オブ・ランブリングローズ!!」

 

メイデン・オブ・ランブリングローズ  PW11000

 

「そしてシークメイト!」

 

シークメイト  戻したカード『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』『メイデン・オブ・エッグプラント(引)』『メイデン・オブ・デイブレイク(醒)』『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』

 

「その2輪の花に抱かれて光り輝け!双闘(レギオン)!!メイデン・オブ・トレイリングローズ!」

 

メイデン・オブ・ランブリングローズ×メイデン・オブ・トレイリングローズ  PW22000

 

「レギオン⁉」

 

「ストライドしないの⁉」

 

「なぜ・・・?」

 

「単純にコストが足りないだけよ。でも、今はこれでいいのよ。ランブリングローズのレギオンスキル!手札を1枚ドロップ!山札からヴァンガードと同じ名前のユニットを相手に見せる。ランブリングローズ、トレイリングローズ!そして見せ終えたら、ランブリングローズをスペリオルコール!トレイリングローズは手札に。ノワゼットのスキル!ヴァンガードがメイデンならカウンターブラスト(メイデン)とノワゼットをソウルに送り、ダスクマローズと」

 

ダスクマローズ  ランブリングローズ×トレイリングローズ ランブリングローズ

ウォーターポット          R              R

 

「ストライドするだけがヴァンガードじゃないのよ。戦い方はいくつもあって正解なんてどこにもない。それがヴァンガードの魅力、なのかしらね」

 

そう言ったキョウコはちらりとクロノの方を向いてウィンクした。

 

「!」

 

「ランブリングローズでグランファイヤーにアタック!」

 

「インターセプト!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ』」

 

「ウォーターポットのブースト、ダスクマローズでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「ランブリングローズでレギオンアタック!」

 

「・・・ノーガード」

 

「ツインドライブ『メイデン・オブ・ランブラー』『ハイビスカスの銃士ハンナ(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをヴァンガードへ!」

 

ランブリングローズ(キョウコ)はシンバスターの足元に種を投げつける。種はぐんぐんと成長し、芽が生えてくる。そしてその芽はシンバスターに強く縛り付ける。

 

「ああああ!ダメージチェック『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』」

 

「まだ終わらないわよ!ヒット時のスキル発動!ノワゼットの与えたスキル!1枚ドロー!トレイリングローズのスキル!カウンターブラスト、ペルソナブラスト!山札の上5枚を見て、ネオネクタールのユニットをコールできる!トレイリングローズ、チェリーブルームをスペリオルコール!チェリーブルームでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「チェリーブルームでグランファイヤーにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』」

 

「ターンエンドよ」

 

PW11000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW22000➡PW11000

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW9000➡PW9000+SH10000=19000  キョウコの手札4枚 山札28枚  ユイのダメージ2枚

 

「くっ!やっぱり強い・・・!」

 

(不思議な人だ。俺がファイトしてるわけでもないのに、優しくて、暖かくて、そんな思いが俺たちに伝わってくる・・・)

 

「ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランバズーカ』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

「グランワゴンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとソウルブラストで、グランシードにパワープラス4000!グランシードのGB(ジェネレーションブレイク)!パワーが9000になった時、エクスタイガーにスキルを与える!オペレーターガールレイカをコール!」

 

オペレーターガールレイカ(醒)  PW4000

 

「レイカのGB(ジェネレーションブレイク)!レイカを山札の上において、シャッフル!エクスタイガーにパワープラス4000!スキルも与える!」

 

グランファイヤー エクスタイガー R

 グランシード  グランワゴン  R

 

「グランシードのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!GB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払って、グランシードとエクスタイガーにパワープラス4000!」

 

「ガード!『ハイビスカスの銃士ハンナ(治)』インターセプト!『メイデン・オブ・チェリーブルーム』」

 

「グランワゴンのブースト、エクスタイガーでヴァンガードにアタック!レイカの与えたスキル!パワーが37000以上なら1枚ドロー!エクスタイガーのスキル!Gゾーン裏の暗黒超人プリティーキャットを表にして、エクスタイガーにパワープラス4000!さらに45000以上でクリティカルプラス1!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー』『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』『オペレーターガールレイカ(醒)』スタンドトリガー!グランファイヤーをスタンドしてパワープラス5000!」

 

エクスタイガーは光の爪を自分の手に身に着け、ランブリングローズ(キョウコ)に接近して、切り裂く。

 

「ダメージチェック『メイデン・オブ・チェリーストーン』『メイデン・オブ・デイブレイク(醒)』スタンドトリガー!トレイリングローズをスタンドして、パワーをヴァンガードに!」

 

「グランシードの与えたスキル!1枚ドロー!グランファイヤーでトレイリングローズにアタック!」

 

「ガード!『月下美人の銃士ダニエル(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW22000➡PW11000+SH15000=26000

PW45000➡PW11000(+5000)

PW14000➡PW11000+SH10000=21000  ユイの手札5枚 山札30枚  キョウコのダメージ4枚(裏1枚)

 

「7ターン目が終わってダメージは2対4、ユイさんがまだ有利です」

 

「もしかしたらユイちゃん、キョウコさんに勝てるかも・・・」

 

カルやツネトはユイが勝つことに期待が膨らむ。

 

「やるじゃない。そんな全力を出されたら、私も全力で応えなくちゃね!手札のメイデン・オブ・ランブラーのスキル!メイデンのヴァンガードがいるなら、ストライドのグレードをプラス1!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『メイデン・オブ・ランブラー』グレード1+1『メイデン・オブ・ランブラー』グレード1+1

 

「太陽の恵みを受け、未来へと咲き誇れ!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

太陽の恵みを受け、世界樹を守りし者が未来より現れた。

 

「世界樹を守るロータス・メイデン!!!!」

 

世界樹を守るロータス・メイデン  PW26000  ハーツ『メイデン・オブ・ランブリングローズ』

 

「メイデン・オブ・ランブラーのスキル!ストライドのコストとして支払われた時、ドロップゾーンに置かれたこのユニットをスペリオルコール!そして1枚ドロー!もう1体も同じスキルを!1枚ドローしてスペリオルコール!」

 

「同じユニットをコストに使って、そのスキルでコスト分のドロー・・・」

 

「実質的にノーコストでストライドしたってことか・・・」

 

「メイデン・オブ・ダスクマローズをコール!ロータス・メイデンのスキル!ハーツがメイデンなら、カウンターブラストとソウルブラストで前列のメイデンのユニット3体選んでパワープラス5000!そしてスキルも与えるわ!当然前列すべてにパワープラス5000!」

 

ダスクマローズ  ロータス  トレイリングローズ

ウォーターポット ランブラー   ランブラー

 

「トレイリングローズでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『オペレーターガールレイカ(醒)』」

 

「ランブラーのブースト、ロータス・メイデンでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『月下美人の銃士ダニエル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはダスクマローズに、クリティカルはロータス・メイデンに!セカンドチェック『ハイビスカスの銃士ハンナ(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーはダスクマローズに!サードチェック『メイデン・オブ・パッションフラワー』残念、最後はノートリガーよ」

 

「ほっ・・・」

 

トリプルトリガーがでなかったこと確認したユイは安堵の表情を浮かべる。ロータス・メイデン(キョウコ)は手に光を灯し、その光をシンバスター目掛けて放った瞬間、強力なレーザーとしてシンバスターを襲う。

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランポリス』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』

 

「安心するのはまだ早いわよ?ロータス・メイデンのスキル発動!アタックがヒットしたため、山札の上から5枚見て、ヴァンガードかリアガードと同じユニットをリアガードとしてコールできる!ランブリングローズをスペリオルコール!ランブラーのブースト、ランブリングローズでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレスキュー(治)』」

 

「ウォーターポットのブースト、ダスクマローズでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)バレングレーダー』」

 

「ロータス・メイデンの与えたスキル!山札の上5枚を見て、場出でているユニットと同じユニットをコールできる!」

 

キョウコは山札の上5枚を確認する。

 

「・・・あらら、残念、全部違う名前のユニットだったわ。これでターンエンドよ」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW33000➡PW11000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000  キョウコの手札5枚 山札19枚  ユイのダメージ5枚(裏2枚)

 

「「ダメージ5・・・」」

 

「一気に追いつめられちまった!」

 

「たった1ターンで全てひっくり返された」

 

「私たちが想像しているよりも、キョウコさんは強すぎる・・・」

 

キョウコの実力に戦慄を覚えるトライフォーの3人とトリニティドラゴン。

 

「・・・やっぱり強いなぁ、ママは。さすがだよ。これほどにまで強いファイターに勝つことができたら、夢に一歩近づけるかもしれない!」

 

「夢?」

 

「・・・ママ、私ね、やりたいこと見つかったよ。悩みに悩んで、どうすればいいのかなって、ずっと考えてたんだ。でもさ、辿り着いたんだよ。私は私、思うがまま、気が向くまま、ただ前に、まっすぐ進むべきなんだって!」

 

「・・・そう」

 

キョウコはユイの思いを聞いた時、にっこりと微笑んだ。

 

「ユイ、前に私は言ったわよね?自分の人生は自分で決めなさいって。思うがままに行動して、それで未来がつかめるとは限らない。でも、決してそれは無駄じゃない。その行動1つ1つによって、いつか自分の答えがたどり着けることもある。そう、今のユイみたいにね」

 

「だから・・・」と口を開いてキョウコは話す。

 

「今の気持ちを忘れないで。人の気持ちは信じれば、きっとそこに道が広がるはずだから」

 

「!」

 

ユイとキョウコの会話を聞いてクロノは何かに気付く。

 

(思うがまま・・・。ユイは自分の進みたい道、掴みたいものが見つかっている。俺の答えはまだ見つからない。進むべき道も、掴むべき未来の姿も、俺にはまだ見えない。でも思いは俺にはある!だったら、それに従えばいい!)

 

「私の想い全てを全力で受け止めて!!ストライドジェネレーション!!!超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)へヴィデューク!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)へヴィデューク  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

グランファイヤー ヘヴィデューク R

 グランシード  グランワゴン  R

 

「さぁ、あなたの全力、私にぶつけてみなさい!」

 

「グランシードのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!スキル発動!カウンターブラストでヘヴィデュークとグランワゴンにパワープラス4000!」

 

「インターセプト!『メイデン・オブ・ダスクマローズ』」

 

「グランワゴンのブースト、ヘヴィデュークでヴァンガードにアタック!スキル発動!カウンターブラスト(2)でハーツが鋼闘機(メタルボーグ)のため、グレード1でガードできない!響け!鋼の意思よ!立ちはだかる悪を拳でぶち破れ!!剛拳豪乱撃!!!」

 

「・・・ふふ、ノーガードよ」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』セカンドチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグランファイヤー、クリティカルはヴァンガードに!サードチェック『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!いっけえええええ!!」

 

ヘヴィデュークは拳に雷鳴をのせ、その雷鳴をこぶしを突き上げて解き放つ。ランブリングローズ(キョウコ)は静かに雷鳴に包まれるのあった。

 

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW41000➡PW11000

 

ダメージチェック『メイデン・オブ・デイブレイク(醒)』『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』『メイデン・オブ・ランブラー』

 

ユイのダメージ5枚  キョウコのダメージ5枚  勝者ユイ

 

「勝ったのは佐倉ユイ選手!佐倉キョウコ選手を下し、チームトライフォー、優勝です!」

 

『おおおおおお!!』

 

観客の大歓声を受け、ユイとキョウコは静かに笑みを浮かべる。

 

 

優勝したトライフォーはキョウコから優勝メダルを受け取る。

 

「優勝おめでとう、トライフォー」

 

「「「ありがとうございます!」」」

 

「ユイ」

 

キョウコはユイの方に顔を向ける。

 

「何度も言うけど自分の人生は自分で決めること。誰かに言われて、それに従う事だけは自分の人生とは言えない。あんたは自分で未来を見つけた。誇っていいことよ」

 

「ママ・・・」

 

「さて、それじゃあ私は帰ろうかしら。明日の仕事の準備をしなくちゃ」

 

キョウコはトライフォーに背中を向けて、出口へと向かう。

 

「・・・ああ、そうだクロノ君」

 

「!」

 

「君自身も、何かに気付いてよかったわね♪」

 

キョウコはクロノに顔を向けてウィンクをして、そのまま去っていった。

 

「(キョウコさん・・・俺の悩みを気づいてた・・・?でないとあんなことは言えない・・・)ユイ、お前のお袋には敵わねぇな」

 

「でしょ?世界のお母さんだもん」

 

 

閉会式、トライフォーは壇上に上がり、ズー支部長がトライフォーのファイカにスタンプを押す。

 

「まさかあのキョウコに勝つなんてね。悔しいけど、完敗よ」

 

「ありがとうございます」

 

「・・・この先も頑張るのよ」

 

「「「「はい!」」」」

 

こうしてトライフォーはズー支部クエストで3つ目の支部を制覇し、合計で30ポイントを獲得したのであった。

 

 

どこかの実験施設、ここではまた装置に置いてあるディペンドカードは不完全ながらも覚醒した。装置の奥には今度はニワトリのようなユニットが召喚されていた。

 

 

夜のドラゴン・エンパイア支部、マモルはここに訪れたクリスと共にギアースのある施設へと向かっていった。

 

「まさか君がGクエストに参加するとは思わなかったよ」

 

「あくまでついでさ。僕が来日したのはマモル、君に会うためだ」

 

マモルとクリスは真剣な表情へと変わる。

 

「それで本当なのかい?ファイカに手を加えられてるというのは?」

 

「間違いないと思う」

 

「開発者の僕に何の断りもなく勝手にそんなことを・・・。しかも君のメールによれば、事はファイカだけの問題じゃない。いったい何が起きてるんだ、この日本で?」

 

「それを解明するためにも、君の力を借りたいんだ」

 

そう言ってマモルはギアースのオープンスイッチを引く。

 

「全てを明らかにする鍵は恐らく、このギアースにある」

 

to be continued…




クロノ「キョウコさんって、結構大人っぽいですよね?しぐさとか、口調とか」

キョウコ「あら?そんな風に見える?私自身、普通にしてるんだけど」

クロノ「そんな風にふるまえるなら、悩みとかもあんまりなさそうっすね」

キョウコ「そんなことないわよ。私だって悩みの1つや2つあるわよ」

クロノ「え、例えばどんな・・・?」

キョウコ「そうねぇ、今ズー支部長をやってるあいつ。よくうちの野菜を買ってくれるのはいいんだけど、そのたびに野菜の在庫が切れちゃうのが最大の悩みかしら?あいつ加減ってもんを知らないから・・・」

クロノ「・・・なんつーか、大変っすね・・・」

TURN66「裸のファイト」


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裸のファイト

さて、今回で今年最後の投稿です。

しかし、せっかくの大晦日だというのに今回の話が誰得な男の裸の特訓とは・・・。

さぁ今年も終わり、来年もさらに盛り上げていくのでこれからもよろしくお願いします!

皆さん、よいお年を。そしてお話をどうぞ!


カードキャピタル2号店でクロノはカムイにあることを聞いてみた。

 

「惑星クレイ?」

 

そう、前回のズー支部のGクエストでナオキが惑星クレイは現実に実在しているという話だ。その真意を確かめるべく、クロノはカムイに聞いているという事だ。

 

「ああ、ウソじゃねぇよ。惑星クレイってのは、実在してるぜ」

 

カムイの言葉を聞いてクロノはポカンとしていた。

 

「前に言ってなかったけか?」

 

「聞いてないっす。詳しい話はカムイさんに聞けってナオキさんが・・・」

 

「・・・ちっ、逃げたな・・・」

 

カムイはそう呟いた。

 

「もしかしてカムイさんも、惑星クレイと何かあったんですか?」

 

「焦んな。順番に説明してやるよ」

 

カムイはクロノに惑星クレイについて一から説明していく。

 

 

 

TURN66「裸のファイト」

 

 

 

「ヴァンガード。そこに描かれている、惑星クレイという異世界に生きる、様々な力を持つユニットたち。それはカードだけのものじゃない。俺たちのこの世界とは別に存在する、もう1つの世界。それが惑星クレイだ。カードに描かれているユニットたちは惑星クレイに本当にいる」

 

カムイの惑星クレイの説明をクロノは驚きながら聞いていた。

 

「惑星クレイと俺たちの世界はお互い影響を与え合っている。クレイの危機は俺たちの危機になるんだ」

 

「俺たちの?」

 

カムイは首を縦に頷く。

 

「俺の先輩や仲間たちの力を合わせて、危機はどうにか収まった。Gクエストに集まった連中にもその時の仲間がたくさんいる。俺も、ちょっとは活躍したんだぜ?」

 

「マジ、なんですね・・・」

 

「別に秘密ってわけじゃねぇけどさ、いきなり言われても、信じられねぇだろ?だから、みんななんとなく黙ってる」

 

カムイの説明を聞いた後、クロノは伊吹に言われたことを思い出す。

 

「ちょっと待ってくださいよ!それじゃあ・・・」

 

『ディペンドカード。ファイターのイメージを媒介にして、惑星クレイのユニットをこの世界へ呼び起こすもの』

 

『同じような人間は他にもいる。既に何枚ものディペンドカードを手に入れ、自らの野望を果たそうとしている』

 

「あれはマジで、本当のクレイから本当のユニットを呼び出すってことなんですか⁉」

 

「そっから先は伊吹に聞けよ。あいつの追ってる敵だ。あいつに聞くのが手っ取り早いだろ?」

 

「それは・・・そうですけど・・・」

 

クロノはどうにも伊吹に対して思う事があり、とてもじゃないが聞こうという気にはなれない。

 

「なんだよ?きっちり決着をつけたんじゃなかったのか?」

 

「悪いファイターじゃないってことはわかってますよ。けど・・・」

 

「けど?」

 

「・・・何でもないっす。わかりました。どうせあいつとは話つけるつもりだったし」

 

クロノが店内から出ようとするとカムイが止めてくる。

 

「まぁ待て。お前の気持ちはよーくわかった。なら、特訓しかねぇな」

 

「は?」

 

クロノがあっけをとられていると・・・

 

「う~す、ここで特訓に来たぜー。ケイスケと2人で」

 

「何が悲しくてお前と2人で行かねばならんのだ・・・」

 

マサトとケイスケが入ってきた。

 

「お、特訓メンバーが増えたな」

 

「あいつらも連れていくんすか⁉」

 

 

カムイはクロノとマサトとケイスケ、そしてなぜかトリニティドラゴンを連れてどこかへ向かっている。

 

「伊吹んとこ殴りこむんだろ?だったら準備は万全にしておかねぇとな」

 

「マサトやケイスケは特訓って言ってたからともかく、何でお前らも来るんだよ?」

 

「お前らだけカムイさんの特訓受けるなんて、ずりぃだろうが!」

 

どうやらトリニティドラゴンもカムイの特訓を受けたいがためについていっているようだ。

 

「噂によれば、カムイさんも数々の特訓を経て、今の強さを得たそうなんです」

 

「へぇ?カムイさんが?」

 

「ええ。絶海の孤島、誰も知らぬ秘境の地、カムイさんは血がにじむような特訓を繰り返し、ついにアジアの頂点を掴むほどの力を手に入れたと!」

 

「今日、俺たちはその伝説に触れる!」

 

「ほう、そんなカムイさんの特訓を受けられるとは、ここに来て正解だったようだな」

 

カルの説明を聞いた一同はカムイの特訓に期待が膨らむ。

 

「ついたぜ。ここだ」

 

一同が連れてこられた場所は銭湯だった。

 

 

古びたマンションの中、シオンはエースの情報を探すために、協力関係となったブラッディエンジェルと共に入っていく。

 

「あんたが探してるのと似た奴が時々出入りしてたらしい。ちょっと前に引き払ってそれっきりって話だが。ここのオーナーは金さえ出せば誰にでも貸すって有名でな。入ってたのは確か、エースなんとか・・・」

 

「エースコーポレーション?」

 

「そう、それだ。これじゃあ何の手掛かりにもならなそうだがな」

 

「いや、これも奴の立派な痕跡だ」

 

「連れてきやしたぜ」

 

ブラッディエンジェルのメンバーたちがエースと接触したことがある人物を連れてきた。シオンはその男の持っている情報を聞く。

 

「2か月前くらいかな、そいつが声をかけてきたんだよ。人を集めるって話だった。携帯何台も使い分けて落ち着かねぇ野郎だったぜ。ファイトはめちゃくちゃ強かった。使用クランは確か・・・グランブルー。最後は急に仕事が入ったって、さっさと引き上げてったよ。どうせろくな商売じゃねぇんだろうがな」

 

エースが来ていた痕跡、やっていたこと、使用クラン、少しずつだがシオンはエースの情報を手にれていった。

 

 

カードキャピタルとは別のカードショップにトコハ、ユイ、クミ、アンの女子4人がやってきた。ショップ主催のクエストに参加するために。

 

「あそこだよ、クエストの会場」

 

「今日も絶対優勝するよ!」

 

「なんの!今回優勝するのは私だよ!」

 

「私だって負けないもん。2人と一緒にクエスト、久しぶりだし」

 

クミの言葉を聞いたトコハは少し申し訳なさそうな表情になる。

 

「ごめんね、ここんとこ付き合えなくて・・・」

 

「いやいや、Gクエストで頑張るトコハちゃん、応援してますから!」

 

「うんうん、仲良きことはいいことだよ~」

 

「あの、本当に私が3人が受けるクエストに一緒に参加していいのでしょうか・・・」

 

アンが3人に申し訳なさそうに訪ねてくる。

 

「いいに決まってるよ!ね?」

 

「もちろん!」

 

「私、アンちゃんのこと、もっと知りたいな~」

 

「皆さん・・・ありがとうございます」

 

4人はお互いに笑いあった。

 

「そうだ、Gクエの情報も集めてきたんだ~」

 

クミは調べてきたGクエストの情報を参加している3人に与える。

 

「ユナサン支部は新しい支部長の雀ヶ森レンと、彼が率いるフーファイターが敵となって立ちふさがる。やばそうなのがスターゲート支部。リンクジョーカーのクランリーダー伊吹コウジと、その友人櫂トシキ。そして2人の後輩の日下部リン。3人とファイトして1回でも勝てばスタンプ10点。なのに誰もクリアした人がいないって話だよ」

 

「伊吹さんに櫂さん、さらにはリン姉さんか・・・」

 

「やっぱり一筋縄ではいかないわね」

 

「大丈夫ですよ、ユイちゃんたちなら」

 

「トコハちゃんに、闘魂注入!」

 

クミがトコハの背中を押して気合を入れさせようとした。

 

「「きゃ!」」

 

その際にトコハは並んでいた女性とぶつかった。

 

「ご、ごめんなさい!」

 

トコハはぶつかった女性に謝罪する。その女性はズー支部と同じ格好をしていたルーナだった。

 

「ルーナ?」

 

「トコハさん?あ、もしかしてトコハさんもここのクエストに?」

 

「ああ、うん。友達と一緒に」

 

トコハに駆け寄った3人はその際にルーナの存在に気付く。

 

「あらまぁ、これは何とも・・・」

 

「あなたは・・・こんにちわ」

 

「あれ~?あなたもしかしてラミラビの・・・」

 

「クミちゃんダメです!」

 

クミが口走る前にユイとルーナ、状況を察したアンがクミの口をふさぐ。そんな中、トコハのスマホに着信が届いた。

 

「ちょっとごめん。・・・カムイさん?」

 

着信者はカムイだったようだ。

 

 

銭湯の男湯の中で、男たちの特訓が始まろうとしていた。

 

「イメージしろ。ここは惑星クレイの灼熱の大地、溶岩煮え立つ紅蓮の火山!この世界で戦うための力を掴むんだ!ライド!」

 

『ライド!』

 

男たちはカムイの指導の下でライドフェイズのライドの素振りを行っていた。

 

「声が小さい!!」

 

『ライド!!』

 

「まだまだぁ!!」

 

『ライド!!ライド!!』

 

「イメージするんだ!揺るぎない強さを得て勝利を掴む己の姿を!」

 

『ライドォ!!』

 

男たちはライドの素振りは何回も続いていた。この男たちの声は女湯にも聞こえていた。女湯では掃除をしているトコハたち女子5人がジャージ姿でいた。

 

「あれが特訓?」

 

「楽しそうだね~♪」

 

「楽しそうだけど、強くなれるかと言われたら、ちょっと微妙・・・」

 

「マサト君やケイスケ君もいるし、リーダーとして恥ずかしい・・・」

 

女子たちがなぜクエストをキャンセルしてここで掃除をしているのかというとそれはカムイに原因があるからだ。

 

 

『頼む!ここの掃除をすれば自由に使わせてもらえる約束でさ。男湯の方は終わったんだけど、女湯はしきりが高くてよ・・・』

 

『よくわかんないけど、掃除をしたら私たちも特訓してもらえるんですか?』

 

『おう!ついでにフルーツ牛乳も飲み放題だ!!』

 

 

そんな経緯で今に至るというわけだ。

 

「あんなので強くなれるなら苦労しないって・・・」

 

実際に見ていなくても声だけで内容は理解できるようだ。女子からはカムイの特訓は不評のようだ。

 

「ごめん、クエストキャンセルさせちゃって・・・」

 

「いやいやトコハちゃん、これも修行の一環でござる!お風呂の汚れは心の汚れ!てやーーー!!」

 

「どんな仕事も手を抜いちゃダメって、いつもアムとユキノに言われてるんだ!とりゃーーー!!」

 

クミとルーナは元気よく風呂場の掃除を始める。

 

「ま、引き受けちゃった以上はやるしかないか」

 

「さて、私は掃除の前にちょっとトイレに・・・」

 

「ユイちゃん?」ニコニコ

 

「ヒィ!!」

 

ユイが風呂場から出ようとするとアンがどす黒い笑顔を向けながら肩に手を置く。

 

「小学校の頃、そう言って掃除をサボっていたのを私はしっかりと覚えていますよ?」ニコニコ

 

「あ、あれは・・・」ガクガク・・・

 

「私の目が黒いうちは絶対にユイちゃんを外には出しませんよ!!サボってないで掃除しなさい!!」

 

「ごごご、ごめんなさーい!!」

 

アンはユイを監視しながら、ユイは涙目になって掃除を開始した。

 

「・・・今日はアンがいてくれて助かったなー」

 

トコハはユイの監視をせずに、自分のペースの掃除を始める。

 

 

男湯ではライドの素振りを終えた男たちが息を切らしていた。

 

『はぁ、はぁ、はぁ・・・』

 

「これが・・・伝説の・・・特訓・・・」

 

「本当にこんなんで強くなれんのかよ?」

 

マサトのその言葉にカムイはヴァンガードでやるドローフェイズ状態になる。そして男たちにはイメージで見える。カムイの手に、メッチャバトラー・ビクトールのカードがあることに。

 

『な!!??』

 

「メッチャバトラー・ビクトールに・・・俺様ライドォ!!」

 

そしてカムイの後ろにはビクトールの姿が。

 

「ぼ、僕には見えるぞ!カムイさんの後ろに、ビクトールが!!」

 

それは他の男たちにも見えていた。

 

「おおお・・・」

 

「ヴァンガードに・・・アタック!!!」

 

ビクトールは男たちに容赦なく剣を振るう。

 

『うわあああああああ!!』

 

「これが俺のヴァンガードだ!」

 

『カムイさん・・・!!』

 

男たちは尊敬の眼差しでカムイを見つめる。

 

「さあ、もう1度初めからだ!全員俺についてこい!!」

 

『はい!!』

 

男たちはライドの素振りを再開する。

 

 

男たちが特訓を再開している間女子たちはせっせと掃除をしていた。

 

「あれからどう?アムちゃんやユキノちゃんには勝てた?」

 

「連敗記録更新中です・・・」

 

「そっか・・・。残念だったね・・・」

 

あれからルーナはアムやユキノと時々ファイトをしているのだが、未だに2人に勝てていない。

 

「はぁ・・・2人への道は遠いなぁ・・・」

 

ルーナはアムとユキノのことについて語りだす。

 

「2人とも、本当にすごいの。なんとなくスカウトされただけの私なんかと、全然違ってて。どうすれば追いつけるのかも、わからないけど・・・えへへ、今は何でも、がんばろうと思って!お仕事もレッスンもヴァンガードも!」

 

ルーナの話にトコハは笑みを浮かべる。

 

「私もね、自分に何ができるか、本当はまだわかっていない。けど、できることは何でもやろうって決めたんだ。前に進みたいから」

 

トコハの話を聞いてルーナは笑みを浮かべる。

 

 

男湯の着替え室で男たちは息を整えながら休憩をとっていた。

 

「休憩終了!次はストライドだ!」

 

『はい!』

 

『こんにちわ』

 

男たちが次の特訓に移ろうとしていた時、偶然風呂に入りに来たシオンがちょうど男たちと鉢合わせになった。

 

 

男たちが次に向かったのは電気風呂だ。

 

「ここは惑星クレイの嵐の火山。激しい雷雨に苛まれながらも、勝利を掴む自分をイメージするんだ!」

 

『はい!』

 

男たちは一斉に電気風呂に入る。

 

『うががががが・・・』

 

「ストライドジェネレーション!」

 

『ストライドジェネレーション!』

 

男たちは電気風呂のびりびりに耐えながらストライドの特訓を開始する。

 

「ストライドジェネレーション!!」

 

『ストライドジェネレーション!!ストライドジェネレーション!!』

 

男たちの特訓の姿をシオンは見ていた。

 

「これが・・・特訓・・・?」

 

「イメージが足りないようだな」

 

「!」

 

「恥じらいなど捨てろ!お前の怒りをぶつけるんだ!お前が心から倒したい奴らに!!」

 

カムイの言葉にシオンは衝撃を受け、持っていた入浴セットを落としてしまう。

 

「僕の、倒すべき相手・・・」

 

シオンは電気風呂の湯に足を入れる。そしてその瞬間にシオンの足にびりびりが襲う。

 

「っつ!」

 

「怯むな!それはなるかみの雷だと思え!」

 

シオンは意を決して電気風呂へと入っていく。

 

「う、ぐううぅぅぅ・・・」

 

シオンも電気風呂のびりびりに耐えながら特訓に参加する。

 

「す、ストライド・・・ジェネレーション!」

 

男たちはシオンに負けないように、特訓を再会する。

 

 

女子たちは受付のおばさんに掃除終了の報告をする。

 

「お掃除終わりましたー。お湯入れていいですか?」

 

「ついでに1番風呂も~」

 

「あ、後、風呂上がりのコーヒー牛乳もいいですか?」

 

受付のおばさんは何も言わずにただ親指をグッと立てていた。簡単に言えばOKという意味だ。

 

 

男たちはストライドの特訓を終え、休憩を行っていた。クロノとカムイはというとお互いにファイトをする状態になっている。

 

「やっぱり最後まで残ったのはお前か」

 

「特訓の成果、見せてやりますよ!」

 

「よし!こい!」

 

クロノとカムイのファイトが今始まろうとしていた。ちなみに女子たちは女湯でゆっくりと入浴中♪

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン!」

 

「獣神ライオット・ホーン!」

 

クロノ・ドラン  PW5000

 

獣神ライオット・ホーン  PW5000

 

カムイの使用クラン、ノヴァグラップラーはスタンドトリガーなしでもスタンドを得意としているクランで油断しているとすぐに決着がついてしまう速効性が高いクランだ。

 

「俺の先攻!ドロー!タイムブレイク・ドラゴンにライド!クロノ・ドランは移動!ターンエンド!」

 

タイムブレイク・ドラゴン  PW7000

 

R タイムブレイク R

R   ドラン   R  クロノの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!獣神ブランク・マーシュにライド!ライオット・ホーンは移動!」

 

獣神ブランク・マーシュ  PW7000

 

  R   ブランク R

ライオット  R   R

 

「ブランク・マーシュでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『獣神へイトレッド・ケイオス』」

 

「ダメージチェック『頂に立つギアウルフ』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW7000➡PW7000  カムイの手札6枚 山札42枚  クロノのダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ヒストリーメーカー・ドラゴンにライド!ヒストリーメーカーをコール!」

 

ヒストリーメーカー・ドラゴン  PW9000

 

R ヒストリーメーカー ヒストリーメーカー

R    ドラン        R

 

「リアガードのヒストリーメーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『エナジー・ガール(醒)』」

 

「クロノ・ドランのブースト、ヒストリーメーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『クロノジェット・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『獣神ソーラーファルコン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000+SH10000=19000

PW9000➡PW7000  クロノの手札5枚 山札40枚  カムイのダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!獣神ヘイトレッド・ケイオスにライド!ヘイトレットをコール!」

 

獣神ヘイトレッド・ケイオス  PW9000

 

ヘイトレッド ヘイトレッド R

ライオット    R    R

 

「ライオットのブースト、ヘイトレッドでヴァンガードにアタック!ヘイトレットのスキル!ヴァンガードが獣神ならパワープラス3000!」

 

「ガード!『キラキラ・ワーカー(治)』」

 

「ヘイトレットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『獣神エシックス・バスター・エクストリーム』」

 

「ダメージチェック『スチームメイデン・アルリム』」ターンエンド」

 

PW17000➡PW9000+SH10000=19000

PW9000(+5000)➡PW9000  カムイの手札5枚 山札39枚  クロノのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!クロノジェット・ドラゴン!!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

「ドキドキ・ワーカーをコール!」

 

ドキドキ・ワーカー(☆)  PW4000

 

R クロノジェット ヒストリーメーカー

R   ドラン     ドキドキ

 

「ドキドキ・ワーカーのブースト、ヒストリーメーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『獣神ブレイニーパピオ』」

 

「クロノ・ドランのブースト、クロノジェットでヴァンガードにアタック!ドキドキ・ワーカーのスキル!ソウルに入れてクロノジェットにパワープラス5000、1枚ドロー!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『クロックフェンサー・ドラゴン』『タイムブレイク・ドラゴン』」

 

クロノジェットはヴァンガードのヘイトレットに接近して回し蹴りを放つ。

 

「ダメージチェック『獣神バンパウロス(引)』ドロートリガー!ヴァンガードにパワーを上げて1枚ドロー!」

 

「ターンエンド」

 

PW13000➡PW9000

PW21000➡PW9000  クロノの手札6枚 山札35枚  カムイのダメージ3枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!いくぜ!最強獣神エシックス・バスター・エクストリームに俺様最強ライド!!」

 

最強獣神エシックス・バスター・エクストリーム  PW11000

 

「メッチャバトラーじゃないんすね」

 

「獣神デッキだ。こっちもかっこいいだろ?ストライドジェネレーション!!!究極獣神エシックス・バスター・カタストロフ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『最強獣神エシックス・バスター・エクストリーム』グレード3

 

究極獣神エシックス・バスター・カタストロフ  PW26000  ハーツ『最強獣神エシックス・バスター・エクストリーム』

 

「カタストロフのスキル!Gゾーン裏のカード、カタストロフを表にするぜ。このユニットはグレード1以上の獣神のユニットがでたらリアガードを1体スタンドできる。俺のデッキはほとんどが獣神ユニットで構成されている。ま、引けばほぼ確実にスタンドするな」

 

「くっ・・・」

 

「コール!獣神ドラゴツイスト、獣神マックスビート!」

 

獣神ドラゴツイスト  PW9000

獣神マックスビート  PW7000

 

ヘイトレッド カタストロフ ドラゴツイスト

ライオット    R    マックスビート

 

「準備はいいか?ライオットのブースト、ヘイトレッドでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『アップストリーム・ドラゴン』」

 

「マックスビートのブースト、獣神ドラゴツイストでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームバトラーマシュダ(☆)』」

 

「エシックス・バスター・カタストロフでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「いくぜ!トリプルドライブ『獣神ブレイニーパピオ』ヘイトレッドをスタンド!ライオットのスキルで縦列の獣神のユニットがスタンドしたらこいつもスタンドだ。セカンドチェック『獣神フロッグマスター』獣神ドラゴツイストをスタンド!ドラゴツイストのスキル!獣神のヴァンガードがいるためカウンターブラスト!こいつがスタンドしたらこいつのパワー以下のユニットを選んで退却できる!ヒストリーメーカーを退却!」

 

「くっ・・・」

 

「サードチェック。お、残念、こいつは獣神じゃなかったぜ『エナジー・ガール(醒)』」

 

「スタンドトリガー⁉」

 

「マックスビートをスタンド!パワープラス5000!いけぇ!!」

 

カタストロフはクロノジェットに接近し、その拳でクロノジェットに打撃を与える。

 

「く!ダメージチェック『スチームバトラーマシュダ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ライオットのブースト、ヘイトレッドでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『タイムブレイク・ドラゴン』」

 

「まだまだいくぜ!ドラゴツイストでヴァンガードにアタック!どうした?そんなんじゃ伊吹に勝てっこねぇぞ?」

 

「・・・!ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』」

 

「ターンエンド。最後のは通してもよかったかもな」

 

PW17000➡PW11000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000(+5000)

PW17000➡PW16000+SH5000

PW21000➡PW16000+SH10000=26000  カムイの手札6枚 山札32枚  クロノのダメージ4枚

 

「くっ・・・!」

 

「・・・伊吹の名前が出た途端にそれか。意識し過ぎじゃなねぇか?」

 

「負けたくないんすよ、あいつにだけは。ストライドジェネレーション!!!時空獣メタリカ・フェニックス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームファイターバリフ』グレード3

 

時空獣メタリカ・フェニックス  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、ドラゴツイストを山札の下へ!コール!スチームスカラージジ!スキルでソウルブラスト(2)で1枚ドロー!コール!クロックフェンサー・ドラゴン!」

 

スチームスカラージジ  PW5000

クロックフェンサー・ドラゴン  PW9000

 

「クロックフェンサーのスキル!クロノ・ドランを時翔(タイムリープ)!スチームブレス・ドラゴンをコール!さらにクロノ・ドランのGB(ジェネレーションブレイク)でソウルに入れて、クロノジェットをコール!」

 

スチームブレス・ドラゴン  PW7000

 

クロックフェンサー メタリカ クロノジェット

 スチームブレス   R     ジジ

 

「ジジのブースト、クロノジェットでヴァンガードにアタック!(わかってるんだ。弱いのも迷ってるのも俺の方だって)」

 

「ガード!『獣神レスキューバニー(治)』」

 

「スチームブレスのブースト、クロックフェンサーでヴァンガードにアタック!(けどむかつくんだよ!)」

 

「ガード!『エナジー・ガール(醒)』」

 

「くっ!メタリカ・フェニックスでヴァンガードにアタック!メタリカのスキルでGゾーン裏のカード、クロノス・コマンドを表にして、ジジを時翔(タイムリープ)!そして、アップストリーム・ドラゴンをコール!クロックフェンサーは退却!」

 

アップストリーム・ドラゴン  PW9000

 

「ノーガード」

 

「(自分は1人で何でもできるって顔しやがって!必要なことは何も言いやしねぇ!)トリプルドライブ『スチームメイデンアルリム』『スチームメイデンメラム』『スチームバトラーマシュダ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはアップストリームに、クリティカルはメタリカに!」

 

メタリカは体に炎を宿し、スピードに乗ってエクストリームに渾身の突撃を喰らわす。

 

「ダメージチェック『獣神ヘイトレッド・ケイオス』『獣神フロッグマスター』」

 

「アップストリームでヴァンガードにアタック!アップストリームのGB(ジェネレーションブレイク)でパワープラス4000!」

 

イメージ内でクロノはエクストリームの姿に伊吹の分身、オルターエゴ・メサイアと重なっていた。

 

(いつまでもお前の手のひらの上で踊らされてたまるかよ!)

 

「ガード『獣神フロッグマスター』『獣神ブランク・マーシュ』」

 

「!アップストリームのスキルで山札に戻してタイムブレイクをコール。ターンエンド。スチームブレスは山札の下に。クロノジェットは手札に」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000  クロノの手札5枚 山札31枚  カムイのダメージ5枚(裏1枚)

 

「ふ、ガキだな」

 

「!カムイさんだってまだ高校生じゃないすか!」

 

「まぁな。けどお前よか、ちっとは経験積んでんだよな。スタンド&ドロー。見せてやるよ、格の違いってやつを。ストライドジェネレーション!!!究極獣神エシックス・バスター・カタストロフ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『獣神エシックス・バスター』グレード3

 

「スキル発動!コストはもう1度カタストロフにするぜ。ドライブチェックで獣神がでたら、リアをスタンド、さらに今回はGゾーンのカタストロフが2枚以上だからパワーもプラスされるぜ」

 

「な⁉」

 

「コール!獣神ブレイニーパピオ!」

 

獣神ブレイニーパピオ  PW9000

 

ヘイトレッド カタストロフ  ブレイニー

ライオット    R    マックスビート

 

「ライオットのブースト、ヘイトレッドでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『キラキラ・ワーカー(治)』」

 

「マックスビートのブースト、ブレイニーでアタック!」

 

「ガード!『スチームバトラーマシュダ(☆)』」

 

「カタストロフでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガードだ!『スチームメイデンアルリム』(コスト『スチームメイデンメラム』)」

 

カタストロフの拳を今度はアルリムが防いでクロノジェットを守る。

 

「トリプルドライブ『獣神エシックス・バスター』スキルによりヘイトレッドをスタンド!パワープラス3000!ライオットもスタンドだ!『獣神マックスビート』スキルによりブレイニーパピオをスタンド!パワープラス3000!『獣神ドラゴツイスト』スキルでマックスビートをスタンド!パワープラス3000!」

 

「くっ・・・!」

 

「まぁお前の気持ちもわかる。あいつも大概やり方が悪いっつぅか、不器用な奴だからな」

 

「カムイさん、あいつの肩もつんですか⁉」

 

「そういうところがガキなんだよ。マックスビートのブースト、ブレイニーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『スチームブレス・ドラゴン』」

 

「ブレイニーのスキル!アタックがヒットしたため、カウンターブラスト(獣神)して、マックスビートをスタンド!さらに、マックスビートのスキル!こいつがスタンドした時、カウンターブラスト(獣神)を払って、ブレイニーをスタンド!」

 

「な・・・」

 

「マックスビートのブースト、ブレイニーでもう1度アタック!」

 

ブレイニーはミサイルを数弾発射し、そのミサイルはクロノジェットに着弾し、1つ1つが爆発していく。

 

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW22000➡PW11000

PW22000➡PW11000

 

ダメージチェック『ヒストリーメーカー・ドラゴン』

 

クロノのダメージ6枚  カムイのダメージ5枚  勝者カムイ

 

「・・・・・・」

 

「意外と通じるとこあると思うんだけどなぁ。お前と伊吹」

 

「な⁉どこがですか⁉」

 

「だーから・・・」

 

クロノの反論にカムイはクロノに指を指し、クロノはカムイをジト目で見る。

 

「・・・ま、とりあえず当たって砕けてこい。話はそれからだ」

 

カムイの言葉に少しばかり考えるクロノだった。

 

 

すっかり夕方になり、男子も女子も外から出てくる。

 

「はぁ~、いいお湯だった」

 

「また何かあったら読んでくださいね、トコハさん、クミさん。そしてユイさんにアンさん」

 

「さん付けはいいよ~。私たち、呼び捨てで読んでるわけだし」

 

「お仕事頑張ってね~」

 

ルーナはここに来ているメンバーと別れて帰宅する。トリニティドラゴンは3人揃って湯上りの牛乳を飲んでいる。

 

「これで、俺たちも最強だ!」

 

「「おーー!」」

 

トリニティドラゴンの結束力はまた1つ上がっていった。

 

「今日は有意義な1日だった」

 

「ああ!これでまた俺たちは強くなったぜ!」

 

「本当ですか?」

 

強くなったと実感しているマサトとケイスケをジト目で見つめるアンだった。

 

 

トライフォーは帰り道は途中まで一緒に帰宅する。

 

「次の目標なんだけどさ・・・」

 

クロノの突然の提案の提示に3人は立ち止まり、クロノの意見を聞く。

 

「スターゲート支部にしたいんだ」

 

「「「え⁉」」」

 

スターゲートといえば櫂とリン、そして伊吹が敵として立ちふさがる場所だ。

 

「どうしても超えねぇと、先には進めねぇ」

 

クロノの答えを聞いた3人は笑みを浮かべる。

 

「僕も少し借りがある」

 

「私もリン姉さんとはちょっとばかりね」

 

トライフォーは答えが決まり、同時に頷く。

 

「決まりだな」

 

こうしてトライフォーは次のクエスト攻略はスターゲート支部に決まったのであった。

 

 

夜の銭湯のサウナ、マモルは今回はキョウヤとファイトしている。伊吹はそのファイトの観戦だ。

 

「ヴァンガードにアタック」

 

「ガード、インターセプト」

 

「む、ここを凌ぐか。さすがだ」

 

「いや、トリガーがでたら終わってたよ」

 

「ヴァンガードにアタック」

 

ファイトが進む中、伊吹がマモルに1つの疑問を聞いてくる。

 

「クリストファー・ロウがドラエン支部、に出入りしているそうだな」

 

「ガード。アジアきってのエリートだからね。いろいろ意見を聞きたくて」

 

「ふん、ターン終了だ」

 

「伊吹君、Gクエストは順調なようだね。本部もこの結果には満足しているだろう」

 

「どうかな。不安要素がないわけではない」

 

「へぇ、例えばどんな?ヴァンガードにアタック」

 

「(安城、やはり調べているんだな)完全ガード」

 

ファイトは粛々と進んでいっている。

 

「一条君、いつでもギブアップしてくれて構わないよ。もちろんファイトが負けになるが」

 

「その言葉、そっくりそのまま返そう」

 

3人はサウナの中でファイトを粛々と楽しんだ。

 

「・・・中々いいな、ここは」

 

「だろ?近所でも評判なんだ」

 

「ふっ、悪くない」

 

to be continued…




ユイ「カムイさんの特訓っていつも変だよね?あれで本当に強くなれるのかな?」

クロノ「けど、カムイさんは実際すごく強いんだぜ?」

トコハ「そうなんだよね。ヴァンガード七不思議の1つなんだよね。他の6つは知らないけど」

シオン「さ、次はいよいよスターゲート支部だよ」

トコハ「絶対難関クエストのはず!」

クロノ「望むところだぜ!」

ユイ「みんな、絶対優勝しよう!」

TURN67「櫂のイナズマ」


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櫂のイナズマ

皆さん、新年あけましておめでとうございます!

新しい年を迎えましたので、今年も1年間、ヴァンガっていきましょう!

新年最初の投稿は櫂君のファイト回です!

それではどうぞ!




Gクエストの中で最もシンプルで最も高難易度のスターゲート支部のGクエストに参加のため、トライフォーはスターゲート支部の門までやってきた。

 

「いよいよだな」

 

「ああ」

 

「うん」

 

クロノ、シオン、ユイは静かながらも、いつも以上の気合が入っていた。

 

「・・・じゃあ、いこっか」

 

「おう!」

 

トライフォーは意を決してスターゲート支部の門をくぐった。

 

 

 

TURN67「櫂のイナズマ」

 

 

 

トライフォーはスターゲート支部に入っていくが、広場はかなり人が少なく、かなりの静けさがあった。

 

「ねぇ、今日ってお休み?」

 

「いや、間違いなく開催日のはずだけど・・・」

 

「でも、クエストに参加しているにしては人少なすぎない?」

 

「確かにな。まぁきっと、もう会場に入ってるんじゃねぇの?」

 

エスカレーターに乗って移動しながらそんな会話をしている。あまり釈然としないトコハ。エスカレーターを上がっていくと、そこにはたくさんの人がいた。

 

「なんだ、みんないるじゃん」

 

人だかりの奥に見えたのはいろんな人と握手をしているラミーラビリンスの姿があった。

 

「今日はありがとう!」

 

「また来てくださいね!」

 

「次の方どうぞ!」

 

この様子を見る限りラミーラビリンスの握手会のようだ。

 

「ルーナ、アムちゃんにユキノちゃん」

 

「ラミラビの握手会か」

 

「おー、お前らも来てたのか」

 

トライフォーに話しかけてきたのはコズミックドライブのマサトとアンだった。

 

「あ、マサト君にアン、やっほー」

 

「・・・おい、ケイスケがいねぇってことは・・・」

 

「ああ・・・大体察しの通りだぜ・・・」

 

トライフォーとアンとマサトは人ごみの方に目を向ける。人ごみの中に混じってケイスケがそわそわしながら並んでいる姿があった。

 

「そわそわ、そわそわ・・・」

 

「・・・はぁ・・・」

 

アンは呆れて深くため息をついた。

 

 

握手会が終わり、残ったのはラミーラビリンス以外ではトライフォー、コズミックドライブの2チームだけだ。残りの人たちはエスカレーターに乗ってそのまま出口に向かっていく。

 

「あれ?みんな帰っちゃうの?これからクエストが始まるのに」

 

「いつもこんな感じなんだ・・・」

 

トコハの言葉にルーナは寂しそうな表情をしてそう言った。

 

「最初は参加者も多くて、観客もたくさんいたんですけどね」

 

「クエストの難易度が高くてだんだん人が来なくなっちゃって・・・」

 

「伊吹さんと櫂さん、それに日下部さん、強すぎるから・・・」

 

3人の名前が出た時、クロノ、シオン、ユイ、の顔が真剣なものになる。

 

「来てくれるのは私たちのファンと腕に相当自信がある人だけなんです」

 

「何なのそれ⁉どうなってんのここの支部?せっかくのGクエストでしょ?」

 

「まったくだ。ファイトの観戦を投げ出すとは忌々しい」

 

「いやお前が言うなよ・・・」

 

トコハの言葉に同意したケイスケにマサトはジト目で見つめながらツッコム。

 

「ファイトできりゃいいだろ?」

 

「観戦がいないのは寂しいけど、今はこれでいいと思う」

 

「僕としても好都合だ。集中できそうだし」

 

「それはまぁ、そうだけど・・・」

 

3人はファイトに集中したいのかそう言い切る。

 

「仕方ないですよ。ここの支部長の方針みたいですから・・・」

 

 

スターゲート支部の支部長室の中はイニグマン・ストームの立体像、スターゲートのクランのカード、さらにはスターゲートのユニットのフィギュアやプラモデルなどが飾ってあった。そんな支部長室ではスターゲート支部の支部長がコンピューターを使ってファイトの検証を行っていた。そこにスターゲートのスタッフが入ってくる。

 

「支部長、そろそろ始まりますが・・・」

 

「全て伊吹氏と櫂氏、日下部氏に任せてありますから、問題ありません」

 

「しかし、支部長がいなくては・・・」

 

「今手が離せませんので」

 

「でも・・・」

 

「これは研究です!で?用件は何ですか?」

 

スタッフは渋い顔になりながら今回のクエストの参加者について報告する。

 

「本日の参加者ですが、25名しかいないようで・・・」

 

「・・・まったく理解に苦しみます。世界トップクラスのファイターと対戦できるのに、なぜこんなに参加率が下がるのか」

 

「いや、だからそれは難しすぎるからで・・・」

 

「早く静かにヴァンガードができるいつものスターゲート支部に戻ってほしいものです」

 

 

スターゲート支部のGクエスト開始前時刻、トライフォーとコズミックドライブは会場に集まったが、人は参加者と観客を合わせても少ない。

 

「マジでこれだけしかいねぇのかよ?」

 

クロノがそう言うと同時に司会が現れ、Gクエスト開会式が始まる。

 

「お待たせいたしました。これより、スターゲート支部、Gクエストを始めます。まずはご登場していただきましょう。櫂トシキさん、日下部リンさん、そして伊吹コウジさんです!」

 

スモークの発生と共に伊吹、櫂、リンが登場する。クロノは伊吹を、ユイはリンを、シオンは櫂を見つめていた。観客席にちょうど三和が到着し、観客席に座る。

 

「ルールはいたってシンプルです。チーム内から3人を選んで、この御三方とファイトをしてもらいます。1回でも勝つことができたらスタンプ10点を進呈します。負ければ1点で終了です」

 

伊吹はクロノの方を見て、笑みを浮かべる。

 

(!あいつ何笑っていやがる・・・)

 

それに気づいたクロノはブスッとした表情になる。

 

「それではみなさん、指示があるまで控室で待機していてください」

 

開会式が終わり、参加者全員は指示があるまで控室で待機する。

 

 

休憩時間、ファイト会場では櫂は1人で自分のデッキを念入りにシャッフルしている。そこにリンが入ってくる。

 

「櫂先輩、今日のコンディションは大丈夫ですか?」

 

「ああ。お前はどうなんだ?」

 

「愚問です」

 

簡単に言えばリンはコンディションはバッチリとのことだ。

 

「お疲れちゃ~ん」

 

「三和先輩」

 

そこに三和も入ってくる。

 

「来てたな。ジャケットの彼」

 

「綺場シオン、でしたか?」

 

「そうそう。リベンジに来たってとこだろうな。けど、中々やるぜ、あいつ」

 

「・・・俺はお前とは違う」

 

櫂は自分のデッキをギアースに置く。

 

「へぇ?今日はそいつで行くのか?」

 

櫂の使うデッキはかげろうではなく、なるかみの方であった。

 

 

控室では参加者は待機しながらデッキを調整していた。そんな中トライフォーのクロノとシオン、ユイは真剣な表情でデッキを調整していた。トコハはそんな3人を見て、意を決した。

 

「決めた!今日のファイトは3人に譲る!」

 

「「「!」」」

 

「だって、3人とも因縁があるでしょ?クロノは伊吹コウジと。シオンは櫂トシキと。ユイは日下部リンと」

 

「お、おう・・・」

 

「まぁ、そうなんだけど・・・」

 

「だけど、いいのかい?」

 

「決着、つけたいんでしょ?」

 

「!ワリィな」

 

「ありがとう、トコハ」

 

「その代わり、必ず勝ってきてよね」

 

「もちろん!」

 

トライフォーの選抜者が決まったところで・・・

 

ピンポンパンポーン・・・

 

『チームトライフォー、櫂トシキさんとの挑戦者は速やかに準備してください』

 

ファイトの準備アナウンスを聞いたシオンは立ち上がり、ファイト会場へと向かう。

 

 

シオンがファイト会場に向かっている途中、私服姿のアムと出くわす。

 

「あ!シオンさん!もう始まるんですか?」

 

「ああ」

 

「ファイト、見ていきますね。次のお仕事まで時間がありますから。でも、ここまでGクエ全勝ってすごいですね!このままいけば優勝しちゃうんじゃないですか?」

 

「まだ途中経過にすぎない。これから1つずつ、積み上げていくだけだ」

 

シオンの言葉にアムは意味深な一言をシオンに送る。

 

「現実的なんですね。私もユキノ、ルーナも応援してますからがんばってください」

 

「ありがとう」

 

それだけの会話をし、シオンはファイト会場へと向かう。

 

 

ファイト会場では、櫂とシオンはいつでもファイトできる状況になっていた。参加者とトライフォーは控室のモニターでファイトの様子を見守る。

 

「がんばれよー!櫂なんてぶちのめしちまえ!」

 

三和は観客席でシオンの応援をした。それと同時にラミーラビリンスも観客席でファイトを見守る。そして、いよいよファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・ザ・ヴァンガード!!」」

 

「「「!」」」

 

シオンがスタンドアップの時にザ、と宣言したことに3人は多少ながらも驚いていた。

 

「閃きの騎士ミーリウス!」

 

「リザードソルジャーサイシン」

 

閃きの騎士ミーリウス  PW5000

 

リザードソルジャーサイシン  PW5000

 

「なるかみ・・・」

 

「見極めてやろう」

 

「望むところだ。先攻ドロー!ライド!繊月の騎士フェレックス!ミーリウスは移動!ターンエンド!」

 

繊月の騎士フェレックス  PW8000

 

R フェレックス R

R ミーリウス  R  シオンの手札5枚 山札43枚

 

「ドロー。ライド!クラウンホルダー・ドラゴン!サイシンは移動!」

 

クラウンホルダー・ドラゴン  PW7000

 

R クラウンホルダー R

R   サイシン   R

 

「サイシンのブースト、クラウンホルダーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「チェック・ザ・ドライブトリガー『ドラゴニック・カイザー・ヴァーミリオン』」

 

「ダメージチェック『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードへ!」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW8000  櫂の手札6枚 山札42枚  シオンのダメージ1枚

 

「僕のターン!ドロー!ライド!絶剣の騎士リヴァーロ!月柱の騎士シシルスをコール!シシルスのスキル!手札のグレード3のカードを公開し、青天の騎士アルトマイルを手札に!そして手札を1枚捨てる!」

 

絶剣の騎士リヴァーロ  PW10000

月柱の騎士シシルス  PW7000

 

シシルス リヴァーロ R

 R   ミーリウス R

 

「シシルスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スパークエッジ・ドラコキッド(☆)』」

 

「ミーリウスのブースト、リヴァーロでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『ナイト・オブ・フラグメント』」

 

「ダメージトリガーチェック『ドラゴニック・デスサイズ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000+SH10000=17000

PW15000➡PW7000  シオンの手札5枚 山札39枚  櫂のダメージ1枚

 

「スタンド&ドロー。ライド!ダストプラズマ・ドラゴン!」

 

ダストプラズマ・ドラゴン  PW9000

 

R ダストプラズマ R

R  サイシン   R

 

「サイシンのブースト、ダストプラズマでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「チェック・ザ・ドライブトリガー『ドラゴニック・デスサイズ』」

 

「ダメージチェック『変革の騎士ピール』」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW10000

PW9000➡PW7000+SH10000=17000  櫂の手札6枚 山札39枚  シオンのダメージ2枚

 

「ダメージは2対1か・・・」

 

「ここからね」

 

「ああ」

 

「スタンド&ドロー!折れない剣、潰えぬ魂! 鋼の意志を今こそ貫け! ライド! 青天の騎士アルトマイル!!」

 

青天の騎士アルトマイル  PW11000

 

「シシルスは移動!ナイト・オブ・フラグメントをコール!」

 

ナイト・オブ・フラグメント  PW9000

 

フラグメント アルトマイル R

 シシルス  ミーリウス  R

 

「ミーリウスのブースト、アルトマイルでヴァンガードにアタック!「ノーガード」ツインドライブ『ナイト・オブ・グレートスピア』『夢の運び手べレヌス(☆)』クリティカルトリガー!」

 

「いきなり引いてきたか」

 

「アルトマイルにクリティカルプラス1、ナイト・オブ・フラグメントにパワープラス5000!」

 

アルトマイル(シオン)はダストプラズマの体に協力な斬撃を与える。

 

「ダメージトリガーチェック『ライジング・フェニックス』『魔竜戦鬼チャトゥラ』」

 

「シシルスのブースト、ナイト・オブ・フラグメントでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージトリガーチェック『マイティボルト・ドラグーン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW16000➡PW9000

PW16000➡PW9000  シオンの手札6枚 山札35枚  櫂のダメージ4枚

 

「一気に3つ!これでダメージ4!」

 

「この勢いでいけよ、シオン!」

 

「シオンなら勝てるよ!」

 

控室にいる3人はシオンの応援をする。

 

「・・・この間とは違うようだな。ライド・ザ・ヴァンガード!ドラゴニック・カイザー・クリムゾン!!」

 

ドラゴニック・カイザー・クリムゾン  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!雷龍騎士ゾラス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・カイザー・ヴァーミリオン』グレード3

 

雷龍騎士ゾラス  PW26000

 

「クラウンホルダー、ドラゴニック・デスサイズをコール!スキル発動!カウンターブラスト(2)!フラグメントを退却」

 

ドラゴニック・デスサイズ  PW9000

 

 デスサイズ   ゾラス  R

クラウンホルダー サイシン R

 

「サイシンのブースト、ゾラスでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『ダストプラズマ・ドラゴン』『ドラゴニック・カイザー・クリムゾン』『魔竜仙女セイオウボ(治)』ゲット、ヒールトリガー!ダメージを回復し、パワーをデスサイズへ!」

 

ゾラス(櫂)はアルトマイル(シオン)の周りに竜巻を引き起こし、斧を振りかざしてさらに雷鳴を落とす。

 

「ぐっ!ダメージチェック『風雅の騎士ベニゼール』」

 

「クラウンホルダーのスキル。アタックがヒットしたため、デスサイズとクラウンホルダーにパワープラス2000。サイシンのスキル!カウンターブラスト、サイシンをソウルに。ミーリウスを退却。さらに、雷龍騎士ゾラスのスキル!もう1体、シシルスを退却。そしてドロップゾーンのカード2枚をバインド」

 

「くっ!フラグメント、シシルスをバインド」

 

デスサイズ、サイシン、ゾラスのスキルによってシオンの盤面はヴァンガードのみとなった。

 

「リアガードがいきなり3体も⁉」

 

「これがなるかみ。しかも、これで終わりじゃないわ」

 

「ええ。パワーアップしたデスサイズの攻撃がくるわよ」

 

「クラウンホルダーのブースト、デスサイズでヴァンガードにアタック!」

 

「ぐっ!ノーガード!ダメージチェック『ホーリーナイト・ガーディアン』」

 

「ターンエンド」

 

PW31000➡PW11000

PW25000➡PW11000  櫂の手札6枚 山札32枚  シオンのダメージ4枚

 

「・・・ターンごとにリアガードを全滅させるなるかみ。このデッキを選んだという事が、あなたの試練という訳ですね?」

 

「・・・・・・」

 

「このぐらいのことは、覚悟の上です!」

 

「・・・ならば、お前の進化を見せてみろ」

 

「スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!朧の聖騎士ガブレード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ナイト・オブ・グレートスピア』グレード3

 

朧の聖騎士ガブレード  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、手札からナイト・オブ・グレートスピア、フェレックスをコール!グレートスピアとガブレードにパワープラス5000!」

 

ナイト・オブ・グレートスピア  PW11000

 

グレートスピア ガブレード  R

   R    フェレックス R

 

「ガブレードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『変革の騎士ピール』『青天の騎士アルトマイル』『ヒーリング・ペガサス(治)』ゲット、ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをグレートスピアに!いくぞ、ガブレード!」

 

ガブレードはカイザー・クリムゾンに突進し、剣でカイザー・クリムゾンに1閃する。

 

「ダメージトリガーチェック『毒心のジン(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「ガブレードのスキル!来い!風雅の騎士ベニゼール!」

 

風雅の騎士ベニゼール  PW9000

 

「ベニゼールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト、ソウルブラスト!てっくがるをスペリオルコール!お互いにパワープラス2000!」

 

てっくがる  PW8000

 

「スキルでリアガードを一気に立て直した!」

 

「これがロイパラの真骨頂だよ!」

 

「ここからが勝負だ、シオン!」

 

「(あの日の僕は死んだ)ナイト・オブ・グレートスピアでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『魔竜仙女セイオウボ(治)』」

 

ベニゼールでヴァンガードにアタック!てっくがるのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト!てっくがるをレストし、てっくがるのパワーをベニゼールへ!」

 

「ガード『スパークエッジ・ドラコキッド(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW31000➡PW11000(+5000)

PW21000➡PW16000+SH10000=26000

PW21000➡PW16000+SH10000=26000  シオンの手札7枚 山札27枚  櫂のダメージ4枚(裏2枚)

 

「それでこそ、挑み概があるというものです」

 

「ならば、もう1度叩き潰す。シーク・ザ・メイト!』

 

シークメイト  戻したカード『スパークエッジ・ドラコキッド(☆)』『スパークエッジ・ドラコキッド(☆)』『魔竜仙女セイオウボ(治)』『ドラゴニック・デスサイズ』

 

「ドラゴニック・カイザー・クリムゾンよ、盟友ヴァーミリオンと共にうち放て!黙示録の雷!!双闘(レギオン)!!」

 

ドラゴニック・カイザー・クリムゾン×ドラゴニック・カイザー・ヴァーミリオン  PW22000

 

疾風を纏いし竜と、迅雷を纏いし竜が疾風迅雷となり並びった。

 

「リバイバルレギオン。通常のレギオンよりも強力なレギオン。やはり来ましたか」

 

「エンジン掛かっちゃったぞ~。どうする?」

 

「クリムゾンのリミットブレイク。ヴァーミリオンの起動能力のコストをなくす!ヴァーミリオンのリミットブレイク!前列すべてにアタックできる!さらにダストプラズマをコール!」

 

 デスサイズ   クリムゾン×ヴァーミリオン ダストプラズマ

クラウンホルダー       R          R

 

「クリムゾンでレギオンアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『ドラゴンダンサーアナスタシア』『魔竜仙女セイオウボ(治)』ゲット、ヒールトリガー!ダメージを回復し、パワーをデスサイズへ。薙ぎ払え!!」

 

グレートスピア、アルトマイル(シオン)、ベニゼールにクリムゾンは疾風を、ヴァーミリオンを雷鳴を放った。疾風と雷鳴が合わさり、疾風雷鳴はグレートスピア、アルトマイル(シオン)、ベニゼールを襲う。

 

「ぐぅぅ!ダメージチェック『てっくがる』」

 

「クラウンホルダー・ドラゴンのスキル。このターン中、ドラゴニック・デスサイズと共にパワープラス2000。ダストプラズマ・ドラゴンとクラウンホルダー・ドラゴンにパワープラス2000。さらに、パワープラス2000!」

 

「全部で3体分⁉」

 

「カイザーの名の付くユニットがヒットした時に発動するスキルよ」

 

「ストライドでカイザー以外のGユニットがストライドしてもハーツがカイザーなら、問題なく発動できるわ。ゾラスの時のパワーが上がっていたのはハーツがカイザーだからよ」

 

「ダストプラズマでヴァンガードにアタック!ダストプラズマのスキル。ヴァンガードにヴァーミリオンがいるなら、パワープラス3000!」

 

「ガード!『ヒーリング・ペガサス(治)』」

 

「クラウンホルダーのブースト、デスサイズでヴァンガードにアタック!」

 

シオンはノーガードを宣言し、デスサイズは両手に持っている鎌でアルトマイル(シオン)を薙ぎ払う。

 

「うわああああ!!」

 

それと同時にギアースのイメージが反動し、シオンも倒れる。

 

ダメージチェック『ナイト・オブ・ツインソード』

 

「ターンエンド」

 

 

       ➡PW11000

PW22000➡PW11000

       ➡PW9000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW29000➡PW11000  櫂の手札6枚 山札28枚  シオンのダメージ5枚(裏1枚)

 

「スキルで何度立て直しても、なるかみの前ではすべてが薙ぎ払われてしまう」

 

「しかも、そのたびにパワーアップして、立ち上がるたびに深く傷つくことになるのよ」

 

「そんな・・・」

 

「一気にダメージ5かよ・・・」

 

「シオン・・・」

 

誰もがやはり櫂には敵わないと思ったその時・・・

 

「・・・ふ、ふふ・・・あっははは!」

 

突然シオンが笑い出した。

 

「シオン、笑ってる?」

 

「さすが、櫂トシキ。あなたは後悔するだろう・・・今のターンで僕にとどめをささなかったことを!」

 

シオンは立ち上がり、そしてストライドのコストを支払う。

 

ジェネレーションゾーン  コスト『青天の騎士アルトマイル』グレード3

 

「今こそ刻め、新たなエピック!! 我が望む世界を掴み取れ!!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!」

 

暗雲の雲から一筋の光が地上に降り立ち、そして、アルトマイル(シオン)を包み込み、そして未来の姿へと変わる。

 

「飛天の聖騎士アルトマイル!!!!」

 

飛天の聖騎士アルトマイル  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!変革の騎士ピールをコール!ピールとてっくがるにパワープラス5000!ピールをコール!フェレックスを退却!飛天の聖騎士アルトマイルのスキル!Gゾーンのアルトマイルを表に!ナイト・オブ・フラグメントをスペリオルコール!パワープラス5000!そして前列すべてにパワープラス3000!GB(ジェネレーションブレイク)!グレード2が2体以上でパワープラス2000!ピールのGB(ジェネレーションブレイク)!グレード2のユニットが登場した時、このユニットとアルトマイルにパワープラス2000!もう1体のピールとてっくがるにパワープラス2000!さらにシシルスをコール!てっくがるとピールを移動!」

 

「特徴を生かしてまた一気に立て直しましたか」

 

「やるじゃん」

 

フラグメント アルトマイル てっくがる

 シシルス   ピール    ピール

 

シオンは朝は新聞配達のアルバイト、夜はエースの情報を探しにガラの悪い連中と絡んだりしてきて、今日この日までに苦痛を味わってきた。それでもシオンはへこたれず、何度でも立ち上がってきた。

 

「(何度でも立ち上がる!)ひれ伏せ!我が剣の前に!シシルスのブースト、フラグメントでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージトリガーチェック『ドラゴニック・カイザー・クリムゾン』」

 

「スキル発動!アタックがヒットしたため、ソウルチャージ『ナイト・オブ・ツインソード』カウンタチャージ!ピールのブースト、アルトマイルでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード『ドラゴンダンサーアナスタシア』(コスト『ドラゴニック・カイザー・クリムゾン』」

 

アルトマイル(シオン)の双剣はアナスタシアが防いだため、カイザー・クリムゾンに当たることはなかった。

 

「トリプルドライブ『ホーリーナイト・ガーディアン』『夢の運び手べレヌス(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!てっくがるにパワープラス5000、クリティカルプラス1!『エンカレッジ・エンジェル(醒)』ゲット、スタンドトリガー!ナイト・オブ・フラグメントをスタンド!てっくがるにパワープラス5000!フラグメントでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージトリガーチェック『クラウンホルダー・ドラゴン』」

 

「スキル発動!ソウルチャージ『ヒーリング・ペガサス(治)』カウンタチャージ!」

 

「ダメージ5!まだてっくがるが残ってる!」

 

「これならいける!」

 

「いっけええ!シオン!」

 

「ピールのブースト!僕はもう、迷わない!何度倒れようとも、掴みとってみせる!これが、僕の全てだ!!ヴァンガードにアタアアアアアック!!!」

 

力を溜めにたまったてっくがるはクリムゾンに渾身の一撃を与えようとするが・・・

 

「ガード!『魔竜仙女セイオウボ(治)』『神槍の抹消者(イレイザー)ポルックス(☆)』『魔竜戦鬼チャトゥラ』『マイティボルト・ドラグーン』さらに、インターセプト!『ダストプラズマ・ドラゴン』」

 

櫂が手札を全部使い切り、てっくがるの攻撃を見事に防いだ。

 

「ウソ・・・防がれちゃった・・・」

 

「くっ!ターンエンド!」

 

PW26000➡PW11000

PW38000➡PW11000(完全ガード)

PW19000➡PW11000

PW42000➡PW11000+SH35000=46000  シオンの手札6枚 山札20枚  櫂のダメージ5枚(裏1枚)

 

「・・・お前のイメージは見せてもらった。だが・・・。ファイナルターン!!」

 

櫂のファイナルターン宣言により、シオンは身構える。

 

「遍く大地に光あれ!!闇を切り裂く雷の狂乱!!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・カイザー・ヴァーミリオン』グレード3

 

暗雲の空に雷が立ちこみだし、そして、地上に雷が落ちたと同時に、雷鳴を纏いし覇竜が現れた。

 

「征天覇竜ドラゴニック・カイザー・ワーニング!!!!」

 

征天覇竜ドラゴニック・カイザー・ワーニング  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・カイザー・クリムゾン』

 

「あいつの本気、引き出しちまったな」

 

「これで終わりですね」

 

GB(ジェネレーションブレイク)(2)!カイザーのハーツがいることによって、カウンターブラスト、Gゾーン裏のカイザー・ワーニングを表に!前列すべてとアタックだ!」

 

 デスサイズ   ワーニング R

クラウンホルダー   R   R

 

「ドラゴニック・カイザー・ワーニングで前列すべてにアタック!」

 

「完全ガード!『ホーリーナイト・ガーディアン』(コスト『夢の運び手べレヌス(☆)』)」

 

カイザー・ワーニングは槍を突き出し、そこから雷をフラグメント、アルトマイル(シオン)、てっくがる放つ。ホーリーナイトはアルトマイル(シオン)を守るが、フラグメント、てっくがるは雷を喰らってしまう。

 

「トリプルドライブ『クラウンホルダー・ドラゴン』『神槍の抹消者(イレイザー)ポルックス(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てドラゴニック・デスサイズに!『スパークエッジ・ドラコキッド(☆)』クリティカルトリガー!」

 

「何⁉」

 

「同じく、効果はドラゴニック・デスサイズに!クラウンホルダー・ドラゴンのスキル!デスサイズと共にパワープラス2000!さらに、ドラゴニック・カイザー・ワーニングのスキル!共にパワープラス5000!もう1度、パワープラス2000!そして、パワープラス5000!」

 

「これで合計パワー54000・・・」

 

「これじゃあガードできないよ~・・・」

 

「手札に完全ガードがあれば別だけどね」

 

「そんな・・・」

 

「圧倒的すぎる・・・」

 

「シオン・・・」

 

「これが・・・櫂トシキか・・・」

 

シオンは櫂の圧倒的な強さを改めて実感する。

 

「綺場シオン。いつでも相手になってやる。クラウンホルダーのブースト、デスサイズでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ・・・。・・・ノーガード」

 

デスサイズは強くなった雷鳴の鎌でアルトマイル(シオン)を刈り取る。アルトマイル(シオン)は雷鳴に包まれていった。

 

       ➡PW9000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

       ➡PW8000

PW54000➡PW11000

 

ダメージチェック『月柱の騎士シシルス』

 

シオンのダメージ6枚  櫂のダメージ5枚  勝者櫂

 

ファイトが終了後、会場は静まり返っていたが、観客席にいるアムがシオンの健闘に拍手を送っている。それ続いてユキノ、ルーナも拍手を送る。そして観客全員が拍手を送る。

 

 

控室で待機していた3人が帰ってきたシオンを出迎える。

 

「「「シオン!」」」

 

「・・・すまない。勝てなくて」

 

「何言ってんだよ?すげぇファイトだったぜ?」

 

「そうだよ!いいファイトだったよ!」

 

「あそこまで櫂トシキを追い詰めるなんてさ!」

 

「でも、負けは負けだ。今の僕では、まだまだ櫂さんには敵わない。だけど、これからだ!」

 

シオンの言葉に3人は笑みを浮かべ、そして首を縦に頷いた。シオンはもっと強くなるという誓いを心に立てた。

 

 

廊下の方で三和、リン、そして伊吹が帰ってきた櫂を出迎える。

 

「お疲れ。どうだった櫂?ちょっとは苦戦したんじゃね?」

 

「・・・・・・」

 

「綺場シオン。あの子、いいファイターになれますよ」

 

「手ごたえは感じたか?」

 

「・・・奴なら、いや、奴らなら、お前の思惑すら超えていくかもしれないな」

 

櫂は静かに笑みを浮かべてそう言った。伊吹は多少ばかり目を見開いていた。

 

「次はお前の番だ、リン」

 

「はい。行ってまいります」

 

リンはそのままファイト会場へと向かっていくのであった。

 

to be continued…




シオン「その強さ、まさに雷神の如し。まだ僕の敵う相手ではなかった」

ユイ「いいファイトだって思うけどねー」

シオン「傍目にはそう見えたかもしれないけど、その差は大きいよ。痛感した」

ユイ「なるほどね。でも諦める気はないんでしょ?」

シオン「もちろんさ!さあユイ、次は君の番だ!」

ユイ「うん!期待しててよ!」

TURN68「リンの流儀」


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リンの流儀

今回はオリジナルです。

今回の話でユイちゃんも若干の変化を見られるかもしれませんよ。

それではどうぞ!


スターゲート支部のGクエスト、トライフォーの先鋒シオンは櫂トシキに挑み、善戦するも、櫂に敗れてしまい、次の試合は日下部リンとのファイトとなる。リンはファイト会場で黙々とデッキをシャッフルしている。

 

「ずいぶん気合入ってんじゃん」

 

「三和先輩」

 

「お前の妹の友達、ユイちゃんっつったか?多分あいつも強いぜ?手を抜いていたりしたら、お前がやられちまうかもな」

 

「承知の上です。だからこそ私はここにいます」

 

ギアースにデッキを置く。

 

「それと、手を抜くなんてことは絶対にありえません。今まで通り、全力で挑み、そして勝利を掴む。それこそが私の流儀であり、誇りです」

 

「ま、お前らしいッちゃあお前らしいわな」

 

 

 

TURN68「リンの流儀」

 

 

 

控室で待機しているユイは真剣な表情でデッキの最終調整をしていた。

 

(次は私の番だ。この新しいデッキでどこまでやれるかはわからないけど、今は全力を尽くす。それだけだ!)

 

ユイが自分のデッキをシャッフルしている様子を3人は見つめていた。

 

「いつも以上に気合入ってんな。頼もしい限りだが」

 

「日下部リンはアンのお姉さんだから、ユイが思うところがいろいろあるんじゃないかな?」

 

「かもね」

 

3人がそんな会話をしているとアナウンス放送が流れる。

 

ピンポンパンポーン・・・

 

『チームトライフォー、日下部リンさんとの挑戦者は速やかに準備してください』

 

「よし、じゃあそろそろ行ってくるね!」

 

「おう!頼んだぜ!」

 

「任せたよ」

 

「がんばって!」

 

3人の声援を受け、ユイはファイト会場へと向かう。

 

 

ユイがファイト会場へと向かっていると、アンとばったり遭遇する。

 

「あ、ユイちゃん」

 

「アン」

 

「・・・いよいよですね。私、ユイちゃんのこと応援してますからね!」

 

「ありがとうね。アンの応援があれば百人力だよ!」

 

そんな会話をしていると、3人分の飲み物を持ったユキノと出会う。

 

「あ、ユイさん!それとその方は・・・もしかして日下部リンさんの?」

 

「あ、日下部アンと言います。リンは私の姉です」

 

「やっぱり!似てるなーとは思ってたんですよ!」

 

「よく言われます」

 

初めてあったにもかかわらず、そんな会話で笑いあうアムとユキノ。

 

「そろそろ試合が始まりますね。まだ仕事には時間がありますので見ていきますね!」

 

「ありがとう。リン姉さんのファイト、すっごく楽しみしてたから今すごくドキドキしてるよ!」

 

「姉さん?あの、ちょっと聞きますけど、ユイさんは日下部リンさんと面識が?」

 

「ああ、うん。小学校の頃数回しか会ってなかったけど、私にとってはいいお姉ちゃんだよ」

 

「・・・そうですか。ファイト、楽しみにしてますね。応援してますよ」

 

「ありがとう。じゃあ、行ってくるね」

 

そんな会話をした後、ユイはファイト会場へと向かっていく。

 

「じゃあ、私も控室に戻ります。水城さん、機会があればまたお会いしましょう」

 

「ああ、はい。また・・・」

 

アンも自分の控室へと戻っていった。

 

「・・・姉さん・・・か・・・」

 

ユキノはそんなことを呟いた後、アムとルーナが待つ観客席に戻っていった。

 

 

ファイト会場についたユイはデッキをギアースに設置する。リンは既に準備ができているため、静かに待っていた。そんな時に、リンが口を開く。

 

「最初に言っておきます。手加減などせず、正々堂々と、私を叩き潰すつもりでかかってきなさい。でなければ、私があなたを・・・叩き潰しますよ」ギロリッ

 

ゾクッ!

 

リンの鋭い瞳を見たユイは一瞬寒気がした。

 

「(あんな鋭い瞳、あれがあの優しいリン姉さん?けど・・・)そんなこと、言われるまでもない!」

 

ユイも準備ができ、ファイトができる状態になった。

 

「ただいま。ほら、これ」

 

「ありがとう」

 

「ありがとうユキノ!」

 

ユキノもちょうど戻ってきて、アムとルーナに飲み物を渡して席に座る。それと同時にファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

「忍竜マガツウィンド」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ  PW5000

 

忍竜マガツウィンド  PW4000

 

「むらくも・・・しかも連携ライド系か・・・」

 

連携ライドとは、特定のユニットにライドし続けることによって恩恵を受けることができるものだ。

 

「見せてもらいますよ。あなたが今まで培ってきた全てを」

 

「上等!先攻ドロー!ライド!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ!グランホープは移動!ターンエンド!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ  PW7000

 

  R    グランレディ R

グランホープ   R    R  ユイの手札5枚 山札43枚

 

「ドロー。ライド!忍竜マガツブレス!連携スキル!ソウルにマガツウィンドがいるため、常にパワープラス1000!さらに、マガツブレスにライドされたため、山札の上7枚を見て、隠密魔竜マガツストームか、忍竜マガツゲイルを1枚選んで相手に見せます。相手に見せたらそのユニットを手札に加えます。マガツストームを手札に」

 

忍竜マガツブレス  PW7000+1000=8000

 

R マガツブレス R

R   R    R

 

「マガツブレスで、ヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「チェック・ザ・ドライブトリガー『忍竜オボロキーパー』

 

「ターンエンド」

 

PW8000➡PW7000+SH10000=17000  リンの手札7枚 山札40枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイルをコール!グランザイルのスキル!手札のグレード3のカードを見せて、大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップを手札に!そして手札をドロップゾーンに!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル  PW7000

 

  R    ウルバスター R

グランホープ グランザイル R

 

「グランザイルのブースト、ウルバスターでヴァンガードにアタック!「ノーガード」ドライブチェック『鋼闘機デビルローダー(引)』ドロートリガー!ヴァンガードにパワーを上げて1枚ドロー!「ダメージトリガーチェック『忍竜マガツブレス』」ターンエンド!」

 

PW16000(+5000)➡PW8000  ユイの手札5枚 山札40枚  リンのダメージ1枚

 

「スタンド&ドロー。ライド!忍竜マガツゲイル!連携スキル!ソウルにマガツブレスがいるなら、常にパワープラス1000!さらに、マガツゲイルにライドされ、ソウルにマガツウィンドがいるため、山札からマガツゲイル2体をスペリオルコール!」

 

忍竜マガツゲイル  PW9000+1000=10000

忍竜マガツゲイル  PW9000

 

マガツゲイル マガツゲイル マガツゲイル

  R      R      R

 

「左前列のマガツゲイルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』くぅ、トリガーが乗らない・・・」

 

「右前列のマガツゲイルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』」

 

「ヴァンガードのマガツゲイルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「チェック・ザ・ドライブトリガー『忍竜オボロキーパー』」

 

「ダメージチェック『コマンダーローレル』」

 

「ターンエンド。リアガードのマガツゲイルは全て山札の下へ」

 

PW9000➡PW9000

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW10000➡PW9000  リンの手札8枚 山札37枚  ユイのダメージ2枚

 

「これでダメージは2対1か・・・」

 

「まだ勝負はこれからよ」

 

「ああ。次で動きが出る」

 

「スタンド&ドロー!銀河の戦士よ、皆の夢を守るため、その力を解き放て!!ライド!大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ!!」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ  PW11000

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤーをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー  PW9000

 

グランファイヤー グランギャロップ R

 グランホープ   グランザイル  R

 

「グランザイルのブースト、グランギャロップでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグランファイヤーに、クリティカルはグランギャロップに!いけぇ!」

 

グランギャロップは下から剣を振り上げてマガツゲイルを切りさく。

 

「ダメージトリガーチェック『忍竜マガツゲイル』『忍竜ルーンスター』」

 

「グランホープのブースト、グランファイヤーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージトリガーチェック『忍竜ヒデンスクロール(醒)』ゲット、スタンドトリガー!パワーはヴァンガードに」

 

「ターンエンド!」

 

PW18000➡PW10000

PW19000➡PW10000(+5000)  ユイの手札5枚 山札35枚  リンのダメージ4枚

 

「すごい!ダメージを一気に3つも与えるなんて!」

 

「おっし!このまま押し切れ、ユイ!」

 

「だが、日下部リンがこれで終わるはずがない」

 

ユイが順調にダメージを与え、表情が良くなるトコハとクロノだが、シオンはかなり慎重だ。

 

「・・・多少はやるようですね。ですが、そうでなくては話になりません。ライド・ザ・ヴァンガード!隠密魔竜ヒャッキヴォーグ“Я”!!」

 

隠密魔竜ヒャッキヴォーグ“Я”  PW11000

 

「⁉マガツストームじゃない⁉」

 

ライドしてきたのがマガツストームではないことに驚くユイ。それは他の観客も同様だ。

 

「連携の恩恵は最初のみで十分という事か・・・」

 

「あいつが考えそうなことだな」

 

「ヒャッキヴォーグ“Я”のスキル!カウンターブラスト(2)!このユニットがライドされた時、山札からヒャッキヴォーグ“Я”をスペリオルコール!そして、ストライドジェネレーション!!伏魔忍鬼カガミジシ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『隠密魔竜マガツストーム』グレード3

 

伏魔忍鬼カガミジシ  PW26000  ハーツ『隠密魔竜ヒャッキヴォーグ“Я”』

 

「忍竜オボロキーパーを2体コール!カガミジシのスキル!2体目のオボロキーパーに、パワープラス2000!そして、後列からのアタックが可能!さらに、忍竜ヒデンスクロールをコール!」

 

忍竜オボロキーパー  PW9000

忍竜ヒデンスクロール(醒)  PW4000

 

「ヒデンスクロールのGB(ジェネレーションブレイク)。山札の上に戻し、山札から場に出ている同名のユニットをコールできます。ヒャッキヴォーグ“Я”を選択し、2体スペリオルコール!カガミジシのスキルで2体のヒャッキヴォーグ“Я”にもパワープラス2000し、後列のアタックを可能に!」

 

これでリンがアタックできる回数は全てのユニットでアタックができるようになり、合計で6回となった。

 

「6回のアタックができるようになっちゃった⁉」

 

「ここを守りきるには必ずトリガーが1枚はでなくてはならなくなった」

 

「でなかった場合は手札のカードを使って凌ぐしかない」

 

オボロキーパー    カガミジシ    ヒャッキヴォーグ“Я”

オボロキーパー ヒャッキヴォーグ“Я” ヒャッキヴォーグ“Я”

 

「左前列のオボロキーパーでグランファイヤーにアタック!」

 

「くっ!ノーガード!」

 

「左後列のオボロキーパーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ』くっ!」

 

「中央の後列のヒャッキヴォーグ“Я”でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』よし!ドロートリガー!ヴァンガードにパワーを上げて1枚ドロー!」

 

「カガミジシでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ』)」

 

カガミジシ(リン)はその場から姿を消し、そしてグランギャロップの前に姿を現し、刀で貫こうとしたが、グランガードがそれを阻止する。

 

「トリプルドライブ『関門の忍鬼アタカ』『忍獣キャットデビル(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全て右前列のヒャッキヴォーグ“Я”に。『忍妖リバーチャイルド(治)』ゲット、ヒールトリガー!ダメージを回復し、パワーを左後列のヒャッキヴォーグ“Я”に。右前列のヒャッキヴォーグ“Я”でヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー』」

 

「右後列のヒャッキヴォーグ“Я”でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『オペレーターガールエリカ(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをヴァンガードに!」

 

「ターンエンド。ヒャッキヴォーグ“Я”のスキルで呼び出されたヒャッキヴォーグ“Я”は手札に。オボロキーパーのスキル!オボロキーパーを2体山札の下に置くことによって、グレード3のユニットを手札に。マガツストームを手札に加えます。ヒデンスクロールで呼ばれたヒャッキヴォーグ“Я”は山札の下に」

 

PW9000➡PW9000

PW11000➡PW11000

PW13000➡PW11000(+5000)

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW16000➡PW16000+SH5000=21000

PW18000➡PW16000(+5000)  リンの手札9枚 山札33枚  ユイのダメージ4枚

 

「呼び出したユニットをターンごとに山札の下に戻していく。むらくもの得意戦術だね。でも、こんなことくらいで私はへこたれたりしない!」

 

「では、次はあなたの戦術を見せてもらいましょうか」

 

「スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスローグ  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!エクスローグにパワープラス4000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバーを2体コール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)  PW4000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

 

「グランボルバーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!」

 

超爆(バースト)?」

 

「あまり聞きなれない能力だね」

 

「もしかして、ディメポの新しい能力⁉」

 

あまり聞きなれない能力に首を傾げる3人。

 

「カウンターブラストを払って、ヴァンガードのパワーが15000以上なら、リアガード1体とグランボルバーにパワープラス4000!両方のグランボルバーにパワープラス4000!さらに、ヴァンガードのパワーが30000以上なら、アタックがヒットした際に、カウンタチャージできる!左のグランボルバーにも同じスキル!超爆(バースト)!両方のグランボルバーにパワープラス4000!」

 

「なるほど。ヴァンガードのパワーが一定以上なら、仲間もパワーアップする。それが超爆(バースト)ですか」

 

「ヴァンガードが強くなれば強くなるほど、仲間も強くなる。それが超爆(バースト)だ!」

 

グランボルバー エクスローグ グランボルバー

グランホープ  グランザイル グランビート

 

「グランビートのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『関門の忍鬼アタカ』『忍獣キャットデビル(☆)』」

 

「グランザイルのブースト、エクスローグでヴァンガードにアタック!グランビートのスキル!グランビートをソウルに入れて、エクスローグにパワープラス5000!そして1枚ドロー!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランマントル』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ』『オペレーターガールエリカ(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーを左のグランボルバーに!」

 

エクスローグは大きく剣を振りかぶり、そしてそのまま剣でヒャッキヴォーグ“Я”を薙ぎ払う。

 

「ダメージトリガーチェック『隠密魔竜マガツストーム』」

 

「スキル発動!パワーが37000のアタックがヒットしたため、リアガード1体退却、だけどリアガードがいないため、ドローのみ。1枚ドロー!グランギャロップのスキル!1枚ドロー!グランホープのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージトリガーチェック『忍竜ルーンスター』」

 

「ヒット!スキル発動!カウンタチャージ(2)!ターンエンド!」

 

PW21000➡PW11000+SH15000=26000

PW37000➡PW11000

PW27000➡PW11000  ユイの手札6枚 山札25枚  リンのダメージ5枚(裏1枚)

 

「リン姉さんがどんなに強いファイターでも、私が勝つよ!」

 

「では、その実力に敬意を評して、その思いをへし折ってあげましょう」

 

リンは静かにドローし、ストライドフェイズに移っていく。

 

「輪廻転生!!美しき忍びの誠の那由他、ご覧に入れよう!!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『隠密魔竜マガツストーム』グレード3

 

空から巧妙な光がヒャッキヴォーグ“Я”に降り注ぎ、その姿を未来の忍びの長の竜へと変化した。その姿はどことなくヒャッキヴォーグ“Я”に似ている。

 

「伏魔忍竜ヒャッキヴォーグ・ナユタ!!!!」

 

伏魔忍竜ヒャッキヴォーグ・ナユタ  PW26000  ハーツ『隠密魔竜ヒャッキヴォーグ“Я”』

 

「ヒャッキヴォーグ“Я”をコール。ヒャッキヴォーグ・ナユタのスキル。ヒャッキのハーツがいるため、ヒャッキヴォーグ“Я”を山札の下に置き、山札から、同名カードをコールできます。ヒャッキヴォーグ“Я”をスペリオルコール!さらにパワープラス10000!」

 

「ヒャッキヴォーグ“Я”がパワーアップして帰ってきたよ⁉」

 

「ヒャッキのハーツがいるなら、どんなユニットでも同じ効果を得られるんだけど、ターン終了時にはそのカードが手札に加えられるのよ」

 

「ヒャッキヴォーグ“Я”を確実に手札に加えたかったんでしょうね」

 

「忍竜ルーンスター、忍獣ミリオンラットをコール!ミリオンラットのスキル!カウンターブラストを払い、山札から、ミリオンラットをスペリオルコール!このミリオンラットのスキルも使用!カウンターブラストでもう1体スペリオルコール!」

 

「さすが、見事な展開だぜ。でもあいつにとってはまだまだ序の口って奴だな」

 

「・・・・・・」

 

ヒャッキヴォーグ“Я” ヒャッキヴォーグ・ナユタ ルーンスター

  ミリオンラット     ミリオンラット    ミリオンラット

 

「ミリオンラットのブースト、ヒャッキヴォーグ・ナユタでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『忍妖ホワイトヘロン』『忍竜マガツゲイル』『忍妖リバーチャイルド(治)』ゲット、ヒールトリガー!ダメージを回復し、ヒャッキヴォーグ“Я”にパワープラス5000!」

 

ヒャッキヴォーグ・ナユタは巨大な手裏剣をグランギャロップ目掛けて投げ放つ。グランギャロップはそれを避けようとするが、避けきることができず、手裏剣によって傷がつく。

 

「くぅ!ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「ミリオンラットのブースト、ルーンスターでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「ミリオンラットのブースト、ヒャッキヴォーグ“Я”でヴァンガードにアタック!」

 

ヒャッキヴォーグ“Я”はグランギャロップに近づき、刀でグランギャロップを斬りつける。

 

「きゃああああああ!!」

 

ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

「ターンエンド。ミリオンラット2体は山札の下へ。ヒャッキヴォーグ“Я”は手札に」

 

PW32000➡PW11000

PW15000➡PW11000+SH5000=16000

PW32000➡PW11000  リンの手札8枚 山札27枚  ユイのダメージ5枚

 

「リアガードが狙えない。さらに自分のターンになればまた分身を増やし、一気に叩く」

 

「ターンが終われば分身は消えゆくのみ。影と同じようにね。むらくもは、まさにそれと同じなのよ」

 

「ユイさん・・・」

 

「ダメージは5対4、手札は日下部リンの方が上・・・」

 

「完全ガードも手札にある状況・・・」

 

「どうすりゃいいんだ・・・」

 

どれだけ悩んでいても、3人にできることは、ユイを信じることだけしかできない。

 

「おいおい、ユイの奴負けんじゃねえのか?」

 

「あれだけのファイターに、あそこまでやれた事事態が奇跡と同じだがな」

 

「ユイちゃん・・・」

 

別の控室でユイのファイトを見て、それぞれ思いを抱えている。

 

「・・・やっぱり強いなぁ。さすがは日下部リン姉さんだよ。でも、どんなに苦しい状況でも、勝つのは、私だ!」

 

「・・・・・・」

 

「このターンで、全てを決めさせてもらうよ!ファイナルターン!!」

 

『!!』

 

ユイのファイナルターン宣言で観客や控室にいる参加者は驚愕な表情をしていた。リンは静かにユイと対峙している。

 

「今・・・なんて・・・?」

 

「ユイが・・・ファイナルターン宣言⁉」

 

「今までそんな事なかったはずなのに・・・」

 

3人もファイナルターン宣言にはかなり驚かされていた。

 

「今こそ交われ!!二つの信ずる未来を!!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

空に光がさしてきて、その光から、未来から現れた巨人が現れる。

 

「超光巨人イニグマン・クロスレイ!!!!」

 

超光巨人イニグマン・クロスレイ  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!イニグマン・クロスレイにパワープラス4000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランスコルドをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー  PW7000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランスコルド(醒)  PW4000

 

「グランスコルドのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルに入れて、イニグマン・クロスレイにパワープラス4000!ヴァンガードのパワーが30000以上なら、ユニットを1体選んでパワープラス4000!グランチョッパーにパワープラス4000!グランチョッパーのスキル!パワーが11000以上でカウンターブラストを払って、イニグマン・クロスレイとグランボルバーにパワープラス4000!さらに大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランマントルをコール!」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランマントル  PW11000

 

「グランマントルのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワーが15000以上なら、グランマントルにパワープラス4000!そして、パワーが35000以上なら、イニグマン・クロスレイにパワープラス4000!グランホープのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー25000以上でグランホープをレストさせて、イニグマン・クロスレイにパワープラス4000!そしてパワー35000以上でグランホープをソウルに入れて、カウンターチャージ!そして1枚ドロー!グランレディをコール!グランレディのスキル!グランレディをレストして、イニグマン・クロスレイにパワープラス4000!グランボルバーのスキル!超爆(バースト)!グランボルバーとグランマントルにパワープラス4000!そして、グランスコルドをコール!グランスコルドのスキル!ソウルに入れて、グランボルバーとイニグマン・クロスレイにパワープラス4000!」

 

「こりゃえげつねぇな」

 

  グランボルバー   クロスレイ  グランマントル

グランレディ(レスト) グランザイル グランチョッパー

 

「照らせ後光よ!正義の為に!イニグマン・クロスレイでヴァンガードにアタック!イニグマン・クロスレイのスキル!パワーが30000の時、アタック1回ごとに、リアガードを1体レストさせる!グランザイルをレスト!これによって、イニグマン・クロスレイにパワープラス10000!」

 

「完全ガード『忍妖ホワイトヘロン』(コスト『忍竜マガツゲイル』)」

 

イニグマン・クロスレイは強大な光を拳に乗せ、ヒャッキヴォーグ“Я”に向けて生拳突きを放ったが、ホワイトヘロンに防がれた。

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』『オペレーターガールレイカ(醒)』ゲット、スタンドトリガー!グランレディをスタンドして、パワーはグランボルバーに!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てグランボルバーに!グランチョッパーのブースト、グランマントルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージトリガーチェック『関門の忍鬼アタカ』」

 

「ダメージ5!グランボルバーの攻撃がまだ残ってる!」

 

「グランボルバーのパワーはスキルとトリガー、ブーストを合わさって合計、39000!」

 

「ぶちかませ!ユイ!」

 

「(掴みたい未来がある。叶えたい夢がある。そのためにも、絶対に勝つ!!)グランレディのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!これが、私の今の、全部だあああああ!!」

 

グランボルバーは拳銃にエネルギーを溜め、そして、弾は巨大な弾となって、ヒャッキヴォーグ“Я”を襲うが・・・

 

「ガード!『忍妖リバーチャイルド(治)』『忍妖リバーチャイルド(治)』『忍竜マガツブレス』そして、インターセプト!『忍竜ルーンスター』」

 

数多くのガーディアンによって、グランボルバーの攻撃は防がれてしまった。

 

「ウソだろ・・・全部防がれたのか・・・」

 

「くうぅぅぅ!ターンエンド!」

 

PW44000➡PW11000(完全ガード)

PW30000➡PW11000

PW39000➡PW11000+SH40000=51000  ユイの手札5枚 山札18枚  リンのダメージ5枚(裏3枚)

 

「・・・今のあなたの全ては見させてもらいました。素晴らしいものです。ですが・・・ここまでです。ファイナルターン!!」

 

ファイナルターン返しをされ、ユイは警戒を強めた。

 

「ヒャッキヴォーグ“Я”、ヒデンスクロールをコール!ヒデンスクロールのスキル!ヒデンスクロールを山札に戻し、ヒャッキヴォーグ“Я”を2体スペリオルコール!そして、ヒャッキヴォーグ“Я”のリミットブレイク!ミリオンラット、ヒャッキヴォーグ“Я”を呪縛(ロック)!それによって、3体のヒャッキヴォーグ“Я”はパワープラス10000!」

 

呼び出されたヒャッキヴォーグ“Я”とミリオンラットが黒輪によって身動きが封じられ、ヒャッキヴォーグ“Я”3体が力を増した。

 

「これで終わりませんよ。忍獣メタモルフォックスをコール!メタモルフォックスの登場スキル!呪縛(ロック)カードを1枚選んで、解呪縛(アンロック)!ミリオンラットを解呪縛(アンロック)!」

 

忍獣メタモルフォックス  PW6000

 

「あーあ、リンの奴も本気出しちまったな」

 

「反旗を翻し百鬼夜行!戒めの力を今こそ解放せよ!もう1度ヒャッキヴォーグ“Я”のリミットブレイク!ミリオンラットとメタモルフォックスを呪縛(ロック)!ヒャッキヴォーグ“Я”3体にパワープラス10000!」

 

ヒャッキヴォーグ“Я” ヒャッキヴォーグ“Я” ヒャッキヴォーグ“Я”

    ○          ○         ○

 

「ヴァンガードのヒャッキヴォーグ“Я”でヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』

 

本物のヒャッキヴォーグ“Я”がグランギャロップを刀で斬りつけようとしたが、グランガードによって防がれる。

 

「ツインドライブ『忍獣キャットデビル(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全て左のヒャッキヴォーグ“Я”に!『忍獣ムーンエッジ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!パワーは左のヒャッキヴォーグ“Я”に、クリティカルは右のヒャッキヴォーグ“Я”に」

 

「そんな⁉」

 

「ユイさんの手札は3枚。あの手札であと2体のヒャッキヴォーグ“Я”の攻撃を防ぐことは・・・」

 

「完全ガードを持ってても無理ね」

 

「そんな・・・」

 

「こんなに力の差があるなんて・・・」

 

「ユイ・・・」

 

「これが、日下部リンか・・・」

 

「強・・・すぎる・・・」

 

ユイはリンとの力の差を思い知らされた。

 

「右のヒャッキヴォーグ“Я”でヴァンガードにアタック!」

 

「が、ガード!『オペレーターガールレイカ(醒)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』インターセプト!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「・・・いつでもお相手してしてあげますよ。左のヒャッキヴォーグ“Я”でヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード」

 

分身側のヒャッキヴォーグ“Я”がグランギャロップを1閃する。そして、刀を鞘に収めると同時に、グランギャロップは大爆発を起こす。

 

PW31000➡PW11000

PW31000➡PW11000+SH25000=36000

PW41000➡PW11000

 

ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ』

 

ユイのダメージ6枚  リンのダメージ5枚   勝者リン

 

ファイトが終了し、会場は再び静寂になった。そして、ラミーラビリンスが健闘に拍手を送る。そして、櫂とのファイトに続いて、大迫力のファイトをした2人に観客は盛大な拍手を送る。

 

 

ユイが控室に戻ると、3人がユイを出迎える。

 

「・・・ごめん。私も負けちゃった・・・」

 

「気にする必要はないさ。クロノもトコハもそう思っている」

 

「ああ!いいファイトだったぜ!」

 

「ユイがファイナルターンした時はビックリしちゃった!」

 

「・・・3人が気にしなくても、私は気にするよ。リン姉さんは櫂さんに負け劣らないほどに強い。私じゃ勝てないわけだ。だからこそ私は、もっと強くなりたい!」

 

3人は笑みを浮かべる。ユイもまた、シオンと同じように、もっと強くなりたいという思いを胸に抱いた。

 

 

櫂たちの控室側で三和、櫂、伊吹がリンを待っている。そして、扉が開き、リンが戻ってきた。

 

「お疲れさん!どうだったよ?お嬢さんとのファイトは?」

 

「ええ、すごく楽しかったですよ」

 

「佐倉ユイ、奴自身も、強くなりたいという目をしていたな」

 

「リン、何か実感を掴めることはできたか?」

 

「・・・櫂先輩の言う通りかもしれません。あの子たちなら、伊吹先輩のお考えのさらに上をいくことになるでしょう」

 

まさか櫂だけでなく、リンも同じようなことを言ったことに伊吹は驚いていた。

 

「最後は伊吹先輩の番ですよ」

 

「わかっている」

 

伊吹は3人に背中を向け、ファイト会場へと向かっていく。

 

to be continued…




ユイ「だあああ!負けちゃったよー。リン姉さんの相手はまだまだ務まらなかったかー」

クロノ「結構いい線いってたと思うぜ?」

ユイ「それはクロノや他の人の感想でしょ?実際にファイトしたら、どれくらい強いかわかるはずだよ」

クロノ「まぁ、そりゃあな。けど、今のお前、すげぇいきいきしてるぜ?」

ユイ「当然!次にファイトする時までにもっと強くなっとかないとね!さぁ、最後の締めだよ!クロノ、頼んだからね!」

クロノ「ああ!任せておけ!」

TURN69「伊吹の誤算」


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伊吹の誤算

実はこの作品の前の話、カードファイト!!ヴァンガード 熱血の先導者と努力の先導者を投稿しました。

まだこれの存在を知らない方や、読んでみたいという方が読んでくれると嬉しいです。後感想はそれぞれの話で受け付けますのでGはGの感想を、無印編は無印編の感想を分けてくれるとうれしいです。ややこしくならないから。

さて、それはともかく、今回はクロノ君と伊吹のファイトです。この話は本当に面白かった。

それでは、どうぞ!




スターゲート支部のGクエスト、トライフォーの中堅ユイは日下部リンに挑み、あとわずかのところでユイはリンに敗北し、トライフォーはもう後がなくなってきている。最後の対戦相手である伊吹コウジはファイト会場で静かにクロノを待っている。控室にいるクロノは静かな闘志を宿していた。

 

「頼んだ、クロノ!」

 

「決着をつけてきて!」

 

「おもいきって、ね」

 

「ああ!」

 

3人のエールをもらったクロノはファイト会場へと向かっていくのであった。

 

 

 

TURN69「伊吹の誤算」

 

 

 

ファイト会場にクロノが入場してきた。

 

「あ、クロノさん!」

 

ラミーラビリンスのもとにスタッフが仕事の連絡をしにきた。

 

「ラミラビの3人、そろそろお時間です」

 

「え?でも今から・・・」

 

これから始まろうとしているファイトが見られないことにルーナは寂しそうな表情をする。

 

「ルーナ、お仕事はちゃんとしなきゃよ?」

 

「はぁい・・・」

 

「すぐに向かいます」

 

ラミーラビリンスは席から立ち、次の仕事現場へと向かう。

 

「大丈夫かな?クロノさんたち・・・」

 

「きっと大丈夫よ。クロノさんを信じましょう?」

 

「でも、シオンさんやユイさんが決めてたら終わってたのにね」

 

「まぁね」

 

「アムそれきついよ」

 

ラミーラビリンスが去っていった頃、クロノは伊吹と対峙していた。

 

(俺が負けたら、Gクエスト制覇もここで終わっちまう。トコハもシオンもユイも、俺を信じて託してくれた。負けらんねぇ!チームのために、それに、俺自身のためにも!)

 

クロノは伊吹に顔を向け、気になっていることをディペンドカードを出して聞き出す。

 

「聞きたいことがある。カムイさんたちまで巻き込んで、このGクエストで何をしようとしてんだ?こいつの力を使って、クレイからユニットたちをこの世界に呼ぼうとしてる奴がいるんだよな?それに何か関係あるのか?そもそも何で俺にディペンドカードを渡したんだ?」

 

「・・・ファイトにはその人間の全てが現れる。今この世界で起こっている全てを知る資格があるか、このファイトでお前自身で証明してみせろ」

 

伊吹はそう言ってデッキにギアースを設置する。

 

「やっぱそう来るか。上等だ!やってやる!」

 

クロノもギアースにデッキを設置し、お互いにファイトできる状態になった。そして、ファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン!」

 

「ネオンメサイア」

 

クロノ・ドラン  PW5000

 

ネオンメサイア  PW5000

 

「俺の先攻!ドロー!ライド!タイムブレイク・ドラゴン!クロノ・ドランは移動!ターンエンド!」

 

タイムブレイク・ドラゴン  PW7000

 

R タイムブレイク R

R   ドラン   R  クロノの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン。ドロー。ライド。アスリープ・メサイア。ネオンメサイアは移動。コール、サクリファイス・メサイア」

 

アスリープ・メサイア  PW8000

サクリファイス・メサイア  PW7000

 

サクリファイス アスリープ R

   R     ネオン  R

 

「サクリファイスでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『スチームバトラーマシュダ(☆)』」

 

「ネオンメサイアのブースト、アスリープ・メサイアでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ブリンクメサイア(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。効果は全てアスリープへ」

 

「ダメージチェック『スチームメイデン・アルリム』『アップストリーム・ドラゴン』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000+SH10000=17000

PW13000(+5000)➡PW7000  伊吹の手札5枚 山札42枚  クロノのダメージ2枚

 

「お前らもだけど、伊吹もホント、容赦ねぇなぁ」

 

「でなければ、意味のないファイトだ」

 

「同感です」

 

「まぁ、そうだけど」

 

「俺のターン!ドロー!ライド!ヒストリーメーカー・ドラゴン!もう1体のヒストリーメーカーをコール!」

 

ヒストリーメーカー・ドラゴン  PW9000

 

R ヒストリーメーカー ヒストリーメーカー

R    ドラン        R

 

「クロノ・ドランのブースト、ヒストリーメーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『スチームブレス・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『サクリファイス・メサイア』」

 

「リアガードのヒストリーメーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ブリンクメサイア(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW8000

PW9000➡PW8000+SH10000=18000  クロノの手札4枚 山札39枚  伊吹のダメージ1枚

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。ライド。アローザル・メサイア。サクリファイスを移動。コール、重力井戸のレディバトラー」

 

アローザル・メサイア  PW9000

重力井戸のレディバトラー  PW9000

 

 重力井戸   アローザル R

サクリファイス  ネオン  R

 

「ネオンメサイアのブースト、アローザルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『震脚のパルスモンク(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。パワーは重力井戸に、クリティカルはアローザルに」

 

「な⁉ダメージチェック『スチームファイターバリフ』『タイムブレイク・ドラゴン』」

 

「サクリファイスのブースト、重力井戸でリアガードのヒストリーメーカーにアタック」

 

「く!ノーガード!」ターンエンド」

 

PW14000➡PW9000

PW21000➡PW9000  伊吹の手札4枚 山札39枚  クロノのダメージ4枚

 

「ダメージ4対1・・・」

 

「圧倒的だ・・・」

 

「でもここで巻き返せば・・・」

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!クロノジェット・ドラゴン!!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

「アップストリーム・ドラゴンをコール!」

 

アップストリーム・ドラゴン  PW9000

 

アップストリーム クロノジェット R

   R       ドラン   R

 

「いくぜ!クロノ・ドランのブースト、クロノジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『スチームメイデンアルリム』『キラキラ・ワーカー(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復!パワーはアップストリームに!」

 

クロノジェットは渾身の1撃をアローザルに与える。

 

「ダメージチェック『アレスター・メサイア』」

 

「アップストリームでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『震脚のパルスモンク(☆)』」ターンエンド!」

 

PW16000➡PW9000

PW14000➡PW9000+SH10000=19000  クロノの手札5枚 山札34枚  伊吹のダメージ2枚

 

(くそ!トリガーを引いたってのに、追いつけなかった!)

 

「・・・俺のターン。スタンド&ドロー。ライド!信じし未来のため、羽ばたけ、我が翼!オルターエゴ・メサイア」

 

オルターエゴ・メサイア  PW11000

 

「動くぞ」

 

「ストライドジェネレーション!創世竜アムネスティ・メサイア」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『デスティニー・ディーラー』グレード1+2

 

創世竜アムネスティ・メサイア  PW26000  ハーツ『オルターエゴ・メサイア』

 

超越(ストライド)スキル。カウンターブラストを払い、ネオンメサイアを呪縛(ロック)。そしてアップストリームを呪縛(ロック)。アムネスティにパワープラス5000。サクリファイス・メサイアのGBGB(ジェネレーションブレイク)。グレード3以上のメサイアがいるなら、自らを呪縛(ロック)。カウンタチャージ。アムネスティにパワープラス3000。アレスター・メサイアをコール。アレスターのGB(ジェネレーションブレイク)。グレード3以上のメサイアがいるならパワープラス2000」

 

重力井戸 アムネスティ アレスター

 ○     ○     R

 

「アレスターでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」アレスター・メサイアのスキル。自らを呪縛(ロック)し、相手の後列のリアガードを1体呪縛(ロック)

 

これでクロノの盤面はクロノジェット以外いなくなった。

 

「くっ・・・!」

 

「・・・チャンスをやるまでもなかったようだな」

 

「?」

 

「お前からは・・・何の成長も、感じられない」

 

「!!?」

 

「アムネスティでヴァンガードにアタック。スキル発動。解呪縛(アンロック)

 

アムネスティのスキルによって、アレスター、サクリファイス、ネオンメサイアが解呪縛(アンロック)された。

 

「アムネスティにパワープラス9000、クリティカルプラス1」

 

解呪縛(アンロック)したユニット1体につきパワープラス3000されるスキル」

 

「しかも3体以上なら、クリティカルプラス1」

 

「さらに、解呪縛(アンロック)されたユニットはスタンド状態!」

 

「ネオンメサイアのGB(ジェネレーションブレイク)。ネオンメサイアが解呪縛(アンロック)された時、ソウルに入れ、オルターエゴ・メサイアを手札に。ホワイト・ライトニング・アンデュレイト!」

 

「完全ガード!『スチームメイデンアルリム』(コスト『キラキラ・ワーカー(治)』)」

 

アムネスティは神々しい光をクロノジェットに放ったが、アルリムによって防ぎ、光ははじかれる。

 

「トリプルドライブ『ダークメタル・カメレオン』『中性子星のレディガンナー』『綻びた世界のレディヒーラー(治)』ゲット、ヒールトリガー。パワーはアレスターに。アレスターでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『クロノジェット・ドラゴン』」

 

「己の未来さえ描けない輩に俺を超えることなどできない。サクリファイスのブースト、重力井戸でヴァンガードにアタック「ガード!『スチームカラーカー・ランマ(☆)』」ターンエンドだ」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW43000➡PW11000(完全ガード)

PW14000➡PW11000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000  伊吹の手札5枚 山札33枚  クロノのダメージ4枚

 

「完全ガードで何とか凌ぎましたか」

 

「だが、リアガードは呪縛(ロック)されていて、次のターン身動きできない」

 

「クロノは前回トリガーに助けられて、何とか勝ったけど・・・」

 

「少し風向きが違うだけで、こんなに差がつくなんて・・・」

 

「やっぱり伊吹さんは半端なく強い・・・」

 

(あいつの言う通り、俺はまだ自分の未来のイメージを掴めていない・・・)

 

クロノがそう考えていると伊吹が口を開く。

 

「ファイトにはその人間の全てが現れる」

 

「!」

 

「お前はこれまでいったい何をしていた?鼻息荒く乗り込んできてこの様か?」

 

伊吹の言葉にクロノは何も言えない。

 

「反論すらできんとはな。少しは骨があるかと期待していたが・・・所詮は子供か」

 

伊吹の言葉にクロノはだんだんと表情が鋭くなる。

 

「投了しても構わんぞ」

 

「!」

 

「これ以上時間の無駄だ。他の参加者にも迷惑になる」

 

クロノは顔を俯かせ、拳を強く握りしめる。

 

「ディペンドカードを置いて去れ。お前にふさわしく・・・」

 

「うるせえ!!!!」

 

『!』

 

そしてついにクロノは声を荒くして言い返した。

 

「あらら、怒らせちゃった」

 

「さっきから黙って聞いてりゃ、何様だよてめーは?大体全部お前が悪いんじゃねぇか!!ストライドジェネレーション!!!時空竜クロノスコマンド・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームブレス・ドラゴン』グレード1+2

 

時空竜クロノスコマンド・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストで、重力井戸を山札の下へ!何の断りもなく押しつけて、勝手に期待して、自分の思い通りにならないから今度は返せだ?ふざけんのもいい加減にしろ!!」

 

クロノの本音に伊吹は多少目を見開いていた。ちなみに三和はこの様子を見て笑いをこらえていた。

 

「俺に何かやらせたいのか?だったらちゃんと説明しやがれ!!アップストリームをコール!」

 

○ クロノスコマンド アップストリーム

R    ○        R

 

「クロノスコマンドでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『スチームメイデンアルリム』『クロックフェンサー・ドラゴン』『キラキラ・ワーカー(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復し、パワーはアップストリームに!黙ってカードだけ送りつけて、クエストだってだまして、俺の前に現れて、いつも肝心な事は言わないで!それが大人のすることかよ!!」

 

クロノスコマンドは詠唱を唱え、巨大なサークルを出現させ、オルターエゴ目掛けて光線が発射され、オルターエゴは光線に包まれた。

 

「ダメージチェック『アローザル・メサイア』」

 

「お前友達いねぇだろ!!?この、ストーカー野郎があ!!!スキル発動!カウンターブラスト(2)、ソウルブラスト!手札を1枚捨てて、リアガードを山札の下へ!」

 

時空の穴が現れ、アレスター、サクリファイスはその穴に吸い込まれ、時空の彼方に消し飛んだ。

 

「アップストリームでヴァンガードにアタック!GB(ジェネレーションブレイク)!パワープラス4000!」

 

「ガード『綻びた世界のレディヒーラー(治)』」

 

「アタックが終了したら山札の下に置き、グレード1のユニットをレスト状態でスペリオルコール!タイムブレイク・ドラゴン!ターンエンド!」

 

PW26000➡PW11000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000  クロノの手札2枚 山札29枚  伊吹のダメージ3枚(裏1枚)

 

「・・・スタンド&ドロー。・・・調子に乗るな、クソガキが!」

 

「!」

 

「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オルターエゴ・メサイア』グレード3

 

「混沌を切り裂き、白き翼で描け未来!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!創世竜エクセリクス・メサイア!!!」

 

創世竜エクセリクス・メサイア  PW26000  ハーツ『オルターエゴ・メサイア』

 

「ダークメタル・カメレオン、中性子星のレディガンナーをコール。レディガンナーのGB(ジェネレーションブレイク)。ダークメタルを呪縛(ロック)し、アップストリームを呪縛(ロック)。アレスター・メサイアをコール。スキル発動。パワープラス2000」

 

中性子星のレディガンナー  PW11000

ダークメタル・カメレオン  PW7000

 

アレスター エクセリクス 中性子星

  R     R     ○

 

「アレスターでヴァンガードにアタック」

 

「させねぇよ!ガード!『キラキラ・ワーカー(治)』」

 

「・・・俺の苦労も知らずに・・・。アレスターを呪縛(ロック)し、タイムブレイクを呪縛(ロック)。エクセリクスでヴァンガードにアタック。呪縛(ロック)を解き力に変える。カウンターブラスト、Gゾーンのアムネスティを表にし、解呪縛(アンロック)。パワープラス3000、相手のリアガードは退却。解呪縛(アンロック)したユニットが3体以上ならクリティカルプラス1。ダークメタルのGB(ジェネレーションブレイク)解呪縛(アンロック)されたらカウンターチャージ」

 

伊吹の呪縛(ロック)カードが全て解呪縛(アンロック)し、パワーアップする一方、クロノの呪縛(ロック)カードは全て退却させられた。

 

「言うに事を欠いてストーカーだと・・・?」

 

クロノの暴言に対して伊吹はかなりの怒りを示している。

 

「うわぁ・・・マジで怒らせちゃった・・・」

 

「あれだけ言えば当然だ・・・」

 

「ていうか・・・ストーカーて・・・」

 

「叩き潰す!!!」

 

「上等だ!!やってみやがれ!!」

 

「はぁ・・・あれじゃまるで子供のケンカです・・・」

 

「ムキになってどうする・・・」

 

「あの2人、意外と似た者同士なんじゃあ・・・」

 

クロノと伊吹のやり取りに櫂とリンは呆れ、三和は苦笑いをする。

 

「混沌よりいでし、創世の光、全ての罪を浄化せよ!ジ・アポリカプス!!」

 

エクセリクスは疑似太陽を生成し、浄化の太陽をクロノジェットにぶつける。大爆発の後、クロノジェットは何とか立っている。

 

トリプルドライブ『アレスター・メサイア』『サクリファイス・メサイア』『重力井戸のレディバトラー』

 

「ダメージチェック『スチームスカラージジ』『変革を呼ぶギアイーグル』」

 

「ダメージ5・・・」

 

「しかもあと2回アタックがくる!」

 

「それに加えてクロノの手札は1枚・・・」

 

2回のアタックが残っており、クロノに残された手札は1枚。凌ぎきるにはヒールトリガーに賭けるほかない。

 

「生意気な!!アレスターでヴァンガードにアタック!」

 

「面白れぇ!ガード!『クロックフェンサー・ドラゴン』ほら、もっと来いよ、おっさん!」

 

「・・・お、俺はまだ・・・二十歳だああああ!!!」

 

「だからおっさんじゃん」

 

クロノの問題発言に会場全体は沈黙になった。

 

「そっか、中坊から見れば俺ら・・・もう立派なおっさんか・・・」

 

「・・・・・・」

 

「20でおじさんという事は、私はあと1歳でおばさんですか・・・」ショボーン・・・

 

「いや、それは考えすぎだろ・・・」

 

クロノの発言に櫂と三和は苦い顔になり、リンは先のことを想像して相当落ち込んでいる。

 

「黙れクソガキ!!」

 

「あんたも相当大人げねぇだろ!!」

 

「うるさい!!ダークメタルのブースト、中性子星でヴァンガードにアタック!」

 

中性子星の赤黒いビームがクロノジェットを襲う。このダメージチェックが運命を決める分岐点となる。

 

「守ろうにも手札がないか」

 

「6点目、ここでヒールを引かなければそこで終わりです」

 

「ダメージチェック・・・」

 

そして運命のダメージチェック・・・

 

「・・・やっぱてめーは、気に食わねえええええ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『キラキラ・ワーカー(治)』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヒールトリガー!!」

 

6点目ヒール。これによってクロノのダメージは回復し、このターンを凌ぎきった。伊吹は目を見開いていた。

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000

PW12000➡PW11000+SH5000=16000

PW23000➡PW11000(+5000)  伊吹の手札4枚 山札28枚  クロノのダメージ5枚(裏1枚)

 

「俺だって、今まで何もしてこなかったわけじゃねぇ!すげぇファイターと戦って、仲間の背中見て、こいつらと一緒にやってきたんだ!Gクエストのファイト全部!!」

 

クロノジェットの後ろにはどういう訳かほかのギアクロニクルのユニットたちが見えていた。それに対して伊吹は目を見開いていた。

 

「あいつに俺たちの力を思い知らせてやろうぜ!スタンド&ドロー!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『変革を呼ぶギアイーグル』グレード3

 

その姿はクロノスコマンドで間違いはない。だが、その姿は今までのクロノスコマンドとは一味も二味も違っていた。これこそがクロノスコマンドの進化した姿だ。

 

「時空竜クロノスコマンド・レヴォリューション!!!!」

 

時空竜クロノスコマンド・レヴォリューション  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

GB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラストと、Gゾーン裏のクロノスコマンド・レヴォリューションを表に!リアガードを全て山札の下に!全てを無に、始まりを告げろ!!」

 

時空の穴が現れ、アレスター、ダークメタル、中性子星がその穴に吸い込まれてしまった。

 

「攻撃がヒットしなくても、リアガードを全滅させられるのか」

 

「本来なら自分のリアガードも山札に戻っちゃうけど、Gゾーン表にはクロノスコマンド・ドラゴンがあるから2体は山札に戻らなくてすむ・・・」

 

「これがクロノスコマンドの進化形・・・」

 

R レヴォリューション R

R    ドラン    R

 

「クロノ・ドランのブースト、クロノスコマンド・レヴォリューションでヴァンガードにアタック!見せてやる!俺を!!」

 

「やってみろ!!」

 

「トリプルドライブ『スチームカラーカー・ランマ(☆)』『スチームメイデンメラム』『ドキドキ・ワーカー(☆)』」

 

「きたぁ!」

 

「ダブルクリティカル!」

 

「これで伊吹さんのダメージは6に!」

 

「効果は全てレヴォリューションに!!」

 

クロノスコマンド・レヴォリューションは力を溜めている。そんな中、ギアースに何やらノイズが聞こえてくる。

 

「ノイズ?」

 

「え?まさかの故障?」

 

「こんな時に・・・」

 

「おいおい、まだ早いんじゃないの?」

 

「超えろ、至れ!!真に望む未来へ!!昇華爆進!!」

 

クロノスコマンド・レヴォリューションは時空の雷撃をつくりその雷撃をオルターエゴに向けて放った。オルターエゴはその雷鳴に包まれていった。

 

 

クロノの意識はいつのまにか惑星クレイのイメージの中にいた。クロノが目を開けるとそこは・・・

 

「ここは・・・」

 

ダークゾーンの古代遺跡が映っていた。クロノがあっけをとられているとクロノの頭上から何かがぶつかった。クロノにぶつかったものは何やら歯車のような耳をしたネズミだった。ネズミがクロノに手を差し伸べると、クロノは差し伸べられた手をそっと握ると、そこから光が発せられた。

 

 

クロノは意識が現実に戻ると、伊吹のダメージを確認する。伊吹のダメージは6枚となっている。つまりはスターゲート支部のGクエストクリアということになる。

 

PW31000(+10000)=41000

 

ダメージチェック『真空に咲く花コスモリース』『アステロイド・ウルフ(☆)』『ブリンクメサイア(☆)』

 

クロノのダメージ5枚  伊吹のダメージ6枚  勝者クロノ

 

「・・・見せてもらったぞ」

 

『おおお!!』

 

「勝者、新導クロノ!」

 

クロノが伊吹に勝ったことによって、観客は歓声の声が聞こえる。控室にいる3人は安堵し、お互いに笑みを浮かべる。

 

「いや~、面白かったわ~。伊吹にしては珍しく楽しそうだったし」

 

「伊吹先輩、途中ムキになってましたけどね」

 

「これが本当の始まりか」

 

クロノは自分のポケットからディペンドカードを取り出す。他の2枚はまだ何も書かれていなかったが、もう1枚にはクロノがイメージで出会ったネズミが白黒で描かれていた。

 

(そういえば・・・前にもあった・・・)

 

 

閉会式でトライフォーはスターゲート支部の優勝スタンプをスターゲート支部長からもらおうとしていた。

 

「いやぁ実に素晴らしい。我が支部のGクエストで初の快挙ですよ」

 

スターゲート支部長はトライフォーのファイカにスタンプを押す。

 

「おや!君たち次の支部で優勝したらスタンプ50点でジェネレーションマスターじゃないですか!」

 

『おおおおお!!』

 

トライフォーはこれでスタンプ40点。次の支部で優勝を果たしたら確実にジェネレーションマスターになれる。トライフォーはお互いに顔を合わせて笑みを浮かべる。

 

 

閉会式後の夕方、トライフォーは川が見える場所のベンチで覚醒したディペンドカードを眺めていた。そこには伊吹たちもいた。その白黒のカードにはグレードもパワーも、名前も描かれていない。

 

「グレードもパワーも書かれていない。デッキには入れられないか・・・」

 

「いつか使える日がくるのかなぁ?」

 

「お前たちのいう事はおおむね当たっている」

 

「じゃあ・・・」

 

トライフォーは伊吹たちに顔を向け、伊吹はトライフォーの疑問に答える。

 

「明神リューズ。奴の目的は惑星クレイからユニットを召喚し、自分の野望の道具にすることだ。呼ばれたユニットは自由意思を奪われ、完全に奴の傀儡に成り下がる。その力が世に放たれれば、大変なことになるだろう」

 

「クレイはある。ユニットも存在する。俺は今まで、何度もリアルに感じた。今日だって・・・」

 

「ヴァンガードは僕の世界を広げてくれた大事なものだ」

 

「許せない!そんなの!」

 

「私だってそんなの許せないよ!ユニットだって、ちゃんと生きてるんだから!」

 

明神リューズの目的を聞いたトライフォーはリューズの目的を否定する。

 

「忌まわしい計画を実現するのも、打ち砕くのも、ファイターが受け持つイメージ力だ。故に俺は友を集め、プランGを発動した。このGクエストを通じて、奴の野望を阻止するために」

 

「プランG?」

 

「いったい何する気なんだ?」

 

「今はそれを話すことはできない。お前たちはまだ子供だ。そして弱い」

 

「じゃあ強くなればいいという事ですね!」

 

「ディペンドカードは本来クレイのユニットがこちらの世界に存在するだけのカギであり、ファイターとの絆の証だ。明神は代わりに何らかの強引な方法を行っているようだ。が、我々の元にはそれしかない。覚醒させてみろ。それが奴を止めるカギになる」

 

伊吹はクロノに顔を向け、笑みを浮かべる。

 

「大人になれ、クソガキ」

 

「あんたもな、おっさん」

 

クロノも伊吹に笑みを浮かべてそういう。伊吹は仲間と共にその場を去ろうとする。

 

「!待てよ!何でこいつを俺に?」

 

「それは元々、お前の父が、お前のために残したものだからだ」

 

「親父が?」

 

「その遺志を継ぐだけの力が、お前にはあるのか?」

 

伊吹はクロノにたいしてそう問いかけるのであった。

 

 

どこかの実験施設、ユニットの召喚の為に必要なストライドフォースを集めていた。男が操作すると、スターゲート支部で活躍したファイターたちが映し出された。男は口元に笑みを浮かべる。

そして実験施設のなにかのカプセルらしきものに、蛇のような姿をしたユニットが入っていた。カプセルは全部で12個あり、その中には今まで召喚されたユニットもその中に入っていたのであった。その場所にエースがおり、エースはそのユニットを眺めていた。

 

「待ってたよ。俺の望みを、叶えてくれ」

 

エースはそう一言呟いたのであった。

 

to be continued…




ユイ「クロノ、おっさんはひどいよ!後、ストーカー野郎もね。しかもいろんな人の前で・・・伊吹さんがかわいそうでしょ?」

クロノ「でもあいつだって・・・」

ユイ「でもも何もない。マナーは守らなきゃ」

クロノ「はいはい、以後気をつけまーす。・・・たく、おっさんの方が絶対あうはずじゃ・・・」

ユイ「クロノ?聞こえてるよ」

クロノ「・・・わかったよ」

TURN70「カードキャピタル1号店」


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カードキャピタル1号店

ヴァンガードGNEXTでアイチ君の登場や、アイチ君のレジェンドデッキ、さらにはぬばたまのトライアルデッキが登場などなど、本当に驚きの情報ばかりで興奮しています。

さて、今回は無印から見始めている人にとって懐かしい1号店の登場です。感慨深いものがこみ上げてきます。

それでは、本編をどうぞ!


カードキャピタル2号店にある1階のお好み焼き屋にシンとカムイが来ており、お好み焼きを焼きながら話し合っていた。

 

「クロノ君たちが?」

 

「ええ。決めたみたいです。明神リューズの野望と向き合うことに」

 

カムイはクロノたちが明神リューズと戦う決意を抱いたことを聞き、そしてそれをシンに報告しているところだ。

 

「あいつらも成長はしてます。でもな、相手がでかすぎる。だからと言って逃げ出すような奴らじゃないですけど」

 

カムイの話を聞いた後、シンは焼いているお好み焼きをひっくり返す。

 

「・・・1号店でショップ大会を開こうと思います」

 

「!」

 

シンの表情はメガネでよく見えていない。果たしてシンの考えていることとは・・・

 

 

 

TURN70「カードキャピタル1号店」

 

 

 

翌日、クロノ、ユイ、カムイは現在、カードキャピタル1号店の前に来ていた。丁寧にも店にはショップ大会の張り紙が貼ってある。

 

「ここがカードキャピタルの1号店か・・・」

 

「ふぇ~、初めてくるよ」

 

「今回は個人戦だからな。俺たちがファイトする可能性があるぜ」

 

カードキャピタル1号店のドアからシンが出てくる。

 

「1号店にようこそ、クロノ君、ユイさん。店が変わればファイターも変わります。違った相手と出会うのもいいものですよ」

 

ショップのドアから出てきたシンがクロノとユイがそう告げていると、トリニティドラゴンの3人がやってきた。

 

「よお、クロノにユイちゃん!」

 

「お前たちも来てたのか!」

 

「1号店と言えば、カムイさんや櫂トシキさんが出会い、チームを組んだと噂されるいわば聖地ですからね~」

 

「お忍びですんげぇファイターがくるかもしれねぇしな!」

 

「うんうん」

 

「ふ、まぁな」

 

トリニティドラゴンの言葉にカムイは得意げな顔になるが・・・

 

「いや~、カムイさんがレジェンドファイターなのはわかってるんですけど~、なんつーか、しょっちゅう会ってるから、レア度が低いんすよね~」

 

「なんだとーー!!」

 

トリニティドラゴンの追い打ちともいえる言葉に憤慨するカムイ。

 

「間もなく1回戦が始まりまーす。それぞれ所定のテーブルについてくださーい」

 

「ちゃんとテーブルにつかないと不戦敗になりますからねー」

 

間もなく1回戦が始まる合図をカードキャピタル1号店のアルバイト店員の井崎ユウタと花咲メグミが宣告する。そうして1号店に来ている一同は所定のテーブル番号の札をもらい、所定のテーブルに向かう。

 

「ここか・・・」

 

クロノが所定番号6のテーブルにつくと、そこにはすでに待っていた人物がいた。

 

「貴様、途方のないものを背負っているな?」

 

「え?」

 

「いいだろう!お前を完膚なきまでに打ち負かす!それが俺の、運命を切り開く唯一の方法なのだ!!」

 

「えええ⁉」

 

クロノの対戦相手、那嘉神エルの言動に困惑するクロノ。

 

「いくぞ!スタンドアップ・ヴァンガード!」

 

「ヴぁ、ヴァンガード!」

 

何はともあれ、クロノとエルのファイトが始まった。

 

「うは~・・・私のもっとも苦手とする人だ・・・。相手じゃなくてよかった・・・」

 

「那嘉神先輩、相変わらずだな」

 

ユイがエルの言動に少し引いていると、ユイの対戦相手が現れる。

 

「あ、よろしくお願いします」

 

「おう。俺は秋田ソウジだ。まぁ、今日はよろしくな」

 

ユイが男、秋田ソウジに軽くお辞儀すると同時に、ソウジは席についてファイトの準備をする。

 

「こっちは準備はいいですよ」

 

「おう。俺も今準備終わったところだ。それじゃあいくぜ」

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

 

1回戦も順調に進んでいっている。そんな中、クロノとエルのファイトでは・・・

 

「ブレイドウィング・レジーにライド!レジーのスキルで山札からディメンジョン・クリーパーを3枚ソウルに!」

 

「ダークイレギュラーズお得意のソウルを使った戦法か・・・」

 

「ぐあああ!」

 

ファイトの途中で突然エルが苦しみに似たような声を上げる。

 

「ど、どうしたんですか⁉」

 

「くぅ・・・。力のある者は、耐えねばならぬのだ。この過酷な運命に・・・今はな」

 

「はぁ・・・」

 

何はともあれ、ファイトは続行される。

 

 

ユイとソウジのファイトも終盤へと差し掛かっている。ダメージは4対5、ユイが一歩リードしている。

 

「へへ、じゃあ俺のターンだな。ストライドジェネレーション!!!甲殻怪神マシニング・デストロイヤー!!!」

 

ソウジはマシニング・タランチュラmkⅡに甲殻怪人マシニング・デストロイヤーにストライドする。

 

「甲殻怪神マシニング・デストロイヤーのスキルで、マシニングのハーツがあるなら、コストを払ってリアガード1体をパラライズだ!」

 

「メガコロニーのスタンド封じか・・・。厄介だな・・・」

 

「それだけじゃないぜ!俺のリアガードにはマシニングのユニットが4体!よって、ヴァンガードもパラライズだ!」

 

(く!まずい、私の手札にはグレード3がない!次のターンかダメージチェックでドロートリガーでグレード3を引かないとヴァンガードで攻撃できない!この人・・・すごく強い!)

 

ユイはソウジの実力に若干冷や汗を流している。

 

「虫の奇襲、そして怒涛の攻撃に、ひれ伏しやがれ!!いけえええ!」

 

「完全ガード!」

 

ソウジのリアガードの攻撃を1回は受け、ヴァンガードともう1体のリアガードの攻撃をユイは凌ぐ。

 

「これでグレード3にライドしないとヴァンガードで攻撃できないぜ?どうする?」

 

「私のターン!ドロー!」

 

ユイは引いたカードを見て、笑みを浮かべる。

 

「ライド!鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター!そして、シーク・ザ・メイト!双闘(レギオン)!」

 

ユイはシンバスターにライドし、レギオンを使用する。

 

「グランボルバーの超爆(バースト)!グランボルバーとヴァンガードの後ろにいるグランチョッパーにパワープラス4000!グランチョッパーのスキル!コストを払ってシンバスターとウルバスターにパワープラス4000!グランボルバーを退却させてグランボルバーをコール!超爆(バースト)!グランボルバーとグランチョッパーにパワープラス4000!」

 

ユイはグランチョッパーのスキルとグランボルバーの超爆(バースト)スキルを利用してヴァンガード側のパワーを一気に上げる。

 

「グランチョッパーのブースト、シンバスターでレギオンアタック!スキルでグレード1以上でガードできない!」

 

「うわああああああ!!」

 

ソウジの手札にはグレード1以上のユニットが多かったため防げなかった。これによってソウジのダメージは6になった。

 

「はあ~・・・ダメだったかぁ・・・」

 

「いい線言ってたと思うぜ?」

 

1回戦負けして落ち込むソウジを三和が励ます。

 

「ここに戸倉さんがいたらなぁ・・・」

 

「姉ちゃんなら2号店だぜ。残念だったな」

 

「さてと、クロノは・・・」

 

ユイは後ろの席にいるクロノのファイトを観戦する。

 

「ヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!・・・ぐうぅ!まだだ、静まれ・・・!」

 

突然エルは右腕を抑えている。

 

「だ・・・大丈夫ですか?」

 

「ふ・・・安心しろ・・・。その時が来るまでは・・・俺の力で抑え込む・・・」

 

「・・・やっぱり苦手だ・・・」

 

後ろにいたユイはエルの意味深な言動に寒気すら感じている。

 

「いくぞ!ブレイドウィング・レジーにもう1度ライド!山札から3枚ソウルに!これでソウルは15枚!時は満ちた!!」

 

突然エルは席を立ち、持っていた手札をテーブルに置き、スーツの中から赤の水性ペンを取り出す。

 

「今こそ封印を解き放つ!!全ての命あるものに死の無情を!!そして生まれ変わる時代よ!!輪廻転生を司る我が右腕は神の右腕、ゴッドハンド!!」

 

エルは素早い動きで自分の額に目を、右腕には妙な模様を水性ペンで描く。

 

「貴様の背負うものを打ち砕き、己の運命を切り開く!いくぞ!ストライドジェネレーション!殲滅の翼ブレイドウィング・ティボールド!!」

 

エルはコストを支払って殲滅の翼ブレイドウィング・ティボールドにストライドする。

 

「スキル発動!ソウルが15枚以上で前列のユニット、全てのパワー10000!因縁する魂こそ我が力!死を超え愛を纏う私に跪けええ!!運命よおおおおお!!」

 

「完全ガード!」

 

クロノはエルの攻撃を2回受け、最後の攻撃は完全ガードで防ぐ。

 

「この人・・・言ってることは訳わかんねぇけど、強い!けど、俺だって!ストライドジェネレーション!!!時空竜クロノスコマンド・レヴォリューション!!!」

 

クロノはコストを支払ってクロノスコマンド・レヴォリューションにストライドする。

 

「スキルでドランとスモークギア以外の全てのリアガードを山札の下へ!ヴァンガードにアタック!」

 

「ぐ、ぐおおおおおお!!」

 

この攻撃により、エルのダメージは6枚となり、クロノの勝利となる。エルの元にリョータが近づく。

 

「那嘉神先輩、大会に来て就活大丈夫なんすか?」

 

「所詮俺は流浪の民・・・」

 

「先輩の実力をわかってもらえる会社に、いつか出会えますよ」

 

「あの人・・・就職活動してたんだ・・・」

 

クロノのファイトが終わった同じころ、カムイとツネトのファイトテーブルの周りにはたくさんの人が囲まれていた。

 

「覇天戦人スサノオでアタック!」

 

「完全ガード!」

 

スサノオのアタックをカムイは完全ガードで防ぐ。

 

「くうぅ・・・!いきなりカムイさんとあたるなんて運が悪い~・・・」

 

「へへ、すんませんね~、レア度の低いレジェンドファイターで」

 

「うう・・・根に持たないでくださいよ~・・・」

 

ツネトの言葉に意外と根に持っているカムイであった。ファイトをしている人もカムイを尊敬の眼差しで見ていた。

 

「やっぱすげーな!」

 

「くぅ~!生ファイト見れるなんて感動!」

 

「カムイさん・・・大人気・・・」

 

「アジアを制した男ですからね~。忘れてましたが・・・」

 

周りのファイターたちはカムイの生ファイトに感動を覚えている人は大勢いることだろう。

 

「皆さん、お静かに!ファイト中ですから!」

 

『おおお!』

 

「それじゃあ、そろそろいくぜ!ストライドジェネレーション!メテオカイザー「遅くなっちゃってごめんなさい!」!この声は・・・」

 

カムイが手を止めて、入り口の方に顔を向けると、そこに1人の女性が入ってきた。

 

「あれ?カムイ君?」

 

「え・・・エミさん・・・!お、お、お久しぶりです!!」

 

カムイは顔を少し赤く染めて、席を立って、その女性、先導エミに敬語で話す。

 

「久しぶり!カムイ君も参加してたんだ?」

 

「いえ!あ、いや、はい!え、ええエミさんこそ、ご参加なさってたんですか!」

 

「うん!私抽選に当たったから、シードなんだ♪」

 

「な・・・なるほどぉ・・・♡」

 

カムイは普段とはうって違って、エミに対してデレデレしている。

 

「ああ。このファイトのどっちかが勝った方と当たることになるね」

 

「か・・・勝った方とファイト・・・!」

 

このファイトで勝てばエミとファイトできると知ってカムイは激しく燃えていた。

 

「か・・・カムイさん・・・?」

 

「がんばってね」

 

「は・・・はいぃ・・・♡」

 

エミはカムイたちのファイトテーブルを後にした。

 

(勝つ!勝ってエミさんとファイト・・・!!)

 

この時、カムイは頭の中でちょっとした妄想を膨らませていた。

 

『カムイ君に私のハートで、アターーック!』

 

『エミさんのハートなら、ノーガードです♡』

 

『え~?本当~?』

 

『本当本当♡』

 

「『え~?いいんですか~?カムイさ~ん?』」

 

「『本当本当♡ノーガード♡』ダメージチェック」

 

どういう訳かカムイはツネトのアタックをノーガード宣言してしまった。

 

「やったああああ!!カル!ケイ!レジェンドキラーツネトだよ!」

 

妄想からようやく脱出したのかカムイは自分のダメージカードと、ダメージゾーンのカードを見る。カムイのダメージは6枚となっていた。

 

「・・・・・・!!あああああああああ!!!しまったあああああああああ!!!」

 

自分の犯してしまったミスに気付いたカムイは悲痛の叫び声を出していた。

 

「恋する男の過ちって奴か?」

 

「あいつも成長しないねぇ」

 

「カムイ・・・不便だ・・・」

 

この光景を見ていたリョータと三和は苦笑いを浮かべている。ソウジはカムイに対して同情をして涙を流す。

 

「恋っていいなぁ・・・。いつか私もシオンと・・・。・・・きゃっ♡」

 

「・・・わかんねぇ・・・」

 

カムイの抱く感情に気付いているユイはちょっとした未来を想像して小恥ずかしく顔を赤らめる。クロノはどういうことかわからずそう呟く。

 

 

ショップ大会2回戦、カムイに勝ったツネトはシード枠にあたるエミとファイトしていた。だがツネトは非常に落ち着かない様子であった。なぜなら・・・

 

「・・・俺の女神とファイト・・・・・・俺の女神と・・・」

 

ものすごい顔でカムイがツネトを睨み付けていたからだ。

 

「あ、あの~・・・変わりましょうか・・・?」

 

「いいのか⁉」

 

ツネトの言葉にカムイは表情が明るくなった。

 

「ダメだよ君!1度始めたファイトは最後までやらないと!」

 

「そ、そうっすよねー、エミさん!さぁツネト君、続きをやりたまえ」

 

「い・・・痛いよぉ・・・」

 

エミの言葉に同意してカムイはツネトの肩に手をのせる。しかも強い力がこもっている。そしてファイトは終了した。勝利したのはエミだ。ツネトはぐったりとしていた。

 

「お疲れ様でした・・・」

 

「辛かった~・・・」

 

カルとケイはツネトに労いの言葉をかける。

 

「カムイさん」

 

「お、クロノ!準決勝まで進んだか!」

 

「はい」

 

クロノの目に映ったのは自分たちと同じ年くらいの中学生の男だった。

 

「うわあ!負けた!やっぱアツシは強いな!」

 

「いやいや!お前もなかなか強かったぜ!またいいファイトしような!」

 

「おう!」

 

中学生は対戦相手と熱い握手を交わす。

 

「カムイさん」

 

「ああ、あいつか。あいつは俺の後輩でな。名前は橘アツシっていうんだけど、実力は多分1号店のトップだな。あいつとあたった時は、気を引き締めろよ?」

 

「へ~・・・」

 

クロノは遠くから中学生、橘アツシをしばらく見つめていた。アツシは楽しそうに友達と笑いながら会話をしていた。

 

「・・・そういえば、ユイちゃんはどうなんだ?」

 

「・・・あ、いた」

 

カムイとクロノはファイトテーブルで対戦相手を持っているユイの姿を発見した。ユイはもう準備の方はできている。

 

「お前が相手か?」

 

「あ、はい。よろしくお願いします」

 

ユイはようやく来た対戦相手に軽くお辞儀をする。

 

「俺は宇宙最強のファイター、森川カツミだ!」

 

「宇宙最強?」

 

「そうだ!先導アイチを導き、チームQ4を見守ってきた最強ファイターとは俺のこと!」

 

「チームQ4?」

 

「知らないとは初心者か⁉」

 

ユイの対戦相手、森川カツミは何も知らないユイにQ4について説明する。

 

「チームQ4とは、先導アイチ、戸倉ミサキ、葛城カムイ、櫂トシキからなる最強チームであーる!」

 

「カムイさんや櫂トシキさんが⁉ちょっとクロノ!知ってた⁉」

 

「え⁉いや、俺も初耳だ・・・」

 

カムイと櫂がチームを組んでいたという事を知り、驚愕するユイとクロノ。そこにソウジが補足を入れる。

 

「そのチームは全国大会で活躍してた時のメンバーでな。最初のメンバーは戸倉さんにカムイ、櫂までは一緒なんだが、その時には日下部リンがチームに入っていてな。後から日下部がアイチにメンバーの座を譲って今の話になるんだ。日下部はその時にチームを脱退したんだ。で、アジアサーキットでは櫂がチームを抜けて、その後に橘カズヤがメンバーに加わったんだ。まぁ、Q4にもいろいろあるってわけだ」

 

「リン姉さんが元Q4⁉」

 

リンが元Q4のメンバーと知ってさらに驚愕する。

 

「あいつらを育てたのはこの俺だ!」

 

「そんなすごいファイターが・・・はっ!」

 

ユイはこの時、ショップ大会が始まる前にツネトが言っていた言葉を思い出す。

 

『お忍びですんげぇファイターがくるかもしれねぇしな!』

 

「この人が・・・」

 

「ふっふっふ。今日は俺の胸を貸してやるどんとかかってきな!」

 

「は、はい!」

 

「あー、ちょっと君君」

 

気合を入れ始めようとしたユイに井崎とメグミが話しかけてきた。

 

「この男の話を真面目に聞くことないから」

 

「え?」

 

「いくぞ小娘!用意はいいな?」

 

「は、はい!」

 

「ふー、やれやれ・・・」

 

何はともあれ、ユイの2回戦のファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

「メカ・トレーナー!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ  PW5000

 

メカ・トレーナー  PW5000

 

森川の使うクラン、スパイクブラザーズはアタック終了時に山札に戻っていく代わりに爆発的な攻撃力を上げ、怒涛の連続攻撃を得意としているクランだ。

 

「私のターン!ドロー!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディにライド!グランホープは移動!ターンエンド!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ  PW7000

 

  R    グランレディ R

グランホープ   R    R  ユイの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ。ドロー。・・・ふ、運命をねじ伏せ、幸運を味方に!Gアシスト!!」

 

森川はGアシストを宣言して、テーブルに片方の足をのせる。

 

「ええ⁉Gアシスト⁉早!」

 

「Gアシスト?」

 

「ああ、そっか。クロノは知らないんだったね」

 

Gアシストを知らないクロノのために井崎はGアシストについて説明する。

 

「えー、ライドフェイズ前に、ライドできるカードがない場合!手札を公開することで、Gアシストができます」

 

井崎とメグミはテーブルに足をのせる森川にハリセンをお見舞する。ダブルハリセンを喰らった森川は足を退ける。

 

「見ろ俺の手札を!」

 

森川はユイに自分の手札を公開する。

 

「こ・・・これは・・・グレード3しかない⁉」

 

「ふふん!ヴァンガードはグレード3に始まりグレード3にて終わる!最強のカード、グレード3を制する男、それこそがこの宇宙最強のファイター、森川カツミだ!」

 

「「ライドできないけどね」」

 

森川のグレード3説に静かにツッコミを入れる井崎とメグミ。

 

「手札を公開したら山札の上から5枚見て、ヴァンガードよりグレード1高いカードを手札に加える。手札に加えたら、山札をシャッフルして手札から2枚と、Gゾーンのカードを2枚をこのファイトじゃ使えなくする。これがGアシストだ!」

 

「なるほど・・・」

 

クロノは森川の説明を聞いて納得する。除外したカードは魔王ダッドリー・エンペラー2枚と大戦士ダッドリー・ジェロニモの2枚だ。森川の表情は愉悦間に浸っている顔だ。

 

「えばるとこじゃないぞ」

 

「さあ!覚悟しろ小娘!ワンダー・ボーイにライド!メカ・トレーナーは移動!」

 

ワンダー・ボーイ  PW8000

 

R ワンダー  R

R トレーナー R

 

「最強アタック!」

 

「ノーガード!」

 

「最強ドライブチェック『サイレンス・ジョーカー(☆)』ゲット!最強クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「くぅ!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ』」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW13000(+5000)➡PW7000  森川の手札5枚 山札41枚  ユイのダメージ2枚

 

「ふっふっふ!こいよ小娘!俺の胸に飛び込んで来い!」

 

「は、はい!ドロー!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター!さらにウルバスターをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  PW9000

 

ウルバスター ウルバスター R

グランホープ   R    R

 

「グランホープのブースト、ウルバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ジャガーノート・マキシマム』」

 

「ウルバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』」

 

「ダメージチェック『エメラルド・ブレイズ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW8000

PW9000➡PW8000  ユイの手札5枚 山札39枚  森川のダメージ2枚

 

「なっはっはっはっは!こんな攻撃、痛くもかゆくもない!・・・ち、ザコを引いちまった。こんなユニットはこうだ!『ハイスピード・ブラッキー』」

 

ハイスピード・ブラッキー  PW9000

 

R ハイスピード R

R トレーナー  R

 

「おかげでライドできたくせに」

 

「アタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『バッドエンド・ドラッガー』」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』」

 

「ターンエンドだ!ザコにダメージを喰らうとは!小娘、俺を失望させるなよ」

 

「く!」

 

PW14000➡PW9000  森川の手札6枚 山札37枚  ユイのダメージ3枚

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップにライド!」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ  PW11000

 

「さらにグランサブをコール!」

 

グランサブ  PW9000

 

ウルバスター グランギャロップ グランサブ

グランホープ    R       R

 

「グランサブでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『将軍ザイフリート』」

 

「グランギャロップでヴァンガードにアタック!」

 

「ガードだ!『サイレンス・ジョーカー(☆)』」

 

グランギャロップはハイスピード・ブラッキーに斬撃を与えようとするがサイレンス・ジョーカーによって妨げられた。

 

「ツインドライブ『大宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランマントル』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー』グランホープのブースト、ウルバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『グレイトフル・カタパルト』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000

PW11000➡PW9000+10000=19000

PW14000➡PW9000  ユイの手札6枚 山札35枚  森川のダメージ4枚

 

「ぬるいぬるい!なーーはっはっはっはっは!」

 

「珍しくいい勝負してるなぁ・・・」

 

「本当、森川にしてはね」

 

「さぁ小娘、覚悟しろ。いよいよ俺の最強ターンが始まる。バッドエンド・ドラッガーにライド!」

 

バッドエンド・ドラッガー  PW11000

 

「ストライドコストに高いグレードが求められる今、グレード3の輝きは頂点に達したと言える。さぁ我が愛するグレ3よ!新時代の力を我が手に!ジェネレーションゾーン解放!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『バッドエンド・ドラッガー』グレード3

 

「いざ!最強ストライドジェネレーション!!神の手グッドエンド・ドラッガー!!」

 

神の手グッドエンド・ドラッガー  PW26000  ハーツ『バッドエンド・ドラッガー』

 

「前列にジャガーノート・マキシマムを2体コール!」

 

ジャガーノート・マキシマム  PW11000

 

ジャガーノート グッドエンド ジャガーノート

   R    トレーナー     R

 

「右のジャガーノートでヴァンガードにアタック!ソウルブラスト!スキルでパワープラス5000!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター』」

 

「スキルでジャガーノートは山札に戻しシャッフル!グッドエンド・ドラッガーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『グレイトフル・カタパルト』『グレイトフル・カタパルト』『ジェリー・ビーンズ』ふぅ、最強すぎてトリガーが出ない」

 

グッドエンド(森川)は神の手に持ったボールでグランギャロップに攻撃を加える。

 

「ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』」

 

「グッドエンドのスキル!バッドエンドのハーツがあるためカウンターブラストと手札を1枚ソウルに置くぜ!グッドエンドをGゾーンに戻し、山札からジャガーノートをコール!さらに、山札からバッドエンドを取り出し、ブレイクライド!!」

 

森川はグッドエンドのスキルでバッドエンドをレスト状態でブレイクライドした。

 

「グレ3の上にグレ3以上がライドした時にしか発動しない最強スキル!新たなる最強パワーがみなぎるぜー!バッドエンドのブレイクライドスキルでこのターン中にアタックするリアガードのパワーはプラス10000される!ジャガーノートでヴァンガードにアタック!ジャガーのスキルでコストを払ってパワープラス5000!さらにバッドエンドのスキルでさらにパワープラス10000だ!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『コマンダーローレル』」

 

「勝ってる・・・森川が・・・」

 

「ウソだろ・・・?」

 

「何故だ・・・」

 

ファイトを見ていた三和とリョータ、カムイが信じられないと言ったように口を開く。

 

「これが俺の実力!今日の羊座の運勢は最強だぜ!」

 

「実力なのか運なのかどっちなんだよ・・・」

 

「運も実力の内っていうけれども・・・」

 

森川の発言に井崎とメグミは苦笑いを浮かべている。

 

「ジャガーノートでヴァンガードにアタック!同じスキルでまたまたパワーアップだ!!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ』インターセプト!『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW16000➡PW11000+SH10000

PW31000➡PW11000

PW26000➡PW11000

PW26000➡PW11000+SH20000=31000  森川の手札4枚 山札32枚  ユイのダメージ5枚

 

「恐れ入ったか!これが時空最強のファイター、最強森川カツミの最強真骨頂ー!!」

 

「運がいいだけだろ」

 

森川の発言にカムイは皮肉な発言をする。

 

「運を引き寄せる力・・・。それは、立ち向かう心が持つ、力だ!ストライドジェネレーション!!!超光巨人イニグマン・クロスレイ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランマントル』グレード3

 

超光巨人イニグマン・クロスレイ  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!イニグマン・クロスレイにパワープラス4000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイルをコール!グランボルバーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!コストを払ってグランチョッパーとグランボルバーにパワープラス4000!グランチョッパーのスキル!コストを払ってグランサブとグランボルバーにパワープラス4000!グランサブのGB(ジェネレーションブレイク)!イニグマン・クロスレイにパワープラス4000!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル  PW7000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー  PW7000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

 

グランボルバー クロスレイ   グランサブ

グランホープ  グランザイル グランチョッパー

 

「グランザイルのブースト、イニグマン・クロスレイでヴァンガードにアタック!イニグマン・クロスレイのスキル!グランホープをレストして、パワープラス10000!」

 

「ノーガードだ」

 

「えっ⁉と、トリプルドライブ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』『コマンダーローレル』」

 

イニグマン・クロスレイは光をのせた巨人の拳でバッドエンド(森川)を殴り倒す。

 

「ダメージチェック『ジェリー・ビーンズ』」

 

(クリティカルが1枚でも出たら負けちゃうのに・・・。何で?あの中に完全ガードがあってもおかしくないのに・・・)

 

クリティカルがのったら負けなのにノーガードをした森川にユイは疑問を持つ。

 

「どうした小娘?続けろ」

 

(ドライブチェックでトリガーが出ないのがわかっていたの?)

 

「どうした?俺に恐れをなしたか?どんな結果になろうとも、つき進むのが、ヴァンガードファイターだ!!かかってこい、小娘!!」

 

「は、はい!グランサブのスキルでメカ・トレーナーを退却!グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「え・・・えええええええええ!!!??」

 

グランボルバーの拳銃の強力な弾がバッドエンド(森川)をあっけなく包んでいったのであった。

 

PW51000➡PW11000

PW17000➡PW11000

 

ユイのダメージ5枚  森川のダメージ6枚  勝者ユイ

 

「ふ、負けたか・・・」

 

守るべき場所を守らなかった森川の行動にユイはあっけをとられていた。後ろで見ていたクロノも同様だ。

 

「ど、どうして、ガードしなかったんですか?手札に完全ガードがあっても・・・」

 

「・・・手札が、最強すぎたのさ」

 

そう言って森川は自分の手札を見せる。そこにあったのは全部グレード3のカードだった。

 

「全部・・・グレード3・・・」

 

「相変わらずだ・・・」

 

「バカ丸出しだろ・・・」

 

「ここまで接戦になったことが驚愕・・・」

 

三和とリョータとカムイは森川に心底呆れていた。

 

「グレ3こそが最強!それ以外のカードは最強の俺には似合わない」

 

「何でですか⁉何でそこまでグレード3にこだわるんですか⁉」

 

ユイの疑問に森川は・・・

 

「好きだからだ!」

 

一言そう答えた。

 

「好き?それだけで・・・?」

 

「そうだ!!」

 

森川の力強い肯定に後ろにいたクロノに衝撃が走った。

 

「好き・・・確かに・・・。それがヴァンガードですよね・・・」

 

「わかってくれたか、少年!!」

 

「はい!!」

 

「こらこら、納得しないの」

 

「クロノ、やっぱりどう考えてもおかしいよその説は」

 

「所詮はマケミの戯言だからな」

 

「マケミじゃねぇ、カツミだ!!」

 

「はいはい、次の試合があるから、お片付けしましょうねー」

 

何はともあれ、これでユイは2回戦進出が決定した。

 

 

ショップ大会は順調に進んでいき、いよいよ準決勝というところまで進んできた。準決勝の対戦カードはクロノVSエミとユイVSアツシとなっている。ファイトは同時に行うことになっている。

 

「それでは、準決勝を始めます!お互い、準備はいいですね?それでは、始め!」

 

「「「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」」」

 

エミの使用クランはバミューダΔ、アツシはノヴァグラップラーとなっている。

 

「バミューダΔですか」

 

「かわいいでしょ?私、かわいいユニット、大好きなんだ」

 

「・・・・・・」

 

「それじゃあ、始めよっか」

 

「はい!」

 

お互いにファイトは順調に進んでいき、いよいよ終盤へと差し掛かった。ユイとアツシのファイトでは・・・

 

「ストライドジェネレーション!!!闘神アシュラ・カイザー!!!」

 

アツシは闘神アシュラ・カイザーにストライドし、リアガード2体がユイのヴァンガードに攻撃する。

 

「さらに、闘神アシュラ・カイザーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ!おっしゃあ!ダブルクリティカルトリガーとグレード3だ!クリティカルは全部ヴァンガードに入れて、パワーは前列左右のリアガードに!さらに、ハーツがアシュラ・カイザーでグレード3が出たから、4体のリアガードはスタンドだ!!」

 

「きゃああああ!」

 

これによってユイのダメージは5ダメージとなった。

 

「さすがは俺の親友の弟だ!そのままいけ!」

 

「く・・・!強い!」

 

エミとクロノのファイトでは・・・

 

「ストライドジェネレーション!!!トゥインクルハピネス☆ パシフィカ!!!ヴァンガードにアタック!」

 

エミはトゥインクルハピネス☆ パシフィカにストライドし、クロノのヴァンガードにアタックする。

 

「トリプルドライブ!トリプルクリティカルトリガー!」

 

「ぐわあああああ!!」

 

エミのトリプルクリティカルによってクロノのダメージは5枚となった。

 

「さっすがエミさん!!」

 

「強い・・・!」

 

クロノがエミの強さを実感していると・・・

 

「ありがとうね、みんな来てくれて。一緒に楽しもうね」

 

エミはカードのユニット1体1体をなでている。

 

(そうか・・・。これがこの人の戦いなんだ・・・。みんなそれぞれのやり方でヴァンガードを楽しんでいる)

 

クロノは1人1人によって楽しみ方が違う事を知って自然に笑みを浮かべる。

 

「俺だって!この一撃にのせる!」

 

クロノはクロノドラゴン・ネクステージにストライドし、エミのヴァンガードにアタックをする。

 

「時空を切り裂き、運命の彼方へ消しとばせ!超然撃破!!」

 

エミはノーガードを宣言し、ダメージチェックに入る。ダメージはノートリガー、そして6ダメージとなった。

 

「新導クロノ君、決勝戦に進出ー!!」

 

クロノの勝利となり、決勝のコマへと勝ち進んだ。

 

「決勝進出おめでとう。さすがカムイ君の弟子だね」

 

「あ、ありがとうございます・・・」

 

「すごく楽しかった。またいつかファイトしようね?」

 

エミは笑みを浮かべながらクロノにそう告げた。

 

「は、はい!」

 

「よかったなー、クロノ。俺の女神とファイトできて」

 

「女神?あの・・・お2人はどういうご関係なんですか?」

 

「ま、いずれは結婚・・・」

 

クロノの疑問にカムイは顔を赤く染めながらそう答えた。

 

「え?ナギサさんは?」

 

「わ!バカ!その名を口にするな!!」

 

ナギサの名前が出てきた瞬間、カムイはクロノに首周りにかけていた力が強まった

 

「何でです?お弁当作ってもらったり、いい雰囲気だったじゃないっすか」

 

「だーかーらーー!!」

 

ツネトの発言にクロノに首周りにかけていた力がさらに強まった。そこにエミが話しかけてきた。

 

「カムイ君って、ナギサちゃんとずっと仲がいいんだね」

 

「エミさん!ち、ちが・・・」

 

「またみんなで遊ぼうね」

 

そう言った後エミはカードキャピタル1号店の出口に向かう。

 

「あーー!ちが・・・ちが・・・」

 

「お前ら、こっちのファイトそっちのけになったな。もうこっちのファイトも終わっちまったぜ?」

 

「あーと、そうだったそうだった。えーと、佐倉ユイちゃん、決勝進出決定!」

 

やり取りをやっている間にユイとアツシのファイトが終了した。ユイの決め手はエクスタイガーでのフィニッシュだ。

 

「なんかあっちはあっちでなんか盛り上がってたみたいだけど、まさかあそこでトリガーが出てくるとは思わなかったぜ」

 

「ううん、こっちもダブルクリティカルにリアガードのスタンドは正直終わったかもって思っちゃったよ。本当に強いね、アツシ君って」

 

「なぁ、機会があればまたファイトしようぜ!その時は、まだ紹介してない人を紹介してやるよ!」

 

「あれがとう、アツシ君」

 

ユイとアツシはお互いの健闘に敬意を込めて握手を交わす。

 

 

ショップ大会もいよいよ決勝戦となった。対戦カードはここまで勝ち上がってきたクロノとユイだ。

 

「それでは、決勝戦を始めまーす!」

 

「やっぱ勝ち上がってきたんだな、ユイ」

 

「手加減はしないよ、クロノ!」

 

お互いにファイトの準備を終えて、いよいよ決勝戦のファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

ファイトは着々と進んでいき、いよいよ終盤へと来た。状況はクロノのターンでネクステージの攻撃を終えて、クロノジェットに戻った状態となっている。

 

「クロノジェットでヴァンガードにアタック!スキルでグレード1以上でガードできない!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック!クリティカルトリガー!効果は全部クロノジェットに!」

 

「ダメージチェック!ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをヴァンガードに!」

 

ユイはダメージチェックでヒールトリガーを引き、ダメージはお互いに4対4という状況になった。

 

「やったなー。今度はこっちの番だよ!ヘヴィデュークでヴァンガードにアタック!スキルでグレード1以上はガードできない!」

 

「く!ノーガードだ!」

 

「トリプルドライブ!クリティカルトリガー!クリティカルはヘヴィデュークに!響け!鋼の意思よ!立ちはだかる悪を拳でぶち破れ!!剛拳豪乱撃!!」

 

このアタックにより、クロノのダメージは6枚となり、このファイトの勝者はユイとなった。

 

「優勝は佐倉ユイちゃーん!」

 

「やったあああああ!夢にまた一歩前進したよーー!」

 

ショップ大会を優勝で飾ったユイは大喜びをしている。参加者たちはユイに多大な拍手を送る。クロノも笑みを浮かべながらユイに拍手を送る。

 

(ユイの奴、ヴァンガードの楽しさを忘れずに、進みたい道に向かって強くなっているな。俺も負けてられねぇな)

 

クロノは心の中で、もっと強くなろうという意思を固くなった。こうしてカードキャピタル1号店のショップ大会はユイの優勝で幕を閉じた。

 

 

カードキャピタル1号店のドアの前に、三和とリョータ、エミのことで未だに落ち込んでいるカムイがいた。

 

「エミさん・・・」

 

「まだ落ち込んでんのかよ?いい加減元気出せって」

 

「そうそう。飯おごってやるからさ」

 

三和のおごりにリョータは反応する。

 

「え?マジっすか?おごってくれるんすか!ナオキやシンゴには黙っとこっと」

 

「いや、おごってやるのはか・・・」

 

「「「ゴチになります、先輩!」」」

 

3人と一緒にいた森川と井崎、メグミも三和のおごりに反応してそう口にだした。

 

「いやだからお前らにおごるとは一言も・・・」

 

「ラーメンですかね?」

 

「焼肉っすかね?」

 

「寿司っすかね?」

 

「「「「ありがとうございます!!」」」」

 

「お前らもかよ⁉」

 

追い打ちにかけるかのようにユイとトリニティドラゴンも三和のおごりにのっかる。三和は仕方なく全員分のご飯をおごることにした。

 

「1品まで!1品までだからな!セットにしやがったら、承知しねぇかんな!!」

 

『はーい!』

 

一同は三和についていく。一方カードキャピタル1号店に残っているクロノは店内にあるカードを眺めていた。

 

「すみませんね、引き留めてしまって」

 

「いいっすよ。でも、話ってなんすか?」

 

「もう少しで終わりますから、待っててください」

 

「あ、はい」

 

クロノは引き続き店内のカードを眺めている。そんなクロノの様子をシンは真剣な表情で見つめていたのであった。

 

to be continued…




森川「いやー、今日会ったあの小娘や少年は見どころがあるぜ!すいません、カルビ追加で!」

カムイ「俺の弟子だからな。当然!タン塩お願いしまーす!」

井崎「人の金だからって頼み過ぎじゃね⁉」

森川「こういう時は遠慮しないのが礼儀。次回にはあの少年にもごちそうしてやろう。もちろん、三和のおごりでな」

メグミ「うわあ!鬼だ!あ、すみません、ライスお願いしまーす!」

TURN71「新導ミクル」


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新導ミクル

今回はクロノ君の覚悟の回です。

若干ながらも内容は少しだけ変更させております。

さて、これ以上の言葉は不要ですね。

それでは、本編をどうぞ!


カードキャピタル1号店でショップ大会が始まる前の前日、シンはゲンゾウをボロボロになっている施設に呼び出し、カムイから聞いたことを報告する。

 

「何じゃと?クロノが2枚目のディペンドカードを覚醒させた?」

 

「はい。明神リューズの野望を阻止したいと言っておりました」

 

「・・・ガキどもは、クロノはライブのことを知ったうえで言ったのか?」

 

「いえ、恐らくはまだ・・・」

 

「何も知らんままでリューズと戦うなど、無謀すぎる。特にクロノとリューズの間には、因縁がありすぎる!」

 

ゲンゾウの表情は普段見せないほどの真剣な表情になっていた。

 

 

 

TURN71「新導ミクル」

 

 

 

夕方のお客がいないカードキャピタル1号店で、クロノはファイトテーブルに手を触れて、今日の出来事を振り返って、自然と笑みを浮かべる。

 

(楽しかった。やっぱりヴァンガードっていい)

 

『明神リューズ。奴の目的は惑星クレイからユニットを召喚し、自分の野望の道具にすることだ。呼ばれたユニットは自由意思を奪われ、完全に奴の傀儡に成り下がる。その力が世に放たれれば、大変なことになるだろう』

 

クロノは伊吹から聞いたリューズの野望を思い返し、拳を強く握りしめる。

 

(んのなの絶対に許せねぇ!明神は止める!お前たちが苦しむようなことはさせねぇ!)

 

クロノはそう思いながら自分のデッキとディペンドカードを取り出す。

 

(そのためにも、早く残りのディペンドカードを覚醒させねぇと!)

 

『それは元々、お前の父が、お前のために残したものだからだ』

 

『その遺志を継ぐだけの力が、お前にはあるのか?』

 

クロノはディペンドカードを見つめ、伊吹に告げられたことを思い返す。

 

「親父の意思・・・んなことわかんねぇよ!ずっといなかったんだから!」

 

「知りたいですか?お父さんの思い」

 

クロノが父の意思について口にしていた時、シンが真剣な表情で話しかけてきた。

 

「!シンさん・・・」

 

「実はお父さん、新導ライブさんと昔、同じチームだったんですよ」

 

「親父とシンさんが⁉」

 

クロノはシンが自分の父、新導ライブと同じチームだったことに驚愕する。

 

「世界を相手にファイトしたことがあるんですよ。ライブさんは実力的にも精神的にも、チームのエースでした。私にとってライブさんはヴァンガードの師匠であり、競い合うライバルであり、何でも話せる友人でした」

 

「・・・どうして、今になってそんなことを?」

 

クロノがシンにそう尋ねるとシンは少しだけ笑みを浮かべる。

 

「初めて会った時から、クロノ君がライブさんの息子だとわかっていました。悲しい過去を思い出させる必要はないかと」

 

シンはクロノにそう答えた。

 

「あの・・・シンさん、これ・・・親父が俺に残したものらしいんですけど、何か知りませんか?昔、親父が言ってたとか」

 

クロノはディペンドカードを見せてシンに問いてみた。

 

「いえ、残念ながら、何も・・・」

 

「そうですか・・・」

 

「・・・ところで聞きましたよ。明神リューズの企みを阻止したいそうですね?」

 

「あ!いや、そんな・・・」

 

クロノは何とか誤魔化そうとするが、シンのメガネの奥の瞳には通用しなかった。

 

「私も最近聞かされましてね。それでクロノ君、明神と対決する覚悟があるんですか?」

 

「もちろんです!」

 

「・・・なぜです?」

 

「明神はヴァンガードのユニットをこの世界に召喚して全てをめちゃくちゃにしようとしてるんですよ⁉放っておけるわけないじゃないですか!!」

 

「口だけならなんとでも言えるわい」

 

「!!?」

 

第3者の声が聞こえて、クロノは店の入り口の方に顔を向ける。そこには店に入ってきたゲンゾウの姿があった。

 

「ユイの・・・親父さん⁉どうして・・・」

 

「大体の事情はシンから聞いた。だからこそここに来た」

 

ゲンゾウは真剣な表情のままクロノを鋭い瞳で睨み付ける。

 

「ゲンゾウさんは・・・ライブさんとは共に競い合ってきたライバル同士だったんですよ」

 

「ゲンゾウさんと・・・親父が・・・⁉」

 

クロノはゲンゾウとライブがライバル同士であったことにさらに驚愕する。

 

「聞けばユイ、ガキどももリューズと戦うみたいじゃな?そしてその覚悟もあると?」

 

「は、はい・・・」

 

「では問うが、それは、リューズがユニットを召喚するような危険な奴という事を知ったうえで言っておるのか?」

 

「も、もちろんです!」

 

「・・・そうか・・・」

 

クロノの答えを聞いても睨みをやめないゲンゾウ。

 

「ならば・・・その答え、この子の前でも誓えるのか?」

 

店のドアが開かれると、そこに息をきらしているクロノの叔母、新導ミクルがいた。

 

「⁉ミクルさん・・・?」

 

「私が呼びました。クロノ君を、誰よりも思う家族ですから」

 

シンはクロノにミクルに送ったメールを見せる。

 

「クロノ、あなたが兄さん、父さんの事故に関わるのは大反対!あなたまで危険な目に合わせたくない!」

 

「危険・・・?」

 

「明神に関われば、ライブさんと同じ運命を辿ることになるかもしれないんです!」

 

「!!命を・・・落とす・・・」

 

クロノは3人の真剣な表情を見て、本当に危険なことだということを理解した。

 

(本気で言ってるんだ・・・。親父が死んで、施設に入ってから、いつも会いに来てくれた。大学に行きながら会社をつくって、寝る間も惜しんで、働いて、俺を引き取ってくれたミクルさんに、心配かけるわけにはいかねぇ。・・・でも・・・)

 

「クロノ、もう1度聞かせろ。ミクル嬢はこう言っている。それでもお前は、リューズと事を構えると?」

 

「でも・・・!誰かが止めなきゃ!!」

 

「・・・っ」

 

クロノはミクルの表情を見て、目を合わせようとしない。

 

「・・・そこまで言うのであれば、お前の覚悟、ワシに証明させてみろ」

 

ゲンゾウの手には自分のデッキを持っていた。

 

「ワシがお前の覚悟を見極めてやる。それこそが、ワシがここに来た目的であり、ライブの友としての役目じゃ!!」

 

 

店に明かりをつけ、クロノとゲンゾウはファイトの準備を進める。そして準備を終え、クロノの覚悟を見極めるファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ブラックボーイ!」

 

クロノ・ドラン  PW5000

 

鋼闘機(メタルボーグ)ブラックボーイ  PW5000

 

「俺の先攻!ドロー!ライド!タイムブレイク・ドラゴン!クロノ・ドランは移動!ターンエンド!」

 

タイムブレイク・ドラゴン  PW7000

 

R タイムブレイク R

R   ドラン   R  クロノの手札5枚 山札43枚

 

「ワシのターン!ドロー!鋼闘機(メタルボーグ)エクスブレーズにライド!ブラックボーイは移動!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)エクスブレーズ  PW7000

 

R エクスブレーズ R

R ブラックボーイ R

 

「ブラックボーイのブースト、エクスブレーズでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』ドロートリガー!エクスブレーズにパワーを上げ、1枚ドロー!」

 

「ダメージチェック『クロノジェット・ドラゴン』・・・っ!」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW7000  ゲンゾウの手札7枚 山札41枚  クロノのダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!ヒストリーメーカー・ドラゴン!さらにヒストリーメーカーをコール!」

 

ヒストリーメーカー・ドラゴン  PW9000

 

ヒストリーメーカー ヒストリーメーカー R

    R        ドラン    R

 

「リアガードのヒストリーメーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ブライナックル』」

 

「クロノ・ドランのブースト、ヒストリーメーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『スチームスカラーカー・ランマ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)マグマフォーク』『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』ドロートリガー!ヴァンガードにパワーを上げ、1枚ドロー!」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000

PW14000➡PW7000(+5000)  クロノの手札5枚 山札40枚  ゲンゾウのダメージ3枚

 

「ワシのターンだ。スタンド&ドロー。鋼闘機(メタルボーグ)ライオネッターにライド!鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー、鋼闘機(メタルボーグ)ハンマーヘル、鋼闘機(メタルボーグ)オペレーターキリカをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ライオネッター  PW9000

鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)  PW5000

鋼闘機(メタルボーグ)ハンマーヘル  PW6000

鋼闘機(メタルボーグ)オペレーターキリカ(醒)  PW4000

 

「ブラックボーイのスキル!カウンターブラスト(2)を払い、鋼闘機(メタルボーグ)のリアガード4体をソウルに置き、ライオネッターと双闘(レギオン)できるカードを探し、スタンド状態でライドできる!スペリオルシークメイト!ライオネッターと双闘(レギオン)できるユニットはこいつだ!鋼闘機(メタルボーグ)ドライオンにスペリオルライド!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ドライオン  PW11000

 

「さらに、ライドした後はソウルから できるユニットを探し、そのまま双闘(レギオン)できる!お前の覚悟、見せてみろ!双闘(レギオン)!!鋼闘機(メタルボーグ)ライオネッター!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ドライオン×鋼闘機(メタルボーグ)ライオネッター  PW20000

 

「な⁉まだグレード2なのに、いきなり双闘(レギオン)だって⁉」

 

「まだまだいくぞ!鋼闘機(メタルボーグ)ラッセルブリザード、鋼闘機(メタルボーグ)マグマフォーク、鋼闘機(メタルボーグ)ブラックドクトルをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ラッセルブリザード  PW9000

鋼闘機(メタルボーグ)マグマフォーク  PW9000

鋼闘機(メタルボーグ)ブラックドクトル  PW6000

 

ラッセルブリザード ドライオン×ライオネッター マグマフォーク

    R       ブラックドクトル       R

 

「まずはラッセルブリザードでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームスカラーカー・ランマ(☆)』

 

「なら、マグマフォークでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)」

 

「ブラックドクトルのブースト、ドライオンでレギオンアタックじゃ!ブラックドクトルのスキル!ヴァンガードにブーストされ、双闘(レギオン)しておるなら、ドライオンにパワープラス4000!ドライオンのスキル!中央列にユニットがおるならパワープラス3000!さらに、ドライオンのレギオンスキル!パワーが30000以上ならば、このユニットはクリティカルが1プラスされる!」

 

「な⁉クリティカルアップ⁉」

 

クロノは自分の手札を確認する。

 

「(く!この手札じゃ防げねぇ!なら・・・)ノーガード!」

 

「ツインドライブ『鋼闘機(メタルボーグ)エクスブレーズ』『鋼闘機(メタルボーグ)ブラックナース(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復し、パワーをヴァンガードに!」

 

ドライオンは腹部のライオンの砲台でヒストリーメーカーに砲弾を放つ。砲弾を喰らったクロノジェットに追い打ちといわんばかりにライオネッターがヒストリーメーカーを引き裂く。

 

「ぐあああ!ダメージチェック『クロノジェット・ドラゴン』『クロノジェット・ドラゴン』・・・っ!!」

 

クロノのダメージにクロノジェットが3枚ともダメージに置かれ、苦い顔になる。

 

「クロノよ、お前のファイトはユイから聞いておる。お前自身ともいえるクロノジェットがダメージに3枚、そしてお前の手札には残り1枚のクロノジェットがない。違うか?」

 

「くっ・・・!」

 

「・・・これでワシのターンは終了じゃ」

 

PW9000➡PW9000+SH10000

PW9000➡PW9000+SH5000

PW33000➡PW9000  ゲンゾウの手札3枚 山札33枚  クロノのダメージ3枚

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。・・・」

 

「引けなかったな?クロノジェットを」

 

「!」

 

「この結果は、お前の迷いを表しているのではないのか?」

 

「!!くぅ・・・!変革を呼ぶギアイーグルにライド!」

 

変革を呼ぶギアイーグル  PW11000

 

「明神に関わると、俺が親父と同じ運命を辿るかもしれないって、なぜ言えるんです?」

 

「・・・お前はライブが事故でなくなってしまったことは知っておるな?」

 

「はい」

 

「実はな、ワシも当時、あの事故現場におったんじゃ」

 

「!!ゲンゾウさんが・・・親父の事故現場に・・・!!?」

 

クロノはライブがいなくなった原因の事故にゲンゾウもいたことを知り驚愕する。

 

「忘れたくても忘れられん光景だった。幸いワシは、何とか命を取り留めたが・・・これを見ろ」

 

ゲンゾウは自身の上着を脱ぎ、自分の上半身をクロノに見せる。その背中には、大きな傷跡が刻みこまれてたのであった。

 

「その傷・・・」

 

「ひどい傷跡じゃろ?あの事故によって残ったものじゃ。こんな傷、ユイには見せられんわい」

 

大きな傷跡を見て、クロノは固唾を呑んでいる。

 

「じゃがなぁ、問題はこれじゃねぇんだよ。あの事故があった時、ライブと一緒におったのはワシだけじゃない。さて、そいつは誰だと思う?」

 

「・・・!!まさか・・・」

 

ファイトを見ていたミクルとシンは重苦しい表情になり、ゲンゾウは真実を語る。

 

「思っているとおりじゃ。一緒におったのは・・・明神リューズじゃ」

 

「!!明神が・・・親父の事故現場に・・・」

 

明神リューズがライブの事故現場にいたことにさらに驚愕するクロノ。

 

「ライブは事故死となっておる。ワシはその時気絶しておったゆえに、あの後何が起こったのかはわからん。その真実は、リューズにしかわからん。が、奴は目的のためならどんな犠牲を払う事にもためらわない奴だ。そんな奴と関わっていれば、お前に危険が及ぶのは、おかしくないことなんじゃ」

 

次々と語られる言葉にクロノはどう言葉にすればいいのかわからなくなってきた。

 

「お前だけの話じゃねぇぞ。リューズに関わるという事は、お前の仲間たちにも危険が及ぶかもしれん。そして、お前を1番に思っとる大事な家族・・・」

 

「・・・!!ま、まさか・・・ミクルさんまで・・・」

 

「シンは、ワシらはお前がそこまで考えた上での覚悟があるのかという事を!!聞いとるんじゃあ!!!!」

 

ゲンゾウは声を大きく出し、クロノに向かってそう告げた。

 

「いつも俺を暖かく包み込んでくれたミクルさん。危険な目に合わせるわけには、いかねぇ!!ストライドジェネレーション!!!時空竜クロノスコマンド・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームブレス・ドラゴン』グレード1+2

 

時空竜クロノスコマンド・ドラゴン  PW26000  ハーツ『変革を呼ぶギアイーグル』

 

超越(ストライド)スキル!クロノスコマンドのGユニットにストライドした時、自分のリアガードを山札の下に置く!ヒストリーメーカーを山札の下に!山札の上から10枚見て、時翔(タイムリープ)持ちのユニットを2枚、手札に加える!クロックフェンサー・ドラゴン、タイムブレイク・ドラゴンを手札に!クロックフェンサー・ドラゴンをコール!」

 

クロックフェンサー・ドラゴン  PW9000

 

「クロックフェンサー・ドラゴンのGB(ジェネレーションブレイク)!クロノ・ドランをタイムリープ!スチームスカラージジをコール!ジジのスキル!ソウルブラスト(2)で1枚ドロー!クロノ・ドランのGB(ジェネレーションブレイク)!クロノ・ドランをソウルに入れて、クロノジェット・ドラゴンをスペリオルコール!タイムブレイクをコール!タイムブレイクのGB(ジェネレーションブレイク)!クロックフェンサーを時翔(タイムリープ)!スチームファイターバリフをスペリオルコール!さらにスチームメイデンメラムをコール!」

 

スチームスカラージジ  PW5000

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

スチームメイデンメラム  PW7000

 

  バリフ   クロノスコマンド クロノジェット

タイムブレイク    ジジ      メラム

 

「ジジのブースト、クロノスコマンドでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『鋼闘機(メタルボーグ)ブラックナース(治)』)」

 

クロノスコマンドの魔法陣から放たれる攻撃をグランガードが全て防ぎきった。

 

「く!トリプルドライブ『スチームメイデンアルリム』『アップストリーム・ドラゴン』『キラキラ・ワーカー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをバリフに!メラムのブースト、クロノジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)バトルローラー(☆)』」

 

「クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「タイムブレイクのブースト、バリフでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ブラックドクトル』」

 

「バリフのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払って、前列にいるラッセルブリザードを山札の下に!ターンエンド。クロノジェットは手札に、バリフとジジは山札の下に、そしてクロックフェンサーを元の盤面に」

 

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW18000➡PW11000(+5000)

PW23000➡PW16000+SH10000=26000  クロノの手札6枚 山札31枚  ゲンゾウのダメージ4枚(裏1枚)

 

(ヴァンガード・・・俺を変えてくれたもの・・・。たくさんの出会いを・・・かけがえのないものをくれたのもの・・・。俺を見守ってくれたミクルさん・・・俺を導いてくれたヴァンガード・・・。どちらかを選ぶなんて・・・)

 

「クロノ・・・」

 

「・・・スタンド&ドロー。・・・ストライド・・・ジェネレーション!!!!超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)ヘヴィデューク!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)バレングレーダー』グレード3

 

超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)ヘヴィデューク  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)ドライオン』

 

(ゲンゾウさんの実力はライブさんとほぼ互角。ゲンゾウさんを超えることができるかどうかは、クロノ君次第です)

 

「エクスブレーズをコール!」

 

エクスブレーズ ヘヴィデューク  マグマフォーク

   R    ブラックドクトル    R

 

 

 

「エクスブレーズでクロックフェンサーにアタック!エクスブレーズのスキル!ヴァンガードが鋼闘機(メタルボーグ)ならば、アタックした際、パワープラス3000!」

 

「ノーガード・・・」

 

「ブラックドクトルのブースト、ヘヴィデュークでヴァンガードにアタック!ヘヴィデュークのスキルは・・・もうわかっておるな?カウンターブラスト(2)を払う事で、ハーツが鋼闘機(メタルボーグ)であるため、グレード1以上でガードできんぞ」

 

「く・・・ノーガード・・・」

 

「トリプルドライブ『鋼闘機(メタルボーグ)オペレーターキリカ(醒)』スタンドトリガー!エクスブレーズをスタンドし、パワープラス5000!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』『鋼闘機(メタルボーグ)バトルローラー(☆)』ダブルクリティカルトリガー!パワーはマグマフォークに、クリティカルはヘヴィデュークに!我が望む未来がために、幻想まみれの世界をぶち壊す!!!」

 

ヘヴィデュークは両手の拳を合わせて、その両手を大きく上げてそのままギアイーグルに力いっぱい振り下ろす。

 

「ぐわあああああああ!!」

 

ダメージチェック『アップストリーム・ドラゴン』『文武両道のギアハウンド』『スチームメイデンアルリム』

 

「ヘヴィデュークのアタックがヒットしたため、ハーツ1枚につき1枚ドローできる。ハーツは2枚、つまりは2枚ドローだ。エクスブレーズでヴァンガードにアタック!」

 

「が、ガード!『キラキラ・ワーカー(治)』」

 

「マグマフォークでヴァンガードにアタック!マグマフォークのスキル!カウンターブラスト(鋼闘機(メタルボーグ))を払い、ヴァンガードの枚数によって、パワープラス3000できる!ヴァンガードはハーツに2枚、Gユニットに1枚でパワープラス9000!!」

 

「完全ガード!『スチームメイデンアルリム』(コスト『アップストリーム・ドラゴン』)」

 

「ターンエンドじゃ」

 

PW10000➡PW9000

PW32000➡PW11000

PW15000➡PW11000+SH10000=21000

PW28000➡PW11000(完全ガード)  ゲンゾウの手札5枚 山札25枚  クロノのダメージ5枚(裏1枚)

 

クロノは今天秤にかけている。いつも見守ってくれたミクルを選ぶのか、自分を変えてくれたヴァンガードを選ぶのかを。クロノの顔は苦悩の表情をしている。

 

(どうすればいい・・・!)

 

「そんな顔見たくない!」

 

クロノの苦悩の表情を見かねたミクルがそう口にした。

 

「!ミクルさん・・・?」

 

「ヴァンガードをしているクロノが好き!だからあなたの好きなようにさせてあげたい!でも、あなたのことが心配なの!大切な人が、突然いなくなるのはもうたくさん・・・。あなたを関わらせたくない!でも・・・大好きなヴァンガードで辛そうな顔をしてるのは見たくない・・・」

 

「・・・・・・」

 

「迷ってる・・・迷ってるの。だから聞きたい!あなたの・・・本当の気持ちが知りたい」

 

「俺の・・・本当の気持ち・・・」

 

クロノはイメージをする。本当の気持ちを整理するために。イメージの中では得体のしれない物体がうねうねとうごめいていた。その物体はギアクロニクルのユニットたちを締め上げており、さらにそこには青い炎に包まれようとしていた。

 

『やめろぉ!!』

 

クロノはユニットたちを助けようとしたが、その物体によって吹き飛ばされてしまった。

 

『ぐわああ!』

 

クロノは体を起き上がらせる。

 

『させるか・・・。お前たちを、そんな目に合わせねぇ。お前たちも、俺の仲間なんだ!絶対に・・・俺が・・・!」

 

物体に締め上げられているクロノジェットはクロノの後ろを見ていた。クロノはその方向を見る。そこには一筋の光があり、そこにはクロノの帰りを待っているミクルの姿があった。

 

『ミクルさん・・・』

 

クロノは光の方へ向かうと、ギアクロニクルのユニットたちは上に連れ去らわれようとされていた。

 

『やめろ!!』

 

この時にクロノは1つの答えに辿り着いた。

 

『ダメだ・・・。ミクルさんを悲しませたくない。けど、ヴァンガードがなければ、ミクルさんとは向き合えなかった。お前たちに背を向けるというのは、ミクルさんに背を向けるのと、同じだ!!』

 

クロノはユニットたちを助けようと物体に近づいていく。それと同時に物体もクロノに攻撃を仕掛けてくる。そしてその中の1部が、ミクル目掛けて近づく。だが物体はミクルに当たる直前に止まった。なぜならクロノが物体の動きを止めていたからだ。

 

「『どっちかをとるなんてことできるわけねぇ!』」

 

そしてクロノは物体を力いっぱい引きちぎる。

 

「『だから!どっちも守ってみせる!!家族も、ヴァンガードも!!!』」

 

クロノのイメージの言葉が現実にも放たれていた。クロノの言葉を聞いたミクルは自然な笑みを浮かべていた。

 

「スタンド&ドロー!今こそ示せ!!我が真に望む世界を!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!時空竜クロノスコマンド・レヴォリューション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

時空竜クロノスコマンド・レヴォリューション  PW26000  ハーツ『変革を呼ぶギアイーグル』

 

「クロノスコマンド・レヴォリューションのスキル!カウンターブラストと、Gゾーンのクロノスコマンド・レヴォリューションを表に!メラム、タイムブレイク以外のリアガードを山札の下に!超越(ストライド)スキル!タイムブレイクを山札の下に!山札の上10枚を見て、ギアイーグルを2体手札に!ギアイーグル2体、メラムをコール!」

 

ギアイーグル レヴォリューション ギアイーグル

 メラム       R      メラム

 

「どちらも捨てず、どちらも守る・・・。そのような太祖れたこと、お前に本当にできるのか?」

 

「できるかじゃない。やるんだ!」

 

「!」

 

「(気付いたんだ。お前は俺を映す鏡、もう1人の俺だから)そう、ヴァンガードは・・・俺自身なんだ!」

 

「「「!!」」」

 

クロノの言葉に3人は大きめを見開く。

 

「アタック!クロノスコマンド・レヴォリューション!!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)オペレーターキリカ(醒)』『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』『鋼闘機(メタルボーグ)バトルローラー(☆)』」

 

クロノスコマンド・レヴォリューションの時空の雷撃をドライオンとライオネッターに放ち、その雷撃を受け止めるグラスカッターとキリカとバトルローラー。

 

「(30000でトータル41000。ワシの手札には、残りの攻撃を凌ぎきることができる。そしてクロノが勝利を収めるには、トリプルトリガーのみ)ならば見せてみろ!お前の覚悟を!!」

 

「トリプルドライブ『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー。レヴォリューションにパワープラス5000、クリティカルプラス1!」

 

「ふん、そうでないとな」

 

「クロノ・・・」

 

「セカンドチェック『スチームバトラーマシュダ(☆)』クリティカルトリガー。効果を全てレヴォリューションに」

 

「ダブルか・・・」

 

「(これが・・・俺の未来)サードチェック」

 

運命のサードチェック。出てきたのは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ドキドキ・ワーカー(☆)』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリティカルトリガーだ。

 

「クリティカルトリガー」

 

「トリプル・・・」

 

「こいつもレヴォリューションへ。超えろ!至れ!!真に望む未来へ!!昇華・爆・進!!!こいつが俺たちの、魂だああああああああ!!!!」

 

(ライブ・・・お前の息子は・・・こんなにも逞しく・・・)

 

クロノスコマンド・レヴォリューションの時空の雷撃は力を増し、その全てを包み込んだ。そして、その土地全体が大爆発を起こした。

 

PW26000(+15000)➡PW11000+30000=41000

 

ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ライオネッター』『鋼闘機(メタルボーグ)ロコバトラー』

 

クロノのダメージ5枚  ゲンゾウのダメージ6枚  勝者クロノ

 

「・・・見せてもらったぞ、お前の覚悟を」

 

「ゲンゾウさん・・・」

 

「この調子なら、お前の仲間も大丈夫そうだな」

 

ゲンゾウはそう言って自身のデッキを片付ける。

 

「シン、お前も文句ねぇな?ワシはこれで帰らせてもらうぞ」

 

「はい。今日はわざわざ時間をつくっていただき、ありがとうございます」

 

「・・・たまには飲みに付き合え。そん時にはなんかおごってやるわい」

 

そう告げた後、ゲンゾウは店から出ていった。そしてクロノは今、ミクルと向き合っていた。

 

「・・・あなたが信じる道をいきなさい、クロノ」

 

「・・・!ありがとう、ミクルさん!」

 

クロノの純粋な笑みを見たミクルは思わず自分も笑みを浮かべる。

 

「きっと兄さんもそういうはずよ」

 

「・・・ヴァンガードは俺自身・・・ですか(だったら私も、それを守る覚悟をせねばなりませんね)」

 

シンは店の中からすっかり暗くなった外の空を見上げていた。

 

(あなたの志は、ちゃんと受け継がれているようですよ、ライブ師匠)

 

シンはディペンドカードを見つめているクロノに耳打ちで話しかけてきた。

 

(万が一の時は、ミクルさんのことは任せてください。必ず守ってみせます)

 

(お願いします)

 

「どうしたの?何の話?」

 

シンとクロノが耳打ちで会話している時にミクルが訪ねてきた。クロノはミクルにディペンドカードを見せる。

 

「・・・私にも兄さんが何を考えていたのかわからない。仕事のことはうちではあまり話さなかったし」

 

「・・・俺、決めました」

 

「「?」」

 

「親父がどんなつもりで俺に残したのかわからないですけど、俺は家族とヴァンガードを守るためにこいつを使います」

 

「それがいいですね。今そのカードを手にしているのは、他でもない、クロノ君なんですから」

 

クロノはミクルに顔を向け、ミクルは首を縦に頷く。クロノはディペンドカードを見つめ、自然と笑みを浮かべるのであった。

 

 

後日、ボロボロになっている施設にシンとゲンゾウ、ミクルを呼び出し、伊吹はその3人に深く頭を下げている。

 

「クロノの覚悟を聞いた今でも私は大反対!でも・・・」

 

「「「?」」」

 

「クロノが決めたことなら、私は止めない。止められない。ヴァンガードはあの子にとって、何事にも代えがたいものになっているから」

 

「「「・・・・・・」」」

 

ミクルは青く明るい空を見上げる。

 

「恨むわよ。兄さん」

 

ミクルはこの場にいないライブに向かって、そう言い放ったのであった。

 

to be continued…




シン「今日は本当にありがとうございました。どうしても確かめておきたかったんです。クロノ君の覚悟を」

ゲンゾウ「そのためにワシを呼んだことは高くつくぞ?といいたいところじゃが、クロノ自身も決意が固まったようじゃからそれでチャラにしてやる」

シン「あはは、それはどうもありがとうございます」

ゲンゾウ「それはそうとシンよ、お前ミクル嬢とは進歩しておるのか?」

シン「え⁉いや、ちょ、な、何を言ってるんですか⁉」

ゲンゾウ「その様子じゃ進歩なしか。いい加減に告っちまえ!」

シン「ちょ⁉ゲンゾウさん⁉」

TURN72「ヴァンガード女子会」


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ヴァンガード女子会

今回は女子会の回です。

本当は昨日に投稿しようと思っていましたが、少し苦戦をして、遅れてしまいました。申し訳ございません。

それでは、本編の方をお楽しみください。

ではどうぞ!


とある会場にて、現在ラミーラビリンスにアタックされよう会が開催されている。会場にはラミーラビリンスのファンたちがラミーラビリンスにアタックされようと集まっている。

 

「どのカードでアタックされたいですか?」

 

「よ・・・夜霧の吸血姫ナイトローゼでお願いしまーす!」

 

「了解!夜霧の吸血姫ナイトローゼで君にアタック!」

 

ファン1号はイニグマン・ストームにライドし、アムは分身、夜霧の吸血姫ナイトローゼでアタックする。

 

「あ~~♡最高!」

 

アタックされ終えたファン1号は倒れかけ、スタッフたちに支えられて退場した。

 

「さあ、君は何でアタックされたいですか?」

 

「お・・・オイラは白蛇の魔女ミントと黒蛇の魔女チコリによるレギオンアタックをお願いします!!」

 

「まぁ、欲張りですね。でも君の願いを叶えちゃう!白蛇の魔女ミントで君にレギオンアタック!」

 

ファン2号は邪甲将軍ギラファにライドし、ユキノは白蛇の魔女ミントと黒蛇の魔女チコリのレギオンアタックする。

 

「うひょ~~!たまんねぇっすーー!!」

 

ファン2号はファン1号と同じような感じで退場していった。

 

「終焉を告げる者メフィストでお願いします!」

 

「はい!終焉を告げる者メフィストで・・・」

 

「ああ!しまった!」

 

「君にアタック♡」

 

ファン3号はグレイトフル・カタパルトにライドをする。ハリー(ルーナ)の鳩は帽子の中に入っていくと、帽子から黒い煙が立ち込め、その煙から終焉を告げる者メフィストが参上する。

 

「そっちかーーー!!」

 

そしてグレイトフル・カタパルトのファン3号はハリー(ルーナ)ではなく、メフィストにアタックされた。

 

「強烈ーーー!!これもあり♡」

 

ファン3号は目をハートマークになりながら、その場に倒れる。

 

「ああ!ご、ごめんなさい!大丈夫ですか⁉」

 

「はい♡むしろありがたいです♡」

 

そしてファン3号もスタッフに引きずられて退場していった。

 

「「「また来てくださいね!待ってまーす!」」」

 

 

 

TURN72「ヴァンガード女子会」

 

 

 

アタックされよう会が終了し、ラミーラビリンスの控室でルーナは私服に着替える。アムとユキノは自分のスマホをいじっている。

 

「あ、あのね、この近くに人気のケーキ屋さんがあってね、シュークリームがすごくおいしいんだって」

 

「ふ~ん・・・」

 

「あら、そう」

 

「今日はお仕事終わりでしょ?よかったら一緒に・・・」

 

ルーナがケーキ屋に2人を誘おうとした時、アムのバッグからもう1台のスマホの着信音が鳴った。

 

「私、先行くね」

 

「ええ⁉」

 

「お疲れ様!」

 

「ええ、お疲れ」

 

アムは自分のリュックを持って控室から退出する。

 

「えっと・・・ユキノは・・・」

 

「ごめん、この時期はそれどころじゃないの。いろいろ準備しないといけないから。じゃ、ルーナもお疲れ」

 

ユキノはルーナの誘いを断って自分のバッグを持って控室を退出する。

 

「あ、シュークリーム・・・」

 

2人をケーキ屋に誘えなかったルーナは1人ため息をついた。

 

 

一方その頃、トライフォーはカードキャピタル2号店に集まり、次に攻略するGクエストについて話し合っていた。そしてたった今、次に攻略する支部が決まった。

 

「じゃあそういう事で、次のGクエストはユナサンで決まりね」

 

「ああ!」

 

「支部長の雀ヶ森レンと彼が率いるファイターが相手か。強敵だな」

 

「強敵って、お前、笑ってるぞ」

 

「そういうクロノもね。まぁ、私もだけど」

 

次の攻略はユナイテッド・サンクチュアリ支部に決まり、トライフォーは現在のスタンプポイントを確認する。

 

「次勝てば、ジェネレーションマスターか」

 

「僕たちの目指すものは変わらない。残る支部は2つ。全ての支部で優勝し、Gクエストを完全制覇する!」

 

「「「うん(おう)!」」」

 

トライフォーはGクエスト完全制覇という目標を改めて掲げるのであった。

 

 

翌日、ファミレス、エレメントフェアリー内でトコハ、ユイ、クミ、アン、ルーナの女子5名が集まっていた。現在はルーナとクミがファイトを行っていた。

 

「スキル発動!ヴァンガードにアタック!」

 

「むむ・・・。おぬし中々やりますな~」

 

「手札を増やすのがオラクルシンクタンクの特徴ですが、クミちゃんの手札が2枚になるとは恐れ入りますよ、ルーナちゃん」

 

「「がんばれ!クミちゃん!」」

 

現在の状況はクミがダメージ5で手札2枚、ルーナがダメージ4、手札が3枚でルーナが優勢である。

 

「どうしよう、トコハちゃん、ユイちゃん!大ピンチだよ~!」

 

「弱気になったら負けよ?イメージするのよ!勝利する未来を!」

 

「いや~、この状況はいかんともしがたく・・・」

 

「大丈夫大丈夫!がんばれがんばれ!やれるやれる!気持ちの問題だよ!!」

 

「なんだか聞いたことがあるような台詞ですね」

 

トコハとユイは劣勢に立たされているクミを応援する。

 

「あ、そういえば、何か相談があるんじゃなかったっけ?」

 

「あ・・・うん・・・」

 

「何?どうしたの?できることがあるなら何でも言って?」

 

ルーナは少し儚げな表情になり、本題に入る。

 

「あのね、アムとユキノのことなんだけど・・・」

 

「アムちゃんにユキノちゃんですか?まさかケンカでもしたんですか?」

 

「してないしてない!仲いいです・・・ラミラビとしては・・・ですけど。でもそれだけで・・・」

 

「悩みって、それ?」

 

トコハの問いにルーナは縦に頷く。

 

「ご飯行ったりとか、遊んだりとかは全然なくて・・・仕事が終わるとすぐ帰っちゃうし。話とかいっぱいして、もっと2人と仲良くなれたらいいのに・・・」

 

「ヴァンガードは?いつもファイトやってるんでしょ?」

 

「最近はちっとも・・・」

 

「え?そうなの?」

 

「お仕事には支障がない程度には上達したからもう必要ないってアムが・・・」

 

「確かに、強くなったもんね」

 

話をしている間にファイトは終了していた。クミがダメージ6となり、ルーナの勝利となった。

 

「私の方がヴァンガ歴長いのに~・・・。あそこでスタンドトリガーはないよ~・・・」

 

「あはは・・・クミちゃん、ドンマイ」

 

「ユキノちゃんはどうなんですか?ユキノちゃんもそう言ってるんですか?」

 

「ううん。でも、なんかこの時期はいろいろ忙しいから構ってる余裕はないって・・・」

 

「忙しい?ラミラビとは別のお仕事?」

 

「ううん。でもこの時期になると決まってそう言うんだ・・・」

 

「そうなんだ・・・。ルーナも大変だね・・・」

 

ルーナは「はぁ~・・・」とため息をこぼした。

 

「誘おうとしても、なんかうまくいかないし。それに最近、2人の元気がないの。時々すごく落ち込んでて、それも心配で・・・」

 

ルーナの相談に4人は頭を悩ませながらどうすればいいか考える。

 

「う~ん・・・どうしたらいいかなぁ?」

 

「仲良くって、がんばってなれるものじゃありませんからねえ・・・」

 

「・・・お!いいこと考えた!もうすぐバレンタインでしょ?友チョコを渡すっていうのはどうかな?」

 

「「「おお!」」」

 

ユイの名案に3人は好印象の声を上げる。

 

「それいいかも!」

 

ルーナもこの案には大賛成のようだ。

 

「よーし!とりあえずそれでいこう!」

 

『うん!』

 

女子たちはさっそく仲良し大作戦の決行の準備を開始する。

 

 

仲良し作戦の準備のために女子たちは駅前までやってきた。必要とするのはやはりチョコレートだ。

 

「やっぱり手作りがいいのかな?」

 

「うん!もらったらうれしい!」

 

「チョコって、想い人からもらうとすごくおいしいしね!」

 

「ユイちゃんはあげるより食べる専門ですからね」

 

「それ言わない約束・・・」

 

「じゃあ、材料とか飾りとか、そういうの探そう」

 

「うん!」

 

駅でそんな会話をしていると、ルーナは駅の窓から、ニット帽に丸渕メガネをしているアムを発見する。4人もルーナにつられて窓を見て、アムを発見する。

 

「アム?」

 

アムがどこかに行こうとしてるところを女子5人は駅の階段に隠れながら後をつける。

 

「どこに行くのかな?」

 

「買い物じゃない?」

 

「1人で買い物?」

 

隠れているルーナはアムを追いかけようとその場を飛び出す。

 

「あ!危ないですよ!」

 

信号はアムが渡り切ったところで赤になる。そこにルーナが渡ろうとしたが、そこに車がやってきた。

 

ピッピッ!

 

「きゃあ!」

 

車は停止してルーナとぶつかるのを避けたため、大事にはならずに済んだ。アムは車の音に気付いて後ろを振り向く。

 

「ルーナ?」

 

「あわーー!あ、アム・・・あのね・・・」

 

ルーナは勇気を出して、声を出す。

 

「一緒に遊ぼう!!」

 

「え?」

 

ルーナの言葉にアムはキョトンとなる。それを見た4人はお互いに顔を合わせて笑みを浮かべる。

 

「アムちゃん、あのね、私たち今から・・・」

 

トコハの言葉が言い終わる前にアムのなっていたスマホが急に鳴りだす。アムはスマホの通話に出る。ルーナはシュンと悲しい顔になる。それを見た4人はお互いに首を縦に頷く。アムの通話が終わると4人が茶々を入れる。

 

「怪しいですね~、トコハさん?」

 

「どなたからの電話でしょう~?」

 

「ええ⁉」

 

「もしかしてですけど~?」

 

「デートだったり・・・とか~?」

 

「ち、違うわよ!///」

 

アムは顔を少し赤らめながら否定する。

 

「ああ!そうだったんだ!」

 

「ルーナ!!」

 

「だからその携帯、いつもこっそり使ってたんだね!ね?」

 

ルーナの純粋な心にアムは戸惑っているのとは逆に、4人はニヤニヤと笑っている。

 

「へ~?そうだったんですね~?」

 

「まぁまぁ、とにかく約束があるなら行って?」

 

「どうぞ~?私たちにお構いなく」

 

「うんうん!」

 

「後は若いお2人で、的な?」

 

「うんうん!」

 

「私たちのことは気にせずね・・・的な?」

 

「うんうん!」

 

このやり取りにアムは「はぁ~・・・」とため息をこぼす。

 

「いいわよ。付き合うわよ、あなたたちに」

 

「ええ⁉」

 

「妙な勘違いされたくないし」

 

「でも、約束とか・・・」

 

「そんなのない。1人でぶらぶらしようと思っただけ」

 

「じゃあ・・・」

 

アムの同行することに成功して、ルーナは一気に笑顔になる。

 

「よかったね、ルーナ!これでユキノちゃんもいれば完璧なんだけどね~」

 

「・・・あ、あれってユキノちゃんじゃないですか?」

 

『え?』

 

アンが指を指した方向に一同が見てみると、遠くでメモを見ながら歩いているキャップ帽子に黒縁メガネをかけているユキノを発見する。一同は後をつける。

 

「どこまで行くのかな?」

 

「・・・あ、花屋さんに入ったよ」

 

入り口の前でユキノが出てくるのを待機する女子たち。数分がたち、やっとユキノが出てきた。ユキノは花屋で待っていた女子たちに気が付く。

 

「ルーナにアム?それに皆さん?こんな所で何してるんですか?」

 

「え、えっとね・・・ユキノを見つけたから、一緒に遊ぼうかなって・・・」

 

ルーナの言葉にユキノはふぅ、と息をこぼしてこう告げる。

 

「前に言ったでしょ?この時期はそんなことしてる暇はないって」

 

「あ・・・」

 

ユキノの言葉を聞いて、ルーナはシュンとなった。

 

(う~ん・・・アムちゃんと違って、一筋縄ではいかないか・・・)

 

(どうしよう・・・。さっき手は多分通用しないだろうし・・・)

 

一同が悩み果てていると、アムは思い出したかのように何かを閃いた。

 

「もういいでしょ?私は少し忙しいの。じゃあ・・・」

 

「ちょっと待ちなさい」

 

「アム?何よ・・・」

 

「これって、ユキノのでしょ?」

 

アムはユキノに1枚の折りたたまれた紙を見せる。

 

「・・・何よそれ?」

 

「あんたの恥ずかしいものよ」

 

「・・・・・・なぁ!!///」

 

アムは折りたたんだ紙を広げてそれをユキノに見せる。すると途端にユキノは顔を真っ赤に染め上げる。

 

「な、ななななななな、何であれの1切れを持ってんのよ!!?」

 

「前にあんたが隠し忘れたノートの中に挟んであったのよ。実際に読んだけど・・・よくあんなのが思いつけるわね」

 

「な、なあああああ///」

 

「その紙きれ何?」

 

ルーナが興味範囲で持っていた紙を見る。4人も興味範囲で見ている。

 

「ユキノは趣味でポエムを書いてるんだけど、これはその恥ずかしいポエムの1つ」

 

「そうなんだ!だから1人でこそこそとしてたことがあったんだね!」

 

「え?え~と・・・」

 

ルーナの純粋な心にユキノはなんと言い返したらわからなくなってきた。

 

「ちなみさ、なんて書いてあるの?」

 

「え~と・・・」

 

「いやああああああああ!!やめてえええええええ!!読まないでえええええええ!!」

 

ユキノは紙を奪い返そうとすると、アムにひょいとかわされる。

 

「読まずに返してほしかったら、私たちに付き合いなさい」

 

「ちょっと!それ脅迫じゃない!!卑怯よ!!」

 

「妙な勘違いされたくないとはいえ、私だって付き合ってるんだから、あんたも道連れよ!」

 

「・・・あああ!もう!」

 

ユキノは珍しく苛立ちを隠せずに、頭をかき始める。

 

「わかったわよ!付き合ってあげるわよ!」

 

「え⁉いいの⁉でも・・・」

 

「あんなのが世間に広まったら私の人生終わったも同然よ!それを守るためならなんだってするわよ!」

 

「それに・・・」と、ユキノは言葉を詰まらせながら言葉に出す。

 

「忙しいとはいえ、最近ルーナに構ってあげられなかったし、たまには、ね?」

 

「ユキノ~・・・」

 

ユキノの言葉にルーナは笑顔になる。

 

「え~、ポエムは呼んでくれないの~?」

 

「ダメに決まってんでしょうが!!」

 

「ちぇ~」

 

ユイはポエムの内容を聞こうと思っていたがユキノによって阻まれた。

 

 

その後女子たちはデパートまでやってきて、そこにあったプリクラで写真を撮っていった。プリクラの写真を撮り終えたアムとユキノは休憩する。そんな2人にルーナはプリクラのプリントした写真を見せて笑顔を見せる。

 

「そんなにうれしいの?」

 

「だって初プリだよ?アムとユキノの3ショット!」

 

「写真だったらいつも撮ってるじゃない。SNSとかブログに載せるの」

 

「えへへ、それは違うよ。全然違う」

 

ルーナの言葉にアムとユキノはお互いに顔を見合わせる。その後は服屋に入って、上着やスカートなどを見ていっている。だが結局は服は買わずに次に見て回る店を探している。

 

「結局何も買わなかったね」

 

「気に入ったやつもあったんだけど、お小遣い少ないしね」

 

「もう少しお小遣いがあったらとどいていたかもですけどね」

 

「あ、でも3人は芸能人だから・・・」

 

「「「?」」」

 

クミは3人の前に回り込み、気になることを口に出す。

 

「アイドルってどうなの?これ」

 

クミは親指と人差し指で丸をつくる。簡単に言えば給料はいくらといっているのだ。

 

「うわ、クミちゃん直球!でも確かに気になる!」

 

「ちょっと、言う訳ないじゃないですか」

 

「ていうか、私たちは皆が喜んでくれれば、それでいいの。みんなの笑顔がギャランティー!」

 

「それこそが私たち、ラミーラビリンスなんですから!・・・て、聞いてます?」

 

アムとユキノは言うつもりないため、クミは今度はルーナに顔を向ける。

 

「誰にも言わないから教えて!」

 

「え?ええ⁉」

 

「ハウマッチ~?」

 

「ダメ!しっしっ!」

 

「え~教えてよ~」

 

「ダメ!」

 

「どうしても?」

 

「どうしても!」

 

「そこをどうにかお代官様~・・・」

 

「しつこいですよ!」

 

ラミーラビリンスのの給料を聞きたがるクミにアムとユキノは断固として言わないが、ここでルーナが思わぬ言葉を発する。

 

「じゃあアムのだけ!」

 

「ええ⁉」

 

「いいの⁉教えて!!」

 

「ルーナ!」

 

「あははは!アム慌ててた!おもしろーい!」

 

「こら!ルーナ!おいたが過ぎるわよ!」

 

「わぁ!怒られたー♪」

 

このやり取りを見ていた3人は自然と笑みを浮かべるのであった。

 

 

いろんな店を見て終えて、女子たちはデパートの前に建ってある像を見ながら昼食の話を始める。

 

「は~、お腹すいたね」

 

「まぁ、もうお昼だしね。何食べる?」

 

「う~ん・・・パスタ?」

 

「オムライス」

 

「ユキノちゃんは何が食べたいですか?」

 

「何でもいいです」

 

一向に昼食が決まらずにいた。

 

「・・・ねぇ、うどんとおそば、どっちが好き?」

 

「私は断然おそば!だっておいしいでしょ?」

 

「ユイに賛成!で、そばの上にコロッケ!これ絶対ね!」

 

ユイとトコハがそばにトッピングはコロッケといっているとアムが口を挟む。

 

「いや、そこはちくわ天でしょ?」

 

「え?ちくわ天もいいけど、トッピングといったらコロッケでしょ?」

 

「私やったことないけど、トコハに賛成だよ」

 

「はあ?ふざけんじゃないわよ。トッピングはちくわ天に決まってるでしょ」

 

「ユキノの言う通り。それに、そばよりむしろ、うどんだし」

 

トコハとユイ、アムとユキノの意見が食い違い、お互いにコロッケ派とちくわ天派に別れてしまった。4人の矛先はクミ、ルーナ、アンに向けられる。

 

「クミちゃんはコロッケだよね?ニシベーカリーのコロッケパン、大好きだもんねー?」

 

「ルーナはちくわ天でしょ?お弁当にちくわ天入ってると嬉しいもんね?」

 

「アン、アンはこっち側だよね?小学校の頃、一緒にコロッケ食べたもんね?」

 

「アンさん、あなたのような人はこっち側にいるべきよ!和の雰囲気を持ってるあなたなら!」

 

「「「わ、私たちは・・・(どっちでもいい・・・)」」」

 

こちらにふられても困る3人は心の中でそう思っている。

 

「引く気はないみたいだね」

 

「そっちこそ」

 

「だったら、やるしかないようね」

 

「そうね!決着をつけましょう!」

 

トコハとアムは自分のファイカを取り出す。

 

「「ヴァンガードで!!」」

 

「「雌雄を決する!!」」

 

「「「何でこうなる⁉」」」

 

 

デパートの中のフードコートのファイトスペースでトコハとアムのファイト、コロッケが勝つかちくわ天が勝つかのファイトが始まろうとしていた。

 

「いけトコハ!コロッケの素晴らしさをみせしめるんだよ!」

 

「わかってるわねアム!ちくわ天が至高という事を教えてあげなさい!」

 

ユイはトコハ側を、ユキノはアム側を全面的に応援する。完全に巻き込まれた3人は苦笑いを浮かべている。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」

 

「桃園の乙女エルミ!」

 

「死せざる死者グルナッシュ!」

 

桃園の乙女エルミ  PW5000

 

死せざる死者グルナッシュ  PW5000

 

「グランブルー・・・」

 

「ドロップゾーンの恐怖を教えてあげる!あなたのコロッケに!ライド!パーティング・シェイド!グルナッシュは移動!ターンエンド!」

 

パーティング・シェイド  PW8000

 

R パーティング R

R グルナッシュ R  アムの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!純潔の乙女カトリーナ!エルミは移動!」

 

純潔の乙女カトリーナ  PW7000

 

R カトリーナ R

R  エルミ  R

 

「エルミのブースト、カトリーナでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『理想の乙女トゥーリア』」

 

「ダメージチェック『お化けのとみー兄弟』」ターンエンド!」

 

PW12000➡PW8000  トコハの手札6枚 山札42枚  アムのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!海賊剣士コロンバール!」

 

海賊剣士コロンバール  PW9000

 

R コロンバール R

R グルナッシュ R

 

「グルナッシュのブースト、コロンバールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『腐海の呪術師ネグロルーク』」

 

「くぅ!ダメージチェック『グリーンショット・エルフ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW9000  アムの手札6枚 山札40枚  トコハのダメージ1枚

 

「何をぉ!ライド!理想の乙女トゥーリア!」

 

理想の乙女トゥーリア  PW9000

 

「おお!トコハの新しいカードが次々と!」

 

「トコハちゃんの新しいデッキですか」

 

「ミサキさんと作ってた新デッキだよ。トコハちゃん本気だ~」

 

「当ったり前よ!コロッケは唯一にして無二!最強にして最高!トッピング界のトップに君臨する絶対王者!このファイト、負けられないんだから!さらにトゥーリアをコール!」

 

R トゥーリア トゥーリア

R  エルミ    R

 

「まずはリアガードのトゥーリアでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『お化けのじみー(☆)』」

 

「エルミのブースト、トゥーリアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『開墾の戦乙女パドミニ』

 

「ダメージチェック『ソードマスター・ミミック』」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW9000+SH10000=19000

PW9000➡PW9000  トコハの手札6枚 山札39枚  アムのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!夜霧の吸血姫ナイトローゼ!」

 

夜霧の吸血姫ナイトローゼ  PW11000

 

「腐海の呪術師ネグロルークをコール!」

 

腐海の呪術師ネグロルーク  PW9000

 

R ナイトローゼ ネグロルーク

R グルナッシュ   R

 

「ネグロルークでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『純潔の乙女カトリーナ』」

 

「グルナッシュのブースト、ナイトローゼでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

ツインドライブ『一鬼当千ナイトストーム』『荒波のバンシー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

ナイトローゼ(アム)はトゥーリア(トコハ)に接近し、武器であるカットラスでトゥーリア(トコハ)を斬りつける。

 

「ダメージチェック『ツッケン・ドーン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!『メイデン・オブ・フラワースクリーン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000(+5000)=PW9000(+5000)  アムの手札6枚 山札36枚  トコハのダメージ3枚

 

「そばにうどん、白米にパン、さらにカレー、パスタ、お父さんの夜のおつまみ、などなど!ライド!ラナンキュラスの花乙女アーシャ!!」

 

ラナンキュラスの花乙女アーシャ  PW11000

 

「どんな料理にあい、食す者に笑顔と満腹をもたらす!それが、コロッケ!!春色の花乙姫アルボレア!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『開墾の戦乙女パドミニ』グレード1+2

 

春色の花乙姫アルボレア  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、トゥーリアをスペリオルコール!パワープラス2000!さらに、早咲きの乙女ピアをコール!」

 

早咲きの乙女ピア  PW7000

 

トゥーリア アルボレア トゥーリア

  R    エルミ   ピア

 

「左のトゥーリアでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『腐海の呪術師ネグロルーク』」

 

「ピアのブースト、トゥーリアでヴァンガードにアタック!

 

「ノーガード!ダメージチェック『倦怠の呪術師ネグロレイジー』」

 

「エルミのブースト、アルボレアでヴァンガードにアタック!コロッケはオールマイティかつ、究極の1品なのよ!!」

 

「完全ガード!『竜巻のジン』(コスト『一鬼当千ナイトストーム』)」

 

アルボレア(トコハ)の操る桜はナイトローゼ(アム)に包まれる前にジンの竜巻によって、花びらが散り散りになる。

 

「く!トリプルドライブ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』『純潔の乙女カトリーナ』『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!ターンエンド」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW16000➡PW11000

PW26000➡PW11000(完全ガード)  トコハの手札6枚 山札32枚  アムのダメージ3枚

 

「それはちくわ天とて同じこと!なのに、ちくわ天が正当に評価されることは少なく、お店のメニューにその名を見ることは稀!悲しき無冠の帝王、それがちくわ天!!ストライドジェネレーション!!!暗躍する海賊王バンデッドラム!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『一鬼当千ナイトストーム』グレード3

 

暗躍する海賊王バンデッドラム  PW26000  ハーツ『夜霧の吸血姫ナイトローゼ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、ドロップゾーンのネグロルークを亡霊(ホロウ)でスペリオルコール!」

 

亡霊(ホロウ)とは、ユニットがリアガードに登場した時、そのユニットを亡霊(ホロウ)状態にする代わり、ターン終了時にはそのユニットを退却させるグランブルーの新しい能力だ。

 

「そして、一鬼当千ナイトストームも亡霊(ホロウ)でコール!」

 

一鬼当千ナイトストーム  PW11000

 

ナイトストーム(亡霊) バンデッドラム ネグロルーク(亡霊)

     R      グルナッシュ      R

 

「けど、それも今日まで!絶対王者の称号はちくわ天がいただく!コロッケの申し子、安城トコハ、あなたに勝って!!」

 

「ナイトストームでヴァンガードにアタック!」

 

ルーナがアムの盤面のユニットをレストさせてヴァンガードにアタックさせる。ルーナが勝手に操作したため、アムもユキノも驚いている。

 

「ルーナ⁉」

 

「ちょっと!何やってるのよ!」

 

「ダメだった?」

 

「・・・いや、いい手かも!」

 

「本当ね!偶然の産物とはよく言ったものだわ!」

 

「いっけー!」

 

「インターセプト!『理想の乙女トゥーリア』」

 

トコハの盤面を今度はクミが操作した。

 

「クミちゃん⁉」

 

「ちょちょちょ⁉何やってんさ⁉」

 

「イェーイ!私は~・・・かぼちゃ天が好き~」

 

「いや、そういう問題じゃなくてさ・・・」

 

「グルナッシュのブースト、バンデッドラムでヴァンガードにアタック!」

 

「の、ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『竜巻のジン』『お化けのとみー兄弟』『お化けのじみー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはネグロルークに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

バンデッドラム(アム)はカットラスでアーシャ(トコハ)を叩き斬る。

 

「くぅ!ダメージチェック『矢車菊の花乙女イーリス』『開墾の戦乙女パドミニ』」

 

「バンデッドラムのスキル!アタックがヒットしたため、ドロップゾーンからお化けのじみーをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

お化けのじみー(☆)  PW5000

 

「じみーのブースト、ネグロルークでヴァンガードにアタック!ネグロルークのGB(ジェネレーションブレイク)!パワープラス2000!さらに、亡霊(ホロウ)状態なら、さらにパワープラス5000!」

 

「ガード!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』『純潔の乙女カトリーナ』『メイデン・オブ・フラワースクリーン』」

 

「ターンエンド!ネグロルーク、ナイトストームは亡霊(ホロウ)で退却!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000

PW31000➡PW11000

PW25000➡PW11000(完全ガード)  アムの手札6枚 山札31枚  トコハのダメージ5枚(裏1枚)

 

「ちょっとハプニングがあったけど、気を取り直して、ストライドジェネレーション!!!夢紡ぐラナンキュラスアーシャ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』グレード3

 

夢紡ぐラナンキュラスアーシャ  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでピアをスペリオルコール!パワープラス2000!夢紡ぐアーシャのスキル!Gゾーンの夢紡ぐアーシャを表にして、ピアを選択!そして、前列のユニットパワープラス5000!さらにトゥーリアをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

トゥーリア アーシャ トゥーリア

 ピア   エルミ   ピア

 

「ピアのブースト、右のトゥーリアでアターック!」

 

トコハの盤面をまたクミが操作する。

 

「ちょ⁉また⁉」

 

「ガード!『荒波のバンシー(☆)』『お化けのとみー兄弟』」

 

「ちょっと!」

 

「後、かぼちゃのスープと、パンプキンケーキも好き~」

 

「いや、そういう話じゃなくて・・・まぁ、いいや。エルミのブースト、アーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『竜巻のジン』(コスト『腐海の呪術師ネグロルーク』)

 

アーシャ(トコハ)はナイトローゼ(アム)をクワで攻撃しようとするが、ジンの竜巻によって近づくことができなかった。

 

「トリプルドライブ『桜吹雪の乙女リルガ』『矢車菊の花乙女イーリス』『フェアリーライト・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをトゥーリアに!」

 

「我慢してたけど限界!私はとんかつが好き!!ピアのブースト、トゥーリアでヴァンガードにアタック!」

 

「ちょ⁉ユイまで⁉」

 

なんとさっきまでコロッケ派だったユイがそう宣言してトゥーリアを勝手に操作する。

 

「ノーガード!ダメージチェック『粉骨の呪術師ネグロボーン』」

 

「ちょっと!さっきまでコロッケがどうとか言ってたじゃない!何そのテノヒラ返し!」

 

「ごめん!どっちかといったらとんかつが好きだったからつい!」

 

「トコハちゃん、諦めてください。ユイちゃんはこういうのにはすごく便乗しやすいんです」

 

「はぁ・・・。これでターンエンド」

 

PW23000➡PW11000+SH15000=26000

PW36000➡PW11000(完全ガード)

PW30000➡PW11000  トコハの手札6枚 山札24枚  アムのダメージ4枚(裏1枚)

 

「仲間に裏切られるとはね。安城トコハ、敗れたり!ストライドジェネレーション!!!霧幻の海賊王ナイトローゼ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『夜霧の吸血姫ナイトローゼ』グレード3

 

霧幻の海賊王ナイトローゼ  PW26000  ハーツ『夜霧の吸血姫ナイトローゼ』

 

「今こそドロップゾーンの恐怖を味わうがいい!超越(ストライド)スキルでカウンターブラストを払って、ドロップゾーンからネグロルークをスペリオルコール!スキル発動!ネグロルークを亡霊(ホロウ)状態に!」

 

R ナイトローゼ ネグロルーク(亡霊)

R グルナッシュ    じみー

 

「ちくわ天の未来は私たちが切り開く!いけぇ!ルーナ、ユキノ!」

 

「私はガトーショコラが好きよ。じみーのブースト、ネグロルークでヴァンガードにアタック!」

 

「ええ⁉」

 

ユキノもまさかのテノヒラ返しをしたため驚愕するアム。

 

「ネグロルークのスキルでパワープラス7000!」

 

「ガード!『フェアリーライト・ドラゴン(治)』インターセプト!『理想の乙女トゥーリア』」

 

「あんたもかい・・・」

 

「もうトッピングの話じゃなくなってるからね」

 

「・・・グルナッシュのブースト、ナイトローゼでアタック!ナイトローゼのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト(2)とGゾーンのナイトローゼを表にして、ドロップゾーンからナイトストームととみー兄弟をスペリオルコール!」

 

「完全ガード!『桜吹雪の乙女リルガ』(コスト『矢車菊の花乙女イーリス』)」

 

ナイトローゼ(アム)は自身の翼を広げて、両手に装備しているカットラスでアーシャ(トコハ)を斬りつけようとしたが、リルガによってそれを防がれる。

 

「トリプルドライブ『海賊剣士コロンバール』『おまじないするバンシー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復して、パワーをヴァンガードに!『荒波のバンシー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ナイトストームに!」

 

「私はシュークリームが好きー!ナイトストームでヴァンガードにアタック!」

 

「ちょ⁉ルーナまで⁉」

 

「あはは・・・もうコロッケもちくわ天も関係なくなりましたね・・・」

 

唯一盤面にふれていないアンはそう口にして苦笑いを浮かべている。

 

「く!この手札じゃ防げない!ノーガード!」

 

ナイトストームは一筋の剣をアーシャ(トコハ)の腹部に突き刺した。

 

ダメージチェック『桜吹雪の乙女リルガ』『フェアリーライト・ドラゴン(治)』

 

「ヒールトリガ~。ダメージを回復してパワーをヴァンガードに~」

 

「クミちゃん?」

 

「くぅ!ターンエンド!」

 

PW25000➡PW11000+SH15000=26000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW28000➡PW11000(+5000)  アムの手札5枚 山札26枚  トコハのダメージ5枚(裏1枚)

 

「トコハ!そのままいっちゃえ!」

 

「トコハちゃん、ファイティ!」

 

「・・・おっしゃあ!トゥーリアのGB(ジェネレーションブレイク)!ラナンキュラスのヴァンガードがいるため、ドロップゾーンのトゥーリアを山札の上に置く!そしてリアガードのトゥーリアを手札に!そして、ストライドジェネレーション!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』グレード3

 

アーシャ(トコハ)は未来の可能性の姿となって現れた。しかしその姿は夢紡ぐラナンキュラスの姿ではない。アーシャの、もう1つの未来の可能性の姿だ。

 

「咲き誇るラナンキュラスアーシャ!!!」

 

咲き誇るラナンキュラスアーシャ  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

「来た!トコハちゃんの新しいGユニット!」

 

「しかもただのGユニットじゃない。アーシャの新しい姿だ!」

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、エルミを退却してピアをスペリオルコール!パワープラス2000!トゥーリアをコール!トゥーリアのGB(ジェネレーションブレイク)!ラナンキュラスのヴァンガードがいるため、ユニットを1体選んで同名ユニットとして扱う!トゥーリアを咲き誇るアーシャとして扱う!ピアのGB(ジェネレーションブレイク)!ドロップゾーンのノーマルユニットを2体戻して、全てのピアにパワープラス3000!それを3体分!」

 

戻したカード 『純潔の乙女カトリーナ』『理想の乙女トゥーリア』『桜吹雪の乙女リルガ』『矢車菊の花乙女イーリス』『純潔の乙女カトリーナ』『メイデン・オブ・フラワースクリーン』

 

「咲き誇るアーシャのスキル!カウンターブラストとソウルブラスト、Gゾーン裏のカード、夢紡ぐアーシャを表に!ラナンキュラスのハーツがいるため、同名のカード、ピアをスペリオルコール!そして、コールした同名ユニットは4体は、表の夢紡ぐアーシャ1枚につきパワープラス5000!よってピア4体にパワープラス15000!さらに、ヴァンガードと同名カードがあるなら、クリティカルプラス1される!トゥーリアには咲き誇るアーシャの名を引き継いでいる。よって、咲き誇るアーシャはクリティカルプラス1!」

 

トゥーリア アーシャ ピア

 ピア    ピア  ピア

 

「ピアのブースト、咲き誇るラナンキュラスアーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「くぅ!防げない!ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『メイデン・オブ・フラワースクリーン』『純潔の乙女カトリーナ』『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!パワーはトゥーリアに、クリティカルはアーシャに!」

 

アーシャ(トコハ)はクワを海賊船に突き刺し、その海賊船から植物を咲かせた。その植物はナイトローゼ(アム)の足を掴み、身動きをとれなくする。そして、ナイトローゼ(アム)の頭上からアーシャ(トコハ)が現れ、ナイトローゼ(アム)をクワでとどめをさす。

 

PW57000➡PW11000

 

ダメージチェック『粉骨の呪術師ネグロボーン』『悪霊竜ガストドラゴン』

 

トコハのダメージ5枚  アムのダメージ6枚  勝者トコハ

 

 

ファイトを終えた後はフードコートで店員から水をもらい、席を確保する。

 

「席の確保、頼んだぞい!」

 

「了解!買いだしよろしくね」

 

「任された!いこ、ユイちゃん、ルーナちゃん」

 

「「うん!」」

 

クミ、ユイ、ルーナは昼食の買い出しに出かけ、トコハ、アン、アム、ユキノは席に座る。

 

「さすが、Gクエストで負け知らずなだけのことはあるね」

 

「アムちゃんこそ。ルーナが1回も勝てないっていうのも納得だわ」

 

「いえ、ルーナも強くなってるから、追い抜かれそうなのよ。ま、私もアムもそうはさせないけどね」

 

「お2人とも仲がよろしいんですね」

 

「まぁ、ルーナと会う前からずっと一緒だったからね」

 

「そう。いうなれば幼馴染ってやつよ」

 

「まぁ!そうだったんですね!」

 

アムとユキノが幼馴染と聞いてアンは両手をパンと叩いて笑みを浮かべる。

 

「でも、最近はルーナとファイトしてないんだって?ルーナ、寂しがってたよ?」

 

「もう必要ないから」

 

笑みを浮かべているトコハはアムにそう尋ねたが、アムは直球に答えた。

 

「相変わらずドライね。別に仕事とか関係なくてもいいじゃない。友達とのファイトってのも、楽しいわよ?」

 

「そうは言いますけど、ユキノちゃんもあんまりルーナちゃんと関われてないと聞きましたよ?忙しいことって何ですか?」

 

「それは・・・」

 

アンの問いにユキノは儚げそうな表情で言いよどむ。

 

「そんなに言えないことですか?ルーナちゃんにも?」

 

「・・・まぁね。余計な気遣いとか、してほしくないからね」

 

「ユキノ・・・」

 

「・・・2人はさ、ルーナのことをどう思ってるの?」

 

ユキノの表情で場が暗くなりそうなところをトコハがルーナについての話題に持ち込む。

 

「う~ん、言葉にすると難しいわね。アムはどうなのよ?」

 

「・・・ラミラビのパートナー」

 

「それだけ?」

 

「・・・ルーナのことは認めてるわ。仕事に対しては真面目で一生懸命だし、レッスンも頑張ってる。普通にいい子だと思ってる」

 

「そうね。私も同意見だわ」

 

「ルーナがさ、心配してたよ。最近2人が元気がないって」

 

「「!」」

 

トコハの言葉にアムとユキノが目を見開く。

 

「そうですね。時々、すごく落ち込んでるって言ってましたね」

 

「ルーナがそんなことを・・・?」

 

「ルーナは2人のことをよく見てるよ。仕事だけじゃなくて、2人ともっと仲良くなりたいって。もっといろいろ話したり、遊んだりしたいって」

 

「「・・・・・・」」

 

「でも、だからって2人にどうこうしてほしいってわけじゃないんだけどさ。ただ、知っておいてほしいんだ。あなたたちが思っているよりずっと、ルーナがあなたたちが好きだってことを」

 

トコハの言葉を聞いてアムとユキノは少しだけ困ったような表情になる。

 

「・・・そんなこと言われても・・・困るんだけど・・・」

 

「ですよね。3人の問題ですから・・・」

 

「何言ってんだろあの子?全然元気なのに、見当違いもいいところなのに・・・」

 

トコハとアンはアムとユキノの様子を、少しだけ微笑ましく見ていると・・・

 

「トコハちゃ~ん・・・」

 

クミ、ユイ、ルーナが買い出しから戻ってきた。しかし持っているトレーには大量の料理があった。

 

「ええ⁉多すぎませんか⁉」

 

「ど、どうしたの⁉そんなにいっぱい持って・・・」

 

「いやー、なんか私たち、10万人目のお客様だったらしくてさ・・・」

 

「おめでとうございます!力の限りサービスさせていただきます!」

 

『おめでとうございます!!』

 

突然のことに4人はあっけをとられていたが・・・

 

「「・・・ぷっ、あはははは!」」

 

アムとユキノが笑い出した。

 

「すっごいハッピーハプニングだね!」

 

「そうね。よしルーナ!早く食べましょう!」

 

「え?」

 

「今日はいっぱい遊んで楽しかったから、お腹すいちゃった!」

 

「あら、それはシュークリーム?」

 

「うん。あ、あのね!」

 

「「「一緒に食べよう!」」」

 

言葉が重なり、アムとユキノはルーナに笑みを浮かべ、ルーナは感激のあまり目をウルウルしている。ユイとクミもトコハとアン側の席に座る。

 

「はい、私たちの好きなこれ」

 

「おそばですか」

 

「今日はこれ」

 

「ちくわ天!」

 

4人もお互いに笑いあって、食事を楽しむのであった。

 

 

すっかり遅くなってしまったが、最後にトコハ、クミ、ユイ、アンは観覧車を乗って、夜の風景を楽しむのであった。

 

「それにしても、観覧車のチケットまでくれるなんて太っ腹よね」

 

「なんせ10万人目のお客様ですから~」

 

「ラミラビも一緒に乗ればいいのにね~」

 

「それは無理ですよ。だって、アムちゃんには余計だったみたいですから」

 

4人は観覧車からラミーラビリンスの姿をとらえるのであった。

 

「アムが高いところ苦手なんていがーい!」

 

「でしょ?かわいいところもあるのよね」

 

「いいでしょ、別に」

 

「次は一緒に乗ろうね?怖くないように手握っててあげるから!」

 

「絶対いや」

 

「本当、アムってばいつまでたってもお子様よね」

 

「ポエム」

 

「・・・わかったわよ、余計なことは言わない」

 

「私、ユキノのポエム気になるなー。今度、読んでもいい?」

 

「ダメ。あれは絶対に読ませてあげないわよ」

 

そんな会話を弾ませていると、冬の寒い風が吹いてきた。

 

「しっかし、冬は本当に寒いわね・・・」

 

「風も冷たいね。雪とか降るのかな?」

 

「・・・私、この季節嫌いなの」

 

「え?」

 

「すごく嫌なことを思い出すから。どうしても」

 

「アム・・・」

 

「・・・私とユキノが5歳の時だった」

 

アムは自分が5歳の時に起こったことをルーナに話した。包み隠さず、全て。

 

「大切な人だった。とてもとても、大切な人」

 

アムは自分のリュックについている手袋のチャームにふれる。

 

「これ、探してくれたこと、あったよね?」

 

「うん・・・」

 

「これはその人との思いで。そして、絆なの。私はあの日、全て失った。だから私はこの季節が嫌い。自然と気持ちも落ち込んで・・・」

 

ルーナはアムの手をそっと握った。

 

「でも・・・そのことに気付く人なんていなかった。今まで誰も、そういう気持ち、必死に表に出さないように、してきたし」

 

ルーナとユキノの表情は帽子で隠れていてわからない。そんな3人は冬の寒い風を、儚げに感じ取っていたのであった。

 

to be continued…




トコハ「仲良し大作戦、大成功!ふ、完璧に任務をこなしてしまったわ」

クミ「途中くだらないことですっごくもめてたけどー!」

トコハ「うわぁ、きっつぅ。クミちゃんきっつぅ・・・」

ユイ「で、でもさ、これを機にあの3人ともっと仲良くなりたいね!」

アン「きっとできますよ!すごくいい子たちでしたもの!」

ユイ「そうだよね!」

TURN73「シオンVSエース」


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シオンVSエース

今回はシオン君のリベンジ回です。

この話の最後にちょっぴり付け加えを施しました。

後、設定を少し追加しましたのでそちらの方も見てください。

それでは、どうぞ!


夜の時間帯のバーのカウンター席で、シオンは1人の男と取引をしていた。男は何かのデータが入っているチップを渡し、シオンがそれを受け取る。

 

「これが例の決算書だ。君の知りたがっていたデータも、全部揃っている」

 

「確かにいただきました」

 

「そんなものが何の役に立つのかね?綺場一族とは、縁もゆかりもない会社だろう?」

 

必要なものを手に入れたシオンはチップを胸ポケットに入れ、その場から立ち去ろうとする。

 

「それで・・・その・・・例の写真の件だがね・・・」

 

「・・・帰られたらポストを確認するとよいですよ。お届け物があるかもしれません」

 

そう言ってシオンは今度こそバーから去っていった。

 

 

 

TURN73「シオンVSエース」

 

 

 

バーを出た後、シオンは現在ある人物を呼び出して話をしている。その人物とは烏森家の御曹司、烏森ユウヤだった。かつては神崎が統一していたユナサン支部でドッグトレーナーとして動いていた時もあった。

 

「ご無沙汰だね、シオン。てっきり君はご両親と一緒に、お引越ししたとばかり思ってたけど、元気そうじゃないか」

 

「変わらないな、ユウヤ」

 

「いやいや、最近は財界人のお付き合いに帝王学の勉強にと、休む暇もなくてね。君みたいな身軽な立場が羨ましいよ、本当」

 

ユウヤはシオンに皮肉な言葉をかけるが、シオンは気にせず口を開く。

 

「綺場のTOBの時には、ずいぶんと荒稼ぎしたみたいだな?」

 

「ああ・・・あれもビジネスさ。悪く思わないでくれよ。それで何だい?君は今さら、そんなことを責めに僕を呼び出したのかい?」

 

「少しお願いがあってね」

 

「お願い?ふふふ、そうか。君もずいぶんしおらしくなったじゃないか。だったらまずは・・・僕の前に・・・跪いてもらおうかな!!」

 

ユウヤは近くにあったバラの根を1つ摘み取り、フェンシングの要領でシオンにつきつけようとしたが、シオンがバラの根でユウヤの根をはじき返し、それをユウヤの首筋に突き付ける。

 

「忙しかったのは確かなようだ。ずいぶん鈍っているな?スピードキング」

 

「くっ・・・!」

 

シオンはバラの根を下ろすと、ユウヤを呼び出した本題に入る。

 

「綺場が売られるという情報を、お前に教えたのは誰だ?」

 

「!」

 

「ああ、勘違いしないでほしい。僕はすでに答えを知っているんだ。然る場所に出すこともできるけれど、その前に、君自身の口から聞いてみたくてね」

 

シオンの問いかけに、ユウヤが言いよどんでいると・・・

 

「それくらいにしておいてくれないかなぁ?」

 

シオンが探している因縁の相手、エースが現れた。シオンはエースを静かに見据えている。ユウヤはその際に、その場から去っていく。

 

「ずいぶん探させちまったみたいだな?」

 

「連絡先を聞き忘れていたからね」

 

「・・・あいつは俺をつり出すエサか」

 

「あれでも幼馴染でね、扱い方は君よりよく知っているつもりだ」

 

「ひっでぇなぁ」

 

シオンの言葉にエースは肩をすくめる。

 

「ほっといてもよかったんだけどな、俺の視界でコバエが飛び回っているのは、やっぱうざいんだ。俺って、きれい好きだから」

 

「決着をつけたい」

 

シオンはそう言って、ファイカを取り出す。

 

「僕が勝ったら、光輝の剣を返してもらいたい」

 

「?」

 

「お前たちにとっては、もう何の価値もない錆びた剣だろう。それでも僕にとっては、あれは綺場の象徴。代々受け継いで、守ってきたものなんだ」

 

シオンの言葉を聞いてエースは皮肉な笑みを浮かべている。

 

「・・・そうか。君はまだ、綺場の後継者なんだね。けど、それだけじゃ勝負にはならないなぁ。俺が勝っても得るものがない」

 

雪が降っている中、エースは口元をにやりと微笑んだ。

 

「俺が勝ったら・・・お前はデッキを捨てろ。金輪際、カードに触るな」

 

つまりはエースが勝てば、シオンはヴァンガードファイターでなくなってしまうことを意味する。そんな賭けにシオンは・・・

 

「いいだろう」

 

了承をし、ファイトをする条件が成立した。

 

 

ファイト場は場所はガレージの中で行う。シオンとエースは自分のファイカをファイトテーブルに変形して、ファイトの準備を行う。

 

「場所はそちらが指定してくれ。いろいろ気になるだろうからね。僕のテリトリーの中だと」

 

「ふん、お気遣いどうも」

 

お互いの準備を終え、ファイト体制に入る。フィールドはメガラニカの海の上を渡る海賊団の幽霊船だ。

 

「今日はお互い自分のデッキだ。負けても言い訳できないな」

 

「ああ」

 

因縁のファイトが今始まるとしている。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

「再起の騎士スティウス!」

 

「死せざる死者グルナッシュ」

 

再起の騎士スティウス  PW5000

 

死せざる死者グルナッシュ  PW5000

 

「グランブルー・・・やはりそれか。・・・先攻ドロー。ライド!逆風の騎士セリム!スティウスは移動!ターンエンド!」

 

逆風の騎士セリム  PW7000

 

R  セリム  R

R スティウス R  シオンの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン。ドロー。ライド、パーティング・シェイド。グルナッシュは移動。粉骨の呪術師ネグロボーンをコール」

 

パーティング・シェイド  PW8000

粉骨の呪術師ネグロボーン  PW7000

 

R パーティング ネグロボーン

R グルナッシュ   R

 

「ネグロボーンでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『バーニングメイン・ライオン(☆)』」

 

「グルナッシュのブースト、パーティング・シェイドでヴァンガードにアタック

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『倦怠の呪術師ネグロレイジー』」

 

「ダメージチェック『規範の騎士オルハン』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000+SH10000=17000

PW8000➡PW7000  エースの手札5枚 山札42枚  シオンのダメージ1枚

 

「僕のターン。ドロー。ライド!反攻の騎士スレイマン!ナイト・オブ・ツインソードをコール!」

 

反攻の騎士スレイマン  PW9000

ナイト・オブ・ツインソード  PW9000

 

ツインソード スレイマン R

  R    スティウス R

 

「ツインソードでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『荒海のバンシー(☆)』」

 

「スティウスのブースト、スレイマンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『月柱の騎士シシルス』」

 

「ダメージチェック『お化けのとみー兄弟』ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000  シオンの手札4枚 山札40枚  エースのダメージ1枚

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。ライド!海賊剣士コロンバール!ネグロボーンを移動。コール!倦怠の呪術師ネグロレイジー!」

 

海賊剣士コロンバール  PW9000

倦怠の呪術師ネグロレイジー  PW9000

 

R コロンバール ネグロレイジー

R グルナッシュ ネグロボーン

 

「グルナッシュのブースト、ネグロレイジーでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『お化けのとみー兄弟』」

 

「ダメージチェック『逆風の騎士セリム』」

 

「ネグロボーンのブースト、ネグロレイジーでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『バーニングメイン・ライオン(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW9000

PW16000➡PW9000+SH10000=19000  エースの手札4枚 山札39枚  シオンのダメージ2枚

 

「僕のターン。スタンド&ドロー。折れない剣、潰えぬ魂! 鋼の意志を今こそ貫け! ライド! 青天の騎士アルトマイル!!」

 

青天の騎士アルトマイル  PW11000

 

「噂で聞いたよ?あの櫂トシキとやったんだって?」

 

「・・・コール!ナイト・オブ・ライトオーダー!」

 

ナイト・オブ・ライトオーダー  PW11000

 

ツインソード アルトマイル ライトオーダー

  R    スティウス     R

 

「ツインソードでネグロレイジーにアタック!」

 

「ノーガード。スタゲ支部を突破したチームが初めて出たって、大騒ぎみたいじゃないか」

 

「Gクエストに興味があるとは思わなかったな」

 

「俺もファイターの端くれですから?」

 

「・・・スティウスのブースト、アルトマイルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『月柱の騎士シシルス』『夢の運び手べレヌス(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!パワーはライトオーダーに、クリティカルはアルトマイルに!」

 

アルトマイル(シオン)はコロンバール(エース)に斬撃を与えたが、コロンバール(エース)は余裕の表情をしている。

 

「ダメージチェック『海賊剣士コロンバール』『倦怠の呪術師ネグロレイジー』」

 

「ライトオーダーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『アサルトコマンドカリニャン(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000

PW16000➡PW11000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000  シオンの手札4枚 山札36枚  エースのダメージ3枚

 

「君も忙しいね?お友達とGクエストやって、俺の尻も追っかけなくちゃならなくて。ライド!夜霧の吸血姫ナイトローゼ!!」

 

夜霧の吸血姫ナイトローゼ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション。暗躍する海賊王バンデッドラム!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『お化けのとみー兄弟』グレード1+2

 

暗躍する海賊王バンデッドラム  PW26000  ハーツ『夜霧の吸血姫ナイトローゼ』

 

超越(ストライド)スキル。カウンターブラストで、ドロップゾーンのネグロレイジーをコール。パワープラス2000。ネグロレイジーを亡霊(ホロウ)に」

 

亡霊(ホロウ)・・・」

 

「ターン終了時に退却するのと引き換えに、スキルを獲得できる。ネグロレイジーのGB(ジェネレーションブレイク)。ヴァンガードがナイトローゼでカウンターブラストとソウルブラストで、ドロップゾーンに置いたグレード2、コロンバールをコール。パワープラス2000」

 

「ドロップゾーンからリアガードを呼び戻す能力か・・・」

 

「殺しても殺しても蘇る。蘇るたびに強くなる。これが俺のグランブルーデッキだ!」

 

ネグロレイジー(亡霊) バンデッドラム コロンバール

     R      グルナッシュ  ネグロボーン

 

「いくぜ。グルナッシュのブースト、バンデッドラムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『悪霊竜ガストドラゴン』『竜巻のジン』『お化けのじみー(☆)』クリティカルトリガー。パワーはコロンバールに、クリティカルはヴァンガードに」

 

バンデッドラム(エース)の持っていた髑髏から悪霊が現れ、その悪霊はアルトマイル(シオン)を締め上げる。

 

「ぐわああああ!!ダメージチェック『希望の守り手』『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「バンデッドラムのスキル発動。ドロップゾーンから荒海のバンシーをコール。パワープラス2000グルナッシュは退却。コロンバールでヴァンガードにアタック。コロンバールのスキル発動。カウンターブラストを払って、ドロップゾーンからグルナッシュをコール。グルナッシュを亡霊(ホロウ)に」

 

「ガード!『夢の運び手べレヌス(☆)』」

 

「グルナッシュのブースト、ネグロレイジーでヴァンガードにアタック。正直驚いたぜ。てっきり俺に勝ったら、綺場を返せって言うと思ってた」

 

「っ!インターセプト!『ナイト・オブ・ツインソード』」

 

「そうだな。言わないんじゃなくて、言えないんだ、君は。頭を挿げ替えても、綺場は今でも順風満帆。会社はちゃーんと回ってる。君たち創業者一族を追い出した以外は、1人のリストラもいない。ここで君がのこのこ出てきて、また全部ひっくり返したら、とんでもない大混乱になる。今度こそ綺場が土台から崩れるようなことになりかねない」

 

エースは不敵にそう告げながら笑みを浮かべる。

 

「ターンエンド。亡霊(ホロウ)状態のユニットはドロップゾーンへ。ここでスキル発動。グルナッシュはカウンタチャージ(2)。ネグロレイジーはカウンタチャージ、ソウルチャージ『おまじないするバンシー(治)』」

 

PW31000➡PW11000(+5000)

PW21000➡PW16000+SH10000=26000

PW18000➡PW16000+SH5000=21000  エースの手札5枚 山札33枚  シオンのダメージ4枚

 

「これが現実だよ。ま、君もわかっているんだろうけど」

 

「・・・いつまでも・・・」

 

「?」

 

「いつまでも、お前の思惑通りになると思うな!!ストライドジェネレーション!!!飛天の聖騎士アルトマイル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『月柱の騎士シシルス』グレード1+2

 

飛天の聖騎士アルトマイル  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!手札から月柱の騎士シシルス、ナイト・オブ・ツインソードをコール!ツインソードとライトオーダーにパワープラス5000!飛天の聖騎士アルトマイルのスキル!Gゾーンの飛天の聖騎士アルトマイルを表に!前列全てのユニットにパワープラス3000!」

 

ツインソード  アルトマイル ライトオーダー

 シシルス   スティウス     R

 

「ライトオーダーでヴァンガードにアタック!「ガード『お化けのじみー(☆)』」ツインソードでヴァンガードにアタック!ツインソードのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払い、山札からホープソング・エンジェルをスペリオルコール!ホープソングのスキル発動!カウンターブラスト!ソウルブラスト!山札から勇敢(ブレイブ)能力を持つユニットをコールできる!スカウティング・オウルをスペリオルコール!」

 

ホープソング・エンジェル  PW8000

スカウティング・オウル  PW7000

 

「ノーガード。ダメージチェック『お化けのじみー(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに。へえー、まだ足搔くんだ?」

 

「・・・そうやって笑っていればいい。お前にはどうせ理解できない。名乗る名前を持たない、何の責任も負う事もない、守るべきものがない人間には!」

 

シオンの後者の言葉にエースは少しだけ反応した。

 

「飛天の聖騎士アルトマイルでヴァンガードにアタック!お前は永遠に、その狭い砂場で、遊んでいろ!!」

 

「完全ガード『竜巻のジン』(コスト『悪霊竜ガストドラゴン』)」

 

アルトマイル(シオン)は双剣でナイトローゼ(エース)を斬りかかるが、ジンがその斬撃を防ぐ。

 

「ああ。理解できないぜ。名前しかすがるもののない、甘ったれ育ちなんざ」

 

「く!トリプルドライブ『しゃいんがる』『ホーリーナイト・ガーディアン』『スカウティング・オウル』スカウティング・オウルのブースト、ホープソングでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト『海賊剣士コロンバール』いい気になるなよ、お坊っちゃま!」

 

「く!ターンエンド」

 

PW19000➡PW11000+SH10000=21000

PW24000➡PW11000(+5000)

PW34000➡PW11000(完全ガード)

PW18000➡PW11000+SH5000=16000  シオンの手札4枚 山札28枚  エースのダメージ4枚

 

「確かに前とは違うな。少しは現実の痛みってものを味わったのか?けどな、こんなもんじゃないんだよ、本当の絶望ってのは。見せてやるよ、俺の現実を!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『悪霊竜ガストドラゴン』グレード3

 

「絶望を喰らい立ち上がれ!!我は今、ここにある!!ストライドジェネレーション!!!」

 

その海賊姫は羽を広げ、アルトマイル(シオン)を見下す。その姿は、ナイトローゼの未来の可能性の姿だ。

 

「霧幻の海賊王ナイトローゼ!!!」

 

霧幻の海賊王ナイトローゼ  PW26000  ハーツ『夜霧の吸血姫ナイトローゼ』

 

超越(ストライド)スキル。カウンターブラストを払い、ドロップゾーンのコロンバールをスペリオルコール。パワープラス2000。荒海のバンシーをソウルへ。1枚ドロー。パーティング・シェイドをコール」

 

R ナイトローゼ コロンバール

R パーティング ネグロボーン

 

「ネグロボーンのブースト、コロンバールでヴァンガードにアタック。コロンバールのGB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラストを払い、ドロップゾーンの悪霊竜ガストドラゴンをスペリオルコール。ガストドラゴンを亡霊(ホロウ)に」

 

悪霊竜ガストドラゴン  PW11000

 

「そらそら!こんなんじゃ綺場の栄光は2度と取り戻せないぜ!!」

 

「ガード!『しゃいんがる』『スカウティング・オウル』」

 

「それとも、もうあきらめたのかなぁ?欲しいのは綺場じゃなくって、あのおんぼろの剣なんだもんなぁ?ガストドラゴンでヴァンガードにアタック!ガストドラゴンのGB(ジェネレーションブレイク)。山札の上2枚をドロップゾーンに『おまじないするバンシー(治)』『海賊剣士コロンバール』パワープラス3000。亡霊(ホロウ)状態ならさらにプラス5000」

 

「く・・・。ノーガード。ダメージチェック『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「なーんの役にも立たない錆びた剣と、落ちた御曹司かぁ・・・。確かにお似合いだぜ!ま、ここまでよく頑張ったよ。諦めたって誰も君を責めたりしない」

 

「・・・るな・・・」

 

「?」

 

「ふざけるな!!お前のしたことへの報いは必ず受けさせてやる!!」

 

「くく、とうとう仮面も外れちゃったか。パーティング・シェイドのブースト、ナイトローゼでヴァンガードにアタック。ナイトローゼのGB(ジェネレーションブレイク)(2)。カウンターブラスト(2)と、Gゾーンのナイトローゼを表に。お化けのとみー兄弟とガストドラゴンをドロップゾーンからスペリオルコール。用済みの奴は退却。ガストドラゴンは亡霊(ホロウ)に」

 

「完全ガード!『ホーリーナイト・ガーディアン』(コスト『月柱の騎士シシルス』)」

 

ナイトローゼ(エース)は羽を広げ、両手に持っているカットラスでアルトマイル(シオン)に襲い掛かるが、ホーリーナイトが斬撃を防ぐ。

 

「トリプルドライブ『腐海の呪術師ネグロルーク』『夜霧の吸血姫ナイトローゼ』『荒海のバンシー(☆)』クリティカルトリガー。これが君だよ、綺場シオン。肝心なところでいつも勝てない。櫂トシキにも君は負けた。勝ったのは君のお友達。君は友達の尻馬に乗っただけだ」

 

シオンは顔を俯かせる。

 

「効果は全てガストドラゴンに。とみー兄弟のブースト、ガストドラゴンでヴァンガードにアタック!スキルで山札の上2枚をドロップゾーンに『荒海のバンシー(☆)』『アサルトコマンドカリニャン(☆)』パワープラス3000!さらにパワープラス5000!」

 

「スカウティング・オウルのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!」

 

勇敢(ブレイブ)とは自分の手札が3枚以下なら発動することができるロイヤルパラディンの新しい能力だ。手札が4枚以上なら無効だ。あくまでも3枚だ。シオンの手札は0枚。十分に発動する条件が揃っている。

 

「手札が3枚以下で、このユニットをガーディアンサークルへコール!さらにシールドプラス5000!さらにツインソードとホープソングでインターセプト!」

 

「ターンエンド。ガストドラゴンは亡霊(ホロウ)で退却」

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW19000➡PW11000(+5000)

PW34000➡PW16000(完全ガード)

PW31000➡PW16000+SH20000=36000  エースの手札4枚 山札24枚  シオンのダメージ5枚(裏3枚)

 

「否定しないんだな?そうだなぁ、君自身が1番よくわかってることだ。そう、これが現実だ」

 

ガレージのドアの外から寒い風が雪と共に入ってきた。

 

「・・・そうだな。これが現実だ」

 

シオンは口元に笑みを浮かべ、それを見たエースは怪訝な顔になる。それと同時に風が強くなる。

 

「ゲームはそろそろ終わりにしよう。ひれ伏せ!我が剣の前に!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『青天の騎士アルトマイル』グレード3

 

「今こそ刻め、新たなエピック!! 我が望む世界を掴み取れ!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

アルトマイル(シオン)は空間を切りさき、その空間から1人の騎士が現れる。これこそが、飛天の聖騎士アルトマイルトとは別の、アルトマイルのもう1つの可能性だ。

 

「天元超克アルトマイル!!!!」

 

天元超克アルトマイル  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

「新しいユニット⁉」

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、アルトマイルとシシルスにパワープラス5000!シシルスを移動!天元超克アルトマイルのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト、Gゾーン裏のカード、飛天の聖騎士アルトマイルを表に!Gゾーンの飛天の聖騎士アルトマイル1枚につき前列全てにパワープラス2000!合計でパワープラス6000!」

 

シオンは1枚の紙を取り出し、それをエースに突き付ける。その紙を見てエースは驚愕した。その紙に記されている地図のいたるところの×印が書かれている。

 

「お前の活動拠点についてはもうずいぶん前からわかっていた。どうでもいい。僕が知りたいのは・・・お前の後ろにいる奴だ!」

 

「!!」

 

シシルス アルトマイル R

 R   スティウス  R

 

「シシルスでヴァンガードにアタック!

 

「ガード!『荒海のバンシー(☆)』」

 

「どれほど強かろうが、切れ者だろうが、あれだけの金や人を動かすのはお前のような子供では不可能だ。必ず後ろに誰かいる。それが僕の敵、真の敵だ」

 

「くっ・・・!」

 

「スティウスのブースト、天元超克アルトマイルでヴァンガードにアタック!スキル発動!山札からグレード2のユニット、しゃいんがるをスペリオルコール!パワープラス5000!さらにプラス6000!」

 

しゃいんがる  PW9000

 

「ウツギ叔父さん?あの人にそんな力がないことは僕が1番知っている」

 

「ノーガード・・・」

 

「僕は全てを失った。でもね、生まれた時から見ていて知ってるんだ。この世界を動かす連中のやり方を。笑われ、見下され、泥にまみれる覚悟さえあれば、いくらでも手立てはある。これが僕の現実だ」

 

「くっ・・・!」

 

シオンは自分のポケットから複数のチップをエースの足元に放り投げる。

 

「新体制に入った綺場は、今まで取引のなかった企業と取引を始めた。かなり複雑の流れだけど、追いかけていくと、意外なところに辿り着いてね」

 

「・・・っ」

 

「トリプルドライブ『さるーがる(醒)』ヴァンガード普及協会だよ」

 

「・・・っ!!」

 

「シシルスをスタンド、パワープラス5000。『ホープソング・エンジェル』『ホーリーナイト・ガーディアン』クリーググロウ・インモータル!!」

 

アルトマイル(シオン)は双剣に光を宿らせ、そしてその光を双剣を振るってナイトローゼ(エース)に向けて解き放つ。

 

「ダメージチェック!『海鳴りのバンシー』お前・・・初めから!!剣の取引を持ち掛けたのは、俺を油断させるためのブラフ!」

 

「しゃいんがるでヴァンガードにアタック。しゃいんがるのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)。しゃいんがるにパワープラス2000!」

 

「(これを守っても、スタンドした奴の攻撃は防ぎきれない。もうトリガーに賭けるしか・・・)ノーガードだ!」

 

「普及協会の関連組織と、その創始者である明神リューズに送られていた綺場の金。彼には壮大な野望があるらしいね。綺場はその資金源として狙われた。お前の背後にいるのは、明神リューズ。違うか?」

 

「・・・・・・っ!!」

 

しゃいんがるは光を帯びて、ナイトローゼ(エース)に向かって猛突進してきた。ナイトローゼ(エース)はしゃいんがるの帯びていた光に包まれる。

 

「俺が・・・答えるとでも・・・?」

 

「勘違いしないでほしい。僕はすでに答えを知ってるんだ。ただ・・・君自身の口から聞いてみたいだけさ」

 

髪で隠れていて気付かなかったが、シオンの耳には小型の録音機がついていた。そう、これまでのは全て、シオンの思惑通りだったのだ。

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW42000➡PW11000

PW22000➡PW11000

 

ダメージチェック『夜霧の吸血姫ナイトローゼ』

 

シオンのダメージ5枚  エースのダメージ6枚  勝者シオン

 

シオンの勝利が決まったところに、バイクの音が聞こえてきた。シオンはその場を振り向いた。そこにはバイクに乗って、ヘルメットをしている人物がいた。バイクに乗った人物はシオン目掛けてバイクで突進した。

 

「くぅ!」

 

シオンは咄嗟にバイクを避けた。その際にファイトテーブルが崩れ、エースの帽子が取れた。バイクに乗った人物はエースにヘルメットを渡し、エースはヘルメットを受け取る。エースはバイクに乗り込み、バイクの人物と一緒にその場を去っていった。

 

「ま、待て!つぅ!」

 

シオンは追いかけようとしたが、立ち上がろうとした時腕の痛みがはしった。先ほどのバイクの突進から避けた時にけがをしてしまったようだ。

 

「・・・!」

 

シオンは耳に違和感を持ち、耳に触れてみる。手を触れてみると小型の録音機がなかった。ファイトテーブルの方を見てみると、そこには壊れてしまった録音機があった。

 

「くっ・・・」

 

それと同時にエースがつけていた帽子と、鬘が置いてあった。鬘の色を見る限り、エースの毛とよく似ていた。あの時、シオンは見ていた。

 

(あれは・・・)

 

ヘルメットをかぶっていたのは、ラミーラビリンスの蝶野アムだという事を。そう、エースの正体は、アムだったのだ。

 

 

あの後、どこかの病院でアムは2人の気を失っている患者を悲しそうな表情で見ていた。この2人は、アムの両親である。

 

「お父さん・・・お母さん・・・」

 

両親のお見舞の後、アムが病室を出て廊下を歩いていると・・・

 

「あら、アムじゃない」

 

お見舞用の果物を持ったユキノと鉢合わせになった。

 

「ユキノ?何でここに?忙しいんじゃなかったの?」

 

「私があんたの両親に会いに来ちゃいけないわけ?お世話になってたんだから、顔くらいは出してあげないと」

 

「そう・・・」

 

アムがすれ違おうとした時、ユキノが口を開く。

 

「・・・アム、こそこそ隠れて、一体何をやらかそうとしているの?」

 

「!!?」

 

「気づいてないとでも思った?伊達に何年もあんたの幼馴染やってないわよ。そんな変な格好をして、エースとやらを名乗って、さらには協会の人と一緒に綺場の買収まで仕掛けて。あんたはどこに行こうとしているの?」

 

「・・・・・・」

 

ユキノの問いかけにアムは答えようとしない。

 

「・・・まぁ、言いたくないなら深く追求したりはしないわ。でもね、これだけは言わせてほしい」

 

ユキノはアムに微笑みを見せて、口を開く。

 

「何があっても、私はアムの味方よ。だから、あんまり心配かけさせるんじゃないわよ」

 

そう言い終えた後、ユキノはアムの両親の病室へと入っていく。

 

「・・・ありがとう、ユキノ。幼馴染だからこそ、あんたを巻き込ませたくない。ユキノは・・・私が守ってみせる」

 

アムは誰もいない廊下でそう呟き、病院から去っていくのであった。

 

to be continued…




ユウヤ「この屈辱、絶対に忘れないからな!」

シオン「君の好きなようにすればいい」

ユウヤ「どんなに足搔こうと、綺場の栄光は戻らない!絶望の日々は終わらない!」

シオン「そうかもね。ご忠告ありがとう」

ユウヤ「な、何⁉」

シオン「ああ。もういいだろう?今の僕に君にさける時間はないんだ」

TURN74「トライフォーVSAL4」


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トライフォーVSAL4

今回は2話連続投稿です。

いやー、本当につかれたのなんのって・・・とにかく描写が大変でした。

後、リレーファイトのルールは公式サイトのオススメの遊び方を使用しているのでファイトの描写がだいぶ違うと思います。

それでは、レン様の登場の回です。

本編をどうぞ!


Gクエスト当日のユナイテッド・サンクチュアリ支部の支部長室、ユナサン支部の支部長と思われる赤紙の長髪の男が外の景色を眺めながらコーヒーを飲んでいた。男の傍には男の秘書らしき女性がいた。

 

「朝入れのマンデリンですけど、どうですか?」

 

「うん、おいしい。香りもいい」

 

そんな支部長室に1人の男が入ってきた。

 

「Gクエストのエントリーに、チームトライフォーの名がある。いよいよだな」

 

「ようやくですか?待ちくたびれちゃいましたよー」

 

支部長と思われる男は笑みを浮かべる。

 

「・・・楽しいファイターたちだといいですね」

 

この男こそが、ユナイテッド・サンクチュアリ支部の新支部長であり、フーファイターの総帥、雀ヶ森レンである。

 

 

 

TURN74「トライフォーVSAL4」

 

 

 

Gクエスト参加のため、ユナイテッド・サンクチュアリ支部にやってきたトライフォーは支部の内部を見て、少しだけ唖然となっている。それもそのはず、神崎が統一していたユナサン支部と比べ、今のユナサン支部は賑やかさな雰囲気だからだ。

 

「なんか・・・ずいぶん雰囲気変わったわね、ここ・・・」

 

4人がそんな風に戸惑っていると・・・

 

「ようこそ、ユナイテッド・サンクチュアリ支部へ」

 

明日川タイヨウが4人を出迎えてきた。

 

「タイヨウ!」

 

「久しぶりだね、タイヨウ君!元気だった?」

 

「はい!」

 

再会を喜んでいると、シオンはタイヨウのつけているユナサンバッジに気付いた。

 

「ああ。クエストのお手伝いをしているんです。ユナサン支部を少しでも盛り上げることができたらいいなって」

 

「そっか」

 

元気そうなタイヨウを見てトライフォーは自然と笑みを浮かべる。

 

「まずは受付をしてください。それが終わったら、生まれ変わったユナサン支部を案内します!」

 

 

Gクエストの受付を済ませたトライフォーはタイヨウに新しいユナサン支部を案内させてもらっている。

 

「前にも話したと思いますが、今はファイターへのランク付けが廃止され、みんなが平等にヴァンガードができるようになりました」

 

「「「「へ~」」」」

 

「設備も環境もすごく充実していて、今のユナサン支部は思いっきりヴァンガードを打ち込むことができる最高の場所です!」

 

「あのユナサンがあそこまで変わるなんて、すごいんだね、タイヨウ君とこの新しい支部長」

 

トライフォーは勝利絶対主義だったユナサンがかなり変わっていることにすごく驚いており、関心もしている。

 

「雀ヶ森レンって人だっけ?」

 

「はい。雀ヶ森支部長はトップファイター育成機関、フーファイターの総帥でもあるんですよ」

 

「へ~」

 

「全ては伊吹さんの置き土産なんです」

 

「伊吹の?」

 

伊吹の置き土産という言葉に反応するクロノ。

 

「そうだ。レンを支部長に指名したのは伊吹コーチだ。奴から直々にユナサン支部の再建を託され、伊吹の遺産であるファイター強化プログラムと、我々の持つフーファイター育成システムの下、新たなユナサンを作り上げた」

 

クロノの疑問に答えたのは部屋に入ってきた髭を生やした男だ。

 

「ご紹介します。こちらは支部長代理の新城テツさんです」

 

「我々は、君たちチームトライフォーのこのユナサンに残していったヴァンガードに対する思いも継承しているつもりだ。そうだな?」

 

「はい!」

 

ユナサン支部の支部長代理、新城テツはタイヨウの肩に手を置き、タイヨウは元気よく返事をする。

 

「ほう、中々いい環境になったではないか」

 

何やら聞き覚えのある声が聞こえてきて、トライフォーはそちらの方を顔を向けると、そこにはキョウヤがいたのであった。

 

「一条さん⁉どうしてここに⁉」

 

「友人に会いに来たついでに、ユナイテッド・サンクチュアリがしっかりしているか見に来たのだ。久しいな、テツ」

 

「わざわざすまないな。お前もGクエストで忙しいのだろう?」

 

「気にするな。支部長から許可はいただいている」

 

キョウヤとテツは親しげにそんな会話をしている。

 

「一条さんはかつてフーファイターの一員として活動していたことがあったんですよ」

 

「え⁉本当なの、タイヨウ君⁉」

 

「といっても、高2の時に入ったのだがな」

 

キョウヤの顔はどこか懐かしい表情であった。

 

「ところで、レンはしっかり支部長の職をこなしているか?」

 

「うむ・・・お前の思っている通りだ・・・」

 

「やはりか・・・」

 

キョウヤは呆れた表情をしながら頭をかいていると・・・

 

「まったく・・・面倒なことを押しつけてくれたもんですよ、イブッキーは」

 

ユナサン支部の支部長雀ヶ森レンと秘書の女性が入ってきた。

 

「レン・・・」

 

「僕には彼の頼みを聞く義理なんて、ないんですけどねー」

 

「文句を言うのは支部長としての仕事をしてからにするんだな」

 

テツの言葉にレンの秘書の女性、鳴海アサカが反論をする。

 

「組織が安定して運営できるのはレン様が絶対的なカリスマとしてトップに存在しているからです。些末な業務などなさる必要はありません。全て私たちにお任せして下されば、いいのです!」

 

「いやー、悪いねアサカ」

 

「いえ!レン様のためならこれぐらいのこと。レン様は今まで通り自由になさっていただければ・・・」

 

「アサカ!いつまでもレンを甘やかすな!」

 

「お前がそうだからレンはいつまでたってもああなんだぞ、アサカ!」

 

このやり取りにトライフォーは唖然となっている。

 

「・・・そうそう!君たちにいいことを教えてあげましょう。僕たちはプランGの協力者でもあるんですよ?そこにいるキョウヤも同様です」

 

「「「「!!」」」」

 

「その意味が君たちには、わかりますね?」

 

レンたちがプランGの協力者と知ってトライフォーは身構える。

 

「・・・う~ん・・・。なんかイブッキーの言いなりになるのが癪な気がしてきました。よし!今日のGクエストで、君たちが優勝できたらご褒美をあげましょう!イブッキーには内緒でね♪」

 

「「「「!!」」」」

 

「レン、またそんな勝手なことを・・・!」

 

「貴様はなぜいつもいつもそう変わらんのだ、レン⁉」

 

Gクエストで優勝できたら伊吹には内緒でご褒美ということにトライフォーはお互いに顔を合わせる。

 

「がんばってくださいねー♪」

 

レンがそう言い終えるとエレベーターのドアが閉まっていく。

 

「まったく、いつまでたっても、奴には手を焼かせられる・・・」

 

「ふぅ、しょうがない奴だ・・・」

 

レンのつかみどころのないところにテツとキョウヤは呆れていた。

 

「不思議な人ね、雀ヶ森支部長って・・・」

 

「ああ・・・」

 

「あの一条さんも手を焼いてるみたいだしねぇ・・・」

 

「・・・つーか・・・イブッキーって・・・」

 

「「「あはは・・・」」」

 

 

Gクエスト開催式開始時刻になり、参加者は会場に集まっている。ちなみにキョウヤは今日はレンのところでGクエストを観戦するようだ。

 

「ラミーラビリンス・・・今日はいないのか・・・」

 

シオンの疑問にユイが答える。

 

「そうなんだよ。今日はドラエンとメガラニカでイベントなんだって」

 

「あーあ、会えなくて残念・・・」

 

シオンは前日の起きたことを思い返し、少し堅い表情になるが、3人を見て、今はGクエストの方に集中することにした。開催式が始まり、テツがユナサン支部のGクエストのルールを説明する。

 

「ユナイテッド・サンクチュアリ支部、Gクエストについて説明する。ファイトはチーム対抗のトーナメント戦で行い、最終的に勝ち残った1チームがチームAL4と戦い、勝利すればスタンプ10点が与えられる。以上!諸君の健闘を祈る!」

 

『うおおおおおおお!!』

 

ルール説明が終わり、参加者はトーナメント表にのってある対戦チームを見て、それぞれファイトを始める。そんな中トライフォーはというと・・・

 

「ラナンキュラスの花乙女アーシャにライド!ヴァンガードにアタック!」

 

「ホーリーナイト・ガーディアンで完全ガード!」

 

「グランボルバーのスキル発動!超爆(バースト)!」

 

「クロノジェット・ドラゴンでアタック!」

 

着々と勝ち星を収め、順調に勝ち進んでいく。そして予選トーナメント最終戦まで突入し、ファイトの終盤戦まで突入していた。

 

「さあ予選最終戦!勝ち進んだのはチームトライフォー!そして、チームディマイズネオ!」

 

チームディマイズネオには、刈谷スギルと堂島がいた。そして現在、ユイとスギルがファイトを行っており、ユイがとどめのアタックを仕掛けようとしていた。

 

超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)ヘヴィデュークでヴァンガードにアタック!剛拳豪乱撃!!」

 

このアタックによって、スギルのダメージは6店となった。これによってトライフォーは予選突破し、AL4のファイトの挑戦権を得ることができた。

 

「決まったーーー!!予選トーナメントを制したのは、チームトライフォー!」

 

トライフォーが予選を突破したことにより、観客席では大歓声が広がっていた。

 

「強いな、トライフォー!」

 

「知ってるか?あいつら、全部の支部で優勝してるんだぜ!」

 

「マジか⁉すげえ!」

 

(やっぱりすごいな、クロノさんたちは)

 

タイヨウはクロノたちトライフォーの活躍を見て、微笑ましい表情をしている。

 

「くく、いい気になってられんのも今の内だ。完膚なきまでに潰してやるぜ。この、チームAL4の矢作キョウ様がな」

 

レン側と共に見ていた福原高校の制服を着た青年、矢作キョウはトライフォーを見てそう呟いた。

 

 

トライフォーは決勝まで勝ち進み、現在はギアースのある会場の中央で待機している。

 

「お待たせいたしました!ユナイテッド・サンクチュアリ支部、Gクエスト決勝、対戦チームの紹介です!まずは、予選を勝ち上がった・・・チームトライフォー!!」

 

会場にいるトライフォーに明かりがつく。

 

「抽選の結果、組み合わせは先鋒、安城トコハ選手!中堅、綺場シオン選手!大将、新導クロノ選手です!そしてなんと、ここで優勝すると、スタンプの合計が50点に達し、まだ誰も手にしていないジェネレーションマスターの称号を得ることができます!」

 

『おおおおおおお!!』

 

この事実を聞いた観客席側は大きい歓声が広がる。

 

「ジェネレーションマスター第1号、その誕生の時を期待されています!ですが、それは容易なことではありません!迎え撃つは、チームAL4!!」

 

トライフォーの紹介を終え、今度はAL4側のメンバーに1人ずつ明かりがつく。

 

「先鋒、矢作キョウ選手!中堅、鳴海アサカ選手!そして大将は・・・雀ヶ森レン支部長です!!」

 

AL4の大将にレンが登場したことにより、会場は驚きの声でいっぱいになった。

 

「す、雀ヶ森支部長⁉」

 

「場内が驚きに包まれております。それもそのはず、Gクエストで雀ヶ森支部長がファイトをするのは初めてのことです!」

 

「すっげー!」

 

「本気でジェネレーションマスターを阻止するつもりだぜ!」

 

「いったいどうなるんだこのファイト⁉」

 

観客は驚きながらも興奮は隠しきれていない様子だった。

 

「支部長自ら参戦。となれば・・・ご褒美とやらの中身は期待していいみたいだな」

 

「何だろうね?すごく楽しみなんだけど」

 

「がっちりいただきましょう!そのご褒美も」

 

「ジェネレーションマスターもな!」

 

トライフォーは好戦的な笑みでジェネレーションマスターとご褒美を狙っていこうと考える。

 

 

AL4側とトライフォー側は先鋒以外は控室に待機する。AL4の控室でキョウヤもファイトを観戦する。

 

「・・・なぜ俺が貴様らと同じ控室で観戦せねばならんのだ」

 

「あんたが観客側にいると目立つからよ。我慢しなさい」

 

「まぁまぁ、一緒に観戦しましょう♪」

 

「・・・はぁ・・・」

 

トライフォー側の控室ではユイがグチグチと文句を言っている。

 

「ぶー、いいなぁ。私もリレーファイトしたかったよ」

 

「仕方ないだろう?公式のルールは3対3の決まりなんだから」

 

「文句なら普及協会に言えよ。それでルールが変わるとは思わねぇけどな」

 

控室でそんなことが起こっている間にトコハとキョウがギアースにデッキの設置が完了している。ここでテツがトーナメント戦のルールを説明する。

 

「決勝はリレーファイトで行う。ファイトの前にルールを確認しておく。先鋒は5ダメージ、中堅は3ダメージ、敗れた選手は山札を回収。手札と盤面が引き継がれ、デッキは各自のものを使用。大将は3ダメージ、相手チームに合計11ダメージを与えると勝利が確定する。では始めよ!」

 

開始の合図と共にファイトが開始される。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「桃園の乙女エルミ!」

 

「メカ・アナライザー!」

 

桃園の乙女エルミ  PW5000

 

メカ・アナライザー  PW5000

 

「私の先攻!ドロー!ライド!純潔の乙女カトリーナ!エルミは移動!ターンエンド!」

 

純潔の乙女カトリーナ  PW7000

 

R カトリーナ R

R  エルミ  R  トコハの手札5枚 山札43枚

 

「ドロー!フロッグ・レイダーに俺様ライド!メカ・アナライザーは移動!」

 

フロッグ・レイダー  PW7000

 

R  フロッグ  R

R アナライザー R

 

「メカ・アナライザーのブースト、フロッグ・レイダーでヴァンガードにアタック!

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『アクロバット・ベルディ』」

 

「ダメージチェック『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』」ターンエンドだ」

 

PW12000➡PW7000  キョウの手札6枚 山札42枚  トコハのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!理想の乙女トゥーリア!」

 

理想の乙女トゥーリア  PW9000

 

R トゥーリア R

R  エルミ  R

 

「エルミのブースト、トゥーリアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ」

 

「ドライブチェック『グリーンショット・エルフ』」

 

「ダメージチェック『アックスダイバー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW9000  トコハの手札6枚 山札40枚  キョウのダメージ1枚

 

「ドロー!アックスダイバーに俺様ライド!ウインクキラー・ミザリーをコール!」

 

アックスダイバー  PW9000

ウィンクキラー・ミザリー  PW9000

 

R アックスダイバー ミザリー

R  アナライザー   R

 

「ミザリーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ツッケン・ドーン(☆)』」

 

「メカ・アナライザーのブースト、アックスダイバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ムードメイカーにゃんるーく』」

 

「ダメージチェック『桜吹雪の乙女リルガ』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000  キョウの手札6枚 山札39枚  トコハのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!煌めく蕾よ、今こそ花開け!ライド!ラナンキュラスの花乙女アーシャ!!」

 

ラナンキュラスの花乙女アーシャ  PW11000

 

「グリーンショット・エルフ、矢車菊の花乙女イーネスをコール!」

 

グリーンショット・エルフ  PW9000

矢車菊の花乙女イーネス  PW11000

 

グリーンショット アーシャ イーネス

   R     エルミ   R

 

「グリーンショット・エルフで、ヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『サイレンス・ジョーカー(☆)』」

 

「イーネスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『フロッグ・レイダー』」

 

「エルミのブースト、アーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『開墾の戦乙女パドミニ』『フェアリーライト・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーをヴァンガードに!」

 

アーシャ(トコハ)はアックスダイバーにクワで叩きつける。

 

「ダメージチェック『ブルドーザー・ドーブ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW11000➡PW9000

PW16000➡PW9000  トコハの手札5枚 山札36枚  キョウのダメージ3枚

 

「序盤はトライフォーがリードする展開!安城選手がダメージ1、矢作選手がダメージ3!この展開をどう見ますか?解説の九嬢さん?」

 

ユナサンの司会者は解説者、チームアクロバットのリーダー、九嬢エリカに解説を求める。

 

「確かに序盤は安城さんがリードしていますが、ここからが本番となりますわ。ルールが少し違う分、キョウさんのターンで先鋒の勝負が決まってしまう可能性だってありますわ」

 

「スタンド&ドロー!はっ、その程度の腕じゃ俺様の敵じゃねぇなぁ。逸材ライジング・ノヴァに俺様ライド!!」

 

逸材ライジング・ノヴァ  PW11000

 

「フーファイターを1度は除名になりながら、AL4のメンバーに返り咲いた。俺様の力に・・・恐れおののけ!!ストライドジェネレーション!!!撃墜王ミラクル・エース!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アクロバット・ベルディ』グレード1+2

 

撃墜王ミラクル・エース  PW26000  ハーツ『逸材ライジング・ノヴァ』

 

「ミラクル・エースのスキル発動!カウンターブラストと、Gゾーンのミラクル・エースを表にして、スキルを与えるぜ」

 

R  ミラクル  ミザリー

R アナライザー  R

 

「メカ・アナライザーのブースト、ミラクル・エースでヴァンガードにアタック!ライジング・ノヴァの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストと、手札のカードを1枚ソウルに!『ムードメイカーにゃんるーく』山札からデビル・ウォッチをスペリオルコール!パワープラス5000!デビル・ウォッチを突撃(チャージ‼)!」

 

デビル・ウォッチ(醒)  PW4000

 

突撃(チャージ‼)?」

 

聞きなれない単語にトコハは首を傾げる。

 

「はっ、教えてやる。コールされたユニットがバトル終了時に山札へと戻るのに引き換えに強力な力を得ることができる。これがスパイクブラザーズの必殺スキル、突撃(チャージ‼)だ!!」

 

「・・・ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『逸材ライジング・ノヴァ』『勝利の印(キスマーク)アルマ』『ムードメイカーにゃんるーく』」

 

ミラクル・エース(キョウ)は翼を広げて空中に浮かび、アーシャ(トコハ)目掛けてガトリングを一斉発射させる。アーシャ(トコハ)はもろにそれをくらってしまう。

 

「くぅ!ダメージチェック『早咲きの乙女ピア』」

 

「ははははは!デビル・ウォッチでヴァンガードにアタック!GB(ジェネレーションブレイク)突撃(チャージ‼)状態によりパワープラス3000!さらにカウンタチャージ、ソウルチャージ!『アックスダイバー』」

 

「ガード!『フェアリーライト・ドラゴン(治)』」

 

「デビル・ウォッチは山札の下に!ミラクル・エースのスキル!リアガードが山札の下に置いたため、ミザリーにパワープラス5000!ウィンクキラー・ミザリーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW31000➡PW11000

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW14000➡PW11000+SH10000=21000  キョウの手札6枚 山札33枚  トコハのダメージ2枚

 

「私はこのチームの切り込み隊長。このファイトが流れを左右する。だから、絶対に引くわけにはいかない!!ストライドジェネレーション!!!春色の花乙姫アルボレア!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『開墾の戦乙女パドミニ』グレード1+2

 

春色の花乙姫アルボレア  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、グリーンショット・エルフをスペリオルコール!パワープラス2000!GB(ジェネレーションブレイク)!グリーンショット・エルフを開花(ブルーム)!パワープラス2000!同時にブーストも与える!」

 

「ん?開花(ブルーム)?」

 

聞きなれない単語に今度はキョウが怪訝な顔になる。

 

「ふふ、教えてあげます。同じ名前のユニットが盤面に現れた時、強力なスキルを獲得できるの♪」

 

グリーンショット アルボレア イーネス

グリーンショット  エルミ   R

 

「エルミのブースト、春色の花乙姫アルボレアでヴァンガードにアタック!」

 

「はっ、喰らうかよ。『勝利の印(キスマーク)アルマ』(コスト『コバルト・インパルス』)」

 

アルボレア(トコハ)の操る桜はライジング・ノヴァ(キョウ)に向けて放たれるが、アルマによってそれを防がれる。

 

「ははははは!最強鉄壁!俺様完全ガードだ!!あははははは!」

 

「・・・キョウ・・・」

 

「っ!!?な、なんだ?背中に悪寒が・・・」

 

キョウは控室から放たれた視線に勘づき、背中に悪寒がはしった。

 

「トリプルドライブ『桜吹雪の乙女リルガ』『桜吹雪の乙女リルガ』『メイデン・オブ・フラワースクリーン』イーネスでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『ウィンクキラー・ミザリー』」

 

「グリーンショット・エルフのブースト、グリーンショット・エルフでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ライアー・リップ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW24000➡PW11000(+5000)  トコハの手札6枚 山札29枚  キョウのダメージ4枚(裏1枚)

 

「ダメージ4!先鋒はダメージ5で敗北となります!矢作選手大ピンチです!」

 

「キョウさんが相手を倒しきれるか、安城さんが守り切るか、見ものですわね」

 

「うるせぇんだよ。このターンで決めてやるぜ。ストライドジェネレーション!!!大悪党ダーティ・ピカロ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『逸材ライジング・ノヴァ』グレード3

 

大悪党ダーティ・ピカロ  PW26000  ハーツ『逸材ライジング・ノヴァ』

 

R  ダーティ  R

R アナライザー R

 

「メカ・アナライザーのブースト、ダーティ・ピカロでヴァンガードをアタック!超越(ストライド)スキル!カウンターブラストと、手札のにゃんるーくをソウルへ!フロッグ・レイダーをスペリオルコール!パワープラス5000!ダーティ・ピカロのGB(ジェネレーションブレイク)(3)!カウンターブラスト(2)と、手札のコバルト・インパルスをソウルへ!さらにGゾーンの裏のカード、ダーティ・ピカロを表に!ウィンクキラー・ミザリー、デビル・ウォッチ、ジャガーノート・マキシマムをスペリオルコール!デビル・ウォッチを突撃(チャージ‼)!」

 

ジャガーノート・マキシマム  PW11000

 

「手札をソウルへ送り込むことでユニットをパワーアップさせながら陣営を整えやがった・・・」

 

「完全ガード!『桜吹雪の乙女リルガ』(コスト『メイデン・オブ・フラワースクリーン』)」

 

ダーティ・ピカロは自分の体中に搭載されているビーム砲をアーシャ(トコハ)目掛けて放った。いくつものビームをリルガが防いでアーシャ(トコハ)を守る。

 

「トリプルドライブ『アクロバット・ベルディ』『勝利の印(キスマーク)アルマ』『サイレンス・ジョーカー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはフロッグ・レイダー、クリティカルはジャガーノートだ!フロッグ・レイダーのブースト、ジャガーノートでヴァンガードにアタック!ジャガーノートのスキル!ソウルブラストしてパワープラス5000!」

 

「・・・完全ガード!『桜吹雪の乙女リルガ』(コスト『メイデン・オブ・グラジオラス』)」

 

「完全ガードを2枚使ったか。いいのか?俺様の攻撃はまだまだ続くぜ?スキルでジャガーノートは山札に戻す。デビル・ウォッチのブースト、ミザリーでヴァンガードにアタック!デビルウォッチにパワープラス3000!カウンタチャージ、ソウルチャージ!『メカ・アドバイザー(引)』ミザリーのGB(ジェネレーションブレイク)!手札のメカ・アドバイザーをソウルに!ジャガーノートをスペリオルコール!パワープラス5000!」

 

「またまた手札をソウルに送り込み、スキルでスペリオルコール!矢作選手、怒涛の連続攻撃だあああ!!」

 

「これがスパイクブラザーズの最大の特徴、ですわね」

 

「ぶちかませ!!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『純潔の乙女カトリーナ』」

 

「デビル・ウォッチは山札の下に!もういっちょ!ジャガーノートでヴァンガードにアタック!ソウルブラストでパワープラス5000!」

 

「・・・ノーガード!ダメージチェック『矢車菊の花乙女イーネス』」

 

「矢作選手の猛ラッシュ!!安城選手、もう後がありません!!」

 

「地球を12周した俺様の攻撃はまだまだ止まらねぇぜ。ジャガーノートを山札に戻し、メカ・アナライザーのGB(ジェネレーションブレイク)!こいつをソウルに!ミザリーをバインド!そしてバインドしたミザリーをスペリオルコール!パワープラス3000!くくく、俺様最強!!あっははははは!!」

 

「・・・・・・」

 

キョウが高笑いしていると、またもやキョウの背中に悪寒がはしる。キョウが控室に振り返ってみると・・・

 

「・・・・・・」

 

アサカがキョウのことをものすごい形相で睨んでいたのであった。

 

「う、ウィンクキラーでアタック!」

 

「インターセプト!『グリーンショット・エルフ』」

 

「ちっ、ターンエンドだ・・・」

 

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW33000➡PW11000(完全ガード)

PW16000➡PW11000

PW16000➡PW11000

PW12000➡PW11000+SH5000=16000  キョウの手札4枚 山札26枚  トコハのダメージ4枚(裏1枚)

 

「さあ、なんとか耐えきった安城選手、今度はお返しとばかりに反撃です!」

 

「チームのため、必ず先手を取ってみせる!ストライドジェネレーション!!!夢紡ぐラナンキュラスアーシャ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『開墾の戦乙女パドミニ』グレード1+2

 

夢紡ぐラナンキュラスアーシャ  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

「グリーンショットを移動!」

 

グリーンショット アーシャ イーネス

   R     エルミ   R

 

「エルミのブースト、夢紡ぐラナンキュラスアーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「く・・・ノーガードだ!」

 

「え?」

 

「何⁉」

 

ヴァンガードの攻撃は完全ガードを持っているのだから守れるには守れる。だがキョウはそれをしなかった。そのことでトライフォーは驚愕していた。

 

「と、トリプルドライブ『理想の乙女トゥーリア』『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグリーンショットに、クリティカルはヴァンガードに!『フェアリーライト・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復、パワーはイーネスに!」

 

アーシャ(トコハ)は武器のクワでライジング・ノヴァ(キョウ)に強力な打撃を与える。それによってライジング・ノヴァ(キョウ)は倒れる。

 

ダメージチェック『ブルドーザー・ドーブ』

 

AL4側のダメージ5枚  トライフォー側のダメージ3枚  AL4選手交代

 

『うおおおおおお!!』

 

「先手を取ったのはチームトライフォー!」

 

「くそ!俺様の思い通りにファイトできてりゃ・・・」

 

先手を敗れたキョウはそんな愚痴をこぼしながらデッキを回収する。

 

「手札に完全ガードがあったのに、何でガードしなかったんだ?」

 

「どうやらそれがAL4の戦略みたいだ」

 

「そっか、先手が負けても中堅にその手札と盤面が引き継がれるわけだからそれを・・・」

 

トライフォーの控室にいる3人はAL4の戦略を考察する。

 

「矢作選手の敗北により、第9ターンはここで終了!チームAL4は中堅の鳴海選手に交代です!」

 

「調子に乗りすぎ」

 

「ふん、こんだけありゃ十分だろ?」

 

キョウは中堅であるアサカに残りの手札を託し、AL4の控室に戻っていく。

 

「ご苦労様でした。え~と・・・」

 

「キョウだよ!!矢作キョウ様だ!!」

 

「・・・よくそれで仲が保ってられるな・・・」

 

レンとキョウのやり取りを近くで見ていたキョウヤはそう一言呟いた。

 

「リレーション・ヴァンガード。キョウさんから引き継いだ4枚の手札と合わせて、アサカさんの手札は7枚となりましたわ」

 

「くっ・・・!」

 

「第2幕の開演よ。心なさい。ライド!ナイトメアドールきゃさりん!!」

 

ナイトメアドールきゃさりん  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!深淵のナイトメアドールべあとりくす!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アクロバット・ベルディ』グレード1+2

 

深淵のナイトメアドールべあとりくす  PW26000  ハーツ『ナイトメアドールきゃさりん』

 

「コール!ナイトメアドールみらべる、ナイトメアドールれすりー!」

 

ナイトメアドールみらべる(☆)  PW5000

ナイトメアドールれすりー  PW7000

 

ミザリー べあとりくす  R

れすりー  みらべる  フロッグ

 

「れすりーのブースト、ミザリーでヴァンガードにアタック!ミザリーのスキル!カウンターブラストと、手札にあるサイレンス・ジョーカーをソウルに入れて、ナイトメアドールありすをスペリオルコール!パワープラス5000!」

 

ナイトメアドールありす  PW10000

 

「キョウさんから引き継いだユニットを使い、アサカさんが仕掛ける!これぞ、リレーファイトの醍醐味でありますわ!」

 

「ガード!『メイデン・オブ・デイブレイク(醒)』」

 

「フロッグ・レイダーのブースト、ありすでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『理想の乙女トゥーリア』『花園の乙女マイリス(☆)』安城トコハはこれくらいじゃビクともしないのよ!」

 

「威勢のいいこと。だったらこれはどうかしら?みらべるのブースト、べあとりくすでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『ナイトメアドールきゃさりん』『ナイトメアドールありす』『銀の茨のお手玉(シルバーソーン・ジャグラー)ナディア(治)』ヒールトリガー。ダメージを回復、パワーはありすに」

 

べあとりくす(アサカ)の持つランタンから複数の幽霊が現れ、その幽霊がアーシャ(トコハ)を襲う。

 

「ダメージチェック『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』」

 

「べあとりくすのスキル!ハーツがナイトメアドールなら、3体のワーカロイドをソウルに置く。ありす、れすりー、みらべるをソウルに!べあとりくすをGゾーンへ!ありす、れすりーをスペリオルコール!ミザリーは退却!きゃさりんのスキル!すべてのナイトメアドールありすにパワープラス1000!」

 

「ソウルを巧みに使い、陣営を整える。ペイルムーンが得意とする戦法だ」

 

「さすがは暗殺者(アサシン)。見事なペイルムーン裁きだ」

 

「ありすでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW22000➡PW11000+SH15000=26000

PW31000➡PW11000

PW11000➡PW11000+SH10000=21000  アサカの手札5枚 山札43枚  トコハのダメージ4枚

 

(少しは歯ごたえがありそうね)

 

「スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!夢紡ぐラナンキュラスアーシャ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『矢車菊の花乙女イーネス』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、グリーンショット・エルフをスペリオルコール!パワープラス2000!グリーンショット・エルフの開花(ブルーム)!パワープラス2000!夢紡ぐアーシャのスキル!Gゾーンの夢紡ぐアーシャを表に!グリーンショットを選択して前列全てにパワープラス5000!」

 

グリーンショット アーシャ イーネス

グリーンショット エルミ   R

 

「イーネスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『銀の茨のお手玉(シルバーソーン・ジャグラー)ナディア(治)』ヒールトリガー。ダメージを回復してパワーはヴァンガードに」

 

「く!エルミのブースト、夢紡ぐラナンキュラスアーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『桜吹雪の乙女リルガ』『純潔の乙女カトリーナ』『フェアリーライト・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復!」

 

アーシャ(トコハ)はクワできゃさりん(アサカ)に打撃を与える。

 

「ダメージチェック『ナイトメアドールちぇるしー』」

 

「グリーンショット・エルフのブースト、グリーンショット・エルフでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ナイトメアドールじにー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW16000➡PW11000(+5000)

PW36000➡PW16000

PW29000➡PW16000  トコハの手札3枚 山札17枚  アサカのダメージ6枚(裏3枚)

 

「またノーガードだ・・・」

 

「完全ガードだけじゃなく、全ての手札を温存する気なのか?」

 

「スタンド&ドロー。ストライドジェネレーション!深淵のナイトメアドールべあとりくす!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ナイトメアドールきゃさりん』グレード3

 

「ナイトメアドールきゃさりん、ナイトメアドールありすをコール!」

 

ありす  べあとりくす ありす

れすりー きゃさりん  フロッグ

 

「私のファイトはレン様に捧げるファイト。レン様が戦う舞台を作り上げるのが私の役目!れすりーのブースト、ありすでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『フェアリーライト・ドラゴン(治)』」

 

「そしてそれが私の、至福の喜び!れすりーのブースト、べあとりくすでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『桜吹雪の乙女リルガ』(コスト『純潔の乙女カトリーナ』)」

 

べあとりくす(アサカ)はまたランタンの幽霊を使って、アーシャ(トコハ)を襲うが今度はリルガによって、幽霊の進行を妨げられた。

 

「トリプルドライブ『ダークサイド・ミラーマスター』『ダークサイド・ミラーマスター』『ナイトメアドールみらべる(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て右のありすに。スキル発動。ありす、きゃさりん、れすりーをソウルに送って、ありす、れすりーをスペリオルコール!」

 

「またもやソウルを使って鳴海選手が陣営を整えました!」

 

「手札を温存しながら、攻撃的なファイトをする・・・これがAL4・・・」

 

「右のありすでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード!ダメージチェック『ウーント・タナップ(引)』ドロートリガー!パワーをヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「安城選手、またもダメージ4!」

 

「なんとかパワーを上げましたが、ありすの攻撃がヒットしたため、攻撃は後2回来ますわよ」

 

「ありすのスキル!カウンターブラストを払い、ありす自信をソウルへ!そしてソウルからきゃさりんをスペリオルコール!れすりーのブースト、きゃさりんでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『グリーンショット・エルフ』」

 

「フロッグ・レイダーのブースト、ありすでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『花園の乙女マイリス(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW34000➡PW11000(完全ガード)

PW11000➡PW11000(+5000)

PW18000➡PW16000+SH5000=21000

PW22000➡PW16000+SH10000=26000  アサカの手札6枚 山札36枚  トコハのダメージ4枚

 

「なんと!!安城選手、守り抜きました!」

 

「これは驚きですわね」

 

「「「よし(よっしゃあ)!」」」

 

「ずいぶん頑張るじゃない」

 

「はぁ、はぁ、はぁ・・・言いましたよね、これくらいじゃビクともしないって。それに、私たちには私たちの戦い方がある!」

 

(・・・とりあえず、舞台に上がる資格はあるようね)

 

「ストライドジェネレーション!!!咲き誇るラナンキュラスアーシャ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、グリーンショット・エルフをスペリオルコール!パワープラス2000!開花(ブルーム)!パワープラス2000!」

 

グリーンショット アーシャ イーネス

グリーンショット エルミ   R

 

「エルミのブースト、咲き誇るラナンキュラスアーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『矢車菊の花乙女イーネス』『メイデン・オブ・グラジオラス』『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはイーネスに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

アーシャ(トコハ)は勢いに乗ってきゃさりん(アサカ)にとどめをさす。きゃさりん(アサカ)はその攻撃を喰らい、倒れる。

 

ダメージチェック『パープル・トラピージスト』『ナイトメアドールじにー』

 

AL4側ダメージ8枚  トライフォー側ダメージ4枚  AL4選手交代

 

「決まったーーー!!ダメージ8!安城選手、なんと2人抜きです!」

 

「よっしゃあああ!!」

 

『うおおおおおおお!!』

 

アサカはデッキを回収して、AL4の控室に戻る。

 

「舞台は整いました」

 

「ありがとう、アサカ」

 

レンはアサカから手札を託され、堂々と会場へと入場していく。

 

「これでAL4は後がなくなり、全ては大将の雀ヶ森レン様に託されましたわ!」

 

「こんなに大勢の前でファイトをするのは久しぶりですね。リレーション・ヴァンガード。さあ、始めましょうか」

 

レンは自分のデッキをギアースに設置し、山札の上から3枚のカードを引く。

 

「僕に見せてください、君たちのヴァンガードを」

 

果たしてこのリレーファイトの行方は・・・?

 

to be continued…




クロノ「トコハやったな!2人抜き!」

トコハ「うん!とりあえず、いけるとこまでいってみる!」

シオン「ただ、相手はあのAL4、しかも雀ヶ森レン。このまますんなりいくとはとても思えない」

ユイ「確かに。というか絶対何かある!」

クロノ「総力戦だ。いくぜ!!」

TURN75「クロノVSレン」


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クロノVSレン

2話目です。


ユナイテッド・サンクチュアリ支部のGクエストの決勝戦のリレーファイトでトライフォーの先鋒、トコハはAL4の先鋒、矢作キョウと中堅、鳴海アサカを苦戦を強いられながらも見事に勝利を収め、残すは大将の雀ヶ森レンただ1人となった。

 

現在お互いの状況はこのようになっている。

 

トコハの盤面

 

グリーンショット アーシャ イーネス

グリーンショット エルミ   R    トコハの手札3枚 山札11枚  ダメージ4枚(裏1枚)  Gゾーンの表のカード5枚

 

レンの盤面

 

きゃさりん  きゃさりん ありす

れすりー     R   フロッグ  レンの手札9枚 山札47枚  ダメージ8枚(裏4枚)  Gゾーンの表のカード6枚

 

「チームAL4、ここで山札以外の全てが雀ヶ森支部長に引き継がれました!」

 

「なんだよあれ⁉」

 

「数だけじゃない。あの中の少なくとも3枚は完全ガードだ。対するトコハは手札はたった3枚!」

 

「今までのは全部有利にことを運ぶための下準備だったってこと⁉」

 

ファイトの結果はどうなっていくのであろうか・・・。

 

 

 

TURN75「クロノVSレン」

 

 

 

「ではいきますよ。ライド!ブラスター・ダーク"Diablo"(ディアブロ)!」

 

ブラスター・ダーク"Diablo"(ディアブロ)  PW11000

 

「そして、ストライドジェネレーション。暗黒竜ファントム・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アビス・ヒーラー(治)』グレード0+3

 

暗黒竜ファントム・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)  PW26000  『ブラスター・ダーク"Diablo"(ディアブロ)

 

「ブラスター・ダーク"Diablo"(ディアブロ)GB(ジェネレーションブレイク)(2)でブラスターのGユニットにストライドする時、手札のコストをグレードプラス3となっています。そして、超越(ストライド)スキル。暗黒竜ファントム・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)にストライドした時、相手のリアガードを1体退却できます。グリーンショットを退却。真黒の賢者カロンをコール」

 

真黒の賢者カロン  PW7000

 

きゃさりん PBD ありす

れすりー  カロン フロッグ

 

「れすりーのブースト、きゃさりんで左のイーネスをアタック」

 

「・・・ノーガード」

 

「フロッグ・レイダーのブースト、ありすでグリーンショットにアタック」

 

「ノーガード」

 

「リアガードが潰された!」

 

「とどめをさす前に盤面を崩す。道理だな」

 

「でも、これはチーム戦。トコハもただの負けでは引き下がれないはず!」

 

「カロンのブースト、ファントム・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)でヴァンガードにアタック」

 

「(向こうは完全ガードを温存して大将に全てを託した。チームのために私が今できることは・・・)ノーガード!」

 

「その勇気に敬意を評して『ブラスター・ダガー』『ブラスター・レイピア』『デスフェザー・イーグル(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

(私が負けても、シオンとクロノが繋いでくれる!)

 

ファントム・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)は闇の力を解放し、その力をアーシャ(トコハ)に目掛けて放つ。アーシャ(トコハ)は後のものに全てを託し、闇の力を喰らった。

 

「きゃああ!!」

 

「「「トコハ!!」」」

 

ダメージチェック『理想の乙女トゥーリア』

 

AL4側ダメージ8枚  トライフォー側ダメージ5枚  トライフォー選手交代

 

「ここまでAL4を2人抜き、善戦した安城選手!ダメージ5で綺場選手に交代です!」

 

「ごめん」

 

「十分だ」

 

トコハはシオンにハイタッチをし、手札をシオンに託して控室に戻っていく。

 

「リレーション・ヴァンガード!」

 

シオンはギアースにデッキを設置し、3枚ドローする。

 

「(トコハ、ありがとう)ライド!青天の騎士アルトマイル!!」

 

青天の騎士アルトマイル  PW11000

 

「ロイヤルパラディン・・・」

 

シオンのクランを見てレンは懐かしそうな表情をした。

 

「ストライドジェネレーション!!!飛天の聖騎士アルトマイル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『矢車菊の花乙女イーネス』グレード3

 

飛天の聖騎士アルトマイル  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、手札のナイト・オブ・ツインソード、逆風の騎士セリムをコール!それぞれにパワープラス5000!飛天の聖騎士アルトマイルのスキル!Gゾーンの飛天の聖騎士アルトマイルを表に!前列のユニットにパワープラス3000!しゃいんがるをスペリオルコール!パワープラス5000!」

 

ナイト・オブ・ツインソード  PW9000

逆風の騎士セリム  PW7000

しゃいんがる  PW9000

 

ツインソード アルトマイル しゃいんがる

 セリム    エルミ     R

 

「セリムのブースト、ツインソードでヴァンガードにアタック!ツインソードのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払い、セリムをグレード2としてスペリオルコール!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『漆黒の旋風ヴォーティマー"Diablo"(ディアブロ)』」

 

「綺場選手、瞬く間に盤面を整えてダメージを与えました!!」

 

「しかし、いくら仲間を呼びパワーアップしてもレン様の手札には・・・」

 

「エルミのブースト、アルトマイルでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード『勝利の印(キスマーク)アルマ』(コスト『ブラスター・レイピア』)」

 

アルトマイル(シオン)はブラスター・ダーク(レン)に双剣で斬り倒そうとしたが、アルマによってそれを防がれる。

 

「トリプルドライブ『スカウティング・オウル』『ホーリーナイト・ガーディアン』『夢の運び手べレヌス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てしゃいんがるに!セリムのブースト、しゃいんがるでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『銀の茨のお手玉(シルバーソーン・ジャグラー)ナディア(治)』『ナイトメアドールみらべる(☆)』」

 

「くっ!ターンエンド!」

 

PW29000➡PW11000

PW34000➡PW11000(完全ガード)

PW29000➡PW11000+SH20000=31000  シオンの手札5枚 山札42枚  レンのダメージ9枚(裏3枚)

 

「キョウが防いでくれる。アサカが守ってくれる。君たちは今、僕らAL4を3人同時に相手していることになる」

 

「その手札を使いきらせるまで重要な攻撃は通らないという事か・・・」

 

「そう。でも君たちの不利はそれだけじゃありませんよ。ストライドジェネレーション!!暗黒竜ファントム・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ブラスター・ダガー』グレード1+3

 

超越(ストライド)スキル。右のセリムを退却。ファントム・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)のスキル。カウンターブラストと、Gゾーンのファントム・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)を表に。パワープラス10000、クリティカルプラス1」

 

きゃさりん PBD ありす

れすりー  カロン フロッグ

 

「フロッグ・レイダーのブースト、ありすでツインソードをアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ファントム・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)でヴァンガードにアタック。フロッグ・レイダー、カロンを退却。カロンのスキル。ブラスターのヴァンガードがいるなら、退却コストは2体分となる。仲間の尊い犠牲により、防御を封じる」

 

「出たーー!!ファントム・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)の強力なスキル!これで相手はリアガードを2体退却させなければ、手札からガードできません!!」

 

「しかもクリティカルが上がっているため、1発でもクリティカルトリガー出ればそこで終わり。綺場さんは何としてでも防ぎたいところですわね」

 

「・・・セリムとエルミを退却。そして、ホーリーナイトで完全ガード!(コスト『メイデン・オブ・グラジオラス』)」

 

ファントム・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)はアルトマイル(シオン)をその巨体と同じ大きさの槍で貫こうとするがホーリーナイトによってそれを防がれる。

 

「トリプルドライブ『カルマ・コレクター』『黒鎖炎舞陣ホエル』『跳躍の騎士リガン・ルミナ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。効果は全てきゃさりんへ。れすりーのブースト、きゃさりんでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『反攻の騎士スレイマン』『ヒーリング・ペガサス(治)』ヒールトリガー!・・・っ!」

 

ヒールトリガー。普通ならここは嬉しいことだが、これはリレーファイト。そして現在ファイトしているのは大将のレンと、中堅のシオン。ダメージの差は明らかに開いている。

 

「トライフォーのダメージが少ないため、回復できません!ヒールトリガー発動ならず!」

 

「序盤ガードを温存した副産物としてダメージが大幅に先行。ヒールトリガーすら望めないという訳か・・・」

 

「当たり~♪よくできました♪」

 

PW17000➡PW9000

PW36000➡PW11000(完全ガード)

PW23000➡PW11000  レンの手札8枚 山札39枚  シオンのダメージ7枚(裏3枚)

 

「スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!天元超克アルトマイル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『月柱の騎士シシルス』グレード1+2

 

天元超克アルトマイル  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストで手札のスカウティング・オウルをコール!しゃいんがると共にパワープラス5000!天元超克アルトマイルのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト、Gゾーン裏のカード、飛天の聖騎士アルトマイルを表に!Gゾーン表の飛天の聖騎士アルトマイルの数だけ前列のユニットをパワープラス2000!3枚でパワープラス6000!」

 

   R    アルトマイル しゃいんがる

スカウティング   R      R

 

「天元超克アルトマイルでヴァンガードにアタック!スキル発動!ツインソードをスペリオルコール!パワープラス5000!」

 

「完全ガード『カルマ・コレクター』(コスト『黒鎖炎舞陣ホエル』)」

 

アルトマイル(シオン)はブラスター・ダーク(レン)に勢いよく接近し、攻撃を加えようとするがカルマ・コレクターによってそれを防がれる。

 

「トリプルドライブ『青天の騎士アルトマイル』『バーニングメイン・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てしゃいんがるへ!『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てツインソードへ!スカウティング・オウルのブースト、ツインソードでヴァンガードにアタック!スキル発動!カウンターブラストを払い、セリムをスペリオルコール!」

 

「完全ガード『ダークサイド・ミラーマスター』(コスト『フロッグ・レイダー』)」

 

「いくらダブルクリティカルを出してもふせがれちゃあなぁ・・・」

 

「(これはチーム戦だ。どんなに防がれようとも、後で必ず活きる!)セリムのブースト、しゃいんがるでヴァンガードにアタック!「完全ガード『ダークサイド・ミラーマスター』(コスト『メカ・アドバイザー(引)』)」ターンエンド!」

 

PW32000➡PW11000(完全ガード)

PW32000➡PW11000(完全ガード)

PW32000➡PW11000(完全ガード)  シオンの手札5枚 山札35枚  レンのダメージ9枚(裏3枚)

 

(これで先鋒と中堅が託した完全ガードは全て使わせたはずだ!)

 

「・・・いい顔ですね。ストライドジェネレーション!暗黒竜スペクトラル・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『跳躍の騎士リガン・ルミナ(☆)』グレード0+3

 

暗黒竜スペクトラル・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)  PW26000  ハーツ『ブラスター・ダーク"Diablo"(ディアブロ)

 

「すげぇ・・・さっきから怒涛のストライド祭りだ・・・」

 

「エグイ・・・でも燃える・・・」

 

「コール。ダークハート・トランペッター。ダークハート・トランペッターのGB(ジェネレーションブレイク)。カロンをスペリオルコール。スペクトラル・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)のスキル。ソウルブラスト、Gゾーン裏のカード、ファントム・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)を表に。れすりーを退却。カロンをスペリオルコール。さらにハーツがDiablo(ディアブロ)のため、グレード1のユニット、カロンをスペリオルコール。さらにスキル獲得。アタックしたバトル終了時、コストを払えばスタンドできる。ま、ドライブチェックは1回に減りますけどね」

 

「ヴァンガードがスタンド⁉」

 

きゃさりん SBD  ありす

 カロン  カロン ダークハート

 

(ここで防いでも、トリガーの乗ったヴァンガードがまたくる。だとしたら・・・)

 

「カロンのブースト、スペクトラル・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)でヴァンガードにアタック」

 

「・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ『カルマ・コレクター』『デスフェザー・イーグル(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。パワーはきゃさりんに、クリティカルはヴァンガードに『ハウル・オウル(引)』ドロートリガー。パワーをありすに、1枚ドロー」

 

スペクトラル・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)はアルトマイル(シオン)に向けて蒼き炎を放つ。アルトマイル(シオン)はその炎に包まれる。

 

ダメージチェック『まぁるがる(引)』  ドロートリガー  1枚ドロー

 

AL4側のダメージ9枚  トライフォー側のダメージ8枚  トライフォー側選手交代

 

「くぅ!」

 

「「!!」」

 

「シオン!!」

 

「雀ヶ森支部長、ダメージをたった1点に抑え、綺場選手を退けました!」

 

「綺場さんも、いい線はいっていましたが、いやはやさすがはレン様といったところでしょう」

 

「さすがフーファイターの総帥。その力は伊達ではないな」

 

「当然、レン様はレン様なのだから」

 

「ふあぁ~・・・」

 

シオンは自分のデッキを回収し、トライフォー側に戻ろうとする。

 

「いい判断でしたよ。あそこで足搔いても無駄に手札や盤面を削り、敵を有利にするだけですからね♪」

 

レンはにっこりと笑みを浮かべてシオンにそう告げた。

 

「ありがとな」

 

「後は任せるよ」

 

シオンはクロノにハイタッチをし、手札をクロノに託し控室に戻る。

 

「クロノ、今回出れない私の分まで、思いっきりやっちゃって!!」

 

「おう、任せろ!リレーション・ヴァンガード!!」

 

クロノはギアースにデッキを設置し、3枚カードを引く。

 

「見せてやる、俺たちのチームの力を!ライド!クロノジェット・ドラゴン!!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

「今こそ輝け!!我が未来!!その可能性!!ストライドジェネレーション!!!クロノドラゴン・ネクステージ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『青天の騎士アルトマイル』グレード3

 

クロノドラゴン・ネクステージ  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

「アップストリーム・ドラゴンをコール!」

 

アップストリーム・ドラゴン  PW9000

 

ツインソード   ネクステージ  しゃいんがる

スカウティング アップストリーム  セリム

 

「セリムのブースト、しゃいんがるでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『デスフェザー・イーグル(☆)』」

 

「スカウティング・オウルのブースト、ツインソードでヴァンガードにアタック!スキル発動!カウンターブラストを払い、アップストリーム・ドラゴンをスペリオルコール!しゃいんがるは退却!」

 

「どうやら新導さんは攻撃を終えたユニットの代わりに新たなユニットを呼び出し、攻撃回数を増やす作戦のようですわね」

 

「ノーガード。ダメージチェック『アビス・ヒーラー(治)』ヒールトリガー。ダメージを回復してパワーをヴァンガードに」

 

「クロノドラゴン・ネクステージでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード『カルマ・コレクター』(コスト『ハウル・オウル(引)』)

 

ネクステージは次元砲をブラスター・ダーク(レン)に向けて解き放ったが、カルマ・コレクターによって防がれる。

 

「トリプルドライブ『スチームメイデン・メラム』『スチームメイデン・メラム』『キラキラ・ワーカー(治)』ヒールトリガー!パワーは右のアップストリームに!ネクステージのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラストと手札を3枚捨て、Gゾーンのネクステージを表にしてハーツのクロノジェットを再びヴァンガードへ!アップストリームでヴァンガードにアタック!GB(ジェネレーションブレイク)!パワープラス4000!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『黒鎖霊舞陣カエダン』」

 

「アップストリームは山札の下に戻し、スチームメイデンメラムをレストでスペリオルコール!後ろのアップストリームは退却!」

 

スチームメイデンメラム  PW7000

 

「クロノジェットだ!!GB(ジェネレーションブレイク)(2)!パワープラス5000、グレード1でガードできない!」

 

「グレード0でガード『デスフェザー・イーグル(☆)』」

 

クロノジェットはブラスター・ダークに接近し、渾身の拳をぶつけようとするがグリム・リーパーによって防がれた。

 

「ちぃ!ツインドライブ『文武両道のギアハウンド』『スチームスカラーカー・ランマ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!ターンエンド!」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW16000➡PW11000(+5000)

PW26000➡PW16000(完全ガード)

PW18000➡PW16000

PW16000➡PW16000+SH10000=26000  クロノの手札8枚 山札42枚  レンのダメージ10枚(裏2枚)

 

「手札を1枚まで削ったのに・・・」

 

「とどめはさせなかったか・・・」

 

「でも、ここを凌ぎきれば・・・」

 

「惜しかったですね。でも本当に楽しいのは、これから。ジェネレーションゾーン解放!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ブラスター・ダーク"Diablo"(ディアブロ)』グレード3

 

「闇よりいでし者、運命を開く剣をここに。ストライド・・・ジェネレーション。暗黒竜スペクトラル・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)

 

暗雲の空がくもりだし、その雲から雷が放たれた。それと同時にスペクトラル・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)が降臨する。

 

「さぁ、もっと見せてください。最後まで・・・楽しみましょう」

 

そう言った直後、レンの赤色の瞳に虹色の光が現れた。その力はクロノをイメージの中へと連れていく。そして、トライフォーの控室にいた3人もそのイメージに巻き込まれる。

 

トライフォーが目を開けた瞬間、目に映ったのはなんと惑星クレイの世界だった。

 

「なんだこれ?もしかしてあの人のイメージの中なのか?」

 

「まるで現実と違わない・・・」

 

「ここって、惑星クレイ・・・?」

 

「レンさんがこんなすごいイメージを・・・?」

 

「やあ、来たね」

 

トライフォーがクレイのイメージにあっけをとられていると、今度はユナイテッド・サンクチュアリの内部になった。そこに、レンとてっくがるがくる。

 

「よかった。君たちが僕と同じ風景を見られる人間で」

 

その後もいろんなイメージが流れる。ヴァンガードのユニットたちは惑星クレイで平和に生きている姿を見て、トライフォーは笑みを浮かべずにはいられなかった。

 

「ここの子たちは僕らと何も変わらない。なのに明神ときたら・・・彼らを僕らの世界に無理やり呼んで縛り付けるなんて、悪趣味にも程がある」

 

「そんなことさせねぇ!」

 

「彼らは共に戦う仲間だ!」

 

「それを縛ろうとする明神は敵だ!」

 

「守る!私たちが!」

 

「じゃあ君たちがそれをなし得る器かどうか・・・ハッキリさせましょう」

 

トライフォーはレンのイメージから現実に戻ってきた。現実に戻り、レンのメインフェイズが始まる。

 

「スペクトラル・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)のスキル。ソウルブラスト、ダークハートを退却。Gゾーンのスペクトラル・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)を表に。そして、カロンをスペリオルコール」

 

きゃさりん SBD ありす

 カロン  カロン カロン

 

「カロンのブースト、きゃさりんでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『変革を呼ぶギアイーグル』」

 

「スペクトラル・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)でヴァンガードにアタック!」

 

「させねぇ!ガード!『バーニングメイン・ライオン(☆)』『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』『反攻の騎士スレイマン』『スチームスカラーカー・ランマ(☆)』」

 

スペクトラル・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)はクロノジェットに向けて雷撃を解き放つ。クロノジェットを守ろうと様々なガーディアンたちが駆け付け、雷撃を受ける。

 

「トリプルドライブ『グリム・リーパー(☆)』『グリム・リーパー(☆)』『アビス・ヒーラー(治)』」

 

「くぅ!」

 

「トリプルトリガー⁉」

 

『うおおおおおお!!』

 

「ダメージを回復し、効果は全てヴァンガードに」

 

「ガードされてて届かないのに⁉」

 

「これで終わる気はないという事か!」

 

「えっと、スペクトラル・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)のスキルって確か・・・」

 

GB(ジェネレーションブレイク)(3)。カウンターブラスト(2)、左のカロンを退却。ヴァンガードをスタンド」

 

「新導選手、再び絶体絶命!!」

 

「カロンのブースト、スペクトラル・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)でヴァンガードにアタック!」

 

スペクトラル・ブラスター"Diablo"(ディアブロ)はカロンの犠牲によって得た闇の力を余すことなく解放し、闇の波動をクロノジェットに向けた放たれた。

 

「ガード!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』『キラキラ・ワーカー(治)』『夢の運び手べレヌス(☆)』『文武両道のギアハウンド』インターセプト!『ナイト・オブ・ツインソード』」

 

闇の波動がクロノジェットに当たる直前に、残りのガーディアンたちが防ぐ切ろうとしている。

 

「ドライブチェック『ダークハート・トランぺッター』カロンのブースト、ありすでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!パワーをヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ターンエンド」

 

PW18000➡PW11000

PW26000(+15000)➡PW11000+SH35000=46000

PW48000➡PW11000+SH40000=51000

PW17000➡PW11000(+5000)  レンの手札5枚 山札27枚  クロノのダメージ10枚(裏8枚)

 

「なんと新導さん、レン様のあの猛攻を耐えきりましたーーー!!」

 

「「「よし!!」」」

 

「レン様のあの攻撃を⁉」

 

「ははは!やるじゃねぇか。いいぞー、渦巻き!やっちまえー!」

 

ギュムッ!

 

「痛い!!」

 

調子に乗ったキョウの足をアサカは強く踏みつける。

 

「さぁ、ここからどうする?お前たちの波はどこへゆく?」

 

「まさかこれでおしまいって訳じゃないですよね?」

 

「当然!」

 

「さぁ、見せてください。君たちの描く景色を」

 

「ストライドジェネレーション!!!クロノドラゴン・ネクステージ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

「セリムを移動!文武両道のギアハウンドをコール!」

 

文武両道のギアハウンド  PW9000

 

ギアハウンド  ネクステージ セリム

スカウティング  メラム    R

 

「シオン、トコハ、ユイ、お前たちのイメージを俺に貸してくれ!スカウティング・オウルのブースト、ギアハウンドでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『アビス・ヒーラー(治)』」

 

「クロノドラゴン・ネクステージでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『クロックフェンサー』『タイムブレイク・ドラゴン』『ヒストリーメーカー・ドラゴン』」

 

ネクステージは再びに時空砲をブラスター・ダーク(レン)に向けて解き放つ。ブラスター・ダーク(レン)は堂々と時空砲を喰らう。

 

「ダメージチェック『ブラスター・レイピア』」

 

「ネクステージのスキル発動!カウンターブラスト!手札を3枚捨て、ネクステージを表に!ハーツのクロノジェットを再びヴァンガードに!メラムのブースト、クロノジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『グリム・リーパー(☆)』『グリム・リーパー(☆)』『跳躍の騎士リガン・ルミナ(☆)』」

 

クロノジェットの渾身の拳からグリム・リーパー2体とリガン・ルミナがブラスター・ダーク(レン)を守る。

 

「ツインドライブ『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部セリムに!『クロノジェット・ドラゴン』文武両道のギアハウンドのGB(ジェネレーションブレイク)!グレード3が出たため、時翔(タイムリープ)!変革を呼ぶギアイーグル!」

 

変革を呼ぶギアイーグル  PW11000

 

「見せてやる!俺たちのヴァンガードを!!」

 

リアガードで攻撃を行おうとすると、今使用しているギアースシステムブレが発生した。

 

「なんだ⁉」

 

「これは・・・まさか・・・!」

 

「伊吹のファイトの時に起こったことと同じ現象・・・!」

 

「セリムでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ダークハート・トランぺッター』」

 

「ギアイーグルでヴァンガードにアタック!これがトライフォーだあああああ!!」

 

ギアイーグルがブラスター・ダーク(レン)に向かって、突進してきた。ブラスター・ダーク(レン)はその攻撃を止めようとギアイーグルに接近した。

 

 

クロノの意識はいつのまにかまた惑星クレイのイメージの中にいた。クロノが目を開けるとまたダークゾーンの古代遺跡がだった。そして目の前には腹部に時計、歯車型の角をもった羊のユニットがいた。クロノは人差し指を羊にだす。羊はそれに合わせて手をだす。そして、指と手が触れ合った時、光が発せられた。

 

 

クロノは意識が現実に戻ると、レンのダメージを確認する。レンのダメージは合計で11枚。ユナサン支部のGクエストを制覇を意味する。

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000

PW23000➡PW11000+SH20000=31000

PW12000➡PW11000+SH5000=16000

PW11000➡PW11000

 

ダメージチェック『フルバウ・ブレイブ』

 

トライフォー側のダメージ10枚  AL4側のダメージ11枚  勝者チームトライフォー

 

これによって会場は静寂に包まれた。そして、その静寂を破ったのはユナサンの司会者だ。

 

「勝者、トライフォー!!そしてこの瞬間、史上最速でジェネレーションマスター誕生だーーー!!」

 

『うおおおおおおお!!』

 

会場は興奮の歓声でいっぱい広がった。クロノは持っていたディペンドカードのうち1枚を見ている。それにはイメージで出会った羊が映っていた。

 

「「「クロノーーーー!!」」」

 

3人はクロノに駆け寄ってくる。

 

「やったぁ!やったやったやったー!!」

 

「すごくいいファイトだったよ!そして実に羨ましい!!」

 

「次にリレーファイトする時はユイを出してあげるから・・・」

 

3人はいい笑みを浮かべていた。

 

「久々にワクワクするファイトでしたよ。素晴らしいチームですね。君たちのことが好きになりました♪」

 

「はっ、俺様がお膳立てしてやったってのに負けやがって・・・」

 

「大体あんたがレン様にお渡しするはずのコストやガードを無駄に消費しなければまだ手はあったのよ⁉それを・・・」

 

「おい、それくらいにしておけ。理由はどうあれ負けは負けだ」

 

「部外者は黙ってなさい!!」

 

「仲良きことは美しきかな♪」

 

ここのやり取りにシオン、トコハ、ユイは苦笑いを浮かべる。クロノは覚醒した羊のユニットを再び見つめる。

 

 

閉会式、トライフォーはGクエスト制覇のスタンプをレンからもらおうとしていた。

 

「常に挑戦する4人に幸あれ」

 

レンはトライフォーのファイカにスタンプを押す。そしてその瞬間、トライフォーはジェネレーションマスターとなった。

 

「このユナサン支部でまた1つ、トライフォーが伝説を作り上げました!!」

 

「しかしトライフォーはまだダークゾーン支部の挑戦が残っております。Gクエストを全勝で終えることができるのか、楽しみになってきましたわね、皆さん!」

 

会場の興奮の声はまだ止むことがない。こうしてユナイテッド・サンクチュアリ支部のGクエストはジェネレーションマスターの誕生したという形で幕を下ろした。

 

「さてと、君たちトライフォーの力はよくわかりました。約束通り、ご褒美をあげましょう♪」

 

 

トライフォーがレンたちに連れてこられた場所は、かつて神崎がディペンドカードを覚醒させようとしたラボだった。

 

「ここは・・・」

 

「神崎のラボ?」

 

「でも、これがご褒美?」

 

「ちょっと残念・・・」

 

「ちっちっち。君たちのご褒美、それはプランGのひ・み・つ♪」

 

どうやらレンが言っていたご褒美の内容は伊吹が作った計画、プランGの内容だったようだ。

 

「ここはプランGの心臓部。イブッキーが1番頑張って作ったところなんです」

 

「ここの設備は伊吹がユナサン支部の正常化と並行して密かに回収して作り上げた、明神に対抗するための拠点だ」

 

「あいつそんなことまで?」

 

「普及協会は政財界に太いパイプがある。名誉会長の明神はそのコネクションと莫大な資金、最先端の技術をつぎ込み、ユニット召喚施設を隠蔽している。我々の手で必ずやその居場所を暴く。その計画こそがプランGなのだ」

 

テツはモニターを操作し、各支部に映ってあるストライドフォース観測値を映しだす。

 

「週末、各支部でGクエストが開催されるたびにストライドフォースの集束が確認されている」

 

「もしかしてそれは・・・」

 

「うむ、ユニットの召喚はすでに始まっていると考えていいだろう」

 

「「「「!!」」」」

 

「心配しないで。僕たちも遊んでいるわけではありません」

 

「こうしている間にも私たちの仲間が動いている。あなたたちも会ったわね?」

 

仲間というのは、櫂やリンなどといったGクエストで会った人物のことを言っている。トライフォーは縦に頷く。

 

「このラボは我々の計画の要。そして残るディペンドカードの覚醒、つまり君たちこそがプランGを最終章へ導くトリガーとなる」

 

「「「「!!」」」」

 

「君たちが最後のGクエストを終え、力を示した時、プランGは次なるステージ、"ギアースクライシス"に移行する。ヴァンガードを愛する全てのジェネレーションによる決戦の狼煙だ」

 

トライフォーはクロノの持っている最後の未覚醒のディペンドカードを見つめる。

 

「後1つ・・・」

 

最後のディペンドカードを覚醒させるその時こそ、ギアースクライシスを突入するカギだという事をトライフォーは知ったのであった。

 

 

どこかの実験施設、装置に入っているディペンドカードには白黒に描かれている牛のユニットが描かれており、奥にはそのユニットが実体化している。12個のカプセルのある部屋で1人の長髪で眼帯をしている男が2枚のディペンドカードを持って、カプセルを眺めていた。

 

「・・・後2つ・・・」

 

そう、この男こそがヴァンガード普及協会の創始者にして、普及協会の名誉会長、明神リューズその人なのである。

 

to be continued…




クロノ「チームAL4に勝ったぜ!!」

シオン「悪評の勝利だったけどね」

クロノ「確かに、すげぇ相手だったぜ。俺1人じゃ太刀打ちできなかった」

トコハ「これからも力を合わせていかないとね」

ユイ「うん。これからはもっといろんな人たちの力が必要になってくるだろうしね」

TURN76「黄昏の夕日で」


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黄昏の夕日で

今回はオリジナル回です。

オリジナルを書くのはあまり得意ではないので駄文、無理やりな表現が多くあると思いますが、読んでくれると嬉しいです。

それでは、私の作ったオリジナルの話をご覧ください。ではどうぞ。


(私には2つの夢があった。1つは女の子なら誰もが憧れるアイドルになること。あのキラキラと輝き、美しくみせるアイドルに。2つは大切な人にアイドルになった私の晴れ姿を見せること)

 

『わたしね、おおきくなったらきらきらかがやくあいどるになるの!』

 

『まぁ、素敵な夢だね!ユキノちゃんがアイドル・・・見てみたいなぁ』

 

『あいどるはさいんだってかかなくちゃいけないんだって!ほら、こんなかんじに。あれ?もじがゆがんじゃってる』

 

『あはは!やっぱりかわいいなぁ、ユキノちゃんは。じゃあ私はユキノちゃんのファン第1号だね!』

 

『ほんと?らいぶ、みにきてくれる?』

 

『うん!約束だよ』

 

『やくそくだよ、おねえちゃん!』

 

(でも、2つ目の夢が叶う事はない)

 

『おねえ・・・ちゃん・・・?』

 

(私の大切な人、姉さんはいなくなってしまったのだから・・・)

 

「はぁ!はぁ、はぁ、はぁ・・・」

 

夜の寝室、ユキノは冷や汗をかきながらベッドから起き上がる。

 

「はぁ・・・夢か・・・。たくっ、なんて夢を見るのよ本当にもう。今何時?」

 

ユキノは持参の目覚まし時計を確認する。

 

「まだ夜中の3時じゃない。はぁ~・・・本当にもう・・・」

 

ユキノは目覚まし時計を置くと、視線に移ったのは寝ているアムとルーナだった。

 

「何で2人が・・・て、そっか。最近何かと忙しいからホテル泊まりが続いてるんだっけ。はぁ~、あんな夢を見た後じゃ眠れないわ。水でも飲みに行こうかしら・・・」

 

ユキノは水を飲もうと寝室から出ていった。

 

(私の心は・・・未だに霧で包まれている・・・)

 

 

 

TURN76「黄昏の夕日で」

 

 

 

翌日、トライフォーがユナサン支部に挑戦する日、ラミーラビリンスはドラゴン・エンパイア支部のGクエストのイベントを終え、次にメガラニカ支部に車で向かう。

 

「今日もみんな笑顔だったね、アム♪」

 

「まだメガラニカ支部の仕事が残ってるんだから、最後まで気を抜かないでよ?」

 

「はーい♪」

 

アムの言葉にルーナは元気よく返事をする。ユキノは車の端側でぐっすりと眠っている。

 

「ユキノ、大丈夫かな?昨日は眠れなかったって、言ってたし・・・」

 

「朝ユキノの顔を見た時は焦ったわ。眼元に隈ができてたんだもの。今は化粧して隈の部分だけ隠してるけど・・・」

 

「いったい昨日何が起こったんだろう・・・?」

 

「・・・今は寝かせてあげましょう。ユキノにもいろいろあるんだから・・・」

 

「うん・・・」

 

アムはユキノを気にかけて毛布を掛けてあげた。ルーナは寂しげな表情でユキノを見つめていた。

 

 

昼の昼食の時間にメガラニカ支部に到着し、ラミーラビリンスのために用意された控室でラミーラビリンスは待機していた。

 

「ふわあぁ~・・・」

 

ユキノは眠たそうにあくびをする。

 

「眠そうだね、ユキノ」

 

「やっぱり寝不足はよくないわね。お肌にも悪いし、仕事の影響もでやすいもの・・・」

 

「本番で眠らないでよ?はい、眠気覚ましのコーヒー」

 

アムはユキノに眠気覚ましの缶コーヒーを渡す。

 

「ありがとう・・・って、ブラックか・・・。あんまり好きじゃないんだけど・・・」

 

「これで少しは目が覚めるでしょ?」

 

「・・・まぁいいわ。せっかくの好意だもの」

 

ユキノは受け取った缶コーヒーの蓋を開け、コーヒーを飲む。その後すぐに渋い表情になる。

 

「うげ・・・やっぱり苦い・・・。飲められたものじゃないわね・・・」

 

「ユキノ、大丈夫?ご飯食べられる?」

 

「心配してくれてありがとう。大丈夫よ、食欲はあるから」

 

そう言ってユキノはスタッフが用意してもらった弁当を食べ始める。ルーナの不安はあまり消えることはなかった。

 

 

メガラニカ支部の会場ではラミーラビリンスのライブを今か今かと待ち望んでいるファイターたちが集まっていた。その中にはコズミックドライブもいる。

 

「すげー人だな。いったい何やるんだ?」

 

「Gクエストの決勝の前にラミラビが1ライブするみたいなんです。だから人がこんなにも集まっているんですよ」

 

「そんなことも知らないとは、マサトもまだまだだな」

 

「いや、別に俺アイドルとか興味ねぇし」

 

「何だと!!マサト貴様ーーーー!!」

 

「あ、やべ・・・」

 

ケイスケは禁止用語を口にしたマサトに対して憤慨している。

 

「ほらほら、そろそろ時間ですから、静かにしてくださいね」

 

アンに言われてケイスケアはコホンと咳払いして静かになる。そしてライブ開始時刻になり、会場にラミーラビリンスが登場する。

 

「「「こんにちわーーー!ラミーラビリンスでーす!」」」

 

『うおおおおおおおおお!!』

 

ラミーラビリンスが登場した瞬間、会場が興奮の声で上がっている。

 

「ああ・・・本当に感激だ・・・またメガラニカに来てくれるなんて・・・」

 

「あはは、ケイスケ君のアイドル好きには敵いませんね」

 

「まったくだ。本当睨まれた時はかなり怖かったぜ・・・」

 

「・・・2人とも、今日のライブを見て、メガラニカ支部のGクエストを優勝しましょう!」

 

「あたりめぇだ!」

 

コズミックドライブはメガラニカ支部のGクエストの優勝をするという思いをつくりあげた。

 

「「「それでは、私たちの1曲、聞いてください!!」」」

 

ラミーラビリンスのライブが始まり、会場全体は大きな声援で広がっていた。

 

 

メガラニカ支部のGクエストが終了し、アムとユキノは先にホテルに戻り、現在控室にはルーナとスタッフの手伝いで控室に来たアンの2人だけだった。

 

「アン、優勝おめでとうございます!かっこよかったよ!」

 

「ありがとうございます。2勝1敗でぎりぎりの勝利でしたけど、優勝できてうれしいです」

 

ルーナに褒められてアンは照れながら笑みを浮かべていた。

 

「それから、今日はありがとうございます。次の企画に使えそうな内容ばかりでした」

 

「どういたしまして♪それで、その・・・今度はこっちの相談に乗ってもらってもいいかな・・・?」

 

「相談ですか?何かあったんですか?」

 

ルーナは現在の悩み事をアンに打ち明ける。

 

「実は・・・ユキノのことなんだけど・・・」

 

「ユキノちゃんですか?」

 

「ここのところ、ユキノの様子が変なんだ。元気がなく、落ち込んでる姿を頻繁に見かけるようなったり、昨日だって寝不足で隈が出来ちゃったりしてるんだ・・・」

 

「隈・・・ですか?何でまた・・・」

 

「よくわからないんだ。アムにも聞いてみたんだけど、何も話してくれなくて・・・」

 

ルーナの悩み事を聞いたアンは少し考えて顎に手を当てる。

 

「・・・ダメもとで本人に直接聞いてみたらどうですか?それでだめなら少しは対策を考えますが・・・」

 

「え?でも、聞いたら多分、ユキノが迷惑だと思う・・・」

 

「だったら、さりげなく様子をうかがいながら、本当にさりげなく昔のことの話題を引き出せばいいのではないでしょうか?」

 

「でも・・・どうやって・・・?」

 

「う~ん・・・そうですね・・・」

 

アンは少し考えて、1番手っ取り早い方法を思いつく。

 

「うん、やっぱりファイトしながらさりげなく聞いた方がいいと思います。あれからアムちゃんやユキノちゃんとはちょくちょくやるようになったんですよね?」

 

「う、うん。でも・・・」

 

浮かない顔をするルーナにアンはルーナの肩に両手をポンとおく。

 

「ユキノちゃんがどんな事情を抱えているのかはわかりません。でも、これだけは言えます。ユキノちゃんには心の支えが必要だという事を。それができるのは、アムちゃんの他には、ルーナちゃんだけだと私は思います」

 

「ユキノの・・・支え・・・」

 

アンの言葉を聞いてルーナは勇気が湧いてきた。

 

「わかった!私、やってみるよ!」

 

「その意気です、ルーナちゃん!」

 

「今日はありがとう!じゃあ私、そろそろいくね」

 

「がんばってください、ルーナちゃん!」

 

ルーナは帽子とメガネをつけて、アンに別れてホテルに戻るのであった。

 

 

ルーナがホテルに戻っていたころには夕方になっていた。ルーナはホームにあるソファーで座っているユキノを発見する。ユキノはルーナが帰ってきたのに気が付く。

 

「あらルーナ、おかえり。ちょっと遅かったじゃない。アムなら今部屋にいるわよ?」

 

「えへへ、ちょっとアンとお話してたの」

 

「ああ、そういえば今日のメガラニカのクエストはコズミックドライブが優勝したんだっけ?さすがは地元のファイターって感じかしら?」

 

「そうだね。ところでユキノはここで何してたの?」

 

「ここのベランダから見える景色が気に入っちゃってね、ついここで絶景を眺めていたのよ」

 

ルーナはユキノの隣に座り、少しそんな話で会話が弾んでいた。一通り話したら、そろそろ本題に入る。

 

「ねぇ、ユキノ。部屋に戻る前にさ、ファイトしていかないかな?」

 

「え?別にいいけど・・・部屋じゃダメなの?」

 

「あー・・・ほ、ほら、いつも3人でいることがあるでしょ?たまにはなーって思って・・・」

 

「ふーん。・・・まぁいいわ。ちょうどホームのベランダにはファイトテーブルがあったし、そこでやる?」

 

「うん!」

 

ユキノはソファーから立ち上がり、ホテル受付にファイトテーブルの使用許可を取りに行く。

 

「すみません、あそこにあるファイトテーブル、使わせてもらってもよろしいですか?」

 

「どうぞご自由にお使いください。外の絶景を見ながら、楽しいファイトをお楽しみください」

 

「ありがとうございます」

 

使用許可をもらい、ユキノはベランダに向かう。ルーナはもうすでにファイトテーブルについて準備を終えている。フィールドはまだ決まってはいない。

 

「さてと、フィールドは私が決めてもいいかしら?」

 

「もちろんいいよー」

 

「じゃあ・・・ここね」

 

ユキノが選んだフィールドはユナイテッド・サンクチュアリにある奈落の神殿だ。

 

「準備はできたわよ。そっちは?」

 

「バッチリだよー」

 

「じゃあ、いくわよ」

 

お互いに準備を終え、ファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「ハピネス・コレクター!」

 

「禁書の魔女シナモン!」

 

ハピネス・コレクター  PW5000

 

禁書の魔女シナモン  PW5000

 

「私の先攻で、ドロー。奇跡の業師(ミラクル・タンブラー)ランスにライド!ハピネス・コレクターを移動してターンエンド!」

 

奇跡の業師(ミラクル・タンブラー)ランス  PW8000

 

R ランス  R

R ハピネス R  ルーナの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン。ドロー。戦巫女ミヒカリヒメにライド!シナモンは移動!」

 

戦巫女ミヒカリヒメ  PW8000

 

R ミヒカリヒメ R

R  シナモン  R

 

「シナモンのブースト、ミヒカリヒメでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『猫の魔女クミン』」

 

「ダメージチェック『ダークサイド・プリンセス』」

 

「ターンエンド」

 

PW13000➡PW8000  ユキノの手札6枚 山札42枚  ルーナのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!星の奇術師(スター・マジシャン)エレンにライド!運命の配り手(カードディーラー)ジャクリーンをコール!」

 

星の奇術師(スター・マジシャン)エレン  PW10000

運命の配り手(カードディーラー)ジャクリーン  PW9000

 

ジャクリーン エレン  R

  R    ハピネス R

 

「ジャクリーンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『戦巫女ククリヒメ(☆)』」

 

「ハピネスのブースト、エレンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『キューティ・パラトルーパー』」

 

「ダメージチェック『神界獣スコル』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW8000+SH10000=18000

PW15000➡PW8000  ルーナの手札5枚 山札40枚  ユキノのダメージ1枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー。白兎の魔女カルダモンにライド!猫の魔女クミン、魔女の使い魔しろーまをコール!クミンのスキル!ソウルチャージ『衰微の女神ヘル』」

 

白兎の魔女カルダモン  PW9000

猫の魔女クミン  PW7000

魔女の使い魔しろーま(☆)  PW4000

 

R カルダモン クミン

R シナモン  しろーま

 

「しろーまのブースト、クミンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『テンダー・ブリーダー(治)』」

 

「シナモンのブースト、カルダモンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『戦巫女ククリヒメ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部カルダモンに!」

 

「ダメージチェック『クレセントムーン・ジャグラー』『フライング・マンティコア』」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW10000+SH10000=20000

PW14000➡PW10000  ユキノの手札4枚 山札38枚  ルーナのダメージ3枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー!」

 

仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー  PW11000

 

「ダークサイド・ソードマスターをコール!」

 

ダークサイド・ソードマスター(☆)  PW4000

 

ジャクリーン  ハリー  R

ソードマスター ハピネス R

 

「ソードマスターのブースト、ジャクリーンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』・・・本当に強くなったわね、ルーナ。始めてまだ2月しか経っていないというのにね。ロット・エンジェルのスキル。ガーディアンに登場した時、ソウルチャージ『大鷲の魔女フェンネル』」

 

「ハピネスのブースト、ハリーでヴァンガードにアタック!ダークサイドのスキル!ヴァンガードがハリーなら、ソウルに入れて1枚ドロー!パワープラス5000!・・・ねぇユキノ、最近何か不安を抱えてないかな?」

 

「ノーガード。・・・何が言いたいわけ?」

 

「ツインドライブ『マスカレード・バニー』『ナイトメアドールみらべる(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!だって、最近ユキノ落ち込む日も増えてきて、昨日だって、いつもは起きるの早いのに、寝不足だって・・・」

 

ハリー(ルーナ)は奇術を使って、カルダモン(ユキノ)に攻撃を与える。

 

「ダメージチェック『黒蛇の魔女チコリ』『白蛇の魔女ミント』」

 

「ターンエンド。私、とても心配なの」

 

PW13000➡PW9000➡SH5000=14000

PW21000➡PW9000  ルーナの手札6枚 山札34枚  ユキノのダメージ3枚

 

「・・・ふぅ、そういう事。アムの時も思ったけど、ルーナって本当にお人好しよね。ライド!白蛇の魔女ミント!!」

 

白蛇の魔女ミント  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!大天使ドゥームブレイス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『神界獣スコル』グレード1+2

 

大天使ドゥームブレイス  PW26000  ハーツ『白蛇の魔女ミント』

 

「しろーまのスキル。しろーまを山札の上に置いてシャッフル。魔女のヴァンガードがいるなら1枚引いて、さらにそこから山札の上3枚を見て、1枚はソウルに『犬鷲の魔女ジャスミン』、残りはドロップゾーンに『ドリーミング・ドラゴン(醒)』『戦巫女ミヒカリヒメ』黒蛇の魔女チコリをコール」

 

黒蛇の魔女チコリ  PW9000

 

「ドゥームブレイスのスキル発動。ソウルブラスト『戦巫女ミヒカリヒメ』『白兎の魔女カルダモン』『衰微の女神ヘル』クミンとチコリにパワープラス5000。そしてソウルチャージ『大鍋の魔女ローリエ(治)』『白兎の魔女カルダモン』『大鍋の魔女ローリエ(治)』カルダモンのスキル。魔女のヴァンガードがいるならカウンターブラストを払って、ソウルからドロップゾーンに置かれたカルダモンをスペリオルコール。パワープラス2000。チコリとクミンの位置を変更」

 

カルダモン ドゥームブレイス チコリ

  R     シナモン   クミン

 

「カルダモンでジャクリーンにアタック!「ノーガード!」シナモンのブースト、ドゥームブレイスでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『ダークサイド・ミラーマスター』(コスト『ナイトメアドールみらべる(☆)』)」

 

ドゥームブレイス(ユキノ)は銃の閃光の弾をハリー(ルーナ)に目掛けて放ったが、ミラーマスターの鏡で閃光の弾を反射させた。

 

「トリプルドライブ『犬鷲の魔女ジャスミン』『蛙の魔女メリッサ』『ドリーミング・ドラゴン(醒)』スタンドトリガー!カルダモンをスタンド、パワーはチコリに。カルダモンでヴァンガードにアタック!・・・私とこうしてファイトしているのは、私を気にかけたうえで・・・でしょ?」

 

「ガード『キューティ・パラトルーパー』う、うん・・・」

 

「クミンのブースト、チコリでヴァンガードにアタック!チコリのスキル!魔女のヴァンガードがいるならパワープラス3000!ルーナのその気持ちは素直に嬉しいんだけど・・・正直言って、私の問題は誰にも解決できないわよ」

 

「ノーガード。ダメージチェック『奇跡の業師(ミラクル・タンブラー)ランス』」

 

「ターンエンドよ」

 

PW11000➡PW9000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW34000➡PW11000  ユキノの手札5枚 山札26枚  ルーナのダメージ4枚

 

「誰にも解決できないって・・・どういうこと?」

 

「言葉通りの意味よ。ルーナにも、アムにも、そして私にも解決できないってこと」

 

「・・・ストライドジェネレーション!!!熱情の神竜使い(アルドール・ドラゴンマスター)アマンダ!!!」

 

熱情の神竜使いアマンダ  PW26000  ハーツ『仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー』

 

超越(ストライド)スキル!奇術(マギア)!カウンターブラストを払って、ソウルチャージ『クレセントムーン・ジャグラー』そしてソウルからクレセントムーン・ジャグラーをスペリオルコール!パワープラス5000!クレセントムーンのGB(ジェネレーションブレイク)奇術(マギア)!カウンターブラストと、ソウルブラストしてソウルチャージ『パープル・トラピージスト』ソウルからパープル・トラピージストをスペリオルコール!クレセントムーンとトラピージストにパワープラス2000!パープル・トラピージストのスキル!ハピネス・コレクターをソウルに入れてソウルのエレンをスペリオルコール!キューティ・パラトルーパーをコール!」

 

クレセントムーン・ジャグラー  PW9000

パープル・トラピージスト  PW6000

キューティ・パラトルーパー  PW7000

 

クレセントムーン アマンダ エレン

 キューティ    R   パープル

 

「トラピージストのブースト、エレンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『戦巫女ククリヒメ(☆)』」

 

「アマンダでヴァンガードにアタック!そ、それでもやっぱり、放っておけないよ!これ以上アムやユキノが辛そうにしているところなんて、見たくないよ!」

 

「それがお人好しだって言ってるのよ。完全ガード『衰微の女神ヘル』(コスト『蛙の魔女メリッサ』)」

 

アマンダの乗る竜はミント(ユキノ)に向けて炎を吐き出してきたが、その炎はヘルの番傘によって防がれた。

 

「トリプルドライブ『仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー』『奇跡の業師(ミラクル・タンブラー)ランス』『ダークサイド・ソードマスター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部クレセントムーンに!パラトルーパーのブースト、クレセントムーンでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・まぁ、ルーナのそのお人好し、嫌いってわけじゃないけどね。ノーガード。ダメージチェック『猫の魔女クミン』『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』ドロートリガー。ヴァンガードにパワーを上げて1枚ドロー」

 

「ターンエンド。奇術(マギア)の効果でクレセントムーン、トラピージストをソウルに」

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW28000➡PW11000  ルーナの手札5枚 山札27枚  ユキノのダメージ5枚

 

「スタンド&ドロー。ミントのスキル。中央列に魔女のユニットがいるなら、ソウルチャージ『黒蛇の魔女チコリ』『魔女の使い魔しろーま(☆)』『魔女の使い魔しろーま(☆)』そして、シークメイト」

 

シークメイト  戻したカード『戦巫女ククリヒメ(☆)』『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』『ドリーミング・ドラゴン(醒)』『白兎の魔女カルダモン』

 

「陽と陰、2頭の蛇の輪舞を共に踊りあかせ!双闘(レギオン)!!黒蛇の魔女チコリ!」

 

白蛇の魔女ミント×黒蛇の魔女チコリ  PW20000

 

「私にはね、アムの他に大切な人がいたのよ。その人は私の姉でね、姉さんは私にとってかけがえのない人であり、よき理解者だった」

 

「ユキノの・・・お姉さん・・・」

 

「姉さんは病気がちでずっと入院生活が続いていたんだけど、そんな状態でもいろんなことを教えてくれたり、ヴァンガードで遊んでくれたりして、優しかった。姉さんの存在こそが私に元気を与えてくれる。でもね、そんな日々は長くは続かなかったのよ。何でかは、もうわかるわね?」

 

「もしかして・・・」

 

「・・・病気で死んでしまったわ。何でも生存率は50%くらいの難病らしくてね、姉さんはその病気で人生を奪われた」

 

ユキノは儚げな表情のままメインフェイズを進めながら語る。

 

「あれから周りの人たちが私を見る目が変わっていったわ。同情、哀れみ。私をかわいそうなものを見るかのような気遣いが、不愉快でたまらなかった。ドリーミング・ドラゴンをコール」

 

ドリーミング・ドラゴン(醒)  PW4000

 

カルダモン  ミント×チコリ チコリ

ドリーミング  シナモン   クミン

 

「でも、アムだけは違った。アムだけが私のことを理解してくれた。今までと変わらずに接してくれた。それだけでも、私にとっては救いなのよ。・・・でも、どんなに救いや、時間が経っても、大切な人を失った悲しみは消えない。この時期になると、自然と姉さんを思いだして落ち込んでしまう。ドリーミング・ドラゴンのブースト、カルダモンでヴァンガードにアタック」

 

「インターセプト『星の奇術師(スター・マジシャン)エレン』」

 

「これでわかったでしょ?誰かが支えに行ったところで、心の病はどうしようもないことなのよ。シナモンのブースト、ミントでレギオンアタック。ミントのレギオンスキル。ソウルブラスト『魔女の使い魔しろーま(☆)』『魔女の使い魔しろーま(☆)』『大鍋の魔女ローリエ(治)』『白兎の魔女カルダモン』『大鍋の魔女ローリエ(治)』『黒蛇の魔女チコリ』これによってミントのパワープラス10000、さらに前列の魔女のリアガードにパワープラス5000。カルダモンのスキル。カウンターブラストを払ってスペリオルコール。攻撃を終えたカルダモンは退却。パワープラス2000。さらにミントのスキルでパワープラス5000」

 

「・・・ノーガード」

 

「ツインドライブ『衰微の女神ヘル』『大鍋の魔女ローリエ(治)』ヒールトリガー。ダメージを回復してパワーをチコリに」

 

ミント(ユキノ)とチコリは互いに従わせている白と黒の蛇をハリー(ルーナ)に向けて放った。白と黒の蛇はハリー(ルーナ)の体を締め上げる。

 

「ダメージチェック『ナイトメアドールみらべる(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに。じゃあ、今まで忙しいって言っていたのは・・・」

 

「まぁ、姉さんの墓参りの準備ってとこかしら。アイドルの職業ともなると、いろいろ大変でね、割とお店の時間が合わなかったりするのよね。シナモンのスキル。アタックがヒットしたため、ソウルに入れてソウルチャージ『神界獣スコル』『蛙の魔女メリッサ』カルダモンでヴァンガードにアタック「ガード『フライング・ペリュトン』」だからお花の予約をしたり、線香、お米、その他諸々、探すのってそれなりの時間がいるわけなのよ。クミンのブースト、チコリでヴァンガードにアタック。スキルでパワープラス3000「ガード『ダークサイド・ソードマスター(☆)』『ナイトメアドールみらべる(☆)』」ターンエンド。ドリーミング・ドラゴンのGB(ジェネレーションブレイク)。これを山札に戻して、ドロップゾーンのカードを全部山札に戻してシャッフル。戻したカードが10枚以上なら1枚ドロー」

 

PW13000➡PW11000+SH5000=16000

PW35000➡PW11000(+5000)

PW16000➡PW16000+SH5000=16000

PW29000➡PW16000+SH2000=36000  ユキノの手札6枚 山札31枚  ルーナのダメージ5枚(裏2枚)

 

「・・・ユキノが落ち込んでいた理由がようやくわかったよ。でも、どうして今まで話してくれなかったことを今になって話してくれたの?」

 

「・・・別に。ただこれ以上私のことで心配はかけることはできないと思っただけ。それ以上のことなんてあるわけないじゃない」

 

「・・・本当にそれだけ?」

 

「・・・どういうことかしら?」

 

「本当は、助けてほしかったから話したんじゃないのかなって・・・」

 

「!!!」

 

ルーナの言葉にユキノは目を見開く。

 

「ストライドジェネレーション!!!道化魔竜ルナテック・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー』グレード3

 

道化魔竜ルナテック・ドラゴン  PW26000  ハーツ『仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー』

 

「ルナテック・ドラゴンのスキル!Gゾーンのルナテック・ドラゴンを表に!ソウルから出されたユニットはパワープラス2000の効果を得る!さらにGB(ジェネレーションブレイク)3!ルナテック・ドラゴンにクリティカルプラス1!さらに超越(ストライド)スキル!奇術(マギア)!カウンターブラストを払ってソウルチャージ『ダークサイド・プリンセス』そしてソウルからをパープル・トラピージストをスペリオルコール!パワープラス5000!トラピージストのスキル!パラトルーパーをソウルに入れて、クレセントムーンをスペリオルコール!クレセントムーンのスキル!奇術(マギア)!カウンターブラスト、ソウルブラストでソウルチャージ『テンダー・ブリーダー(治)』ソウルからパラトルーパーをスペリオルコール!パワープラス2000!パラトルーパーのGB(ジェネレーションブレイク)奇術(マギア)!ヴァンガードがハリーで奇術(マギア)で呼び出されたら、ソウルチャージ!『マスカレード・バニー』ソウルからダークサイド・プリンセスをパラトルーパーと同じ縦列にスペリオルコール!パワープラス5000!ランスをコール!」

 

ダークサイド・プリンセス  PW9000

 

 プリンセス  ルナテック クレセントムーン

パラトルーパー  ランス    パープル

 

「確かにユキノの抱えてる問題は大きくて、どうしようもないかもしれない。でも、誰かの支えになるっていうんは無駄じゃないと思うんだ。パープルのブースト、クレセントムーンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『戦巫女ミヒカリヒメ』」

 

「私はね、アムやユキノが困っていたら力になってあげたいし、元気がなかったら元気づけてあげたいと思ってるんだ。だって、アムとユキノは友達だから」

 

「ルーナ・・・」

 

「ランスのブースト、ルナテック・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『衰微の女神ヘル』(コスト『犬鷲の魔女ジャスミン』)」

 

ルナテック・ドラゴンは魔力で出現させたボールをミント(ユキノ)に向けて放った。ヘルは番傘でボールを次々と弾き飛ばしていく。

 

「トリプルドライブ『星の奇術師(スター・マジシャン)エレン』『ダークサイド・プリンセス』『鏡の国のいたずらっ娘(醒)』スタンドトリガー!クレセントムーンをスタンドしてパワーはダークサイド・プリンセスに!だから、もう1人で抱え込まなくてもいいんだよ?クレセントムーンでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ガード『大鍋の魔女ローリエ(治)』」

 

「その悲しみ、私も一緒に背負ってあげるよ。パラトルーパーのブースト、ダークサイド・プリンセスでヴァンガードにアタック!ダークサイド・プリンセスのスキルでパワープラス5000!」

 

「・・・完全ガード『衰微の女神ヘル』(コスト『白蛇の魔女ミント』)」

 

「ありゃりゃ・・・防がれちゃった。ダークサイド・プリンセスはソウルに。ターンエンド。奇術(マギア)で呼ばれたユニットは全部ソウルに」

 

PW28000➡PW11000

PW34000➡PW11000(完全ガード)

PW15000➡PW11000+SH10000=21000

PW33000➡PW11000(完全ガード)  ルーナの手札5枚 山札19枚  ユキノのダメージ5枚

 

「・・・スタンド&ドロー。・・・私の悲しみを一緒に背負う?いいの?何もそこまでしてもらわなくても・・・」

 

「きっと部屋にいるアムもユキノの悲しみを背負ってくれていると思う。だから私も!」

 

「・・・本当に・・・おバカなんだから・・・。でも・・・ありがとう」

 

ユキノは感涙をこらえながらストライドフェイズに移る。

 

ジェネレーションゾーン  コスト『大鷲の魔女フェンネル』グレード3

 

「歩き出せ!!光り輝く未来をつくるために!!ストライドジェネレーション!!!」

 

ミント(ユキノ)とチコリの足元に水が、いや、聖水が噴き出していく。その瞬間、周りに灯していた青き炎が消え、白き炎がつき、神殿が明るくなる。聖水が噴き出した場所に1人の魔女が現れる。

 

「聖水の魔女王クローブ!!!!」

 

聖水の魔女王クローブ  PW26000  ハーツ『白蛇の魔女ミント』

 

「犬鷲の魔女ジャスミンをコール!カルダモンを退却!ジャスミンのスキル!カウンターブラストを払って魔女のヴァンガードがいるならソウルチャージ『猫の魔女クミン』『黒蛇の魔女チコリ』『衰微の女神ヘル』パワープラス3000!」

 

犬鷲の魔女ジャスミン  PW9000

 

ジャスミン クローブ チコリ

  R    R   クミン

 

「いくわよルーナ!私の全力を受け止めなさい!クローブでヴァンガードにアタック!クローブのスキル!ソウルブラスト!『蛙の魔女メリッサ』『猫の魔女クミン』『衰微の女神ヘル』『神界獣スコル』『禁書の魔女シナモン』『黒蛇の魔女チコリ』これで魔女のユニット全部にパワープラス5000!そして、ハーツが2枚以上でクリティカルプラス1!さらに、メリッサのスキル!カウンターブラストを払って、ドロップゾーンに送られたメリッサをスペリオルコール!」

 

「受けて立つよ!ガード!『鏡の国のいたずらっ娘(醒)』『鏡の国のいたずらっ娘(醒)』『星の奇術師(スター・マジシャン)エレン』」

 

「1枚貫通ね。いくわよ。トリプルドライブ、ファーストチェック『白兎の魔女カルダモン』セカンドチェック『神界獣スコル』」

 

サードチェックに移ろうとした時、かすかながらユキノの手が震えていた。しかし、意を決してサードチェックに移る。

 

「サードチェック!『戦巫女ククリヒメ(☆)』!クリティカルトリガー!効果は全部クローブに!」

 

クローブ(ユキノ)は小瓶に入っていた聖水を操り、その聖水をハリー(ルーナ)に目掛けて放たれた。ハリー(ルーナ)を守ろうとガーディアンたちが聖水を受け止めたが、勢いが増していき、ガーディアンたちは聖水に飲み込まれ、ハリー(ルーナ)も聖水に飲まれていった。

 

PW31000(+5000)➡PW11000+SH25000=36000

 

ダメージチェック『テンダー・ブリーダー(治)』『ダークサイド・ミラーマスター』

 

ユキノのダメージ5枚  ルーナのダメージ6枚  勝者ユキノ

 

「あーあ、また負けちゃった・・・。連敗記録が更新されていく・・・」

 

「私に勝つなんて、まだまだ早いのよ」

 

ユキノは清々しい表情でルーナを見つめて告げる。

 

「ルーナ、ありがとう。おかげで少し肩の荷が下りたわ」

 

「・・・えへへ、どういたしまして!」

 

ファイトに夢中になっていたせいで気づかなかったが、現在の景色は黄昏になっていた。

 

「わぁ・・・きれい・・・」

 

「ええ。美しい黄昏の景色ね・・・」

 

2人は黄昏の景色に見惚れていた。

 

「そうだ、露天風呂で外の景色も見れたわよね?一緒に黄昏を見ながら入らないかしら?もちろん、アムも一緒にね」

 

「うん!待ってて!アムを呼んでくる!確か部屋にいるって言ってたよね?」

 

「ええ。ここで待ってるわね」

 

ルーナはアムを呼びに自室の方に戻っていく。1人残ったユキノは鞄の中から1枚の封筒を取り出す。

 

(姉さんが残していった遺書。読んだって悲しくなるだけだから読みたいなんて思いにはならなかったでも、今は違う。姉さんが私に何を残したかったのか、それが知りたい。どんな内容だったとしても、私を支えてくれる、大切な友達がいるから、何も怖くない!)

 

ユキノは封筒に入っていた遺書を読んでいく。

 

『親愛なるユキノちゃんへ

 

これを読んでくれる日はいつになるのかな?ほら、ユキノちゃんって、そういうの深く考え込んじゃうから5年も10年もかかっちゃうと思うんだ。でも、今これを開いてるという事は、今読んでるってことだよね?私、ユキノちゃんのアイドルになった姿、見ることができないかもしれません。ごめんね、約束やぶっちゃって。私はいなくなっちゃうかもしれないけど、ユキノちゃんは1人じゃないよ。アムちゃんって子がいる。ユキノちゃんの味方になってくれる人も現れるかもしれない。その子たちと一緒なら、きっとユキノちゃんはどこにでも羽ばたけると思う。強く、気高く、前を向いて生きてください。ユキノちゃんが欲しいって言ってたこのカードと一緒に。私はどこに行っても、ユキノちゃんの味方だよ。

 

ユキノちゃんの姉より』

 

封筒の中には、1枚のカード、『今世の神器ヴェルザンディ』が入っていた。ユキノの瞳には、涙がこぼれていた。

 

「・・・ありがとう、姉さん。今までにない、最高の贈り物だよ」

 

ユキノは黄昏の夕日を見て、静かにそう呟いた。そこに戻ってきたルーナと、自室から出てきたアムがユキノを呼びかける。

 

「まだそこにいたの?早くいくわよ」

 

「ユキノー!早く早くー!」

 

ユキノは涙を拭き、アムとルーナの方に向く。

 

「・・・ええ。陽が落ちる前に、ね」

 

ユキノはベランダから出て、窓を閉めてから2人と合流する。

 

 

翌日のホテルの朝、アムが起きて机に置いてあった紙を見る。ユキノのベッドにはユキノはいなかった。紙にはこう書かれていた。

 

『お墓参りに行ってきます。お昼に帰ってくるから3人で何か食べに行きましょう。私のおごりよ。

追伸ー今日でホテル生活は終わりだから、私の荷物まとめておいて』

 

これを読んだ時、アムは意外そうな顔をしていた。

 

「あの子がこれを残していくなんてこと、今までなかったのに・・・。・・・もしかして、ルーナが・・・?」

 

アムはベッドでまだ眠っているルーナに顔を振り向く。

 

 

墓地、ユキノは自分の姉の墓をきれいに掃除をして、線香をつけて、墓に米をまいて、用意しておいた花を墓の前におく。ユキノは両手を合わせる。

 

「姉さん、私は前を向いて生きていきます。どんなにくじけそうになっても、私には共に支え合っていける仲間がいるから。だから、私を、私たちを見守っていてください」

 

ユキノは周りを見渡し、誰もいないことを確認すると、ユキノは静かにラミーラビリンスの1曲を歌う。一通り歌い終えると、ユキノは笑みを浮かべる。

 

「・・・今のは姉さんのためだけの特別なライブだよ。今は1人だけだけど勘弁してね。じゃあ、来年のライブを、楽しみにしててね。その時は仲間も一緒だから」

 

ユキノはそれだけ言い残し墓地へと去っていった。

 

しばらくして墓地に1人の赤髪の青年が花を持って入ってきた。青年はある人物の墓に近づくと、ユキノが置いていった花を見つける。青年は自分の持ってきた花をユキノの花の隣に置く。青年は墓をじっと見つめてから、墓地へと去っていったのであった。

 

to be continued…




ユキノ「ルーナ、今日は本当にありがとう。おかげで少し肩の荷が下りたわ」

ルーナ「ユキノが元気になってくれてよかったよ!」

ユキノ「私の中の悲しみが消えたわけじゃないけど、前に向いていこうと決めた。そう思わせてくれたのは、他でもない、ルーナよ。感謝してるわ」

ルーナ「ユキノが困っていたら、私とアムが力になってあげるよ!だから、また今度ファイトしてくれる?」

ユキノ「ええ、もちろん。その時には、私の新しいデッキでお相手するわ」

TURN77「普及協会の闇」


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普及協会の闇

今回は普及協会の真実に迫る物語です。

いよいよ私のギアースクライシス編もクライマックスに近づいてまいりました。

可能ならば3月にはギアースクライシス編が終了して、ストライドゲート編に入りたいですねぇ。

さて、前置きはこれぐらいにしてそろそろ本編を始めてまいります!

それではどうぞ!


とある廃棄されたビルに、コズミックドライブのマサトとケイスケが入ってきた。マサトはいきいきとした表情、ケイスケはあまり乗り気じゃない表情をしている。

 

「本当に入るのか?」

 

「当たり前だ!ここにはいい刺激が詰まった噂があるからな!」

 

「確か・・・100回ファイトしたらヴァンガードの神様が現れて、必殺の奥義を授けてくれる・・・だったか?」

 

「あんなもんガセネタに決まってんだろ?そんなんよりも、後者の方だ!このビルの地下から怪物のようなうめき声が聞こえてくるって方だ!すげえわくわくするだろ?」

 

「いやまったく」

 

どうやらここはヴァンガードのパワースポットらしく、2人は前者の方ではなく後者の方を確かめるためにやってきたらしい。

 

「とういうかここ、立ち入るなと一条さんから言われてなかったか?」

 

「だからこういうのにうるせぇアンを呼ばずに俺たちできたんだろ?バレなきゃ問題ねぇって」

 

「バレるバレないの問題ではない。一々付き合ってられん。悪いが僕はここでおさらば・・・」

 

「黙ってくれてなおついてきてくれたら好きなアイドルグッズ何でも買ってやるからよ」

 

「さあさっさと行くぞ!うめき声の正体を確かめに!」

 

(ちょろいぜ・・・)

 

ケイスケとマサトはビルの奥の方へと入っていった。

 

 

 

TURN77「普及協会の闇」

 

 

 

廃棄されたビルの奥、カムイとキョウヤはそれぞれ別の目的でビル内を歩いていた。キョウヤの目的はここに入り込んだマサトとケイスケを連れ戻しに、カムイはリューズに関する情報を探りに。

 

「すまないな。あのバカ共の捜索もしてくれて」

 

「お前も大変だな。あいつらに振り回されて」

 

「明神につながる情報探しに比べればたいしたことはない」

 

「・・・明神リューズにつながればいいけどな」

 

ビル内を歩いていると、自分たちとは別の足音が聞こえてきた。咄嗟にその場で隠れる。足音が徐々に近づいてきて、何ものかが2人の視線に入った。

 

「誰だ!」

 

カムイはその人物を迎え撃とうとしたが、その人物を見てあっけにとられる。

 

「え?マモルさん?」

 

その人物はかげろうのクランリーダー、安城マモルだった。

 

 

2人はここまでの経緯をマモルに話しながらビル内を捜索している。

 

「怪物のようなおぞましいうめき声か・・・」

 

「Gクエストの開催日ばかりに聞こえてくるらしい。それ知ったバカ共がそれを知りたがってな・・・」

 

「俺は明神リューズと何か関係があると思って・・・」

 

「それでここに・・・」

 

マモルは2人がここにいる理由を理解した。

 

「でもびっくりっすよ。マモルさんがリューズの野望を知っていたなんて」

 

「・・・普及協会の者として真実を見極めたくてね」

 

「だがいいのか?俺は自分がクビになろうと構わん。が、お前はどうなんだ?変なことをしてクビになったらどうする気だ?」

 

「その時はその時さ」

 

マモルは普及協会の真実を見極めるために、リューズに関すること、普及協会のことを調べて回っているそうだ。

 

「マモルさん、ここって元々ドラエン支部の建設予定地だったんですよね?」

 

「ああ。利便性とかの理由で今の場所に変更されたんだ。だけど、普及協会は未だにこのビルを手放していない。つまり、作りかけの状態で管理下に置いてあることになる」

 

「普通売ったりしませんか?おかしいっすよね?」

 

「それを調べるためにここにいる。そうだろう?」

 

キョウヤの言葉にカムイとマモルは首を縦に頷くと・・・

 

『うわああああああ!!』

 

数名の悲鳴が聞こえてきた。悲鳴の先にライトを当てていると、そこにはマサトとケイスケ、そしてトリニティドラゴンの3人がいた。

 

「日向!和泉!」

 

「と、トリドラ⁉」

 

「え⁉カムイさん⁉」

 

「げっ!もう来やがった!!」

 

5人は何かに逃げるようにカムイたちに駆け寄ってくると、何かが突っ込んできた。そのなにかは、なんとロボットだった。

 

「なんだ⁉」

 

ロボットはスタンガンの左腕を起動させ、カムイたち目掛けて発射する。

 

『うわあ⁉』

 

一同はスタンガンの腕を避ける。

 

「こっちだ!」

 

一同は隠れられそうな場所でロボットから身をひそめる。ロボットは一同を探してそのまま通り過ぎる。

 

「「「「「・・・はぁ・・・」」」」」

 

が、ロボットは5人のため息を察知して一同が隠れている場所に引き返してきた。

 

「逃げろ!」

 

一同はロボットから逃げ、キョウヤは近くにあった資材にかぶせてあったシートをロボットに向けて投げてからロボットから距離を離れる。一同は逃げた先に扉を見つけそこに急いで入っていく。

 

「一条!」

 

後からキョウヤも入ってきてカムイはロボットが入れないように鉄パイプで扉に鍵をかける。逃げきれたことにより5人は安堵の表情を浮かべる。

 

「「「「「助かった~・・・」」」」」

 

「日向!和泉!ここには立ち入るなと言ったはずだ!」

 

「す、すみません・・・」

 

「い、いや、ケイスケは悪くないんす!俺が無理言って連れてきただけで・・・」

 

「言い訳なら後で聞く!帰ったら反省文は覚悟しておけ!」

 

「で、トリドラは何でこんなとこにいるんだよ?」

 

「お、俺たち、強くなりたくて・・・」

 

どうやらトリニティドラゴンは強くなりたくてここにやってきたようだ。前者の噂、ヴァンガードの神様の噂があるこの場所に。

 

「なっ、そういう事か・・・」

 

「何なんですか⁉あのロボットは⁉」

 

「恐らく、セキュリティの1つ」

 

マモルは部屋に1つの端末を発見し、それを起動させる。キョウヤとカムイもその端末に近づく。

 

「マジで訳わかんねぇ・・・」

 

「俺らはただうめき声を確かめに来ただけなのに・・・」

 

端末の画面には普及協会のアクセス画面が映る。そこにはパスワードが要求している。

 

「普及協会の人間しかアクセスできないようだね」

 

マモルは懐から普及協会のパスワードの入ったカードを取り出す。

 

「待ってください!マモルさんや一条が使ったらバレちゃいません?」

 

「その心配はないよ。小細工を仕掛けておいたからね。僕を手伝ってくれている友人に頼んだんだ」

 

(なるほど。クリストファー・ロウか・・・)

 

マモルはカードを端末にセットしてアクセスする。それと同時に部屋の明かりがついた。明かりがついたと同時にこの部屋の装置が稼働した。

 

「な、何だぁ⁉」

 

「これはいったい・・・」

 

マモルはこの装置が何なのか調べるため端末を操作していく。画面から映しだされたのはストライドフォースの集束結果のようだ。

 

「どうやらあの機械はストライドフォース集束装置、中計地点として使われているようだ」

 

「つまり、一旦ここにストライドフォースをここに集めて、そのエネルギーをリューズのところに送ってるってことっすか?」

 

「過去の稼働データを辿ると・・・5回大きな中計を行っている。Gクエストの開催日に」

 

「やっぱここが・・・」

 

「ここでストライドフォースを集束していることはわかった。だが、問題はどうやってこの装置にストライドフォースを集めさせているのだ?」

 

「ちょっと待って。すぐに調べてみるよ」

 

マモルは端末を操作して集束方法を探っている。3人の会話を聞いていた5人は何が何だかわからない顔をしていた。

 

「何ですか?その、なんたらフォースって・・・?」

 

「う~ん・・・ヴァンガードの神様と関係があるとみた!」

 

「お前ら、その噂マジでガセだからな?ていうかそもそも神様なんているわけねぇし」

 

呑気な会話をしている5人であった。

 

「!!?」

 

集束方法を調べていたマモルはある事実を知り、驚愕な表情を浮かべていた。

 

「どうした⁉何かわかったのか⁉」

 

「ファイカが・・・ストライドフォースを集める役割を担っている・・・」

 

「何⁉」

 

「そして、あの中計装置に・・・」

 

そう、ファイター全員が持っているファイカがストライドフォースを集めるための端末で、ファイカで集めたストライドフォースは全て中計装置に送られていたのだ。

 

「思った通りかよ!普及協会の活動は全部リューズの野望のためにあったって訳か!」

 

「普及協会の存在自体が黒だったという事か。支部長や俺たち職員を騙したうえで・・・」

 

真実を知った3人はやられたといった表情をしていると・・・

 

「これはこれは・・・ようこそいらっしゃいました」

 

ここの責任者とも呼べるメガネをかけた研究員の男が現れた。

 

「どうです?素晴らしいでしょう、この設備?リューズ様ご指示のもと私半田ケンスケが所属する開発チームで作られた至極の一品!」

 

「リューズの部下か・・・」

 

このメガネをかけた男の名は半田ケンスケ。普及協会の裏の開発チーム所属の研究者でリューズの部下でもある。

 

「侵入者ありとの情報が入りましてねぇ、適当に追い払おうとしたのですが片やかげろうのクランリーダー、片やアクアフォースのクランリーダー、片やアジアサーキットの覇者。これは丁重におもてなししなければと思いましてねぇ」

 

「で、わざわざ会いに来てくれたって訳か」

 

「聞いてますよ。あなた方が我々に対抗しようとしていることぐらいは。まったく無駄な事ですねぇ!あなた方がどう足搔こうが我々は盤石!リューズ様の計画に揺るぎはないのですから!」

 

「それはどうかな?俺たちの波を見くびってもらっては困るな」

 

「その威勢がどこまで続くか楽しみです。この装置を見られたからにはただでは返しませんよ」

 

半田はスイッチを押して部屋にあったシャッターが降ろされていく。

 

「危ない!」

 

「日向!和泉!」

 

マモルと一条は5人に突っ込んで、出口側へと倒れこむ。シャッターが閉じられ、7人とカムイが分かれてしまった。

 

「カムイさん⁉」

 

「ちっ、1匹だけしか捕まえられなかったか・・・」

 

「俺1人で十分だ。てめーらみたいな薄汚いことやってる連中にこの俺様が負けるわけねえだろ!」

 

「ふん、ならば私とあなたのどちらが正しいか、これで決めるとしましょうか」

 

半田はカムイに自分のファイカを突き付ける。ファイトで全てを決めるという事だ。シャッターによって分かれてしまった5人はシャッターをどうにか開けようと頑張っているが頑丈でビクともしない。

 

「カムイ君!」

 

「葛城!大丈夫か!」

 

「一条、マモルさん、そいつらを頼みます」

 

「・・・油断はするなよ。いくぞ安城、ここは葛城に任せよう」

 

「・・・わかった」

 

マモルとキョウヤは5人を連れて部屋から離れる。

 

「俺が勝ったら、知ってることを全部話してもらう」

 

「正しいものにこそ勝利が下る。それすなわち正義!そのことを今から見せつけてあげましょう」

 

部屋にファイトテーブルが登場し、カムイと半田は自分のデッキをセットし、準備を終えてファイトを開始する。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「メチャバトラーカブトロン!」

 

「キャプテン・ナイトキッド!」

 

メチャバトラーカブトロン  PW5000

 

キャプテン・ナイトキッド  PW5000

 

「俺の先攻!ドロー!メチャバトラーマルヤーキに俺様ライド!カブトロンは移動!ターンエンド!」

 

メチャバトラーマルヤーキ  PW7000

 

R マルヤーキ   R

R   R   カブトロン  カムイの手札5枚 山札43枚

 

「私のターンです。ドロー。七海操舵手ナイトクロウにライド!ナイトキッドは移動!」

 

七海操舵手ナイトクロウ  PW7000

 

R ナイトクロウ R

R ナイトキッド R

 

「ナイトキッドのブースト、ナイトクロウでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『七海操舵手ナイトクロウ』」

 

「ダメージチェック『メチャバトラーアラシード』」

 

「ターンエンドです」

 

PW12000➡PW7000  半田の手札6枚 山札42枚  カムイのダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!メチャバトラーアバレールに俺様ライド!」

 

メチャバトラーアバレール  PW9000

 

R アバレール   R

R   R   カブトロン

 

「アバレールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「ドライブチェック『メチャバトラーガンゾック』」

 

「ダメージチェック『お化けのとみー兄弟』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW9000➡PW7000  カムイの手札6枚 山札40枚  半田のダメージ1枚

 

「私のターンです。ドロー。七海剣豪スラッシュ・シェイドにライド!ナイトキッドのスキル発動!カウンターブラストを払い、ナイトキッドをソウルに入れ、山札の上10枚を見て、1枚をドロップゾーンへ!『七海見習いナイトランナー』残りは山札に戻してシャッフル!ナイトクロウとルイン・シェイドをコール!」

 

七海剣豪スラッシュ・シェイド  PW9000

ルイン・シェイド  PW9000

 

ルイン スラッシュ  R

 R  ナイトクロウ R

 

「ルイン・シェイドでヴァンガードにアタック!ルイン・シェイドのスキル発動!山札の上2枚をドロップゾーンに!『七海賢者プレゲトーン』『スケルトンの砲撃手』パワープラス2000!」

 

「ガード!『レッド・ライトニング(☆)』」

 

「ナイトクロウのブースト、スラッシュ・シェイドでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『スケルトンの下っ端海賊』」

 

「ダメージチェック『メッチャバトラーダンシャーク』」

 

「ターンエンドです」

 

PW11000➡PW9000+SH10000

PW14000➡PW9000  半田の手札5枚 山札36枚  カムイのダメージ2枚

 

 

一方その頃、キョウヤとマモルは5人をこのビルから脱出させるために出口へと向かっている。マモルはそんな中これまで調べていた疑問が確信へと変わっていく。

 

(ストライドフォース中計装置、新型ギアース、そしてファイカ。まさかと思っていたが・・・)

 

7人が出口へと向かっていく最中、警備ロボットと鉢合わせてしまった。

 

「げっ!またあのロボットかよ⁉」

 

「こっちに別ルートがある!走れ!」

 

6人はキョウヤの指示通り別の道へと通って逃げていく。キョウヤは近くにあった鉄パイプを落としてロボットの進行を妨げてから後を追いかける。

 

(俺たちの活動が・・・全て利用されていたなんて・・・!)

 

マモルは普及協会に利用されていたことに悔しさが表情に出ている。

 

 

「メッチャバトラービクトールに俺様ライド!!」

 

メッチャバトラービクトール  PW11000

 

「メチャバトラーガンゾック、ホワイト・ハンクをコール!」

 

メチャバトラーガンゾック  PW9000

ホワイト・ハンク  PW9000

 

ハンク ビクトール ガンゾック

 R    R   カブトロン

 

「ホワイト・ハンクでルイン・シェイドにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ビクトールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ナイトスピリット(☆)』」

 

ビクトールはスラッシュ・シェイドに向かって剣を突き立てようとするがナイトスピリットによって妨げられる。

 

「あなた方が裏でこそこそと動いているのを知っていながら、我々はそれを阻止しなかった。何故だかわかりますか?」

 

「さあな」

 

「全てはより多くのストライドフォースを収集するため。あえてあなた方を泳がせていたのですよ。そのおかげで我々は惑星クレイのユニットを召喚することに成功したのです!その数なんと、5体!!」

 

「!!」

 

惑星クレイのユニットの召喚が5体分、Gクエストの開催日分につきに5回も呼び出されているという事になる。

 

「ショックですか?ショックですよねぇ!まんまと利用されて本当に間抜けな方たちですねぇ!」

 

「ごちゃごちゃうるせぇ!ツインドライブ『メチャバトラーザザンダー』『メチャバトラーザンバーラ(☆)』クリティカルトリガー!効果はガンゾックへ!カブトロンのブースト、ガンゾックでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ルイン・シェイド』『荒海のバンシー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「ターンエンドだ」

 

PW9000➡PW9000

PW11000➡PW9000+SH10000=19000

PW19000➡PW9000(+5000)  カムイの手札5枚 山札36枚  半田のダメージ4枚(裏1枚)

 

「さすがは葛城カムイと言いたいところですが、この私には到底及びませんねぇ」

 

「ずいぶんなめられたものだな」

 

「もっともっと楽しませてくださいよぉ。そして新たなストライドフォースを生み出すのです!!」

 

ごおぉぉぉぉぉぉ・・・

 

ファイトしている最中に中計装置が稼働し不気味な音を出していた。

 

(!怪物のようなうめき声・・・こいつが稼働する音だったか!そして、このファイトで俺からストライドフォースを・・・!)

 

「これでわかりましたかぁ?全てはリューズ様の手のひらの上!そうやって苦労しながら、我々にストライドフォースを捧げてくれればそれでいいのです!」

 

 

一方、7人はロボットから逃げながら出口へと向かって走っていく。

 

「もうすぐ地上に出られる!がんばるんだ!」

 

『はい!』

 

マモルはこれまでやってきたドラエン支部の活動を思い返していた。

 

(ファイカを配り、そしてGクエストを開催したのは俺たち普及協会だ。リューズに加担していたことも全く知らずに!)

 

マモルは何も知らなかったとはいえリューズに加担していたことに悔いていた。そうしているうちにロボットが追い付いてきた。

 

「ま、また来たーーー!!」

 

「本当しつけぇ!!」

 

「こっちだ!急げ!」

 

キョウヤは5人を出口へと誘導していく。

 

「うわあ!」

 

そんな中カルが足をくじいて転んでしまう。

 

「カル!」

 

「まずい!このままだと!」

 

ロボットはカルに向けて刃の右腕を発射させる。マモルはカルに近づいて伏せさせる。その際にマモルの肩が刃に当たってしまった。

 

「ぐぅ!」

 

「安城!!」

 

マモルは刃についていたワイヤーを引っ張り、刃を持つ。

 

「やあああああ!!」

 

マモルはロボットの胸に刃を突き刺した。それをくらったロボットは機能を停止し、その場に倒れこむ。

 

「マモルさん、ありがとうございます!」

 

「・・・すまなかった」

 

『え?』

 

「安城・・・」

 

そうこうしているうちに警備ロボット3体が接近してきた。

 

「うわあ!!マジかよ!!」

 

「安城!それを貸せ!」

 

キョウヤはマモルから刃を取り上げ刃についていたワイヤーを刃で切り落とす。

 

「くらえ!」

 

キョウヤは刃を1体のロボットに投げつけ、ロボットの1体がそれをくらい機能を停止させる。

 

「す、すげぇ!」

 

「何をボサッとしている!走れ!」

 

キョウヤの指示のもと5人は急いで出口へと向かいながらロボットから逃げていく。

 

 

「七海賢者プレゲトーンにライド!!」

 

七海賢者プレゲトーン  PW11000

 

「スキル発動!ドロップゾーンのプレゲトーンをスペリオルコール!ストライドジェネレーション!!!七海に愛されし者ナイトミスト!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『七海賢者プレゲトーン』グレード3

 

七海に愛されし者ナイトミスト  PW26000

 

「ドロップゾーンの七海見習いナイトランナーのスキル!七海のヴァンガードがいるので、スキル発動!山札の上から4枚をドロップゾーンへ置くことでレスト状態でスペリオルコール!」

 

ドロップゾーンに置いたカード  『七海操舵手ナイトクロウ』『アサルトコマンドカリニャン(☆)』『竜巻のジン』『七海剣豪スラッシュ・シェイド』

 

「ドロップゾーンのナイトクロウのスキル!七海のヴァンガードがいるのでナイトランナーを退却させてスペリオルコール!ナイトミストのスキル発動!ハーツが七海なのでカウンターブラストを払い、ドロップゾーンのスケルトンの砲撃手とナイトランナーをコール!」

 

スケルトンの砲撃手  PW9000

 

(グランブルーのスキルを使ってドロップゾーンからリアガードを一気に復活させたか・・・)

 

「さあ、いきましょうかねぇ?スケルトンの砲撃手のGB(ジェネレーションブレイク)亡霊(ホロウ)状態にし、カウンターブラストを払い、ホワイト・ハンクを退却!1枚ドロー!」

 

砲撃手(亡霊) ナイトミスト プレゲトーン

ナイトクロウ  ナイトクロウ ナイトランナー

 

「ナイトランナーのブースト、プレゲトーンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『メチャバトラーガンゾック』」

 

「ナイトクロウのブースト、ナイトミストでヴァンガードにアタック!ドロップゾーンのスラッシュ・シェイドのスキル発動!七海のヴァンガードがアタックしたため、カウンターブラストを払い、プレゲトーンを退却させスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

「完全ガード!『レディ・サイクロン』(コスト『メチャバトラーザンバーラ(☆)』)」

 

ナイトミスト(半田)は海賊船から飛び出し、空を飛んでいるビクトールに向かって剣を突き付けようとしたがレディ・サイクロンによって進行を阻まれる。

 

「トリプルドライブ『七海剣豪スラッシュ・シェイド』『お化けのとみー兄弟』『ナイトスピリット(☆)』クリティカルトリガー!効果はスケルトンの砲撃手へ!スラッシュ・シェイドでガンゾックへアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ナイトクロウのブースト、スケルトンの砲撃手でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『クマー・ザ・デストロイヤー』『トーテム・ブラザーズ』ドロートリガー!パワーヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ターン終了時、スキルによりスケルトンの砲撃手とナイトランナーを退却」

 

PW16000➡PW11000

PW33000➡PW11000(完全ガード)

PW11000➡PW9000

PW21000➡PW11000(+5000)  半田の手札7枚 山札25枚  カムイのダメージ5枚

 

「どうやらここまでのようですねぇ?所詮あなたは私の敵ではなかった」

 

「・・・この程度かよ?」

 

「何ぃ?」

 

カムイの言葉に半田は怪訝の顔になる。

 

「リューズの部下も、たいしたことねぇなぁ。俺様の敵じゃねぇ!」

 

「ぬうぅぅぅ・・・!」

 

「お前らが俺たちの力を利用してストライドフォースを集めてるって話、こっちはもう想定済みなんだよ」

 

「なぁ・・・!!」

 

「けどな、それでもやらなきゃならねぇ時があんだ!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『メッチャバトラービクトール』グレード3

 

「絶対無敵の超絶戦士!!鋭き刃で、希望の未来を切り開け!!超俺様ストライドジェネレーション!!!!」

 

ビクトールの体が光によって包まれる。包まれた光が晴れると、外装や武装が強化されたビクトールがいた。これこそがビクトールの未来における姿だ。

 

「メテオカイザービクトール!!!!」

 

メテオカイザービクトール  PW26000  ハーツ『メッチャバトラービクトール』

 

「いくぜ!メチャバトラーザザンダー、メチャバトラーブチヌーク、マルヤーキ、アバレールをコール!アバレールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト、ソウルブラスト!アバレールにパワープラス2000!メテオカイザービクトールのスキル!Gゾーンのメテオカイザービクトールを表にしてスキルを与える!」

 

メチャバトラーザザンダー  PW9000

メチャバトラーブチヌーク(☆)  PW4000

 

ザザンダー ビクトール アバレール

ブチヌーク マルヤーキ カブトロン

 

「ザザンダーで、スラッシュ・シェイドにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「カブトロンのブースト、アバレールでヴァンガードにアタック!アバレールのスキルでザザンダーをスタンド!パワープラス5000!さらに、スタンドしたザザンダーのGB(ジェネレーションブレイク)でパワープラス5000!」

 

「ガード!『ナイトスピリット(☆)』」

 

「バトル終了時のカブトロンのGB(ジェネレーションブレイク)!カブトロンをソウルに入れ、アバレールをスタンド!パワープラス2000!」

 

「ノヴァグラップラーの特性、スキルによるスタンドで連続攻撃か・・・」

 

「(クロノたちに全てを背負わせるわけにはいかねぇ!黙ってみているなんてできねぇ!そんなんじゃ、漢が廃る!!)全開パワーで行くぜ!!アバレールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『七海剣豪スラッシュ・シェイド』」

 

「(リューズの情報の1つでも掴んでやる!それが、クロノたちの助けになるのなら!)見せてやるぜ、漢の心意気って奴を!!ブチヌークのブースト、ザザンダーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『お化けのとみー兄弟』『荒海のバンシー(☆)』」

 

「マルヤーキのブースト、メテオカイザービクトールでヴァンガードにアタック!ブチヌークのスキル!ヴァンガードがビクトールで、ソウルに入れて、メテオカイザービクトールにパワープラス5000!1枚ドロー!超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、ザザンダーをスタンド!パワープラス5000!ザザンダーのスキルでパワープラス5000!」

 

「なっ⁉そんな⁉の、ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『メチャバトラーアラシード』『クマー・ザ・デストロイヤー』『レディ・サイクロン』」

 

ビクトールは自身の武器である両槍を出現させ、その両槍をプレゲトーン目掛けて投げる。両槍は海賊船ごとプレゲトーンにヒットする。

 

「ダメージチェック『七海覇王ナイトミスト』バカな⁉私の完璧な陣営が・・・⁉」

 

「まだだぜ!メテオカイザービクトールのスキル!アバレールをスタンド!パワープラス5000!アバレールでヴァンガードにアタック!」

 

「くうぅぅぅ・・・!ガード!『海中散歩のバンシー』『スケルトンの砲撃手』」

 

「これでとどめだ!くらえ、正義の鉄槌!ザザンダーで俺様アターーーーック!!」

 

「ば、バカなああああああああああ!!!」

 

ザザンダーは光を帯び、猛スピードで海賊船に突進する。海賊船は光に包まれて七海の海へと沈んでいく。

 

PW9000➡PW9000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW13000➡PW11000+SH5000=16000

PW23000➡PW11000+SH15000=26000

PW38000➡PW11000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW29000➡PW11000

 

ダメージチェック『アサルトコマンドカリニャン(☆)』

 

カムイのダメージ5枚  半田のダメージ6枚  勝者カムイ

 

ファイトに敗れた半田は地面に膝をついた。

 

「教えてもらうぜ。お前の知っている全てをな。まずは、明神リューズの居場所だ」

 

カムイがリューズの情報を聞きに半田に近づくと・・・

 

ドカンっ!!ドカンっ!!ドカンっ!!

 

中計装置が1つ1つ爆発を起こしていった。

 

「な、なんだ⁉」

 

「どうやら管理施設が自爆プログラムを起動させたようですねぇ。ストライドフォース中計装置は他にもありますからねぇ、ここがなくなったところでたいした痛手にはなりません。そして、敗北を期した私は、ここで死にゆく運命にあるのですよぉ」

 

「!何バカなことを言ってんだ!!」

 

「・・・リューズ様の居場所は私も知らない」

 

「何⁉」

 

「リューズ様の指令は全てデータによって伝達される。我々は直接会わずとも、リューズ様の偉大なる考えを知ることができるのです!!」

 

ウィーン・・・

 

「え?」

 

半田はなぜか空いた床に落ちていき、空いた床が閉じていく。これで装置が自爆している部屋の中で残っているのはカムイだけとなった。

 

「何なんだよいったい・・・」

 

カムイはとにかく部屋から脱出しようとシェルターに体当たりをするが、まったくビクともしない。自爆がどんどん進んでいき、天井のがれきが落ちてきた。

 

「マジでやべぇ・・・」

 

カムイが何とかして急いで脱出しなければと思った瞬間、シェルターに刃が突き刺さった。刃はシェルターを四角の形に斬っていき、斬ったシェルターの部分が倒れこんだ。そこから出てきたのは・・・

 

「間に合ったようだね!」

 

カムイを助けに来たマモルだった。

 

 

6人はビルの出口でカムイとマモルを待っている。ビルの出口からカムイとマモルが出てきた。

 

『マモルさん!カムイさん』

 

「ふぅ、心配をかけさせるな・・・」

 

カムイとマモルが無事に帰ってきて、5人は2人に駆け寄っていく。キョウヤは安堵の表情をしている。

 

「無事だったんですね!」

 

「よかったですー、カムイさん!」

 

「あったり前だろ!俺様は不死身だからな!」

 

「結局なんだったんすか?あの野郎は?」

 

「どうせろくな奴じゃないだろうが・・・」

 

「えっと・・・それは・・・」

 

マモルが説明に言いよどんでいると、キョウヤが助け舟に入る。

 

「奴は悪の手先だ。そうなのだろう、葛城?」

 

「その通り!すんげぇ悪い奴だ!でも安心しろ。俺が正義の力で叩き潰してやったからな!」

 

(・・・葛城、なんだその正義の力とは・・・。ただのファイトだったのだろう・・・?それではこいつらが納得するわけ・・・)

 

「そうなんですか!」

 

「すごい!」

 

「さすがはカムイさんだ!」

 

「マジで尊敬できるファイターだぜ!」

 

「まぁ、全っ然レア度低いんだけどな!」

 

「おい!!!」

 

すんなりと5人は納得してしまった。キョウヤはこれには呆れていた。

 

(・・・こいつら、思っていた以上にバカなのか・・・?)

 

このやり取りを見ているマモルは微笑ましい表情になっていたが、その後少し思い詰めるような表情になった。

 

 

夕方、7人と別れた後、マモルは1人帰宅への道を歩いていた。マモルは少し立ち止まり、支部長からもらったファイカを取り出す。

 

『安城マモル。本日付でかげろうのクランリーダーへと任命する』

 

『・・・・・・』

 

『・・・どったの?』

 

『かげろうにはもっと強いファイターがいます。僕なんかにクランリーダーに務まるのかどうかと思うと・・・』

 

『う~ん。僕はマモル君以外考えられない~な~。だって、ヴァンガードを愛する心は誰よりも強いじゃないか♪』

 

『支部長・・・』

 

次にキョウヤと初めて出会った日のことを思い返す。

 

『かげろうのクランリーダー安城マモルだな?』

 

『君は・・・アクアフォースのクランリーダーで、フーファイターの・・・』

 

『元フーファイターの一条キョウヤだ。貴様はいい波を醸し出している。ヴァンガードを心から愛しているという波だ。ヴァンガードを愛する者同士、仲良くやっていこうではないか』

 

『・・・うん、所属する支部は違えども、よろしくね』

 

その次にイベントで子供たちにファイカを配っていた日を。

 

『僕も、マモルさんみたいなファイターになれるかなぁ?』

 

『なれるよ!ヴァンガードの可能性は無限なんだからね』

 

普及協会の活動全てがリューズの野望のためにあったという事を知ったマモルは悔しい表情になる。

 

「うああああああ!!」

 

マモルは持っていたファイカを地面に叩きつける。ファイカの中央部分が叩きつけられて少し割れてしまった。その割れてしまった箇所に、虹色の光が凝縮された結晶が入っていたのであった。

 

to be continued…




マサト「あー、今日はひどい目にあったぜ。結局うめき声は何だったんだろうなぁ」

キョウヤ「さあな。それより、戻ったら反省文、今日中に提出するようにな」

マサト「うぐ・・・マジすんませんでした・・・」

キョウヤ「・・・安城、思い詰めてなければいいがな・・・」

マサト「へ?マモルさんがどうかしたんすか?」

キョウヤ「・・・いや、何でもない。さっさと帰るぞ」

マサト「はい!」

TURN78「ダークゾーン支部の罠」


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ダークゾーン支部の罠

今回はダークゾーン支部のクエストです。

長かった支部クエストも終わり、残るは最終ステージだけとなりました。

さて、そろそろ話を進めてまいりましょう。

それではどうぞ!


夕方のカードキャピタル2号店にて、トライフォーは学校帰りに立ち寄り、自身のデッキの調整を行っている。残ったダークゾーン支部のGクエスト制覇のために。

 

「今週末はダークゾーン支部か。いよいよラストだね」

 

「あっという間だったね・・・」

 

「ここに来るまで、本当いろいろあったよね・・・」

 

「俺たちの力をあいつらに認めさせてやるぜ!」

 

クロノの言葉に3人は首を縦に頷く。すると、クエストボードがGクエスト広告画面になり、その後にラミーラビリンスが映しだされる。

 

『まだスタンプを集め終わっていないみんなー!ラストスパートだよー!』

 

『3ヶ月間続いたGクエストも、今週でいよいよ最後の開催となったわよ!』

 

『特に、ダークゾーン支部は大波乱の予感!全参加者中、最速でジェネレーションマスターを達成した、あのチームがやってくる!』

 

『チームトライフォーが⁉』

 

『トライフォーを知らないという人は、この人たちがそのチームトライフォーとなりまーす!』

 

そして画面に映し出されたのは紛れもないクロノたちチームトライフォーだった。

 

「はあああああ⁉」

 

「「「ええええええ⁉」」」

 

これにはトライフォー全員が驚いていた。

 

『このまま全勝優勝なんてさせないぞ!ダークゾーン支部も全力投球!合言葉は・・・』

 

『『『トライフォーをぶっ潰せー!バーン!』』』

 

「・・・・・・」

 

トライフォーはこの広告に唖然となっていた。

 

『それだけじゃないわよ!ダークゾーン支部の見どころは、なんと!』

 

『私たちも参加しちゃいまーす!』

 

どうやら今週末のダークゾーン支部は波乱万丈が待ち受けていることとなるのであった。

 

 

 

TURN78「ダークゾーン支部の罠」

 

 

 

Gクエストの開催日、トライフォーは最後の支部、ダークゾーン支部の中に入って、クエスト開始の時を待っていた。クエスト開始時刻となり、赤髪の青年が壇上に現れた。

 

「挑戦者諸君、ダークゾーン支部へようこそ。私が支部長の江西だ」

 

『きゃあああああああ!!』

 

ダークゾーン支部の支部長の青年の登場により、女性のファイターから大きな歓声が広がっていた。

 

「人気あるんだな、ここの支部長」

 

「江西サトル。18歳で最年少支部長の座についた実力者よ」

 

「それにしても・・・本当にラミラビがいるよ。参加者の中に」

 

ユイの言う通り、数多くの参加者の中にラミーラビリンスの姿があった。

 

「えへへ、アムとユキノと一緒にGクエストに参加できると思わなかったな~」

 

「こら、お仕事」

 

「ま、楽しみながらこの仕事もこなしていきましょう」

 

ダークゾーン支部の支部長、江西サトルがダークゾーン支部のGクエストルールを説明する。

 

「諸君がこれから挑むのは、悪魔の塔!!この支部は現在、ダークゾーンから押し寄せたクリーチャー共に制圧され、内部は巨大な迷宮と化している。迷宮内でクリーチャーに遭遇すれば強制的にファイトとなる。敗北すればその場で失格となる。生き延びたければ勝利せよ。制限時間内にこの迷宮を突破し、最上階、すなわち、支部の屋上に到達した者がスタンプ10点が与えられる。到達者が複数の場合は決勝のファイトを行い、勝ったものが優勝、残った者は到達階数に応じてスタンプが与えられる。チーム全員が最上階に到達する必要はない。仲間がクリーチャーを食い止めてる間に、別の仲間が頂上に目指すもよし、迷宮内のトラップを利用し、ライバルチームを妨害しても構わない。・・・さて、ここまでは先週と同じ。だが・・・」

 

江西の言葉に、会場にいるトライフォーに明かりがつく。

 

「チームトライフォー!ジェネレーションマスター!」

 

同時にモニターに緊急クエスト内容が映し出された。

 

緊急クエスト

 

トライフォーの全勝優勝を阻止せよ!!

 

「諸君は塔の頂上を目指す挑戦者ではなく、彼らを阻止するクリーチャーになることができる。見事彼らを打ち取れば、スタンプ10点を与えよう!!」

 

『うおおおおおおおお!!』

 

緊急クエスト内容にトライフォーとラミーラビリンス以外の参加者全員は燃え上がっていた。

 

「マジかよ⁉」

 

「どうやら、参加者全員が敵という事になりそうだね」

 

「私たち以外全員敵って、こんなの理不尽じゃん!!」

 

「そうよ!だいたいおかしいでしょ!いくら最後だからって・・・」

 

トコハが江西に文句を言おうとするが、江西はそれを遮るように述べる。

 

「君たちに拒否権はない。我が支部を最後に選んだことが運の尽きだと思いたまえ」

 

このダークゾーン支部、いきなり波乱な展開が巻き起こったのでった。

 

 

ダークゾーン支部の悪魔の塔の前にいるのは、トライフォーと、ラミーラビリンスの2チームしかない。つまりはこの2チーム以外はクリーチャー側に回ったという事になる。

 

「挑戦者はこれだけか・・・」

 

「他は全員クリーチャーにまわったということか・・・」

 

その事実を聞いた3人は気を引き締める。

 

「では、塔の内部に配置されたクリーチャーを確認してみようか」

 

モニターには塔の内部にいるクリーチャーが1体ずつ増えている。だが、クリーチャーの数が多すぎて、画面には爆発した映像が映っている。

 

「おっと、処理しきれなくなったようだ」

 

ダークゾーンのクリーチャーと、参加者のクリーチャーが合わせれば当然のことだが、これにはトライフォーは苦い表情をしている。

 

「クリーチャーがトライフォーに勝ったらスタンプ10点っていう条件ですけど、私たちに勝っても、同じにしてもらえませんか?」

 

アムの提案に江西は・・・

 

「・・・いいだろう。許可しよう」

 

アムの提案を承諾した。

 

「ずいぶんなサービス精神じゃない。よっぽど自信があるみたいね」

 

「いいでしょ、別に。それに私たち3人なら負けない。ね、ルーナ」

 

「うん!」

 

ラミーラビリンスが気合を入れている中、シオンはアムの方をじっと見ていた。それに気づいたアムもシオンをじっと見る。

 

「では始めよう」

 

江西の合図によってシオンもアムもGクエストに集中することにする。

 

「開け!闇の門よ!」

 

江西の合図で悪魔の塔の入り口が開いていく。トライフォーとラミーラビリンスは塔の中へと入っていく。

 

 

悪魔の塔の中に入ったトライフォーは迷宮の中を進んでいく。そして当然、数が多いためクリーチャーに遭遇する。

 

「全勝優勝なんてさせねぇぜ!」

 

「やれるもんならやってみろ!」

 

「ここは通させてもらう!」

 

「悪く思わないでね!」

 

「これもGクエスト制覇のために!」

 

トライフォーはクリーチャーを倒していきながら迷宮の奥へと進んでいく。ラミーラビリンスの方もクリーチャーの妨害にあっているものの返り討ちにしていく。

 

「次は俺だ!」

 

「返り討ちにしてあげるわ!」

 

「次は私がやるわ!このGクエスト、新デッキを試すにはちょうどいいわ!」

 

「アム、ユキノ!私もやれるよ!さっきから戦いっぱなしだし・・・」

 

「大丈夫。ルーナは私たちの後ろから絶対に離れないで」

 

「う、うん・・・」

 

アムは前日のスマホのラインに送られた内容のことを思い返す。

 

 

{先日の綺場シオンの一件で、君の能力が疑問視され始めている}

 

{で?}

 

{君のストライドフォースを測りたい}

 

 

(プロジェクトは次のステージへ進む。そこで私の願いも叶う。彼らを統べるだけの力が私にはあると、このクエストで必ず証明してみせる!)

 

アムはそんな思いを抱きながらGクエストに挑むのであった。

 

 

トライフォーは迷宮を進んでいき、その度にクリーチャーと遭遇し、ファイトをし、勝利を重ねていっている。

 

「倒しても倒してもキリがねぇぜ」

 

トライフォーはキリがないため、極力クリーチャーを避けていって中央広場のところまでたどり着く。トライフォーは隠れて中央広場を確認する。中央広場には大量のクリーチャーが配置されていた。

 

「あんなにたくさん⁉」

 

「ここを抜けない限り、屋上に辿り着けそうにない・・・」

 

「でも、残り時間のこともあるし、一々ファイトしてられないよ・・・」

 

中央モニターの地図の映像から、江西が映し出され、江西は途中経過を発表する。

 

『残り1時間。チームトライフォー、ラミーラビリンス共に全員生存。到達階数は・・・おっと、ラミーラビリンスの方が2フロアほど先行しているようだ』

 

「「「「!」」」」

 

『トライフォーの諸君も奮起してくれたまえ』

 

中央広場のモニターは元の塔の地図が映し出された。これにはトライフォーは何とかしてここを突破しなければと考える。そこにトコハが意を決して前に出る。

 

「ここは任せて!3人は先に急いで!」

 

「トコハ!」

 

「絶対屋上までたどり着きなさいよ!いい⁉」

 

そう言ってトコハはクリーチャーがうごめく中央広場へと堂々と入っていく。

 

「あんたたち!私が相手よ!」

 

「待ってたぜトライフォー!」

 

「スタンプゲットだぜ!」

 

クリーチャーたち全員はトコハの方に目を向けられた。

 

「く・・・!」

 

クロノは加勢しようとしたが、シオンに止められる。シオンは首を横に振る。シオンを見てユイは首を縦に頷く。ここはトコハに任せようという事を意味している。クロノは渋々ながら了承する。クリーチャー全員がトコハに向けられている間に3人は靴を脱いで気づかれないように忍び足で次のフロアの階段へと進んでいく。3人は次のフロアに辿り着く。3人が辺りを見渡していると・・・

 

「これで終わりよ!」

 

アムの声が聞こえてきた。声のした方角を見てみるとラミーラビリンスがいた。

 

「・・・クロノ、ユイ」

 

シオンはクロノとユイを、真剣な表情で見つめ、ある提案をだした。

 

 

ラミーラビリンスはクリーチャーを倒していきながら迷宮の中を進んでいく。

 

「今日はいつも以上に気合が入ってるわねアム。ルーナがいるからかしら?」

 

「一々茶化さないの。せっかく3人でクエストなんだもの、恥ずかしいとこ見せられないでしょ?」

 

「そうだね!私も頑張るから、次は任せて!」

 

「ルーナ・・・」

 

「私だって強くなったんだよ!だから絶対、3人で優勝しようね!」

 

「ええ。やるからには、優勝あるのみよ」

 

ルーナの言葉にユキノは笑顔を浮かべながら肯定し、アムは少し恥ずかしそうな表情をしている。そんなラミーラビリンスの前に、シオンがたった1人で近づいてきた。

 

「2人とも、こっち!」

 

「え?」

 

「ちょ、何よ!」

 

アムはルーナとユキノを連れて先を進もうとする。しかし進んだ先は行き止まりとなっていた。シオンはラミーラビリンスに追い付いてきた。アムは意を決して、前に出る。

 

「ごめん2人とも、必ず追いつくから先に行って!」

 

「で、でも・・・」

 

「早く!!」

 

ルーナとユキノはアムの表情を見て、この場をアムに任せる。

 

「・・・ルーナ、行きましょう。ここはアムに任せて」

 

「・・・うん」

 

ルーナとユキノはシオンを通り過ぎて、次のフロアに向かって歩き出す。シオンは2人を追わない。それもそのはず、シオンが用があるのはアムだけなのだから。

 

「・・・確かめたいことがあってね」

 

「・・・ジェネレーションマスターとファイトできるなんて、光栄ね」

 

シオンとアムはお互いのデッキを取り出し、ファイトを始めようとしていた。

 

 

ルーナとユキノは先のフロアに進むために迷宮の中を進んでいく。

 

「!ちょっと待って!」

 

ユキノはルーナの歩みを止めさせて近くに隠れて前の様子を伺う。そこにはクリーチャーが待ち受けていた。ユキノが辺りを見渡すと、別のルートがある。

 

「・・・ルーナ、あっちに別のルートがある。多分あそこに次のフロアに行くルートもきっとある。だから、ルーナは先に行きなさい。私はあいつらを倒してから先に行くわ」

 

「で、でも・・・」

 

「優勝するんでしょ⁉早くいきなさい!!」

 

ユキノの言葉を聞いてルーナは言われた通り別のルートを進んでいく。それを見届けたユキノはクリーチャーたちの前に出る。

 

「お!ユキノちゃんだ!」

 

「悪いけどスタンプのためだ!倒させてもらうぜ!」

 

「そう簡単にはやらせはしないわよ!」

 

ユキノはクリーチャーとファイトを行う。

 

 

一方その頃、クロノとユイは次のフロアに到達し、屋上目指して迷宮を進んでいく。階段を進んでいった先にまたもやクリーチャーがいた。

 

「この先には行かせねぇぜ」

 

「邪魔だよ!さっさと片付ける!」

 

クロノとユイはクリーチャーを倒して先に進んでいくその先に進んだ先にもやはりクリーチャーがいた。

 

「くそ!時間がねぇってのに!」

 

「・・・ここは私が引き受ける!クロノは先に行って!間に合わせるにはこれが一番手っ取り早い!」

 

「・・・すまねぇ!ここは任せた!」

 

クロノは別ルートを使って先に進んでいく。ユイはクリーチャーのいる部屋まで向かっていく。

 

「待ってたぜ、トライフォー!ここで倒させてもらうぜ!」

 

「悪いけど、倒されるのはあなたたちの方だよ!」

 

ユイはクリーチャーとファイトを開始していく。

 

 

クロノはただ1人次のフロアへとへと続く階段を走っていく。その先のフロアにもクリーチャーたちが立ちはだかる。クロノは先に進むためにクリーチャーたちを倒していきながら先に進む。

 

『覚醒させてみろ。それが奴を止めるカギになる』

 

『君たちが最後のGクエストを終え、力を示した時、プランGは次なるステージ、ギアースクライシスに移行する』

 

「止まってなんか、いられねぇんだよ!!」

 

 

ユイがいるフロア、ユイは全てのクリーチャーを倒しきった。

 

「よし・・・早く先に進まないと・・・」

 

ガコンっ!

 

ユイが先に進もうとすると、空いていた道が閉ざされてしまった。これはトラップが作動したことを意味する。トラップを起動できるのはトライフォーとラミーラビリンス以外にはいない。ユイが後ろを振り向くと、トラップの作動レバーを引いたユキノの姿があった。

 

「悪いけど、アムとルーナのため、先に進ませるわけにはいかない。ここで足止めさせてもらうわ!」

 

ユキノは自分のファイカから自身のデッキを取り出し、ユイに突き付ける。

 

「・・・ユキノとファイトする機会は滅多にないだろうから、光栄に思うよ」

 

ユイも自身のファイカからデッキを取り出し、ファイトの態勢に入る。

 

 

クロノは苦戦にあいながらも悪魔の塔の屋上までたどり着いたそこでクロノを待っていたのは・・・

 

「ルーナ!」

 

「クロノさん・・・」

 

先に屋上に辿り着いていたルーナだった。

 

ゴーン、ゴーン・・・

 

クロノが屋上に到着するのと同時にダークゾーン支部の鐘が鳴る。時間切れという事を意味している。

 

「時間だ!頂上への到達者は2名。これより、決勝戦を始める!」

 

江西の合図により、クロノとルーナの決勝のファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン!」

 

「ハピネス・コレクター!」

 

クロノ・ドラン  PW5000

 

ハピネス・コレクター  PW5000

 

「俺の先攻だ!ドロー!ライド!タイムブレイク・ドラゴン!クロノ・ドランは移動!ターンエンド!」

 

タイムブレイク・ドラゴン  PW7000

 

R タイムブレイク R

R   ドラン   R  クロノの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!奇跡の業師(ミラクル・タンブラー)ランスにライド!ハピネス・コレクターは移動!」

 

奇跡の業師(ミラクル・タンブラー)ランス  PW8000

 

R ランス  R

R ハピネス R

 

「ハピネスのブースト、ランスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『マスカレード・バニー』」

 

「ダメージチェック『文武両道のギアハウンド』」

 

「ターンエンド!」

 

PW13000➡PW7000  ルーナの手札6枚 山札42枚  クロノのダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!ヒストリーメーカー・ドラゴン!」

 

ヒストリーメーカー・ドラゴン  PW9000

 

R ヒストリーメーカー R

R    ドラン    R

 

「クロノ・ドランのブースト、ヒストリーメーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『スチームスカラーカー・ランマ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『星の奇術師(スター・マジシャン)エレン』『フライング・ペリュトン』」ターンエンドだ」

 

PW14000➡PW8000  クロノの手札6枚 山札40枚  ルーナのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!星の奇術師(スター・マジシャン)エレンにライド!」

 

星の奇術師(スター・マジシャン)エレン  PW10000

 

R エレン  R

R ハピネス R

 

「ハピネスのブースト、エレンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『キューティ・パラトルーパー』」

 

「ダメージチェック『スチームスカラージジ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW15000➡PW9000  ルーナの手札7枚 山札38枚  クロノのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!導くぜ未来!切り開け世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン!!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

R クロノジェット R

R   ドラン   R

 

「クロノ・ドランのブースト、クロノジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ダークサイド・ソードマスター(☆)』『キューティ・パラトルーパー』」

 

「ドライブチェック『スチームメイデンアルリム』『ヒストリーメーカー・ドラゴン』」

 

クロノジェットは足のタイヤを回してエレン(ルーナ)に近づき、拳を振るうがソードマスターとパラトルーパーによって防がれる。

 

「ターンエンドだ」

 

PW16000➡PW10000+SH15000=25000  クロノの手札8枚 山札36枚  ルーナのダメージ2枚

 

(チームのために、ここで負けるわけにはいかねぇ!)

 

 

一方、ユイとユキノのファイトは現在ユキノがメインフェイズを終え、アタックフェイズに入ろうとしていた。

 

「今世の神器ヴェルザンディでヴァンガードにアタック!」

 

ユイはその攻撃をノーガード宣言し、ユキノのドライブチェックの後、ダメージチェックに入る。

 

「ジェネシス・・・ソウルを巧みに使って強力なスキルを発動させるクランか・・・」

 

「・・・今頃ルーナはクロノさんと決勝戦をやっている頃でしょうね。先に行かせて正解だったようね」

 

「ラミラビには悪いけど、Gクエスト制覇のため、優勝はいただかせてもらうよ!」

 

「既に勝ったつもりにならないことね。ルーナは、ユイが想像している力よりもずっと強いわよ」

 

 

「ライド!仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー!!」

 

仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!終焉を告げる者メフィスト!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マスカレード・バニー』グレード1+2

 

終焉を告げる者メフィスト  PW26000  ハーツ『仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、ソウルチャージ『クレセントムーン・ジャグラー』奇術(マギア)でソウルからクレセントムーン・ジャグラーをスペリオルコール!パワープラス5000!ハピネス・コレクターのGB(ジェネレーションブレイク)!他のユニットがソウルから登場したら、この子をソウルに!1牧引いて、ソウルチャージ!『ダークサイド・プリンセス』クレセントムーン・ジャグラーのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストとソウルブラストでソウルチャージ!『キューティ・パラトルーパー』奇術(マギア)でソウルからキューティ・パラトルーパーをスペリオルコール!どちらもパワープラス2000!キューティ・パラトルーパーのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルチャージ!『奇跡の業師(ミラクル・タンブラー)ランス』奇術(マギア)でダークサイド・プリンセスをコール!パワープラス5000!」

 

クレセントムーン・ジャグラー  PW9000

キューティ・パラトルーパー  PW7000

ダークサイド・プリンセス  PW9000

 

奇術(マギア)・・・。ソウルからユニットを次々と展開する、ペイルムーンの得意技・・・)

 

「終焉を告げる者メフィストのスキル!Gゾーンのメフィストを表にして、全てのユニットにパワープラス1000!」

 

クレセントムーン メフィスト  プリンセス

   R       R   パラトルーパー

 

「ここまで守ってくれたアムとユキノのために、クロノさん、あなたを倒します!!クレセントムーンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームスカラーカー・ランマ(☆)』」

 

「メフィストでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『スチームメイデンアルリム』(コスト『スチームブレス・ドラゴン』)」

 

ハリー(ルーナ)に呼び出されたメフィストはクロノジェットに目掛けて拳を振るうが、アルリムの盾によってそれを防がれる。

 

「トリプルドライブ『キューティ・パラトルーパー』『フライング・ペリュトン』『ダークサイド・ソードマスター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てダークサイド・プリンセスへ!パラトルーパーのブースト、ダークサイド・プリンセスでヴァンガードにアタック!ダークサイド・プリンセスのスキルでパワープラス5000!」

 

「ノーガードだ!ダメージチェック『クロノジェット・ドラゴン』『アップストリーム・ドラゴン』」

 

「ダークサイド・プリンセスはソウルに!ターンエンド!みんなお疲れ様」

 

ルーナのリアガードは全て奇術(マギア)の効果でソウルに入っていく。これでルーナのリアガードはいなくなった。

 

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW27000➡PW11000(完全ガード)

PW34000➡PW11000  ルーナの手札8枚 山札30枚  クロノのダメージ4枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!時空獣メタリカ・フェニックス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームブレス・ドラゴン』グレード1+2

 

時空獣メタリカ・フェニックス  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

「・・・リアがいねぇんじゃ、クロノジェットの超越(ストライド)スキルも意味がねぇ!」

 

(リアガードの除去の能力を持つギアクロニクル。弓月ルーナはソウルからリアガードを出し入れするペイルムーンの特性を生かし、それを回避している・・・)

 

「コール!ヒストリーメーカー・ドラゴン、タイムブレイク・ドラゴン!」

 

R メタリカ ヒストリーメーカー

R ドラン   タイムブレイク

 

「タイムブレイクのブースト、ヒストリーメーカーでヴァンガードにアタック!ヒストリーメーカーのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払って、クロノ・ドランを時翔(タイムリープ)!頂に立つギアウルフ!クロノ・ドランのGB(ジェネレーションブレイク)!バインドゾーンに送ったこいつをソウルに入れて、クロノジェットをスペリオルコール!」

 

頂に立つギアウルフ  PW7000

 

「ノーガード!ダメージチェック『仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー』」

 

「トコハとシオン、ユイが道を作ってくれたんだ!俺だって負けるわけにはいかねぇんだよ!ギアウルフのブースト、クロノジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ナイトメアドールみらべる(☆)』・・・同じなんですね、私たち」

 

「・・・メタリカでヴァンガードにアタック!メタリカのスキルでGゾーン裏のクロノスコマンドを表に!ヒストリーメーカーを時翔(タイムリープ)!変革を呼ぶギアイーグルをスペリオルコール!いっけえ!!」

 

変革を呼ぶギアイーグル  PW11000

 

「完全ガード!『ダークサイド・ミラーマスター』(コスト『フライング・ペリュトン』)」

 

メタリカは自身に炎を宿らせ、ハリー(ルーナ)に向かって突進するがミラーマスターの鏡によって、受け止められてしまった。

 

「まだだ!トリプルドライブ『アップストリーム・ドラゴン』『スチームメイデンアルリム』『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ギアイーグルに!ギアイーグルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『フライング・マンティコア』『鏡の国のいたずらっ娘(醒)』スタンドトリガー!パワーはヴァンガードに!」」

 

「くッ!ターンエンド!クロノジェットは手札に、ギアイーグルは山札に戻して、時翔(タイムリープ)したヒストリーメーカーをスペリオルコール」

 

PW16000➡PW11000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW16000➡PW11000 クロノの手札7枚 山札29枚  ルーナのダメージ5枚(裏2枚)

 

「・・・ヴァンガードはイメージだって、クロノさんたちは教えてくれました。だったらそのイメージが強い方が、この勝負に勝つ!!ジェネレーションゾーン解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー』グレード3

 

「輝く未来を掴むまで!!夢はまだ終わらない!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

舞台に煙が立ち込められた。その煙が晴れると、そこには1頭の竜を従えた1人の奇術師がいた。これがハリーの未来における姿だ。

 

仮面の神竜使い(ドラゴン・マスカレード)ハリー!!!!」

 

仮面の神竜使い(ドラゴン・マスカレード)ハリー  PW26000  ハーツ『仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー』

 

 

一方その頃、シオンとアムのファイトでは、アムのアタックフェイズでシオンのヴァンガードにアタックを繰り出していた。そんな中、シオンは笑みを浮かべる。

 

「・・・やっぱり、君だったんだな」

 

シオンの問いにアムは不敵な笑みを浮かべ・・・

 

「・・・おっせーよ、お坊ちゃま!」

 

エースの口調で口を開いた。

 

「俺たちはお前らのずっと先にいる。間もなくすべてが動き出す。もう誰にも止められない」

 

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、ソウルチャージ『マスカレード・バニー』奇術(マギア)!みんな出ておいで!キューティ・パラトルーパーをスペリオルコール!パラトルーパーのスキル!奇術(マギア)!ソウルチャージ『テンダー・ブリーダー(治)』エレンをスペリオルコール!ダークサイド・プリンセスをコール!」

 

プリンセス ハリー   エレン

  R    R  パラトルーパー

 

「またソウルからリアを・・・!」

 

「パラトルーパーのブースト、エレンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!パワーをヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

仮面の神竜使い(ドラゴン・マスカレード)ハリーでヴァンガードにアタック!ハリーのGB(ジェネレーションブレイク)(3)!カウンターブラスト(2)!キューティ・パラトルーパーをソウルに送り、マスカレード・バニー、キューティ・パラトルーパー、奇跡の業師(ミラクル・タンブラー)ランスをスペリオルコール!さらに、リアガードが5体以上の時、ヒストリーメーカーとタイムブレイクもソウルへ!」

 

「こっちのリアまでソウルに⁉」

 

「キューティ・パラトルーパーの奇術(マギア)!ダークサイド・プリンセスをスペリオルコール!パワープラス5000!エレンを退却!」

 

「完全ガード!『スチームメイデンアルリム』(コスト『クロノジェット・ドラゴン』)」

 

ハリー(ルーナ)が従えている竜はクロノジェットに向けて炎を吐き出す。クロノジェットを守ろうとアルリムがクロノジェットの前に立ち、炎を防ぐ。

 

「トリプルドライブ(絶対・・・絶対・・・私は負けない!)『ナイトメアドールみらべる(☆)』『ナイトメアドールみらべる(☆)』『ダークサイド・ソードマスター(☆)』」

 

「!!!!」

 

ルーナが引いたのはなんとトリプルクリティカルトリガー。これにはクロノも江西も目を見開く。

 

「1枚目は左のダークサイド・プリンセスに、クリティカルは右のダークサイド・プリンセスに!残りは全部右のダークサイド・プリンセスに!ランスのブースト、ダークサイド・プリンセスでヴァンガードにアタック!スキルでパワープラス5000!」

 

「ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』」

 

「ダークサイド・プリンセスはソウルに!託してくれたアムとユキノのために、私は勝つ!!」

 

ルーナの膨大なイメージ力に、ギアースシステムに電磁波が起こりだす。

 

「なんというイメージ力!これは・・・!」

 

「パラトルーパーのブースト、ダークサイド・プリンセスでヴァンガードにアタック!!さらにパワープラス5000!」

 

ダークサイド・プリンセスはクロノジェットに目掛けて強力な奇術を繰り出す。奇術がクロノジェットの前で爆発を起こす。爆煙が晴れるとそこには・・・

 

「ガード!『アップストリーム・ドラゴン』『スチームスカラーカー・ランマ(☆)』『アップストリーム・ドラゴン』『スチームバトラーマシュダ(☆)』

 

クロノジェットを守り通すガーディアンたちが立っていた。

 

「っ!ターンエンド。奇術(マギア)のユニットたちはソウルに」

 

PW17000➡PW11000(+5000)

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW22000➡PW16000+SH10000=26000

PW41000➡PW16000+SH30000=46000  ルーナの手札7枚 山札22枚  クロノのダメージ5枚

 

「・・・すげぇなルーナ。お前の思い、伝わってきたぜ!お前の言う通りだ。俺たちは同じなんだな。負けたくないのは、誰だって同じなんだ。仲間のために、未来のために。だったら俺は、その思いに全力で応えてやるぜ!!ストライドジェネレーション!!!!クロノドラゴン・ネクステージ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームブレス・ドラゴン』グレード1+2

 

クロノドラゴン・ネクステージ  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

「頂に立つギアウルフをコール!」

 

R ネクステージ R

R ギアウルフ  R

 

「クロノドラゴン・ネクステージでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ナイトメアドールみらべる(☆)』『ダークサイド・ソードマスター(☆)』『クレセントムーン・ジャグラー』」

 

「トリプルドライブ『スチームメイデンアルリム』『変革を呼ぶギアイーグル』『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てギアウルフへ!」

 

ネクステージは次元砲をハリー(ルーナ)に目掛けて発射し、クレセントムーン、みらべる、ソードマスターがハリー(ルーナ)を守る。

 

(アム・・・ユキノ・・・私に力を・・・!)

 

システムの電磁波がさらに強くなっていく。

 

「ネクステージのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストと、手札を3枚捨て、Gゾーンのネクステージを表に!ハーツのクロノジェットを再びヴァンガードに!ギアウルフのブースト、クロノジェットでヴァンガードにアタック!クロノジェットのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!パワープラス5000!グレード1以上でガードできない!!」

 

「(絶対に守り切ってみせる!)ガード!『ナイトメアドールみらべる(☆)』『夢の国いたずらっ娘(醒)』」

 

「ツインドライブ『タイムブレイク・ドラゴン』『スチームスカラーカー・ランマ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!(あいつらに・・・俺たちをここまで導いてくれたファイターたちに・・・)届け!!これが俺たちの、未来だああああああああああ!!!」

 

クロノジェットは猛スピードでハリー(ルーナ)に近づき、強い拳をルーナ(ハリー)にぶつける。

 

「きゃあああああああああ!!」

 

「うおおおおおおおおおおおお!!」

 

 

クロノの意識はまた惑星クレイにいた。目を開けるとそこは、歯車が多くある工業地帯だ。クロノが後ろを振り向くと、槍を持った犬のような姿をしたユニットがいた。クロノは笑みを浮かべてユニットに近づいて手を差し出す。ユニットもクロノに自分の手を差し出し、そして握手を交わす。その瞬間、強い光が発せられた。

 

 

現実でルーナのダメージチェックで出てきたヒールトリガーではなかった。つまりは、このファイト、クロノの勝利となった。

 

PW26000➡PW11000+SH25000=36000

PW28000(+5000)➡PW11000+SH20000=31000

 

ダメージチェック『フライング・マンティコア』

 

クロノのダメージ5枚  ルーナのダメージ6枚  勝者クロノ

 

「勝者、新導クロノ!ダークゾーン支部ラストクエスト、優勝者はチームトライフォー!!」

 

ルーナは敗北したことにより、地面に膝をつく。クロノの持っているディペンドカードには白黒の犬のユニットが映っている。見事覚醒を果たしてみせたようだ。

 

「現時刻を持って、ダークゾーン支部クエストを終了とする。全てのファイトを中断し、ホールへと帰還せよ」

 

 

ダークゾーン支部の表彰式にて、江西はトライフォーのファイカにスタンプを押す。これによってトライフォーのポイントは60点。つまりは全支部クエスト制覇を果たしたのだ。

 

「「「「よっしゃああああ!!」」」」

 

『おおおおおお!!』

 

トライフォーは喜びに浸り、周りは大歓声に包まれていた。アムとユキノはルーナを慰めていた。

 

 

ダークゾーン支部のGクエストを終え、帰宅しようとするトライフォー。

 

「あのゾンビのコスプレ見た?」

 

「あれってすごいウケるよね。つい笑っちゃいそうになったよ」

 

ダークゾーン支部の出口に出ると、伊吹が待っていた。トライフォーは伊吹に近づく。

 

「とりあえずは、おめでとうと言っておこうか」

 

クロノは覚醒させたディペンドカードを伊吹に見せる。

 

「これでようやく、スタートラインに立ったという訳だ」

 

伊吹はトライフォーにあるものを渡し、クロノがそれを受け取る。受け取ったものはGクエスト・エキシビションアルティメットステージの招待状だった。

 

 

リューズラボの12個のカプセルのある部屋にリューズはいた。カプセルの1個にはイノシシのユニットがカプセルの中に入っていた。

 

「今日のテスト結果ですが、彼女も綺場の一件では頑張ってくれたんですがねぇ」

 

カプセルの部屋の中に、1人のメガネをかけた青年が入ってきた。その青年はかつてユナサン支部のチームディマイズに所属していた東雲ショウマだった。東雲が見ていたのはラミーラビリンスのストライドフォース値だった。

 

「幼馴染の彼女も、それなりにいい結果を出していますが・・・才能という難では、募穴候補の方が、期待できるかもしれません」

 

ルーナのストライドフォース値はアムとユキノに比べて、異常な高さを記されているのであった。

 

to be continue…




トコハ「たく!何なのよ⁉寄ってたかって私たちを集中的に!」

ユイ「まぁまぁ、一応はよかったじゃん。アルティメットステージのパスは手に入れたわけだしね」

クロノ「アルティメットステージか・・・。いったい何があるんだ?」

シオン「何しろ、究極の名を関したステージだからね。半端なものじゃないはずさ」

クロノ「ああ。何がこようがやってやるぜ!」

TURN79「決戦前夜」


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決戦前夜

今回は決戦前の日常回です。

そしていよいよ次回からGガーディアン解放です!

という訳で、前書きは単純でよいとして、本編に入ります。

それではどうぞ!


Gクエスト表彰式会場には、様々なファイターたちが集まっていた。この表彰式の進行を任されているのはラミーラビリンスである。

 

「3か月にわたり長かったジェネレーションクエストも、今日でついに、堂々のフィナーレを迎えます!」

 

「参加してくれたたーくさんのファイターの皆さん、本当にありがとう!」

 

『うおおおおおおお!!』

 

「長い激闘を駆け抜け、50点ものポイントを獲得したファイターたちに、ジェネレーションマスターの称号が、送られます!」

 

「「おめでとうございーす!!」

 

ジェネレーションマスターとなったチームは各支部長からジェネレーションマスターの証のメダルが授与される。トライフォーもメダルが授与された。

 

「そして、全参加者の頂点に立ったのは、全てのクエストで優勝し、スタンプ満点の偉業を成し遂げた唯一のチーム、トライフォー!」

 

『うおおおおおおおおおお!!』

 

会場内は大興奮の声が広がっていた。

 

「ここまでの成績を収めたトライフォーには、私たちから花束を贈呈させていただきます!」

 

「本当に本当にすごかったですー!おめでとう!」

 

「ありがとう」

 

花束を受け取ったトライフォーは少々照れくさそうな表情をしている。

 

「ねえみんな、このままGクエストが終わっちゃうの、寂しくない?」

 

「せっかく全勝優勝したトライフォーにも、もっとスペシャルな時間を過ごしてほしいよね?」

 

「そこで、Gクエスト最後のお祭り、チームトライフォーと、普及協会が用意するドリームチームの、スペシャルマッチをご用意させていただきました!」

 

スペシャルマッチが用意されている聞いた瞬間、会場内はざわめきだした。

 

「ドリームチームの顔触れは当日まで秘密です!」

 

「開催は2週間後、この普及協会本部ステージになります!」

 

「トライフォーさーん、私たちからの最後の挑戦、受けてくれますかー?」

 

この最後の挑戦にトライフォーはお互いの顔を見合わせる。そして答えは・・・

 

「もちろん、受けます!!」

 

挑戦する声が上がった瞬間、会場内は大きな歓声が聞こえてきたのであった。

 

 

 

TURN79「決戦前夜」

 

 

 

時がたち、スペシャルマッチ開催日はいよいよ明日になった。そんな中トライフォーは現在、釣り堀にまでやってきた。

 

「相州の東京湾はカレイが旬!メインターゲットはマコガレイ!産卵のために浅瀬に集まったところを狙い撃つ!今日は釣るぞーー!!」

 

トライフォーの中で1番テンションが上がっているのはトコハだった。

 

「あいつ本当にこういうの好きだよな」

 

「ドラエン支部の血かな?」

 

「さすがお祭り上等のトコハ・・・」

 

「シオン!晩御飯いっぱい釣ってあげるからね!」

 

「その気遣いいらないよ」

 

「ていうか、そこまで食には困ってないでしょシオンは・・・」

 

他の3人はトコハのテンションに苦笑いを浮かべている。

 

「さ、始めるわよ!あんたたちも餌つけて!」

 

「餌って・・・これか?」

 

クロノは釣りの餌が入っている木箱を開けてみる。シオンとユイも餌を確認してみる。

 

「うわ、気持ち悪!!餌がいっぱいうねうねしてる!!」

 

「ほ・・・本格的すぎだろ・・・」

 

「ステルス・ミリピード・・・?」

 

「ケチケチしないで、たっぷりつけなさいよ!」

 

トコハは餌をつけ終えた釣り針を海に向かって投げ入れる。3人もトコハに言われた通りに釣りを開始する。トライフォーは魚が釣り上げるまで釣竿をジーっと見ている。

 

「・・・釣れねぇなぁ・・・」

 

「まだ始めたばっかでしょ?カレイ釣りは待ちが基本なの」

 

「大公房だね・・・」

 

「そう言われてもねぇ・・・」

 

スペシャルマッチは明日だというのに釣りをやっていることに対してクロノはため息をつく。

 

「・・・はぁ、こんなんでいいのか俺ら?明日だぞ本番は」

 

「ここまで来ておいて文句はなしだよ、クロノ」

 

「たまには何も考えずに遊ぶのもいいでしょ?」

 

「今さらじたばたしても何も始まらないさ」

 

「ま、そうだけどさ・・・」

 

トライフォーは先日のダークゾーン支部のクエスト終了後の伊吹の話を思い返していた。クロノは少し複雑な表情をしている。

 

 

『明神リューズはこのアルティメットステージのファイトを利用して、おそらく最後のユニットをクレイから召喚しようとしている』

 

『最後のユニットって、どうしてわかるんですか?』

 

『俺が確認している限り、ディペンドカードは全部で12枚存在している。我々の手元に4枚、明神リューズの元に8枚。ただし、そのうちの1枚についてはGクエストより以前に、召喚が行われていることが確認されている。明神は残る7枚の内6枚をGクエストを使って覚醒させてきた。アルティメットステージはその総仕上げという訳だ。だが、その瞬間こそが奴の居所を突き止めるチャンスでもある。アルティメットステージのファイトを俺たちも利用する。プランGの参加者の総力を持って、奴の隠れた巣穴を暴き出す。ギアースクライシスだ』

 

 

とある場所にて、プランGの参加者全員が集まっていた。海外にいる者はモニター越しとなっている。

 

「みんなの結論を聞きたい。この先、トライフォーに全てを託せるか否か」

 

伊吹の問いに最初に答えたのはリンだった。

 

「・・・ハッキリと申し上げて、あの子たちは経験が浅い。実力的に言えば、ここに集まっている私たちの方が遥かに上でしょう」

 

「・・・だが、だからこそ、賭ける価値はある。この短い期間で俺たちの想定している以上の成長を遂げた。彼らの可能性と、それを現実にする意思を感じる」

 

櫂の言葉に一同は口元に笑みを浮かべる。

 

「あいつらならやれるさ。昔の俺らより、チームワークは抜群だしな」

 

三和の一言により、櫂、リン、カムイ、ミサキの4人は苦い表情を浮かべている。

 

「ではトライフォーには、最後の関門に挑んでもらう事と、アルティメットステージの開催と同時に、ギアースクライシスを発動する」

 

伊吹の言葉に一同は首を縦に頷いた。

 

 

釣り堀にて、トライフォーはカレイが釣竿に引く瞬間をずっと待っていた。

 

「・・・今日は・・・」

 

「待ちだから釣りは。この時間こそが醍醐味だから」

 

「・・・まだ何も言ってないけどね」

 

「・・・明日のことなんだけどさ」

 

「何よ?あんたもグダグダ言う気?」

 

「いや、話しておかないといけないことがあって」

 

3人はお互いに顔を見合わせる。そして、クロノは話し始める。

 

「俺の親父な、俺が4つの時に死んだんだけど、ヴァンガードファイターだったらしいんだ。で、どうも明神リューズと関わりがあったらしい」

 

「それは、なんとなくは気づいてはいた。スターゲート支部の時だったかな?」

 

「親父は明神の研究に参加して、そこで事故に巻き込まれたことになってる。でも・・・そこで何が起きたのか、本当のことは親父と明神にしかわからない」

 

「それって・・・」

 

「事故ではなく、明神がクロノのお父さんを排除した可能性があると?」

 

「シオン!」

 

シオンの言葉をクロノは否定する気はない。

 

「シオンの言う通りなんだ。そもそもの因縁は、俺の親父と明神の間にあったのかもしれない。だとしたら、俺はお前たちを、俺たち親子の話に巻き込んだことになる」

 

「それは私も同じことだよ」

 

クロノの話にユイが口が開く。

 

「前にパパから盗み聞いた事故って話、最初は何のことかはわからなかったけど、クロノの話を聞いて、なんとなく確信がついちゃった。あれ、明神とクロノのパパの事故のことだと思う」

 

「それって、ゲンゾウさんが明神の研究に加担していたってこと⁉」

 

「これを聞いたのは、ユイの親父さんからだったから、十分にあり得るんだ」

 

「パパはあんまり昔起こったことを話したがらないんだけど、今の話を聞いてると、どうして話したくないって思ってたのかがわかったんだよね。自分の子供を、危険な目に合わせたくないからって。でも、パパも明神と関わっているなら、反対されたとしても、それを他人事みたいにするなんてこと、私にはできない。だから、私の敵は何も変わらない。私の家族と明神との因縁を終わらせるためにも、私も明神と戦う!」

 

「だったら僕も同じだ」

 

今度はシオンが口を開いた。

 

「綺場を乗っ取った犯人、エースの背後にいたのは、明神リューズだ。奴の野望を叶える資金源として、綺場財閥が狙われたんだよ」

 

「⁉ど、どうやって調べたの、そんなの⁉」

 

「まぁ、いろいろと。だから、僕の誘く真の敵は明神リューズという事になる。明神は僕たちの想像以上に、強大な力を持っている。そして、思いもよらないところにも手を伸ばしている」

 

「どういうこと?」

 

シオンは3人の顔を見て、言いよどんでいるが、意を決して話す。

 

「エースの正体は、ラミーラビリンスの蝶野アムだったんだ」

 

「「「!!?」」」

 

このことには3人は驚きを隠せなかった。

 

「ウソでしょ⁉何でアムが・・・⁉」

 

「残念だけど事実だよ。間違いない。エースは彼女の裏の顔だったんだ」

 

「ルーナとユキノは?2人はそのこと知ってるの⁉まさか・・・」

 

「いや、僕が調べた限り、彼女たちは加担していない。ただ、水城ユキノは蝶野アムの幼馴染だ。知っていたとしてもおかしくはない。それに、ラミーラビリンスは普及協会が作ったユニットだ。そこに何の思惑がないとは思えない」

 

「何よそれ⁉ラミラビの3人は明神の手先だというの⁉・・・ありえないよ。ルーナは2人のことが大好きで、いつも一生懸命で、ユキノはちゃんと2人のことを見ていて、なんとかまとめようと頑張って、アムは真面目だけど不器用で、2人の思いに中々素直になれなくて」

 

トコハの言葉に3人は少し黙ってしまう。

 

「・・・ごめん、私やっぱり信じられない。アムが本当に明神に従っているなら、何か事情があるんじゃないかと思う」

 

「・・・そうかもしれないね」

 

「だったら、私知りたい。何でそんなことになったのか。もしそれで、アムたちが苦しんでいるのなら」

 

「・・・トコハがそう信じるのなら、それが正解なんだと思うよ。私も、知りたいしさ」

 

「僕らみんな、それぞれ理由がある。もう君1人の問題じゃないんだ、クロノ」

 

3人は笑みを浮かべてクロノに顔を向ける。

 

「・・・そうだな」

 

明神と戦う意思は変わらないことを理解したその時、クロノの釣竿がクイクイと引いている。

 

「クロノ!クイクイ引いてるよ!」

 

「え?おお⁉マジか⁉ど、どうすればいい⁉」

 

「急いで引いて!いや、待って!イメージして、魚の動きを!」

 

「どっちだよ⁉」

 

「また無茶なことを・・・」

 

クロノは釣竿を持って、3人はクロノをフォローする。

 

「だいたいあんた初めてじゃないでしょ⁉ちょっとは自分で考えなさい!」

 

「そういうお前だってなんだよ⁉魚の動きをイメージしろって⁉」

 

「いやそれはあってるんだよ」

 

「だってお前さっき無茶だって・・・」

 

「クロノにはちょっと・・・」

 

「あー、それ言えてる。クロノって、ちょっとテンパるところもあるから」

 

「お前らあ!!」

 

なんだかんだ言ってトライフォーはカレイ釣りを楽しむのであった。

 

 

ユナサン支部のラボ、伊吹たちは明日のアルティメットステージの開催と同時に発動させるギアースクライシスの計画を進めるための準備を行っていた。

 

「ストライドフォースの変換率は92%。この辺りが限界だろう」

 

「このレベルなら実用上問題ない。問題は転送速度の方だが・・・」

 

「今のところ、目標値ギリギリですわね。予想される防壁の突破から、拠点の割り出しからは、まず確実にクリアできますが・・・」

 

「恐らくほぼ同時に、明神の側は、最後のユニットの召喚が完了する」

 

「ふむ・・・この問題がどうにかできればよいのだが・・・」

 

伊吹とキョウヤが悩んでいると・・・

 

「失礼。邪魔するよ」

 

そこにクリスとマモルが入室してきた。

 

「クリストファー・ロウ?」

 

「来日していたとは聞いていたが、どうしてここに?」

 

「細かいことは後後。ちょっと触らせてもらうよ」

 

そう言ってクリスは装置を操作する。

 

「ふ~ん、中々やるじゃないか。及第点はあげてもいいかな?でも、この転送速度ではねぇ・・・。君たちが明神の拠点を絞り込んでる間に、明神は集めたストライドフォースで最後のユニットの召喚を成し遂げてしまう。グレードアップしてあげるよ」

 

そう言ってクリスは何かのチップを装置に入れる。

 

「ちょっと!何をやってますの⁉」

 

「まあまあ。この天才クリストファー・ロウに任せておきなさい」

 

「勝手なことを!!」

 

「!待てアサカ。これは・・・」

 

ストライドフォースの転送速度を見てみると、さっきの速度よりも数倍以上上がっている。

 

「確かにこれならば、こちらのアタックは数倍・・・いや、数十倍は早くなる」

 

そうしている間にマモルは伊吹とキョウヤと話している。

 

「君たちだけに任せておけないからね。僕も1枚、噛ませてもらうよ」

 

「いいのか?場合によっては、普及協会内の立場だけでなく、身の危険も覚悟しなければならなくなる」

 

「前にもそうやって脅されたな。君は意外と心配性なんだね」

 

伊吹とキョウヤはマモルの顔を見る。

 

「・・・僕たち普及協会の人間には、知らずとはいえ、明神の野望に加担した責任がある。どんな危険があろうと、その始末だけはつけなきゃならないんだ」

 

「・・・なるほどな。覚悟はちゃんとあるようだな」

 

「・・・そうか」

 

「伊吹君とファイトして時々思ったんだ。君ほどヴァンガードに対して真剣に、それこそ命がけで向き合ってる人はいないって、こういう事だったんだね」

 

「・・・買いかぶりすぎだ」

 

「そうかな?」

 

「ふ、そういう事にしておこう」

 

 

ラミーラビリンスのレッスン室、アムは1人自分のスマホでラインを確認していた。

 

{キミへの評価は保留ってとこかな}

 

{今すぐ降りてもらうほどじゃないけど、もう少しレベルをあげてもらわないと使いものにならない}

 

{というのが"カンパニー"の決定}

 

{んまっ、ガンバって( ´,_ゝ`)プッ}

 

(アルティメットステージの日に、最後のユニットが召喚される。準備はすべて整う。私以外の準備は・・・すべて・・・}

 

アムの脳裏に浮かぶのは、病院で寝込んでいるアムの両親の姿だった。

 

(諦めるもんか!絶対に叶えてみせる!私の望みを!)

 

心の中でそう思っているアムの前に1つのガムを持った手が出てきた。アムが顔をあげると、そこにはユキノがいた。

 

「ガム食べる?味は昔よく食べたブドウ味」

 

「・・・ありがとう」

 

アムはユキノからガムを受け取ってそれを口に運ぶ。ユキノは口に含んでいたガムを風船のように膨らます。

 

「・・・なんか、懐かしい」

 

パンッ!

 

アムがそう口にした瞬間、ユキノの膨らませてたガムが割れてしぼんでいった。

 

「は?懐かしいって?」

 

「ほら、こうやってよく2人でガム食べて、ユキノがガムを膨らまそうと頑張ってたじゃない?」

 

「ああ、そういえばそうだったわね」

 

「で、何度やってもガムが膨らまなくて、最後には泣き出したのよね」

 

「・・・まぁ、今はこうやって膨らませるようになったし、ものは考えよう。それも今となってはいい思い出だわ」

 

ユキノは割れたガムを口に含み、よく噛んでからまたガムを膨らます。

 

「・・・本当、今とは全然違う。昔のユキノって甘えん坊だったのに」

 

「そういうアムは昔と違ってものすごい不器用よね」

 

「なっ!何よ!弱虫ユキノのくせに!」

 

「真面目ちゃんに昔のこと言われたくないですよ~っだ」

 

「「・・・ぷっ、あはははは!」」

 

アムとユキノはおかしくなって笑いあう。

 

「・・・やっぱアムは笑っていた方が1番しっくりくるわね」

 

「え?」

 

「あ、いや、裏の仕事?とかでアム、少し難しい顔してるから、放っておけないんだよね。そういう顔、あんたには似合わないからさ。だからさっきみたいに笑ってほしいなー、なんて考えたりして・・・。・・・あー、今私すごいらしくないこと言ってるような気がするわ」

 

「ユキノ・・・」

 

ユキノの思いにアムは呆気をとられる。

 

「アム、ユキノ、見てみてー」

 

アムとユキノは顔をルーナに向けると・・・

 

「歌って踊れる~、実況シャウト~、YO~」

 

ルーナがサングラスをかけて叫んで踊れる実況シャウトの顔真似をしていた。これにはアムとユキノは呆気にとられる。

 

「あれ⁉外した⁉えっと、じゃあじゃあ・・・お化けのりっく~。えへへ」

 

今度はサングラスを外してお化けのりっくの顔真似をする。

 

「・・・ぷっ、あはは!何それ、モノマネのつもり?」

 

「もう、ルーナったら・・・」

 

アムはルーナを優しく抱きしめる。

 

「・・・ありがとう」

 

「えへへ・・・」

 

ルーナもアムを抱きしめる。

 

「・・・ほら、ユキノも」

 

「え⁉私も⁉・・・何なのよ。あんたからなんて、らしくないわね・・・」

 

アムはユキノも優しく抱きしめる。ユキノは少々照れくさそうな表情をし、アムとルーナを抱きしめるのであった。

 

 

一方釣り堀では、釣りを終えたトライフォーは釣り上げた魚を見せ合っている。

 

「いっちばーん!」

 

「まぁ、こんなものかな」

 

「カレイ釣りに来たのに、何でアジが釣れるのかな?」

 

「・・・・・・」

 

トコハの方が1番多く、シオンはそこそこ、ユイはカレイではなくなぜかアジが釣れた。クロノにいたっては1匹も釣れなかった。

 

「あんだけの群れが来てたのに、まったく釣れてないってのも才能ねぇ」

 

「本当、最初かかってたのに、逃がしちゃうなんて、もったいないよね」

 

「うるせぇ。たまたまだ、たまたま。てかユイにいたってはカレイじゃなくてアジを釣ってただろうが・・・」

 

「これだけあれば4人でもたっぷり食べられるね」

 

「ふふ。からあげでしょ、煮付けでしょ、ムニエルもいいね~♪」

 

「調理なら任せてよ!ようやく2人にも私の実力を見せつける時が来たよ!」

 

「僕らも手伝うよ」

 

「・・・ところでお前ら、魚さばけんのか?」

 

「「「え?」」」

 

 

トライフォーの晩御飯はシオンが住んでいるアパートでとることになった。クロノは釣ってきたカレイとアジをきれいにさばいていく。

 

「さすが」

 

「コツさえ覚えれば、どうってことねぇよ。ほら、やってみろ」

 

「シオン、次は私だからね!」

 

「わ、私はお米をとぐ!得意なの!」

 

そんなこんなでトライフォーは調理を開始していく。少し時間が過ぎ、少々苦戦したが4人の晩御飯が出来上がった。

 

「「「「いただきまーす!」」」」

 

4人は出来上がった料理をそれぞれ口に運ぶ。

 

「・・・にしてもうまいな、ユイの作ったアジのからあげ」

 

「本当、今までのがウソみたいな味ね」

 

「僕も最初は驚いたよ。あのユイがここまで・・・」

 

「ふっふーん、私だってやる時はやるよ!」

 

ユイが作ったアジのからあげを食べた3人は思った事を口にし、ユイは誇らしげな表情になる。

 

「最初に始まったのが、味のなかったクッキーからだったよね」

 

「その後に味がついたけどおいしくないのが続いたよね」

 

「で、その後にくそまずいもんが続いて、散々だったよな」

 

「せ、成長できたんだからいいでしょ⁉ほら、早く食べようよ!」

 

 

食事を終えた4人は皿洗いをした後、明日のアルティメットステージに備えてお互いにファイトしあったり、デッキを調整したりしていた。

 

「飛天の聖騎士アルトマイルでヴァンガードにアタック」

 

「パッションフラワーで完全ガード」

 

「トリプルドライブ。クリティカルトリガー。効果は全てツインソードへ。ツインソードでヴァンガードにアタック」

 

「メイデン・オブ・ディモルフォーセとマイリスでガード」

 

「スレイマンでリアガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「やっぱりうまいね。さすがはシオンだよ」

 

「ああ。このターンで1点とってもシオンの勝ちにはならない。それより、次のターンでトコハがカウンターブラストを使えないよう、あえてダメージを与えなかったんだ」

 

クロノがシオンのファイトを考察していると、そういえばという感じで口を開く。

 

「そういやぁ、明日の対戦相手って、誰なんだろうな?」

 

「結局教えてもらえなかったんだよね?気になるのに」

 

「ドリームチームだからね。普通だったら、つまらないようなメンバーがくる可能性がある」

 

「ま、誰が相手でも、相手でも、勝つけどね」

 

「当然だ。そのための準備もできた」

 

「私たちのGクエストを完全勝利で終わらせる」

 

「それがきっと、俺たちを真実へと導いてくれる道だ!」

 

クロノの言葉に3人は首を縦に頷く。

 

 

翌日のアルティメットステージ開催日、普及協会本部の外でもいろんな人が集まっていた。トライフォーは意気揚々と入っていく。

 

「よお!来たな、トライフォー!」

 

トライフォーを出迎えてくれたのはトリニティドラゴンとコズミックドライブ、クミといった見知った顔ぶれたちだ。

 

「お前ら!」

 

「冷やかしに来てやったぜ」

 

「違うだろ?応援に来たやったんだ」

 

「今日はがんばってください、皆さん!」

 

「はい、トコハちゃん!お約束!」

 

クミはトコハに"がんばれトライフォー!"と書かれたニシベーカリーの袋を渡す。中身は当然コロッケパンだ。

 

「わあ!ありがとうクミちゃん!」

 

「ことあるごとにケンカして、チーム名すら決められなかった4人が、ここまで・・・ううう・・・」

 

「いいか?恥ずかしいファイトするんじゃねぇぞ!」

 

「ったりめぇだろ!」

 

応援に来てくれた7人のおかげで俄然とやる気を出し、笑みを浮かべるトライフォーであった。

 

 

普及協会本部ステージのギアースのあるファイト会場、観客席は満員となっていた。そしてアルティメットステージの開会式が始まろうとしていた。

 

「ヴァンガードを愛する全ての世代に、今送る、夢の舞台、アルティメットステージ!!開幕の幕を開けるのはもちろん!」

 

「「「ラミーラビリンスでーす!!」」」

 

『うおおおおおおおお!!!』

 

ラミーラビリンスの登場により、観客席は歓声で広がっていた。トコハは控室でコロッケパンを食べながら切なそうにラミーラビリンスを見つめる。シオンは観客席の方でアムをじっと見つめていた。そして、そのまま会場へと向かっていく。

 

 

廊下の方では、キョウヤはスマホで誰かと電話していた。

 

「すまないな。海外の方では全面的にお前に任せてもらってしまって」

 

≪気にすんなよ。旅を始めてから、こういうのには慣れてんだ。それに、ヴァンガードのためだ。何もしねぇなんてこと、俺にはできねぇからよ≫

 

「では、合図はこちらに任せてもらおう。お前は合図と同時に、始めておいてくれ」

 

≪おう、任せとけ!旅から戻ってきたら、土産話をたっぷり聞かせてやる!楽しみにしておけよな!≫

 

「ああ。では、作戦が終了したら、いつかまた会おう」

 

キョウヤはスマホの通話を切り、スマホをポケットに入れる。そこにユイが通りかかる。

 

「あ、一条さん」

 

「・・・この作戦は全てお前たちのイメージ力にかかっている。失敗は許されないぞ」

 

「わかってます。私たちの持てる力を全てぶつけていくつもりです」

 

「・・・ふっ、期待しているぞ」

 

キョウヤは笑みを浮かべてその場を去っていく。ユイも急いで会場に向かっていく。

 

 

別の廊下で、クロノは会場に向かって歩いていく。そんな時、伊吹とバッタリ出くわす。

 

「・・・こんなとこにいていいのかよ?もうすぐ始まるんだろ?」

 

「準備は済んでいる。お前に言われるまでもない」

 

「ふ~ん・・・」

 

クロノは伊吹を通り過ぎ、そのまま会場へと向かっていく。

 

「・・・頼んだぞ」

 

「!」

 

伊吹がそう呟くのを聞いたクロノは思わず後ろを振り向く。伊吹はそれだけを言い残し、そのまま立ち去っていく。

 

「・・・任せろよ」

 

クロノは笑みを浮かべて会場へと向かっていく。

 

 

この時を持って、いよいよ作戦、ギアースクライシスが始まろうとしていた。

 

「システム、オールグリーン!」

 

「ギアースクライシス、始動!」

 

 

そして、リューズ側も最後のユニットの召喚しようとしていた。

 

『ストライドフォース、インジェクション。ビルドアップ、スピード。6、6.7、7、7.2、7.8、8、8.8・・・』

 

「ゴホッゴホッ!!」

 

リューズは突然咳ごむ。その席と同時に、血反吐も吐いていた。

 

「・・・ふっふっふっふ。これですべてが始まる。新たな世界、ヴァンガードが導く、完全なる未来が、ようやく・・・。どうしてお前たちは理解しなかったのだろうな?ライブ、ゲン・・・」

 

 

とある1室で伊吹は誰かと電話をしていた。

 

「留学中だったのにすまないな。結局、海外のことは任せてしまった」

 

≪ヴァンガードのためだもん。問題は全てクリアしたよ。後は君がゴーサインをくれれば、一斉に始める。こっちも1人じゃない。みんなが協力してくれたからできたんだ≫

 

「すまない。感謝する」

 

伊吹は通話を切り、モニターに目を移す。

 

 

(世界中のファイターたちから放たれるイメージ力。それはファイカによってストライドフォースに変換される。ギアースを通じて、世界中を生きがい続けている)

 

(ギアースシステムは24時間、常に稼働されており、停止されることはない)

 

(管理システムは明神の支配下にあり、手を出すことができなかった)

 

(だから僕たちはギアースを破壊することにした)

 

(通常ではありえないほどのストライドフォースを収束し、増幅させ、一気にギアースに流し込む)

 

(過負荷となったギアースがクラッシュし、完全に停止したその時・・・)

 

(召喚されたストライドフォースだけが観測できる。それこそが、明神リューズの拠点)

 

プランGに参加しているメンバーはそれぞれ所定の位置につき、合図を待つ。

 

 

そしてトライフォーは会場へと続くリフトに乗っていく。リフトが会場までたどり着き、トライフォーに明かりがつく。

 

「いくぞ!!」

 

この時を持って、ギアースクライシスが始まった。トライフォーが入場した同時に、観客側が興奮のような声をあげている。

 

「彼らがGクエスト全勝優勝を誇る、チームトライフォー!対する、数々のファイトを戦い抜き、レジェンドの名を持つに相応しいファイターたち!」

 

対戦相手となるチームがリフトによって入場してきた。対戦チームにも明かりがつく。その相手とは・・・

 

「チームクアドリフォリオ!チームQ4!」

 

戸倉ミサキ、葛城カムイ、日下部リン、そして櫂トシキだった。それぞれに因縁があるトライフォーは驚愕の表情をしていたのであった。

 

to be continued…




トコハ「とうとうここまで来たわね。心の準備はできてる?」

クロノ「バッチリだぜ!・・・と、言いたいところだが、まさかこんなファイトが待ってるとはな」

シオン「心憎い演出だよね」

ユイ「うん。でも、私たちにできることはただ1つ!」

シオン「全力でぶつかることだけ!」

クロノ「いくぞ!!」

3人「了解!」

TURN80「決戦!チームQ4 トコハVSミサキ」


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決戦!チームQ4 トコハVSミサキ

いよいよアルティメットステージの開幕となりました!

最初の相手はトコハちゃんとミサキさんのファイトとなります!

今回でGガーディアンが解放されます。

それではどうぞ!


いよいよ開幕されたGクエスト・エキシビションアルティメットステージの舞台に、トライフォーは立っていた。そして、気になるトライフォーの対戦相手はレジェンドの名にふさわしい実力を持ったチーム、クアドリフォリオこと、チームQ4だった。メンバーは戸倉ミサキ、葛城カムイ、日下部リン、そして櫂トシキである。

 

「なななんと!アルティメットステージでチームトライフォーとファイトするのは、チームQ4こと、チームクアドリフォリオだ!!」

 

Q4の登場により、観客は興奮の声をあげている。

 

「それでは、チームQ4のメンバーをご紹介いたしみゃす。まずは、戸倉ミサキ!類まれなる記憶力を駆使し、淡々と相手を倒すクールビューティ!続いて、櫂トシキ!その実力で作り上げたレジェンドは数知れず!ユーロリーグで活躍中の日本を代表するファイター!さらに日下部リン!冷静な判断で相手を圧倒し、時には大胆なファイトで勝利を刻む実力派!南米で活躍中の大和撫子!そして葛城カムイ!天下無敵の小学生も今や高校生!まずまず強さに磨きがかかる俺様ファイター!アジアサーキットの栄冠に輝いたチームQ4のメンバーが、アルティメットステージのためだけに再結集!!」

 

チームトライフォーとチームQ4はお互いに対峙している。

 

「私たちには、もう2人ほど、大切な仲間がいます」

 

「橘カズヤに先導アイチだ」

 

「ここには来られなかったが、俺たちはヴァンガードで繋がっている」

 

カムイは真剣な表情でトライフォーを見つめている。

 

「アルティメットステージの意味、わかってんな?このファイトで、俺たちに勝たなきゃ、俺たちは認めねぇ!!」

 

「「「「!!」」」」

 

(つまり4人全員勝たなきゃ・・・)

 

(明神リューズと関わらせてもらえない・・・)

 

(この先に進むためにも・・・)

 

(絶対に勝つ!!)

 

トライフォーはこの決戦に気を引き締めてかかることを決意する。

 

「チームトライフォー対チームQ4!頂上決戦を制するのは、どっちだ!!?」

 

 

 

TURN80「決戦!チームQ4 トコハVSミサキ」

 

 

 

会場が見える場所で伊吹はユナサン支部にいるメンバーと通信をとる。

 

「こちらは準備完了だ。システムの端末と、共に問題はない。そちらはどうだ?」

 

≪ストライドフォース増幅プログラムの最終確認が終わった。後はギアースを破壊するだけのストライドフォースを集められるかどうか・・・≫

 

「あとは彼らに託すしかない」

 

そう言って伊吹は通信を切り、会場を見る。

 

(いつ動く?それとも、もう動いているのか?)

 

アムは伊吹たちの動きを考察している中、シオンの視線に気づく。

 

(私の邪魔は絶対にさせない!)

 

ユキノとルーナはトコハに向けてユキノはウィンクを、ルーナは満面の笑みを与えていた。それに気づいたトコハは切なく微笑む。

 

『エースの正体は、ラミーラビリンスの蝶野アムだったんだ』

 

 

トコハは昨日、エースの正体がアムだったという事を知り、家に帰ってからアムに連絡しようとしていた。

 

『アムが本当に明神に従っているなら・・・それで苦しんでいるなら・・・』

 

トコハはスマホの通話ボタンを押そうとすると・・・

 

『やめておいた方がいい』

 

家に戻ってきていたマモルに止められる。

 

『兄さん・・・』

 

その後はトコハの部屋でマモルは明神の目的を知っていたことをトコハに話す。

 

『そう。兄さんも知っていたんだ・・・』

 

『明神リューズのことは伊吹君から聞いている。ラミーラビリンスが明神に繋がっていることも』

 

『・・・本当のことが知りたいだけなの。何か訳があるはずだから。私にはわかる。あの3人が勧んでそんなことするわけ・・・』

 

『信じていたものに裏切られた辛さはよくわかる。明日の作戦が終わったら、真実を確かめるといい。目を逸らさず、しっかりと。思い悩むのは、それからでもいい』

 

『兄さん・・・』

 

 

(普及協会は明神リューズに操られていた。だが、ヴァンガードのために僕にできることはまだある。一緒に頑張ろう、トコハ。信じるもののために)

 

(信じるもののため!)

 

安城兄妹は信じるもののために立ち向かうのであった。

 

 

「さあ、アルティメットステージ第1試合の始まりだ!チームトライフォー、安城トコハ!チームQ4、戸倉ミサキ!」

 

アルティメットステージ第1試合の選出者、トコハとミサキはお互いに会場に入場する。残りのメンバーは控室で待機している。

 

「未来・・・このファイトであなたの未来が決まる」

 

トコハとミサキはギアースにデッキを設置して、いつでもファイトできる状態になった。そして、アルティメットステージ第1試合が始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「神鷹一拍子!」

 

「桃園の乙女エルミ!」

 

神鷹一拍子  PW5000

 

桃園の乙女エルミ  PW5000

 

「目標がなかったあの頃の私とは違います!」

 

「そんなこと、勝ってから言いなさい。ドロー。神鷹一拍子のスキル。山札の上から5枚見て、三日月の女神ツクヨミにスペリオルライド!残りのカードは山札の下に好きな順番に置く。ターンエンド。38枚」

 

三日月の女神ツクヨミ  PW7000

 

R ツクヨミ R

R  R   R  ミサキの手札6枚 山札42枚

 

「ミサキさんの強さの秘密は完全記憶能力。敵味方全てのカードを覚えていく」

 

「ってことはさっき見た残りの4枚のカードも覚えていってるという事?」

 

「でもまだ1ターン目だぞ?記憶っつっても何も・・・」

 

控室にいる3人はミサキのファイトの強みを考察していく。

 

「姉ちゃんも本気だな。久しぶりに面白いもんが見られそうだ」

 

「私のターン!ドロー!純潔の乙女カトリーナにライド!エルミは移動!」

 

純潔の乙女カトリーナ  PW7000

 

R カトリーナ R

R  エルミ  R

 

「エルミのブースト、カトリーナでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『理想の乙女トゥーリア』」

 

「ダメージチェック『半月の女神ツクヨミ』ターンエンド!」

 

「37枚」

 

PW12000➡PW7000  トコハの手札6枚 山札42枚  ミサキのダメージ1枚

 

「ドロー。三日月の女神ツクヨミのスキル。山札の上から5枚見て、半月の女神ツクヨミにスペリオルライド!そして残りのカードは山札の下に好きな順番に置く。半月の女神ツクヨミのスキル。ソウルに神鷹一拍子、三日月の女神ツクヨミがある時、ソウルチャージ『凄腕のハウスキーパー』『ペイズリー・メイガス(☆)』サイレント・トム、辣腕のコンシェルジュ、サイキック・バードをコール」

 

半月の女神ツクヨミ  PW9000

サイレント・トム  PW8000

辣腕のコンシェルジュ  PW9000

サイキック・バード(☆)  PW4000

 

「サイキック・バードのスキル。ソウルに入れて1枚ドロー。もう1体サイキック・バードをコール。さらにスキルでソウルに入れて1枚ドロー。神剣アメノムラクモをコール」

 

神剣アメノムラクモ  PW7000

 

トム ツクヨミ コンシェルジュ

R   R   アメノムラクモ

 

「サイレント・トムでヴァンガードにアタック!スキルでグレード0でガードできない」

 

「ノーガード!ダメージチェック『矢車菊の花乙女イーネス』」

 

「ツクヨミでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『半月の女神ツクヨミ』」

 

「ダメージチェック『桜吹雪の花乙女リルガ』」

 

「アメノムラクモのブースト、コンシェルジュでヴァンガードにアタック!ヴァンガードがツクヨミの時、コンシェルジュのパワープラス2000!」

 

「ガード!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』」

 

「ターンエンド。26枚」

 

PW8000➡PW7000+SH5000=12000

PW9000➡PW7000

PW18000➡PW7000  ミサキの手札5枚 山札36枚  トコハのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!理想の乙女トゥーリア!グリーンショット・エルフ、トゥーリアをコール!」

 

理想の乙女トゥーリア  PW9000

グリーンショット・エルフ  PW9000

 

トゥーリア トゥーリア グリーンショット

  R    エルミ     R

 

「リアガードのトゥーリアでサイレント・トムにアタック!」

 

「ガード『神剣クサナギ(☆)』」

 

「グリーンショットでサイレント・トムにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「エルミのブースト、トゥーリアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『開墾の戦乙女パドミニ』」

 

「ダメージチェック『ロゼンジ・メイガス(治)』ヒールトリガー。パワーをヴァンガードに」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW8000+SH10000=18000

PW9000➡PW8000

PW14000(+5000)➡PW9000(+5000)  トコハの手札4枚 山札38枚  ミサキのダメージ2枚

 

「ドロー。半月の女神ツクヨミのスキル。山札の上から5枚見て、満月の女神ツクヨミにスペリオルライド!残りのカードは山札の下に好きな順番に置く」

 

満月の女神ツクヨミ  PW11000

 

「満月の女神ツクヨミのスキル。ソウルが6枚以上ならカウンターブラスト(2)を払って2枚ドロー。手札から1枚選んでソウルに。サイレント・トムをコール」

 

 トム    ツクヨミ(満月) コンシェルジュ

 R        R     アメノムラクモ

 

「アメノムラクモのブースト、コンシェルジュでグリーンショットにアタック!」

 

「ガード!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』」

 

「ツクヨミでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『満月の女神ツクヨミ』『神剣クサナギ(☆)』クリティカルトリガー。パワーはサイレント・トムに、ヴァンガードに」

 

ツクヨミ(ミサキ)はトゥーリア(トコハ)に剣を突き立て、剣から稲妻がはしり、その稲妻がトゥーリア(トコハ)を襲う。

 

「ダメージチェック『コスモスの妖精リズベット(醒)』スタンドトリガー!グリーンショットをスタンド!パワーはヴァンガードに!『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』」

 

「サイレント・トムでグリーンショットにアタック!」

 

「インターセプト!『理想の乙女トゥーリア』ターンエンド。15枚」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW18000➡PW9000+SH10000=19000

PW11000➡PW9000(+5000)  ミサキの手札7枚 山札29枚  トコハのダメージ4枚

 

「?何数えてんだ?」

 

「ミサキさんはツクヨミのスキルで山札に戻すたびにその順番を覚えているんだ」

 

「⁉そんなことできんのか⁉」

 

「覚えたカードが1週したらどのタイミングでトリガーが出るのかわかる」

 

「じゃ、じゃあ狙ってトリプルトリガーなんてこともできるってこと?」

 

そう、ミサキの狙いはデッキを1周させてのトリプルトリガーだ。

 

(ミサキさんは私が引いたカードも当然全部記憶しているはず。このファイトの全てが、ミサキさんにはお見通し・・・)

 

「あなたのターンよ」

 

「(でも、私の未来までは見通させない!!)煌めく蕾よ、今こそ花開け!ライド!ラナンキュラスの花乙女アーシャ!!」

 

ラナンキュラスの花乙女アーシャ  PW11000

 

(私の未来は、私だけのもの!そして、未来を開くカギは私の手の中にある!)

 

トコハの手札にはヒールトリガーのフェアリーライト・ドラゴンがある。

 

「(最初から手札にあったこのカードが、きっと未来の扉を開けてくれる!)ストライドジェネレーション!!!夢紡ぐラナンキュラスアーシャ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『開墾の戦乙女パドミニ』グレード1+2

 

夢紡ぐラナンキュラスアーシャ  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払ってグリーンショット・エルフをスペリオルコール!パワープラス2000!グリーンショット・エルフのGB(ジェネレーションブレイク)開花(ブルーム)!パワープラス2000!夢紡ぐラナンキュラスアーシャのスキル!Gゾーンの夢紡ぐラナンキュラスアーシャを表にして、グリーンショットを選択!同名カードが2枚以上でパワープラス5000!」

 

グリーンショット アーシャ グリーンショット

   R     エルミ     R

 

「左のグリーンショットでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『神剣クサナギ(☆)』」

 

「エルミのブースト、夢紡ぐラナンキュラスアーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」トリプルドライブ『桜吹雪の花乙女リルガ』」

 

(完全ガード)

 

「『メイデン・オブ・グラジオラス』『ツッケン・ドーン(☆)』クリティカルトリガー!パワーは右のグリーンショットに、クリティカルはヴァンガードに!はああああああ!!」

 

アーシャ(トコハ)は地面にクワと叩つけ、地面の中に植物がうごめく。地面の中の植物はツクヨミ(ミサキ)を襲った。

 

「ダメージチェック『辣腕のコンシェルジュ』『ドリーム・イーター(引)』ドロートリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

「今日のトコハちゃん、なんか違う・・・」

 

「違う?違うとはどういうことですか?」

 

「全力っていうか・・・必死っていうか・・・」

 

観客席にいるクミは大声でトコハを応援する。

 

「がんばれーーー!!!トコハちゃーーーん!!!」

 

「おわっ⁉またこれかよ!」

 

「右のグリーンショットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ロゼンジ・メイガス(治)』ヒールトリガー。ダメージを回復してパワーをヴァンガードに」

 

「ターンエンド!」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000(+5000)

PW23000➡PW16000(+5000) トコハの手札5枚 山札31枚  ミサキのダメージ4枚(1枚)

 

「満ち欠けする夜の瞳よ、未来を読み解け!ストライドジェネレーション!!!夜を統べる月神ツクヨミ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『神剣アメノムラクモ』グレード1+2

 

夜を統べる月神ツクヨミ  PW26000  ハーツ『満月の女神ツクヨミ』

 

「三日月の女神ツクヨミをコール。夜を統べる月神ツクヨミのスキル。ハーツがツクヨミなら、Gゾーンのツクヨミを表に、手札のツクヨミのカードをソウルに『満月の女神ツクヨミ』山札の上から5枚見て、2枚を手札に加える。残りのカードを好きな順番に置く」

 

 トム  ツクヨミ コンシェルジュ

ツクヨミ  R   アメノムラクモ

 

「ツクヨミのブースト、サイレント・トムでヴァンガードにアタック!

 

「ガード!メイデン・オブ・グラジオラス』」

 

「アメノムラクモのブースト、コンシェルジュでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ツッケン・ドーン(☆)』闇を包む優しき光よ、未来を導け!夜を統べる月神ツクヨミでヴァンガードにアタック!」

 

「ここでクリティカルが引いたら・・・」

 

「トコハの負け・・・!」

 

「凌ぎきるには完全ガードを出すか、クリティカルが出ないことに賭けるか・・・」

 

トコハはこの状況をどうするか考える。

 

(これガードに・・・。・・・いや、まだダメだ!ここは賭けるしかない!)

 

トコハが選んだ選択はクリティカルが出ないことに賭ける。

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ」

 

(お願い・・・!)

 

ドライブチェック『調停者アメノサギリ』『三日月の女神ツクヨミ』『満月の女神ツクヨミ』

 

「ほっ・・・。よし」

 

クリティカルが出なかったことにトコハは安堵の表情を浮かべる。ツクヨミ(ミサキ)は複数ある勾玉をアーシャ(トコハ)に向けて降り注ぐ。アーシャ(トコハ)は降ってくる勾玉を喰らってしまう。

 

「ダメージチェック『フェアリーライト・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復してパワーは」

 

「ターンエンド」

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000

PW15000➡PW11000+SH5000=16000  ミサキの手札10枚 山札21枚  トコハのダメージ4枚

 

「2枚。次のターンで山札は1週。あなたは未来を閉ざされる」

 

「その前に勝負を決めます!ジェネレーションゾーン解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『開墾の戦乙女パドミニ』グレード1+2

 

「今こそ咲き誇れ!!紡ぎだす未来の光を受けて!!ストライドジェネレーション!!!!咲き誇るラナンキュラスアーシャ!!!!」

 

咲き誇るラナンキュラスアーシャ  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

「エルミのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがラナンキュラスなら、エルミをソウルに入れて、グレード2以上のユニットを選ぶ。グリーンショットを選択して、グリーンショットをスペリオルコール!グリーンショットの開花(ブルーム)!グリーンショットすべてにパワープラス2000!スキルにより、グレード2でもブーストが可能に!咲き誇るラナンキュラスアーシャのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト、ソウルブラスト、Gゾーンの常夏の乙女姫ベラーノを表に!グリーンショットをスペリオルコール!グリーンショットすべてに、Gゾーン表の夢紡ぐラナンキュラスアーシャ枚数分だけ、パワープラス5000!グリーンショットすべてにパワープラス10000!もう1度グリーンショットの開花(ブルーム)!パワープラス2000!」

 

グリーンショット アーシャ グリーンショット

グリーンショット  R   グリーンショット

 

「グリーンショットのブースト、グリーンショットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『調停者アメノサギリ』」咲き誇るラナンキュラスアーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード『調停者アメノサギリ』(コスト『満月の女神ツクヨミ』)」

 

アーシャ(トコハ)は大量の花びらを操り、それをツクヨミ(ミサキ)にぶつけようとするがアメノサギリによってそれを防がれる。

 

「くっ!トリプルドライブ『純潔の乙女カトリーナ』『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部左のグリーンショットに!グリーンショットのブースト、グリーンショットでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード『調停者アメノサギリ』(コスト『凄腕のハウスキーパー』)」

 

「くっ!ターンエンド・・・!エルミのスキルでコールしたグリーンショットは手札に」

 

PW44000➡PW11000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW51000➡PW11000(完全ガード)  トコハの手札7枚 山札24枚  ミサキのダメージ(裏2枚)

 

(届かなかった・・・)

 

「ラスト1枚」

 

「!」

 

「言ったはず。山札が1周すると。スタンド&ドロー。これで届いた。ここから先はトリガーが出るタイミングを知ったうえでの行動。この場は私が支配する!あなたの未来も!ジェネレーションゾーン解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『神剣アメノムラクモ』グレード1+2

 

「夢と希望を紡ぎ、未来を織り成せ!!ストライドジェネレーション!!!!」

 

星空の輝きと共に、その天神が今、降臨された。

 

「導きの天神ワカヒルメ!!!!」

 

導きの天神ワカヒルメ  PW26000  ハーツ『満月の女神ツクヨミ』

 

「邪眼の美姫エウリュアレーをコール!エウリュアレーのスキル。ソウルが6枚以上なら、相手手札を1枚ランダムに選んでバインド!」

 

邪眼の美姫エウリュアレー  PW10000

 

エウリュアレーのスキルによってトコハの手札が1枚バインドされてしまった。

 

(!完全ガードが・・・)

 

「どうやらついてないようね」

 

 トム  ワカヒルメ エウリュアレー

ツクヨミ   R  アメノムラクモ

 

「時を編み、新たな物語を紡ぎ出せ!三日月の女神ツクヨミのブースト、導きの天神ワカヒルメでアタック!ワカヒルメのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!神託!」

 

神託とは自分の手札が5枚以上なら発動できるオラクルシンクタンクの新しいスキルだ。

 

「カウンターブラスト、ソウルブラスト、Gゾーンのワカヒルメを表に。1枚ドロー。そして手札から1枚、山札の上に」

 

「今のカード・・・」

 

「恐らくトリガー・・・」

 

「その下にもトリガーがあるよね・・・」

 

「ガード!『グリーンショット・エルフ』『理想の乙女トゥーリア』『花園の乙女マイリス(☆)』『メイデン・オブ・グラジオラス』インターセプト!『グリーンショット・エルフ』『グリーンショット・エルフ』」

 

「あなたの読みは正しい。トリプルドライブ『神剣クサナギ(☆)』『ペイズリー・メイガス(☆)』『ペイズリー・メイガス(☆)』トリプルクリティカルトリガー。効果は全てサイレント・トムに」

 

ワカヒルメ(ミサキ)は虹色の輝きをアーシャ(トコハ)に目掛けて放つ。アーシャ(トコハ)を守ろうと前に出るガーディアンたち。

 

「ではこれはどう?三日月の女神ツクヨミのブースト、サイレント・トムでヴァンガードにアタック!」

 

(やっぱり最後、サイレント・トムで!強い!本当に強い!だからこそ、ここまで取っておいた、これで・・・)

 

トコハは最後まで取っておいたヒールトリガーを別の方法で使う。

 

「ジェネレーションゾーン解放!!!!」

 

「なっ⁉まさか⁉」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『フェアリーライト・ドラゴン(治)』

 

「ミサキさんの本気に対する、これが私の答え!!未来より来たりて我を守れ!!ジェネレーションガード!!!」

 

地面から1体の竜が現れ、サイレント・トムの砲撃からアーシャ(トコハ)を守る。

 

「聖樹竜レインブレス・ドラゴン!!!!」

 

聖樹竜レインブレス・ドラゴン  SH15000

 

「出たーー!!Gガーディアン!!説明しよう!ヒールトリガーを捨てることでコールできるガーディアンユニットなのだ!!まさに、ジェネレーションゾーンの新たなるパワー!!」

 

「レインブレス・ドラゴンのスキル!手札から1枚コールすることによって、さらにシールドプラス5000!カトリーナをスペリオルコール!」

 

「アメノムラクモのブースト、エウリュアレーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『開墾の戦乙女パドミニ』」

 

「ターンエンド」

 

PW26000➡PW11000+SH35000=46000

PW30000➡PW11000+SH20000=31000

PW17000➡PW11000  ミサキのダメージ8枚 山札16枚  トコハのダメージ5枚(裏1枚)

 

「よし!」

 

「守り切った!」

 

「次はトコハのターンだ!」

 

「(このターンで、決める!!)撃ち放て!!未来へ!!ストライドジェネレーション!!!!」

 

その花乙姫、常夏の光を帯びて未来より現れた。

 

「常夏の花乙姫ベラーノ!!!!」

 

常夏の花乙姫ベラーノ  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払ってカトリーナをスペリオルコール!パワープラス2000!ベラーノのスキル発動!ソウルブラスト!手札1枚と、ドロップゾーンにカードを山札に戻す!Gゾーンのベラーノを表に!ジェネレーションゾーンの表にベラーノの数だけ、スペリオルコール!このスキルにより、コールされたユニットはブーストすることができる!さらに、左前列のカトリーナのGB(ジェネレーションブレイク)開花(ブルーム)!3体分!カトリーナを4体まで選んでパワープラス4000!3回でパワープラス12000!左後列のカトリーナの開花(ブルーム)!2体分!同じスキルでパワープラス8000!右前列のカトリーナの開花(ブルーム)!1体分!1回でパワープラス4000!中央後列のカトリーナの開花(ブルーム)!1体分!1回でパワープラス4000!グリーンショットとカトリーナを移動!」

 

「す、すげぇ・・・」

 

「こ、こんなのありかよ・・・」

 

高パワーをたたき出した開花(ブルーム)のスキルにより観客席にいる一同は驚きで目を見開いている。

 

カトリーナ ベラーノ  グリーンショット

カトリーナ カトリーナ  カトリーナ

 

「情熱装填!未来を撃ち抜け!カトリーナのブースト、ベラーノでヴァンガードにアタック!!」

 

「(ヒールトリガーはない。Gガーディアンも使えない)ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『桜吹雪の花乙女リルガ』『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』『メイデン・オブ・グラジオラス』私の未来を支配するのは、誰でもない!この私!!」

 

ベラーノ(トコハ)はツクヨミ(ミサキ)に向かって強力な銃撃を発射する。ツクヨミ(ミサキ)はどこか優しそうな笑みを浮かべて銃撃を浴びるのであった。

 

PW61000➡PW11000

 

ダメージチェック『サイレント・トム』

 

トコハのダメージ5枚  ミサキのダメージ6枚  勝者トコハ

 

「勝者、チームトライフォー!安城トコハ!」

 

『うおおおおおおおおお!!』

 

トコハがミサキに勝った瞬間、観客席は興奮の声が上がっている。

 

「「「よっしゃあ!!」」」

 

観客席にいる一同も、控室にいる3人も喜びの声をあげる。

 

(このファイトはただのファイトじゃなかった。ミサキさんからの、私へのエール・・・)

 

ミサキはトコハに笑みを向けてから控室に戻っていく。

 

(確かに受け取りました)

 

トコハもミサキに向けて笑みを浮かべる。

 

 

控室に戻ってきたミサキを3人が出迎える。

 

「お疲れ様です!ナイスファイトでした!」

 

「ありがとう」

 

「・・・何も言わなくて本当によかったのですか?」

 

「いいのよ。ちゃんと伝わったから」

 

 

アルティメットステージ第1試合、トコハの勝利に飾ったところで第2試合が始まろうとしていた。

 

「さあそれでは、第2試合の開始だ!チームQ4、櫂トシキ!チームトライフォー、綺場シオン!」

 

第2試合の選出者、櫂とシオンが入場する。控室には、シオンが着ていたジャケットが脱がれていた。

 

to be continued…




ユイ「すごいねミサキさん。私には無理だな、あんな頭を使う戦い方」

シオン「確かに、それがよければ2人ともテストでもっといい点とってるしね」

ユイ「ちょ⁉それ学校の筆記試験のこと⁉」

クロノ「はぁ⁉おま、今それを言うか⁉」

トコハ「さあ、次はシオンの番よ!ファイト!」

シオン「ああ!行ってくる!」

トコハ「ほら、クロノ!むくれてないで声出す!」

クロノ「・・・くそぉ・・・」

TURN81「シオンVS櫂」


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シオンVS櫂

今回はシオン君のリベンジ回です。

3月までにはギアースクライシス編を完結できませんでしたが、今はストライドゲート編に向けてがんばっています!

それでは、本編をどうぞ!


アルティメットステージの第1試合、トコハがミサキに勝利し、幸先のいいスタートとなった。続く第2試合に出場するのはシオンだ。そして、シオンの対戦相手は、ユーロで活躍するファイター、櫂トシキだ。

 

「アルティメットステージ第1試合はトライフォー、安城トコハ選手が激闘を制し、見事勝利を収めました!続く第2試合、チームQ4はユーロリーグを席捲したプロファイター、櫂トシキ!対するトライフォーの中堅は、綺場シオン!」

 

櫂はシオンを見て、口元に笑みを浮かべる。

 

「伝説のチームに新たなジェネレーションがどこまで食いつけるのか!次のファイトが目が離せません!!」

 

観客席にいる一同はシオンを応援する。

 

「シオンさん、がんばれーーー!」

 

ルーナはラミーラビリンスの控室でシオンを応援する。アムとユキノは静かにファイトを見る。

 

(誰が相手でも・・・勝つ!)

 

シオンは心の中で意気込み、第2試合に挑む。そして第2試合が始まろうとしていた。

 

「さあ、第2試合、開始です!!」

 

「「スタンドアップ・ザ・ヴァンガード!!」」

 

 

 

TURN81「シオンVS櫂」

 

 

 

「再起の騎士スティウス!」

 

「リザードヒーローアンドゥー!」

 

再起の騎士スティウス  PW5000

 

リザードヒーローアンドゥー  PW5000

 

「!かげろう・・・!」

 

かげろうの登場によりシオンは櫂に徹底的に叩きのめされた嵐の夜の日を思い返す。シオンは武者震いをしながら、笑みを浮かべる。

 

「感謝します、櫂さん!」

 

「・・・こい!」

 

「ドロー!ライド!逆風の騎士セリム!スティウスは移動!ターンエンド!」

 

逆風の騎士セリム  PW7000

 

R  セリム  R

R スティウス R  シオンの手札5枚 山札43枚

 

(まさかアルティメットステージの相手が、あなただったなんて・・・)

 

「ドロー。ライド!リザードジェネラルコンロー!アンドゥーは移動!」

 

リザードジェネラルコンロー  PW7000

 

R コンロー  R

R アンドゥー R

 

「アンドゥーのブースト、コンローでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「チェック・ザ・ドライブトリガー『皇竜騎士ネハーレン』」

 

「ダメージチェック『しゃいんがる』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW7000  櫂の手札6枚 山札42枚  シオンのダメージ1枚

 

「(予想していなかった。でも、どうしたらあなたに勝てるか、常に考えていた!数え切れない敗北、明けることがないとも思った嵐に。僕はあなたを、あの夜を、超える!)ライド!反攻の騎士スレイマン!スカウティング・オウル、セリム、ナイト・オブ・ツインソード、夢の運び手べレヌスをコール!」

 

反攻の騎士スレイマン  PW9000

ナイト・オブ・ツインソード  PW9000

スカウティング・オウル  PW7000

夢の運び手べレヌス(☆)  PW4000

 

「おーっと綺場選手、3ターン目にして早くも盤面を埋めてきました!」

 

「おいおい、何やってんだよシオン!」

 

「こんな序盤から10000ガードのユニットまで展開するとは・・・」

 

早くも盤面を整えたシオンの行動に観客席にいる一同は理解が追い付いてこなかった。控室にいる3人はシオンの展開をベストだと考える。

 

「いや、これはこれでありだぜ!中途半端にリアガードを展開したって、退却の餌食になってチャンスも失う。だから速効を仕掛けて勝負に出る!」

 

「でも、ユニットを展開すればそれだけ手札を失い、ガードできなくなる諸刃の剣」

 

「ロイヤルパラディンの長所であるリアガードの展開とかげろうが得意とする退却は表裏一体。かみ合うんだよね」

 

セリム  スレイマン ツインソード

べレヌス スティウス スカウティング

 

「(生半可な戦法で櫂さんに勝てるものか!リスクは承知の上だ!)スカウティング・オウルのブースト、ツインソードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ラーヴァフロウ・ドラゴン』」

 

「(覚悟はできている!!)スティウスのブースト、スレイマンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『バーニングメイン・ライオン(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!パワーはセリムに、クリティカルはスレイマンに!」

 

「ダメージチェック『火竜の槍ター』『プロテクトオーブ・ドラゴン』」

 

「べレヌスのブースト、セリムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『サンゾウマスターゲンジョウ(治)』ゲット、ヒールトリガー。ダメージ回復し、パワーをヴァンガードに」

 

「ターンエンド!」

 

PW16000➡PW7000

PW14000➡PW7000

PW16000➡PW7000(+5000)  シオンの手札2枚 山札40枚  櫂のダメージ3枚

 

「綺場選手速効!!ヒールトリガーで戻されたものの、このターンだけで、ダメージ4を与えました!!」

 

(必ず勝機を作り出して見せる!)

 

「スタンド&ドロー。ライド!皇竜騎士ネハーレン!バーサークロード・ドラゴン、火竜の鎧バーをコール!」

 

皇竜騎士ネハーレン  PW9000

バーサークロード・ドラゴン  PW9000

火竜の鎧バー  PW9000

 

バー ネハーレン バーサークロード

R  アンドゥー    R

 

「バーサークロード・ドラゴンで、ツインソードにアタック!」

 

「ガード!『バーニングメイン・ライオン(☆)』」

 

「アンドゥーのブースト、ネハーレンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」チェック・ザ・ドライブトリガー『火竜の槍ター』」

 

「ダメージチェック『月柱の騎士シシルス』」

 

「バーでツインソードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000

PW9000➡PW9000  櫂の手札5枚 山札36枚  シオンのダメージ2枚

 

「・・・ふ、はは、あっははははは!」

 

シオンは突然楽しそうに笑い出す。

 

「シオン、もしかして、楽しんでる?」

 

「折れない剣、潰えぬ魂!鋼の意志を今こそ貫け! ライド! 青天の騎士アルトマイル!!」

 

青天の騎士アルトマイル  PW11000

 

「(この戦いには、ヴァンガードの未来、綺場の未来、僕自身の未来、全てがかかってる。その重さは十分わかってる。なのに、僕はあなたが相手だと分かった瞬間から、そのことを忘れそうで困ってるんだ!)スレイマンをコール!」

 

セリム  アルトマイル  スレイマン

べレヌス スティウス  スカウティング

 

「(全力の速攻!息切れしたら終わり!だが、攻めきれば僕の勝ちだ!)べレヌスのブースト、セリムでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『火竜の槍ター』」

 

「スティウスのブースト、アルトマイルでヴァンガードにアタック!べレヌスのスキル!ヴァンガードがグレード3のアルトマイルなら、ソウルに入れて1枚ドロー!アルトマイルにパワープラス5000!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『ナイト・オブ・ライトオーダー』『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!」

 

「「「よし!」」」

 

「パワーはスレイマンに、クリティカルはヴァンガードへ!」

 

アルトマイル(シオン)はネハーレン(櫂)に一太刀を浴びせる。

 

「ダメージチェック『リザードジェネラルコンロー』『サンゾウマスターゲンジョウ(治)』ゲット、ヒールトリガー。ダメージを回復、パワーはヴァンガードに」

 

「スカウティング・オウルのブースト、スレイマンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『セイテンマスターゴクウ(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000+PW9000+SH5000=14000

PW21000➡PW9000

PW21000➡PW14000+SH10000=24000  シオンの手札3枚 山札35枚  櫂のダメージ4枚

 

「怒涛の勢いで一時はダメージ5まで追い込んだ綺場選手!だが最後はまたしてもヒールトリガーで押し戻されました!」

 

『ふうぅ~・・・』

 

「綺場君、すごい・・・」

 

「押せ押せじゃねぇか・・・」

 

「ひょっとすると、ひょっとするかもしれません・・・」

 

観客席の一同はひょっとしたらシオンが櫂に立つんじゃないかという考えが出始めた。

 

「・・・なるほど。見事だ。・・・だが!ライド・ザ・ヴァンガード!この世の全てのものを焼き尽くす黙示録の炎!ドラゴニック・オーバーロード"TheLegend"(ザレジェンド)!!」

 

ドラゴニック・オーバーロード"TheLegend"(ザレジェンド)  PW11000

 

「ついに来たか・・・。櫂さんの分身、オーバーロード!」

 

「ストライド・ザ・ジェネレーション!!!覇天皇竜ボーテックス・デザイア!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・オーバーロード"TheLegend"(ザレジェンド)』グレード3

 

覇天皇竜ボーテックス・デザイア  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・オーバーロード"TheLegend"(ザレジェンド)

 

「ラーヴァフロウ・ドラゴンをコール!」

 

ラーヴァフロウ・ドラゴン  PW11000

 

バー デザイア  バーサークロード

R  アンドゥー ラーヴァフロウ

 

「バーでスレイマンにアタック!」

 

「ガード!『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』」

 

「アンドゥーのブースト、デザイアでヴァンガードにアタック!ボーテックスのスキルにより、Gゾーンのボーテックスを表に!スキルを獲得!バーサークロード・ドラゴンのGB(ジェネレーションブレイク)!グレード4のユニットがアタックした時、カウンターブラストを払い、スレイマンを退却!」

 

「くっ!ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『ドラゴニック・オーバーロード』『皇竜騎士ネハーレン』『テンポウマスターハッカイ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!パワーはバーサークへ、クリティカルはボーテックスへ!焼き尽くせ!バーニング・デザイア・ヘルフレイム!!」

 

ボーテックス・デザイアは両手から創造した炎をアルトマイル(シオン)に向けて放つ。アルトマイル(シオン)は炎に包み込まれる。

 

「ぐわあああああああ!!」

 

ダメージチェック『ナイト・オブ・ツインソード』『しゃいんがる』

 

「さらにボーテックスのスキル!ヴァンガードのフレイムドラゴン1枚につきリアガードを1体退却!ハーツと合わせて2体、セリムとスカウティング・オウルを退却!ラーヴァフロウのブースト、バーサークロードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『青天の騎士アルトマイル』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW31000➡PW11000

PW21000➡PW11000  櫂の手札5枚 山札30枚  シオンのダメージ5枚

 

「逆転・・・」

 

「しかも、リアガードを3体薙ぎ払われて陣営を崩された・・・」

 

「これでシオンは一気に攻め手を失った。でも、それをどうにかするのが・・・」

 

「まだだ!スタンド&ドロー!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!飛天の聖騎士アルトマイル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『月柱の騎士シシルス』グレード1+2

 

飛天の聖騎士アルトマイル  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、手札のナイト・オブ・ライトオーダー、希望の守り手をスペリオルコール!パワープラス5000!」

 

ナイト・オブ・ライトオーダー  PW11000

希望の守り手  PW6000

 

「完全ガード⁉本当に何やってんだよシオンの奴!」

 

「おいおいおいおい!シオンの奴逆転されてやけになってんのか⁉」

 

シオンがコールした希望の守り手にはこの状況ならではのスキルを持っているのでそれを有効活用しているのだ。

 

「希望の守り手のGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!パワープラス2000!さらにターン終了時、コストを払う事によって手札に戻る!」

 

「出たー!手札3枚以下で発動するロイヤルパラディンの勇敢(ブレイブ)!勇敢という名前に相応しい、まさに逆境に生きるスキルです!」

 

「飛天の聖騎士アルトマイルのスキル!Gゾーンの飛天の聖騎士アルトマイルを表に!前列全て、パワープラス3000!」

 

希望 アルトマイル ライトオーダー

R  スティウス     R

 

「希望の守り手でヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『テンポウマスターハッカイ(☆)』」

 

「アルトマイルでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード『プロテクトオーブ・ドラゴン』(コスト『リザードジェネラルコンロー』)」

 

アルトマイル(シオン)はオーバーロード"TheLegend"(ザレジェンド)に双剣で斬撃を与えようとするがプロテクトオーブによって阻まれた。

 

「トリプルドライブ『月柱の騎士シシルス』『ホープソング・エンジェル』『ヒーリング・ペガサス(治)』ゲット、ヒールトリガー!ダメージを1回復!パワーはライトオーダーへ!ライトオーダーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『サンゾウマスターゲンジョウ(治)』ゲット、ヒールトリガー。ダメージを回復してパワーはヴァンガードに」

 

「3回目のヒールトリガー⁉」

 

「これでもまだ届かねぇのか⁉」

 

「なんて驚異的な引きなの・・・」

 

「くっ・・・!ターンエンド。勇敢(ブレイブ)でカウンターブラストを払い、希望の守り手は手札に戻る」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW28000➡PW11000(完全ガード)

PW24000➡PW11000(+5000)  シオンの手札4枚 山札28枚  櫂のダメージ4枚

 

「スタンド&ドロー。アンドゥーのGB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラストを払い、アンドゥーをソウルへ。山札からオーバーロードを含むカード1枚探し、相手に見せ、手札に加える『ドラゴニック・オーバーロード"TheLegend"(ザレジェンド)』」

 

「ストライド・・・しない、だと・・・?」

 

「何で⁉」

 

「まさかこの大事な時にグレード3がねぇのか?」

 

「いえ、前のターンのトリプルドライブでグレード3は入っていました」

 

一同がどういうことかと不思議に思う。答えはすぐに出てくる。

 

「オーバーロード"TheLegend"(ザレジェンド)GB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラストを払い、手札からグレード3以上のフレイムドラゴンを捨てそのターン中、パワープラス15000、グレードプラス1、ドライブプラス1!」

 

そう、さっきのアンドゥーのスキルはこれを使用するための布石だったのだ。捨てたのはさっき手札に加えたドラゴニック・オーバーロード"TheLegend"(ザレジェンド)だ。

 

「グレード4になった⁉ストライドしてないのに⁉」

 

「マジかよ・・・」

 

「さらにリアガードにアタックしたバトル終了時、このユニットはスタンドする!」

 

「!!」

 

「相変わらず、むかつくくらい強ぇな」

 

「それでこそ、私が1番尊敬する、櫂トシキ先輩です」

 

バー レジェンド バーサークロード

R    R   ラーヴァフロウ

 

「オーバーロード"TheLegend"(ザレジェンド)でライトオーダーをアタック。バーサークロードのスキル。カウンターブラストを払い、スティウスを退却」

 

「くっ・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ『火竜の鎧バー』『プロテクトオーブ・ドラゴン』『ブルーレイ・ドラコキッド(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。パワーはバー、クリティカルはヴァンガードに」

 

オーバーロード"TheLegend"(ザレジェンド)は鞘に納めている剣を1本だけ抜き、その剣でライトオーダーを倒す。

 

「手札3枚を捨て、オーバーロード"TheLegend"(ザレジェンド)をスタンド。オーバーロード"TheLegend"(ザレジェンド)でヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『希望の守り手』(コスト『ホープソング・エンジェル』)」

 

起き上がったオーバーロード"TheLegend"(ザレジェンド)は今度はアルトマイル(シオン)に視線を向けて剣で斬り倒そうとする。その前に希望の守り手がアルトマイル(シオン)を守る。

 

「トリプルドライブ『皇竜騎士ネハーレン』『火竜の鎧バー』『ドラゴニック・オーバーロード』バーでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ヒーリング・ペガサス(治)』ゲット、ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「ラーヴァフロウのブースト、バーサークロードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『まぁるがる(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」ターンエンド」

 

PW26000➡PW11000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW14000➡PW11000(+5000)

PW16000➡PW16000  櫂の手札6枚 山札21枚  シオンのダメージ5枚

 

「綺場君・・・」

 

「櫂さん相手なら仕方ねぇ!よくやったぞー、シオーン!」

 

逆風に追いやられてもシオンは冷静な表情だ。

 

「(櫂さんならば、これくらい当然!)スタンド&ドロー!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!天元超克アルトマイル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『月柱の騎士シシルス』グレード1+2

 

天元超克アルトマイル  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

「天元超克アルトマイルのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト!Gゾーンのクロテニウスを表に!前列のユニットをGゾーン表の飛天の聖騎士アルトマイルの数だけパワーアップ!パワープラス4000!」

 

「何でクロテニウスをコストに⁉」

 

「ほう・・・」

 

「まだまだ諦めてないか」

 

R アルトマイル R

R   R    R

 

「天元超克アルトマイルでヴァンガードにアタック!スキル発動!ホープソング・エンジェルをスペリオルコール!パワープラス5000!ホープソングのスキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト!山札から勇敢(ブレイブ)能力のユニット、しゃいんがるをスペリオルコール!」

 

「完全ガード『プロテクトオーブ・ドラゴン』(コスト『火竜の鎧バー』)」

 

アルトマイル(シオン)はオーバーロード"TheLegend"(ザレジェンド)に攻撃を与えようとするがプロテクトオーブによって阻まれる。

 

「トリプルドライブ『ホーリーナイト・ガーディアン』『ナイト・オブ・ライトオーダー』『反攻の騎士スレイマン』いけ、しゃいんがる!バーサークロードにアタック!」

 

「ガード!『皇竜騎士ネハーレン』」

 

「ホープソングでバーサークロードをアタック!」

 

「ガード!『ブルーレイ・ドラコキッド(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW30000➡PW11000(完全ガード)

PW13000➡PW9000+SH5000=14000

PW17000➡PW9000+SH10000=19000  シオンの手札6枚 山札19枚  櫂のダメージ4枚(裏1枚)

 

「・・・いい目になったな」

 

「!」

 

「初めてファイトした時、お前の目が強くなりたいと願っていた。今は強くなる。そう決めたなら」

 

「・・・」

 

「ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・オーバーロード』グレード3

 

雨が降り続ける中、全てを超越した竜が今、姿を現した。

 

「超越神龍ヌーベルバーグ・レクスプレス!!!!」

 

超越神龍ヌーベルバーグ・レクスプレス  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・オーバーロード"TheLegend"(ザレジェンド)

 

「ヌーベルバーグ・レクスプレスのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト、Gゾーンのヌーベルバーグ・レクスプレスを表に!アタック時、グレード1でガードできない!さらに、相手のダメージが5以上なら、トリガーの効果を無効にする!」

 

ヌーベルバーグ・レクスプレスはアルトマイル(シオン)に手をかざす。その瞬間、アルトマイル(シオン)も周りには逃げられないように炎が灯しだされる。

 

「完全ガード封じ・・・」

 

「トリガー無効・・・」

 

「あれもダメ!これもダメ!俺の母ちゃんみたいだあ!!」

 

バー レクスプレス バーサークロード

R    R    ラーヴァフロウ

 

「バーでしぃんがるにアタック!」

 

「ガード!『反攻の騎士スレイマン』」

 

「ヌーベルバーグ・レクスプレスでヴァンガードにアタック!バーサークロードのスキル!カウンターブラストを払い、しゃいんがるを退却!」

 

ヌーベルバーグ・レクスプレスはアルトマイル(シオン)に向けてさらに強大な炎が放たれる。誰もが炎に完全に包み込まれたと思った。目をこしらえてよく見ると・・・

 

「ジェネレーションガード!!!神聖竜レーザーガード・ドラゴン!!!!」

 

未来から来たレーザーガードが炎をうまくはじいてアルトマイル(シオン)を守っている

ジェネレーションゾーン  コスト『ヒーリング・ペガサス(治)』

 

神聖竜レーザーガード・ドラゴン  SH15000

 

「そうか!Gガーディアンを使ってガードすりゃヌーベルバーグの能力を避せる!」

 

「レーザーガード・ドラゴンのスキル!グレード2のリアガード1体以上でシールドプラス5000!さらにグレード0でガード!『夢の運び手べレヌス(☆)』」

 

レーザーガードとべレヌスによってその炎は完全に消し去った。

 

「「「よっしゃあ!!」」」

 

『止めたーー!!』

 

「終わって、たまるかああああ!!」

 

「トリプルドライブ『バーサークロード・ドラゴン』『セイテンマスターゴクウ(☆)』『ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てバーサークロードに!『ブルーレイ・ドラコキッド(☆)』クリティカルトリガー!これもすべてバーサークロードに!ラーヴァフロウのブースト、バーサークロードでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『ホーリーナイト・ガーディアン』(コスト『ナイト・オブ・ライトオーダー』)」

 

「っ!ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH5000

PW26000➡PW11000+SH30000=41000

PW26000➡PW11000(完全ガード)  櫂の手札5枚 山札17枚  シオンのダメージ5枚(裏3枚)

 

(何でだ?落としたはずだ。何もかも奪って、2度と立ち上がれないように。なのにあいつ・・・前よりも自由に、羽ばたいている・・・!)

 

アムはシオンの姿を見てそう感じていた。

 

「ファイナルターン!!勝負です、櫂さん!」

 

「こい!」

 

シオンのファイナルターン宣言に櫂は堂々と立ち向かう。

 

「ジェネレーションゾーン解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『青天の騎士アルトマイル』グレード3

 

「今こそ刻め、新たなエピック!! 我が望む世界を掴み取れ!!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!」

 

降っていた雨が上がり、晴れてきた空に虹がかかってきた。その虹から竜にまたがっている未来から現れた騎士が現れる。

 

「錦虹の聖騎士クロテニウス!!!!」

 

錦虹の聖騎士クロテニウス  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、手札のシシルスをコール!ホープソングとシシルスにパワープラス5000!クロテニウスのスキル!勇敢(ブレイブ)!カウンターブラスト!ソウルブラスト!Gゾーンのクロテニウスを表に!Gゾーンのクロテニウスの数だけ、山札からグレード2をスペリオルコール!ナイト・オブ・ツインソードをスペリオルコール!セリムをグレード2としてスペリオルコール!セリムのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

ナイト・オブ・ツインソード  PW9000

 

ホープソング クロテニウス ツインソード

 シシルス    R     セリム

 

「セリムのブースト、ツインソードでヴァンガードにアタック!ツインソードのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払い、セリムをグレード2としてスペリオルコール!セリムの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『テンポウマスターハッカイ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

「パワーが上がっちまった!」

 

「セリムのブースト、クロテニウスでヴァンガードにアタック!逆境を糧に、僕は行く!GB(ジェネレーションブレイク)3!リアガードが5体以上なら、クロテニウスのパワープラス10000、クリティカルプラス1!」

 

「前のターン、飛天の聖騎士を表にすればパワーアップする局面で、シオンはあえてクロテニウスを表にした」

 

(全てはこのターンでリアガードを5体以上そろえるため。未来を掴むための布石)

 

「セリムのブースト、クロテニウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『セイテンマスターゴクウ(☆)』『ブルーレイ・ドラコキッド(☆)』『バーサークロード・ドラゴン』さらに、インターセプト!『火竜の鎧バー』バーのGB(ジェネレーションブレイク)!ドロップゾーンのグレード3のフレイムドラゴンを山札の下に!『ドラゴニック・オーバーロード"TheLegend"(ザレジェンド)』シールドプラス10000!」

 

クロテニウス(シオン)はオーバーロード"TheLegend"(ザレジェンド)に向かっている。そんなクロテニウスの前にガーディアンたちが立ちふさがる。

 

「シオンのパワーが46000。クリティカル2」

 

「櫂先輩のガード値は56000。トリガー2枚引けば突破可能」

 

「いけえ!シオン!」

 

「届く!お前なら!」

 

「シオン・・・!」

 

「こい!!」

 

「いきます!!トリプルドライブ!届けえええ!!『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

2枚目のトリガーチェック。ここでトリガーが出ればパワーは届く。そして出たのは・・・

 

「セカンドチェック!『バーニングメイン・ライオン(☆)』!ゲット!クリティカルトリガー!!効果は全てヴァンガードに!!」

 

クリティカルトリガーによって、攻撃はヒットされた。クロテニウス(シオン)は竜から飛び出し、オーバーロード"TheLegend"(ザレジェンド)に剣を突き刺す。

 

「サードチェック!!『夢の運び手べレヌス(☆)』クリティカルトリガー!!ゲット!クリティカルトリガー!!パワーはホープソングに、クリティカルはヴァンガードに!!ひれ伏せ!!我が剣の前に!!!」

 

クロテニウス(シオン)は剣を奥まで突き刺してオーバーロード"TheLegend"(ザレジェンド)から離れる。オーバーロード"TheLegend"(ザレジェンド)は突き刺された個所から炎が溢れ出て、その炎に包まれていった。

 

PW19000➡PW11000(+5000)

PW46000(+10000)➡PW16000+SH40000=56000

 

ダメージチェック『サンゾウマスターゲンジョウ(治)』『プロテクトオーブ・ドラゴン』

 

シオンのダメージ5枚  櫂のダメージ6枚  勝者シオン

 

「勝者、チームトライフォー、綺場シオン!!」

 

『うおおおおおおおおお!!』

 

「はぁ、はぁ、はぁ・・・」

 

シオンの勝利により、観客席から大歓声が広がる。シオンは緊張がほぐれたせいか足がふらつく。そんなシオンを支えたのは櫂だった。

 

「・・・よくやった」

 

シオンの目は涙ぐんでいる。シオンは顔を吹き、やりきった感がみられる誇らしい笑みを浮かべる。シオンは櫂に手を差し出し、櫂はその手を握って握手を交わす。

 

 

アルティメットステージ第2試合で観客の興奮はとどまることを知らない。続いて第3試合が行われようとしていた。

 

「さあ興奮が止まりみゃせんが、第3試合を始めていきましょう!チームトライフォー、佐倉ユイ!チームQ4、日下部リン!」

 

中盤となる第3試合の選出者はユイとリン。ユイとリンは会場へと入場していく。

 

to be continued…




ユイ「シオン、最高のファイトだったよ!!」

シオン「ありがとう。僕は櫂さんとファイトできたことを、誇らしく思っているよ」

トコハ「いよいよ中盤戦ね。次はユイの番ね!」

クロノ「ユイ!お前の情熱を、ぶつけてやれ!」

ユイ「うん!このファイト、リン姉さんに、絶対に勝つ!!」

TURN82「ユイVSリン」


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ユイVSリン

今回はオリジナルファイトです。

さて、今回で日下部リンの最後のクランが登場します。

あと2話でギアースクライシス編完結、気合入れていきます!

それでは、本編をどうぞ!


アルティメットステージの第2試合は苦戦を強いられながらも、シオンの勝利に収まった。第3試合に出場するのはユイだ。ユイの相手は南米で活躍しているファイター、日下部リンだ。

 

「アルティメットステージ第2試合、トライフォー、綺場シオン選手の速効が功を制し、見事勝利です!続いて第3試合、チームQ4は南米であらゆる好成績を収めてきたトップランクのプロファイター、日下部リン!対するトライフォーの副将は佐倉ユイ!この2人がどんなファイトを見せてくれるのか、楽しみです!」

 

ユイは対戦相手のリンと対峙している。

 

「・・・弱き闘志たる者、先に進むべからず」

 

「!」

 

「この先へと進みたくば、己の覚悟を証明させてごらんなさい」

 

リンはギアースにデッキを設置し、いつでもファイトできる状態になった。

 

「お姉ちゃん・・・ユイちゃん・・・」

 

アンはこのファイトを真剣な表情で見守る。

 

(これは雪辱戦だけじゃない。私たちの運命を決める1戦でもあるんだ!絶対に負けられない!)

 

ユイは心でそう思い、デッキをギアースに設置する。お互いに準備ができたところで第3試合が始まろとしていた。

 

「第3試合、開始です!」

 

「「スタンドアップ・ザ・ヴァンガード!!」」

 

 

 

TURN82「ユイVSリン」

 

 

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

「木枯らしの忍鬼カモジグサ!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ  PW5000

 

木枯らしの忍鬼カモジグサ  PW5000

 

「!ぬばたま・・・」

 

「うへ~、こりゃ厄介な奴が出てきたな」

 

「どういうこと?」

 

マサトの言葉に疑問に思ったクミに対してケイスケが説明する。

 

「ぬばたまはスキルによって相手の手札を削らせることにたけたクランだ。ちんたらやっていたら手札をごっそり奪われるかもしれん」

 

「そしてなにより、お姉ちゃんが最も得意としているのがぬばたま。過去の南米の試合でもぬばたまを使用の時の戦績は全勝0敗。それが出てきたという事は、かなり本気でかかってるという事です」

 

ぬばたまはリンが得意としているクランで、一筋縄ではいかないという事になる。

 

「どんなクランがこようが関係ない!負けるわけにはいかないんだ!先攻ドロー!ライド!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ!グランホープは移動!ターンエンド!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ  PW7000

 

R グランレディ   R

R   R    グランホープ  ユイの手札5枚 山札43枚

 

「ドロー。ライド!嵐の忍鬼フウキ!カモジグサは移動!」

 

嵐の忍鬼フウキ  PW7000

 

R  フウキ  R

R カモジグサ R

 

「カモジグサのブースト、フウキでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「チェック・ザ・ドライブトリガー『忍獣カタリギツネ』」

 

「ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW7000  リンの手札6枚 山札42枚  ユイのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパーをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  PW9000

宇宙勇機グランサブ  PW9000

宇宙勇機グランチョッパー  PW7000

 

グランチョッパー ウルバスター グランサブ

   R       R    グランホープ

 

「グランチョッパーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージトリガーチェック『夜霧の忍鬼ミヤビ』」

 

「ウルバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『忍竜クロガネ(☆)』」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ』グランホープのブースト、グランサブでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージトリガーチェック『帳の忍鬼クレナイ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000

PW9000➡PW7000+SH10000=17000

PW14000➡PW7000  ユイの手札4枚 山札40枚  リンのダメージ2枚

 

「ドロー。ライド!夜霧の忍鬼ミヤビ!忍竜コクジョウ、フウキをコール!」

 

夜霧の忍鬼ミヤビ  PW9000

忍竜コクジョウ  PW9000

 

R  ミヤビ  コクジョウ

R カモジグサ  フウキ

 

「フウキのブースト、コクジョウでグランサブにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランスコルド(醒)』」

 

「カモジグサのブースト、ミヤビでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「チェック・ザ・ドライブトリガー『忍獣タマハガネ』」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「ターンエンド」

 

PW16000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000  リンの手札4枚 山札38枚  ユイのダメージ2枚

 

「スタンド&ドロー!(どうしよう。このファイトは大事な試合。未来がかかってるのはわかってる)銀河の戦士よ、皆の夢を守るため、その力を解き放て!ライド!大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ!!」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ  PW11000

 

「(でも、相手がリン姉さんだとわかった途端、胸がすごく熱い!さっきからドキドキしてて止まらないの!)コール!グランレディ!グランチョッパーは移動!」

 

   R     グランギャロップ グランサブ

グランチョッパー  グランレディ  グランホープ

 

「グランレディのブースト、グランギャロップでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!パワーはグランサブに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

グランギャロップは思いっきり地面をけってミヤビ(リン)に接近し、斬撃を与える。

 

「ダメージトリガーチェック『嵐の忍鬼フウキ』『忍妖ザシキヒメ(治)』ゲット、ヒールトリガー。ダメージを回復し、パワーはヴァンガードに」

 

「グランホープのブースト、グランサブでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『忍竜ノロイ(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW18000➡PW9000(+5000)

PW19000➡PW14000+SH10000=24000  ユイの手札4枚 山札36枚  リンのダメージ3枚

 

「ここまでダメージ2対3!佐倉選手はクリティカルトリガーで2点を当てましたが、ヒールトリガーで戻されてしまった!」

 

「ここまでは予想通りの展開だ」

 

「でも、次が仕掛け時よ」

 

「・・・まずは小手調べ。心に秘めし刃よ、いざ行かん!闇夜の茨道へ!ライド・ザ・ヴァンガード!修羅忍竜クジキリコンゴウ!!」

 

修羅忍竜クジキリコンゴウ  PW11000

 

「ストライド・ザ・ジェネレーション!!!六道忍竜ゴウンラカン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍獣カタリギツネ』グレード1+2

 

六道忍竜ゴウンラカン  PW26000  ハーツ『修羅忍竜クジキリコンゴウ』

 

「ゴウンラカンのスキル!相手は自分のリアガードを2体選び、選んだリアガード以外すべてバインドしてもらいます」

 

「・・・グランレディとグランホープを残すよ」

 

「コクジョウのスキル!相手のユニットがバインドゾーンに送られるたびに、パワープラス3000!よって、パワープラス6000!さらに、忍獣タマハガネ、忍竜オニビドウジをコール!」

 

忍獣タマハガネ  PW9000

忍竜オニビドウジ(醒)  PW4000

 

「タマハガネのスキル。リアガードのグランレディをバインド!コクジョウはさらにパワープラス3000!オニビドウジのGB(ジェネレーションブレイク)!こちらの手札が少ないため、1枚ドロー。そして、山札の上に置きシャッフル。そして、コクジョウにパワープラス3000!忍竜チギレグモをコール!」

 

忍竜チギレグモ  PW7000

 

タマハガネ ゴウンラカン コクジョウ

チギレグモ カモジグサ   フウキ

 

「チギレグモのブースト、タマハガネでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「カモジグサのブースト、ゴウンラカンでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『忍獣カタリギツネ』『夜霧の忍鬼ミヤビ』『忍妖ワラシベヒメ(引)』ゲット、ドロートリガー。パワーはコクジョウに。1枚ドロー」

 

リンはドローで引いたカードを見て口元に笑みを浮かべる。

 

「焼き尽くせ、魂離炎症術!!」

 

ゴウンラカンは忍術によって、グランギャロップに炎を放つ。グランギャロップは炎に包まれるが、火に焼けることはない。焼かれているのは精神なのだから。

 

「ぐ、ぐううう!ダメージチェック『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』」

 

「フウキのブースト、コクジョウでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『オペレーターガールエリカ(治)』ゲット、ヒールトリガー!ダメージを回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

「バインドゾーンに送られたカードは全部手札に戻させてもらうよ」

 

「はい。ですが、ここでカモジグサ、チギレグモの残影発動。チギレグモとカモジグサは手札に戻ってゆきます」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000

PW33000➡PW11000  リンの手札6枚 山札31枚  ユイのダメージ3枚

 

「出たー!相手のバインドゾーンから手札に戻った時、手札が6枚以下の時に発動するぬばたまの残影!姿を消していくその姿はまさに影の如しーー!!」

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!エクスタイガーにパワープラス4000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー、グランレディ、グランサブ、グランチョッパーをコール!グランボルバーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー15000以上でグランチョッパーと共に、パワープラス4000!グランチョッパーのスキル!パワー11000以上でカウンターブラストを払い、エクスタイガーとグランサブにパワープラス4000!グランサブのGB(ジェネレーションブレイク)!エクスタイガーにパワープラス4000!グランホープのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー25000以上でグランホープをレストさせてエクスタイガーにパワープラス4000!さらに、35000以上でソウルに入れて1枚ドロー!カウンターチャージ!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

 

グランボルバー  エクスタイガー グランサブ

グランチョッパー グランレディ    R

 

「グランサブで、コクジョウにアタック!」

 

「インターセプト『忍獣タマハガネ』」

 

「グランレディのブースト、エクスタイガーでヴァンガードにアタック!エクスタイガーのスキル!Gゾーンのエクスギャロップを表に!Gゾーン表の枚数だけ、パワープラス4000!さらにパワー45000以上でクリティカルプラス1!」

 

「ふむ・・・。ここはノーガードといきましょうか」

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』『オペレーターガールエリカ(治)』ゲット、ヒールトリガー!ダメージを回復、パワーはグランボルバーに!」

 

エクスタイガーは光で生成した爪をクジキコンゴウに向けて放たれる。それを受けたクジキコンゴウは一瞬だけ怯む。

 

「ダメージトリガーチェック『修羅忍竜クジキリコンゴウ』『忍妖ザシキヒメ(治)』ゲット、ヒールトリガー。ダメージを1回復、パワーはヴァンガードに」

 

「グランギャロップのスキル発動!カウンターブラストを払い、1枚ドロー!さらにグランサブのスキル!コクジョウを退却!グランチョッパーのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージトリガーチェック『忍竜コクジョウ』」

 

「グランボルバーの超爆(バースト)スキル!メインフェイズでヴァンガードのパワーが30000以上でヒットしたからカウンターチャージ(2)!ターンエンド!」

 

PW13000➡PW9000+SH5000=14000

PW53000➡PW11000(+5000)

PW29000➡PW16000  ユイの手札8枚 山札28枚  リンのダメージ5枚

 

「すげえ!ユイの奴アンの姉ちゃんに5ダメージまで与えやがったぜ!」

 

「ダメージ3も差を開くなんてすごい!」

 

「もしかしたらこのままいったらいけんじゃねえのか?」

 

「いいえ。お姉ちゃんの本当の恐ろしさはここからです」

 

観客席にいる一同はユイの勝利を予想されるがアンだけは真剣な眼差しで見つめていた。

 

「スタンド&ドロー。・・・小手調べはここまで。覚悟なさい、徐々に力を奪われていく恐ろしさを。全てを見通すは禁忌の邪眼!戒めを持って光を暗黒へと変えよ!ブレイクライド・ザ・ヴァンガード!忍竜シラヌイ!!」

 

忍竜シラヌイ  PW11000

 

「あれが・・・リン姉さんのもう1つのグレード3・・・」

 

「クジキリコンゴウのブレイクライドスキル。シラヌイにパワープラス10000。さらに、相手は自分の手札を1枚選び、捨ててもらいます」

 

「くっ!」

 

ユイは苦渋な表情を浮かべ、手札を捨てる。

 

「さらに、手札から1枚選んで裏向きでバインドしてもらいます」

 

「手札2枚も減らされるのはきついなぁ・・・」

 

「ストライド・ザ・ジェネレーション!!!六道忍鬼アタゴロード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍獣カタリギツネ』グレード1+2

 

六道忍鬼アタゴロード  PW26000  ハーツ『忍竜シラヌイ』

 

「シラヌイの超越(ストライド)スキル。カウンターブラストを払い、グランサブをバインド。さらに、相手は手札を1枚選んで捨ててもらいます」

 

「なっ⁉」

 

クジキコンゴウとシラヌイのスキルによって手札にあった8枚のカードが一気に3枚も減らされてしまった。

 

「そんなこともできんのかよ⁉」

 

「ブレイクライドのパワーよりも、ストライドスキルへの手札減少を選び、状況を混乱させる。道理だな」

 

「でも待って!リアガードにはフウキも・・・」

 

「フウキのスキル。フウキをソウルに送り、相手の手札が3枚以上なら、相手の手札を1枚ランダムに選んでバインド!」

 

フウキのスキルによってまたしてもユイの手札がバインドされた。これによってユイの表情がより一層険しくなった。

 

(ヒールトリガーが・・・!)

 

そう、先ほどバインドされたのはヒールトリガーだ。これではGガーディアンを使うことができない。

 

「ミヤビ、カモジグサをコール。カモジグサのGB(ジェネレーションブレイク)。相手は自分のバインドゾーンから1枚選び、ドロップゾーンにおいてもらいます」

 

「・・・グランサブをドロップゾーンに」

 

「ドロップゾーンに置いたらこちらはカウンターチャージします。チギレグモをコール。チギレグモのGB(ジェネレーションブレイク)。ヴァンガードがシラヌイなら、ソウルブラストで、山札から3枚見て、残影能力を持つユニットを1体コールできます。忍竜ケガレシンミョウをスペリオルコール。忍竜ケガレシンミョウのGB(ジェネレーションブレイク)。ミヤビにパワープラス3000。フウキをコール。フウキのスキル。カウンターブラストを払い、ソウルへ。手札1枚をランダムにバインド。もう1体カモジグサをコール。カモジグサのスキル。バインドゾーンのカードをドロップゾーンへ」

 

「く・・・!」

 

「そしてカウンターチャージ」

 

 ミヤビ  アタゴロード ケガレシンミョウ

カモジグサ カモジグサ   チギレグモ

 

「カモジグサのブースト、ミヤビでヴァンガードにアタック!ミヤビのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払い、こちらの手札が少ないなら、相手の手札を1枚ランダムでバインド!」

 

「くぅ!ガード!『宇宙勇機グランビート(☆)』」

 

「カモジグサのブースト、アタゴロードでヴァンガードにアタック!アタゴロードのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト、Gゾーンのアタゴロードを表に!これによって、あなたは手札から1枚選んで裏向きでバインドしてもらいます」

 

「⁉これをバインドしたら・・・手札が・・・」

 

ユイの手札はスキルによって0枚となってしまった。

 

「あわわ・・・あんだけ手札があったのに・・・」

 

「もう全部なくなっちゃいましたよ⁉」

 

「さらに、相手の手札が3枚以下なら、クリティカルプラス1!」

 

「マジかよ・・・」

 

「私は諦めない!ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『帳の忍鬼クレナイ』『忍竜シラヌイ』『忍竜クロガネ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。パワーはケガレシンミョウに、クリティカルはヴァンガードに」

 

アタゴロード(リン)は外法を使いグランギャロップを宙に浮かび上がらせる。そしてアタゴロード(リン)は刀でグランギャロップを3連撃を与える。

 

「きゃあああああああ!!」

 

ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー』『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』

 

「つぅ!ドロートリガー!パワーをヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ダメージ5!あれだけの差がありつつも、一気に差を埋めさせたーー!!」

 

「チギレグモのブースト、ケガレシンミョウでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』インターセプト!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「ターンエンド。相手はバインドゾーンのカードを手札に戻す。そして残影発動。カモジグサ、ケガレシンミョウを手札に。ドロートリガーに救われましたね」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000(+5000)

PW23000➡PW16000+SH10000=26000  リンの手札7枚 山札24枚  ユイのダメージ5枚

 

「あそこでドロートリガーを引いてなかったら今頃・・・」

 

「あの場で決着がついていたね。本当に危なかった・・・」

 

「でも、フウキはこれで4枚は見えたから、次は手札を減らす手段が少し減ったわ!」

 

「まだ終わりじゃない!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!パワープラス4000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター2体をコール!グランドリフターのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがギャロップなら、カウンターブラスト、ソウルブラストでグランドリフターとエクスタイガーにパワープラス4000!もう1体のグランドリフターのスキルも発動!コストを払ってグランドリフターとエクスタイガーにパワープラス4000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビートをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)  PW4000

 

グランドリフター エクスタイガー グランドリフター

グランチョッパー グランレディ   グランビート

 

「グランビートのブースト、グランドリフターでミヤビにアタック!」

 

「ガード『忍竜クロガネ(☆)』」

 

「グランレディのブースト、エクスタイガーでヴァンガードにアタック!グランビートのスキル!ヴァンガードがギャロップのグレード3のため、ソウルに入れて1枚ドロー!パワープラス5000!グランドリフターのスキル!パワーが40000以上で1枚ドローできる!2体分なので2枚ドロー!エクスタイガーのスキル!もう1回Gゾーンのエクスギャロップを表に!Gゾーンの枚数分、パワープラス12000!そして、クリティカルプラス1!」

 

「完全ガード『帳の忍鬼クレナイ』(コスト『忍竜シラヌイ』)ドロップゾーンにクレナイがいるため、カウンターチャージ」

 

エクスタイガーは腹部の虎に力を蓄え、エネルギー砲をシラヌイに向けて発射されたが、クレナイによって防がれる。

 

「トリプルドライブ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランマントル』『オペレーターガールレイカ(醒)』ゲット、スタンドトリガー!右のグランドリフターをスタンド、パワーは左のグランチョッパーに!グランチョッパーのスキル!カウンターブラストを払い、グランドリフター2体にパワープラス4000!『コマンダーローレル』右のグランドリフターでミヤビにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「グランチョッパーのブースト、グランドリフターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『木枯らしの忍鬼カモジグサ』『忍妖ワラシベヒメ(引)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW17000➡PW9000+SH10000=19000

PW62000➡PW11000(完全ガード)

PW17000➡PW9000

PW25000➡PW11000+SH15000=26000  ユイの手札7枚 山札17枚  リンのダメージ5枚(裏2枚)

 

「・・・本当に強くなりましたね。ユイちゃんが私の武術の特訓をしている真似事をしていたあの頃とは大違いです」

 

「あはは、そんなこともあったね」

 

「そんなあなたがここまで立派になって・・・感慨深いものですね・・・」

 

「リン姉さん・・・」

 

「ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍竜ケガレシンミョウ』グレード3

 

シラヌイに煙が発し、その煙が晴れると、そこには鎖鎌を持った過去から現れた竜がグランギャロップを睨みながら現れた。

 

「六道忍竜ツクモラカン!!!!」

 

六道忍竜ツクモラカン  PW26000  ハーツ『忍竜シラヌイ』

 

「ツクモラカンのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト(2)、Gゾーンのザラメラカンを表に!自分で選んだ4枚以外の手札はすべて裏でバインドしてもらいます」

 

「くぅ・・・」

 

「さらに超越(ストライド)スキル。カウンターブラストを払い、グランドリフターをバインド。相手は手札を1枚捨ててもらいます。カモジグサをコール。カモジグサのスキル。バインドゾーンのカードを1枚ドロップゾーンに置いてもらいます」

 

「・・・置いたよ」

 

「そしてカウンターチャージ。チギレグモをコール。チギレグモのスキル。ソウルブラストで山札の上から3枚見て、残影能力のユニットをスペリオルコール。忍竜ニビカタビラをスペリオルコール」

 

忍竜ニビカタビラ  PW9000

 

「ニビカタビラのスキル。ヴァンガードがシラヌイなら、カウンターブラスト、ソウルブラストでチギレグモとニビカタビラにパワープラス3000」

 

ニビカタビラ ツクモラカン チギレグモ

カモジグサ    R    チギレグモ

 

「チギレグモのブースト、チギレグモでグランドリフターにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「インターセプトを潰された!」

 

「これでユイがガードできるのは手札の3枚だけ・・・」

 

「ツクモラカンでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『オペレーターガールレイカ(醒)』)」

 

ツクモラカンは勢いよく鎖鎌をグランギャロップ目掛けて放つ。鎖鎌が当たる直前でグランガードがグランギャロップを守り通す。

 

「トリプルドライブ『忍竜ニビカタビラ』『忍妖ザシキヒメ(治)』ゲット、ヒールトリガー。ダメージを回復、パワーはニビカタビラに。『忍竜クロガネ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。効果は全てニビカタビラに」

 

「あああ!マジかよ⁉」

 

「手札1枚じゃ防げねぇじゃんかよ!」

 

「カモジグサのブースト、ニビカタビラでヴァンガードにアタック!これで終わりです!」

 

ニビカタビラはその場で姿を消した。グランギャロップの後ろにいつの間にかニビカタビラがいた。ニビカタビラが勢いよくグランギャロップを突き刺そうとする。一同はもうだめだと思い、一瞬目を閉じる。そして目を開けると・・・

 

「ジェネレーションガード!!!イニグマン・パトリオット!!!」

 

未来から現れたイニグマン・パトリオットがニビカタビラの刀を受け止めていた。

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オペレーターガールエリカ(治)』

 

イニグマン・パトリオット  SH15000

 

「やっぱり・・・バインドゾーンから手札に戻ったヒールトリガーを、3枚の手札に残していたんですね。お姉ちゃんがこうくるのを予想して・・・」

 

「イニグマン・パトリオットのスキル!攻撃しているユニットのパワーが20000以上なら、シールドプラス5000!これで攻撃はヒットされない!」

 

「「「よし!!」」」

 

「ターンエンド。残影発動。チギレグモ2体、カモジグサ、ニビカタビラを手札に」

 

PW14000➡PW9000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW27000➡PW11000+SH20000=31000  リンの手札7枚 山札18枚  ユイのダメージ5枚(裏2枚)

 

「ファイナルターン!!リン姉さん、勝負だ!!」

 

「きなさい!!」

 

「ジェネレーションゾーン解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

「今こそ煌めけ!!剣を掲げて、万劫の銀河へと!!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!」

 

グランギャロップは銀河から放たれた光を帯びた。光から出てきたのは強化された武装と、馬の下半身を持ったバトロイドだ。これがグランギャロップの未来における姿だ。

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ!!!!」

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!パワープラス4000!グランドリフター、グランマントルをコール!グランドリフターのスキル!カウンターブラストと、ソウルブラストでエクスギャロップと共にパワープラス4000!グランレディのスキル!グランレディをレスト!エクスギャロップにパワープラス4000!さらに、ヴァンガードが超爆(バースト)持ちなら、リアガードを1体選んでパワープラス4000!グランチョッパーにパワープラス4000!グランチョッパーのスキル!エクスギャロップとグランマントルにパワープラス4000!コマンダーローレルをコール!」

 

大宇宙勇機グランマントル  PW11000

コマンダーローレル  PW4000

 

グランドリフター  エクスギャロップ   グランマントル

グランチョッパー グランレディ(レスト)  ローレル

 

「エクスギャロップでヴァンガードにアタック!グランドリフターのスキル!1枚ドロー!エクスギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!超爆(バースト)!カウンターブラスト、Gゾーンのエクスギャロップを表に!パワーが35000以上でドライブプラス1!」

 

「つまりはクワドラプルドライブか!」

 

「4回もドライブチェックができるのは、見たことがないぞ!」

 

「さらに、エクスギャロップのパワーが40000以上で、表のエクスギャロップの枚数分、前列のリアガードにパワープラス4000!エクスギャロップ3体分、パワープラス12000!!」

 

「前のターン、エクスタイガーでエクスギャロップを表にしてたのはこのための布石・・・」

 

「さらにコマンダーローレルがいるから、ヒットさせにくい状況下に置いた。結構やるじゃん」

 

「ジェネレーションガード!!!呪経忍仙アブダタイシ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍妖ザシキヒメ(治)』

 

呪経忍仙アブダタイシ  SH15000

 

「アブダタイシのスキル!相手の手札が6枚以下なら、シールドプラス5000!さらにガード!『忍竜クロガネ(☆)』『木枯らしの忍鬼カモジグサ』『忍竜チギレグモ』」

 

エクスギャロップはシラヌイに向かって地面を駆け抜ける。シラヌイを守ろうと、複数のガーディアンたちが立ちふさがる。

 

「佐倉ユイのパワーは42000」

 

「対するリンのシールドは56000。トリガー3枚で突破できる」

 

「いくんだ!ユイ!」

 

「ユイならきっと届く!」

 

「ぶちかませ!お前の魂を!」

 

「さあ!かかってきなさい!!」

 

「勝負だ!!クワドラプルドライブ!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

エクスギャロップはその脚力で立ちふさがるガーディアンたちを飛び越えていったが、アブダタイシだけは見逃さず、立ちふさがる。

 

「セカンドチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

立ちふさがるアブダタイシをエクスギャロップは剣でアブダタイシを退けていく。シラヌイまで辿り着いたエクスギャロップはシラヌイを縦斬りで1閃しようとするがシラヌイは真剣白刃取りで受け止める。

 

「サードチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』いっけえええええ!!フォースチェック!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!!効果は全部ヴァンガードに!!照らせ後光よ!!正義の為に!!!」

 

エクスギャロップは剣に力を込めて、引っ込ませた。それによってシラヌイはバランスを崩す。そこを逃さずエクスギャロップはシラヌイの胸に剣を突き刺す。剣が突き刺されたシラヌイは刺された個所に黒い煙が立ち込め、その煙に包まれて行って消えていった。

 

PW42000(+15000)➡PW11000+SH45000=56000

 

ダメージチェック『忍獣タマハガネ』『忍竜シラヌイ』

 

ユイのダメージ5枚  リンのダメージ6枚  勝者ユイ

 

「勝者、チームトライフォー、佐倉ユイ!!」

 

『うおおおおおおおおお!!』

 

「・・・勝った・・・リン姉さんに・・・」

 

ユイの勝利に観客は興奮の声が大いに広がった。ユイはリンに勝ったことに少し唖然となっていた。リンはそんなユイに近づき、優しく抱きしめる。

 

「あ・・・」

 

「・・・よく頑張りました。合格点です」

 

リンに抱かれたユイは自然と笑みを浮かべた。

 

「・・・やっぱり、あったかいな・・・」

 

ユイも抱きしめているリンを抱き返すのであった。

 

 

ユナサン支部では、作戦ギアースクライシスの最終段階に入ろうとしていた。

 

「次のファイトは、第4試合からついに最終段階を迎える。準備はいいか⁉」

 

メンバーの準備は気合を入れ、万全な状態となる。

 

 

アルティメットステージ最終が始まろうとしていた。トライフォーの大将であるクロノは会場に入場する。

 

「トライフォーまさかの金星連発!会場の興奮も最高潮です!最後に勝利を手にするのは、Gクエストを制覇し、勢いに乗るトライフォーか、それとも伝説のチームQ4か、果たして⁉」

 

クロノの対戦相手となるのは、Q4の大将のカムイであった。

 

「第4試合は師弟対決!葛城カムイ対新導クロノ!」

 

「・・・悪いな。強いぜ、俺は」

 

クロノとカムイはお互いに対峙し合うのであった。

 

to be continued…




カル「後1勝でチームQ4に完全勝利!」

ケイ「ひょっとしたら、ひょっとするかも・・・」

ツネト「バカ野郎!相手はあのカムイさんだ。おいそれと勝てるわけねぇだろ!・・・でも、カムイさんの本当の弟子って言うなら、この試合、絶対に勝たないといけねぇ。クロノなら、わかってるはずだ」

カル「ツネトさん・・・」

ツネト「この晴れ舞台であの2人が漢をかけて戦うんだ!見届けよう!俺たち」

トリドラ「「「トリニティドラゴン!!」」」

ツネト「が!」

TURN83「クロノVSカムイ」


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クロノVSカムイ

さて、次回でギアースクライシス編が終了という事で、連続投稿です!

次の話でギアースクライシス編が終わり、いよいよストライドゲート編に突入します!

それでは1話目からです!どうぞ!


ユナイテッド・サンクチュアリ支部のラボでは、ギアースクライシスのために使用する為のストライドフォースをラボを通してギアースに送り込んでいた。

 

「ストライドフォース変換プロセス変換中。現在67%」

 

「一気に限界に近づいた」

 

「この分だと最終戦の終盤にはオーバーフローするね。圧縮率を上げてクライシスの瞬間の爆発力をさらに上げる」

 

「今からかい?」

 

「せっかくのストライドフォース、1ミリたりとも無駄にしたくないからね。あれだけのファイトを立て続けに見せてくれてるんだ。その心意気に僕たちも、応えたいじゃないか」

 

「了解。やれるとこまでやりましょう」

 

一同はギアースクライシスの成功を上げるために限界まで調整を行う。モニターには、アルティメットステージ第4試合の光景が映っていた。

 

 

 

TURN83「クロノVSカムイ」

 

 

 

アルティメットステージ第3試合、ユイが勝利に収めたことによって、トライフォーは後1勝で完勝することができる。トライフォーの大将であるクロノの前に立ちはだかるは、クロノの育ての先導者であり、チームQ4の大将である葛城カムイだ。

 

「激闘のアルティメットステージも、ついに最終戦!チームトライフォー対チームQ4の決着をつけるのは、新導クロノ選手と、葛城カムイ選手!」

 

『がんばれーー!!』

 

観客席にいる一同は大声を上げてクロノを応援する。

 

「聞けば、新導選手にヴァンガードを教え、導いたとか。いわば、師弟対決ともいえるこのファイト、勝利の女神はどちらに微笑むのか!!?」

 

「カムイさんはクロノが初心者の頃からずっとファイトを教えてきた」

 

「クロノの手の内は全て知られている」

 

「それを超えない限り、クロノに勝ち目はない」

 

クロノとカムイは自分のデッキをギアースに設置して準備を進める。

 

≪最終戦の終盤には、カウントダウンを開始するよ≫

 

「了解。こちらでも配置につく」

 

伊吹たちも、ギアースクライシスの準備のために移動を開始する。その姿をアムは見逃さなかった。

 

(カムイさん・・・)

 

「本気でこい。俺様は強いぜ。生半可の覚悟を見せたなら、その瞬間に叩き潰す!」

 

「!望むところだ!」

 

お互いに準備を整え、いよいよアルティメットステージ最終試合が始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン!」

 

「メチャバトラーランボール!」

 

クロノ・ドラン  PW5000

 

メチャバトラーランボール  PW5000

 

「俺様の先攻だ!ドロー!メチャバトラーマルヤーキに俺様ライド!ランボールは移動!ターンエンド!」

 

メチャバトラーマルヤーキ  PW7000

 

R マルヤーキ R

R ランボール R  カムイの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!タイムブレイク・ドラゴン!クロノ・ドランは移動!」

 

タイムブレイク・ドラゴン  PW7000

 

R タイムブレイク R

R   ドラン   R

 

「クロノ・ドランのブースト、タイムブレイクでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『タイムブレイク・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『メチャバトラーガンゾック』」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW7000  クロノの手札6枚 山札42枚  カムイのダメージ1枚

 

「ドロー!メチャバトラーアバレールに俺様ライド!ドグー・メカニックとメチャバトラーガンゾックをコール!」

 

メチャバトラーアバレール  PW9000

メチャバトラーガンゾック  PW9000

ドグー・メカニック  PW7000

 

ドグー アバレール ガンゾック

 R  ランボール   R

 

「ドグー・メカニックでヴァンガードにアタック!」

 

「タイムブレイク・ドラゴンでガード!」

 

「ガンゾックでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『スチームブレス・ドラゴン』」

 

「ランボールのブースト、アバレールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ホワイト・ハンク』」

 

「ダメージチェック『ヒストリーメーカー・ドラゴン』」ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000+SH5000=12000

PW9000➡PW7000

PW14000➡PW7000  カムイの手札4枚 山札40枚  クロノのダメージ2枚

 

「何かカムイさん、いつもと雰囲気違わね?」

 

カムイのことをよく知っているカードキャピタル2号店組はツネトの言葉に頷く。

 

「(カムイさん・・・。俺をヴァンガードの世界へと導いてくれたのは、カムイさんだ。初心者だった俺にヴァンガードの楽しさを教えてくれた。カムイさんがいなかったら、トライフォーも生まれてなかった)ライド!ヒストリーメーカー・ドラゴン!」

 

ヒストリーメーカー・ドラゴン  PW9000

 

R ヒストリーメーカー R

R    ドラン    R

 

「クロノ・ドランのブースト、ヒストリーメーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」」

 

「ドライブチェック『クロノジェット・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『レディ・サイクロン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW9000  クロノの手札6枚 山札38枚  カムイのダメージ2枚

 

「スタンド&ドロー!闘魂炸裂!!俺様ビクトリー!メッチャバトラービクトールに俺様ライド!!」

 

メッチャバトラービクトール  PW11000

 

「ドグー・メカニックを移動!ホワイト・ハンクをコール!」

 

ホワイト・ハンク  PW9000

 

ハンク ビクトール ガンゾック

ドグー ランボール   R

 

「ガンゾックでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

「ランボールのブースト、ビクトールでヴァンガードにアタック!」

 

「(俺が諦めかけた時も、道を見失った時も、いつも励ましてくれた!)ノーガード!」

 

「ツインドライブ『メチャバトラーマルヤーキ』『トレーニング・セラピスト(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、ホワイト・ハンクにパワープラス5000!」

 

ビクトールはヒストリーメーカーに近づき、剣でヒストリーメーカーを叩きつけた。

 

「ぐわあああ!ダメージチェック『スチームメイデンアルリム』」

 

「ホワイト・ハンクでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『スチームバトラーマシュダ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000➡PW9000

PW21000➡PW9000(+5000)  カムイの手札5枚 山札36枚  クロノのダメージ4枚

 

「畳み掛けるような葛城選手の攻撃ー!新導選手は早くもダメージ4!対する葛城選手は未だダメージ1!宿命の対決は早くも師匠が弟子をはねつける形となったかー⁉」

 

「ぬるいな。全力で来いよ。こんなんじゃ、俺様がファイトしてやる価値もねぇ!」

 

「!(みっともないとこ、見せるわけにはいかねぇ!)ライド!クロノジェット・ドラゴン!!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

「(ここまで導いてくれたカムイさんに、今の俺の全てを示す!)ストライドジェネレーション!!!時空獣メタリカ・フェニックス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームブレス・ドラゴン』グレード1+2

 

時空獣メタリカ・フェニックス  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、ホワイト・ハンクを山札の下へ!コール!スチームファイターバリフ!」

 

スチームファイターバリフ  PW11000

 

バリフ メタリカ R

 R  ドラン  R

 

「バリフでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『レッド・ライトニング(☆)』」

 

「メタリカ・フェニックスでヴァンガードにアタック!スキル発動!Gゾーンのワープドライブドラゴンを表に!」

 

「!」

 

「クロノ・ドランを時翔(タイムリープ)!スチームスカラージジをスペリオルコール!ジジのスキル!ソウルブラスト(2)で1枚ドロー!さらにクロノ・ドランのGB(ジェネレーションブレイク)でクロノ・ドランをソウルに入れて、クロノジェットをスペリオルコール!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『アップストリーム・ドラゴン』『スチームメイデンメラム』『スチームメイデンウルル(治)』ヒールトリガー!クロノジェットに、パワープラス5000!ダメージ1回復!全力であんたに、勝ってみせる!」

 

メタリカは自身に炎を纏わせ、そのままビクトール目掛けて突進した。

 

「ダメージチェック『メチャバトラーアバレール』」

 

「ジジのブースト、クロノジェットでヴァンガードにアタック!「ノーガード!ダメージチェック『メッチャバトラービクトール』ターンエンド!ジジは山札の下に!クロノジェットは手札に!」

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000

PW21000➡PW11000  クロノの手札8枚 山札30枚  カムイのダメージ3枚

 

「新導選手、渾身の攻撃!ダメージを3対3まで押し返しましたー!」

 

「・・・こんなもんか?お前の全力ってのは」

 

「!」

 

「Gクエスト制覇して、どんだけ強くなったんかと思ったら・・・あんまがっかりさせんなよ」

 

「くぅ!」

 

「見せてやるぜ!これが漢の戦い方だ!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『メチャバトラーアラシード』グレード1+2

 

「切り裂け世界!!掴め、今こそ!!守るべき未来のために!!メテオカイザーバスタード!!!!」

 

メテオカイザーバスタード  PW26000  ハーツ『メッチャバトラービクトール』

 

「ビクトールの超越(ストライド)スキル!ヴァンガードがアタックした時、リアガードを1体スタンド、パワープラス5000できる。さらに、ガンゾック、メチャバトラーマルヤーキをコール!」

 

ガンゾック バスタード ガンゾック

 ドグー  ランボール マルヤーキ

 

「きたーー!ノヴァグラップラーの得意技、怒涛のスタンド!連続攻撃!」

 

「左のガンゾックでヴァンガードにアタック!ガンゾックのGB(ジェネレーションブレイク)!パワープラス3000!」

 

「ガード!『スチームメイデンメラム』」

 

「マルヤーキのブースト、ガンゾックでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームスカラーカー・ランマ(☆)』」

 

「ランボールのブースト、バスタードでヴァンガードにアタック!超越(ストライド)スキル!カウンターブラストで左のガンゾックをスタンド!パワープラス5000!バスタードのスキル!カウンターブラストと、Gゾーンのバスタードを表に!Gゾーン表のバスタードの数だけ、リアガードをスタンドする。右のガンゾックをスタンド!さらに、マルヤーキのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがビクトールのため、同じ縦列にいるユニットに、闘魂(ラッシュ)発動!」

 

「ノヴァグラップラーの闘魂(ラッシュ)!スタンドしたユニットがアタックする時、さらなるパワーを与えます!」

 

「リアガードが両サイド共にスタンドして全部で5回攻撃・・・さらにパワーアップ・・・」

 

「やべぇ、カムイさんマジだ・・・」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『メチャバトラーマルヤーキ』『メッチャバトラーダンシャーク』『トレーニング・セラピスト(治)』ヒールトリガー!右のガンゾックにパワープラス5000!ダメージ1回復!」

 

バスタードは両サイドに搭載されているジェット機で勢いをつけ、剣で真空撃を放つ。クロノジェットはそれを受けてしまう。

 

「ダメージチェック『スチームメイデンウルル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワープラス5000!」

 

「右のガンゾックでヴァンガードにアタック!闘魂(ラッシュ)でさらにパワープラス4000!左のガンゾックにもパワープラス4000!」

 

「ノーガードだ!ダメージチェック『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ドグー・メカニックのブースト、左のガンゾックでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW11000+SH5000=16000

PW19000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000(+5000)

PW23000➡PW16000(+5000)

PW35000➡PW21000+SH10000=31000  カムイの手札5枚 山札31枚  クロノのダメージ4枚

 

「新導選手どうにか凌いだ!ヒールを含む2枚のトリガーの助けを借りて、ダメージ4で何とかこのターンを生き延びましたー!」

 

「これは腕馴らしだ。次のターンでもう1度ストライドした時、俺様のバスタードの真価が発揮される。その前に、少しぐらい足搔いてみせろ!!」

 

トライフォーの控室でクロノを見守る3人。シオンはラミーラビリンスの控室に目を向ける。控室にはルーナとユキノがいて、アムがいない。

 

「ダメージは現在4対3!新導選手、このターンで一気に決めたいところですが、師匠たる葛城選手がそれを許すかどうか・・・」

 

別の1室で伊吹たちもクロノのファイトを見ていた。伊吹はユナサンにいるマモルと通信をとっていた。

 

「こちらのギアースもオーバーフローしつつある。長く持ちそうにない」

 

≪クリス君が全力で対応してくれている。次のターンがタイムリミットだろう。こちらの圧縮作業もギリギリ間に合いそうだ≫

 

≪ストライドフォース、さらに上昇!≫

 

ユナサン側も頑張ってくれているようだ。

 

 

試合の最中、アムは誰もいないか確認しながら廊下を歩いていた。アムが向かっていった場所は関係者以外立ち入り禁止の場所だ。アムがそこに入ろうとすると・・・

 

「そこまでだ」

 

後を追いかけていたシオンがアムを止める。

 

「ラミーラビリンスは仕事中だろ?姿を消していたら、ファンが心配する」

 

「そっちこそ、仲間の応援してあげなくていいの?それよりもファイトより大切なことでもあるのかしら?」

 

アムがそう口にすると、今度はユイと、切なそうな表情をしているトコハがやってきた。

 

「・・・!!」

 

「アム・・・噓だよね?ルーナとユキノと一緒に、あんなに楽しそうにファイトしてたじゃない!明神リューズに従ってるわけじゃないよね?」

 

「トコハ!」

 

「シオン、トコハの意思を尊重してあげて」

 

「・・・わかった」

 

「答えてよ!違うって言って!」

 

トコハはアムに近づき、手を取りあう。

 

「トコハ⁉」

 

「私たちと来て!どんな事情があるのか知らないけど、そこにいるのだけはだめ!!」

 

トコハがアムを説得しようとすると・・・

 

「いやあ、僕の都合とはいえ、綺場家には悪いことをしたねぇ」

 

聞き覚えの声が聞こえてきたのでシオンは後ろを振り向く。そこにいたのは東雲ショウマだった。

 

「!東雲・・・」

 

「あの時の君のご両親の顔、見ものだったなぁ」

 

東雲の口ぶりからして、アムがエースとして暗躍し、綺場家買収の指示を出していたのは東雲のようだ。それに気づいたシオンは・・・

 

バキィッ!!

 

「ぐぅ!」

 

東雲の顔を殴り飛ばした。そして、東雲の胸倉をつかむ。

 

「シオン⁉」

 

「お前が!!お前が!!お前が!!全部!!」

 

シオンは東雲を殴り続けた。東雲は不敵な笑みを浮かべていた。

 

「東雲ぇ!!」

 

「やめてシオン!落ち着いて!」

 

殴ろうとするシオンをユイが止める。

 

「離せぇ!!」

 

「やめてってば!!」

 

「落ち着け!綺場シオン!」

 

ユイがシオンを止めていると、伊吹が駆け付け、共にシオンを止める。東雲は殴られた際に落としたメガネを拾う。

 

「・・・会えてうれしかったよ、綺場シオン君」

 

シオンは東雲を強く睨み付ける。

 

「シオンの怒りはわかってるから、落ち着いて!ね?」

 

「・・・明神リューズにつくとはな」

 

「こっちの方が、伊吹さんにとっても面白くなりそうでしょう?」

 

東雲の言葉を聞いて伊吹は東雲を睨み付ける。

 

「彼に免じて、今日のところは退散しますよ。どうせならもっと足搔いてみせてください。その方が、俺も楽しめますから」

 

東雲は不敵な笑みを浮かべたままそう言い放つ。

 

「いこう」

 

「アム・・・」

 

東雲に従い、アムは切なそうな表情で東雲と共にその場を去っていった。

 

「・・・すみませんでした。ユイもすまなかった」

 

「大丈夫だよ。気にしないで、シオン」

 

落ち着きを取り戻したシオンは顔を俯きながら伊吹とユイに謝罪する。

 

「・・・臨界が近い。戻って新導と葛城の決着を見届けろ」

 

そう言って伊吹は作戦の配置に戻る。3人も自分たちの控室に戻っていった。

 

 

「ストライドジェネレーション!!!クロノドラゴン・ネクステージ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

クロノドラゴン・ネクステージ  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストで、左のガンゾックを山札の下へ!アップストリーム・ドラゴンをコール!」

 

アップストリーム・ドラゴン  PW9000

 

「あんたがどれだけ強くても、俺は超えなきゃならないんだ」

 

バリフ ネクステージ アップストリーム

 R    R       R

 

「いけ!アップストリーム!ガンゾックにアタックだ!」

 

「・・・ノーガード(・・・何でお前なんだろうな、クロノ。最初に出会った時からなんとなく、ほっとけない感じがした)」

 

「ネクステージでヴァンガードにアタック!」

 

「(すげぇ才能を持ってるのはすぐにわかった。けど、それだけじゃねぇ。ヴァンガードやればやるほど、お前の目が変わっていった。それが、本当に嬉しくて、余計な世話も焼いた。けど・・・)・・・ノーガード」

 

カムイはだいぶ前に伊吹から聞いたことをカムイは思い返していた。

 

『新導クロノだけが、最悪のシナリオを食い止めることができる』

 

『どういうことだよ⁉』

 

『奴自身も知らない。覚えていないことだが。奴は最初からこの件に関わっているんだ』

 

「トリプルドライブ!『ヒストリーメーカー・ドラゴン』『クロックフェンサー・ドラゴン』『スチームバトラーマシュダ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはバリフに、クリティカルはネクステージに!」

 

ネクステージは時空砲をビクトール目掛けて発射する。ビクトールは剣で時空砲を受け止めるが、最後まで止めることができなかった。

 

「(詳しい話はそれ以上聞かなかった)ダメージチェック『メチャバトラーアバレール』『ドグー・メカニック』」

 

「「「クロノ!」」」

 

3人はたった今控室に戻って来て、ファイトの状況を確認する。

 

(聞きたくなかった。もう十分だ。俺の知ってる大事な奴が辛い目にあうのは!)

 

「ネクステージのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト、手札3枚を捨て、Gゾーンのネクステージを表に!ハーツのクロノジェットをヴァンガードに!クロノジェットでもう1度アタック!クロノジェットのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!パワープラス5000!グレード1以上でガードできない!いこうぜ相棒!示すんだ!俺たちが重ねてきた時間の意味を!!」

 

(どうして俺の周りは、重い宿命を背負ってるやつばかりなんだ!)

 

「いっけええええ!!」

 

クロノジェットはビクトールに向かって、渾身の1撃を放とうとするが・・・

 

「ジェネレーションガード!時を超えて我を守れ!正義超人ブルー・プリズン!!」

 

青い正義の超人がクロノジェットの拳を受け止める。

 

ジェネレーションゾーン  コスト『トレーニング・セラピスト(治)』

 

正義超人ブルー・プリズン  SH15000

 

「ブルー・プリズンのスキル!俺のダメージが相手より上なら、シールドプラス5000!」

 

『!!』

 

「クロノよぉ。俺が何度その攻撃を見てきたと思ってんだ?」

 

「くぅ!ツインドライブ『スチームファイターバリフ』『スチームメイデンウルル(治)』ヒールトリガー!パワーはバリフに!バリフでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!正義超人ブルー・プリズン!スキルでシールドプラス5000!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『トレーニング・セラピスト(治)』

 

「防がれた!」

 

「やはりカムイさんには読まれてるんだ。クロノの攻撃パターンが」

 

「そんな・・・」

 

「ターンエンド・・・」

 

PW9000➡PW9000

PW26000➡PW11000

PW16000➡PW11000+SH20000=31000

PW21000➡PW11000+SH20000=31000  クロノの手札6枚 山札22枚  カムイのダメージ5枚(裏2枚)

 

「・・・終わりだな」

 

「!」

 

「数々のGクエストを制してきた新導選手の切り札、ネクステージもろとも防がれたー!やはり、師匠には敵わないのか⁉」

 

「スタンド&ドロー!俺の本気見せてやる。ストライドジェネレーション!!!メテオカイザーバスタード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『メッチャバトラーダンシャーク』グレード3

 

「ドグー・メカニックを移動!メッチャバトラービクトールとマルヤーキをコール!」

 

 ドグー  バスタード ビクトール

マルヤーキ ランボール マルヤーキ

 

「マルヤーキのブースト、ドグー・メカニックでアップストリームにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「マルヤーキのブースト、ビクトールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームバトラーウル・ワタル(醒)』」

 

「ランボールのブースト、バスタードでヴァンガードにアタック!ビクトールの超越(ストライド)スキルでカウンターブラストでドグー・メカニックをスタンド!パワープラス5000!さらにバスタードのスキル発動!カウンターブラスト、Gゾーンのバスタードを表に!Gゾーン表のバスタードの数だけ、リアガードをスタンド!ビクトールと、左右のマルヤーキをスタンド!左右のマルヤーキのスキルでビクトールとドグー・メカニックに闘魂(ラッシュ)発動!」

 

「葛城選手、攻撃を終えたリアガードを次々とスタンドしていきます!」

 

「(1枚でもクリティカルが出たら・・・終わり・・・。けど・・・)ノーガードだ!」

 

「葛城選手、運命のドライブチェック!」

 

「トリプルドライブ『メチャバトラーアラシード』『メチャバトラーザザンダー』『メチャバトラーザザンダー』」

 

「ノートリガー!!」

 

バスタードは剣を勢い良く振り、光の斬撃を繰り出す。クロノジェットはもろに喰らうが何とか耐える。

 

「ダメージチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「新導選手、ここは運に助けられたかー⁉」

 

「何安心してんだ?俺様のバスタードの真骨頂はこっからだぜ」

 

「!!?」

 

「バスタードのスキルで、スタンドしたユニットが2体以上かつ場に出ているリアガードが5体以上の時、カウンターブラストと手札を2枚捨てることによって、ヴァンガードをスタンド!ドライブマイナス2!さらに、ランボールのGB(ジェネレーションブレイク)!同じ縦列のユニットがスタンドした時、スタンドする!」

 

攻撃とブーストを終えたユニットが全てスタンドされ、盤面が元通りになった。

 

「なんと!葛城選手の全てのユニットがスタンドしたーーー!!」

 

「いくぞ、クロノ。もう1度、最初からだ!ランボールのブースト、バスタードでヴァンガードにアタック!」

 

バスタードはジェット機を使って空高く飛んでいく。高く、もっと高く、宇宙まで飛んでいった。宇宙まで辿り着いたらバスタードはジェット機を外し、惑星クレイを見つめる。

 

「(クロノ、この先お前に背負わされた宿命に苦しむぐらいなら・・・いっそここで・・・)俺様が、引導を渡してやる!!」

 

バスタードはクレイ目掛けて5つのレーザー砲を発射する。レーザーはクレイの地に立っているクロノジェットに向かってきている。

 

「完全ガード!『スチームメイデンアルリム(コスト『ヒストリーメーカー・ドラゴン』)」

 

バスタードの放ったレーザー砲はアルリムの盾によって防がれる。

 

「!ドライブチェック『トレーニング・セラピスト(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復、パワーをビクトールに!マルヤーキのブースト、ドグー・メカニックでヴァンガードにアタック!闘魂(ラッシュ)発動!ドグー・メカニックとビクトールにパワープラス4000!」

 

「ジェネレーションガード!!!時を超えて未来をつなげ!!遡る時乙女ウルル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームメイデンウルル(治)』

 

遡る時乙女ウルル  SH15000

 

「スキル発動!ドロップゾーンのノーマルユニットとトリガーユニットを山札下に置いてシールドプラス5000!」

 

戻したカード  『スチームメイデンアルリム』『ドキドキ・ワーカー(☆)』

 

「また凌いだ!」

 

「後1回!」

 

「マルヤーキのブースト、ビクトールでヴァンガードにアタック!闘魂(ラッシュ)発動!ビクトールとマルヤーキにパワープラス4000!」

 

「もう1度だ!ウルルでジェネレーションガード!スキルでシールドプラス5000!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームメイデンウルル(治)』

 

戻したカード  『アップストリーム・ドラゴン』『スチームメイデンウルル(治)』

 

「!ターンエンド・・・」

 

PW14000➡PW9000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000(+5000)

PW31000➡PW16000(完全ガード)

PW27000➡PW16000+SH20000=36000

PW35000➡PW16000+SH20000=36000  カムイの手札3枚 山札24枚  クロノのダメージ5枚(裏2枚)

 

「凌いだ!凌ぎきったーー!!新導選手やりました!葛城選手の怒涛の連続アタックをダメージ5でギリギリ食い止めたーー!!勝負の行方は第十ターン、新導選手に委ねられましたーーー!!」

 

「・・・はは!やっぱ強ぇわ、カムイさんは!けど俺も、ここで止まるわけにもいかないんで、決着をつけましょう」

 

「・・・ハッタリか?」

 

「かもしれません。でも、俺はカムイさんを、超えます」

 

クロノはGユニットにストライドして、このターンで決着をつけようとしていた。

 

to be continued…




クロノ「カムイさん、俺はあんたを超える!」

カムイ「言うようになったじゃねぇか。クソガキにすぎなかったお前がよ」

クロノ「俺はあんたがいなかったら、ここにいない。あんたが全ての始まりだった!誰よりも強く、誰よりも優しいカムイさん!俺は今、あんたを超える!!」

カムイ「だったら、全てを賭けてぶつかってこい!その手で未来を掴んでみせろ!!」

TURN84「ギアースクライシス」


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ギアースクライシス

2話目です。

次回から本格的にストライドゲート編に突入します!

それではどうぞ!


アルティメットステージ最終試合、カムイのノヴァグラップラーのスタンドによる連続攻撃によって、クロノは追い詰められたが、ジェネレーションガードのおかげでダメージ5で凌ぎきった。クロノはカムイを超えるために、コストを支払ってストライドを行った。イメージでは曇っていた空が晴れてきて、夜空が見えてきた。そこに陣が現れ、陣から1体の竜が時空を超えて現れた。

 

お互いの状況はこうなっている。

 

カムイの盤面

 

 ドグー  ビクトール ビクトール

マルヤーキ ランボール マルヤーキ  手札3枚 山札23枚  ダメージ4枚(裏4枚)

 

クロノの盤面

 

バリフ ??? R

 R   R  R  手札2枚 山札23枚  ダメージ5枚(裏2枚)

 

「ストライドジェネレーション!!!!時空竜ワープドライブ・ドラゴン!!!!」

 

ジェネレーションガードゾーン  コスト『スチームファイターバリフ』グレード3

 

時空竜ワープドライブ・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

 

 

TURN84「ギアースクライシス」

 

 

 

「なんと!新導選手のストライドはギアクロニクルの新しいユニット!この選択は未来をいかなる方向へ導くのか、一瞬たりとも見逃せみゃせん!!」

 

「いけー、クロノー!決めてやれーー!!」

 

「このターンで決めてくださーーい!!」

 

「クロノ君ならきっと勝てます!!」

 

「新導君、がんばれーー!!」

 

観客席にいる一同はクロノを全力で応援している。クロノは息を吸って落ち着かせる。

 

「いきます!!」

 

「こい!」

 

「クロノジェットの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでリアガードのビクトールを山札の下へ!コール!スチームワーカーエタナ!ドキドキ・ワーカー!」

 

スチームワーカーエタナ  PW7000

ドキドキ・ワーカー(☆)  PW4000

 

「ワープドライブ・ドラゴンのスキル発動!カウンターブラスト、ソウルブラスト!Gゾーンのワープドライブ・ドラゴンを表に!Gゾーンのワープドライブ・ドラゴンの数だけ、リアガードを時翔(タイムリープ)!アップストリームと頂に立つギアウルフをスペリオルコール!」

 

頂に立つギアウルフ  PW7000

 

「2体を時翔(タイムリープ)したので、グレード以下のリアガードを1体山札の下へ!右のマルヤーキを山札の下へ!」

 

「新導選手、新たなGユニットのスキルで陣営を整えつつ、相手の戦力を削っていきます!」

 

カムイはクロノが最初のストライドしたメタリカ・フェニックスのスキルを使う際のコストを思い出す。あの時、コストでGゾーンのカードを表にしていたのはワープドライブだった。なので今のスキルに山札に戻させることが可能だったという訳だ。

 

「・・・バカだな、俺も」

 

「エタナのGB(ジェネレーションブレイク)!エタナがバインドゾーンに送られたため、バリフにパワープラス5000!ギアウルフのGB(ジェネレーションブレイク)でパワープラス3000!」

 

「さあ、攻撃の準備は整ったーー!!」

 

バリフ ワープドライブ アップストリーム

 R     R     ギアウルフ

 

「カムイさん・・・カムイさんがいてくれたから、俺は今ここにいます。これが・・・俺なりの恩返しです。バリフでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『メッチャバトラーダンシャーク』」

 

「バリフのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払い、前列にいるドグー・メカニックを山札の下へ!ギアウルフのスキル!パワープラス3000!」

 

「新導選手、さらにパワーアップ!葛城選手のダメージは残り1!押し切れるか⁉」

 

「ワープドライブ・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

ワープドライブは時空砲をビクトールに狙いを定めて、砲弾のエネルギーを集めている。

 

(カムイさんから始まって、ここまで来た俺のヴァンガードを・・・カムイさんに全てを届ける!)

 

「中央のラインが2600・・・」

 

「で、右のラインが22000・・・」

 

「お願い、届いて・・・!」

 

(・・・ここでジェネレーションガードで防いだとしても、残りのリアガードのアタックが突破される・・・)

 

カムイはクロノの成長ぶりを見て笑みを浮かべる。

 

「・・・強くなったな、クロノ」

 

「!!」

 

「示してみろ、お前の掴む未来を!ノーガードだ!こい!!」

 

カムイに自分の思いが届いたことに、クロノは目元に涙を浮かべていた。

 

「うあああああああああああ!!!!」

 

クロノのイメージ力によって、ギアースにノイズがはしり、壊れそうな勢いだ。

 

「トリプルドライブ『クロノジェット・ドラゴン』『スチームブレス・ドラゴン』『ドキドキ・ワーカー(☆)』ゲット!クリティカルトリガー!パワーはアップストリームに!クリティカルはワープドライブ・ドラゴンに!!いっけええええええええ!!!」

 

ワープドライブの時空砲のエネルギーが満タンになり、強力な砲撃をビクトールに向けて発射する。ビクトールは時空砲に包まれ、カムイが操縦しているコックピットが割れた。

 

(これから先、どんな未来が待っていたとしても、お前なら超えていける。俺の目に狂いはなかった。そうだな、クロノ?)

 

 

ユナサン支部でギアースクライシスのカウントダウンを始めていたタイムは、残り5秒を切った。そして・・・

 

「5,4,3,2,2,1・・・」

 

タイムが0になった。そしてこの瞬間より、ギアースクライシスが本格的に始まった。

 

「ギアースクライシス、作動!!」

 

ユーロにいるハイメをはじめとするファイターたち・・・

 

「いっくよーアミーゴ!!俺たちのハート、受け取ってくれ!!ヴァンガードの未来の為に!!」

 

ギアースの施設にいるナオキたち・・・

 

「お前らなら絶対にやれるぜ!!」

 

「俺たちのイメージ、全力で受け止めやがれ!!」

 

船で海を渡っているドレッドノート・・・

 

「風よ、今こそ轟け!!未来を願う、全てのファイターたちの思いと共に!!」

 

みんなが全員、それぞれのイメージで自分の分身でギアースの中へと入っていく。

 

「ライド!嵐を超える者サヴァス!!」

 

ハイメのサヴァスに続いて、他のファイターたちもギアースの中に入ってくる。イメージの中では、ストライドフォースがパイプを伝って、中心部へと運ばれているのがわかる。ファイターたちはギアースの中のパイプに入っていく。

 

「ストライドフォース、ファイカ2.0の中継を通じ、各地より集束中!」

 

「これは、ちょっとしたお祭りですね。僕たちも行きましょうか。遅刻厳禁、ですからね」

 

レンもファイカを通じ、ギアースの中へと入っていく。

 

「ライド、ブラスター・ダーク"Diablo"(ディアブロ)!」

 

『ライド!』

 

一同もギアースの中へと入っていく。そして、マモルも入っていく。

 

「ライド!ドラゴニック・ブレードマスター!!」

 

マモルのブレードマスターが到着と同時に、パイプの中にあるものを発見する。

 

「あれが・・・」

 

「ええ。ギアースのプロテクトシステム」

 

「ストライドフォースの総量が限界を超えないようにしている。いわばリミッター」

 

それがわかったところで一同はギアースのプロテクトシステムを次々と破壊していく。

 

「目障りですよ」

 

レンのブラスター・ダーク"Diablo"(ディアブロ)もプロテクトシステムを破壊していく。

 

「邪魔なんだよ!!吹っ飛べ!!」

 

「アミーゴたちの道をつくらせてもらうよ!!」

 

「薙ぎ払え!!」

 

先にパイプに侵入したファイターたちも次々とプロテクトシステムを破壊していっている。

 

「第7、第8防衛ラインを突破」

 

「そろそろ、俺らもお手伝いといきますか」

 

「当然だ」

 

伊吹たちもギアースの中へと入っていく。

 

「炎獄封竜ブロケード・インフェルノ!!」

 

「ライド!蒼嵐竜メイルストローム!!」

 

「消え失せろ!!」

 

伊吹たちのユニットたちもプロテクトシステムを破壊して回っている。さらに、海外を旅してまわっているこの男も・・・

 

「縛られた魂の鎖を解き放て!ライド!破壊竜ダークレックス!!」

 

世界を旅する男、橘カズヤもダークレックスにライドし、ギアースに入り込む。そして・・・

 

「立ち上がれ、僕の分身!ライド!ブラスター・ブレード!!」

 

チームQ4の本当のメンバー、先導アイチもブラスター・ブレードにライドをし、ギアースの中に入りこむ。そしてそれと同時に、アイチの仲間たちもギアースに入り込む。そして、アルティメットステージで活躍したQ4のメンバーたちもそれぞれの分身でギアースに入り込む。

 

「俺たちからのサービスだ!受け取れ、俺たちの想いの全てを!!」

 

「新たな道を切り開く、君たちの手で、今!!」

 

ファイター全ての思いが、ギアースの中心部に流れ込んでいく。そして、遅れて登場するのが、トライフォーの分身のたちだ。

 

「あれが・・・世界中のヴァンガードファイターの想い・・・」

 

「すごい・・・」

 

「!ねぇあれ!」

 

アーシャ(トコハ)が何かを発見し、3人はそっちに顔を向ける。中心部から黒いもやもやした何かが出てき、黒いもやもやの目が開く。

 

「何だぁ⁉」

 

「ギアースのセーフティーだ!溜まり過ぎたストライドフォースを強制的に排出するために緊急回路を働いたんだ!!」

 

ギアースのセーフティーは靄の1部をパイプの中に入れ、ストライドフォースを排出しようとしている。

 

「させるもんですか!!」

 

アーシャ(トコハ)は排出を止めようとセーフティーに向かっていく。セーフティーはアーシャ(トコハ)に気付いて、靄で攻撃を仕掛ける。

 

「はあああああ!」

 

アーシャ(トコハ)は靄を破壊していく。しかし、完全に消しきれてない靄があり、それがアーシャ(トコハ)目掛けて放たれる。

 

「させない!とりゃあ!!」

 

アーシャ(トコハ)を守るようにグランギャロップ(ユイ)が剣で靄を潰していく。

 

「ありがとう、ユイ!」

 

「はあああああ!!」

 

アーシャ(トコハ)に続いてアルトマイル(シオン)がセーフティーに向かっていく。セーフティーはアルトマイル(シオン)に光線放つ。アルトマイル(シオン)は光線を避ける。光線はパイプに当たり、パイプからストライドフォースが流出されている。

 

「!」

 

セーフティーはもう1度アルトマイル(シオン)に光線を放つ。クロノジェット(クロノ)がアルトマイル(シオン)の手を引き、光線を回避させた。

 

「クロノ!」

 

「危なかったな」

 

アーシ(トコハ)とグランギャロップ(ユイ)は2人に駆け寄る。

 

「うかつには戦えないよ!せっかく集めたストライドフォースが・・・」

 

「わかってる!俺に考えが!」

 

「「「え?」」」

 

「いくぞ!!」

 

「「「⁉うわあ⁉」」」

 

4人が突っ込んだ場所はストライドフォースのパイプの中だ。ストライドフォースを浴びて、アーシャは咲き誇るラナンキュラスに、アルトマイルは天元超克に、グランギャロップはエクスギャロップに、クロノジェットはネクステージへと変化する。

 

「時間がねぇ!1撃で決めるぞ!!」

 

「全てのファイターたちの為に!!」

 

「ヴァンガードの未来の為に!!」

 

「全部吹っ飛ばしてやる!!」

 

「これが俺たちの・・・」

 

「「「「ギアースクライシスだ!!!!」」」」

 

4人はそれぞれ強力な1撃をセーフティーに目掛けて放つ。セーフティーも強力な光線で4人の1撃を迎え撃つ。互いの力のぶつかり合いだったが、4人の合わせた1撃が打ち勝ち、セーフティーに直撃する。

 

「「「「はああああああああ!!!」」」」

 

4人は逃さずにセーフティーに追撃の1撃を放つ。これによって、ストライドフォースは中心部まで流れ着いた。

 

 

ギアースクライシスによって、全てのギアースに爆発が起きた。これによって会場は暗くなってしまう。一方のリューズラボにある装置はギアースの破壊によって、召喚プログラムが全て停止し、完全に動けなくなる。設置していたディペンドカードも真っ白のままだ。

 

「むっ!」

 

全てのシステムが停止されたことにリューズは目を見開いていた。

 

 

セーフティーを倒した4人は何もなくなったイメージに立ち尽くす。そんな4人に虹色の光が放たれる。4人が光の方向を見ると、そこにはリューズによって呼び出された7体のユニットたちがいた。それをみた4人たちは笑みを浮かべる。

 

それと同時に、ユナサン支部では、ついにリューズの本拠地を突き止めることに成功した。

 

「ストライドフォースの集束地点を確認!位置出ました!」

 

「よっしゃあー!!」

 

「伊吹、さっそく出撃の準備を進めさせてもらう」

 

「ああ、頼む」

 

キョウヤはリューズの本拠地に突撃するために部隊編成の準備を執り行う。

 

イメージの中で4人は7体のユニットたちから放たれるストライドフォースを見ていた。

 

「あそこにユニットたちと、明神リューズがいる」

 

「いよいよここまで来たって感じだね」

 

「絶対捕まえてやる!」

 

「ああ!」

 

4人がリューズを捕まえる決意を固めると、一筋の光が放たれる。唯一気付いたクロノジェット(クロノ)はその光を見る。小さくてよく見えないため、目をこしらえてよく見てみると、そこには、ローブで身を隠している1人の男と、1匹の生き物がいた。

 

「!!」

 

 

「!!」

 

現実に意識が戻ると、会場はギアースの破壊によって、暗くなっていた。会場の観客席からはざわめきの声が上がっている。クロノは控室にいる3人を見る。3人は笑みを浮かべていた。さらにクロノはカムイの方に顔を向ける。カムイはクロノにグットサインを送り、笑みを浮かべる。それを見たクロノは笑みを浮かべた。Q4の控室にいる3人も笑みを浮かべている。

 

MCミヤは懐から双眼鏡を取り出し、状況を確認する。

 

「んん?あれは葛城選手?」

 

カムイはMCミヤにあるものに指を指し、何かをチェックするように求めている。

 

「ん?あれは・・・」

 

カムイが指を指しているのはダメージチェックをしたカードだった。ダメージのカードはヒールトリガーではない。

 

「ああ!!」

 

MCミヤが確認を終えると同時に会場が明るくなった。

 

「えー、どうやら機器のトラブルがあったようです。大変、失礼いたしみゃした。それでは改めて・・・葛城選手のダメージチェックの結果は、ドグー・メカニック。ノートリガー!従って、葛城選手のダメージは6!」

 

PW16000➡PW11000

PW26000➡PW11000

 

ダメージチェック『ドグー・メカニック』

 

クロノのダメージ5枚  カムイのダメージ6枚  勝者クロノ

 

「勝者、新導クロノ!!そして、ジェネレーションクエストエキシビションマッチ・アルティメットステージ、激闘を制し、その頂点に上り詰めたのは・・・チームトライフォー!!!」

 

『ふおおおおおおおおおお!!!』

 

チームQ4に全勝し、見事頂点に上り詰めたトライフォーたちに観客席から大興奮の声が上がっている。

 

『バンザーイ!!バンザーイ!!バンザーイ!!』

 

観客席にいる一同は自分のことのように喜びに満ちていた。Q4の控室にいる櫂、ミサキ、リンはトライフォーに拍手を送る。

 

「キャーー!クロノさーん!シオンさーん!トコハー!ユイー!すごいね、アム、ユキノ!」

 

「やばい・・・自分のことのように感動して泣きそうなんだけど・・・」

 

「・・・くっ・・・」

 

ラミーラビリンスの控室にいるルーナはトライフォーに拍手を送る。ユキノは自分のことのように感動して一筋の涙を拭いている。アムは悔しそうに唇をかみしめている。

 

「・・・へへ・・・」

 

カムイは目元に涙をあふれそうになりながらも、トライフォーを、クロノを見て笑みを浮かべている。

 

 

ユナサン支部にいる一同も、モニターでアルティメットステージの光景を見て、笑みを浮かべていた。

 

「さて、ここからがいよいよ本番ですね」

 

「「はい!」」

 

レンはラボから去っていった。

 

 

(行く手を待ち受けるは、恐らく嵐。それも、かつて経験したことのない、激しく、熱き暴風雨)

 

(けど、アミーゴ、君たちなら・・・必ず・・・)

 

 

アルティメットステージを終え、トライフォーは控室から出ようとすると、扉の前に伊吹が待っていた。

 

「・・・明神リューズの拠点が判明した。これより3時間後、急襲をかける、施設内の突入作戦を決行する。目標は、召喚されたユニットの確保と、ディペンドカードの回収。並びに、明神リューズの身柄を拘束することだ」

 

伊吹はそれだけを伝えると、その場を去っていった。トライフォーも、突入作戦の準備のためにその場を去っていく。

 

(祭りは終わった。ここから戦いが始まる)

 

(私たちの未来をかけた、ヴァンガードを守るための戦い!)

 

(過酷な戦いになることはわかっている。覚悟はできた!)

 

(決着をつけてやるぜ。明神リューズと、俺たちの因縁全てに、必ず!)

 

トライフォーはそれぞれの思いを抱きながら、戦いに挑む決意を再度固める。そんな中クロノはイメージ内で見た1匹の生き物を連れたフードの男を思い浮かべたのであった。

 

 

リューズラボでは、ギアースが完全に破壊されたため、システムは全て停止されている。最後のユニットの召喚も失敗に終わった。

 

「・・・我が悲願・・・達せず・・・か・・・」

 

失敗したにもかかわらず、リューズは口元に笑みを浮かべる。

 

「・・・構わぬ。志は引き継がれる」

 

リューズの後ろには、彼に従えている5人の影があった。

 

「さあ行け。ヴァンガードがもたらす、完全なる未来の為に」

 

リューズの願いはただ1つ、ヴァンガードによりつくられる、完全なる未来の実現のために・・・。

 

to be continued…




トコハ「やったね、とうとう!」

シオン「ああ。でも、これは序章にすぎない。これからもたくさんの試練が僕たちを待ち受けるはずだ」

クロノ「俺たちは何があっても、絶対に諦めねぇ!つき進むだけだ!!」

ユイ「次回から新シリーズがスタートするよ!カードファイト!!ヴァンガードG 鋼と宇宙の正義 ストライドゲート編!クレイの未来をかけた新の戦いが始まる!!」

TURN85「突入!リューズ・ラボ」


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ストライドゲート編
突入!リューズ・ラボ


さて、いよいよストライドゲート編に突入しました!

惑星クレイの未来をかけた戦いが今始まろうとしています!

後、リューズが言った最後の言葉、何度聞いてもあまり聞き取れませんでした。なんと発音していたのか、わかった時は正確に、ぜひとも教えてください。

それではストライドゲート編、スタートです!


クロノは夢を見ている。クロノの夢の中で声が聞こえる。

 

『誰?そこにいるのは誰なの?』

 

夢の中の子供のクロノは声のする方向を向ける。そこにいたのは、小さな生き物だった。

 

『君は?』

 

『・・・クロノ・・・』

 

『そっか、君もクロノっていうんだね。僕は・・・』

 

「・・・はっ!」

 

いつの間にか眠っていたクロノが目が覚める。

 

「・・・夢か・・・」

 

「よくこんな時に寝られるわね」

 

「かえって心強いよ」

 

「クロノさ、肝心な時に寝ぼけたりしないでよ?」

 

「お、おう・・・」

 

今現在トライフォーがいるのは、大型自動車の中だ。この自動車は現在向かっているのは、ギアースクライシスによって判明した明神リューズの本拠地だ。

 

(・・・何だったんだ?今の夢・・・)

 

クロノは夢の中に出てきたクロノ・ドランのカードを見つめて、そんなことを考えていた。

 

 

 

TURN85「突入!リューズ・ラボ」

 

 

 

ユナサン支部のラボでは、リューズの拠点に向かっているメンバーたちのナビゲーションを行っていた。

 

「移送車両、武蔵野台を通過!目標ポイントまで、残り3000!」

 

「ルート状況に変化なし!」

 

「敵の動きも見られないよ」

 

「順調ですね」

 

マモルは1人だけ、少し浮かばれない表情をしていた。それは少し前に遡る。

 

 

突入部隊に入っているのは、伊吹を始め、キョウヤ、櫂、三和、リン、ナオキ、リョータ、複数人の突入部隊。そしてトライフォーとなっている。

 

『これより、召喚されたユニットを確保し、ディペンドカードを回収する。そして、リューズの身柄を拘束する!』

 

『待ってくれないか?伊吹君』

 

『兄さん・・・』

 

『彼らを行かせることには賛成できない。あまりに危険すぎる!』

 

マモルの言う事はもっともだ。本来この作戦自体、子供に行かせるべきことじゃない。しかし、トライフォーはこんなことで止まるわけにはいかない。

 

『ここまで来て、俺たちを外すってのはなしだぜ』

 

『私たちはアルティメットステージを勝ち抜いた。その資格はあるはず』

 

『今の僕たちには戦わねばならない理由がある。それぞれに』

 

『だから、例え止められたとしても、私たちの意思に従って、先に進ませてもらう』

 

4人の言葉を聞き、マモルは何も言えなくなる。

 

 

(結局、彼らを行かせてしまった。そして、自分は安全な場所にいる)

 

マモルはトライフォーを行かせてしまったことに、ずっと気に悔やんでいる。

 

「やはり、僕も行くべきだった」

 

「それは違うよ。マモルにはマモルにしかできないことがある。ここに残ることが、君の立場を守り、表から教会を正常化することを可能とするんだ」

 

「クリス君・・・」

 

「君も僕たちのトリガーなんだ」

 

「だが・・・」

 

「妹さんたちなら心配ないですよ」

 

「櫂や伊吹たちがいる」

 

「蒼龍財団が手配したその道のプロも大勢いますわ」

 

「何より、彼らなら大丈夫です」

 

レンたちの言葉に、マモルは首を縦に頷き、笑みを浮かべる。そうしている間に、モニターに映っている車両はリューズの拠点に到着した模様だ。

 

「移送車両、目標地点に到着!」

 

「始まりますね」

 

 

リューズの拠点に到着した突入部隊は門の前で待機していた。伊吹は門のキーを自分のファイカを使ってキーを開こうとする。認証が完了し、門が開かれる。

 

「突入する!」

 

伊吹の合図で突入部隊は門の中へと入っていく。奥にどんどん入っていくが、これと言って敵の動きが全く見受けられない。

 

「なんか妙だな」

 

「前に忍び込んだところも、こんな感じだったな」

 

「だとすれば、出てくるのはやはり・・・」

 

そんな風に考えていると、突入部隊の前に複数のガードロボットが出現する。

 

「やっぱりこいつらか・・・」

 

「へっ、暴れまくってやるぜ」

 

「私も、日下部流伝統の武術でお相手いたしましょう」

 

「それじゃあみんな、いくぜ!!」

 

『うおおおおおおおおおおお!!』

 

突入部隊はガードロボットとの交戦を開始する。伊吹たちはガードロボットをかいくぐり、その先のルートへと進んでいく。

 

≪そのまま前進するんだ伊吹。ストライドフォースの反応が高い。召喚されたユニットがその先にいるはずだ≫

 

伊吹たちはクリスの指示に従い、そのまま奥へと進んでいく。そして、指示された場所へと到着する。

 

「これは・・・」

 

そこで一同が目にしたのは、今までリューズによって召喚されたユニットたちが入っている12個のカプセルだった。

 

「これが・・・」

 

「召喚されたユニットたちか・・・」

 

「マジかよ・・・」

 

ユニットを間近に見て、トライフォーはもちろん、ナオキたちも驚いていた。

 

「確保するぞ!」

 

伊吹が突入部隊にユニットの確保指示を出すと・・・

 

「絶対正義参上!!」

 

1人の少年が装置に乗って現れた。

 

「動くんじゃねぇ悪党共!勝手にづかづか入り込みやがって!人の風上にも置けねぇな!」

 

「な、何だあのガキ?リューズの仲間か?」

 

「俺様はカンパニーの1員だ!それにガキじゃねぇ!絶対正義!絶対ヒーロー!正義の使者、守山ヒロキ!!」

 

少年、守山ヒロキはカンパニーと名乗り、ヒーローもののポーズをとる。突入部隊とトライフォーもこれには呆気にとられる。

 

「はっ、ビビった?ユニットには指1本触れさせねぇぜ!絶対防衛降臨!!」

 

ヒロキの合図でユニットのカプセルの周りに電力がはしる。さらに突入部隊は大量のガードロボットによって囲まれてしまった。

 

「ははははは!どうだ!俺はこの世界を救うヒーローになるんだ!お前らなんかに邪魔されてたまるか!」

 

伊吹は周りの状況を確認する。

 

(リューズの姿がない・・・)

 

「いけ」

 

「ここは俺たちに任せな」

 

「伊吹先輩、頼みましたよ」

 

櫂、三和、リンの言葉に頷き、伊吹はリューズを探しにこの場から離れる。

 

「お前たちもいけ!」

 

「「「「はい!」」」」

 

カムイの言葉にトライフォーは伊吹についていく。

 

「がんばれよ」

 

「カムイさん、かっこいいっすー!」

 

「うるせぇ」

 

「ふざけてる場合ではありませんよ、三和先輩!」

 

三和はカムイを茶化し、リンはそんな三和に注意をする。

 

「葛城、お前もいけ」

 

「はあ?あいつらなら大丈夫だって!」

 

「いいからいけよ」

 

「あいつらは俺たちのトリガーだ」

 

「カムイ君、頼みますよ」

 

「・・・へっ、わーったよ!」

 

カムイは櫂たちにこの場を任せ、トライフォーの元に向かう。

 

「・・・なぁ、どうやってあのユニットを確保するんだ?あんなでかい奴、持って帰れないぜ?」

 

「だったらここを占拠するまでだ」

 

「であれば、強行突破、ですね」

 

この場に残ったメンバーはガードロボットとの交戦を始める。

 

 

ユナサン支部にいるメンバーも、ナビゲーションで現状況をレンたちに伝える。

 

「伊吹、葛城、トライフォー、施設最奥部に向かって移動!」

 

(頼むぞ、伊吹君!何としてもリューズを捕えてくれ!)

 

 

伊吹、カムイ、トライフォーは施設最奥部に到着する。

 

「何なんだこの部屋?」

 

6人が最奥部に到着と同時に、施設の装置用の扉が開き、装置に乗っている長髪の男が現れる。

 

「皆さん、よくおいでになられました。はじめまして。若水ソウスケと申します」

 

カンパニーの1員である長髪の男、若水ソウスケは一同に礼儀正しく挨拶をする。

 

「何だ、あいつ?」

 

「これより、若水が皆さんに、おもてなしさせていただきます!」

 

若水が装置のスイッチを押すと、一同に光が現れ、光に包み込まれる。

 

 

ユナサン支部では伊吹たちをナビゲーションを行っていたが、モニターには言う気たちがいた場所にLOSTと書かれていた。

 

「!伊吹、ロストです!」

 

「「!」」

 

「くっ!通信が遮断されたか!」

 

「伊吹!聞こえるか⁉伊吹!」

 

「・・・ダメです。応答ありません」

 

これには一同は苦い表情になる。

 

 

カムイが目を開けると、そこにはメガコロニーの本拠地である禍々しい秘密基地が広がっていた。

 

「!ここは・・・?どうなってんだ?いつの間に・・・」

 

「いかがですか?」

 

そんなカムイの前に、先ほどの若水が立っていた。

 

「ギアースシステムの技術を応用して、この若水が作り上げたイメージ空間は?」

 

「イメージ空間?」

 

「素晴らしいでしょう⁉まるで本当にフィールド!いや!まるで惑星クレイにいるみたいじゃないですか⁉」

 

(クロノたちの姿が見えねぇ。ちっ、バラバラにされちまったか・・・)

 

 

トコハがいるイメージ空間は、ダークイレギュラーズの本拠地である古城の外だ。トコハが周りを見渡すと、ある男が姿を現す。その人物には見覚えがあった。

 

「!あなたは・・・ダークゾーンの支部長・・・?」

 

そう、姿を現したのは、ダークゾーン支部の支部長、江西サトルだった。

 

「江西サトル。明神リューズ氏の理想に賛同する、カンパニーの1員」

 

「カンパニー・・・」

 

そう、江西はリューズに従えるカンパニーの1員だったのだ。

 

 

シオンのいるイメージ空間は、ジェネシスの奈落の神殿だ。そんなシオンの前に、因縁の相手が現れる。

 

「また会えたね。よくよく君とは縁があるようだ」

 

因縁の相手、東雲ショウマを見て、シオンはすぐさま東雲に殴りかかるが、拳が当たる直前に障壁なようなもので阻まれる。

 

「ここでは暴力的行為はご法度でね、全ての決着はヴァンガードによって委ねられる。それが明神リューズの理念だ」

 

「くっ・・・!」

 

「そして今の俺は、その理念に従うカンパニーの1員なのさ」

 

カンパニーの1員となった東雲はシオンにファイカを突き付ける。

 

「久しぶりに、やろうじゃないか」

 

 

ユイがいるイメージ空間はスパイクブラザーズの試合会場だ。ユイが周りを見渡していると・・・

 

「あ~、うぜぇうぜぇ。こんな面倒なことを押し付けやがって、若水の野郎・・・」

 

入場口から声が聞こえてきた。ユイは声の方向を見て、その人物の姿を見て驚愕の表情をしている。

 

「・・・ウソ・・・どうなってるの・・・」

 

髪は真紅の短髪、ところどころが跳ね返っている。短パンに袖なしジャケットを着こなしている。何よりユイの印象に残っているのは・・・

 

「ま、これも仕事なら、しゃあねぇか」

 

その顔立ちがユイの母、キョウコの顔に瓜二つだからだ。

 

「何でこの人・・・ママと・・・」

 

「・・・あ?って、んんん?」

 

女性はユイの顔をジーと見つめると、何やら複雑そうな表情をしている。

 

「・・・ああ、こいつ、キョウコの子供か・・・。てかキョウコの奴、子供なんてできてやがったのか・・・」

 

「あなた・・・いったい何者なの?ママと同じ顔なんて・・・」

 

「ま、初めて会うんだったら自己紹介しないとってか?」

 

女性はダル気な表情のまま、自己紹介を始める。

 

「リューズ会長の理想に賛成している組織、カンパニーの1員の佐倉スバルだ。キョウコはあたしの双子の姉だ」

 

「ママの・・・双子の妹・・・?ってことは・・・この人、私の叔母にあたる・・・」

 

カンパニーの1員、佐倉スバルはユイを鋭い目つきで睨み付ける。

 

 

クロノと伊吹はイメージ空間ではなく、暗い部屋に飛ばされたようだ。

 

「どうなってんだ?みんなは?」

 

「・・・通信が遮断されたか・・・」

 

暗い部屋の装置が1つずつ起動されていく。

 

「なんだ?」

 

装置が起動し、1つの場所に光が集まっていく。光が集まった場所に、拘束対象である明神リューズがいた。

 

「明神リューズ・・・!」

 

「こいつが・・・」

 

「・・・よく来たな。私に導かれし者たちよ」

 

「!その体・・・」

 

伊吹の言うように、リューズの体は至る所にしわができていて、病み衰えている。限界が近い、と言っても過言ではないだろう。

 

「ユニットの召喚、その代償だ。これらの機器に頼らねば、もはやままならないほど、私の肉体は病み衰えた」

 

そう、リューズはユニットの召喚の代償として自らの体力を削らせていったのだ。

 

「お前たちをここに導いたのは、敬意を評してのことだ。ギアースクライシス・・・お前たちは残る1体のユニットの召喚を阻止し、私の居場所を突き止めてみせた。見事だ。・・・だが、失望した。伊吹コウジ・・・」

 

「!」

 

「最後の最後で、お前は最も愚かな選択をした」

 

リューズの言葉と同時にクロノと伊吹にモニターを見せた。そこに映っているのは、突入部隊がガードロボットと交戦している姿だった。

 

「多勢を率いて我が居城に乗り込み、暴力的な力を持って、これを制圧しようとしている。これは私が忌み嫌う最も愚かな行為だ。私は・・・お前たちを哀れむ。そして・・・蔑む」

 

リューズの言葉にクロノは声を荒げる。

 

「っざっけんな!!自分の野望のためにユニットを利用して、ヴァンガードの未来を奪おうって奴が、えらそうなこと言ってんじゃねぇ!!」

 

「・・・?」

 

「親父だって、お前のせいで死んだんじゃないのか!!?」

 

「・・・なるほど・・・」

 

クロノの言葉に少しだけ反応し、何かを納得するような表情をする。

 

「ヴァンガード・・・。そう、ヴァンガードのように理性的に、論理的に、決着はつけられなくてはならない」

 

そう言ってモニターが次に映しだされたのは、それぞれのイメージ空間の中でカンパニーの1員と戦っている仲間たちの姿があった。

 

「カムイさん!シオン!トコハ!ユイ!」

 

今映っているイメージ空間は全てヴァンガードファイトによる映像だ。

 

『若水の技術力の前では、あなたたちはあまりにも矮小なのです!』

 

『我らに大儀あり!』

 

『邪魔する奴は全員ぶっ潰してやるぜ!!』

 

モニターを見る限り、苦戦を強いられているようだ。

 

「ヴァンガードによって世界は変わる。ギアクロニクルの十二支刻獣と、それらとの契約の証、12枚のディペンドカード。その全てが揃った時、十二支刻獣の力によって、ストライドゲートが開かれる。完全なる未来へと、世界を導くことができる。争いも、憎しみも、悲しみもない、理性と知性によって維持される完全な世界が、この世界に訪れる。これこそが私の望み、私の理想、私の正義だ」

 

リューズの理想を聞いてクロノは目を見開いている。

 

 

江西のイメージ空間で、トコハはアーシャにライドし、シャルハロート・ヴァンピーアにライドしている江西と対峙している。

 

「あんたたち、アムのこと利用してるでしょ!」

 

「君には関係のないことだ」

 

「関係なくない!友達だよ!アムから手を引いて!ラミーラビリンスを巻き込まないで!」

 

「君はどれほど、彼女たちのことを知っているというのだ?友達?一時的な馴れ合いの感情だ」

 

「はあ?あんたたちこそ、私たちの何がわかるというのよ!!」

 

アーシャ(トコハ)は植物を操って、シャルハロート(江西)を襲う。シャルハロート(江西)は自身の爪で植物を切りさいていく。

 

「自覚したまえ。その一時の感情が、君自身の身が危うくするという事を」

 

「大きなお世話よ!3人をどうするつもりなの⁉」

 

「大儀のためにコストが払われるのは、仕方のないこと」

 

「!最低。あんたたちがどういう連中なのかよーくわかった。絶対あんたたちの思い通りなんかさせない!アムとルーナ、ユキノは私が守る!!」

 

 

スバルのイメージ空間で、ユイはシンバスターにライドして、逸材ライジング・ノヴァにライドしているスバルに剣で斬撃を与えようとするが、難なく避わされる。

 

「あなたがママの妹なら、どうして明神なんかに従うの⁉明神がいったいどんなことをしようとしているのか、ちゃんとわかってるの⁉」

 

「てめーこそ、リューズ会長がどんな偉大なことを成し遂げようとしているのか、全然わかってねぇだろ」

 

「わからなくて結構!ユニットを悪用して、世界をめちゃくちゃになんて、絶対にさせないんだから!!」

 

「何の関係もねぇクソガキが、偉そうに説教かましてんじゃねぇぞコラ!!」

 

ライジング(スバル)はトゲ付きボールをシンバスター(ユイ)に目掛けて勢いよく力いっぱい投げる。シンバスター(ユイ)は剣でボールを防ぐ。

 

「リューズ会長は世界を破壊しようってんじゃねぇんだよ。むしろその逆だ。争いも、憎しみもない平和な世界を実現させようとしてんだよ。そう、あたしみたいなはみ出し者の人生をやり直すことだってできるんだ!!」

 

「人生をやり直すためだけにユニットを利用しようとしてるの⁉ユニットの意思を奪ってまですることなの⁉」

 

「知ったこっちゃねぇんだよ!!あいつらは目的を果たすために必要な道具ってだけだ!道具に思い入れを入れるとか、バカなんじゃねぇのか⁉ああ⁉道具は道具らしく、黙って使われて、あいつらも幸せだろうよ!!」

 

「・・・あなた、最悪だよ。ユニットは道具なんかじゃない!ちゃんと生きてるんだ!ユニットを道具としか見てないような人なんかに、私は絶対に負けない!!」

 

 

東雲のイメージ空間で、シオンはアルトマイルにライドし、剣で神界獣フェンリルにライドした東雲を攻撃しているが、ことごとく避けられている。

 

「リューズの理念に、お前は興味などないはずだ。それなのになぜリューズに加担する?お前の真意はなんだ⁉」

 

フェンリル(東雲)はアルトマイル(シオン)の斬撃をことごとく避わし、最後の一撃は自身の鎖で防ぐ。

 

「言え!なぜ綺場を⁉」

 

「抑えきれない怒り、沸き立つ憤り、渦巻く疑念、そしてすべての感情にまとわりつく微かな恐れ・・・君の心の内が手に取るようにわかるよ」

 

フェンリル(東雲)とアルトマイル(シオン)はお互いに距離を取る。

 

「伝わってくるよ、君の思いの全てが。俺の想像していたとおりだ」

 

「黙れ!!」

 

「君は俺が描く道を進む。さあ、もっと来いよ綺場シオン」

 

 

リューズの理想を聞いた伊吹はリューズに反論する。

 

「何が正義だ。完全な世界の実現など、くだらん戯言だ!召喚されたユニットたちを、必ず確保する!ディペンドカードもすべて没収する!お前の野望が実現することはない!明神リューズ、お前の身柄を拘束する!」

 

「・・・図に乗るな若造。貴様ごときが口にする言葉か?身の程を知れ!我が理想は決して潰えぬ!」

 

 

ガードロボットと交戦していた突入部隊はガードロボットを全て片づけ、ユニットの前まで進む。

 

「ユニットは俺たちがいただくぜ!」

 

「や、やべぇ!」

 

ヒロキがこの状況に焦っていると・・・

 

「!おいあれ!」

 

「な、なんだあれは・・・」

 

ユニットが1体ずつ光り始め、ユニットたちは光の粒子となってどこかに送り出されている。

 

「何⁉」

 

「どうなってんだ⁉」

 

「あれはまさか・・・転送⁉」

 

「あははは!よーく覚えとけ!正義は必ず悪に勝つんだよ!」

 

ヒロキは突入部隊にそう言い残し、その場を去っていく。

 

 

若水のイメージ空間ではビクトールにライドしたカムイが威圧怪人ダークフェイスにライドしている若水と対峙していた。

 

「・・・ふ、ふふふ・・・」

 

「何がおかしい?」

 

「あなたたちも頑張りましたが、私たちの方が1枚上手でしたね」

 

「どういうことだ⁉」

 

「たった今、ユニットが別の場所へと転送されました」

 

「な、何⁉転送⁉」

 

「我々カンパニーは、転送に必要なストライドフォースの充電のされるまでの時間稼ぎをしていたのです」

 

「なんだと・・・⁉」

 

そう、カンパニーのイメージ空間で行っているファイトはユニットの転送に必要なストライドフォースの充電するためのおとりだったのだ。

 

「これにて作戦は終了。よって、誠に残念ですが、本日のファイトはここまでとさせていただきます。決着は・・・いずれどこかで・・・」

 

「てめー、ふざけんな!!」

 

ビクトール(カムイ)はダークフェイス(若水)に突っ込んでいく。ダークフェイス(若水)はクワガタ型の右腕から強力な光を発生させ、フィールド全体を包み込んだ。

 

 

イメージ空間でファイトしていたメンバーは元いた最奥部に戻ってきていた。

 

「⁉どういうこと⁉さっきまでファイトしていたのに・・・」

 

「僕たち以外、誰もいないようだね」

 

「ユニットたちが転送されたって、言ってたよね?もしかして・・・」

 

「俺たちは、いいようにしてやられたんだ!くそっ!」

 

カムイは悔しそうな表情をして片手のひらに拳をぶつける。

 

 

リューズのいるモニターには転送済みされたカプセルと突入部隊だけが残っていた。

 

「ユニットが・・・消えた・・・」

 

「召喚すべきユニットは後1体・・・。だがその前に審判を仰ぐとしよう。私とお前たち、いずれが正しいか。この世界を司る心理がしめ・・・うっ!!」

 

リューズは言い終わる前に突然口をふさぐ。塞いだ手からは口から出した血が出ていた。

 

「なっ・・・」

 

「・・・そろそろ限界のようだ・・・。だがこの肉体が滅びようとも、私の理想が死すことはない。・・・For a righteous man may fall seven timesAnd rise again」

 

リューズはそれだけを言い残し、その場で息絶えた。

 

「う・・・ウソ・・・だろ・・・?」

 

クロノと伊吹はリューズが死んだことに愕然としていると・・・

 

ボゥッ!

 

リューズの乗っている装置が発火し、リューズの周りの機材が燃え上がり、リューズの死体もろとも燃えてしまった。これには伊吹もクロノも愕然とするしかなかった。

 

 

新しい拠点に、カンパニーの5人はある場所に集まっていた。カンパニーの目の前にあるのは、球場のカプセルだ。そのカプセルの中には、何かが入っていた。若水は装置を操作し、カプセルの水を一気に流出させる。水がすべてなくなった時、そのなにかが動き出す。それは・・・長髪の少年だったのだ。カンパニーが解放したこの少年の正体とは・・・。

 

to be continued…




トコハ「一体全体何なの?カンパニーって」

シオン「彼らの詳細はわからないが、僕たちの敵であることは確かだ」

クロノ「第1の目的だったリューズは俺たちの目の前で命を落としてしまった。すっげぇもやもやする!」

ユイ「解決するどころか、謎が深まっちゃったね」

クロノ「ああ。ますます気を引き締めていかねぇと」

TURN86「明神リューズ」


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明神リューズ

私は現在、ファイターズコレクション2017のGB8のカードを見て、つくづく本当に切り札に相応しいと、実感しております。発売日が楽しみです。

さて、今回の話はサブタイトルの通りです。

ここから物語がかなりシリアスになってきます。それではどうぞ!


八百屋佐倉店では、家族そろってテレビを見ながら朝の朝食をとっていた。

 

「キョウコ、しょうゆ取ってくれ」

 

「はい、しょうゆね」

 

ユイはキョウコに顔を向ける。ユイは昨日の出来事、そして、カンパニーの1員で、キョウコの双子の妹、スバルのことをまだ話せていない。そんな中、テレビのニュースの訃報が映し出された。

 

『ヴァンガード普及教会の名誉会長である明神リューズ氏がお亡くなりになりました』

 

「⁉ぶほおお⁉」

 

リューズが亡くなったと聞いたゲンゾウは口に含んでいた味噌汁を噴き出す。

 

「ちょっ⁉あなた大丈夫⁉」

 

「ゴホッ!ゴホッ!あ、ああ、ちょっとびっくりしただけじゃ・・・」

 

『明神リューズ氏はヴァンガード普及協会を設立、ヴァンガード文化に進行と発展に大きく貢献しました。しかし最近は、人前に姿を現すことがありませんでした。謹んで、ご冥福をお祈りいたします』

 

ユイはニュースを真剣な表情で見た後、朝食を終えてから学校に向かう。

 

「・・・行ってきます」

 

「はい、気をつけてね」

 

ユイが学校に向かったことを確認すると、ゲンゾウは深いため息をこぼす。

 

「・・・自分の目的も達成できず死亡・・・。どうにもすっきりせんな・・・」

 

「あら?どうして?」

 

「あいつはそう簡単に自分の理想を諦めるような奴じゃない。それが死んだと発表されて・・・いやな予感しか浮かばんわい・・・」

 

ゲンゾウは再び深いため息をこぼす。

 

 

 

TURN86「明神リューズ」

 

 

 

トライフォーが通う学校、今日は新学期を向かえるので、生徒全員は自分のクラスがどこになるかを確認している。トコハやクミ、クロノも自分のクラスがどこなのかを確認している。

 

「あった!B組!」

 

「あ、私も~」

 

「やった!また一緒だね!あ、クロノ、あんたは?」

 

「俺もB」

 

どうやらこの3人はまた同じクラスになったようだ。そこにシオンとユイが現れる。

 

「やあ。僕も同じクラスだよ」

 

「私もBだよ!3年生はみんな一緒だね!」

 

5人全員が同じクラスという事で喜びあっている。

 

「・・・でも、またあのヒゲが担任なんだよね・・・」

 

「3年連続となると、もはや運命を感じてしまうね、特にユイは」

 

「「「あはは・・・」」」

 

 

教室に入り、クミは別の友人と話している間、トライフォーは昨日の出来事と、今朝のニュースについて話し合っている。

 

「今朝のニュースでやってたぜ。リューズのこと」

 

「ああそれ、私も見た」

 

今朝のリューズが死んだことについて、シオンとユイも首を縦に頷く。

 

「リューズは死んだ。でも、問題が解決したわけじゃない」

 

「そうだね。むしろ問題が山積みって感じだよね・・・」

 

トライフォー全員が悩んでいると、クロノが口を開く。

 

「・・・あいつ・・・リューズが妙なことを言ってたんだ」

 

「「「?」」」

 

「12枚のディペンドカードが揃った時、ストライドゲートが開かれ、完全なる未来へと世界が導くことができるって」

 

トライフォーはその言葉の意味がどういうことか、考えるのであった。

 

 

とある場所にて、伊吹とキョウヤ、マモルが集まって、現在のことを話し合っていた。

 

「リューズは死に、その意志はカンパニーと称する者たちに引き継がれた」

 

「江西サトル、守山ヒロキ、若水ソウスケ、東雲ショウマ、そして、佐倉スバル・・・」

 

「ダークゾーンの支部長である江西が姿を消したよ。支部のスタッフも連絡が取れないようだ」

 

「そうか・・・」

 

江西はカンパニーとして現れたその日から、ダークゾーン支部から姿を消したようだ。

 

「リューズは召喚したユニットの力でストライドゲートを開き、完全な世界をこの地上に実現しようとしていた」

 

「それが現実となった時、いったい何が起きるんだろうね?」

 

「さあな。だが、世界が未曽有の危機にさらされることは間違いないだろう」

 

「今クリストファー・ロウが明神リューズのラボを調査している。だが、データのほとんどが消去され、その解明にはかなりの時間が要するそうだ」

 

「カンパニーの手元には、ディペンドカードの最後の1枚がある。それが覚醒する前に、何としても奴らの行方と、転送されたユニットの場所を突き止めなければならない」

 

伊吹はリモコンのスイッチを押し、モニターの画面を映させる。そこには世界の図が記されている。

 

「雀ヶ森や葛城たちが、すでに動いている。櫂はヨーロッパに飛び、日下部リンは南米に戻った。仲間たちも、それぞれの活動拠点でカンパニーを追う。必ず奴らを見つけ出す!世界のどこに潜んでいようともな!」

 

「俺も、レンや葛城と共に、日本中を徹底的に探し出すとしよう。奴らの手がかりになりそうなものは、1つたりとも残さん!」

 

「僕は自分に与えられた役目を果たすよ。リューズが残した不正腐敗を排除し、普及協会を組織としてあるべき姿に変革する」

 

マモルの言葉に、伊吹とキョウヤは首を縦に頷く。

 

「まずは支部長会議を開く必要があるな。それから、不正による流用された資金の流れを・・・」

 

「・・・For a righteous man may fall seven timesAnd rise again」

 

「む?それは旧約聖書第24章16節の、正しいものは7度倒れてもまた起き上がる・・・」

 

「なんだい?」

 

「リューズが最後に残した言葉だ。まるで予言のようにな」

 

「予言・・・」

 

「ロクでもないことにならなければいいがな・・・」

 

3人はリューズの言葉に気がかりになりつつも、行動を開始することにした。

 

 

学校が終わり、シオンは私服に着替えてからブラッディエンジェルの拠点に来た。シオンはブラッディエンジェルに東雲の写真を渡す。

 

「東雲ショウマ。かつてユナサン支部に所属していたファイターだ。この半年間、この男が何をしていたのか知りたい。現在の動向も。簡単ではないと思うが・・・」

 

「いいぜ。こうなったら、とことん付き合ってやるよ」

 

ブラッディエンジェルのリーダー格の男は、東雲の写真を受けとり、シオンの頼みを引き受けた。シオンはブラッディエンジェルの頼もしさに笑みを浮かべる。

 

 

八百屋佐倉店では、ユイは休憩時間を使って、キョウコにスバルのことを問いだした。事情を聞いたキョウコは驚愕を混じりながらも、どこか安堵した表情をしていた。

 

「そう・・・。スバルはカンパニーって組織に・・・。・・・でも、今は生きていたことに喜ぶべきね・・・」

 

「ママ、どうして叔母さんのことを黙っていたの?今までそんな話、1回もしたことなかったけど・・・」

 

「・・・昔、お父さん・・・ユイのおじいちゃんと、スバルの関係がちょっとゴタゴタになってね、その際に家を出ていったのよ。私とスバルは、それきりになってしまってね。あれから十数年も経ったから、話す機会がなくてね・・・」

 

「十数年⁉探しに行こうとは思わなかったの?妹なんでしょ?」

 

「そりゃ町中探し回ったわよ。あの子が行きそうなところ、気に入っている場所、何もかも全部、必死にね。・・・でも、どこを探してもいなかった」

 

「・・・・・・」

 

「けど、ようやく、スバルが生きていたことを聞けた。よくない場所にいるようだけど、今は生きていたっていう事実がうれしくて・・・」

 

「ママ・・・」

 

キョウコは事実を知って、少しだけうれし涙が出ており、ユイはキョウコの顔を見て、少し複雑な表情をしている。

 

 

トコハとクミは学校の帰りにラミーラビリンスに電話をかけてみている。しかし結果は・・・

 

≪電波が届かない場所にあるか、電源が入っていないため、かかりません≫

 

見ての通りかからなかった。

 

「やっぱりだめ。クミちゃんは?」

 

「こっちも同じ。メールの返信も全然来ないよ」

 

「そっか・・・」

 

「3人とも全然連絡取れないね。アイドルのお仕事忙しいのかな~?」

 

ラミーラビリンスと連絡がつながらないことにトコハは悲しそうな表情をしている。

 

 

一方のラミーラビリンスはというと、会議室らしいところで江西から次のプロジェクトについて聞かされていた。

 

「Gクエストが終わり、間もなく次のプロジェクトが始動する。新たなステージへの挑戦だ。今まで以上に頑張ってほしい」

 

「「はい!」」

 

「・・・・・・」

 

江西の言葉にルーナとユキノは返事をする一方、アムは会議室に入る前のことを思い返していた。

 

 

『ずいぶん早いね』

 

『頼みがある』

 

『何かな?』

 

『ルーナとユキノの仕事はアイドルだけでいい。裏のプロジェクトの話はしないで!私がちゃんとやってみせる!だから、あの2人は必要ない。ルーナとユキノを巻き込まないで!』

 

『・・・君が結果を出せば、弓月ルーナと水城ユキノの出番はない。全ては君の努力次第だ』

 

 

ルーナとユキノを巻き込ませないため、アムは1人でカンパニーの計画に挑む決意を固めるのであった。そんな中、ルーナが江西に恐る恐ると質問をする。

 

「あの~・・・やっぱり友達とあったり、何てできないんですか?」

 

「極秘プロジェクトのなんだ。理解してほしい」

 

「でも・・・連絡するのもずっと禁止だし・・・」

 

「どこから情報が洩れるのかわからないのでね。君たちを信用していないわけではない。だが、慎重を期したい」

 

「そうですか・・・わかりました・・・」

 

ルーナは渋々ながら納得する。

 

「アム、ちょっといいかしら?」

 

「何?」

 

今度はユキノがアムに対してこんなことを聞いてくる。

 

「昔、アムは江西さんに会ったことある?」

 

「は?昔って、5歳くらいの?あるわけないでしょ」

 

「やっぱり?だとしたらやっぱり気のせいかしら・・・?」

 

「何の話?」

 

「いや、ダークゾーン支部の時からずっと思ってたんだけど、私、江西さんと会ったことがないのに、初めてって感じになれないのよね」

 

ユキノの言葉に反応してか、江西はユキノの顔を見つめる。

 

「なんで私に聞くのよ?自分のことなんだからちゃんと覚えてなさいよ」

 

「どこかで会ったのかしら?でもそれはどこで?考えれば考えるほど謎だわ・・・」

 

ユキノは頭に?をつくりながら首を捻っていた。

 

 

ドラエン支部でクロノは支部に集まっている様々なファイターたちを見て回っていた。ファイターたちは施設内を見ていたり、ファイトを楽しんでいたりと、みんな笑顔だった。クロノはそれを見て自然と笑みを浮かべる。

 

(やっぱ楽しいもんだよな、ヴァンガードは)

 

そんなクロノの頭の中では、召喚されたユニットたち、目の前でリューズが死んでしまったことでもやもやとしていた。

 

「・・・うあああああああ!!」

 

クロノはもやもやが爆発し、思わず声を上げる。クロノは自分のスマホを取り出し、電話をかける。かけた相手はタイヨウだった。

 

≪あ、クロノさん?どうしたんですか?≫

 

「あ、えっと・・・別に何かあったって訳じゃないんだけど・・・お前とファイトしたくなってさ、今から時間あるか?」

 

≪いいですよ≫

 

その後はファイトする場所を決める。

 

「そうか。じゃあ待ってるぜ」

 

クロノはそう言って電話を切ると・・・

 

「・・・えっ⁉」

 

「やっぱりそうだ!」

 

「この髪型間違いないよ!」

 

「ジェネレーションマスターの新導クロノだ!」

 

いつの間にかクロノの周りにはいろんなファイターたちが集まっていた。

 

「わあ、本物だ!」

 

「Gクエストすごかったです!見てましたよ!」

 

「ど、どうも・・・」

 

クロノはそう言って立ち去ろうとすると・・・

 

「ファイトしてください!」

 

「私も!」

 

「僕も!」

 

「ぜひとも俺と!」

 

いろんなファイターたちからファイトをお願いされる。

 

「い、いや、あの・・・これから用事が・・・」

 

『お願いします!!』

 

「ご・・・ごめんなさい!!」

 

そう言ってクロノはファイターたちを押し切ってドラエン支部から出ていく。その際にテーブルに座っていた1人の少年がクロノを見て口元に笑みを浮かべる。

 

 

ドラエン支部から出たクロノは1人桜の木の下の道のりを歩いていた。歩いている途中クロノは、風で長い髪をなびかせている少年がいた。不思議な雰囲気を纏う少年を見て、クロノは呆けている。クロノの存在に気付いているのか、少年はクロノに語りかけてくる。

 

「桜の花が何故、こんなにきれいなのか知っているか?」

 

「え・・・?」

 

「桜の木の下には、死体が埋まっている」

 

「・・・っ!!」

 

少年の言葉にクロノが連想させたのは、先日の亡くなったリューズだった。

 

「小説の一文だ。昔の作家のな」

 

「・・・・・・」

 

「死体の血を吸って、花は美しく彩る」

 

クロノは少年の元に少し近づく。

 

「・・・ファイトしよう、新導クロノ」

 

「え?ああ、いや、俺は・・・」

 

少年にファイトを申し込まれ、断ろうと思った時、少年の持ったデッキのクランを見る。

 

「ギアクロニクル・・・ギアクロニクルを使うのか?」

 

「ああ」

 

今思えば、クロノ以外のギアクロニクルを使っている人間はほとんどいない。自分と同じギアクロニクルを使う事を知ったクロノは少し考える。

 

(タイヨウが来るまでまだ時間があるしな・・・)

 

クロノはそう考え、少年のファイトの申し込みを受ける。

 

「いいぜ、ファイトだ」

 

クロノの答えに少年は首を縦に頷く。そしてお互いにファイトの準備を終え、ファイトをスタートさせる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「ガンナーギア・ドラコキッド!」

 

「クロノ・ドラン!」

 

ガンナーギア・ドラコキッド  PW5000

 

クロノ・ドラン  PW5000

 

(クロノ・ドラン・・・)

 

少年はクロノのクロノ・ドランを見つめた後、ファイトを進める。

 

「ドロー。ライド!メーザーギア・ドラゴン!ガンナーギアは先駆で移動!ターンエンド」

 

メーザーギア・ドラゴン  PW8000

 

R メーザーギア R

R ガンナーギア R  少年の手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!タイムブレイク・ドラゴン!クロノ・ドランは先駆で移動!スチームブレス・ドラゴンと、ドキドキ・ワーカーをコール!スチームブレスのスキル!手札のグレード3を見せて、クロノジェット・ドラゴンを手札に!手札の1枚はドロップゾーンに!」

 

タイムブレイク・ドラゴン  PW7000

スチームブレス・ドラゴン  PW7000

ドキドキ・ワーカー(☆)  PW4000

 

スチームブレス タイムブレイク R

 ドキドキ     ドラン   R

 

「クロノ・ドランのブースト、タイムブレイクでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『クロックフェンサー・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『スチームスカラーエメルアンナ』」

 

「ドキドキ・ワーカーのブースト、スチームブレスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『スチームファイタールガルバンダ(☆)』」

 

「お、ガードされたか!やるな!ターンエンドだ!」

 

PW12000➡PW7000

PW11000➡PW7000+SH10000=17000  クロノの手札4枚 山札41枚  少年のダメージ1枚

 

「スタンド&ドロー。ライド!スモークギア・ドラゴン!アップストリーム・ドラゴンと、スチームナイトムダルをコール!」

 

スモークギア・ドラゴン  PW10000

アップストリーム・ドラゴン  PW9000

スチームナイトムダル  PW9000

 

ムダル スモークギア アップストリーム

 R  ガンナーギア    R

 

「ムダルで、スチームブレスにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ガンナーギアのブースト、スモークギアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ」

 

「ドライブチェック」

 

少年はドライブチェックを行う際、口元に笑みを浮かべる。

 

「・・・ヴァンガードはいい。野蛮な暴力とは違い、理性的に、論理的に決着を図ることができる」

 

「・・・・・・」

 

「私は暴力が嫌いでね『パラドクスカノン・ドラコキッド(☆)』クリティカルトリガー。パワーはアップストリームに、クリティカルはヴァンガードに」

 

「くっ!ダメージチェック『スチームメイデンメラム』『スチームブレス・ドラゴン』」

 

「アップストリームでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームスカラーカー・ランマ(☆)』」

 

「誰もがヴァンガードのように、明確な判断力と明確な結果に従って生きていたのならば、世界は変わる。そうは思わないか?ターンエンドだ」

 

PW9000➡PW7000

PW15000➡PW7000

PW14000➡PW7000+SH10000=17000  少年の手札3枚 山札40枚  クロノのダメージ2枚

 

「(なんだこいつ?子供のくせに・・・)ライド!ヒストリーメーカー・ドラゴン!クロックフェンサー・ドラゴンをコール!」

 

ヒストリーメーカー・ドラゴン  PW9000

クロックフェンサー・ドラゴン  PW9000

 

クロックフェンサー ヒストリーメーカー R

  ドキドキ       ドラン    R

 

「ドキドキ・ワーカーのブースト、クロックフェンサーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『パラドクスカノン・ドラコキッド(☆)』」

 

(さっきの言葉・・・まるで同じじゃないか・・・あいつと・・・)

 

クロノは目の前にいる少年を、亡くなっているあの男と重なっているように見えた。

 

「!!」

 

「どうした?」

 

「!何でもねぇ。続けるぜ。クロノ・ドランのブースト、ヒストリーメーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『スチームスカラーカー・ランマ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てヒストリーメーカーに!」

 

「ダメージチェック『スチームスカラージジ』『スチームブレス・ドラゴン』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW13000➡PW10000+SH10000=20000

PW14000(+5000)➡PW10000  クロノの手札3枚 山札37枚  少年のダメージ3枚

 

(・・・こいつの目・・・似てる・・・あいつの目と・・・)

 

「そう、世界は変わる。ヴァンガードによって。それが、私がヴァンガード普及協会をつくった目的だ」

 

「!!!」

 

クロノの目には少年があの男、明神リューズに完全に重なっていた。

 

「ヴァンガードで世界を完全なる未来へと導く」

 

「・・・お前・・・誰だ・・・?」

 

「導け!完全なる未来をこの地へ!ライド!クロノファング・タイガー!!」

 

クロノファング・タイガー  PW11000

 

「クロノファング・・・タイガー・・・?」

 

ムダル クロノファング アップストリーム

 R  ガンナーギア     R

 

「アップストリームでクロックフェンサーにアタック!」

 

「の、ノーガードだ!」

 

「ガンナーギアのブースト、クロノ・ファングタイガーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『変革を呼ぶギアイーグル』『スチームスカラーカー・ランマ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。パワーはムダルに、クリティカルはクロノファング・タイガーに」

 

クロノファングは猛スピードで巨大な拳型兵装を搭載した腕でヒストリーメーカーを掴み、いたるところに突進する。そしてクロノファングはヒストリーメーカーを投げ捨てる。

 

「ダメージチェック『クロノジェット・ドラゴン』『スチームメイデンアルリム』」

 

「ムダルでヴァンガードにアタック!「ガード!『スチームスカラーカー・ランマ(☆)』」ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000

PW16000➡PW9000

PW14000➡PW9000+SH10000=19000  少年の手札4枚 山札35枚  クロノのダメージ4枚

 

「お前は・・・いったい・・・」

 

クロノが少年に問いかけると、少年は驚くべき名を口にする。

 

「私はリューズ。明神リューズだ」

 

「お前・・・何を言って・・・」

 

自らを明神リューズと名乗る少年に対して、クロノは訳が分からないと言った表情になる。

 

「・・・ユニットの召喚。その際に招じる時空の歪みの影響を受け、肉体は深刻なダメージを負う。最初のユニット召喚で、私はそのことを知った。己の身をもって」

 

「・・・・・・」

 

「ユニットの召喚に、私の体は耐えられない。なら、どうすればいい?私は考え、そして思い至った。ならば、新たな肉体を用意すればいいと」

 

「・・・・・・っ!」

 

「そして、自らの英知と、記憶の全てを移し替えた。私の・・・クローン体に。新たな明神リューズとして、生まれ変わったのだ!」

 

「・・・!!」

 

少年の言葉にクロノは驚愕な表情へと変化していった。

 

「そ、そんなこと、信じられるか!!」

 

「言ったはずだ。For a righteous man may fall seven timesAnd rise again」

 

「・・・っ!!」

 

この言葉を発していた人物は、亡くなった明神リューズ以外いなかった。それを知っているという事は、この少年は本当にクローン体に自分の記憶と知識を全て移し替えた、明神リューズ本人であること意味している。

 

「くぅぅ!うああああああ!クロノジェット・ドラゴン!!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!時空獣メタリカ・フェニックス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『変革を呼ぶギアイーグル』グレード3

 

時空獣メタリカ・フェニックス  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

「クロノジェットの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでアップストリームを山札の下に!スチームファイターバリフをコール!」

 

スチームファイターバリフ  PW11000

 

バリフ  メタリカ R

ドキドキ ドラン  R

 

「ドキドキ・ワーカーのブースト、バリフでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト『スチームナイトムダル』」

 

「くぅ!メタリカ・フェニックスでヴァンガードにアタック!ドキドキ・ワーカーのスキル!ソウルに送り、1枚ドロー!パワープラス5000!さらに、メタリカフェニックスのスキル発動!Gゾーンのワープドライブを表にして、クロノ・ドランを時翔(タイムリープ)!スチームワーカーエタナをスペリオルコール!さらにクロノ・ドランのGB(ジェネレーションブレイク)で、クロノ・ドランをソウルに入れて、クロノジェットをスペリオルコール!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『スチームメイデンメラム』『スチームファイターバリフ』『ドキドキ・ワーカー(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!パワーはクロノジェットに、クリティカルはメタリカ・フェニックスに!」

 

メタリカは自身に炎を纏い、クロノファングの周りを飛び回る。周りについた炎は炎の竜巻となってクロノファングを襲う。

 

「ダメージチェック『スモークギア・ドラゴン』『メーザーギア・ドラゴン』ヴァンガードが世界を司る真理そのものであるならば、その勝敗の結果は、世界が告げる絶対的な朴線のようなもの。すなわち、運命によって決定づけられた正義だ」

 

「エタナのブースト、クロノジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「つまり、ヴァンガードで勝つという事は、世界が勝者に正義を託したという事に他ならない」

 

「うおおおおおおおお!!」

 

「ジェネレーションガード。遡る時乙女ウルル。スキルでノーマルユニットとトリガーユニットを1枚戻し、シールドプラス5000!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『キラキラ・ワーカー(治)』

 

遡る時乙女ウルル  SH15000

 

戻したカード『スチームナイトムダル』『パラドクスカノン・ドラコキッド(☆)』

 

「よって、敗者に与えられるのは、正義を託された勝者が行使する罰。ファイトが審判、裁きの場であり、出された結果はその判決なのだ」

 

「・・・ターンエンド・・・。エタナは山札の下に、クロノジェットは手札に・・・」

 

PW15000➡PW11000+SH5000=16000

PW31000➡PW11000

PW23000➡PW11000+SH2000=31000  クロノの手札5枚 山札29枚  リューズのダメージ5枚

 

「天網恢恢、疎にして漏らさず、超越せよ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『変革を呼ぶギアイーグル』グレード3

 

雲行きが怪しくなり、クロノファングに雷鳴が降り注ぐ。雷鳴が晴れるとそこには、雷鳴を纏いし時空の竜が舞い降りられた。

 

「時空竜バインドタイム・ドラゴン!!!」

 

時空竜バインドタイム・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノファング・タイガー』

 

「バインドタイム・・・ドラゴン・・・?」

 

「ガンナーギアのスキル。カウンターブラストと、ガンナーギアをソウルへ。山札からグレード3を1枚手札に『スクエアワン・ドラゴン』。スクエアワン・ドラゴンをコール。スチームファイターナンネアをコール。変革を呼ぶギアイーグルをコール」

 

スクエアワン・ドラゴン  PW11000

スチームファイターナンネア  PW6000

変革を呼ぶギアイーグル  PW11000

 

「スクエアワンでヴァンガードにアタック!「く!ガード!『スチームメイデンメラム』」ナンネアのブースト、バインドタイム・ドラゴンでヴァンガードにアタック!バインドタイムのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト(2)、ソウルブラスト、Gゾーンのバインドタイムを表にし、スクエアワンをバインド!バインドタイムにパワープラス10000、クリティカルプラス1!さらに、バインドゾーンのカード1枚につき、相手は自分のリアガード1体を、山札の下へ」

 

「バリフを山札の下へ・・・」

 

「ナンネアのスキル。バインドゾーンにカードが送られた時、ナンネアにパワープラス4000!」

 

「ご、合計46000・・・。くっ、ノーガードだ」

 

「トリプルドライブ『クロノファング・タイガー』『スチームメイデンエメルアンナ』『パラドクスカノン・ドラコキッド(☆)』クリティカルトリガー。パワーはギアイーグルに、クリティカルはバインドタイムに。私は、ギアクロニクル、十二支刻獣の力を持って、この世界に、争いも、憎しみもない、完全なる幸福なる未来へと導きたい。しかし、残念ながら私の理想を理解しようともぜず、逆らう輩もいる」

 

バインドタイムは咆哮を荒げながらクロノジェットに向けて雷鳴を放つ。クロノジェットはその雷鳴をもろに喰らってしまった。

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW46000➡PW11000

 

ダメージチェック『ヒストリーメーカー・ドラゴン』『スチームスカラージジ』

 

クロノのダメージ6枚  リューズのダメージ5枚  勝者リューズ

 

「間もなく、彼らにも裁きが下るだろう。私ではない。ヴァンガードが、彼らの過ちを断罪するのだ!・・・もう1つ、君に言っておきたいことがある。君自身にもかかわる問題だ」

 

「!」

 

「君の父親、新導ライブのことだ」

 

突然リューズから自分の父親の話が出てき、目を見開くクロノ。そして、驚愕なことを言い放つ。

 

「君は死んだと思っているようだが、ライブは生きている」

 

「・・・・・・・え?」

 

「生きているのさ、新導ライブは。このことは、君が行動を共にしている伊吹コウジも当然知っている。伊吹はライブから直々に私たちの因縁を聞かされて、行動を開始したのだからな」

 

クロノの父、新導ライブは実は生きていて、その事実は伊吹も知っている。そのことを聞かされたクロノは話にまるでついていけてないような表情をしている。

 

「君は何も聞かされていないのか?なぜだろうな?」

 

「親父が・・・生きている・・・?」

 

クロノの脳裏に映ったのは、ギアースクライシスの際、イメージで見た小さな生き物を連れたフードの男が目に浮かぶ。その瞬間、クロノに少し頭痛がはしる。

 

「・・・そうか。覚えていないのか、何も。・・・私はこの世界を正しくしたいだけだ。君と私が敵対する理由はない」

 

リューズは頭痛で頭を片手で抑えているクロノにこう口にした。

 

「新導クロノ、真に未来を求めるならば、私の元へ来るがいい!」

 

「!!」

 

「待っている」

 

リューズはそれだけを言い残し、その場を去っていった。クロノはただその場で立ち尽くすことしかできなかった。

 

to be continued…




リューズ「君はライブのことを何も聞かされていないのか?なぜだろうな?」

クロノ「親父が・・・生きているだと・・・?ま、まさか・・・」

リューズ「信じたくなければ、信じなければいい。その自由は君にある」

クロノ「俺は・・・俺はいったいどうすれば・・・?」

リューズ「間もなく、私の悲願は達成される。クロノ、君も私と共にくるか?」

TURN87「守山ヒロキ」


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守山ヒロキ

えー、今回はサブタイトルの通り、自称絶対ヒーローの彼の回です。

それにしてもこれを書くたびに、彼とユイちゃんの思想って全然違うなーって、思いました。

あ、あとそれと、活動報告にユイちゃんのデッキと日下部リンのデッキを投稿しました。デッキの名前を考えてみましたからすぐにわかると思います。

それでは、本編をどうぞ!


ユナイテッド・サンクチュアリ支部で、タイヨウは支部の1部の仕事をこなしながら、クロノのことを考えていた。実はクロノがリューズと会話していたところに、タイヨウがやってきて、その所を1部だけ見ていたのだ。

 

(クロノさん・・・。結局、声をかけられなかった。いったい何があったんだろう・・・?)

 

タイヨウはそんなことを考えながら中央広場に戻っていく。

 

 

 

TURN87「守山ヒロキ」

 

 

 

一方その頃、ユイは数枚かある写真を見ながら道を歩いていた。そこに写っているのは様々な町の施設や風景など、様々なものがある。これらは全部キョウコから聞いたスバルが特に気に入っている場所だ。ユイはその写真を辿って、スバルを探している最中なのだ。交差点で信号が青になるのを待っていると・・・

 

「佐倉ユイか?何をしている?」

 

信号の先には伊吹がいた。

 

「私が持ってるこの風景写真、全部叔母さん・・・佐倉スバルが気に入ってる場所なんです。もしかしたら会える可能性があるんじゃないかと思って、写真の通りのものを探している途中なんです」

 

「そうか。カンパニーの佐倉スバルは、お前の叔母だったな」

 

「はい。数十年は経ってるってことなので、あまり期待はできませんが・・・」

 

「だが、ない情報よりはましだ。万が一会う事があれば、情報を引き出せ。簡単にはいかんとは思うが・・・」

 

「はい」

 

それだけの会話が終えると・・・

 

「おいあんた!」

 

クロノの声が聞こえてきて、伊吹とユイはクロノの方に顔を向ける。

 

「クロノ?」

 

「あんたに聞きたいことがある!」

 

「何だ?」

 

「俺の親父が、新導ライブが生きているってのは本当なのか⁉」

 

「え?新導ライブって、クロノのお父さん?」

 

クロノの口からそのような言葉が出てきたことに伊吹は少しばかり目を見開いていた。

 

 

伊吹はクロノの話を聞くために、近くのカフェに立ち寄った。偶然その場にいたユイも同席することになった。

 

「昨日ドラエン支部に来たんだ。リューズって名乗る小学生くらいのガキがな」

 

『自らの英知と、記憶の全てを移し替えた。私の・・・クローン体に』

 

昨日の出来事をクロノは包み隠さず話す。伊吹は静かに聞き、ユイはその事実に目を大きく見開いていた。

 

「あいつ、ラボであった明神と同じことを言ったんだぞ?」

 

『ヴァンガードが世界を司る真理そのものであるならば、その勝敗の結果は、世界が告げる絶対的な朴線のようなもの。すなわち、運命によって決定づけられた正義だ』

 

「あいつは間違いなく・・・リューズ本人だった・・・」

 

「どうしよう・・・全然話についていけてないんだけど・・・」

 

クロノの話にユイは全くついていけてない中、伊吹はラボのリューズの最後の言葉を思い出していた。

 

『フォー ソウ ア ライジャス マン フォールズ セブンタイムス ヒー ライジス アゲイン』

 

「・・・そういう事か。裏付けをとる必要があるな」

 

「ちょっと待て!親父の話の方が先だ!親父は・・・本当に生きているのか?」

 

クロノの問い、沈黙が続く。

 

「・・・見たんだよ。ギアースクライシスの時・・・」

 

「・・・そうか」

 

ギアースクライシスの時に小さな生き物を連れたフードの男のことについて伊吹に話すと、伊吹は静かに口を開く。

 

「その通りだ。お前の父親、新導ライブは生きている。2年前、俺が世界を旅していた時、偶然出会ったのが新導ライブだ。そこで俺はディペンドカードを託された」

 

伊吹からその事情を聞いた時、クロノは机を強く叩いた。

 

「てめー知ってるどころか、親父に会ったっていうのか?ふざけんな!!そんな大事なこと隠しやがって!!」

 

「大切なのは、明神リューズの野望を阻止すること。それ以外の情報はかえって混乱を招くだけだと判断した」

 

「勝手に決めてんじゃねぇ!これは俺の問題だろ!なのに、俺は蚊帳の外って訳か!!」

 

クロノは伊吹の肩に手を置く。伊吹は何も言わない。

 

「クロノ、落ち着いて」

 

「けどよぉ!」

 

熱くなっているクロノをなんとかなだめようとするユイだ。

 

「・・・佐倉ユイ、お前の父親も決して無関係という訳ではないぞ」

 

「どういうことですか?」

 

「新導ライブが生きていることは、佐倉ゲンゾウも知っている」

 

「・・・え?」

 

「ユイの親父さんも・・・親父が生きていることを知ってた・・・?」

 

ゲンゾウもライブが生きていることを知っていると聞いて、目を見開くユイとクロノであった。

 

 

ユナサン支部では子供向けの小さなイベントが行われていた。タイヨウはそのイベントで集まっていた子供の1人とファイトしていた。子供たちとファイトを楽しんでいると、会場全体が暗くなる。タイヨウと子供たちが何事かと辺りを見回していると・・・

 

「あーーはっはっはっはっはーー!!」

 

高らかな笑い声と共に、モニターにディメンジョンポリスのカードがいくつか映しだされた。

 

「悪党共!お前らの野望は俺様がうちくだーーく!!」

 

キュィィィィン・・・

 

マイクの雑音のうるささに子供たちは耳をふさぐ。そして、中央にライトがあてられる。そこにいたのは・・・

 

「絶対正義!絶対ヒーロー!守山ヒロキ、ただ今参上!!」

 

カンパニーの1員である守山ヒロキがいた。

 

「何だろう?」

 

「ちょっと遠いよね?」

 

子供たちの視線はヒロキに集まっていた。

 

「へへへ、いいねぇ。コントロールをジャックした甲斐があったぜ」

 

これらのジャックをしたのは、ヒロキに連れ出されたエースに変装したアムだ。

 

「俺様が成敗しに来てやったぜ!悪のすくつである、このユナサン支部をな!」

 

「すくつって何?」

 

「もしかして・・・巣窟【そうくつ】・・・?」

 

ヒロキの間違いに子供たちはくすくすと笑っていた。

 

「お、お前ら、聞こえてるぞ!俺様がそう決めたんだから、すくつでいいんだよ!」

 

ヒロキは会場に明かりをつけてからエースを連れて会場の中央に立つ。

 

「コホンッ。聞け、悪党共!俺たちカンパニーはな、ヴァンガードで世界を平和をもたらす正義の組織だ!それを邪魔する奴は敵、すなわち悪なんだよ!ここの支部長はその悪の一員だ!だからこれから審判を下し、ユナサン支部の全てを破壊してやるぜ!」

 

「!」

 

ユナサン支部を破壊するという言葉にタイヨウは反応する。

 

 

ちょうど同じ時間、伊吹のスマホが鳴りだす。着信者はタイヨウだ。

 

「なんだ?」

 

伊吹はスマホを取り、通話に出る。

 

「・・・カンパニーだと?」

 

「「!!」」

 

カンパニーの単語を聞き、クロノとユイは反応する。

 

「何があった?」

 

「ユナサン支部にカンパニーと名乗るファイターが現れたそうだ」

 

「ユナサン支部!そこはタイヨウ君の・・・」

 

「レンたちはカンパニーを追うため、出かけているはず」

 

「「!」」

 

レンたちが出かけていれば、その場でいるのはタイヨウぐらいしかいなくなることになる。3人は急いでユナサン支部に駆け付けようと走り出す。

 

 

一方のユナサン支部では、タイヨウが現在はレンたちがいないことをヒロキに説明していた。

 

「んだよ。支部長いねぇのかよ。・・・はっはーん、さては俺様に恐れをなして逃亡したって奴だろ?んじゃ、不戦勝ってことで遠慮なく破壊させてもらうぜ」

 

「待って!ユナサン支部を破壊するなんて、許すわけにはいかない!」

 

ヒロキの言葉にタイヨウが反論する。

 

「何だぁお前?ガキは引っ込んでな」

 

「君だって僕と同じくらいじゃないか!」

 

「へ~?・・・んじゃ、お前がユナサン支部の代表ってことで決定!こいつで勝負だ!!」

 

ヒロキはファイトテーブルに立ち、自分のデッキをテーブルに設置する。

 

「正しいものにこそ勝利が下る!それすなわち正義!俺様とお前どっちが正義か悪か、こいつが示してくれるぜ!」

 

モニターにエクスギャロップのカードが映し出された。タイヨウはユナサン支部を守るため、ファイトを挑む。ユナサン支部の命運をかけた勝負が始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「早天の騎士コエル!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

早天の騎士コエル  PW5000

 

宇宙勇機グランホープ  PW5000

 

「ディメンジョンポリス・・・ユイさんと同じクラン・・・」

 

「宇宙の平和を守るスーパーヒーロー!まさに俺様に相応しいクランだ!・・・そして、同じクランを使う佐倉ユイは正義を気取った悪!すなわち偽善者だぜ!先攻ドロー!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークルにジャスティスライド!グランホープは移動!ターンエンドだぜ!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル  PW7000

 

R グランヴィークル R

R グランホープ  R  ヒロキの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターン!ドロー!朝影の騎士キマルクスにライド!コエルは移動!」

 

朝影の騎士キマルクス  PW8000

 

R キマルクス R

R  コエル  R

 

「コエルのブースト、キマルクスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ」

 

「ドライブチェック『旭光の騎士グルグウィント』

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』ちっ!」

 

「ターンエンド」

 

PW13000➡PW7000  タイヨウの手札6枚 山札42枚  ヒロキのダメージ1枚

 

「俺様のスタンド&ドロー!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバーにライド!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフターをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター  PW9000

 

R グランボルバー グランドリフター

R グランホープ     R

 

「グランドリフターでヴァンガードにアタックだ!」

 

「ガード!『目利き鑑定人ドナリー(引)』」

 

「グランホープのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

ドライブチェック!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』来たー、クリティカル!効果は全部ヴァンガードだ!」

 

「ダメージチェック『朝影の騎士キマルクス』『ディヴィニティランサー・ドラゴン』」

 

「ターンエンドだぜ!」

 

PW9000➡PW8000+SH5000=13000

PW14000(+5000)➡PW11000  ヒロキの手札5枚 山札40枚  タイヨウのダメージ2枚

 

「ぬるいぬるい!あーあ、どうせならAL4とファイトしたかったぜ」

 

「まだ始まったばかりだよ!スタンド&ドロー!暁光の騎士イアゴーにライド!新陽の騎士カティルスと紅日の騎士ルノーをコール!」

 

暁光の騎士イアゴー  PW10000

新陽の騎士カティルス  PW9000

紅日の騎士ルノー  PW7000

 

R イアゴー カティルス

R コエル   ルノー

 

「コエルのブースト、イアゴーでグランボルバーにアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「ドライブチェック『曙光の騎士ゴルボドゥク』」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ』」

 

「ルノーのブースト、新陽の騎士カティルスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『コマンダーローレル』」

 

「ターンエンド」

 

PW15000➡PW9000

PW16000➡PW9000  タイヨウの手札4枚 山札38枚  ヒロキのダメージ3枚

 

「このくらいじゃねぇとおもしろくねぇし。だけど勝つのは正義、この俺様だ!お前は悪、決定!」

 

「どうして決めつけるんだよ!」

 

「悪は正義の言う事を聞くもんだ。逆らう事は許さねぇぜ」

 

「!!」

 

ヒロキの言葉に、タイヨウは過去のユナサン支部を思い出していた。その思想はどこか過去のユナサン支部と似ていたからだ。

 

「(負けたものが勝ったものにどう扱われようと、逆らう権利などない・・・あの頃のユナサン支部と同じだ!)もうそんな考え方は、ユナサン支部に持ち込ませたりしない!!」

 

「・・・うぜぇ。やっぱ悪だな、お前」

 

タイヨウの言葉にヒロキはタイヨウを睨み付ける。

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップにジャスティスライド!!」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ  PW11000

 

(グランギャロップ・・・!ユイさんの分身の1つ・・・!)

 

「さらに宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビートをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)  PW4000

 

R グランギャロップ グランドリフター

R  グランホープ   グランビート

 

「グランビートのブースト、グランドリフターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』」

 

「グランホープのブースト、グランギャロップでヴァンガードにアタック!グランビートのスキルでソウルに入れて1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランリーフ』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』ちっ」

 

グランギャロップはイアゴー(タイヨウ)に近づき、勢いよく剣で切り裂いていく。

 

「ダメージチェック『神聖魔道士エリオ』」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW13000➡PW10000+SH10000=21000

PW21000➡PW10000  ヒロキの手札7枚 山札34枚  タイヨウのダメージ3枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!発現せよ!この身に宿りし新たなる力!旭光の騎士グルグウィントにライド!!」

 

旭光の騎士グルグウィント  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!疾駆の黄金騎士カンベル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『曙光の騎士ゴルボドゥク』グレード1+2

 

疾駆の黄金騎士カンベル  PW26000  ハーツ『旭光の騎士グルグウィント』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、山札の上4枚を見て、1枚をスペリオルコール!神聖魔道士エリオ!パワープラス2000!」

 

神聖魔道士エリオ  PW9000

 

エリオ カンベル カティルス

 R  コエル   ルノー

 

「コエルのブースト、カンベルでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランリーフ』(コスト『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー』)」

 

カンベルはグランギャロップに向けて炎を矢を放つ。炎の矢からグランリーフがグランギャロップを守る。

 

「トリプルドライブ『旭光の騎士グルグウィント』『紅日の騎士ルノー』『スカーフェイス・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!クリティカルとパワーをカティルスに!ルノーのブースト、カティルスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『オペレーターガールエリカ(治)』おっしゃきたぜ!ヒールトリガー!ダメージを回復、パワーはグランギャロップに!2枚目『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランリーフ』ちっ」

 

「エリオでグランドリフターにアタック!」

 

「ノーガードだ」

 

「ターンエンド」

 

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW11000(+5000)

PW11000➡PW9000  タイヨウの手札5枚 山札32枚  ヒロキのダメージ3枚

 

「ふん、こんな奴いらねぇよ」

 

「え・・・?」

 

「本当に強い奴はただ1人!俺様さえいればいいんだよ!」

 

ヒロキのファイトスタイルはヴァンガードが強ければそれでいい、リアガードがどうなろうと知ったことではない。ユイのファイトスタイルとは全くの真逆の戦法だ。

 

「そんな言い方・・・」

 

「いいか!よぉく聞け!この世の中を悪くしてんのはな、ぜーんぶ悪い奴の仕業だ!そんな悪には、誰かが立ち向かわなきゃなんねぇんだ!!」

 

ヒロキがまだカンパニーに入る前、ヒロキは過度ないじめを受けていた。バケツに入った水をかぶせる、ランドセルを燃えるゴミ箱に捨てる、度が過ぎる暴力、なんでもありだ。そんな度が過ぎるいじめに堪忍袋の緒が切れたヒロキはそのいじめっ子を徹底的に叩きのめした。それによっていじめっ子はヒロキに怯えながら、こう口にしたそうだ。

 

『き・・・君が、正義だ・・・』

 

ヒロキはその言葉に笑みを浮かべ、正義のヒーローを志すようになったのだ。

 

「それが俺!ジャスティスヒーローだ!!」

 

ヒロキの過去を聞いたタイヨウは呆然としていた。

 

「いくぜ!ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスフェニックス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスフェニックス  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!エクスフェニックスにパワープラス4000!大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランマントル、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディをコール!」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランマントル  PW11000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ  PW7000

 

「ここから俺のジャスティスストーリーが始まるぜ!!」

 

ヒロキはあの日からいじめはなくなり、ルールを守るようになる。その事事態には何も問題はない。だが、そのルールを守るという事を、他の生徒にも強要している。多少荒っぽいことをしてでも、自分の正義に従い、ルールを強要させる。それによって、周りから浮かれる存在となってしまったのだ。

 

「正義は常に勝つ!悪は負けるしかないんだよ」

 

この時タイヨウはヒロキをかつてのユナサン支部、弱さは罪という思想を賛同していた自分と重ね合わせていた。

 

「・・・だからって、強い人が何をしてもいいなんて・・・そんなの絶対おかしいよ」

 

「ちっ、気に入らねぇなぁ」

 

グランマントル エクスフェニックス R

グランレディ   グランホープ   R

 

「ぶちのめせ、グランマントル!グランレディのブーストをつけてヴァンガードにアタックだ!」

 

「インターセプト!『新陽の騎士カティルス』『神聖魔道士エリオ』」

 

「グランホープのブースト、エクスフェニックスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル』『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』『オペレーターレイカ(醒)』きたぜきたぜぇ!スタンドトリガー!効果は全部グランマントルに!」

 

エクスフェニックスは炎のエネルギーを溜め、強力になった炎をグルグウィント(タイヨウ)に向けて放たれる。グルグウィント(タイヨウ)はその炎に包まれる。

 

「くぅ!ダメージチェック『神聖魔道士プリデリー』」

 

「グランギャロップのスキルでカウンターブラストを払って1枚ドロー!グランマントルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スカーフェイス・ライオン(☆)』」

 

「ターンエンドだぜ!」

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW35000➡PW11000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000  ヒロキの手札7枚 山札27枚  タイヨウのダメージ4枚(裏1枚)

 

「これが俺様のヒーローパワーだ!誰も俺様には逆らえねぇんだよ」

 

(違う!そんなの絶対に違う!それをわかってもらうには、勝つしかない!!)

 

ジェネレーションゾーン  コスト『旭光の騎士グルグウィント』グレード3

 

「ストライドジェネレーション!!!黄金竜レイブレス・ドラゴン!!!」

 

黄金竜レイブレス・ドラゴン  PW26000  ハーツ『旭光の騎士グルグウィント』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、山札の上4枚を見て、カティルスをスペリオルコール!パワープラス2000!ディヴィニティランサー・ドラゴンをコール!」

 

ディヴィニティランサー・ドラゴン  PW11000

 

「2体以上コールしたので、結束(ユナイト)条件達成!」

 

結束(ユナイト)とはリアガードサークルや、ガーディアンサークルにユニットをコールさせることによって、強力なスキルを獲得できるゴールドパラディンの新しい能力だ。

 

「レイブレス・ドラゴンのパワープラス5000!そして、全ての前列のリアガードにパワープラス2000!さらに、カティルスのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!パワープラス3000!ルノーをコール、キマルクスをコール!」

 

結束(ユナイト)ねぇ・・・」

 

ディヴィニティランサー レイブレス カティルス

   キマルクス      コエル  ルノー

 

「コエルのブースト、レイブレス・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「未来より来たりて、俺様を守れ!!ジェネレーションガード!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスカリヴー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オペレーターガールエリカ(治)』

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスカリヴー  SH15000

 

「エクスカリヴーのスキル!アタックしているユニットがパワー30000以上なら、シールドプラス10000!さらに手札から1枚捨てることで、グランギャロップにパワープラス4000!さらにグランヴィークルでガード!」

 

レイブレスはグランギャロップに向けて光の咆哮をを放つが、未来から現れたエクスカリヴーの障壁によって防がれる。グランヴィークルの支援でさらに障壁が強力なものになり、光の咆哮を完全に防ぐ。

 

「残念でした~。悪が何人かかかってこようが、俺様には敵わねぇんだよ!」

 

「く!トリプルドライブ『曙光の騎士ゴルボドゥク』『速撃のラストレスナイト(☆)』『スカーフェイス・ライオン(☆)』ダブルクリティカル!カティルスとディヴィニティランサー・ドラゴンはパワープラス5000、クリティカルプラス1!キマルクスのブースト、ディヴィニティランサー・ドラゴンでヴァンガードにアタック!結束(ユナイト)!パワープラス3000!」

 

「はい、ガード『オペレーターガールレイカ(醒)』『ジャスティス・ゴールド(☆)』俺様の正義は絶対!敵う奴はいねぇんだよ!」

 

『ユナサン支部の理想こそが絶対に正しいんです!』

 

「(違う!違う違う!)ルノーのブースト、カティルスでヴァンガードにアタック!ルノーのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)持ちにブーストされたため、カティルスにパワープラス2000!」

 

「ジェネレーションガード!!!イニグマン・パトリオット!!!相手のアタックしたユニットのパワーが20000以上でシールドプラス5000!だから通じねぇっつってんだろ?」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オペレーターガールエリカ(治)』

 

イニグマン・パトリオット  SH15000

 

「ターン・・・エンド・・・。ノーダメージだなんて・・・」

 

PW36000➡PW11000+4000+SH40000=55000

PW29000➡PW15000+SH20000=35000

PW30000➡PW15000+SH20000=35000  タイヨウの手札4枚 山札26枚  ヒロキのダメージ3枚(裏1枚)

 

「ははははは!やっぱり悪は滅びるに決まってんだ!その後にリューズさんがもたらす正義の未来がやってくる!そろそろ終わりにすっか。よぉく見とけよ、俺様の真骨頂!ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

「グランギャロップの超越(ストライド)スキル発動!エクスギャロップにパワープラス4000!グランレディのスキル!グランレディをレストすることで、エクスギャロップとグランマントルにパワープラス4000!いくぜ!グランホープのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!グランホープをレスト!ヴァンガードのパワー25000以上!グランマントルにパワープラス4000!ヴァンガードのパワー35000以上!グランホープをソウルへ1枚ドロー!グランマントルのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!カウンターブラスト!ヴァンガードのパワー15000以上!パワープラス4000!ヴァンガードのパワー35000以上!エクスギャロップにパワープラス4000!ヴァンガードが強ければ強いほど、さらなる強さが手に入る。超爆(バースト)で、ジャスティスストーリー猛爆進だぜ!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフターをコール!グランドリフターのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストと、ソウルブラストで、エクスギャロップとグランドリフターにパワープラス4000!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター  PW9000

 

  グランマントル   エクスギャロップ グランドリフター

グランレディ(レスト)    R        R

 

「パワー42000・・・ユイさんでも簡単に叩きだせるパワー・・・」

 

「ヒーローは1人でいいんだよ。強ぇ奴がその本当の強さを示せば、平和は保たれるんだ!だからいずれ佐倉ユイも、俺様の正義で、滅ぼしてやるぜ!ヒーローは2人もいらねぇからな!」

 

「・・・っ!」

 

「そろそろきめっか!エクスギャロップでヴァンガードにアタック!GB(ジェネレーションブレイク)(2)!超爆(バースト)!カウンターブラスト、Gゾーンのエクスギャロップを表に!エクスギャロップにドライブプラス1、グランドリフターとグランマントルに、Gゾーンのエクスギャロップ枚数分、パワープラス4000!」

 

「4回も⁉くっ・・・ノーガード!」

 

「クワドラプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』おっしゃあ、きたきた!クリティカルトリガー!パワーはグランマントルに、エクスギャロップにクリティカルプラス1!『ジャスティス・ゴールド(☆)』クリティカルトリガー!これがヒーローの実力だぜ!エクスギャロップにクリティカルプラス1、グランマントルにパワープラス5000!これで終わりだ。必殺!ジャスティスアターーック!!」

 

エクスギャロップは体全体に光を帯びて、グルグウィント(タイヨウ)に突進し、そして剣で斬撃を与えた。

 

PW42000➡PW11000

 

ダメージチェック『神聖魔道士プイス』『神聖魔道士プリデリー』

 

タイヨウのダメージ6枚  ヒロキのダメージ3枚  勝者ヒロキ

 

「成敗完了!正義は勝ーーーつ!!」

 

ファイトに敗北したタイヨウはその場に立ち尽くすことしかできなかった。

 

「後は頼んだぜ」

 

ヒロキはエースにその場を託し、エースはファイトテーブルの前に立つ。

 

「いったい・・・何を・・・?」

 

エースは1枚の白黒のカードを取り出し、ファイトテーブルに置く。

 

「十二支刻獣午の刻、クロノチャージ・ユニコーン。アタック」

 

エースはカードをレストさせたと同時に、煙が発生し、1つに纏わる。煙が晴れるとそこには、リューズによって呼び出されたユニットの1体が半透明な姿で現れた。

 

「えっ⁉本物⁉」

 

ユニットが召喚されたことに、タイヨウと子供たちは驚いていた。

 

「守山ヒロキの名において、俺たちカンパニーが、ユナサン支部に審判をくだーーす!!」

 

呼び出されたユニット、クロノチャージ・ユニコーンは頭の角に電撃を帯び、ユナサン支部全体に雷撃を落とす。これによって、ユナサン支部は破壊されていく。

 

「そんな・・・」

 

子供たちが逃げていく中、タイヨウはただ唖然と立ち尽くすだけだった。

 

「この世に悪がいる限り、正義の使者守山ヒロキはどこでも駆けつけるからな!ははは、はーーっはっはっはっは!!」

 

ヒロキとエースはそのユナサン支部を去っていった。

 

 

伊吹たちが駆け付けたころには、ユナサン支部は見る影もなく、無残に半壊されていた。幸いにも、子供たちに大きなけがを負った様子はなかった。クロノとユイはタイヨウにこれまで経緯を聞いている。

 

「帽子をかぶった人が、カードを置いたら、本物のユニットが現れて・・・」

 

「・・・ついに召喚されたユニットを使い始めたか・・・」

 

雨が降っている中、伊吹は冷静にそう口にする。

 

「・・・守れなかった・・・。負けたら悪だなんて・・・。2度とユナサン支部には持ち込ませないと思ったのに・・・僕は・・・」

 

「タイヨウ君・・・」

 

クロノのスマホのメールの着信が鳴りだす。クロノはスマホを取り出し、画面を確認する。

 

「!!」

 

クロノは送り主の名を見て、目を見開く。そのメールの送り主はなんと明神リューズだった。内容はこうなっている。

 

『第1の審判が下った。嘆く必要はない。完全なる未来が到来すれば、痛みは存在しなくなる』

 

メールの内容を見てクロノは険しい顔になる。

 

 

ユナサン支部を破壊し終えたヒロキとエースはカンパニーの拠点へと帰還していく。

 

「絶対正義は負け知らず~♪今日も成敗しまくりだ~♪」

 

ヒロキは自作の歌を歌っていた。エースは何やら疲労感が感じられる状態で少しふらふらしていた。

 

「あっ・・・」

 

エースは疲労のせいか、ふらついて倒れる。

 

「おいおいおい、そんなんでこの先大丈夫なのかよ?」

 

エースは息を整えながら、何とか立ち上がろうとする。

 

「あーあ、本当なら完全に実体化したユニットが出て、全部ぶっ潰すはずだったんだよなー。期待させやがって。んだよ、あの中途半端なやつ」

 

ヒロキはそう言って、また歩き出す。エースの脳裏には、江西の言葉が浮かんでくる。

 

『君が結果を出せば、弓月ルーナと水城ユキノの出番はない。全ては君の努力次第だ』

 

ルーナとユキノを巻き込ませないために、この道を進む。エースは取れた帽子を取り、かぶってから拠点へと帰還するのであった。

 

to be continued…




タイヨウ「本当にすみませんでした・・・」

クロノ「だから気にすんなって」

タイヨウ「でも・・・」

クロノ「いいから!切り替える!今は少しでも情報を集めるんだ」

タイヨウ「当てはあるんですか?」

ユイ「まぁ、あるって言えばあるかな?・・・でも、あいつそんな素直に教えてくれるかな?」

タイヨウ「その人と何かあったんですか?」

ユイ「ああ、いろいろと。一応はタイヨウ君も知ってる人だよ」

TURN88「神崎との再会」


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神崎との再会

えーと、まだギアースクライシス編が終わっていないのに、NEXTの話を考えてしまっている先導です。

NEXTに入る際、U20でオリジナルチーム、オリジナルの予選などを考えているので、早くやってみたいという衝動に毎日駆られています。

それでは今回は神崎との再会の回です。

それではどうぞ!


ユナイテッド・サンクチュアリ支部の半壊した翌日、クロノとユイはタイヨウからの誘いで現在電車でとある場所に向かっている。

 

「すみません。無理を言って一緒に来てもらって」

 

「何言ってるの?むしろありがたいよ。1人より心強いしね」

 

「そっちこそ、よく信じてくれたな。惑星クレイが実在するとか、そっからユニットが、俺たちの世界から呼び出されたとか・・・」

 

クロノたちはユナサン支部の出来事の後、タイヨウに惑星クレイが実在する話など、知っていることを全て話したのだ。

 

「・・・正直、まだ実感はわきません。でも、ユナサン支部で僕が見たあれは・・・何かとんでもないことが起きているのは感じます」

 

「タイヨウ君が見たそれが、ディペンドカードだよ」

 

クロノはタイヨウに自分の持っているディペンドカードを見せる。

 

「クレイのユニットを、こっちでどうにかするためのものらしい」

 

「これも・・・」

 

「使い方とかさっぱりなんだけどな。俺のイメージで呼ばれたユニットだって、伊吹は言ってた」

 

「こんな大事なものを・・・いいんですか?僕に見せてしまって・・・」

 

「事件にいた当事者なのに、何も教えてもらえないなんて納得出来ねぇだろ?」

 

「だってさ」

 

「ありがとうございます!」

 

タイヨウはクロノ・ドラン以外のディペンドカードの白黒のカード、グレードが書かれていない方に気が付く。

 

「こっちは名前がないんですね。グレードとかも・・・」

 

「その辺もな、結局全然わかってねぇんだよ、俺には。だから、知ってる可能性がある奴に聞くしかねぇ」

 

「そうだね。私も、あれからどうしてるのか気になるし、そろそろ会うにはちょうどいい頃かな。あいつ・・・神崎ユウイチロウに」

 

そう、3人が今向かっているのは、ユナサン支部の元支部長、神崎ユウイチロウがいる居場所だ。

 

 

 

TURN88「神崎との再会」

 

 

3人は電車から降りて、その次にバスに乗って、神崎がいるとされている山の登山前の場所に辿り着く。

 

「・・・本当にこんな所に、神崎がいるの?」

 

「何ヶ月か前に、この山で修業をしているのを登山者が偶然見かけたとか。ユナサン支部では、今でも神崎さんを慕ってるファイターもいて、情報が行き交ってるんです」

 

「・・・まぁ、行ってみるしかねぇか」

 

考えても仕方ないので3人は山の中へと入っていく。3人は山を登りながら神崎の修行について話している。

 

「しっかしよぉ、修行って何なの?」

 

「それは・・・やっぱりヴァンガードの修行なんじゃないんですかね?」

 

「山で・・・何するんだよ?」

 

「滝に打たれる・・・とか・・・?」

 

「・・・まぁ、神崎なら・・・やりそう・・・かな・・・?」

 

クロノは山を登りながら昨日の伊吹との会話について思い返す。

 

 

『さっきの話の続きだが・・・』

 

『いけよ。忙しいんだろ?』

 

『・・・・・・お前の父が姿を消したのは、お前たち家族を巻き込まないためだ。その思いに、嘘はない』

 

 

(・・・巻き込まないためって・・・超巻き込んでんじゃねぇかよ・・・!)

 

クロノは心の中でそう思っていた。

 

「クロノさん!」

 

「どうした⁉」

 

「いや、なんか変なもの見つけたんだけど・・・」

 

タイヨウとユイの視線には何やら石で作られた小さな変な像が置いてあった。クロノもその像を見てみる。

 

「これ、何でしょう?」

 

「馬に乗ってる・・・人・・・?」

 

「いや、ユニットか・・・?」

 

「もしかしてこれ・・・オーラガイザー・ドラゴンじゃないですか⁉」

 

「・・・ああ、言われてみれば・・・そう見えるかも・・・」

 

「・・・確かに・・・」

 

どうやらこの石の像はオーラガイザー・ドラゴンをモチーフにしているらしい。

 

「!あっちにも!」

 

タイヨウが指を指す方向には、今度は石の石像に似たようなものがある。

 

「こっちもだ!」

 

川沿いにあるところにも似たものがあった。

 

「こっちにもまた!」

 

さらに先に進むと、似たようなものが複数個ある。これらの彫刻を辿っていくと、今度は岩にも彫刻が掘り出されていた。

 

「・・・だんだんうまくなってる・・・」

 

先に進めば進むほど、オーラガイザー・ドラゴンの姿がうまく掘り出されているのがよくわかる。

 

「このまま石像を辿っていったら、神崎さんが・・・?」

 

タイヨウがそんなことを考えていると・・・

 

カツーン・・・カツーン・・・

 

何やら音が聞こえてきた。

 

「なんだ?この音?」

 

「⁉うわあ⁉」

 

「どうしたの⁉」

 

「あれ!」

 

クロノとユイがタイヨウが驚いた先を見てみると、そこにはオーラガイザー・ダムドの彫刻があった。しかもかなり完成度が高い。

 

「うわぁ、オーラガイザー・ダムドだ・・・」

 

「すげぇ・・・」

 

「クロノさん、ユイさん、あそこに人が・・・」

 

クロノとユイはよーく見てみると、確かにそこには人がいた。目に映ったのは、熱心に岩を掘り続けている神崎の姿だった。

 

「あいつ!・・・うわぁ!」ズルッ

 

「クロノさ・・・うわああああああああ!!」ズルッ

 

「え、ちょっ・・・あああああああああ!!」ズルッ

 

3人は足場で足を滑らせてそのまま落ちていく。木の葉がガードしてくれたおかげか大けがをせずに済んだ。

 

「いててて・・・大丈夫か、タイヨウ?」

 

「ええ。なんとか・・・」

 

「それよりさっきの・・・って・・・」

 

落ちた3人が目にしたのは、2頭の馬だった。

 

「「「う、馬あああああああ⁉」」」

 

目の前に馬が現れて3人は声を上げて驚いた。

 

「この子は・・・神崎さんの愛馬です」

 

「愛馬⁉神崎って馬飼ってたの⁉」

 

「じゃあさっきのは神崎・・・」

 

ガブッ!

 

「・・・ん?」

 

2頭のうちの1頭の馬がクロノの髪をかじっている。

 

「やめろー!何すんだよ⁉」

 

「ぷぷっw・・・餌と間違われるクロノの渦巻き頭www」

 

「ユイ、てめー!なに笑って・・・いてててて!」

 

「それは餌じゃないよ!食べちゃダメだよー!」

 

「いててて!離せぇ!」

 

ユイが笑っている中、クロノは馬から引き離そうとしている。

 

「下がれ!ヘルシャフト!エーアガイツ!」

 

そこに降りてきた神崎が黒い馬、ヴンダーアドウェントに乗り、白い馬、ヴンダーヘルシャフトと茶色い馬、ヴンダーエーアガイツを下がらせる。エーアガイツはクロノの髪を離した。

 

「大丈夫ですか⁉クロノさん!」

 

「ちょっとちぎれた・・・」

 

「少しだけ食われたってことだよねそれ?」

 

「この山は子供が遊びで分け入るところではない。早々に立ち去れ!」

 

神崎は3人に注意すると、タイヨウに気付く。

 

「・・・ん?貴様は、ディマイズの明日川タイヨウ」

 

「元・・・ですが・・・」

 

続くようにクロノとユイの存在にも気づく。

 

「!新導クロノ・・・佐倉ユイ・・・」

 

「クロノが神崎に聞きたいことがあるんだってさ」

 

ユイはそう言って、クロノに本題に入らせる。

 

「聞かせてもらうぜ!このディペンドカードについて!」

 

クロノがクロノ・ドランのカードを見せると、神崎は驚愕し、その後に口元に笑みを浮かべる。

 

「・・・そうか。俺の元から奪ったあれを、貴様に託したのか、伊吹は」

 

「!」

 

「貴様がディペンドカードの覚醒に成功したなら、俺に問う事など、今さらなかろう」

 

そう言って神崎はその場を去ろうとしていたが、クロノがそれを止める。

 

「俺だけじゃない!普及協会の名誉会長の明神リューズは、ディペンドカードを7枚まで覚醒させて・・・死んだ」

 

「!!?」

 

リューズが死んだと聞いて神崎は目を見開いていた。

 

「死んだ・・・だと・・・?」

 

「ご存知なかったのですか?ニュースでも、大きく報じられてましたが・・・」

 

「もしかしてその時も修行中だったの?」

 

「・・・死んだ・・・あの方が・・・」

 

これには神崎は驚きと動揺を隠せないでいた。

 

「・・・でも生きてる」

 

「!!?どういうことだ!!?」

 

「知りたければ、お前の知ってることを洗いざらい話せ!」

 

神崎とクロノは顔を見合っていたが、神崎はそのまま去ろうとする。

 

「お、おい!」

 

「・・・今は修行の途中だ」

 

「ちょ、ちょっとー!!」

 

「終わるまで待ちましょう」

 

「けど・・・」

 

「帰れとは言わなかった。きっと話してくれますよ!」

 

「察してちゃんじゃあるまいし・・・そう言えばいいじゃん・・・」

 

3人はとりあえず神崎の修行が終わるまで待つことにした。しかし待つ間3人は暇を待て余している。

 

「いつまでやるんだよ?」

 

「暗くなるまでですかね?」

 

「あ~、ヒマ~。私退屈とか嫌いなんだよね~・・・」

 

3人が待っていると、そこにエーアガイツが何やら鞄を持ってこっちに来た。その鞄を3人の前に落とす。中身は何個もある彫刻道具だった。

 

「これ・・・僕らも修行しろってことじゃないですか?」

 

「え~、神崎がやってるあれを?」

 

タイヨウの言葉にユイは心底嫌そうな顔をしている。

 

「冗談じゃ・・・」

 

ガブッ!

 

クロノが修行を行う事を拒否しようとすると、エーアガイツは再びクロノの髪をかじる。

 

「やめろっつの!!やりゃいいんだろ⁉やりゃあ!」

 

3人は不本意ながら神崎と同じ修行をやることになった。

 

「何で女の子の私が、こんなのやらなくちゃいけないの?」

 

「だいたいこんなんでヴァンガードの修行になんのかよ?なぁ?」

 

クロノはタイヨウにそう問うが、タイヨウは熱心に岩を削っているのであった。

 

「・・・素直なやつ」

 

「・・・タイヨウ君が頑張ってるんだから、私もしっかりしなきゃね」

 

クロノとユイはそれぞれ彫刻を再開する。

 

(どうして僕は・・・ユナサン支部を守れなかったんだろう・・・)

 

タイヨウはヒロキの思想について思い返す。

 

『正義は常に勝つ!悪は負けるしかないんだよ』

 

(・・・違う。それだけは、絶対に間違ってる。でも・・・どうしてあの子は、そんなことを言ったんだろう?僕は・・・どうしたらいいんだろう・・・?)

 

タイヨウはそんなことを思いながら岩を削っていく。ユイは熱心に岩を削っていく中、自分の叔母のことについて考えていた。

 

(・・・どうして叔母さんは、あんなことを言うんだろう・・・)

 

『あいつらは目的を果たすために必要な道具ってだけだ!』

 

(・・・それだけは絶対に違う!なんとかそれを証明させないと・・・!)

 

『今は生きていたっていう事実がうれしくて・・・』

 

(・・・ママは叔母さんのことを心配してくれてた。いったい・・・その十数年前、何があったんだろう・・・)

 

ユイはそう考えながら岩を削っていく。クロノは少しばかり休憩をとっていた。

 

『生きているのさ、新導ライブは』

 

(・・・正直、実感はねぇ。もうずっといないものだと思ってたし、今さら・・・)

 

『それは元々、お前の父が、お前のために残したものだからだ』

 

(だったらなんで、直接会ってそう言わない⁉何で伊吹もユイの親父さんも、ずっと黙ってたんだ⁉そんなに俺が信用できない⁉俺がガキだから⁉)

 

『・・・頼んだぞ』

 

(結局俺は、今でも伊吹の手のひらの上のままなのかよ⁉)

 

クロノは苛立ちを表しながら岩を削っていった。

 

 

すっかり夕方になり、3人はそれぞれ彫った彫刻を見せ合う。

 

「すれいみー・・・なんですけど・・・」

 

「私は・・・ウルバスター・・・」

 

「俺は・・・クロノジェット・ドラゴン・・・」

 

よく見てみればそう見えなくもないが、お世辞にもうまいとはいえない出来だ。

 

ガブッ!

 

3人が苦笑いしていると、エーアガイツがまたクロノの髪をかじる。

 

「あ、また食われてる」

 

「やめろ!何でだよ⁉」

 

「頑張ったんだよ⁉僕らこれでも頑張ったんだよ⁉」

 

アドウェントに乗ってやってきた神崎は3人の出来を見る。

 

「・・・迷いがあるな」

 

神崎は一言そう述べた。

 

「うるせぇ!ずっと待ってたんだ!ディペンドカードのこと話せ!」

 

「・・・夕粥の支度は任せる」

 

「「はあ⁉」」

 

つまりは夕飯はクロノたちで作れと言っているのだ。神崎はそのまま今自分が住んでいる小屋に戻ろうとしている。

 

「ちょ⁉待てよ!」

 

ガブッ!

 

エーアガイツはまたまたクロノの髪をかじる。

 

「いい加減やめろ!ああ!どいつもこいつも!!」

 

 

神崎の住んでいる小屋に向かっている中で、クロノは知っていることを全部話す。

 

「それで多分、その子供が明神リューズ本人なんだ。記憶と知識を新しい体に移し替えて・・・」

 

「そんなことが・・・」

 

事情を知ったタイヨウは驚きの表情をして、神崎は口元に笑みを浮かべる。

 

「世の理を曲げるか。さすがあのお方・・・」

 

「!あのお方?やっぱり神崎は、会ったことがあるんだね!明神リューズに!」

 

小屋に辿り着き、そこで神崎は自分の知っていること全てを話す。

 

「・・・7年ほど前になるか。普及協会で行われていたギアースのプロトタイプの実験。俺はモニターとして参加していた」

 

そう、神崎があのお方と呼び慕っていたのは、他ならない、明神リューズその人だったのだ。そして神崎はその際、ユニットが召喚されたという事を、3人に告げた。

 

「リューズがユニットを召喚した⁉」

 

それを聞いた3人は調理をしながら驚いていた。

 

「あれこそが奇跡。ヴァンガードファイターが行きつく頂点だと俺は感じた。俺は全てを賭けて己を磨いた。そしてユナサン支部の支部長に就任した時、送られてきたのだ」

 

神崎が持っていたディペンドカードはリューズが神崎に送ってきたものだったのだ。一緒に同封された手紙にはこう書かれていた。

 

『ファイターのイメージにより、奇跡は現実となる』

 

「ディペンドカードとは、クレイから召喚されたユニットとファイターとの契約の証。手にしたものはユニットを意のままに操ることができる。だが、そのためには凄まじい量のストライドフォースを必要とする。超越したファイターでなければ、実体化したユニットを操る前に、その身を滅する。俺は、ユニットを操るどころか、ディペンドカードを覚醒させることすらかなわなかった」

 

「そっか。だから神崎はユナサン支部のファイターを利用してディペンドカードを覚醒させようとしたんだね」

 

「自らの命を削るほど、強烈なイメージ力がなければ、惑星クレイとこちらをつなぐ道は開けない」

 

「「「!!」」」

 

神崎の言葉に3人はディペンドカードを覚醒させることの危険性に気付いた。

 

「文字通り、命懸けだ。ユニットをこの世界に呼び込み、ディペンドカードに契約させ、従わせるという事は・・・」

 

「もしかして・・・リューズが死んだのも・・・」

 

「ユニットを7体召喚したと言っていただろう?恐らくその反動だ」

 

あまりのスケールの大きさに3人は驚愕しかできなかった。

 

「時に佐倉ユイ、貴様は何ともないのか?」

 

「え?私?」

 

突然話に触れられ、呆気にとられるユイ。

 

「本当に、何ともないのか?」

 

「だから何の話?」

 

「俺とユナサン支部で対戦した時、貴様は実際に、ユニットを呼び出している。ディペンドカードを持っていないにも関わらずだ」

 

「ええ⁉」

 

「何っ⁉」

 

「ほんの束の間であったが、貴様のイメージは時空を超え、クレイのユニットをあのフィールドに降臨させたのだ」

 

「私が・・・?」

 

ユイが実際に、ディペンドカードを持っていないにも関わらずユニットを召喚させたことにクロノとタイヨウ、そして当の本人であるユイも驚いていた。

 

 

一方、伊吹はとある場所で仲間の報告をスマホで聞いていた。

 

「了解した。そのまま追跡を続けてくれ。万が一動きがあれば、頼む」

 

そう言って伊吹はスマホの通話を切る。

 

「お疲れのようですね?」

 

「!!」

 

伊吹の背後から聞き覚えのある声が聞こえてきた。伊吹が後ろを振り返るとそこには東雲がいた。東雲は伊吹に塩大福を渡す。

 

「甘いものはいかがですか?塩大福。そこの店、有名らしいですね?ご存知かもしれませんが。近くなんですよね?ご自宅」

 

「・・・カンパニーとやらも、ずいぶん暇なようだな」

 

「もうすぐ審判が下される。あなたに」

 

「・・・こちらはいつでも構わないが?」

 

伊吹は懐からデッキを取り出し、東雲は肩をすくめて笑みを浮かべて缶コーヒーを飲む。

 

「せっかちな人だ。嫌いじゃありませんが」

 

「その相手、僕に譲ってください」

 

伊吹と東雲の前にシオンが現れる。東雲はシオンの姿を確認すると、笑い出す。

 

「・・・ははははは!嬉しいよ、嬉しい!サプライズに喜ぶ乙女の気分だ!」

 

「・・・彼が伊吹さんの行動を探ってるという情報が入ったので、少し張らせてもらいました。僕も彼には聞きたいことが山ほどある」

 

「何だい?綺場家の資金をストライドゲートシステムの開発に流用したこととかかな?」

 

東雲の言葉にシオンは東雲を強く睨み付ける。

 

「その目だシオン。それが見たかったから、俺はここにいる」

 

シオンの睨みに対して、東雲は不敵な笑みで返す。

 

「・・・カンパニーっていうのは気楽なところでね。明神さんの理念にそぐいさえすれば、各個人が自由にやって構わない。俺たちは明神リューズの部下でも家臣でもない。ただ志を同じくする同士というべき存在だ」

 

「志?」

 

シオンの言う通り、東雲はリューズの理念には興味はなく、志など持っているはずもない。

 

「・・・確かにね」

 

それを自覚しているのか東雲は笑みを浮かべる。

 

「俺はただ、見たいものをよりよく見える場所に移っただけのことだから」

 

東雲は残りのコーヒーを飲み干す。

 

「今日は業務連絡に来ただけなんだ」

 

「!」

 

「伊吹さん、あなたへの予告状です。あなたへの審判として・・・あなたが最も苦しみもがき、この道を選んだことを心から後悔するような、罰を用意させていただきました。どうぞお楽しみあれ」

 

伊吹は東雲を殴りかかろうとしたが、伊吹の拳を東雲は避わす。すぐさまシオンも東雲を殴りかかろうとするが、東雲は缶をシオンに投げつける。シオンは缶をはじき返す。東雲はバイクに乗り、そのままその場を立ち去った。

 

 

食事を終えた3人はそれぞれの時間を過ごしていた。神崎は木を彫って、彫刻を開始している。ユイはカードを置き、その場でユニットを召喚しようと試みるが、案の定、何も出ることはなかった。

 

「・・・やっぱなんも起きないか・・・。ていうかそもそも、ディペンドカードを持ってないのに、召喚できるって、それこそ奇跡じゃんか・・・。(でも、もし本当にユニットを召喚してたとしたら・・・どういう気持ちだったんだろう・・・?)・・・あああ!もやもやする!」

 

ユイはもやもやして頭をかきだす。クロノは自分のディペンドカードを持って、自分のイメージを念じているが、何も起きない。

 

(・・・まだ不完全ってことなのか?それとも俺に、その力がないから?親父は何を考えて、俺にこのカードを残したんだ?)

 

クロノがそう考えている中、タイヨウは自分のデッキを調整しているが、いまいちしっくりしていないようだ。

 

(・・・違う。これも違う気がする。どうすればいい?どうすればあの子に・・・。僕はあの子に勝ちたい?・・・ううん、そうじゃない。僕は・・・)

 

『俺様の正義は絶対!敵う奴はいねぇんだよ!』

 

『ユナサン支部の理想こそが絶対に正しいんです!』

 

タイヨウはこれらのことを考え、どうすればいいのかと悩んでいた。

 

「何を迷う?」

 

「!」

 

「カードの声を聞け。そうすれば、道も見えてくる」

 

神崎はタイヨウにそうアドバイスをし、グレードの配分を少しだけいじる。

 

「カードの声・・・」

 

タイヨウはそのアドバイスでなんとなく実感を覚えた。

 

「!ぬあああ!いつの間にカードを⁉己の迷いが消えるまでは、触れまいと誓っていたのに!!」

 

神崎はすぐさま、彫刻を掘ることに戻る。神崎のアドバイスでタイヨウは納得のいくデッキが完成したようだ。それを見たクロノとユイは笑みを浮かべる。

 

「・・・あのお方は、拠点としていた場所を捨てて消えたと言っていたな?」

 

「ん?ああ、今残ってる情報がないか、マモルさんたちが調べてるみたいだけど・・・」

 

「・・・なるほどな」

 

神崎はクロノたちにさらなるアドバイスを与える。

 

「・・・貴様らの行動に審判を下すというのなら、まずは活動の拠点となった支部、計画の首謀者たち、そして・・・あの方の今後の動きを嗅ぎまわろうとする者達」

 

神崎のアドバイスに3人は顔を見合わせる。

 

 

翌日の朝、神崎の愛馬たちはクロノたちをバス停のところまで送らせるため、クロノたちを乗せている。

 

「後は頼んだぞ、ヘルシャフト、エーアガイツ、アドウェント」

 

「・・・なんか・・・あ、ありがとうございます」

 

クロノは神崎に向けて感謝の言葉を述べる。

 

「・・・ちょっと神崎のこと見直したよ。意外と面倒見いいんだね!」

 

ユイは神崎に対して初めて満面の笑みを浮かべる。

 

「・・・二度と来るな!修行の邪魔だ。いけ!」

 

神崎の合図で愛馬たちはクロノたちを乗せて山を降りていく。

 

「「「うわああああああああ!!」」」

 

馬のスピードが速いためか、3人はバランスを取るのに精いっぱいだった。3人が見えなくなった後、神崎は笑みを浮かべていた。

 

 

リューズの元いた古い拠点に研究員たちがカンパニーたちが消したデータを復興するために集まっていた。その場所がよく見える高い場所でヒロキは双眼鏡で覗いていた。

 

「おーおー、悪人共がぞろぞろと。俺たちカンパニーの秘密を暴こうってか?そうはさせねぇ!ここはビシッと俺様が、成敗させてもらうぜ!!」

 

・・・ヒュ~・・・

 

誰もいないのにただ1人で決めポーズをとるが寒い風が吹くだけだった。

 

「・・・ふっ、決まったな。んじゃ、とっととエースの野郎を呼び出してっと・・・ん?」

 

ヒロキはエースを呼ぼうとして連絡しようとすると、下の方に顔を向ける。そこには山から戻ってきた3人がいた。

 

「やっぱりここに来た。な、神崎の読み通りだ」

 

「・・・ん?」

 

ヒロキはクロノの髪型を見て、声を上げる。

 

「ああ!そのグルグル!もしかしてお前、伊吹の手下の新導クロノ⁉ってことはそこの女は偽善者の佐倉ユイ⁉」

 

「手下じゃねぇ」

 

「偽善って・・・それ言われたの2回目だね・・・」

 

ヒロキの言葉にクロノは気に食わなさそうな顔をし、ユイは苦笑いを浮かべる。

 

「悪の総帥、伊吹の手下なら当然、悪の中の悪!!ここで会ったが百年目!まとめて成敗してやるぜ!!」

 

「望むところだ。俺たちが勝ったら、カンパニーのことを洗いざらい話してもらうぜ」

 

「けっ、悪の分際でうぜぇんだよ。俺様の正義に逆らう奴はこの世にはいねぇんだよ」

 

「タイヨウ君から聞いてた通りの子だね。こりゃまたなんとも・・・」

 

クロノはヒロキとファイトするために上に上がろうとする。

 

「待ってくださいクロノさん。僕にファイトさせてください」

 

「!タイヨウ?」

 

タイヨウは2人に向けて首を縦に頷く。クロノとユイもタイヨウに向けて首を縦に頷く。タイヨウはヒロキの前に立つ。

 

「ふん、悪は懲りないねぇ。いいぜ、何度でもぶっ潰してやる!」

 

タイヨウとヒロキの再戦が始まろうとしていたのであった。

 

to be continued…




ユイ「いろいろお世話になったね。助かったよ」

神崎「礼を言われる覚えはない。行きがかり上そうなっただけのこと」

ユイ「でも、情報を教えてくれただけじゃなくて、止めてもくれたし・・・」

神崎「やめろ!こそばゆいわ!!」

ユイ「神崎って、結構いい人だったんだね。前と全然印象違ってたし、見直したよ!」

神崎「ぬ、ぬうぅぅぅ!とっとと立ち去れぇい!!」

TURN89「タイヨウVSヒロキ」


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タイヨウVSヒロキ

今回はタイヨウ君のリベンジ回です。

次回はオリジナルを書こうと思います。

オリジナルを書くのは苦手ですけど、やっぱりやりたいので頑張ります。

それでは、本編をどうぞ!


ラミーラビリンスの練習室でユキノは自前のポエム単語ノートを使って次のポエムを考えている。ルーナは自分のスマホでトコハたちが送ったメールを見ていた。連絡もできない状況にあるのでルーナはため息をつく。

 

「はぁ・・・」

 

「・・・ルーナ、気持ちはわかるけど、これも仕事だと思って割り切りましょう」

 

「うん・・・」

 

会話はそれだけで終わってしまう。そこへ、アムが真剣な表情をして入ってくる。

 

「ルーナ、ユキノ」

 

「あら、おかえり」

 

「アム。・・・ああ!違うの!お仕事に不満があるわけじゃなくて、いきなり音信不通になっちゃったから、トコハたちが心配しちゃって・・・」

 

ルーナとユキノはアムの真剣な表情をしていることに今気が付く。

 

「アム・・・?」

 

「どうしたのよ?そんな真剣な顔して・・・」

 

「・・・2人に話さなきゃいけないことがあるの」

 

 

 

TURN89「タイヨウVSヒロキ」

 

 

 

一方リューズの古い拠点の近くではタイヨウとヒロキのファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「早天の騎士コエル!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

早天の騎士コエル  PW5000

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ  PW5000

 

(ディメンジョンポリス・・・あの子がどれほど使いこなせるのか、見極めさせてもらうよ・・・)

 

ユイはヒロキのファイトスタイルを子の目で見極めようとしている。

 

「僕の先攻!ドロー!朝影の騎士キマルクスにライド!コエルは移動!ターンエンド!」

 

朝影の騎士キマルクス  PW8000

 

R キマルクス R

R  コエル  R  タイヨウの手札5枚 山札43枚

 

「俺様のターンだ!ドロー!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークルにライド!グランホープは移動!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル  PW7000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ  PW7000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)  PW4000

 

グランビート グランヴィークル R

グランレディ  グランホープ  R

 

「いくぜ悪党共!正義の力を見せてやる!グランレディのブースト、グランビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『春光の騎士ベリーモール』」

 

「グランホープのブースト、グランヴィークルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『速撃のラストレスナイト(☆)』」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』ターンエンドだ!」

 

PW11000➡PW8000

PW12000➡PW8000+SH10000=18000  ヒロキの手札4枚 山札42枚  タイヨウのダメージ1枚

 

「ま~たそのゴルパラか。負けるに決まってんのに。悪は正義に勝てねぇんだよ」

 

(知りたい・・・何でこの子がそう思うのか・・・)

 

タイヨウは神崎のアドバイスを思い返す。

 

『カードの声を聞け。そうすれば、道も見えてくる』

 

「(わかるかもしれない。ファイトすれば・・・)ドロー!ライド!暁光の騎士イアゴー!ぶるるがるをコール!」

 

暁光の騎士イアゴー  PW10000

ぶるるがる  PW9000

 

ぶるるがる イアゴー R

  R   コエル  R

 

「ぶるるがるでグランビートへアタック!」

 

「はあ?リアガードに?んなもんノーガードに決まってんだろ?」

 

(・・・・・・)

 

「ユイ?・・・!」

 

一言もしゃべらないユイに対してクロノは少し気になったが、その意図をすぐに理解できた。

 

「正義に犠牲はつきもんだ。ヒーローの俺様さえ強ければいいんだよ!」

 

(!この間もそんなことを言っていた・・・)

 

『本当に強い奴はただ1人!俺様さえいればいいんだよ!』

 

「(昔の僕も、強くなりたいと思っていた。1人になるのが怖くて・・・)コエルのブースト、イアゴーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ」

 

「ドライブチェック『ディヴィニティランサー・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランリーフ』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW4000

PW15000➡PW7000  タイヨウの手札4枚 山札40枚  ヒロキのダメージ1枚

 

(何か考えがあるんだな、タイヨウ・・・)

 

「スタンド&ドロー!ライド!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー!本当、ヴァンガードは最高だぜ。思う存分、悪を叩きのめせるからな。グランボルバーをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

 

グランボルバー グランボルバー R

グランレディ  グランホープ  R

 

「グランホープのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル』」

 

「ダメージチェック『神聖魔道士プイス』」

 

「グランレディのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!何度やろうが正義が勝つ!そういう風にできてんだよ!」

 

「ガード!『スカーフェイス・ライオン(☆)』負けたら悪だなんて、乱暴すぎるよ!」

 

「ふん、バカめ。それが世界の真理であり、託宣なのだ」

 

「真理?託宣?どういう意味?」

 

「え?えっと・・・」

 

どうやらヒロキは真理や託宣の意味を分からずに言葉を使っているようだ。

 

「う、うるせぇ!んなことはどうでもいいんだ!とにかく、勝負の結果は絶対!リューズさんがそう言ってた!」

 

「「!」」

 

リューズの名前にクロノとユイは反応した。

 

PW14000➡PW10000

PW16000➡PW10000+SH10000=20000  ヒロキの手札4枚 山札39枚  タイヨウのダメージ2枚

 

「難しいことは置いといて、俺は感動したね~。あの人についていけば、完全正義の未来になるってな!」

 

「・・・!」

 

タイヨウは半壊されたユナサン支部について思い返した。

 

「(どんな理由だろうと、あんなことしていいわけがない!)発現せよ!この身に宿りし新たなる力!旭光の騎士グルグウィントにライド!!」

 

旭光の騎士グルグウィント  PW11000

 

ぶるるがる グルグウィント R

  R     コエル   R

 

「ぶるるがるでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ジャスティス・ゴールド(☆)』」

 

コエルのブースト、グルグウィントでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『ぶるるがる』『聖管の奏者ヘリー(醒)』スタンドトリガー!ぶるるがるをスタンド、パワープラス5000!」

 

グルグウィント(タイヨウ)は光り輝く剣でグランボルバー斬りつける。

 

「ダメージチェック『コマンダーローレル』ちっ!」

 

「ぶるるがるでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW16000➡PW9000

PW14000➡PW9000  タイヨウの手札5枚 山札36枚  ヒロキのダメージ3枚

 

「ふん、1ダメージリードしたくらいで調子乗ってんじゃねぇぞ。こっから怒涛の、ジャスティスストーリーだぜ!!大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップにジャスティスライド!!」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ  PW11000

 

(グランギャロップ・・・)

 

「でもって、正義のストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!エクスタイガーにパワープラス4000!グランレディのスキル!グランレディをレストして、エクスタイガーにパワープラス4000!グランホープのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!グランホープをレストして、ヴァンガードのパワー25000以上!さらにパワープラス4000でエクスタイガーのパワー38000!ヴァンガードのパワー35000以上!グランホープをソウルへ!1枚ドロー!グランヴィークルをコール!グランヴィークルのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー、15000以上、グランヴィークルにパワープラス4000!30000以上で、ヴァンガードがギャロップ!エクスタイガーにパワープラス4000!」

 

グランボルバー エクスタイガー  R

グランレディ  グランヴィークル R

 

「ふっはっはっはっは!どうだ!ヒーローは1人でいいんだ!これで安心、平和は保たれるー!」

 

「・・・・・・」

 

「いくぜ!グランヴィークルのブースト、エクスタイガーでヴァンガードにアタック!エクスタイガーのスキル!Gゾーンのエクスギャロップを表に!Gゾーンの表のカードの数だけ、パワープラス4000!これでエクスタイガーは57000!45000以上でクリティカル2!」

 

「(大丈夫。このスキルはユイさんのファイトでわかってる!)ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグランボルバー、クリティカルはエクスタイガーだ!」

 

エクスタイガーは光の刃を生成し、それをグルグウィント(タイヨウ)に向けて放つ。

 

「ダメージチェック『神聖魔道士プリデリー』『曙光の騎士ゴルボドゥク』『目利き鑑定人ドナリー(引)』ドロートリガー!パワーはグルグウィントに!1枚ドロー!」

 

「グランギャロップのスキルでカウンターブラストを払って1枚ドロー。ちっ、トリガーのせいでヴァンガードには届かねぇか。んじゃ、てきとうにリアガードでも潰しとくか。グランボルバーでぶるるがるにアタック!」

 

「ガード!『聖管の奏者ヘリー(醒)』」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW57000➡PW11000(+5000)

PW14000➡PW9000+SH10000=19000  ヒロキの手札5枚 山札31枚  タイヨウのダメージ5枚

 

「おいおい、リアガードなんか守ってないで、ガード温存しとけよ」

 

(まただ・・・)

 

クロノとユイはこのファイトを見守りながら、考察する。

 

(ファイトにはその人間の全てが現れる・・・か・・・。もしかして・・・あいつのことをわかろうとしているのか?タイヨウは)

 

(基本的なファイトはできてるけど・・・ディメンジョンポリスを使うに至って大切なことが足りてない。ああいうファイトをするのは心の問題・・・か・・・)

 

 

一方その頃、トコハはラミーラビリンスのことを思いながら、街を歩いていた。そうしていると、ラミーラビリンスのユキノを偶然発見する。

 

「ユキノ?」

 

「あらトコハ。ちょうどいいところに。この子が相談したいことがあるんだって。ほら」

 

ユキノは近くで隠れていたルーナを連れてきた。

 

「ルーナ?」

 

「え、えっと・・・」

 

「まぁ、ここじゃなんだし、場所を変えましょうか」

 

3人は場所を変えて、近くの神社で話を聞くことにする。

 

「えっと、私じゃなくて、友達の話・・・なんだけど・・・友達の・・・友達が、すごく怖いことをしようとしてて・・・」

 

「!!それって・・・」

 

「え・・・?」

 

「その反応、知ってるのね。その子が誰なのかを」

 

ユキノの冷静な問いを出そうとすると・・・

 

「もういいよ。ルーナ」

 

そこにアムがやってきた。

 

「アム・・・」

 

「トコハは知っている。私が明神リューズについていることも、今までやってきたことも。その理由以外はね」

 

「・・・幼馴染として、そこんところも聞く義務は私にはある。話してみて」

 

アムは手に握っていた手袋のチャームを3人に見せる。

 

「これは、母が私のために編んだもの。けど・・・もう片方が編まれることはなかった・・・」

 

アムは小さい頃に両親が交通事故で意識不明な状態になっていることを3人に話す。トコハとルーナは驚愕な表情をしていたが、ユキノはやっぱりと言った表情をしていた。

 

「ストライドゲートが開き、完全な未来をこの世界に導くことができれば・・・お父さんもお母さんも目覚める。今までの不幸も帳消しになる。そのためなら私は、どんなひどいことも平気でやる」

 

アムの答えにトコハは否定する。

 

「違う。本当はやりたくないのに、やらされてるんでしょ⁉」

 

「いいえ、アムの言う通りよ」

 

トコハの否定をユキノがバッサリと切り捨てる。

 

「アムはね、本当に両親のためならそういう事は平気でやるわ。例え本来はやりたくないこともね。綺場HDの買収の件が、何よりの証拠ね。本心は知らないけどね」

 

「・・・綺場シオンを罠に嵌めた時、私は楽しんでた。何も現実を知らないお坊ちゃんが。ざまあみろって思った。これが私の本心」

 

アムの答えにトコハは唖然となる。ユキノは動揺することなく、話を聞いてた。

 

「私はピースメイカー。惑星クレイのユニットを操り、ストライドゲートを開く者。ラミーラビリンスはその素質を持つ子供たちから選ばれた。けど、私1人いれば十分。あなたたちは必要ない」

 

「!!」

 

「じゃあね、御3方。もう会う事もないだろうけど」

 

アムは3人にそう言って、その場を去っていった。沈黙が続く中、それを破ったのはルーナだった。

 

「・・・前ね、言ってたんだ。アム、ステージに立ってる時が1番好きだって。私にはわかる。あれは嘘じゃない。だって、いつも隣にいたから」

 

「・・・そうね」

 

「アムは悪いことをしたのかもしれない。これからもっと、ひどいことになるのかもしれない。でも・・・私はアムを助けたい。アムの傍にいたい!」

 

ルーナの決意がこもった顔を見て、トコハとユキノは目を見開いていた。

 

「驚いた・・・。まさかルーナに先に言われるとは思ってなかったわ」

 

「え・・・?」

 

ユキノは肩をすくめて、口元に笑みを浮かべながら言葉を紡ぐ。

 

「なんだかんだ言って、あの子とはもう10年くらい一緒にいたのよね。だからさ、あの子の気持ちは痛いほどわかる。私だって、大切な人を失った経験があるわけだしね」

 

ユキノは決意を込めた表情で語る。

 

「この10年間、両親のことで苦しんでるんなら、アムの願いを叶えてあげるのも、親友としての役目よね。だからさ、トコハには悪いけど、私も明神リューズの計画に参加させてもらうわ。他の誰でもない。全部、アムのために」

 

2人の決意を聞いたトコハは、儚げながらも、小さく笑みを浮かべる。

 

「・・・2人がそこまで考えてるなら、私には何も言えない。その気持ちが全てだと思う。進んで、2人の信じる道に」

 

「トコハ・・・」

 

ルーナはトコハに近づき、小さく笑みを浮かべてトコハを抱きしめる。

 

「・・・ありがとう・・・」

 

「・・・悪いわね」

 

ユキノはトコハに向けて、小さな笑みを浮かべてそう言った。

 

 

一方ファイトの方では、タイヨウのストライドフェイズに移っていた。

 

「ストライドジェネレーション!!!白熱の黄金騎士エブラウクス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ディヴィニティランサー・ドラゴン』グレード3

 

白熱の黄金騎士エブラウクス  PW26000  ハーツ『旭光の騎士グルグウィント』

 

「エブラウクスのスキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト!山札の上から2枚見て、1体をスペリオルコール!春光の騎士ベリーモール!ベリーモールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払って、山札の上から3枚見て、同じ縦列に1体スペリオルコール!日華の騎士ジェフリーをスペリオルコール!条件達成!ベリーモールの結束(ユナイト)!パワープラス2000!グルグウィントの超越(ストライド)スキル!山札の上から4枚見て、ジェフリーをスペリオルコール!パワープラス2000!コエルのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!コエルをソウルへ!山札の上から3枚見て、紅日の騎士ルノーをスペリオルコール!パワープラス2000!」」

 

春光の騎士ベリーモール  PW9000

日華の騎士ジェフリー  PW7000

紅日の騎士ルノー  PW7000

 

ぶるるがる エブラウクス ベリーモール

ジェフリー  ルノー   ジェフリー

 

「盤面を埋めて強化した!いいぞタイヨウ!」

 

「ジェフリのブースト、ぶるるがるでヴァンガードにアタック!ぶるるがるのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!パワープラス5000!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ』」

 

「日華の騎士ジェフリー、GB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!ジェフリーをソウルに送り、1枚ドロー!ルノーのブースト、エブラウクスでヴァンガードにアタック!」

 

「ち、ノーガード」

 

「トリプルドライブ『旭光の騎士グルグウィント』『神聖魔道士プイス』『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはベリーモールに、クリティカルはエブラウクスに!」

 

エブラウクス(タイヨウ)はグランギャロップに接近し、2回の斬撃を繰り出した。

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』『マスクドポリスグーンジョー(引)』正義のドロートリガー!パワーはヴァンガードだ!」

 

「ジェフリーのブースト、ベリーモールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランスコルド(醒)』」

 

「もう1度ジェフリーの結束(ユナイト)!ジェフリーをソウルに!1枚ドロー!ターンエンド!」

 

PW23000➡PW11000+SH15000=26000

PW35000➡PW11000(+5000)

PW21000➡PW16000+SH10000=26000  タイヨウの手札10枚 山札22枚  ヒロキのダメージ5枚(裏1枚)

 

「手札が10枚⁉」

 

「仲間が2体以上コールしたら発動する結束(ユナイト)。仲間との結束の力で強くなり、守りまで固めるゴールドパラディンの絆の力!」

 

「ふん!何が絆だ!悪党共が群れやがって!」

 

「・・・怖いんだ」

 

「は?」

 

タイヨウの言葉にヒロキは呆気にとられる。

 

「ファイトしててわかった。僕も同じだったから。正義だ正義だって言ってるけど、本当は不安なんだ!」

 

「っ!!」

 

ヒロキはあのいじめの日から正義に必要以上にこだわっている。最初こそ他の生徒はヒロキをかばってはいたが、ヒロキの掲げる正義のせいで、ヒロキの周りからは人が寄り付かなくなった。

 

「1人じゃないと・・・自分が強くないと、安心できないんだね?だから君は、正義にすがったんだ!」

 

(・・・思ってた通り、やっぱりあの子は・・・)

 

「黙れ!黙れ黙れーー!!」

 

図星を突かれたのかヒロキは声を荒げる。

 

「ファイナルジャスティス!!ストライドジェネレーション!!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランマントル』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!パワープラス4000!宇宙勇機グランドリフターをコール!GB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラスト!ヴァンガードがギャロップで、グランドリフターとエクスギャロップにパワープラス4000!グランヴィークルをコール!超爆(バースト)!グランヴィークルとエクスギャロップにパワープラス4000!グランボルバーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!グランレディとグランボルバーにパワープラス4000!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター  PW9000

 

グランボルバー エクスギャロップ グランドリフター

グランレディ  グランヴィークル グランヴィークル

 

「グランヴィークルのブースト、エクスギャロップでヴァンガードにアタック!エクスギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!超爆(バースト)!カウンターブラスト、Gゾーンのエクスギャロップを表に!パワー35000でトリプルドライブプラス1!パワー40000以上でGゾーン表のエクスギャロップの数だけ、前列リアガードをパワープラス4000!グランドリフターのスキル!パワー40000以上で1枚ドロー!」

 

「5体でガード!『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』『聖管の奏者ヘリー(醒)』『スカーフェイス・ライオン(☆)』『速撃のラストレスナイト(☆)』『神聖魔道士プイス』」

 

「クワドラプルドライブ!」

 

「トリガーが3枚以上なら、突破される・・・」

 

「『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランファイヤー』ちっ!」

 

「ガード成功!」

 

(ディメンジョンポリスの力は全部仲間と共に共有される。1人だけが正義とか、絆がくだらないとか言っているようじゃ、ディメンジョンポリスが、グランギャロップが応えてくれるわけがない)

 

エクスギャロップの剣はグルグウィント(タイヨウ)に向けて放たれるが、5体のガーディアンによって防がれる。

 

「まだだ!『ジャスティス・ゴールド(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てグランボルバーに!『ジャスティス・ゴールド(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部グランドリフターに!グランレディのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!俺以外は全員悪!消えろ!消えろ消えろーーー!!」

 

「ジェネレーションガード!!聖天祈祷師レイア!!リアガードが2体以上なら、シールドプラス5000!さらにガード!『ぶるるがる』インターセプト!『ぶるるがる』」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『キュアラブル・エンジェル(治)』

 

聖天祈祷師レイア  SH15000

 

「くっ・・・!グランヴィークルのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!黄金獣すれいみー・フレア!!すれいみー・フレアのスキル!リアガード1枚を山札の下へ!『春光の騎士ベリーモール』山札の上から5枚見て、グレードの異なるユニットを2体、ガーディアンとしてスペリオルコール!『速撃のラストレスナイト(☆)』『暁光の騎士イアゴー』」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『キュアラブル・エンジェル(治)』

 

黄金獣すれいみー・フレア  SH15000

 

「・・・っ!ターン・・・エンド・・・」

 

PW45000➡PW11000+SH45000=56000

PW37000➡PW11000+SH30000=41000

PW37000➡PW11000+SH30000=41000  ヒロキの手札6枚 山札22枚  タイヨウのダメージ5枚(裏3枚)

 

「僕も昔、怖くて逃げて、強さにすがった。でも、そんな僕に手を差し伸べて、待っててくれた人たちがいた。その時もらったものを・・・その思いを・・・僕は守りたい。ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『旭光の騎士グルグウィント』グレード3

 

曇っていた空に太陽が昇り、光が差してきた。その光に照らされ、グルグウィントの姿は変わっていく。これが、グルグウィントの未来における姿だ。

 

「旭光剣爛グルグウィント!!!!」

 

旭光剣爛グルグウィント  PW26000  ハーツ『旭光の騎士グルグウィント』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、山札の上4枚を見て、どーんがるをスペリオルコール!パワープラス2000!ブーストを得る!イアゴー、ベリーモール、プリデリーをコール!結束(ユナイト)!ベリーモールにパワープラス2000!旭光剣欄グルグウィントのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!結束(ユナイト)!カウンターブラスト!ソウルブラスト(2)!リアガード1体につきパワープラス5000!リアガードは5体、パワープラス25000!仲間の数だけ強くなる!」

 

どーんがる  PW10000

 

「ざ、ざけんな・・・。悪の分際で・・・単独でパワー51000だと・・・!!?」

 

「さらに仲間を5体まで、パワープラス5000!仲間のために・・・仲間と共に、前に進む力を!!」

 

(思ってない・・・。羨ましいなんて、絶対・・・羨ましいなんて・・・!)

 

イアゴー  グルグウィント ベリーモール

どーんがる   ルノー   プリデリー

 

「プリデリーのブースト、ベリモールでヴァンガードにアタック!「ガード!『ジャスティス・ゴールド(☆)』『ジャスティス・ゴールド(☆)』」ルノーのブースト、グルグウィントでヴァンガードにアタック!ルノーのGBGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)持ちにブーストされたため、グルグウィントにパワープラス2000!」

 

「(防ぎきれない・・・)の、ノーガード・・・」

 

「トリプルドライブ『神聖魔道士プリデリー』『朝影の騎士キマルクス』『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはイアゴーに、クリティカルはグルグウィントに!これが僕の・・・ヴァンガードだあああああああ!!」

 

グルグウィント(タイヨウ)は剣に太陽の光を纏わせ、刀身を鋭くさせる。そして太陽の光を帯びた剣によって、グランギャロップは斬られ、爆発を起こした。

 

PW28000➡PW11000+SH20000=31000

PW65000➡PW11000

 

ダメージチェック『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

タイヨウのダメージ5枚  ヒロキのダメージ6枚  勝者タイヨウ

 

「う・・・ウソだ・・・。絶対正義の俺が・・・悪党なんかに・・・」

 

ファイトが終わり、一息ついたタイヨウにクロノとユイがナイスを送る。

 

「あの・・・」

 

「触るな悪党が!」

 

タイヨウがヒロキに肩を置こうとすると、ヒロキがタイヨウの手を払いのける。

 

「俺は正義だ!正義が負けるはずがない!よって俺様は断じて負けてなんかいない!!だ、だいたいお前なんかに、本気出すわけねぇだろ!俺、この前勝ってるし?文句あっか?バーカ、バーカ!」

 

「・・・あいつ、全然反省してねぇな・・・」

 

「グランギャロップ・・・君もあの子にもついて、大変だね・・・」

 

まったく反省の色が見えないヒロキに対してクロノは呆れ、タイヨウとユイは苦笑いを浮かべていると・・・

 

キュイイイイイイイン・・・

 

サイドカー付きのバイクがクロノたちのいる場所の前で止まった。バイクに乗っていた人物はつけていたゴーグルを外す。

 

「!!あの人は・・・叔母さん!!」

 

「ええ⁉ユイさんの叔母さん⁉」

 

「た、確かにキョウコさんと顔が似てやがる・・・」

 

バイクに乗った人物、佐倉スバルはユイを見つめる。

 

「おいキョウコのクソガキ!今日は守山のバカを回収しに来ただけだ!お前とのケリはいずれつけてやっから楽しみに待ってやがれ!おい早く乗れバカ!!」

 

「うるせぇんだよこのくそアマ!」

 

ヒロキはサイドカーに急いで乗っていった。

 

「待って!ヒロキ君!」

 

「・・・っ!気安く呼ぶんじゃねぇ!!今日はこの辺にしといてやる!命拾いしたな悪党どもが!!」

 

スバルはヒロキがサイドカーに乗ったのを確認すると、そのまま去ってしまう。

 

「叔母さん・・・」

 

「・・・ま、なんにせよこれでカンパニーに1勝だな。ありがとなタイヨウ」

 

クロノはタイヨウの頭をなでる。

 

 

スバルはヒロキを乗せてそのままカンパニーの拠点へと目指す。

 

「ちっ、若水の野郎・・・あたしが暇を持て余したからって、バカの回収なんて押し付けやがって・・・。しかもあんなガキに負けて情けねぇなぁ、おい?」

 

「うっせぇな!くそ!」

 

ヒロキはサイドカーの席に蹴りを入れる。

 

「おいコラ!汚してんじゃねぇぞ!これいくらすると思ってんだ!・・・それはともかく、ファイトの結果は世界の真理。負けたからにゃ、しばらくおとなしくしてろ」

 

「くそぉ!なんだよ⁉なんなんだよぉ⁉」

 

ヒロキはサイドカーでじたばたする。

 

「(俺は正義だ!正義執行人の守山ヒロキ様だ!悪党の言う事なんて・・・)聞くわけねぇだろおおお!!」

 

 

カンパニーの拠点場所にて、江西はラミーラビリンスのストライドフォース値を確認していた。やはりアムとユキノの2人に比べると、ルーナのストライドフォース値は高い。そこにアムがやってくる。

 

「これから複数のユニットの起動実験でしょ?私1人でやるから」

 

「大丈夫なのか?」

 

「・・・大丈夫」

 

「な~にが大丈夫なのよ?本当、昔っからおバカなんだから」

 

そこにルーナとユキノの2人がやってくる。

 

「必要ないって言ったでしょ!」

 

「それがおバカだって言ってんのよ。あんた1人で何ができるっていうのよ?ちょっとは私たちを頼りなさいよ」

 

「えっ・・・?」

 

ユキノは優しい笑みをアムに向ける。

 

「手袋は糸がなきゃ完成はできない。だから私は、あんたたち2人の糸になるって言ってんのよ」

 

「どういうこと?」

 

ルーナはアムの手を優しく握りしめる。

 

「私がこの手袋の代わりになる」

 

ルーナは優しい笑みをアムに向ける。それによってアムは涙ぐむ。

 

「・・・バカ・・・」

 

「そうね。私たちはあんたが大事だと思ってる大バカよ」

 

「うん・・・」

 

3人は手をつなぎながらユニット操作の実験室に入っていく。その様子を江西は見つめているのであった。

 

to be continued…




クロノ「よくやったなタイヨウ」

タイヨウ「ありがとうございます!・・・ヒロキ君、これから大丈夫でしょうか?」

クロノ「どうだろうな?今回のファイトで何か感じてくれるといいんだけどな・・・」

タイヨウ「はい。また会いたいです!」

クロノ「さて・・・後はユイの家族問題と、俺の問題だな・・・」

TURN90「友のために友を討つ」


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友のために友を討つ

今回はオリジナルです。

期待に応えられるかどうかはわかりませんが、がんばって作りました!

後結構シリアスかもしれません。

それでは、本編をどうぞ!


メガラニカ支部の屋上で、アンはスマホでメールを送っていた。送っている相手はラミーラビリンスの3人だ。Gクエストが終わった後、アンは毎日のようにメールの送信を行っていたが、未だに返信はこないのである。

 

「う~ん・・・やっぱりアイドルの仕事は忙しいのでしょうか・・・。たまには遊びでも誘おうかと思ってたのに・・・」

 

アンは少し寂しそうな表情で屋上から見える景色を眺めていた。そこにアンを探しに来たマサトとケイスケがやってきた。

 

「こんなとこにいたのかよ?もうすぐミニ大会が始まるぜ?」

 

「みんな開催宣言を待っている。早く来てくれ」

 

「あ、はい。今行きます」

 

アンは2人に呼ばれてすぐにミニ大会会場に向かうのであった。

 

 

 

TURN90「友のために友を討つ」

 

 

 

八百屋佐倉店に、クロノは向かっていた。理由はゲンゾウが自分の父、ライブが生きているという事実を知っているという事を問いただすためだ。八百屋佐倉店に到着し、店の前ではゲンゾウが店番をしている。

 

「お、クロノじゃねぇか。どうした?買い物でも来たんか?」

 

「・・・あの、聞きたいことがあって・・・」

 

「なんじゃ?ワシに答えられることなら、何でも教えるぞ?」

 

「・・・俺の親父・・・新導ライブのことなんですが・・・親父が生きてるってこと、親父さんは知ってたんですか?」

 

ライブが生きているとを聞いた瞬間、ゲンゾウから笑みが消えた。

 

「・・・ここで話すのもなんだ。中に入れ。おい、サスケ、アキ。しばらく店番頼む」

 

「わかりました、おやっさん」

 

「は~い」

 

ゲンゾウはクロノを居間まで案内し、そこに入らせる。

 

「・・・さて、まずはこっちから問うとするかの。お前、ライブが生きていることをどこで知った?そしてそれは誰から聞いた?」

 

クロノはゲンゾウに自分に起きた出来事を包み隠さず話す。

 

「・・・なるほど。クローン体のリューズか・・・。嫌な予感が的中しちまったか・・・」

 

「やっぱり親父さんは、リューズと会った事があるんですね?」

 

「・・・ああ、まぁな。そしてわしは、ライブが生きていることも知っておる」

 

「!!・・・どうして・・・どうしてあんたまで・・・そんな大事なことを俺に隠すんだよ!」

 

「・・・・・・」

 

クロノの問いにゲンゾウは目をつむったまま何も答えない。

 

 

メガラニカ支部のミニ大会会場では、みんなが楽しそうにファイトを行っていた。コズミックドライブの3人もファイトに参加していた。

 

「行くぞ!七海に愛されし者ナイトミストでグランドエイゼル・シザーズにアタックする!」

 

「させっかよ!そこは完全ガードだ!」

 

マサトとケイスケが楽しそうにファイトしているところをアンは微笑みながら見ていた。そんな楽しい雰囲気に包まれていると、会場の電気がすべて消えた。

 

「なんだなんだ?」

 

「新しいイルミネーションが始まんのか?」

 

大会の参加者は何事かと思い始める。

 

「どうなってんだよ?進行ではこんなのなかったはずだろ?」

 

「誰かが勝手に動かしたのか?」

 

どうやら今回の大会にこのようなことは想定されていなかったようだ。すると、会場の壇上に一筋の明かりがつく。そこにいたのは・・・

 

「あー、今この大会に参加している奴らに告げる。これから大会なんかより、もっと面白れぇことが始まるぜ。このメガラニカ支部に審判を与えるっていう面白れぇショーがな!」

 

カンパニーの1員の佐倉スバルと、その後ろにいるのはエースと変装をしているユキノだった。

 

「審判だと?どういうことだ!」

 

「てかあれ、キョウコさんに似てなくね?」

 

「・・・ユキノ・・・ちゃん・・・?」

 

アンは後ろにいるユキノの存在に驚きを隠せないでいた。

 

「だいたいお前ら誰だよ⁉俺らのメガラニカで何しようとしてやがんだよ⁉」

 

(守山のバカがユナサン支部でいろいろとしゃべりやがったから今さら隠す必要ねぇか・・・)

 

スバルはそんなことを考え、一同全員に話す。

 

「あたしらカンパニーっていう集団はな、あたしらの目的を邪魔する奴らに徹底的に審判を下していってんだよ。ここに所属してる一条キョウヤもあたしらの目的を邪魔する奴だ!よって、手始めにあいつが活動しているこのメガラニカ支部を破壊してやるぜ!」

 

「「「!!」」」

 

メガラニカ支部を破壊すると聞いて、コズミックドライブは目を見開く。

 

 

八百屋佐倉店のユイの部屋。いろいろと考え事をしているユイのスマホに通話の着信音が鳴る。スマホの着信者はアンだった。これ見たユイはすぐに通話に出る。

 

「もしもしアン?どうしたの?」

 

≪あ、ユイちゃん?実は・・・≫

 

アンは今現在起こっていることを全て話す。事情を聞いたユイは驚愕の表情になる。

 

「え・・・?カンパニー・・・?」

 

≪今一条さんは支部長会議に出席する支部長の護衛についていて今はいないんです。今から戻ってきて間に合うかどうかもわかりません≫

 

「っ!」

 

それを聞いたユイは通話を切って居間に向かっていった。

 

「パパ!・・・て、あれ?クロノ?」

 

「ユイ?」

 

「どうしたんじゃ?」

 

「と、それどころじゃなかった!今すぐ車だして!メガラニカ支部に向かってほしいの!」

 

あまりの慌てようにクロノとゲンゾウは何事かと思い出す。

 

「何かあったのか?」

 

「メガラニカ支部にカンパニーが!」

 

「何っ⁉」

 

「だから急がなきゃいけないの!だから早く!」

 

「な、なんだかよくわからんが、あいわかった!すぐに車を出すからな!クロノ、お前もついてこい!」

 

「は、はい!」

 

ゲンゾウはユイに言われるがまま、車庫に向かう。ユイとクロノはゲンゾウについていく。

 

 

メガラニカ支部では、現在はキョウヤが不在だという事を一同がスバルに教えている。

 

「ああ?んだよ、あの野郎いねぇのかよ。せっかく相手してやろうと思ったのに、やる気が失せるなぁ。ちっ、気が乗らねぇが仕方ねぇ。不戦勝ってことで遠慮なく・・・」

 

「ま、待ってください!そんな破壊するなんてこと、絶対に許しません!」

 

スバルの言葉に真っ先に反論したのはアンだった。

 

「んだよてめー?ガキは関係ねぇんだよ。すっこんでやがれ」

 

「関係なくありません!私は一条さんにこのメガラニカ支部を任されているのですから!」

 

「ああ?てめーが代表ってことか?だったら相手・・・と言いてぇが、本来一条とやろうと思ってたからやる気が出ねぇんだよ。てめーの相手はあいつで十分だ。ガキはガキ同士でやった方がいいだろ?」

 

スバルは後ろに控えているユキノに指を指す。ユキノはアンの前に立つ。

 

「っ!ユキノちゃん・・・」

 

「・・・ユキノ?人違いじゃないかしら?だって私は・・・破壊者となったのだから・・・」

 

「ユキノ・・・」

 

アンとユキノの前にファイトテーブルが現れる。エースはユキノのことを心配そうに見つめている。

 

「正しい者にこそ勝利が下る。すなわち正義!てめーらとあたしら、どっちが正しいかは、ファイトによって決まるんだよ」

 

「・・・私が勝てば、メガラニカ支部は壊さないと約束してくれますか?」

 

「ああ、いいぜ。てめーがそいつに勝てたらの話だがな」

 

「・・・絶対に負けられない・・・」

 

アンとユキノはファイトテーブルにデッキを設置して、いつでもファイトできる状態になった。そして、メガラニカ支部の命運をかけたファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「鎖鎌の忍鬼オニフンドウ!」

 

「禁書の魔女シナモン!」

 

鎖鎌の忍鬼オニフンドウ  PW5000

 

禁書の魔女シナモン  PW5000

 

「私の先攻。ドロー。戦巫女ミヒカリヒメにライド!シナモンは移動!ターンエンド」

 

戦巫女ミヒカリヒメ  PW8000

 

R ミヒカリヒメ R

R  シナモン  R  ユキノの手札5枚 山札43枚

 

「私のターンです!ドロー!忍妖コナユキにライド!オニフンドウは移動!」

 

忍妖コナユキ  PW7000

 

R  コナユキ  R

R オニフンドウ R

 

「オニフンドウのブースト、コナユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『忍竜オボロキーパー』」

 

「ダメージチェック『宇宙の神器CEOユグドラシル』」

 

「ターン終了です」

 

PW12000➡PW8000  アンの手札6枚 山札42枚  ユキノのダメージ1枚

 

「私のターン。ドロー。黄昏の神器ヘスペリスにライド!」

 

黄昏の神器へスペリス  PW9000

 

R へスペリス R

R シナモン  R

 

「シナモンのブースト、ヘスペリスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『陰陽の神器ネガ・ケイオポジシス』」

 

「ダメージチェック『夢幻の風花シラユキ』」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW7000  ユキノの手札6枚 山札40枚  アンのダメージ1枚

 

「私のターンです!スタンド&ドロー!ライド!花笠の忍鬼フジノ!忍竜オボロキーパーを2体コール!」

 

花笠の忍鬼フジノ  PW9000

忍竜オボロキーパー  PW9000

 

オボロキーパー  フジノ   オボロキーパー

   R    オニフンドウ    R

 

「左のオボロキーパーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』ロット・エンジェルのスキル発動。このユニットがガードとして使われたため、ソウルチャージ『慈悲の神器エイル(治)』」

 

「では右のオボロキーパーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『神界獣スコル』」

 

「オニフンドウのブースト、フジノでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『関門の忍鬼アタカ』」

 

「ダメージチェック『運命の神器ノルン』」

 

「ターン終了と同時に、オボロキーパーのスキル発動!オボロキーパー2体を山札の下に戻し、山札からグレード3のユニットを手札に加えることができます!」

 

本来ならアンはここでシラユキを手札に加えるつもりだが、アンはあえて違うユニットを手札に加える。

 

「看破の忍鬼ヤスイエを手札に!ターン終了です!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000

PW14000➡PW9000  アンの手札6枚 山札41枚  ユキノのダメージ3枚

 

「スタンド&ドロー」

 

「あの人の後ろに控えているあの男の子は、アムちゃんですよね?だって、ユキノちゃん、アムちゃんとずっと一緒にいるって言ってたじゃないですか」

 

「・・・だったら何?ファイトとは関係ないでしょ?」

 

「どうしてお2人がメガラニカ支部を壊すようなことをしようとしているんですか⁉それにルーナちゃんは⁉ルーナちゃんは一緒じゃないんですか⁉」

 

「・・・・・・」

 

ユキノはメガラニカ支部に来る前のことを思い返していた。

 

 

『あー、今日はメガラニカに行く予定・・・なんだけど、弓月ルーナ・・・だっけか?昨日のユニット召喚の実験のせいでまだ眠っていやがる。明日ぐらいにゃ復帰できるけど、あたしは1人だけ待って時間を潰すのは嫌いなんだよ。だから今日はお前ら2人だけ連れていく。なんか文句あっか?』

 

『お願いなら聞いてくれるかしら?』

 

『言ってみろ』

 

『その審判を下す前にやるファイト・・・私にやらせてくれないかしら?』

 

『ユキノ⁉』

 

『・・・元々はお前らが下す審判だ。一条キョウヤが万が一いなかった時、場合によっては任せてもいいぜ。けど、友人とかもいるんだろ?お前にそいつらを叩きのめせんのかよ?』

 

『・・・百人の友より、2人の親友の方を私は迷わずに選ぶわ。倒す覚悟だってある』

 

 

「(アムとルーナのため、私は友を・・・倒す!)ライド!今世の神器ヴェルザンディ!!」

 

今世の神器ヴェルザンディ  PW11000

 

「真昼の神器へメラをコール!へメラのスキル!ドロップゾーンにある神器のユニットを3枚まで選んでソウルに送ることができる。ロット・エンジェルを1枚ソウルに。ヴェルザンディのスキル!ソウルブラスト『黄昏の神器ヘスペリス』『慈悲の神器エイル(治)』『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』前列のユニットにスキルを与えるわ。ヘスペリスのスキル!ヴァンガードのアタックがヒットすれば、相手のリアガードを1体退却することができる」

 

へメラ ヴェルザンディ R

 R   シナモン   R

 

「へメラでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『狐使いイヅナ(☆)』」

 

「シナモンのブースト、ヴェルザンディでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード」

 

「ツインドライブ『真昼の神器へメラ』『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

ヴェルザンディ(ユキノ)は魔力で作り上げた爆弾をフジノ(アン)に向けて投げる。爆弾はヴェルザンディ(ユキノ)の合図で爆発し、フジノ(アン)は爆発に巻き込まれる。

 

「くぅ!ダメージチェック『忍妖コナユキ』『忍竜ヒデンスクロール(醒)』スタンドトリガー!オニフンドウをスタンド!パワーはヴァンガードに!」

 

「ヘスペリスのスキル発動!アタックがヒットしたため、相手リアガードを1体退却!オニフンドウを退却!ヴェルザンディのスキル!アタックがヒットしたため、山札の上2枚を見て、1枚を手札に、1枚をソウルに『運命の神器ノルン』ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW16000➡PW9000(+5000)  ユキノの手札7枚 山札32枚  アンのダメージ3枚

 

「・・・あくまでも答えるつもりはないという事ですか。ならば、私が勝ち、何をしようとしているのか、洗いざらい話してもらいます!」

 

「やれるものならやってみなさい。私は負けるつもりはないから」

 

アンとユキノは互いに対峙し合っている。

 

「アンとあいつ、何の話をしてんだ?こっからじゃよく聞こえねぇな」

 

「ずいぶんあいつのことを知っている様子だったが・・・」

 

ファイトしてる場所から離れて観戦しているマサトとケイスケはそんな話をしていた。

 

「参ります!影よりはせ参じ、忍び舞い散らせよ!ライド!看破の忍鬼ヤスイエ!!」

 

看破の忍鬼ヤスイエ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!伏魔忍竜オニビブレーダー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『関門の忍鬼アタカ』グレード1+2

 

伏魔忍竜オニビブレーダー  PW26000  ハーツ『看破の忍鬼ヤスイエ』

 

「オニビブレーダーのスキル!手札から1枚選び、チャコールフォックスをスペリオルコール!パワープラス2000!さらに後列からアタックが可能に!チャコールフォックスのGB(ジェネレーションブレイク)!チャコールフォックスにパワープラス2000!ヤスイエの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、山札からチャコールフォックスを2体スペリオルコール!チャコールフォックスのスキル!チャコールフォックス3体にパワープラス2000!もう1体のチャコールフォックスでさらにチャコールフォックス3体にパワープラス2000!さらに忍竜ルーンスターをコール!」

 

チャコールフォックス  PW7000

忍竜ルーンスター  PW9000

 

ルーンスター オニビブレーダー   R

チャコール   チャコール   チャコール

 

「まずは真ん中のチャコールフォックスでヴァンガード!」

 

「インターセプト!『真昼の神器へメラ』」

 

「チャコールのブースト、ルーンスターでヴァンガードにアタック!ルーンスターのスキル!カウンターブラストを払い、山札からルーンスターをスペリオルコール!」

 

「ガード!『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』」

 

オニビブレーダーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『夢幻の風花シラユキ』『看破の忍鬼ヤスイエ』『忍妖ユキヒメ(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復し、パワーをルーンスターへ!」

 

オニビブレーダーは軽やかにジャンプをし、空中回転をし、そのままヴェルザンディ(ユキノ)に向けて刀を振るう。

 

「ちぃ!ダメージチェック『戦巫女ククリヒメ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「チャコールのブースト、ルーンスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』」

 

「ターン終了!2体のチャコールは山札の下へ!呼び出されたルーンスターは手札へ!」

 

PW15000➡PW11000+SH5000=16000

PW20000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000(+5000)

PW25000➡PW16000+SH10000=26000  アンの手札6枚 山札34枚  ユキノのダメージ4枚

 

「よしいいぞ!このままいけば勝てるぜ!」

 

「だが、油断できないのもまた事実だぞ・・・」

 

マサトはガッツポーズをし、ケイスケは冷静にファイトを考察していく。

 

「私の邪魔は絶対にさせない!ストライドジェネレーション!!!聖火の究極神器デメテール!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『今世の神器ヴェルザンディ』グレード3

 

聖火の究極神器デメテール  PW26000  『今世の神器ヴェルザンディ』

 

「へメラをコール!へメラのスキル!ドロップゾーンの神器のユニットを3枚ソウルに!『黄昏の神器ヘスペリス』『真昼の神器へメラ』『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』ヴェルザンディの超越(ストライド)スキル!神器のユニットにストライドした時、ソウルにカードが入るたびに、前列の神器のユニットにパワープラス1000を得る!デメテールとへメラにパワープラス3000!陰陽の神器ネガ・ケイオポジシスをコール!」

 

陰陽の神器ネガ・ケイオポジシス  PW11000

 

「ネガ・ケイオポジシスのスキル!カウンターブラストを払って、ドロップゾーンのカードを3枚ソウルへ!『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』『慈悲の神器エイル(治)』超越(ストライド)スキルで前列のユニットにパワープラス3000!」

 

「ケイオポジシス・・・スキルが発動すれば一定のソウルが溜まったり下回ったりすれば自分にダメージが下るリスクがあるユニットを採用するのは・・・超越(ストライド)スキルを最大限までに引き出すためですか・・・」

 

「神器のGユニットにストライドが厳しい条件付きだけどね。それにスキルを発動した後ならいくらでもソウルを溜めていいわけだしね。清めの神器ピュア・エンジェルをコール!ピュア・エンジェルのスキル!カウンターブラストを払って、デメテールに、パワープラス5000!」

 

ケイオポジシス デメテール へメラ

   R    シナモン  ピュア

 

「シナモンのブースト、デメテールでヴァンガードにアタック!デメテールのスキル!ハーツに神器のユニットがいるなら、カウンターブラストを払って、そのハーツのユニットの枚数分だけ、3枚ソウルチャージ『ドリーミング・ドラゴン(醒)』『運命の神器ノルン』『陰陽の神器ネガ・ケイオポジシス』『神界獣スコル』そしてカウンターチャージ!さらに超越(ストライド)スキルで前列にパワープラス3000!」

 

「くっ・・・ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『衰微の女神ヘル』『凍気の神器スヴェル』『戦巫女ククリヒメ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはケイオポジシスに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

デメテール(ユキノ)は聖火の杖を持っている反対の手をかざし、その炎をヤスイエ(アン)に向けて放つ。炎はたやすくヤスイエ(アン)を包み込む。

 

「きゃああああああ!ダメージチェック『忍竜ルーンスター』『忍竜オボロキーパー』」

 

「シナモンのスキル!このユニットをソウルに!ソウルチャージ『宇宙の神器CEOユグドラシル』『戦巫女ミヒカリヒメ』超越(ストライド)スキル!前列の神器にさらにパワープラス3000!ピュア・エンジェルのスキル!ソウルブラスト!『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』『慈悲の神器エイル(治)』1枚ドロー!ケイオポジシスでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード。ダメージチェック『忍妖ホワイトヘロン』」

 

「ピュア・エンジェルのブースト、へメラでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!伏魔忍妖ホウゲンウイング!!ホウゲンウィングのスキル!リアガードのルーンスターと、山札のルーンスターをガーディアンサークルにスペリオルコール!このルーンスター2体は山札の下へ!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍妖ユキヒメ(治)』

 

伏魔忍妖ホウゲンウイング  SH15000

 

「ターンエンド」

 

PW37000➡PW11000

PW25000➡PW11000

PW28000➡PW11000+SH25000=36000  ユキノの手札6枚 山札21枚  アンのダメージ5枚(2枚)

 

「ユキノちゃん、せめてこれだけでも聞かせてください。これは誰かにやらされているからやってるのですか?それとも、自分のご意思ですか?」

 

「・・・何当たり前のことを聞いてるのよ。自分の意思に決まってるじゃない」

 

「・・・っ!なぜ・・・そんな悲しいことを・・・」

 

「勘違いしてもらったら困るけど、私は誰かの計画だとか、完全なる未来とか、まったく興味がない。昔の私なら興味を持ってたかもだけど」

 

「計画?完全なる未来?」

 

知らない単語を聞いてアンは首を傾げる。

 

「それでも私が計画に協力しているのはね、大切な2人の友のことを思ってのことよ。そのためなら、友を討つ覚悟はあるわ」

 

「!!」

 

その言葉を聞いてアンは幼稚園児の頃に出会ったピンクの髪の園児と言ってたことを思い出す。

 

「(似てる・・・。2人の友のためになにかしてやりたい思いが・・・あの子と・・・。だけど・・・)その子がどんな思いを持っているかはわかりませんが、本心ではそんなこと望んでいるはずがない!たとえその子が拒まれようと、私はあなたたちを止めてみせます!!」

 

アンの強い決意と共にストライドのコストを支払う。

 

「(友達を止めるためには・・・勝つしかない!!)ストライドジェネレーション!!!伏魔忍竜ホムラレイダー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『看破の忍鬼ヤスイエ』グレード3

 

伏魔忍竜ホムラレイダー  PW26000  ハーツ『看破の忍鬼ヤスイエ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、チャコールフォックスを2体スペリオルコール!チャコールフォックスのスキル!チャコールフォックス3体にパワープラス2000!同じスキルをもう1度!チャコールフォックス3体にパワープラス2000!夢幻の風花シラユキと、チャコールフォックスをコール!チャコールフォックスのスキル!チャコールフォックス4体にパワープラス2000!ホムラレイダーのスキル!カウンターブラスト(2)!Gゾーンのホムラレイダーを表に!ドライブマイナス!スキル獲得!」

 

夢幻の風花シラユキ  PW11000

 

シラユキ  ホムラレイダー チャコール

チャコール  チャコール  チャコール

 

「チャコールフォックスのブースト、シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『衰微の女神ヘル』」

 

「チャコールフォックスのブースト、チャコールフォックスでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!七色の女神イーリス!!イーリスのスキル!ドロップゾーンにあるカードを3枚ソウルに!『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』『慈悲の神器エイル(治)』そしてシールドプラス5000!」

 

七色の女神イーリス  SH15000

 

「ホムラレイダーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『凍気の神器スヴェル』スヴェルのスキル!カウンターブラストを払って、山札の上から5枚をガーディアンサークルへ!クインテットウォール!」

 

クインテットウォール  『神界獣スコル』『黄昏の神器ヘスペリス』『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』『慈悲の神器エイル(治)』『今世の神器ヴェルザンディ』

 

ホムラレイダーはヴェルザンディ(ユキノ)に襲い掛かったが、ヴェルザンディ(ユキノ)を守ろうとスヴェルが前に立ち、後から5体のガーディアンたちがスヴェルに駆け付けた。

 

「ツインドライブ『関門の忍鬼アタカ』『関門の忍鬼アタカ』ホムラレイダーのスキル!チャコールフォックス3体を山札に戻し、ホムラレイダーをスタンド!チャコールフォックスのブーストをつけて、もう1度ヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード『衰微の女神ヘル』(コスト『運命の神器ノルン』)」

 

再び起き上がったホムラレイダーは再びヴェルザンディ(ユキノ)に刀を振るうが今度はヘルの番傘によって防がれてしまう。

 

「ツインドライブ『夢幻の風花シラユキ』『忍竜ヒデンスクロール(醒)』スタンドトリガー!シラユキをスタンド、パワープラス5000!シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『戦巫女ククリヒメ(☆)』」

 

「そ・・・そんな・・・。ターン終了・・・」

 

PW24000➡PW11000

PW26000➡PW11000+SH20000=31000

PW26000➡PW11000+SH25000=36000

PW35000➡PW11000(完全ガード)

PW16000➡PW11000+SH10000=21000  アンの手札7枚 山札29枚  ユキノのダメージ5枚(裏3枚)

 

「スタンド&ドロー。・・・そろそろ終わらせてあげる。これが私の覚悟の印よ。ストライドジェネレーション!!!破壊神獣ヴァナルガンド!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『陰陽の神器ネガ・ケイオポジシス』グレード3

 

破壊神獣ヴァナルガンド  PW26000  ハーツ『今世の神器ヴェルザンディ』

 

「戦巫女ミヒカリヒメと、ドリーミング・ドラゴンをコール!ピュア・エンジェルを移動!」

 

衰微の女神ヘル  PW6000

ドリーミング・ドラゴン(醒)  PW4000

 

ケイオポジシス ヴァナルガンド  ピュア

ミヒカリヒメ     R    ドリーミング

 

「ドリーミング・ドラゴンのブースト、ピュア・エンジェルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『忍竜ルーンスター』」

 

「ヴァナルガンドでヴァンガードにアタック!ヴァナルガンドのスキル発動!ソウルブラスト『運命の神器ノルン』『ドリーミング・ドラゴン(醒)』『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』『慈悲の神器エイル(治)』『黄昏の神器ヘスペリス』Gゾーンのヴァナルガンドを表に!スキル獲得!」

 

「完全ガード!『忍妖ホワイトヘロン』(コスト『夢幻の風花シラユキ』)」

 

ヴァナルガンドはヤスイエ(アン)に向けて爪で切り裂こうとするが、ホワイトヘロンがヤスイエ(アン)を守る。そして、ヴァナルガンドは奥の手を使う。

 

「ヴァナルガンドのスキル発動!山札の上4枚を見て、山札の置き場所を決める。3枚とも山札の上に、1枚は山札の下に。トリプルドライブ『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』ダブルクリティカルトリガー。効果は全部ケイオポジシスに。『ドリーミング・ドラゴン(醒)』スタンドトリガー。ピュア・エンジェルをスタンド、パワープラス5000!」

 

「トリプル・・・トリガー・・・」

 

「ミヒカリヒメのブースト、ケイオポジシスでヴァンガードにアタック!」

 

「が、ガード!『忍竜ヒデンスクロール(醒)』『関門の忍鬼アタカ』『関門の忍鬼アタカ』

 

「ピュア・エンジェルでヴァンガードにアタック!」

 

アンの最後に残ってある手札は看破の忍鬼ヤスイエただ1枚のみ。ガード値がないためガードに使用できない。

 

「(ふ、防ぎ・・・切れない・・・)ノー・・・ガード・・・」

 

ピュア・エンジェルは光の槍を生成し、ヤスイエ(アン)に向けて光の槍を放つ。ヤスイエ(アン)に光の槍が突き刺さり、ヤスイエ(アン)はそのまま倒れる。

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW29000➡PW11000+SH20000=21000

PW12000➡PW11000

 

ダメージチェック『忍竜オボロキーパー』

 

アンのダメージ6枚  ユキノのダメージ5枚  勝者ユキノ

 

「私の勝ちね」

 

ユキノは自分のデッキをせっせとしまう。アンは首を下に俯いている。

 

「ウソだろ・・・?アンが負けた・・・?」

 

「いったい何が始まろうというのだ・・・?」

 

「どうやら終わったみたいだな。お前、ちゃんとやれるのか?」

 

「・・・大丈夫」

 

スバルはユキノを急かさせる。ユキノはポケットからカードを取り出そうとするところで手が止まる。ユキノの脳裏にあるのはトコハたちと過ごした休日の日々だ。

 

(・・・っ!何をためらう必要がある!私は2人の負担を減らすために、私はここで、ピースメイカーとなる!)

 

ユキノはすぐにアムとルーナのことで頭に入れさせ、迷いを振り切る。そして1枚のカードを取り出す。

 

「な、何をするつもりですか・・・?」

 

「・・・十二支刻獣巳の刻、クロノスピン・サーペント」

 

ファイトテーブルにカードを置くことによって、煙が発し、1つに纏わる。そして、不完全ながらもユニットの1体、クロノスピン・サーペントの召喚に成功する。

 

「バカな・・・本物のユニット・・・だと・・・?」

 

「やべぇよ・・・あれ絶対こっちに攻撃してくるつもりだよ・・・」

 

本物のユニットの登場により、一同全員が驚いている。

 

「・・・アタック」

 

ユキノがカードをレストさせることによって、クロノスピン・サーペントはメガラニカ支部の攻撃を開始させる。クロノスピンは首の歯車を回しながらところどころに体当たりをしていった。

 

「うわああああああ!!やっぱ攻撃してきたーーー!!」

 

「に、逃げろーーーーー!!」

 

「・・・そんな・・・」

 

一同は暴れているクロノスピンから逃げるようにメガラニカ支部から脱出しようとする。アンはただただ立ち尽くすことしかできなかった。

 

「覚えとけ!てめーらがあたしらの邪魔をする限り、何度でも現れるからな!!」

 

スバルはエースとユキノを連れてメガラニカ支部から去っていったのであった。

 

 

ゲンゾウの車が駆け付けた時にはすでに遅し。メガラニカ支部はほとんどが壊され、半壊状態になっている。

 

「どうなっとんじゃい・・・こりゃあ・・・」

 

「お前ら!大丈夫か⁉」

 

「アン!」

 

ユイは蹲っているアンに駆け寄り、クロノは一同たちに駆け寄る。

 

「大丈夫なもんか!見ろよあのあり様!おかげでひでぇ目にあったぜ・・・」

 

「あれのせいでみんなひどく落ち込んで・・・アンもあの状態だ・・・」

 

一同全員、たいしたケガもないようで、クロノはひとまず安心した。そこにメガラニカ職員用の車が到着する。車からキョウヤが出てくる。

 

「日向から連絡があって急いで戻ってきてみれば・・・これはどういうことだ⁉」

 

キョウヤが状況の説明を要求している時、アンが口を開く。

 

「・・・カンパニーと名乗るものたちが現れて・・・1人のファイターのファイトに負けて・・・その子がカードを置いたら、本物のユニットが・・・」

 

「・・・何という事だ・・・。支部長になんと報告すれば・・・」

 

キョウヤの表情には悔しさが滲んでいるのがわかる。

 

「・・・止められなかった・・・」

 

「アン・・・」

 

「どんな理由や事情があろうとも、あんなことをしていいはずがない。なのに・・・私は・・・支部を守るどころか・・・友達を止めることができなかった・・・」

 

「・・・よしよし、アンはよく頑張ったよ・・・。ありがとう・・・」

 

涙が溢れているアンをユイが抱きしめてなだめている。クロノのスマホに着信が鳴る。着信者はリューズだった。内容は・・・

 

『第2の審判が下された。完全なる未来さえ訪れば、その悲しみも嘆きもすべて消えるだろう』

 

となっている。クロノはより一層に険しい表情になる。

 

 

メガラニカ支部より離れた場所、スバルは町の絶景を双眼鏡で眺めていた。

 

「いいねぇ、仕事の後に絶景を眺めるのは最高じゃねぇか。これで酒さえ飲めればな・・・」

 

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

 

「ユキノ、大丈夫⁉」

 

ユキノはユニットの召喚の影響で苦しそうな表情になっている。エースはユキノを心配している。

 

「おいおい、完全な状態のユニットが召喚されるまで、バテんじゃねぇぞ?お前らがいなきゃ計画は完遂できねぇからな」

 

スバルは2人に振り向くことはせずに絶景を眺めている。

 

「ユキノ・・・やっぱり私1人でやった方が・・・」

 

「はぁ・・・大丈夫だって言ってんでしょ・・・?あんた10年間苦しんでたのよ?だったらその分、私が頑張って、あんたを楽にしてあげるからさ。ルーナと一緒に頑張りましょう?」

 

「・・・バカ・・・」

 

エースはユキノを優しく抱きしめる。

 

「・・・ん・・・?」

 

スバルは双眼鏡で何かを発見し、それに視線を向ける。そこに映っていたのは買い物をしているスバルの双子の姉、キョウコの姿だった。

 

「・・・へぇ・・・」

 

これを見たスバルは口元に笑みを浮かべる。スバルはスマホにメールを送ってから2人に顔を合わせる。

 

「おいお前ら、迎えの奴らを回すからそいつらと帰れ。あたしはちょっくら・・・ストライドフォースを集めてくるからよ・・・」

 

スバルは楽しそうな笑みを浮かべながらバイクに乗る。ゴーグルをかけた後、エースとユキノを置いてそのまま走っていった。

 

 

少し遠出して買い物をしていたキョウコは少しうれしそうな表情をしている。

 

「ふふ、遠出した甲斐があったわ。食材がどれも半額だなんて。ゲンもユイもきっと喜ぶわね」

 

からあげの材料を見つめた後、少し寂しそうな表情をしている。

 

「・・・できれば、スバルの大好きなからあげ・・・家族と一緒に食べたかったわ・・・」

 

そのまま歩みを進めると、キョウコの前にバイクの乗っているゴーグルをかけた女性が通せんぼしている。

 

「・・・よぉ。久しぶりだなぁ・・・キョウコ」

 

「・・・っ!スバル・・・」

 

ゴーグルを外した女性、スバルとキョウコは思わぬところで再会を果たしたのであった。

 

to be continued…




アン「友達を止められなかった自分が情けないです・・・」

ユイ「何言ってるの⁉アンすっごく頑張ったんでしょ?それで責める人なんて、誰1人としていないよ」

アン「皆さんは本当に優しいですね。こんな私に、慰めの言葉をたくさんかけていただいて・・・。そんな資格はないのに・・・」

ユイ「資格とかどうとかなんて関係ないよ。アンが友達を思ってくれているのが、言葉1つ1つで伝わってくるから、それで十分だよ」

アン「でも・・・でも・・・」

ユイ「・・・ねぇアン、今日うちに泊まっていかない?それで自分の考えを整理していこう。ね?」

TURN91「佐倉スバル」


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佐倉スバル

今はゴールデンウイークの時期ですね。

私は今も平常運転ですので早めにあげられるときはあげちゃいますよ。

さて、今回もオリジナルの話です。

ちょっとわかりにくい表現があるかもですけどご勘弁ください。

それでは、本編をどうぞ!


メガラニカ支部の近くにある街で遠出して買い物をしていたキョウコの前に、メガラニカ支部をユキノを使って破壊させた張本人、カンパニーの1員の佐倉スバルが立ちふさがる。

 

「こうしてお前と会うの何年振りかねぇ?身内なのにすごく懐かしく感じるぜ」

 

「スバル・・・」

 

キョウコはスバルに会えて内心では嬉しいことだ。だがユイから事情を聞いていたので素直に喜べないでいた。

 

「・・・自分から会いに来るなんて、一体何か用なのかしら?」

 

「なに、ちょいと退屈しててよ。偶然お前を見かけたんで暇つぶしでもって思っただけよ」

 

スバルはバイクについているサイドカーに親指を指す。

 

「乗れよ。久しぶりにあそこに行こうぜ」

 

キョウコはスバルに従い、サイドカーに乗る。キョウコが乗ったのを確認するとすぐにどこかへとバイクで走っていく。

 

 

 

TURN91「佐倉スバル」

 

 

 

八百屋佐倉店の前、クロノは佐倉店を後にし、自分が住んでいるマンションに戻ろうとする。

 

「本当に何も聞かなくてもいいのか?」

 

「・・・はい。あんなことがあった後ですし、今はあいつらをそっとしておいてやりたいんです」

 

「そうか・・・」

 

「・・・あの、取り乱してすんませんでした。じゃあ、俺はこれで・・・」

 

「・・・クロノ」

 

クロノが帰ろうとした時、ゲンゾウが呼び止める。

 

「ワシがライブのことを黙っていたのは、お前を思ってのことじゃ。それだけは覚えておいてくれ」

 

「はぁ・・・」

 

ゲンゾウの言葉を聞いた後クロノはそのまま佐倉店を去っていく。

 

 

『現時点で動ける者は、支部の復興の手筈を整えておけ。俺は急いで支部長の元へ戻らねばならない』

 

『はい!!』

 

『・・・佐倉ユイ。日下部アンのことはお前が1番よく知っているはずだ。頼んだぞ』

 

『・・・はい』

 

 

アンはユイの部屋で自分の両親に連絡を取りあっている。なぜならアンは今日、ユイの家に泊まることになったからだ。アンは連絡を終えて通話を切る。

 

「お父さんもお母さんも泊まっていいとのことです」

 

「そっか」

 

「・・・そんなことよりユイちゃん、話してくれませんか?全部知っているんですよね?」

 

「・・・本当はアンを巻き込みたくはなかったんだけどね・・・」

 

ユイはアンに知っていることを全て話した。明神リューズのことも、リューズの目的のことを、全て。それらのことを聞いたアンは驚きの表情をしていた。

 

「・・・で、最近わかったのが、その小学生くらいの男の子が、明神リューズだったって、クロノから聞いたよ」

 

「普及協会の名誉会長さんが・・・そんなことを・・・?」

 

「うん。で、2人は最初から計画に参加しているアムのためにあっちに行ったってことを昨日トコハから聞いたんだ」

 

「・・・・・・」

 

アンはその事実を聞いて、顔を俯かせる。

 

「・・・正直、今でも実感がわきません。ラミラビが進んで恐ろしい計画に参加するなんて・・・」

 

「私もだよ。トコハにそんなことを聞かされてもさ、実感しろっていうのが無理だよ」

 

ユイはアンにこんなことを聞く。

 

「トコハは2人の意思を尊重して止めなかったけど、アンはどうするの?ラミラビを止めるってことは、明神やラミラビと戦うってことになるけど・・・」

 

「・・・ユイちゃんはどうするんですか?」

 

ユイの質問にアンは質問で返す。

 

「私は何も変わらない。明神と戦う。例えラミラビと戦うことになったとしても。だって、ユニットを悪用してまでの幸福なんていらないから」

 

「・・・そうですか。・・・私は正直まだわかりません。そんな完全なる未来だとか、ラミラビとも戦わなきゃいけないだとか、まだ何とも・・・」

 

「・・・だよね。早く理解しろって言われて理解できるものでもないし」

 

「・・・すみません。ちょっと考えさせてください。まだ頭の中が混乱してて・・・」

 

「焦る必要はないよ。ゆっくりでいいから、自分の納得のいく答えを見つけてね。お茶とか持ってくるよ」

 

「はい・・・」

 

ユイは居間からお茶を取りに部屋から離れる。

 

 

どこかのカフェでスバルとキョウコは近くのテーブルで一息ついていた。

 

「ここも変わんないねぇ。昔のまま、気が休める場所だぜ」

 

「そうね。2人でよくここでお茶を飲んでたりしたっけ」

 

キョウコは自分がここに連れてこられた理由を問いかけてみる。

 

「で、私をここに連れてこられたのは思い出に浸るためなのかしら?」

 

「おいおい、あんま警戒すんなって。・・・ま、お前のガキから全部聞いてるんだったら、無理もねぇ話か」

 

「ええ。あなたが明神リューズの理想に賛成していて、カンパニーに所属していることも」

 

「そこまでわかってんなら話は早い。ただ、今日は暇つぶしって言うのはマジな話だぜ」

 

スバルは懐から自分のデッキを取り出し、キョウコに突き付ける。

 

「審判も何も関係ねぇ。久々に、やろうぜ」

 

「・・・他に誰かいるんじゃないでしょうね?」

 

「んなもんいねぇよ。あたしはただお前と誰にも邪魔されねぇファイトがしたい。それだけだ」

 

キョウコは今ここでスバルを逃がせば2度とカンパニーに所属する理由が聞けなくなると思った。

 

「・・・いいわ。あなたには聞きたいことが山ほどあるからね」

 

「へっ、そうこなくちゃな」

 

キョウコはテーブルを操作し、ファイトテーブルとして使えるようにさせる。キョウコとスバルはデッキを設置して、いつでもファイトできる状態になった。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「次元ロボダイシュート!」

 

「メカ・アナライザー!」

 

次元ロボダイシュート  PW5000

 

メカ・アナライザー  PW5000

 

「ふーん。次元ロボのディメポか。ネオネクじゃねぇんだな」

 

「まぁ、あの後いろいろあってね。ドロー。次元ロボダイライオンにライド!ダイシュートは移動!ターンエンド!」

 

次元ロボダイライオン  PW7000

 

R ダイライオン R

R ダイシュート R  キョウコの手札5枚 山札43枚

 

「あたしのターンだ。ドロー。フロッグ・レイダーにライド!アナライザーは移動!」

 

フロッグ・レイダー  PW7000

 

R  フロッグ  R

R アナライザー R

 

「アナライザーのブースト、フロッグ・レイダーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『アックスダイバー』」

 

「ダメージチェック『次元ロボダイウルフ(☆)』」

 

「クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンドだ」

 

PW12000➡PW7000  スバルの手札6枚 山札42枚  キョウコのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!次元ロボカイザードにライド!ダイライオンをコール!」

 

次元ロボカイザード  PW9000

 

R カイザード  ダイライオン

R ダイシュート   R

 

「ダイライオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ムードメイカーにゃんるーく』」

 

「ダイシュートのブースト、カイザードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』」

 

「ダメージチェック『メカ・アドバイザー(引)』おっしゃきたぜ!ドロートリガー!パワーはヴァンガードに、1枚ドロー!」

 

「ターンエンドよ」

 

PW7000➡PW7000

PW12000➡PW7000(+5000)  キョウコの手札5枚 山札40枚  スバルのダメージ2枚

 

「あたしのターン。ドロー。コー・ホーにライド!ウィンクキラー・ミザリー、デビル・ウォッチ、アックスダイバーをコール!」

 

コー・ホー  PW9000

ウィンクキラー・ミザリー  PW9000

アックスダイバー  PW9000

デビルウォッチ(醒)  PW4000

 

ミザリー コー・ホー  アックスダイバー

デビル  アナライザー    R

 

「まずはアックスダイバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『次元ロボダイバズーカ』」

 

デビルウォッチのブースト、ミザリーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『次元ロボダイレスキュー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復して、パワーをヴァンガードに!」

 

「ちっ、回復しやがったか。アナライザーのブースト、コー・ホーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『次元ロボダイバトロス(☆)』

 

「ドライブチェック『逸材ライジング・ノヴァ』ターンエンドだ」

 

PW9000➡PW9000

PW13000➡PW9000(+5000)

PW14000➡PW14000+SH10000=24000  スバルの手札5枚 山札37枚  キョウコのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!超次元ロボダイカイザー!!」

 

『ダイ・カイ・ザー!!!』

 

超次元ロボダイカイザー  PW11000

 

「カイザードのスキル!ライドされた時、ダイカイザーにパワープラス5000!ダイライオンを移動!次元ロボダイドラゴンをコール!」

 

次元ロボダイドラゴン  PW9000

 

R ダイカイザー ダイドラゴン

R ダイシュート ダイライオン

 

「ダイシュートのブースト、ダイカイザーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『次元ロボ・オペレーターユウカ』『次元ロボダイウルフ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはダイドラゴンに、クリティカルはダイカイザーに!」

 

ダイカイザーはカイザーブレードを出現させ、それでコー・ホーを叩き倒していく。

 

「ダメージチェック『ウィンクキラー・ミザリー』『コー・ホー』」

 

「ダイライオンのブースト、ダイドラゴンでヴァンガードにアタック!ダイドラゴンのスキル!次元ロボのヴァンガードでパワープラス3000!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『勝利の印(キスマーク)アルマ』」ターンエンドよ」

 

PW21000➡PW9000

PW24000➡PW9000  キョウコの手札5枚 山札35枚  スバルのダメージ5枚

 

「ダメージ5まで追い込んだからって調子に乗んなよ。こっからがあたしの怒涛の攻撃が始まるんだからな!逸材ライジング・ノヴァにライド!!」

 

逸材ライジング・ノヴァ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!超重戦車ティーガー・センチュリオン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『逸材ライジング・ノヴァ』グレード3

 

超重戦車ティーガー・センチュリオン  PW26000  ハーツ『逸材ライジング・ノヴァ』

 

「やっぱヴァンガードはいいねぇ。何にも縛り付けられることなく、ただあたしの思うがままの自分になれるんだからよぉ」

 

「・・・あなたがカンパニーに属するのは、やっぱり、お父さんのこと?」

 

キョウコの言葉でスバルに笑みが消えた。

 

「八百屋佐倉店は結構長く続いてる名店中の名店。お父さんは佐倉店に生まれたことを誇りに持っていて、すごくまじめな人だった。でも、その真面目さが度を過ぎていて・・・」

 

「黙れ」

 

キョウコたちの父親の話をしているとスバルのドスの聞いた声質になる。

 

「あたしの前であんなくそ親父の話をするんじゃねぇ。虫唾が走る」

 

「・・・スバルはお父さんが嫌いだったのよね。佐倉店の恥晒しとか言って、本当にお父さんの態度が悪かった。いくらスバルががさつで乱暴者だからって、たったそれだけの理由で・・・」

 

「黙れっつってんだろうが!!」

 

スバルは声を荒げて怒声を発する。

 

「あのくそ親父は、初めからあたしのことを娘でも何でもねぇって思い込んでいやがった!!あたしはあたしを縛り付けるような奴と一緒ってことが耐え切れなくなってあの場所を離れた!!」

 

「・・・お父さんが思わず発してしまったあの言葉ね。いつまでたっても反省の色が見えなかったからって言ってしまったって、お父さん、すごく後悔してたわよ?自分のせいでって・・・」

 

「今さら許してほしいってか?んなもん許すわけねぇだろうが!!あの後のあたしの人生は無茶苦茶だ!!望んでない意味のねぇケンカの毎日であたしの体はボロボロ。家に戻ろうにもあいつのせいで戻れねぇわでもうあたしの精神がズタズタになるには十分だった!!・・・けど、そんなまいっている時に、あの人・・・リューズ会長と出会った」

 

「明神リューズ・・・」

 

スバルはリューズに対して尊敬を込めて語っている。

 

「リューズ会長に助けられ、よくしてくれた。そして、あたしに完全なる未来について話してくれた。それを聞いた時、あたしは感動したね。あの人についていけば、不幸の連鎖を断ち切ってくれる。もう昔みたいな暴力をしなくて済むし、幸せだけが訪れる!あたしの行動理念は、それで十分だよ」

 

「・・・スバル。私たちが小学生だった時のことを思い出してごらん?あの時のお父さんは・・・憎まれ口をたたくような人だったかしら?」

 

「・・・あくまでキョウコはあいつの味方になるんだな」

 

「そうじゃない!ただあの時のお父さんは本当に私たちを・・・」

 

「・・・ぶっ潰す!!!」

 

スバルはキョウコを鋭く睨み付け、メインフェイズに入る。

 

「ティーガー・センチュリオンのスキル!カウンターブラストで、突撃(チャージ‼)能力を持つユニットを5体まで選んで、突撃(チャージ‼)状態にできる!デビル・ウォッチを突撃(チャージ‼)!それ以外のリアガードはパワープラス2000!」

 

 ミザリー   センチュリオン アックスダイバー

デビル(突撃) アナライザー     R

 

「アックスダイバーで、ダイドラゴンにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「デビル・ウォッチのブースト、ミザリーでヴァンガードにアタック!ミザリーのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払って、手札のメカ・アドバイザーをソウルに!山札からデビル・ウォッチをスペリオルコール!パワープラス5000!突撃(チャージ‼)!デビル・ウォッチのGB(ジェネレーションブレイク)突撃(チャージ‼)状態でパワープラス3000!カウンターチャージ!ソウルチャージ!『サイレント・ジョーカー(☆)』」

 

「ガード!『次元ロボダイウルフ(☆)』」

 

突撃(チャージ‼)によってデビルウォッチは山札の下に!メカ・アナライザーのGB(ジェネレーションブレイク)!あたしのリアガードが山札に戻った時、!こいつをソウルに入れ、アックスダイバーをバインド!そしてバインドしたこいつをスペリオルコール!パワープラス3000!突撃(チャージ‼)!アックスダイバーのGB(ジェネレーションブレイク)!ライジングのヴァンガードがいるなら、カウンターブラストとソウルブラストで、ミザリーをバインド!そしてミザリーをスペリオルコール!さらに突撃(チャージ‼)状態でミザリーとアックスダイバーにパワープラス5000!ティーガー・センチュリオンでヴァンガードにアタック!ライジング・ノヴァの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストと、手札のフロッグ・レイダーをソウルに!デビル・ウォッチをスペリオルコール!突撃(チャージ‼)!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『アクロバット・ベルディ』『勝利の印(キスマーク)アルマ』『マジカル・マネージャー(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーをミザリーに!」

 

センチュリオンはダイカイザーに向けて強力なパンチを喰らわせる。パンチを喰らったダイカイザーは少しよろめく。

 

「くぅ!ダメージチェック『真・究極次元ロボグレート・ダイカイザー』」

 

「デビル・ウォッチのブースト、アックスダイバーでヴァンガードにアタック!デビル・ウォッチのスキル!パワープラス3000!カウンターチャージ、ソウルチャージ『アクロバット・ベルディ』」

 

「ノーガード!ダメージチェック『超次元ロボダイカイザー』」

 

「デビル・ウォッチトアックスダイバーは山札の下に!デビル・ウォッチのブースト、ミザリーでヴァンガードにアタック!デビル・ウォッチのスキル!パワープラス3000!カウンターチャージ、ソウルチャージ!『アクロバット・ベルディ』」

 

「ノーガード!ダメージチェック『次元ロボダイバズーカ』」

 

「デビル・ウォッチは山札の下に!ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000

PW34000➡PW11000

PW26000➡PW11000  スバルの手札5枚 山札31枚  キョウコのダメージ5枚

 

「おら、こんなもんじゃねぇだろ?お前の実力は。もっと楽しませろよ」

 

スバルはキョウコに挑発的な発言をしている。

 

 

一方のユイの部屋では、ユイは作りかけのプラモデルをつくっており、アンは自分のデッキを調整しながら自分はどうするべきなのかを考えている。

 

(違う。これも違う。デッキを調整すれば、何か掴めるかもって思いましたけど・・・やはりそう簡単に導き出せませんか・・・。私は・・・どうすれば・・・)

 

アンが少し行き詰っている時、ゲンゾウがおやつを持って部屋に入ってきた。

 

「おーい、おやつを持ってきたから適当に取って食ってくれ。なんか用があったらいつでも呼べよ」

 

「あ、ありがとうパパ」

 

「わざわざすみません」

 

ゲンゾウはおやつを部屋において、そのまま部屋から出ていく。ユイはさっそくおやつに手を取ろうとすると、おやつ以外にも、カードが置いてあるのに気づく。

 

「あれ?これ・・・むらくものカードだ!」

 

「あ、手紙もありました」

 

アンは出された手紙を読んでみる。

 

『そのカードは持ってても宝の持ち腐れだからアンちゃんにやるよ。それと、何に悩んでるのか知らんが、自分の信じた道を突き進むこそが、アンちゃんだとワシは思う』

 

「私の・・・信じた道・・・」

 

アンは手紙を読んだ後、むらくものカードを見て、自分のデッキに次々と採用させていく。その表情には、どこか笑みが浮かばれていた。それを見たユイも笑みを浮かべる。

 

 

一方、カフェで行われているファイトでキョウコがストライドフェイズに入る。

 

「ストライドジェネレーション!!!第99代次元ロボ司令官グレートダイアース!!!」

 

『第99代次元ロボ司令官・・・グレート・・・ダイアース!!!』

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

第99代次元ロボ司令官グレートダイアース  PW26000  ハーツ『超次元ロボダイカイザー』

 

「グレートダイアースのスキル!Gゾーンのグレートダイアースを表に!カウンターブラスト(2)を払って山札からグレード2と3のユニットをコールできる!次元ロボダイドラゴンと超次元ロボシャドウカイザーをスペリオルコール!次元ロボ・オペレーターユウカを2体コール!ユウカのGB(ジェネレーションブレイク)!ダイドラゴンにパワープラス4000!もう1体のユウカにも同じスキルを!ダイドラゴンにパワープラス4000!」

 

ダイドラゴン ダイアース  シャドウカイザー

 ユウカ   ダイシュート   ユウカ

 

「ユウカのブースト、シャドウカイザーでヴァンガードにアタック!にアタック!」

 

「ノーガードだ。ダメージチェック『アックスダイバー』ちっ」

 

「ダイシュートのブースト、ダイアースでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『勝利の印(キスマーク)アルマ』(コスト『ハイブ・メイカー』)」

 

ダイアースはライジング(スバル)に向けて剣を大きく振りかざしたが、アルマが投げたボールが剣に当たり、軌道がずれて直撃することができなかった。

 

「くっ!トリプルドライブ『次元ロボダイライオン』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』『次元ロボダイバトロス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ダイドラゴンに!ユウカのブースト、ダイドラゴンでヴァンガードにアタック!ダイドラゴンのスキルでパワープラス3000!」

 

「未来より来たりてあたしを守りやがれ!!ジェネレーションガード!!エクセレントチアリーダーエイリー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マジカル・マネージャー(治)』

 

エクセレントチアリーダーエイリー  SH15000

 

「エイリーのスキル!あたしのリアガードが3体以下の時、こいつのシールドプラス5000!さらにインターセプト!『ウィンクキラー・ミザリー』」

 

「ターンエンド。やっぱりリアガードを狙うべきだったかしら・・・」

 

PW17000➡PW11000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW32000➡PW11000+SH25000=36000  キョウコの手札5枚 山札28枚  スバルのダメージ5枚

 

「もうすぐリューズ会長が掲げる未来が訪れる!その時こそ、あたしの目的は果たされる!みんな平等に幸福になれるんだ!無駄なものを排除してなぁ!」

 

「・・・まるでお父さんが無駄って思ってるみたいな言い方ね」

 

キョウコはスバルと面と向かって真剣みな表情で話す。

 

「よく聞いてスバル。お父さんはね・・・過労死で死んでしまったのよ」

 

それを聞いたスバルは目を見開く。

 

「お父さんはあなたとの和解を望んでいた。それも果たせずに死んでしまった。だから、うちに戻って来いとはいわない。せめてお父さんのお墓でお父さんと・・・」

 

キョウコは必死にスバルを説得しようとしているが、スバルは笑みを浮かべてこういった。

 

「ざまぁねぇな!これで見たくもねぇ面を見なくて済むって話だろ?好都合だぜ!」

 

「っ!!スバル・・・あなた・・・」

 

「今さら和解なんざいらねぇ。あたしは自分のやりてぇことをやる!もう縛られるだけの人生も、不幸なだけの人生もまっぴらごめんなんだよ!!」

 

スバルは戻ってこようという気配は全く見られない。

 

「そろそろ終わりにすっか。十分に楽しめたよ。こっからは圧倒的パワーでねじ伏せてやるぜ!!ストライドジェネレーション!!!大悪党ダーティ・ピカロ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アクロバット・ベルディ』グレード1+2

 

大悪党ダーティ・ピカロ  PW26000  ハーツ『逸材ライジング・ノヴァ』

 

「ライアー・リップをコール!」

 

ライアー・リップ(☆)  PW4000

 

R ダーティ R

R ライアー R

 

「ダーティ・ピカロでヴァンガードにアタック!ライアーのスキル!ヴァンガードがライジングなら、こいつをソウルに入れて、1枚ドロー!パワープラス5000!超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!手札のライジング・ノヴァをソウルに!そしてムードメイカーにゃんるーくをスペリオルコール!パワープラス5000!突撃(チャージ‼)!ダーティ・ピカロのGB(ジェネレーションブレイク)(3)!カウンターブラスト(2)、Gゾーンのダーティ・ピカロを表に!手札のにゃんるーくをソウルに入れ、Gゾーンの表の枚数分、スペリオルコール!フロッグ・レイダー、ブルドーザー・ドーブを2体スペリオルコール!ブルドーザー・ドーブの突撃(チャージ‼)!ブルドーザー・ドーブのGB(ジェネレーションブレイク)突撃(チャージ‼)状態ならこいつはパワープラス10000だ!!」

 

ブルドーザー・ドーブ  PW11000

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『次元ロボダイライオン』)」

 

ダーティ・ピカロは強力なビーム砲をダイカイザーに目掛けて放ち、ダイカイザーを守ろうとグランガードが障壁でビーム砲を防ぎきる。

 

「トリプルドライブ『勝利の印(キスマーク)アルマ』『メカ・アドバイザー(引)』ドロートリガー!パワーは右のブルドーザー・ドーブに!1枚ドロー!『ライアー・リップ(☆)』クリティカルトリガー!パワーは右のブルドーザー・ドーブに、クリティカルは左のブルドーザー・ドーブに!にゃんるーくのブースト、左のブルドーザー・ドーブでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスカリヴー!!エクスカリヴーのスキル!相手のパワーが30000以上で、シールドプラス10000!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『次元ロボダイレスキュー(治)』

 

超宇宙勇機エクスカリヴー  SH15000

 

「ちっ!にゃんるーくとブルドーザー・ドーブを山札の下に!にゃんるーくのスキル!山札に置かれた時、ブルドーザー・ドーブにパワープラス4000!フロッグ・レイダーのブースト、ブルドーザー・ドーブでヴァンガードにアタック!これでとどめだ!!」

 

「もう1度ジェネレーションガード!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスカリヴー!!エクスカリヴーのスキルでシールドプラス10000!さらにガード!『次元ロボダイバトロス(☆)』」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『次元ロボダイレスキュー(治)』

 

「くそ!ブルドーザー・ドーブは山札の下に!ターンエンドだ」

 

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW33000➡PW11000+SH25000=36000

PW42000➡PW11000+SH35000=46000  スバルの手札4枚 山札24枚  キョウコのダメージ5枚(裏2枚)

 

「・・・スバルの言いたいことはよくわかった。でもね、姉としての意地があるのよ。間違った道に行こうとする妹を絶対に止めるわ!ストライドジェネレーション!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

ダイカイザーは空高く飛んでいった。そして空から神々しい光が溢れだし、そこに1機の機体が現れる。まさに伝説といっても過言ではないほどに輝いていた。

 

「伝説の次元ロボダイカイザー・レオン!!!!」

 

『ダイカイザー・・・レオン!!!』

 

伝説の次元ロボダイカイザー・レオン  PW26000  ハーツ『超次元ロボダイカイザー』

 

「ダイシュートのGB(ジェネレーションブレイク)!ダイシュートをソウルに!次元ロボのヴァンガードにパワープラス4000!アタックがヒットすればリアガードを1体退却できる!ダイカイザー・レオンのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラストと、Gゾーンのダイカイザー・レオンを表に!ハーツにカイザーの名のつくヴァンガードがいるなら、このユニットはドライブチェックでグレード3が出たらユニットを1退却でき、完全ガードを無効にする!」

 

ダイドラゴン ダイカイザー・レオン シャドウカイザー

 ユウカ       R        ユウカ

 

「ダイカイザー・レオンで、ヴァンガードにアタック!」

 

「そんな簡単にグレード3なんて出るわけねぇだろ!完全ガード!『勝利の印(キスマーク)アルマ』(コスト『コー・ホー』)」

 

「出す!出して見せる!トリプルドライブ『次元ロボダイバズーカ』『次元ロボカイザード』『究極次元ロボダイユーシャ』ダイカイザー・レオンのスキル!グレード3が出たため、アルマを退却!完全ガードを無効に!」

 

「な、なんだとぉ!!?」

 

ダイカイザー・レオンは神々しい光を拳に載せる。そしてその拳をライジング(スバル)に解き放つ。アルマも守りに入ったが、アルマはライジング(スバル)ごと神々しい光に包まれたのであった。

 

PW30000➡PW11000(完全ガード➡無効)

 

ダメージチェック  『ブルドーザー・オーブ』

 

キョウコのダメージ5枚  スバルのダメージ6枚  勝者キョウコ

 

「・・・スバル・・・」

 

バシンッ!

 

キョウコはスバルの肩に手を置こうとするが、スバルがその手をはねのける。

 

「・・・認めねぇ」

 

「スバル・・・?」

 

「あたしは絶対、親父のことなんか認めねぇぞ!!」

 

スバルはそう言って自分のバイクに乗り込む。

 

「スバル!」

 

「あたしは絶対完全なる未来を実現させてみせる!全ての不幸をなくしたその時こそ、あたしの第2の人生が始まるんだ!!」

 

スバルはゴーグルをかけ、バイクでカフェから去っていく。

 

「待ちなさい!スバル!」

 

キョウコはスバルを追いかけようとしたが、もうスバルの姿はどこにもいなかった。

 

「スバル・・・」

 

キョウコはただ1人、寂しそうな表情でスバルが去っていった場所を見つめる。

 

 

ユイの部屋でユイとアンはお互いにファイトしあっていた。状況はアンの方が有利だった。

 

「リアガードでヴァンガードにアタック!」

 

「ダメージチェック。・・・あ~あ、負けちゃった」

 

「勝てた・・・。これさえあれば・・・」

 

ユイはちょっぴり残念そうな表情をし、勝利したアンはすごい自信にあふれていた。

 

「・・・ユイちゃん。私、決めました」

 

「うん?」

 

「私も、リューズさんの計画を止めます。自分の目的のために、私たちの友達であるラミラビを利用するなんてこと、やっぱりどうしても許せない」

 

「・・・ラミラビと戦うことになったとしても?」

 

「はい。でなければ、大切な人は誰1人として守れないから」

 

アンの決意を見てユイは微笑みを見せた。

 

「トコハはラミラビの意思を尊重してあげたけど、アンはその逆だね。でも、友達を思う気持ちは、十分に伝わったよ」

 

「ユイちゃん・・・」

 

「一緒に戦おう!必ず明神を止めるんだ!」

 

「はい!」

 

ユイとアンはお互いに手を取りあっていた。

 

 

夕方、ゲンゾウは居間で呑気にテレビを見ていた。そこに、キョウコが帰ってきた。

 

「ただいま・・・」

 

「おかえり。どうしたキョウコ?元気がないぞ?」

 

キョウコは今日起こったことをゲンゾウに話す。

 

「・・・今日、偶然スバルと出くわしたのよ」

 

「スバル?お前が言ってた双子の妹って奴か?」

 

「ええ。あの子は、明神リューズのところにいて、完全なる未来を実現させるって言ってた。私はスバルを止めようとした。でも、勝つには勝ったけど、私の思いは届かなかった。姉として失格よね、私・・・」

 

顔を俯かせるキョウコにゲンゾウは優しく抱きしめてあげた。

 

「お前はいつだってお節介焼きだ。それはお前のいいところなんじゃ。ワシはお前のそのお節介に惚れて、あの頑固者の義父ちゃんに許しを得て、お前と結婚したんじゃ」

 

「ゲン・・・」

 

「お前はそのままでいいんじゃ。それに、思いを託してくれるものがおるじゃろう?全て、ユイに託そう。お前の思いを、全部ユイに」

 

それを聞いたキョウコは微笑みをみせる。

 

「ゲン、娘離れでもしたの?いつもいつもユイを心配をしてたあなたが」

 

「うるせぇ!ワシは今でも心配しとるわ!だが、言ったところで立ち止まらないのは、親譲りじゃからな」

 

「・・・そうね。全て、ユイに託しましょう」

 

そう言ってキョウコはキッチンの方に向かっていく。

 

「ああキョウコ、今日はアンちゃんが泊まるから食事1人分の追加を頼む」

 

「わかったわ。腕によりをかけて作るわ」

 

「・・・愛しとるぞ、キョウコ」

 

「・・・私もよ、ゲン」

 

時間が経ち、今日の夕飯で、佐倉家とアンは楽しそうに食事をしていくのであった。

 

 

クロノの住むマンションで、クロノはスマホでこれまでのことを伊吹に報告しょうとしていた。

 

≪今は手が離せない。明日の支部長会議の後、改めて聞かせてくれ。・・・その時に、新導ライブのことも話す≫

 

「・・・わかった」

 

スマホの通話が切れる。そんな時に、ドアにノックがかけ、ミクルが部屋に入ってくる。

 

「ちょっと早いけど、夕飯にしようか」

 

クロノはリビングに入り、ミクルと共に夕飯をとる。

 

「・・・ミクルさん。あのさ・・・」

 

「ん?」

 

「もし・・・もしもなんだけどさ・・・父さんが今も生きてるんだとしたら・・・どうする?」

 

「っ!!」

 

クロノの質問を聞いたミクルは驚愕な表情をし、箸を落としてしまう。

 

「・・・えっ?」

 

この時、クロノは察してしまった。ミクルも、ライブが生きているという事を。それを知ったクロノは思わずマンションを出ていってしまう。

 

「クロノ⁉」

 

ミクルはクロノを呼び止めようとしたがクロノはそのまま走り去ってしまう。クロノは橋の真ん中で息を整えている。

 

(ミクルさんも知ってた!みんな知ってて俺に隠してた!)

 

そんなクロノの前に、いつの間にか来ていたリューズがいた。

 

to be continued…




ユイ「今日のご飯のからあげ、おいしかったね」

アン「はい。なんというか、誰かの思いがこもったような。そんな味がしました」

ユイ「ママも今日何かいろいろあったみたいだけど、きっと大丈夫だよね!世界のお母さんなんだもん!」

アン「はい。ゲンゾウさんのフォローのおかげ、なのかもしれませんね」

ユイ「そうだといいね。さて、明日もバリバリ忙しくなりそうだし、今日はもう寝よっか」

アン「はい。おやすみなさい、ユイちゃん」

ユイ「おやすみ、アン」

TURN92「ドラゴン・エンパイア支部崩壊」


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ドラゴン・エンパイア支部崩壊

ファイトの文章で少し読みづらいというご指摘をいただき、全部とまではいきませんが今回から読みやすいように工夫してみました。これで多少は読みやすくなったと思います。

それはさておき、はぁ・・・今回はサブタイトルの通りです。

本当、どうしてあんなことに・・・。

この話ですからあんまり気分が乗りません。

それでは、どうぞ。


クロノは夢を見ている。どこかの実験施設で子供のクロノはケガを負っている。クロノの目に映っているのは、どこかに通じていそうな門のような渦。その下には、同じくけがを負っているクロノ・ドランがいた。クロノは体を引きづりながらも、クロノ・ドランの元へ近づく。そこにクロノの父、新導ライブがクロノを抱きかかえる。ライブはクロノ・ドランのところに近づく。

 

『やめろ!そのユニットをどうするつもりだ⁉』

 

そこにケガを負ったリューズがライブを制止しようと声をかける。ライブはクロノ・ドランも抱きかかえる。

 

『やめろ!ライブ!』

 

ライブはリューズの制止に構わず、クロノとクロノ・ドランを連れて立ち去ろうとする。

 

『何故だ⁉どうして俺を裏切る⁉待て、ライブ!ライブ!』

 

クロノはクロノ・ドランを見つめてる。

 

『僕の・・・せい・・・?』

 

『忘れろ、クロノ。ここでは何も起きなかった』

 

『僕が・・・ユニットを呼んだから・・・』

 

『お前は何もしていない。忘れろ。ユニットのことも、ヴァンガードのことも、全部』

 

「はっ!」

 

布団で眠っていたクロノが目を覚ます。現在クロノがいるのはどこかの児童施設の中の寝室だ。

 

「・・・って!」

 

クロノは少し頭痛を起こし、頭を抑える。クロノは隣に視線を合わせる。そこには、児童と一緒に寝ていたリューズが眠っていた。クロノはスマホを取り、誰かと連絡しようとしたが、それをやめる。

 

「・・・む?もう起きたのか・・・」

 

クロノがスマホをしまうと同時にリューズが起きる。

 

「ふわぁ~・・・。・・・どうもこの体は睡眠時間が長くて困るな・・・」

 

リューズは眠気をこらえながら起きる。

 

 

 

TURN92『ドラゴン・エンパイア支部崩壊』

 

 

 

クロノは1日止めてもらった施設の管理人に頭を下げている。

 

「ここも普及協会の事業の1つでね、様々な事情から家に帰れない子供たちを保護している。子供たちの未来を守るのも、私の仕事だからね」

 

クロノとリューズはどこかへ向かおうと、地下鉄までやってきて、電車を待っている。

 

「・・・完全に撒けたようだな」

 

「撒けた?」

 

「君についていた監視だよ。伊吹コウジにしてみれば、君は唯一の武器だ」

 

「あいつそこまで・・・」

 

「そう古い話ではない。私と出会った君が伊吹に会いに行った後だ」

 

話しているうちに電車がやってきてクロノとリューズは電車に乗り込む。

 

「詳しいじゃねぇか、お前も」

 

「・・・私も、君が欲しい」

 

リューズの言葉にクロノはリューズに顔を向ける。

 

「君は私の、友だった男の息子なんだ。私は君と真の未来を掴みたい。ヴァンガードは本当に、世界を変えるんだ」

 

 

ドラゴン・エンパイア支部の広場では、今日もいつも通りにファイターたちがファイトを行っている。トリニティドラゴンとトコハもここでファイトをしているのだが、トコハはどこか蚊帳の外といったような表情をしている。

 

「トコハちゃん?ターンエンドだぜ?」

 

「・・・え?ご、ごめん!スタンド&ドロー!」

 

そんなドラエン支部のロビーにエース、ユキノ、ルーナ、そしてダークゾーン支部の支部長であり、カンパニーの1員である江西サトルが入ってきた。

 

 

ドラエン支部の会議室に向かっている伊吹はスタッフと連絡を取りあっている。内容はクロノの行方についてだ。

 

「新導クロノの行方は?」

 

≪申し訳ありません・・・≫

 

「・・・何としてでも探し出せ」

 

そう言って伊吹は通話を切る。伊吹が会議室に辿り着く。たった今キョウヤとマモルが各支部長たちにリューズのことについて報告し終えたところだ。

 

「・・・正直僕はまだアンビリーバボー、ですよ。まさか明神名誉会長自ら陰謀に手を染めていたなんて・・・」

 

「だが、提出されたデータを見る限り、認めざる負えない」

 

「あたくしの支部の子たちを踏みにじるようなマネだけは絶対に許さないわ!」

 

各支部長たちはそれぞれの思いを持っていた。

 

「・・・レン・・・雀ヶ森支部長はどうしました?支部長代理」

 

「この件に関する調査で外遊中だ。本日は私が代理を務めさせていただく」

 

本来この件で出席するはずのレンが調査に出かけているため、テツが代理を務めている。

 

「・・・ダークゾーン支部長は?」

 

「現在も行方が掴めておりません」

 

支部では相変わらず江西の行方を掴めていないらしい。

 

「それではこれより、臨時支部長会議を開催する」

 

ドラエン支部長である大山リュウタロウの声で支部長会議が始まろうとしていた時、ドラエン支部のスタッフの1人が入室する。

 

「ロビーに行方不明だったダークゾーン支部長の江西さんが・・・っ!」

 

『!!』

 

それを聞いた一同は一旦支部長会議を中止し、急いでロビーに向かうのであった。

 

 

一方その頃、クロノとリューズは水族館までやってきた。クロノとリューズに話を続きをする。

 

「なんなんだよ、真の未来って?結局お前らは何が目的なんだ?」

 

「ヴァンガードの可能性の未来を掴むのが、ストライド。私のやろうとしていることも同じだよ。この世界から数多ある可能性の中から、もっともよき者を掴み、実現する」

 

リューズは水族館の魚を見ながら笑みを浮かべて語る。

 

「どうして我々の祖先は海を捨て、陸を目指したのだろうな?呼吸すらままならぬはずのその世界の先に何を目指していたのであろう?」

 

「・・・・・・」

 

「今の世界は彼らの夢見たフロンティアから、あまりに遠くに来てしまったと思わないか?」

 

リューズの言葉にクロノは何も答えない。

 

 

ドラエン支部のロビーではスタッフたちは集まっていたファイターたちに出口の誘導を行っていた。ロビーに集まった伊吹、キョウヤ、マモル、支部長たちは今目の前にいる江西たちと対峙していた。

 

「伊吹コウジ、一条キョウヤ、安城マモル、並びに支部長共。まとめてこれより、審判を下す」

 

ロビーの2階にトリニティドラゴンとトコハがこの様子を見ていた。

 

「あれ⁉あの人、ダークゾーン支部長の江西さんですよ⁉」

 

「てか、俺らも外に出た方がいいんじゃあ・・・」

 

トコハはエースとユキノ、そしてルーナの3人に目が留まっていた。

 

「普及協会の1員でありながら、それに逆らう愚かしさを、思い知らせてやろう」

 

「普及協会に逆らう?ヴァンガードの楽しさを広める・・・その理念に反したのはどちらだ⁉」

 

マモルの瞳には確かな怒りが身にまとっていた。

 

「安城・・・」

 

「この審判・・・僕に受けさせてくれ!」

 

「・・・頼んだぞ、安城」

 

一同はマモルに全てを託した。そして江西がマモルの前に立つ。

 

「彼女らの審判の前に、今日のファイトは私に任せてもらおう」

 

エースは江西を見て、江西の意思に従う。マモルと江西はファイトテーブルにデッキを設置する。

 

「始まるみたいだぞ!」

 

トリニティドラゴンとトコハも2階でファイトの様子を伺う。そして、審判のファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「ワイバーンキッドラグラー!」

 

「ヴェアフレーダー・オルドナンツ」

 

ワイバーンキッドラグラー  PW5000

 

ヴェアフレーダー・オルドナンツ  PW5000

 

「私の先攻。ドロー。ライド、クリーゼ・ヴァンピーア。オルドナンツは移動。イエロー・ボルトをコール」

 

クリーゼ・ヴァンピーア  PW8000

 

イエロー・ボルト  PW7000

 

「イエロー・ボルトのスキル。イエロー・ボルト自信をレストし、ソウルチャージ『ドリーン・ザ・スラスター』ターンエンド」

 

ソウルの枚数1枚

 

R  クリーゼ  R

R オルドナンツ R  江西の手札4枚 山札42枚

 

「僕のターン!ドロー!ライド!ワイバーンストライクギャラン!ラグラーは移動!」

 

ワイバーンストライクギャラン  PW8000

 

R ギャラン R

R ラグラー R

 

「ラグラーのブースト、ギャランでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『ドラゴンナイトナーデル』」

 

「ダメージチェック『イエロー・ボルト』」

 

「ターンエンド!」

 

PW13000➡PW8000  マモルの手札6枚 山札42枚  江西のダメージ1枚

 

「私のターン。ドロー。ライド、ドッペル・ヴァンピーア」

 

ドッペル・ヴァンピーア  PW9000

 

「イエロー・ボルトのスキル。レストし、ソウルチャージ『カースド・ドクター(治)』」

 

ソウルの枚数3枚

 

R  ドッペル      R

R オルドナンツ イエロー(レスト)

 

「オルドナンツのブースト、ドッペル・ヴァンピーアでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『誘惑のサキュバス』」

 

「ダメージチェック『ドラゴンナイトイマード』」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW8000 江西の手札5枚 山札38枚  マモルのダメージ1枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ライド!ワイバーンストライクドーハ!」

 

ワイバーンストライクドーハ  PW10000

 

R ドーハ  R

R ラグラー R

 

「ラグラーのブースト、ドーハでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『ドラゴニック・ブレードマスター』」

 

「ダメージチェック『悪夢の国のダークナイト(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

「ターンエンド!」

 

PW15000➡PW9000  マモルの手札7枚 山札39枚  江西のダメージ2枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー。ライド、シャルハロート・ヴァンピーア」

 

シャルハロート・ヴァンピーア  PW11000

 

「イエロー・ボルトのスキル。レストし、ソウルチャージ『ディメンジョン・クリーパー』

ソウルに入ったディメンジョン・クリーパーのスキル。自身をドロップゾーンに置き、ソウルチャージ『シャルハロート・ヴァンピーア』『ドッペル・ヴァンピーア』

スコールメイカー・ヴァンピーア、誘惑のサキュバス、独眼のサキュバスをコール」

 

スコールメイカー・ヴァンピーア  PW9000

誘惑のサキュバス  PW7000

独眼のサキュバス(☆)  PW4000

 

「誘惑のサキュバスのスキル。ソウルチャージ『カースド・ドクター(治)』」

 

ソウルの枚数7枚

 

スコールメイカー シャルハロート    独眼

   誘惑    オルドナンツ  イエロー(レスト)

 

「誘惑のサキュバスのブースト、スコール・ヴァンピーアでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『マグナムショット・ドラコキッド(☆)』」

 

「オルドナンツのブースト、シャルハロートでヴァンガードにアタック。

独眼のサキュバスのスキル発動。ヴァンガードがシャルハロートならば、ソウルへ送り、1枚ドロー。パワープラス5000」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『ディメンジョン・クリーパー』『ヴェアティーゲル・ファナティカー(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てシャルハロートに」

 

シャルハロート(江西)は自身の爪でドーハを切りさいていく。

 

「ぐぅ!ダメージチェック『プロテクトオーブ・ドラゴン』『スフィリカルロード・ドラゴン』」

 

「ターンエンド」

 

PW13000➡PW10000+SH10000=20000

PW26000(+5000)➡PW10000  江西の手札5枚 山札29枚  マモルのダメージ3枚

 

 

一方の水族館で、リューズは今のこの世界についてと、リューズの目的について話す。

 

「この世界はあまりにも不完全で、悲しく、痛みと争いに満ち満ちている。君も、君の友人たちも、そして、この私自身も。痛みを抱えずに生きている人間などいない」

 

「・・・・・・」

 

「みんな同じなのに、なぜか1つにはなれない。本当はとても簡単なことのはずなのに。私はただ・・・みんなに笑顔でいてほしいだけなんだ」

 

リューズが語っているのは、世界のみんなにただ笑顔でいてほしいという純粋な思いだ。そこに嘘はない。

 

「・・・本当にできるのか?そんなこと」

 

「イメージの力は無限だ。君も知っているだろう?」

 

「・・・けど、お前はシオンの家をめちゃくちゃにした!ラミラビの3人も巻き込んで・・・俺の親父のことだって・・・」

 

クロノの言葉にリューズは神妙な表情をしていた。

 

「親父がいなくなったせいで、ミクルさんがどんだけ今まで・・・俺だって・・・。おかしいだろ⁉みんなを幸せにするはずなのに、なんでみんなを苦しめる⁉」

 

「・・・わからないんだ。今でも。どうしてライブが私を裏切ったのか。私のせいで君が不幸な幼少時代を送ったことは、何度でも詫びよう。だが、後悔はしない」

 

「!」

 

「犠牲は必要なのだ。そのために私は、自らの人生という代償を支払った」

 

リューズの覚悟は確かなものだ。でなければ、わざわざ自分が死んで、クローン体に知識と記憶を受け継ごうとは考えないはずだ。

 

「新導クロノ。君は父親とは違う。私はずっと、特別な力はライブにあると思っていた。だが、違った。ユナサン支部での予備実験で疑念を抱き、Gクエストで確信した」

 

リューズはクロノに手を差し伸べている。

 

「クロノ。君こそが特異点なんだ」

 

「特異点?」

 

「あのユナサン支部で、ゲンの娘、佐倉ユイがユニットの召喚に成功できたのは、彼女自身の強いイメージ力だけではない。ファイターの強いイメージ力と、君の、特異点としてのイメージも入り混じっていたことが確認されていたのだよ」

 

「なっ⁉」

 

「そして、惑星クレイとこの世界を繋ぐ道を最初に作り出したのは、君だ」

 

「俺が・・・⁉」

 

クロノの脳裏に自分が忘れていた何かが思い出されようとしていた。

 

「ぐぅ・・・!」

 

そのせいでクロノにひどい頭痛が走る。

 

「クロノ。君の大切な人たちに、真なる未来を捧げたいとは思わないか?」

 

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ライド!ドラゴニック・ブレードマスター!!」

 

ドラゴニック・ブレードマスター  PW11000

 

「いくぞ!ストライドジェネレーション!!!神龍騎士ムスタファー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ブレードマスター』グレード3

 

神龍騎士ムスタファー  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、オルドナンツを退却!

そしてトワイライトアロー・ドラゴン、ドラゴンナイトナーデルをコール!

ムスタファーのスキル発動!カウンターブラストと、Gゾーンのムスタファーを表に!イエロー・ボルトを退却!

ナーデルのスキル発動!ヴァンガードがブレードマスターなら、効果でリアガードがドロップゾーンに置かれた時、スキルを与える!」

 

トワイライトアロー・ドラゴン  PW9000

ドラゴンナイトナーデル  PW7000

 

トワイライトアロー ムスタファー R

  ナーデル     ラグラー  R

 

「ラグラーのブースト、ムスタファーでヴァンガードにアタック!

ドラゴンナイトナーデルのスキル発動!ムスタファーを竜炎(ブレイズ)状態にして、カウンタチャージ!

さらにナーデルにパワープラス4000!」

 

(アタック時に相手よりリアガードが多ければ発動する、かげろうの竜炎(ブレイズ)・・・)

 

(退却スキルと組み合わせることで、安城はその条件を整えている)

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『トワイライトアロー・ドラゴン』『ラーヴァフロウ・ドラゴン』『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!クリティカルはムスタファーに、パワーはトワイライトに!」

 

ムスタファー(マモル)の竜はシャルハロート(江西)に業火の炎を吐き出し、その後にムスタファー(マモル)は槍でシャルハロート(江西)を薙ぎ払う。

 

「ダメージチェック『シャルハロート・ヴァンピーア』『フラグ・ブレイカー』」

 

「ムスタファーのスキルでカウンタチャージ!ナーデルのブースト、トワイライトでヴァンガードにアタック!

トワイライトのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストで、スコールメイカーを退却!」

 

「ガード『ディメンジョン・クリーパー』『ヴェアティーゲル・ファナティカー(☆)』」

 

「ターンエンド!江西君!普及協会に身を置きながら、君はなぜ明神に加担した⁉僕たちの仕事はヴァンガードを通して、みんなの笑顔を守ることだ!!」

 

PW31000➡PW11000

PW25000➡PW11000+SH15000=26000  マモルの手札6枚 山札33枚  江西のダメージ4枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー。闇を喰らい、闇を統べよ・・・掴むべき世界のために。ストライドジェネレーション。魔狂の仮面エリクリエス」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スイート・プレデター』グレード3

 

魔狂の仮面エリクリエス  PW26000  ハーツ『シャルハロート・ヴァンピーア』

 

超越(ストライド)スキル。カウンターブラストを払い、ソウルチャージ『媚態のサキュバス』『カースド・ドクター(治)』

スコールメイカー、ドッペル・ヴァンピーア、誘惑のサキュバスをコール」

 

ドッペル・ヴァンピーア  PW9000

 

「誘惑のサキュバスのスキル。ソウルチャージ『独眼のサキュバス(☆)』」

 

ソウルの枚数11枚

 

「ダークイレギュラーズの常道だな」

 

「そして、その本領発揮となるソウル15枚まで後4枚か・・・」

 

スコールメイカー エリクリエス ドッペル

   誘惑      R     誘惑

 

「明神氏の理念は普及協会を設立したその時から一切変わっていない。ヴァンガードの力で世界に幸福を普及する。私も、それより他はないと思った。この不透明な世界の未来に、正しき光で照らしだすには。サキュバスのブースト、スコールメイカーでヴァンガードにアタック。

GB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラストを払い、ソウルチャージ『純愛のサキュバス』『悪夢の国のダークナイト(☆)』そしてパワープラス5000」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ラーヴァフロウ・ドラゴン』」

 

「ストライドゲートから齎される未来によって、人々は憎しみを溶かし、争いを終わらせ、豊かな理性と穏やかな対話によって全てが決まる時代が訪れる。魔狂の仮面エリクリエスでヴァンガードにアタック。

深闇(ダークネス)発動。このターン中、ソウルにカードが置かれてることで発動する。闇を喰らい、闇を纏う、ダークイレギュラーズの神髄。

さらにソウルチャージ『フラグ・ブレイカー』『悪夢の国のダークナイト(☆)』これでソウルは15枚。ソウル1枚につき、パワープラス1000。すなわち、パワープラス15000。

超越(ストライド)スキル。ソウルが6枚以上で退却させるリアガードを1体選ぶ。トワイライトを退却」

 

「くっ・・・!」

 

「全てなる人に安らかなる未来を。これは他の誰でもない、私自身の望みだ」

 

「完全ガード!『プロテクトオーブ・ドラゴン』(コスト『トワイライトアロー・ドラゴン』)」

 

エリクリエス(江西)は闇を纏わせ、剣に闇を込め、ブレードマスターに魔剣を放つ。斬撃が当たる直前でプロテクトオーブがブレードマスターを守る。

 

「ドライブチェック『スイート・プレデター』『独眼のサキュバス(☆)』『ヴェアティーゲル・ファナティカー(☆)』ダブルクリティカルトリガー。効果は全てドッペル・ヴァンピーアに。ドッペル・ヴァンピーアでヴァンガードにアタック。

GB(ジェネレーションブレイク)深闇(ダークネス)。ソウル6枚以上でパワープラス5000。

そしてソウル15枚以上でこのアタックはグレード0でガードできない。

いかなる誹りも今は受けよう。新たな時代が訪れれば、わかることだ」

 

「・・・未来より来たりて、我を守れ!ジェネレーションガード!!炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マザーオーブ・ドラゴン(治)』

 

炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン  SH15000

 

「スキル発動!カウンターブラストを払い、アタックしているリアガードを退却!」

 

「・・・!ターンエンド」

 

PW21000➡PW11000

PW41000➡PW11000(完全ガード)

PW31000(退却により無効)➡PW11000+SH15000=26000  江西の手札3枚 山札16枚  マモルのダメージ4枚(裏2枚)

 

「・・・それが、君が普及協会に反したことへの弁明か?我が翼は、守るべき未来のために!!怒れる炎よ、薙ぎ払え!!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラーヴァフロウ・ドラゴン』グレード1+2

 

ブレードマスターに業火の炎に包まれる。炎が晴れると、そこには双剣を構えた1体の竜が炎を纏って現れた。この姿こそが、ブレードマスターの未来における姿だ。

 

「覇天皇竜ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"!!!!」

 

覇天皇竜ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター』

 

「ドラゴンナイトナディーム、ラディエント・ドラゴンをコール!」

 

ドラゴンナイトナディーム  PW9000

ラディエント・ドラゴン  PW9000

 

「ラディアント・ドラゴンのGB(ジェネレーションブレイク)!ブレードマスターのヴァンガードがいるなら、カウンターブラスト!ソウルブラスト!誘惑のサキュバスを退却!パワープラス2000!

戴天のGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストと、Gゾーンの戴天を表に!Gゾーン表の戴天の枚数分、リアガードを1体退却!スコールメイカーを退却!」

 

ナディーム  戴天  ラディエント

ナーデル  ラグラー   R

 

「本当に正しいと信じることなら、正々堂々とすべきだろう!君たちは普及協会に集まるファイターたちに真実を明かすことなく、その力を利用した!普及協会の理念を、その設立者自らが汚したんだ!ラディエント・ドラゴンでヴァンガードにアタック!

戴天を竜炎(ブレイズ)!ラディエント・ドラゴンはヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態なら、空いたリアガード1体につきパワープラス2000!よって、パワープラス8000!

ナーデルのスキルでカウンタチャージ!ナーデルにパワープラス4000!

ヴァンガードが公平で正しいというなら、それを裏で利用するようなマネが許されるはずがない!」

 

「ガード『ヴェアティーゲル・ファナティカー(☆)』ノーコストで叶えられる望みなどない」

 

「何っ⁉」

 

「完全なる未来が訪れ、永遠に続く完璧な時代が訪れれば、全ての犠牲に価値があったと証明できる」

 

「・・・ふざけるな!!ラグラーのブースト、戴天でヴァンガードにアタック!

竜炎(ブレイズ)により、クリティカルプラス1!

何がコストだ!子供たちの笑顔を守るのが、大人の役目じゃないのか⁉ファイターの心と、ヴァンガードを汚した時点で、君たちの言葉に耳を傾ける価値などない!!」

 

「っ!ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『ドラゴニック・ブレードマスター』『ラディエント・ドラゴン』『ドラゴンナイト・ジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!パワーはナディームに、クリティカルは戴天に!

そんな薄汚い手で掴み取った未来を、君自身、守るべき人々に誇れると、本当に思っているのか!!?」

 

『サトル君』

 

「っ!!」

 

マモルの言葉で脳裏に浮かんだのは、病院で過ごした江西と同年代くらいの少女の姿だ。

 

ブレードマスター"戴天"は炎にまとった剣をシャルハロート(江西)に向かって放たれた。斬撃を喰らったシャルハロート(江西)は炎に包まれる。

 

PW19000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000

 

ダメージチェック『ドリーン・ザ・スラスター』『スコールメイカー・ヴァンピーア』

 

マモルのダメージ4枚  江西のダメージ6枚  勝者マモル

 

「・・・っ!」

 

「審判とやらが決まったようだな」

 

ファイトの結果に伊吹が静かにそう告げた。江西はドラエン支部に行く前に東雲に言われたことを思い返す。

 

『いいですよ。江西さんが出たいというのなら、好きにしてもらって構いません。ただし、スバルさんにも言いましたが俺の提案はあくまでもラミーラビリンスによる審判です。もし、あなたが勝てなかった場合は・・・』

 

(世界を司る真理は・・・俺ではなく、彼女らにそうせよと告げるのか・・・)

 

「ねぇ、もういいかしら?」

 

「!」

 

「・・・ありがとう、江西さん」

 

ユキノが江西にそう言って、ユキノとエースが前に出る。

 

「俺たちが行こう。伊吹はそっちのやつを頼む」

 

「わかった」

 

キョウヤはエースの方へ、伊吹はユキノの方へ回る。

 

「またファイトするみたいですよ?」

 

「なんなんだ?新手の道場破りか?」

 

マモルのファイトを見たトコハは意を決して下の階へと向かっていく。

 

「トコハちゃん?」

 

そうしている間に2つのファイトは始まった。ルーナはファイトの様子をずっと見ていた。だが、目のハイライトは消えているようにみえる。それに、どこか様子もおかしかった。

 

「スタンド&ドロー」

 

ファイトを進める中、1階に降りてきたトコハはエースとユキノを見つめる。エースとユキノがトコハを見つめていると、ルーナがエースに近づき、エースのポケットに入っていたカードを取り出す。

 

「・・・ライド。十二支刻獣丑の刻、クロノビート・バッファロー」

 

ルーナがファイトテーブルにカードを置くと、ユニット、クロノビート・バッファローが現れる。不完全な状態などではなく、完全に実体化されていた。

 

「「・・・はっ!」」

 

クロノビートは目の前にいた伊吹とキョウヤに殴りかかってきた。伊吹とキョウヤは咄嗟に防御をするが・・・

 

「ぐっ・・・!」

 

「ぐわあああああああ!!」

 

拳を喰らったキョウヤはドラエン支部の壁に強く激突し倒れてしまう。伊吹はドラゴニック・オーバーロードの像に激突し、倒れてしまう。

 

「アタック」

 

クロノビートはルーナのアタック宣言に従い、ドラエン支部を暴れる回る。

 

「「「うわああああああ!!」」」

 

2階の方に突進してきたクロノビートから逃げるトリニティドラゴンの3人。クロノビートは自身の拳をロケットパンチで支部を次々と破壊していく。

 

『うわあああああああ!!』

 

支部長たちもクロノビートの攻撃に巻き込まれてしまう。トコハはまだ無事のようだが、トコハの後ろにクロノビートが下りてくる。

 

「!!トコハ!!」

 

それに気づいたマモルはトコハの元へ急いで駆け寄る。クロノビートはトコハに向けて拳を繰り出す。マモルはトコハをかばうように抱きかかる。

 

ドゴォッ!

 

「ぐぅ!!」

 

クロノビートの拳をマモルが喰らい、トコハと共に転げる。

 

「いたた・・・」

 

これによってトコハは無事だが、マモルは気を失ってしまった。

 

「!兄さん?兄さん!」

 

トコハはマモルを起こそうと何度も声をかけ、揺さぶっても起きる気配はない。

 

「兄さん!兄さん!兄さん!・・・はっ⁉」

 

そうしている間にクロノの後ろにまたクロノビートがいた。

 

「あ・・・ああ・・・」

 

クロノビートの前にトコハは完全に怯えきっている。

 

ビシッ!

 

江西は召喚主であるルーナの首筋にチョップを入れ、ルーナを気絶させる。それによって、クロノビートはすぐさま消えた。

 

「アム・・・ユキノ・・・ルーナ・・・」

 

エースとユキノはトコハに目を合わせないように、ドラエン支部を立ち去る。江西も気を失ったルーナを抱きかかえてドラエン支部を去る。ドラエン支部が崩壊していくところを外で東雲が見ていた。

 

「・・・怪物と戦う者は、自身が怪物にならぬよう、気をつけねばならぬ。お前が深淵を見つめる時、深淵もまたお前を見つめているのだ。ピースメイカーは覚醒した。さあ、もっと足搔いてみせてください」

 

クロノビートの攻撃を最初に受けたキョウヤと伊吹はよろめきながら立ち上がる。

 

「ぐっ・・・伊吹・・・無事・・・か・・・?」

 

「・・・くぅ!!」

 

伊吹は悔しさのあまり、支部の瓦礫に強く拳を叩きつける。こうして思わぬ形でドラエン支部は、崩壊してしまった。

 

 

水族館からクロノとリューズが戻ってきたころには夜になっていた。リューズは誰かと通話をしていた。恐らくカンパニーの江西からだろう。

 

「了解した。事後処理は任せる」

 

リューズは通話を切り、クロノに顔を向ける。

 

「君も考える時間が必要だろう。明日のこの時間、この場所で待っている」

 

「来ると思うのか?」

 

リューズは笑みを浮かべたまま、そのまま去っていく。1人のこったクロノは顔を俯かせるのであった。

 

to be continued…




東雲「いやはや、大きく動き出しましたね」

伊吹「止める!必ず!これ以上好きにさせない!」

東雲「楽しみにしてますよ。これからの伊吹さんの巻き返し」

伊吹「ふざけたことを!」

東雲「そんなに怖い顔しないで。さあ、共に踊りましょう。崖の上でダンスを、命尽きるまで!・・・ね」

TURN93「不機嫌な見舞客」


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不機嫌な見舞客

毎回高いパワーになる時の計算はやっぱり難しいですね。
電卓があれば楽なんですが、今はないですからね・・・。

それはさておき、今回は久しぶりのあの人の登場回です。

まぁ言わなくても分かると思いますが。

それではどうぞ!


どこかの公園の滑り台にあるトンネルの中でクロノは一晩をすごした。

 

「ふわあ~・・・」

 

クロノはトンネルを出て大きなあくびをする。クロノは自分のスマホを起動させる。そこにはたくさんの電話やメール、メッセージが溜まりに溜まっていた。

 

「はぁ・・・」

 

クロノはため息をつき、昨日のリューズの言葉を思い返す。

 

『クロノ。君の大切な人たちに、真なる未来を捧げたいとは思わないか?』

 

クロノは自分がどうするべきなのかをずっと悩んでいる。

 

 

 

TURN92「不機嫌な見舞客」

 

 

 

壊されたドラゴン・エンパイア支部の門の前に、カムイとトリニティドラゴンなどといった様々なファイターが集まっていた。中にはドラエン支部の様子をテレビ報道を行っている人もいる。

 

「こりゃひでぇな・・・」

 

「俺たち、見たんです。ユニットが本当に現れて、めちゃくちゃに暴れて・・・」

 

ツネトから事情を聞いたカムイはトリニティドラゴンに笑みを浮かべる。

 

「ま、お前たちが無事でよかったよ」

 

「カムイさん・・・!」

 

カムイは壊されたドラエン支部を見て、悔し気な表情をしている。

 

(カンパニーの奴ら・・・ユナサンやメガラニカに続いて、ドラエンまで・・・くそっ!)

 

シオンが住んでいるアパートにユイがお邪魔している。ユイは今日の新聞を見て明らかに怒りがこもった表情になっている。

 

「・・・原因不明、謎の事故・・・負傷者多数、建物は半壊。ドラエンは完全に支部としての機能を失った・・・」

 

ユイは今回のドラエンの記事だけを破り、くしゃくしゃに丸めて怒り任せに叩きつける。

 

「何が幸福の世界だよ!支部をめちゃめちゃにしておいて!そんなんで幸せが訪れるって本気で思ってるの⁉」

 

「落ち着きなよ。一般の人たちに怪我人が出なかったことが不幸中の幸い、だね・・・」

 

シオンとユイはそれぞれの思惑を抱えずにはいられなかった。

 

 

伊吹とキョウヤ、支部長、そしてマモルが入院している病院、トコハとミサエがマモルのお見舞いに来ていた。

 

「・・・う・・・うぅ・・・」

 

あれから気を失っていたマモルが目が覚める。

 

「兄さん!」

 

「・・・トコハ・・・ここは・・・?」

 

「病院よ」

 

「病院・・・そうか・・・」

 

マモルはトコハに顔を向ける。

 

「トコハ・・・大丈夫か?」

 

「うん・・・兄さんが守ってくれたから・・・」

 

「よかった・・・」

 

マモルは安心して眠りに入る。トコハもマモルが無事だったことにひとまずホッとしている。

 

 

カンパニーの拠点の安静室のような場所で、ルーナは眠っていた。その様子を別室にいるアムとユキノ、江西が見ていた。

 

「ルーナ・・・どうして・・・?」

 

「起動実験の直後から、変調の兆しはあった」

 

「どういう・・・こと・・・?」

 

江西はなぜルーナがああなったのかをアムとユキノに説明する。

 

「ユニットを操るには膨大なストライドフォースを必要とする。常にストライドフォースを供給することをファイターに強いるのだ。ファイターの体はその負荷に耐え切れず、悲鳴を上げる」

 

一昨日の起動実験でアムとユキノは確かに起動実験を受けた際に、負荷によって悲鳴を上げていた。

 

「だが、弓月ルーナは違った。その変調が肉体ではなく、精神に訪れたのだ。そして、実際にディペンドカードを使い、力を発現させたことによって、弓月ルーナは自我を失い、ユニットを起動させるだけの存在となってしまった」

 

「そ・・・それじゃあ・・・まさか・・・」

 

「彼女は真のピースメイカーとなったのだ」

 

「「っ!!」」

 

ルーナが真のピースメイカーとなったと聞いたアムとユキノはショックを受けた。

 

「くっ・・・!」

 

「アム⁉」

 

アムは部屋から飛び出していった。ユキノはアムを追いかけて部屋を飛び出す。アムは廊下で立ち止まり、ユキノもそれに合わせて立ち止まる。

 

「・・・私に力がないから・・・ルーナが・・・」

 

「アム・・・」

 

ユキノはアムを抱きしめ、泣きじゃくるアムをなだめている。ユキノは顔を俯かせ、拳を壁に叩きつける。

 

(ルーナは私が守ると誓ったのに・・・!私が・・・メガラニカで完全なユニットを召喚していれば、こんなことには・・・!)

 

ユキノの瞳に静かに涙が溢れている。拳は強く握りしめているせいか血が滲んでいた。

 

 

クロノはただ1人、街を歩いて、リューズの言葉を1つ1つ思い返していた。

 

『私はただ・・・みんなに笑顔でいてほしいだけなんだ』

 

『私は君と真の未来を掴みたい』

 

『明日のこの時間、この場所で待っている』

 

(・・・みんなが・・・本当の幸せを手に入る未来が手に入るなら、俺は・・・)

 

クロノは橋で川を見ながら、リューズの意思に賛成しかけている。

 

 

マモルの病室でトコハは顔俯かせながらドラエンが崩壊した時のことを思い返していた。

 

(何で・・・何でこんなことに・・・)

 

「トコハ・・・トコハ」

 

「!」

 

マモルの声に今気づいたのかトコハは顔を上げる。

 

「ご、ごめん!お水飲む?」

 

「いや、大丈夫だよ」

 

マモルの病室にノック音が聞こえ、病室に伊吹とキョウヤが入ってくる。

 

「伊吹君・・・一条君・・・」

 

「・・・私、外の空気を吸ってくる」

 

トコハはマモルにそう言って病室を後にする。

 

「・・・相当霧がかかっているようだな。安城トコハは」

 

「うん・・・。ラミーラビリンスの3人とは、親しくしていたようだし、この現実をどう受け止めていいのか、わからないんだろう・・・」

 

「・・・・・・」

 

 

病院の廊下を飴を口に加えながら歩いている女性がいた。その女性はかつてユナサン支部で活躍していたチームディマイズの元メンバー、羽島リンだ。リンは曲がり角を曲がると、気を落としながら歩いているトコハを偶然目撃する。

 

(なっ⁉安城トコハ⁉何でいきなり・・・⁉)

 

トコハを目撃したリンは曲がり角辺りに引き返す。トコハはそのまままっすぐ出口に向かって歩いていく。

 

「久しぶりね」

 

先ほどの曲がり角のところでリンがトコハに声をかけるが、トコハは聞こえていないのかそのまままっすぐに歩いていく。

 

「無視っ⁉」

 

トコハに無視されたリンは飴をかみ砕いた。

 

 

マモルの病室でマモルはやってきた伊吹とキョウヤのケガを聞いてくる。

 

「一条君、伊吹君、ケガの方は?」

 

「見ての通り、お前のケガに比べればケガとはいえない程度のものだ」

 

「なるほどな。俺は少し体があちこち痛むが、大丈夫だ。元々体は丈夫な方だからな」

 

「さすが伊吹君に一条君だ」

 

伊吹とキョウヤが対したケガでなくて、少しだけホッとするマモル。

 

「・・・全ては俺のせいだ。俺の認識の甘さが立て続けに奴らの襲撃を許し、こんな事態に・・・。すまない」

 

「伊吹・・・」

 

伊吹は今回の事件のことについてキョウヤとマモルに謝罪する。

 

「よしてくれ。僕の方こそ大見得をきったのに、みんなを守ることができなかった。君だけの責任じゃない」

 

「その通りだ。メガラニカの襲撃は、俺が奴らの認識が甘かったゆえに起きたことだ。気に病む必要はない」

 

マモルとキョウヤは伊吹にフォローを入れている。

 

 

病院の中庭のベンチでトコハは1人、顔俯きながら座っていた。

 

(・・・もしあの時、私が3人を引き止めていたら・・・)

 

トコハはラミーラビリンスをもし止められていたらという事を考えようとするが頭の回転が回らない。

 

(ダメだ・・・頭が全然回んない・・・何も考えられないよ・・・)

 

トコハが顔を上げて空を見上げているとそこにリンがトコハの前に立つ。

 

「!」

 

「この羽島リン様を無視するなんて、ずいぶんなめたマネしてくれるじゃない。ジェネレーションマスターになって、調子に乗ってんじゃないの?」

 

トコハはリンに気が付いたが、再び顔を俯かせる。

 

「ちょっと!」

 

リンはトコハの態度が気に食わなかったのかトコハの胸倉をつかむ。

 

「2度も私を無視するとはね!ファイトでお仕置きしてやるわ!」

 

リンはファイカをファイトテーブルに変えて、そこに自分のデッキを設置する。トコハも一応は聞こえているのか何も答えずにリンと同じようにして、ファイトができる状態にさせる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!」」

 

黒衣の燭光(ブラック・キャンドル)アズライール!」

 

「桃園の乙女エルミ」

 

黒衣の燭光(ブラック・キャンドル)アズライール  PW5000

 

桃園の乙女エルミ  PW5000

 

「私の先攻!ドロー!黒衣の苦難(ブラック・ペイン)マールートにライド!アズライールは移動!ターンエンド!」

 

黒衣の苦難(ブラック・ペイン)マールート  PW8000

 

R マールート  R

R アズライール R  リンの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー。ライド、純潔の乙女カトリーナ。エルミは移動」

 

純潔の乙女カトリーナ  PW7000

 

R カトリーナ R

R  エルミ  R

 

「エルミのブースト、カトリーナでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『開墾の戦乙女パドミニ』」

 

「ダメージチェック『黒衣の安眠(ブラック・ドリーム)ザバニーヤ』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW8000  トコハの手札6枚 山札42枚  リンのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!黒衣の裁断(ブラック・スライス)ハールートにライド!ハールートをコール!」

 

黒衣の裁断(ブラック・スライス)ハールート  PW9000

 

R ハールート  ハールート

R アズライール   R

 

「リアガードのハールートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ツッケン・ドーン(☆)』」

 

「アズライールのブースト、ハールートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール』」

 

「ダメージチェック『グリーンショット・エルフ』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000+SH10000=12000

PW14000➡PW7000  リンの手札6枚 山札40枚  トコハのダメージ1枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー。ライド、理想の乙女トゥーリア」

 

理想の乙女トゥーリア  PW9000

 

R トゥーリア R

R  エルミ  R

 

「エルミのブースト、トゥーリアでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『矢車菊の花乙女イーネス』」

 

「ダメージチェック『黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリク』」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW9000  トコハの手札6枚 山札39枚  リンのダメージ2枚

 

 

クロノはシオンの住むアパートに来て、ドアをノックする。

 

「はい」

 

シオンはドアを開けて、クロノの姿を確認すると、驚いた表情をしている。

 

「クロノ⁉」

 

「え、クロノ⁉」

 

先にお邪魔していたユイが出てくる。

 

「今までどこに⁉連絡も取れないし、学校にも来ないし・・・」

 

「パパがずっとクロノのこと探してたんだよ⁉ミクルさんだって心配して・・・」

 

シオンとユイはクロノの表情を見て、これ以上のことは今は言わないことにした。

 

「・・・とにかく、入りなよ」

 

「あ、私お茶入れるね」

 

クロノはシオンの言葉に甘えてシオンの部屋に入る。

 

 

一方の病院の中庭でのファイトはリンのライドフェイズに入っていた。

 

「ライド!黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール!!」

 

黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール  PW11000

 

R ガウリール  ハールート

R アズライール   R

 

「ハールートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ツッケン・ドーン(☆)』」

 

「アズライールのブースト、ガウリールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはハールートに、クリティカルはガウリールに!『レクイエム・ペガサス』」

 

ガウリール(リン)はハサミをトゥーリア(トコハ)に向けて、雷撃を放つ。

 

「ダメージチェック『純潔の乙女カトリーナ』『純潔の乙女カトリーナ』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+10000=19000

PW16000➡PW9000  リンの手札7枚 山札36枚  トコハのダメージ3枚

 

(・・・なんで私・・・ファイトなんかしてんだろ・・・)

 

(こいつ・・・ファイトが始まってもずっとやる気のないファイト。これがあの安城トコハ?私が相手してやってんのに、なめてんのか⁉)

 

「・・・ライド。ラナンキュラスの花乙女アーシャ」

 

ラナンキュラスの花乙女アーシャ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション。夢紡ぐラナンキュラスアーシャ」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『開墾の戦乙女パドミニ』グレード1+2

 

夢紡ぐラナンキュラスアーシャ  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

超越(ストライド)スキル。カウンターブラストを払って、エルミをスペリオルコール。パワープラス2000。矢車菊の花乙女イーネスをコール。

夢紡ぐアーシャのスキル。Gゾーンのアーシャを表に。エルミを選択してパワープラス5000」

 

「!(こいつ・・・もしかして落ち込んでいるのか⁉)」

 

矢車菊の花乙女イーネス  PW11000

 

R アーシャ イーネス

R エルミ  エルミ

 

「エルミのブースト、イーネスでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』『ナース・オブ・デンジャーハート(☆)』」

 

「エルミのブースト、夢紡ぐアーシャでヴァンガードにアタック」

 

「トリプルドライブ『理想の乙女トゥーリア』『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに」

 

アーシャ(トコハ)は植物の根を操り、植物の根でガウリール(リン)を薙ぎ払う。

 

「ダメージチェック『黒衣の苦難(ブラック・ペイン)マールート』『黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリク』」

 

「ターンエンド」

 

PW21000➡PW11000+SH20000=31000

PW36000(+5000)➡PW11000  トコハの手札6枚 山札32枚  リンのダメージ4枚

 

「ドラエン支部、大変なことになってるけど・・・」

 

「!」

 

「安城マモルもケガしたって聞いたわよ?・・・もしかして、あんたのせいとか?」

 

「っ!!」

 

リンの言葉にトコハは目を見開き、そして、肯定するかのように言葉を紡ぐ・・・。

 

「・・・そう・・・。兄さんは私をかばって・・・」

 

「!(・・・当たった)」

 

トコハの言葉を聞いて、リンは意地の悪い笑みを浮かべる。

 

「スタンド&ドロー。ストライドジェネレーション!!聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)ウリエル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『レクイエム・ペガサス』グレード3

 

聖霊熾天使ウリエル  26000  ハーツ『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、山札の上3枚を見て、1枚はダメージゾーンに。そして、ダメージゾーンにある黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリクをスペリオルコール!

マーリクのスキル!ダメージゾーンからコールされた時、スキルを与える!」

 

黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリク  PW7000

 

R  ウリエル  ハールート

R アズライール マーリク

 

「マーリクのブースト、ハールートでヴァンガードにアタック!

ハールートのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払って、山札の上2枚見て、1枚ダメージゾーンにおいて、ダメージゾーンのナース・オブ・ブロークンハートをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

ナース・オブ・ブロークンハート  PW9000

 

「ガード『花園の乙女マイリス(☆)』」

 

「マーリクのGB(ジェネレーションブレイク)救援(レスキュー)!」

 

救援(レスキュー)とは、自分のダメージを指定された枚数分回復し、回復した枚数分、ダメージチェックを行うことができるエンジェルフェザーの新しい能力だ。ダメージチェックで出たトリガーはもちろん効果を発揮させることができる。これらはレスキューチェックともいう。

 

「ダメージを1枚回復して、ダメージチェック『ナース・オブ・ブロークンハート』

ねぇ、ドラエンで何があったの?ニュースじゃ原因不明って言ってるけど・・・実際のとこ、どうなのよ?あんた知ってんでしょ?」

 

「それは・・・」

 

「それもあんたのせいだったりして」

 

「っ!!」

 

「(また当たりかよ)どうした安城トコハ!びくびくしまくりじゃないか!アズライールのブースト、ウリエルでヴァンガードにアタック!」

 

「か、完全ガード!『桜吹雪の乙女リルガ』(コスト『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』)」

 

ウリエル(リン)はアーシャ(トコハ)に近づき、貫こうとしたが、リルガによって防がれる。

 

「トリプルドライブ『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』『黒衣の安眠(ブラック・ドリーム)ザバニーヤ』『ナース・オブ・スイートハート(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復して、パワーはブロークンハートへ!」

 

(・・・私のせい?私が3人を止めていれば・・・こんなことには・・・。でも・・・アムにはアムの事情があって、そんなアムに寄り添う事を、2人は選んだ。だったら私は・・・何も言えない・・・)

 

トコハは顔を俯かせながら、涙をこぼしている。

 

「(・・・なに1人で勝手に泣いてんだよ?)・・・つまんねぇ」

 

面白みがないのかリンはそう呟く。

 

「ちょっと、まだ私のアタックが残ってんだけど?」

 

「・・・・・・」

 

何も答えないトコハに対して、リンが喝を入れる。

 

「ちゃんとファイトしろ安城トコハ!!顔を上げろ!!ブロークンハートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『理想の乙女トゥーリア』」

 

「ターンエンド!」

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW14000➡PW11000+SH5000=16000  リンの手札8枚 山札27枚  トコハのダメージ4枚

 

 

一方その頃、伊吹は1人病院の屋上で青空を見上げていた。

 

「おい!」

 

そこにカムイが伊吹を呼び、伊吹に煮干しの入った袋を投げて渡し、伊吹はその袋を受け取る。

 

「骨、折れてんだろ?それ食って、とっとと直せ!やることが山ほどあるんだ」

 

「・・・俺は何もできなかった。このままでいいのか?俺は」

 

「お前・・・」

 

伊吹はそう言って、カムイに背中を見せる。カムイは伊吹らしくない態度にイラつき、伊吹の背中に蹴りを入れる。

 

「ふざけんな!お前は俺たちの頭張ってんだ!情けねぇ面見せてんじゃねぇ!!」

 

カムイはそれだけ言って、この場から立ち去る。伊吹は蹴られた際に落とした煮干しを取り、外の風景を見つめる。

 

 

「ストライドジェネレーション。咲き誇るラナンキュラスアーシャ」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『開墾の戦乙女パドミニ』グレード1+2

 

咲き誇るラナンキュラスアーシャ  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

「ふん、しけた面して・・・」

 

超越(ストライド)スキル。カウンターブラストを払って、グリーンショットをスペリオルコール。パワープラス2000。

グリーンショットのGB(ジェネレーションブレイク)開花(ブルーム)。グリーンショット2体にパワープラス2000。ブーストを得る。

咲き誇るアーシャのGB(ジェネレーションブレイク)(2)。カウンターブラストとソウルブラストでアーシャをスペリオルコール。

Gゾーンの夢紡ぐアーシャ3枚分で、アーシャにパワープラス15000さらに、咲き誇るアーシャにクリティカルプラス1」

 

「まだ腑抜けてんのか⁉」

 

アーシャ 咲き誇るアーシャ イーネス

イーネス   エルミ    エルミ

 

「エルミのブースト、イーネスでヴァンガードにアタック」

 

「っんだそのファイトは⁉ジェネレーションガード!!時を超えて我を守れ!!聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)スリエル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ナース・オブ・スイートハート(治)』

 

聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)スリエル  SH15000

 

「スリエルの救援(レスキュー)!山札の上から1枚見て、山札の下に置き、ダメージ1回復!そしてダメージチェック『ドクトロイド・リフロス(醒)』スタンドトリガー!ブロークンハートをスタンド、ガウリールにパワープラス5000!

ブロークンハートのGB(ジェネレーションブレイク)。ダメージゾーンにカードが置かれた時、自身とガウリールにパワープラス2000!合計33000!

ダメージゾーンのカードを入れ替えることでダメージトリガーを狙いながらエンジェルフェザーの能力をフルに発揮する。これが救援(レスキュー)よ」

 

「エルミのブースト、咲き誇るアーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『黒衣の記録(ブラック・レコード)イスラフィール』(コスト『黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリク』)」

 

アーシャ(トコハ)はガウリール(リン)に接近し、1撃を決めようとするが、イスラフィールによって阻まれる。

 

「トリプルドライブ『グリーンショット・エルフ』『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』クリティカルトリガー。効果は花乙女アーシャへ。『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』クリティカルトリガー。これも花乙女アーシャへ」

 

「だから、全然面白くないんだよ!」

 

「花乙女アーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「(こいつ・・・ずっと目の前のカードを見てファイトしてる・・・)ふざけんなよ。何があったのか知らないけど、そんな現実逃避みたいなファイトで勝てるほど、羽島リン様は甘くないんだよ!!

ガード!『黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール』『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』インターセプト!『黒衣の裁断(ブラック・スライス)ハールート』」

 

「はぁ・・・はぁ・・・ターンエンド・・・」

 

PW16000➡PW11000+7000+SH15000=33000

PW31000➡PW18000(完全ガード)

PW36000➡PW18000+SH20000=38000  トコハの手札6枚 山札26枚  リンのダメージ3枚

 

「ジェネレーションゾーン解放!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』グレード3

 

「脆弱なりし者よ、天の理を以って消え失せろ!!ストライドジェネレーション!!!」

 

天の光を浴びて、ガウリールは新たなる力と姿を得た。この力と姿は、ガウリールの未来における姿だ。

 

聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリール!!!」

 

聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリール  PW26000  ハーツ『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』

 

「ガウリールの超越(ストライド)スキル。山札の上から3枚見て、1枚ダメージゾーンに置き、代わりに黒衣の爆撃マーリクをスペリオルコール。パワープラス2000.

ブロークンハートのスキル。ブロークンハートとガウリールにパワープラス2000。ブロークンハートをコール。

聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストと、Gゾーンの表のガウリールを表に!スキル獲得!」

 

ブロークンハート ガウリール  ブロークンハート

  マーリク   アズライール   マーリク

 

「左のマーリクのブースト、ブロークンハートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』」

 

「マーリクのスキル。レスキューチェック『恋の守護者(バトルキューピット)ノキエル』ノートリガーか・・・。

ブロークンハートのスキル!自身と聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリールにパワープラス2000!

聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリールのスキル!自身と右のブロークンハートにパワープラス2000!

もう1体のブロークンハートのスキル!自信と聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリールにパワープラス2000!

さらにガウリールのスキル!自信と右のブロークンハートにパワープラス2000!

アズライールのブースト、ガウリールでヴァンガードにアタック!合計パワー41000!情けないファイトしやがって!負け虫が!!」

 

「邪魔ぁ!リルガ!(コスト『理想の乙女トゥーリア』)」

 

ガウリール(リン)はアーシャ(トコハ)に自身の羽を飛ばし、視界を奪わせてから、ハサミで斬撃を与えようとしている。羽を振り払ったアーシャ(トコハ)の前にガウリール(リン)がいて、斬撃が当たる直前でリルガがアーシャ(トコハ)を守る。

 

「トリプルドライブ『サージェリィ・エンジェル(醒)』スタンドトリガー!効果は全て左のブロークンハートへ!『切り拓く開創サラカエル』『ナース・オブ・デンジャーハート(☆)』クリティカルトリガー!こっちも効果は左のブロークンハートに!

聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリールのスキル!バトル終了時に、ツインレスキューチェック『切り拓く開創(リトラクター)サラカエル』『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』パワーは左のブロークンハートに、クリティカルは右のブロークンハートに!

ブロークンハートのスキル!2回分、パワープラス4000!」

 

ブロークンハートのパワーは右は21000、左は36000となった。

 

「まぐれでも偶然でも奇跡でも、たった1回ぽっきりでも、私に勝ったファイターがなんて様⁉右のマーリクのブースト、ブロークンハートでヴァンガードにアタック!」

 

「やられるかあ!!ガード!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』『開墾の戦乙女パドミニ』」

 

「マーリクの救援(レスキュー)!レスキューチェック!『黒衣の記録(ブラック・レコード)イスラフィール』

ブロークンハートのスキル!パワープラス2000!左のブロークンハートでヴァンガードにアタック!これじゃあ私の価値が下がんだろお!!」

 

「はあああああああ!!」

 

ブロークンハートはアーシャ(トコハ)に向かっていき、電気ショックを与える。アーシャ(トコハ)は真正面から受けて立ち、電撃を喰らう。

 

PW19000➡PW11000+SH10000=21000

PW41000➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW11000+SH15000=26000

PW38000➡PW11000

 

ダメージチェック『桜吹雪の乙女リルガ』『グリーンショット・エルフ』

 

トコハのダメージ6枚  リンのダメージ4枚  勝者リン

 

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

 

トコハは息を整えながら、青い空を見上げている。

 

「空が・・・青い・・・」

 

「何を今さら。今日は朝から快晴、空はずっと青いわよ」

 

「・・・そっか・・・」

 

「・・・今日のファイトは貸しにしといてあげるわ」

 

「・・・あの・・・」

 

リンはこの場が去ろうとすると、トコハが声をかけてくる。

 

「何?文句ある?」

 

「いえ、そうじゃなくて・・・リンさん、何で病院にいるんですか?」

 

「なっ!そ、それは・・・///そんなのどうだっていいでしょ⁉」

 

トコハの質問にリンは急に顔を赤らめる。それに対してトコハはキョトンとなっている。

 

 

その後トコハは支部長たちが入院している病室に入る。そこには先に見舞いに来ていたキョウコがいた。支部長たちは自分たちのやるべき仕事に打ち込んでいた。

 

「よかった。思ったより支部長さんたち元気そうで」

 

「普及協会・・・いえ、ヴァンガードの一大事よ。1日も早く退院して、ビシバシいかなきゃねぇ」

 

「そのためにもたっぷり栄養を取りなさいよ?野菜が足りなかったら、いつでも届けてあげるからね」

 

キョウコは親友であるズー支部長に向けて笑みを浮かべている。テツはレンたちのラインを確認していた。

 

『テツ~、大丈夫ですか~』

 

『怪我の具合はどうなの?』

 

テツはレンたちにメッセージを返す。

 

『心配ナシ。捜査を続行してくれ』

 

『了解』

 

『(^▽^)』

 

「僕ちんには、ドラエン支部を復興するという大仕事があるしね!トコハちゃんにもバッチシ手伝ってもらうからね!」

 

「・・・はい」

 

ドラエン支部長はトコハに向けて笑みを浮かべ、トコハも微笑みを見せる。

 

 

マモルの病室で、リンは今は眠っているマモルの見舞いに来ている。

 

「・・・こんな大けがして、いい気味」

 

リンはそれだけを言い残して病室から退室する。退室したと同時に、マモルが起きる。

 

「・・・誰かいたような気がしたんだけどな・・・」

 

椅子にはリンが置いていったであろう飴が置いてあった。

 

 

夕方、クロノはシオンとユイに連れられて、現在は壊されたドラエン支部の前にいた。

 

「これをカンパニーとラミラビが・・・?」

 

「ああ。彼らが下した裁きだ」

 

「この裁きのせいでマモルさんや支部長、一条さんや伊吹さんもけがをして病院にいるよ」

 

「!!」

 

その事実を聞いたクロノは怒りを覚え、拳をぎゅっと握りしめる。

 

 

安静室で眠っているルーナを別室にいる江西がずっと見ている。

 

「!」

 

彼女の顔を見た時、病院で過ごした少女の顔と重なって見えた。江西は目を大きく見開いている。

 

『じゃあ、また明日・・・』

 

『・・・明日って・・・いつまでやってくるんだろう?私たちに、幸せの未来ってあるのかな?』

 

『・・・あるよ。絶対ある。大丈夫。僕が君を守るから』

 

『・・・私にはね、妹がいるの。私の自慢の妹が。もしよかったら・・・その子も守ってくれるかな?』

 

『・・・うん。約束するよ』

 

江西はそれを思い返し、顔を俯かせている。

 

「・・・そうか。そうだったんだ。君が・・・彼女だったんだね」

 

江西はこの時、より一層に完全なる未来の実現を望む心が大きくなっていく。

 

「なら今度こそ、僕が君のナイトになろう。君の大切な人も、僕が守ろう」

 

江西は決意と共に、拳を強く握りしめる。

 

「君が望む未来を、私が手にする」

 

 

夜の待ち合わせ場所、リューズは1人、クロノを待っている。待ち合わせ場所にクロノがやってくる。

 

「待っていた。よく来てくれた、クロノよ。君の決断を嬉しく思う」

 

クロノはリューズに自分のデッキを突き出す。

 

「俺とファイトしろ。明神リューズ」

 

クロノは真剣な表情でリューズにファイトの申し込みをするのであった。

 

to be continued…




トコハ「ところでリンさん、何でここに?」

リン「どうだっていいでしょ?負け虫のあんたに関係ない」

トコハ「な、なんですかその言い方⁉あったまきた!」

リン「・・・それでいいの、あんたは。うじうじしてたらホントの負け虫だ」

トコハ「リンさん・・・」

リン「ほら、いったいった。邪魔だよ邪魔」

TURN94「クロノの記憶」


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クロノの記憶

今回はクロノ君の過去の話となります。

設定集にここまで登場したキャラクターを追加しましたので、ご覧になったら読んでみてください。

それでは、本編をどうぞ!


夜の待ち合わせ場所で、クロノはリューズにファイトの申し込みをしているところだった。

 

「俺と戦え。リューズ。何でドラエン支部を壊した?何でみんなを傷つけた⁉あれがお前の望む未来だっていうのかよ!!?」

 

リューズはみんなを幸せにしたいと言っていたのにドラエン支部を破壊されたこと、みんなを傷つけたことした。明らかに矛盾している。それについてクロノが声を荒げる。

 

「言ってたよな⁉ファイトで勝った方が正義だって!」

 

クロノの言葉にリューズは笑みを浮かべる。

 

「ふ、いいだろう。私と君、世界がどちらを選ぶか・・・その審判を仰ぐとしよう」

 

リューズはクロノの怒りに臆することなく、ファイトの申し込みを受ける。

 

「世界を司る真理そのものがヴァンガードには宿っている。我々の戦いはすなわち、世界の意思だ」

 

「だったら見せてやるよ!間違ってるのはお前の方だってな!」

 

リューズとクロノのやり取りをクロノの後をつけていたシオンが見張っている。当然、リューズはそのことに気付いている。

 

「だが、ここはいささか騒々しいな」

 

パチンッ!

 

リューズが指を鳴らすと、近くを飛んでいたヘリコプターがクロノとリューズの前に降り立った。リューズはヘリコプターに乗り込む。

 

「決着をつけたいならついてこい。今日を逃したら、私が君に会う事は二度とない。・・・怖いか?」

 

クロノはこの期を逃すまいと思い、ヘリコプターに乗り込む。

 

「乗るなーー!クロノーーー!」

 

シオンはクロノを止めようとしたが、一足遅く、ヘリコプターはリューズとクロノを乗せて飛び立っていった。

 

 

 

TURN93「クロノの記憶」

 

 

 

その尾後、シオンはトコハとユイを呼び出して、先ほど起こったことを話す。それを聞いたユイは驚愕の表情で、トコハは信じられないと言った表情をしている。

 

「・・・今・・・なんて・・・?」

 

「・・・あいつの方が1枚上手だった。僕が仕込んでいた連中は全員やられて・・・」

 

「・・・あんた、何ですぐに止めなかったの?」

 

「・・・・・・」

 

トコハの問いかけにシオンは何も答えない。

 

「何で⁉」

 

何も答えないシオンのジャケットを掴むトコハ。

 

「ちょ、トコハ落ち着いて!」

 

「あんたたちは見たことないから!あれを!明神リューズは普通じゃない。今度はクロノが・・・。もしクロノまで何かあったら・・・私・・・」

 

「・・・トコハ、ごめん・・・軽率すぎた・・・」

 

今も泣き崩れそうなトコハに、ユイは謝罪の言葉を述べる。そこに伊吹がやってくる。

 

「責められるべきは俺だ。全ての非難は、新導クロノを取り戻してから受ける。連れ去らわれた時の状況を教えてくれ」

 

「はい。僕もクロノを、ただ行かせたわけじゃない」

 

シオンは懐から発信機を取り出す。

 

 

クロノが連れてこられた場所はボロボロになっている施設だ。リューズはファイカのファイトテーブルを用意している。

 

「ここは・・・」

 

「この辺でいいか?」

 

リューズの問いにクロノは首を縦に頷く。ファイカをファイトテーブルに変形させて、リューズのファイトテーブルとくっつけさせる。

 

「俺が勝ったら、二度とユニットをあんなことに使うな!」

 

「では、君が負ければ私の正しさを認めてくれるのかな?」

 

「負けねぇよ!俺には、ギアクロニクルの仲間たちがついてる!」

 

リューズは笑みを浮かべたままだ。そして、ファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン!」

 

「ガンナーギア・ドラコキッド」

 

クロノとリューズはそれぞれのファーストヴァンガードにライドする。

 

「ライド。メーザーギア・ドラゴン」

 

まずリューズはメーザーギア・ドラゴンにライドさせる。

 

「ライド!タイムブレイク・ドラゴン!」

 

クロノはタイムブレイク・ドラゴンにライドし、クロノ・ドランを移動させてからアタックフェイズに入る。

 

「お前がクレイのユニットたちを野望の道具にしようとしてるって、最初は正直よくわからなかった」

 

クロノの脳裏に浮かぶのは破壊されたドラエン支部だ。

 

「ああ言う事だったんだな⁉俺はこいつらに、絶対にあんなことさせねぇ!」

 

「ガード」

 

リューズはクロノの攻撃をマシュダでガードさせる。

 

「ライド。スモークギア・ドラゴン。コール。スチームナイトムダルでヴァンガードにアタック」

 

「スチームブレスでガード!」

 

クロノはムダルの攻撃をスチームブレスで防ぐ。

 

「私はユニットたちに好きで破壊行為をさせてるわけではない。必要だ。そうするまでのこと」

 

ガンナーギアの支援を受けてスモークギアでクロックフェンサーに攻撃させる。クロノはノーガードを宣言する。

 

「てめぇ・・・ふざけんなよ!ライド!ヒストリーメーカー・ドラゴン!コール!」

 

クロノはグレード1以下のユニットの支援を受けてアップストリームで攻撃する。

 

「ヴァンガードはな、楽しいもんなんだよ!」

 

「ガード」

 

アップストリームの攻撃をカー・ランマで防ぐ。

 

「ドラエン支部の人たちや、俺が今まで出会ってきたみんな、ヴァンガードが大好きな奴らばかりだった!こいつらだって、イメージを通じて俺たちの気持ちに応えてくれる」

 

「ノーガード」

 

クロノ・ドランの支援を受けてヒストリーメーカーはスモークギアに攻撃させる。

 

「それをお前がめちゃくちゃにした!」

 

クロノはドライブチェックでクリティカルトリガーを引く。これによってリューズのダメージは2になる。

 

「それをお前は、踏みにじったんだ・・・っ!」

 

クロノの頭に頭痛が発生し、そこに何かが脳裏に浮かぶ。

 

『お父さーん!早く早くー!』

 

『待て、クロノ。そんなに慌てなくても・・・』

 

『ユニット!ユニット、今日来る?来るんだよね?』

 

「・・・ターンエンドで、いいのか?」

 

「!あ、ああ・・・」

 

クロノはドライブチェックで出たカードを手札に加える。

 

「ライド。クロノファング・タイガー。コール」

 

リューズはクロノファング・タイガーにライドし、スチームファイターナンネアをコールさせる。

 

「君の怒りも理解できる。だが、ここで退いたらどうなる?」

 

「ガード!」

 

ナンネアのブーストをつけてムダルでヒストリーメーカーにアタックし、クロノは先ほど出たトリガーユニットでガードする。

 

「世界は何も変わらない。行動しない限り、全ては夢想にすぎない。何かを変えたいならば、進むしかない」

 

リューズはドライブチェックでスタンドトリガーを引き当てる。

 

「ムダルをスタンド。誰になんとそしられようとも、私は・・・この道を進む」

 

クロノファングはヒストリーメーカーを殴り飛ばし、その衝撃でヒストリーメーカーは倒れる。

 

「ダメージチェッ・・・ク⁉」

 

またクロノに頭痛が発生し、別の何かが脳裏に浮かぶ。

 

『それじゃまるで、俺たちの世界のために、クレイを犠牲にするようなものじゃないか!!』

 

『完全なる未来のためだ』

 

『てめぇ、ふざけんなよ!』

 

「・・・・・・」

 

クロノはさっきから流れ出ている忘れている記憶が呼び起こされようとしている。

 

「どうした?」

 

「!何でもねぇ」

 

クロノは思い出しそうな記憶に疑念を抱く。

 

(なんなんだ、さっきから?今のは・・・親父と・・・)

 

「ムダルでアタック」

 

「!ガード!」

 

ムダルの攻撃をクロノはガードをする。

 

「ターンエンド」

 

「す、スタンド&ドロー!ライド!クロノジェット・ドラゴ、ぐぅ!」

 

クロノがカードを操作していくたびに、記憶がよみがえってくる。

 

『今日は歴史に残る日になるな。惑星クレイと我々の世界が初めて物理的に繋がるんだ』

 

『気が早いぜリューズ。まだ予備実験なんだしさ』

 

『それだけ期待されてんだよ。おめぇはよ。頑張んな、ライブ』

 

「・・・。くっ、ジェネレーションゾーン解放!ストライドジェネレーション!ワープドライブドラゴン!」

 

クロノはコストを支払ってワープドライブ・ドラゴンにストライドさせる。そしてリアガードをコールさせてからアタックフェイズに入る。

 

「ヴァンガードにアタック・・・っつ!」

 

『よく見ておけクロノ。ここから新たな未来が始まるんだ』

 

少しずつ蘇っていく記憶にクロノは冷や汗をかいている。

 

「ノーガード」

 

「っ!トリプルドライブ・・・。2枚目・・・クリティカルトリガー。パワーはバリフに・・・クリティカルは・・・ワープドライブに・・・」

 

『でかしたぞライブ!我らのピースメイカー!』

 

「くぅ・・・」

 

クロノは記憶がよみがえって来るのと同時に、激しい頭痛に襲われ、頭を抑える。

 

「・・・大丈夫か?」

 

「バリフで・・・ヴァンガードに・・・アタック。・・・っ!」

 

『・・・クロノ・・・お前が・・・?』

 

クロノは、全ての記憶がよみがえり、自分の手札を落としてしまう。

 

「・・・そうだ・・・。知ってる・・・ここは・・・俺があの日・・・」

 

 

クロノが4歳の頃の記憶、とある研究施設にクロノとライブが向かっている。

 

『お父さーん!早く早くー!』

 

『待て、クロノ。そんなに慌てなくても・・・』

 

『ユニット!ユニット、今日来る?来るんだよね?ね?』

 

『んー、今日はまだ予備実験だからなぁ・・・あ、おいおい』

 

クロノはライブの手を引き、研究施設の中へと入っていく。そして、研究施設の1室にクロノとライブが入室する。

 

『こんにちわー』

 

そんなクロノとライブを出迎えたのは、パンクファッションを着こんでいるゲンゾウと、普及協会の名誉会長であるリューズだった。

 

『お、きたきた!おいリューズ、ピースメイカーがやってきたぜ!』

 

『おお、来たな、ピースメイカー』

 

『ゲン!リューズ!その呼び方やめろよ、恥ずかしい』

 

『世界に真の平穏を導くんだ。実に正しい名前だと思うがな』

 

『そうだぜ?むしろおめぇ以外にこの名に相応しい奴はいねぇだろ?』

 

3人は口元に笑みを浮かべる。

 

『ゲンゾウさん、リューズさん、こんにちわ』

 

クロノはゲンゾウとリューズに深々とお辞儀をする。

 

『おお、クロノ!元気だったか?おっちゃんは元気だぜ!がはははは!!』

 

ゲンゾウは楽しそうに豪快に笑う。

 

『よく来てくれたな、クロノ。今日はしっかり見ていってくれ。俺たちが開く、新たな未来を』

 

リューズはクロノの頭をなで、クロノは満面の笑みを浮かべる。

 

 

研究員たちが予備実験の準備をしている最中、ゲンゾウは1人の研究員と話をしている。

 

『えっと、それじゃあ獄平さんはその娘さんのためにこの研究に協力してくれてるん・・・ですよね?』

 

『その獄平ってのはよせよ。俺様は結婚して、今は佐倉が名字なんだからよ』

 

『し、失礼しました!』

 

ゲンゾウは少し照れくさそうに笑みを浮かべ、研究員は慌てる。

 

『水城・・・でいいのか?おめえは何でこの研究に協力しようと思ったんだ?』

 

『僕ですか?あなたと同じですよ、ご・・・佐倉さん。私の2人の娘たちのために世界をよりよくしたいんですよ』

 

『へぇ、そうなのかよ。てことは奥さんがいたのかよ』

 

ゲンゾウは以外そうな表情をしていると、研究員は少し寂しそうな表情をしている。

 

『・・・僕の妻もこの実験に関わっていましたが、ユキノが生まれて数日後に事故で亡くなってしまいました』

 

『あー、悪い。なんか嫌なこと聞いちまったな』

 

ゲンゾウは少しバツが悪そうな表情をする。

 

『姉の方が難病にかかってから、僕も研究で忙しくて、子供の子育てが出来ずにいました。だから僕は最も信頼できる友人にユキノを預けました』

 

研究員は拳を強く握りしめる。

 

『僕はただ、娘たちが笑顔でいてほしいだけなんです。この世界では娘たちは笑顔になれません。だから僕はこの研究に全てを捧げてきました』

 

『・・・俺様の娘と妻は今も元気な方だ。過酷な思いをしてるおめぇに比べれば安いもんだ。おめぇは立派だよ』

 

研究員とゲンゾウは少し離れた場所で話をしているクロノとライブを見る。

 

『・・・新しい世界が訪れたら、娘たちと佐倉さんの娘さん、あそこにいるクロノ君と仲良くしてほしいものです』

 

『同感だぜ』

 

 

少し時間が経ち、リューズはクロノに今日行う実験の説明をしていた。

 

『今日俺たちは、この世界を惑星クレイと繋げる実験をする。君のお父さんは強いイメージ力を持っている。その力を借りて、時空を超越するんだ』

 

クロノは実験装置を見て、ユニットが来るのを今か今かと待っている。

 

『ユニットいつ来るの?飛んでくるの?』

 

クロノはライブにそう聞いてきた。

 

『んー・・・イメージしてみろ』

 

『イメージ・・・?』

 

『心に思い描くんだ。2つの世界に通じるトンネルができて、そこにユニットが通ってくる』

 

ライブにそう言われて、クロノはイメージしてみる。

 

『長い長いトンネルだ。明かりが消えてるところもある。どっちだ~?おーい、こっちだぁ。ほーら、来たぁ!』

 

イメージができたのかクロノは純粋な笑みを浮かべている。

 

『すごい!来るね、ユニット!』

 

『おう、来るさ。でも、今度な』

 

ライブはクロノの頭をなでてあげる。

 

『おいライブ。そろそろ時間だぜ』

 

『おう。じゃ、お父さん、一仕事してくるな』

 

ライブは真ん中にある装置に向かい、装置の椅子に座り込む。そしてこの世界と惑星クレイと繋げる実験が始まった。

 

『ストライドフォース、増幅中!』

 

『レベル上昇中。カウントダウン開始』

 

『ストライドマター、発生確認』

 

『シグナル続行。数値安定しています』

 

『領域拡大、仮想ゲート展開』

 

研究員がレバーを引くと、ゲートの空間に歪みが生じ、そこから大きな光が発生する。研究員たちとクロノもこの光景には驚いていた。そして、光が晴れると、ゲートの先には、惑星クレイが映し出されていた。

 

『こ・・・コンタクト!』

 

惑星クレイとつながったことにより、研究員たちは喜びに満ち溢れていた。

 

『やった!やったぞ!』

 

『ライブの奴、本当にやりやがったぜ!』

 

リューズとゲンゾウもこれには喜びは隠せないでいた。

 

 

ライブ、ゲンゾウ、リューズはゲートに映し出されていた惑星クレイを見ていた。

 

『これが・・・惑星クレイ・・・』

 

『すげぇ・・・初めて見たぜ・・・』

 

『ついに繋がった。後はあの星の運命力を俺たちの世界に注ぎ込めば、完全な未来に導ける!』

 

リューズの言葉にライブとゲンゾウは怪訝な顔になる。

 

『おいリューズ、そいつはどういう意味だ?俺様たちはそんな話、聞いてねぇぞ!!』

 

『それじゃまるで、俺たちの世界のために、クレイを犠牲にするようなものじゃないか!!』

 

『完全なる未来のためだ。犠牲が必要なことは、お前たちも承知してたんじゃないのか?』

 

『規模が違いすぎる!俺たちが掴みたい未来は、そんなもんじゃない!!』

 

『落ち着け!話を聞いてくれ!惑星クレイ数億の生命に永遠に呪われようと、俺はこの道を選ぶと決めたんだ!』

 

『てめぇ、ふざけんなよ!そんな勝手なことを!』

 

クレイを犠牲にするという事によって、3人は口論を始まった。

 

〖どこ・・・?〗

 

『!』

 

3人が口論している間に、クロノは何か別の声が聞こえてきた。研究員たちには聞こえていないらしい。

 

〖どこなの・・・?〗

 

どうやらあのゲートの中から聞こえてくるらしい。

 

〖助けて。ここ、どこなの?出られないよ。誰か!〗

 

クロノは声が聞こえてくるゲートに向かう。

 

〖イメージしてみろ〗

 

クロノはライブに言われたことを思い出し、イメージしてみる。

 

〖誰か、いるの?〗

 

〖ここだよ!〗

 

イメージのトンネルの中で、1匹の小さな生物が歪みにしがみついている。

 

〖何してるの?〗

 

〖歪みに捕まちゃった!助けて!どっちに行けばいいの?〗

 

〖こっちにきなよ。僕、ここにいるよ〗

 

クロノはゲートの前までくる。小さな生物はクロノの姿を確認する。

 

〖君は・・・?〗

 

〖クロノ。新導クロノ〗

 

〖そっか、君もクロノっていうんだね。僕は・・・〗

 

クロノは小さな生き物に手を伸ばし、小さな生き物もクロノに手を伸ばし、触れ合った。

 

ピーッ!ピーッ!ピーッ!

 

現実では装置の発生音が鳴り響き、3人はゲートの方に視線を向ける。

 

『ストライドマター、急速に増大!』

 

『仮想ゲート内に、出量発生!』

 

『転送されます!』

 

ゲートに大きな光が生じる。そして、その光が消えると、研究員も、3人も唖然となっていた。なぜならそこには・・・クロノがイメージで出会った小さな生物がそこにいるからだ。

 

『・・・奇跡だ・・・』

 

リューズは小さな生き物を見て、笑みを浮かべる。

 

『でかしたぞライブ!我らのピースメイカー!クレイと地球を繋げたばかりか、ユニットまで!お前は救世主になるぞ!』

 

ライブとゲンゾウはこの光景に驚愕していると、クロノが話しかけてくる。

 

『クロノ・ドランっていうんだよ。僕と同じ名前なんだって』

 

『なん・・・だと・・・?』

 

『・・・クロノ・・・お前が・・・?』

 

ライブとゲンゾウはクロノがユニットを召喚させたことに大きく目を見開いていた。そうとも知らずにクロノは無邪気な笑みを浮かべる。

 

『何をしている?ディペンドカードを用意しろ!あいつを拘束して、徹底的に調査する!』

 

リューズは研究員たちに指示を与える。

 

『他の十二支刻獣も捕獲せねばならんからな。ライブ!ゲン!そのユニットを捕まえろ!どうやってそいつを呼び出せたのか、メカニズムを解明せねばならん』

 

リューズはライブとゲンゾウにユニットを捕まえるように指示を出す。

 

『・・・いけ、ライブ。おめぇはおめぇの信じることを貫き通せ』

 

『ゲン、だがそうすればこの施設は・・・』

 

『なぁに、俺様にはかわいい娘はいるんだ。死ぬつもりはねぇ。それにユニットを悪用してやがるあいつに鼻っ柱をへし折ってやれるなら本望だぜ!』

 

『・・・すまない!』

 

ライブはゲンゾウに説得され、装置を止めるレバーの元に向かう。

 

『何をするんですか、新導さん⁉』

 

『ライブ!何をする⁉』

 

ライブが装置のレバーを上げると、ゲートの空間がねじ曲がり、風がゲートの周りを包み込む。

 

『す、ストライドフォース、急速増幅!反応、止まりません!』

 

『仮想ゲートにノイズ発生!』

 

『ダメだ!制御できない!』

 

制御が利かなくなった装置は壊れて研究員に向けて倒れていく。

 

『うわあああああああ!!』

 

『ライブ!お前!』

 

こんな状況なのにクロノとクロノ・ドランは手を取りあおうとしている。

 

『クロノ!危ねぇ!!』

 

ゲンゾウはクロノとクロノ・ドランをかばいながら倒れる。そして、ゲートのストライドフォースがとどめられなくなり、爆発を引き起こし、研究室は爆発に巻き込まれていった。

 

 

ストライドフォースの暴発による爆発によって、施設内部はめちゃくちゃになっていた。ゲンゾウは瓦礫に体を埋もらせて、気を失っている。ライブはガラスを小石でたたき割り、中に入っていた3枚のディペンドカードを自分の懐に入れる。

 

『ぐ、うぅ・・・』

 

リューズは片目を抑えて、クロノを抱えたライブがクロノ・ドランを抱えようとするのを目撃する。

 

『やめろ!そのユニットをどうするつもりだ⁉やめろ!ライブ!』

 

リューズはライブを止めようと声をかけるが、ライブは顔を向けただけで、施設から出ようとする。

 

『何故だ⁉どうして俺を裏切る⁉待て、ライブ!ライブ!』

 

クロノはクロノ・ドランを見つめてる。

 

『僕の・・・せい・・・?』

 

『忘れろ、クロノ。ここでは何も起きなかった』

 

『僕が・・・あの子・・・を呼んだから・・・』

 

『お前は何もしていない。忘れろ。ユニットのことも、ヴァンガードのことも全部』

 

 

クロノの記憶の後、クロノはイメージの中にいた。そこには、クロノ・ドランもいた。

 

『ライブは僕だけを連れて逃げた。君が僕を呼んだと知られないよう。でも、突然この世界に来てしまった僕は、とても不安定で、ライブは命を削って僕を支え続けていた。そのせいでライブはもう動くことができない』

 

クロノ・ドランは悲しそうな顔をしている。

 

『ライブは本当に1人で戦うつもりだったんだ。でも・・・僕たちが呼び合って生まれた通路は、君にしか開けない』

 

クロノはクロノ・ドランに顔を向ける。

 

『クロノ・・・君は少しだけイメージ力が強いだけのどこにでもいる、ただの人間の子供だ。僕たちの出会いが、君を特別にしたんだ。あの日できた架け橋は今も2つの世界を繋いでいる。リューズは集めたストライドフォースで無理やりこじ開け、ユニットを召喚した』

 

クロノは自分の持つクロノ・ドランのカードを見つめる。

 

『お前のディペンドカードだけちゃんとできたのは、俺たちがもう出会っていたからなんだな』

 

『君がそれを覚醒させたから、僕は今もここにいられる』

 

『俺はずっと、これをどう使えばいいのかわからなかった』

 

『ライブがかけた暗示が君を守ってきた。でも・・・前に進もうとする君自身の意思がその枷を破った。君が呼べば、僕も、僕の仲間も、時空をかけて駆け付ける。必ず』

 

『・・・俺たちの世界のために、惑星クレイの全てを犠牲にするって・・・どういうことだ?』

 

クロノの質問に、クロノ・ドランは表情を曇らせて答える。

 

『・・・2つの世界を繋ぐ運命の力・・・リューズはそのバランスを傾けようとしている』

 

『!』

 

『全ての幸いを、この世界に・・・そして・・・全ての災いを・・・』

 

 

「!!」

 

クロノはイメージの中から現実に戻ってきた。全てのことを知ったクロノは、リューズを睨み付ける。

 

「・・・お前・・・お前は・・・犠牲に・・・この世界のために・・・ユニットだけじゃなくて・・・惑星クレイそのものを・・・!」

 

クロノはリューズに怒りを向ける。そして、ファイトテーブルを崩し、リューズの胸倉を掴む。

 

「ふざけんな!!そんなマネ、許すわけね・・・」

 

ビリリリッ!

 

クロノはリューズにスタンガンをあてられ、その場で気絶する。そして、施設の上空には迎えのヘリが来られていたのであった。

 

to be continued…




クロノ「リューズお前!ぜってぇ許さねぇ!!自分の野望のために、クレイの全てを犠牲にするつもりか!!?」

リューズ「仕方ないのだ。崇高なる目的のために。何度も言わせるな」

クロノ「うるせぇ!何度だって言ってやる!!」

リューズ「・・・仕方ない。1度私の元に来てもらう。君も考え方が変わるはずだ」

TURN95「ディペンドカード覚醒」


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ディペンドカード覚醒

ぬばたまの新能力、支配がマジで常識を覆してて本当に驚きました。そして能力めちゃめちゃ強すぎじゃないですかあれ?相手のリアガードを操作できるって・・・。

話がずれましたが今回はディペンドカード覚醒の回です。

関係ない話ですが、個人的に若水さんのあのキャラ、かなり面白くて結構好きですよ。

それでは、本編をどうぞ!


どこかの別荘のようなところの寝室、リューズによって気絶させられたクロノはここのベッドで眠っていた。

 

「・・・ん、んん・・・」

 

眠っていたクロノが目を覚まし、体を起こさせる。

 

「・・・いった!・・・ここは・・・」

 

クロノはスタンガンにあてられた箇所を抑え、周りを見渡す。そして、窓の近くにある椅子に座って本を読んでいるリューズが目に映った。

 

「・・・気が付いたか・・・」

 

「・・・っ!」

 

クロノは起き上がろうとした時、ファイトテーブルに目を向ける。その状態はクロノのターンが終了するところまで間違いもなく、カードが配置されていた。

 

「第6ターン、君のバリフのアタックを私がガードしたところをファイト中断。君が冷静にファイトできる状態じゃなかったからな。クールダウンのついでに場所を変えた。静かでいいところだろう?誰の邪魔も入らない」

 

リューズは読んでいた本を閉じ、クロノに視線を向ける。

 

「・・・さて、続きといこうか。新導クロノ」

 

「・・・・・・」

 

クロノはベッドから起き上がり、ファイトテーブルに向かい、ファイトを再開させる。

 

 

 

TURN94「ディペンドカード覚醒」

 

 

 

カンパニーの拠点の休憩室に東雲、スバル、若水がいた。東雲は端末で何かの映画を見ており、スバルはビールを飲んでリラックスを、若水はコーヒーを入れている。

 

「正直、若水的には理解できかねます。なんだってリューズさんはああも、新導クロノにこだわるんでしょう?」

 

「ち、また始まりやがったよ、若水の1人ごとが」

 

若水の不満の声にスバルはうっとうしそうな表情をしている。若水はしゃべりながらスティックシュガーをいくつもコーヒーに入れていく。

 

「確かに彼の持つディペンドカードの覚醒と回収は絶対に必要です。逆に言えばそれ以上の価値は皆無。我々には弓月ルーナというピースメイカーがいるのですから、まったくもって不合理そのもの、不可解です!」

 

「センチメンタルだよ」

 

「けっ、んなこたぁどうだっていいんだよ。あたしらは余計なことを考えず、ただリューズ会長の意思に従ってれば、それでいいんだよ」

 

スバルはビール瓶に入ってあるビールを飲む。そこに江西が入室してくる。

 

「動いたぞ」

 

江西の言葉を聞いて、カンパニーが動き出す。1名を除いて。

 

「・・・守山は?」

 

「知らん」

 

一応はヒロキにも連絡はしたようだが、ヒロキは来るつもりはないらしい。

 

 

一方その頃、別荘にいるクロノとリューズのファイトはクロノのターンは終了するところだ。

 

「ターンエンド。ワープドライブ・ドラゴンはGゾーンへ。バリフは山札の下へ。バインドゾーンにあるアップストリームをコール」

 

「スタンド&ドロー。超越せよ!時空獣フロートギア・ヒポグリフ!!」

 

リューズは手札のグレード3を捨て、フロートギア・ヒポグリフにストライドする。

 

「コール。スチームナイトムダル、スチームファイターナンネア」

 

「お前はこの世界の未来の為に、惑星クレイの未来を奪うつもりなんだな?」

 

「ふ、やっと思い出せたようだな。あの日の全てを、自らの宿命を。フロートギアでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ストライドゲートの先に待つのは、世界の真理。惑星クレイと我々の世界、2つの世界を繋ぐ運命の天元。私は十二支刻獣の力で、その天元を傾け、完全なる未来をこの手で導く!トリプルドライブ!」

 

ドライブチェックで1枚目に引いたのはグレード3のユニットだった。

 

「フロートギアのスキル。ドライブチェックでグレード3が出たら、パワープラス5000!さらに、リアガードを1体時翔(タイムリープ)し、メラムをスペリオルコール!」

 

フロートギアの時翔(タイムリープ)スキルでガンナーギアをバインドし、スチームメイデンメラムをコールさせる。

 

「バインドゾーンにカードが置かれた時、ナンネアはスキルでパワープラス4000」

 

「くっ・・・!」

 

「セカンドチェック。ゲット、ヒールトリガー。パワーはメラムに、ダメージを1回復。サードチェック。ゲット、クリティカルトリガー。パワーはムダルに、クリティカルはフロートギアに!」

 

フロートギアは口から光線をクロノジェット目掛けて放つ。クロノジェットはその光線を喰らう。

 

「こいつらみんなの未来を奪って、俺たちだけ幸せになるなんて、許されると思ってんのか!!?」

 

「元より許しを請う気はない!メラムでヴァンガードにアタック!スキルでパワープラス4000!」

 

「ガード!」

 

メラムのアタックをクロノはカー・ランマでガードする。

 

「メラムを山札へ。ウル・ワタルをレストでスペリオルコール」

 

リューズはメラムを山札に戻し、デッキに1枚だけしか入れられていないスチームバトラーウル・ワタルをコールする。

 

「誰も泣かない、誰も傷つかない、完全な未来が実現する!ヴァンガードで世界を救うんだ!」

 

「ふっざけんなぁ!!」

 

クロノはムダルの攻撃をノーマルユニットとトリガーユニットでガードする。

 

「お前はクレイを・・・ヴァンガードを何だと思ってるんだ!」

 

クロノは気付いていない。クロノの持っているお守りの中に、シオンがこっそり入れた発信器が入っていることを。

 

 

一方その頃、伊吹、カムイ、シオン、トコハ、ユイは現在発信器を頼りにクロノのいる場所に来るまで向かっている。

 

「GPSに変化なし。さっきから、ずっと同じ地点に止まっています」

 

カムイはシオンに教えられた地点の情報を探している。

 

「あったぜ!どうやら、アンタレスっていう会社の所有地みたいだな」

 

「アンタレス⁉」

 

「シオン、知ってるの?」

 

アンタレスの会社を聞いて、シオンは反応する。ユイがそのことについて聞いてくる。

 

「普及協会の関連企業の1つだよ」

 

『!!』

 

「明神リューズの個人資産を管理している会社だったはずだ。恐らくは別荘か何か・・・」

 

「・・・本当に大丈夫なのか、腕?」

 

伊吹の左腕は骨折したままで、包帯で固定している状態になっている。それにも拘らず、伊吹は車の運転をしている。

 

「煮干しは食った。・・・ん?」

 

伊吹は車のサイドミラーを確認し、後ろに黒い車が追いかけているを目撃する。その車は・・・

 

「いっかせませんよおお!はあ!」

 

カンパニーの1員である若水ソウスケが所有する車だった。ヒロキを除いた他のカンパニーも乗っている。それを確認した伊吹は車のスピードを上げる。

 

「どうした⁉」

 

「邪魔が来たようだ」

 

スピードを上げるも若水の車にあっという間に追いつかれる。若水は車を伊吹の車に体当たりをし、ガードレールに押しつける。車の窓からシオンは東雲がシオンに向けて手を振っていることを確認する。

 

「東雲・・・っ!」

 

東雲を見たシオンは忌々し気な表情になる。

 

「しっつれいしま~す!」

 

伊吹の車の前に若水の車が出て、東雲は水鉄砲を取り出し、伊吹の車の窓に墨をかけて前を見えなくする。

 

「くっ・・・!やばい!インターチェンジだ!」

 

微かに前が見えた先には、インターチェンジがあった。

 

「全員捕まっていろ!」

 

伊吹は車のハンドルを操作し、右の道に大きく曲がる。だがその先にはガードレールがある。

 

「!伊吹!」

 

「くっ!」

 

伊吹は左に曲がり、飛び出すのをなんとか避けるが車はガードレールに擦れてボロボロ、窓は墨で使いものにならなくなった。

 

「もうリタイアですかぁ⁉我が愛車シュレディンガーちゃん、13の秘密兵器をお披露目する予定が!」

 

「必要ない」

 

若水の言葉に江西は率直にそう告げる。ちなみに若水の車にはシュレディンガーという名前があるようだ。

 

「ちくしょう・・・」

 

万事休すかと思われたその時、白いバイクに乗った集団が現れる。

 

「ブラッディエンジェル?」

 

そう、白バイクに乗ってきた集団はブラッディエンジェルだったのだ。

 

「これを使え!」

 

ブラッディエンジェルはシオンに協力してくれてるばかりか、バイクまで伊吹たちに貸してくれるようだ。

 

「カムイさん、お願いします!」

 

「任せろ!」

 

「3人を頼む」

 

「おうよ!」

 

伊吹とカムイは3人をブラッディエンジェルに任せ、バイクに乗り込む。

 

「しつこい人たちですねぇ!」

 

若水はシュレディンガーを起動させようとするが、トコハとユイがシュレディンガーの鍵を奪う。

 

「行かせない!」

 

「これがなかったら車って走れないよね!」

 

「トコハ⁉ユイ⁉」

 

「返しなさい!」

 

若水は鍵を奪い返そうおするが、トコハは鍵が奪われないように離れる。その間に伊吹とカムイはバイクでクロノのいる場所へと向かう。

 

「クロノをどうする気⁉アムとユキノはどうしてるの⁉何でルーナは・・・何でルーナにあんなことをさせたのよ!!」

 

トコハの問いに江西が答える。

 

「弓月ルーナはピースメイカーの能力と引き換えに、自我を失った。蝶野アムと水城ユキノはそのスペアとして、カンパニーに残る」

 

「!」

 

「心配はいらない。弓月ルーナは何に変えても、私が守る」

 

スバルは眠いのか決心にあくびをしている。

 

「ふわぁ~・・・」

 

「叔母さん!」

 

「・・・あ?」

 

ユイに声をかけられてスバルはユイを睨み付ける。

 

「何で・・・何でドラエン支部を破壊したの⁉ドラエン支部だけじゃない!ユナサン支部、メガラニカ支部まで壊して!」

 

「・・・お前、支部に・・・いや、ヴァンガード普及協会の楽しいってフレーズにこだわってやがんのか?」

 

「・・・っ!そんなの、答えるとでも・・・」

 

「ま、別に知ったこっちゃねぇがな。だがそっちが答えねぇならこっちも答えてやる道理はねぇ。てか支部だってリューズ会長の指示のもとに作られたようなもんだろ?つまりはリューズ会長の所有物。所有物をどう扱おうが、リューズ会長の勝手だろ?」

 

「!!そんな勝手な都合が許されるわけが・・・!」

 

「はあああああ!」

 

「きゃあっ!」

 

「!トコハ!」

 

ユイとスバルのやり取りをしている間に、若水がトコハが奪い取った鍵を奪い返す。若水はすぐにシュレディンガーを起動させ、伊吹たちを追いかける。

 

「待ちなさい!」

 

「トコハ!もう追いつけないよ!」

 

カンパニーが去っていく姿をトコハとユイは見つめる。

 

「おいおいあんまり無茶すんなよ!大丈夫か?」

 

「助かった」

 

シオンはブラッディエンジェルのリーダーに礼の言葉を述べる。

 

「ま、俺も奴らにゃ、ちぃっと借りができたからな」

 

3人はもう見えなくなってしまったカンパニーが向かっていった場所をじっと見つめる。

 

 

クロノとリューズのファイトでは、クロノのストライドフェイズに移るところだ。

 

「ストライドジェネレーション!!クロノドラゴン・ネクステージ!!」

 

ここでクロノは自分の分身の未来の姿、クロノドラゴン・ネクステージにストライドする。

 

超越(ストライド)スキル!ムダルを山札の下へ!ドレインバルブ・ドラゴンをコール!スキル発動!アップストリームとドレインバルブにパワープラス2000!」

 

クロノはドレインバルブ・ドラゴンのスキルでソウルブラストを1枚払ってアップストリームと共にパワーアップする。

 

「惑星クレイも、ヴァンガードを犠牲にして、そんなにまでして掴む未来のどこが幸せなんだ⁉」

 

「クロノ、どうかイメージしてほしい。君たちがこれまでに失ってきた過去のすべてを・・・その涙を。救えるんだ!全部!ヴァンガードの未来が奪われたとしても、あまりある程の幸福を約束する!」

 

「ドレインバルブ・ドラゴンでアタック!」

 

「ガード!」

 

リューズはクロノを説得しながら、ドレインバルブの攻撃をガードする。

 

「ネクステージでヴァンガードにアタック!」

 

「きっとこれこそが、ヴァンガードが世界に存在した意味だったんだ!」

 

「トリプルドライブ!ゲット、クリティカルトリガー!パワーはクロノ・ドランに、クリティカルはネクステージへ!」

 

ネクステージは時空砲をクロノファング目掛けて解き放つ。クロノファングはそのまま砲撃を受ける。リューズのダメージはこれで5だ。

 

「クロノ!」

 

「ネクステージのスキル発動!クロノジェットをスタンド!ヴァンガードの意味を、お前なんかが勝手に決めんな!!絶対に認めねぇよ。ヴァンガードを引き換えに掴んだって、そこにいる俺は・・・もう俺じゃない。今の俺の全ては、ヴァンガードがくれた。仲間も、世界も、ここに立ってる理由も、全部」

 

ヴァンガードがあったからこそ、クロノは大切な仲間に出会え、自分を変えることだってできたのだ。だからこそクロノは、リューズの考えを真っ向から否定する。

 

「ヴァンガードは、俺自身なんだ!」

 

「!!」

 

今のクロノの姿を、リューズはライブと重なっているように見えた。

 

「クロノ・ドランのブースト、クロノジェットでヴァンガードにアタック!!」

 

クロノジェットはクロノファングに向かって渾身の1撃の拳を振るおうとするが・・・

 

「・・・ジェネレーションガード!ハイブロースチームラファンナ!」

 

リューズのジェネレーションガード、ラファンナによってクロノジェットの拳を受け止める。

 

「・・・お前も結局・・・ライブの息子か・・・!」

 

リューズはクロノを鋭く睨み付ける。

 

「ラファンナのスキル!ナンネアを山札に戻し、マシュダをコール。ラファンナのシールドプラス10000!」

 

「くっ・・・!まだだ!ツインドライブ!ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てアップストリームへ!アップストリームでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!」

 

クリティカルののったアップストリームでクロノファングにアタックするが、これもガードされてしまう。

 

「ターン・・・エンド・・・」

 

「スタンド&ドロー。クロノファング・タイガーのスキル。ストライドのコストとして、ドロップするユニットのグレードをプラス3。さらに、そのカードをバインド。我が未来は、全ての未来!いかなる犠牲を払おうと!超越せよ!時空竜バインドタイム・ドラゴン!!」

 

リューズはクロノファングのGB(ジェネレーションブレイク)(2)で手札のコストを払ってからバインドさせる。そして、バインドタイム・ドラゴンにストライドさせる。

 

「コール!クロノファング・タイガー!・・・どうして・・・わかってくれないんだ・・・。俺はただ・・・お前たちを幸せにしてやりたいだけなのに・・・」

 

「そんなもん、誰も頼んでねぇ!」

 

「お前の意見など聞いていない!」

 

クロノの言葉にリューズは瞳に涙を出し、声を上げる。

 

「バインドタイムでヴァンガードにアタック!バインドタイムのスキル!ウル・ワタルをバインド!バインドタイムにパワープラス10000!クリティカルプラス1!バインドゾーンに置かれている、ユニットの数だけ、相手のリアガードを山札の下へ!」

 

バインドタイムのスキルによってクロノのリアガードはいなくなってしまった。

 

「さらに、ウル・ワタルはスキルで山札の下へ!2枚ドロー!手札から1枚山札に戻す!」

 

「くっ・・・」

 

「・・・信じていたのに。どうして・・・どうして俺を裏切るんだ!」

 

リューズの瞳から一筋の涙が流れた。

 

「俺たちならやれたのに!ヴァンガードは世界を救えるのに!どうして!!」

 

「完全ガード!」

 

バインドタイムはクロノジェットに雷鳴を放つ。そんなクロノジェットを守ろうとアルリムが前に立つ。

 

「トリプルドライブ!ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てクロノファング・タイガーへ!俺は世界を救う!この命尽きようとも、ただ1人になろうとも!マシュダのブースト、クロノファング・タイガーでヴァンガードにアタック!」

 

クロノの手札は1枚。この攻撃は防げない。

 

「・・・ノーガード。ダメージチェック」

 

1枚目のダメージはノートリガー。次の6枚目で勝負が決まってくる。クロノが2枚目のダメージチェックを行おうとすると、リューズに多大なストライドフォースが溢れ出ている。そして、次の瞬間、クロノファング・タイガーが現実に現れた。

 

「ピースメイカーの力がなくとも・・・これくらいはできるのだよ」

 

目の前にクロノファングが現れたことにより、クロノは驚愕の表情をしている。

 

「さようなら・・・ライブの息子」

 

クロノファングがクロノに迫ろうとした時、クロノはある言葉が脳裏に浮かぶ。

 

『君が呼べば、僕も、僕の仲間も、時空をかけて駆け付ける。必ず』

 

 

伊吹とカムイがちょうどアンタレスの別荘地についたと同時に、1つの部屋に虹色の光が溢れ出ていた。カムイはGPSを確認する。

 

「ここだ!いくぞ、伊吹!」

 

カムイが伊吹に声をかける。伊吹は骨折している腕に痛みがはしって、抑えている。

 

「!だ、大丈夫か⁉」

 

「くっ・・・問題ない」

 

カムイは1つの部屋に光が放っているのをちょうど目撃する。

 

「あそこか!」

 

カムイと伊吹はすぐに光が放っている部屋に向かおうとしている。

 

 

部屋の中ではクロノファングの攻撃を槍で防いでいるものがいる。それは、クロノの持っているディペンドカードに写っていた犬のようなユニットだ。その後ろには、ネズミと羊のユニットもいる。クロノのディペンドカードには、ユニットたちが白黒ではなく、しっかりと映しだされていた。そして、クロノは山札の下にあるカードを取り出す。

 

「来てくれ!クロノ・ドラン!!」

 

 

世界のどこかにある砂漠、フードを深くかぶったライブとクロノ・ドランがいた。

 

「!」

 

クロノ・ドランは何かに気が付くかのように上を見上げる。ライブが後ろを振り向くと、そこにはクロノ・ドランが被ったフードだけが残っていた。

 

 

クロノ・ドランのカードをクロノはストライドフォースを纏って抱えている。すると、部屋からサークルが現れ、そこからクロノ・ドランが出てきそうになる。クロノがサークルにイメージを捧げていき、そして・・・

 

「クロノ!」

 

サークルからクロノ・ドランが出てきた。クロノとクロノ・ドランかを見合わせ、笑みを浮かべる。そして、クロノとクロノ・ドラン、ユニットたちはリューズが呼んだクロノファングと対峙している。

 

「いくぞ!」

 

 

別荘の中に入ってきたカムイと伊吹はクロノがいる部屋へと向かっている。2階に上がっていると、部屋から音が聞こえてくる。

 

「あそこか!」

 

カムイはその扉の方へ向かっていく。

 

「待て葛城!葛城!」

 

伊吹はカムイを制止させようとしたが、カムイは扉を開ける。そして、カムイが目にしたのは犬のユニットとクロノファングが戦っている姿だった。クロノファングは右パンチをユニットに振るい、ユニットの槍は弾き飛ばされる。槍は宙に舞い、槍の纏っていた雷が扉の先へと放たれていった。伊吹はカムイを伏せさせて、雷の直撃を回避する。これによって扉は壊れ、中に入れなくなる。伊吹は別のルートを使って、中に入ろうと試みる。

 

「葛城!急ぐぞ葛城!」

 

「・・・!おう!」

 

カムイは今の光景に唖然となっていたが、伊吹の言葉で我に返り、シャキッとして伊吹についていく。クロノ・ドランと小さなユニットたちがクロノファングに攻撃している。クロノファングはクロノ・ドランたちを振り払うと、目の前に犬のユニットが目の前に迫る。ユニットが槍でクロノファングを壁に叩きつける。リューズはその際に発する風圧で吹き飛ぶ。そしてその際に、リューズが持っていたディペンドカードを落としてしまう。

 

「!」

 

それを見つけたクロノはすぐにディペンドカードを全て拾う。そして、クロノはそのユニットたちを呼び出そうと試みる。

 

「!クロノ、無茶だ!やめるんだ!」

 

「みんな、来てくれーー!!」

 

クロノ・ドランはクロノを止めようと声をかけるが、クロノはユニットを呼び出そうと試みた。クロノの放たれるストライドフォースによって、ディペンドカードは1枚ずつ、覚醒していく。ディペンドカードを全て覚醒させることに成功したが、クロノは召喚の負担に耐え切れず、倒れてしまう。

 

「クロノ!」

 

クロノ・ドランはクロノに呼びかけようとすると、クロノ・ドランと他のユニットに何やら黒いサークルが現れる。これは若水が作り出した転送の陣だ。

 

「うわあああぁぁぁ・・・」

 

クロノ・ドランとユニットたちはこのサークルに飲み込まれ、どこかへと転送されてしまった。リューズはクロノが落としたディペンドカードを回収し、迎えにやってきたヘリコプターの元に向かう。

 

「・・・抗うのであれば追って来い。最後の審判が開かれるその時、自らの過ちを思い知るがいい」

 

気を失っているクロノにそう告げて、リューズはヘリコプターに乗り込む。リューズが乗り込むのを確認した後、ヘリコプターは別荘から去っていった。

 

 

とても暗いイメージの中にクロノはいた。暗いイメージに光が差し込んできて、クロノは後ろを振り返る。そこに映っていたのは、囚われてしまった十二支刻獣のユニットたちがいた。

 

「みんな!」

 

クロノは十二支刻獣の元に駆け寄ろうとしたが、見えない壁によって遮られてしまう。

 

「なんだよこれ⁉おい、みんな!ドラン!」

 

クロノは何とかしようとするが、壁はビクともしない。クロノ・ドランはクロノに向かって恐らく助けの声を出しているだろうが声が届かない。

 

「くっそ!何で・・・」

 

見えない壁によって先に進めないクロノは十二支刻獣に向かって叫ぶ。

 

「絶対に助ける!助けてやるからな!待ってろ!」

 

壁の先には、十二支刻獣だけでなく、ルーナまでその先にいた。

 

 

「・・・はっ!」

 

クロノが目を覚ました場所は、クロノのマンションの自室だった。

 

「クロノ!」

 

クロノの視線に先に映ったのは、安堵した表情をしているミクルだった。この場にいるのはミクルだけではない。

 

「よかった・・・」

 

「トコハ・・・ユイ・・・シオン・・・」

 

この部屋にはシオン、トコハ、ユイ、さらにカムイと伊吹、シンとゲンゾウがいた。

 

「・・・!リューズは⁉ディペンドカードは⁉」

 

「俺たちが駆け付けた時には、お前しかいなかった。カードは・・・」

 

伊吹の答えにクロノは顔を俯かせ、両こぶしを握り締める。

 

「・・・ごめん。俺のせいで・・・」

 

そんなクロノの手をトコハがそっと触れる。トコハは首を横に振り、クロノに優しく微笑みかける。

 

「無事でよかった」

 

「・・・ごめん」

 

「謝らないでよ、らしくもない。私たちは気にしてないよ」

 

シオンとユイもクロノの手を触れる。クロノは顔を上げ、夢を見たこと、その内容を話す。

 

「俺・・・見たんだ。どこかわからない遠い場所に、ギアクロニクルの、十二支刻獣と一緒に、ルーナもいた」

 

「「「!!」」」

 

「きっと助けられる。みんな俺たちが来るのを待ってる」

 

クロノの言葉を聞いた3人は首を縦に頷く。

 

「・・・このままでは終わらせねぇ!」

 

トライフォーは十二支刻獣とルーナの救出、リューズと戦おうという決意がより一層と固まるのであった。

 

to be continued…




クロノ「すまん・・・。俺・・・勝手なことしちまったな」

トコハ「そうだよ。本当に本当に、心配したんだから」

ユイ「命の危険だってあったんだよ?私たちの気持ちもちょっとは考えてよね」

クロノ「ごめん・・・」

シオン「ただ、有益な情報を得ることができた」

クロノ「ああ。取り戻そう!ルーナと、ユニットたちを!」

TURN96「歌姫の三重奏」


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歌姫の三重奏

皆さんのおかげで、私の作品が1周年を迎えることができました!本当にありがとうございます!

これを機に、という訳ではないのですが、今日がユイちゃんの誕生日という事に設定いたしました!

これから本編に映る前に、ユイちゃんの関係者と、本人のからのコメントと掲載します。

それではどうぞ!

ユイへの誕生日メッセージ

クロノ「あー、今日がユイの誕生日なのか?お前と会って、まだ1年しか経ってねぇけど、まぁ、誕生日おめでとう」

シオン「ユイ、誕生日おめでとう。今日は君にとって、最高の1日にすることを約束するよ」

トコハ「ユイって、自分の誕生日だからかかなりそわそわしてるのよね。本当に子供っぽくてかわいい」

クミ「ユイちゃん、お誕生日おめでとう~。これからも、トコハちゃん共々、よろしくね~」

タイヨウ「お誕生日おめでとうございます!僕、ユイさんに出会えて本当によかったです!」

アン「ユイちゃん、お誕生日おめでとうございます。今からケーキを持って、お祝いしに行きますね♪」

ルーナ「今日はユイのために、お祝いの歌を作ってみたんだ!アムとユキノと一緒に歌うね♪」

アム「ユイの誕生日か・・・。せっかくのお祝いの日だし、お仕事のお休みでもとろうかな、なーんて♪」

ユキノ「・・・まぁ、せっかくの祝いの日だし?私のポエム、特別に見せてあげようかしら。・・・もちろん、みんなには内緒でお願い///」

キョウコ「今日はユイの誕生日。あの子の大好きなもの、いっぱい作ってあげないとね♪」

ゲンゾウ「我が娘が今年で15歳になるのか・・・。安心しろ!お前に寄りつく悪い虫はワシが追っ払ってやるからな!」

本人のコメント

ユイ「みんなのおかげで、今日はとっても最高の誕生日になりそうだよ!来年もみんなに祝ってもらえるかな?来年はヴァンガード大会でも開いて盛り上がりたいな~」

以上です。小説に登場している他のキャラクターの誕生日はまたしばらくたてば設定に書くかもしれません。

長らくお待たせして申し訳ありません。それではどうぞ!


雲が青空を覆い隠す日のドラエン支部では、スタッフたちがドラエン支部の復興作業を行っていた。その様子をトリニティドラゴンと遊びに来ているマサトとケイスケが見ていた。

 

「ドラエンもまたひどいありさまだな・・・」

 

「支部だけじゃない。支部長たちや一条さんたちまでけがをしたらしいじゃないか」

 

「・・・支部長さんたちやマモルさん、大丈夫でしょうか?」

 

「心配・・・」

 

「これからどうなっちまうんだ?」

 

支部を壊されたこともあり、5人は不安を抱えていたその時・・・

 

びゅぅぅぅんっ!

 

「みゅーーーーー!!」

 

小型エンジンをつけた少女が5人の前を通過する。

 

「あ、あれはまさか!!」

 

「おいおいマジかよ・・・」

 

その少女を見たケイスケは希望にあふれたような表情をし、マサトはそのケイスケを見て、その少女が誰なのか察し、憂鬱な表情になる。

 

「「「「サーヤ!!」」」」

 

そう、その少女は超人気のヴァンガードアイドル、サーヤこと弥富サヤだ。

 

「みゅーーーー!!」

 

サーヤが空にハートのマークを描いていく。さらにそこに、空を半グライダーで滑空で飛んでいる女性が現れる。

 

「ハーイ!エブリバディー!」

 

「あ、あれは!カリフォルニアで活躍しているアイドル、リサ・フェリス!!」

 

その女性はカリフォルニアを拠点に活動しているアイドル、リサ・フェリスだ。まさかのアイドルの登場により、喜びに包まれている4人の前に、レッドカーペットが敷かれる。そのレッドカーペットに1人の少女が歩いてきた。

 

「うふふっ、ごきげんよう、皆さん♡」

 

「な、なんと!ベルギーで活躍しているレミー・アルテナまで!!」

 

少女はベルギーで活動しているアイドル、レミー・アルテナだ。サヤとリサはレッドカーペットのところまで下りてくる。そして今ここに、世界で活躍するアイドルが3人も揃った。

 

「世界で活躍するヴァンガードアイドルが3人も・・・♡」

 

「神様・・・感謝いたします!!」

 

「くっそ!こんな浮かれた4人の面倒なんて俺1人で見切れねぇ!何でこんな時にいねぇんだよアンの奴!」

 

マサトは4人のテンションについていけず、悶えている。サヤ、リサ、レミーの3人は壊されているドラエン支部を見て、悲痛な表情になる。

 

「これはひどいわね」

 

「ええ。心が痛みますわ」

 

「サーヤたちの力で、ぜったいに皆を、ハッピーにするんだみゅ~!!」

 

サヤたちはこんな時だからこそ、みんなを笑顔にさせるという思いをここでぶつけるのであった。

 

 

 

TURN95「歌姫の三重奏」

 

 

 

ドラエン支部にあるステージも見事に壊されていたが、スタッフたちの尽力のおかげで、難なくステージを元通りの状態にしていく。

 

「す、すげぇ・・・みるみるうちにステージが・・・」

 

「けど、ケイスケから聞いたんだけどよ、サーヤってワールドツアーの真っ最中で、シンガポールにいたんじゃなかったのか?」

 

サヤはワールドツアーの関係でシンガポールにいたのだ。それが今になってドラエン支部に来て、ここでステージを開くことになったことに疑問を持つマサト。

 

「みんなを元気にするためだったらサーヤ、元気に駆け付けるんだみゅ~♪」

 

「それに、ドラエン支部長さんから直々にお願いされてるの」

 

どうやらサヤたちは事前にドラエン支部長に頼まれて今ここにいるようだ。

 

「プログラム、ステージの進行、みーんなサーヤさんのアイデアなのですよ♪」

 

「やるからには、みんなの心に残る最高のイベントにするみゅ~♪」

 

「サーヤ・・・」

 

サヤの言葉にトリニティドラゴンは感動していた。

 

「へ~、たいしたもんだな。俺、そういうの結構好きだぜ」

 

「ようやくサーヤの魅力の1つに気付くとは・・・遅すぎるとは思わないのか?」

 

「へいへい、魅力がわからんで悪かったな・・・」

 

ケイスケの言葉と小ばかにした表情に呆れた表情になるマサト。

 

「前、ここでイベントした時にね、みんなからあっつい思いをたっくさん受け取ったの。その時の気持ちは、今でもサーヤの宝物。だから、恩返しがしたいの。みんながハッピーになれる楽しいドラエン支部を、1日でも早く取り戻したくて!」

 

「ヴァンガードLOVEなみんなを元気にするのが、私たちの使命だものね!」

 

「私たちのヴァンガード愛で、皆さんを笑顔にしてみせますわ」

 

「リサ~、レミー、ありがとうだみゅー!」

 

サヤはリサとレミーに抱き着き、3人はお互いに笑いあった。

 

 

カードキャピタル2号店で、子供たちは寂しそうな表情でドラエン支部のことについて話していた。

 

「ドラエン支部・・・いつ元通りになるんだろう・・・」

 

「ガス爆発なんだろ?あんだけぶっ壊れてたら仕方ないよな・・・」

 

「それなんだけどさ、なんか本物のユニットが出てきて、建物をめちゃくちゃにしたって・・・」

 

「そんなわけねぇだろ?そんな噂信じんなよ」

 

子供たちが暗い表情をしていると、軽快な音楽とともに、クエストボードの画面が変わる。画面から現れたのはサヤだった。

 

『みゅ~!みんなー、ドラゴン・エンパイア支部緊急イベント開催のお知らせだみゅ~♪』

 

『サーヤ⁉』

 

子供たちは突然のサヤの登場によって驚いている。ちなみにこの放送は各地のテレビでも放送されている。

 

『その名も~・・・』

 

『『『ハッピーヴァンガードフェスティバル!!』』』

 

画面にはサヤだけでなく、リサとレミーも映し出された。

 

『サーヤをサポートしてくれるのはこの2人~♪』

 

『ハーイ!リサ・フェリスよ!カリフォルニアからカミングナウ!もちろん、みんなに会うためよ♡』

 

『レミー・アルテナで~す♪ベルギーからとんできちゃいました~♪早く皆さんと会いたいですわ♡』

 

『このイベントは、ヴァンガードはもちろん、いろいろな企画が盛りだくさん!』

 

『そしてメインイベントは、サーヤたちが大活躍するスペシャルステージだみゅ~♪』

 

子供たちは緊急イベントの開催の放送によって、一気に笑顔になっていく。

 

『サーヤたちの心はいつも、ヴァンガードが大好きなみんなと共にあるみゅ♪』

 

『私たちが応援しますわ♪さあ、ヴァンガードで元気元気~♪』

 

『YOUたちのスマイルはヒールトリガー♪どんなダメージもすぐに回復よ♪』

 

『新しい未来をサーヤたちと一緒に作ろう♪みんなでヴァンガードを盛り上げるんだみゅ~♪』

 

『『『ハッピーヴァンガードフェスティバルで、待ってるよ~!』』』

 

いろんな人たちはハッピーヴァンガードフェスティバルを目的にドラエン支部に行こうという気持ちが大きくなった。この広告は別々の場所にいるトライフォーも見ていた。

 

 

あの広告の効果がさっそく出ている。ドラエン支部にはサヤとリサ、レミー目的の人が多ければ、ヴァンガードを楽しもうと来ている者が多く集まっている。そして現在は3人によるアタックされよう会が開かれている。

 

祝福の歌声(セレブレイド・ボイス)ローリスでアタックだみゅ!」

 

「みゅ~~♡」

 

「PR♥ISM‐Iサンシャイン・ヴェールでダイナマイツアタック!」

 

「ダイナマーーイツ!!」

 

学園の綺羅星(スクール・エトワール)オリヴィアでアタックだよ~」

 

「オリヴィーーア!!」

 

トリニティドラゴンの3人にそれぞれアタックしてもらっていた。

 

「「「ありがとうございました~♡」」」

 

トリニティドラゴンはスタッフによってステージを退場させられる。

 

「たく、あんなんの何がいいっていうんだ?」

 

アタックされよう会で並んでいる客たちに心底呆れているマサト。マサトの隣にはまだ並んでいないケイスケがいた。何やら悩んでいるようだ。

 

「どうしたんだケイスケ?並ばねぇなんて珍しいな」

 

「・・・悩みを言っていいか?」

 

「ど、どうしたんだよ改まって・・・」

 

「俺は弥富サヤファンクラブの会長として、サーヤにアタックされたい!だが、これを逃せばもうリサやレミーにアタックされる機会がなくなってしまうかもしれん!マサト、俺はどの子とアタックされればいいと思う?」

 

「しるか!!んなもん自分で勝手に決めやがれ!!」

 

どのアイドルにアタックされようか悩んでいるケイスケにマサトは声を荒げる。その後もハッピーヴァンガードフェスティバルはファイトエリアでファイトをしたり、サーヤたちと写真撮影をしたりと進行が進んでいき、ようやく一段落したところだ。

 

「宣伝した甲斐がありましたね」

 

「天気も何とか持ちそうだし、後はステージライブでエキサイトするだけね!」

 

「さあ、イベントはまだまだこれからだみゅ!」

 

サヤはイベントをもっと盛り上げようと、気合が入るのであった。

 

(見ててね!お兄ちゃん、お姉ちゃんの!)

 

一方その頃、ハッピーヴァンガードフェスティバルの入り口前では、トライフォーの4人がここに集まっていたのであった。

 

 

ハッピーヴァンガードフェスティバルのライブステージが始まろうとしているという時間帯、観客は集まっていた。トリニティドラゴンとマサトとケイスケも観客の中に入っている。

 

「あぁ、貴重な経験だけでなく、このようなライブステージが始まろうとは・・・俺はなんと幸せ者だろうか・・・♡」

 

「くぅぅぅ!胸のワクテカが止まんねぇぜ!!」

 

「こいつら・・・」

 

テンション上げまくりの4人にマサトは疲れ果てている。すると、何やら悪役が登場しそうなBGMが流れてきた。

 

「だーーがっはっはっはっはーー!!」

 

ステージの岩のところに黒い煙幕が放たれる。煙幕が晴れると、そこには黒く染まったヴァンガ郎がいた。

 

「ブラックヴァンガ郎の参上だがー!」

 

『ええええ!!?』

 

まさかのブラックヴァンガ郎の登場により、観客は驚いていた。

 

「なーにが楽しいヴァンガードだが!夢?絆?未来?そんなものは全部まやかしだがー!ヴァンガードを滅ぼして、みんなを絶望のどん底に突き落としてやるんだがーー!!」

 

「そうはさせないみゅ!」

 

サヤの声が響くと、スモークと共に、サヤ、リサ、レミーが登場する。

 

「お、おみゃーらは・・・!」

 

『うおおおおおおおおお!!』

 

サヤたちの登場により、観客は歓声を上げる。

 

「メガラニカから来たちょっとお茶目な~?」

 

『マーメイドプリンセース!!』

 

「宇宙のみーんなを、サーヤ色に染めちゃうみゅ~。ホップ、ステップ~?」

 

『宇宙征服ー!!』

 

毎度おなじみのことをやって、観客は興奮状態だ。

 

「ハーイ!エブリバディー!メガラニカから生んだ、セクシーダイナマイツ、リサ・フェリスよ!YOUのハートを~?」

 

『イーグルキャッチ!!』

 

「は~い、ワッフルだ~い好き、メガラニカののんびりエンジェル、レミー・アルテナで~す♪みんなに、届け~」

 

『ワッフルスマイル!!』

 

「今日もサーヤたちは、ヴァンガードとみんなの笑顔を守る正義のファイター!」

 

「「「ラブリー・トライアングル!!」」」

 

『おおおおおおおおおおおお!!』

 

互いの自己紹介が終わり、決めポーズをとることで、観客はさらに歓声を大きく上げる。

 

「ブラックヴァンガ郎!お前の好きにはさせないみゅ!」

 

「覚悟することね!」

 

「私たちが、ヴァンガードを守ってみせます!」

 

3人の言葉に、ブラックヴァンガ郎は高笑いをする。

 

「だーがっはっはっは!無駄だが!出でよ、手下たち~!」

 

ブラックヴァンガ郎の合図で、観客席にメガコロニー戦闘員たちが現れる。

 

「くっ!卑怯な!」

 

「安心するみゅ!私たちには、あのハッピーフラワーがあるんだみゅ~!」

 

サヤの合図でステージに何やら花のような機械が現れる。

 

「あ、あれは・・・ヴァンガードファイターたちの夢と希望の結晶!あんなものが咲いてしまったら、僕は楽しい気持ちを思い出して、消えてしまうんだがー!」

 

「明るい未来への希望と!」

 

「楽しいヴァンガードへの思いを強くイメージすれば」

 

「ハッピーフラワーが咲くんだみゅー!」

 

3人の目の前にファイトテーブルが現れる。

 

「オーライ!私たちの楽しいファイトで!」

 

「フラワーオープンよ!」

 

「だからみんな!サーヤたちを応援してみゅー!」

 

『おおおおおおおおおお!!』

 

「まぁ、ファイト観戦なら大歓迎かな」

 

観客たちは興奮が大きくなり、サヤたちの応援を始める。サヤたちのファイト準備も万全だ。ちなみにリサとレミーは2人と共にファイトしていくスタイルでやっていくようだ。

 

「ふん!お前たちがいくら頑張っても、ハッピーフラワーなんか開かないんだが!」

 

「だったら見せてやるみゅ!私たちとみんなのヴァンガード愛!」

 

「「「スタンドアップ!」」」

 

『ヴァンガード!!』

 

「一途な夢メルル!」

 

BN‐PR♥ISM(ブランニュー-プリズム)サファイア!」

 

一途な夢メルル  PW5000

 

BN‐PR♥ISM(ブランニュー-プリズム)サファイア  PW5000!

 

「サーヤの先攻だみゅ!ドロー!ライド!高峰の大輪(ガーランド・ブロッサム)アイナだみゅ!メルルを移動してターンエンドだみゅ!」

 

高峰の大輪(ガーランド・ブロッサム)アイナ  PW7000

 

R アイナ R

R メルル R  サヤの手札5枚 山札43枚

 

「私たちのターンよ!ドロー!ブランニュー-プリズムエメラルにライド!サファイアは移動!PR♥ISM‐Rメルキューレをコール!」

 

BN‐PR♥ISM(ブランニュー-プリズム)エメラル  PW7000

PR♥ISM‐R(プリズム-ロマンス)メルキューレ  PW7000

 

R エメラル  メルキューレ

R サファイア   R

 

「サファイアのブースト、エメラルでヴァンガードにダイナマイツアタック!」

 

「ノーガードだみゅ!」

 

「ドライブチェック『BN‐PR♥ISM(ブランニュー-プリズム)ガーネット』」

 

「ダメージチェック『とびきり新入生シズク』」

 

「メルキュールでヴァンガードにアタック!

メルキュールのスキル!ヴァンガードにPR♥ISM(プリズム)がついているなら、パワープラス3000よ!」

 

「ノーガードだみゅ!ダメージチェック『大切なフレーズレイナ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードだみゅ!」

 

「ターンエンドよ!」

 

PW12000➡PW7000

PW10000➡PW7000(+5000)  リサ&レミーの手札5枚 山札42枚  サヤのダメージ2枚

 

「サーヤのターンみゅ!スタンド&ドロー!ライド!正統派(プレステージ)セティアだみゅ!

メルルのスキルでセティアとメルルを♪♪(ハーモニー)だみゅ!コール!セフィア、お散歩日和エミリア!」

 

正統派(プレステージ)セティア  PW9000

お散歩日和エミリア  PW9000

 

エミリア セフィア セフィア

 R   メルル   R

 

「リアガードのセフィアでヴァンガードにアタックだみゅ!」

 

「ガード!『PR♥ISM‐M(プリズム-ミラクル)カナリア(☆)』」

 

「ならエミリアでヴァンガードにアタックだみゅ!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『BN‐PR♥ISM(ブランニュー-プリズム)エメラル』」

 

「メルルのブースト、セフィアでヴァンガードにアタックだみゅ!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『とびきり新入生シズク』」

 

「ダメージチェック『PR♥ISM‐R(プリズム-ロマンス)リュミエール』」

 

「ターンエンドだみゅ!」

 

PW9000➡PW7000+SH10000=17000

PW9000➡PW7000

PW14000➡PW7000  サヤの手札4枚 山札39枚  リサ&レミーのダメージ2枚

 

「私たちのターンです!スタンド&ドロー!PR♥ISM‐I(プリズム-イメージ)サンシャイン・ローザにライド!さらに、サンシャイン・ローザ、メルキューレをコール!」

 

PR♥ISM‐I(プリズム-イメージ)サンシャイン・ローザ  PW9000

 

 ローザ    ローザ   メルキューレ

メルキューレ サファイア    R

 

「メルキューレでヴァンガードにアタック!スキルでパワープラス3000!」

 

「ガードだみゅ!『とびきり新入生シズク』」

 

「サファイアのブースト、サンシャイン・ローザでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだみゅ!」

 

「ドライブチェック『PR♥ISM‐I(プリズム-イメージ)サンシャイン・クリア(☆)』やったぁ!クリティカル♪パワーはリアガードのローザに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

「みゅ⁉ダメージチェック『空想委員(イメージ・マスター)ククリ』『ハートフルエールファンディ(引)』ドロートリガーだみゅ!パワーはヴァンガードに!1枚ドローだみゅ!」

 

「メルキューレのブースト、サンシャイン・ローザでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『必殺パンチ!ミチル(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW10000➡PW9000+SH5000=14000

PW14000➡PW9000(+5000)

PW21000➡PW14000+SH10000=24000  リサ&レミーの手札3枚 山札38枚  サヤのダメージ4枚

 

「ダメージは2対4。こんなもんじゃまだまだだが!」

 

「これからだみゅ!未来の呼び声(ミラクル・ボイス)ローリスにライドだみゅ!!」

 

未来の呼び声(ミラクル・ボイス)ローリス  PW11000

 

「メルルのスキルでローリスとメルルを♪♪(ハーモニー)だみゅ!」

 

エミリア ローリス セティア

 R   メルル   R

 

「エミリアでヴァンガードにアタックだみゅ!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『PR♥ISM‐I(プリズム-イメージ)ヴェール』」

 

「メルルのブースト、ローリスでヴァンガードにアタックだみゅ!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『未来の呼び声(ミラクル・ボイス)ローリス』『甘い誘惑リコ(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復して、パワーはセティアに!」

 

ローリス(サヤ)は両手をかざして、オーロラを作り上げ、それをサンシャイン・ローザ(レミー)に放ち、サンシャイン・ローザ(レミー)はまともに喰らってしまう。

 

「きゃあ!ダメージチェック『PR♥ISM‐P(プリズム-プロミス)プリンセス・レイテ』」

 

「やったみゅ!」

 

「だーーがっはっはっはっは!」

 

「!何がおかしいみゅ!」

 

「見てみるだが!ハッピーフラワーを!」

 

ブラックヴァンガ郎に言われた通り、3人はハッピーフラワーを見る。ハッピーフラワーはほんのちょっとしか咲いていなかった。

 

「ちょーっとしか開いてないだがー!お前らのヴァンガード愛なんて、所詮その程度!」

 

「そ、そんなことはないみゅ!」

 

「ヴァンガードとワッフル、どっちが好きだがー?」

 

「うっ・・・」

 

ブラックヴァンガ郎の問いにレミーは言葉を言いよどむ。

 

「ほーら、一瞬答えに詰まっただが!なーにがヴァンガード愛だがー!」

 

ブラックヴァンガ郎は愉快そうに3人を笑い飛ばす。

 

「このままじゃ、私たち・・・」

 

「どうすれば・・・」

 

リサとレミーは顔を俯かせると、サヤが声を上げる。

 

「思い出すんだみゅ!」

 

「「!!」」

 

「サーヤたちは何のために戦っているんだみゅ⁉」

 

「・・・そうだったわね。ヴァンガードを守って・・・」

 

「皆さんをハッピーにするためですね」

 

「そうだみゅ!それに大切なのは、ここにいるみんながヴァンガードで1つになることだみゅ!」

 

「そのためには、YOUたちのイメージ力が必要ね!」

 

「お願いです、皆さん!私たちを、もっと応援してください!」

 

『おおおおおおおおおおおお!!』

 

観客はサヤたちをもっと応援するために歓声を上げた。

 

「まだまだ!もっともっと大きな声で!!」

 

『みゅーみゅーーー!!』

 

「いっくみゅー!正統派(プレステージ)セティアでヴァンガードにアターック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『PR♥ISM‐Duo(プリズム-デュオ)アリア』」

 

「ターンエンドだみゅ!」

 

PW9000➡PW9000

PW16000➡PW9000

PW14000➡PW9000  サヤの手札5枚 山札33枚  リサ&レミーのダメージ5枚

 

熱く、楽しいファイト、観客の思いが1つになっていく事によって、ハッピーフラワーが少し咲き始めた。

 

「な、何ぃ⁉花が開いてきたんだが!そんなバカな⁉」

 

「私たちと」

 

「みんなのイメージ力で!」

 

「必ずヴァンガードを守ってみせるみゅ!」

 

サヤがそう言うと、雨が降ってきた。元々雲が大空を覆っていたから無理もないが。

 

「降ってきちゃった!でも、雨なんかに負けないみゅー!降るならもっと降れー!水の中でこそ輝くのが、バミューダ△!」

 

「むしろ水が下たる美女が生まれちゃうわね♡」

 

「私たちの力で、絶対にハッピーフラワーを咲かせましょう!」

 

「これくらいの雨でサーヤたちの熱い思いは消せないみゅー!!」

 

『おおおおおおおおおおおお!!』

 

観客は持参した合羽を着て、サヤたちを応援する。このライブを見ていたトライフォーはお互いに顔を見合わせ、首を縦に頷き、その場から去っていく。

 

PR♥ISM‐I(プリズム-イメージ)ヴェールにライド!!」

 

PR♥ISM‐I(プリズム-イメージ)ヴェール  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン解放よ♡」

 

「ストライドジェネレーション!!!PR♥ISM‐I(プリズム-イメージ)サンシャイン・ヴェール!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『BN‐PR♥ISM(ブランニュー-プリズム)ガーネット』グレード3

 

PR♥ISM‐Iサンシャイン・ヴェール  PW26000  ハーツ『PR♥ISM‐I(プリズム-イメージ)ヴェール』

 

「メルキューレを移動!BN‐PR♥ISM(ブランニュー-プリズム)ガーネットをコール!」

 

BN‐PR♥ISM(ブランニュー-プリズム)  PW11000

 

 ローザ   ヴェール  ガーネット

メルキューレ サファイア メルキューレ

 

「メルキューレのブースト、メルキューレでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『必殺パンチ!ミチル(☆)』」

 

「サファイアのブースト、サンシャイン・ヴェールでダイナマイツアタック!」

 

「ノーガードだみゅ!」

 

「トリプルドライブ『PR♥ISM‐R(プリズム-ロマンス)メルキューレ』『PR♥ISM‐P(プリズム-プロミス)プリンセス・ケルト』『PR♥ISM‐I(プリズム-イメージ)サンシャイン・クリア(☆)』YES!クリティカルトリガー!クリティカルはサンシャイン・ヴェールに、パワーはサンシャイン・ローザに!」

 

サンシャイン・ヴェール(リサ)は両手に渦潮を纏い、それをローリス(サヤ)に目掛けて放つ。ローリス(サヤ)は渦潮を喰らい、よろける。

 

「みゅーーー!ダメージチェック『必殺パンチ!ミチル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードだみゅ!『憧れの煌めきスピカ』」

 

『おおおおおおおおお!!』

 

「まだまだこれから!サンシャイン・ヴェールのスキル!見せてあげるわ!情熱のリミットブレイク!!

Gゾーンのサンシャイン・ヴェールを表に!手札を3枚捨て、ガーネットとメルキューレを手札に!サンシャイン・ヴェールをGゾーンに戻し、手札のガーネットにスペリオルブレイクライド!!」

 

サンシャイン・ヴェール(リサ)は海の泡に包まれ、泡が晴れるとそこには、ヴェールではなく、ガーネットがいた。

 

「スキルで1枚ドロー!メルキューレとサファイアを手札に戻し、ガーネットにパワープラス10000!

ガーネットのスキル発動!リアガードが手札に戻った時、カウンターブラストを払って、ガーネットと、サンシャイン・ローザにパワープラス5000!

サンシャイン・ローザのスキル!他のリアガードが手札に戻って、リミットブレイクのヴァンガードがいる時、ソウルブラストでガーネットとサンシャイン・ローザにパワープラス3000!」

 

「よーし!来いだみゅ!」

 

「ガーネットでヴァンガードにダイナマイツアタック!」

 

「ガーネットのリミットブレイク発動です!メルキューレを3体スペリオルコール!ダメージ5。さぁ、いきますわよ。夢と希望の、アルティメットブレイク!!

ドライブプラス1、ツインドライブからトリプルドライブになりますわ!」

 

「これでジ・エンドよ!!」

 

「ジェネレーションガード!!未来からきてサーヤを守ってみゅ!!触れ合う手と手(ハンド・イン・ハンド)レオナ!!」

 

ガーネット(リサ)の強力な水しぶきをローリス(サヤ)に目掛けて放つが、未来から現れたレオナがその水しぶきを防いでいる。

 

ジェネレーションゾーン  コスト『甘い誘惑リコ(治)』

 

触れ合う手と手(ハンド・イン・ハンド)レオナ  SH15000

 

「レオナのスキル発動だみゅ!リアガードのエミリアを手札に戻して、エミリアをガーディアンサークルにコールだみゅ!それが手札に戻った同名ユニットなら、シールドプラス5000だみゅ!

エミリアのGB(ジェネレーションブレイク)!エミリアが手札に戻った時、1枚ドローだみゅ!」

 

「トリプルドライブ!」

 

「『PR♥ISM‐P(プリズム-プロミス)プリンセス・ケルト』『PR♥ISM‐P(プリズム-プロミス)プリンセス・レイテ』『PR♥ISM‐I(プリズム-イメージ)サンシャイン・クリア(☆)』クリティカルトリガー!クリティカルとパワーは、サンシャイン・ローザに!」

 

「メルキューレのブースト、サンシャイン・ローザでヴァンガードにダイナマイツアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!波間の美唱(セイレスメドレー)ナージャ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『甘い誘惑リコ(治)』

 

波間の美唱(セイレスメドレー)ナージャ  SH15000

 

「ナージャのスキル!手札の未来の呼び声(ミラクル・ボイス)ローリスを相手に見せるみゅ!そのカードと同じグレードのユニットがいるなら、シールドプラス5000だみゅ!」

 

「メルキューレでヴァンガードにスーパーハイパーダイナマイツアタック!スキルでパワープラス3000!」

 

「ウルトラミラクルラブリーガード!『大切なフレーズレイナ(☆)』」

 

「ターンエンドよ!」

 

PW19000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000(+5000)

PW29000➡PW16000+SH25000=41000

PW34000➡PW16000+SH20000=31000

PW17000➡PW16000+SH10000=26000  リサ&レミーの手札4枚 山札28枚  サヤのダメージ5枚(裏1枚)

 

「うぅぅ・・・楽しそう・・・はっ!い、いや、楽しくないんだが!!」

 

「もう一息だみゅ」

 

ファイトを進めていくうちに、降っていた雨が晴れ上がった。

 

「雨が止んだ・・・」

 

「私たちの思いが通じたのでしょうか!」

 

「きっと、ハッピーフラワーにも届いたはずだみゅー!」

 

3人はハッピーフラワーの方に顔を向けるが、ハッピーフラワーの花が咲いた様子は全くない。

 

「え?あれ⁉開いてない!!?」

 

何事かと思っていると、耳につけているインカムからスタッフが慌てた様子の声が聞こえてきた。

 

『た、大変です!今の雨で壊れてしまったみたいなんです!!』

 

ざわざわ・・・

 

どうやらさっきの雨でハッピーフラワーは壊れてしまったようだ。機械であるため無理もないのだが。ハッピーフラワーが咲かないから観客はざわつき始めた。

 

「・・・みゅ、みゅはは・・・みゅははははー!ファイトはまだまだこれから!サーヤ、負けないみゅー!」

 

(サーヤさん・・・)

 

サヤは笑顔をつくろうとしているが、やはりというか笑顔がぎこちない。

 

(せっかくここまで盛り上がったのに・・・どうすれば・・・)

 

サヤがどうすればいいか考えていると・・・

 

「がんばれサーヤ!!」

 

「!!」

 

外野から誰かの声が聞こえてきた。そして、声が聞こえた場所から4人の影がステージに上がってくる。その正体は、赤、青、黄色、緑からなる戦隊ヒーローだ。

 

「だ、誰だがー?」

 

予定外の出来事にブラックヴァンガ郎は4人の戦隊にそう訪ねる。

 

「俺たちは、全てのヴァンガードを守る・・・」

 

「「「「カード戦士ヴァンガマン!!!」」」」

 

戦隊ヒーロー、カード戦士ヴァンガマンはブラックヴァンガ郎にそう名乗る。

 

「!もしかして、その声・・・」

 

「一生懸命ヴァンガードを盛り上げようとしているサーヤと、声を張り上げて応援する君たちに感動したぞ!だから、ここに駆け付けたんだ!」

 

(クロノお兄ちゃん、シオンお兄ちゃん、ユイお姉ちゃん、トコハお姉ちゃん・・・!)

 

「こんな楽しいことやってんなら、早く教えてよサーヤ!」

 

「なーんか、おもしろいハプニングじゃない」

 

「え、えーと、これは・・・」

 

まさかの事態にブラックヴァンガ郎は戸惑っている。

 

「ブラックヴァンガ郎さん、もたもたしてるとやっつけちゃいますよ~?」

 

「覚悟することね!」

 

「うっ・・・こ、こんな所で負ける僕じゃないんだが!お前たち、攻撃だが!」

 

戦闘員たちは一瞬戸惑ったが、ブラックヴァンガ郎の指示通り、ヴァンガマンたちを取り囲む。

 

「囲まれた!なら、私たちの必殺技でやっつけよう!」

 

ヴァンガイエローの言葉に3人のヴァンガマンは首を縦に頷く。最初に動いたのはヴァンガブルーだ。

 

「クリティカル・ファイヤー!!」

 

戦闘員たちはこれがどういうことかわからないでいたが・・・

 

『!ぐわああああ!やられたあああ!!』

 

その意図をすぐに理解し、倒されたかのように倒れる。

 

「僕たちも君たちと同じく、強大な敵と戦っている!戦いはまだまだ激しくなるはずだ!」

 

「リミットブレイク・バースト!!」

 

『ぐあああああ!!』

 

「だけど、私たちは諦めない!手と手を取りあって、どこまでもつき進む!」

 

「レギオン・ボンバー!!」

 

『ぎゃああああ!!』

 

「だから!私たちの前に立ちはだかる敵たちに宣言する!」

 

「ストライド・スラッシュ!!」

 

『うわあああああああ!!』

 

ヴァンガマンの必殺技によって、戦闘員たちは全滅した。

 

「俺たちはイメージすることをやめない!俺たちの手で、未来を掴み取るんだ!」

 

ヴァンガマンは立ちはだかる敵に堂々とそう宣言する。

 

(・・・そうだみゅ。サーヤだって、絶対にあきらめないみゅ!!)

 

サヤは絶対にあきらめない気持ちを強く持ち、ストライドのコストを支払う。

 

「奇跡のハーモニーは未来への懸け橋!!ストライドジェネレーション!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『未来の呼び声(ミラクル・ボイス)ローリス』グレード3

 

皆の声援と、海からの祝福の光を浴び、ローリスは姿を変えていく。光り輝く未来こそ、ローリスの未来の可能性の姿だ。

 

祝福の歌声(セレブレイド・ボイス)ローリス!!!」

 

祝福の歌声(セレブレイド・ボイス)  PW26000  ハーツ『未来の呼び声ローリス』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、メルルを手札に戻して、1枚ドローだみゅ!

とびきり新入生シズクをコール!セティアと♪♪(ハーモニー)だみゅ♪」

 

とびきり新入生シズク  PW7000

 

「バミューダ△の特別なスキル!同じ縦列に並ぶ2人が一緒に歌うと、素敵なことが起こるんだみゅ~♪」

 

「うぐぐぐぐ・・・」

 

「シズクのGB(ジェネレーションブレイク)!山札の上から5枚見て、グレード3を1枚手札に♪

未来の呼び声ローリスをコールだみゅ!祝福の歌声(セレブレイド・ボイス)ローリスと♪♪(ハーモニー)だみゅ~♪

エミリアをコールだみゅ!祝福の歌声(セレブレイド・ボイス)ローリスのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラストと、Gゾーンの祝福の歌声(セレブレイド・ボイス)ローリスを表に!Gゾーンのと同じ枚数分だけ、リアガードを手札に戻すみゅ!

シズク、エミリア、ローリスを手札に戻して、スキルを与えるみゅ!もう1度シズクをコール!セティアとシズクを♪♪(ハーモニー)だみゅ♪

シズクのスキルで、山札の上5枚をみるみゅ!グレード3がなかったから山札に戻すみゅ!

エミリアのスキルでカウンターブラストを払って、1枚ドローだみゅ!ローリス、アイナ、エミリアをもう1度コール!

これで全員♪♪(ハーモニー)だみゅ~♪」

 

サヤはハッピーフラワーを見るが、やっぱり花が咲いた様子はない。ここでヴァンガマンが助け舟を出す。

 

「みんな!1番好きなカードを掲げて!」

 

「思いっきり高く!」

 

「みんなの力で、ハッピーフラワーを咲かせよう!」

 

ヴァンガマンの言葉に観客は1番好きなカードを掲げると、カードは光り輝いていた。機械のハッピーフラワーよりも、美しいのかもしれない。

 

「すごい・・・」

 

「ひゅ~・・・」

 

「きれいですわね・・・」

 

「大きな花は咲かせられなくても、みんなの心1つ1つに咲けば、それはずっと大きな力になるんだ!」

 

「会場のみんなも、一緒に♪♪(ハーモニー)だみゅ~~!!」

 

『おおおおおおおおおおお!!!』

 

観客の歓声が大きく広がっていく。まさにみんなの心が1つになっていく瞬間ともいえよう。

 

「な・・・何という事だが・・・。未来への、希望へのイメージが、この会場に満ち満ちているんだがー!」

 

エミリア ローリス セティア

アイナ  ローリス シズク

 

祝福の歌声(セレブレイド・ボイス)ローリスでヴァンガードにアタック!

6人全員♪♪(ハーモニー)の時、セティアとエミリアと、祝福の歌声(セレブレイド・ボイス)ローリスにパワープラス5000!さらに、クリティカルプラス1!」

 

「くっ・・・防ぎきれない・・・」

 

「ノーガードです・・・」

 

「トリプルドライブ『正統派(プレステージ)セティア』『必殺パンチ!ミチル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはセティアに、クリティカルは祝福の歌声ローリスに!『白き淑女(ホワイティ・ノーブル)ファンテーヌ』」

 

ユニットたちはローリス(サヤ)と共にハーモニーを奏で、光り輝く光を放った。ガーネット(リサ)はその輝かしい光に包まれていった。

 

PW31000➡PW11000

 

ダメージチェック『PR♥ISM‐Duo(プリズム-デュオ)アリア』

 

サヤのダメージ5枚  リサ&レミーのダメージ6枚  勝者サヤ

 

「やったーー!勝ったみゅーーー!!」

 

『おおおおおおおおおおお!!』

 

熱いファイトを見せてくれた3人に観客席から大きな声援が響く。

 

「そうだった・・・思い出しただが・・・。これが、ヴァンガードの楽しさ、これが、未来の懸け橋だがーー!!」

 

ブラックヴァンガ郎にスモークが現れ、それに包まれると、元の姿のヴァンガ郎に戻っていった。

 

「ヴァンガ郎が元に戻ったわ!」

 

「やったみゅーー!!」

 

「僕を元に戻してくれて、ありがとうだがーー!」

 

「よかったです、ヴァンガ郎さん!」

 

「みんなの熱い思いと、強いイメージ力で、平和を取り戻したみゅー!ありがとう、ヴァンガマン!ありがとう、みんな!」

 

観客は3人とヴァンガマンに熱い声援を出す。声援を受けたヴァンガマンは観客に1例してから会場を去っていく。

 

「私たちも、大切なものを受け取ったわ」

 

「何があっても諦めない強い思い、みんなで1つになることの素晴らしさ」

 

「「やっぱりヴァンガードって、最高ね!」」

 

「リサ・・・レミー・・・」

 

会場は大きな歓声で広がっていた。ヴァンガマンになっていたトライフォーの4人はステージの裏側でこれを見て、笑みを浮かべている。こうしてハッピーヴァンガードフェスティバルは大成功を収め、観客全員を笑顔にしてみせたのであった。

 

to be continued…




リサ「今日のイベントで日本のファンは全員私の虜ね!」

レミー「それはないですよ~。みんな私に夢中です♪」

サヤ「えへへ、ファンのみんなもきっと私たち3人に平等に応援してくれたみゅ♪これからもヴァンガードの楽しさを広めていくみゅ!ホップ~、ステップ~、宇宙征服~♪」

TURN97「4人で、再び」



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4人で、再び

今回は特訓回です。

いやー、それにしても最近は熱くなって気分が滅入って大変ですよ。これ、水分とかがないとやってられませんよ。

と、愚痴ってすみません。

それでは本編をどうぞ!


夜の時間帯でシオンのアパートにて、トライフォーとタイヨウ、アンが支部の復興イベントについて話していた。

 

「ユナサン支部でも雄志で復興イベントでもやろうという事になりました」

 

「あ、その話ならメガラニカ支部でもやろうという話が続々と出てきているそうですよ」

 

ユナサン支部もメガラニカ支部もサヤたちのイベントをきっかけに支部の復興を目指してイベントを開こうという声が何人も出てきたようだ。

 

「サーヤたちのイベントのおかげで、たくさんのファイターが積極的に協力してくれているみたい」

 

「サーヤちゃんのイベント、4人は行ったんですよね?羨ましい限りです」

 

「ん?アンはマサトたちと行ったわけじゃなかったのか?」

 

「あ、言ってなかったけどアンは華道と武道を掛け合わせた一家の生まれでね、アンはそこの跡取り娘なんだ。華道の方はアンが引き継いで、武道はリン姉さんが受け持ってたんだ」

 

「じゃあ、アンがサーヤのイベントに来れなかったのは・・・」

 

「家の方から急な手伝いを頼まれちゃいまして、断るに断れなかったんですよ」

 

アンがサヤのイベントに来れなかったのは家の急な手伝いによって、華道教室に通っている生徒の面倒を見ていたのである。

 

「アンもいろいろと大変なんだね」

 

「でも、華道を教えるのも意外に楽しいものですよ。なぜなら・・・」

 

このままいくと華道の話に変わっていきそうなのでユイが話を元に戻す。

 

「コホンッ!話を戻すよ。これからどうする?私たちも支部のイベントを手伝っていく?」

 

「いや、僕たちはカンパニーの戦いに向けて、個々の能力の強化に集中した方がいいだろう。この週末はそれぞれ・・・」

 

シオンは話をしている途中で何者かの気配を感じ取った。それに気づいた一同は少し身構える。カーテンを除いてみると、誰かの車が止まっている。そして、車に乗っていた人物はシオンの部屋へと向かっていっている。

 

「カンパニーの手の者か?」

 

「こんな所にまで・・・」

 

「コテンパンにしてやるっつーの!」

 

「いや、まだ誰なのかわからないし・・・」

 

一同はそれぞれ武器?を持ってここに来るものを迎え撃とうとしている。そして玄関の扉があき、そこにいた者は・・・

 

「特訓に~~・・・キターーーーーー!!」

 

アロハシャツを着こんでいるハイメ・アルカラスだった。ハイメの登場にキョトンとなっている一同。

 

『・・・え?えええええええええええ!!?』

 

一同はハイメに連れられて、飛行機に乗せられてどこかに連れていかれるのであった。

 

 

 

TURN96「4人で、再び」

 

 

 

一同がハイメに連れてこられた場所は、豪華な施設が立っている無人島だ。ちなみにこれを管理しているのは蒼龍レオンが率いる蒼龍財団だったりする。

 

「すっご~い・・・」

 

「マスターレオンがセレブ向けに貸し出している無人島さ!何でも揃ってるよ!」

 

「確かにここなら、誰にも邪魔されずに特訓できそうだな」

 

「うん。それはいい。それはいいよ?けどさ・・・なんで特訓のために水着着ているの、私たち?」

 

「ちょっと・・・恥ずかしいです・・・///」

 

そう、ユイの言う通り、一同の格好は水着姿だ。ちなみにここにはカムイとミサキも来ている。

 

「南の島のドレスコードだよ~。快くこの島を貸してくれたマスターレオンに敬意を評して、ここでは一切合切、ぜ~んぶ、俺が仕切らせたもらうからね~!!」

 

「頑張りましょう!皆さん!」

 

「・・・まぁ、いいか」

 

トライフォーはとりあえずは納得し、笑みを浮かべる。

 

「それじゃあ、早くやろうぜ!!」

 

こうして一同はそれぞれの特訓を始めようとするのであった。

 

 

クロノが行っているのは自分のデッキ構築だ。なぜこうしていうのかというと、リューズによってクロノ・ドランを奪われてから、クロノジェット・ドラゴンとクロノドラゴン・ネクステージが真っ白になっているからだ。デッキ構築にはタイヨウも付き添っている。そこにハイメがやってきてクロノのカードを見る。

 

「アミーゴの相棒、本当にマッシロシロスケだね」

 

「クロノジェット・ドラゴン・・・クロノドラゴン・ネクステージ・・・」

 

「十二支刻獣がリューズの手に渡ったことによる影響だろうって、伊吹さんが言ってました」

 

「なら、みんなを取り返せば、クロノジェットもネクステージも元に戻る!」

 

クロノは笑みを浮かべてギアクロニクルのカードに語りかける。

 

「だから、あいつらが戻ってくるまで、頑張ろうぜ!」

 

クロノの想いにタイヨウとハイメは笑みを浮かべる。

 

「ギアクロも強いユニットがいっぱいいるから悩みますね」

 

「そうなんだよ。こいつを軸にしたデッキにしようと思うんだけど・・・」

 

そう言ってクロノが手に持ったカードはクロノスコマンド・レヴォリューションだ。どうやらクロノスコマンドを主軸としたデッキにしようと考えているらしい。

 

「グレード3をギアイーグルと、何にするか・・・?」

 

「ギアイーグルにライドできなかったことを考えて、ヴァンガードに登場した時の能力を持ったユニットがよさそうですね」

 

「おお!そうだな!」

 

「ちなみに俺の推しユニットは~・・・これ!」

 

ハイメが選んだ推しユニットは、スチームメイデンエルルだ。

 

「ライドして~、アミーゴ~」

 

クロノはこれによってハイメをジト目で見つめる。

 

「えっと・・・」

 

「イメージすんな~~!!」

 

「あははははは!」

 

イメージしようとしているタイヨウをクロノが無理やり止める。その様子にハイメは大笑いする。

 

 

ユイが行っている特訓はカンパニーが使用するクランに対抗するため、これまでに入手してきたカンパニーのファイトデータを元にデッキの考察をしている。ユイの特訓にアンも付き添っている。最初に考察しているのは、ユイにとって因縁深い相手、スバルのデッキだ。

 

「・・・これが私が考えた叔母さんが使用するデッキの構築だと思うんだけど、どう?」

 

「えっと、ちょっと待ってください」

 

アンはデッキ構築の紙を読み上げていく。

 

「・・・そうですね、ユイちゃんとキョウコさんの話を元に考えれば、これで合ってると思います。まずライジング・ノヴァのストライドスキルでスペリオコールしてからの突撃(チャージ‼)による高い攻撃力と連続攻撃を組み合わさった構築となっています」

 

「じゃあそのファイトスタイルをどう対処していくかっていうのを考えながら、私のデッキも構築しておかなくちゃ!」

 

「ただ、相手も何もしないということはありませんし、自身のデッキを強化してくるかもしれません。そこも考慮しながら組み直した方がいいかもしれませんね」

 

ユイとアンはどう対処すればうまく立ち回れるかという事を考えながら、自身のデッキの調整を行っている。

 

「・・・なんていうか、ごめんね、アン」

 

「え?何がですか?」

 

「ほら、私の叔母さんがメガラニカ支部に来なければ、あんなことにならなかったかもって話だよ」

 

「ああ・・・」

 

ユイの謝罪にアンはなるほどといった表情をした後、苦笑いを浮かべる。

 

「正直、怒ってるっていうより、ショックなんですよ。メガラニカ支部を壊されたこともそうですが、ラミラビが進んで計画に協力しているっていうのが・・・」

 

「そのせいでアンがこの戦いに巻き込んでしまって、本当にごめん」

 

「いいんですよ。ユイちゃんが悪いわけではありませんし、気にしてませんよ。それに、これは私自身が決めたことですから。ラミラビを、助けるって」

 

「・・・そっか。そうだったよね」

 

アンの答えにユイはちょっとばかり微笑んで見せた。

 

「よし!構築し終えたらどんな出来になってるか検証してみよう!あ、ついでにカンパニーのデッキ全部を構築して、それを本当にカンパニーと戦ってるっていう環境をつくるのもありかも!」

 

「え、カンパニーのデッキ全部をですか⁉それだとファイトする前に日が暮れてしまうような気がするんですけど・・・」

 

ユイとアンはそんな話の後、特訓を再開させる。

 

 

シオンはジェネシスの使い手であるミサキとファイトの特訓だ。ミサキの使っているデッキはシオンによって教えてもらった東雲のデッキだ。

 

(これが東雲ショウマのデッキ・・・。なるほどね)

 

ミサキは東雲のデッキをすぐに理解し、その動きを実行に移す。

 

「ストライドジェネレーション!!!破壊神獣ヴァナルガンド!!!」

 

ミサキはコストを支払ってヴァナルガンドにストライドする。

 

「フェンリルのストライドスキル。ソウルチャージ。グレイプニルでスレイマンにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ヴァナルガンドでヴァンガードにアタック!ヴァナルガンドのスキル。6枚ソウルブラスト。ソウルからドロップゾーンに置かれたカモミールとメリッサのスキル。コール!さらにフェンリルのストライドスキルでソウルからドロップゾーンに置かれたフェンリルをコール」

 

「くっ!」

 

「ジェネシスはソウルブラストするタイミング次第では、アタック回数を増やすことができる」

 

「ソウルのカードを考慮して、戦略を立てる必要があるな・・・」

 

シオンはミサキの盤面をよく見る。盤面を見終えた後、適切な判断でガードを行う。

 

「完全ガード!」

 

「ヴァナルガンドのスキル。山札の上から4枚見て、2枚を山札の上、2枚を山札の下へ。トリプルドライブ。クリティカルトリガー!効果は全てカモミールへ!クリティカルトリガー!効果は全てフェンリルへ!ヒールトリガー!パワーはフェンリルへ!カモミールでアタック!」

 

シオンはメリッサのブーストをつけたカモミールの攻撃をあえてノーガードを宣言する。

 

「フェンリルでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!」

 

シオンはフェンリルの攻撃をレーザーガード・ドラゴンで防ぐ。

 

(さすがはミサキさん。東雲のデッキを使いこなしている。これ以上の特訓相手はない。リューズの野望を阻止し、綺場を取り戻そうとすれば、必ず奴が立ちはだかるはずだ)

 

シオンのターンとなり、シオンはコストを払ってストライドを行う。

 

「ストライド・ザ・ジェネレーション!!!天元超克アルトマイル!!!」

 

シオンはイメージにいるフェンリルを東雲と重ねながら、ファイトを進めていく。

 

 

トコハはカムイとファイトの特訓を行っている。現在はカムイのターンでメテオカイザービクトールのアタックに入ろうとしている。

 

「ヴァンガードにアタック!」

 

ビクトールの攻撃をトコハはノーガードを宣言する。

 

「どうする?ちょっと休むか?」

 

「いえ、せっかくの特訓なんで、これくらいでなくちゃ!望むところです!」

 

トコハはそう言いながら強気な笑みを浮かべる。

 

「(カンパニーはヴァンガードの勝敗で全てを決める。負けられない・・・強くなる・・・もっと!)お願いします!」

 

「ああ!」

 

「ストライドジェネレーション!!!咲き誇るラナンキュラスアーシャ!!!」

 

トコハはコストを支払って咲き誇るラナンキュラスアーシャにストライドする。

 

「理想の乙女トゥーリアをアーシャとしてコール!さらに、咲き誇るラナンキュラスアーシャのスキル!Gゾーンにある夢紡ぐラナンキュラスアーシャを表に!山札から理想の乙女トゥーリアをアーシャとしてコール!全てのアーシャにパワープラス15000!咲き誇るラナンキュラスアーシャにクリティカルプラス1!」

 

トコハの脳裏にはドラエン支部でのラミーラビリンスの行動と、江西の言葉が浮かんでいた。

 

(ルーナもアム、ユキノも好きであんなことしたわけじゃない。そうさせたのは、明神リューズとカンパニー!なのに、何が"ルーナは私が守る"よ!利用してるだけじゃない!許せない。絶対助けるから。待ってて、ルーナ!)

 

 

無人島の近くに止めている船の中でハイメはトライフォーの特訓の様子を双眼鏡で見つめていた。

 

「いや~、4人とも熱いね~。でも、ちょっと固いかな~」

 

ハイメがそう呟いていると、ランチを乗せたヘリコプターが到着してきた。それを見たハイメは何かを思いつき、にこやかに笑っている。

 

 

一通りの特訓を終えたトライフォーとタイヨウ、アンは集まって休憩をとりながら午後の特訓について話し合う。

 

「昼食をとったら、午後は試合形式でやろう」

 

「賛成」

 

「なんなら、その通度ファイトの内容を検討して・・・」

 

「しまったーーーー!!」

 

『?』

 

ハイメの一声に一同は顔をハイメの方に向ける。

 

「アミーゴたちのために、わざわざ運んでもらった超豪華スペシャルランチを・・・間違えて・・・あーんなところに置いてかれてしまったーー!」

 

ハイメが指を指したところは無人島の山となっている場所だ。

 

「神様!仏様!トライフォー様!お願い、アミーゴ!」

 

ハイメはトライフォーをご指名に必死に頼んでいる。これが意味するところはというと・・・

 

 

ハイメに頼まれてトライフォーは山の方に置いてかれてしまったランチを取りに、わざわざ森の中に入っていっている。

 

「何で・・・こんなところまできて山登り・・・?」

 

「特訓に来たはずなのに、とんだ道草だ・・・」

 

「あーん、もうお腹すいたよ~・・・」

 

「さっさと取ってきちゃいましょう」

 

トライフォーは少し愚痴をこぼしながらもランチを取りに山を登っていく。

 

 

トライフォーが山にランチを取りに向かうのはハイメが考えたプランであるため、タイヨウとアンは待機という形でここに残っている。

 

「・・・あの、やっぱり僕たちも取りに行った方が・・・?」

 

「大丈夫ですよ。多分ですけどこれ、ハイメさんが考えたプランだと思います」

 

「あ、やっぱりアンにはわかっちゃった?」

 

アンはハイメの意図をなんとなく理解しているようだ。アンの言葉にハイメが頷きながら近づいてきた。

 

「でも、人手が多い方が・・・。クロノさんたちが大変なのは聞きました。だから、僕も何かしたくて・・・」

 

「いいんだよ、普段通りで。それに、今クロノたちに必要なのは、4人で話す時間なんだ」

 

「4人で?」

 

「そう。チーム親知らずでね♪」

 

「ハイメさん、それを言うならチーム水入らずですよ」

 

ハイメの言葉の違いをアンが正しく訂正する。

 

 

波の音がよく聞こえる砂浜でカムイは1人ぼんやりしていた。カムイが考えていたのは前日のユニット同士の戦いだ。あの場にいたのに何もできなかったことをずっと悔いているのだ。

 

(助けに行ったのに、何もできなかった!情けねぇ!俺にできることって何なんだ⁉)

 

「本当、図体ばっかでかくなって、ちっとも変わらないね、そういうところ」

 

カムイが悩んでいるところにミサキがやってくる。

 

「相変わらずガキなんだから」

 

「どうせ俺はクソガキですよ」

 

カムイの隣にミサキが座り込む。

 

「あんたは昔からそう。1番年下なのに、誰よりもみんなのことを気遣ってた。誰よりもがさつそうに見えて、ガキのくせにいっちょ前にさ」

 

ミサキはカムイの背中をバシンと叩く。

 

「いって⁉」

 

「あんたがうじうじしててどうすんの⁉あの子たちはあんなにもまっすぐに進もうとしている。ファイトしてたらわかるでしょ?」

 

「・・・そっすね」

 

ミサキに励まされて、少し元気が出てきたカムイ。カムイとミサキは海を眺めて、昔の出来事を思い出していた。

 

「合宿か・・・」

 

「懐かしいわね・・・」

 

 

一方のトライフォーは頂上までの中間というところまで来ている。だがランチがある場所はまだまだ先にある。

 

「くそー、まだ着かないのかよ」

 

「これが最短ルートのはずだけど・・・」

 

「ねえシオン、水持ってる?喉乾いちゃって・・・」

 

「確か、トコハがペットボトルを・・・」

 

3人がトコハの方に顔を向けると、トコハが足をくじいているところを発見する。

 

「つぅ・・・」

 

「「「トコハ!!」」」

 

3人はトコハに連れて近くにある川で休憩をとることにした。シオンはトコハの足首の応急手当をしている。

 

「これでしばらくは大丈夫そうだ」

 

「ありがとう。ごめん」

 

「謝るなよ。つーか、我慢しないでもっと早く言えって」

 

「靴擦れなんかで足引っ張りたくなかったの」

 

「私たちのペースが速かったんだよ。気付けなくてごめんね」

 

「もう少し休んでいくか」

 

3人はトコハを気遣ってもう少しだけ休むことにする。

 

「・・・あのさ、最初は俺、リューズの言う事もちょっとはわかるような気がしたんだ」

 

「「「え?」」」

 

クロノの突然の話、しかもリューズの言うことがわかると言われて少しだけ驚く3人。

 

「痛みや争いをなくしたい。みんなに笑顔でいてほしい。あいつはそう言ってた。完全な未来って奴で本当にみんなが笑顔に、幸せになれるなら、あいつと一緒に行くべきかなって、一瞬だけ思った」

 

「クロノ・・・」

 

「でもあいつはみんなの幸せのためだって言ってるくせに・・・誰かの幸せを犠牲にする。ユニットを・・・クレイを・・・俺の周りの人たちを。そんなことをして掴んだ未来で、胸張って生きられるのかって。だからリューズとは一緒には行かない。今はあいつが間違ってると思ってる!俺は俺の未来の為に、リューズと戦う。そのために、俺の力が必要なら。3人にはちゃんと言っとかなきゃと思った」

 

クロノの話にトコハとシオンは笑みを浮かべる。

 

「何を今さらって感じ」

 

「トコハや僕にも奴らから絶対に取り戻さなきゃならないものがある」

 

「トコハ・・・シオン・・・」

 

「じゃあ、クロノの話ついでに、私も話しとくね」

 

クロノの話の次に、今度はユイが言葉を詰まらせながら話す。

 

「3人はもう見たことあるかもしれないけど、カンパニーの、顔がママによく似た人、佐倉スバルは、私の叔母にあたる人なんだ」

 

「それは、まぁあんだけ顔が似てりゃ、そりゃあ、な」

 

「私が戦う理由ってさ、元々はパパとリューズの間の因縁に決着をつけるためなんだよね。でもさ、リューズラボに突入した時に出会って、きっと何かあるんだなっていうのは感じた。少しは助けになりたいなって思って、ついていこうかなって、一瞬の迷いもなかったわけじゃない」

 

「ユイ・・・」

 

「でも、支部を破壊されていってるのを見て、ママに全部の事情を聞いた時、叔母さんのやってることはやっぱり間違ってるんだって気付けた。叔母さんの行動を私が何とかしなきゃって思う。だって、叔母さんも私の大切な家族なんだもん。だから私は戦うの。家族の因縁に決着をつけるために。私の戦う理由、一応、3人にも改めて話さなきゃって思って、今話したんだけど・・・」

 

ユイの話を聞いて、3人は笑みを浮かべた。

 

「今に始まったことじゃないけど、本当にユイって家族思いよね」

 

「それは君のいいところなんだ。だからもう少し、胸を張ってもいいんじゃないかな?」

 

「お前の気持ちはみんなわかってんだ。今さら言葉を詰まらせんの、お前らしくないぜ」

 

「クロノ・・・シオン・・・トコハ・・・ありがとう・・・」

 

3人の言葉にユイは笑みを浮かべる。トライフォーは一通りの話を終えたところで休憩を終了してランチを取りに行く。

 

 

山の中間地点、トライフォーはランチを取るために頂上を目指す。ユイはトコハを担ぎなら歩いている。

 

「歩けるか?」

 

「大丈夫。クロノとユイの気持ちはわかった。けどクロノはもう1人で勝手に行っちゃうのだけは絶対になしにしてよ?」

 

「ひやっとしたよ、本当。二度とあんなことはごめんだ」

 

「本当だよ。どれだけ心配したと思ってるの?次やったら許さないんだから」

 

「わかった、わかったって」

 

3人の言葉にクロノは苦笑いを浮かべる。

 

「・・・こういう事なのかもな。前だけ見て突っ走りすぎて、周りが見えなくなっちまったっていうか・・・」

 

「そうだね」

 

「シオンだって、いつの間にか怪しい連中とつるんでたみたいだったけど、大丈夫なの?」

 

「綺場のことは僕の問題だと思っていたからね。心配かけたことは謝る。もう無茶はしないさ。君たちのみたいな、口うるさい仲間がいる限りはね」

 

「何よ!人を小姑みたいに!」

 

「ま、トコハの方は当たってるかもね」

 

「何を~?」

 

トライフォーは山を登りながら話し、共に笑いあっている。そんな時、シオンが3人に向けて話しだす。

 

「何もかも失っても、僕が僕でいられたのは3人がいたからだ。ありがとう」

 

シオンの言葉に3人は笑みを浮かべる。

 

「ちょうどいい機会だ。僕も、これだけは言っておく。僕はエース・・・アムが犯した罪を許すつもりはない」

 

「!」

 

「意図を引いているのは、リューズと東雲だという事はわかっている。利用されたラミーラビリンスはかわいそうだとも思う。けど、僕には彼女たちを救うことはできない」

 

シオンの言葉にトコハもこれは言っておこうという顔で話す。

 

「シオンの言いたいこと、わかるよ。でも、アムとルーナ、ユキノは助けるから、私が。私は3人を止められなかった。チャンスはあったのに・・・。3人のことを思ってそうした。けど、そのせいでドラエン支部があんなことになった。ルーナやユキノだって・・・やっぱり何が何でも止めなきゃいけなかったんだ。止められなかった私にも罪はある。だから3人を取り戻して、1発ガツンと言ってやる!で、私も3人に謝る!止めてあげられなくてごめんって。だって、友達だから・・・」

 

トコハの思いを3人はしっかりと聞いてあげた。

 

「安城トコハの友情は、これくらいじゃビクともしないのよ!」

 

「それ、言うのが結構遅いよ?アンなんてトコハより先に3人を助けるんだって、張り切ってたんだから」

 

「確かに、助けるって言ってたのアンの方が先だったしね」

 

「ええ⁉何よそれ⁉」

 

「まぁでも、1人で抱え込むなよ?」

 

「あんたに言われたくないわよ」

 

トライフォーはそれぞれの思いを胸にまた1段と絆が深まっていった。

 

 

トライフォーは見事ランチボックスを発見し、帰りに戸惑いながらもなんとか無事に帰ってきた。

 

「着いた~・・・」

 

「おかえりなさい!」

 

トライフォーの帰りをタイヨウが出迎えてくれた。タイヨウはトコハの足に巻いてある布に気が付いた。

 

「それ、どうしたんですか?」

 

「ちょっと靴擦れしちゃった。でも、もう大丈夫」

 

「こいつ、こんな靴でずんずん行くからさ~・・・」

 

「何よ、あんただって帰りすッ転んだじゃない!」

 

「しかも、何もないところでね」

 

「あの時のクロノの顔ときたら、本当に面白かったよ」

 

「んだよ⁉関係ねぇだろ⁉」

 

トライフォーはちょっとだけ言いあいになったがその顔は笑みを浮かべていた。

 

「ね?大丈夫だったでしょ?」

 

ハイメはタイヨウの頭をポンと置く。タイヨウはトライフォーの様子を見て笑みを浮かべる。その後はみんなで楽しく昼食をとり、その後は試合形式での特訓を始めていくのであった。

 

 

特訓を終えたころには、もう夜になっており、トライフォーとタイヨウ、アンは浜辺で寝転がって、夜空を見上げていた。

 

「つっかれた~」

 

「あ、流れ星ですよ」

 

6人が空を眺めていると、流れ星が降ってきた。

 

「そう言えば、4人で海に行ったことがあったね」

 

「流星群を見せたいと言って、クロノがね」

 

「でも結局、星は見れなくて。でも、代わりに花火が見れたよね」

 

「連れていった俺が言うのもなんだけど、散々だったよな」

 

「あの時見られなかった景色を今、僕たちは見ている」

 

6人は流れ星の降る景色を目に焼き付けながら見ている。

 

「・・・私、中学を卒業したら海外に行こうと思ってるんだ」

 

「「「!」」」

 

「兄さんとは違うやり方で私らしくヴァンガードがしたい」

 

「トコハらしいな」

 

「がんばれよ」

 

「私、応援してるからね」

 

トコハの考えに3人はトコハにエールを送っている。

 

「シオンはやっぱり綺場の家を取り戻すんでしょ?」

 

「ああ。でもそれが済んだら、新しい事業をやりたい」

 

「事業って何するんだ?」

 

「具体的なことはまだだけどね。いろいろな事情でヴァンガードをやれなくなったファイターたちを支援しようと思ってる」

 

「そっか。うん、それでこそ綺場シオンだよ」

 

シオンの事業に3人はシオンらしいと思った。

 

「ユイちゃんはどうするんですか?」

 

「私?私はね・・・思い切って普及協会に入ろうと思ってるんだ。明神の統一する奴じゃなくて、本当に楽しいことができる普及協会に」

 

「普及協会に?ユイが?」

 

「またずいぶん大きくでたね」

 

「どっかの支部に所属して、仕事をこなしながら私なりのやり方で、いろんな人にヴァンガードを教えて、みんなを笑顔にさせたい。それが、私が抱き始めた私の夢だよ」

 

「そっか。まぁ、がんばれよ」

 

ユイの抱いた夢に3人は意外そうに思いながらもユイを応援する。

 

「クロノさんは?」

 

「俺は・・・俺はやっぱりファイトがしたい。思いっきり楽しいファイトを」

 

「だったら、ショップ大会は?主催してみれば?」

 

「俺が?」

 

「いいね!キャピタル2号店を借りられないかな?」

 

「ミサキさんとシンさんに相談してみようよ!」

 

「お、おい」

 

自分がショップ大会の主催という事にクロノはちょっぴり照れている。

 

「だったら僕が手伝います!支部でいろいろやってますから任せてください!」

 

「そういう事なら私も任せていいですか?支部の仕事も、時々手伝ったりしていますから」

 

「お、おう。頼むな、タイヨウ、アン」

 

クロノは少々照れながらタイヨウとアンに手伝いをお願いする。

 

「大会の名前はどうしましょう?」

 

「大会の名前は重要ですからね。なるべく、かっこいい名前がいいと私は思います」

 

「クロノ杯かな?」

 

「グルグルカップでしょ?」

 

「いやいや、そこは渦巻きカップだよ!」

 

「おい!」

 

6人はそんなやり取りをして笑いあいながら流れ星の風景を見つめているのであった。

 

 

メガラニカ支部の跡地にて、病院から退院したキョウヤは明日にやるべきこと、支部の復興スケジュールを確認している。そんなキョウヤのスマホから着信が届いた。着信者は日下部リンとなっている。キョウヤは通話に出る。

 

「日下部リンか・・・」

 

≪キョウヤ君、ご機嫌は如何ですか?≫

 

「ボチボチといったところだ。そっちは?」

 

≪こちらはちょうどお昼ですので昼食をとっているところです≫

 

「そうか。で、こっちに連絡したという事は、何かわかったのか?」

 

キョウヤはそう言って、リンに本題を入らせる。

 

≪伊吹先輩には恐らく櫂先輩が知らせているでしょうからキョウヤ君からは私にと思いましてね≫

 

「そうか。ではさっそく分かったことを教えてくれ」

 

≪莫大なイメージ力、ストライドフォースの塊を発見しました≫

 

「!十二支刻獣・・・どこに見つかった⁉」

 

≪それについてなんですが・・・厄介な問題が発生しましてね≫

 

「問題だと?」

 

リンはスマホ越しで十二支刻獣の居場所を答える。

 

≪十二支刻獣のいる場所、それは・・・宇宙【そら】です≫

 

そう、捕えられた十二支刻獣は宇宙に捕まっているのだ。

 

to be continued…




ミサキ「合宿か。あれからずいぶん経ったんだね」

カムイ「そうっすねぇ。泣く子も黙る女子高生だったミサキさんが今やカードキャピタルの女帝ですからねぇ」

ミサキ「カムイ、あんた自分が何言ってるかわかってる?給料減らすよ!」

カムイ「ああ!すみません!!」

TURN98「江西の罪」


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江西の罪

サブタイトルで分かりにくい方や、そうでない方もいらっしゃるかもしれませんが、今回はオリジナルです。

誰がファイトするかは・・・本編でお楽しみください。

相変わらず文章の表現と心情がへたくそな私ですが、応援してくれる人がいるならもっとやる気が出せます。

それでは本編をどうぞ!


江西は自身の記憶を思い返している。どこかの病院でとある少女とヴァンガードファイトをしている。

 

『ダメージチェック!あー、また負けちゃった。サトル君すっごく強くなっちゃって、もう敵わないなぁ』

 

少女が小さな笑み浮かべて、子供の江西も笑みを浮かべる。

 

『ねぇ、このカードのスキルを上手に使うのって、どうすればいい?』

 

『あのね、それはまず・・・』

 

江西と少女のこのやり取りはずっと続くものだと思っていた。だが、それは叶わなかった。その少女は病によってなくなってしまったのだから・・・。

 

「・・・・・・」

 

江西はあれからずっと寝たきりの状態のルーナをじっと見つめる。

 

「・・・今度こそ・・・必ず君を守る」

 

 

 

TURN98「江西の罪」

 

 

 

カンパニーの休憩室で東雲は自分のパッドで何かを調べている。そんな休憩室にスバルが入室してきて、冷蔵庫から何か飲み物を取り出そうとしている。

 

「・・・スバルさん、伊吹さんの所在地は掴めましたか?」

 

「・・・お前、知っててそれ聞いてるだろ?どこ行っても見つかんねぇよ。たく、余計な仕事を増やしやがって・・・」

 

スバルが受け持っているカンパニーの仕事は始末屋だ。カンパニーの邪魔をする輩にヴァンガードによる審判を下し、裁きを与える仕事だ。現在スバルはカンパニーにとって邪魔者の存在である伊吹を追っているのだ。スバルは苛立ちながらサイダーの蓋を開け、一気に飲み干そうとする。そこに江西が入ってくる。

 

「若水さんから連絡があった。ストライドフォースの収集は順調だそうだ」

 

「・・・で?後どんくらいかかんだよ?」

 

「それはまだ・・・」

 

「それがもどかしいつってんだよ。こっちには12枚のディペンドカードを回収し終えて、ピースメイカーの確保もできた。後は最後のユニットの召喚だけだってのに、それにいつまでの時間を費やす気だよ?そんなんじゃこっちの仕事もいつまでたっても終わんねぇよ」

 

「スバルさん、あんまり怒ると、美しい顔にしわができますよ?」

 

「うるせぇ!余計なお世話だっつーの!」

 

スバルはピンポイントでサイダーの瓶をゴミ箱に向けて投げる。瓶は見事にゴミ箱の中に入った。スバルは休憩室を後にしようとする。

 

「どこに行く?」

 

「仕事だよ。あー、めんどくせぇ。最後のユニットが召喚できれば、延々続くクソな仕事が終わるってのによ・・・」

 

スバルは愚痴をこぼしながら休憩室を後にする。

 

 

ルーナが眠る部屋にこっそりと近づく影がある。その影の正体はユキノだった。ユキノはカプセルを操作する機会の前に立つ。

 

「ルーナ、ずっとそこにいるのは窮屈でしょ?ちょっとは外の空気でも吸いに行きましょう?私が誘導してあげるから」

 

ユキノはルーナを外に出そうと機械を操作しようとすると・・・

 

「やめるんだ」

 

「!江西さん・・・」

 

休憩室から戻ってきた江西に止められる。

 

「彼女に手を出すことは許さない。ルーナはストライドゲート計画に必要な存在だ。ピースメイカーである彼女を失えば、我々の理想が実現することはない」

 

「・・・全部聞いてるわよ。この計画が完遂すれば、ルーナは・・・。だからこそルーナをあんたたちには任せておけない!この計画にルーナは必要ない!」

 

「・・・我々の理想を邪魔するものは、誰だろうと私が排除する。もちろん君も例外じゃない」

 

「・・・だったら、私と江西さん、世界の真理がどちらに与するか、審判を仰ごうじゃない!それがここの流儀・・・でしょ?」

 

「・・・いいだろう」

 

ユキノは自身のデッキを出し、江西にファイトを申し込む。江西はそれを了承する。

 

「私が勝ったら、ルーナを解放しなさい!ピースメイカーの件なら、私が何とかする!」

 

「・・・君が負けた時は?」

 

「・・・判断はあなたに任せるわ」

 

互いに審判の条件を提示し、ファイトの準備を進める。準備を終え、審判に委ねるファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「禁書の魔女シナモン!」

 

「エニグマティック・アサシン」

 

禁書の魔女シナモン  PW5000

 

エニグマティック・アサシン  PW5000

 

「私の先攻。ドロー。ライド、エッジ・イン・ザ・ダークネス!ターンエンド」

 

エッジ・イン・ザ・ダークネス  PW7000

 

R ダークネス R

R   R   R  江西の手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!次代の神器スクルド!シナモンは先駆で移動!もう1体スクルドをコール!」

 

次代の神器スクルド  PW7000

 

R スクルド スクルド

R シナモン  R

 

「リアガードのスクルドでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『悪夢の国のダークナイト(☆)』」

 

「シナモンのブースト、スクルドでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『神界獣スコル』」

 

「ダメージチェック『エッジ・イン・ザ・ダークネス』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000+SH10000=17000

PW12000➡PW7000  ユキノの手札5枚 山札42枚  江西のダメージ1枚

 

「私のターン。ドロー。ライド、デモンテッド・エクセキューショナー!さらにもう1体デモンテッドをコール。

デモンテッドのスキル。山札の上から7枚見て、深闇(ダークネス)を持つカードを1枚ソウルに『ドッペル・ヴァンピーア』」

 

デモンテッド・エクセキューショナー  PW9000

 

デモンテッド デモンテッド R

  R      R    R

 

「ヴァンガードのデモンテッドでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドリーミング・ドラゴン(醒)』」

 

「ドライブチェック『グレンツェント・ヴァンピーア』リアガードのデモンテッドでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『黄昏の神器ヘスペリス』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW9000➡PW9000  江西の手札4枚 山札39枚  ユキノのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!黄昏の神器ヘスペリス!スクルドを移動!戦巫女コトノハをコール!」

 

戦巫女コトノハ  PW9000

 

「コトノハの天啓発動!」

 

天啓とは、山札の上を1枚見てそのカードを山札の上に置くかソウルに置くかを決め、ソウルに置かれた場合はリアガードを1体レストさせるというジェネシスの新しいスキルだ。

 

「山札の上1枚を見て、その置き場所を決める!これはソウルに!シナモンをレスト!

コトノハのスキル!カードがソウルに入るたびに、パワープラス1000!さらに、天啓能力でソウルが入った場合、さらにパワープラス1000!」

 

R  ヘスペリス    コトノハ

R シナモン(レスト) スクルド

 

「ヘスペリスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『今世の神器ヴェルザンディ』」

 

「ダメージチェック『ディメンジョン・クリーパー』」

 

「スクルドのブースト、コトノハでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『シャルハロート・ヴァンピーア』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000

PW18000➡PW9000  ユキノの手札4枚 山札38枚  江西のダメージ3枚

 

(あの日からルーナは眠りについたまま。ルーナはストライドゲートを開くための道具となってしまった。アムもあの後、1人で考えることが多くなった。・・・絶対に守ってみせる。2人の笑顔のために!)

 

「ライド。シャルハロート・ヴァンピーア」

 

シャルハロート・ヴァンピーア  PW11000

 

「グレンツェント・ヴァンピーアをコール」

 

グレンツェント・ヴァンピーア  PW11000

 

「グレンツェントのスキル。カウンターブラストを払い、山札の上から5枚見て、深闇(ダークネス)を持つカードを好きな枚数選んで、ソウルに置く『デモンテッド・エクセキューショナー』『貪欲のサキュバス』この効果でソウルに置いたカードの数だけパワープラス1000。パワープラス2000。

独眼のサキュバスをコール」

 

ソウルの枚数6枚

 

独眼のサキュバス(☆)  PW4000

 

デモンテッド シャルハロート グレンツェント

  R       R      独眼

 

「独眼のサキュバスのブースト、グレンツェントでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』」

 

「シャルハロートでヴァンガードにアタック!

独眼のサキュバスのスキル。ヴァンガードがシャルハロートならば、ソウルに置き、1枚ドロー。パワープラス5000」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『純愛のサキュバス』『悪夢の国のダークナイト(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。パワーはデモンテッドに、クリティカルはシャルハロートに」

 

シャルハロート(江西)は翼のような爪を伸ばし、ヘスペリス(ユキノ)の腹部に打撃を与える。

 

「くぅ!ダメージチェック『枷の戒めゲルギャ』『運命の神器ノルン』」

 

「デモンテッドでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『慈悲の神器エイル(治)』ゲット、ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーをヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW15000➡PW9000+SH10000=19000

PW16000➡PW9000

PW14000➡PW9000(+5000)  江西の手札5枚 山札31枚  ユキノのダメージ3

 

「ダメージは3対3か・・・。だけど私だってピースメイカーだ!一気にダメージを与えるなんて、造作もないこと!ライド!今世の神器ヴェルザンディ!!」

 

今世の神器ヴェルザンディ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!聖火の究極神器デメテール!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『神界獣スコル』グレード1+2

 

聖火の究極神器デメテール  PW26000  ハーツ『今世の神器ヴェルザンディ』

 

「ヴェルザンディをコール!」

 

ヴェルザンディ デメテール コトノハ

   R    シナモン  スクルド

 

「ヴェルザンディでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『悪夢の国のダークナイト(☆)』」

 

「シナモンのブースト、デメテールでヴァンガードにアタック!

デメテールのスキル!ハーツが神器ならカウンターブラストを払ってソウルチャージ『真昼の神器へメラ』『氷紋の女神スヴァーヴァ』『春眠の女神ターロ(醒)』そして、カウンターチャージ!

ヴェルザンディの超越(ストライド)スキル!神器のGユニットにストライドしているなら、ソウルにカードが入るたびに前列の神器のユニットにパワープラス1000!3枚入ったのでパワープラス3000!

コトノハのスキル!同じくパワープラス3000!」

 

「完全ガード『貪欲のサキュバス』(コスト『グレンツェント・ヴァンピーア』)」

 

デメテール(ユキノ)は聖火の炎をシャルハロート(江西)に向けて解き放つ。炎はシャルハロート(江西)に向かっていったが貪欲のサキュバスによってそれは防がれた。

 

「くっ・・・トリプルドライブ『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』ドロートリガー!パワーはコトノハに、1枚ドロー!『凍気の神器スヴェル』『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』ドロートリガー!パワーはコトノハに!1枚ドロー!スクルドのブースト、コトノハでヴァンガードにアタック!私は、2人が笑顔でいられる世界があるなら、それでいい!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『エキセントリック・ディセクター』」

 

「ターンエンド!私はそのために協力してるのよ!なのに、2人の笑顔を奪ってまで協力するつもりはさらさらない!!」

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW11000➡PW11000(完全ガード)

PW29000➡PW11000  ユキノの手札6枚 山札36枚  江西のダメージ4枚(裏1枚)

 

「・・・なるほど。君自身は我々の計画に賛同的で、本来ならばこのような反逆はありえない。だが、弓月ルーナや蝶野アムのことであればまた別の話、という訳か」

 

「それが何か?」

 

「君の思考と行動原理は理解できた。だが、ゆえに理解できない部分もあるのも事実」

 

「はぁ?」

 

「愚かなる反逆者に、冷厳たる制裁を!!ストライドジェネレーション!!!鮮血の叛臣フレデリック!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『純愛のサキュバス』グレード1+2

 

鮮血の叛臣フレデリック  PW26000  ハーツ『シャルハロート・ヴァンピーア』

 

超越(ストライド)スキル。カウンターブラストを払い、ソウルチャージ『悪夢の国のモノクローム(醒)』『ディメンジョン・クリーパー』フレデリックがアタックした時、ソウルが6枚以上なら、相手は自分のリアガードを1体選び、退却させる。

ディメンジョン・クリーパーのスキル。ソウルからドロップゾーンに送り、ソウルチャージ『ヒステリック・シャーリー(引)』『ディメンジョン・クリーパー』

もう1度、ディメンジョン・クリーパーのスキル。ソウルチャージ『貪欲のサキュバス』『エキセントリック・ディセクター』悪夢の国のモノクロームをコール」

 

悪夢の国のモノクローム(醒)  PW4000

 

「モノクロームのGB(ジェネレーションブレイク)。モノクロームを山札に戻し、シャッフル。そして、ソウルチャージ『スコールメイカー・ヴァンピーア』

さらにフレデリックのスキル。手札から1枚選び、ソウルに置く『ディメンジョン・クリーパー』ソウルの合計13枚で、パワープラス13000。そして前列のリアガードにパワープラス5000。

さらにデモンテッドの深闇(ダークネス)。カウンターブラストを払い、ソウル6枚以上でパワープラス2000、ソウル10枚以上でパワープラス3000」

 

ソウルの枚数13枚

 

デモンテッド フレデリック グレンツェント

  R      R       R

 

「2人の笑顔のために幸せにしようという意思は伝わる。グレンツェントでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』

ロット・エンジェルのスキル!ソウルチャージ『戦巫女コトノハ』『神界獣スコル』」

 

「フレデリックでヴァンガードにアタック!スキル発動。相手は自分のリアガードを1体選び、退却させる」

 

フレデリック(江西)の瞳が不気味に光り、ヴェルザンディ(ユキノ)はその瞳を見てしまう。瞳を見たヴェルザンディ(ユキノ)は視線にスクルドを捕え、自身の腕を振りかざし、スクルドを攻撃する。

 

「ちぃ!ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『悪夢の国のモノクローム(醒)』ゲット、スタンドトリガー!グレンツェントをスタンド、パワープラス5000。セカンドチェック『ドッペル・ヴァンピーア』サードチェック『独眼のサキュバス(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。パワーはデモンテッドに、クリティカルはフレデリックに。だが君は、2人を優先し過ぎている。それ故に、自分が示す未来が見当たらない。違うか?」

 

「!!」

 

「君が目指そうとしている世界は、いったいどこに存在している?本当はどこにも存在しないのではないのか?」

 

フレデリック(江西)は両手を掲げ、闇の力を創造し、その闇の力をヴェルザンディ(ユキノ)に向けて放つ。ヴェルザンディ(ユキノ)は直で闇に包まれる。

 

「きゃあああああ!ダメージチェック『戦巫女コトノハ』『真昼の神器へメラ』くっ、ダメージ5・・・リアガードの攻撃が後2回・・・」

 

「デモンテッドでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!天蓋の戦乙女ハナサツキ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『慈悲の神器エイル(治)』

 

天蓋の戦乙女ハナサツキ  SH15000

 

「ハナサツキのスキル!コトノハを選択!ソウルに選択したユニットがいるため、シールドプラス10000!」

 

「グレンツェントでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『凍気の神器スヴェル』スヴェルのスキル!カウンターブラストを払って、山札の上から5枚をガーディアンサークルへ!クインテットウォール!」

 

クインテットウォール  『運命の神器ノルン』『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』『次代の神器スクルド』『宇宙の神器CEOユグドラシル』『黄昏の神器ヘスペリス』

 

「ターンエンド」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW39000➡PW11000

PW24000➡PW11000+SH25000=36000

PW21000➡PW11000+SH25000=36000  江西の手札4枚 山札19枚  ユキノのダメージ5枚(裏1枚)

 

「・・・あなたの言う通り、私には進みたい未来なんて、どこにもない」

 

「・・・・・・」

 

「でもね、そんな私にだって、その子の未来を共に進んでみたいといえるようになった!歩き出せ!!光り輝く未来をつくるために!!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『今世の神器ヴェルザンディ』グレード3

 

暗闇の世界に1筋の光が照らしだされる。その光から1人の美しき女性が現れる。その神々しい姿は、過去をつかさどる女神そのものであった。

 

「先史の神器ウルズ!!!!」

 

先史の神器ウルズ  PW26000  『今世の神器ヴェルザンディ』

 

「ウルズのスキル!カウンターブラストと、Gゾーンのウルズを表に!ハーツが神器なので、ドロップゾーンにある神器のカードを全部ソウルに入れる!現在ドロップゾーンにある神器は12枚!12枚の神器をソウルに!

超越(ストライド)スキル!前列の神器にパワープラス12000!

コトノハのスキル!パワープラス12000!

ウルズのスキル!Gゾーン表の神器が2枚以上で、ソウルブラスト6!『今世の神器ヴェルザンディ』『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』『運命の神器ノルン』『黄昏の神器ヘスペリス』『慈悲の神器エイル(治)』ウルズにパワープラス10000!クリティカルプラス1!

ノルンのスキル!ソウルからドロップゾーンに置かれた時、神器のヴァンガードにパワープラス5000!

ヘスペリスのスキル!ソウルからドロップゾーンに置かれた時、アタックがヒットすればリアガードを1体退却させる!枷の戒めゲルギャをコール!」

 

枷の戒めゲルギャ  PW7000

 

「ゲルギャの天啓!山札の上1枚を見て、置き場所を決める!これはソウルに!コトノハをレスト!

超越(ストライド)スキル!前列の神器にパワープラス1000!

コトノハのスキルでパワープラス2000!さらにもう1体のゲルギャをコール!

天啓!山札の上1枚見る!これは山札の上に!

ウルズのスキルをもう1度!『春眠の女神ターロ(醒)』『宇宙の神器CEOユグドラシル』『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』『黄昏の神器ヘスペリス』『次代の神器スクルド』『凍気の神器スヴェル』ウルズにパワープラス10000!クリティカルプラス1!

ドロップゾーンに送られたターロのGB(ジェネレーションブレイク)!これを山札の下に戻し、コトノハをスタンド!

同じスキルをもう1度!『戦巫女コトノハ』『真昼の神器へメラ』『氷紋の女神スヴァーヴァ』『宇宙の神器CEOユグドラシル』『黄昏の神器ヘスペリス』『次代の神器スクルド』パワープラス10000!クリティカルプラス1!」

 

ヴェルザンディ ウルズ  コトノハ

 ゲルギャ   シナモン ゲルギャ

 

「アムが望む世界をルーナが望む意思であるなら、私はその道を進む!2人の望む世界が今の私の全てだから!ヴェルザンディでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ヒステリック・シャーリー(引)』ゲット、ドロートリガー。シャルハロートにパワープラス5000。1枚ドロー」

 

「でもルーナは意識を失って、自由を奪われた!ここの装置が、ルーナの意思を踏みにじったんだ!!シナモンのブースト、ウルズでヴァンガードにアタック!74000のパワーと、クリティカル4の攻撃じゃ、どんなに足搔いても防ぐことなんてできないわよ!!」

 

「完全ガード『貪欲のサキュバス』(コスト『ドッペル・ヴァンピーア』)」

 

ウルズ(ユキノ)は本を開き、空中に魔力を集中させる。魔力を一定以上まで溜め終えたらシャルハロート(江西)に向けて一斉に発射する。魔力がシャルハロート(江西)にあたる直前で貪欲のサキュバスに防がれる。

 

「くっ・・・さっきのドロートリガーか!トリプルドライブ『春眠の女神ターロ(醒)』ゲット、スタンドトリガー!ヴェルザンディをスタンド!パワープラス5000!『衰微の女神ヘル』『ドリーミング・ドラゴン(醒)』ゲット、スタンドトリガー!パワーはヴェルザンディに!あと1ダメージ!ゲルギャのブースト、ヴェルザンディでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!夜陰の紳士サン・ジェルマン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『カースド・ドクター(治)』

 

夜陰の紳士サン・ジェルマン  SH15000

 

「ソウルのカードが10枚以上のため、シールドプラス10000!さらに、インターセプト『デモンテッド・エクセキューショナー』」

 

「なっ・・・」

 

「君や蝶野アムを含め、ピースメイカーの候補者たちは皆、その肉体に変調をきたした。それは明神氏も同じことだった。そんな中唯一、ルーナだけが精神を閉ざした。それはなぜか?それこそが、彼女の意思だからではないだろうか?」

 

「!!なんですって・・・?」

 

ピースメイカーの道を行くことがルーナの意思という江西の言葉にユキノは言葉を失う。

 

「蝶野アムの夢を叶えるために、ストライドゲートを守り続けることが、ルーナの望む未来なのだ」

 

「そんな・・・」

 

「誰もが幸せになる崇高なる未来の為に、彼女は自分自身というコストを払ったのだ。それは尊い、尊敬に値する行為だ。君も彼女のことを思うのであれば、彼女の意思を尊重すべきではないのか?」

 

「・・・っ!ゲルギャのブースト、コトノハでヴァンガードにアタック!!」

 

「ガード『悪夢の国のモノクローム(醒)』『独眼のサキュバス(☆)』」

 

「ターン・・・エンド・・・」

 

PW23000➡PW11000(+5000)

PW74000➡PW16000(完全ガード)

PW35000➡PW16000+SH25000=41000

PW30000➡PW16000+SH20000=36000  ユキノの手札3枚 山札29枚  江西のダメージ5枚(裏3枚)

 

「・・・じゃあどうすればいいっていうのよ・・・。姉さんがいなくなり・・・また私の大事な人が目の前で消えるのを黙って見てろっていうの・・・?」

 

「?姉さん?」

 

「・・・難病で死んだ私の大事な姉よ。あんたなんかに言ったってわかんないだろうけど・・・」

 

「・・・・・・っ!!」

 

江西はユキノの顔を見て何かに気付き、目を見開き、自身の記憶を振り返る。

 

 

子供の江西はいつものように少女の病室に入ろうとしているとしていると、水色の髪の女の子が江西に声をかける。見た目からして江西より5歳年下であることは理解できる。

 

『あれ?おにいちゃん、おねえちゃんのびょうしつになにかよう?』

 

『えっ・・・?』

 

『あ、もしかして、おにいちゃんでしょ?おねえちゃんとなかよくしてるおともだちって。えっと、おねえちゃんのなまえはね・・・』

 

少女は自分の姉の名前を言う。

 

『えっと、うん。そうだよ』

 

『やっぱり!おねえちゃん、おにいちゃんのことうれしそうにはなすからいっかいあってみたかったんだー!』

 

少女は少し考えるようなしぐさをし、江西に向けてにこやかな笑みを浮かべる。

 

『おにいちゃんがおねえちゃんのおともだちなら、きょうからわたしのおにいちゃんでもあるね!』

 

『え・・・お兄ちゃんって・・・僕?』

 

『ほかにだれがいるの?あー、でもそうかんがえたらあしたからたのしみになってきたよ!』

 

『君のお姉ちゃんのところ、行かなくてもいいの?』

 

『きがかわったの。きょうはわかいおふたりにまかせて、わたしはあむちゃんとあそんでくる!じゃあおにいちゃん、またあしたね!』

 

『あっ・・・』

 

少女はそう言って病院を後にする。病室から江西の友人の少女が出てくる。

 

『サトル君、さっきユキノちゃんの声が聞こえたんだけど・・・もしかして帰っちゃった?』

 

『ユキノちゃん?さっきの子の名前かい?』

 

『うん。もう話したよね?私の大切な妹の話を。江西君と話してた子がそうなんだ。かわいかったでしょ?』

 

『慌ただしい子だったね』

 

『かもね。・・・サトル君、ユキノちゃんのことも仲良くしてあげてね?』

 

『・・・うん』

 

 

「・・・そうか。やはりそうだったのか。君は彼女の・・・」

 

「は?」

 

江西の急な言葉にユキノは怪訝な顔をする。

 

「そんなはずはないと・・・ずっと思い込んできたが・・・」

 

「ちょっと、何の話をしてるのよ?」

 

「・・・ならば私は何に変えても、私はルーナも、君も守り抜く!それは私にとって、贖罪でもあるのだから」

 

「守るって・・・私も?それに贖罪?どういうこと?」

 

江西が急に自分のことを守ると言い出し、さらには贖罪という言葉に疑問符が大きく生まれるユキノ。

 

「・・・幼い頃、病を患っていた。生存率50%。サイコロをふって奇数が出るか偶数が出るか、それと同じ確率。子供の私には、神の気まぐれで自分の運命が決まるように見えた。そんな日々が続いたある日、彼女に出会った。彼女もまた、同じ病にかかっていた。君にはわかるはずだ、その彼女が誰であるのかを。・・・君の姉君だ」

 

「!!?」

 

まさか自分の姉の友人が江西であることに驚愕していた。そして、自分が今まで疑問に思っていたことが、ようやく答えが出た。

 

「まさか・・・"サトル義兄さん"・・・なの・・・?」

 

「・・・ああ。久しぶりだな、ユキノ」

 

義兄さんと呼ばれ、江西は辛そうな表情をして、再会の言葉を述べる。

 

「君の姉君と友達になるのに、時間はかからなかった。そして私たちは・・・いつも死と隣り合わせだった」

 

『じゃあ、また明日・・・』

 

『・・・明日って・・・いつまでやってくるんだろう?私たちに、幸せの未来ってあるのかな?』

 

『・・・あるよ。絶対ある。大丈夫。僕が君を守るから』

 

「それは彼女を救いたいという、必死の思いから出た言葉だった。だが彼女は・・・」

 

「死んでしまった・・・。そこは私もよく知ってる・・・私にとって唯一の家族だから・・・」

 

「その後、開発された新薬によって、私は病を克服した。彼女の命を犠牲にして、私は生き延びたのだ」

 

「!!!」

 

命を犠牲にして生き延びたと聞いて、ユキノは手が震えていた。その瞳にも涙が浮かび上がりそうになっていた。

 

「守ると誓った少女・・・だが守られたのは、私の方だった。彼女は自分自身というコストを払い、私を助けてくれた。そうやって、私に明日を、未来を与えてくれたのだ。そして私は、明神氏と出会い、その理念に触れた。ヴァンガードによって、誰もが幸せになれる完全なる未来が実現するという理念に。そんな世界が現実のものになれば、彼女のように命を亡くすようなものはいなくなり、全ての人が安らかな未来を手にすることができる」

 

江西は決意を込めて声を上げる。

 

「ならば!私はその実現のため、力を尽くす!いかなる犠牲を払おうと、必ず現実のものにしてみせる!!そして・・・」

 

「もういい聞きたくない!!!」

 

江西の言葉にユキノは首を俯かせて声を荒げる。

 

「・・・あんたが死ねばよかったのよ。そうすれば・・・姉さんが死ぬことなんてなかった!!」

 

ユキノは江西に向けて涙を流しながら声を荒げる。

 

「どうして姉さんじゃなくてあんたが生きてるのよ・・・。返してよ・・・私の唯一の家族!私の大切なお姉ちゃんを返してよ!!!」

 

ユキノは両手を涙を流す瞳にのせる。江西はユキノの言葉を受け止め、真剣みを込めた瞳でユキノを見つめる。

 

「・・・君は私のことを憎んでいるだろう。当然だ。君自身の望む未来を、私が潰してしまったも同然だ。この命で償えるのなら、私は喜んで君に差し出そう。だが・・・今は待ってほしい。君が望む未来を・・・私が取り戻すまでは!!スタンド&ドロー!」

 

江西の手札は0枚。次でストライドできるかどうかが怪しいところだが・・・。

 

「・・・この世界を司る真理も、私にそうしろと言っている」

 

江西が引いたのはシャルハロート・ヴァンピーア、グレード3だ。つまりはストライド可能という事になる。

 

「ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『シャルハロート・ヴァンピーア』グレード3

 

暗闇が渦巻く中、蝶が1体の吸血鬼の爪に止まる。吸血鬼の周りには同じ蝶が同じく舞っている。この吸血鬼が、シャルハロートの未来の姿だ。

 

「罪深き者シャルハロート!!!!」

 

罪深き者シャルハロート  PW26000  ハーツ『シャルハロート・ヴァンピーア』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、ソウルチャージ『カースド・ドクター(治)』『スコールメイカー・ヴァンピーア』

ディメンジョン・クリーパーのスキル!自身をドロップゾ-ンに置き、ソウルチャージ『エッジ・イン・ザ・ダークネス』『カースド・ドクター(治)』」

 

ソウル16枚

 

R シャルハロート グレンツェント

R    R       R

 

「エニグマティック・アサシンの深闇(ダークネス)!バトル開始時にソウルが10枚以上でソウルからコール。パワープラス5000。さらに、ソウル15枚でパワープラス10000。

エニグマティック・アサシンのブースト、グレンツェントでヴァンガードにアタック!君の未来を潰してしまったこと、それは私の罪であり、私への罰だ」

 

「グス・・・。完全ガード『衰微の女神ヘル』(コスト『春眠の女神ターロ(醒)』)」

 

「だが、約束する。君が望む未来を、君自身の幸せを、私が取り戻す!それが、私に託された、彼女の願いだから!罪深き者シャルハロートでヴァンガードにアタック!深闇(ダークネス)

カウンターブラストを払い、リアガード全てをソウルへ!パワープラス10000!

そしてソウルが10枚一上で、相手のリアガード全てを退却!」

 

シャルハロート(江西)はグレンツェントとエニグマティック・アサシンを闇に変え、それに包み込む。それと同時に、ヴェルザンディ(ユキノ)のリアガードが全て闇に包まれてしまった。

 

「そしてソウルが15枚以上で、この攻撃は守護者(センチネル)でガードできない」

 

「・・・ノーガード・・・」

 

「トリプルドライブ『純愛のサキュバス』『純愛のサキュバス』『悪夢の国のダークナイト(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てシャルハロートに!」

 

シャルハロート(江西)は闇を操り、ヴェルザンディ(ユキノ)を捕え、締め上げる。そしてそのまま、翼の爪でヴェルザンディ(ユキノ)を貫いた。

 

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW36000(+5000)➡PW11000

 

ダメージチェック『今世の神器ヴェルザンディ』

 

ユキノのダメージ6枚  江西のダメージ5枚  勝者江西

 

「・・・・・・」

 

ファイトに敗れたユキノは力なくその場に座り込む。江西はユキノに近づき、彼女をそっと抱く。

 

「・・・君の悲しみと辛さは全て、私が受け止める。必ず君の本当の笑顔を取り戻して見せる。だから・・・これ以上自分を追い込まないでくれ。君に涙は似合わない」

 

「・・・う・・・うぅ・・・」

 

ユキノの瞳に大量の涙が溢れ、彼女は我慢できずにいた。

 

「うわああああああああん!!」

 

彼女は自分自身の悲しみずっとを押し殺してきた。それが今全てを解き放ち、彼女は初めて、人前で大きく、声を上げて泣いたのである。

 

 

あのファイトの審判の結果によって、ユキノは長期間の自室謹慎を言い渡された。この結果にスバルは江西に対して「審判の結果が甘すぎる」と愚痴っていた。

 

(・・・頭の中ではわかってる。サトル義兄さんは何も悪くない。悪いのは・・・私自身だ。私が・・・姉さんの様態なんか構わずにずっと連れまわしていたから・・・)

 

ユキノはドアの窓をじっと見つめる。

 

(私はアムとルーナに幸せになってほしい。それは今も変わらない。けど・・・ルーナがアムのために身を捧げたいと、本気で願うなら・・・罪人の私がどうこう言う資格はない。なら・・・)

 

ユキノはベッドから立ち上がる。

 

「アムの未来を・・・ルーナの意思を・・・私が守る。そのためなら、誰を敵に回したって構わない。全て・・・2人の願いを叶えるために!それが私自身が望む・・・真の未来だから!」

 

ユキノは決意を込めて、拳を握るのであった。

 

to be continued…




スバル「江西よぉ、今回の審判、甘いしお前らしくねぇんじゃねぇのか?」

江西「何が言いたいのだ?」

スバル「見た感じ力もねぇしここにいる価値もなかったぜ?なのに、何で長期間の謹慎なんだよ?意味わかんねぇ」

江西「・・・力はそれなりの結果を出している。彼女がここに残る意思があるのであれば、わざわざ追い出す必要もないと判断した。それだけだ」

スバル「けっ、ご苦労なこった。あたしだったら誰彼構わず裏切り者を消すっていうのによぉ。・・・本当にそんだけなのかよ?」

TURN99「ライブとリューズ」


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ライブとリューズ

今回は過去の回です。

過去の話なのに何でストライドやジェネレーションガードが使えるねんって、アニメでも思いますがこういうしかないですよね。イメージしろと。

それでは本編に映りましょうか。どうぞ!


強化合宿から帰ってきたのはちょうど夜すぎだった。八百屋佐倉店に帰ってきたユイは現在居間でゲンゾウとたわいない話をしていた。

 

「で、どうだったよ合宿。少しは海で遊べたか?」

 

「強化合宿で海で遊ぶのは定番だから当然だよ!もちろんその後は特訓だけどね」

 

ユイの満面な笑みを見てゲンゾウは微笑ましい表情になる。

 

「そういえばクロノから聞いたんだけど・・・パパは知ってたんだよね?ライブさん・・・クロノのお父さんが生きてるってことを」

 

「!」

 

ユイの問いにゲンゾウは目を見開いたが、少し間をあけてからゆっくりと話す。

 

「・・・ああ、まあな。黙ってたことで結局はクロノを苦しませるような結果になってしまったんだがな・・・」

 

「クロノ言ってたよ。もう気にしてないって」

 

「・・・そうか」

 

「それより、ライブさんのことについて教えてくれない?パパのライバルだったんだよね?」

 

ユイの純粋な興味にゲンゾウは笑みを浮かべながら答える。

 

「ああ。クロノの父、新導ライブは互いに認めあったライバル同士でもある。まさに強敵と書いて友と呼べる奴じゃ。かつてワシは、チームへヴィパンクというチームを作ったんじゃ。メンバーはワシと、お前の担任の教師である雷門ダイスケ・・・」

 

「えっ⁉あのヒゲがパパと同じチーム⁉てかあのヒゲヴァンガードやってたんだ⁉」

 

「がははは!ずいぶんな親しまれ方じゃな!後は・・・ジュリアンテの3人で結成しておったんじゃ。ワシらへヴィパンクは世界という舞台に立つために、ライブのチーム、チームニッポンに勝つために日夜特訓をしておった」

 

ゲンゾウはまずは下準備という感じでライブのことを話す前に、自分のチームのことについて話す。ゲンゾウが体験した、過去の話を包み隠さずに話す。

 

 

 

TURN99「ライブとリューズ」

 

 

 

11年程前、かなりしゃれたバーにあるファイトコーナーにて、3人メンバーがヴァンガードの特訓を行っていた。今現在のファイトで防御側に回っているのはへヴィパンクのリーダーであるパンクファッションを着こんだ佐倉ゲンゾウだ。

 

「どうしたよ小僧!そんなんじゃこの俺様には勝てっこねぇぞ!!」

 

「あらあら、ゲンちゃんってば、特訓なのに熱くなっちゃって~」

 

ファイトの観戦をしているチョビヒゲを生やし、お姉口調で話す青年は同じくへヴィパンクのメンバーであるジュリアンテ(本名は鬼島ジュウロウタ)だ。ゲンゾウの相手をしているのは同じくへヴィパンクのメンバーでメガネをかけて雷のように尖った髪が特徴的な青年、雷門ダイスケだ。

 

「僕だってやられっぱなしという訳じゃない!!僕は強くなってやるんだ!チームニッポンに勝つために、世界の頂点を取るために!!」

 

「ならかかってこいや小僧!!ニッポンに勝つって言うならなぁ!!」

 

「いきます!!ストライドジェネレーション!!!真・喧嘩屋(トゥルー・ブロウラー)ビッグバンナックル・ターボ!!!」

 

雷門のヴァンガード、喧嘩屋(ブロウラー)ビックバンナックル・バスターから真・喧嘩屋(トゥルー・ブロウラー)ビッグバンナックルターボにストライドする。

 

「ビックバンナックル・ターボのスキル!ハーツがビッグバンナックルなら、Gゾーンのビッグバンナックル・ターボを表にして、ハーツ1枚につき、3体のユニットとアタックできる!ハーツはレギオンされているので2体!つまりはユニット全員にアタックできる!!さらにGゾーン表のオビッグバンナックルターボの枚数分、パワープラス5000!ビッグバンナックル・ターボでユニット全部にアタック!!」

 

「おっしゃあ!!おめぇの根性、しかと受け止めてやるあ!!ジェネレーションガード!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスカリヴー!!!」

 

ゲンゾウは超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスカリヴーでヴァンガードの鋼闘機(メタルボーグ)ディガリオンだけを守る。このような熱い特訓は2時間ほど続いた。特訓を終えたゲンゾウはせっせと自分のデッキを片付ける。

 

「じゃあ、また明日な、おめぇら」

 

「は~い♪」

 

「お疲れ様です」

 

ゲンゾウはデッキケースを懐に入れ、バーから出ていく。

 

「ゲンちゃんってば、今日もヴァンガード交流クラブかしら?」

 

「だろうな。ヴァンガードを通じ、交流をはかり、親睦を深める。いい趣旨をしているいいクラブじゃないか」

 

「でも、ニッポンに所属してるシンちゃん、あまり気に入ってないみたいよ?」

 

「そりゃそうだろうよ。シンからすれば、ライブさんとの特訓の邪魔者としか見てないからな。主催者は確か明神リューズだったか?」

 

「らしいわね。で、どうするの?あたしたちも交流クラブに入っちゃう?」

 

「いや、僕たちは特訓を続けよう。全国大会も近い。大会には必ずニッポンが立ちふさがるはずだ。そのために僕のなるかみ、お前のペイルムーンをより強化しなければならないからな」

 

「んもう、ダイちゃんってば真面目ね!でもあたし、そういうのも守備範囲内よ♡」

 

「気持ち悪い。寄るな、ジュウロウタ」

 

「その名で呼ぶんじゃねぇよ!!!ジュリアンテって呼びやがれ!!!」

 

雷門とジュリアンテはそんなやり取りをした後、個人練習を行った。

 

 

数日後に開かれた全国大会の決勝ではニッポンとへヴィパンクが対戦し、結果は2勝1敗でチームニッポンが優勝を果たし、半年後に開かれる世界大会への切符を獲得した。へヴィパンクは惜しくも敗退し、世界を掴むことは叶わなかった。そして現在、飲み屋でへヴィパンクはお疲れ会を開き、酒を飲み合っていた。

 

「悔しいわぁ。あたしがあそこで防げたら、決勝は夢じゃなかったのに・・・」

 

「がははは!その悔しさもここで飲み明かして忘れようぜ!パーッとやろうぜパーッとな!!」

 

「・・・・・・・」

 

ゲンゾウとジュリアンテは酒を飲んで騒いで盛り上がっている中、雷門はゲンゾウに真剣な眼差しで見つめる。

 

「どうしたよ?おまえも飲めよ、小僧。二十歳なんだから遠慮すんなって」

 

「いえ、ニッポンは僕らを下し、世界大会への挑戦を得た。僕はニッポンには頑張ってもらいたい。そこでゲンゾウさんにお願いがあります!」

 

「あ?どうしたよ、改まって」

 

「ニッポンのリーダー、ライブさんもヴァンガード交流クラブに通っていらっしゃるのですよね?」

 

「それがどうした?」

 

「そのクラブに通うのをやめてもらえるよう説得してくれませんか?」

 

雷門の言葉にゲンゾウはきょとんとなる。

 

「ニッポンは・・・シンは本気で世界を目指そうとしています。僕も頑張ってほしいと思ってる。そのためにはライブさんの特訓が必要なんです。だから・・・」

 

「そういう事か。お前の言いたいことはよくわかってるつもりだ。だがな、それを決めるのはライブだ。俺様がどうこう言う事じゃねぇ」

 

「しかし・・・!」

 

「それにな、俺様もライブも、リューズの手助けをしてやりたいと思ってる」

 

「手助け・・・ですか?」

 

ゲンゾウの言葉に雷門は首を傾げる。

 

「リューズはな、いろんな事件や紛争にマジで心を痛んでんだ。世界に対して常に問題意識を抱えて、それをヴァンガードで何とかしてぇって思ってるんだ」

 

「あら!立派なお考えだこと!」

 

「・・・僕は教員を目指して大学を優先、ジュリも研究員目指して勉強。僕たちがチームとしていられるのは、これで最後なんです。ニッポンだって全国が終わったらチームの解散になってしまう・・・。僕は・・・今回の大会で負けはしましたが、悔いはありません。ニッポンにも・・・悔いのないようにしてやりたいんです!!」

 

「あらあら、要するにチームニッポンが大好きってことでしょ?最初からそう言えばいいのに~」

 

「ち、違う!どうしてそうなるんだ⁉」

 

「ガハハハハハハ!」

 

ジュリアンテの言葉に雷門は少しキョどり、そのやり取りにゲンゾウは豪快に笑う。

 

「よしわかった!交流クラブの方は無理だが、特訓に熱を入れるよう、俺様がライブに言っておいてやる。それなら文句ねぇだろ?」

 

「まぁ・・・はい。よろしくお願いします」

 

雷門は渋々ながらもゲンゾウの言ったことに納得する。

 

「つか全然飲んでねぇじゃねぇか。もっと飲め!パーッと騒ごうぜ!」

 

「・・・はい。いただきます」

 

へヴィパンクはどんちゃんと騒ぎ、そして今日この日をもって、解散となった。それぞれの未来に進むために。

 

 

翌日、チームニッポンのメンバーである新導ライブが同じニッポンのメンバーである新田シンとマーク・ホワイティングに与える特訓もいつもより熱が入った感じになっていた。だが、ライブはヴァンガード交流クラブだけは外すことはなかった。そんなある日、シンとマークは世界大会に向けて個人練習としてファイトを行っていると・・・

 

「ライブはいるかな?」

 

長髪の男が2人に近づいて話しかけてきた。

 

「ここにいると思って、会いに来たんだが・・・」

 

「あ・・・NO。今日は顔を見せてないネー」

 

(この男・・・まさか・・・)

 

「そうか。となればゲンのところかな?まぁ、いいさ。チームニッポンに会えた」

 

長髪な男はにこやかな笑みを浮かべる。

 

「あんたは?」

 

「リューズ。明神リューズ」

 

(やはり・・・!)

 

長髪の男が明神リューズとわかった途端、シンはリューズを睨んでいる。

 

「邪魔をした。世界大会、期待しているよ」

 

「待て!」

 

リューズがこの場を去ろうとするとシンがリューズを止める。

 

「あんたには迷惑している。今俺たちは大事な時だ。師匠には余計なことには気を取られず、練習に集中してもらいたい!」

 

「うむ・・・。チームメイトとしてはもっともな意見だ。それで?」

 

シンはリューズに自分のデッキを突き出す。

 

「俺とファイトしろ!そして俺が勝ったら、大会が終わるまで師匠には近づくな!」

 

「ほう・・・。いいだろう。その勝負受けて立つ」

 

リューズはシンのファイトの申し込みを受ける。そしてお互いに自身のデッキをファイトテーブルに設置し、ファイトの準備を行う。

 

(ファイトはその人間を映す鏡・・・見せてみろ、明神リューズ!)

 

お互いにファイトの準備が終え、ファイトが開始される。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「鎖鎌の忍鬼オニフンドウ!」

 

「ペンシル・コアラ」

 

鎖鎌の忍鬼オニフンドウ  PW5000

 

ペンシル・コアラ  PW5000

 

「俺の先攻だ!ドロー!関門の忍鬼アタカにライド!オニフンドウは移動!ターンエンドだ!」

 

関門の忍鬼アタカ  PW7000

 

R  アタカ   R

R オニフンドウ R  シンの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ。ドロー。シルバー・ウルフにライド。ペンシル・コアラを移動」

 

シルバー・ウルフ  PW8000

 

R シルバー R

R ペンシル R

 

「ペンシル・コアラのブースト、シルバー・ウルフでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『バイナキュラス・タイガー』」

 

「ダメージチェック『忍竜ヤシャバヤシ』」

 

「ターンエンド」

 

PW18000➡PW7000  リューズの手札6枚 山札42枚  シンのダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!忍竜オボロキーパーにライド!」

 

忍竜オボロキーパー  PW9000

 

R オボロキーパー R

R オニフンドウ  R

 

「オニフンドウのブースト、オボロキーパーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『関門の忍鬼アタカ』」

 

「ダメージチェック『特任教授アルシャ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW8000  シンの手札6枚 山札40枚  リューズのダメージ1枚

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。バイナキュラス・タイガーにライド」

 

バイナキュラス・タイガー  PW9000

 

R バイナキュラス R

R  ペンシル   R

 

「ペンシル・コアラのブースト、バイナキュラスでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『クレヨン・タイガー』」

 

「ダメージチェック『忍竜ヒデンスクロール(醒)』スタンドトリガー!オニフンドウをスタンド!パワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW9000(+5000)  リューズの手札7枚 山札39枚  シンのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!看破の忍鬼ヤスイエ!!」

 

看破の忍鬼ヤスイエ  PW11000

 

「妖刀の忍鬼マサムラをコール!」

 

妖刀の忍鬼マサムラ(☆)  PW4000

 

 R    ヤスイエ  R

マサムラ オニフンドウ R

 

「オニフンドウのブースト、ヤスイエでヴァンガードにアタック!

マサムラのスキル!ヴァンガードがヤスイエならば、ソウルに入れ、1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『忍竜オボロキーパー』『忍獣チャコールフォックス』」

 

ヤスイエ(シン)はバイナキュラスのところまで忍んで接近し、そのまま刀で斬撃を与える。

 

「ダメージチェック『クレヨン・タイガー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW16000➡PW9000  シンの手札7枚 山札36枚  リューズのダメージ2枚

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。ライド、特任教授アルシャ」

 

特任教授アルシャ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!全智竜アーヴァンク!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ひたむき助手ミニベリー』グレード1+2

 

全智竜アーヴァンク  PW26000  ハーツ『特任教授アルシャ』

 

「シルバー・ウルフ2体、バイナキュラス・タイガー、クレヨン・タイガーをコール」

 

クレヨン・タイガー  PW9000

 

「アーヴァンクのスキル。カウンターブラスト。Gゾーンの裏のカード、アーヴァンクを表に。全てのリアガードに効果で退却できないスキルを与える。選んだリアガードの数だけ、アーヴァンクにパワープラス4000。よって、パワープラス20000」

 

バイナキュラス アーヴァンク クレヨン

 シルバー    ペンシル  シルバー

 

「シルバー・ウルフのブースト、バイナキュラスでヴァンガードにアタック。

バイナキュラスのスキル。クレヨン・タイガーにパワープラス4000」

 

「ガード!『忍竜ヒデンスクロール(醒)』」

 

「ペンシル・コアラのブースト、アーヴァンクでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『矛盾教官シェル・マスター』『ウォータリング・エレファント(醒)』スタンドトリガー。バイナキュラスをスタンドし、パワープラス5000『クレヨン・タイガー』」

 

アーヴァンクは空を飛び、本を広げ、雷鳴の魔力を操る。雷鳴の魔力をヤスイエ(シン)に向けて解き放つ。

 

「くぅ!ダメージチェック『忍竜ヒデンスクロール(醒)』スタンドトリガー!オニフンドウをスタンドし、パワーをヴァンガードに!」

 

シルバー・ウルフのブースト、クレヨン・タイガーでヴァンガードにアタック。

クレヨン・タイガーのGB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラストを払い、シルバー・ウルフをスタンド、パワープラス4000」

 

「ガード!『忍竜ヒデンスクロール(醒)』」

 

「シルバー・ウルフのブースト、バイナキュラスでヴァンガードにアタック。

スキルによって、シルバー・ウルフにパワープラス4000」

 

「ジェネレーションガード!!伏魔忍妖ホウゲンウイング!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍妖ユキヒメ(治)』

 

伏魔忍妖ホウゲンウイング  SH15000

 

「ターンエンド。バイナキュラス、クレヨン・タイガーのスキルでリアガードは退却。だが、アーヴァンクのスキルで効果での退却はできない。クレヨン・タイガーのスキルで1枚ドロー」

 

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW51000➡PW11000(+5000)

PW21000➡PW16000+SH10000=26000

PW30000➡PW16000+SH15000=31000  リューズの手札6枚 山札33枚  シンのダメージ3枚

 

「・・・やはりヴァンガードはいい。初めて会った人物とも、こうして交流をはかり、すぐに中を深めることができる。俺はもっとヴァンガードを広めたい。人と人が繋がり、親睦を深めることで、そこに新たな世界が生まれる」

 

「そのための交流クラブかい?」

 

「ああ。ヴァンガードは無限の可能性を秘めている。そう思わないか?」

 

「さあな。ストライドジェネレーション!!!伏魔忍竜シバラックバスター!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『関門の忍鬼アタカ』グレード1+2

 

伏魔忍竜シバラックバスター  PW26000  ハーツ『看破の忍鬼ヤスイエ』

 

「オニフンドウのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト!オニフンドウを手札に戻し、山札の上から3枚見て、その中から忍竜オボロキーパーをスペリオルコール!

シバラックバスターのスキル!カウンターブラストとソウルブラスト(2)、手札を1枚捨て、ドロップゾーンのユニットを山札に戻す!」

 

戻したカード 『忍竜オボロキーパー』

 

「山札からオボロキーパーをスペリオルコール!1回目の攻撃の時、ドライブチェックのスキル獲得!忍獣チャコールフォックスと、マサムラを2体コール!」

 

忍獣チャコールフォックス  PW7000

 

「チャコールフォックスのGB(ジェネレーションブレイク)!チャコールフォックスにパワープラス2000!」

 

 オボロキーパー   シバラックバスター オボロキーパー

チャコールフォックス   マサムラ     マサムラ

 

「マサムラのオボロキーパーでクレヨン・タイガーにアタック!」

 

「リアガードにドライブチェックか。ノーガードだ」

 

「シバラックバスターのスキルで、ドライブチェック『匕首の忍鬼ヤイバー(☆)』クリティカルトリガー!効果はもう1体のオボロキーパーへ!シバラックバスターでヴァンガードにアタック!

マサムラのスキル!ソウルへ置き、1枚ドロー!パワープラス5000!

もう1体のマサムラもソウルへ!1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「完全ガード『矛盾教官シェル・マスター』(コスト『ウォータリング・エレファント(醒)』)」

 

シバラックバスターは複数ある刀の内2本を抜き取り、そのままアルシャに向けて斬撃を与えようとするがシェル・マスターの甲羅の盾によって凌がれる。

 

「トリプルドライブ『関門の忍鬼アタカ』『忍竜ヤシャバヤシ』『匕首の忍鬼ヤイバー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て左のオボロキーパーへ!チャコールフォックスのブースト、オボロキーパーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『キラキラの一年生リトルベリー』『キラキラの一年生リトルベリー』『矛盾教官シェル・マスター』」

 

「ターンエンド!2体のオボロキーパーのスキル!2体のオボロキーパーを山札に戻し、刀狩の忍鬼オニワカを手札に!」

 

PW13000➡PW9000

PW36000➡PW11000(完全ガード)

PW28000➡PW11000  シンの手札7枚 山札28枚  リューズのダメージ5枚(裏2枚)

 

「ナイスアタック!シン!」

 

「・・・君は、感じたことはないか?この世界は悲しく、争いと痛みが満ち溢れていると」

 

「何?」

 

「ヴァンガードのように、誰もが論理的に決着をつけることができたら、争いも悲しみもない、理性と知性によって維持された世界がそこに生まれる」

 

「お前・・・何を言っているんだ?」

 

リューズの語りは一見からすればいいように聞こえるが、シンには不気味に思えてきているのだ。

 

「俺の理想さ。クレヨン・タイガーをコール」

 

バイナキュラス アルシャ クレヨン

 シルバー   ペンシル シルバー

 

「シルバー・ウルフのブースト、バイナキュラスでヴァンガードにアタック。

バイナキュラスのスキルによって右のシルバー・ウルフにパワープラス4000」

 

「ガード!『匕首の忍鬼ヤイバー(☆)』(なんだ、こいつは⁉)」

 

「特任教授アルシャでヴァンガードにアタック。

アルシャのGB(ジェネレーションブレイク)。右のシルバー・ウルフにパワープラス4000」

 

「ガード!『匕首の忍鬼ヤイバー(☆)』(こいつのヴァンガードは、俺たちとは全然違う!)」

 

「ツインドライブ『特別名誉博士シャノアール』『ウォータリング・エレファント(醒)』スタンドトリガー。バイナキュラスをスタンドし、パワープラス5000」

 

アルシャは光を発して、ヤスイエ(シン)を攻撃する。そして、マサムラがヤスイエ(シン)を守る。

 

(何でこんな奴と師匠は・・・)

 

「シルバー・ウルフのブースト、クレヨン・タイガーでヴァンガードにアタック。

GB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラストを払い、左のシルバー・ウルフをスタンドし、パワープラス4000。

さらに、リアガードのパワーが合計25000以上になったことにより、アルシャの達成(サクセス)発動」

 

達成(サクセス)とはリアガードのパワーが指定されたパワーに達した時、そのユニットを達成(サクセス)状態にし、それに関係するスキルを発動することができるグレートネイチャーの能力だ。

 

「まずはコストとして手札を1枚捨てる。蓄えた英知を糧に、立ち上がれ」

 

「⁉ヴァンガードがスタンド⁉ガード!『鎖鎌の忍鬼オニフンドウ』『忍獣チャコールフォックス』」

 

「ペンシル・コアラのブースト、アルシャでヴァンガードにアタック。

スキルで左のシルバー・ウルフにパワープラス4000」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『特任教授アルシャ』『ディクショナリー・ゴート(治)』ヒールトリガー。ダメージ1回復、パワーはバイナキュラスに」

 

立ち上がったアルシャは今度は杖に魔力を高め、それをバイナキュラスに補助として与えるのと同時に、ヤスイエ(シン)にも攻撃として与える。

 

「くっ・・・ダメージチェック『刀狩の忍鬼オニワカ』」

 

「俺はただみんなに笑顔でいてほしい。そしてヴァンガードには、人を笑顔にさせる力がある。

ペンシル・コアラのGB(ジェネレーションブレイク)。アタックがヒットしたため、左のシルバー・ウルフにパワープラス4000。シルバー・ウルフのブースト、バイナキュラスでヴァンガードにアタック。

スキルで左のシルバー・ウルフにパワープラス4000」

 

「ノーガード!ダメージチェック『忍妖ホワイトヘロン』」

 

「ターンエンド。バイナキュラスのスキルによって、2体のシルバー・ウルフは退却。

クレヨン・タイガーとペンシル・コアラのスキルで2枚ドロー」

 

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW25000➡PW11000+SH15000=26000

PW16000➡PW11000

PW34000➡PW11000  リューズの手札9枚 山札23枚  シンのダメージ5枚(裏1枚)

 

「へヴィパンクの獄平・・・いや、佐倉ゲンゾウと、新導ライブは俺の理想を理解し、共に道を歩んでくれる」

 

「・・・っ!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『刀狩の忍鬼オニワカ』グレード3

 

ヤスイエ(シン)に闇のような霧に包まれる。霧が立ち込めていく。すると、霧が一閃するように切り裂かれていく。そこにいるのは、ヤスイエの未来における姿だ。

 

「伏魔忍鬼ヤスイエ・テンマ!!!!」

 

伏魔忍鬼ヤスイエ・テンマ  PW26000  ハーツ『看破の忍鬼ヤスイエ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、チャコールフォックスを選択!チャコールフォックスを2体スペリオルコール!

スキルによってチャコールフォックス3体にパワープラス2000!

もう1体のチャコールフォックスのスキルで、チャコールフォックス3体にパワープラス2000!

忍竜ヤシャバヤシを2体コール!2体のヤシャバヤシのGB【ジェネレーションブレイク】!

ソウルブラストでヤシャバヤシにパワープラス2000!」

 

忍竜ヤシャバヤシ  PW9000

 

「ヤスイエ・テンマのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!Gゾーンのヤスイエ・テンマを表に!スキル獲得!」

 

ヤシャバヤシ ヤスイエ・テンマ ヤシャバヤシ

チャコール   チャコール   チャコール

 

「右のヤシャバヤシでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト『バイナキュラス・タイガー』」

 

「ヤシャバヤシの影縫い!カウンタチャージし、左後ろのチャコールフォックスにパワープラス2000!」

 

「影縫い?」

 

「アタックがヒットしなかった時に発動するスキルさ。ヤスイエ・テンマの影縫い!

カウンターブラストを払う事によって、アタックを終えたユニットと同じ名前のユニットを山札からコールできる。それがヤスイエ・テンマの影縫い!左のヤシャバヤシでアタック!」

 

「ガード『腕利き助手グル・ウルフ』」

 

「ヤスイエ・テンマの影縫い!カウンターブラストを払い、ヤシャバヤシをスペリオルコール!

ヤシャバヤシの影縫い!カウンタチャージ!右のヤシャバヤシにパワープラス2000!

チャコールフォックスのブースト、右のヤシャバヤシでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『特別名誉博士シャノアール』」

 

「チャコールフォックスのブースト、ヤスイエ・テンマでヴァンガードにアタック!これでとどめだぁ!!」

 

「完全ガード『矛盾教官シェル・マスター』(コスト『特別名誉博士シャノアール』)」

 

ヤスイエ・テンマ(シン)は翼を広げ、刀でアルシャを斬り捨てようとしたがシェル・マスターの甲羅の盾で凌がれる。

 

「トリプルドライブ『忍竜オニバヤシ』『忍妖ホワイトヘロン』『忍妖ユキヒメ(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復し、パワーを左のヤシャバヤシに!よく止めたな!だが止め続ける限り、俺の攻撃は続く!

影縫い!カウンターブラストを払い、ヤスイエをコール!チャコールフォックスのブースト、ヤシャバヤシでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード。金城の首席アルジロー」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ディクショナリー・ゴート(治)』

 

金城の首席アルジロー  SH15000

 

「チャコールフォックスのブースト、ヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ウォータリング・エレファント(醒)』インターセプト『クレヨン・タイガー』」

 

「影縫い!カウンターブラストを払い、ヤスイエをコール!ヴァンガードにアタック!」

 

ヤスイエはアルシャに近づき、一閃する。ヤスイエは刀を鞘に納めると、アルシャに爆発が起きた。

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW11000➡PW11000

PW37000➡PW11000(完全ガード)

PW22000➡PW11000+SH15000=26000

PW22000➡PW11000+SH15000=26000

PW11000➡PW11000

 

ダメージチェック『ぐるぐるダックビル』

 

シンのダメージ5枚  リューズのダメージ6枚  勝者シン

 

「・・・見事だ」

 

「約束は覚えているだろうな?」

 

「ああ。俺からはライブに近づかない」

 

ファイトを終えたリューズはデッキを片付ける。

 

「ありがとう。久しぶりに、熱いファイトを楽しむことができたよ」

 

リューズはシンにそう言って、どこかに立ち去る。シンとマークはどんどんと離れていくリューズの背中を見ていた。

 

 

その夜、シンは今日起きたことをライブに話した。話を聞いたライブは楽しそうに笑う。

 

「あははは!そんなことがあったのか!」

 

「・・・あいつの考えを否定するつもりはありません。でも、今の俺たちには必要ない。関わるだけ時間の無駄です」

 

「・・・確かに、お前の言う通りかもしれん。だがな、それだけじゃないんだ。リューズにはやろうとしていることがある!」

 

「やろうとしていること?」

 

「ヴァンガードでこの世界の未来を変えるのさ」

 

ライブの言っていることはこの時のシンには理解できなかった。

 

 

全国大会があと1週間をきろうとしていた時、ライブはこの頃になると交流クラブではなく、リューズの作ったラボに通うようになった。その事でシンは苛立ちながら歩いていると、近くの公園でゲンゾウと雷門、ゲンゾウの妻、佐倉キョウコがいる。ゲンゾウは見た感じ4歳くらいの少女と遊んでいる。この様子からして少女はゲンゾウの娘であることがわかる

 

「ほ~らユイ、こっちにこい!ほら!」

 

「あいあい」

 

ユイと呼ばれた少女はゲンゾウの元に歩いていくが・・・

 

「あっ・・・」トテッ

 

何もないところで躓き、転んでしまった。

 

「おお⁉大丈夫か、ユイ⁉」

 

「・・・えへへ、だいじょうぶだよ。ゆいね、ぱぱみたいにつよいおとなになるから、ころんでもなかないよ」

 

「おおお!そうかそうか!ユイはえらい子だな!」

 

「まったくゲンったら・・・」

 

「ゲンゾウさん、そういうのを親バカっていうんですよ?」

 

「おめぇは黙ってろ小僧!」

 

そんなやり取りをしている間にシンはゲンゾウに近づく。

 

「・・・ん?おお、シンじゃねぇか。どうした?」

 

「・・・ゲンゾウさん、少しお時間よろしいでしょうか」

 

「ん?構わねぇぞ。おい小僧、ユイのこと頼むぞ」

 

「ちょっ、何で僕なんですか⁉」

 

「教員目指すんだろ?だったら子供に慣れとけ」

 

ゲンゾウに正論を言われ、何も言えなくなり、渋々了承する。ゲンゾウはシンの話を聞くために別の場所に移動する。

 

「・・・にぱぁ!」ニッコリ

 

「・・・・・・」

 

ユイは雷門に向けてにっこりを微笑むが、雷門の顔はどこかぎこちないのであった。

 

 

シンとゲンゾウは公園の近くの自販機でコーヒーを購入し、飲んでいる。

 

「・・・で、話ってなんだ?ライブのことか?」

 

「・・・はい。実は・・・」

 

シンはライブに話したことと、リューズのことについてをゲンゾウに話す。ゲンゾウは少し頭をかきながら話す。

 

「・・・お前はライブの妻、トキミのことは知ってんだろ?トキミはクロノが生まれてすぐに亡くなって、ミクル嬢が一生懸命クロノの面倒をみてるってことを。ライブがリューズの計画に協力してんのは、それ関係だよ」

 

「!!」

 

「・・・この世界は不条理に満ちてやがる。幸せの時間が突然奪われちまったなんてこともある。ヴァンガードにこの世界を変える。そんなことができりゃ、俺様だってそれにすがっちまうんだよ。ライブは2人のためにリューズの計画にしているってこった」

 

「・・・・・・」

 

ゲンゾウの言葉を聞いてシンの心情はそれに納得していっている。

 

 

チームニッポンの練習場所の1つである道場でシンはライブに真剣な表情で今の心中を語る。

 

「俺なりにですが、師匠の気持ちは理解できたつもりです。だけど、チームニッポンが目指すのは世界一!それだけは絶対に譲れない!そして、それは生半可な気持ちで手にできるものじゃない!」

 

「・・・・・・」

 

「見せてください師匠!あなたの覚悟を!」

 

シンはライブにデッキを突き出し、ファイトの申し込みをする。それを見たライブは口元に笑みを浮かべる。

 

「はっ、弟子の分際で偉そうに。いいだろう!ファイトだ、シン!」

 

ライブはシンの申し込みを受け、互いにファイトを始める。時間が経っていくと、ファイトの結果がもう出ている。結果はシンのダメージが6枚になっているのでライブの勝利となる。

 

「どうだ?」

 

「・・・納得できました」

 

シンの表情は少し肩の荷が外れたかのように笑みを浮かべている。

 

「じゃあ後は、世界一になるだけだ!」

 

ライブが大きな笑みを見せると同時に、シンも笑って見せてくれた。

 

 

ファイトを終え、ライブとシンは町の風景が見れるところでベンチに座り、男同士で話し合っていた。

 

「大会が終わったら、お前ショップに本腰を入れるんだろ?」

 

「そうですけど・・・」

 

「心配だなぁ。お前みたいなとんがった奴が、ちゃんとできんのか?ミサキちゃんの面倒もちゃんとみるんだぞ?」

 

「うるさいなぁ。ちゃんとやりますよ」

 

「・・・人生は素晴らしい。未来は希望に満ちている」

 

「何ですか、急に?」

 

ライブの言葉に少し怪訝な表情をしているシン。

 

「いいことを教えてやる。研究の結果、発見されたクランがある。まだ世界に知られていない、未知のクランだ」

 

「未知のクラン?」

 

「ヴァンガードで本当に、世界の未来を変えられるかもしれない!誰もが幸せになれる未来が、手に入るんだ!世界を変えるカギ、それがこいつらだ!ギアクロニクル!」

 

ライブは持っていたギアクロニクルのカードをシンに見せたのであった。

 

 

現在の八百屋佐倉店で、これまでゲンゾウが経験したことと、シンから聞いたことをユイに話した。ユイは少し驚いたような表情になる。

 

「後のことは、あの事故の通りだ。あの日を境に、ライブはワシらの前から姿を消した。クロノだけを残してな」

 

「そんなことが・・・」

 

「ライブのことをクロノに黙っていたのは、ライブ本人に口止めされてたんじゃ。伊吹って奴が言っておったんじゃ。新導ライブにそう頼まれたとな」

 

ユイは少し考えて、ゲンゾウに顔を向けて答える。

 

「・・・クロノは初めからこのことに関わってたんだ。だからリューズとも、因縁が深い。だから、リューズはクロノが止めないといけない!ディペンドカードはないけど、クロノにはシオンやトコハだっている!当然私だって全力でサポートする!いろんな人が力を借りて、必ずリューズの野望を止めなくちゃいけない!」

 

ゲンゾウはユイの言葉に目を見開くが、その成長ぶりに微笑ましい表情をしている。

 

「・・・今どこにいるんだろうな、ライブの奴」

 

ゲンゾウは何もない天井を、ライブのことを思い出しながら眺めていた。

 

to be continued…




ユイ「それにしてもビックリしたなぁ、まさかあのヒゲがパパと同じチームにいて、昔私と会っていたなんて・・・」

ゲンゾウ「はは、ユイはまだ頭がおつむだったからな、覚えてねぇのも無理ねぇか」

ユイ「何というか今思ったんだけど、パパの今の口調と昔の口調、全然違うね。今はじじぃ言葉なのに、昔は俺様って言ったりして・・・」

ゲンゾウ「あの頃のワシは、やんちゃしておったからな。今はこの口調の方が、しっくりとくるわい。なんだったらワシの武勇伝、聞かせてやろうか?」

ユイ「え、遠慮しとくね。何というか、暑苦しそうだし・・・」

TURN100「勇気のお守り」


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勇気のお守り

今回の話で設定を除けば私の小説がついに100話まで到達いたしました!

いやぁ、ここまでくると感慨深いものがありますね・・・。

今回はオリジナルの話です!

若干わかりにくいところもありますが、読んでくださると幸いです!

それではどうぞ!


アンがユイと友達になる前は、アンは1人ぼっちだった。小学校に入学して何か変わるかもと思っていたが、何も変わらない。アンはそんな自分に嫌気をさしながら、帰宅しようとした時、偶然ユイが他のクラスメイトと次々と友達を作っていっている姿を見つける。

 

『・・・いいなぁ。私もあんな勇気があったらなぁ・・・』

 

アンはそれは叶わないと思い込みながら学校から自宅へと帰宅していくのであった。

 

『・・・友達、欲しいなぁ・・・』

 

 

 

TURN100「勇気のお守り」

 

 

 

元リューズの拠点されているラボで伊吹はクリスから現在の状況を聞いている。

 

「正直、状況は厳しいと言わざるを得ないね。衛星軌道上の十二支刻獣たちに直接アクセスするのは現時点では不可能だ。転送システムの解析結果からその逆のプロセスでユニットを呼び出せないかトライしている」

 

「可能なのか?」

 

「かなりシビアだね。ユニット本人たちが目覚めて力を貸してくれればなんとかって感じかな。それからこっち・・・」

 

クリスは機会を操作してストライドゲートの構造を伊吹に見せる。

 

「想定されるストライドゲートの構造を分析してみたんだけどね、ちょっと規模が大きすぎるんだ」

 

「それは当然だろう。惑星クレイの運命力を全て流し込むというのだから」

 

「それにしてもだよ。単純なエネルギーだけじゃない。極大量の物質まで移動可能なレベルなんだ。ストライドゲートを開いて、明神リューズはいったい、何をクレイから齎すのかな?」

 

クリスと伊吹はストライドゲートの構造図をじっと見つめるのであった。

 

 

数時間後、カードキャピタル2号店にある1階のお好み焼き屋にトライフォー、伊吹、ハイメ、キョウヤ、タイヨウ、アンが集まり、伊吹が一同に現在の状況を説明している最中だ。

 

「・・・と、いう訳だ。転送されたギアクロニクルの十二支刻獣は全てそらのうえ、衛星軌道上にいる。つまり宇宙だ」

 

「う、宇宙⁉」

 

「また大きくでたわね、明神リューズ・・・」

 

十二支刻獣の居場所が宇宙にいると聞き、一同は驚いてたがシオンは冷静な表情をしている。

 

「ふ、綺場の全てを奪ったんだ。それぐらいは当然か・・・」

 

「えらい涼しい顔してるね。ま、それでこそシオンって奴かな?」

 

「ならロケットでギュイインと!」

 

ハイメがロケットの案を出すがキョウヤが口を挟む。

 

「我々のような素人が行ったところで、どうこうできるわけないだろ」

 

「それに、ロケットとなると、それなりの予算がいりますからね」

 

「どうするんですか、これから?」

 

「当然対処はしている。が、即座に動ける状況でないことは確かだ。後手に回ったのも、プランGの提唱者たる俺の責任だ」

 

伊吹は一同に向けて頭を下げる。これには一同は少しポカンとなっている。

 

「もう少しだけ待ってほしい。必ず奴らを止める手段を見つける。その時にはお前たちの力も借りることになる」

 

伊吹の言葉を聞いたトライフォーは・・・

 

「言われなくてもやってやるっつーの!」

 

「宇宙だろうがどこだろうが、全力で殴りこんでやるから!」

 

「そのための力を蓄える・・・今はそういう時期ということさ」

 

「だから、その時が来たら私たちの力、遠慮なく頼っちゃっていいからね!」

 

笑みを浮かべながら自分の焼いているお好み焼きをきれいにひっくり返す。

 

「セーターはコートを仕立てするだね!」

 

「急いては事を仕損じる?」

 

「そう!よくわかったね!」

 

ハイメは言葉の言い間違いはあったもののトライフォーと同意見を出しながらお好み焼きをきれいにひっくり返す。

 

「メガラニカやられた借りを返したいところだが、急いだところで状況は変わらんからな。今はじっくりと待つとしよう」

 

「準備が整えたところで、反撃開始といきましょう!ですからこれを食べてその時まで備えましょうね」

 

キョウヤとアンは笑みを浮かべながらお好み焼きをきれいにひっくり返す。

 

「僕も出来る限りのお手伝いはします!なんでもいってください!」

 

「感謝する」

 

タイヨウも笑みを浮かべながらお好み焼きをきれいにひっくり返す。伊吹は自分の焼かれているお好み焼きをじっと見つめる。そして、お好み焼きをひっくり返そうとするが・・・

 

べちゃっ

 

『ああ~~!』

 

見事にひっくり返すのに失敗してしまった。

 

「たく、できないならそう言えって!」

 

「・・・胃に収まってしまえば同じだ」

 

こうして一同は昼食であるお好み焼きを食べた後、現地解散となった。

 

 

解散した後、トコハはマモルが入院している病院に行き、マモルのお見舞いに来ている。

 

「学校もあるんだから、毎日来なくても大丈夫だぞ?」

 

「兄さんす~ぐ無茶するんだもん!聞いたよ?みんなで夜中までイベントプラン作ってて無茶苦茶怒られたって」

 

「あはは・・・」

 

トコハの指摘にマモルは苦笑いを浮かべる。

 

「少し動けるようになったからって、こんな時くらい休んでよ!」

 

そっぽを向くトコハにマモルは優しくトコハの頭をなでる。

 

「こんな時だから・・・な。お前こそ、ちゃんと寝てるのか?」

 

「・・・うん」

 

「矢面に立たせてしまって、すまない」

 

「ううん、友達のことだから」

 

「そうか・・・。ヴァンガードと普及協会は俺たちが必ず本来あるべき姿に戻す。お前も、無茶だけは絶対にするな」

 

「兄さん・・・大丈夫。つよーい仲間が…いっぱいいるから」

 

マモルの言葉にトコハは笑みを浮かべてそう答えるのであった。

 

 

駅の近くのデパートにアンはユイを連れてきている。ここに来ている目的は単純な買い物だ。

 

「すいません、ただの買い物に付き合わせてしまって・・・」

 

「いいのいいの!毎日特訓ばっかりじゃ、頭もこんがらがるから、ちょっとした息抜きだよ!」

 

アンは少しばかり申し訳なさそうな表情をしているが、ユイは笑顔でアンにそう言ってのけた。

 

「それで、何買うの?」

 

「華道で使うお花と剣山という道具が少し足りなくなりまして、それを買おうと思いまして・・・」

 

「へ~。じゃあそれ終わったら、ちょっと遊びに回ろうよ!いろいろ見て回ったりしてさ!」

 

「ふふ、そうですね。じゃあ、買い物が終わりましたら一緒に遊びましょうか」

 

そうしてアンとユイは華道の道具を買い終わった後、デパート内を見て回って服をを見て回ったり、ゲームセンターでクレーンゲームをやったりして遊びまわった。そして現在はデパートにあるクレープ屋でクレープを買い食いしている。

 

「ここのクレープっておいしいですね」

 

「アンのバナナクリームいただき!」

 

ユイはアンが持っているバナナクリームのクレープをちょこっとかじる。

 

「あっ!ちょっと私のバナナクレープ食べないでくださいよ!」

 

「ごめんごめん。おいしそうだったからつい。お詫びにイチゴカスタードを一口あげるから」

 

「もう・・・」

 

アンとユイは今を思いっきり楽しみながら笑っている。

 

「・・・こうして2人で遊ぶのは久しぶりですね」

 

「そうだね。2人きりで遊んでるのって、ずいぶん久しぶりかも」

 

アンはユイに真剣な眼差しで見つめる。

 

「・・・ユイちゃん、今日ユイちゃんをお呼びしたのは、買い物だけじゃないんです」

 

「ん?どういうこと?」

 

アンはユイに自分のデッキを突き出す。

 

「ファイト・・・してくれませんか?話しておきたいこともありますので、ファイトしながら言いたいことをまとめておきたいんです」

 

「話しておきたいこと?」

 

「お願い・・・できますか?」

 

「・・・親友からのファイトはいつでも歓迎だよ。もちろん、受けて立つよ!」

 

「ありがとうございます」

 

ユイはアンのファイトの申し込みを受ける。近くにあったファイトテーブルでお互いに自分のデッキを設置し、ファイトの準備をする。

 

「準備はよろしいでしょうか?」

 

「いつでもいいよ!」

 

互いに準備を終えて、ファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

「烏羽の忍鬼フゲン!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ  PW5000

 

烏羽の忍鬼フゲン  PW5000

 

「私の先攻です!ドロー!忍妖コナユキにライド!フゲンは移動!ターン終了です!」

 

忍妖コナユキ  PW7000

 

R コナユキ R

R フゲン  R  アンの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ!グランホープは移動!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ  PW7000

 

R グランレディ   R

R   R    グランホープ

 

「グランレディでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです!」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『忍妖コナユキ』『忍竜デュアルウェポン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000(+5000)➡PW7000  ユイの手札6枚 山札42枚  アンのダメージ2枚

 

「私のターンです!ドロー!花笠の忍鬼フジノにライド!忍竜オニバヤシをコール!」

 

花笠の忍鬼フジノ  PW9000

 

オニバヤシ フジノ R

  R   フゲン R

 

「オニバヤシでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「フゲンのブースト、フジノでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『関門の忍鬼アタカ』」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』」

 

「ターン終了です」

 

PW7000➡PW7000+SH10000=17000

PW14000➡PW7000  アンの手札5枚 山札39枚  ユイのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ  PW9000

 

R ウルバスター グランサブ

R   R    グランホープ

 

「ウルバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『忍竜ヒデンスクロール(醒)』」

 

「ドライブチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グランホープのブースト、グランサブでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『忍妖ホワイトヘロン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000  ユイの手札5枚 山札39枚  アンのダメージ3枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!体現せよ!雪が降り積もる白銀世界を!ライド!夢幻の風花シラユキ!!」

 

夢幻の風花シラユキ  PW11000

 

「オニバヤシを移動!忍竜デュアルウェポンをコール!」

 

忍竜デュアルウェポン  PW9000

 

  R   シラユキ デュアルウェポン

オニバヤシ フゲン     R

 

「行きますよ!デュアルウェポンでヴァンガードにアタック!」

 

「確かデュアルウェポンは影縫いを持っていて、ヒットしなかったらグレード3かグレード1のユニットを選んでのスペリオルコールだったか・・・。だったらここはノーガード!ダメージチェック『コマンダーローレル』」

 

「残念。のってきませんでしたか。ならばフゲンのブースト、シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『看破の忍鬼ヤスイエ』『忍妖マサムラ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

シラユキ(アン)は雪を操って槍を作り、その槍を持ってそのままウルバスター目掛けて放つ。ウルバスター横腹部分の機械に槍が直撃した。

 

「くぅ!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「ターン終了です」

 

PW9000➡PW9000

PW16000➡PW9000  アンの手札5枚 山札35枚  ユイのダメージ4枚

 

「ダメージは4対3でアンが一歩リードしてる・・・けど、こっちだってやられっぱなしって訳にはいかないよ!不屈の闘志を鋼の剣に込め、正義のために轟かせよ!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター!!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター  PW11000

 

「そしてストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスフェニックス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスフェニックス  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

「宇宙勇機グランボルバー、宇宙勇機グランチョッパーをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランチョッパー  PW7000

 

「グランボルバーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー15000以上!カウンターブラストを払って、グランボルバーとグランチョッパーにパワープラス4000!

グランチョッパーのスキル!パワー11000以上でカウンターブラストを払って、グランサブとエクスフェニックスにパワープラス4000!

グランサブのGB(ジェネレーションブレイク)!パワー13000以上でエクスフェニックスにパワープラス4000!

グランホープのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー25000以上!グランホープをレストして、エクスフェニックスにパワープラス4000!ヴァンガードのパワー35000以上!グランホープをソウルに入れて、1枚ドロー!カウンタチャージ!」

 

グランボルバー  エクスフェニックス グランサブ

グランチョッパー     R       R

 

「グランサブでデュアルウェポンにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!伏魔忍鬼シシユヅキ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍妖ユキヒメ(治)』

 

伏魔忍鬼シシユヅキ  SH15000

 

「エクスフェニックスでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ』『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』『オペレーターガールエリカ(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーをグランボルバーに!」

 

エクスフェニックスは自身に炎を纏わせ、炎で包んだ体でシラユキ(アン)に向けて体当たりをする。シラユキ(アン)は何とかかわすが、シラユキ(アン)にとって炎は少し触れただけでも大ダメージになるのだ。その炎に触れてしまい、苦しみの表情をするシラユキ(アン)。

 

「くぅ!ダメージチェック『花笠の忍鬼フジノ』」

 

「グランサブのスキル!アタックがヒットしたため、相手は自分のリアガードを1体退却させる!」

 

「・・・少しもったいない気がしますが、デュアルウェポンを退却させます」

 

「グランチョッパーのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『関門の忍鬼アタカ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW13000➡PW9000+SH10000=19000

PW38000➡PW11000

PW29000➡PW11000  ユイの手札6枚 山札32枚  アンのダメージ5枚

 

「・・・ユイちゃん。ユイちゃんはどうしてリューズさんの野望に立ち向かおうと思ったんですか?何もユイちゃんがわざわざ危険を顧みないようなこと、する必要はないと思いますが・・・」

 

「・・・明神はさ、クレイを犠牲にすることでみんなを幸せになれるとか言ってるけど、私はそうは思わないから・・・かな?」

 

「なぜですか?」

 

「なぜって・・・」

 

「・・・ストライドジェネレーション!!!伏魔忍竜シバラックバスター!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『看破の忍鬼ヤスイエ』グレード3

 

伏魔忍竜シバラックバスター  PW26000  ハーツ『夢幻の風花シラユキ』

 

「看破の忍鬼ヤスイエをコール!」

 

看破の忍鬼ヤスイエ  PW11000

 

「シバラックバスターのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラストとソウルブラスト(2)、手札を1枚捨てて、ドロップゾーンのユニットを山札に戻します!」

 

戻したカード  『看破の忍鬼ヤスイエ』

 

「山札からヤスイエをスペリオルコール!1回目の攻撃時に、ドライブチェックのスキルを与えます!」

 

ヤスイエ  シバラックバスター ヤスイエ

オニバヤシ    フゲン     R

 

「オニバヤシのブースト、ヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

「ドライブチェックが来るのなら・・・ノーガードで」

 

「それだけではありませんよ?グレード3が共通で持っているものは、わかりますよね?」

 

「・・・!まさかツインドライブが⁉」

 

「そういう事です!シバラックバスターのスキルで、ツインドライブ『夢幻の風花シラユキ』『忍妖ロクロレディ(引)』ドロートリガー!パワーは右のヤスイエに!1枚ドロー!」

 

「くっ・・・ダメージチェック『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』」

 

「フゲンのブースト、シバラックバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』)」

 

シバラックバスターは2つの刀を持ち、それをシンバスター目掛けて振るうが、グランガードが2つの刀を受け止める。

 

「トリプルドライブ『忍妖ホワイトヘロン』『忍竜ヤシャバヤシ』『忍獣キャットデビル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て右のヤスイエに!

フゲンのGB(ジェネレーションブレイク)!影縫い!フゲンを右の後列に移動!そして、スタンド!」

 

「くっ・・・」

 

「ユイちゃんの戦う理由やその訳は察しているつもりです。ですが、やはりユイちゃんの口から直接聞きたいんです。フゲンのブースト、ヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!イニグマン・パトリオット!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オペレーターガールエリカ(治)』

 

イニグマン・パトリオット  SH15000

 

「スキルで相手のパワーが20000のため、シールドプラス5000!」

 

「ターン終了。シバラックバスターで呼ばれたヤスイエは山札の下へ」

 

PW18000➡PW11000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW26000➡PW11000+SH20000=31000  アンの手札9枚 山札26枚  ユイのダメージ4枚(裏1枚)

 

「私のターン!スタンド&ドロー!私が戦う理由の訳か・・・。答えはすごく単純だよ。シーク・ザ・メイト」

 

シークメイト  戻したカード『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』『オペレーターガールエリカ(治)』

 

「その鉄壁は砕かれることのない鋼の強固な絆!今こそ並び立て!!マイベストフレンド!双闘(レギオン)!!!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター×鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  パワー20000

 

「オペレーターガールレイカをコール!」

 

オペレーターガールレイカ(醒)  PW4000

 

「レイカのGB(ジェネレーションブレイク)!レイカを山札に戻し、シンバスターにパワープラス4000!

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ、グランチョッパーをコール!グランボルバーの超爆(バースト)!グランボルバーと真ん中のグランチョッパーにパワープラス4000!

グランサブのスキル!シンバスターにパワープラス4000!

グランチョッパーのスキル!左のグランチョッパーとグランサブにパワープラス4000!

もう1体のグランチョッパーのスキル!グランボルバーとグランサブにパワープラス4000!」

 

グランボルバー  シンバスター×ウルバスター  グランサブ

グランチョッパー   グランチョッパー     グランレディ    

 

「幸せは誰かに与えられるってちょっと違うと思うんだよね。人の幸せは誰かに与えられて幸せになるんじゃなくて、自らの手で掴み取って、自分らしく、誇らしくあるべきなんだって私は思う。私が普及協会に入ろうと思ったようにね。グランレディのブースト、グランサブでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・なるほど・・・」

 

アンはユイの答えに予想通りともいう感じの表情をしている。

 

「・・・シラユキのリミットブレイク発動!カウンターブラスト、ペルソナブラスト!アタックしているユニットのパワーマイナス20000!」

 

「だけどそれ以前にクレイを犠牲にしてる時点でそんな幸せはノーサンキュー!どうせ幸せにするんだったらそこも考えろっていうのも私の考えだよ。グランチョッパーのブースト、シンバスターでレギオンアタック!

レイカのスキル!ヴァンガードのパワー37000以上で1枚ドロー!

シンバスターのスキル!パワー30000以上で手札からグレード1以上でガードできない!」

 

「ジェネレーションガード!!伏魔忍鬼シシユヅキ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍妖ユキヒメ(治)』

 

「シシユヅキのスキル!リアガードのフゲンをガーディアンサークルに移動!フゲンにシールドプラス5000!同名のカードを山札から探してそれもガードに使えますが、フゲンは1枚しかないので山札をシャッフルします。さらにガード!『忍獣キャットデビル』」

 

シンバスターとウルバスターは力を合わせてシラユキ(アン)に接近し2回の斬撃を与えようとするが次元を超えて現れたシシユヅキがシンバスターの攻撃を防ぐ。そして、フゲンとキャットデビルがウルバスターの攻撃を防ぐ。

 

「ツインドライブ『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部グランボルバーに!『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』ドロートリガー!パワーをグランボルバーに!1枚ドロー!それに、個人的にどうしても止めなきゃならない人が1人いるんだよね。グランチョッパーのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『忍妖ホワイトヘロン』(コスト『忍妖ロクロレディ(引)』)

 

「あちゃ~、止められちゃったか。ターンエンド」

 

PW24000(-20000)➡PW11000

PW39000➡PW11000+SH40000=51000

PW38000➡PW11000(完全ガード)  ユイの手札5枚 山札27枚  アンのダメージ5枚

 

「・・・やっぱりユイちゃんはすごいですね。そんな風に堂々と立ち向かえるなんて。私は・・・全然だめです。私も戦うと言いましたけど・・・正直今も怖いです。みんなといると安心できますが・・・1人になると・・・本当に私も戦かえるんだろうかって・・・思うんです・・・」

 

「アン・・・」

 

アンは自分のポケットから月型のキーホルダーを取り出し、ユイに見せる。

 

「これ・・・ユイちゃんと友達になる前に、園児の子からもらったものなんです。その園児の子、2人の友達がいるんですけど、どうも関係がいまいちみたいなんです。私も、ユイちゃんと友達になる前は家族以外では1人ぼっちだったんです。その事を話したら、その園児の子が、勇気のおすそ分けという事でもらったのがこれなんです」

 

「なるほどね・・・アンにとってそれは、勇気のお守りってわけだね」

 

「はい。このお守りもらって、私は変わろうと思いました。意気地のない自分を卒業して、新しい自分になるという決意を抱いて・・・」

 

 

小学校の頃のアンは首を俯かせながら学校の通学路を歩いていた。そんな通学路を歩いていると猫と戯れている1人の少女がいる。アンが見たところによると少女は同じ小学生の同級生だ。少女はアンの存在に気付く。

 

『ん?どうしたの?これから学校?』

 

『え?う、うん・・・でも、あなたもなんじゃ・・・』

 

『あ、そうだった!猫とじゃれててすっかり忘れてた!早くしないと遅刻しちゃう!』

 

少女は慌てて学校に行こうと思い、通学路に戻ろうとする。

 

『あ・・・あの!』

 

『ん?何?あなたも急がないと遅刻するよ?』

 

『え・・・えっと・・・その・・・』

 

アンは口ごもったが、昨日会った園児のことを思い出し、勇気を出して何とか口を開く。

 

『わ・・・私は・・・日下部アンといいます・・・。私は見ての通り・・・その・・・人見知りで、いつもおどおどしてて・・・頼りないかもしれません・・・。でも・・・私は・・・』

 

アンは口が詰まりつつも、最も言いたかった言葉を述べる。

 

『私は・・・友達が欲しいです!だから、私と友達になってください!!』

 

アンの言葉を聞いた少女は少し驚いたが、アンに近づいて・・・

 

ふにふにっ

 

アンの頬を触りだした。

 

『ちょっ・・・何するんですか⁉』

 

『お~、ふわふわだ。やわらか~い』

 

少女は頬を触りながらアンの顔を見つめる。

 

『友達作るのって、結構勇気いるよね。私は見た通り明るいからさ、そういうのは無縁なんだけど、あなたの勇気は十分に伝わってきたよ』

 

少女はアンににっこりと微笑む。

 

『私、佐倉ユイっていうんだ!もちろん、喜んで友達になるよ!よろしくね、アンちゃん!』

 

『あ・・・』

 

少女、ユイの言葉を聞いてアンは涙を流す。

 

『あ・・・あれ?おかしいな・・・嬉しいのに・・・何で泣いて・・・』

 

『あはは、これが噂に聞くうれし涙って奴か~。さ、一緒に学校行こ!みんなにアンちゃんを紹介しなくちゃ!』

 

『・・・はい!』

 

アンはユイがさし伸ばした手を握り、一緒に通学路を歩いていく。

 

 

「あれからユイちゃんと一緒にいることが多くなって、いつしか私たちは親友と呼べる間柄になった。メガラニカ地域に引っ越して、正直不安な気持ちがいっぱいでした。けど、このお守りと、ユイちゃんが友達でいてくれたからこそ、今の私がいるんです」

 

「そっか・・・」

 

「でも・・・これでいいのかなって思っています。だって、今でも私はこのお守りがないと震えが止まらくて・・・このままお守りに頼っていいのかなって・・・」

 

アンの不安げな言葉にユイは声をかける。

 

「じゃああの時、ラミラビを助けたいといったあれは、お守りに頼って言った言葉かな?」

 

「!そんなことありません!あれは本当に、本気でそう思って・・・」

 

「だったらそれでいいんだよ」

 

「え・・・?」

 

「確かにお守りに頼っていたのかもしれない。けど、思い自体は変わらない。本気でそう思っているのなら、何も・・・」

 

ユイはアンに優しく声をかける。

 

「いいんだよ、そのままで。不安があるなら私たちに頼ればいい。勇気がわかないならみんなで分けてあげる。その園児が・・・アンに勇気をくれたように」

 

「ユイちゃん・・・」

 

ユイの言葉を聞いてアンはにっこりと微笑んだ。

 

「やっぱりユイちゃんに話してよかったです。私の弱いところ、誰にも教えたくないですから」

 

「意外と意地っ張りだね、アンは」

 

「そうですね。ですからファイトだって、負けるつもりはありませんよ!」

 

「私だって同じだよ!絶対に防ぎきってみせる!」

 

「いきます!ストライドジェネレーション!!!伏魔忍鬼ヤスイエ・テンマ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『関門の忍鬼アタカ』グレード1+2

 

伏魔忍鬼ヤスイエ・テンマ  PW26000  ハーツ『夢幻の風花シラユキ』

 

「忍竜ヤシャバヤシと忍獣キャットデビルをコール!」

 

忍竜ヤシャバヤシ  PW9000

忍獣キャットデビル(☆)  PW4000

 

「キャットデビルのスキル!ソウルに入れて、ヤシャバヤシにパワープラス3000!忍竜ヒデンスクロールをコール!」

 

忍竜ヒデンスクロール(醒)  PW4000

 

「ヒデンスクロールのGB(ジェネレーションブレイク)!山札に戻して、オニバヤシ2体をスペリオルコール!

ヤスイエ・テンマのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!Gゾーン表のヤスイエ・テンマを表に!」

 

ヤシャバヤシ ヤスイエ・テンマ ヤスイエ

オニバヤシ   オニバヤシ   オニバヤシ

 

「オニバヤシのブースト、ヤシャバヤシでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「オニバヤシのGB(ジェネレーションブレイク)!影縫い!スキルを獲得!

ヤスイエ・テンマの影縫い!カウンターブラストを払って、山札からヤシャバヤシをコール!

ヤシャバヤシのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラストしてパワープラス2000!オニバヤシのブースト、ヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランスコルド(醒)』」

 

「影縫い!カウンターブラストを払ってヤスイエをコール!ヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランマントル』くっ・・・」

 

「オニバヤシのスキル!影縫い能力か、ヤスイエのヴァンガードなら、アタックがヒットした時、オニバヤシをソウルに入れて1枚ドロー!カウンタチャージ!

2体のオニバヤシにも同じスキルを!2枚ドロー!1枚カウンターチャージ!ヤスイエ・テンマでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』)」

 

ヤスイエ・テンマ(アン)はシンバスター目掛けて刀を振るうがグランガードによって防がれる。しかしこれも予想の範囲内といった感じにヤスイエ・テンマ(アン)は笑う。

 

「トリプルドライブ『看破の忍鬼ヤスイエ』『忍竜デュアルウェポン』『忍獣キャットデビル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヤシャバヤシに!

影縫い!カウンターブラストを払ってシラユキをスペリオルコール!」

 

「元のリアガードを退却して、ハーツであるシラユキも山札からスペリオルコールだなんて・・・」

 

「序盤はシラユキで守りを固めつつ、最後に影縫いで相手に迅速でとどめをさす。これが私のむらくもデッキです!シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランサブ』」

 

「影縫い!カウンターブラストを払ってシラユキをスペリオルコール!ヤシャバヤシでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』インターセプト!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「ヤシャバヤシの影縫い!シラユキにパワープラス2000!カウンタチャージ!

ヤスイエ・テンマの影縫い!カウンターブラストを払ってヤシャバヤシをコール!シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「(このままじゃ埒が明かない。こうなったらヒールトリガーに賭けるしか・・・)ノーガード!」

 

ユイはノーガードを宣言し、ダメージチェックに映る。チェックしたカードはヒールトリガーではなかった。

 

シラユキは強烈な吹雪をシンバスター目掛けて放つ。シンバスターは吹雪に包まれ、そのまま埋もれてしまう。シラユキが手をかざすと、シンバスターは埋もれた雪ごと崩れ去っていく。

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW11000➡PW11000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW13000➡PW11000

 

ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』

 

ユイのダメージ6枚  アンのダメージ5枚  勝者アン

 

「私の勝ちです。楽しいファイトをありがとうございました」

 

「こっちもありがとう!負けちゃったけど、すごく楽しいファイトだったよ!」

 

ファイトを終えたアンとユイは満面の笑みを浮かべている。

 

「・・・ユイちゃん。あの園児の子はきっと私たちと同じくらいに成長してるはずですから、見つかりにくいと思いますけど、いつかあの子に会えたらこの勇気のお守りを返そうと思うんです」

 

「へぇ、何でまた?」

 

「あの子に堂々と報告するためです。もう私は1人じゃない、みんなが支えてくれるから、こんなに勇気が出てきたんだって言うために」

 

「・・・そっか。がんばれ、アン」

 

ユイはアンに笑みを浮かべながらエールを送る。

 

「・・・さて、もうちょっと遊んで行こ!夜の7時までレッツエンジョイするんだ!」

 

「あ、ユイちゃん、待ってください!」

 

こうしてユイとアンは本当に夜の7時まで遊び通してのであった。

 

 

別の場所、クロノは昼間に伊吹を呼び出し、新たなギアクロニクルデッキを伊吹で試していた。理由はクロノの知っている人物の中で1番容赦がないからだ。ファイトの結果クロノの負けだったが、いい線までいっていた。現在はクロノと伊吹は缶コーヒーを飲みながら夕焼けを見ていた。

 

「・・・あああああ!!くっそーーーー!!」

 

クロノは負けたのが悔しくて頭をかいた後コーヒーを一気飲みする。

 

「・・・本当は勝ったら言うつもりだったんだけどよ、しょうがねぇ!」

 

「・・・なんだ?」

 

「リューズのことだよ。もうすぐあいつらと決着をつけなきゃならないんだろ?そん時は、俺の力を遠慮なく使ってほしい」

 

「!!」

 

クロノの口からまさかそんな言葉が出てくるとは思わなかった伊吹は驚いた表情をしている。

 

「ああわかってる。俺はまだガキだし、あんたにも負けた。けど・・・俺にしか出来ねぇことがあるなら、俺はその力でヴァンガードを守りたい。ディペンドカードを奪われたのは、俺が無茶したせいだ。名誉挽回・・・なんてかっこいいこと言える立場じゃねぇのはわかってる。でも、必要だったら命を懸けても・・・!」

 

クロノの本気の思いを聞いた伊吹は少しため息をつく。

 

「・・・ガキが命を懸けるなんて、軽々しく言うな!」

 

「!わぁってるよ・・・」

 

「だが・・・お前の気持ちはよくわかった」

 

伊吹はクロノに笑みを浮かべてそういう。

 

「必要ならば、ためらうことなくお前というトリガーを引かせてもらう」

 

「!ああ!任せとけ!」

 

クロノと伊吹は笑みを浮かべ、夕焼けを見つめるのであった。

 

 

元リューズの拠点されているラボに伊吹が入ってくる。そこにはクリスがプロジェクトに必要なものを機械で操作している。

 

「悪いけど、さすがに進展は・・・」

 

「すまないが1件、最優先で準備してもらいたいものがある」

 

「!・・・説明してもらおうか?」

 

伊吹が言う最優先で準備してほしいものとは・・・?

 

to be continued…




ユイ「ねぇアン、幼稚園の頃アンは友達がいなかったってことだよね?そのとき何をしていたの?」

アン「ズバッと人が気にしていることを言いますね・・・。幼稚園というより、保育園の先生とずっといたり、本を読んだりしましたね」

ユイ「リン姉さんは遊んでくれなかったの?家ではずっと一緒にいたはずだよね?」

アン「家の中では一緒に遊んだりもしてましたけど・・・外ではお姉ちゃん、お友達と遊んでたので、一緒にいる機会が少なかったですね」

ユイ「そうなんだ。ごめんね、気にしてることをズバズバと聞いて」

アン「いえ。もう昔のことなので大丈夫ですよ。それに、いろんな人たちが私を支えてくれているから、私は今ここに立っているのですから」

TURN101「激闘!トリニティドラゴン」


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激闘!トリニティドラゴン

今回はサブタイトルのように、トリドラ回です。

いやぁ、本当に彼らのチームワークは一級品ですね。私も見習いたいですよ。

それでは、本編をどうぞ!


スカイツリーが見える場所にて、カムイは現在、伊吹から電話がかかってきてその連絡をで聞いていた。

 

「何か進展があったのか?」

 

≪いや。だが、気になる噂が入ってな≫

 

伊吹はカムイに噂になって言うものを話す。

 

「実験施設?ドラエン地区にか?」

 

≪ああ。ギアースを使わないストライドフォース収集方法を研究しているらしい。今現在、一条もその施設を調べている最中なんだが、お前にも調べてもらいたい。怪しいと思われる場所をいくつかそっちに送る≫

 

通話が切れて、カムイのスマホにその実験施設のあると思われる場所が送られてくる。カムイはさっそくその場所を確認する。

 

「・・・こっから調べてみるか」

 

カムイは送られた情報を頼りに実験施設についての調査を開始する。

 

 

 

TURN101「激闘!トリニティドラゴン」

 

 

 

どこかのカードショップの入れ口の前でトリニティドラゴンの3人とたまたまこのカードショップでファイトしていたマサトとケイスケは少しばかり休憩をとっていた。そんな中ツネトは難しそうな表情をしている。

 

「何似合わねぇ面してんだよツネト?なんかあったのか?」

 

「いや、なんか最近、カムイさんが怖そうな顔で忙しそうな顔しててよ。それに、クロノたちもよぉ・・・」

 

「そういえば・・・一条さんもアンも最近ドラエン地区に来る回数が多くなってきたな・・・。まさか支部を壊しまくっている輩と何か関係があるという事か?」

 

「多分な。ヴァンガードに何かとんでもないことが起こってんだよ」

 

「とんでもないこと?」

 

「やばい連中がなんか企んでるんだよ」

 

「そういやぁ・・・前にやばそうな奴がいたな?ほら、なんてーんだっけ?ヴァンガードの神様がなんたらかんたらって噂のビルにいたあいつ」

 

マサトの言うあいつというのは普及協会の裏の開発チーム所属の研究員、カムイによって倒された男、半田ケンスケだ。

 

「じゃあ、カムイさんやクロノたちはそのやばい奴と戦っているんですか?」

 

「ああ。きっと俺たちも戦わなきゃならない時が来るはずだ。その時こそ、俺たちトリニティドラゴンの真の力を見せつける時だ!!」

 

「そうですね、ツネトさん!」

 

「アンもあいつらと戦ってるっていうのなら、俺たちも黙ってるわけにゃいかねぇな!よっし!戦う時に備えて俺たちももっと特訓しなきゃな!アンの足を引っ張らねぇように!」

 

「そうだな。トリドラやマサトほどではないが、その思いは僕にだってあるからな」

 

ツネトやカル、マサトとケイスケはそう口にしている間、ケイは猫とじゃれ合っていた。

 

「ケイ、さっきから黙ってると思ったら猫と戯れていたのか?」

 

「お、お前いい腹してんな~」

 

ツネトが猫のお腹をなでようとしたら猫はツネトに警戒し、威嚇する。

 

「な、何で⁉」

 

「そりゃ、猫は腹なでられんのが嫌なんだろうぜ。まぁ、ケイ以外はなんだけどな」

 

猫は一同から逃げるようにその場から去っていく。

 

「あぁ・・・まってぇ!」

 

「ちょ、おい!どこ行くんだよ⁉」

 

ケイは猫を追いかけ、4人は猫を追っているケイを追いかける。猫は工事現場の辺りに入っていく。5人はその際に見覚えのある男を発見する。その男はマサトが言っていたあいつこと半田ケンスケだった。

 

「あいつ・・・あの時の・・・!」

 

「あいつもやばい連中の仲間なんですよね?」

 

「ああ。いろいろ騒がしくなったのはあいつに会ってからだからな」

 

5人に気付いていない半田は施設の暗証番号を入力し、施設の中へと入っていく。

 

「中に入ったぞ!」

 

「けどすぐドアが閉まったぞ!どうすりゃいいんだよ⁉」

 

4人はどうすればいいのかと考えるが、ケイが口を開く。

 

「・・・わかる」

 

「「「「え?」」」」

 

「暗証番号・・・見てたから」

 

遠く離れた場所で暗証番号を見てたというケイに対してマサトとケイスケは驚きを隠せないでいた。

 

「はあ⁉暗証番号って・・・今のをこっからでか⁉」

 

「それはすごいな・・・。僕はメガネがないと君たちが食べ物に見えてしまうほどぼんやりするんだ」

 

「いやそれどんだけ視力悪いんだよ⁉」

 

「でもさすがケイ!森の彼方の小鳥も見逃さない凄い視力!」

 

「いやぁ~・・・///」

 

カルに褒められて照れているケイ。何はともかく5人はケイが見たという暗証番号を入力する。暗証番号が見事に合って5人は施設の中に入る。

 

 

施設の奥の部屋では、廃墟で使われた装置がここにも組み込まれている。そこからストライドフォースの収集率を上げているデータを確認しているのはカンパニーの1の研究者である若水ソウスケだ。若水はコーヒーをストローで飲みながらデータを1つ1つ確認していく。そこに半田がおやつを持って入ってきた。

 

「お茶菓子を買ってまいりました。お一つ如何ですか若水さん?」

 

「カステラですか。好きです。いただきましょう」

 

若水は半田からお茶菓子であるカステラを受け取る。どうもこの関係から半田は若水の部下と見て間違いないだろう。2人がいる部屋に段ボールでガードロボに変装している5人が入ってくる。

 

「ストライドフォースの収集は順調です。他の拠点と比べてもダントツの収集量でございます」

 

「半田君、それは当然です。ドラエン支部の復興を願い、この地区のファイターたちのイメージ力は高まっていますからねぇ。ドラエン支部への審判はただ鉄槌を下すのみならず、ストライドフォース集積のための布石。全てはこの若水の計画通りなのです」

 

若水がしゃべった内容に5人は段ボールの中で驚きの表情をしていた。

 

「さすがは若水さん!そこまで考えてのドラエン支部の襲撃、お見事!」

 

「若水のすることに1つの無駄もありませぇん。まさに完璧なのです。間もなくストライドフォースが必要量に達します。その暁にはいよいよ・・・!」

 

「おめでとうございます!不肖半田、前祝いの拍手をさせていただきます!」パチパチ!

 

半田は若水に前祝いとして拍手を送っている。

 

「・・・ところで半田君、あれは何です?」

 

若水はさっきから気になっていたというようにガードロボに変装している5人に指を指す。

 

「さ、さて・・・?なんでしょう・・・?」

 

半田は5人に対して首を傾げる。気付かれた5人は頭の段ボールを外し正体を明かす。

 

「お前たちがドラエン支部を壊した黒幕だったんだな!」

 

「ひどいです!」

 

「許さない!」

 

5人は若水と半田に対して怒りの表情をしている。

 

「お前たち・・・以前どこかで・・・?」

 

「は~ん~だ~く~ん・・・」

 

若水は怒りをこもったように半田を呼ぶ。その目も半田を睨んでいる。

 

「ここのセキュリティはどうなっているんです⁉」

 

「え、えっと、それはその・・・えっと・・・」

 

「失態です。2度目は許しません」

 

「ま、待ってください若水さん!」

 

「処分!」パチンッ!

 

「うあああ!」

 

若水が指を鳴らすと半田の足元に穴が開き、半田は穴に落ちていく。

 

「ま、マジかよ・・・」

 

「自分の仲間を切り捨てたのか・・・」

 

仲間を切り捨てた若水の行為に5人は信じられないといった表情になる。

 

「・・・さて、君たちの処分はどうしましょうかねぇ?」

 

若水は5人の方に顔を向ける。

 

「黙れ悪党!ドラエンをめちゃくちゃにしておいて、偉そうにしてんじゃねぇ!」

 

「ドラエンだけじゃないぞ!ユナサンとメガラニカまで破壊して!」

 

「しかも、また悪だくみして!」

 

「絶対許さない!」

 

「勇ましいですねぇ。ですが、あなたたちにいったい何ができるというのです?」

 

「簡単だ!俺とファイトしろ!俺が勝ったら、お前らの悪事を全部白状しやがれ!!」

 

「ほう・・・?全ての審判はヴァンガードに委ねられる・・・いいでしょう。受けて立ちましょう」

 

若水はマサトのファイトの申し込みを受ける。

 

「・・・とはいっても、この若水の相手にはあまりに役者不足。5人のうち、1人でも勝つことができたら、あなた方の勝ちという事にしてあげましょう」

 

「なんだと⁉」

 

「その代わり、負けた時はあなたたち全員、私の実験材料になってもらいますよぉ!!」

 

部屋にファイトテーブルが現れる。

 

「さあ、1番手はどなたです?」

 

「上等だ!俺からやってやるよ!」

 

「待てマサト」

 

「なんだよ⁉」

 

ケイスケの言葉にマサトは怪訝な顔になる。ケイスケはカルに顔を向ける。

 

「奴の手口を探る意味では、1番手はあらゆるクランにも対応できる僕かカルが1番効率がいい。その方が後々戦略が立てやすい。そういう意味では、僕はトリニティドラゴンが最初に出るべきだと思う」

 

「なるほどな・・・」

 

マサトはトリニティドラゴンの3人に顔を向ける。

 

「お前らはどうなんだ?いけんのか?」

 

「へっ、誰にもの言ってんだ?むしろ、お前らの出番はねぇと考えとけ。なぜなら・・・」

 

「「「俺たち、トリニティドラゴンが奴を倒すからだ!」」」

 

トリニティドラゴンの団結力にマサトは笑みを浮かべる。

 

「よっしゃ行け!言ったからにはちゃんと勝てよ!」

 

「おう、任せろ!」

 

マサトはトリニティドラゴンに託し、後ろに下がる。

 

「効率を求めるなら、ケイスケが言った通りにやった方がいいです。僕が行きます」

 

「よし!任せたぜ!」

 

「がんばって!」

 

まずは1番手はカル。ファイトは進んでいき、若水のストライドフェイズに移る。

 

「ストライドジェネレーション!!!暴虐怪神ダークフェイス!!!」

 

若水はヴァンガードである威圧怪人ダークフェイスに、未来の姿である暴虐怪神ダークフェイスにストライドする。

 

(メガコロニー使い・・・となれば、出てくるのは当然・・・)

 

「超越【ストライド】スキル!リアガード2体をギガパラライズです!」

 

若水はメガコロニー得意のスタンド封じ、通称パラライズで前列のリアガードをパラライズさせる。

 

「スタンド封じ!」

 

「次のターン、その2体のリアガードはスタンドできませぇん!そしてターン終了時、その数だけこちらはドローできます!」

 

「がんばれ、カル・・・!」

 

ツネトはチームメイトであるカルを応援する。

 

「同列の敵ユニットが全てレストしているので、暴虐怪神ダークフェイスの暗躍発動です!」

 

暗躍とはそのユニットと同縦列の相手リアガードが全てレストしている時に発動するメガコロニーの新しい能力だ。暗躍の対象はカルの右前列にいるリアガードだ。

 

「次のターン、このユニットはインターセプトができず、コストや効果でも得られません!」

 

「インターセプトも封じることによって防御手段をなくす。道理だな」

 

「関心してる場合かよ!本当にうざってぇスキルだな!」

 

ケイスケはメガコロニーの戦略に感心し、マサトはメガコロニーにうっとうしさをさらけ出す。そうして間に若水の攻撃が終えた。

 

「さあ、あなたのターンです」

 

(ダメだ・・・。ヴァンガードだけじゃ・・・決めきれない・・・)

 

カルはヴァンガードであるイニグマン・トルネードだけでダークフェイスに攻撃する。ヴァンガードだけではやはり決めきれなかった。

 

「では、ギガパラライズでドローさせていただきます。ヴァンガードでアタックです!」

 

若水はまた暴虐怪神ダークフェイスにストライドし、カルにとどめをさす。ダメージは6、1戦目は若水の勝利だ。

 

「相手になりませんねぇ~。次はどなたですか?」

 

「くそ~・・・」

 

「すみません・・・僕・・・」

 

今にも泣きそうな表情をしているカルにツネトが励ます。

 

「いいファイトだったぞ、カル!」

 

「ああ!これで笑う奴がいたら俺がぶん殴ってやるぜ!」

 

「次は僕だ・・・」

 

次はケイがファイトに挑もうとすると・・・

 

「待て。俺が行く」

 

「「え⁉」」

 

「おいおい、大将が2戦目に出るって聞いたことねぇぞ⁉」

 

「・・・いや、もしかしたらこれは・・・」ブツブツ…

 

次のファイトはトリニティドラゴンの大将であるツネトが出ることに3人は驚いていたが、ケイスケは何やらツネトの考えに気づき始めている。

 

「ケイ、俺のファイトをよ~く見とけよ」

 

ケイにそう言ってツネトはファイトテーブルに立つ。そして、ファイトは進んでいき、ツネトのストライドフェイズに移る。

 

「ストライドジェネレーション!!!破龍戦神カムスサノオ!!!」

 

ツネトは覇天戦人スサノオに、未来の姿である破龍戦神カムスサノオにストライドする。

 

(カルのファイトは無駄にはしねぇ。警戒すべきはギガパラライズ!だったらリアガードを置かなきゃいい!)

 

ツネトはカムスサノオでダークフェイスに攻撃する。

 

(1列空けといて、そのターンでコールしたリアガードで攻撃してやるぜ!)

 

メガコロニーのパラライズは場にリアガードがいなくては発動することができない。だからこそ1列を開けているのだ。しかし、それを見抜けないほど若水は甘くはなかった。

 

「ふ、少しは工夫らしきものをしているようですが、それが無駄であるという事を教えてあげますよ。ストライドジェネレーション!!!無法怪神オブティランドス!!!」

 

若水は無法怪神オブティランドスにストライドする。

 

「オブティランドスのスキル。次のターン、あなたはリアガードをコールできません」

 

「何⁉」

 

「コールを封じられた⁉」

 

「それだけじゃないぞ。コールを禁止という事は、僕とマサトが得意としているスペリオルコールも封じられているという事になる」

 

「そんなんありかよ⁉」

 

若水の攻撃を終え、ツネトのターンとなったが、ダークフェイスのギガパラライズに合わせて、オブティランドスのスキルによって攻撃できるのはカルのファイトと同じくヴァンガードのみとなった。

 

(くっ、コールができないんじゃ、まともな攻撃が出来ねぇ!)

 

「せっかくの工夫が、帰って仇になりましたねぇ?では、とどめをささせて・・・いただきます!!」

 

再び若水のターンになり、暴虐怪神ダークフェイスにストライドし、ツネトにとどめをさす。ツネトのダメージは6、2戦目も若水の勝利だ。

 

「くそ!」

 

「ツネトさんが負けるなんて・・・」

 

「すまねぇ・・・」

 

「あいつ、言うだけのことはあるな。めちゃくちゃ強ぇ」

 

「ああ。だけどケイなら、ケイのデッキならやれる!」

 

ツネトはケイに向かってそう断言した。

 

「やはりそうか。ケイのクランはグレートネイチャー。それならばメガコロニーと・・・」

 

「!ツネトさん、だから先に・・・?」

 

「へへ、マサトに有言実行はしたいからな!だから、お前に俺たちの全てを託す!」

 

「頼んだよ、ケイ!」

 

「・・・うん」

 

ツネトとカルはケイに全てを託した。

 

「なんだよ、いいチームじゃねぇか」

 

「これは本当に僕らの出番はなさそうだな」

 

マサトとケイスケもケイに全てを託した。ケイはファイトテーブルに立ち、ファイトの準備を整える。準備を終えたところで、ファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「キラキラの一年生リトルベリー!」

 

「幼年司令ローゼンベルグ!」

 

キラキラの一年生リトルベリー  PW5000

 

幼年司令ローゼンベルグ  PW5000

 

「僕の先攻!ドロー!特待生アリベリーにライド!リトルベリーは移動!ターンエンド!」

 

特待生アリベリー  PW7000

 

R アリベリー  R

R リトルベリー R  ケイの手札5枚 山札43枚

 

「若水のターンです。ドロー。バルカン・ラフェルトにライド!ローゼンベルグは移動!」

 

バルカン・ラフェルト  PW7000

 

R  ラフェルト  R

R ローゼンベルグ R

 

「ローゼンベルグのブースト、バルカン・ラフェルトでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『旋鎌怪人アリストサイズ』」

 

「ダメージチェック『ぐるぐるダックビル』」

 

「ターンエンドです」

 

PW12000➡PW7000  若水の手札6枚 山札42枚  ケイのダメージ1枚

 

「僕のターン!ドロー!問題児グレベリーにライド!クレヨン・タイガー2体をコール!」

 

問題児グレベリー  PW9000

 

クレヨン グレベリー  クレヨン

 R   リトルベリー  R

 

「右のクレヨン・タイガーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『鋏弾怪人ボムシザー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「リトルベリーのブースト、グレベリーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『ひたむき助手ミニベリー』」

 

「ダメージチェック『ブラッディ・ヘラクレス』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000(+5000)

PW14000➡PW12000  ケイの手札4枚 山札40枚  若水のダメージ2枚

 

「ドロー。パニッシュ・スタッグにライド!バルカン・ラフェルトと旋鎌怪人アリストサイズをコール!」

 

パニッシュ・スタッグ  PW9000

旋鎌怪人アリストサイズ  PW9000

 

アリストサイズ  パニッシュ  R

 ラフェルト  ローゼンベルグ R

 

「バルカン・ラフェルトのブースト、アリストサイズでヴァンガードにアタック!アリストサイズの暗躍!パワープラス2000!」

 

「ガード!ダメージチェック『トライアングル・コブラ(☆)』」

 

「ローゼンベルグのブースト、パニッシュ・スタッグでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『バッド・トリップ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『矛盾教官シェル・マスター』『特待生アリベリー』」

 

「ターンエンドです」

 

PW18000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000  若水の手札5枚 山札38枚  ケイのダメージ3枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ライド!名物博士ビッグベリー!!」

 

名物博士ビッグベリー  PW11000

 

クレヨン ビッグベリー クレヨン

 R   リトルベリー  R

 

「右のクレヨン・タイガーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『インゴッド・チェイファー(引)』」

 

「左のクレヨン・タイガーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『バッド・トリップ(☆)』」

 

「リトルベリーのブースト、ビッグベリーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『ぐるぐるダックビル』『トライアングル・コブラ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

ビッグベリーはパニッシュ・スタッグに向かって、そのまま体当たりしていった。パニッシュ・スタッグはビッグベリーの重さに少しだけ怯む。

 

「ダメージチェック『バルカン・ラフェルト』『旋鎌怪人アリストサイズ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW16000(+5000)➡PW9000  ケイの手札5枚 山札35枚  若水のダメージ4枚

 

「スタンド&ドロー。ライド!威圧怪人ダークフェイス!!」

 

威圧怪人ダークフェイス  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!暴虐怪神ダークフェイス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『威圧怪人ダークフェイス』グレード3

 

暴虐怪神ダークフェイス  PW26000  ハーツ『威圧怪人ダークフェイス』

 

「さあ、残りのファイトをさっさと済ませて、楽しい実験と参りましょう!

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、クレヨン・タイガー2体をギガパラライズ!

バルカン・ラフェルトのGB(ジェネレーションブレイク)!暗躍!ソウルに入れ、カウンタチャージ!

暴虐怪神ダークフェイスの暗躍!カウンターブラスト、Gゾーンの暴虐怪神ダークフェイスを表に!右のクレヨン・タイガーを選び、インターセプト、コストや効果を選べなくします!そして、この効果で選んだリアガード1枚につき、暴虐怪神ダークフェイスにパワープラス5000!

ローゼンベルグのGB(ジェネレーションブレイク)!暗躍!ローゼンベルグをソウルに入れ、左のクレヨン・タイガーはインターセプト、コストや効果を選べなくなります!斬空裂将スペリオルマンティスをコール!

GB(ジェネレーションブレイク)!暗躍!リトルベリーをパラライズ!」

 

斬空裂将スペリオルマンティス  PW11000

 

「僕のユニットたちが・・・」

 

アリストサイズ ダークフェイス スペリオルマンティス

   R       R        R

 

「スペリオルマンティスでヴァンガードにアタック!」

 

「トライアングル・コブラでガード!」

 

「暴虐怪神ダークフェイスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『反逆怪人スターシールド』『バッド・トリップ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはアリストサイズ、クリティカルはダークフェイス。『インゴッド・チェイファー(引)』ドロートリガー!1枚ドロー、パワーはアリストサイズです」

 

ダークフェイスはクワガタ型の腕を降ろし、ビッグベリーに大打撃を与える。

 

「ダメージチェック『フィールドグラス・オッター』『名物博士ビッグベリー』」

 

「ダメージ5・・・もう後がないぞ」

 

「おいがんばれよケイ!」

 

「アリストサイズでヴァンガードにアタック!暗躍!パワープラス2000!」

 

「ギガパラライズ・・・それはカルが見せてくれた・・・。ジェネレーションガード!金城の首席アルジロー!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ブロードキャスト・ラビット(治)』

 

金城の首席アルジロー  SH15000

 

「アルジローのスキル!左のクレヨン・タイガーを退却!空いているリアガードサークルが3つでシールドプラス10000!」

 

「ふん、1体逃しましたか・・・。ターンエンドです」

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000

PW21000➡PW11000+SH25000=36000  若水の手札5枚 山札31枚  ケイのダメージ5枚

 

「守りましたよ!」

 

「ああ。しかも、ギガパラライズされたユニットを1体処理したから次のターン、引かれる枚数が減ったぜ!」

 

「1体逃したところで、あなたが何もできないことには変わりありません」

 

「・・・。ストライドジェネレーション!!全智竜フリムスルス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ひたむき助手ミニベリー』グレード1+2

 

全智竜フリムスルス  PW26000  ハーツ『名物博士ビッグベリー』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、リトルベリーにパワープラス4000!フィールドグラス・オッター、ぐるぐるダックビルをコール!

ダックビルのスキルでフィールドグラスにスキルを獲得!」

 

フィールドグラス・オッター  PW9000

ぐるぐるダックビル  PW7000

 

オッター   フリムスルス     クレヨン(GP)

ダックビル リトルベリー(GP)     R

 

「全智竜フリムスルスでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガードです!『反逆怪人スターシールド』(コスト『インゴッド・チェイファー(引)』)」

 

フリムスルスは開いていた本のページをダークフェイス目掛けて飛ばすがスターシールドによってページが1つ1つ破れていく。

 

「トリプルドライブ『名物博士ビッグベリー』『問題児グレベリー』『実践研究員ポンベリー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て、フィールドグラス・オッターに!

さらにフリムスルスのスキル!ソウルブラストでフィールドグラスにさらにパワープラス8000!フィールドグラスでヴァンガードにアタック!

フリムスルスのスキル!選んだユニットのパワーが20000以上なら、1枚ドロー!」

 

「ジェネレーションガード。夢想怪神スカラベガス」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『コクーン・ヒーラー(治)』

 

夢想怪神スカラベガス  SH15000

 

「レストしているリアガード2体以上でシールドプラス5000!」

 

「・・・ターンエンド。フィールドグラスはフリムスルスのスキルで退却。さらに、ダックビルのスキルで1枚ドロー」

 

「こちらも1枚ドローです」

 

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW29000➡PW11000+SH20000=31000  ケイの手札6枚 山札27枚  若水のダメージ4枚(裏1枚)

 

「ダメージは4対5のままか・・・」

 

「1ダメージも与えられねぇなんてよ!」

 

「でも、スキルをうまく使って攻撃を取りあわせることなく1列空けましたよ。これで、またギガパラライズされても、増えた手札で攻撃を維持できます」

 

「ああ。さすがケイだ!でも・・・」

 

「その手は通用しないと、先ほどのファイトで教えてあげたはずですよ?」

 

「・・・」

 

「どうやら、学習能力が欠如しているようですねぇ?ストライドジェネレーション!!!無法怪神オブティランドス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『新生怪人リトルドルカス』グレード1+2

 

無法怪神オブティランドス  PW26000  ハーツ『威圧怪人ダークフェイス』

 

「これだ!このカードが奴にはあるんだ!」

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、クレヨン・タイガーとダックビルをギガパラライズ!バルカン・ラフェルトをコール!

オブティランドスのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!手札を1枚捨てます。次のターン、あなたはリアガードをコールできませぇん!」

 

(大丈夫・・・それはツネトさんが見せてくれた・・・)

 

アリストサイズ オブティランドス スペリオルマンティス

   R       R        バルカン

 

「アリストサイズでヴァンガードにアタック!暗躍!パワープラス2000!」

 

「グレベリーでガード!」

 

「オブティランドスでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!金城の首席アルジロー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ブロードキャスト・ラビット(治)』

 

「リトルベリーを退却!シールドプラス10000!さらに、フィールドグラスでガード!」

 

オブティランドスは容赦なくビッグベリーに攻撃を与えようとするが、アルジローとフィールドグラスによって、その攻撃は防がれる。

 

「トリプルドライブ『反逆怪人スターシールド』『パニッシュ・スタッグ』『鋏弾怪人ボムシザー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てスペリオルマンティスに!バルカン・ラフェルトのブースト、スペリオルマンティスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『実践研究員ポンベリー(☆)』『ひたむき助手ミニベリー』」

 

「ターンエンドです」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000+SH30000=41000

PW23000➡PW11000+SH15000=26000  若水の手札4枚 山札26枚  ケイのダメージ5枚(裏1枚)

 

「やった!守り抜いた!」

 

「ふん、次のファイトに映るのが、少し先に延びただけのこと・・・」

 

若水はストライドフォース収集率を少しちらりと見る。

 

「スタンド&ドロー!」

 

「ふふふ、ごらんなさい!リアガードはスタンドできず、そしてコールもできない。攻撃できるのはヴァンガードのみ。さらに私の手札には、完全ガードがあります。まさに完璧です!」

 

「でも・・・勝つ。絶対に勝つ!!」

 

ケイはここまで自分を導いてくれたツネトとカルのために勝利を収めると意気込んでいる。

 

「ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『名物博士ビッグベリー』グレード3

 

ビッグベリーはペンによってなぞっていくかのように光が包まれていく。そして光からさらに英知を蓄えた未来のビッグベリーの姿がそこにはあった。

 

「聖賢博士ビッグベリー!!!!」

 

聖賢博士ビッグベリー  PW26000  ハーツ『名物博士ビッグベリー』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、クレヨン・タイガーと、ぐるぐるダックビルにパワープラス4000!

聖賢博士ビッグベリーのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラストと、Gゾーンの聖賢博士ビッグベリーを表に!クレヨン・タイガーにGゾーン表のカード1枚につき、パワープラス4000!よってパワープラス16000!

さらに、ビッグベリーの攻撃がヒットした時、Gゾーンの表のカードと同じ数のリアガードをスタンドすることができる!」

 

ビッグベリーの効果は聞いた若水は一瞬キョトンとし、ケイをバカにするように笑う。

 

「・・・ぷっ、ふははははははは!リアガードを超パワーアップ、そしてヴァンガードの攻撃がヒットした時にリアガードがスタンドする能力!それが一途の望みですかぁ⁉」

 

  R   ビッグベリー クレヨン

ダックビル   R     R

 

「ビッグベリーでヴァンガードにアタック!」

 

「どうやら、お忘れのようですねぇ!このカードを!完全ガード!『反逆怪人スターシールド』(コスト『パニッシュ・スタッグ』)」

 

ビッグベリーはペンをなぞるように光を出し、その光をダークフェイス目掛けて放つがスターシールドによってそれは防がれてしまう。

 

「トリプルドライブ!ここが勝負・・・『矛盾教官タスク・マスター』『実践研究員ポンベリー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て、クレヨン・タイガーに!」

 

「スタンドしてないリアガードをパワーアップしたところで、なんになります?まだ理解できませんか?無駄な足掻きという事が」

 

「無駄なんかじゃねぇ!」

 

若水の言葉にトリニティドラゴンが反論する。

 

「仲間を信じて全てを託す!」

 

「そして、仲間の思いに応える!」

 

「それが、トリニティドラゴン!」

 

そしてケイは運命のサードチェックに入る。

 

「(そう、僕は1人じゃない。いつだって・・・どんな時だって・・・3人一緒。今だって・・・)この思いは、3人の思い!だから、絶対に引ける!」

 

そしてケイが引いたカードは・・・

 

『ウォータリング・エレファント(醒)』

 

スタンドトリガーだ。つまりは・・・

 

「!スタンドトリガー!!」

 

「「きたーーーー!!」」

 

「おお、マジで引きやがったぜ!」

 

「ああ。3人の思い、恐れ入ったぞ!」

 

「効果はずべて、クレヨン・タイガーへ!」

 

「ケイ、いけえ!!」

 

「俺たちも一緒だ!!」

 

「クレヨン・タイガーでヴァンガードにアタック!!」

 

しびれが回復したクレヨン・タイガーは尻尾についているクレヨンで虹を描きながらダークフェイスに向かって突進する。

 

(僕たち、1人1人は弱いかもしれない・・・)

 

(でも、3人なら・・・チームなら・・・)

 

(俺たちは無敵だ!)

 

「「「これが、俺たちの、ヴァンガードだあああああ!!」」」

 

クレヨン・タイガーが放った虹はダークフェイスに直撃し、貫通した。貫かれたダークフェイスは大爆発を起こす。

 

PW26000➡PW11000

PW39000➡PW11000

 

ダメージチェック『威圧怪人ダークフェイス』『旋鎌怪人アリストサイズ』

 

ケイのダメージ5枚  若水のダメージ6枚  勝者ケイ

 

「・・・や、やった・・・。勝ったーーー!!!」

 

ファイトに勝利したケイは大きな喜びを見せていた。ツネトとカルはケイに駆け寄る。

 

「やったーーー!!」

 

「ケイ、よくやったぞ!!」

 

「2人のおかげだよ」

 

「何言ってんだ!お前の実力だって!」

 

トリニティドラゴンのチーム力にマサトとケイスケは笑みを浮かべる。

 

「完っ全に完敗だな。あいつらのチームワークにゃ敵わねぇぜ」

 

「ああ。本当にいいチームだ。僕らも、彼らに見習わないとな」

 

一同が喜びあっている中、若水はストライドフォースのデータを見る。

 

「これは驚きです。予測を上回る結果だ・・・」

 

「おい、勝負は俺たち・・・いや、こいつらの勝ちだ!約束通り、お前らの企みを全部話せ!!」

 

マサトの言葉に若水は潔く目的を話す。

 

「・・・いいでしょう。我々の目的はストライドフォースを使って、十二支刻獣のユニットを召喚し、その力でストライドゲートを開くことです」

 

「じゅ、十二・・・な、なんだ・・・?」

 

「ストライドゲート?なんだそりゃ?」

 

「今のファイトは、ストライドフォースを収集するためのもの。さらに言えば、あなた方の勝利もです」

 

「何⁉どういうことだ⁉」

 

「勝利を前にするとイメージ力が高まり、ストライドフォースの放出量は増大する・・・」

 

「!ま、まさかお前・・・」

 

5人は単語は理解できなくても今のファイトが何を意味しているかは理解したようだ。

 

「そう!全てはこの若水の計画通り!」

 

「そ・・・そんな・・・」

 

「くそ!俺たちはこいつにいいように踊らされたってことかよ!」

 

「1つエラーがあったとすれば、それはあなたたちのイメージ力が予測以上だったこと。このファイトでストライドフォースの総量が目標値に達し、最後のユニットの召喚が可能になりました。お礼を言いますよぉ。あなたたちのおかげです」

 

『・・・・・・』

 

「よって、この施設はもう不要。早く逃げることをお勧めします。死にたくなければねぇ」

 

若水はそれだけを言い残して、装置を使って下に降りて施設から去っていく。

 

「・・・!お前たち、逃げるぞ!」

 

「お、おう!」

 

5人は若水の言葉の意味を理解し、施設から脱出しようと走り出した。

 

 

実験施設の外、キョウヤと合流したカムイがこの場所にやってきた。

 

「結局合流することになろうとはな」

 

「で、ここが最後のポイントか・・・」

 

カムイとキョウヤは施設に入ろうとすると施設から脱出した5人が入り口から出てくる。

 

「な、なんだ⁉」

 

「か、カムイさん、一条さん!」

 

「貴様ら、なぜここに⁉」

 

2人がそう疑問にしているうちに、5人は2人の後ろに隠れる。その瞬間、入り口が・・・いや、施設内に爆発が発生した。

 

「何が・・・?」

 

「た・・・助かった・・・」

 

「・・・どういうことか説明してもらおうか」

 

 

夕方、5人は今日起こったことをカムイとキョウヤに報告した。

 

「・・・最後のユニットの召喚が可能になった・・・そう言ったんだな?」

 

「は、はい・・・俺たちのせいです。すみません・・・」

 

5人は少し申し訳なさそうな表情になっているが、カムイとキョウヤは5人に笑みを浮かべてみせた。

 

「いや、よくやった。その情報を持ち出しただけでもお手柄だ」

 

「一条さん・・・」

 

「お前らが関わらなくても、奴らの計画は同じように進んだはずだ。だからもう気にするな」

 

『はい!』

 

5人は少し安堵した後、2人に何が起こっているのか聞いてみる。

 

「あの、いったい何が起きてるんですか?」

 

「・・・葛城、判断はお前に任せる。俺はそろそろ戻らねばならのでな」

 

キョウヤはカムイにそう言ってこの場を去っていく。

 

 

「・・・長い話になるぞ」

 

カムイは5人の真剣な表情を見て、何が起きているのかを全て話すのであった。

 

to be continued…




カル「ああ、怖かった~。クロノたち、すごい相手と戦ってるんですね」

ケイスケ「そうだな。トライフォーだけじゃない。きっと一条さんとアンも奴らと戦っているんだろうな」

ツネト「ああ!まずは先陣きってトライフォーがいく!そして、奴らが倒れた時、我々トリニティドラゴンが討ってでる!」

ケイ「さすがツネトさん、かっこいい・・・」

ツネト「ただ、できることなら、討って出たくはなーーーい!!」

カル「いよ、ツネトさん!かっこつけるけど、根は素直!!」

マサト「ダメじゃねぇかそれ!!」

TURN102「アムVSスバル」


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アムVSスバル

今回はオリジナルファイト回です。

明日・・・というより今日が邪眼の支配者と鬼神降臨の発売日ですね。

いやー、ちょっと楽しみで仕方ありません。

前置きはこれぐらいにしてそろそろ始めましょうか。

それではどうぞ!


スバルが小学生だった頃の記憶、スバルは双子の姉であるキョウコとファイトを行っている。その様子をスバルとキョウコの父が遠くで見ていた。

 

『ダメージチェックは・・・あー、今日は私の負けだね。スバル、また強くなったんじゃない?』

 

『そんなことないと思うけどな。たまたまだって、たまたま。あ、ねぇキョウコ、このスキルをうまく使うにはどうすればいいと思う?』

 

『それはね、ここをこうして・・・』

 

本当に楽しかった日々を思い返しながら、スバルは自室でビールを飲み干すのであった。

 

「・・・もうすぐだ。楽しかったあの日々を、もう1度この手で・・・」

 

スバルは拳を強く握りしめて、中身がなくなった缶を握りつぶす。

 

 

 

TURN102「アムVSスバル」

 

 

 

翌日のカンパニーの休憩室でスバルは椅子に寝転がり、ぐっすりと昼寝をしている。東雲がパッドで何かを確認している時に、江西が東雲に話しかけてきた。

 

「若水さんから連絡があった。ストライドフォースの収集も、終わりに近いようだ」

 

「そう・・・」

 

「ディペンドカードの回収も果たし、ピースメイカーも我らの手にある。間もなく最後のユニット召喚が行われ、いよいよプロジェクトは最終段階へと移行する」

 

江西と東雲の話をアムは少し隠れて聞いていた。東雲は不敵な笑みを浮かべて、休憩室を後にしようとする。

 

「どこに行く?」

 

「ちょーっと、お散歩に」

 

東雲が去っていくのを確認した後、アムは江西にばれないように休憩室を去っていく。その様子を起きたスバルに見られていたことを知らずに。

 

 

休憩室に出た後、アムは急いでルーナが眠っている部屋へと向かう。

 

(プロジェクトが最終段階に進んだら、ルーナはもう・・・!)

 

ルーナが眠っている部屋へたどり着き、アムはルーナを助けようと機械を操作し始める。

 

「ルーナ・・・待ってて、今そこから出してあげる!」

 

アムが機械を操作して、装置を開けようとするが・・・

 

「おいてめぇ、何してんだ?」

 

全ての一部始終を見ていたスバルがアムを止める。

 

「!スバル・・・」

 

「弓月ルーナはストライドゲートを開くのに必要不可欠な存在だ。てめぇの都合でそいつを出すことは絶対に許さねぇ。そいつがねぇと、あたしらの望みは叶う事はねぇ。もちろん、てめぇの願いもな」

 

「それでも、私は決めたんだ!ルーナを助けるって!」

 

「・・・そいつは、裏切り行為と見ていいんだよな?」

 

アムの発言にスバルはアムを鋭く睨み付ける。

 

「あたしは始末屋だ。あたしらの邪魔をする奴らは、あたしが徹底的に叩き潰す。当然、てめぇみたいな裏切り者も徹底的にな」

 

「・・・だったら、あんたと私、世界を司る真理はどちらに与するか、審判を仰ごうじゃないか!それがここの流儀だろ?」

 

「・・・わかってんじゃねぇか。受けて立ってやる」

 

アムとスバルはお互いに自分のデッキを出し、審判のファイトを執り行おうとする。

 

「私が勝ったら、ルーナを自由にしろ!」

 

「逆にてめぇが負けたら、どうする気だ?」

 

「全て・・・お前の好きにしていい」

 

ファイトの準備と、審判の条件を提示し、審判に委ねるファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「死せざる死者グルナッシュ!」

 

「メカ・アナライザー!」

 

死せざる死者グルナッシュ  PW5000

 

メカ・アナライザー  PW5000

 

「あたしの先攻だ。ドロー。ライド!エアフォース・イライザ!アナライザーは移動!ターンエンド!」

 

エアフォース・イライザ  PW7000

 

R  イライザ  R

R アナライザー R  スバルの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!パーティング・シェイド!グルナッシュは移動!お化けのとみー兄弟をコール!」

 

パーティング・シェイド  PW8000

お化けのとみー兄弟  PW7000

 

「とみー兄弟のスキル!手札からグレード3を相手に見せて、山札から夜霧の吸血姫ナイトローゼを手札に!手札に加えたら、手札1枚を捨てる!」

 

とみー パーティング R

 R  グルナッシュ R

 

「とみー兄弟でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『アクロバット・ベルディ』」

 

「グルナッシュのブースト、パーティング・シェイドでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『ランブリング・シェイド』」

 

「ダメージチェック『メイヘム・タイガー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000

PW13000➡PW7000  アムの手札5枚 山札41枚  スバルのダメージ2枚

 

「あたしのターン。ドロー。ライド!リーサル・フォワード!アックスダイバーをコール!」

 

リーサル・フォワード  PW9000

アックスダイバー  PW9000

 

アックスダイバー フォワード  R

   R     アナライザー R

 

「アックスダイバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『お化けのこーでぃ(☆)』」

 

「アナライザーのブースト、リーサル・フォワードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ライアー・リップ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「くぅ!ダメージチェック『粉骨の呪術師ネグロボーン』『腐海の呪術師ネグロルーク』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000(+5000)➡PW9000  スバルの手札5枚 山札39枚  アムのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!海賊剣士コロンバール!荒海のバンシーをコール!」

 

海賊剣士コロンバール  PW9000

荒海のバンシー(☆)  PW4000

 

「バンシーのスキルでソウルへ!1枚ドロー!トミー兄弟を移動!ランブリング・シェイドをコール!」

 

ランブリング・シェイド  PW9000

 

ランブリング コロンバール R

 とみー   グルナッシュ R

 

「グルナッシュのブースト、コロンバールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『悪霊竜ガストドラゴン』」

 

「ダメージチェック『ウィンクキラー・ミザリー』」

 

「とみー兄弟のブースト、ランブリングでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『サイレンス・ジョーカー(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW9000

PW16000➡PW9000+SH10000=19000  アムの手札4枚 山札36枚  スバルのダメージ3枚

 

(あの日、力を使ってからルーナは未だに眠ったまま。ユキノも、ルーナを助けようとして、江西に負けて自室謹慎・・・。ユキノも頑張ってくれたんだ!私も・・・行動で示さないと!)

 

「スタンド&ドロー!ライド!逸材ライジング・ノヴァ!!」

 

逸材ライジング・ノヴァ  PW11000

 

「ブルドーザー・ドーブ、ライアー・リップをコール!」

 

ブルドーザー・ドーブ  PW11000

 

ライアー・リップ(☆)  PW4000

 

アックスダイバー ライジング  ブルドーザー

  ライアー   アナライザー   R

 

「ライアーのブースト、アックスダイバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ランペイジ・シェイド(☆)』」

 

「アナライザーのブースト、ライジング・ノヴァでヴァンガードにアタック!ライアーのスキル!

ヴァンガードがライジングなら、こいつをソウルに入れて、1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『アクロバット・ベルディ』『チアガールポーリーン(引)』ゲット、ドロートリガー!パワーはブルドーザーに!1枚ドロー!」

 

ライジング(スバル)はトゲ付きボールを勢いよくコロンバール(アム)に向けて投げる。そのボールはコロンバール(アム)の腹部に直撃した。

 

「くっ!ダメージチェック『お化けのべいる』」

 

「ブルドーザー・ドーブでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『おまじないするバンシー(治)』ゲット、ヒールトリガー!ダメージを1回復!パワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンドだ」

 

PW13000➡PW9000+SH10000=19000

PW21000➡PW9000

PW16000➡PW9000(+5000)  スバルの手札6枚 山札34枚  アムのダメージ3

 

「ダメージは3体3、まったくの互角だな。だが、それもここまでだ!」

 

「あ?」

 

「まさか忘れてないだろうなぁ?私だってピースメイカーだ。その力はあんたより断然上なんだよ!ライド!夜霧の吸血姫ナイトローゼ!!」

 

夜霧の吸血姫ナイトローゼ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!嵐を呼ぶ海賊王ガッシュ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『悪霊竜ガストドラゴン』グレード3

 

嵐を呼ぶ海賊王ガッシュ  PW26000  ハーツ『夜霧の吸血姫ナイトローゼ』

 

「ナイトローゼの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、ドロップゾーンの悪霊竜ガストドラゴンをスペリオルコール!パワープラス2000!ガストドラゴンを亡霊(ホロウ)に!」

 

悪霊竜ガストドラゴン  PW11000

 

「ガッシュのスキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト!Gゾーンのガッシュを表に!ソウルから2枚選んでドロップゾーンへ!ランペイジ・シェイドと荒海のバンシーをコール!それぞれパワープラス1000!」

 

ランペイジ・シェイド(☆)  PW4000

 

「捨てられようと、蘇り強くなる。それがグランブルーだ!バンシーのスキル!ソウルに入れて1枚ドロー!」

 

ランブリング ガッシュ ガストドラゴン(亡霊)

 とみー    R      ランペイジ

 

「私は絶対に、ルーナを助ける!ランペイジのブースト、ガストドラゴンでヴァンガードにアタック!

ガストドラゴンのGB(ジェネレーションブレイク)!山札の上から2枚ドロップゾーンへ!『悪霊竜ガストドラゴン』『お化けのこーでぃ(☆)』パワープラス3000!さらに亡霊(ホロウ)により、パワープラス5000!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『逸材ライジング・ノヴァ』」

 

「そしてルーナの笑顔を取り戻す!ガッシュでヴァンガードにアタック!

ランペイジのスキル発動!ヴァンガードがナイトローゼなら、ランペイジをソウルへ!1枚ドロー!ガッシュにパワープラス5000!」

 

「完全ガード!『高嶺の花(アンタッチャブル)ミリー』(コスト『チアガールポーリーン(引)』)」

 

ガッシュ(アム)はライジング(スバル)に向けてカットラスを振るうが、ミリーが発生させた障壁によって、攻撃が届くことはなかった。

 

「くっ・・・トリプルドライブ『倦怠の呪術師ネグロレイジー』『お化けのべいる』『腐海の呪術師ネグロルーク』とみー兄弟のブースト、ランブリングでヴァンガードにアタック!

スキル発動!山札の上2枚をドロップゾーンへ!『ランペイジ・シェイド(☆)』『荒海のバンシー(☆)』パワープラス2000!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『チアガールサンドラ(治)』ゲット、ヒールトリガー!ダメージを回復して、パワーをヴァンガードに!」

 

「くそっ、1ダメージだけか・・・ターンエンド。ガストドラゴンは亡霊(ホロウ)で退却」

 

PW26000➡PW11000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW18000➡PW11000(+5000)  アムの手札7枚 山札26枚  スバルのダメージ4枚

 

「ふん、小娘1人を助けるために、崇高な未来を閉ざすたぁいい度胸してんなぁおい?そんなんじゃ、てめぇの両親は一生助からねぇぞ?どっちを取るかは、一目瞭然だろ?」

 

「っ!」

 

「裏切り者に、怒涛の鉄槌を下せ!!ストライドジェネレーション!!!大悪女ダンピール・リリィ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アクロバット・ベルディ』グレード1+2

 

大悪女ダンピール・リリィ  PW26000  ハーツ『逸材ライジング・ノヴァ』

 

アックスダイバー  リリィ   ブルドーザー

   R     アナライザー   R

 

「てめぇは自分の目的である両親を諦めんのか?ブルドーザー・ドーブでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『倦怠の呪術師ネグロレイジー』」

 

「あたしはてめぇの生き様、結構気に入ってたのによぉ。アナライザーのブースト、ダンピール・リリィでヴァンガードにアタック!

ライジング・ノヴァの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、手札のメイヘム・タイガーをソウルに入れて、にゃんるーくをスペリオルコール!パワープラス5000!突撃(チャージ‼)!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『デビル・ウォッチ(醒)』ゲット、スタンドトリガー!ブルドーザーをスタンド、パワープラス5000!セカンドチェック『ムードメイカーにゃんるーく』サードチェック『サイレンス・ジョーカー(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!パワーアックスダイバーに!クリティカルはダンピール・リリィに!」

 

「くっ・・・!」

 

「両親を助けたい。ただそれだけのためにこの世の全てに敵を回して、戦ってた姿を気に入ってたのによぉ。てめぇはそうやって生きてきたんじゃなかったのか⁉ええ⁉」

 

ダンピール・リリィ(スバル)は背中に装備されている義手を、ナイトローゼ(アム)に目掛けて放った。ロケットパンチのように放った義手はナイトローゼ(アム)を殴り飛ばす。

 

「ダメージチェック『夜霧の吸血姫ナイトローゼ』『お化けのとみー兄弟』くっ・・・」

 

「ダンピール・リリィのスキル!アタックがヒットしたため、手札から突撃(チャージ‼)ユニットを1体スペリオルコールできる!にゃんるーくをスペリオルコール!パワープラス5000!突撃(チャージ‼)!」

 

(攻撃が後2回残ってる・・・しかもパワーアップされた・・・)

 

「にゃんるーくのブースト、アックスダイバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!蝕骸竜ディープコープス・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『おまじないするバンシー(治)』

 

蝕骸竜ディープコープス・ドラゴン  SH15000

 

「スキル発動!山札の上2枚をドロップゾーンに!『ランブリング・シェイド』『倦怠の呪術師ネグロレイジー』これによってシールドプラス5000!」

 

突撃(チャージ‼)でにゃんるーくは山札の下に!

にゃんるーくのGB(ジェネレーションブレイク)!山札に置かれたため、ブルドーザーにパワープラス4000!にゃんるーくのブースト、ブルドーザー・ドーブでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『ランブリング・シェイド』GB(ジェネレーションブレイク)!ドロップゾーンに亡霊(ホロウ)のユニットが4枚あるならシールドプラス5000!さらにガード!『腐海の呪術師ネグロルーク』『お化けのべいる』『お化けのこーでぃ(☆)』」

 

「ふん、にゃんるーくは山札の下に。

ダンピール・リリィの与えたスキル。リアガードから山札に置かれた時、1枚ドロー。ターンエンドだ」

 

PW11000➡PW11000+SH5000

PW31000➡PW11000

PW26000➡PW11000+SH20000=31000

PW36000➡PW11000+SH30000=41000  スバルの手札6枚 山札30枚  アムのダメージ5枚(裏2枚)

 

 

綺場HD(ホールディングス)本社の部屋で、シオンの叔父、綺場ウツギは呑気にゴルフクラブを磨いた後、ゴルフの練習をしている。部屋には光輝の剣フィデスが飾られていた。ウツギはゴルフボールを打つ。ボールはゴールに入ることなく、勝手に入り込んできた東雲がボールを蹴り上げた。

 

「あ、き、君は・・・?」

 

東雲はウツギに見向きもせず、そのまま光輝の剣に向かっていく。東雲はその光輝の剣のケースを外そうとする。当然それを止めるウツギ。

 

「ちょ・・・ちょっと⁉」

 

「ん?」

 

「あ・・・あの・・・」

 

言葉を詰まらせていると東雲はウツギに笑みを見せてこう言い放った。

 

「ああ、いただいていきますよ。あなたには不要のものですから」

 

「えええ⁉そ・・・そんな・・・」

 

ウツギは絶望し、その場で膝をついてしまう。東雲は光輝の剣を持ち出してその場を去っていく。

 

 

アムとスバルの審判のファイト、アムは首を俯かせながら言葉を発する。

 

「・・・あんたの言う通りだ」

 

「あん?」

 

「私はそうやって生きてきた。どんなことだってした。両親を助けたくて!絶望を喰らい立ち上がれ!!我は今、ここにある!!ストライドジェネレーション!!!霧幻の海賊王ナイトローゼ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『夜霧の吸血姫ナイトローゼ』グレード3

 

霧幻の海賊王ナイトローゼ  PW26000  ハーツ『夜霧の吸血姫ナイトローゼ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、ドロップゾーンからガストドラゴンをコール!パワープラス2000!亡霊(ホロウ)

手札からガストドラゴンをコール!亡霊(ホロウ)!」

 

ガストドラゴン(亡霊) ナイトローゼ ガストドラゴン(亡霊)

    とみー       R         R

 

「今だって変わらない!必ず2人を助ける!絶対諦めない!右のガストドラゴンでヴァンガードにアタック!

スキル発動!山札の上2枚をドロップゾーンに!『ランブリング・シェイド』『海賊剣士コロンバール』パワープラス3000!亡霊(ホロウ)状態でさらにプラス5000!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『チアガールポーリーン(引)』ゲット、ドロートリガー!パワーはヴァンガードに、1枚ドロー」

 

「霧幻の海賊王ナイトローゼでヴァンガードにアタック!

霧幻の海賊王ナイトローゼのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト(2)、Gゾーンのナイトローゼを表に!ドロップゾーンからガストドラゴンとグルナッシュをスペリオルコール!ガストドラゴンとグルナッシュは亡霊(ホロウ)に!でも気づいたんだ。両親を助けるために、ルーナを犠牲にするのは、間違ってる!!」

 

「ジェネレーションガード!!ジャガーノート・マキシマム・マキシマム!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『チアガールサンドラ(治)』

 

ジャガーノート・マキシマム・マキシマム  SH15000

 

「ジャガーノート・マキシマム・マキシマムのスキル!グレード2以下のリアガード、アックスダイバーにパワープラス10000!これによって、シールドプラス10000だ!」

 

ナイトローゼ(アム)2つのカットラスをライジング目掛けて振るうが、ジャガーノート・マキシマム・マキシマムの屈強の腕でカットラスを防ぐ。

 

「くっ、トリプルドライブ『竜巻のジン』『お化けのべいる』くそ!サードチェック『おまじないするバンシー』ゲット、ヒールトリガー!ダメージを回復して、パワーを左のガストドラゴンに!(後1ダメージなんだ・・・残りの2回の攻撃で、決める!)グルナッシュのブースト、ガストドラゴンでヴァンガードにアタック!

スキル発動!山札の上2枚をドロップゾーンに!『荒海のバンシー(☆)』『竜巻のジン』パワープラス3000!亡霊(ホロウ)でさらにプラス5000!」

 

「・・・怒りを通り越して呆れるぜ。ルーナがああなってるの、てめぇのせいだってことにまだ気づかねぇとはなぁ?」

 

「な、何⁉」

 

「ガード『サイレンス・ジョーカー(☆)』あいつはてめぇの願いを叶えようと思って、自分から犠牲になろうと考えてたんだぜ?つまりはストライドゲートを守るのが、あいつの世界であり、意思なんだよ」

 

「そ、そんなこと・・・」

 

「ああ、意思といやぁ、てめぇの幼馴染、水城ユキノはてめぇの願いを叶えることを決めたそうだぜ?ルーナの犠牲を知ったうえでな」

 

「・・・え?」

 

ユキノがルーナを犠牲にしてまで自分の願いをかなえようとしていることを聞き、耳を疑った。

 

「う・・・嘘だ・・・。あのユキノが・・・ルーナを犠牲にしてまで・・・そんなことをするはずが・・・」

 

「こいつは驚いたな。まさか何も聞かされてねぇとはな。まぁよかったんじゃねぇか?1人でも多く、てめぇを支えてくれてるやつが1人でも多くてよぉ」

 

「で、デタラメを言うな!!」

 

「しっかし本当にバカだねぇ、てめぇも。2人はてめぇを思ってんのに、それを自分で踏みつぶそうとするたぁねぇ?」

 

「うるさい黙れ!!とみー兄弟のブースト、ガストドラゴンでヴァンガードにアタック!

ガストドラゴンのスキル!山札の上2枚をドロップゾーンに!『パーティング・シェイド』『夜霧の吸血姫ナイトローゼ』パワープラス3000!亡霊(ホロウ)状態でさらにパワープラス5000!」

 

「ガード!『デビル・ウォッチ(醒)』『ライアー・リップ(☆)』」

 

「く・・・ターンエンド・・・ガストドラゴンとグルナッシュは亡霊(ホロウ)で退却。

グルナッシュのGB(ジェネレーションブレイク)亡霊(ホロウ)でドロップゾーンに置かれた時、カウンタチャージ(2)」

 

「んじゃ、ターン終了ってことで、ジャガーノート・マキシマム・マキシマムのスキルでアックスダイバーは山札の下に置くぜ」

 

PW21000➡PW11000(+5000)

PW26000➡PW16000+SH25000=36000

PW24000➡PW16000+SH10000=26000

PW31000➡PW16000+SH20000=36000  アムの手札4枚 山札15枚  スバルのダメージ5枚(裏1枚)

 

「どんな理由や事情があろうとも、裏切りは絶対に許さねぇ!この世はなぁ、裏切りや理不尽で満ち溢れてやがんだよ。普通すぎるけど、あたしにとっちゃ快適だった人生も、たった1人の男の発言で全て奪われる。ま、両親を助けようと考えてるてめぇには一生わかんねぇことだよ」

 

「・・・・・・」

 

「全ての人生が奪われる。こんな理不尽が許されていいのかって、あたしはいつも考えてる。そんな迷いの迷宮から抜け出せねぇでいる時に、リューズ会長に出会った。あたしはリューズ会長に助けられ、理想に触れた。ヴァンガードで誰もが幸せになれるっていう理想に。そこさえ行けば、あたしのように不幸な人生を全うする奴はいなくなり、誰かの言葉によって、全てが奪われるという事も、なくなる」

 

スバルは拳を強く握りしめ、強い思いを放つ。

 

「あたしのような奴が2度と生まれないようにするためには、完全なる未来は絶対に必要なんだよ!!それなら、あたしは全てを賭けて、完全なる未来を実現してやろうじゃねぇか!!リスクがどうとか、大切な人だとかなんて知ったこっちゃねぇ!!邪魔なものを排除して、誰もが幸せになっていけるような理想世界を必ず実現させてやる!!そのためにも・・・邪魔者も、裏切り者も、全員叩き潰してやる!!スタンド&ドロー!」

 

スバルは引いてカードを見て、口元に笑みを浮かべる。

 

「世界の真理も、あたしを祝福してやがるようだ」

 

スバルは引いたカード、逸材ライジング・ノヴァをコストにしてストライドを行う。

 

「ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『逸材ライジング・ノヴァ』グレード3

 

ライジング(スバル)がボールを置くと、そのボールがライジング(スバル)巻き込んで爆発する。爆発の煙が晴れると、さらに強そうな姿へと変化していった。これぞ、ライジング・ノヴァの未来の可能性だ。

 

「大英雄ライジング・スーパーノヴァ!!!!」

 

大英雄ライジング・スーパーノヴァ  PW26000  ハーツ『逸材ライジング・ノヴァ』

 

「さぁ、覚悟を決めな!アックスダイバー、エアフォース・イライザをコール!

アックスダイバーのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラスト!ブルドーザー・ドーブをバインド!そして、空いてるリアガードサークルにスペリオルコール!突撃(チャージ‼)

ブルドーザー・ドーブのGB(ジェネレーションブレイク)突撃(チャージ‼)状態でパワープラス10000!」

 

アックスダイバー ライジング  ブルドーザー(突撃)

  イライザ   アナライザー     R

 

「ブルドーザー・ドーブでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『腐海の呪術師ネグロルーク』っ・・・!」

 

「アナライザーのブースト、ライジング・スーパーノヴァでヴァンガードにアタック!超越(ストライド)スキル!カウンターブラストと最後の手札、チアガールポーリーンをソウルへ!そこに右前列にアックスダイバーをスペリオルコール!突撃(チャージ‼)

アックスダイバーのスキル!カウンターブラストとソウルブラストで、左のアックスダイバーをバインド!そしてスペリオルコール!そして今回は、突撃(チャージ‼)状態なので、アックスダイバー2体にパワープラス5000!そして突撃(チャージ‼)

アックスダイバースキル!カウンターブラストとソウルブラストで、エアフォース・イライザをバインド!そしてスペリオルコール!アックスダイバーとエアフォースイライザにパワープラス5000!エアフォースを突撃(チャージ‼)!」

 

「くっ・・・」

 

「お待ちかね、ライジング・スーパーノヴァのスキル!Gゾーン裏のカード、ライジング・スーパーノヴァを表に!Gゾーン表のライジング・スーパーノヴァの数だけ、リアガードを突撃(チャージ‼)する!メカ・アナライザーを突撃(チャージ‼)!」

 

「何ッ⁉突撃(チャージ‼)持ちじゃないのに⁉」

 

突撃(チャージ‼)状態のユニットが4体以上になったため、あたしのユニット全員に、パワープラス10000!!」

 

「くっ、完全ガード!『竜巻のジン』(コスト『お化けのべいる』)」

 

ライジング・スーパーノヴァ(スバル)勢いよくナイトローゼ(アム)に向かって突進するが、ジンの竜巻によって、ライジング・スーパーノヴァ(スバル)は急停止する。

 

「無駄だ!トリプルドライブ『ウィンクキラーミザリー』『ライアー・リップ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部右のアックスダイバーに!『サイレンス・ジョーカー(☆)』クリティカルトリガー!パワーは右のアックスダイバー、クリティカルは左のアックスダイバーだ!」

 

「そんな・・・」

 

「てめぇは何で邪魔をするんだ!!あいつらは幸せの世界を、てめぇの幸せを望んでいるんだぞ⁉」

 

「私はそんなこと望んでない!!ルーナが犠牲になった未来なんか欲しくない!!私は・・・2人に戻ってきてほしいんだ!!」

 

「なんてバカなことを・・・てめぇはこの場所に相応しくない!!右のアックスダイバーで、ヴァンガードにアタック!!」

 

アックスダイバーはパワーアップした力で、ナイトローゼを(アム)に向かって体当たりしようと構えている。

 

(絶対に・・・負けない・・・負けたく・・・ない!私は・・・3人で感じ合ったあの温もりを・・・。2人に・・・離れてほしくない!!)

 

アックスダイバーは力強く突進し、ナイトローゼ(アム)を吹き飛ばす。ナイトローゼ(アム)は飛ばされて、メガラニカの海へと落ちていった。

 

PW21000➡PW11000

PW51000➡PW11000(完全ガード)

PW34000➡PW11000

 

ダメージチェック『お化けのとみー兄弟』

 

アムのダメージ6枚  スバルのダメージ5枚  勝者スバル

 

「審判は下された。蝶野アム。てめぇはカンパニーにいる資格も力もねぇ。ここから出ていけ。てめぇ1人でだ」

 

「・・・る、ルーナ・・・」

 

アムはルーナに手を伸ばそうとするが・・・

 

パチンッ!

 

スバルが指を鳴らしたと同時にルーナを守るように警備ロボットが立ちはだかる。

 

「審判に逆らえるなんて思うなよ。わかったら・・・とっとと出ていけ!!!」

 

アムは自分の無力さを打ちのめされながら、部屋を去っていく。走り去っていく際にユキノの部屋が目に映るが、スバルの1人で立ち去れという審判内容に従い、苦渋ながらも去っていく。その様子をユキノはドアの窓から見ていた。

 

(・・・今は辛くても、もうすぐ完全なる未来がくる。ルーナの望みはアムの望み、私の望みは2人の願いが叶う事。あなたは幸せになれるのよ。だから、今は待ってちょうだい)

 

 

綺場HD(ホールディングス)の役員が集まっている場所に1人の青年がそこを目指して歩いている。これが何を意味しているかというと、綺場HD(ホールディングス)の新しい代表が決まったからだ。

 

「では、これより役員の皆様に新しく綺場HD(ホールディングス)の代表に就任された方をご紹介いたします。お入りください」

 

扉が開かれ、青年は部屋の中に入っていく。

 

「東雲ショウマ氏です」

 

綺場HD(ホールディングス)の新たな代表となった東雲は不敵な笑みを浮かべるのであった。

 

 

雨が降る夜、アムは雨に打たれながらどこかへと向かっていく。いや、途方に暮れているというのが正しいだろう。

 

(行く場所なんて・・・どこにも・・・)

 

アムは雨に打たれながら雨に紛れて涙を流す。

 

「誰か・・・助けて・・・」

 

そんなアムを1人の女性が発見し、アムに持っていた折り畳みの傘をさしてあげた。その女性はスバルの双子の姉であり、ユイの母である佐倉キョウコその人だった。

 

to be continued…




東雲「う~ん、問題だなぁ」

スバル「あ?どうした?」

東雲「最終局面にちょっと・・・順調すぎるというかなんというか・・・」

スバル「それがどうした?てかお前は何が言いたいんだよ?」

東雲「だって退屈じゃないですかそんなの。全然足りない。もっと痺れたいんですよ、骨の髄から!」

TURN103「東雲の愉悦」


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東雲の愉悦

さっそくぬばたまの支配を体験してみましたが、いやはや、あれは強いですな。

相手のリアガードを操作して、ユニットを攻撃・・・ちょっぴりクセになりそうで怖いです。

何といってもシラヌイ”朧”のライドフェイズ時の発動能力で元いたリアガードも退却させ、そのユニットを支配し、アタックさせる。本当に強いとしか言えませんな。まぁ、ダメトリがきたら厄介ですがね。

さて、前置きが長くなりましたが今回は愉悦の回です。

それではどうぞ!


カンパニーの休憩室では東雲を除くカンパニーたちが各々の休憩をとっていた。若水は入れたコーヒーに大量のシュガースティックを入れていく。

 

「ストライドフォースの収集も無事完了です。ギアースが使用不能となり、必要量の確保が危ぶまれましたが、すぐに新しいシステムを構築し、この問題をクリアしました」

 

若水は1人でそうしゃべっていくが、ヒロキはゲームをやっていて、スバルは日本酒を飲みながら話を無視、江西はただ座り込んでいて、話を聞いている者は誰1人としていない。

 

「これより十二支刻獣最後のユニットの召喚を始めます。あ、お手伝いなら結構、かえって足手まといです。若水1人いれば十分。どうしてもというなら、ピースメイカーのチェックをお願いします。ま、それも若水が開発したプログラムが構成管理してますから、まったく問題ありませんけど」

 

若水はシュガースティックを入れ終えたコーヒーをストローで飲んでいく。

 

「そうです、若水のすることは完璧なのです」

 

若水は自信満々にそう言ってのけた。

 

 

 

TURN103「東雲の愉悦」

 

 

 

夜の八百屋佐倉店のキョウコの部屋にて、キョウコは部屋に連れてきたアムの髪をケアリングしている。アムはキョウコに会って最初こそ驚いていたが、自分が双子の姉という事を説明したらすぐに納得したのだ。

 

「あの・・・もういいですから。自分でできますので・・・」

 

「いいから。私が好きでやってるんだもの、気にしないでちょうだいね」

 

「はぁ・・・」

 

キョウコはアムに対して申し訳なさそうに話す。

 

「スバルのこと、あまり責めないで上げてね。あの子、お父さん、私たちの父親に裏切られたって思い込んでるから、裏切りに対してすごく感情的になっちゃうのよ。だからアムちゃんの行動が許せなかったの。でも、アムちゃんが間違ってるってわけじゃないのよ」

 

「・・・ユイはどうしてます?」

 

「・・・いろいろあったんだって?だからなのかしら。あの子、あなたとどういう顔したらいいのかわからないみたいなの。・・・はい、ケアリングおしまい、髪は大切にしてね」

 

「あ、ありがとうございます・・・その、家にも泊めていただいて・・・」

 

アムはキョウコに対して申し訳なさそうにお礼を言う。

 

「部屋に空きがないから、私の部屋を好きに使ってくれていいわ。遠慮はしなくていいのよ?」

 

アムは首を俯かせた顔を上げて、キョウコの顔を見る。

 

「あの・・・ユイを少し借りてもいいですか?ユイに・・・トライフォーに話したいことがあるから」

 

「・・・そう」

 

キョウコは立ち上がって、ドアの方に歩いていき、ドアを開ける。

 

「聞いてた通りよ、ユイ」

 

「にゃしぃっ⁉」

 

「⁉ユイ⁉」

 

ドアを開けたら開けたドアのすぐ隣にユイが立っていた。アムはユイがすぐ近くにいたことに対して驚いていた。

 

「あなたたちをご指名よ?ちゃんと付き合ってあげなさいね?」

 

「むぅ・・・」

 

キョウコにそう言われ、ユイはアムを見て気まずそうな表情をしている。それはアムも同じことだった。

 

 

カンパニーの拠点の研究室らしき場所で若水は最後のユニットの召喚の作業を行っていた。その様子を綺場HD(ホールディングス)の代表となった東雲が確認しに来た。

 

「順調ですね」

 

「当たり前です。1つのエラーも発生していません。すべて順調、それ以外あるわけないのです」

 

「・・・なるほど、それはつまらない」

 

「ん?」

 

東雲はつまらなさそうな表情でそう言い、その言葉に若水は反応する。

 

「ディペンドカードも揃い、ピースメイカーも確保した。ストライドゲートを開くために必要な最後のユニットも間もなく手に入る。・・・ふぅ、このままではあっさり我々の勝ちで終わってしまう。俺はもう少しこの状況を楽しみたい」

 

「ふん、それでどうするんです?」

 

「・・・ちょっと細工をさせてもらおうかなっと・・・あなたのシステムに」

 

東雲の言葉で少し間が空き、若水は吹き出し、笑い出す。

 

「・・・ぷっ、ぷふ・・・ふはははははは!いけませんねぇ!それはいけませんよぉ!」

 

若水は笑った後、東雲を怒気を込めて鋭く睨み付ける。

 

「・・・断じて許しません」

 

「ならば審判を仰ぐとしましょうか。この世界の真理とやらに・・・」

 

そんな若水に対して東雲は不敵な笑みを浮かべる。

 

 

ガレージの外で、シオンは険しい表情で誰かを待っていた。経緯は自分のスマホにある人物からメールが送られてきて、今に至るという訳だ。

 

「シオン」

 

シオンが誰かを待っていると、クロノとトコハがやってきた。

 

「⁉どうして2人が⁉」

 

シオンがそう疑問に持っていると、足音が聞こえてくる。3人は足音のした方に顔を向ける。シオンはやってきた人物1人だけを睨んでいる。やってきたのはユイと、エースことアムだった。3人をここに呼んだのは、アムという事になっている。

 

 

一方では、東雲と若水による審判のファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「戒めの作り手ヴァン!」

 

「幼年司令ローゼンベルグ!」

 

戒めの作り手ヴァン  PW5000

 

幼年司令ローゼンベルグ  PW5000

 

「若水の先攻です。ドロー。バルカン・ラフェルトにライド!ローゼンベルグは移動!ターンエンドです」

 

バルカン・ラフェルト  PW7000

 

R  バルカン   R

R ローゼンベルグ R  若水の手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンです。ドロー。枷の戒めゲルギャにライド!ヴァンは移動!神界獣ハティをコール!」

 

枷の戒めゲルギャ  PW7000

神界獣ハティ  PW7000

 

R ゲルギャ ハティ

R ヴァン   R

 

「ハティでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『インゴッド・チェイファー(引)』」

 

「ヴァンのブースト、ゲルギャでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『ドリーミング・ドラゴン(醒)』スタンドトリガー!ハティをスタンド、パワープラス5000!」

 

「ダメージチェック『斬空裂将スペリオルマンティス』」

 

「ハティでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『バッド・トリップ(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000+SH5000=12000

PW12000➡PW7000

PW12000➡PW7000+SH10000=17000  東雲の手札5枚 山札42枚  若水のダメージ1枚

 

「ドロー。パニッシュ・スタッグにライド!旋鎌怪人アリストサイズ、バルカン・ラフェルトをコール!」

 

パニッシュ・スタッグ  PW9000

旋鎌怪人アリストサイズ  PW9000

 

R  パニッシュ  アリストサイズ

R ローゼンベルグ  バルカン

 

「・・・実際の話、リューズさんの標榜する完璧の未来に、たいして興味ないんですよ」

 

「おぉ、それは意外・・・でもないか」

 

「ですが、完璧な実験に邪魔が入るのだけは、許しません!ローゼンベルグのブースト、パニッシュ・スタッグでヴァンガードにアタック!」

 

「ドライブチェック『バッド・トリップ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てアリストサイズへ!」

 

「ダメージチェック『戦巫女コトノハ』『衰微の女神ヘル』」

 

「バルカン・ラフェルトのブースト、アリストサイズでヴァンガードにアタック!

暗躍!パワープラス2000!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『杭の戒めスヴィティ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW7000

PW23000➡PW7000(+5000)  若水の手札2枚 山札40枚  東雲のダメージ3枚

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。ライド!盤の戒めギョウル!貪り喰らう者グレイプニルをコール!」

 

盤の戒めギョウル  PW9000

貪り喰らう者グレイプニル  PW9000

 

グレイプニル ギョウル ハティ

  R    ヴァン   R

 

「グレイプニルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『バッド・トリップ(☆)』」

 

「ヴァンのブースト、ギョウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『神界獣スコル』」

 

「ダメージチェック『反逆怪人スターシールド』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000  東雲の手札5枚 山札37枚  若水のダメージ2枚

 

「スタンド&ドロー。ライド!威圧怪人ダークフェイス!!」

 

威圧怪人ダークフェイス  PW11000

 

「鋏弾怪人ボムシザーをコール!」

 

鋏弾怪人ボムシザー(☆)  PW4000

 

ボムシザー ダークフェイス アリストサイズ

  R   ローゼンベルグ  バルカン

 

「ローゼンベルグのブースト、ダークフェイスでヴァンガードにアタック!

ボムシザーのスキル!ヴァンガードがダークフェイスのため、自身をソウルへ!1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『威圧怪人ダークフェイス』『コクーン・ヒーラー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復し、アリストサイズにパワープラス5000!」

 

ダークフェイスはクワガタ型の腕を振り下ろし、ギョウル(東雲)に打撃を与える。

 

「ダメージチェック『氷紋の女神スヴァーヴァ』」

 

「バルカン・ラフェルトのブースト、アリストサイズでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『衰微の女神ヘル』」

 

「ターンエンドです」

 

PW21000➡PW9000

PW21000➡PW9000  若水の手札3枚 山札36枚  東雲のダメージ5枚

 

「実現すべきテーマに向かって仮説を設定し、実験を行う。そして、その事だけに没頭する。それこそが若水にとっての私情の喜び!愉悦なのですよぉ」

 

「んー、何だかあなただけ楽しそうで不公平だ。ライド!神界獣フェンリル!!」

 

神界獣フェンリル  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!大天使ドゥームブレイス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『神界獣スコル』グレード1+2

 

大天使ドゥームブレイス  PW26000  ハーツ『神界獣フェンリル』

 

超越(ストライド)スキル!ソウルチャージ『神界獣スコル』『衰微の女神ヘル』』『杭の戒めスヴィティ(☆)』ヴァンガードがソウルブラストした時、コストを払う事によってそのユニットをコールできる。

ドゥームブレイスのスキル!ソウルブラスト『神界獣スコル』『衰微の女神ヘル』『杭の戒めスヴィティ(☆)』ハティとグレイプニルにパワープラス5000。

そしてソウルチャージ『春眠の女神ターロ(醒)』『貪り喰らう者グレイプニル』『青春の女神へーべー(治)』

さらにフェンリルの与えたスキル発動!カウンターブラストを払い、ソウルブラストした神界獣スコルをコール!」

 

神界獣スコル  PW7000

 

「ハティのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルからドロップゾーンに送られるたびにパワープラス1000!よってパワープラス3000!」

 

「ソウルチャージとソウルブラストを組み合わせ、陣形を整え、ユニットをパワーアップさせる。あなたの定石ですね?」

 

「ハティを移動。戦巫女コトノハをコール」

 

戦巫女コトノハ  PW9000

 

「コトノハの天啓。山札の上1枚を見て置き場所を決める。ソウルへ、ヴァンをレスト」

 

「天啓・・・ですか・・・」

 

「山札を操作し、未来を変える。コトノハのスキル発動!カードがソウルに入るたびに、パワープラス1000。そして天啓能力でソウルが入った場合、さらにパワープラス1000。

さらにヴァンのスキル。効果でヴァンがレストした時、ユニットを1体選んでパワープラス2000を与える。コトノハにパワープラス2000」

 

グレイプニル ドゥームブレイス コトノハ

 スコル   ヴァン(レスト) ハティ

 

「スコルのブースト、グレイプニルでヴァンガードにアタック!

グレイプニルのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払い、ソウルチャージ『神界獣フェンリル』『戦巫女コトノハ』『枷の戒めゲルギャ』1枚ドロー!

ソウルにカードが置かれたことにより、コトノハにパワープラス3000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『反逆怪人スターシールド』」

 

「ドゥームブレイスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「トリプルドライブ『神界獣スコル』

ヴァンのGBGB(ジェネレーションブレイク)!ノーマルユニットがドライブチェックで出た時、ヴァンをソウルへ。1枚ドロー。

セカンドチェック『衰微の女神ヘル』『青春の女神へーべー(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはコトノハへ!」

 

ドゥームブレイス(東雲)は翼を大きく広げ、自身の羽を飛ばし、ダークフェイスに直撃させる。攻撃を喰らったダークフェイスは余裕の表情をしている。

 

「ダメージチェック『新生怪人リトルドルカス』」

 

「ハティのブースト、コトノハでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ブラッディ・ヘラクレス』」

 

「ターンエンド」

 

PW21000➡PW11000

PW26000➡PW11000

PW36000➡PW11000  東雲の手札8枚 山札21枚  若水のダメージ5枚

 

「逆転とはやりますねぇ。ですが東雲君、あなたとのファイトは既に検証済みなんですよ」

 

若水は展開はわかってると言わんばかりに余裕の表情を浮かべている。

 

 

一方その頃、アムに呼び出されたトライフォーはそれぞれの心境を抱えながらアムを見ている。

 

「シオン、あんたもアムに?」

 

「いや、僕を呼び出したのは・・・エースだ」

 

シオンはアムをエースと呼ぶ。それに対してアムは複雑な表情をしている。

 

「で、ユイは何でアムと一緒に来たんだ?」

 

「それは・・・」

 

ユイはアムと共に来た経緯を3人に話す。

 

「なるほど、そういうことか」

 

「・・・それで、アムは私たちに何の話があるの?」

 

ユイが本題に入らせようとし、アムは本題に入る。

 

「・・・あなたたちに頼みがあるの」

 

「頼み?」

 

「・・・ルーナを助けるのと、ユキノの目を覚まさせるのに、手を貸してほしい」

 

ルーナとユキノに真っ先に反応したのはトコハだった。

 

「ルーナとユキノはどうしてるの⁉無事なの⁉元気なの⁉」

 

「・・・ルーナは・・・ストライドゲートを開くために、犠牲になろうとしている。ずっと眠り続けて・・・ユニットを操るだけの、道具みたいになってる」

 

「!!」

 

トコハはそのことに対して、江西の言葉を思い出す。

 

『弓月ルーナはピースメイカーの能力と引き換えに、自我を失った』

 

「どうして・・・そんな・・・」

 

「ルーナは・・・私のために自らその道を選んだんだ。・・・私には、そんな価値なんてないのに・・・」

 

「さっきユキノの目を覚まさせるとも言ってたよね?それはどういう事なの?」

 

「ユキノは、ルーナの強い意志に従って・・・自ら残る道を、今のルーナを守る存在となってしまった。私の願いを叶えるために・・・。本当はユキノだって、ルーナの犠牲を納得してるわけじゃないのに・・・。私にはわかる。会いたい人に会えなくなってしまった辛さを・・・ユキノは知っているから・・・」

 

アムはトライフォーにルーナとユキノの救出を必死に頼み込む。

 

「お願い、力を貸して!もうあなたたちに頼るしか・・・!」

 

「・・・お前、みんなにしてきたこと、わかってんだよな?」

 

クロノはアムにそう問いている。これまでアムは綺場の一件、支部の破壊の件においても、犠牲となったものがあまりにも多すぎるのだから。

 

「もちろん、わかってる。でも・・・2人を助けるには、こうする他なくて・・・。もう私には何もないから・・・」

 

アムの弱り切った姿を見てシオンは唇を噛み締める。

 

「2人が助かるなら私はどんなことだってする!!どんな報いも受ける!!どうなっても構わない!!だからお願い!!2人を助けるために力を・・・」

 

「もういいやめろ!!!」

 

アムの悲痛な叫びにシオンを声を大きく荒げる。

 

「シオン・・・」

 

「僕は・・・君を許すつもりはない」

 

シオンはアムにそう告げて、その場を去っていく。

 

 

東雲と若水の審判のファイトをしている間にも、ユニットの召喚システムは自動で動いている。

 

「んっふふふ、ユニットの召喚も問題なく実行中です。当然のことですけど。・・・東雲君、あなたの邪な考えで、この若水のシステムが破綻することは、決してありません!!ストライドジェネレーション!!!暴虐怪神ダークフェイス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『威圧怪人ダークフェイス』グレード3

 

暴虐怪神ダークフェイス  PW26000  ハーツ『威圧怪人ダークフェイス』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、ギョウルとコトノハをギガパラライズです!パニッシュをコール!

パニッシュのGB(ジェネレーションブレイク)!同列の敵ユニットが全てレストしているので、暗躍発動!ヴァンガードがダークフェイスならば、パワープラス2000!ハティをギガパラライズ!

暴虐怪神ダークフェイスの暗躍!カウンターブラスト!Gゾーンの暴虐怪神ダークフェイスを表に!コトノハ!

ローゼンベルグのGB(ジェネレーションブレイク)!暗躍!グレイプニル!

この2体は、インターセプトできません。コストも効果も得られません!

さらにダークフェイスのスキルで選んだリアガード1体につき、パワープラス5000!

あなたのユニットは私の手の内にあり、私の実験体ですぅ。ふふふふふふ・・・」

 

パニッシュ ダークフェイス アリストサイズ

  R      R     バルカン

 

「パニッシュ・スタッグでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『枷の戒めゲルギャ』」

 

「ダークフェイスでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『衰微の女神ヘル』(コスト『春眠の女神ターロ(醒)』」

 

ダークフェイスは口から吐いた炎をフェンリル(東雲)に向けて放つ。そんな炎の雨をヘルの番傘でフェンリル(東雲)を守る。

 

「トリプルドライブ『ブラッディ・ヘラクレス』『新生怪人リトルドルカス』『コクーン・ヒーラー(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはアリストサイズに!バルカン・ラフェルトのブースト、アリストサイズでヴァンガードにアタック!

暗躍!パワープラス2000!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『神界獣ハティ』」

 

「ターンエンド。これでまた逆転です」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW23000➡PW11000  若水の手札5枚 山札29枚  東雲のダメージ5枚

 

「・・・スタンド&ドロー」

 

「ひひひっ!ご覧の通り、パラライズされたユニットは立つことができませぇん!あなたのユニットは私の支配下ですぅ!」

 

「・・・今のところは。ストライドジェネレーション!!破壊神獣ヴァナルガンド!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『神界獣スコル』グレード1+2

 

破壊神獣ヴァナルガンド  PW26000  ハーツ『神界獣フェンリル』

 

超越(ストライド)スキル!ソウルチャージ『神界獣フェンリル』『神界獣ハティ』『衰微の女神ヘル』

コトノハのスキル。パワープラス3000。コトノハとハティを移動。ドリーミング・ドラゴンをコール。コトノハは退却」

 

ドリーミング・ドラゴン(醒)  PW4000

 

「ゲルギャのGB(ジェネレーションブレイク)。ソウルのゲルギャを山札の下へ。ハティをスタンド。パワープラス3000。そしてヴァンガードがフェンリルなら、ソウルチャージ『青春の女神へーべー(治)』『戦巫女ククリヒメ(☆)』さらにパワープラス3000」

 

「やりますねぇ」

 

「まだこれからですよ」

 

グレイプニル(GP) ヴァナルガンド  ハティ

  スコル         R    ドリーミング

 

「ハティでアリストサイズにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「ヴァナルガンドでヴァンガードにアタック!スキル発動!ソウルブラスト『青春の女神へーべー(治)』『戦巫女ククリヒメ(☆)』『春眠の女神ターロ(醒)』『青春の女神へーべー(治)』『杭の戒めスヴィティ(☆)』『盤の戒めギョウル』Gゾーンのヴァナルガンドを表に!

ハティのスキル!パワープラス6000!

春眠の女神ターロのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルからドロップしたターロを山札の下へ。ハティをスタンド!

フェンリルの与えたスキル発動!ソウルからドロップされたギョウルをスペリオルコール!

ギョウルの天啓!山札の上1枚を確認。これは山札の上に。

ギョウルのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがフェンリルならばカウンターブラストを払い、パワープラス4000!アタック時にソウルブラスト3枚で1枚ドローできる」

 

「さすがですねぇ東雲君。ですが、私はあなたのさらに上を行く!ダークフェイスのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ソウルブラスト!『幼年司令ローゼンベルグ』『パニッシュ・スタッグ』今コールされたギョウルをレスト!」

 

ダークフェイスのGB(ジェネレーションブレイク)によってせっかくコールしたギョウルがレストされてしまった。

 

「若水にとって、ヴァンガードもまた愉悦ぅ。デッキを構築し、ファイトを重ね、データを取り、デッキを改良し、さらにファイトを重ね、そして勝利を重ねる!ジェネレーションガード!!怪神要塞グライスフォート!!」

 

怪神要塞グライスフォート  SH15000

 

「スキル発動!カウンターブラストを払い、相手の後列ユニットを全てレストです!さらにレストしているユニット2体につきシールドプラス5000!さらにガード!『鋏弾怪人ボムシザー(☆)』」

 

ヴァナルガンドはダークフェイスに向けて拳を振るうが未来から現れたグライスフォートとダークフェイスを守ろうと駆け付けたボムシザーによって防がれる。

 

「まだまだあなたのユニットは私の支配下です」

 

「・・・ヴァナルガンドのスキル発動。山札の上4枚を見て、2枚を山札の上に、2枚を山札の下へ。トリプルドライブ『戦巫女ククリヒメ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てハティに。『戦巫女ククリヒメ(☆)』クリティカルトリガー。こちらも効果は全てハティへ『神界獣フェンリル』ハティでヴァンガードにアタック!」

 

「あなたのデータは既に検証済み。このデッキはそのデータを元に構築したもの!ガード!『バッド・トリップ(☆)』『ブラッディ・ヘラクレス』インターセプト!『パニッシュ・スタッグ』山札を操作し、いくら足搔こうとも無駄なのです!」

 

「ターンエンド。ドリーミング・ドラゴンのGB【ジェネレーションブレイク】。ドリーミングを山札の下に置き、ドロップゾーンのカードを全て山札に戻し、シャッフル。戻したカードが10枚以上で、1枚ドロー」

 

「ハティがレストされているので、ギガパラライズの能力によって、1枚ドローです」

 

PW13000➡PW9000

PW26000➡PW11000+SH30000=41000

PW29000➡PW11000+SH20000=31000  東雲の手札7枚 山札24枚  若水のダメージ4枚(裏2枚)

 

「8ターン終了、ダメージ4対5、そしてこの状況。次の私のターンでファイトは終了です」

 

 

一方その頃、シオンが去った後、アムとクロノとトコハとユイは立ち尽くしたままだった。

 

「・・・許すつもりはない・・・。当然だ・・・私はそういう事をしたんだ・・・。バカだな、そんな相手に頼むなんて・・・私は・・・」

 

アムは自分の拳を握りしめる。

 

「・・・来てくれて、ありがとう・・・」

 

アムは3人にそう言って去っていこうとする。トコハの脳裏にはドラエン支部が壊された際に、傷ついたマモルが浮かび上がった。その次に思い浮かべたのは、ユイとクミ、アンとラミーラビリンスの3人と一緒に遊んだ楽しかった記憶。その際にアムの本当の優しい笑顔と涙を思い出したトコハは去ろうとしていくアムを呼び止める。

 

「待って!」

 

トコハの静止の声にアムは歩みを止める。

 

「私、アムに会ったらガツンと言ってやろうと思ってた!ずっとそう思ってた!」

 

「・・・・・・」

 

「・・・でももういい」

 

「!」

 

「私、あの時あなたたちを止めてあげることができなかった。友達なのに・・・」

 

「!!」

 

トコハの友達という言葉にアムは目を見開き、トコハはアムに優しく微笑む。

 

「ごめんね・・・」

 

アムは首を俯かせながら首を横に振る。

 

「アム、一緒に2人を助けに行こう。一緒に行こう」

 

「・・・トコハ、ごめん・・・私・・・私・・・」

 

アムの瞳に涙が溢れ、今までため込んでいたものが放たれて、アムは泣いた。

 

「うぅぅ・・・うあああああっ!ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・!」

 

泣きじゃくんでいるアムをトコハは優しく抱きしめる。クロノはこの様子を何も言わず、ただじっと見るだけだった。

 

「・・・君を許すつもりはない・・・か・・・。素直じゃないな、シオンは」

 

ユイは誰にも聞こえないようにそう呟いて空を見る。

 

 

審判のファイトにて若水は東雲にとどめをさそうとストライドフェイズに移行する。

 

「これで終わりです!!暴虐怪神ダークフェイス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『新生怪人リトルドルカス』グレード1+2

 

超越(ストライド)スキル!ギョウルとハティをギガパラライズ!

暴虐怪神ダークフェイスの暗躍!カウンターブラスト!Gゾーンの暴虐怪神ダークフェイスを表に!グレイプニル、ハティ、スコル!インターセプト、コストや効果も得られません!選んだリアガード3枚、よってパワープラス15000!パニッシュをコール!

暗躍!パワープラス2000!スコルをギガパラライズ!バルカン・ラフェルトを移動!」

 

パニッシュ ダークフェイス バルカン

  R      R     R

 

「準備は整いました」

 

「・・・若水さん、"揺らぎ"をご存知ですか?」

 

「?」

 

「揺らぎとは、予測できない空間的時間的変化であり、その動きです。揺らぎはこの世に存在する全てのものに現れる。そよ風、木漏れ日、小川のせせらぎ、太陽や星の軌道の中にも揺らぎはある」

 

「・・・何が言いたいのです?」

 

「この世の全てに存在する揺らぎ。そんな揺らぎが俺は好きなのさ。ヴァンガードの中にも揺らぎは存在する」

 

「・・・ダークフェイスでヴァンガードにアタックです!」

 

「ジェネレーションガード!天蓋の戦乙女ハナサツキ!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『青春の女神へーべー(治)』

 

天蓋の戦乙女ハナサツキ  SH15000

 

「ハナサツキのスキル。ハティを選択。ソウルにもハティが存在するため、シールドプラス10000。さらにガード!『戦巫女ククリヒメ(☆)』『戦巫女ククリヒメ(☆)』『戦巫女コトノハ』」

 

ダークフェイスは炎の弾を出し、それをフェンリル(東雲)に放ったが、ハナサツキと2人のククリヒメ、コトノハがフェンリル(東雲)を守る。

 

「いくらガードしようと、私の勝利には変わりありません!トリプルドライブ『斬空裂将スペリオルマンティス』『旋鎌怪人アリストサイズ』『シェルタービートル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て、バルカン・ラフェルトへ!バルカン・ラフェルトでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『盤の戒めギョウル』あらゆる状況を想定し検証しデッキを構築する。そして緻密なファイトを展開する。予測のできない揺らぎを消してターンを重ねる・・・」

 

「これでフィニッシュです!!パニッシュ・スタッグでヴァンガードにアタック!!」

 

「だがそれでも揺らぎは訪れる。ガード『春眠の女神ターロ(醒)』」

 

「な、何⁉ガードですと⁉バカな、ありえません!検証では、さっきのアタックでファイトは終了のはず・・・」

 

若水は自分の検証が外れたことに対して動揺を隠せないでいた。

 

「揺らぎが繊細なほど、俺の琴線は刺激される。完璧の中に生まれる微かな傷のように。だからあなたの実験にも手を加えたくなる。あなた流に例えるなら、それが・・・俺の愉悦さ」

 

「ありえません・・・ありえません・・・!!」

 

PW41000➡PW11000+SH50000=61000

PW12000➡PW11000+SH10000=21000

PW11000➡PW11000+SH10000=21000  若水の手札4枚 山札24枚  東雲のダメージ5枚(裏2枚)

 

(・・・わかってはいたが・・・やはりこの程度の男か・・・)

 

東雲は若水に興味をなくしたかのように白けたような表情になる。

 

「ま、まだユニットは私の支配下にある!エラーが起きたならば、修正すればいい!」

 

「・・・バカが、もう終わってるんだよ。ストライドジェネレーション!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『神界獣フェンリル』グレード3

 

フェンリル(東雲)は風を巻き起こし、自身の身に纏う。風が晴れるとそこには、眼帯をした美しき獣がそこにはいた。これがフェンリルの未来の姿だ。

 

「天獄神獣フェンリル!!!」

 

天獄神獣フェンリル  PW26000  ハーツ『神界獣フェンリル』

 

超越(ストライド)スキル!ソウルチャージ『ドリーミング・ドラゴン(醒)』『神界獣スコル』『杭の戒めスヴィティ(☆)』氷紋の女神スヴァーヴァをコール。ハティを退却」

 

氷紋の女神スヴァーヴァ  PW11000

 

「スヴァーヴァの天啓。天獄神獣フェンリルのGB(ジェネレーションブレイク)(2)によって効果を変更。

山札の上2枚の置き場所を決める。2枚とも山札へ。

天獄神獣フェンリルのスキル。カウンターブラスト。ソウルブラスト『戒めの作り手ヴァン』『枷の戒めゲルギャ』『杭の戒めスヴィティ(☆)』1枚ドロー。

さらにスキル発動。カウンターブラストを払い、ソウルからドロップゾーンに置かれたゲルギャをコール。

ゲルギャの天啓。フェンリルによって効果を変更。山札の上2枚を確認。1枚を山札、1枚をソウルに。ギョウルをコール。

天啓。効果を変更。山札の上山札の上2枚を確認。2枚とも山札の上へ。

フェンリルのスキル。カウンターブラスト。ソウルブラスト『ドリーミング・ドラゴン(醒)』『神界獣スコル』『神界獣フェンリル』1枚ドロー。

スヴァーヴァのGB(ジェネレーションブレイク)。ソウルブラスト『貪り喰らう者グレイプニル』『戦巫女コトノハ』『神界獣ハティ』パワープラス5000」

 

ギョウル フェンリル スヴァーヴァ

ゲルギャ   R     R

 

「ゲルギャのブースト、ギョウルでヴァンガードにアタック!」

 

「(次はクリティカルのはず・・・ならば!)ノーガード!ダメージチェック『新生怪人リトルドルカス』」

 

「スヴァーヴァでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『シェルタービートル(☆)』」

 

「天獄神獣フェンリルでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!怪神要塞グライスフォート!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『コクーン・ヒーラー(治)』

 

「スキル発動!カウンターブラストを払い、レストしているユニットが5体のため、シールドプラス10000!さらにインターセプト!『パニッシュ・スタッグ』」

 

フェンリル(東雲)は下に存在している池の水を操り、渦潮を作る。その渦潮をダークフェイスに放つがグライスフォートとパニッシュ・スタッグによって霧散していった。

 

「ノーガードで得たカウンターブラストを使ってGガーディアンとシールド5000で盤石の防御!ダブルトリガーでも突破は無理ですよぉ!!」

 

「トリプルドライブ『春眠の女神ターロ(醒)』スタンドトリガー。スヴァーヴァをスタンド、パワープラス5000」

 

「な、なんですと⁉スタンドトリガー⁉」

 

「セカンドチェック『氷紋の女神スヴァーヴァ』『戦巫女ククリヒメ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てスヴァーヴァへ」

 

「い、いけません!これでは・・・」

 

「スヴァーヴァでヴァンガードにアタック」

 

スヴァーヴァは魔法でダークフェイスを凍らせ、魔法で生成した氷のつららをダークフェイスに放つ。つららによって貫かれたダークフェイスは氷のつららごと粉々に砕け散った。

 

PW16000➡PW11000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000+SH30000=41000

PW26000➡PW11000

 

ダメージチェック『ブラッディ・ヘラクレス』

 

東雲のダメージ5枚  若水のダメージ6枚  勝者東雲

 

「・・・まさか・・・そんな・・・」

 

「これが、揺らぎですよ」

 

「ひっ!」

 

「世界の真理は俺に微笑んだ。審判に従い、あんたには退場してもらう」

 

パチンッ!

 

東雲が指を鳴らすと警備ロボットが2体現れ、若水を掴んで拘束する。

 

「わ、私がいなくても、システムは最後まで作動します!今さら止めることなど誰にもできませぇん!若水は完璧なのです!!」

 

警備ロボットは若水を拘束したまま、そのままどこかへ退場していった。東雲はユニットの召喚システムに近づく。

 

「・・・なるほど、言うだけのことはある」

 

モニターには宇宙の衛星軌道上が映ってある。衛星の中にある12個のカプセルの内1つの中に、猿のようなユニットが召喚された。これによって、ギアクロニクルの十二支刻獣が全て揃ったことになる。

 

「だが、俺はあんたの完璧を壊したいわけじゃない。ただ、微かな揺らぎが欲しいのさ」

 

東雲が何かのチップを装置に入れると、キーボードが出現する。東雲はキーボードを操作していく。そして、とある箇所にこう入力されてある。

 

(p=kouji ibuki)

 

これは伊吹の名前を意味している。伊吹の名前を入力した東雲は不敵な笑みを浮かべる。

 

to be continued…




若水「いったい何を考えている東雲ぇ!!私にはまったく理解できない!!」

東雲「でしょうね。それにしても完璧すぎてつまらない構築だ。ああ、ここか。ここをいじればいいんですね?」

若水「あああ⁉何を⁉やめなさいぃ!!」

東雲「・・・こんなもんかな。さぁ、始まる。虚と実、美と醜、全てが入り混じる最低にして最高の舞台が!!」

TURN104「完全なる未来」


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完全なる未来

いよいよストライドゲート編もクライマックス!

だいぶ熱くなってきましたが、水分補給と塩分補給で気合入れていきます!

皆さんも水分補給と塩分補給をこまめに取ってくださいね。

それではどうぞ!


とある部屋、リューズはこの場にはいない誰かに語りかけている。

 

「見えているか?約束の時だ。今日、私は世界を救う」

 

そんなリューズの視線に映っているのは、ストライドゲートを開くために必要な装置で未だに眠っているルーナだった。装置はストライドゲートを開くシステムを作動させる。

 

『ゲート解放システム、スタンバイ。ストライドマター、拡散開始。ファーストロック、解除。システム、オールグリーン』

 

今現在リューズがいる場所は、東京スカイツリーの地下だった。リューズはもうすぐ訪れるであろう完全なる未来の実現を前にし、笑みを浮かべていた。

 

 

 

TURN104「完全なる未来」

 

 

 

カードキャピタル2号店にて、伊吹は元リューズラボにいるクリスと通信をとっている。

 

『全世界レベルでストライドマターが上昇し始めている。いつどこでゲートを開いても、おかしくない』

 

「海外の連中にも注意を促しておいた方がいいな。こちらも、行動経路を整い次第、すぐに動く」

 

『了解。バックアップは任せて』

 

「よろしく頼む」

 

一通り連絡し終え、伊吹は通信を切る。カードキャピタル2号店では完全なる未来を止めようとするものたちが、ここに集まっている。トコハは少し心配そうに上を見つめている。現在屋上では、アムがシオンと話をつけようとしている。

 

「大丈夫だよ、あの2人なら」

 

「うん・・・」

 

そんなトコハの心情を察してユイがトコハにそう言った。

 

 

カードキャピタル2号店の屋上、アムはシオンに話をしている。

 

「・・・今さら、許してくれなんて言わない。ただ・・・今この時だけ、行動と共にさせてほしい」

 

アムの言葉を聞いて少し間が空き、シオンは何かを言おうと口を開こうとしたが、口を閉じ、言おうとしたことを閉じ込め、別の言葉を放つ。

 

「・・・ルーナとユキノのためだ」

 

「!」

 

「これから先、何があっても、2人を救いだしてみせろ」

 

「約束する」

 

シオンの言葉にアムは力強く頷いた。

 

 

カンパニーの拠点である東京スカイツリーの地下、ルーナが眠っている部屋で江西はルーナをじっと見つめていた。

 

「今日だ。君の願いは、私の願いも、全て叶う。そしてその時こそ、ユキノの本当の笑顔を取り戻せる。完全なる未来の為に・・・最後まで、私の志は君と共に。この審判に・・・私は勝つ」

 

江西は自身のデッキを握りしめている。

 

別の場所、カンパニーの休憩室で、ヒロキは自分に暗示をかけている。

 

「俺は正しい・・・俺は正義だ。俺は・・・負けない」

 

また別の場所、カンパニーの拠点の廊下でユキノは自分のデッキを持ちながらルーナのいる部屋に向かって歩き出している。

 

「2人の願いを叶える。いや、叶えてみせる。そのためなら・・・誰が相手でも・・・倒してみせる」

 

さらに別の場所、東京スカイツリーで町をよく見渡せる場所でスバルは景色を眺めている。

 

「ついにこの時が来た。このくそったれな世界を変える瞬間に、あたしは立ち合う。やることはいつもと変わらねぇ。最後の審判に、あたしは勝つ!」

 

さらに十二支刻獣を管理している管理室で、東雲はシステムの確認をしていた。

 

『ストライドフォース、圧縮完了。転送開始。セカンドロック、解除』

 

「さすがは若水さん。1秒の狂いもない」

 

東雲はルーナの眠る部屋にいる江西をモニターに映し出す。

 

「誰かを犠牲に生き延びてその贖罪のために、また何かを犠牲にする。闇を払うために、自らをさらに深い闇に沈ませる・・・なるほど、あなたのデッキはあなた自身を映す鏡だ。・・・俺もそろそろ支度しないとな」

 

東雲はモニターを消し、自身のデッキを手にし、管理室を立ち去る。

 

 

カードキャピタル2号店でアムは集まっている一同にこれから起こることについて説明をする。

 

「タイムスケジュール通りなら、既に最後の十二支刻獣の召喚は終わり、ゲートの解放が進められているはず。十二支刻獣がストライドゲートシステムを動かすエンジンなら、ルーナは・・・ピースメイカーはそのエンジンを動かすための電池のようなものだ。ストライドゲートは惑星クレイとこの世界を繋ぐと同時に、宇宙の真理へと至る空間、そこで行われる最後の審判によって、世界は完全なる未来へと生まれ変わる」

 

「最後の審判・・・」

 

「神様、仏様、リューズ様にでもなるつもりなのかなー?」

 

ハイメはゆるい発言をするが、一同はそれにかまってる余裕はない。

 

「最後の審判・・・文字通り最後の戦い、という事になりますね」

 

「まずはゲートの解放を阻止することが最優先だ。明神の思想は、奴を捕らえてからじっくり聞いてやる」

 

プルルルル、プルルルル・・・

 

作戦会議をしようとしている時に、クロノのスマホの通話着信が鳴る。

 

「あ、悪い」

 

クロノは通話に出ようとスマホを取り出すが、着信者の名前を見て、クロノは目を見開いた。

 

 

クロノの通話着信の後、一同はカードキャピタル2号店から出て、東京スカイツリーの前までやってきた。そこで待っていたのはスマホを耳に当てている明神リューズだった。クロノたちを呼び出したのはリューズだったのだ。

 

「明神リューズ・・・!」

 

リューズは他の者に視線を向けず、クロノのみを視線を向けていた。リューズは持っていたスマホをその場で放す。どんどんとスマホが落ちていくと、クロノの意識はリューズのイメージの中へと入っていった。

 

 

リューズのイメージの中で、クロノは突風を喰らって目を開けられずにいた。突風が止むと、そこにあったのは昔リューズが所有していたラボの中だ。そこで聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

『すごいぞリューズ!お前の言った通りだ!』

 

クロノが目を開けて、声のする方に顔を向けるとそこにいたのは・・・

 

「リューズとユイの親父さん・・・それと・・・親父⁉」

 

カプセルの中にあるディペンドカードを見ているリューズとゲンゾウ、クロノの父、ライブだった。

 

『何言ってんだライブ?こうしてディペンドカードを完成できたのはおめぇのおかげだろ?』

 

『その通りだ。ありがとう、ライブ。お前のイメージ力がこの実験を飛躍的に進歩させ、現実のものとしてくれた』

 

『俺のイメージを形にしたのはお前だぜ?でなきゃこいつは生まれなかった』

 

『こいつは惑星クレイと俺様達の世界を繋げる希望のカードとなったな!』

 

『ああ。そして俺たちの手で、未来を変えるんだ』

 

クロノはこの光景を見ているクロノに対して、リューズが語る。

 

「この頃の私は本当にそう信じていた。私たちならば、世界を救える。私たちの出会いは運命の導きだと。宇宙の真理がそれを望んでいるのだと。だが・・・ライブは私を裏切った。さらにはゲンまでもが私を裏切り、私は1人になった・・・」

 

その次に映ったのは次の拠点となっていたラボの光景だった。

 

『完璧ですぅ!このギアースシステムならば、被験者のストライドフォースをこれまでよりもずぅっとこれまでよりも集約できるぅ!』

 

モニターに映ってあるストライドフォース収集率を見て若水は饒舌に語っている。

 

『今日の被験者も悪くなかったぁ・・・神崎とか言いましたかぁ?おかげでユニットの実体化持続時間は1.9秒も伸びてぇ・・・』

 

若水の言葉からして、神崎が召喚されたユニットを見たと言っていたのはこの時期のギアースシステムの実験からなのであろうと考えられる。

 

『あんな一瞬の幻では、何の意味もない』

 

『えぇ?』

 

その次に映ったのはユニットの召喚の実験に映っているリューズの姿だった。

 

『探索チームからの報告ですぅ。新導ライブは情報の地点からさらに逃走した模様・・・行方はつかめていないとか』

 

『・・・ユニット実体化プロセス、開始。バインドタイム・ドラゴン』

 

リューズは装置にバインドタイムのカードを置き、リューズは装置に手を掲げてストライドフォースを送り出す。そして、リューズの目の前にバインドタイムが召喚される。

 

『ストライドマター、抽出開始』

 

〖ストライドマター、確認。ビルドアップ、スピード・・・0.4、0.8、1.2、1.5・・・〗

 

バインドタイムは虹色の光に包まれるが、数秒しか持続できず、バインドタイムは消えてしまった。

 

『くっ・・・カギはここにある。どうすれば届く?どうすれば世界を・・・未来を掴む力を得られる⁉』

 

リューズは無力感に打ちひしがれながら、首を俯かせる。

 

『教えてくれ・・・っ誰か・・・!俺はどうなろうと構わない!どんな犠牲を払う事になっても!だから・・・誰も争わない・・・誰も傷つかない・・・完全なる未来を・・・!』

 

そんなリューズの耳に何者かの声が響いてくる。

 

〖それが汝の願いか?〗

 

『!』

 

声を聞いたリューズは周りを見渡す。そこは何も明かりがない暗いところだった。どうやらリューズの意識はイメージの世界に入っていったようだ。

 

〖届いたか?我が祈り〗

 

暗い空間に光が差し込める。リューズの目の前には、歯車に捕らわれている虎のようなユニットがリューズを見つめていた。

 

〖⁉お前は・・・いったい・・・⁉〗

 

〖我も・・・汝と同じ願いを持つ者・・・〗

 

〖!〗

 

〖この宇宙に争いは止まない。故に倒れ、尽きてゆく命・・・嘆きの涙・・・我らはその全てを時の彼方より、ただ見守り続けてきた・・・。何もせず・・・ただ・・・!〗

 

虎のユニットは歯車を破ろうとし、力を入れるが歯車が力を抑えているのか、破ることはなかった。

 

〖手出しは許されぬ・・・我らの力は強大すぎるゆえ、全てを歪めてしまうからと・・・。その定めに逆らうのならば・・・この様だ〗

 

〖・・・・・・〗

 

〖願いを持つ者よ、汝の叫び・・・この胸に届いた・・・。汝には、覚悟があるか?〗

 

〖!〗

 

〖あまねく宇宙を敵し、憎まれ、呪われようと・・・いかなる犠牲を払おうと・・・汝の意思を貫く覚悟が〗

 

〖!!・・・ふ、ふっふっふっふ・・・〗

 

虎の問いに対して、リューズは笑い、虎のユニットに近づく。

 

〖たとえどんな代償を払おうとも・・・俺は俺の世界を救うと決めた!!〗

 

リューズは虎のユニットに触れ、ストライドフォースを虎のユニットに分け与えている。

 

〖ならば我らは今より同志!!汝が意志は我が力!我らの意思は1つ!!〗

 

虎のユニットはリューズのストライドフォースにより、力が増大し、叫びと同時に歯車を全て壊していった。これによって、虎のユニットは自由となった。

 

〖明神リューズだ〗

 

〖ギアクロニクル、十二支刻獣が一、寅の刻、クロノファング・タイガー。時空を超えて、宇宙を守りし使命を負う者〗

 

虎のユニット、クロノファング・タイガーは手を差し伸べてきたリューズの手をそっと握った。

 

意識がイメージから戻ってきたリューズの持つディペンドカードは真っ白のものではなく、色づいたヴァンガードのカードとなっていた。

 

『・・・っ⁉ゴホッ!ゴホッゴホッ!うぅ・・・』

 

イメージから戻ってきたリューズは突然咳ごみ、座り込む。抑えていた口元には、血が流れていた。自分の身を気にすることなく、持っていたカードを見る。そこにはさっきの虎のユニット、クロノファング・タイガーが映っていた。

 

『・・・掴んだ・・・掴んだぞ!これで世界を救える・・・!』

 

これを見たリューズは笑みを浮かべていた。

 

『ライブ・・・もうお前の力を借りる必要もない!これが俺の望む未来だ!はっはっはっはっはっは!!』

 

装置の中には、実体化されたクロノファング・タイガーがいた。これまでのイメージを見たクロノは少し呆けていた。

 

「そうして私は今日、ここまでやってきた。これより、最後の審判が始まる。宇宙の真理は、我らの正義を示すだろう」

 

「ま、待てリューズ!リューズぅ!!」

 

 

カシャンッ!

 

スマホの割れた音で、クロノは現実のイメージに戻ってきた。

 

「ストライドゲート、解放」

 

リューズがそう宣言した瞬間、東京スカイツリーから強大なストライドフォースが空高くまで放ち、宇宙にある衛星軌道上に直撃する。

 

『・・・リューズよ。汝が望む完全なる未来のために、惑星クレイの全ては犠牲になろう。だが、これで・・・クレイから一切の争いも消える』

 

クレイを犠牲にすることによって、そこから争いがなくなる・・・それがクロノファングの望む願いだった。

 

『止まぬ戦に、無益に散らすより、完全なる幸福、その礎たる方が、よほど崇高で、正しい犠牲ではないか!』

 

衛星軌道上にヴァンガードのサークルが現れる。これによって、ストライドゲートが開かれた。

 

「今こそ示せ!我が真に望む世界を!!」

 

そして、衛星軌道上によって開かれたストライドゲートからさらに強大なストライドフォースの光が東京スカイツリーを包み込んだ。

 

「ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

 

ストライドゲートが開かれた同じ時間帯、元リューズラボでストライドマターが増大していくことによって、装置は混乱状態にある。

 

「ストライドマター急速上昇・・・くっ・・・!・・・⁉最大値を振り切った⁉」

 

クリスは必死になって装置を動かしていく。

 

 

ストライドフォースの光の柱は東京スカイツリーを包み込んでいて、全ての人々はその光を唖然と見上げていた。光の前にいる一同も光を見上げていた。

 

「惑星クレイの全ての未来がストライドゲートに変換された時、我らのイメージが現実そのものとなる。さあ、イメージせよ!君たちの望む、完全なる未来を!!」

 

リューズの言葉と同時に、全ての人々は突然意識を失い、倒れてしまう。一同も放たれている光に身構えているが、その光に包まれ、一同も意識を失ってしまう。

 

 

いつもと変わらぬ日常、八百屋佐倉店のユイの部屋でユイは眠たそうにベッドから起きる。

 

「ふわぁ~・・・、そろそろ起きなきゃ・・・」

 

ユイは目を覚ましていつものように制服に着替えて、黄色のリボンでポニーテールにしてから部屋から出て居間へと向かう。居間の襖を開けるとそこには新聞を読んでいるゲンゾウと朝食を持ってきているキョウコ、さらにはテレビを見ている老人がいる。

 

「おはようパパ、ママ」

 

「おう、おはよう」

 

「おはようユイ。早いとこ朝ごはん食べちゃいなさい」

 

ユイは老人の方に顔を向ける。

 

「おじいちゃんもおはよう」

 

「・・・ああ」

 

この老人がユイの祖父にあたり、キョウコの父にあたる人物だ。

 

「・・・キョウコ、スバルはまだ寝てるのか?」

 

「朝は起きる気がないんですって。まったくスバルは・・・」

 

「・・・しょうがない奴め」

 

佐倉家は楽しそうに朝食を取り始める。

 

「ユイ、チームの方は順調か?」

 

「うん。次の目標はどうしようかっていうのを話し合ってるとこ」

 

「そう。じゃあ、シオン君とは?うまくやっていけてる?」

 

「それはもちろん!シオンから告白された時なんてもう・・・キャーー!思い出しただけでもう心臓がバクバクしてきちゃった!///」

 

ユイは数か月前に起きたことを思い出し、顔を赤くしている。

 

「ガハハ!父として、これほどにまで嬉しいことはないぞ!」

 

「・・・これからも、仲睦まじくな」

 

「うん!だって私たち、恋人同士ですから!」

 

そんな家族でたわいない話をしていると、スバルが居間に入ってくる。

 

「あらスバル。朝は起きないんじゃなかったの?」

 

「下がうるさくて起きちまった。ねむ・・・」

 

「・・・おはよう、スバル」

 

「・・・ああ、親父・・・うす」

 

スバルは眠そうな表情をしながらキッチンの方に向かう。ユイは朝食をとりながら自分のデッキを見つめる。

 

「・・・ん?なんか・・・変・・・」

 

何かの違和感を感じ取ったユイは違和感について探っていたが、それはすぐに理解できた。

 

「・・・?どうした?」

 

「どうせあれじゃね?変なことを考えたんだろ?それで親父を困らせてって奴」

 

既に死んでいるはずの祖父、現在敵対しているはずの叔母が自分の家に住んでいること・・・そして何より、自分とシオンとの関係だ。自分はまだ、そんな関係になっていないという事にも気が付く。ユイはこれらのことが全て自分たちの住んでいる世界とは偽りでできているという事に気が付いた。全てに気が付いたユイの視界が真っ白に包まれていく。

 

 

「・・・はっ!」

 

元いた場所・・・正確にはその場で眠ってしまった場所でユイは目覚める。ユイだけじゃなく、クロノ、シオン、トコハ、タイヨウ、アン、アムも目を覚ました。

 

「・・・なんだよ・・・なんなんだよ・・・今の・・・?」

 

「夢・・・なのか・・・?」

 

「私たち・・・寝てたの・・・?何で・・・?」

 

「わからない・・・。多分・・・あれのせいだと思うけど・・・」

 

トライフォーはどうして眠っていたのかを考察している。タイヨウは幸福な悪夢に身を震わせている。アンはこんなの間違ってると言わんばかりに首を振っている。アムは仮初めの幸せに対して、涙を流している。そんな状況の中、トライフォーは未だに眠っているカムイ、ハイメ、キョウヤの姿が映る。

 

「⁉カムイさん!カムイさん!カムイさん!」

 

「ハイメ!ハイメ!」

 

「ハイメさん、起きてください!起きて!」

 

「一条さん!起きてください!」

 

「お願いです!目を覚ましてください!」

 

7人は3人を起こそうとするが、一向に目を覚まさない。

 

「ど・・・どうして・・・?」

 

「まさか・・・私たちが見ていたあれを・・・カムイさん・・・いや、全ての人たちが見ているってことですか・・・?」

 

7人が困惑していると、リューズの声が響いてくる。

 

「そうだ。これが私の作る完全なる未来。ストライドゲートが齎すイメージの世界こそが、人類が進むべき次なるステージ。そこには悲しみも、憎しみも、一切の痛みも排除される。全ての人が穏やかで理性的な、完璧なる人生を謳歌できるのだ」

 

完全なる未来というのがどういうものなのか、7人はすぐに理解できた。そして、その事の恐ろしさも。

 

「つまり・・・完全なる未来というのは・・・リューズのイメージで・・・世界の全てを支配するという事か?」

 

「イメージで・・・世界を・・・?」

 

「なんて・・・恐ろしいことを・・・」

 

完全なる未来を知った7人は少し沈黙が訪れたが、それを破ったのはタイヨウの疑問だ。

 

「で・・・でも・・・どうして僕たちだけが・・・?」

 

タイヨウのそんな疑問に今度はクロノファング・タイガーの声が響いてきた。

 

『裁定者たちよ・・・審判の時だ』

 

『!!』

 

『互いに結びし因縁により、汝らはイメージの呪縛を打ち破り、未来の担い手として選ばれた。運命を導く7つのファイト・・・その全てが決した時、宇宙があるべき未来を決定する』

 

「私たちが・・・未来を決める・・・?」

 

「これが・・・最後の審判・・・?」

 

「そのために・・・僕たちだけが・・・」

 

迫る決戦に7人は緊張が高まる。そんな中クロノはある異変に気付く。

 

「・・・!伊吹の奴・・・どこ行った・・・?」

 

そう、一同の中で、伊吹だけがその場にいなかったのだ。

 

to be continued…




ユイ「あんなのが・・・完全なる未来⁉私は絶対に認めない!!」

シオン「みんな眠ったままだ。リューズのイメージの中なら、争いも憎しみもありえないというわけか」

トコハ「私は他人のイメージに支配されるなんて、絶対に嫌!!」

クロノ「ああ!審判のファイト、必ず勝って、こんなイメージ吹き飛ばしてやろうぜ!!」

TURN105「審判の時」


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審判の時

いよいよ審判のファイトが始まります!

ちょっとばかり変わっている部分もありますのでご了承ください。

それでは、どうぞ!


十二支刻獣とルーナのピースメイカーとしての力によって、ついにストライドゲートが開かれてしまった。ストライドゲートが放ったストライドフォースの光は東京スカイツリーを包み込み、そして、人々は眠りに入り、イメージの世界の中に入ってしまった。完全なる未来とは、イメージの中で争いも憎しみのない世界を謳歌すという事だったのだ。その中でトライフォーとタイヨウ、アン、アムはイメージの呪縛を打ち破り、最後の審判の未来の担い手となって目覚めている。

 

「・・・やはり彼らが我がイメージを打ち破り、目覚めたか・・・」

 

7人は光の柱の前に立っている。

 

「ゲートは既に開かれた。この光の塔こそは、宇宙の真理に通じる空間。我らの思いが1度でも届けば、ストライドゲートは真理に認められ、完全なる未来が完成する」

 

つまりは最後の審判でクロノ側が1人でも負けた瞬間、完全なる未来が本当に完成されてしまうのだ。

 

「来るがいい。我らが因縁に決着をつけ、この手で未来を確定する!」

 

因縁の戦いは、7人の目の前にある。

 

 

 

TURN105「審判の時」

 

 

 

7人は現在起こっていることをクリスにダメもとで報告しようとスマホで連絡をしようとしている。通話は繋がった。どうやら光はまだ元リューズラボのところまでは届いてはいなかったようだ。クリスがまだ起きていることを確認した7人はこのことを報告する。

 

『なるほどね・・・。明神リューズの狙いはこういう事だったのか。ストライドフォースの光に触れた人々は恐らく、自分が望む未来が実現したイメージの世界に取り込まれているんだ。その源となっているのが、惑星クレイの未来の可能性・・・つまり、クレイに生きる全ての生命力。星の命を根こそぎ奪い取り、巨大なイメージ世界を支えるストライドゲートへと変換しているんだ。このままではいずれ、ストライドゲートは世界を覆いつくす』

 

「リューズの思い描く理想のイメージに、世界が飲み込まれるという訳か・・・!」

 

『彼は暴力を嫌っていた。忌み沿わないものは当然イメージの世界からは、完璧に排除されるだろうね。史上最高に、静かな世界征服の完成だ・・・』

 

「ふざけんな!!こんな・・・惑星クレイの命を懸けてまでやることかよ!!?」

 

「全部勝手に決めつけて、他所の世界まで滅ぼして・・・許せない!!」

 

「明神は世界の救世主じゃない!私たちに理想を押しつけてイメージの中に閉じ込める、ただの支配者だ!!」

 

「私が取り戻したかったのは・・・あんな偽物なんかじゃないんだ・・・」

 

7人の反応はそれぞれだったが、全員完全なる未来を否定している。

 

『その光の塔の中では、惑星クレイと僕たちの世界、2つの時空がストライドフォースによって呼び合わされている。そこでは君たちのイメージが極めて現実に近い形で反映されるだろう。何が起きても不思議じゃない。・・・僕がサポートできるのは・・・どうやら・・・ここまでの・・・ようだね・・・』

 

スマホからは倒れる音が聞こえてきて、その後はクリスの声が聞こえなくなった。どうやらクリスもイメージの世界へと入ってしまったようだ。通話をきって、7人は再び光の塔に視線を向ける。

 

「・・・伊吹さんはやっぱり・・・1人で先に行っちゃったんでしょうか・・・?」

 

クロノはこの場にいなくなった伊吹のことについて考えていた。

 

(俺に任せるんじゃなかったのかよ・・・?結局最後はまた・・・1人で勝手に動きやがって・・・)

 

 

ストライドゲートの光が降りてきた時の時間に遡る。一同が光に身構えていたが、そのまま意識を失ってしまう。ただ1人、伊吹を除いては。

 

「おい!しっかりしろ!」

 

伊吹はクロノに駆け寄り、声をかけるが、伊吹以外は全員、眠りについてしまっている。伊吹は光の塔を見つめ、そして一同を残して、ただ1人、光の塔の中へと入っていく。

 

 

先に光の柱に入っている東雲はこの場にはいない伊吹に対して語りかけている。

 

「俺の望む揺らぎのために、伊吹さん・・・あなただけ夢を見られない呪いをかけた」

 

東雲がシステムを操作していたのは、完全なる未来でイメージの世界にはいられないようにするためのものだったのだ。つまりは伊吹がこの状況の中で起きていられるのは、東雲が原因ということになる。

 

「せいぜい足搔いてみせてください。でも・・・あなたはトリガーを引けない・・・」

 

 

光の塔に入っていき、先に進んでいくと、伊吹はその先にいた人物を発見する。それは、裁定者となったクロノを待っている明神リューズだ。リューズは伊吹の姿を確認した。

 

「・・・ふっ、東雲か・・・。まったくあれも・・・しょうのない奴だ・・・」

 

「明神リューズ・・・!」

 

リューズを確認した伊吹はデッキを取り出し、リューズに突き付ける。

 

「その資格もなき者が私に挑むか・・・。貴様はただの罪人・・・楽園に逃れるためだけに動いてきたものに、宇宙の真理に委ねられるわけもない」

 

「御託はいい!決着をつけてやる!お前の野望はここで終わる!それとも逃げるのか?世界を救おうと言うものが!」

 

「・・・ほざくな・・・若造・・・」

 

リューズは手をかざし、お互いの前にファイトマットを出現させる。

 

「裁定者が来るまでの座興だ。審判に選ばれてもいない者が、不遜にもこの地に立った罰を与えてやる」

 

「罰が下るのはお前だ、明神リューズ」

 

そして、審判に選ばれていない者の戦いが、始まろうとしていた。

 

 

光の塔の目の前に、2つのヴァンガードサークルが現れる。

 

「!あれは・・・」

 

サークルから登場したのは、ネオン・メサイアと小さな虎のユニットだった。小さな虎は機械巨人に姿を変える。ネオン・メサイアはアスリープ・メサイアにライドし、そこからデスティニー・ディーラーが出現する。デスティニー・ディーラーは巨人に攻撃するが、羊のユニットに防がれる。

 

「伊吹さんのユニットと・・・リューズの・・・!」

 

「中でファイトが始まってるんですね!そのイメージが現れて・・・」

 

「急ぐぞ!」

 

7人は急いで光の塔の目の前に立つ。

 

「これが・・・ストライドゲート・・・」

 

「この中で因縁の相手と・・・ファイトをする・・・」

 

「この奥に・・・ルーナとユキノがいる・・・」

 

「カンパニーの連中もだ。今までの全てに、決着をつけてやる!」

 

「ガツンとやってやるわ!」

 

「これが最後の戦い・・・気合を入れるよ!」

 

「・・・絶対にみんなで、ここに帰ってこよう」

 

クロノの言葉に6人はクロノに顔を向ける。

 

「ルーナもユキノも、伊吹の奴も、みんな揃って・・・普通にヴァンガードができる時間を取り戻すんだ!」

 

「必ず!」

 

「約束よ!」

 

「約束やぶったらダメだからね!」

 

シオン、トコハ、ユイはそう言ってクロノの言葉に同意して首を縦に頷く。タイヨウ、アン、アムも首を縦に頷く。

 

「行くぜ!!」

 

7人は堂々と、光の塔の中に入っていく。

 

 

光の塔に入った瞬間、クロノは時計のような足場に立った。だがその場所は、時計のようなかけらが宙に浮いているだけで、誰もいなかった。

 

「どうなってるんだ・・・?みんなもう、審判が始まってるのか・・・?」

 

一方別の空間でトコハの目の前にいた因縁の人物は、ダークゾーン支部の支部長、江西サトルだった。

 

「江西サトル・・・」

 

ゴーン、ゴーン、ゴーン・・・

 

トコハと江西がお互いに対峙していると、審判の開始の意味を込めた鐘が鳴りだす。

 

一方の別の空間でユイも因縁の相手と対峙する。その相手はユイの叔母、佐倉スバルだった。

 

「叔母さん・・・」

 

ゴーン、ゴーン、ゴーン・・・

 

ここでも同じように審判の鐘が鳴り響いた。

 

別の空間で、アムは見覚えのある人物が背中を向けて待ち構えていた。

 

「ユキノ!」

 

「⁉アム・・・?」

 

アムの幼馴染にして、ラミーラビリンスの1人、水城ユキノはアムの姿を確認すると、驚愕した表情になる。

 

ゴーン、ゴーン、ゴーン・・・

 

またここに、審判の鐘が鳴り響く。

 

別の空間、光の塔に入った瞬間に気を失っていたアンは目を開ける。そして、自分の足場のさらに下の奥に、ピースメイカーの役目を担っている、ラミーラビリンスの1人、弓月ルーナがいた。

 

「!ルーナちゃん!」

 

ゴーン、ゴーン、ゴーン・・・

 

さらにまた、審判の鐘が鳴り響いた。

 

審判が始まり、ファイトが始まった瞬間、現実の世界のいたるところに、ファーストヴァンガードになっているファイターたちがイメージが具現化して出現した。

 

 

光の塔に入ったシオンは先へと続く階段を発見する。シオンは警戒をしながら、階段を上がっていく。階段を上がっていき、その先に映ったのは、綺場家にとっての宝である光輝の剣が地面に刺さっていた。シオンは剣に近づき、警戒を解くことなく剣を地面から引き抜こうとした。剣はあっさり抜ける。

 

「やあ、来たね」

 

シオンの背後から因縁の相手、東雲ショウマの声が聞こえ、シオンは東雲に顔向ける。

 

ゴーン、ゴーン、ゴーン・・・

 

そしてここでも因縁の鐘が鳴り響いた。

 

そして現実の世界にファーストヴァンガードにライドしたシオンと東雲がイメージが具現化してとして現れる。

 

 

光の塔に入って、タイヨウは因縁の相手、守山ヒロキと対峙していた。

 

「悪党のくせに、逃げずに乗り込んできたことだけは褒めてやるぜ!」

 

「ヒロキ君・・・」

 

「お前がここで負ければ、宇宙の真理がストライドゲートの存在を認める!」

 

ヒロキとタイヨウの前にファイトマットが出現する。

 

「リューズさんの作る最高の世界がもうすぐ完成する!!邪魔する悪党はこの俺様が成敗してやるぜ!!」

 

ヒロキは自分のデッキを設置し、ファイトできる状態になる。タイヨウも意を決し、デッキを設置し、ファイト準備を終える。

 

ゴーン、ゴーン、ゴーン・・・

 

そして、運命を決める1戦が始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「早天の騎士コエル!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

早天の騎士コエル  PW5000

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ  PW5000

 

「僕の先攻!ドロー!朝影の騎士キマルクスにライド!コエルは移動!ターンエンド!」

 

朝影の騎士キマルクス  PW8000

 

R キマルクス R

R  コエル  R  タイヨウの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ!ドロー!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークルにライド!グランホープは移動!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート、宇宙勇機グランレディをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)  PW4000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ  PW7000

 

グランビート グランヴィークル R

グランレディ  グランホープ  R

 

「いくぜ!グランレディのブースト、グランビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『聖管の奏者ヘリー(醒)』」

 

「グランホープのブースト、グランヴィークルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』」

 

「ダメージチェック『春光の騎士ベリーモール』」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW11000➡PW8000+SH10000=18000

PW12000➡PW8000  ヒロキの手札4枚 山札42枚  タイヨウのダメージ1枚

 

「僕のターン!ドロー!ライド!暁光の騎士イアゴー!神聖魔道士プイスをコール!」

 

暁光の騎士イアゴー  PW10000

神聖魔道士プイス  PW9000

 

プイス イアゴー R

 R  コエル  R

 

「プイスでグランビートにアタック!」

 

「またリアガードかよ。ノーガードに決まってんだろ?」

 

「ヒロキ君・・・。コエルのブースト、イアゴーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『どーんがる』」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW4000

PW14000➡PW9000  タイヨウの手札4枚 山札40枚  ヒロキのダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバーにライド!グランレディを移動!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

 

グランレディ グランボルバー R

  R    グランホープ  R

 

「グランホープのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ジャスティス・ゴールド(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグランレディに、クリティカルはヴァンガードだ!」

 

「ダメージチェック『日華の騎士ジェフリー』『日華の騎士ジェフリー』」

 

「グランレディでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『曙光の騎士ゴルボドゥク』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW14000➡PW10000

PW12000➡PW10000+SH5000=12000  ヒロキの手札5枚 山札39枚  タイヨウのダメージ3枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!発現せよ!この身に宿りし新たなる力!旭光の騎士グルグウィントにライド!!」

 

旭光の騎士グルグウィント  PW11000

 

「スカーフェイス・ライオンをコール!」

 

スカーフェイス・ライオン(☆)  PW4000

 

  プイス   グルグウィント R

スカーフェイス   コエル   R

 

「スカーフェイスのブースト、プイスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ジャスティス・ゴールド(☆)』」

 

「コエルのブースト、グルグウィントでヴァンガードにアタック!

スカーフェイスのスキル!ヴァンガードがグルグウィントの時、スカーフェイスをソウルへ!1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはプイスに、クリティカルはグルグウィントに!『旭光の騎士グルグウィント』」

 

グルグウィント(タイヨウ)はグランボルバーに接近し、剣で攻撃を与えた。

 

「ダメージチェック『オペレーターガール・エリカ(治)』ちっ。ヒールトリガー!パワーはヴァンガードに!『コマンダーローレル』」

 

「ターンエンド」

 

PW13000➡PW9000+SH10000=19000

PW21000➡PW9000  タイヨウの手札5枚 山札34枚  ヒロキのダメージ3枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップにジャスティスライド!!」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!エクスギャロップにパワープラス4000!グランボルバーをコール!グランレディを移動!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフターをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター  PW9000

 

「グランドリフターのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストと、ソウルブラストで自身とエクスギャロップにパワープラス4000!

グランホープのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー25000以上!グランホープをレストしてエクスタイガーにパワープラス4000!ヴァンガードのパワー35000以上!グランホープをソウルへ!1枚ドロー!カウンタチャージ!グランレディをコール!」

 

グランボルバー エクスタイガー R

グランレディ  グランレディ  R

 

「グランレディのブースト、エクスタイガーでヴァンガードにアタック!

エクスタイガーのスキル!Gゾーンのカード、エクスギャロップを表に!Gゾーン表のカード枚数分、パワープラス4000!さらにヴァンガードのパワーが45000以上で、クリティカルプラス1!

グランドリフターのスキルで、パワー40000以上で1枚ドロー!」

 

「完全ガード!『神聖魔道士プリデリー』(コスト『どーんがる』)」

 

エクスタイガーは光の刃でグルグウィント(タイヨウ)に攻撃するが、プリデリーによって攻撃は防がれる。

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル』『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランマントル』『ジャスティス・ゴールド(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部グランドリフターに!グランドリフターでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『残陽の騎士ヘンリネス』『日華の騎士ジェフリー』」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW53000➡PW11000+55000=66000

PW25000➡PW11000  ヒロキの手札6枚 山札31枚  タイヨウのダメージ5枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!白熱の黄金騎士エブラウクス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『旭光の騎士グルグウィント』グレード3

 

白熱の黄金騎士エブラウクス  PW26000  ハーツ『旭光の騎士グルグウィント』

 

「エブラウクスのスキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト!山札の上から2枚見て、1体をスペリオルコール!春光の騎士ベリーモール!」

 

春光の騎士ベリーモール  PW9000

 

「ベリーモールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払って、山札の上から3枚見て、同じ縦列に1体スペリオルコール!朝影の騎士キマルクスをスペリオルコール!

ベリーモールの結束(ユナイト)!パワープラス2000!

グルグウィントの超越(ストライド)スキル!山札の上から4枚見て、聖管の奏者ヘリーをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

聖管の奏者ヘリー(醒)  PW4000

 

「ヘリーのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!パワープラス3000!

コエルのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!コエルをソウルに入れ、秋光の騎士レガンをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

秋光の騎士レガン  PW7000

 

「レガンの結束(ユナイト)!グレード4のヴァンガードがいるため、パワープラス3000!」

 

「・・・うぜぇうぜぇうぜぇ」

 

プイス エブラウクス ベリーモール

ヘリー  レガン   キマルクス

 

「ヘリーのブーストプイスでグランドリフターにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ヘリーのスキル!バトル終了時、ヘリーをソウルに!カウンタチャージ!」

 

「しつけぇんだよ!世界はもう、みんな幸せになれる未来に決まったんだよ!」

 

「僕の信じる未来は、あんな作り物なんかじゃない!!レガンのブースト、エブラウクスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『ぶるるがる』『曙光の騎士ゴルボドゥク』『スカーフェイス・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!パワーはベリーモールに、クリティカルはエブラウクスに!」

 

エブラウクス(タイヨウ)はグランギャロップに近づき、グランギャロップの胴体をXのように斬り伏せる。

 

「ダメージチェック『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランマントル』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「キマルクスのブースト、ベリーモールでヴァンガードにアタック!ヒロキ君は本当に、あんな未来が正しいと思っているの⁉」

 

「ガード!『オペレーターガールレイカ(醒)』『ジャスティス・ゴールド(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000

PW36000➡PW11000

PW21000➡PW11000+SH20000=31000  タイヨウの手札6枚 山札22枚  ヒロキのダメージ5枚(裏3枚)

 

「・・・当然だろ?俺もカンパニーの1員なんだからな!ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ  PW26000  ハーツ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!エクスギャロップにパワープラス4000!イメージの世界・・・最高じゃねぇか。望みが全部叶うんだぜ?悪党共も・・・群れてるだけのザコ共も・・・みんな・・・みんないなくなる・・・」

 

ヒロキは不敵な笑みを浮かべている。

 

「グランドリフターをコール!グランドリフターのスキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト!自身とヴァンガードにパワープラス4000!グランヴィークルをコール!

グランヴィークルのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー15000以上!自身にパワープラス4000!30000以上で、ヴァンガードがギャロップ!エクスギャロップにパワープラス4000!大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランマントルをコール!」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランマントル  PW11000

 

「グランマントルのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!カウンターブラスト!ヴァンガードのパワー15000以上!自身にパワープラス4000!ヴァンガードのパワー35000以上!エクスギャロップにパワープラス4000!

真ん中のグランレディをレストして、スキル発動!ヴァンガードとグランマントルにそれぞれパワープラス4000!

もう1体のグランレディにも同じスキルをもう1度!ヴァンガードとグランマントルにパワープラス4000!」

 

  グランマントル    エクスギャロップ   グランドリフター

グランレディ(レスト) グランレディ(レスト) グランヴィークル

 

「どうだ見ろ!これでヴァンガードのパワーは50000!お前なんかと格が違うんだよ!エクスギャロップでヴァンガードにアタック!

グランドリフターのスキルで1枚ドロー!

エクスギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!超爆(バースト)!カウンターブラスト、Gゾーンのエクスギャロップを表に!パワー35000以上でエクスギャロップにドライブプラス1!パワー40000以上でグランマントルとグランドリフターにGゾーン表のエクスギャロップ2枚分、パワープラス8000!俺は正しい!だから正しい世界を手に入れられるんだ!!」

 

エクスギャロップは剣をかざし、光の衝撃波をグルグウィント(タイヨウ)に向けて放つ。衝撃波はグルグウィント(タイヨウ)のいるビルごと包み込んで爆発した。

 

「これが俺様のジャスティスフューチャーだ!!」

 

爆発した場所の煙が晴れるとそこには・・・

 

「完全ガード『神聖魔道士プリデリー』(コスト『ぶるるがる』)」

 

グルグウィント(タイヨウ)を守るプリデリーがいた。

 

「くっ・・・!」

 

「・・・昔・・・僕も同じようなことを考えてた」

 

「?」

 

「強くなれば認めてもらえる・・・居場所ができるって・・・何も怖くないって。でも・・・違ってた。僕はただ・・・弱い自分から逃げたかっただけ。何もできない自分を捨てたくて・・・強い力にすがっただけ」

 

「・・・っ」

 

「ねぇ、ヒロキ君・・・本当にいいの?」

 

「な、何が・・・っ⁉」

 

「これが本当に、ヒロキ君の望む世界なの?」

 

「・・・・・・っ」

 

タイヨウの言葉にヒロキは言いよどんでいる。

 

「ヒロキ君・・・」

 

「・・・っ!もういいじゃねぇか!!どうだって!!」

 

ヒロキはタイヨウの言葉を振り払うかのように声を荒げた。

 

「クワドラプルドライブ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランマントル』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランリーフ』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部グランマントルに!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部グランドリフターに!寝てれば幸せになれんだぞ!!?なのに・・・何で・・・わざわざ苦しい思いして・・・いいじゃんかもう!!グランヴィークルのブースト、グランドリフターでヴァンガードにアタック!!」

 

「ジェネレーションガード!!黄金獣すれいみー・フレア!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『キュアラブル・エンジェル(治)』

 

「スキル発動!レガンを山札の下へ!山札の上から5枚見て、ぶるるがる、聖管の奏者ヘリーをガーディアンサークルにコール!」

 

「くっ・・・グランマントルでヴァンガードにアタック!!みんなでおとなしく寝てれば、全部叶うんだーー!!!」

 

「ガード!『スカーフェイス・ライオン(☆)』『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』インターセプト!さらに『神聖魔道士プイス』『春光の騎士ベリーモール』」

 

「・・・っ!ターン・・・エンド・・・」

 

PW50000➡PW11000(完全ガード)

PW37000➡PW11000+SH30000=41000

PW36000➡PW11000+SH30000=41000  ヒロキの手札6枚 山札23枚  タイヨウのダメージ5枚(裏2枚)

 

「・・・僕も見たよ、完全なる未来。すごく・・・すごく幸せだった・・・。そこにはクロノさんや、シオンさん、ユイさん、トコハさん、みんないて、その世界では僕の過去が全部なかったことになっていた。ぼくが1人ぼっちだったことも・・・道を見失ったことも・・・苦しかったことも・・・全部・・・」

 

今思えば今のタイヨウでいられたのは、クロノたちに出会い、道を見失い、勇気づけてくれたおかげだった。その全てがなかったことになってしまったら、今のタイヨウはなかったのかもしれない。

 

「忘れちゃダメなんだ・・・どんなに辛くても・・・」

 

「・・・・・・」

 

「それがなかったら、クロノさんたちの出会いも、今の僕も、掴みたい未来も・・・全部意味がなくなるんだ!!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『曙光の騎士ゴルボドゥク』グレード1+2

 

その黄金の輝きを持つ竜は、太陽の光を浴び、その姿を現した。

 

「黄金竜グロリアスレイニング・ドラゴン!!!!」

 

黄金竜グロリアスレイニング・ドラゴン  PW26000  ハーツ『旭光の騎士グルグウィント』

 

超越(ストライド)スキル!山札の上から4枚見て、残陽の騎士ヘンリネスをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

残陽の騎士ヘンリネス  PW9000

 

「ヘンリネスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラスト!山札の上3枚見て、イアゴーをスペリオルコール!ヴァンガードがグルグウィントでそれぞれパワープラス3000!

ヘリーをコール!結束(ユナイト)!パワープラス3000!」

 

ヘンリネス グロリアス イアゴー

 ヘリー    R   キマルクス

 

「ヴァンガードは絆なんだ。僕にそのことを教えてくれた人たちとの・・・大切な・・・」

 

「・・・・・・っ」

 

「キマルクスのブースト、イアゴーでヴァンガードにアタック!」

 

「が、ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』インターセプト!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』」

 

「ヘリーのブースト、ヘンリネスでヴァンガードにアタック!」

 

「く・・・来るなーー!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「ヘリーはソウルに!カウンタチャージ!グロリアスでヴァンガードにアタック!

グロリアスの結束(ユナイト)!カウンターブラスト!Gゾーンのグロリアスを表に!

ヘンリネス、イアゴーを山札の下に!山札の上から7枚見て、Gゾーンと同じ枚数までスペリオルコール!ヘンリネス、グルグウィントをスペリオルコール!

ヘンリネスのスキル!山札の上から3枚見て、レガンをスペリオルコール!それぞれにパワープラス3000!

レガンの結束(ユナイト)!パワープラス3000!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランリーフ』(コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランマントル』)」

 

グロリアスは槍に太陽の光を帯び、光をグランギャロップ目掛けて放つ。光はグランリーフが全て受け止める。

 

「トリプルドライブ『神聖魔道士プリデリー』『どーんがる』『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』」クリティカルトリガー!効果は全てグルグウィントに!グルグウィントでヴァンガードにアタック!辛くても、苦しくても、ヴァンガードが繋ぐ絆が支えてくれる!ヒロキ君、君とだって・・・」

 

「・・・っ」

 

「ヒロキ君、僕は君と・・・友達になりたいんだ。夢なんかじゃない。本当の君と・・・」

 

ヒロキの瞳には涙が溢れ、タイヨウはそんなヒロキに手を差し伸べる。ヒロキは差し伸べられた手を触れようと、手を伸ばす。そして、互いに握手を交わし、2人は友達となった。

 

現実ではグルグウィントがグランギャロップに近づき、剣の光をグランギャロップ浴びせる。グランギャロップは光を浴びて、光の粒子へと変わっていく。このファイトに影響してか、1部の人々が、イメージの世界から脱出し、目を覚ましたのであった。

 

PW21000➡PW11000+SH15000=26000

PW19000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW16000➡PW11000

 

ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』

 

タイヨウのダメージ5枚  ヒロキのダメージ6枚  勝者タイヨウ

 

審判のファイト・・・残り6つ

 

to be continued…




リューズ「私が夢までに見た完全なる未来まであともう少し」

伊吹「そうはさせない!」

リューズ「裁定者の資格も持たない者に、何ができる?けなげを通り越して・・・哀れだよ」

伊吹「元より承知!これは、ヴァンガードが俺に与えた、贖罪の機会!俺は必ず、お前を止めてみせる!!」

TURN106「機械仕掛けの神」


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機械仕掛けの神

明日からBCF大阪が開かれるため、万全に備えて時間的に早めに投稿しました!

私も明日の会場に行くので今から楽しみです!

やろうと思っているのはクランリーダーファイトです!

なれるかどうかはわかりませんが、全力で頑張りたいと思います!もちろん使用するクランはディメポです!

前置きはこれぐらいにして、本編に入りましょうか。

それではどうぞ!


時間はストライドゲートが開かれる前に遡り、元リューズラボでは、クリスは頼まれていたものを完成し、それを伊吹に渡す。それは何かの装置のようだ。

 

「出来たよ。急ごしらえだけど、君のオーダーには応えたつもりだ。ギアースに蓄積された新導クロノとクロノ・ドランの波長データを抽出、解析した。装置を発する波長はストライドマターを介してシリンダーに干渉、一瞬だがクロノ・ドランを覚醒させる。いわば専用の目覚ましだ」

 

つまりこの装置を起動させれば、今現在催眠状態であるクロノ・ドランがストライドマターを通して目覚めることが可能という事だ。

 

「後は十二支刻獣である、彼の力を借りられれば・・・」

 

 

 

TURN106「機械仕掛けの神」

 

 

 

光の塔の中にいるリューズのいる空間で、リューズと裁定者に選ばれていない者、伊吹のファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

「ネオンメサイア!」

 

「クロノ・ティガー」

 

ネオンメサイア  PW5000

 

クロノ・ティガー  PW5000

 

「私の先攻だ。ドロー。ライド!紆余曲折の理想巨兵(ボルターロ・イデアドローン)!クロノ・ティガーは移動!ターンエンド!」

 

紆余曲折の理想巨兵(ボルターロ・イデアドローン)  PW7000

 

R 紆余曲折 R

R ティガー R  リューズの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!アスリープ・メサイア!ネオンメサイアは移動!コール!デスティニー・ディーラー!」

 

アスリープ・メサイア  PW8000

デスティニー・ディーラー  PW7000

 

「デスティニー・ディーラーのスキル!手札からグレード3を相手に見せ、山札からオルターエゴ・メサイアを手札に!そして、手札を1枚捨てる!」

 

デスティニー アスリープ R

  R     ネオン  R

 

「デスティニー・ディーラーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『クロノドーズ・シープ(引)』」

 

「ネオンメサイアのブースト、アスリープ・メサイアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『ブリンクメサイア(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『粉骨砕身の理想巨兵(エルガシア・イデアドローン)』『クロノファング・タイガー』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW7000➡PW7000+SH5000=12000

PW13000➡PW7000  伊吹の手札5枚 山札41枚  リューズのダメージ2枚

 

「まさか未来の担い手でもない罪人が乗り込んでくるとはな・・・まぁいい。このファイトでヴァンガードがお前を裁くだろう。ライド。完全燃焼の理想巨兵(ケルゴメイ・イデアドローン)無法地帯の理想巨兵(アナーキア・イデアドローン)強行突破の理想巨兵(ディアベルノ・イデアドローン)を2体コール」

 

完全燃焼の理想巨兵(ケルゴメイ・イデアドローン)  PW9000

強行突破の理想巨兵(ディアベルノ・イデアドローン)  PW9000

無法地帯の理想巨兵(アナーキア・イデアドローン)(☆)  PW4000

 

強行突破 完全燃焼 強行突破

無法地帯 ティガー  R

 

「右の強行突破(ディアベルノ)でヴァンガードにアタック。

強行突破(ディアベルノ)のスキル。カウンターブラストを払い、山札の上1枚をバインド『忠義一徹の理想巨兵(アリティノース・イデアドローン)』パワープラス2000し、スキルを与える」

 

「ガード!『アステロイド・ウルフ(☆)』」

 

「クロノ・ティガーのブースト、完全燃焼(ケルゴメイ)でヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『クロノセラピー・ハムスター(治)』ヒールトリガー。ダメージを回復し、パワーを左の強行突破(ディアベルノ)に」

 

「ダメージチェック『黒色矮星のレディバトラー』」

 

無法地帯(アナーキア)のブースト、強行突破(ディアベルノ)でヴァンガードにアタック。

強行突破(ディアベルノ)のスキル。カウンターブラストを払い、山札の上1枚をバインド『クロノタイマー・レグホン(醒)』」

 

クロノタイマー・レグホン・・・十二支刻獣のユニットがバインドされたその時、宇宙の衛星軌道の歯車が動き出し、少しだけ動き出された。その音がかすかながらこの空間に届いていた。

 

「・・・?」

 

「聞こえたか?運命が刻む音。これにより、パワープラス2000」

 

「ノーガード!ダメージチェック『アスリープ・メサイア』」

 

「アタックがヒットしたので、山札から2枚探し、1枚はドロップ『粉骨砕身の理想巨兵(エルガシア・イデアドローン)』さらに1枚をバインド『クロノダッシュ・ペッカリー』」

 

十二支刻獣がバインドされ、また衛星軌道の歯車が動き出された。

 

「そして、十二支刻獣がバインドされたため、カウンタチャージ。ターンエンド」

 

PW11000➡PW8000+SH10000=18000

PW14000➡PW8000

PW20000➡PW8000  リューズの手札2枚 山札36枚  伊吹のダメージ2枚

 

「十二支刻獣を拘束し、その力を得た時、このファイトにも完全なる未来が訪れる。心せよ」

 

「(いったい何を・・・?いや・・・何が起ころうとも関係ない。俺は俺の使命を果たすまで!)ライド!アローザル・メサイア!デスティニー・ディーラーを移動!アローザルをコール!」

 

アローザル・メサイア  PW9000

 

アローザル  アローザル R

デスティニー  ネオン  R

 

「ネオンメサイアのブースト、アローザルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『烈脚のドリルモンク』」

 

「ダメージチェック『紆余曲折の理想巨兵(ボルターロ・イデアドローン)』」

 

「デスティニー・ディーラーのブースト、アローザルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『スチームスカラーエメルアンナ』」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW9000(+5000)

PW16000➡PW9000  伊吹の手札4枚 山札37枚  リューズのダメージ2枚

 

 

現実では、ストライドゲートによって眠っていたカムイ、キョウヤ、ハイメがファイトの影響により、目を覚ました。

 

「う・・・う~ん・・・あれ?俺、何で・・・?」

 

「夢・・・見てた・・・?何で・・・?」

 

「・・・どうやら、あの光が原因らしいな。そして、戦いはすでに始まっていたようだ・・・」

 

3人の中で1番状況の呑み込みが早かったキョウヤは光の方と、リューズのユニットと伊吹のユニットが戦っている様子に指を指す。アローザルが完全燃焼(ケルゴメイ)に攻撃をし、完全燃焼(ケルゴメイ)は3人の近くにあるビルに激突する。

 

「まさか・・・アミーゴたちはもう・・・!」

 

「そう思って間違いないだろうな」

 

「くそ!何で俺たちは寝ちまってたんだ!」

 

カムイが悔いていた時、キョウヤのスマホに通話着信が入る。相手はマモルからだ。どうやらマモルや支部長たちもイメージの世界から脱出できたようだ。名前を確認したキョウヤは通話に出る。

 

「安城か!」

 

『キョウヤ君!無事かい⁉』

 

「ああ!葛城やハイメも無事だ!俺たちは、あの光によっていつの間にか眠っていたようでな・・・」

 

『・・・僕たちも同じだ。今の今まで、眠ってしまっていたんだ』

 

「ではやはり・・・」

 

『ああ。起きられたのは、あのファイトの影響だと思う』

 

3人は光の塔の方に視線を向ける。

 

 

「・・・共に見届けよう、救われる世界を。ライド!クロノファング・タイガー!!」

 

クロノファング・タイガー  PW11000

 

「クロノファング・タイガーのスキル。手札から1枚バインド『クロノスピン・サーペント』」

 

また1つ、歯車が動き出した。

 

「相手リアガードを山札の下に。その代わり、グレードマイナス2のユニットをリアガードにコールしても構わない。デスティニー・ディーラーを山札の下に」

 

(くっ・・・グレード1のため・・・それ以下のユニットが呼び出せない・・・!)

 

強行突破 クロノファング 強行突破

無法地帯  ティガー    R

 

「右の強行突破(ディアベルノ)でヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『アローザル・メサイア』」

 

「クロノ・ティガーのブースト、クロノファングでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『スチームブレス・ドラゴン』『クロノボレー・ラビット(☆)』クリティカルトリガー!パワーは強行突破(ディアベルノ)に、クリティカルはクロノファングに!」

 

クロノファングはアローザルに接近し、拳型兵装の腕でアローザルを地面に叩つけるように打撃を与える。

 

「くっ・・・ダメージチェック『重力井戸のレディバトラー』『ダークメタル・カメレオン』」

 

無法地帯(アナーキア)のブースト、強行突破(ディアベルノ)でヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ブリンクメサイア(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000➡PW11000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000  リューズの手札3枚 山札32枚  伊吹のダメージ4枚

 

 

現実の3人はマモルの電話を終え、急いで光の塔の中に入ろおうとするが・・・

 

ガンッ!

 

「「うわぁ!」」

 

「くっ!」

 

光の塔に見えない壁でもあるのか、3人は光の塔に入ることができなかった。

 

「くそ!何もできないのか・・・俺たちには!」

 

「くっ・・・ふがいない・・・」

 

「アミーゴーーーー!!」

 

 

「ライド!オルターエゴ・メサイア!!」

 

オルターエゴ・メサイア  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!!」

 

現実にアムネスティでも、エクセリクスでもない、また別の救世主、メサイアが降り立った。

 

「創世竜フラジオレット・メサイア!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『烈脚のドリルモンク』グレード3

 

創世竜フラジオレット・メサイア  PW26000  ハーツ『オルターエゴ・メサイア』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、ネオンメサイアを呪縛(ロック)し、左の強行突破(ディアベルノ)呪縛(ロック)!フラジオレットにパワープラス5000!アレスター・メサイアをコール!」

 

アレスター・メサイア  PW9000

 

「アレスターのGB(ジェネレーションブレイク)!メサイアのグレード3以上がいるならば、パワープラス2000!」

 

アレスター フラジオレット R

  R      ○    R

 

「アレスター・メサイアでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『クロノビート・ヴァッファロー』」

 

「アレスター・メサイアのスキル。自身を呪縛(ロック)し、クロノ・ティガーを呪縛(ロック)。フラジオレットでヴァンガードにアタック!

フラジオレットのスキル!カウンターブラスト、Gゾーンの裏のカード、ブラジオレットを表に!Gゾーン表のブラジオレットの数だけ、呪縛(ロック)カードを解呪縛(アンロック)2枚できる!アレスターとネオンメサイアを解呪縛(アンロック)

さらに、1枚以上解呪縛(アンロック)された時、呪縛(ロック)カードをΩ呪縛(オメガロック)できる!強行突破(ディアベルノ)とティガーをΩ呪縛《オメガロック》!

ネオンメサイアのGB(ジェネレーションブレイク)!ネオンメサイアが解呪縛(アンロック)された時、ソウルに入れ、山札からメサイアのグレード3を手にすることができる!オルターエゴ・メサイアを手札に!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『綻びた世界のレディヒーラー(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはアレスターに!『黒色矮星のレディバトラー』『アステロイド・ウルフ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てアレスター・メサイアに!」

 

フラジオレットは杖にエネルギーを収束し、たまったエネルギーをクロノファングに放つ。クロノファングはそのエネルギーをまともに喰らう。

 

「ダメージチェック『クロノクロウ・モンキー』『無法地帯の理想巨兵(アナーキア・イデアドローン)(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

「アレスター・メサイアで、強行突破(ディアベルノ)にアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW31000➡PW11000(+5000)

PW19000➡PW9000  伊吹の手札5枚 山札31枚  リューズのダメージ4枚

 

「・・・呪縛(ロック)し、解呪縛(アンロック)することで、新たな力を得る・・・メサイアの十八番だな・・・。だが、いくら他人を解放しようとも、お前がお前を縛る罪からは解放されることはない。そんなお前でさえ、完全なる未来で救われる。これはそのための禊だ。超越せよ!!機械仕掛けの神(デウスエクスマキナ)エルゴス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームブレス・ドラゴン』グレード1+2

 

機械仕掛けの神(デウスエクスマキナ)エルゴス  PW26000  ハーツ『クロノファング・タイガー』

 

無法地帯の理想巨兵(アナーキア・イデアドローン)のスキル。無法地帯(アナーキア)を山札に戻し、ドロップゾーンとソウルのギアコロッサスを山札に戻す。ドロップゾーンの強行突破(ディアベルノ)、ソウルの完全燃焼(ケルゴメイ)を山札に戻し、シャッフル。山札の上から3枚見て、1枚は手札に、1枚はソウルに、1枚はバインド『クロノボレー・ラビット(☆)』」

 

また歯車が動き出す。

 

「クロノビート・ヴァッファローをコール」

 

クロノビート・ヴァッファロー  PW9000

 

● エルゴス クロノビート

R  ○     R

 

「エルゴスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『クロノファング・タイガー』『スチームスカラーエメルアンナ』『夜に啼くギアタビー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはクロノビートに、クリティカルはエルゴスに」

 

エルゴスは3つもある顔の部分の瞳からレーザーをオルターエゴに放った。オルターエゴはそのレーザーの衝撃で川に落ちていく。

 

「ダメージチェック『ダークメタル・カメレオン』『真空に咲く花コスモリース』

 

「エルゴスのスキル。山札の上から1枚をバインド『クロノドーズ・シープ(引)』そしてバインドされているを忠義一徹の理想巨兵(アリティノース・イデアドローン)手札に加え、さらにバインド『クロノクロウ・モンキー』」

 

十二支刻獣が2枚バインドされたため、歯車が2回分動き出した。

 

「近づいていってるな。刻一刻、お前に罰が下るその時が。クロノビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『デスティニー・ディーラー』」

 

「ターンエンド」

 

PW26000➡PW11000

PW14000➡PW11000+SH5000=16000  リューズの手札5枚 山札25枚  伊吹のダメージ5枚(裏1枚)

 

「・・・罰か・・・望むところだ!」

 

かつて伊吹は、取り返しのつかない罪を犯してしまった。全てを憎み、ヴァンガードを滅ぼそうとした。伊吹は罪の重さに耐えかねて、世界中をさまよっていた時、新導ライブと出会い、ヴァンガードの・・・世界の危機を知ったのだ。伊吹はこの時、運命と考えていたようだ。

 

『俺がやります!あなたが止めても俺はやる!俺が・・・俺がやらなければいけないんだ!!』

 

その時ライブから渡されたのが後々クロノのデッキとなるギアクロニクルのデッキなのだ。罪を償えと、伊吹はこれをヴァンガードが与えてくれた贖罪の機会だと、運命だと伊吹は思った。

 

(俺に課せられた使命は、全ての鍵であり、切り札となる少年を見守り、育て、導くこと・・・。だが最初はこいつが使えなければ俺が代わりにやればいい・・・正直そう思っていた。心を閉ざし、自分は1人だと思い込んでる背中が・・・かつての自分によく似ていて、腹が立ったのかもしれない。だが・・・お前は俺の思惑を超越して、自分の世界を広げていった。お前の成長を見守るのは本当に歯がゆく、腹立たしく、そして・・・楽しかった)

 

伊吹は自分につけている胸当てを手に触れている。

 

「(今はもう信じている。あいつは自らの力で成長し、進んでゆけると・・・)そのための道を俺が切り開く!ストライドジェネレーション!!!創世竜フラジオレット・メサイア!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オルターエゴ・メサイア』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!アレスター、クロノビートを呪縛(ロック)!フラジオレットにパワープラス5000!黒色矮星のレディバトラー、サクリファイス・メサイアをコール!」

 

黒色矮星のレディバトラー  PW9000

サクリファイス・メサイア  PW7000

 

○ フラジオレット  黒色矮星

R    R    サクリファイス

 

「サクリファイスのブースト、黒色矮星でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『クロノタイマー・レグホン(醒)』スタンドトリガー。パワーはクロノファングに」

 

「黒色矮星のGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払い、フラジオレットにパワープラス5000!黒色矮星を呪縛(ロック)

サクリファイス・メサイアのGB(ジェネレーションブレイク)!グレード3以上のメサイアがいれば、サクリファイスを呪縛(ロック)!カウンタチャージし、フラジオレットにさらにパワープラス3000!フラジオレットでヴァンガードにアタック!

フラジオレットのスキル!カウンターブラスト、Gゾーンのアムネスティ・メサイアを表に!黒色矮星、サクリファイス、アレスターを解呪縛(アンロック)!3枚以上解呪縛(アンロック)され、これによりクリティカルプラス1!

クロノビート、強行突破(ディアベルノ)、ティガーをΩ呪縛(オメガロック)!」

 

「ガード。我が盾となり、スチームスカラーエメルアンナの名のもとに、クインテットウォール!」

 

クインテットウォール  『夜に啼くギアタビー(☆)』『スチームブレス・ドラゴン』『クロノエトス・ジャッカル』『クロノダッシュ・ペッカリー』『クロノチャージ・ユニコーン』

 

フラジオレットの太陽の光のから集められた炎がクロノファング目掛けて放たれたが、エメルアンナが呼び出した複数の5体ガーディアンと歯車によって防がれる。

 

「ちっ・・・トリプルドライブ『アレスター・メサイア』セカンドチェック『綻びた世界のレディヒーラー(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復し、パワーはフラジオレットに!サードチェック『重力井戸のレディバトラー』」

 

「エメルアンナのスキル発動。ドロップから1枚バインド『クロノビート・ヴァッファロー』ドロップゾーンの2枚を山札に戻し、シャッフル」

 

戻したカード『クロノエトス・ジャッカル』『クロノチャージ・ユニコーン』

 

「サクリファイスのブースト、黒色矮星でヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『忠義一徹の理想巨兵(アリティノース・イデアドローン)』」

 

「黒色矮星のスキル!カウンターブラストを払い、アレスターにパワープラス5000!自身を呪縛(ロック)

サクリファイスのスキル!自身を呪縛(ロック)!アレスターにパワープラス3000!カウンタチャージ!解呪縛(アンロック)したアレスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『夜に啼くギアタビー(☆)』」

 

「くっ・・・ターンエンド」

 

PW16000➡PW11000(+5000)

PW39000➡PW16000+SH30000=46000

PW16000➡PW16000+SH5000=21000

PW17000➡PW16000+SH10000=26000  伊吹の手札5枚 山札25枚  リューズのダメージ5枚(裏1枚)

 

「足搔けば足搔くほど、運命の歯車がお前の首を絞める。皮肉なものだな?超越せよ!!己が全てを賭して、未来を開く反逆の使途!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノファング・タイガー』グレード3

 

時空の扉から反逆の虎がその姿を現した。これはクロノファング・タイガーの未来の姿だ。

 

「クロノタイガー・リベリオン!!!」

 

クロノタイガー・リベリオン  PW26000  ハーツ『クロノファング・タイガー』

 

「クロノタイガー・リベリオンのスキル。バインドゾーンのカード2枚につき、パワープラス5000!今バインドされてるカードは7枚。よってパワープラス15000。無法地帯の理想巨兵(アナーキア・イデアドローン)をコール。

無法地帯(アナーキア)のスキル。ドロップゾーンの忠義一徹の理想巨兵(アリティノース・イデアドローン)とソウルの紆余曲折の理想巨兵(ボルターロ・イデアドローン)を山札に、無法地帯(アナーキア)を山札に戻し、シャッフル。山札の上3枚を見て、1枚は手札に、1枚はソウルに、1枚はバインド『クロノエトス・ジャッカル』

バインドゾーンのカードは8枚、さらにパワープラス5000!クロノチャージ・ユニコーンをコール」

 

クロノチャージ・ユニコーン  PW6000

 

「クロノチャージのスキル。他の十二支刻獣にパワープラス3000。クロノタイガー・リベリオンにパワープラス3000!」

 

   ●    リベリオン ●

クロノチャージ   ●   R

 

「クロノタイガー・リベリオンでヴァンガードにアタック!

クロノタイガー・リベリオンのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ソウルブラスト、Gゾーンのクロノタイガー・リベリオンを表に!リアガードと手札を1枚ずつバインド!『クロノセラピー・ハムスター(治)』『クロノチャージ・ユニコーン』クリティカルプラス1、ドライブプラス1!」

 

「なんだと⁉」

 

「バインド10枚!リベリオンのパワー、さらにプラス5000!」

 

「アステロイドでガード!!さらにジェネレーションガード!!滅星輝兵(デススターベイダー)デモンマクスウェル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『綻びた世界のレディヒーラー(治)』

 

滅星輝兵(デススターベイダー)デモンマクスウェル  SH15000

 

「デモンマクスウェルのスキル!後列にいるサクリファイス・メサイアを呪縛(ロック)!シールドプラス5000!ジェネレーションガード!!創世獣デスティニー・ガーディアン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『綻びた世界のレディヒーラー(治)』

 

創世獣デスティニー・ガーディアン  SH15000

 

「デスティニー・ガーディアンのスキル!サクリファイスとティガーを解呪縛(アンロック)!2体解呪縛(アンロック)したため、シールドプラス10000!

オルターエゴのGB(ジェネレーションブレイク)解呪縛(アンロック)された時、ソウルブラストして1枚ドロー!同じスキルをもう1度!ガード!!『ダークメタル・カメレオン』」

 

リベリオンは搭載されている重火器を使い、オルターエゴに向けて放射する。その炎をアステロイド、デモンマクスウェル、デスティニー・ガーディアン、さらにはダークメタルが守り、炎をかき消す。

 

「クワドラプルドライブ『スチームスカラーエメルアンナ』『クロノボレー・ラビット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てクロノタイガー・リベリオンに!『クロノスピンサーペント』『クロノセラピー・ハムスター(治)』ヒールトリガー。ダメージを回復し、パワーはクロノタイガー・リベリオンに。ターンエンド」

 

PW54000➡PW11000+60000=71000  リューズの手札4枚 山札16枚  伊吹のダメージ4枚(裏2枚)

 

「はぁ、はぁ、はぁ・・・」

 

「凌いだか。しかし後2枚・・・間もなく、完全なる未来が齎される」

 

「っ!ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!混沌を統べし者よ、真白き光で繋げ未来!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オルターエゴ・メサイア』グレード3

 

「創世竜エクセリクス・メサイア!!!!」

 

創世竜エクセリクス・メサイア  PW26000  ハーツ『オルターエゴ・メサイア』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、アレスターとティガーを呪縛(ロック)!エクセリクスにパワープラス5000!

サクリファイスのスキル!自身を呪縛(ロック)!カウンタチャージ!黒色矮星にパワープラス3000!」

 

○ エクセリクス 黒色矮星

R   R     ○

 

「エクセリクス・メサイアでヴァンガードにアタック!

エクセリクスのスキル!カウンターブラスト、Gゾーンのアムネスティを表に!全てのユニットを解呪縛(アンロック)!アレスターとサクリファイスにパワープラス3000!

そして、解呪縛(アンロック)されたクロノビート、強行突破(ディアベルノ)、ティガーを退却!解呪縛(アンロック)3体以上!クリティカルプラス1!いっけええええええ!!」

 

「クインテットウォール『スチームスカラーエメルアンナ』さらにガード『クロノスピン・サーペント』」

 

クインテットウォール  『全身全霊の理想巨兵(プロスパシア・イデアドローン)』『クロノセラピー・ハムスター(治)』『クロノチャージ・ユニコーン』『忠義一徹の理想巨兵(アリティノース・イデアドローン)』『紆余曲折の理想巨兵(ボルターロ・イデアドローン)

 

エクセリクスはクロノファングに接近し、攻撃を与えようとしたが、エメルアンナによって呼び出されたガーディアンたちに止められた。

 

「ちっ・・・トリプルドライブ『真空に咲く花コスモリース』セカンドチェック『震脚のパルスモンク(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て黒色矮星に!『ブリンクメサイア(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てアレスター・メサイアに!」

 

「エメルアンナのスキル。ドロップゾーンのクロノファング・タイガーをバインド。ドロップゾーンの2枚を山札に戻し、シャッフル」

 

戻したカード  『忠義一徹の理想巨兵(アリティノース・イデアドローン)』『紆余曲折の理想巨兵(ボルターロ・イデアドローン)

 

「くっ、サクリファイスのブースト、黒色矮星でヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード。時空獣パンドラ・キメラ」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノセラピー・ハムスター(治)』

 

時空獣パンドラ・キメラ  SH15000

 

「パンドラ・キメラのスキル。カウンターブラストを払い、後列にいるサクリファイスを山札の下へ」

 

「アレスター・メサイアでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『クロノボレー・ラビット(☆)』」

 

「なっ・・・!ターンエンド・・・」

 

PW26000➡PW11000+SH30000=41000

PW27000(-10000)➡PW11000+SH15000=26000

PW17000➡PW11000+SH10000=21000  伊吹の手札6枚 山札20枚  リューズのダメージ4枚(裏2枚)

 

「メサイア・・・なるほど、世界も救えない救世主か。いかなる犠牲を払い、全て失おうとも、私は世界を救う!」

 

リューズのユニットはヴァンガードのクロノファングただ1体。リューズはクロノファングをスタンドさせて、1枚引く。引いたカードは・・・

 

「・・・これが運命だ」

 

「!!」

 

十二支刻獣最後の1体、クロノ・ドランだった。普通ならコストが足りないためストライドできない。そう、普通なら・・・

 

「我が分身にして同志よ!クロノファング・タイガーのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!いかなるコストを払おうとも、絶対的に未来を掴む力!バインド!!」

 

クロノファングの能力によって、クロノ・ドランのグレードが3となり、ストライドを可能とさせた。そして、そのクロノ・ドランをコストを払ってすぐにバインドされたことにより、全ての十二支刻獣が揃い、時が来てしまった。

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノ・ドラン』グレード0+3

 

クロノ・ドラン➡バインド

 

「今こそ齎せ、世界を救う完全なる未来を。超越せよ!!!!」

 

現実に神々しい光が空から放たれ、その神々しい光と共に、世界を救うとするギアクロニクルの最終古代兵器が姿を現した。

 

機械仕掛けの神(デウスエクスマキナ)デミウルゴス!!!!」

 

機械仕掛けの神(デウスエクスマキナ)デミウルゴス  PW26000  ハーツ『クロノファング・タイガー』

 

「完全なる未来が、お前に裁定を下す!」

 

「・・・っ!」

 

「デミウルゴスのスキル発動。バインドゾーンから名前の異なる十二支刻獣を12枚、ドロップゾーンへ」

 

『クロノタイマー・レグホン(醒)』『クロノダッシュ・ペッカリー』『クロノスピン・サーペント』『クロノボレー・ラビット(☆)』『クロノドーズ・シープ(引)』『クロノクロウ・モンキー』『クロノビート・ヴァッファロー』『クロノエトス・ジャッカル』『クロノセラピー・ハムスター(治)』『クロノチャージ・ユニコーン』『クロノファング・タイガー』『クロノ・ドラン』  すべてドロップゾーンに

 

「引き換えに、ドロップから12枚、山札の上へ。描け、完全なる未来を!」

 

戻したカード『クロノタイマー・レグホン(醒)』『クロノボレー・ラビット(☆)』『クロノボレー・ラビット(☆)』『クロノドーズ・シープ(引)』『クロノセラピー・ハムスター(治)』『クロノセラピー・ハムスター(治)』『クロノセラピー・ハムスター(治)』『クロノボレー・ラビット(☆)』『夜に啼くギアタビー(☆)』『夜に啼くギアタビー(☆)』『夜に啼くギアタビー(☆)』『クロノドーズ・シープ(引)』

 

「さらに、デミウルゴスのアタックはグレード1以上のユニットを手札からガードできない」

 

「なっ・・・!!」

 

R デミウルゴス R

R   R    R

 

「デミウルゴスでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ・・・ガード!!『ブリンクメサイア(☆)』『震脚のパルスモンク(☆)』インターセプト『アレスター・メサイア』『黒色矮星のレディバトラー』」

 

「心して受けるがいい。ヴァンガードがお前に与える罰を。トリプルドライブ『クロノドーズ・シープ(引)』ドロートリガー。1枚ドロー、パワーはデミウルゴスに。だが、恐れる必要はない『クロノボレー・ラビット(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てデミウルゴスに。『クロノボレー・ラビット(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てデミウルゴスに。それこそが救いの時だ」

 

「・・・っ!!!」

 

デミウルゴスは強大なレーザーをオルターエゴ目掛けて放つが、ブリンクメサイア、パルスモンク、アレスター、黒色矮星で防ぎきった。だが、もう1撃のレーザーをデミウルゴスは放つ。守り手がいなくなり、オルターエゴはレーザーに包まれる。

 

伊吹のイメージにクロノが経験してきた様々な過去、未来などが映し出されてきた。そのイメージの中を伊吹は歩いていく。

 

(あぁ・・・そうか・・・きっとお前はこうやって・・・未来を進んでいくのであろうな・・・)

 

伊吹の前に、笑みを浮かべたクロノが立っていた。伊吹はクロノを見て、笑みを浮かべた。

 

(できることなら、本当の未来で・・・この光景を見たかった・・・)

 

PW26000(+15000)➡PW11000+SH30000=41000

 

ダメージチェック『烈脚のドリルモンク』『デスティニー・ディーラー』

 

伊吹のダメージ6枚  リューズのダメージ4枚  勝者リューズ

 

「・・・だが・・・俺が今すべきことは、お前に未来の鍵を渡すことだ」

 

伊吹は笑みを浮かべながら懐からクロノ・ドランを目覚めさせる装置を取り出す。

 

「一瞬でいい!起きろ、クロノ・ドラーーーン!!!」

 

「!!やめろ!!」

 

装置の役目に気付いたリューズはその場でクロノファングを召喚させる。クロノファングは拳型兵装で伊吹を吹き飛ばす。その前に伊吹は装置のスイッチを押した。

 

(未来を掴め・・・クロノ・・・)

 

伊吹のつけていた胸当てが外れ、真っ二つに割れてしまった。

 

 

「!!」

 

光の塔で道がなくて困っていたクロノの前に歯車の道が開かれた。

 

「この先に行けってことか・・・」

 

クロノが歯車の道を歩こうとすると、上からさらに1枚のカードが落ちてきた。クロノはそのカードを受け取る。

 

「!クロノ・ドラン!」

 

クロノが受け取ったカードは始まりのカード、クロノ・ドランだった。クロノは持っていたクロノジェットとネクステージのカードを見る。真っ白だった2枚のカードに色が戻ってきた。

 

「戻ってきた・・・。そうか!クロノ・ドランが戻ってきたからお前たちも戻ってきたんだな!お前たちがいれば絶対に負けねぇ!待ってろリューズ!」

 

クロノ・ドランやクロノジェット、ネクステージが戻ってきたことによって、クロノに希望が見えてきた。

 

「・・・でも・・・どうして・・・?まさか・・・あいつが・・・?」

 

クロノがクロノ・ドランが戻ってきたのが、伊吹のおかげという事を考えながら、歯車の道を進んでゆくのであった。

 

to be continued…




伊吹「俺はここまでだ・・・。
だが・・・俺は1つ希望を残した。
この俺の・・・この世界の・・・この未来の唯一の光・・・。
俺は救済者にはなれなかった。
だがお前なら・・・お前なら・・・頼んだぞ、クロノ・・・」

TURN107「幼馴染だから・・・」


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幼馴染だから・・・

今回はオリジナル回です。

なんかちょっと無理やり感が否めないかもしれませんが、ゆっくり読んでくれると嬉しいです。

活動報告にて、ユキノちゃんのデッキも載せましたので、よろしければそちらもどうぞ。

それではどうぞ!


光の塔の中に入ったアムは壊れた海賊船のような足場に降り立ち、周りを見回した。周りを見回すと、氷でできた柱が見えてきた。その柱に、アムにとって見覚えのある女性の姿が見えてきた。見間違えるはずもない。幼き頃からずっと一緒で、一緒に道を歩いてきた人物を・・・

 

「ユキノ!」

 

「⁉アム・・・?」

 

水城ユキノはアムを見て、驚愕な表情したが、すぐに頭を回転させ、今の状況を考察する。

 

(ファイトの相手は、互いの因縁結んだ相手によって決まるとは言っていたけど・・・まさかアムとだなんて・・・)

 

ユキノは本当はこのような場所でアムとファイトはしたくなかった。だが・・・

 

(いや・・・これもアムのため・・・あの世界の実現はルーナの意思でもある!絶対に勝つ!たとえその相手が・・・アムだったとしても!!)

 

ユキノの意思が強くなると同時にユキノとアムの前にファイトマットが出現する。お互いにファイトの準備を行う。

 

(私は・・・ユキノに言いたいことがたくさんある!ルーナも心配だけど・・・今の私の気持ちをユキノにぶつける絶好の機会!絶対にユキノの目を覚まさせる!!)

 

ゴーン、ゴーン、ゴーン・・・

 

互いに準備が終わり、世界の運命を決める1戦が始まろうとしていた。

 

 

 

TURN107「幼馴染だから・・・」

 

 

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「死せざる死者グルナッシュ!」

 

「禁書の魔女シナモン!」

 

死せざる死者グルナッシュ  PW5000

 

禁書の魔女シナモン  PW5000

 

「私の先攻!ドロー!ライド!パーティング・シェイド!グルナッシュは移動!ターンエンド!」

 

パーティング・シェイド  PW8000

 

R パーティング R

R グルナッシュ R  アムの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!次代の神器スクルド!シナモンは移動!枷の戒めゲルギャをコール!」

 

次代の神器スクルド  PW7000

枷の戒めゲルギャ  PW7000

 

「ゲルギャの天啓!山札の上1枚見て、その置き場所を決める。山札の上へ」

 

(さっそくきた!あのカードはおそらく・・・)

 

ゲルギャ スクルド R

 R   シナモン R

 

「シナモンのブースト、スクルドでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード!」

 

「ドライブチェック『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはゲルギャに、クリティカルはスクルドに!」

 

「ダメージチェック『ランブリング・シェイド』『悪霊竜ガストドラゴン』(やっぱりか・・・!)」

 

「ゲルギャでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『粉骨の呪術師ネグロボーン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW8000

PW12000➡PW8000+SH5000=13000  ユキノの手札5枚 山札42枚  アムのダメージ2枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!海賊剣士コロンバール!倦怠の呪術師ネグロレイジーをコール!」

 

海賊剣士コロンバール  PW9000

倦怠の呪術師ネグロレイジー  PW9000

 

「ネグロレイジーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『黄昏の神器ヘスペリス』」

 

「グルナッシュのブースト、コロンバールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『夜霧の吸血姫ナイトローゼ』」

 

「ダメージチェック『春眠の女神ターロ(醒)』スタンドトリガー!ゲルギャをスタンド、パワーヴはヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000

PW14000➡PW7000(+5000)  アムの手札4枚 山札39枚  ユキノのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!黄昏の神器ヘスペリス!ゲルギャを移動!戦巫女コトノハをコール!」

 

黄昏の神器ヘスペリス  PW9000

戦巫女コトノハ  PW9000

 

「コトノハの天啓!山札の上1枚見て、置き場所を決める!ソウルへ!ゲルギャをレスト!

コトノハのスキル!ソウルにカードが置かれてパワープラス1000!天啓能力で置かれたためさらにパワープラス1000!」

 

  コトノハ    ヘスペリス R

ゲルギャ(レスト) シナモン  R

 

「コトノハでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『お化けのこーでぃ(☆)』」

 

「シナモンのブースト、ヘスペリスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『運命の神器ノルン』」

 

「ダメージチェック『竜巻のジン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000  ユキノの手札5枚 山札37枚  アムのダメージ3枚

 

「・・・私たちの始まりは、突然だったね」

 

「突然何よ?」

 

「ユキノのお父さんが、うちの家に来て、ユキノを預けてほしいって、言ったのが、私とユキノの関係の始まりだった。ライド!夜霧の吸血姫ナイトローゼ!!」

 

夜霧の吸血姫ナイトローゼ  PW11000

 

「お化けのとみー兄弟と、ランペイジ・シェイドをコール!」

 

お化けのとみー兄弟  PW7000

ランペイジ・シェイド(☆)  PW4000

 

ネグロレイジー ナイトローゼ ランペイジ

   R    グルナッシュ  とみー

 

「ネグロレイジーでコトノハにアタック!」

 

「ガード!『運命の神器ノルン』」

 

「私から見て幼かったユキノは、本当に子供っぽくて、泣き虫で、友達思いだった。とみー兄弟のブースト、ランペイジでコトノハにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「でも、私たちが成長するにあたって、ユキノはだいぶ変わった・・・。グルナッシュのブースト、ナイトローゼでヴァンガードにアタック!

ランペイジのスキル!ヴァンガードがナイトローゼなら、ソウルに入れて1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『お化けのとみー兄弟』『荒海のバンシー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ナイトローゼに!」

 

ナイトローゼ(アム)はヘスペリス(ユキノ)に接近し、カットラスで切り裂き、ヘスペリス(ユキノ)を海に叩きつける。

 

「・・・ダメージチェック『氷紋の女神スヴァーヴァ』『慈悲の神器エイル(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW11000➡PW9000

PW21000(+5000)➡PW9000(+5000)  アムの手札4枚 山札34枚  ユキノのダメージ3枚

 

「ユキノがまだ友達を思う気持ちがあるなら、どうしてルーナを犠牲にしようとするの⁉納得もしていないのに、どうして⁉」

 

「・・・アム、この世にはね、救いたくてもどうしようもない命があるってこと、わかる?姉さんに対しても・・・ルーナに対してもね」

 

「ユキノ、あなた・・・」

 

「ルーナは自分を犠牲にしてあんたの願いを叶えようとしている。姉さんを死に追い込ませた私に・・・どうこうする資格なんてない。ライド!今世の神器ヴェルザンディ!!」

 

今世の神器ヴェルザンディ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!聖火の究極神器デメテール!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『今世の神器ヴェルザンディ』グレード3

 

聖火の究極神器デメテール  PW26000  ハーツ『今世の神器ヴェルザンディ』

 

「氷紋の女神スヴァーヴァをコール!」

 

氷紋の女神スヴァーヴァ  PW11000

 

「スヴァーヴァの天啓!山札の上1枚を見て、その置き場所を決める!ソウルへ。ゲルギャをレスト!

超越(ストライド)スキル!神器のGユニットにストライドしているなら、ソウルにカードが入るたびに前列の神器のユニットにパワープラス1000!

スヴァーヴァのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『次代の神器スクルド』『黄昏の神器ヘスペリス』『神界獣スコル』スヴァーヴァにパワープラス5000!

ヘスペリスのスキル!ソウルからドロップゾーンに置かれたため、スキル獲得!真昼の神器へメラをコール!」

 

真昼の神器へメラ  PW9000

 

「へメラのスキル。ドロップゾーンにある神器のユニットを3枚ソウルへ『次代の神器スクルド』『黄昏の神器ヘスペリス』『今世の神器ヴェルザンディ』

超越(ストライド)スキル!へメラとデメテールにパワープラス3000!

ソウルにあるゲルギャのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルから山札の下に戻し、リアガードのゲルギャをスタンド!パワープラス3000!」

 

へメラ  デメテール スヴァーヴァ

ゲルギャ シナモン    R

 

「・・・姉さんはいつも死と隣り合わせだった。それなのに、私はそのことを気にかけず、ずっと姉さんを連れまわしてた。病気だって知っていたのに・・・。・・・スヴァーヴァでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ランペイジ・シェイド(☆)』」

 

「あれじゃあ実質私が・・・。・・・シナモンのブースト、デメテールでヴァンガードにアタック!デメテールのスキル!ハーツが神器ならカウンターブラストを払ってソウルチャージ『春眠の女神ターロ(醒)』『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』『衰微の女神ヘル』カウンタチャージ!

超越(ストライド)スキル!前列の神器にさらにパワープラス3000!」

 

「・・・ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『凍気の女神スヴェル』『神界蛇ヨルムンガンド』『ドリーミング・ドラゴン(醒)』スタンドトリガー!スヴァーヴァをスタンド、パワーはへメラに!」

 

デメテール(ユキノ)は杖に聖火の炎を強くさせ、その炎を球体にしてナイトローゼ(アム)に放つ。ナイトローゼ(アム)はその炎に包まれる。

 

「ダメージチェック『荒海のバンシー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!・・・あんたまさか、自分のお姉さんを死なせたのは自分だって思ってるの⁉」

 

アムの問いかけにユキノは黙ったまま頷く。

 

「私がこのことに自覚し始めたのは、サトル義兄さんとのファイトの後よ。サトル義兄さんも姉さんと同じ病を患わっていた。その後に、全て気付いたんだ。悪いのは、私だという事に・・・。

ヘスペリスのスキル発動!アタックがヒットしたため、相手リアガードを退却させることができる!とみー兄弟を退却!」

 

「・・・・・・」

 

「シナモンのスキル!アタックがヒットしたため、ソウルに入れてソウルチャージ『運命の神器ノルン』『祓いの神器シャイニー・エンジェル』

超越(ストライド)スキル!さらに前列の神器にパワープラス3000!スヴァーヴァでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『倦怠の呪術師ネグロレイジー』」

 

「ゲルギャのブースト、へメラでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!蝕骸竜ディープコープス・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『おまじないするバンシー(治)』

 

蝕骸竜ディープコープス・ドラゴン  SH15000

 

「スキル発動!山札の上2枚をドロップゾーンに!『お化けのこーでぃ(☆)』『腐海の呪術師ネグロルーク』シールドプラス5000!」

 

「・・・ターンエンド・・・」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW38000➡PW11000(+SH5000)

PW16000➡PW16000+SH5000=21000

PW28000➡PW16000+SH20000=36000  ユキノの手札4枚 山札26枚  アムのダメージ4枚

 

「だから・・・私がルーナの決めたことに口出しできない・・・何も言えない・・・。全て悪い私が・・・」

 

「バッカじゃないの!!?」

 

「⁉」

 

「さっきから黙って聞いてれば・・・ふざけるのも大概にしなさいよ!!ストライドジェネレーション!!!嵐を呼ぶ海賊王ガッシュ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『悪霊竜ガストドラゴン』グレード3

 

嵐を呼ぶ海賊王ガッシュ  PW26000  ハーツ『夜霧の吸血姫ナイトローゼ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、ドロップゾーンのネグロレイジーをスペリオルコール!パワープラス2000!ネグロレイジーを亡霊(ホロウ)

ネグロレイジーのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト、ソウルブラストでドロップゾーンのガストドラゴンをコール!お互いにパワープラス2000!ガストドラゴンを亡霊(ホロウ)!」

 

悪霊竜ガストドラゴン  PW11000

 

「荒海のバンシーをコール!」

 

荒海のバンシー(☆)  PW4000

 

「バンシーのスキル!ソウルへ移動!1枚ドロー!

嵐を呼ぶ海賊王ガッシュのスキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト!Gゾーンのガッシュを表に!ソウルから2枚選んでドロップゾーンへ!『ランペイジ・シェイド(☆)』『パーティング・シェイド』

ランペイジ・シェイドを粉骨の呪術師ネグロボーンをドロップゾーンからスペリオルコール!パワープラス10000!」

 

粉骨の呪術師ネグロボーン  PW7000

 

ガストドラゴン  ガッシュ  ネグロレイジー

 ランペイジ  グルナッシュ ネグロボーン

 

「自分が悪いだのなんだのと言ってるけど、本当は自分の意思がないからルーナの意思に従ってるだけでしょ⁉それが違うなら、言い返す勇気もなかったんでしょ⁉自分のお姉さんを口実にしてさ!!」

 

「・・・は?」ムカッ

 

「ランペイジのブースト、ガストドラゴンでヴァンガードにアタック!

ガストドラゴンのGB(ジェネレーションブレイク)!山札の上2枚をドロップゾーンに!『倦怠の呪術師ネグロレイジー』『お化けのべいる』パワープラス3000!さらに亡霊(ホロウ)により、パワープラス5000!

未来を書き換えるクラン使ってるくせに、与えられたことだけこなして、自分の意見は出さないわけ⁉」

 

「・・・ノーガード。ダメージチェック『衰微の女神ヘル』」

 

「グルナッシュのブースト、ガッシュでヴァンガードにアタック!

ランペイジのスキル!ソウルにおいて1枚ドロー!パワープラス5000!ちょっとはルーナの意思を破ってでも、自分の思いに正直になったらどうなのよこのヘタレ!!」

 

ムカッ!!

 

「はああああ!!?誰がヘタレですって⁉ふざけるんじゃないわよ!!ガード!!『凍気の女神スヴェル』クインテットウォール!!」

 

クインテットウォール  『ドリーミング・ドラゴン(醒)』『神界獣スコル』『黄昏の神器ヘスペリス』『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』『真昼の神器へメラ』

 

ガッシュ(アム)は翼を広げ、ヴェルザンディ(ユキノ)をカットラスで斬撃を与えようとするが複数のガーディアンによって防がれる。

 

「トリプルドライブ『ランブリング・シェイド』『お化けのべいる』『荒海のバンシー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ネグロレイジーに!実際そうでしょ⁉自分のお姉さんを口実にして、カンパニーに従っている状態になってるじゃない!!」

 

「前まで両親のためにカンパニーの指示に従っていた子にそんなこと言われたくないわよバカ!!同じ穴の狢っていうのよそういうの!!」

 

「今のあんたと一緒にしないでよ!!だいたい、ユキノは本当にこれでいいと思ってるの⁉」

 

「はあ!!?何のこと言ってんのよ!!?」

 

「昔いつも言ってたでしょ⁉お姉さんとの日々は本当に楽しかったって!お姉さんも楽しそうに笑ってたって!」

 

「!!」

 

アムの言葉を聞いてユキノは目を見開いた。

 

「お姉さんは、あんたがいてくれたからこそ、生きようとして、必死に抗ったんじゃないの⁉あんたと一緒にいたいからお姉さんは病気と戦った!あんたは何も悪くない!!」

 

「・・・そ・・・それでも・・・私の決意は・・・ルーナの意思を叶え、あんたの望むものを与えようと・・・」

 

「完全なる未来は確かに望むものが手に入る。でも、本当の幸せや、楽しいことがあっても、結局は偽り!本当の幸せなんかじゃない!ユキノは本当に、あんな偽りの世界を望んでいるの⁉ネグロボーンのブースト、ネグロレイジーでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ガード!『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』インターセプト『真昼の神器へメラ』」

 

「くっ・・・ターンエンド。亡霊(ホロウ)によってガストドラゴンとネグロレイジーを退却。ネグロレイジーが亡霊(ホロウ)で退却したため、カウンターチャージ、ソウルチャージ『お化けのみっく一家(醒)』」

 

PW22000➡PW11000

PW38000➡PW11000+SH35000=46000

PW21000➡PW11000+SH15000=26000  アムの手札6枚 山札25枚  ユキノのダメージ4枚(裏1枚)

 

「・・・私自身が望んでるかどうかじゃなくて、アム・・・私は全部あんたのためにやってんのよ。それ以外のものなんてもう・・・何もいらない」

 

「ユキノ・・・?」

 

「・・・ストライドジェネレーション!!!先史の神器ウルズ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙の神器CEOユグドラシル』グレード3

 

先史の神器ウルズ  PW26000  ハーツ『今世の神器ヴェルザンディ』

 

「ウルズのスキル!カウンターブラストと、Gゾーンのウルズを表に!ハーツが神器なので、ドロップゾーンにある神器のカードを全部ソウルに入れる!ドロップゾーンのユニットは8枚!

超越(ストライド)スキルで前列の神器、ウルズにパワープラス8000!神界蛇ヨルムンガンドをコール!」

 

神界蛇ヨルムンガンド  PW9000

 

「ウルズのGゾーン表の神器が2枚以上で、ソウルブラスト!『黄昏の神器ヘスペリス』『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』『真昼の神器へメラ』『凍気の女神スヴェル』『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』『真昼の神器へメラ』ウルズのパワープラス10000!クリティカルプラス1!

ヨルムンガンドのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルからドロップゾーンに置かれたカードの枚数分、パワープラス1000!よって、パワープラス6000!

同じスキルをもう1度!『運命の神器ノルン』『衰微の女神ヘル』『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』『黄昏の神器ヘスペリス』『今世の神器ヴェルザンディ』『運命の神器ノルン』パワープラス10000!クリティカルプラス1!

ノルンのスキル!ソウルからドロップゾーンに置かれたため、パワープラス5000!

もう1体のノルンにもパワープラス5000!

ヨルムンガンドのスキル!さらにパワープラス6000!

スヴァーヴァのスキル!ソウルブラスト『次代の神器スクルド』『祓いの神器シャイニー・エンジェル』『禁書の魔女シナモン』パワープラス5000!

ヨルムンガンドのスキル!パワープラス3000!」

 

ヨルムンガンド ウルズ スヴァーヴァ

 ゲルギャ    R    R

 

「イメージの世界ならあんたの両親とまた暮らせるのよ⁉それなのに・・・何で・・・あんたは自分の願いを溝に捨てるような真似をするのよ⁉スヴァーヴァでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『荒海のバンシー(☆)』」

 

「ウルズでヴァンガードにアタック!現実じゃいつ回復するかわからない!もしかしたら一生目を覚まさないかもしれない!アムには、会いたい人に会えないなんてことになってほしくない!!それならいっそ、イメージの世界に入った方が、よっぽどあんたのためになるじゃない!!ルーナだってきっと、そう思ってるに違いないのに!!」

 

「完全ガード!!『竜巻のジン』(コスト『お化けのべいる』)」

 

ウルズ(ユキノ)は魔力を解放して、浜辺にいるナイトローゼ(アム)に魔力を拡散させて放つ。そこにジンが竜巻を発生させ、散開している魔力を1つ残らず退けている。

 

「くっ・・・トリプルドライブ『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヨルムンガンドに!『次代の神器スクルド』『春眠の女神ターロ(醒)』スタンドトリガー!スヴァーヴァをスタンド!パワープラス5000!スヴァーヴァでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『夜霧の吸血姫ナイトローゼ』」

 

「それに、さっき私のせいじゃないとか言ったり、姉さんが病気と闘ったりしたって言ってるけど、死んだら何もかも終わりじゃない!!」

 

「ユキノ・・・」

 

「無意味だったのよ!何もかも!残された者は・・・何かにすがらないと何もできないしないのよ!!ゲルギャのブースト、ヨルムンガンドでヴァンガードにアタック!!」

 

「・・・ジェネレーションガード!!夜宴の大呪術師ネグロリリー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『おまじないするバンシー(治)』

 

夜宴の大呪術師ネグロリリー  SH15000

 

「ネグロリリーのスキル!カウンターブラストを払って、グルナッシュを退却!ドロップゾーンにあるお化けの名のつくユニットを空いているリアガードサークルに1体スペリオルコールできる!お化けのべいるをスペリオルコール!これでシールドプラス10000!」

 

お化けのべいる  PW7000

 

「くっ・・・ターンエンド・・・」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW64000➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW11000

PW31000➡PW11000+SH25000=36000  ユキノの手札4枚 山札21枚  アムのダメージ5枚(裏2枚)

 

「・・・ユキノ、私ね、待つことにしたの。お父さんとお母さんが帰ってくるのを。もう帰ってこないかもしれない2人をただ待ち続けるのは苦しくて、苦しくてたまらないことかもしれない・・・ただそれでも私は、諦めず生きていく!そう決めたんだ!私の望む未来・・・偽りの優しい世界なんて・・・いらない」

 

「アム・・・」

 

「ユキノ、ラミーラビリンスが結成される前、私とユキノの2人でアイドル活動していた時のこと、覚えてる?」

 

 

『このライブが成功すれば・・・晴れて正式なアイドルになれる・・・気合入れないと・・・』

 

『緊張して歌えなくなるってことだけはやめてよ?あんたの夢、こんな所で潰れたくはないでしょ?』

 

『わかってるって。そんなへまだけは絶対にしないわ』

 

『本当に?』

 

『・・・姉さんにも見せたかったな・・・私たちの晴れ舞台・・・』

 

『・・・きっと見てくれてるわよ。天国で・・・ユキノの晴れ姿を・・・』

 

『アム・・・。私さ、アムがいてくれてよかった。あんたがいてくれたから、こうしてこの場所に立ってる』

 

『まぁ、私からアイドルしないかって、誘ったわけだしね・・・』

 

『そういう事じゃない。姉さんがいなくなって、立ち直れなかったし、アイドルの夢も諦めようとしてたこともあった。でも・・・アムが私を元気づけてくれたおかげで、私は前を少しだけ進むことができた。感謝してもしきれないわ。あんたは・・・私にとって太陽そのものなのよ』

 

『ユキノ・・・』

 

『さぁ、そろそろ行きましょう!観客全員を笑顔にしてみせる!』

 

『・・・うん!』

 

 

「私を太陽と言ってくれたこと・・・うれしかった。本当はそんな資格もないのに・・・。でもおかげで勇気を満つことができた。前に進もうという勇気を・・・」

 

「・・・なんで・・・」

 

「絶望を喰らい立ち上がれ!!我は今、ここにある!!ストライドジェネレーション!!!!霧幻の海賊王ナイトローゼ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『お化けのとみー兄弟』グレード1+2

 

霧幻の海賊王ナイトローゼ  PW26000  ハーツ『夜霧の吸血姫ナイトローゼ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでドロップゾーンのガストドラゴンをスペリオルコール!パワープラス2000!亡霊(ホロウ)

ランブリング・シェイドをコール!亡霊(ホロウ)!」

 

ランブリング・シェイド  PW9000

 

ランブリング ナイトローゼ ガストドラゴン

 べいる     R    ネグロボーン

 

「私、またルーナとユキノの3人でステージに立ちたい!一緒に歌って、一緒に踊って・・・それだけじゃない!もっといろいろなことがしたい!映画観たり、ご飯食べたり、一緒に笑って・・・苦しくて、寂しくて、どうしようもない時は・・・2人に隣にいてもらいたい!!べいるのブースト、ランブリングでヴァンガードにアタック!

ランブリングのスキル!山札の上2枚をドロップゾーンに!『おまじないするバンシー(治)』『悪霊竜ガストドラゴン』パワープラス2000!」

 

「ガード!『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』なんで・・・私なんかを・・・?ルーナならまだわかる。・・・でも・・・たかが幼馴染ってだけで・・・なんでそんな・・・」

 

「幼馴染だからこそよ!!」

 

「!!」

 

「ずっと一緒に行動していたからこそ分かる!私にないものをユキノは持ってる!今さら離れるなんてありえない!私には、あなたが必要なのよ!!」

 

アムが抱いている本音・・・その本音を聞いてユキノは目を見開き、その瞳に一筋の涙が溢れる。

 

(アムには・・・私にないものを持っている・・・。そうだ・・・私とアムは・・・性格も能力もそれぞれ違う・・・。でも・・・ルーナが大事に思っていることも・・・お互いの弱点を支え合って生きていたこと・・・それだけは変わらなかった・・・)

 

心でそう思っていると、ユキノは姉が残したかったことについて、気づき始める。

 

(そうか・・・姉さんは気付いていたんだ・・・私が連れまわそうとそうでなかろうと・・・もうだめだってことを・・・。だから・・・苦しくても・・・血反吐を吐いてでも・・・遺書を私に残したんだ・・・。私に・・・友達と共に今の世界で生きろと・・・)

 

「霧幻の海賊王ナイトローゼでヴァンガードにアタック!

ナイトローゼのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト、Gゾーンの霧幻の海賊王ナイトローゼを表に!ドロップゾーンにある腐海の呪術師ネグロルークと、お化けのとみー兄弟をスペリオルコール!ネグロルークを亡霊(ホロウ)!」

 

(私も・・・アムとルーナ・・・3人で一緒にいたい!だったら・・・私にやれることは・・・アムの今の気持ちを・・・本気で受け止めるだけ!!)

 

ユキノは瞳の涙を拭いて、意気揚々とした表情でアムをまっすぐに見つめる。

 

「ノーガード!!きなさいアム!!あんたの気持ち、受け止めてあげる!!」

 

「!!うん!いくわよ、ユキノ!!トリプルドライブ!『夜霧の吸血姫ナイトローゼ』セカンドチェック『竜巻のジン』サードチェック!『荒海のバンシー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはガストドラゴン、クリティカルはナイトローゼに!!」

 

ナイトローゼ(アム)は2つのカットラスを持って、ヴェルザンディ(ユキノ)の前まで接近する。ヴェルザンディ(ユキノ)は憑き物がなくなったような清々しい表情でカットラスの攻撃を受けた。ヴェルザンディ(ユキノ)は粒子となり、現実の世界の1部に降り注いだ。

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000

 

ダメージチェック『今世の神器ヴェルザンディ』『戦巫女コトノハ』

 

アムのダメージ5枚  ユキノのダメージ6枚  勝者アム

 

ファイトが終わった後、ユキノはデッキを持って足場を乗り継ぎながらアムの足場に向かっていく。アムの前まで来たユキノはアムに手を差し伸べる。

 

「・・・ナイスファイト、アム」

 

「ありがとう、ユキノ」

 

アムは差し伸べられた手を握り返し、握手を交わす。その表情は少しだけ安堵し、少しだけ涙が溢れている。

 

「・・・ごめん、もう少し早くに気付いていれば・・・ルーナを助けられたのに・・・」

 

「もういい。ファイトの相手が決まっているのなら、手の出しようがない。だから私は・・・ルーナが帰ってくるのを信じる!」

 

「・・・そうね。私も・・・信じる。ルーナが帰ってくるのを・・・」

 

アムとユキノはお互いにルーナの帰還を信じ、共に笑いあった。その様子を2人よりかなり離れた場所から1人の少女が2人が笑いあう姿を見て、微笑んだ。そしてその少女は微笑んだ後、まるでその場にいなかったかのように姿を消していった。

 

審判のファイト・・・残り5つ

 

to be continued…




アム「ねぇユキノ、前々から気になっていたことがあったんだけど・・・」

ユキノ「何?変なことは聞かないでよね?」

アム「ユキノはいつ自分のお姉さんの存在を知っていたの?かなり幼かったころの話だったでしょ、会ったのって?」

ユキノ「ああ、おじさんが私に姉がいるんだよって、教えてくれたのよ。親切にもその病院の場所までね」

アム「なるほど。お父さんが教えてくれたってわけか」

ユキノ「・・・私は、姉さんに誇れるように、必死に生きていく。もちろん、その隣には・・・」

アム「わかってる。この先どんなことがあっても、私とルーナが支えてあげるから」

ユキノ「ありがとう。・・・早く戻ってきて、ルーナ・・・」

TURN108「光輝の剣」


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光輝の剣

今回はシオン君と東雲の3度目のファイトです。

しかしあれは本当に衝撃的でしたよ本当に・・・。

だんだんと熱くなってきましたが、水分補給などを忘れないように!

それでは、本編をどうぞ!


光の塔に入ったシオンは先に進む階段を発見し、その階段を上がっていくと、目の前に光輝の剣があり、その剣を引き抜いた。それと同時にシオンにとって因縁が深い相手、東雲ショウマと対峙している。

 

「互いに結びし因縁によりファイトの相手は決まる。ここに導かれたのは、やはり君だったか。ようこそ、綺場シオン」

 

東雲は不敵な笑みを浮かべており、シオンは東雲を睨んでいる。

 

「幾多の苦難を乗り越え、よくここまで這い上がってきた!それはそのご褒美だよ」

 

「・・・・・・」

 

シオンは引き抜いた光輝の剣をじっと見つめる。

 

「光輝の剣フィデス・・・もっとも、君が手にしても未だ光ることはないみたいだけどねぇ?」

 

「・・・っ」

 

東雲の皮肉に対して、シオンは東雲を強く睨み付ける。

 

「運命を導く7つのファイト・・・その結果により、宇宙のあるべき未来を決する。今ストライドゲートが、明神リューズが標榜する完全なる未来が、この世界を覆いつくそうとしている。それを止めるというなら、俺とのファイトに勝利してみせるんだな。それ以外道はない」

 

ゴーン、ゴーン、ゴーン・・・

 

審判の鐘が鳴りだしたと同時に、東雲の前にファイトマットが出現する。シオンが光輝の剣を置いたと同時に、ファイトマットが出現する。お互いにデッキを設置し、準備を終えたと同時に命運をかけた1戦が始まろうとしていた。

 

 

 

TURN108「光輝の剣」

 

 

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

「再起の騎士スティウス!」

 

「戒めの作り手ヴァン!」

 

再起の騎士スティウス  PW5000

 

戒めの作り手ヴァン  PW5000

 

「俺の先攻だ。ドロー。ライド!枷の戒めゲルギャ!ヴァンは移動!ターンエンド!」

 

枷の戒めゲルギャ  PW7000

 

R ゲルギャ  R

R  R   ヴァン  東雲の手札5枚 山札43枚

 

「僕のターン!ドロー!ライド!逆風の騎士セリム!スティウスは移動!月柱の騎士シシルスをコール!」

 

逆風の騎士セリム  PW7000

月柱の騎士シシルス  PW7000

 

「シシルスのスキル!手札からグレード3を相手に見せ、山札から青天の騎士アルトマイルを手札加え、手札1枚をドロップゾーンに!夢の運び手べレヌスをコール!」

 

夢の運び手べレヌス(☆)  PW4000

 

スティウス セリム シシルス

べレヌス   R   R

 

「べレヌスのブースト、スティウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『盤の戒めギョウル』」

 

「シシルスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『戦巫女ククリヒメ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに」

 

「くっ・・・セリムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『反攻の騎士スレイマン』ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000

PW7000➡PW7000(+5000)

PW7000➡PW12000  シオンの手札4枚 山札41枚  東雲のダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!盤の戒めギョウル!神界獣ハティ、貪り喰らう者グレイプニルをコール!」

 

盤の戒めギョウル  PW9000

貪り喰らう者グレイプニル  PW9000

神界獣ハティ  PW7000

 

ハティ ギョウル グレイプニル

 R   R    ヴァン

 

「ハティでシシルスにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ギョウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『神界獣フェンリル』」

 

「ダメージチェック『ナイト・オブ・ツインソード』」

 

「ヴァンのブースト、グレイプニルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『希望の守り手』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000

PW9000➡PW7000

PW14000➡PW7000  東雲の手札4枚 山札39枚  シオンのダメージ2枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ライド!反攻の騎士スレイマン!エスコート・イーグルをコール!」

 

反攻の騎士スレイマン  PW9000

エスコート・イーグル  PW9000

 

「あの日・・・僕は全てを失った・・・。くだらない戯言に乗り、お前の策略にまんまと嵌まった!エスコート・イーグルでグレイプニルにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「綺場の地位と名誉を失い、その誇りは地に落ち、泥にまみれた!!スレイマンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『杭の戒めスヴィティ(☆)』」

 

「ドライブチェック『逆風の騎士セリム』そして僕は、綺場を取り戻すために、綺場を捨てた!!べレヌスのブースト、スティウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ドリーミング・ドラゴン(醒)』スタンドトリガー!ハティをスタンド、パワーはヴァンガードに」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW9000➡PW9000(+5000)  シオンの手札4枚 山札37枚  東雲のダメージ3枚

 

「ふふふ、この激しく荒々しいファイト・・・そうだシオン!これが今の君だ!」

 

「・・・・・・」

 

「解き放て!滅びを告げる狼の咢!ライド!神界獣フェンリル!!」

 

神界獣フェンリル  PW11000

 

「戦巫女コトノハをコール!」

 

戦巫女コトノハ  PW9000

 

「コトノハの天啓!山札の上から1枚見て、置き場所を決める。ソウルへ、ヴァンをレスト!

コトノハのスキル!カードがソウルに入るたびに、パワープラス1000!天啓能力でソウルに入り、さらにパワープラス1000!

ハティを移動!杭の戒めスヴィティをコール!」

 

杭の戒めスヴィティ(☆)  PW4000

 

スヴィティ フェンリル   コトノハ

 ハティ    R   ヴァン(レスト)

 

「不屈の意思、むき出しの闘争心・・・優しく守られた世界から放り出され、君の内に秘められていた野性が目を覚ました!ハティのブースト、スヴィティでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『幸運の運び手エポナ(☆)』」

 

「そして、綺場を奪った真相を探る過程で、Gクエストを勝ち上がる中で、その輝きは増していった!神界獣フェンリルでヴァンガードにアタック!

スヴィティのスキル発動!ヴァンガードがフェンリルなら、ソウルへ!1枚ドロー!フェンリルにパワープラス5000!

コトノハのスキル!自身にパワープラス1000!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『神界獣フェンリル』『戦巫女ククリヒメ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!パワーはコトノハに、クリティカルはフェンリルに!」

 

フェンリル(東雲)はスレイマン(シオン)に手をかざし、札の効果で雷鳴が放たれる。スレイマン(シオン)は雷鳴を浴びてしまう。

 

「くっ・・・ダメージチェック『貫徹の騎士フルゲニウス』『ホープソング・エンジェル』」

 

「コトノハでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『スカウティング・オウル』ダメージ5・・・」

 

「ふふふふ・・・ターンエンド」

 

PW11000➡PW9000+SH10000=19000

PW16000➡PW9000

PW17000➡PW9000  東雲の手札4枚 山札33枚  シオンのダメージ5枚

 

「言ってみれば、今の君を育てたのは、この俺だ!!」

 

「・・・っ、ふざけるな!お前の理屈で僕を語るな!!ライド!青天の騎士アルトマイル!!」

 

青天の騎士アルトマイル  PW11000

 

「ストライド・ザ・ジェネレーション!!!飛天の聖騎士アルトマイル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『貫徹の騎士フルゲニウス』グレード3

 

飛天の聖騎士アルトマイル  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、べレヌスとエスコート・イーグルにパワープラス5000!

飛天の聖騎士アルトマイルのスキル!Gゾーンの飛天の聖騎士アルトマイルを表に!前列全てにパワープラス3000!セリムをコール!

セリムのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!ヴァンガードがアルトマイルで、パワープラス3000!スティウスとべレヌスを移動!」

 

べレヌス  アルトマイル エスコート

スティウス   R     セリム

 

「スティウスのブースト、べレヌスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『戦巫女ククリヒメ(☆)』どんなに君が否定しようと、これは厳然たる事実だ」

 

「飛天の聖騎士アルトマイルでヴァンガードにアタック!

べレヌスのスキル!ヴァンガードがアルトマイルで、ソウルへ!1枚ドロー!飛天の聖騎士アルトマイルにパワープラス5000!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『貫徹の騎士フルゲニウス』『月柱の騎士シシルス』『ヒーリング・ペガサス(治)』ゲット、ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはエスコート・イーグルへ!はあああああ!!」

 

アルトマイル(シオン)は双剣でフェンリル(東雲)を薙ぎ払う。フェンリル(東雲)は建物に叩きつけられる。

 

「ダメージチェック『春眠の女神ターロ(醒)』ゲット、スタンドトリガー!コトノハをスタンド、フェンリルにパワープラス5000!」

 

「セリムのブースト、エスコート・イーグルでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!七色の女神イーリス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『青春の女神へーべー(治)』

 

七色の女神イーリス  SH15000

 

「イーリスのスキル!ドロップゾーンのカードを3枚ソウルへ!『杭の戒めスヴィティ(☆)』『戦巫女ククリヒメ(☆)』『貪り喰らう者グレイプニル』シールドプラス5000!」

 

「くっ・・・ターンエンド」

 

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW34000➡PW11000(+5000)

PW32000➡PW16000+SH20000=36000  シオンの手札5枚 山札30枚  東雲のダメージ4枚

 

「綺場シオン、君は今、俺が思い描いた未来の中に立っている。ストライドジェネレーション!!!破壊神獣ヴァナルガンド!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『神界獣フェンリル』グレード3

 

破壊神獣ヴァナルガンド  PW26000  ハーツ『神界獣フェンリル』

 

超越(ストライド)スキル!ソウルチャージ『神界獣ハティ』『衰微の女神ヘル』『杭の戒めスヴィティ(☆)』

コトノハのスキル!パワープラス3000!」

 

 R  ヴァナルガンド コトノハ

ハティ    R    ヴァン

 

「君はさっき綺場を取り戻すと言ったな?君の言う綺場とは何だ?君の生まれ育った家のことか?それとも綺場の経営権か?CEOの椅子か?」

 

「・・・・・・」

 

「ヴァンのブースト、コトノハで、ヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ヒーリング・ペガサス(治)』ゲット、ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはアルトマイルへ!」

 

「その全ては今、俺の手にある。欲しいのならすぐにでもあげるよ?」

 

「・・・・・・」

 

「ヴァナルガンドでヴァンガードにアタック!

スキル発動!ソウルブラスト『貪り喰らう者グレイプニル』『杭の戒めスヴィティ(☆)』『戦巫女ククリヒメ(☆)』『衰微の女神ヘル』『杭の戒めスヴィティ(☆)』『杭の戒めスヴィティ(☆)』Gゾーンのヴァナルガンドを表に!

フェンリルの超越(ストライド)スキルで、カウンターブラストを払い、ソウルからドロップゾーンに置かれたグレイプニルをスペリオルコール!

ハティのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルからドロップゾーンに置かれるたびに、パワープラス1000!よって、パワープラス6000!」

 

「完全ガード!『ホーリーナイト・ガーディアン』(コスト『貫徹の騎士フルゲニウス』)」

 

ヴァナルガンドは雷鳴を纏った鎖をアルトマイル(シオン)に向けて放つ。鎖が突き刺さる直前でホーリーナイトがアルトマイル(シオン)を守る。

 

「ヴァナルガンドのスキル発動!山札の上4枚を見て、2枚を山札の上に、残りの2枚を山札の下に。トリプルドライブ『戦巫女ククリヒメ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てグレイプニルへ!もう1枚『戦巫女ククリヒメ(☆)』クリティカルだ。こちらも効果はグレイプニルへ」

 

「くっ・・・ダブルクリティカル・・・」

 

「サードチェック『枷の戒めゲルギャ』残念、ノートリガーだ。だが、ドライブチェックでノーマルユニットが出たので、ヴァンのGB(ジェネレーションブレイク)発動!

ヴァンをソウルへ、1枚ドロー!ハティのブースト、グレイプニルでヴァンガードにアタック!

グレイプニルのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルチャージ『青春の女神へーべー(治)』『戦巫女コトノハ』『ドリーミング・ドラゴン(醒)』1枚ドロー!

・・・もう十分だ、シオン。君はよく戦った。さあ、身を委ねるがいい。明神リューズが与える、誰もが幸せになる世界へ、そして・・・俺が君与える未来!!」

 

「ジェネレーションガード!!神聖竜レーザーガード・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ヒーリング・ペガサス(治)』

 

「スキル発動!グレード2のユニットがいるので、シールドプラス5000!」

 

「おぉ・・・」

 

防がれたにも関わらず、東雲には喜びの感情に浸っていた。

 

PW17000➡PW11000(+5000)

PW26000➡PW16000(完全ガード)

PW32000➡PW16000+SH20000=36000  東雲の手札6枚 山札21枚  シオンのダメージ4枚

 

「前にも言ったはずだ!あんたが与える未来なんて、くそくらえだ!!」

 

「・・・やはり君は最高の体現者だよ・・・シオン!!」

 

「ストライド・ザ・ジェネレーション!!!天元超克アルトマイル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『月柱の騎士シシルス』グレード1+2

 

天元超克アルトマイル  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、スティウスとセリムにパワープラス5000!ホープソング・エンジェルをコール!」

 

ホープソング・エンジェル  PW8000

 

「ホープソングのスキル!カウンターブラスト、ソウルブラスト!山札から勇敢(ブレイブ)能力を持ついニット、スカウティング・オウルをコール!」

 

スカウティング・オウル  PW7000

 

「天元超克アルトマイルのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト、Gゾーンの飛天の聖騎士アルトマイルを表に!Gゾーン表の飛天の聖騎士アルトマイルの枚数分、パワープラス2000!よって前列にパワープラス6000!」

 

ホープソング アルトマイル  エスコート

スティウス  スカウティング  セリム

 

「俺には未来が見える。俺が見たままに、世界は回っている」

 

「ホープソングでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『枷の戒めゲルギャ』だが、この世のあらゆる事象には揺らぎが存在する。俺の見る未来もまた、例外ではない」

 

「スカウティング・オウルのブースト、天元超克アルトマイルでヴァンガードにアタック!

スキル発動!ホープソングを退却し、山札からエスコート・イーグルをスペリオルコール!パワープラス5000!」

 

「完全ガード『衰微の女神ヘル』(コスト『神界獣スコル』)」

 

アルトマイル(シオン)は双剣をフェンリル(東雲)に振るうが、ヘルの番傘によって、防がれてしまう。

 

「トリプルドライブ『夢の運び手べレヌス(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全て、右のエスコートへ!セカンドチェック『反攻の騎士スレイマン』サードチェック『幸運の運び手エポナ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て、左のエスコートへ!セリムのブースト、エスコートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『戦巫女ククリヒメ(☆)』『戦巫女ククリヒメ(☆)』インターセプト『貪り喰らう者グレイプニル』自分の見た未来が現実となる喜び、そして、揺らぎによりその未来が綻ぶ喜び・・・」

 

「まだだ!スティウスのブースト、エスコートでヴァンガードにアタック!いけぇ!」

 

「俺の琴線を激しく刺激する、相反する2つの喜び!矛盾するその2つが俺の全てと言ってもいい!!ジェネレーションガード!!!天蓋の戦巫女ハナサツキ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『青春の女神へーべー(治)』

 

天蓋の戦巫女ハナサツキ  SH15000

 

「スキル発動!戦巫女コトノハを選択!ソウルにコトノハが入っているため、シールドプラス10000!」

 

「くっ・・・ターンエンド」

 

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW39000➡PW11000(完全ガード)

PW32000➡PW11000+SH25000=36000

PW30000➡PW11000+SH25000=36000  シオンの手札4枚 山札23枚  東雲のダメージ4枚(裏1枚)

 

「そして俺の相反する2つの喜びを体現した存在・・・それが君だ、綺場シオン!」

 

「・・・1ダメージも与えられないとは・・・」

 

「ヴァンガード地区大会・・・俺に羽を折られた君は、俺の思い描いたままに、その挫折を乗り越えた。そして、ユナサン支部のファイトで、俺の思い描く未来を破綻させ、俺に勝利し、気高く羽ばたいてみせた・・・。俺は震えた!ときめいたよ!!」

 

東雲は息を飲み込み、狂気じみた喜びの表情をしている。

 

「あらゆる感情を凌駕し、ただ矛盾する喜びだけがこの体を支配した!!君は幾多の苦難を乗り越え、俺の思い描いた未来を進む!そして揺らぎを起こし、俺の思い描いた未来を綻ばす!!明神リューズの思い描いた理想世界など・・・どうでもいい!!ああぁ・・・俺はただ喜びが欲しい!!さあ・・・シオン!!世界の行く末を左右するこのファイトで、俺に最上級の喜びを与えてくれ!!!」

 

シオンは東雲に対して強く睨み付けている。

 

「目覚めろ、未来を喰らう神の獣!!ストライドジェネレーション!!!!天獄神獣フェンリル!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『神界獣フェンリル』グレード3

 

天獄神獣フェンリル  PW26000  ハーツ『神界獣フェンリル』

 

超越(ストライド)スキル!ソウルチャージ『神界獣スコル』『戦巫女コトノハ』『盤の戒めギョウル』

コトノハのスキル!パワープラス3000!

天獄神獣フェンリルのGB(ジェネレーションブレイク)(2)の永続効果により、リアガードの登場した天啓の効果を、山札の上の2枚の置き場所を決めるに変更!」

 

「・・・・・・」

 

「天獄神獣フェンリルのスキル!カウンターブラスト、ソウルブラスト『盤の戒めギョウル』『神界獣ハティ』『戦巫女コトノハ』1枚ドロー!

ハティのスキルパワープラス3000!

神界獣フェンリルの超越(ストライド)スキルで与えた能力により、ソウルブラストされたハティをコール!

もう1度、天獄神獣フェンリルのスキル!ソウルブラスト『戒めの作り手ヴァン』『盤の戒めギョウル』『青春の女神へーべー(治)』1枚ドロー!

2体のハティのスキル発動!パワープラス3000!

ゲルギャのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルのゲルギャを山札の下へ!コトノハにパワープラス3000!ヴァンガードがフェンリルで、ソウルチャージ『氷紋の女神スヴァーヴァ』『春眠の女神ターロ(醒)』天獄神獣フェンリルにパワープラス3000!

コトノハのスキル!パワープラス3000!そして天啓により未来を導く。氷紋の女神スヴァーヴァをコール!」

 

氷紋の女神スヴァーヴァ  PW11000

 

「天啓!1枚をソウルへ、1枚を山札の上へ!

コトノハのスキル!パワープラス2000!ゲルギャをコール!

天啓!1枚をソウルへ、1枚を山札の上へ!

コトノハのスキル!パワープラス2000!

スヴァーヴァのGB(ジェネレーションブレイク)!『氷紋の女神スヴァーヴァ』『貪り喰らう者グレイプニル』『神界獣スコル』パワープラス5000!

2体のハティのスキル発動!パワープラス3000!」

 

スヴァーヴァ フェンリル コトノハ

 ハティ   ゲルギャ  ハティ

 

「さあ、この試練を乗り越え、俺が描く未来へと進んでみせろ、シオン!!ゲルギャのブースト、天獄神獣フェンリルでヴァンガードにアタック!!」

 

シオンは自分の手札を確認する。シオンの手札では全てを守り切ることはできない。

 

「どうしたシオン?ノーガードか?」

 

「・・・お前のドロップゾーンと、ソウルのカードを確認させてもらう」

 

「?・・・ふ、どうぞ」

 

東雲は許可を出し、シオンに自分のファイトマットを離れているシオンのところまで移動させる。シオンは東雲のソウルの枚数とドロップゾーンを確認し、山札にあるトリガーの枚数を考察する。

 

(・・・残るトリガーは、クリティカルかスタンドが1枚、ヒールが1枚・・・ヴァンガードが先に攻撃したという事は・・・スタンドトリガーはない。クリティカルが出なければ、ここをノーガードで受けることで、残り2回の攻撃を凌ぎきれる・・・クリティカルが出る確率は約4割・・・そしてその山札は・・・2度も天啓で東雲が操作したもの・・・)

 

シオンは少し深呼吸をし、意を決する。

 

「ノーガードだ!!」

 

「ふ、トリプルドライブ」

 

(お前がどんなに未来を操ろうとも・・・僕の未来は僕のものだ!!)

 

「ファーストチェック『戦巫女コトノハ』ノートリガーだ」

 

(お前はクリティカルは引けない!いや、引かせはしない!!)

 

「セカンドチェック。んー、ノートリガー『盤の戒めギョウル』サードチェック」

 

運命のサードチェックは・・・

 

 

 

 

 

 

『枷の戒めゲルギャ』

 

 

 

 

 

 

ノーマールユニット、トリガーじゃない。

 

「!ノー・・・トリガー・・・」

 

「ダメージチェック『バーニング・ライオン(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てアルトマイルへ!!」

 

「ダメージ5!まだ試練は終わっていない!ハティのブースト、スヴァーヴァでアタック!」

 

「ガード!!『夢の運び手べレヌス(☆)』『幸運の運び手エポナ(☆)』

 

「ハティのブースト、コトノハでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『エスコート・イーグル』『エスコート・イーグル』勇敢(ブレイブ)!シールドプラス5000!」

 

「・・・ターンエンド・・・」

 

PW33000➡PW11000(+5000)

PW32000➡PW16000+SH20000=36000

PW34000➡PW16000+SH20000=36000  東雲の手札3枚 山札9枚  シオンのダメージ裏(3枚)

 

「・・・いいぞぉ、よくこの試練を乗り越えた!!」

 

シオンは息を吐き、笑みを浮かべている東雲にこう放つ。

 

「・・・僕はあなたを哀れむ」

 

「?」

 

「未来が見えると嘯き、あらゆるものを見下し、見通してるつもりになってるあなたに。全てにおいて、ただの傍観者にすぎない!僕がこれまでに見てきた、喜びや痛み・・・絶望も、感動も、情熱も・・・。あなたは自分でその手に掴むことはない!!」

 

「・・・っ」

 

「他人の人生を操ることはできても、自分自身の人生を歩むことはできない!!与えられた人生なんて、僕はいらない!!必要ならば、自らの意思と力で、掴み取る!!それが、綺場シオンだ!!!」

 

シオンは置いてあった光輝の剣を手に取り、上に掲げる。そしてその瞬間、光輝の剣が光り輝きだした。

 

「な、何⁉」

 

光が空間を包み込み、光が晴れたと同時に、剣が1枚のカードへと変わっていった。シオンはコストを払ってそのカードにストライドする。

 

ジェネレーションゾーン  コスト『反攻の騎士スレイマン』『スカウティング・オウル』グレード2、グレード1

 

「正しき者よ、その輝きを持って全てを打ち倒せ!!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!」

 

その光輝の剣を持った古の騎士は、悪しき者を打ち倒すため、現代へと降り立った。

 

「光輝の剣フィデス!!!!」

 

光輝の剣フィデス  PW26000  ハーツ『青天の騎士アルトマイル』

 

「感じる・・・この与えられた未来を拒否する、みんなの意思を!そのみんなの意思の具現・・・それが・・・光輝の剣フィデス!!

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストでスティウスとセリムにパワープラス5000!

フィデスのスキル!Gゾーンの裏のカード、光輝の剣フィデスを表に!手札を1枚ドロップゾーンに!スレイマンをスペリオルコール!そして、そのユニットが勇敢(ブレイブ)ユニットのため、1枚ドロー!貫徹の騎士フルゲニウスをコール!」

 

貫徹の騎士フルゲニウス  PW11000

 

スレイマン  フィデス   フルゲニウス

スティウス スカウティング  セリム

 

「スカウティングのブースト、光輝の剣フィデスでヴァンガードにアタック!

フィデスのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!Gゾーン表に光輝の剣フィデスがあるなら、リアガードを1体退却させ、ユニット2体にパワープラス5000!!コトノハを退却!フルゲニウスとスレイマンにパワープラス5000!」

 

「・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ『青天の騎士アルトマイル』ノートリガーだ!セカンドチェック『ホーリーナイト・ガーディアン』ノートリガー!サードチェック『バーニング・ライオン(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!!パワーはフルゲニウス、クリティカルはフィデスへ!!僕たちは行く!偽りを打ち砕き、光ある未来へ!そして、この手で掴んでみせる!僕の望む未来を、僕自身の手で!!」

 

フィデス(シオン)はフェンリル(東雲)に接近し、フェンリル(東雲)に1閃する。フェンリル(東雲)は粒子となり、現実の世界に降り注いだ。

 

「セ・フィニ。勝利は僕らの剣に」

 

PW33000➡PW11000

 

ダメージチェック『杭の戒めスヴィティ(☆)』『衰微の女神ヘル』

 

シオンのダメージ5枚  東雲のダメージ6枚  勝者シオン

 

「・・・まさか・・・あの錆びた剣が・・・」

 

東雲は驚いたようだが、すぐに愉快そうに笑い出す。

 

「ふふ・・・最高だよシオン!最高の揺らぎだ!!君はまさに英雄だ!!幼少からの生活を抜け出し、旅に出て、通過儀礼を経て、元のいるべき世界へ帰還を果たした!そしてそれは・・・俺が見た未来と同じだ・・・ふふふ、フハハハハハハ!!」

 

東雲が笑っていると、浮いていた巨大な瓦礫が崩れ落ち、東雲に迫っていた。瓦礫に気付いた東雲は唖然と瓦礫を見つめていた。シオンは東雲に近づき、東雲を押す。

 

ズドオオオオオオン!!

 

瓦礫が落ちてきて、シオンはその瓦礫に押しつぶされ、気を失ってしまった。助かった東雲は自分の安否を確認した後、自分を助けたシオンに驚いていた。

 

「助けたのか・・・俺を・・・?」

 

東雲は心底嬉しそうに笑い出す。

 

「フハハハハハハ!すごいよシオン!君は本物だ!最高だ、最高だよシオン!!」

 

東雲はシオンに近づき、シオンを起こそうとしている。

 

「おい、いつまで寝ている?早く起きろ。そして、俺を喜ばせてくれ!」

 

東雲はいつまでも起きないシオンにいらだったが、東雲は見てしまった。自分の望んでいない、最悪の未来を。東雲は血の気が失せていく。

 

「ッぅ・・・!! っ・・・ぁ・・・! ゲホッ、ゴホッ・・・」

 

血の気を失せた東雲は胃から逆流したものが溢れ、吐き出してしまう。

 

「・・・最高の気分なのに・・・なぜ・・・!」

 

東雲は気を失っているシオンに今まで見せたことのない表情を見せた。

 

「シオン・・・お前のせいだ・・・お前が、いつまでも寝ているから・・・」

 

そうしている間にも廃墟は崩れていく。廃墟の瓦礫は東雲に向かっていっているが、東雲は気付かない。

 

「立てよ!綺場シオン!・・・立てえええええええええ!!!」

 

涙を流し、叫びを放った東雲に瓦礫は容赦なく東雲に降り注いだ。

 

審判のファイト・・・残り4つ

 

 

光の塔に入ったアンはお城の天井のような足場で気を失い、目を覚ました。アンは辺りを見回し、下に眠り続けている少女を発見する。

 

「!ルーナちゃん!」

 

ゴーン、ゴーン、ゴーン・・・

 

審判の鐘が鳴りだしたと同時に、ルーナの目が開き、虹色の光が放たれ、突風が吹きすさんだ。アンが目を開けるとそこには、ルーナの姿があった。アンが下の方を確認すると、ルーナの肉体は眠り続けたままだった。

 

「なんなんですか・・・これ・・・?」

 

「私は弓月ルーナ、その意志・・・。アムの望みは私が叶える。誰にも邪魔はさせない・・・」

 

ルーナの意思はアンに自身のデッキを突き付ける。

 

(ルーナちゃん・・・。きっとアムちゃんやユキノちゃんがルーナちゃんの帰りを待っているはず!私が責任を持って必ず・・・ルーナちゃんを連れて帰る!!)

 

アンは自身のデッキを取り出すと同時に、お互いにファイトマットが出現する。ファイトマットにデッキを設置し、準備を整える。そして、ここにまた、運命を決める1戦が始まろうとしていたのであった。

 

to be continued…




東雲「いつまでそうやって黙ってるつもりだい?もういい加減その遊びは飽きたよ。
・・・やれやれ、君は本当に頑固者だな。ほら、一緒に見届けるぞ!世界が変わる瞬間を!
・・・ほら立て!立てよ綺場シオン!!・・・なぁ、頼む・・・応えてくれよ!!!」

TURN109「なくしたくない思い出」


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なくしたくない思い出

1年たって、ようやくルビの振り方を覚えました。

明日というか今日は今までの話の特殊な呼び方のルビ振り作業に入ろうと思います。

今回はアンちゃんVSルーナちゃんのファイト回になります。

活動報告にアンちゃんのデッキも載せましたのでよかったらそちらもどうぞ。

さーて、今回からダークゾーン祭りですね。

何が祭りと言われますと、敵側の後のクランが全部ダークゾーンのクランだからです。

前置きが長くなりましたが、そろそろ本編に入りましょう。どうぞ!


現実の世界では、ファイトの影響で起きた人々がおれば、未だに眠っている人々が分かれてきている。町の駄菓子屋でイメージの世界に入っていたマサトとケイスケも目が覚める。

 

「う・・・ん・・・?俺ら・・・何で寝ちまってたんだ・・・?」

 

「うぅ・・・わからん・・・なにがなんだ・・・」

 

ケイスケは光の塔を見て、驚愕の表情に変わる。マサトもケイスケにつられ、光の塔を見て同じ表情をしている。

 

「な・・・なんだあれは・・・?いったい何が起きて・・・」

 

「⁉お、おい!あれ見ろよ!」

 

マサトが見たものを見て、ケイスケはさらに驚愕する。目に映った光景は奇跡の業師ランスと忍妖コナユキが戦っている様子だった。ランスはコナユキを攻撃し、コナユキは攻撃を受け、近くのビルに激突する。

 

「あ、あれは・・・ランスとコナユキ・・・?」

 

「ま・・・まさか・・・あのコナユキって・・・アンじゃねぇのか・・・?」

 

目のあたりの光景にもう何が何だかわからなくなってしまうマサトとケイスケだった。

 

 

 

TURN109「なくしたくない思い出」

 

 

 

光の塔の中では、アンはルーナの意志なるものと対峙して、ファイトできる態勢になる。

 

そして、世界の運命を賭けたファイトが始まろうとしている。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「烏羽の忍鬼フゲン!」

 

「ハピネス・コレクター」

 

烏羽の忍鬼フゲン  PW5000

 

ハピネス・コレクター  PW5000

 

「私の先攻です!ドロー!ライド!忍妖コナユキ!フゲンを移動!ターン終了です!」

 

忍妖コナユキ  PW7000

 

R コナユキ R

R フゲン  R  アンの手札5枚 山札43枚

 

「ドロー。ライド、 奇跡の業師(ミラクル・タンブラー)ランス。ハピネスは移動」

 

奇跡の業師(ミラクル・タンブラー)ランス  PW8000

 

R ランス  R

R ハピネス R

 

「ハピネスのブースト、ランスでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガードです!」

 

「ドライブチェック『バーキング・ドラゴン・テイマー』」

 

「ダメージチェック『忍竜オニバヤシ』」

 

「ターンエンド」

 

PW13000➡PW7000  ルーナの手札6枚 山札42枚  アンのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!花笠の忍鬼フジノ!忍獣チャコールフォックス、忍獣キャットデビルをコール!」

 

花笠の忍鬼フジノ  PW9000

忍獣チャコールフォックス  PW7000

忍獣キャットデビル(☆)  PW4000

 

 チャコール  フジノ R

キャットデビル フゲン R

 

「キャットデビルのブースト、チャコールフォックスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ナイトメアドールみらべる(☆)』」

 

「フゲンのブースト、フジノでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『忍竜ヤシャバヤシ』」

 

「ダメージチェック『レッドスター・デュアルホーン』」

 

「ターン終了です!」

 

PW11000➡PW8000+SH10000=18000

PW14000➡PW8000  アンの手札4枚 山札40枚  ルーナのダメージ1枚

 

「スタンド&ドロー。ライド。星の奇術師(スター・マジシャン)エレン。ダークサイド・プリンセスをコール」

 

星の奇術師(スター・マジシャン)エレン  PW10000

ダークサイド・プリンセス  PW9000

 

プリンセス エレン  R

  R   ハピネス R

 

「ハピネスのブースト、エレンでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガードです!」

 

「ドライブチェック『ダークサイド・ソードマスター(☆)』クリティカルトリガー。パワーはダークサイド・プリンセス、クリティカルはエレンに」

 

「くっ・・・ダメージチェック『忍竜デュアルウェポン』『忍妖ホワイトヘロン』」

 

「ダークサイド・プリンセスでヴァンガードにアタック。

スキル発動。パワープラス5000」

 

「ノーガード!ダメージチェック『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てフジノへ!」

 

「アタック終了時、ダークサイド・プリンセスはソウルへ。ターンエンド」

 

PW15000➡PW9000

PW19000➡PW9000(+5000)  ルーナの手札5枚 山札39枚  アンのダメージ4枚

 

「(ダメージ4対1・・・差がかなり開いていますが・・・負けるわけにはいきません!)雪が降り積もる白銀世界を!ライド!夢幻の風花シラユキ!!」

 

夢幻の風花シラユキ  PW11000

 

「忍竜デュアルウェポン、関門の忍鬼アタカをコール!」

 

忍竜デュアルウェポン  PW9000

関門の忍鬼アタカ  PW9000

 

 チャコール  シラユキ デュアルウェポン

キャットデビル フゲン    アタカ

 

「マサムラのブースト、チャコールフォックスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『キューティ・パラトルーパー』」

 

「フゲンのブースト、シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ダークサイド・ミラーマスター』」

 

「ツインドライブ『花笠の忍鬼フジノ』『忍鬼ヒノエコマチ(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはデュアルウェポンに!」

 

シラユキ(アン)は自身の力で雪を生成し、槍を作り出す。シラユキ(アン)は雪の槍でエレン(ルーナ)を薙ぎ払う。

 

「ダメージチェック『ユニサイクル・タンブラー』」

 

「アタカのブースト、ヤシャバヤシでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ダークサイド・ミラーマスター』」

 

「ターン終了です」

 

PW11000➡PW10000

PW16000➡PW10000

PW21000➡PW10000  アンの手札4枚 山札34枚  ルーナのダメージ4枚

 

「スタンド&ドロー。・・・アムとユキノは私が守る・・・」

 

(なぜでしょう・・・ルーナちゃんとファイトしていると・・・頭の中がかき乱されるというか・・・何か、かけている何かが思い出させるような・・・)

 

「ライド。仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー」

 

仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー  PW11000

 

「ストライドジェネレーション。獣花の大奇術(カーニバレス・メガトリック)プラーナ」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『バーキング・ドラゴン・テイマー』グレード3

 

獣花の大奇術(カーニバレス・メガトリック)プラーナ  PW26000  ハーツ『仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー』

 

超越(ストライド)スキル。奇術(マギア)。カウンターブラスト。ソウルチャージ『キューティ・パラトルーパー』ソウルからダークサイド・プリンセスをコール。パワープラス5000。

ハピネス・コレクターのGB(ジェネレーションブレイク)。ソウルからリアガードが登場した時、ハピネスはソウルへ。1枚ドロー。ソウルチャージ『ユニサイト・タンブラー』

獣花の大奇術(カーニバレス・メガトリック)プラーナのスキル。カウンターブラスト、Gゾーンの裏のカード、プラーナを表に。手札から1枚選び、ソウルへ。Gゾーンの表のカード枚数分、奇術(マギア)のユニットをコールできる。キューティ・パラトルーパーをスペリオルコール」

 

クレセントムーン・ジャグラー  PW9000

 

「パラトルーパーのGB(ジェネレーションブレイク)奇術(マギア)。ハリーのヴァンガードがいれば、ソウルチャージ『礼賛の悪霊使い (プレイズド・イービルテイマー)ミレイユ』ソウルから同じ縦列にクレセントムーン・ジャグラーをスペリオルコール。パワープラス5000」

 

キューティ・パラトルーパー  PW7000

 

「クレセントムーンのGB(ジェネレーションブレイク)奇術(マギア)。ハリーのヴァンガードがいるなら、カウンターブラスト、ソウルブラストでソウルチャージ『鏡の国のいたずらっ娘(醒)』ソウルからランスをスペリオルコール。クレセントムーンとランスにパワープラス2000」

 

クレセントムーン プラーナ プリンセス

パラトルーパー   R    ランス

 

「パラトルーパーのブースト、クレセントムーンでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガードです!ダメージチェック『忍妖ロクロレディ(引)』ドロートリガー!パワーはシラユキに!1枚ドロー!」

 

「プラーナでヴァンガードにアタック」

 

「ジェネレーションガード!!伏魔忍鬼シシユヅキ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍鬼ヒノエコマチ(治)』

 

伏魔忍鬼シシユヅキ  SH15000

 

「スキル発動!相手のヴァンガードが私のヴァンガードにアタックした時、リアガード1体をガーディアンサークルに移動することができます!キャットデビルをガーディアンサークルへ!そしてシールドプラス5000!同名のカードは探しませんので、山札をシャッフルします」

 

プラーナ(ルーナ)の食竜植物はプラーナ(ルーナ)の指示に従い、シラユキ(アン)に襲い掛かる。そんな植物の口をキャットデビルとシシユヅキが閉じさせる。

 

「トリプルドライブ『ダークサイド・ミラーマスター』『ダークサイド・プリンセス』『ナイトメアドールどりー(治)』ヒールトリガー。ダメージ1回復、パワーはダークサイド・プリンセスに。ランスのブースト、ダークサイド・プリンセスでヴァンガードにアタック。

スキル発動。パワープラス5000」

 

「ノーガード!ダメージチェック『忍鬼ヒノエコマチ(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはシラユキに!」

 

「ダークサイド・プリンセスはソウルへ。ターンエンド。他のリアガードは奇術(マギア)によって、ソウルへ」

 

PW23000➡PW11000(+5000)=21000

PW26000➡PW16000+SH30000=46000

PW34000➡PW16000(+5000)  ルーナの手札7枚 山札29枚  アンのダメージ4枚

 

「・・・アムの願いはユキノの願い・・・2人の願いは私の願い・・・邪魔はさせない・・・」

 

「!!」

 

アンはルーナ言葉に、昔の1度だけ会った園児のことを思い出す。名前こそ出なかったが、園児は2人の願いがあれば叶えてあげたいとも言っていたことを思い出す。ピンクの髪にあまりに似すぎている言葉。さらにアンは、園児の顔も思い出した。その事で辿り着いた答えは、アンが会った園児はルーナだったということだ。

 

「・・・そうだったんですか。ルーナちゃんが・・・あの時の園児だったんですね・・・」

 

アンはクロノファング・タイガーが言っていたことを思い出す。

 

『互いに結びし因縁により、汝らはイメージの呪縛を打ち破り、未来の担い手として選ばれた』

 

「互いに結びし因縁とは・・・ファイトとは関係なく、過去に出会った人物なども含まれていたという事ですか。ならばなおさら、負けるわけにはいかなくなりました!ストライドジェネレーション!!!伏魔忍鬼ヤスイエ・テンマ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『関門の忍鬼アタカ』グレード1+2

 

伏魔忍鬼ヤスイエ・テンマ  PW26000  ハーツ『夢幻の風花シラユキ』

 

「ヤスイエ・テンマのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!Gゾーン表のヤスイエ・テンマを表に!スキルを獲得!チャコールを移動!看破の忍鬼ヤスイエをコール!」

 

看破の忍鬼ヤスイエ  PW11000

 

ヤスイエ  ヤスイエ・テンマ デュアルウェポン

チャコール   フゲン      アタカ

 

「ルーナちゃん!私のこと、覚えていませんか⁉あの日、友達の2人と馴染めずに悩んでいたところ、1人ぼっちだった女の子のことを!その女の子は今、ルーナちゃんの目の前にいます!」

 

「・・・・・・」

 

「あなたのおかげで私は、勇気を持つことができました!1人ぼっちじゃなくなりました!全部、ルーナちゃんのおかげなのに・・・あなたがそんな風になってどうするんですか⁉」

 

「・・・・・・」

 

「口で言ってもわからないなら、ファイトで思い出させてあげます!ヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『マスカレード・バニー』」

 

「ヤスイエ・テンマの影縫い!カウンターブラストを払い、アタックした同名ユニットをコールできます!ヤスイエをスペリオルコール!コールしたヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ナイトメアドールどりー(治)』ヒールトリガー。パワーはハリーに」

 

「くっ、ならばフゲンのブースト、ヤスイエ・テンマでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード『ダークサイド・ミラーマスター』(コスト『ユニサイクル・タンブラー』)」

 

ヤスイエ・テンマ(アン)はハリー(ルーナ)を刀で斬り刻む。しかし斬れたのはハリー(ルーナ)ではなく、ミラーマスターの鏡だった。

 

「トリプルドライブ『忍妖ホワイトヘロン』『忍竜ヤシャバヤシ』『忍獣キャットデビル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て、デュアルウェポンに!

ヤスイエ・テンマの影縫い!ハーツのカード名は夢幻の風花シラユキ!よって、カウンターブラストを払い、シラユキをスペリオルコール!アタカのブースト、デュアルウェポンでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード。鎖鋸の大奇術(チェーンソー・メガトリック)ファーニバル」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ナイトメアドールどりー(治)』

 

鎖鋸の大奇術(チェーンソー・メガトリック)ファーニバル  SH15000

 

「スキル発動。山札の上から3枚見て、1枚をソウルに。残りは山札の下へ。これによって、シールドプラス5000」

 

「デュアルウェポンの影縫い!デュアルウェポンを退却させ、グレード1かグレード3のユニットを選びます。チャコールフォックスを選択し、山札から同名ユニットをコールできます!チャコールフォックスをスペリオルコール!アタカは退却!

チャコールフォックスのGB(ジェネレーションブレイク)!チャコールフォックス2体を選んで、パワープラス2000!

ヤスイエ・テンマの影縫い!カウンターブラストを払い、デュアルウェポンをスペリオルコール!チャコールフォックスのブースト、デュアルウェポンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『クレセントムーン・ジャグラー』」

 

「チャコールフォックスのブースト、シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ダークサイド・ソードマスター(☆)』」

 

「くっ、ターンエンド。デュアルウェポンで呼び出されたチャコールフォックスは山札の下へ」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW11000➡PW11000(+5000)

PW31000➡PW16000(完全ガード)

PW21000➡PW16000+SH20000=36000

PW18000➡PW16000

PW20000➡PW16000+SH10000=26000  アンの手札5枚 山札24枚  ルーナのダメージ5枚(裏2枚)

 

 

現実では、遠くでハリーとシラユキの戦いを見ていたマサトとケイスケはむらくもを使っているのがアンだということがわかった。

 

「す、すごいな・・・イメージで戦う姿は浮かんではいたが・・・本物のユニットはあんな風に戦っていたのか・・・」

 

「こんな非常時に何関心してやがんだよ!アンが戦ってんだぞ⁉」

 

「す、すまん。ただ・・・目の前でこんな戦いを見せられたらと思うと、やはりな・・・」

 

ケイスケは非常時でありながらも目の前の戦いに関心を向けていたが、マサトは非常に悔いている表情をしている。

 

(くそっ、こんな緊急時だってのに、アンが戦ってんのに、何で俺たちは見ていることしかできねぇんだよ!!)

 

マサトは自分の無力さに怒りを覚えながら、戦いの様子を見守ることしかできなかった。

 

 

光の塔の中でのファイト、ルーナはストライドフェイズに移る。

 

「ストライドジェネレーション。仮面の神竜使い(ドラゴン・マスカレード)ハリー」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『礼賛の悪霊使い(プレイズド・イービルテイマー)ミレイユ』グレード3

 

仮面の神竜使い(ドラゴン・マスカレード)ハリー  PW26000  ハーツ『仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー』

 

超越(ストライド)スキル。奇術(マギア)カウンターブラストを払い、ソウルチャージ『レッドスター・デュアルホーン』ソウルからキューティ・パラトルーパーをスペリオルコール。パワープラス5000

キューティ・パラトルーパーのスキル。ソウルチャージ『仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー』ハリーをスペリオルコール。パワープラス5000」

 

R ハリー    ハリー

R ランス  パラトルーパー

 

仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリーでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『忍妖ロクロレディ(引)』ドロートリガー!パワーはシラユキに!1枚ドロー!」

 

「ランスのブースト、仮面の神竜使い(ドラゴン・マスカレード)ハリーでヴァンガードにアタック。

ハリーのGB(ジェネレーションブレイク)(3)。奇術(マギア)カウンターブラスト(3)、ハリーをソウルへ。ソウルからダークサイド・プリンセス2体、ユニサイト・タンブラーをスペリオルコール」

 

ユニサイト・タンブラー  PW7000

 

「そして、リアガード5体以上で、相手リアガードのデュアルウェポン、チャコールフォックスをソウルへ」

 

「くっ・・・」

 

「ユニサイト・タンブラーのGB(ジェネレーションブレイク)。ソウルから登場したため、パワープラス2000。そして、このユニットのアタックかブーストの攻撃がヒットした時、ソウルブラストすることでカウンタチャージできる」

 

「完全ガード!『忍妖ホワイトヘロン』(コスト『忍竜ヤシャバヤシ』)」

 

ハリー(ルーナ)の竜はシラユキ(アン)に向けて炎を吐き出す。シラユキ(アン)を守ろうとホワイトヘロンが前に立ち、氷の盾で炎を防ぐ。氷の盾は炎でだんだん消えていき、竜が炎を出し終えた時に、全て溶け切った。ホワイトヘロンが懸命に守ったため、シラユキ(アン)は無傷だ。

 

「トリプルドライブ『ダークサイド・ソードマスター(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部右のダークサイド・プリンセスに。『ダークサイド・ソードマスター(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部左のダークサイド・プリンセスに。『ナイトメアドールみらべる(☆)』クリティカルトリガー。効果は左のダークサイド・プリンセスに」

 

「トリプルクリティカル⁉」

 

「誰が相手でも、絶対に邪魔させない。ユニサイトのブースト、ダークサイド・プリンセスでヴァンガードにアタック。パワープラス5000」

 

「ジェネレーションガード!!伏魔忍鬼シシユヅキ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ヒノエコマチ(治)』

 

「さらにガード!『忍獣キャットデビル(☆)』」

 

「左のダークサイド・プリンセスをソウルへ。アムの願いは私が叶える。どんなことをしても。そのためなら、過去のものなんて、いらない。パラトルーパーのブースト、ダークサイド・プリンセスでヴァンガードにアタック。

スキル発動。パワープラス5000」

 

「・・・過去のものはいらない?それだけは聞き捨てなりません!!シラユキのリミットブレイク!!

カウンターブラストを払い、ペルソナブラスト!攻撃しているユニットのパワーマイナス20000!!」

 

「ターンエンド」

 

PW16000➡PW11000(+5000)

PW34000➡PW16000(完全ガード)

PW33000➡PW16000+SH25000=41000

PW31000(-20000)➡PW16000  ルーナの手札4枚 山札21枚  アンのダメージ5枚(裏2枚)

 

「アムの願いを叶える」

 

「・・・ルーナちゃん、聞いてください」

 

「私が2人を守る」

 

「私も・・・完全なる未来を見ました。あの未来は、すごく・・・心地よくて・・・ずっといてしまいたいほどの楽園・・・まるで天国でした」

 

アンはルーナに自分が見た完全なる未来を話す。

 

「そこでは、トライフォーの4人にラミラビの3人、マサト君やケイスケ君・・・私の周りに友達がたくさんいて、楽しくヴァンガードをしていました。しかし・・・そこでは、私が1人ぼっちだった頃の記憶や、ユイちゃんと初めて友達になれた頃の記憶が全てなかったことにされてしまっていたんです」

 

アンは昔は家族以外では1人ぼっち・・・それは変わりようのない事実。だからこそアンにとって、嫌な思い出であり、かけがえのない大切なものなのだ。

 

「もしあの時、私が1人ぼっちじゃなければ、ルーナちゃんに会う事も、ユイちゃんと友達になることも永遠になかった!私にとってあの記憶は・・・かけがえのない大切な記憶・・・絶対になくしたくない・・・思い出なんです」

 

アンはルーナに儚げな笑みで微笑み、ストライドフェイズに移る。

 

「・・・あいや暫!!偽りの天国を、平穏なる地獄へ突き落せ!!ストライドジェネレーション!!!!伏魔忍竜シバラックバスター!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『看破の忍鬼ヤスイエ』グレード3

 

伏魔忍竜シバラックバスター  PW26000  ハーツ『夢幻の風花シラユキ』

 

「シバラックバスターのスキル発動!カウンターブラスト、ソウルブラスト『忍妖コナユキ』『花笠の忍鬼フジノ』手札の最後の1枚をドロップゾーンへ!ドロップゾーンから1枚選び、山札に戻します!」

 

戻したカード『夢幻の風花シラユキ』

 

「場に出ているシラユキを選択し、先ほど戻したシラユキをスペリオルコール!アタック1回時に、ドライブチェックのスキルを獲得!」

 

分身として呼び出されたシラユキはシバラックバスターの複数ある刀を持ち、構える。

 

シラユキ シバラックバスター シラユキ

 R      フゲン     R

 

「右のシラユキでヴァンガードにアタック!ルーナちゃんは本当にこれでいいんですか⁉」

 

「ガード『ダークサイド・ソードマスター(☆)』」

 

「シバラックバスターのスキルで、ツインドライブ『忍竜オニバヤシ』『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て、左のシラユキに!フゲンのブースト、シバラックバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード。愛満ちる幻道化(ドウティング・ハーレクイン)マーヤ」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ナイトメアドールどりー(治)』

 

愛満ちる幻道化(ドウティング・ハーレクイン)マーヤ  SH15000

 

「マーヤのスキル。奇術(マギア)の能力を持つヴァンガードがいるため、シールドプラス5000。

そしてソウルからクレセントムーンをスペリオルコール。ガード『ナイトメアドールみらべる(☆)』そして、インターセプト『クレセントムーン』」

 

「完全なる未来のために自分を犠牲にすれば、自分が消えることはおろか、ルーナちゃんがアムちゃんとユキノちゃんと仲良くなった思い出まで消えてしまうんですよ⁉」

 

「!!!」

 

シバラックバスターは2つの刀をハリー(ルーナ)に向けて振るう。ハリー(ルーナ)を守ろうとみらべるとクレセントムーンが片方の刀を止め、マーヤの奇術で片方の刀がはじき出された。分身でないシラユキはシバラックバスターを踏み台にして、一歩踏み出し、はじき出された刀を手に取る。

 

「トリプルドライブ『忍妖コナユキ』『関門の忍鬼アタカ』『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て左のシラユキへ!

フゲンのGB(ジェネレーションブレイク)!影縫い!フゲンを左の後列に移動し、スタンド!聞かせてください!ルーナちゃん、本当に自分の大切な思い出を消してまで、完全なる未来を作りたいんですか⁉」

 

アンの言葉でルーナの瞳に輝きが戻った。

 

「・・・いやだ・・・初めて2人と仲良くなれた思い出を・・・消したくない。もっと2人と一緒にいたい。3人でもっと思い出を作りたい。だから・・・助けて!」

 

「その言葉・・・待っていましたよ。待っててください、すぐに助け出します!」

 

ルーナの気持ちを聞いて、アンは元気強い笑みを浮かべている。

 

「フゲンのブースト、シラユキでヴァンガードにアタック!どんなに苦しくて、辛い思い出があっても、きっかけ1つで、かけがえのない大切な思い出へと変わる!それを守るためなら、私は刃を纏います!これが私の・・・ヴァンガードです!!!!」

 

本体のシラユキはハリー(ルーナ)に近づき、シバラックバスターの刀でハリー(ルーナ)を1閃する。シラユキの持った刀はぽっきりと折れてしまったが、ハリー(ルーナ)に斬撃を与えられた。ハリー(ルーナ)は粒子となり、現実の世界に降り注いだ。

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000+SH35000=46000

PW26000➡PW11000

 

ダメージチェック『星の奇術師(スター・マジシャン)エレン』

 

アンのダメージ5枚  ルーナのダメージ6枚  勝者アン

 

「ルーナちゃん!」

 

アンは足場を降り、目が覚めたルーナの元へ降りていく。

 

「ありがとう・・・あの時のお姉ちゃん・・・」

 

「!ルーナちゃん・・・私のことを覚えて・・・」

 

「ううん。でも、アンの言葉で思い出せたんだ」

 

「そうですか・・・私も、ルーナちゃんの言葉で思い出せたんですよ」

 

アンとルーナは互いに昔を思い出し、笑いあった。

 

「ルーナちゃん、あなたからもらったこれ・・・」

 

「あ、私のキーホルダー!持っててくれてたんだ・・・」

 

「はい。ですがもう・・・私には必要ありません。なぜなら、みんながいるから、私は勇気を持てるようになったんです。ですからこの勇気のお守りは、ルーナちゃんにお返しします」

 

「アン・・・ありがとう・・・」

 

ルーナはアンが取り出した月型のキーホルダーを受け取ったのであった。

 

審判のファイト・・・残り3つ

 

to be continued…




ルーナ「アン、ありがとう。迷惑かけてごめんなさい」

アン「いいんですよ、ルーナちゃんが無事ならそれで十分です」

ルーナ「でも、みんな・・・アムやユキノにも心配かけちゃったし・・・」

アン「こういう時は、笑って会いに行くものですよ。アムちゃんもユキノちゃんも、きっとそうすると思います」

ルーナ「・・・うん、そうだよね!ありがとう、1人ぼっちのお姉ちゃん!」

アン「その呼び方・・・グサッときますが、今は悪くない気分です」

TURN110「本当の気持ち」


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本当の気持ち

残る審判のファイトもこれを合わせて残り3つ!

惑星クレイの運命を賭け戦いもクライマックスですよ!

今回はトコハちゃんと江西さんのファイトです。

それでは、どうぞ!


光の塔に入ったトコハは花が添えられている門の前に立っていた。トコハの目の前にいる相手は、闇の門のの前に立っている江西サトルだった。

 

「江西サトル・・・」

 

「・・・裁定者は、互いに結んだ因縁により決まる。まさか、君がここにやってくるとはな」

 

「言ったはずよ、アムとルーナ、ユキノは私が守るって」

 

トコハの言葉に江西はくすりと笑みを浮かべる。

 

ゴーン、ゴーン、ゴーン、・・・

 

審判の鐘が鳴りだし、トコハと江西の前にファイトマットが出現する。トコハと江西は互いにデッキを設置し、ファイトの準備を整える。

 

「このファイトに勝利し、完全なる未来を確定のものとする」

 

「絶対に取り戻してみせる・・・私たちの本当の未来を!」

 

互いに準備を終え、ファイトできる状態となる。そして、運命を賭けた1戦が始まろうとしていた。

 

 

 

TURN110「本当の気持ち」

 

 

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「桃園の乙女エルミ!」

 

「エニグマティック・アサシン!」

 

桃園の乙女エルミ  PW5000

 

エニグマティック・アサシン  PW5000

 

「私の先攻。ドロー。ライド、エッジ・イン・ザ・ダークネス。ターンエンド」

 

エッジ・イン・ザ・ダークネス  PW7000

 

R ダークネス R

R   R   R  江西の手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!純潔の乙女カトリーナ!エルミは移動!桜吹雪の乙女リルガをコール!」

 

エルミ カトリーナ R

リルガ   R   R

 

「カトリーナでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『矢車菊の花乙女イーネス』」

 

「ダメージチェック『ドッペル・ヴァンピーア』」

 

「リルガのブースト、エルミでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『悪夢の国のダークナイト(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000

PW11000➡PW7000  トコハの手札5枚 山札42枚  江西のダメージ1枚

 

「私のターン。ドロー。ライド、デモンテッド・エクセキューショナー。さらにもう1体デモンテッドをコール。

デモンテッドのスキル。山札の上から7枚見て、深闇(ダークネス)を持つカードを1枚ソウルに『貪欲のサキュバス』」

 

R デモンテッド デモンテッド

R   R      R

 

「リアガードのデモンテッドでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『ツッケン・ドーン(☆)』」

 

「ヴァンガードのデモンテッドでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『エッジ・イン・ザ・ダークネス』」

 

「ダメージチェック『花房の乙女サリアンナ』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW9000➡PW9000  江西の手札5枚 山札38枚  トコハのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!理想の乙女トゥーリア!グリーンショット・エルフをコール!」

 

理想の乙女トゥーリア  PW9000

グリーンショット・エルフ  PW9000

 

「グリーンショットでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『エッジ・イン・ザ・ダークネス』」

 

「トゥーリアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部エルミに!」

 

「ダメージチェック『シャルハロート・ヴァンピーア』『デモンテッド・エクスキューショナー』」

 

「リルガのブースト、エルミでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『独眼のサキュバス(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000

PW16000➡PW9000+SH10000=19000  トコハの手札4枚 山札39枚  江西のダメージ3枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー!ライド、シャルハロート・ヴァンピーア!」

 

シャルハロート・ヴァンピーア  PW11000

 

「今・・・全ての人々は、安らかな幸せを手にしようとしている。幾多のコストを払い、我々は・・・ここまで辿り着いた。今さら邪魔はさせない。なんとしても、この完全なる未来を永久のものとする。コール、グレンツェント・ヴァンピーア」

 

グレンツェント・ヴァンピーア  PW11000

 

「グレンツェントのスキル。カウンターブラストを払い、山札の上から5枚見て、深闇(ダークネス)のスキルを持つカードを好きな枚数選んで、ソウルへ『グレンツェント・ヴァンピーア』この効果でソウルに置いたカードの数だけパワープラス1000。コール、エッジ・イン・ザ・ダークネス」

 

ソウルの枚数5枚

 

グレンツェント シャルハロート デモンテッド

   R       R    ダークネス

 

「グレンツェントでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『花園の乙女マイリス(☆)』」

 

「最後に立ちはだかるのが誰であろうと、倒すのみ!シャルハロートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『純愛のサキュバス』『カースド・ドクター(治)』ヒールトリガー。ダメージを回復し、パワーはデモンテッドに」

 

シャルハロート(江西)はトゥーリア(トコハ)に接近し、爪でトゥーリア(トコハ)を引き裂く。

 

「ああああああ!」

 

ダメージチェック『開墾の戦巫女パドミニ』

 

「エッジ・イン・ザ・ダークネスのブースト、デモンテッドでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『コスモスの妖精リズベット(醒)』スタンドトリガー!グリーンショットをスタンド、パワーはトゥーリアに!」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW11000➡PW9000

PW21000➡PW9000(+5000)  江西の手札2枚 山札32枚  トコハのダメージ3枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!ラナンキュラスの花乙女アーシャ!!」

 

ラナンキュラスの花乙女アーシャ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!夢紡ぐラナンキュラスアーシャ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  『矢車菊の花乙女イーネス』グレード3

 

夢紡ぐラナンキュラスアーシャ  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

「私は認めない!支部のみんなやヴァンガードを愛する人たちを、そして、クレイのみんなを犠牲にした幸せなんて!」

 

「・・・・・・」

 

「そんなことをして得た未来なんて、何の価値もない!!

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、桜吹雪の花乙女リルガを選び、リルガをスペリオルコール!パワープラス2000!

リルガのGB(ジェネレーションブレイク)開花(ブルーム)!カウンターブラスト!他のリルガが登場したため、2体のリルガを手札に!」

 

(スキルで完全ガードを増やし、手札に加えたか・・・)

 

GB(ジェネレーションブレイク)!ラナンキュラスのヴァンガードがいるため、場に出ているグレード2の同名ユニット、グリーンショットをスペリオルコール!

グリーンショットのGB(ジェネレーションブレイク)開花(ブルーム)!2体のグリーンショットにパワープラス2000!

夢紡ぐラナンキュラスアーシャのスキル!Gゾーンの夢紡ぐラナンキュラスアーシャを表に!グリーンショットを選択して、前列のユニット全てにパワープラス5000!カトリーナをコール!」

 

グリーンショット アーシャ グリーンショット

 カトリーナ    R      R

 

「右のグリーンショットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ドッペル・ヴァンピーア』」

 

「夢紡ぐラナンキュラスアーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『理想の乙女トゥーリア』『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!パワーは左のグリーンショットに、クリティカルは夢紡ぐアーシャへ!こんな未来が素晴らしいなんて、あなたは胸を張って言えるの!!?」

 

「!」

 

トコハの言葉に江西は以前の記憶、マモルの言葉を思い出す。

 

『そんな薄汚い手で掴み取った未来を、君自身、守るべき人々に誇れると、本当に思っているのか!!?』

 

「はあああああああ!!」

 

アーシャ(トコハ)のクワは光り、アーシャ(トコハ)はクワで地面を突き刺し、耕した植物でシャルハロート(江西)を襲った。

 

「ダメージチェック『貪欲のサキュバス』『デモンテッド・エクセキューショナー』・・・なるほど、安城マモルとの因縁も含めて、裁定者という訳か・・・」

 

「ダメージ5!これで決める!カトリーナのブースト、グリーンショットでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!偽りの闇翼アグラト・バト・マラト!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『カースト・ドクター(治)』

 

偽りの闇翼アグラト・バト・マラト  SH15000

 

「スキル発動!ソウルチャージ『悪夢の国のモノクローム(醒)』『ヒステリック・シャーリー(引)』ソウル6枚以上で、シールドプラス5000!」

 

「くっ・・・ターンエンド」

 

PW16000➡PW11000

PW31000➡PW11000

PW28000➡PW11000+SH20000=31000  トコハの手札6枚 山札32枚  江西のダメージ5枚

 

「誰になんとそしられようと・・・私の決意は変わらない!ストライドジェネレーション!!!魔狂の仮面エリクリエス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『純愛のサキュバス』グレード1+2

 

魔狂の仮面エリクリエス  PW26000  ハーツ『シャルハロート・ヴァンピーア』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、ソウルチャージ『グレンツェント・ヴァンピーア』『ディメンジョン・クリーパー』

ディメンジョン・クリーパーのスキル。ソウルからドロップゾーンに送り、ソウルチャージ『ディメンジョン・クリーパー』

もう1度ディメンジョン・クリーパーのスキル。ソウルチャージ『シャルハロート・ヴァンピーア』『カースド・ドクター』これで合計11枚」

 

「っ・・・」

 

「ソウルにある貪欲のサキュバスのGB(ジェネレーションブレイク)深闇(ダークネス)。エッジ・イン・ザ・ダークネスを退却。貪欲のサキュバスを手札へ。

デモンテッドの深闇(ダークネス)。カウンターブラストを払い、ソウル6枚でパワープラス2000。ソウル10枚でパワープラス3000」

 

グレンツェント エリクリエス デモンテッド

   R      R      R

 

「デモンテッドでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『グリーンショット・エルフ』」

 

「魔狂の仮面エリクリエスでヴァンガードにアタック!超越(ストライド)スキル!ソウル6枚以上で、相手リアガードを1体退却!」

 

「くっ・・・カトリーナを退却」

 

「エリクリエスの深闇(ダークネス)!ソウルチャージ『ディメンジョン・クリーパー』『悪夢の国のダークナイト(☆)』誰もが幸せになれる未来を・・・そして、弓月ルーナがその身を捧げ、掴んだ明日を、絶対に守り通してみせる!!」

 

ソウル12枚

 

「完全ガード!『桜吹雪の乙女リルガ』(コスト『理想の乙女トゥーリア』)」

 

エリクリエス(江西)は魔剣を振るい、闇の力をアーシャ(トコハ)に放つ。そこにリルガが登場し、闇を防ぎきる。

 

「トリプルドライブ『ディメンジョン・クリーパー』『悪夢の国のモノクローム(醒)』スタンドトリガー!効果は全てデモンテッドに!『カースド・ドクター(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復、パワーはデモンテッドに!」

 

「くっ・・・」

 

「ルーナは望んだ。蝶野アムが救われる未来・・・それはユキノが望む未来でもある。そしてそれは自分自身を犠牲にすることにある。その尊い行為を・・・私は守る。デモンテッドでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『矢車菊の花乙女イーネス』」

 

「ソウルにあるエニグマティックの深闇(ダークネス)!アタックステップ開始時、ソウル10枚以上でソウルからスペリオルコール!パワープラス5000!エニグマティックのブースト、グレンツェントでヴァンガードにアタック!ルーナの望みを・・・アムの幸せを・・・そしてユキノの本当の笑顔を・・・君に奪いさせはしない!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『矢車菊の花乙女イーネス』」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW24000➡PW11000

PW21000➡PW11000  江西の手札5枚 山札15枚  トコハのダメージ5枚(裏1枚)

 

「・・・あなたは何もわかってない」

 

「!」

 

「何もわかってない!ストライドジェネレーション!!!薫風の花乙姫イルマタル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『開墾の戦乙女パドミニ』グレード1+2

 

薫風の花乙姫イルマタル  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、グリーンショットを選択し、スペリオルコール!パワープラス2000!

グリーンショットの開花(ブルーム)!グリーンショット2体にパワープラス2000!グリーンショットをコール!

もう1度開花(ブルーム)!グリーンショット3体にパワープラス2000!ブーストを獲得!もう1度開花(ブルーム)!グリーンショット3体にパワープラス2000!

薫風の花乙姫イルマタルのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト、Gゾーンのイルマタルを表に!グリーンショットを選択!開花(ブルーム)持ちなので1枚ドロー!グリーンショットのアタックがヴァンガードにヒットした時、1枚ドローできる!さらに、開花(ブルーム)を持つユニットが3枚以上なら、イルマタルにクリティカルプラス1!カトリーナをコール!」

 

グリーンショット イルマタル グリーンショット

グリーンショット   R    カトリーナ

 

「私・・・見た。私だけじゃない。アムも・・・あなたのいう完全なる未来ってやつを。あんなのはただのまやかし。いくら両親が助かっても、あれじゃあアムは救われない!アムに・・・ユキノに笑顔は戻らない!!」

 

「!!」

 

「あなたが守ろうとしている完全なる未来は人を幸せにするためのものなんかじゃない!!人を盲目にし、狂わせ、本当に大事なものから目を逸らさせるための仕掛けでしかないのよ!!アムはストライドゲートが見せる夢を否定した!私も同じ!」

 

「・・・・・・」

 

「あれは、私やアムが望む未来じゃない!!カトリーナのブースト、グリーンショットでヴァンガードにアタック!」

 

「の、ノーガード!ダメージチェック『純愛のサキュバス』」

 

「アタックがヒットしたので、1枚ドロー!きっとルーナやユキノだって同じ!!イルマタルでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『貪欲のサキュバス』(コスト『ディメンジョン・クリーパー』)」

 

イルマタル(トコハ)は桜吹雪を操り、それをシャルハロート(江西)にぶつけようとするが、貪欲のサキュバスの手によって防がれてしまう。

 

「トリプルドライブ『理想の乙女トゥーリア』『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部、左のグリーンショットに!グリーンショットのブースト、グリーンショットでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!偽りの闇翼アグラト・バト・マラト!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『カースド・ドクター(治)』

 

「スキル発動!ソウルチャージ『ドッペル・ヴァンピーア』『純愛のサキュバス』シールドプラス10000!さらにガード『悪夢の国のモノクローム(醒)』!」

 

「ターンエンド!」

 

PW17000➡PW11000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW33000➡PW11000+SH35000=46000  トコハの手札7枚 山札23枚  江西のダメージ5枚(裏1枚)

 

「・・・それでも・・・例えまやかしでも・・・偽りであったとしても・・・そこにいれば傷つけられることはない。救われるのだ!ストライドジェネレーション!!!罪深き者シャルハロート!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『シャルハロート・ヴァンピーア』グレード3

 

罪深き者シャルハロート  PW26000  ハーツ『シャルハロート・ヴァンピーア』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、ソウルチャージ『カースド・ドクター(治)』『エッジ・イン・ザ・ダークネス』

デモンテッドの深闇(ダークネス)!カウンターブラストを払い、パワープラス5000!」

 

ソウルの枚数15枚

 

グレンツェント シャルハロート デモンテッド

   R       R      R

 

「デモンテッドでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『グリーンショット・エルフ』」甘くて優しいだけの未来なんて、私たちは欲しくない!そんなものに誤魔化されたくない!」

 

「・・・っ!」

 

「辛くても、苦しくても、私たちはちゃんとそれを受け止める!!笑い飛ばしてみせる!!」

 

「・・・っ、エニグマティックのブースト、グレンツェントでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『グリーンショット・エルフ』さらにガード!『花房の乙女サリアンナ』」

 

「それでも私は・・・私は・・・罪深き者シャルハロートでヴァンガードにアタック!

GB(ジェネレーションブレイク)(2)!深闇(ダークネス)

リアガードを全てソウルへ!パワープラス10000!ソウルの合計10枚以上で相手リアガードを全て退却!そしてソウル15枚以上で守護者(センチネル)でガードできない!!」

 

「ガード!『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』『花園の乙女マイリス(☆)』時にはケンカして、本気で怒って・・・この野郎って口を利かなくなるかもしれない!でも、またすぐにくだらないことでウケまくって、一緒になって本気で笑うの!!」

 

「・・・・っ!うおおおおおお!!」

 

シャルハロート(江西)の放つ闇の波動をマイリスとディモルフォーセが懸命になって守り通す。だがシャルハロート(江西)も負けじと力を込める。

 

「ジェネレーションガード!!聖樹竜レインブレス・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『フェアリーライト・ドラゴン(治)』

 

聖樹竜レインブレス・ドラゴン  SH15000

 

「ラナンキュラスの花乙女アーシャを手札からスペリオルコール!シールドプラス5000!」

 

さらにそこにレインブレスが現れ、シャルハロート(江西)の闇を払いのけた。

 

「トリプルドライブ『貪欲のサキュバス』『シャルハロート・ヴァンピーア』・・・っ!サードチェック『独眼のサキュバス(☆)』クリティカルトリガー・・・効果は全てヴァンガードに・・・ターンエンド」

 

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW36000➡PW11000+SH40000=51000  江西の手札5枚 山札7枚  トコハのダメージ5枚(裏3枚)

 

「前に・・・友達なんて一時的な馴れ合いの感情だって、あなたは言った。でもね、友達が一緒なら、どんなことにだってビクともしない。それが私たちよ」

 

「・・・・・・っ」

 

「あなたに何があって、どんな思いを持っているのか、私は知らない。でも・・・あなたが守ろうとする未来はいらない!!ストライドジェネレーション!!!!咲き誇るラナンキュラスアーシャ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『開墾の戦乙女パドミニ』グレード1+2

 

咲き誇るラナンキュラスアーシャ  PW26000  ハーツ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

「咲き誇るラナンキュラスアーシャのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト、ソウルブラスト、Gゾーンの夢紡ぐアーシャを表に!ラナンキュラスのハーツがあるため、場に出ているラナンキュラスの花乙女アーシャをスペリオルコール!同名ユニットにGゾーンの表の夢紡ぐアーシャの枚数分、パワープラス5000!パワープラス15000!ヴァンガードと同名ユニットがいるため、クリティカルプラス1!リルガとカトリーナをコール!」

 

アーシャ アーシャ アーシャ

リルガ   R   カトリーナ

 

「あなたは本当に、こんな未来を望んでいたの?」

 

「・・・そう・・・わかっていた・・・この未来が本当の救いではないと・・・」

 

「咲き誇るラナンキュラスアーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『貪欲のサキュバス』(コスト『シャルハロート・ヴァンピーア』)」

 

(だがそれでも・・・すがるしかなかった・・・。より大きな幸せを導けると信じることで・・・彼女の命を犠牲にして生き延びたという事実から・・・逃れたかった・・・。)

 

「トリプルドライブ『ツッケン・ドーン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部右のアーシャに!『花房の乙女サリアンナ』『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』クリティカルトリガー!パワーは右のアーシャに、クリティカルは左のアーシャに!」

 

アーシャ(トコハ)はクワでシャルハロート(江西)に攻撃を加えるが、貪欲のサキュバスに防がれてしまう。

 

(そうでもしなければ・・・耐えられなかった・・・。彼女の犠牲が・・・絶対的に正しいと信じ込む以外・・・)

 

「左のアーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『独眼のサキュバス(☆)』『悪夢の国のダークナイト(☆)』(だから・・・明神氏の理想に身を投じ・・・その実現のため・・・大きな犠牲を払った・・・。罪から逃れるため・・・罪を重ねた・・・)」

 

「私たちは行く!私たちの望む未来へ!」

 

(彼女たちは正しい・・・正しくて強い・・・。私は・・・どうすればよかったのだ・・・?)

 

「左の花乙女アーシャでヴァンガードにアタック!」

 

(あの時・・・彼女に何を誓えば・・・よかったんだ・・・?)

 

アーシャのクワが光りだし、その光をシャルハロート(江西)に向けて放った。シャルハロート(江西)は抵抗せずに、その光に身を投じた。そして光は粒子となり、現実の世界に降り注いだ。

 

PW41000➡PW11000(完全ガード)

PW26000➡PW11000+SH20000=31000

PW36000➡PW11000

 

ダメージチェック『独眼のサキュバス(☆)』

 

トコハのダメージ5枚  江西のダメージ6枚  勝者トコハ

 

江西のイメージの中で、江西の目の前にユキノが現れ、その後ろには彼女が現れる。

 

「・・・すまなかった・・・これでいいんだ・・・ありがとう・・・」

 

江西は涙を浮かべ、ユキノと彼女に謝罪と感謝を述べる。彼女は涙を流しながら笑みを浮かべて天へと帰っていった。ユキノは涙を流しながら笑みを浮かべて江西に優しく抱きしめたのであった。

 

審判のファイト・・・残り2つ

 

 

光の塔の中に入ったユイは鋼のような足場に辿り着き、目の前にはエレベーターがあった。エレベーターの扉は開いていた。

 

「これに入れってことか・・・」

 

ユイはエレベーターの中に入り、扉は閉まっていく。エレベーターがぐんぐんと上がっていき、目的の場所に辿りつき、扉が開かれる。扉が開かれ、ユイが真っ先に目に映ったのは・・・

 

「叔母さん・・・」

 

トゲこん棒が添えられた門の前に立っているユイの叔母、佐倉スバルだった。

 

to be continued…




江西「私は間違っていたのか・・・」

トコハ「うん・・・間違ってたらやり直せばいい。そのために未来があると、私は思うの」

江西「そうか・・・未来か・・・」

トコハ「大丈夫!あいつらが・・・新導クロノと佐倉ユイがいる!あの2人に、希望を託しましょう!」

TURN111「家族の温もり」


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家族の温もり

今回はユイちゃんとスバルの審判のファイト回です。

ストライドゲートが終わったら、次はNEXTのお話となります。早く書きたいなー。

それでは、本編をどうぞ!


光の塔に入ったユイはエレベーターに乗り、目的の場所までたどり着くと、目の前に因縁の相手、佐倉スバルがそこにいた。ユイとスバルはお互いに対峙し合っている。

 

「互いに因縁を結ぶことによって、ファイトの相手は決まるとはいったが・・・あたしの相手はやっぱてめぇか」

 

ユイを見たスバルは面白そうに笑みを浮かべている。

 

「てめぇがただ逃げ回って、完全なる未来を確定してくれてもよかったんだが、やっぱそうはいかねぇか」

 

「逃げるわけがない。完全なる未来と、叔母さんは、佐倉家の子供として、絶対に止めてみせる!」

 

ゴーン、ゴーン、ゴーン・・・

 

審判の鐘が鳴り、ユイとスバルの前にファイトマットが出現する。ユイとスバルは自分のデッキを設置して、ファイトできる状態になるまで準備を進める。

 

「あたしがてめぇをぶっ潰して、あたしが望む完全なる未来をこの手で掴み取ってやるぜ!!」

 

「そんなことさせない!この審判に勝って、完全なる未来を打ち砕いてみせる!!」

 

お互いに準備を終え、いよいよ運命を決める1戦・・・佐倉家の因縁に決着をつけるファイトが始まろうとしていた。

 

 

 

TURN111「家族の温もり」

 

 

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

「メカ・アナライザー!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ  PW5000

 

メカ・アナライザー  PW5000

 

「あたしの先攻だ!ドロー!ライド!エアフォース・イライザ!アナライザーは移動!ターンエンド!」

 

エアフォース・イライザ  PW7000

 

R  イライザ  R

R アナライザー R  スバルの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ!グランホープは移動!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ  PW7000

 

R グランレディ   R

R   R    グランホープ

 

「グランレディでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ』」

 

「ダメージチェック『メイヘム・タイガー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000  ユイの手札6枚 山札42枚  スバルのダメージ1枚

 

「あたしのターン!ドロー!ライド!リーサル・フォワード!ムードメイカーにゃんるーくをコール!」

 

リーサル・フォワード  PW9000

ムードメイカーにゃんるーく  PW7000

 

にゃんるーく フォワード  R

  R    アナライザー R

 

「にゃんるーくでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「アナライザーのブースト、リーサル・フォワードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『逸材ライジング・ノヴァ』」

 

「ダメージチェック『コマンダーローレル』」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW7000➡PW7000+SH10000=17000

PW9000➡PW7000  スバルの手札5枚 山札40枚  ユイのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバーをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

 

R ウルバスター グランボルバー

R   R    グランホープ

 

「ウルバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』」

 

「ダメージチェック『アクロバット・ベルディ』」

 

「グランホープのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『エアフォース・イライザ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000

PW14000➡PW9000  ユイの手札5枚 山札39枚  スバルのダメージ3枚

 

「あたしのターン!スタンド&ドロー!ライド!逸材ライジング・ノヴァ!!」

 

逸材ライジング・ノヴァ  PW11000

 

「あたしが夢までも見た完全なる未来・・・その実現まであとちょいなんだ。誰にも縛られることもなく、不毛な争いが起こることもない・・・理想的なイメージ世界!数え切れねぇほどの犠牲を出して、ようやく・・・ようやくここまで来た!てめぇなんかに理想をぶち壊されてたまるか!!にゃんるーくを移動!ライアー・リップをコール!」

 

 ライアー  ライジング  R

にゃんるーく アナライザー R

 

「にゃんるーくのブースト、ライアー・リップでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「アナライザーのブースト、ライジング・ノヴァでヴァンガードにアタック!

ライアー・リップのスキル!ヴァンガードがライジングのため、ソウルへ!1枚ドロー!ライジングにパワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『逸材ライジング・ノヴァ』『ダンディ・レジスタ(引)』ドロートリガー!パワーはライジングに!1枚ドロー!最後の相手が誰であろうと、邪魔するのならぶっ潰す!それだけだ!!」

 

ライジング(スバル)はその怪力的な力でウルバスターに拳で打撃を与える。ウルバスターを吹き飛ばされ、ドームの壁に激突する。

 

「くうぅぅ!!ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW11000➡PW9000

PW21000(+5000)➡PW9000  スバルの手札7枚 山札33枚  ユイのダメージ3枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター!!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター  PW11000

 

「(このデッキにウルバスターが入っているのは3枚・・・ウルバスターをダメージゾーンかソウルからドロップゾーンに置かないとレギオンは狙えそうにない・・・だったら・・・)ストライドジェネレーション!!!超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)ヘヴィデューク!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)ヘヴィデューク  PW26000

 

「(ストライドのみで決める!)オペレーターガールレイカ、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディをコール!」

 

オペレーターガールレイカ(醒)  PW4000

 

「グランボルバーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー15000以上!グランホープとグランボルバーにパワープラス4000!」

 

グランレディ ヘヴィデューク グランボルバー

 レイカ      R    グランホープ

 

「レイカのブースト、グランレディでヴァンガードにアタック!惑星クレイやユニットを犠牲にして、新しい人生を歩むなんて、私には考えられない!」

 

「ガード!『ダンディ・レジスタ(引)』」

 

「自分の望む未来は、自分の手で掴み取ってこそ、そこに意味があるんだ!与えられた幸せの道を歩んでいくのは、ただの現実逃避でしかない!!ヘヴィデュークでヴァンガードにアタック!

スキル発動!カウンターブラスト(2)!ハーツが鋼闘機(メタルボーグ)なので、相手はグレード1以上のユニットを手札からガードに出すことはできない!」

 

「ふん、ノーガードだ」

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』『オペレーターガールエリカ(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復!パワーはグランボルバーに!」

 

ヘヴィデュークはライジング(スバル)に拳で強烈な1撃を放つ。ライジング(スバル)は拳をまともに喰らい、地面に叩きつけられる。

 

「ちっ、ダメージチェック『ウィンクキラー・ミザリー』」

 

「グランホープのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!今の叔母さんは偽りの幸せに目をくらみ、現実を見ようとしないただの子供と同じだ!!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ダンディ・レジスタ(引)』ドロートリガー!パワーはライジング・ノヴァに!1枚ドロー!」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000

PW27000➡PW11000(+5000)  ユイの手札6枚 山札32枚  スバルのダメージ5

 

「てめぇにはわからねぇだろうなぁ。ぬくぬくと甘い環境の中で育った奴に、地に叩き落とされた奴の気持ちなんざなぁ!ストライドジェネレーション!!!大英雄ライジング・スーパー・ノヴァ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『逸材ライジング・ノヴァ』グレード3

 

大英雄ライジング・スーパー・ノヴァ  PW26000  ハーツ『逸材ライジング・ノヴァ』

 

「ウィンクキラー・ミザリー、エアフォース・イライザをコール!」

 

ウィンクキラー・ミザリー  PW9000

 

 ミザリー  ライジング   R

にゃんるーく アナライザー イライザ

 

「にゃんるーくのブースト、ミザリーでヴァンガードにアタック!

ミザリーのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払って、手札のサイレンス・ジョーカーをソウルへ!山札からアックスダイバーをスペリオルコール!パワープラス5000!アックスダイバーを突撃(チャージ‼)!」

 

アックスダイバー  PW9000

 

「アックスダイバーのGB(ジェネレーションブレイク)!ライジングのヴァンガードがいるなら、カウンターブラスト、ソウルブラストで、イライザをバインド!そしてバインドされたイライザをスペリオルコール!アックスダイバーが突撃(チャージ‼)状態のため、アックスダイバーとイライザにパワープラス5000!ミリーを突撃(チャージ‼)!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「アックスダイバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

突撃(チャージ‼)でアックスダイバーは山札の下に!

メカ・アナライザーのGB(ジェネレーションブレイク)!こいつをソウルに!ミザリーをバインドして、こいつをスペリオルコール!ライジング・スーパー・ノヴァでヴァンガードにアタック!

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストをはらって、手札のハイブ・メイカーをソウルに!山札からアックスダイバーをスペリオルコール!パワープラス5000!突撃(チャージ‼)

アックスダイバーのスキル!カウンターブラスト、ソウルブラストでにゃんるーくをバインド!そしてスペリオルコール!突撃(チャージ‼)!互いにパワープラス5000!」

 

「くっ・・・レストしたリアガードがスタンド状態・・・」

 

「ライジング・スーパー・ノヴァのスキル!Gゾーンのライジング・スーパー・ノヴァを表に!Gゾーン表のライジング・スーパー・ノヴァの数だけ、リアガードを突撃(チャージ‼)状態にさせる!ミザリーを突撃(チャージ‼)突撃(チャージ‼)ユニットが4体以上で、あたしのユニット全てにパワープラス10000!あの野郎はなぁ、あたしの失敗をグチグチグチグチと怒鳴り、学校でどうのこうのって説教たれて、家業なんざやりたくもねぇって言ってるのに無理に連れ出そうとしやがる!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『メイヘム・タイガー』『リーサル・フォワード』『チアガールサンドラ(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはミザリーに!」

 

ライジング・スーパー・ノヴァ(スバル)はシンバスターに力強いパンチと蹴りでシンバスターに打撃を与える。鬼の力に圧倒されたシンバスターは吹っ飛ばされ、またドームに激突する。

 

「くぅ!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン』」

 

「しまいにゃこんな簡単なこともできないお前は犬以下だぁ?人を家畜みてぇな言い方しやがって!!エアフォースのブースト、アックスダイバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』」

 

突撃(チャージ‼)でエアフォースとアックスダイバーは山札の下へ!人を家畜呼ばわりするような奴はくたばって当然!そのおかげで胸の内がスカッとしたよ!にゃんるーくのブースト、ミザリーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』ドロートリガー!パワーはシンバスターに!1枚ドロー!」

 

突撃(チャージ‼)でミザリーとにゃんるーくを山札の下に!ターンエンドだ!」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW19000➡PW11000+SH10000=21000

PW36000➡PW11000

PW31000➡PW11000

PW26000➡PW11000(+5000)  スバルの手札6枚 山札29枚  ユイのダメージ5枚(裏2枚)

 

「世の中あたしのようにクソ親父から逃げて、不幸を負った連中は中にいやがるんだ!だからそんな奴が現れねぇようにあたしたちが世界を正しい方向へ向かってあげようって言ってんだ!それの何が悪いってんだ!!」

 

「・・・確かに最後の方はおじいちゃんは言いすぎだと思う。だけど、それって本当に本心で行ったことかな?いや、その前におじいちゃんの思い、ちゃんと考えたことあるの?」

 

「ああ?」

 

「・・・何もわかってないのは叔母さんの方だ!!ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

「レイカのGB(ジェネレーションブレイク)!レイカを山札に戻して、シャッフル!エクスギャロップにパワープラス4000!グランレディを移動!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフターをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター  PW9000

 

「グランドリフターのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがギャロップなら、カウンターブラストとソウルブラストで自身とエクスギャロップにパワープラス4000!

グランホープのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー25000以上!エクスギャロップにパワープラス4000!そしてパワー35000以上!グランホープをソウルへ!カウンタチャージ、1枚ドロー!

グランレディのスキル!グランレディをレストして、エクスギャロップにパワープラス4000!さらにヴァンガードが超爆(バースト)持ちのため、グランドリフターにパワープラス4000!

グランボルバーの超爆(バースト)!グランボルバーとグランドリフターにパワープラス4000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイルをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル  PW7000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランワゴン  PW7000

 

 グランドリフター   エクスギャロップ グランボルバー

グランレディ(レスト)  グランザイル  グランワゴン

 

「叔母さんはやりたくないから仕事をしないんじゃなくて、怒られるのが嫌だから逃げようとしただけなんでしょ⁉そんな理由、社会に出て通用するわけないじゃんか!おじいちゃんは、叔母さんが嫌いだからきつくあたったんじゃない!社会の厳しさにのまれないように、あえてわざと厳しくわたっていたんだよ!!」

 

「はぁ?あんなクソ親父があたしのことでそんなことするわけ・・・」

 

「ママから聞いたんだけど、おじいちゃん、叔母さんが家出した後、仕事を放りだしてでも叔母さんを探してたみたいなんだよ⁉叔母さんのことが本当に嫌いなら・・・探しに行かず、仕事の方を優先してたはずだよ!!」

 

「!!!」

 

「叔母さんは本当に、仕事を放りだしてまで探してくれた父親が憎いって、本気で思ってるの⁉グランザイルのブースト、エクスギャロップでヴァンガードにアタック!

レイカのスキル!パワー37000以上で1枚ドロー!

グランドリフターのスキル!ぱわー40000以上で1枚ドロー!

エクスギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!超爆(バースト)!カウンターブラスト、Gゾーンのエクスギャロップを表に!パワー35000以上で、ドライブプラス1!パワー40000以上でGゾーンのエクスギャロップの枚数分、前列のリアガードにパワープラス4000!」

 

「か、完全ガード!『高嶺の花(アンタッチャブル)ミリー』(コスト『アックスダイバー』)」

 

エクスギャロップはライジング(スバル)に向けて剣を振るうが、その1閃をミリーの障壁によって防がれてしまう。

 

「クワドラプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランスコルド(醒)』スタンドトリガー!グランレディをスタンド!パワーはグランボルバーに!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』『オペレーターガールエリカ(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはグランボルバーに!グランレディのブースト、グランドリフターでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ダンディ・レジスタ(引)』ドロートリガー!パワーはライジング・ノヴァに!1枚ドロー!」

 

「グランワゴンのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!エクセレントチアリーダーエイリー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『チアガールサンドラ(治)』

 

「スキル発動!あたしのリアガードが3体以下なので、シールドプラス5000!」

 

「ターンエンド!」

 

PW42000➡PW11000(完全ガード)

PW32000➡PW11000(+5000)

PW34000➡PW16000+SH20000=36000  ユイの手札7枚 山札20枚  スバルのダメージ5枚(裏3枚)

 

「・・・たとえその話が本当だとしても・・・もう後には引けねぇんだよ!完全なる未来で、全てが救われるんだぞ⁉ストライドジェネレーション!!!大英雄ライジング・スーパー・ノヴァ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『逸材ライジング・ノヴァ』グレード3

 

「メイヘム・タイガー、アクロバット・ベルディ、リーサル・フォワードをコール!」

 

メイヘム・タイガー  PW9000

アクロバット・ベルディ  PW7000

 

 メイヘム  ライジング リーサル

アクロバット   R    R

 

「ライジング・スーパー・ノヴァでヴァンガードにアタック!

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストで手札のデビル・ウォッチをソウルに!山札からにゃんるーくをスペリオルコール!パワープラス5000!突撃(チャージ‼)

ライジング・スーパー・ノヴァのスキル!Gゾーンのライジング・スーパー・ノヴァを表に!Gゾーン表のライジング・スーパー・ノヴァは3体!よってリアガード3体を突撃(チャージ‼)突撃(チャージ‼)状態のユニット4体!全ユニットにパワープラス10000!!

リーサル・フォワードのGB(ジェネレーションブレイク)!パワープラス2000!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』)」

 

ライジング・スーパー・ノヴァ(スバル)はシンバスターに猛突進するが、激突したのはグランガードが張ったシールドの壁だ。

 

「くっ・・・!トリプルドライブ!『チアガールサンドラ(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復!パワーはメイヘム・タイガーに!『高嶺の花(アンタッチャブル)ミリー』『サイレンス・ジョーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部メイヘム・タイガーに!アクロバットのブースト、メイヘムタイガーでヴァンガードにアタック!完全なる未来が実現すれば、不幸なもんは全部なくなって、全てが救われ、平和な生活を送れるんだぞ⁉」

 

「私はそんな未来欲しくない!犠牲の上で成り立った、優しくて痛みが伴わない子供じみた世界なんていらない!!ジェネレーションガード!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスカリヴー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オペレーターガールエリカ(治)』

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスカリヴー  SH15000

 

「スキル発動!攻撃しているユニットのパワー30000以上でシールドプラス10000!さらにジェネレーションガード!!イニグマン・パトリオット!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オペレーターガールエリカ(治)』

 

「スキル発動!攻撃しているユニットのパワー20000以上でシールドプラス5000!」

 

「くっ、メイヘムとアクロバットは山札の下に!にゃんるーくのブースト、リーサル・フォワードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』」

 

「リーサル・フォワードのスキル!アタックがヒットした時、ヴァンガードがライジングなら山札からブルドーザー・ドーブをスペリオルコール!突撃(チャージ‼)!」

 

ブルドーザー・ドーブ  PW11000

 

「ブルドーザーのGB(ジェネレーションブレイク)突撃(チャージ‼)状態でパワープラス10000!リーサル・フォワード、にゃんるーくは山札の下に!にゃんるーくのGB(ジェネレーションブレイク)!山札に置かれた時、ブルドーザー・ドーブにパワープラス4000!ブルドーザーでヴァンガードにアタック!!頼むからくたばってくれよ!!何でそんな苦しみが伴う世界にこだわるんだよ!!?もういいだろうがよ!!」

 

「例え世界に痛みや苦しみが消えても、そんなのは本当の世界じゃない!ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)スクルド(醒)』インターセプト!!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』」

 

「なっ・・・。ブルドーザーは山札の下に・・・ターン・・・エンド・・・」

 

PW36000➡PW11000(完全ガード)

PW46000➡PW11000+SH45000=51000

PW43000➡PW11000

PW25000➡PW11000+SH15000=26000  スバルの手札3枚 山札29枚  ユイのダメージ5枚(裏3枚)

 

「叔母さんは言ったよね?叔母さんのような不幸を負った人たちがいるって。でも・・・だから何だっていうの?人は地に落とされても、挫折しても、逆境を乗り越え、可能性を掴んだ時、そこに真の未来を掴み取ることができる!私はそう信じている!偽りの世界は、その可能性を閉じてしまう門にすぎない!!」

 

「・・・っ!」

 

「正義を信じ、振りかざせ!!真に求むる未来の為に!!ライド!超次元ロボダイカイザー!!」

 

超次元ロボダイカイザー  PW11000

 

「なっ、ダイカイザーだと⁉それはキョウコの・・・!」

 

「ママは叔母さんとの関係の元通りを望んでいる!私もそれは同じ!これは、それを繋げるための、道しるべ!!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『超次元ロボダイカイザー』グレード3

 

空に1筋の光が立ち込めた。その光から次元ロボの伝説となった英機がそこに現れる。

 

「伝説の次元ロボダイカイザー・レオン!!!!」

 

伝説の次元ロボダイカイザー・レオン  PW26000  ハーツ『超次元ロボダイカイザー』

 

「ママと叔母さんの関係を取り持つ唯一の鍵・・・これが私の初めてで最後に使う切り札・・・ダイカイザー・レオン!!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランスコルドをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランスコルド(醒)  PW4000

 

「グランスコルドのGB(ジェネレーションブレイク)!グランスコルドをソウルへ!ダイカイザー・レオンにパワープラス4000!さらにパワーが30000以上で、グランボルバーにパワープラス4000!

グランボルバーの超爆(バースト)!グランボルバーとグランワゴンにパワープラス4000!

グランレディのスキル!レストしてダイカイザー・レオンにパワープラス4000!

ダイカイザー・レオンのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト、Gゾーンのダイカイザー・レオンを表に!ヴァンガードがカイザーのため、スキル獲得!」

 

     R      ダイカイザー・レオン グランボルバー

グランレディ(レスト)   グランザイル   グランワゴン

 

「グランワゴンのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「じぇ、ジェネレーションガード!!エクセレントチアリーダーエイリー!!スキルでシールドプラス5000!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『チアガールサンドラ(治)』

 

「グランザイルのブースト、ダイカイザー・レオンでヴァンガードにアタック!」

 

「か、完全ガード!『高嶺の花(アンタッチャブル)ミリー』(コスト『サイレンス・ジョーカー(☆)』)」

 

ダイカイザー・レオンはライジング(スバル)に向けて光の光線を発射する。ライジング(スバル)を懸命にミリーが守り通そうとする。

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ』『次元ロボダイバズーカ』ダイバズーカのスキル発動!カイザーのヴァンガードがいるなら、ドライブチェックでこのカードがグレードプラス1!ソウルチャージ『超次元ロボダイカイザー』カウンタチャージ!

そして、ダイカイザー・レオンのスキル!ドライブチェックでグレード3が出た時、ガーディアンサークルのユニットを退却!ミリーを退却して、完全ガードを無効に!」

 

「なっ・・・」

 

「叔母さん、完全なる未来が正しいなんて、本当に思ってるの・・・?」

 

(・・・本当はわかってたんだ・・・。あたしがガキみてぇに駄々をこねて、親父から逃げてたってことくらい・・・。けど・・・自分に落ち度があったなんてことを認めたくなくて・・・いつも説教する親父を勝手に憎んで・・・本当に逃げ出したんだ・・・。親父が言った言葉、本気で言ったなんて思ってなかった・・・。もう1度親父と向き合いたくて・・・リューズ会長の言葉を信じてあたしは・・・嘘を重ね続けた・・・自分こそが正しいって言い聞かせながら・・・他人に勝手に理想を押しつけたんだ・・・)

 

「私たちは進む!光ある栄光の希望の光と共に!サードチェック『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ダイカイザー・レオンに!!」

 

(こいつ・・・ユイの言ってることは正しい・・・。ガキのくせに、あたしより大人で、その光がまぶしすぎる・・・。あたしは・・・何を信じればよかったんだ・・・?)

 

ダイカイザー・レオンの光線は力が増していき、ミリーの障壁にひびが入り、障壁が破壊された。ミリーは光線に包まれ、今度はライジング(スバル)に迫る。ライジング(スバル)は光線をまともに喰らい、粒子となって現実の世界に降り注いだ。

 

(人生だとか他人がどうとかなんて本当はどうでもよかった・・・。あたしはただ・・・完全なる未来に行って、親父を憎む前の自分になりたかった・・・もう1度家族の温もりが欲しかっただけなんだよ・・・)

 

PW24000➡PW11000+SH20000=31000

PW41000➡PW11000(完全ガード➡無効)

 

ダメージチェック『サイレンス・ジョーカー(☆)』『ライアーリップ(☆)』

 

ユイのダメージ5枚  スバルのダメージ6枚  勝者ユイ

 

スバルのイメージの中で、スバルの目の前に老人・・・スバルの父親が現れる。父親は微笑みながらスバルを見つめている。

 

「ごめんな・・・あたし・・・バカだからさ・・・親父の気持ち、考えもしなかった・・・。でも・・・もう間違えないから・・・空で見ててくれ・・・」

 

スバルは涙を流しなら父親にそう告げ、父親はスバルをなで、その場から消えていった。

 

審判のファイト・・・残り1つ

 

 

最後の審判の場で、カンパニー側の最後の裁定者、リューズは1人、静かに待っていた。

 

「・・・6つの思いが打ち砕かれたか・・・。・・・ふっ、構わん。この手で、私が確定させる。我が真に望む未来を。・・・さぁ、早く来い!新導クロノ!」

 

リューズは自分が求める完全なる未来の実現のために、最後の裁定者、クロノを待つのであった。

 

to be continued…




スバル「本当に終わったんだな・・・あたしの戦い・・・」

ユイ「私たちの戦いはまだ終わってない!」

スバル「・・・新導クロノがリューズ会長に勝てると本気で思ってるのか・・・?」

ユイ「うん。クロノは私たちの希望!クロノがその気になれば、誰よりもすごいイメージ力を発揮しちゃうんだから!」

スバル「恵まれてんだな・・・そいつはいいことだ・・・」

TURN112「クロノVSリューズ」


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クロノVSリューズ

今回はクロノ君VSリューズ、ストライドゲート編最後の戦いです!

ということで、2分割で恒例の2話連続投稿といきます!

もう1話は1時間ぐらいたったら載せようと思います。

いやー、ラストだからか調子がよくて、実は現在進行形でストライドゲート編ラストの話を書いています。

この調子なら明日に投稿できそうです。

それでは、本編をどうぞ!


現実の世界では光の塔の中で行われている審判のファイトから溢れるストライドフォースがほとんどの者たちが現実に呼び戻していっている。

 

そして光の塔でクロノは歯車の階段を上って、リューズの元へと急ぐ。

 

(・・・みんなはどうなってるんだ?もう審判が始まっているのか?まさかもう終わっちまってるとか・・・くそっ!全部終わるまで何もわからないのかよ・・・!)

 

クロノは仲間たちのことを考えながら階段を昇っていくと、その途中で負傷している伊吹を発見する。

 

「!伊吹⁉伊吹!」

 

クロノは負傷している伊吹に急いで駆けつける。

 

「伊吹おい!何で・・・⁉・・・っ!」

 

伊吹の服の右胸辺りに赤黒い血で染まっているのを見てクロノは絶句し、伊吹を起こそうと声を上げる。

 

「・・・っ!なぁおい!おいってば!しっかりしろよ!なぁ!」

 

「・・・ぅ、くっ・・・」

 

クロノの叫びがかすかに届いたのか伊吹の手が少し動いた。

 

「!伊吹!聞こえるか伊吹!」

 

「ぅっ・・・クロノ・・・」

 

「ああ俺だ!何でお前・・・どうして・・・⁉」

 

クロノの問いに答えず、伊吹はクロノの服を掴み、息が絶え絶えながらも声を振り絞る。

 

「ドランは・・・いるか・・・?」

 

「お、おう、いるぜ。戻ってきたんださっき!クロノジェットも、ネクステージもみんな!」

 

クロノはドランが戻ってきたことを伝えながら伊吹に自分のデッキを見せる。それを見た伊吹は笑みを浮かべる。

 

「・・・そうか・・・よかった・・・」

 

「!まさかお前・・・このために・・・?何でだよ⁉何でこんなになってまで・・・!」

 

伊吹はクロノのデッキを持った手を掴み、声を振り絞る。

 

「いけ・・・お前に・・・未来を・・・託す・・・。いけ、クロノ・・・!」

 

伊吹に全てを託されたクロノは伊吹は安静に寝かせておく。

 

「・・・待ってろ。すぐに終わらせてくる」

 

伊吹の瞳は霞んでいったが、クロノの心強い表情に口元に笑みを浮かべ、目を閉じていく。目を閉じるのを確認したクロノはリューズがいる最上階をを見て、階段を上っていく。リューズとの決着をつけるために。

 

 

 

TURN112「クロノVSリューズ」

 

 

 

最上階にいるリューズは静かにクロノを待っている。階段が駆け上がる音と風が吹いたと共に、リューズの元にようやくクロノがやってきた。リューズはクロノが持っているデッキに入っているクロノ・ドランに視線を向けた。

 

「始まりの十二支刻獣は、お前の元に帰ったか・・・。構わぬ・・・」

 

「明神リューズ・・・!」

 

クロノはリューズを鋭く睨み付ける。

 

「俺の命に代えても、お前を止めてみせる!!」

 

「その意気やよし。ならば、私も命をかけよう。我が願いを貫くために・・・。私とお前のファイトの結果が、未来の全てを決定する!!」

 

リューズの言葉と共に歯車が埋め込まれた土台が砕け落ちる。そこに残ったのは、クロノとリューズが乗っている7つの歯車だけだ。

 

「我々はすでにストライドゲートを開き、完全なる未来をこの世界に降臨させた。この現状を永遠のものとして宇宙の真理に認めさせるには、ただひとたびの勝利があればよい。ヴァンガードは真理に通じる。我々の世界と惑星クレイ・・・2つの世界の運命をその1枚1枚に宿している」

 

リューズの後ろに、十二の刻が刻まれた謎の物体が現れる。

 

「ファイトの結果は、世界の行く末を揺るがし、未来を書き換え、イメージのままに新たな世界を紡いでいく。それが、ヴァンガードがこの世に生まれた真の意味。未来を切り開く力を、ファイトという形で具現化させたもの。そして今、我らのファイトが、新たな地平へと未来を導く」

 

リューズとクロノはファイトテーブルに自分のデッキとファーストヴァンガードを設置し、ファイトできる状態になる準備を行う。

 

「俺は俺たちの未来を守る!ここまで支えてくれた、みんなの思いにかけて、お前の好きにはさせない!!」

 

ゴーン、ゴーン、ゴーン・・・

 

互いの準備が終えると同時に、審判の鐘が鳴り響く。

 

「これが本当の、最後の審判だ。完全なる未来のために」

 

「俺たちの未来のために!」

 

今ここに・・・正真正銘、世界の全てを賭けた最後の審判が始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン!」

 

「クロノ・ティガー!」

 

クロノ・ドラン  PW5000

 

クロノ・ティガー  PW5000

 

 

現実の世界の光の塔の前に、クロノ・ドランとクロノ・ティガーが現れた。その姿は光の塔の前にいたカムイ、キョウヤ、ハイメも確認できた。

 

「クロノ・ドラン!新導クロノの元に戻ったのか!」

 

「じゃあとうとう始まったんだね・・・アミーゴの最後の戦いが・・・」

 

「クロノ・・・」

 

3人はこれから始まる最後の審判を見届けるのであった。

 

 

「俺の先攻!ドロー!ライド!コーザリティ・ドラゴン!ドランは移動!ターンエンド!」

 

コーザリティ・ドラゴン  PW7000

 

R コーザリティ  R

R   R    ドラン  クロノの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン。ドロー。ライド!紆余曲折の理想巨兵(ボルターロ・イデアドローン)!ティガーは移動!」

 

紆余曲折の理想巨兵(ボルターロ・イデアドローン)  PW7000

 

 R   紆余曲折 R

ティガー  R   R

 

「ティガーのブースト、紆余曲折(ボルターロ)でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『スクエアワン・ドラゴン』」

 

ズキッ!

 

「ぐっ⁉」

 

クロノがダメージゾーンにカードを・・・いや、現実の世界での紆余曲折(ポルターロ)の攻撃を受けたと同時に、クロノに痛みが生じた。

 

「ふふふ・・・ここは惑星クレイと我らの世界・・・2つの時空が交じり合う空間・・・さらに十二支刻獣も、すでに現実のものとして降臨している。その戦いは当然・・・我々にも影響を及ぼす」

 

つまりは現実のユニットの攻撃が自身のヴァンガードに当たった時、その痛みはそっくりそのまま自分にもやってくるという事だ。

 

PW7000➡PW7000  リューズの手札6枚 山札42枚  クロノのダメージ1枚

 

「・・・上等だ!ライド!ライド!ヒストリーメーカー・ドラゴン!ドランを移動!スチームメイデン・メラムをコール!」

 

ヒストリーメーカー・ドラゴン  PW9000

スチームメイデンメラム  PW7000

 

R ヒストリーメーカー ドラン

R     R     メラム

 

「ヒストリーメーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『クロノボレー・ラビット(☆)』」

 

「ドライブチェック『ディレイドブレイザー・ドラゴン』ドランのブースト、ドランでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『全身全霊の理想巨兵(プロスパシア・イデアドローン)』ぐっ!」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000+SH10000=17000

PW12000➡PW7000  クロノの手札5枚 山札40枚  リューズのダメージ1枚

 

「・・・なぜお前はそうまでして、私の与える未来を拒絶するんだろうな?お前の父親もそうだった。ライド!完全燃焼の理想巨兵(ケルゴメイ・イデアドローン)!ティガーを移動。忠義一徹の理想巨兵(アリティノース・イデアドローン)強行突破の理想挙兵(ディアペルノ・イデアドローン)をコール!」

 

完全燃焼の理想巨兵(ケルゴメイ・イデアドローン)  PW9000

強行突破の理想挙兵(ディアペルノ・イデアドローン)  PW9000

忠義一徹の理想巨兵(アリティノース・イデアドローン)  PW7000

 

ティガー 完全燃焼 強行突破

忠義一徹  R    R

 

強行突破(ディアペルノ)でヴァンガードにアタック!

強行突破(ディアペルノ)のスキル!カウンターブラストを払い、山札の上1枚をバインド『スチームスカラーエメルアンナ』パワープラス2000!」

 

「ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』親父のことは関係ねぇ!これは、俺自身の意思だ!惑星クレイを犠牲にして、自分たちだけ望む世界で幸せになって・・・こんなの認めねぇよ!!」

 

「・・・完全燃焼(ケルゴメイ)でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『スチームブレス・ドラゴン』ぐわああああああ!!」

 

「・・・犠牲か・・・」

 

「!」

 

「この話は前にもした。忠義一徹(アリティノース)のブースト、ティガーでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『スチームメイデンアルリム』ぐううぅぅ!!」

 

「世界を救う手段があって、それを実行できる力があるなら・・・成さぬ方が罪だ」

 

PW11000➡PW9000+SH10000=19000

PW9000➡PW9000

PW12000➡PW9000  リューズの手札4枚 山札38枚  クロノのダメージ3枚

 

「ぐぅぅ・・・スタンド&ドロー!ライド!クロノジェット・ドラゴン!!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

「コール!ディレイドブレイザー・ドラゴン!」

 

ディレイドブレイザー・ドラゴン  PW9000

 

ディレイドブレイザー クロノジェット ドラン

    R         R    メラム

 

「俺はこのストライドゲートが世界を救えるなんて思えない!ただの幻じゃないか!!ディレイドブレイザーで強行突破(ディアペルノ)にアタック!」

 

「ノーガード」

 

「クロノジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『スチームファイターバリフ』『スチームメイデンウルル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはドランに!全部お前が決めて、押しつけて!あんなの、俺たちの未来じゃねぇ!!」

 

クロノジェットは完全燃焼(ケルゴメイ)に接近し、完全燃焼(ケルゴメイ)に拳で打撃を与える。

 

「ぐぅ!ダメージチェック『クロノファング・タイガー』・・・お前たちは少し勘違いしている。ストライドゲートが齎すイメージの世界・・・あくまで本人が心の奥で求めていたものにすぎない」

 

「!!」

 

リューズの言葉にクロノはイメージで見た世界のことを思い出す。

 

「無論、そこから苦しみや痛み、暴力などはすべて排除されている。だが決して・・・望んでもいないものを押しつけているわけではない」

 

「・・・だから・・・誰がそんな事頼んだっていうんだよ⁉」

 

「!!」

 

「勝手に心覗いて、勝手に痛みを消し去って・・・俺たちが欲しいのは、痛みのない世界じゃない!!メラムのブースト、ドランでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『クロノドーズ・シープ(引)』ぐっ・・・ドロートリガー!パワーはヴァンガードに、1枚ドロー」

 

「自分で選んで、自分で掴み取った世界だ!!」

 

PW9000➡PW9000

PW11000➡PW9000

PW17000➡PW9000(+5000)  クロノの手札5枚 山札35枚  リューズのダメージ3枚

 

「・・・よくもまぁ・・・そんなことが簡単に口にできる。それだけでお前がどれほど現実を理解していないのかわかるよ、クロノ」

 

「くっ・・・」

 

「私の手で、もう1度お前を完全なる未来へ導こう。ライド!クロノファング・タイガー!!」

 

クロノファング・タイガー  PW11000

 

「クロノファング・タイガーのスキル。手札からクロノチャージ・ユニコーンをバインド!メラムを山札の下へ」

 

十二支刻獣のユニットがバインドされたため、今再び、宇宙の衛星軌道の歯車が動き出した。そして、リューズの後ろの物体にある午の刻に光が灯る。

 

「・・・?」

 

「超越せよ!!機械仕掛けの神(デウスエクスマキナ)エルゴス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノファング・タイガー』グレード3

 

機械仕掛けの神(デウスエクスマキナ)エルゴス  PW26000  ハーツ『クロノファング・タイガー』

 

強行突破(ディアペルノ)、クロノエトス・ジャッカルをコール!」

 

クロノエトス・ジャッカル  PW7000

 

ティガー エルゴス  強行突破

忠義一徹  R   クロノエトス

 

忠義一徹(アリティノース)のブースト、ティガーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームスカラーカー・ランマ(☆)』」

 

「エルゴスでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ・・・ノーガードだ!」

 

「トリプルドライブ『クロノクロウ・モンキー』『クロノビート・バッファロー』『クロノドーズ・シープ(引)』ドロートリガー。パワーは強行突破(ディアペルノ)に、1枚ドロー」

 

エルゴスはクロノジェットを身を掴み、身動きをとれなくし、レーザーをクロノジェットに放つ。そのダメージはクロノにも流れ込んでくる。

 

「ぐうううううう・・・っぁ・・・!」

 

ダメージチェック『アップストリーム・ドラゴン』

 

「エルゴスのスキル。山札の上から1枚バインド『クロノセラピー・ハムスター(治)』バインドゾーンのエメルアンナを手札に戻して、手札のクロノクロウ・モンキーをバインド」

 

十二支刻獣が2体バインダされ、歯車が2回動き出し、2つの刻に光が灯る。

 

「!まただ・・・」

 

「感じたか?わが手で十二支刻獣が全てバインドされた時、このファイトにも完全なる未来が訪れる。伊吹コウジを葬り去った技だ」

 

「っ!!」

 

「何も案ずることはない。完全なる未来が訪れれば、お前たちは同じ世界に生きていくことができる。クロノエトスのブースト、強行突破(ディアペルノ)でヴァンガードにアタック!

スキル発動!カウンターブラストを払い、山札の上1枚をバインド『クロノタイマー・レグホン(醒)』パワープラス2000!」

 

また歯車が動き出し、また1つの刻が光りだした。

 

「ノーガード!ダメージチェック『スチームメイデンメラム』・・・ぐわあああああああ!!!」

 

「思えばあれも不幸な男であった。背負った罪を贖う術を求め続け、お前という希望に縋った。それもようやく、救われる。お前のイメージの中で、生まれ変わることでな」

 

「ぐぅ・・・!お前が勝手にあいつを語るな!!!」

 

強行突破(ディアペルノ)のスキル。山札から2枚選び、山札から2枚選び、クロノエトス・ジャッカルをバインド。もう1枚はドロップし、カウンタチャージ。ターンエンド後7枚・・・」

 

PW12000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000

PW23000➡PW11000  リューズの手札5枚 山札27枚  クロノのダメージ4枚

 

「私はお前よりずっとよく、あの男を知っているよ。我が宿敵となる定めを自ら請け負った男なのだからな」

 

「ちぃ、スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!時空竜クロノスコマンド・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームファイターバリフ』グレード3

 

時空竜クロノスコマンド・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、強行突破(ディアペルノ)を山札の下へ!ドランを移動!ディレイドブレイザーをコール!

ディレイドのGB(ジェネレーションブレイク)!クロノジェットを含むグレード4のヴァンガードがいるため、グレード2のユニットを、左のディレイドを時翔(タイムリープ)!スチームファイターバリフ!」

 

スチームファイターバリフ  PW11000

 

「さらに、クロノジェットのヴァンガードがいるため、時翔(タイムリープ)したユニットをコールされた時、パワープラス2000!」

 

バリフ クロノスコマンド ディレイドブレイザー

 R     R        ドラン

 

「俺は確かにあいつのことを何も知らない。あいつが何で親父からギアクロニクルを受け取ったのか・・・お前と戦うことになったのか・・・けどなぁ、関係ねぇんだよ、そんなのは!!バリフでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『クロノドーズ・シープ(引)』」

 

「俺はあいつのファイトがどんだけ強くて、まっすぐだったか知ってる!クロノスコマンドでヴァンガードにアタック!」

 

クロノスコマンドは詠を唱え、クロノファングの頭上に複数のサークルを出現させ、攻撃の準備に入る。

 

「俺は・・・何もできない、何もわかっていないただのガキだった!それでもあいつは俺を信じてくれた!約束を守ってくれたんだ!俺はあいつの思いを応える!あいつが俺に開いてくれた・・・世界の全てを守るために!!それが俺たちのヴァンガードなんだ!!!」

 

「・・・ガード!エメルアンナ!クインテットウォール!」

 

クインテットウォール  『クロノスピン・サーペント』『クロノセラピー・ハムスター(治)』『夜に啼くギアタビー(☆)』『雲散霧消の理想巨兵(シャーノマイ・イデアドローン)』『クロノダッシュ・ペッカリー』

 

クロノスコマンドの詠唱を終え、クロノファング目掛けて光線が発射される。そこにエメルアンナと5体のガーディアンが防いで光線を弱めていっている。

 

「なっ!ドライブチェック『アップストリーム・ドラゴン』ちぃ!セカンドチェック『スチームメイデンメスキア』サードチェック『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!・・・効果は全てディレイドに!」

 

「エメルアンナのスキル。ドロップゾーンの1枚をバインド!クロノドーズ・シープ!ドロップゾーンの2枚を山札に戻し、シャッフル」

 

戻したカード『雲散霧消の理想巨兵(シャーノマイ・イデアドローン)』『クロノダッシュ・ペッカリー』

 

「くっ、ドランのブースト、ディレイドでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!時空獣パンドラ・キメラ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノセラピー・ハムスター(治)』

 

時空獣パンドラ・キメラ  SH15000

 

「スキル発動!カウンターブラストを払い、クロノ・ドランを山札の下に」

 

本来であれば相手が自分の後列のユニットを選ばなければいけないのだが、クロノの後列リアガードは1体のみ、選択肢は1つしかないのだ。

 

「ちぃっ・・・ターンエンド。時翔(タイムリープ)でバリフは山札の下に、バインドゾーンのディレイドをコール。・・・ノーダメージ・・・くっ・・・!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000+SH30000=41000

PW19000(-5000)➡PW11000+SH15000=26000  クロノの手札6枚 山札31枚  リューズのダメージ3枚(裏3枚)

 

「・・・ヴァンガードが結ぶ絆か・・・。そうだな、私もそれは知っているよ」

 

リューズは昔の出来事を思い出し、一筋の涙を流す。それを見たクロノは目を見開く。

 

「けれど、互いに結ばれた絆は時が過ぎれば縺れた因果となり、人を縛り、傷つけていく。優しさは踏みにじられ、友愛は執着と化し、尊敬は嫉妬へと転じ、互いに傷つけあい、排除しあい、失われた絆は、2度と元には戻らない。ああ・・・人は・・・1つにはなれない」

 

「・・・・・・」

 

「人は結局、互いを完全には理解し合うことはできない。ヴァンガードの力を借りても、どれだけイメージを働かせても・・・」

 

「・・・」

 

「スタンド&ドロー!クロノファング・タイガーのGB(ジェネレーションブレイク)(2)。超越のコストとして、クロノダッシュ・ペッカリーを使用し、バインド!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノダッシュ・ペッカリー』グレード1+3

 

クロノダッシュ・ペッカリー➡バインド

 

「超越せよ!!クロノタイガー・リベリオン!!!」

 

クロノタイガー・リベリオン  PW26000  ハーツ『クロノファング・タイガー』

 

「バインドゾーンのカード2枚につき、パワープラス5000!バインドゾーンのカードは7枚、よってパワープラス15000!ジャッカルを移動!」

 

ティガー リベリオン ジャッカル

忠義一徹  R      R

 

「だから、こうするしかない!!忠義一徹(アリティノース)のブースト、ティガーで左のディレイドにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ヴァンガードで世界を1つにする方法を探し続けて、私が得た答え!完全なる未来という、ただ1つのイメージで世界を守る!!クロノタイガー・リベリオンでヴァンガードにアタック!

クロノタイガー・リベリオンのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ソウルブラスト、Gゾーンのクロノタイガー・リベリオンを表に!手札とリアガードを1枚ずつバインド!クロノビート・バッファロー、クロノ・ティガー!さらにパワープラス5000!クリティカルプラス1、ドライブプラス1!これが、私が見つけた、唯一の道だ!!」

 

「完全ガード!!『スチームメイデンアルリム』(コスト『スチームメイデンメスキア』)」

 

リベリオンは力を溜め、たまり切った力をクロノジェット目掛けて解き放つ。クロノジェットをその力から守ろうと、アルリムが前に出て、クロノジェットを守り通す。

 

「クワドラプルドライブ!『クロノクロウ・モンキー』『クロノスピン・サーペント』『クロノボレー・ラビット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てジャッカルに!『無法地帯の理想巨兵(アナーキア・イデアドローン)(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てジャッカルに!クロノエトス・ジャッカルでヴァンガードにアタック!

ジャッカルのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードに十二支刻獣がいるなら、パワープラス4000!」

 

「ジェネレーションガード!!遡る時乙女ウルル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームメイデンウルル(治)』

 

遡る時乙女ウルル  SH15000

 

「スキル発動!ドロップゾーンにあるノーマルユニットとトリガーユニットを山札の下に!シールドプラス5000!」

 

戻したカード  『ディレイドブレイザー・ドラゴン』『ドキドキ・ワーカー(☆)』

 

「・・・ターンエンドだ」

 

PW12000➡PW9000

PW46000➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW11000+SH20000=31000  リューズの手札5枚 山札20枚  クロノのダメージ4枚

 

「・・・残り3枚・・・間もなくすべてが完成する。審判が下るのだ。お前たちとこの世界に・・・」

 

リューズはクロノの表情を見て、唖然となる。そのクロノ表情は笑っていた。

 

「・・・負けねぇよ。俺もこれが、1つの道だって思ってる。・・・俺は絶対に、お前の未来を受け入れない!!」

 

クロノは自分の信じるヴァンガードと、先にある未来の為、完全なる未来を拒絶し、コストを支払うのであった。

 

to be continued…




リューズ「中々やるようだが、私の勝利は変わらない。往生際の悪い奴だ」

クロノ「うるせぇ!俺は絶対に諦めねぇ!!」

リューズ「ふっ、愚かな・・・。まぁいい。私の正しさ、積年の思いを、徹底的に味わうがよい」

クロノ「いいや!俺の、そしてみんなの未来の為に、俺は勝つ!!」

TURN113「イメージを超えた未来」


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イメージを超えた未来

2話目です。

それではどうぞ!


光の塔の中で完全なる未来を阻止するために、クロノはリューズと最後の審判のファイトを執り行っている。リューズのアタックが終了し、次はクロノのストライドフェイズに入っていくのであった。

 

お互いの状況はこうなっている。

 

クロノの盤面

 

R クロノジェット ディレイドブレイザー

R    R        R       クロノの手札4枚 山札32枚 ダメージ4枚

 

リューズの盤面

 

 R   クロノファング クロノエトス

忠義一徹    R      R     リューズの手札5枚 山札20枚 ダメージ3

 

「お前の未来を認めない。俺の世界を開いてくれたヴァンガードと、惑星クレイのみんなのために!同じ気持ちで戦ってくれている仲間たちのために!」

 

「・・・ふ、幻想だよ・・・」

 

「スタンド&ドロー!」

 

 

 

TURN113「イメージを超えた未来」

 

 

 

現実の世界で、他の人々と同じようにトリニティドラゴンの3人も眠りに入っていた。そしてそこに、審判のファイトの影響で光が放たれ、トリニティドラゴンは目を覚ます。

 

「・・・ん・・・?ふわぁ~・・・」

 

「・・・あれ?僕たち、何で・・・?」

 

「・・・寝てた・・・?」

 

トリニティドラゴンが何で寝てたのか考えていると、子供の興奮したような声が聞こえてきた。

 

「すっげー!あれ本物⁉」

 

トリニティドラゴンは何事かと思い、子供たちの視線を向けている場所に顔を向ける。そこにはクロノとリューズのユニットが戦っている姿が映りだされていた。これを見たトリニティドラゴンは当然驚愕する。

 

「な・・・なんじゃこりゃあああああ!!?」

 

「あ・・・あれ!クロノのユニットですよ⁉」

 

「じゃ、じゃああれが・・・カムイさんの言ってた実体化したユニットたち⁉」

 

トリニティドラゴンはこの光景がカムイが言っていた実体化したユニットではないかと推察していた。

 

 

「ストライドジェネレーション!!!クロノドラゴン・ネクステージ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』

 

クロノドラゴン・ネクステージ  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、クロノエトス・ジャッカルを山札の下へ!コール!アップストリーム・ドラゴン!」

 

アップストリーム・ドラゴン  PW9000

 

アップストリーム ネクステージ ディレイドブレイザー

   R       R        R

 

「・・・きっとお前も、理解することになる。どれだけイメージを働かせても、我々は互いに真に理解し合えず、絆を永遠に保つことはできない」

 

「・・・俺もさっきから考えてる。どうしてそんなにまでして、完全な未来を欲しがっているのか・・・。でもわからないんだ。アップストリームでヴァンガードにアタック。

アップストリームのGB(ジェネレーションブレイク)。パワープラス4000」

 

「ガード『クロノクロウ・モンキー』」

 

「なんとなくわかったような気になるだけで、俺だって同じだ。俺の気持ちが伝わったと思ってても、本当のところはわからない。

アップストリームは山札の下に。コーザリティ・ドラゴンをレストでコール。

コーザリティのGB(ジェネレーションブレイク)。ヴァンガードがクロノジェットなら、ディレイドブレイザー・ドラゴンにパワープラス2000。でもさ・・・だから俺たちはファイトするんだ、何度でも」

 

「・・・っ」

 

「ネクステージでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『コーザリティ・ドラゴン』『ドレインバルブ・ドラゴン』『スチームスカラーカー・ランマ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!パワーはディレイドブレイザーに、クリティカルはネクステージに!ヴァンガードに出会うまでは、考えたこともなかった!でも今は知りたいんだ!もっと!」

 

ネクステージは時空砲を開き、クロノファングに向けて発射する。時空砲を喰らったクロノファングは叫びをあげる。

 

「ぐうぅ!ダメージチェック『クロノビート・バッファロー』『クロノファング・タイガー』」

 

「ネクステージのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト!Gゾーンのネクステージを表に!手札を3枚捨てる!ネクステージをGゾーンに戻し、クロノジェットをスタンド!俺が知らなかった仲間たちのことを、俺の知らなかった世界を・・・俺が知らなかった、俺自身のことも!」

 

「!」

 

「完全な未来なんていらない!あそこには、新しいものは何1つない!全部、俺の知っていることだけでできている世界だ!クロノジェットでヴァンガードにアタック!

クロノジェットのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!パワープラス5000!グレード1以上のユニットを手札からガードできない!俺たちは、今の俺たちが知らない、その次の世界を掴みたいんだ!!」

 

「ガード!『クロノボレー・ラビット(☆)』『無法地帯の理想巨兵(アナーキア・イデアドローン)(☆)』」

 

クロノジェットはクロノファングに接近し、渾身の1撃を与えようとするが、クロノボレーと無法地帯(アナーキア)が拳を止める。

 

「ツインドライブ『頂に立つギアウルフ』『スチームバトラーマシュダ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ディレイドへ!ディレイドでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!スチームスカラーエメルアンナ!クインテットウォール!」

 

クインテットウォール  『クロノセラピー・ハムスター(治)』『完全燃焼の理想巨兵(ケルゴメイ・イデアドローン)』『粉骨砕身の理想巨兵(エルガシア・イデアドローン)』『クロノチャージ・ユニコーン』『紆余曲折の理想巨兵(ボルターロ・イデアドローン)

 

「エメルアンナのスキル。ドロップゾーンから1枚バインド!『クロノボレー・ラビット(☆)』2枚を山札に!」

 

戻したカード『紆余曲折の理想巨兵(ボルターロ・イデアドローン)』『クロノチャージ・ユニコーン』

 

「ちっ・・・ターンエンドだ・・・」

 

PW13000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000

PW16000➡PW11000+SH20000=31000

PW21000➡PW11000+SH25000=36000  クロノの手札4枚 山札27枚  リューズのダメージ5枚(裏4枚)

 

「・・・その次の未来・・・か・・・。その代償が、痛みと苦しみ・・・暴力と争い・・・果てなき絶望なのか?」

 

「!」

 

「クロノファングのスキル!超越コストにクロノスピン・サーペントを選び、バインド!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノスピン・サーペント』グレード2+3

 

クロノスピン・サーペント➡バインド

 

十二支刻獣がバインドし、歯車が回り、謎の物体の刻が光り、残るは辰の刻のみだ。

 

「後1枚・・・新しい何かを求めたところで、何も得られないかもしれない。そんな不確定なものと引き換えに、支払われる代償はあまりにも大きすぎる・・・」

 

リューズはコスト支払い、完全なる未来を具現化させたようなあのGユニットにストライドさせる。

 

「今こそ齎せ!!世界を救う完全なる未来を!!超越せよ!!機械仕掛けの神(デウスエクスマキナ)デミウルゴス!!」

 

機械仕掛けの神(デウスエクスマキナ)デミウルゴス  PW26000  ハーツ『クロノファング・タイガー』

 

「絶望しかないって決めつけんな!!」

 

「コール。無法地帯の理想巨兵(アナーキア・イデアドローン)

 

無法地帯の理想巨兵(アナーキア・イデアドローン)(☆)  PW4000

 

「私はこの不完全な未来を作り変え、完全なる未来へと導く!無法地帯(アナーキア)のスキル発動!ソウルと、ドロップゾーンのギアコロッサスを自身と共にシャッフル。ソウルからは紆余曲折(ボルターロ)、ドロップゾーンからは完全燃焼(ケルゴメイ)を。山札の上から3枚見て、1枚は手札に、1枚はソウルに、そして1枚はバインドする!」

 

リューズがバインドしたのは、クロノ・ドランだった。

 

「!!」

 

謎の物体の辰の刻が光り、全ての刻が光りだした。

 

「お前にはわからないよ、クロノ。コール!クロノファング・タイガー!デミウルゴスのスキル発動!バインドゾーンの名前の異なる十二支刻獣を12枚、ドロップゾーンへ!

 

『クロノタイマー・レグホン(醒)』『クロノダッシュ・ペッカリー』『クロノスピン・サーペント』『クロノボレー・ラビット(☆)』『クロノドーズ・シープ(引)』『クロノクロウ・モンキー』『クロノビート・ヴァッファロー』『クロノエトス・ジャッカル』『クロノセラピー・ハムスター(治)』『クロノチャージ・ユニコーン』『クロノ・ティガー』『クロノ・ドラン』  すべてドロップゾーンに

 

「そして、ドロップゾーンから12枚を山札の上に、好きな順番で置く!そしてデミウルゴスのアタックはグレード1以上で手札からガードできない!テリオス・パラディソス!」

 

戻したカード『クロノドーズ・シープ(引)』『スチームスカラーエメルアンナ』『クロノボレー・ラビット(☆)』『クロノボレー・ラビット(☆)』『クロノセラピー・ハムスター(治)』『クロノセラピー・ハムスター(治)』『クロノセラピー・ハムスター(治)』『クロノセラピー・ハムスター(治)』『クロノタイマー・レグホン(醒)』『夜に啼くギアタビー(☆)』『無法地帯の理想巨兵(アナーキア・イデアドローン)(☆)』『スチームスカラーエメルアンナ』

 

「これで未来は確定した。新たな未来を、信じる希望を、掴みたいと誰もが願っている。それが叶わないから、絶望というのだ」

 

「・・・・・・」

 

「若いお前にはわからないのだよ・・・これでしか救われない絶望も存在するという事が!まやかしだと、逃避だと、笑えばよい!この完全なる未来を、唯一の希望とすがる思いを、お前は否定できるのか!新導クロノ!!」

 

クロノファング デミウルゴス R

 忠義一徹     R    R

 

「我々の祖先は呼吸もままならぬ陸の上にフロンティアを目指して出た。だが、そこには何もなかったのだ!絶望と痛み以外はなにも・・・だからすべてをイメージの海へ沈める!永遠にたゆたい、我らを守る優しき世界に!!デミウルゴスでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・いやだ!それでも俺は・・・俺たちは!まだここにいる!!」

 

クロノは最後まで完全なる未来を拒絶し、コストを支払う。この完全なる未来を崩す、唯一の鍵を持つガーディアンを。

 

「ジェネレーションガード!!時空竜ヘテロラウンド・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームメイデンウルル(治)』

 

時空竜へテロラウンド・ドラゴン  SH15000

 

「へテロラウンドのスキル発動!ソウルブラスト!クロノジェットのヴァンガードがいるなら、クロノファングを山札へ!」

 

「ふ、無駄な足掻きを・・・っ⁉」

 

リューズがクロノファングを山札の下へ置くと、リューズの山札に変化が起きた。

 

「山札へ送ったら、その山札をシャッフル!!」

 

「・・・シャッフル・・・だと・・・」

 

「さらに、1番上をスペリオルコール!」

 

コールされたのはスチームテイマーナニだ。

 

スチームテイマーナニ  PW9000

 

「何も決まってなんていないんだ!俺たちが生きている限り!さらにガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』インターセプト!『ディレイドブレイザー・ドラゴン』」

 

デミウルゴスは巨大なレーザーを出し惜しみはせずに解き放つ。そこにへテロラウンドとドキドキ・ワーカー、ディレイドブレイザーがそのレーザーを受け止める。

 

「たとえ・・・たとえ未来が崩されようと・・・積み重ねた希望は、トリガーとなってここに残っている!そうだ・・・運命はまだ、この手の中に残ってある!トリプルドライブ『クロノボレー・ラビット(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てデミウルゴスに!セカンドチェック『クロノボレー・ラビット(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!パワーはデミウルゴスに、クリティカルはナニに!守ってみせる・・・完全なる未来を・・・誰もが笑顔でいられる世界を・・・!」

 

サードチェックでめくったカードは・・・

 

 

 

 

 

 

スチームスカラーエメルアンナ・・・トリガーではなかった。

 

「・・・っ!!くっ、忠義一徹(アリティノース)のブースト、ナニでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームバトラーマシュダ(☆)』」

 

「・・・っ」

 

PW26000(+10000)➡PW11000+SH30000=41000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000  リューズの手札3枚 山札23枚  クロノのダメージ4(裏2枚)

 

「・・・お前、言ってたよな?イメージの力は無限だって。俺もそう思ってる。だから諦めたくない。お前はきれい事だって、笑うかもしれないけど・・・」

 

クロノは目をつむり、自分を支えてくれて、戦ってくれた仲間たちを思い浮かべる。

 

(トコハ・・・シオン・・・ユイ・・・タイヨウ・・・アン・・・アム、ユキノ、ルーナ・・・伊吹・・・)

 

クロノは仲間たちを思い浮かべながら、これまでの出来事を振り返る。

 

「たった1年しかたってないんだ。ヴァンガードに出会って、あいつらに出会って・・・俺は今、こんな所に立ってて・・・」

 

長いようで短い期間だからこそ、クロノはここまで変えられて、ここまでたっているのだ。

 

「世界は変えられるんだ。うまくいかないかもしれない、痛みと苦しみが消えることはないのかもしれない。それでも・・・俺たちの可能性を・・・信じたい!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

「俺たちは進む!この先に続く、新たな未来へ!!」

 

 

現実の世界で、クロノジェットは虹色の光に包まれる。クロノの言葉が聞こえていたのかカムイ、キョウヤ、ハイメは笑みを浮かべる。

 

「ああ!そうだよなクロノ!」

 

「アミーゴたちが選ぶ世界が、俺たちの信じる世界だ!」

 

「勝て、新導クロノ!そして新しい未来を、お前の信じる道を掴み取れ!!」

 

3人は自分の分身のカードを掲げ、自分の分身のストライドフォースを東京の空に具現化する。

 

病院の屋上にいるマモルと支部長たちも同じ気持ちだ。

 

「共にいられなくても、思いは1つだ。ヴァンガードが繋ぐ世界は、決して無意味なんかじゃない!!」

 

マモルと支部長たちの分身は、光の塔の近くにある光に集まっていく。

 

トリニティドラゴンも・・・

 

「たくっ、おいしいとこ持っていきやがって、クロノさんはよ!」

 

「僕たちの思い、受け取って!」

 

「これで負けたら許しませんからね!悪の組織なんか、ボッコボコにしちゃってください!」

 

「そしてさっさと帰って来いよ!お前たちを倒すのは・・・」

 

「「「俺たち、トリニティドラゴン!!!」」」

 

「なんだからな!」

 

分身の姿でも、トリニティドラゴンのいつものポーズを決めていった。トリニティドラゴンの分身も光に集まっていく。

 

マサトとケイスケも・・・

 

「アンが手を貸してやってるんだ!俺たちが手を貸さねぇわけにはいかねぇなぁ!」

 

「ああ!受け取れ、僕たちの思い、その全てを!」

 

マサトとケイスケの分身も光の方へ集まっていく。

 

ニシベーカリーにいるクミも・・・

 

「トコハちゃん、アムちゃん、ユキノちゃん、ルーナちゃん・・・ファイトだぞーい!!」

 

八百屋佐倉店にいるキョウコとゲンゾウも・・・

 

「私たちの未来を・・・そして子供たちを・・・どうか守ってあげて・・・!」

 

「ライブ!おめぇの息子がここまでやってんだ!遅れてきたらタダじゃすまねぇからな!」

 

そして意外なことに神崎も・・・

 

「・・・全てを超越する奇跡の力で、あなたが求めたのは、こんなものか!!この手でつかむことなくして・・・なんの勝利ぞおおおおお!!!」

 

神崎は彫ったオーラガイザー・ダムドの石像に力強く拳を乗せる。それによって石像が砕け、オーラガイザー・ダムドが現れる。オーラガイザー・ダムドも光の下へ向かってゆく。

 

元リューズラボでクリスは今の現状を分析している。

 

「世界中のファイターから、ストライドフォースが集まってくる・・・!」

 

この結果を見てクリスは笑みを浮かべる。

 

「気たちに託した僕らの選択・・・やはり間違いじゃなかった」

 

そしてクリスの分身も、光の下へ駆けてゆく。

 

各場所にいるレジェンドファイターたちの分身たちも、光の下へと駆けつけてゆく。

 

カードキャピタル2号店にいるシンも・・・

 

「本当に、いいファイターに成長しましたよ。師匠、あなたの息子さんは・・・」

 

シンもカードを掲げて、分身ユニットが光の下へと駆け付けてゆく。

 

そして、世界のどこかにいるクロノの父、ライブもこの現象を感じ取っていた。そして、ライブの分身ユニット、帝竜ガイアエンペラーが出現し、光のある場所へと向かってゆく。

 

 

世界中の全てのストライドフォースがクロノの元に集まっていく。クロノの近くには、ストライドフォースの現象でだが、トコハ、シオン、ユイ、タイヨウ、アン、アム、ユキノ、ルーナ、伊吹がここに集まっていた。

 

「みんな・・・」

 

一同はクロノを見て笑みを浮かべている。一同を代表して、トコハ、シオン、ユイがクロノの目の前に手を乗せ合っている。それを見たクロノは3人の手の上に、自分の手を乗せる。その瞬間に、クロノの周りに光が生じる。

 

それと同時に、衛星軌道にいた十二支刻獣の束縛が解除され、その力をクロノに託していく。

 

光の輝きが少しだけ落として、リューズが目を開けると、クロノの手に、1枚のGユニットのカードを持っていた。そしてそのカードにストライドしていく。

 

「今こそ示せ、我が真に望む世界を!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

クロノジェットはみんなの思いを受け取って、新たな未来の姿を得た。ネクステージとは違う、新しい未来の姿を。

 

「クロノドラゴン・GG(ギアグルービー)!!!!」

 

クロノドラゴン・GG(ギアグルービー)  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン』

 

「・・・新たなユニット・・・だと・・・?」

 

「コーザリティを移動!頂に立つギアウルフをコール!」

 

頂に立つギアウルフ  PW7000

 

GG(ギアグルービー)GB(ジェネレーションブレイク)(2)!ハーツがクロノジェットなら、GゾーンのGG(ギアグルービー)を表に!Gゾーンから、2体のギアドラゴンを選ぶ!GG(ギアグルービー)はクロノスコマンドと、ネクステージのスキルを1つずつ得る!積み重ねてきた過去が、新たな未来を導く力になる!

さらに、GG(ギアグルービー)GB(ジェネレーションブレイク)(3)!Gゾーンの裏のカード、ワープドライブ・ドラゴンを表に!パワープラス5000!」

 

R GG コーザリティ

R R  ギアウルフ

 

「リューズ。お前が1番、イメージの持つ力を信じてないんじゃないのか?」

 

「!!!」

 

GG(ギアグルービー)でヴァンガードにアタック!

クロノスコマンドのスキル!この攻撃がヒットした時、コスト支払えば相手のリアガードを全て山札の下に戻す!」

 

「くっ!(リアガードが山札に戻れば・・・その分だけギアウルフがパワーアップする・・・)ガード!エメルアンナ!クインテットウォール!」

 

クインテットウォール  『クロノドーズ・シープ(引)』『クロノタイマー・レグホン(醒)』『夜に啼くギアタビー(☆)』『クロノセラピー・ハムスター(治)』『クロノセラピー・ハムスター(治)』

 

GG(ギアグルービー)は2つの歯車を回しながら、クロノファングに向かって、突進していく。そこにエメルアンナと複数のガーディアンがGG(ギアグルービー)を受け止めている。

 

「トリプルドライブ『スチームブレス・ドラゴン』『ヒストリーメーカー・ドラゴン』『ディレイドブレイザー・ドラゴン』」

 

「エメルアンナのスキル!ドロップゾーンから1枚バインド!『クロノドーズ・シープ(引)』2枚を山札に戻し、シャッフル!」

 

戻したカード  『クロノセラピー・ハムスター(治)』『クロノセラピー・ハムスター(治)』

 

「お前は否定するのか!完全なる未来に、最後の救いを求める人々を!!」

 

「ネクステージのスキル発動!カウンターブラストを払い、Gゾーンのネクステージを表に!GG(ギアグルービー)をGゾーンに戻し、クロノジェットをスタンド!」

 

「未来を救う唯一の希望を、その手で破壊するというのか!!」

 

「希望はある!!」

 

「!!」

 

「俺たちが諦めない限り、消えることはないんだ!!この先どんな痛みがあったとしても、俺たちの積み重ねて時間が、繋いだ絆が、前を進む力をくれる!!クロノジェットでヴァンガードにアタック!

スキル発動!パワープラス5000!グレード1以上でガードできない!」

 

「ガード!『クロノボレー・ラビット(☆)』」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『スチームメイデンアルリム』・・・行こうぜ、みんなで!次の未来へ!!『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て、クロノジェットに!!」

 

クロノジェットはクロノファングに向かっていき、クロノボレーが蹴りでそれを阻止しようとする。クロノボレーの蹴りをドキドキ・ワーカーが防ぎ、クロノジェットはクロノファングの腹部に渾身の1撃を放った。

 

「ぐぅ!・・・まだ終わらない・・・終わらせてなるものか!『クロノセラピー・ハムスター(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはクロノファングに!私は・・・完全なる未来を・・・」

 

リューズの2枚目のダメージチェックで出たのは・・・

 

 

 

 

 

 

 

無法地帯の理想巨兵(アナーキア・イデアドローン)(☆)』ヒールトリガーではない。

 

「何故だああああああああ!!」

 

クロノはみんなの思いを受け取って、今の世界を取り戻した。クロノジェットはクロノファングの腹部をそのまま貫き破る。クロノファングは爆発し、粒子と化して現実の世界に降り注いだ。

 

PW31000➡PW11000+SH45000=56000

PW16000(+5000)➡PW11000+SH10000=21000

 

クロノのダメージ4枚  リューズのダメージ6枚  勝者クロノ

 

審判は・・・下された。

 

to be continued…




リューズ「まだ終わらない・・・終わらせてなるものか!なぜ・・・お前は否定する!完全なる未来を、完全なる幸福を!!」

クロノ「俺は信じてんだ・・・悲しみを超えた先の未来を。痛みを包む優しい絆を!みんなが俺に教えてくれたものを!」

TURN114「NEXTSTAGE」


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NEXTSTAGE

今回でストライドゲート編は終了です!

今回、EDパロで見たクレイパロにユイちゃん、ユキノちゅん、アンちゃんの姿を思い描いてみました。どうかイメージして見てください。

ユイ:司令官の服装で楽しそうに出撃命令を出し、グランギャロップとシンバスター、ディメンジョンポリスのユニットがそれに従えている。

ユキノ:巫女服姿で秘蔵のポエム集をヴェルザンディに見られ、取り返そうとして、ヴェルザンディは取られないように手で押さえ、ジェネシスのユニットが興味津々でポエムを除こうとする。

アン:和服姿で番傘を開き、降り積もる雪と城に積もっている雪をシラユキとむらくものユニットと共に見ている。

そして後は後書きにNEXTのことを載せときますね。

それではストライドゲート編の最終話をどうぞ!


光の塔の中で行われた最後の審判、そこで行われた7つのファイトによって、クロノ側の裁定者7名が勝利を収め、完全なる未来を完全に阻止することに成功できた。

 

「・・・宇宙の真理は、お前を選んだというのか・・・?何故だ⁉」

 

そんなリューズの記憶には、クロノの言葉が振り返る。

 

『お前が1番、イメージの力を、信じてないんじゃないのか?』

 

その言葉を振り返り、リューズはまだライブとゲンゾウと一緒にいた頃のことを思い出す。

 

『そういやリューズ、お前自身はどんな世界を目指すんだ?』

 

『きっとすげぇいい世界なんだろ?で、実際のとこ、どうなんだ?』

 

その事にリューズは何も答えることができなかった。

 

そして、光の塔の光が逆流して、衛星軌道に直撃すると、衛星軌道は中央部以外は粉々に砕けていった。

 

 

 

TURN114「NEXTSTAGE」

 

 

 

現実では一瞬強くなった光を見ていた全ての人々はその光に目を奪われていた。

 

そして元リューズラボで、クリスは今の現状を確認していた。

 

「惑星クレイからのエネルギー流入が止まった⁉」

 

クリスは強くなった光を放った原因を調べていくと、その答えはすぐにわかった。

 

「ストライドゲートシステムが自壊を始めて・・・惑星クレイから注ぎ込まれた力が返されようとしているのか・・・」

 

 

審判のファイトに敗れたリューズは、まっすぐとクロノに顔を向ける。

 

「・・・ふ、お前の言う通りだよ、クロノ。・・・いつからだろうな・・・イメージの力で世界を救うと。痛みと暴力のない世界を夢見ておきながら・・・現実に私は、手段としての暴力を厭わなかった。何のことはない。私自身が信じてなかったのだ」

 

「リューズ・・・」

 

「お前の勝ちだ、クロノ」

 

クロノとリューズのデッキがお互いの手に収まる。ファイトテーブルが上空へと飛んでいき、7つあった足場の歯車が1つずつ離れていく。

 

「十二支刻獣が解放され、この空間も間もなく消滅する」

 

「!リューズ!!」

 

クロノはリューズに駆け寄ろうとしたが、真ん中の歯車が光りだし、行く手を遮った。

 

「私はこのストライドゲートで運命を共にする。ここまで数多の犠牲を払って進んできたのだ。戻ることは許されない」

 

「!!ふっざけんな!!」

 

リューズの言葉を聞き、クロノは光に阻まれながらも、リューズの前まで駆け寄り、リューズに手を伸ばす。

 

「このまま逃げるんて許さねぇぞ!お前の未来だって、まだなんも終わってねえんだ!!」

 

「!」

 

クロノの言葉にリューズは目を見開き、その後に穏やかな表情になる。

 

「クロノ・・・もしも私が、実際にこの姿であった頃に、お前と出会えていたなら・・・」

 

リューズは叶う事のない夢物語が言い残し、クロノから離れて、十二支刻の時計の前まで行ってしまう。

 

「リューズ!!」

 

「私は戦い、そして敗れた。悔いはない!我が未来は、我が求めた、全てと共に!」

 

リューズの言葉と共に、時計は変形し、中央部分に惑星クレイが存在する宇宙空間が広がっていっている。時計が変形すると、時計が光りだし、十二の刻から、十二支刻獣がリューズを抱きかかえ、ゲートの前まで運んでいく。十二支刻獣が輝きだしたと同時に、リューズの体がどんどん縮んでいき、幼い赤ん坊の姿へと変わっていった。十二支刻獣の寅の刻、クロノファング・タイガーは赤ん坊となったリューズをそっとクロノに託した。

 

「裁定は下った」

 

十二支刻獣辰の刻、クロノ・ドランがそう口にしたと同時に、徐々に時計は崩れ去っていく。

 

「宇宙の真理は、彼に未来を命じた。人々と共に歩み、苦しみ、迷いつつ、もう1度自らの道を掴む未来を」

 

全ての十二支刻獣はクロノに顔を向ける。

 

「ありがとう、クロノ。君のおかげで、僕たちもあるべき世界へ戻ることができる」

 

「惑星クレイに帰るのか?」

 

「うん。今回のことは、僕たちにも大きな責任がある。みんなでよく、話し合ってみるつもりだ。僕たち自身、未来をどうしたいのか・・・そのために、何をすべきなのか、もう1度・・・ね」

 

「・・・そうか・・・」

 

クロノは少し寂しそうだが、友の別れに笑みで応える。

 

「ストライドゲートは間もなく閉ざされる。2つの世界を繋ぐ、運命の力も、正常に戻る。僕と君の間に生まれた時空の通路も、やがて消える」

 

ストライドゲートの上空が、十二支刻獣を迎え入れるかのように、眩い光を放つ。

 

「行くのか」

 

「みんなは惑星クレイの今に。僕は・・・10年前のあの日に」

 

「!」

 

「こちらの世界に来てしまったことで、果たせなかった10年分の時を、もう1度やり直す。そして、本来僕があるべき姿に成長したら、きっと・・・君の前に帰ってくるよ!」

 

ドランはクロノに笑みを浮かべて、手を差し出す。クロノはドランの言葉に目を見開いた。ドランは頷き、クロノは笑みを浮かべて、ドランの手を掴み、握手を交わす。

 

「ああ!そうだな!イメージの世界で、また会おう!」

 

ストライドゲートは光に包まれ、十二支刻獣の11体は惑星クレイに、ドランは10年前の惑星クレイに戻っていったのであった。

 

 

クロノが気が付いた時には、東京スカイツリーの前にいた。ストライドゲートで生成していた光の塔は完全に消えており、元の町の光景に戻っていった。クロノの手元には、赤子のリューズと、クロノ・ドランのカードがあった。クロノはドランのカードを見つめると、カードは光りだし、その姿はクロノジェット・ドラゴンに姿を変えていった。

 

「お前・・・⁉」

 

そう、クロノジェット・ドラゴンはクロノ・ドランの10年後の姿だったのだ。

 

「お前だったのか・・・クレイで10年かけて成長して、俺のところに来て・・・」

 

ドランがクロノジェットだと知ってクロノはずっと導いてくれていたことを思いながら涙をこらえる。

 

「ずっと導いてくれてたのか・・・俺がここまで来られるように・・・。お前をちゃんと送り返して、すべて正しく回るようにずっと・・・」

 

クロノは涙をこらえながら、いつも通りの空を見上げるのであった。

 

 

ストライドゲート事件のあれから2か月が経った。

 

ヴァンガード普及協会本部の会場では、新しい本部長の誕生の発表を行っていた。新しい本部長となったのは伊吹だった。

 

「ヴァンガード普及協会の新体制にあたり、教会本部長に就任した、伊吹だ。若輩の身ではあるが、今日に至る事態の責任を負う者の1人として、この大役を仰せつかる事となった」

 

会場には、普及協会の関係者が出席しているが、その場にダークゾーン支部の支部長の江西の姿はなかった。

 

「ヴァンガードの楽しさを世間に広めるという、普及協会の原点に立ち止まり、組織の再建に全力で挑む所存だ。どうか力を貸してほしい!」

 

『おおおおおおお!!』

 

伊吹の演説に会場全体は大歓声と大きな拍手で広がっていった。

 

 

伊吹が新たなオフィスに戻り、中に入るとそこには会場には来ていなかった江西がいた。江西は伊吹は何かの封筒を渡す。その封筒は辞表届けだった。

 

「恩情なる措置をしていただき、本当にありがとうございました」

 

江西は伊吹に深々と頭を下げる。

 

「こちらとしても落としどころを模索した結果だ。表向きは、各支部の破壊は単なる事故であり、罪に問われるものは存在しないことになっている」

 

「・・・それでも、私が成した事実に変わりありません」

 

「・・・これから、どうするつもりだ?」

 

罪を背負っていく江西に伊吹はどうするのか問いていく。

 

「それを探します。私に何ができるのか、少し考えてみたいのです」

 

伊吹はかつての自分と同じ言葉を江西がしゃべったので、少し驚きの表情をしている。

 

「・・・そうか。だがその道は厳しく、孤独だぞ」

 

「はい」

 

たとえ厳しい道のりだとしても、江西の思いは揺るぎなかった。それを見た伊吹は笑みを浮かべる。

 

「・・・それはそれとして・・・今日、この後時間あるか?」

 

「今日・・・ですか?」

 

 

ドラゴン・エンパイア支部では、未だに工事が行われているが、内部の修理はだいたいは完了していた。そこでトコハはポスター貼りの作業を手伝っていた。

 

「これでーよし!」

 

「やっとここまで復興できたね!」

 

「夏休み前になんとか間に合いましたね!」

 

「トコハちゃんたちが手伝ってくれたおかげだよ!」

 

トコハとたちかぜのクランリーダーはじゃれ合っている。

 

「トコハ」

 

そこにベビーキャリアをつけて、リューズを抱っこしているマモルがトコハを呼びに来た。

 

「兄さん!」

 

「そろそろ時間だからね」

 

マモルとトコハは後のことはスタッフに任せてドラエン支部の入り口前まで歩いていく。

 

「まさか、こんなことになるなんてね」

 

トコハは赤ん坊となっているリューズを見て、そう口にした。こうなることは誰もが予想していないからリューズを見た全員が驚くのも無理のない話だ。

 

「普及協会には彼が作った身寄りのない子供のための施設がある。それが、最後に彼の後ろ盾になるとは・・・」

 

「でも結局、ここに来ることの方が多いんじゃない、この子?」

 

「すっかりドラゴン・エンパイア支部のアイドルだからね。トコハが小さい頃のことを思い出すよ」

 

「もう、兄さんったら・・・」

 

安城兄妹は共に笑いあった。

 

「彼には・・・もう1度未来を掴むチャンスが与えられた。だったら、俺たちもできる限りサポートしてあげたい」

 

「ドラエン支部の楽しいヴァンガードを、たっぷり叩き込んでね」

 

「ああ」

 

安城兄妹がそう言いながら笑っていると、伊吹と支部長たちが乗っている車が到着する。

 

「マモルきゅーん、トコハちゃーん!お待たせー!」

 

安城兄妹は車に乗り、カードキャピタル2号店に向かうのであった。

 

 

病院から無事退院したシオンはようやく取り戻すことができた綺場家の継承の儀式をしていた部屋で、光輝の剣を箱に収める。シオンはカードの方の光輝の剣フィデスを見つめる。

 

(あなたの志は、綺場の一族がある限り、受け継いでいきます・・・)

 

剣を収めたシオンは懐かしき綺場の景色を見ながら、岩倉と共に歩いていく。

 

「長い道のりでありましたな、シオン様」

 

「はは・・・まだ慣れないなそれ・・・」

 

「もはや坊ちゃまではなく、綺場の真の後継者でありますから」

 

「・・・いや、全てはここからだよ」

 

シオンの力強い言葉に岩倉は笑みを浮かべる。

 

「そろそろ時間です、急ぎましょう。皆さん、お待ちでしょうから」

 

「ああ」

 

シオンは自室でスーツから私服に着替え、岩倉の車に乗り、カードキャピタル2号店に向かうのであった。シオンは自分のデッキをシャッフルしながら岩倉にこんな質問をしてくる。

 

「・・・岩倉」

 

「はい」

 

「自分でも、理由のつかない行動をとったことって・・・あるかい?」

 

 

同時刻、人が多い街の中を歩く東雲は大きなビルのモニターのニュースに視線を向けていた。

 

綺場コンシェルン旧経営陣による業務改善案、市場の反応は好感。

 

「・・・負けたよ、君には」

 

シオンに助けられたからこそここに立っている。東雲は笑みを浮かべ、モニターに背を向けて、歩き出した。

 

「さぁて、次はどこに行こうかな」

 

 

町から少し離れた場所で、佐倉家はユイの祖父の墓参りに行っていた。佐倉家が祖父の墓までたどり着くと、祖父の墓に1つだけ花が花瓶の中に入っていた。

 

「あん?もう花瓶に花が入っていたのか?」

 

「ふふ、花を1つだけ入れるなんて、あの子は本当に不器用ね」

 

キョウコの言うあの子とは、自分の双子の妹スバルのことであった。

 

(叔母さん・・・ようやくおじいちゃんと向き合うことができたんだ・・・)

 

不器用ながらも、スバルが祖父向き合う事に対してユイは笑みを浮かべる。墓参りを終え、佐倉家は車に乗ってカードキャピタル2号店に向かう。

 

「叔母さん、カードキャピタルに来るのかな?」

 

「来ないとは言ってなかったから、きっと来るわよ。・・・そういえばユイ、もうすぐだったわよね、普及協会の試験。勉強はちゃんとはかどってる?」

 

「うん!普及協会に入るのは私の夢の1つだからこれだけは絶対に譲れないよ!」

 

「そうか・・・あのユイが普及協会に・・・」

 

ユイが普及協会に入ろうと思っていることに対して、キョウコは笑みを浮かべ、ゲンゾウは感慨深いものを感じ取っていた。

 

「私は絶対に普及協会の試験に合格して、普及協会に入る!それで、世界に本当の意味での楽しさや、喜びを私の手で、ヴァンガードで教えていきたい!」

 

「ふふ、がんばってね。合格できるよう祈ってるわ」

 

キョウコは笑みを浮かべてユイの合格を祈っている。ゲンゾウもそれを祈っている。

 

「・・・ところでユイ、シオン君にはいつ告白するの?」

 

「はあ!!?」

 

「なぬ!!?」

 

キョウコの言葉にユイは顔を赤くしながら驚愕し、ゲンゾウはショックを受けている。

 

「ちょ、ちょっと急に何を言うのママ⁉それに私とシオンは同じチームだし・・・」

 

「でも好きなんでしょ?ほらこれ、病院の時の写真」

 

キョウコはユイにスマホで撮った写真を見せる。そこに映っていたのは病院で入院しているシオンを1人でお見舞に来ているユイの姿だ。

 

「わー!!わー!!いつその写真撮ったの⁉早く消してよ!!」

 

「ふふふ、い・や・よ♪」

 

写真を見たユイは顔を赤くしながらキョウコに写真を消すように言う。写真を見てゲンゾウはプルプルと震える。

 

「・・・ふんがああああああああ!!!認めん!!!俺様は絶対に認めんぞおおおおおおおおおお!!!」

 

ゲンゾウは怒りのあまり興奮して荒々しく車を運転していく。

 

「ちょっ、パパ!交通ルール守って・・・ああ、荒々しく進んであぶな・・・やめてーーーーー!!」

 

「あなた、興奮しすぎて昔の口調に戻ってるわよ?」

 

 

アムの両親が入院している病院、アムの両親は未だに眠ったままだ。アムはユキノとルーナを連れてここに来ていた。

 

「ほんの少しだけどね、前より検査結果はよくなってきてるの」

 

「本当?よかったわね、アム」

 

「うん。綺場財閥が、新しい医療技術を提供してくれて・・・」

 

「シオンさんが?」

 

綺場財閥が医療技術を提供してくれたおかげで両親は少しずつだが回復はしているようだ。

 

「一生償いきれないかもしれない。でも、絶対に投げ出さないし、諦めない。私にできること1つ1つ、やり遂げながら生きていくから・・・」

 

アムの思いを聞いたユキノは少しため息をつく。

 

「あなたは何でも1人で背負いすぎなのよ。本当、真面目がすぎるんだから」

 

「ユキノ・・・」

 

「私だって罪を犯したんだから、もうあんた1人の問題じゃないのよ?だからさ、人に言えたことじゃないけど、もう1人で勝手に悩んで、勝手に決断するのはもうやめなさいよ?あんたには、私がついてるんだから」

 

「・・・本当、人に言えたことじゃないね」

 

ユキノはアムの右手を握って、笑みを浮かべる。すると、今度はルーナがアムの左手を握る。

 

「私も一緒に背負っていく」

 

「ルーナ・・・」

 

「間違えたのは私も同じ。ただ寄り添うだけじゃなく、3人で進む道を探すべきだったの。叱られても、嫌われても友達なんだから!」

 

「!」

 

「今度こそ一緒に行こう、アム、ユキノ!」

 

「・・・うん!」

 

「ええ!」

 

アムはルーナとユキノの温もりを感じながら、前を進んでいくことを決めた。3人は病院を後にして、カードキャピタル2号店に向かう。誰も見ていない病室で、アムの母親の左手がかすかに動いたのは誰も知らなかった。

 

 

元リューズラボでいろいろと作業を終えたクリスは、ラボの門を封鎖するスイッチを押して、シンガポールにいるチームメイトと電話をしている。

 

「作業はほぼ終わったよ。来週にはシンガポールに帰る。・・・え?アリがまた?しょうがないなぁ・・・。うん、そこらへんは君に任せるよ、リー。・・・ああ、ここで得たものは僕たちの技術にフィードバックさせるよ。優秀な新人も、確保できたことだしね」

 

クリスが言った新人とは、若水ソウスケと半田ケンスケだった。

 

 

カードキャピタル2号店では、あるショップ大会のためにいろいろと準備をしていた。そこにはカムイやハイメ、タイヨウにコズミックドライブ、クミ、トリニティドラゴン、キョウヤが準備の手伝いをしている。そこに安城兄妹と伊吹、支部長たちが入店してきた。

 

「こんにちわー!」

 

「トコハちゃーん!」

 

クミがトコハを出迎える。

 

「「いえーい!」」

 

そしてトコハとクミはお互いにハイタッチをする。タイヨウがマモルや支部長たちを出迎える。

 

「お忙しいなか、皆さんおいで下さって本当にありがとうございます!」

 

「ああ、かたっ苦しいのはなしなし!今日は僕ちんたちも、いちファイターだからね!楽しませてもらうよぉ!」

 

「はい!」

 

このやり取りを見ていたシンと伊吹は互いに顔を合わせ、笑みを浮かべる。

 

「各支部長にマモルしゃんに、一条しゃん!伊吹しゃん!普及協会を代表するファイターが勢ぞろいじゃねぇか!」

 

「方やカムイしゃんにハイメしゃん!世界になだたるレジェンドファイターまでぇ!」

 

「ふるえてきたぁ!」

 

いつも通り平常運転しているトリニティドラゴンを見て、アンとケイスケは苦笑いを浮かべる。

 

「相変わらずだな、あいつらも・・・」

 

「ケイスケ君もアイドルになると人のこと言えませんけどね。ねぇ、マサト君?」

 

「お、おう、そうだな・・・」

 

マサトはアンに声をかけられると何やらよそよそしい返答が帰ってくる。

 

「マサト君、2か月前からずっとあの調子ですね。やはりあの事件のことを気にして・・・?」

 

「マサト、今日はショップ大会で楽しみに来たんだろ?今は悩みなんて忘れろ」

 

「お、おう・・・そうだな。そうだよな!」

 

マサトは自分の抱えてる悩みは忘れ、今は楽しむことにし、いつもの元気を取り戻す。そして、カードキャピタル2号店の前に江西が立っているのだが中に入ろうとしない。

 

「・・・くっ・・・いや・・・やはり俺はまだ、このような場に顔を出せる立場では・・・」

 

江西はそう言って、帰ろうとした時に、偶然ラミーラビリンスと鉢合わせてしまう。

 

「あら、サトル義兄さん?サトル義兄さんもショップ大会に参加するの?」

 

「あ、いや・・・俺は・・・」

 

江西が躊躇している間に・・・

 

「ヘイラッシャーイ!!ようこそ!カードキャピタルショップ大会うぇーい!!」

 

「うわっ⁉」

 

ハイメが現れて江西を店内に入れていく。ラミーラビリンスも店内に入っていく。その後に、シオンと佐倉家もカードキャピタルに入ってくる。その後にヒロキ、遅れてスバルも入店してきた。その間に準備ももうすぐ完了し、後は主催者が来るのを待つだけだ。

 

「ところで、肝心の主催者はどこだい?」

 

「それがまだなんすよ。たくっ、言い出しっぺが何やってんだか・・・」

 

一同は呆れながら主催者であるクロノを待っているのであった。

 

 

マンションのクロノの部屋、クロノは自分のデッキを調整していた。デッキには、十二支刻獣のカードが11枚、そこに新たなカードをデッキに加える。クロノは時計を確認する。

 

「やべっ!もうこんな時間かよ⁉」

 

クロノは自分のデッキをもって玄関の方まで向かっていく。

 

「ミクルさん、行ってきます!」

 

「いってらっしゃい!」

 

クロノは電話途中だったミクルに挨拶をしてからカードキャピタル2号店に向かう。ミクルはスマホを耳に当て、また電話に入る。

 

「じゃあまだ戻ってこられないの?」

 

≪今さらどのツラ下げて会えばいいんだと思ってな・・・≫

 

通話している相手はクロノの父、新導ライブだった。

 

≪結局俺はクロノのために何もしてやれなかった。全て押しつけて、守るどころか、かえってつらい思いばかりさせちまった・・・。すまなかった。クロノにも、お前にも、本当に・・・≫

 

「そう思ってるなら、ちゃんと本人に会ってから言いなさい!」

 

ミクルはそう言ってライブを叱る。

 

「まったく、これじゃあクロノの方が、よっぽど大人ね」

 

≪・・・あいつ・・・俺のこと、何か言ってたか・・・?≫

 

「"よくわかんねぇし、もし会えたらそん時考える"って」

 

 

クロノはカードキャピタル2号店に到着した。ショップ大会開催まで時間はまだあった。

 

「こんちはー!」

 

やっと来たクロノに一同は・・・

 

『おそーい!!』

 

クロノに対する遅れたことへの文句だった。

 

「もう、何やってんの⁉みんな、もうとっくに来ちゃってるよ!」

 

「えっ⁉だってまだ時間じゃ・・・」

 

そう、まだ開催する時間帯ではなかった。あくまで時間はだが。

 

「いやー、ショップ大会なんて久しぶりだからさぁ、ついつい早く来すぎちゃって!」

 

「待ってるだけっていうのもなんだし、ついいろいろ手伝っちゃって」

 

「準備全部終わってるからな」

 

「これは貸しにしておくよ、クロノ」

 

「お返しは考えとくから、必ず返してよね、クロノ!」

 

「マジかよ・・・」

 

まさか準備が全部終わってるとは思わなかったクロノは唖然としている。

 

「遅れて登場で気を持たせるなんて・・・宮本武蔵かって~の!」

 

「ち、違・・・!」

 

「やっぱクロノにショップ大会主催なんて、100万光年早いんだよ」

 

「ですね!」

 

「うんうん・・・」

 

「・・・時間通り来たのに・・・」

 

時間通りに来たのに責められてクロノは拗ねてしまう。

 

「もう始めちゃっていいかなー?グルグルカップ♪」

 

「グルグルカップじゃねぇ!!」

 

「違いますよ。それを言うなら、渦巻きカップです♪」

 

「それも違う!!」

 

「アンが冗談をいう日が来るなんて・・・!」

 

アンが冗談をいうとは思わなかったユイは驚いている。

 

「まぁまぁ、クロノ君も初めてのことですから。さぁ、クロノ君、こちらへ」

 

「すみません・・・」

 

シンの助け舟にのり、店の奥に入っていくと、ショップ大会にしてはいろいろと装飾が施されていた。本格的にトロフィーを置いたり、ヴァンガ郎グッズがあったりと、ショップ大会とは思えない豪華さであった。

 

「クロノさん、こっちです!」

 

「あ、ああ・・・」

 

クロノは戸惑いつつも、前に出て、主催者としてあいさつをする。

 

「えっと・・・やっとみんなでこうしてヴァンガードができるようになった。今日のために、力を貸してくれたみんなのに、心から!ありがとう!」

 

全てが元に戻ったわけではないが、こうしてまたいつも通りの日常、普通にヴァンガードができるようになった。今日はそれを記念してのショップ大会・・・それが、第1回クロノ杯。

 

「それじゃあ、今日は思いっきり楽しもうぜ!スタンドアップ!」

 

『ヴァンガード!!!』

 

 

いよいよ始まったクロノ杯。みんな楽しそうにファイトしている。

 

「薙ぎ払え!」

 

「ハートにぃ・・・キターーー!!」

 

マモルのドラゴニック・ブレードマスターが炎の刃を振るい、ハイメの嵐を超える者サヴァスの水を巻き起こす。その水に乗じてトリニティドラゴンのユニットが登場する。

 

「「「俺たち!トリニティドラゴン!!」」」

 

「僕たちこそが!」

 

「最強のチーム!」

 

「見せつけてやるぜぇ!!」

 

トリニティドラゴンの前に大山支部長のドラゴニック・ヴァンキッシャーが待ち構えていた。

 

「かかってきなさぁい!!」

 

ドラゴニック・ヴァンキッシャーの雷でトリニティドラゴンは退場していった。

 

「「「出直してきまーーす!!」」」

 

各支部長たちも、それぞれの分身ユニットにライドする。

 

「俺は・・・アンと肩を並べられるように強くなってやる!!」

 

「あまり思いつめすぎるなよ、マサト!」

 

マサトのブロンドエイゼルとケイスケの七海覇王ナイトミストの剣が交じり合う。そこにゲンゾウの鋼闘機(メタルボーグ)ドライオンが現れる。

 

「ユイは・・・俺様が守ーーーーーる!!」

 

「「何の話だよ、てか八つ当たりかよ!!」」

 

ゲンゾウの八つ当たりで退場したマサトとケイスケ。そこにキョウコのメイデン・オブ・ランブリングローズの植物がドライオンをビンタする。

 

「ゲンはちょっと黙っててちょうだい!」

 

「ぐはぁ!!」

 

吹き飛ばされたドライオンをスバルのライジング・ノヴァが掴み、遠くへ投げ捨てる。

 

「邪魔だおっさん!!」

 

「ぎゃああああああ!!」

 

ライジングとランブリングローズは互いに攻撃し合っている。スバルとキョウコの顔には昔と同じ、仲のいい姉妹のように、笑っている表情をしている。

 

「ライド!」

 

クミはバトルシスターみるふぃーゆにライドし、攻撃を仕掛けるが、ヒロキの大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップが攻撃を防ぐ。

 

「うわーっはっはっは!」

 

ヒロキのグランギャロップは盛大に笑っていたが、タイヨウの旭光の騎士グルグウィントでバランスを崩された。

 

「うぼぁ!」

 

「油断大敵だよ、ヒロキ君!」

 

「やりやがったなぁ!」

 

グランギャロップはグルグウィントに攻撃を仕掛ける。そこに割って出るように江西のシャルハロート・ヴァンピーアが攻撃を仕掛ける。そこにユキノの今世の神器ヴェルザンディが完全ガードで防ぐ。

 

「今度はこっちの番よ、サトル義兄さん!」

 

「ふっ」

 

アンの夢幻の風花シラユキは吹雪を巻き起こし、ルーナの仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリーを攻撃する。

 

「させないよ!」

 

「防がれちゃいましたか!」

 

ルーナは完全ガードでシラユキの攻撃を防ぐ。

 

「我が波の力、受け止めてみせろ!!」

 

キョウヤの蒼嵐竜メイルストロームがカムイのメッチャバトラー・ビクトールに攻撃を仕掛ける。

 

「全力でかかってこい!!」

 

ビクトールはアムの夜霧の吸血姫ナイトローゼに攻撃をするが、ナイトローゼはその攻撃をかわす。

 

「ふっ!」

 

ナイトローゼのカットラスの攻撃は、シオンのアルトマイルに攻撃し、アルトマイルは盾で攻撃を防ぐ。

 

「君臨せよ!我が新たなる剣!天命の騎士アルトマイル!!」

 

シオンとアムの顔は笑みを浮かべていた。ナイトローゼがいったん退くと、そこにアーシャが天命の騎士アルトマイルに攻撃する。

 

「新たな未来に咲き誇れ!胸焦がすラナンキュラスアーシャ!!」

 

アルトマイルと胸焦がすラナンキュラスアーシャにユイの新たなヴァンガードが駆け付ける。

 

「駆け抜けろ!銀河を瞬く新たな英雄!駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ!!」

 

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップは剣を空に掲げると、剣が光り輝く。

 

「切り開け!新たなる世界!クロノジェット・ドラゴン・G!!」

 

別の空間では、伊吹のオルターエゴ・メサイアと、クロノのクロノジェットが対峙している。

 

「行くぜ、伊吹!」

 

「こい、クロノ!」

 

クロノジェット・ドラゴン・Gはオルターエゴに勢いよく近づき、渾身の1撃を放ち、オルターエゴは渾身の1撃を防ごうとしている。

 

クロノが初めて主催したクロノ杯は、みんな楽しくヴァンガードを繰り広げていくのであった。

 

 

クロノ杯から数日が経ち、ドラエン支部はすっかり元通りの状態になった。そんなめでたい今日は、Gクエストでジェネレーションマスターになった者たち対象のクランリーダー資格の挑戦試験が行われてるのだ。

 

「ずいぶんお待たせしてしましたが、Gクエストでジェネレーションマスターに輝いた皆さんには、改めて本日、クランリーダーの資格に挑戦していただければと思います!」

 

試験審査するのはマモルと、メガラニカ支部から出張に来たキョウヤと、普及協会本部から伊吹が来ている。

 

「皆さんが僕たちと共に、ヴァンガードを盛り上げてくれることを期待します」

 

トライフォーでこの試験に参加しているのはクロノのみだ。他の3人が何で来ていないのかというと・・・

 

『今は綺場の立て直しに全力を尽くしたいからね。ヴァンガードには、別の方法で貢献したいと思っている』

 

『私も来年には留学するからパス。クロノは挑戦するんでしょ?頑張って!』

 

『ごめん!その日普及協会の入社試験と被ってて、行けそうにないんだ!だからクロノだけでもクランリーダーになっちゃってよ!』

 

という理由から3人はここに来れていない。だが忘れてはいけない。クロノは筆記試験が苦手だという事を。明らかに書く腕が止まってしまっている。

 

(・・・今こそ示せ、我が真に望む答えを・・・!)

 

クロノは最後の頼り、鉛筆転がしで答えを導く。当然この姿は試験管の3人に見えてしまっている。これを見た3人はこう思った。

 

(((落ちたな)))

 

クロノがクランリーダー資格試験に落ちてしまったのは言うまでもない。

 

to be continued…




Welcome to the NEXTSTAGE!!

トライフォーの物語はNEXTへ!

激動のストライドゲート事件は幕を閉じ、世界は平穏を取り戻した。

そして時は流れ・・・トライフォーは高校生に!

待ち受ける新たな出会い!!

開幕するU20【アンダートゥエンティ】チャンピオンシップ!!

それぞれの未来を掴むため、トライフォーが別々のチームを組み、ライバルとして激突する!!

カードファイト!!ヴァンガードG鋼と宇宙の正義
NEXTストーリー

閑話の後に投稿予定


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閑話
ひと夏の思い出


今回から閑話です。

前にも言いましたがオリジナルは苦手ですが、何事もチャレンジだと思って頑張って書きました!

ちょっとわからない部分も多々あると思いますが、最後まで読んでくれると嬉しい限りです。

それではどうぞ!


夏休み期間中のカードキャピタル2号店にトライフォーは集まっていた。その理由はクロノのクランリーダー資格試験の結果を聞くためだ。案の定試験に落ちてしまったことを聞くと、シオンとトコハはやっぱりかといった表情をし、ユイは大笑いしている。

 

「ギャハハハハハ!!やっぱりクロノは落ちちゃったか!どうせ問題がわからなくて鉛筆転がしに頼ったんでしょ?うくくww」

 

「うるせぇ!!しかも何でそのこと知ってんだよ⁉///」

 

「去年のヴァンガードテストであんたの姿を見てれば誰だって想像つくわよ。まったくもう・・・」

 

「まぁ、こうなるとは思ってたけどね・・・」

 

顔が真っ赤になるクロノに対し、トコハとシオンは呆れ、ユイは未だに笑っている。

 

「ていうかそういうユイの方はどうなんだよ⁉入社試験!」

 

「そう言えば通知届いたって言ってたよね?どうなの?」

 

「僕もそれ気になっていたよ。どうなんだい?」

 

「・・・それなんだけど・・・実は・・・」

 

ユイの結果発表に3人は緊張で固唾を飲む。ユイは財布の中から、1枚のカードを取り出す。

 

「じゃーん!!入社試験、合格しましたーーー!!」

 

「「「おおお!!」」」

 

ユイが取り出したのは普及協会に所属していることを証明するカードだ。

 

「すごい!やったじゃんユイ!」

 

「これは大きな一歩だね!」

 

「ふふん、まぁ私は?クロノよりは断然にヴァンガード知識はありますし?」

 

「うぐ・・・否定できねぇからなんも言えねぇ・・・」

 

ユイの皮肉に対して、クロノは苦い表情になる。するとトコハはカードに描かれているある部分に気が付く。

 

「あ、この国家マーク・・・ドラエン支部の所属になったんだ?」

 

「うん。ドラエンで手伝ってきた功績があったから、ドラエン支部でもっと経験を積めっていう伊吹さんの計らいだって言ってたよ」

 

「伊吹が?意外だな」

 

ユイがドラエン支部に働くきっかけを作った伊吹に対して意外そうな表情をするクロノ。

 

「・・・で、いつからの勤務になるんだ?」

 

「中学を卒業してからだよ」

 

「ユイにちゃんと務まる?高校にも通うとも言ってたでしょ?同時にこなすのは大変よ?」

 

「いやいや、それを言ってしまったらシオンの方がもっと大変でしょ?綺場にフェンシング、エトセトラエトセトラ・・・しかも高校に通いながらだから、十分に私より多忙だよ?」

 

「まぁ今も、綺場の立て直しで忙しかったりするんだけどね」

 

何気ない会話を行っている中クロノはどこか寂しそうな笑みを浮かべる。

 

 

 

TURN115「ひと夏の思い出」

 

 

 

カードキャピタルを出た時間帯は夕方だった。トライフォーは今現在八百屋佐倉店に向かっている。その理由はユイが家族に試験を合格したことを報告したらキョウコが3人に夕食を招待したいと言い出し、今に至るという。いろいろと話している間に八百屋佐倉店に辿り着いた。入り口で待っていたキョウコがトライフォーを出迎える。

 

「いらっしゃい。今日は来てくれてありがとうね」

 

「今日はお招きいただきありがとうございます」

 

「そういう固いことはなしでいいからね。さ、入って入って」

 

キョウコの言葉に甘えて3人はユイの家に入ることにする。

 

「ただいまー」

 

「「「お邪魔します」」」

 

3人は居間の場所をユイに案内してもらっている。居間に辿り着き、襖を開けるとそこには、祝いのための料理などがたくさん並んでいた。

 

「す、すげぇ・・・」

 

「これ全部キョウコさんが作ったの⁉」

 

「うん。ピザは違うけど、それ以外は全部ママの手作りだよ」

 

「お祝いとはよく言ったものだね」

 

3人がキョウコの料理に驚いていると、ゲンゾウが2階の階段から降りてきた。

 

「お、来たかお前ら。まぁ適当に座ってくれや」

 

トライフォーはゲンゾウに言われた通り、居間に入り、机を囲んで座る。

 

「パパ、叔母さんは来てないの?」

 

「あいつなら"そんなことでわざわざ行くか"って言って断られたわ。うまい飯にありつけることができるのによ」

 

ユイとゲンゾウがそんな話をしていると、最後の料理を持ってきたキョウコが入ってくる。

 

「あの子だいぶ変わったんだけど、そういうところはちっとも変わらないのよね」

 

「どういうこと?」

 

「要はただ恥ずかしいってだけよ。多分これからもあの部分は変わらないと思うわ」

 

「そんなんだからいつまでたっても嫁にもらってくれる奴が現れないのかもしれんのぉ」

 

キョウコは料理を机において、全ての料理が出揃ったところで空いている場所に座る。

 

「じゃあ、全部の料理が出揃ったところで・・・ユイ、試験合格おめでとう。今日はそれを祝ってもらうために3人を招待したかったの」

 

「あ、それで・・・」

 

「僕らの方も、何人か声をかけたんだけど、みんなそれぞれ用事があるらしいんだ。だから他のみんなからはまた別の日にお祝いがくるだろうね」

 

「はは、それを聞くとちょっと恥ずかしくなってくるなぁ」

 

ユイはちょっとだけ恥ずかしそうに顔を赤らめる。

 

「それじゃあ、ユイの試験合格を祝って・・・」

 

『いただきます!』

 

全員の号令で食事を始める。みんなキョウコの料理を食べて、いろいろと話したり、笑顔が絶えない環境になっている。

 

「そういえばユイ、スバルさんがどこに住んでるかわかるかい?1回だけお見舞いに来てくれたことがあったから、そのお返しがしたいんだけど・・・」

 

「わかんない」

 

「わかんないってあんたねぇ・・・」

 

「だって叔母さんそういう事私に教えてくれないんだもん。"何で教える必要があるんだ"って言ってさ」

 

「ああ、あの人なら言いそうだな・・・」

 

トライフォーがスバルが住んでいる住所について考えていると、キョウコが教えてくれた。

 

「スバルならどこかのマンションで1人暮らししているって、あの子にお世話になったっていっていたご近所さんから聞いたことあるわ」

 

「え?そのマンションってどこにあるの?」

 

「それがどこにあるかまでは教えてくれなかったらしいのよ。そういうところはちゃっかりしているというかなんというか・・・」

 

「そっか・・・残念。今度遊びに行こうと思ってたのに」

 

「多分お前が行くと騒がしくなると思ったからなんじゃねぇか?教えなかったの」

 

「あー、スバルで思い出したことがあるんだけど・・・」

 

キョウコは近くにあった自分のカバンから何か4枚のチケットをトライフォーに渡す。

 

「これは・・・?」

 

「お、おいキョウコまさか・・・」

 

「実は昨日、商店街のガラガラくじの1等で日帰り海旅行券が当たっちゃってね。家族とスバルで行こうと考えてたんだけど、その日も仕事があるし、スバルも行く気がないみたいだし、お金にするのももったいないから、ちょうどチケットも4枚もあるから、どうせならって思ってね」

 

トライフォーはキョウコからもらった日帰り旅行を詳しく見て、表情が驚愕なものに変わる。

 

「え⁉これ、すごい人気のあるリゾート地じゃん!ママ本当にいいの⁉」

 

「いいのいいの。私たちが持ってても宝の持ち腐れだし、試験の合格祝いだと思って受け取りなさい。それに夏休みの思い出作りにはちょうどいいんじゃない?」

 

「やった!ママありがとう!」

 

ユイは喜びながらチケットをキラキラと見つめていた。

 

「チームで思い出作りか・・・いいかもしれねぇな」

 

「私、1回ここに行きたかったから絶対に行く!!」

 

「チケットに書いてある期限なら僕もいけるな」

 

満場一致でトライフォーは後日に日帰り旅行に行くことになった。

 

「トコハ、クミちゃんへのおみやげどうしよっか?」

 

「もうその話?でもそうね・・・あそこでしか買えないものなんかがいいんじゃない?」

 

「・・・ん?何か視線が痛いような・・・うわっ⁉」

 

「どうしたんだシオン?・・・て、うおっ⁉」

 

ユイとトコハ呑気におみやげの話で盛り上がっている。シオンとクロノが視線を向けた先にはゲンゾウがトライフォーを・・・いや、正確にはシオンを鋭い目つきで睨んでいた。

 

「お、親父さんがお前をものすごい視線で睨んでるんだけど・・・なんかやばいことでもやらかしたか⁉」

 

「い、いや・・・気に障るようなことなんてしてないつもりだけど・・・」

 

その後は女性陣は華々しい会話を繰り広げ、男性陣は重苦しい雰囲気の中、食事会を進めるのであった。

 

 

日帰り旅行に向かう当日、ユイは少しだけ寝坊してしまったので待ち合わせ場所であるバス乗り場に急いで向かっている。バス乗り場には既にほかの3人が到着している。

 

「あ、やっと来たね」

 

「遅い!どれだけ待ってたと思ってるのよ!」

 

「ごめーん、ちょっと楽しみ過ぎて寝坊しちゃった!」

 

「まぁ、気持ちはわからなくもねぇけどな」

 

ユイが到着したと同時に目的地へ向かうバスもちょうど到着した。

 

「ちょうど僕らが乗るバスも到着したし、そのへんで・・・」

 

「そうね。バスの時間に遅れなかっただけでも、よしとしますか」

 

「ありがとう。あーよかった、トコハにもっといろいろ愚痴られると思ったよ・・・」

 

「聞こえてるんですけどー?」

 

「まぁいいじゃねぇか。早く乗らないと発射しちまうぞ?」

 

トライフォーはバスに乗り込み、チケットに指定された席に座る。バスは乗客全員を乗せて、目的地へと向かう。バスが目的に向かっている間にトライフォーは1年前の出来事を振り返る。

 

「こうしてチーム全員で海に行くのなんて久しぶりだよね」

 

「あの時は私やシオンが気落ちしている時にクロノとユイが海に連れてきて・・・」

 

「あの時はまさかクロノが2人ためにって言って電話かけてくるとは思わなかったなー」

 

「自分でもらしくねぇことしてたなぁって、今でも思ってるぜ」

 

「本当、チームを抜けるって言って拗ねてたクロノがねぇ・・・」

 

「いつのことを話してんだよ⁉///」

 

「そうそう、チームぬけるっていえばシオンも・・・」

 

「そ、その話はもういいだろ///」

 

ユイとトコハにからかわれて顔を赤くするクロノとシオン。

 

「でも、それがあったからこうしてチームとして成り立つことができたのかもしれないね」

 

「うん。そして、いろんなことが起きて・・・」

 

「世界の危機に立ち向かったなんてこともすごく懐かしく感じるよ」

 

「今思えば、俺たちとんでもねぇことに巻き込まれて、そんで、いつもと変わらねぇ日常に戻ってきたんだな」

 

トライフォーは数か月前に起きた出来事も懐かしく感じている。そんな中クロノは少し寂しそうな表情をする。

 

「・・・俺たち、中学を卒業したらこのチームも、解散しちまうんだな・・・」

 

「「「・・・・・・」」」

 

クロノの言う事も理解できる。中学校を卒業すれば、クロノ、シオン、ユイはそれぞれ別々の高校に進学するのだから。トコハに至っては留学のために日本を離れ、チームとしていられる時間がなくなってしまうのだから、実質チームとしていられるのは中学までと考えるのが懸命だ。3人もそれは考えていたことだったため、少しだけ黙ってしまう。そこでユイが口を開く。

 

「・・・まぁ、確かに卒業したらチームは解散みたいな感じになっちゃうけど、何もトライフォーがなくなるわけじゃないでしょ?会おうと思えばいつだって会えるわけだしさ」

 

「・・・そうだね。それに、卒業まで僕らはまだトライフォーだから、今僕らにできることは何でもやっていこう。遊びにしても・・・ヴァンガードにしても」

 

「・・・そうだな。そうだよな」

 

ユイとシオンに言われてクロノは笑みを浮かべる。

 

「もう、せっかくこれから楽しみ行くって時にしんみりとした空気を作らないでくれる?」

 

「わ、わりぃ・・・」

 

「そういえばクロノ杯の時、準備の件で借りがあったよね?お返しは今日の私たちの昼食、クロノのおごりでね」

 

「ああ、それはいいね」

 

「ま、マジかよ⁉」

 

そんなこんなで3人の昼食はクロノがおごることになった。トライフォーは目的地にたどり着くまで会話で大いに盛り上がった。

 

 

目的地の海までたどり着き、トライフォーは更衣室で自分の水着に着替えている。女子は男子より着替えに手間取っているのかまだ女子更衣室から出てこない。クロノとシオンはロッカーに自分たちの荷物を入れてから女子たちを待っている。

 

「あいつら着替えにいつまでかかってんだよ?」

 

「僕らとは違って、いろいろと手間取ってるのかもしれないね」

 

クロノとシオンがそんな感じに待っていると、タイミングよく水着姿のユイとトコハがやってくる。

 

「ごめん、ユイにからかわれて遅れた!」

 

「えー?素直な感想を言っただけなんだけどなー」

 

「たく、遅いぞ」

 

ユイはシオンに顔を向け、ちょっとした質問をする。

 

「ね、ねぇシオン?私の水着、どうかな?似合ってる?」

 

ユイの着こんでいる水着はチェック柄のフリフリ水着だ。

 

「うん。よく似合っているよ。ユイのイメージとよく合ってる」

 

「そ、そう?ありがとう」

 

シオンに褒められてユイはちょっとだけ頬を赤く染まる。そこにトコハがからかう。

 

「いやー、さっそくお熱いですな、お2人さん?」

 

「ち、違うよ⁉別にそう言ったことじゃなくてね⁉」

 

「そ、それよりクロノ、遊具をいろいろと持ってきてくれたんだろ?」

 

「お、おう!今日のために海で遊べるものをいっぱい持ってきたぜ!」

 

クロノは荷物から取り出した遊具入れとクーラーボックスから遊べるものを何でも取り出している。

 

「あ、クーラーボックスにはスイカがある。私スイカ割りがやりたい!」

 

「私も!」

 

「それは昼飯食った後でいいだろ?他にはどんなのがいい?」

 

「そうだなぁ・・・」

 

その後トライフォーはクロノが持ってきた遊具を使って遊んでいき、海を満喫していくのであった。

 

 

遊んでいるとすっかりお昼時になったのでトライフォーは海の家で昼食をとることにした。もちろんその昼食はバスの話し合いでクロノのおごりと決まっていた。

 

「悩んでても仕方ないし、カレーにしようかな」

 

「私もそれで」

 

「俺も」

 

「じゃあ、僕もカレーでいいよ」

 

全員がカレーに決まったと同時にユイはメニューにかき氷がのってあるところに目を向ける。

 

「あ、かき氷もあるじゃん。私レモンシロップで」

 

「じゃあ私メロンで!」

 

「おい、まさかそれも俺が払えっていうんじゃないだろうな?」

 

「オフコース♪」

 

「ざけんな!」

 

そんな話をしていると、海の家の電気が突然消えてしまう。客たちは停電が起きたのかと思っているが、外の光の明かりで屋台を照らしているので気にしていないものが多かった。すると、ステージ舞台に明かりがつき、そこには楽器を持った3人がそこに立っていた。

 

ジャーン!

 

「みんなー!盛り上がってるかー!!」

 

客のほとんどは3人組を見て非常に驚きつつも、その表情は興奮と喜びが入り混じったような感じだ。

 

『きゃあああああああ!!♡」

 

「な、なんだありゃ?」

 

「あれがバンドって奴⁉初めて見た!」

 

「ああ、あれ?今結構話題になってる有名ヴァンガードバンドグループなんだって」

 

「バンド名は確か・・・シャウトだったかな?」

 

トコハとシオンがヴァンガードバンド、シャウトの解説をしているうちにシャウトのメンバー紹介に移っている。

 

「知っていると思うけどここで俺たち、シャウトのメンバーを紹介するぜ!まずは俺、ギター&ボーカル担当、有里ユウキ!音楽は楽しく魂の音を奏でるビートだぜ!!」

 

「ふ、美しく気高い小鳥たちに、最高のショーを届けよう。ベース担当、天王寺カオル。美しさは罪・・・そして、儚いものだ・・・」

 

「私はルカだよ!ドラム担当、五十嵐ルカ!音を奏でながら一緒に遊ぼー!」

 

見事に性格がバラバラ、しかも個性的なメンバーにクロノは唖然としている。

 

「な、なんか・・・全員の趣旨がバラバラじゃねぇか?」

 

「それがあのバンドの不思議なところなのよね。全員考えていることがバラバラ、センスもめちゃくちゃなのに、なぜか音楽だけはまとまって安定しているのよね」

 

「へー、そうなんだ。きっとああいう面白さがあるから人気になったんだろうね」

 

「まぁ、それはあくまで人気なった理由の1つだからね。全部がそれという訳じゃないよ」

 

後々にこのシャウトというヴァンガードバンドメンバーたちととある大会でファイトすることになるのはこの時のトライフォーは考えもしなかったのであった。

 

「それじゃあ俺たちのサプライズライブ、まず1曲目から行くぜ!!」

 

トライフォーの昼食が届いたと同時にシャウトのライブが始まった。トライフォーはシャウトのライブを結構いいライブだったと発言していた。

 

 

昼食を終えたトライフォーはスイカ割りをやってスイカを食べたり、ビーチバレーを行ったりとエンジョイしていた。

 

「さてと、次は何するよ?」

 

「あ!はいはい!私からリクエストがあるよ!」

 

「え、なになに?」

 

ユイは砂をかき集めて砂の山を作り、そこに適当に拾った木の枝をポンと刺し込む。これは去年海に来た時にやったクロノが提示した遊びだ。

 

「あ、これは去年4人でやったあれだね?」

 

「そうそう、こうやって砂を書いて減らしていって、棒を倒した方が負けっていうあれだよ」

 

「あの時は天気が悪くなって最後までできなかったからなぁ・・・。よーし、やってやろうじゃない!」

 

「面白れぇ!」

 

今回は言い出しっぺのユイが最初に砂をかく。そして去年と同じようなことをユイは口にする。

 

「よし成功!じゃあ次、ギアクロね」

 

「え?・・・よし・・・」

 

クロノはユイの意図を理解する。シオンとトコハもそれを理解し、例によってお互いの特徴を述べながらゲームを再開させる。

 

「ロイパラ」

 

「ネオネク」

 

「ディメポ」

 

「クロノ杯の主催者」

 

「綺場の後継者」

 

「海外へと留学」

 

「ドラエン新入社員」

 

こうやってお互いの特徴をこつこつと言いながら砂をかいていく。砂が残り少なくなり、ここは全員で砂をかくことに決めた。そして・・・

 

「「「「頑固者!」」」」

 

4人が共通している特徴を全員そろって言ってのけた。そして砂に突き刺さっていた棒がクロノの方に倒れこむ。

 

「ああ!!」

 

「これは・・・クロノの方に倒れたから・・・」

 

「クロノの負けね。ふー、ひやひやした」

 

「も、もう1回だ!次は負けねぇ!」

 

「往生際が悪いなー。結果は同じだと思うのに」

 

こうしてトライフォーはこの遊びを何回もやっていったのであった。

 

 

時刻はすっかり夕方になり、トライフォーは私服に着替え終えてバス乗り場で夕焼けを見ながら帰りのバスを待っていた。

 

「あともうちょいしたらバスが来るはずだぜ」

 

「今日は楽しかったねー」

 

「次ここに来るときは、みんなも連れていきたいね」

 

「そうね」

 

バスを待っている間、トコハはユイを見て、ちょっとしたことを閃いた。

 

「私、ちょっと飲み物買ってくるね。クロノ、ちょっとついてきてよ」

 

「は?何でだよ?1人でも行けるだろ?」

 

「いいから来なさいって!」

 

「お、おい!引っ張るなって!」

 

トコハはクロノを引っ張りながら飲み物を買いにその場を離れていった。

 

(・・・ん?トコハとクロノが飲み物買いに行ったから・・・今私、シオンと2人ッきり⁉)

 

「どうしたんだ、ユイ?」

 

「え⁉いや!な、何でもないよ⁉」ドキッ

 

今現在2人きりのせいかユイはシオンに声をかけられると挙動不審に陥っている。

 

(これ・・・多分トコハの気遣いだ!余計なことしなくていいのに!ていうかこういう状況になったら何しゃべったらいいかわかんないよー!)

 

ユイはこの状況に頭の中がこんがらがっていた。その状況を飲み物を買いに行ったはずのトコハとクロノが隠れて見ていた。

 

「ああもう!じれったいわね!せっかく2人きりになれる時間を作ってあげたのに!早くなんかしゃべりなさいよ!」

 

「お前は何言ってんだよ・・・」

 

トコハの言動に少しついていけていけてないクロノはちょっと呆れていた。ユイが何をしゃべろうかと考えていた時、シオンが少し語りかける。

 

「こうして2人で夕焼けを見るのって、2年ぶりだね」

 

「え?」

 

「覚えてないかな?僕がまだ学校に馴染めてなかったころ、ユイがいろいろと教えてくれて・・・」

 

「ああ、私が学校を回っていろいろと教えていたら、すっかり日が暮れてたよね」

 

「あの時見た夕日は、本当にきれいだったな。そして今、2人でこの夕日を見れて、僕はちょっとだけうれしいんだ」

 

「シオン・・・」

 

「いつかまた2人で、この夕日を見てみたい」

 

シオンはユイに顔向けて、ユイは顔を真っ赤にしながらシオンを見つめている。隠れていたトコハとクロノもちょっぴりほっこりとしている。そこに・・・

 

「おいてめぇこらどういうことだ!!!」

 

なんとゲンゾウが近くの草から出てきた。これにはユイとシオンは驚く。

 

「パ、パパ⁉」

 

「げ、ゲンゾウさん⁉どうしてここに⁉今日は特に忙しい日だったはずじゃあ・・・」

 

隠れていたトコハとクロノも当然驚いていた。

 

「ここでユイの親父さんの登場⁉」

 

「もう最悪・・・2人きりになってまだ数分しか経ってないのに・・・」

 

ゲンゾウは明らかに怒り満載でその矛先がシオンに向けられている。

 

「てめぇ、ユイをそんな目で見ていたとはな・・・やはり男はみんな狼だという俺様の考えが証明されたって訳かちくしょうが!!」

 

「な、何の話ですか⁉」

 

「ち、違うって!私とシオンはただ話し合ってただけで・・・」

 

「話し合ってただぁ~?それがどういう話なのかっていうのをちゃんと説明しろやおい!!!」

 

「お、落ち着いてください、ゲンゾウさん」

 

「俺様は十分落ち着いてるわ!!!」

 

「全然落ち着いてないじゃん!ていうかシオンがいったい何をしたっていうのさ⁉」

 

ただ話してただけなのにゲンゾウの怒りの暴走の矛先がシオンだけに向けらえて何とも理不尽なことだ。

 

「だいたい他の2人がいねぇこと自体が何よりの証拠・・・」

 

ガシッ!

 

「いい加減にしなさい!!」

 

「ゴハア!!」

 

どうこうしている間にいつの間にかキョウコが来てゲンゾウの頭を掴み、ゲンゾウを地面に叩きつけて気絶させた。

 

「ママ⁉」

 

「ごめんなさいね。今日は思ったより仕事が片付いたんだけど、仕事が終わった途端に車とゲンがいなかったから、まさかとは思ったけど、案の定ね」

 

「キョウコさん、助かりました」

 

「まったく・・・帰ったらたっぷり説教しなきゃね、スバルの説教もセットでね」

 

キョウコは気絶させたゲンゾウを引っ張ってスバルから借りたバイクのサイドカーに乗せる。

 

「それにしてもクロノ君もトコハちゃんもいい仕事するわね、うふふ」

 

「ちょっとママはまた!」

 

「何の話ですか?」

 

「いやいやこっちの話。じゃ、おじゃま虫は退散しましょうか。2人とも、ごゆっくりと♪」

 

キョウコはバイクに乗って、遠くにある駐車場に止めてある車まで向かっていく。

 

「えっと・・・結局ゲンゾウさんは何しに来たんだろう?」

 

「さぁ?パパの気まぐれも困ったものだよ。それよりさっきの、夕陽を見たいなっていう話なんだけど・・・」

 

ハプニングがあったもののユイは話の続きをすることにした。

 

「私も、シオンと2人きりでまたあの夕日を見たいよ。とっておきの、赤い夕焼けを、2人で」

 

「はは、こうしていると2年前を思い出すね」

 

「本当だね!」

 

ユイとシオンは友達となったあの日の頃のように親しみあって、笑いながら話していた。

 

「うーん、ちょっとハプニングが起きたけど、まぁ2人の仲がまたぐんと上がっただけでもよしとしようかな」

 

「最後までよくわからなかったけど、まぁよかったんじゃないか?さて、さっさと飲み物買って戻ろうぜ」

 

トコハとクロノは飲み物を買ってからユイとシオンと合流する。帰りのバスがやってきて、日帰り旅行の幕を閉じた。

 

to be continued…




ユイ「んー、楽しかったなぁ。やっぱ海で遊ぶのは最高だね!」

シオン「遊ぶのはいいけどユイ、ちゃんと宿題はやったのかい?去年は夏休み最終日ぎりぎりだったからね、宿題終わったのが」

ユイ「今回は大丈夫だよ。トコハのおかげで早く終わることができたからね。それよりも心配なのはクロノだよ。多分宿題まだ終わってなさそうだから」

シオン「だったら、早く終わらせるように、手伝ってあげればいいんじゃないかな?」

ユイ「そうでもしないといけないほどだからね。強制的に勉強会に参加させよっと」

TURN116「学園祭ライブの準備」


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学園祭ライブの準備

まさかここまで投稿が遅くなるとは自分でも思ってもみませんでした。

しかもやたらと長いしオリジナルゆえにうまくできてるかちょっぴり不安な気持ちもあります。

まぁでも最後まで読んでくれると嬉しい気持ちにはなるんですが。

それにしてもファイト回でもないのにここまで長くなるとは驚きです。

それではどうぞ!


季節は秋ごろ、ファミレス、エレメントファミリーにて、ラミーラビリンスはここで昼食をとりながらライブステージについての話し合いを行っていた。なぜステージの話し合いをしているのかというと、ストライドゲートが絡む事件の間、ラミーラビリンスは1時期活動を停止していたため、復活ライブの計画を立てているのだ。しかし、今現在は前途多難な状態だ。

 

「ええ⁉じゃあ予定していたライブ会場使えないの⁉」

 

「そうなのよ。他の事務所のアイドルがそこでライブするから使えないってさ。タイミング悪いったらありゃしないわね」

 

「言ってる場合じゃないでしょ?どうすんの?ライブ会場はもちろんだけど、衣装づくりに振り付け、新曲の歌詞制作もしなきゃいけないのよ?」

 

「わかってるわよ。どうしたものかしらね」

 

ライブ会場決め、衣装制作、新曲の歌詞制作、新曲の振り付け、やることが山積みのような状態だ。そんな状況にアムとユキノが困り果てていると、ルーナが1つ提案しきた。

 

「じゃあ・・・どこかの学校とか・・・どうかな?」

 

「学校?学園ライブってこと?」

 

「うん。そこで私たちの新しいスタートライン立つって、何だか意外性があるないかなーって思って・・・どうかな?」

 

ルーナの提案にアムとユキノはお互いに顔を見合わせる。

 

「・・・まぁ、悪くないとは思うけど、学校側の許可ってもらえるの?」

 

「いや、まずそもそもどこの学校でライブするのよ?」

 

「それはね・・・」

 

ルーナは学校の名前をアムとユキノに教え、そして2人は驚きの表情になる。

 

 

 

TURN116「学園祭ライブの準備」

 

 

 

ユイたちの通う学校では、2学期に入っていている。6時間目の授業時間、ユイたちのクラスでは楽しい学校イベント、学園祭の出し物についてクラス全員で話し合っていた。ちなみに学園祭執行委員はユイだ。

 

「じゃあみんな、どんな出し物をやりたいか候補をどんどん出していってね!みんなで私たち最後の学園祭を盛り上げていきましょう!」

 

『おおおおおお!!』

 

「・・・みんなテンション上げすぎだろ・・・」

 

「そりゃ私たちにとって最後の学園祭なんだし、盛り上げないと損でしょ?」

 

「特にユイのクラスだと決まって学園祭が盛り上がってたから、みんなそれに乗っかってるんだよ」

 

クラス一同の盛り上がりようにクロノは少しだけ引いている。

 

「じゃあ1番手は俺でいいか?」

 

「お、小林君!どんなのを提示してくれるのかな?」

 

「お化け屋敷なんかどうだ?俺たちがお化けになりきって、客を驚かすって、最高に気持ちいいと思うぜ」

 

「私たちがお化けになって驚かせる・・・いいねいいね!盛り上がっちゃうね!候補の1つにするね!他になにか候補はないかな?」

 

「じゃあ・・・俺もいいか?」

 

「お、クロノが提示するのって珍しいね!何かやりたいことでもあるのかな?」

 

クラス全員がクロノの候補にドキドキと期待している。

 

「や、ここで上げないと空気読めない感じがするから・・・とりあえず焼きそばとかいいんじゃねぇか?一応文化祭とか学園祭とかで定番だろ?」

 

『えー・・・』

 

クロノの候補にクラス全員落胆する。

 

「何でだよ⁉一応案出しただろ⁉」

 

「うん、クロノさ、ハッキリ言うよ。私は盛り上がるやつって言ったんだよ?たこ焼きやドラエン焼きならおみくじみたいにできるからともかく、焼きそば作るの面白くないし全然盛り上がらない。だから焼きそばは没ね」

 

『うんうん』

 

「納得いかねぇ!!」

 

このやり取りを見てクロノをよく知っている3人は笑みを浮かべる。

 

「新導君、みんなとすっかり仲良くなってるね~」

 

「本当、最初はとっつきにくくて誰も話そうとしなかったのにね」

 

「みんなクロノのことをちゃんとわかってくれた証拠だよ」

 

このやり取りをしているうちに様々な候補が上がっていった。

 

「それじゃあ次でラストにしようか。ラストの候補、誰かない?」

 

「は~い、私からの案、いいかな~?」

 

「お、ラストをかざるのはクミちゃんか!いいよ、何でも言っちゃって!」

 

「クラス全員で執事服とメイド服を着て喫茶店なんてどうかな~?おかえりなさいませ、ご主人様的な?」

 

「ちょ、クミちゃんそれ・・・⁉」

 

「お、岡崎!お前、今クラス全員って・・・⁉」

 

クミの提案を聞いたクラス一同は好感を持った人もおれば、驚きを隠しきれない人も様々だ。

 

「ふんふん・・・さしずめ執事&メイド喫茶ってとこかな?いいね!ちょうどそれらの衣装着ている人がいる家を実際知っているわけですし?」

 

好感を持っているユイは綺場財閥の御曹司であるシオンに視線を向ける。

 

「・・・え、もしかしなくても僕かい?」

 

「そりゃそうだよ。という訳でシオン、メイドさんや執事さんの服を持っていたら貸して!なかったら作るようにお願いして!」

 

「えぇ・・・?」

 

衣装を持ってくるようシオンにお願いするユイにクロノとトコハが遮る。

 

「待て待て待て!何喫茶店やる雰囲気になってんだよ⁉」

 

「そうよ!だいたい他の候補はどうすんのよ⁉まだどれやるか決まってないのよ⁉」

 

「あ、すっかり忘れてた。じゃあとりあえず出された候補の中からこれがやりたいっていうやつを紙に書いて提出してね。それで1番多かった方を採用するからね」

 

ユイは投票用紙をクラス全員に渡し、クラスの出し物を全てクラス全員に委ねることにした。

 

 

6時間目を終え、放課後となり、生徒達はさっそく学園祭の準備に取り掛かっている。ちなみにユイたちのクラスは結局喫茶店をすることとなった。トコハ、ユイ、クミの3人は買い出し担当のため学校の外に行って必要なものを買い出しに出かける途中だ。

 

「結局うちのクラスの出し物、喫茶店になっちゃったね・・・」

 

「楽しみだな~、トコハちゃんのメイドさん姿♪」

 

「他にもクロノとシオンの執事姿っていうレアなものを見れるから、いい案を出したものだよ」

 

そんな話をしながら学校の入り口前まで歩いていると、何やら係員から入校許可書をもらっている3人の女子がいた。その女子は3人にとって見覚えがある。

 

「あ、あれ、ラミラビじゃない?」

 

「あ、本当だ」

 

なんと入校許可書をもらっていたのはラミーラビリンスだった。

 

「ルーナ?それにアムにユキノ」

 

「あ、トコハ!それにユイにクミちゃん!」

 

「ちょうどいいところに。校長室ってどこにあるかわかるかしら?」

 

「校長室?一応わかるけど・・・ていうかここで何してるの?」

 

「実は・・・」

 

ラミーラビリンスは3人になぜここにいるのかの説明をしながら校長室に向かっている。

 

「へ~、学校で復活ライブの計画か~・・・」

 

「うん。夏の間は慣らしのために踊りや歌の練習に専念してたから・・・」

 

「だいぶ感覚を取り戻せたし、ユナサンもメガラニカも営業再開になったし、復興ライブも兼ねてって思ってたんだけどね・・・」

 

「支部のステージは長期間点検やら、他のアイドルの長期間ライブもやってるわで使えないからなかなか決まらなくてね・・・」

 

「ああ、だから学校でってことで許可をもらいに・・・」

 

「まぁうちの校長って、結構温厚な人だからすぐに承諾してくれると思うよ。あ、そう言っている間についたね」

 

話し合っている間に校長室までたどり着いた。

 

「わざわざ悪いわね。一応待たせてるから、迷った程度で遅れたくはないからね」

 

「また何かあったらいつでも相談してね?」

 

「ありがとう。行こ、ルーナ、ユキノ」

 

「うん!」

 

ラミーラビリンスは扉をノックしてから校長室に入室していった。

 

「うまくいくといいね」

 

「そうね。さてと、じゃあ私たちも買い出しに戻るとしますか」

 

3人も買い出しに戻るため、その場を後にする。

 

 

校長と交渉した結果、他の生徒と同様、自分たちで準備をするという条件で体育館のステージを使う許可をもらうことに成功した。ラミーラビリンスは現在帰宅路の道を歩いている。

 

「ユイの言った通り温厚な人だったね」

 

「そうね。これでステージの方は確保できたし、1歩前に進めたわね」

 

「でも、やることはまだ多いし、気は抜かないようようにね」

 

アムの言葉にルーナとユキノは首を縦に頷く。

 

「特に衣装づくりは結構難しいわよ?デザインも考えなきゃだし」

 

「う~ん、うまくできるかな?」

 

「私、衣装に関する本も持ってるし、それを参考にするといいわ」

 

「なんだったらユキノの家に泊まって作るっていうのもいいかもね」

 

「そうね・・・てっ、私の家⁉」

 

ユキノの家に泊まるということにユキノは驚愕の表情をする。

 

「ユキノの家に泊まれるの⁉」

 

「あ、いや、今のは冗談で言ったつもりなんだけど・・・ユキノは大丈夫なの?」

 

「・・・うーん、私自身は別に構わないんだけど・・・やっぱり何の連絡もなしっていうのはまずいわよね・・・。ちょっと聞いてみるわ」

 

ユキノはスマホを取り出し、誰かと通話をする。1分立ってユキノは通話をきってアムとルーナに顔を合わせる。

 

「OKだって」

 

「やったあ!」

 

「冗談で言ったんだけど・・・ごめんね」

 

「謝るくらいなら今度コーヒーおごりなさいよ?もちろん微糖で」

 

3人は楽しそうな話をしながら夕飯の買い出しをした後にユキノの家に向かうのであった。

 

 

ユキノが今現在住んでいるのは家というよりマンションの方が正しい。

 

「ただいま」

 

ユキノが住んでいる部屋に3人は入っていく。3人を出迎えたのは・・・

 

「ああ、おかえり」

 

なんと元ダークゾーン支部長の江西サトルだった。なぜ江西がこの部屋にいるのかというと、もともとこの部屋は江西が住んでいる1室だ。江西がダークゾーン支部長を辞任した日にユキノが前に住んでいた普及協会が提供する寮からこちらに引き取り、2人暮らしを始めたのだ。ユキノいわく、江西が何をするべきなのか、2人で話し合う機会があった方がいいと思い、今に至るという。

 

「こんにちわ、江西さん」

 

「急なことですみません・・・」

 

「気にしなくていい。よく来てくれたな」

 

アムとルーナは江西にお辞儀をして挨拶する。

 

「ちょっと遅くなってごめん。すぐ夕飯の支度するから」

 

「いや、今日は外で食べるから俺の分まで作らなくていいぞ」

 

「何か用事?」

 

「まぁ、そんなところだ」

 

「まぁ、あまり遅くならないようにね。ルーナ、食材をキッチンに運ぶの手伝って」

 

「はーい」

 

ユキノとルーナは部屋の奥に入り、買いだした食材をキッチンまで運んでいく。残ったアムは江西と少しだけ話をする。

 

「ユキノと暮らし始めて1ヶ月経ちましたけど、ユキノとはうまくいってますか?」

 

「・・・正直、まだよくわからない・・・」

 

江西は顔を俯かせる。

 

「俺はユキノの姉君の命を犠牲にして生き延び、罪を逃れるために罪を重ね、今は贖罪の身・・・ユキノを育てるのもその一環だと思っている。だが・・・ユキノは俺のことをどう思っているのだろうか?このような罪人の義兄と一緒にいるのは・・・迷惑ではないだろうか・・・?それを考えると、なかなか聞きだせなくて・・・」

 

江西はいつになく不安な表情をしている。江西とユキノの姉は同じ病に患わい、ユキノの姉だけが死んでしまった。ユキノが何も思わないわけがない。今でも自分を憎んでいて、無理して笑っているのではないかと江西はそう思っている。そんな江西にアムは笑み浮かべ、話し出す。

 

「ユキノが言っていましたよ。江西さんのこと憎んでないし、むしろ今の暮らしは楽しいって」

 

「ユキノが?」

 

「私たち3人は同じ寮に住んでたから、ユキノが離れるのはそりゃ少しは寂しいですよ。でも、これはユキノ自身が決めたことなんです。少しでも江西さんの負担を減らせればという決意を。そこに私たちがどうこういうべきじゃない。それに本気で憎んでたら、わざわざ同じところに住みませんよ、ユキノは」

 

「・・・そうか・・・」

 

「と言っても、私も罪を償うためにいろいろやってる身ですから、人のこと言えないんですけどね」

 

アムは苦笑いを浮かべ、江西はアムの話を聞いて少しだけ笑みを浮かべる。

 

「いや・・・おかげで抱えてた荷が1つ降ろせた・・・ありがとう」

 

「いえ、こちらこそ、ちょっと時間を取らせてすみません」

 

アムと江西がそんな会話をしていると・・・

 

「うわーん・・・目が染みる・・・」

 

「切ると玉ねぎの成分が出るからね。ていうかアム何してんのよ?早くこっち来てジャガイモの皮剥くの手伝いなさいよ」

 

キッチンからそんな声が聞こえてくる。

 

「ごめん!今そっちに行くから!じゃあ江西さん、がんばってください」

 

アムはすぐにキッチンに向かい、調理の手伝いをした。江西は笑みを浮かべる。

 

「・・・がんばれ、か・・・」

 

江西はそう呟き、扉を開けて外に出る。ちなみに今日のラミーラビリンスの夕食は肉じゃがにしたそうだ。

 

 

夕食を終えた3人はライブの準備のために活動を開始していく。ユキノはそれぞれ担当するものに別れ、別々の部屋に案内する。ルーナは衣装デザイン、アムは振り付け、ユキノは歌詞の制作を担当する。

 

「ルーナはここの奥の方に衣装に関する本があるから、参考になるかわからないけど、遠慮なく使って」

 

「うん、ありがとう」

 

「で、アムはあっちの部屋で振り付けを考えてくれるかしら?ここ、防音機能もあるし、1階の部屋だから迷惑にならないから動きやすいでしょ?」

 

「OK。わかった」

 

「じゃあ私は自分の部屋で歌詞を作るから、何かあったら呼んでちょうだい」

 

3人はそれぞれの部屋で準備を進める・・・のだが途中で3人の動きが止まる。それぞれ別々の部屋だが、動きが揃って止まってしまう。

 

 

時間が経ち、夜になった頃に江西が帰ってきた。

 

「ただいま」

 

江西が挨拶をするが、誰も出迎えない。それどころか妙に静かだ。

 

「・・・妙に静かだな・・・」

 

江西はどうしたことかと思いながらリビングの方に行くと・・・

 

「「「はぁ~・・・」」」

 

「⁉」

 

三角座りをして落ち込みながらため息を落とす3人の姿があった。それを見た江西はちょっとばかり驚きつつも、何があったのかと心配するのであった。

 

 

翌日、ラミーラビリンスはユイとトコハを呼び出し、自身の悩みについて話す。その悩みは今はきてほしくないものだった。

 

「ええ⁉スランプ⁉」

 

「ええ・・・曲に会った歌詞と振り付けのイメージが全然わかなくて・・・」

 

ユキノとアムはどうやらスランプに陥ってしまったようだ。ちなみにルーナは初めての挑戦故に戸惑っている。

 

「どうしよう・・・せっかくライブ会場を提供してくれたのに・・・」

 

「まぁそういうわけで・・・私たちが何を言いたいか、もうわかるわよね?」

 

「・・・お願い!ライブを楽しみにしているみんなのために、私たちのスランプから脱出するのに協力して!」

 

ラミーラビリンスはトコハとユイにスランプ脱出の協力を求めている。

 

「うーん、そう言われてもこっちも出し物の準備をしなきゃいけないし・・・」

 

「確かに、内装もだけど、喫茶店に出すメニューなんかも考えないとだし・・・」

 

2人もスランプ脱出には協力はしてあげたい。だが、今日は休日だからいいが、内装、メニュー、企画進行などなど、やることが多くて何日も協力できそうなさそうなくらい多忙だ。

 

「今日の1日もあれば十分。なんだったらそっちの準備も手伝えるものなら手伝うわ。いうなれば、ギブアンドテイクってやつね」

 

「い、1日⁉そんな短い期間で本当にスランプが克服できるの⁉」

 

「私たちはね、1秒でも早くスランプを克服したいの!ライブを楽しみにしてくれている人だけじゃなく・・・私たちが、アイドルという原点に戻るために!」

 

ラミーラビリンスの揺るぎない瞳を見て、2人は笑みを浮かべる。

 

「わかった!協力するよ!ね、トコハ?」

 

「もちろん!」

 

協力にとりつけたラミーラビリンスは笑顔になる。

 

「ありがとう、トコハ、ユイ!」

 

「そうだ、私たちの準備の関係もあるからクミちゃんも呼んでおかなくちゃ」

 

「歌詞なんてのは私たちには無理があるからアンを呼ぼう。本とかいっぱい読んでるし、そういう知識がいっぱいあると思うから」

 

「ちょっと、人を呼ぶのはいいけど、どこで作業するのよ?」

 

ユキノの質問にアムとルーナが答える。

 

「「ユキノん家」」

 

「また私ん家⁉いい加減にしなさいよ!」

 

ユキノは口では否定的なことを言っているが、顔はまんざらでもない様子だった。

 

 

その日の夕方、ラミーラビリンスは江西の住むマンションに戻ってきて、トコハ、ユイはもちろんのこと、2人が呼んだクミとアンを中に招待する。そして現在は夕食を終え、各担当に別れて各々の作業を進めている。ユキノとアンは歌詞担当、アムとトコハとユイは振り付け担当、そしてルーナとクミは衣装担当という事になった。

 

「初めての経験だからうまく書けてるかはわからないけど、衣装はこんな感じでどうかな?」

 

ルーナはだいたいスケッチブックに描いたイメージした衣装をクミに見せる。

 

「わあ、すっごくかわいい!これでも十分だと思うよ!」

 

「う~ん、そうなんだけど、もうちょっと私たちラミラビっていう雰囲気を出していきたいから、ちょっと物足りなさを感じるんだ」

 

「うむむ・・・そうなってくると悩んできますな・・・」

 

クミとルーナは衣装にどういったものを付け加えるものはどうしようかと真剣に悩みながら、雑談をする。

 

「そうだルーナちゃん、あれからアムちゃんとユキノちゃんとの関係はどうなの?うまくいってる?」

 

「うん!アムは相変わらず仕事に関しては厳しいけど、オフには一緒にご飯を食べたり、一緒に遊んだりすることが増えてきたの!ユキノはいつもと変わらないけど、私にユキノのお姉さんのこといっぱい話してくれるようになったんだよ!」

 

「ユキノちゃんってお姉ちゃんがいたの?」

 

「うん。でもちょっと事情があって、そういうのは教えてくれなかったんだけど、今ではお姉さんの好きな食べ物とか、いろいろなことを教えてくれて、本当に笑顔になることが増えてきたんだよ!」

 

ルーナが笑顔で様々なことを話してくれてクミは微笑ましくなり、笑顔になりつつ、衣装づくりのヒントになるものをいろいろと上げていった。

 

 

歌詞担当のユキノとアンはすでに持っている本と、アンが持ってきた本を合わせてどういった単語があうのかを探している。それプラスアンはライブのポスターのデザイン作りもしている。

 

「突然すみません。お家にお呼ばれしていただくだけでなく、お泊りもさせてくれるなんて・・・江西さんにもご迷惑をおかけします。」

 

「いいわよ別に。サトル義兄さん、気を遣って部屋を空けておいてくれたし、それに今日は夜までは帰ってこれないらしいし。アンこそ悪いわね、手伝ってもらうだけじゃなく、ポスターまで作ってくれて・・・」

 

「いえいえ、友達のためですもの、このくらいは当然です」

 

アンは笑顔でそう言い、ユキノはちょっと申し訳なさそうな表情をしている。

 

「・・・ストライドゲートのこと、聞いたわよ。ルーナを助けてくれたんですって?」

 

「・・・はい」

 

「・・・いいえ、まずは謝らなければよね。メガラニカの件は本当にごめんなさい。あの時は私たちがどうかしてたわ。友達のためとはいえ、あんなことをしていいわけがなった。その事の謝罪と、ルーナを助けてくれたことについてのお礼を言わせて。本当にごめんなさい・・・そして、ルーナを助けてくれて・・・ありがとう」

 

ユキノはアンに心からの感謝と謝罪を顔を込めて頭を下げている。アンは笑顔をユキノに向けてしゃべる。

 

「私はただ、私の信じた道を進んだだけです。それに、友達を助けたいという思いは、ユイちゃんにもトコハちゃんにも負けませんから」

 

「アン・・・」

 

アンとユキノはいつも通りの笑みを浮かべながら歌詞を考える。そんな時、アンはユキノの机の鍵がついた引き出しにテープで固定しているのを気づく。

 

「ところでユキノちゃん、その鍵の付いた引き出しなんですが・・・」

 

「これは開けちゃダメよ!!鍵をかけてあるから問題ないけど、この引き出しを開けたら災いが降りかかるわよ!!だから鍵を見つけて開けようなんて絶対に思っちゃダメよ!!」

 

(ああ・・・ポエムですか・・・)

 

ユキノのあまりの慌てぶりにアンは中に入ってるのはユキノの描いたポエムであると簡単に想像できた。

 

 

振り付け担当のアムはトコハとユイの出し物の企画で披露するダンスの振り付けを見る。どうしてこうしているのかというと、他の人の考えた振り付けを見れば何か閃くのではないかとユイは考えて今に至る。アムは正直な感想を伝える。

 

「ユイの動き、もうちょっと機敏さが足りてないというか、ちょっと落ち着きがない感じになってる。こんなんじゃ人に見せられるレベルじゃない」

 

「ちょ・・・思いつかせるどころか私たちが考えたやつめっちゃダメだしされてるんだけど・・・」

 

「相変わらずだなぁ。初めてラミラビの手伝いしていた時のことを思い出すよ」

 

「え?マジで?ラミラビのレッスンってこんな厳しかったりするの?」

 

「無駄口をたたかない!そっちが完璧にやってくれないとこっちはいいイメージが浮かばないんだから、しっかりしてもらわないと困る!やるからには徹底的に叩き込ませるから覚悟しなさい!」

 

「は、はい!」

 

(やっぱりこわ~・・・)

 

本気モードのアムにトコハは心の中でそう呟いた。練習1時間ぐらいたったらちょっと休憩に入る。

 

「はぁー、やっと休憩・・・いつもこんなハードな練習をしてるの?」

 

「そう?これくらい普通だと思うけど」

 

「やっぱりアムは真面目だなぁ」

 

「・・・こんな感じにたわいない話していると、このいつも通りの日常をようやく取り戻せたって気になるよ」

 

「・・・そうね。ストライドゲートだとか、完全なる未来だとか、非日常が多かったからね」

 

ユイとトコハの話にアムは申し訳なさそうな表情をしている。

 

「・・・トコハ、ユイ、あの時は本当にごめん・・・。両親のためとはいえ、あんなことを・・・」

 

「過ぎたことは気にしない・・・と言いたいところだけど、やってきたことがやってきたことだからね、罪が付きまとってくるのはわかってるよね?支部の破壊は事故ってことになってるけど・・・」

 

「ユイ!」

 

「いいのトコハ。もちろんわかってる。そのおかげで、大切なパートナーたちを失いかけた。だから・・・もうあんなことが2度と起こらないように、私たちにできることは何でもやる!この学園祭のライブだって、その一環だと思ってる。1人ではできないことでも、3人いれば、きっと乗り越えられるはずだから!」

 

アムの強い決意を聞いたトコハとユイは笑みを浮かべる。

 

「・・・はい、休憩終了!床に寝てないでさっさと起きる!」

 

「え~・・・」

 

アムは休憩終了と同時に床に寝そべっているユイを立たせて練習を再開させる。

 

 

それから時間が経ち、今日は一同は泊まることになっているため一同はユキノの寝室にいる。一同はまだ起きているが、その中でアンだけ布団に入って眠っている。

 

「アンちゃん、ぐっすり眠ってるね」

 

「アンはね、お風呂から上がったらすぐに眠くなってこんな風に眠っちゃうんだ」

 

「本当、かわいい寝顔」

 

トコハはアンの頬を指で軽くつつく。アンは起きる気配が全くない。

 

「ねぇユキノ、ぶっちゃけて聞くけど、江西さんとはどうなの?」

 

「どうって・・・何のことよ?」

 

ユイの質問に意味を理解してないユキノは首を傾げる。

 

「またまた~、一緒に暮らしてるんでしょ?」

 

「・・・ああ、勘違いしてるなら言わせてもらうけど、私サトル義兄さんをそんな風に見たことないから。あくまでもサトル義兄さんは義兄ってだけよ」

 

「ちぇー、つまんないなー」

 

「いったい何を期待しているのよ?」

 

つまらなさそうにつぶやくユイにユキノは呆れた表情になる。

 

「でもそういうの確かに気になっちゃうなー。ラミラビは誰か好きな人っているの?ちなみは私はいないよ」

 

「うーん、私もいない、かな」

 

「私は・・・今はそんなことをやってる立場じゃないと思う・・・」

 

「右に同じく。ていうかそもそもアイドルに恋愛はご法度よ?だから色恋とかそういうのは期待しないでちょうだい」

 

ユキノのもっともらしい意見を言うと、アムが少しからかいに入る。

 

「とか何とか言ってるけど、本当は結構憧れてるんでしょ?ほら、自分の思いをポエムに書き綴ってて恋愛系のポエムが多いじゃない」

 

「あれはたまたま・・・てっ、何であんたポエムの内容を知ってんのよ!!?鍵だってちゃんとかけたのに!」

 

「前に偶然見たあのポエム・・・何だかんでいって気になったからつい続きを読んじゃった。確かに鍵とかかかってたけど、鍵の隠し場所なんてだいたい想像がつくから」

 

「あんたって奴は~・・・」

 

ユキノの顔が恥ずかしさが半分怒りが半分といった感じになった。

 

「ねぇ、やっぱりポエムって・・・見ちゃダメ?」

 

「ダメよ!いくらルーナでも絶対に読ませないわよ!ていうかアム、絶対に他の人に内容とか教えちゃダメよ⁉」

 

「え~、どうしよっかな~?」

 

「あんた調子に乗るんじゃないわよ!私が怒らないとでも思ったら大きな間違いなのよ!」

 

「何よ!別にいいじゃない!減るものでもないし!」

 

「よくないわよ!」

 

「ま、まぁまぁ、落ち着いて・・・」

 

ユキノとアムは口喧嘩を始め、ルーナは2人を落ち着かせようとするが口喧嘩は止まらない。

 

「恋愛と言えばユイ、あの時結構いい雰囲気作ってたじゃないの?」

 

「やっぱりあれトコハの仕業か・・・最初どんだけ気まずかったと思ってるの・・・」

 

「でもユイちゃん、綺場君と一緒にいる時、幸せそうな顔してるよ~。ほら~」

 

クミが見せたスマホに写っているのは病院でシオンを看病しているユイの姿だ。しかし問題はそういう事ではない。この写真はキョウコだけがとったものという事だ。

 

「わーー!!何でクミちゃんがその写真持ってんの⁉それママしか撮ってないって言ってたのに!」

 

「えへへ、そのママさんからこの写真が送られていたんだ~」

 

「あ、それ私にも送られてきた。いやー、目の保養になるなー」

 

「犯人はママだったのか!もー、写真は消してって言ったのに、なんてことをしてくれるんだよママは⁉」

 

ユイは恥ずかしさのあまり悶えている。

 

「まぁまぁ、シオンの距離も縮まってるしよかったじゃない」

 

「トコハは単に私をからかいたいだけだよね⁉そうだよね⁉」

 

ユイが何か反論しようとした時、枕が飛んできてユイにぶつかった。枕が飛んでた方角を見ると、口喧嘩から枕投げをやっているアムとユキノの姿があった。ルーナも参加している。

 

「あ、ごめん!当たっちゃった⁉」

 

「くらえユキノ!」

 

「当たらないわよ!」

 

ルーナが投げた枕をユキノは避け、その枕が再びユイに当たる。

 

「・・・やったなぁ・・・えい!」

 

ユイは当たった枕をラミラビ・・・ではなくトコハとクミに当てる。

 

「きゃっ!」

 

「ぶっ!ちょっとユイ!当てる相手間違ってるでしょ!」

 

「さっき私をからかった仕返しだよ!」

 

「やられた仕返しはしないとね」

 

クミは当たった枕を掴んでそれをラミラビに当てようとする。

 

「わ!危ない!」

 

「やってくれたわね」

 

「なら、望み通りあんたたちにもぶつけてやるわよ!」

 

こうしてアンを除いた一同は枕投げをやりこんでしまう。全員が楽しく笑顔になっている。激しさが増していく中、全員が投げた枕がぶつかり・・・

 

ボフッ

 

「んぶっ⁉」

 

『あっ・・・』

 

気持ちよさそうに寝ていたアンの頭に枕が全部落ちていった。

 

「や、やりすぎちゃった・・・?」

 

「や・・・やばい・・・アンは寝ている時に起こされるとものすごく機嫌が悪くなって手が付けられなくなる・・・」

 

ユイは体をぶるぶる震えているのに対し、一同はアンの様子を伺う。

 

ガシィ!

 

アンは落ちてきた枕を力強く持ち、どす黒いオーラを纏いながらふらふらと起き上がる。

 

「あ、あのー・・・アンさん・・・?」

 

「・・・何事ですか・・・?」

 

今のアンは声質がとても低く、表情は笑顔なのに目が全く笑っていない。

 

「人がせっかく気持ちよく寝ているのにこの騒ぎよう・・・ふ、ふふふふふ・・・覚悟はよろしいですか?」

 

アンは力強く握っていた枕を力強く思いっきり投げた。投げた枕は尋常でないスピードをだし、ユイにぶつかった。

 

「ギャッ!!」

 

「ああ、ユイちゃん⁉」

 

「い、今の枕・・・全然見えなかった・・・」

 

「うそでしょ?おとなしいアンがあんな恐ろしい枕投げを・・・」

 

「超音速枕・・・」

 

ユイはアンの出した音速枕で気絶した。

 

「ごめんアン!おとなしく・・・」

 

ビュンッ!

 

「ぶっ!」

 

トコハは枕を投げてアンを止めようとしたがその前にアンが投げた音速枕に当たり気絶した。怒りで静かに狂っているアンが次に目をつけたのはクミとルーナだ。

 

「ふふふ・・・悪い子にはおしおきが必要ですからねぇ・・・覚悟はよろしいですか?」

 

「ル、ルーナちゃん・・・」

 

「クミちゃん・・・」

 

ぶるぶると震えているルーナとクミにゆっくりと近づくアンに後ろから2つの枕にぶつかる。枕に当たったアンは再び眠りにつく。この2つの枕を投げたのはアムとユキノだ。

 

「アムちゃん!ユキノちゃん!」

 

「た、助かった~・・・」

 

ルーナとクミは安心感が訪れる。これをきっかけに一同全員は寝ているアンを起こしたり怒らせないようしようと心から誓うのであった。

 

 

深夜で一同が眠っている間、ラミラビはリビングでもう少しだけ起きてもうすぐ訪れる学園祭の準備をしている。みんなの協力のおかげで抱えていたスランプがたった1日で解消してこの状況だ。

 

「ごめんユキノ。ちょっとやりすぎた」

 

「もういいわよ。内容さえ黙っててくれればそれで。それにしても機嫌が悪くなったアンは本当に怖かったわね」

 

「本当だよ~。アムとユキノが助けてくれなかったらどうなってたことか・・・」

 

「まぁといっても、音速枕を投げて気絶させるだけだと思うけど」

 

今回起こった災難に苦笑いを浮かべている3人。楽しく会話しながらも準備は着々と進んでいる。スランプで手が止まっていた昨日とはうそのようだ。

 

「みんながここまでやってくれてるんだ。失敗は許されないよ」

 

「そうね。失敗したらみんなに申し訳が立たない。絶対に成功させるわよ」

 

「大丈夫だよ。今の私たちなら、きっとうまくいくよ」

 

ルーナの言葉にアムとユキノは笑みを浮かべて首を縦に頷いた。その様子を水を飲みに来たユイが見ていた。

 

「・・・きっと大丈夫・・・もう間違った道にはいかないね」

 

安心したユイは水を飲んでから寝室に戻って眠りに入るのであった。

 

to be continued…




ルーナ「みんなのおかげで準備が整ったね!」

アム「うん。後は私たちが全力を尽くすだけ」

ユキノ「なんか、今までにないくらいに緊張してきたわね」

アム「今さら何だっていうのよ。私たちは今までのライブでも成功を収めてきたじゃない」

ユキノ「・・・それもそうね。それに、今の私たちなら、今までよりも最高のステージにできるはずよね!」

ルーナ「楽しみだなぁ、学園祭」

TURN117「未来に向かって」


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未来に向かって

最近古いゲームにハマっています。古いゲームって、久しぶりにやってみると意外と面白いですよね。ちなみに今やっているのは伝説のスタフィーです。

それはそうと、2週間も待たせてしまい、本当に申し訳ございません!苦手故にか、ちょっと駆け足気味な感じになっちゃってます。

今回は学園祭の回となっております。読んでくれると嬉しいです。

それではどうぞ!


ユイたちの通う学校の学園祭当日の土曜日の朝、ラミーラビリンスはいつもの練習場所で今日行う学園祭ライブの振り付けのチェックを行っていた。復活ライブも兼ねているからか3人の動きはいつも以上にキレがある。練習を終え、私服に着替える。

 

「今日はいつも以上にいい動きだったね、私たち!」

 

「ええ!今の私たちならライブの成功は間違いなしね!」

 

「これも、みんなが協力してくれたおかげ、なのかもね」

 

3人はライブに必要なものを全て入れ、変装用の帽子とメガネをかけて更衣室から出る。

 

「いい、2人とも?練習は本番のように、本番は練習のように、の気持ちでいくわよ!」

 

「うん!」

 

「わかってる」

 

「よし。じゃあ、そろそろ行きましょうか」

 

準備を終えた3人は荷物を持って、ユイたちの学校に向かうのであった。

 

 

 

TURN117「未来へ向かって」

 

 

 

一方その頃、学校はもうすっかり学園祭ムードという雰囲気を出している。生徒たちは各々の出し物の備品や小道具のチェックなどの最終チェックを行っている。ユイたちのクラスの生徒たちは男子は執事服、女子はメイド服姿で備品のチェックを行っている。

 

「みんなかわいい~」

 

「うんうん、これぞ執事&メイド喫茶の名に恥じない素晴らしい服装だね!」

 

「・・・それはいい。それはいいんだけど・・・何で私のカチューシャだけ猫耳ついてんのよ⁉」

 

トコハはそう言いながら文句を上げている。トコハの言う通り他の生徒には猫耳はついていなく、ついているのはトコハだけだ。

 

「・・・・・・」プィッ

 

「・・・」ムカッ

 

トコハから視線をそらすようにユイはそっぽを向き、それに対してトコハは猫耳カチューシャを取り入れたのはユイだと理解できた。

 

「あんたの仕業か!何してくれてんのよ⁉」

 

「わー!ごめん!猫耳それ1個しかなかったからどうせならトコハにって・・・」

 

「だからって私につけさせるっておかしいでしょ⁉私のカチューシャとユイのカチューシャ変えなさいよ!」

 

「えーやだよ!トコハに似合うと思ってるから渡したのに!」

 

「まぁまぁトコハちゃん、ユイちゃんも悪気があったわけじゃないんだし・・・」

 

「クミちゃん、ユイを甘やかしちゃダメ!こういう時こそビシッと言ってやんなきゃ!」

 

トコハとユイが言い合いしているところをクミがなだめる。そこに着替えが手間取ったのか遅れてクロノとシオンが入室してきた。

 

「わりぃ。遅れた」

 

「遅れてごめん。ちょっと着替えに手間取っちゃって」

 

「あ!クロノ!シオン!」

 

「あ、こら!逃げるな!」

 

「トコハちゃん、どうどう」

 

クロノとシオンが入ってきたのを確認したユイはトコハから逃げるように2人に近づく。

 

「2人とも結構様になってるじゃん!似合ってるよ!」

 

ユイは2人の執事姿に純粋な感想を述べ、クロノは少し照れくさそうに、シオンは新鮮味を感じている。

 

「お、おう・・・」

 

「ありがとう。何だか岩倉になっているようで新鮮な気分だよ」

 

「まぁ岩倉さんはいつもシオンの傍にいる執事さんだからねぇ」

 

「それはそうと、調理担当までこれ着せることあんのか?向こうでメニューの料理作るだけだろ?やることって」

 

クロノの疑問にユイが答える。

 

「調理しているところをお客さんに見られるわけだから調理担当も同じ服装じゃなきゃ意味ないでしょ?」

 

「いや、さすがにそこまでする必要は・・・」

 

「むー、いちいちうるさいなぁ。それ以上小言を言うなら今すぐにでも余ったメイド服を・・・」

 

「わかった!わかったからそれだけはやめろ!考えるだけでおぞましい!」

 

「不覚にもイメージしてしまってちょっと吐き気が出てきたよ・・・」

 

「おいバカ!イメージすんな!」

 

「いったい何の話をしてんのよ?それはそうとユイ、まだ話は終わってないわよ?」

 

「げっ、トコハまだ怒ってる・・・?」

 

ちょっとだけ会話を聞いていたトコハはユイに近づく。クロノとシオンはトコハの猫耳カチューシャに目を向ける。

 

「・・・お前なんだそれ?そういう趣味あんのか?」

 

「そんなわけないでしょ!ユイに嵌められたのよ!」

 

「ユイ、たしか去年の学園祭でも他の女子に同じようなことやってたよね?」

 

「サ、サァ、ナンノコトデショウ・・・?」

 

「すっげぇ白々しいなこいつ・・・」

 

誤魔化すように口笛を吹いているユイをジト目で見つめる3人。そうしている間に、学園祭開始の合図である校内放送が流れる。

 

『お待たせいたしました。ただいまより学園祭を開始いたします。学園にいる皆様は、生徒たちが用意した出し物にごゆっくりお楽しみください』

 

「さ、さあ!学園祭が始まったことだし、みんな力を合わせて学園祭を盛り上げよう!えい、えい、おー!!」

 

『おーーーー!!』

 

「逃げたな」

 

「逃げたね」

 

ユイは放送に乗じてクラス全員に声を上げ、3人のジト目から逃げた。

 

「ちょっと待って!もしかして私、これ付けてやれってこと⁉」

 

「まぁ、そういう事になるね。ユイは言ったら聞かないし」

 

「なんつーか・・・どんまい」

 

結局トコハはユイの所為によって猫耳カチューシャのままでやることになったのであった。

 

 

学園祭が始まり、学校内ではいろんな人が来ており、賑わいがすさまじかった。そんな中ユイたちのクラスの出し物、執事&メイド喫茶に来ているお客を生徒達が向かい入れられる。

 

「おかえりなさいませ、ご主人様!」

 

「空いている席にご案内いたします」

 

「どうぞゆっくりしていってください、ご主人様」

 

執事やメイドを見られてお客は少しデレデレしている。そんな中ユイは接客を行いながら生徒全員の様子を1人1人チェックしている。みんな問題なく仕事をこなしているが、1つだけ気になる点がある。

 

「クロノさ、調理にひたむきなのはいいんだけどさ、もうちょっと笑顔でいたら?お客さんも見てるわけだし、それに最近は自然に笑顔が増えてきたわけだしさ。ほら、試しに声を出して笑ってみなよ」

 

クロノが調理に集中しているせいかちょっと笑顔が出ていなかったことを指摘するユイ。指摘を受けたクロノは声を出し、笑顔で宣伝しようとするが・・・

 

「・・・い、いらっしゃいませ」

 

やっぱりというかぎこちない笑顔になっている。どうやらクロノは意識するとぎこちない笑顔になってしまうようだ。

 

「うわっ!あの時と同じ全然似合わない笑顔!ご、ごめん!無理難題だったね!私たちが頑張るから調理に集中して!」

 

ユイはそう言ってクロノから離れる。

 

「お待たせしました、お嬢様。こちら、当店の自慢の1品、サンドイッチです」

 

シオンは女性客と接客している。

 

「あ、ありがとう///」

 

「いいなー、私も接客されたいなー」

 

「私も!」

 

「こっち向いてー!」

 

女性客はシオンをうっとりとした表情で見つめていた。やはり今もシオンは女性には人気がある。

 

「むー・・・」

 

それを見ていたユイは気に入らなさそうな表情をしている。それを見ていたトコハとクミはニヤニヤとして表情で見ていた。

 

「恋の病とは恐ろしいですなぁ、トコハさん?」ニヤニヤ

 

「そうですねぇ。いやぁ、ユイさんから見れば妬ましいでしょうねぇ」ニヤニヤ

 

「うるさいなぁ!全部聞こえてるんだよ!この猫耳と、えーと・・・天然!」

 

「猫耳にさせたのはあんたの所為でしょうが!」

 

ユイとトコハはそのまま口喧嘩に発展していく。そうしている間に他の生徒が次に来たお客を出迎えている。そのお客は・・・

 

「いらっしゃいませ、お嬢様!」

 

「わあ、聞いた?お嬢様だって!初めて呼ばれたよ!」

 

「普段はこういった場所には来ないから、ちょっと新鮮な気分」

 

「そうね。外で食事する時はいつもファミレスかちょっとした店くらいだしね」

 

メガネと帽子で変装して正体を隠しているラミーラビリンスだった。それに気づいたユイとトコハは口喧嘩をやめ、視線を向ける。

 

「あっ!やっぱり来てくれたんだ!おーい、るー・・・」

 

「「「しーーー!!」」」

 

名前を言いそうになったユイを3人が止める。

 

(ここで名前呼ばないでよ!周りが大騒ぎになるでしょうが!)

 

(ご、ごめん・・・来てくれたのがうれしくてつい・・・)

 

「まったくもう、ユイは本当にしょうがないんだから・・・」

 

トコハはユイに呆れながらラミラビを空いている席に案内する。トコハはラミラビを案内し終える。ラミラビは料理を注文してからトコハとちょっとだけ会話をする。

 

「結構繁盛してるじゃない。みんな笑顔になってるのがわかる」

 

「今年最後の学園祭だからね。ユイだけじゃなくて、私たちも気合を入れなくちゃって思って、みんな一生懸命頑張ってるの」

 

「そうなんだ!じゃあ私たちも楽しまなくちゃだね!」

 

「そうね。きっとライブに影響が現れるでしょうからね」

 

ライブで思い出したかのようにトコハはライブ開始の時間枠を3人に聞いてみる。

 

「あ、そうだ!3人も体育館のステージでライブやるんでしょ?いつからなの?私たち、絶対に見に行くから!」

 

「ありがとうトコハ。私たちは飛び入り参加っていう事で時間帯は最後ってことになってるよ」

 

「そこで私たちはライブ成功させて復活して、本来の形に戻る。アイドルっていうあるべき原点に」

 

「今まで私たちがストライドゲートでしてきたことはとても許されるようなことではない。だから私たちはその原点に戻って、私たちにできることを何でもやる!今も眠ってる私の両親も、そう望んでると思うから」

 

「・・・そっか。がんばれ」

 

大きな一歩を踏み出そうとしているラミラビにトコハは笑みを浮かべて3人を応援する。ちょっと間が空いていると3人はトコハのカチューシャを見て少し笑ってしまう。

 

「・・・ぷっ。ね、ねぇトコハ、さっきから気になってたんだけど・・・その猫耳何?似合ってて笑うんだけど・・・」

 

「こ、これは・・・」

 

「ふふ・・・みなまで言わなくていいわ。どうせユイのいたずらでしょ?そんなことするのこの中でユイだけだろうし」

 

「でも、かわいくてとても似合ってるよ、トコハ!」

 

「はは・・・ありがとう・・・」

 

ユイのいたずらでつけてるゆえか似合ってるといわれてちょっと複雑な心情を抱くトコハ。

 

「トコハちゃーん、ちょっとこっち手伝ってー!」

 

「う、うん!今行く!じゃあ私、そろそろ・・・」

 

「ええ。喫茶店、がんばってね」

 

トコハはクミに呼ばれてその場を後にする。そこにシオンがラミラビが注文した料理を持ってきて、3人の机に置く。

 

「お待たせしました。ご注文のサンドイッチでございます。それからこれは・・・当店のオーナーメイドからのサービスでございます」

 

「「「ぶっ!!?」」」

 

サービスに置かれた1個のジュース自体はいたって普通だ。問題は1つのコップに不格好だがストローを3つ組み合わせてハート型になってのだ。それを見た3人は吹き出す。こんなことをする人物は1人しかいない。

 

「「「こらー!ユイ!」」」

 

「てへぺろ♪」

 

当の本人は特に悪びれた様子はなく、ちょこっと舌を出していた。

 

「はぁ、まったくもう・・・」

 

「それはそうと、シオンさんあまり必要以上のことしゃべらなかったね」

 

「見定めてるんでしょ?私たち・・・ていうかアムをね。アムは私たちよりもやらかしたから仕方ないことなんだけど」

 

「ユキノ、それは・・・」

 

「ルーナ、いいの。本当のことだから。だからこそ、今回のライブは成功させたい。明日に向かって、ちゃんと前を向いているんだって理解してもらうために」

 

「アム・・・」

 

アムの決断を込めた表情を見てルーナとユキノは笑みを浮かべる。

 

「・・・じゃあ、サンドイッチ、食べちゃいましょうか」

 

「そうね」

 

「いただきまーす」

 

3人はサンドイッチを1個ずつ持ち、同時に一口を口の中に入れる。

 

「んー、おいしい!」

 

「確かにおいしいんだけど、これ作ってるのって向こうにいるクロノさんよね?なんだかねぇ・・・」

 

「ユキノ、自分の料理に自信を持ってるから、これほどおいしい料理を出されて複雑な気分を抱いてるでしょうね」

 

「そりゃ、ヴァンガードでもそうだけど、料理でも負けたくないし・・・」

 

「でも私は、ユキノの出す料理が1番好き!」

 

「そうね。なんだかんだ言って私たちにとってはユキノが作った手料理が1番のごちそうだしね。また食べたくなってきたな」

 

「アム・・・ルーナ・・・」

 

ユキノは大好きな親友2人にそう言ってもらえて内心とても喜んでいる。

 

「そんなに褒めたってなにも出てこないわよ?まぁ、何か希望があるなら、作ってあげないこともないけど・・・」

 

「とか言って、照れてるくせに」

 

「ユキノは意外と照れ屋さんだからね~」

 

「て、照れてないわよ!!」

 

アムとルーナはこのやり取りで笑いあい、ユキノは照れた表情をしながら笑っていった。

 

 

ラミラビが喫茶店から出た後、喫茶店のちょっとしたイベントをやり、イベント終了後、お客は満足げな表情で他のクラスの出し物を見に喫茶店から出ていく。朝は嘘でもかというくらいの忙しさであったが今は客足はだいぶ落ち着いて安定している。

 

「だいぶ客足が落ち着いてきたわね」

 

「うちでやる企画も出し尽くしたし、そろそろ休憩に入るにはちょうどいいんじゃないかな?」

 

「もうそんな時間か。時間が経つのは早いね。おーい、クロノ、クミちゃん、そろそろ休憩に入ろうよ」

 

「おう、わかった」

 

ちょうどいい時間帯になるので4人は休憩に入ろうとするが、クミはまだ作業をしている。

 

「ごめん、どうしてもやっておかなくちゃいけない仕事が残ってるから、みんな先に着替えてて」

 

「クミちゃん、私も手伝うよ。人手が多い方が早く終わるでしょ?」

 

「トコハちゃん、ありがと~」

 

「じゃあ私も手伝うよ。そういう訳だからクロノ、シオン、先に着替えててよ」

 

「わかった。じゃあ更衣室で着替えて待ってるね」

 

「あんまし遅れんなよ?せっかくの休憩時間が減っちまうからな」

 

トコハとユイはクミの作業を手伝うために教室に残り、クロノとシオンは制服に着替えるために教室から出て更衣室に向かうのであった。

 

 

少し時間が経ち、更衣室で制服に着替えたクロノとシオン、手伝いを終えて遅れて更衣室で制服に着替えたトコハ、ユイ、クミの5人は休憩時間を使って学校の学園祭を見て回っている。ちなみに5人の受け持っていた作業は午前中に組んでいるため、午後の作業は片付けだけとなっている。5人は他所のクラス出している食べ物を食べたり、射的などをして遊んだりと、学園祭を満喫している。かなり時間が経ち、廊下を歩いていると、学校に来ている人々はこのような会話が聞こえてくる。

 

「ラミラビの復活ライブ、もうすぐだったよな?すげぇ楽しみなんだけど!」

 

「学校で復活ライブをするなんて、なかなかないよね」

 

「でもここの学校って、ラミラビは通ってないよね。何でうちでやるの?」

 

「体育館のステージで演劇やってる友達から聞いたんだけど、うちらの校長からわざわざ許可をもらったんだってさ」

 

「うちらの校長って本当お人好しよね。ま、そのおかげでライブ見れてラッキーだけど」

 

ほとんどの人々は今ラミラビの話題で持ち切りだ。

 

「ここにいる人たち、みんなラミラビの話ばっかりだね」

 

「うちの学校にも、ラミラビの大ファンの子は少なくないしね」

 

「大人も子供もみんなラミラビ目的で来てるから、アンのポスターが効果覿面だね!」

 

そんな会話をしながら歩いていると・・・

 

『何?自分も欲しいから最後の品は譲れない、だと?貴様それでも商売人か!!商売人なら誇りをもって苦渋ながらも最後の品も売れ!!』

 

何やら聞き覚えのある声が聞こえてきた。その人物の声に聞き覚えがあり、その人物の性格を知っているトライフォーはまさかといった表情をしている。

 

「さっきの声・・・ここから聞こえてきたよな・・・」

 

「まさかとは思うけど・・・」

 

5人が目を向けたのはアイドルショップ店だ。5人がその店に入ると・・・

 

「ええい!わからん奴だ!そもそもアイドルグッズを売る商売人というのはなぁ・・・」

 

案の定というかケイスケがそこにいて、店番の人とかなりもめている。ケイスケの場所から遠い場所にかなり疲れている表情をしているアンとマサトがいた。

 

「さっきのまさかとは思ってたけど、やっぱりこいつか」

 

「・・・お、お前ら・・・。よう・・・遊びに来たぜ・・・はぁ・・・」

 

「はは・・・おじゃましてます・・・」

 

アンとマサトは疲れながらも5人に挨拶をする。ちなみにケイスケは店番とまだ討論しているので全く気付いていない。

 

「マサトたちもラミラビのライブを見に?」

 

「はい。せっかくラミラビがライブをやるんです。見ないわけにはいきませんので」

 

「あ、ちなみ、俺ら以外にトリドラも来てるぜ。どうせラミラビ目的だろうけどな」

 

「あいつらもか・・・」

 

この学校にトリニティドラゴンの3人も来ていることを聞いたクロノは少し苦笑いを浮かべる。

 

「アン、どう楽しんでる?あ、私たちがやってるメイド喫茶もう行った?」

 

「な、なんてことを言うんですか⁉あんな破廉恥な格好をする人たちのところには絶対行きません!たとえユイちゃんのクラスの出し物であろうとも!」

 

「何で?全然破廉恥じゃねぇじゃん。むしろかわいらしぃじゃんか」

 

「それは男子としての意見です!ユイちゃんもよくそんな破廉恥な格好をして接客できましたね・・・」

 

「あー、アン、メイドの服装が苦手なの忘れてた・・・」

 

「あの慌てっぷり、相当だもんね・・・」

 

「なんか、もったいないな・・・」

 

メイドという単語にアンは顔を赤くして慌てている。本人曰く、メイドの格好はあまりにも恥ずかしいとのことだ。

 

「それにしても、アンやケイスケはともかく、マサトも彼女たちのライブに来るなんて意外だね。アイドルあんまり興味ないんじゃあ・・・」

 

「バ、バカ!今その単語出すな!ケイスケに怒られるぞマジで!」

 

失言を放ったシオンはしまったと口を抑え、一同はケイスケの方を見る。未だに討論を続けており、幸いにも聞こえていなかったようで一同はホッとした。

 

「んー、まぁそうなんだけどよ、アンやケイスケが来てんのに俺だけ除け者ってなんか嫌じゃねぇか」

 

それにと言ってマサトはさらに口を開く。

 

「俺たち、別々の高校に進学するから、メガラニカに行く機会が多分めっきりと減ると思うんでな。だったら今のうちに思い出作っとけって感じだな」

 

「マサト、お前・・・」

 

そう言っているマサトの表情はどことなく寂しげを感じさせるような笑みを浮かべている。高校に入ればチームとして集まる機会があまりなくるなる。そういう意味ではトライフォーとよく似ていたので、クロノはマサトの言葉に少しだけ思うところはあった。

 

「・・・と、しんみりする話は俺らしくなかったな!すまん、今の忘れてくれや!」

 

すぐにいつも通りの笑みを浮かべる。トライフォーにも思うところはあったが何も言わないことにする。

 

「んなことより、もうそろそろじゃねぇの、ライブの時間って?」

 

「何⁉ライブの時間だと⁉」

 

マサトの言葉にずっと討論していたケイスケは反応する。時計を見てみると残り15分後に始まりそうな時間帯だった。

 

「くっ、俺としたことが討論に夢中になってライブの時間を忘れるとは!だが、今からでも間に合うはずだ!行くぞ、アン、マサト!俺についてこい!!」

 

「おい!ついてこいってお前、俺らの腕を掴みながら走ってんじゃねぇかよ!!」

 

「ケイスケ君、待ってください!走らなくても間に合いますから落ち着いて!」

 

ケイスケは一大事と言わんばかりに焦りだし、マサトとアンを引っ張りながらライブ会場である体育館に走って向かっていった。

 

「和泉君って、意外とおかしな人だったんだね~」

 

「まぁ、普段のあいつを見てれば、そう思うのは無理ねぇよ・・・」

 

5人の中で唯一ケイスケのあの病気みたいなのを知らないクミは一言そう言い、それに4人は苦笑いする。

 

「ていうか、もうそんな時間なんだ。時間が経つの早いわね」

 

「そんじゃまぁ、時間も時間だし、そろそろいこっか」

 

「・・・ああ、そうするとしようか」

 

5人もライブ会場である体育館に歩きながら向かうのであった。

 

 

ライブ開始まであと5分になった頃、5人は体育館についたが、観客が多くて座る場所が1つもなかった。5人はとりあえずステージがよく見える場所を探してちょうどいい場所が見つかったので立って見ることにした。そしてライブ開始の時間になった時、体育館の電気が消え、ステージの方にスポットライトが当てられる。そこに立っていたのは、ライブのメインであるラミーラビリンスだ。

 

「皆さん!お久しぶりです!」

 

「私たちを知らないという方は初めまして!」

 

「私たちは、普及協会公式イメージキャラクター」

 

「「「ラミーラビリンスです!」」」

 

『うおおおおおおおお!!』

 

ラミーラビリンスの登場により、観客は全員歓声を上げる。

 

「夢見る気まぐれバタフライ、蝶野アム!」

 

「神秘の恵みは雪の結晶、水城ユキノ!」

 

「月の光は私の魔法、弓月ルーナ!」

 

「「「今日は、学校側から許可をいただき、この学園祭ステージの最後を締めくくらせていただきます!」」」

 

「ルーナちゃーん!!」

 

「アムちゃーん!!」

 

「ユキノちゃーん!!」

 

観客の歓声が大きくなっていく。

 

「1曲目に入る前に、皆さん、数か月も活動を停止して、迷惑をかけてごめんなさい!」

 

「皆さんに多大な迷惑をかけたにも関わらず、こんなにたくさんの人たちが来てくれて、感謝の気持ちでいっぱいです!」

 

「迷惑をかけてきた分、皆さんの期待に応えて、全力で歌います!」

 

3人の表情は今までにないくらい真剣で、前に進んでいこうという強い思いを込めた笑みを浮かべていた。

 

「・・・どうやらいらぬ心配だったみたいだね」

 

シオンは誰にも聞こえないような小さい声でそう呟いた。

 

「それでは、そろそろ1曲目から始めます!」

 

「まず初めの曲は、私たちのデビュー曲です!」

 

「皆さん、最後までお楽しみください!」

 

ラミーラビリンスのライブが始まり、3人は歌と踊りを披露する。1曲と2曲目をつなげて歌っているため、観客の歓声が最高潮まで上がっていくのであった。

 

 

ライブで1曲目と2曲目を終えた後、5分間の休憩時間が入る。ステージの裏側でラミラビは最後に歌う新曲のため、新衣装を着替えている。着替え終えたラミラビはステージ裏で控えている。

 

「いよいよだね。新衣装と新曲のお披露目」

 

「そうね。新曲も全力でいくわよ!」

 

「・・・そろそろ時間よ。ステージに立ちましょう」

 

休憩時間が終わり、ラミラビはステージの表に立つ。

 

『うおおおおお!新衣装だーーー!!』

 

観客はラミラビの新衣装を見て興奮して歓声を大きく出していく。

 

「さて、皆さん、これから歌う曲は私たちの新しい曲なんですが・・・」

 

「その前に、私たちのパートナー・・・蝶野アムから話したいことがあります」

 

ルーナとユキノが背中を押し、アムは前に立ち、観客に語る。

 

「・・・皆さん、数か月前、私は大切な人のため、ある過ちを犯してしまいました。その過ちによって、私の大切な人と同じくらい大事な人たちを失いかけたことがあります。当時の私は、愚かで、浅はかで、自分のことしか考えていませんでした」

 

アムの語りを観客は静かに固唾を飲んで聞いていた。

 

「でも、大事な人たちのおかげで、気づけたんです。どんなに苦しくても、どんなに悲しくても、明日に向かって、前に進んでいけば、自ずと道は開けると!仲間が支えてくれて、一緒に悩んだり、励まし合って、初めて光が見えて照らし出された!私が皆さんに言いたいのは、明日という名の未来に向かって、明るく、まっすぐな気持ちで、今を生きてください!それが、大事な友達から教えてくれたことです。私からは以上です」

 

アムの語りに会場は静かになったが、間がいた時、観客は拍手をする。

 

「明日という名の未来に向かうために、私たちから新曲を皆さんにお届けします!」

 

「それでは、最後の1曲を、聞いてください!」

 

ラミラビは最後の1曲の新曲の歌と踊りを披露する。観客がライブに夢中になっている間、トライフォーは少しだけ話をする。

 

「明日という未来に向かって・・・か。昔の彼女からは聞けそうにない言葉が出てくるとは思わなかったよ」

 

「アムもいい方向に変わっていっているからね」

 

「私は最初からもう間違えないことはないって思ってたけどね!」

 

「調子いいこと言うなって」

 

トライフォーはライブを見ながら笑みを浮かべている。

 

「なぁ、学園祭が終わったら、ファイトしようぜ。やっぱ締めと言ったらこれだと思うからよ」

 

「お、いいね!ファイトの場所はどこでやる?」

 

「ユイの家はどうだい?あそこが1番安定してると思うからね」

 

「私の家?でもいつでもウェルカム!遠慮なく来ていいよ!」

 

トライフォーは学園祭が終わった後、ユイの家でファイトをしようという約束をしながらライブを見るのであった。こうしてラミラビの学園祭ライブは大成功に収めたのであった。

 

 

夜になったとある屋敷のとある部屋、銀髪の髪に両手の片方だけ手袋をつけた青年は自身のデッキを組みながら呟いている。

 

「・・・そろそろ準備に取り掛かるするか」

 

青年は部屋から出ていき、空に浮かんでいる満月を見る。

 

「さぁ、始めるとしよう。我が使命を果たすために・・・」

 

青年は月を見ながら笑みを浮かべて、静かにそう口にしたのであった。

 

to be continued…




次回・・・NEXTストーリー突入。

TURN118「Welcome to the NEXTSTAGE!!」


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NEXT
Welcome to the NEXTSTAGE!!


いよいよ竜皇覚醒が発売されますね、楽しみです!そしてそれと合わせて、NEXT編の始まりです!

いやぁ、この日をどれほど待ちわびたことか。本当にうれしい限りです!ノリに乗って、本文が長くなっちゃいました!

後当たり前のことですけど、ストビクのキャラクターを使っている作者さんもいますが、その人のキャラとは違いますので一応ご了承ください。

それでは、記念すべきNEXTストーリー・・・スタートです!


ヴァンガードの大会が開かれる会場で、とある大会が開かれようとしていた。20歳以下のファイターたちによる、熱き戦いの場・・・その名も、U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ。

 

「プロファイターの登竜門ともいわれている大会!今回注目すべきズバリ!この選手たち!」

 

司会であるMCミヤが今回注目されるべき、選手たちを紹介していく。その人物は、知らない人はいないほどの実力を持ったファイターたち・・・

 

「新導クロノ!綺場シオン!佐倉ユイ!安城トコハ!」

 

ジェネレーションマスターの称号を持った、チームトライフォーのメンバーたちだ。だが今回は、いつもとは違った光景が広がっていた。

 

「数多の強豪ファイターを跳ね除け、ジェネレーションマスターの称号第1号に輝いた、チームトライフォー!かつてチームメイトだった彼らが、今回はライバルとなり、それぞれのチームを率いてこのU20(アンダートゥエンティ)のステージを戦うのです!」

 

そう、今回トライフォーはそれぞれが別々のチームを組み、互いにライバルとして戦う事になるのだ。その証拠に、4人それぞれの傍にはチームメイトが共にいるのだ。

 

「熱くたぎれ!若きファイターたち!レッツイメージ!レッツヴァンガード!U20(アンダートゥエンティ)、いざ開幕です!」

 

ヴァンガード・・・地球上に数億人ものファイターを数えるこのカードゲームは常に人々を熱狂させ、多くの絆を育んできた。その歴史に今、新たな伝説が生まれようとしている。

 

「負けないんだから!」

 

「勝つのは僕だ!」

 

「どっからでもかかってこい!」

 

「やってやるぜ!」

 

 

 

TURN118「Welcome to the NEXTSTAGE!!」

 

 

 

時は遡り、春の桜が包み込む学校の通学路、1人のピンクの髪にポニーテールをしている女子高生が自身が通う高校に向かって歩いている。

 

女子高生の名は佐倉ユイ。浅草にある八百屋佐倉店の一人娘であり、活発で前向きで明るい元気一杯の高校1年生だ。

 

「佐倉さんおはよう」

 

「おはよう!今日も1日頑張っていこう!」

 

高校でできた新しい友達に朝の挨拶をして、まだ慣れない通学路を歩いていく。

 

ユイの通う高校の名前は・・・宮地学園高等部。

 

 

宮地学園の授業が終わり、休み時間、ユイは自分の席でスマホのラインを確認していた。そこには、かつてのチームメイトのメッセージが書かれていた。

 

『報告。福原でチームを組みました』

 

このメッセージを見てユイは少し寂しそうな笑みを浮かべていた。そこにユイの新しい友達が近づいてきた。

 

「佐倉さん、部活もう決めた?部活がダメなら委員会活動の方になっちゃうけど」

 

「・・・え?あー、うん、部活には興味あるんだけど、入るのはちょっと無理そうかな?ほら、私にはあれがあるし」

 

「あー、確かに。佐倉さんってもう働いてるんだっけ?高校と両立って、大変じゃない?」

 

「全然!毎日が楽しいいい職場だよ!」

 

ユイはそう言って友達に向けて笑顔を見せる。

 

「でもそうなってくるとやっぱ部活は難しいか~。じゃあ委員会しかないね。体育委員でよかったっけ?」

 

「うん、それでいいよ」

 

「じゃあ部活申請を出すついでに委員会の紙ももらっておくよ」

 

「ありがとう。今度暇なときどっか遊びに行こうね」

 

ユイと友人はたわいない話でにぎわうのであった。

 

 

一方その頃、晴見高等学校の休み時間、中庭のベンチで1人の赤髪に渦巻き頭が特徴の男子高校生がスマホのラインを見ていた。

 

男子高校生の名は新導クロノ。ヴァンガードが大好きで、自立心が人1倍強い高校1年生だ。カードキャピタル2号店の新しいバイト店員でもある。クロノはチームメイトの報告を見てぼんやりと見ている。

 

「新導君」

 

そんなクロノに1人の女子高生が話しかけてきた。女子高生の名は岡崎クミ。クロノと同じ晴見高校の1年生で中学時代の同級生でもある。

 

「岡崎」

 

「もう見た?トコハちゃんの記事」

 

「トコハの記事?」

 

「これ!普及協会の公式サイト」

 

クミがクロノに見せたのは普及協会の公式サイトで、そこにはチームメイトの安城トコハがプロファイターにインタビューした記事だった。

 

「プロファイターにフランス語でインタビューしたんだって~。留学したばっかりなのに、すごいなぁトコハちゃん」

 

クロノはその記事を見てもぼんやりとしたままだ。

 

「じゃあこれは?」

 

次にクミが見せたのは同じくチームメイトの佐倉ユイに関する記事だった。

 

「普及協会初、高校生の最年少職員だって~。ユイちゃんもドラエン支部で、がんばってるんだろうな~」

 

ユイは中学を卒業後、正式に普及協会の職員となり、現在はドラエン支部で働いている。記事にはそのことについてが書かれており、写真には賞をもらっている姿が写っている。それでもクロノはぼんやりしている。

 

「それじゃあこれは?」

 

その次に見せたのは同じくチームメイトの綺場シオンが政財界にて、ヴァンガードと関係のある企業との契約に対する記事が書かれていた。

 

「経済界の若き貴公子だって。綺場君もすごいね~」

 

クロノは記事を読んではいるが、未だにぼんやりしたまんまだ。

 

「クミちゃーん!」

 

そこにクミの友達がクミを呼んでいる。

 

「じゃあ、新導君またね~」

 

「ああ」

 

クミは友達の元へ駆けていった。クロノはクミと別れた後、ぼんやりと青い空を眺めていた。

 

 

真っ赤な色が特徴の建物、普及協会のドラゴン・エンパイア支部の職員が集まる部屋にて、1人の青年が書類仕事をこなしている。

 

青年の名は安城マモル。クロノとユイのチームメイト、安城トコハの兄で、ドラゴン・エンパイア支部の職員である。マモルはかげろうのクランリーダーであり・・・

 

「マモルさん、頼まれていた仕事、終わりました!」

 

「ありがとう、ユイちゃん」

 

ユイがドラエン支部に所属してから、ユイの上司となった青年である。

 

「次に頼みたい仕事は、もうすぐ始まる大会、U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップのポスターを貼ってきてもらいたいんだけど、頼めるかい?」

 

「わかりました!お任せ下さい!」

 

「助かるよ。じゃあ、はい」

 

マモルはユイにU20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップのポスターを渡す。

 

「ユイちゃんが来てくれたおかげで、こっちの仕事もはかどるよ」

 

「皆さんの役に立ってうれしいです」

 

ユイが笑みを浮かべながらそう答えていると・・・

 

「ユイちゃんも、立派なドラエンっ子だねぇ!制服も様になってるし!」

 

「わ、支部長!」

 

いつの間にかヒゲを生やし、いかにも職場に相応しくないシャツを着こんでいる男が割り込んできた。

 

この男の名は大山リュウタロウ。なるかみのクランリーダーであり、このドラゴン・エンパイア支部の最高責任者、支部長であるのだが・・・

 

「支部長!また仕事をさぼって、ユイちゃんとファイトしようとしてるんですか⁉もうこれで何回目ですか⁉」

 

「えー、でもぉ・・・」

 

「でもも何もありません!ユイちゃんに仕事と言ってかこつけて・・・!少しは真面目に頑張ってくれているユイちゃんを見習ってください!」

 

「はぁーい・・・」

 

ご覧の通りほとんどの仕事は職員たちにやらせ、自分はファイト三昧といった少しいい加減な大人だ。しかしここぞという時にはとても頼りになるため、マモルを含めた職員全員、支部長を信頼している。

 

「ま、まぁまぁマモルさん、私も好きでファイトをやってるわけだし・・・」

 

「そーそー、ユイちゃんもこう言ってるし・・・」

 

「支部長!便乗しないでください!ユイちゃんも、仕事と言われても支部長の誘いは断るようにね」

 

「ははは・・・・はい」

 

マモルの言葉にユイは苦笑いを浮かべながら頷いた。

 

「そうだユイちゃん、学校の方はうまくなじんでいるかい?」

 

「はい。学校もちょっとずつですけど、慣れてきました」

 

「そうか。学校と支部の両立は大変だろうけど、がんばってね」

 

「はい!それじゃあ、今から仕事に取り掛かりますね」

 

ユイはポスターを持って職員の部屋から出ていく。

 

「・・・マモル君、ユイちゃんの様子はどうだい?」

 

「仕事はちゃんとやってくれています。ですが、たまにぼんやりとした様子が出てくることがあります」

 

「やっぱりか・・・」

 

「無理もありません。クロノ君は晴見高校、シオン君は福原高校、ユイちゃんは宮地学園、トコハはパリ留学・・・みんなバラバラになってしまいましたからね・・・」

 

支部長とマモルはこのような話をしていた。

 

 

夕方ごろ、全ての仕事を終えたユイはドラエン支部の制服から学校の制服に着替えて帰宅しようとしていたところ、気分転換に海を見に浜辺まで来ていた。

 

「はぁ・・・今日はやっちゃったなぁ・・・まさか仕事中にボーっとするなんて・・・」

 

ユイはポスター貼りの仕事中にぼんやりとし、それらを他の職員に見られて注意されたことをちょっぴり気にしているのだ。気分転換のために浜辺についた時、1人の金髪の長髪の青年が風を感じ取りながら海を見ている。

 

青年の名は一条キョウヤ。メガラニカ支部の職員であり、アクアフォースのクランリーダーを務めている。キョウヤに気付いたユイはキョウヤに近づく。

 

「一条さん?」

 

「・・・ん?佐倉ユイか。こんな所で何をしている?」

 

「いや、私は仕事帰りにちょっと気分転換っていうか・・・そういう一条さんも海を見に?」

 

「ああ。やはり海は落ち着く。いかなる感情も浄化してくれる・・・」

 

リラックスしているキョウヤの邪魔しては悪いと思い、ユイはもう帰ろうと考えた。

 

「じゃあ、邪魔しちゃ悪いし、私はこの辺で・・・」

 

「待て」

 

ユイが帰ろうとした時、キョウヤがユイを呼び止める。

 

「佐倉ユイ・・・貴様の波から何やら悩みを感じ取れる。何かあったか?」

 

「!い、いや・・・何でもありませんよ、何でも・・・」

 

「・・・悩みというのはな、1人で抱えても何も解決しないものだ。それに、貴様一瞬怯んだな?それは悩みを抱えている証拠だな」

 

「い、いや、本当に大丈夫ですって!」

 

キョウヤの言葉をユイは頑なに悩みと認めようとしない。

 

「・・・そうか。では、今の貴様がどんなことを考えているか、これで語るとしよう」

 

キョウヤが取り出したのはデッキが入ったデッキケースだ。ファイトの申し込みをしているようだ。

 

「私の考え?い、いや、別に考えも何も・・・」

 

「ファイトにはその人間の全てが現れる。貴様の考えなど、ファイトをすればわかる。それともなんだ?貴様はファイトの申し込みを断る腑抜けに変わったのか?」

 

「むっ・・・そんなわけないじゃないですか!受けて立ちますよ!」

 

キョウヤの挑発に乗り、ユイはファイトの申し込みを受ける。

 

「・・・ここはファイトできる場所ではないな。場所を変えよう」

 

キョウヤとユイはファイトできる場所に向かうため、浜辺から離れた。

 

 

近くの公園には、1つだけファイトテーブルが設置してある。ユイとキョウヤは互いにファイトテーブルにデッキを設置し、準備を行う。ちなみにファイカは事件、ストライドゲート事件の件で大きく利用されていたのが判明したので今現在は廃止となっている。互いに準備を終えたら、ファイトに入る。

 

「「スタンドアップ・ザ(マイ)・ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

「蒼嵐候補生マリオス」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ  PW5000

 

蒼嵐候補生マリオス  PW5000

 

「俺の先攻だ。ドロー。ライド。蒼嵐艦隊のアオザメ兵。マリオスは移動。ターン終了だ」

 

蒼嵐艦隊のアオザメ兵  PW7000

 

R アオザメ兵 R

R マリオス  R  キョウヤの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!イニグマン・ブラン!グランホープは移動!」

 

イニグマン・ブラン  PW7000

 

R  ブラン   R

R グランホープ R

 

「グランホープのブースト、イニグマン・ブランでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランベレー』」

 

「ダメージチェック『蒼嵐兵ミサイル・トルーパー(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW7000  ユイの手札6枚 山札42枚  キョウヤのダメージ1

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。ライド。蒼嵐兵ラスカル・スイーパー。タイダル・アサルト、蒼嵐戦姫テータ、ケルピーライダーニキタスをコール」

 

蒼嵐兵ラスカル・スイーパー  PW9000

ケルピーライダーニキタス  PW9000

蒼嵐戦姫テータ  PW7000

 

タイダル ラスカル ニキタス

テータ  マリオス  R

 

「ニキタスでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ』」

 

「マリオスのブースト、ラスカル・スイーパーでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『蒼嵐水将デスピナ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てタイダルに」

 

「ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』ヴァンガードに振らずにタイダルに与える・・・なんともまぁいやらしい変法を・・・」

 

「戦いにいやらしいも何もない。タイダルでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「タイダルのスキル。アタック終了時、パワーをマイナス5000し、スタンド。テータのブースト、タイダルでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『オペレーターガールリンカ(醒)』」

 

「ターン終了だ」

 

PW9000➡PW7000

PW14000➡PW7000

PW14000➡PW7000+SH10000=17000

PW16000➡PW7000+SH10000=17000  キョウヤの手札3枚 山札40枚  ユイのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!イニグマン・ヘルム!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランベレー、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビートをコール!」

 

イニグマン・ヘルム  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランベレー  PW8000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)  PW4000

 

グランボルバー  ヘルム   グランベレー

   R    グランホープ グランビート

 

「グランボルバーでタイダルにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「グランビートのブースト、グランベレーでニキタスにアタック!」

 

「ガード『ケルピーライダーニッキー』」

 

「グランホープのブースト、イニグマン・ヘルムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ダメージチェック『ダークエレメントドクヅーク』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000

PW12000➡PW9000+SH5000=14000

PW14000➡PW9000  ユイの手札3枚 山札37枚  キョウヤのダメージ3枚

 

「・・・スタンド&ドロー。再誕せよ!蒼き海を纏いし正義よ!我が分身!ライド!蒼嵐竜メイルストローム!!」

 

蒼嵐竜メイルストローム  PW11000

 

「テータを移動」

 

テータ メイルストローム ニキタス

 R    マリオス    R

 

「ニキタスでグランボルバーにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「テータでヴァンガードにアタック!テータのスキル!メイルストロームのヴァンガードがいる時、パワープラス2000!テータの連波(ウェーブ)2!さらにパワープラス3000!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』」

 

「マリオスのブースト、メイルストロームでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『ダークエレメントドクヅーク』『戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

メイルストロームはミサイルポッドをイニグマン・ヘルムに向けて発射する。ミサイルを喰らったイニグマン・ヘルムは怯む。

 

「くぅ!ダメージチェック『イニグマン・ゼファー』」

 

「マリオスのスキル発動。3回目のアタックがヒットした時、山札から5枚確認し、蒼嵐竜メイルストロームを相手に見せ、手札に。・・・5枚戻してシャッフル。

メイルストロームの連波(ウェーブ)3。同じくアタックがヒットしたため、山札からメイルストロームのユニットを相手に見せ、手札に加える。グローリー・メイルストロームを手札に。ターン終了」

 

PW9000➡PW9000

PW12000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000➡PW9000  キョウヤの手札5枚 山札34枚  ユイのダメージ3枚

 

「・・・佐倉ユイ。貴様の実力はその程度か?いつからそんなに弱くなった?それを悩みのせいなどと言い訳するなよ?」

 

「・・・っ!弱くなったかどうか、もっと確認したらどうですか!駆け抜けろ!銀河を瞬く新たな英雄!ライド!駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ!!」

 

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスリード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスリード  PW26000  ハーツ『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!パワープラス4000!さらに、Gユニットが超爆(バースト)能力持ちなら、カウンターブラストを払って、さらにパワープラス4000!

グランベレーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー10000以上!メインフェイズ開始時、カウンターブラストを払ってパワープラス4000!さらにパワー30000以上でさらにパワープラス4000!

グランホープのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー25000以上!グランホープをレストして、エクスリードにパワープラス4000!ヴァンガードのパワー35000以上!グランホープをソウルに入れて、1枚ドロー!カウンタチャージ!グランボルバー、イニグマン・ブランをコール!

エクスリードのスキル!Gゾーンのカード、エクスギャロップを表に!グランビートをレスト!レストしたユニットの枚数分だけパワープラス4000!

グランボルバーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー15000以上!カウンターブラストを払って、グランボルバーとグランベレーにパワープラス4000!」

 

グランボルバー エクスリード   グランベレー

  ブラン     R    グランビート(レスト)

 

「グランベレーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『蒼嵐水将デスピナ(☆)』」

 

「エクスリードでヴァンガードにアタック!

グランビートのスキル!ヴァンガードがギャロップでソウルに入れて、1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『イニグマン・ヘルム』『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグランボルバー、クリティカルはヴァンガードに!」

 

エクスリードはメイルストロームに接近し、双剣でXの斬撃を与える。

 

「・・・ダメージチェック『蒼嵐竜メイルストローム』『戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

「エクスリードの超爆(バースト)!アタックがヒットしたので、パワー35000以上で1枚ドロー!さらに、パワー40000以上でリアガードを1体選んでスタンドできる!グランベレーをスタンド!

グランベレーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ(引)』」

 

「イニグマン・ブランのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード。天水護将フィロテア」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『蒼嵐艦隊の医療士官(治)』

 

天水護将フィロテア  SH15000

 

「くっ・・・ターンエンド」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW47000➡PW11000(+5000)

PW16000➡PW16000+SH5000=21000

PW30000➡PW16000+SH15000=31000  ユイの手札5枚 山札30枚  キョウヤのダメージ5枚

 

「・・・ファイトにはその人間の全てが現れる」

 

「それ、伊吹さんが言っていた言葉・・・ですよね?」

 

「ああ。だから貴様が今何を考えているのか、はっきりとわかった。何に悩んでいるのかもな」

 

「!!」

 

「覇をもって轟かせた竜よ、今再び、その姿を現すがいい!クロスブレイクライド!蒼嵐覇竜グローリー・メイルストローム!!」

 

蒼嵐覇竜グローリー・メイルストローム  PW11000+2000=13000

 

「グローリー・メイルストロームのクロスライドスキルによって常にパワープラス2000!メイルストロームのブレイクライドスキル!パワープラス10000!メイルストローム、ダークエレメントドクヅークをコール」

 

ダークエレメントドクヅーク  PW7000

 

  テータ    グローリー ニキタス

メイルストローム マリオス  ドクヅーク

 

「・・・貴様、今焦っているな?」

 

「!!」

 

「焦りの原因は・・・トライフォーというところか?ニキタスでヴァンガードにアタック。ニキタスの連波(ウェーブ)1。グレード3のヴァンガードにアタックした時、パワープラス2000!」

 

「の、ノーガード!ダメージチェック『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』」

 

「ニキタスのGB(ジェネレーションブレイク)。アタック終了時、カウンターブラストを払い、連波(ウェーブ)持ちであるメイルストロームとニキタスの位置を交換する。テータでヴァンガードにアタック。スキル発動。パワープラス5000」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「新導クロノはストライドゲートでリューズを倒した・・・それだけならまだいい。だが、今年に入って綺場シオンは政財界での活躍に合わせ、福原での何かの報告・・・安城トコハはパリでプロファイターとのインタビュー・・・チームメイトのこれだけの貢献に貴様は心の中で焦りを見出し、どうすればよいかぼんやりと考える・・・そんなところか?貴様の悩みは。ドクヅークのブースト、メイルストロームでヴァンガードにアタック」

 

「・・・はは、お見通しですか・・・ガード『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「言っただろう?ファイトにはその人間の全てが現れると。マリオスのブースト、グローリー・メイルストロームでヴァンガードにアタック。ローリー・メイルストロームのアルティメットブレイク!カウンターブラストを払い、グローリーメイル・ストロームにパワープラス5000し、グレード1以上のユニットを手札でガードできん!

さらに、メイルストロームのブレイクライドスキル!連波(ウェーブ)4!イニグマン・ブランを退却し、1枚ドロー!グレード0のユニットでガードできん!」

 

「ジェネレーションガード!豪勇合身ジーオーファイブ!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オペレーターガールエリカ(治)』

 

豪勇合身ジーオーファイブ  SH15000

 

「ジーオーファイブのスキル!ソウルブラスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ』シールドプラス10000!さらに、このターンでダメージゾーンに送られた時、さらにシールドプラス5000!」

 

「ツインドライブ『戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ(引)』ドロートリガー。ヴァンガードにパワープラス5000。1枚ドロー。『蒼嵐艦隊のアンコウ兵(醒)』スタンドトリガートリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

グローリー・メイルストロームは破壊光線をグランギャロップに放つ。破壊光線がグランギャロップに当たる直前にジーオーファイブが障壁でそれを防いだ。だが、威力が強くて障壁が壊れ、ジーオーファイブごとグランギャロップ破壊光線に飲み込まれる

 

「くっ、ダメージチェック『イニグマン・カーム』」

 

「メイルストロームでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『イニグマン・ヘルム』」

 

「ターン終了だ」

 

PW11000➡PW11000

PW12000➡PW11000+SH5000=16000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000(+10000)➡PW11000+SH30000=41000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000  キョウヤの手札5枚 山札26枚  ユイのダメージ5枚(裏2枚)

 

「なんだかんだ言って、他のみんなは本当にすごくて・・・このままでいいのかなって、思えるようになって・・・トライフォーのチームメイトとして、何か実績を残さなきゃって、心のどこかで勝手に思い込んで・・・。世間では普及協会初の高校生職員ってことになってるけど、それだけで・・・すごいって思えることは何も・・・」

 

ユイが少し寂しげな笑みを浮かべて答えたユイの悩みにキョウヤは・・・

 

「くだらん悩みだな」

 

「!」

 

一言そう一蹴した。

 

「そんなに功績が大事か?何か大事なことを忘れていないか?我々普及協会の目的は何だ?おまえの夢はいったいなんだ?よく思い出してみろ、お前自身が望むヴァンガードを」

 

「!!」

 

キョウヤの言葉を聞いてユイはハッとなる。

 

(そうだ・・・また忘れかけるところだった。普及協会の・・・私の目的は・・・ヴァンガードの楽しさを広め、みんなを笑顔にしていく・・・その支援こそが目的・・・。功績なんかよりも・・・私自身がヴァンガードを楽しんでなきゃ・・・意味がない!)

 

ユイはトライフォーの功績のすごさに惹かれ、根本的に大事なことを忘れそうになっていたことを恥じ、ここからは元のやり方でやろうと強く抱く。

 

「・・・一条さん、私、吹っ切れました。そのお礼として・・・全力で挑み・・・勝ちます!」

 

「・・・ふっ、やれるものならやってみろ」

 

「いきます!スタンド&ドロー!駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップのスキル!手札が2枚以下なので、コストを払わずにストライドできる!ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ  PW26000  ハーツ『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払ってパワープラス8000!

グランボルバーのスキル!カウンターブラストを払ってグランベレーとグランボルバーにパワープラス4000!

グランベレーのスキル!ソウルブラスト『イニグマン・ヘルム』自身を退却させる!その代わり、グランベレーのパワーは全て、エクスギャロップに与える!

ソウルにあるイニグマン・ブランの超爆(バースト)!パワー10000以上!ソウルからドロップゾーンに置くことで超爆(バースト)持ちのヴァンガードにパワープラス4000!さらにパワー35000以上でパワープラス4000!、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ、駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランレディ  PW7000

 

グランボルバー エクスギャロップ グランギャロップ

   R     グランレディ     R

 

「グランレディのブースト、エクスギャロップでヴァンガードにアタック!

エクスギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!超爆(バースト)!カウンターブラスト、Gゾーンのエクスギャロップを表に!パワー35000以上でドライブプラス1!さらにパワー40000以上でGゾーン表のエクスギャロップだけ前列のリアガードにパワープラス4000!よってパワープラス8000!

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)(3)!超爆(バースト)!パワー30000以上でパワープラス4000!さらにパワーが60000以上で、クリティカルプラス1!」

 

「完全ガード『蒼嵐の盾ホメロス』(コスト『戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ(引)』」

 

エクスギャロップは剣を掲げながらメイルストロームに近づき、剣をメイルストロームに振り下ろすとと同時に、ホメロスがメイルストロームを守る。

 

「クワドラプルドライブ『コマンダーローレル』『イニグマン・ヘルム』『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』ファイナルチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てグランボルバーに!グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード。天水護将フィロテア。スキル発動。1回目か2回目のアタックの時、シールドプラス5000」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『蒼嵐艦隊の医療士官(治)』

 

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『蒼嵐艦隊のアンコウ兵(醒)』『蒼嵐兵ラスカル・スイーパー』」

 

「あちゃー、守られちゃったか・・・ターンエンドです」

 

PW61000➡PW13000(完全ガード)

PW26000➡PW13000+SH20000=31000

PW23000➡PW13000+SH15000=28000  ユイの手札4枚 山札23枚  キョウヤのダメージ5枚(裏2枚)

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。・・・貴様に見せてやろう、我が分身のさらなる姿を!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『蒼嵐覇竜グローリー・メイルストローム』

 

グローリー・メイルストロームの周りに螺旋を描くような渦潮が現れる。渦潮を切り開くようにその竜は姿を現した。アドミラル・メイルストローム以外の、メイルストロームの未来の姿が。

 

「蒼嵐旋竜ディザスター・メイルストローム!!!!」

 

蒼嵐旋竜ディザスター・メイルストローム  PW26000  ハーツ『蒼嵐覇竜グローリー・メイルストローム』

 

「ニキタスとテータを移動」

 

ニキタス ディザスター メイルストローム

テータ   マリオス   ドクヅーク

 

「ニキタスでヴァンガードにアタック!連波(ウェーブ)1!パワープラス2000!」

 

「ガード!『イニグマン・ヘルム』」

 

「スキル発動。カウンターブラストを払い、ニキタスと連波(ウェーブ)持ちのテータの位置を交換。マリオスのブースト、ディザスター・メイルストロームでヴァンガードにアタック!

ディザスター・メイルストロームのスキル!Gゾーンのディザスターを表に!山札から、蒼嵐業竜メイルストローム“Я”を見せ、手札に加える。さらに、ソウルにメイルストロームのユニットがいるのならば、前列のユニットにパワープラス5000!」

 

「・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ『タイダル・アサルト』『蒼嵐の盾ホメロス』『蒼嵐水将デスピナ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはテータに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ディザスターは口から螺旋の光線をグランギャロップに向けて放つ。グランギャロップは光線に貫かれ、爆発し、海の水しぶきが発生する」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW36000➡PW11000

 

ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』

 

ユイのダメージ6枚  キョウヤのダメージ5枚  勝者キョウヤ

 

「ふぅ・・・吹っ切れたし、楽しいファイトもできた・・・ありがとうございました!」

 

「・・・これは貸しにしておくぞ」

 

笑みを浮かべながらキョウヤはその場を去ろうとするが、ユイが呼び止める。

 

「あの・・・」

 

「なんだ?」

 

「一条さんはどうして海を眺めていたんですか?」

 

「・・・不安があると、いつもあそこに行くのだ。今回の場合は、パリの交流試合に出るために、明日には日本に発たねばならぬのでな」

 

「パリ?そこって確かトコハの留学先・・・」

 

「不安を抱えない奴などいない。それを肝に命じておけ」

 

キョウヤはそれだけ言って今度こそその場を立ち去る。1人残されたユイは仕事の時、1つだけもらったポスターを見る。

 

(私は私のやり方でヴァンガードを盛り上げる!実績なんて関係ない・・・私が私でいるという事を忘れないために・・・私は、、U20(アンダートゥエンティ)に出場する!)

 

ユイが心の中で、U20(アンダートゥエンティ)に出場する決意を抱き、ポスターを鞄に入れて帰宅しようとすると・・・

 

「あの・・・ちょっといいですか?」

 

1人の少女がユイに話しかけてきた。少女は何かのメモをユイにみせて訪ねる。そこには住所が書かれていた。

 

「この場所に行きたいんだけど・・・どこに行けばいいかな?」

 

 

一方その頃、カードキャピタル2号店では、アルバイトをしていたクロノはある青年とファイトしていた。その青年は閉店直後に入店し、クロノを発見するとファイトを申し込んできた。序盤までは普通のファイトだったが、終盤で青年の強力なイメージを見せられて、クロノは非常に驚いていた。そして、青年のターンでクロノにとどめをさし、ファイトは青年の勝ちだ。

 

「はぁ、はぁ、はぁ・・・!」

 

クロノは強烈なイメージを見せつけられて、息が上がり、息を整える。

 

「・・・いいファイトだったよ。ありがとう」

 

青年はデッキを片付けて、店内から出ようとする。

 

「・・・待て!」

 

クロノは息を整えながら青年を呼び止める。

 

「・・・鬼丸カズミ・・・それが俺の名だ」

 

青年、鬼丸カズミは自分の名を名乗り、店を出ていった。クロノの拳には汗がにじんでいた。そして、強烈なイメージを見せられ、震えが止まらなかった。

 

(あんな奴がいるなんて・・・)

 

クロノは武者震いをし、笑みを浮かべていた。

 

「・・・やっぱ面白れぇよな・・・ヴァンガードは!」

 

クロノのぼんやりとした表情は消え、今は闘志が燃えている状態となった。その後クロノはパソコンを使って鬼丸カズミについて調べていた。その記事はすぐに出てきた。

 

「鬼丸カズミ・・・U20(アンダートゥエンティ)の優勝者・・・U20(アンダートゥエンティ)・・・」

 

U20(アンダートゥエンティ)について何かに気付いたクロノは店に貼ってあったポスターに目が映る。

 

「これだ。20歳以下のファイターだけが参加できる全国大会・・・おもしろそうじゃねぇか!」

 

U20(アンダートゥエンティ)の存在を知り、クロノは笑みを浮かべる。

 

「今度はこっちから行ってやるぜ・・・鬼丸カズミ!!」

 

クロノは鬼丸カズミのリベンジに燃えつつ、U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップの出場を決意する。

 

 

ユイは少女が行きたい場所を知っていたので、そこの道案内をしてあげながらその場所に連れていった。というのもその場所はかつてチームメイトの綺場シオンが住んでいた場所だからだ。

 

「本当にありがとう。この場所に来るのは初めてだから、どこに行けばいいのかわからなかったから助かったよ」

 

「はは、偶然知ってた場所だからよかったよ。でも、この辺りじゃ見かけない顔だよね?もしかして、今日ここに引っ越してきたの?」

 

「うん。自立のために、静岡にある沼津からはるばるこの東京までね」

 

「静岡⁉結構遠い場所から引っ越してきたんだね・・・。で、ここで1人暮らしってわけでしょ?それだけでも十分立派だよ」

 

「いや、引っ越したのはいいけど、来たばかりだから土地勘が掴めなくてね・・・」

 

少女は少し照れつつも土地勘を掴めていないことを話す。

 

「・・・よし、ここで会ったのも何かの縁だ!私が東京のいろいろなことを教えてあげるよ!」

 

「本当に?いいのかい?」

 

「いいよ。困った時はお互い様だし。あ、私は佐倉ユイね。よろしく」

 

「僕は・・・」

 

ユイは少女に名を名乗り、少女もユイに自身の名を名乗った。

 

 

翌日の宮地学園高等部、ユイは眠気を噛み締めながらホームルームの時間を待っている。そして、ホームルームの時間になり、担任の教師が入ってくる。

 

「えー、ホームルームに入る前に、転校生を紹介します」

 

『おお!』

 

宮地学園に転校生がやってきたことに生徒たちは喜びの声が上がる。

 

「先生!転校生は女子ですか!」

 

「女子ですよ」

 

『よっしゃあ!』

 

転校生が女子と聞いて男子はさらに喜びの声を上げる。

 

「では紹介します。入ってきてください」

 

教師の合図で転校生が入ってきた。長い銀髪に赤い瞳が特徴的な女子生徒だ。ユイはその転校生を見て唖然となった。なぜなら、昨日会ったばかりの顔だからだ。転校生は自己紹介を始める。

 

「静岡県にある沼津市の学校から、この宮地学園に転校してきた天音アリスです。よろしくお願いします」

 

転校生、天音アリスは深々と頭を下げる。アリスと会った事のあるユイは声を上げる。

 

「あああああ!!あなたは!!」

 

「!君は・・・昨日の・・・」

 

これこそが、佐倉ユイと天音アリスの縁の始まりだった。そしてここからが、NEXTの物語の開幕なのだ。

 

to be continued…




ユイ「一条さん、ありがとうございました!おかげでヴァンガードにかける思いを忘れずに済みました!」

キョウヤ「ふん、たまたまだ。それよりU20【アンダートゥエンティ】に出場するんだってな?まぁ頑張るといい」

ユイ「はい!私なりのやり方で、ヴァンガードを広めますよ!」

キョウヤ「なら、早くチームを組むことだな。U20はチーム制の大会だからな」

ユイ「わかってますよ。・・・あの転校生、ヴァンガードやってるのかな・・・?」

TURN119「覚醒を待つ竜」


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覚醒を待つ竜

今回はカズマ君の登場とティーチングファイトの回です。

まぁ見直しだと思ってみてください。当然、ちょっとだけ手は加えていますけどね。

それでは、どうぞ!


ドラゴン・エンパイア支部にて、U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップの出場を決意したユイはそのことをマモルに報告している。

 

「・・・そうか。U20(アンダートゥエンティ)に出場するのか」

 

「はい。入会早々、職員でありながら、勝手を言っているのはわかっているつもりです。でも、私は、仕事をこなしつつ、私なりのやり方で、ヴァンガードを盛り上げていく。それが入会する前に抱いていた私の思いです。すなわちそれこそが、私なりの、私だけの仕事です!」

 

ユイの真剣かつ、一生懸命な姿勢を見てマモルは笑みを浮かべる。

 

「・・・いい表情をするようになったね」

 

「え?」

 

「僕たち普及協会の仕事は知っての通り、ヴァンガードの楽しさを広めることと、ファイターへの支援が目的としている。そこに職員であることは関係ないよ。ユイちゃんがU20(アンダートゥエンティ)の出場を望んでいるというのなら、止めたりはしないよ。仕事はちゃんとこなしてくれているのは知っているからね」

 

「マモルさん・・・ありがとうございます!」

 

U20(アンダートゥエンティ)に出場していいという意思を聞き、ユイはマモルに頭を深く下げる。

 

「それに、ユイちゃんは職員である以前に子供だ。子供の意思を奪うのは、大人のすることじゃないしね」

 

「むー、子供扱いしないでくださいよー」

 

「あはは、ごめんごめん。ユイちゃんのこれからの熱意と頑張りに期待しているよ」

 

「はい!話を聞いてくれてありがとうございました!じゃあ、休憩に入りますね!」

 

ユイはマモルに深く礼を言って部屋から出ていく。

 

 

 

TURN119「覚醒を待つ竜」

 

 

 

休憩中のユイがエントランスに入ると、遠くで聞き覚えのある声が聞こえてきたので、ユイは声のする方へ向かっていく。そこには、ユイのチームメイトであるクロノが中学生くらいの少年をチームに勧誘する姿が映る。

 

「うれしいです!ありがとうございますクロノさん!」

 

「頼りにしてるぜタイヨウ!」

 

クロノがチームに誘った少年の名は明日川タイヨウ。宮地学園中等部1年で、高等部1年生であるユイの後輩にあたる。

 

「クロノさんのチームに入れるなんて・・・しかも栄えあるU20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップに一緒に出場できるなんて!」

 

タイヨウはクロノのチームに入れることにうれしそうな表情をしている。

 

U20(アンダートゥエンティ)って、プロファイターへの登竜門ですよね?僕なんかに務まるかな~?」

 

「え?そんなにすごいのか?U20(アンダートゥエンティ)って」

 

「教えてやろう!新導クロノ!!」

 

声のする方向を見ると、そこには妙なポーズをとっている3人組がいた。

 

「「「俺たち!トリニティドラゴンが!!!」」」

 

この3人組はトリニティドラゴン。最近では、トリドラと略すことも多くなってきている。チームリーダーの男が多度ツネトで、ジャージを着ている男が山路カル、大柄な男が長良ケイ。

 

U20(アンダートゥエンティ)とは、ズバリ!20歳以下のヴァンガードファイターの最高峰を決める大会だ!」

 

「3人一組のチームで争われ、才能あるファイターの卵を見出そうと、各国のスカウターも注目しているんです!」

 

トリドラの説明を遠くで聞いていたユイは一同に近づき、補足を入れる。

 

「てっ、トリドラは言ってるけど、何もチームは3人にこだわる必要ないよ」

 

「!ユイ!久しぶりだな!」

 

「やっほ、久しぶりだね、クロノ。タイヨウ君はこんにちわだね」

 

「こんにちわ、ユイさん!」

 

ユイとクロノは1ヶ月ぶりの再開で笑みを浮かべている。

 

「で、チームなんだけど、さっき言ったように3人にこだわる必要はなくてね、4人や5人いるチームもOKなの。もちろん、チームメイトが多ければ、その分本戦での必要ポイントが多くなったり、最低限のハンデが課せられるけどね」

 

「だとすれば・・・やっぱり3人チームの方がことがスムーズに進められるわけか・・・」

 

クロノは説明を聞いてスムーズに進めるには3人ぐらいがちょうどいいと考える。

 

「ちなみに、前年度の優勝チームを率いたのは、鬼丸カズミさん!既に数多のプロチームから声をかけられてるという噂だ!」

 

ツネトが見せた鬼丸カズミの情報を見て、クロノは気を引き締まったような表情をしている。

 

「もちろん、俺たちはこの3人でU20(アンダートゥエンティ)出場、優勝する!」

 

「私もU20(アンダートゥエンティ)に出場するよ。やるからには、優勝狙うつもりで行くからそのつもりでね」

 

「僕たちだって!ねぇクロノさん?」

 

タイヨウの言葉にクロノは顔を引きつらせる。

 

「いやぁ、それが、まだ・・・最後の1人の当てが全然なくてさ・・・」

 

「え?そうなんですか?」

 

「お前のことだ。どうせそんなこったろうと思ったぜ」

 

「集められるんですかね?メンバー」

 

「しんぱーい」

 

「う、うるせぇ!つーか、ユイに至ってはチームメイトは1人もいねぇじゃねぇか!」

 

クロノの言葉にユイは得意げな表情になる。

 

「私はクロノみたいに逃げられたりしないもんねー。なんだったら最終的に支部の職員であるコネでも何でも使えるものは使うしねー」

 

「あ!お前きたねぇ!」

 

「チーム作るのに、汚いも何もありませんしー?ねぇ、当てが何1つないクロノさん?」

 

「ぐぬぬ・・・いい気になんなよ!だいたい、チームメイトの1人や2人、朝飯前だぜ!!」

 

「本当ですか!」

 

「あ・・・いや・・・おう!!」

 

クロノはタイヨウの期待の眼差しに、見栄を張るのであった。

 

 

カードキャピタル2号店のカウンターでクロノはレジの仕事を全うする。

 

「ユイがなんも変わんねぇのはいいけど、後1人かぁ・・・」

 

クロノがチームメンバーの後1人について悩んでいると、男子高校生が1人入店してきた。

 

「・・・へぇ・・・」

 

男子高校生が店を見回すして、カウンターの方まで向かっていく。

 

「いらっしゃい」

 

「ヴァンガードのルール、教えてほしいんだけど」

 

「シンさん、いいですか?」

 

男子高校生がティーチングを希望しているので、クロノはカードキャピタルの店長、新田シンにファイトの許可を取ろうとしている。

 

「ええ、お願いします」

 

「?お前が?」

 

クロノがティーチングすることに男子高校生は意外そうな声を上げる。

 

「大丈夫。クロノ君は強いですよぉ?なんたって、ジェネレーションマスターですから」

 

「はぁ・・・」

 

シンの補足に男子高校生は興味なさそうな声を上げる。

 

「平たく言えば、とあるヴァンガードの大会を、総なめにした男です」

 

「ちょっ・・・シンさん・・・」

 

シンの補足にクロノは照れくさそうな表情をしている。

 

「ふーん・・・。じゃあまぁ、よろしく頼むわ」

 

クロノと男子高校生はファイトテーブルのある場所に向かい、互いに向かい合う。

 

「ヴァンガードはファイトしながら覚えるのが1番だからな」

 

クロノは男子高校生の制服を見る。

 

「その制服、晴見高校だよな?」

 

「は?」

 

「俺も晴見なんだ。1年B組」

 

「なんだタメかよ」

 

「俺は新導クロノ!よろしく!」

 

「・・・東海林カズマ」

 

クロノと同じ晴見高校生、東海林カズマは自分のデッキをファイトテーブルに設置する。それを見て、クロノは少し驚いていた。

 

「自分で組んだのか?」

 

「ガキの頃にちょっとな」

 

カズマの言葉に経験者だという事を理解し、納得するクロノ。

 

「そうか経験者か。でも、何でまたやろうと思ったんだ?」

 

「最近周りがハマっててさ、付き合いっての?どうせやるなら、強い方がいいだろ?後でデッキ調整も頼むわ。せいぜい強くしてくれよ?強いんだろ?お前」

 

そう言って不敵な笑みを浮かべるカズマ。

 

「クロノ君、裏で棚卸をしてますから、何かあったら読んでください。ヴァンガードの魅力を教えるのも、店員としての大事な仕事ですよ?がんばって」

 

「はい!」

 

「ふわぁ~・・・」

 

シンは棚卸で裏側に向かい、カズマはだるそうにあくびをしている。クロノはカズマにヴァンガードのルールを説明する。

 

「まず最初に、グレード0のカード1枚選び、FV(ファーストヴァンガード)としてセットする」

 

クロノとカズマはグレード0のFV(ファーストヴァンガード)をファイトテーブルに設置する。

 

「山札を5枚引く。ここで、1回だけ引き直しができる。変更したいカードを山札に戻して、シャッフルしたら、同じ枚数を山札から引く。手札からグレード1から3までのカードが揃うのがコツだ」

 

クロノとカズマはお互いに山札を5枚引き、互いに好きな枚数を山札にも出してシャッフルし、引き直す。

 

「で、本当はじゃんけんで先攻か後攻かを決めるんだけど、説明しやすいように今回は先攻は俺でいいか?」

 

「そこらへんは適当に」

 

「俺たちは、惑星クレイという異世界に行って、戦う事になる。イメージするんだ。俺たちがこれから戦う世界を。俺たちは今、何の力もない霊体としてクレイにいる。このままじゃ何もできない。だから・・・」

 

「あー、それいいから。昔聞いたし、すっ飛ばして、ルールだけ教えてくんない?」

 

カズマのまさかのイメージ拒否にクロノは少し慌てる。

 

「いやいやいや!でも、これ大事なことだし、ヴァンガードはイメージが大事なんだ!ユニットの力、ファイトの展開、相手の心理、イメージできたものが勝利を掴む!」

 

「じゃあまぁ、そういう事にしておいてやるからさぁ。で?」

 

「・・・まず、俺たちに力を与えてくれるユニットを呼び出す。それがヴァンガード・・・導くものという意味だ!」

 

「導く者ねぇ・・・」

 

「俺たちは、ヴァンガードにライドして、惑星クレイで戦う姿を得る。イメージするんだ。こいつが自分自身になる瞬間を!」

 

「やれやれ、やっとかよ」

 

クロノとカズマはFV(ファーストヴァンガード)を手にし、いよいよティーチングファイトが始まる。

 

「スタンドアップ・ヴァンガード!!クロノ・ドランG!」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート」

 

クロノ・ドラン・G  PW5000

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート  PW5000

 

「よし、まずは俺のスタンド&ドロー・・・つっても、最初のターンだから、ユニットはスタンドしているので、ドロー。カードを山札から1枚引く。続いてライドフェイズ。より強いユニットにライドさせる。ライド!クロノエトス・ジャッカル!ユニットにはいろんなスキルがあって、こいつは同じクランにライドしたら移動できるんだ。クロノ・ドラン・Gは先駆で移動!」

 

クロノエトス・ジャッカル  PW7000

 

「次はメンフェイズ。ヴァンガードと一緒に戦うユニットを呼び出す。コール!クロノエトス・ジャッカル!リアガード・・・ヴァンガードと共に戦う仲間のユニットたちだ」

 

「それも昔聞いた。だから、設定はもういいって」

 

「いやでもさ、本当、大事なことだから、改めてさ。先攻はアタックできないルールだから、俺のターンはこれで終わり」

 

  R    クロノエトス R

クロノエトス ドラン・G  R  クロノの手札4枚 山札43枚

 

「じゃあ次は俺だな」

 

「ああ。まずはスタンド&ドローから」

 

「ても最初はスタンドしてるから、ドローだけ、だろ?」

 

「よし、そして次は・・・」

 

「ライド。竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ  PW7000

 

「・・・さっきも言ったけど、ユニットにはスキルを持つ奴もいる。こいつは同じクランのユニットにライドされた時、リアガードとしてコールできる。手札から出さなくても、味方が1体増えるんだ」

 

「ふーん・・・。じゃあ、ルートを移動。それから、アビサル・オウルもだ」

 

アビサル・オウル  PW7000

 

アビサル ニーズ R

 R   ルート R

 

「これで準備はできた。じゃあバトルフェイズ。グレード0と1のユニットは、ブーストが使える。自分の前にいる奴を強くするんだ」

 

「そんじゃ、ルートのブースト、竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ヴァンガードが攻撃したら、ドライブチェックが発生する。山札から1枚引く」

 

「・・・『デスフェザー・イーグル(☆)』」

 

カズマは何も言わずにドライブチェックを引く。引いたのはクリティカルトリガーだ。

 

「さっそく引いたな。ここに特別な印のあるカードをトリガーていって、こいつが出ると有利になるんだ」

 

「あー、なんかあったなーそんなの」

 

「まず、どのトリガーもパワーアップする。パワーアップさせるのは、ヴァンガードでもリアガードでもいい。さらにトリガーによって特別な効果がある。これはクリティカルトリガー。相手に与えるダメージを1追加できるんだ」

 

「確か、パワーとクリティカルを乗せるユニットは、別々でもいいんだよな?」

 

「ああ」

 

「じゃあ、パワーはアビサル・オウル、クリティカルはヴァンガードに」

 

ニーズ(カズマ)は自身の杖をクロノエトスに突き出し、打撃を与える。

 

「これで、今のアタックはダメージ2・・・だろ?」

 

「ああ。ヴァンガードがダメージを喰らったら、ダメージチェックが発生する。今回は、ダメージが2だから、2回めくる『クロノダッシュ・ペッカリー』『クロノファング・タイガー・G』ここでトリガーが出ても発動するけど、何もなし。これがヴァンガードがダメージを受けた印だ。ここに6枚カードが溜まると・・・つまり、6回ダメージを受けたら、そこで負けだ。次はリアガードで攻撃だ」

 

「んじゃあ、さっきパワーアップさせたアビサル・オウルで、ヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『クロノボレー・ラビット(☆)』アタックしたユニットのパワーを、ガードするユニットのシールド値とパワーがうわまれば、ガード成功だ。ガードに使ったカードはドロップゾーンに置く。基本的にはこんな感じだ」

 

PW12000➡PW7000

PW12000➡PW7000+SH10000=17000  カズマの手札5枚 山札42枚  クロノのダメージ2枚

 

「ターンごとにヴァンガードにライド。グレードを上げて強くしながら、戦いの状況を整えていく。お互いのヴァンガードが、グレード3になると、さらにすごい技が使えるようになる」

 

「すごい技?」

 

「ま、それは後でのお楽しみってことで」

 

「んだよ、もったいつけやがって」

 

「まぁそう言うなってスタンド&ドロー・・・」

 

クロノがカードを1枚引くと、カズマが質問してくる。

 

「ちょっと待て。確認」

 

「なんだ?」

 

「トリガーって、確か4種類あったよな?さっきのクリティカル、ドロー、ヒール、スタンド・・・だっけ?」

 

「ああ。スタンドトリガーは攻撃し終えたレスト状態のリアガードをもう1度スタンド、攻撃できる状態にする」

 

「スタンドも、効果とパワーを別々に割り振れるんだよな?」

 

「ああ、そうだ。それから、ドロートリガーは山札から1枚引ける。引いたカードはトリガーチェックとは違うから、相手に見せずに手札に。ヒールトリガーはダメージを1回復する。ちなみに、ヒールトリガーもお互いのヴァンガードがグレード3以上だと、すごい技を使えるようになるけど・・・」

 

「そいつも後のお楽しみー、てか?」

 

「むっ・・・また後で説明する」

 

「あー、はいはい」

 

カズマのこのやり口にやりづらさを感じているクロノだった。

 

「き、気を取り直して・・・ライド!クロノビート・バッファロー!さらにクロノクロウ・モンキーをコール!」

 

クロノビート・バッファロー  PW9000

クロノクロウ・モンキー  PW9000

 

クロノクロウ クロノビート R

クロノエトス ドラン・G  R

 

「じゃあいくぜ!クロノエトスのブースト、クロノクロウでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』」

 

「クロノ・ドラン・Gのブースト、クロノビートでヴァンガードにアタック!」

 

「それもノーガード」

 

「ドライブチェック『クロノファング・タイガー・G』」

 

「ダメージチェック『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』」

 

「ターンエンド。お前のターンだ」

 

PW16000➡PW7000

PW14000➡PW7000  クロノの手札3枚 山札39枚  カズマのダメージ3枚

 

「んじゃ、今度こそ、スタンド&・・・ドローっと。・・・ライド。竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル  PW9000

 

「・・・なぁ、同じ列の前と後ろは入れ替えられんだよな?」

 

「ああ、そうだ」

 

「あー、そしたら、アビサル・オウルを移動。コール、竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ  PW9000

 

モルフェッサ リア・ファル R

 アビサル   ルート   R

 

「アビサル・オウルのブースト、モルフェッサでクロノクロウ・モンキーにアタック」

 

「ノーガード。クロノクロウは退却」

 

「んー、そしたら、ルートのブースト、リア・ファルでヴァンガードにアタック」

 

「ドライブチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー。えっと、リアガードは攻撃し終わってるから、パワーとクリティカルは全部ヴァンガード」

 

「じゃあダメージは2、ダメージチェックは2回だ。1枚目『クロノチャージ・ユニコーン』2枚目『クロノスピン・サーペント』トリガーなし」

 

カズマは自分のダメージとクロノのダメージに差がついて笑みを浮かべる。

 

「ターンエンド」

 

PW16000➡PW9000

PW14000➡PW9000  カズマの手札5枚 山札38枚  クロノのダメージ4枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!クロノジェット・ドラゴン・G!!」

 

クロノジェット・ドラゴン・G  PW11000

 

「コール!クロノファング・タイガー・G、クロノビート・バッファロー!」

 

クロノファング・タイガー・G  PW11000

 

「クロノビートのスキル!ヴァンガードがグレード3以上の十二支刻獣なら、パワープラス2000!」

 

クロノビート クロノジェット・G クロノファング・G

クロノエトス   ドラン・G       R

 

「クロノファング・Gでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『デスフェザー・イーグル(☆)』」

 

「クロノ・ドラン・Gのブースト、クロノジェット・Gでヴァンガードにアタック!グレード3はツインドライブの能力を持ってて、ドライブチェックが2回できる」

 

「ふーん、ならノーガードだな」

 

「ちなみにドライブチェックが2回以上になる場合は、1枚ずつパワーや効果をどう割り振るか決めるんだ。じゃあいくぞ。ツインドライブ『クロノジェット・ドラゴン』2枚目『クロノセラピー・ハムスター(治)』ヒールトリガー!ダメージを1減らせる。ただし、自分のダメージが相手より少なかった場合は回復しない。今は俺の方がダメージが多いから、今回はダメージ1回復」

 

「じゃあ、お互いのダメージが同じだった場合はどうなる?」

 

「その時もダメージは回復する」

 

「なるほどね。勉強になりました、せーんせ」

 

「・・・んん!で、今のトリガーのパワーはまだ攻撃してないリアガードのクロノビートに」

 

「ちっ。まぁ、クリティカルじゃないだけマシか。ダメージチェック『アビサル・オウル』ノートリガー」

 

「クロノエトスのブースト、クロノビートでヴァンガードにアタック」

 

「んー、ノーガード。ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』・・・」

 

「これで俺はターンエンドだ」

 

PW11000➡PW9000+SH10000=19000

PW16000➡PW9000

PW23000➡PW9000  クロノの手札3枚 山札34枚  カズマのダメージ5枚

 

「・・・逆転されちまった。けど・・・おかげで思い出してきたぜ!スタンド&ドロー!」

 

カズマは引いたカードを見て、一瞬だけ表情を曇らせる。それについてクロノは少し気がかりを感じる。

 

「・・・ライド!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード!!」

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード  PW11000

 

「よし、それじゃあさっき言ってた奴だけど、お互いのヴァンガードがグレード3になった時、ジェネレーションゾーンの解放を宣言できる!ここにいるGユニットをヴァンガードにストライドできるんだ」

 

「ストライド・・・」

 

「Gユニットは俺たちの未来のもう1つの形だ。なりたい自分、未知なる可能性を時空の壁を超越して引き寄せる!コストとして手札からユニットのグレードが合計3になるよう計算して、カードをドロップゾーンに置く。イメージするんだ。新たな可能性を掴んだ、未来の自分を!」

 

「・・・。ジェネレーションゾーン解放!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』グレード3

 

ルアード(カズマ)に魔法陣が張り、魔法陣の周りに炎が溢れる。炎が晴れるとそこには、複数の魔法陣と未来の姿を得たルアードがそこにいた。

 

「ストライド・・・ジェネレーション!!天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード!!!!」

 

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードの超越(ストライド)スキル!」

 

「!」

 

「カウンターブラスト!リアガード1体、ルートを退却!山札からグレード1以下のユニットを2体まで選びコールできる!アビサル・オウル、竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズをスペリオルコール!

ついでにルートのGB(ジェネレーションブレイク)!ルートが効果かコストで退却した時、ルートをソウルに!カウンターブラスト!このターン中、前列のニーズにパワープラス5000!」

 

カズマの手際のいい動きにクロノは驚き、目を見開いていた。いや、それよりも、カズマの楽しそうな表情を見て見開いているのかもしれない。

 

「・・・ん?何か間違ってたか?」

 

「ああ・・・いや・・・」

 

「確か、ストライドした時、こいつの能力を使えると思ったんだけど・・・」

 

「お、おう・・・。それが超越(ストライド)スキルだ。それから、Gユニットがストライドした時、元のヴァンガードはハーツとなり、Gユニットはその名前とパワーを得る」

 

モルフェッサ ルアード アビサル

アビサル    R   ニーズ

 

「んじゃ、そういう事で、天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。さらなる可能性を得た存在であるGユニットはトリプルドライブを持つ!」

 

「・・・ってことは、ドライブチェックで3枚カードがめくれるんだな?いくぜ!トリプルドライブ『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』『デススプレイ・ドラゴン』『グリム・リーパー(☆)』おらぁ!クリティカルだ!パワーはモルフェッサに、クリティカルはヴァンガードだ!!

 

ルアード(カズマ)はクロノジェット・Gに連続で攻撃し、攻撃している間にはった魔法陣から赤い雷鳴がクロノジェット・Gに直撃させる。

 

「ぐわああああああああ!!」

 

「おらぁ!ぶっとべぇえ!!」

 

さらに追撃としてルアード(カズマ)の竜の腕から放った魔力の焔がクロノジェット・Gを飲み込む。

 

「ぐぅ!ダメージチェック『クロノクロウ・モンキー』『スチームブレス・ドラゴン』(こいつ・・・)」

 

「ニーズのブースト、でアビサル・オウルヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『クロノタイマー・レグホン(醒)』」

 

「ニーズのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!同じ縦列にいるアビサル・オウルを退却!1枚ドロー!

アビサル・オウルのブースト、竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!遡る時乙女ウルル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノセラピー・ハムスター(治)』

 

遡る時乙女ウルル  SH15000

 

「!!」

 

「こいつはGガーディアン。ガードに特化したGユニットだ。まずはコストとして手札から1枚、ドロップゾーンに置く。そしたら、GゾーンからGガーディアンをガーディアンサークルに置くことができる。バトル終了時、Gガーディアンは表でGゾーンに戻る。シールド値が高くて、追加で能力も持ってるGガーディアン。ただし、Gゾーンの表のGガーディアンが4枚以上になると使えないから注意な。ヴァンガードのGユニットも、ターンの最後にGゾーンに戻る」

 

「・・・ターンエンド」

 

PW26000➡PW11000

PW19000➡PW11000+SH10000=21000

PW21000➡PW11000+SH15000=26000  カズマの手札7枚 山札29枚  クロノのダメージ5枚

 

「・・・つーかすげぇよお前」

 

「ああ?」

 

「危なかったぜ。ジェネレーションガードしなけりゃ、今のターンでやられてたかもな。スタンド&ドロー!ジェネレーションゾーン解放!!ストライドジェネレーション!!!超刻獣(メタパルサー)スプリット・ペガサス!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』

 

超刻獣(メタパルサー)スプリット・ペガサス  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

「コール!クロノチャージ・ユニコーン!」

 

クロノチャージ・ユニコーン  PW6000

 

「クロノチャージのスキル!十二支刻獣であるクロノファング・Gにパワープラス3000!」

 

クロノビート スプリット クロノファング・G

クロノエトス ドラン・G  クロノチャージ

 

(くっ・・・ヴァンガードのアタックを守るのに、最低でも25000・・・左右のリアガードに10000・・・トリガーが1枚でも出たら・・・足りねぇ・・・)

 

この状況に何かを悟ったのか、カズマはフッと笑みを浮かべる。

 

「いっくぜええええええ!!」

 

「・・・やーめた」

 

「⁉」

 

アタックに入ろうとした時、カズマがサレンダーしてきた。つまりは負けを認めたことを意味している。これにはクロノは驚愕する。

 

「もういい。俺の負け。さすがジェネなんちゃらだわ。すげぇすげぇ」

 

負けを認めたカズマはせっせと自分のデッキを片付けようとする。それを止めようとするクロノ。

 

「お、おい待てよ!まだ決着はついてないだろ⁉」

 

「もう詰んでんだ。これ以上やったって意味ねぇよ」

 

「いやだからって!最後まで粘れよ!諦めるようなとこじゃねぇだろ⁉自分の可能性を信じて続ければ・・・」

 

「それって、何の得になんの?」

 

カズマの言葉に唖然となったクロノはカズマの山札の上を1枚めくる。出てきたのはアビス・グラール、ヒールトリガーだ。

 

「見ろ!ヒールトリガーだ!続けてればチャンスはあったかも・・・」

 

「!触んじゃねぇ!!!!」

 

カズマは声を荒げてクロノからカードを取り上げる。クロノはこれには驚いていた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ・・・」

 

「わ、悪い・・・」

 

「!・・・・・・」

 

静寂な空気の中、棚卸をしていたシンが尋ねる。

 

「どうかしましたか?クロノ君?」

 

「あ・・・いや・・・」

 

「いやぁ、何でもないっすよ。新導だっけ?バイト、がんばれよ」

 

「お、おい待てって!」

 

カズマはデッキを鞄にしまい、鞄を持って店から出ていく。クロノは呼び止めようとしたが、もう姿はない。

 

(あのまま続けてれば、勝てたかもしれないのに・・・すっげぇイメージ力だったのに・・・何でだよ・・・?)

 

クロノの脳裏には、カズマの楽しそうな顔と、強いイメージ力が残っているのであった。

 

to be continued…




クロノ「あいつ・・・何でだよ?どうして・・・?」

シン「どうかしましたか、クロノ君?」

クロノ「ああ・・・いや・・・」

シン「そうだ!下でお好み焼きでも食べませんか?サービスデーで全部増々特盛りDXが半額なんです!」

クロノ「それって・・・絶対食いきれないやつじゃないっすか?」

シン「ファイターに必要なのは、諦めない心です。ほらほら、行きますよ!」

クロノ「えっ、わっ・・・シンさん!」

TURN120「カズマの儀式」


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カズマの儀式

今回は久しぶりにお昼に投稿しました。

今回でクロノ君が無事チームを結成することができたお話です。

次回はユイちゃん視点に戻っていきます。

それではどうぞ!


カードキャピタル2号店、バイト店員であるクロノは遊びに来たタイヨウに今日来た晴見の制服を着た男子高校生、東海林カズマのことを話していた。

 

「気になるファイター?どんな人なんです?」

 

「俺と同じ晴見の1年なんだけど、ティーチングを頼みたいって来てさ。すげぇイメージを感じて、楽しそうにやってたんだ。・・・途中までは」

 

「途中までは?」

 

「いきなりファイトをやめて、帰っちまったんだ」

 

「えっ⁉」

 

「あそこで粘ってれば、逆転の可能性もあったのに・・・」

 

クロノの脳裏にはカズマが取り乱し、自身のカードを取り上げる姿があった。

 

「クロノさんが強すぎて、怖がらせちゃったんじゃないですか?」

 

「なっ!ちげぇよ!そりゃあ俺も熱くなったかもしれないけど・・・」

 

「わ、すみません!」

 

タイヨウの何気ない一言にクロノは少しだけ憤慨する。

 

「クロノ君、そっちが終わったら、倉庫の棚卸も頼みますよ」

 

「あ、はい!ごめんな」

 

「はい」

 

クロノはタイヨウと別れ、倉庫の棚卸に向かう。残ったタイヨウはクロノが教えてくれたファイター、東海林カズマについて考える。

 

 

 

TURN120「カズマの儀式」

 

 

翌日、晴見高校の下駄箱のある場所に向かうと、偶然にもカズマと鉢合わせる。上靴に履き終えたカズマは何事もなく学校に入ろうとするとクロノが呼び止める。

 

「あっ、なぁ!この間のファイトのことなんだけど・・・」

 

「ああ、あれな。わりぃわりぃ。コツはだいたいわかったから、もういっかと思ってよ。あんがとなー」

 

「あっ・・・」

 

さらっと言って、カズマに逃げられるクロノ。そこにクミとピンクの髪でメガネをかけた男子高校生が話しかける。

 

「新導君?」

 

「岡崎。それにケイスケも」

 

「おはよう、クロノ」

 

メガネをかけた男子高校生の名は和泉ケイスケ。クミのクラスメイトでクロノとは同級生の友人だ。

 

「おはよ~。新導君、うちのクラスの東海林君とお友達なの?」

 

「うちのクラス・・・?」

 

クミとケイスケのクラスという事にクロノは反応する。

 

 

昼休み、クロノはケイスケからカズマについて改めての話を聞いていた。

 

「東海林カズマ・・・真面目に授業を受けているわけではないが、意外にも成績はいいみたいだぞ。部活もやっていないし、いつも1人でいることが多いな。それから、あまり大きい声では言えないんだが、何やらガラの悪い連中とつるんでいるという話も聞く」

 

クロノは東海林カズマという人物を少しは理解できたが、まだわからない部分があるので、少し考えるクロノ。

 

「・・・それはそうとクロノ、お前、部活はやっていなかったな?」

 

「え?そうだけど・・・?」

 

「実は僕も部活をやっているんだが、どうだ?僕と一緒に部活動しないか?」

 

「お前部活やってたのか?なんていう部活なんだ?」

 

「アイドル観察研究部だ!」

 

「・・・お前が平常運転で安心したよ」

 

ケイスケは度がつくほどのアイドルオタクでその勢いはついに部活に入って勧誘するまでに増していった。

 

「絶対に損はさせん!どうだ、やってみる気はないか?」

 

「あー、せっかくの誘いだけど、遠慮しとくぜ。ほら俺、バイトもあるし・・・」

 

「む、そういえばそうだったな。それはすまなかったな。だがもし興味がわいたら僕に言ってくれ。僕はいつでも君を歓迎するぞ」

 

「お、おう。じゃあ、俺はこの辺で・・・じゃあな!」

 

クロノはケイスケの勧誘から逃げるように自分の教室の中へと入っていった。

 

 

放課後、カズマがさっさと帰宅しようと下駄箱のところまで向かっていると、下駄箱でカズマを待ち伏せていたクロノがいた。

 

「俺ともう1度ファイトしてくれないか?続けてたら勝てたかもしれない。デッキはちゃんとお前に応えていた。今度こそ本気でやろうぜ!絶対熱いファイトになるから!」

 

「それが何の得になるんだよ」

 

カズマは自分の靴を履いた後、クロノの下駄箱を開け、クロノの靴を取り出す。

 

「そぉらよ!」

 

「あっ!」

 

カズマはクロノの靴を廊下側に放り投げる。クロノが靴に気をとられているすきをついてダッシュで逃げ去る。

 

「お、おい!」

 

クロノはカズマを追いかけようとしたが、すでにその姿はなかった。

 

 

私服に着替えたクロノは川沿いを歩いていた。

 

「たく、なんなんだよあいつ・・・」

 

『それが何の得になるんだよ』

 

クロノは少し愚痴り、カズマの言葉を思い返していた。そんな時、前を走り抜ける人物を目撃する。その人物はガラの悪そうな不良と一緒にいるカズマだった。カズマは一緒にいた不良と共に工事中の廃ビルに入っていく。それを見たクロノは少し様子を見に廃ビルに入っていく。カズマを探していると、少しだけ開いていた扉の奥から声が聞こえてきた。クロノは扉の奥を覗いてみると、カズマがガラの悪そうな連中と楽しそうファイトしている姿が映っている。

 

「それじゃ、スキルを発動して、コール、コール、コール!」

 

「マジか⁉」

 

「カズマ、この間とは違うんじゃねぇか?」

 

「ちょっとコツを思い出してな」

 

「なんだよそれ⁉」

 

「こっからが本番だぜ!ヴァンガードにアタック!」

 

「ああ!」

 

「まだまだ!俺がちっと本気出せばこんなもんよ!」

 

クロノが様子を見ていると、足が少し動き・・・

 

カランッカラララッ!

 

足元にあった鉄パイプを落としてしまった。それによって不良たちは警戒が現れる。カズマが窓の外を見てみると慌てて逃げだしているクロノの姿を目撃する。

 

「・・・あの野郎・・・」

 

 

翌日、クロノはカードキャピタル2号店で仕事をこなしながらカズマが昨日廃ビルに入っていったという事をタイヨウに教えている。

 

「工事中のビルで?」

 

「ああ。川沿いの使ってねぇビルあるだろ?あそこで楽しそうにファイトしてた」

 

「じゃあ、ヴァンガードが嫌になったわけじゃないんですね」

 

「多分な」

 

「何でクロノさんのファイトだけ途中でやめちゃったんですか⁉」

 

「それはこっちが知りたいっての・・・」

 

「むぅ・・・せっかくのクロノさんのティーチングなのに・・・」

 

クロノとタイヨウは途中でファイトをやめる理由がわからないゆえに少しだけ困惑している。そこにシンがクロノに声をかける。

 

「クロノ君、あちらのお客様にデッキのアドバイスをしてくれませんか?」

 

「あ、はい!」

 

クロノは他のお客のデッキアドバイスのためにカウンターから離れる。タイヨウはカズマのことを考え、意を決して店から出ていく。

 

(クロノさんがあんなに気にしているファイター・・・どんな人なのか・・・僕も確かめてみたい!)

 

タイヨウはそんな思いを持って、廃ビルに向かっていくのであった。

 

 

廃ビルに入ったタイヨウはファイトができそうなテーブルがある部屋を見つけ、そこに足を踏み入れる。しかし扉に隠れていた不良がタイヨウに近づく。

 

「なんだぁ、このガキ?」

 

「へぇいいもん持ってんじゃねぇか」

 

不良の1人がタイヨウの手に持っていたデッキを無理やり奪い取る。

 

「か、返してください!」

 

「入場料代わりにもらっておくぜ」

 

もう1人の不良はタイヨウを押してロッカーに叩きつける。

 

「うぁ・・・だ、ダメです!それは・・・」

 

「そのへんにしておけよ」

 

部屋の奥にいたカズマが不良2人を止める。

 

「そいつ、うちの近所のガキでな、いつも遊んでくれってうるせぇんだ。そんなことより・・・ファイトで負けたんだ。コンビニで何か買って来いよ」

 

カズマは不良からパシリを頼むという形でタイヨウのデッキを奪い取る。

 

「・・・ちっ、わかったよ・・・」

 

不良たちは了承して廃ビルから出ていく。助けてもらったタイヨウはカズマの制服を見る。

 

(晴見高校の制服・・・じゃあ、この人が・・・)

 

カズマはタイヨウのデッキホルダーを見て、幼き記憶を思い返す。シャドウパラディンのデッキを受け取った日の思い出を。

 

「おい、ガキにとっちゃあ宝物だろ?何があろうと手放すんじゃねぇよ」

 

カズマはタイヨウにタイヨウのデッキを返す。

 

「あ、ありがとうございます・・・」

 

「ここは小学生が遊びに来るようなところじゃねぇ。さっさと帰れ」

 

「⁉僕は中学生です!!それに、遊びに来たんじゃありません」

 

タイヨウはデッキホルダーからデッキを取り出し、カズマに突き付ける。

 

「僕とファイトしてください!」

 

「・・・ファイトだぁ?」

 

「タイヨウ!」

 

そんな宣言と同時にバイトから上がったのか、クロノがやってくる。

 

「やっぱりここだったか!何やってんだよいきなり」

 

「すみません。でも、僕・・・」

 

「おい、グルグル頭。こんなガキまで使って、何なんだよお前?ストーカーか?」

 

「なっ⁉ちげぇよ!俺はただ・・・」

 

「クロノさんは関係ありません。それよりも、今は僕とファイトです!あなたの力を教えてください!」

 

「あのなぁ・・・」

 

見ず知らずの年下の少年にファイトに挑まれているこの状況にカズマは一言入れようとするが・・・

 

「待てタイヨウ。だったら俺が先だ。もう1度あの時の続きだ!」

 

「ずるいですクロノさん!僕が先に来たんですから僕が先です!」

 

「いや待て!先にファイトしてたのは俺なんだ!だからここは俺が!」

 

「僕ですって!」

 

「俺だって!」

 

「僕です!」

 

「俺だ!」

 

「じゃあファイトで決めますか?」

 

「おう!」

 

小学生と同レベルの争いが始まった。埒が明かないと思ったカズマはため息をついた。

 

「はぁ~、わかったわかった。ファイトすりゃいいんだろ?」

 

ファイトの了承を受け取ったクロノとタイヨウは笑みを浮かべる。

 

「ただし俺が勝ったら、二度と付きまとうんじゃねぇぞ?」

 

「はい!」

 

「わかった」

 

「先着順にしてやっか・・・そこの小学生、お前が相手だ」

 

「ありがとうございます!・・・⁉」

 

カズマの言葉に引っ掛かったタイヨウはカズマに物申す。

 

「あの、1ついいですか?」

 

「ああ?」

 

「僕は中学生です!」

 

一言言った後、タイヨウはテーブルにあるファイトマットにデッキを設置し、ファイトの準備を始める。カズマも成り行きながらも、ファイトの準備を始める。お互いに準備が終わったところで、ファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート!」

 

「早天の騎士コエル!」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート  PW5000

 

早天の騎士コエル  PW5000

 

「んじゃ、俺の先攻で、ドロー。ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ!ルートは移動!ターンエンド」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ  PW7000

 

 R  ニーズ R

ルート  R  R  カズマの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターンです!ドロー!朝影の騎士キマルクスにライド!コエルは移動!」

 

朝影の騎士キマルクス  PW8000

 

R キマルクス R

R  コエル  R

 

「コエルのブースト、キマルクスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『神聖魔道士プイス』」

 

「ダメージチェック『黙殺の騎士ギーヴァ』」

 

「ターンエンドです」

 

PW13000➡PW7000  タイヨウの手札6枚 山札42枚  カズマのダメージ1

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル  PW9000

 

 R  リア・ファル R

ルート   R    R

 

「リア・ファルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです!」

 

「ドライブチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『聖管の奏者ヘリー(醒)』スタンドトリガー!パワーはヴァンガードに!『春光の騎士ベリーモール』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000(+5000)➡PW8000(+5000)  カズマの手札6枚 山札40枚  タイヨウのダメージ2枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ライド!暁光の騎士イアゴー!イアゴーと、神聖魔道士プイスをコール!」

 

暁光の騎士イアゴー  PW10000

神聖魔道士プイス  PW9000

 

イアゴー イアゴー プイス

 R   コエル   R

 

「リアガードのイアゴーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ハウルオウル(引)』」

 

「プイスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『黒翼のソードブレイカー』」

 

「コエルのブースト、イアゴーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『神聖魔道士プイス』」

 

「ダメージチェック『グリム・リーパー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW10000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW15000➡PW9000(+5000)  タイヨウの手札5枚 山札38枚  カズマのダメージ2枚

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。ライド!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード!!」

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード  PW11000

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ、アビサル・オウル、黒翼のソードブレイカーをコール!」

 

アビサル・オウル  PW7000

黒翼のソードブレイカー  PW6000

 

ソードブレイカー ルアード アビサル

  ルート     R   ニーズ

 

「ルートのブースト、黒翼のソードブレイカーでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『暁光の騎士イアゴー』」

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「ツインドライブ『デススプレイ・ドラゴン』『アビス・グラール(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはアビサル・オウルに!」

 

ルアード(カズマ)は竜の腕で魔力の焔を放ち、焔はイアゴー(タイヨウ)を喰らい、飲み込ませていく。

 

「ダメージチェック『ぶるるがる』」

 

「ニーズのブースト、アビサル・オウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『目利き鑑定人ドナリー(引)』『神聖魔道士プイス』」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW10000

PW11000➡PW10000

PW19000➡PW10000+SH10000=20000  カズマの手札3枚 山札36枚  タイヨウのダメージ3枚

 

(この人の力・・・僕自身の目で見極める!)

 

(ダメージはタイヨウが3、カズマが1・・・序盤から積極的にコールしていく積極的なファイトは、昨日と同じか・・・。けど、次はタイヨウのストライドがくる。ファイトにはその人間の全てが現れる。みせてもらうぜ、東海林カズマ)

 

「ライド!旭光の騎士グルグウィント!!」

 

旭光の騎士グルグウィント  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!白熱の黄金騎士エブラウクス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『旭光の騎士グルグウィント』グレード3

 

白熱の黄金騎士エブラウクス  PW26000  ハーツ『旭光の騎士グルグウィント』

 

「エブラウクスのスキル発動!カウンターブラスト!ソウルブラスト『朝影の騎士キマルクス』山札の上から2枚見て、1体をスペリオルコール!春光の騎士ベリーモール!」

 

春光の騎士ベリーモール  PW9000

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上から4枚見て、日華の騎士ジェフリーをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

日華の騎士ジェフリー  PW7000

 

「ベリーモールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払って、山札の上から3枚見て、同じ縦列にもう1体ジェフリーをスペリオルコール!2体以上コールしたので、結束(ユナイト)条件達成!

ベリーモールの結束(ユナイト)!パワープラス2000!」

 

「ぞろぞろ出てきやがって・・・」

 

ベリーモール エブラウクス  プイス

ジェフリー   コエル   ジェフリー

 

「ジェフリーのブースト、ベリーモールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』」

 

「ジェフリーのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!ジェフリーをソウルに!1枚ドロー!

コエルのブースト、エブラウクスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ」

 

「トリプルドライブ『旭光の騎士グルグウィント』セカンドチェック『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはプイスに、クリティカルはエブラウクスに!サードチェック『スカーフェイス・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!」

 

「・・・っ!」

 

「パワーはプイスに、クリティカルはエブラウクスに!」

 

エブラウクス(タイヨウ)はルアード(カズマ)に接近し、縦斬りをお見舞する。斬撃を喰らったルアード(カズマ)はよろめく。

 

「ちぃ!ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』『デススプレイ・ドラゴン』」

 

「ジェフリーのブースト、プイスでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!暗黒騎士ルードヴィーク!」

 

暗黒騎士ルードヴィーク  SH15000

 

「これ以上させるかよ!スキル発動!グレード1以下のユニット、ソードブレイカーをガーディアンサークルへ!」

 

「ジェフリーの結束(ユナイト)!ジェフリーをソウルに!1枚ドロー!ターンエンドです」

 

PW18000➡PW11000

PW31000➡PW11000

PW28000➡PW11000+SH20000=31000  タイヨウの手札7枚 山札31枚  カズマのダメージ5枚

 

「ガキだと思ったら、やるじゃねぇか。けど、これで終わりにしてやるぜ!ストライドジェネレーション!!!暗黒竜カーニバル・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『デススプレイ・ドラゴン』グレード3

 

暗黒竜カーニバル・ドラゴン  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ルートを退却!ニーズとソードブレイカーをスペリオルコール!

ルートのGB(ジェネレーションブレイク)!ルートをソウルに!カウンターブラスト!ソードブレイカーにパワープラス5000!

ソードブレイカーのスキル!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』1枚ドロー!これでドロップゾーンに置かれたグレード1のカードは3枚以上・・・儀式(リチュアル)達成だ!」

 

儀式(リチュアル)とはドロップゾーンにあるグレード1のカードが指定された枚数分あれば発動できるシャドウパラディンの新しい能力だ。ヒールトリガーの時、ソードブレイカーをドロップゾーンに置いたのはこのためだ。

 

「カーニバル・ドラゴンのスキル!アビサル・オウルを退却!お前はリアガードを2体選んで、退却させな。退却しねぇ場合は、前列のユニット3体にパワープラス4000するぜ」

 

「・・・ベリーモールとプイスを退却」

 

「アビサル・オウルの儀式(リチュアル)(3)!ヴァンガードがルアードで、退却した時、カウンタチャージ!竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサをコール!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ  PW9000

 

ソードブレイカー カーニバル モルフェッサ

  ニーズ      R    ニーズ

 

「カーニバル・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード『神聖魔道士プリデリー』(コスト『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』)」

 

カーニバルは口から暗黒のブレスをグルグウィント(タイヨウ)に向けて放たれたが、プリデリーの魔法陣でそれを防がれる。

 

「トリプルドライブ『黙殺の騎士ギーヴァ』セカンドチェック『グリム・リーパー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てモルフェッサに!サードチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!」

 

「!」

 

「さっきのお返しだ。こっちも効果は全部モルフェッサに!」

 

(・・・デッキがあいつに応えてる・・・)

 

「ルートのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!儀式(リチュアル)(3)!パワープラス5000!」

 

「完全ガード『神聖魔道士プリデリー』(コスト『スカーフェイス・ライオン(☆)』)」

 

「くっ!ニーズのGB(ジェネレーションブレイク)!縦列にいるモルフェッサを退却!1枚ドロー!

ニーズのブースト、ソードブレイカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『曙光の騎士ゴルボドゥク』」

 

「くそっ!ニーズのスキル!ソードブレイカーを退却!1枚ドロー!ターンエンド!」

 

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW18000➡PW11000  カズマの手札6枚 山札25枚  タイヨウのダメージ4枚(裏2枚)

 

(あんだけやって・・・たったのダメージ1かよ・・・!)

 

「・・・だいたいわかりました」

 

「!」

 

「デッキもよく回っていますし、いい構築です。クロノさんが気にかけるのもわかります。でも・・・。ストライドジェネレーション!!!旭光剣欄グルグウィント!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『旭光の騎士グルグウィント』グレード3

 

旭光剣欄グルグウィント  PW26000  ハーツ『旭光の騎士グルグウィント』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上から4枚見て、キマルクスをスペリオルコール!パワープラス2000!ぶるるがるをコール!結束(ユナイト)達成!

コエルのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!コエルをソウルに送り、山札の上3枚見て、朝暘の騎士エダドゥスをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

朝暘の騎士エダドゥス  PW7000

 

「エダドゥスの結束(ユナイト)!パワープラス2000!さらに、ベリーモールとフレイム・オブ・ビクトリーをコール!

ベリーモールの結束(ユナイト)!パワープラス2000!」

 

フレイム・オブ・ビクトリー(☆)  PW4000

 

「旭光剣欄グルグウィントのGB(ジェネレーションブレイク)!|結束(ユナイト)!カウンターブラスト、ソウルブラスト『早天の騎士コエル』『暁光の騎士イアゴー』リアガード1体、パワープラス25000!全てのリアガードにパワープラス5000!これが僕の、ゴールドパラディンです!」

 

「こいつ・・・っ!」

 

ルアード(カズマ)が一歩下がると、後ろには足元がない。逃げ場はどこにもない状況だ。カズマを追い詰めている証拠だ。

 

「・・・投げるなら、今だぜ?」

 

「!!」

 

「お前、負けるのが怖いんだろ?この間みたいに決着がつく前に投げ出せばいい。そうすれば、勝つこともない代わりに、負けることもない」

 

「くっ・・・!!」

 

カズマはクロノが言われた通りに、サレンダーしようとするが、ルアードのカードを見て動きが止まり、昔の記憶を思い出す。超えられない存在を前にして、ヴァンガードをやめた日の記憶を。

 

「・・・るっせぇんだよ、いちいち・・・」

 

「「!」」

 

「黙って見てろ!はっ、この程度、守り切ってやる!こい!!」

 

ベリーモール グルグウィント ぶるるがる

エダドゥス   ビクトリー  キマルクス

 

「エダドゥスのブースト、ベリーモールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『グリム・リーパー(☆)』『デスフェザー・イーグル(☆)』『黙殺の騎士ギーヴァ』」

 

「フレイム・オブ・ビクトリーのブースト、旭光剣欄グルグウィントでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』(コスト『デススプレイ・ドラゴン』)

 

グルグウィント(タイヨウ)は太陽の光を纏った剣をルアード(カズマ)に向けて振るうが、エスラスがルアード(カズマ)を守り、直撃することはなかった。

 

「トリプルドライブ『朝暘の騎士エダドゥス』セカンドチェック『スカーフェイス・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てぶるるがるに!」

 

(もう1枚トリガーがきたら・・・防ぎきれねぇ・・・)

 

「サードチェック『どーんがる』・・・ノートリガー。キマルクスのブースト、ぶるるがるでヴァンガードにアタック!結束(ユナイト)!パワープラス5000!」

 

「ジェネレーションガード!!暗黒竜プロットメイカー・ドラゴン!!」

 

暗黒竜プロットメイカー・ドラゴン  SH15000

 

儀式(リチュアル)(3)!シールドプラス10000!」

 

「・・・っ!ターンエンド・・・」

 

PW32000➡PW11000+SH25000=36000

PW60000➡PW11000(完全ガード)

PW34000➡PW11000+SH25000=36000  タイヨウの手札3枚 山札24枚  カズマのダメージ5枚(裏1枚)

 

(くそっ!なんとか防ぎきったが・・・手札は0・・・。まだだ!まだ終わったわけじゃねぇ!次のドローで・・・)

 

カズマはユニットをスタンドした後、山札を1枚ドローした。引いたカードは竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル・・・グレード3じゃない。

 

(・・・ふ・・・これじゃあ・・・ストライドも出来やしねぇ・・・。あぁ・・・そうだったな・・・昔っから・・・どうせ俺には・・・)

 

カズマの脳裏に浮かんだのは、薄暗い部屋で1人、カードに囲まれて泣いていた幼い自分だった。泣いていた時、1つのカードに眩い光が放たれて・・・

 

「!!」

 

カズマが思い出したように目を向けたのは覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードだった。

 

「・・そっか・・・お前がいたじゃねぇか・・・」

 

「「?」」

 

「(待っててくれたのか・・・俺を勝たせてくれるって?)・・・いいぜ!」

 

カズマは意を決して、ルアードのスキルを宣言する。

 

「ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ドロップゾーンからノーマルユニットを2枚山札に戻すことで、支払わずにストライドできる!」

 

「コストを払わずにストライド⁉」

 

戻したカード『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』『黙殺の騎士ギーヴァ』

 

「喰らいつけ!!求める世界を掴むまで!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

「最後に勝つのは、この俺だ!!超越(ストライド)スキル!ニーズを退却!ニーズとアビサル・オウルをスペリオルコール!

ニーズの儀式(リチュアル)(3)!パワープラス2000!

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ソウルブラスト『秘められし才気(ドラグプリンス)ルート』Gゾーンから天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードを表に!Gゾーンの表の天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードの数だけ、グレード1をスペリオルコール!ニーズをスペリオルコール!

さらにスキルで、ドロップゾーンのグレード1の数だけ、パワープラス1000!合計でパワープラス6000!

モルフェッサのGB(ジェネレーションブレイク)!ドロップゾーンにいる時、グレードマイナス1!

ニーズの儀式(リチュアル)(3)!パワープラス2000!リア・ファルをコール!」

 

ニーズ ルアード リア・ファル

ニーズ アビサル   ニーズ

 

「これが俺の、ヴァンガードだ!!アビサル・オウルのブースト、天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ・・・(この攻撃・・・全ては防げない・・・ここは・・・)ノーガードです」

 

「トリプルドライブ『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』」

 

緊張が漂う空気の中、カズマの手は少しだけ震えていた。

 

「・・・応えろ・・・俺の声に!!『デスフェザー・イーグル(☆)』!クリティカル、トリガー。パワーはニーズに、クリティカルはルアードに!!」

 

ルアード(カズマ)は暗黒の魔力を竜の腕に纏い、グルグウィント(タイヨウ)に振るう。グルグウィント(タイヨウ)は魔力の腕に飲み込まれていった。

 

PW33000➡PW11000

 

ダメージチェック『日華の騎士ジェフリー』『残陽の騎士ヘンリネス』

 

カズマのダメージ5枚  タイヨウのダメージ6枚  勝者カズマ

 

「・・・勝ったのか・・・俺が・・・?」

 

自分でも勝ったことに驚いているカズマは、1つ大事なことを思い出すことができた。

 

「・・・そうか、これが・・・ヴァンガードだったよな・・・」

 

「お前のデッキが応えてくれたんだ。ドロップゾーンに積まれていったカードたちが、儀式(リチュアル)の力を発揮して、最後のストライドに繋がった。お前のファイトそのものが、お前を導いたんだよ」

 

カズマは積み重ねていって、力を発揮したユニットたちを見て笑みを浮かべる。そこでクロノが本題に入る。

 

「・・・なぁ、俺たちのチームに入らないか?」

 

「!」

 

「クロノさん?」

 

「俺たちは今、U20(アンダートゥエンティ)に挑戦しようと思ってる。そのためにはお互い、競い合える仲間が必要なんだ。お前なら絶対、もっと強くなれる。今の自分を超えて、前に進んでみたいと思わねぇか?」

 

「・・・ふん、興味ねぇよ。俺が勝ったんだから、二度と付きまとうな」

 

クロノの勧誘にカズマは断りを入れたが・・・

 

「確かに、まだまだ伸びしろがありそうですし、何よりクロノさんが見込んだファイターですしね。いいですよ、僕たちのチームに入っても」

 

「お前なぁ・・・」

 

「よし!明日からさっそく特訓だな!」

 

「そういえば、普及協会でレジェンドコーチ制度っていうのが始まったみたいですよ?」

 

「おお、あれか!申し込んでみるか!」

 

話を全く聞いていないクロノとタイヨウがカズマがチームに入った前提でそんな話をしている。

 

「・・・はぁ、お前らほんとバカだな・・・」

 

「ん?どうせ暇なんだろ?たまにはちょっとぐらい、バカになってみろよ」

 

「・・・・・・・・・あ゛っ~!!」

 

カズマは苛立ちながら、頭をかきだす。

 

そして翌日、ドラエン支部の掲示板にクロノ、タイヨウ、カズマの名前が書いてあるくしゃくしゃな申請用紙が貼られていた。そんなこんなでクロノはU20(アンダートゥエンティ)に出場するチームを結成したのであった。

 

to be continued…




クロノ「これでチームもできて、U20【アンダートゥエンティ】に向けて一直線だ!頑張ろうな、タイヨウ!」

タイヨウ「はい!これからよろしくお願いしますね、カズマさん!」

カズマ「俺はただの暇つぶしだかんな。てかいきなり名前呼びかよ、馴れ馴れしい」

タイヨウ「え~?じゃあ、東海林さん?」

クロノ「んー、何かイメージ違うなぁ・・・」

タイヨウ「じゃあ、カズマ先輩!」

クロノ「カズマ君、カズマちゃん、カズマ様・・・」

カズマ「・・・カズマさんでいい」

TURN121「心に秘めし刃」


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心に秘めし刃

今回はオリジナル、ユイちゃんの回です。

ファイトの回でもあるのでアリスちゃんのクランもわかっちゃいます。

それでは、どうぞ!


時間は遡り、宮地学園高等部の教室の昼休み、クラスの生徒たちは銀髪の長髪に赤い瞳の女子生徒に様々な質問をしていた。

 

その女子生徒の名は天音アリス。静岡県からこの東京に引っ越してきて、宮地学園高等部に通う事になったいわば転校生だ。

 

「天音さん、好きな食べ物は何?」

 

「うーん、辛いものは何でも好きかな」

 

「じゃあ次私ね!趣味とかは?」

 

「ゲームかな」

 

「どんなゲームが好きなの?」

 

「シューティング、RPG、謎解き、恋愛系とか、とりあえずいっぱいあるね」

 

「じゃあ俺!彼氏とかいる?」

 

「彼氏いない歴絶賛更新中。だからと言って、君が好きになるなんてことはない」

 

「ぐはっ!」

 

休み時間も質問にあっているため、正直今すぐにでも逃げて昼食にありつきたいのだが生徒たちの勢いはまだ収まらない。そこに助け船が出る。ユイの友人がアリスに声をかける。

 

「天音さん、佐倉さんが呼んでたよ。屋上で待ってるってさ」

 

「そっか。待たせるのも申し訳ないよね。わざわざ教えてくれてありがとう」

 

「じゃああたし、先生に呼ばれてるからこれで」

 

「うん。じゃあ、僕も呼ばれてるから、また後で」

 

アリスは自分のカバンを持って教室から出て屋上に向かうのであった。

 

 

 

TURN121「心に秘めし刃」

 

 

 

宮地学園高等部の屋上、ユイは屋上から見える景色を見ながら呼び人を待っている。屋上に入る扉の開ける音が聞こえた。ユイがそちらに顔を向けるとそこには転校生のアリスがそこにいた。

 

「お、来たね。いやぁ、ごめん。すぐに話そうかと思ってたけど、転校生ともなると、質問が長くなっちゃうからね。こうした方が2人で話しやすいでしょ?」

 

「まぁ、こっちもそのおかげで質問地獄から解放されたよ。それより、君がこの学園の生徒だってこと、知らなかったよ」

 

「言ってなかったからね。でもこっちも驚いたよ。まさか転校生としてここに来るなんて思わなかったからね」

 

「ここ、グローバルに適した学校なんだってね?自立に役に立つものが学べそうだからここに引っ越す前に調べてきた」

 

「へぇ、天音さんも考えてるんだ・・・やっぱり立派だよ」

 

「どやぁ」

 

アリスはユイに褒められてどや顔をしている。どうやらアリスは親しくなった相手に褒められるとどや顔になる癖があるようだ。

 

「天音さんを呼んだのは、東京の街には慣れたかなって思ったんだけど・・・」

 

「そんなすぐに慣れるわけないじゃん。引っ越してまだ1日しか経ってないし」

 

「はは、だよね。だから慣れる前にまず町を知っていくことが大切だと思って、屋上を呼んだんだ。ほら、景色を見てごらん」

 

アリスはユイに言われるがまま指を指した方向に視線を向ける。そこには、町の風景が広がっていた。

 

「ここ、いい場所でしょ?ここからなら、少しだけど町の風景が見られるから気に入ってるんだ」

 

「・・・きれい・・・」

 

屋上から見える町の風景を見て、アリスは思った事を呟く。

 

「静岡には静岡なりのいいところもあるかもしれないけど、東京だって負けてないでしょ?」

 

「・・・そうだね。でも、僕は東京のいいところまだ全然知らない・・・」

 

「それはこれから知っていけばいいよ。それに、東京のこといろいろ教えてあげるって、約束したからね」

 

「そういえばそうだったね。本当、何から何までありがとう」

 

「そうだ!明日町の方を案内するよ!わかってるのが自分の住む家と学校の通学路だけじゃ寂しいでしょ?」

 

「ん。そうしてもらえると助かる。どこで買い物をすればいいのかわからなかったし」

 

明日は町を見て回るというユイの意見にアリスは賛成する。

 

「よし、じゃあそういう事でご飯にしよっか。はーお腹すいたー」

 

ユイは持ってきた弁当と買ってきたパンを取り出す。

 

「やっとご飯が食べられる。よいしょ・・・」

 

「・・・えっ・・・」

 

アリスは自分のカバンの中から昼食を取り出す。取り出したのはコンビニ弁当・・・なのだがその数は1つだけじゃなく、最低でも10個はある。つまりは、かなりの大食らいだ。それを見たユイは素っ頓狂な声を上げる。

 

「いただきます」

 

「あ、あのー、天音さん?それ、全部食べるつもり・・・?」

 

「そうだけど?まぁ、これでも少ない方なんだけど、生活費の安定のため、これで我慢はしてるんだけど、それが何か?」

 

「・・・すごい食欲だなぁ・・・」

 

ユイはアリスの食欲に驚きつつ、弁当を食べるのであった。

 

 

翌日、宮地学園高等部の授業が終わり放課後、アリスは教科書と筆記用具を鞄にしまっているところ、ユイが声をかける。

 

「天音さん、昨日の約束覚えてる?東京の街を見て回るっていう」

 

「ああ、覚えてるよ。昨日の今日だもの。ちょっと待ってて、すぐに終わるから」

 

アリスは最後にノートを鞄に入れて、帰宅の準備が整った。

 

「お待たせ。東京の町、楽しみ・・・」

 

「期待以上のものになるとうれしいな。それじゃあ、いこっか」

 

ユイとアリスは宮地学園を出て、ユイの東京の町案内ツアーが始まった。

 

 

ユイとアリスは町を見て回り、次は浅草に向かっている。

 

「浅草は私の実家があるところでね、おいしいものやおもしろいものがたくさんあるんだよ」

 

「へ~。・・・確かに結構にぎわっているね」

 

浅草に到着した2人が最初に向かったのはユイの実家である八百屋佐倉店だ。

 

「ここが、私の実家、八百屋佐倉店だよ。新鮮な野菜やおいしい漬物も売ってるよ」

 

「佐倉さんの実家って八百屋だったんだ。ちょっと意外・・・」

 

「みんなからよくそう言われるよ」

 

八百屋がユイの実家だと知ったアリスは本当に意外そうな表情をしている。そこにユイの母親、佐倉キョウコが顔を出す。

 

「あらユイ、おかえり。その子はお友達?」

 

「ただいま。うん、昨日に話したでしょ?静岡から来た転校生のことを。この子がそうなの」

 

「ああ、その子が。初めまして、ユイの母の佐倉キョウコです。よろしくね?」

 

「・・・どうも・・・」

 

キョウコの挨拶にアリスは軽いお辞儀で挨拶をする。

 

「ユイって、いろいろと落ち着きがないところもあるでしょ?変なことされたら反撃しちゃいなさいね?」

 

「ちょっ、娘の目の前で何言ってんのママ⁉」

 

「いえ、普通にいい子だと思いますよ。まだよく知らないですが」

 

「そう?それはよかった。あ、そうだ。お近づきの印と言っては何だけど・・・ちょっと待っててね」

 

キョウコは思い出したかのように八百屋の中に入っていく。

 

「・・・佐倉さんのお母さん、雰囲気全然似てないね」

 

「何それ?どういう意味なのか説明してほしいんだけど」

 

2人と話している間にキョウコがタッパーを持ってきた。中には漬物が入ってた。

 

「これ、うちの新作の漬物なんだけど、よかったら食べてみる?」

 

「!いただきます」

 

「うわっ、やっぱり食べ物の食いつき早!」

 

アリスは漬物を1つ取って口に運ぶ。

 

「・・・おいしい・・・。もっともらっていいですか?」

 

「ええ、いいわよ。なんだったら持って帰ってもいいわよ?」

 

「じゃあ、いただいていきます。タッパーは後日返すってことで・・・」

 

「ねぇ、そろそろいこうよ。他にも見せたいものがいっぱいあるからさ」

 

「あ、うん。じゃあ、また・・・」

 

「またね。買い物する際は、うちをご贔屓にね」

 

ユイとアリスは浅草を見て回ろうと、その場を後にする。2人が離れたと同時に、ユイの父、佐倉ゲンゾウが配達から戻ってきた。

 

「今戻ったぞ」

 

「おかえりなさい。さっきユイの友達が来てたわよ。それも静岡から来たっていう」

 

「うむぅ、もう少し早く帰ってれば挨拶できたかもしれんかったな・・・」

 

「まぁいいじゃない。またくると思うから」

 

ゲンゾウは残念そうな表情をし、キョウコがゲンゾウをなだめる。

 

 

町を見て回って、すっかり夕方になった頃、ユイとアリスは川沿いの道を歩いていた。

 

「今日はありがとう。おかげで東京のことだんだんとわかってきたよ」

 

「うんうん、それはよかった。じゃあ最後にとっておきの場所を案内するよ!きっと気に入るよ~?」

 

「?何?そんなもったいぶって・・・」

 

「いいからいいから。さぁ、ついてきて~」

 

ユイはアリスをとっておきの場所に案内する。

 

 

ユイが言っているとっておきの場所とは赤い建物が特徴的、ドラゴン・エンパイア支部だった。2人は現在、ドラエン支部のエントランスにいる。

 

「ここは?」

 

「ここはヴァンガード普及協会のドラゴン・エンパイア支部!」

 

ヴァンガードの単語を聞いて、アリスはあまり面白くなさそうな表情をしている。

 

「ヴァンガード?」

 

「そう、今人気のカードゲーム!何でここを紹介したかというと、何を隠そう私は、ドラエン支部のスタッフなんです!」

 

「ふーん・・・まぁ、僕には関係ないことだね・・・僕、ヴァンガードやめてるし」

 

ユイにとって聞き捨てならないことを聞いて、アリスを真剣な表情で見つめる。

 

「今、聞き捨てならないことを言ったね?その言い方だと昔ヴァンガードをやってたってこと?」

 

「昔の・・・多分小学生くらいの話だよ」

 

「小学生の頃やってたのにヴァンガードをやめた?何でやめたのか理由をきかせてもらえないかな?」

 

ユイがヴァンガードをやめた理由を問いていると、アリスはため息を少しこぼす。

 

「そりゃ最初は君みたいに純粋な気持ちを持っていたさ。けどね、対戦相手は大した実力も持っていなくて、何にも熱くなれなくて、面白みもなくなっていった。同等に見合う競い合う相手もいなくて、おもしろさも感じられなくなって、これ以上続けても意味ないなって思った。だからヴァンガードをやめた。それ以外に何か理由がいるの?」

 

自分と同等の実力を持った者がいない、競い合う相手がいなくなった。アリスがヴァンガードをやめた理由がそれだとユイは考える。

 

「・・・ねぇ、ヴァンガードのデッキ、今持ってる?」

 

「デッキ?自分で作ったデッキっていうのもあって、捨てるに捨てられないから一応持ってるけど?」

 

デッキを持ってると聞いたユイは自身のデッキを取り出し、アリスに突き付ける。

 

「天音さん、デッキを持ってるなら、私とファイトだ」

 

「話聞いてた?僕はヴァンガードは・・・」

 

「ヴァンガードは、天音さんが思ってるようなものじゃない。世界には、想像もできないほどの強いファイターは山ほどいる。もっと世界を広げれば、競い合える相手なんていくらでもいる」

 

「・・・・・・」

 

「それとも、負けるのが怖くなったとか?」

 

ユイの言葉を聞いてアリスは少し眉を顰める。

 

「・・・あらゆるゲームを攻略してきた僕が負けるのが怖いだって?そんなわけないだろ。・・・いいよ、これが本当の最後のファイトと思って、受けてやる!」

 

アリスは自分のカバンから持っていたヴァンガードのデッキを取り出す。2人はファイトテーブルに向かい、自身のデッキを設置する。

 

「一応ルール教えようか?結構長くやってなかったでしょ?」

 

「ルールくらい覚えてる。説明しなくていい」

 

アリスは手慣れた動きでファイトの準備を進めている。それを見たユイも説明は不要と思い、自分も準備を進める。準備を終えて、ファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・ザ(ル)・ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

「リザードソルジャー・コンロー!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ  PW5000

 

リザードソルジャー・コンロー  PW5000

 

「私の先攻!ドロー!ライド!イニグマン・ブラン!グランホープは移動!ターンエンド!」

 

イニグマン・ブラン  PW7000

 

R  ブラン   R

R グランホープ R  ユイの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターン、スタンド&ドロー。ライド!ドラゴンナイト・ナーデル!コンローは移動!」

 

ドラゴンナイトナーデル  PW7000

 

R ナーデル R

R コンロー R

 

「コンローのブースト、ナーデルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ドラゴニック・バーンアウト』」

 

「(バーンアウト?完全にブレードマスターで占めてるわけじゃないのか・・・)ダメージチェック『コマンダーローレル』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW7000  アリスの手札6枚 山札42枚  ユイのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!イニグマン・ヘルム!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランベレーをコール!」

 

イニグマン・ヘルム  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランベレー  PW8000

 

グランベレー  ヘルム   R

  R    グランホープ R

 

「グランベレーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『英気の炎アエトニキ』」

 

「グランホープのブースト、イニグマン・ヘルムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』」

 

「ダメージチェック『バーサークロード・ドラゴン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW8000➡PW7000

PW14000➡PW7000  ユイの手札5枚 山札40枚  アリスのダメージ2

 

「僕のターン。スタンド&ドロー。ライド!ドラゴニック・バーンアウト!」

 

ドラゴニック・バーンアウト  PW9000

 

R バーンアウト R

R  コンロー  R

 

「コンローのブースト、バーンアウトでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!セカンドチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「ターンエンド」

 

PW14000(+5000)➡PW9000(+5000)  アリスの手札7枚 山札38枚  ユイのダメージ3枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!駆け抜けろ!銀河を瞬く新たな英雄!ライド!駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ!!」

 

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ  PW11000

 

「イニグマン・ブラン、イニグマン・ヘルムをコール!」

 

グランベレー グランギャロップ ヘルム

 ヘルム    グランホープ   R

 

「イニグマン・ヘルムでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』」

 

「グランホープのブースト、グランギャロップでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『イニグマン・ゼファー』『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』ドロートリガー!パワーはグランベレー、1枚ドロー!」

 

グランギャロップは足のブースターを使ってバーンアウトに近づき、剣を振り下ろし斬撃を与える。

 

「ダメージチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーをヴァンガード、1枚ドロー」

 

「イニグマン・ブランのブースト、グランベレーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW16000➡PW9000(+5000)

PW20000➡PW14000+SH10000=24000  ユイの手札6枚 山札34枚  アリスのダメージ3枚

 

「僕のターン。スタンド&ドロー。ライド!ドラゴニック・ブレードマスター!!」

 

ドラゴニック・ブレードマスター  PW11000

 

(マモルさんと同じブレードマスター・・・天音さんの使うかげろう・・・この目で見極める。そして教えるんだ!ヴァンガードは楽しいものだって!)

 

「ストライドジェネレーション!!!覇天皇竜ボーテックス・デザイア!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・オーバーロード"TheЯe-birth(ザ・リバース)"』グレード3

 

覇天皇竜ボーテックス・デザイア  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、グランホープを退却!ナーデル、ドラゴニック・バーンアウトをコール!

バーンアウトのスキル!ドロップゾーンにあるオーバーロードのカードを山札の下に置くことが可能。オーバーロード"TheЯe-birth(ザ・リバース)"を山札の下に。ソウルブラスト『ドラゴンナイトナーデル』グランベレーを退却!ドラゴンナイトナディーム、インスパイアエール・ドラゴンをコール!」

 

ドラゴンナイトナディーム  PW9000

インスパイアエール・ドラゴン(醒)  PW4000

 

バーンアウト ボーテックス   ナディーム

 ナーデル   コンロー  インスパイアエール

 

「ナディームでヴァンガードにアタック!相手のリアガードがこっちより少ないため、スキルでボーテックスを竜炎(ブレイズ)

インスパイアエールのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態になったため、山札の下に戻して、1枚ドロー!バーンアウトにパワープラス5000!

ナーデルのスキル!ヴァンガードがドラゴニック・ブレードマスターでヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態になった時、パワープラス4000!カウンターチャージ!

ナディームのスキル!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態の時、パワープラス2000して、GB(ジェネレーションブレイク)のヒット時スキルを獲得!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』」

 

「コンローのブースト、ボーテックス・デザイアでヴァンガードにアタック!

ボーテックスのスキル!Gゾーンのドラゴニック・ブレードマスター"戴天"を表にして、スキル獲得!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『ラディエント・ドラゴン』セカンドチェック『ドラゴニック・ブレードマスター』サードチェック『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!効果はパワーはバーンアウトに、クリティカルはボーテックスに!」

 

ボーテックス・デザイアは両手から創造した真紅の炎をグランギャロップに向けて放った。グランギャロップは正々堂々と炎を受け止める。

 

「ぐうぅ!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』」

 

「ボーテックスのスキル!ヴァンガードのフレイムドラゴン1枚につきグレード2以下のリアガードを1体退却!ハーツと合わせて2体、イニグマン・ヘルムとイニグマン・ブランを退却!ナーデルのブースト、バーンアウトでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!イニグマン・パトリオット!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オペレーターガールエリカ(治)』

 

イニグマン・パトリオット  SH15000

 

「スキル発動!攻撃しているユニットのパワー20000以上でシールドプラス5000!」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW31000➡PW11000

PW30000➡PW11000+SH20000=31000  アリスの手札5枚 山札34枚  ユイのダメージ5枚

 

「ダメージ3対5・・・次のターンで確実に仕留められる。やっぱりみんなその程度なんだよ」

 

「それはどうかな?」

 

「ん?」

 

「例えリアガードを焼かれても、私の正義は揺るがない!ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ  PW26000  ハーツ『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!パワープラス4000!さらに、Gユニットが超爆(バースト)持ちのため、カウンターブラストを払ってさらにパワープラス4000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバーを2体コール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

 

(グランボルバーは抵抗(レジスト)持ち・・・選んで退却はできないか・・・)

 

抵抗(レジスト)とは退却や呪縛(ロック)の対象として選べないという特徴を持つスキルだ。ただし、選ぶを対象としているため、それ以外は対象外だ。

 

「グランボルバーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー15000以上!カウンターブラストを払って2体のグランボルバーにパワープラス4000!そして、パワー30000以上でスキル獲得!

もう片方のグランボルバーの超爆(バースト)!カウンターブラストを払って2体のグランボルバーにパワープラス4000!イニグマン・ゼファーをコール!」

 

イニグマン・ゼファー  PW5000

 

「イニグマン・ゼファーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー10000以上!イニグマン・ゼファーにパワープラス4000!さらにパワー30000以上!エクスギャロップにパワープラス4000!

ソウルにあるイニグマン・ブランの超爆(バースト)!パワー10000以上でソウルからドロップゾーンに置いて、超爆(バースト)持ちのエクスギャロップにパワープラス4000!パワー35000以上でさらにパワープラス4000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイルをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル  PW7000

 

グランボルバー エクスギャロップ グランボルバー

グランザイル    ゼファー      R

 

「イニグマン・ゼファーのスキル!アタックフェイズ開始時に、カウンターブラストを払ってイニグマン・ゼファーを手札に!エクスギャロップでヴァンガードにアタック!

エクスギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)2!超爆(バースト)!カウンターブラスト、Gゾーンのカード、エクスギャロップを表に!パワー35000以上でドライブプラス1!さらに、Gゾーン表のエクスギャロップの数だけ、前列のリアガードにパワープラス4000!」

 

「完全ガード!『プロテクトオーブ・ドラゴン』(コスト『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』)」

 

エクスギャロップは荒野を駆け抜けてブレードマスターに接近し、斬撃を与えようとするが合間にプロテクトオーブが現れ、斬撃を防ぐ。

 

「クワドラプルドライブ『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部左のグランボルバーに!セカンドチェック『イニグマン・カーム』サードチェック『オペレーターガールエリカ(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーは左のグランボルバーに!ファイナルチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!」

 

「・・・・・・っ!!」

 

「こっちも効果は全部左のグランボルバーに!グランザイルのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「(なんなんだこの子・・・この子のヴァンガードに対する熱い思いが・・・こっちにまで・・・)ジェネレーションガード!!炎帝龍王アジールオーブ・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マザーオーブ・ドラゴン(治)』

 

炎帝龍王アジールオーブ・ドラゴン  SH15000

 

「スキル発動!相手リアガードが4枚以下ならシールドプラス5000!インターセプト!『ドラゴニック・バーンアウト』『ドラゴンナイトナディーム』」

 

「右のグランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ラーヴァフロウ・ドラゴン』」

 

「グランボルバーのスキル!アタックがヒットしたため、カウンタチャージ(2)!

ターンエンド。与えたダメージは1だけか~。でも、これで同じ位置に立ったよ!」

 

PW46000➡PW11000(完全ガード)

PW36000➡PW11000+SH30000=41000

PW21000➡PW11000  ユイの手札5枚 山札27枚  アリスのダメージ4枚

 

(なんなんだ・・・この胸の高鳴りは・・・いったいどうしたっていうんだ僕は・・・?)

 

「・・・それが、ヴァンガードを楽しむってことだよ」

 

「!!」

 

「確かに実力に見合った相手がいないとつまらなくなるかもしれない。でもさ、ヴァンガードを続けていれば、こんな風に熱く、楽しいファイトができるんだ!私より強いファイターだってたくさん見つかる!私は今のファイトがすごく楽しい!もっと続けていたい!だから、ここからは天音さんのヴァンガードを見せてよ!」

 

「僕の・・・ヴァンガード・・・」

 

ユイの言葉を聞いてアリスは深妙な表情をしながら自分の手札を見る。

 

(正直、楽しいファイトや僕のヴァンガードは・・・よくわかっていない。でも・・・この子に・・・このファイトに・・・勝ちたい!!)

 

アリスはその思いを込めてコストを支払う。

 

「ジェネレーションゾーン、解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラーヴァフロウ・ドラゴン』グレード1+2

 

「真紅の炎よ!!刃に纏いて、我が望む未来を切り開け!!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ブレードマスターの周りに真紅の炎に包まれる。そして炎が1つの剣に纏っていく。そこに立っていたのは、永久不滅の皇帝竜だった。

 

「覇天皇竜ドラゴニック・オーバーロード"The Ace(ジ エース)"!!!!」

 

覇天皇竜ドラゴニック・オーバーロード"The Ace(ジ エース)"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター』

 

「このファイト・・・勝つのは僕だ!!ラディエント・ドラゴンをコール!」

 

ラディエント・ドラゴン  PW9000

 

「ラディエント・ドラゴンのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがブレードマスターなら、カウンターブラスト、ソウルブラスト『ドラゴニック・バーンアウト』グレード1以下のリアガードを退却させる!グランザイルを退却!パワープラス2000!

コンローのスキル!コンローを退却!代わりに、山札からグレード1以下のカードを探して手札に加える!リザードジェネラルコンローを手札に!リザードジェネラルコンローをコール!」

 

リザードジェネラルコンロー  PW7000

 

「コンローのスキル!手札からグレード3、ドラゴニック・ブレードマスターを見せ、山札からドラゴニック・オーバーロードを手札に加える。手札に加えたら手札から1枚選んで捨てる。

"The Ace(ジ エース)"のスキル!Gゾーンのカードが2枚以上なら、カウンターブラスト(2)!ドライブマイナス1!代わりに、アタック終了時に手札から1枚とオーバーロードのカードを捨てることで、パワープラス5000して、このユニットをスタンドさせる!」

 

「今回は超越(ストライド)スキルはなかったけど、ブレードマスターの退却能力とオーバーロード特有のヴァンガードのスタンドを組み合わせた構築・・・しかもハーツがオーバーロードじゃなくても使える"The Ace(ジ エース)"・・・厄介な・・・」

 

ラディエント エース  R

 ナーデル  コンロー R

 

「"The Ace(ジ エース)"でヴァンガードにアタック!

ナーデルのスキルで"The Ace(ジ エース)"を竜炎(ブレイズ)

ナーデルのスキル!カウンタチャージ、パワープラス4000!」

 

「(ここで完全ガードを出しても、トリガー次第で防ぎきれなくなる可能性がある。ならここは・・・)ノーガード!」

 

「ツインドライブ『プロテクトオーブ・ドラゴン』『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはラディエントに、1枚ドロー!」

 

オーバーロード"The Ace(ジ エース)"は真紅の炎を纏った剣でグランギャロップに斬撃を放つ。そして斬られた個所から追撃に真紅の炎が溢れだし、グランギャロップを包んだ。

 

「く、ううう!!ダメージチェック『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』」

 

「"The Ace(ジ エース)"のスキル!手札1枚とドラゴニック・オーバーロードを捨てて、スタンド!パワープラス5000!今度はコンローのブーストをつけて、"The Ace(ジ エース)"でヴァンガードにアタック!」

 

「2度もやらせない!完全ガード!!『イニグマン・カーム』(コスト『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』)」

 

"The Ace(ジ エース)"はもう1度真紅の炎の件をグランギャロップに振るうがイニグマン・カームが剣を防ぎ、真紅の炎を緩めた。

 

「ツインドライブ『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ラディエントに!セカンドチェック『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ラディエントに!」

 

(思った通り、デッキが天音さんを待ってたかのように、天音さんに応えてる!)

 

「ナーデルのブースト、ラディエントでヴァンガードにアタック!

ラディエントのスキル!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態なら、相手の空いているリアガードサークル1つにつき、パワープラス2000!パワープラス6000!」

 

「ジェネレーションガード!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスカリヴー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オペレーターガールエリカ(治)』

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスカリヴー  SH15000

 

「スキル発動!攻撃しているユニットのパワー30000以上でシールドプラス10000!さらにガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「くっ・・・ターンエンド」

 

PW26000➡PW11000

PW38000➡PW11000(完全ガード)

PW43000➡PW11000+SH35000=46000  アリスの手札4枚 山札25枚  ユイのダメージ5枚(裏2枚)

 

「今のはすごかったよ!正直、ジェネレーションガードを出さなければあそこで終わってたよ。でも、勝つのは私だ!スタンド&ドロー!

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップのスキル!手札が2枚以下なので、コストを払わずにストライドできる!」

 

「なっ⁉」

 

「ストライドジェネレーション!!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払ってパワープラス8000!イニグマン・ゼファーをコール!

イニグマン・ゼファーの超爆(バースト)!イニグマン・ゼファーとエクスギャロップにパワープラス4000!

右のグランボルバーの超爆(バースト)!カウンターブラストを払ってグランボルバー2体にパワープラス4000!オペレーターガールリンカをコール!」

 

オペレーターガールリンカ(醒)  PW4000

 

「リンカのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!超爆(バースト)!ヴァンガードパワーが20000以上でソウルに入れて、1枚ドロー!

さらに、パワー35000以上で超爆(バースト)持ちのエクスギャロップにドライブチェックでグレード3が出た時、ガーディアンを1体選んで退却させ、守護者(センチネル)の効果を無効化する能力を得る!」

 

グランボルバー エクスギャロップ グランボルバー 

   R      ゼファー      R

 

「イニグマン・ゼファーのブースト、エクスギャロップでヴァンガードにアタック!

エクスギャロップの超爆(バースト)!カウンターブラスト、Gゾーンのエクスギャロップを表に!ドライブプラス1!Gゾーンのエクスギャロップ3枚、前列のリアガードにパワープラス12000!」

 

「(もしもここでグレード3が出たら、完全ガードは無効化されて、攻撃がヒットされてしまう。そうなれば、他は守り切れない・・・なら・・・)ノーガード!」

 

「クワドラプルドライブ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』セカンドチェック『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』サードチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』ファイナルチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!パワーは右のグランボルバー、クリティカルはヴァンガードだ!!」

 

エクスギャロップは剣に光を纏ってブレードマスターに向けて一閃する。ブレードマスターは一閃を防ごうと青龍刀を構えるが、その青龍刀ごと光に包まれる。

 

PW47000➡PW11000

 

ダメージチェック『ドラゴンナイトナディーム』『ドラゴニック・オーバーロード』

 

ユイのダメージ5  アリスのダメージ6  勝者ユイ

 

「・・・ダメージ6・・・これが・・・負け?」

 

「静岡じゃ負け知らずみたいだったけど、今はどんな気持ち?」

 

「・・・すごく悔しい・・・」

 

「そうだよ。負けたらものすごく悔しい。だから、負けた人は強くなるために相手をよく知って、デッキを改良して、一生懸命努力する。それがヴァンガードの魅力だよ」

 

「ヴァンガードの・・・魅力・・・」

 

「天音さんの勝ちたいっていう心の刃が火について、かげろうが天音さんに応えたんだよ。本当にあそこで守れてなかったら、勝ってたのは天音さんだったんだよ?」

 

ユイの力説にアリスは少し目を見開いていた。

 

「さて、これからどうするの?ヴァンガードやめる?」

 

「・・・冗談じゃない。僕はどんなゲームだって攻略する。敗北はゲーマーのプライドが一切許されない!だから・・・」

 

アリスはユイに指を指して宣言する。

 

「僕はまたヴァンガードをやって、誰にも負けないファイターになってやる!そしていつか、必ず君にリベンジして見せる!」

 

アリスの力強い宣言にユイは心に決めたことがある。

 

「・・・うん、やっぱり思ってた通り、天音さんはいいよ!すごい才能を感じる!その強い思いがあるのなら、私と一緒にU20(アンダートゥエンティ)に出場してみない?」

 

U20(アンダートゥエンティ)?」

 

「私、U20(アンダートゥエンティ)に出場するんだ。そのためには、志を共にする仲間が必要なんだ。天音さんならピッタリだよ!」

 

「・・・けど僕さっき君にリベンジ宣言を・・・」

 

「リベンジならいつだってやってあげるよ。今は天音さんの答えを聞いてるんだ!」

 

ユイの勧誘にアリスが出した答えは・・・

 

「・・・U20(アンダートゥエンティ)に優勝すれば、強いファイターになれるの?」

 

「もちろん。プロファイターの登竜門だからね」

 

「・・・なら、強くなるために、一緒のチームにいてやるよ」

 

OKの答えを聞いたユイは大きく笑みを浮かべる。

 

「やったーーー!!天音さん、ありがとう!!」

 

「・・・アリスでいい」

 

「え?」

 

「呼び捨てで呼んでいい。僕も、下の名前で呼ぶからさ・・・」

 

「・・・わかった!これからよろしくね、アリス!」

 

こうしてユイはアリスという心強いチームメイトを1人確保することができた。

 

 

宮地学園高等部の通学路、ユイは眠気を噛み締めながら歩いていた。曲がり角を曲がると、アリスも学校に向かって歩いてるのを発見する。ユイはすかさずアリスに近寄る。

 

「アリスおはよう!」

 

「ああ、おはようユイ。・・・眠い・・・」

 

アリスは眠そうに目をこすってこんなことを聞いてくる。

 

「そういえばさ、U20(アンダートゥエンティ)に出場するのはいいけど、チームメンバー後1人って確保できる?ちなみ僕は無理だ」

 

「最後の1人はちょっと当てがあるんだ。入るかどうか本人次第だけどね」

 

「へぇ、あるんだ。で、最後の1人って誰なわけ?」

 

アリスの問いにユイは最後のメンバー候補の名前を上げる。

 

「その子はね、後江高校の生徒会書記で、私の親友、日下部アンだよ」

 

なんとユイが言った最後のメンバー候補は、現在後江高校に通っているユイの唯一無二の親友、日下部アンだった。

 

to be continued…




ユイ「これからよろしくね、アリス!」

アリス「うん、トップファイター目指して頑張る。でも強くなるにはどうすればいいと思う?」

ユイ「それなら普及協会でレジェンドコーチ制度っていうのがあるんだ。アリスにうってつけの特訓相手もいるんだよ」

アリス「うってつけ?いったい誰なの?」

ユイ「ふふん、それは、会ってからのお楽しみ~♪」

アリス「すごい気になる。いいから教えてよ」

TURN122「思い悩む風花」


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思い悩む風花

今回はタイトルの通り、アンちゃんの回です。

果たして、チーム結成の行方は・・・

それでは、どうぞ!


宮地学園高等部の屋上、現在は昼休みでユイとアリスは昼食を取っている。そんな中アリスは自分のスマホでユイの親友、日下部アンについての情報を調べていた。

 

「日下部アン・・・メガラニカの精鋭チーム、コズミックドライブの大将で前回のメガラニカの大会でぶっちぎりの優勝を果たしたチーム共に認める実力者・・・。しかし互いに違う高校に進学し、高校の活動を優先し、チームの活動は休止、現在はフリーのファイターとして活躍中・・・」

 

アンをU20(アンダートゥエンティ)のチームメンバーとして誘おうとしているユイにアリスは顔を向ける。

 

「本当に誘うつもり?活動休止って書いてあるけど、解散したって訳じゃないんでしょ?」

 

「アンのチームメイトに日向マサト君っていうのがいるんだけど、そのマサト君がうちの学校の先輩とチームを組んだらしいの。和泉ケイスケ君も頭のおかしい部活の名目でU20(アンダートゥエンティ)に出場するって私の友達から聞いたよ」

 

「てことはコズミックドライブで参加してないのはアンって子だけか・・・」

 

「そういう事」

 

ユイの回答にアリスは少し納得した表情をしている。

 

「でもこっちから誘って、チームに入ってもらえるかな?」

 

「ううん、絶対に入ってもらうんだ。じゃないとこっちの当てがなくなっちゃう」

 

「そんなこだわらなくても、一応職員なんだから、そのコネを使えばいいんじゃない?」

 

「本当に間に合いそうになくなったらそうするけど、できればそれは使いたくないんだよ。それに、またとないチャンスなんだから、チームの最後の1席は絶対にアンって決めてるんだから」

 

ユイの一途な思いにアリスは関心ため息をつきつつも、関心の表情をする。

 

「話を聞いてると、ユイは本当にアンって子が大好きなんだね」

 

「そりゃそうだよ。アンは私の親友なんだから」

 

ユイとアリスはそんな話をしながら昼食を食べていくのであった。

 

 

 

TURN122「思い悩む風花」

 

 

 

後江高校の放課後、黒い短髪の女子生徒が資料を鞄の中に入れて帰宅の準備に入っている。

 

女子高生の名は日下部アン。今は休止しているチーム、コズミックドライブのリーダーで、後江高校の生徒会に所属し、書記を任されている高校1年生。帰宅準備を進めていると生徒会役員の同級生が話しかけてくる。

 

「日下部さん、明日は生徒会の会議があるから、遅れないようにって」

 

「わかりました。わざわざありがとうございます」

 

「でも意外だなぁ。あの日下部リンさんの妹だからてっきりヴァンガード部に入るんだとばかり思ってたよ。今でも日下部リンさんは有名よ?」

 

「・・・ここはお姉ちゃんの母校という事で入学しましたが、私はお姉ちゃんとは違います。比べられても困ります」

 

「ああ、ごめん。この話は終わり、明日の会議よろしくね」

 

同級生と別れた後、アンは教室から出て、校門の前までやってきた。校門を出ると、2人の宮地高校生が待っていた。1人はアンが知らない子で、もう1人はアンにとって大切な親友だ。

 

「おーい、アン!久しぶりー!」

 

「ユイちゃん!」

 

アンは親友、ユイの姿を確認すると、うれしそうな笑みを浮かべている。

 

「お久しぶりです、ユイちゃん!その子はユイちゃんの新しい友達ですか?」

 

「そうだよ。今日はこの子の紹介と合わせて、アンに話したいことがあるんだ。ちょっと時間もらえるかな?場所はあのファミレスで」

 

「話したいこと、ですか?いいですよ」

 

ゆっくりと話をするために3人は行きつけのファミレスに向かうのであった。

 

 

ファミレス、エレメントフェアリーでユイたちは注文を取ってアリスを紹介して、本題の話に移る。

 

「私が・・・ユイちゃんと同じチームに⁉しかもあの栄えあるU20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップに⁉」

 

まさか自分がユイと同じチームに誘われると思わなかったアンは驚きを隠せないでいた。

 

U20(アンダートゥエンティ)に出場を決めた時、私は絶対にアンをチームに入れたいと思ってるんだ。マサト君やケイスケ君は別々のチームとなっちゃうけど、どう?一緒にU20(アンダートゥエンティ)を出場してみない?」

 

「今ならもれなく僕が食べてるゴージャスパフェを1口あげるよ」

 

「ちょっとアリスは黙ってて!話がややこしくなる!」

 

「しょぼん(´・ω・`)」

 

間に入ってきたアリスはユイに制され、しょぼん顔になる。アンは少し曇った表情になり・・・

 

「・・・せっかくのお誘いですけど、お断りします」

 

やんわりとチームの誘いを断った。

 

「WHY?なぜ?」

 

チームを断る理由を求めるアリスの問いにアンは答える。

 

「誤解しないでください。チームを誘ってくれたことはとてもうれしいです。でも私は・・・コズミックドライブに対して、誇りを持っているので、そうやすやすとチームを離れるわけにはいきません」

 

「チームは休止なんでしょ?だったら別に・・・」

 

「アリス!」

 

「・・・マサト君がチームが休止している間に、別のチームを組んでU20(アンダートゥエンティ)に出場しようとしていることは知っています。ケイスケ君も部活動で参加するという事も。私はそれ自体を言うつもりはありませんし、その人の自由です。でも私は・・・コズミックドライブにこだわっていたい。コズミックドライブのままでありたいのです」

 

「アン・・・」

 

アンはカフェオレを飲み干して、自分のカバンを持って立ち上がる。

 

「お誘いありがとうございました。ケーキ、ごちそうさまでした。また機会があれば、遊びに行きましょう」

 

「う、うん・・・」

 

「・・・・・・」

 

アンはユイとアリスに優しい笑みを浮かべてファミレスを出ていった。2人にはアンの笑みがどこか寂しそうな表情もあったように見えた。

 

「アン・・・」

 

「・・・・・・これ、請求書ね。おごりって言ったんだからちゃんと払ってよ?」

 

ユイはアリスから請求書を受け取り、値段を確認する。

 

「ちょっ⁉20000⁉ウソでしょ⁉あぁ・・・もらった今月分の給料が減っていく・・・」

 

請求書を見てユイは遠い目をしたのであった。

 

 

翌日、学校が終わった後、ユイとアリスはドラゴン・エンパイア支部に集まっている。ちなみにユイは仕事の方もあるのでドラエン支部の制服に着替え終えている。

 

「・・・あのさ、あのアンって子の最後のあの笑顔なんだけど・・・」

 

「・・・言いたいことはわかってる。私も、どこか寂しそうな感じがしたよ。ちょっと無理してるんじゃないかなって思ったよ・・・」

 

「で、親友としては何とかしてやりたいと・・・」

 

「・・・どうにか説得できればなぁ・・・」

 

周りのワイワイとしている中、ユイとアリスは静かな空気を漂っている。その間もつかの間、ユイはしっかりしようと頬を叩いて気合を入れる。

 

「・・・うじうじしてても仕方ない!しっかりしないと!それに、今日は特別な人に特訓してもらえるんだし!」

 

「それずっと気になってたけど、特別な人って誰なわけ?」

 

アリスが特別な人というのが気になっており、訪ねていると、ユイはにひひと笑っている。

 

「まぁまぁ、噂をすればとやら、本人のご登場だよ」

 

そう言ってアリスが振り向くと・・・

 

「やぁ、ユイちゃん。君は初めましてだね?今日はよろしく頼むよ」

 

かげろうのクランリーダー、安城マモルがそこにいた。

 

「紹介するよ。安城マモルさん。このドラエン支部で働いている私の上司で、かげろうのクランリーダーだよ」

 

「かげろう・・・」

 

自分と同じかげろう使いという事もあり、アリスはマモルに共感を抱く。

 

「レジェンド制度っていうクランリーダーが指導してくれるやつを申し込んだんだ。でも大抵の人は外れちゃってね、運よくマモルさんに当たったのは、私たちのとこと福原高校の友達、後は運がよかった人たちくらいなんだ」

 

「ふーん・・・」

 

「マモルさんはアリスと同じかげろう使い、これ以上の特訓相手はこの日本中でそうそういないと思うよ?」

 

アリスは頭をかいているが、かげろう使いという事もあってかだんだんマモルに興味を持ち始める。

 

「マモルさん、今日と明日しかありませんが、よろしくお願いします!」

 

「こちらこそ。厳しく指導していくから、そのつもりでね?」

 

「はい!」

 

「・・・よろしくお願いします」

 

ユイとアリスはマモルの指導の下、特訓を開始するのであった。

 

 

数分後、マモルの指導はアリスの特訓が終わって、ユイの特訓に入っている。当のアリスは・・・

 

「」チーン

 

特訓が厳しかったせいか、それとも負けたせいかは知らないが、机に突っ伏してる。

 

「マモルさん、アリスの実力、どうでした?」

 

「正直、驚いているよ。どんな状況においても、落ち着いていて、次にどう出るべきかというのを、的確に判断し、相手にプレッシャーを与えている。ブランクがあるとは思えないほどに、彼女の実力はすでにトップレベルにまで達している」

 

「マモルさんにそこまで言わせるなんて・・・」

 

「でも、まだまだ伸びしろの塊、彼女はもっと強くなっていくだろう」

 

「・・・はい、私もそう思います」

 

アリスに元の実力と合わせても確実に強くなっていくと2人は想定していく。

 

「・・・さて、ルートフレアで縦列を退却」

 

「ああ!グランボルバーが!」

 

 

マモルとの指導1日目が終了し、ユイも一仕事を終えてからオフィスで待っているアリスを迎えに行ったが、オフィスにアリスの姿はどこにもなかった。そんな時、ユイのスマホにアリスのメールが届いていたのに気が付く。ユイはスマホのメール画面に切り替える。

 

{用事を思い出したので、先に帰っちゃったよ!(^o^)明日もよろしくチェケラ!(^o^)丿}

 

「・・・アリスってメールだと何でこんなテンション高いんだろう?」

 

 

後江高校の校門、生徒会の会議が終わり、アンは家に帰宅しようとしていると、そこにアリスが待ち伏せしていた。

 

「あなたはユイちゃんと同じチームの・・・」

 

「日下部さん、単刀直入に聞くよ。君、本当はユイと同じチームに入りたいんじゃないの?」

 

「!!」

 

図星を突かれたアンは驚きを表情を表している。

 

「で、入りたいけど、心ではコズミックドライブのままでありたい。どっちをとればいいかわからない。そんなとこかな?今抱えてる悩みは」

 

「!何で・・・そんなことまで・・・」

 

「あんまり真面目が過ぎると、いつかぽっきりいっちゃうよ?僕みたいに自由に、柔軟に考えてみれば?言いたいことはそれだけ。じゃあね」

 

アリスは言いたいことだけを言ってその場を後にする。

 

「・・・私、どうすれば・・・」

 

 

日下部家が所有している1つの道場の中でアンは心を無にして気持ちを落ち着かせようとするが、今まで過ごしてきたコズミックドライブの記憶と、ユイからのチームの誘いが頭によぎり、集中できなかった。

 

「・・・はぁ・・・」

 

ため息をつくアンにアリスの言葉がよぎった。

 

『僕みたいに自由に、柔軟に考えてみれば?』

 

「・・・それができれば苦労しませんよ・・・」

 

アンは埒が明かないと思い、スマホを取り出し電話をかけてみた。電話にかけた相手は・・・

 

≪アンから電話をかけてくるとは珍しいですね。何かありましたか?≫

 

現在も南米で活躍中のトップファイター、アンの姉の日下部リンだった。

 

「あの、お姉ちゃん、ちょっと相談にのってもらえませんか?」

 

アンは電話越しに自分の悩みをリンに打ち明ける。

 

≪・・・なるほど、そう言う事ですか≫

 

「やっぱり、ダメですよね。お姉ちゃんの妹が、こんな感じじゃ・・・」

 

アンはほんのちょっぴり苦笑いを浮かべている。

 

≪・・・中学生の頃、私もアンのように悩んでいたことがありました≫

 

「悩みって・・・お姉ちゃんにも?」

 

≪ええ。どう努力すれば、憧れの人に辿り着けるのだろうと。あの人に勝ちたい、あの人を超えたい、そのために努力は惜しまない、仲間なんていらないってそう考えていた時期がありました。でも、私のメイトたちの存在が、私を変えてくれました。焦らなくていい、時間をかけてもいい、自分で考え、ありのままに進むのがいいと≫

 

「焦らずに・・・ありのままに・・・」

 

≪アンは昔の私と違って、どうしたいかの答えはもう見つかっているのでしょう?だったら、己の考えに従えばいいんじゃないですか?≫

 

「お姉ちゃん・・・」

 

リンの言葉を聞いてアンは笑みを浮かべる。

 

「ありがとうございます。やるべきことが、見つかったかもしれません」

 

≪少しでも助けになったのなら、姉としてうれしい限りですね。また何かあれば、相談にのりますので、いつでも電話をかけてくださいね?≫

 

「はい、ありがとうございます、お姉ちゃん」

 

アンはスマホの通話を切り、鞄を持って道場から出て家に帰宅していった。

 

 

翌日、今日は2人は宮地学園の食堂で昼食をとっている。ユイはカレーうどん、アリスはとんかつ定職を頼んでいる。

 

「やっぱ食堂で何がうまいっていったらご飯だよね。米の炊き具合がいいし、おかずがあれば何杯でもいける」

 

(ごはんお替り自由とはいえ、何杯食べるつもりだよ・・・)

 

ユイがそんなことを考えていると、スマホのメールが鳴った。差出人はアンだった。ユイはメールの内容を確認した後、アリスにもメール内容を見せる。

 

{今日は大事なお話があります。放課後、ドラエン支部に向かいますので、そちらで待っててもらえませんか?}

 

 

学校が終わった後、ユイとアリスはドラエン支部でアンを待っていた。数分くらい待っていると、メールの差出人、アンがやってきた。

 

「待たせていただいて、すみません。さっそくですが、本題に入りたいと思います。ユイちゃんのチームについてなんですが・・・」

 

チームの話と聞き、2人は真剣な表情になる。

 

「私も、ユイちゃんと同じチームに入りたいと思っています。でも、それと同じくらい、コズミックドライブのままでありたいと考えているんです。なので・・・」

 

アンはカバンから自分のデッキを取り出し、2人に突き付ける。

 

「2人の本気を見せてください!2人のどちらかが勝てば、私はチームに入ります!逆に私が勝てば、この話はなかったことに。これが、私なりに考え、私が出した答えです!」

 

アンの答えを聞いたユイは笑みを浮かべる。

 

「わかった。見せてあげるよ、私たちの思いを」

 

「ちょい待ち。特訓の成果を見せたいんで、ここは僕にやらせてもらえない?僕だって彼女の実力、見てみたいし」

 

「え?いけるの?」

 

「僕を誰だと思ってる?数多のゲームを攻略してきた不思議の国のドラゴンさんだぞ?ここやらないでどうする?」

 

「うん、そのニックネームは知らないけど、なんか力強さを感じる!任せたよ!」

 

「任された」

 

アンとアリスはファイトテーブルでお互いに対峙し、ファイトの準備を進める。準備を終えたところで、ファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・(ル・)ヴァンガード!!」」

 

「リザードソルジャーコンロー!」

 

「烏羽の忍鬼フゲン!」

 

リザードソルジャーコンロー  PW5000

 

烏羽の忍鬼フゲン  PW5000

 

「僕の先攻!ドロー!ライド!ドラゴンナイトナーデル!コンローを移動!ターンエンド!」

 

ドラゴンナイトナーデル  PW7000

 

R ナーデル R

R コンロー R  アリスの手札5枚 山札43枚

 

「私のターンです!ドロー!ライド!忍妖コナユキ!フゲンは移動!」

 

忍妖コナユキ  PW7000

 

R コナユキ  R

R  R   フゲン

 

「コナユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『忍竜デュアルウェポン』」

 

「ダメージチェック『ラディエント・ドラゴン』」

 

「ターン終了です」

 

PW7000➡PW7000  アンの手札6枚 山札42枚  アリスのダメージ1枚

 

「僕のターン!ドロー!ライド!ドラゴニック・バーンアウト!ドラゴンナイトナディームをコール!」

 

ドラゴニック・バーンアウト  PW9000

ドラゴンナイトナディーム  PW9000

 

ナディーム  バーンアウト R

  R     コンロー  R

 

「ナディームでヴァンガードにアタック!こっちのリアガードが多いため、スキルでバーンアウトを竜炎(ブレイズ)

ナディームのスキルでパワープラス2000!」

 

「ガード!『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』」

 

「コンローのブースト、バーンアウトでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです!」

 

「ドライブチェック『プロテクトオーブ・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『看破の忍鬼ヤスイエ』」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW7000+SH5000=12000

PW14000➡PW7000  アリスの手札5枚 山札40枚  アンのダメージ1枚

 

「私のターンです!スタンド&ドロー!ライド!花笠の忍鬼フジノ!忍竜デュアルウェポン、忍獣チャコールフォックスをコール!」

 

花笠の忍鬼フジノ  PW9000

忍竜デュアルウェポン  PW9000

忍獣チャコールフォックス  PW7000

 

デュアルウェポン フジノ  R

 チャコール    R  フゲン

 

「フジノでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『忍獣キャットデビル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てフジノへ!」

 

「ダメージチェック『プロテクトオーブ・ドラゴン』『ドラゴニック・バーンアウト』

 

「チャコールのブースト、デュアルウェポンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターン終了です」

 

PW9000➡PW9000

PW16000➡PW9000(+5000)  アンの手札4枚 山札39枚  アリスのダメージ4枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!・・・うん、このダメージ差なら、これだな。ライド!ドラゴニック・オーバーロード"TheЯe-birth(ザ リバース)"!!」

 

ドラゴニック・オーバーロード"TheЯe-birth(ザ リバース)"  PW11000

 

「バーサークロード・ドラゴン、英気の炎アエトニキ、インスパイアエール・ドラゴンをコール!」

 

バーサークロード・ドラゴン  PW9000

英気の炎アエトニキ  PW7000

インスパイアエール・ドラゴン(醒)  PW4000

 

TheЯe-birth(ザ リバース)のリミットブレイク!カウンターブラストを払って、リアガード全部を、呪縛(ロック)!パワープラス10000!」

 

○ リバース ○

○  ○   ○

 

TheЯe-birth(ザ リバース)でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「ツインドライブ『ラーヴァフロウ・ドラゴン』『ドラゴンナイトナーデル』」

 

TheЯe-birth(ザ リバース)はフジノ(アン)に向けて2つの銃を放つ。2つの弾はフジノ(アン)に直撃する。

 

「ダメージチェック『忍妖ホワイトヘロン』」

 

「スキル発動!手札のかげろうを2枚捨てて、ヴァンガードをスタンド!」

 

(さっき捨てた手札の中に、本来ライドしようとしてたブレードマスターがある。そこがアリスの狙いなの?)

 

TheЯe-birth(ザ リバース)でもう1度ヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガードです」

 

「ツインドライブ『ドラゴニック・オーバーロード』『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーをTheЯe-birth(ザ リバース)に!1枚ドロー!」

 

TheЯe-birth(ザ リバース)は今度はもう2本の手に持っている双剣でフジノ(アン)を斬りつける。

 

「くっ!ダメージチェック『忍竜オニバヤシ』」

 

「ターンエンド。リアガードは全部解呪縛(アンロック)

 

PW21000➡PW9000

PW21000(+5000)➡PW9000  アリスの手札5枚 山札31枚  アンのダメージ3枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!私は、天音さんのことをよく知りません。このファイトで、実力と本気を見せてください!ライド!夢幻の風花シラユキ!!」

 

夢幻の風花シラユキ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!淡雪化粧シラユキ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『看破の忍鬼ヤスイエ』グレード3

 

淡雪化粧シラユキ  PW26000  ハーツ『夢幻の風花シラユキ』

 

「淡雪化粧シラユキのスキル!ハーツにあるヴァンガードと同名のユニットを山札から探し、スペリオルコール!夢幻の風花シラユキをスペリオルコール!忍獣キャットデビルをコール!」

 

忍獣キャットデビル(☆)  PW4000

 

「キャットデビルのスキル!ソウルに入れて、シラユキにパワープラス3000!」

 

デュアルウェポン 淡雪化粧 シラユキ

 チャコール    R   フゲン

 

「フゲンのブースト、夢幻の風花シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』」

 

「フゲンのGB(ジェネレーションブレイク)!影縫い!フゲンを真ん中の後列に移動し、スタンド!フゲンのブースト、淡雪化粧シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『プロテクトオーブ・ドラゴン』(コスト『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』)」

 

シラユキ(アン)は炎さえも凍てつくす吹雪をTheЯe-birth(ザ リバース)に向けて放つが、プロテクトオーブの持つ宝珠が吹雪の威力を和らげる。

 

「トリプルドライブ『忍竜ヤシャバヤシ』セカンドチェック『関門の忍鬼アタカ』サードチェック『忍妖ロクロレディ(引)』ドロートリガー!パワーをデュアルウェポンに!1枚ドロー!チャコールのブースト、デュアルウェポンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『リザードジェネラルコンロー』」

 

「ターン終了と同時に、淡雪化粧のスキル!ハーツがシラユキの場合、スペリオルコールしたシラユキを手札に加えて、1枚捨てます」

 

PW19000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW11000  アンの手札5枚 山札31枚  アリスのダメージ5枚(裏1枚)

 

(アンは防御に徹したか・・・。シラユキのリミットブレイクなら5000や10000のシールドより、かなり鉄壁になりやすいからね)

 

ユイがファイトの状況を考察していると、一仕事を終えたマモルがやってきた。

 

「ごめん、待ったかな?」

 

「あ、マモルさん。大丈夫ですよ、今ちょっとあの2人が取り込み中ですから」

 

そう言ってユイはアリスとアンがファイトしている姿に指を指す。

 

「あれは・・・アンちゃんかい?」

 

「はい。このファイトは、チームにの運命を左右するものです。マモルさんもどうか、見届けてあげてください」

 

「・・・なるほど。わかった、このファイト、見届けよう」

 

チームという単語を聞いてマモルは今の状況を察し、ファイトを見届けることにする。

 

「ストライドジェネレーション!!!覇天皇竜ボーテックス・デザイア!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・オーバーロード』グレード3

 

覇天皇竜ボーテックス・デザイア  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・オーバーロード"TheЯe-birth(ザ リバース)"』

 

  ナディーム   ボーテックス バーサークロード

インスパイアエール  コンロー   アエトニキ

 

「ナディームでヴァンガードにアタック!スキルでボーテックスを竜炎(ブレイズ)!そしてナディームにパワープラス2000!

インスパイアエールのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態になり、山札の下に戻して、1枚ドロー!バーサークロードにパワープラス5000!」

 

「インターセプト!『忍竜デュアルウェポン』」

 

「コンローのブースト、ボーテックス・デザイアでヴァンガードにアタック!

ボーテックスのスキル!Gゾーンのドラゴニック・ブレードマスター"戴天"を表にして、スキル獲得!

バーサークロードのGB(ジェネレーションブレイク)!グレード4のヴァンガードがアタックした時、カウンターブラストを払って、コナユキを退却!」

 

「アンのダメージは3、コナユキの退却でリミットブレイクが使えない!」

 

「くっ・・・ノーガードです!」

 

「トリプルドライブ『バーサークロード・ドラゴン』セカンドチェック『英気の炎アエトニキ』サードチェック『マザーオーブ・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはバーサークロードに!」

 

ボーテックス・デザイアはシラユキ(アン)に近づき、腕を振りかざすと同時に真紅の炎を発生させ、炎をシラユキ(アン)に命中させる。

 

「くぅ!ダメージチェック『忍竜ヤシャバヤシ』」

 

「ボーテックスのスキル!アタックがヒットし、ハーツのフレイムドラゴンと合わせてグレード2以下のリアガードを2体退却させる!チャコールとフゲンを退却!アエトニキのブースト、バーサークロードでヴァンガードにアタック!」

 

「夢幻の風花シラユキのリミットブレイク!カウンターブラスト、ペルソナブラスト!攻撃しているユニットのパワー、マイナス20000!」

 

「くっ、ターンエンド!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW31000➡PW11000

PW26000(-20000)➡PW11000  アリスの手札6枚 山札26枚  アンのダメージ4枚(裏1枚)

 

「あれだけやって、与えたダメージはたったの1・・・この子、できる!」

 

「・・・あなたの実力はだいたい理解できました。デッキもうまく回ってますし、ブランクを感じさせない。ユイちゃんがチーム入りをさせたのもわかります。ですが・・・。ストライドジェネレーション!!!伏魔忍鬼ヤスイエ・テンマ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『関門の忍鬼アタカ』グレード1+2

 

伏魔忍鬼ヤスイエ・テンマ  PW26000  ハーツ『夢幻の風花シラユキ』

 

「あれは!アンの切り札の1つ!」

 

「アンちゃんはこのターンで決めるつもりだね」

 

「看破の忍鬼ヤスイエ、忍竜ヤシャバヤシ、忍竜オニバヤシ、忍竜ヒデンスクロールをコール!」

 

看破の忍鬼ヤスイエ  PW11000

忍竜ヤシャバヤシ  PW9000

忍竜オニバヤシ  PW7000

忍竜ヒデンスクロール(醒)  PW4000

 

「ヒデンスクロールのGB(ジェネレーションブレイク)!ヒデンスクロールを山札の下において、オニバヤシを選んで、同名ユニットを2体スペリオルコール!

ヤシャバヤシのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『忍獣キャットデビル(☆)』ヤシャバヤシにパワープラス2000!

ヤスイエ・テンマのGB(ジェネレーションブレイク)(2)Gゾーン裏のヤスイエ・テンマを表に!スキルを獲得!!」

 

ヤシャバヤシ ヤスイエ・テンマ ヤスイエ

オニバヤシ   オニバヤシ   オニバヤシ

 

「私をチームに入れようというのなら、私の攻撃を防ぎきってください!ヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

「言われんでもわかってるわい、そんなこと!ノーガード!ダメージチェック『ラーヴァフロウ・ドラゴン』」

 

「ブーストをつけなかったのは、この後の影縫いに備えるため・・・」

 

「仮にディナイアル・グリフォンで退却しても、ヤスイエ・テンマの能力でかき消されてしまう・・・」

 

「では、ヤスイエ・テンマでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!覇天皇竜ディフィートフレア・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マザーオーブ・ドラゴン(治)』

 

覇天皇竜ディフィートフレア・ドラゴン  SH15000

 

「スキル発動!カウンターブラスト!2枚のグレード3以上のフレイムドラゴンを山札の下に!オーバーロードのヴァンガードが相手のヴァンガードにアタックされた時、相手後列のリアガードを全て退却!」

 

ヤスイエ・テンマ(アン)がTheЯe-birth(ザ リバース)に刀で切り裂こうとしたが、時空から現れたディフィートフレアはTheЯe-birth(ザ リバース)を守り、真紅の炎を発し、オニバヤシ本体と分身のオニバヤシを全て焼き払った。

 

「さらに、ガード!『インスパイアエール・ドラゴン(醒)』インターセプト!『ドラゴンナイトナディーム』」

 

「そうか!TheЯe-birth(ザ リバース)のスキルでブレードマスターを捨ててたのは、このための布石!これでブーストのパワーも消えた!」

 

「だが、ヤスイエ・テンマの能力を考えれば、まだ攻撃は止まない・・・」

 

「トリプルドライブ『夢幻の風花シラユキ』セカンドチェック『花笠の忍鬼フジノ』サードチェック『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヤシャバヤシに!ただではやられませんよ、ただでは!

ヤスイエ・テンマの影縫い!カウンターブラストを払い、ハーツである夢幻の風花シラユキを山札からスペリオルコール!ヤスイエを退却!これぞ、私のむらくもです!ヤシャバヤシでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ラーヴァフロウ・ドラゴン』インターセプト!『バーサークロード・ドラゴン』」

 

「ヤシャバヤシの影縫い!カウンタチャージ、シラユキにパワープラス2000!

ヤスイエ・テンマの影縫い!カウンターブラストを払い、ヤシャバヤシをスペリオルコール!

ヤシャバヤシのスキル!ソウルブラスト『忍妖コナユキ』パワープラス2000!ヤシャバヤシでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『英気の炎アエトニキ』」

 

「ヤシャバヤシの影縫い!カウンタチャージ、シラユキにパワープラス2000!

ヤスイエ・テンマの影縫い!カウンターブラストを払い、ヤシャバヤシをスペリオルコール!

ヤシャバヤシのスキル!ソウルブラスト『花笠の忍鬼フジノ』パワープラス2000!ヤシャバヤシでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『バーサークロード・ドラゴン』」

 

「ヤシャバヤシの影縫い!カウンタチャージ、シラユキにパワープラス2000!シラユキでヴァンガードにアタック!

 

「うおおおお!ガード!!『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』」

 

「!!本当に防ぎきりましたか・・・ターン終了です」

 

PW11000➡PW11000

PW33000(-7000)➡PW11000+SH30000=41000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW17000➡PW11000+SH10000=21000  アンの手札3枚 山札21枚  アリスのダメージ5枚(裏2枚)

 

「なんとか防ぎきりましたけど・・・」

 

「ああ、アリスちゃんの手札は0・・・次でストライドできるかどうか・・・」

 

(強い・・・けど、ここで逃げたら、リベンジどころか、U20(アンダートゥエンティ)に出場できない!勝つ!絶対に勝ってやる!)

 

アリスは落ち着かせようと軽く深呼吸をする。

 

「いくぞ!スタンド&ドロー!・・・絶対に来てくれると信じてたよ。僕を勝たせてくれよ、相棒!」

 

アリスは引いたカードを見て、笑みを浮かべる。

 

「ジェネレーションゾーン解放!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ブレードマスター』グレード3

 

「真紅の炎よ!!刃に纏いて、我が望む未来を切り開け!!ストライドジェネレーション!!!!覇天皇竜ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"!!!!」

 

覇天皇竜ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・オーバーロード"TheЯe-birth(ザ リバース)"』

 

「コンローのスキル!カウンターブラストを払い、コンローを退却!山札からグレード1のユニット、ドラゴンナイトナーデルを手札に!ナーデルをコール!

ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"のGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラストを払い、Gゾーンのブレードマスター"戴天"を表に!Gゾーン表の戴天の枚数分、リアガードを1体退却!Gゾーンの戴天は2枚、シラユキとヤシャバヤシを退却!」

 

「Gゾーンにはボーテックスのスキルで表の戴天は2枚・・・」

 

「アリスはこれを計算に入れて、事を運んでいたんですね」

 

「これが僕の、ヴァンガードだ!!」

 

R 戴天 ナーデル

R R  アエトニキ

 

「スキルで戴天を竜炎(ブレイズ)!ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"で、ヴァンガードにアタック!!

戴天のスキルで竜炎(ブレイズ)状態の時、クリティカルプラス1!!

ナーデルのスキルでヴァンガードが竜炎(ブレイズ)になった時、パワープラス4000!カウンタチャージ!」

 

「私だって負けませんよ!シラユキのリミットブレイク発動!カウンターブラスト!ペルソナブラスト!戴天のパワーマイナス20000!さらに、ガード!『花笠の忍鬼フジノ』」

 

シラユキ(アン)は真紅の炎を纏った刃を振るうブレードマスター"戴天"の両腕を吹雪で炎ごと凍らせる。

 

「トリプルドライブ『ドラゴニック・ブレードマスター』セカンドチェック『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部戴天に!」

 

「貫通を狙いにきましたか・・・受けて立ちます!!」

 

「応えろ、僕の気持ちに!サードチェック!!『マザーオーブ・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復して、パワーは戴天に!燃えろおおおお!!」

 

ブレードマスター"戴天"の持っていた刃の真紅の炎が氷の中でメラメラと燃え上がり、氷を完全に溶かし、真紅の炎をシラユキ(アン)に浴びせたのであった。

 

PW26000(-10000)➡PW11000+SH5000=16000

 

ダメージチェック『忍竜ヒデンスクロール(醒)』『忍鬼ヒノエコマチ(治)』『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』

 

アリスのダメージ4枚  アンのダメージ6枚  勝者アリス

 

「はぁ、はぁ、はぁ・・・か、勝った・・・」

 

アリスは勝利したものの、冷や汗をかいている。アンを強いファイターと認めている証拠となっている。

 

「すごいよアリス!アンに勝つなんて!本当にすごい!」

 

「・・・ふ、ふん、当然っしょ?僕は不思議の国のドラゴンさんなのだから!」

 

ユイはアリスに抱き着き、アリスの勝利を喜ぶ。アリスはこのくらい当然といって強がっている。

 

「・・・あなたたちの熱意は、伝わりました。私は、その熱意に感服いたしました」

 

アンはユイとアリスに優しい笑みを浮かべる。

 

「改めまして、日下部アンです。いずれ再びコズミックドライブとして立って、マサト君やケイスケ君に恥ずかしくないように精進していきたい所存です」

 

「「そ、それじゃあ・・・」」

 

「はい。これからどうぞよろしくお願いしますね、ユイちゃん、アリスちゃん♪」

 

アンの言葉を聞いてユイは喜びの表情を、アリスは少し照れくさそうな表情をしている。

 

「こちらこそ、よろしくね、アン!」

 

「別にちゃん付けはいらないんだけど、癖ならしょうがないね」

 

(・・・これこそが、未来に輝こうとするヴァンガードファイターの鑑なのかもしれないな)

 

3人の姿を見てマモルは笑みを浮かべ、心の中でそう呟いた。喜び合った3人はマモルに顔を合わせる。

 

「マモルさん、今日も私たちにご指導、よろしくお願いします!!」

 

「・・・よし!今日もビシビシいくから、振り落とされないようにね!」

 

「「「はい!」」」

 

こうしたユイはU20(アンダートゥエンティ)に出場するためのチームを結成することができたのであった。

 

to be continued…




ユイ「よし!これでチームが結成され、U20【アンダートゥエンティ】に向けて全速前進だ!」

アン「これからよろしくお願いしますね、ユイちゃん、アリスちゃん!」

アリス「よし、お近づきの印にメールアドレスをくれてやろう。ネットでの名は、不思議の国のドラゴンさんで」

ユイ「それさっきから思ってたんだけどさ、不思議の国のなんちゃらって何?」

アリス「説明いるの?言わせないでおくれよ恥ずかしい」

アン「もしかしてかげろうの竜とあの本に出てくる不思議の国・・・」

アリス「よし、解説は公開処刑になり得るからやめようか。何でかって?恥ずかしいからだよ」

ユイ「だったら最初っから名乗らなければいいのに・・・」

TURN123「福原の『綺』公子」


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福原の『綺』公子

改めてみると、お気に入りや、投票者が増えると、本当にうれしい気分になります。減ってしまったらちょっと悲しいですけど、前を向いて頑張ります!

ここまでお気に入り、投票してくれた方、本当にありがとうございます!

さて、今回はタイトルの通り、シオン君の回で今回はアンリ先輩の登場です。

それでは、どうぞ!


福原高校・・・最先端の技術を備えた最高峰の教育環境、文武両道にいそしみ、エリートたちが集まる名門高校である。そんな福原高校の廊下を金髪で清楚な高校生がとある教室に向かって歩いていた。

 

彼の名は綺場シオン、大型企業綺場HD(ホールディングス)の貴公子で福原高校の1年生だ。成績は優秀、スポーツ万能でフェンシングの選手でいわゆるエリート。そして女子たちからの人気も絶大である。(そのせいで毎回ユイの怒りを買っているのだが)

 

シオンが福原高校を選んだ理由は学業、スポーツ、全てを極めるために入学したのだ。そんなシオンが向かったのは、家庭科室。その扉にはヴァンガード部と書かれていた。シオンは部室に入るが、誰もいないようにみえる。

 

「まだ来てないのかな?」

 

シオンが机に鞄を置き、椅子に座ろうとすると・・・

 

「うわぁ!!」

 

「うわっ!」

 

気付かなかったとはいえ椅子と机の下を掃除していた1人の男子高校生と間違えて座ってしまった。驚いたシオンはすぐに立ち、高校生も立ち上がろうとしたが机に頭をぶつけてしまう。

 

「いてててて・・・」

 

「早尾先輩!何してるんですか⁉」

 

「いやぁ、早く着いたんで、部室の掃除を・・・」

 

「そう言う事は、後輩の僕がしますから・・・」

 

「ははは、俺もこの間までは一番後輩だったから、つい・・・」

 

この茶髪でメガネをかけた高校生の名は早尾アンリ。福原高校2年生でシオンの先輩でもある。性格は身長のわりに心優しく、清楚な印象を持つ。

 

かつて強豪として名をはせた福原高校ヴァンガード部。しかし、今現在の部員はシオンとアンリ、それともう1人を含めての3人だけである。なぜヴァンガード部がこの状況なのかは、前日に遡る。

 

 

 

TURN123「福原の『綺』公子」

 

 

 

シオンが福原を選んだ理由はさっきも言った通り、学業、スポーツ、全てを極めるため。そしてもう1つ、ヴァンガードを極めるためだ。そしてこの福原にはもう1人、ヴァンガードを極めようとする者がいる。シオンが教室に出ようとすると、1人のオレンジ髪の男子高校生が話しかける。

 

「おいシオン、早くヴァンガード部に行こうぜ」

 

「マサト」

 

彼の名は日向マサト、シオンと同じ福原高校の1年生でシオンの同級生でもある。

 

「どうしてマサトがこの福原に入学できたのかが、今でも不思議でならないよ」

 

「だってよ、ヴァンガードの強豪校だぜ?そこに通えるんだったら俺はなんだってするぜ?」

 

お世辞にもマサトは勉学は得意という訳ではない。それこそ、福原に入学できたこと自体が奇跡とも言っていい。それでも福原高校ヴァンガード部に入部したい一心で勉強を頑張り、福原に入学できたのだ。シオンとマサトがヴァンガード部の部室に向かおうと下に向かうエレベーターに乗り、目的の階に到着すると・・・

 

「しつこいぞ早尾」

 

「待ってください!」

 

「やるなら、お前1人でやればいいじゃないか」

 

部員らしき生徒と部をやめようとしている生徒たちが出てきて、何やらもめている様子が映る。

 

「そんな・・・一緒に福原のヴァンガードを守りましょうよ」

 

「ヴァンガードならショップでもできるし」

 

耳を貸さない部員はエレベーターに乗り、上の階に行ってしまう。去ってしまった先輩たちを見て、部員は頭を抱える。

 

「あの、ヴァンガード部の方ですか?」

 

シオンに声をかけられた部員はシオンとマサトに視線を向ける。

 

「もしかして、入部希望者?」

 

「はい」

 

「うす」

 

「歓迎するよ!・・・君、どこかで・・・えっと・・・」

 

部員はシオンの顔を見て、思い出したように声を上げる。

 

「・・・あっ!綺場シオン君⁉あのジェネレーションマスターの⁉それで君は、コズミックドライブの日向マサト君⁉」

 

「はい」

 

「そうっす」

 

 

ヴァンガード部の部員はシオンとマサトを部室に入れ、2人のお茶入れて差し出す。部室の中は誰もいなくて静かな様子だ。

 

「まさか君たちがうちに来てくれるのなんて夢みたいだよ!ああ、俺は2年の早尾アンリ、よろしく」

 

「早尾先輩、さっきの騒ぎは・・・」

 

シオンの質問に部員、早尾アンリは暗い表情をする。

 

「・・・いや・・・それが・・・」

 

「「?」」

 

「実は・・・福原高校ヴァンガード部は、近々廃部になるかもしれないんだ・・・」

 

「はあ!!?」

 

ヴァンガード部の廃部に驚愕の表情をするマサト。シオンは冷静に話を聞く。

 

「かつて、全国に名をはせた強豪ファイターたちは既に学校を去り、その後、目立ったファイターの活躍もない・・・。ヴァンガードの強豪校になって、学校の名を知らしめるという役目はもう、終わったって・・・。この学校の理事会は部の存続を打ち切ろうとしている・・・。それ知って、俺以外の部員たちは・・・」

 

「皆辞めてしまった?」

 

シオンの問いにアンリは首を縦に頷く。

 

「マジかよ・・・せっかく福原に入学したのに・・・」

 

「・・・部がなくなれば、部室はいらなくなる・・・この設備をすべて処分して、他の部に譲らなきゃいけないって・・・。で、でも!俺1人でも部は存続させるから!よかったら・・・」

 

「けど、廃部はもう決まったんじゃないですか?」

 

「おい!」

 

「まだ決まったわけじゃなくて!・・・ちょうど、今日の理事会で、話し合いがあるって・・・」

 

今日の理事会でヴァンガード部の話があるみたいだ。だが、目立った功績もなし、部員がアンリ1人だけになってしまった以上、廃部は決まったようなものだが。

 

「理事会に説得すりゃいいんじゃないんすか?」

 

「ええっ⁉そ、そんな事・・・できないよ・・・」

 

「だったら、廃部は決定ですね」

 

「お、おい待てってシオン!」

 

シオンは冷静にそう言って、部を立ち去ろうとする。マサトはシオンを追いかける。あれだけ3年生に懇願していたアンリにとって、唯一来てくれた2人をどうしても諦めきれない。そう思っているアンリは2人を呼び止める。

 

「ま、待って!・・・わかった。頼んでみるよ」

 

 

福原高校の理事会が行われている理事長室にヴァンガード部の存続の交渉にアンリとシオンが来ている。ちなみにマサトは問題を起こしそうかつ、理事会が嫌いという理由で室外で待っている。アンリが部の存続を頼むが、やはりどこか弱々しい。

 

「あ、あの・・・ですから・・・その・・・福原高校ヴァンガード部には、輝かしい歴史があるわけで・・・自分としては・・・その・・・」

 

「なんだね?はっきり言いたまえ」

 

「どうしても言いたいことがあるというもので、生徒の理事会参加という特例を認めたんだよ?」

 

「ですから・・・部の存続を・・・」

 

意図をだいたい理解できた理事会の代表の理事長が口を開く。

 

「早尾君、もう決まったことなんだよ」

 

「っ・・・!」

 

「この話は終わりだな」

 

「・・・待ってください!!」

 

理事会が話を切り上げようとすると、諦めきれないアンリは声を上げる。

 

「中学生の時に、雀ヶ森先輩がVF甲子園を制覇した試合をテレビで見ました。決勝の相手は、チームドレッドノートの蒼龍レオン!1勝1敗で優勝の行方が委ねられた大将戦、先攻の雀ヶ森先輩の引き直し枚数は4枚。グレード1にライドできない可能性もあったが、先輩は督戦の撃退者(リベンジャー)ドリンにライド!」

 

アンリはテレビで見たVF甲子園について強く熱弁している。

 

「そして!!運命の第9ターン、蒼龍レオンの怒涛の5回連続攻撃で手札は1!ここからスキルで戦列を立て直し、切り札、レイジングフォーム・ドラゴンで強烈なアタック!!完全ガードされるも、レイジングフォーム・ドラゴンのリミットブレイクで、逆転のスペリオルライド!!ついに全国優勝を果たしたんです!!」

 

熱く語り、甲子園内容をすべて覚えていたアンリにシオンは輝きを感じ取ったのかもしれない。アンリは息を整える。

 

「それ以来俺は、先輩ファイターたちに憧れて、この学校でヴァンガードをやるためにここに来たんです!どうしても、ヴァンガード部を廃部されるというのなら、俺は・・・」

 

「どうするというのだね?」

 

「まさか、学校をやめるとでも?」

 

ここでずっと黙っていたシオンが前に出る。

 

「シオン君?」

 

「君は、確か・・・」

 

「新入生の綺場シオンです。理事の皆さんに、僕から1つ提案させてください」

 

「提案?」

 

シオンはいつも通り冷静に、理事会にある提案をしようとする。

 

「はい。ご存知の方もおられると思いますが、もうすぐヴァンガードの最も大きな大会の1つ、U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップが開催されます」

 

U20(アンダートゥエンティ)・・・」

 

「僕たちが、福原高校ヴァンガード部としてこの大会に出場し、もし優勝を収めたら、部の存続を認めてもらえないでしょうか?」

 

U20(アンダートゥエンティ)で優勝?」

 

「しかし、これまで数々の栄光を手にしてきたことで、ヴァンガード部の役割は終わっているしな・・・」

 

「だが、U20(アンダートゥエンティ)の注目度は非常に高い・・・そこで優勝したとなれば、わが校にもたらすメリットは計り知れないものがある」

 

シオンの出した提案に理事会は迷いの声を上げるものがいたが・・・

 

「わかった。U20(アンダートゥエンティ)の結果が出るまで、ヴァンガード部の廃部は保留にしよう。理事の皆さんも、それで御異存ありませんな?」

 

理事長の出した結論に、理事会はそれで納得する。それを聞いたアンリは笑みを浮かべた。

 

「ただし、部室はもう他の部活が使う事になっている。今日中に移動してもらう事になるが、構わないかね?」

 

「結構です。ただ、活動のためにファイト台を1つ、新しい部室に置かせてください」

 

「よかろう」

 

「ありがとうございます」

 

「あ、ありがとうございます!!」

 

「だが、本当にできるのかね?U20(アンダートゥエンティ)で優勝など」

 

「シオン君・・・」

 

理事会の1人の言葉に、シオンは力強く、堂々と宣言する。

 

「必ず優勝します!この綺場シオンがお約束します!!」

 

こうして、シオンはU20(アンダートゥエンティ)の出場を決意する。福原高校ヴァンガード部の存続のために。

 

 

理事会を出た後、マサトに今回のことを話しながら、新しい部室となる家庭科室にファイト台を運んでいく。その話をする際、マサトはU20(アンダートゥエンティ)に向けてもう別のチームを組んでおり、陰ながら支援することをシオンとアンリに約束する。シオンはいつも通りに、アンリは渋々ながらも納得してくれた。

 

「・・・ここが部室ですか」

 

「前の部室の方がよかったんだけどな、残念だぜ」

 

「部室がもらえただけでも、ありがたいよ」

 

「まぁ、そうっすけどね」

 

シオンは部室のカーテンを開けて部室に光を入れる。アンリは何やらボーっとしている。

 

「?どうかしましたか?」

 

「あ、いや、それもこれも、全部シオン君のおかげだよ・・・ありがとう・・・」

 

「礼には及びません」

 

「え?」

 

シオンは窓を開けて、空気の換気をする。

 

「逆境があればそれを乗り越えていく。それが僕、綺場シオンの道」

 

「まぁ要するにこいつ、アンリ先輩のやる気なかったら、1人でもやるつもりだったみたいっすよ?」

 

「1人で・・・?」

 

アンリは不安と合わせて、暗い表情をする。

 

「そうか・・・本気でU20(アンダートゥエンティ)での優勝を目指すんだとしたら・・・俺じゃあ、足手まといにしかならないよね・・・」

 

「え?」

 

アンリの後ろ向きな発言にシオンはキョトンとする。

 

「・・・あはは、違いますよ。そう言う意味ではありません」

 

「でも・・・」

 

「じゃあ試しに、ファイトしてみますか?」

 

「ええ⁉俺が、シオン君と⁉」

 

「先輩、何ビビってんすか?つーか、同じ部活でやってくのに、お互いの実力が知らないんじゃダメっしょ?」

 

「確かにそうだけど・・・」

 

「じゃあ、お手柔らかに頼みますよ、先輩?」

 

シオンはデッキを取り出し、ファイトの準備を進める。アンリは不安ながらも自分のデッキを出してファイトの準備を進める。

 

(ビビるな・・・あの綺場シオンとファイトできるんだ・・・すごいことじゃないか!)

 

お互いにファイトの準備を終え、ファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

「錬磨の騎士アレクトス!」

 

「ハーブリンガー・ドラコキッド!」

 

錬磨の騎士アレクトス  PW5000

 

ハーブリンガー・ドラコキッド  PW5000

 

「僕の先攻!ドロー!ライド!逆風の騎士セリム!アレクトスは移動!ターンエンド!」

 

逆風の騎士セリム  PW7000

 

R  セリム  R

R アレクトス R  シオンの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!トレイニーモンク・ドラゴン!ハーブリンガーは移動!」

 

トレイニーモンク・ドラゴン  PW7000

 

(こいつもコールした方が・・・でも、ストライドのためにとっておきたいし・・・)

 

アンリは悩みながらも、アタックフェイズに入る。

 

「ハーブリンガーのブースト、トレイニーモンクでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『トレイニーモンク・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『ナイト・オブ・ツインソード』」

 

「・・・ターンエンド」

 

PW12000➡PW7000  アンリの手札6枚 山札42枚  シオンのダメージ1枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!行きますよ、先輩!ライド!反攻の騎士スレイマン!コール!要撃の騎士レドン、逆風の騎士セリム!」

 

反攻の騎士スレイマン  PW9000

要撃の騎士レドン  PW9000

 

(!手札を使って、いきなり速攻を仕掛けてきた!まだ3ターン目なのに・・・)

 

「相変わらずの速攻だな。容赦のねぇこった」

 

レドン スレイマン セリム

 R  アレクトス  R

 

「レドンでヴァンガードにアタック!」

 

「!ガード!『トレイニーモンク・ドラゴン』」

 

「セリムでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『マイティボルト・ドラグーン』」

 

「まだまだぁ!アレクトスのブースト、スレイマンでヴァンガードにアタック!」

 

「が、ガード!『黒風白雨のジン(醒)』」

 

「・・・ドライブチェック『ヒーリング・ペガサス(治)』ゲット、ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはヴァンガードへ!ガードを突破!」

 

「なっ⁉ダメージチェック『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』」

 

「アタックをぎりぎり防ぐだけのガードでは、トリガーが出たら、簡単に突破されてしまいますよ?ターンエンド」

 

(こっちを出せばよかったのか・・・)

 

PW9000➡PW7000+SH5000=12000

PW7000➡PW7000+SH5000=12000

PW14000(+5000)➡PW7000+SH10000=12000  シオンの手札4枚 山札40枚  アンリのダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!マーシャルアーツ・ドラゴン!」

 

マーシャルアーツ・ドラゴン  PW9000

 

「マーシャルアーツのスキル発動!カウンターブラスト、ソウルブラスト『トレイニーモンク・ドラゴン』前列にいるレドンを退却!そしてバインド!」

 

アンリはリアガードをコールしようとしたが、やっぱり悩む。

 

(これをコールしたら・・・もうガードできない・・・)

 

R マーシャルアーツ R

R ハーブリンガー  R

 

「ハーブリンガーのブースト、マーシャルアーツ・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『凱旋の雷レシェフ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!クリティカルはヴァンガードに、パワーは・・・パワーもヴァンガードに・・・」

 

「ダメージチェック『月柱の騎士シシルス』『青天の騎士アルトマイル』」

 

「(こいつをコールしておけば、トリガーはのせられたよな・・・)ターンエンド」

 

PW14000(+5000)➡PW9000  アンリの手札4枚 山札39枚  シオンのダメージ2枚

 

アンリはシオンの真剣な眼差しに怯んでしまう。

 

(やっぱり俺では、シオン君の相手にならないんじゃあ・・・)

 

(・・・なんか知らねぇけど、無性にイライラするファイトだなぁ・・・)

 

「・・・僕のターン。スタンド&ドロー。君臨せよ!我が新たなる剣!天命の騎士アルトマイル!!」

 

天命の騎士アルトマイル  PW11000

 

「セリムを移動!夢の運び手べレヌス、ナイト・オブ・ツインソードをコール!」

 

ナイト・オブ・ツインソード  PW9000

 

ツインソード アルトマイル べレヌス

  R    アレクトス  セリム

 

「セリムのブースト、べレヌスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『マイティボルト・ドラグーン』」

 

「アレクトスのブースト、アルトマイルでヴァンガードにアタック!

べレヌスのスキルで、ヴァンガードがアルトマイルのためソウルへ!1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「くっ、ノーガード!」

 

「ツインドライブ『反攻の騎士スレイマン』『飛燕の騎士クロウス』」

 

アルトマイル(シオン)はマーシャルアーツに接近し、剣で斬撃を放つ。

 

「あああ!ダメージチェック『マーシャルアーツ・ドラゴン』なんとか、ここを耐えきらなきゃ・・・」

 

「ツインソードでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『愛の神カーマ(治)』」

 

「・・・ターンエンド」

 

PW11000➡PW9000+SH5000=16000

PW21000➡PW9000

PW9000➡PW9000+SH10000=19000  シオンの手札5枚 山札35枚  アンリのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!ドラゴニック・ヴァンキッシャー!」

 

ドラゴニック・ヴァンキッシャー  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン解放!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ジャギーショット・ドラグーン』グレード3

 

「ストライドジェネレーション!!征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"!!」

 

征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、前列にいるツインソードを退却して、バインド!

ハーブリンガー・ドラコキッドのGB(ジェネレーションブレイク)!バインドゾーンにカードが置かれた時、パワープラス3000!

ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"のスキル!Gゾーンのドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"を表にして、スキル獲得!」

 

R ヴォルテージ  R

R ハーブリンガー R

 

「ハーブリンガーのブースト、ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『魔竜戦鬼チャトゥラ』セカンドチェック『魔竜戦鬼チャトゥラ』サードチェック『マイティボルト・ドラグーン』」

 

ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"は手に雷の弾を作り出し、それをアルトマイル(シオン)に向けて放つ。アルトマイル(シオン)は雷の弾を喰らい、後退する。

 

「ダメージチェック『要撃の騎士レドン』」

 

「ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"のスキル!相手ヴァンガードにヒットした時に相手は自分のリアガードを1体選び退却!」

 

「アレクトスを退却」

 

「そして、ドロップゾーンからアレクトスとツインソードをバインド!・・・ターンエンド」

 

PW34000➡PW11000  アンリの手札4枚 山札34枚  シオンのダメージ3枚

 

(・・・せっかくストライドしたのに、1枚もリアガードをコールしないのか・・・。この程度ですか?違うでしょ?)

 

シオンの脳裏には理事会にVF甲子園について熱弁した姿が映っていた。

 

「先輩、リアガードを退却させれば、僕の攻撃が弱まると考えたなら、甘すぎますよ」

 

「え・・・?」

 

「ストライドジェネレーション!!!伝承の聖騎士セルフェス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『天命の騎士アルトマイル』グレード3

 

伝承の聖騎士セルフェス  PW26000  ハーツ『天命の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!手札から、反攻の騎士スレイマンをスペリオルコール!勇敢(ブレイブ)能力を持つスレイマンにパワープラス4000!飛燕の騎士クロウスをコール!」

 

飛燕の騎士クロウス  PW9000

 

「手札が3枚以下になったので、スレイマンとセリムのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!ヴァンガードがアルトマイルのため、どちらもパワープラス3000!

クロウスのGB(ジェネレーションブレイク)!アルトマイルのヴァンガードがいるならこのターン、スレイマンとクロウスにパワープラス2000!」

 

「さっき薙ぎ払ったはずの陣営が、一気に・・・」

 

「・・・防御は大切です」

 

「!」

 

「ガードに全力を費やすときもある。だけど、先輩は序盤から、手札からガードを費やした結果、ヴァンガードでしか攻撃できていません。責める時に責めなければ、決して勝利には届きませんよ」

 

「・・・っ」

 

(そっか・・・俺が無性にイライラしてたのは、アンリ先輩のうじうじしたファイトを見てたせいか・・・)

 

クロウス セルフェス スレイマン

 R     R    セリム

 

「いきます!セルフェスでヴァンガードにアタック!

セルフェスのスキル!ソウルブラスト『反攻の騎士スレイマン』手札を好きな枚数選んで、裏でバインドさせる!手札全てを裏でバインド!このターン中、クロウスにパワープラス5000!」

 

(これでガード・・・)

 

アンリは手札からガードを出そうとした時、それを取りやめた。

 

「(いや、シオン君の言う通りだ。今さらかもしれないけど、このターン、全てを賭ける!)ノーガード」

 

「トリプルドライブ『スカウティング・オウル』セカンドチェック『厳戒の騎士レギウス』サードチェック『さるーがる(醒)』スタンドトリガー!パワーはスレイマンに!」

 

セルフェス(シオン)は聖馬にまたがり、ヴァンキッシャーに目掛けて走り抜け、剣の一太刀を浴びせる。

 

「くぅ!ダメージチェック『プラズマダンス・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「セリムのブースト、スレイマンでヴァンガードにアタック!スレイマンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト、手札を1枚捨て、ヴァンガードがアルトマイルなら、山札からグレード2のカードを選びコールでき、パワープラス2000!

山札にいるセリムのスキル!ヴァンガードがアルトマイルなら、グレード2として扱う!セリムをスペリオルコール!セリムの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『プラズマダンス・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「セリムのブースト、クロウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ロッククライム・ドラグーン』」

 

「クロウスの勇敢(ブレイブ)!アタックがヒットしたため、手札に戻す!」

 

(そうだ・・・俺はシオン君という存在に、最初から怯えていた!気持ちで負けていたんだ!そんなことで、U20(アンダートゥエンティ)で戦える訳がない!シオン君にだって、失礼じゃないか!)

 

アンリのやる気に満ちた表情にシオンと、ファイトを見ているマサトも笑みを浮かべる。

 

「・・・ターンエンド!このターンで裏でバインドされたカードを全て手札に!」

 

PW26000➡PW11000(+5000)

PW33000➡PW16000(+5000)

PW21000➡PW21000  シオンの手札6枚 山札29枚  アンリのダメージ5枚(裏2枚)

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』グレード3

 

ヴァンキッシャーが雷鳴を溢れさせると、雷鳴の光がヴァンキッシャーを包み込んだ。光が晴れるとそこには、"VOLTAGE(ヴォルテージ)"とは違う未来の姿のヴァンキッシャーがいた。

 

「征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)"!!!!」

 

征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!スレイマンを退却し、バインド!

ハーブリンガーのスキル!パワープラス3000!コール!魔竜戦鬼チャトゥラ、トレイニーモンク・ドラゴン!

チャトゥラのスキルでパワープラス3000!」

 

魔竜戦鬼チャトゥラ  PW8000

マイティボルト・ドラグーン  PW7000

 

チャトゥラ  VMAX    チャトゥラ

  R   ハーブリンガー トレイニーモンク

 

「左のチャトゥラでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スカウティング・オウル』」

 

「ハーブリンガーのブースト、ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)"でアタック!

スキルでGゾーンの表のヴァンキッシャーの数だけ、相手リアガードを選び、ヴァンガードと同時アタックできる!ヴァンガードとセリム2体に同時アタック!」

 

「ガード!『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』さらに、ジェネレーションガード!!神衛聖騎士イグレイン!!」

 

神衛聖騎士イグレイン  SH15000

 

「イグレインのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!シールドプラス5000!さらに、ヴァンガードにアルトマイルがいるなら、ソウルブラスト『逆風の騎士セリム』シールドプラス10000!」

 

「トリプルドライブ『ジャギーショット・ドラグーン』セカンドチェック『ボルテージホーン・ドラゴン』サードチェック『プラズマダンス・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て右のチャトゥラに!」

 

ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)"はアルトマイル(シオン)、2体のセリムに向けて複数の雷を放った。セリム2体は雷にやられたが、アルトマイル(シオン)の方はナイト・オブ・フラッシュと未来から現れたホーリーナイト・ガーディアンの未来の姿、イフレインによって雷から守られている。

 

「"VMAX(ブイマックス)"のGB(ジェネレーションブレイク)(3)!雷激!」

 

雷激とは、相手のバインドゾーンに指定されたカードが枚数分あれば発動できるなるかみの能力だ。ちなみに"VMAX(ブイマックス)"の雷激の指定枚数は5枚だ。

 

「バトル終了時、相手リアガードがいない時、カウンターブラスト(2)を払って、相手に1ダメージ!」

 

"VMAX(ブイマックス)"は咆哮を放ち、アルトマイル(シオン)の頭上にヴァンガードサークルが現れる。そしてサークルから雷が落ち、アルトマイル(シオン)に直撃する。

 

「ぐあああ!ダメージチェック『夢の運び手べレヌス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「よし!トレイニーモンクのブースト、チャトゥラでヴァンガードにアタック!」

 

「(素直に自分の間違いを認め、立て直してくるこの姿勢・・・やはり、僕の目に間違いはなかった!)ガード!『痛撃の騎士グルギデス(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

       ➡PW7000

PW34000➡PW11000+SH40000=51000

       ➡PW7000

PW23000➡PW16000+SH10000=21000  アンリの手札4枚 山札27枚  シオンのダメージ4枚(裏1枚)

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!天命の騎士アルトマイルのスキル!ライドフェイズ開始時、厳戒の騎士レギウスをスペリオルコール!パワープラス4000!」

 

厳戒の騎士レギウス  PW6000

 

「ストライドジェネレーション!!!!神聖竜ブレイブランサー・ドラゴン!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『月柱の騎士シシルス』グレード1+2

 

神聖竜ブレイブランサー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『天命の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!手札からクロウスをスペリオルコール!パワープラス4000!

クロウスのスキルでクロウスとレギウスにパワープラス2000!」

 

クロウス ブレイブランサー レギウス

 R      R      R

 

「クロウスでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!仲間ユニットがアタックした時、パワープラス3000!」

 

「ガード!『プラズマダンス・ドラゴン(☆)』」

 

「レギウスでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「インターセプト!『魔竜戦鬼チャトゥラ』」

 

「ブレイブランサー・ドラゴンでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーのGB(ジェネレーションブレイク)(3)!カウンターブラスト!山札から勇敢(ブレイブ)能力を持つユニットを3体選びコールできる!スレイマン、レドン、スカウティング・オウルをスペリオルコール!」

 

スカウティング・オウル  PW7000

 

(!またユニットを3体も・・・!)

 

(しかも、普通ならコールされた枚数分だけ手札を削る代物なんだが、シオンの手札は0・・・実質ノーコストだ)

 

勇敢(ブレイブ)!ブレイブランサーにパワープラス3000!

レドンのスキル!スペリオルコールされた時、ヴァンガードがアルトマイルなら、自身にパワープラス3000!

レドンのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!前列全てに、パワープラス3000!

スレイマンの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

(もう、守り切れない・・・)

 

アンリは意を決してこの攻撃を受ける覚悟を持つ。

 

「・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ『青天の騎士アルトマイル』『厳戒の騎士レギウス』『痛撃の騎士グルギデス(☆)』クリティカルトリガー!パワーはレドンに、クリティカルがヴァンガードに!」

 

ブレイブランサーはヴァンキッシャーの腹部に自身の持つランスを貫かせた。ヴァンキッシャーの貫かれた個所に、雷が溢れ、ヴァンキッシャーを包み込む。

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW15000➡PW11000+SH5000=16000

PW32000➡PW11000

 

ダメージチェック『マーシャルアーツ・ドラゴン』

 

シオンのダメージ4枚  アンリのダメージ6枚  勝者シオン

 

「・・・やっぱりシオン君は強いね。俺なんかじゃ相手にならなかった」

 

負けたとはいえ、清々しい表情をしているアンリにシオンは笑みを浮かべている。

 

「おーし!シオンが終わったから、今度は俺とファイトお願いします!アンリ先輩!」

 

「ええ⁉今度は、マサト君と⁉」

 

「なんすか、同じチームじゃないから俺とのファイトは不満なんすか?」

 

「そ、そういう訳じゃないけど・・・」

 

「じゃあ問題ないっすね!さっきので少しは克服できたみたいだし!」

 

アンリにはシオンに向けて視線を向ける。シオンは首を縦に頷いている。

 

「わ、わかったよ。俺なんかでよければ、よろこんで」

 

「手加減なしで行きますよ!」

 

3人はファイトを行って、今日の部活動を楽しんでいくのであった。

 

 

ちょうど夕方頃、部活動の時間が終わり、アンリはシオンにバッジを見せる。

 

「それは?」

 

「部長の証であるバッジさ。歴代の部長に受け継がれた、由緒正しきものだ」

 

「つまり・・・どういうことっすか?」

 

マサトが疑問符を浮かべていると、アンリは部長の証であるバッジをシオンに渡す。

 

「新生福原ヴァンガード部は、シオン君が部長を務めるべきだ」

 

「うおおお⁉マジっすか⁉すげぇじゃんシオン!」

 

シオンを部長を勧めたいったアンリにマサトは驚きの表情をする。それに対してシオンは部長の勧めを拒否し、アンリを部長に勧める。

 

「何言ってるんですか!早尾先輩が部長に決まってるじゃないですか!」

 

「えっ・・・?」

 

「運命の第9ターン、蒼龍レオンの怒涛の5回連続攻撃で雀ヶ森レンの手札は1」

 

「!それは・・・」

 

「え?何の話だよ?」

 

理事会に居合わせなかったマサトは何の話か疑問に抱く。

 

「スキルで戦列を立て直し、切り札、レイジングフォーム・ドラゴンで強烈なアタック。完全ガードされるも、レイジングフォーム・ドラゴンのリミットブレイクで、逆転のスペリオルライド。僕以外に、あの試合を完璧に覚えている人がいるとは思いませんでした」

 

シオンは部長の証のバッジをアンリの胸ジャケットにつけた。

 

「あのファイトだって後半、見事な立て直しを見せてくれたじゃないですか。そのバッジは、あなたに相応しい」

 

「・・・そうだな。それが1番かもしれねぇな」

 

こうして福原高校ヴァンガード部に、新たな部長が誕生した瞬間であった。

 

 

そして、今現在に至る。アンリが部の備品を整理、シオンが窓を眺めていると、もう1人の部員、マサトが入室する。

 

「こんちわーっす。お、キレイになってんじゃん」

 

マサトが机に鞄を置くと・・・

 

「う、うわあああああ!!」

 

備品を整理していたアンリが箱を落とし、トロフィーなどをばらけてしまう。

 

「あぁ・・・福原高校ヴァンガード部の栄光がぁぁ・・・」

 

「大丈夫ですか?」

 

「・・・こんなんでマジで福原の栄光を取り戻せんのかよ・・・」

 

部長のアンリがこんな状態で栄光を取り戻せるのかが不安になってくるマサト。

 

「あああ!!」

 

「うわっ⁉何ですか⁉」

 

声を張り上げたアンリはU20(アンダートゥエンティ)で大事なことを思い出す。

 

U20(アンダートゥエンティ)は3人以上のチーム制だったはず・・・マサト君がチームに入ってくれないとなると、後1人足りないんじゃあ・・・」

 

「・・・マジですんません・・・」

 

既に別のチームに入っているマサトは申し訳なさそうな表情になる。

 

「大丈夫です。僕に心当たりがあります」

 

「心当たり・・・?」

 

果たして、シオンの言う心当たりとは・・・。

 

to be continued…




アンリ「福原高校ヴァンガード部、存続決定!しかもあの綺場シオン君と、U20【アンダートゥエンティ】を目指せるなんて・・・」

シオン「そんなこと言ってる場合じゃありませんよ、早尾先輩?」

アンリ「そうだったね・・・3人目もまだ見つからないし・・・あれ?シオン君、シャツのボタンが取れかかってるよ?」

シオン「あぁ・・・」

アンリ「つけ直してあげるよ。ここって裁縫セットもあるし・・・」

シオン「早尾先輩って・・・いいお嫁さんになれそうですね!」

アンリ「ええ⁉」

マサト「それを言うならお婿さんだろうが・・・」

TURN124「女王と策謀の微笑み」


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女王と策謀の微笑み

今日は福原チーム結成のお話です。

やっぱりエンジェルフェザーのレスキューは描写が難しいですな。後はダメージゾーンに置くたびにパワーがポンポン上がり、その計算といったところでしょうか。

それではどうぞ!


福原高校の放課後、ヴァンガード部の部員であるシオンとマサト、部長のアンリは廊下を歩き部室に向かっている。

 

「なぁシオン、この前言ってた俺以外の3人目なんだけどよ、心当たりあるって言ってたよな?」

 

マサトが言っているのは先日シオンが言っていたシオンのチームの3人目のことを言っている。

 

「ああ。味方になってくれたら、これほど頼もしいファイターは他にはいないよ」

 

「そんな人が?誰なの?」

 

「3年2組、羽島リン先輩です」

 

「・・・え?」

 

「は?」

 

羽島リンの名前を聞いてアンリとマサトはキョトンとする。

 

「ええええええええええ!!?」

 

「はあああああああああ!!?」

 

アンリとマサトが驚くのも無理はない。なぜなら羽島リンは有名なエンジェルフェザー使いで、かつてユナサン支部で活躍していたチームディマイズの元メンバーなのだから。

 

「ちょちょちょ、ちょっと待てって!羽島先輩って、あの羽島先輩か⁉あの有名なエンジェルフェザー使いの⁉」

 

「ああ。何と言っても、去年のヴァンガード女王決定戦の優勝者だからね」

 

「でも・・・クランリーダーの推薦を断った話もあるって・・・」

 

「まぁ・・・確かに面倒なことが嫌いな性格ではありますが・・・実力もあり、人気もある羽島先輩なら、福原チームの顔としても十分です」

 

「まぁ、シオンが選んだことなんだし、別に止めたりはしねぇけどよ・・・でも羽島先輩だぜ?」

 

「ユナサン支部を離れてからどこのチームにも入ってないって噂だし・・・そんなすごい人、入ってくれるのかな?」

 

「まぁ、一筋縄ではいかないのは覚悟していますから、じっくり攻めてみますよ」

 

話している間に部室に到着し、アンリが部室に入ると、1人の青年がいることが確認された。その青年を見てアンリは驚き表情をしている。

 

「なっ⁉」

 

「お久しぶりです、マモルさん」

 

「ちーす、マモルさん」

 

2人の言葉を聞いて、青年は3人の方に振り向く。

 

「やあ、シオン君、マサト君、久しぶり」

 

その青年はかげろうのクランリーダーである安城マモルであった。

 

 

 

TURN124「女王と策謀の微笑み」

 

 

 

部室でマモルの姿を見たアンリはなぜマモルがここにいるのかを問い詰める。

 

「どどど、どういうこと⁉シオン君⁉」

 

「お、落ち着いてください、早尾先輩!」

 

「だだだ、だって、あの人、全かげろうファイターたちの憧れの的、クランリーダーの安城マモルさんだよ⁉」

 

「まぁ、気持ちはわからんでもないっすけどね」

 

マモルは未だに戸惑いを見せているアンリに初めての挨拶をする。

 

「初めまして、早尾君。シオン君から話は聞いてるよ」

 

「え?えええ?」

 

「レジェンドコーチ制度を申し込んだんですよ。ご存知の通り、クランリーダーの方が直々に指導に来てくれるあれです」

 

シオンの説明を聞いてアンリは納得する。

 

「ああ・・・。よく予約とれたね?俺も何度か申し込んだことがあるんだけど、いつも外れちゃって・・・」

 

「まぁ、運がよかったんですよ。さぁ、そろそろ始めましょうか。マサトも一緒に」

 

「俺も?いや、俺はお前とは違うチームだし・・・」

 

「部活動の一環だと思ってよ。部員が揃ってないと、部活動は始められないしね」

 

「それなら、まぁ、いいのか?」

 

レジェンドコーチ制度にマサトも部活動の一環として参加することになった。

 

「マモルさん、よろしくお願いします」

 

「こちらこそ。僕は今日と明日しかいられないから、ビシビシいかせてもらうよ」

 

「は・・・はい!よろしくお願いします!」

 

こうしてマモルによる指導が始まるのであった。

 

 

今現在は指導の一環としてアンリがマモルとファイトしている。

 

「ストライドジェネレーション!ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"!

超越(ストライド)スキル!リアガードを退却しバインド!

"VOLTAGE(ヴォルテージ)"のスキル!相手バインドゾーンのカード1枚につき、パワープラス3000!ヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード。プロテクトオーブ・ドラゴン。守護者(センチネル)のスキルを持つ完全ガードユニットは、ガードの要だ。使うべき相手を見極めるんだ」

 

「はい(強くなりたい・・・俺も強くなって、いつかマモルさんのように・・・)」

 

アンリは心の中でそのような思いを込めながらファイトを進めるのであった。

 

 

夕方ごろになり、今日の指導は終わり、校門の前まで来ている。

 

「あ、ありがとうございました!!」

 

「俺も、参加させていただき、ありがとうございます!」

 

「マモルさん、今日はありがとうございました」

 

「うん。それじゃあまた、明日の4時に」

 

「あ、待ってください」

 

支部に戻ろうとするマモルにシオンが呼び止める。

 

「あの、ユイは支部でちゃんとうまくやっていけてるでしょうか?」

 

「ああ、ユイちゃんなら真面目に仕事をこなしているよ。今日は確か、ヴァンガ郎君の代理をやっているかな?」

 

「そうですか・・・よかった・・・」

 

シオンの会話を聞いていたアンリがマサトに訪ねる。

 

「マサト君、ユイちゃんって、シオン君と同じジェネレーションマスターの?」

 

「そうっすよ。今はドラエン支部で働いていて、ディメポファイターの憧れの的になりつつある奴っす」

 

マサトはアンリに耳に近づき、耳打ちをする。

 

(ここだけの話っすけど、あいつ無意識ながらもユイのこと、ほの字なんす)

 

(ほっ・・・///!!?)

 

マサトの言葉を聞き、アンリは顔が赤くなる。

 

「2人して何の話をしてたんですか?」

 

「え⁉あ⁉シオン君⁉」

 

「何でもねぇよ。あんまし気にすんな」

 

「う、うん!何でもないよ!」

 

「?」

 

話をごまかされ、シオンの頭は?を描いていた。マモルはもうすでに支部に戻っていったらしい。

 

「それはそうと早尾先輩、どうでしたか?クランリーダーとのファイトは」

 

「もう最っっ高の経験ができたよ!本当にありがとう、シオン君」

 

「それはよかったです。僕も申し込んだ甲斐がありましたよ」

 

「ねぇシオン君!明日、チームに入ってもらえるようにお願いしてみない⁉」

 

「?アンリ先輩、急にどうしたんすか?」

 

リンをチームに誘おうと決意するアンリにシオンとマサトは疑問符を浮かべる。

 

「俺、今日のマモルさんとのファイト、本当に楽しかった!自分の力がぐんぐん強くなっていくのを、実感できたんだよ!マモルさんが来てくれるなんて、滅多にないことだから、羽島先輩にもそう思ってほしいんだ!」

 

「なるほど・・・それで明日しかないってわけですか・・・」

 

「うん!どうかな?」

 

アンリの思いを聞いてシオンは少し考えるように顎に手を当てる。

 

「・・・わかりました。早尾先輩の言う通り、1回は正攻法で攻めてみましょうか」

 

「本当⁉」

 

「ええ」

 

「なぁシオン、俺も見届けてもいいか?部員としてさ、どうなるか見ておきてぇんだ」

 

「もちろん」

 

「よし、俺が部長として、話してみるよ」

 

3人は明日リンを正攻法で誘う事に決めた。

 

 

翌日の昼休み、3人はリンを屋上に呼び出し、チームに誘っている。話をしているのは、部長のアンリだ。

 

「お願いします!!U20(アンダートゥエンティ)優勝のためには、羽島先輩の力がどうしても必要なんです!お、俺は、部長として、強い福原高校ヴァンガード部をもう1度作りたいんです!だから・・・」

 

アンリの説得にリンは・・・

 

「ふん、関係ないし」

 

わかっていたこととはいえ、断られてしまう。

 

「きょ、今日ならクランリーダーの方とのファイトができますよ⁉シオン君がなかなか予約の取れないレジェンドコーチ制度を申し込んでくれてて・・・俺も昨日、あの安城マモルさんに教えてもらえたんです!!」

 

「!」

 

「?」

 

マモルの名前を聞くと、リンは反応し、シオンはそこを見逃さなかった。

 

「羽島先輩もぜひ・・・」

 

「マモルさん、今日の放課後もいらっしゃいますよ?」

 

シオンもリンを誘ってみる。リンはアンリの胸倉を強く掴む。

 

「興味ないし」

 

言いたいことを言ってリンはアンリの胸倉を離し、屋上から去っていく。

 

「・・・はぁ・・・やっぱり一筋縄じゃいかないなぁ・・・」

 

「いや、お手柄ですよ、早尾先輩」

 

「は?どういうことだよシオン?」

 

シオンの言葉に疑問符を浮かべるマサトとアンリ。

 

 

放課後、ヴァンガード部の部室でアンリとマサトは高級そうなソファを置き、シオンは机にお菓子が入ったバスケットを置く。

 

「ふぅ・・・こんなの何に使うの?」

 

「これでよしっと」

 

「なんだよ?もったいぶらずに言えよ」

 

2人がどういうことか尋ねていると、部室のドアが開く音が聞こえた。そこに振り向くと・・・

 

「は、羽島先輩、どうして⁉」

 

「は⁉羽島先輩⁉マジで⁉」

 

なんと興味ないと言っていたリンが部室に入ってきた。シオンは狙い通りと言わんばかりの微笑みを浮かべている。

 

「は、羽島先輩、ようこそ、福原高校ヴァンガード部へ」

 

リンは何も答えず高級なソファに座り、バスケットに入っていたクッキーを食べる。

 

「・・・あ、あのぉ・・・来ていただいたってことは、部に入っていただけるん・・・ですよね・・・?」

 

アンリの話を聞いていないのかリンはクッキーを食べている。

 

「・・・ううぅ・・・」

 

「マサト、早尾先輩、クランリーダーの方に来ていただくからには、部としてちゃんと活動してるところを見せたいですよね?」

 

「そりゃそうだろ?じゃねぇと失礼だしな」

 

「う、うん、マモルさんの期待に応えなきゃ!」

 

マモルの名前が出た途端、リンの手が止まった。これも狙い通りといった表情をしているシオン。シオンは時計の時刻を確認している。時刻は3時半、マモルが来るまでは後30分だ。

 

「そうだ、羽島先輩、よければ早尾先輩とファイトをお願いできませんか?」

 

「え?」

 

「はあ?」

 

シオンの提案にアンリはキョトンと、リンはなぜ?といった表情をしている。

 

「大会の実績こそありませんが、早尾先輩は強いですよ?昨日のファイトでは、マモルさんも絶賛でしたから」

 

「・・・パス」

 

「そうですかぁ・・・残念です。まぁ確かに、負けでもしたら、せっかくの女王の名にも傷がつきますもんね?女王が負けたなんて聞いたら、マモルさんもがっかりするでしょうしね?」

 

「お、おいシオン!お前何言ってんだよ⁉ほら、羽島先輩、怖い顔してるし!」

 

マサトの言う通り、シオンの言葉を聞いて何やら不機嫌そうな表情をしている。

 

「負けなんて、女王に許されるはずがない。なるほど、女王になるとそんなプレッシャーが・・・。大変なんですねぇ?」

 

「ちょっ、ちょっとシオン君・・・」

 

「おいマジでやめろって!羽島先輩、マジ怖ぇから!!」

 

「そう言う事ならわかりました。早尾先輩とは僕がファイトしますから、羽島先輩は・・・」

 

ガキィ!!

 

我慢の限界なのかリンは口に加えていた飴を噛み砕く。

 

「ふざけんなよ綺場!!まずはその雑魚を潰す!!次はお前だ!!」

 

「こ、こえ~・・・」

 

「ざ、雑魚・・・?」

 

狙い通りと言わんばかりの微笑みをしているシオン。何はともあれ、ファイトの了承をもらえ、アンリとリンはファイトの準備を進める。準備を終えた時には、もうすぐで4時を迎えるころだ。

 

「よ、よろしくお願いします・・・」

 

「ふん」

 

ぎこちない雰囲気だがファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「ハーブリンガー・ドラコキッド!」

 

黒衣の燭光(ブラック・キャンドル)アズライール」

 

ハーブリンガー・ドラコキッド  PW5000

 

黒衣の燭光(ブラック・キャンドル)アズライール  PW5000

 

「来た・・・羽島リンのエンジェルフェザー・・・いぃ⁉」

 

アンリはリンの顔色を窺う。リンの表情は不機嫌そのものだ。

 

「お、俺の先攻!ドロー!ライド!トレイニーモンク・ドラゴン!ハーブリンガーは移動!ターンエンド!」

 

トレイニーモンク・ドラゴン  PW7000

 

R トレイニーモンク R

R ハーブリンガー  R  アンリの手札5枚 山札43枚

 

「ふん。ドロー。ライド、黒衣の鏡像(ブラック・ミラージュ)ハギーテにライド。アズライールは移動。コール、黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリク」

 

黒衣の鏡像(ブラック・ミラージュ)ハギーテ  PW7000

黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリク  PW7000

 

マーリク  ハギーテ  R

 R   アズライール R

 

「マーリクでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『黒風白雨のジン(醒)』」

 

「アズライールのブースト、ハギーテでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロン」

 

「ダメージチェック『ボルテージホーン・ドラゴン』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000+SH10000=17000

PW12000➡PW7000  リンの手札5枚 山札42枚  アンリのダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!マーシャルアーツ・ドラゴン!」

 

マーシャルアーツ・ドラゴン  PW9000

 

「マーシャルアーツのスキル発動!カウンターブラスト、ソウルブラスト『トレイニーモンク・ドラゴン』前列にいるマーリクを退却し、バインド!コール、魔竜戦鬼チャトゥラ!」

 

魔竜戦鬼チャトゥラ  PW8000

 

「チャトゥラのスキル!パワープラス3000!」

 

チャトゥラ マーシャルアーツ R

  R   ハーブリンガー  R

 

「チャトゥラでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』」

 

「ハーブリンガーのブースト、マーシャルアーツでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『ジャギーショット・ドラグーン』」

 

「ダメージチェック『ナース・オブ・ブロークンハート』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW7000+SH10000=17000

PW14000➡PW7000  アンリの手札4枚 山札40枚  リンのダメージ1枚

 

「ふわぁ・・・スタンド&ドロー。黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロンにライド。コール、、アラトロン、マーリク、黒衣の安眠(ブラック・ドリーム)サバニーヤ」

 

黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロン  PW9000

黒衣の安眠(ブラック・ドリーム)サバニーヤ  PW9000

 

アラトロン アラトロン  サバニーヤ

  R   アズライール マーリク

 

「そんな・・・まだ4ターン目なのに、リアガードを一気に・・・」

 

「リアガードのアラトロンでチャトゥラにアタック」

 

「!ガード!『マイティボルト・ドラグーン』」

 

「アズライールのブースト、アラトロンでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』クリティカルトリガー。クリティカルはアラトロン、パワーはサバニーヤ」

 

「ダメージチェック『ドラゴンダンサーアナスタシア』『ライジング・フェニックス』」

 

「マーリクのブースト、サバニーヤでヴァンガードにアタック」

 

「あっという間に、ダメージ3・・・」

 

アンリは弱気になりそうになるも、頬を叩いて気合を入れ直す。

 

「(焦るな、まだ4ターン目・・・勝負はこれからだ!)ダメージチェック『魔竜仙女コウド(治)』ゲット、ヒールトリガー!マーシャルアーツ・ドラゴンにパワープラス5000、ダメージ1回復!」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW8000+SH10000=18000

PW14000➡PW9000

PW21000➡PW9000(+5000)  リンの手札2枚 山札39枚  アンリのダメージ3枚

 

(ヒールしたものの、ダメージは3対1・・・さすが羽島リン・・・)

 

シオンがそんなことを思っていると、部室のドアが開く。入ってきたのはマモルだった。それを見たリンは少しばかり反応する。

 

「あっ・・・」

 

「失礼するよ」

 

「「マモルさん!」」

 

「ようこそマモルさん!」

 

「こんにちわ。・・・ん?」

 

部室に入ってきたマモルの視線にリンの姿が映る。

 

「リン君?羽島リン君じゃないか!そうか・・・君も福原高校ヴァンガード部の部員だったんだね?」

 

「はあ?」

 

「そうなんですよマモルさん!今、羽島先輩が早尾先輩に特訓しているところなんです」

 

(ちょお⁉何言ってんだこいつ⁉)

 

「っ・・・!」

 

割って入ってきたシオンの言葉にマサトは表情が引きつり、リンは眉をひそめる。

 

「そうだったのか。先輩ファイターとして、後輩に教えていたんだね」

 

「はい、羽島先輩はファイターの鑑ですから」

 

「・・・っ」

 

「リン君、邪魔して悪かった。ファイトを再開してくれ。僕も全力で応援しているよ」

 

「!」

 

マモルの言葉に少し反応するリン。

 

「早尾君も頑張ってね」

 

「はい!」

 

「彼女からは、学ぶことが多いはずだ」

 

「見ててください、マモルさん!」

 

「リン君のエンジェルフェザーはダメージゾーンを操り、リアガードを増やすことができるから要注意だよ」

 

「はい!」

 

このやり取りにリンは苛立ちを感じさせ、アンリにファイトの再開を急かさせる。

 

「とっとと終わらせるわよ!早くしな!」

 

「え?えええ⁉」

 

どういうことか理解できなかったアンリは言われた通りファイトを再開させる。

 

「お、俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!ドラゴニック・ヴァンキッシャー!!」

 

ドラゴニック・ヴァンキッシャー  PW11000

 

「コール!ジャギーショット・ドラグーン!」

 

ジャギーショット・ドラグーン  PW11000

 

チャトゥラ ヴァンキッシャー ジャギーショット

  R   ハーブリンガー     R

 

「チャトゥラでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト『黒衣の安眠(ブラック・ドリーム)サバニーヤ」

 

「ハーブリンガーのブースト、ドラゴニック・ヴァンキッシャーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』『魔竜戦鬼チャトゥラ』」

 

ヴァンキッシャーは手に雷を生み出し、アラトロン(リン)に放った。

 

「ダメージチェック『黒衣の鏡像(ブラック・ミラージュ)ハギーテ』」

 

「ジャギーショットでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000➡PW9000

PW11000➡PW9000+SH10000=19000  アンリの手札4枚 山札34枚  リンのダメージ2枚

 

(6ターン目・・・持ち直した早尾先輩のアタックで3対2・・・勝負はこのターン次第・・・)

 

「私のターン。スタンド&ドロー。・・・そろそろ茶番は終わりよ。ライド、黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール!」

 

黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン解放」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール』グレード1+2

 

「ストライド、ジェネレーション!!聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)アルティエル!!」

 

聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)アルティエル  PW26000  ハーツ『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、山札の上3枚を見て、1枚はダメージゾーンに『黒衣の献身(ブラック・デボート)ファレグ』残りは山札の下へ。ダメージゾーンからナース・オブ・ブロークンハートをスペリオルコール!スキルによりパワープラス2000!」

 

ナース・オブ・ブロークンハート  PW9000

 

「アルティエルの救援(レスキュー)!カウンターブラスト、ソウルブラスト『黒衣の鏡像(ブラック・ミラージュ)ハギーテ』Gゾーンのアルティエルを表に!ダメージゾーンのカード1枚をドロップゾーンへ。

Gゾーン表のアルティエルの数だけ、レスキューチェック『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』クリティカルトリガー!アルティエルにクリティカル、ブロークンハートにパワープラス5000!レスキューチェックしたカードはダメージゾーンへ」

 

「エンジェルフェザーの救援(レスキュー)・・・一旦回復し、自分でダメージを受けて、トリガーユニットを取りに行った」

 

「さすがはリン君、癖のあるデッキを堂々と使いこなしている」

 

「ブロークンハートのGB(ジェネレーションブレイク)!ダメージゾーンにカードが置かれた時、自身とヴァンガードにパワープラス2000!

アラトロンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払って、救援(レスキュー)でドロップゾーンに置かれたハギーテをスペリオルコール!」

 

アラトロン アルティエル ブロークンハート

ハギーテ  アズライール   マーリク

 

「ハギーテのブースト、アラトロンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『プラズマダンス・ドラゴン(☆)』」

 

「アズライールのブースト、アルティエルでヴァンガードにアタック!これで消え失せな!!」

 

「完全ガード!ドラゴンダンサーアナスタシア!(コスト『魔竜戦鬼チャトゥラ』)」

 

アルティエル(リン)のランプから閃光が放たれ、ヴァンキッシャーに向けて放たれるが、アナスタシアが閃光を防ぐ。

 

「ちっ、雑魚の分際で・・・トリプルドライブ『恋の守護者(バトルキューピット)ノキエル』セカンドチェック『黒衣の裁断(ブラック・スライス)ハールート』サードチェック『黒衣の安眠(ブラック・ドリーム)サバニーヤ』マーリクのブースト、ブロークンハートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『マイティボルト・ドラグーン』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW8000

PW28000➡PW11000(完全ガード)

PW25000➡PW11000  リンの手札3枚 山札32枚  アンリのダメージ4枚

 

(昨日のマモルさんとのファイトを思い出せ・・・負けるな俺!)

 

「ふん」

 

「ジェネレーション、解放!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』グレード3

 

「ストライド、ジェネレーション!!!征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"!!!」

 

征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、前列のブロークンハートを退却し、バインド!

ハーブリンガーのGB(ジェネレーションブレイク)!相手バインドゾーンにカードが置かれた時、パワープラス3000!凱旋の雷レシェフをコール!」

 

凱旋の雷レシェフ(☆)  PW4000

 

「ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"のスキル!Gゾーンドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"を表に!スキル獲得!」

 

チャトゥラ ヴォルテージ  ジャギーショット

レシェフ  ハーブリンガー    R

 

「レシェフのブースト、チャトゥラでヴァンガードにアタック!」

 

「ノキエルでガード!ノキエルのスキル!手札1枚をダメージゾーンに置き、ダメージゾーンから黒衣の献身(ブラック・デボート)ファレグを手札に

ガウリールのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ダメージゾーンにカードが置かれた時、前列のユニットにパワープラス2000!」

 

「ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"でヴァンガードにアタック!

レシェフのスキル!ヴァンガードがヴァンキッシャーなら、ソウルに入れて、1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「・・・ちっ、ノーガード」

 

「トリプルドライブ『マイティボルト・ドラグーン』セカンドチェック『マーシャルアーツ・ドラゴン』サードチェック『魔竜仙女コウド(治)』ゲット、ヒールトリガー!ジャギーショットにパワープラス5000!ダメージ1回復!」

 

ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"は雷の弾をガウリール(リン)に放った。ガウリール(リン)に直撃した雷は威力を増していった。

 

「ダメージチェック『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』ガウリールのスキルで前列にパワープラス2000!」

 

「"VOLTAGE(ヴォルテージ)"のスキル!相手は自分のリアガードを選んで退却!」

 

「ハギーテを退却」

 

「さらにドロップゾーンのクリティカルヒット・エンジェルとナキールをバインド!ジャギーショットでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『黒衣の安眠(ブラック・ドリーム)サバニーヤ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW15000➡PW11000+SH5000+2000=18000

PW39000➡PW13000(+2000)

PW16000➡PW15000+SH5000=20000  アンリの手札4枚 山札28枚  リンのダメージ3枚(裏1枚)

 

「2回目のヒール・・・雑魚のくせによく粘る・・・。気が変わった。じっくり遊んであげるわ」

 

リンはそう言って、ストライドのコストを支払う。

 

「業火に焼かれて、消え失せな!!ストライドジェネレーション!!!聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)ラファエル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黒衣の献身(ブラック・デボート)ファレグ』グレード3

 

聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)ラファエル  PW26000  ハーツ『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、山札の上3枚を見て、1枚はダメージゾーンに『黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール』ダメージゾーンからハールートをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

黒衣の裁断(ブラック・スライス)ハールート  PW9000

 

「さらにラファエルのスキル!Gゾーンのラファエルを表にして、Gゾーンのカードが2枚以上で、ダメージを1回復」

 

「ええ?」

 

アラトロン ラファエル  ハールート

  R   アズライール マーリク

 

「マーリクのブースト、ハールートでヴァンガードにアタック!

ハールートのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!山札の上を2枚見て、1枚をダメージゾーンに『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』残りは山札の下に。そして、ダメージゾーンのムンカルをスペリオルコール!」

 

黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)  PW4000

 

「そ、そんな・・・」

 

「ダメージを回復するばかりか、失ったリアガードまで復帰させて、陣営を立て直しやがった!」

 

「早尾君はリン君とのファイトの中で、確実に成長している。だが、実戦経験の差が大きすぎる」

 

「の、ノーガード!ダメージチェック『トレイニーモンク・ドラゴン』」

 

「言ったでしょ?じっくり遊んであげるって。ムンカルのブースト、アラトロンでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『魔竜戦鬼チャトゥラ』」

 

「ちっ・・・生死の理をも超えるその力に絶望しな!アズライールのブースト、ラファエルでヴァンガードにアタック!

ムンカルのスキル!ヴァンガードがガウリールなら、ソウルに入れて1枚ドロー!パワープラス5000!落ちろおおおお!!」

 

「完全ガード!!『ドラゴンダンサーアナスタシア』(コスト『マーシャルアーツ・ドラゴン』)」

 

ラファエル(リン)は槍のような武器をヴァンキッシャーに振るったが、アナスタシアが武器の攻撃を防ぐ。

 

「トリプルドライブ『黒衣の裁断(ブラック・スライス)ハールート』セカンドチェック『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!サードチェック『黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリク』」

 

「はぁ、はぁ・・・だ、大丈夫・・・まだ大丈夫だ!」

 

「・・・ターンエンド」

 

PW18000➡PW11000

PW13000➡PW11000+SH5000=16000

PW36000➡PW11000(完全ガード)  リンの手札5枚 山札24枚  アンリのダメージ4枚

 

「すげぇ・・・」

 

「驚いたな・・・昨日教えたことをさっそく生かしている」

 

「はい。それが早尾先輩の強さなんですよ」

 

「・・・いきます!ストライドジェネレーション!!!!征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)"!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マイティボルト・ドラグーン』グレード1+2

 

征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、前列のハールートを退却させ、バインド!

さらに、ハーブリンガーのスキルでパワープラス3000!コール!トレイニーモンク・ドラゴン!

トレイニーのGB(ジェネレーションブレイク)!トレイニーをソウルに入れることで、ヴァンガードにドラゴニック・ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)"はアタックにリアガードを1体追加できる!」

 

R  VMAX   ジャギーショット

R ハーブリンガー    R

 

「"VMAX(ブイマックス)"でアタック!スキル発動!Gゾーン表の枚数分だけアタックを追加できる!アラトロン、アズライール、マーリク、ヴァンガードに同時アタック!!」

 

「トリプルドライブ『ロッククライム・ドラグーン』『ライジング・フェニックス』『凱旋の雷レシェフ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!パワーはジャギーショットに、クリティカルはヴァンガードだ!」

 

ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)"はガウリール(リン)、アラトロン、アズライール、マーリクに複数の雷を放ち、直撃させた。

 

「ダメージチェック『ナース・オブ・ブロークンハート』『ドクトロイド・レムノン』(こいつ・・・雑魚かと思ってたけど・・・)」

 

「さらに、"VMAX(ブイマックス)"のGB(ジェネレーションブレイク)(3)!雷激(5)!アタック終了時に、相手リアガードがいない時、カウンターブラスト(2)を払って、相手ヴァンガードに1ダメージ!」

 

"VMAX(ブイマックス)"は咆哮を放ち、ガウリール(リン)の頭上にヴァンガードサークルが現れる。そしてサークルから雷が落ち、ガウリール(リン)に直撃する。

 

「ダメージチェック『ドクトロイド・レムノン』ふふ・・・おもしろいじゃない・・・。ガウリールのスキル発動!ダメージゾーンにカードが置かれるたびに、ガウリールにパワープラス2000!合計パワープラス6000!」

 

「くっ・・・届かない・・・ターンエンド・・・」

 

PW34000➡PW11000  アンリの手札4枚 山札23枚  リンのダメージ5枚(裏2枚)

 

「ふふ、とりあえず雑魚ってのは撤回してあげる」

 

「え・・・?」

 

「ストライド、ジェネレーション!!!聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)アルティエル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黒衣の献身(ブラック・デボート)ファレグ』グレード3

 

「ガウリールの超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、山札の上3枚を見て、1枚はダメージゾーンに『ナース・オブ・ブロークンハート』ダメージゾーンからブロークンハートをスペリオルコール!パワープラス2000!

ストライドのコストとしてファレグの効果で、ソウルブラスト『黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロン』ファレグをダメージゾーンに。ダメージを1回復!

ブロークンハートのスキル!このターン中、カードがダメージゾーンに置かれるたび、アルティエルとブロークンハートにパワープラス2000!

アルティエルのGB(ジェネレーションブレイク)(3)!カウンターブラストを払って、アルティエルとブロークンハートにパワープラス2000!

さらにアルティエルのスキル!カウンターブラスト、ソウルブラスト『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』Gゾーンのアルティエルを表に!Gゾーン表のアルティエルの数だけ、レスキューチェック!

アルティエルは3枚、よって、トリプルレスキュー『黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロン』『ナース・オブ・デンジャーハート(☆)』クリティカルトリガー!パワーはブロークンハートへ、クリティカルはアルティエルに!『ナース・オブ・デンジャーハート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てブロークンハートに!レスキューチェックのカードをダメージゾーンへ。

ブロークンハートのスキル!アルティエルとブロークンハートに合計パワープラス6000!」

 

(・・・っ!あ、諦めるな・・・最後まで・・・)

 

「ハールート、マーリクをコール!」

 

ハールート アルティエル ブロークンハート

マーリク    R       R

 

「マーリクのブースト、ハールートでヴァンガードにアタック!

ハールートのスキル!山札の上から2枚見て、1枚をダメージゾーンに『黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール』ナキールをスペリオルコール!

ダメージゾーンにカードが置かれたことで、ブロークンハートとアルティエルにパワープラス2000!これでアルティエルのパワー、合計36000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ドラゴンダンサーアナスタシア』」

 

「アルティエルでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ・・・守り切れない・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ『ナース・オブ・ブロークンハート』『ドクトロイド・レムノン』『ナース・オブ・スイートハート(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復して、パワーはブロークンハートに!これでとどめだああああ!!!」

 

アルティエル(リン)は最大火力の閃光をヴァンキッシャー目掛けて放つ。守る術が見つからず、ヴァンキッシャーは閃光に包まれる。

 

PW18000➡PW11000

PW36000➡PW11000

 

ダメージチェック『ボルテージホーン・ドラゴン』

 

アンリのダメージ6枚  リンのダメージ4枚  勝者リン

 

「・・・ありがとう・・・ございました・・・」

 

アンリは小さく笑みを浮かべる。熱いファイトを見たマモルはアンリとリンに拍手をする。

 

「2人ともナイスファイト!」

 

「マモルさん・・・」

 

「僕が昨日教えたことをリン君相手に実践できるなんて、よく頑張ったね、早尾君」

 

「あ、ありがとうございます」

 

マモルに褒められてアンリは照れた表情をしている。

 

「リン君も、楽しそうにファイトしてたね」

 

「・・・っ!私は・・・別に・・・///」

 

「まぁ、サドなとこは相変わらずっすけどね」

 

「・・・ぶっ殺されてぇのか、日向?」

 

「ヒィ!すんません!!」

 

茶々を入れてきたマサトをリンが睨み付ける。マサトはすぐに土下座して謝罪した。

 

「でも、最後の方は間違いなく楽しそうでしたよ!ねぇ、マモルさん?」

 

「うん。それにリン君の特訓の質は、確実に昨日の僕以上だったよ」

 

「!・・・まぁ、筋はいいんじゃない?」

 

マモルの言葉に少しだけ照れているリン。

 

「明日は、もっとできるように頑張りますから、よろしくお願いします!」

 

「リン君はいつもこんなに親身な指導をしているんだね。僕が言った人の絆の大切さを理解してくれて嬉しいよ!これからも先輩ファイターとして、アドバイスしてあげてね」

 

「っ・・・!わ、わかったわよ・・・」

 

「よろしくお願いします!!」

 

気安く話しかけたアンリにリンは睨み付ける。

 

「まぁなんにせよよかったじゃねえかシオン。お前のチームが完成できてさ」

 

「いろいろあると聞いていたけど、とんでもない。むしろ今後の福原チームが楽しみだ」

 

「羽島先輩、一緒に頑張りましょうね!」

 

シオンはリンに向けて笑みを浮かべた。こうして福原高校ヴァンガード部は正式にU20(アンダートゥエンティ)に出場するチームが結成された。

 

to be continued…




アンリ「シオン君ありがとう!福原高校ヴァンガード部、一歩前進だね!」

シオン「そうですね。羽島先輩も来てくれたことですし、がんばりましょう!」

リン「はあ?」

アンリ「俺が足引っ張らないように、がんばらなくちゃ!よーし、羽島先輩、明日も特訓お願いします!」

リン「調子のんじゃねぇよ雑魚が」

ガラガラッ

マモル「ごめん、携帯忘れちゃったよ」

リン「!安城マモル・・・」

シオン「羽島先輩、明日も、よろしくお願いしますね?」

リン「・・・ちっ・・・」

TURN125「クロスオーバー」


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クロスオーバー

今週のヴァンガ情報局でヴァンガードGZの情報を見て、いろいろな意味で驚きを隠しきれません。

アルティメットストライドか・・・ファイターとしては使ってみたいですね。

さて、今回は交流試合の回です。

それではどうぞ!


ドラゴン・エンパイア支部の前でクロノのチームはチームの中で唯一ドラエン支部のことを知らないカズマに支部の説明をしながら誰かを待っている。誰かを待っている理由は今日がチームとして初の交流試合だからだ。

 

「ふーん、ドラゴン・エンパイア支部ねぇ・・・」

 

「基本はヴァンガード普及協会のオフィスなんだけど、1階から3階まではアミューズメントスペースとして開放されてるんだ。ヴァンガードの大会とか、イベントが開かれたり」

 

「他にも、惑星クレイ6国家の名前を配した支部が各地にあるんです」

 

「俺の仲間も1人、ここの職員として働いてるんだ」

 

「ふぅん・・・」

 

説明を聞いたカズマは興味なさげな声を上げる。

 

「やぁ、待たせたね」

 

説明を終えたと同時に、1人の高校生が声をかけてくる。3人が振り向いた先には、福原高校ヴァンガード部のシオンとアンリがいた。

 

「久しぶり」

 

「よお。来たならさっさと入ろうぜ。あいつ、中でいろいろ準備してたみたいだからさ」

 

そう言ってクロノがドラエン支部の門をくぐり。

 

「久しぶり!そして、ようこそドラエン支部へ!」

 

門をくぐったのを見計らって、ユイが率いるチームが一同を迎え入れたのだった。

 

 

 

TURN125「クロスオーバー」

 

 

 

ドラエン支部に入り、オフィスで集まった一同は初めて会う組のためにまずは自己紹介を始めている。

 

「紹介するよ。我が福原高校ヴァンガード部の・・・」

 

「部長の早尾アンリです。今日は交流試合に受けてくれてありがとう」

 

「いや、そんなお礼を言われるようなことじゃあ・・・なぁ?」

 

「うんうん。ラインとかで、そう言う流れになっただけだし、ねぇ?」

 

「まぁね」

 

今日の交流試合は福原高校ヴァンガード部と、クロノのチーム、ユイのチームと共に行うことになっている。何故そういうことになっているかは、昨日のラインでのやり取りに遡る。

 

 

{チームを作ったぜ!}

 

{私もチーム作ったよ!}

 

{じゃあ、交流試合でもどうかな?}

 

{望むところだ!}

 

{ドラエン支部が使えないか、マモルさんと掛け合ってみるよ}

 

 

このやり取りで交流試合をやることになり、今日がその日なのだ。

 

「まぁ、今日はよろしく頼むよ」

 

シオンは爽やかな笑顔でそう言う。シオンは初めて会うカズマとアリスに目を向ける。

 

「ああ、紹介するよ。こいつは綺場シオン」

 

「綺場シオン?あの財閥家の?僕の実家でもよく耳にするけど・・・」

 

「シオンさんは成績優秀、文武両道、フェンシングも、もちろんヴァンガードも強くて、帰ってきた綺場のパーフェクトプリンスって話題の人なんです!」

 

「完璧ねぇ・・・」

 

カズマは完璧という単語に嫌に反応する。

 

「よろしく」

 

「・・・東海林カズマ」

 

シオンは笑みを浮かべて手を差し出したが、カズマは顔をそっぽ向いて手を取ろうとしない。

 

「お、おい!」

 

「いいよ、気にしなくて。それから、もう1人・・・」

 

「ふぁ~・・・」

 

シオンが紹介したもう1人の部員、羽島リンを見てヴァンガード部以外で、リンを知っているファイターは驚きの表情をしている。

 

「「は、羽島リンさん⁉」」

 

「ウソでしょ⁉」

 

「なんで・・・」

 

4人が驚いているのに対してシオンは策士の微笑みを浮かべていた。

 

 

福原高校ヴァンガード部の紹介が終え、今度はユイのチームのアリスの番だ。

 

「えーと、いろいろ驚かされましたけど、次はこの子の紹介ですね。天音アリスちゃん。1人で静岡から東京に引っ越してきた宮地学園の転校生です」

 

「静岡から?たった1人でか?」

 

「そうだよ。自立のためにね。今アリスがどこに住んでるかわかる?前シオンが住んでたアパートだよ」

 

「ああ!あそこの新しい住人というか!」

 

シオンが住んでたアパートの話でシオンは懐かしさがこみあげてきて、笑みを浮かべる。

 

「よろしくお願いします!」

 

「・・・・・・」

 

タイヨウの挨拶にアリスはジッとタイヨウを見つめる。そして周りにいる一同を見回し、再びタイヨウを見る。

 

「・・・ふっw」

 

「⁉何で鼻で笑うんですか⁉」

 

アリスに鼻で笑われたタイヨウは嫌に反応する。

 

「・・・どうしてタイヨウ君を鼻で笑ったんでしょう?」

 

「多分あれだね、この中で1番身長が低いのがタイヨウ君だから、その次に小っちゃいあの子が勝ち誇ったんだね」

 

「おい、次それ言ったら引っ叩くよ?」

 

「・・・また訳わかんねぇ奴をチームに入れたな・・・」

 

アリスは一同からこの所為で不名誉なことに変な子認定されてしまうのである。

 

 

一通りの紹介が終わったところでユイは一同は交流試合に使うファイト台があるに一同を案内する。

 

「ここが今日のファイト会場だよ」

 

予約してあるファイトテーブルにホワイトボード、これで交流試合ができる準備が整った。そこにマモルと支部長がやってくる。

 

「やぁ、今日はご利用ありがとう」

 

「ファイター同士の交流に場所を提供するのも支部の役目だからね~。遠慮はしないで、どんどん使っちゃって♪」

 

「えと、まだ知らない東海林君に紹介するよ。ここの支部長と私の上司、かげろうのクランリーダーのマモルさん」

 

「どうもどうも~♪」

 

「こんにちわ、安城マモルです」

 

「・・・はぁ」

 

紹介をされてもいつも通りの態度をとるカズマ。アンリはホワイトボードに対戦表などを書き、交流試合を執り行う準備をしていた。

 

「そ、それでは、福原高校ヴァンガード部と・・・」

 

「・・・君たちのチームの名前は?」

 

シオンの指摘にクロノとユイはあっという表情をする。

 

「チーム名・・・そっか、それも決めねぇとな・・・」

 

「私たちのチーム名はアンに決めてもらおうかな。ケンカになったら困るし」

 

「わ、私ですか⁉ど、どうしましょう・・・女の子同士ですし、やっぱりかわいらしいチーム名が・・・」

 

「いや、ここは1つ、ゲームのタイトルを引用・・・」

 

「そんなことしたら本気で引っ叩くからね」

 

ユイたちのチーム名はアンに任せる形なったらしい。

 

「僕たちのチームは、クロノさんのチームだから、クロノズにしませんか?」

 

「ぷっwクロノズ・・・ださ」

 

「アリスちゃん、失礼ですよ」

 

「名前とかどうでもいいけど、ださいのだけはやめろよ。クロノズとか」

 

「なっ!だったら何か代案を出してください!」

 

「あー!もう、やめろお前ら!」

 

クロノがタイヨウとカズマを仲裁していると、シオンとユイはクロノの肩に手を乗せる。

 

「名前はまだない・・・だけはやめてくれよ?」

 

「あれ作ったのクロノの所為だし、とんだ黒歴史だからね」

 

「・・・・・・」

 

シオンとユイのダメ押しにクロノは苦い表情をしている。

 

 

クロノ側とユイ側のチーム名はとりあえず保留とし、いよいよ交流試合が始まった。

 

「「「「「「スタンドアップ・(ル・)ヴァンガード!!」」」」」」

 

交流試合に最初に選出されているメンバーはFV(ファーストヴァンガード)にライドをする。

 

「よ~し!僕もファイトだがー!」

 

始まったと同時にヴァンガ郎君が乱入してきた。

 

「ユイちゃん」

 

「はいはい、中に入ってるのは支部長だってわかってますから、私たちと一緒に支部長室に戻りましょうねー」

 

「お、おのれマモルきゅうううん!あいるびーばああああっく!!」

 

マモルの合図でユイを含んだスタッフたちがヴァンガ郎君(支部長)を退場させた。それを見ていたクロノとシオンは苦笑いを浮かべる。

 

「けど、悪いな。こっちまで来てもらって」

 

「いや、ここじゃないと、ダメなんだ」

 

「?」

 

シオンの含みのある言葉にクロノは理解することができなかった。そんな中リンとアンのファイトの中、マモルはこのファイトを見ており、リンはマモルに少し意識している。

 

(・・・ちっ・・・)

 

リンは調子が狂いながらも、心で舌打ちをし、ファイトに集中する。

 

「ストライドジェネレーション!!!聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)アルティエル!!!」

 

リンは聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)アルティエルにストライドをする。

 

超越(ストライド)スキル!ダメージゾーンの1枚をスペリオルコール!ナース・オブ・ブロークンハートにスキルによりパワープラス2000!

聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)アルティエルのスキル!トリプルレスキュー!ファーストチェック、セカンドチェック、クリティカルトリガー!効果は全てブロークンハートへ!サードチェック、ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはブロークンハートへ。

ブロークンハートのスキル。ダメージゾーンにカードが置かれるたび、ヴァンガードとこのユニットにパワープラス2000」

 

「という事は合計でパワープラス6000ですか・・・全力で守らなければ・・・」

 

アンはブロークンハートとアルティエルに警戒を強める。

 

「いけ、ブロークンハート!」

 

「シラユキのリミットブレイク!スキルでこのアタックフェイズ中、攻撃しているユニットのパワーマイナス20000!さらにインターセプト!」

 

「アルティエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック、セカンドチェック、サードチェック、スタンドトリガー!効果は全てブロークンハートへ!」

 

「そんな!パワーとクリティカルが乗ったブロークンハートがスタンド⁉」

 

「ふふっ、ほらどうした?お楽しみはこれからだっつーの・・・!」

 

「きゃあああああああ!!?」

 

リンの威圧にアンがかなりびくびくしている。マモルはファイトを見守りながら笑みを浮かべてうんうんと頷いている。一方のタイヨウとアリスのファイトでは、タイヨウのターンで最後のリアガードの攻撃を仕掛けるところだ。

 

「ゴルボドゥクのブースト、ヘンリネスでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード。炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン。スキルで攻撃しているリアガードを退却」

 

「くっ・・・ターンエンドです」

 

タイヨウの攻撃を終え、今度はアリスのターンだ。

 

「ストライドジェネレーション!!!覇天皇竜ドラゴニック・オーバーロード"The Ace(ジ エース)"!!!」

 

アリスは覇天皇竜ドラゴニック・オーバーロード"The Ace(ジ エース)"にストライドする。

 

超越(ストライド)スキル!リアガード1体を退却!コール!

ラディエントのスキル!相手のグレード1以下のリアガードを退却!

アエトニキのスキル!ソウルに入れて2枚カウンターチャージ!

コンローのスキル!コンローを退却して、オーバーロード"The Ace(ジ エース)"にスキル獲得!」

 

下準備を終え、いよいよアリスのアタックフェイズに入る。

 

「ドラゴニック・オーバーロード"The Ace(ジ エース)"で、ヴァンガードにアタック!

ナーデルのスキルで"The Ace(ジ エース)"を竜炎(ブレイズ)状態に!

コンローのスキル!ダメージを2枚カウンタチャージ!

バーサークロードのスキル!グレード2以下のリアガードを退却!」

 

「ノーガードです」

 

「ツインドライブ、ファーストチェック、セカンドチェック、クリティカルトリガー!パワーはラディエント、クリティカルはヴァンガードに!」

 

タイヨウは"The Ace(ジ エース)"の攻撃を喰らい、ダメージチェックを行う。ダメージトリガーはなし。

 

「"The Ace(ジ エース)"のスキル。手札1枚とオーバーロードを1枚捨てて、ヴァンガードをスタンド」

 

「そんな・・・ヴァンガードがスタンド⁉」

 

「わかってるとは思うけど、ヴァンガードが攻撃したら、バーサークロードがまたリアガードを退却させれる。そしてラディエントが攻撃したら、竜炎(ブレイズ)状態でリアガードがいない分だけパワープラス2000するから」

 

「じゃあリアガードが退却させられたら、ラディエントは合計でパワープラス10000⁉」

 

「"The Ace(ジ エース)"でヴァンガードにアタック!バーサークロードでリアガードを退却!」

 

「か、完全ガード!」

 

優勢であったはずのタイヨウも、これによって一気に不利的状況に陥った。

 

「天音アリスさん・・・大会の出場経験はないみたいだけど・・・ファイターの腕としては本物・・・プロファイターにも匹敵するほどの実力を持ってるよ、彼女は」

 

「ああ、タイヨウがあんだけ苦戦してんだ。見ててわかる。頭のおかしい奴だけど、ファイターとしてはマジですげぇよ。さすが、ユイが選んだファイターだな」

 

2人はアリスのファイターとしての腕を高く評価している。一方でカズマとアンリのファイトはアンリのターンでストライドフェイズに入る。

 

「ストライドジェネレーション!!!征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)"!!!」

 

アンリは征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)"にストライドする。

 

超越(ストライド)スキル!アビサル・オウルを退却!バインド!」

 

(ちっ・・・ドロップゾーンにグレード1が1枚もねぇ・・・)

 

カズマが心の中で愚痴っていると、アンリが戦術を考えていることを無意識ながら口にしている。

 

「う~ん・・・ここはいつも通り、リアガードをコールして・・・いや、確実に全部退却させないと、追加ダメージが・・・やっぱり、こっちを・・・」

 

「あのさぁ、さっきから全部聞こえてるんけど。さっさとしてくんねぇかな?」

 

「えっ⁉あっ・・・ご、ごめん・・・」

 

アンリはリアガードをコールしないでバトルフェイズに入る。

 

「"VMAX(ブイマックス)"でヴァンガードにアタック!スキル発動!Gゾーンの表のVOLTAGE(ヴォルテージ)の数だけ選び、ヴァンガードとその全てにアタック!」

 

「何⁉完全ガード!」

 

"VMAX(ブイマックス)"の攻撃をカズマはヴァンガードだけを守り、他のリアガードは退却する。

 

「雷激発動!リアガードがいなければ、ヴァンガードに1ダメージ!」

 

"VMAX(ブイマックス)"の雷激能力でカズマのダメージが追加で1ダメージ喰らう。

 

「マジかよ・・・」

 

「ガード!」

 

カズマは2体のソードブレイカーでガードをする。

 

「・・・ふっ、ありがとな。これで儀式(リチュアル)の条件がそろったぜ」

 

「あっ!ドロップゾーンのグレード1の数よって発動する、シャドウパラディンの儀式(リチュアル)!(それを警戒して、VOLTAGE(ヴォルテージ)にストライドした時、スキルでドロップゾーンのグレード1をバインドしておいたのに・・・ガードで条件を達成されてしまった・・・)」

 

「つーことで、覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードの儀式(リチュアル)!ストライドコストなしでストライドできる!ストライドジェネレーション!!!天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード!!!」

 

カズマは儀式(リチュアル)を生かして天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードにストライドさせる。

 

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードの儀式(リチュアル)!アビサル・オウル、ソードブレイカー、ニーズをコール!それぞれパワープラス3000!

超越(ストライド)スキル!山札から、グレード1以下のユニットを2枚までスペリオルコール!」

 

「・・・っ!リアガードを全部退却させたのに・・・あっという間に、4体も揃えてきた・・・」

 

「いっくぜぇ!!オラオラオラァ!!」

 

「ああぁぁ⁉」

 

カズマの形勢逆転にアンリは戸惑いを見せている。

 

「ユイのチームもそうだけど、お前んとこもおもしろいチームだな」

 

「お褒めに預かり光栄です」

 

「あのメンバーをまとめてんだろ?お前すげぇよ」

 

「そっちはどうやら、手を焼いてるみたいだね?」

 

「しょうがねぇだろ?まとめ役って柄じゃないんだから」

 

「でも、このチームでU20(アンダートゥエンティ)に出るんだろ?・・・U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ・・・普及協会が開催する20歳以下限定、最大規模の全国大会、プロファイターへの登竜門・・・」

 

シオンはクロノに顔を向ける。

 

「うちはU20(アンダートゥエンティ)に部の存続がかかっていてね、悪いけど、負けられない」

 

「俺だって負けるつもりでチームなんか作らねぇよ。強くなりたいんだ・・・もっともっと・・・ヴァンガードで・・・」

 

クロノの胸に秘めた思いを聞いた後、シオンはカズマに視線を向ける。

 

「東海林カズマ君・・・彼も特に今まで大会実績とかないみたいだけど・・・見どころがあるってことかい?」

 

「さあなぁ・・・俺にも正直わかんねぇ。でも感じたんだ、何か・・・」

 

「それは確かに気になるな。クロノにそんな風に言わせるなんて・・・」

 

クロノとシオンがカズマの話をしている間にリンとアンのファイトが終わったようだ。

 

「はぁ・・・クロノ君、シオン君、こっちは終了です」

 

「さてと、じゃあ僕たちも・・・」

 

「ああ!」

 

クロノとシオンは空いたファイトテーブルに移動し、ファイトの準備を進める。お互いに準備を終えたシオンとクロノの表情は嬉々とした表情をしている。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン・G!」

 

「錬磨の騎士アレクトス!」

 

クロノ・ドラン・G  PW5000

 

錬磨の騎士アレクトス  PW5000

 

「俺の先攻だ!ドロー!ライド!クロノエトス・ジャッカル!ドラン・Gは移動!ターンエンド!」

 

クロノエトス・ジャッカル  PW7000

 

  R   クロノエトス R

ドラン・G   R    R  クロノの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターン!ドロー!ライド!逆風の騎士セリム!アレクトスは移動!夢の運び手べレヌスをコール!」

 

逆風の騎士セリム  PW7000

夢の運び手べレヌス(☆)  PW4000

 

アレクトス セリム R

べレヌス   R  R

 

「べレヌスのブースト、アレクトスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』」

 

「セリムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『青天の騎士アルトマイル』」

 

「ダメージチェック『スチームテイマーアルカ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000+SH10000=17000

PW7000➡PW7000  シオンの手札5枚 山札42枚  クロノのダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!クロノビート・バッファロー!刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレをコール!」

 

刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ  PW9000

 

ルガル・ウレ クロノビート R

ドラン・G    R    R

 

「ドラン・Gのブースト、ルガル・ウレでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』」

 

「クロノビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『クロノクロウ・モンキー』」

 

「ダメージチェック『グライディング・イーグル(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに、1枚ドロー!」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW7000+SH10000=17000

PW9000➡PW7000(+5000)  クロノの手札4枚 山札40枚  シオンのダメージ1枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ライド!反攻の騎士スレイマン!スレイマンをコール!」

 

反攻の騎士スレイマン  PW9000

 

アレクトス スレイマン スレイマン

べレヌス    R     R

 

「べレヌスのブースト、アレクトスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『クロノチャージ・ユニコーン』」

 

「リアガードのスレイマンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『クロノドーズ・シープ(引)』」

 

「スレイマンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『痛撃の騎士グルギデス(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『クロノファング・タイガー・G』『クロノセラピー・ハムスター(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復!パワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000(+5000)➡PW9000(+5000)  シオンの手札5枚 山札38枚  クロノのダメージ3枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!切り開け!新たなる世界!クロノジェット・ドラゴン・G!!」

 

クロノジェット・ドラゴン・G  PW11000

 

「クロノクロウ・モンキーをコール!」

 

クロノクロウ・モンキー  PW9000

 

ルガル・ウレ クロノジェット・G クロノクロウ

ドラン・G      R       R

 

「クロノクロウでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『飛燕の騎士クロウス』」

 

「クロノジェット・Gでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『クロノエトス・ジャッカル』『クロノボレー・ラビット(☆)』クリティカルトリガー!パワーはルガル・ウレに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

クロノジェット・Gはスレイマン(シオン)に近づき、渾身の蹴りを入れる。

 

「ダメージチェック『月柱の騎士シシルス』『厳戒の騎士レギウス』」

 

「ドラン・Gのブースト、ルガル・ウレでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『グライディング・イーグル(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに、1枚ドロー!」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW11000➡PW9000

PW19000➡PW9000(+5000)  クロノの手札4枚 山札34枚  シオンのダメージ4枚

 

2人がファイトをやっている間にファイトが終わった組はホワイトボードの前でシオンとクロノのファイトを観戦している。そこに、支部長を支部長室に戻してきたユイが戻ってくる。

 

「ただいまー。お、クロノとシオンのファイトが始まってる。今どんな状況?」

 

「おかえりなさい、ユイちゃん。今、クロノ君が5ターン目でクロノジェット・Gにライド、3ダメージ与えて終了しました。次はシオン君のストライドです」

 

「ダメージ3対4・・・シオン君が押されてる?」

 

「いや、勝負はこれからだよ」

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!君臨せよ!我が新たなる剣!天命の騎士アルトマイル!!」

 

天命の騎士アルトマイル  PW11000

 

(今まで何度もファイトしてきたけど・・・こんな顔をしたシオン君・・・1度も見たことがない・・・)

 

アンリはシオンのこれまでで1番嬉々としている表情を見て驚いている。

 

「ストライドジェネレーション!!!伝承の聖騎士セルフェス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『青天の騎士アルトマイル』グレード3

 

伝承の聖騎士セルフェス  PW26000  ハーツ『天命の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!勇敢(ブレイブ)能力を持つスレイマンにパワープラス4000!べレヌスを前列へ、アレクトスを後列へ!スカウティング・オウルをコール!」

 

スカウティング・オウル  PW7000

 

べレヌス  セルフェス  スレイマン

アレクトス   R   スカウティング

 

「アレクトスのブースト、べレヌスでルガル・ウレにアタック!」

 

「インターセプト!『クロノクロウ・モンキー』」

 

「セルフェスでヴァンガードにアタック!

べレヌスのスキルで、ヴァンガードがアルトマイルのためソウルへ!1枚ドロー!パワープラス5000!

セルフェスのスキル!ソウルブラスト『夢の運び手べレヌス(☆)』手札から好きな枚数を裏でバインド!スレイマンにパワープラス5000!」

 

シオンがバインドしたのは4枚、つまり手札全部だ。

 

「⁉手札を全部バインド⁉」

 

「いや、それでいいんだ。まぁ見てて」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『要撃の騎士レドン』セカンドチェック『天命の騎士アルトマイル』サードチェック『ヒーリング・ペガサス(治)』ゲット、ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはスレイマンに!」

 

聖馬にまたがっているセルフェス(シオン)はクロノジェット・Gに向けて走り出し、剣を一刺ししてクロノジェット・Gを貫く。

 

「ダメージチェック『スチームスカラージジ』」

 

「スレイマンでヴァンガードにアタック!スレイマンの勇敢(ブレイブ)!ヴァンガードがアルトマイルならパワープラス3000!

スレイマンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト、手札を1枚捨て、ヴァンガードがアルトマイルなら、山札からグレード2のユニットを1体スペリオルコール!エスコート・イーグル!パワープラス2000!」

 

エスコート・イーグル  PW9000

 

「ノーガード。ダメージチェック『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ルガル・ウレに!」

 

「エスコート・イーグルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『クロノエトス・ジャッカル』」

 

「ターン終了時、バインドしたカードを手札に戻す」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW26000➡PW11000

PW33000➡PW11000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000  シオンの手札6枚 山札28枚  クロノのダメージ5枚

 

勇敢(ブレイブ)の発動条件は手札3枚以下。手札を減らすことなく、その条件を整える・・・実に的確だ」

 

「・・・計算したうえでってことか。やるね」

 

「さすがだ、シオン君!」

 

「クロノさん、がんばってください!」

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!超刻獣(メタパルサー)スプリット・ペガサス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

超刻獣(メタパルサー)スプリット・ペガサス  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

超越(ストライド)スキル!ギアドラゴンか十二支刻獣のGユニットにストライドした時、ルガル・ウレを選んで、時翔(タイムリープ)!クロノジェット・ドラゴン!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

「スプリット・ペガサスのスキル!ハーツが十二支刻獣なら、カウンターブラスト、Gゾーンのスプリット・ペガサスを表に!クロノジェットを山札の下に戻し、グレードマイナス1の十二支刻獣をスペリオルコール!ルガル・ウレを2体スペリオルコール!

Gゾーンのスプリット・ペガサスのスキル!Gゾーンのスプリット・ペガサスの枚数分、前列の十二支刻獣にパワープラス1000!」

 

ルガル・ウレ スプリット ルガル・ウレ

ドラン・G    R     R

 

「ドラン・Gのブースト、ルガル・ウレでスレイマンにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「右のルガル・ウレでエスコートにアタック!」

 

「ガード!『要撃の騎士レドン』」

 

「スプリット・ペガサスでヴァンガードにアタックだ!」

 

「ジェネレーションガード!!神聖竜レーザーガード・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ヒーリング・ペガサス(治)』

 

神聖竜レーザーガード・ドラゴン  SH15000

 

「レーザーガードのスキル!グレード2のリアガードがいるので、シールドプラス5000!さらにガード!『痛撃の騎士グルギデス(☆)』」

 

スプリットの装備されているレーザー砲をアルトマイル(シオン)目掛けて放ったが、レーザーガードとグルギデスがレーザーを防ぎきる。

 

「トリプルドライブ『スチームブレス・ドラゴン』『クロノジェット・ドラゴン・G』十二支刻獣のグレード3をゲット!ルガル・ウレのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『クロノエトス・ジャッカル』『クロノビート・バッファロー』時翔(タイムリープ)!クロノジェット・ドラゴン・G!」

 

「アタックを終えたルガル・ウレが、時翔(タイムリープ)⁉」

 

「これであと2回攻撃できます」

 

「・・・やるじゃねぇか」

 

「サードチェック『クロノセラピー・ハムスター(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーは左のクロノジェット・Gへ!左のクロノジェット・Gでヴァンガードにアタック!いっけええええ!!」

 

「エスコート・イーグルでインターセプト!GB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)でシールドプラス5000!」

 

「右のクロノジェット・Gでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『月柱の騎士シシルス』」

 

「ターンエンド!時翔(タイムリープ)でクロノジェット・G2体は山札の下に、ルガル・ウレ2体をコール」

 

PW15000➡PW9000

PW10000➡PW9000+SH5000=14000

PW27000➡PW11000+SH30000=41000

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW12000➡PW11000+SH5000=16000  クロノの手札6枚 山札26枚  シオンのダメージ3(裏1枚)

 

「シオンもそうだけど、クロノもすごいよね。攻撃が終わったリアガードを時翔(タイムリープ)させて5回怒涛の連続攻撃!」

 

「なのにノーダメージかよ・・・」

 

(いつか俺も・・・シオン君にあんな顔をさせられるようになりたい・・・)

 

「スタンド&ドロー!天命の騎士アルトマイルのスキル!手札から1体スペリオルコール!天命の騎士アルトマイル!パワープラス4000!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!神聖竜ブレイブランサー・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『月柱の騎士シシルス』グレード1+2

 

神聖竜ブレイブランサー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『天命の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!手札の厳戒の騎士レギウスをスペリオルコール!パワープラス4000!」

 

厳戒の騎士レギウス  PW6000

 

「完全ガードのレギウスまでコール?手札を使い切った・・・ここで全力の勝負に出るつもりなのか・・・シオン君?」

 

アルトマイル ブレイブランサー  レギウス

アレクトス     R     スカウティング

 

「レギウスで、左のルガル・ウレにアタック!

ブレイブランサー・ドラゴンの勇敢(ブレイブ)!仲間がアタックした時、パワープラス3000!」

 

「ノーガード!」

 

「天命の騎士アルトマイルで右のルガル・ウレだ!ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「ノーガード!」

 

「ブレイブランサー・ドラゴンでヴァンガードにアタック!

さらにGB(ジェネレーションブレイク)(3)!山札から勇敢(ブレイブ)を持つユニットを、3体までスペリオルコール!要撃の騎士レドン、スカウティング・オウル!」

 

要撃の騎士レドン  PW9000

 

「さらに、コールした枚数だけ手札を捨てる・・・が、手札がないので捨てるカードがない」

 

「!!」

 

「実質ノーコスト・・・だと・・・?」

 

「もしかして、手札を全部使い切ったのは、作戦のうち・・・?」

 

「これであと2回攻撃できる・・・シオンさんも怒涛の5回連続アタックです」

 

「レドンのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!勇敢(ブレイブ)!自分以外の前列のユニットにパワープラス3000!レドンのスキル!スペリオルコールされた時、ヴァンガードがアルトマイルなら自身にパワープラス3000!

もう1体のレドンのスキル!パワープラス3000!

さらに勇敢(ブレイブ)!自分以外の前列のユニットにパワープラス3000!」

 

「完全ガード!『スチームテイマーアルカ』(コスト『クロノジェット・ドラゴン・G』)」

 

ブレイブランサーはクロノジェット・G目掛けてランスを突き刺し、貫こうとしたが、アルカによって寄れは防がれてしまう。

 

「トリプルドライブ『青天の騎士アルトマイル』『青天の騎士アルトマイル』『夢の運び手べレヌス(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全て右のレドンへ!スカウティング・オウルのブースト、右のレドンでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「ジェネレーションガード!!ハイブロースチームアルリム!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノセラピー・ハムスター(治)』

 

ハイブロースチームアルリム  SH15000

 

「スキルによって、ドロップゾーンのクロノジェットと、クロノジェット・Gを山札の下に送り、シールドプラス15000!」

 

「アレクトスのブースト、左のレドンでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『クロノビート・バッファロー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW13000➡PW9000

PW18000➡PW9000

PW35000➡PW11000(完全ガード)

PW30000➡PW11000+SH30000=41000

PW23000➡PW11000  シオンの手札3枚 山札21枚  クロノのダメージ5枚

 

「ブレイブランサーのスキルでユニットをスペリオルコール・・・手札を使わずに、攻撃回数だけ増やしやがった・・・」

 

「ブレイブランサーと呼びだしたレドンのスキルで怒涛のパワーアップ・・・でも、クロノ君はそれを防ぎきりました!」

 

「シオン君・・・このターンにかけて、何もかも全部使い切ってたのに・・・凌がれるなんて・・・」

 

「どうですか?これがクロノさんです!」

 

カズマはクロノとシオンのファイトをじっと見つめている。

 

「Gゾーンのスプリット・ペガサスのスキル!表のスプリットペガサスの枚数分、前列の十二支刻獣のパワープラス1000!」

 

「今、クロノさんのGゾーンには表のスプリット・ペガサスが2枚!」

 

「・・・てっ、あのデッキ!ほとんど十二支刻獣なんじゃあ・・・」

 

「となると、前列のユニットは常にパワープラス2000という事ですね」

 

「ストライドジェネレーション!!!時空竜クロスオーバー・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームブレス・ドラゴン』グレード1+2

 

時空竜クロスオーバー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

超越(ストライド)スキル!クロノ・ドラン・Gを時翔(タイムリープ)!クロノエトス・ジャッカル!

ドロップゾーンのアルカのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ドロップゾーンのアルカと、十二支刻獣のトリガーをバインドして、もう1枚のアルカを手札に加える!」

 

バインドしたカード  『スチームテイマーアルカ』『クロノドーズ・シープ(引)』

 

「ああっ!完全ガードが手札に・・・!」

 

「クロスオーバー・ドラゴンのGB(ジェネレーションブレイク)(3)!ハーツにクロノジェットがいるなら、山札からクロノジェットと、クロノジェット・Gをスペリオルコール!

クロノジェットかクロノジェット・Gのアタックが相手ヴァンガードにヒットした時、コストを払い、ヴァンガードをスタンドできる!」

 

「ヴァンガードがスタンド⁉」

 

「すごい・・・クロノジェット・ドラゴンが揃い踏みだ!」

 

「コール!クロノエトス・ジャッカル!」

 

クロノジェット クロスオーバー クロノジェット・G

クロノエトス     R     クロノエトス

 

「クロスオーバー・ドラゴンでヴァンガードにアタックだ!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『スチームブレス・ドラゴン』『クロノクロウ・モンキー』『クロノボレー・ラビット(☆)』クリティカルトリガー!パワーはクロノジェット・Gに、クリティカルはクロスオーバーに!!」

 

クロスオーバーはアルトマイル(シオン)に向けて時空砲を向けて、強力な1撃を発射させる。時空砲を喰らったアルトマイル(シオン)は少し怯む。

 

「ダメージチェック『厳戒の騎士レギウス』『反攻の騎士スレイマン』」

 

「ダメージ5・・・」

 

「クロノエトスのブースト、クロノジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『夢の運び手べレヌス(☆)』」

 

「まだだ!クロノエトスのブースト、クロノジェット・Gでヴァンガードにアタック!」

 

「スカウティング・オウルのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!ガーディアンサークルへ移動!シールドプラス5000!さらにインターセプト!『要撃の騎士レドン』」

 

「ターンエンド!左のクロノエトスは山札の下に、バインドゾーンのドラン・Gをコール!」

 

PW26000➡PW11000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW23000➡PW11000+SH15000=26000  クロノの手札6枚 山札19枚  シオンのダメージ5枚(裏2枚)

 

「後列からガードだと⁉」

 

「防がれた!」

 

「やったやった!」

 

「どちらかでも通れば決められたのに・・・おしかったです。前のターン、完全ガードのユニットまでコールしたのには驚きましたけど・・・ちゃんと守りも固めてたんですね、シオン君」

 

「盤面にはまだ後列からガード可能なスカウティング・オウルが残っている。前のターン、トリプルドライブでストライドのコストも確保している」

 

「で、でも!クロノさんだって、手札に戻した完全ガードがあります!守りは固い!」

 

「ああ、そうだった・・・」

 

「このファイト、まだまだ面白くなるね」

 

「いったい・・・どっちが・・・?」

 

一同はファイトの行方を見守るのであった。

 

(やはり・・・U20(アンダートゥエンティ)に勝ち進んだ僕の前に立ちふさがるのは、間違いなく・・・)

 

(ああ、そうだ!やっぱり俺のライバルは、お前しかいねぇ、シオン!)

 

クロノとシオンはファイトを行いながら嬉々とした笑みを浮かべている。

 

(つーん、男同士で盛り上がちゃって・・・いいなぁ。私のライバルは・・・)

 

ユイは2人のファイトを見守りながら2人を羨ましがっている。

 

「・・・・・・」

 

カズマは2人のファイトを見て、ある人物を思い出す。何度やっても勝てなかった相手に。

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!アルトマイルのスキル!手札から青天の騎士アルトマイルをスペリオルコール!パワープラス4000!」

 

青天の騎士アルトマイル  PW11000

 

「ストライド・ザ・ジェネレーション!!!神聖竜ブレイブランサー・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『青天の騎士アルトマイル』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!手札からセリムをスペリオルコール!レドンにパワープラス4000!

セリムの勇敢(ブレイブ)!ヴァンガードがアルトマイルなら、パワープラス3000!

レドンの勇敢(ブレイブ)!自身以外の前列のユニットにパワープラス3000!」

 

 レドン  ブレイブランサー アルトマイル

アレクトス スカウティング   セリム

 

「アレクトスのブースト、レドンでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサー・ドラゴンの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「ガード!『クロノボレー・ラビット(☆)』『クロノクロウ・モンキー』」

 

「アルトマイルでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサー・ドラゴンの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「ガード!『クロノボレー・ラビット(☆)』」

 

「スカウティング・オウルのブースト、ブレイブランサーでヴァンガードにアタック!勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!

さらにブレイブランサーのスキル!山札から、スカウティング・オウル、エスコート・イーグル、飛燕の騎士クロウスをスペリオルコール!」

 

飛燕の騎士クロウス  PW9000

 

「クロウスのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがアルトマイルなら、エスコートを選びパワープラス2000!」

 

「完全ガード!『スチームテイマーアルカ』(コスト『スチームブレス・ドラゴン』)」

 

ブレイブランサーは再びクロノジェット・Gをランスで貫こうとするが、またしてもアルカによって防がれる。

 

「トリプルドライブ『ヒーリング・ペガサス(治)』ゲット、ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはエスコートに!セカンドチェック『逆風の騎士セリム』サードチェック『痛撃の騎士グルギデス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てエスコートに!セリムのブースト、クロウスでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ・・・ノーガードだ!」

 

クロノはクロウスの攻撃を受けて6ダメージ目に入る。ダメージで出てきたのはヒールトリガーではなかった。

 

PW21000➡PW11000+SH15000=26000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW36000➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW11000

 

ダメージチェック『刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』

 

クロノのダメージ6枚  シオンのダメージ4枚  勝者シオン

 

「今回は僕の勝ちだね」

 

「くっそ~、あとちょいだったのに・・・」

 

「やったね、シオン君!」

 

「クロノさん、負けちゃいましたけど、いいファイトでした!」

 

クロノとシオンはいいファイトを繰り広げたおかげか、いい笑みを浮かべている。

 

「よーし!1回戦が終わったから、第2回戦、いっときましょー!次は絶対にファイトする!」

 

「みなさん、それぞれくじを引いてください。同じ番号が書かれてるのが対戦相手で、赤印がご休憩ですからね」

 

こうして一同は交流試合を大いに楽しんだのである。

 

 

数時間が経ち、交流試合を終え、のんびりしているものもおれば、今日のファイトを思い返している。

 

「はぁ~、本当にすごかったね~・・・」

 

「はい。お互いに一歩も譲らないあれらの展開・・・」

 

「あのファイトは今でも身に染みていますよ・・・」

 

「「「本当最高でしたよね(だったよ)!!」」」

 

ドラエン支部を眺めているクロノにシオンが近づく。

 

「やっぱり君だ、クロノ。楽しませてくれよ?ライバルとして!」

 

「ふっ、その言葉、そっくり返すぜ!」

 

シオンが差しだしてきた手をクロノは自分の手をパチンと当てる。

 

「いいよねー、男同士の友情はさ?女の子の私じゃ不服ですか?」

 

「あ、いや、そういう訳じゃなくてね・・・」

 

「置いてけぼりにされてる女子を、かわいそうだとは思わないの?」

 

「かわいそう?お前が?」

 

「・・・アリス、クロノ抑えてて。一発ぶん殴ってやるから」

 

「めんどい」

 

「やってくれたらうちの野菜をあげるから」

 

「よしわかった」

 

「お、おい!俺が悪かった!謝るからやめろ!」

 

「クロノは一言余計なんだよ・・・」

 

マモルと戻ってきた支部長は青春を謳歌しているファイターたちを見て笑みを浮かべている。

 

「いいねぇ~、青春だね~。今年のU20(アンダートゥエンティ)も、盛り上がってきたかなぁ?」

 

こうして3チームを交えた交流試合は幕を閉じたのであった。

 

 

交流試合が終了し、クロノ側のチームは帰路に沿って歩いている。

 

「本当にすごかったです!3人が繰り広げたファイト!僕ももっともっとがんばらなきゃって思いました!」

 

「そうだな、やっぱあいつらは強い。だからこそ負けらんねぇな!」

 

「福原高校ヴァンガード部とユイさんのチーム、強敵ですね!」

 

「ああ!」

 

クロノは笑みを浮かべて、夕焼けを見つめる。

 

(鬼丸カズミ・・・シオン・・・ユイ・・・負けられねぇ奴が増えたぜ・・・)

 

遅れて歩いているカズマはクロノの背中を見て、ある人物と重ねて見えた。立ち止まったカズマは、何とも言えない表情で、自分のデッキを見つめるのであった。

 

to be continued…




支部長「いや~、今日は楽しかったねぇ~!」

マモル「若い子たちが頑張っているのを見ると、負けずに頑張らなきゃって思いますね」

支部長「マモルきゅんだって、まだピッチピチじゃない」

マモル「はは、僕も彼らから見たらおじさんですよ」

支部長「おじさんには、おじさんの魅力が、あるんだよ?知りたい?」

マモル「結構です」

支部長「あがっ・・・」

マモル「それより昼間サボってた分、残業お願いします」

支部長「えぇ~?マモルきゅ~ん・・・鬼、鬼、鬼ぃ~・・・」

マモル「きゅん♪」

TURN126「開花する私の未来」


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開花する私の未来

・・・はい、今現在アニメを見直して、今ちょっと涙腺が溢れそうな先導です。

それを言うのも、今回の奴と関係しているからです。はぁ、どうして最後の最後ににあんな・・・

それでは、どうぞ。


フランスにある花の都、パリにあるアパートの1室、目覚ましが鳴り響き、緑髪の少女が目覚ましを止め、ベッドから起き上がる。

 

彼女の名は安城トコハ。ドラエン支部で働いているマモルの妹で、今現在留学生としてこの花の都パリにやってきて、このアパートに住んでいる。トコハは窓を開き、パリの光景を気持ちよさそうに眺める。

 

「ボンジュール パリ ラ ヴィル ルミエール!」

 

トコハはパリの街にフランス語で挨拶する。

 

 

 

TURN126「開花する私の未来」

 

 

 

トコハの留学先の学校のお昼休み、トコハはパリの学校でできた友人と一緒に学食で昼食をとっている。

 

「トコハがフランスに来てもう1ヶ月ね。ホームシックになってない?」

 

「全然。見るもの触れるものすべてが新鮮で、毎日が楽しくって!」

 

トコハはこうしてパリで友人ができ、ホームシックを感じさせず、毎日充実した日々を送っているようだ。

 

「私、ずっと広い世界に出たいって思ってたの。だからその夢が叶って、今すっごく充実してるんだ!」

 

「そうなのね」

 

「もし困ったことがあったら言ってよね!助けになるから!」

 

「ありがとう」

 

「今日授業が終わったらカフェ行かない?おいしいガレットのお店、教えてあげる!」

 

友人からの誘いにトコハは申し訳なさそうな表情をして、誘いを断る。

 

「あ・・・ごめん!今日は用事があるの!」

 

「え~、残念・・・」

 

「あ!わかった!ヴァンガードね!」

 

「ウィ!」

 

 

学校が終わり、トコハはヴァンガード普及協会パリ支部に向かっている。どうやらフランスでは惑星クレイの国家で別れていないようだ。パリ支部に到着したトコハは支部のスタッフに声をかける。

 

「ボンジュール!」

 

「ボンジュール、トコハ」

 

「やぁ、トコハ。この間のインタビュー、評判よくてねぇ、また君に頼みたいんだが・・・」

 

「本当ですか支部長!やります!ぜひやらせてください!」

 

「次のファイターはフィリップ・ネーヴだ」

 

「鋼のネーヴ・・・」

 

「後で資料渡すよ。じゃあ」

 

「はい!がんばります!」

 

スタッフやパリ支部の支部長と一通りの話が終わったところで、トコハはパソコンで作業をしている1人の女性スタッフに声をかける。

 

「アカネさん、明日の初心者教室の準備、手伝いにきましたよ」

 

「ありがとう、トコハちゃん。予想以上に申し込みの人数が多くて・・・」

 

女性スタッフの名は清州アカネ。元はドラゴン・エンパイア支部の職員を任されていたが、海外赴任でこのパリ支部の所属となっている。トコハとは昔からの顔なじみで、トコハは彼女を本当の姉のように慕っている。ちなみに日本には彼女の弟で今年で大学4年生になる清州サスケがいる。

 

「でも、まだ不思議な感じがするわ。普及協会のパリ支部でこんな風にトコハちゃんに仕事を手伝ってもらうなんて。ふふ・・・」

 

「アカネさんがパリにいてくれて、よかったです。子供の頃からよく知ってるアカネさんがいるからって、うちの両親も兄さんも、すごく安心してるし、おまけに、アパートまで同居させてもらっちゃって・・・」

 

「部屋が余ってたから、ちょうどよかったの。気にしないで。それに私も、トコハちゃんと一緒に暮らせて楽しいし・・・」

 

「そう言ってもらえると、ちょっとホッとします。居候の身としては」

 

「その言葉、愚弟にも聞かせてやりたいわね。ろくに片付けもできないし、私の部屋まで散らかすんだから・・・」

 

「あはは・・・サスケさん、今年になって、だいぶマシになったって、ユイのお父さんが言ってましたけどね・・・」

 

トコハとアカネはおかしくなって笑いあいながら初心者教室の準備を進めるのであった。

 

 

一仕事を終えたトコハは別の用事のため、メトロに向かおうとしている。アカネは支部の門の前でトコハの見送りをしている。

 

「場所は確認した?メトロで迷子にならないでよ?」

 

「もう大丈夫ですよ。すっかりパリっ子ですから!」

 

「まぁまぁ、せっかくの招待なんだから、目一杯楽しんできてね」

 

「はい!」

 

トコハはアカネに見送られてメトロに向かうのであった。

 

 

メトロの大競技会場、ここではユーロの大会が行われていた。今日は大会で、予定していたファイトを全てファイトし終えたら、数十分後に交流試合が執り行われる。トコハは今日の大会の分と、交流試合の見物に来ていた。そして現在、ただいまユーロの代表と、日本の代表とファイトを行っている。ユーロ代表は・・・

 

「ハートにぃ・・・キターーー!!」

 

ユーロで活躍中のファイター、ハイメ・アルカラス。そして日本の代表は・・・

 

「・・・・・・」

 

日本のメガラニカ支部のアクアフォースのクランリーダー、一条キョウヤだ。

 

「慟哭の嵐ウェリング・サヴァス!!」

 

ハイメは慟哭の嵐ウェリング・サヴァスにストライドする。キョウヤは常に冷静だ。

 

「大切なアミーゴの前だ!でーはーに行かせてもらうよ!アデライードでヴァンガードにアタック!」

 

「それを言うなら派手だ。ダメージチェック。ドロートリガー。グローリー・メイルストロームにパワーを与え、1枚ドロー」

 

「スキル発動!立ち上がれ、戦場の歌姫(バトルセイレーン)アデライード!アタック!」

 

ハイメはアクアフォースの連続攻撃を生かして、怒涛の攻撃を仕掛ける。キョウヤは冷静にガードで対処する。

 

「慟哭の嵐ウェイリング・サヴァスでヴァンガードにアタック!

スキル発動!リアガードがアタックした回数につき、パワープラス5000!合計パワー、41000!

そして、この攻撃はグレード1ではがーどできない!」

 

「ふっ、いい波だ。普通ならここでやられていただろうな。そう、普通ならな。ジェネレーションガード!蒼嵐障竜アイスバリア・ドラゴン!

連波(ウェーブ)!シールドプラス10000!もう1体のアイスバリアにもシールドプラス10000!」

 

ハイメのウェイリング・サヴァスの攻撃をアイスバリア2体で防ぎきる。負けじとハイメもトリプルドライブでスタンドトリガーを引き、アデライードをスタンドさせる。

 

「ラストアタック!アデライード!」

 

「ガード」

 

最後の攻撃を行うも、ガードされてしまう。

 

「蒼嵐旋竜ディザスター・メイルストローム!!」

 

キョウヤは蒼嵐旋竜ディザスター・メイルストロームにストライドする。

 

「蒼嵐戦姫テータをコール。ディザスターでヴァンガードにアタック。

スキル発動。メイルストロームを手札に、前列のユニット全てにパワープラス5000」

 

「完全ガード!」

 

ディザスターの攻撃をハイメは完全ガードで防ぐ。しかしながら、スタンドの倍をお返しするといわんばかりにダブルクリティカルトリガーを引いた。

 

「これで終わりだ!行け、テータ!スキルと連波(ウェーブ)でパワープラス5000!」

 

ハイメの手札ではもう1体のリアガードは防がないのでノーガードを宣言する。ダメージでヒールトリガーは出なかった。

 

「勝ったのは一条キョウヤ!とても熱いファイトでした!」

 

キョウヤとハイメはお互いの健闘に握手を交わしている。全国のアクアフォース使いで常にトップランクに君臨するキョウヤと、その相手にあくまで冷静だが、プレッシャーを与えさせたハイメに、観客は盛大な歓声を送っている。

 

(ファイトでみんなをこんなに熱くさせて・・・やっぱりハイメも一条さんもすごい!)

 

トコハは観客の様子を見て、トコハはハイメとキョウヤを称賛する。

 

 

試合を終えて頃にはすっかり夜になっていた。ハイメとキョウヤは招待したトコハを連れて1件のお店でご飯を取ることになった。

 

「今日は招待してくれてありがとう、ハイメ」

 

「交流試合では負けちゃったけど、トコハのおかげでベスト4進むことができたよ。やっぱりトコハは勝利の女神だね♪」

 

「・・・相変わらずだな。いつか痛い目を見ることになっても俺は責任はとらんぞ」

 

「えー、それはないよキョウヤー」

 

ハイメの言葉にトコハは少し顔を赤らめ、キョウヤは呆れた表情をしている。

 

「あ、ディナーはもうちょっと待ってねー。トコハの他に、もう1人招待してるんだ」

 

「もう1人?」

 

ハイメが他に誰かを招待していることにトコハが首を傾げていると・・・

 

「ハイメー!」

 

「来たみたいだな」

 

右手だけに手袋、前髪に少し緑のメッシュを入れている金髪の青年がやってきた。どうやらこの青年がハイメが呼んだ人物らしい。

 

「遅れてごめんなさい!」

 

青年が走って向かっていると・・・

 

「うわぁっ!」

 

到着すると同時に派手に転んでしまう。

 

「だ、大丈夫ですか⁉」

 

「は、はい・・・よくあることなんで・・・気にしないで・・・」

 

「よくあることって・・・」

 

「僕、運が悪くて・・・」

 

青年は運が悪いといって苦笑いを浮かべる。

 

「彼はミゲル・トルレス。歳は確か・・・トコハの1つ上だったかな?一緒にディナーするアミーゴだよ」

 

「安城トコハです。初めまして」

 

「ミゲルです。よろしくトコハ」

 

「こちらこそ、よろしく」

 

トコハと青年、ミゲル・トルレスはお互いに握手を交わしたのである。

 

 

全員が揃ったところで料理を注文し、3人は出された料理を食べる。そんな中、ミゲルが1人だけ浮かない表情をする。それに気づいたトコハはどうしたのか聞いてくる。

 

「どうしたの?」

 

「・・・僕・・・お肉料理を頼んだんだけど・・・」

 

ミゲルの前に出されている料理は真っ赤なロブスター。肉料理ではない。

 

「・・・すみませーん」

 

それを見たトコハは近くにいた店員に出された料理が違う事を告げる。

 

「失礼いたしました。すぐ新しいのをご用意します」

 

店員はロブスターを持って、厨房へと向かっていく。

 

「ありがとう、トコハ」

 

「どういたしまして」

 

ミゲルはグラスに入っている水を口に入れようとすると・・・

 

パキッ!

 

グラスの持ちて部分が割れ、入っていた水が服にこぼれてしまう。運が悪いというのはわかったが、これはさすがに度が過ぎている。

 

「うわっ・・・あぁ・・・」

 

「大丈夫?」

 

トコハはハンカチでミゲルの胸元を拭いている。ミゲルは少し照れている。

 

「・・・///ごめん・・・」

 

「ミゲル・トルレス・・・深く同情するぞ・・・」

 

「アハハハ!ミゲルとの食事は、賑やかでいいねぇ!」

 

キョウヤはミゲルの運の悪さに同情の視線を送る。ハイメは見慣れているのか、呑気に笑っている。

 

「ねぇ、ハイメとミゲルって、どういう知り合いなの?」

 

「そっか、まだ話してなかったね。ミゲルはユーロジュニアリーグで活躍中のファイター。将来はプロを目指しているんだ!」

 

「このミゲル・トルレスは、日本で開催されるU20(アンダートゥエンティ)に出場するという。俺はその関係で最近知り合った」

 

「日本のU20(アンダートゥエンティ)に?」

 

「うん」

 

ミゲルの紹介をしている間に,今度こそミゲルが頼んだ肉料理が届く。

 

「ミゲルはすごいイメージの持ち主なんだよ、トコハ?ミゲルならプロになれる。絶対に!」

 

当のミゲルは肉料理と一緒についていたトマトをフォークで刺そうとしているが、だいぶ苦戦している。その際にトマトが飛び、ハイメが飛んだトマトを食べる。

 

「ミゲルのトマトがにげぇ~る♪」

 

「絶対って・・・そんなに強いんだ・・・」

 

「信じられないって顔だね?」

 

「まぁ・・・この様子を見てたらね・・・」

 

このように肉料理についている野菜が散らかっている様子を見れば、疑いたくなる気持ちは理解できる。

 

「それほど疑うのであれば、貴様自身が直に感じ取ればいい。ファイトしてみろ」

 

「お、キョウヤいい事言う~♪」

 

キョウヤの提案をトコハは受ける。食事を終えてからトコハとミゲルはテーブルにファイトマットを敷いて、ファイトの準備を終える。トコハは手札の入れ替えをしている。

 

「僕は準備OKだよ」

 

「?まだ手札を見てないのに?」

 

トコハの言う通り、ミゲルの手札は5枚とも伏せてある。引き直しもしていない。

 

「引き直しの必要はないんだ。僕はカードに好かれてるから」

 

「??」

 

トコハにはミゲルが何を言っているのかは理解できなかった。そんなこんなで、互いに準備を終え、ファイトが始まる。

 

「では、始めよ」

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「萌しの乙女イーダ!」

 

「瑠璃唐草の銃士マイ・レン!」

 

萌しの乙女イーダ  PW5000

 

瑠璃唐草の銃士マイ・レン  PW5000

 

「ネオネクタール・・・」

 

「トコハもネオネクタールを使うんだね」

 

「まぁね。私の先攻!ドロー!ライド!純潔の乙女カトリーナ!イーダは移動!ターンエンド!」

 

純潔の乙女カトリーナ  PW7000

 

R カトリーナ R

R  イーダ  R  トコハの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターン!ドロー!ライド!睡蓮の銃士ルース!マイ・レンは移動!」

 

睡蓮の銃士ルース  PW7000

 

R  ルース  R

R マイ・レン R

 

「マイ・レンのブースト、ルースでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『竜胆の銃士アンテロ』」

 

「ダメージチェック『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW7000(+5000)  ミゲルの手札6枚 山札42枚  トコハのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!理想の乙女トゥーリア!カトリーナをコール!」

 

理想の乙女トゥーリア  PW9000

 

カトリーナ トゥーリア R

  R    イーダ  R

 

「カトリーナでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『アマリリスの銃士タチアナ』」

 

「イーダのブースト、トゥーリアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ツッケン・ドーン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『桜の銃士アウグスト』『リシアンサスの銃士ロレイン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000+SH5000=12000

PW14000(+5000)➡PW7000  トコハの手札5枚 山札40枚  ミゲルのダメージ2枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ライド!竜胆の銃士アンテロ!アンテロをコール!」

 

竜胆の銃士アンテロ  PW9000

 

アンテロ アンテロ  R

 R   マイ・レン R

 

「リアガードのアンテロでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『開墾の戦乙女パドミニ』」

 

「マイ・レンのブースト、アンテロでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『白詰草の銃士ミア・リータ』」

 

「ダメージチェック『佳香の乙女アネルマ』」

 

「アンテロのスキル発動!アタックがヒットした時、他のアンテロがいる時、カウンターブラストで1枚ドロー!ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW14000➡PW9000  ミゲルの手札6枚 山札37枚  トコハのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!胸焦がすラナンキュラスアーシャ!!」

 

胸焦がすラナンキュラスアーシャ  PW11000

 

「アーシャ・・・!」

 

「カトリーナを移動、花園の乙女マイリスをコール!」

 

花園の乙女マイリス(☆)  PW4000

 

マイリス  アーシャ R

カトリーナ イーダ  R

 

「カトリーナのブースト、マイリスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『月下美人の銃士ダニエル(☆)』」

 

「イーダのブースト、アーシャでヴァンガードにアタック!

マイリスのスキル!ヴァンガードがラナンキュラスなら、ソウルへ!1枚ドロー!パワープラス50000!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』『開墾の戦乙女パドミニ』」

 

アーシャ(トコハ)はアンテロ(ミゲル)に接近し、クワで打撃を与える。

 

「ダメージチェック『蓮の銃士リアナ(引)』ドロートリガー!ヴァンガードにパワープラス5000,1枚ドロー!」

 

「ターンエンド!」

 

PW16000➡PW9000+SH10000=19000

PW21000➡PW9000(+5000)  トコハの手札6枚 山札37枚  ミゲルのダメージ3枚(裏1枚)

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ライド!白詰草の銃士ミア・リータ!!」

 

白詰草の銃士ミア・リータ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!姫小百合の精華銃士マイラ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『リシアンサスの銃士ロレイン』グレード3

 

姫小百合の精華銃士マイラ  PW26000  ハーツ『白詰草の銃士ミア・リータ』

 

「梔子の銃士アランをコール!」

 

梔子の銃士アラン(☆)  PW4000

 

「銃士のGユニットにストライドして、ミア・リータが与えた超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト、梔子の銃士アランを退却!山札の上から4枚見て、銃士の名のつくリアガードを4体スペリオルコール!桜の銃士アウグスト、睡蓮の銃士ルースをスペリオルコール!残る2枚はドロップゾーンへ!」

 

桜の銃士アウグスト  PW9000

 

「マイ・レンのスキル!カウンターブラスト(銃士)!マイ・レンをソウルへ!山札の上4枚見て、ルースをスペリオルコール!コールされたユニットに他の同名ユニットがいるなら、パワープラス3000!アマリリスの銃士タチアナをコール!」

 

アマリリスの銃士タチアナ  PW7000

 

アンテロ  マイラ  アウグスト

ルース  アマリリス  ルース

 

「ルースのブースト、アンテロでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ツッケン・ドーン』」

 

「アマリリスのブースト、マイラでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『蓮の銃士リアナ(引)』ドロートリガー!パワーはアウグストに、1枚ドロー!『鈴蘭の銃士レベッカ』『フリージアの銃士ロザリア(☆)』クリティカルトリガー!パワーはアウグストに、クリティカルはアウグストに!」

 

マイラ(ミゲル)はレイピアを構え、アーシャ(トコハ)に接近し、レイピアでアーシャ(トコハ)を突き刺す。

 

「くぅ!ダメージチェック『萌しの乙女イーダ』『フラワーキーパー・ドラゴン』」

 

「ルースのブースト、アウグストでヴァンガードにアタック!

アウグストのスキル!ヴァンガードが銃士なら、パワープラス3000!」

 

「ジェネレーションガード!!聖樹竜レインブレス・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『フェアリーライト・ドラゴン(治)』

 

聖樹竜レインブレス・ドラゴン  SH15000

 

「スキル発動!手札から理想の乙女トゥーリアをコール!シールドプラス5000!インターセプト!『理想の乙女トゥーリア』」

 

「ターンエンド!ミア・リータのGB(ジェネレーションブレイク)!ドロップゾーンのノーマルユニットを戻す!」

 

戻したカード  『リシアンサスの銃士ロレイン』『アマリリスの銃士タチアナ』

 

PW16000➡PW11000

PW33000➡PW11000

PW32000➡PW11000+SH25000=36000  ミゲルの手札7枚 山札27枚  トコハのダメージ4枚

 

ファイトが進んでいる中で、食事をとっていた客はハイメとキョウヤが審判をやっていて、おもしろそうと感じ、観戦にやってきた。

 

(ダメージ3対4・・・ミゲル・トルレスが1歩リード・・・)

 

(だけど・・・次はトコハのターンだ)

 

「(ここからが、本当の勝負・・・)ストライドジェネレーション!!!冬麗の花乙姫インベルノ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』グレード3

 

冬麗の花乙姫インベルノ  PW26000  ハーツ『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』

 

「佳香の乙女アネルマをコール!」

 

佳香の乙女アネルマ  PW9000

 

「冬麗の花乙姫インベルノのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!リアガードが登場した時、カウンターブラスト、手札を1枚捨てる!リアガードのカトリーナを選び、選んだユニットと同じ名前を持つカード2枚を山札から手札へ!カトリーナをコール!

左後ろのカトリーナのGB(ジェネレーションブレイク)開花(ブルーム)!全てのカトリーナにパワープラス4000!カトリーナをコール!

左前と左後ろのカトリーナの開花(ブルーム)!全てのカトリーナにパワープラス8000!」

 

「すごい!Gユニットのスキルでカトリーナを集めて、開花(ブルーム)で一気にパワーアップさせた!」

 

カトリーナ インベルノ アネルマ

カトリーナ  イーダ  カトリーナ

 

「イーダのブースト、冬麗の花乙姫インベルノでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『フラワーキーパー・ドラゴン』セカンドチェック『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』サードチェック『ツッケン・ドーン(☆)』クリティカルトリガー!クリティカルはインベルノに、パワーはアメルマに!」

 

インベルノ(トコハ)はミア・リータ(ミゲル)に接近し、斧を振りかざし、2階の連続の斬撃を与える。

 

「ダメージチェック『桜の銃士アウグスト』『リシアンサスの銃士ロレイン』」

 

「(逆転!)カトリーナのブースト、カトリーナでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『赤薔薇の銃士アントニオ』(コスト『蓮の銃士リアナ(引)』)」

 

「・・・っ!カトリーナのブースト、アネルマでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『フリージアの銃士ロザリア(☆)』『鈴蘭の銃士カイヴァント』インターセプト!『桜の銃士アウグスト』」

 

「(余裕で防がれた・・・)ターンエンド」

 

PW31000➡PW11000

PW38000➡PW11000(完全ガード)

PW28000➡PW11000+SH20000=31000  トコハの手札5枚 山札29枚  ミゲルのダメージ5枚(3枚)

 

「・・・僕のターンだ」

 

「!」

 

ミゲルの纏うイメージは、いかなる時も運が悪い印象とは裏腹に、真剣な印象を感じ取れる。

 

「いくよ、トコハ。タチアナのスキル!ヴァンガードが銃士の時、銃士のGユニットにストライドする時、自身を退却させて、コストを払わずにストライドできる!」

 

「なっ⁉」

 

「萌芽せよ!!我が希望、我が未来!!ストライドジェネレーション!!!姫小百合の精華銃士マイラ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

「白詰草の銃士ミア・リータの超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト、ルースを退却!山札の上から4枚見て、赤薔薇の銃士アントニオと、白詰草の銃士ミア・リータをスペリオルコール!2枚はドロップゾーンへ!」

 

赤薔薇の銃士アントニオ  PW6000

 

「マイラのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ハーツが銃士なら、ソウルブラスト『睡蓮の銃士ルース』Gゾーンの白百合の銃士隊長セシリアを表に!銃士のリアガード1体につき、銃士が登場した時、銃士のリアガードの枚数分だけ、パワープラス2000のスキルをゲット!鈴蘭の銃士レベッカをコール!」

 

鈴蘭の銃士レベッカ  PW7000

 

「レベッカのスキル!カウンターブラスト、白詰草の銃士ミア・リータを退却!山札の上から4枚見て、竜胆の銃士アンテロをコール!

マイラのスキル!銃士のリアガード5体!レベッカとアンテロにパワープラス10000!」

 

超越(ストライド)スキルで銃士の数を増やし、Gユニットのスキルでパワーアップ・・・やるな)

 

アンテロ  マイラ  アンテロ

ルース  アントニオ レベッカ

 

「アントニオのブースト、姫小百合の精華銃士マイラでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『フラワーキーパー・ドラゴン』(コスト『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』)

フラワーキーパー・ドラゴンのスキル!この効果で選んだユニットがラナンキュラスのため、山札の上から5枚見て、ヴァンガードかリアガードと同名ユニットを手札に加える!アネルマを手札に!」

 

マイラ(ミゲル)は再びアーシャ(トコハ)にレイピアを振るうが、今度はフラワーキーパーがアーシャ(トコハ)を守る。

 

(すごい気迫・・・さっきまでとはまるで別人・・・感じる・・・ミゲルの強い思いを!)

 

「トリプルドライブ」

 

(トリガーを引かれたら・・・防ぎきれない・・・)

 

「ファーストチェック『鈴蘭の銃士レベッカ』セカンドチェック『月下美人の銃士ダニエル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て右前のアンテロに!サードチェック『梔子の銃士アラン(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全て右前のアンテロに!レベッカのブースト、アンテロでヴァンガードにアタック!」

 

アンテロは剣を構え、アーシャ(トコハ)に接近し、大きな1閃をアーシャ(トコハ)に与えた。

 

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW46000➡PW11000

 

ダメージチェック『花園の乙女マイリス(☆)』『理想の乙女トゥーリア』

 

トコハのダメージ6枚  ミゲルのダメージ5枚  勝者ミゲル

 

「勝者、ミゲル・トルレス」

 

『おおお!』

 

観戦していた客はミゲルに歓声の声を上げる。

 

「すごい。ハイメが自信もって言うのも、納得だわ」

 

「だしょ?ミゲルなら絶対にプロのファイターになれる!」

 

「すごいよ!トコハがこんなに強いなんておどろ・・・うわああああ!!」

 

ミゲルがトコハの実力を褒めようとしたら、何もない場所でミゲルは転んでしまう。

 

「いてて、トコハもプロを目指してるんだよね?」

 

「・・・え?」

 

「だって、ヴァンガードが強い人はプロになるんでしょ?トコハは強い!だからプロになる!」

 

「・・・そんな単純なものじゃないって」

 

トコハは予想外の質問に返答が困ったのか、そう答える。ミゲルは笑顔を浮かべている。

 

 

翌日、パリ支部でヴァンガード初心者教室が開かれた。そこでトコハは当然手伝っているが、何とミゲルもその初心者教室を手伝ってくれている。

 

「彼がいてくれて助かったわ」

 

「当日受付の人も結構いましたからね」

 

「ハイメの知り合いなんでしょ?」

 

「ええ。昨日初心者教室のことを話したら、なんか興味持っちゃって。だから手伝ってもらおうかなって。ヴァンガードの腕前は間違いないし」

 

「へぇー、そうなの」

 

「でもよかった。ミゲルも楽しそうで」

 

トコハの言う通り、初心者にヴァンガードを教えているミゲルの顔はとても楽しそうだ。

 

 

初心者教室が終わり、トコハとミゲルはパリの川沿いを歩いていた。

 

「今日はありがとう。参加してくれた人も楽しそうだったし、アカネさんも助かったって」

 

「ううん、こっちこそ!ありがとうトコハ!今日は本当に感動したよ!人がヴァンガードと出会い、好きになり、笑顔になるところが見えた!また1つ、ヴァンガードのことを知ることができた」

 

ミゲルの言葉には、どことなく不思議な雰囲気を醸し出していた。

 

「僕がここに来たのは、自分の可能性を確かめたいと思ったからなんだ。この街に来て、僕は多くの人がヴァンガードを愛し、喜び、幸せになっていくことを知った。ここでの生活は、毎日が新しい冒険みたいで、そして・・・その中で僕は改めて思ったんだ。強くなりたい。必ず強くなる!そう決めたんだ」

 

トコハはミゲルの思いを聞いて、自分と共通していると感じ取った。

 

「私がパリに来たのも、ミゲルと似てるかも。広い世界に出て、自分を試してみたかったの。そして将来、自分に何ができるか知りたい。私も毎日が、新しい冒険!」

 

「・・・そっか。トコハも、僕と一緒なんだね!」

 

ミゲルは自分と同じ思いを持っているトコハに共感を抱き、笑みを浮かべた。

 

 

その後、トコハとミゲルはパリの街を見て回っている。2人にとって、見るものすべてが新鮮で、まるで本当に冒険しているかのように見えた。そして現在、エビとアボカドを挟んだパンを食べている。

 

「おいしい!ニシベーカリーのコロッケパンといい勝負かも!」

 

「ころっけぱん?」

 

「私の街にあるの。とってもおいしいパンよ!」

 

「へぇ、日本に来たら食べてみるよ」

 

「そっか、ミゲル、日本に行くんだよね?U20(アンダートゥエンティ)に出るために」

 

「うん。U20(アンダートゥエンティ)に出場することは、強くなるという僕の決意なんだ。そしてそこで勝利することは、僕の強さの証明・・・U20(アンダートゥエンティ)は僕の可能性への挑戦なんだ」

 

トコハはミゲルのU20(アンダートゥエンティ)に出場する決意を聞いて、関心を抱いている。

 

「すごいなぁ、ミゲルは」

 

「え?」

 

「プロのファイターになるっていう目標があって。そのためにU20(アンダートゥエンティ)に挑戦しようとしてる。私はまだ、そういう目指すべきものが見つかってないからなぁ・・・」

 

トコハはパリにやってくることはできたものの、目標となるものは未だに見つかっていないようだ。

 

 

夕方ごろ、エッフェル塔の展望台で、トコハとミゲルは夕方のパリの街を眺めていた。

 

「広いね、世界は」

 

「そうだね」

 

「この広い世界に僕たちは飛び出した。輝く未来を求めて」

 

「でも私・・・ちょっとだけ不安もあるの。この先、本当に自分のやりたいことが・・・私の進む道を見つけることができるかどうか・・・」

 

トコハの悩みを聞いたミゲルは笑顔でトコハを元気づける。

 

「大丈夫!トコハなら絶対できるよ!」

 

「え?」

 

「トコハは自分の可能性を信じて広い世界へ飛び出したんだ!トコハは強い!トコハなら大丈夫!僕はトコハを応援する!」

 

「ミゲル・・・」

 

「僕がトコハのこと、ずっと見守るよ」

 

トコハはミゲルの元気づけに呆ける。

 

そして、その瞬間に、トコハは地球とは違う、青い空、美しい自然の中のイメージの中にアーシャとして降り立っていた。トコハ(アーシャ)の目の前には、竜胆の銃士アンテロの姿をしたミゲルが騎士のように跪き、トコハを見上げるのであった。

 

「!!」

 

そして急激にイメージから現実に戻ったトコハ。景色は夕方、目の前には笑みを浮かべるミゲルがいた。

 

「・・・今の・・・」

 

トコハはカードに触れてないのに急に訪れた謎のイメージにどういうことか考えている。

 

 

夜頃の住宅街の1室、ミゲルは手袋を外し、スマホで誰かと話している。

 

「うん・・・うん・・・わかってるよ。じゃあ、日本で会おう」

 

そんなミゲルの右手には、ネオネクタールのクランマークが浮かんでいた。

 

 

電話をし終えたミゲルは外に出て、青果店でみかんを買いに来ていた。店主から出された袋の中には、多くのみかんが入っていた。

 

「え⁉こんなに⁉」

 

「おまけだよ。今日は店じまいだからねぇ。ほら、もう1つ」

 

「メルシー」

 

店主からおまけとしてリンゴをもらったミゲルは挨拶をしてから、住宅街に戻ろうとする。

 

「今日は運がいいなぁ」

 

ミゲルはリンゴを食べながら住宅街に戻っていくのであったが・・・

 

 

トコハとアカネが住んでいるアパートで、トコハは自分のデッキのカードを並べていた。トコハが胸焦がすラナンキュラスアーシャを眺めて、思い浮かべているのは、ミゲルのあのイメージだ。

 

『僕がトコハのこと、ずっと見守るよ』

 

トコハの頭では、あのイメージのことでいっぱいだった。そんな中、お風呂から上がってきたアカネが声をかける。

 

「デッキ構築?」

 

「・・・・・・」

 

「トコハちゃん」

 

「あっ・・・」

 

名前を呼ばれてトコハは我に返る。

 

「どうしたの?ぼんやりして。何かあった?」

 

「ううん、何でもない」

 

トコハがそう言うと、トコハの携帯が鳴りだした。着信者はハイメからだった。トコハはスマホに手に取り、通話に出る。

 

「もしもし、ハイメ?」

 

≪・・・トコハ・・・落ち着いて・・・聞いてね・・・≫

 

「・・・どうしたの?」

 

いつも明るさはなく、どことなく暗さをハイメの声から感じたトコハは、不穏に感じた。そして・・・

 

≪ミゲルが・・・死んだ・・・≫

 

「・・・・・・・・・・・・えっ・・・?」

 

トコハは言葉を疑った。だが、ハイメの口調を聞く限り、それが真実であるという事がすぐに理解する。ミゲルが死んでしまったという、残酷な真実を。

 

to be continued…




トコハ「ねぇ・・・本当なの・・・ハイメ・・・?ミゲルは・・・ミゲルは・・・」

ハイメ「・・・ああ、残念だけど・・・。俺もまだ信じられないよ。まさかこんなことが起こるなんて・・・悪い夢を見てるようだ・・・」

トコハ「ミゲル・・・どうして・・・」

ハイメ「トコハ・・・」

トコハ「ずっと見守ってくれるって言ったのに・・・嘘つき・・・」

TURN127「涙の海を超えて」


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涙の海を越えて

たまーに、本当にたまーにですが、このような時間帯にも投稿することがあります。

これは置いといて、明日でアニメのGNEXTも終わり、GZが始まりますね。私のGNEXTも、まだまだ始まったばかりですので、こちらの方もよろしくお願いします!

それでは、どうぞ!


突然やってきたミゲルの死の報告から2日が経った。ヴァンガード普及協会のパリ支部では、初心者教室が開かれていて、いつも通り楽しそうな表情をしているファイターたちがたくさんいる。今ここにいるミゲルの知り合いであるキョウヤとアカネ以外は。

 

「あれから2日が経ったが・・・安城トコハの様子はどうだ?」

 

「やっぱりショックだったみたいで・・・元気がないんです。私だって未だに信じられないもの、交通事故だなんて・・・」

 

「たかが2日だが、友人になった相手が突然亡くなったのだ。無理もないがな」

 

今はここにはいないトコハは交通事故で亡くなってしまったミゲルのことでショックを受け、本調子ではないようだ。

 

「ボンジュール!アカネさん、一条さん!お手伝いに来ました!」

 

トコハがいつもと変わらない雰囲気で手伝いにやってきた。

 

「大丈夫なの⁉」

 

「ご心配かけました!」

 

「そう・・・よかった・・・」

 

「はい!」

 

「・・・・・・」

 

トコハ自身は明るく振る舞っているが、キョウヤは心情を察しているのか話しかけようとしない。

 

「どなたかティーチングファイトお願いします」

 

「はーい、私やります」

 

トコハはデッキの構築に困っている少年の元に向かい、話しかける。

 

「僕、初めて?自分のデッキは持ってる?」

 

「ううん」

 

「じゃあ、いい?まず、こうして・・・」

 

トコハは少年に優しくティーチングしようとしたが、その途中でネオネクタールのカードを見て、ミゲルのことを思い返してしまう。

 

『トコハもネオネクタールを使うんだね』

 

説明している中で、トコハは手の動きが止まっていた。

 

「どうしたの、お姉ちゃん?」

 

「あっ・・・ううん、ごめんね?」

 

そう言ったものの、トコハの手は震えている。やはりミゲルの死をまだ完全に受け入れられていないようだ。

 

「お姉ちゃん・・・?」

 

「・・・ごめんね、お姉ちゃん・・・ちょっと・・・」

 

トコハは近くにいたスタッフに変わりをお願いする。

 

「すみません、ここ、お願いします・・・」

 

トコハは近くにいるスタッフに任せて、部屋から去っていく。トコハを心配するアカネと、心情を察し、何も言わないキョウヤはその様子を見ることしかできなかった。

 

 

 

TURN127「涙の海を越えて」

 

 

 

支部の廊下にある椅子に座り込んでいるトコハは気落ちしたままでいる。そこに、同じくミゲルの友人だったハイメがやってくる。

 

「アミーゴ・・・」

 

そんな気落ちしているトコハにハイメは声をかける。

 

「無理しないで。部屋に戻って、ゆっくり休むといいよ」

 

「・・・うん・・・」

 

「・・・そうだ、これ」

 

ハイメはユーロ第2リーグの入場チケットをトコハに渡す。

 

「今夜、俺が出場するユーロ第二リーグのチケットだよ。よかったら、見に来てくれないか?」

 

「・・・うん・・・」

 

トコハは依然として気落ちしたままだった。

 

 

初心者教室が終了し、ハイメとキョウヤとアカネは街のお店で昼食をとりながらトコハのことについて話していた。

 

「・・・そうだよね。がんばって明るく振る舞っていたけど・・・」

 

「友人が死んだ悲しみはたった2日で癒えるものではない。無理に明るく振る舞うと、返って自身の心を痛めつけることになる」

 

「仕方ないわ・・・時間が必要でしょうね」

 

そうは言ったものの、やはりこの状況はどうにかしたいという想いはある。

 

「・・・私たちに何かしてあげられることはないかしら・・・?」

 

「・・・トコハを今夜のファイトに招待したよ」

 

「何?」

 

「・・・俺だって、この悲しみををどうやって乗り越えたらいいのかまだわからない。こんな気持ちで決勝戦なんて、最悪だけど・・・俺は必死に戦うよ。このファイトで、トコハが何かを感じてくれれば・・・」

 

「・・・・・・」

 

ハイメは瓶に入ってある炭酸水を飲む。

 

「・・・ミゲルとトコハを引き合わせることで、絶対お互いにプラスになると思ったのに・・・」

 

「ハイメ・・・」

 

悲しみを大きく背負っているのは何もトコハだけではない。ハイメだって同じことだった。

 

 

トコハは何の当てもなく、ただぼんやりと道を歩いて、辿り着いたのはミゲルと共に歩いた川沿いだった。トコハはこの2日間だが、ミゲルとの思い出を振り返っていた。

 

(あんなに元気だったのに・・・あんなに楽しそうに、自分の将来を話していたのに・・・。プロになるって言ったじゃない・・・ミゲル・・・)

 

トコハがふと掲示板をを見ると、ユーロリーグのポスターに笑顔で写っているハイメの写真が目に映る。

 

「ハイメ・・・」

 

トコハはハイメからもらったユーロリーグのチケット思い出したが、首を横に振って、会場に足を運ぼうとはしなかった。

 

 

夕方ごろ、トコハはエッフェル塔がよく見える場所で、ミゲルとの展望台の思い出を振り返る。

 

『広いね、世界は』

 

『そうだね』

 

『この広い世界に僕たちは飛び出した。輝く未来を求めて』

 

『でも私・・・ちょっとだけ不安もあるの。この先、本当に自分のやりたいことが・・・私の進む道を見つけることができるかどうか・・・』

 

気落ちしているトコハに見知らぬおじいさんが話しかけてきた。

 

「ボンソワール、お嬢さん。よろしかったら、ご案内しましょうか?私、ボランティアでガイドをしてまして・・・」

 

「あ、いえ・・・」

 

「まあそうおっしゃらずに。ご存知ですか?この塔が建てられた時、多くの作家や芸術家たちが大反対したことを」

 

「え?いいえ・・・」

 

エッフェル塔の建設について何も知らないトコハにおじいさんが説明する。

 

「これまで石造りの建物ばっかりだったパリに突然鋼鉄の塔を建つと聞いて、猛反対する人々がいたのです。醜いし役に立たないものだと。この塔を建設したエッフェルという男はね、これをピラミッドに例えたのです。遠く未来に歴史に残る建造物だと。エジプトで称えられているものがなぜパリではダメなのか、とね。今、このパリでこの塔の存在を誇りに思わない市民は1人もいません。彼の思いは、パリ市民に受け継がれているんです。彼が死んだ後もね」

 

(受け継がれる・・・想い・・・)

 

おじいさんの話を聞いて、トコハはミゲルの思いが浮かんだ。そしてトコハは、急がなければという思いでどこかへ向かっていくのである。向かう場所は、ユーロリーグの会場だ。

 

 

ユーロリーグ会場では決勝戦が行われていた。ハイメは決勝戦でたちかぜ使いとファイトをし、勝利して優勝を収めた。観客席にはアカネやキョウヤはいても、トコハの姿はなかった。

 

そして、ユーロリーグが終わり、お客が全員帰っている。そして3人も会場から離れようとしていると、トコハが息を切らしてやってきた。

 

「トコハ⁉」

 

「トコハちゃん、来てたの⁉」

 

「ハイメ、お願い。今ここで私とファイトして」

 

「え?」

 

トコハのいきなりのファイトの申し込みに驚きをみせるハイメ。

 

「どうしても確かめたいの。私が今、ファイトできるかどうか!」

 

「・・・わかった」

 

悲しみに沈んでいたトコハとは違うと感じ取ったハイメはファイトの申し込みを受ける。

 

 

お客いなくなった会場を貸し切り状態にして、この場所でトコハとハイメがファイトをする。アカネとキョウヤがファイトの行方を見守る。お互いにファイトの準備を終え、トコハは邪念を振り払い、ファイトできる状態になる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「萌しの乙女イーダ!」

 

「ケルピーライダーミトロス!」

 

萌しの乙女イーダ  PW5000

 

ケルピーライダーミトロス  PW5000

 

「(見ていて・・・ミゲル・・・)先攻ドロー!ライド!純潔の乙女カトリーナ!イーダは移動!ターンエンド!」

 

純潔の乙女カトリーナ  PW7000

 

 R  カトリーナ R

イーダ   R   R  トコハの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!ケルピーライダーパウル!ミトロスは移動!」

 

ケルピーライダーパウル  PW7000

 

R パウル  R

R  R  ミトロス

 

「パウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『戦場の歌姫(バトルセイレーン)メラニア』」

 

「ダメージチェック『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000  ハイメの手札6枚 山札42枚  トコハのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!理想の乙女トゥーリア!トゥーリアをコール!」

 

理想の乙女トゥーリア  PW9000

 

トゥーリア トゥーリア R

 イーダ    R   R

 

「イーダのブースト、トゥーリアでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『風浪跳躍のイルカ兵(醒)』」

 

「ヴァンガードのトゥーリアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ツッケン・ドーン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ』ドロートリガー!ヴァンガードにパワープラス5000!1枚ドロー!セカンドチェック『双弾の水将クレタス』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000+SH10000=17000

PW9000➡PW7000(+5000)  トコハの手札5枚 山札40枚  ハイメのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!ケルピーライダーニキタス!戦場の歌姫(バトルセイレーン)アデライード、戦場の歌姫(バトルセイレーン)メラニア、ケルピーライダーペトロスをコール!」

 

ケルピーライダーニキタス  PW9000

戦場の歌姫(バトルセイレーン)アデライード  PW9000

戦場の歌姫(バトルセイレーン)メラニア  PW7000

ケルピーライダーペトロス(☆)  PW4000

 

ペトロス ニキタス アデライード

メラニア  R    ミトロス

 

「メラニアのブースト、ペトロスでリアガードのトゥーリアにアタック!」

 

「・・・ノーガード!」

 

「ニキタスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ツッケン・ドーン(☆)』」

 

「ドライブチェック『ケルピーライダーニッキー』ミトロスのブースト、アデライードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000  ハイメの手札4枚 山札37枚  トコハのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!胸焦がすラナンキュラスアーシャ!!」

 

胸焦がすラナンキュラスアーシャ  PW11000

 

トコハはファイトしている途中、ハイメの姿がミゲルと重なって見えた。

 

(!ミゲル・・・!)

 

トコハは自身の邪念を振り払い、ファイトに集中する。

 

「イーダを移動!花房の乙女サリアンナをコール!」

 

花房の乙女サリアンナ  PW9000

 

イーダ アーシャ サリアンナ

 R   R     R

 

「イーダでペトロスにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「胸焦がすアーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『純潔の乙女カトリーナ』『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』」

 

アーシャ(トコハ)は湖の上にいるニキタス(ハイメ)に近づき、クワで打撃を与える。

 

「ダメージチェック『ケルピーライダーヴァラス』」

 

「花房の乙女サリアンナでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スーパーソニック・セイラー(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW5000➡PW4000

PW11000➡PW9000

PW9000➡PW9000+SH10000=19000  トコハの手札5枚 山札36枚  ハイメのダメージ3枚

 

(安城トコハのダメージが2、ハイメが3・・・ハイメがストライドしたターンからが本当の勝負・・・)

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!嵐を超える者サヴァス!!」

 

嵐を超える者サヴァス  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!嵐を統べる者コマンダー・サヴァス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ケルピーライダーニッキー』グレード1+2

 

嵐を統べる者コマンダー・サヴァス  PW26000  ハーツ『嵐を超える者サヴァス』

 

「ケルピーライダーニキタスをコール!

コマンダー・サヴァスのスキル!Gゾーンのコマンダー・サヴァスを表に!後列の戦場の歌姫(バトルセイレーン)メラニアにパワープラス5000!さらに後列からアタックできる!」

 

ニキタス コマンダー アデライード

メラニア   R    ミトロス

 

「(トコハは俺とファイトしながら、自分自身と戦っている・・・)アミーゴ、このファイトをミゲルに捧げよう」

 

「!」

 

「俺たちの思いを、ミゲルに届けるんだ!ニキタスでヴァンガードにアタック!

連波(ウェーブ)1!グレード3のヴァンガードにアタックして、パワープラス2000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『メイデン・オブ・ディモルフォーセ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードへ!」

 

「ミトロスのブースト、アデライードでサリアンナにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「メラニアでヴァンガードにアタック!

メラニアのGB(ジェネレーションブレイク)連波(ウェーブ)3!ヴァンガードがサヴァスなら、カウンターブラストを払い、パワープラス5000!そして1枚ドロー!」

 

「ガード!『ツッケン・ドーン(☆)』」

 

「コマンダー・サヴァスでヴァンガードにアタック!

嵐を超える者サヴァスのスキル!リアガードを1体退却!」

 

(4回目の攻撃に発動する嵐を超える者サヴァスの超越(ストライド)スキル。それは、相手のリアガードを3体選び、相手は自分のリアガードを1体退却させる・・・が、安城トコハのリアガードは1体のみ・・・退却できるのはその1体だけ)

 

「いくよ、アミーゴ!!」

 

「ジェネレーションガード!!聖樹竜レインブレス・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『フェアリーライト・ドラゴン(治)』

 

聖樹竜レインブレス・ドラゴン  SH15000

 

「レインブレスのスキル!手札にあるカトリーナをスペリオルコール!シールドプラス5000!」

 

コマンダー・サヴァス(ハイメ)はアーシャ(トコハ)に接近し、剣で斬撃を与えようとするが、レインブレスによってその進行を妨げる。

 

「トリプルドライブ『双弾の水将クレタス』セカンドチェック『ケルピーライダーペトロス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!サードチェック『嵐を超える者サヴァス』ターンエンド!よく防いだね」

 

PW11000➡PW11000(+5000)

PW14000➡PW9000

PW17000➡PW16000+SH10000=26000

PW26000(+5000)➡PW16000+SH20000=36000  ハイメの手札5枚 山札31枚  トコハのダメージ3枚

 

トコハはGゾーンのカードを手に置いて、ミゲルの言葉を思い出す。

 

『トコハは自分の可能性を信じて広い世界へ飛び出したんだ!トコハは強い!トコハなら大丈夫!僕はトコハを応援する!』

 

「(ミゲルの言葉を証明するには、自分が強くなるしかない。今私にできることは、それを信じることだけ・・・)ストライドジェネレーション!!!夢紡ぐラナンキュラスアーシャ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』グレード3

 

夢紡ぐラナンキュラスアーシャ  PW26000  ハーツ『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト、ソウルブラスト『純潔の乙女カトリーナ』リアガードにいるカトリーナを選び、同名ユニットであるカトリーナをスペリオルコール!

カトリーナのGB(ジェネレーションブレイク)開花(ブルーム)!2体のカトリーナにパワープラス4000!

夢紡ぐアーシャのスキル!Gゾーンの夢紡ぐアーシャを表に!カトリーナを選択して、山札からカトリーナをスペリオルコール!パワープラス2000!

カトリーナの開花(ブルーム)!全てのカトリーナにパワープラス8000!

さらに夢紡ぐアーシャのスキル!カトリーナを選択して、前列全てのユニットにパワープラス5000!」

 

(トコハ・・・)

 

(進まなきゃ・・・前に・・・。ミゲルが信じてくれた、強い私になるために・・・がんばるしかないんだ!)

 

カトリーナ アーシャ カトリーナ

カトリーナ  R     R

 

「夢紡ぐアーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『佳香の乙女アネルマ』セカンドチェック『理想の乙女トゥーリア』サードチェック『早咲きの乙女ピア』」

 

アーシャ(トコハ)はサヴァス(ハイメ)に近づき、クワで湖に叩きつける。

 

「ダメージチェック『ケルピーライダーパウル』」

 

「右前列のカトリーナでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ケルピーライダーペトロス(☆)』インターセプト!『戦場の歌姫(バトルセイレーン)アデライード』」

 

「カトリーナのブースト、カトリーナでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『フランベ・セイラー(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワープラス5000!」

 

「くっ・・・ターンエンド」

 

PW31000➡PW11000

PW22000➡PW11000+SH15000=26000

PW43000➡PW11000(+5000)  トコハの手札5枚 山札29枚  ハイメのダメージ4枚

 

「(アミーゴは今、必死に自分を超えようとしている・・・なら俺も、その気持ちに応えよう!)ストライドジェネレーション!!!嵐を統べる者コマンダー・サヴァス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『嵐を超える者サヴァス』グレード3

 

「俺だって、気持ちはアミーゴと同じさ。ミゲルの才能に1番期待してたのは、この俺なんだから・・・!」

 

「!!」

 

「コール!双弾の水将クレタス!」

 

双弾の水将クレタス  PW11000

 

「コマンダー・サヴァスのスキル!Gゾーンのコマンダー・サヴァスを表に!メラニアにパワープラス5000!後列から攻撃できる!」

 

ニキタス コマンダー クレタス

メラニア   R   ミトロス

 

「でも、俺にはできることがある!ニキタスでヴァンガードにアタック!連波(ウェーブ)1!パワープラス2000!」

 

「ガード!『モンキーポッド・ドラゴン(引)』」

 

「クレタスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『早咲きの乙女ピア』」

 

「ミゲルはただの友達じゃない!ヴァンガードを通して繋がった絆が・・・俺たちにはヴァンガードがある!!」

 

「!!」

 

「コマンダー・サヴァスでヴァンガードにアタック!

クレタスのGB(ジェネレーションブレイク)連波(ウェーブ)3!カウンターブラストを払い、クレタスをスタンド!さらにコマンダー・サヴァスは連波(ウェーブ)を得ているため、クレタスにパワープラス2000!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『ケルピーライダーヴァラス』セカンドチェック『嵐を超える者サヴァス』サードチェック『タイダル・アサルト』」

 

コマンダー・サヴァス(ハイメ)のケルピーが湖を駆け抜け、地上に着いたと同時に、コマンダー・サヴァス(ハイメ)が着陸し、アーシャ(トコハ)を剣で一払いする。

 

「ダメージチェック『開墾の戦乙女パドミニ』ヴァンガードが・・・私たちの絆・・・」

 

(アクアフォースの連続攻撃・・・)

 

(ハイメもトコハの気持ちを受け止めようとしている!)

 

「俺が戦う限り、ミゲルの魂は、俺を通じて生きていくんだ!!メラニアでヴァンガードにアタック!

連波(ウェーブ)4!カウンターブラスト!パワープラス5000!1枚ドロー!」

コマンダー・サヴァスと、嵐を超える者サヴァスのスキル!3体のカトリーナを選び、そのうちの2体を退却!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ミゲルはこれからも、俺のファイトと共に生き続ける!ミトロスのブースト、クレタスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『理想の乙女トゥーリア』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000

PW17000➡PW11000(+5000)

PW18000➡PW16000+SH5000=21000  ハイメの手札7枚 山札25枚  トコハのダメージ5枚

 

「(ストライドコストはない・・・もう山札にカトリーナはいないし、ストライドできたとしても、これ以上は増やせない・・・だけど!)胸焦がすアーシャのスキル!各ターン終了時、手札から佳香の乙女アネルマをコール!」

 

佳香の乙女アネルマ  PW9000

 

「このままじゃ、終われない!」

 

「さあ見せてくれアミーゴ!この状況から蘇り、再び花を咲かせる、不滅の命の輝きを!」

 

「スタンド&ドロー!この手で掴んでみせる・・・未来へと思いを繋げるため!」

 

トコハがドローしたのは、胸焦がすラナンキュラスアーシャ、つまりはグレード3、ストライドできる。

 

「ストライドジェネレーション!!!!冬麗の花乙姫インベルノ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』グレード3

 

冬麗の花乙姫インベルノ  PW26000  ハーツ『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』

 

「見ていて、ミゲル・・・今こそ種は芽吹き、花を咲かせる!

胸焦がすラナンキュラスアーシャの超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト、ソウルブラスト『理想の乙女トゥーリア』アメルマを選択し、アネルマをスペリオルコール!

アネルマのGB(ジェネレーションブレイク)開花(ブルーム)!アネルマ2体、カトリーナにパワープラス2000!そしてヴァンガードがラナンキュラスがついてるなら、ブーストを得る!

インベルノのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト、手札を1枚捨てる!山札からアメルマ2枚を手札に!アメルマをコール!

アメルマの開花(ブルーム)!右後列、右前列のアメルマ、カトリーナにパワープラス2000!

もう1体のアメルマは3体のアネルマにパワープラス2000!アネルマをコール!

アネルマの開花(ブルーム)!前列、真ん中のアネルマにパワープラス2000!

2体目のアネルマはカトリーナ、右後列、右前列のアネルマにパワープラス2000!

3体目のアネルマは同じくカトリーナ、右後列、右前列のアネルマにパワープラス2000!」

 

「リアガードのパワーが36000と32000・・・さらにヴァンガードのパワーが37000・・・これがトコハの決意・・・」

 

「花々は厳しい冬に耐えてこそ春を迎え、咲き誇る・・・これがネオネクタールの強さ・・・不滅の生命力!!」

 

アネルマ  インベルノ アネルマ

カトリーナ アメルマ  アネルマ

 

「ハートにぃ・・・キターーーーーー!!さあ来い、トコハ!!」

 

「アネルマのブースト、インベルノでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!蒼嵐障竜アイスバリア・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『フランベ・セイラー(治)』

 

「アイスバリアの連波(ウェーブ)!シールドプラス10000!さらにガード!『タイダル・アサルト』『風浪跳躍のイルカ兵(醒)』」

 

インベルノ(トコハ)はサヴァス(ハイメ)に近づき、斧を振り下ろすが、湖からアイスバリアが現れ、さらにそこにタイダル、イルカ兵が現れ、弾き飛ばす。

 

「トリプルドライブ『花房の乙女サリアンナ』セカンドチェック『モンキーポッド・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーは左のアネルマに!1枚ドロー!サードチェック『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て左のアネルマに!ミゲルの思いを受け継ぐのはハイメだけじゃない!私だって!

カトリーナのブースト、アネルマでヴァンガードにアタック!ミゲルは私を見守ってくれてる。私がそう信じ続ける限り、彼は私の中で生き続ける!」

 

「輝きを取り戻したね、アミーゴ!ガード!ケルピーライダーヴァラス!クインテットウォール!さらにガード!『スーパーソニック・セイラー(☆)』」

 

ソウルブラスト『ケルピーライダーニキタス』

 

クインテットウォール  『マインドアイ・セイラー』『戦場の歌姫(バトルセイレーン)メラニア』『フランベ・セイラー(治)』『戦場の歌姫(バトルセイレーン)アデライード』『双弾の水将クレタス』

 

「ヴァラスのスキル!連波(ウェーブ)持ちのユニットが2体ガーディアンサークルにコールされたので、シールドプラス5000!さらに連波(ウェーブ)持ち3体でカウンタチャージ!」

 

「右のアネルマのブースト、アネルマでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ケルピーライダーニッキー』」

 

「はぁ・・・はぁ・・・ターンエンド」

 

PW37000➡PW11000+SH40000=51000

PW46000➡PW11000+SH40000=51000

PW32000➡PW11000  トコハの手札4枚 山札19枚  ハイメのダメージ5枚(裏2枚)

 

「それなら俺も・・・ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『嵐を超える者サヴァス』グレード3

 

湖の水がサヴァス(ハイメ)を包み込み、湖からケルピーがティアードラゴンに変化し、サヴァス自身もその姿を変える。これが、コマンダー・サヴァスとは違う、サヴァスの未来の可能性。

 

「慟哭の嵐ウェイリング・サヴァス!!!!」

 

慟哭の嵐ウェイリング・サヴァス  PW26000  ハーツ『嵐を超える者サヴァス』

 

ニキタス ウェイリング クレタス

メラニア   R    ミトロス

 

「ニキタスでヴァンガードにアタック!連波(ウェーブ)1!パワープラス2000!」

 

「ガード!『モンキーポッド・ドラゴン(引)』」

 

「ニキタスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!連波(ウェーブ)能力を持つメラニアと位置を交換!

ミトロスのブースト、クレタスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『花園の乙女マイリス(☆)』」

 

「メラニアでヴァンガードにアタック!連波(ウェーブ)3!カウンターブラスト!パワープラス5000!1枚ドロー!」

 

「ガード!『花房の乙女サリアンナ』」

 

「ウェイリング・サヴァスでヴァンガードにアタック!

ウェリング・サヴァスのGB(ジェネレーションブレイク)(3)!ここまで攻撃したリアガードの数だけ、相手は自分のリアガードを退却!合計3体退却!」

 

「カトリーナと、後列のアメルマ2体を退却」

 

「嵐を超える者サヴァスの超越(ストライド)スキル!4回目の攻撃のため、アメルマを2体選び、1体を退却してもらう!

さらにウェリング・サヴァスのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!連波(ウェーブ)4!リアガードがアタックした回数によって、パワープラス5000!合計でパワープラス15000!そしてこの攻撃はグレード1でガードは許されない!」

 

『広いね、世界は』

 

『そうだね』

 

『この広い世界に僕たちは飛び出した。輝く未来を求めて』

 

(そう、立ち止まっちゃダメ。私がするべきことは、未来に向かって進んでいくこと・・・)

 

ミゲルの言葉を振り返り、トコハはハイメに笑みを浮かべて宣言する。

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『戦場の歌姫(バトルセイレーン)アデライード』セカンドチェック『タイダル・アサルト』サードチェック『戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ(引)』ドロートリガー!ヴァンガードにパワープラス5000!1枚ドロー!」

 

ウェリング・サヴァス(ハイメ)は剣による一閃で炎を編み出し、アーシャ(トコハ)は覚悟を決めて攻撃を受け止め、吹き飛ばされた。

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW12000➡PW11000+SH5000=17000

PW41000(+5000)➡PW11000

 

ダメージチェック『花園の乙女マイリス(☆)』

 

トコハのダメージ6枚  ハイメのダメージ5枚  勝者ハイメ

 

「・・・ありがとう、ハイメ」

 

トコハはハイメに感謝の言葉を述べた。ハイメは笑みを浮かべる。ファイトを見守っていた。アカネとキョウヤがこのファイトに拍手を送る。

 

「素晴らしいファイトだったわ」

 

「これで、思いはミゲル・トルレスに届いたはずだ」

 

「はい!今の言葉、ハートに来た!」

 

「それは俺の台詞だよアミーゴ」

 

こうしてトコハはミゲルと向き合うことができ、前を進むことができた。

 

 

会場を出た後、4人は帰り道である川沿いを歩いていた。

 

「ちょっと思い出さない?この景色、浅草の・・・」

 

「隅田川ね」

 

「そう!」

 

トコハは今見えている光景を見て、隅田川を思い出しながら、3人にあることを話す。

 

「・・・私、日本に戻って、U20(アンダートゥエンティ)に出てみようと思うんだ」

 

「何?U20(アンダートゥエンティ)か?」

 

「ミゲルが目標にしていた大会。そこで、自分の力を試してみたくて」

 

トコハのU20(アンダートゥエンティ)の参加にハイメとアカネは賛同する。

 

「いいねぇ、アミーゴ!」

 

「ミゲルもきっと喜ぶわ」

 

賛同的な2人に対して、キョウヤはいたって冷静に、現実的なことを述べる。

 

「ならば、俺も明日には発たねばいかんので、明日の朝一までに支度をしろ。エントリーの期限が迫っている。さらに言えば、チームメイトを探す時間もある」

 

「大丈夫です!なんとかしますから!」

 

「うんうん、それなら、俺も力になるよ、アミーゴ♪」

 

「ハイメ?」

 

何やら考えがあるかのように言うハイメ。こうして、トコハは日本のU20(アンダートゥエンティ)の出場を決意するのであった。

 

to be continued…




ハイメ「あんだってー!・・・ああ、U20【アンダートゥエンティ】か。新しい目標に向かって、アミーゴの挑戦が始まるってわけだね!」

トコハ「うん。どこまでやれるか頑張ってみる」

ハイメ「U20【アンダートゥエンティ】には大勢の強豪ファイターが集まるらしいからね、メンバー探しは大変だよ?」

トコハ「まぁ・・・なんとかなるでしょ!」

ハイメ「お気楽極楽だなぁアミーゴ・・・俺を頼ってくれてもいいんだよ!"乗らば体重計の賭け"っていうでしょ?」

トコハ「・・・寄らば大樹の陰、だよね?」

TURN128「花は眩しく咲き誇る」


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花は眩しく咲き誇る

GNEXTが終わりましたね。そして次回からGZに入るわけですが、最初の話が何やらいきなり不穏な雰囲気が漂うサブタイトルでしたね。どうなるのでしょうか。

さて、気分を変えて今回は内容が結構変わっていますよ。まぁ、たまにこういうのもありますよ。

それでは、どうぞ!


日本の空港、トコハとキョウヤはパリから日本に戻ってきた。そしてなぜかマスクをつけて変装をしているハイメがついてきている。

 

「・・・おい、ついてくるのはいいが、もう少し離れろ。変人の仲間と思われたらたまらん」

 

「というか、いい加減そのマスクを取ったら?ハイメ」

 

「私はそのような名前ではなーい!私は勝利の使者、マスク・ド・マスカラス!」

 

妙な名前まで名乗りながらハイメではないと言い張るハイメ。

 

「ふふん!私が来たからには何の心配もいらない!君の2人目のチームメイトになって!必ず!U20(アンダートゥエンティ)で優勝に導いてみせる!まぁ、泥船にライドしたつもりでいたまえ!」

 

「それを言うなら大船・・・」

 

ハイメもといマスク・ド・マスカラスは旅行バッグを持って外に出る。

 

「もう・・・一応励ましてくれてるのかな?」

 

「・・・わかっているだろうが、奴の参加は・・・」

 

「わかってますよ。チームは何とかします」

 

「ならいい。迎えのものが来ている。ドラエン支部まで送っていこう」

 

「何から何までありがとうございます」

 

トコハとキョウヤも荷物を持って外に出るのであった。

 

 

 

TURN128「花は眩しく咲き誇る」

 

 

 

ドラゴン・エンパイア支部の会議室にて、頭にタオルを巻いた赤髪の青年がテレビを見ている。

 

「・・・はぁ・・・」

 

青年は元気がなく、ため息をついている。

 

『それではここで、ラミラビの3人からお知らせです』

 

テレビの画面から話題になっている有名アイドル、ラミーラビリンスが登場する。

 

『夢見る気まぐれバタフライ、蝶野アム!』

 

『神秘の恵みは雪の結晶、水城ユキノ!』

 

『月の光は私の魔法、弓月ルーナ!』

 

『『『私たち、ラミーラビリンスでーす!!』』』

 

このテレビに写っている少女3人がアイドルユニット、ラミーラビリンスだ。青髪の短髪の女の子が蝶野アム、水色の長髪の女の子が水城ユキノ、ピンク色の髪の女の子が弓月ルーナ。

 

『ファイターのみんな、U20(アンダートゥエンティ)のエントリーが迫ってきたよ!』

 

『エントリー締め切りはなんと、後4日よ?早く応募しないと、間に合わない!』

 

『腕に覚えのあるそこの君!20歳以下なら誰でも応募できるから、どんどん応募してね!』

 

『『『待ってまーす!!』』』

 

ラミラビの元気そうな姿を見て、青年は心なしか笑みを浮かべる。

 

「・・・はぁ・・・」

 

が、青年は再び元気をなくしてため息をつく。

 

 

ドラエン支部の広場で今日も子供たちはヴァンガードで笑顔になっているそれ見ている支部長は笑顔になっている。

 

「支部長、仕事してください」

 

「う・・・ユイちゃん・・・」

 

そこに水を差すようにユイが支部長に仕事を戻るように迫る。

 

「私がマモルさんの補佐になったからには、支部長のサボりは許しません!ほら、支部長室に戻りますよ!」

 

「も、もうちょっとだけ~!」

 

「ダメです!」

 

支部長とユイがこんなやり取りをしていると・・・

 

「お久しぶりです、大山支部長。ユイも久しぶり!」

 

パリから帰ってきたトコハが2人に挨拶をする。そしてその後ろにはハイメもといマスク・ド・マスカラスもいる。

 

「トコハ!!久しぶり!!元気にしてた?・・・あ、トコハ、また大きくなったんじゃない?」

 

「ちょっと、再会の一声がそれ?ユイって本当にたまにおっさんっぽいよね」

 

久しぶりの再会にユイは大いに喜ぶ。ユイの1部の発言にトコハは呆れた表情をする。

 

「トコハちゃーん、おかえりぃ~。マモルきゅんから聞いてたよ~、留学切り上げて、帰ってきたんだって?」

 

「はい、U20(アンダートゥエンティ)で自分の実力を試してみたくて」

 

「そっか~、トコハちゃんも参加するんだね?エントリーの締め切りもそろそろだし、急がなきゃね!」

 

「はい、1人はもう決まってるんですけど、後1人が見つかってなくて・・・」

 

「・・・トコハ?さっきから気になってるんだけど、あのマスク男ってまさか・・・」

 

「ふっふっふっふ・・・」

 

先ほどからハイメもといマスク・ド・マスカラスは笑い、そして高らかに名乗りを上げる。

 

「キュピーン!!天が呼ぶ!地が呼ぶ!2人目は私だとトコハが呼ぶ!その名は、マックス・マスカラス!!」

 

空港で名乗った名と違う名を名乗るハイメもといマックス・マスカラス。

 

「あのテンション・・・やっぱハイメだ・・・」

 

「また名前変わってるし・・・」

 

「ははは~」

 

この流れに3人は苦笑いを浮かべると・・・

 

「もっと楽しそうにしてよヴァンガ郎~、つまんな~い」

 

「なんか声変だよ~?」

 

「おぉ・・・すまない、だが・・・ガード、だが・・・」

 

何やら語尾が怪しいヴァンガ郎に子供たちからブーイングが出ている。

 

「もっと楽しく~」

 

「おかしいよー」

 

「声がへんー」

 

「いつものヴァンガ郎じゃない」

 

この様子を見て支部長とユイはまたかといった表情をしている。

 

「あらら、またですか・・・」

 

「あちゃ~まずいな~・・・ユイちゃん、ちょっと助けてあげて」

 

「はい」

 

支部長の指示でヴァンガ郎を助けに行くユイ。

 

「おーい、みんなー、クランリーダーのお兄ちゃん、お姉ちゃんがファイトしてくれるって!あっちに集合だよー!お姉ちゃんについてきてねー!」

 

『はーい!!』

 

「・・・はぁ・・・」

 

子供たちはユイの誘導で別の広場に向かっていく。難を逃れたヴァンガ郎はため息を出す。

 

 

その後、一同はヴァンガ郎を連れて支部長室にやってくる。ヴァンガ郎は申し訳なさそうにしている。

 

「申し訳ない。またイベントを盛り上げられなかった・・・」

 

「大丈夫、がんばってるじゃないか~」

 

「そのままもなんですから、それ脱いで一休みしてください。後の分は、何とか埋め合わせしますから」

 

「すまない・・・」

 

ユイがヴァンガ郎の着ぐるみを脱がし、中にいたのは・・・

 

「江西さん⁉」

 

ヴァンガード普及協会、ダークゾーン支部の元支部長、江西サトルだった。江西は1年前のストライドゲート事件の関係者で、カンパニーの一員としてトコハたちと敵対していたことがあった。今現在では、罪を償うために贖罪の身となっている。

 

「どうして江西さんがヴァンガ郎に⁉」

 

「ヴァンガードのよりよき未来の為に、どんなことでもすると誓った。この支部でお世話になっていくうちに、ヴァンガードの楽しさに気付いた。それを未来に紡ぎ、広めていく。それこそが俺が目指すべき道!」

 

「それでヴァンガ郎に・・・」

 

「ああ。だが、今のままでは楽しさを伝えるどころか・・・」

 

「江西さん、気にしすぎですよ。江西さんがそんなんじゃ、ユキノが心配しますよ?」

 

「しかし・・・」

 

ユイが江西をフォローするが、真面目が過ぎているのか、表情が浮かばれない。

 

「・・・江西さんって、歳いくつ?」

 

「?今年で二十歳だが・・・何故そんなことを?」

 

「え、トコハまさか・・・」

 

ユイはトコハの考えに察しがついたのか驚きの表情をする。

 

「一緒にU20(アンダートゥエンティ)に出ませんか?私、チームメイト探してるんです!」

 

「俺が、U20(アンダートゥエンティ)?」

 

江西は表情は硬いが、少なからず驚いてはいる。

 

「・・・いい!それすごくいい!江西さんにピッタリの役目だよ!」

 

「うん!ナイスアイディア!まあ江西君には、ヴァンガ郎よりも、ファイトがいいだが~!って」

 

「それは・・・つまり、クビという事ですか?」

 

真面目な江西の発言にちょっとずっこけるユイ。

 

「ずこっ!違いますよ!どうしてそういう解釈になるんですか⁉」

 

「君はヴァンガードの楽しさを広めたいんだろ?なら、ファイターならではの伝え方もあるんじゃないの?ってこと」

 

珍しくまともにいいことを言っている支部長。

 

「そうだよ!そいつを一緒に探しに行こうよ!あみー・・・あ、・・・んん、共に行くぞ!我が同志よ!!」

 

「一緒に頑張りましょう、江西さん!」

 

トコハやハイメもといマックス・マスカラスに言われて、戸惑っている江西。

 

「江西さん!チームは違いますけど、ドラエン代表として、一緒にヴァンガードを盛り上げましょう!!」

 

そこにユイが追い打ちをかけ、完全に逃げ場を失う江西。

 

 

カードキャピタル2号店、クロノは今日もアルバイトとして仕事をこなしている。タイヨウはたまたまここにいあわせているアンにファイトしてもらっている。

 

「わざわざ悪いな、そっちの方も忙しいのに」

 

「いえいえ、どうせここに集まる予定でしたし、気にしなくていいですよ。あ、ヴァンガードにアタックします」

 

「わわっ⁉どうしよう、ここは・・・」

 

タイヨウはここでノーガードをし、ダメージチェックに入る。ダメージは6、アンの勝利だ。

 

「タイヨウ君、参考になるかわかりませんが、スタンドを増やしてきゃっちがるをいれるというのも手ですよ」

 

「きゃっちがる、いいですね。2枚くらい入れてみます。でも、どれを抜くか・・・」

 

デッキの構築を考えている3人はいつの間にか入店してきたトコハ、ユイ、ハイメもといマックス・マスカラスに気付く。

 

「うおっ⁉」

 

「「トコハさん(ちゃん)⁉」」

 

トコハたちに気付いた3人は驚きつつも、笑みを浮かべている。

 

「久しぶり」

 

「相変わらずね、タイヨウ君もアンも」

 

「またどういう心境の変化だ?留学はいいのかよ?」

 

「うん、ちょっといろいろあってね。でも、U20(アンダートゥエンティ)に出るからには、負けるつもりはないから」

 

「俺だって負けねぇよ。チームメイトは?もう決まったんだよ・・・な⁉」

 

クロノはトコハの手招きで入ってくる江西を見て、驚愕の表情に変わる。それはタイヨウとアンも同じだ。1年前に敵対していたもの同士だったので無理もない。

 

「お、お前は・・・江西⁉」

 

「よろしく頼む」

 

どうやらあの後、江西は正式にトコハのチームに入るようだ。

 

「どういうことですか、トコハさん⁉」

 

「これがヴァンガードの未来の為、全力を尽くす」

 

「・・・ま、まぁよくわからねぇけど、よろしくな」

 

「「よろしくお願いします」」

 

会話があまりかみ合っていないようにみえるが、とりあえずは納得する3人。

 

「そして!3人目のファイターはこの私!世のため、俺のため、トコハのため!その名は・・・マスク・ヴァンガード・マスカラあああああ・・・」

 

「トコハちゃん、久しぶり!」

 

また名前が変わり、というか名乗りを遮るかのように現れたのはトコハの親友、岡崎クミだ。

 

「呼んでくれてありがと~。トコハちゃんとU20(アンダートゥエンティ)に出られるなんて、うれしすぎる~」

 

「ううん、私の方こそ!絶対クミちゃんと一緒にやりたいと思ってたんだ!急に呼んじゃってごめんね?」

 

どうやらトコハのチームの3人目はクミと決まっているようだ。

 

「わ、私は・・・」

 

「てかお前、ハイメだろ?」

 

「わ、私は、ハイメなどという名前では・・・さ、ささささ3人目のファイター、マスカルド・・・」

 

「でも3人目はクミちゃんに決まってるみたいですよ?」

 

「クミ⁉」

 

「ていうかユイ、ハイメって今年で21なんだけど、参加できんのか?」

 

「できるわけないじゃん!ついでに言えば、ハイメはプロファイターだし、そもそも二十歳以上が参加したチームがいるってバレたら、即刻退場だし、来年のU20(アンダートゥエンティ)に出られないっていうペナルティを受けることになるんだよ!」

 

「ぺ・・・⁉」

 

「あ、それでマスクを被って出ようとしたんですね?」

 

散々な追い打ちにハイメはマスクを外し、泣き崩れる。

 

「お、俺はただ!トコハの力になりたかっただけなんだよぉ!!」

 

ハイメの思いをわかっていたトコハはハイメに声をかける。

 

「ありがとうハイメ。心配してくれてるのはわかってた。でも、私はもう大丈夫だから、見てて」

 

「・・・見てて・・・そうか!」

 

トコハの言葉に何か閃いたようだ。

 

「カモーン!マスク・ド・オン!!」

 

ハイメは外したマスクを再び装着する。

 

「私はトコハチームを勝利へ導く者!いや、むしろ勝利の支配者!マスク・ド・コーチ!私が来たからには、もう大丈夫!」

 

「・・・ああ、そうね・・・」

 

トコハが呆れていると、ちょうどそこにカズマとアリスが入店してきた。

 

「・・・マスク?」

 

「・・・変人だ」

 

「お、ちょうどいいところに来たな。お前に紹介したい奴がいるんだ。トコハ、こいつ、俺たちのチームメイト、東海林カズマ。同じ高校のタメでさ」

 

「あ、じゃあ同い年なんだ!よろしく、東海林君!」

 

「ここに来る時、トコハにはもう話したよね?私のチームメイトの天音アリス。私の学校のクラスに来たから、同級生だね」

 

「安城トコハ。よろしくね、アリスちゃん」

 

「ちゃんづけいらん。呼び捨てで結構」

 

トコハは初めて会うカズマとアリスに挨拶をする。

 

「トコハはトライフォーのメンバーで、俺とユイのチームのメンバーの1人なんだ」

 

「ちなみに、ドラエン支部であった安城マモルさんの妹だよ」

 

「ふーん、じゃあ強ぇんだな」

 

「もちろんです!トコハさんはトライフォーのメンバーとして、ジェネレーションマスターでもあるので!」

 

「ちょっとやめてよ///」

 

トコハはタイヨウに褒められて照れる。

 

「私たちもU20(アンダートゥエンティ)に出るんだ!よろしくね!」

 

「・・・・・・」

 

アリスはトコハのチームをよく見る。おっとりとした少女クミ、真面目な青年の江西、そしてマスクを被っている意味不明な名を名乗るハイメ。

 

「なるほど、変人の仲間ってことか。引くわー・・・」

 

「あ、あれは違うから!!///」

 

「いやいや、変人って、アリスも十分変だから」

 

「おいコラどういう意味?場合によったら激おこぷんぷん丸なんだけど」

 

ユイの発言に怒りを感じるアリス。

 

「それはそうとトコハ」

 

「おい無視すんなや」

 

「ここに来るときの約束覚えてる?ファイトするっていう約束」

 

「もちろん。ていうか、約束すっぽかしたらあんたが拗ねるからね」

 

「さすがトコハ、私のことよくわかってる!」

 

どうやらここに来る前にファイトの約束をしていたらしく、ユイはファイトの了承を得て、今までで1番の笑みを浮かべている。

 

「そういうわけで東海林君、アリス、本当はどっちかファイトしたかったんだけど、ユイとの約束を破ったらうるさいから、せめてクランだけでも教えてくれない?」

 

「・・・シャドウパラディン」

 

「かげろう」

 

「こいつらは大会経験とかまだ浅いんだけどよ、すげぇつええんだ」

 

「へー、そうなんだ。あー、やっぱりどっちかファイトしようかな~」

 

トコハの発言を聞いてユイは頬を膨らませる。

 

「ちょっとー、言ってる側から約束破る気?」

 

「うそうそ、ごめんごめん」

 

ユイとトコハはファイトテーブルに向かい、お互いにファイトの準備を行う。

 

「トコハちゃんとユイちゃんがファイトするの?すごく楽しみ~♪」

 

「はい!何せ2人のファイトは、クロノ君やシオン君のファイトと負け劣りませんから!」

 

「カズマ、あの2人のファイトしっかり見とけよ」

 

「ユイさんとトコハさんのファイトも本当にすごいんですから!」

 

「わかった。わかったから騒ぐな」

 

「・・・・・・」

 

アリスはユイの表情を見て、少し驚いている。何度もファイトしても笑顔でいるのだが、今日のはとびっきり。あんなに嬉々とした表情を見たことは1度もないのだから。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

「萌しの乙女イーダ!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ  PW5000

 

萌しの乙女イーダ  PW5000

 

「私の先攻!ドロー!ライド!イニグマン・ブラン!グランホープは移動!ターンエンド!」

 

イニグマン・ブラン  PW7000

 

R ブラン   R

R  R  グランホープ  ユイの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!純潔の乙女カトリーナ!イーダは移動!」

 

純潔の乙女カトリーナ  PW7000

 

 R  カトリーナ R

イーダ   R   R

 

「カトリーナでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『佳香の乙女アネルマ』」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000  トコハの手札6枚 山札42枚  ユイのダメージ1

 

「私のターン!ドロー!ライド!イニグマン・ヘルム!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター、鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッターをコール!」

 

イニグマン・ヘルム  PW9000

鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  PW9000

鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)  PW4000

 

ウルバスター ヘルム グラスカッター

  R     R  グランホープ

 

「グランホープのブースト、グラスカッターでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「む、それならイニグマン・ブランでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ツッケン・ドーン(☆)』」

 

「ドライブチェック『オペレーターガールリンカ(醒)』スタンドトリガー!グラスカッターをスタンドして、パワーはウルバスターに!ウルバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『開墾の戦乙女パドミニ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000(+5000)

PW9000➡PW12000+SH10000=22000

PW14000➡PW12000  ユイの手札4枚 山札40枚  トコハのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!理想の乙女トゥーリア!よし、そっちがその気なら・・・イーダを移動!カトリーナ、佳香の乙女アネルマをコール!」

 

理想の乙女トゥーリア  PW9000

佳香の乙女アネルマ  PW9000

 

 イーダ  トゥーリア アネルマ

カトリーナ   R    R

 

「ユイと真っ向に殴り合うか、トコハらしいな」

 

「カトリーナのブースト、イーダでグラスカッターにアタック!」

 

「さすがはトコハ、そういうノリがいいの、大好きだよ!でも、ガード『オペレーターガールリンカ(醒)』」

 

「トゥーリアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『モンキーポッド・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはアメルマに!1枚ドロー!」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』」

 

「アメルマでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』」

 

「よし!ターンエンド!」

 

PW12000➡PW4000+SH10000=14000

PW9000➡PW9000

PW9000➡PW9000  トコハの手札4枚 山札38枚  ユイのダメージ3枚

 

「やったあ!一気に3対1!」

 

「あいつが押されてる?」

 

「さすがトコハじゃ。コーチとしての吾輩の教えを、さっそく生かしてるようじゃのう」

 

「で、ですが次はユイちゃんのターン、勝負はこれからです!」

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター!!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター  PW11000

 

「きました!ユイさんのシンバスター!」

 

「ああ、ヴァンガードを始めた時からずっとユイが愛用しているカードだ」

 

ウルバスター シンバスター グラスカッター

  R      R    グランホープ

 

「グランホープのブースト、グラスカッターでイーダにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ウルバスターでアネルマにアタック!」

 

「ガード!『モンキーポッド・ドラゴン(引)』」

 

「シンバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』『オペレーターガールエリカ(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはシンバスターに!」

 

シンバスターはトゥーリア(トコハ)に接近し、鋼の剣で斬りつけた。

 

「ダメージチェック『早咲きの乙女ピア』」

 

「ターンエンド!これで2対2、同点!」

 

PW11000➡PW4000

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW11000(+SH5000)➡PW9000  ユイの手札5枚 山札35枚  トコハのダメージ2枚

 

「次はこっちの番よ!覚悟しなさい!新たな未来に咲き誇れ!ライド!胸焦がすラナンキュラスアーシャ!!」

 

胸焦がすラナンキュラスアーシャ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!信念の花乙姫セリーヌ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』グレード3

 

信念の花乙女セリーヌ  PW26000  ハーツ『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』

 

「セリーヌのスキル!カウンターブラスト!アメルマを選択して、山札からアネルマをスペリオルコール!パワープラス5000!さらに、コールしたのが開花(ブルーム)持ちのため、カウンタチャージ、ソウルチャージ『メイデン・オブ・グラジオラス』

アネルマのGB(ジェネレーションブレイク)開花(ブルーム)!左右のアネルマ、カトリーナにパワープラス2000!

さらに超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト、ソウルブラスト『純潔の乙女カトリーナ』アネルマを選択して、アネルマをスペリオルコール!ブーストを獲得!

アネルマの開花(ブルーム)!前列、右後列のアネルマにパワープラス2000!

2体目のアネルマは前列にいるアネルマ2体、カトリーナにパワープラス2000!」

 

「来たな!トコハの開花(ブルーム)!」

 

開花(ブルーム)の発動条件は同名ユニットのコール。僕だったらリアを全部退却させるけど、あいつのデッキには退却するユニットはほっとんどないからこれはきつい」

 

アネルマ  セリーヌ アネルマ

カトリーナ  R   アネルマ

 

「セリーヌでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』セカンドチェック『純潔の乙女カトリーナ』サードチェック『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!パワーは左前列のアネルマ、クリティカルはセリーヌに!」

 

セリーヌ(トコハ)は持っていた大きな草刈り鎌でシンバスターを刈り取っていく。シンバスターの鋼の体に少し傷がついた。

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』『イニグマン・ヘルム』」

 

「カトリーナのブースト、アネルマでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!豪勇合身ジーオーファイブ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オペレーターガールエリカ(治)』

 

豪勇合身ジーオーファイブ  SH15000

 

「ジーオーファイブのスキル!ソウルブラスト『イニグマン・ヘルム』シールドプラス10000!さらに、このターンでダメージゾーンに送られた時、さらにシールドプラス5000!」

 

「カトリーナのブースト、アネルマでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』」

 

「ターンエンド!」

 

PW26000➡PW11000

PW36000➡PW11000+SH30000=41000

PW26000➡PW11000(+5000)  トコハの手札5枚 山札31枚  ユイのダメージ5枚

 

「やっぱりトコハさんはすごいですね!」

 

「ああ。でも、こっからはユイの番だ」

 

「私のターン!スタンド&ドロー!私のドロップゾーンにはカードが4枚・・・条件達成!シークメイト!!」

 

シークメイト  戻したカード『オペレーターガールリンカ(醒)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』『オペレーターガールエリカ(治)』『イニグマン・ヘルム』

 

「レギオン!!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター!!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター×鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  PW20000

 

「何⁉ヴァンガードが2体だと⁉」

 

「レギオンはお互いにグレード3であること、山札に指定されたレギオンメイトがいること、そしてドロップゾーンにカードが4枚あることを条件としている」

 

「ジェネレーションガードと組み合わせてうまくドロップゾーンのカードを増やしたな!」

 

「ウルバスターのスキル!ヴァンガードがレギオンした時、ヴァンガードにパワープラス4000!スキル獲得!

グラスカッターのスキル!ソウルに入れて、鋼闘機(メタルボーグ)の名のつくグレード3とグレード2にパワープラス3000!対象は2体ヴァンガードに!

コール!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー、イニグマン・ブラン、コマンダーローレル!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

コマンダーローレル  PW4000

 

「グランボルバーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー15000以上!カウンターブラストを払って、イニグマン・ブランとグランボルバーにパワープラス4000!」

 

ウルバスター シンバスター×ウルバスター グランボルバー

 ローレル       ブラン      グランホープ

 

「イニグマン・ブランのブースト、シンバスターでヴァンガードにレギオンアタック!

シンバスターのスキル!レギオンしている状態で、パワー30000以上なら、手札からグレード1以上でガードできない!」

 

「・・・ノーガード」

 

「ツインドライブ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』『イニグマン・ゼファー』」

 

シンバスターとウルバスターはアーシャ(トコハ)をXのように斬りつける。

 

「ダメージチェック『純潔の乙女カトリーナ』」

 

「ウルバスターのスキル!アタックがヒットしたので、左にいるアネルマを退却!

シンバスターのスキル!パワー20000以上のアタックがヒットから、1枚ドロー!

コマンダーローレルのスキル!リアガードを4体選んでレストさせる!グランボルバー、ローレル、ウルバスター、グランホープをレストさせて、ヴァンガードをスタンド!」

 

「ヴァンガードをスタンドさせやがった⁉」

 

「コマンダーローレルの発動条件はアタックのヒット。そこにヴァンガードの指定はねぇけど、この状況ならこれが正解だ」

 

「あー、確かにリアでもOKだったな。やっぱブランクがあるせいかこういうの忘れがち」

 

「ウルバスターでヴァンガードにレギオンアタック!

スキルでグレード1以上でガードできない!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『オペレーターガールリンカ(醒)』スタンドトリガー!グランボルバーをスタンド!パワープラス5000!セカンドチェック『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグランボルバー、クリティカルはシンバスターに!」

 

シンバスターとウルバスターは追撃といわんばかりにまたアーシャ(トコハ)に攻撃し、アーシャ(トコハ)は攻撃を喰らい、弾き飛ばされる。

 

「ダメージチェック『フェアリーライト・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!パワーはヴァンガードに!『開墾の戦乙女パドミニ』」

 

「ウルバスターのスキル!カトリーナを退却!

シンバスターのスキル!1枚ドロー!スタンドしたグランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『花園の乙女マイリス(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW41000➡PW11000

PW30000➡PW11000(+5000)

PW23000➡PW16000+SH10000=26000  ユイの手札8枚 山札29枚  トコハのダメージ5枚(裏1枚)

 

「やるわね。でも・・・」

 

「安城トコハはこれくらいじゃビクともしない、でしょ?」

 

「さすが、よくわかってるじゃん。ストライドジェネレーション!!!常夏の花乙姫ベラーノ!!!」

 

常夏の花乙姫ベラーノ  PW26000  ハーツ『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』

 

「ベラーノのスキル!ソウルブラスト『メイデン・オブ・グラジオラス』Gゾーンのベラーノを表に!手札1枚と、ドロップゾーンにあるアネルマを山札に戻して、手札にあるアネルマをスペリオルコール!

さらに、Gゾーン表のベラーノ数だけ、山札からコールしたアネルマをスペリオルコール!ブーストを得る!

右前列のアネルマの開花(ブルーム)!2回分、前列のアネルマ、真ん中のアネルマにパワープラス4000!ラナンキュラスのヴァンガードがいるなら、ブーストを得る!

右後列のアネルマの開花(ブルーム)!2回分、前列のアネルマ、右後列にいるアネルマにパワープラス4000!

コールされたアネルマの開花(ブルーム)!前列のアネルマ、右後列にいるアネルマにパワープラス2000!」

 

アネルマ ベラーノ アネルマ

 R   アネルマ アネルマ

 

「アネルマのブースト、ベラーノでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』)」

 

ベラーノ(トコハ)はシンバスターに向けて銃撃を発射させるが、グランガードが発する障壁で防がれてしまう。

 

「トリプルドライブ『理想の乙女トゥーリア』『モンキーポッド・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーは右のアネルマに!1枚ドロー!『モンキーポッド・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーは左のアネルマに!1枚ドロー!左のアネルマでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』インターセプト!『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「右のアネルマのブースト、アネルマでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『オペレーターガールリンカ(醒)』『イニグマン・ゼファー』『『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』インターセプト!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「そんな・・・リアガードを増やしてパワーアップしたのに、ユイちゃんに1ダメージも与えられなかったなんて・・・」

 

「さすが。ターンエンド!胸焦がすアーシャのスキル!各ターン終了時、手札から1枚選んで、コールできる!理想の乙女トゥーリアを左後列にスペリオルコール!」

 

PW39000➡PW11000(完全ガード)

PW19000➡PW11000+SH10000=21000

PW44000➡PW11000+SH35000=46000  トコハの手札6枚 山札24枚  ユイのダメージ5枚(裏1枚)

 

「ここでコールだと?しかもグレード2を後列に?何考えてやがる?」

 

「ははーん、わかったよ、トコハのやろうとしてること。でも、この攻撃は防ぎきれるかな?ストライドジェネレーション!!!超鋼闘機(ハイパーメタルボーグ)ギルトディガー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グレード3

 

超鋼闘機(ハイパーメタルボーグ)ギルトディガー  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

「グランボルバーをコール!

ギルトディガーのスキル!Gゾーンの鋼闘機(メタルボーグ)のGユニット、今回はヘヴィデュークを表に!ハーツにあるカードが2枚あるなら、ギルトディガーにパワープラス20000、クリティカルプラス1!」

 

「きますよ、ユイちゃんの本格的の超爆(バースト)が!」

 

「グランホープのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー25000以上!グランホープをレスト!ギルトディガーにパワープラス4000!さらにパワー35000以上!グランホープをソウルへ!1枚ドロー!カウンタチャージ!オペレーターガールリンカをコール!」

 

オペレーターガールリンカ(醒)  PW4000

 

「リンカのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!超爆(バースト)!パワー20000以上!リンカをソウルへ!1枚ドロー!

ソウルにあるイニグマン・ブランの超爆(バースト)!パワー35000以上!ギルトディガーにパワープラス4000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークルをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル  PW7000

 

「グランヴィークルのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー15000以上!自身にパワープラス4000!

最後に駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップをコール!」

 

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ  PW11000

 

「グランボルバーの超爆(バースト)!自身とグランギャロップにパワープラス4000!」

 

グランボルバー ギルトディガー グランギャロップ

 ローレル     ブラン   グランヴィークル

 

「イニグマン・ブランのブースト、ギルトディガーでヴァンガードにアタック!

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)(3)!超爆(バースト)!パワー30000以上!グランギャロップにパワープラス4000!

ここが大本命!パワー60000以上!グランギャロップにクリティカルプラス1!」

 

「おいおい、ギルトディガーのスキルとユニットのスキルでどうにか工夫したら60000なんてすぐじゃん。クリティカルもあげられるなんて、とんでも能力も大概にしろ」

 

「しかもアタックがヒットして、2回のヒールトリガーが出ても、コマンダーローレルでスタンドされる可能性もある。もう1回アタックできれば、またグランギャロップの超爆(バースト)でパワーとクリティカルも上げることができる」

 

「トコハはここで何としても、防ぎたいところだね」

 

カズマは2人がファイトしている時、嬉々とした表情と、闘志を秘めた目を見る。

 

(こいつらの目・・・あいつと同じ・・・)

 

カズマの思い浮かべるあいつとは、2人のチームメイトであるシオンのことを指している。そして、自分のチームメイトであるクロノも同じ目をしていることも思い出す。

 

「完全ガード!『フラワーキーパー・ドラゴン』(コスト『モンキーポッド・ドラゴン(引)』)」

 

ギルトディガーは4本ある腕にある4つのタイヤを回し、アーシャ(トコハ)にぶつけようとするが、フラワーキーパーがそれを受け止める。

 

「トリプルドライブ『オペレーターガールエリカ(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはグランボルバーに!セカンドチェック『イニグマン・カーム』サードチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグランギャロップ、クリティカルはグランボルバー!コマンダーローレルのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『開墾の戦乙女パドミニ』インターセプト!『佳香の乙女アネルマ』『佳香の乙女アネルマ』」

 

「グランヴィークルのブースト、グランギャロップでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!時計草の花乙姫マルレーナ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『フェアリーライト・ドラゴン(治)』

 

時計草の花乙姫マルレーナ  SH15000

 

「マルレーナのスキル!ラナンキュラスのユニットが2枚以上でシールドプラス15000!」

 

「やっぱり、トゥーリアをアーシャとしてコールして、これに繋げたね。これでターンエンドだよ」

 

PW61000➡PW11000(完全ガード)

PW23000➡PW11000+SH15000=26000

PW35000➡PW11000+SH30000=41000  ユイの手札3枚 山札23枚  トコハのダメージ5枚(裏1枚)

 

(やっぱりユイとのファイトが私の闘志を1番熱くさせる!すごく楽しい!)

 

(私もトコハのファイトが楽しい!そうだよ、トコハは私にとって1番のライバルだよ!)

 

「スタンド&ドロー!・・・よし、これなら!ストライドジェネレーション!!!冬麗の花乙姫インベルノ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』グレード3

 

冬麗の花乙姫インベルノ  PW26000  ハーツ『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』

 

「インベルノのスキル!ソウルブラスト『理想の乙女トゥーリア』ドロップゾーンからノーマルユニットを5枚山札に戻す!」

 

戻したカード  『理想の乙女トゥーリア』『佳香の乙女アネルマ』『佳香の乙女アネルマ』『開墾の戦乙女パドミニ』『フラワーキーパー・ドラゴン』

 

「山札に戻したらカウンタチャージ、ソウルチャージ『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』トゥーリアを移動!

理想の乙女トゥーリアのGB(ジェネレーションブレイク)で、トゥーリアをアネルマとしてコール!元のトゥーリアは退却!

アネルマの開花(ブルーム)!トゥーリアと右前列のアネルマ真ん中のアネルマにパワープラス2000!

もう1体のアネルマの開花(ブルーム)!トゥーリアと2体のアネルマにパワープラス2000!2体のアネルマにブーストを得る!

インベルノのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト、手札を1枚捨てて、開花(ブルーム)を持つアネルマを2枚手札に!」

 

「くっ・・・」

 

「いっけぇ!トコハちゃん!」

 

「アネルマをコール!2体のアネルマと、アネルマとしてのトゥーリアの開花(ブルーム)!トゥーリア、右前列と左後列のアネルマにパワープラス6000!ブーストを得る!アネルマをコール!

体のアネルマと、アネルマとしてのトゥーリアの開花(ブルーム)!トゥーリア、右前列と左後列のアネルマにパワープラス6000!」

 

トゥーリア インベルノ アネルマ

アネルマ  アネルマ  アネルマ

 

「アネルマのブースト、インベルノでヴァンガードにアタック!」

 

「(この攻撃を防いだら・・・残りのリアガードの攻撃を防げなくなる可能性がある。なら・・・)ノーガード」

 

「トリプルドライブ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』セカンドチェック『純潔の乙女カトリーナ』サードチェック『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!パワーは左のアネルマに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

インベルノ(トコハ)が乗るフォレストドラゴンが冷気のブレスを放ち、シンバスターは何の抵抗もせず、冷気のブレスを受け止め、冷気に包まれた。

 

PW39000➡PW11000

 

ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

ユイのダメージ6枚  トコハのダメージ5枚  勝者トコハ

 

「ああ~!!負けたーー!すっごい悔しい!!」

 

(僕が何度やっても勝てなかったユイに、この子は勝った?この前の交流試合といい、いったい何なんだ、トライフォーっていう連中は?)

 

ユイが悔しがっている中、アリスは心の中でトライフォーの実力に対して、非常に驚いている。トコハはユイに手を差し伸べる。

 

「いいファイトだった。その調子でまた強くなってよ?ライバルが弱いなんてことがあったら、恥をかくのは私なんだから」

 

「そっちこそ、もっともーーっと強くなってよ?強くなったトコハを倒すのは、この私なんだから」

 

ユイはトコハから差し伸べられた手を握り、互いに握手を交わす。

 

「・・・悪い、今日は帰るわ」

 

「え⁉お、おいカズマ⁉」

 

カズマが突然帰ると言い出し、出口に向かう。クロノは止めようとするが、すでにカズマは店を出ていった。それを見ていたユイが口を開く。

 

「えーと、私、知らない間に東海林君になんか悪いことしたかな・・・?」

 

「いや、ユイはなんも悪くねぇよ」

 

「クロノさん、カズマさんは・・・」

 

「ああ、ずっと考えてたんだけど・・・何考えてんだろうな、あいつ・・・」

 

カズマが帰ったことにより、店内は静かな空気に包まれるのであった。

 

to be continued…




ハイメ「やったな、トコハ!チーム結成おめでとう!このマスク・ド・マスカラスも、全力を尽くすぞ!」

トコハ「ありがとう。江西さんもいるし、絶対優勝間違いなし!」

クミ「がんばろうねー、江西さん♪」

江西「全力を尽くす」

トコハ「にしてもハイメ、いつまでそのマスク被ってるつもり?・・・あれ?糸出てるよ?」

クミ「ぶちぶちぶち~」

ハイメ「いと的にそれを引っ張らないでぇ!ああ!俺の大事なマーーースク!!」

TURN129「超えられないモノ」


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超えられないモノ

一週間も遅くなり申し訳ございません。

今回は特別予選の回です。今回でユイちゃんのチームが発表になります。

後アビサル・オウルのスキルですが、必ず発動するものなんですが、手札に加えなかった場合は、そのまま省略しますのでご了承ください。

それではどうぞ!


夕方ごろの宮地学園高等部、委員会活動で珍しく帰りが遅くなったユイとアリスは宮地学園の門をくぐり、帰り道を歩きながら明日のことについて話していた。

 

「そう言えば明日だっけ?ドラエン支部の特別予選」

 

「うん。そこさえ勝ち抜けば、U20(アンダートゥエンティ)の出場は決まりだからね」

 

「めんどいなぁ。エントリーしたらすぐに出場って感じにとけばいいのに」

 

「そういう訳にはいかないの。参加希望者だってどれくらいいると思ってるの?・・・と、じゃあ明日、ドラエン支部10時に集合ね」

 

「はいはい、10時ね」

 

ユイとアリスは互いに別れ、それぞれ別々の帰り道を歩くのであった。

 

 

 

TURN129「超えられないモノ」

 

 

 

翌日のドラゴン・エンパイア支部の特別予選当日の10時、ユイ、アリス、アンが集まり、ユイはアンから申し込み用紙を受け取り、チーム名を確認する。

 

「どうですか?やっぱり女の子同士ですので、こういったチーム名が似合うかと思いまして」

 

「う~ん、私としてはかっこいいチーム名がいいんだけど・・・まぁいいか、ここでチーム名でケンカはしたくないし」

 

「ゲー・・・」

 

「却下」

 

「しょぼん(´・ω・`)」

 

アリスがチーム名の案を出そうとするが、それをユイに遮られ、しょぼん顔になる。そうしている間にユイは受付スタッフに用紙を渡し、受付をする。

 

「これ、よろしくお願いします」

 

申し込み用紙に書かれているチーム名の個所に『ドリームハーツ』と書かれていた。

 

 

受付をした後、クロノのチーム、トコハのチームとバッタリ会い、お互いにチーム名の発表を行っていた。モニターには参加者のチーム名がたくさん集まっていた。

 

「ユイのチームって、あれ?」

 

トコハはユイたちのチーム、ドリームハーツと映しだされたのを確認する。

 

「はい。夢を抱く心、という意味合いで付けました。女の子なら夢を抱きますし、かわいいですよね?」

 

「うん、まぁいいんだけどさ、私としてはいまいち盛り上がりに欠けると思うんだ。もうちょっとこう、バーーっていう感じのをだね」

 

「お前のそのバーッていうのが意味わからん」

 

「むー・・・まぁいいや。じゃあさ、クロノのチーム名ってあれなの?」

 

ユイはクロノのつけたチーム名に指を指す。そこにはストライダーズと書かれていた。

 

「どうだ?いいだろ?超越者たちだ」

 

「ストライダーって、英語で大股、または早歩きって意味ですけど?」

 

「「えっ⁉」」

 

アンの指摘でクロノとタイヨウは驚愕し、トコハが呆れる。

 

「やっぱりね。知らないで付けたんでしょ?」

 

「わ、悪いかよ⁉」

 

「ちなみトコハさんたちのチームは何て名前なんですか?」

 

「うっ・・・それは・・・」

 

「じゃじゃーん!」

 

トコハが言いよどんでいると、クミが自分たちのチーム名に指を指す。そこにはハイメフラワーズと書かれていた。

 

「ハイメフラワーズ?」

 

「ぷっw」

 

「あははははは!このチーム名が1番ダサいよ、ははははは!!」

 

「ユイちゃん、笑っちゃ・・・ふふw」

 

このチーム名にクロノは鼻で笑い、ユイは大笑いする。アンがユイを注意するも、自分も笑っていた。

 

「私が考えたんじゃないから!!ハイメが勝手に登録しちゃったの!!」

 

「・・・これも俺に課せられた贖罪・・・耐えろ・・・」

 

どうやらこのチーム名はハイメが考えたものらしく、トコハ自身が決めたわけではないようだ。トコハが嫌がってるのはもちろんのこと、江西からも不評のようだ。

 

「まぁまぁいいじゃない。一周回ってかわいいかもしれないし~♪」

 

「そうそう!両手にフラワーズ!」

 

クミがファローを入れたところで、ここでハイメが登場する。

 

「てかお前、こんなことしてていいのか?」

 

「ふふん、リーグ優勝したから、しばらくパーッとバカンスだよー!トコハたちをアキバのカフェからバーッチリ見守るからねー」

 

「それを言うなら草葉の陰でしょ?」

 

「それもどうかと・・・」

 

相変わらず日本のことわざを間違えているハイメ。指摘した言葉も使いどころがある意味間違っているのでタイヨウは苦笑いを浮かべる。

 

「相変わらずだね」

 

そこに遅れてきたチーム、福原高校ヴァンガード部の3人がやってくる。

 

「久しぶり」

 

シオンはトコハに一言挨拶をする。

 

「あっ、本当にリンさんがいる」

 

トコハはリンを見て、意外そうな表情をしている。

 

「あっ!見ろよあれ!」

 

「おぉ!久々にトライフォーが揃ったぜ!」

 

他の参加者はライバル同士とはいえ、トライフォーのメンバーがここに揃っているのを見て、少し興奮気味になっている。

 

「今日はライバルだね。よろしく」

 

「負けねぇよ」

 

「私も勝つつもりでいくよ」

 

「楽しみにしてるから」

 

トライフォーのメンバーは互いに笑みを浮かべる。その様子を一同からかなり離れた場所にいるカズマが見ていた。

 

 

特別予選の開会式が始まる時間となり、参加者たちが全員集まったところで支部長が説明を行っているのだが・・・

 

「えー、今日のイベントは来るU20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップに向けた前哨戦ともいえるもので・・・詳しくは、よろぴくマモルきゅん!」

 

全ての説明をマモルに押しつけた。マモルは支部長からマイクを受け取り、説明を行う。

 

「通常、U20(アンダートゥエンティ)の出場権を得るには、普及協会公認ショップのショップ大会で優勝する必要があります。が、ここで優勝すれば、一足先にその資格が得られます!」

 

『おおおお!!』

 

「各チームメンバー1人1人がくじを引き、その台で待つファイターとファイト。1人3戦、勝ち星の合計が最も多いチームが優勝となります。対戦者は、ここにいる普及協会公認ファイターの皆さんと、我々です」

 

「えっ⁉クランリーダーに支部長も⁉」

 

「もし当たったら勝てねぇじゃん!」

 

クランリーダーと支部長も参加していることを知った参加者はほとんどが勝てないと思い始めている。だが、トライフォーとそれぞれが率いるチームメンバーにとっては関係ないことだった。

 

「おもしろいじゃない!」

 

「何があっても、勝つだけさ」

 

「ユイちゃん、絶対に勝ちましょう!」

 

「当然!狙うは優勝!がんばるぞー!」

 

「・・・ま、やるだけやってみる」

 

「とりましょう、出場権!」

 

「ああ!今日は頑張ろうな!」

 

「・・・トイレ」

 

一同がやる気を出している中、カズマは気だるげの様子だ。

 

 

開会式が終わり、参加者は全員くじを引いて、指定された番号のファイト台へと向かっている。そしてその参加者の中に、トリニティドラゴンの3人もいた。

 

「ついに特訓を重ねた新生トリニティドラゴンの力を試すときが来ましたね、ツネトさん!」

 

「負ける気しない!」

 

「そうだ!そしてすでに、戦いは始まっている!!」

 

ツネトは意気揚々とし、くじを引く。

 

「ドロー!ゲット、1番トリガー!」

 

「「おお!」」

 

くじを引いた後、ツネトは1番と指定されたファイト台へと向かっていく。皆さん、忘れないでいただきたい。

 

「さあ!真っ先に俺の手にかかる不幸の相手は誰だ~?」

 

勝負以外での運を使ってしまえば・・・

 

「やぁ、君が1番?」

 

「ま、まっままっまっま、マモルさん!!?」

 

このようにろくなことにならないという事を。

 

「それでは、始め!!」

 

『スタンドアップ・((ザ))(ル)・ヴァンガード!!』

 

スタッフの掛け声で、参加者全員が普及協会公認ファイターたちとファイトしていく。

 

 

参加者たちは着実にファイトを進めていっている。そんな中でシオンが初戦でファイトしているのは、大山支部長だった。

 

(初戦から支部長に当たるとは・・・。だが、僕たちの目的はU20(アンダートゥエンティ)の制覇。ここで負けてはいられない)

 

シオンは勝つという思いを込め、ファイトを進めていく。

 

「ブレイブランサー・ドラゴンでヴァンガードにアタック!勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!

スキル発動!スペリオルコール!」

 

「捨てる手札がないから、実質ノーコストか。やるね~。でも、完全ガード!」

 

支部長はブレイブランサーの攻撃を完全ガードで防ぐ。

 

「トリプルドライブ。セカンドチェック。クリティカルトリガー!効果は全てレドンへ!サードチェック!クリティカルトリガー!効果は全てスレイマンへ!レドンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!インターセプト!」

 

レドンの攻撃をトレイニーモンクとチャトゥラで防ぐ。

 

「スレイマンでアタック!カウンターブラスト!スキル発動!山札からレドンをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

「ジェネレーションガード!護天覇竜ブルワーク・ドラゴン!雷激でシールドプラス10000!」

 

「まだだ!もう1度レドンでヴァンガードにアタック!」

 

スペリオルコールしたレドンの攻撃は支部長の手札では防げないためノーガード。ダメージチェックで出たのはノーマルユニット、シオンの勝ちだ。

 

「いや~、お見事!仲間を増やし、勇敢(ブレイブ)でパワーアップ!ロイヤルパラディンの特性を組み合わせた、怒涛の6連続攻撃、痺れたよ~♪」

 

シオンと支部長はファイトを終え、健闘を称えた笑みを浮かべる。

 

 

参加者は続けて2戦目のくじを引いて、指定のファイト台へ向かっていく。

 

「2回連続とは、奇遇だね」

 

「またまたマモルしゃーん!!」

 

そんな中ツネトは不幸にも2回連続でマモルと当たってしまった。

 

「よろしくお願いします」

 

「げぇ⁉元ダークゾーンの支部長⁉」

 

ハイメフラワーズの江西も、指定の席に着き、ファイトを始める。

 

「冬麗の花乙姫インベルノでヴァンガードにアタック!」

 

「エキサイトバトルシスターみろわーるでアタック!」

 

ハイメフラワーズも着々と勝利を重ねていっている。

 

「ユイちゃん、戦績はどうでしたか?」

 

「今のところ2勝だよ。このまま全勝するよ!」

 

「僕たちならまぁ大丈夫っしょ」

 

ドリームハーツの3人はファイトが終わり、戦績を発表し合っている。

 

 

『終わった人から並んで、3回戦のくじを引いてくださーい』

 

いよいよ最終戦、参加者たちは最後のくじを引き、指定されたファイト台へと向かっている。そんな中ツネトが引いたくじは1番ではない。つまりはマモルと当たることはなくなったわけだ。

 

「1番じゃないんですね?」

 

「ああ!やっと、俺の手にかかる相手は誰だ~」

 

意気揚々と指定されたファイト台に向かうツネトだったが・・・

 

「んっふっふっふ~、俺だ~」

 

対戦相手は大山支部長だった。とことんついていないツネトであった。一方その頃、カズマはくじを引いて、指定されたファイト台に向かっている。

 

(・・・1勝1敗・・・か)

 

「君は・・・」

 

そんなカズマの3試合目の相手は・・・

 

「3回戦の相手は僕だよ。よろしく、東海林カズマ君」

 

かげろうのクランリーダー、安城マモルだった。カズマとマモルはファイト台にデッキを設置してファイトの準備を進めている。

 

(こないだのあいつの兄貴かよ。クランリーダーってことは、めちゃめちゃつえぇんだよな・・・)

 

お互いに準備ができたところでファイトが開始される。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「セレイテッド・ドラコキッド!」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート!」

 

セレイテッド・ドラコキッド  PW5000

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート  PW5000

 

「僕の先攻!ドロー!ライド!ワイバーンストライクギャラン!セレイテッドは移動!ターンエンド!」

 

ワイバーンストライクギャラン  PW8000

 

  R    ギャラン  R

セレイテッド  R    R  マモルの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ!ルートを移動!コール、ハウルオウル、ニーズ、ハウルオウル、ニーズ!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ  PW7000

ハウルオウル(引)  PW4000

 

「速効・・・手札をつぎ込みフィールドを一気に埋めてきた。除去してもグレード1の数で発動する、シャドウパラディンの儀式(リチュアル)に繋がる。いいね、勢いのある面白いファイトだ」

 

ハウルオウル ニーズ ハウルオウル

 ニーズ   ルート  ニーズ

 

「右のニーズのブースト、ハウルオウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『竜牙連弾サザーランド』」

 

「さらにルートのブースト、ニーズでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『アビサル・オウル』」

 

「ダメージチェック『随竜侍女レアス』」

 

「最後に左のニーズのブースト、デスフェザーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW8000

PW12000➡PW8000

PW11000➡PW8000+SH10000=18000  カズマの手札2枚 山札42枚  マモルのダメージ2枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ライド!ワイバーンストライクドーハ!バーサーク・ドラゴンをコール!」

 

バーサーク・ドラゴン  PW9000

 

「バーサークのスキル!カウンターブラスト(2)!相手グレード2以下のリアガードを選んで退却できる!左後列のニーズを退却!セレイテッドを移動!」

 

セレイテッド ドーハ バーサーク

  R     R    R

 

「セレイテッドで右のハウルオウルにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「バーサークでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』」

 

「ドーハでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『バーサーク・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』」

 

「ターンエンド」

 

PW5000➡PW4000

PW7000➡PW7000

PW12000➡PW7000  マモルの手札4枚 山札38枚  カズマのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル!ニーズを移動!アビサル・オウルをコール!」

 

アビサル・オウル  PW7000

 

「アビサル・オウルのスキル!山札の上を7枚見て、覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードを手札に加える!手札を加えた場合、合計がグレード3になるように手札から捨てる!手札のルアードをドロップゾーンへ!」

 

ハウルオウル リア・ファル ニーズ

 アビサル   ルート    R

 

「アビサル・オウルのブースト、ハウルオウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ドラゴンナイトナーデル』」

 

「ルートのブースト、リア・ファルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『デススプレイ・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『ラーヴァフロウ・ドラゴン』」

 

「ニーズでセレイテッドにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW10000+SH10000=20000

PW15000➡PW10000

PW7000➡PW5000  カズマの手札2枚 山札37枚  マモルのダメージ4枚(裏2枚)

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ライド!ドラゴニック・ブレードマスター!!」

 

ドラゴニック・ブレードマスター  PW11000

 

「ギャランをコール!」

 

バーサーク ブレードマスター R

ギャラン     R     R

 

「ドラゴニック・ブレードマスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『ドラゴンナイトナディーム』セカンドチェック『マザーオーブ・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはバーサークへ!」

 

ブレードマスターは空を飛び、リア・ファル(カズマ)に急接近して青龍刀で1閃の斬撃を繰り出す。

 

「ダメージチェック『グリム・リーパー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ギャランのブースト、バーサークでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード。ダメージチェック『アビス・グラール(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW9000(+5000)

PW22000➡PW14000(+5000)  マモルの手札5枚 山札33枚  カズマのダメージ3枚

 

「お、いたいた。・・・マモルさんが相手か・・・」

 

3戦目のファイトが終わったクロノがファイトの観戦にやってきた。

 

「ここまでは一進一退ってところだな。いいぞ、まだこれからだ」

 

「・・・。スタンド&ドロー。ライド!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード!!」

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!暗黒竜カーニバル・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『デススプレイ・ドラゴン』グレード3

 

暗黒竜カーニバル・ドラゴン  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!アビサル・オウルを退却!山札からグレード1以下のユニットを2体スペリオルコール!ニーズ、黒翼のソードブレイカー!」

 

黒翼のソードブレイカー  PW6000

 

「ソードブレイカーのスキル!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』1枚ドロー!

ドロップゾーンに置かれたアビサル・オウルの儀式(リチュアル)(3)でヴァンガードがルアードなら、効果やコストで退却された時、カウンタチャージ!

カーニバル・ドラゴンのスキル発動!黒翼のソードブレイカーを退却!相手は自分のリアガードを2体選んで退却させる!」

 

「ギャラン、バーサークを退却。なるほど、強力なスキルだね」

 

「右のニーズを後列へ移動!リア・ファルをコール!」

 

ハウルオウル カーニバル リア・ファル

 ニーズ    ルート   ニーズ

 

「これでリアガードが揃った!」

 

「・・・ニーズのブースト、ハウルオウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『封竜アートピケ(引)』」

 

「ニーズのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト、同じ縦列にいるハウルオウルを退却!1枚ドロー!カーニバル・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』セカンドチェック『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』サードチェック『黒翼のソードブレイカー』くっ・・・!」

 

カーニバルは暗黒の雷をブレードマスターに放つ。ブレードマスターはまともに黒雷を受ける。

 

「ダメージチェック『ドラゴニック・ブレードマスター』」

 

「ニーズのブースト、リア・ファルでヴァンガードにアタック!

儀式(リチュアル)(3)!パワープラス2000!」

 

「ジェネレーションガード!!炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マザーオーブ・ドラゴン(治)』

 

炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン  SH15000

 

「スキル発動!カウンターブラスト!アタックしているリアガードを退却!」

 

「!ターンエンド」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000

PW18000(退却により無効)➡PW11000+SH15000=26000  カズマの手札5枚 山札28枚  マモルのダメージ4枚(裏2枚)

 

「惜しい!でも今のターン、よかったぞ!」

 

「本当に素晴らしかったよ。スキルを駆使してフィールドを整え、敵を壊滅させる。その傍ら、ちゃんと手札を確保していたしね」

 

「・・・大人の余裕って奴かよ・・・」

 

「僕も負けていられないな。ストライドジェネレーション!!!覇天皇竜ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラーヴァフロウ・ドラゴン』グレード1+2

 

覇天皇竜ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!相手リアガードを1体選び、退却させる!右のニーズを退却!コール!ドラゴンナイトナーデル、ドラゴンナイトナディーム、随竜侍女レアス!

 

ドラゴンナイトナーデル  PW7000

ドラゴンナイトナディーム  PW9000

随竜侍女レアス  PW6000

 

「ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"のスキル!カウンターブラスト!Gゾーンの"戴天"を表に!GB(ジェネレーションブレイク)(2)!Gゾーンの表のブレードマスター"戴天"数だけ退却させる!ニーズを退却!そしてヴァンガードがブレードマスターなので、スキル獲得!」

 

「前のターンのジェネレーションガードでいきなりのGB(ジェネレーションブレイク)2達成か!さすがマモルさん!」

 

ナーデル 戴天 ナディーム

 R   R   レアス

 

「リアガードの数が相手より多いので、ヴァンガードを竜炎(ブレイズ)

ナーデルでヴァンガードにアタック!

ナーデルのスキル!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)なのでカウンターチャージ!さらにパワープラス4000!」

 

「ガード!『黒翼のソードブレイカー』」

 

「ブレードマスター"戴天"でヴァンガードにアタック!竜炎(ブレイズ)!クリティカルプラス1!」

 

「完全ガード!『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』(コスト『グリム・リーパー(☆)』)」

 

ブレードマスター"戴天"は炎にまとった剣を振るい、炎をルアード(カズマ)に向けて放つ。そこにエスラスの術によって、炎を防いでいく。

 

「トリプルドライブ『封竜アートピケ(引)』ドロートリガー!パワーはナディームへ、1枚ドロー!セカンドチェック『竜牙連弾サザーランド』サードチェック『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てナディームへ!ナディームでヴァンガードにアタック!

竜炎(ブレイズ)でパワープラス2000!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『デススプレイ・ドラゴン』『黙殺の騎士ギーヴァ』」

 

「ナディームのGB(ジェネレーションブレイク)でカウンターチャージ!

ソウルブラスト『ワイバーンストライクジャラン』!随竜侍女レアスのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態なら手札に戻る!ターンエンド!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW27000➡PW11000  マモルの手札5枚 山札27枚  カズマのダメージ5枚(裏1枚)

 

「完全ガードを手札に戻した!でも凌いだぜ!まだいける!」

 

クロノはカズマにフォローを入れるが、カズマは苦肉な表情で盤面を見つめる。

 

(・・・そうだ・・・俺はあの時・・・)

 

 

特別予選のため、部屋に出る前にカズマは机の中から自身のデッキを取り出そうとしているが、なかなか手をつけようとはしない。

 

「・・・いつまで囚われてんだよ・・・」

 

カズマは1人ごとを呟いて、自身のデッキを取り出し、迷いの表情で見つている。

 

 

「(決めたんだ・・・だから・・・いけんだろ!)スタンド&ドロー!

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ドロップゾーンのノーマルユニットを山札へ!」

 

戻したカード  『デススプレイ・ドラゴン』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』

 

「これでコストを払わずにストライドできる!ストライドジェネレーション!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

「喰らいつけ!!求める世界を掴むまで!!天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード!!!!」

 

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

「ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』Gゾーンのルアードを表に!天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!アビサル・オウルをスペリオルコール!さらにドロップゾーンのグレード1の数だけパワープラス1000!合計9000!

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト、ルートを退却!山札からグレード1以下のユニットを2体までスペリオルコール!アビサル・オウル!

ルートのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!このユニットをソウルに送り、右のアビサル・オウルにパワープラス5000!竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサをコール!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ  PW9000

 

モルフェッサ ルアード アビサル

 アビサル   R   アビサル

 

「薙ぎ払われたフィールドを埋めた!いっけえ!」

 

「・・・天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『随竜侍女レアス』(コスト『封竜アートピケ(引)』)」

 

「トリプルドライブ『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』セカンドチェック『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』サードチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』(くそ・・・トリガーが出ねぇ・・・!)」

 

ルアード(カズマ)は空を舞い、竜の腕でブレードマスターに攻撃するが、レアスによって防がれてしまう。

 

「アビサル・オウルのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!

儀式(リチュアル)(3)!パワープラス5000!(こいつがヒットすりゃ、山札からグレード1を呼んで攻撃を増やせる!)」

 

「ガード!『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』『ラディエント・ドラゴン』インターセプト!『ドラゴンナイトナディーム』」

 

「なっ⁉・・・アビサル・オウルのブースト、アビサル・オウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ドラゴンモンクギョクリュウ』」

 

「・・・ターン・・・エンド・・・」

 

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW26000➡PW11000+SH20000=31000

PW23000➡PW11000  カズマの手札5枚 山札21枚  マモルのダメージ5枚(裏2枚)

 

「がんばれ!諦めんな!」

 

(・・・それが・・・何の得になんだよ・・・っ!)

 

「ストライドジェネレーション!!!ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『竜牙連弾サザーランド』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、モルフェッサを退却!コール!ナーデル!

カウンターブラスト!Gゾーンの戴天を表に!これでGゾーン表の戴天は3枚、よって、リアガード3体退却!」

 

戴天のスキルよって、カズマのアビサル・オウルが3体退却された。

 

「・・・っ!」

 

竜炎(ブレイズ)!」

 

(・・・勝てっこねぇ・・・やっぱり・・・俺はどうせ・・・)

 

 

カズマの昔の記憶、どこかの屋敷で幼少のカズマと、誰かがファイトをしていた。ファイトの結果はカズマの負けだ。

 

『・・・ありがとう・・・でも、もう、やめるよ・・・。お兄ちゃんには・・・絶対、勝てない・・・から・・・』

 

カズマは兄の少年にそう告げ、静かに涙を流す。

 

 

昔を思い返し、カズマは諦めたような表情をしている。

 

「ブレードマスター"戴天"でヴァンガードに・・・」

 

「すみません、もういいです。やめます」

 

「えっ?」

 

「お、おい!」

 

カズマはマモルにサレンダーをし、自分のデッキを片付け始める。

 

「・・・本当にいいのかい?」

 

「はい」

 

カズマはマモルに軽く頭を下げ、その場を去っていく。納得のいかないクロノはカズマを追いかける。

 

「3回戦もそろそろ終了だ!・・・おっとぉ、福原高校ヴァンガード部がトップに躍り出たぁ!」

 

『おおぉ!』

 

参加者が歓声の声を上げている中、カズマはドラエン支部を出ていき、クロノはカズマを追いかける。

 

「おい待てよ!」

 

「あ、クロノさ・・・あれ?」

 

それを見たタイヨウが首を傾げ、2人の後を追う。

 

 

ドラエン支部の外に出たカズマを負い、クロノはカズマに問い詰める。

 

「お前!何でまた諦めた?まだ可能性はあったのに、どうして続けなかったんだよ⁉」

 

「守り切れねぇってわかってんのに、続けてどうすんだよ?」

 

「そんなのわかんねぇだろ⁉トリガー次第じゃ凌げたかもしんねぇ!何で本気になれない?何で最後まで足搔かねぇんだよ?」

 

「・・・何したって無駄だ。この世の中は、自分じゃどうにもならねぇことがあんだ。意味ねぇよ」

 

「そんなの言い訳だろ⁉最初から諦めて、勝てるわけねぇよ!怖がって逃げてるだけじゃねぇか!」

 

「てめぇに、何がわかる⁉」

 

「待てよ!」

 

立ち去ろうとするカズマをクロノは止めようとするが、カズマはクロノの手を払いのける。

 

「ほっといてくれ!!」

 

「何か引っかかってんなら、俺に話してみろ!!」

 

「うぜぇっつってんだろ!!」

 

「たくっ!1回や2回勝てねぇくらいで、駄々こねてんじゃねぇよ!勝てるって!絶対!がんばれば!」

 

バキッ!

 

「ぐっ!」

 

「クロノさん!」

 

クロノの説得がイラついたのか、カズマはクロノを殴りつけた。

 

「えらそうに説教たれてんじゃねぇ!!てめぇ何様のつもりだよ?」

 

「・・・何すんだよ!!」

 

バキッ!

 

やられたクロノもカズマを1発殴り返す。

 

「やめて!2人ともやめてください!」

 

2人の騒動を止めるタイヨウ。カズマは何も言わずにドラエン支部から去っていった。

 

 

特別予選の閉会式、支部長が結果発表を行う。

 

「優勝の福原高校ヴァンガード部は、これで早くもU20(アンダートゥエンティ)出場権獲得ぅ!おめでとう!」

 

『おおおお!!』

 

福原高校ヴァンガード部の優勝で、歓声が大きくなっていく。

 

「悔しいぃ!私のせいでごめんね、トコハちゃん、江西っち」

 

「ち・・・?」

 

江西は悔しがっているクミの先ほどの呼び方に?を作る。

 

「いいのいいの!予選本番は、ショップ大会なんだから!」

 

「承知した!次は頑張るぞい!」

 

「ち・・・?ち・・・とは・・・?」

 

ハイメフラワーズの離れた場所でドリームハーツも悔しがっている。

 

「ああーー!!悔しい!シオンに先越されたーー!!」

 

「ごめんなさい。せっかくアリスちゃんが全勝してくれたのに・・・」

 

「ああ、いいっていいって。でもまさか最後の最後で負けちゃうなんて・・・」

 

「まぁ、過ぎたことはしょうがない。ショップ大会で汚名挽回すればいいし」

 

「それを言うなら汚名返上」

 

「それでしたら、明日お2人に提案があるのですが・・・」

 

「OK。じゃあ明日あのファミレスに集合ね」

 

ドリームハーツは明日の予定を立てている。

 

 

特別予選が終了し、クロノとタイヨウはマモルに先ほどのケンカの事情を説明している。

 

「・・・なるほどね。彼にも何か、事情があるのかもしれない」

 

マモルは真剣な表情でクロノに語りかける。

 

「クロノ君、この前のことなんだけど・・・」

 

マモルは先日、あの廃墟ビルに相変わらず不良たちとつるんでいる姿を目撃したのをクロノに話す。

 

「最近あのあたりに、ヴァンガードで人を脅す輩がいるらしくてね。普及協会でも、対策を講じているところなんだ。気をつけてほしい」

 

マモルはクロノにそう言って忠告をする。

 

後日クロノは、カズマとの関係で、そのヴァンガードで人を脅す輩と関わってしまう事になってしまうことはまた別のお話。

 

to be continued…




トコハ「まさかリンさんとシオンがチームを組むなんて思わなかった」

シオン「いや、意外性なら、君たちのチームの方が上だろう」

江西「俺のことか?だが所詮、俺は咎人・・・」

トコハ「ああ、もういいから!コロッケパン食べに行くよー!」

クミ「レッツゴー、ニシベーカリー♪」

江西「コロッケパン・・・!おい、待ってくれ・・・!」

シオン「なんだかんだ息ぴったりか。ハイメフラワーズ・・・強敵だな・・・」

TURN130「カードショップ魁」


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カードショップ魁

今回はオリジナル回が続きます。

カードショップ魁とはどういったショップなのかは今回でわかります。

後設定のNEXTバージョンを乗せましたのでそちらもどうぞ。

それではどうぞ!


ファミレス、エレメントフェアリーにて、ドリームハーツの3人が集まり、U20(アンダートゥエンティ)に向けて、次の活動について話し合っていた。

 

「カードショップ魁?」

 

「はい、私がコズミックドライブとして活動していた時、マサト君とケイスケ君でよく一緒に通っていたショップなんです。そこでもうすぐU20(アンダートゥエンティ)の出場権を賭けたショップ大会が開かれるんです。ユイちゃんたちに魁を紹介して、ショップ大会に出場しようというのが私の提案なんですけど・・・どうですか?」

 

「う~ん・・・」

 

ユイはアンの説明を聞いて魁について興味を持ち始める。

 

「どうすんの?今週はカードキャピタルで出場権を得るって前言ってなかったっけ?」

 

「う~ん・・・確かにそう言ったけど・・・アンが通ってたショップにも興味あるし・・・」

 

ユイが珍しくどちらにするか悩んでいる。アンはユイの答えを待っており、アリスはどっちでもいいかのようにパフェを食べている。そしてユイは意を決して判決を言い渡す。

 

「よし決めた!魁に行こう!どのみちショップ大会でも出場権を得られるのは1チームだけだし、何よりアンが通ってたショップを見てみたい!」

 

「・・・わかりました!じゃあ当日、ショップ大会のエントリーして、魁を紹介しますね!」

 

「うん!楽しみにしているよ!」

 

「さて、方針も決まったし、余った時間はどうする?」

 

「それはもちろん、特訓だよ!ケーキ食べ終わったらすぐやろう!」

 

ドリームハーツはカードショップ魁のショップ大会の参加を決意し、ケーキとパフェを食べていく。

 

 

 

TURN130「カードショップ魁」

 

 

 

ショップ大会当日、ドリームハーツはメガラニカ地区にあるカードショップ魁の入り口の前までやってきていた。

 

「ここがカードショップ魁かぁ・・・」

 

「カードキャピタルもいいですけど、魁もなかなか雰囲気のいいお店ですよ。ショップが変わればファイターも変わる、違った相手と交わるのは、今後の活動にいい影響を与えると思いますよ」

 

「ふーん・・・」

 

「よし、とりあえず入ってみよう」

 

ドリームハーツは思い切って魁の店内へと入っていく。中に入って目に映ったのは様々なファイターたちがショーケースに入っているカードを見て、どのカードを買おうか悩んでいる姿だった。

 

「おお、ショーケースがたくさんある。これはカードキャピタルよりもかなり多いね」

 

「1階はカード販売所となっておりまして、2階がファイトスペースとなっています。私たちが参加する大会は2階で行われるんです」

 

アンの説明を入れながら、1階を見て回ってから2階へと上がっていく。2階には1階よりもファイターが多く、デッキ調整やファイトをやっている姿が多く映っている。

 

「おぉ、いいねぇ。こうやってファイトをしてファイターたちに笑顔が溢れてる。これは私の望んでいる理想的な光景だよ」

 

「気に入ってもらえたなら何よりです。アリスちゃんはどうですか?」

 

「まぁ、いいんじゃないの?それよりも、大会のエントリーする場所ってどこなの?」

 

「大会のエントリーでしたら2階の受付に行けばすぐですよ」

 

ドリームハーツはショップ大会参加のために受付に向かう。受付にはいかにも眠そうな顔をしている顎ヒゲを生やした男性が受付を務めている。

 

「店長、こんにちわ」

 

「ん?ああ、アンちゃん。いらっしゃい」

 

笑顔で話しかけるアンに男性、もとい魁の店長は表情を崩さずに眠そうに話す。

 

「店長が変わりないようで安心しました」

 

「まぁ、平常運転が俺のモットーだしね。ところで、その子たちがアンちゃんの言ってた・・・」

 

「初めまして!佐倉ユイです!今日はよろしくお願いします!」

 

「・・・天音アリス」

 

「ああ、はいはい。アンちゃんから話は聞いてるよ。今日はU20(アンダートゥエンティ)出場目指して頑張ってね」

 

「はい!」

 

(あの接客態度でよく店長やってるな・・・)

 

ユイは変わらずに挨拶をし、アリスは心の中でそう呟いていた。

 

「で、ショップ大会の参加でしょ?とりまチーム名と各個人の名前をこの用紙に書いちゃって」

 

ユイは用紙を受け取り、参加希望用紙にチーム名と名前を書き込む。

 

「あの、私の案でここにしましたけど・・・クロノ君たち、大丈夫なんでしょうか?ケンカしてたみたいですけど・・・」

 

「大丈夫!クロノはあのまま終わるようなファイターじゃないから!」

 

アンの心配そうな声にユイは自身を持ってそう言いながら用紙を書いていく。

 

 

受付を済ませた後、ドリームハーツはショップ大会が開かれるまで自身のデッキの強化をしようと考え、デッキ構築を見直していた。

 

竜炎(ブレイズ)を積極的に出したいなら竜炎(ブレイズ)能力ユニットをもうちょっと増やしておいた方がいいと思うよ。レアスを入れてみたら?手札に戻せる完全ガードだし、オススメだよ」

 

「でもカウンターチャージもだいたいいるだろうし、1つでいいよね?」

 

「それは個人によりますけど・・・」

 

こうしてデッキのアドバイスを行いながらデッキを構築していく。

 

「あれ~?ユイちゃんじゃないですか~。こんな所で会うなんて奇遇ですね~」

 

ユイにとって聞き覚えのある声が聞こえてきたのでそっちを振り返ると、ユイにとって見知った顔がそこにはいた。

 

「あ、アキさん⁉」

 

「お知り合いですか?」

 

「誰?」

 

「あ、そっか。2人は初めてだったね。この人は横島アキさん。うちの八百屋でアルバイトをしている人だよ」

 

「よろしくです~♪」

 

「は、初めまして!」

 

「どうも・・・」

 

ふんわりとした性格の女性、横島アキはにっこり微笑んで挨拶する。アンは緊張ながらも丁寧に、アリスは軽く頭を下げて挨拶をする。

 

「で、アキさん、こんな所で何してるんですか?今日バイトって休みでしたっけ?」

 

「はい、そうですよ~。この休みを使って、U20(アンダートゥエンティ)の出場権を得ようと思いまして~」

 

「アキさんも参加するんですか?ちなみに歳はいくつでしたっけ?」

 

「先日で二十歳になりたてですよ~♪」

 

U20(アンダートゥエンティ)に出場できるのは20歳以下のみ。つまりはギリギリでアキも参加可能という訳だ。

 

「そうなんですか。それで、アキさんのチームは・・・」

 

「大先輩!ここにいたんですか!」

 

アキを探していたかのように、晴見高校の制服を着たメガネをかけた男子高校生2人がやってくる。そのうちの1人は見覚えがある。

 

「け、ケイスケ君⁉」

 

その男子高校生は和泉ケイスケだった。

 

「おお、アン。お前たちもここのショップ大会に参加していたとはな」

 

「ちょ、ちょっと待って!何でケイスケ君とアキさんが⁉」

 

ユイの疑問を聞いて、メガネ男子2人は得意げな笑みを浮かべる。

 

「ふっふっふ・・・知りたいなりか?ポニテ少女」

 

「それはな・・・ここにいらっしゃるアキリア大先輩は我々アイドル観察研究部の創設メンバーの1人なのだ!!」

 

「控えおろ~♪」

 

ケイスケとメガネ男子は跪くような態勢で、アキを紹介する。アキもノリノリの様子だ。

 

「えっ⁉あの頭のおかしい部活ってアキさんが作ってたの⁉」

 

「おいちょっと待て!!頭のおかしいとはどういうことだ貴様ーーー!!」

 

「ん?ちょいタイム。さっきアキリアって・・・」

 

ユイはアキがアイドル観察研究部の創設メンバーと知って驚き、ユイの発言が気に入らなかったのかケイスケは憤慨する。そしてアリスがアキの名に疑問を持つ。

 

「あ、あぁ、横島アキっていうのは偽名なんだ。本名はアキリア・ソランベルジュなんだって。お姉さんから聞いた」

 

「えっ⁉ソランベルジュって、あのソランベルジュですか⁉綺場家と同等に並ぶ⁉」

 

「あの貴公子と並ぶって・・・マジで?」

 

「マジです♪」

 

アキがソランベルジュ家の一員と知り、アンは驚愕し、アリスは頭の中でシオンを思い浮かべている。ケイスケは落ち着きを取り戻し、コホンと咳ばらいをする。

 

「とにかくだ、マサトがメガラニカの特別予選で優勝したので、出場権を得られなかった。故にこのショップで出場権をいただこうというわけだ。悪いが、優勝を譲るつもりはないぞ?」

 

「こちらだって負けるつもりは一切ありませんよ!ね、ユイちゃん?」

 

「このショップ大会で優勝して、U20(アンダートゥエンティ)に出るのは私たちだ!たとえアンのチームメイトでもこればっかりは譲れない!」

 

ドリームハーツとアイドル観察研究部は開戦前に互いに火花を地っていた。

 

「なんにせよ、楽しみにしてるぞ。行こう」

 

「了解なり」

 

「じゃあ、本戦でまた~」

 

アイドル観察研究部は1階のカード販売所に向かっていった。

 

「ケイスケ君のチーム・・・強敵になりそうですね」

 

「うん。でも、絶対に勝とう。勝ってこの3人で、U20(アンダートゥエンティ)に出よう!」

 

「・・・ずいぶんお熱いことで」

 

予想外の強敵にユイとアンは武者震いをしているが、アリスは普段通りにしている。

 

 

ショップ大会開始時間となり、大会参加者は指定されたファイトテーブルに座って開催の時を待っている。そこに店長が現れ、開始の挨拶を始める。

 

「あー、みんなも知っての通り、このショップ大会はU20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップに出場するために必要な、いわば鍵みたいなものです。このショップ大会で見事優勝すれば、晴れてU20(アンダートゥエンティ)に出られるわけです。みんな、がんばって出場権をゲットしてねー」

 

店長は挨拶を終え、ショップ大会のルール説明をする。

 

「ほんじゃま、ルールはトーナメント形式。チームメンバーが同時にファイトをし、勝ち星が多かったチームが2回戦進出ってわけ。決勝になれば、少しルールが変わってくるのでそのつもりでね。ルールはもういいよね。それじゃあみんな、準備はいいかい?1回戦、スタートー」

 

『スタンドアップ・(ザ)(ル)ヴァンガード!!』

 

参加者の掛け声でファイトが一斉に始めまった。ドリームハーツとアイドル観察研究部は着々とファイトに勝利を収めて、2回戦、3回戦、準決勝まで勝ち進んでいき、決勝戦まで駒を進めていくのであった。

 

 

決勝まで進んだところで、いったん休憩時間となり、ドリームハーツは近くにあったバーガー店で昼食をとることにする。ユイはベーコンスライスバーガー、アンは月見バーガー、アリスはメガバーガー、それぞれセットで注文している。

 

「予想通り、アイドル観察研究部が決勝に上がっていましたね」

 

「うん、ケイスケ君の実力は相当なものだし、アキさんのレベルも高い。もう1人の方も多分強い。苦戦を強いられるのはまず間違いないね」

 

「それでも勝つしかないんでしょ?だったらやることは1つ」

 

「だね。私たちの全力を尽くす。ただそれだけだよ」

 

「勝ちましょう、必ず」

 

「うん!」

 

「当たり前」

 

3人の思いは必ず優勝を果たし、U20(アンダートゥエンティ)に出場しようという決意は強くなる。

 

 

昼食を済ませたドリームハーツはカードショップ魁に戻り、決勝戦の相手であるアイドル観察研究部と対峙している。決勝戦には、大会に参加していたファイターたちがファイトの行く末を見守っていた。

 

「えー、ただいまより、カードショップ魁のショップ大会、決勝戦を開きまーす。ルールは簡単。まずはお互い、先鋒のファイターが前に出て、ファイトを行います。ファイトが終了すれば次は各チームの中堅、1対1の結果になれば、大将戦となります。先に2勝したチームが晴れて、U20(アンダートゥエンティ)に出られまーす。じゃあ先鋒戦を始めますんで先鋒はちゃっちゃと前に出てくださーい」

 

ルール説明が終わり、各チームはどちらが先鋒に出るかを決めていた。

 

「私が先鋒でいきます!必ずや、ドリームハーツに勝利を収めてきます!」

 

「がんばれアン!」

 

「試合はたいてい最初の決め手が大事。がんばれ」

 

ドリームハーツからの先鋒は日下部アン。

 

「大先輩は我々にとって偉大な人物であるので、大将として出るべきなり」

 

「その通りだ。ゆえに、僕が先鋒でいく。中堅は任せたぞ、田中氏」

 

「任されたなりよ、和泉氏!」

 

「がんばってくださいね~」

 

アイドル観察研究部からの先鋒は和泉ケイスケ。両者お互いにファイトテーブルにある椅子に座り、ファイトの準備を進める。

 

「アンが先鋒か・・・いつもだったら君が大将をやっていたな」

 

「はい。ですが今の私は、ドリームハーツの切り込み隊長、最初の一手が、勝敗を分けることになります!」

 

「いいファイトになることを期待しているぞ」

 

お互いに準備を終わり、後は合図を待っている。そして合図が放たれファイトが始まる。

 

「先鋒戦、よーい、スタートー」

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「烏羽の忍鬼フゲン!」

 

「七海兵卒ステュクス!」

 

烏羽の忍鬼フゲン  PW5000

 

七海兵卒ステュクス  PW5000

 

「私の先攻です!ドロー!ライド!忍妖コナユキ!フゲンは移動!ターン終了です!」

 

忍妖コナユキ  PW7000

 

R コナユキ R

R フゲン  R  アンの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターンだ!ドロー!ライド!七海水夫ナイトアラート!ステュクスは移動!」

 

七海水夫ナイトアラート  PW7000

 

R ナイトアラート R

R  ステュクス  R

 

「ステュクスのブースト、ナイトアラートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「ドライブチェック『七海精兵ナイトジャスパー』」

 

「ダメージチェック『忍獣チャコールフォックス』」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW7000  ケイスケの手札6枚 山札42枚  アンのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!花笠の忍鬼フジノ!忍竜オニバヤシ、忍竜ヤシャバヤシをコール!」

 

花笠の忍鬼フジノ  PW9000

忍竜ヤシャバヤシ  PW9000

忍竜オニバヤシ  PW7000

 

オニバヤシ フジノ ヤシャバヤシ

  R   フゲン   R

 

「オニバヤシでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ。ダメージチェック『スケルトンの砲撃手』」

 

「ヤシャバヤシでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『七海操舵主ナイトクロウ』」

 

「フゲンのブースト、フジノでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『関門の忍鬼アタカ』」

 

「ダメージチェック『お化けのこーでぃ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「ターン終了です」

 

PW7000➡PW7000

PW9000➡PW7000+SH5000=12000

PW14000➡PW7000  アンの手札4枚 山札40枚  ケイスケのダメージ2枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ライド!七海剣豪スラッシュ・シェイド!七海精兵ナイトジャスパーをコール!」

 

七海剣豪スラッシュ・シェイド  PW9000

七海精兵ナイトジャスパー  PW9000

 

R スラッシュ ジャスパー

R ステュクス   R

 

「ナイトジャスパーでヴァンガードにアタック!

スキル発動!山札の上2枚をドロップゾーンへ!『七海呪術師レイスチューター』『七海水夫ナイトアラート』ヒット時のスキル獲得!」

 

「ガード!『忍竜ヒデンスクロール(醒)』」

 

「ステュクスのブースト、スラッシュ・シェイドでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「ドライブチェック『七海不死竜スカベンジ・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『夢幻の風花シラユキ』『忍竜デュアルウェポン』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000(+5000)➡PW9000  ケイスケの手札5枚 山札36枚  アンのダメージ3枚

 

「私のターンです!スタンド&ドロー!ライド!看破の忍鬼ヤスイエ!!」

 

看破の忍鬼ヤスイエ  PW11000

 

「オニバヤシを移動!妖刀の忍鬼マサムラをコール!」

 

妖刀の忍鬼マサムラ(☆)  PW4000

 

マサムラ  ヤスイエ ヤシャバヤシ

オニバヤシ フゲン    R

 

「オニバヤシのブースト、マサムラでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スケルトンの砲撃手』」

 

「ヤシャバヤシでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『七海精兵ナイトジャスパー』」

 

「フゲンのブースト、ヤスイエでヴァンガードにアタック!

マサムラのスキル!ヴァンガードがヤスイエなので、ソウルへ!パワープラス5000!1枚ドロー!」

 

「ノーガードだ」

 

「ツインドライブ『忍獣チャコールフォックス』セカンドチェック『忍獣キャットデビル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!!」

 

ヤスイエ(アン)は姿を消し、スラッシュ・シェイド(ケイスケ)の背後に立ち、刀で切り裂く。

 

「くっ、ダメージチェック『七海賢者プレゲトーン』『七海賢者プレゲトーン』」

 

「ターン終了です」

 

PW11000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW21000➡PW9000  アンの手札5枚 山札34枚  ケイスケのダメージ4枚

 

「ダメージは3対4・・・アンが一歩リードしてるな」

 

「うん。でも、ケイスケ君のことだからこれは想定内のはず・・・気をつけて、アン」

 

「やるな。だが、僕をいつまでも昔のままだとは思わない方がいいぞ。スタンド&ドロー。ライド!七海覇王ナイトミスト!!」

 

七海覇王ナイトミスト  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!七海に愛されし者ナイトミスト!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『七海不死竜プリズナー・ドラゴン』グレード3

 

七海に愛されし者ナイトミスト  PW26000  ハーツ『七海覇王ナイトミスト』

 

「七海に愛されし者ナイトミストのスキル!ハーツが七海なので、カウンターブラストを払い、ドロップゾーンからスケルトンの砲撃手とナイトジャスパーをスペリオルコール!スケルトンの砲撃手を亡霊(ホロウ)!」

 

スケルトンの砲撃手  PW9000

 

「スケルトンの砲撃手のGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払い、ヤシャバヤシを退却!亡霊(ホロウ)状態で1枚ドロー!

七海兵卒ナイトステュクスのスキル!ステュクスをソウルへ!七海のリアガードがドロップゾーンから登場した時、ドロップゾーンの七海のグレード1以上のユニットをコールできる!七海呪術師レイスチューターをスペリオルコール!」

 

七海呪術師レイスチューター  PW7000

 

「七海呪術師レイスチューターのスキル!レイスチューターをレストし、山札の上1枚をドロップゾーンへ!『七海呪術師レイスチューター』。ドロップゾーンに置いたカードが七海ならば、ドロップゾーンに置いたカード以外、同じグレードのカードをコールできる!ナイトアラートをスペリオルコール!

ナイトアラートのスキル!カウンターブラスト(七海)!七海のグレード3のヴァンガードがいるので、パワープラス2000!

ドロップゾーンのナイトクロウのスキル!ヴァンガードが七海なので、レイスチューターを退却し、スペリオルコール!」

 

「いよっ!待ってたなり!和泉氏お得意の無限復活地獄、七海バージョンなり!」

 

「楽しいファイトになってきましたね~♪」

 

砲撃手(亡霊) ナイトミスト ジャスパー

ナイトクロウ    R    アラート

 

「ナイトアラートのブースト、ナイトジャスパーでヴァンガードにアタック!

スキル発動!山札の上2枚をドロップゾーンへ!『七海呪術師レイスルーラー』『七海剣豪スラッシュ・シェイド』」

 

「ノーガードです!ダメージチェック『看破の忍鬼ヤスイエ』」

 

「ナイトジャスパーのヒット時スキル発動!ソウルチャージ『七海暴掠ナイトスピネル』カウンタチャージ!七海に愛されし者ナイトミストでヴァンガードにアタック!

ナイトアラートのスキル!ナイトアラートをソウルへ!1枚ドロー!

ドロップゾーンのプリズナー・ドラゴンのスキル!グレード2のナイトジャスパーを退却!プリズナー・ドラゴンをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

七海不死竜プリズナー・ドラゴン  PW11000

 

「ジェネレーションガード!!伏魔忍鬼シシユヅキ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍鬼ヒノエコマチ(治)』

 

伏魔忍鬼シシユヅキ  SH15000

 

「スキル発動!相手のヴァンガードが私のヴァンガードにアタックしているので、フゲンをガーディアンサークルに移動!シールドプラス5000!」

 

ナイトミスト(ケイスケ)はヤスイエ(アン)にカットラスを振るい、攻撃するがシシユヅキとフゲンが登場し、防がれてしまう。

 

「トリプルドライブ『竜巻のジン』セカンドチェック『七海暴掠ナイトスピネル』サードチェック『お化けのりっく(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはスケルトンの砲撃手に!プリズナー・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『忍獣チャコールフォックス』」

 

「ナイトクロウのブースト、スケルトンの砲撃手でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『忍妖ロクロレディ(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ターンエンドだ。スケルトンの砲撃手とレイスチューターは退却。とりあえずは計算通り、と言っておこうか」

 

PW18000➡PW11000

PW26000➡PW11000+SH30000=41000

PW13000➡PW11000+SH10000=21000

PW21000➡PW11000(+5000)  ケイスケの手札7枚 山札28枚  アンのダメージ5枚

 

「いいなりよ!そのまま押し倒すなり!」

 

「がんばってくださ~い」

 

「一気に逆転されたな・・・リアガードは1体だけだし・・・」

 

「でも、あのむらくもなら問題はないよ」

 

「ふぅ・・・。いきます!スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!伏魔忍竜ホムラレイダー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『関門の忍鬼アタカ』グレード1+2

 

伏魔忍竜ホムラレイダー  PW26000  ハーツ『看破の忍鬼ヤスイエ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、場にいるオニバヤシを選択し、山札からオニバヤシを2体スペリオルコール!忍竜デュアルウェポンをコール!」

 

忍竜デュアルウェポン  PW9000

 

「ホムラレイダーのスキル!カウンターブラスト(2)、Gゾーンの表のカードが2枚になったので、スキル獲得です!」

 

オニバヤシ ホムラレイダー デュアルウェポン

オニバヤシ    R     オニバヤシ

 

「オニバヤシのブースト、オニバヤシでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『七海暴掠ナイトスピネル』」

 

「オニバヤシのGB(ジェネレーションブレイク)影縫い!スキル獲得!オニバヤシのブースト、デュアルウェポンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『荒海のバンシー(☆)』」

 

「デュアルウェポンの影縫い発動!デュアルウェポンを退却!オニバヤシを選び、山札からオニバヤシをスペリオルコール!ホムラレイダーでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『竜巻のジン』(コスト『七海水夫ナイトアラート』)」

 

ホムラレイダーは刀を抜き、ナイトミスト(ケイスケ)に襲い掛かるが、竜巻のジンが発動させる竜巻がホムラレイダーの視界を奪う。

 

「ツインドライブ『忍竜ヤシャバヤシ』セカンドチェック『忍鬼ヒノエコマチ(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはホムラレイダーに!ホムラレイダーのスキル!オニバヤシを3体戻し、ホムラレイダーをスタンド!

オニバヤシの影縫い!スキル獲得!オニバヤシのブースト、ホムラレイダーでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・仕方ない。ノーガードだ」

 

「ツインドライブ『忍妖ホワイトヘロン』セカンドチェック『忍獣キャットデビル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てホムラレイダーに!」

 

ホムラレイダーを再び立ち上がり、竜巻が晴れたところでナイトミスト(ケイスケ)を斬りつける。

 

「くぅ!ダメージチェック『七海剣豪スラッシュ・シェイド』『七海呪術師レイスルーラー』」

 

「オニバヤシのスキル!ヴァンガードにアタックがヒットしたので、オニバヤシはソウルへ!1枚ドロー!カウンタチャージ!ターン終了です」

 

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000(+5000)➡PW11000(完全ガード)

PW38000(+5000)➡PW11000  アンの手札8枚 山札25枚  ケイスケのダメージ5枚(裏2枚)

 

「ふっ、さすがはアン。僕たちコズミックドライブの大将だ」

 

「ケイスケ君も、私が知らないところで、力をつけてきたんですね。すごく見直しました」

 

「ああ。だが、その快進撃もここまでだ!この最上級の技を喰らうといい!ブレイクライド!七海覇王ナイトミスト!

ナイトミストのブレイクライドスキル!ナイトミストにパワープラス10000!ドロップゾーンにあるナイトジャスパーとレイスチューターをスペリオルコール!パワープラス5000!そして、ストライドジェネレーション!!!七海頭目ナイトゼオラ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『お化けのとみー兄弟(ブラザーズ)』グレード1+2

 

七海頭目ナイトゼオラ  PW26000  ハーツ『七海覇王ナイトミスト』

 

ジャスパー  ナイトゼオラ  プリズナー

ナイトクロウ   R    レイスチューター

 

「これで準備は整った。まずはプリズナー・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『花笠の忍鬼フジノ』」

 

「ナイトクロウのブースト、ナイトジャスパーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『忍妖ロクロレディ(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ナイトゼオラでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『忍妖ホワイトヘロン』(コスト『関門の忍鬼アタカ』)」

 

ナイトゼオラ(ケイスケ)が放つ亡者の怨念がヤスイエ(アン)を襲うが、ホワイトヘロンによって、亡者たちは退けていく。

 

「トリプルドライブ『お化けのりっく(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはレイスチューターへ!セカンドチェック『七海覇王ナイトミスト』サードチェック『七海亡者アウレリオ(引)』ドロートリガー!パワーはレイスチューターに!1枚ドロー!

そして、最上級の技、ナイトゼオラのリミットブレイク!!カウンターブラスト(七海)先ほどドライブチェックで出た七海のカード2枚をドロップゾーンへ!そしてドロップゾーンから七海覇王ナイトミストに、レスト状態でブレイクライド!!」

 

「レスト状態でブレイクライド?ヴァンガードには攻撃できないし、それって意味あんの?」

 

「ケイスケ君の狙いはリアガードの復活でのパワーアップを集中させること・・・このターンで決めるつもりなんだ」

 

「ブレイクライドスキル!ナイトミストにパワープラス10000!ドロップゾーンから七海呪術師レイスルーラー、ナイトアラートをスペリオルコール!パワープラス5000!」

 

七海呪術師レイスルーラー  PW8000

 

「レイスルーラーのスキル!七海のヴァンガードがいるなら、カウンターブラストを払い、ドロップゾーンから七海暴掠ナイトスピネルをスペリオルコール!パワープラス5000!」

 

七海暴掠ナイトスピネル  PW9000

 

「ナイトスピネルのスキル!ドロップゾーンからの登場で、パワープラス2000!ナイトアラートのスキル!カウンターブラスト!パワープラス2000!」

 

「おお!これで右が27000、左が38000になったなり!」

 

「いけいけ~♪」

 

「ナイトアラートのブースト、レイスルーラーでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!伏魔忍妖ホウゲンウイング!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍鬼ヒノエコマチ(治)』

 

伏魔忍妖ホウゲンウイング  SH15000

 

「これで最後だ!レイスチューターのブースト、ナイトスピネルでヴァンガードにアタック!」

 

「ケイスケ君が強いことは理解しています。ヴァンガードに対する思いも。ですが、それは私たちとて同じこと!こんなところで・・・終われません!!ガード!『忍獣キャットデビル(☆)』『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』『忍竜デュアルウェポン』」

 

「くっ・・・守られてしまったか・・・。まぁいい、ターンエンドだ。リアガードは全てドロップゾーンへ」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW21000➡PW11000(+5000)

PW26000➡PW16000(完全ガード)

PW27000➡PW16000+SH15000=31000

PW38000➡PW16000+SH25000=41000  ケイスケの手札4枚 山札21枚  アンのダメージ5枚(裏1枚)

 

「私は絶対に、ユイちゃんたちと一緒にU20(アンダートゥエンティ)に出るんです!こんな所で、負けてなんていられない!」

 

「行けぇ!アン!」

 

「こい!絶対に防ぎきってやる!」

 

「いきます!ストライドジェネレーション!!!伏魔忍鬼ヤスイエ・テンマ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『夢幻の風花シラユキ』グレード3

 

伏魔忍鬼ヤスイエ・テンマ  PW26000  ハーツ『看破の忍鬼ヤスイエ』

 

「ヤシャバヤシをコール!

ヤシャバヤシのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『忍竜オニバヤシ』パワープラス2000!

ヤスイエ・テンマのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!Gゾーンのヤスイエ・テンマを表に!スキル獲得!忍竜ヒデンスクロールをコール!」

 

忍竜ヒデンスクロール(醒)  PW4000

 

「ヒデンスクロールのGB(ジェネレーションブレイク)!ヒデンスクロールを戻し、ヤシャバヤシを選び、ヤシャバヤシ2体をスペリオルコール!

2体のヤシャバヤシのスキル!ソウルブラスト『忍妖コナユキ』『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』それぞれのヤシャバヤシにパワープラス2000!

ヤシャバヤシのスキル!グレード4のヤスイエがいるので、後列からのアタックも可能に!」

 

ヤシャバヤシ ヤスイエ・テンマ R

ヤシャバヤシ  ヤシャバヤシ  R

 

「右前列のヤシャバヤシでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『お化けのとみー兄弟(ブラザーズ)』くっ・・・」

 

「ヤスイエ・テンマでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!墳墓の幻妖術師ネグロモード!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『お化けのりっく(治)』

 

墳墓の幻妖術師ネグロモード  SH15000

 

「スキル発動!ソウルブラスト『七海剣豪スラッシュ・シェイド』ドロップゾーンの枚数が5枚以上でシールドプラス5000!10枚以上でさらにプラス5000!もう一声の15枚以上でプラス5000!」

 

ヤスイエ・テンマ(アン)は刀をナイトミスト目掛けて振るうが、ネグロモードが現れ、死者の怨念でそれを防いだ。

 

「トリプルドライブ『忍竜デュアルウェポン』セカンドチェック『夢幻の風花シラユキ』サードチェック『忍竜ヒデンスクロール(醒)』スタンドトリガー!ヤシャバヤシをスタンド、パワープラス5000!

ヤスイエ・テンマの影縫い!カウンターブラストを払い、ヤスイエをスペリオルコール!ヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

「この手札では影縫いの連続攻撃でやれてしまうか・・・。だが、まだ終わったわけではない!ここで6点目のヒールが出れば、まだ勝機はある!」

 

ケイスケは意を決してダメージチェックに入る。ヤスイエはナイトミスト(ケイスケ)に1閃し、ダメージを与える。ダメージで落ちたのはクリティカルトリガー、ヒールではないのでここで負けが判断された。

 

PW11000➡PW11000

PW26000➡PW11000+SH30000=41000

PW11000➡PW11000

 

ダメージチェック『荒海のバンシー(☆)』

 

アンのダメージ5枚  ケイスケのダメージ6枚  勝者アン

 

「はい、ケイスケ君のダメージが6枚という事で、勝ったのはドリームハーツの日下部アンちゃんでしたー。まずは1勝、おめでとうー」

 

「や・・・やりました!勝ったんですね!」

 

「ふっ・・・どうやらここまでか・・・」

 

アンはまずは1勝できたことに喜び、ケイスケは負けたとはいえ、清々しい表情をしている。2年前の全国大会地区予選とは大違いだ。

 

「なかなかいいファイトができた。計算をもってしても、勝てなかったがな」

 

「いえ、あそこでドロートリガーでヒールを引いてなければ、確実に負けていましたよ。本当につよくなりましたね」

 

アンとケイスケは互いに握手を交わしてそれぞれのチームの元に戻っていく。

 

「まずは1勝勝ち取ってきましたよ!」

 

「見てたよ。出だしもいい感じになってきた」

 

「お疲れ様アン!すごくいいファイトだったよ!」

 

ユイとアリスはまずはこの1勝でこのまま順調に事を運びたいところだ。

 

「次は中堅のアリスだね!がんばってきてね!」

 

「うん。けどユイ、君に出番は回らないと思うよ。だって、僕が勝利を収めていくんだから」

 

ドリームハーツの中堅、天音アリスは自信満々の様子でファイトテーブルに向かう。

 

「すまない、1勝して自信をつけさせようと思っていたのだが・・・」

 

「気にしない気にしない♪ほら、スマイルスマイルですよ~♪」

 

「大先輩の言う通りなり!和泉氏の無念は、この田中マンネンが晴らしてみせるなり!」

 

アイドル観察研究部の中堅、田中マンネンがファイトテーブルの前に立つのであった。

 

to be continued…




アン「まずは1勝しました!」

ユイ「お疲れ様アン!本当に素晴らしいファイトだったよ!さてと、次は中堅だからアリスの番だね!頼んだよ!」

アリス「残念だけどユイ、君に出番は回らないと思うよ。なんてったって、最強のゲーマーである僕が相手なんだから、勝利は確定されたも同然!」

ユイ「頼もしいけどあんまり調子に乗り過ぎて空回りしちゃダメだよ?」

アン「決勝に残るのほどなのですから、油断は禁物ですよ、アリスちゃん!」

アリス「一応忠告は受け取っとくよ。さぁ、どんな相手であろうと、全部焼き尽くすだけだ!」

TURN131「アリスのプライド」


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アリスのプライド

大ヴァンガ祭in大阪の開催まであと1週間!

多分昨日発売されたリンクジョーカーのカードを持つ人がたくさんいるんでしょうなぁ。というかリンクジョーカーデッキを持ってくる人が多くなる気が・・・w

それはさておき、オリジナルファイト回です。

それではどうぞ!


カードショップ魁にて開かれたショップ大会。U20(アンダートゥエンティ)の出場をかけたこの大会でドリームハーツは決勝まで勝ち進み、アイドル観察研究部との決勝戦で対決している。先鋒戦でアンはケイスケの計算高いファイトに苦戦するも、見事勝利を収めた。続けて中堅戦で、ドリームハーツのアリスと、アイドル観察研究部の田中マンネンが対峙し合っている。

 

「吾輩の名は田中マンネン。アイドル観察研究部の一員にして、やがては部長の座を狙う者なり。もちろん各アイドルの大ファンで、趣味の一環としてアニメをよく閲覧するなり」

 

「ほぉ、アニメか。僕も少しは見るけど、何よりも優先するのはゲームかな」

 

「ふむふむ、吾輩もゲームは少しばかりたしなんでいるなり。ゲームはやりたい時にやるのが最高に楽しいものなり」

 

「そうなのだよ。君とは少し気が合うね」

 

ファイトが始まる前に、お互い気が合うのか話し込んでいる。

 

「何の話をしているのでしょう?」

 

「多分オタクにしかわからないような内容なんだろうなぁ・・・」

 

ユイとアンはこっそりと話の内容を考察している。

 

「えーと、そろそろいいかな?時間もったいないし、さっさと始めてよ」

 

「あ、すみません」

 

「おっと、吾輩としたことが、ついつい話し込んでしまったなり」

 

店長に急かされてアリスとマンネンはファイトの準備を進める。互いに準備を終え、ファイトできる状態となった。

 

 

TURN131「アリスのプライド」

 

 

 

「「スタンドアップ・(ル・)ヴァンガード!!」」

 

「リザードソルジャーコンロー!」

 

「キラキラの一年生リトルベリー!」

 

リザードソルジャーコンロー  PW5000

 

キラキラの1年生リトルベリー  PW5000

 

「グレートネイチャーか・・・また頭がこんがりそうなクランを・・・」

 

「ユイちゃんは数学が得意でも、そう思う事があるんですね」

 

「何が出ようと関係ない。僕は勝ちに進む。先攻ドロー。ライド!ドラゴンナイトナーデル!コンローは移動!ターンエンド!」

 

ドラゴンナイトナーデル  PW7000

 

R ナーデル R

R コンロー R  アリスの手札5枚 山札43枚

 

「吾輩のターンなり。ドロー。ライド!特別名誉助手みけさぶろー!リトルベリーは移動!」

 

特別名誉助手みけさぶろー  PW7000

 

R みけさぶろー R

R リトルベリー R

 

「リトルベリーのブースト、みけさぶろーでヴァンガードにアタックなり!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『クレヨン・タイガー』」

 

「ダメージチェック『ラーヴァフロウ・ドラゴン』」

 

「ターン終了なり」

 

PW12000➡PW7000  マンネンの手札6枚 山札42枚  アリスのダメージ1枚

 

「僕のターン。ドロー。ライド!ドラゴニック・バーンアウト!バーサークロード・ドラゴンをコール!」

 

ドラゴニック・バーンアウト  PW9000

バーサークロード・ドラゴン  PW9000

 

バーサークロード バーンアウト R

   R      コンロー  R

 

「バーサークロードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードなり。ダメージチェック『ぐるぐるダックビル』」

 

「コンローのブースト、バーンアウトでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードなり」

 

「ドライブチェック『バーサークロード・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『リーダー・ピッグ』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000

PW14000➡PW7000  アリスの手札5枚 山札40枚  マンネンのダメージ2枚

 

「吾輩のターン!スタンド&ドロー!ライド!トリーテス・パンサー!クレヨン・タイガーをコール!」

 

トリーテス・パンサー  PW9000

クレヨン・タイガー  PW9000

 

R トリーテス  クレヨン

R リトルベリー  R

 

「まずはクレヨン・タイガーでヴァンガードにアタックなり!」

 

「ガード『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』」

 

「リトルベリーのブースト、トリーテスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『ひたむき助手ミニベリー』」

 

「ダメージチェック『ドラゴンナイトナーデル』」

 

「ターン終了なり」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000  マンネンの手札6枚 山札38枚  アリスのダメージ2枚

 

「僕のターン。スタンド&ドロー。ライド!ドラゴニック・ブレードマスター!!」

 

ドラゴニック・ブレードマスター  PW11000

 

「リザードジェネラルコンロー、ドラゴンナイトジャンナットをコール!」

 

リザードジェネラルコンロー  PW7000

ドラゴンナイトジャンナット(☆)  PW4000

 

バーサークロード ブレードマスター ジャンナット

   R       コンロー    コンロー

 

「リザードジェネラルコンローのブースト、ジャンナットでクレヨン・タイガーにアタック!」

 

「ガード!『ポリッシュ・ペンギン(☆)』」

 

「リザードソルジャーコンローのブースト、ドラゴニック・ブレードマスターでヴァンガードにアタック!

ジャンナットのスキル!ヴァンガードがドラゴニック・ブレードマスターのためソウルへ!1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガードなり!」

 

「ツインドライブ『ドラゴニック・オーバーロード"TheЯe-birth(ザ・リバース)"』セカンドチェック『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!パワーはバーサークロード、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ブレードマスターはトリーテス・パンサーに向けて真紅の炎を纏った青龍刀で斬撃を繰り出す。

 

「ダメージチェック『ウォータリング・エレファント(醒)』スタンドトリガー!クレヨンをスタンドして、パワーはヴァンガードに!『特別名誉博士シャソバージュ』」

 

「バーサークロードでクレヨン・タイガーにアタック!」

 

「ノーガードなり」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW21000➡PW9000(+5000)

PW14000➡PW9000  アリスの手札5枚 山札35枚  マンネンのダメージ4枚

 

「ふむふむ、中々やるなりな天音氏。しかし、次の吾輩のターンこそが本番なりよ!!」

 

 

一方その頃、カードキャピタル2号店でもU20(アンダートゥエンティ)の出場をかけたショップ大会が開かれていた。そのショップ大会の決勝戦の大将戦、ハイメフラワーズの大将、トコハが相手チームの大将にとどめをさす。

 

「ヴァンガードにアタック!」

 

相手大将の手札では守り切れず、ノーガード。ダメージが6となり、勝ったのはトコハだ。

 

「勝者、安城トコハ!よって、優勝はチームハイメフラワーズ!U20(アンダートゥエンティ)参加資格獲得です!」

 

「んん・・・よっしゃーー!!」

 

U20(アンダートゥエンティ)の出場権を手に入れたトコハとクミ、コーチであるハイメは喜んでいる。

 

「やったね、トコハちゃん!」

 

「うん!」

 

「マーベラース!トコハ!最高のファイトだったよ!」

 

「へへーん」

 

ハイメフラワーズの中で江西だけが戸惑っている。江西が戸惑っている中、トコハが江西に手を上げさせ、ハイタッチをする。

 

「やったね!」

 

「・・・・・・」

 

ハイタッチされた江西はまだ戸惑っている。ハイメが江西にグッドサインを送る。優勝を果たしたわけだが、トーナメント表にはクロノたちストライダーズのチームがあったが、棄権となっている。

 

「大丈夫かな?新導君たち・・・」

 

「あいつはこのまま終わる奴じゃない」

 

クロノたちを心配するクミだったが、トコハは心配ないといった様子でそう言った。

 

 

カードショップ魁のショップ大会の中堅ファイト・・・

 

「ライド!特別名誉博士シャノアール!!」

 

特別名誉博士シャノアール  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!全智竜アーヴァンク!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ひたむき助手ミニベリー』グレード1+2

 

全智竜アーヴァンク  PW26000  ハーツ『特別名誉博士シャノアール』

 

「さあ、いくなりよ!クレヨン・タイガー、トリーテス・パンサー、みけさぶろーをコールなり!

みけさぶろーのスキル!リトルベリーを選びスキル獲得!

リトルベリーのスキル!リトルベリーをレストさせ、トリーテス・パンサーにパワープラス2000なり!

アーヴァンクのスキル発動なり!カウンターブラストを払い、Gゾーンの裏のカード、キャスパリーグを表にするなり!クレヨン・タイガー、リトルベリー、みけさぶろーを選び、カードの効果で退却されないを与え、アーヴァンクに選んだユニットの枚数分、パワープラス4000、合計で12000アップなり!」

 

「ふむ、これはこれでいいすべりだしになったな」

 

「いけいけ~♪」

 

トリーテス   アーヴァンク     クレヨン

  R   リトルベリー(レスト) みけさぶろー

 

「まずはトリーテス・パンサーでヴァンガードにアタックなり!

トリーテスのスキル!ヴァンガードが特別名誉博士ならば、同じ横列にいるクレヨン・タイガーにパワープラス4000!」

 

「インターセプト!『バーサークロード・ドラゴン』」

 

「アーヴァンクでヴァンガードにアタックなり!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『カスタネット・ドンキー(引)』ドロートリガー!パワーはクレヨン・タイガーに与え、1枚ドローなり!セカンドチェック『ぐるぐるダックビル』サードチェック『ブラッシング・キトゥン(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはトリーテスに!」

 

アーヴァンクは本を開き、ページを纏った魔力をブレードマスターに放つ。ブレードマスターは魔力を喰らい、後ずさった。

 

「ちぃ!ダメージチェック『ドラゴニック・ブレードマスター』」

 

「みけさぶろーのブースト、クレヨン・タイガーでヴァンガードにアタックなり!

クレヨン・タイガーのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払い、トリーテスをスタンド、パワープラス4000なり!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ドラゴンナイトナディーム』」

 

「トリーテスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』」

 

「ターン終了なり!クレヨン・タイガーとトリーテスは退却するなり。が、クレヨン・タイガーはアーヴァンクによって退却されないなり。そして2枚ドローなり!

みけサブローの与えたスキル発動!ドロップゾーンに退却されたことにより、山札からグレード3を探し手札に加えるなり。特別名誉博士シャソバージュを手札に!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW38000➡PW11000

PW25000➡PW11000

PW20000➡PW11000+SH10000=21000  マンネンの手札8枚 山札28枚  アリスのダメージ4枚

 

「何を企んでるか知らないけど、その思想もろとも、焼き尽くしてやる!」

 

「ふむ、かげろう使いらしい言葉の使い方なりな。だが、我がグレートネイチャーの敵ではないなり」

 

「そう言ってられるのも今のうち。ストライドジェネレーション!!!覇天皇竜ボーテックス・デザイア!!!」

 

ジェネレーションゾーン  『ドラゴニック・オーバーロード"TheЯe-birth(ザ・リバース)"』グレード3

 

覇天皇竜ボーテックス・デザイア  PW26000

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、クレヨン・タイガーを退却!ナーデル、ラディエント・ドラゴンをコール!」

 

ラディエント・ドラゴン  PW9000

 

「ラディエントのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト、ソウルブラスト『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』ヴァンガードがドラゴニック・ブレードマスターによって、グレード1以下のユニット、リトルベリーを退却!パワープラス2000!

ナーデルのスキル!ヴァンガードがドラゴニック・ブレードマスターなら、スキルでリアガードがドロップゾーンに送られたらスキル獲得!バーンアウトをコール!

バーンアウトのスキル!ドロップゾーンのドラゴニック・オーバーロード"TheЯe-birth(ザ・リバース)"を山札の下に!ソウルブラスト『ドラゴンナイトナーデル』トリーテス・パンサーを退却!

リザードソルジャーコンローのスキル!カウンターブラスト!コンローを退却!山札からグレード1のユニットを手札に加える!随竜侍女レアスを手札に!そしてレアスをコール!」

 

随竜侍女レアス  PW6000

 

ラディエント ボーテックス バーンアウト

 ナーデル   レアス    コンロー

 

「コンローのブースト、バーンアウトでヴァンガードにアタック!

レアスのスキルでこっちのリアガードが多いため、ヴァンガードを竜炎(ブレイズ)

ナーデルのスキル!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態なら、カウンタチャージ、パワープラス4000!」

 

「ジェネレーションガード!!全智竜アルミラージ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ブラッシング・キトゥン(治)』

 

全智竜アルミラージ  SH15000

 

「スキル発動!ソウルブラスト『トリーテス・パンサー』手札から2枚選ぶなり。クレヨン・タイガーとゴーホーム・トードをスペリオルコール!」

 

ゴーホーム・トード  PW9000

 

「リアガード2体を選んで抵抗(レジスト)獲得、アタックしてもヒットされないなり!」

 

「ちっ・・・、レアスのブースト、ボーテックス・デザイアでヴァンガードにアタック!

ボーテックスのスキル。たいして意味ないけど、Gゾーンのドラゴニック・ブレードマスター"戴天"を表にして、スキル獲得させる」

 

「完全ガードなり!『矛盾教官シェルマスター』(コスト『カスタネット・ドンキー(引)』)」

 

ボーテックスは真紅の炎を生成し、キャスパリーグ目掛けて放ったが、全てを防いでしまうシェルマスターの甲羅の盾によって防がれる。

 

「ちょこざいな・・・。トリプルドライブ『ドラゴニック・オーバーロード"TheЯe-birth(ザ・リバース)"』セカンドチェック『ドラゴンナイトナディーム』サードチェック『ガトリングクロー・ドラゴン』ドロートリガー!パワーはラディエントに!1枚ドロー!

レアスのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『ドラゴニック・バーンアウト』ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態なら手札に戻る。ナーデルののブースト、ラディエントでヴァンガードにアタック!

ラディエントのスキル!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態なら、相手の空いているリアガードサークル1つにつき、パワープラス2000!合計でパワープラス4000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ポリッシュ・ペンギン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードなり!」

 

「ちっ、ターンエンド」

 

PW16000➡PW11000+SH15000=26000

PW32000➡PW11000(完全ガード)

PW31000➡PW11000(+5000)  アリスの手札6枚 山札28枚  マンネンのダメージ4枚(裏1枚)

 

「吾輩のターン!スタンド&ドロー!ふふふ、ここからが吾輩のオンステージなりよ!」

 

「いよいよ来るぞ、田中氏の最高の技が」

 

「どきどき・・・」

 

「いくなりよ!ブレイクライド!特別名誉博士シャソバージュ!!」

 

特別名誉博士シャソバージュ  PW11000

 

「シャソバージュのスキル!シャノアールからライドした時、手札にある特別名誉博士のグレード3を捨てるなり!特別名誉博士シャノアール!そして、Gゾーンの全智竜キャスパリーグか、永世教授ブラマナンダにストライドできるなり!」

 

「何⁉」

 

「ストライドジェネレーション!!!永世教授ブラマナンダ!!!」

 

ジェネレーションゾーン

 

永世教授ブラマナンダ  PW26000  ハーツ『特別名誉博士シャソバージュ』

 

「シャノアールのブレイクライドスキル!ブラマナンダにパワープラス10000なり!そしてリアガードがヴァンガードにアタックした時、他のリアガードにパワープラス4000を与えるなり!」

 

「ブレイクライドの能力まで与えられるのですか⁉」

 

「しかもGユニット相手に⁉」

 

「ふふふ、これぞ、ブレイクストライドジェネレーションなり!!

ゴーホームのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『特別名誉助手みけさぶろー』後列からアタックが可能になったなり!」

 

  R   ブラマナンダ  クレヨン

ゴーホーム   R    みけさぶろー

 

 

「ゴーホームでヴァンガードにアタックなり!

ブレイクライドスキルでみけさぶろーにパワープラス4000なり!」

 

「みけさぶろーに振りましたよ!」

 

「ブーストならディナイアル・グリフォンの餌食にならずに済むから、適切な判断だね」

 

「ノーガード」

 

「ブラマナンダでヴァンガードにアタックなり!

ブラマナンダのスキル!カウンターブラスト、Gゾーンのブラマナンダを表に!吾輩の手札から、Gゾーンと同じ枚数分選んでコールすることができるなり!ぐるぐるダックビルをコールなり!」

 

ぐるぐるダックビル  PW7000

 

「ダックビルのスキル!みけさぶろーに退却した時、1枚ドローするスキルを得るなり!」

 

「完全ガード!『随竜侍女レアス』(コスト『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』)」

 

ブラマナンダは耳につけている機械で超音波をブレードマスターに放つ。そこにレアスが現れ、超音波を中和させていった。

 

「トリプルドライブ『ルーラー・カメレオン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てクレヨン・タイガーに!セカンドチェック『矛盾教官シェルマスター』サードチェック『ウォータリング・エレファント(醒)』スタンドトリガー!ゴーホームをスタンドさせパワープラス5000!ダックビルでヴァンガードにアタックなり!

ブラマナンダのスキルで自身にパワープラス4000なり!

ブレイクライドスキルでゴーホームにパワープラス4000なり!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ゴーホームでヴァンガードにアタック!スキルでみけさぶろーにパワープラス4000!」

 

「インターセプト!『ラディエント・ドラゴン』」

 

「みけさぶろーのブースト、クレヨン・タイガーでヴァンガードにアタック!

スキル発動!カウンターブラストでゴーホームをスタンド!パワープラス4000なり!

さらにブレイクライドスキルでみけさぶろーにパワープラス4000!」

 

「ジェネレーションガード!!炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マザーオーブ・ドラゴン(治)』

 

炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン  SH15000

 

「スキル発動!カウンターブラストを払って、相手の攻撃しているリアガードを退却!」

 

「やはりみけさぶろーに振って正解なりな!ゴーホームでヴァンガードにアタック!

ブレイクライドスキルでみけさぶろーにパワープラス4000なり!」

 

「ガード!『スプリットバーン・ドラゴン(☆)」

 

「ターンエンドなり。ブラマナンダのスキルでダックビルは退却して1枚、ブレイクライドスキルでみけさぶろーとゴーホームは退却し5枚、さらにぐるぐるダックビルのスキルで1枚、クレヨン・タイガーのスキルで1枚、合計で8枚ドローなり!」

 

PW9000➡PW11000

PW36000➡PW11000(完全ガード)

PW11000➡PW16000(+5000)

PW17000➡PW16000+SH5000=21000

PW31000(退却により無効)➡PW16000+SH15000=31000

PW21000➡PW16000+SH10000=26000  マンネンの手札11枚 山札18枚  アリスのダメージ5枚(裏3枚)

 

「トリプルドライブと合わせて、田中君の手札は11枚、守りは固いですよ~♪」

 

「パワーアップしてリアガードを退却させる代わりにその補助を行う・・・グレートネイチャーの基本的戦法だからな」

 

「ユイちゃん・・・」

 

「アリス、相当追い詰められてるね」

 

相手の手札を見て、アリスは苦虫を嚙み潰したような表情になる。

 

(負けない・・・負けてたまるか!僕のプライドにかけて絶対に・・・勝つ!!)

 

アリスは闘志の炎を纏わせ、コストを支払っていく。

 

「真紅の炎よ!!刃に纏いて、我が望む未来を切り開け!!ストライドジェネレーション!!!!覇天皇竜ドラゴニック・オーバーロード"The Ace(ジ エース)!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ブレードマスター』グレード3

 

覇天皇竜ドラゴニック・オーバーロード"The Ace(ジ エース)"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター』

 

「コンローのスキル!コンローを退却して、オーバーロード"The Ace(ジ エース)"にスキル獲得!

"The Ace(ジ エース)"のスキル!カウンターブラスト(2)!Gゾーンの"The Ace(ジ エース)"を表に!スキル獲得!ドラゴンナイトナディーム、英気の炎アエトニキをコール!」

 

ドラゴンナイトナディーム  PW9000

英気の炎アエトニキ  PW7000

 

ナディーム エース バーンアウト

ナーデル   R  アエトニキ

 

「アエトニキのブースト、バーンアウトでヴァンガードにアタック!

ナディームのスキルでヴァンガードを竜炎(ブレイズ)

ナディームのスキル!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態でパワープラス2000!」

 

「ノーガードなり!ダメージチェック『矛盾教官シェルマスター』」

 

「"The Ace(ジ エース)"でヴァンガードにアタック!

コンローのスキルでカウンタチャージ(2)!」

 

「完全ガードなり!『矛盾教官シェルマスター』(コスト『カスタネット・ドンキー(引))』」

 

オーバーロード"The Ace(ジ エース)"はシャソバージュに真紅の炎の大剣を振るうが、シェルマスターによって防がれる。

 

「ツインドライブ『プロテクトオーブ・ドラゴン』セカンドチェック『マザーオーブ・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはナディームに!

"The Ace(ジ エース)"のスキル!手札1枚と、ドラゴニック・オーバーロード"TheЯe-birth(ザ・リバース)"を捨てて、ヴァンガードをスタンド!パワープラス5000!もう1度ヴァンガードにアタック!

コンローのスキルでカウンタチャージ(2)」

 

「もう1度完全ガードなり!『矛盾教官シェルマスター』(コスト『ウォータリング・エレファント(醒)』)」

 

"The Ace(ジ エース)"は追撃といわんばかりにもう1度大剣を振るうが、またもシェルマスターの甲羅の盾で防がれる。

 

「完全ガードが2枚も⁉」

 

「でも、あれだけ多くのカードを引いたんだ。あってもおかしくはないよ」

 

「くそ!ツインドライブ『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ナディームに!セカンドチェック『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ナディームに!ナーデルのブースト、ナディームでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ルーラー・カメレオン(☆)』ジェネレーションガード!!永世教授クンダリーニ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ブラッシング・キトゥン(治)』

 

永世教授クンダリーニ  SH15000

 

「この・・・っ!ターンエンド・・・っ!」

 

PW16000➡PW11000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW34000➡PW11000+SH25000=36000  アリスの手札3枚 山札21枚  マンネンのダメージ5枚(裏1枚)

 

「アリスちゃん!冷静に!頭に血を上らせちゃダメですよ!」

 

「・・・・・・」

 

「さぁ、そろそろとどめをささせてもらうなり!ストライドジェネレーション!!!全智竜マーナガルム!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『特別名誉博士シャノアール』

 

全智竜マーナガルム  PW26000

 

「リーダー・ピッグ、トリーテス・パンサー、シャソバージュ、みけさぶろーをコール!

マーナガルムのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのマーナガルムを表に!Gゾーン表のGユニットが2枚以上なので、トリーテスとシャソバージュにパワープラス4000なり!これで選ばれたユニットはパワーが20000以上で手札からグレード1でガードできないなり!」

 

トリーテス マーナガルム シャソバージュ

 ピッグ    R    みけさぶろー

 

「マーナガルムでヴァンガードにアタックなり!」

 

「ヴァンガードになら・・・完全ガード!『プロテクトオーブ・ドラゴン』(コスト『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』)」

 

マーナガルムはブレスをブレードマスター目掛けて放った。そこにプロテクトオーブが現れてブレスを反射させる。

 

「今の吾輩なら、トリガーを感じ取れるなり!トリプルドライブ『ゴーホーム・トード』セカンドチェック『ルーラー・カメレオン(☆)クリティカルトリガー!効果は全てシャソバージュに!『ポリッシュ・ペンギン(☆)』クリティカルトリガー!パワーはシャソバージュに、クリティカルはトリーテスに!リーダー・ピッグのブースト、トリーテスでヴァンガードにアタックなり!

トリーテスのスキル!シャソバージュにパワープラス4000なり!」

 

「このぉ!!ガード!『ドラゴンナイトジャンナット』インターセプト!『ドラゴニック・バーンアウト』」

 

「これで終わりなり!みけさぶろーのブースト、シャソバージュでヴァンガードにアタックなり!」

 

「なめるなぁ!勝つのは僕だぁ!!」

 

シャソバージュの放った強大な魔力はブレードマスター目掛けて向かっていく。ブレードマスターは強大な魔力に包まれていった。

 

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW25000➡PW11000+SH15000=26000

PW36000➡PW11000

 

ダメージチェック『ドラゴニック・オーバーロード』『バーサークロード・ドラゴン』

 

アリスのダメージ6枚 マンネンのダメージ5枚  勝者マンネン

 

「はい、勝ったのはアイドル観察研究部の田中マンネン君。これで大将戦に持ち越しになったぞー」

 

「やったなり!」

 

「見事だ!見事だぞ田中氏!」

 

「やりましたね♪」

 

「・・・・・・」

 

アリスはファイトが終わるとせっせとデッキを片付ける。そこにマンネンが声をかける。

 

「なかなかスリリングな経験ができたなり!感謝するなり!」

 

「・・・そりゃどうも」

 

アリスは一言そう言い、ドリームハーツのところではなく、1階の方へ向かっていく。

 

「アリスちゃん⁉どこに行くんですか⁉」

 

「帰る」

 

「ええ⁉ちょ、ちょっと待ってください!!」

 

帰ろうとするアリスを止めようとアンが追いかける。

 

「はい、じゃあ大将戦に入りますんでちゃっちゃと・・・」

 

「すみません!少しだけ時間をくれませんか⁉5分、いや、2分程度でいいんです!」

 

ユイの言葉を聞いて店長は少し考え、アキに視線を向ける。アキは首を縦に頷く。

 

「・・・ちょっとトイレ行ってくる。その間に面倒事でも解決したら?」

 

「あ、ありがとうございます!すぐに戻りますので!」

 

店長から試合までの猶予が与えられ、ユイはアリスとアンを追いかけていく。

 

 

カードショップ魁の入り口、アリスは本当に帰ろうとして、アンがそれを止める。

 

「ちょ、ちょっと待ってください!」

 

「・・・何?今機嫌が悪いんだけど?」

 

「1回負けたくらいでそんなに怒らないでください!この敗北はまた次の機会に生かせばいいじゃないですか!アリスちゃんは強い!またファイトすればきっと・・・」

 

アンがアリスを何とか説得しようとしている。そこにユイが追い付いてきた。

 

「・・・あのさ、僕がどんな気持ちで勝負に挑んでるかわかる?最初にあれだけ大口叩いておいて、追い詰められて、しかも負けた。おかげで僕のプライドはズタズタ。今の僕の気持ち君たちには理解できる?プロの君らにはわからんだろう?」

 

「・・・まだ負けたわけじゃないよ」

 

「ん?」

 

アリスの皮肉を含んだ言葉にユイが静かに反論する。

 

「ファイトにはその人間の全てが現れる・・・普及協会にいる本部長の口癖でね。アリスのファイトを見て、どんな人間なのか、わかったような気がする。ものすごくプライドが高くて、度がつくほどの負けず嫌い。そして・・・チームのために頑張ってくれたこと」

 

「・・・さっきから何が言いたいわけ?」

 

「私がこれだけのことを理解したんだ。だから、これから私の大将戦をよく見てほしい。そこで伝えたいことを全部伝えるし、言いたいことは、ファイトで語る。だから、最後まで残ってほしいんだ」

 

「・・・・・・ちっ、何言いたいのかわからないまま帰ったらもやもやするだけか・・・」

 

アリスは舌打ち混じりながらも、カードショップ魁に戻っていった。

 

「すみません、わざわざ・・・」

 

「いいっていいって。さ、私たちも急いで戻ろう」

 

ユイとアリスも急いで魁へと戻っていく。

 

 

ドリームハーツが魁の2階に戻ってきた時には、その場に店長はおらず、アキがすでにファイトできる状態になっていた。

 

「おお、戻ってきたか。店長が先に戻ってきたらファイトを始めておいてだそうだ。あの人は気まぐれなところが多いからな」

 

「はは・・・相変わらずですね」

 

「アリス、私のファイト、よーく見ておいて」

 

「はいはい、見ててやるから」

 

ユイは堂々とファイトテーブルに移動し、ファイトできる準備をする。準備を終えたら、アキと対峙をする。カードショップ魁のショップ大会の大将戦が始まろうとしていた。

 

to be continued…




アン「アリスちゃん、負けた後とても機嫌が悪そうでしたね」

ユイ「うん。まぁ、負けたくないって気持ちは理解できなくもないけどさ」

アン「それに、これにはU20【アンダートゥエンティ】の出場もかかっていましたし、余計にピリピリさせてたんじゃあ・・・」

ユイ「でも、ヴァンガードは勝ち負けだけじゃない。アリスはそれをまだ知らないだけなんだ。その事を私のファイトで伝わってくれたらいいんだけど・・・」

アン「それだけじゃないんですよね?アリスちゃんに伝えたいことというのは」

ユイ「うん。このファイトで、伝えたいことを感じ取ってもらえるといいな」

TURN132「大将戦!ユイVSアキ」


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大将戦!ユイVSアキ

ヴァンガ情報局にて、スターゲートの国家のみを収録したパックと聞いて、喜びでいっぱいになりました。これでまたディメポを強化できるし、ゼロスドラゴンの能力も・・・楽しみです。

さて、今回でオリジナル回は終了です。

U20【アンダートゥエンティ】の出場権はどちらの手に!

それではどうぞ!


カードショップ魁の1階の販売エリアのところにトイレがある。店長がトイレから出て、洗った手をハンカチで拭いている。そうしていると、ショップに1人の女性が入ってくる。

 

「ん?おぉ、これはこれは。いつもご支援、及び私の店をご贔屓していただき、感謝しておりますよ。マリン・ソランベルジュお嬢様」

 

その女性の名はマリン・ソランベルジュ。ソランベルジュ家の継承者にして、アキの姉にあたる人物だ。

 

「アキは2階ですか?」

 

「はい。今ショップ大会の大将戦が開かれているところです」

 

「そう、わかりましたわ」

 

マリンは堂々とショップの2階へと上がっていく。店長も後をついていくような感じで2階に上がっていく。

 

 

 

TURN132「大将戦!ユイVSアキ」

 

 

 

2階にあるファイトエリアにて、ショップ大会が開かれている。中堅戦でアイドル観察研究部のマンネンがアリスのクランとの相性によって、見事勝利し、アリスが敗北した。ついに迎えた大将戦、ドリームハーツの大将、ユイとアイドル観察研究部のアキが対峙している。

 

「そういえば、こうしてアキさんとファイトするのは、これが初めてですね」

 

「そうですね~、ユイちゃんもチームで忙しかったから、なかなかファイトできませんでしたし~」

 

お互いFV(ファーストヴァンガード)を設置し、いつでもファイトできる状態になる。

 

「全力で行きますよ、アキさん!」

 

「よろしくお願いしますね~♪」

 

U20(アンダートゥエンティ)の出場をかけてのショップ大会のファイトもこれが最後。全員を息をのんで見守っている。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

Duo(デュオ)寄り添う微睡(コットン・スリーパー)イチカ!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ  PW5000

 

Duo(デュオ)寄り添う微睡(コットン・スリーパー)イチカ  PW5000

 

「大先輩がんばるなり!」

 

「大先輩なら必ず勝利を!」

 

「ユイちゃん!必ず勝てると信じています!」

 

「・・・・・・」

 

ギャラリーがそれぞれを応援している中、アリスはただじっとファイトを見守っている。

 

「私の先攻です~。ドロ~。Duo(デュオ)気まぐれ猫(カプリス・キャッツ)マジョーナちゃんに、ぷわぷわライド~。イチカちゃんは移動して~、ターンエンドです~」

 

Duo(デュオ)気まぐれ猫(カプリス・キャッツ)マジョーナ  PW7000

 

R マジョーナ R

R  イチカ  R  アキの手札5枚 山札43枚

 

「ぷ、ぷわぷわライド・・・?」

 

「来たなり!大先輩のぷわぷわライド!」

 

「これぞ、ゆるふわ系にこそふさわしいライドだ!」

 

「・・・バカじゃないの?」

 

アンはアキのライドに戸惑い、アイドル観察研究部のメガネ男子は尊敬の眼差しを向ける。アリスは辛辣な言葉を発する。

 

「私のターン!ドロー!ライド!イニグマン・ブラン!グランホープは移動!」

 

イニグマン・ブラン  PW7000

 

R  ブラン   R

R グランホープ R

 

「グランホープのブースト、イニグマン・ブランでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「ドライブチェック『イニグマン・ブラン』」

 

「ダメージチェック『Duo(デュオ)海流曲芸(ストリートショータイム)ペイトーニャ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW7000  ユイの手札6枚 山札42枚  アキのダメージ1枚

 

「私のターンです。ドロ~。Duo(デュオ)白泡の甘蜜(クリーミィ・カラメル)コロネちゃんにぷわぷわライド~」

 

Duo(デュオ)白泡の甘蜜(クリーミィ・カラメル)コロネ  PW9000

 

R コロネ R

R イチカ R

 

「イチカちゃんのブーストで、コロネちゃんでヴァンガードにアタックです」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『Duo(デュオ)竜宮撫子ミナモ』」

 

「ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「ターンエンドです」

 

PW14000➡PW7000  アキの手札6枚 山札40枚  ユイのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!イニグマン・ヘルム!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバーをコール!」

 

イニグマン・ヘルム  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

 

グランボルバー  ヘルム   R

   R    グランホープ R

 

「グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです。ダメージチェック『Duo(デュオ)理想の妹(トゥルーシスター)メーア』」

 

「グランホープのブースト、イニグマン・ヘルムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランベレー』」

 

「ダメージチェック『Duo(デュオ)灯火のメロディチグリス(引)』ドロートリガーです。パワーはコロネちゃんに、1枚ドローします」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000

PW14000➡PW9000(+5000)  ユイの手札6枚 山札39枚  アキのダメージ3枚

 

「私のターンです。スタンド&ドロ~。Duo(デュオ)永遠の妹(エターナル・シスター)メーアちゃんにぷわぷわライド~」

 

Duo(デュオ)永遠の妹(エターナル・シスター)  PW11000

 

Duo(デュオ)竜宮撫子ミナモちゃん、Duo(デュオ)恋の切り札(ラブジョーカー)チュリムちゃん、マジョーナちゃんをコール」

 

Duo(デュオ)竜宮撫子ミナモ  PW9000

Duo(デュオ)恋の切り札(ラブジョーカー)チュリム(☆)  PW4000

 

マジョーナ メーア ミナモ

チュリム  イチカ  R

 

「ミナモちゃんでヴァンガードにアタックです」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「イチカちゃんのブースト、メーアちゃんでヴァンガードにアタックです」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『Duo(デュオ)気まぐれ猫(カプリス・キャッツ)マジョーナ』セカンドチェック『Duo(デュオ)グランパスターンシャノン(☆)』クリティカルトリガーです。パワーはマジョーナちゃん、クリティカルはメーアちゃんに」

 

メーア(アキ)の歌に応じて、海の水が意思を持ったように動き、その水が螺旋のようになり、イニグマン・ヘルムに攻撃をした。

 

「くぅ!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランベレー』『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』」

 

「チュリムちゃんのブースト、マジョーナちゃんでヴァンガードにアタックです」

 

「ノーガード。ダメージチェック『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』」

 

「ターンエンドです」

 

PW9000➡PW9000+SH100000=19000

PW16000➡PW9000

PW16000➡PW9000  アキの手札6枚 山札34枚  ユイのダメージ4枚

 

「よし!大先輩がリードしたぞ!」

 

「さすがは大先輩なり!感動のあまり涙が出るなり!」

 

「大丈夫です!落ち着いていきましょう!」

 

「・・・・・・」

 

「スタンド&ドロー!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター!!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター  PW11000

 

「・・・よし、ここは・・・ストライドジェネレーション!!!超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)ギルトディガー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グレード3

 

超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)ギルトディガー  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

「ギルトディガーのスキル!Gゾーンの鋼闘機(メタルボーグ)の名のつくGユニット、ヘヴィデュークを表に!鋼闘機(メタルボーグ)のハーツが1枚なら、山札からレギオンできるカードを1枚選んで、そのカードをレギオンしているハーツカードとして置くことができる!ウルバスターをハーツカードに置く!そしてシャッフルした後に1枚ドロー!」

 

「これでストライドの消費分を補い、次のターンでレギオンしている状態となりました!」

 

「コール!イニグマン・ブラン!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランベレー!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランベレー  PW8000

 

「グランボルバーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー15000以上!カウンターブラストを払って、グランボルバーとグランベレーにパワープラス4000!」

 

グランボルバー ギルトディガー グランベレー

   R    グランホープ   ブラン

 

「グランボルバーでミナモにアタック!」

 

「ガードです『Duo(デュオ)グランパスターンシャノン(☆)』」

 

「グランホープのブースト、ギルトディガーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「トリプルドライブ『イニグマン・カーム』セカンドチェック『イニグマン・ヘルム』サードチェック『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』ドロートリガー!パワーはグランベレーに!1枚ドロー!」

 

ギルトディガーは4つのタイヤでメーア(アキ)に攻撃する。攻撃を喰らったメーア(アキ)は吹っ飛んだが、海に潜り態勢を立て直す。

 

「きゃっ!ダメージチェック『がんばる才能シャンディー』」

 

「イニグマン・ブランのブースト、グランベレーでミナモにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!波間の美唱(セイレスメドレー)ナージャ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『Duo(デュオ)トロピカルヒーラーメジェルダ(治)』

 

波間の美唱(セイレスメドレー)ナージャ  SH15000

 

「ナージャちゃんのスキル発動です。手札にあるがんばる才能シャンディーちゃんを相手に見せます。みせたカードと同じグレードのユニットがいるなら、シールドプラス5000です」

 

「ミナモは退却させたかったんだけどなぁ・・・まぁいいや。ターンエンド!」

 

PW13000➡PW9000+SH10000=19000

PW31000➡PW11000

PW24000➡PW9000+SH20000=29000  ユイの手札7枚 山札29枚  アキのダメージ4枚

 

「それじゃあ私のターンですね~。スタンド&ドロ~」

 

アキがスタンドフェイズとドローフェイズを終わらせると、ファイトを見守っていたファイターたちがざわめき始めている。

 

「おい、あれって・・・」

 

「もしかして、マリン・ソランベルジュじゃね?」

 

「いやいや、お嬢様がここに来るわけねぇだろ?」

 

「ううん、あの人、絶対にマリンさんだって!ソランベルジュ家の!」

 

ファイターたちが振り向いている先には、確かにマリンがそこにいる。

 

「マリさん⁉」

 

「お姉さま!」

 

アキのお姉さまという発言にアイドル観察研究部のメガネ男子とアンは目を見開く。

 

「お姉さま・・・という事はもしかしなくとも・・・⁉」

 

「オーマイガー!大先輩の姉君なりかーー!!?」

 

「あの人がソランベルジュ家の継承者の・・・」

 

「そんな奴がどうしてここに・・・?」

 

周りのギャラリーにマリンは気にした様子はなく、堂々としている。

 

「私のことはお気になさらず、そのままファイトを続けなさい」

 

「は、はい!」

 

「わかりました、お姉さま!」

 

マリの言われた通り、ファイトを続行するユイとアキ。

 

「お姉さまの前です!恥ずかしい格好は見せられませんね!ストライドジェネレーション!!Duo(デュオ)空前絶後の妹(アブソリュートシスター)メーア!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『がんばる才能シャンディー』グレード1+2

 

Duo(デュオ)空前絶後の妹(アブソリュートシスター)メーア  PW26000  ハーツ『Duo(デュオ)永遠の妹(エターナル・シスター)メーア』

 

「手札にあるDuo(デュオ)海流曲芸(ストリートショータイム)ペイトーニャちゃんのスキル!カウンターブラスト(Duo(デュオ))手札のペイトーニャちゃんをドロップゾーンへ。Duo(デュオ)のグレード2のユニットを手札に戻します。ミナモちゃんを手札に。山札から同名のユニットであるミナモちゃんを手札に加えて手札1枚を選んで捨てます。

チュリムちゃんのスキル!ヴァンガードがDuo(デュオ)のため、カウンターブラストを払って、山札の下に置きます!山札から戻した同名カード、ミナモちゃんを手札に加えます!

Duo(デュオ)空前絶後の妹(アブソリュートシスター)メーアちゃんのスキル!ハーツがメーアちゃんなので、ソウルブラスト『Duo(デュオ)気まぐれ猫(カプリス・キャッツ)マジョーナ』Duo(デュオ)の名のつくリアガードを手札に戻します。マジョーナちゃんを手札に戻します。そして山札から、Duo(デュオ)理想の妹(トゥルーシスター)メーアちゃんを手札に加えます。

さらに、手札にある3枚のミナモちゃんを公開します!全部同名ユニットなので、山札からDuo(デュオ)永遠の妹(エターナル・シスター)メーアちゃんを手札に加えます」

 

「これで相手はストライドコストだけでなく、メーアのスキルを使う手筈も整ったという訳ですか」

 

(こんな状況下でも、君はまだ楽しいって言えるのか?僕には・・・無理だ)

 

「マジョーナちゃんのスキル!手札に戻った時、Duo(デュオ)のヴァンガードがいるので、

ミナモちゃんを2人、マジョーナちゃんをコール!

イチカちゃんのスキル!ソウルへ!Duo(デュオ)のヴァンガードがいるので、Duo(デュオ)の名のつくリアガード、マジョーナちゃんを手札に戻します。

ミナモちゃんのスキル!リアガードが手札に戻されたなら、カウンターブラストを払って、パワープラス5000!

もう1人のミナモちゃんにも同じスキルを!パワープラス5000!

マジョーナちゃんのスキル!カウンタチャージ!マジョーナちゃんをコール!」

 

 ミナモ  メーア ミナモ

マジョーナ  R   R

 

「右のミナモちゃんでヴァンガードにアタックです」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

Duo(デュオ)空前絶後の妹(アブソリュートシスター)メーアちゃんでヴァンガードにアタックです!」

 

「完全ガード!『イニグマン・カーム』(コスト『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』)」

 

メーア(アキ)は渦潮を纏って、シンバスターに体当たりをしようとしたが、イニグマン・カームが進行を妨げた。

 

「トリプルドライブ『Duo(デュオ)寄り添う微睡(コットン・スリーパー)イチカ』セカンドチェック『PR♥ISM‐Duo(プリズムデュオ)アリア』サードチェック『Duo(デュオ)恋の切り札(ラブジョーカー)チュリム(☆)』クリティカルトリガーです。効果は全て左のミナモちゃんに!マジョーナちゃんのブースト、ミナモちゃんでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!イニグマン・パトリオット!!」

 

ジェネレーションゾーン  『オペレーターガールエリカ(治)』

 

イニグマン・パトリオット  SH15000

 

「スキル発動!攻撃しているユニットのパワーが20000以上でシールドプラス5000!」

 

「ターンエンドです」

 

PW14000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW26000➡PW11000+SH20000=31000  アキの手札8枚 山札26枚  ユイのダメージ4枚(裏1枚)

 

「やりましたね。今度はこちらの番ですよ!ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスリード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスリード  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

「グランボルバーの超爆(バースト)!カウンターブラストを払って、グランボルバーとグランベレーにパワープラス4000!

グランベレーのスキル!ソウルブラスト『イニグマン・ヘルム』超爆(バースト)持ちのヴァンガードに自身のパワーを与える!パワープラス12000!

エクスリードのスキル!Gゾーン裏のエクスギャロップを表に!イニグマン・ブランをレストして、エクスリードにパワープラス4000!オペレーターガールリンカをコール!」

 

オペレーターガールリンカ(醒)  PW4000

 

「リンカのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー20000以上!リンカをソウルへ!1枚ドロー!さらにパワー35000以上なら、超爆(バースト)持ちのヴァンガードにドライブチェックでグレード3が出た時、守護者(センチネル)を退却させ、ヒットしないを無効にさせる!グランボルバーをコール!グランボルバーの超爆(バースト)!2体のグランボルバーにパワープラス4000!

グランホープのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー25000以上!グランホープをレストして、エクスリードにパワープラス4000!ヴァンガードのパワー35000以上!グランホープをソウルに入れて、1枚ドロー!カウンタチャージ!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークルをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル  PW7000

 

「グランヴィークルのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー15000以上!自身にパワープラス4000!」

 

グランボルバー  エクスリード  グランボルバー

グランヴィークル   R     ブラン(レスト)

 

「イニグマン・ブランのスキル!アタックステップ開始時、ソウルへ!カウンタチャージ!右のグランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『Duo(デュオ)竜宮撫子ミナモ』」

 

「エクスリードでヴァンガードにアタック!

ドロップゾーンにあるイニグマン・カームのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!超爆(バースト)超爆(バースト)能力のヴァンガードがアタックした時、パワーが40000以上ならカウンターブラスト!ソウルブラスト『オペレーターガールリンカ(醒)』イニグマン・カームを手札に!そして、パワー45000以上なら、カウンタチャージ!」

 

「これでユイさんは次の攻撃も安定して守れますわね」

 

「完全ガードです!『PR♥ISM‐Duo(プリズムデュオ)アリア』(コスト『Duo(デュオ)白泡の甘蜜(クリーミィ・カラメル)コロネ』)」

 

エクスリードがメーア(アキ)に向かって剣を振り下ろそうとした時、水しぶきが上がる。水しぶきの場所にアリアがメーア(アキ)を守る。

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』セカンドチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』サードチェック『オペレーターガールエリカ(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーは左のグランボルバーに!」

 

「ああ!グレード3が出ません!」

 

「グランヴィークルのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです。ダメージチェック『PR♥ISM‐Duo(プリズムデュオ)アリア』」

 

「ターンエンド!」

 

PW13000➡PW11000+SH5000=16000

PW46000➡PW11000(完全ガード)

PW33000➡PW11000  ユイの手札5枚 山札23枚  アキのダメージ5枚(裏2枚)

 

「いいなりよ!このターンで決めてしまうなり!」

 

「コストは十分にある!いけるぞ!」

 

「ストライドジェネレーション!!!Duo(デュオ)無窮の瞳(エバーラスティング)リィト!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『Duo(デュオ)永遠の妹(エターナル・シスター)メーア』グレード3

 

Duo(デュオ)無窮の瞳(エバーラスティング)リィト  PW26000  ハーツ『Duo(デュオ)永遠の妹(エターナル・シスター)メーア』

 

「さぁ、フィナーレの時間ですよ!ミナモちゃん、イチカちゃん、チュリムちゃんをコール!

イチカちゃんのスキル!ソウルへ!マジョーナちゃんを手札に戻します。

チュリムちゃんのスキル!カウンターブラストを払って、チュリムちゃんを山札の下へ!山札からマジョーナちゃんを手札へ!

マジョーナちゃんのスキル!カウンタチャージ!さらに手札3枚のマジョーナちゃんをみせて、もう1度カウンタチャージ!

ミナモちゃんのスキル!カウンターブラストを払って、ミナモちゃんにパワープラス5000!そして、手札に戻ったマジョーナちゃん3枚をみせて、カウンタチャージ!

もう1体のミナモちゃんにもカウンターブラストを払って、パワープラス5000!カウンターチャージ!」

 

ミナモ リィト ミナモ

 R   R   R

 

「右のミナモちゃんにヴァンガードにアタックです!」

 

「インターセプト!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

Duo(デュオ)無窮の瞳(エバーラスティング)リィトちゃんでヴァンガードにアタックです!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『Duo(デュオ)魂の共鳴(ソウルフルレディー)セレンガ(醒)』スタンドトリガー!右のミナモちゃんをスタンドして、パワープラス5000!セカンドチェック『Duo(デュオ)海流曲芸(ストリートショータイム)ペイトーニャ』サードチェック『Duo(デュオ)恋の切り札(ラブジョーカー)チュリム(☆)』クリティカルトリガーです!パワーは左のミナモちゃん、クリティカルはリィトちゃん!」

 

リィト(アキ)は海を操り、水はシンバスターに槍のように貫いた。

 

「ダメージチェック『コマンダーローレル』『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』」

 

「ああ!駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)がダメージに3枚も・・・」

 

「リィトちゃんのリミットブレイク!カウンターブラストと、手札から同名のユニットを3枚捨てます。手札には3枚のマジョーナちゃんがあります。これをコストにして、ヴァンガードのリィトちゃんをGゾーンの表に。GゾーンからDuo(デュオ)無窮の瞳(エバーラスティング)リィトちゃんをスタンド状態で再びストライド!!代わりに自動能力を失い、ドライブマイナス1!」

 

「そんな・・・実質ヴァンガードのスタンドと同じ状態に・・・」

 

「・・・・・・」

 

アリスはファイトの様子と、ユイの・・・まっすぐで諦めない姿勢・・・強い笑みを浮かべている姿を見て、疑問に抱く。

 

(なぜこんな状況でも諦めない?何でそんなに楽しそうなんだ?何で・・・君はそんなにもまっすぐな強さを持ってるんだ⁉)

 

「さぁ!もっと来てください!アキさん!」

 

「リィトちゃんでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『イニグマン・カーム』(コスト『イニグマン・ブラン』)」

 

リィト(アキ)は両手に渦潮を纏い、シンバスターに放つ。そこにイニグマン・カームの起こす風で添えをはじき返す。

 

「ツインドライブ『Duo(デュオ)灯火のメロディチグリス(引)』ドロートリガーです!パワーは右のミナモちゃん!1枚ドロー!セカンドチェック『Duo(デュオ)グランパスターンシャノン(☆)』クリティカルトリガーです!効果は全て左のミナモちゃんへ!」

 

「よし!1回目のリィトと合わせて4回のトリガーだ!」

 

「いける!いけるなり!」

 

「左のミナモちゃんでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!豪勇合身ジーオーファイブ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オペレーターガールエリカ(治)』

 

豪勇合身ジーオーファイブ  SH15000

 

「左のミナモちゃんでヴァンガードにアタックです!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

『凌ぎきった!!』

 

「ターンエンドです」

 

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW24000➡PW11000+SH15000=26000

PW24000➡PW11000+SH15000=26000  アキの手札6枚 山札18枚  ユイのダメージ5枚(裏1枚)

 

「・・・アキさん、やっぱりヴァンガードっていいですよね」

 

「?どうしたんですか、突然?」

 

「こうやって誰かと競い合って、勝ったりも、負けたりもする・・・。そこに絆が生まれ、笑顔が溢れていく。その瞬間が、私はたまらなく好きなんです!個人戦においても、チーム戦においても!アキさんは今、楽しいですか?」

 

「はい。私、今すっごく楽しんでいます!でも、負けるつもりはありませんよ?」

 

「はい!やるからには、全力です!!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)ギルトディガー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

「ギルトディガーのスキル!Gゾーンの鋼闘機(メタルボーグ)の名のつくGユニット、ヘヴィデュークを表に!ハーツにあるカードが2枚あるなら、ギルトディガーにパワープラス20000、クリティカルプラス1!

ソウルにあるイニグマン・ブランのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!超爆(バースト)!パワー35000以上!ギルトディガーにパワープラス4000!

もう1つソウルにあるイニグマン・ブランの超爆(バースト)!パワープラス4000!リンカをコール!

リンカの超爆(バースト)!ソウルへ!1枚ドロー!駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップをコール!」

 

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ  PW11000

 

「何ぃ⁉最後の4枚目を引いたというのか⁉」

 

「なんという運命の繋がりなりか・・・」

 

「グランボルバーの超爆(バースト)!グランボルバーとグランギャロップにパワープラス4000!イニグマン・ゼファーをコール!」

 

イニグマン・ゼファー  PW5000

 

「イニグマン・ゼファーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー10000以上!自身にパワープラス4000!そして、パワー30000以上でヴァンガードにパワープラス4000!」

 

(この子は・・・何よりもヴァンガードが大好きで・・・調子が狂うくらい明るくて・・・それでいて、強くたくましい。そのたくましさはどこから来るのかは・・・仲間の存在。仲間がいるから、この子は誰よりも強くなれ、仲間も勇気が湧いてくる・・・。あの子は・・・自分のためだけじゃなくて・・・アンや僕のために勝利へと導こうとしている)

 

ユイの言っていた意味に気付いたアリスは誰にも気づかれないように口元に笑みを浮かべる。

 

(ファイトにはその人間の全てが現れる・・・か。まったくもってその通りだ・・・。自分のためだけに動いてた自分が恥ずかしくなる・・・)

 

「いっちゃってください、ユイちゃん!!」

 

「大先輩、気張れ!!」

 

「大先輩ならきっと!!」

 

グランギャロップ ギルトディガー グランボルバー

グランヴィークル  ゼファー      R

 

「グランボルバーで左のミナモにアタック!」

 

「ノーガードです!」

 

「イニグマン・ゼファーのブースト、ギルトディガーでヴァンガードにアタック!

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップGB(3)(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー30000以上!グランギャロップにパワープラス4000!パワー60000以上!グランギャロップにクリティカルプラス1!」

 

「ジェネレーションガード!!触れ合う手と手(ハンド・イン・ハンド)レオナ!!」

 

触れ合う手と手(ハンド・イン・ハンド)レオナ  SH15000

 

「レオナちゃんのスキル!ミナモちゃんを手札に戻して、ガーディアンサークルにコール!手札に戻したユニットと同じなので、シールドプラス5000!さらにガード!『Duo(デュオ)グランパスターンシャノン(☆)』『Duo(デュオ)魂の共鳴(ソウルフルレディー)セレンガ(醒)』『Duo(デュオ)恋の切り札(ラブジョーカー)チュリム(☆)』『Duo(デュオ)灯火のメロディチグリス(引)』」

 

「トリプルドライブ!『イニグマン・ヘルム』セカンドチェック!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』サードチェック!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部、ギルトディガーへ!!」

 

ギルトディガーはメーア(アキ)を守ろうとしているガーディアンたちたちを薙ぎ払い、そのまま勢いに乗ってメーア(アキ)を吹き飛ばした。その際に水しぶきが飛び、空に虹がかかった。

 

PW13000➡PW9000

PW67000(+5000)➡PW11000+SH60000=71000

 

ダメージチェック『Duo(デュオ)閃きの音色(シャイニートーン)チコラ』

 

ユイのダメージ5枚  アキのダメージ6枚  勝者ユイ

 

あまりのファイトの展開にギャラリーが静かになった。そしてその沈黙を破ったのは店長だった。

 

「・・・えーと、勝ったのは、佐倉ユイちゃん。アイドル観察研究部が1勝で、ドリームハーツが2勝、それが意味するのは・・・ドリームハーツはU20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップに出場決定。おめでとう」

 

「・・・いぃ・・・よっしゃああああああ!!」

 

『おおおおおおおおおお!!』

 

ドリームハーツが勝利したことにより、ユイは大喜び、ギャラリーの歓声が大きくなった。

 

「ユイちゃん!やった!やりました!私たち、U20(アンダートゥエンティ)に出られるんですね⁉」

 

「う、うれしいのはわかるけど抱き着かないでよアン・・・」

 

喜びに浸り、ユイに抱き着くアン。ユイはアリスの方に視線を向ける。

 

「アリス、私の言いたいこと、わかった?」

 

「・・・一応。・・・ありがとう」ボソッ

 

最後の言葉だけ聞こえないように小声で言ったため、2人には聞こえていない。

 

「ん?最後なんて言ったの?」

 

「・・・バカって言ったんだよおたんこなす」

 

「えっ⁉ひどい!」

 

「ふふっ・・・」

 

理不尽の罵倒にユイは目開く。アリスが少しだけ頬を赤く染めてそっぽを向いてる姿から、アンは素直じゃないなと感じ取った。

 

「うおおおおおおん!U20(アンダートゥエンティ)、出たかったなりよおおおお!!」

 

「泣くな!この敗北が、僕たちを新たなる明日へと導いてくれる!そう信じるんだ!」

 

「和泉氏・・・!」

 

「田中氏・・・!」

 

メガネ男子は悔しさから妙な三文芝居を繰り広げる。アキはドリームハーツを見て微笑んでいる。そこにマリンが近づき、アキの頭を撫でる。

 

「・・・よく頑張りましたわね、アキ」

 

「お姉さま・・・えへへ・・・」

 

マリンに撫でられて、アキはうれしそうな表情になる。

 

 

ショップ大会後、閉会式を行い、ギャラリーがドリームハーツの勝利を称えていた。

 

「このショップの店長に変わりまして、私、マリン・ソランベルジュが閉会式を仕切りますわ。見事、U20(アンダートゥエンティ)の出場権を手にしたのは、ドリームハーツですわ!!」

 

パチパチパチパチ!!

 

ギャラリーから拍手が送られ、激闘を繰り広げたドリームハーツとアイドル観察研究部は握手を交わしている。

 

「アン、マサトは僕以上に強くなってるぞ。ファイトするなら、気を抜くなよ」

 

「はい。ありがとうございます、ケイスケ君」

 

「あ、天音氏・・・なぜ吾輩の手を握る力が強いなりか・・・?」

 

「腹いせ」

 

「ユイちゃん、U20(アンダートゥエンティ)、がんばってくださいね。私、ドリームハーツの優勝をお祈りしていますね♪」

 

「アキさん、ありがとうございます!」

 

「ほら、終わりの挨拶くらいあなたがやりなさいな!」

 

「わかっておりますよ。・・・めんどくせー」

 

店長はマリンに言われて終わりの挨拶をする。

 

「あー、これにてカードショップ魁のショップ大会はこれにて終了、みんなお疲れー」

 

こうしてカードショップ魁のショップ大会はドリームハーツが優勝し、U20(アンダートゥエンティ)の出場権を手にしたのであった。

 

 

ショップ大会が終わった後、ドリームハーツは近くの駄菓子屋で駄菓子を買って、それを食べている。そんな中ユイは電話がかかっているので対応をしている。

 

「アン、そのきびだんご1つちょうだいよ」

 

「いいですよ。じゃあ、あーんしてください♪」

 

「・・・これって、ある意味のギャルゲーじゃね?」

 

「ぎゃる・・・げー?」

 

アリスのゲーム単語にアンは首を傾げる。そうしてる間にユイは通話をきってラムネを口に加える。

 

「さっきかかってたのって、マモルさん?」

 

「え?うん、そうだけど・・・どうして?」

 

「いや・・・ちょっと・・・弟子入りをしようかなって思ってて・・・」

 

「「えっ・・・」」

 

アリスの言葉に2人は目を見開く。

 

「「ええええええええええええええええええ!!?」」

 

 

その夜、ストライダーズは川沿いの道のりを歩いていた。

 

昼間、カズマはストライダーズをやめるといい、納得のいかなかったクロノは廃墟ビルに向かったのだが、バッドエンドという裏ファイター集団にカズマと勘違いされ、捕まってしまった。それを知ったカズマはバッドエンドの本拠地に向かっていった。バッドエンドのボスはカズマを指名してのファイトを申し込み、クロノがやってきたカズマ本物といい、カズマが勝つと言い張った。カズマは初っ端のダメージ2のハンデと幼き頃の記憶に苦しまれるものの、クロノがカズマを信じ、それが力となったカズマが勝利を収める。最後にはタイヨウが警察を呼んでくれて、バッドエンドは捕まった。そして、今に至る。

 

「大丈夫ですか?」

 

「たいしたことねぇよ。それより、ありがとな。助かったぜ」

 

「いえ、無事で本当によかった・・・」

 

「・・・今日は・・・悪かったな」

 

カズマはクロノに視線を向け、1つの疑問をぶつける。

 

「勝てたからいいけどよ・・・お前、もしあそこで俺が負けてたら、どうするつもりだったんだ?」

 

「・・・別に、どうも。お前があんなのに負けるはずねぇってわかってたし」

 

「・・・何の勝算もなかったってのか⁉」

 

「だーかーら、お前が勝つんだって」

 

クロノの言葉に目を見開き、笑みを浮かべる。

 

「・・・たく、バカの相手は疲れるぜ」

 

「どういう意味だ⁉」

 

「どうもこうも、そのままの意味だよ」

 

カズマはクロノとタイヨウの前を通っていく。

 

「・・・明日、キャピタル1号店のショップ大会、10時からだ。待ってるぜ」

 

クロノの言葉を聞いて、カズマは走ってその場を去っていった。クロノとタイヨウは追いかけず、ジッとその背中を見ているのであった。

 

to be continued…




アリス「あの子って何かと強引っていうかさ、不思議な子だよね。なんていうかこう・・・とにかく不思議なんだ」

アン「なんとなくわかります。ユイちゃんはたまに理解が追い付かないことをします。でも、それもみんな友達や仲間を思っての行動ばかりなんです。そんなユイちゃんの友達でいるのが、私にとって誇りなんです」

アリス「そういえばアンってあの子の親友なんだって?具体的にはどんなことを知ってるわけ?」

アン「そうですねぇ・・・ユイちゃんの寝顔がかわいかったり、ユイちゃんは友達を作るのがとてもうまかったり、それからそれから・・」

アリス「OKわかった・・・それ以上聞いたら頭がおかしくなりそうだからそのへんでいい。十分わかったから・・・」

TURN133「最後のチャンス」


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最後のチャンス

29日の大ヴァンガ祭・・・最高でした。

アルティメットステージを見たり、いろんな人とファイトしたり、ライブで盛り上がったりと、もういう事なしです。最高に楽しめました。

さて、今回はストライダーズのファイトですが、先鋒戦、中堅戦、大将戦と分けさせていただきます。

それではどうぞ!


カードキャピタル1号店では、U20(アンダートゥエンティ)の出場をかけたショップ大会だからか、ファイターたちがたくさんいる。そんな中、ストライダーズのクロノとタイヨウはいつまでたっても来ないカズマを待っていた。

 

「・・・出ないです・・・」

 

「そうか・・・」

 

「カズマさん、どうしたんだろう・・・」

 

タイヨウはカズマに電話を入れているが、まったく応答しなかった。

 

「道に迷ってるかもしれません。僕ちょっと見てきます」

 

タイヨウはカズマを少し探しに向かう。そこに、1号店に拠点を移しているトリニティドラゴンとすれ違う。

 

「なんだ?遅刻してる奴がいるのかよ?」

 

「そんなんで大丈夫なんですかねぇ?」

 

「しんぱーい」

 

「・・・うるせぇ」

 

トリニティドラゴンのからかいにクロノはそう言い返した。

 

 

 

TURN133「最後のチャンス」

 

 

 

ショップ大会の時間が経ち、参加者たちは店内へと集まる。クロノとタイヨウも店内へと入るが、カズマはまだいない。ショップ大会の説明と対戦表の発表をカードキャピタルのオーナー、戸倉ミサキとカードキャピタルのアルバイトで、クロノたちの先輩、葛城カムイが行う。

 

「対戦表はこちらになります。準決勝まではチームの3人が同時にファイト。2勝以上したチームがトーナメントを勝ち上がります」

 

「今日がU20(アンダートゥエンティ)の切符を手に入れる最後のチャンスだ。全国のショップで、そのチャンスを掴むためにファイトが行われているが・・・どこよりも熱く、盛り上がろうぜ!!」

 

『おおおおおおお!!』

 

どこのショップ大会も盛り上がっていたが、ここはそれ以上に盛り上がろうという気持ちのファイターがたくさんいた。

 

 

ショップ大会の説明を終えた後、参加ファイターたちは指定されたテーブルの席に着く。クロノとタイヨウはスマホでカズマの連絡がないか確認していた。

 

「・・・やっぱり、連絡がないです・・・」

 

「・・・」

 

クロノとタイヨウが困っていると、カムイが2人に話しかけてくる。

 

「お前ら、どうする?そろそろ試合開始だぞ」

 

「カムイさん・・・。とりあえず、タイヨウと2人で戦います。U20(アンダートゥエンティ)、諦めたくないですから・・・」

 

「そうか。まぁ、2人でも予選はルール上問題ないけどな。いないメンバーは不戦敗ってことになる」

 

「つまり勝ち上がるためには、クロノさんも僕も、1つの負けも許されない・・・」

 

「そういう事だ」

 

ストライダーズが試合を進んでいくためには、クロノとタイヨウの勝利が絶対条件で、1回の敗北も許されない。

 

「それにしても、大事な大会をばっくれるなんて・・・お前らとんでもない奴とチーム組んだなぁ」

 

「それでも・・・俺たちはあいつに賭けたんです。あいつのヴァンガードに」

 

カムイの少し茶化した言葉にクロノは真剣に答える。クロノとタイヨウは指定されたファイトテーブルに席に着く。

 

「みんな、悔いのないファイトを!」

 

「それじゃあいくぜ!カードキャピタル1号店、U20(アンダートゥエンティ)ショップ予選!」

 

『スタンドアップ・ヴァンガード!!』

 

 

ショップ大会が始まり、一斉に全てのファイトが始まった。クロノとタイヨウは着実に勝利を収めていき、ストライダーズを確実に決勝のコマを進めていく。時間の合間を取ってカズマに連絡をしているが、一向に来る気配がない。そして準決勝、タイヨウが勝利を収め・・・

 

超刻獣(メタパルサー)スプリット・ペガサスでヴァンガードにアタック!」

 

クロノも見事に勝利を収めていった。

 

「よし!」

 

「やりましたね、クロノさん!」

 

これで準決勝までのファイトが全て終了した。決勝まで残ったのは・・・

 

「ご覧の通り見事決勝進出まで決めたのは、チームストライダーズと・・・チームトリニティドラゴンです」

 

ストライダーズと、意外なことにトリニティドラゴンだった。

 

「トリドラ、全勝だってよ!」

 

「すげえ!さすが1号店の最強チームだぜ!」

 

周りのファイターたちはトリドラを高く称賛している。

 

「では、15分のインターバルの後、両チームによる決勝戦を行います」

 

 

休憩時間を使ってクロノとタイヨウはカズマに連絡を取ろうとしているが、変わらず連絡が1つも取れない。

 

「・・・やっぱりダメです・・・メールにも返事がないですし・・・決勝も2人みたいですね・・・」

 

「相手はツネトたちだろ?だったら大丈夫。優勝して、行こうぜU20(アンダートゥエンティ)

 

「はい!」

 

相手がトリドラという訳もあってか、クロノには余裕を持っていた。

 

「ずいぶん余裕じゃねぇか」

 

「うわっ⁉カムイさん!」

 

余裕が現れている2人にいつの間にかそこにいたカムイが話しかけてきた。

 

「まぁ、よく知ってる相手ですから・・・」

 

「果たしてそうかな?」

 

「?どういうことですか?」

 

「あいつらを甘く見てると・・・痛い目を見るぞ」

 

そう言ってカムイは店内に戻っていった。カムイの言葉がどういうことかわからない2人も、15分が立ちそうなので店内に入っていく。

 

 

クロノとタイヨウが戻ってきたところで、ショップ予選決勝戦が行われようとしていた。ストライダーズからの先鋒は明日川タイヨウ、トリニティドラゴンからは山路カルが出る。

 

「決勝戦は1試合ずつ行います。2勝したチームが優勝、U20(アンダートゥエンティ)の出場権が与えられます」

 

「ルールの確認をしておく。ストライダーズは1敗した時点で、10分以内に3人目のメンバーが来なければ、そこでチームは不戦敗となる。いいな?」

 

「はい!」

 

ルールを理解したクロノとタイヨウは首を縦に頷く。

 

「じゃあ、始めるぜ。決勝戦、先鋒戦!」

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「早天の騎士コエル!」

 

「イニグマン・ゼファー!」

 

早天の騎士コエル  PW5000

 

イニグマン・ゼファー  PW5000

 

「僕の先攻!ドロー!ドロー!ライド!朝影の騎士キマルクスにライド!コエルは移動!ターンエンドです!」

 

朝影の騎士キマルクス  PW8000

 

 R  キマルクス R

コエル   R   R  タイヨウの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターンだ!ドロー!ライド!イニグマン・スコール!ゼファーは移動!」

 

イニグマン・スコール  PW7000

 

R スコール R

R ゼファー R

 

「ゼファーのブースト、イニグマン・スコールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『イニグマン・ヘルム』」

 

「ダメージチェック『日華の騎士ジェフリー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW8000  カルの手札6枚 山札42枚  タイヨウのダメージ1枚

 

「僕のターンです!ドロー!ライド!暁光の騎士イアゴー!春光の騎士ベリーモールとぶるるがるをコール!」

 

暁光の騎士イアゴー  PW10000

春光の騎士ベリーモール  PW9000

ぶるるがる  PW9000

 

ぶるるがる イアゴー ベリーモール

 コエル   R     R

 

「ベリーモールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『イニグマン・フォール(☆)』」

 

「イアゴーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『曙光の騎士ゴルボドゥク』」

 

「ダメージチェック『イニグマン・ギガストーム』」

 

「コエルのブースト、ぶるるがるでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『イニグマン・ミストラル(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ターンエンドです」

 

PW9000➡PW7000+SH10000=19000

PW10000➡PW7000

PW14000➡PW7000  タイヨウの手札4枚 山札40枚  カルのダメージ2枚

 

「僕のターンだ!スタンド&ドロー!ライド!イニグマン・ヘルム!イニグマン・ナイトスカイとイニグマン・クラウドをコール!」

 

イニグマン・ヘルム  PW9000

イニグマン・ナイトスカイ  PW9000

イニグマン・クラウド  PW7000

 

「イニグマン・クラウドのスキル!ソウルブラスト『イニグマン・スコール』山札の上から5枚見て、イニグマンの名前がつくグレード2以下のカードを相手に見せ、手札へ。イニグマン・サンセットをみせて、手札に加え、手札から1枚選んでソウルに入れる。サンセットをソウルへ!」

 

ナイトスカイ ヘルム R

 クラウド   R  R

 

「がんばれー、トリドラー!」

 

「カル、負けるな!」

 

「えっ⁉」

 

周りのファイターがトリドラ側を応援しているのに対して驚いているタイヨウ。

 

「ゼファーのブースト、イニグマン・ヘルムでヴァンガードにアタック!」

 

「が、ガード!『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』」

 

「ドライブチェック『イニグマン・フォール(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ナイトスカイへ!

ゼファーのスキル!アタックステップ開始時に、カウンターブラストを払い、手札に戻す!イニグマン・クラウドのブースト、イニグマン・ナイトスカイでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『神聖魔道士イレーナ』『神聖魔道士プイス』」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW10000+SH10000=20000

PW21000➡PW10000(+5000)  カルの手札6枚 山札36枚  タイヨウのダメージ3枚

 

(トリニティドラゴンはこの1号店で腕を磨き、力をつけた)

 

(ドラエンのイベントでも好成績、ドラエンで働くユイちゃんのお墨付き、その実力は本物)

 

「カル、ナイスアタック!」

 

「いいぞカル、そのままいけぇ!」

 

「はい!」

 

(そして何より、チームとしての強い結束力がある)

 

「ライド!旭光の騎士グルグウィント!!」

 

旭光の騎士グルグウィント  PW11000

 

「スカーフェイス・ライオンをコール!」

 

スカーフェイス・ライオン(☆)  PW4000

 

ぶるるがる グルグウィント ベリーモール

 コエル     R    スカーフェイス

 

「スカーフェイスのブースト、ベリーモールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!『イニグマン・カーム』」

 

「グルグウィントでヴァンガードにアタック!

スカーフェイスのスキル!ヴァンガードがグルグウィントなので、ソウルに入れて、1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『どーんがる』セカンドチェック『スカーフェイス・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!パワーはぶるるがるに、パワーはヴァンガードに!」

 

グルグウィント(タイヨウ)はイニグマン・ヘルムに近づき、その巨体に斬撃を与える。

 

「ダメージチェック『イニグマン・スコール』『イニグマン・フェーン(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「コエルのブースト、ぶるるがるでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『イニグマン・フォール(☆)』」

 

「ターンエンドです」

 

PW13000➡PW9000

PW16000➡PW9000(+5000)

PW19000➡PW14000+SH10000=24000  タイヨウの手札5枚 山札34枚  カルのダメージ4枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ライド!イニグマン・ギガストーム!!」

 

イニグマン・ギガストーム  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!大銀河総督コマンダーローレルD!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『イニグマン・メガカレント』グレード3

 

大銀河総督コマンダーローレルD  PW15000  ハーツ『イニグマン・ギガストーム』

 

「え?Gユニットなのに・・・パワー4000?」

 

コマンダーローレルD自身のパワーは4000、普通のGユニットよりパワーが低い。その分、スキルは強力なものだ。

 

「イニグマン・クラウドをコール!

スキル発動!ソウルブラスト『イニグマン・ヘルム』山札の上から5枚見て、イニグマンの名前がつくグレード2以下のカードを相手に見せ、手札へ。イニグマン・ナイトスカイを手札に!そして手札から1枚ソウルへ!イニグマン・ブランをソウルへ!イニグマン・ナイトスカイをコール!

スキル発動!ナイトスカイのスキルでカウンターブラスト(イニグマン)を払って、イニグマンのヴァンガードにパワーを上げる!コマンダーローレルDにパワープラス4000!

もう1体のナイトスカイのスキル!カウンターブラスト(イニグマン)!コマンダーローレルDにパワープラス4000!

さらに、ソウルにあるイニグマン・サンセットのスキルで、ソウルのサンセットを山札の下に!イニグマンのヴァンガードにパワーを上げる!パワープラス4000!そして山札をシャッフル!イニグマン・ゼファーをコール!

ゼファーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー10000以上で自身にパワープラス4000!仲間たちの力でパワーアップだ!」

 

コマンダーローレルDは仲間たちの力によって、ぐんぐんと巨大化していっている。

 

「パワー25000以上!コマンダーローレルDの超爆(バースト)発動!リアガード4枚、2体のナイトスカイと、2体のイニグマン・クラウドをレスト!攻撃がヒットすれば、ヴァンガードがスタンド、ヒットしなければ、リアガード4体がスタンドする!」

 

「くっ・・・」

 

ナイトスカイ(レスト) ローレルD ナイトスカイ(レスト)

 クラウド(レスト)  ゼファー   クラウド(レスト)

 

「ゼファーのブースト、コマンダーローレルDでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!黄金獣すれいみー・フレア!!」

 

ジェネレーションゾーン  『キュアラブル・エンジェル(治)』

 

黄金獣すれいみー・フレア  SH15000

 

「スキル発動!ベリーモールを山札の下に置き、山札の上から5枚見て、キュアラブル・エンジェルと朝陽の騎士エダドゥスをガーディアンサークルにスペリオルコール!さらにゴルボドゥクでガード!」

 

巨大化したコマンダーローレルDはグルグウィント(タイヨウ)に炎の拳を振るうが、すれいみー・フレアとすれいみー・フレアに呼ばれたガーディアンとゴルボドゥクが拳を受け止める。

 

「トリプルドライブ『イニグマン・メガカレント』セカンドチェック『イニグマン・クレセント』サードチェック『イニグマン・サンセット(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全て右のナイトスカイへ!

コマンダーローレルDのスキル、発動!ヴァンガードへの攻撃がヒットしなかったので、リアガード4枚がスタンド!2体のナイトスカイ、2体のイニグマン・クラウドをスタンド!

ゼファーのスキル!カウンターブラストを払い、ゼファーを手札に戻す!右のイニグマン・クラウドのブースト、ナイトスカイでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『ぶるるがる』さらにガード!『スカーフェイス・ライオン(☆)』」

 

「まだまだ!左のイニグマン・クラウドのブースト、ナイトスカイでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『神聖魔道士プイス』」

 

「ターンエンド!」

 

PW36000➡PW11000+SH35000=46000

PW21000➡PW11000+SH15000=26000

PW16000➡PW11000  カルの手札5枚 山札29枚  タイヨウのダメージ4枚

 

「ナイスアタック!」

 

ツネトはカルを応援しながら、クロノを見つめる。

 

(メンバーの1人が来ないようなチームで出やがって!俺たちを、いや、ヴァンガードをなめるなよ、クロノ!)

 

「がんばれ、タイヨウ!」

 

「はい!ストライドジェネレーション!!!!旭光剣爛グルグウィント!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『旭光の騎士グルグウィント』グレード3

 

旭光剣爛グルグウィント  PW26000  ハーツ『旭光の騎士グルグウィント』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払い、山札の上4枚を見て、ベリーモールをスペリオルコール!パワープラス2000!

ベリーモールのスキル!カウンターブラストを払い、山札の上から3枚見て、同じ縦列に日華の騎士ジェフリーをスペリオルコール!」

 

日華の騎士ジェフリー  PW7000

 

「ベリーモールの結束(ユナイト)!パワープラス2000!

コエルのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!コエルをソウルへ!山札の上から3枚見て、ぶるるがるをスペリオルコール!パワープラス2000!どーんがる、聖管の奏者ヘリーをコール!」

 

どーんがる  PW10000

聖管の奏者ヘリー(醒)  PW4000

 

「どーんがるのスキルでブーストを得る!

ヘリーのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!パワープラス3000!

旭光剣欄グルグウィントのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!結束(ユナイト)!リアガード1体につきパワープラス5000!リアガードは5体、パワープラス25000!リアガード5体にパワープラス5000!」

 

ベリーモール グルグウィント ぶるるがる

ジェフリー    ヘリー   どーんがる

 

「ジェフリーのブースト、ベリーモールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

(コストがあるのに、Gユニットのスキルを1度しか使わなかった・・・。タイヨウの奴、冷静だな)

 

(手札5枚のうち、4枚はわかってる。残る1枚は恐らく完全ガード・・・カルさんは前よりずっと強くなってる。パワーアップはこれで十分・・・グルグウィントのスキルを残して、確実に勝つファイトをするんだ!絶対に、負けられない!)

 

「ダメージチェック『イニグマン・ミストラル(引)』ドロートリガー!1枚ドロー!パワーはヴァンガードへ!」

 

「後1ダメージ!」

 

「ジェフリーのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!ソウルに入れて1枚ドロー!ハリーのブースト、旭光剣欄グルグウィントでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『イニグマン・カーム』(コスト『イニグマン・サンセット(☆)』)」

 

グルグウィント(タイヨウ)は太陽の光に照らされた聖剣でイニグマン・ギガストームに攻撃を与えようとしたが、イニグマン・カームによって凌がれる。

 

「この攻撃が止められることは想定内!トリプルドライブ『残陽の騎士ヘンリネス』『旭光の騎士グルグウィント』『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てぶるるがるへ!

ヘリーのスキル!ヘリーをソウルへ!カウンタチャージ!ぶるるがるでヴァンガードにアタック!

ぶるるがるのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!パワープラス5000!これで決める!」

 

「・・・ジェネレーションガード!!豪勇合身ジーオーファイブ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『イニグマン・フェーン(治)』

 

豪勇合身ジーオーファイブ  SH15000

 

「⁉ど、どうして・・・はっ!」

 

タイヨウは気付いた。先ほどカルが引いたドロートリガーで出てきたのは、ヒールトリガーだったのだと。

 

(さっきのドロートリガーで、ジェネレーションガードのコストを⁉)

 

「スキル発動!ソウルブラスト『イニグマン・ブラン』スキルでシールドプラス10000!さらにこのターンでダメージが置かれたので、シールドプラス5000!」

 

「くっ・・・ターンエンド」

 

PW30000➡PW11000(+5000)

PW63000➡PW16000(完全ガード)

PW41000➡PW16000+SH30000=46000  タイヨウの手札4枚 山札25枚  カルのダメージ5枚(裏2枚)

 

(グルグウィントのスキルを2回使ってパワーアップしていれば・・・くっ・・・)

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!大銀河総督コマンダーローレルD!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『イニグマン・メガカレント』

 

「2体のナイトスカイのスキル!カウンターブラスト(イニグマン)を2体分!ローレルにパワープラス8000!イニグマン・クレセントをコール!右のナイトスカイを退却!」

 

イニグマン・クレセント  PW9000

 

「スキル発動!イニグマンの名のつくヴァンガードにパワープラス4000!コマンダーローレルDにパワープラス4000!ヘルムをコール!ナイトスカイを退却!

ヘルムのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー15000以上で自身にパワープラス4000!さらにパワー30000でスキル獲得!ゼファーをコール!

ゼファーのスキルで自身とパワー30000以上でローレルにパワープラス4000!

コマンダーローレルDの超爆(バースト)!ヘルム、クレセント、2体のクラウドをレスト!」

 

(手札を全部使ってヴァンガードをパワーアップさせた・・・コストの消費を抑えたのは確実に勝つため・・・守り切って、次のターンで決める!)

 

(次のターンに持ち込まれたら、僕に勝ち目はない・・・このターンに、全てを賭ける!」

 

ヘルム(レスト)  ローレルD クレセント(レスト)

クラウド(レスト) ゼファー  クラウド(レスト)

 

「決めろカル!お前ならできる!」

 

「はい!コマンダーローレルDでヴァンガードにアタック!」

 

「タイヨウ!」

 

「(僕をチームに誘ってくれたクロノさん。うれしくてたまらなかった。クロノさんの思いに応えたい。絶対に、負けられない!)グルグウィントのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『暁光の騎士イアゴー』山札の上から4枚見て、ガーディアンサークルにスペリオルコール!フレイム・オブ・ビクトリー!」

 

「ヘルムが与えたコマンダーローレルDのスキル発動!超爆(バースト)持ちのゼファーをソウルへ!グレード3以下のガーディアンを退却させる!フレイム・オブ・ビクトリーを退却!」

 

コマンダーローレルDはグルグウィント(タイヨウ)に炎の拳を振るう。グルグウィント(タイヨウ)は剣で防ぎ、そこにフレイム・オブ・ビクトリーも現れるが、退却させられてしまう。

 

「そ、そんな!」

 

「くらえええええ!!」

 

「くっ・・・インターセプト!『ぶるるがる』『春光の騎士ベリーモール』さらにガード!『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』『残陽の騎士ヘンリネス』クリティカルトリガーさえ出なければ!!」

 

「トリプルドライブ!『イニグマン・ギガストーム』セカンドチェック!『イニグマン・スコール』サードチェック!『イニグマン・サンセット(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全て、ローレルへ!!」

 

コマンダーローレルDはさらに拳を大きく振り上げ、グルグウィント(タイヨウ)に振り下ろす。そこに複数のガーディアンたちが現れるが、さらに力が加わったローレルDによって、ガーディアンたちが薙ぎ払われ、グルグウィント(タイヨウ)に直撃する。

 

「(負けられない!絶対に負けられない!僕が負けたら・・・)絶対にクロノさんを、U20(アンダートゥエンティ)に連れていくんだああああ!!!」

 

タイヨウは思い切って、2回のダメージチェックを行う。結果は・・・ヒールトリガーは1枚も出なかった。

 

(僕は・・・クロノさんを・・・)

 

PW31000(+5000)➡PW11000+SH25000=36000

 

ダメージチェック『神聖魔道士プイス』『神聖魔道士イレーナ』

 

タイヨウのダメージ6枚  カルのダメージ5枚  勝者カル

 

「勝者、トリニティドラゴン、山路カル!」

 

『おおおお!!』

 

「やったーーー!!やりましたよー!」

 

U20(アンダートゥエンティ)に王手だぜ!」

 

先鋒戦に勝利したトリニティドラゴンが喜びに浸っていた。

 

(終始思い切りのいいファイトをした彼に、トリガーも答えてくれたみたいね)

 

「はぁ、はぁ・・・すみません」

 

「気にすんな。いいファイトだったぜ。次は俺が相手だ」

 

クロノはタイヨウにフォローを入れて、ファイトテーブルに出ようとするが、ミサキがそれを止める。

 

「待ちなさい。10分以内に、3人目のファイターが来なければ、ストライダーズは不戦敗よ」

 

「ま、待ってください!それは俺のファイトが終わってからで・・・俺にファイトさせてください!」

 

「その間に、カズマさんが来るかも・・・」

 

「これはルールよ。クロノ、今のあなたにファイトテーブルに着く資格はない」

 

「くっ・・・」

 

ルールに従わざるを得ないクロノとタイヨウは、ルールに従い、カズマの到着を待つ。しかし5分以上たっても、カズマは来る気配がなかった。

 

「こんな形で勝っても、うれしくないぜ・・・」

 

トリニティドラゴンも不戦敗という勝ち方をしても喜べないので、カズマを待っている。

 

「後1分」

 

「マジか⁉」

 

「不戦敗かよ・・・」

 

「何やってんだ、だっせーなぁ」

 

残り1分を切り、ギャラリーたちはあきらめムードに入っている。

 

「後10秒」

 

クロノの脳裏に浮かぶのは、先にU20(アンダートゥエンティ)の出場権を手にしたユイ、シオン、トコハの言葉だ。

 

『やるからには、優勝狙うつもりで行くからそのつもりでね』

 

『楽しませてくれよ?ライバルとして!』

 

U20(アンダートゥエンティ)に出るからには、負けるつもりはないから』

 

『俺だって負けねぇよ』

 

(まさか・・・ここで終わるのか・・・?)

 

クロノのイメージが真っ白になりかけたその時・・・

 

「カズマさん!!」

 

「!!」

 

カードキャピタル1号店に、息を切らし、汗だくになりながらも到着したカズマの姿があった。

 

「はぁっ、はぁっ、はぁっ・・・悪い、遅れた」

 

「カズマさん!何度も何度も電話したのに、今までどうしたんですか⁉」

 

「寝てた」

 

「なあ⁉」

 

遅れてきた理由がまさかの寝坊にタイヨウは目を見開く。

 

「しつこく電話してきてうるせぇんだよ。ま、そのおかげで起きてきたんだけどな」

 

「ちょっと、ふざけないでください!」

 

「ははっ」

 

「!ミサキさん!」

 

クロノはミサキにどれくらいの時間が経ったのか尋ねる。ミサキはストップウォッチをみせて、経過時間を見せる。

 

「・・・ギリギリセーフよ」

 

ストップウォッチには1秒で止まっていた。本当にギリギリのタイミングだったという訳だ。

 

「・・・ふぅ・・・」

 

安心したクロノはすぐにファイトテーブルに着こうとすると、先にカズマが前に出てきた。

 

「待てよ。チームの大将はお前だ。俺が行く」

 

カズマは自分のデッキをファイトテーブルに設置し、ファイトの準備を進める。

 

「1本取られた。お前が負ければ、そこでU20(アンダートゥエンティ)への道が閉ざされる」

 

ストライダーズにとって、負けられない1戦。中堅戦が今、始まろうとしていた。

 

to be continued…




カムイ「たく、クロノたちにはひやひやさせられるぜ。でもま、とりあえず不戦敗にならなくてよかったっすよ」

ミサキ「そうね。戦わずに勝つなんてこと、トリニティドラゴンも望んでないしね。ファイトして、そして勝つ。あの子たちは、そのために頑張ってきた」

カムイ「ストライダーズ・・・トリドラ・・・どっちも負けんじゃねぇぞ!」

TURN134「諦めない気持ち」


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諦めない気持ち

今回はストライダーズの中堅戦です。

途中までカットされているので、だいたいこんな感じかなと仮定しつつ、いじれる部分をいじっていっている感じです。

次回のファイトが終われば、壮行会の後、いよいよU20【アンダートゥエンティ】本戦が始まります。

それではどうぞ!


幼き頃、カズマはとある一族の屋敷に末席として住んでいたことがあった。しかし、これはカズマにとっていい思い出という訳ではなかった。

 

『そ、それから・・・夏休みの自由研究も賞をいただいて・・・あ、あと・・・運動会の徒競走でも・・・』

 

賞を見せても屋敷の頭首の心には何も響かない。その後ろには、数え切れないほどのトロフィーや賞状があって、カズマの功績は何の意味もないかのように。

 

『・・・さんに対抗するつもりかしら?本家の跡取りに敵うわけないのに』

 

『一族の末席に置かせてもらえただけでも感謝すべきでしょうに・・・』

 

そこで女性のサジも聞こえてくる。カズマは本家ではあまり受け入れてもらえていない様子だった。

 

そんなカズマと唯一向き合ってくれているのが、本家の跡取りである兄の存在だ。

 

『これは?』

 

『ヴァンガードだ。導く者って意味なんだってさ』

 

『みちびく、もの?』

 

『ヴァンガードの強さはイメージで決まる。強くなりたいって思いが、俺たち自身を変えていくんだ』

 

これが、カズマがヴァンガードを始めたきっかけだった。そうして、カズマは兄とファイトをして、そして負けを味わっている。何度も何度も、数え切れないほどに。

 

『諦めないよ、僕は。次はもっと強くなる!』

 

それでもカズマは諦めなかった。何度挑んで、何度も敗北を繰り返し、それでもカズマは諦めなかった。

 

『僕だって、ここでなら・・・。きっといつか一緒に立てる・・・お兄ちゃんと同じ場所に!』

 

しかし、いつかのファイトで、カズマは何度やっても勝てない、どうしようもならないという事を悟り、ついには・・・勝つことを諦めてしまった。そんな思いを持ちながら・・・カズマは現在の高校生になっていった。

 

 

TURN134「諦めない気持ち」

 

 

 

カードキャピタル1号店、U20(アンダートゥエンティ)ショップ予選、最後のチャンスともいえる大会でストライダーズは決勝まで勝ち進んだトリニティドラゴンと対峙していく。先鋒戦では、タイヨウは善戦したが、カルの思い切りのいいファイトによって、最後でクリティカルトリガーを引かれて敗れてしまう。遅れてカズマが来たことにより、ルール上の不戦敗をギリギリで回避できた。そして中堅戦、カズマはトリドラの中堅、長良ケイとのファイトに挑む。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート!」

 

「キラキラの一年生リトルベリー!」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート  PW5000

 

キラキラの一年生リトルベリー  PW5000

 

「いけーケイ!」

 

「負けるなトリドラ!」

 

ギャラリーは相変わらずトリドラを応援している。

 

「僕の先攻!ドロー!ライド!特待生アリベリー!リトルベリーは移動!ターンエンド」

 

特待生アリベリー  PW7000

 

R アリベリー  R

R リトルベリー R  ケイの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ!ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ!ルートは移動!グリム・リーパー、ニーズをコール!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ  PW7000

グリム・リーパー(☆)  PW5000

 

ニーズ ニーズ グリム

 R   R  ルート

 

「ルートのブースト、グリム・リーパーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『特別名誉助手みけさぶろー』」

 

「リアガードのニーズでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『レッサー・ライター』」

 

「ヴァンガードのニーズでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ルーラー・カメレオン(☆)』」

 

「ドライブチェック『黒翼のソードブレイカー』ターンエンドだ」

 

PW10000➡PW7000

PW7000➡PW7000

PW7000➡PW7000+SH10000=17000  カズマの手札4枚 山札42枚  ケイのダメージ2枚

 

「僕のターン!ドロー!ライド!問題児グレベリー!特待生アリベリーをコール!」

 

アリベリー グレベリー  R

  R   リトルベリー R

 

「アリベリーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『黒翼のソードブレイカー』」

 

「リトルベリーのブースト、グレベリーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『バイナキュラス・タイガー』」

 

「ダメージチェック『黙殺の騎士ギーヴァ』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000+SH10000=17000

PW14000➡PW7000  ケイの手札4枚 山札40枚  カズマのダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル!ニーズを移動!リア・ファルをコール!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル  PW9000

 

リア・ファル リア・ファル グリム

 ニーズ     R    ルート

 

「ルートのブースト、グリム・リーパーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『カスタネット・ドンキー(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに、1枚ドロー!」

 

「ちぃ、ヴァンガードのリア・ファルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『デススプレイ・ドラゴン』ニーズのブースト、リア・ファルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ウォータリング・エレファント(醒)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW10000➡PW9000(+5000)

PW9000➡PW14000

PW16000➡PW14000+SH10000=24000  カズマの手札3枚 山札39枚  ケイのダメージ3枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ライド!慈愛の教鞭ビッグベリー!!」

 

慈愛の教鞭ビッグベリー  PW11000

 

「アリベリーを移動!実践研究員ポンベリーとバイナキュラス・タイガーをコール!」

 

実践研究員ポンベリー(☆)  PW4000

バイナキュラス・タイガー  PW9000

 

ポンベリー ビッグベリー バイナキュラス

アリベリー リトルベリー    R

 

「アリベリーのブースト、ポンベリーでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』」

 

「バイナキュラス・タイガーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』」

 

「リトルベリーのブースト、慈愛の教鞭ビッグベリーでヴァンガードにアタック!

ポンベリーのスキル!ヴァンガードがビッグベリーなら、ソウルへ!1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『ぐるぐるダックビル』セカンドチェック『ルーラー・カメレオン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部、ヴァンガードへ!」

 

ビッグベリーが描いた文字に魔力が宿り、文字が刃となり、リア・ファル(カズマ)に襲い掛かった。

 

「ちぃ!ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』『ハウルオウル(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに、1枚ドロー!」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000

PW21000(+5000)➡PW9000(+5000)  ケイの手札5枚 山札33枚  カズマのダメージ4枚

 

「いいぞケイ!ナイスアタックだ!」

 

「カズマ!」

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード!!」

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン解放!!ストライドジェネレーション!!!暗黒竜カーニバル・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『デススプレイ・ドラゴン』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ルートを退却!山札からグレード1以下のユニットを2体スペリオルコールする!ニーズと、黒翼のソードブレイカーをコール!」

 

黒翼のソードブレイカー  PW6000

 

「ソードブレイカーのスキル!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』1枚ドロー!パワープラス2000!

ルートのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ルートをソウルへ!左のニーズにパワープラス5000!アビサル・オウルをコール!」

 

アビサル・オウル  PW7000

 

「カーニバル・ドラゴンのスキル!アビサル・オウルを退却!相手は自分のリアガードを選んで退却させる!」

 

「リトルベリーとミニベリーを退却」

 

「アビサル・オウルの儀式(リチュアル)(3)!ヴァンガードがルアードで、効果かコストで退却された時、カウンタチャージ!」

 

ソードブレイカー カーニバル グリム

  ニーズ      R   ニーズ

 

「ニーズのブースト、グリム・リーパーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『特待生アリベリー』」

 

「ニーズのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払って、同じ縦列のグリム・リーパーを退却!1枚ドロー!カーニバル・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』セカンドチェック『アビス・グラール(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはソードブレイカーへ!サードチェック『黒翼のソードブレイカー』」

 

カーニバルは暗黒の雷をビッグベリーに向けて放ち、ビッグベリーは黒雷を受けてよろめく。

 

「ダメージチェック『カスタネット・ドンキー(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ニーズのブースト、ソードブレイカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!全智竜アルミラージ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ブラッシング・キトゥン(治)』

 

全智竜アルミラージ  SH15000

 

「ニーズのスキル!ソードブレイカーを退却!1枚ドロー!ターンエンドだ!」

 

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000(+5000)

PW28000➡PW16000+SH15000=31000  カズマの手札8枚 山札28枚  ケイのダメージ4枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!聖賢博士ビッグベリー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  『名物博士ビッグベリー』グレード3

 

聖賢博士ビッグベリー  PW26000  ハーツ『慈愛の教鞭ビッグベリー』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!手札にある達成(サクセス)能力を持つユニットを手札からコールできる!トラベリング・モモンガをスペリオルコール!トラベリング・モモンガにパワープラス4000!」

 

トラベリング・モモンガ  PW7000

 

「ぐるぐるダックビルを2体コール!」

 

ぐるぐるダックビル  PW7000

 

「2体のぐるぐるダックビルのスキル!トラベリング・モモンガに退却時のスキルを獲得!

聖賢博士ビッグベリーのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラストと、Gゾーンの聖賢博士ビッグベリーを表に!トラベリング・モモンガに、Gゾーン表のカード1枚につき、パワープラス4000!パワープラス8000!」

 

トラベリング ビッグベリー バイナキュラス

ダックビル    R     ダックビル

 

「ダックビルのブースト、バイナキュラス・タイガーでヴァンガードにアタック!

バイナキュラスのスキル!トラベリング・モモンガにパワープラス4000!

トラベリング・モモンガ、達成(サクセス)達成!」

 

「ガード!『グリム・リーパー(☆)』」

 

「ダックビルのブースト、トラベリング・モモンガでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!暗黒竜プロットメイカー・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アビス・グラール(治)』

 

暗黒竜プロットメイカー・ドラゴン  SH15000

 

「プロットメイカーの儀式(リチュアル)(3)!シールドプラス10000!」

 

「聖賢博士ビッグベリーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『ファインコート・マルチーズ』セカンドチェック『慈愛の教鞭ビッグベリー』サードチェック『実践研究員ポンベリー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはトラベリング・モモンガ、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ビッグベリーはどたどたと駆け抜け、自身の体重を使ってルアード(カズマ)を押し倒す。

 

「くぅ!ダメージチェック『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』『黙殺の騎士ギーヴァ』」

 

「聖賢博士ビッグベリーのスキル!アタックがヒットしたので、Gゾーンの表の枚数分だけリアガードをスタンドできる!左のぐるぐるダックビル、トラベリング・モモンガをスタンド!ダックビルのブースト、トラベリング・モモンガでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!暗黒竜プロットメイカー・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アビス・グラール(治)』

 

「プロットメイカーの儀式(リチュアル)(3)!シールドプラス10000!さらにガード!『黒翼のソードブレイカー』」

 

「ターン終了」

 

(くっ・・・速効して先行したってのに、逆転されてもうダメージ5かよ・・・!)

 

「慈愛の教鞭ビッグベリーの超越(ストライド)スキル発動!1枚ドロー!トラベリング・モモンガを退却!ぐるぐるダックビルのスキルで2枚ドロー!

そして、達成(サクセス)達成(サクセス)状態で退却した時、ヴァンガードがビッグベリーなら山札からグレード2以上のカードを手札に加えられる!問題児グレベリーを手札へ!」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW30000➡PW11000+SH25000=31000

PW26000➡PW11000

PW35000➡PW11000+SH35000=36000  ケイの手札8枚 山札23枚  カズマのダメージ5枚(裏3枚)

 

「いいぞ、ケイ!」

 

「ナイスドロー!」

 

「手札があんなに・・・防御態勢は完璧ですね」

 

「ああ・・・」

 

(ちっ・・・やべぇな・・・こんなことなら、新導に任せときゃよかったぜ・・・。あいつなら・・・)

 

カズマがそんなことを思いながらも、気持ちを切り替える。

 

「(・・・でも、どのみち3試合目で俺が負けりゃ、同じことか。先に進むには、勝つしかねぇんだ、俺が!)スタンド&ドロー!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ドロップゾーンのノーマルユニットを山札へ!」

 

戻したカード『デススプレイ・ドラゴン』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』

 

「コストを払わずにストライドできる!ストライドジェネレーション!!!天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ソウルブラスト『秘められし才気(ドラグプリンス)ルート』竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラスをスペリオルコール!」

 

竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス  PW6000

 

「パワーが低い完全ガードをコールした⁉どうして・・・?」

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!エスラスを退却!アビサル・オウルを2体スペリオルコール!

アビサル・オウルのスキル!山札の上を7枚見て、覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードを手札に!グレード3の覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードを捨てる!

アビサル・オウルの儀式(リチュアル)(3)!カウンタチャージ!

エスラスのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(3)!アビサル・オウルを退却!ドロップゾーンにあるエスラスを山札の下へ!ドロップゾーンにあるもう1枚のエスラスを、手札へ!」

 

「そうか!確実に完全ガードを手札にするために・・・!」

 

(俺だって、少しは考えてんだよ)

 

昨日カズマは家に帰った後、家で自分のパソコンを開き、自身のデッキのユニットの特徴について夜遅くまで調べていたのだ。

 

「(ま、後した挙句、遅刻してちゃ、偉そうなことは言えねぇがな)コール!竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ、ハウルオウル!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ  PW9000

ハウルオウル(引)  PW4000

 

「ハウルオウルのスキル!ソウルへ!モルフェッサにパワープラス3000!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードをコール!」

 

ルアード ルアード モルフェッサ

ニーズ  アビサル  ニーズ

 

「アビサル・オウルのブースト、天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『ファインコート・マルチーズ』(コスト『慈愛の教鞭ビッグベリー』)」

 

ルアード(カズマ)は竜の腕に力を込め、大きな雷の魔力をビッグベリーに放つがマルチーズの持つ鏡に止められてしまう。

 

「くっ・・・!トリプルドライブ『デススプレイ・ドラゴン』『デススプレイ・ドラゴン』『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てモルフェッサへ!ニーズのブースト、覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ファインコート・マルチーズ』」

 

「(ダメージ5!行ける!)ニーズのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!

モルフェッサのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(3)!パワープラス5000!」

 

「ガード!『実践研究員ポンベリー(☆)』『ウォータリング・エレファント(醒)』」

 

「くっ・・・!ターンエンド!」

 

PW33000➡PW11000(完全ガード)

PW18000➡PW11000

PW29000➡PW11000+SH10000=31000  カズマの手札6枚 山札23枚  ケイのダメージ5枚(裏2枚)

 

「さすがケイ!盤石な守りです!」

 

「ケイ!次のターンで決めちまえ!」

 

「うん!ストライドジェネレーション!!!全智竜フェルニゲーシュ!!!』」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ひたむき助手ミニベリー』グレード1+2

 

全智竜フェルニゲーシュ  PW26000  ハーツ『慈愛の教鞭ビッグベリー』

 

超越(ストライド)!手札からグレベリーをスペリオルコール!グレベリーにパワープラス4000!カスタネット・ドンキーをコール!」

 

カスタネット・ドンキー(引)  PW4000

 

「カスタネット・ドンキーのスキル!ソウルに送り、グレベリーにパワープラス3000!特別名誉助手みけさぶろーをコール!」

 

特別名誉助手みけさぶろー  PW7000

 

「フェルニゲーシュのスキル!リアガード1体につき、自身にパワープラス4000!5体なので、パワープラス20000!」

 

グレベリー フェルニゲーシュ バイナキュラス

ダックビル  みけさぶろー   ダックビル

 

「フェルニゲーシュでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』(コスト『デススプレイ・ドラゴン』)」

 

フェルニゲーシュはみけさぶろーが持っていた本を浮かばせて、ページを光の羽のようにルアード(カズマ)に飛ばす。そこにエスラスが全て受け止める。

 

「トリプルドライブ『クレヨン・タイガー』セカンドチェック『名物博士ビッグベリー』サードチェック『ルーラー・カメレオン』ゲット、クリティカルトリガー!クリティカルはバイナキュラスに、パワーはグレベリーに!グレベリー、達成(サクセス)達成!ダックビルのブースト、グレベリーでヴァンガードにアタック!

グレベリーのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『特待生アリベリー』達成(サクセス)状態でヴァンガードにアタックした時、ヴァンガードがビッグベリーなら、リアガード2体にパワープラス4000!右のダックビルとバイナキュラスにパワープラス4000!」

 

「(クリティカルを引かれた・・・残り2回の攻撃は防ぎきれねぇ・・・。頑張ったところで所詮付け焼刃・・・どうにもならねぇってことか・・・)・・・でもな、どうしても俺は、勝たなきゃならねぇんだよ!!」

 

ルアード(カズマ)はグレベリーのギターで殴り飛ばされる。

 

「まだだ!まだ・・・終わりじゃねぇ!ダメージチェックだ!」

 

「あいつ・・・」

 

いつもならここで諦めていたカズマだったが、今のカズマは違っていた。決してあきらめようとはしなかった。そして6枚目のダメージチェック・・・

 

 

 

 

 

 

 

『アビス・グラール(治)』

 

 

 

 

 

 

「ヒールトリガー!!ダメージを1回復、パワーはヴァンガードへ!」

 

「「やった(ぜ)!!」」

 

「まだ僕のターンは終わってない!ぐるぐるダックビルのブースト、バイナキュラスタイガーでヴァンガードにアタック!

スキル発動!バイナキュラスにパワープラス4000!」

 

「ガード!『デスフェザー・イーグル(☆)』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』」

 

「くそぅ、決められなかった・・・。でも、ターンエンドでフェルニゲーシュのGB(ジェネレーションブレイク)(3)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『カスタネット・ドンキー』全てのリアガードを退却!リアガード1体分につき、カウンタチャージとソウルチャージ、そしてドローできる!5体分なので、裏のカード全てカウンタチャージ!ソウルブラスト『クレヨン・タイガー』『特待生アリベリー』『問題児グレベリー』『ブラッシング・キトゥン(治)』『バイナキュラス・タイガー』5枚ドロー!

さらにビッグベリーの超越(ストライド)スキルで1枚ドロー!」

 

PW46000➡PW11000(完全ガード)

PW28000➡PW11000(+5000)

PW28000➡PW16000+SH15000=31000  ケイの手札10枚 山札7枚  カズマのダメージ5枚(裏2枚)

 

「手札が10枚⁉」

 

「すげぇな!」

 

「ありえねぇ!」

 

「ふん、だから何だっていうんだよ?」

 

「?」

 

「勝つのは俺だ!お前をぶっ潰す!」

 

カズマは強きな表情でケイにそう宣言する。

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ドロップゾーンのノーマルユニットを山札へ!」

 

戻したカード『デススプレイ・ドラゴン』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』

 

「ストライドジェネレーション!!!天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!アビサル・オウルを退却!2体のエスラスをスペリオルコール!

アビサル・オウルの儀式(リチュアル)(3)!カウンタチャージ!

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ソウルブラスト『ハウルオウル(引)』Gゾーンの天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードを表に!Gゾーンのルアードは3枚、よってグレード1以下のリアガードを3体までスペリオルコール!元いたエスラスを退却!アビサル・オウル、黒翼のソードブレイカー、ニーズをコール!さらに、ドロップゾーンのグレード1の数だけ、パワープラス1000!さっきのエスラスの退却でパワープラス9000!

ニーズの儀式(リチュアル)(3)!パワープラス2000!

黒翼のソードブレイカーのスキル!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』1枚ドロー!

エスラスの儀式(リチュアル)(3)!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードを退却!ドロップゾーンのエスラスを山札の下へ!もう1枚のエスラスを手札へ!ハウルオウルをコール!

ハウルオウルのスキル発動!ソウルへ送り、アビサル・オウルにパワープラス3000!そしてモルフェッサをコールだ!」

 

モルフェッサ   ルアード   モルフェッサ

 アビサル  ソードブレイカー  ニーズ

 

「すごい・・・デッキの特性をフルに使って、ユニットを限界までパワーアップさせましたよ!」

 

「ああ!あいつ、違うな今までと!」

 

「はい!」

 

「(自分さえ信じることができなかった俺を、あいつらは最後まで信じてくれた・・・バカみたいに)あいつらの思いは、裏切りたくねぇ!!ソードブレイカーのブースト、天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードでヴァンガードにアタック!!」

 

「完全ガード『ファインコート・マルチーズ』(コスト『名物博士ビッグベリー』)」

 

ルアード(カズマ)は空を高く舞い、ビッグベリーに近づき竜の腕で貫こうとしたが、マルチーズによって遮られてしまう。

 

「トリプルドライブ!『黙殺の騎士ギーヴァ』セカンドチェック!『グリム・リーパー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て右のモルフェッサへ!」

 

(大丈夫・・・まだ守れる・・・)

 

「それに決めたんだ。もう諦めないってな!!サードチェック!『ハウルオウル(引)』ドロートリガー!」

 

「だ・・・ダブルトリガー・・・」

 

「1枚ドロー!パワーは右のモルフェッサへ!ニーズのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!

儀式(リチュアル)(3)!パワープラス5000!」

 

「ジェネレーションガード!!金城の首席アルジロー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ブラッシング・キトゥン(治)』

 

金城の首席アルジロー  SH15000

 

「さらにルーラー・カメレオン、ポンベリーでガード!」

 

「アビサル・オウルのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!

儀式(リチュアル)(3)!パワープラス5000!勝つのは、俺たちだ!!」

 

「の、ノーガード・・・」

 

モルフェッサはビッグベリーに向けて炎の焔を放った。炎に包まれたビッグベリーは焼かれてしき四散していった。

 

PW45000➡PW11000(完全ガード)

PW42000➡PW11000+SH35000=46000

PW33000➡PW11000

 

ダメージチェック『クレヨン・タイガー』

 

カズマのダメージ5枚  ケイのダメージ6枚  勝者カズマ

 

「勝者、チームストライダーズ、東海林カズマ!」

 

「よっしゃあーーー!!」

 

「カズマさん!」

 

カズマが勝利を収め、ストライダーズは3人でハイタッチをする。

 

「やった!やったぞ!」

 

「ああ!」

 

(ようやく、チームらしくなってきたじゃねぇか)

 

チームのまとまった様子を見て、カムイは心でそう呟いていた。

 

「おいおい」

 

ストライダーズが喜びに浸っていると、トリニティドラゴンの大将、多度ツネトが声をかける。

 

「このカードキャピタル1号店は、俺たち、トリニティドラゴンの本拠地。代表としてU20(アンダートゥエンティ)に出場するのは、俺たちだ」

 

ツネトと、ストライダーズの大将、クロノはお互いにファイトテーブルの前に立つ。U20(アンダートゥエンティ)の出場をかけた最後のファイトが始まろうとしていた。

 

to be continued…




TURN135「決戦!クロノVSツネト」


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決戦!クロノVSツネト

今日はなんだか書きたい気分でしたので1日で更新できました。

今回の大将戦でU20【アンダートゥエンティ】地区予選が始まります。

次回は壮行会の回です。それが終わればいよいよU20【アンダートゥエンティ】の本戦が始まります!

そして今話の最後には・・・⁉

それではどうぞ!


カードキャピタル1号店のU20(アンダートゥエンティ)ショップ予選の決勝戦、中堅戦では、トリニティドラゴンの中堅、長良ケイのグレートネイチャーの特徴を生かし、防御態勢は盤石であったが、ストライダーズの中堅、カズマのエスラスのスキルを活かして防御を固めつつ、シャドウパラディンの儀式(リチュアル)の戦法と、カズマの諦めない気持ちが功を制し、見事ストライダーズのの勝利を収めた。そしていよいよ迎えた大将戦、現在トリニティドラゴンの大将、ツネトと、ストライダーズの大将、クロノはお互いにファイト準備を終え、対峙していた。

 

「がんばれ、クロノさん!」

 

「負けんじゃねぇぞ!」

 

「絶対勝てます、ツネトさん!」

 

U20(アンダートゥエンティ)、行きましょう!」

 

U20(アンダートゥエンティ)ショップ予選、決勝戦が今、始まろうとしていた。

 

 

 

TURN135「決戦!クロノVSツネト」

 

 

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン・G!」

 

「神魂烈士イクツヒコネ!」

 

クロノ・ドラン・G  PW5000

 

神魂烈士イクツヒコネ  PW5000

 

「負けるなツネト!」

 

「がんばれ、トリニティドラゴン!」

 

「いけー!」

 

周りのギャラリーは今も変わらずトリニティドラゴンを応援している。

 

「おい・・・なんだか完全にアウェーな雰囲気じゃねぇか?」

 

「確かに・・・さすがにここが本拠地だっていうだけのことはありますね。でもクロノさんは、雰囲気にのまれるような人じゃない」

 

「ああ」

 

カズマとタイヨウは、クロノの勝利を信じながら、ファイトを見守っている。

 

「俺の先攻だ!ドロー!神魂烈士クマノクスビにライド!イクツヒコネは移動!ターンエンド!」

 

神魂烈士クマノクスビ  PW7000

 

R クマノクスビ R

R イクツヒコネ R ツネトの手札5枚 山札43枚

 

「俺は、お前と正々堂々と勝負をつけたかったんだ。失格なんかになりやがったら、どうしようかと思ったぜ」

 

「カズマは絶対来るって、信じてたからな」

 

「こっちだって絶対負けねぇ!」

 

「俺のターン!ドロー!ライド!クロノエトス・ジャッカル!クロノ・ドラン・Gは移動!クロノエトスをコール!」

 

クロノエトス・ジャッカル  PW7000

 

クロノエトス クロノエトス R

ドラン・G    R    R

 

「ヴァンガードのクロノエトスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『サイキック・バード(☆)』」

 

「ドライブチェック『スチームブレス・ドラゴン』クロノ・ドラン・Gのブースト、クロノエトスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『神剣アメノムラクモ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000+SH10000=17000

PW12000➡PW7000  クロノの手札5枚 山札42枚  ツネトのダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!神魂烈士アメノオシホ!リジット・クレイン、クマノクスビをコール!」

 

神魂烈士アメノオシホ  PW9000

リジッド・クレイン  PW9000

 

 リジット  アメノオシホ R

クマノクスビ イクツヒコネ R

 

「イクツヒコネのブースト、アメノオシホでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『神宮衛士アカギ』」

 

「ダメージチェック『クロノチャージ・ユニコーン』」

 

「クマノクスビのブースト、リジッド・クレインでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『クロノボレー・ラビット(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW7000

PW16000➡PW7000+SH10000=17000  ツネトの手札3枚 山札40枚  クロノのダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!クロノビート・バッファロー!スチームブレス・ドラゴン、ドキドキ・ワーカーをコール!」

 

スチームブレス・ドラゴン  PW7000

ドキドキ・ワーカー(☆)  PW4000

 

クロノエトス クロノビート スチームブレス

ドラン・G    R     ドキドキ

 

「ドキドキ・ワーカーのブースト、スチームブレスでリジッド・クレインにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「クロノ・ドラン・Gのブースト、クロノエトスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『神剣クサナギ(☆)』」

 

「クロノビート・バッファローでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『クロノジェット・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『推命の女神ヤサカ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000

PW12000➡PW9000+SH10000=19000

PW9000(+5000)➡PW9000  クロノの手札3枚 山札39枚  ツネトのダメージ2枚

 

「最初に会った頃は、素人同然だったくせに、強くなりやがってよ」

 

「ああ」

 

「ライド!荒神の霊剣スサノオ!!」

 

荒神の霊剣スサノオ  PW11000

 

「神宮衛士アカギをコール!」

 

神宮衛士アカギ  PW9000

 

「イクツヒコネのスキル!手札が4枚以下なら、こいつをソウルに入れて、1枚ドロー!」

 

 アカギ   スサノオ  R

クマノクスビ  R    R

 

「でもよクロノ・・・俺は・・・俺たちトリニティドラゴンは、一度だって、お前らに負けてるなんて思った事はねぇんだ!!スサノオでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『神魂烈士アメノオシホ』セカンドチェック『神魂烈士クマノクスビ』」

 

スサノオ(ツネト)はクロノビートに向けて、霊剣を大きく振い、クロノビートは斬撃を喰らう。

 

「くぅ!ダメージチェック『クロノクロウ・モンキー』」

 

「さらに、イクツヒコネのブースト、アカギでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『スチームテイマーアルカ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000

PW16000➡PW9000  ツネトの手札4枚 山札35枚  クロノのダメージ3枚

 

(ここまでは3対2でツネトがリード・・・だが、クロノがストライドする次のターンからが勝負だ)

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!クロノジェット・ドラゴン・G!!」

 

クロノジェット・ドラゴン・G  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!超刻獣(メタパルサー)ファンロン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

超刻獣(メタパルサー)ファンロン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

「いくぜ!クロノジェット・Gの超越(ストライド)スキル!ギアドラゴンか十二支刻獣のGユニットにストライドした時、スチームブレスを時翔(タイムリープ)刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレをスペリオルコール!」

 

刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ  PW9000

 

「クロノ・ドラン・GのGB(ジェネレーションブレイク)!手札以外でリアガードをコールした時、ソウルに送り、コールしたユニットと同じグレードの十二支刻獣をスペリオルコールできる!クロノクロウ・モンキーをスペリオルコール!」

 

クロノクロウ・モンキー  PW9000

 

「クロノクロウのスキル!ヴァンガードが十二支刻獣でカウンターブラスト!クロノクロウにパワープラス5000!クロノエトスとクロノクロウを移動!」

 

クロノクロウ ファンロン ルガル・ウレ

クロノエトス   R    ドキドキ

 

「ドキドキ・ワーカーのブースト、ルガル・ウレでヴァンガードにアタック!

ルガル・ウレのスキル!ヴァンガードが十二支刻獣なら、パワープラス2000!」

 

「インターセプト!『神宮衛士アカギ』」

 

「ファンロンでヴァンガードにアタック!

ドキドキ・ワーカーのスキル発動!ヴァンガードがクロノジェットなら、ソウルに送り、ファンロンにパワープラス5000!さらに1枚ドロー!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『クロノビート・バッファロー』セカンドチェック『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはクロノクロウに、クリティカルはファンロンに!サードチェック『クロノジェット・ドラゴン・G』」

 

「来た!グレード3!」

 

「グレード3の十二支刻獣をゲット!ルガル・ウレのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『クロノエトス・ジャッカル』ルガル・ウレを時翔(タイムリープ)!クロノファング・タイガー・G!」

 

クロノファング・タイガー・G  PW11000

 

「すごい!時空を超えて援軍だ!」

 

「やるな」

 

ファンロンは長い体を使って、スサノオ(ツネト)に体当たりをする。

 

「へっ、そうこなくちゃな!ダメージチェック『覇天戦人スサノオ』『薬石の斎女ヤクシジ(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復!荒神の霊剣スサノオにパワープラス5000!」

 

「ファンロンのスキル!カウンターブラスト!バインドゾーンにあるスチームブレスをスペリオルコール!クロノエトスのブースト、クロノクロウでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『リジッド・クレイン』」

 

「まだだ!スチームブレスのブースト、クロノファング・Gでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!八千代の日輪アマテラス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『薬石の斎女ヤクシジ(治)』

 

八千代の日輪アマテラス  SH15000

 

「スキル発動!ソウルチャージ『神明護官アマツヒコネ』山札の1番上を見て、それを山札の上か下に置く。山札の下へ」

 

「ターンエンド。クロノファング・Gは山札の下へ。ルガル・ウレをスペリオルコール」

 

PW15000➡PW11000+SH5000=16000

PW31000➡PW11000(+5000)

PW26000➡PW16000

PW18000➡PW16000+SH15000=31000  クロノの手札5枚 山札32枚  ツネトのダメージ4枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!スサノオのスキル!Gゾーンにアマテラスかワカヒルメがいるなら、ソウルチャージ『振鈴の斎女オウカ(醒)』ストライドジェネレーション!!!破龍戦神カムスサノオ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  『覇天戦人スサノオ』グレード3

 

破龍戦神カムスサノオ  PW26000  ハーツ『荒神の霊剣スサノオ』

 

「来たぁ!」

 

「さぁ行けツネト!」

 

「ツネトさん!」

 

「こっからです!」

 

ギャラリーはもちろんのこと、カルとケイもツネトを応援している。

 

「俺は、多度ツネトというファイターである前に、トリニティドラゴンのリーダー、多度ツネト様だ。

超越(ストライド)スキル!ソウルブラスト『神魂烈士アメノオシホ』『神魂烈士クマノクスビ』1枚ドロー!アカギをコール!

アカギのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『プレシャス・オフィディアン』山札から2枚見て、1枚を手札に加え、残りは山札の下に!さらに、パワープラス2000!コール、アメノオシホ!

さらに、カムスサノオのスキル!Gゾーンの破龍戦神カムスサノオを表に!スキル獲得!

GB(ジェネレーションブレイク)(3)!全てのユニットにパワープラス2000!」

 

アメノオシホ スサノオ アカギ

クマノクスビ  R    R

 

「アカギでルガル・ウレにアタック!」

 

「くっ、ガード!『クロノビート・バッファロー』」

 

「カムスサノオでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『神宮衛士アカギ』セカンドチェック『プレシャス・オフィディアン』サードチェック『神剣クサナギ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはアメノオシホに、クリティカルはカムスサノオに!今こそ俺の、俺たちの力を・・・全力でお前にぶつけさせてもらうぞ!!」

 

カムスサノオ(ツネト)は勢いよく剣を振るい、クロノジェット・Gを斬りつける。

 

「ぐあああああ!!ダメージチェック『スチームメイデンメラム』『スチームスカラージジ』」

 

「スキル発動!アタックがヒットしたため、山札の上2枚を見て、1枚は手札に、残りは山札の下へ!」

 

「いいぞツネト!」

 

「ジェネレーションマスターなんか目じゃないぜ!」

 

「クロノさん!」

 

「クマノクスビのブースト、アメノオシホでヴァンガードにアタック!

アメノオシホのGB(ジェネレーションブレイク)!神託!カウンターブラスト!山札の上を5枚見て、信託の能力を持つカードを見せて手札に加える『神明護官アマツヒコネ』さらに、パワープラス3000!」

 

「ジェネレーションガード!!遡る時乙女ウルル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノセラピー・ハムスター(治)』

 

遡る時乙女ウルル  SH15000

 

「スキル発動!ドロップゾーンのトリガーユニットとノーマルユニットを山札の下へ!」

 

戻したカード  『クロノセラピー・ハムスター(治)』『クロノビート・バッファロー』

 

「これでシールドプラス5000!」

 

「ターンエンド。へっ、防ぎやがったか」

 

PW13000➡PW9000+SH5000=14000

PW28000➡PW11000

PW28000➡PW11000+SH20000=31000  ツネトの手札8枚 山札23枚  クロノのダメージ5枚(裏2枚)

 

「でもこのターン、クロノはダメージ5まで追い込みましたよ!」

 

「手札も増えて、守りも盤石!」

 

(・・・これがあのツネトかよ・・・。だが・・・俺だって負けられねぇんだ!)

 

ツネトがここまで強くなっていることに驚きつつも、クロノは自分のターンに入る。

 

「(ツネトがここまで強くなってるとはな・・・)こっちも勝負にいかせてもらうぜ!」

 

「こい!」

 

「ストライドジェネレーション!!!クロノドラゴン・GG(ギアグルービー)!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン・G』グレード3

 

クロノドラゴン・GG(ギアグルービー)  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

GG(ギアグルービー)⁉」

 

「くっ・・・来やがったな・・・」

 

「クロノジェット・Gの超越(ストライド)スキル!クロノクロウを時翔(タイムリープ)!クロノファング・Gをスペリオルコール!

GG(ギアグルービー)GB(ジェネレーションブレイク)(3)!ソウルブラスト『ドキドキ・ワーカー(☆)』Gゾーンのネクステージを表に!パワープラス5000!

さらに、GG(ギアグルービー)GB(ジェネレーションブレイク)(2)!ハーツがクロノジェットなら、GゾーンのGG(ギアグルービー)を表に!ギアドラゴンであるファンロンとネクステージのスキルを獲得!クロノエトスをコール!」

 

クロノファング   GG   ルガル・ウレ

クロノエトス  クロノエトス スチームブレス

 

「ルガル・ウレでヴァンガードにアタック!

スキル発動!パワープラス2000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『神剣アメノムラクモ』」

 

「いけ、GG(ギアグルービー)!ヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『神明護官アマツヒコネ』(コスト『神宮衛士アカギ』)」

 

GG(ギアグルービー)はスサノオ(ツネト)に攻撃を仕掛けるが、アマツヒコネが守りに入り、攻撃が当たることはなかった。

 

「トリプルドライブ『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』セカンドチェック『クロノボレー・ラビット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てクロノファング・Gへ!サードチェック『クロノジェット・ドラゴン・G』十二支刻獣のグレード3をゲット!ソウルブラスト『クロノビート・バッファロー』時翔(タイムリープ)!クロノジェット・ドラゴン!

GG(ギアグルービー)が獲得したネクステージのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのネクステージを表に!手札を3枚捨て、GG(ギアグルービー)をGゾーンへ戻し、クロノジェット・Gに!

クロノジェット・Gのスキル!Gゾーンの表のカードが2枚ずつにつき、パワープラス5000、リアガード全てにパワープラス1000!Gゾーンの表のカードは6枚、パワープラス15000!それぞれのリアガードにパワープラス3000!クロノエトスのブースト、クロノジェット・Gでヴァンガードにアタック!」

 

「やらせねぇ!完全ガード!『神明護官アマツヒコネ』(コスト『神魂烈士クマノクスビ』」

 

クロノジェット・Gがスサノオ(ツネト)に渾身の1撃の拳を放とうとするが、またもアマツヒコネがスサノオ(ツネト)を守る。

 

「ツインドライブ『クロノチャージ・ユニコーン』『クロノセラピー・ハムスター(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはリアガードのクロノジェット・G!スチームブレスのブースト、クロノジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「ガードだ!『神剣クサナギ(☆)』『振鈴の斎女オウカ(醒)』」

 

「クロノエトスのブースト、クロノファング・Gでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『プレシャス・オフィディアン』『リジッド・クレイン』さらにインターセプト!『神魂烈士アメノオシホ』『神宮衛士アカギ』」

 

「くっ・・・!ターンエンドだ!クロノファングと、クロノジェットは山札の下へ!ルガル・ウレとクロノクロウをスペリオルコール!」

 

PW11000➡PW11000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW29000➡PW11000+SH20000=31000

PW29000➡PW11000+SH20000=31000  クロノの手札4枚 山札26枚  ツネトのダメージ5枚(裏2枚)

 

「すげぇ!」

 

「あの攻撃を受けきったぜ!」

 

「なんてファイトだ!」

 

このファイトでギャラリーたちは興奮を収まることを知らない。

 

(今のガードで・・・手札を使い切った・・・。だが!お前の姿はいつも、俺たちの励みになってきた!俺たちは、お前たちに負けまいと、努力を積み重ねてきたんだ!)

 

 

U20(アンダートゥエンティ)の予選が始まる前、トリニティドラゴンはアルバイト先が1号店に移ったカムイにこんなことを頼んでいたのだ。

 

『カムイさん!あの、カムイさんの先輩たちと、ファイトさせてもらえませんか?』

 

『え?』

 

U20(アンダートゥエンティ)に勝ち抜くために、腕を磨きたくて!』

 

『僕たち、もっともっと強くなりたいんです!』

 

『パワーアップ!』

 

『天下取りたいんす!』

 

『『『お願いします!!』』』

 

この頼みにカムイは最初は驚いたが、トリニティドラゴンの熱意と本気が伝わり、それを承諾した。トリニティドラゴンはカムイを加え、先輩である石田ナオキ、三和タイシ、日田リョータとファイトを行った。最初は当然敗北を味わった。

 

トリニティドラゴンが日々、デッキの改良、チーム同士でファイト、チーム同士でデッキのアドバイスをしたりと日々努力を怠らなかった。

 

ギャラリーも最初は面白半分でファイトを眺めていた。だが、トリニティドラゴンの日々の努力のおかげで強くなっていき、次第に心に響き始めていった。そして何度かのファイトでトリニティドラゴンはカムイたちとのファイトに勝利を収めたのだった。

 

 

(トリニティドラゴンは世界最強のチームになる!U20(アンダートゥエンティ)はその足掛かりだ!絶対に出場する!!)

 

「ツネトさん!」

 

「いきましょう!」

 

カルとケイの応援に、ツネトに気合が入る。

 

「スタンド&ドロー!」

 

ツネトが引いたのは荒神の霊剣スサノオ、グレード3だ。

 

「ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『荒神の霊剣スサノオ』グレード3

 

スサノオ(ツネト)は光に包まれ、その姿を未来の姿に変えていく。クサナギノツルギとアメノムラクモを持つ姿は、破龍戦神とはまた違った姿だ。

 

「枢機の征討神カムスサノオ!!!!」

 

枢機の征討神カムスサノオ  PW26000  ハーツ『荒神の霊剣スサノオ』

 

「カムスサノオのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト(2)!手札が5枚になるまで、ドローする!」

 

「なっ・・・⁉」

 

「さらに超越(ストライド)スキル!ソウルブラスト『振鈴の斎女オウカ(醒)』『神明護官アマツヒコネ』1枚ドロー!」

 

「6枚ドロー⁉」

 

「ありえねぇだろ⁉」

 

「荒神の霊剣スサノオ、推命の女神ヤサカ、神剣アメノムラクモを2体コール!」

 

推命の女神ヤサカ  PW11000

神剣アメノムラクモ  PW7000

 

 ヤサカ   カムスサノオ   スサノオ

クマノクスビ アメノムラクモ アメノムラクモ

 

「しゃあ!一気にいけえ!!」

 

「さあ勝負だ!アメノムラクモのブースト、カムスサノオでヴァンガードにアタック!」

 

「(トリプルドライブすれば、ツネトの手札は5枚・・・神託のスキルでカムスサノオのパワーがプラス5000される・・・仕方ねぇ・・・)ジェネレーションガード!!ハイブロースチームアルリム!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノセラピー・ハムスター(治)』

 

ハイブロースチームアルリム  SH15000

 

「スキルにより、ドロップゾーンのクロノジェットと、クロノジェット・Gを山札の下に送り、シールドプラス15000!さらにガード!『クロノチャージ・ユニコーン』『クロノボレー・ラビット(☆)』」

 

「トリプルドライブ!『神魂烈士アメノオシホ』セカンドチェック『薬石の斎女ヤクシジ(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーは荒神の霊剣スサノオに!サードチェック『サイキック・バード(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全て荒神の霊剣スサノオに!

カムスサノオのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!手札5枚、神託!パワープラス5000!クリティカルプラス1!」

 

カムスサノオ(ツネト)の双剣でクロノジェット・Gに斬りかかるが、未来の姿のアルリム、クロノチャージとクロノボレーが守りに入り、守り通す。

 

「まだ終わらせねぇ!アメノムラクモのブースト、スサノオでヴァンガードにアタックだ!」

 

「ガード!『刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』さらにインターセプト!『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』『クロノクロウ・モンキー』」

 

「凌いだ!」

 

「クマノクスビのブースト、ヤサカでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『クロノクロウ・モンキー』」

 

「クマノクスビの神託!カウンターブラスト!山札から5枚見て、神託の能力を持つカードを後悔し、1枚手札へ『プレシャス・オフィディアン』ターンエンド。ふぅ、なんとかここまでは追い詰めた・・・」

 

PW38000➡PW11000+SH45000=51000

PW28000➡PW11000+SH20000=31000

PW18000➡PW11000  ツネトの手札6枚 山札11枚  クロノのダメージ5枚(裏2枚)

 

「(確かに・・・驚くほど強くなったよな、お前ら・・・)でも俺たちだって、ここで止まるわけにはいかないんだ!スタンド&ドロー!」

 

クロノが引いたのはクロノジェット・ドラゴン・G、グレード3だ。

 

「ストライドジェネレーション!!!!時空竜クロスオーバー・ドラゴン!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン・G』グレード3

 

時空竜クロスオーバー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

「(カズマ、タイヨウ!この2人と一緒に、俺は絶対U20(アンダートゥエンティ)に行く!!)クロスオーバーのGB(ジェネレーションブレイク)(3)!ハーツがクロノジェットなら、山札からクロノジェットと、クロノジェット・Gをスペリオルコール!」

 

クロノジェット クロスオーバー クロノジェット・G

クロノエトス  クロノエトス   スチームブレス

 

「いっけぇ!クロノエトスのブースト、クロスオーバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!八千代の日輪アマテラス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『薬石の斎女ヤクシジ(治)』

 

「手札4枚以上でシールドプラス10000!

ソウルチャージ『神剣クサナギ(☆)』山札の上1枚を見て、上か下に置く。・・・山札の上へ。

さらにガード!『プレシャス・オフィディアン』」

 

クロスオーバーはスサノオ(ツネト)に向けて時空砲を発射させたが、アマテラスとプレシャスが砲撃を防ぎ、砲撃がスサノオ(ツネト)に当たることはなかった。

 

「トリプルドライブ『スチームテイマーアルカ』セカンドチェック『刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』クリティカルトリガー!パワーは左のクロノジェットへ!サードチェック『クロノセラピー・ハムスター(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーは右のクロノジェット・Gへ!クロノエトスのブースト、クロノジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『サイキック・バード(☆)』『神魂烈士アメノオシホ』」

 

「スチームブレスのブースト、クロノジェット・Gでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『薬石の斎女ヤクシジ(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

先ほどツネトがアマテラスのスキルで山札の上に置いたのはヒールトリガーだったのだ。ツネトのダメージは4、クロノはヒールトリガーでダメージを回復したので、ツネトのダメージは回復できる。

 

「だがこれで終わりじゃない!クロスオーバーのスキル!クロノジェットのアタックがヒットしたため、クロノジェットとクロノジェット・Gをソウルへ移動し、クロスオーバーをスタンド!」

 

「くっ・・・」

 

「俺たちは、このストライダーズというチームでU20(アンダートゥエンティ)に出るんだ!クロスオーバーでもう1度ヴァンガードにアタック!!」

 

「(クリティカルさえ出なければ、まだつながる!)・・・ノーガード!こい、クロノぉ!!」

 

「いくぞ!トリプルドライブ『クロノファング・タイガー・G』セカンドチェック『クロノジェット・ドラゴン・G』サードチェック」

 

運命のサードチェックで出たカードは・・・

 

「うおおおおおお!!『刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全て、クロスオーバーに!!」

 

起き上がったクロスオーバーは溜めに溜めた強力な時空砲をスサノオ(ツネト)に向けて発射する。スサノオ(ツネト)は意を決して時空砲の砲撃を喰らう。

 

PW33000➡PW11000+SH30000=41000

PW23000➡PW11000+SH15000=26000

PW23000➡PW11000

PW26000(+5000)➡PW11000

 

ダメージチェック『サイキック・バード(☆)』『神明護官アマツヒコネ』

 

クロノのダメージ4枚  ツネトのダメージ6枚  勝者クロノ

 

「勝者、チームストライダーズ、新導クロノ!2勝1敗で、チームストライダーズの勝利!U20(アンダートゥエンティ)出場権、獲得とする!」

 

あまりの展開に静かな空気が続いたが・・・

 

パチパチパチパチッ

 

熱く、激しいファイトに敬意をこめて、ファイターたちは全員拍手を送る。

 

「ナイスファイトでした!!」

 

ツネトはクロノの前に立ち、手を差しだす。

 

「このショップの代表として、恥ずかしいファイトするんじゃねぇぞ?」

 

「任しとけ!」

 

クロノはツネトの手を取り、互いに握手を交わす。ファイターたちは全員、拍手を送っている。

 

「僕たちの分まで、頼んだよ」

 

「はい!」

 

「がんばれ」

 

「ありがとうよ」

 

カルはタイヨウと、ケイはカズマと握手を交わしている。

 

U20(アンダートゥエンティ)は譲ったけどよ、いつまでもお前らの方が強いって決まったわけじゃねぇからな!今度戦う時は、絶対ぶっ潰す!」

 

「おう!いつでも相手になるぜ!」

 

「そして証明してやる!世界最強になるのは・・・」

 

「「「俺たち!!チームトリニティドラゴン!!!」」」

 

トリニティドラゴンはいつものポーズを決める。ギャラリーは苦笑いを浮かべている。強くなっても、これだけはどうにもならないようだ。こうして、ストライダーズはU20(アンダートゥエンティ)の最後の出場権を獲得したのであった。

 

 

夕方ごろ、どこかの屋敷の1室に、3人のファイターがいた。金髪の長髪で薄紫のメッシュがかかっている女性は池の鯉をぼんやりと見つめている。青髪の短髪の少女は最近はやりの雑誌を読んでいる。赤髪の少年はソファに寝ころび、ヴァンガードのカードを見つめている。

 

「ヴァンガード、ねぇ・・・」

 

3人の部屋に1人の青年が入ってくる。その青年は鬼丸カズミだった。カズミは金髪の女性にあるものをみせる。それはU20(アンダートゥエンティ)の出場者が載った表だ。

 

U20(アンダートゥエンティ)の出場者?」

 

「あぁ、やっと揃ったんだね?」

 

「ああ。この中に、俺たちに相応しいファイターがどれだけいるかな?」

 

このメンバーはそれぞれ性格は異なっている。唯一共通しているのは、全員片方の手に手袋をはめていることだった。

 

to be continued…




カル「しっかし、おしかったですね、ツネトさん。もう少しでクロノを倒せたのに・・・」

ツネト「言うなカル。俺もクロノも、全力を尽くして戦ったんだ。悔いはねぇよ」

ケイ「かっこいい・・・」

カル「さすが!僕たちトリニティドラゴンのリーダー!さっそく、次の大会に向けて特訓を始めましょう!」

ツネト「ただ・・・欲を言えば、あそこでもう1枚クリティカルが乗ってりゃ・・・ああそれと、7ターン目の引きが・・・」

カル「未練たらたらじゃないですか!!」

ケイ「たらたーら」

TURN136「Are you ready to FIGHT!!」


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Are you ready to FIGHT!!

今回は壮行会のお話です。そして次回はいよいよU20【アンダートゥエンティ】本戦が始まります!

オリジナルチーム、対戦カードなどなど、いろいろと考えていますので楽しみにしていてください。

それではどうぞ!


カードキャピタル1号店ショップ予選から数日後、U20(アンダートゥエンティ)の出場資格を手に入れたストライダーズのクロノとカズマはタイヨウに呼ばれてある場所へと向かっている。

 

「壮行会ってのは、周りの人間がやってくれるもんだろ?それを自分たちで・・・。タイヨウの奴、おかしくねぇか?」

 

「なら決起集会!いいんだよ細かいことは。チーム一丸、U20(アンダートゥエンティ)がんばろうってことさ」

 

そう、ストライダーズはもうすぐ開かれるU20(アンダートゥエンティ)に向けての壮行会をやろうという事になっている。そう話していると、目的地に着いた。そこにはタイヨウが待っていた。

 

「あ!クロノさん、カズマさん!」

 

「お待たせ」

 

辿り着いた場所は、カレー専門店、アジャンテだ。

 

「この店で壮行会ねぇ・・・」

 

「ここのカレーを食べると、勝負運が上がるって有名なんですよ!」

 

ストライダーズはカレー屋、アジャンテに入っていった。

 

 

 

TURN136「Are you ready to FIGHT!!」

 

 

 

カレー屋アジャンテに入ったストライダーズはとあるカレーを注文した。そのカレーというのが、赤黒くて、いかにも辛そうなカレーだ。

 

「な、なんだ、これは・・・」

 

「カレーなのに、赤黒い・・・」

 

表情を引きつらせているクロノとカズマにアジャンテの店長が説明に入る。

 

「チャレンジメニューの激辛カレーです」

 

「チャレンジメニュー⁉」

 

「制限時間は30分、完食目指してがんばってください」

 

チャレンジメニューと聞いてカズマは憤慨する。

 

「おい、ふざけんな!!誰がこんなもんやるって言った⁉バカバカしい!!」

 

「えぇ?やらないんですか?」

 

「やるわけねぇだろ!いったい何の得になるんだよ!」

 

カズマの言葉にタイヨウは得にすることを説明する。

 

「このカレーを食べきることができれば、どんな勝負事も必ず勝てるそうです。しかも成功すれば料金は無料、おまけにレジャーランドの招待券ももらえるんですよ!」

 

「得ばかりです」

 

「そういう問題じゃねぇ・・・」

 

チャレンジメニューにやる気がないカズマに対し、クロノが挑発的な言葉を述べる。

 

「なんだぁ?辛いもん苦手なのか?自信がないならやめてもいいんだぜ?」

 

(こいつ・・・激辛番長と呼ばれた俺様に向かって、自信がないだと⁉)

 

クロノの挑発に乗り、カズマはやる気を見せた。

 

「ふん、いいぜ、やってやるよ」

 

クロノとカズマは激辛カレーを自分の皿に適度の量で入れる。

 

「制限時間30分、激辛チャレンジ、スタート!」

 

「よしいくぜ!」

 

「負けるか!」

 

クロノとカズマはまずは激辛カレーを1口食べ・・・

 

「ぐおあああああ!!」

 

「か、辛いいいい!!」

 

たった1口食べただけでクロノとカズマはあまりの辛さで悶えている。

 

「店自慢の特性ルーに、世界で最も辛い赤唐辛子、ブートジョロキアをこれでもかと混ぜて作った特製カレーです」

 

「すごいですねぇ」

 

呑気に話しているタイヨウは激辛カレーではなく、普通のカレーライスを食べている。

 

「何普通のカレー食ってんだよ⁉こっちのカレー食え!」

 

「チャレンジは2人でっていうルールなんです。それに僕、辛いの全然ダメで・・・お寿司もワサビ抜きしか食べられないんですよ」

 

そう言ってタイヨウは普通のカレーを食べる。

 

「か、辛いです~!これ、本当に甘口ですか?」

 

「こ、こいつ・・・っ!」

 

甘口でこれというので、タイヨウの言っていることは嘘ではないようだ。カズマは今はそれが憎々しく思えてきた。気を取り直してクロノとカズマは激辛カレーをもう1口。

 

「あぁ・・・辛いぃ・・・!」

 

「痛い!カレーじゃねぇ!唐辛子のすり身だ!!」

 

「フレー、フレー、クロノ!がんばれがんばれカズマ!」

 

タイヨウは呑気にクロノとカズマを応援している。

 

「ご飯多すぎだぞ!ルー食えよ!」

 

「お前こそ!」

 

クロノとカズマはもう1口を食べ、辛さで悶えて目が血走っている。

 

「カズマさんすごい!」

 

(ら、楽園が見える・・・っ・・・ダメかもしれねぇ・・・っ)

 

カズマが楽園のイメージを見ていた時、クロノが倒れてしまった。

 

「!新導!し、死んだのか・・・?」

 

「大丈夫、生きてます。カズマさん、クロノさんの分までがんばってください!」

 

タイヨウの言葉にカズマは顔が青ざめている。

 

「く・・・くそおお!!」

 

カズマはやけくそ気味に激辛カレーをかきこむ。

 

 

壮行会を行っているのは何もストライダーズだけではなかった。別の場所でドリームハーツも壮行会を行っていた。ドリームハーツがいる場所は昼から始まっている町のお祭りだ。

 

「いやー、壮行会だから祭りで大いに盛り上がろうって考えてたんだけど・・・アン、気合が入ってるねー。浴衣を着ていくなんてさ」

 

「アンの浴衣姿なら、世の男共はいちころだよ。かくいう僕も見惚れてる。眼福」

 

「お2人は浴衣じゃないんですね・・・。なんだか私が空気読めてない感じで悲しいです・・・」

 

「だって私、基本祭りでも私服だし、私服の方が動きやすいし」

 

「浴衣着るのめんどくさい」

 

ユイとアリスは普通に私服でアンだけが浴衣を着こんでいる。

 

「そう落ち込むな。さっきも言ったが世の男共はいちころ、つまりは浴衣はアンに合ってるって意味だよ。恥じる必要はない」

 

「うんうん、さすが、私の親友のアン!浴衣がよく似合ってる!」

 

「そ、そうですか?あ、ありがとうございます///」

 

アリスとユイに浴衣姿を褒められて頬を赤くしながら照れているアン。

 

「と、とりあえずお祭りに来たのはいいですけど、どこから回りましょう?これだけ多いと、どれから遊べばいいか悩んじゃいます」

 

「ちっちっち、そんなどこから決めて回るんじゃなくて、思い切って屋台を全制覇!!この祭りに出ている屋台ぜーんぶ回るのさ!お祭り上等!江戸っ子の血が騒ぎだしたよ!!」

 

「焼きそば、たこ焼き、ベビーカステラ、焼きトウモロコシ・・・祭りの定番メニュー・・・これだけは外せない」

 

「ドリームハーツ壮行会、お祭り屋台全制覇ツアー、えい、えい、おーー!!」

 

「おーーー」

 

「え?お、おー?」

 

2人のノリノリのテンションにアンは戸惑いながらも2人に便乗した。ドリームハーツはユイの宣言通り全て回る勢いで様々な屋台を見て回った。金魚すくい、お面屋、型抜きなどなど、とにかく全て見て回って遊び、楽しんでいる。ドリームハーツは飲み物を飲みながらたわいない話をしながら歩いている。ふと見ていると、ユイは射的屋を見つける。

 

「お、射的か。やっぱこれはやっとくべきだよね。てことで次は射的に決定!」

 

「射的ですか・・・私、あんまり得意じゃないんですよね・・・」

 

「狙うは大物商品・・・本当の百発百中っていうものをみせてやる」

 

射的には得意不得意者が別れているようだ。ユイは射的屋のおじさんに3人分のお金を払う。

 

「おっちゃん、射的3人分、よろしくね」

 

「おう、いい商品が取れるよう、がんばれよ」

 

射的のおじさんはドリームハーツにコルク銃を渡す。ユイは手慣れた様子でコルク銃の弾を商品目掛けて撃ち、小さい箱に入ったキーホルダーを次々と倒していく。

 

「おぉ、やるじゃねぇか嬢ちゃん」

 

「へへん、まぁね。お祭りで何回か射的やってるからね」

 

一方のアンは商品を狙って撃ってはいるのだが、まったくの的外れなところにあたったりしている。

 

「あぁ・・・また・・・」

 

「そっちの嬢ちゃんはへたくそだなぁ~。1発も商品に当たってねぇじゃねぇか」

 

「アン、まだコツを掴めてないの?結構簡単なのに」

 

「で、でも~・・・」

 

あまりにも当たらないのでアンは若干涙目になっている。アリスは大物商品、ドラゴニック・ブレードマスターのぬいぐるみを1点集中している。当たってはいるのだが的が大きいせいで全然倒れてはいない。

 

「くそっ、全然倒れない。1番ビビッときたぬいぐるみなのに・・・」

 

「そりゃ、自慢の商品だからな。そう簡単には倒れねぇよ」

 

アリスは諦めずに何発もぬいぐるみに当てていっている。アリスは狙いを定めてラスト1発を撃った。ぬいぐるみは当たり、ぐらついた・・・が、倒れなかった。

 

「おしい!残念だったな、嬢ちゃん!」

 

「全部当たっていたのに・・・くそ、くそ、くそーーーー」

 

ぬいぐるみがもらえなくてアリスは相当悔しがっている。

 

「うぅ・・・結局今回も1つも当てられませんでした・・・」

 

「さぁ、嬢ちゃんは最後の1発が残ってるぜ?どうする?」

 

おじさんの言う通り、アンは全ての弾を使い切り、残ったのはユイの1発の弾だけだ。

 

「最後はでっかく大物を・・・狙い撃つ!!」

 

ユイは最後にアリスが取れなかったぬいぐるみを狙って、1発のコルク弾を撃った。コルク弾はぬいぐるみに当たり、ぐらつき・・・

 

ボトっ

 

「大当たりーー!!最後の1発、決めやがったね!」

 

「よし!!」

 

「すごいです!どうしたらそんなに当てることができるんですか?」

 

「非常に悔しいが、真の百発百中王は君だよ」

 

ちょっとずつ蓄積していったのが功を制し見事ぬいぐるみを倒し、ぬいぐるみを獲得した。ユイは手に入れたぬいぐるみをアリスに渡そうとしている。

 

「はい、アリス。さっきから欲しがってたでしょ?私はロボットが好きだから、アリスにあげるよ」

 

まさかぬいぐるみを渡してくるとは思わなかったアリスは少し頬を赤くする。

 

「べ、別に欲しいって程じゃないけど・・・どうしてもって言うならもらってやるよ・・・」

 

「ふふ、素直じゃないですね」

 

「うっさい」

 

アンにそう言われたアリスは少しムッとした表情になる。

 

「そうだ!さっきの・・・アン、アリス、はい、私が手に入れたキーホルダー!」

 

そう言ってユイは自分が獲得したキーホルダーをアンとアリスに渡す。

 

「わぁ!流れ星のキーホルダー!」

 

「・・・これ、色は違うけど、同じキーホルダーじゃね?僕が赤で、アンが青って・・・」

 

アリスの言う通り、色以外ではキーホルダーは同じ形をしている。ユイは同じ形の黄色いキーホルダーを2人に見せる。

 

「こうしてた方が、チームとして結束感が出てるって感じでいいじゃん?」

 

「・・・何それ?ガキじゃあるまいし・・・まぁ、別にいいけど」

 

「私は素直にうれしいです!ありがとうございます!」

 

これを通してドリームハーツはより一層の結束力が高まったかもしれない。

 

 

ハイメフラワーズも大東京温泉にて、チームの壮行会を行っていた。

 

「こ、これが壮行会・・・理解に苦しむな・・・」

 

大東京温泉にいるという事で、ハイメフラワーズは全員浴衣姿だ。

 

「2人とも超キュートだね!オウ、これぞ日本の美!」

 

「ハイメも江西っちも、よく似合ってるよ~♪」

 

「ゆっくりと温泉に浸かって、英気を養うの。U20(アンダートゥエンティ)に向けてね」

 

「予選の疲れをリフレーーーッシュ!!一緒にハピバのんのんしょうねサトるんるん!」

 

「・・・るんるん?」

 

またニックネームが増えて、呼び方に疑問を持つ江西。

 

その後は男子と女子に別れて温泉のお風呂に入っていく。そんな中での男湯、江西とハイメは温泉の湯に入っているのだが、江西の表情はいつも通りの硬い表情をしている。

 

「サトるんるん硬いよ~。温泉だよ~?ラリックスラリックス!」

 

その後も他のお風呂にも入るがハイメはハイテンションに対して、江西は全く変わらず、硬い表情をしたままだ。

そしてサウナにて江西がこう一言呟く。

 

「・・・これが壮行会か・・・」

 

「そうこうしてますーw」

 

ハイメはギャグを言っているつもりだが、あまり面白くないシャレだ。

 

 

福原高校高校ヴァンガード部に所属している3人も壮行会をやる予定なのだが・・・肝心のシオンは綺場の仕事が少し長引いているようで今はいない。

 

「ちっ・・・あいつまだなの?」

 

「それが・・・綺場の仕事が長引いてるみたいで・・・」

 

「人を呼び出しといて信じられないわ。何様?」

 

「で、でも・・・U20(アンダートゥエンティ)に向けての壮行会だなんて・・・さすがシオン君ですよね。気が利くよなぁ。本当なら、部長の俺がやることなのに・・・」

 

「帰る」

 

「えっ⁉」

 

しびれを切らしたのかリンは苛立ちながら帰ろうとする。もちろんアンリはそれを止める。

 

「ま、待ってください羽島先輩!もうすぐ、来ると思いますから、ね⁉せっかくのシオン君の呼びかけなんですから・・・」

 

リンは苛立っている中止められたせいかアンリを睨み付ける。

 

「た、退屈なら・・・部室の飾りつけでもしませんか?派手な壮行会にしちゃいましょう!俺、折り紙とかハサミとか、セロハンテープとか持っていてて・・・」

 

気を触ったのかアンリを睨みがさらに強くなった。

 

(こ、怖い・・・。でも、シオン君の気持ちを無駄にはできない!絶対に、羽島先輩を引き留めなきゃ!)

 

アンリは勇気を出して声を出してリンを引き留めようとする。

 

「羽島先輩!待ってください!!これは部長命令です!!(・・・き、きいた・・・?)」

 

アンリは閉じていた目を恐る恐ると開かせると・・・

 

「あぁん⁉」

 

「うわあああ!!ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!」

 

逆効果だったようで睨み付ける目がより一層強くなっただけだった。あまりの恐ろしさにアンリはへたれこむ。

 

(ごめん、シオン君・・・俺には無理だ・・・)

 

アンリが諦めかけたその時、アンリのスマホの電話が鳴りだす。アンリはスマホの通話に出る。

 

「もしもし・・・?・・・シオン君⁉」

 

電話をかけた相手がシオンとわかり、帰ろうとしたリンが立ち止まる。

 

「今どこに・・・⁉・・・え?屋上?」

 

 

シオンに呼ばれたアンリとリンは福原高校の屋上までやってきた。屋上には呼び出した本人であるシオンと、ヘリコプターだった。

 

「ヘリコプター・・・」

 

「2人とも、乗ってください」

 

アンリとリンはシオンに言われるまま、ヘリコプターに乗った。シオンも乗ったのを見計らって、ヘリコプターは空を飛んでいく。ちなみに操縦しているのは綺場家の執事、岩倉だ。

 

「遅れてすみません」

 

「シオン君、どういうこと?今日は壮行会じゃあ・・・?」

 

「ええ。今から会場に移動します」

 

どうやらこのヘリコプターは壮行会を行う会場に向かっているようだ。

 

 

アジャンテにて、チャレンジメニューに挑んでいるストライダーズだが、残り3分立ってもまだ完食できていないようだ。まぁ無理もないが。唯一参加していないタイヨウは見守っていて、クロノは今だにひくひくと倒れている。カズマは激辛カレーを食べる手が小刻みに震えている。

 

(くそっ・・・体がカレーを拒否してやがる・・・。手が・・・動かねぇ・・・)

 

もうだめかと思ったその時・・・

 

「1発逆転!トリガーチャンス!」

 

そう言って店長はヴァンガードのカード数枚を裏向きでカズマに見せる。

 

「山札の中から1枚引き、クリティカルトリガーが出れば残りの量が倍に、ヒールトリガーが出れば残りの量が半分になります。やりますか?」

 

「(こ、このままじゃどうにもならねぇ!こいつに賭ける!)やるぜ!」

 

カズマはカードの中から1枚選ぶ。

 

(喰らいつけ!求める世界を、掴むまで・・・!)

 

カズマが引いたカードはクリティカルでもヒールトリガーでもない。出てきたのは戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ。ドロートリガーだ。

 

「ドロートリガーは1枚追加、新たに挑戦者を1人加えることができます」

 

「!タイヨウ!」

 

「えっ⁉」

 

タイヨウの表情は青ざめている。しかしルール上、従うほかない。タイヨウは恐る恐る、激辛カレーを1口・・・

 

「辛い辛い辛いぃぃぃ!!」

 

あまりの辛さで悶えている。そんな中クロノは初めて鬼丸カズミと出会った事と、カズミの強いイメージを思い出し、何とか起き上がる。

 

「がんばろうぜタイヨウ」

 

「クロノさん?」

 

「俺たち3人なら・・・ストライダーズならできる!」

 

「・・・はい!」

 

ストライダーズは激辛カレーの完食を目指して3人で力を合わせ、食べるペースを速める。

 

「残り1分です」

 

「絶対に完食するぞ!」

 

「3人の力を合わせればいけます!」

 

「俺たちは、やれる!」

 

(ううぅ・・・激辛カレーもU20(アンダートゥエンティ)も、まとめてクリアしてやるぜぇ・・・!待ってろよ、鬼丸カズミ・・・)

 

ストライダーズは激辛カレーを頑張って食べ進めていく。

 

「「「からああああああああい!!!」」」

 

アジャンテに3人の叫びが響くのであった。

 

 

3人で頑張った結果、見事激辛カレーを完食できたストライダーズはレジャーランドの招待券を手に入れ、タイヨウはメリーゴーランドで楽しんでおり、クロノとカズマはのんびりとベンチで休憩する。

 

「たく・・・とんだ壮行会だぜ」

 

「でもよかったな。ここの招待券ゲットできて」

 

「まぁな」

 

「まぁ、遊ぶ前にちょっと休憩しようぜ」

 

「・・・なぁ、新導。ファイトしねぇか?」

 

突然のファイトの申し込みにクロノはカズマに視線を向ける。

 

「遊びだよ、遊び」

 

クロノの答えは当然OK。クロノとカズマのファイトの準備が終えたところで、タイヨウも2人に合流する。

 

「準備がいいなら、いくぜ」

 

「ああ」

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

 

大東京温泉にて、ハイメフラワーズは温泉から上がった後、施設で夕食タイム。出ている料理は和食のラインナップだ。

 

「おでんおいしい~♪」

 

「焼き鳥も最高だね」

 

食事を進める中、トコハは箸をとめて大事な話をする。

 

「あの・・・今さらなんだけど・・・私のわがままでチームを立ち上げて、それをみんなを巻き込んで・・・でも、おかげでU20(アンダートゥエンティ)の出場権を手にすることができました。ありがとう」

 

「やだな~トコハちゃん、急にそんな事言っちゃって~♪」

 

「1度ちゃんとお礼を言いたかったの。私、どうしてもU20(アンダートゥエンティ)で自分の力を試したかったの。そして、自分がどこまで強くなれるのか。私は掴みたい。未来へ向かって進んでいく力を!沿いいう強さをこのU20(アンダートゥエンティ)で!」

 

「うん!私も頑張る!1つでも多く勝てるように!」

 

「俺も精一杯バックアップするよ、マスクオーン!さすらいのヒーロー、マスク・ド・コーチとして!」

 

トコハの強い決意にクミも頷き、ハイメはマスクを被ってそう宣言する。

 

「それ、まだ続けるんだ・・・」

 

「江西っちは?」

 

「ち・・・?」

 

「江西っちのU20(アンダートゥエンティ)の目標!」

 

「・・・俺は・・・チームのために最大限の力を尽くしたいと思っている。ただ、それだけだ」

 

「るんるんってばー」

 

江西はいつも通りにそう答え、トコハとクミは笑いあう。

 

「よろしく!」

 

「がんばろうねー♪」

 

「・・・・・・」

 

3人はそれぞれ違う飲み物で乾杯をする。

 

 

隅田川には真っ白なクルーザーがあって、その中で福原高校ヴァンガード部は壮行会を開いているようだ。福原高校ヴァンガード部は普通とはレベルが違う食事をとっている。

 

「シオン君、これすごくうまいよ!えーと・・・」

 

「牛フィレ肉と、フォアグラのポワレロッシーニ仕立てでございます」

 

「口に合いませんか?」

 

「・・・、おいしいわ」

 

リンはそうは言っているが、険しい表情をしたままだ。

 

 

食事がすんだ後、シオンはクルーザーの甲板でシオンは夕方の風景を見ている。そうしていると、リンが容赦なく言葉を突き立てる。

 

「ヘリで移動、クルーザーでランチ、U20(アンダートゥエンティ)の壮行会?冗談でしょ?自分の力を見せつけたいの?」

 

「そんなつもりはないですよ。1番効率がいい方法をとったら、こうなっただけです」

 

「効率的ね・・・。あんたいろいろ忙しいんでしょ?綺場の御曹司だし、フェンシングでもいい感じだし、そんなあんたが高校の部活ごときにマジになってなんなの?」

 

「気に入りませんか?」

 

「胡散臭い」

 

容赦のない言葉を突き付けられる中、シオンは自分の思いを話す。

 

「綺場、フェンシング、ヴァンガード・・・その全てを、僕はこの手に掴む。でもヴァンガードだけが僕を自由にする」

 

「はあ?」

 

シオンの言った意味がリンには理解できなかった。そこにアンリも甲板にやってきた。

 

U20(アンダートゥエンティ)で優勝します。そして、福原高校ヴァンガード部を存続させる。それが早尾先輩と、僕の目標ですから」

 

「うん」

 

「それと・・・僕個人としては、真剣にファイトしたい相手も3人ほどいますし」

 

その3人というのは、U20(アンダートゥエンティ)でライバルとなるクロノ、ユイ、トコハのことだ。

 

U20(アンダートゥエンティ)、羽島先輩は何を目指しますか?」

 

「え?」

 

「僕に乗せられたままですか?ずっと退屈な女王でいるつもりですか?」

 

「・・・ふん、偉そうに。U20(アンダートゥエンティ)、あんたがどれほどのもんか見せてもらうわ」

 

シオンの質問には答えず、リンの言葉にシオンは笑みを浮かべる。

 

 

昼間頃の祭りの屋台を全制覇したドリームハーツの夕食は回転ずしにしたようだ。それぞれが好きなネタを取る際に、ユイはアリスに注意する。

 

「いっておくけど、おごりじゃないから。割り勘だからね割り勘」

 

「ちっ、ただ飯食えるかと思ったのに」

 

「まぁまぁ」

 

割り勘と言われてアリスは舌打ち、アンはそれをなだめる。

 

「・・・楽しみだな、U20(アンダートゥエンティ)

 

「なんだか今も実感がわきません。この3人で、U20(アンダートゥエンティ)に出られるなんて、夢にも思いませんでしたから・・・」

 

U20(アンダートゥエンティ)・・・プロファイターへの登竜門と言われている大きな大会・・・。この大会に参加すれば、きっと強いファイターがたくさん出てくる。そんな人たちとたくさんファイトをして・・・ヴァンガードの楽しさを広めていく」

 

「急にどったの?」

 

「それが、私が普及協会に所属した理由で、U20(アンダートゥエンティ)に出場する目的だよ。私だけが楽しむんじゃない。出場者たち・・・いや、全国の人たちが楽しいひと時をお届けしたい!そのためにも・・・アンとアリスにも、改めて協力をお願いしたいんだ」

 

自分の思いを告げた後、ユイはアンとアリスにお願いするように頭を下げている。

 

「ユイちゃん、顔を上げてください。私も、気持ちはユイちゃんと同じですから。U20(アンダートゥエンティ)、一緒に楽しみましょう」

 

「うん!」

 

「・・・僕さ、昔熱くなれないからヴァンガードをやめて、それでいて負けるのがすごく嫌い。そんな僕が勝ち負けだけじゃない、仲間の存在の大切さを教え、またヴァンガードを始めさせてくれたのは他ならない、ユイ、君なんだ。この責任はちゃんと取ってもらわないとね。U20(アンダートゥエンティ)で優勝するっていう形でさ」

 

「もちろん!やるからには優勝、それ以外選択肢なんてないよ!」

 

ユイの言葉にアン、アリスは首を縦に頷く。

 

「てことでトロよこせ」

 

「あっ!私のトロが!」

 

「まぁまぁ、私のをあげますから」

 

ドリームハーツは大いに食事を楽しんでいる。

 

 

レジャーランドでクロノとカズマのファイト、クロノはクロスオーバーにストライドしている。

 

「時空竜クロスオーバー・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!暗黒竜プロットメイカー・ドラゴン!!

儀式(リチュアル)でシールドプラス10000!」

 

クロスオーバーの攻撃をプロットメイカーで防ぐカズマ。

 

「遊びだって言ってるのに、何マジになってんだよ⁉」

 

「お前の方こそ思いっきりマジじゃねぇか」

 

クロノとカズマはお互いに笑みを浮かべている。

 

「やるからには勝ちたいからな」

 

「お前、変わったな」

 

「お前たちのせいだよ。バカみたいに何回も・・・お前ならやれるって言うから、その気になっちまったんだよ。たく、何の得にもならねぇのにな。ストライドジェネレーション!!!天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード!!!」

 

カズマはクロノとタイヨウに笑みを浮かべながら天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードにストライドする。

 

「俺には勝ちたい相手がいた。でも、どんなに頑張っても、全然勝てなくて・・・思い知ったんだ。どうしても埋められない差っていうやつがあるって・・・。どんなに願っても、絶対に届かないものがあるって。そう思い込んだんだ。そして俺は・・・戦う事をやめた。でも今は!ギーヴァでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!」

 

U20(アンダートゥエンティ)は全力で戦う!得になるとかならないとか、そんなの関係ねぇ!俺には立ちたい場所がある!そのために、強くなるしかねぇ!」

 

カズマの言葉にクロノとタイヨウは首を縦に頷く。

 

「その強さを俺は、U20(アンダートゥエンティ)で手に入れてみせる!!」

 

カズマはそんな強い思いを込めながら、ルアードでヴァンガードにアタックさせた。

 

 

日が沈み始めた頃、ストライダーズは川沿いにある椅子でアイスを食べながら休憩をしていた。

 

「どうしたんですか?急にこんなとこで休もうなんて・・・」

 

「ま、いいから」

 

別の場所、ドリームハーツはとあるマンションの屋上まで来ていた。

 

「2年前、トコハに教えてもらった場所なんだ、ここ」

 

「おぉ・・・」

 

「きれいですね・・・」

 

「ま、本番はこれからなんだけどね」

 

別の場所、ハイメフラワーズは東京スカイツリーで展望デッキまで来ている。

 

「なぜこんな場所に?」

 

「ちょっとね」

 

「?」

 

「江西っち~!こっちこっちー」

 

「るんるんー!こっちに来るんだよー!」

 

「っち・・・?るんるん・・・?」

 

江西はニックネームに疑問を抱きながらクミとハイメに元に向かう。トコハは今見ている景色が今亡きミゲルと見た景色と重なって見えた。

 

『大丈夫!トコハなら絶対できるよ!』

 

『僕がトコハのこと、ずっと見守るよ』

 

そして、街の上空に飛んでいるヘリコプターに、福原高校ヴァンガード部のメンバーが乗っている。

 

「シオン君、今日はありがとう。最高の壮行会だったよ。U20(アンダートゥエンティ)、がんばろう!」

 

「では、最後に僕からもう1つ、U20(アンダートゥエンティ)への景気づけを」

 

「え?」

 

シオンが指を鳴らすと・・・

 

パンッ!パンパンッ!

 

スカイツリーの周りの空に打ち上げ花火が打ちあがっている。

 

「花火!」

 

川沿いにいるストライダーズもこの光景は目に映っている。

 

「きれい・・・」

 

「まさにファンタジア・・・」

 

マンションの屋上にいるドリームハーツも花火を見ている。

 

「うおー!」

 

「わ~、綺麗~!」

 

東京スカイツリーにいるハイメフラワーズも当然見えている。

 

クロノ、ユイ、トコハのスマホのラインには、5時あたりにシオンからのメッセージが届いていた。

 

『緊急連絡!』

 

『19時決行!!それぞれの健闘を願って』

 

場所はそれぞれ違えども、トライフォーは同じ景色を見ているのであった。

 

 

数日が立ち、いよいよ待ちに待った、U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップが開かれた。

 

「さあ、ついに幕を開ける、20歳以下のファイターたちによる、熱き戦いの場、U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ!!」

 

『うおおおおお!!』

 

ついに開かれたU20(アンダートゥエンティ)に観客席にいるファイターたちは歓声を大きくする。

 

「プロファイターの登竜門ともいわれている大会!今回注目すべきズバリ!この選手たち!」

 

実況、MCミヤは今はそれぞれ別々のチームにいるトライフォーのメンバーを紹介する。

 

「新導クロノ!綺場シオン!佐倉ユイ!安城トコハ!数多の強豪ファイターを跳ね除け、ジェネレーションマスターの称号第1号に輝いた、チームトライフォー!かつてチームメイトだった彼らが、今回はライバルとなり、それぞれのチームを率いてこのU20(アンダートゥエンティ)のステージを戦うのです!」

 

ストライダーズ

 

新導クロノ

東海林カズマ

明日川タイヨウ

 

福原高校ヴァンガード部

 

綺場シオン

早尾アンリ

羽島リン

 

ドリームハーツ

 

佐倉ユイ

天音アリス

日下部アン

 

ハイメフラワーズ

 

安城トコハ

岡崎クミ

江西サトル

 

「そして、かつてチームQ4のメンバーから、あの男も帰ってきみゃした!チーム、ヘル&ヘブン!葛城カムイ!美女2人と共に、電撃参戦です!羨ましい!!」

 

ヘル&ヘブン

 

葛城カムイ

大文字ナギサ

先導エミ

 

「か、カムイさん⁉な、何で⁉」

 

カムイの参戦にクロノは驚いている。

 

U20(アンダートゥエンティ)にはアイドルも舞い降りみゃす!ラミーラビリンスwihtサーヤ!」

 

ラミーラビリンスwihtサーヤ

 

蝶野アム

水城ユキノ

弓月ルーナ

弥富サヤ

 

「ルーナちゃん!アムちゃん!」

 

「ユキノ・・・」

 

「サーヤも一緒なの⁉」

 

ラミーラビリンスと共に弥富サヤも出場していることに驚くトコハ。

 

「胸に秘めたるは熱き獣の咆哮!熱いファイトを期待しみゃす!チーム三獣士!」

 

三獣士

 

日向マサト

櫻井ワタル

橘アツシ

 

「マサト君、やっぱり出てきましたか・・・」

 

「ていうか、あれ?あれってアツシ先輩?」

 

宮地学園の先輩がマサトと同じチームメイトという事に目を見開くユイ。

 

「そして、この大会にはあるバンドチームも参加しておりみゃす!チームシャウト!」

 

シャウト

 

有里ユウキ

天王寺カオル

五十嵐ルカ

漆原モモ

 

「彼らは確か・・・去年海の家に現れたバンド?」

 

「シャウトだ!あの子、新メンバーかな?」

 

そう、シャウトは去年トライフォーの日帰り旅行の日に現れたヴァンガードバンドだ。1人メンバーが増えていることもわかる。

 

「幻の最強チーム、チームニッポンをリスペクト!大会のダークホースになるか!チーム新ニッポン!」

 

新ニッポン

 

西沢アラタ

浅田マコト

星崎ノア

 

「チームニッポンのライバル、チームへヴィパンクをリスペクト!新ニッポンと因縁の対決となるかぁ⁉チームへヴィNEWパンク!」

 

へヴィNEWパンク

 

東堂ヤイバ

小原カエデ

黒峰イツキ

 

「そして、この人を忘れてはなりません。その強さは圧倒的、前回、このU20(アンダートゥエンティ)で見事優勝を果たした鬼丸カズミ率いる・・・チームディフライダー!」

 

ディフライダー

 

鬼丸カズミ

ベルノ・ファーレンハート

渕高サオリ

シルフィ・フィン・キャメロット

 

(来たな、鬼丸カズミ・・・)

 

クロノが鬼丸カズミに闘志を燃やす中、カズマはディフライダー・・・いや正確には鬼丸カズミを見て固まっている。なぜなら、幼き頃、何度やっても追いつけない、何度挑んでも勝てなかった相手・・・

 

「う・・・ウソだろ・・・?」

 

カズマにヴァンガードを教えてもらった先導者である兄・・・その人物こそが、鬼丸カズミなのだから。

 

to be continued…




タイヨウ「激辛カレー、クリアできてよかったですね!次は何にチャレンジします?激辛マーボー、ジャンボラーメン、巨大ステーキ、ビックリ海鮮丼、タワーハンバーガー!いろいろありますよ!」

カズマ「どれもやんねぇよ」

クロノ「まぁ、まずはU20【アンダートゥエンティ】、ファーストステージ突破だ。2人とも、気合入れていくぜ!」

タイヨウ「はい、クロノさん!」

カズマ「ああ」

TURN137「乱戦!!ファーストステージ」


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乱戦!!ファーストステージ

いよいよ始まりました!U20【アンダートゥエンティ】チャンピオンシップ!

本作品の大会内容を詳しくわかるように、プログラムを組んでみました。それがこちらになります。

ファーストステージ クレイスクランブル
セカンドステージ  ???
サードステージ  ???
ファイナルステージ
決勝戦

この先どういう展開になるのか、お楽しみあれ!

それではどうぞ!


いよいよ始まったU20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ。有力チームの紹介を一通り終え、最後に紹介されたチームが鬼丸カズミ率いるチームディフライダー。

 

「来たぁ!鬼丸カズミ!」

 

「今年もすげぇファイト見せてくれよ!」

 

やはり前回のU20(アンダートゥエンティ)の優勝者だけあってか、観客席からの声援が大きい。そんな中カズミはストライダーズのクロノの方をちらっと振り向いた。クロノはカズミに闘志を燃やす中、カズマは無意識にカズミと視線を逸らしている。

 

「どうしたんだカズマ?もしかして、緊張してんのか?」

 

「大丈夫ですか?」

 

心配したクロノとタイヨウに向けてカズマは笑みを浮かべる。

 

「何でもねぇ。武者震いだよ」

 

「そうですよね。実は僕もさっきから、ドキドキしっぱなしなんです。一緒に頑張りましょう、カズマさん!」

 

「っしゃあ!ここまで来たんだ!絶対優勝しようぜ!」

 

クロノとタイヨウに励まされ、気持ちを切り替えるカズマ。

 

(そうだ。ここまで来たからには、やるしかねぇ。来るなら・・・来やがれ!)

 

「熱くたぎれ!若きファイターたち!レッツイメージ!レッツヴァンガード!U20(アンダートゥエンティ)、いざ開幕です!」

 

『おおおおおおおお!!』

 

 

 

TURN137「乱戦!!ファーストステージ」

 

 

 

U20(アンダートゥエンティ)が本格的に始まり、会場の壇上にマモルとキョウヤ、そしてヴァンガード普及協会の本部長、伊吹コウジが上がる。

 

「大会実行委員長、伊吹コウジだ」

 

「ファイターの皆さん、こんにちわ。副委員長の安城マモルです」

 

「同じく、副委員長の一条キョウヤだ」

 

「これより、U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、ファーストステージ、クレイスクランブルの説明を始める」

 

大会実行委員長を務める伊吹に対して、クロノは関心そうな声を上げる。

 

「へー、伊吹が大会実行委員長ねぇ」

 

「伊吹さんは普及協会の本部長さんですからね」

 

「あいつも偉くなったんだな」

 

クロノがそう口にしている間にモニターには惑星クレイをモチーフにしたフィールドが映し出され、クレイスクランブルのルールを説明していた。

 

「ファイター諸君らには、今から、この惑星クレイを模したフィールドに降り立ち、自由に移動しながらファイトしてもらう」

 

「皆さんには、この時計型プリントデバイス、ファイターズレーダー、通称ファイダーを配布済みです」

 

「これをつけたファイター同士が一定距離に近づくと、ファイトになる。1度ファイターが認識すると、そのファイトから逃げることはできない」

 

「ファイト後、勝利したファイターには、1ポイントが与えられ、ファイダーに記録されます」

 

「3人チームならば50ポイント、4人チームならハンデとして70ポイントを獲得したチームから勝ち抜けとなる」

 

「32チームが揃った時点で、ファーストステージは終了となる」

 

「勝ち抜けか・・・」

 

「他のチームより早くポイントを取って、一気に駆け抜けちゃおう!」

 

「私もたくさんポイントをとれるように頑張るからね、トコハちゃん♪」

 

勝ち抜けルールを理解したハイメフラワーズは気合が入る。

 

「1度ファイトした相手と再びファイトすることができないため、覚えておいてください」

 

「負けてしまったファイターはファイダーがロックされ、ドロップゾーンへと送られる」

 

モニターには例として出されているミニデフォルメの伊吹がドロップゾーンへと落とされている。

 

「勝利したファイターは勝利ポイントの1点に加え、相手の持っているポイントの半分を獲得する」

 

「ドロップから復帰するためには、残されたチームメンバーが他ファイターから1勝する必要があります」

 

「だが、復帰してもドロップゾーンに落ちたファイターのポイントは戻らないため、注意してほしい」

 

「そしてチーム全員がドロップした時、そのチームは失格となる」

 

「ま、要するに負けなきゃいいって話だろ?楽勝だぜ」

 

「その意気です、クロノさん!」

 

「それができたら、苦労しねぇっての」

 

ルールを理解したクロノは余裕なことを言っているが、カズマは現実的なことを言う。

 

「このファーストステージ・・・見かけほど楽なものじゃなさそうですね」

 

「えっ?どういうこと、シオン君?」

 

「勝てば勝つほど、勝ち抜けの可能性は一気に上がる。でも、もしたくさんのポイントを得た状態で負けてしまったら・・・」

 

「あっ、そうか。ポイントがごっそり奪われるってことは、一気に相手を助けることになっちゃうんだね」

 

福原高校ヴァンガード部のシオンとアンリはこのファーストステージの難易度の高さを考察している。

 

「32チーム・・・要するに早い者勝ちってわけか」

 

「だとしても、絶対にファーストステージを突破するよ!」

 

他のチームもそうだが、ドリームハーツはファーストステージを絶対突破しようという気合が入る。

 

「説明は以上だ。ファイター諸君らの健闘を祈る。これより、U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、ファーストステージ、クレイスクランブルを開始する」

 

参加者全員の足元に、ヴァンガードサークルが現れ、全員をクレイスクランブルの会場へと移動させていっている。参加者全員がクレイスクランブル会場に降り立ったところで・・・

 

「スタンドアップ・ザ!」

 

『ヴァンガード!!』

 

開始の合図を出し、U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、ファーストステージ、クレイスクランブルの幕を開けた。

 

 

U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、ファーストステージ、クレイスクランブルの舞台に降り立った参加ファイターたちはフィールドを自由に移動し、相手ファイターを見つけ、ファイトを始めていっている。

 

「いよいよ始まりみゃした、U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、ファーストステージ!実況は私、MCミヤ、そして・・・」

 

「本日の解説を務めさせてもらうヴァンガ郎だがー!」

 

「解説者には毎日、違う方をお招きして、ファイターたちの今を皆様にお届けしていきたいと思いみゃす」

 

そんなクレイスクランブルの実況と解説を務めるMCミヤとゲストのヴァンガ郎君。

 

「ジェネレーションマスター安城トコハ!そして、チームメイトには、あの元ダークゾーン支部長の江西サトル!これは見逃せない注目のチームだぁ!」

 

ハイメフラワーズもクレイスクランブル内でファイトを開始していた。

 

 

会場の外では、ハイメフラワーズのコーチであるハイメがマスクをつけてトコハたちを応援している。

 

「いけいけトコハ!がんばれがんばれクーミ!ゴーゴー、サト、るんるーん!!」

 

「なんだあれ?」

 

「応援激しすぎ・・・」

 

「いつでも俺がついてるよー!アミーゴー!」

 

「あれってハイメ・アルカラスじゃない?」

 

「ちがーう!」

 

マスクをして本性を隠しているが、ほとんどの人にはバレバレである。

 

 

「福原高校ヴァンガード部のエース、ジェネレーションマスター、綺場シオン!ヴァンガード女王羽島リンと共にU20(アンダートゥエンティ)の優勝を狙います!」

 

福原高校ヴァンガード部はファイトを行い、優勝目指して頑張っている。

 

「さらに、同じくジェネレーションマスター、佐倉ユイ!ドリームハーツのルーキー、天音アリスと、コズミックドライブのリーダー、日下部アンと共に、ヴァンガードを盛り上げみゃす!」

 

ドリームハーツは優勝を狙いながら、楽しいファイトを全てのファイターに届けている。

 

「一方こちらは、同じくジェネレーションマスターの新導クロノ率いる、チームストライダーズのルーキー、東海林カズマ!明日川タイヨウ!新導クロノの右腕として、チームストライダーズを引っ張ります!」

 

ストライダーズのカズマもタイヨウも順調に勝利を収めていっている。

 

「未来を担う若きファイターたちが己のヴァンガードをこのU20(アンダートゥエンティ)で激しくぶつけ合います!」

 

「ファイターのみんな、がんばってほしいだがー!」

 

 

一方のストライダーズのクロノは砂漠エリアで相手ファイターとファイトをしている。

 

「クロスオーバー・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

相手ファイターはノーガードし、ダメージ6、クロノの勝利となった。

 

「っしゃあ!これで2連勝!いいペースだぜ!さ、次の相手は誰だ?」

 

クロノが次のファイターを探していると、ファイダーからお知らせが届く。

 

『本日のファイト終了、30分前。次のファイトが本日のラストファイトとなります』

 

「なんだよ、もう終わりかよ。もっとファイトしたかったぜ」

 

少し物足りなさそうにそう呟くと、ファイター認識アラームが鳴りだす。

 

「いたーー!!やった!ギリギリセーフ!」

 

クロノが後ろを振り向くと、3人のファイターが現れた。リーダーである赤髪の少年はファイダーのファイター認識画面をクロノに見せる。

 

「俺たちは、幻のチームニッポンの名を受け継ぐチーム・・・」

 

「「「チーム新ニッポン!!」」」

 

「チーム新ニッポン?」

 

チーム新ニッポンのメンバーはそれぞれ自己紹介をする。

 

「俺はたちかぜ使い、西沢アラタ!」

 

「月影の軍師、むらくも使いの浅田マコト」

 

「僕はリンクジョーカー使いの、星崎ノアだよ」

 

新ニッポンの帽子をかぶった少年、星崎ノアの紹介に疑問を抱く。

 

「ちょっと待て!3人目って、リンクジョーカーじゃねぇだろ」

 

そう、ニッポンに所属していたマークはぬばたま使い。目の前にいるノアはリンクジョーカー使い。使用クランが違う。

 

「ああ、うん。マークさんのぬばたまもかっこいいよね。でも僕は、リンクジョーカーが好きなんだも~ん」

 

「俺たちにとってのU20(アンダートゥエンティ)は、新導ライブさんの息子である新導クロノ・・・あなたを倒すことから始まるんです!」

 

「はあ?」

 

「今は亡き新導ライブさんは素晴らしいファイターでした。きっとライブさんが生きていたら、チームニッポンを率いて、絶対に世界を取ったに違いないんです!俺たちはその志を受け継ぎ、チームニッポンの名を全世界に広めてみせる!!」

 

(今は亡きって・・・俺の親父、普通に生きてるんだけど・・・まぁいっか・・・)

 

新ニッポンのリーダー、西沢アラタの発言にクロノは苦笑いを浮かべている。

 

「だが、その実現のためには、U20(アンダートゥエンティ)の優勝が不可欠」

 

「優勝は俺たちがもらいます!勝負だ!新導クロノ!」

 

「望むところだぜ。だが優勝するのは、俺たちチームストライダーズだ」

 

クロノはアラタのファイトの申し込みを受けると、アラタはあることに気付く。

 

「ん?もしかして1人・・・?」

 

「そうだけど・・・それがどうかしたのか?」

 

「だああああ!!しまったーーー!!初っ端でチームストライダーズを一網打尽にするはずだったのにーーー!!」

 

へまをやらかしてしまったアラタに新ニッポンの参謀、浅田マコトが口を開く。

 

「だから最初に言っただろ?このシステムなら絶対にバラバラで行動した方が効率がいいって!」

 

「俺は3人で挑戦したかったんだよーー!」

 

このやり取りを見て、クロノは呆れながら自分のデッキをシャッフルし始める。

 

「仕方ない。ここはアラタに任せて、俺たちも最後のポイントを稼いでくるとするか。時間がない、行くぞノア」

 

「うん!わかったー!」

 

「アラタ、絶対に負けるなよ!」

 

「へっ!お前こそ!」

 

マコトとノアはこの場をアラタに任せて、最後のポイントを稼ぐためにその場を後にした。

 

 

チームディフライダーは様々なファイターとファイトをしていき、必ず勝利を収めていっている。まさにハンデポイントなど関係なしといったほどに4人の勝ち星は非常に多かった。

 

「強い!強すぎます!その実力は最高にして最強!これがチームディフライダーです」

 

ディフライダーはそれぞれ別々のフィールドで本日の最後の対戦相手を探している。

 

 

一方の砂漠エリアにて、クロノとアラタのファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン・G!」

 

「ベビーカマラ!」

 

クロノ・ドラン・G  PW5000

 

ベビーカマラ  PW5000

 

「俺の先攻です!ドロー!ライド!凍竜フリーザーニクス!ベビーカマラは移動!ターンエンド!」

 

凍竜フリーザーニクス  PW7000

 

R    フリーザーニクス   R

R       R     ベビーカマラ  アラタの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ!ドロー!ライド!クロノエトス・ジャッカル!クロノ・ドラン・Gは移動!」

 

クロノエトス・ジャッカル  PW7000

 

  R   クロノエトス R

ドラン・G   R    R

 

「クロノエトスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『スチームメイデン・メラム』」

 

「ダメージチェック『古代竜ディノダイル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000  クロノの手札6枚 山札42枚  アラタのダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!光線竜アパトメーザー!爆竜サルコブレイズをコール!」

 

光線竜アパトメーザー  PW9000

爆竜サルコブレイズ  PW9000

 

R アパトメーザー サルコブレイズ

R    R    ベビーカマラ

 

「アパトメーザーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『クロノボレー・ラビット(☆)』」

 

「ドライブチェック『砲撃竜パラサウランチャー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部サルコブレイズに!ベビーカマラのブースト、サルコブレイズでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『クロノクロウ・モンキー』『クロノジェット・ドラゴン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000+SH10000=17000

PW14000➡PW7000  アラタの手札5枚 山札40枚  クロノのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!クロノビート・バッファロー!スチームメイデン・メラムをコール!」

 

クロノビート・バッファロー  PW9000

スチームメイデンメラム  PW7000

 

「クロノビート・バッファローでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『砲撃竜パラサウランチャー(☆)』」

 

「ドライブチェック『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てメラムに!クロノ・ドラン・Gのブースト、メラムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『刃竜ジグソーザウルス』『帝竜ガイアエンペラー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW17000➡PW9000  クロノの手札5枚 山札38枚  アラタのダメージ3枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!狂帝竜ガイアデスパラード!!」

 

狂帝竜ガイアデスパラード  PW11000

 

「コール!焼炎竜ギガントフレイム!砲撃竜パラサウランチャー!」

 

焼炎竜ギガントフレイム  PW11000

砲撃竜パラサウランチャー(☆)  PW4000

 

ギガントフレイム  ガイアデスパラード サルコブレイズ

パラサウランチャー     R     ベビーカマラ

 

「パラサウランチャーのブースト、ギガントフレイムでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』」

 

「ガイアデスパラードでヴァンガードにアタック!

パラサウランチャーのスキル!ヴァンガードがグレード3のガイアの名がついているなら、ソウルに入れて、1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『サベイジ・ミスティック』セカンドチェック『砲撃竜スレッジアンキロ(引)』ドロートリガー!パワーはサルコブレイズに!1枚ドロー!」

 

ガイアデスパラードは自身に装備してある砲撃砲をクロノビートに向けて発射する。砲撃を喰らったクロノビートは後ずさる。

 

「ダメージチェック『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』」

 

「ベビーカマラのブースト、サルコブレイズでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW15000➡PW9000+SH10000=19000

PW16000➡PW9000

PW19000➡PW9000(+5000)  アラタの手札6枚 山札33枚  クロノのダメージ4枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!切り開け!新たなる世界!クロノジェット・ドラゴン・G!!」

 

クロノジェット・ドラゴン・G  PW11000

 

(ダメージは3対4・・・こっからが勝負だ。ストライドして一気に決めてやる!)

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

「いくぜ!!ストライドジェネレーション!!!超刻獣(メタパルサー)スプリット・ぺガサス!!!」

 

超刻獣(メタパルサー)スプリット・ぺガサス  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

超越(ストライド)スキル!ギアドラゴンか十二支刻獣のGユニットにストライドしたため、スチームメイデンメラムを時翔(タイムリープ)!クロノクロウ・モンキー!」

 

クロノクロウ・モンキー  PW9000

 

「スプリット・ペガサスのスキル!ハーツが十二支刻獣なら、カウンターブラスト、Gゾーンの超刻獣(メタパルサー)ファンロンを表に!クロノクロウを山札の下に戻し、グレードマイナス1の十二支刻獣をコールする!2体のクロノエトスをスペリオルコール!さらにコール!ヒストリーメーカー・ドラゴン!」

 

ヒストリーメーカー・ドラゴン  PW9000

 

クロノエトス スプリット ヒストリーメーカー

ドラン・G    R    クロノエトス

 

「クロノエトスでヴァンガードにアタック!

クロノエトスのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが十二支刻獣ならパワープラス4000!」

 

「ガード!『砲撃竜スレッジアンキロ(引)』」

 

「クロノエトスのブースト、ヒストリーメーカー・ドラゴンでヴァンガードにアタック!

ヒストリーメーカーのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!左のクロノエトスを時翔(タイムリープ)刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ!」

 

刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ  PW9000

 

「(これが新導クロノの時翔(タイムリープ)!ノーガード!ダメージチェック『焼炎竜ギガントフレイム』」

 

「まだまだ!スプリット・ペガサスでヴァンガードにアタック!」

 

「なら俺だって!ジェネレーションガード!!絶壁権臣ブロッケイドガンガー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『サベイジ・ヒーラー(治)』

 

絶壁権臣ブロッケイドガンガー  SH15000

 

「スキル発動!サルコブレイズを退却!喰らえ、ブロッケイドガンガー!」

 

ブロッケイドガンガーは味方であるサルコブレイズの肉を貪り喰らいつくす。

 

「シールドプラス10000!さらにブロッケイドガンガーのスキル!ギガントフレイムとベビーカマラの2体を選んでスキルを与える!ギガントでインターセプト!」

 

スプリット・ペガサスの砲撃をサルコブレイズの血肉を得たブロッケイドガンガーとギガントフレイムが受け止め、ガイアデスパラードを守る。

 

「やるじゃねぇか。だがまだ終わっちゃいないぜ!トリプルドライブ『クロノジェット・ドラゴン・G』グレード3の十二支刻獣をゲット!

ルガル・ウレのGB(ジェネレーションブレイク)時翔(タイムリープ)!ソウルブラスト『クロノエトス・ジャッカル』クロノファング・タイガー・G!」

 

(さすが新導ライブさんの息子!時空を超えてユニットが戻ってくるなんて!)

 

「セカンドチェック『スチームテイマーアルカ』サードチェック『クロノセラピー・ハムスター(治)』ゲット、ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはクロノファング・Gにパワープラス5000!」

 

「ブロッケイドガンガーが与えたスキルでインターセプトして退却したギガントフレイムは手札に戻る!」

 

「クロノ・ドラン・Gのブースト、クロノファング・Gでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!鉄甲宰相ディモールファランクス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『サベイジ・ヒーラー(治)』

 

鉄甲宰相ディモールファランクス  SH15000

 

「スキル発動!俺のリアガードが相手より少ないため、シールドプラス5000!」

 

「ターンエンド!クロノファング・Gは山札に戻り、バインドゾーンからルガル・ウレをコール!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW16000➡PW11000

PW26000➡PW11000+SH30000=41000

PW21000➡PW11000+SH20000=31000  クロノの手札5枚 山札30枚  アラタのダメージ4枚

 

「やるな。よく凌いだじゃねぇか」

 

「こんな楽しいファイト、まだまだ終わらせません!今度は俺の番です!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『狂帝竜ガイアデスパラード』グレード3

 

大地を揺るがし、咆哮をあげたのはガイアの遺伝子を持った未来から現れたディノドラゴンだった。

 

「大帝竜ガイアダイナスト!!!!」

 

大帝竜ガイアダイナスト  PW26000  ハーツ『狂帝竜ガイアデスパラード』

 

「コール!ギガントフレイム!刃竜ジグソーザウルス!サベイジ・ミスティック!フリーザーニクス!」

 

刃竜ジグソーザウルス  PW9000

サベイジ・ミスティック  PW7000

 

ジグソーザウルス ガイアダイナスト ギガントフレイム

フリーザーニクス  ミスティック   ベビーカマラ

 

「ベビーカマラのブースト、ギガントフレイムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!クロノジェット・Gにパワープラス5000!1枚ドロー!」

 

「フリーザーニクスのブースト、ジグソーザウルスでヴァンガードにアタック!

ジグソーザウルスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ベビーカマラを退却!パワープラス5000!ルガル・ウレを退却!

ベビーカマラのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラストを払って、山札からグレード1のカードをコールできる!フリーザーニクスをスペリオルコール!パワープラス3000!

ミスティックのGB(ジェネレーションブレイク)!退却させたベビーカマラをバインドゾーンへ!」

 

「ガード!『刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』」

 

「ミスティックのブースト、ガイアダイナストでヴァンガードにアタック!ガイアダイナストの暴喰!」

 

暴喰とは自分のリアガードを1体以上退却させることによってそのユニットを暴喰状態にすることができるたちかぜの能力だ。

 

「ジグソーザウルスと2体のフリーザーニクスを退却!喰らえ、ガイアダイナスト!」

 

ガイアダイナストはジグソーザウルスとフリーザーニクスを喰らいつくす。

 

「さらに、暴喰状態になったため、ギガントを退却させることによって、ギガントと同列のリアガードを全て退却!さあ、全てを喰らいつくせ!」

 

ガイアダイナストは物足らないといわんばかりに味方のギガントと、敵のクロノエトスとヒストリーメーカーまでもを喰らっていく。

 

「くそっ!敵も味方もお構いなしかよ!」

 

「ガイアデスパラードの超越(ストライド)スキル!暴喰持ちのヴァンガードが暴喰状態になったため、カウンターブラストを払って1枚ドロー!

さらにガイアダイナストのGB(ジェネレーションブレイク)(3)!カウンターブラストを払って、退却させたギガントフレイムをスペリオルコール!パワープラス3000!

フリーザーニクスのGB(ジェネレーションブレイク)!リアガードからドロップゾーンに置かれた時、ガイアのヴァンガードがいるので、カウンタチャージ!ソウルチャージ『光線竜アパトメーザー』ギガントにパワープラス2000!

もう1体のフリーザーニクスのスキル!カウンタチャージ!ソウルチャージ『サベイジ・ミスティック』ギガントにパワープラス2000!

ガイアダイナストの同じスキルをもう1度、もう1度、もう1度だ!」

 

ガイアダイナストのスキルを3回のカウンターブラストを使って、フリーザーニクス2体とジグソーザウルスを復活させた。

 

「くっ・・・!」

 

「いくぞ、新導クロノ!これがライブさんの志を受け継ぐ、俺のたちかぜだ!!」

 

「完全ガード!『スチームテイマーアルカ』(コスト『クロノジェット・ドラゴン・G』)」

 

ガイアダイナストはクロノジェット・Gに向かって突進するが、アルカが防ぎに来て、進行を止められてしまう。

 

「トリプルドライブ『結界竜スティラコロード』セカンドチェック『古代竜ディノダイル(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てギガントへ!サードチェック『砲撃竜パラサウランチャー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てジグソーザウルスへ!」

 

(くっ・・・クリティカルが乗ったユニットが2体・・・全部防がないと・・・一気にやられちまう)

 

U20(アンダートゥエンティ)優勝はチームニッポンの名を受け継ぐ俺たちだ!フリーザーニクスのブースト、ジグソーザウルスでヴァンガードにアタック!」

 

「こんな所で終われるか!ジェネレーションガード!!遡る時乙女ウルル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノセラピー・ハムスター(治)』

 

遡る時乙女ウルル  SH15000

 

「スキル発動!ドロップゾーンにあるトリガーユニットとノーマルユニットを山札の下へ!」

 

戻したカード  「クロノセラピー・ハムスター(治)』『クロノエトス・ジャッカル』

 

「まだだ!フリーザーニクスのブースト、ギガントフレイムでヴァンガードにアタック!

ギガントフレイムの暴喰!右のフリーザーニクスを退却!

ギガントフレイムのGB(ジェネレーションブレイク)!他の暴喰状態のユニット1枚につき、パワープラス5000!

さらにフリーザーニクスのスキルでカウンターチャージ!ソウルチャージ『砲撃竜スレッジアンキロ(引)』ギガントにパワープラス2000!これでとどめだあ!!」

 

「ジェネレーションガード!!ハイブロースチームアルリム!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノセラピー・ハムスター(治)』

 

ハイブロースチームアルリム  SH15000

 

「スキルにより、ドロップゾーンのクロノジェットと、クロノジェット・Gを山札の下に!、シールドプラス15000!」

 

「くっ・・・ターンエンド!」

 

PW16000➡PW11000(+5000)

PW21000➡PW16000+SH10000=26000

PW33000➡PW16000(完全ガード)

PW27000➡PW16000+SH20000=36000

PW40000➡PW16000+SH30000=46000  アラタの手札4枚 山札27枚  クロノのダメージ4枚(裏1枚)

 

「こんな強い奴と、こんなすげぇファイトできるなんて・・・さすがU20(アンダートゥエンティ)だ!」

 

クロノは強いファイターとのファイトを存分に楽しんでいる。

 

「(でも、この先に待つシオンとトコハ、ユイ、そして鬼丸カズミに借りを返すまで・・・俺は負けるわけにはいかない!!)いくぜ!ストライドジェネレーション!!!!クロノドラゴン・GG(ギアグルービー)!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームブレス・ドラゴン』グレード1+2

 

クロノドラゴン・GG(ギアグルービー)  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

超越(ストライド)スキル!手札からルガル・ウレをコールして時翔(タイムリープ)!クロノジェット・G!

GG(ギアグルービー)GB(ジェネレーションブレイク)(3)!ソウルブラスト『クロノビート・バッファロー』Gゾーンのネクステージを表に!パワープラス5000!

さらに、GG(ギアグルービー)GB(ジェネレーションブレイク)(2)!ハーツがクロノジェットなら、GゾーンのGG(ギアグルービー)を表に!ファンロンとネクステージのスキルを獲得!」

 

クロノジェット・G GG R

  ドラン・G   R  R

 

「ドラン・Gのブースト、クロノジェット・Gでヴァンガードにアタック!」

 

「ミスティックのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルに送り、バインドゾーンのベビーカマラでガード!」

 

GG(ギアグルービー)でヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『結界竜スティラコロード』(コスト『プリズムバード』)」

 

GG(ギアグルービー)はガイアデスパラードに攻撃するが、スティラコロードの結界によってそれを阻まれてしまう。

 

「トリプルドライブ『スチームテイマーアルカ』セカンドチェック『スチームブレス・ドラゴン』サードチェック『クロノビート・バッファロー』

GG(ギアグルービー)が獲得したファンロンのスキル!カウンターブラストを払ってバインドゾーンからルガル・ウレをスペリオルコール!

さらにクロノ・ドラン・GのGB(ジェネレーションブレイク)!手札以外からコールされたので、ソウルに送り、同じグレードの十二支刻獣をコールできる!クロノクロウをスペリオルコール!

クロノクロウのスキル!ヴァンガードが十二支刻獣でカウンターブラスト!クロノクロウにパワープラス5000!

GG(ギアグルービー)が獲得したネクステージのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラストを払って、手札を3枚捨てる!GG(ギアグルービー)をGゾーンに戻し、ヴァンガードのクロノジェット・Gをスタンド!

クロノジェット・Gのスキル!Gゾーンの表のカードが2枚ずつにつき、パワープラス5000、リアガード全てにパワープラス1000!Gゾーンの表のカードは8枚、パワープラス20000!全てのリアガードにパワープラス4000!ルガル・ウレでジグソーザウルスにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「クロノクロウでギガントにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「クロノジェット・Gでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ・・・ノーガード!」

 

「ツインドライブ『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』セカンドチェック『クロノボレー・ラビット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てクロノジェット・Gへ!」

 

クロノジェット・Gの渾身の1撃でガイアデスパラードは時空の彼方へと吹き飛んでしまう。

 

PW16000➡PW9000+SH10000=19000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW13000➡PW9000

PW18000➡PW11000

PW31000(+5000)➡PW11000

 

ダメージチェック『帝竜ガイアエンペラー』『プリズムバード』

 

クロノのダメージ4枚  アラタのダメージ6枚  勝者クロノ

 

「ちくしょう、あとちょっとだったのに!開幕早々負けちまったーー!!」

 

「いいファイトだったな。お前みたいな強いファイターに会えてよかったぜ」

 

「俺たちも必ず、セカンドステージへ勝ち上がってみせます!そこでもう1度勝負です!」

 

「ああ!必ずまた会おうな!」

 

クロノとアラタは敬意を評して互いに握手を交わすのであった。

 

 

ファーストステージの1日が終了し、ドリームハーツはお互いに戦況を確認する。全員負けずに勝利を収めて悪くない出だしだ。

 

「1日目にしては順調の出だし」

 

「全員負けなしだね!明日も気合入れるよ!」

 

「私もがんばります!」

 

ドリームハーツが2日目に気合を入れる中、ここで速報が届く。

 

「ここで速報です!なんと、早くもファーストステージを突破したチームが現れました!」

 

たった1日でファーストステージを突破したチームが出たことにより、会場全体がざわめきだす。

 

「ハンデをもろともせず、たった1日で70ポイントを獲得し、勝ち抜けたのは・・・前大会の覇者、チームディフライダーです!」

 

「たった1日で⁉ありえません!」

 

いくら前大会の覇者とはいえ、こんなに早く突破したチームディフライダーに参加者全員が驚きを隠せなかった。

 

「なんと、鬼丸カズミがあの安城トコハと綺場シオンを下し、最速でファーストステージクリア!開幕初日で、波乱な事態が起きてしまいましたぁ!!」

 

「うそっ⁉シオンにトコハが⁉」

 

屈指の実力者であるシオンとトコハが負けたことに驚きが隠せないユイ。

 

「トコハと、シオンが、鬼丸に負けた・・・」

 

ストライダーズのクロノも驚きを隠せないのであった。

 

to be continued…




タイヨウ「クロノさん・・・シオンさんとトコハさんが・・・」

クロノ「ああ。俺だって信じられねぇよ」

タイヨウ「チームディフライダー・・・初日で勝ち抜けなんて、すごいですね」

クロノ「でも、U20【アンダートゥエンティ】はまだ始まったばかりなんだ。俺たちもがんばろうぜ」

カズマ「・・・そうだな」

タイヨウ「がんばりましょうね、カズマさん」

カズマ「・・・ああ、もう。言われなくてもわかってるっての。・・・やるしかねぇってことくらい・・・」

TURN138「異なる正義」


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異なる正義

今回はわかる通り、オリジナル回です。

U20【アンダートゥエンティ】はまだまだ始まったばかり、これからが面白くなっていきますよ。

それでは、どうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、ファーストステージ、クレイスクランブル2日目、砂漠ステージにて、福原高校ヴァンガード部は開始時間を待っている。その間デッキを調整しながら待機している。

 

「・・・すみません、昨日は」

 

「ふん、感謝しなさい。私の勝ちがあったから、あんたここに立ってんのよ?」

 

昨日の初日の最後のファイトでリンの勝利があったからこそ、綺場シオンは今クレイスクランブルのフィールドに立っていられているのだ。

 

(前年優勝者、鬼丸カズミ・・・まさかあれほどとは・・・)

 

初日、シオンはチームディフライダーの鬼丸カズミとファイト際、圧倒的な力量、そして何よりすさまじいほどのイメージ力はカズミにはあり、シオンはなすすべもなく敗北してしまったのだ。

 

(あの、すさまじいほどのイメージ・・・悔しいが・・・完敗だった。全てにおいて、彼は僕の上をいっていた。このステージで、再び彼と当たることはない。だが、勝ち進めば、必ずぶつかることになる。間違いなく、僕らの優勝を阻む最大の壁だ)

 

シオンは気を引き締め、クレイスクランブル開始時間を待っていた。

 

 

 

TURN138「異なる正義」

 

 

 

草原エリアでは、ハイメフラワーズも開始時間になるまで、待機していた。トコハは初日でカズミに負けたことを糧に気合がより一層高まる。

 

「昨日はごめん。でも、今日はその分、バリバリ挽回するから!」

 

「さすがトコハちゃん!頼もしいぞよ~♪」

 

「うん、任せて!」

 

トコハとクミが笑いあう中、江西はここに向かうまでのハイメとの話を思い返す。

 

 

『大会中、トコハのフォローを頼むよ』

 

『安城の?何故だ?』

 

『ああ・・・いつもとちょっと様子が違うから、気になって』

 

『そう・・・なのか?』

 

『よろしく、サトるんるん!』

 

『待ってくれ、こういうのは、俺より岡崎の方が・・・』

 

『マスクイン!さあ!今日も行くぞ!ハイメフラワーズの乙女たちよぉ!』

 

 

開会式に引き続き行われた1日目で驚異的な速さで勝ち抜けたチームディフライダーはチームの用意された部屋でクレイスクランブルの様子を見ている。

 

「トライフォーの2人も、たいしたことなかったな。これで残るは後1人か・・・」

 

カズミの言葉に青髪の少女、シルフィ・フィン・キャメロットと、金髪に薄紫のメッシュがかかった女性、ベルノ・ファーレンハートが会話に加わる。

 

「でもさ、その2人、昨日のうちに他の仲間が救出して復活を果たしたよ」

 

「だったら後は相応しければ残り、出なければ落ちる・・・それだけよ」

 

「・・・"人間"は、なんて脆いんだろう・・・」

 

カズミの脳裏に思い浮かんだのは、今は亡き、ミゲルだった。実はミゲルとチームディフライダーの3人とは、同じチームメイトだったのだ。ミゲルは本来ならチームディフライダーとしてここに参加するはずだったのだ。

 

「ミゲル・・・」

 

「今頃彼もここにいるはずだったのに・・・残念だね」

 

「何で死んじゃったんだろう・・・悲しいなぁ・・・」

 

「なんだよそれ?僕じゃ不満ってわけ?」

 

椅子に寝転がっていた赤髪の少年、渕高サオリはあくびを混じりながら起き上がる。

 

「代打は立派に務めてみせるよ」

 

亡くなってしまったミゲルの穴を埋めるべく入ったのが、この渕高サオリなのである。

 

 

クレイスクランブルの火山エリアでドリームハーツは2日目開始まで、作戦会議を行っている。

 

「いい?作戦はこうだよ。まずは昨日と同じようにバラバラで行動。そしてファイトをして、勝利を収めていく!以上!」

 

「・・・それって作戦って言えんの?誰でも思いつくようなことだし、昨日やってたことと同じじゃないか」

 

「でも、セカンドステージに進むためには、それ以外の道はありませんよ」

 

「ま、確かにそうだけども・・・もういいや。どうせやることは同じだし」

 

ユイの作戦(笑)に呆れて頭をかき始めるアリス。そうしている間に、クレイスクランブル2日目、開始の合図の放送が鳴った。

 

『それでは、ファーストステージ2日目、スタートです!』

 

「ではユイちゃん、アリスちゃん、また後ほど!」

 

「そっちこそ、負けたらなんかおごってもらうから」

 

「頼りにしてるよ、2人とも!」

 

クレイスクランブル2日目が開始し、アンとアリスはユイから離れ、バラバラに行動を始める。

 

「さて、私も1つでも多く勝ちを収めていかないとね!」

 

アンとアリスが見えなくなったところで、ユイも行動を開始しようとすると、ファイダーのファイター認識アラームが鳴りだした。

 

「おおおおお!!超ラッキーや!まさか2日目開始早々、あんたと当たることになるとはな!」

 

声をした方向にユイが振り向くと、3人のファイターがそこにはいた。黒髪の少年のファイダーにはファイター認識画面が現れている。

 

「まずは自己紹介からやな!俺らは伝説のチーム、へヴィパンクの名を受け継ぐチーム・・・」

 

「「「チームへヴィNEWパンク!!」」」

 

「チームへヴィパンクを受け継ぐ?チームへヴィNEWパンク?」

 

自分の父、ゲンゾウが作ったチームを受け継ぐというところにユイは首を傾げる。

 

「俺はディメンジョンポリス使い、東堂ヤイバ!」

 

「うちは稲妻の特攻隊長、なるかみ使いの小原カエデや」

 

「俺っちはリンクジョーカー使いの黒峰イツキやで~」

 

「リンクジョーカー?え、ジュリアンテさんが使ってるのって、ペイルムーンじゃあ・・・」

 

ユイが抱いている疑問に銀髪の少年、黒峰イツキがのほほんとした口調で答える。

 

「ああ、ペイルムーンもなかなかおもろいよね~。でも俺っちは、リンクジョーカーが1番使いやすいんや~」

 

「あ、そうなの?てっきりクランもこだわってるのかと思ったよ」

 

「俺は、このU20(アンダートゥエンティ)本戦で、獄平もとい、佐倉ゲンゾウさんの娘である佐倉ユイ、あんたとファイトしたかったんや!!」

 

「え?」

 

「ゲンゾウさんは本当に素晴らしくて、俺の憧れのファイターなんや。修行中の身であるゲンゾウさんが今もチームを率いていたら、天下を取ってたんは間違いなくチームへヴィパンクなんや!俺らはゲンゾウさんの志を受け継ぎ、チームへヴィパンクの名を世界中、いや、全宇宙に広めてやるんや!!」

 

(修行中って・・・私のパパ、八百屋の店長として普通に働いてるんだけど・・・言っても聞かないかな・・・?)

 

変な解釈をしているヤイバにユイは心の中で呟く。

 

「でもそのためには、このU20(アンダートゥエンティ)での優勝の実現は、絶対条件なんや」

 

「優勝は俺らがかっさらわせてもらうで!つーわけで勝負や、佐倉ユイ!!」

 

「もちろん、受けて立つよ。でも、優勝するのは私たち、ドリームハーツだ!」

 

ユイとヤイバのファイトの合意が出て、ファイトテーブルが現れる。

 

「ほな、昨日と同じ要領で、バラバラで行動を始めよか。時間はいくつあっても足りへんからな」

 

「よっしゃ、勝ちまくるで~」

 

「ヤイバ、負けんなや!負けたりしたらぶっ飛ばすからな!」

 

「おう、任し・・・てっ、なんでやねん!相変わらず物騒な女やな!」

 

「あはは・・・」

 

ヘヴィNEWパンクの紅一点、赤髪のサイドテールの少女、小原カエデのボケにヤイバはノリツッコミを入れる。ユイはデッキをシャッフルしながらファイトの準備をしている。

 

 

会場の実況者席には、実況者のMCミヤと、本日のゲスト解説、安城マモルが座っている。

 

「本日の解説は、かげろうクランリーダー、安城マモル氏がお越しいただいておりみゃす」

 

「こんにちわ」

 

MCミヤとマモルはモニターでクレイスクランブルの様子を見て、実況と解説を行っている。

 

「いたるところで、真剣ファイトが繰り広げられていますから、本当に目が離せませんね」

 

「おっとぉ!ここも注目チーム同士の対決だぁ!」

 

 

火山エリアでは、ユイとヤイバのファイト準備を終え、お互いにとって2日目の最初のファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

「次元ロボダイホーク!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ  PW5000

 

次元ロボダイホーク  PW5000

 

「次元ロボ・・・鋼闘機(メタルボーグ)じゃないんだね」

 

「俺らはそういうのにはとらわれへんのや!それに、熱いファイトこそがへヴィパンクの受け継ぐべきポイントなんや!まずは俺の先攻や!ドロー!ライド!次元ロボダイマリナー!ダイホークは移動!ターンエンドや!」

 

次元ロボダイマリナー  PW7000

 

R ダイマリナー R

R ダイホーク  R  ヤイバの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!イニグマン・ブラン!グランホープは移動!」

 

イニグマン・ブラン  PW7000

 

R ブラン   R

R  R  グランホープ

 

「イニグマン・ブランでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードや」

 

「ドライブチェック『イニグマン・ゼファー』」

 

「ダメージチェック『次元ロボダイブレイブ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000  ユイの手札6枚 山札42枚  ヤイバのダメージ1枚

 

「俺のターンや!ドロー!ライド!次元ロボダイバレット!次元ロボダイブレイブをコール!」

 

次元ロボダイバレット  PW9000

次元ロボダイブレイブ  PW7000

 

ダイブレイブ ダイバレット R

  R    ダイホーク  R

 

「ダイブレイブでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』」

 

「ダイホークのブースト、ダイバレットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『次元ロボダイジェット』」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』」

 

「ターンエンドや!」

 

PW7000➡PW7000+SH5000=12000

PW12000➡PW7000  ヤイバの手札5枚 山札40枚  ユイのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!イニグマン・ヘルム!イニグマン・ゼファー、イニグマン・ブラン、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビートをコール!」

 

イニグマン・ヘルム  PW9000

イニグマン・ゼファー  PW5000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)  PW4000

 

 ブラン   ヘルム  ゼファー

グランビート  R  グランホープ

 

「グランホープのブースト、イニグマン・ゼファーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードや!ダメージチェック『次元ロボダイライオン』」

 

「イニグマン・ゼファーのスキル!アタックステップ開始時に、カウンターブラストを払って、手札に戻す!イニグマン・ヘルムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードや!」

 

「ドライブチェック『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』」

 

「ダメージチェック『真・究極次元ロボグレートダイカイザー』」

 

「グランビートのブースト、イニグマン・ブランでヴァンガードにアタック!」

 

「さすがにこのターンで4ダメージはごめんや。ガード!『次元ロボダイウルフ(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW10000➡PW9000

PW9000➡PW9000

PW11000➡PW9000+SH10000=19000  ユイの手札4枚 山札39枚  ヤイバのダメージ3枚

 

「俺のターンや!スタンド&ドロー!ライド!超次元ロボダイヤード!!」

 

超次元ロボダイヤード  PW11000

 

「コール!次元ロボダイバトロス!次元ロボダイクレーン!」

 

次元ロボダイクレーン(引)  PW5000

次元ロボダイバトロス(☆)  PW4000

 

「今こそ見せたるで。他のディメンジョンポリスにはない次元ロボの究極の超越技を!

ダイホークのスキル!次元ロボのリアガード4体をソウルに送るで!ダイバトロス、ダイクレーン、ダイブレイブ、ダイホークをソウルへ!これで次元ロボのGユニットにコストなしでストライドできるんや!!」

 

「ウソっ⁉こっちはまだグレード2なのに⁉」

 

「究極次元超越合体!ストライドジェネレーション!!!第99代次元ロボ司令官グレートダイアース!!!」

 

『第99代次元ロボ司令官・・・グレート・・・ダイアース!!!』

 

ジェネレーションゾーン

 

第99代次元ロボ司令官グレートダイアース  PW26000  ハーツ『超次元ロボダイヤード』

 

「本当にストライドできてる・・・しかもこっちはまだグレード2だからジェネレーションガードも使えない・・・」

 

「グレートダイアースのスキル!カウンターブラスト(2)!Gゾーンのグレートダイアースを表に!山札からグレード2とグレード3の次元ロボをスペリオルコールできるで!来い、次元ロボダイドラゴン!次元ロボダイヤード!」

 

次元ロボダイドラゴン  PW9000

 

「次元ロボ・オペレーターユウカをコール!」

 

次元ロボ・オペレーターユウカ  PW7000

 

「ユウカのGB(ジェネレーションブレイク)!次元ロボダイドラゴンを選んでパワープラス4000!

ソウルにあるダイブレイブのスキル!ドロップゾーンに置いて、スキルを獲得するで!」

 

ダイドラゴン ダイアース ダイヤード

 ユウカ     R     R

 

「ほな、いくで!ダイヤードでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ、ガード!『オペレーターガールリンカ(醒)』」

 

「ダイアースでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『次元ロボダイクレーン(引)』ドロートリガー!パワーはダイドラゴンに、1枚ドロー!セカンドチェック『次元ロボ・オペレーターユウカ』サードチェック『次元ロボダイウルフ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!パワーはダイドラゴンに、クリティカルはヴァンガードや!」

 

ダイアースは剣を大きく上げ、そしてイニグマン・ヘルムに向けて剣を振り下ろす。強力な力にイニグマン・ヘルムは吹き飛ばされるが、何とか持ち直す。

 

「くううぅぅ!ダメージチェック『コマンダーローレル』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「ダイブレイブが与えたスキル!アタックがヒットしたんで、カウンターブラストを払って1枚ドローや!ユウカのブースト、ダイドラゴンでヴァンガードにアタック!

ダイドラゴンのスキル!ヴァンガードが次元ロボなら、パワープラス3000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!どうや、思い知ったか!」

 

PW11000➡PW9000+SH10000=19000

PW26000➡PW9000

PW33000➡PW9000(+5000)  ヤイバの手札6枚 山札32枚  ユイのダメージ4枚(裏1枚)

 

「(いきなりストライドしてくるなんて・・・このヤイバ君って子、めちゃくちゃ強い!でも・・・!)駆け抜けろ!銀河を瞬く新たな英雄!ライド!駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ!!」

 

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ  PW11000

 

「今度はこっちの番だ!ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスリード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスリード  PW26000  ハーツ『駆け抜ける英機(フレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!パワープラス4000!そして、Gユニットが超爆(バースト)持ちなら、カウンターブラストを払ってさらにパワープラス4000!

グランホープのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー25000以上!グランホープをレストしてエクスリードにパワープラス4000!ヴァンガードのパワー35000以上!グランホープをソウルに入れて、1枚ドロー!カウンタチャージ!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバーをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

 

「エクスリードのスキル!Gゾーンにあるエクスギャロップを表に!レストしたユニットの枚数分だけパワープラス4000する!

グランボルバーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー15000以上!カウンターブラスト!イニグマン・ブランとグランボルバーにパワープラス40000!そしてパワー30000以上でスキル獲得!イニグマン・ゼファーをコール!

ゼファーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー10000以上!自身にパワープラス4000!さらに、ヴァンガードのパワー30000以上でエクスリードにパワープラス4000!」

 

   ブラン      エクスリード グランボルバー

グランビート(レスト)   R     ゼファー

 

「イニグマン・ブランでヴァンガードにアタック!」

 

「ガードや!『次元ロボダイジェット』」

 

「エクスリードでヴァンガードにアタック!

グランビートのスキル!ヴァンガードがギャロップなら、ソウルに入れてパワープラス5000!そして1枚ドロー!」

 

「ノーガードや!」

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランベレー』セカンドチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』サードチェック『オペレーターガールエリカ(治)』ゲット、ヒールトリガー!ダメージを1回復して、パワーをグランボルバーに!」

 

エクスリードは空高く舞い、ちょうどいい高さまで来たら、ダイヤード目掛けて急降下し、勢いよく剣を振り下ろす。ダイヤードは斬撃を喰らい、近くの建物に激突する。

 

「ダメージチェック『次元ロボダイシールド』」

 

「エクスリードの超爆(バースト)!アタックがヒットすれば、パワー35000以上で1枚ドロー!さらに、パワー40000以上なら、リアガードを1体を選んでスタンドできる!イニグマン・ブランをスタンド!」

 

(これが佐倉ユイの超爆(バースト)戦法・・・仲間との連携で、自分だけやない、仲間もそれに応じてくれとる・・・さすがゲンゾウさんの娘や)

 

「まだまだいくよ!イニグマン・ブランでダイドラゴンにアタック!」

 

「ガードや!『次元ロボダイクレーン(引)』」

 

「ゼファーのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「やらせん!やらせんで!ジェネレーションガード!!豪勇合身ジーオーファイブ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『次元ロボダイレスキュー(治)』

 

豪勇合身ジーオーファイブ  SH15000

 

「ジーオーファイブのスキル発動!ソウルブラスト『次元ロボダイクレーン(引)』シールドプラス10000!さらに、このターンでダメージを置いたんで、シールドプラス5000や!」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW46000➡PW11000

PW11000➡PW9000+SH5000=14000

PW27000➡PW11000+SH30000=41000  ユイの手札6枚 山札30枚  ヤイバのダメージ4枚(裏3枚)

 

「やるね。ダメージ5までいけると思ってたのに」

 

「こんなにおもろいファイト、まだ終わらせる気はないで!次は俺の番や!ストライドジェネレーション!!!!次元ロボ司令長官ファイナルダイマックス!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『究極次元ロボグレートダイユーシャ』グレード3

 

次元ロボ司令長官ファイナルダイマックス  PW26000  ハーツ『超次元ロボダイヤード』

 

「次元ロボ・オペレーターユウカをコール!

ユウカのスキル!ダイドラゴンにパワープラス4000!

ソウルにあるダイマリナーのスキル!ダイマリナーをドロップゾーンにおいてダイマックスにパワープラス3000!

同じくソウルにあるダイバトロスのスキル!ダイバトロスをドロップゾーンにおいてダイマックスにパワープラス3000!次元ロボダイライオンをコール!」

 

次元ロボダイライオン  PW7000

 

「ファイナルダイマックスのスキル!Gゾーンにあるファイナルダイマックスを表に!次元ロボのハーツカードがあるんで、パワープラス10000!さらに、Gゾーン表のカードが2枚以上でクリティカルプラス1や!」

 

「くっ・・・」

 

「それだけやあらへんで!Gゾーン表のカードはさっきのダイマックスを合わせて4枚!よって、前列にいる次元ロボのユニット全てにパワープラス5000!クリティカルプラス1や!」

 

「リアガードまでクリティカルを⁉これじゃあうかつに攻撃を受けられない!」

 

ダイヤード ファイナルダイマックス ダイドラゴン

 ユウカ    ダイライオン     ユウカ

 

「さあいくで、佐倉ユイ!これこそが、ゲンゾウさんの熱い情熱を受け継いだ、俺のディメンジョンポリスや!!ダイライオンのブースト、ファイナルダイマックスでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』)」

 

ファイナルダイマックスは空から落ちてきた雷を剣に纏わせ、グランギャロップに向けて振り下ろす。そこにグランガードの障壁を発生させ、剣を防ぎ、雷も跳ね返した。

 

「トリプルドライブ『次元ロボダイバレット』セカンドチェック『次元ロボダイバトロス(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全部ダイドラゴンに!サードチェック『次元ロボダイバトロス(☆)』クリティカルトリガー!パワーはダイドラゴン、クリティカルはダイヤードに!」

 

(くっ・・・クリティカルを2枚も引かれた・・・。1回でもダメージを通せば・・・そこで終わってしまう!)

 

「世界最強のチームはへヴィパンクや!せやからヘヴィパンクの名を受け継いだ俺らは絶対にU20(アンダートゥエンティ)で優勝しなけりゃあかんねん!これが俺の掲げる正義や!ユウカのブースト、ダイヤードでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!イニグマン・パトリオット!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オペレーターガールエリカ(治)』

 

イニグマン・パトリオット  SH15000

 

「スキル発動!攻撃しているユニットのパワー20000以上でシールドプラス5000!」

 

「くぉ・・・まだや!まだこいつが残っとる!ユウカのブースト、ダイドラゴンでヴァンガードにアタック!

スキルでパワープラス3000!こいつでしまいやあ!!」

 

「ジェネレーションガード!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスカリヴー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オペレーターガールエリカ(治)』

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスカリヴー  SH15000

 

「スキル発動!攻撃しているユニットのパワーが30000以上でシールドプラス10000!そして、手札を1枚捨てて、グランギャロップにパワープラス4000!」

 

「くっ・・・でもこれで、手札は1枚だけ!問題なしや!ターンエンド!」

 

PW54000➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW11000+SH20000=31000

PW38000➡PW11000+4000+SH25000=40000  ヤイバの手札4枚 山札27枚  ユイのダメージ3枚(裏1枚)

 

(これがU20(アンダートゥエンティ)・・・こんなにもすごいファイターと熱いファイトができるなんて・・・!でも、きっとこの先にはクロノやシオン、トコハ、そして・・・ファーストステージを突破した鬼丸カズミが待ち構えているんだ!こんな所で、立ち止まってなんかいられない!)

 

ユイは落ち着いて深呼吸をして、気を引き締める。

 

「スタンド&ドロー!駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップのスキル!手札が2枚以下なので、コストなしでストライドできる!」

 

「な、なんやって⁉」

 

「ストライドジェネレーション!!!!大銀河総督コマンダーローレルD!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

大銀河総督コマンダーローレルD  PW15000  ハーツ『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払ってパワープラス8000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランベレーをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランベレー  PW8000

 

「グランボルバーのスキル!カウンターブラストを払ってグランボルバーとグランベレーにパワープラス4000!

グランベレーのスキル!ソウルブラスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』自身を退却させる代わりに、自分のパワーを全部コマンダーローレルDに!

ソウルにあるイニグマン・ブランの超爆(バースト)!パワー10000以上で超爆(バースト)持ちのヴァンガードにパワープラス4000!さらに、パワー35000以上でコマンダーローレルDにパワープラス4000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークルをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル  PW7000

 

「グランヴィークルのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー15000以上!自身にパワープラス4000!さらに、パワー30000以上!コマンダーローレルDにパワープラス4000!

コマンダーローレルDの超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー20000以上!イニグマン・ブラン、ゼファー、グランヴィークル、グランボルバーをレスト!ヴァンガードへのアタックがヒットすれば、自身をスタンドさせることができる!そして、パワー25000以上!ヒットしなければ、リアガード4体をスタンドすることができる!」

 

  ブラン(レスト)    ローレルD グランボルバー(レスト)

グランヴィークル(レスト)   R    ゼファー(レスト)

 

「コマンダーローレルDでヴァンガードにアタック!」

 

「スタンドだけは絶対させへん!手札全部使ってでも止めたる!ガード!『次元ロボダイバトロス(☆)』『次元ロボダイバトロス(☆)』『次元ロボダイウルフ(☆)』『次元ロボダイバレット』インターセプト!『次元ロボダイドラゴン』」

 

「トリプルドライブ『イニグマン・ヘルム』セカンドチェック『イニグマン・ヘルム』サードチェック『オペレーターガールリンカ(醒)』スタンドトリガー!グランボルバーをスタンド!パワーはコマンダーローレルDに!」

 

巨大化したコマンダーローレルDは炎を纏った拳をダイヤード目掛けて放ち、それをガーディアンたちが受け止める。しかし、威力を増した拳を受け止めきれず、ダイヤードに直撃してしまう。

 

「ぐああ!ダメージチェック『次元ロボダイレスキュー(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「コマンダーローレルDのスキル!アタックがヒットしたので、コマンダーローレルDはスタンド!もう1度ヴァンガードにアタック!」

 

「(落ち着け・・・トリガーが出なければ、凌げる!)・・・ノーガードや」

 

「トリプルドライブ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』セカンドチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグランボルバー、クリティカルはヴァンガードに!サードチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』」

 

再び起き上がったコマンダーローレルDは両拳に炎を纏わせ、ダイヤードに向けて炎を放つ。ダイヤードはなすすべもなく、炎に包まれていった。

 

PW47000(+5000)➡PW11000(+5000)+SH40000=51000

PW52000➡PW16000

 

ダメージチェック『次元ロボダイシールド』『次元ロボダイシールド』

 

ユイのダメージ3枚  ヤイバのダメージ6枚  勝者ユイ

 

「ぐあああ!そんなアホな!2日目早々ドロップゾーン送りやなんてーー!!」

 

「すごく楽しいファイトだったよ。できることなら、またファイトしてみたいな」

 

「俺らは必ず、セカンドステージに勝ちあがってやるんや!そこでもう1度勝負や!」

 

「うん。楽しみにしてるよ」

 

ユイとヤイバは互いに握手を交わす。握手し終えた後、ヤイバはドロップゾーンへと送られていく。ユイも次のファイターを探すべく、フィールドの移動を開始したのであった。

 

to be continued…




アン「ユイちゃんが1勝を収めてようです!」

アリス「昨日の勝利と1回の勝利だけじゃ突破にはまだほど遠い。もっと多くの勝ちを積まないと。昨日のチームディフライダーのようにね」

アン「ディフライダー・・・圧倒的でしたね。まさか初日から勝ち抜けるなんて・・・」

アリス「でも、優勝するためにはディフライダーに勝つことが絶対条件。やるしかないんだ。今はまだ遠くても、着々と追いついていけばいい」

アン「・・・そうですよね。よし、私も1つでも多くポイント貯めれるよう、がんばります!」

TURN139「防御の友情、攻撃の愛」


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防御の友情、攻撃の愛

17日が究極超越の発売日なんですが・・・ゼロスドラゴンの単体の値段が非常に高すぎる!しかもドラクマの値段が非常にえげつなかった!こりゃ手に入るのはまだまだ先になりそうです・・・。

さて、本編に入る前に、今日はアンちゃんの誕生日です。その日に合わせて投稿してみました!という訳でユイちゃんの誕生日にやったやつをやっておきますね。

それではどうぞ!

アンへの誕生日メッセージ

ユイ「アン、誕生日おめでとう!アンが喜びそうなもの、いーーっぱい持ってきたよ!これからも私たち、いい友達同士でいようね!」

マサト「誕生日おめでとさん。あー、こういうお祝いムードって慣れねぇな・・・。まぁ、なんだ。これからもよろしくってな」

ケイスケ「今日はアンの誕生日・・・という事でアイドルに興味が持てるように、たくさんパンフレットを持ってきたぞ!共にアイドルについて語り合おうじゃないか!」

ルーナ「アンがいてくれたから、今こうしてアイドルをやれている・・・。ありがとう・・・そして、誕生日おめでとう!」

アム「ルーナを助けてくれたお礼を含めて、今日はたっぷりと祝ってあげなくちゃね」

ユキノ「ルーナがアンを気に入っているようだし、なんかちょっと妬けちゃうわね・・・。なんて、ウソウソ。ちゃんとお祝いはしてあげるって」

アリス「アンの誕生日?てことは和食がたくさん出るの?なんかプレゼントでもあげたら食事に招待してもらえるかな?」

リン「アンが立派に育っているのを見ると、なんだか感慨深くなりますね。日下部家の華道教室の方も、安泰ですね」

本人のコメント

アン「皆さん、今日は本当にありがとうございます!こんなにたくさんの友達に誕生日を祝ってもらえるのは初めてです。みんな私にとって大切な友達です!」

以上です。長らしてしまい申し訳ございません。ではどうぞ!


時は遡り、U20(アンダートゥエンティ)2日目が始まる前、ドリームハーツクレイスクランブルのフィールドに向かう廊下を歩いている。

 

「おい、アン」

 

廊下を歩いているところ、アンを呼ぶ声がしたので、3人は後ろを振り向く。そこにいたのは、コズミックドライブの1人で、現在は三獣士に所属している日向マサトだった。

 

「あ、マサト君」

 

「誰?」

 

「前に話したでしょ?アンのチームメイトのことを」

 

マサトは3人に近づき、アンに指を指して宣言する。

 

「俺はこのU20(アンダートゥエンティ)でお前に勝って、必ずお前を超えてやる!俺からの、宣戦布告だ!」

 

マサトはそれだけを言って、ドリームハーツとは別の方向に歩き出す。

 

「マサト君・・・」

 

アンは去っていくマサトの背中を見つめていた。

 

 

 

TURN139「防御の友情、攻撃の愛」

 

 

 

U20(アンダートゥエンティ)ファーストステージ、クレイスクランブルの草原エリアにて、ドリームハーツのアンはファイターを走りながら対戦相手を探している。そんなアンの脳裏にあるのは、マサトが自分に宣戦布告をしてきたことだった。

 

(このU20(アンダートゥエンティ)に参加する以上、マサト君とぶつかることになるのはわかってはいました。だったら私は、その時に備えて、腕を磨きつつ、今の全力を注ぐことに専念した方がいい。それが全力で戦おうとしているマサト君への、礼儀だから)

 

アンがそう心に決意を抱いていると、ファイダーのファイター認識アラームが鳴りだした。それを確認したアンはどこにいるかを周りを探し出す。

 

「あら?あなたは・・・同じクラスの日下部アンさん?」

 

アンが声をした方向に体を向けると、そこにいたのは・・・

 

「あ、大文字ナギサさん?」

 

チームヘル&ヘブン所属、チーム男前の大文字ゴウキの妹、大文字ナギサだった。実はナギサとアンは同じ後江高校に通っていて、クラスメイトである。

 

「初日の開会式、見てましたよ。カムイさんとチームを組めたんですね。おめでとうございます、大文字さん」

 

「ふふ、ありがとう。そうやって労いの言葉をかけたり、一生懸命相談を聞いてくれたりしてくれるの、お兄ちゃん以外では日下部さんだけだから素直にうれしいわ」

 

ナギサはカムイのことが大好きなのだが、今回のU20(アンダートゥエンティ)に出場する際、チームを組もうと考えていた時に、アンに相談をしたことがあり、その際に仲良くなり、ナギサの邪魔をしない限り仲はとてもいい方だ。

 

「でも意外よね。日下部さんがU20(アンダートゥエンティ)に参加するのって」

 

「そうですか?」

 

「そうよ。日下部さんって、自分のチームに誇りを持ってるから誘うのは無理って、名もなきファイターさんから聞いたんだから」

 

「大文字さん・・・私の時もそうだったんですけど、そろそろ多度君たちの名前も覚えましょうよ・・・」

 

ちなみにナギサとアンはトリニティドラゴンの3人の同級生だったりもする。

 

「・・・確かに前までの私なら、絶対に誘いを断っていたでしょう。でも・・・気付いたんです。コズミックドライブを一時的とはいえ、離れることは誇りを失う事ではないと」

 

アンの脳裏に浮かぶのは、ユイが自分をチームに誘ってくれた時のあの時、そして、チーム入りをかけたファイトしたあの日だった。

 

「あの日から私は・・・持てる力で、友達のために全力を捧げることを誓ったんです!たとえ相手が大文字さんであったとしても、それだけは譲れません!勝負です、大文字さん!」

 

アンは自分のデッキをナギサに突きつけ、ファイトの申し込みをする。

 

「・・・お互いに譲れないものがあるってわけね。いいわ、だったらあたしも、カムイちゃんのために、勝利を捧げるわ!そして、このU20(アンダートゥエンティ)で優勝をしたら・・・カムイちゃんと結婚するの!!」

 

「・・・・・・け、けけけけ結婚!!?」

 

まさかそんなことを言い出すとは思わなかったアンは顔を赤らめながら驚く。

 

「まだ日下部さんには話してなかったけど、あたしとカムイちゃんは運命の赤い糸で結ばれているの!だから結婚するのは決定していることなの!それに、もう高校生なんだし、親の承諾なしでも結婚できるの!」

 

「そ、そうだったんですか・・・///それは知りませんでした・・・///」

 

アンは顔を赤らめながらもデッキをシャッフルしてファイトの準備を進めている。

 

(あんな純粋な顔されたら・・・親の承諾なしと、在学中に結婚できないなんて言えません・・・///)

 

「こっちは準備いいよ。日下部さんは?」

 

「・・・はっ⁉こ、こっちも準備いいですよ」

 

ナギサに声をかけられ、アンは平常心を取り戻し、ファイトできる態勢になる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「烏羽の忍鬼フゲン!」

 

「モルゲンロート!」

 

烏羽の忍鬼フゲン  PW5000

 

モルゲンロート  PW5000

 

(カムイさんのことが好きなだけあって・・・やっぱりノヴァグラップラーですか・・・。これは細心の注意を払わなければいけませんね・・・)

 

「あたしの先攻!ドロー!ヴェーヌス・ブラウクリューガーにライド!モルゲンロートは移動!ターンエンド!」

 

ヴェーヌス・ブラウクリューガー  PW7000

 

R  ヴェーヌス  R

R モルゲンロート R ナギサの手札5枚 山札43枚

 

「私のターンです!ドロー!ライド!寂滅の忍鬼ヤエガキ!フゲンは移動!忍獣キャットデビルをコール!」

 

寂滅の忍鬼ヤエガキ  PW7000

忍獣キャットデビル(☆)  PW4000

 

  フゲン   ヤエガキ R

キャットデビル  R   R

 

「キャットデビルのブースト、フゲンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『マルス・ブラウクリューガー』」

 

「ヤエガキでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『羨慕の忍鬼イキュウ』」

 

「ダメージチェック『フォルモーント・ブラウクリューガー』」

 

「ターン終了です」

 

PW9000➡PW7000

PW7000➡PW7000  アンの手札5枚 山札42枚  ナギサのダメージ2枚

 

「あたしのターン!ドロー!ウーラヌス・ブラウクリューガーにライド!ヴェーヌス、ウーラヌスをコール!」

 

ウーラヌス・ブラウクリューガー  PW9000

 

R  ウーラヌス  ウーラヌス

R モルゲンロート ヴェーヌス

 

「ヴェーヌスのブースト、ウーラヌスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『忍竜ヒデンスクロール(醒)』」

 

「モルゲンロートのブースト、ウーラヌスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです!」

 

「ドライブチェック『ネプトゥーン・ブラウクリューガー』」

 

「ダメージチェック『忍竜ヤシャバヤシ』」

 

「モルゲンロートのスキル!ブラウのヴァンガードのアタックがヒットしたため、カウンターブラストを払って、山札から3枚見て、ブラウのカードを1枚手札に加えることができる!フォルモーント・ブラウクリューガーを手札に!ターンエンド!」

 

PW16000➡PW7000+SH10000=17000

PW14000➡PW7000  ナギサの手札5枚 山札38枚  アンのダメージ1枚

 

「私のターンです!スタンド&ドロー!ライド!羨慕の忍鬼イキュウ!忍竜ヤシャバヤシをコール!」

 

羨慕の忍鬼イキュウ  PW9000

忍竜ヤシャバヤシ  PW9000

 

  フゲン   イキュウ ヤシャバヤシ

キャットデビル  R     R

 

「キャットデビルのブースト、フゲンでリアガードのウーラヌスにアタック!」

 

「ガード!『メガハンマーレディ(引)』」

 

「ヤシャバヤシでリアガードのウーラヌスにアタック!」

 

「くっ、ノーガード!」

 

「イキュウでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『審判の忍鬼ヤスイエ』」

 

「ダメージチェック『シャイニング・レディ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターン終了です!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000

PW9000➡PW9000  アンの手札4枚 山札39枚  ナギサのダメージ3枚(裏1枚)

 

「あたしのターン!スタンド&ドロー!ライド!モーント・ブラウクリューガー!!」

 

モーント・ブラウクリューガー  PW11000

 

「ザトゥルン・ブラウクリューガーをコール!」

 

ザトゥルン・ブラウクリューガー  PW9000

 

R  モーント   ザトゥルン

R モルゲンロート ヴェーヌス

 

「モルゲンロートのブースト、モーントでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです!」

 

「ツインドライブ『ザトゥルン・ブラウクリューガー』セカンドチェック『レッド・ライトニング(☆)』クリティカルトリガー!パワーはザトゥルンに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

モーントはイキュウ(アン)に近づき、拳による1撃がイキュウに直撃する。飛ばされたイキュウ(アン)は態勢を立て直す。

 

「ダメージチェック『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!セカンドチェック『傾城の忍鬼アゲマキ(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「モルゲンロートのスキル!カウンターブラストを払って、山札の上3枚を見て、ブラウ・ドゥンケルハイトを手札に!ヴェーヌスのブースト、ザトゥルンでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『忍竜ヤシャバヤシ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW16000➡PW9000(+10000)

PW21000➡PW19000+SH5000=24000  ナギサの手札7枚 山札34枚  アンのダメージ3枚

 

「日下部さんにもたっぷり教えてあげるわ。あたしとカムイちゃんの愛の力を!」

 

(カムイさんのことに関わると、途端に強くなる傾向がある大文字さんですが・・・私だって友達のためにも、負けるわけにはいかないのです!)

 

 

クレイスクランブルの各フィールドにはもうすでに様々なファイターがファイトしている姿があるそれを実況と解説をしていくMCミヤとマモル。

 

『いやぁ、どのファイトも白熱しておりましてどれも目が離せみゃせん!』

 

『おや、こちらは・・・チーム三獣士の日向マサト君が決着をつけようとしておりますね』

 

フィールドの古城エリアでは、マサトが相手ファイターと対戦しており、今まさにとどめをさそうという雰囲気が漂っている。

 

「レーブンヘアードエイゼルのスキルで、パワープラス10000!お前はグレード1以外のユニットを手札から出すことはできねぇ!」

 

「そ、そんな⁉」

 

「ベリーモールをコール!ベリーモールのスキル!山札の上から3枚見て、同じ縦列にジェフリーをスペリオルコール!

ベリーモールの結束(ユナイト)!パワープラス2000!

プラチナエイゼルのアルティメットブレイク!5体のリアガードにパワープラス5000!」

 

全ての準備を終え、バトルフェイズに入る。

 

「プラチナエイゼルでヴァンガードにアタック!」

 

ガードをほとんど封じられ、相手はノーガードを宣言。ダメージ6となり、マサトの勝利。マサトは相手ファイターに握手をした後、すぐに他のファイターを探しに走り出す。

 

(俺は絶対、アンと戦って、あいつと肩を並べられるほどの力を手に入れてやる!鬼丸カズミはその後だ!)

 

マサトの頭には楽しい気持ちも忘れてはいないが、いつか戦うであろうアンに勝つために、強くなっていこうというでいっぱいだった。

 

 

草原エリアでのアンとナギサのファイト・・・

 

「体現せよ!雪が降り積もる白銀世界を!ライド!夢幻の風花シラユキ!!」

 

夢幻の風花シラユキ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!三界鬼神ヤスイエ・ゴウマ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『審判の忍鬼ヤスイエ』グレード3

 

三界鬼神ヤスイエ・ゴウマ  PW26000  ハーツ『夢幻の風花シラユキ』

 

「フゲンを移動!忍竜オニバヤシをコール!」

 

忍竜オニバヤシ  PW7000

 

「キャットデビルのスキル!キャットデビルをソウルへ!オニバヤシにパワープラス3000!忍竜ヒデンスクロールをコール!」

 

忍竜ヒデンスクロール(醒)  PW4000

 

「ヒデンスクロールのGB(ジェネレーションブレイク)!オニバヤシを選択し、山札からオニバヤシを2体スペリオルコール!

三界鬼神ヤスイエ・ゴウマのスキル!Gゾーンのヤスイエ・ゴウマを表に!Gゾーン表にあるヤスイエの名のつくGユニットを2枚まで選んでコールすることが可能になります!Gゾーン表にあるヤスイエ・ゴウマをスペリオルコール!」

 

三界鬼神ヤスイエ・ゴウマ(リア)  PW15000

 

「えぇ⁉Gユニットをスペリオルコール⁉」

 

「これぞ超越・・・てっ、恥ずかしいのでやっぱり言うのをやめますね」

 

オニバヤシ ヤスイエ・ゴウマ ヤスイエ・ゴウマ

 フゲン   オニバヤシ    オニバヤシ

 

「フゲンのブースト、オニバヤシでザトゥルンにアタック!」

 

「ガード!『レッド・ライトニング(☆)』」

 

「オニバヤシのブースト、ヴァンガードのヤスイエ・ゴウマでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『忍獣オヤマキャット(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはリアガードのヤスイエ・ゴウマに!セカンドチェック『寂滅の忍鬼ヤエガキ』サードチェック『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはオニバヤシ、クリティカルはリアガードのヤスイエ・ゴウマに!」

 

ヤスイエ・ゴウマ(アン)はモーントに接近し、2つの刃を持つ薙刀で一閃薙ぎ払う。モーントに少し傷がついた程度のダメージが入った。

 

「ダメージチェック『ネプトゥーン・ブラウクリューガー』(ちぃ!ヴァンガードにクリティカルを入れてはくれなかった・・・。さすがは日下部さん・・・慎重ね・・・)」

 

「(ヴァンガードのアタックのヒットによって発動するスキルが多いブラウが相手ならば、うかつにダメージを5枚にするのは危険な気がします・・・。ならば、守りを固めつつ、ダメージを5にさせないようにするのが1番効果的でしょう・・・)オニバヤシの影縫い発動!スキルを獲得!オニバヤシのブースト、リアガードのヤスイエ・ゴウマでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!正義超人ブルー・プリズン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『タフネス・ジェーン(治)』

 

正義超人ブループリズン  SH15000

 

「スキル発動!あたしのダメージが相手より多いため、シールドプラス5000!さらにガード!『ネプトゥーン・ブラウクリューガー』」

 

「ターン終了。ヒデンスクロールのスキルで、オニバヤシ2体は山札の下に戻し、ヴァンガードとリアガードのヤスイエ・ゴウマはGゾーンの表に置きます」

 

PW17000➡PW9000+SH10000=19000

PW33000➡PW11000

PW32000➡PW11000+SH25000=36000  アンの手札5枚 山札33枚  ナギサのダメージ4枚(裏2枚)

 

(ダメージは2対4・・・こちらの方が有利ですが、相手は連続攻撃を得意とするノヴァグラップラー・・・油断はできません・・・)

 

「あたしのターン!スタンド&ドロー!いくわよ!これが、あたしとカムイちゃんの愛の力!ブレイクライド!!フォルモーント・ブラウクリューガー!!」

 

フォルモーント・ブラウクリューガー  PW11000

 

「モーント・ブラウクリューガーのブレイクライドスキル!パワープラス10000!ウーラヌス・ブラウクリューガー、フラワーレイ・レプラカーンをコール!」

 

マルス・ブラウクリューガー  PW9000

フラワーレイ・レプラカーン  PW7000

 

ウーラヌス  フォルモーント ザトゥルン

フラワーレイ モルゲンロート ヴェーヌス

 

「いくわよ、日下部さん!フラワーレイのブースト、ウーラヌスでオニバヤシにアタック!」

 

「ノーガードです!」

 

「ヴェーヌスのブースト、ザトゥルンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『審判の忍鬼ヤスイエ』」

 

「モルゲンロートのブースト、モーント・ブラウクリューガーでヴァンガードにアタック!

モーントのブレイクライドスキル!カウンターブラストを払って、リアガード全部をスタンド!

もう1つのスキル!ノヴァグラップラーのユニットがブーストされた時、パワープラス2000!

ヴェーヌスのGB(ジェネレーションブレイク)!ブラウのヴァンガードの効果で他のリアガードした時、パワープラス3000!」

 

「ジェネレーションガード!!伏魔忍鬼シシユヅキ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍獣オヤマキャット(治)』

 

「シシユヅキのスキル!リアガードのフゲンをガーディアンサークルに移動!フゲンにシールドプラス5000!」

 

モーントはシラユキ(アン)に向けて剣を振るうが、シシユヅキとフゲンに止められ、剣をはじき返されてしまう。

 

「ツインドライブ『シャイニング・レディ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ザトゥルンに!セカンドチェック『シャイニング・レディ(☆)』クリティカルトリガー!こっちも効果はザトゥルンに!」

 

「ダブルクリティカル⁉」

 

「日下部さんもあたしたちの愛の前にひれ伏しなさい!ヴェーヌスのブースト、ザトゥルンでヴァンガードにアタック!」

 

「ご遠慮させていただきます!ガード!『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』」

 

「ちぃ!フラワーレイのブースト、マルスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『関門の忍鬼アタカ』」

 

「ターンエンド・・・くうぅぅぅ!悔しい!あとちょっとで仕留められたのにーー!」

 

PW16000➡PW7000

PW16000➡PW11000

PW28000➡PW11000+SH30000=41000

PW29000➡PW11000+SH20000=31000

PW16000➡PW11000  ナギサの手札4枚 山札29枚  アンのダメージ4枚

 

「私のターンです!スタンド&ドロー!・・・大文字さんのカムイさんへの思いは十分に伝わってきます。それを糧にするかのように、力が増していっていることも。ですが大文字さん、私の友情の力も、負け劣らないですよ?」

 

「友情の力?」

 

「私の大切な友達を思う気持ちが、新たな力を生む!大文字さんが愛の力を示すように、私も友情の力を示してみせましょう!ストライドジェネレーション!!!伏魔忍竜シバラックバスター!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『関門の忍鬼アタカ』グレード1+2

 

伏魔忍竜シバラックバスター  PW26000  ハーツ『夢幻の風花シラユキ』

 

「寂滅の忍鬼ヤエガキをコール!

ヤエガキのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト、ソウルブラスト『忍獣キャットデビル(☆)』同じ縦列にいるユニットを1体コールすることができます!ハーツの夢幻の風花シラユキを選び、山札からシラユキをスペリオルコール!

シバラックバスターのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト、ソウルブラスト『寂滅の忍鬼ヤエガキ』『羨慕の忍鬼イキュウ』手札を1枚捨て、ドロップゾーンのユニットを山札に戻します!」

 

戻したカード  『忍獣キャットデビル(☆)』

 

「シラユキを選択し、山札からシラユキをスペリオルコール!1回目の攻撃時に、ドライブチェックのスキルを獲得します!」

 

「くっ・・・!」

 

シラユキ シバラックバスター シラユキ

 R     ヤエガキ     R

 

「私の大切な友達、ユイちゃんとアリスちゃんのために、負けるわけにはいきません!!右のシラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「(1回でもクリティカルが出たら、そこで終わり・・・!)ガード!『シャイニング・レディ(☆)』」

 

「シバラックバスターの与えたスキルで、ツインドライブ『夢幻の風花シラユキ』セカンドチェック『傾城の忍鬼アゲマキ(引)』ドロートリガー!パワーは左のシラユキに!ヤエガキのブースト、シバラックバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『ブラウ・ドゥンケルハイト』(コスト『ブラウ・ドゥンケルハイト』)」

 

シバラックバスターはフォルモーントに向けて2つの刀を振るうが、ドゥンケルハイトがシバラックバスターの刀を受け止め、はじき返す。

 

「トリプルドライブ『絹笠の忍鬼シズネ』セカンドチェック『忍竜ヒデンスクロール(醒)』スタンドトリガー!攻撃の終えた右のシラユキをスタンド、パワーは左のシラユキへ!サードチェック『忍獣キャットデビル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て左のシラユキへ!」

 

「うそっ⁉ここでクリティカル⁉」

 

「右のシラユキでウーラヌスにアタック!」

 

「インターセプト!『ザトゥルン・ブラウクリューガー』」

 

「これで終わりにさせます!左のシラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「(・・・はっ!もしかして、これも愛の試練⁉カムイちゃんへの愛が試されているのね!だったら・・・)ノーガード!」

 

左のシラユキは全てを凍てつくすほどの吹雪をフォルモーントに向けて放つ。吹雪にのまれているフォルモーントは徐々に体が凍てついていく。

 

「ダメージチェック!『メガハンマーレディ(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!セカンドチェック『タフネス・ジェーン(治)』ヒールトリガー!」

 

「なっ⁉このタイミングでヒールトリガーを引くなんて⁉」

 

「ダメージを1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

が、フォルモーントはどこから発した熱で体に凍った氷を溶かし、吹雪の雪も全て溶かしていった。

 

「くっ・・・でも、完全ガードにシラユキも手に渡りました。守りは十分に固い。ターン終了時、ヤエガキとシバラックバスターのスキルで、ヤエガキ、シラユキ2体を山札の下に戻します」

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW33000➡PW11000(完全ガード)

PW11000➡PW9000

PW26000➡PW11000(+10000)  アンの手札6枚 山札35枚  ナギサのダメージ5枚(裏1枚)

 

「(これが日下部さんの宿す友情の力・・・まったく侮れない・・・!けどね・・・)あたしとカムイちゃんの愛は、どんなものにも負けないんだから!!手札のネプトゥーン・ブラウクリューガーのスキル!ソウルにブラウのグレード3のカードがあるなら、ストライド時、グレードプラス2!」

 

「くっ・・・」

 

「ストライドジェネレーション!!!ゾンネ・ブラウクリューガー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ネプトゥーン・ブラウクリューガー』グレード1+2

 

ゾンネ・ブラウクリューガー  PW26000  ハーツ『フォルモーント・ブラウクリューガー』

 

「ウーラヌスのスキル!グレード3のライドか、ストライドでブラウのユニットが登場した時、パワープラス5000!さらに、ヴァンガードのアタックがヒットした時、カウンターブラストを払って自身をスタンドさせる能力を獲得!ザトゥルンをコール!」

 

ウーラヌス    ゾンネ   ザトゥルン

フラワーレイ モルゲンロート ヴェーヌス

 

「ゾンネ・ブラウクリューガーでヴァンガードにアタック!

ゾンネ・ブラウクリューガーのスキル!ハーツがブラウなら、カウンターブラストを払って山札からブラウのグレード3、フォルモーントを手札に!」

 

「完全ガード!『絹笠の忍鬼シズネ』(コスト『傾城の忍鬼アゲマキ(引)』)」

 

ゾンネはシラユキ(アン)に狙いを定め、ビームバズーカ砲を放つ。強力な砲撃だったが、シズネの笠で砲撃を吸収する。

 

「トリプルドライブ!『ブラウ・ドゥンケルハイト』セカンドチェック『シャイニング・レディ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ウーラヌスに!『レッド・ライトニング(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ザトゥルンに!」

 

「くっ、まだ引きますか⁉」

 

「ゾンネ・ブラウクリューガーのアルティメットブレイク!手札3枚捨てて、ゾンネ・ブラウクリューガーをGゾーンに戻して、手札のフォルモーントをスタンド状態でブレイクライド!!

フォルモーントのブレイクライドスキル!パワープラス10000!フラワーレイのブースト、ウーラヌスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『忍竜ヒデンスクロール(醒)』『忍獣キャットデビル(☆)』」

 

「これで終わりよ!フォルモーントでヴァンガードにアタック!

ブレイクライドスキル!スタンドしているリアガードが3枚以上でこのユニットのアタックは守護者(センチネル)でガードできない!!」

 

「シラユキのリミットブレイク発動!カウンターブラスト!ペルソナブラスト!攻撃しているユニットのパワーマイナス20000!」

 

フォルモーントの炎の宿った攻撃をシラユキ(アン)は炎さえ氷つくして、自身を守ろうとしている。

 

「ツインドライブ!『モーント・ブラウクリューガー』

ザトゥルンのスキル!ドライブチェックでブラウのグレード3のカードが出た時、手札を1枚捨て、ザトゥルンとフォルモーントにパワープラス5000!セカンドチェック『レッド・ライトニング(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!!」

 

急激に熱くなった炎がシラユキ(アン)の氷を砕き、炎がシラユキ(アン)を包み込んだ。

 

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW26000➡PW11000+SH20000=31000

PW21000(-10000)➡PW11000

 

ダメージチェック『忍妖マーダーアンドン』『忍妖マーダーアンドン』

 

アンのダメージ6枚  ナギサのダメージ5枚  勝者ナギサ

 

「やったーーー!!勝ったーーー!!」

 

「くぅ・・・愛の力恐るべし・・・」

 

勝利したナギサは大いに喜び、アンは非常に悔しがっている。

 

「・・・まぁでも、ちょっとだけ、ほんのちょっとだけだけど、日下部さんの友情の力も中々だったわ」

 

「大文字さん・・・」

 

「ねぇ、アンちゃんって呼んでもいい?あたしのことも、ナギサって呼んでいいから」

 

「・・・もちろんです、ナギサちゃん!」

 

アンとナギサは互いに握手を交わす。

 

「ではナギサちゃん、がんばってカムイさんのハートをつかんでくださいね!」

 

「もちろん!いつも応援ありがとう!」

 

「・・・後は頼みます、ユイちゃん!アリスちゃん!」

 

アンは今フィールドに残っているユイとアリスに任せ、アンはドロップゾーンへと送られていった。ちょうどその時に、ナギサと同じチームのカムイが鉢合わせる。

 

「げぇ!ナギサ!」

 

カムイは露骨に嫌そうな顔をしている。

 

「ああーーー!!カムイちゃーーーん!!」

 

「うわーーーー!!やめろナギサーーー!!」

 

ナギサはカムイを発見し、すぐさまに抱き着き、カムイはナギサを引き離さそうと奮闘している。

 

 

アンがドロップゾーンに送られた直後、ユイのファイダーにアンが敗北した知らせが届いていた。

 

「うそっ、アンが負けた⁉それほどの相手と言えば・・・カムイさんレベルの人たちくらいかな・・・?」

 

ユイはそんなことを考察しながら、アンを助けるために他のファイターを必死に探し始める。

 

 

ちょうど同じころ、アリスが他のファイターに勝利を収め、ポイントをゲットした直後に、アンがドロップゾーンに送られた知らせを受け取る。

 

「アンがドロップゾーンに?なんてタイミングの悪い・・・」

 

アリスの勝利がもう少し遅ければ助け出すことができたのだが、勝利した後だったので、非常にタイミングが悪いと言える。

 

「さてと、僕もアンを助けないといけないんだろうけど・・・そんな都合よく相手ファイターがくるなんて・・・」

 

アリスがそう口にした直後にファイダーのファイター認識アラームが鳴りだした。

 

「と思っていた時期が僕にもありました。さてと、相手は・・・」

 

アリスが相手ファイターの確認のために後ろを振り向くと・・・

 

「あ、あれ?君って・・・天音アリスさん?」

 

「・・・早尾アンリ?」

 

福原高校ヴァンガード部の部長、早尾アンリがいた。アンリのファイダーにもファイター認識画面があった。

 

to be continued…




ナギサ「カムイちゃーーん!」

カムイ「だああ!!もういい加減に離れろ!」

ナギサ「どうして?あたし、やっとカムイちゃんと同じチームに慣れて、こんなにうれしいのに」

カムイ「くぅぅ!こんなことならやっぱり・・・いや、でもエミさんが・・・」

エミ「2人とも、やっぱり仲いいね♪」

カムイ「え、エミさーーーん!!」

TURN140「火竜VS雷竜」


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火竜VS雷竜

今回は前回のラストの通り、アリス対アンリの回です。

焼き合戦の勝負の行方はいかに⁉

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)ファーストステージ、クレイスクランブルにて、ドリームハーツのアンはヘル&ヘブンのナギサに敗北し、ドロップゾーンに送られてしまい、ユイとアリスはアンを助けようと他のファイターを探していた。そんなアリスの前に現れたのは、福原高校ヴァンガード部の部長、早尾アンリだった。互いのファイダーにはファイター認識画面が出ている。

 

「・・・早尾アンリであってる?福原高校ヴァンガード部の」

 

「う、うん。あってるから大丈夫だよ」

 

2人はいつしかドラゴン・エンパイア支部で行った交流試合でファイトの時の実力を思い返していた。

 

(こいつ、男のくせに頼りなさすぎるけど、ファイトに対する物覚えだけはマジで天下一品だったはず。それが功を制してファイトもうまくいっているけど・・・)

 

(あの時見た天音さんのファイトの実力は本物・・・そんな人に、俺なんかが相手に務まるのか・・・?)

 

アンリは弱気な考えが出てくるが、すぐに気持ちを切り替える。

 

(いや、あれから俺だって着実に強くなっているはずだ!弱気になるな、俺!)

 

2人がいる砂漠エリアにファイト台が現れ、お互いにファイトの準備を始める。

 

「こうやってファイトするのは、交流試合以来だね。今日はよろしくね」

 

「こちらこそ。でもうちの仲間が1人ドロップゾーンに送られているから、ガチでやらせてもらうからそのつもりで」

 

互いに準備を終えて、ファイトが始まろうとしていた。

 

 

 

TURN140「火竜VS雷竜」

 

 

 

「「スタンドアップ・(ル・)ヴァンガード!!」」

 

「リザードソルジャーコンロー!」

 

「アセティック・ドラコキッド!」

 

リザードソルジャーコンロー  PW5000

 

アセティック・ドラコキッド  PW5000

 

(マモルさんと同じかげろう・・・!気を引き締めないと!)

 

「僕の先攻。ドロー。ライド!ドラゴンナイトナーデル!コンローは移動して、ターンエンド」

 

ドラゴンナイトナーデル  PW7000

 

R ナーデル R

R コンロー R  アリスの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!トレイニーモンク・ドラゴン!アセティックは移動!」

 

トレイニーモンク・ドラゴン  PW7000

 

R トレイニー   R

R   R   アセティック

 

「トレイニーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『チェインボルト・ドラグーン』」

 

「ダメージチェック『ラーヴァフロウ・ドラゴン』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000  アンリの手札6枚 山札42枚  アリスのダメージ1枚

 

「僕のターン。ドロー。ライド!ドラゴニック・バーンアウト!」

 

ドラゴニック・バーンアウト  PW9000

 

R バーンアウト R

R  コンロー  R

 

「コンローのブースト、バーンアウトでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ドラゴンナイトナーデル』」

 

「ダメージチェック『ジャギーショット・ドラグーン』」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW7000  アリスの手札6枚 山札40枚  アンリのダメージ1枚

 

「(まだ仕掛けてこない・・・俺の出すユニットを読まれてる・・・!)俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!マーシャルアーツ・ドラゴン!魔竜戦鬼チャトゥラ、チェインボルト・ドラグーンをコール!

チャトゥラのスキル!自身にパワープラス3000!」

 

マーシャルアーツ・ドラゴン  PW9000

チェインボルト・ドラグーン  PW7000

 

R マーシャルアーツ チャトゥラ

R チェインボルト  アセティック

 

「アセティック・ドラコキッドのブースト、チャトゥラでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』」

 

「チェインボルトのブースト、マーシャルアーツでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『ロッククライム・ドラグーン』」

 

「ダメージチェック『プロテクトオーブ・ドラゴン』」

 

「ターンエンド」

 

PW18000➡PW9000+SH10000=19000

PW16000➡PW9000  アンリの手札5枚 山札39枚  アリスのダメージ2枚

 

『さあこちらでは、福原高校ヴァンガード部の部長、早尾アンリ選手と、ドリームハーツの天音アリス選手のファイトが行われておりみゃす』

 

フィールド会場外で、MCミヤが実況をし、マモルがこのファイトの解説を行っている。

 

『新しく入った情報によりますと、数日前、なんと天音選手は安城マモル氏に弟子入りを志願し、安城マモル氏もそれを承諾したようですが・・・実際のところ、どうなんでしょうか?』

 

『本当のことです。彼女の持っている熱意に負けてしまいまして・・・それに、彼女自身も、何か変わり始めているような気がしたのです』

 

『なるほど・・・これは天音選手、師匠の安城マモル氏の前で、恥ずかしいファイトは許されみゃせん!』

 

実況が続く中、アリスは自分のターンに入る。

 

「(師匠の前で、かっこ悪いファイトはできない。このファイト、絶対に勝つ)僕のターン。スタンド&ドロー。ライド!ドラゴニック・ブレードマスター!!」

 

ドラゴニック・ブレードマスター  PW11000

 

「コール!ドラゴニック・ブレードマスター、ドラゴンナイトナーデル、英気の炎アエトニキ、ドラゴンナイトジャンナット!」

 

英気の炎アエトニキ  PW7000

ドラゴンナイトジャンナット(☆)  PW4000

 

「コンローのスキル!カウンターブラストを払って、コンロー自身を退却!山札からグレード1以下のユニットを探して、手札に加える!マザーオーブ・ドラゴンを手札に!」

 

(ヒールトリガーが手札に・・・!これで確実にジェネレーションガードが狙えてしまう・・・!)

 

ブレードマスター ブレードマスター ジャンナット

 アエトニキ      R      ナーデル

 

「ナーデルのブースト、ジャンナットでチャトゥラにアタック!」

 

「ガード!『毒心のジン(☆)』」

 

「ヴァンガードのブレードマスターでヴァンガードにアタック!

ジャンナットのスキル!ヴァンガードがドラゴニック・ブレードマスターなら、ソウルに送ってパワープラス5000!1枚ドロー!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『ドラゴニック・バーンアウト』セカンドチェック『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!パワーはリアガードのブレードマスターに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ブレードマスターは空高く舞い、マーシャルアーツに向けて急降下し、真紅の炎を纏った青龍刀でマーシャルアーツを薙ぎ払う。

 

「うわあ!くぅ・・・ダメージチェック『マーシャルアーツ・ドラゴン』『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』」

 

「アエトニキのブースト、リアガードのブレードマスターでヴァンガードにアタック!」

 

「の、ノーガード!ダメージチェック『プラズマダンス・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW8000+SH10000=19000

PW16000➡PW9000

PW21000➡PW9000(+5000)  アリスの手札5枚 山札34枚  アンリのダメージ4枚

 

(もうダメージが4対2・・・差がつけられてしまった・・・。天音さん、交流試合の時よりも、ずっと強くなってる!)

 

交流試合でファイトした時よりもアリスは着実に強くなっていっていること感じたアンリは非常に驚いている。

 

「(いや、焦るな!次は俺のターン・・・勝負はここからだ!)俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!ドラゴニック・ヴァンキッシャー!!」

 

ドラゴニック・ヴァンキッシャー  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マイティボルト・ドラグーン』グレード1+2

 

征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、前列にいるリアガードのブレードマスターを退却させてバインド!

チェインボルトのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがヴァンキッシャーなら、相手リアガードがドロップゾーンに置かれた時、相手は自分のドロップゾーンから1枚バインド!」

 

「コンローをバインド」

 

「そして、チャトゥラにパワープラス2000!ロッククライム・ドラグーンをコール!」

 

ロッククライム・ドラグーン  PW9000

 

「ロッククライムのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがヴァンキッシャーなら、カウンターブラスト!ソウルブラスト『トレイニーモンク・ドラゴン』自身にパワープラス2000!相手は自分のリアガードを選んで退却させて、表でバインドしてもらう!」

 

「・・・アエトニキを退却してバインド」

 

「ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"のスキル!Gゾーンのドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"を表に!スキル獲得!トレイニーモンクをコール!」

 

ロッククライム ヴォルテージ  チャトゥラ

 トレイニー  チェインボルト アセティック

 

「アセティックのブースト、チャトゥラでヴァンガードにアタック!

アセティックの雷激(1)!パワープラス2000!」

 

「ガード!『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』」

 

「チェインボルトのブースト、ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『魔竜戦鬼チャトゥラ』セカンドチェック『マーシャルアーツ・ドラゴン』サードチェック『プラズマダンス・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!パワーはロッククライムに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"は両手に雷の作り出し、1発、2発をブレードマスターに向けて放つ。2発とも雷を喰らったブレードマスター膝をつき、青龍刀を地面に突き刺す。

 

「ぐあっ!ダメージチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!セカンドチェック『ドラゴニック・オーバーロード"TheЯe-birth(ザ リバース)"』」

 

「"VOLTAGE(ヴォルテージ)"のスキル!相手は自分のリアガードを1体選んで退却!」

 

「ナーデルを退却」

 

「そしてナーデルとスプリットバーンをバインド!トレイニーのブースト、ロッククライムでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マザーオーブ・ドラゴン(治)』

 

炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン  SH15000

 

「スキル発動!カウンターブラストを払って攻撃しているリアガードを退却!」

 

「くっ、やっぱり使ってきたか・・・!ターンエンド」

 

PW20000➡PW11000+SH10000=21000

PW33000➡PW11000(+5000)

PW28000(退却により無効)➡PW16000+SH15000=31000  アンリの手札4枚 山札32枚  アリスのダメージ4枚(裏2枚)

 

『早尾選手、スキルを活かして天音選手の盤面を崩したぞー!これは天音選手にとって厳しい局面だ!』

 

(くっ、こいつ交流試合よりも強く・・・いや、それとはまったく比べ物にならない・・・!)

 

アンリの驚くほどの成長ぶりにアリスは内心焦ってはいるが、落ち着きを取り戻す。

 

(落ち着け・・・師匠との特訓をよく思い出せ・・・)

 

 

時が遡り、カードショップ魁のショップ大会が終えた後の日、ドラエン支部にてアリスはマモルを呼び出し、弟子入りを頼み込む。ユイも付き添いできている。

 

『お願いします!!僕をあなたの弟子にしてください!!』

 

『君を・・・僕の弟子に・・・?』

 

それを聞いたマモルは驚きつつも、落ち着いて理由を問いただす。

 

『・・・理由を聞かせてもらっていいかな?』

 

『・・・僕は、弱いからです!力的にも、精神的にも・・・!お願いします!!』

 

『・・・・・・』

 

恥じも概念もかなぐり捨て、必死に頼み込むアリス。当のマモルはどうすればいいのか悩んでいる。

 

『私の方からもお願いします、マモルさん』

 

『ユイちゃん・・・』

 

『日頃お世話になっているから頼んでるという訳ではありません。アリスは、自分を変えたいと考え、自分なりの答えを出したんです。私は、それを支えてあげたいんです』

 

『・・・・・・』

 

マモルは目を閉じて考え、そしてアリスを見る。

 

『・・・僕の特訓は厳しいよ?それでもやるのかい?』

 

『・・・っ!はい!!』

 

その日からアリスはマモルからファイトの講座、ファイト訓練、そして時には支部の仕事を手伝ったりもした。どれも普段の特訓よりも厳しかったが、アリスは決して音を上げることはなく、特訓に励んだ。自分を変えるために。

 

 

アリスは特訓の日々を思い返し、落ち着きが取り戻したところで深呼吸をする。

 

「・・・スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!覇天皇竜ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・オーバーロード』グレード3

 

覇天皇竜ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!チャトゥラを退却!アエトニキ、ドラゴニック・バーンアウトをコール!

バーンアウトのスキル!ドロップゾーンのドラゴニック・オーバーロードを山札の下に!ソウルブラスト『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』チェインボルトを退却!

アエトニキのスキル!相手リアガードがドロップゾーンに送られた時、ソウルに入れて、2枚カウンターチャージ!インスパイアエール・ドラゴン、ラディエント・ドラゴンをコール!」

 

ラディエント・ドラゴン  PW9000

インスパイアエール・ドラゴン(醒)  PW4000

 

「ラディエントのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト、ソウルブラスト『英気の炎アエトニキ』グレード1以下のユニットを退却させる!アセティックを退却!パワープラス2000!

ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"のGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラストを払って、Gゾーンのドラゴニック・ブレードマスター"戴天"を表に!Gゾーン表の"戴天"の数だけ、リアガードを退却させる!トレイニーモンクを退却!」

 

「くっ・・・!」

 

『おーっと!天音選手、先ほどのお返しといわんばかりに、早尾選手のリアガードを全滅させたーーー!!』

 

 バーンアウト   戴天 ラディエント

インスパイアエール R    R

 

「"戴天"のスキルで自身を竜炎(ブレイズ)

インスパイアエールのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態になった時、山札の下に戻して、1枚ドロー!バーンアウトにパワープラス5000!」

 

竜炎(ブレイズ)の発動条件はリアガードの数が相手より、多くあること。アリス君は早尾君のリアガードを全滅させることで、条件を満たしやすくした』

 

「バーンアウトでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『アナラブルモンク・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはロッククライムに!1枚ドロー!」

 

「ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"でヴァンガードにアタック!

ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態の時、クリティカルプラス1!」

 

「完全ガード!ドラゴンダンサーアナスタシア!(『コスト『プラズマダンス・ドラゴン(☆)』)」

 

ブレードマスター"戴天"は真紅の炎を纏った双剣をヴァンキッシャーに向けて振るうがアナスタシアによってそれを止められてしまう。

 

「トリプルドライブ『プロテクトオーブ・ドラゴン』セカンドチェック『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ラディエントに!サードチェック『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ラディエントへ!ラディエントでヴァンガードにアタック!

ラディエントのスキル!相手の空いているリアガードサークルの数だけ、パワープラス2000!合計でパワープラス10000!」

 

「ジェネレーションガード!!護天覇竜ブルワーク・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『魔竜仙女コウド(治)』

 

護天覇竜ブルワーク・ドラゴン  SH15000

 

「ブルワーク・ドラゴンの雷激(3)!シールドプラス10000!

さらに、バトル終了時、相手バインドゾーンが4枚につき、前列のレストしているリアガードを1体退却する!バーンアウトを退却!」

 

「ちぃ!ターンエンド」

 

PW14000➡PW11000(+5000)

PW26000➡PW16000(完全ガード)

PW31000➡PW16000+SH25000=36000  アリスの手札4枚 山札27枚  アンリのダメージ5枚(裏2枚)

 

(強いなぁ、天音さんは。まるでマモルさんと戦っているような感じがする。でも、俺だって福原高校ヴァンガード部の部長として、負けるわけにはいかない!)

 

 

クレイスクランブルのオアシスエリア、ユイも相手ファイターを見つけ、ファイトを行っているのだが、苦戦を強いられている。というのも、相手ファイターとユイのクランの相性が悪いのだ。

 

「星雲竜ビッグクランチ・ドラゴンのスキル!右縦列のリアガードをオメガ呪縛(ロック)!」

 

「くっ、また前列のリアガードが呪縛(ロック)された・・・!」

 

リンクジョーカーのスキルでユイの前列のリアガードが呪縛(ロック)され、攻撃できるのがヴァンガードのみとなった。

 

「じわじわともがき苦しむがよい、くくく・・・」

 

(やばいなぁ・・・こんな所でもたついている場合じゃないのに・・・!)

 

ユイはどんどんとファイト時間を引き延ばされて、歯がゆくなっている。

 

 

砂漠エリアでのアリスとアンリのファイト・・・

 

「ストライドジェネレーション!!!征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)"!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』グレード3

 

征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラストを払って、前列にいるラディエントを退却!そしてバインド!チャトゥラ、マーシャルアーツをコール!

マーシャルアーツのGB(ジェネレーションブレイク)!雷激(2)!パワープラス3000!」

 

チャトゥラ VMAX マーシャルアーツ

  R    R      R

 

「チャトゥラでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』」

 

「ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)"でヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『プロテクトオーブ・ドラゴン』」

 

ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)"は複数の雷の弾を作り、それをブレードマスターに向けて放つが、ブレードマスターはプロテクトオーブが雷を吸収して、守られている。

 

「トリプルドライブ『ドラゴンダンサーアナスタシア』セカンドチェック『魔竜仙女コウド(治)』ヒールトリガー!ダメージを回復して、パワーはマーシャルアーツに!サードチェック『凱旋の雷レシェフ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部マーシャルアーツに!

"VMAX(ブイマックス)"のGB(ジェネレーションブレイク)(3)!雷激(5)!アタック終了時に、相手リアガードがいない時、カウンターブラスト(2)を払って、相手ヴァンガードに1ダメージ!」

 

"VMAX(ブイマックス)"の咆哮と共に、ブレードマスターの頭上に頭上にヴァンガードサークルが現れる。サークルから落雷が落ち、ブレードマスターに直撃する。

 

「ダメージチェック『バーサークロード・ドラゴン』」

 

「ダメージ5!いける!マーシャルアーツでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!炎帝龍王アジールオーブ・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マザーオーブ・ドラゴン(治)』

 

炎帝龍王アジールオーブ・ドラゴン  SH15000

 

「スキル発動!相手リアガードが4枚以下ならシールドプラス5000!」

 

「・・・っ!届かなかった・・・ターンエンド」

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW22000➡PW11000+SH20000=31000  アンリの手札3枚 山札26枚  アリスのダメージ5枚(裏3枚)

 

(・・・さっきのジェネレーションガードで、手札を全部使い切った・・・。リアガードも全部薙ぎ払われているし・・・しかも最悪なことに、完全ガードとヒールトリガー手札に加わった・・・。正直ストライドしても、防がれる。この状況を打破するためには・・・あれに賭けるしかない)

 

アリスは固唾を飲みながら、1枚ドローする。

 

「(・・・よし!まずは第1段階突破!次は・・・)ストライドジェネレーション!!!覇天皇竜ドラゴニック・オーバーロードThe Ace(ジ エース)!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ブレードマスター』グレード3

 

覇天皇竜ドラゴニック・オーバーロードThe Ace(ジ エース)  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター』

 

「ドラゴニック・オーバーロードThe Ace(ジ エース)のスキル!Gゾーンの表のカードが2枚以上で、GゾーンのオーバーロードThe Ace(ジ エース)を表に!カウンターブラスト(2)!ドライブマイナス1!そして、アタックが終了した時、手札1枚と、オーバーロードの名のつくカードを手札から捨てることで、パワープラス5000して、ヴァンガードをスタンドさせることができる!」

 

「な・・・っ⁉でも、君の手札は今・・・」

 

(そう、僕の手札は0枚・・・絶望的な状況に変わりはない。言ってみれば、これは一か八かの賭け・・・。前までの僕なら、効率的で確実な勝利の方面を選ぶが、今は違う!このターンに、全てを賭ける!!)

 

R エース R

R  R  R

 

「いくぞ!ドラゴニック・オーバーロードThe Ace(ジ エース)でヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『ドラゴンダンサーアナスタシア』(コスト『凱旋の雷レシェフ(☆)』)」

 

オーバーロードThe Ace(ジ エース)は真紅の炎を纏った剣をヴァンキッシャーに振るうが、アナスタシアによって止められる。

 

「ツインドライブ『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!(くっ、これじゃない!)」

 

(後1回・・・)

 

「(頼む、来てくれ!)・・・セカンドチェック『ドラゴニック・オーバーロード』・・・よし!」

 

「ああっ⁉」

 

The Ace(ジ エース)のスキル!手札1枚と、オーバーロードを1枚捨てて、The Ace(ジ エース)をスタンド!パワープラス5000!もう1度ヴァンガードにアタック!!」

 

「俺は、最後まで諦めない!!ジェネレーションガード!!護天覇竜ブルワーク・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『魔竜仙女コウド(治)』

 

「雷激(3)でシールドプラス10000!インターセプト!『魔竜戦鬼チャトゥラ』『マーシャルアーツ・ドラゴン』

 

「ツインドライブ『インスパイアエール・ドラゴン(醒)』スタンドトリガー!パワーはヴァンガードに!セカンドチェック『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!届けええええええ!!」

 

The Ace(ジ エース)はもう1度立ち上がり、真紅の炎の威力が増した剣を振るう。ブルワークとチャトゥラとマーシャルアーツがヴァンキッシャーが守るが、さらに炎が増していき、ガーディアンごとヴァンキッシャーを焼き払った。

 

PW26000(+5000)➡PW11000(完全ガード)

PW36000(+10000)➡PW11000+SH35000=46000

 

ダメージチェック『ジャギーショット・ドラグーン』『ロッククライム・ドラグーン』

 

アリスのダメージ5枚  アンリのダメージ6枚  勝者アリス

 

「・・・勝った・・・のか・・・?」

 

『熱き戦いを見事制したのは、チームドリームハーツの、天音アリス選手!』

 

「・・・よっしゃあああああ!!」

 

勝利を収めたアリスは今までにないほどの笑みを浮かべている。

 

『いやー、お互いに激しくぶつかり合い、熱いファイトでしたね』

 

『ええ。2人とも、本当にいいファイトをしましたね』

 

敗北したアンリは笑みを浮かべながら、アリスに手を差し伸べる。それを見たアリスも握手で返す。

 

「最後の方、すごかったよ!負けはしたけど、本当に楽しかった!」

 

「正直、もう積みゲーだと思ったよ。君のこと、結構見直したよ。またいつかファイトしよう」

 

「うん、もちろんだよ」

 

互いに握手を終えると、アンリはドロップゾーンに送られていく。

 

「・・・ごめんよ、シオン君、羽島先輩」

 

アンリがドロップゾーンに送られた後、すぐさまドロップゾーンからアンが復活を果たした。

 

「アリスちゃん、私、信じてましたよ!」

 

「ま、今回貸しにしとくわ」

 

「もちろん、何かお返しは考えますので」

 

「え、マジで?冗談のつもりで言ったんだけどなぁ」

 

復活した直後にそんな会話をしていると、そこにファイトに勝利したユイも合流する。

 

「あ、あれ?もうアンが復活してる?」

 

「君、遅い。さっきまで何してたの?こんな時間かけるってどういうことなの?」

 

「し、仕方ないじゃん。相手がめちゃくちゃいやらしかったんだもん」

 

「まぁまぁ・・・」

 

「たく、しっかりしてくれよ、大将」

 

アンとアリスは笑みを浮かべユイもそれに答えて笑って見せた。

 

「よっし!このままファーストステージを突破する勢いで行くよ!!」

 

「はい!」

 

「了解!」

 

ドリームハーツは一層の絆が深まり、チームらしくなってきたのであった。

 

to be continued…




アン「お2人とも、ご迷惑をおかけしてすみませんでした」

ユイ「ああ、いいっていいって。こうして復活できたんだから、それでいいじゃん」

アリス「呑気だね。今回勝ったからいいけど、もし僕が負けてたらどうするつもりだったんだい?」

ユイ「アリスなら大丈夫って信じてるからそこは考えてなかった!」

アリス「こいつ・・・やっぱアホだな」

ユイ「ちょっと⁉どうしてそこでその単語が出てくるの⁉」

アン「まぁまぁ・・・」

TURN141「ニッポンの夜明け」


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ニッポンの夜明け

本当に寒くなってきましたねー。

皆さんも、風邪をひかないように注意をしてくださいね。

さて、いったん原作に戻って今回は新ニッポンの回です。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)ファーストステージ、クレイスクランブルの海辺エリアにて、福原高校ヴァンガード部のシオンはアリスに敗北したアンリを救うために他のファイターとファイトをしている。そして終盤・・・

 

「神聖竜ブレイブランサー・ドラゴンでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーのスキル!山札から勇敢(ブレイブ)能力を持つユニットを3体スペリオルコール!そして、コールした枚数分手札を捨てる・・・が、手札が0なので捨てるコストはない」

 

シオンの勇敢(ブレイブ)を使った連続攻撃で相手のダメージを5まで追い込み、そして、ブレイブランサーの攻撃でダメージ6となった。これによって相手ファイターはドロップゾーンへと送られていき、代わりにアンリがドロップゾーンから復帰する。

 

「シオン君ありがとう。それから、負けちゃってごめん」

 

「大丈夫ですよ。幸い、奪われたポイントはそれほど多くない。これから巻き返していけばいいんですよ」

 

「そっか・・・うん、そうだよね。よし、俺もシオン君や羽島先輩に負けないくらい、がんばるぞ!」

 

アンリがやる気を見せている中、シオンはファイダーのチームの戦闘履歴を見て、アンリに勝った相手、アリスについての考察をする。

 

(早尾先輩はあれから着実に強くなっていっている。それにも拘わらず早尾先輩を倒すほどとは・・・天音アリス・・・ユイが認めるほどのファイター・・・。どうやらこのファーストステージ、一筋縄でいかないみたいだ・・・)

 

アンリはやる気を見せながら、シオンは考えながらクレイスクランブルのフィールドを移動を再開する。

 

 

 

TURN141「ニッポンの夜明け」

 

 

 

クレイスクランブルの森エリア、チームストライダーズのカズマは走って相手ファイターを探している。そんな彼の脳裏にあるのは、クレイスクランブル初日、圧倒的実力でファーストステージを突破したチームディフライダーの鬼丸カズミだった。

 

(・・・くそっ、昨日あいつのチームが一抜けってわかって、正直ほっとした・・・。勝ち抜けたってことは少なくとも、このステージでは会う事はねぇって・・・)

 

カズマはディフライダーがファーストステージを突破して内心ほっとしていることに対して、情けなさを感じていた。

 

(情けねぇ・・・!関係ねぇんだ、囚われんな!)

 

カズマは少し立ち止まって、息を整える。

 

「あいつがいようがいまいが、絶対に勝って次のステージに行ってやる!!」

 

カズマがそう決意がこもった声を上げると、ファイダーのファイター認識アラームが鳴りだした。前方にはファイト台が現れる。そして、森エリアにある木から1人のファイターが現れる。

 

「!チームストライダーズの・・・」

 

そのファイターはチーム新ニッポンのメンバー、月影の軍師、浅田マコトだった。

 

「まだ名前が売れるようなことはしてねぇはずだけどな・・・。東海林カズマだ」

 

「チーム新ニッポン、月影の軍師、浅田マコトです」

 

お互いに自己紹介を終えると、ファイトの準備を始める。お互いに準備を終えると、すぐにファイトを始める。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「烏羽の忍鬼フゲン!」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート!」

 

烏羽の忍鬼フゲン  PW5000

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート  PW5000

 

「シャドパラか・・・」

 

「むらくも・・・」

 

「俺の先攻、ドロー。ライド!忍竜オニバヤシ!フゲンは移動!ターンエンド」

 

忍竜オニバヤシ  PW7000

 

 R  オニバヤシ R

フゲン   R   R  マコトの手札5枚 山札43枚

 

「うちのアラタが、そっちのリーダーにドロップゾーン送りにされまして。悪いが、勝たせてもらいますよ」

 

「ふ・・・悪いな、俺も負ける気はねぇよ。ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ!ルートは移動!さらにニーズを2体コール!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ  PW7000

 

ルート ニーズ ニーズ

ニーズ  R   R

 

「右のニーズでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『忍竜ルーンスター』」

 

「ヴァンガードのニーズでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『忍獣キャットデビル(☆)』」

 

「ドライブチェック『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』ニーズのブースト、ルートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『関門の忍鬼アタカ』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000

PW7000➡PW7000+SH10000=17000

PW12000➡PW7000  カズマの手札4枚 山札42枚  マコトのダメージ2枚

 

「俺のターン。ドロー。ライド!忍竜ヤシャバヤシ!妖刀の忍鬼マサムラをコール!」

 

忍竜ヤシャバヤシ  PW9000

妖刀の忍鬼マサムラ(☆)  PW4000

 

マサムラ ヤシャバヤシ R

フゲン    R    R

 

「フゲンのブースト、マサムラでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『黒翼のソードブレイカー』」

 

「ヤシャバヤシでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「ドライブチェック『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヤシャバヤシに!」

 

「ダメージチェック『黒翼のソードブレイカー』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000+SH5000=12000

PW9000(+5000)➡PW7000  マコトの手札4枚 山札39枚  カズマのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル  PW9000

 

ルート リア・ファル ニーズ

ニーズ   R     R

 

「右のニーズでマサムラにアタック!」

 

「ガード『傾城の忍鬼アゲマキ(引)』」

 

「リア・ファルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』」

 

「ダメージチェック『忍竜ヤシャバヤシ』」

 

「ニーズのブースト、ルートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW7000➡PW4000+SH5000=9000

PW9000➡PW9000

PW17000➡PW9000+SH10000=19000  カズマの手札4枚 山札38枚  マコトのダメージ3枚

 

『おおっと!こちらも注目チーム同士の対決だぁ!チーム新ニッポンの浅田マコトが、ストライダーズ東海林カズマに攻撃をかける』

 

「スタンド&ドロー!ライド!審判の忍鬼ヤスイエ!!」

 

審判の忍鬼ヤスイエ  PW11000

 

「コール!審判の忍鬼ヤスイエ、忍獣チャコールフォックス!」

 

忍獣チャコールフォックス  PW7000

 

マサムラ ヤスイエ ヤスイエ

フゲン   R   チャコール

 

「フゲンのブースト、マサムラでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『グリム・リーパー(☆)』」

 

「ヴァンガードのヤスイエでヴァンガードにアタック!

マサムラのスキル!ヴァンガードがヤスイエなら、ソウルに送り、パワープラス5000!1枚ドロー!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインチェック『忍竜オニバヤシ』セカンドチェック『看破の忍鬼ヤスイエ』」

 

ヤスイエ(マコト)は弓矢を構え、リア・ファル(カズマ)に狙いを定め、矢を放つ。リア・ファル(カズマ)に妖術の矢が刺さった瞬間、矢の先端が爆発する。

 

「ぐぅ!ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』」

 

「チャコールフォックスのブースト、ヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『グリム・リーパー(☆)』」

 

「審判の忍鬼ヤスイエの影縫い発動。1枚ドロー!手札から1枚選び、山札の下に。ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW16000➡PW9000

PW18000➡PW9000+SH10000=19000  マコトの手札3枚 山札34枚  カズマのダメージ3枚

 

『5ターンが終わってダメージ3対3!おもしろくなってきたぞ!』

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード!!」

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン解放!!ストライドジェネレーション!!!暗黒竜カーニバル・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』グレード3

 

暗黒竜カーニバル・ドラゴン  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ルートを退却!山札からグレード1の黒翼のソードブレイカーと、アビサル・オウルをスペリオルコール!」

 

黒翼のソードブレイカー  PW6000

アビサル・オウル  PW7000

 

「アビサル・オウルのスキル!山札から7枚見て、覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードを1枚手札へ!グレード3になるように、手札を選んで捨てる!さっき手札に加えたルアードをドロップゾーンへ!

ルートのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ルートをソウルへ!左のニーズにパワープラス5000!

黒翼のソードブレイカーのスキルで、ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』1枚ドロー!ソードブレイカーと右のニーズを移動!

カーニバル・ドラゴンのスキル発動!アビサル・オウルを退却!相手はリアガード2体を選び、退却!」

 

「2体・・・ヤスイエとフゲンを退却」

 

「アビサル・オウルの儀式(リチュアル)(3)!ルアードの含むカードのコストか退却で、カウンタチャージ!

左のニーズを後方へ移動!竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサをコール!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ  PW9000

 

モルフェッサ カーニバル ソードブレイカー

 ニーズ     R     ニーズ

 

「ニーズのブースト、黒翼のソードブレイカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『忍竜オニバヤシ』」

 

「右のニーズのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!同じ縦列のソードブレイカーを退却!1枚ドロー!カーニバル・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』セカンドチェック『アビサル・オウル』サードチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはモルフェッサに、クリティカルはカーニバル・ドラゴンに!」

 

カーニバルは咆哮を放ち、ヤスイエ(マコト)の頭上にヴァンガードサークルが現れる。そのサークルから暗黒の黒雷が落雷し、ヤスイエ(マコト)を苦しめる。

 

「ダメージチェック『忍鬼ヒノエコマチ(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはヴァンガードに!セカンドチェック『審判の忍鬼ヤスイエ』」

 

「ニーズのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!

モルフェッサの儀式(リチュアル)(3)!パワープラス5000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『忍妖ホワイトヘロン』」

 

「モルフェッサのスキル!カウンターブラスト!アタックがヒットしたため、山札からグレード1のアビサル・オウルをスペリオルコール!ターンエンド」

 

PW13000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000(+5000)

PW26000➡PW16000  カズマの手札5枚 山札31枚  マコトのダメージ5枚

 

「・・・儀式(リチュアル)を達成、着々とリアガードを展開し、パワーアップ、相手を退却させ、その傍ら、手札やコストの確保を忘れない・・・さすがは新導ライブさんの息子、新導クロノのチームメイトだ」

 

「息子?」

 

「知らないんですか?かつてこの国の頂点を極めた、偉大なチームニッポンを?」

 

「??」

 

チームニッポンの名を聞いても、ピンとこないカズマは首を傾げる。

 

「全国大会を席巻し、全国制覇も夢ではないと言われながら、忽然と姿を消した幻のチーム・・・。新導ライブさんは素晴らしいファイターだ。まさに王道、天を行く人。けど俺が目指すのは、チームニッポンの参謀、むらくも使い、新田シン!その計算しつくされた理知的でスキのないファイトは、俺の理想そのもの。そしてその理想は、チームのため、そして・・・」

 

マコトの理想を、チームのため、そして自分をチームに誘ってくれたアラタのために捧げると誓っている。

 

(アラタ、待ってろ!)

 

 

U20(アンダートゥエンティ)が始まる前、とある町のカードショップでマコトはカードの能力をノートパソコンで調べながら、デッキを組んでいた。そんな時に、チームを誘った人物、西沢アラタと出会い、彼がファイトを申し込んでくる。

 

「すみません、ファイトしませんか?」

 

「別に、いいけど・・・」

 

「やった!ありがとうございます」

 

マコトの了承を得て、2人はファイトの準備に入る。準備が終えたところで、ファイトスタート。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

お互いの自身のFV(ファーストヴァンガード)にライドする。

 

「むらくも!」

 

「正面切って派手に戦うクランよりも、俺には性に合う」

 

「うんうん、かっこいいよな、むらくも!」

 

ファイトは着々と進み、終盤、マコトはヤスイエ・テンマにストライドし、アラタのガイアデスパラードにとどめをさす。

 

「くっそぅ」

 

(こいつ、強い。引きがよかったから勝てたけど、正直ギリギリだった・・・)

 

マコトは冷や汗を拭いてそう考えていると、アラタは片付け終えたファイト台に乗り、マコトに近づく。

 

「あのさ!」

 

「な、なんだよ⁉」

 

「お願いします!俺とチームになってください!」

 

「・・・えっ?」

 

アラタのチームの誘いにマコトは最初はキョトンとなった。

 

 

その後、マコトはチーム入りを断って、ショップから出ていく。アラタはマコトを追いかけてくる。

 

「待って!俺の運命共同体!」

 

「は?」

 

「俺、チームニッポンみたいなすごいチームを作りたいんだ!」

 

「知らないぞ、そんなチーム」

 

「だよね!俺がまだ小さい頃に、全国優勝したチームだから。でも本当にすごいんだ!」

 

 

それからというもの、アラタはマコトが何度断っても、チームに誘い続けた。そんなある日、いつものようにデッキを構築を考えているマコトにアラタはチームニッポンの載っている雑誌を渡してきた。

 

「チームニッポンのこと、見るだけでいいから!俺がどんなチームを作りたいか、わかるはずだ!」

 

「ああ、後で見るよ」

 

アラタが去った後、マコトは雑誌に載ってあるチームニッポンの記事を読む。

 

「へぇ・・・確かに強いチームだったんだ・・・もっと評価されても・・・」

 

読み進めていくと、あるページに目が止まった。チームニッポンの参謀、むらくも使い、新田シンの記事で。

 

「むらくも・・・っ!」

 

それを見たマコトは怒りの表情を浮かべる。

 

その後また懲りずに誘いに来たアラタに雑誌を強めにつき返す。

 

「わ、わかったよ!誘うのはこれで最後にする!その代わり理由を聞かせてほしい!何でダメなのか!」

 

「・・・お前が欲しかったのは、俺じゃなくて、むらくも使いだろ⁉」

 

「!」

 

「チームニッポンは、たちかぜ、むらくも、ぬばたま・・・だから俺をチームに誘った!むらくも使いなら、誰でもいいのかよ、お前は!!」

 

マコトの怒りのこもった声にアラタはおかしくなって笑った。

 

「・・・あはははは!」

 

「な、何がおかしい⁉」

 

「だ、だって、そんなことで拗ねたなんて思わなくて・・・」

 

「なっ、誰が・・・!」

 

「むらくもは偶然だって」

 

アラタはマコトをチームに誘った最大の理由を話す。

 

「マコトはいつも涼しい顔してかっこつけてるけど、本当はすごく熱い」

 

「は?何言って・・・どうしてわかるんだよ、そんな事⁉」

 

「わかるよ。ファイトすれば・・・だろ?」

 

「!」

 

「ヴァンガードが大好きで、いっぱい勉強して、いっぱい練習してるのに、人には見せない。俺にはできないことばかりだ!だから尊敬する!」

 

「・・・お前こそ、そうやってまっすぐで、何度も何度もぶつかってきて・・・何でできるんだよ、そんな事⁉」

 

「浅田マコト、俺はお前に惚れたんだ!」

 

「!!」

 

「チームニッポンが果たせなかった世界一の夢、一緒に叶えよう!」

 

アラタはマコトに手を差し伸べる。マコトは差し伸べた手を握ることはせず、腕を組む。

 

「・・・そのためにはまず、日本一にならないと・・・だろ?」

 

マコトの言葉を聞いて、アラタは笑みを浮かべ、マコトに抱き着いてきた。

 

「やったーーー!!ありがとう、マコト!俺の運命共同体!」

 

「は、離せよ!」

 

「いいじゃねーかー!」

 

そうしてマコトは、アラタのチームに加わった。

 

 

その後2人はU20(アンダートゥエンティ)に参加するために、3人目のメンバーをショップで探そうと作戦会議をしている。

 

U20(アンダートゥエンティ)に参加するなら、もう1人メンバーが必要だ」

 

「うんうん、チームニッポンも3人だったし」

 

アラタとマコトが作戦会議をしていると、帽子をかぶった少年がファイトを申し込んできた。

 

「ねぇねぇ、ファイトしない?」

 

その少年こそが、星崎ノアだった。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

アラタとノアのファイトが始まり、ファイトが進めていく中で、ノアのカオスユニバースでアラタのガイアデスパラードにとどめをさす。

 

「・・・・・・」

 

「すごい集中力・・・」

 

「やった~!僕の勝ち~♪」

 

ノアが純粋に勝利を喜んでいると、アラタはマコトの時のようにファイト台に乗り・・・

 

「星崎ノア!お前に惚れた!俺たちと一緒に世界一になろう!」

 

ノアをチームに誘った。当のノアはキョトンとしている。

 

「いいのか?ぬばたまじゃないけど・・・」

 

「だからそれは気にしないんだって」

 

「でも、どうせなら・・・」

 

「いいよー、入っても」

 

当のノアはにこやかな笑みを浮かべて、チーム入りをあっさり受け入れた。

 

「でも、どうせなら宇宙一がいいな~」

 

アラタとマコトは最初は驚いたが、ノアがチーム入りを果たして、笑みを浮かべる。

 

 

その日の夜、アラタ、マコト、ノアの3人は夜の星がよく見える場所を探して砂場を歩いている。

 

「何でこんな時間に・・・」

 

「結成式にはピッタリだろ?」

 

星が最もよく見える場所で止まる。

 

「ヴェガ、アルタイル、デネブ!」

 

「俺たちはチーム新ニッポン。世界一、いや、宇宙一を目指す運命共同体だ!」

 

アラタはマコトとノアに手を差し伸べる。マコトとノアはお互いに手を取り、大三角形のように手をつなぐ。

 

(あの時繋いだ2人の手が暖かくて、心地よくて、何でもできそうな気がした。こいつらと一緒なら、きっと・・・)

 

 

「俺は最後まで諦めずにいられる!」

 

マコトは自身の思いを打ち明け、堂々とそう言い放った。

 

(めんどくせぇな。喧嘩でも何でも、こういう奴は絶対へこたれねぇ・・・厄介だぜ。けど、リアガードは削った。どうする?)

 

「ジェネレーションゾーン解放!ストライドジェネレーション!!!三界鬼神ヤスイエ・ゴウマ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『看破の忍鬼ヤスイエ』グレード3

 

三界鬼神ヤスイエ・ゴウマ  PW26000  ハーツ『審判の忍鬼ヤスイエ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ユニットを選び、山札から同じ名前のユニットを1体スペリオルコール!忍獣チャコールフォックス!

チャコールフォックスのGB(ジェネレーションブレイク)!チャコールフォックス2体にパワープラス2000!

ヤスイエ・ゴウマのスキル発動!Gゾーンのヤスイエ・ゴウマを表に!Gゾーンから、表のヤスイエを含むカードを2枚まで選び、スペリオルコール!ヤスイエ超越分身・影法師の舞!」

 

三界鬼神ヤスイエ・ゴウマ(リア)  PW15000

 

「なっ、Gユニットをスペリオルコールだと⁉」

 

「羨慕の忍鬼イキュウをコール!」

 

羨慕の忍鬼イキュウ  PW9000

 

「イキュウのスキルでヤスイエを含むユニット1枚につき、パワープラス2000!合計でパワープラス4000!」

 

イキュウ  ヤスイエ・ゴウマ ヤスイエ・ゴウマ

チャコール    R      チャコール

 

「ヴァンガードのヤスイエ・ゴウマでヴァンガードにアタック!」

 

「っ!ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『忍竜ヤシャバヤシ』セカンドチェック『狂恋の忍鬼タマノイ』サードチェック『忍鬼ヒノエコマチ(治)』ヒールトリガー!パワーは右のチャコールフォックスに!ダメージ1回復!」

 

ヤスイエ・ゴウマ(マコト)は姿を消し、ルアード(カズマ)の前に姿を現し、2つの刃を持つ薙刀で薙ぎ払う。

 

「ぐぅ!ダメージチェック『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』完全ガードか・・・」

 

「チャコールフォックスのブースト、イキュウでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』」

 

「チャコールフォックスのブースト、リアガードのヤスイエ・ゴウマでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『デスフェザー・イーグル(☆)』『デスフェザー・イーグル(☆)』」

 

「ターン終了時、Gユニット全てをGゾーン表で置く。ターンエンド」

 

PW26000➡PW11000

PW22000➡PW11000

PW29000➡PW11000+SH20000=31000  マコトの手札4枚 山札27枚  カズマのダメージ5枚(裏3枚)

 

(ダメージは5対4・・・リアガードを削っても分身してくるってわけか・・・だったら・・・)覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ドロップゾーンのノーマルユニットを2枚山札へ!」

 

戻したカード  『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

「コストを払わずにストライドできる!ストライドジェネレーション!!!黒炎をまとう竜(ドラグアンガー)オグマ!!!」

 

ジェネレーションゾーン   コストなし

 

黒炎をまとう竜(ドラグアンガー)オグマ  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!アビサル・オウルを退却!山札からアビサル・オウルとソードブレイカーをスペリオルコール!

ソードブレイカーのスキル!ソウルブラスト『秘められし才気(ドラグプリンス)ルート』1枚ドロー!

アビサル・オウルの儀式(リチュアル)(3)!カウンタチャージ!(このターンで決める!!)」

 

(・・・来る!)

 

黒炎をまとう竜(ドラグアンガー)オグマの儀式(リチュアル)(フィフス)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』Gゾーンの天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードを表に!グレード1のユニットを好きな枚数選び退却!その数だけ、相手はリアガードか手札をドロップゾーンに置く!ニーズを2体、アビサル・オウル、ソードブレイカーを退却!」

 

「!4枚・・・リアガードだけでなく、手札まで・・・⁉・・・チャコール2体を退却、手札2枚・・・これで4枚だ」

 

「アビサル・オウルの儀式(リチュアル)(3)!カウンタチャージ!コール!竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス  PW9000

 

「ウスキアスの儀式(リチュアル)(3)!カウンターブラスト!ドロップゾーンからグレード1のユニットを選び、山札の下へ!アビサル・オウルのパワー7000でウスキアスをパワーアップ!

さらに、ソードブレイカー、アビサル・オウルをコール!」

 

 モルフェッサ  オグマ ウスキアス

ソードブレイカー  R  アビサル

 

黒炎をまとう竜(ドラグアンガー)オグマでヴァンガードにアタック!」

 

「ちっ・・・ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『デススプレイ・ドラゴン』セカンドチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』サードチェック『ハウルオウル(引)』ドロートリガー!パワーはウスキアスへ!1枚ドロー!」

 

オグマ(カズマ)は黒炎をヤスイエ(マコト)に向けて放つ。黒炎に包まれたヤスイエ(マコト)は黒炎に包まれるが、なんとか耐えている。

 

「ぐあ!ダメージチェック『関門の忍鬼アタカ』」

 

「いけ!ウスキアス!ヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!伏魔忍鬼シシユヅキ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍鬼ヒノエコマチ(治)』

 

伏魔忍鬼シシユヅキ  SH15000

 

「さらにインターセプト!『羨慕の忍鬼イキュウ』」

 

「くっ・・・!モルフェッサでヴァンガードにアタック!

儀式(リチュアル)(3)でパワープラス5000!」

 

「ガード!狂恋の忍鬼タマノイ!カウンターブラスト!ソウルブラスト『忍竜オニバヤシ』クインテットウォール!山札の上から5枚をガーディアンサークルへ!」

 

クインテットウォール  『忍獣チャコールフォックス』『羨慕の忍鬼イキュウ』『忍竜ルーンスター』『関門の忍鬼アタカ』『忍妖ホワイトヘロン』

 

「影縫いを持つユニットがいれば、シールドプラス5000!タマノイが呼び出したユニットは山札の下へ」

 

「くっ、ターンエンド」

 

PW26000➡PW11000

PW28000➡PW11000+SH20000=31000

PW20000➡PW11000+SH25000=36000  カズマの手札6枚 山札24枚  マコトのダメージ5枚(裏1枚)

 

(手札たった2枚で凌がれた・・・けど・・・)

 

(手札も盤面も0・・・ストライドコストも、分身させるリアガードもない)

 

(こっちの手札は6・・・このターンを凌ぎきれば勝てる!)

 

マコトはこんな危機的状況なのに、笑みを浮かべている。

 

「こんな時なのに信じてるんだ。かっこ悪くても・・・。俺たちはチーム、運命共同体。・・・ドロー!」

 

引いたカードを見て、マコトは笑みを浮かべる。

 

(!引きやがった!)

 

「ジェネレーションゾーン、解放!ストライドジェネレーション!!!もう1度、ヤスイエ・ゴウマだ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『看破の忍鬼ヤスイエ』グレード3

 

「ヤスイエ・ゴウマのスキル発動!Gゾーンのヤスイエ・ゴウマを表に!2体のヤスイエ・ゴウマをスペリオルコール!ヤスイエ超越分身・影法師の舞!!」

 

ヤスイエ・ゴウマ ヤスイエ・ゴウマ ヤスイエ・ゴウマ

   R        R        R

 

「ヴァンガードのヤスイエ・ゴウマでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『デスフェザー・イーグル(☆)』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』『ハウルオウル(引)』(シールド31000・・・)」

 

(パワー26000・・・)

 

((トリガーが出るかどうか、勝負だ!))

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック!『忍妖ホワイトヘロン』セカンドチェック!『関門の忍鬼アタカ』サードチェック!『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』効果は全てヴァンガードのヤスイエ・ゴウマへ!俺がチームを守る!だからお前はまっすぐ行け、アラタ!阻むものはすべて討つ!!」

 

ヤスイエ・ゴウマ(マコト)はルアード(カズマ)を守るガーディアンを薙ぎ払い、ルアード(カズマ)に強力な一閃で薙ぎ払った。

 

PW26000(+5000)➡PW11000+SH20000=31000

 

ダメージチェック『デススプレイ・ドラゴン』

 

カズマのダメージ6枚  マコトのダメージ5枚  勝者マコト

 

「・・・勝った・・・」

 

カズマに勝利を収め、アラタの復活を確定させたマコトは安堵の表情を浮かべる。

 

「アラタ・・・」

 

「これで終わりじゃねぇからな」

 

カズマはマコトにそれだけを言い残し、ドロップゾーンへと送られていく。

 

(すまねぇ・・・頼んだぜ)

 

カズマはクロノとタイヨウが誰かと勝利することを信じ、後を託すのであった。

 

 

クレイスクランブルのフィールド内で、クロノとタイヨウの元にカズマが敗北した知らせを受け取る。

 

「そんな!カズマさんがドロップゾーンに⁉」

 

草原エリアにいるタイヨウはこの知らせを見て驚愕する。

 

「早く助けないと・・・!」

 

タイヨウがそう意気込んでいると、ファイダーのファイター認識アラームが鳴りだした。タイヨウの背後から足音が聞こえ、そこを振り返ると・・・

 

「!トコハさん!」

 

「タイヨウ・・・君・・・」

 

ハイメフラワーズの安城トコハがそこにいたのであった。

 

to be continued…




アラタ「マコトありがとう!助かった!」

マコト「もう負けるなよ?」

アラタ「うん!ノアも心配かけてごめん!」

ノア「本当よかった~♪2人とも負けたらどうしようかと思ったもん♪その時は僕もドロップゾーン行くしないか~って♪」

マコト「わざと負けて⁉いや、それはダメだろ?」

ノア「え~?でも僕たち、運命共同体だし~♪」

アラタ「2人とも惚れ直したーー!!」

マコト「えぇ・・・」

TURN142「光の道標」


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光の道標

12月に入りましたね。今年ももうすぐで終わりますね。

そして来週はズーのみを収録したパックが登場。女王陛下がおいでになられますね。

さて、今回はタイヨウ君対トコハちゃんの回です。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)ファーストステージ、クレイスクランブルの草原エリアでカズマがドロップゾーンへと送られた知らせを見て、カズマを助けようと考えるタイヨウの前に現れたのは、クロノのチームメイト、今はハイメフラワーズに所属している安城トコハだった。

 

『白熱のファーストステージ2日目、安城トコハの前に立ちはだかったのは、かつての仲間、新導クロノの右腕、明日川タイヨウ!』

 

(トコハ・・・)

 

『互いを知る友人同士でも、巡り合ったら戦わなければならないこのルール、勝利の女神が微笑むのは、どてぃらか⁉』

 

2人の間にファイト台が現れ、タイヨウとトコハはデッキを設置し、準備を進める。

 

(カズマさんがドロップゾーンに落ちた今、僕まで負けるわけにはいかない・・・)

 

(私だって、これ以上負けてられない!たとえ相手が・・・タイヨウ君でも!)

 

((これが、U20(アンダートゥエンティ)!))

 

お互いに準備を終え、ファイトがスタートされる。

 

 

 

TURN142「光の道標」

 

 

 

クレイスクランブルの海辺エリアでは、ドリームハーツのユイと、ヘル&ヘブンの先導エミとファイトをしている。エミとユイは同じ宮地学園高等部に通っていて、先輩後輩の仲だ。

 

「コマンダーローレルDでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!」

 

後輩のユイのコマンダーローレルDの攻撃を、先輩のエミはククリで完全ガードをする。

 

「トリプルドライブ!クリティカルトリガー!効果は全部イニグマン・ヘルムに!

コマンダーローレルDの超爆(バースト)!リアガード4体をスタンド!いけ、グランベレー、イニグマン・ヘルム!」

 

追撃の攻撃をエミは片方をGガーディアンで守り、もう片方の攻撃を受ける。次はエミのターンでストライドフェイズに入る。

 

「ストライドジェネレーション!!!ファンタスティックパッション☆ パシフィカ!!!」

 

ストライドを終え、アタックフェイズに入る。

 

「行くよ、ユイちゃん!リアガードでアタック!」

 

「ガード!」

 

「ファンタスティックパッション☆ パシフィカでアタック!

スキル発動!パシフィカのカードを3枚見せて、リアガードを手札に戻して、手札からパシフィカを3体スペリオルコール!パワープラス5000!後列からアタックできるようになる!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ!トリプルクリティカルトリガー!パワーはそれぞれのパシフィカに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

「う、うそおおおおおお!!?」

 

無慈悲なトリプルクリティカルを喰らい、ユイのダメージは6枚となり、エミの勝利となる。

 

「やったー!私の勝ちー♪」

 

「り、理不尽すぎる・・・私、エミ先輩になんか悪いことした・・・?」

 

「でも、ユイちゃんとのファイト、とっても楽しかったよ?」

 

「エミ先輩・・・ありがとうございます!」

 

「また学校でもファイトしてくれるかな?」

 

「もちろんです!その時には、必ず時間を作ります!またファイトしましょう、エミ先輩!」

 

ユイとエミはお互いに握手を交わし、ユイはドロップゾーンへと送られていった。

 

 

草原エリアでは、タイヨウとトコハのファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「早天の騎士コエル!」

 

「萌しの乙女イーダ!」

 

早天の騎士コエル  PW5000

 

萌しの乙女イーダ  PW5000

 

「僕の先攻です!ドロー!ライド!朝影の騎士キマルクスにライド!コエルは移動!ターンエンド!」

 

朝影の騎士キマルクス  PW8000

 

R キマルクス  R

R   R   コエル  タイヨウの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!純潔の乙女カトリーナ!イーダは移動!」

 

純潔の乙女カトリーナ  PW7000

 

R カトリーナ R

R  イーダ  R

 

「イーダのブースト、カトリーナでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「ドライブチェック『佳香の乙女アネルマ』」

 

「ダメージチェック『暁光の騎士イアゴー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW8000  トコハの手札6枚 山札42枚  タイヨウのダメージ1枚

 

「僕のターンです!スタンド&ドロー!ライド!暁光の騎士イアゴー!昼光の騎士キナリウス、春光の騎士ベリーモールをコール!」

 

暁光の騎士イアゴー  PW10000

昼光の騎士キナリウス  PW9000

春光の騎士ベリーモール  PW9000

 

ベリーモール イアゴー キナリウス

  R     R    コエル

 

「ベリーモールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『頑強の乙女ノエル』」

 

「イアゴーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ツッケン・ドーン(☆)』」

 

「ドライブチェック『旭光の騎士グルグウィント』コエルのブースト、キナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ツッケン・ドーン(☆)』」

 

「ターンエンドです」

 

PW9000➡PW7000

PW9000➡PW7000+SH10000=17000

PW14000➡PW7000+SH10000=17000  タイヨウの手札4枚 山札40枚  トコハのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!理想の乙女トゥーリア!コール!佳香の乙女アネルマ、花園の乙女マイリス!」

 

佳香の乙女アネルマ  PW9000

花園の乙女マイリス(☆)  PW4000

 

R トゥーリア アネルマ

R  イーダ  マイリス

 

「イーダのブースト、トゥーリアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『モンキーポッド・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはアネルマに!1枚ドロー!」

 

「ダメージチェック『日華の騎士ジェフリー』」

 

「マイリスのブースト、アネルマでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『神聖魔道士アレッシア』」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW10000

PW18000➡PW10000  トコハの手札4枚 山札38枚  タイヨウのダメージ3枚

 

(トコハさんといきなり戦うことになるなんて・・・。いつも笑顔でトライフォーを引っ張っていたトコハさん・・・ファイターとしてもすごい事績を持ってて・・・生半可な気持ちじゃ、絶対に勝てない!)

 

相手がトコハという訳もあってかタイヨウは気を引き締めている。

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!照らし出せ!新たなる光!ライド!黄金の聖剣グルグウィント!!」

 

黄金の聖剣グルグウィント  PW11000

 

ベリーモール グルグウィント キナリウス

  R       R     コエル

 

「ベリーモールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『モンキーポッド・ドラゴン(引)』」

 

「黄金の聖剣グルグウィントでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『残陽の騎士ヘンリネス』セカンドチェック『曙光の騎士ゴルボドゥク』」

 

グルグウィント(タイヨウ)は黄金の輝きを持つ聖剣でトゥーリア(トコハ)に斬撃を与える。

 

「ダメージチェック『フラワーキーパー・ドラゴン』」

 

「コエルのブースト、キナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『開墾の戦乙女パドミニ』」

 

「ターンエンドです」

 

PW9000➡PW9000+5000=14000

PW11000➡PW9000

PW14000➡PW9000  タイヨウの手札6枚 山札35枚  トコハのダメージ3枚

 

「(タイヨウ君は強い。歳は私たちより下だけど・・・ユイやクロノ、伊吹さんから手ほどきを受けて、私たちと一緒に、ヴァンガードの危機にも立ち向かった。今は、クロノの右腕として、チームを支えている・・・けど!)安城トコハが、負けるわけにはいかないのよ!スタンド&ドロー!新たな未来に咲き誇れ!ライド!胸焦がすラナンキュラスアーシャ!!」

 

胸焦がすラナンキュラスアーシャ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!経世の花乙姫セルフィーナ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』グレード3

 

経世の花乙姫セルフィーナ  PW26000  ハーツ『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』

 

超越(ストライド)スキル!ソウルブラスト『純潔の乙女カトリーナ』アネルマを選択して、アネルマをスペリオルコール!

アネルマのGB(ジェネレーションブレイク)開花(ブルーム)!2体のアネルマ、マイリスにパワープラス2000!

セルフィーナのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのセルフィーナを表に!左後列のアネルマを選んでパワープラス2000!さらにGゾーン表のセルフィーナの数だけ、アネルマをスペリオルコール!

右前列のアネルマの開花(ブルーム)!3体のアネルマにパワープラス2000!

左後列のアネルマの開花(ブルーム)!3体のアネルマにパワープラス2000!」

 

(きた!トコハさんの開花(ブルーム)!)

 

アネルマ セルフィーナ アネルマ

アネルマ  イーダ   マイリス

 

「マイリスのブースト、右のアネルマでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『キュアラブル・エンジェル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

 

先日のクレイスクランブルの初日、トコハは鬼丸カズミとファイトを行った。カズミはやはり圧倒的な強さを持っていた。しかし重要なのは、すさまじいほどのイメージ力。トコハもそのイメージを見て後、カズミのターンに入り、トコハは成すすべもなく敗北した。

 

(完敗だった。圧倒的な力の差を見せつけられた・・・けど・・・)

 

その日の夜、トコハは家に戻り、去年のU20(アンダートゥエンティ)に出場していたカズミの情報を集めていた。

 

「このままじゃ、終わらせない!次のステージで会う時は必ず!待ってなさいよ!鬼丸カズミ!」

 

カズミの情報を見ていると、あるものが目にとまる。それは、カズミの去年のチーム、オーガについてだ。メンバーはカズミ、ベルノ、シルフィ、そして、トコハにとって最もかかわりが深かった、ミゲルだ。

 

 

「(ミゲルと鬼丸カズミはチームメイトだった。事故にさえあわなければ、ミゲルは今年も鬼丸カズミたちと一緒に、ここに立っていたはず・・・)

イーダのブースト、経世の花乙姫セルフィーナでヴァンガードにアタック!

花園の乙女マイリスのスキル発動!ヴァンガードがアーシャなら、ソウルに送り、セルフィーナにパワープラス5000!1枚ドロー!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』セカンドチェック『純潔の乙女カトリーナ』

(でも、私は負けた。ミゲルの思いを受け継ぐどころか、私はまだ、同じ地点にすら立っていない!)

サードチェック『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!パワーは左のアネルマへ!クリティカルはセルフィーナへ!」

 

セルフィーナ(トコハ)はグルグウィント(タイヨウ)に近づき、短剣でグルグウィント(タイヨウ)に斬撃を与える。その際に、タイヨウの姿が、鬼丸カズミとダブって見えた。

 

「どこを見ているんですか、トコハさん?」

 

「!」

 

「ダメージチェック『残陽の騎士ヘンリネス』『朝暘の騎士エダドゥス』」

 

「アネルマのブースト、アネルマでヴァンガードにアタック!これで終わり!」

 

「ジェネレーションガード!!黄金獣すれいみー・フレア!!」

 

ジェネレーションゾーン  『キュアラブル・エンジェル(治)』

 

黄金獣すれいみー・フレア  SH15000

 

「スキル発動!ベリーモールを山札の下に置き、山札の上から5枚見て、スカーフェイス・ライオン、朝影の騎士キマルクスをガーディアンサークルへ!」

 

「・・・ターンエンド・・・」

 

PW21000➡PW11000(+5000)

PW36000➡PW16000

PW35000➡PW16000+SH30000=46000  トコハの手札6枚 山札31枚  タイヨウのダメージ5枚

 

 

一方、クレイスクランブルの砂漠エリアでもファイトが行われていた。ファイトしているのはヘル&ヘブン所属の葛木カムイだ。

 

『アジアサーキットの覇者、葛木カムイに挑むは、チームディマイズネオの刈谷スギル!ダメージ4対3で一歩リードの刈谷スギル!手札は8枚、さぁ、葛城カムイはどう攻め崩していくのか⁉』

 

「ストライドジェネレーション!!!フェイバリットチャンプ・ビクトール!!!」

 

カムイはメテオカイザーとはまた違った、ビクトールの未来の姿、フェイバリットチャンプ・ビクトールにストライドする。

 

「コール!ムッチャバトラー・ビクトール、メチャバトラーブッタギル、フュリアス・パンチャー!ブッタギルでアタック!ビクトール!」

 

「ガード!」

 

カムイのリアガードの攻撃をディマイズネオの刈谷スギルはガードしていく。

 

「フェイバリットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック!セカンドチェック!サードチェック!クリティカルトリガー!効果は全てフェイバリットに」

 

カムイのビクトールはスギルの星輝兵(スターベイダー)インフィニット・ディスターヴに攻撃をする。

 

「フェイバリットのスキル発動!Gゾーンの表の数だけ、リアガードをスタンド!さらに、リアガード3体以上スタンドしたなら、ヴァンガードをスタンド!ドライブマイナス2!」

 

「マジかよ⁉」

 

フェイバリットのスキルでリアガード4体だけでなく、フェイバリット自身もスタンドした。

 

「フュリアスの闘魂(ラッシュ)!ブッタギルにパワープラス5000!2体で、合計でプラス10000!

闘魂(ラッシュ)!さらにパワープラス5000!ブッタギルでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!滅星輝兵(デススターベイダー)デモンマクスウェル!」

 

「フェイバリットでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ・・・完全ガード!」

 

ブッタギルにはデモンマクスウェルで、フェイバリットにはコスモリースで完全ガードする。

 

「ならもう1度だ。フェイバリットのスキルでヴァンガードをスタンド、3体以上スタンドで、ヴァンガードもスタンド」

 

「えぇ⁉そ、そんなんありかあ⁉」

 

驚異のヴァンガードの3回のスタンドで、スギルは成す術もなく、フェイバリットの攻撃も受ける。ダメージ6で、カムイの勝利だ。

 

『決まったーー!!やはり王者は強かった!激戦を制したのは、チームヘル&ヘブン、葛城カムイ!』

 

敗北したが、スギルはどこか清々しい笑みを浮かべ、カムイに手を差し出す。

 

「完敗っす」

 

「これで終わりってわけじゃねぇ。また次のステージでかかってこい」

 

「・・・はい!!」

 

以前のユナイテッド・サンクチュアリ支部とは見違えるように、スギルは笑みを浮かべている。

 

「そういやお前、昨日初っ端で鬼丸カズミと当たったんだって?」

 

「あぁ・・・はい。惨敗でした」

 

「どんな感じだった?」

 

「半端なかったすよ。トリガーから何から、ファイトそのものが、あいつのために流れてたって感じっす」

 

カズミのことを話した後、スギルはドロップゾーンへと送られていった。

 

「・・・はぁ、いつになったら静かになるのかねぇ、俺らの周りの連中は」

 

どうやらカムイは、何らかの目的があって、このU20(アンダートゥエンティ)に参加しているようだ。そしてその目的も、鬼丸カズミと関係していることもわかる。

 

 

草原エリアのタイヨウとトコハのファイト・・・

 

『続いてはこちら!安城トコハの猛攻をなんとか凌いだ明日川タイヨウですが、これでダメージは一気に5対3!』

 

(そうだ、私が今、勝たなくちゃならない相手は・・・)

 

「スタンド&ドロー。いきます。ストライドジェネレーション!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『旭光の騎士グルグウィント』グレード3

 

太陽の光とともに現れたのは、旗を掲げる太陽の騎士。これは旭光剣欄とは違うグルグウィントの未来の姿だ。

 

「天道聖剣グルグウィント!!!」

 

天道聖剣グルグウィント  PW26000  ハーツ『黄金の聖剣グルグウィント』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト、ソウルブラスト『朝影の騎士キマルクス』山札の上から4枚見て、昼光の騎士キナリウスをスペリオルコール!コールされたのが、結束(ユナイト)を持つユニットなら、山札の上1枚を見て、レストでコールするか、山札の下へ置く!フレイム・オブ・ビクトリーをレストでスペリオルコール!」

 

フレイム・オブ・ビクトリー(☆)  PW4000

 

結束(ユナイト)条件達成!2体のキナリウスの結束(ユナイト)!グルグウィントのヴァンガードがいるなら、パワープラス4000!

天道聖剣グルグウィントのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンの天道聖剣グルグウィントを表に!手札を1枚捨てる!Gゾーン表のグルグウィント1枚につき、パワープラス2000を全員に!」

 

(タイヨウ君も陣営を整えてきた!)

 

(最初のストライドで一気に5ダメージ!やっぱりトコハさんは強い!)

 

キナリウス  グルグウィント   キナリウス

  R   ビクトリー(レスト)  コエル

 

「けど、絶対に負けられない!カズマさんが待ってるんだ!コエルのブースト、キナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『花園の乙女マイリス(☆)』インターセプト!『佳香の乙女アネルマ』」

 

「天道聖剣グルグウィントでヴァンガードにアタック!結束(ユナイト)!山札の上7枚を見て、朝暘の騎士エダドゥスをスペリオルコール!

 

朝暘の騎士エダドゥス  PW7000

 

「エダドゥスの結束(ユナイト)!パワープラス2000!

(そのために、僕は・・・)」

 

 

U20(アンダートゥエンティ)が始まる前の日、タイヨウはクロノに自分を鍛えてほしいと頼み込む。

 

「はい!僕を鍛えてください!シオンさんやトコハさん、ユイさんにも勝てるように!」

 

鍛えてほしいと頼まれたクロノは呆気にとられる。

 

U20(アンダートゥエンティ)を勝ち残っていけば、必ずどこかで3人と戦うことになる。その時に、足手まといにだけはなりたくないんです!」

 

「・・・いいぜ。俺が知ってるあいつらのファイト、全部お前に教えてやる!」

 

クロノはタイヨウの頼みを引き受け、3人のファイトの特徴を伝える。まずはシオン。

 

「冷静で計算しつくされたファイト・・・けどいざという時は、全部を捨てて突っ込める大胆さこそが、綺場シオンだ」

 

次にユイ・・・

 

「あいつの力の源の絆はファイトにも表れる。どんな逆境も乗り越え、仲間と共に自身の正義を貫けるのが佐倉ユイだ」

 

最後にトコハ・・・

 

「トコハが勢いに乗ったら誰にも止められねぇ。ただまっすぐにつき進む、あいつの意思そのものが、ファイトに宿ってる」

 

教われば教わるほど、タイヨウには伝わってくるのだ。クロノがシオンやトコハ、ユイに向ける思いが。

 

「楽しみだな、U20(アンダートゥエンティ)

 

 

「完全ガード!『フラワーキーパー・ドラゴン』(コスト『理想の乙女トゥーリア』)」

 

グルグウィント(タイヨウ)はアーシャ(トコハ)に向けて聖剣を振るうが、フラワーキーパーが行く手を阻む。

 

「トリプルドライブ『黄金の聖剣グルグウィント』セカンドチェック『聖管の奏者ヘリー(醒)』スタンドトリガー!右のキナリウスをスタンド!パワープラス5000!

サードチェック『キュアラブル・エンジェル(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーは左のキナリウスに!

(クロノさんがU20(アンダートゥエンティ)に賭ける思いを守るために、僕をチームメイトに選んでくれた気持ちに応えるために!)

スタンドしたキナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「!」

 

トコハにはタイヨウの後ろに、彼を導いた存在、クロノのイメージが見えた。

 

「私だって、負けてられない!!ガード!『モンキーポッド・ドラゴン(引)』インターセプト!『佳香の乙女アネルマ』」

 

「左のキナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『開墾の戦乙女パドミニ』」

 

「ターンエンド」

 

PW22000➡PW11000+SH15000=26000

PW28000➡PW11000(完全ガード)

PW20000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000  タイヨウの手札7枚 山札24枚  トコハのダメージ4枚(裏1枚)

 

『凌いだぁ!明日川タイヨウの猛攻を安城トコハ、防ぎきりました!ここは安城トコハが先輩の貫録を見せつけた、というところですかねぇ?』

 

『あ、あぁ、はい!この勝負、実はどちらも、スペリオルコールしたユニットをパワーアップして戦うクランなんです』

 

『どてぃらがより良い陣営を作り出せるかというわけですね!妹思いのマモルさんとしては、心配ですよね?』

 

『いや、勝負は勝負ですから』

 

実況席にいるマモルの表情は、真剣さはあるのだが、やはり兄としてはトコハが心配な感情も出ている。

 

(タイヨウ君、また一段と強くなった。あいつらも、もっともっと強くなっているはず!)

 

トコハの考えるあいつらとは当然、クロノ、ユイ、シオンの3人だ。

 

「ストライドジェネレーション!!!経世の花乙姫セルフィーナ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』グレード3

 

「コール!純潔の乙女カトリーナ!

萌しの乙女イーダのスキル!イーダをレスト!カトリーナとアネルマを選び、それぞれ相手と同じ名前のカードとしても扱う!

イーダのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!イーダをソウルに送り、ドロップゾーンからカトリーナを選んで山札の下へ!1枚ドロー!

セルフィーナのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのセルフィーナを表に!アネルマを選び、アネルマとカトリーナにパワープラス2000!Gゾーン表のセルフィーナの数だけ、カトリーナをスペリオルコール!アネルマはカトリーナと同じ名前として扱われる!2体以上コールしたので、セルフィーナにクリティカルプラス1!」

 

「・・・っ」

 

「カトリーナの開花(ブルーム)!アネルマを含む全てのカトリーナにパワープラス4000!

さらにカトリーナの開花(ブルーム)開花(ブルーム)開花(ブルーム)開花(ブルーム)!!」

 

『きたー!!安城トコハの開花(ブルーム)祭り!これは何回発動するんですか?』

 

『既に1枚以上で、3枚同時にコールしましたから、合計9回、さらにカトリーナはアネルマと同じ名前を付けていますから、アネルマの開花(ブルーム)も3回発動します』

 

『げげげっ!マジですか⁉ななな、なんと!驚異の12回開花(ブルーム)だ!!』

 

カトリーナの開花(ブルーム)を9回分、36000のパワーと、アネルマの開花(ブルーム)の3回分をセルフィーナ、アネルマ、前列のカトリーナに合計で60000のパワーで、リアガードで史上最大のパワーを叩き出した。

 

「ヴァンガードがパワー74000、リアガードが94000、96000・・・」

 

アネルマ  セルフィーナ カトリーナ

カトリーナ カトリーナ  カトリーナ

 

「あいつらが先に行くなら、必ず追いついて、追い越してみせる!!カトリーナのブースト、セルフィーナでヴァンガードにアタック!」

 

「(ここで防ぐしかない!)

ジェネレーションガード!!黄金獣すれいみー・フレア!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『キュアラブル・エンジェル(治)』

 

「スキル発動!コエルを山札の下へ!山札の上から5枚見て、それぞれ異なるグレードのカードをスペリオルコール!聖管の奏者ヘリー、神聖魔道士プイス!ガード!『聖管の奏者ヘリー(醒)』『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』『朝暘の騎士エダドゥス』

さらに黄金のグルグウィントのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!結束(ユナイト)!フレイム・オブ・ビクトリーに後列からのインターセプト能力を与える!2体のキナリウスもいけ!」

 

セルフィーナが放つ大自然のエネルギーを砲撃としてグルグウィント(タイヨウ)に向けて放つ。グルグウィント(タイヨウ)を守ろうとすれいみー・フレアを含む複数のガーディアンが前に出て、砲撃を防いだ。

 

「トリプルドライブ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』セカンドチェック『理想の乙女トゥーリア』サードチェック『ツッケン・ドーン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てアネルマへ!アネルマでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『神聖魔道士アレッシア』(コスト『残陽の騎士ヘンリネス』)」

 

「カトリーナのブースト、カトリーナでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『曙光の騎士ゴルボドゥク』」

 

「・・・っターン・・・エンド・・・」

 

PW74000➡PW11000+SH75000=86000

PW101000➡PW11000(完全ガード)

PW94000➡PW11000  トコハの手札4枚 山札23枚  タイヨウのダメージ5枚(裏1枚)

 

『これはすごい!明日川タイヨウ、安城トコハの超・超絶パワーを渾身のガードで凌ぎきりました!』

 

『・・・・・・』

 

トコハの猛攻を防ぎきり、タイヨウは深呼吸指摘を落ち着かせる。

 

「ストライドジェネレーション!!!天道聖剣グルグウィント!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黄金の聖剣グルグウィント』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト、ソウルブラスト『暁光の騎士イアゴー』山札の上から4枚見て、黄金のグルグウィントをスペリオルコール!さらに結束(ユナイト)を持つユニットなので、山札の上1枚を見て、曙光の騎士ゴルボドゥクをレストでスペリオルコール!」

 

曙光の騎士ゴルボドゥク  PW7000

 

「エダドゥスの結束(ユナイト)!パワープラス2000!

天道聖剣グルグウィントのスキル!Gゾーンの天道聖剣グルグウィントを表に!手札を1枚捨てる!全てのユニットにパワープラス6000!」

 

グルグウィント グルグウィント R

 エダドゥス  ゴルボドゥク  R

 

「エダドゥスのブースト、黄金のグルグウィントでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『頑強の乙女ノエル』」

 

「(本当はこのチームで進むのがすごく不安だった)

天道聖剣グルグウィントでヴァンガードにアタック!

結束(ユナイト)!山札の上7枚を見て、ベリーモールをスペリオルコール!

ベリーモールの結束《ユナイト》!パワープラス2000!

さらにベリーモールのGB(ジェネレーションブレイク)!|山札の上から3枚見て、日華の騎士ジェフリーをスペリオルコール!」

 

日華の騎士ジェフリー  PW7000

 

(何より不安だったのは、僕がクロノさんを支えられるのか。トコハさんやユイさん、シオンさんみたいな存在に、僕がなれるのか!)

 

「完全ガード!『フラワーキーパー・ドラゴン』(コスト『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』)」

 

グルグウィント(タイヨウ)は再びアーシャ(トコハ)に剣を振るうが、またしてもフラワーキーパーに遮られる。

 

「なれるかじゃない・・・なるんだ!トリプルドライブ『神聖魔道士アレッシア』セカンドチェック『昼光の騎士キナリウス』僕が必ず、カズマさんとクロノさんを、次のステージへ連れていく!!サードチェック『聖管の奏者ヘリー(醒)』スタンドトリガー!黄金のグルグウィントをスタンド!パワープラス5000!黄金のグルグウィントでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ツッケン・ドーン(☆)』『理想の乙女トゥーリア』」

 

「ジェフリーのブースト、ベリーモールでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・っ・・・ノーガード・・・」

 

ベリーモールは槍でアーシャ(トコハ)を貫く。槍の攻撃を喰らったアーシャ(トコハ)は力尽き、倒れてしまう。

 

PW31000➡PW11000

PW32000➡PW11000(完全ガード)

PW22000➡PW11000+SH15000=26000

PW30000➡PW11000

 

ダメージチェック『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』

 

タイヨウのダメージ5枚  トコハのダメージ6枚  勝者タイヨウ

 

『やりました!明日川タイヨウ大金星!見事安城トコハを撃破して、東海林カズマの救出に成功しました!!』

 

タイヨウに敗北したトコハは何やら気落ちしたような雰囲気で、ドロップゾーンへと送られていった。そして、ドロップゾーンからカズマが復活を果たした。

 

「カズマさん!」

 

「おう、手間かけたな」

 

「これでショップ大会の借りは返させてもらいました」

 

タイヨウとカズマは共に笑いあってるところ、クロノが合流を果たした。

 

「おせえよ」

 

「遅いです、クロノさん」

 

「なっ!しょうがねぇだろ!相手すっげぇ時間かかって、もう山札切れるかってギリギリなところで・・・」

 

「「はははは!」」

 

タイヨウとカズマは笑った後、クロノの話を途中で切り上げる。

 

「とっとと次行くかー」

 

「そうですね。カズマさんが減らしたポイントも取り戻さないと」

 

「倍で返してやる」

 

「待ってって、おいー!」

 

「いきましょうカズマさん」

 

「あんなやつおいていこうぜ」

 

「おい何言ってんだ!待てって!」

 

置いて行かれたクロノは2人を追いかける。ストライダーズはまた1つ絆が深まっていくのであった。

 

to be continued…




クロノ「そっか・・・タイヨウが勝った相手はトコハだったのか」

カズマ「あいつ勝ったのか?やっぱつえぇな、タイヨウのやつ」

クロノ「!カズマ、お前・・・」

カズマ「なんだよ?俺だってちゃんと強い奴は評価するぜ。てか、お前こそ大丈夫なのかよ?」

クロノ「俺?」

カズマ「仲間だったんだろ?安城」

クロノ「トコハはここで終わるような奴じゃない。絶対戻ってくるさ」

TURN143「限界を超越する獅子」


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限界を超越する獅子

戦略発表会にて、全てのゼロスドラゴンが姿を見せるどころか、ギーゼが登場していましたね。本編のG編もラストに近づきましたね。

私個人としては、次のヴァンガード新シリーズのアニメが気になるところですね。どんな展開になるんだろう。

さて、今回はサブタイトルでわかる通り、久しぶりの彼のファイト回です。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)、クレイスクランブルの古城エリアでアリスは相手ファイターとファイトし、終盤にとどめをさし、勝利を収め、ポイントを獲得する。そこに同じエリアにいたアンが合流する。

 

「あ、今ファイトに勝利したんですか?」

 

「まぁね。ただ、相手ポイントが少ないせいか、もらえるポイントが低すぎなんだけどさ」

 

「まぁ、そればっかりは仕方ないですよ」

 

合流するアリスとアンがそんな話をしていると、2人のファイダーからお知らせが届いた。その内容はユイがドロップゾーンに送られたことだった。

 

「そんなっ⁉ユイちゃんがドロップゾーンに⁉」

 

「あのバカ、気合を入れ直した直後に負けて落ちるとか・・・本当にしょうがないな・・・」

 

アリスは呆れ気味に頭をかき始める。

 

「やられたんなら仕方ない。さっさと次のファイターに勝ってあいつを復活させるよ」

 

「は、はい!」

 

アリスとアンは散り散りに離れ、ユイの救出を計ろうと動き始める。そんな中、アンは妙な武者震いのようなものを感じ取る。

 

(なんでしょう・・・妙に胸がざわめいています・・・。まるで、誰かと早くファイトがしたいような・・・そんな感じ・・・)

 

アンはいろいろ考えながらも、対戦相手のファイターを探し出す。

 

 

 

TURN143「限界を超越する獅子」

 

 

 

クレイスクランブルの草原エリア、ハイメフラワーズのクミは真剣みを込めた表情で相手ファイターを探している。というのも、トコハとタイヨウのファイトで、トコハは敗北し、その知らせがクミや江西に届いたからだ。

 

(絶対助けるから・・・待っててね、トコハちゃん!)

 

トコハを助けようと気合が入るクミにファイダーのファイター認識アラームが鳴りだす。クミがファイターをどこにいるか周り見回している。クミの前に現れたのは・・・

 

「・・・岡崎?」

 

「!日向君・・・」

 

アンのチーム、コズミックドライブのメンバーで、今は三獣士というチームで行動している日向マサトだった。マサトのファイダーにもファイター認識画面が出ている。

 

(日向君はアンちゃんと同じチームメイトだったはず・・・だったら絶対、ファイトもすっごく強いはず・・・)

 

(こいつ、変なとこですげぇ運を使いやがるから、めちゃくちゃやりづれぇ相手になりそうだ・・・)

 

クミとマサトの間にファイト台が現れ、2人はファイトの準備を行う。

 

(それでも、勝たなくちゃいけない!トコハちゃんのために!)

 

(けど、俺はこんなとこで立ち止まれねぇ。アンに宣戦布告をした以上、今の勢いを止めるわけにはいかねぇ!)

 

お互いに強い思いを抱いている。

 

「ワリィが、俺は誰にも負けるわけにはいかねぇんでな、例えお前が相手でも容赦はしねぇ」

 

「わ、私だって負けないもん!トコハちゃんを助けるためにも、日向君に勝たなくちゃいけないの!」

 

お互いに準備を終え、ファイトがスタートされる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「バトルシスターこんぽーと!」

 

「緋色の小獅子カリア!」

 

バトルシスターこんぽーと  PW4000

 

緋色の小獅子カリア  PW5000

 

「私の先攻だよ!ドロー!ライド!バトルシスターらすく!こんぽーとは移動!ターンエンド!」

 

バトルシスターらすく  PW7000

 

R  らすく  R

R こんぽーと R  クミの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ!ドロー!ライド!紅の獅子獣ハウエル!カリアは移動!」

 

紅の獅子獣ハウエル  PW7000

 

R ハウエル R

R カリア  R

 

「カリアのブースト、ハウエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『紺青の獅子シャイト』」

 

「ダメージチェック『バトルシスターみるふぃーゆ』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW7000  マサトの手札6枚 山札42枚  クミのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!バトルシスターぱんなこった!バトルシスターくれーぷをコール!」

 

バトルシスターぱんなこった  PW9000

バトルシスターくれーぷ  PW9000

 

くれーぷ ぱんなこった R

 R   こんぽーと  R

 

「くれーぷでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『神聖魔道士プリデリー』」

 

「こんぽーとのブースト、ぱんなこったでヴァンガードにアタック!」

 

「それもノーガードだ」

 

「ドライブチェック『バトルシスターまどれーぬ』」

 

「ダメージチェック『日華の騎士ジェフリー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000

PW13000➡PW7000 クミの手札5枚 山札40枚  マサトのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!風炎の獅子ワンダーエイゼル!神聖魔道士プイス、春光の騎士ベリーモールをコール!」

 

風炎の獅子ワンダーエイゼル  PW9000

神聖魔道士プイス  PW9000

春光の騎士ベリーモール  PW9000

 

「2体以上のコールで結束(ユナイト)条件達成!ベリーモールの結束(ユナイト)!パワープラス2000!」

 

ベリーモール ワンダーエイゼル プイス

  R      カリア     R

 

「プイスでくれーぷにアタック!」

 

「ガード!『バトルシスターてぃらみす(引))』」

 

「ベリーモールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『バトルシスターしろっぷ』」

 

「カリアのブースト、ワンダーエイゼルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『なっぷがる・解放者(リベレイター)(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『バトルシスターじんじゃー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「カリアのスキル発動!カリアをソウルへ!エイゼルのヴァンガードのアタックがヒットした時、山札の上2枚を見て、戦馬レイジングストームをレスト状態でスペリオルコール!」

 

戦馬レイジングストーム  PW7000

 

「レイジングストームのスキル!手札から、紺青の獅子シャイトをソウルに置く!ターンエンドだ」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW11000➡PW9000

PW14000➡PW9000  マサトの手札4枚 山札37枚  クミのダメージ3枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!バトルシスターまどれーぬ!!」

 

バトルシスターまどれーぬ  PW11000

 

「コール!バトルシスターぷでぃんぐ、バトルシスターしろっぷ!」

 

バトルシスターぷでぃんぐ  PW9000

バトルシスターしろっぷ  PW7000

 

くれーぷ まどれーぬ ぷでぃんぐ

しろっぷ こんぽーと   R

 

「ぷでぃんぐでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『春光の騎士ベリーモール』」

 

「こんぽーとのブースト、まどれーぬでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「ツインドライブ『バトルシスターまどれーぬ』セカンドチェック『バトルシスターちゃい(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはくれーぷに!」

 

まどれーぬ(クミ)はランチャーをワンダーエイゼル(マサト)に狙いを定めて、盛大に砲撃を放つ。ワンダーエイゼル(マサト)は砲撃を喰らう。

 

「ぐはっ!ダメージチェック『光輝の獅子プラチナエイゼル』」

 

「しろっぷのブースト、くれーぷでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「くれーぷのスキル!カウンターブラスト(バトルシスター)バトルシスターのグレード3がいて、アタックがヒットした時、1枚ドロー!ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW15000➡PW9000

PW21000➡PW9000(+5000)  クミの手札5枚 山札34枚  マサトのダメージ3枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!レーブンヘアードエイゼル!!」

 

レーブンヘアードエイゼル  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン解放!!ストライドジェネレーション!!!浄罪の獅子王ミスリルエイゼル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『レーブンヘアードエイゼル』グレード3

 

浄罪の獅子王ミスリルエイゼル  PW26000

 

「ソウルにある紺青の獅子シャイトのスキル発動!ソウルブラスト『紅の獅子獣ハウエル』エイゼルのヴァンガードが出た時、ソウルからスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

紺青の獅子シャイト  PW5000

 

「浄罪の獅子王ミスリルエイゼルのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのミスリルエイゼルを表に!ハーツがエイゼルなら、山札の上5枚を見て、日華の騎士ジェフリーをスペリオルコール!ミスリルエイゼルとジェフリーにジェフリーと同じパワーを与える!パワープラス7000!」

 

日華の騎士ジェフリー  PW7000

 

「最後にワンダーエイゼルをコール!」

 

ワンダーエイゼル  ミスリルエイゼル  プイス

レイジングストーム   シャイト   ジェフリー

 

「いくぜ岡崎!ワンダーエイゼルでくれーぷにアタック!」

 

「インターセプト!『バトルシスターぷでぃんぐ』」

 

「プイスのブースト、ジェフリーでヴァンガードにアタック!

プイスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!山札の上から3枚見て、レーブンヘアードエイゼルをスペリオルコール!ワンダーエイゼルは退却!」

 

「ジェネレーションガード!!八千代の日輪アマテラス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『バトルシスターちゃい(治)』

 

八千代の日輪アマテラス  SH15000

 

「スキル発動!ソウルチャージ『バトルシスターくれーぷ』山札の上1枚見て、上か下に置く。山札の上に」

 

「ジェフリーのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!ソウルに入れて1枚ドロー!レイジングストームのブースト、レーブンヘアードエイゼルでくれーぷにアタック!」

 

「ガード!『バトルシスターまふぃん(☆)』」

 

「シャイトのブースト、ミスリルエイゼルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『蒼穹のファルコンナイト(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!セカンドチェック『だんてがる(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!サードチェック『曙光の騎士ゴルボドゥク』」

 

ミスリルエイゼル(マサト)は双剣を構え、まどれーぬ(クミ)に向けて前進し、双剣による2回攻撃でまどれーぬ(クミ)にダメージを与える。

 

「きゃっ!ダメージチェック『バトルシスターてぃらみす(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!セカンドチェック『バトルシスターしょこら』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW23000➡PW11000+SH15000=26000

PW18000➡PW9000+SH10000=19000

PW40000(+10000)➡PW11000(+5000)  マサトの手札7枚 山札27枚  クミのダメージ3枚(裏1枚)

 

(日向君、思っていた以上に強い・・・でも、江西っちだって一生懸命頑張ってるんだもん。トコハちゃんのために頑張らなきゃ。それに、予選イベントでも、ショップ予選でも、チームの足を引っ張ってるのは私なんだから、日向君に勝って、それを巻き返さなくちゃ!)

 

クミのターンとなり、スタンドとドローを済ませ、ストライドに移る。

 

「ストライドジェネレーション!!!エキサイトバトルシスターみろわーる!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『バトルシスターまどれーぬ』グレード3

 

エキサイトバトルシスターみろわーる  ハーツ『バトルシスターまどれーぬ』

 

超越(ストライド)スキル!Gユニットがバトルシスターなら、みろわーるにスキル獲得!

エキサイトバトルシスターみろわーるのスキル!Gゾーン裏のエキサイトバトルシスターじぇらーとを表に!このユニットのアタックがヒットすれば、カウンターブラストを払う事で、1枚引くことができる!

こんぽーとのスキル!カウンターブラスト!ソウルに入れて、山札の上から3枚公開『バトルシスターこんぽーと』『バトルシスターぱんなこった』『バトルシスターみるふぃーゆ』こんぽーと以外のカードを手札に加える!ぱんなこったを手札に加えて、山札をシャッフル!」

 

(オラクルシンクタンクお得意の手札増強手段か・・・)

 

「バトルシスターぱんなこったをコール!」

 

くれーぷ みろわーる ぱんなこった

しろっぷ   R     R

 

「エキサイトバトルシスターみろわーるでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『神聖魔道士プリデリー』(コスト『蒼穹のファルコンナイト(引)』)」

 

みろわーる(クミ)が持つレーザー銃をレーブンヘアードエイゼル(マサト)に向けて放つが、プリデリーが障壁を作り、直撃は免れている。

 

「トリプルドライブ『バトルシスターぷでぃんぐ』セカンドチェック『バトルシスターてぃらみす(引)』ドロートリガー!パワーはぱんなこったに、1枚ドロー!サードチェック『バトルシスターじんじゃー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはぱんなこったに、クリティカルはくれーぷに!

みろわーるのGB(ジェネレーションブレイク)(3)!手札が5枚以上で神託発動!前列のバトルシスターに手札1枚分につき、パワープラス1000!手札8枚でパワープラス8000!

くれーぷの神託!パワープラス2000!」

 

「ちぃ・・・」

 

「しろっぷのブースト、くれーぷでヴァンガードにアタック!

しろっぷのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルチャージ『バトルシスターしょこら』」

 

「ノーガードだ!ダメージチェック『神聖魔道士プリデリー』『風炎の獅子ワンダーエイゼル』」

 

「アタックがヒットした時、くれーぷのスキル!カウンターブラスト(バトルシスター)バトルシスターのグレード3のヴァンガードがいるなら、1枚ドロー!ぱんなこったでヴァンガードにアタック!

スキル発動!手札からバトルシスターのカードを1枚選んで、捨ててパワープラス5000!」

 

「ジェネレーションガード!!聖天祈祷師レイア!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『なっぷがる・解放者(リベレイター)(治)』

 

聖天祈祷師レイア  SH15000

 

「スキル発動!俺のリアガードが2体以上でシールドプラス5000!」

 

「まどれーぬの超越(ストライド)スキル!ソウルブラスト『バトルシスターぱんなこった』バトルシスターのリアガードのアタックがヒットしなければ、カウンタチャージ!ターンエンド!」

 

PW26000(+8000)➡PW11000(完全ガード)

PW31000➡PW11000

PW26000➡PW11000+SH20000=31000  クミの手札8枚 山札22枚  マサトのダメージ5枚(裏2枚)

 

(岡崎の奴、ますます強くなってきてやがる・・・。前までは俺らに手も足も出せなかったのにさ)

 

カードキャピタルにコズミックドライブが遊びに来ていた時、クミとファイトしたことがあるのだが、その時は実力の差がありすぎてクミでは全く歯が立たなかった。が、今は違う。マサトと同等に戦えている。

 

(けど俺は絶対に負けるわけにはいかねぇ!チームのためにも、福原高校ヴァンガード部のためにも、そして・・・あいつと肩を並べるためにも!)

 

マサトの脳裏に浮かんだのは、1年前のあの日、ストライドゲート事件のあの日だ。あの日、アンは必死になってヴァンガードの危機に立ち向かっているのを見て、自身を悔やまなかった日は1日もなかった。

 

なぜアンは戦っていたのに、自分は何もできないのかと。確かにマサトはあの日、クロノたちに力を貸してあげた。だが、ただそれだけだ。結果的に自分は戦えていなかった。同じチームのはずなのに。それでマサトはアンがどこか遠い存在になってしまったのではないかと考えるようになった。

 

どうすればいいのかと悩んでいた時に、このU20(アンダートゥエンティ)の存在を知った。マサトはチャンスなんじゃないかと考えた。ここで優勝すれば、アンに一歩近づくと。そこからの行動は早かった。活動休止のことを利用して、マサトはあえてアンたちとは別のチームを作った。そして、アンがU20(アンダートゥエンティ)に出場すると知り、チャンスだと考えた。

 

ここでアンに勝つことができれば、本当に肩を並べることができるんじゃないかと。そのためにも、今は誰にも負けるわけにはいかなくなった。トライフォーであろうと、ディフライダーであろうと、絶対に。

 

「(この日まで、何もしてこなかったわけじゃねぇ!それを証明させてやる!)ストライドジェネレーション!!!黄金竜グロリアスレイニング・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  『曙光の騎士ゴルボドゥク』グレード1+2

 

黄金竜グロリアスレイニング・ドラゴン  PW26000  ハーツ『レーブンヘアードエイゼル』

 

「ハウエルをコール!

ハウエルのスキル!エイゼルのヴァンガードがいるなら、カウンタチャージ!ソウルチャージ『だんてがる(☆)』」

 

レーブンヘアード  グロリアスレイニング プイス

レイジングストーム    シャイト    ハウエル

 

「レイジングストームのブースト、レーブンヘアードエイゼルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『バトルシスターじんじゃー(☆)』」

 

「ハウエルのブースト、プイスでヴァンガードにアタック!

プイスのスキル!カウンターブラスト!山札の上から3枚見て、曙光の騎士ゴルボドゥクをスペリオルコール!シャイトは退却!」

 

曙光の騎士ゴルボドゥク  PW7000

 

「ノーガード!ダメージチェック『バトルシスターたふぃー』」

 

「ゴルボドゥクのブースト、グロリアスレイニング・ドラゴンでヴァンガードにアタック!

グロリアスレイニングの結束(ユナイト)!カウンターブラスト!Gゾーンのグロリアスレイニングを表に!レーブンヘアードとプイスを山札の下に!山札の上7枚を見て、Gゾーン表のカードと同じ枚数をコールできる!Gガーディアンと合わせて4体!プイス、ハウエル、聖管の奏者ヘリー、救国の獅子グランドエイゼル・シザーズをスペリオルコール!」

 

聖管の奏者ヘリー(醒)  PW4000

救国の獅子グランドエイゼル・シザーズ  PW11000

 

「3体以上コールしたら、カウンタチャージ!ソウルチャージ『なっぷがる・解放者(リベレイター)(治)』

ハウエルのスキル!ソウルチャージ『聖管の奏者ヘリー(醒)』カウンタチャージ!

ヘリーのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!パワープラス3000!」

 

「完全ガード!『バトルシスターしょこら』(コスト『バトルシスターてぃらみす(引)』)」

 

グロリアスレイニングはまどれーぬ(クミ)に狙いを定め、自身の持つランスを勢い良く投げる。そこにしょこらのガトリングでランスの軌道を少しずらし、直撃は免れた。

 

「トリプルドライブ『光輝の獅子プラチナエイゼル』セカンドチェック『風炎の獅子ワンダーエイゼル』サードチェック『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部グランドエイゼル・シザーズに!ヘリーのブースト、グランドエイゼル・シザーズでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『バトルシスターじんじゃー(☆)』『バトルシスターぷでぃんぐ』」

 

「ヘリーのスキル!バトル終了時、ソウルへ!カウンタチャージ!ハウエルのブースト、プイスでヴァンガードにアタック!

プイスのスキル!山札の上から3枚見て、ベリーモールをスペリオルコール!

ベリーモールの結束(ユナイト)!パワープラス2000!

ベリーモールのGB(ジェネレーションブレイク)!山札の上から3枚見て、ジェフリーをスペリオルコール!」

 

「6回の連続攻撃⁉の、ノーガード!ダメージチェック『バトルシスターたふぃー』」

 

「ジェフリーのブースト、ベリーモールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『バトルシスターまふぃん(☆)』」

 

「くっそ・・・ジェフリーの結束(ユナイト)。ソウルに入れて1枚ドロー。ターンエンドだ」

 

「まどれーぬのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト(バトルシスター)バトルシスターのユニットが3枚以上で手札が3枚以下なら、1枚ドロー!」

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW16000➡PW11000

PW33000➡PW11000(完全ガード)

PW23000➡PW11000+SH15000=26000

PW16000➡PW11000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000  マサトの手札7枚 山札14枚  クミのダメージ5枚(裏2枚)

 

「(この連続攻撃が何回も続いたら、後がない・・・このターンで決めて、絶対にトコハちゃんを助ける!待っててね、トコハちゃん!)ストライドジェネレーション!!!エキサイトバトルシスターみろわーる!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『バトルシスターみるふぃーゆ』グレード3

 

「バトルシスターらすくをコール!

エキサイトバトルシスターみろわーるのスキル!Gゾーン裏のエキサイトバトルシスターじぇらーとを表に!アタックがヒットすれば1枚引くスキルと、神託能力を与える!」

 

「上等だ!このターン、凌ぎきってやるぜ!」

 

くれーぷ みろわーる ぱんなこった

しろっぷ   R    らすく

 

「エキサイトバトルシスターみろわーるでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『神聖魔道士プリデリー』(コスト『レーブンヘアードエイゼル』)」

 

みろわーる(クミ)は今度は剣でレーブンヘアードエイゼル(マサト)に攻撃を仕掛けようとするが、またしてもプリデリーの介入で阻まれてしまう。

 

「トリプルドライブ『バトルシスターじんじゃー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部くれーぷに!セカンドチェック『バトルシスターまふぃん(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ぱんなこったに!サードチェック『バトルシスターまふぃん(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部くれーぷに!」

 

「くっそ!ここで来やがったか!岡崎のトリプルクリティカル!」

 

「みろわーるの神託!手札の枚数分、前列のバトルシスターのユニットにパワープラス1000!前列のバトルシスターに、合計でパワープラス5000!

くれーぷの神託!パワープラス2000!らすくのブースト、ぱんなこったでヴァンガードにアタック!」

 

「ガードだ!『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』『神聖魔道士プイス』『日華の騎士ジェフリー』」

 

「しろっぷのブースト、くれーぷでヴァンガードにアタック!

しろっぷのスキル!ソウルチャージ『バトルシスターらすく』お願い、届いて!!」

 

「やらせるかぁ!!ジェネレーションガード!!黄金獣すれいみー・フレア!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『なっぷがる・解放者(リベレイター)(治)』

 

黄金獣すれいみー・フレア  SH15000

 

「スキル発動!プイスを山札の下に!山札の上から5枚見て、ベリーモールと、なっぷがる・解放者(リベレイター)をガーディアンサークルへ!」

 

「うっ・・・全部防がれちゃった・・・ターンエンド・・・」

 

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW26000➡PW11000+SH20000=31000

PW33000➡PW11000+SH30000=41000  クミの手札5枚 山札14枚  マサトのダメージ5枚(裏1枚)

 

「・・・さっきからファイトの中にすげぇ思いみてぇなのが伝わってんだけどさ・・・もしかして、トコハの奴、ドロップゾーンに落ちたのか?」

 

「!!」

 

「図星か。お前の思い、わからんでもないぜ。けどな、俺だってやらなきゃならねぇことがあるんだ。それが果たされるまで、負けられねぇんだよ。スタンド&ドロー!ワンダーエイゼルをコール!」

 

(やった!ストライドが来ない!)

 

「ワンダーエイゼルのスキル!エイゼルのグレード3のヴァンガードがスタンドしてるなら、山札からエイゼルの名のつくユニットを1体探してスペリオルライドする!いくぜ・・・ストライドにも負け劣らねぇ力・・・アルティメットライド!!レーブンヘアードエイゼル!!」

 

「アルティメットライド・・・?」

 

「こいつはアルティメットブレイクと同じで、ダメージが5の状態でしか発動できない代物だ。その分、スキルは強力だぜ。ま、その前にだ。

ライドした後は山札をシャッフルして、ワンダーエイゼルにパワープラス5000!

レーブンヘアードエイゼルのアルティメットブレイク!パワープラス10000!このターン中、お前はグレード1以外のユニットを手札からガードにだすことはできねぇ!」

 

「そんな・・・守りがグレード1だけに制限されるなんて・・・」

 

「ヘリーをコール!結束(ユナイト)!パワープラス3000!

ベリーモールの結束(ユナイト)!パワープラス2000!」

 

ワンダーエイゼル レーブンヘアード ベリーモール

  ハウエル    ゴルボドゥク   ヘリー

 

「ゴルボドゥクのブースト、プラチナエイゼルでヴァンガードにアタック!こいつでとどめだぁ!!」

 

「(ダメ・・・完全ガードじゃないグレード1が1枚しかない・・・防げない・・・)ノーガード・・・」

 

「ツインドライブ『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはベリーモール、クリティカルはヴァンガードに!セカンドチェック『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはワンダーエイゼルに、クリティカルはヴァンガードだ!!」

 

レーブンヘアードエイゼル(マサト)はまどれーぬ(クミ)に接近し、構えた剣で、そのまままどれーぬ(クミ)を貫いた。剣を刺されたまどれーぬ(クミ)は静かに倒れる。

 

PW28000➡PW11000

 

ダメージチェック『バトルシスターしょこら』

 

クミのダメージ6枚  マサトのダメージ5枚  勝者マサト

 

「ま、負けちゃった・・・」

 

「悪いな。何度も言うが俺だって負けるわけにはいかねぇからな。けど、楽しかったぜ。刺激的なファイト、サンキューな」

 

デッキを片付けた後、マサトはそう言って背中を見せて、フィールドを歩いていく。

 

「・・・ごめん、トコハちゃん・・・頼んだよ、江西っち!」

 

クミは残されたハイメフラワーズ最後の1人になった江西に全てを託してドロップゾーンへと送られていった。

 

 

時間は遡り、ドロップゾーンには負けたファイターたちが他の仲間からの助けを待ってたり、3人敗北し、失格となってしまったものがいたり、ドロップゾーンから復帰し、エレベーターに乗るファイターが様々だ。そんな中で、エミに負けてドロップゾーンに送られたユイが到着する。

 

(参ったなぁ・・・気合入れ直した直後にドロップゾーン送りなんて・・・アリスに何されるかわかったもんじゃないよ)

 

そんなことを考えながら助けを待ちながらモニターでファイトの様子を眺めている。ふと後ろを振り向いてみると、ユイはちょっと驚いた表情になった。

 

(・・・トコハ?)

 

そこにいたのはタイヨウに負けてしまい、ここに送られたトコハだった。トコハの表情はどこか落ち込んでいるようにも見えるのであった。

 

to be continued…




TURN144「漢と漢」


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漢と漢

アウェイキングズーが発売されましたね。皆さん、結果はどうでしたか?

私は来月発売されるスターゲートのパックのために今回は2パックだけ買いました。
結果はダークフェイス・アルキデスが出てきました。女王陛下がほしかったです。

さて、今回は江西さんの回です。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)クレイスクランブルの森エリアにて、ハイメフラワーズの江西はファイダーを見て、今の現状を確認している。ちょうど同じ時間、チームメイトのクミがファイトをスタートした知らせを受け取る。

 

「どうする・・・すぐに動くべきか・・・それとも、岡崎の勝敗を決するまで・・・」

 

江西がどうするべきか考えていると、ファイダーのファイター認識アラームが鳴りだす。江西が周りを見回していると、相手ファイターを発見する。その相手は・・・

 

「江西サトルか」

 

チームQ4のメンバーであり、現在はヘル&ヘブンに所属している、葛城カムイだった。

 

 

 

TURN144「漢と漢」

 

 

U20(アンダートゥエンティ)ファーストステージ2日目も終盤となり、ファーストステージを勝ち抜いたチームが現れ始めている。そんな中、クレイスクランブルの森エリアにて、江西とカムイの前にファイト台が現れ、互いにファイトの準備を行う。

 

「なぜ今さらあなたがU20(アンダートゥエンティ)に?」

 

「それはこっちのセリフだぜ。どうしてお前が・・・それもトコハちゃんのチームなんてなぁ・・・面白れぇじゃねぇか」

 

互いに準備を終え、ファイトをスタートさせる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「エニグマティック・アサシン!」

 

「メチャバトラーカブトロン!」

 

エニグマティック・アサシン  PW5000

 

メチャバトラーカブトロン  PW5000

 

「俺の先攻。ドロー。ライド。エッジ・イン・ザ・ダークネス。ターンエンド」

 

エッジ・イン・ザ・ダークネス  PW7000

 

R ダークネス R

R   R   R  江西の手札5枚 山札43枚

 

(葛城カムイ・・・かつてアジアサーキットを制して、その実力はプロのファイターと比較しても、なんら遜色ない・・・)

 

「俺のターンだ!ドロー!メチャバトラーマルヤーキに俺様ライド!カブトロンを左前に移動!フュリアス・パンチャーをコール!」

 

メチャバトラーマルヤーキ  PW7000

フュリアス・パンチャー  PW7000

 

カブトロン マルヤーキ R

フュリアス   R   R

 

「マルヤーキでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『悪夢の国のダークナイト(☆)』」

 

「ドライブチェック『メチャバトラーアバレール』フュリアスのブースト、カブトロンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『純愛のサキュバス』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000+SH10000=17000

PW12000➡PW7000  カムイの手札5枚 山札42枚  江西のダメージ1枚

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。ライド。デモンテッド・エクセキューショナー。コール、デモンテッド・エクセキューショーナー」

 

デモンテッド・エクセキューショナー  PW9000

 

「デモンテッドのスキル。山札の上から7枚見て、深闇(ダークネス)を持つカードをソウルへ『グレンツェント・ヴァンピーア』」

 

デモンテッド デモンテッド R

  R      R    R

 

「(だが、誰が相手であろうと、安城救出のため、負けるわけにはいかない)リアガードのデモンテッドでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『メチャバトラーマルヤーキ』

 

「続けてヴァンガードのデモンテッドでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『メチャバトラーブチヌーク(☆)』」

 

「ドライブチェック『シャルハロート・ヴァンピーア』ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000

PW9000➡PW7000+SH10000=17000  江西の手札4枚 山札39枚  カムイのダメージ1枚

 

「俺のターンだ!スタンド&ドロー!メチャバトラーアバレールに俺様ライド!メチャバトラーブッタギルをコール!」

 

メチャバトラーアバレール  PW9000

メチャバトラーブッタギル  PW9000

 

「ブッタギルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ヒステリック・シャーリー(引)』」

 

「アバレールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『悪夢の国のダークナイト(☆)』」

 

「ドライブチェック『タフネス・ジェーン(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはカブトロンに!フュリアスのブースト、カブトロンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『純愛のサキュバス』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW15000➡PW9000  カムイの手札4枚 山札39枚  江西のダメージ2枚

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。ライド。シャルハロート・ヴァンピーア」

 

シャルハロート・ヴァンピーア  PW11000

 

「コール、グレンツェント・ヴァンピーア」

 

グレンツェント・ヴァンピーア  PW11000

 

「グレンツェントのスキル。カウンターブラスト。山札の上から5枚見て、深闇(ダークネス)をのスキルを持つカードをソウルへ『エッジ・イン・ザ・ダークネス』『貪欲のサキュバス』この効果でソウルに置いたカードの数だけパワープラス1000。合計でパワープラス2000」

 

ソウルの枚数6枚

 

「シャルハロート・ヴァンピーアか。見せてもらうぜ、元ダークゾーン支部長の実力を」

 

「・・・・・・」

 

デモンテッド シャルハロート グレンツェント

  R       R       R

 

「(ダークゾーン支部の職を辞した後、安城マモルに誘われ、ドラゴン・エンパイア支部に身をよせた。よりよき未来の為、ヴァンガードの楽しさを広めていこうと。それが、自分にできることだと思って。そして、安城トコハに誘われるままチームに入り、今ここにいる)

デモンテッドでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『メチャバトラーザンバーラ(☆)』」

 

(俺はまだ迷いの中にいる。それでも・・・)

 

『大会中、トコハのフォローを頼むよ』

 

『よろしく、サトるんるん!』

 

「シャルハロート・ヴァンピーアでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガードだ」

 

「ツインドライブ『デモンテッド・エクセキューショナー』セカンドチェック『貪欲のサキュバス』」

 

シャルハロート(江西)はアバレールに接近し、自身の爪でアバレールの機械の体にダメージを与える。

 

「ダメージチェック『メッチャバトラービクトール』」

 

「グレンツェントでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『メチャバトラーアラシード』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW11000➡PW9000

PW13000➡PW9000  江西の手札3枚 山札33枚  カムイのダメージ2枚

 

「・・・ふん、この程度か。とんだ期待外れだ」

 

「!」

 

「こんなファイト、俺には通用しないぜ」

 

「・・・っ」

 

 

クレイスクランブルのフィールドでは、ファイターたちの熱戦が続くが、そのファイターたちは一時的にバインドゾーンというエリアに移動することが可能となっている。バインドゾーンでは、コンビニや、おみやげの売店などといった設備が整えられている。食事やトイレ休憩、デッキ調整や作戦会議などはこのバインドゾーンで行うことができる、いわば休憩所の役割を担っている。そんなバインドゾーンのコンビニでクロノは昼食のパンをとりに来ていた。ちょうどその時に、同じく昼食をとりに来たシオンと偶然遭遇する。

 

「フィールドじゃなく、こんな所で会うとはね」

 

「そうだな」

 

せっかく会ったのだからバインドゾーンの休憩所で2人で昼食をとることにした。昼食をっているクロノがシオンに鬼丸カズミのことについて聞いてみる。

 

「お前、昨日鬼丸とファイトしただろ?」

 

「!」

 

「俺もあいつとファイトしたことがあるんだ。それで負けた」

 

「!!その話、ちゃんと聞かせてくれ!」

 

カズミとファイトしたことがあると聞いて、驚いたシオンが詳しい詳細を求める。クロノは自販機エリアに移動しながらカズミとファイトした時のことをシオンに話した。

 

「驚いたな。U20(アンダートゥエンティ)の参加のきっかけが、鬼丸だったとはね」

 

「あいつとのファイトはどうだった?」

 

「悔しいけど完敗だよ。特に終盤、その強さは圧倒的だった。そして何より・・・」

 

何より印象的だったのが、あの強烈なイメージ力・・・地球とクレイの間に自分とカズミがいた、そんなイメージをカズミは見せたのだ。

 

「お前も見たのか・・・」

 

「じゃあクロノも?」

 

カードキャピタル2号店にカズミが来た時にファイトし、イメージで見たものが同じだったのでクロノは縦に頷く。

 

「この先、必ず僕らの前に、鬼丸カズミが立ちはだかる」

 

「ああ。間違いねぇ」

 

シオンの言葉にクロノが同意していると、また新たに1チームがファーストステージを突破したチームが現れた知らせが流れてくる。

 

「今はまず、このファーストステージを抜けないとね」

 

「のんびりしてられねぇぜ」

 

シオンがふと、ドロップゾーンのモニターに目を向けると、トコハがドロップゾーンにいることに対して驚いている。

 

「ドロップゾーンにトコハが⁉」

 

「あいつ、タイヨウに負けたんだ」

 

「タイヨウ君に?」

 

タイヨウがトコハを破ったことに対して、少なからずシオンは驚いていた。

 

「あいつ・・・何で留学やめて帰ってきたんだろうな・・・」

 

「僕も、気になってはいたんだけどね・・・」

 

2人はトコハが留学をやめて帰ってきたことに対して、気になってはいたのだが、野暮なことは聞かないことにしているようだ。

 

 

ドロップゾーンにて、ユイはトコハの隣に座り、気まずい雰囲気ながらも、落ち込んでいる理由を問いただしてみている。

 

「あの、さ、なんかあった?そんなに落ち込んで、トコハらしくもない」

 

「・・・・・・」

 

トコハは落ち込んだ表情をしたまま、ユイを見て、少しだけ話す。

 

「・・・留学を取りやめてまで、必死の思いでU20(アンダートゥエンティ)に臨んだのに・・・2回も負けて・・・私、何やってんだろ・・・」

 

自分の不甲斐なさにトコハはため息をつく。ユイは少しむすっとした表情を作り、トコハの頬を軽く抓る。

 

「⁉いたたたた!ちょっとユイ、何すんのよ⁉」

 

「2回負けたくらいでいつまでもうじうじしない!それでも安城トコハ⁉私のライバルが、そんな情けない顔しないでよ!」

 

「でも、私はまだ・・・」

 

「どんな事情を抱えているかは知らないけどね、今もトコハを助けようとしてるクミちゃんや江西さんに、申し訳ないと思わないの⁉がんばってくれてる2人のためにもシャキッとしろ安城トコハ!!」

 

「!」

 

ユイの力説に少し目を見開かせるトコハにユイは真剣みな表情から微笑みに変える。

 

「焦らなくたっていいんだからさ。ゆっくり、ゆっくりでいいから。だからもうちょっと2人のことも気を配ってあげなよ。ね?あ、後コーチのハイメにも」

 

「ユイ・・・」

 

ユイなりにトコハを励ましているのだろう。トコハは笑みを浮かべて、ユイに視線を向ける。

 

「ありがとう、ちょっとだけ元気出た」

 

「焦ったっていい結果は出ないんだから、気楽にいこう、気楽に」

 

「ユイはお気楽すぎだからもうちょっと真剣さを出したら?」

 

「えー?」

 

そんな話をしていると、ユイの復帰アナウンスがかかる。

 

『佐倉ユイ選手、フィールドに復帰してください。繰り返します・・・』

 

「おっと、誰か勝ってくれたみたい。じゃあそろそろ行くね。トコハ、フィールドで会ったら手加減なしだよ?」

 

「当然。手加減したら承知しないんだから」

 

ユイはトコハを残して、自分はフィールドへと戻るエレベーターに乗る。

 

 

一方その頃、森エリアの江西とカムイのファイト・・・

 

『さあこちら注目の、葛城カムイと江西サトルの対決ですが、現在ダメージ2対2で第6ターンに突入しております』

 

「どうやらドラエンのバイト生活で、すっかりぬるくなっちまったようだな?」

 

「っ!」

 

「気合入れてやるぜ!俺の、激熱ファイトでな!燃えろ魂、闘魂炸裂!ムッチャバトラービクトールに俺様ライド!」

 

ムッチャバトラービクトール  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!メテオカイザービクトール!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『メッチャバトラーダンシャーク』グレード3

 

メテオカイザービクトール  PW26000  ハーツ『ムッチャバトラービクトール』

 

超越(ストライド)スキル!メテオカイザービクトールがヴァンガードにアタックした時、コストを払う事で闘魂(ラッシュ)の能力を持つリアガード1体選び、同じ縦列にいるリアガードを全てスタンドできる!フュリアス・パンチャーとカブトロンを移動!

メテオカイザービクトールのスキル!Gゾーンのメテオカイザービクトールを表に!ヴァンガードに攻撃がヒットした時、リアガードを1体スタンド、パワープラス5000!」

 

フュリアス ビクトール ブッタギル

カブトロン   R     R

 

「メチャバトラーブッタギルでデモンテッドにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「カブトロンのブースト、フュリアス・パンチャーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『フライング・ライブラリアン』」

 

「メテオカイザービクトールでヴァンガードにアタック!

超越(ストライド)スキル!ソウルブラスト『メチャバトラーマルヤーキ』フュリアス・パンチャーを選んで、フュリアス・パンチャーとカブトロンをスタンド!

フュリアス・パンチャーの闘魂《ラッシュ》!ブッタギルにパワープラス5000!」

 

『来たーー!!スタンドした時新たな力を与えるノヴァグラップラーの闘魂《ラッシュ》だーー!!』

 

「喰らいやがれーー!」

 

「完全ガード『貪欲のサキュバス』(コスト『デモンテッド・エクセキューショナー』)」

 

ビクトールは両槍を回し、シャルハロート(江西)に目掛けて投槍する。そこに貪欲のサキュバスが現れ、魔法陣を展開させ、両槍を防ぐ。

 

「トリプルドライブ『ムッチャバトラービクトール』セカンドチェック『メチャバトラーアラシード』サードチェック『ムッチャバトラービクトール』

ブッタギルのGB(ジェネレーションブレイク)!ドライブチェックでグレード3が出た時、自分のパワー以下のリアガード1体選び、退却できる!ブッタギルのパワーは14000、パワー11000のグレンツェントを退却!」

 

『おっとぉ!リアガードが全て薙ぎ払われたぁ!残るはヴァンガード1体のみ!』

 

(これが葛城カムイ・・・強い・・・)

 

「俺の攻撃はまだまだ続く。見せてみろ、お前の根性を、お前のヴァンガードを!」

 

「!」

 

 

U20(アンダートゥエンティ)が始まる前日、ハイメフラワーズはU20(アンダートゥエンティ)に向けて特訓を行っていた。江西はその際にクミと相手をしている。

 

『う~ん、どうしよう・・・まずはこっちから・・・でもこっちのスキルを使えば・・・』

 

『・・・苦痛じゃないのか?俺とファイトしてて』

 

『え?何で?』

 

『・・・負けてばかりで、嫌にならないのか?』

 

『ああ~、そりゃ、へなへなってなっちゃうけど・・・』

 

(勝てないのに岡崎は、楽しそうにファイトする・・・不思議だ・・・)

 

『みろわーるでヴァンガードにアタック!』

 

『ノーガード』

 

『トリプルドライブ!クリティカルトリガー!セカンドチェック!クリティカルトリガー!サードチェック!クリティカルトリガー!』

 

『なっ、トリプルクリティカル⁉』

 

クミのトリプルクリティカルによって江西のダメージは6になり、このファイトはクミの勝利だ。

 

『いぇい♪』

 

『やったねクミちゃん!初勝利!』

 

『どうだ江西っち!これが私のヴァンガードだー!』

 

江西には楽しそうにファイトをしているクミに対して不思議と思う表情をしている。クミとトコハが別のファイト台に移動したところで、ハイメがマスク・ド・コーチになり話しかける。

 

『ふがいないぞサトるんるん!マスク・ド・コーチと特訓だ!まずはエンディング、いやカンニング、いやランニングだー!』

 

『・・・前から聞きたかったんだが、どうして日本の高校生の相手なんかをしている?ユーロリーグのプロファイターである、ハイメ・アルカラスが何故・・・』

 

『私はハイメではなーい!マスク・ド・・・』

 

江西の質問にハイメはマスクを外して、理由を語る。

 

『アミーゴだからさ。トコハもクミもクロノたちも、みんなヴァンガードで繋がっている』

 

『・・・・・・』

 

(彼らが持っているものを、それが俺には欠けている。俺も彼らのように、なれるのだろうか・・・?)

 

 

(俺は・・・まだ何も・・・)

 

「カブトロンのブースト、フュリアス・パンチャーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ディメンジョン・クリーパー』」

 

「カブトロンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!カブトロンをソウルへ!ブッタギルをスタンド、パワープラス2000!

ブッタギルのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!闘魂(ラッシュ)!ヴァンガードがビクトールなら、さらにパワープラス5000!ブッタギルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ドッペル・ヴァンピーア』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000

PW12000➡PW11000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW12000➡PW11000

PW21000➡PW11000  カムイの手札5枚 山札33枚  江西のダメージ5枚

 

 

草原エリアにて、福原高校ヴァンガード部の羽島リンは相手ファイターと気だるげにファイトをしている。

 

(なんで私がこんなことを・・・結局は綺場の思惑通りじゃないか・・・)

 

リンの脳裏に浮かぶのは、壮行会の時にシオンが言った言葉だ。

 

U20(アンダートゥエンティ)で優勝します。そして、福原高校ヴァンガード部を存続させる』

 

『僕個人としては、真剣にファイトしたい相手が3人ほどいますし』

 

(新導クロノに佐倉ユイ、安城トコハか・・・)

 

リンは少しため息をこぼす。

 

『ずっと退屈の女王でいるつもりですか?』

 

シオンの放った言葉を思い出し、リンは不機嫌な表情になる。

 

「無法怪神オブティランドスでヴァンガードにアタック!どうだ!」

 

「・・・うぜぇ。潰す」

 

不機嫌なリンは自身の怒りを相手ファイターにぶつける。

 

 

再び森エリアでの江西とカムイのファイト・・・

 

『ダメージ5対2!葛城カムイに大きくリードされた江西サトル!それでけではありません!手札は1枚、盤面にはヴァンガードのみ!』

 

「スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!魔狂の仮面エリクリエス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『純愛のサキュバス』グレード1+2

 

魔狂の仮面エリクリエス  PW26000  ハーツ『シャルハロート・ヴァンピーア』

 

『それでも何とかストライド!』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソウルチャージ『カースド・ドクター(治)』『独眼のサキュバス(☆)』コール、シャルハロート・ヴァンピーア」

 

シャルハロート エリクリエス R

   R      R    R

 

「エリクリエスでヴァンガードにアタック!

エリクリエスの深闇(ダークネス)!ソウルチャージ『ドッペル・ヴァンピーア』『ディメンジョン・クリーパー』」

 

ソウル10枚

 

「さらに超越(ストライド)スキルで相手は自分のリアガードを1体選んで退却」

 

「フュリアス・パンチャーを退却。そしてノーガードだ」

 

「トリプルドライブ『フライング・ライブラリアン』セカンドチェック『ヒステリック・シャーリー(引)』ドロートリガー!パワーはシャルハロートに!1枚ドロー!サードチェック『ヒステリック・シャーリー(引)』ドロートリガー!パワーはシャルハロートに!1枚ドロー!」

 

エリクリエス(江西)はビクトールに接近し、魔剣を振るい、機械の体にダメージを与えるが、ほんのちょっとのダメージである。

 

「ダメージチェック『メガハンマーレディ(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「エリクリエスのスキル発動!ソウルが6枚以上でアタックがヒットしたなら、相手リアガードを1体選び退却!」

 

「ブッタギルを退却する」

 

「さらにシャルハロートでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!メテオカイザーユニオール!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『タフネス・ジェーン(治)』

 

メテオカイザーユニオール  SH15000

 

「ターンエンド」

 

PW26000➡PW11000(+5000)

PW21000➡PW16000+SH15000=31000  江西の手札5枚 山札20枚  カムイのダメージ3枚(裏1枚)

 

『スキルでリアガードを除去したものの、与えたのはわずか1ダメージのみ!』

 

(ダメージを受けたのは、恐らくコストを確保するため・・・)

 

「ストライドジェネレーション!!!フェイバリットチャンプビクトール!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『メチャバトラーダンシャーク』グレード3

 

フェイバリットチャンプビクトール  PW26000  ハーツ『ムッチャバトラービクトール』

 

「コール!ムッチャバトラービクトール!ムッチャバトラービクトール!メチャバトラーザンバーラ!メチャバトラーアラシード!」

 

メチャバトラーアラシード  PW7000

メチャバトラーザンバーラ(☆)  PW5000

 

『リアガードはなく、ダークイレギュラーズの根源であるソウルはまだ10枚!江西サトル、絶望的な展開が続きます!』

 

(例えここを凌いだとしても・・・次のターンで勝つ道はない・・・もうこのファイトは・・・)

 

「情けねぇ面してんじゃねぇよ」

 

「!」

 

「かっこワリィな。漢、見せやがれ!」

 

江西が戸惑っていると、江西のファイダーから知らせが届く、それはクミがファイトに敗北した知らせだった。

 

「⁉岡崎!」

 

トコハとクミがドロップゾーンに、ハイメフラワーズでフィールドに残っているのは江西のみ。これが意味するところは、負けられない一戦となったことだ。

 

(3人がドロップした場合、チームの失格・・・つまり俺が負ければ、そこで終わる・・・!)

 

ビクトール フェイバリット ビクトール

アラシード  ザンバーラ    R

 

「アラシードのブースト、右のムッチャバトラービクトールでヴァンガードにアタック!」

 

「ヒステリック・シャーリーとフライング・ライブラリアンでガード!

(しかし・・・この状況では・・・!)」

 

「左のムッチャバトラービクトールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ヒステリック・シャーリー(引)』」

 

『何とか2度の攻撃を凌いだが、残る手札は2枚!凌げるか⁉』

 

江西の脳裏に浮かんだのは、壮行会での出来事・・・

 

『江西っちのU20(アンダートゥエンティ)の目標!』

 

『・・・俺は・・・チームのために最大限の力を尽くしたいと思っている。ただ、それだけだ』

 

『よろしく!』

 

『がんばろうねー♪』

 

『・・・・・・』

 

自分の目標を思い出した江西は気を引き締める顔つきになる。

 

「ザンバーラのブースト、フェイバリットチャンプビクトールでアタック!

超越(ストライド)スキル!ソウルブラスト『メチャバトラーアバレール』右のムッチャバトラービクトールをスタンド!ムッチャバトラービクトールのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!前列のユニット全てに、パワープラス2000!これで終わりだ」

 

「(この攻撃をガードしても、スタンドしてくる。その次の攻撃は防ぎきれない)

ならば6点ダメージのヒールトリガーに賭ける!ノーガードだ!」

 

「トリプルドライブ『メチャバトラーアバレール』セカンドチェック『ホワイト・ハンク』サードチェック『メチャバトラーブッタギル』」

 

フェイバリットは剣で斬撃の衝撃波を繰り出し、シャルハロート(江西)に迫ってくる。シャルハロート(江西)は衝撃波を受け止める。

 

『葛城カムイのすさまじい攻撃が炸裂ーー!!』

 

イメージ内では衝撃波が炸裂した場所に煙が充満している。その煙が晴れるとそこには・・・

 

「ダメージチェック『カースド・ドクター(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

重傷を負いながらも、何とか立っているシャルハロート(江西)がいた。

 

『なんとー!渾身のヒールトリガー!首の皮1枚で繋がったーー!!』

 

「ふ、だがな、これで終わりじゃねぇ。フェイバリットチャンプのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト(2)!手札を1枚捨てて、Gゾーンと同じ枚数をスタンド!ムッチャバトラービクトールとメチャバトラーアラシード、メチャバトラーザンバーラをスタンド!さらに、手札3枚を捨て、カウンタチャージ!ドライブマイナス2!」

 

『ここでヴァンガードがスタンド!』

 

「ムッチャバトラービクトールの闘魂(ラッシュ)!前列のユニット全てにパワープラス2000!

ザンバーラのブースト、フェイバリットチャンプビクトールでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!偽りの闇翼アグラト・バト・マラト!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『カースト・ドクター(治)』

 

偽りの闇翼アグラト・バト・マラト  SH15000

 

「スキル発動!ソウルチャージ『グレンツェント・ヴァンピーア』『純愛のサキュバス』ソウル6枚以上でシールドプラス5000!」

 

「ドライブチェック『メチャバトラーガチバトール』」

 

フェイバリットは再び剣で衝撃波をシャルハロート(江西)に放つが、今度はアグラト・バト・マラトが介入に入り、衝撃波はかき消されてしまう。

 

「左のムッチャバトラービクトールでシャルハロートにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「アラシードのブースト、ムッチャバトラービクトールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『悪夢の国のモノクローム(醒)』」

 

「ふ、ターンエンドだ」

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW33000➡PW11000(+5000)

PW35000➡PW16000+SH20000=36000

PW15000➡PW11000

PW22000➡PW16000+SH10000=26000  カムイの手札1枚 山札26枚  江西のダメージ5枚

 

『防いだーー!!防ぎきったーーー!!』

 

「・・・俺はまだ、自分がどう進めばいいかわからない。自分のヴァンガードも・・・だが!スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!!罪深き者シャルハロート!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『シャルハロート・ヴァンピーア』グレード3

 

罪深き者シャルハロート  PW26000  ハーツ『シャルハロート・ヴァンピーア』

 

「俺はチームのために、最大限の力を尽くすと誓った!

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソウルチャージ『ディメンジョン・クリーパー』『グレンツェント・ヴァンピーア』

ソウルにあるディメンジョン・クリーパーのスキル!ソウルのディメンジョンをドロップ!ソウルチャージ『デモンテッド・エクセキューショナー』『貪欲のサキュバス』」

 

ソウルの枚数15枚

 

『江西サトルのソウルが15枚に届いたーーー!!』

 

「ならば今は!仲間の救出に全力を注ぐ!!」

 

「漢はな、たった1つ覚悟があれば、それでいい!こい!!」

 

R シャルハロート R

R    R    R

 

「シャルハロートでヴァンガードにアタック!

GB(ジェネレーションブレイク)(2)!深闇(ダークネス)!カウンターブラスト!パワープラス10000!ソウルの合計10枚以上で相手リアガードを全て退却!そしてソウル15枚以上でこの攻撃は守護者(センチネル)でガードできない!!」

 

「なら、受けてやるぜ!ノーガードだあ!!」

 

「「うおおおおおお!!!」」

 

シャルハロート(江西)は勢いよくスピードを出し、ヴァンガードのビクトールに接近する。

 

「必ず仲間を助け出す!!そのためにあなたを倒す!!トリプルドライブ!『ドッペル・ヴァンピーア』セカンドチェック!『独眼のサキュバス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードへ!葛城カムイ、あなたに勝つ!!サードチェック!『独眼のサキュバス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードへ!これから俺もチームもどうなるかわからないが・・・これが今の・・・俺の・・・ヴァンガードだああああああ!!!」

 

シャルハロート(江西)はビクトールのフェイスパーツに強い拳を2回叩きつけ、ビクトールは倒れ、全機能を停止する。

 

PW36000(+10000)➡PW11000

 

ダメージチェック『ホワイト・ハンク』『メチャバトラーブチヌーク(☆)』『レッド・ライトニング(☆)』

 

江西のダメージ5枚  カムイのダメージ6枚  勝者江西

 

「・・・勝ったのか・・・?」

 

「やられちまったな。・・・じゃあな、がんばれよ」

 

ファイトに敗北したカムイは徐々にドロップゾーンへと送られていく。

 

「!もう1度!俺が自分のヴァンガードを見つけた時、改めてもう1度ファイトしてほしい!」

 

「かってぇなぁ。いいぜ。相手になってやる!いつでもこい!」

 

カムイは江西にグッドサインを送りながら、ドロップゾーンへと向かっていく。ちょうどそのタイミングにトコハとクミがフィールドに復帰する。

 

「江西っちー!」

 

「ありがとう」

 

「礼には及ばない。当然のことだ。俺たちはチームなんだから」

 

トコハとクミの笑みを見て、江西はハイメの頼みを思い出す。

 

『いつもとちょっと様子が違うから、気になって』

 

「・・・大丈夫か?」

 

「え?・・・うん」

 

「がんばろうねトコハちゃん!今度はこの手で勝利を掴む!」

 

(そうだ・・・落ち込んでる場合なんかじゃない。前だけ見て、そして進む)

 

ハイメフラワーズに心なしか日差し刺し込んでいるように思えた。

 

「いこう!ぐずぐずしている暇はない!」

 

「うん!」

 

「ああ!」

 

ハイメフラワーズはチームとして1段と輝きを増したのであった。

 

to be continued…




ハイメ「ナイスファイト!サトるんるん!」

クミ「ここまで全戦全勝、本当にすごいよ~」

江西「いや、本当にすごいのは岡崎の方だ。ヴァンガードの本質を理解し、それを実行している」

ハイメ「ふふん、2人で褒め合っちゃって、仲いいね!仲良し神輿、お祭りだーー!」

江西「ハイメ、仲良し神輿ではない。仲良しこよしだ」

クミ「すごい・・・江西っちが突っ込んだ!」

TURN145「渇望の摩天楼」


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渇望の摩天楼

今日は外がすごく寒かったです。明日も同じような寒さが続くのかなぁ。

皆さんも外に出る際はあったかい格好をして出るようにしてくださいね。

さて、今回はシオン君対羽島先輩のファイトとなります。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)クレイスクランブル2日目も残り時間があとわずかとなり、2日目終了も近づいていっている。

 

『ファーストステージ2日目、終了15分前、現在行われているファイトが、本日のラストファイトです』

 

「ジェネレーションガード!!

(明日こそは必ず!)」

 

「ストライドジェネレーション!!!

(勝ちぬけてやる!)」

 

「スキル発動!

(次のステージに進むために、絶対に!)」

 

各フィールドにいるクロノ、シオン、ユイも明日こそはと気合が入りながら今日の最後のファイトに挑んでいる。砂漠エリアにいるトコハも今日の最後のファイトに挑んでいる。

 

(クミちゃん、江西さん、ハイメ、心配かけてごめん)

 

『大丈夫か?』

 

『がんばろうねトコハちゃん!今度はこの手で勝利を掴む!』

 

(これ以上恥ずかしいファイトはできない。見てて、ミゲル!)

 

ファイトの様子はいつも通りまっすぐつき進むファイトに戻っている。その様子を偶然同じエリアにいたリンが遠くから見ていたのである。

 

 

 

TURN145「渇望の摩天楼」

 

 

 

ファーストステージ2日目が終了し、帰宅用のバスに向けて歩いているトコハにリンが話しかけてきた。

 

「元気そうじゃない」

 

「!リンさん」

 

「昨日も今日も負けて、もっとうじうじしてるかと思ったのに」

 

「うじうじしてられないですから!」

 

リンの皮肉を込めた言葉にトコハは笑みを浮かべてそう答えた。

 

「ここに来られなかった人がいる・・・落ち込んでるわけにはいかないんです!」

 

「・・・・・・」

 

「そういえばリンさんは、何でU20(アンダートゥエンティ)に出ようと思ったんですか?」

 

トコハがリンに興味範囲でそう聞いていると、バスの近くにいるクミが声をかける。

 

「トコハちゃーん!早くー!バス行っちゃうよー?」

 

「わかった!すみません、じゃあまた!」

 

トコハはリンにお辞儀をして、クミたちの元へ走っていく。トコハの質問からリンは、シオンに言われたことが脳裏に浮かぶ。

 

U20(アンダートゥエンティ)、羽島先輩は何を目指しますか?』

 

『僕に乗せられたままですか?ずっと退屈な女王でいるつもりですか?』

 

「・・・どいつもこいつも・・・」

 

 

帰宅用のバスの中で、ユイはアンと共にファーストステージを突破しようと意気込んでいる。

 

「明日こそは必ずファーストステージ突破しようね!そして、この先のセカンドステージも、サードステージも全部勝ち抜いて、優勝しよう!」

 

「もちろんです。一緒に頑張りましょうね、ユイちゃん」

 

ユイとアンが話していると、後ろの座席からアリスが話しかけてくる。

 

「さて、それは置いといて、今日のことで、何か言い訳はあるかね?」

 

「うっ・・・気合入れ直した直後に、負けてしまってすいませんでした・・・」

 

「まったく、しっかりしてくれと言った直後にこれなんだから・・・。今回僕が勝って助けたからよかったけどさ」

 

「ごめんってー。お詫びとしてジャンボラーメンおごるからさー」

 

「それで誤魔化せると思ってんの?どっかのメガネのアイドルバカじゃあるまいし」

 

(それ完全にケイスケ君のことを言ってますよね・・・)

 

自分が見てない場所でさりげなくケイスケをバカにした発言にアンは苦笑いを浮かべる。

 

「・・・もらえるものはもらうけど、今回のことは僕の作った君の黒歴史ノートに書きこんでおくからね」

 

「えー、そんなぁ・・・」

 

(アリスちゃんって、意外といじめたがり屋さんですね・・・)

 

この時ユイとアンはアリスにはサドッ気気質があるんだなっと思ってしまう。

 

 

隅田川の川沿いにて、ストライダーズは明日こそはという意気込みをしている。

 

「明日こそ勝ち抜けましょう!」

 

「ああ!絶対突破するぞ!」

 

「でないとやばいだろ、さすがに」

 

意気込んだところでクロノはカズマとタイヨウと別れ、帰り道を歩いていく。スマホでU20(アンダートゥエンティ)の公式ページを読みながら歩いていると・・・

 

「やっぱ、俺たち迷ってない?マコト」

 

「うるさいな、ちょっと待ってろ」

 

前方に道に迷っているチーム新ニッポンが偶然見かける。

 

「あいつら・・・」

 

「このナビゲーションアプリは使えないな。データの更新が遅い」

 

「とにかくまっすぐ行くしかないって!直進あるのみ!」

 

「ねぇお腹すいた~」

 

「おーい」

 

収集がつかなくなりそうなところにクロノが声をかける。声をかけられた新ニッポンは笑みを浮かべた。

 

 

福原高校ヴァンガード部は岩倉の運転する車で送り迎えしてもらっている中、アンリは今日の出来事を話している。

 

「フィールドに復帰した後、次から次へと他のチームに遭遇しちゃって、おかげで天音さんに奪われたポイントの倍は稼げたよ」

 

「すごいですね。今日の勝ち星、羽島先輩に迫る勢いじゃないですか?」

 

「はは、辺り運がよかったから・・・」

 

「このままだと、早尾先輩が羽島先輩に追い付く日も、そう遠くなさそうですね」

 

「えぇっ⁉いやいや、俺なんかまだまだだよ」

 

話を聞いていたリンが歯をかみしめる。

 

「おい、止めろ」

 

「あれ?先輩、トイレですか?・・・いっ⁉」

 

アンリがリンの表情を見てみると、明らかに我慢の限界といわんばかりの闘志をむき出しにしている。

 

「これ以上あんたに乗せられる気はない。勝負しろ、綺場シオン」

 

 

クロノと新ニッポンの3人は安くて料理がおいしい店に向かって歩いている。クロノの中でその該当が当たっているのはカードキャピタル2号店の1階にあるお好み焼き屋だ。

 

「すみません、わざわざ案内してもらって・・・」

 

「気にすんなって」

 

お好み焼き屋に向かって歩いていると、今度は・・・

 

「ねぇ、俺っちたち完全に道に迷っとるよね・・・」

 

「いや!まだそうと決まったわけやあらへんで!」

 

「アホか!だからスマホのアプリを使え言うたんや!それをこのオタンコナスが!」

 

道に迷ってもめているチームヘヴィNEWパンクがいた。

 

「あれって、チームへヴィNEWパンクか?」

 

「へヴィパンクって、チームニッポンのライバルチームの!うわぁすげえ偶然!」

 

「でもなんかもめてるよ~?」

 

「ここに来るときこの地図持ってきてたやろ?これさえあれば問題ないと思ったんや!」

 

「その結果がこれやろうが!何が問題あらへんねん!思いっきり問題発生してるやんけ!」

 

「ヤイバもカエデも落ち着こうや。ここでケンカしたって状況は変わらへんで?」

 

イツキが2人を落ち着かせようとして、2人もイツキの言葉を聞いて落ち着いた。

 

「でも、これからどうするんや?」

 

ヘヴィNEWパンクが困り果てていると一部始終を見ていたクロノが助け舟を出す。

 

「おい、お前らも道に迷ったのか?」

 

「!あんたは・・・新導クロノと、チーム新ニッポン!」

 

「おお!何でここにいるんは聞かん!とりあえず助けてくれー!」

 

へヴィNEWパンクは助け船を出してくれたクロノに深く感謝している。

 

 

都内のどこかの高層ビルの屋上、リンとシオンの間に不穏な雰囲気が醸し出している。アンリは困り果ている表情をしている。

 

「はは、やだな・・・2人ともチームメイトなのに・・・これじゃまるで、決闘、みたいな・・・」

 

「チームごっこは今日で終わり、私は抜ける」

 

「ええ!!?」

 

チーム離脱宣言したリンにアンリは非常に驚いている。

 

「けどその前に、今まで散々この羽島リン様を振り回してくれた礼をしてやる」

 

「なるほど・・・では僕が勝ったら、チームに残ってもらえますか?」

 

「は?寝言は勝ってから言いな」

 

「わかりました」

 

シオンは動じることなく、リンとの勝負を受ける。

 

「私にハッタリはきかない。覚悟しな」

 

「ええ。またとない機会です。本気でお願いします」

 

「あぁぁ・・・羽島先輩・・・そんなぁ・・・シオン君まで・・・」

 

リンとシオンはファイト台にデッキを置き、ファイトできる状態になる。アンリは困惑し、すごくおろおろしている。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

「錬磨の騎士アレクトス!」

 

黒衣の燭光(ブラック・キャンドル)アズライール!」

 

錬磨の騎士アレクトス  PW5000

 

黒衣の燭光(ブラックキャンドル)アズライール  PW5000

 

「私の先攻よ。ドロー。ライド!黒衣の鏡像(ブラック・ミラージュ)ハギーテ!アズライールは移動!ターンエンド」

 

黒衣の鏡像(ブラックミラージュ)ハギーテ  PW7000

 

R ハギーテ   R

R  R   アズライール  リンの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターンです。ドロー。ライド!逆風の騎士セリム!アレクトスは移動!」

 

逆風の騎士セリム  PW7000

 

  R   セリム R

アレクトス  R  R

 

「セリムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『青天の騎士アルトマイル』」

 

「ダメージチェック『黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000  シオンの手札6枚 山札42枚  リンのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロン!コール、黒衣の裁断(ブラック・スライス)ハールート!」

 

黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロン  PW9000

黒衣の裁断(ブラック・スライス)ハールート  PW9000

 

R アラトロン ハールート

R   R   アズライール

 

「アラトロンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「ドライブチェック『ナース・オブ・ブロークンハート』」

 

「ダメージチェック『要撃の騎士レドン』」

 

「アズライールのブースト、ハールートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『逆風の騎士セリム』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000

PW14000➡PW9000  リンの手札5枚 山札40枚  シオンのダメージ2枚

 

「僕のターンです。スタンド&ドロー!ライド!反攻の騎士スレイマン!夢の運びてべレヌスとナイト・オブ・ツインソード、スカウティング・オウルをコール!」

 

ナイト・オブ・ツインソード  PW9000

スカウティング・オウル  PW7000

夢の運び手べレヌス(☆)  PW4000

 

べレヌス  スレイマン ツインソード

アレクトス   R   スカウティング

 

「アレクトスのブースト、べレヌスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『黒衣の鏡像(ブラック・ミラージュ)ハギーテ』」

 

「スレイマンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』」

 

「ドライブチェック『ヒーリングペガサス(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはツインソードに!スカウティングのブースト、ツインソードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『サニースマイル・エンジェル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

PW9000➡PW9000

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW21000➡PW9000(+5000)  シオンの手札4枚 山札38枚  リンのダメージ2枚

 

 

一方その頃、お好み焼き屋についた一同は指定された空いている席に座る。

 

「おお!これがライブさんの思い出の店・・・」

 

「ほんでライブさんとゲンゾウさんが同じ釜の飯を食ったという店か・・・」

 

「いや、親父とユイの親父さんは関係ないから・・・安くてうまい店ならどこでもいいんだろ?」

 

「ブラックホール~♪」

 

「おっ、うまいなノア君」

 

クロノの渦巻き頭をブラックホールに例え、関心の声を上げるイツキ。クロノは苦笑いする。

 

「で、何にするんだ?」

 

「もちろん豚玉!」

 

「海鮮だろ?それだけは譲れない」

 

「豚肉と卵がカリカリに焼けたのが最高なんだってば!」

 

「エビとイカのぷりぷり食感に勝るものはない。諦めろ」

 

ここでアラタとマコトとで食い違いが発生する。

 

「俺はやっぱお好み焼きといったらやっぱ広島風やな」

 

「は?お前ド素人やろ?関西人は大阪風で勝負に決まっとるやろ?」

 

「なんやと!焼きそばと組み合わさった広島風の方が1番うまいんや!」

 

「関西人の恥晒しめが!具材そのものの味を引き出しとる大阪風に勝てるわけないやろ!」

 

ヤイバとカエデも食い違いが発生し、互いにケンカを始めてしまいそうな雰囲気になっている。

 

「おいおい、んなことでお互いに仲間割れすんなって」

 

「僕、もんじゃがいい」

 

「あ、俺っちもそれ食べたい」

 

「「「「!それだ((や))!!」」」」

 

ノアの鶴の一声でいがみ合いは収まり、もんじゃ焼きを注文する。もんじゃ焼きの生地が届き、クロノは鉄板にもんじゃ焼きの生地を乗せ、焼いていく。

 

「わ~、クレーターだ~!」

 

「わっ、危ないでノア君」

 

「おいアラタ、お前のチームメイトだろ?えっと・・・ヤイバのチームメイトが面倒見てどうすんだよ⁉」

 

「いいんです、ノアはノアですから」

 

「イツキもお節介焼きやからそのままでええんや」

 

「はあ?」

 

クロノは訳が分からないといった表情になる。

 

 

高層ビルでのシオンとリンの決闘のファイト・・・

 

「ライド!黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール!!」

 

黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール  PW11000

 

「コール、ナース・オブ・ブロークンハート!」

 

ナース・オブ・ブロークンハート  PW9000

 

ブロークンハート ガウリール ハールート

   R       R   アズライール

 

「ブロークンハートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』」

 

「ガウリールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』セカンドチェック『黒衣の鏡像(ブラックミラージュ)ハギーテ』」

 

ガウリール(リン)は武器のハサミを剣のように振るい、スレイマン(シオン)に攻撃する。

 

「ダメージチェック『月柱の騎士シシルス』」

 

「アズライールのブースト、ハールートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ナイト・オブ・ツインソード』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW11000➡PW9000

PW14000➡PW9000  リンの手札5枚 山札35枚  シオンのダメージ3枚

 

「スタンド&ドロー。君臨せよ、我が新たなる剣。ライド!天命の騎士アルトマイル!!」

 

天命の騎士アルトマイル  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン解放!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!伝承の聖騎士セルフェス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『青天の騎士アルトマイル』グレード3

 

伝承の聖騎士セルフェス  PW26000  ハーツ『天命の騎士アルトマイル』

 

べレヌス  セルフェス ツインソード

アレクトス   R   スカウティング

 

「アレクトスのブースト、べレヌスでブロークンハートにアタック!」

 

「ガード!『黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリク』」

 

「セルフェスでヴァンガードにアタック!

べレヌスのスキル!ヴァンガードがアルトマイルなら、ソウルに入れ、1枚ドロー!パワープラス5000!

セルフェスのスキル発動!ソウルブラスト『夢の運び手べレヌス(☆)』手札を好きな枚数バインド!手札を全てバインドする!ツインソードにパワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『逆風の騎士セリム』セカンドチェック『月柱の騎士シシルス』サードチェック『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはツインソード、クリティカルはヴァンガードに!」

 

聖馬にまたがってセルフェス(シオン)は前進し、ガウリール(リン)を剣で薙ぎ払う。

 

「ダメージチェック『黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール』『黒衣の安眠(ブラック・ドリーム)サバーニャ』」

 

「スカウティングのブースト、ツインソードでヴァンガードにアタック!

ツインソードのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!山札からグレード2のスレイマンをスペリオルコール!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『黒衣の裁断(ブラック・スライス)ハールート』」

 

「スレイマンの勇敢(ブレイブ)!ヴァンガードがアルトマイルなら、パワープラス3000!スレイマンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリク』」

 

「ターンエンド。バインドした手札を元に戻す」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW31000➡PW11000

PW26000➡PW11000

PW12000➡PW11000+SH5000=16000  シオンの手札6枚 山札31枚  リンのダメージ5枚

 

「(ここまではシオン君の定石。序盤の速攻、バインドで勇敢(ブレイブ)の条件を満たし、手札を温存、攻撃回数を増やし、仲間を呼ぶ。だけどエンジェルフェザーはダメージゾーンに干渉して力を発揮するクラン、ここからが羽島先輩の真骨頂!)

・・・て、ああ!もし先輩が抜けちゃったら、俺たちどうすれば・・・」

 

アンリはファイトの考察をしていたが、チーム同士でどうしてこうなってしまったのかと頭を抱える。

 

「ジェネレーションゾーン解放!脆弱なりしものよ、天の理を持って消え失せろ!ストライドジェネレーション!!!聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)アルティエル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』グレード3

 

聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)アルティエル  PW26000  ハーツ『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上3枚を見て、1枚を表でダメージゾーンに!『守護天使(バトルキューピット)ノキエル』残りは山札の下に!ダメージゾーンから表のカードを1枚スペリオルコール!黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール!パワープラス2000!」

 

黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール  PW7000

 

「ブロークンハートのGB(ジェネレーションブレイク)!ダメージゾーンにカードが置かれた時、自身とヴァンガードにパワープラス2000!

アルティエルの救援(レスキュー)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロン』Gゾーンのアルティエルを表に!Gゾーン表のアルティエルの数だけダメージ回復!レスキューチェック『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはブロークンハート、クリティカルはヴァンガードへ!

ブロークンハートのスキル!自身とヴァンガードにパワープラス2000!」

 

「来た!救援(レスキュー)!ダメージゾーンのカードを入れ替えることでトリガーを狙いつつ、エンジェルフェザーの能力を最大限まで活かす羽島先輩の十八番!」

 

ブロークンハート アルティエル ハールート

  ナキール     R    アズライール

 

「アズライールのブースト、ハールートでヴァンガードにアタック!

ハールートのGB(ジェネレーションブレイク)!山札の上2枚を見て、1枚をダメージゾーンへ『黒衣の献身(ブラック・デボート)ファレグ』ダメージゾーンからサニースマイル・エンジェルをスペリオルコール!」

 

サニースマイル・エンジェル(治)  PW3000

 

「ブロークンハートのスキル!自身とヴァンガードにパワープラス2000!前回優勝者だか何だか知らないけど、早々に負けやがって、この腑抜け野郎が!!」

 

「インターセプト!『反攻の騎士スレイマン』それについては言い訳はしません。落とし前は必ずつけます。どんな強敵であろうと、彼らに勝たなければ望むものは手に入らない。ならば、なんとしてでも勝つだけだ」

 

「優勝してすべて手に入れる・・・それがあんたの望むものってわけ?サニースマイルのブースト、アルティエルでヴァンガードにアタック!

サニースマイルのスキルでパワープラス3000!」

 

「完全ガード!『厳戒の騎士レギウス』(コスト『逆風の騎士セリム』)」

 

アルティエル(リン)は翼を羽ばたかせて、アルトマイル(シオン)に拳をぶつようとするが、レギウスの盾によって凌がれる。

 

「トリプルドライブ『黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール』セカンドチェック『サニースマイル・エンジェル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはブロークンハートへ!サードチェック『サニースマイル・エンジェル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはブロークンハートへ!ナキールのブースト、ブロークンハートでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!神衛聖騎士イグレイン!!」

 

神衛聖騎士イグレイン  SH15000

 

「イグレインのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)でシールドプラス5000!さらにヴァンガードがアルトマイルなら、ソウルブラスト『逆風の騎士セリム』シールドプラス10000!」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW38000➡PW11000(完全ガード)

PW39000➡PW11000+SH30000=41000  リンの手札6枚 山札25枚  シオンのダメージ3枚(裏1枚)

 

「部、存続のためには優勝が、優勝するためには鬼丸カズミに勝つことが必須条件。ですが、僕の望みはそれとはまた違う。言ったでしょう?真剣にファイトしたい相手がいると」

 

「安城トコハ」

 

「それと、佐倉ユイ・・・それから、もう1人・・・」

 

 

お好み焼き屋にて、ちょうどもんじゃ焼きが出来上がったところであった。

 

「よし、いいぞ」

 

『いただきまーす!』

 

一同は出来立てのもんじゃ焼きを一口食べる。

 

「「「「うまい!」」」」

 

「熱っ!」

 

「わ、大丈夫かノア君⁉ほら水や」

 

「気をつけろよ」

 

イツキから水を受け取り、水を飲み干すノア。

 

「ぷはー、熱いけどおいしい!」

 

「それにしても、今は亡きライブさんの息子さんとファイトして・・・」

 

「俺たちのライバルになるであろうヘヴィNEWパンクと共に同じ釜の飯を食ベる時が来るとは・・・」

 

「途中迷子になったが、今日は幸運な日やな!」

 

「ほんま、これで苦労が報われるってもんや」

 

クロノはアラタの言葉に少し訂正を加えようと試みる。

 

「それなんだけどさ・・・親父なら生きてるから」

 

「もちろん!ライブさんは俺たちの心の中に、永遠に生き続けます!」

 

「だからそういう事じゃあ・・・」

 

ご覧の通りの解釈をしているので、何を言っても無駄な状況である。

 

「ライブさんの魂を継ぐ者たち、俺の憧れ、チームニッポン軍師、新田シンもまたその1人!」

 

「新田シン・・・シンさん?」

 

「そう。ライブさんの右腕だった彼は、今なお師匠を超えるべく、人知れず世界中をさまよっている。孤高のファイターとして」

 

「泣ける話や・・・」

 

「その孤高のファイターなら上にいるけど・・・つっても、信じないだろうな・・・」

 

このように誤解した解釈をしているのが続いているので、無駄だと悟ったクロノは苦笑いを浮かべる。

 

「俺たちが優勝すれば、チームニッポンは改めて日の目を見る」

 

「そのためにも、絶対勝つぞー!」

 

「見上げた根性やな!けど優勝するんは俺たち、ヘヴィNEWパンクや!今も世界中で旅してまわって、修行しているゲンゾウさんの志を示すためにもな!」

 

「そのゲンゾウさんなんだけどさ・・・俺の友達の八百屋で働いてんだけど・・・」

 

「それはもちろん!旅するためにバイトしながら資金をやりくりしてるんや!」

 

「そういう事じゃなくて・・・まぁいいや」

 

アラタとマコトと同じ間違った解釈をしているの対して、もう諦めの表情になっている。

 

「ゲンゾウさんの志を受け継ぐもの、うちの憧れ、へヴィパンクの特攻隊長、雷門ダイスケもまたその1人なんです」

 

(雷門ダイスケって・・・俺たちの中学の担任じゃん⁉)

 

「新参者でありながら、ゲンゾウさんの右腕の彼は、大将を超えようと、見知らぬ拠点で己の腕を磨いているんです。偉大なファイターの1人として」

 

(その偉大なファイターは、中学の担任をやってんだけど・・・)

 

クロノの中学校の担任には驚かされながらも、相変わらずの解釈に苦笑い。

 

「うちらが優勝すれば、へヴィパンクが天下を取るのは間違いないんです」

 

「そのためにも、お前らにも、クロノさんにも勝つでー!」

 

「お前ら、すげぇなぁ。見たこともないチームのために」

 

「そういうクロノさんのモチベーションを聞いてもよろしいですか?」

 

「聞きたいです!U20(アンダートゥエンティ)にかける思い!」

 

新ニッポンとへヴィNEWパンクに質問され、U20(アンダートゥエンティ)にかける思いを話す。

 

「俺はただ・・・もっともっと強い奴らとファイトしたい。リベンジしたい相手もいるしな。でもそれよりなにより、めちゃくちゃファイトしたい奴らがいてさ。シオン、ユイ、トコハ・・・強くなったあいつらと、今の俺の全力でぶつかりたいんだ」

 

その表情はとてもいい笑みを浮かべている。

 

 

高層ビルでのファイト・・・

 

(なんだこいつ・・・何もかも手に入れるとかふざけたことをぬかしやがって・・・。そのくせ仲間とファイトする方が大事?そんなつまらないことが・・・)

 

その時にリンの脳裏に浮かんだのは、今日の夕日で清々しい顔でうじうじしてられないと言い切ったトコハの表情だ。

 

「天命の騎士アルトマイルのスキル!手札からスカウティング・オウルをスペリオルコール!パワープラス4000!

(強くなったクロノやユイ、トコハとファイトしたい!自分を試したい!そして、全てを超えたい!)

責任も打算も関係ない!僕自身の、本当の望みだ!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!神聖竜ルミナスホープ・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『月柱の騎士シシルス』グレード1+2

 

神聖竜ルミナスホープ・ドラゴン  PW26000

 

超越(ストライド)スキル!勇敢(ブレイブ)を持つアレクトスにパワープラス4000!ルミナスホープ・ドラゴンのスキル!Gゾーンのルミナスホープを1枚表に!このカード1枚につき、パワープラス10000!勇敢(ブレイブ)を持つリアガードにパワープラス1000!」

 

「い、10000⁉あれがシオン君の新しいGユニット・・・まさにけた違いだ!」

 

「ちっ・・・!」

 

  R   ルミナスホープ ツインソード

アレクトス スカウティング スカウティング

 

「スカウティングのブースト、ルミナスホープ・ドラゴンでヴァンガードにアタック!

ルミナスホープの勇敢(ブレイブ)!Gゾーンに勇敢(ブレイブ)を持つ表のカードが2枚以上あるので、山札からグレード2のカードを1体スペリオルコール!エスコート・イーグル!」

 

エスコート・イーグル  PW9000

 

「ヴァンガードだけが、僕を自由にする!!」

 

「くっ、完全ガード!『ドクトロイド・レムノン』(コスト『黒衣の鏡像(ブラックミラージュ)ハギーテ』)」

 

ルミナスホープはガウリール(リン)に向け、一直線でランスで貫こうとするが、ドクトロイド・レムノンに受け止められる。

 

「トリプルドライブ『夢の運び手べレヌス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てツインソードへ!セカンドチェック『天命の騎士アルトマイル』サードチェック『バーニング・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てエスコートへ!・・・やめたければやめてもいいんですよ?」

 

「はぁ?」

 

「え、ええ!!?」

 

シオンの発言にリンと、特にアンリが驚いている。

 

「ダメだよシオン君!だって、先輩が抜けたらチームは・・・U20(アンダートゥエンティ)に優勝できなきゃ・・・福原のヴァンガード部は・・・廃部にぃ・・・」

 

「羽島先輩をチームに誘ったのは、僕たちの僕の目標を達成するのに、相応しい力の持ち主だと思ったからです。でも、たとえ先輩が抜けても、優勝する道を切り開く。たとえどんな逆境に置かれても、望む全てを手に入れる!それが綺場シオンです!」

 

「シオン君・・・」

 

「アレクトスのブースト、エスコート・イーグルでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ・・・ざけんな!選ぶのは私だ!ダメージチェック『黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロン』

ブロークンハートのスキル!自身とヴァンガードにパワープラス2000!

ガウリールのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ダメージゾーンにカードが置かれた時前列のユニット全てにパワープラス2000!セカンドチェック『黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリク』

同じスキルをそれぞれもう1度!」

 

「すごい!攻撃ターンでもないのにパワーが跳ね上がって、これでシオン君は攻めにくくなる!」

 

「スカウティングのブースト、ツインソードでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『黒衣の裁断(ブラック・スライス)ハールート』」

 

「ターンエンド」

 

PW34000➡PW11000(完全ガード)

PW23000➡PW11000(+8000)

PW22000➡PW19000+SH5000=24000  シオンの手札5枚 山札26枚  リンのダメージ5枚

 

U20(アンダートゥエンティ)?んなもん知るか!どうでもいい!)

ストライドジェネレーション!!!もう1度聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)アルティエル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黒衣の献身(ブラック・デボート)ファレグ』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上3枚を見て、1枚を表でダメージゾーンに!『フィーバーセラピー・ナース(引)』ダメージゾーンから黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリクをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリク  PW7000

 

「ブロークンハートのスキル!自身とヴァンガードにパワープラス2000!アラトロンをコール!

アルティエルの救援(レスキュー)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『黒衣の鏡像(ブラックミラージュ)ハギーテ』Gゾーンのアルティエルを表に!これでGゾーン表のアルティエルは3枚!ダメージ3枚回復、トリプルレスキューチェック『黒衣の鏡像(ブラックミラージュ)ハギーテ』『黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロン』『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードへ!

ブロークンハートのスキル!自身とヴァンガードにパワープラス2000!同じスキルをもう1度!さらにブロークンハートのスキル!」

 

ブロークンハートのスキルを3回発動し、自身とヴァンガードに合計で3000のパワーアップ。

 

「(勝つ、勝つ、勝つ!!私はいつだって強い!この先も、どんな場所でも、どんな相手でも!どいつもこいつも叩き潰す!!)

アズライールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!アズライールをソウルへ!山札の上1枚をダメージゾーンに!『ドクトロイド・リフロス(醒)』ムンカルを手札に!ナキールをコール!

ブロークンハートのスキル!自身とヴァンガードにパワープラス2000!

アルティエルのGB(ジェネレーションブレイク)3!カウンターブラスト!前列のユニットにパワープラス2000!同じスキルをもう1度!もう1度!もう1度だ!!」

 

ブロークンハート アルティエル アラトロン

  ナキール    マーリク  ナキール

 

「見せつけてやる!見ろ!見やがれ!!ナキールのブースト、アラトロンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『天命の騎士アルトマイル』」

 

「マーリクのブースト、アルティエルでヴァンガードにアタック!勝つのは、私だあああああ!!」

 

「完全ガード!『希望の守り手』(コスト『天命の騎士アルトマイル』)」

 

アルティエル(リン)のランプから超強大な閃光が放たれ、アルトマイル(シオン)に向かっているが、希望の守り手が、閃光を中和する。

 

「くっ・・・!トリプルドライブ『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』セカンドチェック『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てブロークンハートに!サードチェック『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』クリティカルトリガー!効果はブロークンハート!

マーリクの救援(レスキュー)!ダメージ1回復、レスキューチェック『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てブロークンハートへ!

ブロークンハートのスキル!自身とヴァンガードにパワープラス2000!」

 

「すごい・・・エンジェルフェザーの能力を活かしきっている!」

 

「(熱い・・・血がたぎる・・・!気持ちいい・・・これだ、これなんだ!私が求めてたのは!)

いけ、ブロークンハート!ヴァンガードにアタック!!」

 

「スカウティング・オウルのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!後列からガード!シールドプラス5000!インターセプト!『エスコート・イーグル』

エスコートのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!シールドプラス5000!さらにガード!『夢の運び手べレヌス(☆)』『バーニング・ライオン(☆)』『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』」

 

「凌いだ!」

 

防がれたにも関わらず、リンの表情は愉快そうな笑みを浮かべている。

 

「防御のための仕込みも万全か。ふん、やるじゃない。ターンエンド」

 

PW24000➡PW11000

PW58000➡PW11000(完全ガード)

PW51000➡PW11000+50000=61000  リンの手札7枚 山札13枚  シオンのダメージ4枚

 

「(さすが羽島リン!まさしく女王の名にふさわしい人だ!ああは言ったが、やはり惜しいな。・・・全てを手に入れる!)

ストライド・ザ・ジェネレーション!!!神聖竜ルミナスホープ・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『青天の騎士アルトマイル』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!アレクトスにパワープラス4000!

ルミナスホープのスキル!Gゾーンのルミナスホープを表に!これでGゾーン表のこのカードは3枚!よって、パワープラス30000!!」

 

「くっ・・・30000・・・。

(10000ガードは5枚、完全ガードはなし・・・守り切ってやる!)」

 

  R   ルミナスホープ ツインソード

アレクトス    R    スカウティング

 

「ルミナスホープでヴァンガードにアタック!

ルミナスホープの勇敢(ブレイブ)!要撃の騎士レドンをスペリオルコール!

レドンのスキル!効果で登場した時、ヴァンガードがアルトマイルなら、パワープラス3000!

レドンのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!勇敢(ブレイブ)!他の前列のユニットにパワープラス3000!」

 

「ジェネレーションガード!!聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)オリフィエル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『サニースマイル・エンジェル(治)』

 

聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)オリフィエル  SH15000

 

「ダメージ4以上でシールドプラス5000!さらにガード!『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』インターセプト!『黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロン』」

 

ルミナスホープはガウリール(リン)を貫こうと突進するが、ガウリール(リン)を守るガーディアンたちがルミナスホープのランスを止める。

 

「まだだ!トリプルドライブ!」

 

「出させねぇ!」

 

「トリガーがチームの運命を、決める!」

 

「ファーストチェック『月柱の騎士シシルス』セカンドチェック『厳戒の騎士レギウス』サードチェック『ヒーリングペガサス(治)』ヒールトリガー!パワーはレドンへ!レドンでヴァンガードにアタック!いっけぇ!」

 

「来やがれええええええ!!」

 

力を得たレドンは剣で一閃し、ガウリール(リン)を戦闘不能へと追い込ませた。

 

PW59000➡PW11000+SH55000=66000

PW27000➡PW11000

 

ダメージチェック『黒衣の献身(ブラック・デボート)ファレグ』

 

シオンのダメージ4枚  リンのダメージ6枚  勝者シオン

 

「セ・フィニ」

 

ファイトが終了し、沈黙が続く。

 

「・・・ふっ、ふふ、ふふふ、あははは!」

 

沈黙を破ったのはリンの楽し気な笑い声だった。

 

「・・・全然足らない!」

 

リンは左手を握りしめ、勝利へとの渇望がにじみ出ている。

 

「・・・最後まで付き合ってやる。今やめたら、あんたに負けて逃げてるみたいでむかつくから」

 

「・・・そうですか」

 

リンの意思を聞いたシオンはどことない笑みを浮かべる。

 

「誤魔化しても無駄。今ホッとしたでしょ?」

 

「ええ。正直安心しました。羽島先輩の価値を、再認識させられるファイトでしたから」

 

「やっぱ胡散臭いわ、あんた」

 

シオンとリンがお互いに笑みを浮かべていると、アンリが2人のファイトに涙を流しながら拍手をしていた。

 

「よ・・・よがっだぁぁ、は、羽島先輩がやめちゃったらどうしようかと俺・・・でも!それ以上に羽島先輩のファイトに感動して・・・なんかもう、あの、あの・・・綺麗でしたあ!!」

 

「キモイこと言ってんじゃねぇ!!」

 

「いったあ!!」

 

正直な感想を言ったアンリにリンは強い蹴りを入れる。

 

「いい?私の足を引っ張たら承知しないから覚えときな!これからは私が、あんたたちもクソみたいな大会も利用してやる」

 

「強いものに勝ってこその女王。その力を見せつけるのに、U20(アンダートゥエンティ)は格好の舞台というわけですか」

 

U20(アンダートゥエンティ)が終わったら次はお前の番だ。次はぶっ潰す」

 

「喜んで」

 

「うおー!よ、ようやく部がまとまった気が・・・!」

 

部がまとまった雰囲気が出ているのにアンリは喜び、シオンとリンの手を取る。

 

「がんばろうねシオン君!羽島先輩も!」

 

リンは手に取ったアンリの手を払いのける。

 

「調子に乗るな!」

 

「そんな~、羽島先輩~」

 

相変わらず厳しい発言するリン。しかしその顔は、今日の夕日で見たトコハと同じように清々しい表情をしている。

 

 

もんじゃ焼きを食べた後、新ニッポンとへヴィNEWパンクは帰りの駅までたどり着く。クロノも見送っている。

 

「今日はありがとうございました」

 

「もんじゃ焼き、ごちそうさん!うまかったで!」

 

アラタとヤイバはクロノにお礼を言う。

 

「あ、見えた!」

 

「星、好きなんやね」

 

「うん!ヴァンガードと同じくらい!宇宙もヴァンガードも同じくらい広がってるから!」

 

「そうそう!ヴァンガードの可能性は無限大、目指せ宇宙一!」

 

「俺たちは運命共同体だからな」

 

こうしてみると、チーム新ニッポンは本当にいいチームに見える。

 

「いいやん!本当に仲がよくて羨ましい限りや」

 

「何言うとんねん。俺らだって、いいチームやろ?ケンカもするけど、いつも仲良しやからな、俺らは!このチームで、宇宙一の天下を取るで!」

 

「言い方を借りると、お前らの言う運命共同体と同じもんや」

 

ヘヴィNEWパンクは互いに肩を組み合っている。

 

「宇宙か・・・。この先に、惑星クレイもあるのかな?」

 

クロノは夜空の星を見上げながら、そう呟いた。

 

to be continued…




アンリ「先輩!今日は本当に感動でした!」

リン「ふぅん、正式に私の下僕になったのがそんなにうれしいか」

アンリ「ありがとうございま・・・えっ?下僕って・・・?」

リン「何よ?不服なの?」

シオン「よかったですね、早尾先輩。認めてもらって」

アンリ「え?どういうこと?」

シオン「羽島先輩なりの愛情表現です。これでも照れてるんですよ」

リン「うるせぇ、黙れ下僕2号が!」

シオン「わぁ、うれしいなぁ。ありがとうございます」

TURN146「不屈の海賊姫」


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不屈の海賊姫

今回はいよいよラミラビ再登場の回です!

いやー、実際これ書くの本当に楽しみだったんですよ。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)ファーストステージも3日目に突入し、残りのセカンドステージ進出可能の人数も、残り半分の16チームに絞られてきた。様々なチームが会場の中央広場に集まっている中、会場にある楽屋の中のモニターでその様子を見ている3人の少女の姿がある。

 

彼女たちはラミーラビリンス。青髪の短髪の女の子、蝶野アムと、水色の長髪の女の子、水城ユキノと、ピンク色の髪の女の子、弓月ルーナの3人で結成しているアイドルユニットである。

 

「大会も大事だけど、私たちにとってステージも大事。ミスは許されないわよ」

 

「うん!絶対に成功させなきゃ!たくさんの人たちを笑顔にするためにも!」

 

「うん。それが、私たちにできる、ヴァンガードへの罪滅ぼしでもあるんだから」

 

そう言っているアムの表情は固い。そんなアムの手をユキノとルーナはそっと握る。

 

「ユキノ、ルーナ・・・」

 

ユキノとルーナはアムに優しい笑みを浮かべ、少しでも緊張を和らげる。その間にドアを開ける音が聞こえ、3人はそちらの方へ顔を向ける。そこには、同じくアイドル仲間である弥富サヤがいた。現在、ラミーラビリンスとサヤはこのU20(アンダートゥエンティ)でラミーラビリンスwihtサーヤとして、同じチームメイトでもある。

 

「アムちゃん、ユキノちゃん、ルーナちゃん!そろそろ出番だみゅー!」

 

 

 

TURN146「不屈の海賊姫」

 

 

 

会場の廊下で、マモルは通話機で誰かと連絡をとりながら歩いている。

 

「解説者が急病⁉・・・困ったなぁ・・・僕や一条君も別の仕事があるし・・・」

 

今連絡を取っているのは普及協会のスタッフで、今連絡しているのは解説者が急病で来れなくなった知らせだった。

 

「・・・謝らないで、君のせいじゃないよ。・・・それは、僕が何とかするから、君は・・・」

 

スタッフと連絡を取っていると、偶然にも応援道具を持っていっているハイメとすれ違う。それに気づいたマモルはハイメの方に振り向き、後に笑みを浮かべる。当のハイメもマモルに気付き、キョトンとして表情で振り向く。

 

 

「アミーゴたちー!今日の解説は俺!ハイメ・アルカラスだよー!」

 

そんなわけで急遽来れなくなった解説者の代わりに、ハイメが解説に回っている。

 

「3日目も・・・盛り上がっていこーーー!!」

 

「よ・・・よろしくお願いしみゃす」

 

予想外の急遽解説者交代に困惑しているMCミヤ。そうしている間に、ステージが暗くなり、会場にいる参加者たちはそわそわしている。

 

「会場内の皆様、大変ながらくお待たせいたしみゃした!いよいよ、ヴァンガードの楽しい未来を応援するプリンセスたち!ラミーラビリンスwihtサーヤの登場です!」

 

『おおおおおお!!!』

 

会場にある中央ステージに、4つのランプがラミーラビリンスwihtサーヤを照らし出す。

 

「夢見る気まぐれバタフライ、蝶野アム!」

 

「神秘の恵みは雪の結晶、水城ユキノ!」

 

「月の光は私の魔法、弓月ルーナ!」

 

「メガラニカから来た、ちょっとお茶目なマーメイドプリンセス!サーヤだみゅ!」

 

ラミーラビリンスwihtサーヤの登場で、会場は歓声で広がっている。

 

「彼女たちは、このU20(アンダートゥエンティ)を盛り上げるだけでなく、皆さんと同じフィールドで舞い降りるファイターでもあるのです!」

 

観客の歓声が広がっている中、ラミーラビリンスwithサーヤのライブを夢見心地の様子で見ているアンリ。

 

「あぁ・・・いいなぁ・・・俺もファイトしてみたい・・・」

 

「早尾先輩、ファンだったんですか?」

 

「う、うん。実は・・・」

 

シオンはステージにいるアムを見定めるように見ている。

 

「ふわぁ・・・」

 

つまらなさそうにあくびをしているリンの視線にはトコハの姿が映っていた。リンの視線に気づいたトコハはリンに強気な笑みを浮かべる。リンは驚きながらも、好戦的な笑みを浮かべる。

 

「私たちも全力でファイトするから!どんどん挑戦してきてねー!」

 

「みんなを笑顔にできるように、精一杯がんばるからねー!」

 

「ファーストステージ3日目もがんばろー!」

 

「みんな!笑顔で楽しくファイトだみゅー!ほっぷ~!」

 

「「「ステップ!」」」

 

『宇宙征服ー!』

 

 

ファーストステージ3日目がスタートし、参加者はフィールドでファイトを始める。そんな中ラミーラビリンスwithサーヤは楽屋で休憩をとる。

 

「はぁ~、緊張した~。ねぇアム、ユキノ、私ちゃんとできたかな~?」

 

「大丈夫!リハーサルの時もずっとよかったじゃない」

 

「そうね。昨日のファイトも、すっごく楽しそうだったわ」

 

「えへへ、みんなには喜んでもらえたけど、まだまだ頑張らなくちゃ!」

 

「そうだね。私たちはできることを1つ1つやっていこう」

 

ラミーラビリンスはたわいない話でお互いに笑みを浮かべている。

 

『強い!福原高校ヴァンガード部、綺場シオン!ファーストステージ勝ちぬけに一直線!その勢いはとどまることを知りません!』

 

「!」

 

モニターでシオンの姿を見たアムは暗い表情になってしまう。

 

2年前、アムはエースという名で綺場家を・・・シオンを陥れたことがある。後のストライドゲート事件で、大切なパートナーと幼馴染であるルーナとユキノを巻き込んでしまった。あの間違った日々、行ってきた罪が消えることはない。

 

(でも、これからは・・・)

 

「アム・・・」

 

「てい」

 

「いたっ⁉」

 

暗い表情をしているアムにユキノは頭に軽めのチョップを喰らわせる。

 

「あんたまた1人で抱え込まないっていう約束破ったわね?顔に出てるわよ?」

 

「あ、ごめん・・・」

 

「アムの気持ちはわかるけど、焦りは禁物よ?もうちょっとリラックスなさい」

 

「ユキノちゃんの言う通りだみゅ!こーんな時には、笑顔だみゅ♪」

 

話を聞いていたサーヤがラミーラビリンスに笑顔で話しかけてくる。

 

「きっと私たちがヴァンガードを心から楽しいって思う気持ちを見せれたら、誰だって笑顔にできるみゅ!私たちの笑顔は、ファイターたちの笑顔だみゅ!」

 

「ありがとう、サーヤちゃん」

 

「行こう、ルーナ、ユキノ。私たちのヴァンガードをしに」

 

「オッケー、今日もはっちゃけていきましょう!」

 

サーヤの励ましで、ラミーラビリンスは気合を入れ直していく。

 

「よーし!ラミーラビリンスwithサーヤ!みんなの笑顔を守るために!ポップ~!」

 

「「「ステップ!」」」

 

「「「「宇宙征服ー!」」」」

 

チームとして1つにまとまったラミーラビリンスwithサーヤはクレイスクランブルのフィールドへと舞い降りてゆくのであった。

 

 

クレイスクランブルの火山エリア、福原高校ヴァンガード部のアンリは他チームのファイターに勝利を収め、次のファイターを探しに向かう。

 

『綺場シオンに続けと、早尾アンリも鮮やかに勝利!福原ヴァンガード部、絶好調です!』

 

アンリがフィールドを駆けまわっていると、ファイダーのファイター認識アラームが鳴りだした。所定位置を確認しながら、相手ファイターを探す。相手ファイターを確認すると、アンリの顔が赤くなる。

 

「あ、あなたは・・・ラミーラビリンスのアムちゃん⁉」

 

ラミーラビリンスwithサーヤのアムがいるからだ。ラミーラビリンスのファンであるアンリにとってこれはうれしいことだ。

 

「あ、あの・・・さっきのセレモニー、すごいかっこよかったです!もしかして、次の相手って・・・」

 

「はい!よろしくお願いします!改めまして、ラミーラビリンスの蝶野アムです!」

 

アムに手を差し伸べられたアンリは自分の手を拭いて、両手でアムと握手を交わす。

 

「よーし!この手は一生洗わないぞー!」

 

うれしそうな表情をするアンリにアムが困惑した笑みを浮かべていると、アンリの着ている制服に気が付く。

 

「その制服、福原の・・・」

 

「え?知ってるんですか?俺、福原高校ヴァンガード部の部長の早尾アンリです。今日はファイトできて、とても光栄です」

 

「・・・こちらこそ!」

 

アンリとアムの間に、ファイト台が現れ、2人はファイトの準備を進める。

 

(綺場シオンのチームメイトに、絶対恥ずかしいファイトはできない)

 

アムはそんな思いを抱きながら、手札の交換を始める。

 

 

各フィールドでも、ラミーラビリンスwithサーヤの3人はすでにファイトが始まっている。まずは草原エリアにいるサーヤから。

 

『マーメイドプリンセスサーヤ、相手選手に猛アタックだみゅー!』

 

「私と一緒に宇宙を征服しようみゅ♪祝福の歌声(セレブレイド・ボイス)ローリスでアタックだみゅ!」

 

続いて海辺エリアにいるユキノ。

 

『ラミーラビリンス水城ユキノ、未来を見通して相手のハートにダイレクトアタックです!』

 

「見通してあげる。あなたが笑顔になっていく未来をね♪先史の神器ウルズでヴァンガードにアタック!」

 

砂漠エリアにいるルーナ。

 

『同じくラミーラビリンス弓月ルーナ、見ているだけでワクワクさせるようなファイト展開!』

 

「私の笑顔で、みんなも笑顔に!冷徹の神竜使い(クルデリス・ドラゴンマスター)ジャネットでヴァンガードにアタック!」

 

ラミーラビリンスwithサーヤとファイトしているファイターは皆、幸せそうな表情をしている。

 

『そしてこちらは、ラミーラビリンスの蝶野アムと、福原高校ヴァンガード部部長、早尾アンリの対決です!』

 

火山エリアにいるアムも、ファイトを始めていくのである。

 

 

全ての準備を終え、アンリとアムのファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「ガイル・シェイド!」

 

「アセティック・ドラコキッド!」

 

ガイル・シェイド  PW5000

 

アセティック・ドラコキッド  PW5000

 

(来た!アムちゃんのグランブルーだ!)

 

「私の先攻!ドロー!ライド!フェイタル・シェイド!ガイル・シェイドは移動!ターンエンド!」

 

フェイタル・シェイド  PW7000

 

R フェイタル  R

R   R   ガイル  アムの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!トレイニーモンク・ドラゴン!アセティックは移動!」

 

トレイニーモンク・ドラゴン  PW7000

 

  R    トレイニー R

アセティック   R   R

 

「トレイニーモンクでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ジャギーショット・ドラグーン』」

 

「ダメージチェック『夜霧の吸血姫ナイトローゼ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000  アンリの手札6枚 山札42枚  アムのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!マルトリート・シェイド!スケルトンの砲撃手をコール!」

 

マルトリート・シェイド  PW9000

スケルトンの砲撃手  PW9000

 

「リアガードに登場したので、スケルトンの砲撃手を亡霊(ホロウ)!」

 

R マルトリート 砲撃手

R   R    ガイル

 

「ガイル・シェイドのブースト、スケルトンの砲撃手でヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『毒心のジン(☆)』」

 

「マルトリートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『フェイタル・シェイド』」

 

「ダメージチェック『ロッククライム・ドラグーン』」

 

「ターンエンド!スケルトンの砲撃手は亡霊(ホロウ)で退却!」

 

PW9000➡PW7000  アムの手札5枚 山札40枚  アンリのダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!マーシャルアーツ・ドラゴン!魔竜戦鬼チャトゥラをコール!」

 

魔竜戦鬼チャトゥラ  PW8000

 

「チャトゥラのスキル!パワープラス3000!」

 

  R     マーシャルアーツ チャトゥラ

アセティック     R       R

 

「チャトゥラでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『荒海のバンシー(☆)』」

 

「マーシャルアーツでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『プラズマダンス・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果はマーシャルアーツに!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『防潮のバンシー』セカンドチェック『クラッシャー・フランチェスカ(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000+SH5000=16000

PW9000➡PW9000+SH10000=19000  アンリの手札5枚 山札39枚  アムのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!星影の吸血姫ナイトローゼ!!」

 

星影の吸血姫ナイトローゼ  PW11000

 

「とみー兄弟(ブラザーズ)をコール!」

 

とみー兄弟(ブラザーズ)  PW7000

 

R ナイトローゼ とみー

R   R    ガイル

 

「ガイル・シェイドのブースト、とみー兄弟(ブラザーズ)でヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『アナラブルモンク・ドラゴン(引)』」

 

「ナイトローゼでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『荒海のバンシー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはとみー兄弟(ブラザーズ)、クリティカルはナイトローゼに!セカンドチェック『絶叫するバンシー(醒)』スタンドトリガー!とみー兄弟(ブラザーズ)をスタンド、パワープラス5000!」

 

ナイトローゼ(アム)は大剣を大きく振りかざし、ヴァンキッシャーに向けて斬撃を与える。

 

「うあっ!ダメージチェック『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』セカンドチェック『チェインボルト・ドラグーン』」

 

「とみー兄弟(ブラザーズ)でヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『プラズマダンス・ドラゴン(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW9000+SH5000=14000

PW11000➡PW9000

PW17000➡PW9000+SH10000=19000  アムの手札5枚 山札35枚  アンリのダメージ3枚

 

『蝶野アム!気迫あふれるすさまじいアタックです!」

 

『ラップー!スコップー!宇宙セーラー服ー!ヴァンがれー、俺のアミーゴたちー!』

 

『・・・ここで5ターン目が終了!ダメージは蝶野アムが2、早尾アンリは3!早尾アンリ、ここからが正念場です!』

 

「(さすが、アイドルといっても、U20(アンダートゥエンティ)の予選を抜けてきたほどの実力者だ!浮かれてなんか・・・いられない!)

ライド!ドラゴニック・ヴァンキッシャー!!」

 

ドラゴニック・ヴァンキッシャー  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』グレード3

 

征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』

 

「ドラゴニック・ヴァンキッシャーの超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!前列にいるとみー兄弟(ブラザーズ)を退却してバインド!」

 

「くっ・・・」

 

「"VOLTAGE(ヴォルテージ)"のスキル!Gゾーンの"VOLTAGE(ヴォルテージ)"を表に!スキルを獲得!コール!ジャギーショット・ドラグーン!」

 

ジャギーショット・ドラグーン  PW11000

 

ジャギーショット ヴォルテージ チャトゥラ

 アセティック    R      R

 

「いきます!まずはチャトゥラでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スケルトンの砲撃手』」

 

「"VOLTAGE(ヴォルテージ)"でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『ジャギーショット・ドラグーン』セカンドチェック『トレイニーモンク・ドラゴン』サードチェック『毒心のジン(☆)』よし、クリティカルトリガー!パワーはジャギーショットに、クリティカルは"VOLTAGE(ヴォルテージ)"に!」

 

ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"は右手に雷を生成し、ナイトローゼ(アム)に向けて放つ。ナイトローゼ(アム)は雷を喰らってしまう。

 

「ダメージチェック『ランペイジ・シェイド(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てナイトローゼに!セカンドチェック『倦怠の呪術師ネグロレイジー』」

 

「ヴァンガードに攻撃がヒットしたので、"VOLTAGE(ヴォルテージ)"のスキル発動!相手のリアガードを1体退却させる!」

 

「ガイル・シェイドを退却」

 

「さらに、ドロップゾーンから2体、バインド!2体のスケルトンの砲撃手!」

 

『これぞなるかみ!ドロップゾーンに落ちることを許さずバインド!スペリオルコールを得意とするグランブルーには大きな痛手!』

 

『あの2枚はドロップゾーンから復活させたときに効果を発揮するカードだからねー。ナイスプレイ、アミーゴ!』

 

「さすがだね、早尾さん」

 

「えっ?・・・///ジャギーショットでヴァンガードにアタック!アセティックの雷激(1)!パワープラス2000!」

 

「ガード!『絶叫するバンシー(醒)』」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000(+5000)

PW23000➡PW16000+SH10000=26000  アンリの手札4枚 山札33枚  アムのダメージ4枚

 

(防がれた・・・でも、向こうのバインドゾーンはこれで3枚、雷激の布石は打てたぞ!)

 

(この人のヴァンガード、勝ちたい思いだけじゃない。楽しい思いがひしひしと伝わってくる!)

 

この時アムの脳裏に浮かんだのは、楽屋でのサヤの言葉だ。

 

『きっと私たちがヴァンガードを心から楽しいって思う気持ちを見せれたら、誰だって笑顔にできるみゅ!』

 

「(そうか・・・そうだったね!)

今度は私の番!ストライドジェネレーション!!!屍の幻妖術師ネグロゾンガー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『夜霧の吸血姫ナイトローゼ』グレード3

 

屍の幻妖術師ネグロゾンガー  PW26000  ハーツ『星影の吸血姫ナイトローゼ』

 

「ナイトローゼの超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上から3枚までドロップゾーンに置き『死せざる死者グルナッシュ』『防潮のバンシー』『海賊剣士コロンバール』ドロップゾーンから海賊剣士コロンバールをスペリオルコール!」

 

海賊剣士コロンバール  PW9000

 

『蝶野アム、スキルでドロップゾーンのカードを増やし、スペリオルコール!』

 

「そんな・・・スペリオルコールできそうなカードをバインドしておいたのに・・・スキルで切り抜けられた・・・」

 

「荒海のバンシーをコール!」

 

荒海のバンシー(☆)  PW4000

 

「バンシーのスキル!ソウルへ!1枚ドロー!コール!とみー兄弟(ブラザーズ)!」

 

コロンバール ネグロゾンガー R

 とみー      R    R

 

「とみー兄弟(ブラザーズ)のブースト、コロンバールでヴァンガードにアタック!

コロンバールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ドロップゾーンから死せざる死者グルナッシュをスペリオルコール!グルナッシュは亡霊(ホロウ)に!」

 

死せざる死者グルナッシュ  PW5000

 

『出たー!蝶野アムの亡霊(ホロウ)!ターン終了時にドロップゾーンに落ちることと引き換えに、強力な効果を発揮するグランブルーの真骨頂!』

 

「ガード!『毒心のジン(☆)』」

 

「ネグロゾンガーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『星影の吸血姫ナイトローゼ』セカンドチェック『クラッシャー・フランチェスカ(治)』ゲット、ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはグルナッシュに!サードチェック『マルトリート・シェイド』」

 

ネグロゾンガー(アム)は詠唱し、妖術をヴァンキッシャー目掛けて放つ。攻撃を喰らったヴァンキッシャーはよろめく。

 

「うわあああ!ダメージチェック『ボルテージホーン・ドラゴン』」

 

「ネグロゾンガーのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのネグロゾンガーを表に!手札を1枚捨てて、山札の上から4枚見て、3枚をドロップゾーンに!『キング・サーペント』『防潮のバンシー』『フェイタル・シェイド』ドロップゾーンのユニットから、倦怠の呪術師ネグロレイジーをスペリオルコール!Gゾーン表のカード1枚につき、パワープラス5000!ネグロレイジーを亡霊(ホロウ)に!」

 

倦怠の呪術師ネグロレイジー  PW9000

 

「さらにネグロレイジーのGB(ジェネレーションブレイク)!ナイトローゼのヴァンガードがいるので、カウンターブラスト!ソウルブラスト『マルトリート・シェイド』パワープラス2000!ドロップゾーンから防潮のバンシーをスペリオルコール!パワープラス2000!亡霊(ホロウ)!」

 

防潮のバンシー  PW6000

 

「何度倒れても蘇り、蘇るたびに強くなる。これが私のヴァンガード!グルナッシュのブースト、ネグロレイジーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『凱旋の雷レシェフ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「グルナッシュ、ネグロレイジー、防潮のバンシーは亡霊(ホロウ)により退却!」

 

(リアガードが次々と亡霊(ホロウ)で退却していく・・・!これじゃあユニットを退却させるなるかみのスキルが活かせない!)

 

「グルナッシュのGB(ジェネレーションブレイク)亡霊(ホロウ)の退却により、カウンタチャージ(2)!

ネグロレイジーのスキル!亡霊(ホロウ)の退却でカウンタチャージ、ソウルチャージ『海賊剣士コロンバール』

防潮のバンシーのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ヴァンガードがナイトローゼなら、ソウルブラスト『フェイタル・シェイド』手札を1枚捨て、ドロップゾーンのバンシーを山札の下に置き、他のバンシーを手札に戻す!ターンエンド!」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000

PW26000➡PW11000(+5000)  アムの手札4枚 山札21枚  アンリのダメージ5枚(裏1枚)

 

『さすが蝶野アム!亡霊(ホロウ)によりコスト、手札ともに万全!さあ早尾アンリ、この状況をどう打破するのでしょうか⁉』

 

「(すごい!シオン君や羽島先輩も匹敵するほどのファイターなんだ!それが俺に、全力で俺にぶつかってきている!そんな人に、恥ずかしいファイトは絶対にできない!こんな状況だからこそ、使える手だってあるんだ!)

ストライドジェネレーション!!!来い!征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)"!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ジャギーショット・ドラグーン』グレード3

 

征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!前列にいるコロンバールを退却させバインド!コール!トレイニーモンク・ドラゴン!

雷激(1)でパワープラス2000!」

 

ジャギーショット VMAX チャトゥラ

 アセティック   R   トレイニー

 

「トレイニーのブースト、チャトゥラでヴァンガードにアタック!

(俺だって、福原ヴァンガード部の一員なんだ!)」

 

「ノーガード!ダメージチェック『粉骨の呪術師ネグロボーン』」

 

「チャトゥラのスキル!アタックヒット時、1枚ドロー!ドロップゾーンの防潮のバンシーをバインド!

"VMAX(ブイマックス)"のスキル!Gゾーン表のヴァンキッシャーの数だけ、リアガードを選び、同時アタックできる!ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)"でとみー兄弟(ブラザーズ)とヴァンガードにアタック!

部長として、恥じないファイトを!3人で、栄光を掴むんだ!!」

 

「すごい気迫・・・!さすが、綺場シオンが認めるファイター!完全ガード!『防潮のバンシー』(コスト『マルトリート・シェイド』)」

 

ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)"は両手をかざし、強力な稲妻をナイトローゼ(アム)ととみー兄弟(ブラザーズ)に放たれる。ナイトローゼ(アム)は防潮のバンシーに守られ、とみー兄弟(ブラザーズ)濱ともに喰らってしまう。

 

「トリプルドライブ『魔竜戦鬼チャトゥラ』『ボルテージホーン・ドラゴン』『凱旋の雷レシェフ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てジャギーショットへ!

"VMAX(ブイマックス)"のGB(ジェネレーションブレイク)3!雷激(5)!カウンターブラスト(2)!相手リアガードが1体もいない時、ダメージ1!」

 

ナイトローゼ(アム)に雷が落ち、直撃する。

 

「きゃああ!ダメージチェック『星影の吸血姫ナイトローゼ』」

 

『さすがは福原を率いる部長、早尾アンリ!リアガードがいない状況を逆手にとったスキルで見事な反撃!』

 

(すごい、早尾さん!ヴァンガードにかける、熱い思いが伝わってくる!)

 

「届け!アセティックのブースト、ジャギーショットでヴァンガードにアタック!

さらに、アセティック・ドラコキッドの雷激(1)でパワープラス2000!いっけええええ!!」

 

「ジェネレーションガード!!墳墓の幻妖術師ネグロモード!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クラッシャー・フランチェスカ(治)』

 

「スキル発動!ソウルブラスト『荒海のバンシー(☆)』ドロップゾーンのカードの数が5枚以上でシールドプラス5000!さらに10枚でプラス5000!15枚以上でシールドプラス5000!」

 

「ターンエンド・・・届かなかった・・・!」

 

PW20000➡PW11000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW23000➡PW11000+SH30000=41000  アンリの手札5枚 山札27枚  アムのダメージ5枚

 

「(私も早尾さんの思いに応えたい!そのために示す・・・自分のヴァンガードを!)

ストライド・・・」

 

アムがストライドフェイズに入ろうとした時、アムは遠くからこのファイトを見ているシオンを発見する。

 

 

『君のご両親の治療については、綺場の医療チームで全面的にバックアップさせてもらう。これからのことに関しては、何も心配いらない』

 

『・・・ありがとう・・・』

 

 

遠くから見ているシオンはこのファイトに、アムに向けて笑みを浮かべる。その笑みに対して、アムも笑みで応える。

 

両親のために、シオンを傷つけ、陥れたことがあった。全てを許すことも、忘れることもできない。しかしアムは、葛藤を乗り越え、今の未来を歩んでいる。互いに、ヴァンガードで繋がっている。シオンは確認をし終えると、その場を去っていく。

 

「絶望を乗り越え、立ち上がれ!!我が未来はここにある!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!贖いの海賊王ドラクート!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『星影の吸血姫ナイトローゼ』グレード3

 

贖いの海賊王ドラクート  PW26000  ハーツ『星影の吸血姫ナイトローゼ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上3枚をドロップ!『ランペイジ・シェイド(☆)』『クラッシャー・フランチェスカ(治)』『倦怠の呪術師ネグロレイジー』ドロップゾーンからネグロレイジーをスペリオルコール!亡霊(ホロウ)持ちならパワープラス3000!亡霊(ホロウ)

ネグロレイジーのスキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『海賊剣士コロンバール』フェイタル・シェイドをスペリオルコール!亡霊(ホロウ)

さらに、ドラクートのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト(2)!手札1枚を捨てる!自分のリアガードの数だけコールできる!マルトリート、フェイタルをスペリオルコール!ドロップゾーンから亡霊(ホロウ)を持つユニット1枚につき、相手は自分のリアガードをその数選び、退却させる!」

 

「くっ・・・アセティックとトレイニーを退却」

 

「出現した2体を亡霊(ホロウ)に!」

 

『おおっと蝶野アム!スペリオルコールのみならず、同時に早尾アンリのユニットを退却させましたーー!』

 

マルトリート ドラクート ネグロレイジー

フェイタル    R    フェイタル

 

「フェイタルのブースト、ネグロレイジーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『凱旋の雷レシェフ(☆)』インターセプト!『魔竜戦鬼チャトゥラ』」

 

「ドラクートでヴァンガードにアタック!」

 

「(次に攻撃してくるマルトリートは亡霊(ホロウ)の数だけ強くなるから、パワー合計、17000・・・1枚でもトリガーが乗ると、守り切れない・・・ギリギリでガードするしかない!)

ガード!『毒心のジン(☆)』『凱旋の雷レシェフ(☆)』

(これで、トリガーさえ乗らなければ・・・!)」

 

「トリプルドライブ『スケルトンの砲撃手』セカンドチェック『とみー兄弟(ブラザーズ)』サードチェック!『荒海のバンシー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

ドラクート(アム)はヴァンキッシャーに攻撃が届きそうな場所で雷の妖術を放つ。そこにジンとレシェフが守りに入るが、威力が強く、防ぎきれずヴァンキッシャーをも貫通していった。

 

PW21000➡PW11000+SH15000=26000

PW26000(+5000)➡PW11000

 

ダメージチェック『ロッククライム・ドラグーン』

 

アンリのダメージ6枚  アムのダメージ5枚  勝者アム

 

「やっぱりすごいですね!負けちゃいましたけど、いいファイトをありがとうございました!」

 

「こちらこそ、すごく楽しいファイトでした!」

 

勝負を終えたアンリとアムはお互いに握手を交わす。握手を交わした後、アムはラミーラビリンスのキーホルダーをアンリに渡す。

 

「はいこれ、ファイト記念に」

 

「うわ~!ありがとうございます!」

 

キーホルダーを受け取ったアンリはうれしそうな表情をしている。アムは笑顔を向けて、その場から去っていく

 

(俺も・・・もっと強くならなきゃ!)

 

アンリはそんな思いを込め、ドロップゾーンへと送られていった。

 

 

バインドゾーンでユキノとルーナ、サヤがアムが来るのを待っていた。そしてちょうどアムがやってきた。

 

「アム!見てたよ!すごくいいファイトだったね!」

 

「ナイスファイト。中々生き生きしてたじゃない、アム」

 

「うん!サーヤちゃんの言う通りだったよ!」

 

「いい顔になったみゅ~♪」

 

ラミーラビリンスwihtサーヤが笑いあっていると遠くからハイメフラワーズとドリームハーツの2人が話してる声が聞こえる。

 

「ユイ、アリスはどこ行ったの?」

 

「アリスは昼ご飯をとろうとした時に運悪くファイトになっちゃった。相手ファイター、ご愁傷様」

 

その姿を発見したアムは声をかける。

 

「トコハー!」

 

ラミーラビリンスwihtサーヤの姿を確認したクミとアンはラミーラビリンスとハイタッチをする。

 

「「「「「いぇーい!」」」」」

 

3人もラミーラビリンスwihtサーヤに近づく。

 

「江西さん!」

 

「サトル義兄さん!」

 

「お久しぶりです!お元気そうですね!」

 

「ああ。俺も君たちも、互いにいろんな経緯があって、この場にいるみたいだな」

 

江西は久しぶりに会うアムとルーナに優しい笑みを浮かべる。

 

「ユキノが言ってた通り、江西さん、少し雰囲気変わりましたね」

 

「そうなのよ。うちに帰ってきたらちょっと変わっててビックリしたわ」

 

「そりゃあもう、いろいろあったもんね」

 

「でも今は、私たちの大切な仲間だから」

 

「はい、江西さんもどうぞ」

 

ルーナはここにいるメンバーにキーホルダーを渡す。それはアムがアンリに渡したものと同じだ。

 

「これは?」

 

「お守りみたいなものよ。U20(アンダートゥエンティ)で出会った皆に、配ってるのよ」

 

「・・・ありがとう」

 

「トコハ、ユイ!私たちも、U20(アンダートゥエンティ)は笑顔全開で頑張るから!」

 

「私たちだって、絶対に勝ちぬけてみせる!負けないんだから!」

 

「それはこっちのセリフだよ!やすやす負けてやるつもりはないからね!」

 

「私もー!負けないんだみゅー!」

 

サヤは笑顔でトコハに抱き着く。ここに集まっているメンバーはしばらくワイワイと笑いあっていくのであった。

 

to be continued…




アンリ「シオン君ごめん。相手がアムちゃんで浮かれてたのかな、俺?」

シオン「いや、そんなことないですよ。今の彼女は強い。目標に向かって真っすぐですから」

アンリ「目標かぁ。それなら、俺だって・・・!シオン君、帰って猛特訓だ!我らが福原、栄光のために!」

シオン「その意気ですよ、早尾先輩」

アンリ「よーし!絶対優勝するぞー!この、アムちゃんストラップに誓ってー!」

シオン「・・・それ、預かります」

アンリ「ええ⁉」

TURN147「未来の啓示」


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未来の啓示

今回は数話の後のオリジナル回です。

今年もそろそろ終わりが近づいてまいりましたね。最後まで気を緩めずに頑張っていきましょう!

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)のバインドゾーンエリア、ちょっとした雑談をした後、ハイメフラワーズとラミーラビリンスwihtサーヤはクレイスクランブルのフィールドに戻っていった。ドリームハーツはもう少し休憩をとっている。そこに昼食を持ってきたアリスがやってきた。

 

「まだいたの?先に行っててもいいのに。早くしないと、てっ・・・なんかいいことでもあったの?」

 

「えへへ、そりゃあ、ね?」

 

「はい。とってもいいことがありましたよ♪」

 

「「ね~♪」」

 

「???」

 

とても機嫌がいいユイとアンにアリスは訳が分からないといった表情で首を傾げている。

 

「まぁ、それはともかく、残り16チーム、半分をきったんだ。なるべく急いだほうがいい」

 

「焦りはよい結果を生みませんからね。落ち着いて、丁寧にファイトしていきましょう」

 

「昨日は迷惑かけちゃったからね。その倍は返していくよ!」

 

「マジで頼むからあんま不甲斐ない姿は見せないでくれよ?」

 

アリスは昼食をとりながらからかうようなことを言う。

 

「よし、じゃあ私たちはそろそろ行くよ。アリス、ご飯終えたら・・・」

 

「わかってるって。ポイントはたくさん稼いできてやるよ」

 

ユイとアンはフィールドに戻っていき、アリスは1人で昼食をとっていく。

 

 

 

TURN147「未来の啓示」

 

 

 

昼食を終えた後、アリスは海辺エリアに降り立ち、他ファイターたちと遭遇する。ファイトが進んでいき、終盤でアリスの攻撃で相手のダメージが6となり、アリスの勝利となった。

 

『強い!ドリームハーツの天音アリス、ここまで来て全戦全勝!1度も敗北しておりません!このまま勢いにのっていきたいところ!』

 

アリスが走りながらファイターを探していると、ファイダーのファイター認識アラームが鳴りだす。アリスが周りを見回して相手ファイターを探し、そして発見する。

 

「次の相手は君か。朝のセレモニー以来か。えっと・・・」

 

「ラミーラビリンス所属、水城ユキノよ。よろしく」

 

アリスの次の相手は、ラミーラビリンスwihtサーヤの水城ユキノだった。

 

「ドリームハーツ所属、天音アリス」

 

「ドリームハーツ?もしかして、ユイとアンのチームメイト?」

 

「?そうだけど・・・なんでそんなこと聞くの?」

 

「そりゃあの2人とは友人同士だし、気になっちゃって」

 

「ああ、どうりで・・・」

 

ユイとアンが機嫌がよかった理由がわかったアリスは納得した表情をしている。そうしている間に2人の間にファイト台が現れ、2人はファイトの準備を始める。

 

「アイドルだかなんだか知らないけど、僕は容赦はしないから覚悟した方がいいよ」

 

「ユイのチームメイトが本気でかかってきてくれるなんて、光栄だわ」

 

お互いに準備を終え、ファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・(ル・)ヴァンガード!!」」

 

「リザードソルジャーコンロー!」

 

「源流の女神ナキサワメ!」

 

リザードソルジャーコンロー  PW5000

 

源流の女神ナキサワメ  PW5000

 

(ジェネシス・・・ソウルを巧みに使うクランか・・・)

 

「私の先攻、もらうわよ。ドロー。ライド!祓いの神器シャイニー・エンジェル!ナキサワメは移動!ターンエンド!」

 

祓いの神器シャイニー・エンジェル  PW7000

 

R シャイニー R

R ナキサワメ R  ユキノの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターンだ。ドロー。ライド!ドラゴンナイトナーデル!コンローは移動!」

 

ドラゴンナイト・ナーデル  PW7000

 

R ナーデル R

R コンロー R

 

「コンローのブースト、ナーデルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『ラーヴァフロウ・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『神界獣スコル』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW7000  アリスの手札6枚 山札42枚  ユキノのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!黄昏の神器ヘスペリス!順風の女神ニンニルをコール!」

 

黄昏の神器ヘスペリス  PW9000

順風の女神ニンニル  PW9000

 

「指定されたサークルに登場したので、ニンニルの天啓発動!」

 

「天啓・・・天からの啓示、ねぇ・・・」

 

「天の啓示に従い、私の望む未来に書き換える。

山札の上1枚を見て、その置き場所を決める。ソウルに『全知の神器ミネルヴァ』ナキサワメをレスト!枷の戒めゲルギャをコール!」

 

枷の戒めゲルギャ  PW7000

 

「天啓発動!山札の上を1枚見る。これは山札の上に」

 

ニンニル   ヘスペリス    R

ゲルギャ ナキサワメ(レスト) R

 

「ヘスペリスでヴァンガードにアタック!」

 

「(山札の上に置いた時点で、トリガーなのは間違いない。ここは・・・)

ガード!『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』」

 

「ドライブチェック『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ニンニルに!ニンニルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『英気の炎アエトニキ』セカンドチェック『バーサークロード・ドラゴン』」

 

PW9000➡PW7000+SH10000=17000

PW21000➡PW7000  ユキノの手札4枚 山札40枚  アリスのダメージ2枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ライド!ドラゴニック・バーンアウト!ガトリングクロー・ドラゴン、ドラゴンナイトナーデルをコール!」

 

ドラゴニック・バーンアウト  PW9000

ガトリングクロー・ドラゴン(引)  PW4000

 

  ナーデル   バーンアウト R

ガトリングクロー  コンロー  R

 

「ガトリングクローのブースト、ナーデルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』」

 

「コンローのブースト、バーンアウトでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『泡沫の女神アワナミ』『堅守の女神キビツヒメ』」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000(+5000)  アリスの手札4枚 山札38枚  ユキノのダメージ3枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー。・・・ねぇ、幸せって、どういうことだと思う?」

 

「ん?何その質問?」

 

「私には大切な親友の幼馴染がいてね、その子のために、私は何でも犠牲にしてきて、もう1人の大切な親友さえも犠牲にしようとしたことがある。でも幼馴染の子と意見が食い違って、仲違いをした。そんな風になるのも、親友を失ってしまう事も、やっぱりすごく辛い」

 

「・・・・・・」

 

「でもね、今私、とても幸せよ。いろいろあったけど、こうしてまた2人と一緒にアイドル活動ができて、ようやくチームがまとまってきて。改めて私はこう実感するの。ああ、やっぱり私には、2人が必要なんだなって」

 

ユキノがアムやルーナの話をしていると、本当に幸せそうな顔をしている。よほど2人が大切だと思っている証拠だ。

 

「ライド!今世の神器ヴェルザンディ!!」

 

今世の神器ヴェルザンディ  PW11000

 

「ヴェルザンディのスキル!ソウルブラスト『祓いの神器シャイニー・エンジェル』『黄昏の神器ヘスペリス』『全知の神器ミネルヴァ』前列のユニットにスキル獲得。

ヘスペリスのスキル!スキルを獲得!真昼の神器へメラをコール!」

 

真昼の神器へメラ  PW9000

 

「へメラのスキル!ドロップゾーンから神器の名のつくユニットを3枚選んでソウルに送る!『祓いの神器シャイニー・エンジェル』『黄昏の神器ヘスペリス』『全知の神器ミネルヴァ』」

 

「ちっ、さっき吐き出したソウルが元に戻ったか・・・」

 

ニンニル ヴェルザンディ へメラ

ゲルギャ  ナキサワメ   R

 

「へメラでナーデルにアタック!」

 

「ガード!『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』」

 

「ナキサワメのブースト、ヴェルザンディでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『戦巫女コトノハ』セカンドチェック『今世の神器ヴェルザンディ』」

 

ヴェルザンディ(ユキノ)は魔力の光を使い、バーンアウトに向けて光の術を放つ。バーンアウトは攻撃を喰らいよろめく。

 

「ダメージチェック『ドラゴニック・オーバーロード』」

 

「ヴェルザンディのスキル。アタックがヒットしたから山札の上を2枚見て、1枚を手札に、1枚はソウルに『春眠の女神ターロ(醒)』

ヘスペリスのスキル!アタックがヒットしたから、コンローを退却!ゲルギャのブースト、ニンニルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ヴェルザンディの与えたスキル。もう1度山札の上2枚を見て、1枚は手札に、1枚はソウルに『泡沫の女神アワナミ』ターンエンドよ」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW16000➡PW9000

PW16000➡PW9000  ユキノの手札6枚 山札32枚  アリスのダメージ3枚

 

『さあ!ここではラミーラビリンスの水城ユキノと、ドリームハーツの天音アリスの対決です!現在、天音アリスと水城ユキノ、共にダメージ3!天音アリス、ここで反撃開始です!』

 

(ソウルを元に戻したり、手札を増やしたりと、この子、アイドルといっても強いな。けど、よくよく考えたら、予選を勝ち抜いてきたんだから、強くて当たり前か・・・)

 

アリスは苦虫を噛みながらも、口元に笑みを浮かべる。

 

「次はこっちの番だ!ライド!ドラゴニック・ブレードマスター!!」

 

ドラゴニック・ブレードマスター  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!神龍騎士ムスタファー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラーヴァフロウ・ドラゴン』グレード1+2

 

神龍騎士ムスタファー  PW26000  『ドラゴニック・ブレードマスター』

 

「ドラゴニック・ブレードマスターの超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ニンニルを退却!

ヴァンガードがブレードマスターなので、ナーデルにスキル獲得!

ガトリングクローのスキル!カウンターブラスト!ガトリングクローをソウルに!グレード0のユニットを退却させる!ナキサワメを退却!

ムスタファーのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのブレードマスター"戴天"を表に!へメラを退却!バーサークロード・ドラゴン、英気の炎アエトニキをコール!」

 

バーサークロード・ドラゴン  PW9000

英気の炎アエトニキ  PW7000

 

ナーデル ムスタファー バーサークロード

 R     R     アエトニキ

 

「ナーデルでヴァンガードにアタック!スキルでムスタファーを竜炎(ブレイズ)

ナーデルのスキル!カウンタチャージ!パワープラス4000!」

 

「ガード!『春眠の女神ターロ(醒)』」

 

「ムスタファーでヴァンガードにアタック!

バーサークロードのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ゲルギャを退却!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『ドラゴニック・バーンアウト』セカンドチェック『ラディエント・ドラゴン』サードチェック『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!パワーはバーサークロード、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ムスタファー(アリス)の乗る炎龍はヴェルザンディ(ユキノ)に向けて、強烈な真紅の炎を吐く。ヴェルザンディ(ユキノ)は炎に包み込まれる。

 

「ダメージチェック『黄昏の神器ヘスペリス』『全知の神器ミネルヴァ』」

 

「アエトニキのブースト、バーサークロードでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!七色の女神イーリス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『慈悲の神器エイル(治)』

 

七色の女神イーリス  SH15000

 

「スキル発動!ドロップゾーンのカードを3枚ソウルに『慈悲の神器エイル(治)』『源流の女神ナキサワメ』『順風の女神ニンニル』シールドプラス5000!」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000

PW21000➡PW11000+SH20000=31000  アリスの手札4枚 山札31枚  ユキノのダメージ5枚

 

(これでリアガードは全滅・・・守りも決めないといけない分、うかつにリアガードはコールしてこないはず)

 

「いい笑顔ね。ファイトを楽しんでるのがすごく伝わってくる。でも、もっと楽しくしてあげるわよ♪」

 

きゅんっ

 

(・・・なんだ?今のときめき?)

 

ユキノのウィンクにアリスはときめくを感じ、疑問を抱く。

 

「ストライドジェネレーション!!!天獄神獣フェンリル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『今世の神器ヴェルザンディ』グレード3

 

天獄神獣フェンリル  PW26000  ハーツ『今世の神器ヴェルザンディ』

 

「フェンリルのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!天啓能力を山札の上2枚を見て置き場所を決めるに変更!戦巫女コトノハをコール!」

 

戦巫女コトノハ  PW9000

 

「コトノハの天啓!山札の上2枚を確認。1枚はソウルに『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』1枚は山札の上に。

コトノハのスキル!ソウルにカードが入るたび、パワープラス1000!そしてそれが天啓による能力なら、さらにパワープラス1000!

フェンリルのスキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『慈悲の神器エイル(治)』『祓いの神器シャイニー・エンジェル』『黄昏の神器ヘスペリス』1枚ドロー!スキル獲得!泡沫の女神アワナミをコール!」

 

泡沫の女神アワナミ  PW7000

 

「天啓!山札の上2枚見て、2枚とも山札の上に。

フェンリルのスキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『神界獣スコル』『全知の神器ミネルヴァ』『源流の女神ナキサワメ』1枚ドロー!

フェンリルのスキルをもう1度!『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』『泡沫の女神アワナミ』『順風の女神ニンニル』1枚ドロー!

アワナミのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルからドロップゾーンに置かれたなら、ソウルチャージ『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』

コトノハのスキル!パワープラス1000!シャイニー・エンジェルをコール!

シャイニー・エンジェルのスキル!ドロップゾーンの神器のカードをソウルに!『全知の神器ミネルヴァ』『祓いの神器シャイニー・エンジェル』『黄昏の神器ヘスペリス』

コトノハのスキル!パワープラス3000!

フェンリルのスキルをもう1度!『全知の神器ミネルヴァ』『祓いの神器シャイニー・エンジェル』『黄昏の神器ヘスペリス』1枚ドロー!スキル獲得!へメラをコール!

へメラのスキル!ドロップゾーンの神器をソウルに!『全知の神器ミネルヴァ』『祓いの神器シャイニー・エンジェル』『黄昏の神器ヘスペリス』

コトノハのスキル!パワープラス3000!ゲルギャをコール!

ゲルギャの天啓!山札の上2枚を確認!2枚とも山札の上に。

フェンリルのスキルをもう1度!『全知の神器ミネルヴァ』『祓いの神器シャイニー・エンジェル』『黄昏の神器ヘスペリス』1枚ドロー!スキル獲得!」

 

『これはすごい!!水城ユキノ、天獄神獣フェンリルのスキルを5回も使い、手札を消費せず展開させ盤面を埋めてきたーー!!』

 

『天啓と神器のカードをソウルに送るユニットを工夫して、カウンターブラストを全部使って手札も盤面も整えるなんて、なかなか大胆だね、アミーゴー!』

 

「くっ・・・」

 

へメラ  フェンリル コトノハ

ゲルギャ シャイニー アワナミ

 

「ゲルギャのブースト、へメラでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ドラゴンナイトナディーム』」

 

「シャイニー・エンジェルのブースト、フェンリルでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『プロテクトオーブ・ドラゴン』(コスト『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』)」

 

フェンリル(ユキノ)は風を操り、風の波動弾をブレードマスターに放つ。そこにプロテクトオーブが遮り、攻撃が当たることはなかった。

 

「トリプルドライブ『慈悲の神器エイル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはコトノハに!セカンドチェック『氷紋の女神スヴァーヴァ』サードチェック『ドリーミング・ドラゴン(醒)』スタンドトリガー!へメラをスタンド、パワープラス5000!へメラでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『バーサークロード・ドラゴン』」

 

「アワナミのブースト、コトノハでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『マザーオーブ・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW16000➡PW11000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW30000➡PW11000(+5000)  ユキノの手札7枚 山札19枚  アリスのダメージ4枚(裏2枚)

 

『スキルを駆使し、ダメージを回復し、手札を増やし、水城ユキノの守りは万全!天音アリス、ここで連勝記録ストップなるかーー⁉』

 

 

草原エリアでは、ドリームハーツのユイと、ラミーラビリンスwihtサーヤのサヤがファイトを行っている。ファイトも終盤となり、ユイのターンとなる。

 

「行くよ、サーヤ!ストライドジェネレーション!!!超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)ギルトディガー!!!」

 

ユイはコストを支払い、ギルトディガーにストライドする。

 

「ギルトディガーのスキル!ハーツが2枚以上だから、パワープラス20000!クリティカルプラス1!

イニグマン・ブランのスキル!ギルトディガーにパワープラス4000!グランヴィークルをコール!

グランヴィークルのスキル!自身にパワープラス4000!

グランボルバーの超爆(バースト)!グランヴィークルにパワープラス4000!これでブースト合わせて、パワー65000!」

 

「みゅみゅみゅみゅみゅー--!!?」

 

不利的状況に陥ったサヤは涙目ながら慌てている。

 

「ギルトディガーでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!さらにガードだみゅ!」

 

「トリプルドライブ!セカンドチェック!サードチェック!クリティカルトリガー!効果は全部ギルトディガーに!!」

 

「みゅ~~~!!!」

 

トリガーを出され、ガード値を突破し、サヤのダメージは6、ユイの勝利となった。

 

「強すぎだみゅーー!みゅ~~!」

 

サヤに勝利を収め、ユイはホッと一安心する。

 

「ふぅ・・・サーヤとは初めてファイトするけど・・・今の、正直ギリギリだった・・・」

 

 

海辺エリアのアリスとユキノのファイトの中、ユキノのファイダーからサヤが敗北したことの知らせが届く。

 

「サーヤがユイに負けた⁉」

 

「あいつ・・・やってくれるじゃんか」

 

リーダーとしての役割を果たしているユイにアリスは笑みを浮かべる。

 

「だったら早く倒して、サーヤを助け出さないと・・・」

 

「そんなことさせない。このターンで決めさせてもらう!ストライドジェネレーション!!!覇天皇竜ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"!!!」

 

ジェネレーションゾーン  『ドラゴニック・オーバーロードTheЯe-birth(ザ リバース)』グレード3

 

覇天皇竜ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!コトノハを退却!

アエトニキのスキル!相手カードが効果でドロップゾーンに落ちた時、ソウルに入れてカウンタチャージ(2)!

ブレードマスター"戴天"のGB(ジェネレーションブレイク)2!カウンターブラスト!Gゾーンのブレードマスター"戴天"を表に!Gゾーン表の"戴天"の数だけリアガードを退却!へメラ、シャイニーを退却!ナーデルを移動!バーンアウト、ラディエント・ドラゴンをコール!」

 

ラディエント・ドラゴン  PW9000

 

「ラディエントのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『ドラゴンナイトナーデル』ヴァンガードがドラゴニック・ブレードマスターなので、グレード1以下のユニットを退却させる!ゲルギャを退却!そしてパワープラス2000!

バーンアウトのスキル!ドロップゾーンのドラゴニック・オーバーロードTheЯe-birth(ザ リバース)を山札の下に!ソウルブラスト『ドラゴニック・バーンアウト』アワナミを退却!」

 

『天音アリス、たった1ターンで水城ユキノの全てのリアガードを退却させ、盤面を崩してきたー!状況が苦しいのは変わりません!』

 

バーンアウト 戴天 ラディエント

 ナーデル  R    R

 

「"戴天"のスキルで自身を竜炎(ブレイズ)

ナーデルのスキル!カウンタチャージ!パワープラス4000!

ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"でヴァンガードにアタック!

"戴天"のスキル!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態なら、クリティカルプラス1!初めてヴァンガードが楽しいと思わせてくれたこのチームで、この3人で、必ず頂点に辿り着いてみせる!燃え盛れ!!」

 

「くっ、すごい熱気!さすがはユイが認めるファイターなだけはある!けど・・・完全ガード!『堅守の女神キビツヒメ』(コスト『黄昏の神器ヘスペリス』)」

 

ブレードマスター"戴天"の振るう双剣が真紅の炎を放ち、ヴェルザンディ(ユキノ)に迫っていく。だがそこにキビツヒメが現れ、その炎の進行を防いでいく。

 

「キビツヒメの天啓!山札の上1枚を確認!・・・これは山札の上に」

 

「トリプルドライブ『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ラディエントに!セカンドチェック『随竜侍女レアス』サードチェック『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!パワーはラディエント、クリティカルはバーンアウトに!ナーデルのブースト、バーンアウトでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!七色の女神イーリス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『慈悲の神器エイル(治)』

 

「スキル発動!ドロップゾーンのカードを3枚ソウルに!『黄昏の神器ヘスペリス』『春眠の女神ターロ(醒)』『枷の戒めゲルギャ』シールドプラス5000!」

 

「10000で守れるものをGガーディアンで防ぐ・・・その判断が命取りだ!ラディエントでヴァンガードにアタック!

スキル発動!相手の空いているリアガードサークルの分だけ、パワープラス2000!合計でパワープラス10000!」

 

「ふふ、果たしてそうかしら?」

 

「何?」

 

「・・・ノーガードよ」

 

(・・・おかしい・・・なんだこの余裕っぷりは・・・)

 

ダメージが6になってしまう攻撃をユキノはノーガードを宣言しつつも、その表情は自信に満ち溢れている。アリスにはだんだんと嫌な予感がこみあげてくる。

 

「ダメージチェック『慈悲の神器エイル(治)』ゲット、ヒールトリガー!」

 

「なっ⁉このタイミングで・・・はっ!」

 

アリスは気付いてしまう。先ほどユキノがキビツヒメの天啓で山札の上に置いた意味を。

 

(僕のダメージと相手のダメージはお互いに4・・・そしてさっきの天啓で・・・しまった・・・っ!)

 

「ダメージを1回復、パワーはヴァンガードに。セカンドチェック『堅守の女神キビツヒメ』」

 

「くぅ・・・ターンエンド」

 

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW20000➡PW11000+SH20000=31000

PW31000➡PW11000(+5000)  アリスの手札3枚 山札25枚  ユキノのダメージ5枚(裏3枚)

 

(ラディエントにクリティカルさえ乗せておけば、余計なコストを増やさずに済んだのに・・・やってしまった・・・)

 

「(私も、天音さんの熱い気持ちに応えたい。それが、私がヴァンガードに対する罪滅ぼしでもあるんだから。そのためにも、私のヴァンガードを示す!)

再び歩き出せ!!光り輝く、明るい未来をつくるために!!ストライドジェネレーション!!!!究明の女神イシュタル!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『神界獣スコル』グレード1+2

 

究明の女神イシュタル  PW26000  ハーツ『今世の神器ヴェルザンディ』

 

「イシュタルの天啓!山札の上1枚を確認!ソウルへ!『戦巫女コトノハ』氷紋の女神スヴァーヴァをコール!」

 

氷紋の女神スヴァーヴァ  PW11000

 

「スヴァーヴァの天啓!山札の上1枚を確認!山札の上に!ニンニルをコール!

ニンニルの天啓!山札の上1枚を確認!ソウルに!『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』スヴァーヴァをレスト!

ニンニルのGB(ジェネレーションブレイク)!天啓能力を持つヴァンガードがいることで、カウンターブラスト!レストしたスヴァーヴァと同じパワーをニンニルに与える!パワープラス11000!

ソウルにあるゲルギャのスキル!ソウルのゲルギャを山札の下に!スヴァーヴァをスタンド!パワープラス3000!ドリーミング・ドラゴン、ゲルギャをコール!」

 

ドリーミング・ドラゴン(醒)  PW4000

 

「ゲルギャの天啓!山札の上に」

 

スヴァーヴァ イシュタル ニンニル

ドリーミング   R   ゲルギャ

 

「ドリーミングのブースト、スヴァーヴァでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』」

 

「ゲルギャのブースト、ニンニルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『インスパイアエール・ドラゴン(醒)』スタンドトリガー!ナーデルをスタンド、パワーはヴァンガードに!」

 

「イシュタルでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『随竜侍女レアス』(コスト『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』)」

 

イシュタル(ユキノ)は両槍でブレードマスターを貫こうとするが、レアスの障壁が現れる。障壁が固くて、ブレードマスターまでは届かなかった。

 

「トリプルドライブ『ドリーミング・ドラゴン(醒)』スタンドトリガー!ニンニルをスタンド!パワープラス5000!セカンドチェック『氷紋の女神スヴァーヴァ』

イシュタルのスキル!ドライブチェックでグレード1以上のカードが出た時、ソウルブラスト『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』『黄昏の神器ヘスペリス』Gゾーンのイシュタルを表に!Gゾーン表のイシュタルの数だけ、ユニットを選択!スヴァーヴァを選んでパワープラス3000!さらに、これが天啓能力持ちなら、そのユニットをスタンド!」

 

「何⁉トリガーなしでリアガードのスタンド⁉」

 

「サードチェック『祓いの神器シャイニー・エンジェル』残念、天啓持ちじゃなかったわ。でも、能力自体は発動できるわ。

イシュタルのスキル!ソウルブラスト『春眠の女神ターロ(醒)』『春眠の女神ターロ(醒)』『戦巫女コトノハ』Gゾーンの聖火の究極神器デメテールを表に!ドリーミングを選択してパワープラス3000!

さらにソウルからドロップゾーンに置かれたターロのGB(ジェネレーションブレイク)!ドロップゾーンに置かれたターロを山札の下において、ドリーミングをスタンド!

もう1体のターロにも同じスキルを!山札の下に、ゲルギャをスタンド!」

 

「マジか・・・レストしたリアガードが一気にスタンドするのか・・・」

 

「ドリーミングのブースト、スヴァーヴァでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『ラディエント・ドラゴン』『ドラゴニック・バーンアウト』」

 

「ゲルギャのブースト、ニンニルでヴァンガードにアタック!」

 

「(もう・・・出せるカードがない・・・)ノーガード」

 

ニンニルは杖に氷の魔力を溜めて、それをブレードマスターに解き放つ。氷の魔法を喰らったブレードマスターは体全体が凍り付き、粉々に砕け散った。

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW27000➡PW11000(+5000)

PW26000➡PW16000(完全ガード)

PW21000➡PW16000+SH10000=26000

PW32000➡PW16000

 

ダメージチェック『ドラゴニック・ブレードマスター』

 

アリスのダメージ6枚  ユキノのダメージ5枚  勝者ユキノ

 

「本当に強いな。すごく悔しいが、完敗だったよ」

 

「天音さんもなかなか強かったわよ。さすが、ユイが認める中学生ね」

 

「おいコラ。何勘違いしてんだ。僕は中学生じゃなくて高校生だ」

 

「は?えっ⁉そ、そうだったの⁉す、すみません!てっきり中学生だとばかり・・・!」

 

アリスの指摘でユキノは自分の過ちに気付き、頭を下げて謝罪する。

 

「・・・はぁ、もういいよ。言われ慣れてるし」

 

「本当にすみません。これは完全に私の非です・・・」

 

「・・・何で敬語になってんの?」

 

「だって、年上の人や先輩方にはちゃんと礼儀っていうものは弁えないといけませんし・・・」

 

「今さら敬語使われても違和感がある。それに、ユイにもタメ口使ってるでしょ?自分だけ仲間外れは嫌だし」

 

「・・・じゃあ、お言葉に甘えていいかしら?」

 

「全然いいよ。その方がしっくりくる」

 

アリスの許しをもらい、ユキノは今まで通りの口調で話す。

 

「さっきのお詫びっていう訳じゃないけど・・・はい、あなたにも」

 

ユキノはアリスにラミーラビリンスのキーホルダーを渡す。

 

「天音さんとのファイト、本当に楽しかったわ。また機会があるのなら、ファイトをお願いしたいわね♪」

 

きゅんっきゅんっ

 

ユキノの満面の笑みにアリスは胸がときめいた。その表情も少し顔が赤かった。

 

(・・・後でサインもらおう)

 

アリスはラミーラビリンスのキーホルダーを見つめて心でそう呟き、ドロップゾーンへと送られていく。

 

「ユキノちゃん!ありがとうだみゅー!」

 

「きゃっ!もう、サーヤ!後ろから抱き着かない!アムの次に手を焼かせるんだから・・・」

 

アリスがドロップゾーンに落ちたと同時にサーヤがフィールドに復活を果たし、ユキノを背後から抱き着く。

 

「私たちはチームなんだから、助けるのは当然よ」

 

「ユキノちゃん、お兄さんとなんだか雰囲気が似てきたみゅ」

 

「サトル義兄さんと?・・・ええ、きっとそうなんでしょうね・・・」

 

ユキノは笑みを浮かべてそう呟く。

 

「よーし!気を取り直して、みんなの笑顔のためにがんばるみゅ!ユキノちゃん!」

 

「はいはい、あれね?」

 

「みんなの笑顔のためにポップ~!」

 

「ステップ!」

 

「「宇宙征服ー!!」」

 

ユキノとサーヤはこれをやった後、またバラバラで行動して、他ファイターを探しに向かうのであった。

 

to be continued…




アン「あれ?アリスちゃん、そのTシャツどうしたんですか?」

アリス「別に。なんだっていいでしょ?」

アン「あれ?シャツに何か・・・。これは・・・ユキノちゃんのサイン?」

アリス「ちょっ、おま・・・!」

ユイ「へぇ~?そういう事だったんだ~?」ニヤニヤ

アリス「ち、違う!そういう訳じゃない!」

ユイ「んも~、隠さなくてもいいのに~。大丈夫、私はちゃんとわかってるからね!」

アリス「違うって言ってるだろ!僕は・・・僕は・・・そんなにチョロくなんかなーーーい!!」

TURN148「魅惑の奇術」


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魅惑の奇術

今日はクリスマスですね。それと同時に今日はユキノちゃんの誕生日です。という事で、恒例のメッセージと本人のメッセージを乗せました。

ユキノの誕生日メッセージ

アム「今年で何回目だろう、ユキノの誕生日をお祝いする回数は。そう考えると、やっぱり私たち、付き合いが長いんだなって思っちゃうな」

ルーナ「メリークリスマス!誕生日おめでとう、ユキノ!ユキノのためにアイスケーキを買ってきたよ!一緒に食べよう!」

江西「俺がこうして祝ってあげられるのも、今は亡き彼女の存在のおかげなのだろう。俺もユキノも、彼女の分まで、今を生きていきたいものだ」

ユイ「ユキノの誕生日に乗じて、ポエムを拝見・・・って、そういえば鍵かけていたの忘れてた・・・」

アン「アムちゃんから聞いたんですけど、他の方の誕生日は覚えているのに、自分の誕生日は忘れているんだとか。どういうことなのでしょう?」

トコハ「今日はユキノの誕生日!普及協会所属のユイに頼んで、会いに行かないとね!」

クミ「ユキノちゃん、誕生日おめでとう~。アムちゃんとルーナちゃんと一緒に、楽しいファイトができるように頑張ろうね~」

アリス「誕生日だからって何?別に何も用意してなんか・・・ておい、ユイ、アン、何後ろからぐいぐい押してんのさ?ちょ、やめ・・・やめろーー!」

本人のコメント

ユキノ「あー、今日って私の誕生日だっけ?クリスマスと被ってるから忘れちゃうのよね。まぁ、でも、祝ってくれるのは素直にうれしいわ。ありがとう」

以上です。ヴァンガードGの別作品も投稿しますなのでよければそちらもお願います。後感想の方はわけてお願いします。ややこしくさせないためにも。

長くして申し訳ございません。それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)のバインドゾーンエリア、ストライダーズ3人がここに集まって、作戦会議を行っていた。

 

「残り16チーム・・・ちょうど半分埋まったってことか」

 

「まだ半分あるとも言えますけど、勝ち続けてるファイターはポイントをたくさん持っていますから」

 

「ああ。こっからはポイントが大きく動いて、一気に勝ちぬけるチームが出てくるってことだ」

 

「時間がねぇ・・・か・・・」

 

「焦りは禁物だぜ。一試合一試合、丁寧に戦っていこう」

 

「任せてください!お2人が負けても、すぐに助け出してあげますから!」

 

「お、おぉ・・・」

 

「おいおい、安城に勝ったからって、調子に乗んなよ?・・・負けてらんねぇな」

 

「じゃあいくぜ!」

 

「はい!」

 

「おう!」

 

ストライダーズは作戦会議を終了し、各自、フィールドへと戻っていく

 

 

 

TURN148「魅惑の奇術」

 

 

 

作戦会議の後、カズマは砂漠エリアに降り立ち、他ファイターを探している。そんな時、カズマのファイダーにファイター認識アラームが鳴りだす。カズマの前に現れたのは、ラミーラビリンスwihtサーヤの弓月ルーナだった。

 

『おおっと!チームストライダーズの新鋭東海林カズマと、アイドルながらも予選を勝ち抜いてここまで来た弓月ルーナがエンカウント!これは面白い組み合わせだ!』

 

『どっちのアミーゴもがんばれー!』

 

「アイドル?」

 

「ストライダーズって・・・クロノさんのチーム・・・」

 

「ああ、東海林カズマだ」

 

「弓月ルーナです。よろしくお願いしますね」

 

カズマとルーナが互いに自己紹介を終えたところで、ファイトの準備を進める。ファイトの準備が終わったところでファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート!」

 

「プレジャー・キャスター!」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート  PW5000

 

プレジャー・キャスター  PW5000

 

「俺の先攻だ!ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ!ルートは移動!ターンエンド!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ  PW7000

 

 R  ニーズ R

ルート  R  R  カズマの手札5枚 山札43枚

 

「私のターンです!ドロー!ライド!短剣の奇術師(ダガー・マジシャン)エティ!プレジャー・キャスターは移動!ブラッシー・バニーをコール!」

 

短剣の奇術師(ダガー・マジシャン)エティ  PW7000

ブラッシー・バニー  PW6000

 

R エティ ブラッシー

R  R  プレジャー

 

「プレジャー・キャスターのブースト、ブラッシー・バニーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『黒翼のソードブレイカー』」

 

「エティでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ブラッシー・バニー』

 

「ダメージチェック『デススプレイ・ドラゴン』」

 

「ターンエンドです」

 

PW11000➡PW7000+SH5000=12000

PW7000➡PW7000  ルーナの手札5枚 山札42枚  カズマのダメージ1枚

 

「俺のターンだ!ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル!竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサをコール!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル  PW9000

竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ  PW9000

 

モルフェッサ リア・ファル R

 ルート     R    R

 

「リア・ファルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『エクスプロード・ジェントル(醒)』」

 

「ドライブチェック『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』ルートのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『短剣の奇術師(ダガー・マジシャン)エティ』」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW9000➡PW7000+SH10000=17000

PW14000➡PW7000  カズマの手札4枚 山札40枚  ルーナのダメージ1枚

 

「私のターンです!スタンド&ドロー!ライド!絵札の奇術師(フェイス・マジシャン)ラッピン!」

 

絵札の奇術師(フェイス・マジシャン)ラッピン  PW9000

 

R ラッピン ブラッシー

R  R   プレジャー

 

「プレジャー・キャスターのブースト、ブラッシー・バニーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『アビサル・オウル』」

 

「ラッピンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー』」

 

「ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000+SH10000=19000

PW9000➡PW9000  ルーナの手札5枚 山札39枚  カズマのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード!!」

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード  PW11000

 

モルフェッサ ルアード R

 ルート    R   R

 

「ルアードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』セカンドチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはモルフェッサ、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ルアード(カズマ)は竜の腕で魔力の焔を放つ。ラッピン(ルーナ)は魔力の焔に飲み込まれる。

 

「ダメージチェック『ダークサイド・ソードマスター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!セカンドチェック『ミス・ディレクション』」

 

「ルートのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『鏡の国のいたずらっ娘(醒)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000(+5000)

PW19000➡PW14000+SH10000=24000  カズマの手札5枚 山札36枚  ルーナのダメージ3枚

 

 

一方の森エリアでは、クロノがファイダーでカズマがファイトを開始した知らせを確認している。

 

「カズマ・・・油断するなよ」

 

クロノがカズマを案じていると、クロノのファイダーにファイター認識アラームが鳴りだす。

 

「あーっ!新導クロノ君みーっけ!」

 

「!ナギサさん⁉」

 

クロノの次の相手はチームヘル&ヘブンの大文字ナギサだった。

 

「ふふふ、ついてないわねぇ、クロノ君。今のあたしはドロップゾーンに落ちたカムイちゃんを助けるためなら、手段を択ばない愛の狩人!」

 

「カムイさんがドロップゾーンに⁉」

 

カムイがドロップゾーンに落ちていることに対して、驚きを隠せないクロノ。

 

「あたしの愛の炎で、真っ黒こげになるといいわ!!」

 

「えぇ・・・?」

 

相変わらずめちゃくちゃなことを言っているナギサにクロノは戸惑いを見せている。

 

 

一方、砂漠エリアのカズマとルーナのファイト・・・

 

『弓月ルーナと東海林カズマのファイトは、ダメージ3対2、東海林カズマがリードした形で6ターン目を迎えております!』

 

「ライド!仮面の幻術師(マスク・ファントム)ハリー!!」

 

仮面の幻術師(マスク・ファントム)ハリー  PW11000

 

「アイドルだろうが何だろうが、セカンドステージに進むためなら、俺は容赦しないぜ!」

 

「はい、がんばってください!」

 

「⁉エントリーしてるってことは、そっちだって優勝狙ってんだろ?」

 

「もちろんファイトは真剣勝負です!でも、私の役目は音楽やファイトを通して、ヴァンガードの楽しさをたくさんの人たちに知ってもらう事なんです」

 

「ヴァンガードの・・・楽しさ?」

 

「はい!今度こそ私たちの、アイドルとしての本当の使命を全うしたい。それが今の、私と、アムとユキノの3人の願い・・・。

ハリーのスキル!山札の上2枚を見て、1枚をソウルに!『キューティ・パラトルーパー』もう1枚は山札の下に。ストライドジェネレーション!!!冷徹の神竜使い(クルデリス・ドラゴンマスター)ジャネット!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー』

 

冷徹の神竜使い(クルデリス・ドラゴンマスター)ジャネット  PW26000  ハーツ『仮面の幻術師(マスク・ファントム)ハリー』

 

「!こいつは・・・確かに、普通の女の子とは全然違う・・・!」

 

「ジャネットのスキル!カウンターブラスト!リアガードのブラッシー・バニーをソウルへ!ソウルから絵札の奇術師(フェイス・マジシャン)ラッピンをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

カズマはジャネットになったルーナに見惚れていたが、すぐに意識を戻し、ファイトに集中する。

 

(いや、アイドルだって、ファイトテーブルの前では、ただの女の子のはずだろ・・・!)

 

奇術(マギア)を持った子をコールしたので、ソウルチャージ『ラブリー・コンパニオン』

ファントムハリーの超越(ストライド)スキル!奇術(マギア)!ソウルブラスト『短剣の奇術師(ダガー・マジシャン)エティ』奇術(マギア)を持つ子をスペリオルコール!ラブリー・コンパニオン!」

 

ラブリー・コンパニオン  PW6000

 

「さらにソウルのブラッシー・バニーのスキル!自身をソウルからスペリオルコール!」

 

『弓月ルーナ!ペイルムーンの奇術(マギア)でソウルから次々とスペリオルコール!』

 

『ソウルから現れ、ターン終了時にはソウルへと姿を消す。奇術(マギア)の効果はまさにイリュージョン来てます!』

 

ラッピン ジャネット ラブリー

 R     R   プレジャー

 

「月の光は私の魔法。いきますよ、カズマさん!」

 

きゅんっ!

 

カズマはルーナとのやり取りに胸をときめかせていた。

 

(くっ・・・この子、保育園の頃、1人ぼっちの俺をおままごとに誘ってくれた、ハルカちゃんにちょっと似てる!)

 

「プレジャーのブースト、ラブリーでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』

(いや、あの笑顔は・・・お弁当の卵焼きをくれた、ヒカリちゃんにそっくりだ!)」

 

「ジャネットでヴァンガードにアターーック!」

 

(!あの笑顔は・・・俺の代わりに、おねしょの罪を被ってくれたユウナちゃんに瓜二つ・・・!)

 

カズマはルーナを保育園の頃に知り合った女の子たちと重なって見え、惚けている。

 

「・・・!の、ノーガード!」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『仮面の幻術師(マスク・ファントム)ハリー』セカンドチェック『ブラッシー・バニー』サードチェック『バニッシュメント・ドラコキッド(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはラッピンへ!」

 

ジャネット(ルーナ)の操る竜がルアード(カズマ)に目掛けて体当たりする。ジャネット(ルーナ)に呆けているルアード(カズマ)はそのままダメージを喰らう。

 

「ダメージチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て、覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードに!」

 

「ブラッシーのブースト、ラッピンでヴァンガードにアタック!

ラッピンのスキル!ヴァンガードがハリーなら、ソウルチャージ『鏡の国のいたずらっ娘(醒)』この子は奇術(マギア)を持っていないので、ラッピンのパワーはプラス2000!

鏡の国のいたずらっ娘のGB(ジェネレーションブレイク)!自身をソウルから山札へ!山札から1枚選んでソウルへ!『仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー』」

 

「の、ノーガード!ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』」

 

『せっかくヴァンガードにトリガーのパワーが乗って、ここは手札1枚でガードできたのに・・・ちょっともったいないおばけだったかもね』

 

『さあここでの判断がこの後のファイトにどう響きますか⁉』

 

「プレジャーのスキル!ソウルブラスト『仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー』この子をソウルに入れて、奇術(マギア)を持つラブリーを手札に!

ブラッシーのスキル!自身をソウルへ!」

 

『おおっと!奇術(マギア)で出した完全ガードまで手札に回収!』

 

『パーフェクトだね、アミーゴ!』

 

「ターンエンドです」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000(+5000)

PW24000➡PW16000  ルーナの手札7枚 山札30枚  カズマのダメージ4枚

 

 

ファーストステージを突破したチームディフライダーの鬼丸カズミは、用意された部屋のモニターでファイターたちのファイトを閲覧している。

 

「・・・ぬるいな。もう少し、楽しめるかと思ったが・・・」

 

チームディフライダーのベルノ・ファーレンハートはソファで本を読んでいる。同じくファイトの光景を見ていた同じくチームディフライダーのシルフィ・フィン・キャメロットのスマホの着信が入る。

 

「ああ、ごめん、ちょっと出るね」

 

シルフィはスマホの通話ボタンを押し、電話に出る。

 

「もしもし、エリー?元気にしてた?私は元気だよー」

 

シルフィはスマホ越しで通話相手と楽しくおしゃべりしている。

 

「・・・ん、えぇ・・・また壊れちゃったよ、ついてないなぁ・・・。いくら予備があっても足らないよ・・・」

 

同じくチームディフライダーの渕高サオリはヘッドフォンで音楽を聴いていたが、そのヘッドフォンが壊れてしまい鞄から予備のヘッドフォンを取り出す。

 

「・・・"奴の声を聞く者"は、当分現れそうにないな」

 

ファイトの光景を見ているカズミは1人、そんなことを呟く。

 

 

砂漠エリアでのカズマとルーナのファイト・・・

 

『6ターンを終えてダメージ4対2と、弓月ルーナが逆転!ここから東海林カズマのターンです!』

 

「ちっ・・・何やってんだ!スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』グレード3

 

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード  PW26000ハーツ  『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』Gゾーンの天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードを表に!スペリオルコール!竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ!ドロップゾーンのグレード1の数だけ、パワープラス1000!

ドロップゾーンのモルフェッサのGB(ジェネレーションブレイク)!こいつがドロップゾーンにいる時、グレードマイナス1!つまりグレード1として扱う。これと合わせてニーズはパワープラス4000!

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ルートを退却!スペリオルコール!ニーズ、アビサル・オウル!」

 

アビサル・オウル  PW7000

 

「ニーズの儀式(リチュアル)(3)!パワープラス2000!

ルートのGB(ジェネレーションブレイク)!ルートをソウルに!カウンターブラスト!ニーズにパワープラス5000!コール!竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス  PW9000

 

『おおっと東海林カズマ!ここで一気に攻勢に出た!!』

 

ウスキアス ルアード ニーズ

アビサル   R   ニーズ

 

「ニーズのブースト、ニーズでヴァンガードにアタック!」

 

「私だって!

(ヴァンガードは人を笑顔にするためのもの。今度こそアムやユキノ、サーヤと一緒にそれを実現したい!江西さんもがんばってるんだ!私も!)

ジェネレーションガード!!道化魔竜ワンダリング・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『バニッシュメント・ドラコキッド(治)』

 

道化魔竜ワンダリング・ドラゴン  SH15000

 

「スキル発動!ソウルチャージ『キューティ・パラトルーパー』さらにソウルのブラッシー・バニーでガード!」

 

「ニーズのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!同じ縦列にいるニーズを退却!1枚ドロー!ルアードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『アビサル・オウル』セカンドチェック『グリム・リーパー(☆)』クリティカルトリガー!クリティカルはルアードに、パワーはウスキアスに!サードチェック『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』」

 

ルアード(カズマ)は猛スピードでハリー(ルーナ)に迫り、竜の腕を振るい攻撃する。

 

「ダメージチェック『ダークサイド・ソードマスター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!セカンドチェック『ラブリー・コンパニオン』」

 

「アビサル・オウルのブースト、ウスキアスでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・カズマさん、私、あなたの笑顔が見たい!」

 

「!」

 

「伝えたい・・・ヴァンガードの楽しさを・・・そのために今、私ができる最高のファイトを!!ジェネレーションガード!!鎖鋸の大奇術(チェーンソー・メガトリック)ファーニバル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『バニッシュメント・ドラコキッド(治)』

 

鎖鋸の大奇術(チェーンソー・メガトリック)ファーニバル  SH15000

 

「スキル発動!山札から3枚引いて、1枚はソウルへ『ダークサイド・プリンセス』残り2枚は山札の下に!シールドプラス5000!」

 

「あ・・・ターン・・・エンドだ」

 

PW27000➡PW11000+SH20000=31000

PW26000➡PW11000(+5000)

PW21000➡PW16000+SH20000=36000  カズマの手札8枚 山札26枚  ルーナのダメージ4枚

 

『弓月ルーナ、ここはジェネレーションガードで守りながらソウルを整えたぁ!』

 

「ふふ。私のターンです!スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!!異界の大奇術(パラレル・メガトリック)フェアフィールド!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『仮面の幻術師(マスク・ファントム)ハリー』グレード3

 

異界の大奇術(パラレル・メガトリック)フェアフィールド  PW26000  ハーツ『仮面の幻術師(マスク・ファントム)ハリー』

 

「さあ!めくるめくイリュージョンの開幕です!ハリーの超越(ストライド)スキル!奇術(マギア)!ソウルブラスト『キューティ・パラトルーパー』ソウルからスペリオルコール!キューティ・パラトルーパー!」

 

キューティ・パラトルーパー  PW7000

 

「パラトルーパーの奇術(マギア)!ヴァンガードがハリーで奇術(マギア)の能力でリアガードの登場でソウルチャージ『絵札の奇術師(フェイス・マジシャン)ラッピン』ソウルからスペリオルコール!ラッピン!さらにラッピンにパワープラス5000!

プレジャーのGB(ジェネレーションブレイク)!メインフェイズ開始時、ヴァンガードがハリーなら、ソウルチャージ『ミス・ディレクション』自身をソウルからスペリオルコール!パワープラス2000!

フェアフィールドの奇術(マギア)GB(ジェネレーションブレイク)3!カウンターブラスト(2)!ソウルとドロップゾーンからそれぞれ1枚選んで山札に戻し、ソウルからダークサイド・プリンセスをスペリオルコール!クリティカルプラス1!パワープラス10000!」

 

戻したカードソウル『ミス・ディレクション』ドロップ『短剣の奇術師(ダガー・マジシャン)エティ』

 

ダークサイド・プリンセス  PW9000

 

『ここで弓月ルーナのリアガードにクリティカルが乗ったー!ダメージ4の東海林カズマ、これを何としてもガードしなければなりません!』

 

『さっきのダメージがなければ、この強力なアタックをノーガードで受けられたんだけど・・・やっぱり、さっきのノーガードが響いちゃったね』

 

プリンセス フェアフィールド  ラッピン

プレジャー    R     パラトルーパー

 

「いきますよ!プレジャーのブースト、ダークサイド・プリンセスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『グリム・リーパー(☆)』『デスフェザー・イーグル(☆)』」

 

「フェアフィールドでヴァンガードにアタック!」

 

(・・・ダメだ。ガードしきれねぇ。これがアイドルの本気って奴なのか。いや・・・彼女は俺の笑顔が見たいって言ってんじゃねぇか!こんなファイトで、俺は笑えんのか⁉)

 

カズマの脳裏に浮かんだのは、タイヨウとファイトした時の記憶と、クロノの言葉だ。

 

(あいつらが教えてくれた、強くなることの楽しさ、最後まで諦めないファイト・・・)

 

『お前のファイトを信じる!!ファイトは全部教えてくれてんだ!!』

 

「(まだ手はあるはずだ!考えるんだ!この子のデッキには、見えてるだけでスタンドトリガーが2種類、そして、必ずリアガードから仕掛けてくる攻撃・・・しかもダークサイド・プリンセスのソウルに戻るスキルを温存している。つまりスタンド重視の構成。クリティカルより、スタンドが出る可能性が高い!それなら、イチかバチか!)ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『ラブリー・コンパニオン』セカンドチェック『エクスプロード・ジェントル(醒)』スタンドトリガー!ダークサイド・プリンセスをスタンド!パワーはラッピンへ!サードチェック『エクスプロード・ジェントル(醒)』スタンドトリガー!」

 

「やはりそうか!」

 

「プレジャーをスタンド、パワーはラッピンへ!」

 

フェアフィールド(ルーナ)はルアード(カズマ)に接近し、攻撃を仕掛ける。ルアード(カズマ)は腕をクロスさせ、攻撃を凌ぐ。ダメージは通っているが、たいしたことはない。

 

「ダメージチェック『デススプレイ・ドラゴン』」

 

「パラトルーパーのブースト、ラッピンでヴァンガードにアタック!

ラッピンのスキル!ソウルチャージ『ダークサイド・プリンセス』パワープラス2000!」

 

「ガード!『グリム・リーパー(☆)』『アビサル・オウル』『黒翼のソードブレイカー』インターセプト!『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』」

 

「ダークサイド・プリンセスでヴァンガードにアタック!

ダークサイド・プリンセス、スキル発動!パワープラス5000!」

 

「しゃあ!完全ガード!『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』(コスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』」

 

「ダークサイド・プリンセスはソウルへ!ラッピンとパラトルーパーはソウルへ!ターンエンドです」

 

PW26000➡PW11000+SH20000=31000

PW26000➡PW11000

PW33000➡PW11000+SH25000=36000

PW26000➡PW11000(完全ガード)  ルーナの手札8枚 山札21枚  カズマのダメージ5枚(裏3枚)

 

『東海林カズマ、何とかダメージ5で凌いだ!』

 

「見事なディフェンスでした、カズマさん!」

 

 

一方森エリアでのクロノとナギサのファイトというと・・・ちょっとややこしいことが発生している。

 

「ああ・・・こうしてファイトしている間にも・・・カムイちゃんがドロップゾーンでどんなひどい目にあっているかを考えると死んでしまいそう・・・!」

 

「いや、ひどい目って・・・ドロップゾーンってそんなやばいとこじゃねぇし・・・」

 

このようにナギサが愛の妄想を決め込んでいるので、もはや誰にも止められないし収拾がつかない。

 

「ストライドジェネレーション!!!ゾンネ・ブラウクリューガー!!!」

 

ナギサはコストを支払い、ゾンネ・ブラウクリューガーにストライドする。

 

「だ、ダメだ・・・この人がこうなったらもう・・・」

 

「コール!ザトゥルン、マルス!崇高なる愛の前にひれ伏しなさい!!」

 

マルスでルガル・ウレに攻撃する。

 

「もう1つ!リアガードでアタック!あたしとカムイちゃんの、貴重な愛の時間を奪うのは、お前か⁉お前か⁉おまえかあああああ!!?」

 

ザトゥルンでもう1体のルガル・ウレに攻撃。

 

「ああ・・・もう・・・!」

 

「ゾンネ・ブラウクリューガーでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!」

 

「ちっ!トリプルドライブ!クリティカル!効果は全てザトゥルンへ!クリティカル!これも全部ザトゥルンへ!さらにクリティカル!効果全てマルスへ!」

 

「トリプルクリティカル・・・」

 

「ゾンネのアルティメットブレイク!フォルモーント・ブラウクリューガーにスペリオルライド!

さらにフォルモーント・ブラウクリューガーのブレイクライドスキル!フォルモーントにパワープラス10000!この攻撃は完全ガードで防げない!これでとどめでよ!フォルモーントでヴァンガードにアタック!!」

 

「さすがにこれ以上トリガーは出ないはず!ノーガードだ!」

 

クロノはトリガーが出ないとみて、ノーガードを宣言。だが、これが自身の身を亡ぼす羽目になる。

 

「ツインドライブ!ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!さらにもう1枚!クリティカルトリガー!」

 

「やっぱそうなるのかああああああ!!」

 

 

砂漠エリアでのカズマとルーナのファイト・・・

 

『もう後がないぞ、東海林カズマ!』

 

『ここが踏ん張りどころだよ、アミーゴ-!』

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ドロップゾーンのノーマルユニットを2枚山札へ!」

 

戻したカード『黒翼のソードブレイカー』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』

 

「コストを払わず、ストライドできる!ストライドジェネレーション!!!!黒炎をまとう竜(ドラグアンガー)オグマ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

黒炎をまとう竜(ドラグアンガー)オグマ  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードの超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!アビサル・オウルを退却!・・・正直、アイドルってのをなめてたぜ。あんたすげぇんだな」

 

「ありがとうございます!」

 

「だけど・・・俺だって!スペリオルコール!黒翼のソードブレイカー!アビサル・オウル!」

 

黒翼のソードブレイカー  PW6000

 

「アビサルの儀式(リチュアル)(3)!ルアードの効果でドロップゾーンに落ちたなら、カウンターチャージ!

ソードブレイカーのスキル!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』1枚ドロー!ニーズ、イビルリフューザー・ドラゴンをコール!」

 

イビルリフューザー・ドラゴン  PW6000

 

「オグマの儀式(リチュアル)(フィフス)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『秘められし才気(ドラグプリンス)ルート』Gゾーンの天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードを表に!リアガードを5体退却!相手は同じ枚数を手札からリアガードから選び、ドロップゾーンへ!」

 

「ええっ⁉」

 

『リアガードは1枚!弓月ルーナ、手札を捨てるしかありません!』

 

『あー、これは・・・リアガードをソウルから供給するペイルムーンの個性が裏目にでちゃったね』

 

「・・・手札5枚を捨てます」

 

「合計3枚以上ドロップゾーンに置かれたため、1枚ドロー!モルフェッサ、ウスキアスをコール!

ウスキアスの儀式(リチュアル)(3)!ルアードのヴァンガードがいるなら、カウンターブラスト!ドロップゾーンからグレード1のニーズを山札の下に!ウスキアスにパワープラス7000!」

 

モルフェッサ オグマ ウスキアス

  R     R    R

 

「オグマでヴァンガードにアタック!」

 

『オグマの儀式(リチュアル)(フィフス)!手札を失った弓月ルーナ、ガードできない!!』

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』セカンドチェック『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』サードチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはモルフェッサに、クリティカルはオグマに!!」

 

オグマ(カズマ)は竜化している腕に魔力を込め、ハリー(ルーナ)にぶつける。攻撃を喰らったハリー(ルーナ)は吹き飛ばされる。

 

PW26000➡PW11000

 

ダメージチェック『マスカレード・バニー』『マスカレード・バニー』

 

カズマのダメージ5枚  ルーナのダメージ6枚  勝者カズマ

 

「よっしゃあああ!!」

 

ファイトに勝利したカズマは喜びで笑顔になっている。

 

「それがあなたの笑顔なんですね」

 

「!」

 

「あなたとファイトできてよかった」

 

ルーナはカズマの手にとり、そっと何かを渡す。

 

「がんばってくださいね♪」

 

ルーナはカズマに笑顔を向け、ドロップゾーンへと送られていく。カズマはさっき受け取ったものを確認する。それはラミーラビリンスのキーホルダーだった。

 

「・・・後で、サインもらおう・・・」

 

カズマのその顔は少し、頬が赤く染まっていた。

 

 

森エリアのクロノとナギサのファイトはというと、言うまでもなくクロノのダメージが6となり、ナギサの勝利だ。

 

「やったー!勝ったーー!」

 

「・・・理不尽すぎるだろ・・・。俺が何したっていうんだよ・・・」

 

ナギサの暴走に付き合わされたクロノは少し疲れた様子を示していた。

 

「カムイちゃんと一緒のチームで大会に出られて、ほんと幸せ!これも伊吹さんのおかげね!」

 

「え・・・伊吹のおかげって・・・?」

 

そこで伊吹の名前が出てくることにクロノは疑問に思う。

 

「私がいくら誘っても、カムイちゃんはU20(アンダートゥエンティ)に出る気なさそうだったんだけど・・・伊吹さんから声がかかってね、急にチームを組むことになったの!」

 

「そ、それは・・・おわっ⁉どういうことっすかーーー⁉」

 

詳細を聞こうとしたクロノだったが、その前にドロップゾーンへと送られていった。

 

 

ドロップゾーンエリアにて、カムイは鬼丸カズミとファイトしたことのあるファイターに声をかけていっている。

 

「やっと見つけたぜ。あんた、鬼丸カズミとファイトしたんだって?」

 

「あ、ああ・・・」

 

「詳しく教えてくれねぇかなぁ?あいつのファイトスタイルとか、どうだった?」

 

「カムイさん」

 

カムイが詳しい話を聞こうとした時、ちょうどドロップゾーンにやってきたクロノが声をかけてきた。

 

「ん?なんだよ、お前も負けたのかよ?」

 

「ナギサさんから聞いたっすよ。伊吹に頼まれたって」

 

「!!あいつ・・・!」

 

クロノの言葉を聞いたカムイは余計なことをと言わんばかりの表情をしている。

 

 

そもそもカムイがU20(アンダートゥエンティ)に参加しているのは、伊吹に頼まれているからだ。それは、U20(アンダートゥエンティ)が始まる前日のカードキャピタル1号店で・・・

 

U20(アンダートゥエンティ)に?」

 

「ああ。出場してくれないか?」

 

「何で俺が今さら?U20(アンダートゥエンティ)は若い奴らの登竜門だ」

 

「ある男のことについて調べてほしいんだ」

 

「はぁ?てめぇでやりゃいいだろ?」

 

U20(アンダートゥエンティ)だぞ?」

 

「ああ、そっか・・・でも・・・」

 

カムイはU20(アンダートゥエンティ)の参加についてかなり渋っていた。

 

「俺が頼める人間の中で、出場資格を満たしているのはおまえだけなんだ」

 

「・・・そういう事か」

 

U20(アンダートゥエンティ)はチーム制だ。他のメンバーはこちらで用意しよう」

 

「待てよ、俺まだ引き受けるとは・・・」

 

「先導にも相談しようと思ってる」

 

「え?お義兄さんに?」

 

「いや・・・妹の方だ」

 

「え?え・・・えええええ⁉」

 

 

そういう訳でこれがカムイがU20(アンダートゥエンティ)に参加している理由だ。

 

(まっずいよなぁ・・・よりによって1番知られちゃいけない奴に・・・!)

 

『葛城カムイ選手、フィールドに復帰してください繰り返します・・・』

 

カムイがどうしようかと考えていると、復帰アナウンスが流れる。

 

「お!お呼びがかかった!こうしちゃいられねぇ!無駄にした時間を取り戻さねぇと!じゃあな!」

 

「えっ⁉カムイさん!」

 

復帰アナウンスに乗じていいように逃げるようにフィールド復帰のエレベーターに乗るカムイ。

 

「・・・どういうことだよ・・・」

 

完全に置いてけぼりにされたクロノはどういう事かわからずにいた。

 

to be continued…




クロノ「カズマ、手に持ってるそれ、何だ?」

カズマ「あ・・・いや・・・」

タイヨウ「色紙?誰かのサインみたいな・・・」

クロノ「何で隠すんだよ?

カズマ「いいじゃねか!気にするなよ!ていうかお前、何で負けてんだよ?しっかりしろよ」

クロノ「うっ・・・お前は知らないだろうけどな・・・世の中には想像を超えた恐ろしいものが・・・ああああああ!思い出したくねぇええ!!」

タイヨウ「クロノさん?」

TURN149「忍び寄る脅威」


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忍び寄る脅威

今年でそろそろ終わりという事で、この話が今年最後の投稿です。

それと、熱血と努力の先導者と、蝶と雪の絆もすでに投稿しております。やっぱり今年最後ですので、一気に乗せたいと思ってやりました!

私の他の作品を読みたい時、手っ取り早い方法は、ページトップの作者名の先導を押せば、私の作品が読めますよ。よければそちらの方も読んで見てくださいね。

来年も盛り上げていくよう、精一杯頑張ります!

さて、今回の話は・・・わかりますね。そう、あの道化師が・・・。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)ファーストステージ3日目、セカンドステージ進出可能の選手も残り14チームと絞られてきている。フィールドでは今も熱い戦いが続いている。そんな中、会場裏の制御室では、U20(アンダートゥエンティ)のスタッフたちと、副委員長であるマモルとキョウヤがフィールドを確認しながら仕事をしている。

 

「西A6ブロックでジャッジコール、ルールの解釈を巡ってファイター同士議論になっているようです」

 

「速やかに行ってくれ。必要であれば、ファイトの映像記録も確認を」

 

「ドロップゾーンの空調の件は?」

 

「解消しました。問題なしです」

 

「ふぅ・・・」

 

マモルはあまりの忙しさで休めていないのか、栄養ドリンクを摂取する。そこに同じく仕事に取り掛かっていた、委員長であり、普及協会本部長である銀髪の男、伊吹コウジが戻ってくる。

 

「北E3ブロックの照明の件だが、現状では支障はないな」

 

「そうか」

 

「では、今日の競技が終わり次第、すぐメンテナンスしておこう」

 

「頼む」

 

「すまないね、本部長の手まで患わせてもらって」

 

「そういうお前たちこそ、大会が始まってからろくに休んでいないだろう?」

 

「仕事だからね。未来を担う若いファイターたちが、全力でヴァンガードができる場を作り上げる。こんな楽しいことは他にないよ」

 

「ああ。同感だ」

 

3人はモニターでフィールドを確認しながら、共に笑みを浮かべる。そんな時、伊吹のスマホから着信音が響く。

 

「すまない」

 

「ああ」

 

伊吹は着信者を確認すると、制御室から出て、通話に出る。着信してきたのはカムイだった。

 

「葛城、どうした?」

 

≪伊吹・・・ワリィ、クロノにバレた≫

 

「なっ・・・⁉」

 

それ聞いた瞬間、伊吹は驚き、困ったような表情になり、ため息を吐く。

 

 

 

TURN149「忍び寄る脅威」

 

 

 

ドリームハーツはいったんバインドゾーンに戻り、コンビニでお菓子もろもろを買いながら現状を確認し合っている。

 

「ごめん、アイドルだからって手を抜いてたわけじゃないんだけど・・・ポイントをごっそり奪われた」

 

「気にしないでください。幸い、私が勝ってすぐに復活できたわけですし」

 

「でも、アリスが負けたから、今のポイントじゃちょっとだけ厳しいかも。一攫千金を狙っていかないと、ファーストステージの突破は危ういかもしれないね」

 

「次は絶対に挽回してみせる!」

 

買い物を済ませたドリームハーツ。そんな時、またファーストステージを突破したチームが現れる。

 

『ここでチームディマイズネオがファーストステージを突破!おおっと、それに続いてチームシャウトもファーストステージを突破!これで、残りは12枠となりみゃした!』

 

「大丈夫ですよ。私たちならきっと突破できます!」

 

「・・・うん!そうだよね!私たちも絶対にファーストステージを突破しよう!」

 

「当然!」

 

ドリームハーツは勝ったものを持ち物の中に入れた後、再びフィールドに向かっていく。

 

 

荒野エリアにて、ストライダーズのメンバーたちによって、すぐにフィールドに復帰できたクロノは他ファイターを探しながら伊吹のことを考えていた。

 

「何やってんだよ伊吹の奴・・・まさかやばいことに巻き込まれてたりするんじゃねぇだろうな・・・?・・・確かに今は責任ある立場だし、いろいろ秘密にしなきゃなんないのかもしれないけど・・・どうしてまた、1人で抱え込むんだよ・・・?」

 

クロノはブツブツ1人ごとを言いながら他ファイターを探していく。

 

 

同じく荒野エリアにて、チーム新ニッポンのメンバーである星崎ノアはリンクジョーカー使いのファイターとファイトをしていた。ファイトは終盤戦に向かっている。

 

滅星輝兵(デススターベイダー)カオスユニバースでヴァンガードにアタック!」

 

滅星輝兵(デススターベイダー)カオスユニバースの攻撃で相手の星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・ドラゴンにとどめをさす。

 

「イェイ!」

 

「完敗だぜ。俺のデッキよりお前のデッキの方が全然回ってたな」

 

「ありがとう!」

 

ノアが相手ファイターと話していると・・・

 

グオオオオオオ・・・

 

何やら人ならざる者の雄たけびが聞こえてきた。

 

「・・・?」

 

「?どうした?」

 

「!今、何か声が聞こえなかった?」

 

「いや?」

 

グオオオオオオ・・・

 

どうやらこの雄たけびはノア以外には聞こえなかったようだ。相手ファイターがドロップゾーンに送られた後、ノアは声が聞こえた方向に向かっていく。

 

「確か、こっちの方から・・・」

 

グオオオオオオ・・・

 

雄たけびが近くなり、ノアがそこに辿り着くとそこには、赤黒い黒輪の門が赤く輝いていた。

 

「わあ、すごい!こんな仕掛けがあるんだ!」

 

ノアは黒輪の門に近づく。

 

「中に誰かいるのかな?」

 

ノアが黒輪の門に触れると、赤い光が放たれた。

 

 

ノアが黒輪に触れた瞬間、会場全ての電気が落ちていく。それはクレイスクランブルのフィールドも例外ではなかった。モニターも、ファイターのファイダーの画面も、砂嵐だった。会場内全ての電波が繋がらない中、会場内は非常用電源に切り替わる。

 

「非常電源、入りました」

 

「何がおきた?」

 

「大規模なシステム障害のようです。ファイダーシステム、会場内カメラ、全てダウンしています」

 

 

チームディフライダーの部屋にて、鬼丸カズミは待っていたかのような表情をしている。

 

「ようやく現れたようだな。あの扉からの声が聞き届けられる者が」

 

「プログラムは予定通り走ってる。システム復帰までの猶予は後30分」

 

「それだけあれば十分だ」

 

サオリのPADにはカウントダウンを示してる数字が出ている。どうやらシステム障害の原因はサオリが引き起こしたものらしい。カズミは狙っていたかのように部屋から出ようとする。

 

「君たちの任務とかはどうでもいい。U20(アンダートゥエンティ)までは壊さないで。まだ全然楽しめてないから」

 

「それについては同感。何やろうとしてるのかは知らないけど、私たちには一切関係ないし、不吉なことは嫌だからね」

 

ベルノはからくり箱を解きながら、シルフィはファッション雑誌を読み、ドーナツを食べながらそう言った。

 

「本部長の伊吹が気付き始めてる。注意して」

 

「メサイアの先導者か・・・。問題ない」

 

カズミは目的のために今度こそ部屋から出ていった。

 

 

制御室で障害の対処をしているスタッフたち。そんな中伊吹は、向かいにあるディフライダーの部屋からカズミが出ていくのを目撃する。

 

「・・・この障害も奴の・・・。安城、一条、対応を頼む。俺はフィールドに降りて様子を見てくる」

 

伊吹はその場の対処を2人に任せ、フィールドに向かっていく。

 

 

クレイスクランブルフィールド全体に、運営本部からの放送が流れる。

 

『運営本部の安城です。現在、大規模な障害が発生しています。皆様はファイトを中断し、その場を動かずお待ちください。各ファイトは障害発生の直前まで本部に送信されています。復旧後はそこから再開になります』

 

「・・・とんだ足止めだな・・・ん?」

 

荒野エリアの崖上にいるクロノがぼやいていると、フィールドに降りて、岩陰に隠れている鬼丸カズミの姿が映った。クロノは坂道をすべってカズミの元へ向かう。

 

「おい鬼丸!」

 

「あ・・・」

 

「鬼丸カズミだろ?」

 

「新導クロノ君?」

 

「あんたもうとっくに勝ちぬけたんだろ?何でこんなとこに?」

 

予想外と言わんばかりの表情をしていたが、すぐに平常になる。

 

「いや・・・そうなんだ。たった1日で抜けてしまったからね。せっかくこれだけ大仕掛けのステージなのに、全然楽しむ暇がなかったんだ。少しでも見ておきたくて、こっそり忍び込んだらこれだ・・・ついてないな・・・」

 

「はぁ・・・」

 

「君はどう?楽しんでるかい?ファーストステージ」

 

「お・・・ああ。さすがに1日で勝ち抜けってわけにはいかなかったけど・・・次のステージでは必ず・・・」

 

うまくごまかすことができたが、スマホから確認できるカウントダウンは残り21分をきった。

 

「あっちにあるのは、ノヴァグラップラーかな?すごいなぁ」

 

「あっおい!その場から動くなって放送が・・・」

 

「大丈夫だよ。ちょっとだけ」

 

「ちょっとだけじゃねぇよ」

 

どこかに向かおうとするカズミに、慌てて追いかけるクロノ。

 

「そこで何をしている?」

 

聞こえてきた声にクロノとカズミは横を振り向く。そこにはずいぶん見覚えのある顔が映りこむ。

 

「伊吹?」

 

「クロノ・・・?」

 

その人物はここに様子を見に来た伊吹だった。

 

「何をしている、こんな所で?」

 

返答に悩んでいるクロノの隣にいる本来ここにいるはずのないカズミにそう問いかける伊吹。

 

「なぁ、そりゃこっちのセリフだよ。何が起こってんだこれ?」

 

「・・・今対応中だ」

 

「本部長自ら現場に出られるなんて、大変ですね」

 

「勝ちぬけたチームのフィールド立ち入りはご遠慮願ってるんだが?」

 

「すみません、つい」

 

「理由は後でゆっくり聞こう。とりあえず一緒に来てもらうぞ」

 

「いえいえ、これ以上お手は煩わせませんよ。さっさと退場しますよ。それじゃ、次のステージで」

 

「お、おう!今度は絶対にリベンジするからな!待ってろよ!」

 

「今度・・・?」

 

クロノの発した言葉に嫌に反応する伊吹。

 

「なんだよ?」

 

「どういうことだ?リベンジ?」

 

「キャピタルにこの人が来て、ファイトを申し込まれたんだよ。U20(アンダートゥエンティ)が始まる、ちょい前くらい」

 

「!(まさか狙いはU20(アンダートゥエンティ)だけじゃなくて、クロノも・・・?)」

 

クロノの答えに驚き、伊吹はカズミに視線を移す。

 

「やはり一緒に来てもらうぞ。システムが復旧するまでは、何が起こるかわからないからな」

 

「そんな、ご心配いただかなくとも、大丈夫ですよ。1人で帰れます」

 

「参加者の安全を守るのが、俺たちの仕事だ。それにしても、初日での戦いは見事だったな」

 

「ありがとうございます」

 

「ちょっ、おい!」

 

「お前はここにいろ」

 

伊吹とカズミを追いかけようとしたが、伊吹に言われ立ち止まる。

 

「1日で勝ちぬけるチームが出るとは、正直想外だった。さすがだな」

 

「いやぁ、まだまだですよ。そういえば伊吹本部長、クランリーダーの方は止めてしまわれたんですか?」

 

「後任を探しているのだがな、これがなかなか難しくて・・・」

 

「・・・!待てよ、おい!」

 

我に返ったクロノはやっぱり伊吹の指示を無視して2人についていく。

 

 

古城エリアにて、伊吹とカズミはどういう訳かファイトをすることになった。ついてきたクロノは伊吹のスマホのライト機能で盤面を照らす。

 

「伊吹本部長とは、1度ファイトしてみたかったんですよ。でも、いいんですか?こんな時に」

 

「優秀な部下がいるから問題ない」

 

(どうしてこうなった?)

 

シャッフルし終えた伊吹とカズミはデッキをファイト台に設置する。

 

「別にお前は付き合わなくてもいいんだがな」

 

「これがないと見えないだろ?」

 

「・・・はぁ・・・」

 

「さて・・・始めましょうか」

 

ファイトを始める前に最初は先攻か後攻を決めるジャンケンから始める。

 

「「ジャンケンポン」」

 

伊吹が出したのはパーでカズミはグーだ。

 

「・・・また負けた・・・」

 

カズミの発言からして、どうもジャンケンは弱い方のようだ。

 

「俺の先攻だな」

 

伊吹とカズミは山札の上5枚を引く。

 

「引き直しはなしで」

 

「・・・2枚交換。・・・去年と比べてどうだ?今年のU20(アンダートゥエンティ)は?」

 

「楽しんでますよ。伊吹さんたち、普及協会の皆さんには、本当に感謝しています」

 

互いに準備を終え、ファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

「ネオンメサイア」

 

「木枯らしの忍鬼カモジグサ」

 

伊吹とカズミはお互いにFV(ファーストヴァンガード)にライドする。

 

「これが伊吹本部長のメサイアですか・・・」

 

「・・・ドロー。ライド。アスリープ・メサイア。ネオンメサイアは移動」

 

伊吹はアスリープ・メサイアにライドし、ターンを終了。

 

「ドロー。ライド。忍竜チギレグモ。カモジグサは移動」

 

カズミはチギレグモにライド。

 

U20(アンダートゥエンティ)・・・未来を目指すファイター同士が全力で競い合い、高めあう。こんな楽しい場、他にはなかなかない」

 

カズミはカモジグサのブーストをつけてチギレグモで攻撃。伊吹はノーガードをする。

 

「君もそう思わないか?新導君」

 

「あ、ああ・・・」

 

「・・・スタンド&ドロー。ライド。アローザル・メサイア。コール。黒色矮星のレディバトラー」

 

カズミの質問に答えるクロノ。

 

「俺も同じだ。ここはたくさんの出会いがあって、みんなすげぇ思いで戦ってて・・・ヴァンガードってやっぱすげぇって思った。俺ももっと強くなりたい」

 

「それが我々の理念、そのものだ。ヴァンガードを通じて人々を繋ぐ、より強くなりたいと願う思いを支える。打もが何の憂いもなく、ただ純粋にヴァンガードを楽しめる世界を作る。それが俺の・・・俺たちの使命だ」

 

「伊吹・・・」

 

伊吹はアローザルで攻撃。カズミはノーガードを宣言する。

 

「ダメージチェック。クリティカルトリガー。効果は全てチギレグモに」

 

「黒色矮星でヴァンガードにアタック。それを邪魔するものは、例えなんであろうと許しはしない」

 

レディバトラーの攻撃はチギレグモでガードする。

 

「仰ることはわかりますよ。俺も、その世界に挑む挑戦者ですから。ライド。忍獣タマハガネ」

 

カズミは忍獣タマハガネにライドし、そのスキルを発動させる。

 

「スキル発動。相手のリアガードを1枚選び、バインド」

 

カズミはレディバトラーを選択させてバインド。さらに忍竜ニビカタビラをコールする。

 

「自分の未来を、自分自身の手で掴み、築きたい。そのために、俺たちと肩を並べ、共に未来を導くたる仲間を見つけたい」

 

伊吹はニビカタビラの攻撃をデスティニー・ディーラーでガードする。

 

「・・・はぁ・・・でも正直言えば、少し失望もしているんです。ここは思ったよりもレベルが低い・・・」

 

「・・・!」

 

「俺たちの未来を託したいと思える程の存在はなかなかいないようだ。夢を見ていたんですよ。ここはもっと高邁な世界であると。理想と希望が未来を導く、強く、揺るぎなき世界が、待っているだろうと」

 

「期待外れだと?」

 

「・・・タマハガネでアタック」

 

タマハガネの攻撃はノーガードする伊吹。

 

「どうも運だけで抜けてきてしまうような者たちも、少なからずいるようですからね」

 

「確かに・・・」

 

「最終的に勝ち抜くのは、本当に強いものだけだ」

 

「期待しているよ。ターンエンド。バインドされた黒色矮星は手札へ。

手札6枚以下なので、残影発動。カモジグサとニビカタビラを手札に」

 

「俺とのファイトと同じだ・・・」

 

「・・・ライド。オルターエゴ・メサイア」

 

伊吹は自身の分身であるメサイアのグレード3、オルターエゴ・メサイアにライドする。

 

「コール。黒色矮星のレディバトラー。アレスター・メサイア」

 

「オルターエゴ・メサイア・・・」

 

「アレスター・メサイアでヴァンガードにアタック」

 

「ガード」

 

アレスターの攻撃をニビカタビラで防ぐ。

 

「それに、可能性を感じさせる存在がまったくないという訳でもない」

 

「・・・?」

 

「オルターエゴでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

カズミはノーガードを宣言し、クロノに話しかける。

 

「上でずっと、君のファイトを見せてもらていた。カードキャピタルから対戦した時からは見違えるようだよ」

 

「あ、ああ・・・」

 

「・・・ツインドライブ。セカンドチェック。クリティカルトリガー。パワーは黒色矮星のレディバトラーに、クリティカルはオルターエゴに」

 

「ダメージチェック。セカンドチェック。ヒールトリガー。ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに」

 

「黒色矮星でヴァンガードにアタック」

 

レディバトラーの攻撃はガードをするカズミ。

 

「いい変化があったようだね」

 

「・・・俺も多分、あんたと同じなんだ。ここに来てから心から思った。みんなそれぞれの未来を全力で追いかけている。俺だって負けたられない。未来を自分の手でつかみ、築く。仲間たちと一緒に!」

 

「・・・ターンエンド」

 

「君がU20(アンダートゥエンティ)に参加してくれて、本当に感謝しているよ。君の信じる道を、そのまままっすぐ進んでくれ。ライド。忍竜シラヌイ」

 

カズミは自身の分身、忍竜シラヌイにライドする。

 

「そして、俺たちに相応しいファイターに成長した時、もう1度、君の力を見せてくれ、新導クロノ君」

 

「ああ。必ず追いついてやるぜ!」

 

カズミに元気のいい声で返すクロノだったが、ここで伊吹が険しい表情をしていることに気付く。クロノはカズミの様子を伺う。

 

「ジェネレーションゾーン、解放。ストライドジェネレーション!」

 

カズミがコストを支払い、六道忍竜ザラメラカンにストライドした時、フィールドの明かりが復旧し、暗かった周りが明るくなっていく。それは会場に至ってもそうだ。

 

『大変お待たせいたしました。システムが復旧しました。皆さん、ファイトを再開してください』

 

「・・・ここまでのようですね」

 

「・・・そうだな」

 

システムが復旧した今、いつまでもここにいるわけにもいかないのはわかっているので、ファイトを中断し、互いにデッキを片付ける。

 

「楽しかったですよ。じゃあ新導君、また次のステージで」

 

「あ、ああ!」

 

カズミはただ1人、古城エリアから去っていく。残ったクロノは、伊吹の反応からして、カズミと何かしらあると悟り、表情が険しくなっている。

 

「・・・何かあるんだな?お前と鬼丸の間に」

 

「・・・・・・」

 

「カムイさんたちを巻き込んだのもそれか」

 

「・・・・・・」

 

「まただんまりなのかよ!」

 

クロノの問いに何も答えなかった伊吹だが、ようやく口が開く。

 

「・・・いや、確証があるわけではないんだ。まだ、あいまいで、ハッキリどうこう言える段階じゃない」

 

「けど何かはあるんだろ?だったらどうして・・・」

 

「巻き込みたくなかった」

 

「!」

 

「お前たちが真剣にU20(アンダートゥエンティ)に挑もうとしている時に、俺1人のあいまいな疑念で、水を差したくなかったんだ。やっと自由にヴァンガードを楽しめる世界を取り戻した。何もなければそれでいい・・・」

 

「だからって、また1人で抱え込むつもりだったのかよ」

 

「すまない・・・」

 

「素直に謝んな、気色悪い」

 

正直に話してくれたことに対して、今までのこともあり、若干複雑な心境を抱いている。

 

「はぁ・・・で?」

 

「ここで詳しい話はできん。こっちにも準備がある。ファーストステージか、セカンドステージが終わったら、改めて時間を作ってやる」

 

「わかった。ならさっさと勝ちぬけねぇとな」

 

クロノは橋から飛び降り、フィールドへと戻っていく。

 

「残り枠は少ないぞ、急げ」

 

「言われなくても!」

 

クロノは伊吹と別れ、他ファイター探しを再開する。

 

 

荒野エリア、カズミはまだ部屋には戻らず、元いた岩陰に身を潜め、サオリと通信している。

 

≪再セッティング完了、そのエリアのカメラを10秒だけ誤魔化せる≫

 

「十分だ」

 

≪了解≫

 

カズミは通信を切り、黒輪の門があった場所へと向かう。このエリアの監視カメラにはカズミの姿は映らなかった。黒輪の門に辿り着いたカズミはその黒輪に触れる。黒輪は赤い光が放たれ、カズミはその場にいなくなった。

 

 

黒輪の門に触れ、ノアがいる場所は西洋建築の部屋。出口はどこにもない。ちょうどその時、黒輪の門に触れたカズミもここにやってくる。

 

「あっ!やっと誰か来たー!なんなんだろうねーここ?」

 

カズミは右手にはめている手袋を外しながらノアに近づく。カズミの右手には、ぬばたまのクランマークが浮かび上がっている。

 

「そうだ!君、ここに来るとき声が聞こえなかった?どっか、遠くから呼んでいるような声」

 

カズミはノアの言葉に確証を持ったような笑みを浮かべる。

 

「やはり、君には聞こえるんだな。時空を超えて響き合う、魂の共鳴・・・"君の分身"の呼び声を」

 

「?」

 

カズミの視線には、ノアが持っているデッキの星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・ドラゴンが映っている。何のことかわからないノアは首を傾げる。カズミは両手を広げ、ノアをイメージの世界に連れ込む。クロノ、シオン、トコハが見た、あの、地球と惑星クレイの間に立たされる宇宙空間のイメージに。

 

「何これっ⁉」

 

ノアがこのイメージに戸惑っている間に、カズミは何かの詠唱を唱え始める。

 

「来たれ、我が主の導きによりて、汝が分身の器に・・・」

 

ノアが持っていたデッキのカードが1枚浮かび上がった。

 

「"ディファレントワールドライド"!!星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・ドラゴン!!」

 

1枚のカード、星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・ドラゴンの名前を呼んだ途端、カードから炎のような放射線が吹き出す。

 

「うわっ⁉」

 

ノアの右手の甲が見えない何かに引っ張られて、差し出される。放射線はノアの右手に目掛けて飛び込み、侵食するかのようにノアの中に入っていく。

 

「うわあああああぁぁぁ・・・」

 

ノアの叫び声は、瞳から輝きと共にが掻き消えていく。先ほどの勢いで帽子が取れていた。

 

元の現実に戻ると、ノアは膝をつき、地に手をつける。そして、ノアの右手の甲には、白いリンクジョーカーのクランマークが浮かび上がった。見届けたカズミは満足そうな笑みを浮かべている。ノアはふらりと立ち上がる。

 

「・・・さぁて・・・この世界にはどれだけ存在するのかなぁ・・・?我を楽しませるに足る、玩具が」

 

しかし、ノアから発するその口調は、本来のノアの口調ではなかった。ノアはまるで道化師のように不敵な笑みを浮かべるのであった。

 

to be continued…




クロノ「うし!こっから一気にファーストステージ、抜けてやるぜ!」

伊吹「大会も3日目後半だ。本気で優勝を狙うなら、そろそろ抜けていないとな」

クロノ「うるせぇ。こんな面倒なルールじゃなきゃ、もっとバーッといってるっての!」

伊吹「言っただろう?本当に強いものは、どんな環境にあってもその力を示す」

クロノ「ふっ・・・。よし、俺たちの力、見せてやるからな!待ってろ!」

伊吹「ああ、楽しみにしている」

TURN150「風花、舞い忍ぶ」


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風花、舞い忍ぶ

皆さん、あけましておめでとうございます!

今年も1年、精一杯ヴァンガっていきましょう!

今年1発目はオリジナル回です。楽しんでもらえると嬉しいです。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)3日目も後半戦に差し掛かっている。セカンドステージ進出枠もラミーラビリンスwihtサーヤを含めた4チームが突破したことによって、残り8枠となってきた。

 

「やっばいなぁ。めっちゃ少なくなってきたやん」

 

「まぁ焦ることもないわ。ポイントも結構ええ感じにたまったし、後2勝すれば多分勝ち進められるで」

 

バインドゾーンにいるヘヴィNEWパンクのヤイバとカエデが現状を確認しているところ、イツキはどうも微妙な表情をしながら頭をかいていた。それに気づいたヤイバは少し声をかける。

 

「どないしてんイツキ?そない微妙な顔して」

 

「あ、いや・・・さっきトイレ行く時、ノア君とすれ違ったんやけど・・・」

 

「ノアと?」

 

「なんか・・・雰囲気がノア君やないような気がして・・・」

 

「ノアやない?それは霊感が強いお前の直感か?」

 

ヤイバの言葉にイツキは首を縦に頷く。

 

「うちらとあいつらはお好み焼き屋で仲ようなったばっかやろ?ノアの全てを知ってるわけないんやから、そういう雰囲気がでとったとしても、ようわからんわ」

 

「まぁ、緊張してるだけやろ?大丈夫やってきっと。あいつらも勝ち上がってくるわ」

 

「それやったらええんやけど・・・」

 

ヤイバとカエデがイツキの不安を取り除こうとしているが、あまり表情は変わらない。

 

「後、最近妙な声が聞こえるようになってん」

 

「妙な声?どんなんや?」

 

「なんちゅうか・・・この世のものとは思えないような・・・まるで怨霊のような声が・・・」

 

「ひいいぃ!やめぇやそんなお化けが出そうな話!肝試しやないんやぞ⁉」

 

イツキの例えにカエデは顔を真っ青になりながら怯えている。

 

「何を怖がっとんねん?お前みたいな凶暴女にはまったく似合わへんぞ」

 

「ああ!!?女子に向かって何言っとんねん!!お前にはデリカシーっちゅうもんがないんか!!?」

 

「ちょっ⁉言ってるそばから俺を殴ろうとすなや!」

 

ヤイバとカエデがケンカしている時、イツキは耳を傾けていた。

 

(またや・・・また聞こえる・・・しかもヤイバやカエデには聞こえとらんみたいやし・・・何なん、この声?)

 

イツキはイツキにしか聞こえないという声に首を傾げている。

 

 

 

RURN150「風花、舞い忍ぶ」

 

 

 

クレイスクランブルの宇宙エリア、ドリームハーツのアンは周りを見回しながら、相手ファイターを探して回っていた。

 

(選出可能チームも残り8チーム・・・ユイちゃんもアリスちゃんももうファイトに突入している・・・。少しペースを上げないといけませんかね・・・)

 

そんなことを考えている間にアンのファイダーにファイター認識アラームが鳴りだした。アンが探す前に、その相手ファイターが話しかけてきた。

 

「日下部先輩、お久しぶりっす」

 

「わっ!櫻井君⁉」

 

その人物とはチーム三獣士のメンバー、櫻井ワタルだった。このワタルという人物はコズミックドライブが通っていた中学校の1つ下の後輩である。

 

「もう、ビックリするじゃないですか!」

 

「へへ、すんませんっす。日下部先輩を見かけたんで、つい」

 

ワタルは何の悪びれた表情は全くしていない。当のアンはあまりいい表情をしていない。

 

「もう少しゆっくりと日下部先輩と話をしたいんすが・・・どうやらファイトのお時間のようっす」

 

(櫻井君の実力は未知数・・・マサト君が認めるほどなので強いのだろうとは思いますけど・・・だからこそポイント大量獲得のチャンス!)

 

アンはワタルとファイトしたことがないため、実力がわからないでいたが、ポイント獲得チャンスと思いながら、ファイトの準備を進める。お互いに準備が終え、ファイトが始める。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「烏羽の忍鬼フゲン!」

 

「幼年司令ローゼンベルク!」

 

烏羽の忍鬼フゲン  PW5000

 

幼年司令ローゼンベルク  PW5000

 

(メガコロニー!という事は、リアガードのスタンド封じを警戒する必要がありますね・・・)

 

「へへ、俺の先攻っすね。ドロー。スカーレット・ヴェノムにライド!ローゼンベルクは移動!ターンエンドっす」

 

スカーレット・ヴェノム  PW7000

 

R スカーレット  R

R ローゼンベルク R  ワタルの手札5枚 山札43枚

 

「私のターンです!ドロー!ライド!寂滅の忍鬼ヤエガキ!フゲンは移動!」

 

寂滅の忍鬼ヤエガキ  PW7000

 

R ヤエガキ R

R フゲン  R

 

「フゲンのブースト、ヤエガキでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードっす」

 

「ドライブチェック『忍妖マーダーアンドン』」

 

「ダメージチェック『シャープネル・スコルピオ(☆)』クリティカルトリガーっす。効果は全部ヴァンガードに」

 

「ターン終了です」

 

PW12000➡PW7000  アンの手札6枚 山札42枚  ワタルのダメージ1枚

 

「俺のターンっす。ドロー。パニッシュ・スタッグにライド!さらに、マシニング・パピリオをコール!」

 

パニッシュ・スタッグ  PW9000

マシニング・パピリオ  PW8000

 

「パピリオのスキル!フゲンを選んで、パラライズっす!」

 

(早速リアガードのパラライズ・・・早いですね。展開しないで正解でした)

 

パピリオ  パニッシュ  R

 R   ローゼンベルク R

 

「マシニング・パピリオで、ヴァンガードにアタックっす!」

 

「ノーガードです!ダメージチェック『絹笠の忍鬼シズネ』」

 

「ローゼンベルクのブースト、パニッシュ・スタッグでヴァンガードにアタックっす!」

 

「ノーガードです」

 

「ドライブチェック『六角怪人ハニカムクイーン』」

 

「ダメージチェック『忍竜ヤシャバヤシ』」

 

「ターンエンドっす」

 

PW8000➡PW7000

PW14000➡PW7000  ワタルの手札5枚 山札40枚  アンのダメージ2枚

 

「私のターンです!スタンド&ドロー!ライド!羨慕の忍鬼イキュウ!羨慕の忍鬼イキュウをコール!」

 

羨慕の忍鬼イキュウ  PW9000

 

R    イキュウ    イキュウ

R フゲン(パラライズ)  R

 

「ヴァンガードのイキュウでヴァンガードにアタック!」

 

「ガードっす『メイクアップ・ウィドー(醒)』」

 

「ドライブチェック『忍獣キャットデビル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てリアガードのイキュウへ!リアガードのイキュウでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードっす!ダメージチェック『六角怪人ハニカムクイーン』『威圧怪人ダークフェイス』」

 

「ターン終了です」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000  アンの手札6枚 山札38枚  ワタルのダメージ3枚

 

「俺のターンっす。ドロー。へへへ、いきますよ、日下部先輩。ライド!無双剣鬼サイクロマトゥース!!」

 

無双剣鬼サイクロマトゥース  PW11000

 

「サイクロマトゥース・・・ヴァンガードさえもパラライズさせてしまうユニット・・・厄介極まりないですね・・・」

 

「さらに、バルカン・ラフェルト、旋鎌怪人アリストサイズをコール!」

 

旋鎌怪人アリストサイズ  PW9000

バルカン・ラフェルト  PW7000

 

パピリオ  サイクロマトゥース アリストサイズ

ラフェルト  ローゼンベルク     R

 

「アリストサイズでヴァンガードにアタックっす!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『絹笠の忍鬼シズネ』」

 

「バルカン・ラフェルトのブースト、マシニング・パピリオでヴァンガードにアタックっす!」

 

「ガード!『忍妖マーダーアンドン』」

 

「ローゼンベルクのブースト、サイクロマトゥースでヴァンガードにアタックっす!」

 

「ノーガードです」

 

「ツインドライブ『インゴット・チェイファー(引)』ドロートリガー!パワーはアリストサイズに、1枚ドロー。セカンドチェック『魅了怪人スイートカクテル』」

 

サイクロマトゥースはイキュウ(アン)に接近し、双剣による素早い斬撃を繰り出し、刀ごと切り裂く。

 

「きゃあ!ダメージチェック『忍竜ヤシャバヤシ』」

 

「ターンエンドっす」

 

PW9000➡PW9000

PW15000➡PW9000+SH10000=19000

PW16000➡PW9000  ワタルの手札5枚 山札34枚  アンのダメージ4枚

 

「私のターンです!スタンド&ドロー!」

 

「・・・チーム三獣士・・・このチーム名を考えたの、アツシさんみたいっすよ」

 

「アツシさん?」

 

「そう、今は世界各地を旅しているたちかぜ使い、橘カズヤさんの弟さん、ご存知っすか?」

 

「えぇ、お姉ちゃんからそのお名前は何度かお聞きしたことが・・・」

 

「しっかしアツシさんは何を思って三獣士にしたんすかねぇ~。日向先輩はともかく、俺は虫っすよ?直情的なバカというかなんというか・・・ま、嫌いではないんすがね」

 

ワタルはやれやれと言った表情をしている。

 

「まぁそれは置いといてですよ・・・アツシさんのお兄さん、カズヤさんとあなたのお姉さんはご友人同士と聞きますが・・・その点についてはどうお考えで?」

 

「・・・ライド!審判の忍鬼ヤスイエ!!」

 

審判の忍鬼ヤスイエ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!淡雪化粧シラユキ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『関門の忍鬼アタカ』グレード1+2

 

淡雪化粧シラユキ  PW26000  ハーツ『審判の忍鬼ヤスイエ』

 

「世界各地を旅する橘カズヤさんと、南米で頂点の座に君臨する日下部リンさん・・・俺としてはものすごく好奇心がくすぐられるんすが・・・日下部先輩はどうです?興味ありません?」

 

「・・・先ほどから櫻井君、私の弱みを握ろうとしてませんか?」

 

「とんでもない。俺はただ、純粋な好奇心で、ありとあらゆるものの情報が欲しいだけっすよ。勝負に姑息な真似を使うなんて、俺の顔に泥を塗る行為と同じっすよ」

 

「にわかには信じられません。

淡雪化粧シラユキのスキル!ハーツカードである審判の忍鬼ヤスイエを山札から探し、スペリオルコール!

そして超越(ストライド)!カウンターブラスト!ヤスイエを選択し、山札から同名のカードをスペリオルコール!

イキュウのスキル!リアガードに登場した時、ヤスイエの名のつくユニット1体につき、パワープラス2000!忍獣キャットデビルをコール!」

 

忍獣キャットデビル(☆)  PW4000

 

「キャットデビルのスキル!ソウルへ移動し、右のイキュウにパワープラス3000!寂滅の忍鬼ヤエガキをコール!」

 

「警戒しすぎっすよ。そりゃ、言い方がよくなかったのは認めますが、これは生まれつきなもんで・・・」

 

イキュウ シラユキ イキュウ

ヤエガキ フゲン  ヤスイエ

 

「どうでしょうかね。弱みでよくマサト君をいじってるじゃないですか。右のイキュウでヴァンガードにアタック!」

 

「ふむぅ・・・ここはインターセプトでもしときましょか『マシニング・パピリオ』嫌われたもんすね」

 

「イキュウのGB(ジェネレーションブレイク)!影縫い!ヤスイエを選び、パワープラス2000!後列からアタック可能に!ヤスイエで、アリストサイズにアタック!」

 

「いじってたのは否定しませんが、そこはほら、ご愛敬じゃないっすかって、毎回言ってるじゃないすか。ガード『インゴット・チェイファー(引)』」

 

「淡雪化粧シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードっす」

 

「トリプルドライブ『審判の忍鬼ヤスイエ』セカンドチェック『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』クリティカルトリガー!パワーは右のイキュウに、クリティカルはシラユキに!サードチェック『忍竜オニバヤシ』」

 

シラユキ(アン)は全てを凍えさせる吹雪を発生させ、サイクロマトゥースを凍らせようとする。サイクロマトゥースはかなりのダメージを負っているが、心なし、余裕そうな表情をしている。

 

「ダメージチェック『魅了怪人スイートカクテル』『新生怪人リトルドルカス』」

 

「ヤエガキのブースト、イキュウでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!夢想怪神スカラベガス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『治療戦闘員ランプリ(治)』

 

夢想怪神スカラベガス  SH15000

 

「スキル発動!相手のレストしているユニットが2体以上で、シールドプラス5000!」

 

「くっ・・・ターン終了。超越(ストライド)スキルの影縫いで、イキュウは手札に戻します。

淡雪化粧のスキルでヤスイエは山札の下に戻します」

 

PW12000➡PW11000+SH5000=16000

PW13000➡PW9000+SH5000=14000

PW31000➡PW11000

PW23000➡PW11000+SH20000=31000  アンの手札5枚 山札31枚  ワタルのダメージ5枚

 

「日下部先輩は中学の時から俺に苦手意識を持っていましたね。まぁ、それにお構いなしに俺はぐいぐいといきましたが」

 

「当たり前です!個人情報を手に入れるなんてこと・・・考えられません!プライバシーの侵害です!いったいどうやったらそんなことができるんですか!」

 

「そればっかりは事情が事情なんで、いう事はできません。けど、そろそろ悪ふざけ抜きでいかないと、日向先輩が怒りそうなんで、真面目にいかせてもらいます。ブレイクライド!威圧怪人ダークフェイス!!」

 

威圧怪人ダークフェイス  PW11000

 

「サイクロマトゥースのブレイクライドスキル!パワープラス10000!さらに、リアガードを全てレストし、全てのユニットをパラライズ!ヴァンガードもっす!さらにストライドジェネレーション!!!無法怪神オブティランドス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『新生怪人リトルドルカス』グレード1+2

 

無法怪神オブティランドス  PW26000  ハーツ『威圧怪人ダークフェイス』

 

「手札、稼がせてもらうっすよ!超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!フゲンとヤエガキをギガパラライズ!

オブティランドスのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト(2)!手札を1枚捨てて、次のターン、日下部先輩はリアガードのコールを封じるっす!」

 

(コールを封じるという事は、スペリオルコールもできないという事・・・パラライズとの2重の組み合わせとは・・・マサト君が認めるだけのことはありますね・・・)

 

「さらに、ローゼンベルクのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルに入れて、イキュウにインターセプトを封じるっす!トリガーによる効果も無効っす!バルカンを移動!そして、六角怪人ハニカムクイーンをコール!」

 

六角怪人ハニカムクイーン  PW6000

 

ラフェルト オブティランドス アリストサイズ

ハニカム     R        R

 

「ハニカムクイーンのブースト、バルカン・ラフェルトでヴァンガードにアタックっす!」

 

「ノーガードです!ダメージチェック『傾城の忍鬼アゲマキ(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「同列の相手ユニットが全てレストしているので、ハニカムクイーンの暗躍発動!ソウルブラスト『幼年司令ローゼンベルク』このユニットを手札に戻すっす!オブティランドスでヴァンガードにアタックっす!」

 

「ジェネレーションガード!!伏魔忍鬼シシユヅキ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍獣オヤマキャット(治)』

 

伏魔忍鬼シシユヅキ  SH15000

 

「シシユヅキのスキル!リアガードのフゲンをガーディアンサークルに移動!フゲンにシールドプラス5000!」

 

オブティランドスは麻痺によって動けなくなっているヤスイエ(アン)に容赦なく攻撃を仕掛けるが、シシユヅキの黒雲がオブティランドスを包み込み、黒雲からフゲンが現れ、攻撃の進行を妨げる。

 

「1匹逃したっすか・・・トリプルドライブ『バルカン・ラフェルト』セカンドチェック『パニッシュ・スタッグ』サードチェック『鋏弾怪人ボムシザー(☆)』クリティカルトリガートリガー!効果は全てアリストサイズに!アリストサイズでヴァンガードにアタックっす!

アリストサイズの暗躍!パワープラス2000!」

 

「ガード!『忍竜オニバヤシ』」

 

「ターンエンドっす」

 

PW13000➡PW11000(+5000)

PW26000➡PW16000+SH30000=46000

PW16000➡PW16000+SH5000=21000  ワタルの手札4枚 山札28枚  アンのダメージ5枚(裏1枚)

 

「私のターンです!スタンド&・・・ドロー!ライド!夢幻の風花シラユキ!」

 

夢幻の風花シラユキ  PW11000

 

「へへ、ご覧の通り、リアガードはパラライズされたまま、ライドできたとはいえ、攻撃できるのはヴァンガードのみ!さらに俺には完全ガードも。さぁ、どうします?」

 

「やることは、ただ1つ、舞い忍ぶだけです!ストライドジェネレーション!!!伏魔忍鬼ヤスイエ・テンマ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『審判の忍鬼ヤスイエ』グレード3

 

伏魔忍鬼ヤスイエ・テンマ  PW26000  ハーツ『夢幻の風花シラユキ』

 

「(とはいっても、攻撃できるのはヴァンガードのみ・・・前列を開けとけば、またオブティランドスがくる可能性がある。ならば・・・)

後列にいるヤエガキを前列へ移動!」

 

ヤエガキ(GP) ヤスイエ・テンマ イキュウ(パラライズ)

   R        R          R

 

「ヤスイエ・テンマでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『六角怪人ハニカムクイーン』(コスト『鋏弾怪人ボムシザー(☆)』)」

 

ヤスイエ・テンマ(アン)はダークフェイスに近づき、刀で斬りつけようとするが、ハニカムクイーンが幻惑の粉をまき散らし、幻惑を見せる。粉にやられたヤスイエ・テンマ(アン)は刀を振り下ろしたが、ダークフェイスの幻だった。本物のダークフェイスは無事だった。

 

「くっ・・・トリプルドライブ『夢幻の風花シラユキ』セカンドチェック『関門の忍鬼アタカ』サードチェック『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』くっ・・・クリティカルトリガー・・・。効果は全て、ヴァンガードに。ターン終了です」

 

「残念でしたね。では、ダークフェイスのスキルによってヤエガキはレストしたままなので、1枚ドロー」

 

PW26000➡PW11000(完全ガード)  アンの手札6枚 山札25枚  ワタルのダメージ5枚(裏3枚)

 

「久々に日下部先輩とお話できて、楽しかったっすよ。俺も一応はチーム三獣士のメンバーとして、ここにいるわけなので、そろそろ終わりにしましょうか。ストライドジェネレーション!!!乱撃怪神スタッグルディッパー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『新生怪人リトルドルカス』グレード1+2

 

乱撃怪神スタッグルディッパー  PW26000  ハーツ『威圧怪人ダークフェイス』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ヤエガキとイキュウをギガパラライズ!

バルカン・ラフェルトのGB(ジェネレーションブレイク)!暗躍!ソウルへ移動!カウンタチャージ!サイクロマトゥース、バルカン・ラフェルト、スカーレット・ヴェノムをコール!

スカーレット・ヴェノムの暗躍!同じ縦列にいるレストしている相手ユニット1体につき、パワープラス2000!

スタッグル・ディッパーのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンの暴虐怪神ダークフェイスを表に!相手のレストしているユニット1体につき、パワープラス1000!レストしているユニットは3体!よって、サイクロマトゥース、アリストサイズ、スカーレット・ヴェノムを選択して、パワープラス3000!」

 

サイクロマトゥース スタッグルディッパー アリストサイズ

  ラフェルト       R      スカーレット

 

「レストしているユニットが多ければ多いほど、とどめをさしやすいんすが、こいつで十分っす!バルカン・ラフェルトのブースト、サイクロマトゥースでヴァンガードにアタックっす!」

 

「ガード!『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』インターセプト!『羨慕の忍鬼イキュウ』」

 

「スタッグルディッパーでヴァンガードにアタックっす!」

 

「夢幻の風花シラユキのリミットブレイク!カウンターブラスト!ペルソナブラスト!今攻撃しているユニットのパワーをマイナス20000!さらにガード!『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』」

 

スタッグルディッパーは羽を羽ばたかせ、羽の星マークが発光し、シラユキ(アン)目掛けて弾を乱射する。そこにマサムラが発光の弾を弾き、弾ききれなかった弾はシラユキ(アン)が氷の柱を作り、全て受け止める。

 

「トリプルドライブ『メイクアップ・ウィドー(醒)』スタンドトリガー!サイクロマトゥースをスタンド、パワーはアリストサイズに!セカンドチェック『スカーレット・ヴェノム』サードチェック『治療戦闘員ランプリ(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはアリストサイズへ!サイクロマトゥースでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『羨慕の忍鬼イキュウ』」

 

「こいつでフィニッシュっす!スカーレットのブースト、アリストサイズでヴァンガードにアタック!

暗躍!パワープラス2000!」

 

「ガード!狂恋の忍鬼タマノイ!カウンターブラスト!ソウルブラスト『審判の忍鬼ヤスイエ』クインテットウォール!」

 

クインテットウォール  『忍竜ヒデンスクロール(醒)』『夢幻の風花シラユキ』『忍竜オニバヤシ』『忍妖マーダーアンドン』『忍竜ヤシャバヤシ』

 

「影縫い能力を持つユニットがいたので、シールドプラス5000!呼び出したユニットは全て山札の下に」

 

「・・・クインテットウォールは想定外でしたよ。ターンエンドっす」

 

PW21000➡PW11000+SH15000=26000

PW26000(-20000)➡PW11000+SH10000=21000

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW36000➡PW11000+SH30000=41000  ワタルの手札3枚 山札23枚  アンのダメージ4枚(裏3枚)

 

(でもリアガードは開いたっす。次のターン、バルカン・ラフェルトの暗躍でカウンターチャージして、オブティランドスでコールを封じさせてもらうっす。その時こそ、例えスタンドトリガーでヤエガキがスタンドしても、俺の勝利は揺るぎないっす!)

 

(櫻井君は、本当に嫌味な人ですが、実力はかなり高く、ファイターとしての礼儀はちゃんとしている)

 

アンはひとまず深呼吸する。

 

「(私はこの子が好きではありません。でも、ファイターとしてなら、すごく好感が持てる。礼儀には礼儀を持って、討ち取る!)

ストライドジェネレーション!!!三界鬼神ヤスイエ・ゴウマ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『関門の忍鬼アタカ』グレード1+2

 

三界鬼神ヤスイエ・ゴウマ  PW26000  ハーツ『夢幻の風花シラユキ』

 

「いざ、鎮魂の夢に沈みましょう!ヤエガキを移動!

ヤスイエ・ゴウマのスキル!Gゾーンのヤスイエ・ゴウマを表に!Gゾーンから表のヤスイエの名のつくカードを2枚スペリオルコール!ヤスイエ・テンマ!ヤスイエ・ゴウマ!」

 

ヤスイエ・ゴウマ(リア)  PW15000

ヤスイエ・テンマ(リア)  PW15000

 

「無駄っすよ!メガコロニーは全てを封じる!

ダークフェイスのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ソウルブラスト『スカーレット・ヴェノム』『パニッシュ・スタッグ』『無双剣鬼サイクロマトゥース』『バルカン・ラフェルト』今コールされたヤスイエ・テンマとヤスイエ・ゴウマをレスト!」

 

「さらに忍竜ヒデンスクロールをコール!」

 

忍竜ヒデンスクロール(醒)  PW4000

 

「ヒデンスクロールのGB(ジェネレーションブレイク)!ヤエガキを選択し、同名ユニットをスペリオルコール!ヒデンスクロールを山札に戻し、シャッフル!」

 

ヤスイエ・テンマ(レスト) ヤスイエ・ゴウマ ヤスイエ・ゴウマ(レスト)

  ヤエガキ(GP)      ヤエガキ         R

 

「ヤエガキのブースト、ヤスイエ・ゴウマでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!怪神要塞グライスフォート!!」

 

怪神要塞グライスフォート  SH15000

 

「スキル発動!レストしているユニット2体につきシールドプラス5000!よってシールドプラス10000!さらにガード!『メイクアップ・ウィドー(醒)』」

 

ヤスイエ・ゴウマ(アン)は妖術をダークフェイス目掛けて放つが、グライスフォートとメイクアップ・ウィドーが妖術を霧散させる。

 

「トリプルドライブ『忍竜ヒデンスクロール(醒)』スタンドトリガー!ヤスイエ・テンマをスタンド、パワープラス5000!セカンドチェック『忍竜ヒデンスクロール(醒)』スタンドトリガー!リアガードのヤスイエ・ゴウマをスタンド!パワープラス5000!サードチェック!・・・先ほどヒデンスクロールを戻したのは、これを引かせる確率をより多く発動させるためです『忍竜ヒデンスクロール(醒)』」

 

「な、なんですと⁉トリプルスタンドトリガー⁉」

 

「左のヤエガキをスタンド!パワーはリアガードのヤスイエ・ゴウマに!ヤスイエ・ゴウマでヴァンガードにアタック!」

 

「の、ノーガード!ダメージチェック『魅了怪人スイートカクテル』い、いかんっす!これ以上は・・・」

 

「ヤエガキのブースト、ヤスイエ・テンマでヴァンガードにアタック!」

 

ヤスイエ・テンマはダークフェイスに接近し、刀を縦に一閃。ヤスイエ・テンマが刀を収めると、ダークフェイスは縦に斬られ、爆発を起こす。

 

PW33000➡PW11000+SH35000=46000

PW25000➡PW11000

PW27000➡PW11000

 

ダメージチェック『無双剣鬼サイクロマトゥース』

 

アンのダメージ5枚  ワタルのダメージ6枚  勝者アン

 

「いやー、完敗っす。日下部先輩も持ってるっすねぇ。あそこでトリプルスタンドとは・・・」

 

「半分は賭けみたいなものでしたよ」

 

「日向先輩が日下部先輩にご熱心なのも、納得いきますよ」

 

「日向君が・・・?」

 

マサトはコズミックドライブにいた頃はそこまで熱心ではなかったのに、何故今になってそこまで自分に熱心になるのか疑問に思うアン。

 

「ま、ファイトになったら俺はどっちも応援するんで、ほどほどにがんばってくださいよ」

 

ワタルはそう言いながらドロップゾーンへと送られていく。

 

 

ドロップゾーンに送られたワタルは辺りをきょろきょろと見回し、目的のファイターを見つけると話しかける。

 

「あー、すんませんっす。ちょっといいっすかね?あなた、カムイさんとファイトしたことのあるファイターっすね?」

 

「あ、ああ、そうだけど・・・」

 

「カムイさん、あなたに何か聞かれたことないっすかね?どんな細かいことでもいいんす」

 

「聞かれたこと・・・?そういえば、鬼丸カズミについてやたらと聞いてたような・・・」

 

相手ファイターからの情報にワタルは一瞬だけ口元に笑みを浮かべる。

 

「鬼丸カズミについてなんと聞かれましたか?」

 

「相手の雰囲気とか、ファイトスタイルについてを聞かされたよ。でも、何でこんなことを聞きたがるんだ?」

 

「個人的な興味っすよ。お気になさらずに。ほんじゃま、ありがとうございやした~」

 

ワタルは相手ファイターと別れ、ドロップゾーンの隅で自分のスマホを出し、誰かに連絡をする。

 

「まいどっす。どんな情報もズバッとお届け、櫻井インフォメーションっす。依頼されてた情報をお届けにきましたっす」

 

≪・・・ああ、ご苦労だった。さっそく詳細を・・・≫

 

「慌てないっす。情報は逃げたりしやせんからね・・・一条さん」

 

連絡した相手はU20(アンダートゥエンティ)の副委員長、アクアフォースのクランリーダー、キョウヤだった。ワタルはさっきの話を一条に話す。

 

≪なるほどな・・・鬼丸カズミか・・・≫

 

「しっかし、なぜ本部長の伊吹さんに相談せず、俺のところに来たんすか?」

 

≪その伊吹がこそこそと動きが怪しかったんでな。聞いたところではぐらかされるのは目に見えてる≫

 

「でもなぜそこでカムイさんなんすか?」

 

≪何の意味もなくU20(アンダートゥエンティ)に参加するなど考えられんからな。必ずそこに意味がある。そしてそれを探れそうで、U20(アンダートゥエンティ)の出場資格を満たしているのは、お前のところだけだ≫

 

「・・・そういう事っすか。ま、そのおかげでファイト以外でU20(アンダートゥエンティ)でやることが増えて、商売としてはうれしい限りっす」

 

ワタルは納得した表情で通話を続ける。

 

≪すまないな、日向と共にU20(アンダートゥエンティ)を出場すると決めた矢先に・・・≫

 

「構いませんよ。ドロップゾーンではどうせやることありませんし」

 

≪わかってるとは思うが・・・伊吹や葛城にはもちろんのこと、日向や橘弟にも・・・≫

 

「そこは抜かりなく、ご安心を。後、俺が危険だと感じたその時、さっさと身を引かせてもらいますが、いいっすか?」

 

≪ああ、それで構わない。では、引き続き調査と、鬼丸カズミの情報を集めてきてもらいたい。成功した暁には・・・≫

 

「もう報酬はいただいてるし、そこまでしなくていいっすよ。いただいた報酬分、しっかりと働かせてもらうっすよ」

 

やり取りを終えたワタルは通話を切り、ワタルがフィールド復帰アナウンスが鳴るまで聞き込みに回っていった。

 

to be continued…




アン「櫻井君、前々から聞きたかったことがあるんですけど・・・」

ワタル「なんすか?あなたのお友達のスリーサイズでも聞きたいんすか?」

アン「そういうデリカシーのないことを言わないでください!ってそうじゃなくて!どうしていつもいつもそうやって人をからかったりするんですか⁉」

ワタル「なぜって言われましても・・・強いて言うなら、人の困り顔がみたいからっすかね?」

アン「それでいつもいつも・・・度が過ぎているんですよ!」

ワタル「日向先輩や和泉先輩だけでなく、日下部先輩のあの表情も、たまらなかったすねぇ。これだから人をいじるのはやめられないんすよね~。いや~楽しい楽しい」

アン「やっぱりこの子嫌いですーーー!!」

TURN151「笑顔で明るく、楽しく!」


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笑顔で明るく、楽しく!

今回の1発目のヴァンガードGZは衝撃的でしたね。まさかとは思ってたけど・・・予想よりも降臨が早かったです。

それと、今回出てきたスターク・・・ドライブチェックは1回だけとはいえ、3回も攻撃可能とは・・・それに3段目のグランギャロップのスキルがあれば・・・もう防げる見込みなしじゃありませんか?

さて、前書きはこれくらいにして、今回もオリ回です。対戦相手の方は、まぁ見ればわかります。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)ファーストステージ、クレイスクランブルの参加枠も1桁をきり、参加者は焦りの顔が出始めている。

 

U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ3日目も終盤!見事、チームへヴィNEWパンクもセカンドステージ進出を決め、これで残りの勝ちぬけ枠は後5つ!』

 

「へヴィパンクに先を越された!うおぉぉ・・・焦るぅ・・・」

 

「勝利には適切な栄養補給と休息が必要不可欠。闇雲にファイトしても負けるだけだ」

 

バインドゾーンにいるチーム新ニッポンのアラタはヘヴィNEWパンクが先に越されたのと、勝ちぬけ枠が残り5チームのみとなったことで焦りが出始めている。マコトはそんなアラタに少しだけアドバイスをしながら今はここにいないノアを持っている。そこにちょうどノアがやってくる。

 

「遅い!時間がないってのに何やってたんだよ⁉」

 

「・・・・・・星を視てた」

 

少し間が空いていたが、ノアはいつものようにマイペースな微笑みを浮かべる。

 

「お前なぁ・・・」

 

「ふふ・・・」

 

相変わらずのマイペースなノアにアラタとマコトは呆れた表情になる。しかし、2人は気が付かなかった。ノアの右手には、前まではつけていなかった指ぬきグローブで手の甲を隠していることに。

 

 

 

TURN151「笑顔で明るく、楽しく!」

 

 

 

クレイスクランブルの川辺エリアの滝の近くにいたユイは偶然同じエリアにいたアリスと、合流してきたアンとで現状の確認と作戦について考える。

 

「あんましポイントたまらないな・・・」

 

「ですね・・・。先ほど宇宙エリアでポイントを稼いだんですが、勝利数が少ないのか、それとも遭遇率が低かったのか知りませんが、手に入れたポイントは少なかったんです・・・」

 

「う~ん・・・残り勝ちぬけ数も5だし・・・やっぱり狙うか、一攫千金」

 

ユイは最も多いポイントを持っているファイターと遭遇し、勝利を収めていくような一攫千金を狙っているようだが、アリスが意をとなえる。

 

「ちょい待ち。一攫千金って言ったって、どうやって狙っていくつもりだよ?誰がどれほどのポイントを持っているのかわからないんだぞ?」

 

「それに、多くのポイントを持った人を見つけるのは至難の業だと思いますよ。多くの人たちがバラバラで行動していますし・・・その前にポイントの少ないファイターに遭遇する可能性もあり、見つけられるかどうかもわかりませんよ?」

 

「でも私たちが勝ち抜けるためにはやっぱりこれしかないと思うんだよ。ポイントだってほら、まだ25ポイント、後半分のポイントが必要だし」

 

「それは・・・確かにそうだけども・・・」

 

「でもやっぱり難しいですよ?」

 

「こういう時こそ女の子の根性を見せる時だよ。根気よく粘り強く探していこう!」

 

ユイはファイダーを操作して、参加チーム表を確認する。その中で有力そうなチームを1つ1つ絞りだしていく。

 

「とりあえず今残ってる有力なチームは三獣士と新ニッポン、ヘル&ヘブンに福原ヴァンガード部、後はハイメフラワーズとストライダーズかな」

 

「でも私はヘル&ヘブンのナギサちゃんと三獣士の櫻井君とファイトしたので、もうこの2人は狙えそうにありませんよ?」

 

「同じファイターとファイトすることは禁ずるっていうファーストステージのルールだね?それなら僕も、福原の早尾にはもうファイトできないな」

 

「そればっかりは仕方ないよ。私だってエミ先輩とファイトできないし。とりあえず多くポイントを得るために、今候補に挙がったチームを徹底的に探して・・・」

 

ユイが作戦の説明をしている間にユイのファイダーがロックされ、ファイター認識アラームが鳴りだす。

 

「おっ!ドリームハーツだ!今ここでお前らに勝ってセカンドステージに1歩進んでやる!」

 

相手ファイターは今候補に選ばれていないファイターだった。

 

「ごめん!こっちは足止め喰らっちゃった!アンとアリスはさっき挙げた候補を探してみて!私はこの人を倒してから探し出す!」

 

「わ、わかりました!ユイちゃん、気をつけて!」

 

「たくっ、作戦が失敗しても責任は一切取らないからね?」

 

ユイは相手ファイターとファイトの準備を行い、アンとアリスは有力チームを探しに向かった。ドリームハーツは一攫千金という作戦が今ここに実行させるのであった。

 

 

森エリアの洞窟エリアの入り口、ハイメフラワーズのトコハが相手ファイターとファイトをし、終盤戦のトコハのターンに入っている。

 

「ヴァンガードにアタック!」

 

冬麗の花乙姫インベルノの攻撃で相手ファイターのダメージは6枚、トコハの勝利となった。

 

「く、くそぅ・・・」

 

「よしっ!」

 

相手ファイターはトコハに敗れ、ドロップゾーンへと送られていく。トコハはファイトを終えた後、相手ファイターを探しに洞窟エリアへと入っていく。

 

「早く次の相手を見つけなきゃ、時間が・・・」

 

そんなトコハのファイダーに同じチームメイトのクミが他のファイターとファイト開始の知らせが届く。

 

「がんばれ・・・クミちゃん!」

 

トコハは別エリアにいるクミを応援する。そんな時にトコハにまたファイター認識アラームが鳴りだす。トコハは相手ファイターを見つけ次第、すぐにファイトに移ったのである。

 

 

一方の草原エリアにいるハイメフラワーズのクミは相手ファイターと遭遇し、その相手ファイターと対峙している。クミは若干ながら焦りが顔に出ている。そして今遭遇しているその相手ファイターというのは・・・

 

「よろしくね♪」

 

チームヘル&ヘブンの先導エミだった。

 

「は、はい!よろしくお願いいたします」

 

クミは焦りから故か、挨拶もちょっぴりぎこちない。

 

(ずっとチームの足を引っ張ってばかり・・・)

 

というのも、ハイメフラワーズの中で1番勝率が低かったのが、クミなのである。ドラエン支部の特別予選の時も、ショップ予選の時も、そして今回のU20(アンダートゥエンティ)でのファイトにおいても。さらには勝ちぬけ枠が残り5というのも、余計に焦りを生み出しているのだ。

 

(なんとしてでも勝って、チームの役に立たなきゃ・・・!)

 

クミはそんな思いを抱きながら、出現したファイト台にデッキを設置してファイトの準備を進める。エミは焦りを見受けられるクミを見ながらファイトの準備を進める。互いに準備を終えたところでファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「バトルシスターこんぽーと!」

 

「お星さまの友達ミモザ!」

 

バトルシスターこんぽーと  PW4000

 

お星さまの友達ミモザ  PW5000

 

「私の先攻だね!ドロー!お月さまの友達マリナにライド!ミモザは先駆で移動!ターンエンド!」

 

お月さまの友達マリナ  PW7000

 

 R  マリナ R

ミモザ  R  R  エミの手札5枚 山札43枚

 

「私のターンです!ドロー!ライド!バトルシスターらすく!こんぽーとは先駆で移動!」

 

バトルシスターらすく  PW7000

 

R らすく   R

R  R  こんぽーと

 

「らすくでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『バトルシスターべりーむーす』」

 

「ダメージチェック『ミラクル・ツインテール ウィズ』」

 

「ターンエンドです!」

 

PW7000➡PW7000  クミの手札6枚 山札42枚  エミのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!お日さまの友達マルッカにライド!Duo(デュオ)ドリームアイドルマインをコール!」

 

お日さまの友達マルッカ  PW9000

Duo(デュオ)ドリームアイドルマイン  PW7000

 

 R  マルッカ マイン

ミモザ  R    R

 

「ドリームアイドルマインでヴァンガードにアタック!」

 

「え~っと・・・う~ん・・・ここは・・・ガード!『振鈴の斎女オウカ(醒)』」

 

「マルッカでヴァンガードにアタック!」

 

「ここは・・・えっと、ノーガードです」

 

「ドライブチェック『ドライブ・カルテットシュプリュ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「わわわ・・・!ダメージチェック『バトルシスターまどれーぬ』『バトルシスターたふぃー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000+SH10000=17000

PW9000➡PW7000  エミの手札5枚 山札40枚  クミのダメージ2枚

 

「わ、私のターン!ドロー!ライド!バトルシスターぱんなこった!バトルシスターべりーむーすをコール!」

 

バトルシスターぱんなこった  PW9000

バトルシスターべりーむーす  PW9000

 

べりーむーす ぱんなこった   R

  R      R    こんぽーと

 

「べりーむーすでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドライブ・カルテットシュプリュ(☆)』」

 

「ぱんなこったでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『バトルシスターみるふぃーゆ』」

 

「ダメージチェック『お月さまの友達マリナ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW9000➡PW9000  クミの手札5枚 山札38枚  エミのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!プラネットアイドルパシフィカ!!」

 

プラネットアイドルパシフィカ  PW11000

 

「マインを後列に移動して、憧れの煌めきスピカ、お日さまの友達マルッカをコール!」

 

憧れの煌めきスピカ  PW9000

 

マルッカ パシフィカ スピカ

ミモザ    R   マイン

 

「ミモザのブースト、マルッカでヴァンガードにアタック!」

 

「え~っと・・・ガード!『バトルシスターじんじゃー(☆)』」

 

「プラネットアイドルパシフィカでヴァンガードにアタック!」

 

「あ・・・ええっと・・・う~ん・・・」

 

クミは先ほどからどうするべきなのか悩みながらファイトをしている。

 

「・・・スマイル!」

 

「えっ・・・?」

 

悩んでいたクミにエミは微笑みながらそう口にした。突然のことでクミは少しだけキョトンとする。

 

「あ、ごめんね?でも、あなたは笑顔でファイトする方が、似合ってるような気がして・・・」

 

「笑顔でファイト・・・」

 

「私にはね、あなたと同じくらいの年の後輩がいるんだけど、その子、人を笑顔にさせるファイトがすごく上手なの」

 

クミはその笑顔にさせるファイトをできるのはユイだというのに容易に想像できる。

 

「あなたには、その子と同じで、笑顔でファイトできるんじゃないかなーって思って・・・」

 

「・・・はい!」

 

エミの言葉を聞いてクミは満面な微笑みを見せ、焦りから、いつもの雰囲気に戻る。

 

「ここはガードです『バトルシスターまふぃん(☆)』!」

 

パシフィカ(エミ)の隣にいる赤と青の小さなペンギンはパシフィカ(エミ)の歌声に合わせてぱんなこった(クミ)に攻撃を仕掛ける。だがぱんなこった(クミ)を守ろうと、まふぃんが前に出て、ペンギンの攻撃を凌ぐ。。

 

「ツインドライブ『白と黒の清浄(モノトーン・プリンセス)ユカ』セカンドチェック『ガンスリンガースターフロリダ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部スピカに!マインのブースト、スピカでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです!ダメージチェック『バトルシスターくれーぷ』『バトルシスターしょこら』」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW9000+SH10000=19000

PW11000➡PW9000+SH10000=19000

PW21000➡PW9000  エミの手札4枚 山札36枚  クミのダメージ4枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ここは~・・・ライド!バトルシスターみるふぃーゆ!!」

 

バトルシスターみるふぃーゆ  PW11000

 

「みるふぃーゆのスキル!ヴァンガードに登場した時、カウンターブラストとソウルブラスト『バトルシスターらすく』1枚ドロー!ストライドジェネレーション!!!エキサイトバトルシスターじぇらーと!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『バトルシスターみるふぃーゆ』グレード3

 

エキサイトバトルシスターじぇらーと  PW26000  ハーツ『バトルシスターみるふぃーゆ』

 

「エキサイトバトルシスターじぇらーとのスキル!ハーツがバトルシスターなら、コストをHらえる!ソウルブラスト『バトルシスターぱんなこった』山札の上からバトルシスターの名のつくユニット分だけ見て、1枚を手札に加えられる。バトルシスターは3枚、山札を3枚確認!1枚を手札に、残りは山札の下に!

べりーむーすヴァンガードかリアガードのバトルシスターが登場した時、パワープラス2000!

こんぽーとのスキル!カウンターブラスト!こんぽーとをソウルへ!山札の上から3枚公開させる!『バトルシスターくれーぷ』『バトルシスターちゃい(治)』『バトルシスターじんじゃー(☆)』こんぽーと以外のカードを手札に加える!バトルシスターくれーぷを手札に!山札をシャッフル!バトルシスターくれーぷ、こんぽーとをコール!」

 

バトルシスターくれーぷ  PW9000

 

「バトルシスターべりーむーすのスキル!2体分パワープラス4000!」

 

べりーむーす じぇらーと くれーぷ

こんぽーと    R    R

 

「くれーぷでスピカにアタック!」

 

「ガード!『ガンスリンガースターフロリダ(☆)』」

 

「じぇらーとでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『バトルシスターてぃらみす(引)』ドロートリガー!パワーはべりーむーすに!1枚ドロー!セカンドチェック『バトルシスターまどれーぬ』サードチェック『バトルシスターじんじゃー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはべりーむーすに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

じぇらーと(クミ)は浮いている4つのガトリングガンを操り、パシフィカ(エミ)に目掛けて発射される。パシフィカ(エミ)は避けきることができず、数弾は当たってしまう。

 

「ダメージチェック『ミラクル・ツインテール ウィズ』『トップアイドルパシフィカ』」

 

「こんぽーとのブースト、べりーむーすでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『Duo(デュオ)ドリームアイドルサナ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW15000➡PW9000+SH10000=19000

PW26000➡PW11000

PW2000➡PW11000  クミの手札7枚 山札28枚  エミのダメージ5枚

 

 

森エリアにて、アリスは他ファイターと遭遇し、ファイトを行っている。今アリスの相手をしているファイターは候補には上げっていないファイターだ。やはり一攫千金は狙って出せるようなものではないらしい。

 

「これで終わりだ!ドラゴニック・ブレードマスターでヴァンガードにアタック!

GB(ジェネレーションブレイク)!パワープラス5000!クリティカルプラス1!」

 

「が、ガード!インターセプト!」

 

「ツインドライブ!セカンドチェック!クリティカルトリガー!効果は全部ドラゴニック・ブレードマスターに!」

 

ギリギリでガードしてきたが、クリティカルトリガーによって相手のガードを突破し、相手ダメージは6となった。

 

「ち、ぢぐじょぉ~」

 

相手ファイターは悔し泣きしながらドロップゾーンへと送られていく。アリスは獲得ポイントを確認する。ポイントはそこそこ高かった。

 

「候補にはなかったが、いいポイントじゃないか。よし、次!」

 

アリスは今度こそ候補を探しながらフィールドを駆け巡る。

 

 

草原エリアにて、アンは目的の候補チームと当たり、ファイトを行っている。今現在ファイトしている相手はチーム新ニッポンの浅田マコト。

 

「これで終わりだ!トリガーの乗ったヤスイエ・ゴウマでヴァンガードにアタック!」

 

「夢幻の風花シラユキのリミットブレイク!ペルソナブラスト!今攻撃しているヤスイエ・ゴウマのパワーをマイナス20000!これで攻撃はヒットされません!」

 

「くっ・・・とどめをさしきれなかった・・・ターンエンド」

 

マコトのターンが終了し、今度はアンのターンとなる。

 

「いきます!ストライドジェネレーション!!!伏魔忍竜シバラックバスター!!!」

 

アンはコストを支払い伏魔忍竜シバラックバスターにストライドする。

 

「シバラックバスターのGB(ジェネレーションブレイク)2!コストを支払って、場に出ている審判の忍鬼ヤスイエをスペリオルコール!スキル獲得!さらにコール!」

 

リアガードの盤面を整えて、アタックフェイズに移る。

 

「右のヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!」

 

「ツインドライブ!セカンドチェック!クリティカルトリガー!パワー左のヤスイエ、クリティカルはシバラックバスターに!左のヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!クインテットウォール!」

 

「シバラックバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!伏魔忍鬼シシユヅキ!!スキルでチャコールをガーディアンサークルに!シールドプラス5000!」

 

マコトはアンの攻撃を全て防いでいる。

 

「トリプルドライブ!セカンドチェック!スタンドトリガー!左のヤスイエをスタンド!パワープラス5000!サードチェック!」

 

「何っ⁉ここでスタンドトリガーだと⁉」

 

「左のヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

マコトの手札ではもうこれ以上防げない故にノーガードを宣言。ダメージは6、アンの勝利だ。

 

「ありがとうございました。ファイトできて光栄です」

 

「いえ、よきむらくも使いに出会えて、うれしかったです」

 

「はい。俺たちは必ず次のセカンドステージへ上がります。また必ずファイトしましょう」

 

「ええ、もちろんです」

 

アンとマコトは互いに握手を交わす。握手の後、マコトはドロップゾーンへと送られていく。アンはすぐに獲得ポイントを確認する。

 

「ポイントが順調に上がっています!これなら・・・」

 

ポイントがいい感じにたまったところで、勝ち抜いたチームがまた1つ上がった放送が流れる。

 

『おおっと!ここでチーム三獣士がファーストステージを突破したぞぉ!これで、残る勝ちぬけ数は4!もう後がありません!急げぇ!』

 

「マサト君のチームが勝ちぬけ・・・急がねばなりませんね」

 

三獣士がセカンドステージに進んだことを知ったアンは急いで他のファイターを、それも候補に挙がっているファイターを徹底的に探す。

 

 

川辺エリアにて、ハイメフラワーズの江西は相手ファイターにとどめのアタックを仕掛ける。相手ファイターのダメージ6、江西の勝利だ。

 

「つ、強い・・・!・・・ありがとうございました!」

 

「いや、こちらこそ」

 

江西と相手ファイターは握手を交わす。相手ファイターは握手した後、ドロップゾーンへと送られていく。江西はファイダーを確認し、トコハとクミの状況を確認する。

 

(安城と岡崎はまだファイト中か・・・2人とも・・・がんばれ・・・)

 

江西が心の中でトコハとクミを応援していると、江西のファイダーがファイター認識アラームが鳴りだす。その相手ファイターは滝の近くにいた。

 

「あれ?もしかしなくても・・・江西さん?」

 

「!佐倉ユイ・・・」

 

江西の次の相手はドリームハーツのユイだった。

 

 

草原エリアでのクミとエミのファイト・・・

 

「ストライドジェネレーション!!!トゥインクルハピネス☆パシフィカ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『エターナルアイドルパシフィカ』グレード3

 

トゥインクルハピネス☆パシフィカ  PW26000  ハーツ『プラネットアイドルパシフィカ』

 

「トゥインクルハピネス☆パシフィカのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのトゥインクルハピネス☆ パシフィカを表に!お星さまの友達ミモザを手札に戻す!山札からトップアイドルパシフィカを手札に!手札から3枚のパシフィカを公開して、別々の名前のパシフィカいれば、クリティカルが上がるんだけど・・・さっきので1枚しかないから無効だね。

ミモザのスキル!手札に戻ってきた時、カウンターブラストで山札から7枚見て、パシフィカの名を突くユニットを3枚手札に加えられる!プラネットアイドルパシフィカを1枚手札に!真ん中と左後列に白と黒の清浄(モノトーン・プリンセス)ユカをコール!」

 

白と黒の清浄(モノトーン・プリンセス)ユカ  PW7000

 

マルッカ パシフィカ スピカ

 ユカ   ユカ   マイン

 

「マルッカでべりーむーすにアタック!」

 

「インターセプト!『バトルシスターくれーぷ』」

 

「マインのブースト、スピカでヴァンガードにアタック!

スピカのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!モルッカを手札に戻して、手札から1枚選んでコールできる!手札に戻したマルッカをスペリオルコール!パワープラス3000!

白と黒の清浄(モノトーン・プリンセス)ユカのスキルでスピカと一緒に♪♪(ハーモニー)

ユカのスキル!♪♪(ハーモニー)状態になった時、同じ縦列にいる他のユニットパワープラス1000!

マルッカのスキル!パシフィカのヴァンガードがいるなら、山札からパシフィカの名のつくユニットを1枚探して、相手に見せて手札に加える!エターナルアイドルパシフィカを手札に!そして手札から3枚別々のパシフィカを相手に見せる!3枚とも別々のカードなら、カウンタチャージ!ソウルチャージ『がんばる才能シャンディー』白と黒の清浄(モノトーン・プリンセス)ユカを選んでパワープラス5000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『バトルシスターしょこら』」

 

「ユカのブースト、トゥインクルハピネス☆パシフィカでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『バトルシスターしょこら』(コスト『バトルシスターてぃらみす(引)』)」

 

パシフィカ(エミ)は赤と青の小さなペンギンたちに指示を出し、またもみるふぃーゆ(クミ)に向かって攻撃する。しかしそこにしょこらの危なっかしすぎるガトリングガンの発射でペンギンたちは進行が狂わせられる。

 

「トリプルドライブ『ドライブ・カルテットフロース(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはマルッカに!セカンドチェック『プラネットアイドルパシフィカ』サードチェック『がんばる才能シャンディ』ユカのブースト、マルッカでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!八千代の日輪アマテラス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『バトルシスターちゃい(治)』

 

八千代の日輪アマテラス  SH15000

 

「スキル発動!ソウルチャージ『バトルシスターしろっぷ』手札4枚以上でシールドプラス10000!山札の上1枚見て、上か下に置く。山札の下に」

 

「あーあ、止められちゃったかぁ・・・ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW16000➡PW11000(+5000)

PW33000➡PW11000(完全ガード)

PW35000➡PW11000+SH25000=36000  エミの手札8枚 山札26枚  クミのダメージ5枚(裏2枚)

 

『こちらは、ダメージ5対4とリードされ、手札も陣営も苦しい岡崎クミ!さあ第8ターン、どう巻き返す⁉』

 

(みんなとの特訓を思い出して・・・)

 

クミはU20(アンダートゥエンティ)が始まる前の特訓の日々を思い返す。トコハと江西、そしてハイメとのファイトとアドバイスで培ってきた知識を今ここで試す時なのだという考えに至る。

 

「・・・ライド!バトルシスターまどれーぬ!!」

 

バトルシスターまどれーぬ  PW11000

 

「バトルシスターべりーむーすのスキル発動!バトルシスターのユニットが登場した時、べりーむーすにパワープラス2000!」

 

クミの顔からは最初の時と比べて笑顔で明るく、楽しくファイトしている。エミもそれでいいという表情をしている。

 

「ストライドジェネレーション!!!エキサイトバトルシスターみろわーる!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『バトルシスターみるふぃーゆ』グレード3

 

「べりーむーすのスキル!パワープラス2000!

さらにこんぽーとのスキル!カウンターブラスト!山札から3枚公開『バトルシスターたふぃー』『バトルシスターちゃい(治)』『バトルシスターしろっぷ』全てバトルシスターのため、バトルシスターたふぃーを手札へ!バトルシスターたふぃー、くれーぷをコール!」

 

バトルシスターたふぃー  PW7000

 

「べりーむーすのスキル発動!パワープラス4000!

みろわーるのスキル!Gゾーンのバトルシスターじぇらーとを表に!スキル獲得!」

 

べりーむーす みろわーる くれーぷ

  R      R   たふぃー

 

「べりーむーすでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『がんばる才能シャンディ』」

 

「みろわーるのスキル!バトルシスターのユニットのアタックがヒットした時、カウンターブラストで1枚ドロー!エキサイトバトルシスターみろわーるでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!触れ合う手と手(ハンド・イン・ハンド)レオナ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドライブ・カルテットフロース(治)』

 

触れ合う手と手(ハンド・イン・ハンド)レオナ  SH15000

 

「レオナのスキル発動!リアガードのお日様の友達マルッカを手札に戻し、ガーディアンサークルにスペリオルコール!シールドプラス5000!

さらに、マルッカのスキル発動!手札から3枚のパシフィカを公開し、別々の名前なので、カウンタチャージ!ソウルチャージ『お月さまの友達マリナ』ヴァンガードにパワープラス5000!」

 

みろわーる(クミ)はパシフィカ(エミ)に向かい、剣を振るわせるが、そこにレオナとマルッカが手をつなぎながらみろわーる(クミ)の剣を凌いでいる。

 

「トリプルドライブ『バトルシスターしろっぷ』セカンドチェック『バトルシスターまふぃん(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てくれーぷへ!

みろわーるのGB(ジェネレーションブレイク)3!神託!手札1枚につき、前列のユニットにパワープラス1000!合計でパワープラス5000!サードチェック『振鈴の斎女オウカ(醒)』スタンドトリガー!」

 

「⁉ダブルトリガー⁉」

 

「べりーむーすをスタンド、パワープラス5000!たふぃーのブースト、くれーぷでヴァンガードにアタック!

くれーぷのGB(ジェネレーションブレイク)!神託!パワープラス2000!」

 

「ガード!『お星さまの友達ミモザ』『がんばる才能シャンディ』インターセプト!『憧れの煌めきスピカ』」

 

「べりーむーすでヴァンガードにアタック!」

 

べりーむーすは機銃をパシフィカ(エミ)に向けて光の弾を放つ。機銃を喰らったパシフィカ(エミ)は急所をに当たり、倒れてしまう。

 

PW17000➡PW11000

PW26000(+5000)➡PW11000+5000+SH25000=41000

PW34000➡PW16000+SH20000=36000

PW23000➡PW16000

 

ダメージチェック『ガンスリンガースターフロリダ(☆)』

 

クミのダメージ5枚  エミのダメージ6枚  勝者クミ

 

「あっちゃ~・・・やられちゃった」

 

クミはこの結果に最初は呆然としていたが、すぐに笑みを浮かべ、喜びの感情が表に出る。

 

「やったよー!トコハちゃん、江西っちー、ハイメー!」

 

クミは喜びでぴょんぴょんと跳ねている。エミはクミに近づき、手を差し伸べる。

 

「やっぱりあなたは笑顔でファイトしてる方が似合ってたよ。楽しいファイト、ありがとうね!」

 

「・・・はい!」

 

クミはエミの手を握り、互いに握手を交わす。握手を交わした後、エミはドロップゾーンへと送られていく。

 

 

川辺エリアの滝の近く、江西とユイは互いにファイトを行うためにデッキのシャッフルを行っている。そんな時に、ユイと江西・・・いや、ドリームハーツとハイメフラワーズのメンバーに今まで現れなかった画面が現れる。そこに書かれていたのは、『運命戦 決定』という文字と、これからファイトするであろう2人の顔だった。

 

to be continued…




TURN152「正義と悪の輪舞」


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正義と悪の輪舞

スタークってアタックドライブチェックは1回だけなんですね。でもそれでも3回も攻撃出るのは本当に強いですよ。

今回はオリジナル回です。ユイちゃんVS江西さん、運命戦の結果はいかに⁉

それではどうぞ!


時間は遡り、U20(アンダートゥエンティ)川辺エリアにて、ユイは作戦会議中に遭遇したファイターとファイトを行っていた。

 

「ヴァンガードにアタック!」

 

この攻撃によって、相手ファイターのダメージ6、ユイの勝利となった。

 

「くそ~、またセカンドステージに遠のいた~」

 

「よしっ!」

 

ユイはすぐに他のファイター、それも作戦の候補に挙がっているチームを探しにに向かう。

 

「さっき勝ちぬけ数が4になったから、急がなくちゃ・・・!」

 

ユイがファイダーを確認しながら走っていると、ファイダーのファイター認識アラームが鳴りだす。ユイが辺りを見回すと、そのファイターは滝の近くにいた。

 

「あれ?もしかしなくても・・・江西さん?」

 

「!佐倉ユイ・・・」

 

相手ファイターはハイメフラワーズの江西だった。しかも江西はユイが候補に挙がっていた人物、チャンスだと心の中で思っていた。

 

 

 

TURN152「正義と悪の輪舞」

 

 

 

『さあ!こちらは江西サトルと佐倉ユイが遭遇!江西サトルは元ダークゾーン支部長・・・その実力を知らぬ者はいません。一方のジェネレーションマスターの佐倉ユイ!数多の強豪を乗り越えたそのファイターは、元ダークゾーン支部長と、どのような戦いになるでしょうか⁉』

 

『がんばれー!サトるんるんー!』

 

『ちょっ、ハイメさん⁉解説者が一方的な応援しちゃダメですよ!』

 

実況者側からそんな茶番のようなものが行われている中、ユイは対戦相手である江西の前に立つ。

 

「江西さん、同じドラエンにいるからって、手加減はしませんよ!お互い全力で、楽しいファイトにしましょう!」

 

「ああ。よろしく頼む」

 

軽い挨拶をした後、2人の間にファイト台が出現する。お互いにファイトの準備を行う。

 

(佐倉ユイ・・・ファイトの実力もあり、カリスマ性が高く・・・そして、同じカンパニーの一員であった佐倉スバルに勝利を収めた姪っ子。だが・・・相手が誰であろうと、俺はチームのために全力を尽くすと誓った。このファイト、勝って見せる!)

 

(江西さんは元ダークゾーン支部長・・・今はドラエン支部のアルバイトになっているけど、ファイトに関してはやっぱり支部長の名に恥じない。そして、ストライドゲートの時、トコハと1戦交えた人。勝つ。絶対に勝つ!チームのために!)

 

お互いにそんな思いを抱きながらデッキをシャッフルしていると、江西とユイのファイダーに運命戦決定の画面が現れる。

 

『おおっと!岡崎クミが先導エミを下し、日下部アンも勝利を収め、今始まろうとしている江西サトルと佐倉ユイのファイトは、運命戦となったーー!!』

 

「「運命戦⁉」」

 

『ここで江西サトルが佐倉ユイに勝てば、ハイメフラワーズはセカンドステージに進むことができます!』

 

『逆に、サトるんるんが負ければ、サトるんるんの半分のポイントがユイに渡って、ドリームハーツがセカンドステージに進むことになる。おもしろくなってきたね、アミーゴーズ!』

 

運命戦、どちらかが勝てば、セカンドステージに進むことができるが、負ければセカンドステージからかなり遠のく・・・互いにとって絶対に負けられない1戦となった。

 

「悪いがチームのためだ。君を倒し、セカンドステージへと行かせてもらう」

 

「絶対に阻止してやりますよ。セカンドステージに進むのは、私たちです!」

 

互いに準備を終え、セカンドステージをかけた運命戦が始まる。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

「エニグマティック・アサシン!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ  PW5000

 

エニグマティック・アサシン  PW5000

 

「俺の先攻だ。ドロー。ライド、エッジ・イン・ザ・ダークネス!ターンエンド」

 

エッジ・イン・ザ・ダークネス  PW7000

 

R ダークネス R

R   R   R  江西の手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!イニグマン・ブラン!グランホープは移動!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビートをコール!」

 

イニグマン・ブラン  PW7000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)  PW4000

 

グランホープ ブラン R

グランビート  R  R

 

「イニグマン・ブランでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『悪夢の国のダークナイト(☆)』」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グランビートのブースト、グランホープでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『デモンテッド・エクセキューショナー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000+SH10000=17000

PW9000➡PW7000  ユイの手札5枚 山札42枚  江西のダメージ1枚

 

「俺のターンだ。ドロー。ライド、デモンテッド・エクセキューショナー!」

 

デモンテッド・エクセキューショナー  PW9000

 

R デモンテッド R

R   R    R

 

「デモンテッドでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『グレンツェント・ヴァンピーア』」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000  江西の手札5枚 山札40枚  ユイのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!イニグマン・ヘルム!」

 

イニグマン・ヘルム  PW9000

 

グランホープ ヘルム R

グランビート  R  R

 

「グランビートのブースト、グランホープでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ヒステリック・シャーリー(引)』」

 

「ヘルムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『シャルハロート・ヴァンピーア』『ディメンジョン・クリーパー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000  ユイの手札6枚 山札39枚  江西のダメージ3枚

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。ライド!シャルハロート・ヴァンピーア!!」

 

シャルハロート・ヴァンピーア  PW11000

 

「コール、グレンツェント・ヴァンピーア」

 

グレンツェント・ヴァンピーア  PW11000

 

「グレンツェントのスキル発動!カウンターブラスト!山札から5枚見て、深闇(ダークネス)を持つユニットを好きな枚数ソウルへ『貪欲のサキュバス』『エッジ・イン・ザ・ダークネス』『デモンテッド・エクセキューショナー』『ドッペル・ヴァンピーア』ソウルに入れた枚数分パワープラス1000。パワープラス4000。独眼のサキュバス、エッジ・イン・ザ・ダークネスをコール」

 

独眼のサキュバス(☆)  PW4000

 

グレンツェント シャルハロート  独眼

   R       R    ダークネス

 

「エッジ・イン・ザ・ダークネスのブースト、独眼のサキュバスでグランホープにアタック!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「シャルハロートでヴァンガードにアタック!

独眼のサキュバスのスキル発動。ヴァンガードがシャルハロートならば、ソウルに送り、1枚ドロー。パワープラス5000!」

 

ソウルの枚数8枚

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『シャルハロート・ヴァンピーア』セカンドチェック『悪夢の国のダークナイト(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグレンツェントに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

シャルハロート(江西)は羽の爪を伸縮させ、イニグマン・ヘルムを突き刺す。爪に突き刺さったイニグマン・ヘルムは少し怯む。

 

「ぐっ!ダメージチェック『イニグマン・ブラン』『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「グレンツェントでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW5000+SH10000=15000

PW16000➡PW9000

PW20000➡PW9000  江西の手札4枚 山札29枚  ユイのダメージ4枚

 

『セカンドステージかけた運命戦、現在のダメージは4対3!江西サトルがリードしていますが、次は佐倉ユイのグレード3が来ます』

 

「駆け抜けろ!銀河を瞬く新たな英雄!ライド!駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ!!」

 

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ  PW11000

 

「ストライド・ザ・ジェネレーション!!!大銀河総督コマンダーローレルD!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

大銀河総督コマンダーローレルD  PW15000  ハーツ『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!ローレルにパワープラス4000!さらに超爆(バースト)持ちで、カウンターブラスト!さらにパワープラス4000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランベレーをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランベレー  PW8000

 

「グランベレーのスキル!ソウルブラスト『イニグマン・ヘルム』グランベレーを退却して、自身のパワーを超爆(バースト)を持つヴァンガードに!

グランホープのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー25000以上でグランホープをレストして、ローレルにパワープラス4000!さらに、さっきのパワーで35000!自身をソウルに入れて、カウンタチャージ!1枚ドロー!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー、イニグマン・ブラン、駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

 

「グランボルバーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー15000以上で自身とグランギャロップにパワープラス4000!」

 

『佐倉ユイ!超爆(バースト)バーストを駆使して、自身とリアガードを着実にパワーアップしていく!』

 

『コマンダーローレルのアタックがヒットすれば自身を、ヒットしなかったらリアガードをスタンドさせる能力を持っているからね。ユイは一気に勝負に出たのさ。サトるんるんも、それはわかってるんだ』

 

「コマンダーローレルDの超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー20000以上!グランビート、グランボルバー、グランギャロップ、イニグマン・ブランをレスト!スキル獲得!」

 

グランボルバー(レスト) ローレルD グランギャロップ(レスト)

グランビート(レスト)    R     ブラン(レスト)

 

「コマンダーローレルDでヴァンガードにアタック!

グランビートのスキル!ヴァンガードがギャロップなら、ソウルに入れて1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ジェネレーションガード!!偽りの闇翼アグラト・バト・マラト!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『カースド・ドクター(治)』

 

偽りの闇翼アグラト・バト・マラト  SH15000

 

「スキル発動!ソウルチャージ『フライング・ライブラリアン』『純愛のサキュバス』シールドプラス5000!さらにガード!『悪夢の国のダークナイト(☆)』」

 

コマンダーローレルDは炎の拳をシャルハロート(江西)に向けて放つが、アグラト・バト・マラトとダークナイトが拳を受け止め、防がれる。

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』セカンドチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)ドリフター』サードチェック『オペレーターガールエリカ(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはグランギャロップに!

コマンダーローレルDのスキル発動!アタックがヒットしなかったので、グランボルバー、グランギャロップ、イニグマン・ブランをスタンド!グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『フライング・ライブラリアン』」

 

「イニグマン・ブランのブースト、駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『貪欲のサキュバス』」

 

「ターンエンド!」

 

PW35000➡PW11000+SH30000=41000

PW13000➡PW11000

PW27000➡PW11000  ユイの手札5枚 山札31枚  江西のダメージ5枚(裏1枚)

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。ストライドジェネレーション!!!鮮血の叛臣フレデリック!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『純愛のサキュバス』グレード1+2

 

鮮血の叛臣フレデリック  PW26000  ハーツ『シャルハロート・ヴァンピーア』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソウルチャージ『悪夢の国のモノクローム(醒)』『カースド・ドクター(治)』

ソウルにある貪欲のサキュバスのGB(ジェネレーションブレイク)深闇(ダークネス)!グレード1のエッジ・イン・ザ・ダークネスを退却。ソウルから手札へ。コール、シャルハロート・ヴァンピーア。

ソウルのディメンジョンのスキル。ソウルからドロップゾーンへ!ソウルチャージ『独眼のサキュバス(☆)』『ドッペル・ヴァンピーア』

フレデリックのスキル。手札から1枚選び、ソウルへ『ディメンジョン・クリーパー』ソウルの枚数13枚、ソウルの枚数分、パワープラス1000。よって、パワープラス13000。さらに前列のリアガードにパワープラス5000!」

 

グレンツェント フレデリック シャルハロート

   R      R       R

 

「グレンツェントでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『オペレーターガールリンカ(醒)』」

 

(俺は・・・過去への贖罪のために、安城マモルに誘われるがままに、ドラゴン・エンパイア支部に身を置いた。誰もが、楽しくヴァンガードができるより良き未来を切り開けると信じて。しかし・・・結果は空回り・・・ヴァンガードの楽しさを広めるどころか、イベントを盛り上げることもできなかった。そんな時に彼女が、佐倉ユイが普及協会に加入してきた)

 

江西はファイトを進めながらユイがドラエン支部に加入した時のことを思い返していた。

 

(彼女は、ジェネレーションマスターとしてでなく、ただ1人のファイターとして、カリスマ性が高く、人気が高い。だが、それは些細なこと・・・重要なのは・・・彼女の周りには、常に笑顔があふれかえっていた。俺はそんな彼女の才能が羨ましかった)

 

 

『江西さん、またイベントで失敗してましたね。見てましたよ?』

 

『す、すまない・・・』

 

『そこまで気にすることはないと思いますよ?江西さんが頑張ってるの、みんな知っていますから』

 

『し、しかし・・・君は加入してまだ半年しか経っていないのに、皆をまとめ上げられている。それなのに俺ときたら・・・情けない・・・』

 

『元ダークゾーン支部長だろうと何であろうと、そんなことは関係ないんです。大事なのは、楽しい思いが込めているかなんですよ。江西さんからにはその思いが強く伝わってきますよ!ただちょっと空回りしてるだけで・・・』

 

『楽しい・・・思い・・・』

 

『大丈夫!きっと江西さんらしいヴァンガードの盛り上がり方が見つかるはずです!』

 

 

「(その言葉が、どれだけ俺の励みになったことか・・・。俺が彼女に返せる恩はただ1つ、今の俺の全力を、彼女にぶつけること!)

フレデリックでヴァンガードにアタック!

超越(ストライド)スキル!ソウルが6枚以上で、相手は自分のリアガードを1体退却させる!」

 

「グランボルバーは抵抗(レジスト)持ち・・・選ぶことができない・・・なら、リアガードの駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)を退却。ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『カースド・ドクター(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはシャルハロートへ。セカンドチェック『シャルハロート・ヴァンピーア』サードチェック『悪夢の国のモノクローム(醒)』スタンドトリガー!グレンツェントをスタンド、パワーはシャルハロートへ」

 

フレデリック(江西)は闇の波動を生み出し、グランギャロップに向かって放つ。グランギャロップ闇を喰らい、膝をついてしまう。

 

「くぅ!ダメージチェック『イニグマン・カーム』」

 

「グレンツェントでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』インターセプト!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「シャルハロートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW39000➡PW11000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW21000➡PW11000(+5000)  江西の手札4枚 山札19枚  ユイのダメージ5枚

 

『江西サトル、ソウルを13枚まで溜めつつ、佐倉ユイに5ダメージを与えたー!これは佐倉ユイも厳しいかぁーー⁉』

 

「(すごい・・・江西さんの全力がひしひしと伝わってくる!私も、江西さんの全力に応えなくちゃ!)

ストライド・ザ・ジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー  PW26000  ハーツ『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!パワープラス4000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフターを2体コール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター  PW9000

 

「グランドリフターのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがギャロップなら、カウンターブラスト!ソウルブラスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ』自身とヴァンガードにパワープラス4000!

もう1体のグランドリフターにも同じスキルを!カウンターブラスト、ソウルブラスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』自身とヴァンガードにパワープラス4000!」

 

グランドリフター エクスタイガー グランドリフター

   R        R      ブラン

 

「左のグランドリフターでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ディメンジョン・クリーパー』」

 

「エクスタイガーでヴァンガードにアタック!

エクスタイガーのスキル!Gゾーンのエクスギャロップを表に!Gゾーン表のカード1枚につき、パワープラス4000!2枚分でパワープラス8000!これでパワーは45000以上!クリティカルプラス1!

グランドリフターのスキル!ヴァンガードがアタックした時、パワー40000以上で1枚ドロー!

もう1体のグランドリフターのスキルで1枚ドロー!」

 

「完全ガード『貪欲のサキュバス』(コスト『悪夢の国のモノクローム(醒)』)」

 

エクスタイガーが光の爪をシャルハロート(江西)に投げ放つが、貪欲のサキュバスの霊が光の爪を受け止めてしまう。

 

『ここで完全ガード!佐倉ユイ、痛恨のミス!』

 

「(いや、これで完全ガードを使わせた。これは無駄なんかじゃない)

トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル』セカンドチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』サードチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部右のグランドリフターに!イニグマン・ブランのブースト、グランドリフターでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!偽りの闇翼アグラト・バト・マラト!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『カースド・ドクター(治)』

 

「スキル発動!ソウルチャージ『グレンツェント・ヴァンピーア』『フライング・ライブラリアン』シールドプラス5000!」

 

「ターンエンド!」

 

PW13000➡PW11000

PW46000➡PW11000(完全ガード)

PW25000➡PW11000+SH20000=31000  ユイの手札6枚 山札23枚  江西のダメージ5枚(裏1枚)

 

「(ダメージは5対5・・・勝負を決めるのならば・・・ここしかない!)

ストライドジェネレーション!!!!罪深き者シャルハロート!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『シャルハロート・ヴァンピーア』グレード3

 

罪深き者シャルハロート  PW26000  ハーツ『シャルハロート・ヴァンピーア』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソウルチャージ『ヒステリック・シャーリー(引)』『ドッペル・ヴァンピーア』」

 

ソウル17枚

 

グレンツェント 罪深き者 シャルハロート

   R     R      R

 

「ソウルにあるエニグマティック・アサシンの深闇(ダークネス)!バトル開始時、ソウル10枚以上でソウルからスペリオルコール!さらにソウル15枚以上で、パワープラス10000!グレンツェントでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』」

 

「エニグマティック・アサシンのブースト、シャルハロートでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』)」

 

『佐倉ユイ、ここで完全ガードを惜しまなく使用!』

 

『罪深き者シャルハロートは守護者(センチネル)を封じる効果を持っているからね、ナイスな判断だね』

 

「俺は必ず、君に勝利を収め、安城と岡崎を、セカンドステージへ連れていく!罪深き者シャルハロートでヴァンガードにアタック!

罪深き者シャルハロートのGB(ジェネレーションブレイク)2!深闇(ダークネス)!カウンターブラスト!全てのリアガードをソウルへ!パワープラス10000!ソウルが10枚以上で、相手は自分のリアガードを全て退却!そして、相手は守護者(センチネル)でガードできない!」

 

「ジェネレーションガード!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスカリヴー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オペレーターガールエリカ(治)』

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスカリヴー  SH15000

 

「スキル発動!相手の攻撃しているユニットのパワー、30000以上で、シールドプラス10000!さらにガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

シャルハロート(江西)の闇で、グランギャロップの陣営が全て崩れ去り、シャルハロート(江西)は強大な闇の力をグランギャロップに解き放つ。そこにエクスカリヴーの障壁を貼り、グランボルバーとグランビートは銃撃で闇の力を和らげようと試みる。

 

『パワー36000とシールド51000!トリガーを3枚引けば、突破可能!江西サトル、運命のドライブチェック!』

 

「トリプルドライブ『独眼のサキュバス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードへ!セカンドチェック『悪夢の国のダークナイト(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードへ!」

 

泣いても笑っても、これが運命の3枚目・・・

 

「サードチェック『貪欲のサキュバス』・・・っ!」

 

『ノートリガー!!凌いだ!佐倉ユイ、江西サトルの攻撃を凌ぎきったぁ!!』

 

「・・・ターンエンド」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW36000(+10000)➡PW11000+SH40000=51000  江西の手札4枚 山札12枚  ユイのダメージ5枚(裏2枚)

 

『さあ、江西サトルのターンが終了し、佐倉ユイの10ターン、ここで勝負を決めないと、もう後がありみゃせん!!』

 

「(この緊張感・・・すごくいい。すっごく気分が上がってるのがわかる。やっぱりヴァンガードは最高に楽しい!)

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップのスキル!手札が2枚以下なので、コストを払わずにストライドできる!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ  PW26000  ハーツ『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!パワープラス8000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークルをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル  PW7000

 

「グランヴィークルのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー15000以上で自身にパワープラス4000!さらに、パワー30000以上で、ヴァンガードがギャロップなら、パワープラス4000!

ソウルにあるイニグマン・ブランの超爆(バースト)!パワー10000以上で、ソウルからドロップゾーンにおいて、超爆(バースト)持ちのエクスギャロップにパワープラス4000!さらにパワー35000以上で、さらにパワープラス4000!オペレーターガールリンカをコール!」

 

オペレーターガールリンカ(醒)  PW4000

 

「リンカのGB(ジェネレーションブレイク)2!超爆(バースト)!ソウルへ!パワー20000以上で、1枚ドロー!さらにパワー35000以上で、ドライブチェックでグレード3が出た時、コストを払う事で、守護者(センチネル)を退却させて、ヒットされないを無効にする!大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップをコール!」

 

大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ  PW11000

 

グランヴィークル エクスギャロップ グランギャロップ

   R        R        R

 

「エクスギャロップでヴァンガードにアタック!

エクスギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)2!超爆(バースト)!カウンターブラスト!Gゾーンのエクスギャロップを表に!パワー35000以上で、ドライブプラス1、パワー40000以上で、Gゾーン表のエクスギャロップの数だけ、前列のリアガードにパワープラス4000!2枚表にしているので、パワープラス8000!」

 

「完全ガード!『貪欲のサキュバス』(コスト『ドッペル・ヴァンピーア』)」

 

エクスギャロップは剣をシャルハロート(江西)に向けて突き付けて、光の光線をうち放つ。その光を闇に飲み込まんとする貪欲のサキュバスの亡霊。

 

(もしここでトリガーやグレード3が出れば、そこで・・・。ならば、少ない可能性であろうとも、これに全てを賭ける!)

 

「(私は、さらなるヴァンガードの可能性を・・・この目で見てみたい!その先へ進むためにも、江西さん、あなたを超えていく!)

クワドラプルドライブ!ファーストチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル』セカンドチェック『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』ドロートリガー!パワーはグランギャロップに!1枚ドロー!サードチェック『コマンダーローレル』ファイナルチェック!『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』グレード3を獲得!

スキル発動!ソウルブラスト『オペレーターガールリンカ(醒)』貪欲のサキュバスを退却!完全ガードを無効にする!これで、終わりです!!」

 

「まだだ!まだ、終わらせてなるものか!!」

 

エクスギャロップの光がさらに強まり、亡霊は消滅し、貪欲のサキュバスをも消し去っていく。光はシャルハロート(江西)を包み込んでいく。空にまで届いた光が、ダークゾーンの暗雲を切り開き、かすかな光がダークゾーンを照らし出す。

 

PW46000➡PW11000(完全ガード➡無効)

 

ダメージチェック『シャルハロート・ヴァンピーア』

 

ユイのダメージ5枚  江西のダメージ6枚

 

『勝者、佐倉ユイ!ここまで無敗だった江西サトルを下し、ドリームハーツはセカンドステージ進出が決定しましたぁ!!』

 

「・・・やった・・・。勝ったーーーー!!」

 

『サトるんるんも、後少しってところだったんだけど、おしかったね』

 

江西への勝利、セカンドステージへ進めることへの喜びでいっぱいになるユイ。江西はユイに近づき、笑みを浮かべて手を差し伸べる。

 

「ありがとう。いいファイトだった」

 

「江西さん、セカンドステージで待ってます」

 

「!・・・ああ、セカンドステージでまた会おう」

 

ユイは江西の手を取り、互いに握手を交わす。握手の後、江西はドロップゾーンへと送られていく。

 

「ユイちゃーん!」

 

ちょうどそこに川辺エリアにやってきたアンとアリスが駆け寄ってきた。

 

「やったぁ!セカンドステージに進出決定です!」

 

「ちょっ、ダメ・・・落ちる落ちる!」

 

アンはユイに抱き着いてきて、川に落ちそうになったところをバランスを整えるユイ。

 

「ユイ!やってくれたな!一歩前進だ!」

 

「うわっ⁉」

 

バシャーン!

 

アリスが笑みを浮かべてユイの背中を叩く。それによってバランスが崩れたユイは抱き着いていたアンと共に川に落ちていった。落ちた水しぶきでアリスもついでに濡れてしまう。

 

「「「・・・あははははは!」」」

 

ドリームハーツは濡れたことよりもセカンドステージに進んだことを喜び、笑いあっていた。これでドリームハーツがセカンドステージに進み、残り勝ちぬけ数は3となった。

 

 

それぞれ別々のフィールドにいるトライフォーのメンバーもこの知らせは届いていた。

 

「ユイに先を越されちまったか・・・。けど、次は絶対に勝ち進んでやるぜ」

 

「残り勝ちぬけ数は3・・・。どんな逆境に置かれても、それを乗り越えていく。必ずセカンドステージに辿り着いてみせる!」

 

クロノもシオンも、セカンドステージに勝ちすすでいこうという意思が強くなった。

 

「さすがユイね・・・でも、安城トコハはこれくらいじゃビクともしない!奪われたのなら、取り返してやる!セカンドステージで待ってなさいよ、ユイ!」

 

洞窟エリアにいるトコハも同じく、セカンドステージに進もうという意思が強くなる。

 

to be continued…




アン「やりましたね!セカンドステージ進出決定です!」

アリス「本当、こっちは結構ひやひやもんだよ」

ユイ「よーし、今日は帰りにセカンドステージ突破記念に祝会を開こう!」

アリス「お、今回は当然、おごってくれるんだよね?」

ユイ「もちろん今日はバーーっと盛り上がっていこう!」

アン「せっかくですので、ユイちゃんのお家で祝会やりませんか?きっとキョウコさんもゲンゾウさんも喜びます!」

ユイ「それもそうだね!じゃあさっそく電話しなきゃ!」

アリス「今日の夜が楽しみだな」

TURN153「強く激しく美しく」


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強く激しく美しく

ギャラクシースターゲート発売まであと5日!

本当に楽しみで仕方がありません。絶対にお目当てのものは手に入れてみせますよ!

さて、今回は本編に戻ってトコハちゃんとリンさんのファイトです。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)ファーストステージ3日目の残り時間、後35分。残り勝ちぬけ数も3をきり、他のファイターも焦りの顔が見えている。そんな中、トコハが他ファイターに勝利を収めたところに、クミが他ファイターに勝利し、江西がフィールドに復帰した知らせを受ける。

 

「これで少しは奪われたポイントを元に戻せた・・・私も早く次の相手を探さなくちゃ!」

 

トコハがそう意気込んでいると、トコハのファイダーにファイター認識アラームが鳴りだす。トコハが相手ファイターを探して前を向くと、そこに見知った顔がそこにいた。

 

「!リンさん・・・」

 

「!安城トコハ・・・」

 

その相手は、トコハにとって因縁のあるファイターの1人、福原高校ヴァンガード部の羽島リンだった。

 

 

 

TURN153「強く激しく美しく」

 

 

 

セカンドステージ進出が決定したドリームハーツは用意された控室でファーストステージの様子を見ていた。3人の目に映っているのは、これから始まるであろうトコハとリンのファイトの映像だ。

 

「トコハ・・・がんばれ」

 

「ねぇ、あの羽島リンって人、交流試合で一回も当たったことないんだけど・・・実力は実際のとこどうなの?」

 

「羽島リンさんは本当に強いよ。それこそ、女王の名にふさわしいほどに」

 

「へぇ~。てか、どうしたアン?さっきから震えてるぞ?もしかして川で濡れて寒いのか?」

 

「あ、いや、これはね・・・」

 

アリスはアンが震えていることに対して尋ねる。

 

「リンさん・・・怖いです・・・睨まれたことと言い、ファイトの時の表情・・・怖すぎます・・・」ガクガク

 

「交流試合の時以来、アンは羽島リンさんにトラウマを植え付けられたみたいで・・・」

 

「マジで?・・・マジだった」

 

震えの理由はリンに対する恐怖だった。その表情をのぞき込んでみると、かなり青ざめていた。

 

 

洞窟エリアではトコハとリンは互いに対峙している。

 

(セカンドステージに行けるのは、後3チーム・・・絶対に負けられない)

 

ファイト台が出現し、トコハとリンはそれぞれファイトの準備を行う。

 

「それにしても驚きました。まさかリンさんが、シオンとチームを組むなんて」

 

「・・・・・・」

 

リンはトコハの質問に答えることなく、余裕の笑みを浮かべていた。

 

(綺場・・・お前の獲物、私が先にいただいてやる)

 

リンがシオンに対してそんなことを思っていると、3日目の終了30分前の放送が流れる。

 

『ファイト終了30分前、次のファイトが本日のラストファイトです』

 

「最後に血祭りにあげてやるよ」

 

「負けませんから、勝つのは私です!」

 

互いに準備終え、3日目ラストのファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

黒衣の燭光(ブラック・キャンドル)アズライール」

 

「萌しの乙女イーダ!」

 

黒衣の燭光(ブラック・キャンドル)アズライール  PW5000

 

萌しの乙女イーダ  PW5000

 

「私の先攻、ドロー!ライド!黒衣の鏡像(ブラック・ミラージュ)ハギーテ!アズライールは先駆で移動!ターンエンド!」

 

黒衣の鏡像(ブラック・ミラージュ)ハギーテ  PW7000

 

  R    ハギーテ R

アズライール  R   R  リンの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!信頼の乙女オデット!イーダは先駆で移動!」

 

信頼の乙女オデット  PW7000

 

R オデット  R

R  R   イーダ

 

「オデットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『頑強の乙女ノエル』」

 

「ダメージチェック『黒衣の安眠(ブラック・ドリーム)ザバーニャ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000  トコハの手札6枚 山札42枚  リンのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロン!」

 

黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロン  PW9000

 

  R    アラトロン R

アズライール   R   R

 

「アラトロンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『純潔の乙女カトリーナ』『フラワーキーパー・ドラゴン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000(+5000)➡PW9000  リンの手札6枚 山札40枚  トコハのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!頑強の乙女ノエル!花園の乙女マイリスをコール!」

 

頑強の乙女ノエル  PW9000

花園の乙女マイリス(☆)  PW4000

 

R ノエル マイリス

R  R  イーダ

 

「ノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』」

 

「ドライブチェック『ツッケン・ドーン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てマイリスに!イーダのブースト、マイリスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『黒衣の裁断(ブラック・スライス)ハールート』セカンドチェック『黒衣の献身(ブラック・デボート)ファレグ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000

PW14000➡PW9000  トコハの手札6枚 山札38枚  リンのダメージ3枚

 

『さあこちら!序盤から激しい攻防が続く安城トコハと羽島リン!ダメージ3対2、安城トコハのリードで5ターン目に突入です!』

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール!!」

 

黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール  PW11000

 

(ガウリール・・・)

 

「コール!ナース・オブ・ブロークンハート!」

 

ナース・オブ・ブロークンハート  PW9000

 

ブロークンハート ガウリール R

 アズライール    R   R

 

(思えば、私の前にはいつもリンさんがいた。最初のファイトは兄さんへのコンプレックスを突かれ、負けた)

 

「ガウリールでヴァンガードにアタック!」

 

「(でも、それを乗り越えることで、私は1つ強くなることができた!)

ガード!『ツッケン・ドーン(☆)』」

 

ガウリール(リン)はノエル(トコハ)に向け、武器のハサミを振り下ろすと、ツッケン・ドーンがハサミを受け止める。

 

「ツインドライブ『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』セカンドチェック『サニースマイル・エンジェル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはナース・オブ・ブロークンハートへ!アズライールのブースト、ブロークンハートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『フラワーキーパー・ドラゴン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000+SH10000=19000

PW19000➡PW9000  リンの手札6枚 山札35枚  トコハのダメージ3枚

 

「(そう・・・強烈に喝を入れられたこともあった。リンさんは私が超えるべき、大きな壁の1つ)

全力でぶち当たる!新たな未来に咲き誇れ!ライド!胸焦がすラナンキュラスアーシャ!!」

 

胸焦がすラナンキュラスアーシャ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!経世の花乙姫セルフィーナ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』グレード3

 

経世の花乙姫セルフィーナ  PW26000  ハーツ『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』

 

「(手札にヒールがある。無理に押しても、Gガーディアンで止められる。だったら・・・!)

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『頑強の乙女ノエル』マイリスを選んで、山札からマイリスをスペリオルコール!佳香の乙女アネルマをコール!

 

佳香の乙女アネルマ  PW9000

 

「セルフィーナのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのセルフィーナを表に!右前列のマイリスを選んでパワープラス2000!さらに、Gゾーン表のセルフィーナの数だけ、マイリスをスペリオルコール!」

 

アネルマ セルフィーナ マイリス

マイリス  マイリス  イーダ

 

「イーダのブースト、マイリスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『黒衣の鏡像(ブラック・ミラージュ)ハギーテ』」

 

「セルフィーナでヴァンガードにアタック!

右前列のマイリスのスキル!ヴァンガードがラナンキュラスなら、ソウルに入れて1枚ドロー!パワープラス5000!

真ん中のマイリスにも同じスキルを!ソウルへ!1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「(ごり押しせず、手札を増やすことを選んだか・・・)

ノーガード」

 

「トリプルドライブ『モンキーポッド・ドラゴン(引)』ドロートリガー!1枚ドロー!パワーはアネルマに!セカンドチェック『開墾の戦乙女パドミニ』サードチェック『ツッケン・ドーン(☆)』クリティカルトリガー!パワーはアネルマ、クリティカルはセルフィーナに!」

 

セルフィーナ(トコハ)はフォレストドラゴンにまたがり、ガウリール(リン)に向かった行き、2回の連続の斬撃を放つ。

 

「ダメージチェック『黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリク』『黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール』

(やってくれる・・・元気だけが取り柄のギャーギャーうるさい妹ちゃんだったくせに。けど、今は・・・)」

 

「マイリスのブースト、アネルマでヴァンガードにアタック!」

 

「(認めてやるよ!)

ジェネレーションガード!!聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)スリエル!!」

 

「スリエルのスキル発動!救援(レスキュー)!山札の上から1枚見て、山札の下に置き、ダメージ1回復!」

 

『出たー!!エンジェルフェザーの救援(レスキュー)!自らダメージを受け、トリガーを狙いに行く!』

 

「レスキューチェック『黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリク』ノートリガーか・・・」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW36000➡PW11000

PW23000➡PW11000+SH15000=26000  トコハの手札9枚 山札28枚  リンのダメージ4枚

 

「全ての者よ、我が足元に跪け!!ストライドジェネレーション!!!!聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリール!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上3枚を見て、1枚をダメージゾーンへ!『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』ダメージゾーンの黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリクをスペリオルコール!パワープラス2000!

ブロークンハートのGB(ジェネレーションブレイク)!ダメージゾーンにカードが置かれた時、自身とヴァンガードにパワープラス2000!

さらにマーリクのスキル発動!救援(レスキュー)、ゲット!

ダメージゾーンの黒衣の献身(ブラック・デボート)ファレグのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ダメージゾーンのファレグをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

黒衣の献身(ブラック・デボート)ファレグ  PW11000

 

「山札の上から1枚を裏でダメージゾーンへ!ダメージを1回復、レスキューチェック『ナース・オブ・ブロークンハート』

ブロークンハートのスキル発動!自身とヴァンガードにパワープラス2000!」

 

『す、すごい!エンジェルフェザーの能力をまさにフル活用!ユニットのパワーがどんどん上がっていく!』

 

「(完全ガードが2枚落ちている・・・手札にあるのはせいぜい1枚・・・一気に攻め込む!)

アズライールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!自身をソウルへ!山札の上から1枚をダメージゾーンへ!『黒衣の裁断(ブラック・スライス)ハールート』ダメージゾーンの表のカードを1枚を手札に!

ブロークンハートのスキル発動!自身とヴァンガードにパワープラス2000!

聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリールのGB(ジェネレーションブレイク)2!カウンターブラスト!Gゾーンの聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリールを表に!スキルと救援(レスキュー)をゲット!アラトロンをコール!」

 

ブロークンハート ガウリール ファレグ

 アラトロン     R   マーリク

 

「ブロークンハートでアネルマにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

『やるねぇ』

 

『ん?と、言いますと?』

 

『アネルマは開花(ブルーム)の始まりとなる大事なカードだ。リンをそれを潰したのさ』

 

『なるほど・・・羽島リンも安城トコハも、お互いのファイトをよく知っているようですからねぇ・・・』

 

『負けるなートコハー!』

 

『だ、だからハイメさん⁉解説者が一方的な応援しちゃダメですよ!』

 

ハイメがトコハを応援しているところをMCミヤが止める。

 

『また、ヴァンガード女王決定戦である羽島リンには複数のプロチームからのスカウトの声がかかっていると聞きみゃす!ここからの展開、大注目です!・・・ハイメさん!!』

 

(プロのファイター・・・その誘いから何も感じることはなかった・・・。そこに何があるか、実感できなかったから・・・。自分が何を求めているのか、わからなかったから。別に先のことなんか、どうでもよかった。なのに・・・)

 

『ずっと退屈な女王でいるつもりですか?』

 

『そういえばリンさんは、何でU20(アンダートゥエンティ)に出ようと思ったんですか?』

 

リンの脳裏に浮かんだのは、シオンとトコハの言葉と、シオンとのファイトの記憶だ。

 

「・・・ちっ、うぜぇんだよ。聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『黒衣の献身(ブラック・デボート)ファレグ』セカンドチェック『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはファレグに、クリティカルは聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリールへ!サードチェック『ドクトロイド・レムノン』気に入らねぇんだよ!!」

 

ガウリール(リン)はアーシャ(トコハ)にお返しといわんばかりにハサミで2回連続の斬撃を与える。アーシャ(トコハ)は攻撃を喰らい少しふらつく。

 

「ダメージチェック『信頼の乙女オデット』セカンドチェック『フェアリーライト・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリールの救援(レスキュー)!ダメージを2枚回復、ツインレスキューチェック『黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール』セカンドチェック『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てファレグへ!

アラトロンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!救援(レスキュー)でダメージゾーンからドロップしたブロークンハートをスペリオルコール!

同じスキルをもう1度!カウンターブラスト!黒衣の通告(ブラック・コール)ナキールをスペリオルコール!」

 

黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール  PW7000

 

聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリールのスキル!バトル中、ダメージゾーンにカードが置かれた時、ユニット2体まで選び、パワープラス2000!ブロークンハートとナキールにパワープラス2000!

さらに同じスキルをもう1度!ブロークンハートとナキールにパワープラス2000!」

 

「・・・・・・」

 

「綺場も福原も、U20(アンダートゥエンティ)も全部利用してやる。全部私の踏み台だ。そして安城トコハ・・・お前もだ!マーリクのブースト、ファレグでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!時計草の花乙姫マルレーナ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『フェアリーライト・ドラゴン(治)』

 

時計草の花乙姫マルレーナ  SH15000

 

「さらにガード!『モンキーポッド・ドラゴン(引)』」

 

「ちっ・・・マーリクのGB(ジェネレーションブレイク)救援(レスキュー)!ヴァンガードへのアタックかブーストしたバトル終了時、ダメージ1回復、レスキューチェック『ドクトロイド・リフロス(醒)』スタンドトリガー!ファレグをスタンド!パワーはブロークンハートへ!

ブロークンハートのスキル!自身と聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリールにパワープラス2000!

さらに聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリールのスキル!ブロークンハートとナキールにパワープラス2000!私は全ての者の上に立つ。それが私のいるべき場所だ。私は真の女王の座につく・・・プロのファイターとして!」

 

「!プロのファイター・・・」

 

リンは威圧的な笑みを浮かべ、そう宣言する。プロファイターにトコハは今は亡きミゲルを思い浮かべる。

 

「ファレグでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『コスモスの妖精リズベット(醒)』」

 

「ナキールのブースト、ブロークンハートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『理想の乙女トゥーリア』『ツッケン・ドーン(☆)』『佳香の乙女アネルマ』」

 

「ふん、ターンエンド」

 

PW15000➡PW9000

PW26000➡PW11000(+5000)

PW32000➡PW16000+SH20000=36000

PW23000➡PW16000+SH10000=26000

PW35000➡PW16000+SH20000=36000  リンの手札7枚 山札21枚  トコハのダメージ4枚(裏1枚)

 

『羽島リンの激しい攻撃を安城トコハが防ぎきって第7ターンが終了!白熱するファイトが続きみゃす!』

 

ファイトを進めていると、トコハのファイダーに運命戦決定の画面が現れる。

 

『おおっと!ここで、別エリアにいた岡崎クミと、フィールドに復帰した江西サトルが本日のラストファイトで佐倉ユイに奪われたポイント分を取り戻したぁ!これにより、現在行われているファイトで安城トコハが勝てば、ハイメフラワーズがファーストステージを突破することが決定!よってこのファイトは、運命を決める1戦、つまり、運命戦となりましたぁ!!』

 

「運命戦・・・」

 

「このファイトに勝てば、セカンドステージに、いける!!」

 

運命戦が決まり、トコハはなおのことファイトに負けるわけにはいかなくなった。

 

「ふん、絶対に阻止してやるよ」

 

「(クミちゃんと江西さんのがんばり、無駄にはしない!)

絶対に勝つ!!ストライドジェネレーション!!!!経世の花乙姫セルフィーナ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『開墾の戦乙女パドミニ』グレード1+2

 

「頑強の乙女ノエルをコール!

イーダのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!自身をソウルへ!ドロップゾーンの1枚を山札の下へ!1枚ドロー!

セルフィーナのスキル発動!カウンターブラスト!Gゾーンのセルフィーナを表に!ノエルとマイリスを選び、パワープラス2000!山札から同じ名前のユニットをGゾーン表のセルフィーナの数だけ、スペリオルコール!頑強の乙女ノエルを3体スペリオルコール!2枚以上コールされたので、セルフィーナにクリティカルプラス1!」

 

「くっ・・・!」

 

「ノエルの開花(ブルーム)!同じ縦列にいるユニット全てにパワープラス4000!さらにノエルの開花(ブルーム)開花(ブルーム)開花(ブルーム)!」

 

『来たぁ!開花(ブルーム)の大フィーバー!連続9回の発動だぁ!!』

 

『いいぞー!トコハー!』

 

ノエルを3回分もコールされたので、コールされたノエルの分も合わせて、9回の開花(ブルーム)を発動させた。

 

「ヴァンガードのパワーが34000、リアガードが42000と25000・・・いいぞ・・・ゾクゾクする!」

 

「(やっぱり大事な時、私の前には高い壁となってリンさんがいる。だったら、この壁を超えることで、1つ先に進むことができるかもしれない・・・プロを目指すといったリンさんに勝てば、ミゲルと同じ場所に立てるかもしれない!)

ノエルのGB(ジェネレーションブレイク)2!ラナンキュラスのヴァンガードがいるなら、手札を1枚選んで捨てる!後列からヴァンガードにアタックできる!

さらにもう1体!手札を1枚捨てる!後列からヴァンガードにアタックできる!」

 

ノエル  セルフィーナ ノエル

マイリス  ノエル   ノエル

 

「(私は掴みたい・・・未来へ進む力を!その強さを、リンさんに勝って!)

セルフィーナでヴァンガードにアタック!」

 

「(熱い・・・体が・・・燃えるように・・・!)

ガード!『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』『ハイトレブル・エンジェル(醒)』『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』」

 

セルフィーナ(トコハ)はガウリール(リン)に接近し、剣を振り下ろすが、ムンカル、クリティカルヒット、ハイトレブルが斬撃を受け止める。

 

「そうだ・・・いいぞ、この熱さ・・・このたぎりだ!だけど、まだ、全然足りない!もっとだ、もっと来い!!」

 

「トリプルドライブ『佳香の乙女アネルマ』セカンドチェック『信頼の乙女オデット』サードチェック『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て左のノエルへ!マイリスのブースト、ノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『ドクトロイド・レムノン』(コスト『黒衣の献身(ブラック・デボート)ファレグ』)まだ足りないなぁ」

 

(不思議・・・いつまでもずっと戦って痛い感じ・・・)

 

(このファイト、終わらせたくない)

 

「(だけど・・・)

次のステージへ私たちはいく!真ん中のノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『恋の守護者(バトルキューピット)ノキエル』くっ・・・!

黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリールのGB(ジェネレーションブレイク)2!前列のユニット全てにパワープラス2000!

さらにブロークンハートのスキル!自身とヴァンガードにパワープラス2000!」

 

 

既に今日のファイトを終えている大勢のファイターたちもこの運命戦を熱い眼差しで見つめている。控室で待機しているドリームハーツも同じだ。

 

「す、すごい・・・」

 

「熱い・・・僕の闘志が・・・メラメラと燃えている・・・!」

 

(トコハも羽島リンさんも、それでこそだよ)

 

アンとアリスもトコハとリンのファイトに興奮しており、ユイは自然と笑みを浮かべている。

 

「ダメージ5!トコハちゃん、あと一息!トコハちゃん、いったれー!」

 

ハイメフラワーズの控室では、クミはトコハを全力で応援し、江西は静かにファイトの行方を見守っている。

 

「惜しい!何でもいいからトリガーを引いてれば、今の攻撃、防げたのに・・・!」

 

福原高校ヴァンガード部の控室で、アンリとシオンもファイトを見守っていた。

 

 

「これで、決める!右前列のノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「図に乗るな!まだだ!まだ終わらせない!!」

 

ガウリール(リン)の前に、ノエルが迫る。ノエルは花びらを舞いながら、武器のクワを振り下ろした。

 

PW34000➡PW11000+SH30000=41000

PW41000➡PW11000(完全ガード)

PW17000➡PW11000(+4000)

PW25000➡PW15000

 

ダメージチェック『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』

 

トコハのダメージ4枚  リンのダメージ6枚  勝者トコハ

 

『決まったーー!!運命戦を制したのは安城トコハ!チームハイメフラワーズ、セカンドステージ進出決定!!』

 

この結果に会場の観客席からも歓声が大きい。

 

『いやっほぉーー!カニ、カニ、カニ、カニー!』

 

『あっ、ハイメさん⁉どこ行くんですか⁉』

 

実況席にいるハイメは喜びを隠さず、カニ歩きをしながら退場していく。

 

「・・・あ、ありがとうございました」

 

「・・・・・・」

 

互いにちょっとだけ放心状態であったが、トコハが礼を言うと、リンは納得の笑みを浮かべる。それにつられてトコハも笑みを浮かべる。

 

「トコハちゃーん!」

 

「やったやったー!」

 

トコハの元にクミと江西、そしてハイメが駆け付けてきた。

 

「みんな!」

 

「勝ったー!勝ったね~!」

 

「わっ!く、クミちゃん!」

 

クミは喜びのあまりトコハに抱き着いてきた。ハイメフラワーズはセカンドステージ進出を共に喜び合うのであった。

 

 

バインドゾーンエリアにて、チームストライダーズもあのファイトを全部見ていた。

 

「また先を越されちまったな。だけど次は絶対俺たちが・・・」

 

ストライダーズは明日こそはという気持ちがまた1つ強くなった。

 

 

別会場にいるシオンとアンリはリンの戻りを待っていた。そしてちょうどリンがフィールドから戻ってきた。

 

「お疲れ様です。いいファイトでした」

 

「ふん」

 

「残り2枠か・・・羽島先輩の敗北で、ポイントが一気に減ってしまった・・・。それに今日は対戦運も悪くて、俺もシオン君もポイントを稼ぐことができなかったし・・・正直厳しいね」

 

「ええ。ですが、僕たちの目標は変わりません。そして、それは必ず実現させます。奪われたのなら、取り戻すまで。この手で」

 

残り枠は2、ポイントが稼ぐことができなかった。さらにはリンの敗北。正直セカンドステージ進出は厳しいと思われる。しかし、いかなる逆境も、乗り越えてゆく。それこそが福原高校ヴァンガード部の、綺場シオンの進む道だ。

 

to be continued…




クミ「やったね!セカンドステージ進出決定~」

トコハ「クミちゃんのおかげだよ。江西さんもありがとう。ハイメも感謝してる」

ハイメ「私はハイメではなーい!!愛と正義のマスク・ド・コーチだ!」

トコハ「はいはい、そうでした」

江西「提案なんだが、みんなで勝利を祝わないか?俺の行きつけの店で」

クミ「え?江西っちの行きつけ?」

ハイメ「どんなお店?しーすー?メンラー?てんぷーら?ゲイシャガール?」

江西「それは・・・行ってのお楽しみだ」

ハイメ「スケベー!」

TURN154「騎士は剣に勝利を誓う」


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騎士は剣に勝利を誓う

いよいよ新しいエクスギャロップの能力が判明!

パワー40000で、ドライブプラス1になって、パワー80000でドライブチェックを失う代わりにスタンドする能力。

新グランギャロップとGB3を組み合わせれば、バンバンスタンドできますね。

さて、今回はシオン君対タイヨウ君のファイトです。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)4日目ももうすぐ始まりの時刻になろうとしている。会場の道のり、朝の特訓を行っていたストライダーズが開始時刻に間に合わせようと急いで走っている。

 

「だああああ!急げえええ!」

 

「うわあぁ、朝練してて大会に遅刻なんて、シャレにならないですよ!」

 

「あそこで引き留められなきゃ・・・」

 

「さっきのおまわりさん、絶対お前がカツアゲしてんだと思ってたよな」

 

「はあ?それはお前の方だろ?まぁでも、外で小学生とファイトしてりゃしょうがねぇか」

 

「僕は中学生ですー!」

 

どうやら朝練だけでなく、おまわりさんに呼び止められて遅れてしまったらしい。そうしゃべっている間に、何とか開始時刻までに会場の門までやってきた。

 

「おっしゃあ!到着!」

 

「はぁ・・・たく・・・」

 

「けど、朝練と今のダッシュで、温まっただろ?」

 

「まぁな」

 

初めて会った時のぎこちなさはなく、軽い冗談を言えるようになった関係を見て、タイヨウは微笑む。

 

「どうした、タイヨウ?」

 

「おいてくぞ?」

 

「えっ?わ、待ってくださーい!」

 

ストライダーズは門をくぐり、会場の中へと入っていく。

 

 

 

TURN154「騎士は剣に勝利を誓う」

 

 

 

U20(アンダートゥエンティ)ファーストステージ4日目もスタートし、各ファイターたちはすでにフィールドに降り立ち、ファイトを行っている。

 

「ファーストステージ4日目!本日は本部長の伊吹コウジ氏にお越しいただいておりみゃす」

 

4日目のゲスト解説者は伊吹となっているようだ。

 

「さて、3日目の終盤にドリームハーツと、ハイメフラワーズの勝ちぬけが決まり、セカンドステージへの切符は、残りわずか、2枚のみ!泣いても笑っても、ファーストステージは間もなく終わりを迎えみゃす!」

 

ドリームハーツとハイメフラワーズはそれぞれ別々の控室でファイトの光景を見守っている。

 

そして、4日目には、福原高校の理事会の代表者3名が福原高校ヴァンガード部の様子を見に来ている。

 

 

草原エリアでは、アンリが他ファイターと遭遇し、ファイトを行っている。そして、終盤でアンリのアタックフィズ。

 

「ドラゴニック・ヴァンキッシャーVMAX(ブイマックス)でヴァンガードにアタック!俺は、栄えある福原高校ヴァンガード部、部長だああああ!!」

 

ドラゴニック・ヴァンキッシャーVMAX(ブイマックス)の攻撃で相手ファイターのダメージは6となり、アンリの勝利だ。

 

『勝者、早尾アンリ!見事な逆転でポイントを大量にゲット!』

 

「よし!」

 

「ちくしょう!もう少しで勝ちぬけられたのに!」

 

相手ファイターはドロップゾーンへと送られていき、ちょうど同じタイミングでドロップゾーンからリンがフィールドに復帰する。

 

「おい、この程度のことで貸しをつくったとおも・・・」

 

「先輩、話なら後にしてください。今はぐずぐずしてる暇はありませんから!」

 

アンリはリンにそう言って急いで次のファイターを探しに向かう。

 

「下僕の分際で・・・覚えてろよ!」

 

リンも他ファイターを探しに向かった。

 

 

森エリアで他ファイターに勝利したシオンは火山エリアに移動し、他ファイターを探しながらファイダーで現状を確認している。

 

(ポイントの変動が激しい・・・いよいよ最終局面か・・・。ここに来て、まだ勝ちぬけられていないとは・・・もう1戦たりとも落とせない)

 

シオンが急いでいると、シオンのファイダーのファイター認識アラームが鳴りだす。

 

「!近くにファイターが・・・」

 

シオンはファイターを探そうと、周りを見回す。

 

「シオンさん・・・」

 

「!タイヨウ君・・・」

 

シオンの次の相手はストライダーズのタイヨウだった。そしてここで、シオンとタイヨウのファイダーに運命戦決定の画面が現れる。

 

『おおっと!ここで運命戦発生!福原高校ヴァンガード部、綺場シオン対、チームストライダーズ、明日川タイヨウ!お互い、ファーストステージ突破をかけた1戦になります!』

 

『それだけではない。綺場も明日川も、大量にポイントを持っている。負ければそれをごっそり奪われ、その分勝ちぬけが遠ざかることになる』

 

『これはまさに、運命を決するファイトと言っていいでしょう!』

 

シオンとタイヨウが対峙している間に、ファイト台が現れ、お互いにファイトの準備を行う。

 

「まさか、最後の相手がタイヨウ君、君になるとはね」

 

「最後?僕が勝つかもしれないと考えないんですか?」

 

「・・・始めよう」

 

準備終え、お互いに挑発をして、セカンドステージをかけた運命戦が始まろうとしている。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

「早天の騎士コエル!」

 

「練磨の騎士アレクトス!」

 

早天の騎士コエル  PW5000

 

練磨の騎士アレクトス  PW5000

 

「僕からです。ドロー!ライド!春陽の騎士コナヌス!コエルは先駆で移動!ターンエンド!」

 

春陽の騎士コナヌス  PW7000

 

R コナヌス  R

R  R   コエル  タイヨウの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターン。ドロー!ライド!敬忠の騎士ディオティウス!アレクトスは先駆で移動!」

 

敬忠の騎士ディオティウス  PW7000

 

  R   ディオティウス R

アレクトス    R    R

 

「ディオティウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『天命の騎士アルトマイル』」

 

「ダメージチェック『残陽の騎士ヘンリネス』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000  シオンの手札6枚 山札42枚  タイヨウのダメージ1枚

 

「僕のターン!ドロー!ライド!昼光の騎士キナリウス!春光の騎士ベリーモールをコール!」

 

昼光の騎士キナリウス  PW9000

春光の騎士ベリーモール  PW9000

 

R キナリウス ベリーモール

R   R    コエル

 

「キナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『バーニング・ライオン(☆)』」

 

「ドライブチェック『黄金の聖剣グルグウィント』コエルのブースト、ベリーモールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『月柱の騎士シシルス』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000  タイヨウの手札5枚 山札40枚  シオンのダメージ1枚

 

『福原高校と言えば、かつてはVF甲子園をも制した強豪校!名門復活なるか、全国から熱い視線が送られています!』

 

 

ハイメフラワーズの控室、クミはシオンとタイヨウを応援し、江西とトコハはファイトを静かに見守っている。

 

「綺場くーん、タイヨウくーん、2人ともガンバだぞーい!」

 

(タイヨウ君はU20(アンダートゥエンティ)で私たちと当たることを見越していた。きっと、シオンのことも研究しているはず)

 

ドリームハーツの控室でも、3人はファイトの行方を見守っている。

 

「綺場、小学生に負けたりしたら、一生の恥じになるよー」

 

「アリスちゃん、タイヨウ君は小学生じゃなくて中学生です」

 

(タイヨウ君はU20(アンダートゥエンティ)でトコハに勝っている。相当な研究と特訓を積み重ねているんだ。シオンもそれはわかっているはず。さて、どうでるかな?)

 

 

「僕のターン。スタンド&ドロー。ライド!督励の騎士アルビオン!コール!ナイト・オブ・ツインソード!」

 

督励の騎士アルビオン  PW9000

ナイト・オブ・ツインソード  PW9000

 

ツインソード アルビオン R

アレクトス    R   R

 

「アルビオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『逆風の騎士セリム』」

 

「ダメージチェック『神聖魔道士プイス』」

 

「アレクトスのブースト、ツインソードでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スカーフェイス・ライオン(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000

PW14000➡PW9000+SH10000=19000  シオンの手札5枚 山札39枚  タイヨウのダメージ2枚

 

(シオンさんは強い。実力でも経験でも、僕とシオンさんには、圧倒的な差がある。チャンスがあるとしたら、シオンさんが勝負に出た時!)

 

「タイヨウ君、君はクロノから僕らのことを教わって、研究を重ね対策を立てている。だからトコハにも勝てた」

 

「!!」

 

「それくらい容易に想像がつく。百も承知だよ」

 

「(全部見抜かれてる・・・!いや、でも!)

照らし出せ!新たなる光!ライド!黄金の聖剣グルグウィント!!」

 

黄金の聖剣グルグウィント  PW11000

 

(一手一手全力を尽くす!どんな小さなチャンスも見逃さない!それしかないんだ!)

 

R グルグウィント ベリーモール

R    R     コエル

 

「グルグウィントでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『夢の運び手べレヌス(☆)』」

 

グルグウィント(タイヨウ)はアルビオン(シオン)に聖剣を振り下ろすが、べレヌスが聖剣を受け止める。

 

「ツインドライブ『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てベリーモールへ!コエルのブースト、ベリーモールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『厳戒の騎士レギウス』セカンドチェック『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW9000+SH10000=19000

PW19000➡PW9000(+5000)  タイヨウの手札6枚 山札37枚  シオンのダメージ3枚

 

「僕のターン。スタンド&ドロー。君臨せよ、我が新たなる剣。ライド!天命の騎士アルトマイル!!」

 

天命の騎士アルトマイル  PW11000

 

『さあ、ついに両者グレード3!チームの運命を決める1戦、ますます目が離せみゃせん!ダメージは現在、明日川タイヨウが2、綺場シオンが3!』

 

「ストライドジェネレーション!!!光輝の剣フィデス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『天命の騎士アルトマイル』グレード3

 

光輝の剣フィデス  PW26000  ハーツ『天命の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!勇敢(ブレイブ)能力を持つアレクトスにパワープラス4000!

フィデスのスキル!Gゾーンのルミナスホープを表に!手札を1枚捨てる!山札からグレード2のカードをコールできる!

逆風の騎士セリムのスキルで、ヴァンガードがアルトマイルなら、山札でグレード2として扱う!セリムをスペリオルコール!コールしたユニットが勇敢(ブレイブ)持ちなら1枚ドロー!」

 

逆風の騎士セリム  PW7000

 

ツインソード フィデス  R

アレクトス   R   セリム

 

「アレクトスのブースト、ツインソードでヴァンガードにアタック!

ツインソードのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!山札からアルビオンをスペリオルコール!」

 

「ガード!『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』」

 

「フィデスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『厳戒の騎士レギウス』セカンドチェック『敬忠の騎士ディオティウス』サードチェック『ヒーリング・ペガサス(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはアルビオンへ!」

 

フィデス(シオン)はグルグウィント(タイヨウ)に近づき、素早い動きで光輝の剣を振るう。光輝の剣の攻撃を喰らったグルグウィント(タイヨウ)はふらつく。

 

「ダメージチェック『旭光の騎士グルグウィント』」

 

「セリムのブースト、アルビオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『日華の騎士ジェフリー』」

 

「ターンエンド」

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000

PW21000➡PW11000  シオンの手札6枚 山札30枚  タイヨウのダメージ4枚

 

『第6ターンが終わり、ダメージは明日川タイヨウが4、綺場シオンが2と逆転しましたぁ!』

 

『明日川が押されているな』

 

「(残り2枠・・・もしもファーストステージを突破できなかったら、僕たちのU20(アンダートゥエンティ)は終わってしまう・・・。嫌だ!クロノさんともカズマさんとも、もっと一緒に戦いたい!この3人で、もっともっと!)

ジェネレーションゾーン解放!!ストライドジェネレーション!!!天道聖剣グルグウィント!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黄金の聖剣グルグウィント』グレード3

 

天道聖剣グルグウィント  PW26000  ハーツ『黄金の聖剣グルグウィント』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト、ソウルブラスト『昼光の騎士キナリウス』山札の上から4枚見て、1枚スペリオルコール!聖管の奏者ヘリー!」

 

聖管の奏者ヘリー(醒)  PW4000

 

結束(ユナイト)を持つユニットをコールしたので、山札の上1枚を見て、レストでスペリオルコール!フレイム・オブ・ビクトリー!」

 

フレイム・オブ・ビクトリー(☆)  PW4000

 

「ヘリーのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)条件達成!パワープラス3000!

ベリーモールの結束(ユナイト)!パワープラス2000!

コエルのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!ソウルへ送って、山札の上から3枚見て、神聖魔道士プイスをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

神聖魔道士プイス  PW9000

 

「天道聖剣グルグウィントのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンの天道聖剣グルグウィントを表に!手札を1枚捨てる!Gゾーン表のグルグウィント1枚につき、仲間全員にパワープラス2000!」

 

プイス  グルグウィント   ベリーモール

ヘリー ビクトリー(レスト)   R

 

「ベリーモールでツインソードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「天道聖剣グルグウィントでヴァンガードにアタック!

結束(ユナイト)!山札の上7枚を見て、キナリウスをスペリオルコール!

キナリウスの結束(ユナイト)!グルグウィントのヴァンガードがいるなら、パワープラス4000!」

 

「完全ガード!『厳戒の騎士レギウス』(コスト『ナイト・オブ・ツインソード』)」

 

グルグウィント(タイヨウ)はアルトマイル(シオン)に聖剣を振るうが、レギウスが駆け付け、聖剣の斬撃を縦で防がれてしまう。

 

「トリプルドライブ『神聖魔道士アレッシア』セカンドチェック『スカーフェイス・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てプイスへ!サードチェック『スカーフェイス・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!これも全てプイスへ!プイスでヴァンガードにアタック!

プイスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!山札の上から3枚見て、もう1体ヘリーをスペリオルコール!

ヘリーの結束(ユナイト)!パワープラス3000!」

 

「ジェネレーションガード!!神聖竜レーザーガード・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ヒーリング・ペガサス(治)』

 

神聖竜レーザーガード・ドラゴン  SH15000

 

「スキル発動!グレード2のリアガードがいるので、シールドプラス5000!さらにガード!『逆風の騎士セリム』」

 

「ヘリーの結束(ユナイト)!ソウルへ!カウンタチャージ!ヘリーのブースト、キナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ヒーリング・ペガサス(治)』ヒールトリガー!パワーはヴァンガードへ!」

 

「ヘリーの結束(ユナイト)!ソウルへ!カウンタチャージ!ターンエンド」

 

PW13000➡PW9000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW32000➡PW11000+SH25000=36000

PW24000➡PW11000(+5000)  タイヨウの手札7枚 山札26枚  シオンのダメージ3枚

 

 

「わぁ!タイヨウ君、スキルでバンバン仲間を呼んで、いけいけだね~♪」

 

「うん。でも、しっかり盤面と手札を整えている」

 

「前のシオンのターンでジェネレーションガードのコスト、ヒールトリガーと完全ガードを手札に引かれているからね」

 

「では、それを把握したうえであの攻防一体を展開を?」

 

「それ以外に考えられるものは他にないわけだ」

 

控室にいるハイメフラワーズとドリームハーツはタイヨウの攻撃と盤面の状況を考察している。

 

 

「(完璧な展開だ。だがここまでされたら僕だって、応えずにはいられない!)

僕のターン!スタンド&ドロー!天命の騎士アルトマイルのスキル!手札から要撃の騎士レドンをスペリオルコール!パワープラス4000!」

 

要撃の騎士レドン  PW9000

 

「レドンのスキル!アルトマイルのヴァンガードがいるなら、パワープラス3000!

ストライドジェネレーション!!!神聖竜ブレイブランサー・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『月柱の騎士シシルス』グレード1+2

 

神聖竜ブレイブランサー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『天命の騎士アルトマイル』

 

(来た!)

 

超越(ストライド)スキル!アルビオンにパワープラス4000!

セリムのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!ヴァンガードがアルトマイルならパワープラス3000!スカウティング・オウルをコール!」

 

スカウティング・オウル  PW7000

 

 レドン  ブレイブランサー アルビオン

アレクトス スカウティング   セリム

 

「レドンでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『神聖魔道士アレッシア』」

 

「セリムのブースト、アルビオンでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!

アルビオンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『敬忠の騎士ディオティウス』山札から勇敢(ブレイブ)を持つレドンをスペリオルコール!

レドンのスキル!パワープラス3000!

レドンのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!勇敢(ブレイブ)!他の前列のユニットにパワープラス3000!」

 

「ガード!『スカーフェイス・ライオン(☆)』『スカーフェイス・ライオン(☆)』スカーフェイス2体で結束(ユナイト)条件達成!」

 

「レドンでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「インターセプト!『神聖魔道士プイス』」

 

「ブレイブランサーでヴァンガードにアタック!

勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!

ブレイブランサーのGB(ジェネレーションブレイク)3!カウンターブラスト!山札から勇敢(ブレイブ)を持つユニットを3体までスペリオルコール!レドン、反攻の騎士スレイマン、ダマスカスの支援術士をスペリオルコール!」

 

反攻の騎士スレイマン  PW9000

ダマスカスの支援術士  PW7000

 

「レドンのスキル!パワープラス3000!

勇敢(ブレイブ)!他の前列のユニットにパワープラス3000!

スレイマンのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!ヴァンガードがアルトマイルならパワープラス3000!」

 

『出ましたぁ!ブレイブランサー必殺の勇敢(ブレイブ)!コールした数だけ手札を捨てなければなりませんが、現在手札は0、実質ノーコスト!』

 

(この先で待っている。こんなにも、僕を掻き立てるファイトが!いく、セカンドステージへ!!)

 

「完全ガード!『神聖魔道士アレッシア』(コスト『曙光の騎士ゴルボドゥク』)」

 

ブレイブランサーはグルグウィント(タイヨウ)に向かって巨大なランスで貫こうとするが、アレッシアの魔術の障壁で止められてしまう。

 

「なっ・・・!トリプルドライブ『青天の騎士アルトマイル』セカンドチェック『バーニング・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てレドンへ!サードチェック『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てスレイマンへ!」

 

『来たぁ!ダブルクリティカル!明日川タイヨウ、今の攻撃こそ完全ガードで切り抜けましたが、ピンチは変わらなーい!!』

 

勇敢(ブレイブ)でユニットを攻撃を終わったものと置き換えたことで、まだあと2回、トリガーの乗った攻撃が来る』

 

 

「しかもシオンは守りが強いユニットを呼ばずに全部攻撃に振った」

 

「決めに来たな」

 

「でも、多分明日川はそれはわかってるんだ」

 

「タイヨウ君、何か秘策があるの・・・?」

 

 

「レドンでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「インターセプト!『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』

黄金の聖剣グルグウィントのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!結束(ユナイト)!全リアガード、後列からでもインターセプトできる!」

 

「・・・っダマスカスの支援術士のブースト、スレイマンでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「ジェネレーションガード!!黄金獣すれいみー・フレア!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『キュアラブル・エンジェル(治)』

 

黄金獣すれいみー・フレア  SH15000

 

「何っ⁉」

 

「スキル発動!キナリウスを山札の下へ!山札の上から5枚見て、グレードの異なるカードを2枚まで探し、ガード!『日華の騎士ジェフリー』『春光の騎士ベリーモール』」

 

「・・・っ!」

 

『やりましたぁ!絶体絶命かと思われた明日川タイヨウ渾身のガード!6回もの連続攻撃を防ぎきったぁ!!』

 

『とはいえ、盤面はズタズタだ。手札もろくに残っていない』

 

『綺場シオン、ここは決めておきたかったところでしょう。明日川タイヨウ、次のターンでなんとか手にしたチャンスを活かしきれるか⁉」

 

「ダマスカスの支援術士のGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!自身を退却させ、1枚ドロー!カウンタチャージ!ターンエンド」

 

PW24000➡PW11000

PW29000➡PW11000+SH20000=31000

PW15000➡PW11000+SH5000=16000

PW36000➡PW11000(完全ガード)

PW20000➡PW11000+SH10000=21000

PW27000➡PW11000+SH25000=36000  シオンの手札4枚 山札25枚  タイヨウのダメージ5枚(裏1枚)

 

「(シオンさんはまだダメージ3、恐らくガードも固い。でも、このターンで決めてやる!)

ストライドジェネレーション!!!!旭光剣欄グルグウィント!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『旭光の騎士グルグウィント』グレード3

 

旭光剣欄グルグウィント  PW26000  ハーツ『黄金の聖剣グルグウィント』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト、ソウルブラスト『春陽の騎士コナヌス』山札の上から4枚見て、ヘリーをスペリオルコール!結束(ユナイト)のユニットをコールしたので、山札の上1枚を見て、フレイム・オブ・ビクトリーをスペリオルコール!結束(ユナイト)条件達成!

ヘリーの結束(ユナイト)!パワープラス3000!残陽の騎士ヘンリネスをコール!」

 

「残陽の騎士ヘンリネス  PW9000

 

「ヘンリネスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『聖管の奏者ヘリー(醒)』山札の上から3枚見て、ヘンリネスをスペリオルコール!ヴァンガードがグルグウィントなら、キナリウスとヘンリネスにパワープラス3000!

キナリウスの結束(ユナイト)!パワープラス4000!

キナリウスのGB(ジェネレーションブレイク)!手札を1枚捨てる。山札の上から3枚見て、フレイム・オブ・ビクトリーを スペリオルコール!」

 

『明日川タイヨウ怒涛の展開ーー!!リアガード0まで追い込まれた陣営を立て直しました!形勢逆転!』

 

「旭光剣欄グルグウィントのGB(ジェネレーションブレイク)2!結束(ユナイト)!カウンターブラスト、ソウルブラスト『聖管の奏者ヘリー(醒)』『早天の騎士コエル』リアガード1体につき、パワープラス5000!5体で合計25000!リアガード全てにパワープラス5000!

フレイム・オブ・ビクトリーのスキル!ソウルへ!キナリウスにパワープラス3000!

同じスキルをもう1度!ソウルへ!キナリウス、パワープラス3000!

もう1度旭光剣欄グルグウィントの結束(ユナイト)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』リアガード3体、自身にパワープラス15000!リアガード全てにパワープラス5000!」

 

『明日川タイヨウ、全てのコストを払い、極限までパワーアップ!綺場シオン、一気に窮地に立たされました!』

 

「(ショップ予選の決勝戦、あの時は慎重になりすぎて、全てを賭けて挑んできたカルさんに負けてしまった)

今度こそ、今の僕にできる全てを!」

 

キナリウス グルグウィント ヘンリネス

  R      R     ヘリー

 

「アレクトスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!アレクトスをソウルへ!1枚ドロー!このターン中、手札の枚数関係なく、勇敢(ブレイブ)発動!」

 

「グルグウィントでヴァンガードにアタック!

チームのために、勝って3人で、セカンドステージへ行くんだあああああ!!」

 

「(こちらのダメージトリガーが出ない限り、ガード値が足りない。どんなトリガーであれ、2枚以上出れば、そこで終わりだ)

ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『春陽の騎士コナヌス』セカンドチェック『スカーフェイス・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!クリティカルはグルグウィントへ、パワーはキナリウスへ!」

 

運命の3枚目のドライブチェック・・・結果は果たして・・・

 

「サードチェック『曙光の騎士ゴルボドゥク』」

 

ノートリガー、5ダメージで抑えることができた。

 

「ふぅ・・・ダメージチェック『スカウティング・オウル』セカンドチェック『夢の運び手べレヌス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードへ!」

 

『ダメージトリガーが乗ったぁ!さあこれが勝敗を分けるカギとなるのかぁ⁉』

 

「ヘリーのブースト、ヘンリネスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』『バーニング・ライオン(☆)』インターセプト!『反攻の騎士スレイマン』」

 

「キナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「スカウティング・オウルのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!ソウルブラスト『練磨の騎士アレクトス』ガーディアンサークルへ移動!シールドプラス5000!

さらにガード!『ダマスカスの支援術士』『要撃の騎士レドン』インターセプト!『督励の騎士アルビオン』」

 

「くっ・・・ターンエンド・・・」

 

PW66000➡PW11000(+5000)

PW39000➡PW16000+SH25000=41000

PW37000➡PW16000+SH25000=41000  タイヨウの手札3枚 山札17枚  シオンのダメージ5枚(裏1枚)

 

『凌いだーー!!すごい!すごい!なんと素晴らしいファイトなのでしょうか!もはやこれまでと思われた綺場シオン、踏みとどまりました!まさに首の皮1枚!』

 

『トリガー1枚が運命を決する。本当に見事な攻防だった。どちらに転んでもおかしくなかった』

 

「(さっきのターン、僕の全身全霊をタイヨウ君は上回ってみせた。トリガーが出なければ、僕は負けていた。前の僕のターン、責め過ぎずにいれば、少しは余裕があったのか?)

スタンド&ドロー。天命の騎士アルトマイルのスキル!手札からエスコート・イーグルをスペリオルコール!パワープラス4000!」

 

エスコート・イーグル  PW9000

 

「ストライドジェネレーション!!!!神聖竜ルミナスホープ・ドラゴン!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『青天の騎士アルトマイル』グレード3

 

神聖竜ルミナスホープ・ドラゴン  PW26000  ハーツ『天命の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!エスコート・イーグルにパワープラス4000!

ルミナスホープのスキル!Gゾーンのルミナスホープを表に!Gゾーンのルミナスホープ1枚につき、パワープラス10000!合計でパワープラス20000!勇敢(ブレイブ)を持つリアガードにパワープラス1000!」

 

エスコート ルミナスホープ R

  R      R    R

 

「ルミナスホープでヴァンガードにアタック!

ルミナスホープの勇敢(ブレイブ)!Gゾーン表の勇敢(ブレイブ)を持つカードが2枚以上なので、山札からグレード2、エスコート・イーグルをスペリオルコール!さらに3枚以上でクリティカルプラス1!」

 

「(最後まで全力を尽くす!)

ガード!『春陽の騎士コナヌス』『スカーフェイス・ライオン(☆)』『曙光の騎士ゴルボドゥク』

条件達成!黄金の聖剣グルグウィントの結束(ユナイト)!インターセプト!『残陽の騎士ヘンリネス』『昼光の騎士キナリウス』『聖管の奏者ヘリー(醒)』」

 

「トリプルドライブ『希望の守り手』セカンドチェック『督励の騎士アルビオン』サードチェック『夢の運び手べレヌス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てルミナスホープへ!誇り高き敵に敬意を評して!」

 

ルミナスホープはグルグウィント(タイヨウ)に目掛けて巨大なランスで貫こうとする。そこに複数のガーディアンが立ちふさがるが、ルミナスホープは全てのガーディアンを薙ぎ払い、グルグウィント(タイヨウ)を貫いた。

 

PW46000(+5000)➡PW11000+SH40000=51000

 

ダメージチェック『黄金の聖剣グルグウィント』

 

シオンのダメージ5枚  タイヨウのダメージ6枚  勝者シオン

 

少しの沈黙が続いたが、タイヨウはシオンに手を差し伸べる。

 

「すごかったです。シオンさん」

 

シオンはタイヨウの手を取ろうとしたが、シオンはタイヨウの瞳に涙が溢れそうになっていることに気が付く。

 

「まさかあんな・・・僕・・・本当に・・・。・・・あ、あれ・・・?」

 

「・・・強かったよ、君は」

 

「・・・う、ううぅ・・・」

 

タイヨウは勝てなかった悔しさ、一歩届かなかったことへの悔しさで、涙を流す。

 

『勝者、綺場シオン!これにより、福原高校ヴァンガード部が勝ち抜け、セカンドステージ出場が決定しました!』

 

「これが・・・U20(アンダートゥエンティ)・・・。負けた・・・届かなかった・・・。でも・・・クロノさん!カズマさん!」

 

タイヨウは残ったクロノとカズマに後を託し、ドロップゾーンへと送られていく。

 

 

勝利を収めたシオンは廊下でアンリとリンと合流する。

 

「シオンくーん!」

 

「ふん、大口叩くだけのことはあるじゃない」

 

「・・・・・・」

 

2人に合流しても、シオンは考え事をしているままだ。

 

「?シオン君?」

 

「(僕が甘かった・・・レギュレーションに沿って確実に成果を上げなければ、次に進むことも、ファイトもさせてもらえない。それがU20(アンダートゥエンティ)

次のステージに向けて、戦略を立て直す必要がある!」

 

シオンの考えにアンリとリンは理解することができなかった。

 

 

各フィールドにて、最後の1枠を手に入れようと、各ファイターが奮闘している。砂漠エリアで、カズマは他のファイターとファイトしている。

 

『さあ、いよいよ残るは1枠、最後にセカンドステージへ駒を進めるのはどのチームか⁉』

 

「ラス1だぁ?はっ!上等じゃねぇか!諦めてたまるかよ!」

 

カズマは最後まで諦めずにファイトを行う。

 

 

草原エリアにて、クロノは他ファイターを探し回っている。

 

(ありがとな、タイヨウ。ここまで負けなしで頑張ってくれて)

 

クロノのファイダーにファイター認識アラームが鳴りだす。クロノは相手ファイターを探して辺りを見回す。

 

「!お前・・・」

 

そして、崖の上で発見したファイターはチーム新ニッポンの星崎ノアだ。

 

「ああ・・・こいつが新導クロノか・・・」

 

ノアはクロノを見て不敵な笑みを浮かべて、そう呟いた。

 

to be continued…




MCミヤ「いやー、まさに名勝負でした!」

伊吹「明日川は本当によくやった」

MCミヤ「そういえば、本部長は昔、明日川タイヨウを直接指導されたことがあったとか」

伊吹「ああ。過ちは真摯に受け止め、それを糧に、まっすぐ進む。ファイターとして、重要な資質を持っている。しっかり者だが、泣き上戸で、辛いものが苦手だ」

MCミヤ「出たぁ!本部長の豆知識!さあ、セカンドステージ最後の切符1枚を手にするのは、果たしてどのチームかぁ⁉」

TURN155「終末のカオス」


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終末のカオス

明日というより今日はギャラクシースターゲートの発売日!

私はさっそくカードを買いに行きたいと考えております。今から楽しみです。

さて、今回はクロノ君対ノア君のファイトです。そういえばノア君のクランはリンクジョーカーだったからピッタリですね。

それと、設定NEXTで現時点までのことをまとめ上げました。そちらもどうぞ。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)ファーストステージ、クレイスクランブルもいよいよクライマックスを迎える。福原高校ヴァンガード部がセカンドステージに進出を決めたところで、勝ちぬけ数も残すところたったの1となった。緊張感が高まる中、草原エリアにて、ストライダーズのクロノはチーム新ニッポンの星崎ノアと遭遇する。ノアはかぶっていた帽子を外す。

 

「ノア・・・お前が・・・次の・・・」

 

クロノとノアが互いに対峙していると、クロノのファイダーから、新ニッポンの運命戦決定の画面が現れる。

 

『おおっと!ここでチーム新ニッポンは運命戦に突入!星崎ノアが新導クロノを破れば、チーム新ニッポンがファーストステージ最後の1チームに決定となります!』

 

『いや、待て』

 

実況席からのモニターからはカズマのファイトがたった今終わったところだ。ファイトの結果はカズマの勝利だ。

 

『おおっとこれは!チームストライダーズも運命戦だ!たった今、東海林カズマが獲得したポイントにより、勝ちぬけ枠がギリギリ届きましたぁ!』

 

互いのファイダーからストライダーズも運命戦決定の知らせが入る。クロノが確認している間に、ノアはクロノに近づく。

 

『両チームが共に運命戦!どちらが勝っても、ファーストステージ最後の1枠がこの1戦で決定することになります!』

 

 

 

TURN155「終末のカオス」

 

 

 

U20(アンダートゥエンティ)ファーストステージ、4日間の激しい戦いに、ついに決着の時がやってまいりました!ジェネレーションマスターの新導クロノへと挑むのは、本格的な大会出場は初めてという若き新生、星崎ノア!」

 

福原高校ヴァンガード部は控室で、クロノとノアの運命戦のファイトを見守っている。

 

「ど、どうなっちゃうんだろう・・・?」

 

「直前にポイントが加算されたとはいえ、タイヨウ君の敗北があってなお、クロノが運命戦になったという事は、あの星崎という選手が相当なポイントをためているのは間違いないですね」

 

ハイメフラワーズは観客席でファイトを見守る。

 

「しっかり決めなさいよ、クロノ」

 

「ギリのギリまで引っ張っちゃって、アミーゴらしいね」

 

中央会場にクロノとノアのファイトのホログラムが映し出されたため、ドリームハーツはそこでファイトを見守る。

 

「これが正真正銘、ファーストステージラストファイトってわけか」

 

「クロノ・・・絶対に勝ってよね」

 

「現時刻を持って、全てのファイダーの対戦受付を終了する。新導クロノ、星崎ノア両選手の1戦をファーストステージ、クライマックスファイトとする。ドロップゾーン解放」

 

中央会場にフィールドにいた残りファイターとドロップゾーンにいたファイターが集まってきている。ホログラム越しのクロノも、この光景は見えているようだ。

 

「クロノさん!」

 

「新導!負けんじゃねぇぞ!」

 

『任せろ!』

 

カズマとタイヨウが駆け付け、クロノを応援する。

 

「ノアー!がんばれー!お前なら絶対やれる!」

 

「俺たちの夢、お前に託す!」

 

新ニッポンのアラタとマコトはノアを応援する。

 

「ノアー!やってまえー!」

 

「俺らと戦わず敗戦なんて許さへんぞー!」

 

「ノア君・・・」

 

チームへヴィNEWパンクのヤイバとカエデはノアを応援し、イツキは不安そうな表情でファイトを見守る。

 

 

草原エリアでクロノとノアはクライマックスファイトの準備をしている。

 

「お互い全力を尽くそうぜ、ノア。お前たちの夢は知ってる。けど、俺たちもここで終わるわけにはいかないんだ」

 

「・・・交換はなし」

 

互いに準備が終え、いつでもファイトができる状態になった。セカンドステージ進出をかけた最後のファイトが今、始まろうとしていた。

 

U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、ファーストステージ、クライマックスファイト!』

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン・G!」

 

「錯綜の星輝兵(スターベイダー)カーボン」

 

クロノ・ドラン・G  PW5000

 

錯綜の星輝兵(スターベイダー)カーボン  PW5000

 

「先攻。ドロー。ライド、星輝兵(スターベイダー)ヘリオポーズ・ドラゴン。カーボンを移動。ターンエンド」

 

星輝兵(スターベイダー)ヘリオポーズ・ドラゴン  PW7000

 

 R   ヘリオポーズ R

カーボン   R    R  ノアの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ!ドロー!ライド!クロノエトス・ジャッカル!ドランを移動!ドキドキ・ワーカーをコール!」

 

クロノエトス・ジャッカル  PW7000

ドキドキ・ワーカー(☆)  PW4000

 

ドキドキ  クロノエトス R

ドラン・G   R    R

 

「ドラン・Gのブースト、ドキドキ・ワーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『星輝兵(スターベイダー)アポロネイル・ドラゴン(☆)』」

 

「(泣いても笑っても、これがラスト。俺たちの未来が決まる。ユイたちもトコハたちもシオンたちも、みんな抜けていった。必ず、追いついてやる!)

クロノエトスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』」

 

「ダメージチェック『星輝兵(スターベイダー)ネビュラキャプター(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000(+5000)  クロノの手札5枚 山札42枚  ノアのダメージ1枚

 

「ドロー。ライド、無双の星輝兵(スターベイダー)ラドン。カーボンを移動。ラドン、日蝕の星輝兵(スターベイダー)チャコールをコール」

 

無双の星輝兵(スターベイダー)ラドン  PW9000

日蝕の星輝兵(スターベイダー)チャコール  PW7000

 

カーボン  ラドン ラドン

チャコール  R   R

 

「リアガードのラドンでヴァンガードにアタック

ラドンのスキル。星輝兵(スターベイダー)のヴァンガードがいるなら、パワープラス3000」

 

「ノーガード!ダメージチェック『クロノクロウ・モンキー』」

 

「ヴァンガードのラドンでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『星輝兵(スターベイダー)カオスブリンガー』」

 

「ダメージチェック『クロノボレー・ラビット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「チャコールのブースト、カーボンでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『スチームブレス・ドラゴン』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW7000

PW9000➡PW7000(+5000)

PW12000➡PW12000+SH5000=17000  ノアの手札4枚 山札39枚  クロノのダメージ2枚

 

「俺のターンだ!スタンド&ドロー!ライド!クロノビート・バッファロー!コール!刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ!」

 

クロノビート・バッファロー  PW9000

刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ  PW9000

 

ドキドキ  クロノビート ルガル・ウレ

ドラン・G   R      R

 

「ルガル・ウレでヴァンガードにアタック!

スキル発動!十二支刻獣のヴァンガードがいるなら、パワープラス2000!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『日蝕の星輝兵(スターベイダー)チャコール』」

 

「クロノビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『エポックメイカー・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『混濁の星輝兵(スターベイダー)アイアン』」

 

「ドラン・Gのブースト、ドキドキ・ワーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト『無双の星輝兵(スターベイダー)ラドン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000

PW9000➡PW9000

PW9000➡PW9000+SH10000=19000  クロノの手札5枚 山札38枚  ノアのダメージ3枚

 

『すごい!どちらも展開しての殴り合いだ!』

 

『ガンガンいけ!』

 

『怯むな、ノア!』

 

『クロノさんが相手だからって、遠慮はいらないぜ!』

 

ホログラム越しで応援を聞きながら、ノアはドローフェイズに入る。ノアは引いたカードを見て不敵な笑みを浮かべる。

 

「ライド。星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・ドラゴン」

 

星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・ドラゴン  PW11000

 

「全力で来い!ノア!」

 

「カオスブレイカーのスキル。カウンターブラスト、手札の星輝兵(スターベイダー)のカードを捨てる。ルガル・ウレを呪縛(ロック)。コール、混濁の星輝兵(スターベイダー)アイアン」

 

混濁の星輝兵(スターベイダー)アイアン  PW9000

 

「スキル発動。カウンターブラスト。カオスのヴァンガードがいて、相手の呪縛(ロック)カードがあるので、ドキドキ・ワーカーを呪縛(ロック)

 

『星崎ノア、新導クロノのリアガードを早々に封じてきた!』

 

時翔(タイムリープ)を主軸とするクロノ相手には最適な戦法だね』

 

『すごいですね、ノア君。すごく落ち着いている』

 

カーボン  カオスブレイカー アイアン

チャコール    R      R

 

「アイアンでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『エポックメイカー・ドラゴン』」

 

「カオスブレイカーでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガードだ」

 

「ツインドライブ『星輝兵(スターベイダー)ヘリオポーズ・ドラゴン』セカンドチェック『星輝兵(スターベイダー)パラダイムシフト・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー。パワーはカーボンに、クリティカルはカオスブレイカーに」

 

カオスブレイカーはクロノビートに接近し、禍々しき鎌でクロノビートを斬り刻む。

 

「ダメージチェック『クロノエトス・ジャッカル』『クロノファング・タイガー・G』」

 

「チャコールのブースト、カーボンでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW11000➡PW9000

PW17000➡PW9000+SH10000=19000  ノアの手札4枚 山札34枚  クロノのダメージ4枚

 

(ノア・・・こんなファイトをする奴だったのか?)

 

『宇宙もヴァンガードも同じくらい広がってるから!』

 

「・・・なんか感じ違うな・・・」

 

クロノはあの日の夜のノアを思い浮かべながら、そう呟いた。

 

『クライマックスファイトなのに、全然気負ってない感じね、あの子』

 

『クロノのヴァンガードを見極めようとしてるのかな?』

 

『相手の出方なんか関係ねぇ!一気に決めちまえ!』

 

「切り開け!新たなる世界!クロノジェット・ドラゴン・G!!」

 

クロノジェット・ドラゴン・G  PW11000

 

「(時翔(タイムリープ)の連続攻撃を封じられた・・・スプリットペガサスや、クロスオーバーにストライドしても、意味はない)

ストライドジェネレーション!!!超刻獣(メタパルサー)ファンロン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン・G』グレード3

 

超刻獣(メタパルサー)ファンロン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

超越(ストライド)スキル!ギアドラゴンか十二支刻獣のGユニットにストライドしたため、ドラン・Gを時翔(タイムリープ)!スチームメイデンメスキア!」

 

スチームメイデンメスキア  PW7000

 

「メスキアのGB(ジェネレーションブレイク)時翔(タイムリープ)で登場した時、メスキアをレスト!1枚ドロー!ファンロンにパワープラス4000!」

 

『新導クロノ、ここは手堅く手札を増やして次に備えます!』

 

『妥当なところだな。この状況では、他に動きようがない』

 

○   ファンロン   ○

R メスキア(レスト) R

 

「ファンロンでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード。滅星輝兵(デススターベイダー)デモンマクスウェル」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『星輝兵(スターベイダー)ピクシー・パウダー(治)』

 

滅星輝兵(デススターベイダー)デモンマクスウェル  SH15000

 

「さらにガード『星輝兵(スターベイダー)パラダイムシフト・ドラゴン(☆)』インターセプト『混濁の星輝兵(スターベイダー)アイアン』」

 

ファンロンはカオスブレイカーに向かって、時空のレーザーを放つが、デモンマクスウェル、パラダイムシフトとアイアンがその砲撃を無効化させる。

 

「トリプルドライブ『スチームテイマーアルカ』『スチームメイデンメラム』『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ファンロンに!」

 

「・・・・・・」

 

『ノアの奴、何か、いつもと違う・・・』

 

『緊張してるのか?大舞台だしな』

 

『リラックスだノア!いつものお前のファイトを見せろ!』

 

いつもの雰囲気を纏っていないノアをアラタとマコトは緊張しているのだと捉えている。

 

「ターンエンド。時翔(タイムリープ)でメスキアは山札の下に、バインドゾーンのドラン・Gをスペリオルコール。ドキドキ・ワーカーとルガル・ウレを解呪縛(アンロック)

 

「日蝕の星輝兵(スターベイダー)チャコールのスキルでリミットブレイク条件を解除。

カオスブレイカーのリミットブレイク発動。ソウルブラスト『無双の星輝兵(スターベイダー)ラドン』解呪縛(アンロック)したルガル・ウレを退却。1枚ドロー」

 

PW30000(+5000)➡PW11000+SH30000=41000  クロノの手札6枚 山札31枚  ノアのダメージ3枚(裏2枚)

 

『星崎ノア、新導クロノの盤面をじわじわと削っていきます!』

 

「ストライドジェネレーション!!!滅星輝兵(デススターベイダー)カオスユニバース!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『星輝兵(スターベイダー)カオスブリンガー』グレード3

 

滅星輝兵(デススターベイダー)カオスユニバース  PW26000  ハーツ『星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・ドラゴン』

 

(そろそろ遊ばせてもらおうか・・・"シラヌイ"が見出しし"器"よ)

 

ノアはこのファイトに一瞬だけ不敵な笑みを浮かべていた。

 

「(さあ、足搔いてみせろ・・・お前の持てる全力で!)

カオスユニバースのスキル発動。カウンターブラスト、Gゾーンのカオスユニバースを表に。カオスのハーツがあるなら、あなたの手札から1枚、ここに呪縛(ロック)してください」

 

ノアが指定したのは、元はルガル・ウレがいたサークルだ。クロノは手札を1枚選んで、そこに呪縛(ロック)カードとして置く。

 

「Gゾーン表のカードが2枚以上あるので、さらにリアガードを1体呪縛(ロック)。ドキドキ・ワーカーを呪縛(ロック)

 

『星崎ノア、またも新導クロノの前列のリアガードを全て呪縛(ロック)!』

 

時翔(タイムリープ)の連続攻撃を徹底的に封じていく気だ!』

 

「カーボンのスキル。相手の呪縛(ロック)カードがあるので、ソウルに入れて、カーボン以外の星輝兵(スターベイダー)のグレード1以下のユニットをコールできる。混迷の星輝兵(スターベイダー)ジンクをスペリオルコール」

 

混迷の星輝兵(スターベイダー)ジンク  PW7000

 

「ジンクのスキル。ジンクをソウルに。カオスのヴァンガードがいて、呪縛(ロック)カードがあるなら、カウンタチャージ(2)、ソウルチャージ『星輝兵(スターベイダー)コロニーメイカー』『星輝兵(スターベイダー)ネビュラキャプター(引)』さらに星輝兵(スターベイダー)カオスブリンガーをコール」

 

星輝兵(スターベイダー)カオスブリンガー  PW11000

 

『クロノの盤面を封じつつ、自分の盤面を整え、コストを補充。完璧だな』

 

『前列リアガードの呪縛(ロック)がなんだ!クロノなら乗り切れる!』

 

『向こうのペースにのまれるんじゃないわよ、クロノー!』

 

カオスブリンガー カオスユニバース ラドン

 チャコール      R      R

 

「ずーっとこうして戦ってみたかったんだー、クロノさんと」

 

「・・・っ」

 

「ラドンでヴァンガードにアタック!スキルでパワープラス3000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』」

 

「カオスユニバースでヴァンガードにアタック!」

 

『なんか・・・なんか、変だよな・・・?』

 

『あ、ああ・・・』

 

いつもの雰囲気でないノアにだんだんとどうしたのかと思い始めるアラタとマコト。

 

「完全ガード!『スチームテイマーアルカ』(コスト『クロノクロウ・モンキー』)」

 

カオスユニバースの禍々しき刀身でクロノジェット・Gを一刀両断しようとしたが、アルカの時計型の盾で禍々しき斬撃を凌いだ。

 

「トリプルドライブ『星輝兵(スターベイダー)ピクシー・パウダー(治)』ヒールトリガー、パワーはカオスブリンガーに。セカンドチェック『無双の星輝兵(スターベイダー)ラドン』サードチェック『星輝兵(スターベイダー)アポロネイル・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てカオスブリンガーに」

 

(なんなんだ・・・?けど、この感じ、どこかで・・・)

 

クロノの脳裏に真っ先に浮かんだのは鬼丸カズミだった。

 

するとノアは自身の持つイメージ力でクロノを地球と惑星クレイの間に立たされる宇宙空間のイメージに引き込む。

 

『あの時と・・・同じ・・・』

 

『さすがはシラヌイが見出した器候補・・・このぐらいまではついてこられるわけだ』

 

クロノが周りを見回していると、目の前には自分をイメージに連れ込んだノアがいた。

 

『の、ノア・・・?』

 

『その混乱、恐怖、絶望・・・それこそが我が欲するもの』

 

ノアの背後には、今ファイトに出ているカオスブレイカー・ドラゴンに似た邪悪なる影が映しだされていた。

 

『なっ・・・』

 

邪悪な影は鎌を振り下ろし、地球ごとクロノを引き裂いた。

 

『うわああああああああ!!』

 

イメージから戻ってきたクロノは息を整えながら、今目の前にいるノア・・・いや、ノアの中にいる何者かに視線を合わせる。

 

「はぁ、はぁ・・・お前・・・なんだ・・・?」

 

「どうしたんですかぁ?クロノさん?」

 

ノアは不敵な笑みを浮かべ、わざとらしく訪ねてきた。

 

(なんだ?今、一瞬・・・)

 

(すごく、嫌な感じが・・・気のせい・・・?)

 

(いや・・・気のせいなんかじゃない・・・。冷や汗が、出ていた・・・)

 

(あの子・・・いったい・・・?)

 

シオン、トコハ、ユイ、ハイメは連れ込まれてはいないとはいえ、あのイメージの不穏さを感じ取っていた。ファイトを見ていたカムイもこれは感じ取っていた。

 

(ノア君やない・・・あれは・・・なんや・・・?)

 

ヤイバとカエデは不穏さを感じていないのかファイトを見守っている。イツキは不穏さを感じ取り、頭の中でノアではない何かに勘づき始めている。

 

『伊吹本部長、どうされたんですか?』

 

実況席にいる伊吹は先ほどの不穏さを感じ取り、ノアに視線を向けている。

 

(あいつも・・・鬼丸と、同じ・・・)

 

『クロノさん、どうしたんでしょう?なんか様子が・・・』

 

『ビビってんじゃねぇぞ!!』

 

「チャコールのブースト、カオスブリンガーでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!時空竜へテロラウンド・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノセラピー・ハムスター(治)』

 

時空竜へテロラウンド・ドラゴン  SH15000

 

「スキル発動!ソウルブラスト『クロノエトス・ジャッカル』カオスブリンガーを山札のへ!山札の上1枚をスペリオルコール!」

 

「・・・星輝兵(スターベイダー)ネビュラキャプターをスペリオルコール。ターンエンド」」

 

星輝兵(スターベイダー)ネビュラキャプター(引)  PW5000

 

PW12000➡PW11000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW28000(山札に置かれ無効)➡PW11000+SH15000=26000  ノアの手札5枚 山札28枚  クロノのダメージ5枚

 

『新導クロノ、凌いだー!ですが、前列リアガードは呪縛(ロック)されたまま!得意技を1度も使わせてもらえない新導クロノ、この先打つ手はあるのかーー⁉』

 

「まだまだ、こんなもんじゃないでしょう?クロノさん?」

 

「(・・・違う・・・)

ストライドジェネレーション!!!!クロノドラゴンGG(ギアグルービー)!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

クロノドラゴンGG(ギアグルービー)  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

「(違う、こいつはノアじゃない)

超越(ストライド)スキル!クロノ・ドラン・Gを時翔(タイムリープ)!スチームメイデンメスキア!ドキドキ・ワーカーをコール!

GG(ギアグルービー)GB(ジェネレーションブレイク)3!ソウルブラスト『クロノビート・バッファロー』Gゾーンのネクステージを表に!GG(ギアグルービー)にパワープラス5000!

さらにGG(ギアグルービー)GB(ジェネレーションブレイク)2!ハーツがクロノジェットなら、GゾーンのGG(ギアグルービー)を表に!ギアドラゴンであるファンロンとネクステージのスキルを1つずつ得る!」

 

 ○    GG  ○

ドキドキ メスキア R

 

GG(ギアグルービー)でヴァンガードにアタック!

ドキドキ・ワーカーのスキル!ヴァンガードがクロノジェットでソウルに入れて、1枚ドロー!GG(ギアグルービー)にパワープラス5000!」

 

『これでGG(ギアグルービー)は単体でパワー36000!メスキアは最初は使わずトリガーが出たらそっちに振って、スキルでスタンドした後ブーストする戦法です!』

 

『リアガードがダメなら、ヴァンガードだ!ここで決めろ!』

 

「伝わってくるぞ・・・お前の恐怖が、手に取るように。これがイメージの力、ヴァンガードファイトか!」

 

「お前は何なんだ⁉ノアに何をした⁉」

 

「ガード!反転の星輝兵(スターベイダー)ノーベリウム!カウンターブラスト、クインテットウォール!」

 

クインテットウォール  『星輝兵(スターベイダー)パラダイムシフト・ドラゴン(☆)』『日蝕の星輝兵(スターベイダー)チャコール』『星輝兵(スターベイダー)ボルトライン』『星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・ドラゴン』『星輝兵(スターベイダー)カオスブリンガー』

 

「さらにジェネレーションガード!!滅星輝兵(デススターベイダー)デモンマクスウェル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ピクシー・パウダー(治)』

 

「スキル発動。チャコールを呪縛(ロック)、シールドプラス5000!」

 

GG(ギアグルービー)がカオスブレイカーに攻撃を仕掛けようと近づくが、複数のガーディアンとデモンマクスウェルが立ちふさがる。

 

『これは厳しい!トリプルトリガーでなければ突破はできません!しかも星崎ノアのノーベリウムは・・・』

 

『ガードが成功すれば、相手リアガードを1体呪縛(ロック)できる』

 

「メスキアでブーストしてたら、突破できてたかもねぇ、クロノさん?」

 

「くっ・・・トリプルドライブ『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てGG(ギアグルービー)に!セカンドチェック『クロノビート・バッファロー』くっ・・・サードチェック『クロノクロウ・モンキー』」

 

「ガード成功、ノーベリウムのスキル発動。メスキアを呪縛(ロック)

 

GG(ギアグルービー)が獲得したネクステージのGB(ジェネレーションブレイク)2!ハーツがクロノジェットなら、カウンターブラスト!Gゾーンのネクステージを表に!手札を3枚捨て、GG(ギアグルービー)をGゾーンに戻し、クロノジェット・Gをスタンド!クロノジェット・Gのスキル!Gゾーンの表のカードが2枚ずつにつき、パワープラス5000!Gゾーンの表のカードは6枚、パワープラス15000!クロノジェット・Gでヴァンガードにアタック!

俺たちはみんな、目指してきたんだ!それぞれの目標を、夢を、このU20(アンダートゥエンティ)で!何が起きたのかわからねぇ!けど、ノアからノアのヴァンガードを奪った奴は許さねぇ!!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『クロノボレー・ラビット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てクロノジェット・Gへ!」

 

次でクリティカルが出れば、ノアのダメージは6となりクロノの勝利となる。運命のセカンドチェック・・・

 

「セカンドチェック!はああああ!『クロノボレー・ラビット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てクロノジェット・Gへ!俺たちのヴァンガードから、出ていけええええ!!」

 

クロノジェット・Gは全ての思いを込めた渾身の拳をカオスブレイカーに放った。拳はカオスブレイカーにヒットした。

 

「・・・かわいいなぁ、お前は」

 

カオスブレイカーはクロノジェット・Gの拳を喰らい、爆発する。それに合わせて、現実のノアの右手に痛みが生じ、右手を後ろに隠す。

 

PW36000➡PW11000+SH40000=51000

PW26000(+10000)➡PW11000

 

ダメージチェック『星輝兵(スターベイダー)ボルトライン』『混迷の星輝兵(スターベイダー)ジンク』『星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・ドラゴン』

 

クロノのダメージ5枚  ノアのダメージ6枚  勝者クロノ

 

『新導クロノ、渾身のダブルクリティカル!ヴァンガードの女神が微笑んだのは、チームストライダーズ、新導クロノ!!』

 

『おおおおおお!!』

 

クロノの勝利でファイトを見ていたファイターは歓声を上げる。草原エリアにいたクロノとノアはクレイスクランブルの装置で中央会場に移動された。

 

「お前・・・!」

 

「ありがとうございました!最高でした!」

 

ノアは無邪気な笑みを浮かべながらクロノの手を取る。

 

「負けちゃったのは悔しいけど、でも!クロノさんと戦えて、本当によかった!」

 

『負けてもなお相手を称える星崎ノア!ファーストステージ最後を飾るに相応しい戦いでした!』

 

「クロノさん!」

 

セカンドステージに進むことができた喜びにタイヨウはクロノに抱き着く。

 

「新導、やってくれたな、お前!」

 

カズマはクロノの戦いに称賛し、背中をバシンと叩く。

 

『ファーストステージ最後の1枠に飛び込んだのは、チームストライダーズ!』

 

ストライダーズが最後の1枠を勝ち取り、会場中歓声と拍手が包み込まれていく。

 

『そして、U20(アンダートゥエンティ)は次なるステージへ!勝ち上がった32チームが、セカンドステージでさらなる戦いが繰り広げるのです!いったいどんな戦いが待ち受けてるのか、ますます目が離せみゃせん!』

 

何やら不穏な空気もあったりもしたが、これでストライダーズもセカンドステージに進出し、U20(アンダートゥエンティ)ファーストステージ、クレイスクランブルがこれにて幕を閉じた。

 

 

ファーストステージが終わった頃には、時刻はすっかり夜になっていた。会場の外でノアはただ1人、帰路を辿っていく。

 

「ノア!待てよノア!」

 

アラタとマコトはノアを追いかけてきた。

 

「あの・・・えっと・・・その・・・」

 

「ノア、何か・・・あったのか・・・?うまく言えないんだが、さっきのファイト・・・いつものお前と違・・・」

 

「悪いけどさ~、これ以上付き合ってられないんだよね~。子供だましのお遊びには」

 

「「!!」」

 

ノアから発せられた言葉にアラタとマコトは呆然と立ち尽くす。そんな2人にかまわずノアは1人会場から去っていく。

 

(どこの世界であろうとも、心地よいものだなぁ・・・絶望とは・・・)

 

新ニッポンのやり取りを遠くから見ていたのは、チームディフライダーの4人だった。

 

「行っちゃったね、あの子・・・」

 

「行かせちゃっていいの?」

 

「元より人の言葉を聞くような輩ではない」

 

ディフライダーの、主にカズミの口ぶりからして、今のノアのことを知っているような口ぶりだった。

 

「・・・新導クロノをU20(アンダートゥエンティ)へと誘ったのは、やはり正解だったな。互いに切磋琢磨し、力を磨き、その頂点を掴んだ者こそが、我らが"主の器"となる。もっと強くなれ・・・我らの悲願を叶えるために・・・」

 

果たして、チームディフライダーの目的とはいったい・・・?

 

to be continued…




カズマ「ふぅ、どうにかセカンドステージに進むことができたな」

タイヨウ「カズマさんとクロノさんが最後の最後で勝ってくれたおかげです!ありがとうございます!」

カズマ「よせよ、ここまでお前がポイントを守ってきたおかげだろ?ま、次はもっと楽に上がれるよう、がんばんねぇとな」

タイヨウ「特訓ですね!任せてください!」

カズマ「そこでなんで、全国大食いチャレンジガイドブックを出すんだよ⁉ヴァンガードの特訓だっつーの!」

タイヨウ「こことかどうです⁉こっちもよさそうですよ!」

TURN156「偃月の焔」


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偃月の焔

新エクスギャロップと新グランギャロップを入れたメタルボーグ入りのデッキを構築できました。

いやー、グランギャロップの高パワーとエクスギャロップによるVスタンド、かなり病みつきになってしまいそうです。

さて、今回はオリジナル回です。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)ファーストステージ、クレイスクランブル終了後、クロノは伊吹と今回のファイトで感じ取ったノアのイメージにのことと、ディフライダーとの関係性について話していた。

 

「やっぱり・・・。じゃああれは、お前が追ってる鬼丸のことと何か関係してるんだな⁉」

 

「・・・ああ。まだ断定はできないが、お前の感じた通りなら、星崎ノアは巻き込まれた可能性が高い」

 

「・・・っ!」

 

ノアが今回の件で巻き込まれた可能性に、クロノは顔を俯かせる。

 

「こちらも全力で対応する。そのあたりの事情に通じている人物とは、まだアポイントが取れていない。アポイントが取れるまでの間は、チームディフライダーを、ある奴に見張ってもらおうと思っている。大会中に、今後このようなことが起きないためにな」

 

「ある奴?」

 

「お前も、1度は合った事のある人物だ」

 

伊吹の言う、あるやつとはいったい・・・。

 

 

 

TURN156「偃月の焔」

 

 

 

翌日、現在がアリスの住んでいるアパートでドリームハーツが集まり、アンはとある用紙を見つめて苦い表情をしている。その用紙は、宮地学園のテスト用紙だ。というのも、U20(アンダートゥエンティ)が始まる前に、宮地学園でテストが行われていたのだが、今日がその返却日だったのだ。

 

「これは・・・赤点ギリギリ回避じゃないですか。ユイちゃん、最近勉強を疎かにしていましたね?」

 

「うっ・・・しょうがないじゃん。仕事も忙しかったし、ろくに勉強できなかったんだよ~」

 

「嘘つけ。ファイト三昧で勉強そっちのけだったじゃんか」

 

「ちょっ・・・バラさ・・・」

 

「ユイちゃん?」ニコニコ

 

「まったく勉強しませんでした。すみませんでした」

 

赤点ギリギリ回避の状態になった原因をテレビゲームをやっているアリスにばらされ、アンはどす黒い笑みを浮かべ、それを見たユイは即座に土下座をして謝罪した。

 

「・・・っていうかそれを言ったらアリスだって勉強してなかったじゃんか⁉なのに、なんでアリスは全教科100点満点になるんだよ⁉」

 

「普通に覚えたら簡単なものばかりじゃん」

 

「でもこの数式、難しい問題ばかりですよ?それを覚えただけで全部正解で解くなんて・・・アリスちゃんってすごいんですね!ユイちゃんも見習ってください」

 

「どやぁ」

 

「ぐぬぬ・・・アリスは絶対こっち側だと思ってたのに・・・」

 

「ユイとは頭の出来が違うんだよ」

 

アリスの勉強面でできていることにユイは悔しさでいっぱいになった。

 

プルルル、プルルル

 

そんな会話をしている時、アンのスマホから母親からの着信がなった。

 

「あっ、すみません。ちょっとだけ出ますね」

 

「うん、アリスとゲームして待ってるから。私にもゲームやらせて」

 

「2Pのコントローラーを持て。コテンパンにしてやる」

 

ユイとアリスはゲームをして時間を潰している間、アンはスマホを操作して通話に出る。

 

「もしもし、お母さん?どうしたんですか?・・・えっ⁉」

 

アンは驚愕半分、うれしさ半分の表情をしている。

 

「本当ですか⁉・・・はい!はい!わかりました!すぐにそちらに帰ります!」

 

アンはうれしい顔をしながら通話を切っていった。会話を聞いていたユイとアリスも何事かと思っている。

 

「アン、どうしたの?そんな大声出して・・・」

 

「実は・・・お姉ちゃんが今日帰ってくるんです!!」

 

「えっ⁉リン姉さんが!!?」

 

「???」

 

アンの姉、日下部リンの帰国の知らせにアンだけでなく、ユイもうれしそうな顔になっている。唯一リンを知らないアリスは蚊帳の外で?を浮かべていた。

 

 

連絡の後、アンは急いで日下部家に帰宅をし、リンの帰りの瞬間を待っている。ユイとアリスもついてきているため、その瞬間を一緒に待っていた。そこにアンの母親がユイとアリスに話しかけてきた。

 

「本当に、お久しぶりですね~、ユイちゃん。またかわいくなっちゃって、おばさんうれしいですよ。アリスちゃんも、いつもアンから聞いています。いつもアンがお世話になっております」

 

「お久しぶりです、おばさん」

 

「ど、どうも・・・」

 

「もう、お母さん!やめてください!ほら、お母さんは広間に戻っててください!」

 

「あ、まだ全然話せてませんし・・・こ、こらアン・・・」

 

アンは恥ずかしさから母親を広間に移動させる。

 

「ふ~・・・お母さんってば・・・」

 

アンが玄関先の戻り、再びリンの帰りを待っている。そしてついに、日下部家の入り口の扉が開かれる。服装は袴、長い黒の長髪をなびかせ、凛とした表情で・・・

 

「ただいま戻りました」

 

南米の強豪ファイター、日下部リンが日下部家に帰ってきた。

 

「お姉ちゃん!おかえりなさい!」

 

「リン姉さん!久しぶり!」

 

アンとアリスは久しぶりに見るリンにうれしさのあまり抱き着く。

 

「今戻りましたよ、アン。ユイちゃんも、久しぶりですね」

 

ユイとアンに抱き着かれたリンは優しく2人の頭を撫でる。そこに、アンの母親が再び現れる。それもうれし涙を流しながら。

 

「ああ・・・リン・・・おかえりなさい。元気そうな顔を見れて、私・・・」

 

「ただいま戻りました、お母様。さ、涙を拭いて・・・」

 

「う、ううぅ・・・」

 

「アン、お母様を広間へ」

 

「はい!」

 

リンとアンは涙が溢れている母親と共に広間へと移動していった。そんな中唯一リンを知らないアリスがユイに訪ねてくる。

 

「ユイ、あの人がアンの姉ちゃん?」

 

「そうだよ。日下部リンさん。私は親しみを込めてリン姉さんって呼んでるんだ。南米で活躍してるファイターで、ぬばたま、むらくも、そしてかげろうを使い分けられるんだ」

 

「かげろう・・・」

 

リンが3つのクランの使い手、特にかげろうを使うと聞いて、興味を湧き始めるアリス。

 

 

日下部家の広間、ドリームハーツも含め、日下部家に所属している華道教室の生徒と、武道道場の門下生全員が集まり、リンの帰国を祝っている。そしてリンは今現在、父親と面と向かっている。

 

「お父様、南米から戻ってまいりました。お変わりなきご様子で、安心いたしました」

 

「うむ。よく戻ってきた。我が家の生徒達も、こうして集まり、おぬしの帰りを祝福しておる」

 

『おかえりなさいませ、リンさん!!』

 

『おかえりなさいませ、お嬢!!』

 

「ふふ、ええ。お忙しいなかわざわざ、ありがとうございます」

 

自分の帰国に祝福してくれている者たちに、リンは笑みを浮かべている。

 

「おぬしの南米の活躍は、よく耳にしておる。武術の腕は、また後日確認するとしよう。だが、ファイトの腕は、今ここで確かめさせてもらう」

 

「はい。相手はこちらが指定しても構いませんか?」

 

「よかろう」

 

リンは立ち上がり、誰とファイトをするのか目を見て見極めている。一通り見て、リンはドリームハーツのところに止まり、アリスの方に視線を向ける。

 

「・・・そこのあなた、名は?」

 

「え?あ、僕・・・ですか?」

 

「名は何というのですか?」

 

「えと、天音アリス・・・一応、この2人のチームメイトです」

 

「ほう・・・」

 

ユイとアンのチームメイトと聞き、リンは腕を組んで考え、そして自身のデッキを取り出し、アリスに突きつける。

 

「少し興味がわきました。実力を見せてもらいましょうか」

 

「え?僕でいいんですか?もしかしたら僕があなたをコテンパンにする可能性があるかもですよ?」

 

「その自信の強さ、実によし。本気でファイトしなければ、意味がありませんからね」

 

リンはアリスを指名し、ファイトを申し込む。アリスはファイトを了承する。父と母、門下生とユイとアンに見守られ、リンとアリスは門下生が用意してくれたファイト台に立ち、デッキを設置して準備を進める。準備が終わったところで、ファイトスタート。

 

「「スタンドアップ・ル・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

 

ファイトは6ターン目のアリスのアタックフェイズ。現在リンの盤面はヴァンガードのみ、アリスの盤面はリアガードが3体揃っている。1体目の攻撃が終え、次はヴァンガードだ。

 

「ムスタファーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ!クリティカルトリガー!パワーはラディエント、クリティカルはヴァンガードに!」

 

「ダメージトリガーチェック」

 

さっきのクリティカルでダメージは5対3、アリスがリードしている。

 

「ラディエントでヴァンガードにアタック!スキルでパワープラス10000!」

 

「ジェネレーションガード。密言忍仙アブダタイシ。さらにガード」

 

「ターンエンド。次の攻撃を凌いで、一気に・・・」

 

「ファイナルターン」

 

「⁉」

 

アリスは次のターンで仕留めようと考えていたが、リンのファイナルターン宣言でそれを覆される。

 

「ストライド・ザ・ジェネレーション!!六道忍鬼アタゴロード!!」

 

リンはコストを支払い、アタゴロードにストライドする。

 

「あれは・・・本当にファイナルターンになるかもね」

 

「コール。フウキのスキル。ソウルへ。では、手札の右端にあるカードをバインドしてください」

 

「ちっ・・・」

 

「コール。ミヤビ、ドレッドマスター」

 

一通りの準備を終え、アタックフェイズ。

 

「ドレッドマスターのブースト、ミヤビでヴァンガードにアタック。

スキル発動。次は手札のそのカードをバインドしてください」

 

「くっ、1枚をバインドしてガード!」

 

「アタゴロードでヴァンガードにアタック。

アタゴロードのスキル。あなたは自分の手札を1枚選んでバインドしてください」

 

「なっ・・・手札が・・・」

 

スキルを駆使して、アリスの手札は0になった。

 

「そして、手札3枚以下なので、クリティカルプラス1」

 

「の、ノーガード!」

 

「トリプルドライブ。ゲット、クリティカルトリガー。効果は全てアタゴロードへ」

 

「なっ・・・うわあああああ!!」

 

この攻撃により、アリスのダメージは6、リンの勝利となった。

 

(強い・・・圧倒的だ・・・)

 

リンの圧倒的な力の差にアリスは戦慄を覚える。

 

「・・・実力はそこそこあるようですが・・・あなたは無意識にも、自分の才能をまだ奥底に眠らせていますね」

 

「・・・っ!」

 

「・・・あなたのこと、少し応援したくなりました。これが役に立つかどうかは、これからのあなた次第です」

 

そう言ってリンは1枚のカードをアリスに渡す。カードを受け取ったアリスはそのカードを見て目を見開く。その間にリンは父に顔を向ける。

 

「如何でしょうか、お父様」

 

「うむ、見事だった。さすがだ。日下部家に恥じぬ戦いぶりだった」

 

父親は満足そうな笑みを浮かべる。

 

「では改めて・・・おかえり、リン」

 

『おかえりなさい!!』

 

「・・・ええ、ただいま」

 

広間に集まっている者たちの祝福にリンは少しばかり照れて、笑みを浮かべる。そんな中アリスはただ1人、1枚のカードを見つめる。

 

 

日下部家でリンの帰還のために宴会が開かれ、食べたり飲んだり、歌ったり踊ったりと、ワイワイと騒いでいった。宴会後、リンはユイとアンとでファイトしあっている。ちなみにユイとアリスは今日は泊まっていくらしい。現在はユイとのファイト・・・

 

「六道忍竜ツクモラカンでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ。ゲット、クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

「あ、あぁ!ダメージチェック!・・・あーあ、負けちゃった。やっぱりリン姉さんは強いなぁ」

 

「いえ、ユイちゃんも強くなりましたよ」

 

「お疲れ様です、ユイちゃん、お姉ちゃん」

 

ファイトを終えると、3人は懐かしさがこみ上げながら、笑みを浮かべる。

 

「ユイちゃんもアンも、小学生の時と比べ、本当にたくましくなりましたね。今ではU20(アンダートゥエンティ)に出場するほどなのですから」

 

「私もアンも、いろいろと学んで、ここまでやってきたからね」

 

「はい・・・」

 

3人が笑っていると、そこにアリスが入ってくるその瞳には何やら闘志が宿っている。

 

「アリス?」

 

「どうかしたんですか?」

 

「・・・何か御用ですか?」

 

アリスの用があるのは自分だとわかっていたリンはアリスに視線を向ける。アリスは自分のデッキを取り出し、リンに突きつける。

 

「たった今新しいデッキを組んだ。うまく回せるかどうか、見てもらいたい」

 

「「えっ⁉」」

 

まさか自分からファイトを申し込んでくるアリスの行為にユイとアンは驚く。1部を除いて、今まで自分からファイトを申し込むことはなかったからなおさらだ。

 

「・・・ファイトの相手ならここにいるお2人でもよいのでは?」

 

「あなたじゃないとダメなんだ。あなたはかげろう使いとも聞く。僕のかげろうとぶつけ合わせてみないと、U20(アンダートゥエンティ)で通用するかもわからない。生半可な気持ちじゃ、前には進めない!」

 

アリスの熱い闘志を見て、リンはファイト台に立つ。

 

「・・・あなたの新たなデッキ、見せてもらいましょうか」

 

「ありがとう」

 

アリスはファイト台に立ち、デッキを設置する。リンはぬばたまのデッキをファイト台から外し、別のデッキをファイト台に設置する。ユイとアリスはファイトを見守る。

 

「「スタンドアップ・ル・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

「リザードソルジャーコンロー!」

 

「リザードヒーローアンドゥー!」

 

リザードソルジャーコンロー  PW5000

 

リザードヒーローアンドゥー  PW5000

 

「かげろう・・・希望に応えてくれて、ありがとう」

 

「先攻はあなたです。お先にどうぞ」

 

「うん。ドロー。ライド!ドラゴンナイトナーデル!コンローは移動!ターンエンド」

 

ドラゴンナイトナーデル  PW7000

 

R ナーデル R

R コンロー R  アリスの手札5枚 山札43枚

 

「私のターンです。ドロー。ライド!リザードジェネラルコンロー!アンドゥーは移動。コール、リザードジェネラルコンロー」

 

リザードジェネラルコンロー  PW7000

 

コンロー グリフォン R

 R   アンドゥー R

 

「リアガードのコンローでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ドラゴンナイトターヘル』」

 

「アンドゥーのブースト、コンローでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「チェック・ザ・ドライブトリガー『カラミティタワー・ワイバーン』」

 

「ダメージチェック『ドラゴニック・オーバーロード』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000

PW12000➡PW7000  リンの手札5枚 山札42枚  アリスのダメージ2枚

 

「僕のターン。スタンド&ドロー。ライド!ドラゴンナイトムブディ!

コンローのスキル!カウンターブラスト!自身を退却して、山札からマザーオーブ・ドラゴンを手札に加える!コール!ドラゴンナイトターヘル!」

 

ドラゴンナイトムブディ  PW9000

ドラゴンナイトターヘル  PW7000

 

R ムブディ ターヘル

R  R    R

 

「ターヘルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージトリガーチェック『煉獄竜ドラゴニック・ネオフレイム』」

 

「ムブディでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ブルーレイ・ドラコキッド(☆)』」

 

「ドライブチェック『ドラゴンナイトシャクール』ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000

PW9000➡PW7000+SH10000=17000  アリスの手札6枚 山札38枚  リンのダメージ1枚

 

「私のターンです。スタンド&ドロー。ライド!ドラゴニック・バーンアウト!コンローを移動し、皇竜騎士ネハーレンをコール!」

 

ドラゴニック・バーンアウト  PW9000

皇竜騎士ネハーレン  PW9000

 

ネハーレン バーンアウト R

コンロー  アンドゥー  R

 

「コンローのブースト、ネハーレンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』」

 

「アンドゥーのブースト、バーンアウトでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「チェック・ザ・ドライブトリガー『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ゲット、ドロートリガー。パワーはヴァンガードに、1枚ドロー」

 

「ダメージチェック『バーサークロード・ドラゴン』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000(+5000)➡PW9000  リンの手札5枚 山札38枚  アリスのダメージ3枚(裏1枚)

 

「ダメージ1対3・・・お姉ちゃんがリードしてますね」

 

「うん。でも次はアリスのターンだ」

 

「スタンド&ドロー。新たなる焔の炎よ、敵を焼き尽くせ!ライド!ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"!!」

 

ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"  PW11000

 

「ほう、それは私があげた・・・」

 

「アリスの新しいブレードマスター!」

 

「コール!ドラゴンナイトジャンナット、ドラゴンナイトシャクール!」

 

ドラゴンナイトシャクール  PW9000

ドラゴンナイトジャンナット(☆)  PW4000

 

シャクール 紅焔  ターヘル

  R   R  ジャンナット

 

「ジャンナットのブースト、ターヘルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』」

 

「ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"でヴァンガードにアタック!

ジャンナットのスキル!ヴァンガードがドラゴニック・ブレードマスターなら、ソウルに入れて、1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』セカンドチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはシャクールに、1枚ドロー!」

 

ブレードマスター"紅焔"は青龍刀の一閃で真紅の炎を出し、炎がバーンアウトを襲う。

 

「ダメージトリガーチェック『バーサークロード・ドラゴン』」

 

「シャクールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージトリガーチェック『ドラゴニック・オーバーロード・ジ・エンド』」

 

「ターンエンド!どうだ!」

 

PW11000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000➡PW9000

PW14000➡PW9000  アリスの手札7枚 山札32枚  リンのダメージ3枚

 

「・・・スタンド&ドロー。地獄の業火に身を焦がし、力を求めし修羅の道、2つの炎の道のりが定めでいつか交差する!ライド!ドラゴニック・オーバーロード・"The X(ザ クロス)"!!」

 

ドラゴニック・オーバーロード・"The X(ザ クロス)"  PW11000

 

「ザ クロス・・・櫂さんの使うオーバーロードとは違いますね・・・」

 

「ストライド・ザ・ジェネレーション!!!覇天皇竜ボーテックス・デザイア!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・オーバーロード"The X(ザ クロス)"』グレード3

 

覇天皇竜ボーテックス・デザイア  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・オーバーロード"The X(ザ クロス)"』

 

「ネハーレンのGB(ジェネレーションブレイク)。ヴァンガードがオーバーロードならば、パワープラス2000。

アンドゥーのGB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラスト。自身をソウルへ。山札からオーバーロードの名のつくカードを手札に。ジ・エンドを手札に。カラミティタワー・ワイバーンをコール」

 

カラミティタワー・ワイバーン  PW5000

 

「スキル発動。ソウルブラスト『リザードジェネラルコンロー』『ドラゴニック・バーンアウト』1枚ドロー。バーンアウトをコール。

バーンアウトのスキル。ドロップゾーンのザ・クロスを山札の下に戻し、ソウルブラスト『リザードヒーロー・アンドゥー』シャクールを退却」

 

ネハーレン ボーテックス バーンアウト

コンロー    R    カラミティタワー

 

「カラミティタワーのブースト、バーンアウトでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』」

 

「ボーテックスでヴァンガードにアタック!

スキル発動。Gゾーンのブレードマスター戴天を表に。スキル獲得。

ネハーレンのスキル。グレード4のヴァンガードがアタックした時、パワープラス5000」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『煉獄竜ドラゴニック・ネオフレイム』セカンドチェック『リザードソルジャーべローグ』サードチェック『槍の化身ター(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。パワーはネハーレン、クリティカルはヴァンガードに」

 

ボーテックスは煉獄の炎を宿し、炎をブレードマスター"紅焔"に放つ。紅焔は苦しみながら炎に包み込まれる。

 

「くっ・・・ダメージチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!セカンドチェック『英気の炎アエトニキ』」

 

「スキル発動。ヴァンガードにあるフレイムドラゴンの数だけ、リアガードを退却できる。あなたのリアガードは1体のみ、よって、ターヘルを退却!コンローのブースト、ネハーレンでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マザーオーブ・ドラゴン(治)』

 

炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン  SH15000

 

「スキル発動!カウンターブラスト!ネハーレンを退却!」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000(+5000)

PW28000(退却により無効)➡PW16000+SH15000=31000  リンの手札6枚 山札31枚  アリスのダメージ5枚(裏2枚)

 

「(このデッキは、いかに竜炎(ブレイズ)を発揮できるかどうかにかかってる。なら、やってやろうじゃないか!)

ストライドジェネレーション!!!覇天皇竜ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』グレード3

 

覇天皇竜ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!バーンアウトを退却!竜炎(ブレイズ)を持つ戴天にパワープラス3000!シャクールをコール!

シャクールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!こちらのリアガードが相手より少ないなら、1体退却!コンローを退却!ナーデル、英気の炎アエトニキを2体コール!」

 

英気の炎アエトニキ  PW7000

 

「ブレードマスター"戴天"GB(ジェネレーションブレイク)2!カウンターブラスト!Gゾーンの"戴天"を表に!Gゾーン表の"戴天"の数だけ、退却!カラミティタワーを退却!

ナーデルのスキル!ヴァンガードがドラゴニック・ブレードマスターでスキル獲得!

アエトニキのスキル!相手リアガードがスキルでドロップゾーンに落ちた時、カウンタチャージ(2)!ムブディをコール!」

 

「アリスお得意の相手リアガードの全退却!これで竜炎(ブレイズ)条件達成だ!」

 

「でも、これで動揺するお姉ちゃんじゃない」

 

ムブディ   戴天  シャクール

アエトニキ ナーデル   R

 

「こちらのリアガードが多いので、竜炎(ブレイズ)発動!

ナーデルのスキル!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態でパワープラス4000!カウンタチャージ!

シャクールのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態なら、パワープラス2000!シャクールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『リザードソルジャーべローグ』

べローグのスキルでヴァンガードにスキル獲得。アタックがヒットしなかったので、今レストしているシャクールを退却」

 

「くっ・・・戴天でヴァンガードにアタック!

戴天のスキル!竜炎(ブレイズ)状態でクリティカルプラス1!」

 

「完全ガード『プロテクトオーブ・ドラゴン』(コスト『槍の化身ター(☆)』)」

 

ブレードマスター"戴天"は真紅の炎を纏った双剣でオーバーロード"The X(ザ クロス)"を焼きつくそうとしたが、プロテクトオーブに阻まれる。

 

「トリプルドライブ『ドラゴンナイトムブディ』セカンドチェック『マザーオーブ・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはムブディに!サードチェック『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てムブディに!アエトニキのブースト、ムブディでヴァンガードにアタック!

ムブディのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ヴァンガードがブレードマスターなら、カウンターブラスト!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態で、相手の空いているリアガードサークル1つにつき、パワープラス2000!よってパワープラス10000!1枚ドロー!」

 

「ノーガード。ダメージトリガーチェック『封竜アートピケ(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに、1枚ドロー。セカンドチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ゲット、ドロートリガー。パワーはヴァンガードに、1枚ドロー」

 

「くっ、2枚引かれたか・・・だけど、"紅焔"のGB(ジェネレーションブレイク)2。相手リアガードがいないなら、ドロップゾーンから竜炎(ブレイズ)を持つグレード3を1枚手札に加える。"紅焔"を手札に。ターンエンド」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW29000➡PW11000(完全ガード)

PW36000➡PW11000(+10000)  アリスの手札6枚 山札24枚  リンのダメージ5枚

 

「グレード3を手札に加えるスキル⁉これでアリスちゃんは次のターン、ストライドが確定できる!」

 

竜炎(ブレイズ)限定だけど、リアガードの全滅を得意としてるアリスには抜群の効果だ!」

 

「・・・スタンド&ドロー。前のファイト時より、少しはできるようになったようですね。ですが・・・シーク・ザ・メイト!!」

 

シークメイト  戻したカード『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』『ブルーレイ・ドラコキッド(☆)』『リザードジェネラルコンロー』『槍の化身ター(☆)』

 

「オーバーロード"The X(ザ クロス)"よ!半身オーバーロード・ジ・エンドと共に、焼き尽くせ!黙示録の炎!!双闘(レギオン)!!」

 

ドラゴニック・オーバーロード"The X(ザ クロス)"×ドラゴニック・オーバーロード・ジ・エンド  PW22000

 

「リバイバルレギオンか・・・となると・・・」

 

「"The X(ザ クロス)"のスキル。レギオンを果たした時、山札からヴァンガードと同名のユニットを1枚手札に加えることが可能。"The X(ザ クロス)"を手札に。コール、煉獄竜ドラゴニック・ネオフレイム、ドラゴンナイトイマード、ドラゴンモンクゴジョーを2体コール!」

 

煉獄竜ドラゴニック・ネオフレイム  PW9000

ドラゴンナイトイマード  PW9000

ドラゴンモンクゴジョー  PW7000

 

「あっちゃあ・・・これはちょっと厳しいかな?」

 

イマード クロス×エンド ネオフレイム

 R    ゴジョー    ゴジョー

 

「ゴジョーのブースト、"The X(ザ クロス)"でムブディにレギオンアタック!」

 

「なっ、・・・仕方ない。ノーガードだ」

 

「ツインドライブ『ラーヴァフロウ・ドラゴン』セカンドチェック『封竜アートピケ(引)』ゲット、ドロートリガー。パワーはヴァンガードに、1枚ドロー」

 

ジ・エンドは後方から銃撃を放ち、クロスは斬撃をムブディに放つ。

 

「ジ・エンドのスキル。アタックがヒットしたため、カウンターブラスト(2)。ペルソナブラスト。ヴァンガードをスタンド。"The X(ザ クロス)"でヴァンガードにレギオンアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!炎帝龍王アジールオーブ・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マザーオーブ・ドラゴン(治)』

 

炎帝龍王アジールオーブ・ドラゴン  SH15000

 

「スキル発動!相手リアガードが4体以下なので、シールドプラス5000!さらにガード!『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』

 

ムブディの時と同じ要領で、ジ・エンドは後方から、クロスは前方から攻撃をするが、銃撃はアジールオーブ、斬撃はマズルフラッシュが紅焔を守り通す。

 

「ツインドライブ『プロテクトオーブ・ドラゴン』セカンドチェック『槍の化身ター(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。パワーはネオフレイム、クリティカルはイマードに。

"The X(ザ クロス)"のスキル。カウンターブラスト。ペルソナブラスト。アタックがヒットしなかったため、アエトニキとナーデルを退却。

イマードのGB(ジェネレーションブレイク)。同じ縦列にいる相手リアガードが退却した時、カウンターブラストを払い、パワープラス2000。そしてこの攻撃はガード1枚だけならば、そのユニットを退却し、ヒットされないも無効にする」

 

「これでイマードは最低でも手札2枚出さないと防げなくなったね・・・」

 

「さすがはお姉ちゃん、相手にプレッシャーを与えるプレイングは変わりませんね」

 

「イマードでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『ラーヴァフロウ・ドラゴン』『バーサークロード・ドラゴン』」

 

「ゴジョーのブースト、ネオフレイムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ドラゴニック・ブレードマスター』」

 

「ターンエンド」

 

PW29000➡PW9000

PW27000➡PW11000+SH30000=41000

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW21000➡PW11000  リンの手札6枚 山札25枚  アリスのダメージ5枚(裏1枚)

 

「僕はこの3人で、このチームでU20(アンダートゥエンティ)を優勝すると誓ったんだ!足手まといにだけはなりたくないんだ!ジェネレーションゾーン解放!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』グレード3

 

「真紅の炎よ!!刃に纏いて、我が望む未来を切り開け!!ストライドジェネレーション!!!!覇天皇竜ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"!!!!」

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!イマードを退却!"戴天"にパワープラス3000!ムブディ、ラディエント・ドラゴンをコール!」

 

ラディエント・ドラゴン  PW9000

 

「ラディエントのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『ドラゴンナイトムブディ』ヴァンガードがドラゴニック・ブレードマスターなら、グレード1以下のユニットを退却!ゴジョーを退却し、パワープラス2000!

"戴天"のスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのムスタファーを表に!Gゾーン表の"戴天"の数は2枚、よって、ネオフレイムとゴジョーを退却!」

 

ムブディ 戴天 ラディエント

 R   R    R

 

「スキルでヴァンガードを竜炎(ブレイズ)

戴天でヴァンガードにアタック!クリティカルプラス1!」

 

「完全ガード『プロテクトオーブ・ドラゴン』(コスト『封竜アートピケ(引)』)」

 

戴天は双剣を振るい、双頭の真紅の炎の蛇を放ち、クロスを包み込もうとするが、プロテクトオーブによって阻まれてしまう。

 

「トリプルドライブ『英気の炎アエトニキ』セカンドチェック『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てムブディに!サードチェック『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てラディエントに!ムブディでヴァンガードにアタック!

ムブディのスキル!カウンターブラスト!1枚ドロー!相手の空いているリアガードサークルは0、パワープラス10000!」

 

「ガード『槍の化身ター(☆)』『ドラゴニック・バーンアウト』」

 

「ラディエントでヴァンガードにアタック!スキルで相手の空いているリアガードサークル1枚につき、パワープラス2000!パワープラス10000!いけえ!」

 

「ジェネレーションガード。炎帝龍王アジールオーブ・ドラゴン」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『サンゾウマスターゲンジョウ(治)』

 

「スキル発動。シールドプラス5000」

 

「くそう・・・紅焔のスキル!ドロップゾーンからまた紅焔を手札に加える。ターンエンド」

 

PW29000➡PW11000(完全ガード)

PW24000➡PW11000+SH15000=26000

PW26000➡PW11000+SH20000=31000  アリスの手札5枚 山札18枚  リンのダメージ5枚(裏3枚)

 

「あと少しだったのに・・・おしかったねぇ」

 

「でも、お姉ちゃんの手札はドローを加えると2枚、よっぽどのことがない限り防げますよ!」

 

「・・・スタンド&ドロー。あなたのことは、よく理解できました。これで終わりにしましょう。ジェネレーションゾーン解放!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラーヴァフロウ・ドラゴン』グレード1+2

 

「今蘇る、黙示録の炎!天をも焦がす爆炎で我が欲するは覇王の力!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!覇天皇竜ドラゴニック・オーバーロード・"The Ace(ジ エース)"!!!!」

 

覇天皇竜ドラゴニック・オーバーロード・"The Ace(ジ エース)"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・オーバーロード"The X(ザ クロス)"』

 

「そいつは・・・それの能力は、よく知っている!」

 

「では、行きますよ。"The Ace(ジ エース)"のスキル!カウンターブラスト(2)!Gゾーンの"The Ace(ジ エース)"を表に!ドライブマイナス1、スキル獲得!」

 

R エース R

R  R  R

 

「"The Ace(ジ エース)"でヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』インターセプト!『ドラゴンナイトムブディ』『ラディエント・ドラゴン』」

 

"The Ace(ジ エース)"は煉獄の炎を纏った大剣で紅焔を切りさこうとしたが、ジャンナット、ムブディ、ラディエントが止める。

 

「これでトリガーさえ出なければ・・・」

 

「ツインドライブ『皇竜騎士ネハーレン』『皇竜騎士ネハーレン』」

 

「次はスタンドがくる・・・安心できない・・・」

 

「"The Ace(ジ エース)"のスキル。手札1枚と、オーバーロードの名のつくカードを1枚捨て、スタンド。パワープラス5000。もう1度ヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『英気の炎アエトニキ』『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』『インスパイアエール・ドラゴン(醒)』」

 

「ツインドライブ『リザードジェネラルコンロー』セカンドチェック『ブルーレイ・ドラコキッド(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

"The Ace(ジ エース)"は再び紅焔に斬りかかろうとし、アエトニキ、インスパイアエール、ジャンナットが守り通す。が、煉獄の炎の威力が強く、紅焔は成す術もなく炎に包まれる。

 

PW26000➡PW11000+SH20000=31000

PW31000(+5000)➡PW11000+SH25000=36000

 

ダメージチェック『随竜侍女レアス』

 

アリスのダメージ6枚  リンのダメージ5枚  勝者リン

 

「・・・参った。さすがは本物のプロファイター。新しく組んだデッキじゃ敵わないわ」

 

アリスは清々しい笑みを浮かべ、負けを潔く認める。リンは真剣みを持った顔つきでアリスを見る。

 

「・・・あなたは少しずつですが、眠れる力を目覚めさせていっている。ほんの少し、またほんの少しへと。さらに高みへと目指したいのならば、己をもっと磨くのです。誰にも負けぬ力を手に入れられるかどうかは、全て、あなたの努力次第です」

 

「努力・・・次第・・・」

 

「・・・もっと精進なさい」

 

「・・・はい」

 

アリスのたくましい表情を見たリンは、小さく笑みを浮かべる。

 

「アリス!今のすごかった!負けはしたけど、熱くなるファイトだったよ!よーし、今度は私とファイトだ!」

 

「無理。さっきのファイトで燃え尽きてすごく眠いわ。ふわぁ~・・・君らも遅くならんうちに寝ろ」

 

アリスは大きなあくびをしながら、部屋を出て、客室に戻っていく。

 

「えええ⁉じゃあ、リン姉さん、もう1回ファイト!」

 

「あ!ユイちゃんずるいです!次は私が・・・」

 

「はいはい、最後まで相手になりますから順番に、ね」

 

ユイとアンは眠くなるまでリンとファイトをし、夜をエンジョイするのであった。

 

 

翌朝、日下部家で朝食を食べ終えたドリームハーツはあくびをかみしめながら客室へと向かっていく。

 

「そういえばさ、今日朝からリン姉さんいなかったね?どこ行ったか知ってる?」

 

「お姉ちゃんなら用事があるといって、朝早くから出かけていきましたけど・・・」

 

「プロファイターともなると、いろいろオファーがかかってたりしてね」

 

ドリームハーツはたわいない話をしながら廊下を歩いていく。

 

 

普及協会本部の本部長室、伊吹は今ここに来ている女性にU20(アンダートゥエンティ)ファーストステージの内容と、チームディフライダーのことを述べた紙を渡す。女性はそれを読んでいく。

 

「それが、ファーストステージで起こったことと、ディフライダーについてだ」

 

「なるほど・・・だいたい理解できました」

 

女性、日下部リンはデータを読み終え、理解した表情になる。

 

「お前にやってもらいたいのは、ディフライダーがよからぬ行動を起こさぬよう、監視してもらいたい。こういう事には、お前が1番適任だからな」

 

「・・・その前に1ついいですか?」

 

「なんだ?」

 

「星崎ノアについてです。この報告書に書かれているのが正しいのであれば、彼もディフライダーとの関わりがないとは思えないのです。そして、現在は行方がわからないという報告も受けています。その点について、伊吹先輩はどうするおつもりで?」

 

「今頼りになる情報を辿って、捜索隊が捜索中だ」

 

「・・・・・・」

 

リンは少し考え、目を閉じる。決断が決まったと同時に伊吹の目を見る。

 

「わかりました。その任、受けましょう。伊吹先輩が行動する時は、大概が不穏な出来事があった時ですからね」

 

「すまない。感謝する」

 

「礼には及びません。私はただ、純粋にヴァンガードに打ち込める環境にしたい。それだけです。それと、彼らにも連絡はすでに取ってあります。セカンドステージが終わるころには揃うかと」

 

「仕事が早いな。助かる」

 

伊吹とリンは余計なことはいらず、ただ純粋にヴァンガードができる環境に戻すために、着々と動き始めるのであった。

 

to be continued…




アリス「アンの姉ちゃん、すごかったな。クランの特性も理解しているし、それを活かした戦い方も臨機応変に対応してる。あの人のこともっと知りたいな」

ユイ「そこで、リン姉さんの好きなものを本人聞いてみよっか!」

アリス「え?何それ聞いてない」

ユイ「ズバリ!リン姉さんの好きな言葉やモノ、何でもいいから10個応えてみて!」

リン「やはり1番に好きなのは努力ですね。後9つですか。そうですね・・・愛する家族、武術、ヴァンガード、読書、運動、熱き思い、仲間、全身全霊、そして最後は櫂先輩の手料理、ですかね」

ユイ「おお、全身全霊って言葉、私も好きだよ!」

アリス「ちょい待ち。最後に出てきた櫂先輩って誰なわけ?」

ユイ「という訳で、リン姉さんの好きなものでしたー」

アリス「聞けよ!」

TURN157「セカンドステージ、開幕!」


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セカンドステージ、開幕!

U20(アンダートゥエンティ)セカンドステージ開幕!

そのセカンドステージの種目内容は、今回の話で明らかに!

それではどうぞ!


数日の時が流れ、U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、セカンドステージ開幕当日、ファーストステージを勝ち抜けた32チームは中央会場に集まり、セカンドステージ開幕の時を待っている。

 

U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、セカンドステージ!!」

 

『おおおおおお!!』

 

「ファーストステージを見事勝ちぬけた32チームが一挙集結!堂々たる顔ぶれです!」

 

ファーストステージを勝ち抜いたファイターたちは堂々とした表情をしている。会場にU20(アンダートゥエンティ)執行委員長の伊吹、副委員長のマモルとキョウヤが上がってくる。

 

U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、セカンドステージはトレジャーラビリンス」

 

セカンドステージ、トレジャーラビリンスのルールとは・・・。

 

 

 

TURN157「セカンドステージ、開幕!」

 

 

 

伊吹とマモル、キョウヤがセカンドステージ、トレジャーラビリンスのルール説明を行う。

 

「セカンドステージの舞台は、ここだ」

 

モニターに映し出されたのは、様々な構造を施された迷宮だ。

 

「今からファイター諸君らには3日間、この宝箱を模様したコイン、トレジャーコインを探し出し、諸君らのファイダーに登録してもらう」

 

「トレジャーコインを登録し終えれば、相手ファイターを探し出し、ファイトを行ってもらう。トレジャーの中身には、ポイントと、運が良ければアイテムも一緒に入っている」

 

「ファイト了承には、お互いトレジャーコインの登録が絶対条件です。登録し終えたファイダーは、近くにいるファイターの位置を1名のみ特定し、そのファイターの元に導きます」

 

「接触を果たした時点で、ファイト開始、認証したファイトからは当然、逃げることはできん」

 

「ファイトに勝利すれば、登録してあるトレジャーが開かれ、相手の持っているトレジャーと所有ポイントを4分の1を奪うことができる」

 

「各ファイター、ファーストステージ勝ちぬけ順に、初期ポイントが与えられる」

 

各チームの勝ちぬけ順に応じて、各チームのファイダーに初期ポイントが入っている。

 

「負けたファイターはドロップゾーンへと送られ、翌日か、あるアイテムを使用しなければ復活できません」

 

「そのアイテムというのが、これだ」

 

モニターには、ヴァンガードのトリガーカードが映し出されていた。

 

「これはアイテムトリガーといい、手に入れることによって、次のファイトでさまざまな恩恵を受けることができる」

 

「クリティカルトリガーはファイトに勝利すれば、獲得できるトレジャーのポイントが2倍になるが、奪われるポイントも2倍となる」

 

「スタンドトリガーは1度ファイトに負けても、ドロップゾーンには送られず、別エリアの再スタートができます。ただし、トレジャーとポイントは奪われるので注意してください」

 

「ドロートリガーは1つ追加、ファイトに勝利すれば、相手トレジャーとは別に、トレジャーが1つ登録され、その中身を開けることができる。手に入れたそのポイントとアイテムを同時に入手可能だ」

 

「最後にヒールトリガー。ダメージ1回復と同じように、ファイトに勝利すれば、ドロップゾーンにいる仲間を1人救出することができる。再スタートしたファイターは、もう1度トレジャーコインを探し出してもらう」

 

「チーム全員がドロップした時、そのチームは失格となり、翌日のトレジャーラビリンスにも参加できません」

 

「3日目のラストファイト終了後、チーム全体の結果が発表される。獲得ポイントが多かった16チームがサードステージに進むことができる」

 

「最後に1つ、トレジャーの中には、こんなものが入っている」

 

アイテムトリガーの次に、虹色の模様をした旗が映し出された。

 

「これが出てきた時点で、そのチームはポイントあるなし関係なく、いち早く勝ちぬけ、サードステージに進むことができる」

 

「ですが、このアイテムはたった1つしかありませんので、出現率はとても低いです。もしかしたら、出現せずにセカンドステージ終了という事もありますので、肝に命じてくださいね」

 

「説明は以上だ。セカンドステージ開始は30分後だ。諸君らの健闘を祈る」

 

説明が終わり、参加ファイターたちは30分まで作戦会議や各々の時間を過ごす。

 

 

30分が経過し、U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、セカンドステージトレジャーラビリンスが開幕し、参加者全員は迷宮内を移動し、ファイトするのに必要なトレジャーコインを探し回る。

 

「さあいよいよ始まりみゃした!トレジャーラビリンス!セカンドステージも違う解説者をお招きして、ファイターたちの今をお届けしていきたいと思いみゃす!そして、初日目から大物人物がお越しいただいております!南米のトップファイター、チームQ4の1人、日下部リン氏です!」

 

「元、チームQ4ですけどね」

 

実況席にはMCミヤと、セカンドステージのゲスト解説者、日下部リンは苦笑を浮かべる。

 

「このトレジャーラビリンスでファイトを行うにはトレジャーコインの登録が絶対必須!コインは迷宮内の至る所に隠されておりみゃす!コインが登録されていなければファイトを行う事はできません!ファイトに敗北すれば、アイテムトリガーのヒールか、2日目に突入しなければ復活できまみゃせん!果敢に挑むもよし、コインを登録せず、ポイントを温存しておくもよし!」

 

「ですが、ファイトを行わなければいつまでたってもポイントは溜まりません。積極的にコインを探すことを強くお勧めしますが、そこは皆さんの判断次第です」

 

「ファイトに勝利すれば、相手の持っているトレジャーが登録され、次のファイターへと導かれます!」

 

実況席で日下部リンはセカンドステージの状況を見ながら、迷宮内にいるディフライダーを監視している。

 

 

古代迷宮エリアにいるストライダーズのクロノはトレジャーコインを探しながら、考え事をしている。

 

(ディフライダーの監視役って・・・アンの姉ちゃんかよ・・・。まぁ、確かにあの人は武術を習ってるって話を聞いたし、勘も鋭そうだし、適任っていえば適任かもしれねぇけど・・・)

 

ディフライダーの1件、ノアの件でいろいろとモヤモヤを抱え込むクロノだったが、頬を叩き、気合を入れ直す。

 

(いや、今はサードステージ進出のことを考えよう!詳しいことは、その後だ!)

 

クロノは気を取り直して、セカンドステージに集中し、トレジャーコインを探すのであった。

 

 

空の迷宮エリアで福原高校ヴァンガード部のシオンはこのセカンドステージの種目内容について考察する。

 

(ファーストステージと同じように、誰とファイトするのかはわからない。ファイトに敗北すれば自分のポイントとトレジャーが奪われ、次の日か、ヒールトリガーを使わなければ復帰は不可能。そしてそのアイテムも、トレジャーの獲得できるポイントも開けなければわからない・・・)

 

簡単そうに見えて、実は難しいという事に目をつけるシオン。

 

(いや、何がこようと、勝つだけだ!福原のヴァンガード部を存続させるために!)

 

しかしシオンは何がこようとも勝ち続けようと考える。福原高校ヴァンガード部存続のために。

 

 

大森林迷宮エリアで、すでにトレジャーコインをファイダーに登録をし終えたハイメフラワーズのトコハはすでにファイトを行い、勝利を収める。

 

「よし!まず1勝!」

 

「くそう!せっかく手に入れたトレジャーが!」

 

相手ファイターはドロップゾーンに送られ、トコハの持っていたトレジャーが開かれる。トレジャーの中身には10ポイントが入っていた。そしてその直後、相手の持っていたトレジャーがトコハのファイダーに登録された。

 

「いい調子!このまま勝ち続けてサードステージに進んでみせる!」

 

トコハはファイダーの示す道のりに従いながら先に進むのであった。

 

 

星の迷宮エリアでドリームハーツのユイは迷宮の内装である小さな星の中に、トレジャーコインが混じっていたのに気づき、それを取り出す。

 

「あった!これをファイダーに登録して・・・」

 

コインをファイダーにかざすと、トレジャーが登録され、道のりが現れる。持っていたコインは役目を果たし、普通のコインになる。

 

「後はこの道のりに沿っていけば、相手ファイターと・・・」

 

ユイがファイダーに沿って歩いていると、ファイター接触、ファイト認証の文字が浮かび上がる。前を振り返ってみると、そこにチームヘヴィNEWパンクの東堂ヤイバがいた。

 

「ファーストステージの約束を果たすときが来たようやな!さあ、もう1度ファイトや!」

 

「ヤイバ君・・・望むところだよ!」

 

ファイト台が現れ、互いにファイトの準備を進める。

 

(リン姉さんが見てるんだ・・・恥ずかしいファイトはできない!)

 

ユイがそう思っている間に準備はでき、ファイトが開始される。

 

 

火山迷宮エリアでは、トレジャーコインを登録し終えたドリームハーツのアリスはファイターのいる位置に向かって歩いている。しかしその道のりはかなり遠い。

 

「まだ見つけてないファイターが多いのかな・・・これ絶対別エリアを示してるでしょ」

 

アリスは愚痴をこぼしながら道のりを歩く。

 

(あの人が解説ってことは・・・少なくとも見てるってことだよね・・・)

 

『己をもっと磨くのです。誰にも負けぬ力を手に入れられるかどうかは、全て、あなたの努力次第です』

 

「・・・やってやるよ」

 

リンの言葉を思い返し、アリスは相手ファイターの元へ向かっていくのであった。

 

 

海底迷宮エリアでは、ストライダーズのカズマがちょうどトレジャーコインを見つけ出し、ファイダーにトレジャーを登録する。

 

(ファーストステージでは顔も見ずに終わっちまったが、このステージや次のステージでは、あいつに出くわす可能性がある・・・)

 

カズマはいつか出くわすことになるであろう鬼丸カズミのことについて考えていた。

 

「来るなら来やがれ!相手になってやるぜ!」

 

カズマが気合を入れている時、ファイダーにファイター接触、ファイト認証の文字が浮かび上がる。カズマはその相手ファイターを探す。

 

「とーう!」

 

そのファイターはカズマの真上を通過し、アクロバティックな動きを見せ、カズマの前に着地する。

 

「どう?どう?今の、すごかった?」

 

「あ、ああ・・・」

 

カズマの相手となるファイターは、人気が高いヴァンガードのバンドチーム、シャウトのメンバー、五十嵐ルカだった。

 

「えと、東海林カズマだ」

 

「私はルカ!五十嵐ルカ!シャウトでは、ドラム担当だよ!」

 

「ドラム?バンドやってんのか?」

 

「?知らないの?しょうがないな~。じゃあちょっとだけ教えてあげる」

 

ルカはシャウトについて軽く説明する。

 

「シャウトはね、フラットシャープ音楽院っていう学校で結成されたバンドだよ。音楽はもちろんのこと、ヴァンガードもやってるよ」

 

「ふ~ん」

 

「これくらい知ればいいよね。さ、遊ぼうよ!」

 

「遊ぶ?・・・ああ、ファイトってことか」

 

カズマとルカの間にファイト台が現れ、互いにファイトの準備をする。準備が終わり、いよいよファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート!」

 

「ガンナーギア・ドラコキッド!」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート  PW5000

 

ガンナーギア・ドラコキッド  PW5000

 

「ギアクロニクル・・・新導と同じクランか」

 

「うん!ギアクロニクルの発端となったクロノ君には、本当に感謝してるんだ~」

 

「へ~。と、俺の先攻か。ドロー。ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ!ルートは移動!ターンエンド!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ  PW7000

 

R ニーズ  R

R  R  ルート  カズマの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン、ドローっと。ライド!プログレスセコンド・ドラゴン!ガンナーギア移動!」

 

プログレスセコンド・ドラゴン  PW7000

 

R プログレスセコンド R

R  ガンナーギア   R

 

「ガンナーギアのブースト、プログレスセコンドでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『有為転変のギアピーコック』」

 

「ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』」

 

「ターンエンドだよー」

 

PW12000➡PW7000  ルカの手札6枚 山札42枚  カズマのダメージ1枚

 

「俺のターンだ!ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル!ルートを移動!コール!ニーズ、アビサル・オウル!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル  PW9000

アビサル・オウル  PW7000

 

アビサル リア・ファル ルート

 R     R    ニーズ

 

「アビサル・オウルでヴァンガードにアタック!」

 

「う~ん、ノーガードかな?ダメージチェック『スチームメイデンイシュメ』」

 

「リア・ファルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームメイデンサドゥム(☆)』」

 

「ドライブチェック『黒翼のソードブレイカー』ニーズのブースト、ルートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『変革を呼ぶギアイーグル』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000

PW9000➡PW7000+SH10000=17000

PW12000➡PW7000  カズマの手札4枚 山札40枚  ルカのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!エクステンドマグネ・ドラゴン!有為転変のギアピーコックをコール!」

 

エクステンドマグネ・ドラゴン  PW9000

有為転変のギアピーコック  PW9000

 

ギアピーコック エクステンド R

   R    ガンナーギア R

 

「ギアピーコックでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『黒翼のソードブレイカー』」

 

「エクステンドマグネでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『スチームスカラーカー・ランマ(☆)』やった!クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「げっ、ダメージチェック『デススプレイ・ドラゴン』『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』」

 

「ターンエンド♪」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW14000(+5000)➡PW9000  ルカの手札5枚 山札38枚  カズマのダメージ2枚

 

「俺のターンだ!スタンド&ドロー!ライド!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード!!」

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード  PW11000

 

「アビサルを移動!コール!ハウルオウル!」

 

ハウルオウル(引)  PW4000

 

ハウルオウル ルアード ルート

 アビサル   R   ニーズ

 

「アビサルのブースト、ハウルオウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームメイデンジュシール(引)』」

 

「ルアードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『アビサル・オウル』『ベリアルオウル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはルートに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ルアード(カズマ)は竜の腕で焔を放ち、エクステンドマグネは焔に飲み込まれる。

 

「ダメージチェック『スチームソルジャーウージ』『薄暮に止まるギアオウル』」

 

「よし!ニーズのブースト、ルートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームスカラーカー・ランマ(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000+SH5000=16000

PW11000➡PW9000

PW17000➡PW9000+SH10000=19000  カズマの手札4枚 山札35枚  ルカのダメージ4枚

 

「しゃあ!どうだ!」

 

「うん、おもしろいね!やっぱりこうでなくちゃつまらないよね!ライド!イフェメラルワンド・ドラゴン!!」

 

イフェメラルワンド・ドラゴン  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン解放!ストライドジェネレーション!!!時空竜ワープドライブ・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームブレス・ドラゴン』グレード1+2

 

時空竜ワープドライブ・ドラゴン  PW26000  ハーツ『イフェメラルワンド・ドラゴン』

 

「ワープドライブのスキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『プログレスセコンド・ドラゴン』Gゾーンのワープドライブを表に!Gゾーンのワープドライブの数だけ、1体を時翔(タイムリープ)!ガンナーギアを時翔(タイムリープ)させて、プログレスセコンドをスペリオルコール!時翔(タイムリープ)1回分で、リアガードを山札の下に送らせてもらうよ!ニーズを山札の下に!」

 

「ちっ・・・退却じゃなくて山札の下かよ」

 

「変革を呼ぶギアイーグルをコール!」

 

変革を呼ぶギアイーグル  PW11000

 

 ギアピーコック  ワープドライブ ギアイーグル

プログレスセコンド    R      R

 

「ギアイーグルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『アビサル・オウル』」

 

「ワープドライブでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『イフェメラルワンド・ドラゴン』セカンドチェック『スチームメイデンイシュメ』サードチェック『スチームメイデンサドゥム(☆)』クリティカルトリガー!ギアピーコックに!」

 

ワープドライブはルアード(カズマ)に時空砲を向け、強力な1撃を放つ。ルアード(カズマ)は時空砲に直撃してしまう。

 

「ぐあ!ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』」

 

「プログレスセコンドのブースト、ギアピーコックでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!暗黒騎士ルードヴィーク!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アビス・グラール(治)』

 

暗黒騎士ルードヴィーク  SH15000

 

「スキル発動!アビサル・オウルをガーディアンサークルに!」

 

「あらら、ターンエンド。プログレスセコンドは山札の下に戻して、ガンナーギアはスペリオルコール」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000

PW21000➡PW11000+SH20000=31000  ルカの手札4枚 山札32枚  カズマのダメージ4枚

 

「ふふん、私のギアクロニクルは、こっから真骨頂を発揮するんだよ~」

 

「はっ!上等だ!見せてもらおうじゃねぇか!!ストライドジェネレーション!!!天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』グレード3

 

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ルートを退却!山札からベリアルオウルとニーズをスペリオルコール!」

 

ベリアルオウル(☆)  PW4000

 

「ルートのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ルートをソウルへ!ニーズにパワープラス5000!

ニーズの儀式(リチュアル)(3)!パワープラス2000!

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』Gゾーンから天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードを表に!Gゾーンの天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードの枚数分、グレード1をスペリオルコール!黒翼のソードブレイカー!ドロップゾーンのグレード1の数だけ、パワープラス1000!落ちているグレード1は4枚!パワープラス4000!」

 

黒翼のソードブレイカー  PW6000

 

「ソードブレイカーのスキル!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』1枚ドロー!

ハウルオウルのスキル!ソウルへ!ソードブレイカーにパワープラス3000!コール!竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ  PW9000

 

 モルフェッサ  ルアード ベリアルオウル

ソードブレイカー  R     ニーズ

 

「ニーズのブースト、ベリアルオウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『スチームメイデンジュシール(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ちぃ・・・。ニーズのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!前列のベリアルオウルを退却!1枚ドロー!

ベリアルオウルのスキル!効果やコストで退却した時、ヴァンガードがルアードなら、1枚ドロー!天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードでヴァンガードにアタック!」

 

「イフェメラルワンド・ドラゴンのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ヴァンガードにアタックする時か、アタックされた時、ソウルブラスト『プログレスセコンド・ドラゴン』Gゾーンのクロノスコマンド・ドラゴンを表に!このアタックされているバトル中、パワープラス10000!さらにガード!『スチームメイデンサドゥム(☆)』」

 

ルアード(カズマ)は素早く動き、イフェメラルワンドに攻撃を仕掛けるが、イフェメラルワンドの術を操作し、ルアード(カズマ)の動きが見えやすくなり、そこにサドゥムが攻撃を受け止める。

 

「何っ⁉ヴァンガードのパワーが上がる能力だと⁉」

 

「このユニットは防御に徹した子と思ってくれればいいよ」

 

「くっ・・・トリプルドライブ『イビルリフューザー・ドラゴン』セカンドチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』サードチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てモルフェッサに!ソードブレイカーのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!

モルフェッサのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(3)!パワープラス5000!」

 

「ジェネレーションガード!!遡る時乙女ウルル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『スチームドクターエンジャ(治)』

 

遡る時乙女ウルル  SH15000

 

「スキル発動!ノーマルユニットと、トリガーユニットを山札の下に戻すことで、シールドプラス5000!」

 

戻したカード『スチームブレス・ドラゴン』『スチームメイデンサドゥム(☆)』

 

「ベリアルオウルのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(3)!ヴァンガードがルアードなら、こいつを山札の下に置く。ターンエンド」

 

PW18000➡PW11000(+5000)

PW26000➡PW16000+10000+SH10000=36000

PW32000➡PW16000+SH20000=36000  カズマの手札6枚 山札24枚  ルカのダメージ5枚(裏1枚)

 

「やるじぇねか。よく凌げたな」

 

「えへへ、こんなに楽しいの、早く終わっちゃったらつまんないもん。もっと楽しも!ストライドジェネレーション!!!時空竜クロノスコマンド・レヴォリューション!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『イフェメラルワンド・ドラゴン』グレード3

 

時空竜クロノスコマンド・レヴォリューション  PW26000  ハーツ『イフェメラルワンド・ドラゴン』

 

「クロノスコマンド・レヴォリューションのGB(ジェネレーションブレイク)2!カウンターブラスト!Gゾーンのクロノスコマンド・レヴォリューションを表に!相手のリアガードを全部山札の下に!」

 

「何⁉リアガード全部山札の下だと⁉」

 

時空の穴が現れ、ニーズ、モルフェッサ、ソードブレイカーが時空の穴に吸い込まれていく。

 

「そして、Gゾーンにクロノスコマンド・ドラゴンがあるなら、リアガードを2体場に残すことができる!ギアピーコックとガンナーギアを場に残して、ギアイーグルを山札の下に!

ギアピーコックのスキル!リアガードが山札の下に送られた時、ヴァンガードがクロノスコマンドなら、ユニットを1体選んで、時翔(タイムリープ)できる!ピーコックを時翔(タイムリープ)!ギアイーグル!

ガンナーギアのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルに送って、山札からグレード3のカードを手札に加えられる!イフェメラルワンド・ドラゴンを手札に!スチームメイデンイシュメ、スチームメイデンウルニン!」

 

スチームメイデンウルニン  PW7000

スチームメイデンイシュメ  PW6000

 

「ウルニンのスキル!相手リアガードが2枚以下なら、手札を1枚捨てて1枚ドロー!

イシュメのスキル!ヴァンガードがクロノスコマンドで、相手リアガードが1枚以下でパワープラス5000!後列からアタックできる!スチームソルジャーウージをコール!」

 

スチームソルジャーウージ  PW8000

 

「ウージのスキル!ヴァンガードがクロノスコマンドで相手リアガードが1枚以下ならパワープラス5000、シールドプラス5000!」

 

ギアイーグル レヴォリューション ウージ

 イシュメ      R     ウルニン

 

「イシュメでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』」

 

「ギアイーグルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『黒翼のソードブレイカー』」

 

「クロノスコマンド・レヴォリューションでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『イビルリフューザー・ドラゴン』カウンターブラスト!クインテットウォール!」

 

クインテットウォール 『デススプレイ・ドラゴン』『ベリアルオウル(☆)』『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』『デスフェザー・イーグル(☆)』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』

 

儀式(リチュアル)(3)!シールドプラス10000!」

 

クロノスコマンド・レヴォリューションはルアード(カズマ)に時空の稲妻を放つ。ルアード(カズマ)を守ろうと、イビルリフューザーを筆頭に複数のガーディアンが稲妻を受け止める。

 

「トリプルドライブ『邯鄲の夢のギアキャット(醒)』スタンドトリガー!イシュメをスタンド、パワーはウージに!セカンドチェック『スチームメイデンアルリム』サードチェック『スチームメイデンサドゥム(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ウージに!イシュメルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『デスフェザー・イーグル(☆)』」

 

「ウルニンのブースト、ウージでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!暗黒竜プロットメイカー・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アビス・グラール(治)』

 

暗黒竜プロットメイカー・ドラゴン  SH15000

 

儀式(リチュアル)(3)!シールドプラス10000!」

 

「はわ~・・・止められちゃった。ターンエンド。ギアイーグルは山札の下に戻して、ギアピーコックをスペリオルコール!」

 

PW11000➡PW11000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000+SH35000=46000

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW30000➡PW11000+SH25000=36000  ルカの手札4枚 山札25枚  カズマのダメージ5枚(裏4枚)

 

「(こいつ、強いな。決める場所は・・・ここしかねぇか!)

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ノーマルユニットを2枚山札へ!」

 

戻したカード 『デススプレイ・ドラゴン』『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

「コストを払わずにストライドできる!喰らいつけ!!求める世界を掴むまで!!ストライドジェネレーション!!!!天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!『ソウルブラスト『ハウルオウル(引)』Gゾーンから天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードを表に!これでGゾーン表のルアードは3枚、よって3体スペリオルコールだ!ニーズ、黒翼のソードブレイカーをそれぞれスペリオルコール!ドロップゾーンにあるグレード1はモルフェッサのGB(ジェネレーションブレイク)と加えて、8枚!それぞれにパワープラス8000!

2体のニーズの儀式(リチュアル)(3)!パワープラス2000!

ソードブレイカーのスキル!ソウルブラスト『秘められし才気(ドラグプリンス)ルート』1枚ドロー!

コール!モルフェッサ、竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス  PW9000

 

「ウスキアスの儀式(リチュアル)(3)!カウンターブラスト!ドロップゾーンからグレード1を選び、山札の下へ!アビサル・オウルを山札の下へ!アビサル・オウルのパワーをウスキアスに!」

 

モルフェッサ   ルアード   ウスキアス

 ニーズ   ソードブレイカー  ニーズ

 

「ソードブレイカーのブースト、天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『スチームメイデンアルリム』(コスト『スチームブレス・ドラゴン』)」

 

ルアード(カズマ)は同じように素早い動きをし、竜の腕でイフェメラルワンドを貫こうとするが、アルリムの盾で防がれてしまう。

 

「トリプルドライブ『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』セカンドチェック『秘められし才気(ドラグプリンス)ルート』サードチェック『ベリアルオウル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てウスキアスに!ニーズのブースト、ウスキアスでヴァンガードにアタック!」

 

「イフェメラルワンドのスキル!ソウルブラスト『エクステンドマグネ・ドラゴン』Gゾーンのクロノスコマンド・ドラゴンを表に!パワープラス10000!さらにガード!『邯鄲の夢のギアキャット(醒)』『スチームメイデンサドゥム(☆)』」

 

「ニーズのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!

儀式(リチュアル)(3)!パワープラス5000!吹き飛びやがれええええ!!」

 

モルフェッサは強大な炎の魔力をイフェメラルワンドにぶつける。炎を喰らったイフェメラルワンドは焼き尽くされ、消えていった。

 

PW40000➡PW11000(完全ガード)

PW38000➡PW11000+10000+SH20000=41000

PW31000➡PW11000

 

ダメージチェック『スチームメイデンアルリム』

 

カズマのダメージ5枚  ルカのダメージ6枚  勝者カズマ

 

「おっしゃああああ!!」

 

「あーあ、終わっちゃったー」

 

勝利にカズマは喜び、ルカは敗北というより、ファイトが終わってがっかりした様子だ。

 

「でも、すっごく楽しかった!またいつか遊ぼうね!次は私が勝っちゃうかも」

 

「ああ。ま、その時も俺が勝つけどな」

 

カズマとルカは互いに握手を交わし合う。握手の後ルカはドロップゾーンへと送られて行った。トレジャーの中にあるポイントと、ルカのトレジャーがカズマの手に渡った。

 

 

星の迷宮エリアでのユイとヤイバのファイトも終盤に差し掛かった。

 

「ギルトディガーでヴァンガードにアタック!」

 

この攻撃でヤイバのダメージは6、ユイの勝利となった。

 

「また負けたーー!!しかもセカンドステージのファイト1発目が敗北やなんてーー!!」

 

ヤイバは悔しがりながらドロップゾーンへと送られていく。

 

「よし・・・まずはポイントゲット!どんどん次に行っちゃうよ!」

 

ユイはポイントとヤイバのトレジャーを獲得し、次のファイターの元へ向かう。セカンドステージは、まだまだ始まったばかり・・・。

 

to be continued…




クロノ「やったなカズマ!幸先のいいスタートじゃねぇか!」

カズマ「まぁな。俺だって何もしてこなかったわけじゃねぇからな」

クロノ「このまま3日間勝っていって、サードステージまで行こうぜ!そして、絶対にU20(アンダートゥエンティ)を優勝するんだ!」

カズマ「・・・ああ、そうだな。やってやろうぜ。・・・あいつに辿り着くために、俺自身のためにも・・・」

TURN158「熱き魂の絆」



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熱き魂の絆

オリジナルステージですので、オリジナル回はまだまだ続きますよ。

ちなみに、このトレジャーラビリンスの迷宮エリアは全部で6つ。それぞれの国家をイメージしてみました。

前置きはこれぐらいにしておきましょう。

それではどうぞ!


いよいよ始まったU20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、セカンドステージ、トレジャーラビリンス。トレジャーコインを登録し終えたファイターたちは相手ファイターの元へ目指しているものもいれば、もうすでにファイトを始めているものもいる。そんな中でU20(アンダートゥエンティ)で前優勝者、鬼丸カズミ率いるチームディフライダーのメンバー全員はファイターとファイトをし、勝利を収めていっている。

 

『強い!やはり強い!チームディフライダー、ファーストステージの時の勢いが止まりません!ディフライダーに勝てる者はもはや誰1人いないのかあ⁉』

 

(あれが鬼丸カズミ・・・いや、チームディフライダーの実力ですか・・・)

 

日下部リンは実況席でディフライダーを警戒し、解説を忘れずにディフライダーを監視するのである。

 

(弱い・・・弱すぎる・・・"人間"は、やはり脆い・・・)

 

迷宮内にいるカズミはそんなことを思いながら先に進むのであった。

 

 

 

TURN158「熱き魂の絆」

 

 

 

大森林迷宮エリアでドリームハーツのアンは相手ファイターのファイトに勝利を収め、トレジャーの中身のポイントと相手のトレジャーを登録され、次のファイターの元へ向かう。その表情もいつも以上にはきはきしている。

 

(お姉ちゃんがセカンドステージを見ててくれてるんです!こんなに気分がいいものは他にありません!)

 

実の姉であるリンが見ている前なので、いつもより気合が入り、気分も上々になっているのだ。そんなうきうきしている状態で、アンのファイダーにファイター接触、ファイト認証の文字が浮かび上がる。アンの次の相手となるファイターはこちらからやってきた。

 

「!チームドリームハーツ・・・」

 

その相手ファイターは、チームへヴィNEWパンクの紅一点、小原カエデだった。

 

「あなたは確か・・・チームへヴィNEWパンクの・・・。日下部アンです」

 

「チームへヴィNEWパンク、稲妻の特攻隊長、小原カエデです」

 

軽い自己紹介を終え、アンとカエデの間にファイト台が出現する。互いにファイトの準備を進め、整えたところで、ファイトが開始される。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「嚆矢の抹消者(イレイザー)コサンジョウ!」

 

「烏羽の忍鬼フゲン!」

 

嚆矢の抹消者(イレイザー)コサンジョウ  PW5000

 

烏羽の忍鬼フゲン  PW5000

 

「むらくもか・・・」

 

「なるかみですか・・・」

 

「うちの先攻。ドロー。ライド!抹消者(イレイザー)ストライクスラッシャー・ドラゴン!リンチュウは移動!ターンエンド!」

 

抹消者(イレイザー)ストライクスラッシャー・ドラゴン  PW7000

 

R ストライクスラッシャー R

R   コサンジョウ    R  カエデの手札5枚 山札43枚

 

「うちらのとこのヤイバが、そちらのリーダーに2回もやられましてね。ファーストステージ分を含め、借りはきっちりと返させてもらいます」

 

「負けられないのはこちらも同じです。ドロー!ライド!寂滅の忍鬼ヤエガキ!フゲンは移動!」

 

R ヤエガキ R

R フゲン  R

 

「フゲンのブースト、ヤエガキでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『関門の忍鬼アタカ』」

 

「ダメージチェック『火柱の抹消者(イレイザー)カストル』」

 

「ターン終了です」

 

PW12000➡PW7000  アンの手札6枚 山札42枚  カエデのダメージ1枚

 

「うちのターン。ドロー。ライド!抹消者(イレイザー)ドラゴニック・デスサイズ!追討の抹消者(イレイザー)ドクカクジをコール!」

 

抹消者(イレイザー)ドラゴニック・デスサイズ  PW9000

追討の抹消者(イレイザー)ドクカクジ  PW9000

 

ドクカクジ デスサイズ  R

  R   コサンジョウ R

 

「ドクカクジでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『狂恋の忍鬼タマノイ』」

 

「コサンジョウのブースト、デスサイズでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『怨毒の抹消者(イレイザー)セイオウボ』」

 

「ダメージチェック『忍竜オニバヤシ』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000

PW14000➡PW7000  カエデの手札5枚 山札40枚  アンのダメージ2枚

 

「私のターンです!スタンド&ドロー!ライド!羨慕の忍鬼イキュウ!忍妖マーダーアンドンをコール!」

 

羨慕の忍鬼イキュウ  PW9000

忍妖マーダーアンドン  PW9000

 

R イキュウ マーダーアンドン

R フゲン     R

 

「マーダーアンドンでドクカクジにアタック!」

 

「ガード!『暴風の抹消者(イレイザー)シヴァ(☆)』」

 

「フゲンのブースト、イキュウでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『忍竜ヤシャバヤシ』」

 

「ダメージチェック『抹消者(イレイザー)ライトニング・フェニックス』」

 

「ターン終了です」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW9000➡PW9000  アンの手札6枚 山札38枚  カエデのダメージ2枚

 

「うちのターン。スタンド&ドロー。ライド!抹消者(イレイザー)ドラゴニック・ディセンダント"Σ(シグマ)"!!」

 

抹消者(イレイザー)ドラゴニック・ディセンダント"Σ(シグマ)"  PW11000

 

「コール!怨毒の抹消者(イレイザー)セイオウボ、ドラゴニック・ディセンダント"Σ(シグマ)"!」

 

怨毒の抹消者(イレイザー)セイオウボ  PW7000

 

ドクカクジ  シグマ    シグマ

  R   コサンジョウ セイオウボ

 

「ドクカクジでヴァンガードにアタック!

スキル発動!抹消者(イレイザー)のヴァンガードがいるなら、パワープラス2000!」

 

「ガード!『関門の忍鬼アタカ』」

 

「コサンジョウのブースト、ディセンダント"Σ(シグマ)"でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです!」

 

「ツインドライブ『抹消者(イレイザー)ドラゴニック・ディセンダント』セカンドチェック『電離の抹消者(イレイザー)カプーニス(☆)』クリティカルトリガー!パワーはドクカクジに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ディセンダント"Σ(シグマ)"はイキュウ(アン)に雷を纏った剣で斬撃を与える。

 

「ダメージチェック『忍獣キャットデビル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!セカンドチェック『夢幻の風花シラユキ』」

 

「セイオウボのブースト、リアガードのディセンダント"Σ(シグマ)"でヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『忍獣キャットデビル(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000➡PW9000(+5000)

PW23000➡PW14000+SH10000=24000  カエデの手札4枚 山札36枚  アンのダメージ4枚

 

『おおっと!こちらでは、チームドリームハーツの日下部アンと、チームへヴィNEWパンクの小原カエデの対決だぁ!現在、ダメージ2対4!小原カエデが一歩リード!日下部アン、巻き返しなるかぁ⁉』

 

(アン・・・)

 

「スタンド&ドロー!ライド!夢幻の風花シラユキ!」

 

夢幻の風花シラユキ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!淡雪化粧シラユキ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『関門の忍鬼アタカ』グレード1+2

 

淡雪化粧シラユキ  PW26000

 

「淡雪化粧シラユキのスキル!ハーツと同名のユニットをスペリオルコール!夢幻の風花シラユキ!忍竜ヒデンスクロールをコール!」

 

忍竜ヒデンスクロール(醒)  PW4000

 

「ヒデンスクロールのGB(ジェネレーションブレイク)!ヒデンスクロールを山札に戻し、リアガード1体を選んで同名のユニットを2体スペリオルコール!マーダーアンドン!

マーダーアンドンのGB(ジェネレーションブレイク)!効果でこのユニットがコールされた時、パワーをマイナスさせる代わりにブーストを与える!もう1体のマーダーアンドンにも同じスキルを!」

 

  シラユキ   淡雪化粧 マーダーアンドン

マーダーアンドン フゲン  マーダーアンドン

 

「マーダーアンドンのブースト、シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『電離の抹消者(イレイザー)カプーニス(☆)』」

 

「フゲンのブースト、淡雪化粧シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『審判の忍鬼ヤスイエ』セカンドチェック『審判の忍鬼ヤスイエ』サードチェック『忍獣オヤマキャット(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーは右前列のマーダーアンドンに!」

 

淡雪化粧シラユキは全てを凍てつくす暴風を放ち、ディセンダント"Σ(シグマ)"は一緒に吹かれているつららに当たりながら暴風を喰らっている。

 

「ダメージチェック『抹消者(イレイザー)ストライクスラッシャー・ドラゴン』」

 

「マーダーアンドンのブースト、マーダーアンドンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『抹消者(イレイザー)ドラゴニック・デスサイズ』」

 

「ターン終了と同時に、ヒデンスクロールでコールされたマーダーアンドンを2体、山札の下に。

淡雪化粧シラユキのスキルで、コールされたシラユキは手札に加え、手札1枚を捨てます」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000

PW21000➡PW11000+SH15000=16000  アンの手札5枚 山札31枚  カエデのダメージ4枚

 

「スキルを駆使してリアガードを全面展開、そしてターン終了時に盤面から離れ、なるかみの退却を活かせなくする一方で、防御の手段も整える・・・さすが、佐倉ゲンゾウさんの娘、佐倉ユイのチームメイトや」

 

「?なぜそこでゲンゾウさんが出てくるんですか?」

 

「知らないんですか?チームニッポンと何度もわたりあってきた、ヘヴィパンクを?」

 

「いえ・・・あまり・・・」

 

ヘヴィパンクのことを知らないアンは首を傾げるばかりであった。

 

「幻と言われてチームニッポンと何度も戦い、全国大会準優勝へと輝き、名を残した伝説のチーム・・・。ゲンゾウさんはすごいファイターや。天上天下唯我独尊。まさにそれを体現したような人。でもうちが憧れてるのは、チームへヴィNEWパンクの右腕、なるかみ使い、雷門ダイスケ!豪快ながらも、知的で冷静なファイトは、うちの理想そのもの。そして、うちの理想はチームのために、そして、ヤイバに捧げると誓った!」

 

カエデのファイダーには1個目のトレジャーで手に入れたヒールトリガーがある。このファイトで勝てば、ヤイバはフィールドに復帰することができる。

 

(ヤイバ・・・待っとき!)

 

 

U20(アンダートゥエンティ)が始まる前の関西の街にあるカードショップ、カエデは新しく買ったカードを購入し、自分のデッキに入れようとした時、チームを誘った人物、東堂ヤイバがファイトを申し込んできた。

 

「なああんた、ファイトやらないか?」

 

「・・・別にええけど・・・?」

 

「おっしゃ!てかその制服、うちの学校のとこやろ?なんか親近感湧くわ~」

 

カエデから見て、初めて出会ったヤイバを馴れ馴れしいと感じる。了承を得たところでファイトを始める。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

お互いのFV(ファーストヴァンガード)にライドする。

 

「おお!なるかみか!」

 

「バンバン展開するクランより、薙ぎ払う方がうちにあってるんや」

 

「うんうん、なるかみもいいよな!かっこええわ~」

 

終盤になり、カエデはストライドしたユニットでヤイバのヴァンガードにダメージを与え、ヤイバのダメージは6となった。

 

「ぐああああ!ウソやーー!負けやなんてーー!」

 

(こいつ、めっちゃ強いやんけ。トリガーのおかげで勝てたけど、仕留められなかったら次のターンでやられてたんはうちや・・・)

 

ヤイバの実力が高いと理解したカエデは額の汗をぬぐう。そんな時に、ヤイバはカエデに急接近する。

 

「なああんた!」

 

「うわっ⁉近づきすぎやねん!なんや⁉」

 

「俺はあんたを気に入った!俺と、チームを組まへんか⁉」

 

「・・・は?」

 

カエデには言っている意味が理解できなかったので素っ頓狂な声を上げる。

 

 

その後、カエデはカードショップを出て、帰り道を歩いていく。その後にヤイバが追いかけてきた。

 

「おーい!待ってくれー!」

 

「なんやねんお前?誘いは断ったやろ?」

 

「そんなこと言わんといてーな。俺はチームヘヴィパンクのようなでかいチームを作りたいんや!」

 

「なんやそれ?知らんぞそんなチーム」

 

「やっぱしか?俺がめっちゃ小っちゃかった頃、全国の準優勝チームなんや。でも、ヘヴィパンクも十分すごいんや!!」

 

 

それからというもの、ヤイバはカエデがいくら断っても、何度も何度もチームに誘い続けた。ショップにおいても、学校においても、なぜか女子トイレにあっても。

 

「お前入ってくんなや!!」

 

「ぐはぁ!!」

 

カエデは女子トイレに入ってきたヤイバに強烈なパンチをお腹に放った。

 

「お前女子トイレにまで入ってくるとかバカちゃうか⁉しまいにゃ警察沙汰やぞ⁉」

 

「ああ?んなもん関係あらへん。男子も女子も、小便のやり方が違うだけでたいして変わらへんわ」

 

「お前どんだけデリカシーないねん⁉そういう事を言ってるんと違うわ!!」

 

あまりのデリカシーのなさにカエデは今までにない怒りを覚える。

 

「で?用件はどうせチームの誘いやろ?何度も言うけどうちは・・・」

 

「ちゃうちゃう。今日はヘヴィパンクのことを知ってもらおうと思ってな。これ読んだら、俺がどんなチームを作りたいかわかるはずや!」

 

「・・・ああ、わかったわかった。後で見るから」

 

「後で感想聞かせてや!」

 

ヤイバはヘヴィパンクの乗っている雑誌を渡し、そのまま立ち去る。ヤイバがいなくなった後でカエデは貸してもらった雑誌を読む。

 

「・・・確かに、めっちゃすごいチームやん。何で活動を続けなかった・・・」

 

カエデが雑誌を読み進めると、とあるページに目が映る。チームへヴィパンクのメンバー、なるかみ使いの雷門ダイスケの記事で。

 

「なるかみ・・・やと・・・。あいつまさか・・・!」

 

カエデは持っていた雑誌を持ってヤイバのところへ向かう。

 

 

バチンッ!

 

ヤイバに出会ってそうそう、カエデはヤイバの頬に強烈なビンタを喰らわせる。

 

「・・・えっ?トイレの時といい、何でしばかれんの、俺?」

 

「・・・お前が欲しいのは、うちとかやなくてなるかみ使いなんやろ?」

 

「はあ?」

 

ヤイバは意味が分からないといった様子でキョトンとしてる。

 

「ヘヴィパンクはディメポ、ペイルムーン、なるかみで構成されとる。だからうちを誘ったんやろ⁉そんな理由で誘われて、誰がチームに入るっちゅうねん!!」

 

「お前、何言っとるんや⁉俺は・・・」

 

「言い訳なんか聞きとうない!2度とうちに顔見せんなや!!」

 

カエデは持っていた雑誌を力強く叩きつけてその場を去っていく。

 

 

一方的にヤイバの元を去ったカエデは苛立ちを隠せず、街中を歩いていた。

 

(・・・ちょっと言いすぎたか・・・。ああもう、イライラする!)

 

苛立ちを隠せずに歩いていると、ガラの悪い連中とぶつかった。

 

「おい!どこ見て歩いとんねん!」

 

「あ、すいません・・・」

 

「おいちょい待ちぃ。よく見たら自分めっちゃかわええやんけ」

 

「ちょいと俺らと遊ばへんか?」

 

下心丸出しのガラの悪い連中の手を払いのけるカエデ。

 

「触んなや!今機嫌悪いんねん!失せろや!」

 

「ああ⁉なんやこの女!ちょっとかわいいからって調子に乗りやがって!」

 

「女やからって手ぇ出さんと思ったら大間違いなんじゃあ!」

 

「どうやら痛い目にあいたいみたいやなぁ⁉」

 

ガラの悪い連中はカエデに向かって拳を入れようとすると・・・

 

バキィッ!

 

「がはっ!」

 

「!お前・・・!」

 

カエデを追いかけてきたヤイバが代わりに殴られる。

 

「ああ⁉なんやお前!」

 

「・・・こいつに何言われたか知らんけど、女に暴力はあかんで。殴って気が済むんやったら、気が済むまで俺を殴れや!!こいつには手ぇ出すな!!」

 

「カッコつけんなや!!」

 

ガラの悪い連中はカエデの代わりにヤイバを徹底的に殴ったりけったりした。

 

「な、なんでやねん・・・」

 

ヤイバの行動にカエデは理解できない状況にあっていた。

 

「・・・ちっ、しらけるわほんま」

 

「おい行こうや。こんな奴らに付き合ってると疲れるわ」

 

ガラの悪い連中は興が冷めたのかヤイバを殴るのやめ、その場を去っていく。

 

「いつつ・・・おい、大丈夫か・・・」

 

バチンッ!

 

カエデに心配の声を上げると、カエデにまたビンタを喰らわされるヤイバ。

 

「いったぁ⁉殴られ続けて、お前まで殴るんかい⁉なんて女や!」

 

「何でや⁉何でうちなんかをかばった⁉あんなひどいことまで言ったのに・・・」

 

ヤイバは口元の血を拭きながらカエデに視線を向ける。

 

「いつつ・・・まずは誤解を解かせてくれ。なるかみ使いはマジで偶然なんや。お前はいつだって正直や。過ちはすぐに真摯に受け止め、次の機会に活かせられる」

 

「な・・・なんでそんなことわかんねん!」

 

「ファイトすりゃわかるわ。ヴァンガードが大好きで、たくさん勉強して、すぐに実践して、また一歩前進する。そんなお前の姿を、尊敬する!」

 

「・・・っ、お前だって、いっつもまっすぐ突っ込んで、何度断っても、そんな痛い目にあっても、何度でも立ち上がる・・・なんでそんなことができるんや⁉」

 

「小原カエデ・・・お前は俺の最高のダチだからや!」

 

「!!」

 

「チームへヴィパンクが成せなかった天下統一、俺らで一緒に成し遂げよう!」

 

ヤイバはカエデにそっと手を差し出す。カエデはそっぽを向き、ヤイバの手を取らなかった。

 

「・・・そのためにもまずは、大きな大会で優勝、やろ?」

 

カエデのその一言で、ヤイバはニッと笑い、カエデの肩に手を乗せる。

 

「おっしゃあ!一緒に頑張ろうな、カエデ!」

 

「ちょっ、こらヤイバ!馴れ馴れしいねん!」

 

「ええやんか別にー!」

 

いろいろアクシデントが起こったが、カエデはヤイバのチームに加わった。

 

 

翌日、ヤイバとカエデはU20(アンダートゥエンティ)に出場するために3人目のメンバーをショップで探している。

 

U20(アンダートゥエンティ)に出るなら、後1人メンバーが必要やな」

 

「せやな!ヘヴィパンクも3人チームやからな!」

 

どうしようかと考えると、銀髪の少年がファイトを申し込んできた。

 

「あの~、ファイト、お願いできません?」

 

その少年が、黒峰イツキだ。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

カエデとイツキのファイトは進んでいき、終盤戦、イツキのヴァンガードがカエデのヴァンガードにとどめをさす。

 

「な、なんて奴や・・・」

 

「よっしゃー!俺っちの勝ちやー!」

 

ヤイバはイツキに急接近してチームを誘っていく。

 

「黒峰イツキ!俺はお前を気に入った!俺たちと天下を取らへんか⁉」

 

「えっ?」

 

イツキはチームに誘われてキョトンとする。

 

「こらこら、お前近いねん!ていうか、いいんか?この子、ペイルムーンやなくて、リンクジョーカーやぞ?」

 

「だからそれは気にせえへんって言うたやろ?」

 

「そら言うたけど、どうせなら・・・」

 

「ええで、入っても」

 

当の本人はあっさりとチーム入りを受け入れた。

 

 

翌日の朝一、まだ辺りが暗いなかで、ヤイバ、カエデ、イツキは川辺の橋を目指して歩いている。

 

「こんな朝っぱらから来なくてもええんちゃうの?」

 

「何言うとんねん。こういう時間だからこそ、結成式に相応しいねん」

 

橋までたどり着いたころに、ちょうど、1日の始まりの朝を迎える太陽が姿を見せた。

 

「わぁ・・・」

 

「俺たちはチームへヴィNEWパンク。熱い魂の絆で繋がった、同志や!」

 

朝の迎えと共に、チームへヴィNEWパンクは誕生した。

 

(あの時3人で見た朝日が、心なしか元気を与え、何でも行ける気がした。この2人と一緒なら、絶対に・・・)

 

 

「あの日の誓いがあるから、うちは最後まで戦える!」

 

自分をチームに引き入れたヤイバのために、カエデは意気揚々と自分のターンに入る。

 

「ジェネレーションゾーン解放!ストライドジェネレーション!!!(トゥルー)抹消者(イレイザー)天雄のリンチュウ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『抹消者(イレイザー)ドラゴニック・ディセンダント』グレード3

 

(トゥルー)抹消者(イレイザー)天雄のリンチュウ  PW26000  ハーツ『抹消者(イレイザー)ドラゴニック・ディセンダント"Σ(シグマ)"』

 

超越(ストライド)スキル!抹消者(イレイザー)のGユニットにストライドした時、カウンターブラスト!(抹消者(イレイザー))パワープラス10000!

リンチュウのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンからリンチュウを表に!追討の抹消者(イレイザー)ドクカクジをソウルに!ハーツが抹消者(イレイザー)なら、Gゾーン表のカード1枚につき、相手はリアガード2体を退却!」

 

「くっ・・・フゲンとマーダーアンドンを退却」

 

「さらに、相手のリアガードがいないなら、1枚ドロー!ドクカクジ、ストライクスラッシャー・ドラゴンをコール!」

 

   ドクカクジ    リンチュウ   シグマ

ストライクスラッシャー コサンジョウ セイオウボ

 

 

「セイオウボのブースト、ディセンダント"Σ(シグマ)"でヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』」

 

「コサンジョウのブースト、リンチュウでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『抹消者(イレイザー)ドラゴニック・デスサイズ』セカンドチェック『火柱の抹消者(イレイザー)カストル』サードチェック『慰撫の抹消者(イレイザー)ギョクメン(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはドクカクジに!」

 

リンチュウ(カエデ)はその剣に稲妻を纏わせ、剣を振るい、雷をシラユキ(アン)に落とす。雷を喰らったシラユキ(アン)は膝をつく。

 

「くぅ!ダメージチェック『傾城の忍鬼アゲマキ(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「コサンジョウのスキル!抹消者(イレイザー)のユニットのアタックがヒットした時、コサンジョウを退却!山札の上3枚を公開『抹消者(イレイザー)ドラッグ・フェニックス(引)』『抹消者(イレイザー)ドラゴニック・ディセンダント』『暴風の抹消者(イレイザー)シヴァ(☆)』これが全て抹消者(イレイザー)ならその中からデイセンダントを手札に加え、これがグレード3なら、ソウルチャージ『慰撫の抹消者(イレイザー)ギョクメン(治)』ストライクスラッシャーのブースト、ドクカクジでヴァンガードにアタック!

スキルでパワープラス2000!」

 

「シラユキのリミットブレイク!カウンターブラスト!ペルソナブラスト!攻撃しているユニットのパワー、マイナス20000!」

 

「ターンエンド」

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW41000➡PW11000(+5000)

PW23000(-20000)➡PW16000  カエデの手札6枚 山札28枚  アンのダメージ4枚(裏1枚)

 

「(ディセンダントという事は、ヒットしなければ必ずスタンドする能力を秘めてるに違いない。なら、これで、決めます!)

ストライドジェネレーション!!!伏魔忍竜シバラックバスター!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『審判の忍鬼ヤスイエ』グレード3

 

伏魔忍竜シバラックバスター  PW26000  ハーツ『夢幻の風花シラユキ』

 

「審判の忍鬼ヤスイエをコール!」

 

審判の忍鬼ヤスイエ  PW11000

 

「シバラックバスターのGB2!カウンターブラスト!ソウルブラスト『寂滅の忍鬼ヤエガキ』『羨慕の忍鬼イキュウ』手札を1枚捨てて、ドロップゾーンのヤスイエを手札に!コールしたヤスイエを選び、スペリオルコール!ドライブチェックのスキル獲得!寂滅の忍鬼ヤエガキをコール!」

 

ヤスイエ シバラックバスター ヤスイエ

ヤエガキ     R      R

 

「右のヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ・・・ノーガード」

 

「ツインドライブ『忍竜ヤシャバヤシ』セカンドチェック『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』クリティカルトリガー!パワーは左のヤスイエ、クリティカルはヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『抹消者(イレイザー)ワイバーンガードガルド』」

 

「シバラックバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『抹消者(イレイザー)ワイバーンガードガルド』(コスト『抹消者(イレイザー)ドラゴニック・デスサイズ』)」

 

シバラックバスターは4本の手に持っている4つの刀をディセンダント"Σ(シグマ)"に同時に振るうと、ガルドが障壁を発し、全ての刀を防ぐ。

 

「トリプルドライブ『忍竜ヤシャバヤシ』セカンドチェック『忍竜ヤシャバヤシ』サードチェック『忍竜ヒデンスクロール(醒)』スタンドトリガー!右のヤスイエをスタンド、パワーは左のヤスイエに!ヤエガキのブースト、ヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!霊智創生ブラフマー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『慰撫の抹消者(イレイザー)ギョクメン(治)』

 

霊智創生ブラフマー  SH15000

 

「スキル発動!ドロップゾーンのグレードの異なるユニットを2枚バインド!『抹消者(イレイザー)ドラゴニック・ディセンダント』『電離の抹消者(イレイザー)カプーニス(☆)』シールドプラス10000!」

 

「ヤスイエの影縫い!1枚ドロー!手札を1枚選んで、山札の下に!右のヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『抹消者(イレイザー)ワイバーンガードガルド』」

 

「くっ・・・仕留めきれなかった・・・。

ヤスイエの影縫いで1枚引き、手札1枚を山札の下に。

シバラックバスターのスキルで、右のヤスイエは山札の下に。ターン終了」

 

PW11000➡PW11000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW28000➡PW11000+SH25000=36000

PW11000➡PW11000  アンの手札6枚 山札25枚  カエデのダメージ5枚(裏2枚)

 

『日下部アンの猛攻を見事に防ぎきったぁ!これは、姉の日下部リン氏にとっては、やはり心苦しいところですかね?』

 

『いえ、勝負は勝負です。正々堂々と立ち向かい、敬意を持ってこそ、日下部家の人間に相応しいのです』

 

「うちはいつだってあいつを信じとるんや。うちらは最高の、ダチ公やからな!ストライドジェネレーション!!!!(トゥルー)抹消者(イレイザー)ドラゴニック・ディセンダント"Z(ジリオン)"!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『抹消者(イレイザー)ドラゴニック・ディセンダント』グレード3

 

(トゥルー)抹消者(イレイザー)ドラゴニック・ディセンダント"Z(ジリオン)"  PW26000  ハーツ『抹消者(イレイザー)ドラゴニック・ディセンダント"Σ(シグマ)"』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!(抹消者(イレイザー))パワープラス10000!

ディセンダント"Z(ジリオン)"のスキル!ディセンダントのハーツがあるなら、Gゾーンのデイセンダント"Z(ジリオン)"を表に!スキル獲得!火柱の抹消者(イレイザー)カストルをコール!」

 

火柱の抹消者(イレイザー)カストル  PW7000

 

   ドクカクジ    ジリオン  シグマ

ストライクスラッシャー カストル セイオウボ

 

「ディセンダント"Z(ジリオン)"でヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『絹笠の忍鬼シズネ』(コスト『傾城の忍鬼アゲマキ(引)』)」

 

ディセンダント"Z(ジリオン)"強烈な稲妻の剣をシラユキ(アン)に振るうが、シズネの笠でそれを凌がれる。

 

「トリプルドライブ『抹消者(イレイザー)ドラゴニック・ディセンダント"Σ(シグマ)"』セカンドチェック『抹消者(イレイザー)ライトニング・フェニックス』サードチェック『火柱の抹消者(イレイザー)カストル』

ドクカクジのスキル!カウンターブラスト!抹消者(イレイザー)のグレード3以上のヴァンガードのアタックがヒットしなかった時、パワープラス5000!

ディセンダント"Σ(シグマ)"のスキル!アタックがヒットしなかったため、カウンターブラスト!ソウルブラスト『抹消者(イレイザー)ストライクスラッシャー・ドラゴン』『抹消者(イレイザー)ドラゴニック・デスサイズ』手札を3枚捨てて、ヴァンガードをスタンド!ドライブマイナス1!

超越(ストライド)スキルでヴァンガードがスタンドした時、ドライブプラス1!ディセンダント"Σ(シグマ)"でヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『忍竜ヤシャバヤシ』」

 

「ディセンダント"Σ(シグマ)"のGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!手札を1枚捨てる!アタックがヒットしなかったため、スタンド!今度はセイオウボのブーストをつけて、ヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『忍竜ヒデンスクロール(醒)』スタンドトリガー!ヤスイエをスタンド、パワーはヴァンガードに!」

 

「カストルのブースト、ドラゴニック・ディセンダント"Σ(シグマ)"でヴァンガードにアタック!

セイオウボのスキル!カウンターブラスト!ヴァンガードにディセンダントがいるなら、他のユニットにパワープラス4000!パワーはドクカクジに!」

 

「ジェネレーションガード!!伏魔忍鬼シシユヅキ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍獣オヤマキャット(治)』

 

伏魔忍鬼シシユヅキ  SH15000

 

「スキル発動!ヤエガキをガーディアンサークルに移動し、シールドプラス5000!そして、山札から同名のカードを1枚、ガーディアンサークルにスペリオルコール!」

 

(パワー43000・・・)

 

(シールド46000・・・)

 

((トリガーが出るかどうか、いざ勝負!))

 

「トリプルドライブ『抹消者(イレイザー)ドラゴニック・ディセンダント"Σ(シグマ)"』セカンドチェック『抹消者(イレイザー)ワイバーンガードガルド』サードチェック『抹消者(イレイザー)ドラッグ・フェニックス(引)』ドロートリガー!1枚ドロー!パワーはヴァンガードに!うちがチームを支える!だからお前は信じた道を行け、ヤイバ!邪魔する奴は全員薙ぎ払う!!」

 

シシユヅキ、ヤエガキ2体はディセンダント"Z(ジリオン)"の攻撃を凌ごうとシラユキ(アン)の前に立つ。しかし、ディセンダント"Z(ジリオン)"の雷の刃の前に、ガーディアンごと、シラユキ(アン)を薙ぎ払った。

 

PW36000➡PW11000(完全ガード)

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW18000➡PW11000(+5000)

PW43000(+5000)➡PW16000+SH30000=46000

 

ダメージチェック『夢幻の風花シラユキ』

 

アンのダメージ6枚  カエデのダメージ5枚  勝者カエデ

 

「・・・勝ったんか・・・?」

 

ファイトに勝利を収め、カエデのファイダーにヒールトリガー発動の画面が出ている。これでヤイバはフィールドに復帰可能だ。

 

「ヤイバ・・・」

 

「安心するのは早いですよ。セカンドステージは始まったばかりなのですから」

 

アンは安心しているカエデに忠告をしながらドロップゾーンへと送られていく。

 

(すみません・・・ユイちゃん、アリスちゃん、後は託しました!)

 

アンは今はユイとアリスに全てを託し、ヒールトリガーによる復帰を待つのであった。

 

to be continued…




ヤイバ「助かったでカエデ!ほんまにありがとうな!」

カエデ「次に負けたらほんまに殴るからな?」

ヤイバ「だから何でそうすぐに殴ろうとすんねん!」

イツキ「でも本当によかったわ~。俺っちが負けた時はその時もよろしくね!」

カエデ「何でやねん!ただでさえヤイバだけでいっぱいいっぱいやのに!」

イツキ「あかんか~。でも俺っちたち、熱き同志、やんな?」

ヤイバ「お前ら、ますます気に入ったでー!」

カエデ「うっさいねん!」

ヤイバ「ぐえ!マジで殴ったな今⁉」

TURN159「ほんの少しの勇気」


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ほんの少しの勇気

オリジナルステージはまだまだ続きますよ。

書きたいお話がちょっと遠のいた気がしますが後悔はしていません。

お話の方はオリジナルが少し苦手な分、ちょっと強引さがあるとは思いますがそれらを承知の上で読んでくれると嬉しいです。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)セカンドステージ、トレジャーラビリンスは各迷宮エリアでファイトが繰り広げ、激しさを増していっている。そんな中、空の迷宮エリアでハイメフラワーズのクミはようやくのことトレジャーコインを手に入れ、ファイダーに登録をし終えた。現在、クミは目の前にいるファイターと遭遇し、不安の表情をしている。その相手というのが・・・

 

「えへへ、よろしくね」

 

チームディフライダーの1人、シルフィ・フィン・キャメロットが相手だからだ。

 

(ど、どうしよう・・・いきなりディフライダーと当たっちゃった・・・)

 

ディフライダーはファーストステージを1日で勝ち抜け、さらにはここまで負けなしの相手なので正直不安でいっぱいになるクミ。

 

(と、とにかくトコハちゃんや江西っちのために、がんばらなきゃ!)

 

クミは心でそう決意し、ファイトの準備を行う。

 

「引き直しはなしだよ」

 

「こっちは3牧交換します」

 

引き直しの段階を終え、ファイトを開始させる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

 

 

RURN159「ほんの少しの勇気」

 

 

 

相手ファイターを探しているトコハのファイダーにたった今、クミとシルフィのファイトが始まった知らせが届いた。

 

「⁉クミちゃんがチームディフライダーと⁉」

 

この知らせには当然驚きを隠しきれなかった。

 

 

この知らせは江西のファイダーにも届いていた。

 

(岡崎がチームディフライダーのメンバーとファイトか・・・。がんばれ、岡崎)

 

江西は心の中で、クミに応援し、勝利することを信じる。そんな時に江西のファイダーにファイター接触、ファイト認証の文字が浮かび上がる。江西は周りを見回しながら、一歩踏み出す。

 

ザっ

 

「ひっ・・・」

 

江西の足音で一瞬誰かの声が聞こえた。声のした方向を振り返ってみると、そのファイターは迷宮の内装である柱にひょっこりと顔を出していた。

 

「君が・・・俺の相手か?」

 

「は、はい・・・。えっと・・・漆原モモといいます・・・シャウトの中では新人で・・・パートは・・・あの・・・その・・・キーボードを・・・やって・・・ます・・・」

 

江西の対戦相手、ヴァンガードのバンドチーム、シャウトのメンバー、漆原モモはかなりおどおどしながら、江西に近づいてきた。

 

「緊張しているのか?」

 

「す・・・すみません・・・。私、人見知りで・・・初めての人とは・・・うまく・・・話せないん・・・です・・・ごめんなさい・・・」

 

「謝らなくていい。まずは落ち着いて・・・深呼吸でリラックスするんだ」

 

「は、はい・・・すー、はー・・・ちょっとだけ・・・落ち着きました・・・ありがとう・・・ございます・・・元ダークゾーン支部長の・・・江西・・・さん・・・」

 

気休め程度だが少しだけ落ち着きを取り戻したモモ。落ち着いたところで現れたファイト台にデッキを設置し、ファイトの準備を済ませ、ファイトを始める。

 

『おおっと!ハイメフラワーズの江西サトルと、シャウトの漆原モモの対決という面白い組み合わせになりましたぁ!』

 

『元ダークゾーン支部長に対して、チームシャウトの新人が、どれほど戦えるか、見ものですね』

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「ディレンジ・シンギュラー!」

 

「し、銀の茨の獣使い(シルバーソーン・ビーストテイマー)ロロット!」

 

ディレンジ・シンギュラー  PW5000

 

銀の茨の獣使い(シルバーソーン・ビーストテイマー)ロロット  PW5000

 

「俺の先攻だ。ドロー。ライド、リスティヒ・ヴァンピーア!ディレンジは移動!ターンエンド」

 

リスティヒ・ヴァンピーア  PW7000

 

R リスティヒ R

R ディレンジ R  江西の手札5枚 山札43枚

 

「わ、私のターン・・・です。えと、ドロー。銀の茨の道化師(シルバーソーン・クラウン)セルネにライド。えと、ロロットは先駆で移動します・・・」

 

銀の茨の道化師(シルバーソーン・クラウン)セルネ  PW7000

 

R セルネ  R

R ロロット R

 

「ロロットのブーストをつけて、セルネでヴァンガードにアタック・・・します・・・」

 

「ノーガード」

 

「ど、ドライブ・・・チェック『銀の茨の奇術師(シルバーソーン・マジシャン)クレメンス』」

 

「ダメージチェック『ブレンネン・ヴァンピーア』」

 

「ターンエンド・・・です・・・」

 

PW12000➡PW7000  モモの手札6枚 山札42枚  江西のダメージ1枚

 

「俺のターン。ドロー。ライド、ブレンネン・ヴァンピーア!コール、デモンテッド・エクセキューショナー」

 

ブレンネン・ヴァンピーア  PW9000

デモンテッド・エクセキューショナー  PW9000

 

「デモンテッドのスキル。山札の上7枚を見て、深闇(ダークネス)のカードを1枚、ソウルへ『エッジ・イン・ザ・ダークネス』」

 

R ブレンネン デモンテッド

R ディレンジ   R

 

「デモンテッドでヴァンガードにアタック!」

 

「えっと、が、ガード!『銀の茨の操り人形(シルバーソーン・マリオネット)なたーしゃ(引)』」

 

「ディレンジのブースト、ブレンネンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノー、ガード、です」

 

「ドライブチェック『純愛のサキュバス』」

 

「だ、ダメージ・・・チェック『銀の茨の奇術師(シルバーソーン・マジシャン)コレット』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000+SH5000=12000

PW14000➡PW7000  江西の手札5枚 山札39枚  モモのダメージ1枚

 

「私の、ターン・・・です。ドロー。銀の茨の典芸術(シルバーソーン・アクロバット)ルカミアにライド。銀の茨の奇術師(シルバーソーン・マジシャン)クレメンスと、銀の茨(シルバーソーン)アップライト・ライオンをコール、します」

 

銀の茨の典芸術(シルバーソーン・アクロバット)ルカミア  PW9000

銀の茨の奇術師(シルバーソーン・マジシャン)クレメンス  PW9000

銀の茨(シルバーソーン)アップライト・ライオン  PW9000

 

クレメンス ルカミア アップライト

  R   ロロット   R

 

「クレメンスで、えっと、ヴァンガードにアタック・・・します・・・」

 

「ガード『悪夢の国のダークナイト(☆)』」

 

「じゃあ、アップライトで、ヴァンガードにアタック・・・します・・・」

 

「ノーガード。ダメージチェック『シャルハロート・ヴァンピーア』」

 

「ロロットのブーストで、ルカミアで、ヴァンガードにアタック・・・します・・・」

 

「ノーガード」

 

「ど、ドライブ・・・チェック『マスカレード・バニー』」

 

「ダメージチェック『デモンテッド・エクセキューショナー』」

 

「ターンエンド・・・です・・・」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW9000➡PW9000

PW14000➡PW9000  モモの手札4枚 山札39枚  江西のダメージ3枚

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。ライド!罪を灌ぐ者シャルハロート!!」

 

罪を灌ぐ者シャルハロート  PW11000

 

「独眼のサキュバスと、グレンツェント・ヴァンピーアをコール」

 

グレンツェント・ヴァンピーア  PW11000

独眼のサキュバス(☆)  PW4000

 

「グレンツェントのスキル。カウンターブラスト。山札の上から5枚見て、深闇(ダークネス)を持つカードを好きな枚数ソウルへ『クローゼット・バルーン』『エッジ・イン・ザ・ダークネス』ソウルに入れた枚数分パワープラス1000。パワープラス2000」

 

グレンツェント シャルハロート デモンテッド

  独眼     ディレンジ    R

 

「デモンテッドでアップライトにアタック!」

 

「えっ⁉だ、ダメ!インターセプト!『銀の茨の奇術師(シルバーソーン・マジシャン)クレメンス』」

 

「独眼のサキュバスのブースト、グレンツェントでアップライトにアタック!」

 

「が、ガード!『銀の茨のお手伝い(シルバーソーン・アシスタント)ディクシー(☆)』」

 

「ディレンジのブースト、シャルハロートでヴァンガードにアタック!

独眼のサキュバスのスキル!ヴァンガードがシャルハロートならば、ソウルへ!1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

ソウルの枚数5枚

 

「の、ノーガード、です・・・」

 

「ツインドライブ『純愛のサキュバス』セカンドチェック『独眼のサキュバス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードへ!」

 

シャルハロート(江西)は自身の爪でルカミア(モモ)に2回も引っかき、攻撃を与えていく。

 

「うぅ、ダメージチェック『銀の茨の竜女皇(シルバーソーン・ドラゴンエンプレス)ヴィーナスルキエ』『銀の茨の竜女皇(シルバーソーン・ドラゴンエンプレス)ヴィーナスルキエ』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW17000➡PW9000+SH10000=19000

PW21000(+5000)➡PW9000  江西の手札5枚 山札30枚  モモのダメージ3枚

 

『ダメージ3対3、ほぼ互角の状況です』

 

『しかし、次で漆原さんはグレード3、ストライドができます』

 

(やっぱり・・・私なんかじゃ江西さんの相手なんて務まらない・・・)

 

「どうした?手が止まっているぞ?」

 

「!は・・・はい!すみません!えと、ライド!銀の茨の竜使い(シルバーソーン・ドラゴンテイマー)ルキエ!!」

 

銀の茨の竜使い(シルバーソーン・ドラゴンテイマー)ルキエ  PW11000

 

「す、ストライドジェネレーション!!!銀の茨の神竜使い(シルバーソーン・ドラゴンマスター)ミスティック・ルキエ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マスカレード・バニー』グレード1+2

 

銀の茨の神竜使い(シルバーソーン・ドラゴンマスター)ミスティック・ルキエ  PW26000  ハーツ『銀の茨の竜使い(シルバーソーン・ドラゴンテイマー)ルキエ』

 

超越(ストライド)スキルを使います。銀の茨(シルバーソーン)のGユニットにストライドした時に、ヴァンガードにスキルを与えます。銀の茨のお手伝い(シルバーソーン・アシスタント)イリナをコール・・・します・・・」

 

銀の茨のお手伝い(シルバーソーン・アシスタント)イリナ  PW7000

 

「イリナのスキル・・・です・・・。銀の茨(シルバーソーン)のヴァンガードがいますので・・・山札の上2枚を見て・・・1枚を、ソウルに『銀の茨の奇術師(シルバーソーン・マジシャン)クレメンス』1枚は山札の下・・・に・・・。

ミスティック・ルキエのスキル、です。ルキエのハーツがいます・・・・ので、ロロットと、イリナをソウルに入れて・・・ソウルチャージ『銀の茨の道化師(シルバーソーン・クラウン)セルネ』『銀の茨(シルバーソーン)アップライト・ライオン』そして、ソウルから銀の茨(シルバーソーン)のユニットを2体コール、します・・・。アップライトと、イリナを・・・スペリオル、コール・・・。

アップライトのスキル・・・です・・・。銀の茨(シルバーソーン)のユニットがソウルからコールされる、たびに、パワープラス3000、します・・・。パワープラス6000。

ルキエの超越(ストライド)銀の茨(シルバーソーン)のユニットがソウルからコールされた・・・ので・・・自身にパワープラス3000。パワープラス6000。

もう1度イリナのスキル・・・。山札の上1枚確認・・・。ソウルへ『銀の茨の竜使い(シルバーソーン・ドラゴンテイマー)ルキエ』

さらにソウルにあるセルネのスキル・・・です・・・。ルキエのヴァンガードが、いて、銀の茨(シルバーソーン)のユニットがソウルからコールされた・・・ので・・・カウンターブラストを、払って・・・スペリオル、コール・・・

2体のアップライオンのスキルと、ルキエの超越(ストライド)でさらに、パワープラス3000・・・」

 

アップライオン  ミスティック アップライト

  セルネ      R     イリナ

 

「セルネのブースト、アップライオンで、ヴァンガードにアタック・・・します・・・」

 

「ガード『独眼のサキュバス(☆)』」

 

「み、ミスティック・ルキエで、ヴァンガードにアタック・・・です・・・」

 

「ノーガード」

 

「と、トリプルドライブ『銀の茨の操り人形(シルバーソーン・マリオネット)なたーしゃ(引)』ドロー、トリガー・・・。パワーは右のアップライトに・・・セカンドチェック『銀の茨の獣使い(シルバーソーン・ビーストテイマー)ルキエ』サードチェック『銀の茨(シルバーソーン)バーキング・ライオン(☆)』く、クリティカルトリガー・・・。パワーは、えと、右のアップライトに、クリティカルはヴァンガード・・・です・・・」

 

ミスティック・ルキエ(モモ)が使役する竜が炎を吹き、シャルハロート(江西)を包み込む。

 

「ダメージチェック『多感のサキュバス(治)』ヒールトリガー、ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに。セカンドチェック『フライング・ライブラリアン』」

 

「イリサのブーストをつけて、アップライトでヴァンガードにアタック・・・します・・・」

 

「ノーガード。ダメージチェック『デモンテッド・エクセキューショナー』」

 

「あわわ!すみませんすみません!私なんかが江西さんのダメージを5にするなんて・・・本当にすみません!」

 

「い、いや・・・気にしなくていい・・・」

 

「はわわ・・・ターンエンド・・・です・・・」

 

PW19000➡PW11000+SH10000=21000

PW35000➡PW11000(+5000)

PW35000➡PW16000  モモの手札5枚 山札29枚  江西のダメージ5枚

 

(私のファイトで・・・皆さんに迷惑ばかりをかける・・・。やっぱり・・・U20(アンダートゥエンティ)に出るんじゃなかった・・・)

 

「・・・俺のターンだ。スタンド&ドロー。ストライドジェネレーション!!!悲哀の斬撃ルジェイラス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『純愛のサキュバス』グレード1+2

 

悲哀の斬撃ルジェイラス  PW26000  ハーツ『罪を灌ぐ者シャルハロート』

 

超越(ストライド)スキル。ソウルチャージ『リスティヒ・ヴァンピーア』『ヒステリック・シャーリー(引)』ソウルに深闇(ダークネス)を持つカードが4枚以上なら、相手は自分のリアガードを1退却させる」

 

「えっと・・・じゃあ・・・イリナを退却・・・」

 

「ディレンジのスキル!Gユニットがストライドした時、自身と、グレード1以上のユニットを全てソウルへ!2枚ドロー!

コール、罪を灌ぐ者シャルハロート、ブレンネン、エッジ・イン・ザ・ダークネスをコール!」

 

エッジ・イン・ザ・ダークネス  PW7000

 

「ルジェイラスのスキル!カウンターブラスト!Gゾーン裏のカード、ルジェイラスを表に!ソウルチャージ『悪夢の国のダークナイト(☆)』『多感のサキュバス(治)』『罪を灌ぐ者シャルハロート』ソウルに入ったグレードの種類1つにつき、リアガードを1体選んでパワープラス5000。グレード2種類分、ブレンネンとシャルハロートにパワープラス5000。そして、深闇(ダークネス)を持つユニットがソウルチャージされた時、ソウルからグレード3を手札に加える。罪を灌ぐ者シャルハロートを手札に。悪夢の国のダークナイトをコール」

 

悪夢の国のダークナイト(☆)  PW4000

 

「ダークナイトのスキル。ソウルへ、ブレンネンにパワープラス3000」

 

ブレンネン ルジェイラス シャルハロート

  R     R     ダークネス

 

「・・・君は、少し相手に気を遣いすぎではないか?これは他の誰でもない、君自身のファイトだ。俺に気を遣わず、自分の思うようにやってほしい」

 

「で、でも・・・」

 

「君にとっては酷なことかもしれない。だが、自分の気持ちを押し殺してまでやるファイトに、何の意味があるんだ?」

 

「あう・・・」

 

「ほんの少しでいい・・・自分の気持ちに正直になってみるんだ」

 

「・・・・・・」

 

モモの脳裏に浮かんだのは、自分がまだシャウトに加入する前のことだ。

 

 

U20(アンダートゥエンティ)が始まる前のフラットシャープ音楽院にて、号令行事にて、各生徒たちによる音楽発表会が開かれた。音楽発表会でモモはピアノの演奏を披露する。ピアノを弾いている時のモモは不思議と落ち着いていて、まるでピアノ自身がモモの1部といっていい。演奏が終了すると、モモは我に返り、ガチガチな表情で観客に礼をする。会場内は大拍手で広がっていた。

 

この時からだ。モモがシャウトのメンバーからの勧誘が始まったのは。

 

「漆原モモさん・・・だっけ?」

 

「ひっ・・・!は、はい・・・そうですけど・・・?」

 

「俺、有里ユウキっていうんだ!今のピアノの演奏、めっちゃ感動した!涙が出そうになったよ!」

 

「あ・・・ありがとう・・・ございます・・・」

 

「それで物は相談なんだけど・・・ちょうど今キーボードをやってくれる人募集してんだけどさ・・・よかったら俺たちのバンドに入ってみないか⁉」

 

「え・・・ええええ⁉」

 

自分をバンドチーム・・・それも人気の高いバンドに自分が勧誘されたことに対して驚くモモ。

 

「む、むむむむ、無理ですよ!!私なんかの拙い演奏じゃ、きっと評判ガタ落ちです!!」

 

「そんなことはない!君の演奏を聞いて、びびっときたんだ!間違いなく俺たちに必要なのは、君なんだ!」

 

「で、でも・・・」

 

「すぐに答えをくれってわけじゃないんだ。落ち着いて、ゆっくり考えてみてくれないか?」

 

「え・・・は、はい・・・」

 

その翌日に同級生の五十嵐ルカからも誘いが・・・

 

「ね~、まだ決心してくれないの?バンドの件・・・」

 

「む・・・無理だよ・・・ピアノの時は無心になれるけど・・・ピアノとキーボードは別物だし・・・そもそも、私なんかの演奏じゃ・・・」

 

「ん~?難しいことよくわかんないよ。でも、難しく考えるのはやめて、頭空っぽにしてみて。きっと楽しいこと、いっぱいあるよ~」

 

「・・・できないよ・・・ピアノのこと以外だと・・・変に緊張して・・・何もできなくなっちゃう・・・迷惑だって・・・いっぱい・・・」

 

何度か勧誘は続いたが、やはり自信がなく、その全部を断っている。そんな勧誘も、3年生の天王寺カオルでラストになる。

 

「そうか・・・入るつもりはないのか・・・」

 

「ご、ごめんな・・・さい・・・何度も誘ってくださっている・・・のに・・・」

 

「気にしないでくれたまえ。君への勧誘も、誠に残念だがこれで最後にしよう。では、君が新しい未来へ進めるきっかけを、私たちが作ろうじゃないか。明日、私たちのライブがあるんだ。ぜひ見に来てほしい」

 

「は、はい・・・」

 

ライブの誘いを受けても、見に行かないという選択肢も一応はあるのだろうとは思うが、そんなことは相手が傷つくだけだし、何よりもモモの性格が許さない。

 

翌日、モモは言われた通りに、講堂で行われているシャウトのライブに1人で見にやってきた。会場内はシャウト目当ての生徒達がたくさん集まっており、すでにライブは始まっていたりもして、歓声がとてもすごかった。

 

「最後の曲に入る前に、みんなは自身がない時って、あるかな?少なくても、俺たちにもある。この先に何があるのだろうという不安、もし失敗したらという怖さ・・・。でも、何事もやってみなくちゃわからない!ほんのちょっとでいい、勇気を出して踏み出せば、きっと未来が切り開ける!今日は不安な思いを持った人たちのために、勇気を与える演奏をする!聞いてくれ!」

 

ルカのスティックの合図で、シャウトの演奏が始まった。性格も、センスもバラバラ・・・だがしかし、互いが互いを信頼し合い、勢いのある演奏にモモは心を惹かれていった。

 

(もし・・・もしも私が・・・みんなと一緒にあそこで演奏していたのなら・・・どうなっているんだろう・・・?)

 

ふとそんなことが脳裏に浮かび、曲を聞いていくうちに、だんだんとそんな思いがこみ上げていく。

 

「ありがとうございましたー!」

 

シャウトの演奏が終了し、シャウトが退場した後、生徒たちは全員帰っていった。モモは1人講堂に残り、シャウトが立っていたステージにモモはジッと見つめる。モモは1人考え、そして、ある決断に至った。決断した時、モモは講堂を出て、シャウトが集まりそうなところを探し回った。探すところ30分、ちょうど帰宅しようとしているシャウトを発見し、モモは勇気を出して声をかける。

 

「あ・・・あの!」

 

声をかけられたのがモモだというのを知ったシャウト全員は驚きの表情をしている。

 

「わ・・・私・・・人見知りが激しくて・・・こうやって、おどおどしいのが目立ちますけど・・・それでも・・・あの演奏を見て・・・私も・・・同じステージに立って見たいと思い・・・ました・・・」

 

モモが考え、決断をし、初めて大きな勇気を出したのが今この瞬間である。

 

「今まで断ってきたのに、虫がいい話なのは分かっています・・・でも・・・それでも・・・共に歩んでみたい・・・。私を・・・シャウトのメンバーに入れてください!!」

 

シャウトは驚きはしたが、当然答えはイエス・・・モモをシャウトのキーボードとして、受け入れたのであった。

 

 

「ブレンネンでヴァンガードにアタック!

GB(ジェネレーションブレイク)深闇(ダークネス)!ヴァンガードがシャルハロートなので、カウンターブラスト!ソウルの枚数1枚につき、パワープラス1000!ソウルの枚数9枚、パワープラス9000!」

 

「が、ガード!『銀の茨(シルバーソーン)バーキング・ライオン(☆)』『銀の茨の操り人形(シルバーソーン・マリオネット)なたーしゃ(引)』インターセプト!『銀の茨(シルバーソーン)アップライト・ライオン』」

 

「バトル終了後、ブレンネンはソウルへ!1枚ドロー!ルジェイラスでヴァンガードにアタック!」

 

ソウルの枚数11枚

 

「えっと・・・ここは・・・

(・・・ううん、江西さんの言う通りだ。これは他の誰でもない、自分のファイト。こんな腑抜けたファイトじゃ、江西さんに失礼だ!まだ緊張はするけど・・・あの時ちゃんと自分の気持ちを言えたんだ!だったら・・・ファイトにだってそれができるはず!)

・・・ノーガードです」

 

「トリプルドライブ『グレンツェント・ヴァンピーア』セカンドチェック『リスティヒ・ヴァンピーア』サードチェック『多感のサキュバス(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはシャルハロートに!」

 

ルジェイラス(江西)は刃物のような腕でルキエ(モモ)に2回の連続の斬撃を放つ。斬撃を喰らったルキエ(モモ)はなんとかこらえる。

 

「ダメージチェック銀の茨のお手伝い(シルバーソーン・アシスタント)ディクシー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「エッジ・イン・ザ・ダークネスのブースト、シャルハロートでヴァンガードにアタック!

GB(ジェネレーションブレイク)(2)!深闇(ダークネス)!ソウル10枚以上で、パワープラス5000!グレード0でガードできない!」

 

「ジェネレーションガード!!愛満ちる幻道化(ドウティング・ハーレクイン)マーヤ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『銀の茨のお手玉師(シルバーソーン・ジャグラー)ナディア(治)』

 

愛満ちる幻道化(ドウティング・ハーレクイン)マーヤ  SH15000

 

「スキル発動!奇術(マギア)を持たないヴァンガードがいるので、ソウルチャージ『銀の茨のお手伝い(シルバーソーン・アシスタント)ディクシー(☆)』『銀の茨の催眠術師(シルバーソーン・ヒュプノス)リディア』『銀の茨のお手伝い(シルバーソーン・アシスタント)ゼルマ』」

 

「ふ・・・ターンエンド」

 

PW26000➡PW11000+SH20000=31000

PW26000➡PW11000(+5000)

PW28000➡PW16000+SH15000=31000  江西の手札6枚 山札19枚  モモのダメージ5枚(裏1枚)

 

「(ほんの少しでいい・・・私に・・・勇気を!)

ストライドジェネレーション!!!銀の茨の神竜使い(シルバーソーン・ドラゴンマスター)ヴィーナス・ルキエ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『銀の茨の獣使い(シルバーソーン・ビーストテイマー)ルキエ』グレード3

 

銀の茨の神竜使い(シルバーソーン・ドラゴンマスター)ヴィーナス・ルキエ  ハーツ『銀の茨の竜使い(シルバーソーン・ドラゴンテイマー)ルキエ』

 

「メインフェイズ、ソウルにあるルキエのリミットブレイク!ソウルブラスト『銀の茨の催眠術師(シルバーソーン・ヒュプノス)リディア』ソウルからスペリオルコール!パワープラス3000!

セルネのスキル!ソウルからスペリオルコール!

アップライトのスキルとルキエの超越(ストライド)スキル!それぞれにパワープラス6000!

ヴィーナス・ルキエのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのヴィーナス・ルキエを表に!ソウルから銀の茨のお手伝い(シルバーソーン・アシスタント)ディクシーをスペリオルコール!

アップライトのスキルとルキエの超越(ストライド)スキル!それぞれにパワープラス3000!」

 

銀の茨のお手伝い(シルバーソーン・アシスタント)ディクシー(☆)  PW4000

 

「ディクシーのスキル!ルキエのヴァンガードがいるので、山札の下において、銀の茨のお手伝い(シルバーソーン・アシスタント)ゼルマをスペリオルコール!

アップライトのスキルとルキエの超越(ストライド)スキル!それぞれにパワープラス3000!」

 

銀の茨のお手伝い(シルバーソーン・アシスタント)ゼルマ  PW7000

 

「ゼルマのスキル!銀の茨(シルバーソーン)のリアガードを1体ソウルに送ります!セルネをソウルへ!そこにもう1度セルネをスペリオルコール!

アップライトのスキルとルキエの超越(ストライド)スキル!それぞれにパワープラス3000!」

 

ルキエ ヴィーナス アップライト

セルネ  セルネ   ゼルマ

 

「セルネのブースト、ルキエでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『クローゼット・バルーン』」

 

「セルネのスキル!自身をソウルへ!手札を1枚捨て、ルカミアをスペリオルコール!

アップライトのスキルとルキエの超越(ストライド)スキル!それぞれにパワープラス3000!」

 

(後列のコール・・・ヴァンガードとアップライトのパワーを集中させに来たか)

 

「セルネのブースト、ヴィーナス・ルキエでヴァンガードにアタック!

GB(ジェネレーションブレイク)3!ルキエと、ルカミアをソウルへ!クリティカルプラス1!」

 

「完全ガード!『クローゼット・バルーン』(コスト『グレンツェント・ヴァンピーア』)」

 

ヴィーナス・ルキエ(モモ)の神竜が指示に従い、シャルハロート(江西)に襲い掛かってきたが、気だるそうなクローゼットがシャボン玉のようなバルーンで攻撃の衝撃を和らげる。

 

「ソウルにクローゼットがあり、ソウルが10枚以上で1枚ドロー!」

 

「トリプルドライブ『銀の茨の操り人形(シルバーソーン・マリオネット)なたーしゃ(引)』ドロートリガー!パワーはアップライトに!1枚ドロー!セカンドチェック『銀の茨の催眠術師(シルバーソーン・ヒュプノス)リディア』サードチェック『銀の茨のお手伝い(シルバーソーン・アシスタント)ディクシー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部アップライトに!

セルネのスキル!手札を1枚捨てて、自身をソウルに!ソウルからクレメンスをスペリオルコール!ルキエは退却!

アップライトのスキルとルキエの超越(ストライド)スキル!それぞれにパワープラス3000!クレメンスでヴァンガードにアタック!

クレメンスのスキル!ルキエのヴァンガードがいますので、パワープラス2000!」

 

「インターセプト!『エッジ・イン・ザ・ダークネス』

エッジ・イン・ザ・ダークネスのスキル!ソウル10枚以上で、インターセプトと、後列からインターセプトできる!」

 

「ゼルマのブースト、アップライトでヴァンガードにアタック!これで、決めます!!」

 

「ジェネレーションガード!!夜陰の紳士サンジェルマン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『多感のサキュバス(治)』

 

夜陰の紳士サンジェルマン  SH15000

 

「スキル発動!ソウル10枚以上で、シールドプラス10000!さらにガード!『悪夢の国のダークナイト(☆)』『リスティヒ・ヴァンピーア』

GB(ジェネレーションブレイク)!手札を1枚ソウルへ『フライング・ライブラリアン』深闇(ダークネス)を持つヴァンガードがいるので、ソウルからグレンツェントを1枚手札に」

 

「ターンエンドです」

 

PW21000➡PW11000

PW51000➡PW11000(完全ガード)

PW18000➡PW11000+5000=16000

PW47000➡PW11000+SH40000=51000  モモの手札4枚 山札21枚  江西のダメージ5枚(裏1枚)

 

「(自身の過ちを認め、自分の本来のヴァンガードを貫いている。少しは助けになれたのだろうか?しかし、勝負までは譲るつもりはない)

ストライドジェネレーション!!!常闇を裂く者ブレダマオス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『罪深き者シャルハロート』グレード3

 

常闇を裂く者ブレダマオス  PW26000  ハーツ『罪を灌ぐ者シャルハロート』

 

超越(ストライド)スキル。ソウルチャージ『独眼のサキュバス(☆)』『独眼のサキュバス(☆)』相手のリアガードを1体退却させる」

 

「ゼルマを退却させます」

 

ソウル13枚

 

R ブレダマオス シャルハロート

R   R       R

 

「ブレダマオスでヴァンガードにアタック!

ブレダマオスのGB(ジェネレーションブレイク)2!深闇(ダークネス)!ソウルが10枚以上なら、カウンターブラスト!Gゾーンのブレダマオスを表に!手札を2枚ソウルへ『ヒステリック・シャーリー(引)』『純愛のサキュバス』リアガードとソウルのグレード0カードを全て山札に戻す。ブレダマオスとシャルハロートにパワープラス5000、バトル終了時にスタンド!」

 

「完全ガード!『銀の茨の催眠術師(シルバーソーン・ヒュプノス)リディア』(コスト『銀の茨の操り人形(シルバーソーン・マリオネット)なたーしゃ(引)』」

 

ブレダマオス(江西)は常闇を切りさく鎌でルキエ(モモ)を刈り取ろうとしてが、リディアの複数のフラフープでブレダマオス(江西)の進行を妨げる。

 

「トリプルドライブ『ディレンジ・シンギュラー』セカンドチェック『罪を灌ぐ者シャルハロート』サードチェック『独眼のサキュバス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!

ブレダマオスのスキルで、自身をスタンド!ドライブマイナス2!もう1度ブレダマオスでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!鎖鋸の大奇術(チェーンソー・メガトリック)ファーニバル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『銀の茨のお手玉師(シルバーソーン・ジャグラー)ナディア(治)』

 

鎖鋸の大奇術(チェーンソー・メガトリック)ファーニバル  SH15000

 

「スキル発動!山札から3枚見て、1枚をソウルへ!『銀の茨の典芸術(シルバーソーン・アクロバット)ルカミア』残りは山札の下において、ソウルに置いたカードがグレード1以上でシールドプラス5000!さらにガード!『銀の茨のお手伝い(シルバーソーン・アシスタント)ディクシー(☆)』」

 

「ドライブチェック『独眼のサキュバス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てブレダマオスへ!」

 

ブレダマオス(江西)はもう1度ルキエ(モモ)を切り裂こうとするが、ファーニバル、ディクシーが刃を受け止める。しかし鎌の刃が大きくなり、ルキエ(モモ)はガーディアンごと切り裂かれてしまう。

 

PW31000(+5000)➡PW11000(完全ガード)

PW36000(+5000)➡PW11000+SH30000=41000

 

ダメージチェック『銀の茨(シルバーソーン)アップライト・ライオン』

 

江西のダメージ5枚  モモのダメージ6枚  勝者江西

 

「あ、ありがとうございました!と、とても楽しいファイト、でした!」

 

「いや、こちらこそ」

 

江西とモモはお互いに健闘を称え合い、握手を交わす。すると、モモのファイダーには、すでに手に入れてあるスタンドトリガーの発動の文字が書かれている。

 

「あ・・・スタンドトリガーという事は・・・別エリアの再スタートですね。それでは江西さん、またいつかどこかでお会いできると嬉しい、です」

 

「ああ。いつかまた会おう」

 

握手を終えると、モモはスタンドトリガーの効果で別の迷宮エリアに送られていく。江西がホッとしていると、クミのファイト結果が表示される。

 

「・・・っ⁉岡崎が⁉」

 

結果はクミの敗北、シルフィが勝利を収めたのであった。

 

 

ファイトが終わった後、シルフィはにこやかな笑みを浮かべてクミに一言をいってから去っていった。

 

「楽しかったよ。そっちもがんばってね」

 

(・・・なんだったの?あの・・・イメージ・・・)

 

クミの脳裏に浮かんだのは、シルフィのイメージ力だ。シルフィのイメージ力が強力すぎて、まるで自分が惑星クレイのユニットになったかのような、そんなイメージを持っていた。

 

(どうなってるの・・・?)

 

 

火山迷宮エリアで、アリスはまた1つファイトに勝利を収め、次のファイターの元へと急いでいる。

 

「くっそ、どのトレジャーからもトリガーアイテムが出てこない・・・。運なんだからしょうがないんだけど・・・早いところヒールトリガーを引き当てて、アンを助けたいんだがね・・・」

 

アリスはトレジャーアイテムのヒールを狙っているようだが、ここまで何も出てこなかった。そう考えていた時、アリスのファイダーにファイター接触、ファイト認証の文字が浮かび上がる。

 

「次の相手が君になるとはね・・・ユイのチームメイトの天音アリスさん」

 

「!綺場財団の御曹司・・・綺場シオン・・・」

 

アリスの次なる対戦相手は、福原高校ヴァンガード部所属の、綺場シオンだった。

 

to be continued…




ルカ「モモちゃん、何か少し雰囲気変わった?」

モモ「そう、かな?私は、いつも通り、だと、思う、けど・・・」

ルカ「ううん、絶対変わったって!だって、モモちゃん話すとき、いっつも間が長いんだし、今はそれが短くなってるよ!」

モモ「そう、なんだ。だとしたら・・・ちょっとうれしい、な・・・」

ルカ「モモちゃんがうれしいと、こっちまで嬉しくなっちゃうよ!モモちゃん、大会終わったら、また一緒に遊ぼうね」

モモ「うん・・・。約束、だよ・・・」

TURN159「勇敢の騎士と竜炎の刃」


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勇敢の騎士と竜炎の刃

私は今現在、竜神烈伝のギーゼの能力はどんなのかというのと、新シリーズのヴァンガードはどんな感じになるんだろうとそればっかり考えいます。早く来月にならないかなと思います。

さて、今回はシオン君とアリスちゃんのファイトです。

それでは、次回もよろしくお願いします!


U20(アンダートゥエンティ)セカンドステージ、トレジャーラビリンス内でアリスはファイターに勝利を収め、トレジャーのポイントを手に入れてきたが、どれもアイテムトリガーは出なかった。早くアンを助けようと考えている時に、アリスの前に立ちはだかったのはユイのチームメイト、福原高校ヴァンガード部に属している綺場シオンだった。

 

『セカンドステージ1日目もそろそろ終盤に差し掛かってきたところ、綺場シオンの前に姿を現したのは、ドリームハーツ、天音アリスだあ!』

 

『これはまた、おもしろい組み合わせが来たものですね』

 

アリスとシオンが互いに対峙していると、シオンのファイダーにクリティカルトリガーの発動の文字が現れる。

 

『おおっとこれは!クリティカルトリガー発動だぁ!これで、綺場シオンが見事勝利すれば、今現在天音アリスが持っているポイントを半分手に入れることができみゃす!』

 

『逆に、綺場シオンが敗北すれば、その反対、自身のポイントの半分は天音アリスに渡ることになります』

 

『敗北が許されないこの状況の中で、勝利の女神が微笑むのは、どてぃらか⁉』

 

アリスとシオンの間にファイト台が現れ、互いにファイトの準備を行う。

 

(アンがドロップゾーンにいる今、僕が負けてあいつ1人だけに負担をかけさせるわけにはいかない)

 

(天音アリス・・・彼女の実力は、かなりのものだが・・・福原ヴァンガード部のために、負けることは許されない)

 

((今僕が求めるのは、勝利以外にない!))

 

互いに準備を終え、ファイトが始まろうとしている。

 

 

 

TURN160「勇敢の騎士と竜炎の刃」

 

 

 

海底迷宮エリアでは、ストライダーズのクロノと、チームへヴィNEWパンクのリンクジョーカー使いの黒峰イツキとファイトをしている。

 

「いくぜ!クロノジェット・ドラゴン・Gでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ!クリティカルトリガー!効果は全部クロノジェットへ!」

 

「ダメージチェック!ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

クロノジェット・Gの攻撃でイツキのダメージは4枚、クロノとは2枚リードされた。

 

「お互い全力を尽くそうぜ。互いに進みたい道のためにさ」

 

「もちろんです!負けまへんで!ライド!」

 

イツキは自身のグレード3になっていく。そんな時、イツキにしか聞こえない声がまた聞こえてきた。

 

「・・・っ!」

 

「?どうしたんだ?」

 

「な、何でもありまへん。気にせんといてください」

 

心配をするクロノにイツキは心配かけまいと笑ってごまかした

 

(またや・・・。しかも昨日より声がでかくなってきとる・・・。ほんまなんなん、この声・・・?)

 

イツキは自分にしか聞こえない声に苛立ちを覚えながらファイトを進めていく。

 

 

火山迷宮エリアで、アリスとシオンのファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ル(ザ)・ヴァンガード!!」」

 

「リザードヒーローアンドゥー!」

 

「練磨の騎士アレクトス!」

 

リザードヒーローアンドゥー  PW5000

 

練磨の騎士アレクトス  PW5000

 

「僕の先攻だ!ドロー!ライド!敬忠の騎士ディオティウス!アレクトスは移動!ターンエンド」

 

敬忠の騎士ディオティウス  PW7000

 

R ディオティウス   R

R    R    アレクトス  シオンの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターン。ドロー。ライド!ドラゴンナイトナーデル!アンドゥーは移動!」

 

ドラゴンナイトナーデル  PW7000

 

R ナーデル  R

R アンドゥー R

 

「アンドゥーのブースト、ナーデルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』」

 

「ダメージチェック『厳戒の騎士レギウス』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW7000  アリスの手札6枚 山札42枚  シオンのダメージ1枚

 

「僕のターン。ドロー。ライド!督励の騎士アルビオン!要撃の騎士レドンと月柱の騎士シシルスをコール!」

 

督励の騎士アルビオン  PW9000

要撃の騎士レドン  PW9000

月柱の騎士シシルス  PW7000

 

「シシルスのスキル!手札からグレード3のユニットを相手に見せる!青天の騎士アルトマイル!山札から天命の騎士アルトマイルを手札に!手札を1枚捨てる!」

 

シシルス アルビオン  レドン

 R     R   アレクトス

 

「(かげろう相手に、出し惜しみなどしない!)

シシルスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』」

 

「アルビオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』」

 

「ドライブチェック『月桂の騎士シシルス』アレクトスのブースト、レドンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ラディエント・ドラゴン』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000

PW9000➡PW7000+SH10000=17000

PW14000➡PW7000  シオンの手札4枚 山札40枚  アリスのダメージ2枚

 

「(綺場シオン・・・綺場財閥の御曹司・・・ユイと同じトライフォーのメンバーで・・・大会でもかなりの実績を持っている男・・・。あいつのチームメイトなら、軽い気持ちで勝てるわけがない)

僕のターン。スタンド&ドロー。ライド!ドラゴンナイトムブディ!ムブディ、バーサークロード・ドラゴンをコール!」

 

ドラゴンナイトムブディ  PW9000

バーサークロード・ドラゴン  PW9000

 

ムブディ ムブディ  バーサークロード

 R   アンドゥー    R

 

「ムブディでレドンにアタック!」

 

「・・・ノーガード」

 

「バーサークロードでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『グライディング・イーグル(引)』」

 

「アンドゥーのブースト、ムブディでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ドラゴンナイトナーデル』」

 

「ダメージチェック『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW14000➡PW9000(+5000)  アリスの手札4枚 山札38枚  シオンのダメージ2枚

 

「(天音アリス・・・静岡出身のファイターで、ユイが認めた実力者・・・。交流試合で、かなりできるが、実力はまだまだ未知数・・・だが!それでも・・・!)

君臨せよ、我が新たなる剣!ライド!天命の騎士アルトマイル!!」

 

天命の騎士アルトマイル  PW11000

 

「シシルスを移動!反攻の騎士スレイマンと、夢の運び手べレヌスをコール!」

 

反攻の騎士スレイマン  PW9000

夢の運び手べレヌス(☆)  PW4000

 

スレイマン アルトマイル べレヌス

シシルス    R    アレクトス

 

「アレクトスのブースト、べレヌスでバーサークロードにアタック!」

 

「・・・ノーガード!」

 

「アルトマイルでヴァンガードにアタック!

べレヌスのスキル!ヴァンガードがアルトマイルで、ソウルに送り、1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『ダマスカスの支援術士』セカンドチェック『夢の運び手べレヌス(☆)』クリティカルトリガー!パワーはスレイマンに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

アルトマイル(シオン)は竜に乗っているムブディ(アリス)に接近し、剣で攻撃を与え、地面に叩き落す。

 

「ダメージチェック『インスパイアエール・ドラゴン(醒)』スタンドトリガー!アンドゥーをスタンド、パワーはヴァンガードに!セカンドチェック『英気の炎アエトニキ』」

 

「シシルスのブースト、スレイマンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000

PW16000➡PW9000(+5000)

PW21000➡PW14000+SH10000=24000  シオンの手札4枚 山札35枚  アリスのダメージ4枚

 

「(やっぱジェネレーションマスターとかいう称号もあってか、強いな。だけど・・・そっちがその気なら・・・)

僕のターン。スタンド&ドロー。新たなる焔の炎よ、敵を焼き尽くせ!ライド!ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"!!」

 

ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!覇天皇竜ボーテックス・デザイア!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラーヴァフロウ・ドラゴン』グレード1+2

 

覇天皇竜ボーテックス・デザイア  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!スレイマンを退却!竜炎(ブレイズ)を持つムブディにパワープラス3000!ドラゴンナイトナーデル、ドラゴンナイトジャンナットをコール!」

 

ドラゴンナイトジャンナット(☆)  PW4000

 

ムブディ ボーテックス ジャンナット

 R   アンドゥー   ナーデル

 

「ナーデルのブースト、ジャンナットでヴァンガードにアタック!

スキルでこちらのリアガードが多いので、ボーテックスを竜炎(ブレイズ)!」

 

「ガード!『夢の運び手べレヌス(☆)』」

 

「アンドゥーのブースト、ボーテックスでヴァンガードにアタック!

ボーテックスのスキル!Gゾーンのブレードマスター"戴天"を表に!ヒット時のスキルを獲得!

ジャンナットのスキル!ヴァンガードがドラゴニック・ブレードマスターなら、ソウルに送って、1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「くっ・・・ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『ドラゴンナイトシャクール』セカンドチェック『英気の炎アエトニキ』サードチェック『マザーオーブ・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはムブディに!」

 

ボーテックスは真紅の炎をアルトマイル(シオン)に向けて放ち、アルトマイル(シオン)は真紅の炎に包まれる。

 

「ぐあああ!くぅ・・・ダメージチェック『敬忠の騎士ディオティウス』」

 

「ボーテックスのスキル発動!ヴァンガードのフレイムドラゴンの数だけ、グレード2以下のリアガードを1体退却!ハーツと合わせ2体!シシルスとアレクトスを退却!

ヴァンガードがドラゴニック・ブレードマスターで、リアガードが退却し、ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態なのでナーデルのスキル!パワープラス4000!カウンタチャージ!ムブディでヴァンガードにアタック!

ムブディのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト!ヴァンガードがブレードマスターで、ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態なら、1枚ドロー!相手の空いているリアガードサークル1つにつき、パワープラス2000!空いているのは5つ、よってパワープラス10000!」

 

「ジェネレーションガード!!親衛聖騎士イグレイン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ヒーリング・ペガサス(治)』

 

親衛聖騎士イグレイン  SH15000

 

「イグレインのスキル!ソウルブラスト『敬忠の騎士ディオティウス』シールドプラス10000!」

 

「ターンエンド。

"紅焔"のGB(ジェネレーションブレイク)(2)!相手リアガードがいないなら、ドロップゾーンから竜炎(ブレイズ)のグレード3のカードを1枚手札に。ヒールトリガーで落とした"紅焔"を手札に」

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW36000➡PW11000

PW27000➡PW11000+SH25000=36000  アリスの手札6枚 山札31枚  シオンのダメージ3枚

 

『さぁ、綺場シオン対天音アリスのファイトは未だ白熱を続いておりみゃす。現在、ダメージ3対3、お互いに互角の勝負を見せておりみゃす』

 

『さて、かげろうの退却によって、盤面がズタズタになりましたが、どう展開するのでしょうね』

 

「(やはり強い・・・さすがはユイが見込んだファイターだ。だが・・・福原高校ヴァンガード部を存続させるには、勝利を重ね続けるしかない。彼女には悪いがこのファイト、僕が勝たせてもらう!)

天命の騎士アルトマイルのスキル!手札から勇敢(ブレイブ)を持つユニットを1体スペリオルコール!ダマスカスの支援術士!パワープラス4000!」

 

ダマスカスの支援術士  PW7000

 

「ストライド・ザ・ジェネレーション!!!神聖竜ルミナスホープ・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『青天の騎士アルトマイル』グレード3

 

神聖竜ルミナスホープ・ドラゴン  PW26000  ハーツ『天命の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!手札からスカウティング・オウルをスペリオルコール!勇敢(ブレイブ)を持つダマスカスの支援術士にパワープラス4000!

ルミナスホープのGゾーンのルミナスホープを表に!Gゾーンのルミナスホープ1枚につき、パワープラス10000!勇敢(ブレイブ)を持つリアガード全てにパワープラス1000!」

 

スカウティング・オウル  PW7000

 

   R    ルミナスホープ   R

スカウティング    R    ダマスカス

 

「ルミナスホープでヴァンガードにアタック!

ルミナスホープの勇敢(ブレイブ)!Gゾーン表の勇敢(ブレイブ)のカードが2枚以上なので、山札から督励の騎士アルビオンをスペリオルコール!」

 

『出ましたぁ!手札3枚以下で発動することができるロイヤルパラディンの勇敢(ブレイブ)!』

 

『逆境に陥ってもなお、果敢に立ち向かう姿はまさに勇敢(ブレイブ)という名にふさわしい勇敢な騎士ですね』

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『エスコート・イーグル』セカンドチェック『月桂の騎士シシルス』サードチェック『バーニング・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!パワーはアルビオン、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ブレイブランサーは巨大なランスを構えて、ブレードマスター"紅焔"に向かって突進する。ブレイブランサーはブレードマスター"紅焔"を貫き、そのまま地面に叩き落す。

 

「ダメージチェック『ラディエント・ドラゴン』セカンドチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』よし!ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ダマスカスの支援術士のブースト、アルビオンでヴァンガードにアタック!

アルビオンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『夢の運び手べレヌス(☆)』山札から勇敢(ブレイブ)を持つカードをコールできる!レドンをスペリオルコール!アタックヒット時の勇敢(ブレイブ)の能力を与える!

レドンのスキル!ヴァンガードがアルトマイルならば、パワープラス3000!

レドンのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!勇敢(ブレイブ)!他の前列のリアガードにパワープラス3000!」

 

「パワー33000・・・なら・・・ジェネレーションガード!!炎帝龍王アジールオーブ・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マザーオーブ・ドラゴン(治)』

 

炎帝龍王アジールオーブ・ドラゴン  SH15000

 

「スキル発動!相手リアガードが4枚以下ならシールドプラス5000!」

 

「スカウティング・オウルのブースト、レドンでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『ドラゴンナイトムブディ』」

 

「ターンエンド。

ダマスカスの支援術士のGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)。自身を退却させ、1枚ドロー。カウンタチャージ」

 

PW36000➡PW11000(+5000)

PW33000➡PW16000+SH20000=36000

PW20000➡PW16000+SH5000=21000  シオンの手札4枚 山札27枚  アリスのダメージ5枚(裏1枚)

 

『これでダメージ3対5!綺場シオンの攻撃をジェネレーションガードで凌ぎましたが、果たして次はどう出るのでしょうか?』

 

「スタンド&ドロー。・・・こういう状況にこそ、役に立つものは現れるもんだ。ライド!ドラゴニック・オーバーロード"The X(ザ クロス)"!!」

 

ドラゴニック・オーバーロード"The X(ザ クロス)"  PW11000

 

「!オーバーロード・・・」

 

「シークメイト!」

 

シークメイト 戻したカード『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』『マザーオーブ・ドラゴン(治)』『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』『ドラゴンナイトムブディ』

 

「互いに交わる2つの炎よ!立ちはだかりし者を薙ぎ払え!双闘(レギオン)!!ドラゴニック・オーバーロード・ジ・エンド!」

 

ドラゴニック・オーバーロード"The X(ザ クロス)"×ドラゴニック・オーバーロード・ジ・エンド  PW22000

 

「"The X(ザ クロス)"のスキル。レギオンした時、ヴァンガードと同名のユニットを手札に。"The X(ザ クロス)"を手札に。

アンドゥーのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルに送り、山札からドラゴニック・オーバーロード・ジ・エンドを相手に見せ、手札に。ブレードマスター"紅焔"、ドラゴンナイトシャクール、英気の炎アエトニキをコール!」

 

ドラゴンナイトシャクール  PW9000

英気の炎アエトニキ  PW7000

 

紅焔 クロス×エンド シャクール

R   アエトニキ  ナーデル

 

「紅焔のスキルでヴァンガードを竜炎(ブレイズ)

シャクールのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態ならパワープラス2000!」

 

『ロイヤルパラディンの勇敢(ブレイブ)に対抗するは、かげろうの竜炎(ブレイズ)!』

 

『互いに表裏一体ですので、互いのスキルがよくかみ合います。ですが、この状況からすれば、綺場シオンが不利かもしれませんね』

 

「アエトニキのブースト、"The X(ザ クロス)"でヴァンガードにレギオンアタック!」

 

「くっ・・・ノーガード!」

 

「ツインドライブ『マザーオーブ・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーは紅焔に!セカンドチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはシャクールに!1枚ドロー!」

 

ジ・エンドは後方から煉獄の炎の銃撃を放ち、クロスは真紅の炎の剣の斬撃をレドンに向けて放った。

 

「くっ・・・ダメージチェック『エスコート・イーグル』」

 

「ジ・エンドのスキル!カウンターブラスト(2)!ペルソナブラスト!ヴァンガードをスタンド!The X(ザ クロス)でもう1度レギオンアタック!」

 

「インターセプト!『要撃の騎士レドン』『督励の騎士アルビオン』さらにガード!ガード!『バーニング・ライオン(☆)』」

 

ジ・エンドの煉獄の炎と、"The X(ザ クロス)"の真紅の炎による斬撃をアルトマイル(シオン)にぶつけようとしたが、バーニング・ライオンとエスコート、レドンによって、刃を受け止める。

 

「ツインドライブ『バーサークロード・ドラゴン』セカンドチェック『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部シャクールに!

The X(ザ クロス)のスキル!カウンターブラスト!ペルソナブラスト!相手リアガードを2体選んで退却・・・といってもスカウティングしかいないんだけどね」

 

「またリアガードが・・・」

 

「アエトニキのスキル!リアガードが退却されたので、ソウルに入れてカウンタチャージ(2)!紅焔でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『グライディング・イーグル(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ナーデルのブースト、シャクールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『月柱の騎士シシルス』『要撃の騎士レドン』

エスコートのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!シールドプラス5000!」

 

「ターンエンド」

 

PW29000➡PW11000

PW22000➡PW11000+SH20000=36000

PW11000➡PW11000(+5000)

PW26000➡PW16000+SH15000=31000  アリスの手札8枚 山札24枚  シオンのダメージ5枚

 

『ダメージは5対5、綺場シオンが追い込まれ、盤面はヴァンガードのみ!絶体絶命!!』

 

「(想像以上だ・・・これほどの腕の立つファイターが近くにいたなんて・・・でも・・・だとしても、僕は・・・!)

天命の騎士アルトマイルのスキル!手札からスカウティング・オウルをスペリオルコール!パワープラス4000!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!神聖竜ブレイブランサー・ドラゴン!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『青天の騎士アルトマイル』  グレード3

 

神聖竜ブレイブランサー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『天命の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!手札からナイト・オブ・ツインソードをスペリオルコール!スカウティングにパワープラス4000!」

 

ナイト・オブ・ツインソード  PW9000

 

R ブレイブランサー ツインソード

R    R     スカウティング

 

「(それでも僕は、勝たなければならない!)

スカウティングのブースト、ツインソードでヴァンガードにアタック!

ツインソードのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!山札からアルビオンをスペリオルコール!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ドラゴンナイトムブディ』」

 

「アルビオンでヴァンガードにアタック!

アルビオンのスキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『督励の騎士アルビオン』山札から反攻の騎士スレイマンをスペリオルコール!

 

スレイマンの勇敢(ブレイブ)!ヴァンガードがアルトマイルならパワープラス2000!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「インターセプト!『ドラゴンナイトシャクール』」

 

「スレイマンでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「ガード!『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』」

 

「ブレイブランサーでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!

ブレイブランサーのGB(ジェネレーションブレイク)3!カウンターブラスト!山札から勇敢(ブレイブ)を持つカードを3枚選んで、スペリオルコール!レドン、スレイマン、スカウティング・オウル!そして、コールされた分だけ、手札を捨てる・・・が、手札がないので捨てるカードはない。

レドンのスキル!自身にパワープラス3000!

レドンの勇敢(ブレイブ)!他の前列のユニットにパワープラス3000!

(僕が求めるのは個人の勝利じゃない・・・福原の勝利だ!!)」

 

「ジェネレーションガード!!覇天皇竜ディフィートフレア・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マザーオーブ・ドラゴン(治)』

 

覇天皇竜ディフィートフレア・ドラゴン  SH15000

 

ブレイブランサーはオーバーロード"The X(ザ クロス)"に向けて巨大なランスで突進してきたが、ディフィートフレアの防御壁で凌がれてしまう。

 

「スキル発動!カウンターブラスト!オーバーロードのヴァンガードがいて、相手ヴァンガードがアタックした時、ドロップゾーンにあるグレード3のフレイムドラゴンを2枚山札の下に!これで後列にいるリアガードを全て退却!」

 

「何ぃ⁉」

 

『おーーっと!ここで後列のリアガードの退却だぁ!』

 

『せっかく呼びだしたスカウティング・オウルも場にいなくなり、防御が薄くなりましたね』

 

「さらにガード!『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』『バーサークロード・ドラゴン』」

 

「ま、まだだ!トリプルドライブ『天命の騎士アルトマイル』セカンドチェック『希望の守り手』サードチェック『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てレドンに!レドンでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「ガード!『インスパイアエール・ドラゴン(醒)』」

 

「スレイマンでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!

スレイマンのGB(ジェネレーションブレイク)!手札を1枚捨てて、エスコート・イーグルをスペリオルコール!」

 

エスコート・イーグル  PW9000

 

「ガード!『ドラゴンナイトムブディ』」

 

「くっ・・・エスコートでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「ガード!『ラーヴァフロウ・ドラゴン』」

 

「そ・・・そんな・・・ターンエンド・・・」

 

PW24000➡PW11000

PW12000➡PW11000+SH5000=16000

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW32000➡PW11000+SH30000=41000

PW20000➡PW11000+SH1000=26000

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW12000➡PW11000+SH5000=16000  シオンの手札2枚 山札14枚  アリスのダメージ5枚(裏3枚)

 

『す、すごい!!天音アリス、綺場シオンの猛攻を手札を全て使い切って守り抜いたぁ!!』

 

『これにはさすがに驚きが隠せませんね。ですが、相手は完全ガードを手札に加えられました。この後どうなるのか、気になりますね』

 

「すぅー、はぁー・・・スタンド&ドロー!」

 

アリスは引いたカードを見て、笑みを浮かべる。

 

「・・・ストライドジェネレーション!!!!覇天皇竜ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ブレードマスター』グレード3

 

覇天皇竜ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・オーバーロード"The X(ザ クロス)"』

 

(前に1回だけ聞いたことがある・・・ユイがU20(アンダートゥエンティ)にかける思いを・・・)

 

 

『あのさ、前にたくさんの人にファイトする姿を提供して、笑顔にするっていうのが目的って、言ったよね?』

 

『うん。それがどうしたの?』

 

『なんかさ、それ以外になんかU20(アンダートゥエンティ)にかける思いってないのかって思っちゃってね』

 

『ああ。う~ん・・・やっぱり、先の未来が知りたい、かな?』

 

『はい?』

 

『この先には、どんなヴァンガードの可能性が広がってるんだろうって・・・。もし、もしもだよ。U20(アンダートゥエンティ)で優勝すれば、どんな未来が、可能性が見せるんだろうってね。だから、U20(アンダートゥエンティ)はやっぱり優勝したい』

 

『ふ~ん』

 

『それに、個人的に戦いたいファイターが3人いるしね』

 

 

「(前に聞いたそれが、こいつがその1人だってことがわかる。チームメイトだし、当然だね。今まで勝てなかったユイのチームメイトに、勝てるかどうかはわからない。だけど・・・今はチームのためにするべきことを果たす・・・それが今やるべきことだ!!)

戴天のGB(ジェネレーションブレイク)2!カウンターブラスト!Gゾーンのムスタファーを表に!Gゾーン表の戴天の数だけ、退却!戴天は1枚、よってスレイマンを退却!ナーデルは移動!」

 

紅焔 戴天 ナーデル

R  R   R

 

「スキルでヴァンガードを竜炎(ブレイズ)

ナーデルのスキル!カウンターチャージ!パワープラス4000!ナーデルでエスコートにアタック!」

 

「の、ノーガード!」

 

「あいつ自身が見たい未来へ、僕が連れていくんだ!!戴天でヴァンガードにアタック!

戴天のスキル!竜炎(ブレイズ)状態でクリティカルプラス1!」

 

「完全ガード!『希望の守り手』(コスト『天命の騎士アルトマイル』)」

 

ブレードマスター戴天は双剣をアルトマイル(シオン)に向けて振り下ろそうとしたが、希望の守り手が大きな風船のようなシャボン玉に防がれてしまう。

 

「トリプルドライブ『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』セカンドチェック『ドラゴンナイトムブディ』サードチェック『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!」

 

「なっ・・・⁉」

 

「効果は全部紅焔に!ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"でヴァンガードにアタック!!」

 

「・・・っ、ノーガード・・・!」

 

ブレードマスター"紅焔"はアルトマイル(シオン)に青龍刀の斬撃を放つ。斬撃を喰らったと同時に、アルトマイル(シオン)は真紅の炎に包まれる。

 

PW11000➡PW9000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW16000➡PW11000

 

ダメージチェック『バーニング・ライオン(☆)』『夢の運び手べレヌス(☆)』

 

シオンのダメージ6枚  アリスのダメージ5枚  勝者アリス

 

『天音アリス大金星!ジェネレーションマスターの綺場シオンを見事撃破!会場全体が、大きな歓声で包まれておりみゃす!』

 

「・・・か、勝てた・・・」

 

アリスはジェネレーションマスター相手に自分が勝ったことに少し驚いていたが、その表情は笑みを浮かべている。シオンは負けたことに不甲斐ない思いを浮かべ、悔しそうな表情をしながらドロップゾーンに送られていく。アリスのトレジャーが開かれ、中に入っていたポイントを獲得する。その中にアイテムトリガーのヒールトリガーも一緒に入っていた。

 

「あっ、ヒールトリガー。これで次のファイトで勝てば・・・」

 

これでアンは復活できると思っていると、ここでアナウンスが。

 

『セカンドステージ1日目、終了まで30分前、次のファイトが本日のラストファイトです』

 

「てっ、もう終了アナウンスかよ⁉せっかく手に入れたのに、意味ね~!」

 

次の日になれば復活してしまうのでせっかく手に入れたヒールトリガーが無駄になってしまうという事に嘆きを覚えるアリスであった。

 

to be continued…




ユイ「まさかアリスがシオンに勝つとは思わなかったよ」

アン「アリスちゃんがシオン君に勝ったんですか⁉やっぱりすごいんですね」

ユイ「あーあ、まだ3人とファイトできてないのにアリスが先にファイトするなんて・・・」

アン「あの、ユイちゃん大丈夫ですか?」

ユイ「何が?」

アン「シオン君ってチームメイトなんですよね?それにユイちゃんはシオン君のことが・・・」

ユイ「それ以上のことを言うといくらアンでも許さないよ///それにシオンなら大丈夫だよ。どんな逆境も乗り越えていくのが綺場シオンだからね」

TURN161「福原の意地」


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福原の意地

今回のアニメでミネルヴァが登場しましたね。リアガードだけでなく、ヴァンガードもスタンド、神器限定だと思いますが、実にいいスキルでしたね。

さて、今回はサブタイトルの通り、福原高校ヴァンガード部メインのファイトです。ファイトする相手は・・・

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)セカンドステージ、トレジャーラビリンス1日目も間もなく終了を迎えるアナウンスが流れ出し、各迷宮エリアにいるファイターたちは最後のファイトに挑もうとする者がいれば、ファイターの元へ急ぐ者が現れてくる。そんな中で、福原高校ヴァンガード部の一員、羽島リンはシオンがドリームハーツのアリスに敗北した知らせを受け取り、舌打ちをする。

 

「ちっ・・・手間取らせやがって・・・」

 

リンは愚痴をこぼしながら今から行うであろうファイトの準備を行っていく。その対戦相手というのは・・・

 

「よろしく。お互い、いいファイトをしよう」

 

チームディフライダーのベルノ・ファーレンハートだった。

 

(前回優勝チームだか何だか知らないけど・・・叩き潰してやるよ。全ての者の上に立つのは、私だ!)

 

リンは誰が相手であろうと、立ちふさがるものは倒すような勢いは崩していない。たとえそれが、前U20(アンダートゥエンティ)優勝チームのメンバーであろうとも。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

リンとベルノはお互いにFV(ファーストヴァンガード)にライドをし、ファイトを開始していく。

 

(さあ、ボクに見せてくれ・・・君たちの輝きを・・・)

 

 

 

TURN161「福原の意地」

 

 

 

海底迷宮エリアでのストライダーズのクロノとへヴィNEWパンクのイツキとファイトが終盤に近づいている。現在はクロノのターンだ。

 

「クロスオーバー・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!染み渡る根絶者(インスティル・デリーター)ヱンダー!」

 

「トリプルドライブ!クリティカルトリガー!効果は全てクロノジェットへ!クリティカルトリガー!効果は全てクロノジェット・Gへ!クロノジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!インターセプト!」

 

「クロノジェット・G!」

 

「ジェネレーションガード!!滅星輝兵(デススターベイダー)デモンマクスウェル!!」

 

クロノの攻撃を完全ガードとジェネレーションガードを駆使して全て守り切る。

 

「(相手の裏のバインドカードは12枚・・・そしてダメージは4・・・条件は整った!)

ストライドジェネレーション!!!始源根絶者(オリジナルデリーター)ヱヰゴヲグ!!!」

 

イツキはコストを支払い、始源根絶者(オリジナルデリーター)ヱヰゴヲグにストライドする。

 

「ヱヰゴヲグのスキル!相手ヴァンガードをデリート!後列のリアガードを呪縛(ロック)!さらに、ドロップゾーンから1枚をバニッシュデリート!」

 

デリートとはリンクジョーカーの中でも異質の存在、根絶者(デリーター)だけが持つスキルで相手ヴァンガードのパワーを0にし、全ての能力を失わせる。超越(ストライド)スキルも例外ではない。ストライドすればデリートは解除される。

そしてバニッシュデリートとはバインドゾーンにカードを裏向きにバインドさせることだ。

 

「そして、ダメージが4で、相手の裏のバインドカードが13枚の時、俺っちの勝利は確定するで!」

 

「な、何だとぉ!!??」

 

ヱヰゴヲグの持つ特殊勝利によってクロノはダメージ4でありながら敗北してしまう。

 

「そ、そんなスキルって・・・ありかよおおおおおお!!?」

 

クロノは特殊勝利スキルに対してそう叫びながらドロップゾーンへと送られていった。

 

根絶者(デリーター)のカードがこうして普通のカードとして普及されるとは・・・皮肉なものですね)

 

実況席でこのファイトを見ていた日下部リンは心の中でそう思いながら監視と解説をこなしていく。

 

 

古代迷宮エリアにて、福原高校ヴァンガード部の一員にして、部長のアンリのファイダーにもシオンがアリスに負けた知らせが届いた。

 

「そんなっ⁉シオン君が負けちゃうなんて⁉」

 

アンリはシオンが負けたことに驚きつつも、今の現状を冷静に分析する。

 

(い、いや!落ち着け!さっき終了アナウンスが鳴っていた。俺や羽島先輩が残っていれば、次の日にはシオン君は復帰できる。羽島先輩は今ディフライダーとファイトしているけど・・・羽島先輩ならきっと・・・!)

 

アンリが考えていると、アンリのファイダーにファイター接触、ファイト認証の文字が浮かび上がる。アンリの対戦相手はアンリの背後から現れる。

 

「おっ、その制服、福原の・・・」

 

「!あ、あなたは・・・チーム三獣士の・・・」

 

アンリの前に姿を現したのは、チーム三獣士の一員の橘アツシだった。

 

「橘アツシだ。あんたのことは俺らのとこのマサトから聞いてるぜ。福原のヴァンガード部の部長だってな?」

 

「は、早尾アンリです!俺もあなたのことは知ってます!いま世界で旅をしている橘カズヤさんの弟で・・・」

 

「アニキのことはよせって。それよか、敬語はやめてくれよ。あんた2年だろ?俺と同じタメなんだし、堅っ苦しいのはなしでいこうぜ」

 

「あ、う、うん・・・ごめんね?」

 

「何で謝るんだよ?おかしな奴だな」

 

同級生同士の会話をしつつも、現れたファイト台にデッキを設置してファイトの準備をする。

 

「準備はいいか?いくぜ」

 

「うん。いつでもいいよ」

 

互いに準備を終え、ファイトを始める。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「アセティック・ドラコキッド!」

 

「獣神ライオットホーン!」

 

アセティック・ドラコキッド  PW5000

 

獣神ライオットホーン  PW5000

 

「俺の先攻だな。ドロー。ライド!獣神フロッグマスター!ライオットホーンは移動!ターンエンドだ」

 

獣神フロッグマスター  PW7000

 

R フロッグマスター    R

R    R     ライオットホーン  アツシの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!トレイニーモンク・ドラゴン!アセティックは移動!」

 

トレイニーモンク・ドラゴン  PW7000

 

  R    トレイニー R

アセティック   R   R

 

「トレイニーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ」

 

「ドライブチェック『ジャギーショット・ドラグーン』」

 

「ダメージチェック『獣神フロッグマスター』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000  アンリの手札6枚 山札42枚  アツシのダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!獣神ドラゴツイスト!」

 

獣神ドラゴツイスト  PW9000

 

R ドラゴツイスト    R

R    R    ライオットホーン

 

「ドラゴツイストでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『毒心のジン(☆)』」

 

「ドライブチェック『獣神ゴールデン・アングレット』ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000+SH10000=17000  アツシの手札6枚 山札40枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!マーシャルアーツ・ドラゴン!コール!魔竜戦鬼チャトゥラ!」

 

マーシャルアーツ・ドラゴン  PW9000

魔竜戦鬼チャトゥラ  PW8000

 

「チャトゥラのスキル!自分のターン中、常にパワープラス3000!」

 

チャトゥラ  マーシャルアーツ R

アセティック    R     R

 

「マーシャルアーツでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『トレイニーモンク・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『獣神ゴールデン・アングレット』」

 

「アセティックのブースト、チャトゥラでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『獣神ブライトコブラ(醒)』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000

PW16000➡PW9000+SH10000=19000  アンリの手札5枚 山札40枚  アツシのダメージ2枚

 

「俺のターンだ!スタンド&ドロー!ライド!最強獣神エシックスバスター・エクストリーム!!」

 

最強獣神エシックスバスター・エクストリーム  PW11000

 

「フロッグレイダー、ドラゴツイスト、獣神ヘイトレッド・ケイオス!」

 

獣神ヘイトレッド・ケイオス  PW9000

 

 ヘイトレッド  エクストリーム ドラゴツイスト

フロッグレイダー    R    ライオットホーン

 

「ライオットホーンのブースト、ドラゴツイストでヴァンガードにアタック!」

 

「プラズマダンス・ドラゴンでガード!」

 

「ヘイトレッドでヴァンガードにアタック!

ヘイトレッドのスキル!ヴァンガードが獣神ならパワープラス3000!」

 

「インターセプト!『魔竜戦鬼チャトゥラ』」

 

「エシックスバスター・エクストリームでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『獣神ゴールデン・アングレット』

フロッグレイダーのスキルでリミットブレイク条件解除!

エシックスバスター・エクストリームのリミットブレイク!ドライブチェックで獣神のグレード1以上のカードが出た時、リアガードを1体スタンドできる!ドラゴツイストをスタンド!

ドラゴツイストのスキル!カウンターブラスト!こいつがスタンドした時、こいつのパワー以下のユニットを退却できる!アセティックを退却!

ライオットホーンのスキル!同じ縦列にいる獣神がスタンドした時、こいつもスタンド!セカンドチェック『獣神グレートイーター(醒)』スタンドトリガー!ヘイトレッドをスタンド、パワーはドラゴツイストに!!」

 

エシックスバスター・エクストリームは背中のブースターを使って、マーシャルアーツに接近し、強力な拳で大打撃を与える。

 

「ダメージチェック『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』」

 

「フロッグレイダーのブースト、ヘイトレッドでヴァンガードにアタック!

スキルでパワープラス3000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ロッククライム・ドラグーン』」

 

「ライオットホーンのブースト、ドラゴツイストでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『マーシャルアーツ・ドラゴン』」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW9000+SH10000=19000

PW12000➡PW9000+SH5000=14000

PW11000➡PW9000

PW19000➡PW9000

PW19000➡PW9000  アツシの手札4枚 山札36枚  アンリのダメージ3枚

 

「(ノヴァグラップラーのスキルを活かしていきなりのスタンド・・・やっぱり一筋縄じゃいかない)

俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!ドラゴニック・ヴァンキッシャー!!」

 

ドラゴニック・ヴァンキッシャー  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン解放!ストライドジェネレーション!!!征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ジャギーショット・ドラグーン』グレード3

 

征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"  PW26000

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!前列にいるドラゴツイストを退却してバインド!凱旋の雷レシェフ、トレイニーモンク、ジャギーショット・ドラグーンをコール!」

 

ジャギーショット・ドラグーン  PW11000

凱旋の雷レシェフ(☆)  PW4000

 

VOLTAGE(ヴォルテージ)のスキル!Gゾーンのドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"を表に!スキル獲得!」

 

ジャギーショット ヴォルテージ レシェフ

   R       R    トレイニー

 

「トレイニーのブースト、レシェフでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『獣神グレートイーター(醒)』」

 

「ヴォルテージでヴァンガードにアタック!

レシェフのスキル!ヴァンガードがヴァンキッシャーなら、ソウルに入れて1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガードだ!」

 

「トリプルドライブ『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』セカンドチェック『ロッククライム・ドラグーン』サードチェック『毒心のジン(☆)』クリティカルトリガー!パワーはジャギーショットに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"雷の玉を2つ生成し、1つ、2つをエシックスバスターエクストリームに放ち、感電させる。

 

「ダメージチェック『獣神バンパウロス(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!セカンドチェック『獣神ソーラーファルコン』」

 

VOLTAGE(ヴォルテージ)のスキル!相手は自分のリアガードを退却!」

 

「ヘイトレッドを退却!」

 

「そしてドロップゾーンからグレートイーターとヘイトレッドをバインド!ジャギーショットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『獣神ブランク・マーシュ』」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000(+5000)

PW16000➡PW16000  アンリの手札4枚 山札33枚  アツシのダメージ5枚(裏1枚)

 

「ふん、こんなもんかよ?」

 

「えっ・・・?」

 

「部長っていうくらいだから、もっと強いんだと想像してたのによ・・・そんなファイト、俺には全く通用しないぜ」

 

 

このセカンドステージでも、一時的にバインドゾーンに移動することが可能となっている。今日のファイトを終了したユイはコンビニでチョコなどのお菓子を買い食いしている。そんな時、同じく今日のファイトを終了したトコハと偶然鉢合わせる。

 

「どうせ鉢合わせるなら、フィールドでよかったのにね」

 

「そうだね。そうすればファイトできたのに」

 

せっかく出会ったので設備されている店でいろいろと買い物をする。

 

「そういえばトコハ、ファーストステージの時、鬼丸カズミと戦ったんだよね?」

 

「!」

 

「鬼丸カズミのファイトってどんな感じだった?私、ファーストステージで当たらなかったから、今後の参考にと思うんだけど」

 

「本音は?」

 

「単なる好奇心」

 

「はぁ~・・・」

 

ユイはちょっとした好奇心と今後の参考として聞いてきた。トコハは少しため息を出しながらも応える。

 

「鬼丸カズミはとにかくすごかった。特に終盤は圧倒的で、そして何もできずに負けた。でも、何より印象に残ったのは・・・地球と惑星クレイの間に立たされたような、そんなイメージを見せられた」

 

「え?何それ?どういうこと?」

 

「ユイも鬼丸と相手してればわかるわ。嫌っていうほどわかるから」

 

「・・・それもそっか。じゃあファイトする時は十分気をつけとくね」

 

ユイとトコハは互いに持っていたジュースを飲み干す。

 

「今はとにかく、サードステージに進めるポイントをたくさん稼がないとね」

 

「そうだね」

 

トコハがドロップゾーンのモニターを確認し、そこにシオンとクロノがドロップゾーンにいることに驚く。

 

「えっ⁉何でシオンとクロノが⁉」

 

「クロノに関しては知らないけど、シオンはアリスに負けたんだ」

 

「アリスに?」

 

トコハはシオンほどの実力者を破ったアリスの実力を知って驚いていた。

 

 

古代迷宮エリアのアンリとアツシのファイト・・・

 

「こんなもんじゃねぇだろ?お前の実力はよ。俺がお前の本気を引き出してやるぜ!ストライドジェネレーション!!!究極獣神エシックスバスター・カタストロフ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『獣神エシックスバスター・エクストリーム』グレード3

 

究極獣神エシックスバスター・カタストロフ  PW26000  ハーツ『獣神エシックスバスター・エクストリーム』

 

「コール!獣神ゴールデン・アングレット、獣神ジャッカルロード!」

 

獣神ゴールデン・アングレット  PW9000

獣神ジャッカルロード  PW9000

 

「ジャッカルロードのスキル!カウンターブラスト(獣神)!アタック時のスキル獲得!

エシックス・バスター・カタストロフのスキル!Gゾーンのカタストロフを表に!ハーツが獣神なんでスキル獲得!」

 

ジャッカルロード カタストロフ  アングレット

フロッグレイダー   R    ライオットホーン

 

「ライオットホーンのブースト、ゴールデン・アングレットでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『マイティボルト・ドラグーン』」

 

「フロッグレイダーのブースト、ジャッカルロードでヴァンガードにアタック!

アタック時のスキル発動!獣神の名のつくユニットを1体スタンドさせる!ゴールデン・アングレットをスタンド!パワープラス3000!

ゴールデン・アングレットのスキル!こいつがスタンドした時、パワープラス3000!

ライオットホーンのスキル!自身をスタンド!」

 

「ガード!『毒心のジン(☆)』」

 

「まだまだ!もう1度ライオットホーンのブースト、ゴールデン・アングレットでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ・・・ノーガード!ダメージチェック『アナラブルモンク・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「エシックスバスター・カタストロフでヴァンガードにアタック!」

 

「の、ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『獣神ホーンドハルク』

エシックスバスター・カタストロフのスキル!ドライブチェックでグレード1以上の獣神が出たから、ゴールデン・アングレットはスタンド!

ゴールデン・アングレットのスキル!パワープラス3000!

ライオットホーンのスキル!自身をスタンド!セカンドチェック『獣神バンパウロス(引)』ドロートリガー!パワーはアングレットに!1枚ドロー!サードチェック『獣神レスキューバニー(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはゴールデン・アングレットに!」

 

エシックスバスター・カタストロフはヴァンキッシャーに連続パンチを繰り出し、最後の強力な拳でヴァンキッシャーを遠くまで吹き飛ばす。

 

「うわああ!だ、ダメージチェック『魔竜仙女コウド(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「ライオットホーンのブースト、ゴールデン・アングレットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『魔竜戦鬼チャトゥラ』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW20000➡PW11000(+5000)

PW26000➡PW16000(+5000)

PW33000➡PW21000  アツシの手札6枚 山札28枚  アンリのダメージ5枚

 

「どうしたよ?まだまだ、全然足りねぇな。もっと楽しませろよ」

 

「くっ・・・スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』グレード3

 

征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ゴールデン・アングレットを退却!バインド!ロッククライム・ドラグーンをコール!」

 

ロッククライム・ドラグーン  PW9000

 

「ロッククライムのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがヴァンキッシャーなら、カウンターブラスト!ソウルブラスト『トレイニーモンク・ドラゴン』自身にパワープラス2000!相手は自分のリアガードを選んで退却させて、表でバインド!」

 

「フロッグレイダーをバインド」

 

ジャギーショット ブイマックス ロッククライム

   R       R     トレイニー

 

「ジャギーショットでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『獣神ジャッカルロード』」

 

「ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)でヴァンガードにアタック!

スキルでGゾーン表のヴァンキッシャーの数だけ、相手リアガードを選んで同時アタック!ライオットホーンとヴァンガードに同時アタック!」

 

「完全ガード!『獣神ソーラーファルコン』(コスト『獣神バンパウロス(引)』)」

 

VMAX(ブイマックス)はエシックスバスター・エクストリームとライオットホーンに雷を放つ。ライオットホーンは雷を喰らったが、ソーラーファルコンの防御によってエシックスバスターは無事だ。

 

「トリプルドライブ『チェインボルト・ドラグーン』セカンドチェック『マイティボルト・ドラグーン』サードチェック『魔竜仙女コウド(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはロッククライムに!

ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)GB(ジェネレーションブレイク)!雷激(5)!相手リアガードがいないなら、相手に1ダメージ!」

 

VMAX(ブイマックス)はエシックスバスター・エクストリームに先ほどとは比べ物にならない雷を落とし、そのまま雷を喰らってしまう。

 

「ダメージチェック『獣神エシックスバスター』」

 

「ダメージ5!これで!トレイニーのブースト、ロッククライムでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!メテオカイザーユニオール!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『獣神レスキューバニー(治)』

 

メテオカイザーユニオール  SH15000

 

「くそ・・・決めきれなかった・・・ターンエンド」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW11000+SH15000=26000  アンリの手札5枚 山札25枚  アツシのダメージ5枚(裏1枚)

 

アンリが決めきれなかったことに落胆していると、アンリのファイダーからリンとベルノのファイト結果が届く。その結果を見てアンリは目を見開く。

 

「⁉そんな・・・羽島先輩まで!!?」

 

結果はベルノの勝利、リンの敗北により、今現在福原高校ヴァンガード部に残っているのは、アンリ1人だけとなってしまった。

 

(もしも俺がここで負けてしまったら・・・チームは敗退・・・福原ヴァンガード部の存続ができなくなってしまう・・・!)

 

「・・・その表情からして、そうとうやべぇ状況になってるみてぇだな?」

 

「!!」

 

「けど、どんな事情であろうと、マサトの先輩だろうと、手を抜くほど、俺は優しくないぜ!ストライドジェネレーション!!!究極獣神エシックスバスター・カタストロフ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『獣神エシックスバスター・エクストリーム』グレード3

 

「ジャッカルロード、獣神ホーンドハルク、獣神エシックスバスターをコール!」

 

獣神エシックスバスター  PW11000

獣神ホーンドハルク  PW7000

 

「ジャッカルロードのスキル!カウンターブラスト(獣神)!スキル獲得!

ホーンドハルクのスキル!ソウルブラスト『獣神ドラゴツイスト』ホーンドハルクをレスト!獣神のユニットを1体選んでパワープラス5000!ジャッカルロードにパワープラス5000!

エシックスバスター・カタストロフのスキル!Gゾーンの裏のカード、今回はメテオカイザービクトールを表に!スキルを獲得!」

 

ジャッカルロード カタストロフ エシックスバスター

ホーンドハルク    R        R

 

「エシックスバスターでロッククライムにアタック!」

 

「の、ノーガード!」

 

「ジャッカルロードでヴァンガードにアタック!

ジャッカルロードのスキル!エシックスバスターをスタンド!パワープラス3000!」

 

「ガード!『チェインボルト・ドラグーン』」

 

「もう1回エシックスバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『マーシャルアーツ・ドラゴン』」

 

「エシックスバスター・カタストロフでヴァンガードにアタック!」

 

(・・・ダメだ・・・いくらジェネレーションガードで防いだとしても、スタンドしてくるリアガードの攻撃は防げない・・・クリティカルが出れば、そこで・・・ここで終わるのか・・・?)

 

絶体絶命の状況で、アンリは顔を俯かせると、アツシが喝を入れる。

 

「情けねぇ姿見せんじゃねぇよ。それでも部長かよ?てめぇの根性、見せやがれ!!」

 

「!!」

 

アツシの喝でアンリは自身を取り戻す。

 

(そうだ!何を弱気になってるんだ!きっとこの場をしのげる何かがあるはず!何か・・・)

 

この状況をどう打破しようとしていると、あることに気付く。

 

「(待てよ・・・そういえば・・・アツシ君のトリガーが出てきたのは・・・スタンド2種類、ドロー、ヒール・・・だけど、ここまで来てクリティカルが1枚も出てきていない・・・つまりはスタンド重視の構築!一か八か、これに賭けるしかない!)

ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『獣神ホーンドハルク』

エシックスバスター・カタストロフのスキル!エシックスバスターをスタンド!さらに、今回はGゾーンにカタストロフが2枚以上表にしてあるため、パワープラス3000!セカンドチェック『獣神ブライトコブラ(醒)』スタンドトリガー!ジャッカルロードをスタンド!パワーはエシックスバスターに!サードチェック『獣神グレートイーター(醒)』スタンドトリガー!」

 

「!やっぱりそうか!!」

 

「ホーンドハルクをスタンド、パワーはジャッカルロードに!」

 

エシックスバスター・カタストロフは強烈な衝撃波をヴァンキッシャーに向けて放つ。衝撃波を喰らったヴァンキッシャーは倒れそうになるが、根気で何とか耐え抜く。

 

「ダメージチェック『ドラゴンダンサーアナスタシア』」

 

「まだまだいくぜ!エシックスバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「絶対に、通さない!ガード!『凱旋の雷レシェフ(☆)』『マイティボルト・ドラグーン』」

 

「こいつでとどめだ!ホーンドハルクのブースト、ジャッカルロードでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!護天覇竜ブルワーク・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『魔竜仙女コウド(治)』

 

護天覇竜ブルワーク・ドラゴン  SH15000

 

「ブルワーク・ドラゴンの雷激(3)!シールドプラス10000!

さらに、バトル終了時、相手バインドゾーンが4枚につき、前列のレストしているリアガードを1体退却!エシックスバスターを退却!」

 

「へっ・・・ターンエンドだ」

 

PW11000➡PW9000

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000

PW22000➡PW11000+SH15000=26000

PW26000➡PW11000+SH25000=36000  アツシの手札3枚 山札23枚  アンリのダメージ5枚(裏4枚)

 

「ガッツ見せたな。けど、これでお前は手札0になったぜ。盤面もズタズタ、ストライドできるかも微妙。さあどうする?」

 

「(あの時、天音さんは手札0の状況でも、最後まで諦めなかった。俺だって、最後まで諦めない!)

スタンド&ドロー!・・・ストライドジェネレーション!!!!征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』グレード3

 

「へっ!本当に引きやがるとはな!」

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ジャッカルロードを退却!バインド!トレイニーモンクを移動!

VOLTAGE(ヴォルテージ)のスキル!GゾーンのVOLTAGE(ヴォルテージ)を表に!スキル獲得!

さらにVOLTAGE(ヴォルテージ)GB(ジェネレーションブレイク)3!相手のバインドゾーンのカード1枚につき、前列のユニット全てにパワープラス3000!相手バインドゾーンは6枚!パワープラス18000!」

 

ジャギーショット ヴォルテージ トレイニー

   R       R      R

 

「俺は、福原高校ヴァンガード部の部長として、必ず部を存続してみせる!!できるかできないかじゃない、必ず実現してみせるんだ!!」

 

「漢にゃなぁ、そんだけのでけぇ覚悟さえあれば十分よ。さあ、来い!!」

 

VOLTAGE(ヴォルテージ)でヴァンガードにアタック!

その実現のために、君を倒す!!」

 

「なら、受けて立つまでよ!漢は黙ってノーガードだあ!!来やがれええええ!!!」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『ドラゴンダンサーアナスタシア』セカンドチェック『ドラゴンダンサーアナスタシア』サードチェック『凱旋の雷レシェフ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!!俺は!栄えある福原高校ヴァンガード部の、部長だああああああ!!!」

 

VOLTAGE(ヴォルテージ)は雷を纏った拳でエシックスバスター・エクストリームを地面に叩きつける。エシックスバスター・エクストリームはあまりの衝撃で機体が耐え切れず、爆発を起こした。

 

PW44000(+5000)➡PW11000

 

ダメージチェック『獣神ホーンドハルク』

 

アンリのダメージ5枚  アツシのダメージ6枚  勝者アンリ

 

「や・・・やったあ!チームを・・・守り切ったあ!!」

 

「あっちゃあ・・・やられちまったか・・・」

 

アンリは自分が勝利し、チームを守り切ったことに喜び、アツシは苦笑いを浮かべながら頭をかいている。本日のファイトが終了したため、アツシはチームの元に戻ろうとする。

 

「あっ!ま、待って!」

 

「ん?」

 

「俺たちの福原高校ヴァンガード部が存続出来たら・・・宮地学園のヴァンガード部と、交流試合をさせてください!そこでもう1度・・・俺とファイトしてくれませんか⁉」

 

「かってぇ奴だなぁ・・・いいぜ。いつでも相手になってやるぜ!」

 

アンリはアツシを呼び止め、そのような提案をしてくる。アツシはグッドサインを出して、いつかの交流試合を了承したのであった。

 

 

『全てのファイトが終了し、これにてU20(アンダートゥエンティ)セカンドステージ、トレジャーラビリンス1日目を終了します!』

 

『ですが、セカンドステージはまだ始まったばかり、皆さんのこれからの逆転に期待します』

 

『残り2日間、どのようなファイトを見せてくれるのか、今から楽しみです!それでは皆さん、また明日のセカンドステージでお会いしみゃしょう!』

 

全てのファイターのファイトが終了し、帰っていくチームもいれば、まだ残って作戦会議を行っているチームもいる。ドリームハーツも残っている。

 

「すみません、私が負けたばっかりに・・・」

 

「いいっていいって。明日には復帰できるから」

 

「おかげで、いろいろと苦労したけどね」

 

「まぁまぁ、ラストボーナスってことで、相手のトレジャーのポイントも手に入れたし、ヒールトリガーがポイントに変換されて、一石三鳥じゃん」

 

ハイメフラワーズも少しだけ残っていた。

 

「ごめんね、開始1発目から負けちゃって・・・」

 

「気にしないでクミちゃん!ここからガツンと逆転していきましょう!」

 

福原高校ヴァンガード部も・・・。

 

「早尾先輩、ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。この汚名は必ず挽回してみせます」

 

「い、いや・・・ひとまず、チームが失格にならずに済んでよかったよ」

 

「おい、これで貸しを作ったなんて思うなよ?」

 

「えっ⁉あっ、いや・・・それはその・・・」

 

「ふん!・・・まぁ、今回のことで借りを返さなきゃいけない奴も増えたし、そこだけは感謝してやるよ」

 

「えっ・・・?」

 

アンリとリンがそんなやり取りをしている中、シオンの脳裏に浮かんだのは、アリスとのファイトだった。

 

(僕が彼女の力を見誤ったせいで、今回のような事態を引き起こした・・・。全ての責任は僕にある・・・)

 

シオンは深く考えた後、決意を固めた表情をする。

 

「もうこれ以上の敗北は許されない!明日のファイトからはもっと対策を練らないと!」

 

to be continued…




クロノ「セカンドステージ1日目も終わったな」

タイヨウ「お疲れ様です、クロノさん、カズマさん」

カズマ「てか新導、お前何最後の最後で負けてんだよ?だらしねぇな」

クロノ「うっ・・・しょ、しょうがねぇだろ!あんな・・・あんな理不尽な負け方なんてねぇよ・・・」

タイヨウ「だ、大丈夫ですか?」

カズマ「はぁ、たくよぉ・・・」

クロノ「なんだよそのため息は!お前も1回やってみればわかる!絶対あれはねぇって!」

TURN162「譲れない思い」


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譲れない思い

ついにギーゼの能力が判明しましたね。

しかしまさかギーゼとネオンギーゼが1つセットのカードとは思っても見ませんでした。

やっぱりいろいろと規格外でしたね、ギーゼは。

さて、今回もオリジナルです。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)セカンドステージ、トレジャーラビリンスの2日目、すでにそれぞれの迷宮内に入って開始の合図を待つチームもいれば、一時的にバインドゾーンで作戦会議をしながら開始の合図を待つものもそれぞれだ。

 

U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、セカンドステージ、トレジャーラビリンス!2日目のゲストは、ヴァンガード業界に多大な支援を行っている大企業、ユニオンの代表にして、ソランベルジュ家の次期当主、マリン・ソランベルジュ氏にお越しいただいておりみゃす!』

 

「本日はどうぞ、よろしくお願いいたしますわ」

 

トレジャーラビリンスの2日目のゲスト解説はマリン・ソランベルジュとなっている。

 

「それにしてもマリンさん、このようなところにお越しいただき、感謝しておりみゃす」

 

「いえいえ、私も、このような神聖な場にお招きいただき、深く感謝しておりますわ」

 

MCミヤとマリンは深々と互いにお辞儀しあっている。

 

「お姉さまー!!解説がんばってくださーい!!」

 

観客席からマリンの妹であるアキがマリンを応援している。

 

「観客席から、妹君からの応援もございみゃす」

 

「アキってばまったく・・・解説に応援も何もないといったではありませんか・・・」

 

マリンは解説者側の応援をしているアキに深く呆れていた。

 

「・・・・・・」

 

そして、観客席側の入り口にて、日下部リンが中央会場のモニターでチームディフライダーの監視を続けている。

 

 

 

TURN162「譲れない思い」

 

 

 

セカンドステージ2日目が間もなく始まろうとしている時刻、トイレに行っていたクロノは急いで迷宮エリアに向かう入り口に向かって走っている。

 

「やっべぇ!急がねぇと!」

 

クロノが曲がり角を曲がろうとした時・・・

 

ドンッ!

 

「てぇ!」

 

「と・・・大丈夫か?」

 

1人の男とぶつかる。その男は銀髪の髪をし、眼帯をつけている。

 

「あ、いや・・・すいません・・・急いでたもんで・・・」

 

「・・・ん?君は・・・新導クロノ君かい?」

 

「え?はい、そうですけど・・・」

 

「初めまして。俺は桐生院アカギ。ラミーラビリンスのマネージャーをやっている」

 

「ラミラビの・・・マネージャー⁉」

 

銀髪で眼帯をしている男、桐生院アカギがラミラビのマネージャーと聞いて、クロノは驚愕する。

 

「君のことは、アムやユキノ、ルーナから聞いている。会えて光栄だよ」

 

「は、はぁ・・・」

 

マネージャーという事もあってか、クロノは恐縮した態度をしている。

 

「どうだ?楽しんでいるかい?U20(アンダートゥエンティ)

 

「は、はい!」

 

「そうか。本戦で、ラミラビと当たることがあるかもしれん。その時は、手加減せず、全力で挑みつつ、ファイトを楽しんでくれ」

 

「はい!」

 

アカギはクロノに手を差し伸べ、クロノはその手を握り、握手を交わす。

 

「君には期待しているよ。急いでいるところすまなかったね。では、俺は仕事があるので、失礼させてもらう」

 

アカギは軽くお辞儀をした後、それだけ言い残して仕事に戻っていく。

 

「・・・なんかすげぇ人と会っちまった気が・・・うっ⁉」

 

アカギが去った後、クロノに頭痛が走り、何かが脳裏に浮かぶ。浮かんできたのは、1年前のストライドゲートの実験の原点となった12年前の研究所だ。そこには、クロノの父、新導ライブと、研究に関わっている1人の研究員と話している姿だった。

 

「今のは・・・あの時の研究所・・・?なんで、今になってこの記憶が・・・?」

 

クロノはなぜ今になって古き記憶が呼び起こされたのかわからないでいると・・・

 

『それでは、セカンドステージ2日目、スタートです!』

 

セカンドステージ開始の合図が鳴り響いた。

 

「!やっべぇ!!早くフィールドに入ってコイン探さねぇと!!」

 

クロノは記憶の方は後回しにし、急いでフィールドに入り、トレジャーコインを探しに向かうのであった。

 

 

セカンドステージ2日目が開始し、各々のファイターたちはトレジャーコインを探し出し、ファイトするべきファイターを探し出したり、ファイトしあっている。そんな中、大森林迷宮エリアにいるストライダーズのタイヨウはすでにトレジャーコインを見つけ出し、他ファイターとファイトしていた。そしてそのファイトも終わりが近づく。

 

「天道聖剣グルグウィントでヴァンガードにアタック!」

 

相手ファイターは防ぎきることができず、ノーガード。ダメージが6となり、タイヨウの勝利となった。勝利したことにより、ファイダーに登録してあるトレジャーが開かれ、ポイントを獲得し、運よくアイテムトリガーのドロートリガーを獲得。さらに、相手のトレジャーがタイヨウのファイダーに登録され、次のファイターへ導く道標が現れる。

 

「昨日のポイントと合わせて、だいぶ溜まってきた。このまま勝ち続ければ、サードステージに進める!」

 

タイヨウはファイダーを確認し、道しるべを確認する。その道しるべは後ろの方向をさしている。確認しているつかの間、タイヨウのファイダーにファイター接触、ファイト認証の文字が浮かび上がる。タイヨウが後ろを振り向くと、そこには対戦相手のファイターがいた。

 

「・・・タイヨウ?」

 

「!マサトさん・・・」

 

タイヨウの次なる相手はチーム三獣士の大将ともいえる存在、日向マサトだった。

 

『おおっと!初っ端からおもしろい組み合わせです!チームストライダーズの新導クロノの右腕、明日川タイヨウと、チーム三獣士の1人、コズミックドライブのメンバーの日向マサト!互いにゴールドパラディン使いの対決だぁ!』

 

『互いにゴールドパラディン使いという事は、互いのユニットの性質をよく理解した者同士という訳ですか。確かにこのミラーマッチ、面白そうですわね』

 

タイヨウとマサトの間にファイトテーブルが現れ、互いにデッキを設置し、ファイトの準備を行う。

 

(マサトさんのいたコズミックドライブはメガラニカの大会でぶっちぎりの優勝を果たしている。しかも、U20(アンダートゥエンティ)が始まってから、1回も敗北していない・・・弱いはずがない。けど、絶対に勝つ!クロノさんとカズマさんと一緒に、サードステージに進むために!)

 

(クロノの右腕というだけあって、めちゃくちゃつえぇ。けど、それだけじゃねぇ。タイヨウの奴も、1年前のストライドゲートに関わっていたんだ。もしタイヨウに勝つことができれば、アンと対等に戦えるかもしれねぇ。このファイト、なおさら負けるわけにはいかねぇ!)

 

互いに譲れない思いを抱えながら、準備を終わらせて、ファイトに移る。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「早天の騎士コエル!」

 

「緋色の小獅子カリア!」

 

早天の騎士コエル  PW5000

 

緋色の小獅子カリア  PW5000

 

「俺の先攻だ!ドロー!ライド!紅の獅子獣ハウエル!カリアは移動!ターンエンドだ!」

 

紅の獅子獣ハウエル  PW7000

 

R ハウエル R

R カリア  R  マサトの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターンです!ドロー!春陽の騎士コナヌス!コエルは移動!」

 

春陽の騎士コナヌス  PW7000

 

R コナヌス  R

R  R   コエル

 

「コナヌスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『昼光の騎士キナリウス』」

 

「ダメージチェック『曙光の騎士ゴルボドゥク』」

 

「ターンエンドです」

 

PW7000➡PW7000  タイヨウの手札6枚 山札42枚  マサトのダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!風炎の獅子ワンダーエイゼル!コール!解放者(リベレイター)ブライト・バイコーン、ワンダーエイゼル!」

 

解放者(リベレイター)ブライト・バイコーン  PW7000

風炎の獅子ワンダーエイゼル  PW9000

 

バイコーン ワンダーエイゼル ワンダーエイゼル

  R     カリア       R

 

「バイコーンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『神聖魔道士アレッシア』」

 

「リアガードのワンダーエイゼルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スカーフェイス・ライオン(☆)』」

 

「カリアのブースト、ワンダーエイゼルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『日華の騎士ジェフリー』」

 

「ダメージチェック『春光の騎士ベリーモール』」

 

「カリアのスキル発動!カリアをソウルへ!エイゼルのヴァンガードのアタックがヒットした時、山札の上2枚を見て、神聖魔道士プイスをレスト状態でスペリオルコール!ターンエンドだ」

 

神聖魔道士プイス  PW9000

 

PW7000➡PW7000

PW9000➡PW7000+SH10000=17000

PW14000➡PW7000  マサトの手札4枚 山札40枚  タイヨウのダメージ2枚

 

「僕のターンです!スタンド&ドロー!ライド!昼光の騎士キナリウス!キナリウスをコール!」

 

昼光の騎士キナリウス  PW9000

 

R キナリウス キナリウス

R   R    コエル

 

「コエルのブースト、キナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『だんてがる(☆)』」

 

「ヴァンガードのキナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「ドライブチェック『聖管の奏者ヘリー(醒)』スタンドトリガー!リアガードのキナリウスをスタンド、パワープラス5000!」

 

「ダメージチェック『神聖魔道士プイス』」

 

「スタンドしたキナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW9000+SH10000=19000

PW9000➡PW9000

PW14000➡PW9000(+5000)  タイヨウの手札5枚 山札38枚  マサトのダメージ3枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!救国の獅子グランドエイゼル・シザーズ!!」

 

救国の獅子グランドエイゼル・シザーズ  PW11000

 

「プイスとバイコーンを移動!コール!日華の騎士ジェフリー!紺青の獅子シャイト!」

 

日華の騎士ジェフリー  PW7000

紺青の獅子シャイト  PW5000

 

 プイス  グランドエイゼル ワンダーエイゼル

バイコーン  ジェフリー     シャイト

 

「シャイトのブースト、ワンダーエイゼルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『聖管の奏者ヘリー(醒)』」

 

「ジェフリーのブースト、グランドエイゼルでヴァンガードにアタック!

バイコーンのスキルでリミットブレイク条件を解除だ!

グランドエイゼルのリミットブレイク!カウンターブラスト(2)!ソウルブラスト『紅の獅子獣ハウエル』『風炎の獅子ワンダーエイゼル』リアガード5体で、パワープラス10000!クリティカルプラス1!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはプイスに、クリティカルはヴァンガードに!『蒼穹のファルコンナイト(引)』ドロートリガー!パワーはプイスに、1枚ドロー!」

 

「ダブルトリガー⁉」

 

グランドエイゼル(マサト)は拳に光を纏って、をキナリウス(タイヨウ)に向けて放つ。

 

「くぅ!ダメージチェック『曙光の騎士ゴルボドゥク』セカンドチェック『黄金の聖剣グルグウィント』サードチェックスタンドトリガー!『蒼穹のファルコンナイト(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに、1枚ドロー!」

 

「いけ!プイス!バイコーンのブーストをつけてヴァンガードにアタックだ!」

 

「くっ、ガード!『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』『曙光の騎士ゴルボドゥク』」

 

「ターンエンドだ。

グランドエイゼルのリミットブレイクで、ターン終了と同時に、ソウルチャージ『解放者(リベレイター)ブライト・バイコーン』カウンタチャージ」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW18000➡PW9000(+5000)

PW26000➡PW14000+SH15000=29000  マサトの手札4枚 山札33枚  タイヨウのダメージ5枚

 

『ダメージ5対3!明日川タイヨウ、いきなり絶体絶命!』

 

『せめてヒールトリガーが出れば、余裕を持てたのでしょうが・・・これはきついですわね』

 

「(やっぱり強い・・・心なしか勢いの良さがさらに増していってるような気がする・・・)

照らし出せ!新たなる光!ライド!黄金の聖剣グルグウィント!!」

 

黄金の聖剣グルグウィント  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!天道聖剣グルグウィント!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『旭光の騎士グルグウィント』グレード3

 

天道聖剣グルグウィント  PW26000  ハーツ『黄金の聖剣グルグウィント』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト、ソウルブラスト『春陽の騎士コナヌス』山札の上から4枚見て、春光の騎士ベリーモールをスペリオルコール!」

 

春光の騎士ベリーモール  PW9000

 

結束(ユナイト)を持つユニットがコールしたので、山札の上1枚を見て、レストでスペリオルコール!スカーフェイス・ライオン!」

 

スカーフェイス・ライオン(☆)  PW4000

 

「2体以上コールしたので、結束(ユナイト)達成!

キナリウスの結束(ユナイト)!ヴァンガードがグルグウィントでパワープラス4000!

ベリーモールの結束(ユナイト)!パワープラス2000!

ベリーモールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!山札の上から3枚見て、同じ縦列にコナヌスをスペリオルコール!

コナヌスの結束(ユナイト)結束(ユナイト)を持つユニット1枚につき、パワープラス1000!結束(ユナイト)持ちは5枚、パワープラス5000!

天道聖剣グルグウィントのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンの天道聖剣グルグウィントを表に!手札を1枚捨てる!Gゾーン表のグルグウィント1枚につき、仲間全員にパワープラス2000!」

 

『仲間の団結力によって、個々の力を発揮する、それが結束(ユナイト)です。ゴールドパラディンらしい、素晴らしきスキルですわね』

 

ベリーモール   グルグウィント    キナリウス

 コナヌス  スカーフェイス(レスト)  コエル

 

「ベリーモールでプイスにアタック!」

 

「インターセプト!『風炎の獅子ワンダーエイゼル』」

 

「グルグウィントでヴァンガードにアタック!

スカーフェイスのスキル!ヴァンガードがグルグウィントなら、ソウルに入れて、1枚ドロー!パワープラス5000!

天道聖剣グルグウィントの結束(ユナイト)!山札の上7枚を見て、キナリウスをスペリオルコール!

結束(ユナイト)!パワープラス4000!」

 

「ノーガードだ!」

 

「トリプルドライブ『残陽の騎士ヘンリネス』セカンドチェック『黄金の聖剣グルグウィント』サードチェック『スカーフェイス・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!パワーは左のキナリウスに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

グルグウィント(タイヨウ)は旗を掲げながら、レーブンヘアードエイゼル(マサト)に金の聖剣を振るい、斬撃を与える。レーブンヘアードエイゼル(マサト)は少しよろめく。

 

「くぅ!ダメージチェック『灼熱の獅子ブロンドエイゼル』『なっぷがる・解放者(リベレイター)(治)』ヒールトリガー!パワーはヴァンガードに!」

 

「コエルのブースト、キナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』」

 

「コナヌスのブースト、キナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!聖天祈祷師レイア!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『なっぷがる・解放者(リベレイター)(治)』

 

聖天祈祷師レイア  SH15000

 

「レイアのスキル!こっちのリアガードが2体以上なら、シールドプラス5000!」

 

「ターンエンドです」

 

PW13000➡PW11000+SH5000=16000

PW33000➡PW11000(+5000)

PW22000➡PW16000+SH10000=26000

PW34000➡PW16000+SH20000=36000  タイヨウの手札5枚 山札26枚  マサトのダメージ5枚(裏1枚)

 

『互いにダメージ5対5!もう1ダメージたりとも受けられない状況!果たして、日向マサトはこのターンで決めることができるのかぁ⁉』

 

「スタンド&ドロー!・・・ワンダーエイゼルをコール!」

 

(!ストライドしてこない・・・という事は・・・!)

 

「ワンダーエイゼルのスキル!エイゼルのグレード3のヴァンガードがスタンドしてるなら、山札からエイゼルの名のつくユニットを1体探してスペリオルライドする!アルティメットライド!!レーブンヘアードエイゼル!!」

 

レーブンヘアードエイゼル  PW11000

 

『出たぁ!アルティメットライド!ダメージ5の状況でなければ発動しない

レーブンヘアードエイゼルのスキル!』

 

『タイヨウ君のダメージ5枚、仕留めにかかっているようですが、果たして決められるでしょうか』

 

「ライドし終えたら、ワンダーエイゼルはパワープラス5000!

レーブンヘアードのブレイクライドスキル!プラチナエイゼルにパワープラス10000!そしてこのターン中、タイヨウ、お前はグレード1以外のカードを手札からガードに出すことはできねぇ!」

 

(やっぱり・・・でも!これくらいは想定範囲内!)

 

 プイス  プラチナエイゼル ワンダーエイゼル

バイコーン  ジェフリー     シャイト

 

「こいつで終わらせてやるぜ!ジェフリーのブースト、レーブンヘアードでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!黄金獣すれいみー・フレア!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『キュアラブラ・エンジェル(治)』

 

黄金獣すれいみー・フレア  SH15000

 

「スキル発動!左のヘンリネスを山札の下に!山札の上から5枚見て、ジェフリー、キュアラブラ・エンジェルをガーディアンサークルに!」

 

レーブンヘアードエイゼル(マサト)の両腕に装着している刃でグルグウィント(タイヨウ)に攻撃を仕掛けるが、すれいみー・フレアとキュアラブラとジェフリーが攻撃を凌ぎきる。

 

「ツインドライブ『残陽の騎士ヘンリネス』『なっぷがる・解放者(リベレイター)(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはプイスに!

ジェフリーのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!ソウルへ!1枚ドロー!シャイトのブースト、ワンダーエイゼルでヴァンガードにアタック!」

 

「黄金の聖剣グルグウィントのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!結束(ユナイト)!後列からインターセプトできる!早天の騎士コエルでインターセプト!」

 

「くっ・・・!バイコーンのブースト、プイスでヴァンガードにアタック!

プイスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!山札の上から3枚見て、光輝の獅子プラチナエイゼルをスペリオルコール!」

 

光輝の獅子プラチナエイゼル  PW11000

 

「完全ガード!『神聖魔道士アレッシア』(コスト『残陽の騎士ヘンリネス』)」

 

「くそ・・・!プラチナエイゼルでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『春陽の騎士コナヌス』」

 

「仕留めきれなかったか・・・ターンエンド」

 

PW28000➡PW11000+SH30000=41000

PW19000➡PW11000+SH10000=21000

PW21000➡PW11000(完全ガード)

PW11000➡PW11000+SH5000=16000  マサトの手札5枚 山札26枚  タイヨウのダメージ5枚(裏3枚)

 

『止めたーーー!!明日川タイヨウ、黄金のグルグウィントのスキルを駆使し、グレード1以外ガードに出せない状況を打破したーー!!』

 

『ここは決めておきたかったところですが、残念でしたわね』

 

「(ここでマサトさんを仕留めないと、次のターン、僕は確実に負ける・・・。だからこそ、このターンで決めてみせる!)

ストライドジェネレーション!!!天道聖剣グルグウィント!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『旭光の騎士グルグウィント』グレード3

 

「(僕のファーストステージ・・・勝ちもあった・・・負けもあった・・・。でも、その1戦1戦が、僕を前に進ませてくれた!自分を試したいと思わせてくれた!可能性の先に何があるのか知りたい!だから僕は、ここで負けられない!)

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト、ソウルブラスト『スカーフェイス(☆)・ライオン』山札の上から4枚見て、聖管の奏者ヘリーをスペリオルコール!」

 

聖管の奏者ヘリー(醒)  PW4000

 

結束(ユナイト)を持ったユニットをコールしたので、山札の上1枚見て、フレイム・オブ・ビクトリーをレスト状態でスペリオルコール!」

 

フレイム・オブ・ビクトリー(☆)  PW4000

 

「キナリウスの結束(ユナイト)!パワープラス4000!

ヘリーの結束(ユナイト)!パワープラス3000!

フレイム・オブ・ビクトリーのスキル!ソウルへ!ヘンリネスにパワープラス3000!黄金のグルグウィントをコール!

天道聖剣グルグウィントのスキル!カウンターブラスト!手札1枚を捨て、Gゾーンの天道聖剣グルグウィントを表に!今回はGゾーン表のグルグウィントは3枚!全ユニットにパワープラス6000!」

 

グルグウィント 天道聖剣 キナリウス

   R     R    ヘリー

 

「黄金のグルグウィントでヴァンガードにアタック!」

 

「ちぃ!ガード!『だんてがる(☆)』」

 

「ヘリーのスキル!ソウルに入れて、カウンターチャージ!コエルのブースト、キナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『神聖魔道士プイス』」

 

「天道聖剣グルグウィントでヴァンガードにアタック!

天道聖剣グルグウィントの結束(ユナイト)!山札の上から7枚見て、残陽の騎士ヘンリネスをスペリオルコール!」

 

残陽の騎士ヘンリネス  PW9000

 

「ヘンリネスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『昼光の騎士キナリウス』山札の上から3枚見て、日華の騎士ジェフリーをスペリオルコール!ヴァンガードがグルグウィントなら、自身とジェフリーにパワープラス3000!」

 

「完全ガード!『神聖魔道士プイス』(コスト『蒼穹のファルコンナイト(引)』)」

 

グルグウィント(タイヨウ)は1回目と同じ攻撃をプラチナエイゼル(マサト)に繰り出そうとしたが、プイスの魔法陣でそれを阻まれた。

 

「トリプルドライブ『春光の騎士ベリーモール』セカンドチェック『キュアラブラ・エンジェル(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはヘンリネスに!サードチェック『聖管の奏者ヘリー(醒)』スタンドトリガー!」

 

「なんだとっ⁉」

 

「黄金のグルグウィントをスタンド、パワープラス5000!黄金のグルグウィントでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!聖天祈祷師レイア!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『なっぷがる・解放者(リベレイター)(治)』

 

「スキルでシールドプラス5000!」

 

「ジェフリーのブースト、ヘンリネスでヴァンガードにアタック!」

 

「(手札1枚とインターセプトじゃ、こいつは防げねぇ・・・!俺は・・・ここで終わっちまうのか・・・っ⁉)

ノーガードだ!」

 

キナリウスは槍を構えて、そのままレーブンヘアードエイゼル(マサト)に突っ込み、貫いていった。

 

「(いや!終わってたまるかよ!俺はまだ、あいつと戦っちゃいねぇ!あいつと戦って、この手で勝ちたい!あいつと戦うまでは・・・!)

負けて・・・たまるかよおおおおおおお!!」

 

マサトがダメージチェックで引いたカードは・・・

 

 

 

『なっぷがる・解放者(リベレイター)(治)』

 

 

 

「なっ!!?」

 

『なんとぉ!!日向マサト、ダメージ6の状態でヒールトリガーを獲得!見事に凌ぎきったぁ!!』

 

『それだけではありませんわよ。さっきのヒールトリガーはラスト1枚・・・最後のヒールトリガーを子の土壇場で引くとは、たいしたものですわ』

 

「!!ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「くっ・・・ジェフリーの結束(ユナイト)!ソウルに入れて、1枚ドロー!ターンエンド!」

 

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW35000➡PW11000

PW32000➡PW11000(完全ガード)

PW22000➡PW11000+SH20000=31000

PW34000➡PW11000(+5000)  タイヨウの手札4枚 山札18枚  マサトのダメージ5枚

 

「タイヨウ・・・ここまでやるとは本当にたいしたもんだ。さすがはクロノの右腕といったところか?」

 

「あ、ありがうございます」

 

「けどな・・・俺にだって譲れねぇもんはあるんだよ。お前が去年のストライドゲートに関わってんのならなおさらのことだ。ストライドゲートに関わってた奴には、誰であろうと絶対負けられねぇんだよ」

 

「ストライドゲート?マサトさん、あなたは・・・」

 

「ストライドジェネレーション!!!!黄金竜スカージポイント・ドラゴン!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『レーブンヘアードエイゼル』グレード3

 

黄金竜スカージポイント・ドラゴン  PW26000  ハーツ『光輝の獅子プラチナエイゼル』

 

「ハウエルをコール!

ハウエルのスキル!エイゼルのヴァンガードがいるため、ソウルチャージ『戦馬レイジングストーム』カウンターチャージ!」

 

プイス  スカージポイント グランドエイゼル

ハウエル   ハウエル     シャイト

 

「グランドエイゼルでヘンリネスにアタック!」

 

「の、ノーガード!」

 

「ハウエルのブースト、プイスでヴァンガードにアタック!

プイスのスキル!カウンターブラスト!山札の上3枚を見て、プイスをスペリオルコール!

スカージポイントのスキル!山札からリアガードが登場した時、自身と呼んだユニットにパワープラス5000!プイスとスカージポイントにパワープラス5000!」

 

「ガード!『聖管の奏者ヘリー(醒)』」

 

「シャイトのブースト、プイスでヴァンガードにアタック!

プイスのスキル!カウンターブラスト!山札の上3枚を見て、ベリーモールをスペリオルコール!

スカージポイントのスキル!自身とベリーモールにパワープラス5000!

ベリーモールの結束(ユナイト)!パワープラス2000!

ベリーモールのスキル!カウンターブラスト!山札の上3枚を見て、同じ縦列にゴルボドゥクをスペリオルコール!

スカージポイントのスキル!自身とゴルボドゥクにパワープラス5000!」

 

「ガード!『春光の騎士ベリーモール』『春陽の騎士コナヌス』」

 

「ハウエルのブースト、スカージポイントでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ『レーブンヘアードエイゼル』セカンドチェック『神聖魔道士プイス』サードチェック『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはベリーモールに、クリティカルはヴァンガードに!喰らいやがれええええええ!!」

 

スカージポイントは装着してあるレーザー砲の充電が完了し、その強力な1撃をグルグウィント(タイヨウ)に向かって放たれる。グルグウィント(タイヨウ)何の抵抗もせず、レーザー砲に包まれていく。

 

PW11000➡PW9000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW19000➡PW11000+SH10000=21000

PW48000➡PW11000

 

ダメージチェック『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』『神聖魔道士アレッシア』

 

タイヨウのダメージ6枚  マサトのダメージ5枚  勝者マサト

 

『やりました!あの激闘を制したのは、チーム三獣士日向マサト!』

 

『本当に、互いに全力を出し切った素晴らしいファイトでしたね』

 

マサトはタイヨウに手を差し出し、にこやかな笑みを浮かべる。

 

「刺激的なファイト、ありがとうな。本当にすごかったぜ」

 

「い、いえ!マサトさんこそ・・・!」

 

タイヨウはマサトの手を取り、互いに握手を交わす。

 

「これでお前のトレジャーと、ドロートリガーのトレジャーポイントは俺のものだ」

 

マサトのファイダーにはタイヨウが持っていたドロートリガーが映されており、さらにドロートリガー発動という文字がある。

 

「ま、クロノたちがヒールトリガー持ってりゃすぐに復活できるんだ。すぐ復活できるように、祈ってるんだな」

 

マサトはそれだけを言い残して、次のファイターの元へと向かう。

 

(僕ももっと、強くならなくちゃ!)

 

タイヨウはそんな思いを秘めながらドロップゾーンへと送られていく。

 

 

タイヨウが敗北した知らせがストライダーズのファイダーにいきわたる。そんな中クロノはトレジャーコインの登録を済ませて、せっせとファイターの元へ向かう。

 

(タイヨウ・・・待ってろよ!絶対ヒールトリガーを手に入れて助けてやるからな!)

 

そう思っているとふと12年前の研究所の記憶のことを考える。

 

(結局なんだったんだ?あの記憶は・・・?)

 

クロノはそんなことを思いながら先に進むのであった。

 

to be continued…




タイヨウ「すみません、2日目早々負けてしまって・・・」

クロノ「気にすんなよ。俺たちが必ず助けるからな!」

タイヨウ「はい!・・・それにしても、マサトさんすごい勢いでしたね」

クロノ「あいつ、去年からなんかいろいろと思い詰めてたみたいだったけど、今は目標に向かって前に進んでるみたいで安心したぜ」

タイヨウ「マサトさん、どんな思いでU20(アンダートゥエンティ)に参加してるんだろう・・・?」

クロノ「そういや・・・あいつに聞いてもはぐらかされたし・・・今、どんな思いで戦ってんだろうな?」

TURN163「美しきものに抱かれて」


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美しきものに抱かれて

いよいよ竜神烈伝が発売されますね!

今回私の狙いはシラヌイとダークイレギュラーズのカードですかね。ガスティール猊下も購入しておこうかなとは考えております。

さて、今回もオリジナルです。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)セカンドステージ、トレジャーラビリンス2日目開始早々、各迷宮エリアにいるファイターたちのファイトは白熱した光景が広がっている。

 

U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、セカンドステージ2日目、中々白熱したファイトが迷宮内で繰り広げられておりみゃす!』

 

『おっとこれは・・・また面白い組み合わせですわね。優勝候補のチームディフライダーの渕高サオリ君と、バンドチームのシャウトの五十嵐ルカさんのファイトですわ』

 

火山迷宮エリアにいるディフライダーの渕高サオリとシャウトの五十嵐ルカがファイトを行っている。

 

「時空竜クロスオーバー・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「はい、完全ガード・・・」

 

サオリはクロスオーバー・ドラゴンの攻撃を完全ガードで防ぐ。

 

「トリプルドライブ!クリティカルトリガー!効果は全部エクステンドマグネに!ヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード」

 

「ま、また完全ガード⁉どれだけ手札にあるのさぁ⁉」

 

異様な完全ガードの多様でルカは驚愕ばかりしている。

 

(はぁ、つまんないなぁ・・・これなら音楽聞いてる方がよっぽど有意義だ。とっとと終わらないかなぁ・・・)

 

 

 

TURN163「美しきものに抱かれて」

 

 

 

一方の空の迷宮エリアでは、ちょうど今福原高校ヴァンガード部の羽島リンと相手ファイターのファイトが終了したところだ。勝利したのはリンだった。

 

「くそう!相手が悪すぎた!」

 

「ふん・・・」

 

相手ファイターは悔しがりながらドロップゾーンへと送られていく。リンは当然だといわんばかりに鼻を鳴らす。

 

『羽島リン、順調に勝利を収めていきみゃす!』

 

『さすがヴァンガード女王、実力も申し分ありませんわね。言動が少し、品がありませんがね』

 

「・・・ちっ・・・」

 

解説席にいるマリンの発言にリンは舌打ちをする。そんな時、リンのファイダーにファイター接触、ファイト認証の文字が浮かび上がる。

 

「おぉ、なんと美しい・・・」

 

リンは突然声が発した方向に体を向ける。そこにいたのは、キザなポーズで、片手で顔を隠している男がいた。

 

「よもやヴァンガード女王、羽島リンにこうして巡りあわせうとは・・・これはまさに運命・・・そう、デスティニー・・・」

 

「はあ?」

 

「君が光輝で美しく輝く光ならば・・・私は光より生み出せし影・・・」

 

片手で顔を隠しつつ、キザなポーズを次々と連発していく。男の言動と変な行動にリンはイライラしている。

 

「さっきから何訳わかんねぇこと言ってやがる?つーかてめーは誰だよ?」

 

「おっと・・・私としたことが・・・あまりに見惚れすぎて肝心な自己紹介を忘れていた・・・これは失敬・・・」

 

男は顔を隠した手をどけ、華麗なステップを踏む。

 

「シャウトのベース、闇夜に灯る灯火、天王寺カオル・・・。美しきものは罪・・・そして、儚い・・・」

 

キザなポーズをとる男は、シャウトのメンバーの天王寺カオルだった。観客側(特に女性)から大きな歓声が聞こえてくる。当のリンはカオルの言動にかなりイライラが溜まってきている。リンとカオルの間にファイトテーブルが現れ、デッキを設置してファイトの準備を行う。

 

「さあ、始めよう・・・光と影の、運命のワルツを・・・」

 

(こいつ・・・超うぜぇ・・・。ぐちゃぐちゃに潰してやる・・・)

 

互いに準備を終えたところで、ファイトを開始していく。

 

「「スタンドアップ・(ル・)ヴァンガード!!」」

 

黒衣の燭光(ブラック・キャンドル)アズライール!」

 

「残夜の撃退者(リベンジャー)コンラ」

 

黒衣の燭光(ブラック・キャンドル)アズライール  PW5000

 

残夜の撃退者(リベンジャー)コンラ  PW4000

 

「私の先攻だ。ドロー。ライド!黒衣の鏡像(ブラック・ミラージュ)ハギーテ!アズライールは移動!ターンエンド」

 

黒衣の鏡像(ブラック・ミラージュ)ハギーテ  PW7000

 

R ハギーテ   R

R  R   アズライール  リンの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン。ドロー。ライド、誘いの撃退者(リベンジャー)フィネガス。コンラは移動」

 

誘いの撃退者(リベンジャー)フィネガス  PW7000

 

R フィネガス R

R  コンラ  R

 

「コンラのブースト、フィネガスでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『感知の撃退者(リベンジャー)オイフェ』」

 

「ダメージチェック『ドクトロイド・レムノン』」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW7000  カオルの手札6枚 山札42枚  リンのダメージ1枚

 

「私のターン。ドロー。ライド!黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロン!黒衣の裁断(ブラック・スライス)ハールート!」

 

黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロン  PW9000

黒衣の裁断(ブラック・スライス)ハールート  PW9000

 

R アラトロン ハールート

R   R   アズライール

 

「アラトロンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガードしよう『撃退者(リベンジャー)ウーンデッド・エンジェル(☆)』」

 

「ドライブチェック『黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリク』アズライールのブースト、ハールートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『撃退者(リベンジャー)デトネイトヒート・ドラゴン』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000  リンの手札5枚 山札40枚  カオルのダメージ1枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー。ライド、猛襲の撃退者(リベンジャー)ディラン。コール、撃退者(リベンジャー)ダークブレス・エンジェル、感知の撃退者(リベンジャー)オイフェ」

 

猛襲の撃退者(リベンジャー)ディラン  PW9000

撃退者(リベンジャー)ダークブレス・エンジェル  PW9000

感知の撃退者(リベンジャー)オイフェ  PW6000

 

「オイフェのスキル。自身をレストし、山札の上から5枚見て、撃退者(リベンジャー)レイジングフォーム・ドラゴンを手札に加える」

 

 ダークブレス   ディラン R

オイフェ(レスト) コンラ  R

 

「ダークブレスでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『恋の守護者(バトルキューピット)ノキエル』

ノキエルのスキル!手札から1枚をダメージゾーンへ!『黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリク』ダメージゾーンから1枚を手札に『ドクトロイド・レムノン』」

 

「コンラのブースト、ディランでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『撃退者(リベンジャー)エアレイド・ドラゴン(☆)』ふっ、クリティカルトリガーだ。効果は全てヴァンガードに」

 

「ちっ・・・ダメージチェック『黒衣の献身(ブラック・デボート)ファレグ』セカンドチェック『黒衣の献身(ブラック・デボート)ファレグ』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW13000(+5000)➡PW9000  カオルの手札5枚 山札38枚  リンのダメージ3枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー。ライド!黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール!!」

 

黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール  PW11000

 

「コール!ナース・オブ・ブロークンハート、黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル!」

 

ナース・オブ・ブロークンハート  PW9000

黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)  PW4000

 

ブロークンハート ガウリール ハールート

  ムンカル     R   アズライール

 

「ムンカルのブースト、ブロークンハートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『撃退者(リベンジャー)エアレイド・ドラゴン(☆)』」

 

「ガウリールでヴァンガードにアタック!

ムンカルのスキル!ヴァンガードがガウリールなら、ソウルに入れてパワープラス5000!1枚ドロー」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』セカンドチェック『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはハールートに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ガウリール(リン)は武器のハサミをディラン(カオル)に向けて振り、斬撃を与える。

 

「ダメージチェック『カルマ・コレクター』セカンドチェック『猛襲の撃退者(リベンジャー)ディラン』」

 

「アズライールのブースト、ハールートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『暗黒医術の撃退者(リベンジャー)(治)』ヒールトリガー。ダメージを1つヒールし、パワーはヴァンガードに」

 

「ターンエンド」

 

PW13000➡PW9000+SH10000=19000

PW16000➡PW9000

PW19000➡PW9000(+5000)  リンの手札5枚 山札34枚  カオルのダメージ3枚

 

「ふっ、その荒々しくも美しき振る舞い・・・ますます気に入ってしまったよ。さあ、もっと踊りあかそうではないか。ライド、撃退者(リベンジャー)レイジングフォーム・ドラゴン」

 

撃退者(リベンジャー)レイジングフォーム・ドラゴン  PW11000

 

「レッツ・ザ・オンステージ!ストライドジェネレーション!!!覇道黒竜オーラガイザー・ダムド!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『哀慕の騎士ブランウェン』グレード1+2

 

覇道黒竜オーラガイザー・ダムド  PW26000  ハーツ『撃退者(リベンジャー)レイジングフォーム・ドラゴン』

 

「詭計の撃退者(リベンジャー)マナをコール」

 

詭計の撃退者(リベンジャー)マナ  PW8000

 

「マナのスキル。山札から撃退者(リベンジャー)の名のつくカードを1枚コールできる。オイフェをスペリオルコール。

コールしたオイフェのスキル。レストし、山札の上5枚を確認。・・・レイジングフォームがないため、5枚全て山札に戻しシャッフル。代わりに、オーラガイザー・ダムドにパワープラス2000。

もう1体のオイフェのスキル。山札の上から5枚見て、レイジングフォームを手札に。

オーラガイザー・ダムドのスキル。カウンターブラスト。Gゾーンのオーラガイザー・ドラゴンを表に。そして尊い犠牲として、マナ、オイフェ2体を生贄に捧げる。山札の上を2枚公開。『誘いの撃退者(リベンジャー)フィネガス』『哀慕の騎士ブランウェン』公開したカードがグレード1ならば、その枚数分だけ、相手リアガードを退却。ブロークンハート、アズライールを退却」

 

「ちっ・・・」

 

「そしてこの2枚はそのまま手札に。

コンラのスキル。手札のノーマルユニットを捨て、コンラをソウルに。1枚ドロー。ダークブレス・エンジェルにパワープラス5000。フィネガス、撃退者(リベンジャー)デトネイトヒート・ドラゴンをコール」

 

撃退者(リベンジャー)デトネイトヒート・ドラゴン  PW9000

 

ダークブレス ダムド デトネイトヒート

フィネガス   R     R

 

「オーラガイザー・ダムドでヴァンガードにアタック」

 

「完全ガード!『ドクトロイド・レムノン』(コスト『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』」

 

オーラガイザー・ダムドの闇に纏った鋭い刃がガウリール(リン)を襲うが、レムノンがダムドの刃を受け止める。

 

「トリプルドライブ『撃退者(リベンジャー)エアレイド・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てデトネイトヒートに。セカンドチェック『猛襲の撃退者(リベンジャー)ディラン』サードチェック『撃退者(リベンジャー)エアレイド・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー。こちらも効果は全てデトネイトヒートに。デトネイトヒートでヴァンガードにアタック。

デトネイトヒートのスキル。レイジングのヴァンガードがいるため、パワープラス2000」

 

「ジェネレーションガード!!聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)スリエル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『サニースマイル・エンジェル(治)』

 

聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)スリエル  SH15000

 

「スリエルの救援(レスキュー)!ダメージを1回復、レスキューチェック『黒衣の安眠(ブラック・ドリーム)ザバニーヤ』」

 

「デトネイトヒートのスキル。カウンターブラスト、自身を退却。リミットブレイクを持つアビスドラゴンを1枚手札に加えられる。撃退者(リベンジャー)ドラグルーラー・ファントムを手札に。フィネガスのブースト、ダークブレスでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『恋の守護者(バトルキューピット)ノキエル』」

 

「ターンエンド」

 

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW11000+SH15000=26000

PW21000➡PW11000  カオルの手札6枚 山札27枚  リンのダメージ4枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー。ストライドジェネレーション!!!聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)ラファエル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』グレード3

 

聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)ラファエル  PW26000  ハーツ『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上3枚を見て、1枚をダメージゾーンに『黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール』ダメージゾーンから黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリクをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリク  PW7000

 

「マーリクのスキル!救援(レスキュー)ゲット!

ラファエルのスキル!Gゾーンのラファエルを表に。Gゾーンの表のカードは2枚。ダメージ1回復」

 

R ラファエル ハールート

R   R   マーリク

 

「マーリクのブースト、ハールートでヴァンガードにアタック!

ハールートのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!山札の上2枚見て、1枚をダメージゾーンへ『黒衣の鏡像(ブラック・ミラージュ)ハギーテ』ダメージゾーンから黒衣の安眠(ブラック・ドリーム)ザバニーヤをスペリオルコール!」

 

黒衣の安眠(ブラック・ドリーム)ザバニーヤ  PW9000

 

「ザバニーヤのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『黒衣の鏡像(ブラック・ミラージュ)ハギーテ』手札から1枚選んで、ダメージゾーンへ『恋の守護者(バトルキューピット)ノキエル』ダメージゾーンからハギーテをスペリオルコール!ザバニーヤにパワープラス2000!そして、ダメージ1回復、レスキューチェック『黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロン』」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ハウルオウル(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに、1枚ドロー」

 

「マーリクの救援(レスキュー)!アタック終了時、ダメージ1回復、レスキューチェック『フィーバーセラピー・ナース(引)』ドロートリガー!パワーはザバニーヤに!1枚ドロー!ラファエルでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード『カルマ・コレクター』(コスト『撃退者(リベンジャー)エアレイド・ドラゴン(☆)』)」

 

ラファエル(リン)の槍の武器をレイジングフォームに向かって貫こうとしたが、カルマ・コレクターによって凌がれてしまう。

 

「トリプルドライブ『ドクトロイド・レムノン』セカンドチェック『黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロン』サードチェック『サージェリィ・エンジェル(醒)』スタンドトリガー!ハールートをスタンド、パワーはザバニーヤに!ハールートでダークブレスにアタック!」

 

「ガード『撃退者(リベンジャー)エアレイド・ドラゴン(☆)』」

 

「ハギーテのブースト、ザバニーヤでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『新鋭の騎士ダヴィド』」

 

「ターンエンド」

 

PW18000➡PW11000(+5000)

PW26000➡PW16000(完全ガード)

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW28000➡PW16000  リンの手札5枚 山札23枚  カオルのダメージ5枚(裏2枚)

 

「中々やるじゃないか。さすがといったところかな」

 

「ふん、あんたは言動はむかつくけど、雑魚ってわけじゃなさそうね」

 

「当然さ。私はユウキ君ほどではないが、経験は豊富なのでね。しかしここまで君を見させてもらったが、気品あふれる美しさ、荒々しく神々しい・・・そう、まるで戦場に立つヴァルキリーのようだ・・・」

 

カオルの言い回しに苛立ちながらも話を聞いているリン。そしてここでカオルはとんでもないことを口にする。

 

「羽島リンさん・・・私は君をとても気に入ったよ。私の、フィアンセにならないか?」

 

「・・・は?」

 

カオルのフィアンセという言葉に、リンは怪訝な顔をする。

 

 

大森林迷宮エリアでは、シャウトの漆原モモとチーム三獣士の櫻井ワタルのファイトが行われていた。そしてそのファイトも終盤へ差し掛かっていった。

 

「うーん、まぁやる必要性はないと思いますが、まぁ念のために・・・ストライドジェネレーション!!!無法怪神オブティランドス!!!」

 

ワタルは威圧怪人ダークフェイスの上に無法怪神オブティランドスにストライドする。

 

超越(ストライド)スキル!リアガード2体をギガパラライズ!

オブティランドスのスキル!次のターン、あなたはリアガードをコールできないっす!お得意のソウルからのスペリオルコールは封じさせてもらったっす!」

 

「あぅ・・・」

 

「マシニング・パピリオをコール!スキル発動!パラライズ!」

 

ワタルはモモをリアガードのコール封じとパラライズによって苦しい状況下に置かせる。

 

「ブーストをつけてパピリオでヴァンガードにアタック!」

 

「ゼルマでガードです!」

 

「オブティランドスでヴァンガードにアタック!」

 

「(ダメ・・・ガード値が足りない・・・)

ノーガードです」

 

「トリプルドライブ!クリティカルトリガー!パワーはサイクロマトゥースに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

オブティランドスにクリティカルが上がり、モモに2点のダメージを与え、ダメージ6となり、ワタルの勝利となった。

 

「ありがとう、ございました」

 

「いやぁ、あなた中々強かったっすねぇ。正直、ギリギリでしたっす」

 

「そんな。ご謙遜を・・・」

 

「いやいやこれマジっすよ」

 

互いに謙遜したよう会話をしていると、モモのファイダーにルカがサオリに敗北した知らせが届いた。

 

「あ・・・ルカちゃんが・・・」

 

「ありゃあ・・・ディフライダーに当たったんすか。ご愁傷様っす」

 

ルカのファイダーを覗き込んだワタルは思い出したかのような顔をする。

 

「そういえばディフライダーといえば・・・御宅の大将がファーストステージに鬼丸カズミと当たったらしいっすね」

 

「え?あ、はい・・・完敗だったらしい、です」

 

「どんな感じのファイトだったか聞いてるっすか?」

 

「えと、具体的なことは、何も・・・とにかくすごかったと、言っていま、した。なんというか・・・すごいイメージ空間に連れてこられた、みたいなことも、言って、ました」

 

モモの説明にワタルは少し興味深そうな表情をしている。

 

「後はよろしくお願いいたします。ユウキさん、カオルさん」

 

モモは残りのメンバー、ユウキとカオルに後を託してドロップゾーンへと送られていく。

 

「ほう・・・イメージに連れこむっすか・・・。これも一条さんに報告することにいたしましょうかね・・・」

 

ワタルはキョウヤの依頼通りに、鬼丸カズミの情報を集めて回っている。

 

 

空の迷宮エリアのリンとカオルのファイト・・・

 

「・・・今、なんつった?」

 

リンはカオルが放った言葉について不機嫌ながら、怪訝な顔で尋ねる。カオルは当然といわんばかりの笑みで答える。

 

「フィアンセ・・・その意味を表すは許婚・・・つまりは私の婚約者になってもらいたい。君のような女性は私好みだ。だが、私たちはまだ学生同士・・・だからこそ結婚を前提のお付き合いをさせてもらいたい。どうかね?」

 

リンはとうとう我慢の限界が来たのか、声を荒げる。

 

「ざっけんな!!!そんなもん、お断りに決まってんだろうが!!!」

 

「ふむ・・・困ったお嬢様だ。では・・・ストライドジェネレーション!!!(トゥルー)撃退者(リベンジャー)レイジングラプト・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『哀慕の騎士ブランウェン』グレード1+2

 

(トゥルー)撃退者(リベンジャー)レイジングラプト・ドラゴン  PW26000  ハーツ『撃退者(リベンジャー)レイジングフォーム・ドラゴン』

 

「私はこう見えても欲深い性格でね、欲しいと思ったものは必ず手に入れる主義なのだよ。惚れてしまった女性ならばなおのことさ・・・。ゆえに、全ての答えをこのファイトで決めようではないか」

 

「は、上等だよ!その口を二度と開かないようにしてやる!」

 

「オイフェ、ディランをコール。

オイフェのスキル。山札の上5枚を見て、レイジングフォームを手札に加える」

 

ダークブレス レイジングラプト   ディラン

フィネガス     R     オイフェ(レスト)

 

「ディランでヴァンガードにアタック。

ディランのスキル。カウンターブラスト。自身とレイジングラプトにパワープラス5000」

 

「ガード!『サージェリィ・エンジェル(醒)』」

 

「レイジングラプトでヴァンガードにアタック」

 

「完全ガード!『ドクトロイド・レムノン』(コスト『黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロン』)」

 

レイジングラプトは炎を大剣を構え、ガウリール(リン)に向けて振るうが、その大剣をレムノンが防いでいく。

 

「トリプルドライブ『撃退者(リベンジャー)デトネイトヒート・ドラゴン』セカンドチェック『詭計の撃退者(リベンジャー)マナ』サードチェック『撃退者(リベンジャー)ウーンデッド・エンジェル(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てダークブレスに。

レイジングラプトのリミットブレイク。カウンターブラスト、ソウルブラスト『残夜の撃退者(リベンジャー)コンラ』手札の2枚のグレード3のアビスドラゴンを捨てる。尊き犠牲は、新たな未来の姿へと転生される。ディラン、オイフェを退却し、Gゾーンからレイジングラプトをスタンド状態で再びストライド!!!ドライブマイナス1」

 

「ヴァンガードがスタンドしたからっていい気になんじゃねぇぞ!」

 

「フィネガスのブースト、ダークブレスでヴァンガードにアタック」

 

「ジェネレーションガード!!聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)スリエル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『サニースマイル・エンジェル(治)』

 

「スリエルの救援(レスキュー)!カウンターブラスト!山札の1番上を見て、山札の下に!ダメージを1回復、レスキューチェック『ナース・オブ・ブロークンハート』

ガウリールのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ダメージゾーンにカードが置かれるたび、前列全てにパワープラス2000!」

 

「レイジングラプトでヴァンガードにアタック」

 

「ふん、ダメージ1や2くらいくれてやるよ!ノーガードだ!」

 

「ツインドライブ『撃退者(リベンジャー)ウーンデッド・エンジェル(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに。セカンドチェック『撃退者(リベンジャー)スレイヘクス・ドラゴン』」

 

転生を果たしたレイジングラプトはもう1度ガウリール(リン)に大剣を振るう。今度は斬撃を喰らい、ガウリール(リン)は少し怯む。

 

「ダメージチェック『ドクトロイド・レムノン』『ナース・オブ・ブロークンハート』

ガウリールのスキル!前列のユニット全てにパワープラス4000!」

 

「再びレイジングラプトのリミットブレイク。カウンターブラスト。ソウルブラスト『猛襲の撃退者(リベンジャー)ディラン』手札2枚のグレード3のアビスドラゴンを捨てる。新たなる転生へと導け!ダークブレス、フィネガスよ、そのために贄となれ!Gゾーンからもう1度レイジングラプトにストライド!!!ドライブマイナス1!」

 

「なっ・・・3回連続だって⁉」

 

「このファイトは、私のために動いているといっても過言ではないよ。さあ、全てを込めた1撃、そして、私の愛を受け止めよ!!レイジングラプトでヴァンガードにアタック!」

 

「やらせるかぁ!!ガード!『黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリク』インターセプト!『黒衣の安眠(ブラック・ドリーム)ザバニーヤ』『黒衣の裁断(ブラック・スライス)ハールート』」

 

2度目の転生を果たしたレイジングラプトは今回3回目の大剣をガウリール(リン)に向けて振るう。レイジングラプトの大剣をハールートとマーリク、ザバニーヤが受け止める。

 

「ぬぁ・・・⁉私の愛を拒むのか⁉ええい、ドライブチェック『暗黒医術の撃退者(リベンジャー)(治)』ヒールトリガー!ダメージを1つヒールし、パワーはヴァンガードに!ターンエンドだ!」

 

PW14000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW11000+2000+SH15000=28000

PW26000(+5000)➡PW13000(+4000)

PW26000(+5000)➡PW17000+SH15000=32000  カオルの手札4枚 山札17枚  リンのダメージ5枚

 

「全ての者よ、我が足元に跪け!!ストライドジェネレーション!!!!聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリール!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黒衣の献身(ブラック・デボート)ファレグ』グレード3

 

聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリール  PW26000  ハーツ『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上3枚を見て、1枚をダメージゾーンに『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』ダメージゾーンからナース・オブ・ブロークンハートをスペリオルコール!パワープラス2000!

ファレグのスキル!ソウルブラスト『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』ファレグをダメージゾーンに置き、ダメージ1回復。

ブロークンハートのGB(ジェネレーションブレイク)!ダメージゾーンにカードが置かれるたび、自身とヴァンガードにパワープラス2000!アラトロンをコール!

ハギーテのGB(ジェネレーションブレイク)救援(レスキュー)!カウンターブラスト!自身をレスト!ダメージを2枚回復、ツインレスキューチェック『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』『サージェリィ・エンジェル(醒)』スタンドトリガー!ハギーテをスタンド、パワーはアラトロンに!

ブロークンハートのスキル!自身とヴァンガードにパワープラス4000!

聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリールのGB(ジェネレーションブレイク)2!カウンターブラスト!Gゾーンの聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリールを表に!スキル獲得!」

 

アラトロン ガウリール ブロークンハート

ハギーテ    R     マーリク

 

「ハギーテのブースト、アラトロンでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ、ノーガード!ダメージチェック『撃退者(リベンジャー)スレイヘクス・ドラゴン』」

 

聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリールでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『カルマ・コレクター』(コスト『撃退者(リベンジャー)ウーンデッド・エンジェル(☆)』)」

 

ガウリール(リン)はレイジングフォームにハサミによる斬撃を繰り出そうとしたが、カルマ・コレクターによって防がれてしまう。

 

「トリプルドライブ『黒衣の裁断(ブラック・スライス)ハールート』セカンドチェック『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てブロークンハートに!サードチェック『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てブロークンハートに!

聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリールの救援(レスキュー)!ダメージ2回復、ツインレスキューチェック『ドクトロイド・レムノン』セカンドチェック『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てブロークンハートに!

ブロークンハートのスキル!自身とヴァンガードにパワープラス4000!

アラトロンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!救援(レスキュー)効果でドロップゾーンに置いた黒衣の通告(ブラック・コール)ナキールをスペリオルコール!

さらにアラトロンのスキル!カウンターブラスト!黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリールをスペリオルコール!

聖黒熾天使(ブラック・セラフ)ガウリールのスキル!バトルフェイズ中、ダメージゾーンにカードが置かれたため、マーリクとブロークンハートにパワープラス2000!

さらにもう1度!マーリクとブロークンハートにパワープラス2000!マーリクのブースト、ブロークンハートでヴァンガードにアタック!ここまで散々訳わかんねぇことをほざきやがって・・・目障りなんだよ!!私の視界から消え失せろぉ!!」

 

「うおおおおおおおお!!!」

 

ブロークンハートはレイジングフォームに強烈な電気ショックを放つ。レイジングフォームは電気ショックの電気に包まれていった。

 

PW23000➡PW11000

PW32000➡PW11000(完全ガード)

PW49000➡PW11000

 

ダメージチェック『撃退者(リベンジャー)ダークブレス・エンジェル』

 

リンのダメージ5枚 カオルのダメージ6枚  勝者リン

 

「ああ!なんという悲劇!なんという運命のいたずら!まさかこのような形で、私たちの運命が引き裂かれようとは!」

 

「てめぇ!まだ言うか!」

 

カオルは本当に残念そうな表情をしたが、すぐに表情はいつも通りに戻る。

 

「仕方ない。今日のところは、諦めるとしよう・・・しかし!私は欲深き人間・・・君を諦めたわけではないよ!いつか必ず・・・君のハートをこの手で掴み取る!それこそが運命・・・デスティニーだ!では、いつかまた会うその時まで・・・アディオス・・・」

 

カオルは深々と、華麗なお辞儀をしながらドロップゾーンへと送られていく。

 

「・・・キモ。あんな奴に好かれるなんて・・・ゾッとするわ」

 

リンは今頃になってカオルに対して寒気を感じてしまう。その後は何の変りもなく、次のファイターの元へ向かうのであった。

 

to be continued…




モモ「あ、カオルさん。もしかして・・・」

カオル「すまないね、子猫ちゃんたち。私も敗北してしまったよ」

ルカ「カオルンが負けたってことは、残っちゃったのはユウちゃんだけかー。見てるだけってつまんなーい!」

カオル「まぁまぁ、それがルールなのだから仕方がないことさ」

モモ「あの、カオルさん。何か、いいことでもあったん、ですか?」

カオル「わかるかい?私は今日、運命の相手と出会ってしまったのだ。そう、この気持ち・・・まさしくデスティニーだ!!」

ルカ「また始まったよー。カオルンのわけわかんない言葉。でも面白いから好きだよー」

モモ「カオルさん、かっこいいです・・・」

TURN164「進む道は違えども」


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進む道は違えども

最近オリジナルの話のクオリティが低くなってるような気がして困っている先導です。

竜神烈伝に出た全ゼロスドラゴンなら自分でも1,2つくらいなら買えそうなのでいつか買おうかなとは考えています。ちなみに今欲しいのはスタークです。

さて、前書きはこれくらいにして、そろそろ始めましょうか。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)セカンドステージ、トレジャーラビリンスの迷宮内にいるファイターたちの白熱したファイトが今も続いている。そんな中でバインドゾーンでラミーラビリンスwihtサーヤの控室でアムはユキノはのメイク直しを手伝ったりしていた。

 

「悪いわね、こんなこと頼めるのアムくらいしかいなくてね。ルーナはたまにテンパるし、サーヤに任せたらなんかめちゃくちゃになりそうな気がするし」

 

「そんなことないと思うけど・・・。ていうか、アカギさんが来てるんだからアカギさんに任せればいいんじゃないの?」

 

「それはそうなんだけど・・・どうせなら女子同士でやった方がいいじゃない?」

 

「はぁ、言うと思った」

 

アムとユキノは会話を弾ませながらメイク直しを行う。するとアムは思い出したかのようにユキノにあることを訪ねる。

 

「あ、そういえばユキノ・・・ここ最近、たまにボーっとすることが多くなったよね?何かあったの?」

 

「あー、別にたいしたことじゃないのよ?ただね、父さんのことを考えてね・・・」

 

「ユキノのお父さん?そういえば・・・小さい頃にうちに来てそれっきりだったわね・・・」

 

「あまり深く考えたことはなかったけど・・・父さん、今どこにいるんでしょうね」

 

ユキノの少し寂しさを感じさせる表情をしている。それを見たアムはユキノの心情を察する。

 

「・・・と、私がこんなんじゃダメよね?しっかりしないと!しんみりとさせてごめんなさいね」

 

「ううん、気にしないで。こっちも無神経なこと言ってごめん。メイク直し終わったわ」

 

「ありがとう。メイク直しってちょっと苦手だから助かったわ」

 

メイク直しを終わった後、ユキノはよく手入れが整えてあるかよく確認する。

 

「さすがはアムね。さ、早くフィールドに戻ってルーナやサーヤより活躍するわよ!」

 

「うん!」

 

アムとユキノはフィールドに戻って相手ファイターを探しに向かうのであった

 

 

 

TURN164「進む道は違えども」

 

 

 

海底迷宮エリアにて、ドリームハーツのユイは相手ファイターを発見し、ファイトを行っている。そしてファイトは終盤、ユイのターン。

 

超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)ヘヴィデュークでヴァンガードにアタック!

スキル発動!相手は手札からグレード1以上でガードできない!」

 

相手ファイターのグレード1以上のカードが多かったため、ガードに出すことができずノーガードする。

 

「トリプルドライブ!クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

クリティカルによってダメージ2点を与え、ダメージが6となり、ユイの勝利となった。

 

『佐倉ユイ、快調に勝利を収めていく!チームアンタッチャブル、ここでチーム全員が敗北、残念ですが、アンタッチャブル、ここで敗退です!』

 

『チームが敗退すれば、明日のトレジャーラビリンスにも参加不可能となりますわ』

 

「く、くそう!ここまで来て失格だなんて!」

 

「ごめんね?これも勝負だから、手加減抜きなんだよ。でも、楽しかったよ!ありがとうね!」

 

「い、いえ、こちらこそ、ありがとうございました!」

 

相手ファイターは失格になったものの、いいファイトができた喜びをかみしめていた。そして、悔し涙を流しながらも相手ファイターはフィールドへと退場していく。

 

「スタンドトリガー獲得!このまま勝ち続けて、これをポイントに変換したいところだね!」

 

ユイはファイダーを確認しながら相手ファイターを探していると、ファイター接触、ファイト認証の文字が浮かび上がる。その人物はユイがよく知っている人物だった。

 

「あ!ユイ!」

 

「ルーナ!」

 

その人物はラミーラビリンスwihtサーヤの弓月ルーナだった。

 

「「イェーイ!」」

 

ユイとルーナは出会いがしらにハイタッチをする。それと同時に、ファイト台が出現し、2人はそれぞれの配置につき、デッキを設置する。

 

「そういえば、ユイとファイトをするのは、これが初めてだったね」

 

「そうだね。ルーナ、私たちのファイトで、お客さん全員を笑顔にしよう!」

 

「もちろん!」

 

互いにファイトの準備を終え、ファイトが開始される。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

「プレジャー・キャスター!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ  PW5000

 

プレジャー・キャスター  PW5000

 

『おおっと!佐倉ユイ、立て続けといわんばかりにラミーラビリンスwihtサーヤの弓月ルーナと対決だぁ!』

 

『片方はドラゴン・エンパイア支部の最年少スタッフ、もう片方は普及協会公認のアイドル・・・普及協会に所属している者同士の対決ですわね』

 

「私の先攻だよ!ドロー!短剣の奇術師(ダガー・マジシャン)エティ!プレジャーは移動!ターンエンド!」

 

短剣の奇術師(ダガー・マジシャン)エティ  PW7000

 

  R   エティ R

プレジャー  R  R  ルーナの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!イニグマン・ブラン!グランホープは移動!」

 

イニグマン・ブラン  PW7000

 

  R    ブラン R

グランホープ  R  R

 

「イニグマン・ブランでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『ブラッシー・バニー』『エクスプロード・ジェントル(醒)』スタンドトリガー!パワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000(+5000)➡PW7000(+5000)  ユイの手札6枚 山札42枚  ルーナのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!絵札の奇術師(フェイズ・マジシャン)ラッピン!プレジャーを移動!ダークサイド・ソードマスターをコール!」

 

絵札の奇術師(フェイズ・マジシャン)ラッピン  PW9000

ダークサイド・ソードマスター(☆)  PW4000

 

 プレジャー  ラッピン R

ソードマスター  R   R

 

「ソードマスターのブースト、プレジャーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「ラッピンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「ドライブチェック『ダークサイド・プリンセス』ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000

PW9000➡PW7000+SH10000=17000  ルーナの手札5枚 山札39枚  ユイのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!イニグマン・ヘルム!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター、イニグマン・ブランをコール!」

 

イニグマン・ヘルム  PW9000

鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  PW9000

 

 ブラン   ヘルム ウルバスター

グランホープ  R    R

 

「グランホープのブースト、イニグマン・ブランでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ラブリー・コンパニオン』」

 

「イニグマン・ヘルムでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『エクスプロード・ジェントル(醒)』」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』ウルバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ラブリー・コンパニオン』

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW9000

PW9000➡PW9000+SH10000=19000  ユイの手札4枚 山札39枚  ルーナのダメージ4枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!仮面の幻術師(マスク・ファントム)ハリー!!」

 

仮面の幻術師(マスク・ファントム)ハリー  PW11000

 

「ハリーのスキル!山札の上2枚を見て、1枚をソウルに『仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー』もう1枚は山札の下に。プレジャーとソードマスターを移動!ダークサイド・プリンセスをコール!」

 

ソードマスター ハリー プリンセス

 プレジャー   R    R

 

「プレジャーのブースト、ソードマスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『オペレーターガールエリカ(治)』ヒールトリガー!パワーはヴァンガードに!」

 

「ハリーでヴァンガードにアタック!

ソードマスターのスキル!ヴァンガードがハリーなら、ソウルに入れて、1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『絵札の奇術師(フェイズ・マジシャン)ラッピン』セカンドチェック『バニッシュメント・ドラコキッド(治)』ヒールトリガー!ダメージを1枚回復、パワーはダークサイド・プリンセスに!」

 

ハリー(ルーナ)は奇術でイニグマン・ヘルムの視界を惑わせ、惑わせたところで風船爆弾で攻撃を放つ。

 

「ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダークサイド・プリンセスでヴァンガードにアタック!

スキル発動!パワープラス5000!」

 

「インターセプト!『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「バトル終了時、ダークサイド・プリンセスはソウルへ!ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000(+5000)

PW16000➡PW14000(+5000)

PW19000➡PW19000+SH5000=24000  ルーナの手札6枚 山札32枚  ユイのダメージ3枚

 

『現在のダメージは3対3、ほぼ互角といった状況です!ワクワクが止まりみゃせん!』

 

『次はユイさんのグレード3が来ますわね』

 

「本当に強くなったね、ルーナ。あの時、クロノのティーチングファイトを受けてた頃とは、全然違うよ」

 

「えへへ、アムやユキノが、いろいろ教えてくれたおかげなんだ~」

 

「これは、ヴァンガ歴の先輩として、負けてられないね!駆け抜けろ!銀河を瞬く新たな英雄!ライド!駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ!!」

 

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスリード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスリード  PW26000  ハーツ『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!パワープラス4000!さらにGユニットが超爆(バースト)持ちなのでカウンターブラストでさらにパワープラス4000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビートをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)  PW4000

 

「グランボルバーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー15000以上で自身とイニグマン・ブランにパワープラス4000!

エクスリードのスキル!Gゾーンにあるエクスギャロップを表に!レストしたユニットの枚数分だけパワープラス4000する!グランビートをレスト!」

 

 ブラン   エクスリード グランボルバー

グランホープ   R    グランビート(☆)

 

「グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『マスカレード・バニー』」

 

「グランホープのブースト、イニグマン・ブランでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『鏡の国のいたずらっ娘(醒)』」

 

「イニグマン・ブランのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!アタックステップ開始時、自身をソウルへ!カウンタチャージ!エクスリードでヴァンガードにアタック!

グランビートのスキル!ヴァンガードがギャロップなら、ソウルに入れて、1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』セカンドチェック『イニグマン・ヘルム』サードチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグランボルバー、クリティカルはヴァンガードに!」

 

エクスリードはブースターを使って勢いをつけさせ、ハリー(ルーナ)に剣で素早く斬撃を与える。

 

「きゃっ!ダメージチェック『クレセントムーン・ジャグラー』『仮面の幻術師(マスク・ファントム)ハリー』」

 

「エクスリードの超爆(バースト)!アタックがヒットしたため、パワー35000以上で1枚ドロー!さらにパワー40000以上なら、リアガード1体選んでスタンドさせる!グランボルバーをスタンド!グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!鎖鋸の大奇術(チェーンソー・メガトリック)ファーニバル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『バニッシュメント・ドラコキッド(治)』

 

鎖鋸の大奇術(チェーンソー・メガトリック)ファーニバル  SH15000

 

「スキル発動!山札の上から3枚見て、1枚をソウルへ『キューティ・パラトルーパー』残りは山札の下に!シールドプラス5000!」

 

「(うまいな・・・ジェネレーションガードを活かして、さらに質のいいユニットをソウルに入れて、次の奇術(マギア)に備えている・・・)

ターンエンド」

 

PW13000➡PW11000+SH5000=16000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW43000➡PW11000

PW18000➡PW11000+SH20000=31000  ユイの手札6枚 山札31枚  ルーナのダメージ5枚

 

「そういえば、今年でドラエン支部に所属になったんだよね?遅くなっちゃったけど、普及協会入れ、おめでとう!」

 

「えへへ、ありがとう!そう言われるのは、やっぱりちょっと照れちゃうな・・・」

 

ルーナに遅めの普及協会入りの祝福の言葉を述べてユイは照れた表情をしている。

 

「なんだか不思議・・・同じ普及協会に所属して、みんなに笑顔を届けたいっていう思いは同じなのに、進む道は全然違う・・・」

 

「そうだね。でも、それでいいんだよ。進む道は違えども、みんなを笑顔をさせていきたいという思い・・・それで十分だと思うんだ。だって、いろんな笑顔が広がって、別々なヴァンガードの楽しみ方も増えると思うからさ」

 

「あはは、ユイらしい考えだね。でも、そうだね。ヴァンガードを通じてみんなを笑顔にしていく・・・それが普及協会の理念だもんね」

 

「さ、みんなを笑顔にさせるために、今度はルーナのヴァンガードをみんなに見せてあげて!」

 

「うん!いくよ!ジェネレーションゾーン解放!ストライドジェネレーション!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マスカレード・バニー』グレード1+2

 

円形劇場の会場が途端に暗くなり、スモークが立ち込めてきた。スモークが晴れていくと、そこには奇術師たちの王がそこに立っていた。神竜使いとは違ったハリーの未来の姿がそこに。

 

仮面の奇術王(マスカレード・マスター)ハリー!!!」

 

仮面の奇術王(マスカレード・マスター)ハリー  PW26000  ハーツ『仮面の幻術師(マスク・ファントム)ハリー』

 

超越(ストライド)スキル!奇術(マギア)!ソウルブラスト『仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー』ソウルから奇術(マギア)を持つキューティ・パラトルーパーをスペリオルコール!」

 

キューティ・パラトルーパー  PW7000

 

「キューティ・パラトルーパーのGB(ジェネレーションブレイク)奇術(マギア)!ハリーのヴァンガードがいるなら、カウンターブラスト!同じ縦列にソウルから絵札の奇術師(フェイズ・マジシャン)ラッピンをスペリオルコール!パワープラス5000!

ラッピンのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!奇術(マギア)!カウンターブラスト!ハリーのヴァンガードがいるなら、ソウルから短剣の奇術師(ダガー・マジシャン)エティをスペリオルコール!」

 

 エティ  ハリー ラッピン

プレジャー  R  キューティ

 

「プレジャーのブースト、エティでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『イニグマン・ヘルム』」

 

「パラトルーパーのブースト、ラッピンでヴァンガードにアタック!

ラッピンのスキル!ハリーのヴァンガードがあるなら、パワープラス2000!ソウルチャージ『短剣の奇術師(ダガー・マジシャン)エティ』この子は奇術(マギア)を持ってるから、さらにパワープラス3000!」

 

「ジェネレーションガード!!イニグマン・パトリオット!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オペレーターガールエリカ(治)』

 

イニグマン・パトリオット  SH15000

 

「スキル発動!攻撃しているユニットのパワーが20000以上なら、シールドプラス20000!」

 

仮面の奇術王(マスカレード・マスター)ハリーでヴァンガードにアタック!

仮面の奇術王(マスカレード・マスター)ハリーのスキル!奇術(マギア)!カウンターブラスト!Gゾーンの仮面の奇術王(マスカレード・マスター)ハリーを表に!エティとラッピンを選んで、ソウルへ!ソウルから3枚選んでコールできる!ダークサイド・プリンセス、ラッピン、エティをスペリオルコール!

仮面の奇術王(マスカレード・マスター)ハリーのスキル!Gゾーン表のハリーの数だけ、奇術(マギア)をっ持つ全てのリアガードにパワープラス3000!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『仮面の幻術師(マスク・ファントム)ハリー』セカンドチェック『ブラッシー・バニー』サードチェック『エクスプロード・ジェントル(醒)』スタンドトリガー!パラトルーパーをスタンド、パワーはラッピンへ!」

 

ハリー(ルーナ)は奇術で炎を出し、その炎を球にして包み込み、グランギャロップに放つ。球を喰らったグランギャロップは炎に包まれる。

 

「ぐぅ!ダメージチェック『イニグマン・カーム』」

 

「ラッピンでヴァンガードにアタック!

スキル発動!ソウルチャージ『ミス・ディレクション』この子は奇術(マギア)を持っていないのでパワープラス2000!」

 

「くっ、ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「パラトルーパーのブースト、ダークサイド・プリンセスでヴァンガードにアタック!

スキル発動!パワープラス5000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』」

 

「ダークサイド・プリンセスはソウルへ!ターンエンド!奇術(マギア)の効果でラッピンとパラトルーパーはソウルへ!

プレジャーのスキル!ソウルブラスト『ダークサイド・ソードマスター(☆)』プレジャーをソウルへ!エティは手札に戻す!」

 

PW12000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000+SH20000=31000

PW26000➡PW11000

PW19000➡PW11000+SH10000=21000

PW29000➡PW11000  ルーナの手札7枚 山札23枚  ユイのダメージ5枚(裏1枚)

 

『ダメージ5対5!佐倉ユイのヴァンガードによる高パワー戦法に対して、弓月ルーナはソウルからのスペリオルコールによる連続攻撃で対処していみゃす!』

 

『ですが、1点でもダメージを受ければそこで終わり・・・勝利という名の栄光を掴めるのはでちらでしょうね?』

 

「ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ  PW26000  ハーツ『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!パワープラス8000!駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップをコール!

グランボルバーの超爆(バースト)!カウンターブラスト!自身とグランギャロップにパワープラス4000!グランボルバーを退却して、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフターをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター  PW9000

 

「グランドリフターのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『イニグマン・ヘルム』ヴァンガードがギャロップなら、自身とエクスギャロップにパワープラス4000!

グランホープのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!自身をレスト!パワー25000以上でエクスギャロップにパワープラス4000!さらに、パワー35000以上なら、ソウルに入れてカウンタチャージ、1枚ドロー!」

 

『出たぁ!佐倉ユイの連続超爆(バースト)!ヴァンガードのパワーが上がれば上がるほど、仲間の能力を開花させていく!』

 

『そして、この超爆(バースト)はまだまだ続きますわ』

 

「ソウルにあるイニグマン・ブランの超爆(バースト)!ソウルのイニグマン・ブランをドロップゾーンへ!パワー10000以上で、超爆(バースト)持ちであるエクスギャロップにパワープラス4000!さらに35000以上でパワープラス4000!

ソウルのもう1体のイニグマン・ブランの超爆(バースト)!ソウルのイニグマン・ブランをドロップゾーンへ!パワープラス8000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークルをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル  PW7000

 

「グランヴィークルのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー15000以上で自身にパワープラス4000!さらに、ヴァンガードがギャロップならヴァンガードにパワープラス4000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイルをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル  PW7000

 

グランギャロップ エクスギャロップ グランドリフター

グランヴィークル    R      グランザイル

 

(手札は全部使い切った・・・やれるだけのことはやった・・・後は一か八かでこのターンで決める!)

 

(!来る・・・)

 

「エクスギャロップでヴァンガードにアタック!

エクスギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!超爆(バースト)!カウンターブラスト!Gゾーンのエクスギャロップを表に!パワー35000以上でドライブプラス1!パワー40000以上でGゾーン表のエクスギャロップの数だけ、前列のリアガード全てにパワープラス4000!2枚あるので前列のリアガードパワープラス8000!

グランドリフターの与えたスキル!パワー40000以上で1枚ドロー!

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)(3)!パワー30000以上でパワープラス4000!さらに60000以上でクリティカルプラス1!」

 

「完全ガード!『ラブリー・コンパニオン』(コスト『仮面の幻術師(マスク・ファントム)ハリー』)」

 

エクスギャロップは光の斬撃の衝撃波をハリー(ルーナ)に向けて放つが、ラブリー・コンパニオンが衝撃波を凌いでいった。

 

「クワドラプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』セカンドチェック『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』ドロートリガー!パワーはグランギャロップに!1枚ドロー!サードチェック『コマンダーローレル』ファイナルチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグランギャロップに、クリティカルはグランドリフターに!」

 

『前列のリアガードはそれぞれクリティカルが1つ上がっている!弓月ルーナ、この攻防を凌げるかぁ⁉』

 

「グランザイルのブースト、グランドリフターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『エクスプロード・ジェントル(醒)』『ブラッシー・バニー』『短剣の奇術師(ダガー・マジシャン)エティ』」

 

「よく防いだね!でもこれならどうかな!グランヴィークルのブースト、駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!愛満ちる幻道化(ドウティング・ハーレクイン)マーヤ!!」

 

ジェネレーションゾーン  『バニッシュメント・ドラコキッド(治)』

 

愛満ちる幻道化(ドウティング・ハーレクイン)マーヤ  SH15000

 

「スキル発動!ヴァンガードが奇術(マギア)を持っているので、シールドプラス5000!さらに奇術(マギア)発動!ソウルからダークサイド・プリンセスをスペリオルコール!さらにガード!『絵札の奇術師(フェイズ・マジシャン)ラッピン』そして、コールしたダークサイド・プリンセスでインターセプト!」

 

「なっ・・・くううぅぅ!決めきれなかったかぁ・・・。ターンエンド」

 

PW62000➡PW11000(完全ガード)

PW28000➡PW11000+SH20000=31000

PW38000➡PW11000+SH30000=41000  ユイの手札6枚 山札21枚  ルーナのダメージ5枚(裏3枚)

 

「(手札を全部使い切った・・・グレード3かマスカレード・バニーを引かなきゃストライドできない・・・。アム、ユキノ、サーヤちゃん、私に力を貸して!)スタンド&ドロー!」

 

ルーナは引いたカードを引いて、笑みを浮かべる。

 

(!ストライドがくる!)

 

「さあ!新しいイリュージョンの開幕だよ!ストライドジェネレーション!!!!仮面の奇術王(マスカレード・マスター)ハリー!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリー』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!奇術(マギア)!ソウルブラスト『ミス・ディレクション』ソウルからキューティ・パラトルーパーをスペリオルコール!

パラトルーパーのスキル!奇術(マギア)!カウンターブラスト!ソウルからラッピンをスペリオルコール!ラッピンにパワープラス5000!

仮面の奇術王(マスカレード・マスター)ハリーのスキル!Gゾーン表のハリーは2枚、奇術(マギア)を持つ全てのリアガードにパワープラス6000!」

 

 ラッピン   ハリー R

パラトルーパー  R  R

 

「パラトルーパーのブースト、ラッピンでヴァンガードにアタック!

ラッピンのスキル!ソウルチャージ『ラブリー・コンパニオン』この子は奇術(マギア)を持ってるから、パワープラス5000!」

 

「ジェネレーションガード!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスカリヴー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オペレーターガールエリカ(治)』

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスカリヴー  SH15000

 

「スキル発動!相手の攻撃しているユニットのパワーが30000以上なら、シールドプラス10000!さらに手札を1枚捨てて、自身にパワープラス4000!」

 

仮面の奇術王(マスカレード・マスター)ハリーでヴァンガードにアタック!

スキル発動!奇術(マギア)!カウンターブラスト!ラッピンとパラトルーパーをソウルへ!Gゾーンの仮面の奇術王(マスカレード・マスター)ハリーを表に!ソウルからパラトルーパー、ラッピン、エティをスペリオルコール!

Gゾーン表にハリーのカードが増えたから、奇術(マギア)のリアガード全部にパワープラス9000!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』」

 

ハリー(ルーナ)はもう1度火の玉をグランギャロップに放ち、炎を包み込ませようとしたが、グランガードがそれを防いでいく。

 

「トリプルドライブ『マスカレード・バニー』セカンドチェック『クレセントムーン・ジャグラー』サードチェック『ダークサイド・ソードマスター(☆)』クリティカルトリガー!パワーはエティ、クリティカルはラッピンに!

(ユイはスタッフとして、私たちはラミーラビリンスというアイドルとして・・・進む道は違う・・・でも、ユイの言う通り、思いは同じ!)

パラトルーパーのブースト、ラッピンでヴァンガードにアタック!

スキル発動!ソウルチャージ『仮面の幻術師(マスク・ファントム)ハリー』奇術(マギア)持ちでパワープラス5000!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「(同じ思いで頑張ってるユイに、私ができることは、全力で、楽しいファイトをすることなんだ!)

エティでヴァンガードにアタック!」

 

エティはグランギャロップの急所になりえる箇所にナイフを投げて突き刺す。突き刺さった個所に火花が走り、大爆発を起こす。

 

PW36000➡PW11000+4000+SH25000=40000

PW26000➡PW15000(完全ガード)

PW40000➡PW15000(完全ガード)

PW21000➡PW15000

 

ダメージチェック『オペレーターガールリンカ(醒)』

 

ユイのダメージ6枚  ルーナのダメージ5枚  勝者ルーナ

 

『やりましたぁ!弓月ルーナ大金星!ジェネレーションマスターの佐倉ユイを下し大量のポイントを獲得!』

 

『どちらも全力を出し切り、共に笑いあっていて、こちらまで笑みを浮かべる素晴らしいファイトでしたわね』

 

「や・・・やったぁ!勝ったぁ!」

 

「あっちゃ~、いけるかと思ったんだけどな~」

 

ユイは笑みを浮かべながらルーナに手を差し伸べる。

 

「今のファイト、すっごく楽しかった!この調子でみんなに笑顔を届けてね!アイドルとして・・・ファイターとしてね!」

 

「うん!ユイの方こそ、スタッフとしてのお仕事もがんばってね!」

 

ルーナはユイの手を取り、互いに握手を交わす。握手を交わした後、ユイはスタンドトリガーの効果で別迷宮エリアへと送られていった。

 

 

空の迷宮エリアにいるユキノは他ファイターとファイトを行っている。そのファイトも終盤へと向かっていった。

 

「スタンドしたヴェルザンディでヴァンガードにアタック!」

 

「あは~!たまんねぇー!」

 

相手ファイターはラミラビのファンであるからして、負けてもとても幸せそうな表情をしている。

 

「ありがとうございました!これ、出会った皆さんに配ってるんですよ」

 

ユキノは相手ファイターにラミーラビリンスのキーホルダーを渡す。

 

「あ、ありがとうございます!一生の宝物にします!!」

 

相手ファイターはユキノにお礼を言いながらドロップゾーンへと送られていく。

 

「ふぅ・・・」

 

ユキノは疲れたかのようにため息をこぼす。ふと脳裏に浮かんだのは、今現在消息不明となっている自分の父親の姿だった。

 

「・・・父さん・・・」

 

ユキノは今どこにいるのだろう、何でもいいから父のことを知りたいという考えが浮かぶユキノだった。

 

to be continued…




ユイ「あふぇー、負けちゃったよー。スタンドトリガーのおかげで再スタートすることができたけど・・・」

アリス「まったくだらしないな。アイドルだからって気を抜いてたんじゃないのかい?」

ユイ「アリスには言われたくないです~!ユキノにデレデレしちゃってさー!」

アリス「だ、誰がデレデレしてるって⁉そんなの、負けた理由にはならないでしょうが!」

アン「あの・・・どっちもどっちだと思いますけど・・・?」

アリス「・・・ユイ、僕らってアイドルにいいようにやられ過ぎじゃね?ファイトで」

ユイ「・・・そだね・・・」

TURN165「俺の奏でるビート」


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俺の奏でるビート

もう早くも花粉症にかかっている先導です。

鼻はぐちゅぐちゅするし、くしゃみは止まらない、目はかゆい、本当にこの時期は最悪ですよ。今は薬で抑えているから大丈夫ですけど、花粉症の皆さんも、早めに花粉症用の薬は飲んでおいた方がいいですよ。

言う必要はありませんが今回もオリジナルです。もしかしたら今回計算が間違ってることがあるかもしれません。もし見つけたらいつでも構いませんので教えていただけると助かります。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)セカンドステージ2日目も中盤戦に差し掛かった頃、バインドゾーンにてドリームハーツはいったん集まり、ユイはアリスとアンにルーナとのファイトの敗北に謝罪する。

 

「ほんっとうにごめん!」

 

「まったく、ちょっと目を離せばすぐこれだ。本当に大将としての自覚はあるのかね?」

 

「まぁまぁ、スタンドトリガーのおかげで再スタートできたのですから・・・」

 

一通りの謝罪を終え、セカンドステージの状況を確認する。

 

「今現在残っているチームは私たちを含めて26チームくらいです。脱落者も増え始めましたね」

 

「ユイの敗北でポイントが一気に削られたからね。サードステージに進める可能性が低くなってしまったのはいただけない。虹色の旗があれば1発OKなんだけど、やっぱ確率は低いもんだね」

 

「まあ大丈夫でしょ!虹色の旗がなくたって、明日のラストには、奪われたポイント、いやそれ以上のポイントを獲得してみせるからね!」

 

「私の方も任せてください!たとえお2人が負けても、私がたくさんポイントを稼いできます!」

 

「昨日のセカンドステージ始まって早々、脱落した人が何を言うんですかねぇ?」

 

「アリスだってシオンに勝ったからって、浮かれてばかりじゃダメだよ?」

 

現状の確認を終え、ドリームハーツは少しワイワイとした会話を弾ませる。

 

「さて、そろそろいこうか!絶対にサードステージに進もう!」

 

「はい!」

 

「ま、大船に乗ったつもりで期待してなよ」

 

ドリームハーツはそれぞれ分かれて、別々の迷宮エリアへと向かっていくのであった。

 

 

 

TURN165「俺の奏でるビート」

 

 

 

古代迷宮エリアにて、ここでもファイトで勝利を収めたハイメフラワーズのトコハは次なるファイターを探しに、ファイダーを確認しながら迷宮を歩いて回っている。

 

「残りチームは26・・・ファイトできる相手も絞られてきたわね。1つ1つのファイト、無駄にはできない!」

 

トコハが気合を入れていると、ファイダーにファイター接触、ファイト認証の文字が浮かび上がる。

 

「さっそくきた!さーて、次の相手は誰?」

 

トコハが周りを見回して、相手ファイターを探していると、待横にあった壁が動き出し、扉のように開かれる。そこから、次の対戦相手が現れる。

 

「あっ!君はチームトライフォーの・・・!」

 

「!あなたは・・・シャウトの有里ユウキ!」

 

次なる対戦相手はシャウトのギター&ボーカル担当で、リーダー的存在の有里ユウキだった。あた儀に接触すると、互いのファイダーにクリティカルトリガー発動の文字が浮かび上がる。

 

『おおっと!ハイメフラワーズ安城トコハ、チームシャウトの有里ユウキと接触だぁ!しかもそれだけではありません!ここでダブルクリティカル発動だぁ!クリティカルトリガーは通常では相手ファイターのポイントを半分獲得することができますが、ダブルクリティカルが発生し、勝利すればその2倍!つまり、相手ファイターの持っているポイントを全て獲得できることができみゃす!』

 

『しかもシャウトで残っているメンバーはユウキ君だけ・・・ユウキ君にとっては絶対に負けられない1戦となりましたわね』

 

全てのポイントが奪われるという事は、今まで自分が積み上げてきた苦労が水の泡になることを意味する。しかもシャウトで残っているのはユウキのみ、互いに絶対に負けられない1戦となった。

 

「たとえ人気があるバンドでも容赦はできない!ファイトよ!」

 

「あっ、ま、待って!ファイトの前にちょっといい?」

 

「何よ?」

 

ユウキは突然静止の声を上げ、自分のジャケットから色紙とペンを取り出す。

 

「実は俺、チームトライフォーの大ファンなんだ!!よかったら、サインしてください!!」

 

「え・・・ええ⁉さ、サイン⁉」

 

自分たちのファンだといわれ、サインをせがまれる状況に驚愕するトコハ。

 

「お願い!この通り!!」

 

「しょ、しょうがないわねぇ///今回だけよ?」

 

トコハはまんざらでもない表情をして、サインをして、ユウキに渡す。

 

「あ、ありがとう!わあ~!これは一生の宝物にするぞ!」

 

「ほら、もう済んだでしょ?早くファイトよ!」

 

「あっ、うん!そうだったね!トライフォーの人とファイトできるなんて・・・今日は最高の日かもしれないね!」

 

ユウキがサイン入りの色紙を大事にしまったところで、互いにファイトの準備をする。互いに準備を終えたところでファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「萌しの乙女イーダ!」

 

「ダッドリー・リトルロード!」

 

萌しの乙女イーダ  PW5000

 

ダッドリー・リトルロード  PW5000

 

「うわあ!安城トコハのネオネクタールだ!生で見れるなんて・・・本当にうれしいなぁ!」

 

「そこまで尊敬されると照れるけど・・・。私の先攻!ドロー!ライド!信頼の乙女オデット!イーダは移動!ターンエンド!」

 

信頼の乙女オデット  PW7000

 

R オデット R

R イーダ  R トコハの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ!ドロー!ライド!ダッドリー・ジェッター!リトルロードは移動!」

 

ダッドリー・ジェッター  PW7000

 

R ジェッター  R

R リトルロード R

 

「リトルロードのブースト、ジェッターでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ダッドリー・ジェッター』」

 

「ダメージチェック『理想の乙女トゥーリア』」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW7000  ユウキの手札6枚 山札42枚  トコハのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!頑強の乙女ノエル!佳香の乙女アネルマをコール!」

 

頑強の乙女ノエル  PW9000

佳香の乙女アネルマ  PW9000

 

R ノエル アネルマ

R イーダ  R

 

「イーダのブースト、ノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『純潔の乙女カトリーナ』」

 

「ダメージチェック『ダッドリー・ジェシカ』」

 

「アネルマでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ソニック・ブレイカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000

PW14000➡PW9000(+5000)  トコハの手札5枚 山札40枚  ユウキのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!ダッドリー・イングラム!コール!ダッドリー・メイソン!」

 

ダッドリー・イングラム  PW9000

ダッドリー・メイソン  PW9000

 

メイソン イングラム  R

 R   リトルロード R

 

「リトルロードのブースト、イングラムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ダッドリー・ターボラプラー』」

 

「ダメージチェック『開墾の戦乙女パドミニ』」

 

「メイソンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『モンキーポッド・ドラゴン(引)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW9000

PW9000➡PW9000+SH5000=14000  ユウキの手札6枚 山札38枚  トコハのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!新たな未来に咲き誇れ!ライド!胸焦がすラナンキュラスアーシャ!!」

 

胸焦がすラナンキュラスアーシャ  PW11000

 

「純潔の乙女カトリーナ、花園の乙女マイリスをコール!」

 

純潔の乙女カトリーナ  PW7000

花園の乙女マイリス(☆)  PW4000

 

マイリス  アーシャ アネルマ

カトリーナ イーダ   R

 

「カトリーナのブースト、マイリスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『陽気なリンクス(引)』」

 

「イーダのブースト、アーシャでヴァンガードにアタック!

マイリスのスキル!ヴァンガードがアーシャなら、ソウルに入れて1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『信頼の乙女オデット』セカンドチェック『ツッケン・ドーン(☆)』クリティカルトリガー!パワーはアネルマ、クリティカルはアーシャに!」

 

アーシャ(トコハ)は地面にクワを突き刺し、急激に植物が成長させていく。成長した植物はイングラム(ユウキ)に向かって攻撃を仕掛けた。

 

「ダメージチェック『勝利の印(キスマーク)アルマ』『ソニック・ブレイカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「アネルマでメイソンにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW9000+SH5000=14000

PW21000➡PW9000(+5000)

PW14000➡PW9000  トコハの手札5枚 山札35枚  ユウキのダメージ4枚

 

「本当にすごいなぁ!有名な人とファイトしてるってこと・・・すごく感動を覚えるよ!」

 

(あそこまで尊敬されると・・・逆にやりづらく感じるなぁ・・・)

 

「けど、浮かれてばかりはいられないね!ドロップゾーンにいるみんなのためにも、俺も全力でいかなくちゃ!音楽に対しても、ヴァンガードに対しても!ライド!ダッドリー・ターボラプラー!」

 

ダッドリー・ターボラプラー  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン解放!ストライドジェネレーション!!!嗜虐王ダッドリー・カリギュラ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ダッドリー・ターボラプラー』グレード3

 

嗜虐王ダッドリー・カリギュラ  PW26000  ハーツ『ダッドリー・ターボラプラー』

 

『ここで有里ユウキがストライド!現在はダメージ4対2で安城トコハがリード!ここは巻き返していきたいところです!』

 

超越(ストライド)スキル!ダッドリーのリアガードがアタックした時、スキルを獲得!イングラムをコール!」

 

イングラム カリギュラ  R

  R   リトルロード R

 

「嗜虐王ダッドリー・カリギュラでヴァンガードにアタック!

カリギュラのスキル!ハーツにダッドリーのカードがあるなら、カウンターブラスト!手札2枚をソウルへ!『ダッドリー・ジェッター』『ダッドリー・ダグラス』Gゾーンのダッドリー・カリギュラを表に!山札の上から11枚公開して、3体のダッドリーのユニットを空いているリアガードサークルにスペリオルコール!ダッドリー・ジェッター、ダッドリー・イングラム、ダッドリーデイジー!コールしたユニットにパワープラス2000!」

 

ダッドリー・デイジー  PW7000

 

「デイジーのスキル!カウンターブラスト!パワープラス5000!

左のイングラムのGB(ジェネレーションブレイク)!他のダッドリーのリアガードが登場した時、パワープラス3000!3体コールで合計パワープラス9000!

コールされたイングラムはパワープラス6000!

リトルロードのスキル!ソウルブラスト『ダッドリー・ジェッター』ダッドリーのヴァンガードがアタックした時、このユニットをバインド!バインドしたこのユニットをスペリオルコール!他のダッドリーのリアガードが2体以上いるなら、パワープラス3000!

2体のイングラムのスキル!パワープラス3000!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『陽気なリンクス(引)』ドロートリガー!パワーは右のイングラムに!1枚ドロー!セカンドチェック『アクロバット・ベルディ』サードチェック『ソニック・ブレイカー(☆)』クリティカルトリガー!パワーは左のイングラムに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

カリギュラ(ユウキ)はトゲ付きボールに闇の力を注ぎこみ、ボールを強く蹴り上げ、アーシャ(トコハ)に向かって放たれた。アーシャ(トコハ)は腹部にボールが直撃する。

 

「ああっ!ダメージチェック『純潔の乙女カトリーナ』『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』」

 

「ジェッターのブースト、右のイングラムでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ツッケン・ドーン(☆)』『ツッケン・ドーン(☆)』

 

「デイジーのブースト、左のイングラムでヴァンガードにアタック!」

 

「(超越(ストライド)スキルを使用しなかった・・・次のターンに備える気ね・・・なら!)ノーガード!ダメージチェック『フラワーキーパー・ドラゴン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW26000➡PW11000

PW30000➡PW11000+SH20000=31000

PW38000➡PW11000  ユウキの手札6枚 山札28枚  トコハのダメージ5枚

 

「中々やるじゃない」

 

「いやぁ、それほどでも・・・」

 

「でもこれくらいじゃ安城トコハはビクともしないのよ!ストライドジェネレーション!!!経世の花乙姫セルフィーナ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』グレード3

 

経世の花乙姫セルフィーナ  PW26000  ハーツ『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『頑強の乙女ノエル』アネルマを選んでアネルマをスペリオルコール!

アネルマのGB(ジェネレーションブレイク)開花(ブルーム)!2体のアネルマ、カトリーナにパワープラス2000!

セルフィーナのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのセルフィーナを表に!右のアネルマを選び、パワープラス2000!さらに、Gゾーン表のセルフィーナの数だけ、同じ名前のユニットをスペリオルコール!アネルマ!

右前列のアネルマの開花(ブルーム)!3体のアネルマにパワープラス2000!

左前列のアネルマの開花(ブルーム)!3体のアネルマにパワープラス2000!」

 

アネルマ  セルフィーナ アネルマ

カトリーナ  イーダ   アネルマ

 

「カトリーナのブースト、アネルマでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『陽気なリンクス(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「くっ・・・イーダのブースト、セルフィーナでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!ジャガーノート・マキシマム・マキシマム!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マジカル・マネージャー(治)』

 

ジャガーノート・マキシマム・マキシマム  SH15000

 

「スキル発動!右のイングラムにパワープラス10000!これによってシールドプラス10000!さらにインターセプト!『ダッドリー・イングラム』」

 

セルフィーナ(トコハ)はダッドリー・ターボラプターに自然の恵みが加わったエネルギーを放った瞬間、ジャガーノート・マキシマム・マキシマムの腕力と、イングラムの銃撃で威力を弱めている。

 

「トリプルドライブ『頑強の乙女ノエル』セカンドチェック『モンキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!パワーは右前列のアネルマに!サードチェック『フェアリーライト・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーは右前列のアネルマに!アネルマのブースト、アネルマでヴァンガードにアタック!」

 

「さっすがトライフォー!トリガーの引きがいいだけじゃなくて、とんでもなく力強さを感じられるよ!でも、俺だって!ガード!『ソニック・ブレイカー(☆)』『サイレンス・ジョーカー(☆)』『陽気なリンクス(引)』インターセプト!『ダッドリー・イングラム』」

 

「ターンエンド!」

 

PW24000➡PW11000(+5000)

PW31000➡PW16000+SH30000=46000

PW42000➡PW16000+SH30000=46000  トコハの手札7枚 山札27枚  ユウキのダメージ5枚(裏2枚)

 

「本当にすごいよ!そんな高いパワー、俺じゃまともに引き出せそうにないよ!」

 

「うぅ・・・褒められるのは嫌じゃないけど・・・褒められすぎると・・・むず痒い・・・!」

 

むず痒さでうなっていると、トコハは少しだけ疑問に思ってることを口にする。

 

「そういえば・・・どうしてあなたたちはU20(アンダートゥエンティ)に?バンドの両立ってのも大変じゃない?」

 

「それを話すには、まず俺が何でバンド活動を始めたのかという事から話さないとね」

 

ユウキはU20(アンダートゥエンティ)に参加した理由として、自分がバンド活動を始めた理由を語る。

 

「俺には、君たち以上に、すごく憧れているファイターがいるんだ。そのファイターはバンド活動をやっていて、テレビでその人のライブを見て・・・小さい頃の俺は・・・とても震えたよ。ヴァンガードだけでなくて、あんな風に心を振るわせられることができるんだって・・・!」

 

憧れの人を話すユウキの表情はトライフォーを見た時以上の尊敬した表情をしている。

 

「あの人を見た瞬間から、いつか俺も、あんな風に心を振るわせられるようなバンドマンになりたい・・・そう思ったよ。それから俺は、毎日コツコツお小遣いを溜めて、ようやく、ようやくギターを買って、たくさんの努力をして、有名な音楽学校、フラットシャープ音楽院に入学したんだ!ここで自分のバンドを作り上げようという思いを抱きながらね」

 

そこから語るユウキの表情はちょっと疲れてるようにも見える。

 

「バンドメンバーを集めるのも大変だったよ。まずはカオルさん・・・あの人、ヴァイオリニストだったんだけど、初めのうちは俺を目の敵にしていてね・・・学園にバンドは相応しくないってね・・・。去年まで中等部だったルカもドラマーとしての腕はいいのに、バンドに興味を示してくれなくて・・・当然だね。シャウトの中で楽器が1番下手だったのは俺なんだから・・・」

 

「へぇ・・・なんか意外・・・」

 

「でも、努力は報われるんだ!犬猿だったカオルさんとも、理解を深め合えるようになって、ルカも音楽に対して興味を持ってくれて・・・そして俺たちは、シャウトを結成したんだ。今や人気になってるみたいだけど・・・あの人たちに比べたらまだまだだよ。全然足りない。音楽面も、ヴァンガードも、あの人たちに遠く及ばない」

 

ユウキは決意を固めているような表情でトコハに堂々と宣言する。

 

「俺は、いや俺たちは、音楽も、ヴァンガードもその全てを極めるためにU20(アンダートゥエンティ)に出場したんだ!そのための通過点は、2番目に尊敬しているトライフォーのメンバーを倒すことを意味してるんだ!だから俺は、君を倒す!俺たちの目標となる人たちを超えるために!」

 

「上等!こっちだって、負けるわけにはいかない!絶対に防ぎきってみせる!」

 

「ジェッターのGB(ジェネレーションブレイク)!ダッドリーのGユニットにストライドさせる時、自身を退却させることでコストを払わずにストライドできる!ストライドジェネレーション!!!大戦士ダッドリー・ジェロニモ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

大戦士ダッドリー・ジェロニモ  PW26000  ハーツ『ダッドリー・ターボラプラー』

 

超越(ストライド)スキル!スキル獲得!サイレンス・ジョーカー、ダッドリー・ダグラスを2体コール!」

 

ダッドリー・ダグラス  PW9000

サイレンス・ジョーカー(☆)  PW4000

 

「ダグラスのスキル!カウンターブラスト!パワープラス5000!

もう1体のダグラスにも同じスキルを!カウンターブラスト!パワープラス5000!

ジョーカーのスキル!ソウルに入れてカウンタチャージ!コール!アクロバット・ベルディ!」

 

アクロバット・ベルディ  PW7000

 

(手札を全部使い切った!このターンで決めるつもりね!)

 

「ダッドリー・ジェロニモのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのダッドリー・ジェロニモを表に!このGゾーンの表のカードが2枚以上なら、全てのユニットは後列からアタックできる!」

 

ダグラス ジェロニモ  ダグラス

ベルディ リトルロード デイジー

 

「まずはアクロバットで右のアネルマにアタック!

ダッドリー・ジェロニモのスキル!リアガードがアタックした時、パワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

「攻撃を終えたらこのユニットは山札の下に!ダッドリー・ジェロニモでヴァンガードにアタック!

リトルロードのスキル!ソウルブラスト『ダッドリー・ダグラス』自身をバインドして、バインドゾーンからスペリオルコール!パワープラス3000!」

 

「完全ガード!『フラワーキーパー・ドラゴン』(コスト『モンキーポッド・ドラゴン(引)』」

 

ダッドリー・ジェロニモは強靭な肉体を利用して、アーシャ(トコハ)に向かって強烈なタックルをかまそうとしていたが、フラワーキーパーに妨げられ、タックルの勢いが弱まった。

 

「トリプルドライブ『ダッドリー・デイジー』セカンドチェック『マジカル・マネージャー(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーは右のダグラスに!サードチェック『サイレンス・ジョーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部左のダグラスに!デイジーで左のアネルマにアタック!

スキル発動!パワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

『リアガード徹底的につぶし、インターセプトを封じたぁ!』

 

『インターセプトで防がれるのがわかっているのならば先に潰してしまえばいい・・・よき判断ですわね』

 

「デイジーは山札の下に!リトルロードでヴァンガードにアタック!

スキル発動!パワープラス5000!

さらに、ダッドリー・ターボラプラーの超越(ストライド)スキル!ソウルブラスト『サイレンス・ジョーカー(☆)』パワープラス5000!」

 

「ガード!『花園の乙女マイリス(☆)』」

 

「リトルロードは山札の下に!右のダグラスでヴァンガードにアタック!

超越(ストライド)スキル!ソウルブラスト『ダッドリー・イングラム』パワープラス5000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『理想の乙女トゥーリア』」

 

「右のダグラスは山札の下に!これで終わりだぁ!左のダグラスでヴァンガードにアタック!

超越(ストライド)スキル!ソウルブラスト『ダッドリー・ジェッター』パワープラス5000!」

 

「ジェネレーションガード!!聖樹竜レインブレス・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『フェアリーライト・ドラゴン(治)』

 

聖樹竜レインブレス・ドラゴン  SH15000

 

「スキル発動!手札から頑強の乙女ノエルをスペリオルコール!シールドプラス5000!」

 

頑強の乙女ノエル  PW9000

 

「うあっ⁉しまったぁ!先に左のダグラスにアタックすべきだったかなぁ⁉左のダグラスは山札の下に!ターンエンド!」

 

PW12000➡PW9000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW12000➡PW9000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW24000➡PW11000

PW24000➡PW11000+SH20000=31000  ユウキの手札3枚 山札28枚  トコハのダメージ5枚(裏1枚)

 

「(私は彼みたいに、目標に向かって進んでるわけじゃない。私はまだ、目標といえるものが見つかっていないから・・・。でも・・・!)

ストライドジェネレーション!!!経世の花乙姫セルフィーナ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』グレード3

 

「(私には見たい景色がある。自分の力がどこまで試せるか・・・その先に何があるのかという事を・・・。そのために、クミちゃんや江西さんと一緒に、がんばらないといけない!見てて、ミゲル・・・)

イーダのスキル!自身をレストして、ノエルとカトリーナにそれぞれ、同名カードとして扱う!アネルマを移動!

イーダのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!イーダをソウルへ!ドロップゾーンのノエルを山札の下に!開花(ブルーム)を持っているので、1枚ドロー!

経世の花乙姫セルフィーナのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのセルフィーナを表に!ノエル、カトリーナにパワープラス2000!そして、Gゾーンのセルフィーナは3枚!山札からノエルを3体スペリオルコール!2体以上コールしたので、クリティカルプラス1!カトリーナはノエルと同じ名前として扱われる!

ノエルの開花(ブルーム)!同じ縦列にいるユニットにパワープラス4000!

カトリーナのGB(ジェネレーションブレイク)開花(ブルーム)!カトリーナと同じ名前を得たノエルにパワープラス4000!

同じく開花(ブルーム)開花(ブルーム)開花(ブルーム)!!」

 

ノエルの開花(ブルーム)9回分と、カトリーナの開花(ブルーム)3回分で、合計で12回も開花(ブルーム)を発動させた。

 

『来たぁ!安城トコハの開花(ブルーム)祭りだぁ!』

 

『ノエルの9回分と、カトリーナの3回分・・・合計で12回・・・ヴァンガードが34000、中央後列が23000、右前列が17000、右後列は21000、そしてブーストと合わせて左列は34000となっておりますわ』

 

『げげげっ⁉どれもこれも、とんでもないすさまじいパワーです!』

 

「ノエルのGB(ジェネレーションブレイク)2!ラナンキュラスのヴァンガードがいるなら、手札を1枚選んで捨てる!後列からヴァンガードにアタックできる!

もう1体のノエルのスキル!手札を1枚捨てて、後列からアタックできる!」

 

「すごい・・・これほどのパワー!」

 

「花々は厳しい環境に耐え、新たな日の出を迎え、咲き誇る・・・これがネオネクタールの不滅の生命力!!」

 

 ノエル  セルフィーナ ノエル

カトリーナ  ノエル   ノエル

 

「右前列のノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『陽気なリンクス(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「セルフィーナでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!エクセレントチアリーダーエイリー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マジカル・マネージャー(治)』

 

エクセレントチアリーダーエイリー  SH15000

 

「スキル発動!俺のリアガードが3枚以下でシールドプラス5000!さらにガード!『ダッドリー・デイジー』」

 

セルフィーナ(トコハ)はターボラプラーに接近し、剣を振り下ろそうとしてが、エイリーにが現れ、その剣を受け止めようと試みる。

 

「トリプルドライブ『純潔の乙女カトリーナ』セカンドチェック『フラワーキーパー・ドラゴン』サードチェック『コスモスの妖精リズベット(醒)』スタンドトリガー!右前列のノエルをスタンド、パワープラス5000!」

 

『ここでスタンドトリガー!安城トコハの攻撃はまだまだ続きみゃす!』

 

「右前列のノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『サイレンス・ジョーカー(☆)』」

 

「右後列のノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『サイレンス・ジョーカー(☆)』」

 

「中央後列のノエルでヴァンガードにアタック!」

 

ノエルはターボラプラーに向かって接近し、クワでターボラプラーを地面に叩きつけた。

 

「くぅ!ダメージチェック『マジカル・マネージャー(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワープラス5000!」

 

『な、な、なんとぉ!ここでヒールトリガー!首の皮1枚繋がったぁ!!』

 

『ですが、もう手札は0、もう防げる手立てはありませんわ』

 

「最後まで何が起こるかわからない!最後の瞬間まで、俺もビートは止まらない!さあ、最後の攻撃を俺に!」

 

「これで、決める!!カトリーナのブースト、ノエルでヴァンガードにアタック!」

 

追撃といわんばかりに他のノエルがクワでターボラプラーを吹き飛ばした。

 

PW17000➡PW11000(+5000)

PW34000➡PW16000+SH25000=41000

PW22000➡PW16000+SH10000=26000

PW21000➡PW16000+SH10000=26000

PW23000➡PW16000(+5000)

PW34000➡PW21000

 

ダメージチェック『ダッドリー・ジェシカ』

 

トコハのダメージ5枚  ユウキのダメージ6枚  勝者トコハ

 

『勝者、安城トコハ!見事打ち破り、ダブルクリティカルによって有里ユウキの全てのポイントが安城トコハのものに!そして、この瞬間より、チームシャウトはここで敗退です!』

 

『ですが、見るものを振るわせられるような、素晴らしいファイトでしたわ』

 

負けたユウキは清々しい笑みを浮かべてトコハに手を差し伸べる。

 

「本当に楽しかった!負けはしたけど、悔いはなかったよ!」

 

「有里さん・・・。ありがとうございました」

 

トコハはユウキの手を取り、握手を交わす。

 

「明日、セカンドステージのラストに俺たちのライブをやる予定があるんだ。もしよかったら、チームメイトと一緒に見に来てくれるかい?」

 

「うん。もちろん。クロノやシオン、ユイも誘っておくから」

 

「本当⁉わあ!明日が楽しみだなぁ!よぉし、今から練習がんばらないと!」

 

ユウキはうきうきした様子でフィールドから退場していった。

 

 

フィールドから退場したユウキは会場の廊下を歩いていく。そんなユウキを出迎えてくれたのはシャウトのメンバー3人だ。

 

「ごめんみんな。俺、負けちゃったよ」

 

「ううん、そんなの気にしないよ!さいっこうにおもしろいファイトだったよ、ユウちゃん!」

 

「お疲れさま、でした。ユウキ、さん。かっこよかった、です」

 

「ここで君を責める者はいないよ、ユウキ君。パーフェクト、素晴らしいファイトだったよ」

 

「みんな・・・ありがとう!」

 

メンバーの励ましの言葉にユウキは最高の笑みを見せる。

 

「むしろ忙しいのは、これからだ。そうだろう、ユウキ君」

 

「はい!ここからは俺たちの音楽でみんなをあっと驚かせよう!そのためにも、さっそく練習だ!」

 

「おー!」

 

「はい!」

 

シャウトはこれからのライブの練習のために自分たちの控室に戻っていくのであった。

 

 

あれからだいぶ時間が経ち、火山迷宮で、アンがファイターを探しながら走っていると、会場全体にアナウンスが流れていく。

 

『セカンドステージ2日目、終了まで30分前、次のファイトが本日のラストファイトです』

 

「次でラストですか・・・早く次のファイターを見つけねば」

 

終了アナウンスが流れ、アンは少しだけ急いでいると、ファイダーにファイター接触、ファイト認証の文字が浮かび上がる。そしてその人物は、崖の上にいた。

 

「やっと・・・やっと巡り合えたな・・・アン」

 

「マサト君・・・」

 

その相手はチーム三獣士に所属しており、コズミックドライブのメンバーでもある日向マサトだった。

 

to be continued…




モモ「あの、ユウキ、さん。ライブの時と素の時とでは、ちょっとだけ、口調が違い、ますよね?」

ユウキ「ああ、あれはちょっとした役作りだよ。ああいうしゃべり方をした方が、お客さんの心を掴めるかなぁって」

カオル「ふふ、わかるよその思い。子猫ちゃんたちに印象を与えるのは大事さ。そう、この私のように・・・」

ルカ「カオルンのしゃべり方はどこでもそれが素じゃんか」

モモ「で、でも・・・今のユウキさんとライブの時のユウキさん・・・私、どっちも好き、ですよ」

ユウキ「ありがとう!他の人たちも同じことを言ってもらえるように全力で頑張っていくから!」

TURN166「決戦!アンVSマサト」


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決戦!アンVSマサト

ついに、ついにゼロスドラゴンスタークを手に入れましたぁ!

いやぁ、SPだけどちょっと奮発して勝ってよかったなぁって思う今日この頃です。

それから、ヴァンガード新シリーズがいよいよ来週の水曜日に発表されますね。どんな内容なのか、楽しみです。

さて、今回はサブタイトルの通りです。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)セカンドステージ2日目も、終了アナウンスが流れ出し、いよいよ2日目もラストスパートが差し掛かってきた。そんな中、火山迷宮エリアでは、ドリームハーツのアンは、自身が所属しているコズミックドライブのメンバーの1人である、チーム三獣士の日向マサトと対峙していた。

 

『おおっと!2日目のラストスパートで、注目の1戦が始まろうとしていみゃす!チームドリームハーツの日下部アン、チーム三獣士の日向マサト、コズミックドライブ対決だぁ!』

 

U20(アンダートゥエンティ)という舞台で、お前と戦う日をずっと、ずーーっと待ってたぜ」

 

「マサト君・・・」

 

アンは今までに見たことがないマサトの真剣そのものの表情に驚きつつも、しっかりとマサトと面と向かっている。

 

「今この場でお前を倒して、何もできなかったかこの俺と決別してやる。ファイトだ!」

 

アンとマサトの間にファイト台が現れ、お互いにファイトの準備を行っている。その様子を最後のファイトを終えたワタルが迷宮の遠くから眺めていた。

 

「おぉ、いよいよっすか・・・楽しみっすねぇ」

 

観客席側にいる同じくコズミックドライブのメンバーの和泉ケイスケも田中マンネンと共に観戦している。

 

「なんだかワクワクするなりよ・・・」

 

「アン、マサト・・・どちらもがんばれ・・・」

 

ディフライダーの監視をしている日下部リンもこのファイトは注目している。

 

(アン・・・あなたが辿ってきた軌跡・・・見せてもらいましょうか)

 

様々な人物からこのファイトを見守られている。

 

「準備はいいか?いくぜ」

 

「いつでもどうぞ」

 

互いに準備が終わったことで、ファイトが始まろうとしてた。

 

 

 

TURN166「決戦!アンVSマサト」

 

 

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「烏羽の忍鬼フゲン!」

 

「緋色の小獅子カリア!」

 

烏羽の忍鬼フゲン  PW5000

 

緋色の小獅子カリア  PW5000

 

「俺の先攻だ!ドロー!ライド!紅の獅子獣ハウエル!カリアは移動!」

 

紅の獅子獣ハウエル  PW7000

 

R ハウエル R

R カリア  R  マサトの手札5枚 山札43枚

 

「俺はこうしてお前と勝負をしたかったんだ。ファーストステージを勝ち抜けられなかった時はどうしようかと思ったぜ」

 

「私はユイちゃんとアリスちゃんを信じていましたから今ここに立っています。マサト君も絶対勝ちぬけられると思っていたんでしょう?」

 

「さぁ、どうかね?」

 

「しかし、私も勝負はつけたいと思っていました」

 

「絶対負けねぇよ!」

 

「私のターン!ドロー!ライド!寂滅の忍鬼ヤエガキ!フゲンは移動!」

 

寂滅の忍鬼ヤエガキ  PW7000

 

R ヤエガキ  R

R  R   フゲン

 

「ヤエガキでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『忍妖マーダーアンドン』」

 

「ダメージチェック『風炎の獅子ワンダーエイゼル』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000  アンの手札6枚 山札42枚  マサトのダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!風炎の獅子ワンダーエイゼル!神聖魔道士プイスをコール!」

 

風炎の獅子ワンダーエイゼル  PW9000

神聖魔道士プイス  PW9000

 

プイス ワンダーエイゼル R

 R    カリア    R

 

「プイスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『寂滅の忍鬼ヤエガキ』」

 

「カリアのブースト、ワンダーエイゼルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『だんてがる(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『忍竜ヤシャバヤシ』『審判の忍鬼ヤスイエ』」

 

「カリアのスキル!カリアをソウルへ!エイゼルのヴァンガードのアタックがヒットした時、山札の上2枚を見て、聖管の奏者ヘリーをレストでスペリオルコール!」

 

聖管の奏者ヘリー(醒)  PW4000

 

「ターンエンドだ」

 

PW9000➡PW7000+SH5000=12000

PW14000➡PW7000  マサトの手札5枚 山札40枚  アンのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!羨慕の忍鬼イキュウ!フゲンを移動!妖刀の忍鬼マサムラをコール!」

 

羨慕の忍鬼イキュウ  PW9000

妖刀の忍鬼マサムラ(☆)  PW4000

 

R イキュウ フゲン

R  R   マサムラ

 

「マサムラのブースト、フゲンでプイスにアタック!」

 

「ガード!『だんてがる(☆)』」

 

「イキュウでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『忍獣キャットデビル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『灼熱の獅子ブロンドエイゼル』『日華の騎士ジェフリー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW9000➡PW9000  アンの手札5枚 山札38枚  マサトのダメージ2枚

 

「メガラニカ支部でお前と初めて会った日のことを覚えてるか?」

 

「あの時は確かいきなりファイトを申し込まれて、それで私が勝っちゃったんですよね」

 

「ぶっちゃけて言うけどな、俺は初めのうちは新入りがでかい顔してやがるって思ってな、お前が気に入らなかったんだよ」

 

「い、いえ、私はそんなつもりは・・・」

 

「わーってるよ。今じゃもう認めてるよ。対等に・・・いや、それ以上のファイターとしてな。ライド!レーブンヘアードエイゼル!!」

 

レーブンヘアードエイゼル  PW11000

 

「レーブンヘアードをコール!」

 

プイス レーブンヘアード レーブンヘアード

ヘリー    R        R

 

「そんなお前だからこそ、俺は絶対に勝ちてぇんだよ!リアガードのレーブンヘアードでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『忍妖マーダーアンドン』」

 

「ヴァンガードのレーブンヘアードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『春陽の騎士ベリーモール』セカンドチェック『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはプイス、クリティカルはヴァンガードに!」

 

レーブンヘアードエイゼル(マサト)イキュウに接近し、腕につけている刃で刀と共に斬りつけた。

 

「ダメージチェック『忍妖マーダーアンドン』『忍竜ヤシャバヤシ』」

 

「ヘリーのブースト、プイスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『忍獣キャットデビル(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000+SH5000=14000

PW11000➡PW9000

PW18000➡PW9000+SH10000=19000  マサトの手札5枚 山札35枚  アンのダメージ4枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!夢幻の風花シラユキ!!」

 

夢幻の風花シラユキ  PW11000

 

『互いにグレード3!現在、ダメージ3対4、日下部アン、ここで巻き返しておきたいところ!』

 

「ストライドジェネレーション!!!三界鬼神ヤスイエ・ゴウマ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『審判の忍鬼ヤスイエ』グレード3

 

三界鬼神ヤスイエ・ゴウマ  PW26000  ハーツ『夢幻の風花シラユキ』

 

「ヤスイエ・ゴウマのスキル!Gゾーンのヤスイエ・ゴウマを表に!Gゾーンから表のヤスイエの名のつくカードをスペリオルコール!ヤスイエ・ゴウマ!」

 

ヤスイエ・ゴウマ(リア)  PW15000

 

「忍竜ヒデンスクロールをコール!」

 

忍竜ヒデンスクロール(醒)  PW4000

 

「ヒデンスクロールのGB(ジェネレーションブレイク)!自身を山札に戻し、マサムラを選択して同じカードを2枚スペリオルコール!フゲンと右のマサムラを移動!」

 

ヤスイエ・ゴウマ ヤスイエ・ゴウマ マサムラ

  マサムラ     マサムラ   フゲン

 

「いきます!フゲンのブースト、マサムラでプイスにアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「マサムラのブースト、リアガードのヤスイエ・ゴウマでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『救国の獅子グランドエイゼル・シザーズ』」

 

「ヴァンガードのヤスイエ・ゴウマでヴァンガードにアタック!

マサムラのスキル!ヴァンガードがヤスイエなら、ソウルに入れて1枚ドロー!パワープラス5000!

残りのマサムラにも同じスキルを!ソウルへ入れて、2枚ドロー!パワープラス10000!」

 

「へっ、やるじゃねぇか。ノーガードだ!」

 

「トリプルドライブ『羨慕の忍鬼イキュウ』セカンドチェック『忍獣オヤマキャット(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはリアガードのヤスイエ・ゴウマに!サードチェック『忍竜オニバヤシ』」

 

ヤスイエ・ゴウマ(アン)は妖術を2つの刃の薙刀に纏わせ、レーブンヘアードエイゼル(マサト)を1閃薙ぎ払う。

 

「ダメージチェック『神聖魔道士プリデリー』」

 

「ターンエンド。リアガードのヤスイエ・ゴウマはGゾーン表で戻っていきます」

 

PW9000➡PW9000

PW19000➡PW11000+SH10000=21000

PW41000➡PW11000  アンの手札7枚 山札27枚  マサトのダメージ4枚

 

(あの日・・・ストライドゲートが出てきたあの日、アンは懸命に戦っていた。それに対して俺はただ見てるだけだった・・・。あの日からアンが遠い存在に思えてきて・・・俺はそれがたまらなく嫌で・・・このU20(アンダートゥエンティ)で自分を変えようと思った。けど、アンも参加するとわかって、俺はチャンスだと思った。こいつに勝つことができれば・・・また肩を並べられるようになるかもってさ)

 

「全力でお願いします!マサト君!」

 

「ストライドジェネレーション!!!浄罪の獅子王ミスリルエイゼル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『曙光の騎士ゴルボドゥク』グレード1+2

 

浄罪の獅子王ミスリルエイゼル  PW26000  ハーツ『レーブンヘアードエイゼル』

 

「俺は・・・コズミックドライブのメンバー、チーム三獣士のメンバー、福原高校ヴァンガード部の部員である以前に、日向マサトというたった1人のファイターだ。

浄罪の獅子王ミスリルエイゼルのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのミスリルエイゼルを表に!ハーツがエイゼルなら、山札の上5枚を見て、プイスをスペリオルコール!ミスリルエイゼルとプイスにプイスと同じパワーを与える!パワープラス9000!ハウエルをコール!

ハウエルのスキル!エイゼルのヴァンガードがいるなら、カウンタチャージ!ソウルチャージ『曙光の騎士ゴルボドゥク』

ヘリーのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!パワープラス3000!」

 

プイス ミスリルエイゼル レーブンヘアード

ヘリー    R       ハウエル

 

「レーブンヘアードでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『忍竜オニバヤシ』」

 

「ミスリルエイゼルでヴァンガードにアタック!俺の全力を・・・俺の全てを・・・お前にぶつけさせてもらうぜ!!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『紺青の獅子シャイト』セカンドチェック『光輝の獅子プラチナエイゼル』サードチェック『聖管の奏者ヘリー(醒)』スタンドトリガー!レーブンヘアードをスタンド、パワープラス5000!」

 

ミスリルエイゼル(マサト)は双剣を構え、素早い動きでシラユキ(アン)に近づき、素早く斬撃を繰り出す。斬撃を喰らったシラユキ(アン)はよろめく。

 

「きゃあ!ダメージチェック『絹笠の忍鬼シズネ』」

 

「スタンドしたレーブンヘアードでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『忍竜ヒデンスクロール(醒)』」

 

「ヘリーのブースト、プイスでヴァンガードにアタック!

プイスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!山札の上3枚を見て、ぶるるがるをスペリオルコール!」

 

ぶるるがる  PW9000

 

「ジェネレーションガード!!伏魔忍鬼シシユヅキ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍獣オヤマキャット(治)』

 

「ヘリーのスキル!ソウルに入れて、カウンタチャージ!ハウエルのブースト、ぶるるがるでヴァンガードにアタック!

ぶるるがるのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!パワープラス5000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『夢幻の風花シラユキ』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW35000➡PW11000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW25000➡PW11000+SH15000=26000

PW21000➡PW11000  マサトの手札7枚 山札26枚  アンのダメージ5枚

 

「(すごい気迫を感じられる・・・これがあのマサト君なのですか?ですが・・・私だって、何もしてこなかったわけではありません!)

今度はこちらの番です!」

 

「来い!」

 

「ストライドジェネレーション!!!伏魔忍竜シバラックバスター!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『関門の忍鬼アタカ』グレード1+2

 

伏魔忍竜シバラックバスター  PW26000  ハーツ『夢幻の風花シラユキ』

 

「シバラックバスター・・・来やがったか」

 

「審判の忍鬼ヤスイエをコール!」

 

審判の忍鬼ヤスイエ  PW11000

 

「シバラックバスターのGB(ジェネレーションブレイク)2!カウンターブラスト!ソウルブラスト『妖刀の忍鬼マサムラ』『妖刀の忍鬼マサムラ』手札を1枚捨て、ドロップゾーンのオニバヤシを山札へ!ヤスイエを選び、スペリオルコール!ドライブチェックのスキル獲得!」

 

『来ましたぁ!シバラックバスターの、リアガードのドライブチェック獲得スキル!』

 

『グレード3にはツインドライブがありますので、グレード3を手札に残しつつ戦っていたんですね』

 

「忍竜オニバヤシをコール!」

 

忍竜オニバヤシ  PW7000

 

ヤスイエ シバラックバスター ヤスイエ

 R     オニバヤシ   フゲン

 

「フゲンのブースト、ヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『だんてがる(☆)』インターセプト!『神聖魔道士プイス』」

 

「シバラックバスターのスキルでツインドライブ『忍竜ヤシャバヤシ』セカンドチェック『忍竜ヒデンスクロール(醒)』スタンドトリガー!今攻撃しているヤスイエをスタンド、パワープラス5000!

フゲンのGB(ジェネレーションブレイク)!影縫い!左後列に移動し、スタンド!

ヤスイエの影縫い!1枚ドロー!手札を1枚選び、山札の下へ!スタンドしたヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『風炎の獅子ワンダーエイゼル』」

 

「オニバヤシのブースト、シバラックバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「やらせねぇ!ジェネレーションガード!!黄金獣すれいみー・フレア!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『なっぷがる・解放者(リベレイター)(治)』

 

黄金獣すれいみー・フレア  SH15000

 

「スキル発動!ぶるるがるを山札の下へ!山札の上から5枚見て、フレイム・オブ・ビクトリーとハウエルをガーディアンサークルにコール!」

 

シバラックバスターはレーブンヘアードエイゼル(マサト)に複数の刀を大きく振り下ろしたが、すれいみー・フレアがいくつか、フレイム・オブ・ビクトリーとハウエルが1つずつ受け止めていく。

 

「トリプルドライブ『寂滅の忍鬼ヤエガキ』セカンドチェック『寂滅の忍鬼ヤエガキ』サードチェック『傾城の忍鬼アゲマキ(引)』ドロートリガー!パワーは左のヤスイエに!1枚ドロー!フゲンのブースト、左のヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『神聖魔道士プイス』」

 

「ターンエンド!シバラックバスターのスキルで、呼び出したヤスイエは山札の下に戻します」

 

PW16000➡PW11000+SH15000=26000

PW16000➡PW11000

PW33000➡PW11000+SH30000=41000

PW21000➡PW11000  アンの手札7枚 山札19枚  マサトのダメージ5枚(裏1枚)

 

『ダメージ5対5!互いにダメージを受けられない状況となっていみゃすが・・・』

 

『マサト君、笑っていますね。何か策があるのでしょうか・・・?』

 

(ことの発端はストライドゲートが原因だが、アンっていう存在は、俺にとってすごい励みとなったんだぜ。俺はお前と肩を並べたいと思ったからこそ・・・前に進むことができたんだ)

 

 

U20(アンダートゥエンティ)が始まる前のメガラニカ支部の1室、マサトはキョウヤに対して特訓をつけてほしいと頼んでいた。

 

『何?特訓だと?それも2人に内密にか?』

 

『はい!もうすぐ開かれるU20(アンダートゥエンティ)に向けて、あいつらをあっと驚かせてやりたいんす!』

 

『ふむ・・・しかし俺も暇という訳では・・・』

 

『お願いします!俺はもっともっと強くなって・・・同じチームとして、肩を並べたいんです!!』

 

『・・・』

 

キョウヤはマサトが一生懸命に、それでいてまっすぐな熱意に負け、それを了承する。

 

『・・・本当に暇なときでしかやらない代わりに、厳しくいかせてもらうが、構わないか?』

 

『はい!』

 

それからというもの、マサトは福原高校ヴァンガード部での活動をしながら、キョウヤが暇なときにメガラニカ支部で2人だけでの厳しく激しい特訓を繰り広げていく。それは普通の人なら投げ出したくなるほどの辛い特訓だった。それでも音を上げずに特訓を重ねに重ね・・・今ではキョウヤといい勝負をし、1回だけならキョウヤに勝ったほどにまで成長を果たしたのだ。それもこれも全て、アンと同じレベルになるために。

 

 

(お前に勝って・・・いや、ただ俺は少しでもお前に認めさせてやりてぇ。強くなった・・・ただその一言だけでいい。そのために・・・俺はここに立っている!)

 

(身に纏う雰囲気が変わった・・・仕掛けに来る!)

 

「風炎の獅子ワンダーエイゼルをコール!

ワンダーエイゼルのスキル!エイゼルのグレード3のヴァンガードがスタンドしてるなら、山札からエイゼルの名のつくユニットを1体探してスペリオルライドする!アルティメットライド!!レーブンヘアードエイゼル!!」

 

レーブンヘアードエイゼル  PW11000

 

「これが・・・アルティメットライド・・・」

 

「ライドし終えたら、ワンダーエイゼルはパワープラス5000!

レーブンヘアードのアルティメットブレイク!プラチナエイゼルにパワープラス10000!そしてこのターン中、手札からグレード1以上のユニットではガードできねぇ!」

 

「くっ・・・」

 

「ぶるるがる、日華の騎士ジェフリー、ハウエルをコール!」

 

日華の騎士ジェフリー  PW7000

 

「ハウエルのスキル!ソウルチャージ『神聖魔道士プリデリー』カウンターチャージ!」

 

ワンダーエイゼル プラチナエイゼル ぶるるがる

 ジェフリー     ハウエル   ハウエル

 

「ハウエルのブースト、プラチナエイゼルでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『絹笠の忍鬼シズネ』(コスト『傾城の忍鬼アゲマキ(引)』)」

 

プラチナエイゼル(マサト)はシラユキ(アン)に向かって、素早い動きで接近し、両腕の刃を振るいだすが、シズネが差した絹笠が刃の衝撃を凌ぐ。

 

「ツインドライブ『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ワンダーエイゼルに!サードチェック『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ぶるるがるに!ぶるるがるでヴァンガードにアタック!

ぶるるがるの結束(ユナイト)!パワープラス5000!」

 

「シラユキのリミットブレイク!カウンターブラスト!ペルソナブラスト!攻撃しているユニットのパワー、マイナス20000!」

 

「こいつで終わりだぜ!ジェフリーのブースト、ワンダーエイゼルでヴァンガードにアタック!」

 

「まだ、終わるわけにはいきません!ガード!狂恋の忍鬼タマノイ!カウンターブラスト!ソウルブラスト『寂滅の忍鬼ヤエガキ』クインテットウォール!」

 

クインテットウォール  『夢幻の風花シラユキ』『忍竜オニバヤシ』『忍獣オヤマキャット(治)』『忍獣キャットデビル(☆)』『絹笠の忍鬼シズネ』

 

「影縫いを持つユニットが1体でもいれば、シールドプラス5000!」

 

「なっ・・・全部防ぎきりやがった・・・」

 

「タマノイで呼んだユニットは全て、山札の下へ」

 

「くっ・・・ジェフリーの結束(ユナイト)!ソウルに入れて1枚ドロー!ターンエンド!」

 

PW33000➡PW11000(完全ガード)

PW26000(-20000)➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000+SH30000=41000  マサトの手札4枚 山札19枚  アンのダメージ5枚(裏3枚)

 

(あのマサト君がここまで強くなっていたなんて・・・私の知っているマサト君は・・・いつも刺激刺激とそんなことばかり言って、自分に正直な人でした。マサト君がここまで熱心になってるのは、恐らくストライドゲートが関係している。今思えば、あの時からずっと様子が変でしたから・・・)

 

アンの脳裏に浮かんだのは、去年の事件終了後で、ボーっとしたマサトの姿だった。

 

「(あれがきっかけだったのだとすれば、私はマサト君の気持ちに応えてあげなくてはいけない!マサト君は、コズミックドライブのチームメイトであり、私の好敵手なのですから!)

ストライドジェネレーション!!!!淡雪化粧シラユキ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『羨慕の忍鬼イキュウ』『絹笠の忍鬼シズネ』グレード2+1

 

淡雪化粧シラユキ  PW26000  ハーツ『夢幻の風花シラユキ』

 

「淡雪化粧シラユキのスキル!ハーツと同じ名前のユニット、夢幻の風花シラユキをスペリオルコール!」

 

ヤスイエ 淡雪化粧  シラユキ

フゲン  オニバヤシ  R

 

「これが最後のターンです!いきますよ・・・私のライバル、日向マサト君!」

 

「!!俺が・・・お前のライバル・・・?」

 

もしかしたら気休めでいったのかもしれない。ただの冗談なのかもしれない。だが・・・その言葉だけで、今までのことが、マサトにとっては報われた。

 

「・・・おう!全力でかかってこい!!」

 

「フゲンのブースト、ヤスイエでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『風炎の獅子ワンダーエイゼル』『ぶるるがる』」

 

「オニバヤシのブースト、淡雪化粧シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「通させるかよ!!ガード!『聖管の奏者ヘリー(醒)』『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』」

 

シラユキ(アン)はプラチナエイゼル(マサト)に向かって猛吹雪を放ち、凍えさせようとするが、ヘリーの音波で、フレイム・オブ・ビクトリーの炎の剣で威力は弱まっていった。

 

「トリプルドライブ『忍獣オヤマキャット(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「貫通を狙ってきやがったか・・・上等だ!受けて立ってやるぜ!!」

 

「セカンドチェック『関門の忍鬼アタカ』サードチェック!これが・・・今の私の、全力全開なのです!!『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!!はあああああああ!!」

 

「かかってこい!!うおおおおおおおお!!」

 

ガーディアンが吹雪を抑えているすきに、シラユキ(アン)は氷の拳をレーブンヘアードエイゼル(マサト)にぶつけようとする。レーブンヘアードエイゼル(マサト)はそれを受けて立つように光の拳で迎え撃つ。拳と拳がぶつかり合い、氷は散り散りに飛びつつ、2人は光に包まれていく。

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW33000(+10000)➡PW11000+SH30000=41000

 

ダメージチェック『レーブンヘアードエイゼル』

 

アンのダメージ5枚  マサトのダメージ6枚  勝者アン

 

『勝者、日下部アン!負けなしだった日向マサト、ついに地に落ちたぁ!』

 

『互いによく頑張りましたが、リーダーとしての威厳を見せた、といったところでしょうか』

 

アンはデッキを片付けた後、マサトに近づき、にこやかな笑みで手を差し伸べる。

 

「とっても強くなっていたのでびっくりしました!それでこそ、私のライバルです!これは、私の正直な感想です!」

 

「・・・っ」

 

アンの言葉を聞いたマサトは涙をこらえていたが、我慢できずに涙を溢れだす。だが、その表情は悲しいものではなく、清々しく、喜ばしい表情だった。

 

「・・・おう!そうだろ!俺だって努力してんだぜ!」

 

マサトはアンと手を取り、互いに握手を交わす。その様子を見て、観客席のお客全員が拍手を上げる。ケイスケとマンネンも拍手をする。

 

「ブラボー!ブラボーなりー!」

 

「・・・よかったな、マサト」

 

同じエリアで遠くから見ていたワタルは笑みを浮かべる。

 

「なんだ・・・いい雰囲気じゃないっすか。これじゃ、いじり倒すことできないじゃないっすか」

 

日下部リンもこの映像を見て、微笑んでいる。

 

「ふふ・・・」

 

 

今日のファイトを終えた複数のファイターもこの映像を見て、拍手を送っている。ストライダーズもこの映像を見ていた。

 

「すごかったですね、互いと互いがぶつかり合う瞬間!」

 

「ああ。あいつらやっぱすげぇよ」

 

「お前もたまにはあんな風に活躍してくれよ?」

 

「お、お前なぁ・・・」

 

ストライダーズがそんな会話をしていると、会場全体が驚愕なものに変わっているのがわかった。その光景はモニターに映っていた。

 

『おおっと!ここでセカンドステージを勝ち抜けられる唯一のアイテム、勝利の旗をゲットしたファイターが現れましたぁ!!』

 

そう、勝利の旗を手にしたファイターが現れ、そのチームがサードステージに進んでいったのだ。

 

『勝利の旗を手にしたのは・・・チームディフライダー、鬼丸カズミ!!』

 

勝利の旗を手にしたしたのは、チームディフライダーの鬼丸カズミだった。モニターにはその映像に切り替わっていた。

 

『なんと、鬼丸カズミが佐倉ユイを下し、獲得したトレジャーの中に入っていた勝利の旗を手にし、サードステージに進んだぁ!!』

 

「ユイまで・・・鬼丸カズミに負けた・・・」

 

クロノはユイまでもがカズミに敗北したことに驚きを隠せなかった。

 

 

セカンドステージ2日目が終了し、チームヘヴィNEWパンクは今日のことを話し合いながら、今現在寝泊まりしている宿屋の道に歩いていっている。

 

「いやぁ、今日はほんまにすごかったなぁ」

 

「せやな。鬼丸カズミが勝利の旗を手にして、サードステージに進んだんやからな」

 

「これで進めることができるのは15チームになったってわけかぁ。大変やなぁ」

 

「なぁに、俺らなら絶対勝ち進められるで!新ニッポンの無念を俺らで晴らしてやろうや!」

 

「はぁ、能天気やな。ま、そういうの、嫌いやあらへんで」

 

「うんうん!」

 

チームヘヴィNEWパンクは笑いあいながら絶対にサードステージに進もうという気持ちが強くなる。

 

「あ、せや!今日ほしいマンガの発売日やった!ちょっと本屋よってこうや」

 

「はぁ?たく、しゃあないなぁ」

 

「どんなマンガにハマってるん?」

 

「おう、それはな・・・」

 

ヘヴィNEWパンクは予定を変更して、本屋へと寄っていこうとする。

 

「・・・くくく・・・」

 

その様子を遠くから見ていたのは、行方が分からなかったチーム新ニッポンに所属していた星崎ノアだった。ノアは不敵な笑みを浮かべながら、チームヘヴィNEWパンク、いや正確にはイツキだけを見ていたのであった。

 

to be continued…




アン「それにしても、本当に強くなりましたよね。どうやったらそんなに強くなれるんですか?」

マサト「それをいっちゃあ秘密にはなんねぇだろ?今回は負けちまったが、次にファイトする時は俺が勝つぜ?」

アン「むっ、そんなのわかりませんよ?もしかしたら私が勝ってしまうなんて言う結果が出てしまうかもですよ?」

マサト「いうじゃねぇか。なんだったら今すぐにでもやるか?」

アン「いいですよ。受けて立ちましょう!」

2人「スタンドアップ・ヴァンガード!・・・あははは!」

TURN167「クロノとユキノ」


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クロノとユキノ

再びアイチ君が主役になりましたね、アニメ新シリーズ。

ストーリーの方も多分最初の頃とだいぶ違うと思いますし、ファイトなんかも最初と全然違いますから気になりますね。

新システム、イマジナリーギフトもどう扱うのかも実際に見てみたいものです。

さて、今回もオリジナルです。サブタイトルの通りですが、最後の方は・・・。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)セカンドステージ2日目終了後、ストライダーズは今日のことと明日のことを話し合いながら帰り道を歩いていた。

 

「今日は驚きましたね。まさか、ユイさんが・・・」

 

「ああ。俺だって信じられねぇよ。あいつまで鬼丸に負けちまうなんて・・・」

 

「・・・・・・」

 

カズマはカズミのことを複雑そうに考え込んでいたが、すぐに明日のことについて話し合う。

 

「明日でセカンドステージ最終日、しかも明日はラストまでいくらポイントが溜まったのかわからない状況なんだろ?」

 

「あ、ああ。たく、結構凝ったことをするぜ」

 

「大丈夫です!この3人なら、ストライダーズならサードステージに進めます!」

 

「そうだな!俺たち3人なら!」

 

「まぁな。・・・じゃねぇと、あいつのところにはたどり着けねぇ・・・」

 

クロノとタイヨウが気合を入れているところ、カズマは誰にも聞こえないようにそう呟く。

 

「じゃあ、俺はこっちだから」

 

「はい、また明日!」

 

「寝坊すんじゃねぇぞ?」

 

クロノはタイヨウとカズマと別れて、マンションへと帰宅・・・

 

「・・・その前に今日の晩飯でも買っていくか」

 

・・・の前に今日の夕食を買いにスーパーへと足を運んでいくのある。

 

 

 

TURN167「クロノとユキノ」

 

 

 

帰宅用のバスの中でドリームハーツは今現在の状況を確認し合っている。

 

「さて、今日で1番のお荷物になっていたのがユイであると僕は思うんだけど・・・」

 

「い、いや!さすがに2回連続で負けたのは申し訳ないけど、最後の方は仕方ないでしょ⁉」

 

「確かに・・・相手が鬼丸カズミさんでしたからね・・・シオン君やトコハちゃんだってファーストステージで負けていましたし・・・」

 

「そんなの負けていい理由にはならないっしょ?優勝狙うんだったら、必ず立ちはだかるはずなんだからさ」

 

「正論ごもっともです・・・」

 

「だ、大丈夫ですよ。次こそは絶対に勝てますよ」

 

「はぁ・・・ま、明日取り戻せばいい話なんだけどさ」

 

アリスに正論を言われて、ぐうの音も出ないユイにアンはフォローを入れる。ある程度の話を終えると、ユイは今日のカズミとのファイトを思い返していた。

 

 

セカンドステージ2日目の最後のファイト、ユイのヴァンガードの攻撃をカズミはジェネレーションガードで防ぎきった。その後のリアガードの攻撃も、難なく凌いだ。そして、カズミのターンになった時、それは起きた。

 

『!!?な、なにこれ!!?』

 

そう、今ユイが見ているこれはクロノ、シオン、トコハが見たイメージとそのまんまなのだ。地球と惑星クレイの間の宇宙空間に立たされるような・・・そんなイメージを見せられているのだ。

 

『佐倉ユイ・・・君のヴァンガードは理解できた』

 

『えっ⁉』

 

ユイの目の前には、このイメージを見せた本人である鬼丸カズミが立っていた。

 

『そろそろ、終わりにしよう』

 

そういった瞬間、元の場所に戻り、カズミのターン、ユイは攻撃を凌ごうと試みるが、成す術もなく、ダメージ6となり、敗北してしまった。

 

 

(トコハの言っていた意味が分かった・・・まさかあんなイメージを見せることができるなんて・・・。鬼丸カズミはまさしく優勝を阻む最大の強敵・・・。でも、私の気持ちは変わらない!次こそは、絶対に勝って見せる!)

 

ユイは心のうちでカズミへのリベンジを燃やしながら、バスの中で見る景色を眺めていた。

 

 

スーパーの中、クロノは今日の晩御飯は何にしようかと考えながら、様々な食材を見て回っていた。

 

(今日の晩飯何にしようか・・・)

 

夕飯に悩んでいると、ただいま絶賛半額になっている豚肉を発見するクロノ。

 

「お、今日はこいつをメインにしたもんを作るか」

 

クロノは豚肉を手に取ろうとすると、別の人物が豚肉をとろうとする手と重なってしまう。

 

「「あっ」」

 

クロノは豚肉をとろうとした相手に振り向く。そこには、見知った顔が映っていた。

 

「クロノさん?」

 

「お前・・・ゆ・・・」

 

「しー!ここで名前を呼ばないでください!」

 

「わ、悪い・・・ユキノ・・・」

 

クロノは周りに聞こえないように小声でその人物の名を呼ぶ。その相手とは、黒縁メガネでキャップ帽子をかぶって変装をしているラミーラビリンスwihtサーヤ水樹ユキノだった。

 

「お前もここで買いものか?」

 

「はい、ルーナやアム、それにサーヤに今日料理を振る舞う約束をしていまして・・・クロノさんも買い物ですか?」

 

「ああ、まぁな。つっても、まだこれをメインにって決めただけなんだけどな・・・」

 

クロノは微笑みながらそう言った時、ユキノはある提案をする。

 

「手伝いましょうか?」

 

「え?いいのか?お前も買いものなんだろ?」

 

「もうある程度籠に入れましたし、後はお肉だけです。それに、約束の時間までまだありますし」

 

「・・・そうだな、じゃあお言葉に甘えるか。俺は他の食材を見てみるから、ユキノは調味料をお願いできるか?」

 

「わかりました」

 

クロノはユキノの好意に甘え、買い物を手伝ってもらうことにした。

 

 

日下部家が所有している道場の中で、日下部リンは武術の鍛錬を1人で行っている。そんな時、リンのカバンの中からスマホの着信音が響き、リンは通話に出る。

 

「もしもし、どうかしましたか?」

 

今電話してきた相手はノアを捜索している捜索隊の隊長からだ。隊長の報告を聞くと、リンは少し険しい表情になる。

 

「・・・それは確かなのですね?・・・ええ、わかりました。すぐに向かいます」

 

リンは通話を切り、道場から出ていくと、ちょうど帰宅してきたアンと出くわす。

 

「こんな遅くに用事ですか、お姉ちゃん?」

 

「・・・ええ、少し野暮用を。ですがすぐに戻りますので、食事には間に合わせますよ」

 

「・・・わかりました。いってらっしゃい、お姉ちゃん」

 

「ええ、いってきます」

 

アンは少し寂しそうな表情でリンを見送る。リンはアンに少し微笑み、バイクのヘルメットをかぶる。バイクに乗り、リンは日下部家を後にする。

 

 

買い物を済ませたクロノとユキノは自販機で飲み物を買い、近くにあった公園で飲み物を飲んで休憩している。

 

「悪いな、買い物に付き合わせちまって」

 

「いえいえ、私の方こそ、荷物持ちの方をしていただきありがとうございます」

 

「ま、買い物に付き合ってもらったんだ。これぐらいはな」

 

ぐぅ~・・・

 

クロノがそう口にしていると、クロノのお腹の音が鳴りだした。

 

「あ・・・そういや腹減ったな・・・まぁ、時間が時間だからしょうがねぇけど」

 

「・・・ちょっと待っててください」

 

ユキノは自分の買い物袋から勝ったものを取り出し、何か作業を始める。

 

「えっと、サンドイッチ用のパンの上にハムとチーズ、そこにマヨネーズとからしを少しつけて・・・そこにレタスを乗せて・・・最後にパンを挟んで・・・できた!」

 

ユキノは取り出したものでおいしそうなサンドイッチを作り上げ、クロノに差し出す。

 

「はい。今作れそうなもので作ったので、お口に合うかはわかりませんが、少しはお腹の足しにはなるかと思います」

 

「おぉ・・・うまそうだな。悪いな、いただくぜ」

 

クロノはユキノのサンドイッチを受け取り、1口を口に運ぶ。

 

「・・・うまいな、これ」

 

サンドイッチが好評だったのかクロノはがつがつと食べ進めていく。おいしそう食べる姿をうれしそうな笑みを浮かべるユキノ。あっという間にサンドイッチを完食したクロノは手を合わせる。

 

「ごちそうさん。うまかったぜ」

 

「お粗末様でした」

 

「なぁ、何か礼をさせてくれ。なんかやってほしいことはないか?」

 

「やってほしいことですか?う~ん・・・」

 

まさかお礼がしたいと言い出すとは思わなかったユキノは返答に困っていると、ファイト台に目をつける。

 

「じゃあ、私とファイトしてくれませんか?」

 

「え?いいけど・・・そんなことでいいのか?」

 

「もちろんジェネレーションマスターであるクロノさんの実力は知ってます。でも、私も1人のファイターですので、やっぱりこの目で実力を見たいですね」

 

ユキノのファイターとしての純粋な答えを聞いたクロノは笑みを浮かべる。

 

「よし、じゃあやるか!」

 

「はい!」

 

クロノとユキノはファイト台に立ち、自分のデッキを設置してファイトの準備を進める。準備を終え、ファイトを始めさせる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン・G!」

 

「源流の女神ナキサワメ!」

 

クロノ・ドラン・G  PW5000

 

源流の女神ナキサワメ  PW5000

 

「俺の先攻だ。ドロー!ライド!クロノエトス・ジャッカル!ドラン・Gは移動!ターンエンド!」

 

クロノエトス・ジャッカル  PW7000

 

R クロノエトス   R

R   R    ドラン・G  クロノの手札5枚 山札43枚

 

「私のターンです!ドロー!ライド!祓いの神器シャイニー・エンジェル!ナキサワメは移動!」

 

祓いの神器シャイニー・エンジェル  PW7000

 

R シャイニー R

R ナキサワメ R

 

「ナキサワメのブースト、シャイニーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『泡沫の女神アワナミ』」

 

「ダメージチェック『クロノファング・タイガー・G』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW7000  ユキノの手札5枚 山札42枚  クロノのダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!クロノビート・バッファロー!コール!クロノクロウ・モンキー!」

 

クロノビート・バッファロー  PW9000

クロノクロウ・モンキー  PW9000

 

R クロノビート クロノクロウ

R   R    ドラン・G

 

「クロノビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『スチームメイデン・メスキア』」

 

「ダメージチェック『ドリーミング・ドラゴン(醒)』スタンドトリガー!ナキサワメをスタンド、パワーはヴァンガードに!」

 

「ドラン・Gのブースト、クロノクロウでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』

スキル発動!ソウルチャージ『順風の女神ニンニル』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000(+5000)

PW14000➡PW12000+SH5000=17000  クロノの手札5枚 山札40枚  ユキノのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!黄昏の神器ヘスペリス!戦巫女コトノハをコール!」

 

戦巫女コトノハ  PW9000

 

「コトノハの天啓!山札の上1枚を確認。ソウルへ『枷の戒めゲルギャ』ナキサワメをレスト!

コトノハのスキル!ソウルにカードが入るたび、パワープラス1000!さらにこれが天啓によるものなら、さらにパワープラス1000!泡沫の女神アワナミをコール!」

 

泡沫の女神アワナミ  PW7000

 

「アワナミの天啓!山札の上1枚確認。これは山札の上に」

 

コトノハ   ヘスペリス    R

アワナミ ナキサワメ(レスト) R

 

「ヘスペリスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『クロノボレー・ラビット(☆)』」

 

「ドライブチェック『慈悲の神器エイル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはコトノハに!アワナミのブースト、コトノハでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW23000➡PW9000  ユキノの手札4枚 山札37枚  クロノのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!切り開け!新たなる世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン・G!!」

 

クロノジェット・ドラゴン・G  11000

 

「スチームメイデンメスキア、ドキドキ・ワーカーをコール!」

 

スチームメイデンメスキア  PW7000

ドキドキ・ワーカー  PW4000

 

ドキドキ クロノジェット・G クロノクロウ

メスキア     R     ドラン・G

 

「メスキアのブースト、ドキドキ・ワーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』」

 

「クロノジェット・Gでヴァンガードにアタック!

ドキドキ・ワーカーのスキル!ヴァンガードがクロノジェットなら、ソウルに入れて、1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』セカンドチェック『刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』クリティカルトリガー!パワーはクロノクロウ、クリティカルはヴァンガードに!」

 

クロノジェット・Gはヘスペリス(ユキノ)に勢いよく接近し、渾身の1撃を拳に乗せてぶつける。

 

「ダメージチェック『全知の神器ミネルヴァ』『今世の神器ヴェルザンディ』」

 

「よし!・・・うっ!」

 

ファイトを進めていくと、クロノに頭痛が走り、今朝に見たクロノの父、新導ライブと研究員が話している姿が脳裏に浮かぶ。

 

「どうしたんですか、クロノさん?」

 

「!い、いや、何でもねぇ。続けるぞ。ドラン・Gのブースト、クロノクロウでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000+SH10000=21000

PW16000➡PW9000

PW19000➡PW9000(+5000)  クロノの手札5枚 山札35枚  ユキノのダメージ3枚

 

(今のは・・・今朝の・・・でも、何でまた・・・?)

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!今世の神器ヴェルザンディ!!」

 

今世の神器ヴェルザンディ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!究明の女神イシュタル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『氷紋の女神スヴァーヴァ』グレード3

 

究明の女神イシュタル  PW26000  ハーツ『今世の神器ヴェルザンディ』

 

「イシュタルの天啓!山札の上1枚を確認。ソウルへ『戦巫女コトノハ』アワナミをレスト!

コトノハのスキル!パワープラス2000!真昼の神器へメラをコール!」

 

真昼の神器へメラ  PW9000

 

「へメラのスキル!ドロップゾーンから神器の名のつくユニットを3枚選んでソウルに送る!今回はこの2枚を『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』

コトノハのスキル!パワープラス2000!

ナキサワメのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルへ!レストしたアワナミをスタンド!スタンドさせたなら、1枚ドロー!

コトノハはさらにパワープラス1000!」

 

コトノハ イシュタル へメラ

アワナミ   R    R

 

「へメラでクロノクロウにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「アワナミのブースト、コトノハでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『スチームテイマーアルカ』」

 

「イシュタルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『春眠の女神ターロ(醒)』スタンドトリガー!へメラをスタンド、パワープラス5000!セカンドチェック『枷の戒めゲルギャ』イシュタルのスキル!ドライブチェックでグレード1以上のカードが出た時、ソウルブラスト『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』『黄昏の神器ヘスペリス』Gゾーンのイシュタルを表に!Gゾーン表のイシュタルの数だけ、ユニットを選択!コトノハを選んでパワープラス3000!これが天啓能力持ちなら、そのユニットをスタンド!

ヘスペリスのスキル!ソウルからドロップゾーンに置かれたので、スキル獲得!

サードチェック『順風の女神ニンニル』

イシュタルのスキル!ソウルブラスト『源流の女神ナキサワメ』『祓いの神器シャイニー・エンジェル』『枷の戒めゲルギャ』Gゾーンの聖火の究極神器デメテールを表に!アワナミにパワープラス3000!さらにスタンド!」

 

イシュタル(ユキノ)はクロノジェット・Gに両槍を向けてビームを発射させる。クロノジェット・G濱ともに喰らってしまう。

 

「ぐぅ!さすがに、やるなぁ。ダメージチェック『クロノビート・バッファロー』」

 

「ヘスペリスの与えたスキル!アタックがヒットしたので、クロノ・ドラン・Gを退却!へメラでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』」

 

「アワナミのブースト、コトノハでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!遡る時乙女ウルル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノセラピー・ハムスター(治)』

 

遡る時乙女ウルル  SH15000

 

「スキル発動!ドロップゾーンからノーマルユニットとトリガーユニットを選んで山札の下に!」

 

戻したカード 『クロノクロウ・モンキー』『クロノセラピー・ハムスター(治)』

 

「戻したのなら、シールドプラス5000!」

 

「さすが、やりますね。ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000

PW21000➡PW11000

PW26000➡PW11000

PW14000➡PW11000+SH10000=21000

PW27000➡PW11000+SH20000=31000  ユキノの手札6枚 山札27枚  クロノのダメージ4枚

 

「今度はこっちから行くぜ!ストライドジェネレーション!!!超刻獣(メタパルサー)アヴニール・フェニックス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン・G』グレード3

 

超刻獣(メタパルサー)アヴニール・フェニックス  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

超越(ストライド)スキル!ギアドラゴンか十二支刻獣のGユニットにストライドしたため、メスキアを時翔(タイムリープ)!クロノビート・バッファロー!

クロノビートのスキル!ヴァンガードがグレード3以上の十二支刻獣なら、パワープラス2000!コール!刻獣(パルサー)クルージング・ドラゴン!」

 

刻獣(パルサー)クルージング・ドラゴン  PW9000

 

「クルージングのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがクロノジェットならパワープラス3000!」

 

クロノビート アヴニール クルージング

  R      R     R

 

「さっそくこれで・・・うっ!!」

 

アタックフェイズに移ろうとした瞬間、クロノにまた頭痛が響く。そして、さっき見た記憶が少し鮮明に見えてきた。

 

「だ、大丈夫ですか、クロノさん?」

 

「!い、いや・・・何でもねぇよ。クロノビートでコトノハにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「クルージングでヴァンガードにアタック!

クルージングのスキル!カウンターブラスト!山札の上3枚を見て、十二支刻獣を1枚公開!『クロノエトス・ジャッカル』公開したら、手札に・・・ぐぅ!」

 

また頭痛が響き、だんだんと記憶が鮮明になってきた。

 

「や、やっぱり無理をしてるんじゃ・・・今日はここまでにして・・・」

 

「だ、大丈夫だ・・・続けてくれ・・・」

 

「・・・大事になったら中断しますよ?ガード『泡沫の女神アワナミ』」

 

「アヴニール・フェニックスで、ヴァンガードに・・・アタック・・・」

 

またも頭痛が響き、クロノはふらつく。

 

「⁉クロノさん⁉」

 

ユキノは自分の手札を置いて倒れそうになったクロノに近づき、支える。クロノははっきりと見えた記憶を見ていた。

 

 

あの日の研究所の前、1人の研究員に新導ライブは息子であるクロノ(幼き頃)を紹介している。

 

『息子のクロノだ。1週間後のゲートを開く実験に連れていこうと思ってるんだ』

 

『こんにちは、おじさん』

 

『こんにちは、クロノ君。しかし、かわいらしいですね。娘には敵いませんけど』

 

『そういえば水城も子供がいるんだったな』

 

『はい。それも2人、どちらもかわいいですよ。よければ写真でも拝見しましょうか?』

 

『んー、それはまた後でいいわ』

 

『それは残念ですね』

 

研究員はクロノに近づき、ポンと頭を撫でる。

 

『クロノ君、年はいくつだい?』

 

『4歳です』

 

『4かぁ・・・ユキノとほぼ同年代か。もし君と同じくらい、それもおどおどした水色の髪の女の子とあったら、その時は仲良くしてくれるかな?』

 

『はい!』

 

 

1週間後のクロノ・ドランと初めて出会ったあの日、ライブは仮想ゲートを出現させる装置を止め、出現したゲートが歪んでいく。

 

『ライブさん!いったい何を⁉おやめください!』

 

研究員がライブを止めようと声を上げるが、聞く耳を持たないのか応える気配はない。

 

『どうしてこんなことに・・・。・・・いや、僕は諦めない。たとえライブさんがその道を選んだとしても・・・僕はこの道で・・・娘たちが幸せに暮らせる世界を作ってみせる!!』

 

研究員のその言葉と共に、ストライドフォースがとどめられなくなり、爆発を引き起こした。

 

 

「クロノさん!大丈夫ですか!」

 

「・・・っ!」

 

クロノが気付いたころには、現在はベンチに座っていた。隣にはユキノが寄り添っていた。

 

「・・・お前・・・まさか・・・あの研究員の・・・?」

 

「?何の話ですか?それより、具合の方は大丈夫ですか?」

 

疑問に思うユキノにクロノはユキノの両肩を掴む。

 

「ひゃっ⁉な、ななな、なんですか///⁉」

 

「ユキノ・・・思い出したことがあるんだ・・・。取り乱さず、落ち着いて聞いてくれ・・・お前の親父についてだ・・・」

 

「!父さんの・・・?」

 

クロノの真剣さを込めた表情、そして父親のことについてでユキノも真剣みの表情に変わる。

 

「お前の親父は・・・あのストライドゲートに関わっていた研究員だったんだ」

 

「・・・どうしてそんなことがわかるんですか?私も知らなかったことを」

 

「お前がそう思うのは無理ねぇよ。俺は、ガキの頃あの人にあったことがあるんだ。親父に連れられて、な」

 

「・・・・・・」

 

ユキノは明かされたことに驚きつつも、冷静にふるまおうとしている。

 

「・・・それで・・・父さんは今どこに・・・?」

 

「・・・わからねぇ」

 

「わからない?」

 

「あの日、ドランと初めて会ったあの日、あの研究所は・・・予想外の事故で・・・半壊して・・・お前の親父もそれに巻き込まれた・・・生きてるのかどうかもわからねぇ・・・最悪の場合は・・・」

 

「・・・っ!」

 

驚きの真実にユキノは驚愕している。だが起こっている様子も、悲しんでいる様子もない。自分でも驚くほど冷静だ。

 

「・・・すまん!」

 

クロノはユキノに頭を下げ、深く謝罪する。

 

「・・・どうしてクロノさんが謝るんですか?」

 

「だって・・・知ってたはずなのに・・・」

 

「クロノさんはたまたま居合わせただけ、何も悪くありませんよ」

 

「で、でも・・・」

 

「ストライドゲートの研究に関わっていたんです。父もそれがわからないほどバカな人ではないとは思います。それに、研究所の爆発って、普及協会が所有してたものですよね?」

 

「え?ああ・・・」

 

ユキノの言っていることがわからず、クロノは首を傾げる。

 

「私も資料で調べたんですけど・・・ニュースでやっていた負傷者と、研究に関わってた人の人数が足りてないんですよ」

 

「それってどういう・・・あっ・・・」

 

「つまりは数名は行方がわからない状態になっていること。私が考えられるのは、普及協会のどこかで何かの研究をしているか、どこかに放浪しているか、そのどちらかなんです。最悪の可能性も考えもありますが・・・どちらかの可能性があるとわかっただけでも、私には十分です。教えてくれてありがとうございます、クロノさん」

 

ユキノはクロノに向けて優しい笑みを浮かべている。クロノはそれを見て、少し微笑む。

 

「・・・強いんだな、ユキノ」

 

「自分でも驚いていますが・・・そう感じられるのは、多分アムとルーナの苦労を知っているからだと思います。あまり詳しいことは言えませんが・・・アムとルーナだって苦しんでいることがあった・・・その気持ちをわかってるからこそなんだと、私は思いますね」

 

「・・・そっか」

 

それ以上のことは、クロノは何も聞かないことにした。

 

「・・・さてと、続きをやりましょうか」

 

「え?」

 

「クロノさんターン、再会はリアガードの攻撃を終えて、アヴニール・フェニックスのアタックしたところからです」

 

「・・・ああ!続きをやろうぜ!」

 

クロノは少し唖然となったが、すぐに笑みを浮かべる。クロノとユキノはファイト台に戻り、ファイトの続きを進める。

 

「アヴニールのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのアヴニールを表に!山札の上5枚を公開!」

 

公開したカード  『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』『クロノエトス・ジャッカル』『スチームメイデンメラム』『クロノファング・タイガー・G』『クロノボレー・ラビット(☆)』

 

「Gゾーン表のカード1枚につき、十二支刻獣のカードを2枚をコールできる!Gゾーン表のカードは2枚、よって、刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ、クロノエトス・ジャッカル、クロノボレー・ラビット、クロノファング・タイガー・Gを選んで4枚スペリオルコール!」

 

クロノファング・タイガー・G  PW11000

刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ  PW9000

クロノボレー・ラビット(☆)  PW5000

 

「アヴニール・フェニックスのGB(ジェネレーションブレイク)3!十二支刻獣のリアガード全てにパワープラス2000!」

 

「ガード!『凍気の女神スヴェル』クインテットウォール!」

 

クインテットウォール  『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』『黄昏の神器ヘスペリス』『神界獣スコル』『春眠の女神ターロ(醒)』『慈悲の神器エイル(治)』

 

アヴニールは炎を纏わせ、ヴェルザンディ(ユキノ)に向かって突進してきたが、スヴェルが氷を張り、炎を弱らせつつ、他のガーディアンたちの手によって攻撃を凌ぐ。

 

「トリプルドライブ『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』セカンドチェック『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』サードチェック『クロノボレー・ラビット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部クロノファング・Gへ!クロノボレーのブースト、ルガル・ウレでヴァンガードにアタック!

ルガル・ウレのスキル!ヴァンガードが十二支刻獣ならパワープラス2000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『全能の神器ミネルヴァ』」

 

「クロノエトスのブースト、クロノファング・Gでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!七色の女神イーリス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『慈悲の神器エイル(治)』

 

七色の女神イーリス  SH15000

 

「スキル発動!ドロップゾーンにあるカードを3枚ソウルに!『枷の戒めゲルギャ』『泡沫の女神アワナミ』『源流の女神ナキサワメ』シールドプラス5000!」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000+SH40000=51000

PW20000➡PW11000

PW27000➡PW11000+SH20000=31000  クロノの手札6枚 山札26枚  ユキノのダメージ4枚(裏1枚)

 

「(クロノさんは真剣みを込めて私に全てを話してくれた。そんなクロノさんに応えたい!)

・・・ありがとう」

 

「えっ・・・なんて言ったんだ?」

 

「何でもないですよ。ストライドジェネレーション!!!先史の神器ウルズ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『今世の神器ヴェルザンディ』グレード3

 

先史の神器ウルズ  SH15000  ハーツ『今世の神器ヴェルザンディ』

 

「ウルズのスキル!カウンターブラストと、Gゾーンのウルズを表に!ハーツが神器なので、ドロップゾーンにある神器のカードを全部ソウルに入れる!

超越《ストライド》スキル!神器のGユニットにストライドしているなら、ソウルにカードが入るたびに前列の神器のユニットにパワープラス1000!今入れた枚数は10枚!前列の神器全てにパワープラス10000!順風の女神ニンニルをコール!」

 

順風の女神ニンニル  PW9000

 

「ニンニルの天啓!ソウルへ『黄昏の神器ヘスペリス』へメラをレスト!

超越《ストライド》スキル!前列の神器にパワープラス1000!

ソウルにあるゲルギャのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルから山札の下に置き、へメラをスタンド、パワープラス3000!

ウルズのスキル!Gゾーン表の神器が2枚以上で、ソウルブラスト!『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』『黄昏の神器ヘスペリス』『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』『黄昏の神器ヘスペリス』『慈悲の神器エイル(治)』『泡沫の女神アワナミ』ウルズのパワープラス10000!クリティカルプラス1!

ヘスペリスのスキルでヴァンガードにスキルを獲得!

アワナミのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルチャージ『祓いの神器シャイニー・エンジェル』

超越《ストライド》スキル!前列の神器にパワープラス1000!コール、枷の戒めゲルギャ!」

 

枷の戒めゲルギャ  PW7000

 

「ゲルギャの天啓!山札の上1枚を確認!ソウルへ『神界獣スコル』ニンニルをレスト!

ウルズのスキルをもう1度!『吉凶の神器ロット・エンジェル(引)』『祓いの神器シャイニー・エンジェル』『祓いの神器シャイニー・エンジェル』『春眠の女神ターロ(醒)』『今世の神器ヴェルザンディ』『凍気の女神スヴェル』パワープラス10000!クリティカルプラス1!」

 

「超越《ストライド》スキルと合わせてパワー58000・・・なんてパワーだ・・・しかもクリティカルが2上がって、喰らったらひとたまりもねぇ!」

 

ニンニル ウルズ へメラ

アワナミ  R  ゲルギャ

 

「アワナミのブースト、ニンニルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『クロノボレー・ラビット(☆)』」

 

「ウルズでヴァンガードにアタック!」

 

「それは喰らう訳にはいかねぇ!完全ガード!『スチームテイマーアルカ』(コスト『クロノジェット・ドラゴン』)」

 

ウルズ(ユキノ)は魔力を溜めに溜めて、その魔力を拡散させていきながら、クロノジェット・Gに目掛けて放つ。そこにアルカが現れ、時計型の盾で魔力を防いでいっている。

 

「トリプルドライブ『堅守の女神キビツヒメ』セカンドチェック『堅守の女神キビツヒメ』サードチェック『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部へメラに!これで終わりです!ゲルギャのブースト、へメラでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!ハイブロスチームアルリム!!』

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノセラピー・ハムスター(治)』

 

ハイブロースチームアルリム  SH15000

 

「スキル発動!ドロップゾーンのクロノジェットとクロノジェット・Gを山札の下に!シールドプラス15000!」

 

「やりますね。ターンエンドです」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW58000➡PW11000(完全ガード)

PW37000➡PW11000+SH30000=41000  ユキノの手札4枚 山札16枚  クロノのダメージ4枚(裏2枚)

 

「(相手には完全ガードが2枚引かれた・・・。クロスオーバーのスタンドをやっても、防がれる・・・。だったら、こいつで止めてしまえばいい!)

ストライドジェネレーション!!!超刻獣(メタパルサー)ミステリーフリーズ・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』グレード1+2

 

超刻獣(メタパルサー)ミステリーフリーズ・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

超越(ストライド)スキル!クロノボレーを時翔(タイムリープ)!スチームメイデンメラム!」

 

スチームメイデンメラム  PW7000

 

「ミステリーフリーズ・ドラゴンのGB(ジェネレーションブレイク)3!カウンターブラスト(2)!山札の上4枚をバインドさせ、このユニットのアタックは、バインドされたグレードのカードを手札からガードできない!」

 

「つまり、グレード1が出れば、グレード1でガードできなくする、そういう事ですか?」

 

「そうだ!1枚目『ドキドキ・ワーカー(☆)』2枚目『ドキドキ・ワーカー(☆)』3枚目『クロノジェット・ドラゴン・G』4枚目『スチームテイマーアルカ』」

 

「グレード1・・・!」

 

「さらに、グレード3のユニットがバインドされたので、ドライブプラス1!」

 

ルガル・ウレ ミステリーフリーズ クロノファング・G

 メラム       R      クロノエトス

 

「ルガル・ウレでヴァンガードにアタック!

パワープラス2000!」

 

「ガード!『遠見の神器クリア・エンジェル(☆)』」

 

「ミステリーフリーズでヴァンガードにアタック!」

 

「クリティカルさえ出なければ、まだ勝機は・・・。ノーガード!」

 

「クワドラプルドライブ『刻獣(パルサー)クルージング・ドラゴン』セカンドチェック『クロノジェット・ドラゴン・G』

ルガル・ウレのGB(ジェネレーションブレイク)!グレード3の十二支刻獣が出たので、時翔(タイムリープ)!クロノジェット・ドラゴン!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

「サードチェック『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』ファイナルチェック『刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』クリティカルトリガー!パワーはクロノファング、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ミステリーフリーズは装備している時空砲をヴェルザンディ(ユキノ)に向けて発射する。ヴェルザンディ(ユキノ)は意を決してその砲撃を受け止めようとし、飲み込まれていく。

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000

 

ダメージチェック『真昼の神器へメラ』『今世の神器ヴェルザンディ』

 

クロノのダメージ4枚  ユキノのダメージ6枚  勝者クロノ

 

「クロノさん、ファイトありがとうございました」

 

「ああ。けど、お礼がこんなんで本当に良かったのか?」

 

「私がいいって言ってるんですから、素直に受け止めてくださいよ」

 

「・・・じゃあ、そうしとくか」

 

ユキノの気遣いと笑みを見て、クロノはとりあえずは納得した様子になる。

 

「と、もうこんな時間か。早く戻って飯作らねぇと」

 

「あ、あの・・・」

 

「ん?」

 

ユキノに呼び止められ、クロノは立ち止まる。

 

「今回、父の件はありがとうございました。お礼として、いつかクロノさんに料理を作ろうと思っているんですが・・・迷惑でしょうか?」

 

「・・・いや、迷惑じゃねぇよ。飯の約束、楽しみに待ってるぜ」

 

「はい!」

 

クロノの満面の笑みを見て、ユキノも満面の笑みで応えてみせた。

 

「それじゃあ、そろそろ時間なので、失礼します」

 

「おう。明日のセカンドステージ、お互い頑張ろうな」

 

「はい!」

 

クロノとユキノは互いに別れて、それぞれの帰り道に向かって歩いていった。

 

 

本屋にて、ヘヴィNEWパンクは本屋に立ち寄って、ヤイバの欲しいマンガを探していた。

 

「で、どんなマンガやねん、お前のハマってるマンガ」

 

「おう、俺が欲しいマンガは王道中の王道で・・・」

 

ヤイバがマンガを探しながら話している中、イツキは何やら視線を感じられたので、入り口の方面を振り返る。そして、その入り口に、チーム新ニッポンに所属していた星崎ノアが手まねきしている姿を目撃する。

 

「!ノア君・・・」

 

イツキはノアの元を向かって走っていく。ノアはイツキを誘導するように移動していった。

 

 

本屋の近くの路地裏、ノアが向かっていった先には、行き止まりがあって先には進めない。ノアを追いかけていたイツキが追い付いてきた。

 

「・・・やぁ、久しぶりだね、イツキ君。元気にしてた~?」

 

「ノア君・・・じゃないやろ?今ならはっきりと見える・・・ノア君の後ろの邪悪なる影が」

 

イツキの目には霊感の強さからノアの背後に何かの影が憑りついているように見える。

 

「ひどいなぁ~。せっかくイツキ君の悩みを解決してあげようと思ったのにな~」

 

「悩み?俺っちには・・・」

 

「自分でも気づいてるでしょ?何かの声が聞こえてる、何てことが。まるで、怨霊のようなうめき声がさ」

 

「っ!」

 

図星を突かれたイツキは冷や汗をかく。

 

「その声はね、君の"分身の呼び声"なんだよ」

 

ノアの視線には、イツキが持っているであろうデッキが映っていた。

 

「君の悩みを解決する方法は簡単・・・お前の体をお前の分身に差し出せばいい・・・」

 

「!!」

 

ノアはイツキに自身のイメージに連れ込み、イツキはそのイメージに飲み込まれていった。

 

 

少し時間が経った路地裏に入る道に、ここに辿り着いたリンはバイクを降り、路地裏に急いで入っていく。リンは辺りを見回すが、そこには誰もいなかった。

 

「・・・遅かったようですね」

 

目撃証言をもとに辿り着いた場所であったが、いないと分かったリンは苦い表情になっていた。

 

 

再び本屋、買い物を済ませたヤイバとカエデははぐれてしまったイツキを入り口で探していた。

 

「イツキの奴、どこ行ってん?トイレなら最初からそう言ったらええやん」

 

「アホ。勝手にトイレと決めつけんな」

 

そんな会話していると、探し人であるイツキが帰ってきた。

 

「イツキ!お前どこいっとってん!心配するやないか!」

 

「・・・ごめんなぁ。ちょっと、星を視てみたかったんや」

 

「はぁ、ノアみたいなことを言って・・・さっさと宿に戻るで」

 

ヤイバとカエデは心配してそんしたといわんばかりに宿屋に戻っていき、イツキは2人についていく。だが、2人は気付かなかった。イツキが利き手である右手を隠していたことを。そして、その右手にはさっきまでなかったリンクジョーカーのクランマークが浮かび上がっていた。

 

to be continued…




ユキノ「クロノさん、父のこと教えてくれてありがとうございました」

クロノ「いや、教えたといっても、お前の親父が今どうなってんのかもわからない状況だったし・・・てっきり怒鳴られるかと・・・」

ユキノ「昔でしたら確かに怒鳴っていましたね。でもそれ以上に辛いことを経験してきましたし・・・」

クロノ「ユキノ・・・」

ユキノ「と、湿っぽい空気はなしにしましょう!仕事で忙しいので、いつになるかはわかりませんが、料理の約束、覚えておいてくださいね?」

クロノ「お、おお!楽しみにしてるぜ。お前のサンドイッチ、めっちゃうまかったから期待してるぜ!」

ユキノ「ふふ、任せてください!」

TURN168「セカンドステージラストスパート」


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セカンドステージラストスパート

クランの取り扱いについて読んでいると、24クランは継続、と書かれていましたが、これはもしかして、アニメ新シリーズにもギアクロニクルが登場するのではと、考えてしまいます。実際のところはわかりませんが。

さて、いよいよオリジナルステージも後数話で終わりを迎えます。オリジナルステージ、最後まで見守ってくれるとうれしいです。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)セカンドステージもいよいよ3日目、つまりは最終日を迎えていた。最終日もあってか、すでに迷宮にいるファイターたちはそわそわした表情で3日目のスタートの合図を待っている。

 

U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、セカンドステージ、トレジャーラビリンス!泣いても笑っても、本日が最終日!3日目のゲストには、アクアフォースのクランリーダー、一条キョウヤ氏にお越しいただいておりみゃす!』

 

MCミヤに紹介された3日目のゲストであるキョウヤは軽く一礼する。

 

『さて、先日、鬼丸カズミ率いるチームディフライダーは勝利の旗を手にし、サードステージに勝ち進んだことによって、残るチームは22チーム、サードステージに進出可能のチームは15チームとなりみゃした!サードステージに進出可能チームは、3日目の競技終了後、各チームのポイントを集計し、結果発表いたしみゃす!』

 

『ここで、セカンドステージ3日目の補足について説明させていただく。知っての通り、3日目からは各ファイターたちの集計ポイントを伏せさせてもらう。代わりに、ファイダーにチームメイト同士の通信を許可する。これを機に、全員がどう動くべきか、作戦会議に通信機能を有効に使用してくれ』

 

3日目からは全員のこれまで集めたポイントがわからなくなる代わりに、チームメイト同士の通信機能が追加されたようだ。

 

『さらに追加で、トレジャートリガーの出現率がさらに倍となった。サードステージに進む確率を、トリガーアイテムでものにせよ』

 

さらには、トリガーアイテムが出てくる確率がぐんと上がり、逆転する可能性が大きくなったようだ。

 

『さあ!セカンドステージ終盤、サードステージに進むことができる輝かしい15チームはいったい、どのチームか⁉セカンドステージ3日目、開始です!!』

 

泣いても笑ってもセカンドステージ終盤戦の3日目のスタートの合図を放ち、ファイターたちは一斉に動き始めた。

 

 

 

TURN168「セカンドステージラストスパート」

 

 

 

セカンドステージ3日目がスタートされた頃、勝利の旗を手にして、サードステージに進むことが決定したチームディフライダーは控室でそれぞれ別々のことをしていた。カズミはセカンドステージの光景をモニターで見ており、ベルノは本を静かに読んでいる。シルフィはスマホでファッションカタログを見ていて、サオリは変わらずに音楽を聴いている。

 

(佐倉ユイもたいしたことはなかった・・・結局人間はどれも同じという訳か。弱くて脆く、可能性などどこにも感じられない存在・・・)

 

カズミはこれまで戦ってきたファイターを、というよりも人間を過小評価し、失望したといわんばかりの表情をしている。

 

 

海底迷宮エリアにいるドリームハーツのユイはトレジャーコインが見つからず、別迷宮エリアにいるアンとアリスと通話しながら探し回っている。

 

『試しに確認してみたけどさ、やっぱだめだ。ポイントがどれくらい溜まったかわかんなくなってる』

 

『昨日どれくらいポイントを溜めたか覚えてるでしょうか?』

 

「私全然覚えてない!アリスは?」

 

『一応覚えてるけど・・・かなりやばめだと思う。どっかの誰かさんが昨日2回も負けちゃったからね』

 

「アリスって本当にSっ気が強いよね」

 

『まぁまぁ・・・それに、トレジャーによって出るポイントもかなり違いますから・・・それ次第では有利にも不利にもなりえるという訳ですからね』

 

「望んでもないのにトレジャーから1ポイントが出るみたいな?」

 

『それフラグか?』

 

「違うよ!」

 

ファイダーからはポイントを確認できず、トレジャーのポイントもランダムといったものにそうとう参っているユイ。

 

『ですが、トリガーを持っている状態でファイトに勝利すれば話は別!それを有効利用しましょう!』

 

『簡単に言うけど相手がそれ持ってるかもわからないよ?』

 

「持ってるって信じるしかないってことだよ」

 

『ま、それもそうか』

 

「うん。じゃあ、作戦会議終了!お互い頑張ろうね!」

 

『はい!』

 

『ま、今回も期待してもいいのよ?』

 

作戦会議が終了し、ユイはファイダーの通話を切る。

 

「さて、と。早くトレジャーコインを探さないと!」

 

ユイは迷宮の隅から隅までトレジャーコインを探していく。

 

 

星の迷宮エリアでは、福原高校ヴァンガード部のシオンはファイダーの通信機能で、アンリと作戦会議をしている。

 

「今の僕たちの現状は少しまずいといった方がいいかもしれませんね」

 

『そう、だよね・・・。昨日俺もシオン君もトレジャーコイン探しに手間取って遅れちゃったし・・・羽島先輩も得られたトレジャーのポイントも少なかったし・・・』

 

「そうですね。でも、立ち止まるわけにもいきません。ポイントが少ないのであれば、それの倍、いや、それ以上のポイントを溜めればいい」

 

『そ、そうだね!よし、俺もがんばらないと!じゃあそろそろ切るよ!また後でね、シオン君!』

 

「はい」

 

ファイダーの通信を切り、シオンは真剣な表情で現状を確認しながらトレジャーコインを登録し終えたファイダーの道しるべに従って走っている。

 

(とは言ったものの・・・残るチームは22・・・ファイトできる相手も限られてきている・・・。できるだけ急いだほうがいいかもしれないな)

 

考え事をしている時、シオンのファイダーにファイター接触、ファイト認証の文字が浮かび上がる。シオンが相手ファイターを探していると、その相手は向こうからやってきた。そしてその相手は互いに見知った相手だった。

 

「!綺場シオン・・・」

 

「・・・蝶野アム」

 

その相手はラミーラビリンスwihtサーヤの蝶野アムだった。

 

『おおっと!ここで福原高校ヴァンガード部、綺場シオン、ラミーラビリンスwihtサーヤと当たりましたぁ!』

 

『この2人、か・・・』

 

シオンとアムの間にファイト台が現れ、ファイトの準備を始める。

 

「君と直接戦うのは、クロノ杯以来だね」

 

「そうね。今回は勝たせてもらうわ」

 

「・・・始めよう」

 

互いに準備を終え、ファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

「練磨の騎士アレクトス!」

 

「ガイル・シェイド!」

 

練磨の騎士アレクトス  PW5000

 

ガイル・シェイド  PW5000

 

「僕の先攻だ。ドロー。ライド!敬忠の騎士ディオティウス!アレクトスは移動!ターンエンド」

 

敬忠の騎士ディオティウス  PW7000

 

R ディオティウス   R

R    R    アレクトス  シオンの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!フェイタル・シェイド!ガイル・シェイドは移動!」

 

フェイタル・シェイド  PW7000

 

R フェイタル R

R  ガイル  R

 

「ガイル・シェイドのブースト、フェイタルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『粉骨の呪術師ネグロボーン』」

 

「ダメージチェック『エスコート・イーグル』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW7000  アムの手札6枚 山札42枚  シオンのダメージ1枚

 

「僕のターン!ドロー!ライド!督励の騎士アルビオン!アレクトスを移動!夢の運び手べレヌスをコール!」

 

督励の騎士アルビオン  PW9000

夢の運び手べレヌス(☆)  PW4000

 

R アルビオン アレクトス

R   R   べレヌス

 

「べレヌスのブースト、アレクトスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『スケルトンの砲撃手』」

 

「アルビオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ランペイジ・シェイド(☆)』」

 

「ドライブチェック『ダマスカスの支援術士』ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000

PW9000➡PW7000+SH10000=17000  シオンの手札5枚 山札40枚  アムのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!マルトリート・シェイド!海賊剣士コロンバールをコール!」

 

マルトリート・シェイド  PW9000

海賊剣士コロンバール  PW9000

 

コロンバール マルトリート R

  R     ガイル   R

 

「コロンバールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『グライディング・イーグル(引)』」

 

「ガイル・シェイドのブースト、マルトリートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『マルトリート・シェイド』」

 

「ダメージチェック『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW14000➡PW9000(+5000)  アムの手札5枚 山札39枚  シオンのダメージ2枚

 

「僕のターンだ。スタンド&ドロー。君臨せよ、我が新たなる剣!ライド!天命の騎士アルトマイル!!」

 

天命の騎士アルトマイル  PW11000

 

「アレクトスとべレヌスを移動!アルビオンをコール!」

 

アルビオン アルトマイル べレヌス

  R     R    アレクトス

 

「アレクトスのブースト、べレヌスでコロンバールにアタック!」

 

「ガード!『マルトリート・シェイド』」

 

「アルビオンでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『海賊剣士コロンバール』」

 

「アルトマイルでヴァンガードにアタック!

べレヌスのスキル!ヴァンガードがアルトマイルなら、自身をソウルへ!パワープラス5000!1枚ドロー!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『スカウティング・オウル』セカンドチェック『バーニングメイン・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

アルトマイル(シオン)は素早き剣裁きでマルトリート(アム)に斬撃を与える。

 

「ダメージチェック『荒海のバンシー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!セカンドチェック『死せざる死者グルナッシュ』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000➡PW9000(+5000)  シオンの手札6枚 山札35枚  アムのダメージ3枚

 

『ダメージ2対3!綺場シオンが一歩リードしておりみゃすが、お互いに慎重といったところでしょうか?』

 

『だが、次のターンで互いにグレード3となる。ここからが勝負だ』

 

「(さすがは綺場シオン、慎重ね。なら・・・)私のターン!スタンド&ドロー!ライド!星影の吸血姫ナイトローゼ!!」

 

星影の吸血姫ナイトローゼ  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン解放!ストライドジェネレーション!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『星影の吸血姫ナイトローゼ』グレード3

 

夜の海を進みゆく海賊船の甲板に夜空の星の光と共に、美しき海賊姫が翼を広げて降り立った。この姿は、霧幻の海賊王とは違う、ナイトローゼの未来の姿なのだ。

 

「夜薔薇の海賊王ナイトローゼ!!!」

 

夜薔薇の海賊王ナイトローゼ  PW26000  ハーツ『星影の吸血姫ナイトローゼ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上から3枚までドロップゾーンに『お化けのこーでぃ(☆)』『お化けのとみー兄弟(ブラザーズ)』『クラッシャー・フランチェスカ(治)』ドロップゾーンからマルトリートをスペリオルコール!これが亡霊(ホロウ)持ちなら、パワープラス3000!

マルトリートを亡霊(ホロウ)

夜薔薇の海賊王ナイトローゼのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンの夜薔薇の海賊王ナイトローゼを表に!ドロップゾーンからGゾーン表の枚数分と、それプラス1枚を亡霊(ホロウ)状態でスペリオルコール!お化けのとみー兄弟(ブラザーズ)、星影の吸血姫ナイトローゼ!」

 

お化けのとみー兄弟(ブラザーズ)  PW7000

 

『出ましたぁ!グランブルー得意の亡霊(ホロウ)!』

 

『とみー兄弟(ブラザーズ)亡霊(ホロウ)は持っていないが、ナイトローゼのスキルで亡霊(ホロウ)状態にさせた。ドロップゾーンからのスペリオルコールを得意としているグランブルーにはうってつけのスキルだろう』

 

(しかもマルトリートは亡霊(ホロウ)状態のユニットがいる分だけ強くなる・・・考えたな)

 

「星影の吸血姫ナイトローゼのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ソウルブラスト『フェイタル・シェイド』ドロップゾーンからグレード1のカードを1体コールできる!フェイタル・シェイドをスペリオルコール!

フェイタル・シェイドを亡霊(ホロウ)!」

 

 星影(亡霊)   夜薔薇 マルトリート(亡霊)

フェイタル(亡霊) ガイル  とみー(亡霊)

 

「フェイタル・シェイドのブースト、星影のナイトローゼでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『バーニングメイン・ライオン(☆)』」

 

「ガイル・シェイドのブースト、夜薔薇の海賊王ナイトローゼでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『粉骨の呪術師ネグロボーン』セカンドチェック『スケルトンの砲撃手』サードチェック『荒海のバンシー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはマルトリートに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ナイトローゼ(アム)は翼を羽ばたき、素早い動きでアルトマイル(シオン)に近づき、2つのカットラスを素早く振り下ろす斬撃を喰らったアルトマイル(シオン)はよろめく。

 

「くぅ!ダメージチェック『ナイト・オブ・ツインソード』『希望の守り手』」

 

「とみー兄弟(ブラザーズ)のブースト、マルトリートでヴァンガードにアタック!

マルトリートのスキル!ナイトローゼのヴァンガードがいるなら、亡霊(ホロウ)状態のユニット1枚につき、パワープラス2000!合計でパワープラス8000!」

 

「ジェネレーションガード!!神聖竜レーザーガード・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ヒーリング・ペガサス(治)』

 

神聖竜レーザーガード・ドラゴン  SH15000

 

「スキル発動!グレード2のリアガードがいるので、シールドプラス5000!さらにガード!『ダマスカスの支援術士』」

 

「ターンエンド。亡霊(ホロウ)状態のユニットは退却。

マルトリートのGB(ジェネレーションブレイク)亡霊(ホロウ)状態で退却して、ヴァンガードがナイトローゼなら、このユニットを山札の下に。カウンタチャージ!」

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000

PW32000➡PW11000+SH25000=36000  アムの手札6枚 山札31枚  シオンのダメージ4枚

 

亡霊(ホロウ)を活かし、次に使うコストを十分に確保する・・・見事な戦術だ。さすが、といったところか』

 

『さぁ次は綺場シオンのターン!うまく巻き返せるかぁ⁉』

 

「(以前よりも強くなっている・・・彼女なりにいい変化がある。ならば、僕も応えよう!)

アルトマイルのスキル!手札から勇敢(ブレイブ)を持つカード1体スペリオルコール!スカウティング・オウル!パワープラス4000!」

 

スカウティング・オウル  PW7000

 

「ストライド・ザ・ジェネレーション!!!光輝の剣フィデス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『天命の騎士アルトマイル』グレード3

 

光輝の剣フィデス  PW26000  ハーツ『天命の騎士アルトマイル』

 

(!フィデス・・・あの錆びた剣が・・・⁉)

 

超越(ストライド)スキル!手札から反攻の騎士スレイマンをスペリオルコール!勇敢(ブレイブ)を持つアルビオンにパワープラス4000!」

 

反攻の騎士スレイマン

 

「フィデスのスキル!Gゾーンのルミナスホープを表に!手札を1枚捨てる!山札から逆風の騎士セリムをスキルによってグレード2としてスペリオルコール!」

 

逆風の騎士セリム  PW7000

 

「コールしたユニットが勇敢(ブレイブ)持ちなので、1枚ドロー!

セリムのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!

スレイマンのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

『綺場シオンは賢明な判断をしたといえるな』

 

『は?と、言いますと?』

 

『フィデスが与える勇敢(ブレイブ)はリアガード2体のパワーアップと、相手リアガードの退却というものだ。だが相手はグランブルー、ドロップゾーンを重視するものにそれは相手を手助けするに等しいものだ』

 

『なるほど・・・』

 

 アルビオン  フィデス スレイマン

スカウティング セリム  アレクトス

 

「アルビオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スケルトンの砲撃手』」

 

「スレイマンでヴァンガードにアタック!

スレイマンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!手札を1枚捨てる!ヴァンガードがアルトマイルなら、山札からナイト・オブ・ツインソードをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

ナイト・オブ・ツインソード  PW9000

 

「ノーガード!ダメージチェック『防潮のバンシー』」

 

「セリムのブースト、フィデスでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『防潮のバンシー』(コスト『粉骨の呪術師ネグロボーン』)」

 

フィデス(シオン)はナイトローゼ(アム)に接近し、光輝の剣を振り下ろしたが、防潮のバンシーに剣を受け止められてしまう。

 

「トリプルドライブ『グライディング・イーグル(引)』ドロートリガー!パワーはツインソードに!1枚ドロー!セカンドチェック『夢の運び手べレヌス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てツインソードに!サードチェック『月柱の騎士シシルス』スカウティング・オウルのブースト、ツインソードでヴァンガードにアタック!

ツインソードのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!山札からエスコート・イーグルをスペリオルコール!」

 

エスコート・イーグル  PW9000

 

「ジェネレーションガード!!墳墓の幻妖術師ネグロモード!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クラッシャー・フランチェスカ(治)』

 

墳墓の幻妖術師ネグロモード  SH15000

 

「スキル発動!ソウルブラスト『マルトリート・シェイド』ドロップゾーンのカードの数が5枚以上でシールドプラス5000!さらに10枚でプラス5000!」

 

「アレクトスのブースト、エスコートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『お化けのみっく一家(ファミリー)(醒)』スタンドトリガー!ガイル・シェイドをスタンド、パワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW13000➡PW11000+SH5000=16000

PW12000➡PW11000

PW33000➡PW11000(完全ガード)

PW32000➡PW11000+SH25000=36000

PW14000➡PW11000(+5000)  シオンの手札4枚 山札26枚  アムのダメージ5枚(裏2枚)

 

『綺場シオンと蝶野アムのファイト、白熱してきみゃしたぁ!どちらが勝利を掴めるのか、予想できません!』

 

(初めは綺場という存在が気に入らなかった。現実を知らないただのお坊ちゃまって、そんな風に考えてた。けど、今は違う。お父さんやお母さんの治療に全面的に協力してくれただけでなく、こうしてやり直す機会まで与えてくれた。感謝してもし足りない。私たちとの間に、多くの言葉はいらない)

 

アムの心情を察しているシオンは思わず笑みを浮かべてしまう。

 

「ストライドジェネレーション!!!夜薔薇の海賊王ナイトローゼ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『夜霧の吸血姫ナイトローゼ』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上から3枚をドロップゾーンに『荒海のバンシー(☆)』『倦怠の呪術師ネグロレイジー』『フェイタル・シェイド』ドロップゾーンから荒海のバンシーをスペリオルコール!」

 

荒海のバンシー(☆)  PW4000

 

「バンシーのスキル!ソウルへ!1枚ドロー!

夜薔薇の海賊王ナイトローゼのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンの夜薔薇の海賊王ナイトローゼを表に!ドロップゾーンからGゾーン表の枚数分プラス1をドロップゾーンから亡霊(ホロウ)状態でスペリオルコール!スケルトンの砲撃手、マルトリート・シェイド、とみー兄弟(ブラザーズ)、フェイタル・シェイドを2体スペリオルコール!亡霊(ホロウ)!」

 

スケルトンの砲撃手  PW9000

 

「スケルトンの砲撃手のGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!スカウティング・オウルを退却!さらに亡霊(ホロウ)状態で1枚ドロー!」

 

砲撃手(亡霊) ナイトローゼ(亡霊) マルトリート(亡霊)

とみー(亡霊) フェイタル(亡霊)  フェイタル(亡霊)

 

「夜薔薇の海賊王ナイトローゼのスキル!ドロップゾーンのナイトローゼの数だけユニット1体を選んでパワープラス5000!マルトリートとスケルトンの砲撃手にパワープラス5000!」

 

「アレクトスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!自身をソウルへ!1枚ドロー!このターン中、手札の枚数関係なく、勇敢(ブレイブ)発動!」

 

「フェイタルのブースト、夜薔薇の海賊王ナイトローゼでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!親衛聖騎士イグレイン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ヒーリング・ペガサス(治)』

 

親衛聖騎士イグレイン  SH15000

 

「イグレインのスキル!ソウルブラスト『敬忠の騎士ディオティウス』シールドプラス10000!

GB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!ヴァンガードがアルトマイルなら、シールドプラス5000!さらにガード!『グライディング・イーグル(引)』」

 

ナイトローゼ(アム)は再びアルトマイル(シオン)にカットラスで斬撃を繰り出そうとするが、イグレインと障壁とシシルスの防御によって凌がれてしまう。

 

「トリプルドライブ『倦怠の呪術師ネグロレイジー』セカンドチェック『防潮のバンシー』サードチェック『ランペイジ・シェイド(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てマルトリートに!とみー兄弟(ブラザーズ)のブースト、スケルトンの砲撃手でエスコートにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「フェイタルのブースト、マルトリートでヴァンガードにアタック!

マルトリートのスキル!亡霊(ホロウ)状態のユニット5枚でパワープラス10000!」

 

「ガード!『夢の運び手べレヌス(☆)』『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』インターセプト!『ナイト・オブ・ツインソード』」

 

「くっ・・・ターンエンド!亡霊(ホロウ)でリアガードを退却!

マルトリートのスキル!山札の下へ!カウンタチャージ!」

 

PW36000➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW9000

PW36000➡PW11000+SH25000=36000  アムの手札7枚 山札21枚  シオンのダメージ4枚(裏2枚)

 

『凌いだぁ!綺場シオン、蝶野アムの攻防を見事凌いで見せたぁ!』

 

『もう1枚トリガーが出ていれば、流れは変わったものだが・・・波の動きとは時に予測を変化させるものだな』

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!

アルトマイルのスキル!手札からアルビオンをスペリオルコール!パワープラス4000!

ストライド・ザ・ジェネレーション!!!神聖竜ブレイブランサー・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『月柱の騎士シシルス』グレード1+2

 

神聖竜ブレイブランサー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『天命の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!アルビオンにパワープラス4000!

セリムの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

アルビオン ブレイブランサー R

  R     セリム    R

 

「アルビオンでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!アルビオンにパワープラス3000!

アルビオンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『練磨の騎士アレクトス』山札から勇敢(ブレイブ)を持つ要撃の騎士レドンをスペリオルコール!」

 

要撃の騎士レドン  PW9000

 

「レドンのスキル!ヴァンガードがアルトマイルなら、パワープラス3000!

レドンのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!勇敢(ブレイブ)!他の前列のリアガード全てにパワープラス3000!」

 

「ガード!『倦怠の呪術師ネグロレイジー』『ランペイジ・シェイド(☆)』」

 

「レドンでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!レドンにパワープラス3000!」

 

「ガード!『お化けのとみー兄弟(ブラザーズ)』」

 

「セリムのブースト、ブレイブランサーでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!

ブレイブランサーのGB(ジェネレーションブレイク)(3)!カウンターブラスト!山札から勇敢(ブレイブ)を持つカードを3枚スペリオルコール!レドン2体、スカウティング・オウル!

2体のレドンのスキル!パワープラス3000!

2体のレドンのスキル!他の前列のリアガード全てにパワープラス3000!」

 

「完全ガード!『防潮のバンシー』(コスト『海賊剣士コロンバール』)」

 

ブレイブランサーは巨大なランスをナイトローゼ(アム)に向けて構え、そのまま突進するが、防潮のバンシーによって、貫かれずに防がれてしまう。

 

「トリプルドライブ『厳戒の騎士レギウス』セカンドチェック『ダマスカスの支援術士』サードチェック『夢の運び手べレヌス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て左のレドンへ!右のレドンでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

レドンの剣の一閃がナイトローゼ(アム)を戦闘不能にさせた。

 

PW23000➡PW11000+SH15000=26000

PW15000➡PW11000+SH5000=16000

PW39000➡PW11000(完全ガード)

PW15000➡PW11000

 

ダメージチェック『星影の吸血姫ナイトローゼ』

 

シオンのダメージ4枚  アムのダメージ6枚

 

『勝者、綺場シオン!いやぁ、セカンドステージ最終日にはふさわしいファイトとなりみゃしたね!』

 

『ああ。見事なファイトであった』

 

互いに沈黙が続いていたが、シオンがアムに手を差し伸べる。

 

「・・・いいファイトだった」

 

「・・・ありがとう」

 

アムはシオンの手を取り、互いに握手を交わす。

 

「はい、あなたにも、ファイト記念に」

 

「ありがとう」

 

アムはシオンにラミーラビリンスのキーホルダーを笑みを浮かべて渡し、ドロップゾーンへと送られていく。シオンはキーホルダーを見て微笑んだ後、いつもの真剣な表情に戻る。

 

「・・・1戦たりとも無駄にするわけにはいかない。次に向かおう」

 

溜まったポイントがわからない以上、シオンにとって1つ1つのファイトは大事なのだ。シオンは星の迷宮エリアを抜け出し、別の迷宮へと向かっていった。

 

to be continued…




TURN169「不滅の生命力」


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不滅の生命力

オリジナルステージの話も後2話ほど投稿したら終了の予定です。なので4月までにはオリジナルステージを終わらせ、4月に先導者の帰還を書こうと思います。

さて、残り少ないオリジナルステージ、今回の相手はまぁ1人はサブタイトルでわかると思います。

あと本編とは関係ありませんが、メギドのバミューダバージョン、すごく・・・ありですね。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)セカンドステージ最終日の3日目、各迷宮内にいるファイターたちのファイトは激しくなり、白熱していった。

 

「ヴァンガードにアタック!」

 

そんな中大森林迷宮エリアにいるハイメフラワーズのトコハが相手ファイターに勝利を収め、相手の持っているトレジャーとポイントを獲得する。その中にはアイテムトリガーのドロートリガーが入っていた。

 

「よし!」

 

ポイントとトリガーアイテムを手に入れ、ガッツポーズをするトコハ。そこに、トコハのファイダーからクミへの通信が入る。

 

『トコハちゃーん』

 

「クミちゃん!」

 

『やったね、トコハちゃん』

 

「これならファイトしてない時に、作戦会議もできるし、何かやれそうだね」

 

『うん、私もがんばるからね!』

 

「今日が最終日だし、ガンガンポイントを稼がなくちゃ!がんばろうね、クミちゃん!」

 

『うん!それじゃあ、また後でね、トコハちゃん』

 

お互いにエールを送って、通話は切れる。通話を切ったと同時に、トコハのファイダーにファイター接触、ファイト認証の文字が浮かび上がる。その相手はすぐに現れた。

 

「あ・・・安城か」

 

「次の相手はあなたね、東海林君」

 

トコハの次のファイターはチームストライダーズのカズマだった。

 

 

TURN169「不滅の生命力」

 

 

 

互いに接触を果たしたトコハとカズマの間にファイト台が出現し、お互い配置につく。

 

『チームハイメフラワーズの安城トコハの次なる相手は、チームストライダーズの新鋭、東海林カズマだぁ!』

 

『そして、安城トコハと東海林カズマはお互いにドロートリガーを所有している。勝利を収めることができれば、追加でトレジャーを2つ獲得することができる。当然ながら、トレジャーのポイントはわからんがな』

 

配置についたトコハとカズマはファイト台にデッキを設置し、ファイトの準備を始める。

 

「初めて会ったときは、ユイの約束もあってファイトできなかったけど、こんな形でファイトするとはね」

 

「そうだな。ま、どんな形であれ、俺が勝たせてもらうけどな」

 

互いに準備が終わり、ファイトが実行される。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「萌しの乙女イーダ!」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート!」

 

萌しの乙女イーダ  PW5000

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート  PW5000

 

「私の先攻!ドロー!ライド!信頼の乙女オデット!イーダは移動!ターンエンド!」

 

信頼の乙女オデット  PW7000

 

R オデット  R

R  R   イーダ  トコハの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ!ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ!ルートは移動!アビサル・オウルを2体コール!」

 

アビサル・オウル  PW7000

 

「アビサル・オウルのスキル!山札から7枚見て、ルアードの名のつくカードを手札に加える。覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードを手札に。手札に加えたら、合計がグレード3になるように、手札を捨てる。元あったグレード3を捨てる」

 

アビサル ニーズ アビサル

 R    R  ルート

 

「左のアビサル・オウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ツッケン・ドーン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ちっ・・・ニーズでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』ルートのブースト、アビサル・オウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『信頼の乙女オデット』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000(+5000)

PW7000➡PW12000

PW12000➡PW12000  カズマの手札4枚 山札41枚  トコハのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!頑強の乙女ノエル!佳香の乙女アネルマ、理想の乙女トゥーリアをコール!」

 

頑強の乙女ノエル  PW9000

佳香の乙女アネルマ  PW9000

理想の乙女トゥーリア  PW9000

 

『速効を仕掛けてきた東海林カズマに対して、安城トコハもそれに乗ってきた。それも1つの手だろう』

 

アネルマ ノエル トゥーリア

 R    R   イーダ

 

「アネルマでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』」

 

「ノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ベリアルオウル(☆)』」

 

「ドライブチェック『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部トゥーリアに!イーダのブースト、トゥーリアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『黒翼のソードブレイカー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW19000➡PW9000  トコハの手札3枚 山札40枚  カズマのダメージ3枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル!」

 

アビサル リア・ファル アビサル

 R     R    ルート

 

「ルートのブースト、アビサル・オウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『開墾の戦乙女パドミニ』」

 

「リア・ファルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『アビサル・オウル』」

 

「ダメージチェック『頑強の乙女ノエル』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW12000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000  カズマの手札4枚 山札38枚  トコハのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!新たなる未来に咲き誇れ!ライド!胸焦がすラナンキュラスアーシャ!!」

 

胸焦がすラナンキュラスアーシャ  PW11000

 

「花園の乙女マイリスをコール!」

 

花園の乙女マイリス(☆)  PW4000

 

アネルマ アーシャ トゥーリア

マイリス  R    イーダ

 

「マイリスのブースト、アネルマでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『アビサル・オウル』」

 

「アーシャでヴァンガードにアタック!

マイリスのスキル!ヴァンガードがラナンキュラスなら、ソウルに入れて、1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガードだ!」

 

「ツインドライブ『佳香の乙女アネルマ』セカンドチェック『モンキーポッド・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはトゥーリアに!1枚ドロー!」

 

アーシャ(トコハ)はリア・ファル(カズマ)に接近し、武器であるクワを振るい、打撃を与える。

 

「くっ・・・ダメージチェック『アビス・グラール(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「イーダのブースト、トゥーリアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』」

 

「よし!ターンエンド!」

 

PW13000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000➡PW9000(+5000)

PW19000➡PW14000  トコハの手札5枚 山札34枚  カズマのダメージ4枚

 

「(ち・・・さすがは新導のチームメイトってとこか・・・けど、俺だって、やられっぱなしってわけにはいかないぜ!)

スタンド&ドロー!ライド!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード!」

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!暗黒竜カーニバル・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』グレード3

 

暗黒竜カーニバル・ドラゴン  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!右のアビサル・オウルを退却!山札からベリアルオウルと黒翼のソードブレイカーをスペリオルコール!」

 

ベリアルオウル(☆)  PW4000

黒翼のソードブレイカー  PW6000

 

「ソードブレイカーのスキル!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』1枚ドロー!

アビサル・オウルの儀式(リチュアル)(3)!ルアードの効果やコストで退却した時、カウンターチャージ!

暗黒竜カーニバル・ドラゴンのスキル!ベリアルオウルを退却!お前は自分のリアガード2体、退却させな」

 

『東海林カズマ!安城トコハの盤面に干渉させようとしています!』

 

『ネオネクタールは同名のユニットをコールすることによって成り立つスキルが多彩だ。その種となるユニットを潰そうとするのは、賢明な判断だ』

 

「くっ・・・トゥーリアとアネルマを退却!」

 

「ベリアルオウルのスキル!効果やコストで退却した時、ヴァンガードがルアードなら、1枚ドロー!アビサル・オウルは移動!コール!竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ  PW9000

 

モルフェッサ カーニバル ソードブレイカー

 アビサル    R     ルート

 

「ルートのブースト、ソードブレイカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『モンキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

「カーニバル・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』セカンドチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』サードチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはモルフェッサに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

カーニバルは口を開き、暗黒のブレスをアーシャ(トコハ)に向けて放つ。アーシャ(トコハ)は暗黒のブレスを喰らい、吹き飛ばされ、近くの建物にぶつけてしまう。

 

「ああっ!ダメージチェック『頑強の乙女ノエル』『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』」

 

「おし!アビサル・オウルのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!

モルフェッサのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(3)!パワープラス5000!」

 

「ジェネレーションガード!!聖樹竜レインブレス・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『フェアリーライト・ドラゴン(治)』

 

聖樹竜レインブレス・ドラゴン  SH15000

 

「スキル発動!手札から佳香の乙女アネルマをスペリオルコール!抵抗(レジスト)を獲得!シールドプラス5000!」

 

「くっ・・・せっかくリアガードを潰したのに・・・ターンエンド。

だが、ドロップゾーンのベリアルオウルのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(3)!ヴァンガードがルアードなら、こいつを山札の下に置く。

もう1体のベリアルオウルにも同じスキル!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000

PW26000➡PW11000+SH20000=31000  カズマの手札6枚 山札30枚  トコハのダメージ4枚

 

『緊迫したファイトが続いておりみゃす!現在、ダメージ4対4!互いに一歩譲れません!』

 

『カーニバル・ドラゴンによってリアガードを退却させたのはよかったが、レインブレスよってリアガードをコールされたという事は、次のターンはネオネクタールの本領発揮される』

 

「今のは危なかったわ。あのままだったら、ネオネクタールの本領が発揮できなかったもの。けど、こうして種はまかれた。今度はこっちの番よ!ストライドジェネレーション!!!経世の花乙姫セルフィーナ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』グレード3

 

経世の花乙姫セルフィーナ  PW26000  ハーツ『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『頑強の乙女ノエル』アネルマを選択して、同名のユニットをスペリオルコール!

左のアネルマのGB(ジェネレーションブレイク)開花(ブルーム)!前列のアネルマ2体と、イーダにパワープラス2000!左のアネルマはブーストを獲得!

セルフィーナのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのセルフィーナを表に!Gゾーン表のカードの枚数、2枚分!よって、前列のアネルマにパワープラス2000!さらに、Gゾーン表のセルフィーナの数だけ、同じ名前のユニットをコールできる!アネルマをスペリオルコール!

右前列のアネルマの開花(ブルーム)!前列のアネルマ2体と、イーダにパワープラス2000!

左前列のアネルマの開花(ブルーム)!3体のアネルマにパワープラス2000!」

 

『出ましたぁ!安城トコハの開花(ブルーム)だぁ!』

 

『最初のストライドではまだ序の口だが、次のターンになってからが波が荒れゆくぞ』

 

「左後列のアネルマと左前列のアネルマを移動!純潔の乙女カトリーナをコール!」

 

純潔の乙女カトリーナ  PW7000

 

アネルマ セルフィーナ アネルマ

アネルマ カトリーナ  イーダ

 

「イーダのブースト、右前列のアネルマでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ・・・ノーガード!ダメージチェック『黒翼のソードブレイカー』」

 

「カトリーナのブースト、セルフィーナでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガードだ!『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』(コスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』」

 

セルフィーナ(トコハ)の乗るフォレストドラゴンが大自然のエネルギーが込められたブレスをルアード(カズマ)に向けて放たれた。ルアード(カズマ)がブレスに飲み込まれる直前にエスラスが登場し、ブレスを防いでいった。

 

「トリプルドライブ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』セカンドチェック『頑強の乙女ノエル』サードチェック『モンキーポッド・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーは左前列のアネルマに!1枚ドロー!左後列のアネルマのブースト、左前列のアネルマでヴァンガードにアタック!」

 

「やらせるか!ジェネレーションガード!!暗黒竜プロットメイカー・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アビス・グラール(治)』

 

暗黒竜プロットメイカー  SH15000

 

「プロットメイカーの儀式(リチュアル)(3)!シールドプラス10000!」

 

「くっ・・・ターンエンド!」

 

PW26000➡PW11000

PW33000➡PW11000(完全ガード)

PW28000➡PW11000+SH25000=31000  トコハの手札5枚 山札25枚  カズマのダメージ5枚

 

 

一方の古代迷宮エリアでは、ストライダーズのクロノがチーム三獣士のワタルとファイトを執り行われていた。そしてこのファイトではクリティカルトリガーが発動されており、敗北した者はポイントを半分奪われる状況になっている。クロノはファイダーを確認して、今もファイトを行っているタイヨウとカズマにエールを送る。

 

(がんばれよ、タイヨウ、カズマ・・・)

 

「よそ見とはずいぶん余裕っすねぇ。相手の心配より、ご自分の心配でもしたらどうっすかねぇ?オブティランドスのスキル!次のターン、あなたはリアガードのコールを封じるっすよ!」

 

「くっ・・・!これじゃあスペリオルコールどころか、時翔(タイムリープ)もできねぇ!」

 

「ああ・・・そういえばあなたは時翔(タイムリープ)を主軸としたデッキ構築でしたっすねぇ。それはかわいそうにっす」

 

ワタルは言っていることとは裏腹に、ものすごくニヤついた腹立たしい笑みを浮かべている。

 

「お前・・・本当にいい趣味してるぜ、いろんな意味で・・・」

 

「いやぁ・・・何もできない状態の連中をいたぶるのは実に心苦しいっすよねぇ。これも、メガコロニー使いとしての宿命っすかねぇ?」

 

やっぱり言っていることと顔が全く違っているので、クロノは心の中で趣味が悪いと思っている。

 

 

一方の大森林エリアのカズマとトコハのファイト・・・

 

『現在ダメージ4対5!安城トコハがリードをかけてきましたぁ!』

 

『手札に余裕があるとはいえ、ネオネクタールのスキルを考えれば、もう後がないのは目に見えている。このターンで決められるかどうかが勝負だ』

 

(やっぱつえぇな・・・。けど、タイヨウが安城に勝ってるんだ。俺だって・・・いけんだろ!)

 

カズマは意気込んで自分のターンに入り、現状の打破について考える。

 

「(前のターンみたいに、種を潰して開花(ブルーム)を発動させにくくさせる・・・やり方としては間違っちゃいねぇ。だったら・・・このターンで一気に決めてやる!)

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ドロップゾーンのノーマルユニットを2枚山札へ!」

 

戻したカード  『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

「コストを払わずにストライドできる!ストライドジェネレーション!!!黒炎をまとう竜(ドラグアンガー)オグマ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

黒炎をまとう竜(ドラグアンガー)オグマ  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ルートを退却!山札から竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズを2体スペリオルコール!

ルートのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ルートをソウルへ!モルフェッサにパワープラス5000!

黒炎をまとう竜(ドラグアンガー)オグマの儀式(リチュアル)(フィフス)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『秘められし才気(ドラグプリンス)ルート』Gゾーンの天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードを表に!グレード1のユニットを好きな枚数選び退却!ニーズ2体、アビサル・オウル、黒翼のソードブレイカーを退却!退却した分だけ、相手は手札かリアガードから選んで、ドロップゾーンへ置いてもらう!」

 

「なっ⁉リアガードだけじゃなく、手札まで⁉」

 

『ここで来ました!オグマの儀式(リチュアル)(フィフス)!』

 

『ドロップゾーンのグレード1の枚数が5枚以上で発動する儀式(リチュアル)・・・守りを固めねばならぬ以上、手札の消費は避けたいところだな。ならば、選択肢は限られてくる』

 

「・・・3体のアネルマとイーダを退却。これで4枚分よ」

 

「アビサル・オウルの儀式(リチュアル)(3)!カウンターチャージ!竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアスをコール!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス  PW9000

 

「ウスキアスの儀式(リチュアル)(3)!カウンターブラスト!ドロップゾーンからグレード1のユニットを選び、山札の下へ!ニーズを山札の下へ!ニーズのパワーをウスキアスに!ハウルオウルをコール!」

 

ハウルオウル(引)  PW4000

 

「ハウルオウルのスキル!ソウルへ!モルフェッサにパワープラス3000!ニーズをコール!」

 

モルフェッサ オグマ ウスキアス

  R     R   ニーズ

 

「オグマでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『フラワーキーパー・ドラゴン』(コスト『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』)」

 

オグマ(カズマ)は竜化した腕と持っていた杖に黒炎を合わせて、アーシャ(トコハ)に向けて放たれた。植物をも焼き尽くす黒炎がアーシャ(トコハ)を包み込もうとしたが、フラワーキーパーの放った花びらが黒炎を退ける。

 

「フラワーキーパーのスキル!この効果で選んだのがラナンキュラスのユニットなら、山札の上5枚を見て、ヴァンガードかリアガードと同名のユニットを1枚公開して、手札に加えられる!胸焦がすラナンキュラスアーシャを手札に!」

 

「くっ・・・トリプルドライブ『デススプレイ・ドラゴン』セカンドチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部モルフェッサに!サードチェック『イビルリフューザー・ドラゴン』こいつで、決める!モルフェッサでヴァンガードにアタック!

モルフェッサの儀式(リチュアル)(3)!パワープラス5000!』

 

「まだ・・・終われない!!ジェネレーションガード!!聖樹竜レインブレス・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『フェアリーライト・ドラゴン(治)』

 

「スキル発動!手札から頑強の乙女ノエルをスペリオルコール!シールドプラス5000!」

 

「くっ・・・ニーズのブースト、ウスキアスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ニーズのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!同じ縦列にいるウスキアスを退却!1枚ドロー!ターンエンドだ」

 

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW27000➡PW11000+SH20000=31000

PW23000➡PW11000  カズマの手札5枚 山札27枚  トコハのダメージ5枚(裏2枚)

 

『止めたぁー!安城トコハ、東海林カズマの攻撃を切り抜け、見事、持ちこたえたぁ!!』

 

『ああ。見事な波であった』

 

「(危なかった・・・もう1枚トリガーが出ていたら確実に終わってた・・・。さすが、クロノが見込んだファイターね。でも・・・)

私だって、負けるわけにはいかないのよ!!ストライドジェネレーション!!!経世の花乙姫セルフィーナ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』

 

「モンキーポッド・ドラゴンをコール!」

 

モンキーポッド・ドラゴン(引)  PW4000

 

「モンキーポッドのスキル!ソウルに入れて、ノエルにパワープラス3000!

セルフィーナのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのセルフィーナを表に!カトリーナとノエルにパワープラス2000!Gゾーンのセルフィーナは3枚!山札からカトリーナを3体スペリオルコール!2体以上コールしたので、クリティカルプラス1!

カトリーナのGB(ジェネレーションブレイク)開花(ブルーム)!4体全てのカトリーナにパワープラス4000!

まだまだ!開花(ブルーム)開花(ブルーム)開花(ブルーム)開花(ブルーム)!!」

 

カトリーナの9回分の開花(ブルーム)によって、引き出されたパワーはとんでもないことに。

 

『安城トコハの開花(ブルーム)によって、右のカトリーナが43000、ヴァンガードが71000、そして左は86000となったな』

 

『う~ん、相変わらず容赦のないパワーですね』

 

『ああ。だが、相手にとって好ましくないものが、まだあるぞ』

 

「ノエルのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ラナンキュラスのヴァンガードがいるなら、手札を1枚選んで捨てる!後列からヴァンガードにアタックできる!」

 

「くっ・・・なんつーパワーだよ・・・」

 

カトリーナ セルフィーナ カトリーナ

カトリーナ カトリーナ   ノエル

 

「ノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「けど・・・諦めてたまるかよ!インターセプト!『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』」

 

「カトリーナのブースト、セルフィーナでヴァンガードにアタック!」

 

「ここさえ凌げば、まだ勝機はある!ガード!『イビルリフューザー・ドラゴン』カウンターブラスト!クインテットウォール!」

 

クインテットウォール『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』『ベリアルオウル(☆)』『アビス・グラール(治)』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』

 

儀式(リチュアル)(3)!シールドプラス10000!さらにガード!『デスフェザー・イーグル(☆)』『ハウルオウル(引)』インターセプト!『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』」

 

『トリガー1枚で通過できるこの状況・・・東海林カズマはこの攻撃を防ぎ、残りの攻撃は全てヒールトリガーに賭けるつもりだな』

 

「さあ来い!受けて立ってやるぜ!!」

 

「トリプルドライブ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』セカンドチェック『信頼の乙女オデット』サードチェック『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!いっけえええええ!!」

 

セルフィーナ(トコハ)の乗るフォレストドラゴンが再び、ルアード(カズマ)に向けてブレスを放った。そこに複数のガーディアンたちが立ちふさがるが、ブレスの勢いが強くなり、ルアード(カズマ)はガーディアンごと包まれてしまった。

 

PW12000➡PW11000+SH5000=16000

PW71000(+5000)➡PW11000+SH65000=76000

 

ダメージチェック『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

トコハのダメージ5枚  カズマのダメージ6枚  勝者トコハ

 

『勝者、安城トコハ!このファイトの勝利によって、安城トコハはダブルドロートリガーの効果で一気に3つのトレジャーを獲得です!』

 

ファイトに勝利したトコハはカズマに近づき、手を差し伸べる。

 

「いいファイトだったね。さすがクロノが選んだチームメイト!」

 

「・・・ああ、まぁな。けど、次はこうはいかないぜ?」

 

カズマはトコハの手を握り、握手を交わす。握手の後カズマはドロップゾーンへと送られていく。

 

(すまねぇ・・・頼んだぜ、新導、タイヨウ)

 

 

古代迷宮エリアでは・・・

 

「クロノジェット・ドラゴン・Gでヴァンガードにアタック!」

 

クロノドラゴンGG(ギアグルービー)の後に、クロノジェット・ドラゴン・Gでワタルのサイクロマトゥースに攻撃をする。攻撃を通したことによってワタルは敗北する。

 

「いやぁ、参ったっす。さすがジェネレーションマスター新導クロノさん。俺じゃ敵わなかったっす」

 

「よく言うぜ。あんだけ俺の不利な状況をつくっておいてよ」

 

「いやいや、これはマジな話っすよ」

 

ワタルはやれやれといった様子で自分のファイダーを確認する。

 

「あーあ、後のことは日向先輩やアツシさんに任せるっすかねぇ。・・・あ、そうそう、1つ聞いていいっすかね?」

 

「なんだよ?」

 

「あなた・・・ディフライダーのことについてどこまで知ってるんすかねぇ?それと、星崎ノアについても」

 

「!!?」

 

「俺も感じたんすよねぇ。ファーストステージの時、不穏な空気になったのを。俺の予想が正しければ、星崎ノアはディフライダーと関係あり・・・違うっすかね?」

 

悪ふざけなしの真面目な雰囲気と、ワタルの予想が正解に近くなっているのに対して、クロノはただただ驚くしかなかった。

 

「・・・まぁ、危険なことには関わりたくないですし、無理に答える必要はないっすよ。変なこと言ってすんませんっす。では俺はこれで・・・」

 

ワタルはいつも通りの雰囲気になって、ドロップゾーンへと送られていった。

 

「・・・あいつの方がどこまで知ってるんだよ・・・」

 

ワタルの底知れない情報網にクロノは戦慄を覚えるのであった。

 

to be continued…




TURN170「竜の咆哮」


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竜の咆哮

次でいよいよヴァンガードGZが終了しますね。なんだか最終話なのに短編集みたいな感じの次回予告でしたね。

さて、次回でオリジナルステージも決着!果たしてどのような結果になるのでしょうか。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)セカンドステージ最終日の3日目、白熱したファイトと時間が着々と進み、脱落チームも増えていき、残るチームは19となり、3日目もいよいよラストスパートに近づいていった。そんな中、空の迷宮エリアではチームヘヴィNEWパンクの黒峰イツキのファイトが終盤に入り、相手ファイターにとどめをさしにかかる。

 

始源根絶者(オリジナルデリーター)ヱヰゴヲグのスキル。相手ヴァンガードをデリート。後列のリアガードを呪縛(ロック)。さらにバニッシュデリート。これによって、こちらの勝利は確定」

 

相手ファイターのダメージは4、バインドゾーンの裏のカードは13枚、よって条件は十分だ。

 

「デリート・エンド」

 

「うぅ・・・こんなの反則だろ~・・・」

 

相手ファイターは特殊勝利の餌食になり、このスキルを嘆きながらドロップゾーンへと送られていく。

 

『チームヘヴィNEWパンクの黒峰イツキ絶好調!3日目に入って、その勢いはとどまることを知りみゃせん!』

 

イツキのファイダーからヤイバの通信が届き、通話に入るイツキ。

 

『やったな、イツキ!この調子でいけばサードステージは確実や!一緒に頑張ろうな!』

 

「・・・うん。頼りにさせてもらうで。そういえば、カエデは?」

 

『あいつならファイト中や。ま、問題ないやろ。と、言いたいんはそれだけや!じゃあ、また後でな!』

 

ヤイバとの通信が切れ、イツキは迷宮の天井を見上げる。

 

「・・・弱いな。我が同志はこんな弱き存在に敗れたというのか・・・」

 

イツキはそう一言呟く。イツキが発する口調は本来のイツキのものではなかった。イツキの右手にはめているグローブ越しに、心なしかリンクジョーカーのクランマークが輝いているように見えた。

 

 

 

TURN170「竜の咆哮」

 

 

 

小さき頃のアリスの記憶・・・これは、アリスがこれからヴァンガードを始める時の記憶。幼き頃のアリスの隣には他に、もう1人幼き少女がいた。

 

『私はーーーーが、オススメかな。とってもかわいいし、きれいだし、お似合いだと思うよ?』

 

『そう?でも似合わないかなぁ・・・。僕だったら・・・かげろうかな?だって、この竜、すごくかっこよくて、強そう。いつか、この竜みたいにたくましくなれたらなぁって意味を込めて、これにする』

 

その時、初めて手にし、生涯共にしようと考えていたカードがドラゴニック・ブレードマスターだった。

 

 

火山迷宮エリアでは、ドリームハーツのアリスが昔のことを浸りながらファイダーの道標に従い、次なるファイターの元へと向かっている。

 

(・・・ずいぶん昔のことを思い出したなぁ。昨日の夢のこととはいえ、昔のことは振り返らない方だと自負してるんだけどなぁ・・・。それと・・・僕の隣にいた奴・・・あれは・・・誰だ?)

 

アリスは自分でもらしくないと考えながら、昔一緒にいた人物を思い返していたが、霧に靄がかかったかのように、その人物の顔を思い出せないでいた。

 

(・・・考えるだけ時間の無駄か。さっさとポイントを稼がないと)

 

時間の無駄だと割り切り、アリスは昔の記憶探りをやめ、今の状況を打破するためにポイント稼ぎに集中する。

 

 

同じく火山迷宮エリアにいるストライダーズのクロノはファイダーの通信機能で別迷宮エリアにいるタイヨウと、ドロップゾーンにいるカズマと通話している。

 

「悪いカズマ。いろいろファイトしてきたが、ヒールトリガーは出てきちゃいねぇ」

 

『こっちもです。それに、残り時間のことを考えると・・・例え復活できたとしても、ファイトはできそうにないかもしれないですね・・・』

 

『なぁに、気にすんな。それよか、俺の方こそ悪かったな。息まいていておいて、負けちまって』

 

『大丈夫です!僕やクロノさんが、カズマさんの分までたくさんポイントを稼いできます!ね、クロノさん!』

 

「ああ!とりあえずは、今のポイントを維持しとかねぇとな。今ここで負けちまったら、後がねぇもんな」

 

『見てるだけってのは割に合わねぇが、ルールじゃしょうがねぇか。頼んだぜ、新導、タイヨウ』

 

「おう!任せとけ!」

 

通信が終わり、通話を切った後、腕を伸ばしてリラックスする。

 

「さて・・・と、早いとこポイントを稼がねぇとな・・・」

 

クロノがファイダーの道標に沿って歩こうとしたのもつかの間、クロノのファイダーにファイター接触、ファイト認証の文字が浮かび上がる。

 

「お!さっそくきたな!」

 

クロノが相手ファイターを探していると、その相手ファイターは岩陰から出てきた。

 

「ん?君って確か・・・カードキャピタル2号店でバイトしてた・・・名前は・・・」

 

「名前くらい覚えろよ・・・。新導クロノだ。つか、交流試合でも1回会ってるだろ、天音」

 

「あー・・・あーあー、言われてみれば・・・新導クロノね。はい、覚えた」

 

クロノの次の相手はアリスだった。お互いにファイトに移る前に、ファイダーから、クロノが持っていたクリティカルトリガーが反応し、クリティカルトリガーの発動の文字が現れる。

 

『おおっとぉ!ここでまたもやクリティカルトリガー発動されましたぁ!発信元は、チームストライダーズの新導クロノ!新導クロノの対戦相手となるのは、チームドリームハーツのルーキー、天音アリス!これで新導クロノが勝てば天音アリスの持っているポイントを半分獲得できます!逆に、敗北すれば自身のポイントが半分相手側に渡ります!』

 

『クリティカルトリガーはいわば諸刃の剣を具現化したようなアイテムだ。優勝を狙うのであれば、このくらいは乗り越えてもらわんとな』

 

クロノとアリスの間にファイト台が現れる。クロノとアリスはファイト台に自身のデッキを設置して、ファイトの準備を始める。

 

「お前とは1度ファイトしてみたいと思ってたんだ。なにせ、ユイが選ぶほどのファイターだからな。きっとすげぇファイトができるんだろうなぁ」

 

「ユイと同じで呑気な発言だね。自分が負けるなんて考えはないわけ?」

 

「そりゃ、お互い様だろ?俺だって、負けるつもりでファイトするつもりはねぇからな」

 

「ま、それもそうか。やるからには勝つ・・・それ以外の考えなんてないしね」

 

話しを進めている間に、ファイトの準備を終え、いつでもファイトできる状態になった。

 

「いくぜ」

 

「いつでもどうぞ」

 

お互いの持っている半分のポイントをかけ、ファイトがスタートされる。

 

「「スタンドアップ・(ル・)ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン・G!」

 

「リザードヒーローアンドゥー!」

 

クロノ・ドラン・G  PW5000

 

リザードヒーローアンドゥー  PW5000

 

「僕の先攻だ。ドロー。ライド!ドラゴンナイトナーデル!アンドゥーは先駆で移動!ターンエンド!」

 

ドラゴンナイトナーデル  PW7000

 

R ナーデル   R

R  R   アンドゥー  アリスの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ!ドロー!ライド!クロノエトス・ジャッカル!ドラン・Gは先駆で移動!」

 

クロノエトス・ジャッカル  PW7000

 

R クロノエトス R

R ドラン・G  R

 

「ドラン・Gのブースト、クロノエトスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『クロノジェット・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『インスパイアエール・ドラゴン(醒)』ちっ・・・スタンドトリガー。パワーはヴァンガードに」

 

「ターンエンドだ」

 

PW12000➡PW7000(+5000)  クロノの手札6枚 山札42枚  アリスのダメージ1枚

 

「僕のターンだ。ドロー。ライド!ドラゴンナイトムブディ!バーサークロード・ドラゴンをコール!」

 

ドラゴンナイトムブディ  PW9000

バーサークロード・ドラゴン  PW9000

 

R ムブディ バーサークロード

R  R    アンドゥー

 

「ムブディでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』」

 

「ダメージチェック『刻獣(パルサー)トランジット・ドラゴン』」

 

「バーサークロードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『刻獣(パルサー)スラッシュ・ドッグ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000

PW14000➡PW9000(+5000)  アリスの手札5枚 山札40枚  クロノのダメージ2枚

 

「俺のターンだ!スタンド&ドロー!ライド!クロノビート・バッファロー!コール、クロノビート・バッファロー!」

 

クロノビート・バッファロー  PW9000

 

クロノビート クロノビート R

  R    ドラン・G  R

 

「リアガードのクロノビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドラゴンナイトターヘル』」

 

「ドラン・Gのブースト、ヴァンガードのクロノビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『ドラゴンナイトシャクール』『ラーヴァフロウ・ドラゴン』

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW14000➡PW9000  クロノの手札6枚 山札38枚  アリスのダメージ3枚

 

「ずいぶん気合が入ってるね。そんなに優勝したいか?」

 

「もちろんだ。俺にはまだまだ戦いたい奴がまだまだいるからな。だから俺はタイヨウやカズマと一緒に、サードステージに進む!」

 

「その戦いたい奴の中にうちの大将が入っていたりする?」

 

「ああ。ユイだけじゃねぇ。シオンやトコハ・・・それに鬼丸カズミ・・・」

 

「君って意外と欲張りだな。戦いたい奴とファイトできるだけでもいいのに、その上優勝なんてね・・・ま、僕も似たようなもんだけどね。新たなる焔の炎よ、敵を焼き尽くせ!ライド!ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"!!」

 

ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"  PW11000

 

「悪いけど、優勝は譲れないんだよね。優勝して、そんでもって大将であるユイにリベンジして、頂点を極めたいのさ。なにせ、これまで戦って、何度戦っても唯一勝てなかった相手だから・・・?」

 

アリスはそこまで口にすると、自分の言ったことに疑問を抱く。

 

「唯一・・・勝てなかった・・・?事実のはずだけど・・・なんか引っかかる・・・」

 

「おい、どうした?」

 

「おっと、何でもない。今のは忘れて。英気の炎アエトニキ、ドラゴンナイトジャンナットをコール!」

 

英気の炎アエトニキ  PW7000

ドラゴンナイトジャンナット(☆)  PW4000

 

ジャンナット 紅焔 バーサークロード

アエトニキ  R   アンドゥー

 

「アエトニキのブースト、ジャンナットでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』

 

「ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"でヴァンガードにアタック!

ジャンナットのスキル!ヴァンガードがドラゴニック・ブレードマスターなら、ソウルに入れて、1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガードだ!」

 

「ツインドライブ『ドラゴンナイトシャクール』セカンドチェック『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!」

 

ブレードマスター"紅焔"は空を高く舞い、口を開き炎球をクロノビート目掛けて放った。

 

「くぅ!ダメージチェック『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』セカンドチェック『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』

 

「アンドゥーのブースト、バーサークロードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『刻獣(パルサー)クルージング・ドラゴン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW16000➡PW9000

PW19000➡PW9000  アリスの手札5枚 山札34枚  クロノのダメージ5枚

 

『ああっと!ダメージ3対5!新導クロノ、いきなり押され始めているぞぉ!大丈夫なのでしょうかぁ⁉』

 

『序盤からガードに出せないカードがあれば、あえてダメージを喰らい、次に備えるというのも、戦術ではあるがな』

 

「中々やるじゃねぇか。けど、今度はこっちから行くぜ!切り開け!新たなる世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン・G!!」

 

クロノジェット・ドラゴン・G  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!超刻獣(メタパルサー)スプリット・ペガサス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

超刻獣(メタパルサー)スプリット・ペガサス  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

超越(ストライド)スキル!ギアドラゴンか十二支刻獣のGユニットにストライドしたため、クロノ・ドラン・Gを時翔(タイムリープ)!スチームメイデンメスキア!」

 

スチームメイデンメスキア  PW7000

 

「メスキアのGB(ジェネレーションブレイク)時翔(タイムリープ)でリアガードに登場した時、メスキアをレスト!1枚ドロー!スプリット・ペガサスにパワープラス4000!クロノクロウ・モンキー、ドキドキ・ワーカーをコール!」

 

クロノクロウ・モンキー  PW9000

ドキドキ・ワーカー(☆)  PW4000

 

「クロノクロウ・モンキーのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが十二支刻獣なら、パワープラス5000!

スプリット・ペガサスのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのスプリット・ペガサスを表に!ハーツが十二支刻獣なら、クロノビートを山札の下へ!グレードマイナス1の十二支刻獣を2体コールできる!クロノエトス・ジャッカルを2体スペリオルコール!

Gゾーン表のスプリット・ペガサスの数だけ、前列の十二支刻獣のパワープラス1000!」

 

クロノエトス   スプリット   クロノクロウ

 ドキドキ  メスキア(レスト) クロノエトス

 

「ドキドキ・ワーカーのブースト、クロノエトスでヴァンガードにアタック!

クロノエトスのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが十二支刻獣なら、パワープラス4000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ドラゴンナイトナーデル』」

 

「スプリット・ペガサスでヴァンガードにアタック!

ドキドキ・ワーカーのスキル!ヴァンガードがクロノジェットなら、ソウルに入れてパワープラス5000!1枚ドロー!」

 

「完全ガード!『プロテクトオーブ・ドラゴン』(コスト『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』)」

 

スプリットは装備されている時空砲にエネルギーを溜めて、ブレードマスター"紅焔"に目掛けて発射されたが、時空砲はプロテクトオーブが障壁を貼ってそれを凌ぐ。

 

「トリプルドライブ『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』セカンドチェック『クロノセラピー・ハムスター(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはクロノクロウに!サードチェック『クロノボレー・ラビット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てクロノクロウへ!クロノエトスのブースト、クロノクロウでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マザーオーブ・ドラゴン(治)』

 

炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン  SH15000

 

「スキル発動!カウンターブラスト!今攻撃をしているクロノクロウを退却!」

 

「くっ・・・ターンエンド。メスキアを山札に戻し、時翔(タイムリープ)していたクロノ・ドラン・Gは山札に戻る」

 

PW16000➡PW11000

PW36000➡PW11000(完全ガード)

PW31000(退却により無効)➡PW11000  クロノの手札7枚 山札28枚  アリスのダメージ4枚(裏1枚)

 

『新導クロノ、盤面も手札も整えての見事な攻撃!最後のアタックこそ阻まれましたが、ダメージは4対4!』

 

『次は天音アリスのターンだ。さて、どう動くのか見ものだな』

 

「(さすが・・・綺場シオンに負け劣らないファイターだな・・・けど、勝つのは僕だ。さっきのジェネレーションガードのおかげで、条件は整った。ここで一気に勝負を決めてやる)

ストライドジェネレーション!!!覇天皇竜ドラゴニック・オーバーロード"The Ace(ジ エース)"!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』グレード3

 

覇天皇竜ドラゴニック・オーバーロード"The Ace(ジ エース)"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!前列のクロノエトスを退却!

アエトニキのGB(ジェネレーションブレイク)!効果によって相手リアガードがドロップゾーンに置かれたので、カウンタチャージ(2)!

アンドゥーのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!自身をソウルに入れて、オーバーロードの名のつくカードを探して、公開した後に1枚加える。ドラゴニック・オーバーロード・ジ・エンドを手札に。

ドラゴンナイトシャクール、ドラゴンナイトナーデルをコール!」

 

ドラゴンナイトシャクール  PW9000

 

「ドラゴニック・オーバーロード"The Ace(ジ エース)"のスキル!カウンターブラスト(2)!Gゾーン裏の"The Ace(ジ エース)"を表に!ドライブマイナス1、スキル獲得!」

 

シャクール エース バーサークロード

  R    R    ナーデル

 

「ドラゴニック・オーバーロード"The Ace(ジ エース)"でヴァンガードにアタック!

バーサークロードのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!クロノ・ドラン・Gを退却!

シャクールのスキルによって、相手リアガードがこちらより少ないため、"The Ace(ジ エース)"を竜炎(ブレイズ)状態に!

シャクールのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態になった時、パワープラス2000!

ナーデルのスキル!相手リアガードがドロップゾーンに送られた時、ヴァンガードがドラゴニック・ブレードマスターで、竜炎(ブレイズ)状態になった時、パワープラス4000!カウンタチャージ!」

 

「完全ガード!『スチームテイマーアルカ』(コスト『クロノジェット・ドラゴン・G』)」

 

オーバーロード"The Ace(ジ エース)"は真紅の炎を纏った大剣をクロノジェット・Gに向けて振り下ろすが、アルカの時計型の盾で真紅の炎と共に防ぐ。

 

「ツインドライブ『随竜侍女レアス』セカンドチェック『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

(攻撃を終えたヴァンガードに振った・・・オーバーロード得意の自身のスタンドが来る!)

 

「"The Ace(ジ エース)"のスキル!手札1枚と、ドラゴニック・オーバーロード・ジ・エンドを捨てて、ヴァンガードをスタンド!パワープラス5000!シャクールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』」

 

「もう1度"The Ace(ジ エース)"でヴァンガードにアタック!

バーサークロードのスキル!カウンターブラスト!クロノエトスを退却!」

 

「ガード!『スチームメイデンメラム』さらにジェネレーションガード!!ハイブロスチームアルリム!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノセラピー・ハムスター(治)』

 

ハイブロースチームアルリム  SH15000

 

「スキル発動!ドロップゾーンのクロノジェットとクロノジェット・Gを山札の下に!シールドプラス15000!」

 

"The Ace(ジ エース)"は再びクロノジェット・Gに真紅の炎の大剣を振るったが、メラムと、アルリムがクロノジェット・Gを守る。

 

「ツインドライブ『プロテクトオーブ・ドラゴン』セカンドチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはバーサークロードに!1枚ドロー!こいつで終わりだ!ナーデルのブースト、バーサークロードでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』『クロノボレー・ラビット(☆)』」

 

「くぁ・・・!ターンエンド。

ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"のGB(ジェネレーションブレイク)2!相手のリアガードがいないため、竜炎(ブレイズ)を持つグレード3、ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"を手札に」

 

PW26000(+5000)➡PW11000(完全ガード)

PW12000➡PW11000

PW36000➡PW11000+SH35000=46000

PW30000➡PW11000+SH20000=31000  アリスの手札5枚 山札26枚  クロノのダメージ5枚(裏2枚)

 

『凌いだぁ!新導クロノ、怒涛の攻撃を見事に耐え、踏みとどまりましたぁ!』

 

『だが、新導クロノの盤面はズタズタ、おまけに相手は完全ガードを2枚も引き当てた。この守りはそう簡単には砕かれないだろう。だが・・・』

 

「やっぱすげぇよ、お前。言葉にしなくても、勝ちたいって思いがこっちにまで熱く響いてくるぜ」

 

「そりゃどうも」

 

「けど、俺だって負けるわけにはいかねぇ。ここまで頑張ってくれたタイヨウとカズマのために!」

 

クロノのターンを迎えると、ここでアナウンスが流れる。

 

『ファイト終了まで、30分前、捜索中のファイターは次のファイト、ファイト中の方は、現在行われているファイトがラストファイトです』

 

「(これがラストファイトだっていうのなら・・・俺が勝ってポイントを持って帰らねぇと!そのためにも・・・こいつでケリをつける!)

ストライドジェネレーション!!!超刻獣(メタパルサー)ミステリーフリーズ・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』グレード3

 

超刻獣(メタパルサー)ミステリーフリーズ・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

超越(ストライド)スキル!手札からクロノビートをコールして、時翔(タイムリープ)!クロノファング・タイガー・G!」

 

クロノファング・タイガー・G  PW11000

 

「Gゾーンのスプリット・ペガサスのスキルでパワープラス2000!

ミステリーフリーズ・ドラゴンのGB(ジェネレーションブレイク)3!カウンターブラスト(2)!山札の上4枚を公開させてバインドする。相手は出たカードと同じグレードで、このユニットを攻撃を手札からガードできない!」

 

「なっ・・・⁉」

 

アリスの手札には完全ガードであるグレード1が2枚ある。ここでグレード1が出れば、防げる手立てがアリスの手札ではなくなってしまうのだ。

 

「いくぜ。1枚目『クロノセラピー・ハムスター(治)』2枚目『クロノファング・タイガー・G』3枚目『クロノジェット・ドラゴン』4枚目『スチームテイマーアルカ』」

 

「・・・っ!!」

 

「さらに、グレード3が1枚でも出れば、ドライブプラス1!」

 

『来たぁ!ミステリーフリーズの凄まじいスキルが炸裂!』

 

『これでミステリーフリーズがアタックした時、グレード0、グレード1、グレード3ではガードできない・・・つまりは完全ガード封じだ。さらに、ドライブチェックは4回となる』

 

「・・・上等。燃えてきたよ」

 

クロノファング・G ミステリーフリーズ R

    R         R     R

 

「ミステリーフリーズでヴァンガードにアタック!」

 

「(ガードを封じられてる今、防げない。だけど・・・それが何だっていうんだ!)

ノーガード!」

 

「クワドラプルドライブ『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』セカンドチェック『クロノボレー・ラビット(☆)』クリティカルトリガー!パワーはクロノファング・Gに、クリティカルはミステリーフリーズへ!サードチェック『スチームメイデンメスキア』ファイナルチェック『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!もう1度、パワーはクロノファング、クリティカルはミステリーフリーズだ!いっけえええええ!!」

 

ミステリーフリーズは時空砲のエネルギーを溜め、ブレードマスター"紅焔"に向ける。エネルギーが溜まり、ミステリーフリーズは時空砲を発射。ブレードマスター"紅焔"成す術もなく、時空砲に飲み込まれていく。

 

PW26000➡PW11000

 

ダメージチェック『ドラゴンナイトムブディ』『マザーオーブ・ドラゴン(治)』『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

クロノのダメージ5枚  アリスのダメージ6枚  勝者クロノ

 

『勝者、新導クロノ!クリティカルトリガーの効果で、天音アリスの半分のポイントが、新導クロノに渡りみゃしたぁ!』

 

「いいファイトだったぜ。すげぇ熱かったし、楽しかったぜ」

 

「・・・次やる時はさっきのより熱くなるかもよ?」

 

アリスはクロノにそれだけを言いながらドロップゾーンへと送られていく。そんな中、アリスは自身のことについて、少しずつ思い出していく。

 

(さっきのファイトで思い出した・・・僕が勝ち人生を送る前に、たった1人だけ、勝てなかった奴がいた。そいつに勝ちたくて、何度も練習を重ねた。けど、いざって時には、そいつはもういなかった。今どこにいるかもわからない奴を思いながら、ファイトを重ねて、勝利だけを収めていった。それがつまらなくて、ヴァンガードをやめて、記憶から勝ち逃げした奴を消し去った)

 

アリスは記憶を手繰り寄せながら、自身が消した記憶を繋ぎ合わせていくが、一緒にいたものの顔はどうしても思い出せなかった。

 

(あいつは誰だ?いったいどこで、どうやって知り合った?何で・・・そいつを考えるたびにイライラするんだ?)

 

アリスは自身で誰ともわからない人物を考え、イライラした状況に困惑する。

 

 

星の迷宮エリアにて、アンは終了アナウンス聞き、アリスの敗北の知らせを見て、より一層気合の入った表情をする。

 

「諦めなければ必ず道は開ける!私は絶対に、諦めません!」

 

アンは諦めることなく、サードステージに進めることを信じながら最後のファイトに臨んでいる。

 

 

空の迷宮エリア、ユイは終了アナウンスを聞き、最後の対戦相手となるファイターを探して回っていた。

 

(アリス、ここまでありがとう。負けなしで頑張ってくれて。最後は必ず勝って、でかいポイントを手に入れてみせる!)

 

ユイが周りを見ていると、ファイダーにファイター接触、ファイト認証の文字が浮かび上がる。ユイがどこにいるか見回すと、その人物は柱から出てきた。

 

「君は・・・」

 

柱から姿を現したファイターはチームヘヴィNEWパンクの黒峰イツキだった。

 

「・・・またデリートされたいものが現れたか」

 

イツキは初めて会った時の笑顔はしておらず、ただ無表情でユイを見つめ、そう呟いた。

 

to be continued…




MCミヤ「いやぁ、本当にファーストステージと負け劣らないファイトでしたね!」

キョウヤ「そうだな。新導クロノも天音アリスもよく頑張ったな。天音アリスにはここで1つ、俺の好きな言葉を教えてやろう。成せばなる、成さねばならぬ、何事も。この言葉を胸に、より一層の精進をせよ」

MC「出たぁ!一条氏の教官癖!さぁ、栄誉あるサードステージに進むことができる15チームは果たして、どちらかぁ!」

TURN171「終焉なるデリート」


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終焉なるデリート

バミューダのパック、G編で最後のパックが発売されましたね。皆さんは推しであるバミューダのユニットを手に入れましたか?

さて、今回でいよいよオリジナルステージラストとなります!これが終われば原作に戻ります。そして次回の話はお待ちかねのあれなのでさっそく書いております。

セカンドステージの結末は⁉

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)セカンドステージ、トレジャーラビリンスもいよいよ終わりが近づいてきた。終了アナウンスが鳴ったところで、対戦を終えたファイターたちは本会場に戻っていく。そんな中、次のファイトでラストとなるドリームハーツのユイはチームヘヴィNEWパンクの黒峰イツキと遭遇する。

 

「黒峰イツキ君・・・君が最後の相手・・・」

 

ユイとイツキが互いに対峙していると、お互いのファイダーからクリティカルトリガー発動の文字が浮かび上がる。

 

『おおっと!ここでダブルクリティカルトリガー発生だぁ!発信元はドリームハーツの佐倉ユイとヘヴィNEWパンクの黒峰イツキです!このファイトに勝利をすれば、敗北した側の持っているポイントを全て獲得することができみゃす!』

 

『ん・・・?ちょっと待て』

 

実況席にいるキョウヤは全迷宮のモニターを確認する。たった今アンが勝利を収めたことによって、今現在行われているファイトはなかった。

 

『たった今、日下部アンが勝利を収めたことにより、残るファイトは、これから始まるであろう佐倉ユイと黒峰イツキのファイトのみだ』

 

『と、言う事は・・・このファイトがセカンドステージの、クライマックスファイトとなりましたあ!!』

 

セカンドステージクライマックスファイトと聞き、会場全体が緊迫した様子でこれから始まるファイトを見守っている。

 

 

 

TURN171「終焉なるデリート」

 

 

 

U20(アンダートゥエンティ)セカンドステージ、3日間の長くも短い戦いに、ついに決着の時がやってまいりました!ジェネレーションマスター佐倉ユイに挑むのは、大会への参加は初めてという若き新生、黒峰イツキ!」

 

ファイトを終わらせ、中央会場にてファイトを観戦するストライダーズ。

 

「ユイさーん!がんばってくださーい!」

 

「最後に派手に決めちまえ!」

 

観客席側ではハイメフラワーズが見守る。

 

「ユイちゃん、がんばってー!」

 

「ここで負けたりなんかしたら承知しないんだから!」

 

「フレー、フレー、アミーゴー!!」

 

福原高校ヴァンガード部は控室でファイトを見守る。

 

「黒峰君、まだファイトが始まってないのに、落ち着いてるね」

 

「はい。まるで、勝負の行方がわかっているかのような、そんな雰囲気です」

 

「全てのファイト受付を終了し、佐倉ユイと、黒峰イツキの1戦をセカンドステージ、クライマックスファイトとする!全ファイターは、この1戦を見届けよ。ドロップゾーン解放」

 

ファーストステージと同じように、ドロップゾーンにいたファイターが中央会場に集まり、ファイトの行方を見守る。そして、ホログラムも同じように映しだされる。

 

「ユイちゃん!負けないでください!」

 

「僕たちの思いを託したんだ!絶対勝ちなよ、大将!」

 

『うん!任せてよ!』

 

アンとアリスが中央会場に駆け付け、ユイを応援する。

 

「イツキー!いてこましたれ!お前なら絶対勝てるで!」

 

「うちらの思い、全部託したで!」

 

ヘヴィNEWパンクのヤイバとカエデはイツキを応援する。

 

 

空の迷宮エリアでユイとイツキはクライマックスファイトの準備を行う。

 

「お互い全力を出して、ベストを尽くそうね。君たちの思いはヤイバ君から全部聞いてるよ。でも、私たちはここで終われないんだ」

 

「・・・交換はなしで」

 

互いに準備が終え、いつでもファイトができる状態になった。サードステージ進出に必要なトレジャーと、全ポイントをかけたファイトが始まろうとしていた。

 

U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、セカンドステージ、クライマックスファイト!』

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

発芽する根絶者(スプラウト・デリーター)ルチ」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ  PW5000

 

発芽する根絶者(スプラウト・デリーター)ルチ  PW5000

 

「先攻。ドロー。ライド、醗酵する根絶者(ファーメント・デリーター)ガヰアン。ルチは移動。ターンエンド」

 

醗酵する根絶者(ファーメント・デリーター)ガヰアン  PW7000

 

R ガヰアン R

R  R   ルチ  イツキの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!イニグマン・ブラン!グランホープは移動!イニグマン・ブランをコール!」

 

イニグマン・ブラン  PW7000

 

ブラン ブラン   R

 R   R  グランホープ

 

「リアガードのブランでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『波動する根絶者(ウェイビング・デリーター)グレイドール』」

 

「(今の私たちの状況はよくない。でも、このファイトにさえ勝てば!絶対に諦めるもんか!)

ヴァンガードのブランでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』」

 

「ダメージチェック『心酔する根絶者(アイドライジング・デリーター)グヰム』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000

PW7000➡PW7000  ユイの手札5枚 山札42枚  イツキのダメージ2枚

 

「ドロー。ライド、欺く根絶者(ライダウン・デリーター)ギヴン。ルチを移動。ギヴン、喰い千切る根絶者(バイティング・デリーター)ギヰバ」

 

欺く根絶者(ライダウン・デリーター)ギヴン  PW9000

喰い千切る根絶者(バイティング・デリーター)ギヰバ(☆)  PW4000

 

ギヴン ギヴン ギヰバ

 R   R  ルチ

 

「リアガードのギヴンでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「ルチのブースト、ギヰバでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』」

 

「ヴァンガードのギヴンでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『悪運の根絶者(イルフェイト・デリーター)ドロヲン』」

 

「ダメージチェック『イニグマン・ヘルム』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000

PW9000➡PW7000+SH5000=14000

PW9000➡PW7000  イツキの手札4枚 山札39枚  ユイのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!イニグマン・ヘルム!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター、オペレーターガールリンカをコール!」

 

イニグマン・ヘルム  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター  PW9000

オペレーターガールリンカ(醒)  PW4000

 

ブラン ヘルム グランドリフター

リンカ  R   グランホープ

 

「リンカのブースト、ブランでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『蹂躙する根絶者(オーバーライド・デリーター)ヲルグ(☆)』」

 

「ヘルムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』ドロートリガー!パワーはグランドリフターに!1枚ドロー!」

 

「ダメージチェック『並列する根絶者(ジャクスタポーズ・デリーター)ゲヰール』」

 

「グランホープのブースト、グランドリフターでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『染み渡る根絶者(インスティル・デリーター)ヱンダー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000

PW19000➡PW9000  ユイの手札4枚 山札37枚  イツキのダメージ4枚

 

『どちらも展開をして攻撃をしあっていますね』

 

『勢いは大事だ。ガンガン攻めろ!』

 

『がんばれイツキ!』

 

『ユイさんが相手やからって、手加減する必要はないで!』

 

ホログラム越しの応援を聞いているのかいないのか、イツキは淡々と自分のターンに入り、カードを1枚引く。

 

「ライド。絆の根絶者(ドッキング・デリーター)グレイヲン』

 

絆の根絶者(ドッキング・デリーター)グレイヲン  PW11000

 

「全力でかかっておいで、イツキ君!」

 

「グレイヲンのスキル。相手は自分のドロップゾーンから2枚選んで、バニッシュデリート・・・と、1枚しかないか」

 

「・・・」

 

「グレイヲンのもう1つのスキル。カウンターブラスト(2)。発芽する根絶者(スプラウト・デリーター)ルチを退却。相手ヴァンガードをデリート」

 

『出たぁ!リンクジョーカーの中でも特異中の特異、デリート!これで佐倉ユイのヴァンガードのパワーはスキルを封じられ、パワーも0となりみゃしたぁ!』

 

「ルチのスキル。根絶者(デリーター)の能力で退却された時、相手後列のリアガードを呪縛(ロック)。オペレーターガールリンカ。ギヰバを移動。コール、悪運の根絶者(イルフェイト・デリーター)ドロヲン、並列する根絶者(ジャクスタポーズ・デリーター)ゲヰール」

 

並列する根絶者(ジャクスタポーズ・デリーター)ゲヰール  PW9000

悪運の根絶者(イルフェイト・デリーター)ドロヲン  PW9000

 

「ゲヰールのスキル。相手ヴァンガードがデリートされているなら、前列のリアガードを呪縛(ロック)。グランドリフター」

 

『デリートと呪縛(ロック)で苦しめる戦法は前と同じか・・・』

 

『イツキ、だっけか?すげぇ冷静だな』

 

ギヴン グレイヲン ゲヰール

 R  ドロヲン  ギヰバ

 

「ギヴンでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「ドロヲンのブースト、グレイヲンでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『醗酵する根絶者(ファーメント・デリーター)ガヰアン』セカンドチェック『蹂躙する根絶者(オーバーライド・デリーター)ヲルグ(☆)』クリティカルトリガー。パワーはゲヰールに、クリティカルはグレイヲンに」

 

黒い靄が纏わりつき、弱まっているイニグマン・ヘルムにグレイヲンは容赦なく黒き瘴気の弾を投げつける。

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』」

 

「ドロヲンのスキル。根絶者(デリーター)のヴァンガードにブーストしたバトル終了時、ソウルへ。手札を1枚捨て、2枚ドロー。相手は自分のドロップゾーンから1枚バニッシュデリート」

 

「くっ・・・」

 

「ギヰバのブースト、ゲヰールでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「ギヰバのスキル。ブーストしたバトル終了後、山札の下に置き、シャッフル。カウンターチャージ。ターンエンド」

 

PW9000➡PW0+SH10000=10000

PW18000➡PW0

PW17000➡PW0  イツキの手札4枚 山札32枚  ユイのダメージ5枚

 

(イツキ君って、こんなファイトするんだ・・・。なんか・・・印象違うな・・・)

 

ユイはイツキと初めて出会った時と、今のイツキを頭の中で比べていた。

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター!!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター  PW11000

 

「(後列と前列に1体ずつ封じられた・・・ドロップゾーンにも干渉されて、できることが限られてくる・・・)

ストライドジェネレーション!!!超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)ギルトディガー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グレード3

 

超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)ギルトディガー  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

「ギルトディガーのスキル!Gゾーンの鋼闘機(メタルボーグ)の名つくユニット、ヘヴィデュークを表に!鋼闘機(メタルボーグ)のハーツ1枚で山札からレギオンできるカードを1枚選んで、そのカードをレギオンしているハーツカードとして置くことができる!ウルバスターをハーツカードに!1枚ドロー!

グランホープのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー25000以上!グランホープをレストして、パワープラス4000!」

 

『佐倉ユイ、最低限でできることを行い、次に備えます』

 

『この状況で、他にできることはない。妥当なところだ』

 

ブラン ギルトディガー     ○

 ○     R    グランホープ(レスト)

 

「ギルトディガーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『蹂躙する根絶者(オーバーライド・デリーター)ヲルグ(☆)』インターセプト『並列する根絶者(ジャクスタポーズ・デリーター)ゲヰール』さらにジェネレーションガード。滅星輝兵(デススターベイダー)デモンマクスウェル」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『責苛む根絶者(トーンティング・デリーター)ゴヲト(治)』

 

滅星輝兵(デススターベイダー)デモンマクスウェル  SH15000

 

ギルトディガーはグレイヲンに向かって凄まじい勢いで突進するが、ギヴンとゲヰール、デモンマクスウェルの盾によって進行を妨げる。

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』セカンドチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル』サードチェック『オペレーターガールエリカ(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはイニグマン・ブランに!ブランでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『搾取する根絶者(スクイージング・デリーター)ヰド(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

「ターンエンド!グランドリフターとリンカは解呪縛(アンロック)

 

PW30000➡PW11000+SH25000=36000

PW12000➡PW11000(+5000)  ユイの手札6枚 山札28枚  イツキのダメージ5枚(裏1枚)

 

『イツキの奴、なんか様子が変やないか?』

 

『そうか?もしそうやったらただの緊張やろ?初めての舞台でここまで来たんやからな』

 

『しっかりせいイツキ!いつも通りやったらいけるで!』

 

「ストライドジェネレーション!!!始源根絶者(オリジナルデリーター)ヱヰゴヲグ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『絆の根絶者(ドッキング・デリーター)グレイヲン』グレード3

 

始源根絶者(オリジナルデリーター)ヱヰゴヲグ  PW26000  ハーツ『絆の根絶者(ドッキング・デリーター)グレイヲン』

 

(そろそろ見せてもらおうか・・・我が同志を破った人間の本当の力を・・・)

 

イツキは一瞬だけ不気味な笑みを浮かべていた。

 

「(足搔くだけ足搔け・・・人間が持つ力で)

ヱヰゴヲグのGB(ジェネレーションブレイク)2。カウンターブラスト、欺く根絶者(ライダウン・デリーター)ギヴンを退却。ハーツが根絶者(デリーター)ならば、相手ヴァンガードを全てデリート。後列にいるグランホープを呪縛(ロック)。さらに、相手はドロップゾーンから1枚をバニッシュデリート。ゲヰールをコール。

ゲヰールのスキル。イニグマン・ブランを呪縛(ロック)

 

『黒峰イツキ、またもデリートしつつ前列と後列のリアガードを呪縛(ロック)!』

 

呼応する根絶者(ヘイリング・デリーター)アルバをコール」

 

呼応する根絶者(ヘイリング・デリーター)アルバをコール  PW8000

 

「アルバのスキル。相手ヴァンガードがデリートしているなら、呼応する根絶者(ヘイリング・デリーター)エルロをスペリオルコール。ゲヰールを退却。」

 

呼応する根絶者(ヘイリング・デリーター)エルロ  PW9000

 

「エルロのスキル。カウンタチャージ。心酔する根絶者(アイドライジング・デリーター)グヰムをコール」

 

心酔する根絶者(アイドライジング・デリーター)グヰム  PW7000

 

エルロ ヱヰゴヲグ アルバ

 R    R   グヰム

 

「1度こうやって戦ってみたかったんやー、ユイさんと」

 

「イツキ君・・・」

 

「ヱヰゴヲグでヴァンガードにアタック!」

 

『やっぱ・・・なんかちゃうよな・・・?』

 

『せ、せやな・・・』

 

いつもの自分たちの知っているイツキの雰囲気でないことに気付き始め、不安を覚えるヤイバとカエデ。

 

「完全ガード!『イニグマン・カーム』(コスト『コマンダーローレル』)」

 

黒い靄が体に纏わりつき、自由に動けないシンバスターにヱヰゴヲグは容赦なく負のエネルギーを最大限に発射させる。やらせまいとイニグマン・カームが現れ、負のエネルギーを防ぎきる。

 

「トリプルドライブ『波動する根絶者(ウェイビング・デリーター)グレイドール』セカンドチェック『染み渡る根絶者(インスティル・デリーター)ヱンダー』サードチェック『喰い千切る根絶者(バイティング・デリーター)ギヰバ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てアルバに」

 

(なんかすごく不気味・・・でもこの感じ、昨日感じたような・・・)

 

ユイが考えているうちに、ユイはイツキのイメージに引き込まれてしまう。

 

『これは・・・昨日と同じ!でも・・・あれ・・・何・・・?』

 

ユイが立っているのは宇宙空間、そして、目の前にあるのは地球でも、クレイでもない、赤く輝く不気味な惑星だった。

 

『ほう・・・たかが人間でもここについてこられるとはな・・・』

 

ユイの目の前にはイメージを引きこんだ本人であるイツキがいた。

 

『イツキ君・・・?』

 

『美しいだろう?我が母星、遊星ブラントは』

 

『遊星ブラント・・・?』

 

『お前たちの命、そして、全ての星々の命を消し去るのが、我々の生きがいなのだ』

 

イツキの背後には、ファイトに出てるグレイヲンがそこにはいた。だが、グレイヲンは黒き煙に包み込まれ、その形を変えていく。宇宙空間すべてが黒く包まれた時、グレイヲンではない何かの影がユイを見下していた。

 

『ひっ・・・!』

 

不気味な存在は黒き煙でユイごと姿を消していった。

 

『ああああああああああああ!!』

 

イメージから戻ってきたユイは尋常でない冷や汗が出ており、息を整えるで精いっぱいだった。

 

「はぁ、はぁ、はぁ・・・!・・・お前は・・・いったい・・・?」

 

「どうしたんですか~?ユイさ~ん?」

 

イツキは白々しいような笑みを浮かべ、ユイを挑発する。

 

(この感じ・・・ファーストステージでも・・・)

 

(あの時と同じ、嫌な感じが・・・もしかして、彼が・・・?)

 

(ノアの時もそうだった。彼らはいったい・・・?)

 

シオン、トコハ、ハイメも不穏な雰囲気だけを感じ取り、怪訝な表情になっている。クロノに至っては驚愕した表情をしている。

 

『嘘だろ・・・?何で・・・イツキが・・・?』

 

クロノはありえないといった表情でファイトを見ていた。

 

『一条氏、どうかしましたか?』

 

実況席にいるキョウヤも不穏さを感じ取り、唖然となっていた。

 

『ユイちゃん、どうしたんでしょう?』

 

『何ビビってるんだ!しっかりしろ大将!』

 

『グヰムのブースト、アルバでヴァンガードにアタック!

アルバのスキル!左列リアガードにエルロがいれば、パワープラス3000!」

 

「ジェネレーションガード!!豪勇合身ジーオーファイブ!!』

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オペレーターガールエリカ(治)』

 

豪勇合身ジーオーファイブ  SH15000

 

「スキル発動!ソウルブラスト『イニグマン・ヘルム』シールドプラス10000!」

 

「エルロでヴァンガードにアタック!

エルロのスキル!右列リアガードにアルバがいれば、パワープラス3000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』」

 

「ターンエンド」

 

PW26000➡PW0(完全ガード)

PW23000➡PW0+SH25000=25000

PW12000➡PW0  イツキの手札3枚 山札26枚  ユイのダメージ5枚

 

『何とか耐えきった佐倉ユイ!しかし、苦しい状況に変わりありません!打開策は見つかるのでしょうかぁ⁉』

 

「この程度ですかぁ?もっと楽しましてくださいな」

 

「(・・・違う・・・)

ストライドジェネレーション!!!超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)ヘヴィデューク!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』グレード3

 

「(違う、彼はイツキ君じゃない!)

リンカのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!超爆(バースト)!自身をソウルへ!1枚ドロー!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークルをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル  PW7000

 

「グランヴィークルのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー15000以上で自身にパワープラス4000!

グランボルバーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!カウンターブラスト!パワー15000以上で、自身とグランヴィークルにパワープラス4000!」

 

『これで相手は完全ガードを使用できず、アタックがヒットすればヒールが出ても態勢を立て直すことができます!』

 

『リアガードがアウトならヴァンガードだ!そう言うのなら得意だろ?一気に決めちゃえ!』

 

○ ヘヴィデューク  グランボルバー

R グランヴィークル    ○

 

「グランボルバーでアルバにアタック!」

 

「隠していてもわかる・・・お前の恐怖がひしひしと伝わる・・・。なるほど、これがイメージの力、ヴァンガードファイトという訳か・・・」

 

「お前は何なの⁉イツキ君にいったい何をしたの⁉」

 

「ふ、ノーガード」

 

「私たちは楽しみを抱きつつ、目標に向かってこのU20(アンダートゥエンティ)に挑んでるんだ!イツキ君からその目標を奪ったお前を私は許さない!!グランヴィークルのブースト、ヘヴィデュークでヴァンガードにアタック!

ヘヴィデュークのスキル!カウンターブラスト(2)!ハーツが鋼闘機(メタルボーグ)なら、グレード1以上でガードできない!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』セカンドチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』サードチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!私たちのヴァンガードから、出ていけえええええ!!」

 

ヘヴィデュークは闇を払うように輝く雷を拳に乗せ、その拳をグレイヲンに向かって勢いよくぶつけ、地面に叩きつけた。

 

「・・・これはほんの余興。次に会うときは、我が"真の姿"を見せてやる」

 

グレイヲンは体中に電気が走り、体が耐え切れず爆発を起こす。同時に、現実のイツキの右手に激しい痛みが生じ、表情をしかめる。

 

PW13000➡PW8000

PW40000➡PW11000

 

ダメージチェック『絆の根絶者(ドッキング・デリーター)グレイヲン』

 

ユイのダメージ5枚  イツキのダメージ6枚  勝者ユイ

 

『勝者、佐倉ユイ!ヴァンガードの女神が微笑み、黒峰イツキのポイントは全て、佐倉ユイのものになりみゃしたぁ!』

 

『うおおおおおおお!!』

 

会場全体が大歓声で大きくなる。迷宮にいたユイとイツキはファーストステージと同じ装置で中央会場に移動された。

 

「お前・・・」

 

「ありがとうございました、ユイさん」

 

イツキは微笑ましい笑みを浮かべてユイに手を差し出す。

 

「負けたのは悔しいけど、ユイさんと戦えて、本当によかった!」

 

ユイは少し戸惑いながらも、イツキの手を握り、握手を交わす。

 

『セカンドステージ全てのファイトが終了しみゃした。この後は、結果発表が控えておりみゃす。ポイントの集計には少し時間がかかりますので、しばらくお待ちください』

 

 

クライマックスファイトが終了した後、キョウヤは休憩のために実況席から離れ、自動販売機で水を購入する。そこに先ほどのファイトに違和感を抱いているユイが近づいてきた。

 

「あの、一条さん・・・」

 

「佐倉ユイか。どうした?」

 

キョウヤがそう尋ねると、ユイは言葉を詰まらせたが、意を決して本題へと移る。

 

「このU20(アンダートゥエンティ)で何かよくないことが起こってるんですよね⁉さっきのファイトだって・・・」

 

このまま隠しても追求し続けるとわかっているキョウヤは包み隠さず、全て話す。

 

「・・・ああ。それは間違いないだろう。伊吹が動いてるのが何よりの証拠だ」

 

「だったら、伊吹さんに会わせてください!私だって普及協会の人間です!それだけなら・・・」

 

「悪いが、それはできん」

 

「なぜ⁉」

 

「奴は俺たちにも秘密で動いている。今追及したところで、追い返されるのは目に見えている」

 

キョウヤの言葉にユイは顔を俯かせる。そんなユイにキョウヤは肩に手を乗せる。

 

「安心しろ。このまま黙っているという訳ではない。俺も安城も、すでに動いている。全ての情報が揃った時、お前たちに全てを話してやる」

 

「・・・失礼します」

 

いろいろと納得していない様子だが、今は知ることはできないと悟り、ユイは会場に戻っていく。

 

 

会場では今か今かと待ち続けて、我慢できないといった表情をしたファイターが多い。ユイは会場に戻り、アンとアリスの元に戻る。

 

「ユイちゃん、どこに行っていたのですか?もうすぐ始まりますよ?」

 

「ああ、うん・・・ちょっと急なお仕事。ちょっとした手伝いだけだったからすぐ終わったよ」

 

「普及協会の人間となると、大変だね」

 

そんな会話をしていると、会場が暗くなり、中央にライトが照らし出される。そこには、チームシャウトのメンバーが立っていた。

 

「みんな!セカンドステージは今日で終わりだけど、U20(アンダートゥエンティ)はまだ終わってないぜ!これは、俺たちからサードステージに進むみんなのエールだ!聞いてくれ!」

 

シャウトのライブで会場全体が大きな歓声で拾っていった。トライフォーの各チームたちも、このライブを見て、不穏な空気を一時的には忘れさせるには十分な時間だった。

 

 

シャウトのライブが終わり、いよいよ待ちに待ったセカンドステージの結果発表の時がやってきた。

 

『お待たせいたしみゃした。いよいよ、サードステージに進むことができる名誉ある15チームの結果発表です!1位は言わずとも、勝利の旗を手にしたチームディフライダー!残りの15チーム、すなわち2位から発表していきます!』

 

MCミヤはサードステージ進出可能チームを2位から11位までの結果発表していった。その中にまだ、トライフォーのメンバーが属するチームは出てこない。

 

『さぁ、残るは4チーム・・・第13位!チームハイメフラワーズ!』

 

「よし!」

 

「やったぁ!」

 

「ハートに~・・・キターーー!!」

 

ハイメフラワーズが選ばれ、コーチであるハイメを含め、喜びの表情になる。

 

『第14位!チームストライダーズ!』

 

「や・・・やりました!サードステージ進出です!」

 

「「おっしゃあ!!」」

 

ストライダーズが選ばれ、タイヨウは喜び、クロノとカズマはガッツポーズをとる。

 

『第15位!福原高校ヴァンガード部!』

 

「や・・・やったああ!」

 

福原ヴァンガード部が選ばれ、アンリは涙を流しながらも喜び、シオンもほっと一安心する。

 

『さぁいよいよ最後の一枠・・・サードステージに進めるのは・・・』

 

緊張が漂う中、セカンドステージ参加者の残ったチーム全員固唾を飲んでいる。そして結果は・・・

 

『第16位!チームドリームハーツ!』

 

「い・・・・・・やったあああああああ!!」

 

「サードステージ進出・・・私、うれしくて、涙が・・・」

 

「結構ギリギリだからヒヤッとするわ・・・」

 

最後の一枠をドリームハーツがもぎ取り、ドリームハーツ盛大に喜びに包まれた。注目されているチームの順位はこのようになった。

 

1位:ディフライダー

5位:ディマイズネオ

8位:三獣士

10位:ラミーラビリンスwihtサーヤ

13位:ハイメフラワーズ

14位:ストライダーズ

15位:福原高校ヴァンガード部

16位:ドリームハーツ

 

『以上の順位のチームは次なるステージへ!勝ち進んだ16チームがサードステージからさらに戦いがヒートアップしていきみゃす!どのような戦いが始まろうとしているのか、ますます目が離せみゃせん!』

 

選ばれた1位から16位のチームがサードステージに進み、U20(アンダートゥエンティ)セカンドステージ、トレジャーラビリンスは幕を閉じた。

 

 

セカンドステージ終了後、サードステージ進出することができなかったヘヴィNEWパンクは3人で帰り道を歩いていた。そんな時、ヤイバとカエデが何やら言いずらそうな表情をして、今日のファイトをイツキに問い詰める。

 

「あー、あんな、イツキ・・・えっと・・・その・・・」

 

「イツキ、今日なんかあったんか?なんていうか、さっきのファイト、いつものイツキとは違って・・・」

 

「申し訳ないんやけど~、もう終わりにせえへん?俺っちたち」

 

イツキの言葉にヤイバとカエデはどういう事といった表情をする。

 

「そのままの意味、解散や。このままおったら俺っち、自分が自分であられへんような気がするわ」

 

「「!!」」

 

ヤイバとカエデはその一言に唖然となってしまう。イツキはただ1人、夜の道のりを歩く。

 

(せいぜいつかの間の平和を楽しむがいい・・・くくく・・・)

 

その様子を隠れて見ていたのは、狂気的な笑みを浮かべている星崎ノアだった。

 

「そうだ・・・奴らのその表情が見たかった・・・己が抱いた希望が・・・絶望へと変わっていくその瞬間が・・・。くくく・・・ヒャハハハハハ!!」

 

ノアの狂気な笑いが響く中、ヘヴィNEWパンクを遠くから見ている者たちもいた。チームディフライダーの4人だ。

 

「奴も己に課された任務は順調のようだな」

 

涼しい風が吹く中、カズミは夜空を見上げる。

 

「もっと力を磨き、我らの想像をはるかに超える存在になれ・・・そうすれば、我らが"主の器"が選ばれ、我らの悲願が成就するのだ・・・」

 

人がまるで別人のように豹変する出来事・・・さらにディフライダーの目的・・・謎は深まるばかりであった。

 

to be continued…




アリス「セカンドステージ、見事に突破したね」

アン「ユイちゃんのおかげです!ダブルクリティカルで勝ったからこそ、ギリギリで通過できたんですもの!」

アリス「いや、アンのおかげでもあるでしょ?実際今日ラストで足引っ張ったの僕だし」

アン「いえ!アリスちゃんのおかげでもありますよ!最後の瞬間までポイントを守ってくれたのですから!」

アリス「でも結局は最後に負けた。もっと強くなりたいな」

アン「同意見です!さあ!サードステージに向けて頑張りましょう!」

TURN172「帰還の先導者(ヴァンガード)!」


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帰還の先導者(ヴァンガード)

ヴァンガードG、終わっちゃいましたね。5月に新シリーズが始まりますけど、なんだか今も寂しさはありますよ。

しかし、私はこれからもヴァンガードをやめるつもりはありません!新シリーズも応援し、4月の小説の更新も、精一杯頑張っていきますよ!

さて、今回はついに!自分が書きたかったお話です!気合が入っております。!

心機一転し、気合を入れていきます!スタンドアップ・ザ・ヴァンガード!!

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)セカンドステージ終了後の翌日、クロノは朝からスマホの通話に出ていた。かけていたのはカムイだった。

 

「えっ?1号店ですか?」

 

≪おう。お前に会わせたい人たちがいるんだよ。今から来いよ。後悔するぜ~?サードステージはまだ先だし、時間あるだろ?≫

 

カムイからの誘いにクロノは申し訳なさそうに断ろうとする。

 

「すいません、カムイさん。俺・・・実は今日約束があって・・・」

 

≪心配すんな。約束って、伊吹だろ?それなら俺も行く≫

 

「!カムイさんも?」

 

クロノの脳内に浮かんだのは、昨日のユイとイツキとのファイトで感じた、あの不穏な空気だった。

 

 

 

TURN172「帰還の先導者(ヴァンガード)

 

 

 

先日のセカンドステージの結果発表のためのポイントの集計時間、クロノは伊吹と2人で今日のユイとイツキのファイトで感じ取ったイメージについて話していた。

 

「どういうことだよ⁉リンさんが見張っていれば、同じことは起きないはずじゃなかったのかよ⁉」

 

「・・・昨夜、星崎ノアを目撃したという情報が入ってな、リンもすぐに向かったのだが、すでにいなかったらしい」

 

「ってことは・・・」

 

「俺たちが感じた通りなら、黒峰イツキは星崎ノアと接触し、今回の件に巻き込まれた可能性が高い」

 

「・・・っ!」

 

ノアだけでなく、イツキまで巻き込まれたことにクロノは浮かない表情をする。

 

「こちらもこれまで以上に、全力で対処する。以前話したそのあたりの事情に通じている人物とようやくアポイントが取れた。明後日会いに行く」

 

「・・・そいつに聞けば、全部わかるんだな⁉」

 

「おそらくは・・・」

 

それが先日話したクロノと伊吹の会話だ。

 

 

カムイとの電話の後、クロノはカードキャピタル1号店へと向かっている。クロノはスマホで伊吹とのラインを確認する。

 

『話がある』

 

『なんだよ』

 

『直接話す』

 

『どうすればいい』

 

『14時にキャピタル2号店へ来い』

 

「・・・ま、どうせそれまで暇だしな」

 

クロノがスマホを確認し終えるころには、カードキャピタル1号店に辿り着いた。クロノが店内に入ろうとすると、自動ドアに立札があるのに気づく。そこには臨時休業のお知らせがあった。

 

「臨時休業?」

 

クロノはどういう事かと思い、店内の中へ入っていく。

 

「あのー・・・」

 

パパパンッ!

 

クロノが入ると、突然クラッカーの音が鳴り響く。鳴らしたのは1号店の常連メンバーであった。

 

『おかえりー・・・』

 

一同はクロノを確認するとがっかりといった表情に変わる。

 

「っんだ、クロノじゃねぇか」

 

「たく、期待させやがって・・・」

 

「クラッカーが無駄になってしまったのです」

 

「何でこのタイミングで来るんだよ⁉」

 

「お前、紛らわしいっつの」

 

「てっ、呼んだのカムイさんじゃないっすか!」

 

「あー言いたいことはわかったけど、今のはちょっとなぁ・・・」

 

「納得いかねぇ・・・」

 

1号店常連メンバーからのダメ出しにクロノは納得していない様子で席に座る。ナオキとリョータは気軽にクロノに話しかける。

 

「にしても、久しぶりだな」

 

「確か2年前のショップ大会以来だよな?」

 

「少年よ、ヴァンガってるか?」

 

「はい。ご無沙汰してます」

 

クロノは店内が飾りつけをされていることに少し疑問を抱き、ナオキに質問する。

 

「ショップ大会ってわけでもなさそうですけど・・・いったい何の騒ぎですか?」

 

「ん?お前まさか何も知らないできたのか?」

 

「はぁ・・・」

 

クロノの疑問をカウンター席側にいる三和が答える。

 

「海外から仲間が帰ってきてさ」

 

「仲間?じゃあカムイさんが会わせたい人たちって・・・」

 

そう話していると、入り口から足音が聞こえてきて、常連客一同は今度こそと期待を胸に入り口に顔を迎える。

 

『おかえりー!』

 

店内に入ってきたのは待ち人たちではなく、日下部リンと、ユーロリーグでも活躍しているトップファイター櫂トシキだった。それを見た常連メンバーは落胆する。

 

「なんだ、リンさんに櫂じゃねぇか!」

 

「なんだとは何だ」

 

「ずいぶん失礼な言い方ですね」

 

「どうしてこんな時にわざわざ日本に帰ってくんだよ?」

 

「まったく、思わせぶりな登場しちゃってよー」

 

「お前ら、タイミング悪すぎ!」

 

「とばっちり⁉」

 

完全にとばっちりを喰らっているクロノはそうツッコまずにいられなかった。櫂とリンは呆れて表情になる。その後は櫂とリンは常連メンバーと共に待機する。

 

(櫂さんやリンさんまで・・・。ユーロと南米の第1リーグのトップファイターが何でこんな所に?もしかして、わざわざその人たちに会いに来たのか?)

 

「遅いなー。どこかで迷子になってるんじゃあ・・・」

 

「そんなわけないでしょ?落ち着きな」

 

「戸倉さんの言う通り。それにあいつもいんだから迷子なんてありえねぇだろ?」

 

落ち着きのないカムイにミサキがそう言い、秋田ソウジがミサキに同意する。

 

「お迎えにあがりましょうか?」

 

「小学生じゃあるまいし」

 

「後、すれ違いになったらこっちが嫌だろ?」

 

この様子からして、常連メンバーのほとんどが落ち着きがない様子だ。

 

(みんな、待ちきれないって感じだな・・・。そんなにすごい人たちが来るのか?海外って言ってたし・・・)

 

「やっぱ、俺見てきます!」

 

やっぱり気になってしまうカムイは様子を見に行こうとすると、自動ドアが開き、青髪の短髪の青年と赤髪の長髪の青年が入ってきた。

 

『おおお!!』

 

2人の青年の姿を見て常連メンバーは喜びの表情になる。

 

「よっ、相変わらず元気そうだな」

 

「ただいま」

 

「アイチ!」

 

「先導君なのです!」

 

「カズヤ先輩もいるぞ!」

 

「アイチ!」

 

「カズヤ!」

 

「今度こそ間違いじゃねぇ!」

 

常連メンバーは間違いじゃないとわかると感極まっていた。

 

「アイチお義兄さん!」

 

「カズヤ」

 

『おかえり!!』

 

常連メンバーが2人の青年を出迎えると、2人は笑みを浮かべる。

 

(あの人たちが、カムイさんたちが待ってた人たち・・・?)

 

「お義兄さん!おかえりなさい!」

 

「ただいま、カムイ君」

 

「はは!こいつこんなにでかくなりやがってよ!」

 

「ちょ!やめてくれって先輩!」

 

カムイは青髪の青年に抱き着く。赤髪の青年はカムイの頭を豪快に撫でる

 

「おかえり」

 

「ただいまな、ミサキ」

 

「ただいま、櫂君、リンちゃん」

 

「ああ」

 

「おかえりなさい、アイチ君、カズヤ君」

 

2人の青年の帰還にミサキも、リンも、そして櫂でも笑みを浮かべている。

 

「いやー、懐かしい顔ぶれだな、三和」

 

「だな。元を含め、チームQ4、久々の集結、か」

 

クロノは近くにあった2人の青年、カムイ、ミサキ、櫂、リンが写っている5年前の写真を見つけ、手に取る。

 

(そういや、カムイさんのいたチームには、櫂さんやミサキさん、リンさん以外にも、もう2人メンバーがいるって・・・。そっか、じゃああの人たちが・・・てっことは、すげぇファイターのはず・・・!いったいどんな人なんだ?)

 

青年2人は常連メンバーと再会を喜んでいると、クロノの方に顔を向ける。

 

「おい、そこのお前」

 

「は、はい!」

 

「君、新導クロノ君だよね?」

 

「はい!」

 

「そうそう!こいつがクロノです、先輩、お義兄さん!」

 

「お義兄さん?」

 

クロノはカムイが青髪の青年をお義兄さんと呼んでることに疑問を抱く。

 

「初めまして。先導アイチです。君のことはいつもカムイ君から聞いてるよ。よろしくね、クロノ君」

 

「は、はい。そうなんですか」

 

青髪の青年、先導アイチはクロノに手を差し伸べ、握手を求める。クロノはその手を握り、握手をする。

 

「俺は橘カズヤだ。そこにいるカムイと、アイチの先輩だな。よろしくな、クロノ」

 

「はい」

 

クロノは次に赤髪の青年、橘カズヤと握手を交わす。

 

「それじゃ、また後でな」

 

「お先に失礼します」

 

アイチとカズヤの顔を見れた櫂とリンは先に店から出ようとする。

 

「あ、櫂君、リンちゃん」

 

「なんだ?」

 

「なんですか?」

 

店から出ようとした時、アイチが2人を呼び止める。

 

「ケンカしちゃダメだよ?」

 

「ふん、するか」

 

「でも、忠告は受け取っておきます」

 

アイチの言いたいことを聞いた後、櫂とリンは今度こそ店から退室した。

 

「さあさあお義兄さん!積もる話もありますけど、まずはファイトしましょう、ファイト!」

 

「いって来いよ、アイチ。俺は同学年同士で旅の土産話しながら見てやるからよ」

 

「じゃあ次俺な!」

 

「何言ってんだ!次は俺だろ⁉」

 

「抜け駆け禁止なのです!」

 

「今日も、牡羊座の運勢は最強だぜ!」

 

アイチとカムイはファイト台に立ち、ファイトの準備をする。アイチとの同学年組は近くでファイトを見守る。カズヤはカズヤの同学年組とカウンター席でファイトを見守る。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

ファイトが進み、次はアイチのターンでグレード2にライドするところだ。

 

「立ち上がれ!僕の分身!ライド!ブラスター・ブレード!!」

 

アイチは自身の分身であり、伝説の騎士でもあるブラスター・ブレードにライドする。

 

「おっ、ブラスター・ブレードか!」

 

「いやぁ、懐かしいなぁ」

 

「今も昔も、先導君の分身といえば、ブラスター・ブレードなのです!」

 

「勉強だけじゃなくて、ちゃっかりファイトもやってたんだな」

 

「ヴァンガードにアタック!」

 

ブラスター・ブレードの登場で、常連メンバーは懐かしそうな表情をしている。

 

「変わらないね」

 

「アイチはアイチだからな」

 

「カズヤ、時間あるなら俺とファイトしろよ」

 

「おう、久々に俺らもやるか?」

 

ファイトは着々と進み、盛り上がっていく。

 

「メチャバトラーブッタギルでアタック!」

 

「ガード!」

 

「ターンエンドです。お馴染みの顔が勢揃いですね」

 

「うん。みんなずっと一緒だよ。でも、姿や形を変えて成長したユニットもいる」

 

アイチのターンとなり、グレード3にライドさせる。

 

「湧きあがれ!僕の新たなる力!ライド!ブラスター・ブレード・エクシード!!」

 

ブラスター・ブレード・エクシードの登場で、常連メンバーは関心の表情になる。

 

「へぇ、これが新しいブラスター・ブレードか」

 

「おお!グレード3だと!」

 

「かっこいいです!お義兄さん!」

 

「みんな!いくよ!」

 

イメージでブラスター・ブレード・エクシードになったアイチは仲間を率いて、立ちはだかる敵に立ち向かう。

 

「はあああああ!!」

 

「!!」

 

アイチのイメージを感じ取ったクロノは驚愕した表情になる。

 

「なんだ?今の感じ?ずっと前に、どこかで・・・」

 

「おう、なんだ?どうしたよ?」

 

アイチとカムイのファイトをボーっと見ていたクロノにカズヤが声をかける。

 

「あ、いえ・・・なんか、変なんですけど、初めて会ったはずなのに、前にもアイチさんと会ったことがあるような・・・ないような・・・」

 

「へぇ、気づいたか?」

 

「え?」

 

「まぁ、説明は苦手なんで、詳しいことはカムイに聞けよ」

 

そう話している間に、ファイトの方は終わったようだ。

 

「勝者、先導アイチー」

 

「さすが、やるねー」

 

結果はアイチの勝利で終わったようだ。

 

「なっ⁉カムイさんが負けた⁉」

 

「おーおー、早かったな」

 

「すげぇ・・・本当に強いんですね」

 

クロノはアイチの強さにすごく感心している。

 

「くうぅ!やっぱお義兄さんは強いや!」

 

「カムイ君もまた腕を磨いたみたいだね」

 

「やっぱアメリカにも強いファイターがごろごろいるのか?」

 

「うん、英語版もあるし、あちこちで大会も開かれてるし」

 

ファイトが終わった後も、会話が弾んで盛り上がっている。

 

「お前も後で、ファイトしてもらえよ」

 

クロノはアイチたちの方を見ると、他のメンバーがファイトの申し込みが多く殺到している。

 

「よーし!次はこの森川カツミ様と宿命の対決だ!」

 

「何が宿命だよ?」

 

「森川なんて瞬殺だよ?」

 

「次は僕なのです!」

 

「俺が先だ!」

 

「ちょ、俺だっつの!」

 

「ま、順番はだいぶ後になるかもしれねぇがな」

 

「はい」

 

アイチとのファイトで先にやりたいと考えているメンバーが多く、それを見たカズヤは苦笑いを浮かべる。

 

「あ、でも俺、そんなに長くいられなくて・・・」

 

「おお、そういえば・・・それなら心配すんな」

 

「え?」

 

「おーい、カムイ、アイチ、そろそろ行くぞ!」

 

カズヤは声を上げてカムイとアイチを呼び出す。

 

「今行きます!お義兄さん、そろそろ時間です」

 

「ごめん、僕、そろそろ行かないと」

 

「そういや、お前らこの後どっか行くんだっけ?」

 

「うん、ちょっと約束があるから」

 

「おお、行って来い!この俺様にビビって逃げるんじゃあ、しょうがねぇ」

 

「ビビるかよ。おかえりパーティ、7時からだからな」

 

「楽しみにしてなよ、アイチ」

 

「うん」

 

アイチとカムイは自身のデッキを片付けて、カウンター席まで向かう。

 

「行こう、クロノ君」

 

「え?それって、どういう・・・?」

 

「頼んだよ」

 

「おう、任しとけ」

 

「ほら、置いてくぞ?」

 

「ちょ、カムイさん!」

 

「じゃあまた後でね」

 

クロノ、カムイ、カズヤ、アイチは常連メンバーからの見送りを受けて1号店を後にする。

 

 

カードキャピタル1号店を出た4人は目的地に向かうために駅に到着した。

 

「そんじゃ、いきますか、2号店!」

 

「え?2号店?アイチさんとカズヤさんも伊吹と?」

 

「うん」

 

「ま、詳しいことは向こうについてからな」

 

話しこんでいる間に電車が到着し、3人は電車に乗り込む。アイチも電車に乗り込もうとすると、外国人の観光客が目的地に行ける電車を英語で尋ねてきた。アイチは英語で外国人観光客に答えていく。答えた後、アイチは電車に乗ろうとするが電車のドアが閉まってしまう。

 

「「「「あっ」」」」

 

3人が乗っていた電車は無慈悲にもアイチを置いていき、先の駅に向かっていく。その後3人はアイチが待っている駅に戻っていき、今度こそ4人で電車に乗って目的地に向かう。

 

 

電車に乗った後、4人でたわいない話をしながら目的の駅へと向かっていく。

 

「えぇっ⁉じゃあアイチさん、アメリカの大学に留学してるんですか⁉」

 

「うん。宇宙論とか、天体物理学の勉強がしたくてね。今は夏休み」

 

「宇宙・・・?物理・・・?」

 

「まぁ、わからなければ自分の思い浮かべる単語を述べてみな」

 

「じゃあ・・・銀河とか、ブラックホールとか、そんな・・・」

 

「まぁそんな感じかな」

 

アイチがアメリカの宇宙論に関する大学に留学していることを知ってクロノは驚愕した表情にある。

 

「すっげぇ・・・。それじゃあ英会話だけじゃなくて、英語で難しい文章を書いたりできるんですか?」

 

「だろうな。俺も世界を旅してるから俺もそれくらいできるぜ。てか、お前もう少しましなことを聞けよ・・・」

 

「だってすごいじゃないですか!英語で大学の授業を受けるなんて!俺なんか絶対ちんぷんかんぷんですよ!」

 

クロノの言葉を聞いてカムイはなぜか得意げな表情になる。

 

「ふ、任せろ!俺もわかんねぇ!」

 

「威張るとこっすか⁉」

 

いろいろ威張るところを間違えているカムイである。

 

 

次の駅の乗り継ぎのためにいったん電車から降り、次の電車を待つ4人。

 

「クロノ君、喉乾かない?」

 

「はい。あ、買ってきましょうか?」

 

「いいよ。僕、買ってくるよ。カムイ君とクロノ君はカズヤさんと一緒にここで待ってて」

 

アイチは近くにある自動販売機で飲み物を買いに向かう。クロノはアイチの好意を受け取ることにした。

 

「なんか、不思議な感じですね」

 

「お義兄さんか?」

 

「すごく気さくっていうか・・・本当優しい人だなって・・・」

 

「ま、アイチも天然だからな。櫂と比べたらな」

 

「俺、そこまで言ってませんから・・・」

 

クロノはふと思い出したかのように疑問に抱いたことをカムイに訪ねる。

 

「あ、それと・・・」

 

「ん?」

 

「どこかであった気がするんですよね。そんなはずはないんですけど・・・。詳しいことはカムイさんにって・・・」

 

「先輩、逃げたな・・・」

 

カムイはジト目でカズヤを睨むが、カズヤは知らんぷりをしてそっぽを向く。

 

「じゃああの時、クロノ君も僕らのことを感じてくれてたんだね?」

 

話を聞いていたのかアイチが飲み物を持って会話に入ってくる。アイチは飲み物をそれぞれ3人に渡し、自分も買ってきたお茶を飲む。

 

「ありがとうございます。えっと・・・あの時って・・・?」

 

「1年前の戦いの時、僕たちも海外の仲間たちと参加して、ストライドフォースを送ってたんだ」

 

「!ギアースクライシスとストライドゲートの時!」

 

「うん。全世界のファイターたちが送り届けたストライドフォースの中で、クロノ君、君のイメージも感じたよ」

 

アイチの説明を聞いて、クロノは納得したように笑みを浮かべる。

 

「そっか!海を超えてイメージで俺たちは繋がってたんですね!」

 

クロノの理解を含めた笑みを見て3人も微笑ましい笑みを浮かべる。

 

 

目的の駅に着いた頃には12時ごろだ。指定時間の14時にはまだ時間はたっぷりある。

 

「時間はまだあるし、昼飯食っていかねぇか?ちょうど腹減ってよ」

 

「いいっすね!」

 

「でも、何にします?」

 

「えっと・・・じゃあ、あれ!」

 

アイチが指した先は牛丼屋だった。4人は牛丼屋に入り、全員牛丼を注文する。待っている間4人は話の続きを始める。

 

「実は僕もカムイ君からクロノ君のことをいろいろ聞いてたから、初めて会った気がしなくて」

 

「そうだったんですか」

 

「最初はとにかく無愛想だったクロノ君がヴァンガードと出会って、友達を作るのも、チームを組むのも、一々苦労して乗り越えて・・・それをずっと聞かされてから、他人事とは思えないって言うか・・・」

 

「え⁉ちょ・・・カムイさん!いったい何を教えてんですか⁉」

 

「別にいいだろ?お前の成長記録だよ」

 

「それだけ愛されてるってことだよ。いい先輩に巡り合えたな!」

 

「痛いから背中叩かないでくださいよ・・・」

 

そう話している間に注文していた牛丼が届く。

 

「お待たせしました」

 

「うわぁ!おいしそう!」

 

「くは!このにおいたまんねぇ!」

 

「久しぶりの日本の飯だ!味わって食うぜ!」

 

「「「「いただきまーす!」」」」

 

4人は届いた牛丼をおいしそうに口に運んでいく。

 

 

数分がたち、3人は牛丼を食べ終え、ごちそうさまをする。アイチはゆっくり食べてるのでまだ食べ終わっていない。

 

「ふー、ごっそさん」

 

「ごちそうさん」

 

「ごちそうさまでした。そういえば、ずっと気になってたんですけど、カムイさんはなんでアイチさんのことをお義兄さんって呼んでるんですか?」

 

「ええっと・・・それは・・・」

 

「それはな、アイチお義兄さんはいずれ俺のお義兄さんになる人だからだ!」

 

「はぁ・・・」

 

クロノの疑問をアイチが答えようとすると、カムイが頬を少し赤く染めながらそう答えた。

 

「いいか!アイチお義兄さんは俺の女神、エミさんのお兄さんなんだ!」

 

「エミさん?・・・あぁ!あのバミューダΔ(トライアングル)使いの!」

 

ユイの先輩でもある先導エミは今ここにいるアイチの妹なのだ。クロノは2年前のカードキャピタル1号店のショップ大会で1度ファイトしたことがあるので早く思い出せた。

 

「そっか・・・エミさんって、アイチさんの妹さんだったんですね」

 

「うん。エミもあの時は楽しかった。クロノ君によろしくねって言ってたよ?」

 

「ほぉ~?よかったなぁ、クロノ?」

 

「え~・・・?」

 

カムイの恨めしそうな睨みにクロノは困惑気味になる。

 

「あ、けど、何でそれでアイチさんがカムイさんのお義兄さんってことになるんですか?」

 

「お前、それはな・・・」

 

「たく、みなまで言わせんなよ。俺とエミさんが運命の赤い糸で結ばれてるからに決まってんだろ?」

 

エミのことを話している時、カムイは愛おしそうな表情をしている。

 

「でもカムイさんにナギサさんがいるじゃないですか」

 

「だあああ!!俺の前で2度とその名前を口にするなああああ!!」

 

「まったく、進歩しねぇ後輩だぜ・・・」

 

クロノがナギサの名を口にした途端カムイは慌てふためく。その様子を見てカズヤはやれやれといった表情をする。

 

 

食事を済ませた後、4人はカードキャピタル2号店に向かって歩いていく。そこで、隅田川の言問橋から見える眺めにアイチは見惚れていた。

 

「いい眺めだね」

 

「ええ」

 

眺めに見惚れてたアイチは思い出したかのように1枚のカードをクロノに渡す。

 

「そうだ、忘れてた。はいこれ、クロノ君にお土産」

 

「ん?あ、ありがとうございます」

 

「1年前の戦いの時、僕たちもあっちでいろいろしてたんだけど・・・その時手に入れたんだ」

 

「ギアクロニクルのGユニット・・・」

 

「僕の周りにはギアクロニクルを使う人はいないから、クロノ君に会ったら渡そうとずっと思ってたんだよ」

 

ギアクロニクルのカードをじっと見ているクロノにアイチがカードの説明をする。

 

「すごい力を持ったカードなんだ。ジェネレーションブレイク(エイト)で発動する」

 

「え?GB(エイト)⁉ってことは、表のGユニットが8枚ないと使えないってことですか?」

 

ジェネレーションブレイク(エイト)の能力を持ったGユニットを見てクロノは興奮した表情をしている。

 

「マジか・・・だからこんなすげぇ能力が・・・。俺、こんなの見たことないです、アイチさん!」

 

「ジェネレーションブレイク(エイト)は幾度のストライドを重ね、可能性を追求したうえでようやく到達できる遥か先にある未来・・・最大限のイメージを羽ばたかせた者だけ掴むことのできる力・・・」

 

クロノは遥か先のイメージを創造していると、このカードのことで恐れ多いといった表情になる。

 

「!あの・・・」

 

「どうかした?」

 

「こんなすごいカード、俺がもらう訳には・・・」

 

「大丈夫。僕にはイメージできたんだ。クロノ君、君がそのカードを使って、未来を超えるその姿が。使ってくれるかな?」

 

アイチの説得にクロノは呆然となるが、笑みを浮かべてそのカードを受け取る。

 

「・・・はい」

 

「よかった、ようやく渡せた」

 

「すげぇいいもんもらったな!よかったじゃねぇか!」

 

「お義兄さんのプレゼントだ!大事にしろよ!」

 

カムイはクロノの背中をバシンと叩く。

 

「痛いっすよ!」

 

「おーし、そろそろ行くか!」

 

4人はカードキャピタル2号店へと向かっていく。クロノはもらったジェネレーションブレイク(エイト)のカードを見て微笑みながら3人についていく。

 

 

ようやくたどり着いたカードキャピタル2号店。店内にいたシンは4人を、主にアイチとカズヤを出迎える。

 

「おかえりなさい、アイチ君、カズヤ君」

 

「シンさん!お久しぶりです!」

 

「シンさんも変わらねぇようで安心したぜ」

 

「いやぁ、こちらに帰ってくるたびに凛々しくなって・・・感無量です」

 

「そんなに変わってねぇと思うけどな」

 

「ははは・・・。君たちも久しぶり」

 

アイチはカウンター近くにいた子猫、店長代理ジュニアの2匹の頭を撫でる。

 

「シンさん、伊吹の奴は?」

 

「まだみたいですよ?本部長ともなると、大変みたいですね」

 

4人が来た時間は14時ぴったりだが、伊吹は本部長の仕事が忙しく、まだ来ていないらしい。

 

「たくしょうがねぇ奴だな・・・。どうするよ、アイチ?」

 

「そっか、じゃあちょうどよかった。クロノ君、僕とファイトしてもらえないかな?」

 

アイチからのファイトの誘いにクロノは驚愕半分喜び半分の表情になる。

 

「本当ですか!!ぜひ!!」

 

クロノは当然アイチからのファイトの誘いを受ける。クロノとアイチはファイト台に向かい、ファイトの準備を進めるのであった。

 

to be continued…




シンゴ「さあ、石田、日田、先導達のおかえりパーティの準備を急ぐのです!」

ナオキ「おいおい、そんな慌てんなよ。夕方からだろ?まだ十分あるじゃねぇか」

リョータ「いつも以上に張り切ってんなぁ、シンゴの奴。気持ちはわかるけどさ」

森川「いやー、久しぶりだなアイチとカズヤとは。櫂や日下部の奴とは結構帰ってきてる気がするが・・・」

井崎「そりゃアイチは学生なんだからそんなに行ったり来たりできないって櫂とは違って」

メグミ「カズヤも行ったり来たりってと転々としてるから日程が合わないんじゃないの?時間にうるさいリンとは違うんだよ」

森川「あーそりゃそっかーふっふっふー」

三和「はいはい、おしゃべりは後、買い出し行くぞー」

シンゴ「はい!」

5人「はーい」

TURN173「クロノVSアイチ」


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クロノVSアイチ

先日ゼロスドラゴンのドラクマとダァストォを購入し、だんだんとゼロスドラゴンが集いつつあります。

もう少しすれば私でもギーゼを降臨させることも可能に!ちょっと楽しみが増えてきました。

さて、今回はクロノ君VSアイチ君のファイトです!

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)セカンドステージ終了後の翌日、クロノはカムイに呼ばれ、カードキャピタル1号店に向かい、そこで海外にいた先導アイチと橘カズヤと初対面をする。カムイも、アイチもカズヤも伊吹に呼ばれていたため、キャピタル2号店に向かった。しかし14時ぴったりについたが、伊吹はまだ来ていない。伊吹が来るまでの間、アイチはクロノにファイトを申し込み、クロノはそれを了承する。そして今現在はファイトの準備中だ。

 

(アイチさんと俺・・・どんなファイトになるんだろう・・・)

 

クロノはアイチからもらったジェネレーションブレイク(エイト)のカードをGユニットに加える。

 

「さーってこのファイト、どうなるかねぇ?」

 

互いに準備を終え、いつでもファイトできる状態になった。FV(ファーストヴァンガード)に触れると、アイチの纏う雰囲気が、先ほどまでの雰囲気は消え、真剣な笑みを浮かべている。クロノはその雰囲気を感じとった。そして、これより2人のファイトが始まろうとしていた。

 

 

 

TURN173「クロノVSアイチ」

 

 

 

「スタンドアップ・ヴァンガード!!」

 

「ブルースカッドばーくがる!」

 

「クロノ・ドラン・G!」

 

ブルースカッドばーくがる  PW5000

 

クロノ・ドラン・G  PW5000

 

「ロイヤルパラディン・・・」

 

「これがクロノ君のギアクロニクル・・・。僕の先攻!ドロー!ライド!小さな軍師マロン!ばーくがるを移動!ターンエンド!」

 

小さな軍師マロン  PW7000

 

R マロン   R

R  R  ばーくがる  アイチの手札5枚  山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!クロノエトス・ジャッカル!ドランは移動!」

 

クロノエトス・ジャッカル  PW7000

 

R クロノエトス R

R ドラン・G  R

 

「ドランのブースト、クロノエトスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『クロノビート・バッファロー』」

 

「ダメージチェック『フローラルパラディンふろうがる(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW7000  クロノの手札6枚 山札42枚  アイチのダメージ1枚

 

「楽しそうですね、カムイ君、カズヤ君」

 

「そりゃあ。シンさんだって」

 

「まぁ、ワクワクしてますよ。久しぶりですし。中学生だったアイチ君・・・今でも思い出せますよ。高校生のカズヤ君と、小学生のカムイ君もね」

 

「おいおい、いつの話をしてんだよ」

 

昔のことを話され、カムイとカズヤは照れた表情をしている。

 

(優しそうな人なのに、スタンドアップの瞬間、雰囲気が変わった)

 

クロノは息を吸い込んで自身を落ち着かせる。

 

「僕のターン!ドロー!立ち上がれ!僕の分身!ライド!ブラスター・ブレード!!」

 

ブラスター・ブレード  PW9000

 

「コール!沈黙の勇士ギャラティン!」

 

沈黙の勇士ギャラティン  PW10000

 

R ブラスター・ブレード ギャラティン

R     R      ばーくがる

 

「ブラスター・ブレードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ブラスター・ブレード・エクシード』」

 

「ダメージチェック『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』」

 

「ばーくがるのブースト、ギャラティンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000

PW15000➡PW7000+SH10000=17000  アイチの手札5枚 山札40枚  クロノのダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!クロノビート・バッファロー!コール!刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ!」

 

クロノビート・バッファロー  PW9000

刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ  PW9000

 

ルガル・ウレ クロノビート R

  R    ドラン・G  R

 

「ルガル・ウレでヴァンガードにアタック!

ルガル・ウレのスキル!ヴァンガードが十二支刻獣なら、パワープラス2000!」

 

「ガード!『新星の騎士リュー(☆)』」

 

「ドランのブースト、クロノビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『ブラスター・ブレード』『うぃんがる・ゆーす』」

 

PW11000➡PW9000+SH10000=19000

PW15000(+5000)➡PW9000  クロノの手札5枚 山札39枚  アイチのダメージ3枚

 

「久しぶりですねー、この感じ」

 

「熱いファイトの始まりだぜ!」

 

(クロノ、全力でぶつかっていけ!アイチお義兄さんは必ず応えてくれる!)

 

カムイは昔のことを懐かしがりながら思いふけっている。

 

(俺も、ヴァンガードを始めて、いろんな強敵とぶつかってきたけど、アイチお義兄さんほど強くて、優しいファイターはいなかった」

 

思いふけっているカムイを見てカズヤとシンは笑みを浮かべている。

 

「そうだよなぁ。お前、ずーっとくっついて歩いてたしな」

 

「俺の目標だったし・・・ん?って、なんで・・・?」

 

「強くて優しいってところから口に出してましたよ」

 

「えーっと・・・ターンエンドです」

 

「うん。カムイ君、変わらないな。僕のターン!スタンド&ドロー!湧きあがれ、僕の新たなる力!ライド!ブラスター・ブレード・エクシード!!」

 

ブラスター・ブレード・エクシード  PW11000

 

「よし!お義兄さんの新しい分身だ!」

 

「おーい、クロノの応援はしなくていいのかよ?」

 

「え?あ、ごめんごめん、つい・・・」

 

アイチの応援をし、自分をそっちのけにされ、クロノはジト目になる。

 

「ブラスター・ブレード・エクシードのスキル!カウンターブラスト!相手のグレード1以上のリアガードを1体選び、退却させる!ルガル・ウレを退却!スターホープ・トランぺッター、うぃんがる・ゆーすをコール!」

 

スターホープ・トランぺッター  PW9000

うぃんがる・ゆーす  PW7000

 

スターホープ エクシード ギャラティン

うぃんがる    R   ばーくがる

 

「ばーくがるのブースト、ギャラティンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』」

 

「ブラスター・ブレード・エクシードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『フローラルパラディンふろうがる(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!クリティカルはエクシード、パワーはスターホープへ!セカンドチェック『沈黙の勇士ギャラティン』」

 

ブラスター・ブレード・エクシード(アイチ)はクロノビートに素早く接近し、ブレードによる斬撃を繰り出す。

 

「ぐぅ!ダメージチェック『刻獣(パルサー)クルージング・ドラゴン』『クロノビート・バッファロー』」

 

「うぃんがるのブースト、スターホープでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『刻獣(パルサー)トランジット・ドラゴン』」

 

「相変わらず容赦ないですねー」

 

「それでこそお義兄さん」

 

「どんな相手でも全力で戦う。アイチらしいぜ」

 

(感じる・・・ユニット同士の絆を・・・アイチさんとユニットたちの絆を・・・)

 

「アタックがヒットしたので、うぃんがるのスキル発動!山札の上から7枚見て、ブラスター・ブレードの名前を持つユニットを公開し、手札に!ブラスター・ブレード・エクシードを手札に!うぃんがるはソウルへ!ターンエンド!」

 

PW15000➡PW9000+SH10000=19000

PW11000➡PW9000

PW21000➡PW9000  アイチの手札5枚 山札34枚  クロノのダメージ4枚

 

(これがアイチさんのヴァンガード・・・!俺たちだって負けてられねぇよな!いこうぜみんな!)

スタンド&ドロー!」

 

「ほぉ・・・」

 

「なるほど」

 

「ね?」

 

「切り開け!新たなる世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン・G!!」

 

クロノジェット・ドラゴン・G  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン解放!!ストライドジェネレーション!!!超刻獣(メタパルサー)スプリット・ペガサス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』グレード1+2

 

超刻獣(メタパルサー)スプリット・ペガサス  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

超越(ストライド)スキル!ギアドラゴンか十二支刻獣のGユニットにストライドしたため、ドランを時翔(タイムリープ)!クロノエトス・ジャッカル!コール!クロノファング・タイガー・G!」

 

クロノファング・タイガー・G  PW11000

 

「スプリット・ペガサスのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンの超刻獣(メタパルサー)ファンロンを表に!リアガード1体を山札の下に戻し、グレードマイナス1の十二支刻獣を2体までスペリオルコールできる!ルガル・ウレ、クロノクロウ・モンキー!」

 

クロノクロウ・モンキー  PW9000

 

「クロノクロウ・モンキーのGB(ジェネレーションブレイク)のスキルでカウンターブラストを払う事でパワープラス5000!」

 

「さすがクロノ君」

 

(スプリット・ペガサスのスキルで陣営を整えたな。さあどうする、アイチ?)

 

ルガル・ウレ スプリット クロノクロウ

  R      R   クロノエトス

 

「(いくぜ!)

ルガル・ウレでヴァンガードにアタック!

スキル発動!パワープラス2000!」

 

「スターホープでインターセプト!」

 

「スプリット・ペガサスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『時を刻む乙女ウルル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはクロノクロウへ!セカンドチェック『スチームメイデンメラム』サードチェック『クロノエトス・ジャッカル』いっけえええ!!」

 

スプリットはブラスター・ブレード・エクシード(アイチ)に向けて狙いを定めて時空砲を発射する。ブラスター・ブレード・エクシード(アイチ)は正々堂々と立ち向かい、時空砲をうける。

 

「ダメージチェック『小さな軍師マロン』」

 

「クロノエトスのブースト、クロノクロウでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『仁義の騎士ベディヴィア』」

 

「ターンエンド!クロノエトスを山札の下に戻し、ドランは場に戻る」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000

PW26000➡PW11000  クロノの手札5枚 山札31枚  アイチのダメージ5枚(裏1枚)

 

「すごいね、クロノ君」

 

「いえ、アイチさんもやりますね」

 

「どうです、クロノ君のファイトは?アイチ君をダメージ5まで追い込むなんて、中々」

 

「でも、次はお義兄さんのストライドが来ますからね」

 

「だな。本当の勝負はここからだぜ」

 

「そうですね」

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!今ここに、顕現せよ!!僕の未来!!ストライドジェネレーション!!!神聖竜ミリアド・ソウルセイバー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ブラスター・ブレード・エクシード』グレード3

 

神聖竜ミリアド・ソウルセイバー  PW26000  ハーツ『ブラスター・ブレード・エクシード』

 

「これがアイチさんのGユニット・・・」

 

「コール!仁義の騎士ベディヴィア!」

 

仁義の騎士ベディヴィア  PW9000

 

「来ますね」

 

「はい」

 

「ああ」

 

ベディヴィア ミリアド・ソウルセイバー ギャラティン

  R         R       ばーくがる

 

「いくよ」

 

「はい」

 

「ミリアド・ソウルセイバーでヴァンガードにアタック!

ミリアド・ソウルセイバーのスキル!ハーツにアルフレッドかブラスターがいるなら、ソウルブラスト『小さな軍師マロン』『うぃんがる・ゆーす』『ブラスター・ブレード』リアガード5体まで選んでパワープラス5000!リアガードは3体、ギャラティン、ばーくがる、ベディヴィアにパワープラス5000!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『光昭の騎士王アルフレッド・オース』セカンドチェック『世界樹の伝承者エレイン(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはベディヴィアへ!サードチェック『まぁるがる(引)』ドロートリガー!1枚ドロー!パワーはベディヴィア!」

 

ミリアド・ソウルセイバーは両手を合わせ、神々しい光の力を解放する。そして、クロノジェット・Gに目掛けて光のエネルギー弾を放つ。

 

「ぐああああああ!!」

 

ダメージチェック『クロノクロウ・モンキー』

 

「ばーくがるのブースト、ギャラティンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『クロノボレー・ラビット(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ベディヴィアでヴァンガードにアタック!

ベディヴィアのGB(ジェネレーションブレイク)でアルフレッドかブラスターのユニットがいれば、パワープラス3000!」

 

「ジェネレーションガード!!遡る時乙女ウルル!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『時を刻む乙女ウルル(治)』

 

遡る時乙女ウルル  SH15000

 

「スキル発動!ドロップゾーンからノーマルユニットとトリガーユニットを選んで山札の下に!』

 

戻したカード『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』『時を刻む乙女ウルル(治)』

 

「戻したのなら、シールドプラス5000!」

 

「ターンエンド!」

 

PW26000➡PW11000

PW25000➡PW11000(+5000)

PW27000➡PW16000+SH20000=36000  アイチの手札8枚 山札27枚  クロノのダメージ5枚(裏1枚)

 

「ミリアド・ソウルセイバー・・・いいカードですね」

 

「クロノも無理なガードをせず、ジェネレーションガードだけでこのターンを凌いだか」

 

(さぁ、ここだぞクロノ。気合入れろ)

 

「・・・見てるだけで熱くなるファイトだぜ。やっぱヴァンガードって、いいよなぁ」

 

「今度は俺の番です!」

 

「うん!」

 

「いきます!今こそ示せ!!我が真に望む世界を!!ストライドジェネレーション!!!!クロノドラゴン・GG(ギアグルービー)!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン・G』グレード3

 

クロノドラゴン・GG(ギアグルービー)  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

「これが・・・クロノ君が掴んだ、新たな未来・・・」

 

超越(ストライド)スキル!クロノクロウを時翔(タイムリープ)!クロノファング・タイガー・G!クロノエトスとスチームメイデンメラムをコール!」

 

スチームメイデンメラム  PW7000

 

GG(ギアグルービー)GB(ジェネレーションブレイク)3!ソウルブラスト『クロノエトス・ジャッカル』Gゾーンのネクステージを表に!パワープラス5000!

さらにGB(ジェネレーションブレイク)2!ハーツがクロノジェットなら、GゾーンのGG(ギアグルービー)を表に!ギアドラゴンであるファンロンとネクステージのスキルを獲得!」

 

「これでGゾーン表のカードが一気に5枚!」

 

「へぇ、やるじゃねぇか」

 

ルガル・ウレ   GG   クロノファング・G

 メラム   クロノエトス   ドラン・G

 

「熱い・・・熱いぜ!ルガル・ウレでヴァンガードにアタック!

スキルでパワープラス2000!」

 

「インターセプト!『沈黙の勇士ギャラティン』

ギャラティンのGB(ジェネレーションブレイク)!シールドプラス5000!」

 

(そうか・・・これは・・・ヴァンガードと出会い、初めてカムイさんとファイトした時と同じ感覚!)

 

(そうだ!血が沸騰する感覚はお前を目覚めさせる!)

 

GG(ギアグルービー)でヴァンガードにアタック!これが俺たちの全力だああ!!」

 

「来い!クロノ君!」

 

GG(ギアグルービー)の攻撃で、お互いに強くイメージを働かせる。それと同じで、アイチは瞳に宿っている力を使い、クロノはイメージの中に連れていかれる。

 

 

イメージの中でクロノが降り立った場所は、惑星クレイの平原だった。

 

「やっぱりクロノ君なら、同じ景色を見られると思ったよ」

 

「アイチさん?」

 

惑星クレイの大地に、今度はアイチが降り立った。

 

「僕が宇宙について学び始めたのは、惑星クレイが実在すると知ったからなんだ。もっとこのクレイの事を、宇宙のことを知りたくなって」

 

「惑星クレイの事を・・・」

 

クロノはクレイの景色を眺めながらアイチにずっと考えていたことを質問する。

 

「あの・・・惑星クレイに、俺たちが行くことってできますか?」

 

クロノの考えをアイチは真剣な表情で聞く。

 

「あの事件の後からずっと思ってたんです。こうしたイメージだけじゃなくて。特異点だとか、ストライドゲートだとか、そんなんじゃなくて・・・なんていうかそう・・・自分たちの力で!」

 

「できるよ!きっと!」

 

アイチはクロノの考えに肯定的になっている。

 

「本当に⁉」

 

「僕はそんなこと、考えもしなかったよ!素敵な夢だね!」

 

 

クロノはアイチのイメージから現実に戻ってきた。

 

「続けよう!僕たちのファイトを!」

 

「はい!」

 

アイチとクロノはファイトを再開させる。

 

「完全ガード!『天祐の運び手エポナ』(コスト『まぁるがる(引)』)」

 

GG(ギアグルービー)はブラスター・ブレード・エクシード(アイチ)に攻撃を仕掛けるが、エポナの盾で凌がれ、攻撃が当たることはなかった。

 

「っ・・・!トリプルドライブ『刻獣(パルサー)クルージング・ドラゴン』セカンドチェック『クロノジェット・ドラゴン・G』ゲット、十二支刻獣のグレード3!

ルガル・ウレのGB(ジェネレーションブレイク)時翔(タイムリープ)!クロノジェット・ドラゴン!」

 

クロノジェット・ドラゴン  PW11000

 

「サードチェック『クロノボレー・ラビット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部クロノジェットへ!

GG(ギアグルービー)が獲得したファンロンのスキル発動!カウンターブラスト!バインドゾーンのクロノクロウを手札に!

GG(ギアグルービー)が獲得したネクステージのスキルでカウンターブラスト!Gゾーンのネクステージを表に!手札を3枚捨て、GG(ギアグルービー)をGゾーンへ戻し、クロノジェット・Gをスタンド!

クロノジェット・Gのスキル!Gゾーンの表のカードが2枚ずつにつき、パワープラス5000、リアガード全てにパワープラス1000!Gゾーンの表のカードは6枚、パワープラス15000!それぞれのリアガードにパワープラス3000!ドランのブースト、クロノファング・Gでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『まぁるがる(引)』ドロートリガー!1枚ドロー!パワーはエクシード!」

 

「クロノエトスのブースト、クロノジェット・Gでヴァンガードにアタック!うおおおおお!!」

 

「ジェネレーションガード!!大いなる閃光イゾルデ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『世界樹の伝承者エレイン(治)』

 

大いなる閃光イゾルデ  SH15000

 

「スキル発動!カウンターブラスト!アルフレッドかブラスターのヴァンガードがいれば、リアガード1体につき、シールドプラス5000!2体でシールドプラス10000!さらにガード!『フローラルパラディンふろうがる(☆)』」

 

クロノジェット・Gは渾身の1撃を拳に込め、ブラスター・ブレード・エクシード(アイチ)に1撃を放とうとするが、イゾルデに止められ、さらにはふろうがるの助太刀によって届くことはなかった。

 

「くっ・・・まだだ!ファーストチェック『スチームメイデンメスキア』セカンドチェック『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部クロノジェットへ!メラムのブースト、クロノジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「ベディヴィアでインターセプト!さらに、スターホープ、ギャラティンでガード!

ギャラティンのスキルでシールドプラス5000!」

 

「くっ・・・ターンエンド!クロノファング、クロノジェットは山札に戻り、ルガル・ウレを場に戻す!」

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW22000➡PW11000(+5000)

PW36000➡PW16000+SH35000=51000

PW34000➡PW16000+SH20000=36000  クロノの手札5枚 山札22枚  アイチのダメージ5枚(裏1枚)

 

「決めきれねぇかぁ・・・」

 

「ああ・・・私の人生みたいですねぇ・・・」

 

「おいおい、悲しいことを言うなよシンさん・・・」

 

「スタンド&ドロー。・・・顕現せよ、僕の新たなる未来!!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『光昭の騎士王アルフレッド・オース』グレード3

 

光を帯び、そこに現れたるは、伝説の騎士にして、偉大なる騎士王の名を持つ者だった。

 

「聖騎士王アルフレッド・ホーリーセイバー!!!!」

 

聖騎士王アルフレッド・ホーリーセイバー  PW26000  ハーツ『ブラスター・ブレード・エクシード』

 

超越(ストライド)スキル!セイバーの名のつくGユニットにストライドした時、ブラスター・ブレードの名のつくカードを1枚選び、手札に加え、コール!そしてマロン!

マロンのGB(ジェネレーションブレイク)でヴァンガードがアルフレッドかブラスターの名目がついているなら、カウンターブラストを払って、山札からギャラティンをスペリオルコール!パワープラス3000!

ばーくがるのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!自身をソウルへ!山札からアルフレッドかブラスターの名前を含むカードを手札へ!ブラスター・ブレード・エクシード!

アルフレッドのGB(ジェネレーションブレイク)2!カウンターブラスト!手札を1枚捨て、Gゾーンのアルフレッドを表に!ハーツにアルフレッドかブラスターの名前があれば、リアガードのブラスター・ブレードの名前を持つユニットにパワープラス3000!さらに、ツインドライブを与える!エクシード!」

 

「なっ!」

 

「リアガードがツインドライブ⁉」

 

「ヴァンガードと合わせて5回かよ!」

 

ギャラティン アルフレッド ブラスター・ブレード・エクシード

  R      R           R

 

「ギャラティンでルガル・ウレにアタック!」

 

「ちぃ・・・ノーガード!」

 

「アルフレッドでヴァンガードにアタック!」

 

(楽しい・・・最高に熱い・・・これが・・・ヴァンガードなんだ!)

 

「はああああああ!!」

 

「はあああああ!!完全ガード!スチームテイマーアルカ!」

 

コスト『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

アルフレッド(アイチ)の乗るペガサスは空を舞い、クロノジェット・Gへ突っ走る。アルフレッド(アイチ)が聖剣をクロノジェット・Gに振るうが、アルカの時計型の盾に止められる。

 

「トリプルドライブ『天祐の運び手エポナ』セカンドチェック『フローラルパラディンふろうがる(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てエクシードに!サードチェック『新星の騎士リュー(☆)』クリティカルトリガー!」

 

「ダブルクリティカル⁉」

 

「効果は全てエクシードに!マロンのブースト、ブラスター・ブレード・エクシードでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『クロノクロウ・モンキー』『ドキドキ・ワーカー(☆)』『スチームメイデンメスキア』『刻獣(パルサー)トランジット・ドラゴン』頼む、みんな!」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『沈黙の勇士ギャラティン』」

 

『・・・・・・』

 

「セカンドチェック『新星の騎士リュー(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てエクシードに!」

 

ブラスター・ブレード・エクシードはクロノジェット・Gに目掛けて走り出す。クロノジェット・Gを守ろうと複数のガーディアンが立ちふさがったが、光剣によってクロノジェット・Gと共に薙ぎ払わてしまう。

 

PW13000➡PW9000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW31000(+5000)➡PW11000+SH25000=36000

 

ダメージチェック『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

クロノのダメージ6枚  アイチのダメージ5枚  勝者アイチ

 

「・・・最高だ。これがヴァンガード・・・俺の1番大切な・・・」

 

「イメージは君の力になる。昔、櫂君に言われた言葉だよ」

 

白熱したファイトにファイトを見ていた3人は心からの拍手を送る。

 

「アイチさん・・・ありがとうございました!!」

 

クロノはアイチに頭を深く下げ、心からの感謝の言葉を述べた。

 

 

ファイトが終わった後、ショップの中にあった自動販売機で飲み物を買い、ひとまずの休憩に入る。

 

「お前あれ、狙ってただろ?」

 

「まぁ、難しいっす」

 

「GB(エイト)。きっと、クロノ君の強い味方になるよ」

 

クロノはGB(エイト)のカードを笑みを浮かべながら見つめる。休憩していると、ショップの自動ドアが開く音が聞こえた。

 

「来たな」

 

カムイの予想通り、やってきたのは伊吹、櫂、リンの3人だった。

 

「伊吹さん!」

 

「久しぶりだな、先導、橘」

 

「変わらねぇみてぇで安心したぜ」

 

伊吹を見た瞬間、先日の言葉が脳裏に浮かび、本題に入ろうとする。

 

『そのあたりの事情に通じている人物とアポイントが取れた』

 

「じゃあ早く行こうぜ!」

 

クロノがそう言うと、伊吹は淡々と自身の考えを述べる。

 

「いや・・・このままお前を連れていくわけにはいかない」

 

「・・・どういうことだ?」

 

「この先に待ち受けている者・・・お前にそれを知る資格と覚悟があるのなら・・・ファイトで証明してみせろ」

 

伊吹はデッキを取り出し、クロノの覚悟を確かめるファイトをクロノに申し込んできた。

 

to be continued…




カムイ「お義兄さん!今度、アメリカに遊びに行ってもいいですか⁉」

アイチ「大歓迎だよ。よかったらクロノ君も一緒に」

クロノ「え⁉本当ですか⁉」

カムイ「となると、問題は旅費をどうするかだなクロノ!」

クロノ「ああ、そうですね・・・あ、シンさん!ちょっと相談いいですか?バイトの時給の事なんですけど・・・」

シン「おおっと!休憩時間ですね!クロノ君、店番頼んだよ!」

クロノ「え、シンさん⁉・・・逃げられた・・・」

アイチ「楽しみに待ってるから、2人とも絶対来てね!」

TURN174「伊吹の試練」


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伊吹の試練

月刊ブシロードについているお試しデッキをちょっとだけ回してみました。新しいトリガーのパワーもシールドも、高くなっているので、トリガー次第である程度は今のデッキでも少し戦えております。

さて、今回は伊吹君との試練のファイトです。そして次回はいよいよディフライダーの秘密に!

それではどうぞ!


カードキャピタル2号店にて、伊吹の到着を待っている間、クロノとアイチはファイトをしながら待っていた。ファイトの結果はアイチの勝利で終わった。ファイトが終わった頃にちょうど櫂と日下部リン、そして呼び出した本人である伊吹が到着する。クロノは目的の場所に急いで向かおうと提案するが、伊吹はそれを拒み、クロノの覚悟を試すためのファイトを申し込んできた。

 

「知れば、U20(アンダートゥエンティ)の意味合いはまるで違うものとなる。それを乗り越えるだけの力と覚悟が、今のお前にあるとは思えない」

 

「!」

 

「俺に勝てなかったら、全てを忘れてここから去れ」

 

伊吹の言い回しに一同は何か意味があると思っているが当のクロノは顔を俯かせている。

 

「・・・そうかよ・・・」

 

クロノは拳を強く握りしめ、顔を上げ、全ての真実を知るために、クロノ伊吹からの挑戦状を受ける。

 

「上等だ!ぶっ潰してやる!!」

 

挑戦状を受けたクロノはファイト台の前に立ち、ファイトの準備を進める。伊吹もファイトの準備を淡々と進める。

 

(今さらまた・・・俺のことを試すのか?信じられないのかよまた・・・?何度だって見せつけてやるさ。お前が信じないってんなら・・・今の俺の全力で!)

 

互いにファイトの準備を終え、ファイトが始まろうとしていた。

 

 

 

TURN174「伊吹の試練」

 

 

 

福原高校にて、チームとして参加している福原高校ヴァンガード部の3人は理事長に呼ばれ、理事会議室に集まっている。理事会のメンバーは淡々と考えを述べる。

 

「君たちのファーストステージ、セカンドステージの結果だがね・・・正直、満足はできかねた」

 

「残り2枠になってからのギリギリの勝ちぬけ、しかも1戦、中学生相手にずいぶん苦戦していたじゃないか」

 

「セカンドステージだって、15位というギリギリの通過、さらには敗退寸前まで追い込まれたじゃないか」

 

「で、ですけど・・・ファーストステージとセカンドステージはその・・・運の要素が強くて・・・勝ち星は十分に上げていたんですが、相手のポイントもトレジャーのポイントも、少なくて・・・」

 

「運も実力のうちだろう」

 

厳しいようで正論を述べる理事会。

 

「で、でも・・・」

 

「部長、もういいですから」

 

「シオン君・・・」

 

アンリも言い分を通そうとするが、シオンが止め、この場は引き下がるアンリ。

 

「我々が君たちの活動を認めたのは、ヴァンガード部の存在が福原高校に価値を齎すと証明してもらうためだ。さすが福原と、世間の誰もが納得させてもらわなければならない」

 

「サードステージでは、確実に結果を残し、福原にヴァンガードありと知らしめて見せます」

 

シオンは理事会のメンバーにハッキリとそう言ってのけた。

 

理事会からの話を終え、ヴァンガード部のメンバー3人は理事会議室から退出し、廊下を歩いていく。

 

「はぁ・・・やっぱり厳しいね。サードステージ・・・もっと頑張らなきゃ・・・」

 

シオンは真剣みな表情でアンリにはっきりと決意を込めた声で答える。

 

「先輩・・・僕が必ず、福原を優勝させてみせますから」

 

「シオン君・・・」

 

シオンはそれだけを言い残し、そのまま部室に向かっていく。アンリが呆然とシオンの背中を見ていると、羽島リンが話しかけてきた。

 

「好きにさせとけば?」

 

「羽島先輩」

 

「私たちはただ、自分のファイトをして勝つだけ」

 

「!先輩・・・もしかして今、励まして・・・」

 

「さっさと来い下僕!部室のお菓子足しておけ」

 

「は、はい!」

 

リンもアンリもヴァンガード部の部室へと向かっていく。

 

 

カードキャピタル2号店でクロノと伊吹のファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン・G!」

 

「ネオンメサイア!」

 

クロノ・ドラン・G  PW5000

 

ネオンメサイア  PW5000

 

「俺の先攻だ。ドロー。ライド、アスリープ・メサイア。ネオンメサイアは移動。ターンエンド」

 

アスリープ・メサイア  PW8000

 

 R  アスリープ R

ネオン   R   R  伊吹の手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!クロノエトス・ジャッカル!ドランは移動!」

 

クロノエトス・ジャッカル  PW7000

 

R クロノエトス R

R ドラン・G  R

 

「ドランのブースト、クロノエトスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『クロノジェット・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『デスティニー・ディーラー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW8000  クロノの手札6枚 山札42枚  伊吹のダメージ1枚

 

「俺のターン。ドロー。ライド、アローザル・メサイア」

 

アローザル・メサイア  PW9000

 

 R  アローザル R

ネオン   R   R

 

「アローザルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『終焉に灯る光カリーナ(治)』ヒールトリガー。ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに」

 

「ダメージチェック『スチームテイマーアルカ』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000(+5000)➡PW9000  伊吹の手札6枚 山札40枚  クロノのダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!クロノビート・バッファロー!刻獣(パルサー)クルージング・ドラゴンをコール!」

 

クロノビート・バッファロー  PW9000

刻獣(パルサー)クルージング・ドラゴン  PW9000

 

クルージング クロノビート R

  R    ドラン・G  R

 

「クルージングでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『超弦理論の愛し子(引)』」

 

「ドランのブースト、クロノビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『クロノクロウ・モンキー』」

 

「ダメージチェック『真空に咲く花コスモリース』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW14000➡PW9000  クロノの手札6枚 山札39枚  伊吹のダメージ1枚

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。信じし未来のため、羽ばたけ、我が翼!オルターエゴ・メサイア!!」

 

オルターエゴ・メサイア  PW11000

 

 R  オルターエゴ R

ネオン   R    R

 

「オルターエゴでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガードだ!」

 

「ツインドライブ『オルターエゴ・メサイア』セカンドチェック『アステロイド・ウルフ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

オルターエゴは創世の光を放ち、クロノビート目掛けて解き放つ。

 

「ダメージチェック『クロノエトス・ジャッカル』『スチームテイマーアルカ』」

 

「ターンエンド」

 

PW11000(+5000)➡PW9000  伊吹の手札7枚 山札36枚  クロノのダメージ3枚

 

 

ドラゴンエンパイア支部にて、ユイは休日出勤し、スタッフとしての仕事をこなしている。現在はたちかぜのクランリーダーと一緒に重い段ボールを運んでいる。

 

「ユイちゃん、もうちょっとこっちに・・・」

 

「ここ、ですか?」

 

「そう。せーので降ろすよ?せーの・・・」

 

ユイとたちかぜのクランリーダーは段ボールを降ろし、一息つく。

 

「ふぅ、悪かったね、ユイちゃん。せっかくの休日だってのに働かせちまって」

 

「気にしないでください。ほら、あそこ」

 

ユイが指さす方向にはアンとアリスがむらくものクランリーダーとぬばたまのクランリーダーとタッグファイトを行っている。

 

「ああして私たちの特訓に付き合ってくれる条件もありますし。それに、私ドラエン支部の仕事が大好きです!」

 

「うれしいことを言ってくれるじゃないかい!」

 

「ちょ、頭撫でまわさないでくださいよー!」

 

たちかぜのクランリーダーはユイの頭を撫でていく。

 

「よし、仕事も終わったし・・・気休め程度だけど、あたしもユイちゃんの特訓に付き合おうじゃないかい!」

 

「あ、ありがとうございます!さっそく向かいましょう!」

 

「はは、そう急かすんじゃないよ」

 

ユイはふと別人のようになったイツキが脳裏に浮かぶが、ユイは頬を叩き、今は忘れるようにして特訓に宣戦することにする。

 

「ジェネレーションガード!炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン!スキルで相手リアガードを退却!」

 

「助かりました、アリスちゃん!」

 

「初めてタッグファイトをしたけど、意外に面白いね、これ」

 

アリスとアンもそれぞれの思いを抱えながら特訓に挑んでいる。

 

(マサト君もサードステージに進んだのであれば、また戦う機会があるかもしれません。マサト君だけでなく、他の方と戦う機会も・・・そのためにたくさん力を蓄えなければ!)

 

(僕の失われた記憶が、U20(アンダートゥエンティ)に隠されているのなら・・・僕はもっと強くならなければいけない!何よりも、誰かもわからない誰かの正体を知るために!)

 

それぞれが抱える思いを貫くために、ドリームハーツは特訓に挑む。

 

 

カードキャピタル2号店で伊吹とクロノのファイト・・・

 

「切り開け!新たなる世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン・G!!」

 

クロノジェット・ドラゴン・G  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン解放!今こそ示せ!!我が真に望む世界を!!ストライドジェネレーション!!!超刻獣(メタパルサー)ファンロン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

超刻獣(メタパルサー)ファンロン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

「6ターン目でクロノ君のダメージが3、伊吹先輩が1・・・」

 

「手の内は互いに知り尽くしている。勝つためには一歩先に出るよりない」

 

(やっぱあいつは気に食わねぇ・・・)

 

(リンもよく櫂のやつを尊敬できるよな)

 

超越(ストライド)スキル!ギアドラゴンか十二支刻獣のGユニットにストライドしたため、クルージングを時翔(タイムリープ)!クロノファング・タイガー・G!」

 

クロノファング・タイガー・G  PW11000

 

「さらにクロノ・ドラン・GのGB(ジェネレーションブレイク)!自身をソウルへ!手札以外からリアガードが登場したため、同じグレードの十二支刻獣をコールできる!クロノファング・Gをスペリオルコール!」

 

クロノファング・G ファンロン クロノファング・G

   R        R      R

 

「右のクロノファング・Gでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『アステロイド・ウルフ(☆)』」

 

「ファンロンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』セカンドチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!1枚ドロー!パワーは左のクロノファングへ!サードチェック『時を刻む乙女ウルル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーは左のクロノファングへ!」

 

ファンロンの持つ竜玉が光放ち、エネルギーがレーザーとして放たれ、オルターエゴにレーザーが直撃する。

 

「ダメージチェック『ダークメタル・カメレオン』」

 

「ファンロンのスキル!カウンターブラスト!バインドゾーンのクルージングを手札に!左のクロノファング・Gでヴァンガードにアタック!

(認めさせてやる・・・必ず!)」

 

「ノーガード。ダメージチェック『超弦理論の愛し子(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

「クロノファング・GのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『クロノ・ドラン・G』右のクロノファングをバインド!自分と同じ縦列にいるユニットを1体選んで山札の下へ!ターンエンド!左のクロノファングは時翔(タイムリープ)で山札の下へ!

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000

PW21000➡PW11000(+5000)  クロノの手札10枚 山札31枚  伊吹のダメージ3枚

 

「伊吹さんのリアガードを除去すると同時に、自分の盤面を開けて、次のターンの呪縛(ロック)を防いだ!」

 

「伊吹と長いからな、こいつも」

 

「・・・スタンド&ドロー。ストライドジェネレーション。創世竜アムネスティ・メサイア」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『列脚のドリルモンク』グレード3

 

創世竜アムネスティ・メサイア  PW26000  ハーツ『オルターエゴ・メサイア』

 

「コール。アレスター・メサイア、黒色矮星のレディバトラー、ダークメタル・カメレオン」

 

アレスター・メサイア  PW9000

黒色矮星のレディバトラー  PW9000

ダークメタル・カメレオン  PW7000

 

「アレスターのGB(ジェネレーションブレイク)。パワープラス2000」

 

アレスター アムネスティ  黒色矮星

  R     R    ダークメタル

 

「ダークメタルのブースト、黒色矮星でヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』」

 

「黒色矮星のレディバトラーのGB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラスト。自身を呪縛(ロック)し、アレスターにパワープラス5000。アレスターでヴァンガードにアタック」

 

「ガードだ!『クロノボレー・ラビット(☆)』」

 

「アレスターのスキル。自身を呪縛(ロック)し、後列のリアガードを呪縛(ロック)する。ダークメタルを呪縛(ロック)

 

「ちぃ・・・!」

 

「アムネスティでヴァンガードにアタック。

スキル発動。カウンターブラスト。アレスター、黒色矮星、ダークメタルを解呪縛(アンロック)解呪縛(アンロック)したユニット1体につき、パワープラス3000。3体以上解呪縛(アンロック)したので、パワープラス9000、クリティカルプラス1。

ダークメタルのGB(ジェネレーションブレイク)解呪縛(アンロック)された時、カウンタチャージ。」

 

「クロノの盤面を呪縛(ロック)しなくても、自分の盤面だけでアムネスティを強化しやがった!」

 

「しかも解呪縛(アンロック)したユニットはスタンド状態になり、連続5回攻撃となります」

 

「うぅ・・・やっぱいけ好かねぇ!」

 

「(相変わらず容赦がねぇ・・・!)

ノーガードだ!」

 

「トリプルドライブ『デスティニー・ディーラー』セカンドチェック『アレスター・メサイア』サードチェック『アステロイド・ウルフ(☆)』クリティカルトリガー。パワーはアレスター、クリティカルはアムネスティに」

 

アムネスティは神々しい光を解き放ち、レーザーのようにクロノジェット・Gに放つ。光のレーザーを喰らうクロノジェット・Gは怯んでしまう。

 

「ぐああああああ!!くぅ・・・ダメージチェック『クロノビート・バッファロー』『スチームメイデンメラム』『時を刻む乙女ウルル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

ファイト中にクロノを睨む伊吹のその姿はまるで、クロノを監視していた時と同じ姿だ。

 

(マジで昔のあいつに戻っちまったみてぇだ・・・)

 

「ダークメタルのブースト、黒色矮星でヴァンガードにアタック」

 

「でも!ガード!『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

「黒色矮星のスキル。カウンターブラスト。自身を呪縛(ロック)。アレスターにパワープラス5000。アレスターでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『刻獣(パルサー)クルージング・ドラゴン』」

 

「ターンエンド」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW35000➡PW11000(+5000)

PW16000➡PW16000+SH5000=21000

PW19000➡PW16000+SH5000=21000  伊吹の手札7枚 山札29枚  クロノのダメージ5枚

 

「俺だって!やられっぱなしの昔の俺じゃねえんだよ!!」

 

 

一方の安城家では、ハイメフラワーズが集まり、トコハの父、安城ヨシアキとトコハの母、安城ミサエと共に昼食をとるようだ。

 

「じゃじゃーん!安城家秘伝、スペシャル海鮮寄せ鍋!」

 

昼食の鍋には様々なおいしそうな海の幸の具材がたくさん入っている。

 

「うわぁ!おいしそう!」

 

「ジャパニーズナベモーノ!まさに味のメリーゴーランド!」

 

「本当にやるのか?この時期に?」

 

「仲間が集まったら鍋!これ宇宙の真理だから!」

 

ヨシアキは真剣みな表情で江西とハイメを見定めている。

 

(トコハが2人も男を・・・しかもどちらも年上だとぉ!!?)

 

「まぁまぁお父さん、ちょっと早いけど、ビールでいい?」

 

「おおっとガッテン!ビールもいいけど、これどうぞ!」

 

ハイメが取り出したのはワイン、江西が取り出したのは日本酒、どちらもお酒だ。

 

「おお!君たち、いける口かね⁉」

 

「モチのロン!サトるんるん、大丈夫だっけ?」

 

「先日、二十歳になった」

 

「ええ⁉江西っちお誕生日だったの⁉早く言ってよー!」

 

「よーし!壮行会セカンドに、江西さんのバースデーも合わせて1本!」

 

『カンパーイ!!』

 

全員が乾杯すると同時に、マモルが帰宅する。

 

「ただいま。お、やってるね」

 

「兄さん!」

 

「休日出勤オツカレサマー!」

 

マモルも加わり、江西のバースデー祝い兼、2回目の壮行会を楽しむ。食事を済ませた後、トコハとマモルはファイトを楽しむ。

 

「ドラゴニック・ブレードマスターでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!」

 

「トコハちゃん、ナイスガード!」

 

「やるね。ターンエンド」

 

トコハのターンになり、カードを1枚引く。

 

「・・・どうして帰ってきたのかって、聞かないんだね」

 

「「?」」

 

「やっと念願かなって留学したはずなのに、何でいきなりU20(アンダートゥエンティ)なんだって・・・一言も説明してないのに・・・どうして・・・クミちゃん・・・兄さんも・・・」

 

トコハの突然の問いにクミとマモルは互いに顔を合わせ、にこやかな笑みを浮かべる。

 

「帰ってきた時、トコハちゃんね、今はとにかく、ただ走りたいって顔してたから。余計な事抜きで、全力で」

 

「!」

 

「だったら私も、とりあえず一緒に走っちゃおっかなって。トコハちゃんとだったら、どこまでだっていける気がするし」

 

「クミちゃん・・・」

 

「トコハが信じた道を進むのなら、俺はなんだって応援するさ」

 

クミとマモルの思いやりを聞いて、トコハは思わず涙ぐんでいる。扉の隙間からその様子を見ていたハイメと江西もにこやかな表情をしている。トコハは溢れそうな涙を拭き、ファイトを続行する。

 

「続き、いくね。インベルノでヴァンガードにアタック!

(行こう、このまま・・・足を止めずに、まっすぐに!)」

 

トコハの脳裏に浮かんだのは、今は亡きミゲルの笑った表情だった。

 

(あなたの思いも、きっと未来に繋がるから・・・ミゲル!)

 

 

カードキャピタル2号店のクロノと伊吹のファイト・・・

 

「ストライドジェネレーション!!!クロノドラゴン・GG(ギアグルービー)!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』グレード1+2

 

クロノドラゴン・GG(ギアグルービー)  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

「・・・・・・」

 

超越(ストライド)スキル!手札からクロノボレー・ラビットをスペリオルコール!」

 

クロノボレー・ラビット(☆)  PW5000

 

「さらにそこからクロノボレー・ラビットを時翔(タイムリープ)!スチームメイデンメスキア!」

 

スチームメイデンメスキア  PW7000

 

「メスキアのGB(ジェネレーションブレイク)時翔(タイムリープ)登場した時、メスキアをレスト!1枚ドロー!GG(ギアグルービー)にパワープラス4000!コール!刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ、クロノエトス、ディレイドブレイザー・ドラゴン!」

 

ディレイドブレイザー・ドラゴン  PW9000

刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ  PW9000

 

「ディレイドブレイザーのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがグレード4以上のクロノジェットのヴァンガードがいれば、グレード2のユニットを時翔(タイムリープ)!ディレイドブレイザーを時翔(タイムリープ)!クロノジェット・G!」

 

「後列にも展開してきやがったな」

 

「星崎ノアにやられた経験が活かされてるな」

 

GG(ギアグルービー)GB(ジェネレーションブレイク)3!ソウルブラスト『クロノビート・バッファロー』Gゾーンのネクステージを表に!パワープラス5000!

GG(ギアグルービー)GB(ジェネレーションブレイク)2!ハーツがクロノジェットなら、GゾーンのGG(ギアグルービー)を表に!GG(ギアグルービー)はファンロンとネクステージの能力を1つずつ得る!」

 

クロノはGゾーンにある表のカードと自身のGユニットを見つめる。

 

(全力でぶちのめして、認めさせてやる!この先に進まなきゃ、何もわからないんだ!どうしてノアやイツキがあんなことになったのか・・・みんないろんな思いがあって、U20(アンダートゥエンティ)に挑戦してる!その思いを踏みにじるものがあるなら・・・)

 

 ルガル・ウレ   GG クロノジェット・G

メスキア(レスト) R   クロノエトス

 

「真実を突き止めてみせる!そのためにも、お前を倒して前に進む!ルガル・ウレでヴァンガードにアタック!

ルガル・ウレのスキル!ヴァンガードが十二支刻獣なら、パワープラス2000!」

 

「インターセプト『アレスター・メサイア』」

 

GG(ギアグルービー)でヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード。終焉に灯る灯る闇ラクスカリーナ」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『終焉に灯る光カリーナ(治)』

 

終焉に灯る灯る闇ラクスカリーナ  SH15000

 

「カリーナのスキル。ソウルブラスト『アスリープ・メサイア』ラクスカリーナが登場した時、カウンタチャージ。

ラクスカリーナのGB(ジェネレーションブレイク)。Gガーディアンのデモンマクスウェルを表に。カウンターブラスト。自分のリアガードを好きな枚数だけ呪縛(ロック)。黒色矮星、ダークメタルを呪縛(ロック)。相手は同じ枚数だけ、後列のリアガードを呪縛(ロック)

 

「くっ・・・メスキアとクロノエトスを呪縛(ロック)

 

「後列を2枚とも呪縛(ロック)された」

 

「さらにガード『アステロイド・ウルフ(☆)』『ブリンクメサイア(☆)』」

 

GG(ギアグルービー)はオルターエゴに突進し、拳を放とうとするが、ラクスカリーナ、アステロイド、ブリンクによって拳を受け止められる。

 

「この程度か?」

 

「くっ・・・!トリプルドライブ!ファーストチェック『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てクロノジェット・Gへ!セカンドチェック『クロノクロウ・モンキー』サードチェック『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!こっちも全部クロノジェット・Gだ!

GG(ギアグルービー)が獲得したファンロンのスキル!カウンターブラスト!バインドゾーンにあるディレイドを手札に!

GG(ギアグルービー)の獲得したネクステージのGB(ジェネレーションブレイク)2!カウンターブラスト!Gゾーンのネクステージを表に!手札を3枚捨て、GG(ギアグルービー)をGゾーン表に戻し、クロノジェット・Gをスタンド!」

 

「これで5枚・・・」

 

「クロノジェット・Gのスキル!Gゾーンの表のカードが2枚ずつにつき、パワープラス5000、リアガード全てにパワープラス1000!Gゾーンの表のカードは5枚!パワープラス10000!それぞれのリアガードにパワープラス2000!ヴァンガードのクロノジェット・Gでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『スチームメイデンメラム』セカンドチェック『刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』クリティカルトリガー!パワーはリアガードのクロノジェット・Gに、クリティカルはヴァンガードへ!」

 

クロノジェット・Gは拳に1撃を込め、オルターエゴに渾身の1撃を与える。

 

「ダメージチェック『アローザル・メサイア』『超弦理論の愛し子(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

「リアガードのクロノジェット・Gでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ブリンクメサイア(☆)』『黒色矮星のレディバトラー』」

 

「ちぃ!ターンエンド!呪縛(ロック)されたカードは解呪縛(アンロック)。クロノジェット・Gは山札の下に戻す」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW31000➡PW11000+SH35000=46000

PW21000➡PW11000(+5000)

PW28000➡PW16000+SH15000=31000  クロノの手札6枚 山札20枚  伊吹のダメージ5枚(裏2枚)

 

「・・・ストライドジェネレーション。創世竜トランスエルス・メサイア」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『デスティニー・ディーラー』グレード1+2

 

創世竜トランスエルス・メサイア  PW26000  ハーツ『オルターエゴ・メサイア』

 

「トランスエルスのGB(ジェネレーションブレイク)(2)。カウンターブラスト。Gゾーンのトランスエルスを表に。全てのファイターのリアガードを呪縛(ロック)

 

「なっ・・・!」

 

「そして、この効果で呪縛(ロック)されたカード以外、全て解呪縛(アンロック)

 

「さっきのジェネレーションガードはこの布石かよ!」

 

「さらにアレスター、サクリファイス・メサイアをコール」

 

サクリファイス・メサイア  PW7000

 

「アレスターのスキル。パワープラス2000。何度でも言ってやる。ファイトにはその人間の全てが現れる」

 

「くっ・・・!」

 

「はぁ・・・チャンスを与えてやるまでもなかったようだな。今のお前では、俺を超えることなど出来はしない。U20(アンダートゥエンティ)に出場して、ようやくやる気になったのかと思えば・・・あまり失望させてくれるな」

 

「!」

 

この時クロノは2年前のスターゲート支部のGクエストでの伊吹と、今の伊吹と比べていた。

 

『所詮この程度か』

 

『お前友達いねぇだろ!!?』

 

「!!」

 

その瞬間により、クロノは何かに気付き始める。

 

 アレスター  トランスエルス  黒色矮星

サクリファイス    R    ダークメタル

 

「ダークメタルのブースト、黒色矮星でヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『クロノエトス・ジャッカル』

(もしかして・・・このファイトは・・・)」

 

「黒色矮星のスキル。カウンターブラスト。自身を呪縛(ロック)。アレスターにパワープラス5000。トランスエルスでヴァンガードにアタック」

 

「(頭を冷やせ・・・見極めろ・・・こいつがファイトに込めた意図!)

ジェネレーションガード!!久遠の時乙女ウルル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『時を刻む乙女ウルル(治)』

 

久遠の時乙女ウルル  SH15000

 

「時を刻む乙女ウルルのスキル!久遠の時乙女ウルルが登場した時、ドロップゾーンのノーマルユニットを山札の下へ!」

 

戻したカード『クロノジェット・ドラゴン』

 

「久遠の時乙女ウルルのGB(ジェネレーションブレイク)!Gガーディアンのハイブロースチームアルリムを表に!Gゾーン表のカード1枚につき、シールドプラス5000!Gゾーン表のカードは6枚、シールドプラス30000!」

 

トランスエルスの生成した疑似太陽をクロノジェット・Gに放つが、未来のさらなる姿のウルルが疑似太陽から守っていく。

 

「表のGユニットがこれで7枚!」

 

(粘れクロノ・・・ここを凌げば・・・)

 

「トリプルドライブ。ファーストチェック『真空に咲く花コスモリース』セカンドチェック『アステロイド・ウルフ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てアレスターに。サードチェック『超弦理論の愛し子(引)』ドロートリガー。1枚ドロー。パワーはアレスターに。サクリファイスのブースト、アレスターでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』『刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』『クロノボレー・ラビット(☆)』」

 

「凌いだぜ!」

 

「ターンエンド。黒色矮星は解呪縛(アンロック)

 

PW16000➡PW11000

PW26000➡PW11000+SH45000=56000

PW33000➡PW11000+SH30000=41000  伊吹の手札5枚 山札21枚  クロノのダメージ5枚(裏2枚)

 

「・・・そういう事かよ」

 

「?」

 

「やっとわかったぜ。あんたの意図が」

 

『!』

 

「ファイトにはその人間の全てが現れる。こっちにだって伝わるんだよ・・・あんたが何を考えてんのか!」

 

「!」

 

自分の意図に気付いたクロノに対し、伊吹は口元に笑みを浮かべる。

 

「ならば示してみせろ!!」

 

「上等だあ!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ヴァンガードサークルが現れ、光りの輝きが惑星に振ってゆく。そこに遥か遠い遠い未来から、強力な力を持った時空の竜が、オーラを纏い、現代に現れた。

 

「時空竜ビヨンドオーダー・ドラゴン!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン・G』グレード3

 

時空竜ビヨンドオーダー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

「表のGユニットは8枚!GB(ジェネレーションブレイク)(エイト)達成!」

 

「来た!」

 

「ビヨンドオーダーのスキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『クロノビート・バッファロー』山札から8枚をバインドし、スキルを獲得!スチームメイデンメラムをコール!」

 

スチームメイデンメラム  PW7000

 

「見極めてやる。この先の戦いに生き抜くだけの力が、今のお前にあるのかどうか!」

 

○ ビヨンドオーダー メラム

○    R      ○

 

「メラムでヴァンガードにアタック!

メラムのGB(ジェネレーションブレイク)|!パワープラス4000!」

 

「インターセプト!『アレスター・メサイア』」

 

「メラムのスキル!メラムを山札の下に戻し、ドキドキ・ワーカーをスペリオルコール!」

 

ドキドキ・ワーカー(☆)  PW4000

 

「(そうだ・・・俺を信じてないんじゃない。信じてるから・・・知りたいんだ・・・)

ビヨンドオーダーでヴァンガードにアタック!

ドキドキ・ワーカーのスキル!ヴァンガードがクロノジェットならソウルに入れ、1枚ドロー!ビヨンドオーダーにパワープラス5000!」

 

「完全ガード!『真空に咲く花コスモリース』(コスト『超弦理論の愛し子(引)』)」

 

ビヨンドオーダーは時空剣をオルターエゴに目掛けて振るうが、コスモリースの介入によってこれを防がれてしまう。

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』セカンドチェック『刻獣(パルサー)クルージング・ドラゴン』サードチェック『刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てビヨンドオーダーに!

(今の俺がどこまでやれるか・・・戦力としてどこまで使えるのか・・・だからわざと、こんなことを)」

 

全てを知ったクロノは思わず口元に笑みを浮かべる。

 

「・・・くっそ、ふざけんなよ・・・。

ビヨンドオーダーのGB(ジェネレーションブレイク)(エイト)!このユニットをスタンドし、ドライブマイナス1、そして・・・追加のメインファイズとバトルフェイズをもう1度行う!」

 

「!!」

 

「やりやがった!!」

 

「ヴァンガードがスタンドしただけでなく、もう1度リアガードのコール、スキルの発動が可能になります」

 

「達成条件が厳しいだけに、威力も絶大だ」

 

(示すんだ・・・その思い全てを!)

 

「クルージング・ドラゴン、刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッドをコール!」

 

刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド  PW7000

 

「ふっ・・・来い、クロノ!!」

 

○ ビヨンドオーダー クルージング

○  リボルバー     ○

 

「リボルバーのブースト、ビヨンドオーダーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『アステロイド・ウルフ(☆)』『アローザル・メサイア』『ブリンクメサイア(☆)』インターセプト!『黒色矮星のレディバトラー』」

 

「クロノ君のパワーが38000・・・伊吹さんのガードが41000!」

 

「トリガーが出れば突破だ!」

 

「行けぇ!クロノ!」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『クロノジェット・ドラゴン』見せてやる!今の俺を!セカンドチェック『クロノボレー・ラビット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ビヨンドオーダーに!俺たちの積み重ねた、未来への可能性・・・この先何が待っていようと・・・俺は前へ進む!」

 

ビヨンドオーダーはオルターエゴに斬撃の衝撃波を与えようとしたが、複数のガーディアンに阻まれた。それを見越してビヨンドオーダーもう1発の衝撃波をオルターエゴに与える。オルターエゴは斬撃の光へと包まれていった。

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW38000➡PW11000+SH30000=41000

 

ダメージチェック『オルターエゴ・メサイア』

 

クロノのダメージ5枚  伊吹のダメージ6枚  勝者クロノ

 

「ふっ・・・クソガキは一応卒業したみたいだな」

 

伊吹の笑みを見てクロノも笑みを浮かべる。

 

「この先に進めば、お前はU20(アンダートゥエンティ)に潜む脅威を知ることになる」

 

「鬼丸カズミか?」

 

「チームディフライダーの4人と、星崎ノア、黒峰イツキもだ」

 

伊吹の説明を聞いてクロノは脅威となる相手に身構えている。

 

「そう固くなるなって。見事だったぜ、GB(エイト)

 

「カムイさん・・・」

 

「あいつ、もしお前の力が足りないようなら、俺らで特訓してくれとか言ってきてよ」

 

「なっ・・・!」

 

「なんだよ~、結局は巻き込む気満々じゃねぇかよ~」

 

「伊吹さんって、案外心配性だったんだね」

 

カムイに伊吹の心情をバラされ、メンバー一同はそれぞれの反応を示す。

 

「寄り道は終わりだ。行くぞ」

 

「運転は任せてください」

 

やるべきことをやり終え、一同は今度こそ目的の場所へと向かう。

 

 

目的の場所へは車で移動するようだ。一同は車の中へと入りこむ。

 

「どこに行くんですか?」

 

「この手のネタに詳しい奴がいてよ、そいつの話を聞きに行く」

 

「詳しい奴?」

 

「そうだ。そいつは立凪財閥の総帥、立凪ノームだ」

 

一同がこれから会いに行く立凪財閥の総帥、立凪ノームとはどのような人物なのか・・・?

 

to be continued…




カズヤ「クロノと伊吹、どうなることかと思ったが、大丈夫みてぇだな」

カムイ「ま、あいつら何気に似た者同士なとこありますから、あのぐらいがちょうどいいのかもしれないっすねぇ」

アイチ「ファイトで語り合う絆かぁ・・・ふふ、やっぱりいいね、ヴァンガードって。ね?櫂君」

櫂「ああ。そうだな」

カムイ「お前はもうちょい言葉も使えって今でも時々思うけどな」

リン「カムイ君、それは櫂先輩の侮辱の言葉ですか?」

TURN175「異世界からの憑依者(ディフライダー)


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異世界からの憑依者(ディフライダー)

花粉が辛すぎてマジやばいです・・・。そろそろ目が本格的にかゆくなってきました。あ、今もかゆくなって・・・ああ、かゆい!

こ、今回はディフライダーの秘密が明らかになる回です。

それではどうぞ!・・・ほんとかゆい!


とある財閥家が所有している屋敷の1室、メトロノームの鳴り響いていた。メトロノームの音に合わせ、髪で片目が隠れている薄緑の長髪の青年がピアノを奏でている。

 

「ノーム様」

 

青年は奏でていたピアノを止める。部屋に屋敷の使用人のメイドが入ってくる。

 

「間もなく、ご来客のお時間でございます」

 

「ああ・・・もうそんな時間か」

 

青年はピアノの椅子から立ち、屋敷の窓の外を見つめる。

 

「運命が動き出すな、ようやく」

 

この青年こそが、この屋敷の主にして、立凪財閥の現当主、立凪ノームである。

 

 

 

TURN175「異世界からの憑依者(ディフライダー)

 

 

 

伊吹は夢を見ていた。地球と惑星クレイのが見える宇宙空間の夢を。

 

『こ、ここは・・・』

 

何事かと思っていると、伊吹の前には神々しき大きな存在がいた。その存在は伊吹にとってよく知っている姿だ。

 

『ハーモニクス・・・メサイア・・・』

 

その存在は調和と再生を司る神、救世主とも呼ばれる存在、ハーモニクス・メサイアだった。伊吹が驚いていると、惑星クレイからいくつもの青い輝きが地球へと繋がっていく。

 

『あれは・・・』

 

『彼らは、我らが庇護せん魂たち。祈りと絆に結ばれし、先導者たちの元へ旅する冒険者たち』

 

『旅する・・・惑星クレイから・・・?』

 

『されどただ1つ・・・我が目に隠れ、彼の地へ渡りし魂がある。我が先導者たちよ、心せよ。我が目を逃れし、邪悪なる魂に』

 

 

「・・・ぶき君?伊吹君!」

 

「おい伊吹。起きろ」

 

「!!」

 

伊吹が目を覚ますとそこは本部長室。伊吹が顔を起こすと、そこにはマモルとキョウヤがいた。

 

「ずいぶんうなされていたが・・・大丈夫か?」

 

「・・・あ、ああ・・・」

 

起きた伊吹は慌てて平常心を装う。

 

「開会式の段取りとファーストステージのレギュレーション、だいたいまとまったからチェックお願いできるかな?」

 

「すまない、わざわざこっちから呼びつけたのに、居眠りなど・・・」

 

「それは構わないのだけれど・・・ちゃんと寝てる?」

 

「その言葉、そっくりそのまま帰ってくるな」

 

「はは、確かにね」

 

「!!」

 

伊吹は机にあった前回優勝者である鬼丸カズミの写真を見て、何か驚いた表情になる。というのも、穏やかな笑みの後ろで、邪悪な存在の胎動を感じ取ったのだから。これが、U20(アンダートゥエンティ)が始まる前の出来事だった。

 

 

「はぁ⁉夢⁉マジ⁉U20(アンダートゥエンティ)の脅威って、お前の夢とただの勘⁉」

 

立凪財閥の屋敷に車で移動している中、伊吹は夢で見たことを一同に話す。一部笑っている者もいるが、クロノは当然の反応を示す。

 

「ちょっ・・・ちょ、お前!ただの夢にこんな!アイチさんやカズヤさんやカムイさん、櫂さんやリンさんを引っ張り出しておいて!」

 

「なら降りろ。今すぐ」

 

「いやあ・・・だってねぇ・・・」

 

クロノはアイチに同意を求めて視線を向ける。

 

「うん・・・確かに、夢は夢なんだけどね。気になるでしょ?」

 

「そりゃ・・・でも夢っすよ?」

 

「僕もね、何度かあったんだ。そういうの」

 

「えっ⁉」

 

まさかのアイチも同じ経験をしてたとは思わなかったクロノは驚愕の表情になる。

 

「そ、そうなんですか・・・?アイチさんがそう言うなら・・・」

 

「お前だってやばい気配感じたんだろ?星崎ノアのファイトの時、それから、ユイちゃんの相手、黒峰イツキのあの雰囲気」

 

「うっ・・・」

 

実際に本当に不穏な空気を感じたことがあるため、反論できないクロノ。

 

「ただの夢ならそれでいい。万が一そうでなかった時のために、手を打っておくんだ」

 

「その立凪なんとかって奴に聞けば、わかるのか?」

 

伊吹はこれから会う人物、立凪ノームの説明をする。

 

「立凪ノーム。立凪財閥の総帥だ。立凪家は先代の時にゴタゴタがあってな。今年になってようやく、先代の兄であるノームが総帥につくことになり、一族の宿命も引き継がれた」

 

「宿命?」

 

「惑星クレイとこの世界、2つの世界を繋ぐ運命の力。その観測者としての役目を立凪の当主は代々務めてきたという話だ」

 

 

立凪財閥の屋敷の前で車を止め、一同は屋敷の中へと入っていく。

 

「シオンとこみてぇ」

 

「立凪はアジアでも有数の巨大財閥だからな」

 

一同は立凪家のメイドのものにノームのいる部屋してもらい、その部屋に入っていく。

 

「ノーム様。お見えになられました」

 

パンッ!

 

クラッカーの音に一同はクラッカーの音の発生元に視線を向ける。そこには立凪ノームが笑顔で出迎えていた。

 

「ようこそ、僕の観測室へ。オールスター勢揃いだねぇ。メサイアの先導者に祈り聞く者たちと、その盟友たち。そして・・・ギアクロニクルの特異点」

 

「!!」

 

自分を特異点と呼ばれることに驚きを隠せないクロノ。

 

パチンッ!

 

ノームが指を鳴らすと、部屋の電気が消え、窓のシャッターが下ろされ、扉までも閉じられてしまう。そして、プロジェクターなる装置が現れ、光りだすとあっという間に部屋は宇宙空間のようになった。

 

「さあ、質問をどうぞ。僕が知る限りのことは何でも答えよう」

 

 

ドラゴンエンパイア支部のファイトコーナー、ストライダーズのカズマとタイヨウはどういう訳かトリニティドラゴンに捕まり、特訓のファイトを行っている。

 

「ヴァンガードにアタック!」

 

ツネトは枢機の征討神カムスサノオでカズマの覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードに攻撃をする。

 

「さすがツネトさん!ナイスアタックです!」

 

「今日は徹底的にお前らを鍛え直してやるぜ!俺たち、トリニティドラゴンがな!1番負けた奴はラーメンおごり、それが今日のルールだ」

 

「えぇ?」

 

「僕、湯麵大盛り!」

 

「僕味噌ラーメンがいいでーす!」

 

「たく・・・面倒なのに捕まっちまったぜ・・・」

 

「ラーメンはともかく、サードステージに向けて、これもいい練習になりますから」

 

平常運転ともいえるトリニティドラゴンにカズマは呆れ、タイヨウがなだめる。

 

「お前らは俺たちに勝って、U20(アンダートゥエンティ)に出場してるんだからな!情けないファイトだけは絶対に許さないぜ!」

 

ツネトの言葉にタイヨウとカズマに大きくのし上がる。

 

(クロノさんを支えたい・・・僕たち3人で未来を掴みたい。それが今の僕の目標。でもそれだけじゃない。U20(アンダートゥエンティ)を実際に戦ってみて、もっと試したくなった。僕の力がどこまで通用するのか、どこまで強くなれるのか。今の自分を超えて、その先へ!)

 

(セカンドステージも顔も見ずに終わっちまったが、次のステージではきっと来る!やってやるさ!俺だっていつまでも、あの時の俺じゃねぇ!!)

 

ファイトを進めていくうちに、カルがクロノがいないことに気付く。

 

「そういや、クロノはどうしたんです?」

 

「今日は用事があるとかで・・・」

 

「何ぃ⁉サードステージ前にたるんでるなぁ・・・。よし!次に会ったらあいつがラーメンおごりだ!」

 

この光景を遠くで見ていたドリームハーツ。

 

「・・・あのさ」

 

「なんですか?すごく嫌な予感がするのですが・・・」

 

「おごりでラーメン食べたい」

 

「あぁ、やっぱりですか・・・」

 

アリスの一声でアンは少し呆れていた。

 

「じゃあだいぶ遅くなったけど、お昼にしようか。私の叔母さん、実はラーメン屋さんでアルバイトをしててね、叔母さんに頼んでおごってもらおうよ」

 

「マジで⁉太っ腹じゃん!」

 

「あのスバルさんが快くおごってくれるなんて到底思えないんですけど・・・」

 

「その時は私がおごるよ。ドリームハーツ2回目の壮行会としてさ」

 

「ラーメン、ラーメン♪」

 

ドリームハーツは一同の邪魔にならず、ばれないようにドラエン支部を出て、ラーメン屋に向かう。

 

 

立凪財閥の屋敷の観測室、伊吹はこれまでに起きた出来事と夢で見た内容をノームに説明をする。

 

「・・・以上が、だいたいの状況だ」

 

「惑星クレイからこの世界に訪れる魂たち・・・なるほどね」

 

状況を理解したノームは現実に起こっている状況の名を口にする。

 

「ディファレントワールドライダー、通称、ディフライダー」

 

『!!』

 

「君の見た夢は今起きている現実そのものだよ、伊吹コウジ。惑星クレイから時空を超えて、この世界を旅するユニットたちが存在しているのも事実だ」

 

ノームはディファレントワールドライダーが起こった原因を説明する。

 

「1年ほど前、2つの世界の間にストライドゲートと呼ばれる時空の通路が穿たれる事態が発生した。君たちも当事者だったから当然知っているね?」

 

ストライドゲートは明神リューズ率いるカンパニーが引き起こし、それを止めた者たちが自分たちのため、ここにいる全員知っている。

 

「君たちの活躍でゲートは消滅した。しかし、1度生じた時空の歪みはそう簡単には戻らない。2つの世界は今、かつてないほどに近くなっている。強くイメージを繋げれば、惑星クレイのユニットたちがこちらの人間の肉体に乗り移る・・・すなわち、ディフライドできてしまうほどに」

 

惑星クレイのユニットが自分たちに乗り移っている・・・チームディフライダーはそれにあてはまるだろう。ノームはディフライドの発生条件を説明する。

 

「イメージの絆・・・君たちが時に分身と呼びならわす強い縁のあるユニットとファイターと共鳴した時のみ、それは起こる。ユニットが時空を超えて、ファイターが呼びかけ、そのファイターが応じれば、ディフライドが発生し、彼らは1つとなる」

 

ノームはディフライドの例として、クロノ、カズヤ、アイチの分身ユニットを述べる。

 

「例えば君なら、クロノジェット・ドラゴン、君なら、破壊竜ダークレックス、君ならブラスター・ブレード以外はディフライドできないって具合さ」

 

「何が目的ですか?」

 

「ん?」

 

「何故クレイのユニットたちが私たちの体を借りてまでこの地に降り立つのですか?」

 

リンの疑問にノームは笑って答える。

 

「さあ?僕は観測者だ。起きてる事象は見てても、彼らの心の中までは覗けない」

 

「・・・っ」

 

「まぁ、多くは心配するようなものではなさそうだけどね。例えば純粋な好奇心、未知なる世界への冒険心」

 

「観光旅行でもしてるってのかぁ?」

 

「ああー、あるかもね」

 

「っ・・・!」

 

ノームの返答にリンもカムイも苛立ちを覚える。

 

「ただし、例外はどこにでもある」

 

「・・・鬼丸カズミ!」

 

「ご明察」

 

ようやく本題に入り、ディフライドの例外を語る。

 

「彼の分身たるユニット、忍竜シラヌイは本人の同意なくディフライドを果たし、鬼丸カズミに成り代わった。そこに鬼丸カズミの意思はない。今の彼は、姿だけ鬼丸の形をしたシラヌイそのものだ」

 

今のカズミが姿だけが鬼丸で、中身は惑星クレイのユニット、忍竜シラヌイと知り、一同は息をのむが、クロノは驚愕の表情になる。

 

「惑星クレイに生きるおよそ全てのユニットたちは創世神たるメサイアの加護を受けている。それは時空を超えてディフライドする旅の中でも同じこと。けれどシラヌイはその加護を断ち切り、何らかの手段を弄してディフライドを果たした」

 

「・・・・・・」

 

「そして先日、シラヌイの手引きによりもう1つ、邪悪なる魂がこの世界のファイターにディフライドした。星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・ドラゴン。星崎ノアが愛用していたユニットだ」

 

「!!」

 

ノアがカオスブレイカー・ドラゴンにディフライドしていれば、今までのノアの不可解な言動や振る舞いにかなりつじつまが合う。今のノアは、姿がノアの形をしたカオスブレイカー・ドラゴンとなっているのだから。その事実にクロノは驚愕している。

 

「カオスブレイカー・・・」

 

カオスブレイカーに何らかの因縁を持っている櫂は拳を強く握りしめる。

 

「では黒峰イツキはどうなのですか?あの様子からして、彼もディフライドされているのは明らかです」

 

「ふむ・・・それを話す前に、新導クロノ、君は遊星ブラントを知っているかい?」

 

『!!』

 

「遊星・・・ブラント・・・?」

 

遊星ブラントの話が出て、一同は驚愕の表情になるが、遊星ブラントの存在を知らないクロノはキョトンとなる。

 

「かつて、惑星クレイを滅ぼそうとした異形なる存在、根絶者(デリーター)が住まう星だ。不思議なことに根絶者(デリーター)も、ヴァンガードと繋がっている」

 

「・・・そのブラントとディフライドと、何か関係あるのか・・・?」

 

「普通なら関係はないね。なにせ根絶者(デリーター)はクレイとは無縁な存在であり、メサイアの加護も持っていないどころか、ディフライドの存在も知らない。しかし・・・根絶者(デリーター)の1体はどこからかディフライドの存在を知り、メサイアの目を隠れてクレイに潜み、カオスブレイカーの手引きによって、同じくこの世界のファイターにディフライドを果たした。今のファイターで愛用しているのは、黒峰イツキくらいだろう」

 

「!!!」

 

イツキまでも悪しきユニットにディフライドされていることにクロノは顔を俯かせる。

 

根絶者(デリーター)・・・」

 

「伊吹・・・」

 

「心中ご察しいたします・・・」

 

伊吹はその事実に拳に力を込めている。

 

「そんな連中が観光旅行なんかするわけねぇ!何を企んでるんだ?鬼丸とチーム組んでる奴らも仲間なのかよ⁉」

 

カムイの問いにノームは何も答えず、ただ笑みを浮かべるだけ。まるで他人事みたいに。

 

「・・・なんなんだよあんた⁉さっきからまるで他人事みてぇに!そんな大事なことわかってんなら、早く教えてくれれば・・・!」

 

「聞きに来れば教えたよ。君たちにも、鬼丸カズミにも誰にでも」

 

「っ・・・!」

 

「僕はね、観測者なんだ。誰の味方でもない、誰の敵にもならない、何もしないのが僕の役割。2つの世界を巡る運命の力・・・宇宙の真理・・・あまりに大きすぎて、僕たち矮小な存在では認識すらできない。物理法則にも似た、絶対的な力。ヴァンガードとは、その力を僕たちでも理解可能な次元へ移し、イメージによって真理と運命へ干渉できるように変換したもの・・・」

 

ノームはアイチとカズヤに視線を向ける。

 

「先導アイチ、橘カズヤ、君たちはその類まれなるイメージによって、ヴァンガードを通じ、ユニットたちの祈りを聞き、運命を導く力を持つ者・・・そして新導クロノ」

 

ノームは今度はクロノに視線を向ける。

 

「君自身には特別な力は何もない。けれど、ユニットたちと育んだ絆によって、特異点となりえた存在。僕たち立凪はコンサートマスター・・・運命を奏でる君たちに、その導となる、(アー)の音を伝える、それだけが使命。先代の当主・・・弟はそれに甘んずることができなかった」

 

ノームの脳裏に浮かんだのは、今どこにいるかもわからない弟の存在の背中だった。

 

「彼はとても能力が高く、そして優しすぎた。それがために、結果としてより大きな混乱をこの世界に招いた。運命を変えることができるのは、君たちヴァンガードファイターだけだ。ディフライダーたちの目的が知りたいのなら、自分で突き止めるしかない」

 

ノームはU20(アンダートゥエンティ)でサードステージに勝ち進んだチーム表を映し出す。

 

「とりあえず、サードステージに出るファイターたちとファイターたちと縁あるユニットたちには、邪悪な影は感じられないね。今後のU20(アンダートゥエンティ)では、星崎ノアや黒峰イツキのような事態には、まず起こらないとみていい」

 

「そうか・・・」

 

「けれど、シラヌイたちがなぜU20(アンダートゥエンティ)に出場したのか、そこに何かの意図がないとも考えにくい。この先へ進む気があるのなら、どうか気をつけて」

 

ノームが指を鳴らすと、宇宙空間は消え、元の観測室に戻る。

 

 

立凪財閥の屋敷を出た後、一同は車である程度の道まで進み、途中までたどり着くともう夕方ごろだ。クロノと伊吹は途中で降り、アイチたちとそこで別れる。

 

「今日はありがとうございました」

 

「僕もクロノ君に会えてうれしかったよ。サードステージ、がんばってね」

 

「はい!」

 

アイチたち一同は車でカードキャピタル1号店のある町まで車で向かう。クロノと伊吹はここからの帰り道を歩いていく。

 

「・・・あんたがどうして、俺たちに鬼丸のことを黙ってたのかわかったよ」

 

「サードステージ以降のレギュレーションは鬼丸の件が気付く前に決定したものを使う。一切変更はしない」

 

「そこで鬼丸たちが何をしようとしてんのか調べろってか?」

 

「いや・・・必要なときには遠慮なく力を借りる。それまでは・・・今まで通り、お前たちのヴァンガードをしていろ」

 

「・・・・・・」

 

「まずは決勝戦まで生き残れ。サードステージは楽じゃないぞ?」

 

伊吹はそれを言い残して、その場を去っていく。クロノはカードキャピタル2号店まで向かう事にする。

 

 

車で移動しているカードキャピタル1号店組はアイチの家まで向かっている。

 

「結局、めぼしい情報はあんまなかったっすね」

 

「伊吹の夢の裏付けが取れただけでも、収穫だぜ?」

 

「やっぱ俺も、先のステージに残ればよかったかな?」

 

「残り少ない勝ちぬけ枠を奪いたくないといったのはお前だろう?」

 

「そうだけどよぉ・・・」

 

「自分の言ったことにうじうじ言いません!漢でしょう⁉」

 

「す、すんません!」

 

「クロノ君たちならきっと大丈夫。僕たちは大会の外からできる限りのことをしよう!」

 

アイチの言葉にカムイ、カズヤ、櫂、リンは首を頷き、全力でサポートに徹することを誓う。

 

 

すっかり遅くなったカードキャピタル2号店では、タイヨウとカズマ、トリニティドラゴンがここに移動して、特訓を続けていた。

 

「ファイナルターン!」

 

そこにクロノが帰ってきて、一同がそれに気づく。

 

「あ、クロノさん!」

 

「今までどこに行ってたんだ?」

 

「サードステージ前に余裕ですね」

 

クロノはどう言おうかと思ったが、カズマのまっすぐな顔を見てファイトを持ちかける。

 

「ファイトしようぜ」

 

その後はクロノとカズマでファイトを行う。

 

「ほら行くぞ!ヴァンガードにアタックだ!」

 

「ノーガードだ!こい!」

 

「トリプルドライブ!」

 

クリティカルトリガーの効果でクロノのダメージ5枚となる。

 

「いいぞ!これで一気にダメージ5だ!」

 

「がんばって、クロノさん!」

 

「なんだよ?たるんでんじゃねぇのか?このまま決めちまうぜ?」

 

「うるせぇ」

 

クロノはファイトを楽しむ中で、口元に笑みを浮かべる。

 

(そうだ・・・ディフライダーがどうかなんて関係ねぇ!)

 

『イメージは君の力になる』

 

(俺は・・・俺たちのヴァンガードを・・・俺たちのU20(アンダートゥエンティ)を守るために戦うんだ!)

 

「よし!来やがれ!」

 

「ストライドジェネレーション!!!」

 

クロノはファイトを進む中で、鬼丸カズミとの決着を望んでいた。

 

(決着をつけてやるぜ。お前がディフライダーだからじゃない。お前にあの日の借りを返すためだ!)

 

U20(アンダートゥエンティ)サードステージの開幕は、もう間もなくだ。

 

 

先導家にて、おかえりパーティを楽しんでいたが、時間が経つにつれて、伊吹とチームQ4以外は全員眠りに入っている。今現在は伊吹とカズヤがファイトを行っている。

 

「じゃあ俺たちはそろそろ行く」

 

「皆さん、ファイトをどうぞお楽しみください」

 

「すまない、よろしく頼む」

 

「気をつけてね」

 

「土産よろしくなー」

 

「また後でね、櫂君、リンちゃん」

 

起きているメンバーから見送られ、櫂とリンは先導家を後にする。

 

「じゃあ続けは、俺のターンだな。ストライドジェネレーション!!!絶対王者グラトニー・ドグマ!!!」

 

カズヤはストライドフェイズにて、絶対王者グラトニー・ドグマにストライドする。

 

超越(ストライド)スキル!手札2枚を選んで、スペリオルコール!こいつらが退却された時、場に復活させる能力を与えるぜ!

さらにダークレックスのスキル!自身をバインド!ヴァンガードにパワープラス3000!さらにコール!」

 

「わぁ!すごい!」

 

「あんた、旅に出てまた腕を磨いたんじゃない?」

 

カズヤはリアガードから先に攻撃させて、グラトニー・ドグマでヴァンガードにアタックさせていく。

 

「グラトニー・ドグマでヴァンガードにアタック!

グラトニー・ドグマの暴喰!リアガード5体を全部退却!パワープラス10000!さらにこいつはスタンドできる!

ベビーカマラのスキルでグレード1スペリオルコール!

さらに超越(ストライド)スキルでさらにコールだ!」

 

「ノーガードだ」

 

ファイトを楽しみながら、今後のことについて話し合う。

 

「僕もアメリカに戻って海外の仲間たちに声をかけます。まずは少しでも情報を集めないと」

 

「俺はここに残って、情報を集めてみるぜ。その辺のことに通な奴らも、いくつか存在してるみてぇだしさ」

 

「すまない。またいろいろと、任せることになるな」

 

「でもその前に、サードステージ、1日だけ観戦させてもらっていいですか?クロノ君や鬼丸カズミのファイトを直接見たくて」

 

「俺も見てぇ!いいだろ、伊吹?」

 

「ふ・・・VIP席を用意しよう」

 

「ええ⁉いいですよそんな!すみっこで!」

 

「バカ、それじゃあ逆に目立つだろ⁉」

 

残ったメンバーはこの後、何回かのファイトを楽しんで、夜を明かしていく。

 

 

高速バス乗り場にて、チーム新ニッポンのアラタとマコトは最後の便のバスに乗るかどうかを迷っていると、急にアラタが立ち上がる。

 

「・・・決めた!」

 

「!」

 

「ノアを探そう!やっぱり、俺たちで帰るなんてできない!あいつに何があったのかわからないけど、このまま放っておけるかよ!」

 

アラタの決断を聞いてマコトは最初はキョトンとしていたが、笑みを浮かべる。

 

「・・・そうだよな。俺たちは運命共同体だもんな」

 

「マコト・・・!」

 

運命共同体といってくれたマコトにアラタはこっそりと涙を浮かべる。そんな時に、2人の前に、櫂が現れる。その姿を見てアラタとマコトは言葉を失う。

 

「星崎ノアを探しに行くぞ」

 

いきなりの櫂の提案は2人にとって願ったりなかったりの事だった。

 

 

夜の駅までは、関西へ帰るための電車をチームヘヴィNEWパンクのヤイバとカエデは顔を俯かせていたが、ヤイバは意を決し、立ち上がる。

 

「カエデ、お前は先に関西に帰れ。俺はイツキを探しに行く!」

 

「ヤイバ、お前・・・」

 

「俺はやっぱあいつを置いて帰ることなんかできへん!あいつに何があったかなんて知らへんけど、このままにしておけるか!例えあいつに嫌われたとしても、俺は俺の信じることを貫くで!」

 

ヤイバの決断を聞いてカエデは立ち上がり、ヤイバの頭にゲンコツを喰らわす。

 

「いったぁ⁉お前こんな時にまで何すんねん!」

 

「お前1人で勝手に決めんな、アホ。うちも一緒にイツキを探すで。あいつと合わせてで、うちらは同士やからな」

 

「カエデ・・・。そうやったな。すまん!・・・俺と一緒にイツキを探してくれるか?」

 

「何を当たり前のことを言うとんねん」

 

ヤイバとカエデがイツキを探す決断をしていると、2人の前に日下部リンが姿を現す。トップファイターを目の前にして、2人は驚愕している。

 

「黒峰イツキを探しに向かいますよ」

 

リンの提案に2人はさらに驚いた表情をする。

 

「まずは櫂先輩と合流を果たしましょう」

 

今ここに、星崎ノアと、黒峰イツキの捜索も、本格的に開始したのであった。

 

to be continued…




ツネト「ふー、食った食った!やっぱ人のおごりで食うラーメンはいっちゃんうめぇなぁ!」

カル「クロノも財布を握りしめて、感動に打ち震えていましたからね~。サボらずに努力する大切さが理解できたんでしょう!」

ケイ「ごちそうさま~」

ツネト「さあて、俺たちは1号店に戻って、もう一勝負と行くか!次のU20(アンダートゥエンティ)は既に始まっている!」

カル「はい!」

ケイ「うん」

ツネト「最後に勝利するのは俺たち」

3人「トリニティドラゴン!!」

ケイ「・・・おっけい」

ツネト「おい」

TURN176「あの日見た輝き」


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あの日見た輝き

今回いよいよU20(アンダートゥエンティ)のサードステージが始まり、ディフライダーが本格的に動き出してきますよ!

当然、ここでの組み合わせも考えてはいますよ。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、サードステージ開幕当日、セカンドステージを勝ち進めた16チームが中央会場に集まり、サードステージがいつ始まるのかと今か今かと待ち望んでいる。

 

U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、サードステージ!セカンドステージを勝ち進んだ16チームが一挙集結!またも、たくましい顔ぶれが勢揃い!ファイナルステージの切符を手にするのは、果たして、どのチームなのでしょうかぁ!!」

 

『おおおおおおおお!!』

 

VIP席では、アイチとカズヤがU20(アンダートゥエンティ)の様子を観戦している。会場が観客の歓声に包まれながら、会場にU20(アンダートゥエンティ)執行委員の伊吹とマモル、キョウヤが上がってくる。

 

U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、サードステージはキャッスルロワイヤル」

 

サードステージ、キャッスルロワイヤルのルールとは・・・。

 

 

 

TURN176「あの日見た輝き」

 

 

 

伊吹とマモル、キョウヤがサードステージ、キャッスルロワイヤルのルール説明を行う。

 

「サードステージの舞台は、ここだ」

 

モニターに映し出されたのは、青い海に囲まれ、大きくそびえたつ巨大な砦だ。

 

「ファイター諸君には、この5階層からなる城を頂上まで登りながら対戦相手を探し、ファイトをしてもらう」

 

「皆さんの持つファイダー、サードステージは城内全てのファイターの現在位置を確認することができます」

 

「各ファイターにはセカンドステージの順位に応じて、初期ポイントを与える」

 

セカンドステージのチームの順位に応じて、初期ポイントが与えられている。

 

「ファイター同士が接触した場合、どちらかがファイトを申し込んだ時点で、ファイト成立です」

 

「負けたファイターは所有するポイントを相手に全て奪われ、1発で脱落する全員が負けた時点で、そのチームは敗退となる」

 

「頂上に辿り着いたチームのうち、所持ポイントが最も多い上位5チームがファイナルステージへ駒を進めることができる。詳細は以上だ。サードステージ開始は30分後だ。諸君らの健闘を祈る」

 

ルール説明が終わり、参加ファイターたちは30分になるまで各々の時間を過ごす。

 

 

サードステージ開始までの間、ストライダーズは自販機エリアでジュースを飲みながらリラックスをする。そこにハイメフラワーズとドリームハーツがやってくる。

 

「クロノ」

 

「よぉ。どうだ?」

 

「さすがにシビアね」

 

「まさにサバイバル、文字通りの潰し合いだからね」

 

チームそれぞれが緊張半分、深刻さ半分といった雰囲気になっている。するとそこに、シオンがやってくる。

 

「3人とも。ちょっといいかな?」

 

シオンに呼び出されたクロノ、ユイ、トコハはシオンについていく。メンバーたちから離れた場所でシオンは3人を呼び出した本題に入る。

 

「このサードステージ、僕たち福原ヴァンガード部は君たちとは戦わないと決めた。チームディフライダーともだ」

 

「「「!!」」」

 

3人がそれぞれ属するチーム、ディフライダーとは戦わないという事は、文字通りそのチームたちとはファイトしないという事だ。

 

「どういうことだよ?」

 

「君たちも知っての通り、サードステージは負ければ1発退場。ならば、リスクは最小限にとどめるべきだと判断した」

 

「「「・・・・・・」」」

 

「僕らの最大の目的は、自分の勝利じゃない。福原の勝利なんだ」

 

シオンの説明に納得していないクロノとユイ。ユイは声を上げ反論しようとする。

 

「シオン、そんなのって・・・!」

 

「待って!」

 

「トコハ!お前もそれでいいのか⁉」

 

「シオンが決めたことだし・・・それに、わからなくもないんだ・・・」

 

「「・・・っ」」

 

「じゃあ、ファイナルステージで・・・」

 

話はそれだけといわんばかりにシオンはチームメイトの元へと戻る。

 

「私にだって、目指すものがあるから」

 

トコハもそれだけを言って、チームの元へ戻っていく。

 

「・・・トコハがそう言うなら従うけど・・・正直、私は嫌だな・・・はぁ・・・」

 

「ユイ・・・」

 

ユイはそれを言い残し、ため息をついて、チームの元へと戻っていく。クロノもいろいろと引っかかるが、チームの元へ戻る。

 

 

アンリと羽島リンが待っていた販売エリアに、シオンが戻ってくる。アンリはあまり納得していない様子でシオンに問い詰める。

 

「本当にいいの?シオン君」

 

「ええ・・・あれでよかったんです」

 

「でも!新導君たちとファイトすることを1番に望んでたのは、他でもない、シオン君じゃないか!」

 

アンリの言葉にシオンは寂しそうな表情で顔を俯かせている。それを見たアンリはシオンに説得を試みようとする。

 

「自分の気持ちに嘘をついちゃダメだよ!俺もがんばるか・・・」

 

「もう決めたことですから」

 

「シオン君・・・」

 

説得を試みても、シオンの気持ちは揺るがない。

 

「今、各チームに与えられているポイントはセカンドステージ勝ちぬけ順位に応じています。セカンドステージをトップ通過したチームディフライダーはハンデとして、各々が12ポイントを所持し、チームの合計は48ポイント。比べて、15位で通過した僕たちは2ポイントずつ・・・チームで合計しても、たったの6ポイントしかもっていないんです。もう後がない。ここを打破するためにも、絶対リスクを犯せないんです」

 

「・・・・・・」

 

シオンが現在の状況を説明していると、サードステージ開始のアナウンスが流れる。

 

『サードステージ開始5分前、ファイターの皆様は、第1階層へ入場してください』

 

「・・・行きましょう」

 

シオンとリンはキャッスルロワイヤルの第1階層の入り口へと向かう。アンリもまだ納得していないが、急いで第1階層に向かう。

 

 

いよいよ始まったU20(アンダートゥエンティ)サードステージ、キャッスルロワイヤル。各ファイターは白の中を駆け巡り、ファイターを模索している者もいれば、チャンスをうかがっている者もいる。

 

『さあいよいよ始まりみゃした!サードステージキャッスルロワイヤル!ファイターたちの現在地はご覧の通り!各選手たちのファイダーにも表示されています!果敢に攻めるもよし、ポイントを温存し、戦わずに逃げるもよし!ファイターたちの判断が全て!』

 

実況側には引き続き、MCミヤが担当する。サードステージではゲストはいないようだ。

 

『申し込まれた時点でファイトが開始されます!断ることはもちろん、できません!』

 

城内エリアにいたユイがまずは1勝を収める。

 

「よし!」

 

『おおっと!佐倉ユイ、早くも勝利!』

 

「くそ、これでリタイアなんて・・・」

 

『チームトロイカ、安藤サトシの持っていた5ポイントは全て、佐倉ユイのものになります!』

 

ユイがさっそく勝利を収めたところでアンから通信が入る。

 

『やりましたね、ユイちゃん』

 

「これで作戦会議は集まってやる必要はないし、なんだかいけそうな感じするね」

 

『はい!特訓の成果を、ここで発揮してみせますからね!』

 

「このままじゃんじゃん勝ち続けて、ファイナルステージに進もうね!」

 

それだけの通信を終えるとユイは新たなファイターを探しに、城内を走っていく。

 

 

城の中でファイトを行うものもいれば、ファイトを行わずに逃げ回っている者も存在している。階段の裏で隠れている青年もその1人だ。

 

「バカが、お前らみんなでつぶし合えばいい。そうすりゃ俺にも勝ち残れるチャンスが・・・」

 

青年の考えを砕くかのように現れたのは、チームディフライダーの鬼丸カズミだった。

 

「⁉お、鬼丸カズミ・・・!」

 

「俺のポイントは12・・・勝てばすべて君のものだ」

 

「12⁉の、望むところだ!奪い取ってやる!」

 

青年は頭に血を上らせてか、カズミの挑発に乗り、ファイトを申し込んだ。

 

(弱き者は・・・去れ)

 

カズミは青年を見下しながら心の中でそう呟いた。

 

城の廊下では、チームディフライダーのシルフィ・フィン・キャメロットが相手ファイターとファイトを行う。

 

「ヴァンガードにアタックだよ」

 

「くっ・・・ノーガードだ!」

 

「トリプルドライブ。クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに。これで私の勝ちだね♪」

 

シルフィは圧倒的な力を見せつけて、ファイトは圧勝で終わった。

 

中庭では、他の相手ファイターがチームディフライダーの渕高サオリに挑んでいる。

 

「ヴァンガードにアタック!」

 

「はい完全ガード」

 

「くっ・・・」

 

「ああ、めんどくさ・・・」

 

サオリは相手ファイターの攻撃を簡単に防ぎ、こちらも圧倒的な力を見せつける。チームディフライダーの誰もが圧倒的な実力で相手ファイターを打ち倒していく。

 

 

VIPルームでチームディフライダーのファイトを見ているアイチとカズヤ。カズヤは素直な感想を述べる。

 

「これが・・・鬼丸カズミ・・・」

 

「カズミだけじゃねぇ。ディフライダー全員、無茶苦茶つえぇ。やっぱクレイのユニットだからつえぇのかね?」

 

 

「アタゴロードでヴァンガードにアタック!」

 

カズミはアタゴロードで相手ファイターにとどめをさす。

 

「弱い・・・やはりこの程度か・・・」

 

カズミは失望したかのような表情をし、青年を・・・人間を見下している。

 

(こんなものが我々の運命を?こんな弱き存在に何の価値があるというのだ?)

 

カズミがそう考えているとふと、今は亡きミゲルを思い浮かべる。

 

「!ミゲル・・・?」

 

カズミは思いを振り払うかのようにこの場を去っていく。

 

 

城の中庭が見える場所でチームディフライダーのベルノ・ファーレンハートは髪をなびかせながら海風を感じていた。そんな時に、相手ファイターとタイヨウがファイトしている姿を目撃する。

 

(人間、か)

 

ベルノはつまらなさそうな表情をしているが、タイヨウを見た瞬間、それは驚愕した表情になる。なぜならベルノの目にはタイヨウから暖かな光が宿っているように見えたのだから。

 

「負けられない!絶対3人で、ファイナルステージへ進むんだぁ!」

 

タイヨウの攻撃で相手ファイターのダメージは6となり、タイヨウの勝利となった。

 

「よし!」

 

『やりました!明日川タイヨウ、見事な勝利です!』

 

タイヨウが勝利を収めると、ベルノの方からタイヨウに近づいてきた。

 

「あなたは・・・チームディフライダーの・・・!」

 

ベルノがタイヨウに近づいていると、城についてあった旗が1つ取れ・・・

 

バサッ

 

「あっ・・・」

 

そのままベルノにぶつかり、ベルノは倒れる。

 

「だ、大丈夫ですか⁉」

 

「気にしないで・・・いつものことだから・・・」

 

ベルノは自分を覆った旗をどかし、立ち上がる。身長はそれなりに高い。

 

(お、大きい・・・)

 

「今のファイト見ていた。今度は僕とファイトしてくれないか?」

 

ベルノのファイトの申し込みにタイヨウは頷き、ファイダーでベルノにファイト申し込みをさせる。ベルノのファイダーにはファイト認証がされる。2人の間にファイト台が現れ、タイヨウとベルノはファイトの準備に入る。

 

(ベルノ・ファーレンハート・・・チームディフライダーの一員・・・ここで勝てば、一気にポイントを得ることができる!)

 

「さぁ、僕に見せて・・・君の輝き」

 

互いに準備を終え、1発勝負のファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「早天の騎士コエル!」

 

「源流の女神ナキサワメ」

 

早天の騎士コエル  PW5000

 

源流の女神ナキサワメ  PW5000

 

「僕の先攻です!ドロー!ライド!春陽の騎士コナヌス!コエルは移動!ターンエンド!」

 

春陽の騎士コナヌス  PW7000

 

R コナヌス  R

R  R   コエル  タイヨウの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターン。ライド。泡沫の女神アワナミ。ナキサワメは移動」

 

泡沫の女神アワナミ  PW7000

 

R アワナミ  R

R ナキサワメ R

 

「ナキサワメのブースト、アワナミでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『戦巫女ククリヒメ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに」

 

「ダメージチェック『日華の騎士ジェフリー』『春光の騎士ベリーモール』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000(+5000)➡PW7000  ベルノの手札5枚 山札42枚  タイヨウのダメージ2枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ライド!昼光の騎士キナリウス!スカーフェイス・ライオンをコール!」

 

昼光の騎士キナリウス  PW9000

スカーフェイス・ライオン(☆)  PW4000

 

R キナリウス スカーフェイス

R   R     コエル

 

「キナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『曙光の騎士ゴルボドゥク』」

 

「ダメージチェック『崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ』」

 

「コエルのブースト、スカーフェイスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『枷の戒めゲルギャ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000

PW9000➡PW7000  タイヨウの手札5枚 山札39枚  ベルノのダメージ2枚

 

 

別の場所ではクロノが別のファイターとファイトをしている。ファイトを行っていると、クロノのファイダーからタイヨウがベルノとファイトをしているという知らせが届く。

 

(⁉タイヨウが・・・チームディフライダーと・・・。負けんなよ、タイヨウ!)

 

クロノは心の中でタイヨウの勝利を願っている。

 

 

タイヨウとベルノのファイト・・・

 

『Cエリアではベルノ・ファーレンハートと、明日川タイヨウのファイトが繰り広げられております!3ターンを経過し、ダメージは2対2の同点!予選14位通過のストライダーズにとっては勝利すれば、1日で12ポイントも得られる重要なファイトです!』

 

「ライド。順風の女神ニンニル」

 

順風の女神ニンニル  PW9000

 

「ニンニルの天啓」

 

『出ましたぁ!4ターン目にして、早くもベルノ・ファーレンハート、ジェネシスの天啓を使い、自らの未来を変えにいきます!』

 

「山札の1番上を見て、山札かソウルへ置く。ソウルへ『戦巫女コトノハ』アワナミをレスト。戦巫女センリをコール」

 

戦巫女センリ  PW9000

 

「さらにセンリの天啓」

 

ベルノはセンリの天啓で1番上のカードを山札の上に置く。

 

(山札のカードを戻した・・・あのカードはきっと・・・)

 

センリ ニンニル  R

 R  ナキサワメ R

 

「ナキサワメのブースト、ニンニルでヴァンガードにアタック」

 

「(トリガーが来ても守り切れる・・・でもここは・・・)

ノーガード!」

 

「ドライブチェック『伸展の女神アウクセシア(☆)』クリティカルトリガー。パワーはセンリに、クリティカルはヴァンガードに」

 

「ダメージチェック『黄金の聖剣グルグウィント』『キュアラブル・エンジェル(治)』ヒールトリガー!ヴァンガードにパワープラス5000!ダメージ1回復!よし!」

 

(なるほど・・・あえて攻撃を受けてトリガーを引き、手札の節約につなげた・・・)

 

タイヨウの戦略を見てベルノは微笑んでいる。

 

(なんか、不思議な人だな・・・けど、僕は僕のヴァンガードをするだけだ!)

 

「センリでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW9000(+5000)

PW14000➡PW14000+SH10000=24000  ベルノの手札5枚 山札37枚  タイヨウのダメージ3枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!照らし出せ!新たなる光!ライド!黄金の聖剣グルグウィント!!」

 

黄金の聖剣グルグウィント  PW11000

 

「残陽の騎士ヘンリネスをコール!」

 

残陽の騎士ヘンリネス  PW9000

 

ヘンリネス グルグウィント スカーフェイス

  R      R      コエル

 

「コエルのブースト、スカーフェイスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ディテクト・エンジェル』」

 

「まだまだ!黄金の聖剣グルグウィントでヴァンガードにアタック!

スカーフェイスのスキル!ヴァンガードがグルグウィントなら、1枚ドローしてヴァンガードにパワープラス5000!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『神聖魔道士アレッシア』セカンドチェック『昼光の騎士キナリウス』」

 

グルグウィント(タイヨウ)は黄金の聖剣を構え、光を纏わせ、ニンニル(ベルノ)に斬撃を振るう。

 

「(これは・・・)

ダメージチェック『泡沫の女神アワナミ』」

 

「ヘンリネスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『戦巫女センリ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000➡PW9000

PW9000➡PW9000  タイヨウの手札6枚 山札33枚  ベルノのダメージ4枚

 

「いい輝きだ。君なら見せてくれるかな?僕が探していた答え・・・」

 

 

ベルノは有名なファッションモデルとしても活躍をしている。半年前の海外の冬、この日もベルノは一流のモデルとして、ファッションショーで、ランウェイの上を歩き、ファッションと自身の美しさで観客を魅了している。ファッションショーが終わり、控室に戻っていると、そこには予想外の客人が来ていた。

 

「君は・・・」

 

「待ってたよ。ベルノ・ファーレンハート」

 

チームオーガの1人であり、チームメイトである鬼丸カズミだった。

 

「・・・?・・・ああ、そうか。僕のチームメイトの鬼丸カズミ君。久しぶり」

 

カズミは片方の手袋を外し、ディフライダーの証であるクランマークをベルノに見せる。それを見たベルノは驚きの表情になる。カズミは事情を説明し、ベルノは驚きながらも納得する。

 

「まさかチームメイトが同じディフライダー同士だなんてね」

 

ベルノの口ぶりからして、ここにいるカズミだけでなく、ここにはいない同じチームメイトであるシルフィとミゲルもディフライダーであることもわかる。ここからはU20(アンダートゥエンティ)の話へと変わる。

 

「たくさんのヴァンガードファイターが集まるって聞いてる。僕は楽しみにしているけど・・・君は?」

 

「見極める。彼らが本当に俺たちの先導者として、未来を託すに足る存在なのか」

 

「ふーん・・・」

 

 

「(カズミの言ってたことは、よくわからない。でも・・・僕は僕なりに、確かめてみたい。人間という、存在を)

叡智を紡ぎ真実を射貫け。ライド。崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ」

 

崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ  PW11000

 

「アマルーダの天啓。山札の上を確認。ソウルへ『戦巫女コトノハ』センリをレスト」

 

「来る!」

 

「ストライドジェネレーション!究明の女神イシュタル!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『氷紋の女神スヴァーヴァ』グレード3

 

究明の女神イシュタル  PW26000  ハーツ『崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ』

 

「イシュタルの天啓。1枚確認。山札の上へ。

アマルーダの超越(ストライド)スキル。カウンターブラスト。ソウルチャージ『枷の戒めゲルギャ』『伸展の女神アウクセシア(☆)』天啓を持っているユニットがソウルに入れば、1枚ドロー。イシュタルとセンリにパワープラス4000。ニンニルをコール。

ニンニルの天啓。山札の上を確認。ソウルへ『氷紋の女神スヴァーヴァ』ナキサワメをレスト。

さらにニンニルのGB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラスト。レストしたカードのパワーを得る。パワープラス5000。

センリのGB(ジェネレーションブレイク)。他のリアガードがレストされた時、パワープラス2000。戦巫女ククリヒメをコール」

 

戦巫女ククリヒメ(☆)  PW4000

 

「ナキサワメのGB(ジェネレーションブレイク)。自身をソウルへ。センリをスタンド。1枚ドロー」

 

『ベルノ・ファーレンハート、天啓と超越(ストライド)スキルでソウルを溜め、まさに攻撃態勢は万全!この布陣にどう立ち向かうのか、明日川タイヨウ!』

 

センリ イシュタル ニンニル

 R    R   ククリヒメ

 

「いくよ。センリでヴァンガードにアタック」

 

「インターセプト!『残陽の騎士ヘンリネス』」

 

「イシュタルでヴァンガードにアタック」

 

「完全ガード!『神聖魔道士アレッシア』(コスト『昼光の騎士キナリウス』)」

 

イシュタル(ベルノ)は両槍を操り、グルグウィント(タイヨウ)に目掛けて放つ。だが、アレッシアの防御魔法陣を貼り、両槍はグルグウィント(タイヨウ)を貫くことはなかった。

 

「トリプルドライブ『戦巫女ククリヒメ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てニンニルに。セカンドチェック『堅守の女神キビツヒメ』

グレード1以上が出たので、イシュタルのスキル発動。ソウルブラスト『泡沫の女神アワナミ』『戦巫女コトノハ』『源流の女神ナキサワメ』Gゾーンのイシュタルを表に。Gゾーン表のイシュタルの数だけ、ユニットを選択。センリにパワープラス3000。キビツヒメは天啓を持っているのでスタンド。

アワナミのGB(ジェネレーションブレイク)。ソウルからドロップゾーンに置かれた時、ソウルチャージ『ティーブレイク・エンジェル(治)』さらにヴァンガードが天啓を持っているなら、もう1度ソウルチャージ『ティーブレイク・エンジェル(治)』サードチェック『ディテクト・エンジェル』

もう1度イシュタルのスキル。ソウルブラスト『ティーブレイク・エンジェル(治)』『順風の女神ニンニル』『伸展の女神アウクセシア(☆)』ニンニルとセンリにパワープラス3000」

 

「スタンドトリガーを引いてないのに、リアガードが全てスタンドするなんて!」

 

「ククリヒメのブースト、ニンニルでヴァンガードにアタック」

 

「くっ、ノーガード!ダメージチェック『残陽の騎士ヘンリネス』『旭光の騎士グルグウィント』」

 

「センリでヴァンガードにアタック」

 

「ジェネレーションガード!!聖天祈祷師レイア!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『キュアラブル・エンジェル(治)』

 

聖天祈祷師レイア  SH15000

 

「スキル発動!リアガードが2体以上でシールドプラス5000!」

 

「ターンエンド」

 

PW15000➡PW11000+SH5000=16000

PW30000➡PW11000(完全ガード)

PW26000➡PW11000

PW21000➡PW11000+SH20000=31000  ベルノの手札7枚 山札25枚  タイヨウのダメージ5枚

 

『ふ、防ぎきりました!ベルノ・ファーレンハートの攻撃を見極め、ギリギリ5点で凌ぎきりました!』

 

「(僕は前に進むと決めたんだ!守るだけが今の僕じゃない!あなたを・・・いや・・・自分を超えてその先に!!)

ストライドジェネレーション!!!天道聖剣グルグウィント!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『曙光の騎士ゴルボドゥク』グレード1+2

 

天道聖剣グルグウィント  PW26000  ハーツ『黄金の聖剣グルグウィント』

 

「やっぱりこの輝きは・・・あの時僕が感じた・・・」

 

「(僕のセカンドステージ・・・マサトさんの強い気迫に押され、負けたこともあった・・・。でも、その1戦が僕をさらに前へと進ませる!自分をもっと試してみたい!その可能性が何があるのかと思いながら!だから僕はここで負けられない!)

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト、ソウルブラスト『昼光の騎士キナリウス』山札の上から4枚見て、春光の騎士ベリーモールをスペリオルコール!」

 

春光の騎士ベリーモール  PW9000

 

結束(ユナイト)持つユニットがコールしたので、山札の上1枚を見て、フレイム・オブ・ビクトリーをレスト状態でスペリオルコール!」

 

フレイム・オブ・ビクトリー(☆)  PW4000

 

結束(ユナイト)達成!ベリーモールの結束(ユナイト)!パワープラス2000!

ベリーモールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!山札の上3枚を見て、曙光の騎士ゴルボドゥクをスペリオルコール!」

 

曙光の騎士ゴルボドゥク  PW7000

 

「さらにコエルのGB(ジェネレーションブレイク)!自身をソウルへ!山札の上3枚を見て、コナヌスをスペリオルコール!パワープラス2000!

天道聖剣グルグウィントのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンの天道聖剣グルグウィントを表に!手札を1枚捨てる!Gゾーン表のグルグウィント1枚につき全てのユニットにパワープラス2000!」

 

ベリーモール  グルグウィント   コナヌス

ゴルボドゥク ビクトリー(レスト)  R

 

「コナヌスでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード。ダメージチェック『春眠の女神ターロ(醒)』スタンドトリガー。センリをスタンド、パワーはヴァンガードに」

 

「・・・っ!」

 

「さっきの君を見てマネしてみた。あれはいい判断だった」

 

「くっ・・・!天道聖剣グルグウィントでヴァンガードにアタック!これで決めてみせる!

天道聖剣グルグウィントの結束(ユナイト)!山札の上7枚を見て、残陽の騎士ヘンリネスをスペリオルコール!

さらにヘンリネスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『春陽の騎士コナヌス』山札の上3枚を見て、コナヌスをスペリオルコール!グルグウィントのヴァンガードがいれば、ヘンリネスとコナヌスにパワープラス3000!」

 

『明日川タイヨウ、スキルを駆使してあっという間に陣営を立て直しました!』

 

「僕は新しい自分を示したい!でも、誰かに導いてもらうんじゃない!自分自身で切り開くんだぁ!!」

 

「ふふ、いい輝きだ。キビツヒメで完全ガード」

 

コスト『氷紋の女神スヴァーヴァ』

 

グルグウィント(タイヨウ)は聖剣を構え、アマルーダ(ベルノ)に向かって貫こうと突進するが、キビツヒメのテクノロジーによって防がれてしまう。

 

「トリプルドライブ『春光の騎士ベリーモール』セカンドチェック『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヘンリネスへ!サードチェック『スカーフェイス・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てベリーモールへ!ゴルボドゥクのブースト、ベリーモールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『戦巫女ククリヒメ(☆)』『ディテクト・エンジェル』」

 

「コナヌスのブースト、ヘンリネスでヴァンガードにアタック!いっけぇ!」

 

「ガード『伸展の女神アウクセシア(☆)』『春眠の女神ターロ(醒)』」

 

「くぅ!ターンエンド!」

 

PW11000➡PW11000(+5000)

PW28000➡PW16000(完全ガード)

PW27000➡PW16000+SH15000=31000

PW31000➡PW16000+SH20000=36000  タイヨウの手札5枚 山札24枚  ベルノのダメージ5枚(裏2枚)

 

『最初に引いたトリガーが功を奏し、ダブルクリティカルを見事に防ぎきりました!さすがベルノ・ファーレンハート!』

 

「君に教わった手を使わせてもらったまで。でも、僕はもっと大事なことを、君から教わった」

 

「えっ・・・?」

 

「(やっぱり面白い・・・人間って・・・)

ジェネレーションゾーン解放」

 

 

ベルノがコストを払った瞬間、タイヨウの視界が暗転する。

 

「・・・えっ・・・?」

 

タイヨウが目を覚ますと、ずっしりとした剣の重みを感じ取り、周りはビルの頂上で、周りにはたくさんのビルが建っている。何より印象的なのは、今のタイヨウの姿は黄金の聖剣グルグウィントの姿なのだ。

 

「ファイトのイメージ⁉いや、違う・・・これはまるで、本物・・・」

 

「素敵だろう?」

 

「⁉ベルノさん⁉」

 

タイヨウの前に現れたのは、アマルーダの姿をしたベルノだった。ベルノがディフライドしている分身のユニットは、崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダなのだ。

 

「君たちの世界が、あの空から見えるようになってから、僕はずっと憧れていた」

 

アマルーダ(ベルノ)が空を見上げる。タイヨウ(グルグウィント)も空を見上げると、そこには時空に穴が開き、そこには自分たちが住んでいる星、地球がそこにあったのだ。

 

「⁉あれは・・・僕たちの・・・!」

 

「あの輝きの先に何があるんだろうって、思いをはせながら。でもそれが君とのファイトでようやくわかった。あの光が人間の・・・可能性・・・」

 

「可能性・・・?」

 

「君に出会えたことで、探していた答えがこんなに早く出会えた。それは・・・僕にとって唯一の幸運だったのかもしれない」

 

「ベルノさん、あなたは・・・」

 

「名残惜しいけどそろそろ終わり。ありがとう、タイヨウ君。ストライドジェネレーション」

 

アマルーダ(ベルノ)に光が降り、そこでタイヨウが見た現実的なイメージは終わりを告げた。

 

 

現実に戻ってからのファイト・・・

 

「究明の女神イシュタル」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ』グレード3

 

「はっ・・・!」

 

「イシュタルの天啓。山札の上1枚を確認。ソウルへ『順風の女神ニンニル』センリをレスト。

ニンニルのスキル。カウンターブラスト。パワープラス9000。

超越(ストライド)スキル。カウンターブラスト。ソウルチャージ『氷紋の女神スヴァーヴァ』『堅守の女神キビツヒメ』センリとニンニルにパワープラス4000。1枚ドロー。

ククリヒメのスキル。ソウルへ。イシュタルにパワープラス3000。

ソウルにあるゲルギャのGB(ジェネレーションブレイク)。ソウルから山札の下へ。センリをスタンド。パワープラス3000。ディテクト・エンジェルをコール」

 

ディテクト・エンジェル  PW7000

 

「ディテクト・エンジェルの天啓。山札の上1枚を確認。山札の上に」

 

 センリ  イシュタル ニンニル

ディテクト   R    R

 

「ニンニルでヴァンガードにアタック」

 

「が、ガード!『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』インターセプト!『残陽の騎士ヘンリネス』」

 

「ディテクトのブースト、センリでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『スカーフェイス・ライオン(☆)』

黄金のグルグウィントのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!結束(ユナイト)!後列からインターセプトできる!コナヌス!」

 

「イシュタルでヴァンガードにアタック」

 

「(こ、ここを凌ぎきりれば、まだ勝機は・・・!)

ガード!『聖管の奏者ヘリー(醒)』

黄金の聖剣グルグウィントの結束(ユナイト)!後列のコナヌス、フレイム・オブ・ビクトリー、ゴルボドゥクでインターセプト!」

 

「トリプルドライブ『堅守の女神キビツヒメ』

イシュタルのスキル。ソウルブラスト『戦巫女ククリヒメ(☆)』『堅守の女神キビツヒメ』『氷紋の女神スヴァーヴァ』Gゾーンの天空の女神ディオネを表に。Gゾーンのイシュタルは3枚、センリ、ニンニル、ディテクトにパワープラス3000。この子は天啓を持ってるので、スタンド。セカンドチェック『戦巫女センリ』

イシュタルのスキル。ソウルブラスト『ティーブレイク・エンジェル(治)』『氷紋の女神スヴァーヴァ』『順風の女神ニンニル』ニンニル、センリ、イシュタルにパワープラス3000。サードチェック『春眠の女神ターロ(醒)』スタンドトリガー。パワーはヴァンガードに」

 

イシュタル(ベルノ)は両槍を操り、グルグウィント(タイヨウ)に向けて、再び放つ。そこに複数のガーディアンが立ちふさがったが、両槍の刃からビームを放ち、グルグウィント(タイヨウ)はガーディアンごと貫かれてしまう。

 

PW22000➡PW11000+SH15000=26000

PW23000➡PW11000+SH15000=26000

PW29000(+8000)➡PW11000+SH25000=36000

 

ダメージチェック『黄金の聖剣グルグウィント』

 

タイヨウのダメージ6枚  ベルノのダメージ5枚  勝者ベルノ

 

 

別エリアでファイトに勝利したクロノが城内で相手ファイターを探していると、タイヨウがベルノに負けた通知が届いたと同時に、通話着信が届き、クロノはタイヨウと通話する。

 

『すみません。負けてしまいました』

 

「タイヨウ!お前大丈夫か⁉」

 

クロノがタイヨウの心配をしていると、カズマも通話に加わる。

 

『相手はチームディフライダーの1人か!やっぱり強かったか?』

 

『はい。流れが完全にあちらにいってる感じで・・・それに・・・』

 

「どうしたんだ?なんかあったのか?」

 

『いえ・・・その・・・ファイトの途中で一瞬僕、あの人と一緒に、本当の惑星クレイにいたような・・・そんな感じがして・・・』

 

「!!!」

 

タイヨウの説明を聞いて、クロノは驚愕の表情になる。

 

『ああ?なんだそりゃ?』

 

『すみません。わけわかんないですよね・・・忘れてください・・・』

 

「大丈夫か⁉どこも、何ともなってないよな⁉」

 

『は、はい・・・。すみません、いきなり最初から抜けることになってしまって・・・』

 

『落ちちまったもんは仕方ねぇ。ま、ゆっくり休んどけよ。あとは俺らがやってやる!』

 

「カズマさん、お願いします』

 

「・・・よく頑張ったな!後は俺たちに任せろよ!」

 

『はい!』

 

通話が終了し、クロノはファイダーの通信を切る。

 

(・・・タイヨウが・・・負けた・・・)

 

タイヨウの敗北によって、チームストライダーズは幸先の悪いスタートをきってしまったのであった。

 

to be continued…




カズマ「なぁ、あいつさっき妙なこと言ってたよな?惑星クレイがどうとか。お前なんか知ってんのか?」

クロノ「あ、ああ・・・。惑星クレイ。俺たちがイメージするユニットたちが住む世界だ」

カズマ「はあ?それがチームディフライダーとどんな関係があるんだよ?」

クロノ「いや・・・俺にも・・・。まぁ、あいつらを超えた先に答えがあるのは間違いねぇよ」

カズマ「結局、やるしかねぇってことか」

TURN177「人々が持つ個性」


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人々が持つ個性

今回はサードステージ始まってのオリジナル回です。

対戦カードはあの子とあの子を・・・。

そしてついに、この回でようやく・・・とにかくいろいろとありますよ。

それではどうぞ!


ついに始まったU20(アンダートゥエンティ)サードステージ、キャッスルロワイヤル。各エリアでは、ファイター同士で、相手のポイントと、敗退を阻止するために、ファイトを行っている者もおれば、敗退しないように逃げ回っているファイターも多くいる。

 

U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ!サードステージを迎えて、ますます白熱していきます!キャッスルロワイヤルと名付けられたこのステージでは、敗北、即リタイア、敗者のポイントは勝者がすべて手に入れるという厳しいルール!まさに生き残りをかけたサバイバルレース!そして、このサードステージでも続くチームディフライダーの快進撃!』

 

MCミヤは実況席でチームディフライダーの解説を行っている。

 

『無敵の強さを見せる鬼丸カズミ、ファッションモデルとしても活躍する美貌のファイター、ベルノ・ファーレンハート、この大会からチームに加わった、渕高サオリ、そしてベルギーを代表するチャンピオン、シルフィ・フィン・キャメロット!華麗なるファイトにも注目です!』

 

「ま、こんなものかな?」

 

城内にいるシルフィは相手ファイターにとどめをさし、これも圧勝で勝利を収める。

 

 

 

TURN177「人々が持つ個性」

 

 

 

城内の外がよく見える場所でシルフィは少し休憩として、ファッションサイトを見ている。そこでほしい服を発見したため、注文ボタンを押す。すると、売り切れの文字が表示される。

 

「ええーー!!あの服狙ってたのに~・・・ここに来てからずっとそう!本当、ついてないな~・・・はむ・・・」

 

シルフィはひどく落胆し、事前に持ってきていた板チョコを口に運ぶ。シルフィの脳裏に浮かぶのは、ディフライドした後の生活だった。

 

 

シルフィはベルギーに住んでおり、そこで開かれたヴァンガードチャンピオンロードで圧倒的な実力でチャンピオンの座に登り詰めた実力者だ。

 

「♪~」

 

シルフィは趣味でベルギーの広間でベースを弾いて、歌を披露する。美しい美声と音色で広間を通る人々を魅了していった。

 

パチパチパチ

 

歌を歌い終えた頃には、広間を通っていた人々がシルフィの歌に拍手をする。

 

「・・・?」

 

人ごみを見て、ベルギーにはいないはずの人間がいるのに気が付き、首を傾げる。その人物は、チームオーガのメンバーであり、シルフィのチームメイトの鬼丸カズミがいた。

 

その後はどこかの有名な店でシルフィとカズミは話し合っていた。カズミはコーヒーを頼み、シルフィはパフェを食べている。

 

「改めて久しぶりだな。シルフィ・フィン・キャメロット」

 

「本当だね。でもまさかカズミ君も私と同じディフライダーだったなんてね。それに、ベルノちゃんに、ミゲル君も」

 

カズミとシルフィはディフライダーの証であるクランマークを見せた後に、U20(アンダートゥエンティ)の話を進める。

 

「ベルギーとは違うファイターたちが集まってるから、私の探してる答えがあるかなって楽しみにしてるんだよ。カズミ君は、U20(アンダートゥエンティ)は楽しみ?」

 

「楽しみさ。俺たちの先導者として、未来に託せる存在がきっと存在すると考えればね」

 

「へ~、そっか。よくわかんないけど、カズミ君も楽しみなんだ」

 

 

(カズミ君の考えてることはよくわかんないけど・・・私は私のできることやって、人間を知りたい。人間が持っている・・・人それぞれの個性というものを・・・)

 

シルフィは己の信じることを全うし、U20(アンダートゥエンティ)に望んでいる。

 

「・・・ああーー!!やっぱりあの服は欲しかったーー!!」

 

シルフィは悔しがりながら板チョコをもう1口を口に運ぶ。

 

 

同じエリア、ドリームハーツのアリスは相手ファイターを発見し、ファイトを行っている。ファイトの終盤、アリスの有利に運ばせるようなファイトをし、相手ファイターを圧倒させる。

 

「ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"でヴァンガードにアタック!これでとどめだぁ!!」

 

アリスのこの攻撃で相手ファイターのダメージは6となり、相手ファイターのポイントは全てアリスのものとなった。

 

「よし!いい調子だ!」

 

『天音アリス!チームバリスターズの松本コウスケのポイントの所有しているポイントをゲットし、ドリームハーツは順調な滑り出しとなったぁ!!』

 

アリスはファイダーを確認し、現在位置と他のファイターの位置を確認する。アリスのファイダーに他ファイターの反応があり、ファイターの情報が映し出される。映しだされたファイターはシルフィ・フィン・キャメロットだった。

 

「!!チームディフライダー!」

 

アリスはシルフィのいる位置の元に駆け付け、そこにいたは、未だに板チョコを食べているシルフィの姿があった。

 

「こいつが・・・前大会の優勝者・・・?そうは見えなさすぎ・・・」

 

アリスはその様子を見て、ほんの少しだけ呆れるが、すぐに目の前のことに集中し、まだ気づいていないシルフィにファイダーを向け、ファイトの申し込みをする。

 

「ん?」

 

シルフィのファイダーからファイト認証の文字が現れ、ようやくアリスの存在に気が付く。

 

「シルフィ・フィン・キャメロット!僕とファイトだ!」

 

ファイトを申し込まれた時点で逃げることのできないこのルール。ファイトを申し込まれたシルフィはアリスに半分割った板チョコを差し出す。

 

「チョコ食べる?」

 

「あ、いただくよ」

 

気合が入っているようで、どこか抜けているアリスとシルフィだった。

 

 

城内の他のエリアで、ファイトを行っているユイのファイダーにアリスがシルフィとのファイトが始まった知らせを受け取る。

 

(!!アリスがチームディフライダーと・・・!アリス、ディフライダーは強いよ、注意して!)

 

ユイは心の中でアリスの勝利を願いつつ、ファイトに集中をする。

 

 

ファイト認証されたアリスとシルフィはファイト台に立ち、ファイトの準備を行う。

 

(シルフィ・フィン・キャメロット・・・前U20(アンダートゥエンティ)の優勝チームのメンバーの1人・・・けど、やること自体には変わりはない。優勝者だろうが何だろうが、ぶっ飛ばす!)

 

アリスは最初から勝つつもりで気合を入れて、カードの入れ替えをする。

 

「引き直しはなしで」

 

「・・・ずいぶん余裕だね?それが王者の自信って奴?」

 

「余裕や自信とはちょっと違うかな?私にはわかるんだよ・・・この子たちがどう活躍してほしいのか」

 

「?」

 

シルフィの言っていることが理解できないアリスは首を傾げる。

 

「君は私に、どんな個性を見せてくれるのかな?」

 

「・・・始めよう」

 

互いに準備を終え、いよいよファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・(ル・)ヴァンガード!!」」

 

「リザードヒーローアンドゥー!」

 

Chouchou(シュシュ)サーシャ!」

 

リザードヒーローアンドゥー  PW5000

 

Chouchou(シュシュ)サーシャ  PW5000

 

(バミューダか・・・でもこれ、どこかで見たような・・・?)

 

「どうかした?君の先攻だよ?」

 

「あ、ごめん。先攻だったね。先攻ドロー。ライド!ドラゴンナイトナーデル!アンドゥーは移動!ターンエンド!」

 

ドラゴンナイトナーデル  PW7000

 

R ナーデル   R

R  R   アンドゥー  アリスの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!Chouchou(シュシュ)クレネス!サーシャは移動!」

 

Chouchou(シュシュ)クレネス  PW7000

 

R クレネス R

R サーシャ R

 

「サーシャのブースト、クレネスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『Chouchou(シュシュ)スグリ』」

 

「ダメージチェック『バーサークロード・ドラゴン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW7000  シルフィの手札6枚 山札42枚  アリスのダメージ1枚

 

「僕のターン!ドロー!ライド!ドラゴンナイトムブディ!コール!ドラゴンナイトシャクール!」

 

ドラゴンナイトムブディ  PW9000

ドラゴンナイトシャクール  PW9000

 

R ムブディ シャクール

R  R   アンドゥー

 

「ムブディでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだよ」

 

「ドライブチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはシャクールに!1枚ドロー!」

 

「ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)ティノ』」

 

「アンドゥーのブースト、シャクールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)ミュリッツ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000

PW19000➡PW7000  アリスの手札6枚 山札39枚  シルフィのダメージ2枚

 

『さぁここ、Fエリアでは、シルフィ・フィン・キャメロットと、天音アリスのファイトが繰り広げられておりみゃす!3ターンが終了し、ダメージは2対1、予選ギリギリ16位通過のドリームハーツにとって、勝利すればファイナルステージに一気に事が運べる重要なファイトです!』

 

「私のターンだね。スタンド&ドロー!ライド!Chouchou(シュシュ)リステラ!Chouchou(シュシュ)ブランシェをコール!」

 

Chouchou(シュシュ)リステラ  PW9000

Chouchou(シュシュ)ブランシェ  PW9000

 

「ブランシェでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』」

 

「サーシャのブースト、リステラでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!さっきのドロートリガーのお返しだよ」

 

「ちっ・・・ダメージチェック『ドラゴンナイトシャクール』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW14000(+5000)➡PW9000  シルフィの手札7枚 山札37枚  アリスのダメージ2枚

 

(ダメージを控えめにして、Gユニットの攻撃に備える手か・・・なるほどね)

 

「(こいつ、僕のことを見定めようとしてるのか?だとしたら・・・いや、そんなのは関係ない!僕は僕の信じた道を行くだけだ!)

新たなる焔の炎よ、敵を焼き尽くせ!ライド!ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"!!」

 

ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"  PW11000

 

「ドラゴンナイトナーデル、ドラゴンナイトジャンナットをコール!」

 

ドラゴンナイトジャンナット(☆)  PW4000

 

 ナーデル  紅焔 シャクール

ジャンナット R  アンドゥー

 

「ジャンナットのブースト、ナーデルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)』」

 

「ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"でヴァンガードにアタック!

ジャンナットのスキル!ヴァンガードがドラゴニック・ブレードマスターなら、ソウルに送って、1枚ドロー!ヴァンガードにパワープラス5000!」

 

「ツインドライブ『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはシャクール、1枚ドロー!セカンドチェック『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!パワーはシャクール、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ブレードマスター"紅焔"は青龍刀に真紅の炎を纏わせ、リステラ(シルフィ)に斬撃を与える。ブレードマスター"紅焔"には赤き闘志のようなものにはシルフィには見える。

 

「(これって・・・)

ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)ティノ』『Chouchou(シュシュ)マール』」

 

「アンドゥーのブースト、シャクールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)』ドロートリガー!パワーヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000➡PW9000

PW24000➡PW9000(+5000)  アリスの手札7枚 山札33枚  シルフィのダメージ5枚

 

「よし!ダメージ5!3点差だ!」

 

「・・・面白いね、君の個性。もしかしたら君なら私の求めてるものの答え、見つけてくれるかな?」

 

「??」

 

「海域に奏でるハーモニーは、全てを魅了させる。ライド!Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア!!」

 

Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア  PW11000

 

「ストライドがくる!」

 

「ストライドジェネレーション!!!Chouchou(シュシュ)リリーネル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア』グレード3

 

Chouchou(シュシュ)リリーネル  PW26000  ハーツ『Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア』

 

「ティルアの超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上1枚を公開!『Chouchou(シュシュ)アヤナ』公開したら手札に加え、自分のリアガード1体を山札の下に置く!ブランシェを山札の下に!山札の下に置いたら、1枚ドロー!

サーシャのGB(ジェネレーションブレイク)Chouchou(シュシュ)のカードが山札の下に置かれたから、カウンターブラスト!サーシャを手札に戻し、1枚ドロー!」

 

『シルフィ・フィン・キャメロット!超越(ストライド)スキルとバミューダΔ(トライアングル)のスキルを駆使して、手札を稼いでいくぅ!』

 

「なんて手札の数だよ・・・」

 

「一気に展開するよ!クレネス、Chouchou(シュシュ)ミュリッツ、Chouchou(シュシュ)マール、Chouchou(シュシュ)アヤナ、Chouchou(シュシュ)セーラをコール!」

 

Chouchou(シュシュ)ミュリッツ  PW11000

Chouchou(シュシュ)アヤナ  PW9000

Chouchou(シュシュ)マール  PW7000

Chouchou(シュシュ)セーラ(☆)  PW4000

 

『自身で稼いだ手札を一気に展開し、反撃に向かいます!この布陣に天音アリスはどう対処するのかぁ!』

 

ミュリッツ リリーネル アヤナ

クレネス   セーラ  マール

 

「いくよ。まずはマールのブースト、アヤナでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』」

 

「セーラのブースト、リリーネルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「トリプルドライブ『Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア』セカンドチェック『Chouchou(シュシュ)セーラ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはミュリッツに、クリティカルはヴァンガードに!サードチェック『Chouchou(シュシュ)セーラ(☆)』クリティカルトリガー!こっちもパワーはミュリッツ、クリティカルはヴァンガードに!」

 

リリーネス(シルフィ)が詠唱を歌のように唱えると、ブレードマスター"紅焔"の足元にヴァンガードサークルが現れる。そしてそのサークルから水の渦潮が発生し、ブレードマスター"紅焔"を斬り刻む。

 

「ぐぅああ!ダメージチェック『ドラゴニック・オーバーロード・ジ・エンド』『プロテクトオーブ・ドラゴン』『随竜侍女レアス』」

 

『ダメージ5!シルフィ・フィン・キャメロット、追い詰めましたぁ!』

 

「リリーネスのスキル!アタックがヒットしたので、リアガードを1体山札の下に置くか、手札に加える!マールを山札の下に!山札の下に置いたら、2枚ドロー!

アヤナのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!アヤナを山札の下に!Chouchou(シュシュ)のリアガードが山札の下に置かれた時、1枚ドロー!Chouchou(シュシュ)のカードを手札から1枚コールする!マールをスペリオルコール!パワープラス3000!

セーラのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードのブースト終了時、カウンターブラスト!自身をソウルへ!1枚ドロー!Chouchou(シュシュ)のカードをコールできる!Chouchou(シュシュ)プレアをスペリオルコール!パワープラス5000!」

 

Chouchou(シュシュ)プレア  PW7000

 

「プレアのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)クレネス』同じ縦列にChouchou(シュシュ)のカードを手札から1枚スペリオルコール!ティルアをスペリオルコール!!」

 

「くっ・・・スキルでの連続攻撃か・・・!」

 

「ティルアでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『ドラゴンナイトシャクール』」

 

「クレネスのブースト、ミュリッツでヴァンガードにアタック!

ミュリッツのGB(ジェネレーションブレイク)!ティルアを山札の下に!手札からグレード2以下のユニットをコールできる!リステラをスペリオルコール!パワープラス4000!」

 

「ジェネレーションガード!!炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マザーオーブ・ドラゴン(治)』

 

炎翼剛獣ディナイアル  SH15000

 

「スキル発動!カウンターブラスト!今攻撃しているミュリッツを退却!」

 

「プレアのブースト、リステラでヴァンガードにアタック!

リステラのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)リステラ』マールを山札の下に!1枚ドロー!パワープラス2000!」

 

「ガード!『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』『英気の炎アエトニキ』」

 

「ターンエンド!

クレネスのスキル!ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)セーラ(☆)』自身を山札の下に!カウンタチャージ!」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW30000➡PW11000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW28000(退却により無効)➡PW11000+SH15000=26000

PW27000➡PW11000+SH20000=31000  シルフィの手札10枚 山札26枚  アリスのダメージ5枚(裏1枚)

 

『防いだあ!!天音アリス、シルフィ・フィン・キャメロットのリアガードを入れ替えての連続攻撃を防ぎきりましたぁ!!』

 

「(あの手札の枚数もそうだけど・・・あれだけ多くのドローと入れ替えを繰り返したんだ・・・。防御の方も固いはず・・・完全ガードやヒールトリガーを持っててもおかしくはない。だったらその防御を突破してやる!)

ストライドジェネレーション!!!覇天皇竜ドラゴニック・ブレードマスター"戴天”!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』グレード3

 

覇天皇竜ドラゴニック・ブレードマスター"戴天”  PW26000

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!リステラを退却!竜炎(ブレイズ)を持つナーデルにパワープラス3000!

"戴天”のGB(ジェネレーションブレイク)2!カウンターブラスト!Gゾーンの"戴天”を表に!Gゾーン表に"戴天”の数だけ、リアガードを退却させる!プレアを退却!ドラゴンナイトムブディを2体コール!」

 

ムブディ 戴天 ムブディ

ナーデル R  アンドゥー

 

「戴天のスキルでヴァンガードを竜炎(ブレイズ)

ナーデルのスキル!ヴァンガードがドラゴニック・ブレードマスターでヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態になったら、パワープラス4000!カウンターチャージ!アンドゥーのブースト、ムブディでヴァンガードにアタック!

ムブディのGB(ジェネレーションブレイク)2!ヴァンガードがブレードマスターなら、カウンターブラストで1枚ドロー!相手の空いているリアガードサークルにつきパワープラス2000!合計でパワープラス10000!」

 

「(なるほどね。こっちが連続攻撃で来るなら、そっちは高い攻撃力で勝負ってわけか・・・。それも面白い戦術だね。でも・・・)

ガード!『Chouchou(シュシュ)セーラ(☆)』『Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)』」

 

「(相手がどう防ぐかなんて関係ない!僕は自分の直感とこれまで培ってきたものを信じて、相手を倒す!そして、このU20(アンダートゥエンティ)を優勝する!)

ブレードマスター"戴天”でヴァンガードにアタック!

"戴天”のスキル!竜炎(ブレイズ)状態でクリティカルプラス1!」

 

「君、本当に面白いよ。今まで会ったファイターの誰よりも。ジェネレーションガード!!Chouchou(シュシュ)パルフィー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『Chouchou(シュシュ)リチェル(治)』

 

Chouchou(シュシュ)パルフィー  SH15000

 

「スキル発動!こっちの手札が3枚以上なら、シールドプラス5000!さらにガード!『Chouchou(シュシュ)サーシャ』」

 

ブレードマスター"戴天”は双剣に真紅の炎を纏わせ、ティルア(シルフィ)に向かって斬撃を与えようとするが、水しぶきと共に、パルフィーが現れ、海を操って炎を消化させ、サーシャと共に剣を受け止める。

 

「まだまだぁ!トリプルドライブ『ドラゴニック・オーバーロード"The X(ザ クロス)"』セカンドチェック『インスパイアエール・ドラゴン(醒)』スタンドトリガー!右のムブディをスタンド、パワープラス5000!サードチェック『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部左のムブディに!右のムブディでヴァンガードにアタック!

ムブディのスキル!カウンターブラスト!1枚ドロー!パワープラス10000!」

 

「ガード!『Chouchou(シュシュ)セーラ(☆)』『Chouchou(シュシュ)ブランシェ』」

 

『天音アリスの勢いは止まりみゃせん!シルフィ・フィン・キャメロット、残り4枚の手札で防ぎきれるかぁ!!』

 

「こいつでラスト!ナーデルのブースト、ムブディでヴァンガードにアタック!

スキル発動!カウンターブラスト!1枚ドロー!パワープラス10000!」

 

「ジェネレーションガード!!Chouchou(シュシュ)パルフィー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『Chouchou(シュシュ)リチェル(治)』

 

「さらにガード!『Chouchou(シュシュ)イエッタ(☆)』『Chouchou(シュシュ)プレア』」

 

「ぐぅ・・・!ターンエンド!

"紅焔"のGB(ジェネレーションブレイク)2!ドロップゾーンから竜炎(ブレイズ)持つ"紅焔"を手札に!」

 

PW24000➡PW11000+SH15000=26000

PW26000➡PW11000+SH30000=41000

PW24000➡PW11000+SH15000=26000

PW38000➡PW11000+SH30000=41000  アリスの手札7枚 山札23枚  シルフィのダメージ5枚(裏3枚)

 

『天音アリスがスタンドトリガーを引き、もうだめかと思われていたが、冷静に対処し、すさまじいパワーを全て防いだぁ!さすがはベルギーチャンピオン、シルフィ・フィン・キャメロット!』

 

「さっきの攻撃、君の情熱っていう個性が出ててすごくよかったよ。これなら、私の探してる答えが、ようやく見つかりそうだよ」

 

「?・・・なっ・・・⁉」

 

アリスが周りを見回してみると、辺りに水が自身たちをかこっている。2人をかこっていた水は噴射するかのように、アリスとシルフィを包み込む。

 

 

水が引き上げ、アリスが目を覚ますとそこに見えるのは足元に浜辺、周りには海が広がっていた。海からは様々なマーメイドが笑顔を引き出しながら飛び出している。

 

「なんだ・・・これ・・・?これもイメージ・・・なのか・・・?」

 

周りを見回していると、アリスは自身の姿に気が付く。今のアリスの姿はドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"の姿をしていた。

 

「なっ・・・!僕が・・・ブレードマスターに⁉」

 

「とってもきれいでしょ?」

 

「!君は・・・」

 

紅焔(アリス)の前に現れたのは、ティルアの姿をしたシルフィだった。シルフィがディフライドしている分身ユニットはChouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルアなのだ。

 

「私たち生きている生物たちはみんな、いろんな個性を持ってる。それは、長所にも短所にもなるんだよ。ここに住んでいるみんなの個性はある程度はわかった。でもね、私は知りたいものがあるの。それは、君たちの個性だよ」

 

「僕たちの・・・?」

 

「君たちのすんでいる世界の人たちの個性は、私たちの個性とどう違うのか・・・そして・・・その個性で人を笑顔にさせていくのか・・・私はそれが知りたい」

 

「君は・・・いったい何者・・・?」

 

「とても楽しかったよ。そろそろ、終わりにしよっか」

 

ティルア(シルフィ)がいる海がティルア(シルフィ)を包み込むように渦潮となって覆いつくす。

 

 

「はっ・・・!今のは・・・いったい・・・?」

 

アリスが気が付くと、そこは現実に戻っており、覆いつくしていた水はなくなっていた。まるで最初からなかったかのように。

 

「ティルアのGB(ジェネレーションブレイク)!リアガードが1体以下ならコストを払わずにストライドできる!」

 

「!!この戦法は・・・」

 

「ストライドジェネレーション!!!Chouchou(シュシュ)超主役(ヘッドライナー)ラプリア!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

Chouchou(シュシュ)超主役(ヘッドライナー)ラプリア  PW26000  ハーツ『Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア』

 

「知ってる・・・僕はこの戦い方を知ってる・・・。でも・・・だとしたら・・・なんで・・・?」

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上1枚を確認!『Chouchou(シュシュ)ティノ』それを手札に加える!ミュリッツ、Chouchou(シュシュ)ティノ、Chouchou(シュシュ)リチェルをコール!」

 

Chouchou(シュシュ)リチェル(治)  PW5000

Chouchou(シュシュ)ティノ  PW6000

 

ミュリッツ ラプリア リチェル

  R    R   ティノ

 

「ティノのブースト、リチェルでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『ドラゴンナイトムブディ』」

 

「ミュリッツでヴァンガードにアタック!」

 

「これもインターセプト!『ドラゴンナイトムブディ』」

 

「ラプリアでヴァンガードにアタック!

ラプリアのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのラプリアを表に!Gゾーンの表の数でリアガードを2体山札の下に置く!リチェル、ミュリッツ、ティノを山札の下に!戻した枚数分と、ハーツがChouchou(シュシュ)なら1枚、合計で4枚ドロー!カードを4枚引いたら、手札から5枚まで選んでコールできる!ティルア、アヤノ、クレネス、プレアをスペリオルコール!」

 

「ガード!『インスパイアエール・ドラゴン(醒)』『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』『ラディエント・ドラゴン』」

 

「トリプルドライブ『Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

(貫通を狙ってきた・・・トリガーさえ来なければ、残りの攻撃は防げる!)

 

「セカンドチェック『Chouchou(シュシュ)ティノ』サードチェック『Chouchou(シュシュ)イエッタ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

ラプリア(シルフィ)は歌を奏でながら手に水を収束させ、渦潮がごとく水をブレードマスター"紅焔"に向けて放った。インスパイアエール、マズルフラッシュ、ラディエントの業火の炎でしのごうとするが、炎は炎。水には通用しない。ブレードマスター"紅焔"は渦潮に飲み込まれ、消滅していった。。

 

 

『私はバミューダΔ(トライアングル)がオススメかな。とってもかわいいし、きれいだし、お似合いだと思うよ?』

 

『そう?でも似合わないかなぁ・・・。僕だったら・・・かげろうかな?だって、この竜、すごくかっこよくて、強そう。いつか、この竜みたいにたくましくなれたらなぁって意味を込めて、これにする』

 

『そう?じゃあ私がこれを使う!なんていうかね、ビビビッと来ちゃった!この子と一緒なら、どんなことでも乗り越えていけそう!』

 

少女が手にし、共に歩んでいこうと考えたのが、Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルアだった。

 

(あっ・・・そうか・・・"フィー"・・・君だったのか・・・)

 

フィーと呼ばれる少女の姿は、今アリスが見ているシルフィと昔ゆえに幼げだが顔が一致していた。

 

 

PW15000➡PW11000+SH5000=16000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000(+10000)➡PW11000+SH25000=36000

 

ダメージチェック『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

アリスのダメージ6枚  シルフィのダメージ5枚  勝者シルフィ

 

『さすがチームディフライダー、シルフィ・フィン・キャメロット!ルーキーながらも強敵である天音アリスを下しましたぁ!』

 

「楽しかったよ。おかげで君たちの個性がわかってきた。ありがとうね♪」

 

「!ま、待って!フィー!」

 

アリスに呼び止められ、シルフィは立ち止まる。

 

「本当は僕のこと覚えてるだろ⁉僕は天音アリス!君の、従姉妹の天音アリス!僕は、最初は君のこと完全に自分で記憶から消してたけど・・・いつか、ここでファイトしようっていう約束もしたこともある!わかるだろ⁉」

 

シルフィのことを思い出したアリスは必死にシルフィに訴えかけるが、当の本人は・・・

 

「・・・ごめんね?私、君のこと全然知らないよ」

 

本当に申し訳なさそうな表情をして、アリスのことを知らないと言って、その場から立ち去っていった。アリスはその言葉を聞いて膝をつく。

 

「何でだよ・・・っ!僕らは揃って物覚えがいいんだぞ⁉それなのに知らないって・・・そんなことありえないのに・・・っ!」

 

アリスは悔しさのあまり、砂利を握りしめ、地面をたたいたのであった。

 

to be continued…




カズミ「シルフィ、君はよくファッション雑誌やスマホをよく見てるな」

シルフィ「この世界の衣装は本当にかわいいのがいっぱいあるからね、気にいちゃった。もちろん、かっこいいのもあるよ?」

カズミ「服なんて着られれば同じようなものだろう?」

シルフィ「だーめ!どんな人でも、魅力を出すにはまず服装から!なんだったら、カズミ君のコーディネートしてあげよっか?ここに来てからこういうの得意になったんだ!」

カズミ「いや、遠慮しておくよ」

シルフィ「なーんだ、残念」

TURN178「脆弱なる生物達」


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脆弱なる生物達

さて、今回はあのお話となります。

私自身、性格面はともかくとして、ダムジッドの見た目も性能も気に入っております。実際に私のかげろうデッキに入れてるくらいですからね。

結構話が進んできたので、設定NEXTの方にもいろいろ追加しておきました。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)サードステージ、白熱のファイトが繰り広げられる一方で、リタイアしていくファイターたちも増えていく。そんな時、城の第2階層へと続く門が開かれる。

 

『おっと!ここで早くも第2階層へのゲートが開きます!早くも18名のファイターが敗退し、現在残っている15チーム31名のファイターたちがこれから第2階層へと上がります!上のフロアに上がるほど狭くなり、ファイター同士が遭遇する確率も上昇!より激しい戦いが予想されます!果たして、勝ちぬけるのはどのチームか!』

 

ドリームハーツのユイは第2階層の階段を上がりながらファイダーの通信機能でアリスと通話していた。

 

『ごめん、いきなりやられちゃった。さすがチームディフライダーってところだったわ』

 

『ファーストステージとセカンドステージで頑張ってくれたんです。後のことは私たちに任せて、アリスちゃんはゆっくり休んでくださいね』

 

「大丈夫!絶対にサードステージを突破してみせるから、大船に乗ったつもりでいてよ!」

 

アリスは通信越しでちょっと言いにくそうな声で相談に持ちかけようとする。

 

『・・・あの、さ。ちょっと聞きたいんだけど・・・』

 

「ん?どうしたの?」

 

『・・・・・・いや、やっぱいいわ。ごめん、忘れて』

 

相談しようとしたところをやめ、アリスは一方的に通信を切った。

 

「アリス・・・?」

 

アリスらしからぬ行動にユイは少しの心配を覚えるのであった。

 

 

 

TURN178「脆弱なる生物達」

 

 

 

第2階層にて、さっそくファイトが行われていた場所がある。相手はチーム三獣士の橘アツシと、チームディフライダーの渕高サオリとファイトだった。ファイトは終盤に入り、サオリのアタックでアツシのダメージは6となった。

 

「ちくしょう・・・っ!ここまでかよ!」

 

アツシを破ったサオリはさっさとその場を去り、次のファイターの元へと向かっていく。

 

「・・・どのファイターも手ごたえないなぁ・・・。やっぱりつまんないよなぁ、人間なんて」

 

サオリの脳裏に浮かんだのは、自分がチームディフライダーに加入した経緯だった。

 

 

U20(アンダートゥエンティ)が始まる前、音楽に関して関心のあるサオリは有名な音楽バンドの武道館ライブを見に行っていた。ライブが終わった後の帰り道、自分を見ている視線に気づき、そこに目を向けると、チームオーガの鬼丸カズミがいた。

 

「久しぶりだな。傭兵ダムジッド」

 

「!!」

 

惑星クレイでの自分の名を当てられ、サオリはカズミに警戒心を強くさせる。カズミはその警戒を解くために、ディフライダーの証であるクランマークを見せる。

 

「!」

 

それを見たサオリは当然ながら驚く。

 

その後は都内ホテルのラウンジでカズミはコーヒー、サオリはジュースを頼んで飲んでいる。カズミは惑星クレイでの自分の正体をサオリにあかした。

 

「まさかあんたもこっちに来てたとはね。で?何の用?」

 

警戒を解いたサオリはカズミの話を聞く事にする。カズミは神妙な様子で語る。

 

「・・・地球でユニットの1人が死んだのは知っているな?」

 

「え?」

 

「ネオネクタールの銃士だ。俺たちと同様に、ミゲルという名で人間として暮らしていたんだが・・・交通事故でな」

 

「交通事故?」

 

「人間というのは、信じられないほど脆いものだ。お前も気をつけた方がいい。こちらの世界で死んでしまえば、向こうの世界でも死ぬという事だ」

 

「ふーん・・・ま、気をつけるよ」

 

カズミと同じチームメイトのミゲルの死を聞いて、サオリは何食わぬ顔でカズミの忠告を受け取る。カズミの表情は変わらないが、少し落ち込みも含んでいる。

 

「らしくないなぁ。シラヌイともあろうものがそんなにへこんで・・・今のあんたが戦場に出たらイチコロだね」

 

「・・・だが悲しんでばかりもいられない。ミゲルが俺のチームの一員として出るはずだったU20(アンダートゥエンティ)という大会が間もなく開催される」

 

「なるほど、それで僕のところに来たんだ」

 

サオリの分身たるユニットは傭兵を生業としている。カズミがここに来たのは、ビジネスの話だ。

 

「お前の力を借りたい」

 

「僕は傭兵だぜ?当然タダってわけじゃないよね?」

 

「・・・」

 

「正直、あんま興味ないけど?ギャラは弾んでくれよ?バカンス返上で付き合うんだから」

 

サオリの返答を聞いて、カズミは笑みを浮かべる。簡単に言えば、取引成立ということになる。

 

「ちょうど退屈してたんだ。ちょっとぐらい珍しいものが見られるかと思って、あちこち回ってみたけど、たいして面白いものなんてなくってさ」

 

「ああ。人間など、つまらん生き物だ」

 

「・・・あ、でも1つだけ・・・こっちの音楽だけは・・・ちょっといいかな」

 

 

「・・・つまんないなぁ・・・とっとと終わらせて帰ろ」

 

サオリはつまらなさを紛らわすためにヘッドフォンをつけ音楽を聴きながらサードステージに挑んでいる。

 

 

第2階層に上がったハイメフラワーズのトコハは相手ファイターを探して廊下を歩く。すると、トコハのファイダーからクミがディフライダーのカズミに敗北した知らせが届く。

 

「クミちゃん、鬼丸に⁉」

 

トコハが驚いていると、クミの通信が届く。

 

『トコハちゃん、ごめん!鬼丸カズミに負けちゃった!それで今、江西っちが・・・』

 

クミが言い終えるや否や、すぐさまカズミと、チームメイトである江西とのファイト開始の合図が出てしまう。

 

「江西さんが⁉どうして⁉」

 

『鬼丸さんが私に言った言葉に怒って・・・』

 

「江西さん・・・」

 

トコハは最悪のケースを考えないように首を振り、クミを安心させる。

 

「クミちゃん、大丈夫だから!江西さんは絶対に勝つ!私だって!」

 

『あ、ありがとう』

 

クミとの通信を切り、再び相手ファイターを探していると・・・

 

「なんだ?またかよ・・・」

 

壊れてしまった予備のヘッドフォンを外している渕高サオリが通ってきたのを目撃する。

 

(この子・・・)

 

カズミに敗北して、対策を練っていた時にサオリがミゲルの代わりに加入していたことを知っていたトコハはサオリを見つめる。視線に気づいたサオリはトコハに目を向ける。

 

「私とファイトよ!チームディフライダー、渕高サオリ!」

 

「・・・はいはい」

 

トコハはサオリにファイダーでファイトの申し込みをし、サオリはそれを気だるげながらそれを承諾する。お互いにファイトの準備を行うトコハとサオリ。

 

 

「なんと!江西サトルと鬼丸カズミのファイトが始まる一方で、同じくハイメフラワーズの安城トコハと、チームディフライダーの渕高サオリと激突だぁ!」

 

「サトるんるん・・・トコハ・・・」

 

観客席側でチームの応援をしているハイメはこの2つのファイトを静かに見守る。

 

(まさか全員がチームディフライダーと当たるなんて・・・。彼はミゲルの代わりに加入したファイター・・・。このファイト、もしかしたらミゲルが2人を引き合わせたのかもしれないな・・・)

 

 

VIPルームでは、アイチとカズヤ、そして伊吹がファイトを見守る一方で、チームディフライダーの渕高サオリが加入した経緯を考察する。

 

「渕高サオリ・・・どういう目的で鬼丸と行動しているのかはわからないが・・・あいつのファイトを見れば、あるいはその狙いが見えてくるかもしれない」

 

警戒は越したことはないというように、このファイトを見守る。

 

 

トコハとサオリのファイトの準備は終え、いよいよファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「萌しの乙女イーダ!」

 

「ワイバーンキッドディッダ」

 

萌しの乙女イーダ  PW5000

 

ワイバーンキッドディッダ  PW5000

 

「かげろう・・・。鬼丸カズミには負けたけど、いずれ借りは返す!その前哨戦として、あなたに勝つ!」

 

「ふん・・・」

 

「先攻ドロー!ライド!信頼の乙女オデット!イーダは移動!ターンエンド!」

 

信頼の乙女オデット  PW7000

 

 R  オデット R

イーダ  R   R  トコハの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターン。ドロー。ライド。ドラゴンナイトターヘル。ディッタは移動」

 

ドラゴンナイトターヘル  PW7000

 

R ターヘル R

R ディッダ R

 

「ディッダのブースト、ターヘルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド』」

 

「ダメージチェック『佳香の乙女アネルマ』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW7000  サオリの手札6枚 山札42枚  トコハのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!頑強の乙女ノエル!花園の乙女マイリスをコール!」

 

頑強の乙女ノエル  PW9000

花園の乙女マイリス(☆)  PW4000

 

マイリス ノエル R

イーダ   R  R

 

「ノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『萌しの乙女イーダ』」

 

「ダメージチェック『ドラゴンモンクシンセン』」

 

「イーダのブースト、マイリスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ワイバーンストライクジャーゴ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000

PW9000➡PW7000  トコハの手札5枚 山札40枚  サオリのダメージ2枚

 

「僕のターン。ドロー。ライド。ドラゴンナイトムブディ。ガトリングクロー・ドラゴン、ドラゴンナイトシャクールをコール」

 

ドラゴンナイトシャクール  PW9000

ガトリングクロー・ドラゴン(引)  PW4000

 

「ガトリングクローのスキル。カウンターブラスト。自身をソウルへ。イーダを退却」

 

シャクール ムブディ R

  R   ディッダ R

 

「シャクールでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『モンキーポッド・ドラゴン(引)』」

 

「ディッダのブースト、ムブディでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ワイバーンストライクジャーゴ』」

 

「ダメージチェック『ツッケン・ドーン(☆)」クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000  サオリの手札5枚 山札38枚  トコハのダメージ2枚

 

『安城トコハと渕高サオリとのファイトも5ターン目!ここまでは2対2のイーブンで進んでいます!』

 

「(ミゲルが残していった思い・・・みんなからもらった思いを・・・このファイトに!)

ライド!胸焦がすラナンキュラスアーシャ!!」

 

胸焦がすラナンキュラスアーシャ  PW11000

 

「コール!純潔の乙女カトリーナ!」

 

純潔の乙女カトリーナ  PW7000

 

マイリス  アーシャ R

カトリーナ  R   R

 

「カトリーナのブースト、花園の乙女マイリスでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト『ドラゴンナイトシャクール』」

 

「胸焦がすアーシャでヴァンガードにアタック!

マイリスのスキル発動!!ヴァンガードがラナンキュラスなら、ソウルに入れ、1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードへ!セカンドチェック『ツッケン・ドーン(☆)』クリティカルトリガー!」

 

「なんだって⁉」

 

「こっちも全部、ヴァンガードへ!!」

 

アーシャ(トコハ)は自然の力を身に纏い、クワを降ろし、ムブディ(サオリ)にダメージを与えていく。

 

「ダメージチェック『ラディエント・ドラゴン』『ドラゴンナイトターヘル』『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000(+5000)➡PW11000(+5000)  トコハの手札6枚 山札35枚  サオリのダメージ5枚

 

『安城トコハ、ここでダブルクリティカル!渕高サオリに一気に3ダメージ!』

 

「よし!」

 

「安城トコハ・・・ねぇ?」

 

サオリの脳裏に浮かんだのはカズミが見せたトライフォーの4枚の写真だ。

 

『トライフォー・・・新導クロノと行動を共にしていたのが、この3人だ』

 

「(そこそこ強いから気をつけろって?でも、所詮は人間だろ!)

ライド!ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"!!」

 

ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"  PW11000

 

「(!兄さんとアリスと同じ、ドラゴニック・ブレードマスター・・・)

その戦い方なら、よく知ってる!」

 

「ジェネレーションゾーン解放!ストライドジェネレーション!!!炎熱機竜(フレアアームズ)ズィーゲンブルク!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ワイバーンストライクジャーゴ』グレード3

 

炎熱機竜(フレアアームズ)ズィーゲンブルク  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

「コール!ムブディ、シャクール!

ズィーゲンブルクのスキル発動!ソウルブラスト『ドラゴンナイトターヘル』Gゾーンのズィーゲンブルクを表に!カトリーナを退却!」

 

シャクール ズィーゲンブルク ムブディ

  R     ディッダ    R

 

「リアガードが相手より多いため、竜炎(ブレイズ)発動!

ディッダのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態になった時、自身を退却させ、カウンターチャージ!1枚ドロー!ムブディにパワープラス3000!

シャクールのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態になった時、パワープラス2000!ズィーゲンブルクでヴァンガードにアタックだ」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド』セカンドチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはドラゴンナイトシャクールへ!サードチェック『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!パワーはムブディに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ズィーゲンブルクは黒煙を自身に纏わせ、火炎兵装をアーシャ(トコハ)に向けて、竜のような黒炎を焼き尽くすかのように放った。

 

「きゃああ!ダメージチェック『理想の乙女トゥーリア』『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

『渕高サオリ、手札を増やしつつ、相手リアガードを退却させる見事なファイト!これでダメージは4対5!第6ターン、ダメージは4対5の辛うじて安城トコハがリード!しかし、渕高サオリの攻撃は続きます!』

 

「ブレードマスターを軸にしたデッキを、使いこなしている。やっぱり強い。けど、そうじゃなきゃ面白くない!」

 

「どうせ君もつまらないファイターなんだろ?」

 

「おしゃべりしてる暇があったら、かかって来れば?」

 

「ふん・・・ムブディでヴァンガードにアタック!

ムブディのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ヴァンガードがブレードマスターなら、カウンターブラスト!1枚ドロー!相手のいないリアガードサークル1つにつき、パワープラス2000!合計でパワープラス10000!」

 

「ガード!『花園の乙女マイリス(☆)』『信頼の乙女オデット』」

 

「シャクールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『開墾の戦巫女パドミニ』」

 

「ターン終了。

ブレードマスター"紅焔"のGB(ジェネレーションブレイク)(2)。相手リアガードがいないので、ドロップゾーンから竜炎(ブレイズ)能力を持つグレード3のカードを1枚手札に。ワイバーンストライクジャーゴ」

 

PW26000➡PW11000(+5000)

PW27000➡PW16000+SH15000=31000

PW16000➡PW11000  サオリの手札9枚 山札28枚  トコハのダメージ5枚

 

「仕留めきれなかったか・・・。でもさ、もうリアガードが1人もいないよ?打つ手はないんじゃない?」

 

「どうかな?」

 

「!」

 

「ネオネクタールの生命力、知らないなら教えてあげる!

胸焦がすアーシャのスキル!各ターン終了時、手札から1枚コールできる!眼鏡の乙女ノエルをスペリオルコール!」

 

「・・・」

 

「(向こうもダメージは5。このターンでぜった決める!)

凌いだし、種もまいた。今度はこっちの番!ストライドジェネレーション!!!経世の花乙姫セルフィーナ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』グレード3

 

経世の花乙姫セルフィーナ  PW26000  ハーツ『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』

 

「自分の強さを証明してみせる!ミゲルの思いを受け継いで、今ここに立ってるんだから!」

 

「ミゲル?ああ、死んだやつか」

 

「知ってるの?」

 

「いや?そいつがどんな奴だったのか、あんたと何があったのか知らないけどさ、死んじゃったら、それで終わりなんだよ」

 

サオリが見つめているのは、完全ガードのカードである炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッドである。そして脳裏に浮かぶのは、敵の攻撃が降り注ぎ、惑星クレイユニットの生命が次々と散っていき、息絶えてしまったむごい光景だ。

 

「自分の身を守る術を持たない奴は死んで当然・・・でしょ?」

 

「そんな・・・!人の思いは受け継がる・・・それをこのファイトで証明してみせる!

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『頑強の乙女ノエル』頑強の乙女ノエルを選んで、同名カードをスペリオルコール!そして、ブーストを与える!

ノエルの開花(ブルーム)!同じ縦列ユニット全てにパワープラス4000!萌しの乙女イーダをコール!

イーダのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!自身をソウルに!ドロップゾーンカードを1枚山札の下に!」

 

戻したカード 『頑強の乙女ノエル』

 

「これが開花(ブルーム)を持っているなら、1枚ドロー!さらにノエルをコール!

2体のノエルの開花(ブルーム)!同じ縦列にいるノエルにパワープラス8000!

セリフィーナのスキル発動!カウンターブラスト!Gゾーンのセルフィーナを表に!左前列のノエルにパワープラス2000!さらに、Gゾーン表のセルフィーナの数だけ、同じ名前のユニットをコールできる!もう1体ノエルをスペリオルコール!

左前後列のノエルの開花(ブルーム)!左前後列のパワープラス8000!

右後列のノエルの開花(ブルーム)!右前後列のノエルにパワープラス4000!

後列2体のノエルのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ヴァンガードがラナンキュラスなら、手札を1枚ずつ捨てる!後列からアタックできる!強い相手となんて、いくらでも戦ってきた!相手が強ければ強いほど、苦難が大きければ大きいほど、花は美しく咲き誇る!」

 

セルフィーナの力で、フィールドが虹のように輝いているようなイメージが沸き上がる。それを感じたサオリは目を見開く。

 

『来ました!安城トコハ得意の開花(ブルーム)!陣容を完全に立て直したどころか、凄まじいパワーをそれぞれのユニットに与えています!渕高サオリのダメージは5!後列からのアタックも可能にした安城トコハの攻撃を全て凌ぐことができるのかぁ⁉』

 

(なんだ・・・こいつ・・・?人間のくせに!)

 

ノエル セルフィーナ ノエル

ノエル   R    ノエル

 

「いくよ!右前列のノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』」

 

「セルフィーナでヴァンガードにアタック!」

 

(こんなこと、今までのファイトで1度だって感じたことなかった!これが、人間の本当の力?いや、そんなはずない!人間なんて・・・!!)

 

人間の力を認めようとしないサオリはセルフィーナの攻撃を防いでいく。

 

「鉄壁の盾よ!勝利という名の炎を我が手に!完全ガード!!炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド!!」

 

炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド  SH0

 

コスト『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』

 

セルフィーナ(トコハ)はブレードマスター"紅焔"に接近し、自然の力を得た剣で切り裂こうとしたが、そこにダムジッドが介入し、巨大な盾斬撃を防ぐ。

 

「トリプルドライブ『モンキーポッド・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーは右後列のノエルへ!セカンドチェック『フラワーキーパー・ドラゴン』サードチェック『花園の乙女マイリス(☆)』効果は全て右後列のノエルへ!ミゲルは生きてるんだ!私の中で!」

 

「バカじゃないの?どうしようなく弱い生き物のくせに」

 

「ミゲルは私のことを、強いと言ってくれた。私が強くある限り、そのミゲルの言葉は死なない!ミゲルは私の中で、生き続ける!!」

 

「黙れ!!」

 

「見せてあげる!人の思いを受け継いだものの強さを!左前列のノエルでヴァンガードにアタック」

 

「くっ・・・!完全ガード!『炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド』(コスト『ドラゴンモンクシンセン』)」

 

「まだまだ!左後列のノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド』(コスト『ドラゴンナイトムブディ』)」

 

「また⁉」

 

だがこれで、サオリの残る手札は2枚のみとなった。

 

「ミゲルを侮辱するあんたなんかに・・・負けるわけにはいかない!!これで決める!右後列のノエルでヴァンガードにアタック!」

 

ノエルがブレードマスター"紅焔"に攻撃した時、ノエルの攻撃を防いだ竜がいた。炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッドだ。

 

「!!?」

 

「完全ガードのコストで手札は捨てず、ダムジッドのGB(ジェネレーションブレイク)!ドロップゾーンに他のダムジッドがいる時、シールドプラス15000!」

 

「そんな・・・!」

 

PW13000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW29000➡PW11000(完全ガード)

PW23000➡PW11000+SH15000=26000  トコハの手札4枚 山札25枚  サオリのダメージ5枚(裏1枚)

 

『なんとぉ!!渕高サオリ、このターン4枚目のダムジッドで安城トコハの怒涛の攻撃を凌いだぁ!!これは奇跡かぁ⁉』

 

「(シラヌイの言う通りだ・・・こんな奴らに、俺たちの運命を任せるなんて、冗談じゃねぇ!!)

弱い奴は死ぬだけだ!ストライドジェネレーション!!!炎熱機竜(フレアアームズ)ズィーゲンブルク!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ワイバーンストライクジャーゴ』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!左前列のノエルを退却!竜炎(ブレイズ)を持っているヴァンガードにパワープラス3000!コール!ドラゴンナイトターヘル!

ズィーゲンブルクのスキル!ソウルブラスト『ドラゴンナイトムブディ』Gゾーンのズィーゲンブルクを表に!右前列のノエルを退却!」

 

シャクール ズィーゲンブルク ムブディ

  R      R     ターヘル

 

「リアガードが相手より多くなったので、竜炎(ブレイズ)発動!

シャクールのスキル!パワープラス2000!

ターヘルのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態になった時、パワープラス2000!炎熱機竜(フレアアームズ)ズィーゲンブルクでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ・・・!完全ガード!『フラワーキーパー・ドラゴン』(コスト『モンキーポッド・ドラゴン(引)』)」

 

ズィーゲンブルクは再び黒煙を帯び、火炎兵装を構え、黒炎をアーシャ(トコハ)に放つが、フラワーキーパーが障壁を貼り、炎を受け止め、かき消した。

 

「生意気なんだよ!!弱いくせに!つまらない生き物のくせに!トリプルドライブ『ワイバーンストライクジャーゴ』セカンドチェック『ドラゴンナイトシャクール』サードチェック『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!

ズィーゲンブルクのGB(ジェネレーションブレイク)3!このユニットのアタック終了時、手札から相手のリアガードと同じ枚数を捨てる!相手のリアガードは2枚、こっちは手札2枚を捨てる!このユニットをスタンド!ドライブマイナス2!」

 

「なっ・・・!」

 

「負けねぇよ・・・お前なんかに!」

 

サオリの後ろから1体の竜の影が現れ、影はトコハを包み込ませる。

 

 

トコハが目を覚ますと、自身は胸焦がすラナンキュラスアーシャの姿となっており、今いる場所は岩山が多く並ぶ高原だ。空にはたくさんの竜やワイバーンなどが多く飛んでいる。

 

「!!ここは・・・?・・・!」

 

トコハ(アーシャ)が周りを見回すと、足元に傷つき、倒れているリザードマンやフレイムドラゴンがたくさんいた。

 

「これは・・・」

 

トコハ(アーシャ)は1体のリザードマンを触れてみると、ユニットは息絶え、すでに死んでいることが理解してしまう。そして、死体のさらに奥には、大きな焼け野原が広がっていた。

 

「惑星クレイ・・・?」

 

「これが戦場なんだ」

 

トコハ(アーシャ)の前に現れたのは、ダムジッドだった。つまりサオリの分身たるユニットはドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"ではなく、炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッドなのだ。

 

「お前らのお遊びとは違う。死んだらそれまでなんだよ」

 

ダムジッドはアーシャ(トコハ)を睨み、戦場の現実的な言葉を言い放つ。

 

 

「・・・っ、この子は・・・?」

 

「とどめだ。ズィーゲンブルクでヴァンガードにアタック」

 

「・・・ノーガード」

 

「ドライブチェック『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに」

 

ズィーゲンブルクはさらに強まった黒煙を帯び、最大火力の火炎を黒炎に変え、アーシャ(トコハ)に撃ち放つ。アーシャ(トコハ)は黒炎に包まれ、焼き払われてしまう。

 

PW29000(+5000)➡PW11000(完全ガード)

PW34000(+5000)➡PW11000

 

ダメージチェック『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』

 

トコハのダメージ6枚  サオリのダメージ5枚  勝者サオリ

 

(やっぱり・・・人間なんて最悪だ!!)

 

サオリは人間に対して悪印象を抱き、その場から去っていった。

 

「届かなかった・・・。でもあれは・・・」

 

トコハの脳裏に浮かんだのは、サオリが見せた現実に似たイメージだった。

 

「(イメージとは違う・・・まるで本当に、惑星クレイにいるような・・・)

前にもどこかで・・・?」

 

さらにトコハが脳裏に浮かび上がったのは、今は亡きミゲルが見せた青い空、美しい自然の中のイメージだ。サオリが見せたあのイメージとは全く違うが、原理としては全く同じだった。

 

「どういうこと・・・?」

 

トコハどういうことなのかわからないまま、遠くなっていくサオリの背中を見つめるのだった。

 

to be continued…




ベルノ「サオリ、いつもヘッドフォンで何を聞いてるの?」

サオリ「んあ?ロックだけど?ポストパンクとか、エレクトリックも好きかなぁ。UKチャートがチェックしてる感じ?」

ベルノ「よくわからない」

サオリ「ベルノこそ何読んでるのさ?」

ベルノ「この間まではシェイクスピアだったけど、今読んでるのは全国地下鉄時刻表とローカルバス路線通。面白いよ?」

サオリ「あ・・・へぇ~・・・」

ベルノ「がたんごとん」

TURN179「邪眼の支配者」


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邪眼の支配者

今回はついに、支配の能力解禁です!いやぁ、支配の能力が出てから早く出してみたいってずっと思ってたんですよ。

サードステージも、ここから盛り上げていければなと思っております。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)サードステージで、第2階層の扉が開かれるところまで遡り、ここまで全ファイトを勝利を収めているチームディフライダーの鬼丸カズミはラミーラビリンスwihtサーヤのアムとファイトを行っている。

 

「な・・・何なの、今の⁉」

 

「ヴァンガードにアタック」

 

カズミはこの大会で初めて使うGユニットでアムにとどめをさす。アムのダメージが6となり、カズミの勝利で終わった。

 

『第2階層で最初に勝利を飾ったのは、チームディフライダー、鬼丸カズミ!蝶野アムを下し、すぐさまチームメイトの水城ユキノに襲い掛かる!』

 

「ファイトだ」

 

アムに勝利した後、カズミは同じくラミーラビリンスwihtサーヤのユキノと遭遇し、ファイトを申し込む。ファイトは終盤になり、展開はカズミの方が有利だ。

 

「この感じ・・・今まで感じたことない!」

 

「アタック」

 

同じGユニットでユキノにとどめをさす。このファイトもカズミの勝利で収まった。

 

『水城ユキノを下し、またも鬼丸カズミが勝利!おっと!さらにチームメイトの弓月ルーナにも襲い掛かる!』

 

カズミはさらにラミーラビリンスwihtサーヤのルーナと遭遇し、先ほどと同じ要領でルーナにもファイトを申し込む。このファイトでもカズミの有利に進んでいる。

 

「・・・何?この人の力なの?」

 

「アタック」

 

またも同じGユニットでルーナにとどめをさす。当然と言わんばかりにこのファイトもカズミの勝利だ。

 

『大量のポイントを持ちながら、なおも戦い続ける鬼丸カズミ!おっと、弓月ルーナも撃破!この男はいったい何を求めているのかぁ⁉』

 

大量のポイントを持っているのなら、もうファイトする必要性もない。だがそれでもなお戦い続けるカズミの真意とはいったい?

 

 

 

TURN179「邪眼の支配者」

 

 

 

同じエリアにて、偶然近くにいたハイメフラワーズのクミと遭遇し、カズミはすぐにファイトを仕掛ける。ファイトは進み、このファイトもカズミの有利になっている。

 

「アタック」

 

同じくこの大会で初めて使うユニットでクミのみるふぃーゆに攻撃を仕掛ける。これでクミのダメージは5。

 

「がんばる・・・最後まで笑顔で楽しく!」

 

カズミはラミラビのファイトの時に使ったGユニットでとどめをさす。これでダメージは6。カズミの勝ちだ。だが、クミの言葉に対して、カズミは不機嫌な表情をしている。

 

「ふざけるな」

 

「!」

 

「笑顔で楽しくだと?なんだそれは?」

 

「・・・」

 

「くだらん。これまでで1番くだらんファイトだ!だからお前たちは・・・」

 

「やめろ」

 

カズミの声を遮り、近くを通っていたハイメフラワーズの江西が近づいてくる。その表情から、怒りに近いものを帯びている。

 

「江西っち・・・」

 

「それ以上、彼女のファイトを侮辱するな」

 

「侮辱したつもりはない。俺はただ、事実を言ったまでだ」

 

カズミの言葉聞いて、江西はさらに怒りを増していく。

 

「ファイトだ」

 

江西はカズミにファイダーを突き刺し、ファイトの申し込みをする。逃げる理由もなければする必要もないカズミはファイトを受ける。クミがトコハに連絡を取っている間に、2人は先ほどまで使っていたファイト台を使用し、ファイトの準備を進める。準備を終え、ファイトを開始させる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!」」

 

「ディレンジ・シンギュラー!」

 

「忍竜マドイ」

 

ディレンジ・シンギュラー  PW5000

 

忍竜マドイ  PW5000

 

「俺の先攻だ!ドロー!ライド!リスティヒ・ヴァンピーア!ディレンジは移動!ターンエンド!」

 

リスティヒ・ヴァンピーア  PW7000

 

R リスティヒ   R

R   R   ディレンジ  江西の手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン。ドロー。ライド。忍竜セイズイ。マドイは移動。忍竜ノロイをコール」

 

忍竜セイズイ  PW7000

忍竜ノロイ(☆)  PW4000

 

マドイ セイズイ R

ノロイ  R   R

 

「ノロイのブースト、マドイでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『デモンテッド・エクセキューショナー』」

 

「セイズイでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』ドロートリガー。パワーはセイズイへ。1枚ドロー」

 

「ダメージチェック『ブレンネン・ヴァンピーア』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000

PW7000(+5000)➡PW7000  カズミの手札6枚 山札41枚  江西のダメージ2枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!ブレンネン・ヴァンピーア!独眼のサキュバス、デモンテッド・エクセキューショナーをコール!」

 

ブレンネン・ヴァンピーア  PW9000

デモンテッド・エクセキューショナー  PW9000

独眼のサキュバス(☆)  PW4000

 

「デモンテッドのスキル!山札の上から7枚見て、深闇(ダークネス)のスキルを持つカードをソウルへ『愛着のサキュバス』」

 

デモンテッド ブレンネン  独眼

  R      R   ディレンジ

 

「ディレンジのブースト、独眼のサキュバスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』」

 

「ブレンネンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『純愛のサキュバス』」

 

「ダメージチェック『忍竜テンガイ』」

 

「デモンテッドでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000+SH5000=12000

PW9000➡PW7000(+5000)  江西の手札4枚 山札39枚  カズミのダメージ2枚

 

「俺のターンだ。ドロー。ライド。忍竜ゲンカイ」

 

忍竜ゲンカイ  PW9000

 

マドイ ゲンカイ R

ノロイ  R   R

 

「ノロイのブースト、マドイでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ヒステリック・シャーリー(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ゲンカイでヴァンガードにアタック」

 

「インターセプト!『デモンテッド・エクセキューショナー』」

 

「ドライブチェック『忍竜シラヌイ』ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000(+5000)

PW9000➡PW14000+SH5000=19000  カズミの手札7枚 山札36枚  江西のダメージ3枚

 

 

ラミーラビリンスwihtサーヤの控室、カズミに敗北したラミラビはモニターで江西とカズミのファイトを見守っている。

 

「鬼丸カズミ・・・あいつは普通のファイターじゃない」

 

「あの感覚・・・ファイトのイメージとは全然違った。まるで・・・まるで本当に、惑星クレイにいるみたいだった」

 

ラミラビはファイトの途中でカズミに本物の惑星クレイに立たされるようなイメージに似た感覚を見せられていたのだ。

 

「ただ強いってだけの相手じゃないわ。気をつけて、サトル義兄さん」

 

ラミラビは不安を覚えつつも、江西が勝つことを祈っている。

 

 

江西とカズミのファイト、次は江西のターン。

 

「ライド!罪を灌ぐ者シャルハロート!!」

 

罪を灌ぐ者シャルハロート  PW11000

 

「コール、グレンツェント・ヴァンピーア!」

 

グレンツェント・ヴァンピーア  PW11000

 

「グレンツェントのスキル!カウンターブラスト!山札の上から5枚見て、深闇(ダークネス)のスキルを持つカードをソウルへ『グレンツェント・ヴァンピーア』『エッジ・イン・ザ・ダークネス』ソウルに入れた枚数分パワープラス1000。パワープラス2000」

 

グレンツェント シャルハロート  独眼

   R       R    ディレンジ

 

「(鬼丸カズミ・・・前回の優勝者・・・そして、この大会で安城、綺場シオン、佐倉ユイ、ラミーラビリンスの3人に勝利している。先に進むには避けて通れない。必ず倒さなければならない相手だ)

ディレンジのブースト、独眼のサキュバスでヴァンガードにアタック!

ディレンジの深闇(ダークネス)!パワープラス2000!」

 

「ガード『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』」

 

「シャルハロートでヴァンガードにアタック!

独眼のサキュバスのスキル!ヴァンガードがシャルハロートならば、ソウルへ!1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

ソウルの枚数6枚

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『ブレンネン・ヴァンピーア』セカンドチェック『多感のサキュバス(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはグレンツェントへ!だがそれよりも、岡崎のファイトに対するあの侮辱!岡崎はヴァンガードの本質を理解し、ファイトで実践している。それをお前は・・・!黙って見過ごすわけにはいかない!!」

 

シャルハロート(江西)はゲンカイに接近し、鋭い爪で強烈な斬撃を繰り出す。

 

「ダメージチェック『忍竜フウライ』」

 

「グレンツェントでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『忍竜コクシャ(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000➡PW9000

PW18000➡PW9000+SH10000=19000  江西の手札7枚 山札31枚  カズミのダメージ3枚

 

「意気込んできて、その程度か?」

 

「く・・・」

 

「ライド!魔忍竜シラヌイ"朧"!!」

 

魔忍竜シラヌイ"朧"  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!閻魔忍竜キンゴクテンブ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍竜シラヌイ』グレード3

 

閻魔忍竜キンゴクテンブ  PW26000  ハーツ『魔忍竜シラヌイ"朧"』

 

超越(ストライド)スキル。グレンツェント・ヴァンピーアを支配!パワープラス4000」

 

「し、支配⁉」

 

「支配したグレンツェントでヴァンガードにアタック!

マドイのGB(ジェネレーションブレイク)。このユニットをソウルに置く。支配されたユニットがアタックした時、1枚ドロー。ノロイにパワープラス3000」

 

キンゴクテンブの第3の目、邪眼に見られたグレンツェントは苦しみだし、まるで操られたかのような姿になり、そして・・・なんとシャルハロート(江西)に攻撃を仕掛けたのだ。

 

「ぐああああ!!」

 

支配攻撃 PW15000➡PW11000

 

ダメージチェック『純愛のサキュバス』

 

「江西っちのリアガードが、江西っちを攻撃した⁉」

 

 

「私たちがさっきやられた技・・・!」

 

「相手のリアガードを使い、ヴァンガードに攻撃させる!」

 

「あんなスキル、今まで見たことない!初めて見たわ!」

 

ラミラビもカズミとのファイトで、未知の能力、支配にやられたのが敗北のきっかけの1つのようだ。

 

 

「邪眼が齎す禁忌の外法・・・それが、支配だ!!」

 

「くっ・・・!」

 

「忍竜ゲンカイと忍竜フウライをコール」

 

忍竜フウライ  PW9000

 

ゲンカイ キンゴクテンブ フウライ

ノロイ     R     R

 

「キンゴクテンブのスキル!グレンツェントを支配!グレンツェントでヴァンガードにアタック!

ゲンカイのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがシラヌイで、支配されたユニットがアタックした時、カウンターブラスト。ソウルブラスト『忍竜マドイ』1枚ドロー。パワープラス2000。

フウライのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがシラヌイで、他のユニットがアタックした時、パワープラス2000」

 

「ガード!『悪夢の国のダークナイト(☆)』」

 

支配攻撃PW15000➡PW11000+SH10000=21000

 

「ノロイのブースト、ゲンカイでヴァンガードにアタック!

フウライのスキル。パワープラス2000」

 

「ノーガード!ダメージチェック『罪を灌ぐ者シャルハロート』」

 

「江西っち・・・」

 

(弱い・・・。人間は・・・あまりに弱く、そして脆い・・・そのせいで・・・)

 

カズミが脳裏に浮かんだのは、今は亡きミゲルの笑顔と、ミゲルとチームを組む約束した日のことだ。

 

 

U20(アンダートゥエンティ)が始まる前日のパリ、カズミはここの広間に来て、誰かと待ち合わせをしている。

 

「すいませーん!遅れまし・・・おわっ!」

 

カズミの待ち人がようやく現れたかと思えば、その人物は何もないところでつまずき、カズミの前でずっこける。

 

「だ、大丈夫かい?」

 

「よ、よくあるんです。こういうこと。僕、運が悪いんです」

 

「君が・・・」

 

カズミの待ち人、ミゲル・トルレスは笑いながら頭をかいている。カズミは片方だけつけているグローブを見せ、ディフライダーであることを明かす。その意図を知ったミゲルは自然と笑みを浮かべる。

 

「!うわぁ~!すごい偶然ですね!」

 

ミゲルも自信の片方だけにつけている手袋を見せ、ディフライダーであることを明かす。その後はパリの公園を歩きながら会話を弾ませる。

 

「今の僕はミゲル・トルレス。惑星クレイの立場をこっちの世界に持ち込まないのがルールだからね。僕のことは、ミゲルって呼んでよ」

 

ミゲルは惑星クレイでの名は名乗らず、今の宿り主の名で呼ぶことにカズミは了承し、首を縦に頷く。

 

U20(アンダートゥエンティ)には出るよ。本来のミゲルの目標でもあるし・・・それに、僕は自分に何ができるのか、どこまでいけるか知りたいんだ。U20(アンダートゥエンティ)はその挑戦の1つ」

 

「そうか」

 

「こっちに来て本当によかったよ。毎日楽しくてワクワクしてる。ここに生きてる人たちも、みんな素敵だしね」

 

「人間が?君は本当にそう思うのか?」

 

「僕はねカズミ、自分の可能性を確かめたくてこの世界に来たんだ。自分の可能性を信じて。だからわかるんだ。彼らが秘めてる可能性が!この世界は本当に素晴らし・・・」

 

ゴチンッ!

 

ミゲルがそう高らかに話していると、向こう側で遊んでいた子供たちのボールがミゲルの顔に直撃し、倒れてしまう。

 

「大丈夫ですか⁉」

 

「・・・運が悪いのが、ちょっと困りものだけどね」

 

ミゲルは笑って子供たちにボールを投げて返す。

 

「・・・先攻後攻ジャンケンポン」

 

突然ジャンケンをやらされ、少し困惑するミゲル。ちなみだしたのはカズミがパーでミゲルがチョキ、ミゲルの勝ちだ。

 

「?」

 

「1度も勝ったことがないんだ。こっちに来て、ずっと」

 

それを聞いたミゲルは面白半分でカズミにもう1度ジャンケンをする。

 

「ジャンケンポン」

 

今度はカズミはチョキ、ミゲルはグーでまたミゲルの勝ちだ。

 

「あはは!本当だ!すごい!もう1回!」

 

「もういいだろう?」

 

「えぇ・・・?もう1回!」

 

結局はミゲルの気が済むまでじゃんけんをすることになった。

 

 

その後カズミは日本に戻るために、空港に到着する。ミゲルはそんなカズミを見送りにやってきた。

 

U20(アンダートゥエンティ)、一緒に戦えること、楽しみにしてるよ」

 

「俺もだ。ミゲル。日本で待ってる」

 

カズミとミゲルはU20(アンダートゥエンティ)で共に戦うチームとしての約束として、互いに握手し、カズミは日本へと向かう飛行機に乗る。

 

だが、約束の日になっても、ミゲルが来ることはなかった。その後カズミはノームのところへ来てミゲルの真相を聞いた。ミゲルは死に、その時にミゲルにディフライドしているのが、ネオネクタールの銃士、竜胆の銃士アンテロということがわかった。この時からカズミは人間は弱く、そして脆いと思うようになり、人間に対して失望してしまったのだ。

 

 

「(彼らの魂が戻ることは決してない)

キンゴクテンブでヴァンガードにアタック!

ノロイのスキル発動!ヴァンガードがシラヌイならば、自身をソウルに置き、1枚ドロー!キンゴクテンブにパワープラス5000!

フウライのスキル!パワープラス2000!」

 

「完全ガード!『クローゼット・バルーン』(コスト『リスティヒ・ヴァンピーア』)」

 

キンゴクテンブは両手に闇のエネルギーを溜め、シャルハロート(江西)に向けて放った。そこに、クローゼット・バルーンが口に加えていたストローでバルーンを作り出し、闇のエネルギーを吸収し、攻撃を防いでいった。

 

「(ミゲルと共に戦えば、俺にも彼が見ていたものが見えたかもしれない。同じ思いを、感じられたかもしれない)

トリプルドライブ『忍竜シバリクサリ』セカンドチェック『忍竜ノロイ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てフウライへ!サードチェック『忍竜コクシャ(☆)』クリティカルトリガー!こちらも効果は全てフウライへ!」

 

「くっ・・・!」

 

「(人を、その可能性を、信じられたかもしれない!だがミゲルは・・・!)

フウライでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!偽りの闇翼アグラト・バト・マラト!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『多感のサキュバス(治)』

 

偽りの闇翼アグラト・バト・マラト  SH15000

 

「スキル発動!ソウルチャージ『悪夢の国のモノクローム(醒)』『シャルハロート・ヴァンピーア』シールドプラス5000!」

 

「ターンエンド」

 

PW18000➡PW11000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW25000➡PW11000+SH20000=31000  カズミの手札8枚 山札28枚  江西のダメージ4枚

 

(弱い・・・貴様ら人間は何もかも・・・!)

 

カズミは自ら捨てたであろうラミラビのキーホルダーを踏みつける。

 

「!あれは・・・」

 

ラミラビが楽しいファイトを記念に配るキーホルダー。それを踏みつけるという事は、彼女たちの思い全てを踏みにじることを意味している。

 

「楽しいファイトだと?反吐が出る!!」

 

「っ!ひどい・・・」

 

「貴様・・・!許さん!!ストライドジェネレーション!!!!常闇を裂く者ブレダマオス!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『純愛のサキュバス』グレード1+2

 

常闇を裂く者ブレダマオス  PW26000  ハーツ『罪を灌ぐ者シャルハロート』

 

「ヴァンガードを心から楽しんでいる岡崎・・・いくつもの葛藤を乗り越え、新たな道を歩んでいるアムとルーナ、そしてユキノ・・・。彼女の、彼女たちの思いを、俺は守る!!」

 

「ふん・・・」

 

超越(ストライド)スキル!ソウルチャージ『多感のサキュバス(治)』『グレンツェント・ヴァンピーア』ソウルにある深闇(ダークネス)を持つカードが4枚以上で、相手のリアガードを1体退却させる!」

 

「ゲンカイを退却」

 

「江西っちのソウルが10枚に!」

 

「ディレンジのスキル!Gユニットがストライドした時、自身とグレード1以上の全てのカードをソウルへ!2枚ドロー!シャルハロートとブレンネン・ヴァンピーアをコール!」

 

シャルハロート ブレダマオス ブレンネン

   R      R      R

 

「ブレンネンでヴァンガードにアタック!

ブレンネンのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがシャルハロートなので、カウンターブラスト!深闇(ダークネス)!ソウルの数は12枚!ソウルの枚数分、パワープラス1000!合計でパワープラス12000!」

 

「コクシャ、ジロキチでガード」

 

「ブレンネンをソウルへ!1枚ドロー!」

 

「許さんだと?お前に何ができる?何もできはしない」

 

「ブレダマオスでヴァンガードにアタック!

ブレダマオスのGB(ジェネレーションブレイク)2!深闇(ダークネス)!ソウルが10枚以上なら、カウンターブラスト!Gゾーンのブレダマオスを表に!手札を2枚ソウルへ『デモンテッド・エクセキューショナー』『愛着のサキュバス』自身とシャルハロートにパワープラス5000!ソウルが10以上のため、ソウルのグレード0カードを全て山札へ!バトル終了時、ヴァンガードをスタンドする!」

 

「ヴァンガードがスタンド!すごい!」

 

「(ヴァンガードがもう1度攻撃するとなれば・・・ここは、致し方ない)

ノーガード」

 

「トリプルドライブ『エッジ・イン・ザ・ダークネス』セカンドチェック『悪夢の国のダークナイト(☆)』クリティカルトリガー!クリティカルはブレダマオス、パワーはシャルハロートへサードチェック『ヒステリック・シャーリー(引)』ドロートリガー!1枚ドロー!パワーはシャルハロートへ!」

 

ブレダマオス(江西)は鎌でシラヌイ"朧"に斬撃を与える。さらに、追撃といわんばかりにもう1撃、鎌を振り下ろし、シラヌイ"朧"にダメージを与える。

 

「ぐああああ!!」

 

「言ったはずだ!彼女たちの思いを守ると!俺は彼女たちのナイトだ!!」

 

「(な、なんだ・・・これは・・・?)

ダメージチェック『忍竜テンガイ』セカンドチェック『忍竜ノロイ(☆)』クリティカルトリガー!効果を全てヴァンガードへ!」

 

「ダメージ5!江西っちやっちゃえ!!」

 

「ブレダマオスのスキル発動!ヴァンガードをスタンド!ドライブマイナス2!

ブレダマオスでヴァンガードにアタック!お前だけは絶対に許さん!!」

 

「完全ガード『忍竜ウツロイ』(コスト『忍竜シバリクサリ』)」

 

ブレダマオス(江西)はもう1度シラヌイ"朧"に鎌を振り下ろすが、ウツロイが現れ、鎖の固さを利用し、ブレダマオス(江西)の鎌を受け止める。

 

「なんだ・・・この力は・・・?」

 

「ドライブチェック『独眼のサキュバス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てシャルハロートへ!シャルハロートでヴァンガードにアタック!

シャルハロートのGB(ジェネレーションブレイク)2!深闇(ダークネス)!ソウルが10枚以上で、パワープラス5000!そしてこの攻撃は、グレード0ではガードできない!!」

 

「(人間ごときが・・・なんだというのだ⁉)

ジェネレーションガード!!密言忍仙アブダタイシ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『貪食の忍鬼コソデ(治)』

 

密言忍仙アブダタイシ  SH15000

 

「スキル発動!こちらの手札が相手より少なければ、シールドプラス5000!さらにカタリギツネでガード!」

 

「・・・ターンエンド」

 

PW21000➡PW11000+SH15000=26000

PW26000➡PW11000(+5000)

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW31000➡PW11000+SH25000=36000  江西の手札7枚 山札22枚  カズミのダメージ5枚(裏1枚)

 

「そうか・・・これか!これが・・・。ミゲル、お前の言っていた人間の可能性か!!」

 

「!!」

 

カズミはディフライダーとしてのイメージ力を使い、江西をイメージの世界に引きずり込む。江西がイメージで立たれた世界は、薄暗いどこかの迷宮だ。

 

『⁉こ、ここは・・・⁉』

 

『礼を言うぞ』

 

『!』

 

江西の前に現れたのは、イメージに連れ出した本人であるカズミだった。

 

『俺は怒り、絶望していた。人間という脆弱な存在に。だがお前は、人間が持つ可能性の片鱗を見せてくれた。これは、僥倖だ』

 

カズミがそう言えると同時に、江西は元の現実に戻ってきた。

 

「!!今の感覚は・・・まるで、本当に・・・。この男の仕業なのか・・・?」

 

「江西サトル。君のヴァンガードは理解できた。これで終わりにしよう」

 

「!」

 

「魔忍竜シラヌイ"朧"のスキル。相手のドロップゾーンから1枚選び、相手にコールさせる。リスティヒ・ヴァンピーアを選択」

 

「・・・右後ろへ」

 

「理を超え、理を示せ!!ストライドジェネレーション!!!!閻魔忍鬼ムジンロード!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『魔忍竜シラヌイ"朧"』グレード3

 

閻魔忍鬼ムジンロード  PW26000  ハーツ『魔忍竜シラヌイ"朧"』

 

超越(ストライド)スキル!リアガードのシャルハロートを支配!パワープラス4000!シャルハロートでヴァンガードにアタック!

フウライのスキル!パワープラス2000!」

 

「ガード!『ヒステリック・シャーリー(引)』」

 

支配攻撃PW15000➡PW11000+SH5000=16000

 

「フウライとノロイをコール!

フウライのGB(ジェネレーションブレイク)。ソウルブラスト『忍竜セイズイ』相手のドロップゾーンから1枚選び、相手にコールさせる。純愛のサキュバスを選択」

 

「左後ろへ」

 

「江西っちの陣営を、鬼丸が整えた!どうして⁉」

 

「ムジンロードのスキル。カウンターブラスト。Gゾーンのムジンロードを表に。Gゾーン表のカードの数だけ、リアガードを支配する!」

 

「な、なんだと⁉」

 

「リスティヒ、純愛のサキュバス、シャルハロートを支配!それぞれにパワープラス4000!シャルハロートでヴァンガードにアタック!

2体のフウライのスキル!パワープラス2000!」

 

「ガード!『独眼のサキュバス(☆)』」

 

「リスティヒでヴァンガードにアタック!

フウライのスキル!パワープラス2000!」

 

「ガード!『エッジ・イン・ザ・ダークネス』」

 

「純愛のサキュバスでヴァンガードにアタック!

フウライのスキル!パワープラス2000!」

 

「ガード!『純愛のサキュバス』」

 

    PW19000➡PW11000+SH10000=21000

支配攻撃PW11000➡PW11000+SH5000=16000

    PW11000➡PW11000+SH5000=16000

 

 

「力尽きた仲間を無理やり呼び戻させて、争わせるなんて・・・」

 

「意志ある復活とは違う・・・あれは悪意そのものよ!」

 

「ひどいよ・・・」

 

ドロップゾーンから呼び出したユニットをコールし、無理やり争わせるスキルにラミラビは非道感を感じさせる。

 

 

「ムジンロードでヴァンガードにアタック!

ノロイのスキル!自身をソウルに。ムジンロードにパワープラス5000、1枚ドロー。これで終わりだあ!!」

 

「やられるか!彼女たちの思いを・・・彼女たちの笑顔を、俺は守る!!ジェネレーションガード!!幻獣咬爵サブナック!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『多感のサキュバス(治)』

 

幻獣咬爵サブナック  SH15000

 

「スキル発動!ソウルが10枚以上でシールドプラス5000!このターン中、ヴァンガードのシャルハロートにパワープラス5000!」

 

ムジンロード(カズミ)が投げた刃のついた巨大な巻物で手裏剣と同じ要領で、シャルハロート(江西)に投げつける。そこにサブナックが現れ、魔力と岩で生成されたシールドでそれを防ぐ。

 

「絶対に守り抜く!!」

 

「トリプルドライブ『忍竜ゲンカイ』セカンドチェック『忍竜セイズイ』」

 

「お願い・・・出ないで・・・!」

 

「サードチェック『忍竜コクシャ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードへ!とどめだあ!!」

 

ムジンロード(カズミ)は外法を使用し、複数の縄を出現させ、操る。縄はシャルハロート(江西)の両腕、両足を封じさせ、ムジンロード(カズミ)は巻物の刃でシャルハロート(江西)の腹部を貫かせた。

 

PW31000➡(PW11000+5000+SH20000=36000

 

ダメージチェック『クローゼット・バルーン』『罪を灌ぐ者シャルハロート』

 

江西のダメージ6枚  カズミのダメージ5枚

 

「・・・君のおかげで、ようやく安心することができた」

 

カズミは江西にそう言って、その場を立ち去っていく。

 

(人間の・・・可能性・・・)

 

カズミが去った後、クミはラミラビのキーホルダーを拾い上げ、江西に笑みを浮かべて顔を合わせる。

 

「ありがとう江西っち。私たちを・・・私たちのヴァンガードを守ってくれて」

 

「岡崎・・・」

 

その言葉を聞いて江西は自然と笑みを浮かべる。するとちょうど、江西とクミのファイダーから、トコハがディフライダーのサオリに敗北した知らせが届く。

 

「トコハちゃんが・・・!」

 

『江西サトルに続き、安城トコハも敗れるーー!!残念ながら、ハイメフラワーズ、ここで敗退です』

 

江西、トコハの敗北によって、ハイメフラワーズはここで敗退してしまう。

 

 

ハイメフラワーズの敗退は、クロノ、シオン、ユイのファイダーにも届いている。

 

「ハイメフラワーズ・・・たとえ違うチームであろうと、ライバルであろうと、仲間であることには変わらない。仇は必ず取ってあげるよ」

 

ユイはハイメフラワーズに思うところがあるのか仇討ちを考えている。

 

 

会場の外、敗退してしまったハイメフラワーズは集まっている。

 

「終わっちゃったね・・・私たちのU20(アンダートゥエンティ)・・・」

 

「みんな、ナイスファイトだったよ」

 

「鬼丸カズミ・・・あいつはいったい・・・?」

 

江西がカズミの話になると、そこにトコハが話に加わる。

 

「それが鬼丸だけじゃないの!渕高サオリのファイトも・・・」

 

「トコハちゃん・・・実は・・・シルフィさんも・・・」

 

「えっ⁉それ、本当なの、クミちゃん⁉」

 

「うん・・・セカンドステージでファイトしてた時に・・・」

 

「チームディフライダーという事か・・・」

 

ここで3人とも共通した感覚を出せるという事は、ベルノも同じであるという事も考えられ、どういうことかと思い始めるハイメフラワーズ。

 

「私、パリへ戻ろうと思うの。戻って、ミゲルのこと・・・」

 

「気になるんだね?」

 

ハイメの言葉にトコハは頷く。ミゲルも同じ感覚を出せているゆえに、無関係とは思えないと考えているのだろう。

 

「OKアミーゴ。パリへは俺が行くよ。トコハはこの大会を最後まで見届けるんだ」

 

「ハイメ・・・」

 

「任せて!ちゃんと調べてくるよ!」

 

「ありがとう」

 

ハイメの気遣いにトコハは感謝の気持ちを抱き、笑みを浮かべる。

 

「ミゲル・・・鬼丸が口にしていた名だ。確か前回のチームメイトだったな・・・」

 

「そう。でもそれだけじゃないの。ミゲルは・・・」

 

「・・・」

 

「聞いてほしいの。私がどうして留学をやめて戻ってきたのか・・・U20(アンダートゥエンティ)に出ようと思ったその訳を・・・」

 

トコハは江西、クミにU20(アンダートゥエンティ)に参加したきっかけを包み隠さず話すのであった。

 

to be continued…




アム「まさか、江西さんまで鬼丸カズミに負けるなんて・・・」

ルーナ「でも、気持ちは伝わったよ。江西さんは私たちのためにがんばってくれた!私たちの思いを守ってくれたんだよ!」

アム「そうだね」

ユキノ「だったらこれからも精一杯届けましょう。ヴァンガードと歌で、みんなで笑顔を!」

アム「私たちは、私たちの信じる道を迷わず進む!ありがとう、江西さん!」

TURN180「人間の可能性」


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人間の可能性

最近鼻のつまりや目のかゆさが引いてきて所を考えると、ようやく花粉が過ぎ去るんだなと考えております。早く完全に去ってもらいたいものですよ。

さて、今回はダムジッドの回となりますね。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)サードステージももうすぐ1日目が終了しそうになってきている。クロノはファイダーで各ファイターがどこにいるのかというのを把握しておく。

 

「おい、こっちだ」

 

クロノがファイダーを確認していると、ちょうどそこにカズマがやってくる。

 

「1日目、もうすぐ終わりだぞ?」

 

「ああ。俺たちはセカンドステージ14位だからな。大量にポイント持ってる強い奴にバンバン当たんねぇと!」

 

「上位5チームには残れない、か」

 

「ファーストステージもセカンドステージもタイヨウがめちゃくちゃ頑張ってくれたからな」

 

タイヨウのことで、カズマがあることについて思い出したかのように話す。

 

「そういえばあいつ、変なこと言ってなかったか?本当の惑星クレイがどうとか・・・」

 

「!」

 

惑星クレイの単語にクロノは嫌に反応する。

 

「なんだよ?なんか心当たりでもあんのか?」

 

カズマがそう尋ねると、クロノはどうするべきか少し悩んでいる。というのも、惑星クレイからディフライドしてこの世界にやってきたシラヌイたちの目的についても関係あると思ったからだ。

 

(ディフライダーのこと、カズマたちに話した方がいいのか?いや、でも・・・)

 

クロノが悩んでいると、カズマがクロノの背中をトンと押す。

 

「おわっ・・・おい!」

 

「よそ見してる暇なんかねぇ。全力で行くぞ、全力で」

 

「!そうだよな・・・やっぱりそうだ」

 

「いくぞ。時間はある」

 

「ああ!ありがとな、カズマ!」

 

カズマの言葉に、クロノはディフライダーのことは話さず、今を全力でやることにし、他ファイターたちを探しに向かう。カズマは少し笑みを浮かべ、クロノと同じように他ファイターを探しに向かう。

 

 

 

TURN180「人間の可能性」

 

 

 

キャッスルロワイヤル第2階層で、様々な場所で白熱したファイトが繰り広げられている。

 

『サードステージ1日目の終了が迫る中、大きな動きが!チーム全員がチームディフライダーに敗れ、ハイメフラワーズは無念の敗退。一方、セカンドステージを15位で通過した福原高校ヴァンガード部は堅調、着々とポイントを増やしています』

 

第2階層を歩くアンリは、シオンの作戦通り有力チームを避けつつ、他相手ファイターを探し歩いている。

 

(シオン君の考えに、完全に納得できてるわけじゃない)

 

アンリはファイダーを確認していると、近くにディフライダーの渕高サオリがいるということがわかった。

 

(でも、部の存続のためには、確実にサードステージを突破しなくちゃいけないんだ)

 

アンリは納得してないながらも、サオリを避け、別のルートを通って他ファイターを探す。

 

 

ちょうどアンリが通った場所に、サオリが音楽を聴きながら先を進んでいく。

 

(人間なんてくだらない。まともに相手なんかしてられるか)

 

サオリの脳裏に浮かんだのは、トコハとのファイトで感じた感覚だった。すると、サオリはヘッドフォンの音量を上げようとした時、ヘッドフォンの音がプツンと切れた。

 

「・・・またかよ~・・・」

 

サオリがそう呟いていると、サオリのファイダーに承認の文字が現れる。つまり誰かにファイトを申し込まれたのだ。

 

「ファイトだ!チームディフライダー!」

 

「申し込まれたら拒否できないんだったっけ?たく・・・めんどくさ・・・」

 

サオリは壊れたヘッドフォンを投げ捨て、相手ファイターを確認する。

 

「・・・また新導クロノのチームメイトかよ・・・」

 

ファイトを申し込んだのは、チームドリームハーツのユイだった。

 

 

U20(アンダートゥエンティ)が始まる前の鬼丸家、カズミはサオリにやってもらう仕事の内容を伝える。

 

「ふ~ん、こいつがギアクロニクルの特異点の新導クロノか。僕たちがこっちに来られるようになったのは、こいつのおかげなんだろ?」

 

「きっかけにすぎないがな」

 

「で?こいつとこいつのチームメイトにあたったら、どれほどのもんか確かめろって?」

 

サオリの問いにカズミは首を縦に頷く。

 

「・・・ま、仕事だからやるけど。こ~んなお遊びで、いったい何がわかるのかねぇ?」

 

「・・・可能性」

 

「は?何それ?」

 

「かつてミゲルが言っていた。人間には、秘められた可能性がある」

 

カズミの言葉を聞いて、サオリは大笑いをする。

 

「ぷっ、あっははははははは!!・・・もし、仮にその秘めた可能性とやらがあったとしても・・・」

 

 

「完全ガードしてやるよ」

 

サオリとユイの間に、ファイト台が現れ、お互いにファイトの準備を行う。互いに準備が終え、いつでもファイトできる状態になった。そして、ファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

「ワイバーンキッドディッダ」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ  PW5000

 

ワイバーンキッドディッダ  PW5000

 

「かげろう・・・その戦い方は、わかっている!」

 

「僕の先攻。ドロー。ライド、ドラゴンナイトターヘル。ディッダは移動。ターンエンド」

 

ドラゴンナイトターヘル  PW7000

 

R ターヘル  R

R  R   ディッダ  サオリの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!イニグマン・ブラン!グランホープは移動!」

 

イニグマン・ブラン  PW7000

 

  R    ブラン R

グランホープ  R  R

 

「ブランでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「ダメージチェック『ドラゴンナイトターヘル』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000  ユイの手札6枚 山札42枚  サオリのダメージ1枚

 

「僕のターン。ドロー。ライド。ドラゴンナイトムブディ。コール、ドラゴンナイトシャクール」

 

ドラゴンナイトムブディ  PW9000

ドラゴンナイトシャクール  PW9000

 

R ムブディ シャクール

R  R   ディッダ

 

「ムブディでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ドラゴンモンクシンセン』」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』

 

「ディッダのブースト、シャクールでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『オペレーターガールリンカ(醒)』スタンドトリガー!パワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000

PW14000➡PW7000  サオリの手札5枚 山札40枚  ユイのダメージ2枚

 

 

アンが他ファイターを探していると、ファイダーからユイとサオリのファイトが始まった知らせが届く。

 

「!!ユイちゃんがチームディフライダーと!」

 

リタイアしてしまったアリスもこのファイトの様子を観客席側で見ている。

 

「チームディフライダー・・・」

 

アリスの脳裏に浮かんだのは、サオリと同じチームメンバーのシルフィとのファイトで感じたあの感覚だ。アリスは首を振り、ファイトの行方を見守る。

 

(今はフィーは関係ないんだ。絶対勝ちなよ、大将!)

 

そして、観客席側には、ハイメフラワーズもこのファイトを見守っている。

 

(渕高サオリ・・・まるで本当に、惑星クレイにいるみたいだった・・・。確か、鬼丸カズミとファイトした時も・・・。チームディフライダーって、いったい・・・?)

 

 

『チームディフライダー、渕高サオリVSチームドリームハーツ、佐倉ユイ。3ターンが終了し、ダメージは1対2!』

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!イニグマン・ヘルム!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバーをコール!」

 

イニグマン・ヘルム  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

 

(相手がどんな相手だろうと、関係ない。アリスもアンもみんなも、全力でU20(アンダートゥエンティ)で戦ってるんだ!私だって、そうだ!もっといろんな相手と戦いたい!)

 

グランボルバー ヘルム R

グランホープ   R  R

 

「ヘルムでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』」

 

「ドライブチェック『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ウルバスターに!グランホープのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW19000➡PW9000  ユイの手札6枚 山札38枚  サオリのダメージ3枚

 

「必ずここを突破して、アンとアリスと一緒にファイナルステージに行く!チームで優勝するために!そのためにも、絶対に倒す!」

 

「仲間と優勝?もしかして、そんなことが大事だって言うんじゃないよね?」

 

「大事だよ。ここに参加しているみんな、それが大事。私だってそうだよ」

 

「(なんだ・・・他の有象無象と変わんないじゃん。シラヌイがわざわざマークしてる連中だから、なんかあると思ったのに・・・)

あーあ、なーんだ・・・心配して損した。ライド。ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"」

 

ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"  PW11000

 

「それはアリスが使ってるから、戦い方は私が1番よく知ってる!」

 

R 紅焔 シャクール

R R  ディッダ

 

「紅焔でヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『ドラゴンモンクキキラ(治)』ヒールトリガー。ダメージ1回復、パワーはシャクールへ。セカンドチェック『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー。パワーはシャクール、クリティカルはヴァンガードに」

 

(2枚ともトリガー・・・)

 

ブレードマスター"紅焔"は空を舞い、口から火炎球を2つ吐き出し、イニグマン・ヘルムへと直撃させる。

 

「ダメージチェック『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』」

 

「シャクールでヴァンガードにアタック。くっだらない生き物だ」

 

「ノーガード!ダメージチェック『オペレーターガールリンカ(醒)』スタンドトリガー!ウルバスターをスタンド、パワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW9000

PW24000➡PW9000(+5000)  サオリの手札6枚 山札35枚  ユイのダメージ5枚

 

 

他のエリアでは、ストライダーズのカズマが相手ファイターとファイトを行っていた。カズマのアタックで、相手ファイターのダメージは6、カズマの勝利だ。

 

「くそぅ!」

 

勝利したカズマは急いで次のファイターの元へと急ぐ。

 

「もう1人くらいは・・・あと何分だ?」

 

カズマがファイダーで残り時間とファイターの位置を確認する。すると、この近くにチームディフライダーの鬼丸カズミがいるということがわかった。

 

「!!」

 

それがわかったカズマは立ち止まる。

 

「・・・行くんだろ、この先に。もう逃げねぇ!おらああああ!」

 

カズマは気合を入れて、因縁の相手であるカズミの元へと向かっていく。

 

 

ユイとサオリとのファイト・・・

 

『このターントリガーに恵まれ、ダメージは一気に2対5に!渕高サオリ、早くも佐倉ユイを追い詰めたかぁ?』

 

「そういえばさ、君んとこのチームメイト・・・名前なんだっけ?まぁ何でもいいか。うちのシルフィに負けて敗退したんだって?ご愁傷様」

 

「確かにアリスの敗北は痛いよ・・・けど、アリスの努力を無駄にしないためにも、私とアンで何とかしてみせる!」

 

ユイがそう意気込んでいると、サードステージ1日目終了のアナウンスが流れる。

 

『1日目終了30分前、現在のファイトが本日のラストファイトとなります』

 

「んじゃ、ここで僕があんたに勝てば、あんたはここで終了、チームも残り1人ってわけだ」

 

「そんなことはさせない!その前に、私が君を倒してみせる!」

 

ユイの言葉にサオリは嘲笑うかのような笑みを浮かべる。

 

「そういや、さっきファイトした女もおかしなことを言ってたよ。思いを受け継いで強くなるとかなんとか」

 

「トコハのこと?」

 

「ま、結局僕に負けたんだけど。どいつもこいつも命もかかってないのにマジになっちゃってさぁ。ホント、バッカじゃないの?」

 

サオリの発言にユイは眉を細めて険しい表情になる。

 

「今、何て言ったの?」

 

「全部くだらないって言ったんだよ。こんなお遊びも、そんなものに一生懸命になっちゃってるお前らもさぁ」

 

「くだらなくなんかない!!アンやアリスも、シオンも、トコハも、クロノだって!みんなみんな、このU20(アンダートゥエンティ)に大事な何かをかけてる!」

 

「はあ?それが何?それがくだらないってんだけど?たくっ・・・人間って本当につまらない生き物だ」

 

「その発言からして・・・君は普通のファイターとは違う。君はいったい何者?このU20(アンダートゥエンティ)で何をしようとしてるの?」

 

「なるほどね。お前も僕たちのことをこそこそと嗅ぎまわってる連中の1人ってわけか。バカだよねぇ。どうせ僕たちに敵うわけないのにさぁ」

 

「関係ないよ、そんなこと。君が何者であろうとも、私は私のヴァンガードを貫くだけだよ!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター!!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン解放!!ストライドジェネレーション!!!超鋼闘機(ハイパーメタルボーグ)ギルトディガー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

超鋼闘機(ハイパーメタルボーグ)ギルトディガー  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

「ギルトディガーのスキル!Gゾーンの鋼闘機(メタルボーグ)の名のつくユニット、ヘヴィデュークを表に!鋼闘機(メタルボーグ)のハーツ1枚で山札からレギオンできるカードを1枚選んで、そのカードをレギオンしているハーツカードとして置く!ウルバスターをハーツカードに!1枚ドロー!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター、イニグマン・ブランをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  PW9000

 

「グランボルバーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!カウンターブラスト!パワー15000以上で、自身とウルバスターにパワープラス4000!」

 

グランボルバー ギルトディガー ウルバスター

グランホープ     R     ブラン

 

「グランホープのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ドラゴンナイトムブディ』」

 

「ギルトディガーでヴァンガードにアタック!」

 

「鉄壁の盾よ!勝利という名の炎を我が手に!完全ガード!炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド!!」

 

炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド  SH0

 

コスト『ドラゴンモンクシンセン』

 

ギルトディガーはブレードマスター"紅焔"に近づき、4つあるタイヤ兵装で強力な1撃を放とうとしたが、それを許さんといわんばかりにダムジッドの盾でそれを遮断させてしまう。

 

「トリプルドライブ『イニグマン・ヘルム』セカンドチェック『セービング・ドルフィン(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはウルバスターに!サードチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ウルバスターに!ブランのブースト、ウルバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴンモンクキキナ(治)』

 

炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン  SH15000

 

「スキル発動。アタックしているリアガードを1退却」

 

「ターンエンド」

 

PW18000➡PW11000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW26000(退却により無効)➡PW11000+SH15000=26000  ユイの手札7枚 山札29枚  サオリのダメージ3枚

 

『佐倉ユイ、下準備を整えつつ、次の攻撃に備えておりみゃす。この展開を呼んでいたのか、涼しい表情です』

 

「(さっきのジェネレーションガードでGBは稼いでおいた。ここで一気に片をつけてやる)

ストライドジェネレーション!!!炎熱機竜(フレアアームズ)ズィーゲンブルク!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ワイバーンストライクジャーゴ』グレード3

 

炎熱機竜(フレアアームズ)ズィーゲンブルク  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

 

「!ズィーゲンブルク・・・僕がまだ持っていないカード・・・」

 

(気をつけて、ユイ!このGユニットは・・・)

 

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!イニグマン・ブランを退却!竜炎(ブレイズ)を持つズィーゲンブルクにパワープラス3000!ドラゴンナイトムブディ、ドラゴンナイトターヘルをコール!

ズィーゲンブルクのスキル。ソウルブラスト『ドラゴンナイトムブディ』Gゾーンのズィーゲンブルクを表に!グランホープを退却!」

 

ムブディ ズィーゲンブルク シャクール

 R     ターヘル   ディッダ

 

「リアガードが相手より多いため、ズィーゲンブルクを竜炎(ブレイズ)状態に!

ディッダのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態になった時、自身を退却させ、カウンターチャージ!1枚ドロー!ズィーゲンブルクのパワープラス3000!

シャクールのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態になった時、パワープラス2000!

ターヘルのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態になった時、パワープラス2000!ムブディでヴァンガードにアタック!

ムブディのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがブレードマスターなら、1枚ドロー。相手のユニットのいないリアガードサークルの数だけ、このユニットのパワープラス2000!合計で8000!いけぇ!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『イニグマン・カーム』」

 

「ターヘルのブースト、ズィーゲンブルクでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』(コスト『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』」

 

ズィーゲンブルクは黒煙を纏い、シンバスターに火炎兵装を向け、強力な黒炎を放つが、グランガードが障壁を貼り、黒炎を反射させ、直撃を防ぐ。

 

「トリプルドライブ『炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド』セカンドチェック『炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド』」

 

「また完全ガード⁉」

 

「まだまだぁ!サードチェック『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てズィーゲンブルクへ!」

 

(トリガーを攻撃の終わったヴァンガードに振った・・・まさか!)

 

「ズィーゲンブルクのGB(ジェネレーションブレイク)3!カウンターブラスト!コストとして、相手のリアガードの数だけ、手札を捨てる。・・・なんだ、たったの1枚か。手札1枚を捨てて、ズィーゲンブルクをスタンド、ドライブマイナス2!」

 

「やっぱり・・・っ!」

 

「くだらない遊びは終わりだ」

 

サオリが言い放つと、不思議な光がユイとサオリを包み込む。

 

「わああああああ!!」

 

光に包まれたユイは、イメージの世界へと連れていかれてしまう

 

 

ユイが目を覚ますと、自身はシンバスターの姿となり、辺り一面は岩山が多く並ぶ夜の高原、そして、足元にはすでに息絶えたリザードマンやフレイムドラゴンが倒れている。

 

(何・・・このイメージは?この感覚、鬼丸カズミやイツキ君の時とかなり似ている・・・。アリスが相談したかったのは、このことだったのかな?)

 

「これが本物の戦場だ」

 

シンバスター(ユイ)がそう考えていると、自身をここに連れ込んだ本人、サオリの分身、ダムジッドが現れる。

 

「生きるか死ぬか・・・ここではそれだけだ。何の価値もない、偽物のお前らのお遊びとは違う!!」

 

「・・・うるさい!!ファイトは、イメージは偽物なんかじゃない!本物を超えた、可能性だ!!」

 

「!!」

 

シンバスター(ユイ)がそう発言した瞬間、ダムジッドは驚愕の表情をする。ダムジッドの目には、これまでユイが共にしてきたユニットたちの面影がたくさん映り込んでいた。これまで見たことのない現象にダムジッドは困惑を隠しきれない。

 

(なんだ・・・これは・・・?)

 

ダムジッドの脳裏に浮かんだのは、カズミが言っていた言葉、そして、ユイが言っていた可能性の言葉だった。

 

(可能性・・・だと・・・?)

 

太陽の日が上がり、暗かった高原に暖かい光が差し込み、当たり1面を包み込んだ。

 

 

「!!」

 

現実に戻ると、イメージに連れ込んだ本人であるサオリが驚きのあまり、後ずさる。連れ込まれたはずのユイは困惑するどころか、堂々とした表情をしている。

 

「つ、つまんねぇもん見せやがって・・・。ズィーゲンブルクでヴァンガードにアタック!この・・・人間風情があああああ!!」

 

「ガード!『イニグマン・ヘルム』さらにジェネレーションガード!!豪勇合身ジーオーファイブ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『セービング・ドルフィン(治)』

 

豪勇合身ジーオーファイブ  SH15000

 

「スキル発動!ソウルブラスト『イニグマン・ヘルム』シールドプラス10000!さらに、このターンにダメージゾーンにカードが置かれてるためさらにシールドプラス5000!」

 

ズィーゲンブルクは最大火力の黒炎をシンバスターに放つが、イニグマン・ヘルムの力でほんの少しだけ弱らせ、そこにジーオーファイブが黒炎を受け止め、難なくこの攻撃を防ぐ。

 

「くっ・・・!ドライブチェック『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てシャクールへ!シャクールでヴァンガードにアタック!くたばれええええええ!!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「・・・っ!!くそがあ!!」

 

PW18000➡PW11000

PW41000➡PW11000(完全ガード)

PW37000➡PW11000+SH35000=46000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000  サオリの手札6枚 山札27枚  ユイのダメージ5枚

 

『凌いだぁ!!佐倉ユイ、怒涛の攻撃を見事に耐え、踏みとどまりましたぁ!!』

 

(待て!何を焦ってる?まだダメージは3、10000ガードが3枚、5000が1枚・・・そして・・・完全ガード・・・)

 

鉄壁ともいえる防御に徹したカードばかりで、サオリは不敵な笑みを浮かべる。

 

(何とか凌いだけど・・・リンカは手札にはない・・・完全ガードを崩すには難しい・・・クリティカルを上げる戦法は無意味なだけ。だったら・・・)

 

ユイはこのファイトの攻略の方法を見抜き、1枚のGユニットに全てを賭ける気でいる。

 

「ヴァンガードなんてお遊びだ、何の価値もない偽物だって、君は言ったよね?」

 

「?」

 

「でもね、そこに賭ける思いは本物だよ。強い相手と戦いたい・・・チームで優勝したい・・・だから私たちはU20(アンダートゥエンティ)を戦う!君がくだらないって言って嘲笑ったものの力で!!ストライドジェネレーション!!!!超鋼闘機(ハイパーメタルボーグ)ヘヴィデューク!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』グレード3

 

超鋼闘機(ハイパーメタルボーグ)ヘヴィデューク  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークルのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー15000以上で自身にパワープラス4000!

グランボルバーの超爆(バースト)!カウンターブラスト!自身とグランヴィークルにパワープラス4000!コール!グランボルバー!

グランボルバー超爆(バースト)!カウンターブラスト!自身とグランヴィークルにパワープラス4000!」

 

グランボルバー ヘヴィデューク  グランボルバー

   R    グランヴィークル    R

 

「右のグランボルバーでシャクールにアタック!」

 

「?ノーガード」

 

「左のグランボルバーでムブディにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「グランヴィークルのブースト、ヘヴィデュークでヴァンガードにアタック!

ヘヴィデュークのスキル!カウンターブラスト(2)!ハーツが2枚以上あるなら、アタックがヒットした時、ハーツの枚数分、ドローできる!さらに、ハーツが鋼闘機(メタルボーグ)であるなら、このアタックはグレード1以上でガードできない!!」

 

「んなっ!!?」

 

このスキルはU20(アンダートゥエンティ)で1度見せた技だ。それを見て驚いているという事は、1つ1つのファイトを観察していない証拠であり、心底ファイトをどうでもいいと思っている表れでもある。

 

『来たぁーー!!ヘヴィデュークのガード封じ!この攻撃では、渕高サオリはグレード1以上ではガードできません!さらに、ヘヴィデュークのパワーは45000!リアガードを潰しにかかっていたのはこのため!防ぎきるには最低でも35000以上は必要となります!!』

 

「・・・・・・・・・ノーガード!」

 

自分の鉄壁の防御を崩され、サオリはノーガードを宣言する。心なしか、サオリは体が小刻みに震えている。

 

(何で・・・さっきから震えてるんだ・・・?)

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!パワーは左のグランボルバー、クリティカルはヘヴィデュークへ!」

 

(何でこいつらより、強い・・・俺が・・・!)

 

「セカンドチェック『コマンダーローレル』サードチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!こっちの効果は全部、ヘヴィデュークに与える!!」

 

(何で!俺が負けるんだ!!)

 

「これが・・・私たちの本当の力だあああああああ!!」

 

(・・・嫌だ!)

 

サオリの、ダムジッドの脳裏に浮かんだのは、死んでしまったユニットたちの姿、そして・・・自分にとって最悪のケース・・・もし自分が死んでしまったらという恐怖心だった。

 

(嫌だ・・・死にたくない・・・!)

 

ヘヴィデュークは拳に稲妻を纏わせ、拳を大きく振り下ろしてブレードマスター"紅焔"に稲妻を落とす。防ぐ手立てを失った紅焔は稲妻に直撃してしまう。

 

PW13000➡PW9000

PW13000➡PW9000

PW45000➡PW11000

 

ダメージチェック『ドラゴンモンクキキナ(治)』『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』『炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド』

 

ユイのダメージ5枚  サオリのダメージ6枚  勝者ユイ

 

『決まったーー!!ここまで恐ろしいまでに勝ち続けてきた無敗のチームディフライダーに、初めて、ついに黒星がつきました!チームドリームハーツ、佐倉ユイ、チームディフライダー、渕高サオリに勝利!大量のポイントをもぎ取り、大躍進です!!』

 

大量のポイントを獲得することに成功したユイに観客席側から大きな拍手と歓声が広がっていた。すると、サオリの手に焼け付くかのような激しい痛みに襲われる。

 

「!!ぐあああああ!!」

 

「!!」

 

痛みの発生場所はディフライダーの証であるクランマークからである。そんな時、サオリの脳裏に浮かんだのはトコハのファイトとユイの先ほどのファイトであった。

 

『!相手が強ければ強いほど、苦難が大きければ大きいほど、花は美しく咲き誇る!』

 

(ただのお遊びじゃないか!命もかかってないってのに・・・!)

 

『でもね、そこに賭ける思いは本物だよ。強い相手と戦いたい・・・チームで優勝したい・・・だから私たちはU20(アンダートゥエンティ)を戦う!君がくだらないって言って嘲笑ったものの力で!!』

 

サオリは顔を俯き、膝をついてしまう。

 

(なんで恐怖してるんだ・・・!)

 

サオリは、ダムジッドはこのファイトで確かに植え付けられた。人間の可能性という名の、恐怖を。

 

U20(アンダートゥエンティ)とは関係ないけど、聞いておくよ。君が何者かなんてこの際些細なことだよ。君たちの目的は何?」

 

「!!知るか!俺はただ頼まれて・・・!知りたければシラヌイに・・・鬼丸に聞けぇ!!」

 

「!・・・うん。そうさせてもらうよ」

 

とはいえ、もう1日目が終了するので、聞ける機会は明日にあると思い、今はチームメイトの元へと向かうユイだった。

 

to be continued…




ユイ「やっぱり強かったなぁ、チームディフライダー、渕高サオリ・・・。
あのリアルで感じたあのユニットは、彼の分身なのかな?
あの不思議な感覚を出せるディフライダー・・・それに、彼は鬼丸のことをシラヌイって呼んでたけど・・・まさかね?
明日鬼丸を探し出して問い詰めればいいか。それよりも今は、アンたちと合流しないと!」

TURN181「兄との再会」


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兄との再会

ヴァンガード新シリーズのトライアルデッキ発売と放送まで後一週間を切りました。アニメが実に楽しみで仕方ないです。

トライアルデッキの方はどっちを選びますか?私は結構欲が強いので両方予約しました。

さて、今回はあのお話でございます。

それではどうぞ!


カズマには兄という存在がいる。その兄の名は鬼丸カズミ。兄のカズミは勉学、スポーツ、何をやっても優秀な成績を収めてきた。カズマもそれなりに成績を残してきたが、カズミを超えることはできなかった。ヴァンガードに至ってもそうだ。カズマはカズミに何度ファイトを挑んでも、勝利することはできなかった。そして・・・

 

『・・・ありがとう。でも、もう、やめるよ・・・。お兄ちゃんには、絶対・・・勝てない、から・・・』

 

ヴァンガードをやめ、諦めない気持ちを失い、何に対しても、勝てない戦から手を引いた。この日、カズマは声を上げて泣いた。

 

だが、今は違う。走り続けて、辿り着いた先で、カズマ前には、何度やっても超えることができなかったカズミがいた。カズマはカズミと面と向かっている。

 

「・・・兄様・・・」

 

「・・・マー君?」

 

カズミは自身の記憶をたどり、カズマが自分の弟であることを認識する。

 

「元気にしていたか?また始めてたんだな、ヴァンガード」

 

カズマは自身の持っていたデッキを握りしめる。微かながらも、恐れはあった。が、カズマはカズミと向き合い、ファイダーでファイトの申し込みをする。

 

「ファイトだ!」

 

カズマの意思を見て、カズミは一瞬ながら目を見開く。

 

「俺は今日こそ、あなたに勝つ!!」

 

このU20(アンダートゥエンティ)でカズミと決着をつけるために、そして何より、過去との自分と決別するために。

 

 

 

TURN181「兄との再会」

 

 

 

ファイトが認証され、カズマとカズミの間にファイト台が現れ、お互いにファイトの準備を進めていく。

 

U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ!サードステージの1日目も、残り時間は後わずか!各選手、現在行われているファイトが本日最後の1戦となります!そして、すべりこみで対戦開始となったのは、チームディフライダー、鬼丸カズミと、チームストライダーズ、東海林カズマ!今日1日で鬼丸カズミが大量に駆り集めたポイントを奪い取れれば、ストライダーズは一気にトップに躍り出ることになります!』

 

互いに準備を終えたところで、いつでもファイトできる状態となった。

 

 

一方別の場所でファイトをしていたクロノのファイダーにカズマとカズミのファイトがスタートされた知らせを受け取る。これに対して当然クロノは驚愕の表情になる。

 

「!!鬼丸カズミ・・・」

 

自分がU20(アンダートゥエンティ)に参加するきっかけを作ったカズミ・・・そしてその彼と戦うチームメイトのカズマ。少々複雑な気持ちになっているが、クロノは今の自分の全力で挑む。

 

(がんばれよ、カズマ!)

 

カズマの勝利を信じながら、クロノもファイトを続行する。

 

 

場所は戻り、カズマとカズミのファイトが今始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート!」

 

「忍竜マドイ」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート  PW5000

 

忍竜マドイ  PW5000

 

「俺の先攻だ!ドロー1ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ!ルートは移動!ターンエンド!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ  PW7000

 

 R  ニーズ R

ルート  R  R カズマの手札5枚 山札43枚

 

「ドロー。ライド。忍竜セイズイ。忍竜マドイは移動。忍竜ノロイをコール」

 

忍竜セイズイ  PW7000

忍竜ノロイ(☆)  PW4000

 

R セイズイ マドイ

R  R   ノロイ

 

「ノロイのブースト、マドイでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『黒翼のソードブレイカー』」

 

「セイズイでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000+SH5000=12000

PW7000➡PW7000  カズミの手札5枚 山札42枚  カズミのダメージ1枚

 

「(とうとう来た・・・この時が)

俺のターン!ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル!コール!竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル  PW9000

竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ  PW9000

 

モルフェッサ リア・ファル R

 ルート     R    R

 

「ルートのモルフェッサでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『魔忍竜シラヌイ"朧"』」

 

「ルートのブースト、リア・ファルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『黒翼のソードブレイカー』」

 

「ダメージチェック『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW9000

PW9000➡PW9000(+5000)  カズマの手札4枚 山札40枚  カズミのダメージ2枚

 

(ずっとうんざりしてた・・・。いつまでも吹っ切れないで、立ち止まったままの俺自身・・・)

 

「ライド。忍竜ゲンカイ」

 

忍竜ゲンカイ  PW9000

 

R ゲンカイ マドイ

R  R   ノロイ

 

(何にも本気になれない、本気になってる誰かの熱さを鼻で笑い飛ばして・・・。けど!)

 

「ノロイのブースト、マドイでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『ハウルオウル(引)』」

 

「ゲンカイでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『忍竜フウライ』」

 

「ダメージチェック『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000  カズミの手札7枚 山札37枚  カズマのダメージ2枚

 

「俺はもう!昔の俺じゃねぇ!ライド!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード!!」

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード  PW11000

 

(東海林カズマ・・・カズミの弟・・・直接会うのは数年ぶり・・・)

 

カズミ、いや、シラヌイはカズミの幼き記憶をたどる。そこには、カズマとカズマの母親が一属から離され、屋敷から離れていく姿、そしてそれを遠くから見つめる幼きカズミ。

 

モルフェッサ ルアード R

 ルート    R   R

 

「ルアードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』セカンドチェック『ハウルオウル(引)』ドロートリガー!パワーはモルフェッサに!1枚ドロー!」

 

ルアード(カズマ)は竜の腕をかざし、炎の魔力を放ち、炎がゲンカイを包み込む。

 

「ダメージチェック『忍竜コクシャ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

「ルートのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『忍竜コクシャ(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000(+5000)

PW19000➡PW14000+SH10000=24000  カズマの手札6枚 山札35枚  カズミのダメージ3枚

 

「(そうか、カズミ。お前が気に留めていたのは、こいつか)

ライド。魔忍竜シラヌイ"朧"」

 

魔忍竜シラヌイ"朧" PW11000

 

「(昔は1度も勝てなかったようだが・・・ここまで残ってきているという事は・・・何かがあるのか・・・)

ジェネレーションゾーン解放。ストライドジェネレーション!!!閻魔忍竜マグンテンブ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍獣カタリギツネ』グレード1+2

 

閻魔忍竜マグンテンブ  PW26000  ハーツ『魔忍竜シラヌイ"朧"』

 

超越(ストライド)スキル!相手のモルフェッサをスタンドし、支配!パワープラス4000!支配したユニットで相手のユニットを攻撃できる」

 

「なっ・・・!」

 

(人間の可能性・・・)

 

カズミの脳裏に浮かんだのは江西とのファイトで掴んだ感覚だ。

 

「モルフェッサでヴァンガードにアタック」

 

「くっ!ガード!『ハウルオウル(引)』」

 

支配攻撃PW13000➡PW11000+SH5000=16000

 

「ゲンカイをコール。

マグンテンブのスキル。カウンターブラスト。Gゾーンのマグンテンブを表に。モルフェッサを支配。Gゾーン表のカード1枚につき、パワープラス3000。モルフェッサでヴァンガードにアタック。

マドイのGB(ジェネレーションブレイク)。支配されたユニットがアタックした時、自身をソウルへ。1枚ドロー。ゲンカイにパワープラス3000。

ゲンカイのGB(ジェネレーションブレイク)。支配されたユニットがアタックした時、カウンターブラスト。ソウルブラスト『忍竜マドイ』1枚ドロー。パワープラス2000」

 

「ガード!『ベリアルオウル(☆)』」

 

支配攻撃PW16000➡PW11000+SH10000=21000

 

「攻撃を終えたモルフェッサは退却」

 

「くっ・・・」

 

「セイズイをコール」

 

ゲンカイ マグンテンブ セイズイ

 R     R    ノロイ

 

「ノロイのブースト、セイズイでヴァンガードにアタック」

 

「ガードだ!『黒翼のソードブレイカー』」

 

「マグンテンブでヴァンガードにアタック。

ノロイのスキル。ヴァンガードがシラヌイであれば、自身をソウルへ。1枚ドロー。マグンテンブにパワープラス5000」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『忍竜テンガイ』セカンドチェック『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』ドロートリガー。パワーはゲンカイへ。サードチェック『忍竜コクシャ(☆)』クリティカルトリガー。パワーはゲンカイへ、クリティカルはマグンテンブへ」

 

マグンテンブは素早くルアード(カズマ)に近づき、短刀で手痛い1撃を与える。短刀の斬撃を喰らったルアード(カズマ)は城の城壁に叩きつけられる。

 

「ぐあぁ!ダメージチェック『デススプレイ・ドラゴン』『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』」

 

「ゲンカイでヴァンガードにアタック」

 

「ジェネレーションガード!!暗黒竜プロットメイカー・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アビス・グラール(治)』

 

暗黒竜プロットメイカー・ドラゴン  SH15000

 

「プロットメイカーの儀式(リチュアル)(3)!シールドプラス10000!」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW31000➡PW11000

PW24000➡PW11000+SHSH25000=36000  カズミの手札9枚 山札29枚  カズマのダメージ4枚

 

「はぁ、はぁ・・・これが、今のあんたか。やられっぱなしのままだと思ったか?あいにくだったな!!ストライドジェネレーション!!!天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード!!!」

 

ジェネレーションゾーンコスト『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』グレード3

 

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ルートを退却!ベリアルオウルをニーズをスペリオルコール!」

 

ベリアルオウル(☆)  PW4000

 

「ニーズの儀式(リチュアル)(3)!パワープラス2000!

さらに天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』Gゾーンの天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードを表に!Gゾーン表の天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードの枚数分、グレード1をスペリオルコールする!アビサル・オウルをスペリオルコール!ドロップゾーンのグレード1の数だけ、パワープラス1000!落ちているグレード1はモルフェッサのGB(ジェネレーションブレイク)と合わせて4枚!パワープラス4000!」

 

アビサル・オウル  PW7000

 

「ルートのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ルートをソウルに!アビサル・オウルにパワープラス5000!」

 

アビサル ルアード ベリアルオウル

 R    R     ニーズ

 

「(そうだ・・・あいつらが俺を変えてくれた。すぐに諦めようとする俺を、待っててくれた)

ニーズのブースト、ベリアルでヴァンガードにアタック!あんたに勝って、俺は過去の全てを捨ててやる!!」

 

「ガード『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』」

 

「ニーズのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!前列のベリアルオウルを退却!1枚ドロー!

さらにベリアルのスキルで効果やコストで退却した時、ヴァンガードがルアードなら、もう1枚ドロー!ルアードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』セカンドチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはアビサル・オウルに、クリティカルはルアードに!サードチェック『ハウルオウル(引)』ドロートリガー!パワーはアビサル・オウルに!おらあ!吹っ飛べええ!!」

 

ルアード(カズマ)は竜の腕から魔力で生成した竜を出し、シラヌイ"朧"に目掛けて放つ。竜はシラヌイ"朧"を飲みこみ、包み込ませる。

 

「ダメージチェック『忍竜シラヌイ』『忍竜ウツロイ』」

 

「アビサル・オウルでヴァンガードにアタック!とどめだああああ!!」

 

「ガード『忍竜コクシャ(☆)』『忍竜テンガイ』『忍竜テンガイ』」

 

「くっ・・・ターンエンド。

ベリアルのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(3)!ヴァンガードがルアードなら、こいつを山札の下に置く!もう1体も山札の下に!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000

PW26000➡PW11000+SH20000=31000  カズマの手札8枚 山札25枚  カズミのダメージ5枚(裏2枚)

 

「この程度なんだな」

 

「!」

 

「はぁ・・・やはりお前は、鬼丸の一族としては、相応しくない存在のようだ」

 

「!!!」

 

(お前の弟の可能性・・・試させてもらうぞ、カズミ)

 

カズミの一言で、カズマは大きく反応を見せる。これこそが、カズミ、シラヌイの狙いだ。人間の可能性を引き出させるための狙いを。

 

「お前がまたヴァンガードを始めて、U20(アンダートゥエンティ)をここまで勝ちあがってきて、どれだけ強くなったのかワクワクしていたんだが・・・どうしてお前はそんなに弱いんだ?マー君」

 

「なっ・・・!」

 

「ストライドジェネレーション!!!閻魔忍鬼ムジンロード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『魔忍竜シラヌイ"朧"』グレード3

 

閻魔忍鬼ムジンロード  PW26000  ハーツ『魔忍竜シラヌイ"朧"』

 

「(さぁ見せてみろ。お前の怒り、人間の可能性、その輝きを)

超越(ストライド)スキル!アビサル・オウルを支配!パワープラス4000!アビサル・オウルでヴァンガードにアタック!

ゲンカイのスキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『忍竜セイズイ』1枚ドロー!パワープラス2000!

セイズイのGB(ジェネレーションブレイク)!支配されたユニットがアタックした時、パワープラス3000!」

 

「ガード!『ハウルオウル(引)』」

 

支配攻撃PW11000➡PW11000+SH5000=16000

 

「セイズイは移動。忍竜フウライ、忍竜テンガイ、忍獣カタリギツネをコール!」

 

忍竜フウライ  PW9000

忍獣カタリギツネ  PW7000

忍竜テンガイ  PW7000

 

「フウライのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『忍竜ゲンカイ』お前のドロップゾーンからモルフェッサをコールしろ」

 

「なっ⁉・・・右前にコール」

 

「ムジンロードのスキル。カウンターブラスト。Gゾーンのムジンロードを表に。Gゾーン表のカードの数だけ、ユニットを支配!パワープラス4000!」

 

「くっ・・・」

 

「モルフェッサでヴァンガードにアタック。

モルフェッサのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(3)」

 

「!!」

 

支配の能力とは、何もアタックするだけのものではない。条件さえ満たしていれば、相手ユニット側でも、使用は可能なのだ。カズミのグレード1の数はさっきのガードを含め3枚・・・儀式(リチュアル)達成だ。

 

(さっきのガードはこのために・・・!)

 

「パワープラス5000」

 

「ガード!『デスフェザー・イーグル(☆)』」

 

「フウライはGB(ジェネレーションブレイク)でシラヌイのヴァンガードがいれば、アタックするたびにパワープラス2000。

セイズイはパワープラス3000。あまりがっかりさせないでくれよ?これでも俺は、お前を期待していたんだ。ニーズでヴァンガードにアタック。

フウライはパワープラス2000、セイズイはパワープラス3000」

 

「ガード!『黒翼のソードブレイカー』」

 

「でも、これではな。アビサル・オウルでヴァンガードにアタック。

フウライはパワープラス2000、セイズイはパワープラス3000」

 

「ガード!『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』」

 

    PW18000➡PW11000+SH10000=21000

支配攻撃PW11000➡PW11000+SH5000=16000

    PW11000➡PW11000+SH5000=16000

 

「・・・やはり、皆が正しかったというわけか」

 

「・・・っ!」

 

カズマの脳裏に浮かぶのは、幼き頃、鬼丸の一族に認めてもらえず、自身を蔑む一族たち。

 

「お前が母親共々一族から切り捨てられたのも、今となって当然・・・」

 

「うるせえ!!てめぇなんぞに、俺は負けねぇ!!」

 

カズマの一声に、カズミは口元に笑みを浮かべる。

 

 

別のエリアでは、チームディフライダーのシルフィが三獣士のワタルとファイトをしていた。

 

「ラプリアでヴァンガードにアタック!」

 

シルフィのこの攻撃によって、ワタルのダメージ6、シルフィの勝利となった。

 

「・・・君の個性、あんまり好きじゃないな」

 

シルフィはそれだけを言い残してその場を去っていく。敗北したワタルは冷や汗を大量に掻いていた。

 

(ありゃ半端なかったっす・・・。これが、チームディフライダーってわけっすか・・・)

 

ワタルにもディフライダー特有のイメージを感じ取り、今に至るわけだ。

 

(まぁいいっす。ある程度の情報は手にれたわけっすから、そろそろ引き上げっすね)

 

ワタルは冷や汗を拭きとり、三獣士の城の出口へと向かって走っていく。

 

ワタルに勝利したシルフィはクランマークを隠している手袋を見ながら、アリスの言ったことを思い出していた。

 

『僕は天音アリス!君の、従姉妹の天音アリス!』

 

(あの子はああ言ってるけど・・・フィーはそのことは教えてくれない・・・。まるで、その記憶を固く閉ざしているかのような・・・。あの子は、いったい誰なんだろう・・・)

 

シルフィ、ティルアがそんなことを考えていると、遠くからクロノがどこかへ向かっている姿を確認する。

 

「あれは・・・新導クロノ君?カズミ君が気になってるっていう・・・」

 

シルフィがファイダーを確認していると、クロノが向かっている先はカズミとカズマがファイトしている場所だ。

 

「・・・邪魔しちゃダメだよね。さ、戻ってケーキでも食べよっと」

 

シルフィは残り時間がないことと、余計なことはしていけないと考え、城への出口に向かって歩き出す。

 

 

カズミとカズマのファイト・・・

 

 ゲンカイ  ムジンロード フウライ

カタリギツネ  テンガイ  セイズイ

 

「カタリギツネのブースト、ゲンカイでヴァンガードにアタック。

フウライはスキルでパワープラス2000」

 

「ガード!『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』インターセプト!『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』」

 

「テンガイのブースト、ムジンロードでヴァンガードにアタック

フウライはパワープラス2000」

 

(・・・もういない・・・どこにも・・・いないんだ・・・)

 

カズマの脳裏に浮かぶのは、幼き頃、厳しい環境である鬼丸の一家の中で、唯一自分に優しく接してくれたカズミの姿だった。だが、今ここに立っているカズミは、カズマの知っているカズミではない。

 

「完全ガード!!『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』(コスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』)」

 

ムジンロード(カズミ)は刃がついた巻物を手裏剣として扱い、ルアード(カズマ)に目掛けて投げ放つ。そこにエスラスが介入し、巻物手裏剣を防ぐ。

 

「トリプルドライブ。ファーストチェック『忍竜シラヌイ』セカンドチェック『忍竜フウライ』サードチェック『忍竜ノロイ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てフウライに」

 

「くっ・・・」

 

「お前も俺の弟ならば、少しは力を示してみせろ」

 

(・・・っ!てめぇも結局、あいつらと同じだ!)

 

「セイズイのブースト、フウライでヴァンガードにアタック」

 

フウライは姿を消し、ルアード(カズマ)の視界から消えた。背後から気配を感じ取ったルアード(カズマ)が振り向いた瞬間、フウライが手裏剣による斬撃を振るう。

 

「ぐああああ!!」

 

「終わりだ」

 

「くぅ・・・!終わりじゃねぇ!ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』終わらせねぇよ!セカンドチェック『アビス・グラール(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「!!」

 

「言っただろうが!昔の俺とはちげぇんだよ!」

 

6点目のヒールトリガーにカズミは驚きながらも、笑みを浮かべる。

 

「ターンエンド」

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW33000➡PW11000(完全ガード)

PW43000➡PW11000(+5000)  カズミの手札6枚 山札22枚  カズマのダメージ5枚(裏2枚)

 

「俺のターンだ!スタンド&ドロー!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ノーマルユニットを2枚山札へ!」

 

戻したカード 『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

「コストを払わずにストライドできる!」

 

「こい!」

 

「ストライドジェネレーション!!!!天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

(そうだ・・・もう昔の俺じゃない・・・)

 

カズマの脳裏には、自分を変えてくれたクロノとタイヨウの姿を浮かぶ。

 

(「今の俺には・・・待ってる奴らがいる!)

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラスと黒翼のソードブレイカーをスペリオルコール!」

 

竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス  PW6000

黒翼のソードブレイカー  PW6000

 

「ソードブレイカーのスキル!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』1枚ドロー!

さらに天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ソウルブラスト『秘められし才気(ドラグプリンス)ルート』Gゾーン表のルアードは3枚!アビサル・オウル2体と、ニーズをスペリオルコール!元のニーズは退却!ドロップゾーンのグレード1は10枚!それぞれパワープラス10000!

ニーズの儀式(リチュアル)(3)!パワープラス2000!

アビサル・オウルの儀式(リチュアル)(3)!ルアードの効果やコストで退却した時、カウンターチャージ!エスラスを退却して、竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアスをコール!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス  PW9000

 

「エスラスのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(3)!ソードブレイカーを退却!ドロップゾーンのエスラスを山札の下に!もう1枚のエスラスを手札に!

さらにウスキアスの儀式(リチュアル)(3)!カウンターブラスト!ヴァンガードがルアードなら、ドロップゾーンからグレード1となっているモルフェッサを山札の下へ!モルフェッサのパワーをウスキアスに!さらにモルフェッサをコール!」

 

ルアード(カズマ)はここまでコールしたユニットたちに顔を向ける。

 

(お前たちだって、ずっと・・・俺を待っていてくれたんだ)

 

モルフェッサ ルアード ウスキアス

 アビサル  アビサル  ニーズ

 

「俺はもう諦めねぇ!てめぇを倒して、前に進む!!アビサル・オウルのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!

儀式(リチュアル)(3)!パワープラス5000!」

 

「ガード『忍竜ノロイ(☆)』『忍竜コクシャ(☆)』インターセプト『忍竜ゲンカイ』」

 

「アビサル・オウルのブースト、天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード『忍竜ウツロイ』(コスト『忍竜フウライ』」

 

ルアード(カズマ)は空を舞い、素早い動きでシラヌイ"朧"に竜の腕を振るうが、それよりも早く、ウツロイが放った鎖で腕を封じ、攻撃を遮断させた。

 

「トリプルドライブ『デススプレイ・ドラゴン』セカンドチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てウスキアスに!サードチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!こっちも効果はウスキアスだ!!ニーズのブースト、ウスキアスでヴァンガードにアタック!俺たちの未来を、掴み取る!!」

 

「完全ガード『忍竜ウツロイ』(コスト『忍竜シラヌイ』)」

 

「なっ・・・。ターン・・・エンド・・・」

 

PW31000➡PW11000+SH25000=36000

PW43000➡PW11000(完全ガード)

PW47000➡PW11000(完全ガード)  カズマの手札4枚 山札17枚  カズミのダメージ5枚(裏4枚)

 

「・・・視る価値もないな」

 

「!!」

 

「仲間?未来?冗談はよせ。お前にはなんの力も、ない!!」

 

「っ!!」

 

「(期待し過ぎたか・・・)

ストライドジェネレーション!!!閻魔忍鬼ムジンロード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍竜シラヌイ』グレード3

 

「脆弱な、愚鈍な、有象無象共と何1つ変わらぬ。

超越(ストライド)スキル!モルフェッサを支配!パワープラス4000!モルフェッサでヴァンガードにアタック!

儀式(リチュアル)(3)!さらにパワープラス5000!

フウライはパワープラス2000!」

 

「くっ・・・!ガード!『デスフェザー・イーグル(☆)』」

 

「ムジンロードのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのムジンロードを表に!モルフェッサ、ウスキアス、2体のアビサル・オウル、ニーズを支配!!」

 

邪眼の力によって、カズマの陣営全てが支配されてしまった。

 

「塵芥の分際で、我らが世界・・・宇宙の真理に触れるな」

 

「・・・っ!やめろ・・・!」

 

カズマの脳裏に真っ先に浮かんだのは、カズミのファイトで敗北の連続だった。

 

「モルフェッサでヴァンガードにアタック。

儀式(リチュアル)(3)。パワープラス5000。

フウライはパワープラス2000」

 

カズマの手札では、この攻撃を防げても、残りのユニットの攻撃は防げない。

 

「二度と我が前に姿を見せるな」

 

「・・・ノーガード」

 

支配されたモルフェッサはルアード(カズマ)に魔術をとなえ、炎を放つ。ルアード(カズマ)は魔術の炎に包まれてしまう。

 

支配攻撃PW22000➡PW11000

 

ダメージチェック『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

カズマのダメージ6枚  カズミのダメージ5枚  勝者カズミ

 

カズミに敗北したカズマは膝をつく。

 

「もう少しマシなファイトをできると思ったんだがな・・・鬼丸カズミの弟ならば・・・」

 

「!!弟・・・?」

 

ちょうどそこにクロノが到着したかと思えば、カズミが口にした弟という単語にクロノは驚愕する。

 

「なぜにまたヴァンガードを始めたりしたんだ?何の得にもなるまいに」

 

カズミはカズマの心をえぐるような言葉を放ち、その場を去ろうとする。カズマは悔しさ、怒り、悲しみが纏い・・・

 

「・・・!うおおおおおおお!!うあああああああ!!」

 

それらすべてを纏った拳でカズミに殴りかかろうとする。そこにクロノが駆け付け、カズマを必死に止める。

 

「やめろカズマ!!」

 

「離せ!!離せよ!!」

 

「落ち着け!!」

 

「離せ!!離せっつってんだろうが!!・・・くそ・・・」

 

抑えられている間に少し冷静になれたのか、さっきまでの勢いはなくなり、膝をつき地に手をつける。

 

「弟・・・カズマが・・・弟・・・⁉」

 

クロノがカズマがカズミの弟と知り、驚愕している間に、カズミはクロノの方を向き、ファイダーをつけている腕をあげ、クロノに突き上げ、ファイトを申し込もうという姿勢をしだしたのであった。

 

to be continued…




クロノ「どういうことだよ・・・?カズマと鬼丸が兄弟って?」

カズミ「まぁカズマも君には話せなかったのだろう。それに、今となってはどうでもいいことだ」

クロノ「どうでもいい?」

カズミ「君は俺と戦うためにこのU20(アンダートゥエンティ)挑戦したんだ。だったらやろうじゃないか。余計な雑音など気にせず、存分にね」

クロノ「・・・そうかよ・・・。なら・・・全力でぶちのめしてやるぜ!」

TURN182「運命の解放」


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運命の解放

ついに、全てのゼロスドラゴンと、ギーゼが手に入りました!

これで私のすべてのデッキでギーゼが使用することが・・・。世界よ、沈黙せよ。我が齎す滅びの前に。・・・てな感じを出せるわけです。

さて、今回はいよいよカズミ、シラヌイの目的が判明される回です。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)サードステージ残り時間わずかというところで、滑り出しといった感じでチームストライダーズのカズマがチームディフライダーの大将であり、カズマの兄である存在、カズミと因縁の決着をつけるためにファイトを申し込んだ。だが結果は因縁に決着をつけるどころか、カズマは心の傷を傷つけられ、ファイトにも敗北した。カズマを心を傷つけられ、カズミを殴りかかろうとするが、ちょうどそこに辿り着いたクロノが必死に取り押さえた。カズマは落ち着きを取り戻したが、表情は沈んでいる。カズミが発した弟という単語にクロノはカズマがカズミの弟だとということが理解する驚いている間に、カズミはクロノにファイダーを突き出し、ファイトを申し込もうとするが・・・

 

ゴーン、ゴーン・・・

 

ちょうどサードステージが終了した鐘の音が鳴り響く。

 

『ここでタイムアーップ!U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、サードステージの1日目が終了!現在暫定トップはチームディフライダー!あまりに圧倒的なポイントを削り取れるチームは果たして、現れるのかぁ⁉明日も目が離せみゃせん!!』

 

「・・・今日はここまでのようだね。じゃ、また明日」

 

「ま、待て!」

 

サードステージ1日目が終了し、カズミはその場を去ろうとしたが、クロノが呼び止める。

 

「ど、どういうことだよ⁉カズマがあんたの弟だって・・・」

 

「・・・・・・」

 

クロノの問いかけにカズミはクロノに向き直り、答える。

 

「・・・そうだ。彼は俺の、実の弟だ」

 

「!!」

 

クロノがカズマがカズミの弟だということが真実という事に目を見開く。

 

 

 

TURN182「運命の解放」

 

 

 

サードステージ1日目が終了し、観客とサードステージに参加していたファイターは全員帰宅の道を歩いていた。そんな中、タイヨウはクロノとカズマが来るのを会場の外で待っていたが、当の本人たちは未だここには来ていない。

 

(カズマさん・・・クロノさん・・・連絡もつかないし、どうしたんだろう・・・?)

 

タイヨウは心配し、クロノとカズマを探しに会場へと戻っていき、キャッスルロワイヤルのフィールドまで足を運ぶ。

 

 

キャッスルロワイヤルのフィールド、未だに残っているカズミとクロノとカズマ。クロノが驚愕していると、カズミが事情の補足をつけ足す。

 

「兄弟といっても事情があってね、こうして顔を合わせたのも、何年かぶりなんだ」

 

「・・・」

 

「君が気にするようなことはないよ。俺に負けただけだから。昔からこうなんだ。幼い頃から俺に何度も何度も勝負を挑んできたが・・・結局、一度たりとも勝つことはできなかった。そして今日もまた負けた」

 

「!!」

 

カズミの言葉で、クロノは壮行会の時、カズマが超えたい人物がいるという事を思い出す。

 

『俺には勝ちたい相手がいた。でも、どんなに頑張っても、全然勝てなくて・・・』

 

「この世の中には努力だけではどうにもならないことがある。それがたまたま、俺たち兄弟の関係だったんだよ」

 

事情を知ったクロノは呆然と目を見開いている。

 

「彼の価値は一族の誰にも認められず、事実それだけの力もないことが、改めて証明されたにすぎない」

 

「・・・もういい」

 

これ以上話を聞くつもりがないのかカズマは帰ろうとする。クロノはそんなカズマを止めようとする。

 

「カズマ!待ってくれ!」

 

「うっせえ!!」

 

カズマはクロノが掴んだ腕を振り払う。

 

「頼む!もう少しだけ!」

 

クロノはカズミに向き直り、自身のデッキを突き付ける。

 

「鬼丸カズミ!俺と勝負しろ!」

 

クロノにファイトを申し込まれ、目を見開くカズミだった。

 

「ファイトだ!」

 

 

VIPルームでクロノとカズマ、カズミの一部始終を見ていたアイチ、カズヤ、伊吹は冷静ながらも一部始終に驚いてはいる。

 

「クロノ君のチームメイトが、鬼丸カズミの弟だったなんて・・・」

 

「ディフライドされてるとはいえ、実の弟にあんな言い方・・・許せねぇぜ」

 

「鬼丸家では、そのあたりではかなりの有力者だが・・・。なんとか探りを入れたんだが・・・ガードが固くてな」

 

3人はモニターでこの状況を確認していると、U20(アンダートゥエンティ)のスタッフがノックをし、入室してくる。

 

「本部長、チームディフライダーとストライダーズの選手がファイトを続けているんですが・・・」

 

その話を聞く限り、カズミはファイトの申し込みを受けたということになる。

 

「その件は俺が処理する」

 

伊吹はスタッフにそう告げ、スタッフは一礼してから退室をする。

 

 

キャッスルロワイヤルの城の中で、クロノとカズミのファイトの準備を行っている。カズマはファイトを見ることはせず、近くの柱にもたれかかって座っている。準備が終えて、ファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン・G!」

 

「忍竜マドイ」

 

クロノ・ドラン・G  PW5000

 

忍竜マドイ  PW5000

 

「俺の先攻だ!ドロー!ライド!クロノエトス・ジャッカル!ドランは移動!ターンエンド!」

 

クロノエトス・ジャッカル  PW7000

 

R クロノエトス   R

R   R    ドラン・G  クロノの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ。ドロー。ライド。忍竜セイズイ。マドイは移動。コール、忍竜ノロイ」

 

忍竜セイズイ  PW7000

忍竜ノロイ(☆)  PW4000

 

マドイ セイズイ R

ノロイ  R   R

 

「ノロイのブースト、マドイでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『刻獣(パルサー)トランジット・ドラゴン』」

 

「セイズイでヴァンガードにアタック」

 

「ガードだ!『クロノボレー・ラビット(☆)』」

 

「ドライブチェック『忍獣カタリギツネ』ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000

PW7000➡PW7000+SH10000=17000  カズミの手札5枚 山札42枚  クロノのダメージ1枚

 

「俺のターンだ!ドロー!ライド!クロノビート・バッファロー!コール!クロノエトス!」

 

クロノビート・バッファロー  PW9000

 

R クロノビート クロノエトス

R   R    ドラン・G

 

「ドランのブースト、クロノエトスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『忍竜コクシャ(☆)』」

 

「クロノビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『クロノクロウ・モンキー』」

 

「ダメージチェック『忍竜テンガイ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW7000+SH10000=17000

PW9000➡PW7000  クロノの手札4枚 山札40枚  カズミのダメージ1枚

 

「俺のターン。ドロー。ライド。忍竜ゲンカイ」

 

忍竜ゲンカイ  PW9000

 

マドイ ゲンカイ R

ノロイ  R   R

 

「ノロイのブースト、マドイでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

「ゲンカイでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガードだ!」

 

「ドライブチェック『忍竜ゲンカイ』」

 

「ダメージチェック『刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000(+5000)  カズミの手札5枚 山札39枚  クロノのダメージ2枚

 

ファイトが進んでいる間に、クロノとカズマを探しに来ていたタイヨウがやってきて、この状況に驚いている。タイヨウはカズマに近づき、どういうことなのか説明を求める。

 

「何があったんですか⁉もう試合時間も終わってるのに、何で⁉」

 

カズマは何の返答もせず、ただ黙っているだけだった。

 

「いくぜ!ライド!クロノジェット・ドラゴン・G!!」

 

クロノジェット・ドラゴン・G  PW11000

 

「コール!クロノクロウ・モンキー!」

 

クロノクロウ・モンキー  PW9000

 

クロノクロウ クロノジェット クロノエトス

  R       R    ドラン・G

 

(カズマは鬼丸の弟だった・・・)

 

『彼の価値は一族の誰にも認められず、事実それだけの力もないことが、改めて証明されたにすぎない』

 

「詳しい事情はわからねぇ・・・けどな!ドランのブースト、クロノエトスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『忍竜ゲンカイ』」

 

「クロノジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『クロノファング・タイガー・G』セカンドチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!パワーはクロノクロウに!1枚ドロー!カズマにあんな言葉を聞かせるために、ここまで来たんじゃねぇ!!」

 

クロノジェットは足の歯車で勢いをつけさせ、素早い動きでゲンカイに接近し、拳の渾身の一撃を与える。

 

「ダメージチェック『忍竜シバリクサリ』

(大会のレギュレーション的には、ここでファイトする意味はないが・・・お前はどこまで成長した?有象無象を刈り取るのも、そろそろ飽きた。仕上がり具合によっては、次に進む頃合いかもしれぬ)」

 

「クロノクロウ・モンキーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『忍竜ノロイ(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW9000

PW11000➡PW9000

PW14000➡PW9000+SH10000=19000  クロノの手札5枚 山札35枚  カズミのダメージ3枚

 

「・・・君はどうして、そんなに腹を立てているんだい?」

 

「っ!」

 

「カズマを打ちのめした俺に、かたき討ちでもするつもりなのか?」

 

「くっ・・・!」

 

「ライド。魔忍竜シラヌイ"朧"」

 

魔忍竜シラヌイ"朧"  PW11000

 

「それとも、許せないのは自分自身か?・・・ジェネレーションゾーン解放。ストライドジェネレーション!!!閻魔忍鬼ムジンロード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『魔忍竜シラヌイ"朧"』グレード3

 

閻魔忍鬼ムジンロード  PW26000  ハーツ『魔忍竜シラヌイ"朧"』

 

超越(ストライド)スキル。クロノクロウ・モンキーを支配。パワープラス4000」

 

「支配⁉」

 

「クロノクロウでヴァンガードにアタック」

 

「!ガードだ!『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

支配攻撃PW13000➡PW11000+SH5000=16000

 

「責任を感じる必要なんてない。知らなかったんだろう?俺たちが兄弟だったなんて」

 

「くっ・・・!」

 

「・・・兄弟?」

 

「・・・っ」

 

「君がカズマとチームを組み、俺の前に現れたのは、不幸な偶然でしかない。

ムジンロードのスキル。カウンターブラスト。Gゾーンの表のムジンロードを表に。Gゾーン表のカードの枚数だけ、相手リアガードを支配する。クロノクロウを支配!パワープラス4000。

さらにゲンカイのGB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラスト。ソウルブラスト『忍竜セイズイ』ヴァンガードがシラヌイであれば、1枚ドロー。パワープラス2000。カズマが弱いのは、カズマ自身の責任でしかない」

 

「・・・・・・」

 

カズミの言葉に打ちのめされているカズマはそのまま黙って去ろうとする。

 

「カズマさん・・・!」

 

「違う!!」

 

カズミの言葉をクロノは真っ向から否定する。

 

「話しておくべきだったんだ!俺がもっと早く・・・みんなに!あんたたちが・・・この世界の人間じゃないってことを!!」

 

「・・・・・・」

 

「今のあんたは鬼丸カズミじゃない。カズマの兄貴なんかじゃない!そうだろ?忍竜シラヌイ!!」

 

クロノが自らの正体を明かし、カズミ、シラヌイは不気味な笑みを浮かべる。

 

「あんたは鬼丸カズミじゃない。鬼丸の体を乗っ取って、勝手に行動してるだけの、惑星クレイのユニットだ!」

 

「・・・惑星クレイの・・・ユニット・・・?」

 

「・・・・・・」

 

その事実を聞いたタイヨウとカズマは、困惑の表情を浮かべている。

 

「俺は知ってたのに・・・」

 

「支配したクロノクロウでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』」

 

支配攻撃PW17000➡PW11000

 

マドイ ムジンロード ゲンカイ

ノロイ   R     R

 

「ノロイのブースト、マドイでクロノエトスにアタック」

 

「ノーガード。ディフライダーだの、特異点だの、そんなものに俺たちのU20(アンダートゥエンティ)を邪魔されたくなくて・・・!」

 

「ゲンカイでヴァンガードにアタック」

 

「インターセプト!『クロノクロウ・モンキー』何でお前はここに来た⁉何で兄貴のふりなんかして、カズマとファイトしたんだ!」

 

「ムジンロードでヴァンガードにアタック。

ノロイのスキル。ヴァンガードがシラヌイであれば、自身をソウルへ。1枚ドロー。ムジンロードにパワープラス5000」

 

「ジェネレーションガード!!遡る時乙女ウルル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『時を刻む乙女ウルル(治)』

 

遡る時乙女ウルル  SH15000

 

「スキル発動!ドロップゾーンのノーマルユニットとトリガーユニットを山札の下に置く!シールドプラス5000!さらにガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』」

 

ムジンロード(カズミ)は巨大な巻物についている刃でクロノジェットを切りさこうとしたが、ドキドキ・ワーカーが刃を受け止め、ウルルが巻物を押し返していった。

 

「トリプルドライブ『忍竜セイズイ』セカンドチェック『忍竜テンガイ』サードチェック『忍竜コクシャ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ムジンロードに。ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW31000(+5000)➡PW11000+SH30000=41000  カズミの手札7枚 山札31枚

 

「あんな風にカズマを追い詰めて、何の意味があるっていうんだよ!」

 

クロノの問いにカズミは不敵な笑みを浮かべる。

 

「・・・ざっけんなよ!!てめぇになにがわかる!!俺たちのことを、知りもしねぇくせに!!」

 

「カズマさん!待ってください!」

 

ここまで黙って聞いていたカズマはクロノに対して怒鳴りつける。タイヨウはそんなカズマを抑えている。

 

「訳わかんねぇデタラメ抜かしやがって!!ふざけんな!!」

 

「・・・あとでいくらでもぶん殴ってもいい。今だけは、頼む。このファイトを見ててくれ・・・最後まで」

 

クロノの真剣で、まっすぐな瞳を見て、カズマはデタラメや嘘を言っていないことがわかり、拳を降ろす。だが、心の中ではまだ信じられないでいた。今のカズミが惑星クレイのユニットであるという事に。

 

「ストライドジェネレーション!!!クロノドラゴン・ネクステージ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノファング・タイガー・G』グレード3

 

クロノドラゴン・ネクステージ  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

「カズマさん、僕からもお願いします!僕にも訳が分かりません!でも、クロノさんはこんな時にデタラメを言う人じゃない!だから・・・お願いします!」

 

「・・・・・・」

 

タイヨウの説得もあり、カズマはこのファイトを最後まで見届けることにした。ふと、タイヨウの脳裏に浮かんだのは、ベルノのファイトの時に見た、あのイメージ感覚だ。

 

『あれは・・・僕たちの・・・!』

 

『あの輝きの先に何があるんだろうって、思いをはせながら。君に出会えたことで、探していた答えがこんなに早く出会えた。それは・・・僕にとって唯一の幸運だったのかもしれない』

 

『ベルノさん、あなたは・・・』

 

(チームディフライダーは・・・惑星クレイのユニット⁉)

 

超越(ストライド)スキル!ギアドラゴンか十二支刻獣のGユニットにストライドしたため、手札からクロノクロウをコール!ドラン・Gを時翔(タイムリープ)!スチームメイデンメスキア!」

 

スチームメイデンメスキア  PW7000

 

「クロノクロウのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ヴァンガードが十二支刻獣なら、パワープラス5000!

メスキアのGB(ジェネレーションブレイク)時翔(タイムリープ)で登場したため、自身をレスト!1枚ドロー!クロノクロウにパワープラス4000!さらにクロノクロウ、刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッドをコール!」

 

刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド  PW7000

 

 クロノクロウ   ネクステージ クロノクロウ

メスキア(レスト)   R    リボルバー

 

「ネクステージでヴァンガードにアタック!お前らがU20(アンダートゥエンティ)のルールの中で動くんなら、俺も同じルールで、お前を倒そうと思ってた!それがこの結果を招いたのなら、今ここで決着をつけてやる!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『刻獣(パルサー)トランジット・ドラゴン』セカンドチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!パワーは左のクロノクロウへ!1枚ドロー!サードチェック『刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』クリティカルトリガー!パワーは右のクロノクロウに、クリティカルはネクステージに!いっけぇ!!」

 

ネクステージは両肩の次元砲をシラヌイ"朧"に構え、2つの強力な次元砲を放つ。シラヌイ"朧"は次元砲に飲み込まれ、爆発を起こす。爆発の煙が晴れると、そこにはシラヌイ"朧"が攻撃に耐えて、今この場に立っている。

 

「ダメージチェック『忍竜ウツロイ』『忍竜フウライ』」

 

「お前たちは何なんだ⁉何のためにU20(アンダートゥエンティ)に来た⁉」

 

「・・・俺たちはただ、未来を掴みたいだけだよ、新導クロノ君。自らの手で、誰にも支配されることのない未来を・・・。そう・・・運命の解放だ」

 

「「「!!」」」

 

「君も立凪を訪ねたのなら聞いたはずだ。ヴァンガードとは、宇宙の真理を司るもの。2つの世界を繋ぐ運命の絆・・・そのファイトの結果は、時に我々の世界に多大なる影響を及ぼす。君たちヴァンガードファイターの選択が、俺たちの世界を変える。俺にはそれが我慢ならんのだよ」

 

「あんた・・・何言って・・・」

 

「・・・!」

 

「俺の手の絶対に届かないところで、俺の運命を勝手に導く力がある・・・理不尽だとは思わないか?」

 

カズミの背後から邪悪なオーラを出し、そのオーラにクロノは包まれていく。そして、ファイトを見ていたカズマとタイヨウもそれに包まれていく。

 

 

3人が目を覚ますと、そこは惑星クレイの中にある、あまりに薄暗く、不気味な雰囲気が出ている迷宮にいた。

 

「ここは・・・」

 

「惑星クレイ!」

 

「この世界には、己が力のみでは絶対に叶わぬことがある」

 

暗い暗い廊下の奥にいるのは、このイメージ感覚を引き出した張本人、カズミがいた。しかし、そのカズミの影は、別の姿、魔忍竜シラヌイ"朧"の影が映りだしていた。

 

「それを宿命と諦めるは容易い。だが・・・それを生じさせたのが、他の何かであったのなら・・・それが、ヴァンガードと呼ばれる存在なのだとしたら・・・」

 

カズミは光に包まれ、その姿はシラヌイへと変わっていく。そして光は、3人を包んでいった。

 

 

「くっ・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・」

 

現実に戻った3人の中でクロノはファイト台の取っ手に手を掴み、息を整え、冷や汗を拭きとってカズミを見る。

 

「我らが運命を解放するために・・・俺はヴァンガードを破壊する」

 

「ヴァンガードを・・・破壊する・・・⁉」

 

カズミ、シラヌイの本当の目的とは、ヴァンガードを破壊し、シラヌイたちの運命から解き放ち、自分たちの望む未来を手に入れることだった。

 

「それが、お前の目的だっていうのか⁉

ネクステージのGB(ジェネレーションブレイク)2!カウンターブラスト!Gゾーンのネクステージを表に!手札3枚を捨てて、ネクステージはGゾーンへ!クロノジェットをスタンド!

クロノジェット・Gのスキル!Gゾーンの表のカードが2枚ずつにつき、パワープラス5000!全ての十二支刻獣にパワープラス1000!」

 

「ヴァンガードが存在する限り、2つの世界は繋がり続ける。それを断ち切るためには、ヴァンガードを破壊し、未来永劫、イメージを届かぬようにする以外ない」

 

「ふざけるな!そんなこと!」

 

「お前たちにはわかるまい。お前たちの勝手なイメージとやらで、変えようのない運命を押しつけられた者たちの気持ちは!」

 

「俺たちのヴァンガードはそんなもんじゃない!!クロノジェット・Gでヴァンガードにアタック!思いは届く!誰だけ離れていようとも。勝手に押しつけたとか、導くとか、そんなんじゃねぇんだよ!俺たちの思いにあいつらが応えてくれて、初めて世界は繋がるんだ!ヴァンガードは俺たちとあいつらの間にかかる、絆だぁ!!」

 

「ジェネレーションガード!!六道忍竜ゲホウラカン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『貪食の忍鬼コソデ(治)』

 

六道忍竜ゲホウラカン  SH15000

 

「ゲホウラカンのスキル発動!カウンターブラスト!ソウルブラスト『忍竜ノロイ(☆)』リボルバー・ドラコキッドを支配!ガーディアンとして扱う!」

 

クロノジェット・Gがシラヌイ"朧"に渾身の一撃を放とうとするが、そこにゲホウラカンが現れ、ゲホウラカンの邪眼に見られたリボルバーは支配され、リボルバーはクロノジェット・Gの拳を受け止める。

 

「ちぃ!ツインドライブ!ファーストチェック『刻獣(パルサー)クルージング・ドラゴン』セカンドチェック『刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て左のクロノクロウに!俺はずっと、何もなかった。1人で生きていければいいって。そんなことばかり考えていて」

 

「!」

 

「ヴァンガードと出会って、初めて思えた!俺はここにいていいんだって!右のクロノクロウでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト『忍竜ゲンカイ』」

 

「左のクロノクロウでヴァンガードにアタック!破壊なんてさせねぇ!俺の仲間を、未来を!その全てをくれたのはヴァンガードなんだ!!」

 

「ガード『忍竜セイズイ』『忍竜テンガイ』『忍竜コクシャ(☆)』」

 

「くっ・・・ターンエンド」

 

PW26000➡PW11000

PW16000➡PW11000+SH20000=31000

PW15000➡PW11000+SH5000=16000

PW29000➡PW11000+SH20000=31000  クロノの手札3枚 山札26枚  カズミのダメージ5枚(裏3枚)

 

「・・・新導クロノ。ギアクロニクルの特異点。お前もこの程度か!

シラヌイ"朧"のスキル!相手のドロップゾーンからクロノエトス・ジャッカルをコールしろ」

 

「くっ・・・後列の真ん中に」

 

「ストライドジェネレーション!!!閻魔忍鬼ムジンロード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍竜シラヌイ』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!クロノ・ドラン・Gを支配!パワープラス4000!ドラン・Gで右のクロノクロウにアタック!」

 

「くっ・・・ノーガード!」

 

支配攻撃PW9000➡PW9000

 

「(所詮これもただの人間・・・脆弱で、愚かで、矮小の存在にすぎぬ)

忍獣カタリギツネ、忍竜シバリクサリ、喜捨の忍鬼ジロキチをコール」

 

忍竜シバリクサリ  PW10000

忍獣カタリギツネ  PW7000

喜捨の忍鬼ジロキチ(引)  PW4000

 

「ムジンロードのスキル。カウンターブラスト。Gゾーンのムジンロードを表に。クロノクロウ、クロノエトス、クロノ・ドラン・Gを支配。クロノ・ドラン・Gはパワープラス8000、残りはパワープラス4000。クロノクロウでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『刻獣(パルサー)クルージング・ドラゴン』」

 

「クロノエトスでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』」

 

「お前のヴァンガードは理解できた。もう用はない」

 

「諦めねぇよ。諦めたら絶対に届かねぇ!それを教えてくれたのも、ヴァンガードだ!!」

 

「・・・クロノ・ドラン・Gでヴァンガードにアタック」

 

ドランは何とか支配に抗おうとするが、支配の影響が強すぎて抗いも空しく、涙を流しながらもクロノジェット・Gに拳を叩きつけた。力尽きたドランは倒れてゆく。クロノジェット・Gは倒れたドラン・Gを抱える。

 

    PW13000➡PW11000+SH5000=16000

支配攻撃PW11000➡PW11000+SH10000=21000

    PW16000➡PW11000

 

ダメージチェック『スチームテイマーアルカ』

 

「ムジンロードでヴァンガードにアタック」

 

「くっ・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ『魔忍竜シラヌイ"朧"』セカンドチェック『忍竜ノロイ(☆)』クリティカルトリガー。パワーはシバリクサリ、クリティカルはムジンロードに。サードチェック『忍竜コクシャ(☆)』クリティカルトリガー。これもパワーはシバリクサリ、クリティカルはムジンロードに」

 

ムジンロード(カズミ)は巻物を構え、刃の先端をクロノジェット・Gに向ける。ムジンロード(カズミ)は抱えているドランごと貫こうとする。クロノジェット・Gはドランを持ち上げ、ドランを守るが、刃はクロノジェット・Gを貫いていた。

 

PW26000➡PW11000

 

ダメージチェック『クロノビート・バッファロー』『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

クロノのダメージ6枚  カズミのダメージ5枚  勝者カズミ

 

クロノはカズミに敗れ、膝をついた。

 

「クロノさん!」

 

タイヨウはクロノの元に駆け付ける。

 

「ふん・・・」

 

興が覚めたのか、カズミは何も言わずにその場を立ち去る。

 

「・・・ファイナルステージで待ってろ!!」

 

クロノは息を整え、遠くなっていくカズミにそう言ってのけた。

 

 

キャッスルロワイヤルの廊下を歩き、フィールドの出口へと向かっていくカズミ。

 

(新導クロノが使えぬのなら、他から選ぶまでのこと。我らの世界の運命を・・・解放するために・・・)

 

カズミがそう考えていると、ふとクロノとのファイトでの感覚を思い返し、微かながらも、グローブをつけている手が震えていた。

 

 

ストライダーズが会場の外に出た後、クロノはディフライダーのことを話し、黙っていたことをカズマに謝罪をしている。

 

「黙ってて、本当に悪かったと思ってる。結果的にお前を巻き込んで・・・あんなことになって・・・ごめん・・・」

 

クロノの謝罪にカズマは顔を俯かせている。兄に再開でき、超えようとするどころか、心を傷つけられ、さらには兄の中身が自分の兄ではないという事実に、混乱していることもあるので、無理はないが。

 

「カズマ、タイヨウ。今さら俺に、こんなこと言う資格はないかもしれない・・・。けど・・・俺は、お前らと一緒に、最後までU20(アンダートゥエンティ)を走りたい!」

 

「クロノさん・・・」

 

「・・・・・・」

 

「俺たち3人でファイナルステージに行く。絶対に優勝するんだ!こんな所で諦めたくない!」

 

カズマは立ち上がり、そのまま帰り道を歩こうとする。

 

「頼むカズマ!明日の俺のファイトを・・・見届けてくれ!」

 

クロノはカズマに頭を下げ、そう頼み込む。それを立ち止まって聞いたカズマはまた帰り道を歩いていく。

 

 

クロノがマンションに向かって帰り道を歩いていると、そこに伊吹、アイチ、カズヤがクロノを待っていた。全ての一部始終を見ていた3人はいったんここでクロノと話し合う。

 

「鬼丸の目的がヴァンガードの破壊だとして、その具体的な方法については、引き続き、俺たちが探っていく」

 

「星崎ノア君や黒峰イツキ君の方も櫂君と僕とで、必ず手掛かりを掴んでみせるよ」

 

「ま、リンやあいつらのチームメイトたちもいるから大丈夫だ。だからお前は大会に集中しな」

 

「お願いします。俺・・・」

 

「お前らは最後まで走り抜けりゃいい」

 

「昔、僕らもね、君たちくらいの時、仲間と大会に挑戦したんだ。けどその時は、いろいろなことが起きてしまって・・・。だから、君には君の信じるヴァンガードを貫いてほしいんだ」

 

「・・・はい!」

 

クロノはアイチの言葉を聞いて、元気よく返事を返した。自分が信じたヴァンガードを、貫こうとする意志を、さらに強くさせながら。

 

to be continued…




クロノ「ごめんな、タイヨウ。こんな大事なことを、黙ったままでいて」

タイヨウ「いえ。でも、これでやっとわかりました。ベルノさんと戦った時に、僕が感じたイメージ・・・あれは、ディフライダーの力によるものだったんですね」

クロノ「みたいだな。本当に大丈夫か?」

タイヨウ「はい。それより、カズマさんの方が心配です」

クロノ「このまま終わらせるもんか。明日のファイト、見ててくれ、カズマ!」

TURN183「邪眼に抗う意思」


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邪眼に抗う意思

本日リクエストで設定、設定NEXTでイメージCVを追加しました。

ただし、オリキャラの方は声優さんの名前は出さずに、作品に出ているキャラクターで表記しています。まぁ、念のためにってやつですかね。

この作品を知らない、このキャラクターは知らないという方は調べてみて、ぜひボイスを聞いてみてください。よりイメージしやすいと思いますので。

さて、今回はオリジナル回です。相手はサブタイトルの通りのカズミことシラヌイと、相手は・・・

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)サードステージも2日目に突入し、残ったチームの各メンバーは控室で作戦会議を行っていた。今のところ全員生き残っている福原高校ヴァンガード部も、控室で作戦会議を行っていた。

 

「サードステージも今日で2日目、ここまでは作戦通りです」

 

「ファイナルステージまで、あともう少しだね!よーし!福原高校ヴァンガード部、ファイ!オー!」

 

アンリはチームの勢いをつけさせようとするが、シオンとリンはそれに乗らなかった。

 

「いや・・・場の緊張をほぐそうと思って・・・ほら、俺、一応部長だし」

 

「ウザ。形だけのくせに」

 

「うっ・・・」

 

リンの辛辣な言葉にアンリは何も言い返せなかった。

 

「僕たちはこうしてチーム全員が生き残ってますが・・・サードステージ初日でハイメフラワーズが敗退、ドリームハーツは2人、チームストライダーズも、クロノただ1人。皆、チームディフライダーにやられています。やはり、彼らを避ける判断は正しかったようですね」

 

「・・・シオン君はそれでいいの?その・・・今日も、君が望むファイトをしないままで・・・」

 

「・・・福原のためですから」

 

「でも、それじゃあシオン君は・・・」

 

自分の望むファイトをしないシオンにアンリは説得を試みようとするが、ここでキャッスルロワイヤル開始のアナウンスが流れる。

 

『キャッスルロワイヤル開始、5分前、ファイターの皆様は、第2階層へ入場してください』

 

「時間です。今日も気を引き締めていきましょう」

 

「あ・・・」

 

シオンとリンはキャッスルロワイヤル第2階層に続く入り口に向かうため、控室を出ていく。アンリもまだ納得していないが、控室から出て、キャッスルロワイヤルのフィールドへと向かう。

 

 

 

TURN183「邪眼に抗う意思」

 

 

 

サードステージ、キャッスルロワイヤル2日目が開始され、各ファイターはファイトを行ったり、逃げ回ったりしている。そしてここで、キャッスルロワイヤルの第3階層へと続く門が開かれる。

 

『さあ!第3階層への扉が今開きみゃす!2日目を迎えたU20(アンダートゥエンティ)キャッスルロワイヤル!文字通り生き残りをかけたサバイバルレースを制し、この城を最上階まで上り詰め、ファイナルステージに進むのは、いったいどのチームなのでしょう!』

 

チームストライダーズでただ1人残ったクロノは第3階層へと続く階段を上がっていく。

 

(絶対に負けられねぇ!)

 

クロノは昨日タイヨウとカズマに言った言葉を思い出す。

 

『俺は、お前らと一緒に、最後までU20(アンダートゥエンティ)を走りたい!』

 

『頼むカズマ!明日の俺のファイトを・・・見届けてくれ!』

 

(見ていてくれ・・・タイヨウ、カズマ)

 

タイヨウとカズマに、自分のファイトを見せるために、今は前へと進んでいくクロノだった。

 

 

一方の会場の北ゲート近くでのミニターで、クロノの様子を見に来ていたカズマがいた。

 

「・・・・・・」

 

「カズマさん!」

 

そこにタイヨウがちょうどやってきた。カズマはが来てくれたことにホッとしていた。

 

「よかった、来てくれたんですね」

 

「・・・」

 

カズマは顔を俯かせて、その場を去っていってしまう。タイヨウもなんと声をかけたらいいのかわからないでいた。

 

 

第3階層へとたどり着いたチームディフライダーのカズミはただただ前へと進んでいっている。

 

(もはや、誰が来ようと関係ない。運命の解放・・・我が悲願を叶えるために、この大会を制する・・・ただ、それだけだ)

 

カズミが廊下へと歩いていると、ファイダーに承認の文字が現れる。誰かがファイトの申し込みをしたのであろう。

 

「やっと見つけた!鬼丸カズミ!」

 

カズミのファイトを申し込んだのは、チームドリームハーツのユイだった。ファイトを申し込まれた時点で断ることのできないこのルール。ユイとカズミの間にファイト台が現れる。

 

「あなたには聞きたいことが山ほどある!私が勝ったら、あなたたちが何者か、何の目的があるのか、全部話してもらう!」

 

「・・・構わないよ。減るものでもないしね」

 

ユイとカズミはお互いにデッキをファイト台に設置して、ファイトの準備を進める。

 

(有象無象共を狩るのは飽きたのだがな・・・それに、こいつはセカンドステージで一度俺に負けている。ファイトする意味などないが・・・再び俺の前に現れたという事は、何か意味があるのだろう・・・)

 

互いに準備ができ、次は先攻か後攻を決めるジャンケンだ。

 

「「先攻後攻ジャンケンポン」」

 

ユイが出したのはチョキ、カズミはパーで、ユイが先攻となる。

 

「・・・また負けた」

 

「とりあえずは、私の先攻だね」

 

先攻と後攻が決まり、いよいよファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

「忍竜マドイ」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ  PW5000

 

忍竜マドイ  PW5000

 

『さあここで本日注目の1戦が始まりみゃした!チームドリームハーツの佐倉ユイが、全戦無敗の王者、チームディフライダーの鬼丸カズミに勝負に挑んだぁ!ここで佐倉ユイが鬼丸カズミに勝利すれば、鬼丸カズミのポイントが全て佐倉ユイのものになり、ドリームハーツがトップに躍り出る重要なファイトとなります!』

 

「私のターン!ドロー!ライド!イニグマン・ブラン!グランホープは移動!ターンエンド!」

 

イニグマン・ブラン  PW7000

 

R ブラン   R

R  R  グランホープ  ユイの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ。ドロー。ライド。忍竜セイズイ。マドイは移動。コール、忍竜ノロイ」

 

忍竜セイズイ  PW7000

忍竜ノロイ(☆)  PW4000

 

マドイ セイズイ R

ノロイ  R   R

 

「ノロイのブースト、マドイでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』」

 

「セイズイでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに、1枚ドロー」

 

「ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000

PW7000(+5000)➡PW7000  カズミの手札6枚 山札41枚  ユイのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!イニグマン・ヘルム!グランホープを移動!コール!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート!」

 

イニグマン・ヘルム  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート  PW9000

 

R ヘルム グランホープ

R  R  グランビート

 

「グランビートのブースト、グランホープでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』」

 

「ヘルムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』」

 

「ダメージチェック『忍竜フウライ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000+SH5000=14000

PW9000➡PW7000  ユイの手札5枚 山札39枚  カズミのダメージ1枚

 

「俺のターンだ。スタンド&ドロー。ライド。忍竜ゲンカイ」

 

忍竜ゲンカイ  PW9000

 

マドイ ゲンカイ R

ノロイ  R   R

 

「ノロイのブースト、マドイでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『イニグマン・ヘルム』」

 

「ゲンカイでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『オペレーターガールリンカ(醒)』」

 

「ドライブチェック『忍獣カタリギツネ』ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000

PW9000➡PW9000+SH10000=19000  カズミの手札6枚 山札38枚  ユイのダメージ3枚

 

「(ダメージは3対1・・・少しリードされてるけど、勝負はここからだ!絶対に勝って、ポイントと一緒に正体と目的を話してもらう!)

駆け抜けろ!銀河を瞬く新たな英雄!ライド!駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ!!」

 

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ  PW11000

 

「グランホープとグランビートを移動!コール!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

 

グランボルバー グランギャロップ グランビート

   R       R     グランホープ

 

「グランホープのブースト、グランビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『忍竜ウツロイ』」

 

「グランギャロップでヴァンガードにアタック!

グランビートのスキル!ヴァンガードがギャロップなら、自身をソウルへ!1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』セカンドチェック『セービング・ドルフィン(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはグランボルバーに!」

 

グランギャロップは剣を構え、ゲンカイに狙いを定め、突きを放ち、ゲンカイにダメージを与える。

 

「ダメージチェック『忍竜ウンガイ』」

 

「グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『忍竜コクシャ(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000

PW16000➡PW9000

PW14000➡PW9000+SH10000=19000  ユイの手札6枚 山札34枚  カズミのダメージ3枚

 

「(以前とまったく同じ展開だ・・・。有象無象共と変わらん。何の成長も感じられない)

ライド。魔忍竜シラヌイ"朧"」

 

魔忍竜シラヌイ"朧"  PW11000

 

「(弱き者は去れ)

ストライドジェネレーション!!!閻魔忍竜マグンテンブ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『魔忍竜シラヌイ"朧"』グレード3

 

閻魔忍竜マグンテンブ  PW26000  ハーツ『魔忍竜シラヌイ"朧"』

 

超越(ストライド)スキル。グランホープを支配!パワープラス4000」

 

「し、支配⁉」

 

「グランホープでグランボルバーにアタック。

マドイのGB(ジェネレーションブレイク)。支配されたユニットがアタックした時、自身をソウルへ。1枚ドロー。ノロイにパワープラス3000」

 

「の、ノーガード!」

 

支配攻撃PW9000➡PW9000

 

「コール、忍竜ゲンカイ。忍竜フウライ」

 

忍竜フウライ  PW9000

 

「閻魔忍竜マグンテンブのスキル。カウンターブラスト。Gゾーンのマグンテンブを表に。グランホープを支配!Gゾーン表のカード1枚につき、パワープラス3000。グランホープでヴァンガードにアタック。

フウライのGB(ジェネレーションブレイク)。他のユニットがアタックした時、ヴァンガードがシラヌイであれば、パワープラス2000。

ゲンカイのGB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラスト。ソウルブラスト『忍竜マドイ』1枚ドロー。パワープラス2000」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』」

 

支配攻撃PW12000➡PW11000+SH5000=16000

 

「支配したグランホープは退却。コール、忍獣カタリギツネ」

 

ゲンカイ マグンテンブ  フウライ

ノロイ    R    カタリギツネ

 

「ノロイのブースト、ゲンカイでヴァンガードにアタック

フウライのスキル。パワープラス2000」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「マグンテンブでヴァンガードにアタック。

ノロイのスキル。ヴァンガードがシラヌイであれば、自身をソウルへ。1枚ドロー。マグンテンブにパワープラス5000。

フウライのスキル。パワープラス2000」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『魔忍竜シラヌイ"朧"』セカンドチェック『貪食の忍鬼コソデ(治)』ヒールトリガー。ダメージ1回復、パワーはフウライへ。サードチェック『忍竜コクシャ(☆)』クリティカルトリガー。パワーはフウライ、クリティカルはマグンテンブに」

 

マグンテンブはグランギャロップに接近し、短刀で素早く2回の斬撃を繰り出す。斬撃を喰らったグランギャロップは後ずさる。

 

「くっ・・・ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「カタリギツネのブースト、フウライでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『イニグマン・ヘルム』」

 

「ターンエンド」

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000(+5000)

PW27000➡PW16000+SH20000=36000  カズミの手札7枚 山札29枚  ユイのダメージ4枚

 

「これが支配・・・なんて力なの・・・」

 

「強き者は弱き者を支配する・・・それが世の理よ。その心理から抗う事など不可能」

 

「・・・どうかな?」

 

「何?」

 

「たとえユニットの力や能力を支配できたとしても、内に秘めた意思までは支配することなんかできない!!ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスタイガー  PW26000  ハーツ『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!エクスタイガーにパワープラス4000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークルをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル  PW7000

 

「グランヴィークルのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー15000以上で自身にパワープラス4000!さらに、ヴァンガードがギャロップでパワーが30000以上なら、ヴァンガードにパワープラス4000!グランボルバー、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフターをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター  PW9000

 

「グランドリフターのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『イニグマン・ヘルム』自身とヴァンガードにパワープラス4000!グランボルバーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!カウンターブラスト!パワー15000以上で自身とグランドリフターにパワープラス4000!

ソウルにあるブランの超爆(バースト)!自身をドロップゾーンへ!35000以上でヴァンガードにパワープラス4000!」

 

グランボルバー エクスタイガー グランドリフター

   R       R    グランヴィークル

 

「グランボルバーでフウライにアタック!」

 

「インターセプト『忍竜ゲンカイ』意思までは支配できないだと?つまらん冗談だ。支配に抗えるものか」

 

「エクスタイガーでヴァンガードにアタック!

グランドリフターのスキル!パワーが40000以上で、1枚ドロー!

エクスタイガーのスキル!Gゾーンのエクスギャロップを表に!Gゾーン表のカードの枚数分だけ、パワープラス4000!パワーが45000以上になったので、クリティカルプラス1!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』セカンドチェック『オペレーターガールリンカ(醒)』スタンドトリガー!グランボルバーをスタンド!グランドリフターにパワープラス5000!サードチェック『コマンダーローレル』」

 

エクスタイガーは手に光に爪を生成し、シラヌイ"朧"に急接近し、2連続の斬撃を放つ。光の爪の斬撃を喰らったシラヌイ"朧"はよろめく。

 

「ダメージチェック『忍竜テンガイ』『忍竜シラヌイ』」

 

「グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『忍竜テンガイ』」

 

「グランヴィークルのブースト、グランドリフターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『忍竜コクシャ(☆)』さらにジェネレーションガード!!密言忍仙アブダタイシ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『貪食の忍鬼コソデ(治)』

 

密言忍仙アブダタイシ  SH15000

 

「スキル発動!手札が相手の枚数以下なので、シールドプラス5000!」

 

「くっ・・・ターンエンド」

 

PW13000➡PW11000+SH5000=16000

PW50000➡PW11000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW33000➡PW11000+SH30000=41000  ユイの手札6枚 山札26枚  カズミのダメージ4枚(裏1枚)

 

『ここまでで、ダメージは互いに4対4!互いに均衡しておりみゃす。鬼丸カズミ、このターンで決着をつけられるのでしょうか!』

 

「(ダムジッドを倒したゆえに、どれほど強くなったのかと思えばこの様・・・。さらにはくだらん戯言までほざく・・・虫唾が走る!)

シラヌイ"朧"のスキル。君のドロップゾーンからシンバスターをコールさせろ」

 

「!・・・左後ろへ」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!閻魔忍鬼ムジンロード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『魔忍竜シラヌイ"朧"』グレード3

 

閻魔忍鬼ムジンロード  PW26000  ハーツ『魔忍竜シラヌイ"朧"』

 

超越(ストライド)スキル。グランドリフターを支配!パワープラス4000。グランドリフターでヴァンガードにアタック。

フウライのスキル。パワープラス2000」

 

「ノーガード!ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

支配攻撃PW13000➡PW11000(+5000)

 

「忍竜ウンガイをコール」

 

忍竜ウンガイ  PW9000

 

「ウンガイのGB(ジェネレーションブレイク)。ウンガイとカタリギツネ、そして、相手のヴァンガードを選択。これらのユニットをパワーを11000まで増減させ、固定させる」

 

「なっ・・・それじゃあ、さっきのトリガーのパワーは無効に⁉」

 

「フウライのGB(ジェネレーションブレイク)。ソウルブラスト『忍竜ノロイ(☆)』君のドロップゾーンからグランザイルをコールさせろ」

 

「真ん中後列に」

 

「ムジンロードのスキル。カウンターブラスト。Gゾーンのムジンロードを表に。Gゾーン表の枚数分だけ、相手リアガードを支配する。グランドリフター、グランヴィークル、グランザイル、シンバスターを支配!それぞれパワープラス4000。

グランザイルでヴァンガードにアタック。

フウライのスキル。パワープラス2000。

ウンガイのスキル。支配されたユニットがアタックした時、手札1枚を捨て、1枚ドロー」

 

「インターセプト!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「グランヴィークルでヴァンガードにアタック。

フウライはパワープラス2000」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「シンバスターでヴァンガードにアタック。

フウライはパワープラス2000」

 

「ガード!『イニグマン・ヘルム』」

 

「グランドリフターでヴァンガードにアタック。

フウライのスキル。パワープラス2000」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

    PW11000➡PW11000+SH5000=16000

支配攻撃PW11000➡PW11000+SH5000=16000

    PW15000➡PW11000+SH5000=16000

    PW17000➡PW11000+SH10000=21000

 

「忍竜テンガイ、カタリギツネをコール」

 

忍竜テンガイ  PW7000

 

ウンガイ ムジンロード  フウライ

テンガイ カタリギツネ カタリギツネ

 

「これ以上のファイトを無意味だ。早いところ終わらせよう。テンガイのブースト、ウンガイでヴァンガードにアタック。

フウライのスキル。パワープラス2000」

 

「ガード!『オペレーターガールリンカ(醒)』無意味なんかじゃない!1つ1つのファイトが、経験1つ1つが、力になって自身の高みとなって、そこから新たな自分に向かって進んで、強くなっていくんだ!」

 

「カタリギツネのブースト、ムジンロードでヴァンガードにアタック。

フウライのスキル。パワープラス2000これで終わりだ」

 

「終わりじゃない!終わらせてたまるか!ジェネレーションガード!!大洋変形アトランティス・ドルフィン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『セービング・ドルフィン(治)』

 

大洋変形アトランティス・ドルフィン  SH15000

 

「スキル発動!Gガーディアンのジーオーファイブを表に!ヴァンガードがアタックした時、私のリアガードの数だけ、シールドプラス5000!」

 

「リアガードの数だけ・・・・・・!!」

 

ユイの盤面には、カズミが呼び出したリアガードによって4体となっている。ドロップゾーンからコールする能力が帰って裏目に出た瞬間であった。

 

「合計でシールドプラス20000!このユニットのシールドが300000以上なら、カウンタチャージ、ソウルチャージ『イニグマン・ブラン』」

 

ムジンロード(カズミ)は呪術で縄を操り、グランギャロップの両手両足を縛り上げようとしたが、そこに水が沸き上がってきて、その水を操っているアトランティス・ドルフィンが縄の進行を妨げる。アトランティス・ドルフィンの後ろには、支配されたはずのユニットたちが、アトランティス・ドルフィンに力を分け与えている。

 

「言ったはずだよ!どんなに支配できようとも、内に秘めた意思、みんなの正義の心までは、支配することなんてできない!!」

 

「こざかしい!!トリプルドライブ!ファーストチェック『忍竜ゲンカイ』セカンドチェック『忍竜ノロイ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てフウライへ。サードチェック『忍竜ノロイ(☆)』クリティカルトリガー。こちらも効果は全てフウライへ。カタリギツネのブースト、フウライでヴァンガードにアタック!とどめだぁ!!」

 

「完全ガード!『イニグマン・カーム』(コスト『コマンダーローレル』)」

 

「・・・っ!ターンエンド。ドロップゾーンから呼び出したシンバスターとグランザイルは退却」

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW33000➡PW11000+SH35000=46000

PW44000➡PW11000(完全ガード)  カズミの手札5枚 山札22枚  ユイのダメージ5枚(裏1枚)

 

『止めたぁああああ!!佐倉ユイ、ユニットを支配され、怒涛の連続攻撃を繰り出されたが、手札を全て使い切り、見事、鬼丸カズミの攻撃を阻止したぁ!!』

 

(なんだ・・・この感覚は・・・?以前のファイトでは、このようなことは起きなかった・・・。これは・・・江西サトルと同じ・・・いや、違う・・・。あれとはまた・・・別の・・・)

 

「あなたのことは、渕高サオリ君から聞いたよ。でも、何もわからなかった。あなたたちが何者で、何の目的でU20(アンダートゥエンティ)に参加してるのかはわからない。だけど、このU20(アンダートゥエンティ)で何かよからぬことを考えているのなら、私が絶対に阻止してみせる!スタンド&ドロー!

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップのスキル!手札が2枚以下なので、コストなしでストライドできる!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ  PW26000  ハーツ『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!パワープラス4000!さらに、超爆(バースト)を持っているので、カウンターブラストを払ってさらにパワープラス4000!

ソウルにあるイニグマン・ブランの超爆(バースト)!自身をドロップゾーンへ!パワー15000以上で超爆(バースト)を持つヴァンガードにパワープラス4000!そこにさらにパワープラス4000!オペレーターガールリンカをコール!」

 

オペレーターガールリンカ(醒)  PW4000

 

「リンカのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!超爆(バースト)!自身をソウルへ!パワー20000以上で、1枚ドロー!パワー35000以上で、スキルを獲得!駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップをコール!」

 

グランギャロップ エクスギャロップ グランドリフター

   R        R     グランヴィークル

 

「これで決めてみせる!エクスギャロップでヴァンガードにアタック!

エクスギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)2!超爆(バースト)!カウンターブラスト!Gゾーンのエクスギャロップを表に!パワー35000以上で、ドライブプラス1!40000以上で、Gゾーン表のエクスギャロップの数だけ、前列のリアガードにパワープラス4000!合計でパワープラス8000!

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)3!超爆(バースト)!パワー30000以上で、自身にパワープラス4000!」

 

「完全ガード!『忍竜ウツロイ』(コスト『忍竜ゲンカイ』)」

 

エクスギャロップは空高く駆け上がり、青空まで登り切り、そのままシラヌイ"朧"目掛けて急降下し、剣で貫こうとするが、そこにウツロイが鎖を投げつけ、剣を持っていた腕を封じさせようとした。

 

「クワドラプルドライブ!ファーストチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』セカンドチェック『セービング・ドルフィン(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはグランギャロップに!」

 

(なんなのだ・・・この威圧感は・・・)

 

「サードチェック『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』ゲット、グレード3!リンカの与えたスキル発動!ソウルブラスト『オペレーターガールリンカ(醒)』守護者(センチネル)のユニットを退却させ、ヒットさせないの効果を無効化にする!」

 

(たかが人間が・・・一度敗北した敗者が・・・何だというのだ!!)

 

「ファイナルチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグランギャロップ、クリティカルはエクスギャロップに!いっけええええええ!!」

 

エクスギャロップは封じられたはずの腕を力強く動かし、ウツロイの鎖を破った。そして、シラヌイ"朧"の近くまで降り立つと、剣を構え、縦に一閃し、ウツロイごと切り裂く。

 

「ぐああああああ!!」

 

『クリティカルを乗せた攻撃が、見事にヒットォ!鬼丸カズミ、ここで終わってしまうのかぁ⁉』

 

(バカな・・・ここで終わってしまうのか・・・?我らの運命を解放できずに・・・こんなところで・・・)

 

カズミ、シラヌイの脳裏に真っ先に浮かび上がったのは、惑星クレイで倒れてしまった、シラヌイにとって、大切なものたちの姿。

 

「否!終わらせぬ!終わらせてなるものか!!ダメージチェック『魔忍竜シラヌイ"朧"』」

 

これでダメージは5。カズミが確実にファイトを続行させるには、ヒールトリガーを出す以外ない。

 

「(我が同胞たちよ・・・力を貸してくれ!)

セカンドチェック『貪食の忍鬼コソデ(治)』ヒールトリガー!」

 

「んなっ!」

 

「ダメージ1回復、パワーはシラヌイ"朧"に!」

 

『来たぁあ!!会心のヒールトリガー!ファイトはまだ続行されみゃす!!』

 

「くっ・・・!グランヴィークルのブースト、グランドリフターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『忍竜ノロイ(☆)』」

 

「グランギャロップでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『忍竜ノロイ(☆)』インターセプト!『忍竜ウンガイ』『忍竜フウライ』」

 

「くっ・・・ターンエンド」

 

PW42000➡PW11000(+5000)(完全ガード➡無効)

PW24000➡PW16000+SH10000=26000

PW33000➡PW16000+SH20000=36000  ユイの手札4枚 山札18枚  カズミのダメージ(裏1枚)

 

「・・・ふぅ、まずは君に謝罪をせねばな。どうやら、俺は君をかなり過小評価していたようだ。一度敗れたものが、再び俺の前に姿を現し、ここまで追い詰められたのは、君が初めてのことだ」

 

「・・・」

 

「君が持つ可能性は素晴らしかった。・・・だからこそ、こちらも死力を尽くし、君に応えよう!ストライドジェネレーション!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍竜シラヌイ』グレード3

 

シラヌイ"朧"に禍々しい光が包み込まれる。光が晴れると、そこには、身体能力、さらに邪眼の能力がさらに上回った一派の頭首の姿があった。これが、運命を解放するために姿を変えた、シラヌイの未来における姿だ。

 

「邪眼冥皇シラヌイ"骸"!!!!」

 

邪眼冥皇シラヌイ"骸"  PW26000  ハーツ『魔忍竜シラヌイ"朧"』

 

超越(ストライド)スキル。グランヴィークルを支配。パワープラス4000。グランヴィークルでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

支配攻撃PW11000➡PW11000+SH5000=16000

 

「君の根本的な力が、仲間の存在であるのならば、その全てを狩りとろう。

邪眼冥皇シラヌイ"骸"のGB(ジェネレーションブレイク)2。ソウルブラスト『忍竜セイズイ』『忍竜ゲンカイ』Gゾーンのシラヌイ"骸"を表に。ヴァンガードを、支配。相手の全てのリアガードを攻撃する。」

 

「なっ・・・ヴァンガードまでが支配⁉」

 

「ツインドライブ」

 

「ドライブチェックまで!」

 

「ファーストチェック『忍竜セイズイ』セカンドチェック『忍竜コクシャ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てシラヌイ"骸"に」

 

シラヌイ"骸"の邪眼に見られたグランギャロップは支配され、攻撃の矛先は、自分の仲間たちに向けられた。グランギャロップは剣を構えるが、支配の力に全力で抗っている。が、その抗いも空しく、グランギャロップは自分の仲間を次々と薙ぎ払っていった。

 

           ➡PW9000

支配攻撃PW11000➡PW11000

           ➡PW11000

 

「はぁ、はぁ、はぁ・・・」

 

「コール、忍竜セイズイ、忍竜コクシャをコール」

 

忍竜コクシャ(☆)  PW5000

 

セイズイ シラヌイ"骸"  コクシャ

テンガイ カタリギツネ カタリギツネ

 

「カタリギツネのブースト、シラヌイ"骸"でヴァンガードにアタック。今度こそ、これで終わりだ」

 

「終わらせない!絶対に、何とか耐えてみせる!ジェネレーションガード!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスカリヴー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『セービング・ドルフィン(治)』

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスカリヴー  SH15000

 

「スキル発動!攻撃しているユニットのパワー30000以上でシールドプラス10000!さらに手札を1枚捨てて、パワープラス4000!」

 

シラヌイ"骸"は姿を消し、グランギャロップの背後に回り込み、刀で切り裂こうとした時、エクスカリヴーの障壁によって、場は凌がれた。

 

「無駄だ!トリプルドライブ『忍竜フウライ』セカンドチェック『忍竜シラヌイ』サードチェック『忍竜コクシャ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て、シラヌイ"骸"に!」

 

シラヌイ"骸"は障壁を刀で破り、グランギャロップにも刀を振り下ろす。グランギャロップは何とか持ちこたえようと、刀を真剣白刃取りで受け止める。

 

「まだだ!まだ、終わらせない!ダメージチェック!」

 

ユイはヒールトリガーが出ることを信じ、ダメージをめくっていく。結果は、グレード3が2枚、ヒールトリガーは出なかった。

 

刀を受け止められたシラヌイ"骸"はグランギャロップを蹴り上げ、グランギャロップの態勢を崩させる。そこを逃さず、シラヌイ"骸"は刀を振り下ろした。からだ全体を斬られたグランギャロップは大爆発する。

 

PW38000(+5000)➡PW11000+4000+SH25000=40000

 

ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

ユイのダメージ6枚  カズミのダメージ5枚  勝者カズミ

 

『決着ぅ!勝者、鬼丸カズミ!チームドリームハーツの佐倉ユイ、せっかく渕高サオリから手にしたポイントが、鬼丸カズミの手に渡ってしまったぁ!』

 

「今回のファイトはとても楽しかったよ。俺にとって、得るものもあったしね。

(人間の・・・可能性・・・)」

 

カズミはユイに一礼してその場を去り、次の階層へと続く道を歩いていく。

 

「・・・届かなかった・・・あと少しだったのに・・・」

 

「ユイちゃん!」

 

ユイが悔しい表情をしていると、ちょうどそこに通りかかったアンがユイに駆け付ける。アンのファイダーには先ほどのユイとカズミのファイトの結果が映し出されていた。

 

「・・・ごめんね、アン。私、また負けちゃった・・・」

 

ユイは複雑ながらもアンを安心させようと、笑みを浮かべる。当のアンはユイを心配するような表情をしている。

 

「・・・アン、私たちのチームで今残っているのはアンだけ・・・。だから、私の、ううん、私たちの思いを全部、アンに託す!」

 

「私が・・・全てを⁉」

 

「うん。後は任せたからね。アンなら必ず、私たちをファイナルステージに連れていってくれる!信じてるからね!」

 

「・・・はい!」

 

ユイの真剣みを込めた表情と、自分を信じてくれている心に、アンは首を縦に頷き、相手ファイターを探しに走り出す。

 

(任せてください、ユイちゃん、アリスちゃん。私が必ず、ファイナルステージに連れていきます!チームのために、そして、思いを無駄にしないためにも!)

 

アンはチームの思いを全て受け取り、ユイとアリスを必ずファイナルステージに連れていくと決心しながら、前へと進んでいくのであった。

 

to be continued…




ユイ「ごめんね、アン。また鬼丸カズミに負けちゃって・・・」

アン「気にしないでください。負けたっていいんです。何度でも、何度でも挑戦して、そして勝利を収めればいいのですから」

ユイ「でも、このサードステージで負けた時点でリタイア・・・ここではもう戦うことはできない。だから、この借りはファイナルステージできっちりと返す!そのためにも、アン。必ず・・・」

アン「任せてください!必ずや、ユイちゃんとアリスちゃんをファイナルステージへと連れていきます!」

ユイ「頼んだよ!ファイトー、オー!」

TURN184「友のために、チームのために」


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友のために、チームのために

先日のヴァンガードの新シリーズは面白かったです。コミック版をベースですが、コミックにはなかった流れがあって、懐かしのキャラも、新しいキャラもいてとっても新鮮な気分でした。次回はファイト回なのでより一層楽しみです。

さて、今回もオリジナル回です。対戦相手の方は・・・見てのお楽しみです。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)サードステージにて、第3階層でファイターの遭遇率が高くなり、いたるところでファイター同士のファイトが多くみられるようになっている。

 

『さあより激しい戦いが続く中、注目の1戦が繰り広げられています!熱き闘志が眠れる獅子の本能を呼び覚ます、チーム三獣士、日向マサト!対するは、運命の矢が勝利を射貫きます。無敵を誇る美貌のファイター、ベルノ・ファーレンハート!』

 

第3階層のBエリアでは、三獣士の大将、マサトが、チームディフライダーのベルノとファイトを行っている。

 

『日向マサトにとってはチームの生き残りをかかった重要なファイトだが、後がありません!』

 

「はっ!ダメージ5だからなんだ!ダメージ5になってからが、俺の真骨頂そのものだぜ!!」

 

(なんだ、この子・・・?)

 

マサトはレーブンヘアードの能力でグレード1以外のユニットを手札からガード不可能にさせていくが、ベルノは淡々と、グレード1とインターセプト、完全ガードとジェネレーションガードで確実に攻撃を守っていく。

 

「くっ!決めきれなかったか!けど、何があるのか最後までわからねぇ!それが俺の闘志を刺激させるんだ!!」

 

(負けているのに・・・なぜ楽しそうに・・・?)

 

ベルノの思っている通り、マサトは今、負けかけている状況なのに、楽しそうにファイトに望んでいる。まるで今までのことを吹っ切れたかのような笑みだ。

 

(僕には・・・わからない)

 

ベルノのターンで、ベルノはアマルーダでヴァンガードにアタックさせる。ドライブチェックでトリガーも出て、マサトのレーブンヘアードエイゼルに攻撃がヒットした。そしてダメージチェック。結果はヒールトリガーは出てこず、マサトの敗北は決まり、チーム三獣士は敗退してしまう。

 

「くううううぅ!負けちまった!けど、すっげぇ刺激的なファイトだった!最高に楽しい1戦だったぜ」

 

「楽しい?負けたのに?」

 

「前まで重荷を背負ってた俺が言うのもなんだけどよ、ファイトってのは全力をだしてりゃ、勝っても負けても楽しいもんさ。やってる方も見ている方も、全員がハラハラして、いい刺激になるぜ?」

 

満面な笑みでそう述べたマサトに対して、その言葉の意味を考えているベルノ。

 

(・・・やっぱりわからない。負けても笑えるなんて・・・人間って、不思議・・・)

 

だが考えてもわからないベルノ、アマルーダは人間という存在を不思議がっている。

 

 

 

TURN184「友のために、チームのために」

 

 

 

第3階層を駆け巡っているチームドリームハーツのアンは自身のファイダーを確認して、現在の状況を確認しながらファイターを探して回っていた。

 

(ユイちゃんの敗北によって、ポイントが一気に激減・・・このままいけば、ファイナルステージに進むのは到底不可能・・・そしてファイターもどんどん減っていき、ポイントを得るのも難しい。大量のポイントを持っている相手と遭遇しなければ・・・)

 

アンが状況を打破するための案を考えていると、アンのファイダーから近くにいるファイターの位置情報が現れる。そこに映し出されていたのは、ベルノの名が出ていた。

 

「!ベルノ・ファーレンハート!この近くに・・・」

 

アンがベルノを探していると、ちょうど自分の段の下側にいた。ベルノは上の段にアンがいることに気付かず、ファイター探しを続行している。

 

「確かにベルノさんなら、大量のポイントを持っていますが・・・果たして勝てるかどうか・・・」

 

アンが茨道を進むか、安全路を通るかを悩んでいると、チームディフライダーに敗れたアリス、ユイのことが脳裏に浮かび上がり、そして、ユイが言った一言が思い浮かぶ。

 

『アンなら必ず、私たちをファイナルステージに連れていってくれる!信じてるからね!』

 

自分のことを信じてくれている。アリスはシルフィに、ユイはサオリとカズミに果敢に勝負に挑んだ。その言葉と勇士がアンに決心をさせる。

 

「チームディフライダー、ベルノ・ファーレンハート!」

 

アンはベルノの元に向かい、そのままベルノにファイダーを突き付け、ファイトの申し込みをさせていく。それによってベルノのファイダーに承認の文字が浮かび上がる。

 

「君は?」

 

「私は、チームドリームハーツの切り込み隊長、日下部アンです!私と・・・私とファイトしてください!!」

 

友の言葉を守るために、チームメイトの勇士を無駄にしないために、アンはチームディフライダーと戦う決心を強くさせる。

 

 

会場の観客側で、キャッスルロワイヤルの状況をモニターで見ているアリス。そこにキャッスルロワイヤルから戻ってきたユイがアリスの隣の席に座る。

 

「隣座るよ」

 

「お好きにどうぞ。それより、同じ相手に2回も負けるとはどういう了見なんですかねぇ?」

 

「そんなこと言ったって・・・。でも、サードステージ初日で負けちゃったアリスに言われたくないよ!」

 

「・・・それもそっか」

 

いつもならあらゆる手口でいじってくるのに、今日はやけに素直なアリスにユイはキョトンとする。

 

「珍しいね。いつもなら正論言っていじってくるのに・・・」

 

「僕だってたまにはこんなこともあるさ」

 

アリスがこんな風になっているのは恐らくシルフィとのファイトが原因なのではないかと考えを膨らませるユイ。

 

『さぁ、こちらのファイトも見逃せみゃせん!メガラニカから来たちょっとお茶目なマーメイドプリンセス、弥富サヤ!対するは、母なる海が生んだ、勝利への女神。負けなしの可憐なファイター、シルフィ・フィン・キャメロット使用クランはどちらもバミューダΔ(トライアングル)!うーん、きれいな歌声がこちらにまで届きそうだみゅー!』

 

「!・・・」

 

「アリス?」

 

モニターにシルフィが映し出された瞬間、アリスは真剣みな表情でモニターに視線を移す。ユイはどうしたことかと怪訝な表情をしている。

 

『おっとここで!注目の1戦が始まりみゃしたぁ!勝負を挑んだのは、もう後がなくなってしまったドリームハーツの最後の1人、日下部アン!対するは、ファーストステージから未だ負け知らずのベルノ・ファーレンハート!』

 

「⁉あいつ、何考えてんだよ⁉」

 

アンがディフライダー勝負を挑むとは思わなかったアリスはすぐにアンが映っているモニターに視線を移す。

 

(アン・・・私は絶対に勝てるって信じてるからね。)

 

ユイはアンの勝利を信じながら、このファイトを見守っていく。

 

 

第3階層のCエリアではラミーラビリンスwihtサーヤのサヤと、チームディフライダーのシルフィがファイトを行っている。シルフィがティルアにライドし、アタックし終えたところでサヤのターンとなる。

 

「みんなを笑顔に!ライド!喝采の美声(ワンダフル・ボイス)ローリス!」

 

サヤは新たなるカード、喝采の美声(ワンダフル・ボイス)ローリスにライドさせる。

 

「ローリスさん!」

 

ローリスを見たシルフィ、ティルアはまるで憧れの人に出会ったかのような表情になっている。

 

「あなたも一緒に、ハーモニーを奏でるみゅ♪」

 

サヤはシルフィに満面の笑顔を見せながらアタックフェイズへと突入する。

 

 

一方のBエリアでは、アンとベルノはファイト台に自分のデッキを設置し、それぞれファイトの準備を行っていく。互いに準備を終えて、ファイトができる態勢になる。ドリームハーツにとって、チーム存続をかけたファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「烏羽の忍鬼フゲン!」

 

「源流の女神ナキサワメ」

 

烏羽の忍鬼フゲン  PW5000

 

源流の女神ナキサワメ  PW5000

 

「僕の先攻だ。ドロー。泡沫の女神アワナミ。ナキサワメは移動。ターンエンド」

 

泡沫の女神アワナミ  PW7000

 

R アワナミ   R

R  R   ナキサワメ  ベルノの手札5枚 山札43枚

 

「私のターンです!ドロー!ライド!寂滅の忍鬼ヤエガキ!フゲンは移動!」

 

寂滅の忍鬼ヤエガキ  PW7000

 

 R  ヤエガキ R

フゲン  R   R

 

「ヤエガキでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『夢幻の風花シラユキ』」

 

「ダメージチェック『戦巫女センリ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000  アンの手札6枚 山札42枚  ベルノのダメージ1枚

 

「僕のターン。ドロー。ライド。順風の女神ニンニル」

 

順風の女神ニンニル  PW9000

 

「ニンニルの天啓。山札の上を1枚確認。ソウルへ『氷紋の女神スヴァーヴァ』アワナミをレスト。ニンニルをコール。

ニンニルの天啓。山札の上を1枚確認。山札の上に」

 

R ニンニル ニンニル

R  R   ナキサワメ

 

「リアガードのニンニルでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『忍竜オニバヤシ』」

 

「ヴァンガードのニンニルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガードです」

 

「ドライブチェック『春眠の女神ターロ(醒)』スタンドトリガー。ニンニルをスタンド、パワープラス5000」

 

「ダメージチェック『忍竜ヤシャバヤシ』」

 

「ナキサワメのブースト、スタンドしたニンニルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『忍竜ヤシャバヤシ』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000+SH5000=12000

PW9000➡PW7000

PW19000➡PW7000  ベルノの手札5枚 山札39枚  アンのダメージ2枚

 

「私のターンです!スタンド&ドロー!ライド!羨慕の忍鬼イキュウ!忍獣キャットデビルをコール!」

 

羨慕の忍鬼イキュウ  PW9000

忍獣キャットデビル(☆)  PW4000

 

キャットデビル イキュウ R

  フゲン    R   R

 

「フゲンのブースト、キャットデビルでリアガードのニンニルにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「イキュウでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『春眠の女神ターロ(醒)』」

 

「ドライブチェック『忍竜ヒデンスクロール(醒)』スタンドトリガー!キャットデビルをスタンド、パワープラス5000!キャットデビルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『堅守の女神キビツヒメ』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW9000➡PW9000  アンの手札5枚 山札38枚  ベルノのダメージ2枚

 

「僕のターン。スタンド&ドロー。叡智を紡ぎ真実を射貫け。ライド。崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ」

 

崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ  PW11000

 

「アマルーダの天啓。山札の上を1枚確認。ソウルへ『枷の戒めゲルギャ』ナキサワメをレスト。ニンニルをコール。

ニンニルの天啓。山札の上を1枚確認。山札の上へ。

ソウルにあるゲルギャのスキル。ソウルから山札の下に戻して、ナキサワメをスタンド、パワープラス3000」

 

R アマルーダ ニンニル

R   R   ナキサワメ

 

「アマルーダでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『忍竜ヒデンスクロール(醒)』」

 

アマルーダ(ベルノ)が弓を構え、イキュウ(アン)に狙いを定め、光の矢を放つが、そこにヒデンスクロールの巻物で矢が届くことはなかった。

 

「ツインドライブ『戦巫女ククリヒメ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ニンニルに。ナキサワメのブースト、ニンニルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『忍妖マーダーアンドン』セカンドチェック『忍獣オヤマキャット(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW9000+SH10000=19000

PW22000➡PW9000(+5000)  ベルノの手札5枚 山札34枚  アンのダメージ3枚

 

『5ターン目を終え、現在のダメージはベルノ・ファーレンハートが2に対し、日下部アンが3。6ターン目、チームディフライダーを相手にどのようなファイトを見せるのでしょうか』

 

「私のターンです!スタンド&ドロー!ライド!夢幻の風花シラユキ!!」

 

夢幻の風花シラユキ  PW11000

 

「(今私のとっている行動は愚策なのかもしれません。でも、そうだとしても、私は全てを託されたのです。私は必ず勝って、次のステージへと進む!そのためにも、やるべきことを果たす!)

ストライドジェネレーション!!!三界鬼神ヤスイエ・ゴウマ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『夢幻の風花シラユキ』グレード3

 

三界鬼神ヤスイエ・ゴウマ  PW26000  ハーツ『夢幻の風花シラユキ』

 

「キャットデビルのスキル!自身をソウルへ!フゲンにパワープラス3000!

Gゾーンのヤスイエ・ゴウマを表に!Gゾーンから表のヤスイエの名のつくカードをスペリオルコール!ヤスイエ・ゴウマ!」

 

ヤスイエ・ゴウマ(リア)  PW15000

 

「イキュウをコール!

イキュウのスキル!このユニットが登場した時、ヤスイエの数だけパワープラス2000!ヴァンガードを含めヤスイエは2体!合計でパワープラス4000!」

 

ヤスイエ・ゴウマ ヤスイエ・ゴウマ イキュウ

  フゲン       R      R

 

「イキュウでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『泡沫の女神アワナミ』」

 

「イキュウのGB(ジェネレーションブレイク)!影縫い!フゲンを選んでパワープラス2000!

ヴァンガードのヤスイエ・ゴウマでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『寂滅の忍鬼ヤエガキ』セカンドチェック『関門の忍鬼アタカ』サードチェック『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはリアガードのヤスイエ・ゴウマ、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ヤスイエ・ゴウマ(アン)は忍術で作り上げた槍をアマルーダ(ベルノ)に向けて放った。アマルーダ(ベルノ)は避けて対処しようとしたが、1つ避けてさらにもう1つの槍が飛んできて、避けきることができず、攻撃がヒットした。

 

「ダメージチェック『戦巫女センリ』『順風の女神ニンニル』」

 

「よし!フゲンのブースト、リアガードのヤスイエ・ゴウマでヴァンガードにアタック!」

 

「!!この感覚・・・ガード!『戦巫女ククリヒメ(☆)』『春眠の女神ターロ(醒)』」

 

「フゲンのGB(ジェネレーションブレイク)!影縫い!フゲンは後列の真ん中に移動!そしてスタンド!フゲンでニンニルにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ターンエンドです」

 

PW13000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000

PW30000➡PW11000+SH20000=31000

PW10000➡PW9000  アンの手札5枚 山札32枚  ベルノのダメージ4枚

 

(まただ・・・この感覚・・・)

 

ベルノが感じた感覚は、タイヨウのファイトの時に感じた感覚とあまりにもよく似ていた。それだけでなく、マサトとファイトした時に、ファイトは全力で楽しくという事にも疑問を抱いた。

 

「どうして君はファイト1つで本気に?」

 

「それは・・・私と、私の仲間たちの運命がかかっているからです」

 

「へぇ。ならそれを、もっと見せて。ストライドジェネレーション!究明の女神イシュタル!

 

ジェネレーションゾーン  コスト『崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ』グレード3

 

究明の女神イシュタル  PW26000  ハーツ『崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ』

 

「イシュタルの天啓。山札の1番上を見て、山札かソウルに置く。山札へ」

 

『出ましたぁ!ベルノ・ファーレンハートの天啓!自らの運命を操作し、未来を確定します!』

 

(なんてことない。その運命を、必ず書き換えてみせる)

 

「さらにアマルーダの超越(ストライド)スキル。カウンターブラスト。ソウルチャージ『ティーブレイク・エンジェル(治)』『堅守の女神キビツヒメ』イシュタルにパワープラス4000。1枚ドロー。戦巫女コトノハをコール」

 

戦巫女コトノハ  PW9000

 

「コトノハの天啓。山札の上を1枚確認。ソウルへ『ディテクト・エンジェル』ナキサワメをレスト。

コトノハのスキルでソウルにカードが入るたびパワープラス1000。そしてそれが天啓によるならさらにパワープラス1000。もう1体コトノハをコール。

天啓。山札の上を1枚確認。ソウルへ『戦巫女コトノハ』右のコトノハをレスト。

2体のコトノハのスキルでパワープラス2000。

ナキサワメのGB(ジェネレーションブレイク)。右のコトノハをスタンド。1枚ドロー。

2体のコトノハのスキルでパワープラス1000」

 

「天啓のコストとしてレストしたリアガードがスタンド⁉」

 

「アワナミをコール。

天啓。山札の上を1枚確認。山札へ。さらに伸展の女神アウクセシアをコール」

 

伸展の女神アウクセシア(☆)  PW5000

 

『天啓と超越(ストライド)スキルでソウルを溜めパワーアップ!日下部アン、この布陣をどう迎え撃つのか⁉』

 

(大丈夫・・・まだいける)

 

 コトノハ  イシュタル コトノハ

アウクシリア   R   アワナミ

 

「アウクシリアのブースト、左のコトノハでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』」

 

「もっと見せて・・・。アワナミのブースト、右のコトノハでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』インターセプト!『羨慕の忍鬼イキュウ』」

 

「今度は僕の番だ。イシュタルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『ディテクト・エンジェル』

イシュタルのスキル。グレード1以上のユニットが出たので、ソウルブラスト『ディテクト・エンジェル』『戦巫女コトノハ』『堅守の女神キビツヒメ』Gゾーンのイシュタルを表に。Gゾーン表のイシュタルの数だけ、ユニットを選択。右のコトノハにパワープラス3000。ディテクトは天啓を持つユニットなので、右のコトノハをスタンド。セカンドチェック『泡沫の女神アワナミ』

同じスキルをもう1度。ソウルブラスト『ティーブレイク・エンジェル(治)』『氷紋の女神スヴァーヴァ』『順風の女神ニンニル』Gゾーンのイシュタルを表に。左のコトノハとアワナミにパワープラス3000しスタンド」

 

「そんな!まだリアガードが⁉」

 

「サードチェック『戦巫女ククリヒメ(☆)』クリティカルトリガー。クリティカルはイシュタル、パワーは左のコトノハに」

 

イシュタル(ベルノ)は槍をシラユキ(アン)の方向に構え、刃にエネルギーを溜め、ビームを2回発射させる。シラユキ(アン)はまともにビームを喰らってしまう。

 

「きゃああああああ!!」

 

「もう終わり?」

 

(ベルノ・ファーレンハート・・・完璧なファイト展開です。やっぱり、私がディフライダーに挑むことは、間違っていたのでしょうか?)

 

アンが弱気になっていると、脳裏に壮行会の時のアリスの言葉と、サードステージでのユイの言葉を思い出す。

 

『この責任はちゃんと取ってもらわないとね。U20(アンダートゥエンティ)で優勝するっていう形でさ』

 

『私の、ううん、私たちの思いを全部、アンに託す!』

 

(・・・諦めない。いえ、諦めたくない!私は今、チームの全てを任されている!私の敗北は、チームの敗北を意味しています!私はこれまで、ユイちゃんやアリスちゃんに支えられてきた。だから今度は、私が2人を・・・チームを支える番です!)

 

ドリームハーツの中で自分を支えてもらっているユイとアリスのために、アンは目の前のファイトにめげずに果敢に挑む。

 

「私にとって大事な友達のために、そしてチームのために!負けるわけにはいきません!ダメージチェック『夢幻の風花シラユキ』セカンドチェック『傾城の忍鬼アゲマキ(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!勝負はここからです!かかってきなさい!!」

 

「!!!

(この感じ・・・!)」

 

アンの志、そして、ファイトの中での輝きがベルノの心が震えた。

 

「今度こそ見せてもらおう。僕の求め続けた答えが、君の中にあるかを!左のコトノハでヴァンガードにアタック!」

 

「恐れるな。勇気を振りだせ。守るべきもののために!

ガード!『寂滅の忍鬼ヤエガキ』」

 

「!この輝き・・・!アワナミのブースト、右のコトノハでヴァンガードにアタック!」

 

「絶対に守ってみせる!友のために、チームのために!この1戦が、仲間の未来を左右させる!!

シラユキのリミットブレイク発動!カウンターブラスト!ペルソナブラスト!攻撃しているユニットのパワーをマイナス20000!」

 

「・・・そうか・・・これが・・・!」

 

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW21000➡PW11000+SH15000=26000

PW26000➡PW11000(+5000)

PW20000➡PW16000+SH5000=21000

PW27000(-20000)➡PW16000  ベルノの手札4枚 山札22枚  アンのダメージ5枚(裏1枚)

 

「ベルノさん、ヴァンガードとは、人と人、そして心と心を繋ぐものです。その繋がりは、私たちの、いいえ、ここにいる全ての仲間たちにあるものだと、私は考えています」

 

「仲間・・・」

 

「はい。そしてその繋がりの証明を、私が今、してみせます」

 

「こい」

 

「いきます!ストライドジェネレーション!!!!伏魔忍竜ホムラレイダー!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『関門の忍鬼アタカ』グレード1+2

 

伏魔忍竜ホムラレイダー  PW26000  ハーツ『夢幻の風花シラユキ』

 

「・・・素晴らしい・・・」

 

「審判の忍鬼ヤスイエ、忍竜ヒデンスクロールをコール!」

 

審判の忍鬼ヤスイエ  PW11000

忍竜ヒデンスクロール(醒)  PW4000

 

「ヒデンスクロールのGB(ジェネレーションブレイク)!このユニットを山札に戻し、ヤスイエを選択!選択したユニットと同名カードを2体、スペリオルコール!山札をシャッフル!

ホムラレイダーのスキル!カウンターブラスト(2)!Gゾーンのホムラレイダーを表に!ドライブマイナス2!スキルを獲得!」

 

ヤスイエ ホムラレイダー ヤスイエ

 R     フゲン   ヤスイエ

 

「右のヤスイエで右のコトノハにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「左のヤスイエで左のコトノハにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「フゲンのブースト、ホムラレイダーでヴァンガードにアタック!」

 

ホムラレイダーが刀を構える。アマルーダ(ベルノ)の目には、心なしか、その刀にいかなる炎でも決して溶けることのない氷の輝きを纏ったようにも見えた。

 

「(なんて輝きだ。この輝き、この情熱をもっと感じていたい。だから僕は、終わるわけにはいかない)

ジェネレーションガード!綾織の女神タグウッタ!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ティーブレイク・エンジェル(治)』

 

綾織の女神タグウッタ  SH15000

 

「スキル発動!アワナミを選択して、ドロップゾーンから同名のカードを3枚までソウルに入れる。ドロップゾーンのアワナミを1枚ソウルに。シールドプラス10000!」

 

『耐えます!ベルノ・ファーレンハート!さあ、日下部アン!運命のドライブチェック!』

 

「絶対に突破してみせます!ツインドライブ『忍竜ヤシャバヤシ』セカンドチェック『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て、ホムラレイダーに!!」

 

『抜いたーーーー!!!』

 

ホムラレイダーはアマルーダ(ベルノ)に接近し、刀を振り下ろそうとしたが、そこにタグウッタが魔力で生成した強力な糸の防御壁を貼る。アワナミはその補助に入る。しかしホムラレイダーは刀を振り下ろし、糸を切り、斬撃波がアマルーダ(ベルノ)に直撃する。

 

(熱い・・・これが、人間の力・・・。いや、でも、暖かい。これも純粋に輝く彼女への思いそのもの)

 

「託された思いが繋ぎ、繋ぎ合わせたものが力へと変わる。ベルノさん、これが私のヴァンガードです」

 

「・・・まだ終わらせたくない。もっと、もっと感じたい。この輝きを・・・」

 

「ベルノさん・・・」

 

「僕も答える、君に。ダメージチェック『戦巫女センリ』セカンドチェック『ティーブレイク・エンジェル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復」

 

『ベルノはまだ耐える!ここで執念のヒールトリガー!』

 

「ホムラレイダーのスキル!3体のヤスイエを山札の下に戻して、ヴァンガードをスタンド!」

 

「楽しかった。だが僕はここまで。さあ、見せて。最高の輝き!」

 

「・・・はい!ホムラレイダーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!こい!」

 

「ツインドライブ『傾城の忍鬼アゲマキ(引)』ドロートリガー!1枚ドロー!パワーはホムラレイダーに!セカンドチェック『忍獣オヤマキャット(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!!」

 

ホムラレイダーは片手で巨大な氷を生成し、それを投げつけて、氷を切りさく。氷はつららとなり、アマルーダ(ベルノ)に向けて放たれた。

 

(ああ・・・これが人間・・・これが・・・ヴァンガード!)

 

PW11000➡PW9000

PW11000➡PW9000

PW31000(+5000)➡PW11000+SH25000=36000(+5000)

PW36000(+10000)➡PW16000

 

ダメージチェック『崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ』

 

アンのダメージ4枚  ベルノのダメージ6枚  勝者アン

 

『や、やりましたああ!!チームが残り1人という状況の中、大金星!日下部アン、見事ベルノ・ファーレンハートを破り、大量のポイントを獲得しました!』

 

「・・・やった・・・私が・・・チームディフライダーに・・・。ユイちゃん、アリスちゃん・・・」

 

ベルノに勝利したアンは信じられなさ、ホッとした気分、そして、ディフライダーに勝利したうれしさがごちゃごちゃになりながらも、その表情は安堵に包まれている。

 

 

『おおおおおおおお!!』

 

観客席側では、かなりの大歓声が会場を包み込んでいた。一部始終を見ていたユイは大喜びだ。

 

「やったーー!アンー!さっきの最高だよー!」

 

アリスの方はアンのモニターを見て、驚愕に満ちた表情をしている。

 

(実際のところ半分諦めてた・・・ディフライダーに勝てるはずないって。けど、アンは絶対に諦めなかった。アンは宣言通り、チームを守り通してる。それに対して僕はフィーの事ばかり考えて、諦めない気持ちを忘れかけてしまうとは・・・情けない)

 

アリスは決心を固めた様子で、シルフィの写っているモニターに目を向ける。

 

(僕だってもう諦めない。そっちが忘れたっていうのなら、何度だって呼びかけて、思い出させてやる。このU20(アンダートゥエンティ)という舞台で。覚悟しなよ、フィー)

 

 

ファイトが終了した後、敗北したベルノのディフライダーの証のクランマークに激しい痛みが発生した。

 

「ぐっ・・・!」

 

「!べ、ベルノさん⁉」

 

それを見たアンはベルノに駆け寄り、心配そうな表情をする。

 

「だ、大丈夫ですか⁉手が痛むんですか⁉」

 

「なに、全力で戦った証だ」

 

ベルノは心配かけまいとそう口にし、アンに手を差し伸べる。

 

「また会おう、アンさん。とてもいいファイトだった」

 

「あっ・・・」

 

「君のおかげで僕もわかった」

 

「え?」

 

「勝ち負けじゃない。その先にあるもの・・・ヴァンガードの素晴らしさ」

 

「・・・!・・・ありがとうございました」

 

ベルノの言葉を聞き、アンは笑みを浮かべ、いいファイトをしたことに対してお礼を述べてベルノの手を握り、握手をする。握手した後、ベルノはアンに一礼をして、ディフライダーの控室へと戻っていく。

 

「・・・何とか勝てました・・・。けど、まだ油断はできません。サードステージはまだ続いており、ディフライダーにはカズミさんやシルフィさんがまだ残ってる。しかし、私は絶対に生き残って、ユイちゃんとアリスちゃんをファイナルステージへと連れていきます!」

 

アンはそう決心を改めて固めながら第3階層を進んでいくのであった。

 

to be continued…




ユイ「アンすごかったよねー。チームディフライダーに勝っちゃったんだから!」

アリス「勝ったって、君だって渕高サオリを倒したじゃないか。それに比べて僕はディフライダーに勝ってないんだけどね」

ユイ「ご、ごめん。別に悪気があったわけじゃ・・・」

アリス「なんてね、冗談だよ。僕だってこのまま終わらせるつもりは一切ないよ。絶対にチームディフライダーに一泡吹かせてU20(アンダートゥエンティ)を絶対に優勝するさ。僕たち、ドリームハーツがね」

ユイ「アリス・・・やっぱりアリスはそのくらい強気の方がしっくりくるよ」

アリス「そりゃどうも。・・・待っていなよ、フィー」

TURN185「福原の選択」


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福原の選択

突然ですが、BanG Dream!ガールズバンドパーティというスマホアプリにハマっているわけですが・・・そこにあるヴァンガードGのEDと初期ヴァンガードのOPのカバー曲があるのですが、最近ではそればっかりやっていますwどうでもいい話ですねw

さて、今回はアンリ君の回です。今回のファイトの相手は・・・

それでは、どうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)サードステージ、そろそろ第4階層が開かれる時間が迫ってくる中、第3階層のCエリアではラミーラビリンスwihtサーヤのサヤと、チームディフライダーのシルフィとのファイトに終わりが近づいてきた。

 

『さあ、日下部アンとベルノ・ファーレンハートのファイトで興奮が冷めませんが、こちらの方も目が離せみゃせん!弥富サヤとシルフィ・フィン・キャメロットのファイト!弥富サヤにとってはチームの生き残りをかけた重要なファイトだが、ダメージが5と、後がありませんみゅー!』

 

「私と笑顔のハーモニーを、一緒に奏でるみゅー!」

 

(すごいな、この子は)

 

ローリスの攻撃をシルフィは完全ガードで防御をし、このターンを凌いだ。

 

「決められなかったみゅ!でもまだ、諦めないんだみゅー!」

 

(負けている状況なのに、楽しそう。さすが、ローリスさんの先導者さんだね)

 

シルフィのターン、シルフィはティルアでヴァンガードにアタックさせ、サヤはこれをガード。しかしドライブチェックでダブルトリガーを出し、攻撃はヒット。サヤのダメージは6となり、シルフィの勝利となって、ラミーラビリンスwihtサーヤはここで敗退となってしまった。ファイトを終え、サヤとシルフィは握手を交わす。

 

「ありがとね、サーヤちゃん。とても楽しかったよ」

 

「こちらこそだみゅ!負けちゃったけど、おかげでとっても楽しいファイトができたみゅ!」

 

「うん。でも、悔しくないの?勝負事って、負けちゃうと悔しくなるでしょ?」

 

「うーん、確かに悔しかったけど・・・でも、ファイトは全力でやりきったら、勝っても負けても絶対楽しいみゅー!ファイターも、見てくれたみんなも絶対笑顔♪サーヤが保証するみゅ♪」

 

サヤの答えを聞いて、シルフィは首を傾げている。

 

(見てくれたみんなも笑顔?ライブを見て笑顔になるっていうのと同じことかな?人間って・・・もしかして私たちとあまり変わらない?でも、そんなことって、本当にあるのかな?)

 

シルフィ、ティルアは首をうんぬん傾げながら人間とは自分たちと同じなのかという事を考えている。

 

 

 

TURN185「福原の選択」

 

 

 

第3階層のAエリアでは、シオンは他ファイターと遭遇し、ファイトを行っている。ファイトはシオンが圧倒しているが、その表情は真剣そのもの、楽しさが微塵も感じられない。

 

「ヴァンガードにアタック」

 

「な・・・何なんだお前・・・」

 

「僕には、負けられない理由がある。ヴァンガードにアタック」

 

シオンは動じることなく、淡々とファイトに集中していく。全ては福原高校ヴァンガード部の存続のため、福原の栄光のために。

 

 

第3階層のCエリアでは、アンリがファイターを探しながら、ファイダーのモニターでシオンのファイトを見て、心配そうな表情をしている。

 

(シオン君・・・本当にいいのか?君のU20(アンダートゥエンティ)は・・・)

 

今やっているのはシオンの本当にやりたいファイトでないことをわかっているアンリには、このやり方には納得していない。アンリが考えていると、ファイダーに近くにいるファイターの位置情報が現れる。出されたファイターの名にシルフィが上がっている。

 

「!!シルフィ・フィン・キャメロット⁉チームディフライダーの!」

 

アンリが柱に隠れながらシルフィを探してみる。このエリアにシルフィが入ってきて、シルフィは階段を上がっていっている。

 

(でも・・・今の俺じゃ、到底・・・)

 

アンリがシルフィに気付かれる前にここから去ろうと考えた時、今朝のシオンの言った言葉を思い出す。

 

『皆、チームディフライダーにやられています』

 

『福原のためですから』

 

「・・・俺は・・・」

 

どうするべきか悩んでいた時、壮行会の時にシオンが放った言葉と笑みを思い出す。

 

『ヴァンガードだけが僕を自由にする』

 

それを思い出したアンリは意を決し、柱から出てきて、階段を上っているシルフィにファイダーを突き付け、ファイトの申し込みをする。シルフィのファイダーに承認の文字が浮かび上がる。

 

「シルフィ・フィン・キャメロット!」

 

「えっと・・・君は?」

 

「俺は、福原高校ヴァンガード部の、早尾アンリです!俺と・・・俺と、ファイトしてください!!」

 

アンリは自身で決断し、シオンが考えた作戦を破ってまで、このような行動に出た。福原のヴァンガード部のために。そして何より、シオンの本当に望むヴァンガードを守るために。

 

 

Aエリアで、シオンは圧倒的な実力の差を見せつけ、難なく勝利を手に収める。

 

『さすがは福原の貴公子!計算されたファイト展開で勝利を呼び寄せました!そして、この時を持って、第4階層へのゲートが開きみゃす!』

 

第4階層の門が開かれたことによって、全てのファイターのファイダーに指定時間以内に移動するようにとの警告が出る。

 

『ファイターの皆さんは、定められた時間内に、第4階層へと移動してください』

 

「よし・・・」

 

シオンが第4階層に向かおうとした時、ファイダーから知らせが届く。その知らせは、アンリがチームディフライダーのシルフィとファイトすることの知らせだ。

 

「!!?なぜ⁉」

 

自らファイトを申し込んだこと、それは自らが考えた作戦を破ったことを意味する。シオンは当然この知らせには驚いていた。

 

『なんとなんと!サードステージ中無敗を守ってきた福原高校ヴァンガード部!ここで賭けに出た!』

 

シオンはどういう事かを知るためにアンリのいるエリアへと向かう。

 

そして別エリアにいるリンにもアンリがシルフィに挑んだ知らせが届く。

 

「・・・ちっ、ざけんなよ」

 

悪態をつきながらも、リンその表情は笑みを浮かべていた。

 

 

Cエリアでは、アンリとシルフィがファイトの準備を終え、いつでもファイトできる状態になっている。

 

『勝負を挑んだのは、部長、早尾アンリ!対するは、ファーストステージから未だ無敗を守ってきているシルフィ・フィン・キャメロット!』

 

準備が万端になっているところで、ファイトが開始される。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「アセティック・ドラコキッド!」

 

Chouchou(シュシュ)サーシャ!」

 

アセティック・ドラコキッド  PW5000

 

Chouchou(シュシュ)サーシャ  PW5000

 

「私の先攻だね。ドロー。ライド!Chouchou(シュシュ)クレネス!サーシャは移動!ターンエンド!」

 

Chouchou(シュシュ)クレネス  PW7000

 

R クレネス R

R サーシャ R  シルフィの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンです!ドロー!ライド!トレイニーモンク・ドラゴン!アセティックは移動!」

 

トレイニーモンク・ドラゴン  PW7000

 

R トレイニー   R

R   R   アセティック

 

「トレイニーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『マイティボルト・ドラグーン』」

 

「ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)ティノ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000  アンリの手札6枚 山札42枚  シルフィのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!Chouchou(シュシュ)リステラ!Chouchou(シュシュ)アヤナをコール!」

 

Chouchou(シュシュ)リステラ  PW9000

Chouchou(シュシュ)ブランシェ  PW9000

 

アヤナ リステラ R

 R  サーシャ R

 

「アヤナでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『マイティボルト・ラグーン』」

 

「サーシャのブースト、リステラでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『Chouchou(シュシュ)ミュリッツ』」

 

「ダメージチェック『ロッククライム・ドラグーン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW14000➡PW9000  シルフィの手札5枚 山札40枚  アンリのダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!マーシャルアーツ・ドラゴン!」

 

マーシャルアーツ・ドラゴン  PW9000

 

「マーシャルアーツのスキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『トレイニーモンク・ドラゴン』前列にいるアヤナを退却し、バインド!魔竜戦鬼チャトゥラをコール!」

 

魔竜戦鬼チャトゥラ  PW8000

 

「チャトゥラのスキル!自身にパワープラス3000!」

 

R マーシャルアーツ チャトゥラ

R    R     アセティック

 

「マーシャルアーツでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『響き渡る雷槍ジャリル』」

 

「ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)スグリ』」

 

「アセティックのブースト、チャトゥラでヴァンガードにアタック!

アセティックの雷激!パワープラス2000!」

 

「ガード!『Chouchou(シュシュ)セーラ(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000

PW18000➡PW9000+SH10000=19000  アンリの手札5枚 山札39枚  シルフィのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!いくよ。海域に奏でるハーモニーは、全てを魅了させる。ライド!Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア!!」

 

Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア  PW11000

 

Chouchou(シュシュ)プレア、アヤナをコール!」

 

Chouchou(シュシュ)プレア  PW7000

 

アヤナ ティルア R

プレア サーシャ R

 

「サーシャのブースト、ティルアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)』ドロートリガー!パワーはアヤナに、1枚ドロー!セカンドチェック『Chouchou(シュシュ)マール』」

 

ティルア(シルフィ)は両腕に渦潮を纏わせ、マーシャルアーツに目掛けた放つ。渦潮はマーシャルアーツの体を切りさいていく。

 

「ぐぅ!ダメージチェック『ドラゴンダンサーアナスタシア』」

 

「プレアのブースト、アヤナでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『アナラブルモンク・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ターンエンド!」

 

PW16000➡PW9000

PW21000➡PW9000  シルフィの手札5枚 山札35枚  アンリのダメージ3枚(裏1枚)

 

『5ターン目を終え、現在のダメージはシルフィ・フィン・キャメロットが2に対し、早尾アンリが3!6ターン目、早尾アンリはこのファイトをどう展開していくのでしょうか⁉』

 

「すぅ・・・はぁ・・・。スタンド&ドロー!ライド!ドラゴニック・ヴァンキッシャー!!」

 

ドラゴニック・ヴァンキッシャー  PW11000

 

「(後でみんなに怒られるかもしれない。それでもいい!俺は、シオン君に思いきり、自分のヴァンガードをしてもらいたい!そして福原を勝利に導くためにも、ここで・・・)

全力を出し切る!ストライドジェネレーション!!!征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『響き渡る雷槍ジャリル』グレード3

 

征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!前列のアヤナを退却させ、バインド!コール!マーシャルアーツ・ドラゴン!

マーシャルアーツのGB(ジェネレーションブレイク)!雷激(2)!パワープラス3000!

VOLTAGE(ヴォルテージ)のスキル発動!Gゾーンのドラゴニック・ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"を表に!スキル獲得!」

 

マーシャルアーツ ヴォルテージ チャトゥラ

   R       R    アセティック

 

「マーシャルアーツ・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)』」

 

VOLTAGE(ヴォルテージ)でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだよ」

 

「トリプルドライブ『マーシャルアーツ・ドラゴン』セカンドチェック『トレイニーモンク・ドラゴン』サードチェック『毒心のジン(☆)』パワーはチャトゥラへ、クリティカルはヴァンガードへ!うおおおりゃああ!!」

 

ヴァンキッシャー"VOLTAGE(ヴォルテージ)"は両手に稲妻を纏わせ、巨大な雷の球を生成し、ティルア(シルフィ)に投げつける。雷の球を喰らったティルア(シルフィ)は感電する。

 

「ううぅ!!ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)ティノ』『Chouchou(シュシュ)ミュリッツ』」

 

「ヴァンガードに攻撃がヒットしたことにより、VOLTAGE(ヴォルテージ)のスキル発動!相手は自分のリアガードを1体退却!」

 

「サーシャを退却」

 

「さらに、ドロップゾーンのサーシャとセーラをバインド!」

 

『これは見事な展開!最初のストライドから一気にこのターンで3枚をバインド!着々と雷激の布石を打っていきます!』

 

「よし!いくぞ!アセティックのブースト、チャトゥラでヴァンガードにアタック!

アセティックの雷激!パワープラス2000!」

 

「(!!この個性は・・・!)

ジェネレーションガード!!Chouchou(シュシュ)パルフィー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『Chouchou(シュシュ)リチェル(治)』

 

Chouchou(シュシュ)パルフィー  SH15000

 

「スキル発動!こっちの手札が3枚以上なら、シールドプラス5000!」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000

PW23000➡PW11000+SH20000=36000  アンリの手札7枚 山札32枚  シルフィのダメージ5枚

 

(この個性・・・そして感覚・・・サーヤちゃんとあの子によく似てる・・・)

 

シルフィが感じ取ったものは、アリスとのファイトの時と、サーヤとのファイトの時とよく似ていた。

 

「1つ聞いてもいい?君はこのファイトでいったい何を求めているのかな?」

 

「それは、福原の栄光・・・そして、俺と、俺の大切な仲間の未来を求めます」

 

「それが君の答え?じゃあ、その思いを、もっとよく見せてよ。

ティルアのGB(ジェネレーションブレイク)!リアガードが1体以下なら、コストを払わずにストライドできる!」

 

「なっ・・・!」

 

『ああっと!スキルによってリアガードを退却させたものの、シルフィ・フィン・キャメロットはそれを利用して手札を減らさずにストライド!!』

 

「ストライドジェネレーション!!!Chouchou(シュシュ)超主役(ヘッドライナー)ラプリア!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

Chouchou(シュシュ)超主役(ヘッドライナー)ラプリア  PW26000  ハーツ『Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア』

 

(負けるな・・・俺は定められた運命を変えるためにここにいるんだ!)

 

「ティルアの超越(ストライド)スキル。カウンターブラスト。山札の上を1枚確認『Chouchou(シュシュ)マール』これを手札に加える。さらに、これがChouchou(シュシュ)の含んだカードなら、自分のリアガードを山札の下に戻すことで、1枚カードを引くことができる。プレアを山札の下に。1枚ドロー。Chouchou(シュシュ)ミュリッツ、リステラ、Chouchou(シュシュ)マール、クレネス、Chouchou(シュシュ)ピッテをコール!」

 

Chouchou(シュシュ)ミュリッツ  PW11000

Chouchou(シュシュ)マール  PW7000

Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)  PW4000

 

「シルフィ・フィン・キャメロット、超越(ストライド)スキルで手にしたカードを惜しまず展開し、盤面を一気に埋めてきたぁ!早尾アンリ、この布陣をどう迎え撃つのか⁉』

 

「頼むぞ・・・俺のなるかみ・・・」

 

ミュリッツ ラプリア リステラ

クレネス  ピッテ  マール

 

「リステラでヴァンガードにアタック!

リステラのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)クレネス』Chouchou(シュシュ)のカード、ピッテを山札の下に!山札の下に置いたら、1枚ドロー!パワープラス2000!」

 

「インターセプト!『マーシャルアーツ・ドラゴン』」

 

「クレネスのブースト、ミュリッツでヴァンガードにアタック!

ミュリッツのGB(ジェネレーションブレイク)!リステラを山札の下に!手札からグレード2以下のユニットをコールできる!プレアをスペリオルコール!パワープラス4000!」

 

「1度攻撃を終えたリアガードが山札に戻って・・・手札からの入れ替え⁉ガード!『毒心のジン(☆)』」

 

「マールのブースト、プレアでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『凱旋の雷レシェフ(☆)』」

 

「じゃあこれはどうかな?ラプリアでヴァンガードにアタック!ラプリアのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのラプリアを表に!Gゾーンの表の数でリアガードを2体山札の下に置く!ミュリッツ、クレネス、プレア、マールを山札の下に!戻した枚数分と、ハーツがChouchou(シュシュ)で合計で5枚ドロー!カードを4枚引いたら、手札から5枚まで選んでコールできる!Chouchou(シュシュ)ブランシェ、クレネス、マール、ピッテ、ティルアをスペリオルコール!」

 

Chouchou(シュシュ)ブランシェ  PW9000

 

「そんな!またリアガードの入れ替えを・・・!」

 

「さあどうするの?ここを守る?それとも通す?」

 

「くっ・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ『Chouchou(シュシュ)ブランシェ』セカンドチェック『Chouchou(シュシュ)リステラ』サードチェック『Chouchou(シュシュ)イエッタ(☆)』クリティカルトリガー!クリティカルはラプリアに、パワーはブランシェに」

 

ラプリア(シルフィ)は海の水を利用し、水の槍を作り上げる。ラプリア(シルフィ)の詠唱と同時に、水の槍はヴァンキッシャーに向けて直進し、そのままヴァンキッシャーを貫く。

 

「うわあああああああ!!」

 

ダメージチェック『魔竜戦鬼チャトゥラ』『魔竜戦鬼チャトゥラ』

 

「どうしたの?もう終わっちゃうの?」

 

(シルフィ・フィン・キャメロット・・・隙のないファイト展開だ・・・。シオン君の作戦通り、チームディフライダーには手を出しちゃいけなかったのか⁉)

 

シルフィの実力の高さに戦慄していると、今朝のリンが放った一言を思い出す。

 

『ウザ。形だけのくせに』

 

(いや!ここで終わらせてたまるか!もうあの時の俺じゃない!弱気だった俺を、シオン君が変えてくれた!全部・・・全部!シオン君のおかげで!俺はずっと、シオン君に頼りきりだった!)

 

『そのバッジは、あなたに相応しい』

 

(今度は俺が部長として、シオン君の背中を押してあげる番!)

 

アンリは胸ポケットにつけているヴァンガード部部長のバッジを胸に、堂々と構える。

 

「(恐れるな、立ち向かえ!それこそ、俺が目指すべき福原のヴァンガード!)

来い!俺は福原の部長、早尾アンリだ!!」

 

「!!

(この個性は・・・とても輝いてる!!)」

 

アンリの堂々と立ち向かう姿勢に、シルフィは輝きを感じ取り、感動を覚える。

 

「すごいよ・・・もっと、もっと見せて。君が私の探してるものの答えがあるというのなら!ティルアでヴァンガードにアタック!」

 

「(逃げるな)

ガード!『アナラブルモンク・ドラゴン(引)』」

 

「マールのブースト、ブランシェでヴァンガードにアタック!」

 

「(立ち向かえ!)

ジェネレーションガード!!護天覇竜ブルワーク・ドラゴン!!」

 

護天覇竜ブルワーク・ドラゴン  SH15000

 

「ブルワーク・ドラゴンの雷激(3)!シールドプラス10000!さらに、バトル終了時、相手バインドゾーンが4枚につき、前列のレストしているリアガードを1体退却する!ブランシェを退却!」

 

「マールのGB(ジェネレーションブレイク)!ブーストしたバトル終了時、ティルアを山札の下に!1枚ドロー!手札からブランシェをスペリオルコール!

ブランシェのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)リステラ』ピッテを山札の下に!山札の上4枚を見て、1枚を公開!『Chouchou(シュシュ)セーラ(☆)』これを手札に加えてパワープラス2000!クレネスのブースト、ブランシェでヴァンガードにアタック!」

 

「失う事を恐れるな!ガード!『マーシャルアーツ・ドラゴン』『トレイニーモンク・ドラゴン』

 

「きれい・・・」

 

「絶対に守ってみせる!シオン君のヴァンガード、そして福原のヴァンガードを、部長の俺が!!」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW21000➡PW11000+SH25000=36000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000  シルフィの手札5枚 山札29枚  アンリのダメージ5枚(裏2枚)

 

「そっか・・・やっとわかった。これが・・・」

 

「はぁ、はぁ、はぁ・・・なんとか、守り切った」

 

「早尾先輩!」

 

アンリが息を整えていると、そこにシオンがこのエリアにやってきた。

 

「・・・いけ!シオン君!」

 

「え・・・?」

 

突然アンリの言ったことにシオンは困惑する。

 

「行け!福原のヴァンガードは、俺が必ず守ってみせる!だから君は、君自身のヴァンガードを守れ!ヴァンガードは、君を自由にするものじゃなかったのか⁉」

 

「!」

 

「今の君は自由どころか、そのヴァンガードに縛られている!」

 

「・・・・・・」

 

「戦いたい人がいるんだろ?だったら、自分自身から逃げちゃダメだ。俺はいつも君に、助けてもらってばっかりだった。だから今度は俺が、君を助けてみせる」

 

「早尾・・・先輩・・・」

 

「いけ!綺場シオン!これは部長命令だ!!」

 

「・・・はい!」

 

アンリの言葉にシオンは吹っ切れ、アンリに感謝の気持ちを抱え、走ってその場を去っていった。本当に戦いたい人物の元に向かって。

 

(そうだ・・・それでいいんだよ。それでこそシオン君だ)

 

「今の子は?」

 

「はい。俺の大切な仲間です」

 

「そっか・・・大切な仲間か」

 

「ヴァンガードは人と人、そして心と心を繋ぐもの。それを今、俺が証明してみせます。スタンド&ドロー」

 

「いいよ・・・おいで!」

 

「いくぞ!ストライド・・・ジェネレーション!!!!征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)"!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』グレード3

 

征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VMAX(ブイマックス)"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』

 

「素敵・・・」

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ブランシェを退却させ、バインド!コール!マーシャルアーツ・ドラゴン!

マーシャルアーツの雷激(2)!パワープラス3000!」

 

マーシャルアーツ VMAX チャトゥラ

   R      R   アセティック

 

「マーシャルアーツでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『Chouchou(シュシュ)リステラ』」

 

「スキルでGゾーン表のヴァンキッシャーの数だけ、相手リアガードを選んで同時にアタックできる!VMAX(ブイマックス)でヴァンガード、クレネス、マールに同時アタック!」

 

「(胸が熱い・・・心臓が高鳴るのがわかる・・・。この感覚、もっと味わいたい!だから絶対、ここで守ってみせる!)

ガード!『Chouchou(シュシュ)セーラ(☆)』『Chouchou(シュシュ)イエッタ(☆)』『Chouchou(シュシュ)プレア』」

 

"VMAX(ブイマックス)"は巨大な稲妻をつくり、それをクレネス、マール、そしてティルア(シルフィ)に襲い掛かる。マールとクレネスは稲妻に直撃したが、ティルア(シルフィ)にはセーラ、イエッタ、プレアが雷から守っている。

 

『シルフィ・フィン・キャメロット、この攻撃を耐えます!さあ、早尾アンリ、運命のドライブチェックだ!』

 

「ここで決めてみせる!トリプルドライブ『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』セカンドチェック『アナラブルモンク・ドラゴン(引)』ドロートリガー!1枚ドロー!パワーはヴァンガードに!サードチェック『毒心のジン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!いっけええええええええ!!」

 

『抜いたーーーー!!』

 

"VMAX(ブイマックス)"は追撃としてまた稲妻を出し、3人のマーメイドの防御を崩し、稲妻はティルア(シルフィ)に直撃する。

 

(鼓動が・・・高鳴る・・・。とっても気持ちいい・・・これが・・・人間の思いの力・・・)

 

「仲間の思いを繋ぎ、そして力に変える。シルフィさん、これが俺のヴァンガードです」

 

「まだ終わりたくないよ・・・もっと、もっとこの気持ちを感じたい・・・」

 

「シルフィさん・・・」

 

「私も君の気持に全力で応えるよ。ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)イエッタ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに。セカンドチェック『Chouchou(シュシュ)リチェル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復!パワーはヴァンガードに!」

 

『シルフィ・フィン・キャメロット!ここでヒールトリガー!これでチャトゥラの攻撃は届かない!打つ手なしかー⁉』

 

「とっても楽しかった!こんなに気持ちのいい気分は初めて!でも残念だけどこれで終わっちゃうね。さあ、遠慮はいらないよ。さあ、君の全力を!」

 

「シルフィさん・・・」

 

「おいで」

 

「・・・はい。"VMAX(ブイマックス)"のGB(ジェネレーションブレイク)(3)!雷激(5)!カウンターブラスト(2)!相手リアガードがいない時、相手に1ダメージ!」

 

"VMAX(ブイマックス)"は咆哮を放ち、ティルア(シルフィ)の頭上にヴァンガードサークルが現れる。サークルから雷が落ち、ティルア(シルフィ)のいる海全体が電気を帯び、感電していった。

 

(これが人間の思い・・・これが、ヴァンガード・・・)

 

PW12000➡PW11000+SH5000=16000

               ➡PW7000

PW26000(+10000)➡PW11000+SH25000=36000

               ➡PW7000

 

ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア』

 

アンリのダメージ5枚  シルフィのダメージ6枚  勝者アンリ

 

『き、決まったーーー!!大金星!福原の部長がその名に相応しいファイトで、大勝利です!!』

 

「あ・・・や、やったぁ!!やったぞ!!」

 

アンリがディフライダーに勝利したことに喜んでいる。シルフィがその様子ににこにこと笑っていると、ディフライダーの証であるクランマークに激しい痛みが襲う。

 

「いっ・・・!」

 

「し、シルフィさん⁉」

 

シルフィが痛みで床に座り込むと、アンリが心配して駆け寄る。

 

「大丈夫ですか⁉もしかして、ファイト中にケガを・・・?」

 

「だ、大丈夫大丈夫。ちょっとした癖みたいなものだよ」

 

痛みが引いた後、シルフィはアンリに手を差し出す。

 

「貴重なファイトをありがとう、早尾君。とっても楽しかった。君のおかげで、学ぶことができたよ」

 

「えっ・・・?」

 

「個性も、人との絆も、全部繋がってるんだ・・・ヴァンガードというとっても素敵なもので!」

 

「シルフィさん・・・ありがとうございました」

 

アンリは笑みを浮かべ、シルフィの手を握り、互いに握手を交わす。握手の後、シルフィはチームディフライダーの控室に戻っていく。

 

(何とか勝てた・・・これでシオン君は・・・)

 

「下僕の分際で、中々やるじゃない」

 

「羽島先輩!」

 

アンリがホッと安心していると、そこにちょうどリンがこのエリアにやってきた。

 

「やりましたよ!羽島先輩!俺・・・勝てたんです!あの、あのチームディフライダーに!」

 

「あっそ。別にあんたがやらなくても、私がやってたけど」

 

「あの、羽島先輩。後はシオン君が自分自身のファイトができるように、俺たちで頑張りましょうよ」

 

「はああああ⁉」

 

ゲシッ!

 

アンリの言葉に癪に障ったのかリンはアンリに蹴りを入れる。

 

「いいいいっ⁉」

 

「てめぇ調子乗んなよ!下僕の分際で!」

 

「うぅ・・・」

 

「たくっ。・・・形だけってのは撤回してあげる」

 

「えっ・・・?」

 

リンの言葉からして、アンリをちゃんとした部長として認めてくれたのだろう。その意図を聞いたアンリは笑みを浮かべた。

 

 

第4階層、シオンは過去の出来事を振り返りながら、戦いたいファイターの元へと走っていく。共にチームを組んで様々な困難を共に乗り越えたり、笑いあったり、時に競い合ったりしたライバルの元へ。そのファイターはもう間もなく、目の前に。

 

「クロノー!」

 

「!シオン?」

 

シオンは息を整え、クロノをまっすぐに見つめ、ファイダーを突き付け、ファイトの申し込みをする。

 

「!」

 

「クロノ・・・僕と勝負だ!!」

 

シオンのその行動に迷いなどは一切なかった。

 

to be continued…




MCミヤ「いやー、やりましたね、早尾さん。あのシルフィ・フィン・キャメロットに堂々の勝利でした!今の気持ちを」

アンリ「いや、部長として福原のためにがんばった結果ですから。これも全部、シオン君の・・・」

リン「ギロリ」

アンリ「・・・と、常に俺に特訓してくれている、羽島先輩のおかげです・・・」

MCミヤ「なるほど!チーム力に磨きをかける福原ヴァンガード部!優勝への期待がさらに高まりみゃす!」

アンリ「・・・うぅ・・・」

TURN186「俺たちのヴァンガード」


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俺たちのヴァンガード

いよいよサードステージもクライマックス!

サードステージの結果は、次回までのお楽しみ!

今回のファイトはライバル同士であるクロノ君とシオン君!

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)サードステージ、第4階層で、シオンは自分のやりたいヴァンガードに従い、クロノの元へと走っていき、そして彼の前に立った。そしてシオンは、クロノにファイダーを突き付け、ファイトの申し込みをする。

 

「クロノ・・・僕と勝負だ!!」

 

シオンの突然のファイトの申し込みに戸惑いを見せるクロノ。

 

「だってお前・・・いいのかよ⁉」

 

それもそうだ、あの時シオンは自分たちとは戦わないと宣言していたのだから。

 

『このサードステージ、僕たち福原ヴァンガード部は君たちとは戦わないと決めた』

 

『僕らの最大の目的は、自分の勝利じゃない。福原の勝利なんだ』

 

「だから俺は・・・」

 

「部長命令で急遽、ね。それとも、僕とファイトするのは嫌かい?」

 

「!んなわけねぇだろ」

 

シオンの言葉にクロノは笑みを浮かべ、シオンとのファイトの申し込みを受ける。

 

 

 

TURN186「俺たちのヴァンガード」

 

 

 

この城の頂に1人の男が姿を現そうとしている。チームメイトは3人とも敗退、1度登ってしまえば下の階に戻ってこられないのがキャッスルロワイヤルのルール。だが、この男は逆転される心配がないほどのポイントをたった1人で積み上げたのだ。その男が今、第5階層に辿り着いたのだ。

 

『チームディフライダー、鬼丸カズミ!ファーストステージ、セカンドステージに続き、サードステージもなお圧倒。もはやだれも手が届かない高みへ今、辿り着きました!』

 

(誰が俺を追ってここまで来ようとも、たいした問題ではない)

 

キャッスルロワイヤルの頂上、第5階層に到達したカズミは城の頂上の空を見上げる。

 

(この星に、先導者などというつまらぬ存在に、運命を縛られし我が同胞を解放する・・・ヴァンガードを破壊し、悲願を・・・使命を全うする)

 

 

第4階層のAエリア、クロノとシオンはファイトの準備を執り行っている。全ての準備を終えたクロノとシオンは、意気揚々とした表情でファイトを開始させる。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン・G!」

 

「練磨の騎士アレクトス!」

 

クロノ・ドラン・G  PW5000

 

練磨の騎士アレクトス  PW5000

 

 

「おおっとぉ!サードステージ2日目が佳境を迎える中、見逃せない1戦が勃発だぁ!!新導クロノ、綺場シオン!かつてチームを組み、共にジェネレーションマスターの称号を勝ち取った2人が激突!!」

 

「トライフォー直接対決か!」

 

「待ってたぜー!」

 

「これが見たかったんだ!」

 

会場では、今始まったトライフォー直接対決に待ってましたかといわんばかりの声が広がっていた。

 

『特に新導クロノはこのファイトに負けた瞬間チームが敗退!後がありみゃせん!』

 

始まったクロノとシオンのファイトを観客側から見守るタイヨウとカズマ。

 

「クロノさん・・・」

 

「・・・」

 

ハイメフラワーズもこの1戦を見守っている。

 

(あんなこと言ってたのに・・・)

 

ドリームハーツのユイとアリスもこのファイトを見守っている。

 

「新導と綺場のファイトか・・・。見るのは交流試合以来だね」

 

(そうだよ・・・それでいいんだよ。それでこそ綺場シオンだよ)

 

 

クロノとシオンのファイト・・・

 

「僕の先攻だ。ドロー!ライド!敬忠の騎士ディオティウス!アレクトスは移動!ターンエンド!」

 

敬忠の騎士ディオティウス  PW7000

 

R ディオティウス   R

R    R    アレクトス  シオンの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ!ドロー!ライド!クロノエトス・ジャッカル!ドランは移動!クロノエトスをコール!」

 

クロノエトス・ジャッカル  PW7000

 

クロノエトス クロノエトス R

ドラン・G    R    R

 

「ヴァンガードのクロノエトスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』」

 

「ドライブチェック『スチームメイデンメスキア』ドランのブースト、クロノエトスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『反攻の騎士スレイマン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000+SH10000=17000

PW12000➡PW7000  クロノの手札5枚 山札42枚  シオンのダメージ1枚

 

「僕のターン!ドロー!ライド!督励の騎士アルビオン!アレクトスを移動!夢の運び手べレヌスをコール!」

 

督励の騎士アルビオン  PW9000

夢の運び手べレヌス(☆)  PW4000

 

R アルビオン アレクトス

R   R   べレヌス

 

「べレヌスのブースト、アレクトスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

「アルビオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「ドライブチェック『天命の騎士アルトマイル』」

 

「ダメージチェック『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000+SH5000=12000

PW9000➡PW7000  シオンの手札4枚 山札40枚  クロノのダメージ1枚

 

「(タイヨウと・・・それにカズマのために、絶対に勝たねぇと!)

ライド!クロノビート・バッファロー!」

 

クロノビート・バッファロー  PW9000

 

クロノエトス クロノビート R

ドラン・G    R    R

 

「クロノビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』」

 

「ダメージチェック『エスコート・イーグル』」

 

「ドランのブースト、クロノエトスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ヒーリング・ペガサス(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「くっ・・・!ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000

PW12000➡PW9000  クロノの手札5枚 山札39枚  シオンのダメージ2枚

 

「顔が固いよ、クロノ」

 

「うちのチームは俺が負ければここで終わりだ。おまけに相手がお前じゃ、一瞬だって気が抜けねぇ」

 

「背負ってるんだね。僕もさっきまではそうだった。けど、それだけじゃ僕は倒せない!ライド!君臨せよ!我が新たなる剣!天命の騎士アルトマイル!!」

 

天命の騎士アルトマイル  PW11000

 

「そうだ、先に1つ謝っておくよ。悪かった」

 

「!」

 

シオンはクロノに頭を下げ、謝罪の言葉を述べる。

 

「自分から、君たちとはファイトしないと言っておいて」

 

「しょうがないだろ。譲れないものがあるならさ」

 

「僕もずっとそう思っていたんだ。今は自由にヴァンガードをやるわけにはいかないってね。福原のため、部の存続のため・・・ヴァンガード部が僕を縛っていた。でも、僕が自由にファイトできるのは、ヴァンガード部のおかげなんだ」

 

シオンの脳裏に浮かび上がったのは、アンリからの言葉だった。

 

『ヴァンガードは、君を自由にするものじゃなかったのか⁉今の君は自由どころか、そのヴァンガードに縛られている!』

 

『福原のヴァンガードは、俺が必ず守ってみせる!だから君は、君自身のヴァンガードを守れ!』

 

「(感謝します・・・早尾先輩、羽島先輩)

アレクトスとべレヌスを移動!」

 

R アルトマイル べレヌス

R   R    アレクトス

 

「アレクトスのブースト、べレヌスでクロノエトスにアタック!」

 

「くっ、ノーガード!」

 

「天命の騎士アルトマイルでヴァンガードにアタック!

べレヌスのスキル!ヴァンガードがアルトマイルなら、自身をソウルへ!1枚ドロー!アルトマイルにパワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『青天の騎士アルトマイル』セカンドチェック『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て、ヴァンガードに!ヴァンガードだけが、僕を自由にする!!」

 

「!!!」

 

アルトマイル(シオン)は剣による一閃を2回放ち、クロノビートを斬りつける。

 

「ぐうぅぅ!!ダメージチェック『刻獣(パルサー)クルージング・ドラゴン』『クロノビート・バッファロー』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000

PW16000(+5000)➡PW9000  シオンの手札7枚 山札34枚  クロノのダメージ3枚

 

「・・・たく、やってくれるぜ!こっちだってな、ずっとこういうファイトをお前としたかったんだ!それが俺のU20(アンダートゥエンティ)の・・・!」

 

クロノは自身が心躍るような気持ちになって、ようやく自分が重荷を背負っていたことに気が付く。

 

『必要なときには遠慮なく力を借りる。それまでは・・・今まで通り、お前たちのヴァンガードをしていろ。まずは決勝戦まで生き残れ。サードステージは楽じゃないぞ?』

 

(ディフライダーの・・・鬼丸のことを知ってから、俺は無意識にそのことに縛られていたのかもしれない・・・。けど、俺がここで戦ってるのは、カズマとタイヨウのため・・・そして・・・)

 

自身の気持ちを思い出したクロノは、シオンをまっすぐに見つめる。

 

「そうだな、シオン!切り開け!新たなる世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン・G!!」

 

クロノジェット・ドラゴン・G  PW11000

 

「やろうぜ思いっきり!!全力で!!つまんねぇことに縛られてたら、お前には勝てねぇしな!!」

 

「やれやれ・・・やっとその気になったのかい?遅いよ?」

 

「うるせぇ!ジェネレーションゾーン解放!!ストライドジェネレーション!!!超刻獣(メタパルサー)ファンロン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』グレード1+2

 

超刻獣(メタパルサー)ファンロン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

超越(ストライド)スキル!ギアドラゴンか十二支刻獣のGユニットにストライドしたため、手札からクロノクロウをコール!」

 

クロノクロウ・モンキー  PW9000

 

「そしてコールしたクロノクロウを時翔(タイムリープ)!クロノファング・タイガー・G!」

 

クロノファング・タイガー・G  PW11000

 

「クロノエトス、スチームメイデンメスキアをコール!」

 

スチームメイデンメスキア  PW7000

 

クロノエトス ファンロン クロノファング・G

ドラン・G    R     メスキア

 

「ドランのブースト、クロノエトスでヴァンガードにアタック!

クロノエトスのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが十二支刻獣なら、パワープラス4000!」

 

「ガード!『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』甘いね、もっと本気出しなよ」

 

「言ってくれるじゃねぇか。ファンロンでヴァンガードにアタック!」

 

「そうこなくっちゃ!ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『クロノジェット・ドラゴン』セカンドチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!パワーはクロノファング・Gに!1枚ドロー!サードチェック『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!クリティカルはファンロン、クリティカルはクロノファング・G!うおおおおお!!」

 

ファンロンは長い体を動かしながら、両手に持っていた珠玉でエネルギー波を放ち、アルトマイル(シオン)に直撃させる。攻撃を喰らったアルトマイル(シオン)は倒れてしまうが、その表情は笑みを浮かべている。

 

「はは、効くなぁ」

 

『えー・・・ライバル同士の激しい攻防を、エース激突!なんですが・・・なんでしょう、この雰囲気は?実に活き活きとファイトしておりみゃす!』

 

MCミヤの実況の通り、今ファイトを行っているクロノとシオンの互いの表情はとても活き活きしており、とても楽しそうだ。

 

「ダメージチェック『ダマスカスの支援術士』セカンドチェック『夢の運び手べレヌス(☆)』こっちだって、クリティカルトリガー」

 

「マジかよ」

 

「トリガーでヴァンガードにパワープラス5000。これで攻めにくくなる。少し踏み込み過ぎたんじゃないか?」

 

「はっ!なーに言ってんだ。出てなかったらやばいのはそっちだろ?」

 

「まったく、本当に口が減らないな。君は昔からそうだ。不器用なくせに、意地っ張りで、頑固で・・・」

 

「お前の方がよっぽど頑固だぜ?最初あった時はほんと、いけすかねぇ野郎だと思ったしな」

 

「それはこっちのセリフだよ」

 

「言うじゃねぇか」

 

クロノとシオンは互いの思っていることをぶつけ合いながらファイトを楽しんでいた。

 

 

実況席側で2人のファイトを見ていたカズマはこの光景に多少驚きつつも呆れていた。

 

「なんだあいつら?」

 

(トライフォーの頃のクロノさんとシオンさんに戻ったみたいだ)

 

「ガキかよ」

 

カズマはそう口にしながらも、このファイトを静かに見守っていた。幼き頃、カズミと一緒にヴァンガードをした記憶を思い出しながら。

 

あの頃とても内気だったカズマに、カズミはカズマを誘い、ヴァンガードを教えてもらったあの日のことを。そのファイトは負けはしたが、楽しいファイトだった。その思い出は、今モニターに映っているクロノとシオンとのファイトと重なっていた

 

(そうだ・・・こんな所で終われねぇ。俺はあいつの前に立ってすらいなかった・・・。本当はまだ・・・何も始まっちゃいなかったんだ!)

 

カズマの瞳に決意がこもった意志が宿りだした。それに気づいたタイヨウはちらりとカズマの方を見て、その後にこのファイトを見届けている。

 

 

『さあ、サードステージも残り時間も後わずか!ファイナルステージの進出をかけた激闘に、熱い視線が注がれております!!』

 

各各々の場所で、ファイトが行われている中、クロノとシオンのファイトは続く。

 

「メスキアのブースト、クロノファング・Gでヴァンガードにアタック!いっけぇ!!」

 

「ジェネレーションガード!!神衛聖騎士イグレイン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ヒーリング・ペガサス(治)』

 

神衛聖騎士イグレイン  SH15000

 

『ガード成功!やはり先ほどのダメージトリガーは大きかったか!パワー28000のアタックは通らず!』

 

「そんじゃあ、これでどうだ!

クロノファング・GのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『クロノエトス・ジャッカル』ドランをバインド!同じ縦列にいるアレクトスを山札の下へ!」

 

 

観客席側で観戦している側は今の戦法を観察していた。

 

「攻撃は届かなかった・・・。が、ただでは終わらん、か」

 

「え?どういうこと?」

 

「アレクトスは勇敢(ブレイブ)を常に有効にするスキルを持ってる。キーカードの1枚」

 

「シオンさんのことを知り尽くしているからこその一手」

 

「なんにせよ、これでリアガードは盤面にいなくなった」

 

「けど、ここからがシオンの真骨頂の始まりだよ」

 

 

「ターンエンドだぜ!タイムリープしたクロノファングは山札の下に戻り、バインドゾーンのクロノクロウを盤面に戻す」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000(+5000)

PW28000➡PW16000+SH15000=31000  クロノの手札5枚 山札32枚  シオンのダメージ4枚

 

『さあ第7ターン、猛攻こそ凌いだものの、盤面には1体もリアガードがいません!1人きりの綺場シオン、ここからどう反撃するのか!』

 

「1人?いや、違う」

 

シオンは自身の分身であるアルトマイルのカードを見つめる。

 

「(君と出会ったあの日から・・・どんなに辛くて、苦しい時も、どんなに惨めで、悔しい時も、いつだって・・・君は、僕と一緒にいてくれた)

天命の騎士アルトマイルのスキル!手札から青天の騎士アルトマイルをスペリオルコール!パワープラス4000!」

 

青天の騎士アルトマイル  PW11000

 

「アルトマイル・・・」

 

天命の騎士アルトマイル(シオン)は青天の騎士アルトマイルを見つめる。空に光が昇った時、天の騎士アルトマイル(シオン)と、青天の騎士アルトマイルは互いに剣を空に掲げる。

 

「僕の情熱は、君の剣と共に!!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!勇壮の聖騎士アルヴァクス!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『天命の騎士アルトマイル』グレード3

 

勇壮の聖騎士アルヴァクス  PW26000  ハーツ『天命の騎士アルトマイル』

 

超越(ストライド)スキル!手札からスカウティング・オウルをスペリオルコール!勇敢(ブレイブ)を持つスカウティングにパワープラス4000!」

 

スカウティング・オウル  PW7000

 

「アルヴァクスのスキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『敬忠の騎士ディオティウス』Gゾーンのアルヴァクスを表に!Gゾーン表の勇敢(ブレイブ)を持つカード1枚につき、山札から勇敢(ブレイブ)を持つカードをスペリオルコール!」

 

『前のターン、勇敢(ブレイブ)を持つGガーディアンを使用していたのは、このための布石かぁ!呼べるユニットは2体!』

 

「エスコート・イーグルと逆風の騎士セリムをスペリオルコール!スキルで呼んだユニット1体につき、それらのパワープラス2000!合計でパワープラス4000!」

 

エスコート・イーグル  PW9000

逆風の騎士セリム  PW7000

 

「セリムのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!ヴァンガードがアルトマイルなら、パワープラス3000!

アルヴァクスの勇敢(ブレイブ)!カウンターブラスト!同じスキルをもう1度!変わらぬ絆の元に!!」

 

エスコート アルヴァクス アルトマイル

 セリム    R    スカウティング

 

(感じる・・・シオンとユニットの絆の力を・・・!アイチさんとのファイトでも感じた、あの感覚・・・。これが本当のU20(アンダートゥエンティ)!)

 

U20(アンダートゥエンティ)の本当の意味を理解したクロノは心が躍り、まっすぐな笑みを浮かべる。

 

「邪魔させねぇ!破壊なんてさせねぇ!鬼丸にも、誰にも、絶対!!」

 

『これぞロイヤルパラディン!ヴァンガードだけだった盤面に頼もしい仲間が揃いましたぁ!!』

 

「セリムのブースト、エスコートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』さらにジェネレーションガード!!ハイブロースチームアルリム!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『時を刻む乙女ウルル(治)』

 

ハイブロースチームアルリム  SH15000

 

「勝負だ、クロノ!アルヴァクスでヴァンガードにアタック!!」

 

「いいぜ!ノーガードだ!!」

 

「トリプルドライブ『希望の守り手』セカンドチェック『グライディング・イーグル(引)』ドロートリガー!パワーは青天の騎士アルトマイルへ!1枚ドロー!サードチェック『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!クリティカルはアルヴァクス、パワーは青天の騎士アルトマイルへ!」

 

アルヴァクス(シオン)の馬はクロノジェット・G目掛けて走り、ちょうど剣が届くところでアルヴァクス(シオン)は剣の斬撃を繰り出す。攻撃を喰らったクロノジェット・Gは倒れこむ。

 

「ぐぅ!ダメージチェック『クロノクロウ・モンキー』『刻獣(パルサー)トランジット・ドラゴン』」

 

「まだだ!スカウティング・オウルのブースト、青天の騎士アルトマイルでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!久遠の時乙女ウルル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『時を刻む乙女ウルル(治)』

 

久遠の時乙女ウルル  SH15000

 

「久遠の時乙女ウルルのGB(ジェネレーションブレイク)!Gガーディアンの遡る時乙女ウルルを表に!Gゾーン表のカード1枚につき、シールドプラス5000!表のカードは3枚!合計でシールドプラス15000!

(これが俺たちの・・・俺たちのヴァンガードだ!!)」

 

 

空港のモニターでも、U20(アンダートゥエンティ)の中継を生放送をしている。空港にいる人々はこのファイトに釘付けになっている。

 

「ハートにぃ・・・キターーーーー!!」

 

これからパリに向かうであろうハイメが興奮で高らかに叫んでいる。

 

 

会場の観客席にいるハイメフラワーズもこのファイトに心が躍っている。

 

「すごい!新導君と綺場君の楽しいのが伝わってくる!」

 

「この熱さ、ヴァンガードの本質そのものだ」

 

「私も今すぐファイトしたーい!」

 

「何よ!2人で楽しそうにしちゃってさ、もう!あー!悔しい!」

 

トコハはこの光景を見て、とても悔しがっている。

 

「見ているだけで熱くなってきた・・・これが僕の本当に求めていた、燃え上がる展開だったんだ」

 

「もうもうもう!クロノとシオン、男同士ばっかりずるい!!本当だったら私も今頃は・・・!」

 

「ジェラシー感じちゃう?」

 

「違うよ!!あーもう!私もトコハとファイトしたかった!」

 

ドリームハーツのアリスもこのファイトに魅入られており、ユイは羨ましがって、さらっと自分の本音をさらけ出した。

 

 

ラミーラビリンスwihtサーヤの控室で、ラミーラビリンスとサーヤはこのファイトをモニターで見て、自然と笑顔になっていっている。

 

「みゅー!クロノお兄ちゃん、シオンお兄ちゃん、フレ、フレ、ファイトだみゅー!」

 

 

チームディフライダーの控室で、ベルノとシルフィも、このファイトに輝きを感じ取っており、見惚れていた。

 

「なんて美しい・・・これが・・・ヴァンガード・・・」

 

「やっぱりこの世界に来たのは間違いじゃなかった・・・。とってもきれい・・・ずっと見ていたい・・・」

 

 

ファイトはさっきの攻撃でシオンのターンは終了だ。

 

「ターンエンド」

 

PW27000➡PW11000+SH20000=31000

PW36000➡PW11000

PW31000➡PW11000+SH30000=41000  シオンの手札7枚 山札25枚  クロノのダメージ5枚

 

「残念、仕留めきれなかったか」

 

「いやすげぇよシオン!お前とやれて本当によかった!今度は俺の番だ!ストライドジェネレーション!!!!超刻獣(メタパルサー)ミステリーフリーズ・ドラゴン!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン』グレード3

 

超刻獣(メタパルサー)ミステリーフリーズ・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

「来たか・・・クロノの切り札!」

 

 

「けどシオンだって、ちゃんとそれをわかってて、前のターン、守りに強いユニットを盤面に呼んでる」

 

「さてこのターン、クロノの切り札はどうでるかな?」

 

 

超越(ストライド)スキル!メスキアを時翔(タイムリープ)!クロノクロウ・モンキー!

クロノクロウのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ヴァンガードが十二支刻獣なら、パワープラス5000!前後のクロノエトスとクロノクロウを入れ替える!」

 

 

VIPルームでクロノとシオンのファイトをじっくりと見ている伊吹。

 

(そうだ。お前はそれでいい)

 

クロノの本来のファイトを見て、内心では安心している伊吹。そこにマモルとキョウヤが入室してきた。

 

「こういうファイトが見たくて、僕はこの仕事をやっているようなものだよ。誰もが楽しくヴァンガードができる世界・・・それを守るのが僕たちの役目だ」

 

「その通りだ。たとえどんな障害や、敵が現れようともな・・・そうであろう、伊吹?」

 

「・・・・・・」

 

キョウヤの発言で、マモルが何も言わないという事は、マモルも伊吹が隠れて行動していることには気が付いているのであろう。

 

 

「ミステリーフリーズのGB(ジェネレーションブレイク)3!カウンターブラスト(2)!山札の上4枚を公開させてバインド!相手は出たカードの同じグレードでこの攻撃を手札からガードできない!さらにグレード3が1枚でも出れば、ドライブプラス1!1枚目『ドキドキ・ワーカー(☆)』2枚目『スチームテイマーアルカ』3枚目『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

ラスト1枚、これでグレード3が出なければ、通常通りのトリプルドライブになるが果たして・・・

 

「4枚目『クロノジェット・ドラゴン・G』」

 

 

「おっしゃあ!これでグレード0とグレード1は出せねぇ!!」

 

この展開を見ていたカズマは興奮したかのような表情をしていた。

 

「・・・あっ・・・」

 

それを見ていたタイヨウは小さく笑みを浮かべ、自身の過去を語る。

 

「・・・僕は昔、道を見失ったことがあって・・・。でもそんな時、クロノさんたちのファイトを見て、前に進むことができた。ヴァンガードには、人の心を動かす力がある。勇気を与えられるんです。僕は、そう信じてます」

 

「・・・」

 

 

「ドキドキ・ワーカーを2体コール!」

 

ドキドキ・ワーカー(☆)  PW4000

 

(リアガードで攻撃すると、手札を使われて勇敢(ブレイブ)発動。あいつらもガードに参加してくる。だったら・・・)

 

クロノクロウ ミステリーフリーズ  R

クロノエトス   ドキドキ    ドキドキ

 

「ミステリーフリーズでヴァンガードにアタック!

2体のドキドキ・ワーカーのスキル!ヴァンガードがクロノジェットなら、自身をソウルに入れて、2体分合わせてパワープラス10000!2枚ドロー!」

 

「インターセプト!『エスコート・イーグル』ガード!『督励の騎士アルビオン』さらにジェネレーションガード!!神衛聖騎士イグレイン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ヒーリング・ペガサス(治)』

 

「スキル発動!ソウルブラスト『夢の運び手べレヌス(☆)』ヴァンガードがアルトマイルなら、シールドプラス10000!」

 

クロノがシオンのガードを突破するには、トリガーが2枚必要となる。

 

「(やってやる・・・)

クワドラプルドライブ『刻獣(パルサー)ラッシュ・ボア(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てミステリーフリーズに!セカンドチェック『クロノファング・タイガー・G』サードチェック『クロノジェット・ドラゴン』」

 

残り1枚・・・果たして・・・

 

「ファイナルチェック『クロノボレー・ラビット(☆)』クリティカルトリガー!全てミステリーフリーズだ!!」

 

「来い!クロノ!!」

 

「いくぜええええええ!!」

 

ミステリーフリーズは時空砲のエネルギーをアルトマイル(シオン)と、彼を守っているガーディアンたちに向ける。時空砲はエネルギーを溜め、たまったエネルギーが発射され、アルトマイル(シオン)は時空砲に包まれる。それと同時に、雲に隠れていた太陽が姿を現し、神聖国家に光が照らし出された。

 

PW36000(+10000)➡PW11000+SH35000=46000

 

ダメージチェック『要撃の騎士レドン』『天命の騎士アルトマイル』

 

クロノのダメージ5枚  シオンのダメージ6枚  勝者クロノ

 

ファイトが終了し、クロノとシオンは互いの健闘を称え、握手を交わす。

 

「永遠のライバルに、敬意を評して」

 

「気取ってんじゃねぇよ」

 

「「・・・ふ、あはははは!」」

 

クロノとシオンは互いに肩を組んで、共に笑いあった。

 

『勝者・・・新導クロノ!!』

 

会場全体は最高のファイトに対して、大歓声が上がり、あるものは抱き合っていたりもしたり、拍手なども送っている。フィールドにいるファイターたちの中にも、ファイダーを通して見ている者もいる。そのファイターたちもファイト中継を見て、自然と笑みをこぼれていたりする。会場にいる誰もが、このファイトに心が震え、楽しい気持ちが広がっていくのであった。

 

to be continued…




シオン「完全燃焼って顔だね、クロノ」

クロノ「はぁ?誰に言ってんだよ?俺はまだまだやれるぜ」

シオン「いいのかい?安請け合いして」

クロノ「はあ?なんだよ?じゃあやるか?」

シオン「いいよ?僕はいつでも」

クロノ「だったら今すぐだ。後悔すんなよシオン」

シオン「それはこっちのセリフだクロノ。次は僕が勝つ!」

2人「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!・・・ふ、あははははは!」

TURN187「この空の先に」


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この空の先に

今回でサードステージの結果が発表されます。

でもって少し早いですが水着回でございます。ドリームハーツの水着を紹介しようと思います。

ユイちゃんは赤のチェック柄のフリフリのバンドゥ水着。

アンちゃんは青のワンピース水着。

アリスちゃんはドクロ柄のハイネック水着。

これらの名前を調べてのせました。どうです、イメージできそうですか?

それでは本編を始めましょう。どうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)サードステージ終了間近、城の頂上である第5階層に到達できたものが数名ほど現れた。

 

「な、なんとぉ!サードステージ、キャッスルロワイヤルを制することができたのは・・・僅か4チーム!」

 

4チームのみが到達でき、他のチームが上がってこれないという事は、この4チーム以外すべてのチームは脱落したといえるだろう。そして頂上に辿り着いたのは・・・

 

チームディフライダー、鬼丸カズミ

 

福原高校ヴァンガード部、早尾アンリ、羽島リン

 

ドリームハーツ、日下部アン

 

ストライダーズ、新導クロノ

 

「ファイナルステージ、進出決定!!」

 

残ったチームがいない今、頂上に辿り着いたこの4チームは、ポイントあるなし関係なく、ファイナルステージの進出が決定された。そこで、会場のライトは一か所以外すべて消え、そのライトの先にて、伊吹が入場してくる。そして、ファイナルステージの重要なことを説明する。

 

U20(アンダートゥエンティ)のファイナルステージは、本来5チームによって争われるもの。だが、サードステージを勝ち抜けたのは、4チームのみ」

 

そして、敗退者にとって、とてもうれしいことが説明される。

 

「よって、規定により、残り1チームを敗者復活戦にて選出する!!」

 

『おおおお!!』

 

敗者復活戦ということは、1度敗れたチームが、その試合に勝つことができれば、ファイナルステージに進むことができる。敗退チーム、特にハイメフラワーズにとってはまたとない絶好のチャンスとなった。

 

 

 

TURN187「この空の先に」

 

 

 

U20(アンダートゥエンティ)サードステージ終了後の数日後、今の時期は夏休みである。そして現在・・・

 

「怒涛のサードステージ、お疲れサマー!!青い海ー!白い砂浜ー!みんな水着でリフレーーッシュ!ハイメの~・・・南の島ツアーへよーこそー!!イエー!!」

 

パリから日本に戻ってきたハイメが、ストライダーズ、福原高校ヴァンガード部、ドリームハーツ、ハイメフラワーズ、そしてU20(アンダートゥエンティ)執行委員長と副委員長である伊吹、マモル、キョウヤを南の島ツアーへと連れてきたのである。ちなみに今いる南の島は、1年前クロノたちが特訓のためにやってきた、蒼龍財団が管理している島である。この島に初めてくるカズマにはタイヨウが、アリスにはアンが説明する。

 

「ここ、無人島ですけど、セレブ向けのリゾート施設で何でも揃ってるんです!」

 

「ふ~ん」

 

「クロノ君たちと、1度来たことがあるんですよ」

 

「へぇ~」

 

「今回もマスターレオンのご好意で貸しきり!でもってぜーんぶ、俺が仕切らせてもらうからー!」

 

「でも何で、ファイナルステージ前のこんな時に?お前らだって、敗者復活戦があるんだから、遊んでる場合じゃないだろ?マモルさんやキョウヤさん、伊吹まで・・・」

 

クロノの疑問に悪い笑みを浮かべて、このツアーの本当の目的に入るハイメ。

 

「ふっ・・・夏休み満喫南の島ツアーとは仮の姿ー!!話してもらうよ!ディフライダーの秘密を全て!!」

 

『!!』

 

「ディフライダーの・・・秘密?」

 

そう、この南の島ツアーで全員を呼び集めて、クロノが持っているディフライダーの情報を話す機会をハイメはつくっていたのだ。クロノはどうしようかと迷っていると、伊吹の方に顔を向ける。

 

「貴様もだ。俺たちに黙って裏で行動しているのはわかっている」

 

伊吹の方もマモルやキョウヤにそのことを問い詰められている。

 

「隠し事は、なしで頼む」

 

「・・・ああ。その約束でここに来たんだ」

 

伊吹も全員にディフライダーのことを話すようだ。

 

「どういうことですか?」

 

唯一蚊帳の外である福原高校ヴァンガード部はどういう事かわからないでいた。

 

「俺たちが知ってることも、みーんな話すよ♪」

 

ハイメフラワーズが持ってきた情報も話し合うようだ。

 

「よし!それぞれが持っている情報を共有しよう!」

 

ここにいる全員は、それぞれが持っているディフライダーの情報を話し合い、共有しあう。唯一知らなかった福原高校ヴァンガード部のメンバーは少なくとも驚愕はしていた。

 

「そんな・・・チームディフライダーの人たちに、惑星クレイから来たユニットが憑りついてるなんて・・・」

 

「その目的は、運命の解放・・・そのために、ヴァンガードを破壊する・・・」

 

「ああ。鬼丸カズミ・・・いや、忍竜シラヌイがそう言ったんだ。ヴァンガードを破壊し、俺たちのイメージが届かないようにするって」

 

その事実を知っているストライダーズと伊吹以外は全員息をのんでいる。

 

「・・・けどそれはともかく、トコハたちがディフライダーたちのことを知ってたなんて驚いたよ。それに、ミゲルさんのことも・・・」

 

ハイメフラワーズはパリで経験したこと、ハイメが調べていたことを含めたこともあって、ディフライダーたちのことを知ることができた。

 

「!・・・ユイも兄さんたちも気づいていたのね。U20(アンダートゥエンティ)の異変に」

 

「ああ。伊吹君の動きが明らかに怪しかったからね」

 

「まぁ、私の場合、セカンドステージから怪しいとは思ってたけどね」

 

ユイがその時の脳裏に浮かんでいたのは、イツキとのファイトで感じた不穏な感覚だった。

 

「俺たちも立凪ノームにあったぞ。独自のルートでな」

 

「!」

 

キョウヤの言う独自のルートは三獣士のワタルの実家、櫻井インフォメーションの協力の元でできたことだったりする。

 

「私は一応普及協会所属だからね、マモルさんたちについていって、ディフライダーのことを知ったよ。2人にはその後に情報を共有したよ」

 

「最初は何言ってんだこいつって思ったけど、フィー・・・シルフィの不自然な発言を考えてたら、ありえない話じゃないね」

 

アリスが言っているのは、従姉妹であるはずのシルフィがまったく知らないといっていることだ。記憶が消えてるならともかく、昔何度もあっているのに知らないというのは確かに不自然だ。

 

「こっちもサトるんるんのおかげでね、ノームにいきついたよ」

 

「支部長や、カンパニーの一員だった人脈が、こんな形で役に立つとはな」

 

「ディフライダー・・・そして鬼丸カズミ・・・」

 

シオンの脳裏に浮かんだのは、カズミとファイトした時のあのイメージ力だった。

 

「でも!忘れないでほしいの!ディフライダーの中には、純粋に、ヴァンガードが好きなユニットもいるって!」

 

「ミゲルはまさにそうだったよ。彼は素晴らしいファイターで、今でも、俺やトコハのアミーゴだ!」

 

トコハとハイメの言葉に、クロノ、シオン、ユイは首を縦に頷く。

 

「ファイナルステージでディフライダーの動向を見定める」

 

「だが、これだけは言っておく。奴らが何を企もうと、U20(アンダートゥエンティ)を壊すようなことは、絶対にさせない!」

 

伊吹の言葉にキョウヤとマモルは首を縦に頷く。

 

「君たちは君たちのヴァンガードをしてほしい。それぞれが持つ目標に向かって、全力で!」

 

U20(アンダートゥエンティ)は俺たちが守る!」

 

この場にいる者たち全員は、己の信じるヴァンガードを胸に秘めながら、U20(アンダートゥエンティ)に挑む決意をここに固める。

 

「ファイターとして鬼丸カズミを倒す!あいつには二度もやられた!今度こそ、借りを返す!!」

 

全員の意思が固まったところで、トコハが1番疑問に思っていたことをクロノに尋ねる。

 

「ところでクロノ、1つ確認したいんだけど、あんたディフライダーのこと、いつから知ってたの?」

 

「え⁉セカンドステージが終わったくらいかな・・・?」

 

「なるほどね・・・」

 

「ふーん?へ~?」

 

トコハはクロノの右手、シオンは左手、ユイは両足をがっしりと固定させて、クロノの身動きをとれなくさせる。

 

「え⁉え⁉お、おいなんだよ⁉待てったらああああ!!?」

 

「「「せーの」」」

 

バッシャーーーン!!

 

3人は海辺までクロノを運び、そのまま勢いよく海へと叩き落した。

 

「ぶはっ!」

 

「また私たちに内緒で、1人で勝手に抱え込んで・・・」

 

「あの時と全っ然変わってない!進歩なし!」

 

「どうして君はいつもそうなんだ?」

 

「わ・・・悪かったよ・・・」

 

「ダメだね」

 

「許さない」

 

「これはお仕置きが必要だね」

 

3人はお互いに顔を合わせ・・・

 

「「「よっ!」」」

 

バシャーン!

 

勢いよく海に入り、クロノを追いかけまわす。

 

「あいつら、完全に遊んでんだろ?」

 

「堅苦しい話は終わりだ!レーッツエンジョーイ!!」

 

「僕も!」

 

「えい!」

 

そこにさらにハイメ、タイヨウ、クミが海に入ってくる。

 

「しつこいぞ!」

 

クロノが振り向くと、水鉄砲の水をかけられる。水鉄砲を持っているのはトコハだ。その後ろではバケツ一杯の水を持ったユイがいる。

 

「こら!逃げるな!」

 

「おとなしく罰を受けろー!」

 

「助けてくれー!」

 

助けを求めているクロノにカズマが手を差し伸べる。

 

「!カズマ!」

 

クロノは救いの手だと思い、カズマの手を握る。

 

「サンキュー、カズマ!」

 

「ふっ」

 

助けたかと思えば、カズマはクロノの手を放した。手のひら返しとはまさにこのことだ。

 

「あああああ!!?」

 

バシャーン!

 

手を離されたクロノはそのまま海に落ちていく。微笑ましい光景を見て伊吹は自然と笑みを浮かべる。

 

「貴様も沈められてくるといい」

 

「そうだね。その方がいいかもね」

 

「!!?」

 

キョウヤとマモルの何気ない一言に伊吹は思わず身構える。

 

別のところで一同が海で泳いでいる姿を微笑ましく眺めるアン。そこに江西と浮き輪を持ったアリスが近づく。

 

「?どうしたんだ?泳がないのか?」

 

「え、いえ。お気遣いなく。あはは」

 

「まさか、泳げないのかい?」

 

ギクッ

 

「い、いえ!そんなことは・・・あ、あはは」

 

明らかに目を泳がせているアンにアリスは悪魔のような憎たらしい笑みを浮かべ、どんっとアンの背中を押す。

 

「なっ・・・」

 

「えっ・・・きゃあああああ!!?」

 

バシャーン!

 

背中を押されたアンはそのまま海に落ち、アリスはすかさず持ってきていた浮き輪をアンが落ちた場所に落とす。海から上がってきたアンは必死でぎこちない泳ぎで浮き輪の元にまで泳ぎ、しがみつく。

 

「はぁ、はぁ、はぁ・・・い、いきなり何するんですか、アリスちゃん、江西さん!」

 

「え・・・俺も・・・?」

 

何もしていないのに完全にとばっちりを喰らう江西は目を点にさせる。

 

「やー、ごめんごめん。その立派に育った果実で浮くと考えた僕が浅はかだった」

 

アリスは悪びれた様子は一切なく、わざとらしい笑みを浮かべる。

 

「もう!!」

 

一方別の場所で、リンはシーツに寝転がり、日向ぼっこをしている。その隣ではアンリはただ1人、グラスに入ったオレンジジュースを飲んでいる。

 

「・・・あんた何してんの?」

 

「俺、泳げないんです」

 

「え・・・ダッサ・・・」

 

アンと同じくカナヅチだと発覚したアンリに対して、リンは辛辣な言葉を述べる。

 

だいぶ時間が経ち、海で遊んでいたメンバーはハイメにスイカがないかと尋ねる。

 

「ハイメ、スイカってある?」

 

「スイカ割りしたいんです!」

 

「えっ・・・スイカ・・・ほすいか・・・?」

 

珍しく歯切れの悪いハイメに何事かと思い始める一同。

 

 

ここに集まっているメンバー全員を呼び出し、非常事態が発生したことをハイメは伝える。

 

「食料が届かない⁉」

 

そう、先ほどハイメの歯切れの悪い態度はここに食料が届かなったことだったのだ。

 

「頼んでた飛行機が機体トラブルで飛べないって・・・」

 

「代わりの飛行機は?」

 

「それも難しいみたいで・・・」

 

「じゃあ食べ物が全然ないってことか⁉」

 

「そのとーり!なので・・・チームに分かれて、食料をゲットしてきてもらいまーす!!」

 

非常事態・・・というよりこれが狙いだったハイメは一同全員にそう告げたのだ。

 

「何が何でも揃ってるだ!いきなりサバイバルじゃねぇか!」

 

サバイバルに近くなったことにカズマは苛立ちを隠せずにいた。

 

「無人島にサバイバル基本・・・ゲーム感覚を味わえるし、いいことじゃないか」

 

「ええ⁉本気ですか⁉」

 

それとは対照的にアリスは乗り気な様子だ。

 

「海の幸、山の幸、何をとってくるかは、グレードジャンケンの結果次第!代表者、出てこいやー!」

 

無人島のどこで何をとってくるかはグレードジャンケン次第だ。ここにいるチーム数は執行委員を含めて5、カード全てをスリーブで隠せば問題なくグレードジャンケンができる。ストライダーズからクロノ、福原高校ヴァンガード部からはアンリ、ドリームハーツからはユイ、ハイメフラワーズからはトコハ、そして執行委員の伊吹が代表として出ている。出てくるグレードによって、その難易度が変わってくる。

 

「じゃ、いくよ!グレードジャンケンジャンケンポーン!!」

 

代表者5名はカードを引き、そのカードに書かれているグレードを確認する。グレードはチームメンバーには伏せておいてある。

 

 

ストライダーズが引いたのは最高難易度のグレード4。ストライダーズは山での山菜や果物などを担当する。ストライダーズは食材を求めて、山の中を歩く。

 

「足元気をつけろよ?」

 

ぐにゅ

 

クロノがそう言った瞬間、クロノは何かを踏んづけてしまった。クロノは何だと思い、ふんだものを見てみる。クロノがふんだものは・・・蛇だった。

 

「シャーーー!!」

 

「「「うわああああああ!!」」」

 

蛇はクロノたちを威嚇し、3人は蛇から必死に逃げる。

 

「新導!お前ハズレ引きやがったな!!」

 

カズマが言った通り、最高難易度のグレード4なので、ハズレを引いてしまったのである。

 

 

ドリームハーツが引いたのはグレード3。ドリームハーツは山の中にある川で魚釣りをする。何でもこの山の川ではウナギが美味らしく、3人はそれを狙っていくのである。

 

「狙うは絶品のウナギだけ!釣って釣って釣りまくるぞー!」

 

「やっぱり食事に関わると人が変わりますよね・・・アリスちゃん・・・」

 

やる気を見せているアリスにアンはちょっとだけ引いていたりする。

 

「あれ?ウナギを釣るつもりなのにアユが釣れちゃった」

 

ユイはどういう訳か狙っているウナギではなく、アユが釣れている。

 

 

福原高校ヴァンガード部が引いたのはグレード1。福原高校ヴァンガード部は海辺にいる魚の捕獲、そして浜辺にいるカニや貝などの食材集めだ。

 

「はぁ・・・。優雅にリゾートっていうから来たのに・・・とんだ詐欺ね」

 

「うわあああああ!!痛い痛い痛い痛い!取れない!カニぃー!い、痛い!」

 

シオンは海に潜って魚取り、泳げないアンリは貝などをとるのだが、現在鼻にカニのハサミが挟まれて走って悶えているアンリ。リンは日傘をさしてその様子をただ見てため息をこぼす。

 

 

ハイメフラワーズが引いたのはグレード0。こちらは食料探しではなく、食事などの準備を行う設営係だった。食器やバーベキューセットの設置などといった簡単なお仕事だ。

 

「バーベキューの準備なんて、道具は揃ってるし」

 

「たいした手間ではないな」

 

「設営係で大当たりだったね~♪」

 

「でも、みんなちゃんと取ってくるかな?」

 

これだけのことを設置しても、食材がなければ形無しなので、それだけを心配するトコハ。

 

 

執行委員組が引いたのはグレード2。近くにある桟橋で海の魚を釣りで取る係だ。

 

「なぜこんなことを・・・」

 

魚釣りを行っていることに対して、伊吹はそんな愚痴をこぼしている。

 

「緊急用の非常食があるだろ?」

 

「緊急という程の事態じゃなかったのさ」

 

「・・・ハイメの自由にさせ過ぎだぞ」

 

「むぅ・・・」

 

それを言われて何も言い返せなくなる伊吹。

 

「いいじゃないか。それより2人とも、どっちが大物を釣るか勝負しよう。伊吹きゅん、一条きゅん」

 

「きゅ・・・ん・・・⁉・・・わかった。望むところだ」

 

「ふっ・・・海の申し子である俺に勝てるかな?」

 

3人はどっちが大物を釣り上げるかという勝負を行うようだ。

 

 

山で食材探し係りのストライダーズは大きな洞窟の入り口のところまで来ていた。

 

「洞窟ですね・・・」

 

「よし!入ってみようぜ!」

 

「何でだよ?こんなとこに食いもんなんかねぇだろ?」

 

「いや、大丈夫だ。何かある。俺の勘がそう言ってる」

 

洞窟に入ろうとしたクロノだがカズマはそれを止める。それでもクロノは自分の直感を信じ、洞窟の中に入っていく。タイヨウと、渋々ながらカズマは洞窟の中に入る。すると、複数の眼光が3人を見つめられた。

 

「⁉な、なんだ⁉」

 

洞窟の中に待ち受けていたのは・・・複数の蝙蝠だった。

 

「こ、蝙蝠・・・!」

 

「キシャーーーー!!」

 

「「うわあああああああ!!」」

 

「何してんだよてめえはぁ!!」

 

3人は洞窟から出て蝙蝠から全力で逃げていき、すッ転ぶ。洞窟から出た蝙蝠はそのままどこかに飛んでいってしまった。

 

「グレードジャンケンといい、クロノさん全然ついてませんね」

 

「えっ・・・」

 

「たく・・・こんなんでファイナルステージ大丈夫なのかよ?」

 

「ちぇ・・・。お前こそ大丈夫なのか、カズマ?」

 

クロノが言っていたのは、サードステージでカズミにやられ、膝をつくカズマのことだった。

 

「そんなんで、ファイナルステージ戦えるのか?」

 

「・・・前にも言ったはずだぜ?U20(アンダートゥエンティ)は全力で戦うって。俺には立ちたい場所がある。その場所に立つための強さを、U20(アンダートゥエンティ)で掴みたかった。けど、思ってもみねぇことが起こった。U20(アンダートゥエンティ)にあいつがいた。そして・・・」

 

カズマの脳裏に浮かんだのは、カズミとのファイトで、自分が敗北した光景だった。

 

「・・・俺は負けた。でも俺がファイトした奴は、俺の知ってるあいつじゃなかった・・・」

 

そう、今のカズミはカズミの姿に成り代わった忍竜シラヌイゆえに、まったくの別人ともいえる。

 

「俺には立ちたい場所がある。その思いは変わらない。やることが1つ増えただけだ。シラヌイって奴を追い出して、本当の鬼丸カズミを取り戻す!この前はやられたが、次は必ず、ぶっ潰す!」

 

「ああ!」

 

カズマはシラヌイに勝利を収め、本当の鬼丸カズミを取り戻す意思を強める。このチーム、ストライダーズと共に。

 

 

川でウナギ釣りをしていたドリームハーツは途中経過を報告し合っている。アリスは結構多くのウナギが取れ、アンは革の靴ばかりが釣れ、ユイはウナギではない魚が複数連れていた。

 

「うぅ・・・私って、釣りの才能がないのでしょうか・・・」

 

「ねぇ、革靴ってさ、何らかの方法で食べられるって噂聞いたことない?」

 

「それがどうしたよ?」

 

「ちょっと食べてみてよ」

 

「ふざけんな。お前が食え」

 

いくら食欲旺盛なアリスでも、革靴を食べるという気にはならなかったらしい。

 

「でも驚きましたよね、チームディフライダーが惑星クレイのユニットだったなんて」

 

「私もクレイと関係あるのかなーって思ってたけど、まさかユニットが憑りつくなんて思わなかったよ」

 

「はい。それに、聞いても実感がわきませんからね」

 

「・・・・・・」

 

アンとユイがディフライダーの話をしていると、アリスは少し真剣みな表情になり、2人に話しかける。

 

「あのさ、2人には聞いてもらいたいことがあるんだ」

 

「アリス?」

 

「どうしたんですか?」

 

「チームディフライダーのシルフィ・フィン・キャメロットは・・・僕の従姉妹なんだ」

 

「えっ⁉そうなの⁉」

 

シルフィがアリスの従姉妹だという事に驚きを隠せないユイとアン。

 

「で、でも、アリスちゃんは静岡出身でしたよね?対してシルフィさんはベルギー出身だとネットで・・・」

 

「簡単なことさ。僕とフィーは互いに、片方が日本人、片方がベルギー人の親を持ってる・・・つまり僕とシルフィは、ハーフって奴だよ」

 

「そうだったんですか・・・」

 

「あいつは昔っから他人を優先して、それでいてそれを自分のためだと言い張るようなかなり損してる性格なんだよ。そんな奴がさ、ヴァンガードを破壊するといってる奴に協力しているなんて、全然思えないんだよ。例え、あいつがクレイのユニットにディフライドされているとしてもだ。だって、ヴァンガードの破壊ってのは、シラヌイだけの目的のはずでしょ?だったら、他の奴らはなんのためにって思うでしょ?」

 

「アリスちゃんの話が本当なら・・・確かにありえませんね・・・。他のディフライダーは何のためにこの世界に来たのでしょう?それも人間の体に乗り移ってまで・・・」

 

アンがカズミ以外のディフライダーの目的について真剣に考えていると、ユイが大きく声を上げる。

 

「あー、もう!2人とも真剣になりすぎ!もっと楽に考えていこうよ!」

 

「ユイちゃん・・・」

 

「マモルさんが言ってたでしょ?私たちは私たちのヴァンガードをしてほしいって。難しく考える必要なんて、どこにもないんだよ。シラヌイの目的であれ、他のディフライダーの目的であれ、そんなこと気にしてたら、本来私たちのヴァンガードができなくなっちゃうよ!」

 

「シラヌイの目的を本人に聞こうとした君が言えたセリフか⁉」

 

「うっ・・・それは・・・」

 

「・・・けど、君の言う事も一理あるね」

 

ユイの言葉を聞いて、正論を言いながらも、笑みを浮かべる。

 

「シラヌイの目的が何であれ、そんなことはどうでもいい。僕には僕のやりたいことがある。それは、あの日果たせなかった約束・・・約束の地でファイトをして、今の力を持ってフィーを超えること・・・その約束の続きをみることさ」

 

「でも、今のシルフィさんは・・・」

 

「わかってる。まずはフィーにディフライドしてる奴からだ。そのためにも、U20(アンダートゥエンティ)は全力で戦うさ。僕らのヴァンガードでさ」

 

「アリスちゃん・・・そうですね。U20(アンダートゥエンティ)、一緒に頑張りましょう!私たちのヴァンガードで!」

 

ディフライダーの目的を阻止することは変わらない。だが、それ以上に己のヴァンガードを貫こうという意思が強くなっていく。

 

「そうだよ!私たちは私たちのヴァンガードをやって、みんなに楽しさを広めていこう!それはファイトしてる人や、見ている人だけじゃない・・・鬼丸カズミ、シラヌイにも教えてあげよう!ヴァンガードはシラヌイが思っているようなものじゃないってことをわからせるんだよ!」

 

ドリームハーツは己のヴァンガードを貫くため、U20(アンダートゥエンティ)を全力で戦い抜くという意思を示した。

 

「さて、そろそろウナギ釣りを再開しようか。まだまだ時間はたっぷりある」

 

「うぅ・・・もう釣りは嫌です・・・革靴ばっかり・・・」

 

「革靴、アリス食べて・・・」

 

「そんなに食べたいなら食わせてやろうか?釣れたての革靴を」

 

「やめて、ほんとに」

 

ドリームハーツは冗談を混じりながらもウナギ釣りを再開するのであった。

 

 

海辺の食材探しを担当していた福原高校ヴァンガード部の結果は、シオンの活躍によって、大量の魚を捕ることに成功していた。

 

「ふ~ん、結構捕れたわね。フェンシングが得意でよかったじゃない」

 

「関係ないですよ、フェンシングは」

 

シオンはモリで捕った魚をバケツの中に入れる。

 

「・・・まだ信じられないよ・・・。惑星クレイのユニットが、人間にディフライドしてるなんて・・・」

 

「僕も驚いています。鬼丸とファイトした時、普通じゃないって思ったけど・・・まさかこんなことが・・・」

 

「シオン君・・・」

 

「ヴァンガードを破壊する・・・いったい鬼丸がどう動くのか、気になります」

 

「だいたい、クレイが実在してるなんて・・・もう何が何だか・・・」

 

驚愕の事実の連続でアンリは未だ混乱しているようだ。そんな混乱を破ったのは、リンの一言だった。

 

「たく・・・だから何だっての?相手が誰だろうと、何をしようと関係ない。全部勝ってトップに立つ。それだけよ」

 

リンの言葉にシオンは笑みを浮かべ、アンリは唖然としている。

 

「何?文句ある?」

 

「羽島先輩の言う通り、僕らの目指すものは何1つ変わりません」

 

「ビビり過ぎよ。ディフライダーだからって何?あんたシルフィって奴に勝ってるでしょうが」

 

「あ、ああ!そうでした!」

 

「何であろうと、立ちはだかるものはすべて倒す。相手が鬼丸カズミ・・・忍竜シラヌイでも」

 

シオンの決意が強くなると同時に、元気を取り戻したアンリもそれに同意する。

 

「うん!優勝して、福原高校ヴァンガード部を守り抜くんだ!」

 

アンリがそう意気込んでいると、リンの足元にカニがいるのを発見する。

 

「ああ、カニ!今度こそ!」

 

「ひぇっ・・・⁉」

 

足元にカニがいることにリンは顔を真っ青にさせる。アンリはカニを捕まえるためにカニを必死に追いかける。

 

「羽島先輩、そこ、捕まえてください!」

 

「はぁ⁉無理・・・絶対無理いいいい!!」

 

意外なことにリンは生きた甲殻類が苦手のようだ。

 

 

設営係のハイメフラワーズはもうすぐ食器を並び終えそうになり、後は食材調達組が戻ってくるのを待つだけになりそうだ。

 

「・・・ミゲルのことを調べてくれて、ありがとう」

 

トコハはハイメに頭を下げて感謝の言葉を述べた。

 

「なんだい?急に改まって・・・」

 

「もう1度、きちんとお礼を言っておきたくって・・・」

 

「ミゲルがディフライダーの陰謀が関係ないってわかって、よかったよ」

 

ミゲルは元々ディフライダーということもあって、カズミたちと同じチームを組む予定だったのだが、カズミ、シラヌイの目的とは関係ないことがわかって、ハイメもトコハもホッとしていた。

 

(あなたが信じてくれた可能性を信じて・・・私はまっすぐ前に進む・・・思いっきり!)

 

トコハがそう決意したところで、敗者復活戦に向けての気合が入る。

 

「敗者復活戦は絶対勝って、ファイナルステージにいこう!!」

 

「うん!」

 

クミも江西もトコハと同じ気持であった。

 

 

桟橋での大物釣り勝負をしている執行委員の3人は今回の件について話している。

 

「僕らを気遣って黙っていたんだろう?でも僕らのためだと思うなら、最初から巻き込むべきじゃないのか?結局は自分たちで調べる羽目になって大忙しだよ」

 

「それはお前らが勝手に・・・」

 

「俺たちのことを知っているならこれくらい予測できたはずだ」

 

「・・・」

 

キョウヤの正論に伊吹は何も言えなくなる。

 

「何があろうと、俺たちの仕事は変わらん。たくさんファイターがヴァンガードを楽しめる世界を、この手で守り抜く」

 

「うん」

 

「・・・ああ」

 

そんな会話をしていると、マモルの竿がぐいぐいと喰いついている。

 

「おっ・・・きたぁ!!」

 

マモルは竿を引き上げようとするが、かなりの大物らしく、竿事持っていかれそうになるも、何とか粘って魚を引き上げようとする。

 

「伊吹君!網用意して網!!」

 

「あ、ああ!網、網・・・」

 

「いや!そんな余裕はない!安城を補助するぞ!」

 

「わ、わかった!」

 

伊吹とキョウヤはマモルを補助し、大物を引き上げるのを手伝う。

 

「こりゃ大物だぞお!!」

 

3人で力を合わせ、何とか魚を引き上げることに成功した。大きさはかなりのものだった。

 

「「「おおおおおおお!!」」」

 

大物釣り勝負の結果は、マモルの大物によってマモルの勝ちとなった。

 

 

山の食材探しをしているストライダーズはようやく食料を発見する。タイヨウは木に実ってあるおいしそうなマンゴーを籠の中に入れる。

 

「おいしそう!いっぱい持って帰ろう!」

 

一方のクロノとカズマは葉っぱに止まっている芋虫を見て、こんな話をしている。

 

「虫ってすっげぇたんぱく源らしいぞ」

 

「だからどうした?」

 

「ちょっと食ってみろよ」

 

「お前が食えよ・・・」

 

中学生のタイヨウがしっかりしているのに、少し自由すぎる高校生の2人であった。

 

「このメンバーでファイナルステージに行けるなんて、夢みたいです!最初はどうなるかと・・・」

 

「いろいろあったよなぁ。シオンやトコハ、ユイと離れて、燃えるもんがなくなって、毎日がつまんなくて・・・」

 

クロノの脳裏に浮かんだのは、高校生活序盤のつまらなさそうな人生だった。

 

「お前と重なるな」

 

「はあ?」

 

「力はあるのに、何の得があるんだって言って、本気になれねぇ、つまんなそうな顔して・・・」

 

「てっ、訳わかんねぇぜ」

 

「わかれよ」

 

「でもストライダーズはいいチームです!このチームがどこまで強くなれるか、もっと試したいです!どんなにディフライダーが強くたって、今度は必ず!」

 

「ああ。ヴァンガードは鬼丸が言うようなもんじゃねぇ。俺たちとユニット同士には、思いや絆がある。それを断ち切るなんて絶対許さねぇ!俺たちは俺たちの信じるヴァンガードで、ファイナルステージを駆け抜ける!そして優勝する!」

 

「はい!」

 

ストライダーズの気持ちがより一層1つにまとまり、より一層気合が入る。すると、3人の元にかわいらしいウリ坊が数匹近づいてきた。

 

『ピー、ピー』

 

「ウリ坊⁉」

 

「かわいい!」

 

タイヨウはウリ坊たちを撫でまわしていると、高校生2人はとんでもない発言をする。

 

「猪って食えるのか?」

 

「猪鍋?」

 

「えっ・・・?まさか・・・!!」

 

タイヨウは嫌な予感をしてクロノとカズマを見ると、空腹からか悪い顔をしている。どうやら本気で捕まえて食べる気らしい。

 

ドシンッ!

 

突然の大きい足音にストライダーズはそちらの方を顔を向けると、そこには大きな猪がいた。どうやらウリ坊たちの親らしい。

 

「お、親猪!!?」

 

「でけぇ!!」

 

「グオオオオオオオ!!」

 

「「「うわあああああああ!!」」」

 

ストライダーズは親猪に追いかけまわされ、強制下山をする羽目になり、獲得した食料はたくさん取ってきたマンゴーだけとなった。子供の動物を食料としてみるのをやめよう。親がどこで見ているかわからないのだから。

 

 

お昼の時間となり、食料調達を終えたメンバーたちはその食材を使って、バーベキューを行った。それだけでなく、お刺身やウナギのかば焼きもあり、全員はこれらの料理を味わって食べている。リンも料理の味にはご満悦のようだ。すると、リンの皿によく焼けたエビが置かれる。

 

「ちょっと、勝手に置かないで。食べたきゃ自分で・・・」

 

リンがそう言おうとしたところで言葉が詰まる。なぜならエビを置いたのはマモルだったからだ。

 

「いい感じに焼けてたから・・・嫌なら・・・」

 

「・・・っ!い、嫌なんて言ってないでしょ!食べるわよ・・・」

 

リンはマモルからそっぽを向け、顔を少し赤らめている。

 

「食べ終わったら何します?」

 

「そんなの決まってんだろ?」

 

食事が終わった後はやることは決まっている。そう、お待ちかねのヴァンガードだ。

 

 

食事を終え、4チームは指定されたファイト台に立ち、ファイトの準備を進める。ファイトの準備を終えたら、いよいよファイト開始だ。

 

『スタンドアップ・((ザ))(ル)・ヴァンガード!!』

 

ファイトが始まり、4チームは全員楽しそうにファイトを進める。盤面が進み、タイヨウは黄金の聖剣グルグウィントに、カズマは覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードにライドする。

 

「ファイナルステージ、勝つのは、俺だあ!!」

 

ドリームハーツ側はアンは夢幻の風花シラユキ、アリスはドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"、ユイは駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップにライドする。

 

「誰が相手であろうと、私が絶対に勝つ!!」

 

福原高校ヴァンガード部側は、アンリはドラゴニック・ヴァンキッシャー、リンは黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール、シオンは天命の騎士アルトマイルにライドする。

 

「クロノ・・・そしてディフライダー!次は、僕が勝つ!!」

 

ハイメフラワーズ側はクミはバトルシスターまどれーぬ、江西は罪を灌ぐ者シャルハロート、トコハは胸焦がすラナンキュラスアーシャにライドする。

 

「クロノとシオン、そしてユイが待つ場所へ、必ず行ってみせる!!」

 

そして、クロノはクロノジェット・ドラゴン・Gにライドさせる。

 

「いくぜ!ファイナルステージ!!」

 

各々がファイナルステージに思いを込めながら、今行っているファイトを全力で楽しんでいる。

 

 

夕方ごろ、ようやく落ち着いたところでマモルはコテージで夕方の海を眺めながらのんびりしている。

 

「はぁ~、落ち着いた」

 

マモルが落ち着いていると、顔にキュウリパックをつけた伊吹が近づき、デッキを突き付ける。

 

「どうだ?勝負の続きは」

 

伊吹が指を指したところは、近くに置いてあったファイト台だ。

 

「釣りでは勝ちを譲ったが、ファイトでは・・・」

 

「・・・また勝たせてもらうよ」

 

「失礼」

 

2人がファイトをしようと思っていたところに、リンが入室してきた。リンが来たことで伊吹は慌ててキュウリパックを取る。

 

「なんか面倒なことになってるけど・・・U20(アンダートゥエンティ)がプロファイターの登竜門なのは変わらないわよね?」

 

「それはもちろん!今回も多くのスカウトが来てるよ!」

 

「ならよかった・・・」

 

リンは少し顔を赤らめながらマモルに堂々と宣言をする。

 

「・・・っ、私、プロのファイターになるわ。U20(アンダートゥエンティ)に優勝してね!」

 

リンの宣言にマモルは大喜びでリンに笑顔を向ける。

 

「・・・そうか!!プロのファイターに!!応援するよ、リン君!!相談に乗るから、何でも言ってね!!」

 

「・・・っ///と、とにかく!そういう事だから!!」

 

リンは言いたいことを言ってコテージから出ていく。

 

「そうか・・・あのリン君が・・・」

 

マモルは何やら感慨深いものを感じ取っていたりしている。

 

 

夕が暮れて夜、海辺に久しぶりにトライフォーが集まって、夜の星を眺めている。

 

「ファイナルステージも遠慮なくいくぜ」

 

「サードステージみたいにさせない。覚悟しろ」

 

「2人とも私を忘れないでよ!いい?ファイナルステージでは絶対に勝つつもりでいくから!」

 

「何よ、あんたたちだけで楽しそうに!敗者復活戦勝って、ファイナルステージ絶対行くから!!」

 

「うん!絶対に待ってるからね!」

 

トライフォーはファイナルステージの話で盛り上がり、星を眺めていると、去年にここに来たことを思い出す。

 

「前も、ここで星を見たわね」

 

「いろいろあったな」

 

「あいつら、どうしてるかな?」

 

「ドランたちのこと?」

 

「ユニットがこっちに来て、向こうはどうなったかと思ってさ」

 

クロノの思いを聞いて、3人は笑みを浮かべる。

 

「クロノは心配性だなー」

 

「彼らなら心配ない」

 

「元気にやってるわよ」

 

「そうだよな!あいつらならきっと!」

 

その答えを聞いてクロノは3人と共に笑いあう。

 

「クロノさーん!キャンプファイヤー、始めますよーー!!」

 

「わかったーー!!」

 

タイヨウが4人を呼びに来て、クロノがそう答える。トライフォーは皆のところに戻り、キャンプファイヤーで交流を深め合いながらこの夜空の星を眺めるのであった。

 

to be continued…




クロノ「食材探しは大変だったけど、いいリフレッシュになったぜ!」

トコハ「レオンさんにハイメに感謝だね!」

シオン「もしよかったら、今度はうちの別荘に来ないか?ここのリゾート施設にも、決して引けは取らないと思うよ?」

ユイ「本当⁉いくいく!その時は絶対行く!!」

リン「綺場家の別荘?いけ好かねぇ」

アンリ「きっとすごいんだろうね!壮行会みたいに!ははっ、楽しみだなぁ。ワクワク、ワクワク」

シオン「最高のおもてなしを約束しますよ」

TURN188「復活の狼煙」


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復活の狼煙

完成させたい思いでこの時間帯まで徹夜して完成させました。

ヴァンガードの大阪イベントも2週間を切りました。大ヴァンガ祭に行けなかった分、そこで存分に楽しみたいと思っております。

さて、今回は敗者復活戦。ここでファイナルステージで戦うチームの組み合わせが発表されます。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)、ファイナルステージ進出をかけた敗者復活戦当日、会場に集まっているものたちはファイトが始まるのか今か今かと待ち望んでいる。

 

「さあ!ファイナルステージ進出をかけた敗者復活戦の出場チームの発表です!大会規定により、ファイナルステージ敗退時点で、より多くのポイントを所持していた上位4チームが選ばれました!」

 

MCミヤはサードステージで多くのポイントを集めた上位4チームを発表していく。

 

「その最初のチームは、ラミーラビリンスwihtサーヤ!それに対するは、チーム三獣士!続いては、チームトリアイナ!そしてそれに対するはハイメフラワーズ!」

 

敗者復活戦に参加する4チームはライトのスポットに照らされて、入場してくる。

 

「敗者復活戦は最初は3組同時のファイトを行い、勝利数の多い2チームが敗者復活戦第2試合に出場できます!」

 

敗者復活戦第1試合に出場する全チームのファイターはファイトの準備を行い、ファイトに入る。

 

「それでは第1試合、開始です!!」

 

『スタンドアップ・ヴァンガード!!』

 

第1試合参加者はスタンドアップし、試合を開始した。

 

 

 

TURN188「復活の狼煙」

 

 

 

第1試合の対戦表は、ラミーラビリンスwihtサーヤは三獣士と、ハイメフラワーズはトリアイナとファイトを行っている。ファイトは時間が経ち、ハイメフラワーズの方ではもうすぐ決着がつく。

 

「冬麗の花乙姫インベルノでヴァンガードにアタック!」

 

トコハのインベルノのアタックで、相手ファイターのダメージは6、トコハの勝利だ。

 

「決まったぁ!!勝者、安城トコハ!それに続いて、岡崎クミ、江西サトルも快調の勝利!よって、ハイメフラワーズが3勝し、敗者復活戦2試合に進出決定!」

 

ハイメフラワーズが3勝し、第2試合に進出することが決定された。

 

「さあ、一方のラミーラビリンスwihtサーヤと三獣士のファイトは、未だ続いておりみゃす!」

 

ラミーラビリンスwihtサーヤと三獣士のファイトは続いている。とはいっても、こちらももうすぐ片が付きそうではあるが。ちなみに、ラミーラビリンスwihtサーヤで選ばれて、ファイトしてるのは、ルーナはアツシ、ユキノはワタル、そしてサヤはマサトである。

 

「おのれマサト!おのれ三獣士!彼女たちのファンですらないお前らがファイトするなんて・・・許さーーん!!」

 

「爆ぜるなり爆ぜるなり爆ぜるなり・・・」

 

(だったらどうしろってんだよ・・・)

 

観客席からファイトを見ているケイスケとマンネンは恨みがあるかのように怒りを示している。2人からのブーイングを聞いたマサトは心の中でそう嘆いていた。

 

仮面の奇術王(マスカレード・マスター)ハリーでヴァンガードにアタック!」

 

「やべぇ・・・このままじゃやられちまう!」

 

アツシはルーナのペイルムーンさばきに翻弄されている。

 

「イシュタルのスキル!グレード1以上のノーマルユニットが出たので、イシュタルを表に!Gゾーンにイシュタルが3枚あるので、リアガードを3体にパワープラス3000!そして、天啓能力を持ってるので、3体をスタンド!」

 

「こ、これじゃあメガコロニーのスキルが形無しっす!!」

 

イシュタルのスキルでパラライズされたリアガードをスタンドし、形勢逆転となる。

 

「レーブンヘアードエイゼルでヴァンガードにアタック!お前はこのターンでグレード1以外はガードできねぇぜ!!」

 

「みゅーーーー!!」

 

レーブンヘアードエイゼルのアルティメットライドスキルでガードを封じて、マサトはサヤのヴァンガードにとどめをさす。これでサヤのダメージ6、マサトの勝利だ。

 

「勝者、日向マサト!三獣士のリーダーの意地を見せつけたファイトでした!」

 

「おっしゃあ!」

 

まずは1勝を収め、マサトは喜びの表情になっていたが・・・

 

「すまん・・・負けたわ・・・」

 

「右に同じくっす・・・マジで強すぎっすよ・・・」

 

「えっ・・・」

 

アツシとワタルは敗北してしまい、結果としては三獣士の敗北を意味している。

 

「おおっと、勝利を収めた日向マサトでしたが、弓月ルーナと水城ユキノが橘アツシと櫻井ワタルを下し、第2試合にコマを進めたのは、ラミーラビリンスwihtサーヤ!チーム三獣士、残念ながらファイナルステージ進出ならず!」

 

「「「「イェーイ!!」」」」

 

「そ、そんなのありかよぉ・・・」

 

敗者復活戦第2試合に進出できたラミーラビリンスwihtサーヤはハイタッチを交わす。マサトは見事に落胆する。

 

「敗者復活戦第2試合は15分後に開始します。その間、各チームはデッキの調整を行い、第2試合に備えてください」

 

これにて、第2試合に進出できたのは、ハイメフラワーズと、ラミーラビリンスwihtサーヤの2チームだった。

 

 

15分が経ち、第2試合に進出が決定されたハイメフラワーズは会場に入場し、これから始まるであろう第2試合に備えている。ラミーラビリンスwihtサーヤの第2試合の選抜は、ルーナ、アム、サヤに決まった。

 

「お待たせいたしミみゃした!これより、敗者復活戦第2試合を行いみゃす!」

 

ハイメフラワーズはすでにスタンバイしているが、会場はざわついている。なぜなら、対戦チームであるラミーラビリンスwihtサーヤがいないからだ。

 

「おや⁉どうしたのでしょう⁉ハイメフラワーズはすでにファイト台についていますが、ラミーラビリンスの3人と、弥富サヤの姿がありみゃせん。これは・・・」

 

MCミヤも何事かと思っていると、観客席側の一か所にライトが照らし出される。

 

「!何・・・?」

 

「「「ズー!!」」」

 

ライトの先にいたのは、メガコロニー戦闘員のコスプレをした者たちがいた。恐らくはスタッフなのであろう。

 

「この会場は私が乗っ取った!U20(アンダートゥエンティ)は即中止しろ!さもないと、こいつがどうなっても知らないぞぉ!」

 

「うわー!助けてほしいだがー!」

 

メガコロニー戦闘員の近くには、捕まってしまったヴァンガ郎君がいた。

 

「そこまでだみゅー!」

 

「だがっ⁉」

 

ヴァンガ郎が助けを求めていると、別の観客席側から高らかな声が上がった。

 

「悪の所業はそこまでだみゅー!悪者たちにU20(アンダートゥエンティ)の邪魔はさせないみゅー!」

 

別の観客席側に4つのスポットライトが照らし出す。そこにいたのは、ラミーラビリンスwihtサーヤの4人だった。

 

「サーヤだみゅー!」

 

「蝶野アム!」

 

「水城ユキノ!」

 

「弓月ルーナ!」

 

「ヴァンガードの平和を乱す悪者は・・・」

 

「「「私たちが許しません!!」」」

 

そう、これはサヤのおなじみのちょっとした芝居の入ったステージなのだ。

 

「いくよ、みんな!そーれ!ホップ・・・」

 

「「「ステップ!」」」

 

『宇宙征服ーーー!!』

 

ラミーラビリンスwihtサーヤのステージに観客もノリノリである。

 

「やれやれ・・・こんな段取り聞いていないんだが・・・」

 

「後でラミラビと弥富サヤのマネージャーに問い詰めねばな・・・」

 

「あはは・・・」

 

どうやら普及協会本部には何の段取りもいれていないようだ。

 

「さあ悪者たち、覚悟するんだみゅー!」

 

ラミーラビリンスwihtサーヤとメガコロニー戦闘員たちが会場中央に降り立ち、戦いが始まろうとしていた時・・・

 

「おりゃー!!」

 

「ふっ!」

 

「やあぁー!」

 

ハイメフラワーズが戦闘員たちに攻撃を仕掛け、戦闘員たちを戦闘不能にさせる。突然のことにラミーラビリンスwihtサーヤは唖然となる。

 

「サーヤ、アム、ユキノ、ルーナ」

 

「な、何~?」

 

「悪者は私たちが倒しておいたよ。ついでに、敗者復活戦の勝利もいただくから!」

 

「いただいちゃうよ~!」

 

「ん・・・」

 

ハイメフラワーズは指を指してそう宣言した。

 

「トコハお姉ちゃん、ずるいんだみゅー!」

 

「まぁ・・・トコハならやると思ったけど」

 

「あはは・・・トコハには敵わないなぁ」

 

「一番おいしいとこ持ってかれちゃったね~」

 

ラミーラビリンスwihtサーヤはおいしいところを持っていかれて、苦笑いを浮かべている。

 

「このファイト、盛り上げたいっていうサーヤたちの気持ち、すーっごく伝わった!この調子で、最高のファイトをしようね!」

 

「うん!」

 

「ありがとう、トコハ」

 

「これからファイトする3人にいい励みになるわ」

 

「でも、絶対負けないんだみゅー!!」

 

仲睦まじい姿に、観客一同は笑みを浮かべつつも、これから始まるファイトに期待が膨らむのであった。

 

「・・・で・・・で、僕は?誰が助けてくれるんだが・・・?」

 

完全に忘れられたヴァンガ郎はこの状況に困り果てていた。そこにマモルの指示でヴァンガ郎の縄を解きに来たドリームハーツがやってきた。

 

「何で僕がこんなめんどくさいことを・・・」

 

「文句言わないでよ。私だってめんどくさいんだから・・・」

 

「2人とも何気にひどいんだが~・・・」

 

「ほらほら、無駄口をたたかず、縄を解きますよ」

 

ドリームハーツが縄を解いている間に、ハイメフラワーズとラミーラビリンスwihtサーヤのファイトが始まろうとしていた。

 

「「「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」」」

 

ルーナとクミ、アムと江西がファイトを始めた頃、トコハとサヤもファイトを開始される。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「萌しの乙女イーダ!」

 

妖艶なる舞踏(ミスティカル・モーション)ラティータ!」

 

萌しの乙女イーダ  PW5000

 

妖艶なる舞踏(ミスティカル・モーション)ラティータ  PW5000

 

「サーヤの先攻だみゅー!ドロー!ライド!零れる涙(インプレスド・ティアー)スバル!ラティータは移動だみゅ!ターンエンド!」

 

零れる涙(インプレスド・ティアー)スバル  PW7000

 

R  スバル  R

R ラティータ R  サヤの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!信頼の乙女オデット!イーダは移動!」

 

信頼の乙女オデット  PW7000

 

R オデット  R

R  R   イーダ

 

「オデットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだみゅ!」

 

「ドライブチェック『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』」

 

「ダメージチェック『正統派(プレステージ)セティア』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000  トコハの手札6枚 山札42枚  サヤのダメージ1枚

 

「サーヤのターンだみゅ!ドロー!ライド!熱き羨望(イーガー・エンヴィー)マロニエ!零れる涙(インプレスド・ティアー)スバルと大切なフレーズレイナをコール!」

 

熱き羨望(イーガー・エンヴィー)マロニエ  PW9000

 

R マロニエ  スバル

R ラティータ レイナ

 

「ラティータのブースト、マロニエでヴァンガードにアタックだみゅ!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『未来の呼び声(ミラクル・ボイス)ローリス』」

 

「ダメージチェック『開墾の戦乙女パドミニ』」

 

「レイナのブースト、スバルでヴァンガードにアタックだみゅ!」

 

「ガード!『花園の乙女マイリス(☆)』」

 

「ターンエンドだみゅ!」

 

PW9000➡PW7000

PW12000➡PW7000+SH10000=17000  サヤの手札4枚 山札40枚  トコハのダメージ1枚

 

トコハとサヤがファイトを行っている間、ルーナとクミのファイトも進んでいる。

 

「私、クミちゃんとのファイト、楽しみにしてたんだ」

 

「うん!私だって負けないよー!ライド!バトルシスターたふぃー!」

 

当然ながら、アムと江西のファイトも進んでいる。

 

「ライド!フェイタル・シェイド!」

 

ファイトを行いながら、江西はトコハに気を遣う。

 

「(安城・・・大切な人を失った悲しみを乗り越えて・・・か・・・)

ライド!リスティヒ・ヴァンピーア!俺も、もう迷いはしない!」

 

観客席側でハイメはハイメフラワーズを応援する。

 

「そうだー!フレー、フレー、アミーゴー!みんな、悔いのないファイトを!」

 

「3人とも、つまんないファイトしたら承知しないわよ!みんなを笑顔にさせるんでしょ!」

 

ユキノは会場の入場口前で陰ながら3人を応援する。

 

「ライド!頑強の乙女ノエル!ノエルをコール!」

 

頑強の乙女ノエル  PW9000

 

「さっきはトコハお姉ちゃんにいいとこ待っていかれちゃったけど・・・ファイトではサーヤたちが、かっこいいところ見せるんだみゅ♪」

 

R ノエル ノエル

R  R  イーダ

 

「負けないよ!ヴァンガードのノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだみゅ!」

 

「ドライブチェック『信頼の乙女オデット』」

 

「ダメージチェック『憩いの妖精(ティーカップ・フェアリー)ルフナ(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「リアガードのノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだみゅ!ダメージチェック『熱き羨望(イーガー・エンヴィー)マロニエ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000(+5000)

PW14000➡PW14000  トコハの手札5枚 山札39枚  サヤのダメージ2枚

 

「思い出せばトコハお姉ちゃんは、初めて会った時から容赦なかったみゅー」

 

「あはは、そうね」

 

「だからお姉ちゃんのこと、大好きなんだみゅ!」

 

「えっ・・・?」

 

「相手が年下だとか、アイドルだとか、そんなこと関係なく、全力でぶつかってくれて、うれしかったんだみゅ」

 

「サーヤ・・・」

 

「えへへ。勝利へ導く、喜びの歌声。喝采の美声(ワンダフル・ボイス)ローリスに、ライドだみゅー!」

 

喝采の美声(ワンダフル・ボイス)ローリス  PW11000

 

「スバルとレイナを移動して、喝采の美声(ワンダフル・ボイス)ローリスをコールだみゅ!」

 

ローリス ローリス  レイナ

 R   ラティータ スバル

 

「スバルのブースト、レイナでヴァンガードにアタックだみゅ!」

 

「ガード!『モンキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

「ラティータのブースト、ローリスでヴァンガードにアタックだみゅ!

レイナのスキル!ヴァンガードがローリスなら、自身をソウルに入れて、1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『喝采の美声(ワンダフル・ボイス)ローリス』セカンドチェック『がんばる才能シャンディー』」

 

ローリス(サヤ)はノエル(トコハ)に接近し、人魚の尾ひれで攻撃を仕掛けた。

 

「ダメージチェック『佳香の乙女アネルマ』」

 

「リアガードのローリスでヴァンガードにアタックだみゅ!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『佳香の乙女アネルマ』」

 

「ターンエンドだみゅ!」

 

PW11000➡PW9000+SH5000=14000

PW21000➡PW9000

PW11000➡PW9000  サヤの手札6枚 山札34枚  トコハのダメージ3枚

 

 

チームディフライダーの控室で、ハイメフラワーズとラミーラビリンスwihtサーヤのファイトをじっくりと観戦をしているベルノとシルフィ。そこに、カズミが入室してくる。

 

「来ないのかなって思ったけど、カズミ君、来たんだね」

 

「この後、ファイナルステージ、組み合わせの抽選がある」

 

どうやらカズミはファイナルステージの組み合わせの抽選に参加するためだけに来たようだ。

 

「お前たちこそ何をしている?」

 

「僕たちは見つけたんだ。ヴァンガードには人間の輝きや、可能性を引き出す力があるんだ」

 

「・・・強いものが勝ち、弱いものは負ける・・・俺はそれを見極めるだけだ」

 

「楽しいのにな。ちょっともったいないよ、カズミ君」

 

冷めきった言動に、少し損をしているなと感じるベルノとシルフィであった。

 

 

街の雑踏の中、ディフライダーで唯一会場に来なかったサオリはただ1人、音楽を聞いていた。

 

(ふんっ・・・弱い生き物のくせに・・・!)

 

サードステージの負けを引きずっているらしく、苛立ちが収まらないようであった。そんな時、ビルのモニターに敗者復活戦第2試合の映像が映し出され、多くの人々はそれに釘付けになっている。

 

「ん・・・?トコハ・・・?」

 

サオリの脳裏に浮かんだのは、トコハとのファイトだった。あの時ファイトには勝ったものの、何かを垣間見えたものを感じ取っていたので、それが頭から離れないでいたのだ。すると、サオリがつけていたヘッドフォンから音楽が流れなくなった。それはヘッドフォンが壊れたのではなく、彼が持っていた音楽プレーヤーが壊れてしまったのである。

 

「くっ・・・くそお!!」

 

サオリはかなりの苛立ちから壊れていないヘッドフォンを外し、投げ捨て、それを踏みつけて壊していった。

 

 

敗者復活戦第2試合の光景・・・

 

「さあ両チームのリーダー同士のファイトは、5ターン目を終わって、ダメージ3対2で弥富サヤがリードしています!!」

 

「新たな未来に咲き誇れ!ライド!胸焦がすラナンキュラスアーシャ!!」

 

胸焦がすラナンキュラスアーシャ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!経世の花乙姫セルフィーナ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』グレード3

 

経世の花乙姫セルフィーナ  PW26000  ハーツ『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』

 

「うみゅ⁉」

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『頑強の乙女ノエル』イーダを選び、同名のカードをスペリオルコール!萌しの乙女、イーダ!

セルフィーナのスキル!セルフィーナのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのセルフィーナを表に!ノエルにパワープラス2000!さらにGゾーン表のセルフィーナの数だけ、ノエルをスペリオルコール!

右の列のノエルの開花(ブルーム)!同じ列のリアガード全てに、パワープラス4000!」

 

「うみゅみゅ⁉」

 

「おおっと!盤面のユニットを揃えた安城トコハ、得意の開花(ブルーム)でパワーアップだぁ!!」

 

ノエル セルフィーナ ノエル

イーダ   R    イーダ

 

「イーダのブースト、左のノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだみゅ!ダメージチェック『凪を呼ぶ音(アンビエント・サイレンス)エトーシャ』」

 

「セルフィーナでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだみゅ!」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『信頼の乙女オデット』セカンドチェック『理想の乙女トゥーリア』サードチェック『ツッケン・ドーン(☆)』クリティカルトリガー!パワーは右のノエルに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

セリフィーナ(トコハ)が乗るフォレストドラゴンはローリス(サヤ)に勢いよく突進し、突進を喰らったローリス(サヤ)は大きく後退する。

 

「うああ!ダメージチェック『高峰の大輪(ガーランド・ブロッサム)アイナ』『憧れの煌めきスピカ』」

 

「イーダのブースト、右のノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!卓越の高貴(ハイエスト・ソサエティ)シトロン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『憩いの妖精(ティーカップ・フェアリー)ルフナ(治)』

 

卓越の高貴(ハイエスト・ソサエティ)シトロン  SH15000

 

「シトロンのスキルで、手札からグレード1以上のユニットをスペリオルコール!零れる涙(インプレスド・ティアー)スバル!シトロンにシールドプラス10000!」

 

「くっ・・・ターンエンド」

 

PW14000➡PW11000

PW26000➡PW11000

PW29000➡PW11000+SH25000=36000  トコハの手札6枚 山札31枚  サヤのダメージ5枚

 

「ふふん、トコハお姉ちゃん、サーヤだって負けないんだみゅ。だって!ヴァンガードでみんなを笑顔にするっていう、大切な目標があるんだみゅー♪」

 

『おおおおおお!!』

 

サーヤの満面な笑みと目標に、会場の観客は大歓声を広げていく。

 

「さあ、サーヤの逆襲が始まるみゅー!燦然と輝け!煌めきのマーメイド!!ストライドジェネレーション!!!!パーフェクトパフォーマンスアンジュ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『未来の呼び声(ミラクル・ボイス)ローリス』グレード3

 

パーフェクトパフォーマンスアンジュ  PW26000  ハーツ『喝采の美声(ワンダフル・ボイス)ローリス』

 

「そして、ローリスの超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『熱き羨望(イーガー・エンヴィー)マロニエ』1枚ドロー!ラティータと喝采の美声(ワンダフル・ボイス)ローリスを手札に戻すみゅ!

さらにローリス2体とスバルをコール!

アンジュのGB(ジェネレーションブレイク)2!カウンターブラスト(2)!Gゾーンのアンジュを表に!自分と相手を問わず、ヴァンガードサークル以外のサークルにあるカードを好きな枚数選んで手札に戻すみゅ!まずはサーヤのリアガード5体、そして、トコハお姉ちゃんのリアガードのノエルを2体!合計で7枚!」

 

「私の・・・ユニットまで?」

 

「戻したユニット1体につき、パワープラス5000!7体戻したので、合計35000だみゅ♪」

 

「35000⁉」

 

「そして、5体以上戻したので、1枚ドロー!さらに7体以上戻したので、アンジュにドライブプラス1だみゅ♪」

 

「やってくれるじゃない!」

 

「へっへーん!驚いたみゅ?これからは怒涛の♪♪(ハーモニー)だみゅ!ローリス2体、スバルを2体コール!

ユニットが同じ縦列に登場した時、その2体は♪♪(ハーモニー)状態になるんだみゅ♪

ローリスのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!♪♪(ハーモニー)、それぞれパワープラス5000!

スバルの♪♪(ハーモニー)GB(ジェネレーションブレイク)2を持つローリスそれぞれを選んで、抵抗(レジスト)を得て、それぞれパワープラス3000!」

 

「これはすごいみゅー!アンジュのスキルで手札に戻したユニットを再度コール!♪♪(ハーモニー)で一気にパワーアップだみゅー!」

 

「サーヤ、アムちゃんもルーナちゃんもがんばってるんだみゅ!ユキノちゃんだって応援してくれている!トコハお姉ちゃんみたいに、サーヤがラミラビのお姉ちゃんとして、がんばるんだみゅ!」

 

「きなさい!」

 

ローリス アンジュ ローリス

スバル   R   スバル

 

「いくよ!スバルのブースト、右のローリスでヴァンガードにアタックだみゅ!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』」

 

「アンジュでヴァンガードにアタックだみゅ!」

 

「完全ガード!『フラワーキーパー・ドラゴン』(コスト『信頼の乙女オデット』)」

 

アンジュ(サヤ)は海の渦潮を創造し、アーシャ(トコハ)に向けて放ったが、フラワーキーパーが障壁を貼り、渦潮が直撃することはなかった。

 

「クワドラプルドライブだみゅ!ファーストチェック『未来の呼び声(ミラクル・ボイス)ローリス』セカンドチェック『トゲトゲビートアーティ(☆)』クリティカルトリガー!効果は左のローリスへ!サードチェック『トゲトゲビートアーティ(☆)』クリティカルトリガー!効果は左のローリスへ!ファイナルチェック『トゲトゲビートアーティ(☆)』ゲット!クリティカルトリガーだみゅ!このパワーも左のローリスだみゅ!」

 

「トリプルトリガー⁉」

 

「スバルのブースト、左のローリスでヴァンガードにアタック!とどめだみゅ、トコハお姉ちゃん!お覚悟!!」

 

「負けない!ジェネレーションガード!!聖樹竜レインブレス・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『フェアリーライト・ドラゴン(治)』

 

聖樹竜レインブレス・ドラゴン  SH15000

 

「スキル発動!手札のノエルをスペリオルコール!レインブレス・ドラゴンのシールドプラス5000!さらにガード!『ツッケン・ドーン(☆)』『理想の乙女トゥーリア』」

 

「うみゅみゅみゅ⁉突破できなかったでみゅー!」

 

「だって、私が強くなくちゃ、サーヤだって楽しくないでしょ?」

 

「みゅ~・・・。ターンエンドだみゅ」

 

PW26000➡PW11000

PW61000➡PW11000(完全ガード)

PW41000➡PW11000+SH35000=46000  サヤの手札9枚 山札24枚  トコハのダメージ5枚(裏2枚)

 

「今度は私の番!」

 

サヤとトコハのファイトが進む中、クミとルーナのファイト・・・

 

「ストライドジェネレーション!!!異界の大奇術(パラレルメガトリック)フェアフィールド!!!」

 

ルーナはコストを払い、異界の大奇術(パラレルメガトリック)フェアフィールドにストライドする。

 

「さあ!めくるめくイリュージョンの開幕です!

ハリーの超越(ストライド)スキル!キューティ・パラトルーパーをスペリオルコール!

キューティの奇術(マギア)!スペリオルコール!ダークサイド・プリンセスにパワープラス5000!

フェアフィールドの奇術(マギア)!ソウルとドロップゾーンからそれぞれを山札に戻し、ダークサイド・プリンセスをスペリオルコール!さらにパワープラス10000!クリティカルプラス1!」

 

(うぅ・・・ルーナちゃん、やっぱり強いな・・・。トコハちゃんも江西っちも強くてすっごいファイターだよね・・・。でも・・・2人ともいつも笑顔で、私とファイトしてくれて、2人とチームを組めて私、本当にうれしかったんだ!)

 

「ダークサイドプリンセスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!インターセプト!」

 

クリティカルの乗っていないダークサイドプリンセスの攻撃をクミは守り通す。

 

「通さないよ!」

 

「クミちゃん!」

 

「私だって、トコハちゃんたちの力になるんだ!大好きなヴァンガードを守りたい!」

 

「(クミちゃん・・・ファイトを通して、クミちゃんの思いが伝わってくる・・・)

フェアフィールドでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!」

 

フェアフィールドの攻撃をクミは完全ガードで防ぐ。

 

「クミちゃんは、いつも周りの人をホッとさせてくれる・・・。私も見習わなくっちゃ!だって、私たちのヴァンガードは、楽しいヴァンガードだものね!」

 

「・・・!うん!」

 

「クミちゃん、負けないよ!私もヴァンガードでみんなを笑顔にする!」

 

「うん!」

 

クミもルーナも、楽しそうにファイトを進めるのである。

 

「倦怠の呪術師ネグロレイジーでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!偽りの闇翼アグラト・バト・マラト!」

 

一方の江西とアムのファイトも事が進んでいる。

 

(俺は悲しみから逃れるために道に迷い、罪を犯した。その間違いに気づかせてくれたのは・・・)

 

江西の脳裏に浮かんだのは、チームメイトであるトコハとクミだった。

 

(そして・・・)

 

「江西さん」

 

「!」

 

「サードステージ、私が鬼丸カズミに負けた時、私たちのヴァンガードを守ってくれたよね?」

 

『彼女の、彼女たちの思いを、俺は守る!!』

 

「私やルーナや、ユキノにクミちゃんのために、純粋な気持ちでヴァンガードを楽しもうとする気持ちを踏みにじるのは許さないって。ヴァンガードの楽しさを伝えるのが、私の役目なのに・・・それができなくて悔しかった。でも、江西さんはそんな私を守ろうとしてくれた。感謝しています」

 

「アム・・・君からそんな言葉を言ってもらえる日が来るとは、思っていなかった」

 

「そうですね」

 

「やっと掴めた気がする。自分がこれからするべきことが」

 

「うん!」

 

「ストライドジェネレーション!!!常闇を裂く者ブレダマオス!!!」

 

江西はコストを支払い、常闇を裂く者ブレダマオスにストライドする。

 

「みんなが心からヴァンガードを楽しめる世界を守る!それが俺の、ヴァンガードだ!!」

 

(そう、それでいいの。サトル義兄さんは自分の信じるヴァンガードを貫いて。私も、アムやルーナ、サーヤと同じ気持ちで、みんながヴァンガードを心から楽しんでくれるようにがんばるから。お互い頑張りましょう。私たちは、血は繋がってないけど、兄妹ですものね)

 

ファイトを見ているユキノは心の中でそう思っていた。

 

「熱いね、どのファイトも」

 

「ああ。真剣になればなるほど、ヴァンガードは面白い」

 

「そして、その熱さは、必ず見るものに伝わっていく」

 

実況席側にいる伊吹、マモル、キョウヤもこのファイトに熱くなっていくのを感じ取る。

 

「(ネオネクタール・・・その強さは、不滅の生命力。一度は土にまみれても、新たな芽を移し、再び花開く。復活するのは、私たち!)

ストライドジェネレーション!!!経世の花乙姫セルフィーナ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『開墾の戦乙女パドミニ』グレード1+2

 

「うみゅー⁉」

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『信頼の乙女オデット』ノエルを選んでスペリオルコール!ブーストを与える!

前列のノエルの開花(ブルーム)!イーダとノエルにパワープラス4000!コール!純潔の乙女カトリーナ!」

 

純潔の乙女カトリーナ  PW7000

 

「イーダのスキル!右のノエルとカトリーナを、同名のユニットとして扱う。

もう1体のイーダのスキル!中央後列のノエルとカトリーナを同名のユニットとして扱う!

セルフィーナのスキル!セルフィーナのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのセルフィーナを表に!表になっているGユニットと同じ数のユニットに、パワープラス2000!2体のノエルと、カトリーナ!さらに3枚のカトリーナをスペリオルコール!2体以上コールしたので、セルフィーナにクリティカルプラス1!みんな、自分の大切なもののために、誰かのために全力でファイトしている。だから・・・私だって!!

ノエルの開花(ブルーム)!同じ縦列のユニットにパワープラス4000!開花(ブルーム)開花(ブルーム)!」

 

「みゅー!!?」

 

「ミゲル・・・私は、あなたと同じ場所に立ちたい。あなたと同じ景色を、もう1度。

この目で、見たい!」

 

トコハはさらに前列のノエルの開花(ブルーム)でリアガードをパワーアップさせていく。

 

「みゅみゅ!!?」

 

「あなたが愛したこの世界の美しさ・・・あなたが信じてくれた、私の強さ、証明する!!」

 

さらにカトリーナの開花(ブルーム)によって、さらにパワーが上がる。

 

「みゅみゅみゅ!!?」

 

「あなた信じた未来を、私は壊させはしない!!」

 

「うみゅみゅみゅみゅ!!?」

 

「そう、私は今もヴァンガードで繋がってるんだ!!」

 

さらに同名のユニットとして扱ったノエルとカトリーナの開花(ブルーム)で全体のユニットがパワーアップする。

 

「みゅみゅみゅみゅみゅー!!?」

 

「来たぁーーー!!安城トコハ、このターン怒涛の、16回開花(ブルーム)!!ユニットに凄まじいパワーを与えました!!」

 

(ミゲル・・・悲しみを乗り越えて、トコハはここまで来たよ。見てるかい、ミゲル?)

 

(そう、ヴァンガードは私とみんなを結びつける、絆。そして・・・あなたも・・・私の大切な仲間」

 

トコハの視線には、セルフィーナのカードの下にある胸焦がすラナンキュラスアーシャのカード。

 

(どこにいても、どれだけ時が流れても、私と一緒に、戦ってくれる。これからも、ずっと、一緒だよ、アーシャ!)

 

開花(ブルーム)によって、安城トコハの中央列のパワー、合計97000!右列に至ってはなんと、118000!!」

 

「あ、ありえないみゅー!」

 

「ヴァンガードは絆!私が繋ぐ!ミゲルが信じたこの世界の未来を守るために!だから・・・見守っていてね」

 

カトリーナ セルフィーナ  ノエル

カトリーナ  ノエル   カトリーナ

 

「ノエルのブースト、セルフィーナでヴァンガードにアタック!」

 

「みゅー!ここまで来たら、もう悔いはないみゅー!ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』セカンドチェック『フラワーキーパー・ドラゴン』サードチェック『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!パワーは右前列のノエル、クリティカルはヴァンガードに!」

 

セルフィーナ(トコハ)は花びらを1つにまとめ、花吹雪を生成し、ローリス(サヤ)に放つ。防ぐ手立てがないローリス(サヤ)は花吹雪に飲み込まれていく。

 

PW97000➡PW11000

 

ダメージチェック『喝采の美声(ワンダフル・ボイス)ローリス』

 

トコハのダメージ5枚 サヤのダメージ6枚 勝者トコハ

 

「ま、負けた・・・みゅー!」

 

「よし!」

 

トコハとサヤのファイトが終わったと同時に、クミと江西のファイトも終わったようだ。

 

「安城トコハ、江西サトル、岡崎クミに続いて勝利!!」

 

「えっ!クミちゃんも!」

 

「おーい!」

 

「やったな」

 

ファイトの結果は、クミも勝利を収め、江西も勝利を収め、3勝をもぎ取った。

 

「これにより、敗者復活戦からファイナルステージに進むのは、ハイメフラワーズの3人と決まりましたぁ!!」

 

「ブラボー!やったね、アミーゴー!」

 

敗者復活戦に勝利をし、ファイナルステージに進んだことを喜び合うハイメフラワーズ。

 

「トコハお姉ちゃん、やっぱりすごかったみゅ!負けたのは悔しいけど・・・トコハお姉ちゃんたちになら、安心してサーヤたちの思いを託せるみゅー♪」

 

「ファイナルステージもがんばって!」

 

「もちろん、笑顔で楽しく、よ?」

 

「応援してるよ!」

 

「ありがとう!」

 

ハイメフラワーズとラミーラビリンスwihtサーヤは互いの健闘を称え、代表者であるトコハとサヤが握手を交わしたのであった。

 

 

敗者復活戦が終了し、ファイナルステージの組み合わせの抽選が始まろうとしていた。ファイナルステージに進むチームは全員会場に入場する。

 

「これでついに、ファイナルステージで戦うチームも全てが決定しました!トーナメント戦となるその、組み合わせは・・・」

 

チームの代表者がくじを引き、モニターにトーナメントで戦うチームが発表される。

 

「準決勝第1試合、チームディフライダーVS福原高校ヴァンガード部!」

 

福原高校ヴァンガード部は対戦相手のチームディフライダーと対峙する。

 

「第2戦は、ドリームハーツVSハイメフラワーズ!そして第3戦は、ストライダーズVS第2試合の勝者チーム!」

 

ストライダーズは対戦相手になるかもしれないハイメフラワーズとドリームハーツを交互に見る。

 

「さあ、いよいよ最終決戦を迎えるU20(アンダートゥエンティ)、ファイナルステージ、どんなファイトが待っているのでしょうか!」

 

ファイナルステージで戦うチームが決まったところで、今日の競技は終了したのであった。

 

to be continued…




サヤ「U20(アンダートゥエンティ)、とーっても楽しかったみゅー!」

ルーナ「サーヤちゃんたちとチームでファイト出来て、楽しかったよ!」

アム「私も!」

ユキノ「私だって、とても楽しかったわよ」

サヤ「これを機会に、4人で全国ツアーもやっちゃうみゅ?」

アム「ええ?いいけど・・・ちゃんと歌うんだよね?」

ユキノ「言えてるわね。だって、サーヤのステージはだいたいアクションショーだしね」

サヤ「さ、サーヤだって、ちゃんと歌うんだみゅ!」

ルーナ「それなら・・・ね?」

サヤ「それじゃあこの4人で・・・ホップ~、ステップ~?」

4人「宇宙征服ー!!」

TURN189「最年少職員と伝説の旅人」


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最年少職員と伝説の旅人

ちょっと日が過ぎちゃいましたが、私の作品も2周年を迎えることができました。これも私の作品を読んでくださる皆様のおかげです。心よりお礼申し上げます。

さて、明日というか今日はチームQ4のパックの発売日でございます。今のデッキをどう改良していくか、今から楽しみです。

さて、今回はオリジナル回で対戦相手は・・・

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)敗者復活戦が終了したその日の普及協会本部の休憩室で、日本でディフライダーについて調べているカズヤが日本で手に入れた情報と、海外の情報通の者と電話でやり取りしながら手に入れた情報をメモっていく。

 

「おう・・・おう・・・サンキューな。次来たときはパーッと飲みあかそうぜ」

 

日本と海外の情報は、立凪財閥ほどではないが、かなりの通である。通話を終えると、次の海外の情報屋に電話をかける。一通りの電話とメモを書き終えると、カズヤは腕を上してリラックスしようと試みる。

 

「んーっ・・・・どれもいいけど情報だけど・・・やっぱどんな方法でヴァンガードを破壊する方法ってのはわからなかったなぁ。・・・あいつら、ちゃんとやれてんのかねぇ?」

 

カズヤは椅子にもたれかかりながら海外にいる櫂たちのことを浮かび上がっていると・・・

 

「・・・おっ・・・だぁ!!」

 

椅子にもたれかかり過ぎて椅子事ずっこけてしまった。その際に、いろいろな資料も散らばってしまう。

 

「つつ・・・くそ・・・ちょっと疲れてんのかね?」

 

カズヤが散らばった資料を拾い始めていると、ファイナルステージの参加チーム資料に目が止まる。

 

「ん?こいつ確か・・・チームディフライダーの奴に勝ちやがった・・・確か名前は・・・」

 

カズヤはドリームハーツの資料に乗ってあるユイの写真を見て、考え事をするのであった。

 

 

 

TURN189「最年少職員と伝説の旅人」

 

 

 

次の日、八百屋佐倉店のユイの部屋で、ユイは電話の対応をしていた。電話をかけてきたのは伊吹からだった。

 

「本部に今から・・・ですか?」

 

≪そうだ。お前に会いたいといっている奴がいてな。すぐに来てくれないか?何しろ言い出したら聞かない奴でな≫

 

「それは構いませんけど・・・いいんですか?U20(アンダートゥエンティ)はもちろんですが、ディフライダーの動きも調べないといけないんですよね?」

 

≪それについては、こちらで全力で調べている。心配するな。それに、お前にとっては得られるものが多くあるかもしれん。ならば、それに越したことはないんじゃないか?≫

 

「んー・・・わかりました。ここからだと少し遅れるかもですけど、そちらに向かいます」

 

≪すまないな≫

 

一通りの通話を終えて、ユイは通話を切り、身支度を整えてから普及協会本部へ向かうのであった。

 

 

ユイが普及協会本部に来る頃には、ちょうどお昼ごろになっていた。ユイが本部の中に入ると、少しばかり懐かしさがこみあげてきた。

 

「ここに来るのも、普及協会入社式以来かな。いやー、ここに来るといろいろなものがこみあげてくるよ」

 

ユイがうんうんと唸って、ユイはスマホを取り出し、伊吹から届いたメールを確認する。

 

{本部に到着次第、本部長室までこい}

 

「・・・とりあえず本部長室まで行ってみるか」

 

ユイはスマホをしまい、受付にアポイントを確認してもらってから本部長室に向かう。そして1、2分後、本部長室までたどり着いたユイはドアを3回ノックする。

 

「伊吹さん、今到着しました」

 

「入ってこい」

 

「はい、失礼します」

 

伊吹からの許可をとり、ユイは本部長室に入室する。ユイを待ち受けていたのは、呼び出した本人である伊吹とカズヤだった。カズヤのことを知らないユイは彼を見て怪訝な顔をする。

 

「伊吹さん、その人が・・・?」

 

「ああ、そうだ。彼女でよかったのか?」

 

「おう、ありがとな、伊吹」

 

カズヤは伊吹に礼を言ってユイに顔を向ける。

 

「悪いな、俺個人の頼みでお前を呼んじまってよ。お前のこと、伊吹やミサキからよく聞いてっから、挨拶はしときたかったんだよ」

 

「ミサキさんからも・・・?」

 

「橘カズヤだ。よろしくな」

 

「あ、佐倉ユイです。よろしくお願いします」

 

カズヤはユイに手を差し出し、ユイはその手を握って握手を交わす。握手を交わした後、ユイは2年前のGクエストのアルティメットステージのことを思い出した。

 

(そういえば・・・リン姉さんはあの時、もう2人程仲間がいるって言ってたっけ・・・。名前も一致してたし・・・てことは、すごいファイターってことなんだ!どんなファイターなんだろう・・・)

 

「橘は、1年前の戦いで、海外からお前たちにストライドフォースを与えていたものの1人なんだ」

 

「1年前って・・・ああ!ギアースクライシスとストライドゲートの時!」

 

「あの時送ってやったストライドフォースで、お前らのイメージも感じてたぜ」

 

「そっか・・・あの時、私たちはイメージを通してみんなと繋がってたんですね!」

 

ギアースクライシスとストライドゲートの戦いのことを思い出し、なおかつイメージで繋がりがあったと知り、ユイは笑みを浮かべる。

 

 

その後、本部長室から出た後、ユイとカズヤは食堂で食べたいものを注文し、料理が届くまで話を進めていく。伊吹はまだ仕事が残っているゆえ、本部長室に残っている。

 

「ミサキやカムイからお前のことを聞いてたら、なんだか初対面とは思えなくてな」

 

「へぇ~」

 

「お前さんがヴァンガードに出会って、チーム組んで、その後いろんな困難を乗り越えて、今の自分がいる…みたいなことを聞いてたらさ、何か他人事とは思えなくってさ」

 

「カズヤさんも私たちと似たような困難があったんですか?」

 

「おう、まぁな」

 

いろいろと話し込んでいる間に注文していた料理が2人の前に届く。

 

「お、来た来た!」

 

「おいしそう!」

 

「「いただきまーす!」」

 

ユイとカズヤは手を合わせて、届いた料理を食べ始める。

 

「そういやお前、アツシと同じ宮地学園に通ってんだって?」

 

「アツシ・・・?ああ、アツシ先輩!あれ?橘・・・て、ことは・・・もしかして、アツシ先輩のお兄さん⁉」

 

三獣士のアツシがここにいるカズヤの弟という事に気づき、ユイは驚愕の表情をしている。

 

「あいつ、全然先輩っていう柄じゃねぇだろ?なんか至らねぇことがあったら、いつでも言ってくれよ?兄貴としていろいろ言っといてやるからさ」

 

「い、いえ!むしろアツシ先輩にはいろいろとお世話になってますから!」

 

「そうか?ならいいんだけどよ。あ、そうそう、あいつからお前に伝言があったんだった。あの時のショップ大会は楽しかった。また機会があれば、ヴァンガード部に遊びに来いよ、だってよ」

 

「・・・はい!こちらこそ、望むところですよって伝えておいてください」

 

「はは、わかったわかった」

 

ユイとカズヤはアツシのことで話が盛り上がり、共に笑いあっている。

 

「おっとそうだ・・・忘れる前に渡しとくぜ。ファイナルステージに向けての餞別って奴だ」

 

「え?ありがとうございます」

 

「俺もディフライダーの動向を探っていてな、そん時に偶然手に入れたんだ。本当は友人にでも渡そうかと思ったけど、お前のことを聞いてたら、気が変わってお前に渡したくなったんだ」

 

「私が持ってないGユニット・・・」

 

ユイは受け取ったカードをじっと見つめている。

 

「そいつはすげぇ力を持ったGユニットだ。表のGユニットが8枚なきゃ使えねぇジェネレーションブレイク(エイト)持ちだ」

 

「ジェネレーションブレイク(エイト)⁉」

 

「ストライドを重ね続け、己の可能性を追求し続け、そして遥か先をイメージできたものだけ初めて使える代物だぜ」

 

カズヤの説明を聞いてユイは非常に申し訳のなさでいっぱいになっている。

 

「あ、あの、せっかくですけど・・・こんなすごいもの、受け取れません」

 

「年上の好意をちゃんと受け取っておくもんだぜ?それに、俺にはイメージできるんだ。お前がそのカードで、未来を掴むその瞬間がよ。期待してるんだから、受け取ってくれよ、な?」

 

「・・・はい」

 

カズヤの言葉を聞いて、ユイはGB(エイト)のカードを受け取る。ユイはそのカードをまじまじ見て、うずうずした気分になっている。

 

「今すぐに使ってみてぇって顔してるな?」

 

「は、はい。やっぱりこういうすごいのを手に入れたら、試したいって気持ちが・・・」

 

「・・・おっしゃ!飯食い終わったら、いっちょやるか?」

 

「いいんですか⁉ぜひ、お願いします!」

 

ユイの気持ちを察したカズヤはファイトの申し込みをしてみると、ユイはすぐに喰いつき、ファイトの了承をする。

 

 

ユイが普及協会本部にいっている間、メガラニカ支部の広場では、久しぶりにコズミックドライブ3人が集まっており、マサトがアンの特訓に付き合っている。

 

「どうした?そんなもんじゃ、俺には通用しねぇぜ?」

 

「まだまだ、これからですよ。この程度じゃ終われません」

 

「いいか?お前はドリームハーツだけじゃなくて、コズミックドライブも背負ってんだ。しょぼいファイトなんかしやがったら許さねぇからな!」

 

「もちろんです!ファイナルステージでは、悔いのないようにしたいですからね!」

 

マサトとの特訓で、アンも満面な笑顔を見せている。マサトも久しぶりの感覚を感じているのか、こちらも満面な笑みを浮かべる。

 

(あの一件以来・・・ぎこちない雰囲気が多々あったが、セカンドステージを終えて、関係がいつも通り・・・いや、それ以上のものになっているな。この関係が二度と壊れず、永遠のものになることを願おう)

 

ファイトを見ているケイスケは2人が今まで以上の関係になっていることに気付き、ケイスケは感慨深いものを感じて、思わず笑みを浮かべる。

 

 

ドラゴンエンパイア支部では、アリスが自主的に特訓を行っている。その特訓の相手となっているのは、アリスにとっては師匠的存在のマモルだった。

 

「また腕を上げたね、アリス君」

 

「ありがとうございます。日々師匠の指導の賜物だと思っています」

 

「あはは、その呼び方、まだ慣れないなぁ・・・」

 

師匠と弟子の間柄であるのだが、マモルはまだ呼び方になれていないのか、頬をかきながら苦笑いを浮かべる。

 

「それにしても、今日はまた一段と張り切ってるね。ファイナルステージが目の前に迫ってきているからかな?」

 

「・・・それもありますけど、僕自身の目標のためにとでも言っておきましょうかね」

 

「目標・・・」

 

「詳しいことはあんまり言いたくないんですけど・・・それが今の僕のやるべきことなんです。だからそのためにも、ファイナルステージに向けてもっと、もっと強くなっておきたいんです」

 

アリスの決意を聞いて、マモルは自然と笑みを浮かべている。

 

「君の決意はよく理解できた。なら僕も、いつも以上にビシビシと鍛えていくから、バテないようにね」

 

「はい!」

 

アリスの脳裏に浮かび上がるのは、幼き頃、シルフィとファイトをした楽しんだ日々と、サードステージでシルフィに敗北したあの光景だった。

 

(僕は必ず君のところまではい上がってみせる。ディフライダーだか何だか知らないが、君が僕の目標であることには変わらない。先にディフライドしてるユニットから倒して、次はあの場所で、約束の続きを見てみせる!覚悟しておきなよ、フィー)

 

アリスはそんな目標を高く掲げながら、特訓のファイトを続行する。

 

 

普及協会本部で昼食を終えたユイとカズヤはのファイトエリアでファイト台の前に立ち、ファイトの準備を進める。

 

(私とカズヤさん・・・どんなファイトになるんだろう?)

 

ユイはカズヤからもらったGB(エイト)のカードをGユニットに加える。互いの準備が終わったところで、ファイトがスタートされる。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

「幼竜ディノベビー!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

幼竜ディノベビー  PW4000

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ  PW5000

 

「たちかぜ・・・」

 

「やっぱディメポか・・・。俺の先攻だ!ドロー!ライド!衝竜チャージングパキケファロ!ディノベビーは移動!ターンエンド!」

 

衝竜チャージングパキケファロ  PW7000

 

R パキケファロ R

R ディノベビー R  カズヤの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!イニグマン・ブラン!グランホープは移動!」

 

イニグマン・ブラン  PW7000

 

R  ブラン   R

R グランホープ R

 

「グランホープのブースト、ブランでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「ダメージチェック『サベイジ・ガーディアン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW7000  ユイの手札6枚 山札42枚  カズヤのダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!焼炎竜ギガントフレイム!チャージングパキケファロをコール!」

 

焼炎竜ギガントフレイム  PW11000

 

「ディノベビーのスキル!こいつをレストして、前列にいるギガントフレイムにパワープラス2000!」

 

R  ギガントフレイム   パキケファロ

R ディノベビー(レスト)   R

 

「パキケファロでヴァンガードにアタック!

パキケファロの暴喰!ディノベビーを退却して、暴喰状態に!

そして、パキケファロが暴喰状態になれば、パワープラス2000!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「パキケファロが暴喰状態になったので、ギガントフレイムはアタック可能に!ギガントフレイムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『破壊竜ダークレックス』」

 

「ダメージチェック『コマンダーローレル』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000+SH10000=17000

PW13000➡PW7000  カズヤの手札5枚 山札40枚  ユイのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!イニグマン・ヘルム!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバーをコール!」

 

イニグマン・ヘルム  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)  PW4000

 

グランボルバー  ヘルム   R

グランビート  グランホープ R

 

「グランビートのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『古代竜ディノダイル(☆)』」

 

「グランホープのブースト、ヘルムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『爆竜サルコブレイズ』『凍竜フリーザーニクス』」

 

「ターンエンド!」

 

PW13000➡PW11000+SH10000=21000

PW14000(+5000)➡PW9000  ユイの手札4枚 山札39枚  カズヤのダメージ3枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!帝王の名を称する竜よ、爆誕せよ!ライド!帝竜ガイアエンペラー!!」

 

帝竜ガイアエンペラー  PW11000

 

「パキケファロを移動!砲撃竜パラサウランチャー、爆竜サルコブレイズをコール!」

 

爆竜サルコブレイズ  PW9000

砲撃竜パラサウランチャー(☆)  PW4000

 

サルコブレイズ ガイアエンペラー パラサウランチャー

   R       R      パキケファロ

 

「パキケファロのブースト、パラサウランチャーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「ガイアエンペラーでヴァンガードにアタック!

パラサウランチャーのスキル!ヴァンガードがガイアなら、ソウルに入れて、1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『砲撃竜パラサウランチャー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはサルコブレイズ、クリティカルはヴァンガードに!セカンドチェック『焼炎竜ギガントフレイム』」

 

ガイアエンペラーは装備している双方のランチャー砲でイニグマン・ヘルムに狙いを定めて、同時発射し、ヘルムに直撃させる。

 

「きゃっ!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』『イニグマン・カーム』」

 

「サルコブレイズでヴァンガードにアタック!」

 

「(すごい・・・攻撃的ながらも、ユニット同士が支え合っている・・・これが、カズヤさんとユニットの絆・・・)

ノーガード!ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000+SH10000=19000

PW16000➡PW9000

PW14000➡PW9000  カズヤの手札5枚 山札34枚  ユイのダメージ3枚

 

(カズヤさんのヴァンガードを強く感じられる!私だって負けてられない!私たちの正義を、見せつけてやろうよ、みんな!)

 

(来るか!)

 

「駆け抜けろ!銀河を瞬く新たな英雄!ライド!駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ!!」

 

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン解放!!ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスリード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスリード  PW26000  ハーツ『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!パワープラス4000!さらに、このGユニットは超爆(バースト)を持っているので、カウンターブラストでさらにパワープラス4000!イニグマン・ブランをコール!

グランホープのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー25000以上で、自身をレストして、ヴァンガードにパワープラス4000!さらにパワー35000以上で、ソウルにおいて、1枚ドロー!カウンターチャージ!

エクスリードのスキル!Gゾーンのエクスギャロップを表に!グランビートをレストして、レストしたユニットの枚数分だけ、ヴァンガードにパワープラス4000!イニグマン・ヘルムをコール!

イニグマン・ヘルムのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!超爆(バースト)!パワー15000以上で自身にパワープラス4000!

グランボルバーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!カウンターブラスト!パワー15000以上で自身とヘルムにパワープラス4000!」

 

  グランボルバー   エクスリード ヘルム

グランビート(レスト)   R    ブラン

 

「いきます!グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『爆竜サルコブレイズ』」

 

「エクスリードでヴァンガードにアタック!

グランビートのスキル!ヴァンガードがギャロップなら、ソウルに入れて、1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』セカンドチェック『セービング・ドルフィン(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヘルムに!サードチェック『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』」

 

エクスリードは素早い動きで動きガイアエンペラーの視線から離れ、、隙ができたところに剣で急所に当てる。ガイアエンペラーは少し動きが怯む。

 

「ダメージチェック『光線竜アパトメーザー』」

 

「アタックがヒットしたので、エクスリードの超爆(バースト)!パワー35000以上で、1枚ドロー!さらに、パワー40000以上で、グランボルバーをスタンド!グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『砲撃竜スレッジアンキロ(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「まだまだ!ブランのブースト、ヘルムでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!鉄甲宰相ディモールファランクス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『火砲竜フリントアンキロ(治)』

 

鉄甲宰相ディモールファランクス  SH15000

 

「スキル発動!こっちのリアガードが相手より少ないため、シールドプラス5000!」

 

「ターンエンド!」

 

PW13000➡PW11000+SH5000=16000

PW47000➡PW11000

PW13000➡PW11000(+5000)

PW29000➡PW16000+SH20000=36000  ユイの手札6枚 山札29枚  カズヤのダメージ5枚

 

「やるじゃねぇか。たいしたもんだ」

 

「カズヤさんこそ、中々ですよ」

 

「けど、勝負はこっからだぜ?スタンド&ドロー!つき進め!!我が切り開く運命の大地へ!!ストライドジェネレーション!!!破壊暴君ツインテンペスト!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『破壊竜ダークレックス』グレード3

 

破壊暴君ツインテンペスト  PW26000  ハーツ『帝竜ガイアエンペラー』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!手札から、ギガントフレイムと、凍竜フリーザーニクスをスペリオルコール!退却時のスキル獲得!」

 

凍竜フリーザーニクス  PW7000

 

「パラサウランチャーをコール!」

 

パラサウランチャー ツインテンペスト ギガントフレイム

フリーザーニクス     R      パキケファロ

 

「いくぜ!フリーザーニクスのブースト、パラサウランチャーでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『イニグマン・ヘルム』」

 

「パキケファロのブースト、ギガントフレイムでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『オペレーターガールリンカ(醒)』」

 

「ツインテンペストでヴァンガードにアタック!

パラサウランチャーのスキル!ソウルへ!1枚ドロー!ヴァンガードにパワープラス5000!」

 

「ノーガードです!」

 

「トリプルドライブ『古代竜ディノダイル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!セカンドチェック『ベビーカマラ』サードチェック『火砲竜フリントアンキロ(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

ツインテンペストはグランギャロップに狙いを定めて、重火器やキャノン砲、そして口から吐く炎を一斉発射させる。一斉放射による攻撃にグランギャロップはその全てを直撃し、地面に膝をつける。

 

「ああああああ!!」

 

ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランガード』『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

「ツインテンペストのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト(2)!ソウルブラスト『衝竜チャージングパキケファロ』『焼炎竜ギガントフレイム』フリーザーニクス、パキケファロ、ギガントフレイムを退却!アタック終了時、ファイター全員のリアガードを全て退却!」

 

「なっ・・・私のリアガードが・・・」

 

「ガイアエンペラーの与えた、超越(ストライド)スキルで、ギガントフレイムとフリーザーニクスはドロップゾーンから場に戻る!

フリーザーニクスのGB(ジェネレーションブレイク)!こいつがドロップゾーンに置かれた時、ガイアの名がヴァンガードについていれば、カウンターチャージ!ソウルチャージ『プリズムバード』ギガントフレイムにパワープラス2000!

パキケファロのスキル!ガイアの名のつくユニットによって退却した時、ソウルブラスト『プリズムバード』1枚ドロー!

フリーザーニクスのブースト、ギガントフレイムでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!イニグマン・パトリオット!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『セービング・ドルフィン(治)』

 

イニグマン・パトリオット  SH15000

 

「ターンエンドだぜ」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000(+10000)➡PW11000

PW20000➡PW11000+SH15000=26000  カズヤの手札6枚 山札25枚  ユイのダメージ4枚(裏1枚)

 

「さすがですね!ですが、今度は私の番です!」

 

「来い!」

 

「いきます!今こそ交われ!!二つの信ずる未来を!!ストライドジェネレーション!!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ  PW26000  ハーツ『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!パワープラス8000!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフターをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター  PW9000

 

「グランドリフターのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『イニグマン・ヘルム』自身とヴァンガードにパワープラス4000!

ソウルにあるイニグマン・ブランの超爆(バースト)!パワー10000以上で超爆(バースト)を持つヴァンガードにパワープラス4000!さらにパワー35000以上でさらにパワープラス4000!

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークルをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル  PW7000

 

「グランヴィークルのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー15000以上で、自身にパワープラス4000!さらにパワー30000以上でヴァンガードがギャロップなら、ヴァンガードにパワープラス4000!駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップをコール!」

 

グランギャロップ エクスギャロップ グランドリフター

グランヴィークル    R        R

 

(胸が高鳴る・・・これは、初めてヴァンガードをやった感覚と似てる・・・!)

 

「これが、お前のイメージか!」

 

「エクスギャロップでヴァンガードにアタック!

グランドリフターのスキル!ヴァンガードのパワー40000以上で、1枚ドロー!

エクスギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)2!超爆(バースト)!カウンターブラスト!Gゾーンのエクスギャロップを表に!パワー35000以上で、ドライブプラス1!パワー40000以上で、Gゾーン表のエクスギャロップの数だけ、前列のリアガードにパワープラス4000!合計でパワープラス8000!

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)3!パワー30000以上で、パワープラス4000!これが私の全身全霊の全力だあ!!」

 

「来い、佐倉!!」

 

このファイトでユイとカズヤは互いに強くイメージを高めあっていく。カズヤは瞳に宿る、祈り聞く力を発動させ、ユイはイメージに連れ込まれる。

 

 

イメージに連れ込まれたユイが降り立ったのは、惑星クレイの神聖国家の高いビルだ。

 

「佐倉なら同じ景色を見られると思ったぜ」

 

「カズヤさん?」

 

惑星クレイの神聖国家にカズヤも降り立つ。

 

「食堂で俺が世界を旅してるって言ったよな?俺が世界の旅を始めたのは、惑星クレイが実在するってわかったからなんだよ。学生の頃、クレイの事について詳しい女がいるんだが・・・わけあってもう教えてもらう事はできなくなっちまったんだよ」

 

「惑星クレイに・・・」

 

「けどな、俺のクレイに対する知識欲は枯れなかった。なら、世界を旅してクレイの事を解明すればいいって、思うようになってな。それこそ、詳しかった女よりも、立凪財閥よりもな」

 

「クレイを知る・・・」

 

クレイのこの景色にユイは見惚れながら、カズヤのことを関心する。

 

「すごいですね。惑星クレイを知ろうなんて。私じゃ、そんなこと考えもしなかったです。私は、自分のヴァンガードで、いろんな人・・・いや、全世界の人たちに笑顔にさせたいと思って、普及協会に入社したんですけど・・・やっぱり、難しいですか?」

 

「・・・お前はそれができると信じてやってきたんだろ?だったら、絶対にいけるさ」

 

ユイの言葉にカズヤは肯定的な言葉を述べる。

 

「本当ですか!」

 

「むしろ、世界全員を笑顔になんて、俺は考えもしなかったぜ。すげぇいい夢だと思うぜ」

 

 

ユイはイメージの中から戻ってきた。

 

「続けるぜ。俺たちのファイトを」

 

「はい!」

 

ユイとカズヤはファイトを再開させる。

 

「完全ガード!『サベイジ・ガーディアン』(コスト『古代竜ディノダイル(☆)』)」

 

エクスギャロップはガイアエンペラーに光を纏った剣を振り下ろし、斬撃を与えるが、サベイジ・ガーディアンの貼った障壁によって、それを阻まれてしまう。

 

「クワドラプルドライブ!ファーストチェック『イニグマン・ヘルム』セカンドチェック『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』ドロートリガー!パワーはグランギャロップに!1枚ドロー!サードチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル』ファイナルチェック『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部グランギャロップに!グランドリフターでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『砲撃竜スレッジアンキロ(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「くっ・・・まだ!グランヴィークルのブースト、グランギャロップでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!弾幕巨砲ブーリッシュプライマー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『火砲竜フリントアンキロ(治)』

 

弾幕巨砲ブーリッシュプライマー  SH15000

 

「フリントアンキロのスキル!ブーリッシュプライマーのコストとして登場した時、グレード1以上のカードを捨てて、1枚ドロー!

ブーリッシュプライマーのGB(ジェネレーションブレイク)!Gガーディアンの絶壁権臣ブロッケイドガンガーを表に!俺のユニットのいないリアガードサークル1つにつき、シールドプラス5000!3つの合計でシールドプラス15000!」

 

「くっ・・・ターンエンド。決めきれなかったかぁ・・・」

 

PW50000➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW11000(+5000)

PW36000➡PW16000+SH30000=46000  ユイの手札7枚 山札20枚  カズヤのダメージ5枚(裏1枚)

 

「スタンド&ドロー。つき進め、我が切り開く運命の大地、その先へ!!ストライドジェネレーション!!!!絶対王者グラトニードグマ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『帝竜ガイアエンペラー』グレード3

 

絶対王者グラトニードグマ  PW26000  ハーツ『帝竜ガイアエンペラー』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!手札からベビーカマラとサルコブレイズをスペリオルコール!」

 

ベビーカマラ  PW5000

 

「プリズムバードを2体コール!」

 

プリズムバード  PW7000

 

「さらに、手札にある破壊竜ダークレックスのスキル発動!こいつをバインドゾーンにおいて、ギガントフレイムにパワープラス3000!」

 

サルコブレイズ グラトニードグマ ギガントフレイム

プリズムバード  ベビーカマラ  フリーザーニクス

 

「プリズムバードのブースト、サルコブレイズでグランドリフターにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「フリーザーニクスのブースト、ギガントフレイムでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「グラトニードグマでヴァンガードにアタック!

グラトニードグマの暴喰発動!リアガード全部を退却して、暴喰状態に!

ベビーカマラのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!こいつがドロップゾーンに置かれた時、山札からグレード1のユニットをコールできる!プリズムバードをスペリオルコール!パワープラス3000!

フリーザーニクスのスキル!カウンタチャージ!ソウルチャージ『爆竜サルコブレイズ』プリズムバードにパワープラス2000!

ガイアエンペラーの超越(ストライド)スキルで、サルコブレイズとベビーカマラをスペリオルコール!

グラトニードグマのGB(ジェネレーションブレイク)2!こいつが自身の暴喰で暴喰状態になった時、退却時のユニット3体でパワープラス10000!そして、5体以上の退却ならバトル終了時スタンドさせ、ドライブマイナス1!」

 

「(この手札には完全ガードはない・・・この手札でスタンドしたユニットの攻撃を防ぐのは厳しい・・・。ここは・・・)

ノーガード」

 

「トリプルドライブ『帝竜ガイアエンペラー』セカンドチェック『光線竜アパトメーザー』サードチェック『サベイジ・ガーディアン』」

 

グラトニードグマは武装の全標準をグランギャロップに向け、一斉に発射させる。グランギャロップは武装の全弾が命中したが、何とか踏ん張り、耐え切る。

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「まだまだ!グラトニードグマのスキル!バトル終了時スタンド!ドライブマイナス1!プリズムバードのブースト、サルコブレイズでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル』『イニグマン・ヘルム』『鋼闘機(メタルボーグ)デビルローダー(引)』」

 

「ベビーカマラのブースト、グラトニードグマでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!豪勇合身ジーオーファイブ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『セービング・ドルフィン(治)』

 

豪勇合身ジーオーファイブ  SH15000

 

「スキル発動!ソウルブラスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ』シールドプラス10000!さらにこのターンでダメージを置いてるなら、さらにプラス5000!さらにガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

41000 51000

グラトニードグマはグランギャロップに狙いを定め、武装に残った弾で攻撃する。そこにジーオーファイブがビームを受け止め、グランビートが実弾を落として、その場を凌いでいく。

 

「ツインドライブ『破壊竜ダークレックス』セカンドチェック『火砲竜フリントアンキロ(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「よし!防ぎきった!これで・・・」

 

「まだ終わってねぇぜ。バインドゾーンにあるダークレックスのリミットブレイク!サルコブレイズ、ベビーカマラ、プリズムバードを退却!グレード3以上のたちかぜのヴァンガードのアタックがヒットしなかった時、バインドゾーンからこのユニットをスタンド状態でライドさせることができる!」

 

「なっ・・・⁉」

 

「これが、手は焼くが俺の最高の分身だ!縛られた魂の鎖を解き放て!スペリオルライド!破壊竜ダークレックス!!」

 

破壊竜ダークレックス  PW10000

 

「ベビーカマラのスキル!カウンターブラスト!山札からチャージングパキケファロをスペリオルコール!パワープラス3000!パキケファロのブースト、ダークレックスでヴァンガードにアタック!」

 

「(幸いにも、パワーは10000!ブーストを合わせても20000!後はトリガーさえ・・・)

ガード!『オペレーターガールリンカ(醒)』」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『プリズムバード』」

 

「・・・っ」

 

「セカンドチェック『古代竜ディノダイル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

ダークレックスはグランギャロップに猛突進で突撃するが、リンカが張る障壁で進路を防いだ。だが、ダークレックスは障壁を無理やり壊し、リンカを退け、グランギャロップに角を貫かせた。

 

PW16000➡PW9000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW36000➡PW11000

PW21000➡PW11000+SH15000=26000

PW41000(+5000)➡PW11000+SH40000=51000

PW20000(+5000)➡PW11000+SH10000=21000

 

ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

ユイのダメージ6枚  カズヤのダメージ4枚  勝者カズヤ

 

(最高だよ・・・。これがヴァンガード・・・私の1番好きなもの)

 

ユイがこのファイトに感動していると、カズミ、シラヌイの目的が頭によぎる。

 

(破壊なんて絶対にさせない!必ず私の手で止めてみせる!素晴らしいヴァンガードを守るために!)

 

「どうよ?GB(エイト)条件、なかなか難しいだろ?」

 

「はい。あともう2枚ほどだったんですけど・・・」

 

「んな焦らなくても、お前のイメージを貫けばいいさ。イメージはお前の力になる。こいつは、櫂とリンからの受け売りみたいなもんだ」

 

「カズヤさん・・・ありがとうございました!!」

 

ユイはカズヤに心からの感謝を込め、深く頭を下げ、カズヤに敬意を評した。

 

 

カズヤとのファイトが終わった頃には夕方、ユイは普及協会本部から出て、駅に続く道のりを歩いていた。ユイはスマホでアンとアリスとラインのやり取りをしている。

 

{ファイナルステージに備えて、今から集まらない?最後の仕上げみたいな}

 

{私も同じことを考えていました!じゃあ、集まる場所はユイちゃんの家でいいですか?}

 

{僕も同じことを考えてたよ!(^o^)とりあえずそれでいいから、先にいって待ってるぜ(^_^)v}

 

「・・・やっぱりアリスってこの手だとテンション高いね・・・」

 

ともあれ、スマホのラインを見て、クスリと笑みを浮かべる。ユイがスマホをしまい、メガネをかけた白衣の女性とすれ違った時・・・

 

「・・・来るべきその時まで、御機嫌よう・・・」ボソッ

 

「えっ・・・?」

 

ふいに耳元から女性の呟きが聞こえてしまった。ユイが後ろを振り向くと、白衣の女性はいなかった。ユイは何事だろうと思っていたが、それよりもファイナルステージに向けての特訓が優先し、とりあえず駅に向かっていくのであった。

 

to be continued…




ユイ「カズヤさん、学生時代の時、クレイについて教えてくれる人がいるって言ってましたよね?」

カズヤ「ん?おう、いるな。それがどうした?」

ユイ「もしかして、彼女ですか⁉」

カズヤ「さあ、どうかねぇ?不思議な雰囲気を出していた女だしなぁ・・・まぁ、そんなあいつに惚れてる俺もどうかと思うがな」

ユイ「いえいえ!そういうのはいつか来る自然な欲求だと思いますので、おかしいところなんて1つもありません!」

カズヤ「そういうのを堂々というのはどうかと思うが、まぁ、悪い気はしねぇわな。・・・もっとも、俺のことを覚えてるかどうかわからんがな」

ユイ「どういうことですか?」

カズヤ「まぁいろいろあるんだよ。でも、これだけは言えるぜ。俺たちはヴァンガードで繋がってるってな」

TURN190「福原高校ヴァンガード部VSチームディフライダー」


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福原高校ヴァンガード部VSチームディフライダー

BCF大阪イベント開催まで、明日というか今日を含めて4日!リアルでもちょっとばかり忙しいので、今のうちに準備を進めております。

さて、今回からファイナルステージ準決勝が始まります!まずは第1試合の福原高校ヴァンガード部対ディフライダー!

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)の最終決戦であるファイナルステージ準決勝開幕当日、会場全体の高まりが強くなっており、激しい歓声が広がっている。

 

「いよいよこの日がやってきみゃした!U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、ファイナルステージ!準決勝第1戦、チームディフライダー対福原高校ヴァンガード部!先鋒を務めるのは、ベルノ・ファーレンハートと羽島リンです!」

 

第1試合の先鋒を務めるベルノとリンはすでに会場の真ん中のファイト台に立ち、ファイトの準備は完了している。互いのチームの残りメンバーは会場に設置されている待機場でファイトの様子を見る。

 

「2勝したチームが決勝へと勝ち上がるこの戦い、まず先手を取るのはどてぃらのチームか!」

 

既に準備を終えているリンとベルノは互いに対峙していた。

 

(ディフライダー・・・こいつが、惑星クレイの・・・?)

 

「君がどんなファイトをするのか、もう1度見せて。君の、輝きを」

 

「・・・っ⁉」

 

意味深な質問にリンは若干ながら動揺するが、すぐに意識はファイトの方に集中する。

 

「ファイナルステージ、準決勝。その戦いの火ぶたが今!きられます!」

 

MCミヤの合図で互いにファイトの態勢に入る。そして、いよいよファイナルステージ準決勝第1試合が始まろうとしていた。

 

 

 

TURN190「福原高校ヴァンガード部VSチームディフライダー」

 

 

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

黒衣の燭光(ブラック・キャンドル)アズライール!」

 

「源流の女神ナキサワメ」

 

黒衣の燭光(ブラック・キャンドル)アズライール  PW5000

 

源流の女神ナキサワメ  PW5000

 

「私の先攻!ドロー!ライド!黒衣の鏡像(ブラック・ミラージュ)ハギーテ!アズライールは移動!ターンエンド!」

 

黒衣の鏡像(ブラック・ミラージュ)ハギーテ  PW7000

 

R  ハギーテ  R

R アズライール R  リンの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターンだね。ドロー。ライド。泡沫の女神アワナミ。ナキサワメは移動」

 

泡沫の女神アワナミ  PW7000

 

R アワナミ  R

R ナキサワメ R

 

「ナキサワメのブースト、アワナミでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『氷紋の女神スヴァーヴァ』」

 

「ダメージチェック『黒衣の鏡像(ブラック・ミラージュ)ハギーテ』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW7000  ベルノの手札6枚 山札42枚  リンのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロン!黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリク、黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカルをコール!」

 

黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロン  PW9000

黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリク  PW7000

黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)  PW4000

 

マーリク アラトロン  R

ムンカル アズライール R

 

「ムンカルのブースト、マーリクでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ティーブレイク・エンジェル(治)』ヒールトリガー。パワーはヴァンガードに」

 

「ちっ・・・アズライールのブースト、アラトロンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『伸展の女神アウクセシア(☆)』」

 

「ドライブチェック『サージェリィ・エンジェル(醒)』スタンドトリガー!ハギーテをスタンドして、パワープラス5000!ハギーテでもう1度アタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『戦巫女コトノハ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW7000(+5000)

PW14000➡PW12000+SH10000=22000

PW12000➡PW12000  リンの手札4枚 山札40枚  ベルノのダメージ2枚

 

「僕のターンだ。スタンド&ドロー。ライド。順風の女神ニンニル」

 

順風の女神ニンニル  PW9000

 

「ニンニルの天啓。山札の1番上を確認して、ソウルか山札の上に置く。ソウルへ『枷の戒めゲルギャ』ナキサワメをレスト。戦巫女センリと戦巫女ククリヒメをコール」

 

戦巫女センリ  PW9000

戦巫女ククリヒメ(☆)  PW4000

 

「センリの天啓。山札の1番上を見る。山札の上に。

ソウルにあるゲルギャのスキル。ソウルからドロップゾーンへ。ナキサワメをスタンド。パワープラス3000」

 

R ニンニル   センリ

R ナキサワメ ククリヒメ

 

「ナキサワメのブースト、ニンニルでヴァンガードにアタック」

 

「どうせトリガーだろ?1点や2点くらいくれてやる!ノーガードだ!」

 

「ドライブチェック『伸展の女神アウクセシア(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに」

 

「ふん・・・ダメージチェック『黒衣の安眠(ブラック・ドリーム)ザバニーヤ』セカンドチェック『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ククリヒメのブースト、センリでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『サージェリィ・エンジェル(醒)』」

 

「ターンエンド」

 

PW17000➡PW9000(+5000)

PW18000➡PW14000+SH10000=24000  ベルノの手札4枚 山札37枚  リンのダメージ3枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール!!」

 

黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール  PW11000

 

「マーリクとムンカルを移動!」

 

ムンカル ガウリール  R

マーリク アズライール R

 

「ハギーテのブースト、ムンカルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『伸展の女神アウクセシア(☆)』」

 

「アズライールのブースト、ガウリールでヴァンガードにアタック!

ムンカルのスキル!ヴァンガードがガウリールなら、自身をソウルに入れて、1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『サニースマイル・エンジェル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!セカンドチェック『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

ガウリール(リン)は翼を羽ばたかせ、ニンニル(ベルノ)に接近しハサミによる斬撃を与える。

 

「ダメージチェック『堅守の女神キビツヒメ』セカンドチェック『順風の女神ニンニル』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000+SH10000=19000

PW21000(+10000)➡PW9000  リンの手札6枚 山札34枚  ベルノのダメージ4枚

 

「現在のダメージは2対4!羽島リンのダメージが一歩リードしておりみゃす!」

 

「だが、次はベルノ・ファーレンハートのターンだ。天啓でファイトがどう左右していくのか、気になるところだな」

 

「いい輝きだ。セカンドステージの時と同じか、それ以上だ」

 

「!こいつ・・・」

 

「今度は僕のターンだ。叡智を紡ぎ真実を射貫け。ライド。崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ」

 

崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ  PW11000

 

「アマルーダの天啓。山札の上1枚を確認。山札の上に。ストライドジェネレーション!究明の女神イシュタル!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『氷紋の女神スヴァーヴァ』グレード3

 

究明の女神イシュタル  PW26000  ハーツ『崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ』

 

「アマルーダの超越(ストライド)スキル。カウンターブラスト。ソウルチャージ『崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ』『ティーブレイク・エンジェル(治)』1枚ドロー。イシュタルとセンリにパワープラス4000。

イシュタルの天啓。山札の上1枚を確認。ソウルへ『枷の戒めゲルギャ』ククリヒメをレスト。

センリのGB(ジェネレーションブレイク)。他のリアガードがレストされた時、パワープラス2000。ニンニルをコール。

ニンニルの天啓。山札の上1枚を確認。ソウルへ『泡沫の女神アワナミ』センリをレスト。

ニンニルのGB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラスト。レストしたカードの元々のパワーを得る。パワープラス9000。

ソウルのゲルギャのスキル。ソウルから山札の下に。センリをスタンド。パワープラス3000。

ククリヒメのスキル。自身をソウルへ。ニンニルにパワープラス3000」

 

ニンニル イシュタル センリ

 R   ナキサワメ  R

 

「さあ、いくよ。センリでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』」

 

「ニンニルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ナース・オブ・ブロークンハート』」

 

「ナキサワメのブースト、イシュタルでヴァンガードにアタック」

 

「完全ガード!『ドクトロイド・レムノン』(コスト『黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール』)」

 

イシュタル(ベルノ)は双槍を操り、標準をガウリール(リン)に定めて投槍のように放った。しかし、ドクトロイド・レムノンがガウリール(リン)を守るように双槍を受け止めたため、攻撃の直撃はできなかった。

 

「トリプルドライブ『戦巫女コトノハ』

グレード1以上が出たので、イシュタルのスキル発動。ソウルブラスト『順風の女神ニンニル』『崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ』『ティーブレイク・エンジェル(治)』Gゾーンのイシュタルを表に。Gゾーン表のイシュタルの数だけ、ユニットを選択。ニンニルにパワープラス3000。コトノハは天啓持ちなので、ニンニルをスタンド」

 

「ちっ・・・」

 

「セカンドチェック『戦巫女センリ』

同じスキルをもう1度。『泡沫の女神アワナミ』『泡沫の女神アワナミ』『戦巫女ククリヒメ(☆)』Gゾーンの天空の女神ディオネスを表に。センリにパワープラス3000。ディテクトは天啓を持ってる。よって、センリをスタンド。

アワナミのGB(ジェネレーションブレイク)。ソウルからドロップゾーンに置かれた時、ソウルチャージ『氷紋の女神スヴァーヴァ』さらにヴァンガードが天啓を持ってるので、さらにソウルチャージ『堅守の女神キビツヒメ』

もう1体のアワナミのスキル。ソウルチャージ『伸展の女神アウクセシア(☆)』『ティーブレイク・エンジェル(治)』サードチェック『春眠の女神ターロ(醒)』スタンドトリガー。ニンニルにパワープラス5000」

 

「ジェネシスはソウルがないとその能力を活かすことができないクラン。ソウルを溜めつつ、味方の陣営をパワーアップさせるのもまた、1つの1手だ」

 

「センリでヴァンガードにアタック」

 

「ジェネレーションガード!!聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)スリエル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『サニースマイル・エンジェル(治)』

 

聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)スリエル  SH15000

 

「スリエルの救援(レスキュー)!カウンターブラスト!山札の1番上を見て、山札の下に!ダメージを1回復、レスキューチェック『黒衣の鏡像(ブラック・ミラージュ)ハギーテ』」

 

「ニンニルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』」

 

「ターンエンド」

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW21000➡PW11000

PW30000➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW11000+SH15000=26000

PW29000➡PW11000  ベルノの手札5枚 山札26枚  リンのダメージ4枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)アルティエル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黒衣の献身(ブラック・デボート)ファレグ』グレード3

 

聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)アルティエル  PW26000  ハーツ『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』

 

「ガウリールの超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上から3枚見て、1枚をダメージゾーンに!『黒衣の鏡像(ブラック・ミラージュ)ハギーテ』残りは山札の下に!そして、ダメージゾーンから黒衣の安眠(ブラック・ドリーム)ザバニーヤをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

黒衣の安眠(ブラック・ドリーム)ザバニーヤ  PW9000

 

「ザバニーヤのGB(ジェネレーションブレイク)救援(レスキュー)!ヴァンガードがガウリールなら、カウンターブラスト!ソウルブラスト『黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロン』手札から1枚選んで、ダメージゾーンに『ナース・オブ・ブロークンハート』ダメージゾーンからナース・オブ・ブロークンハートをスペリオルコール!」

 

ナース・オブ・ブロークンハート  PW9000

 

「ザバニーヤにパワープラス2000!そしてダメージ1回復!レスキューチェック『黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリク』

ブロークンハートのGB(ジェネレーションブレイク)!ダメージゾーンにカードが置かれるたび、自身とヴァンガードにパワープラス2000!

アルティエルの救援(レスキュー)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『黒衣の鏡像(ブラック・ミラージュ)ハギーテ』Gゾーンのアルティエルを表に!Gゾーン表のアルティエルの数だけ、ダメージ回復!Gゾーン表のアルティエルは1枚!ダメージ1回復、レスキューチェック『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはブロークンハートに!

ブロークンハートのスキル!自身とヴァンガードにパワープラス2000!

アズライールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!自身をソウルへ!山札の上1枚をダメージゾーンに『ドクトロイド・レムノン』ダメージゾーンの表のカードを手札に加えられる!ムンカルを手札に!

ブロークンハートのスキル!自身とヴァンガードにパワープラス2000!」

 

ブロークンハート アルティエル ザバニーヤ

  マーリク     R      R

 

「ザバニーヤでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『氷紋の女神スヴァーヴァ』」

 

「アルティエルでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード『堅守の女神キビツヒメ』(コスト『戦巫女コトノハ』)」

 

アルティエル(リン)のランプが光を灯しだし、光の集束によって強力な閃光がアマルーダ(ベルノ)に放たれる。だが、アマルーダ(ベルノ)の前にキビツヒメが張った障壁によって、光の閃光は反射し、アマルーダ(ベルノ)に当たることはなかった。

 

「キビツヒメの天啓。山札の上1枚を確認。ソウルへ『戦巫女コトノハ』」

 

「トリプルドライブ『黒衣の鏡像(ブラック・ミラージュ)ハギーテ』セカンドチェック『黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール』サードチェック『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ブロークンハートに!」

 

「キビツヒメのスキル。ソウルにキビツヒメがあるなら、ソウルチャージ『ディテクト・エンジェル』『崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ』」

 

「マーリクのブースト、ブロークンハートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『春眠の女神ターロ(醒)』『伸展の女神アウクセシア(☆)』インターセプト『順風の女神ニンニル』」

 

「ターンエンド」

 

PW13000➡PW11000

PW32000➡PW11000(完全ガード)

PW32000➡PW11000+SH25000=36000  リンの手札5枚 山札24枚  ベルノのダメージ5枚(裏2枚)

 

「僕のターンだ。スタンド&ドロー。

アマルーダのスキル。ストライドのスキルを天啓を持つユニットをソウルブラスト3枚でもできる」

 

「くっ・・・!」

 

「ストライドジェネレーション!究明の女神イシュタル!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト ソウルブラスト『崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ』『ディテクト・エンジェル』『氷紋の女神スヴァーヴァ』

 

「ファイトは8ターン目に突入!ダメージは4対5で羽島リンがリード!プロのスカウトたちが注目するこの1戦、勝つのは、どっちだ!!」

 

「イシュタルの天啓。山札の上1枚を確認。山札の上に。

アマルーダの超越(ストライド)スキル。カウンターブラスト。ソウルチャージ『戦巫女センリ』『春眠の女神ターロ(醒)』イシュタルとセンリにパワープラス4000。1枚ドロー。コール、順風の女神ニンニル。

ニンニルの天啓。1枚見て、ソウルへ『枷の戒めゲルギャ』センリをレスト。

ニンニルのスキル発動。カウンターブラスト。レストしたセンリの元々のパワー、パワープラス9000。コール、戦巫女ククリヒメ。

ナキサワメのGB(ジェネレーションブレイク)。自身をソウルへ。センリをスタンド。1枚ドロー」

 

ベルノはファイトを進めていく中でも、ファイトを楽しみ、笑みを浮かべている。

 

(こんなにもヴァンガードが楽しくなるなんて・・・)

 

(こいつ、ずっとニヤニヤして・・・舐めてんのか?)

 

ベルノの笑みに反して、リンはベルノのその笑みが気に食わないのか、イライラしている。

 

(不思議・・・)

 

(むかつく・・・)

 

お互いの心情は完全にすれ違いをしている。

 

ニンニル  イシュタル センリ

ククリヒメ   R    R

 

「センリでブロークンハートにアタック」

 

「インターセプト!『黒衣の安眠(ブラック・ドリーム)ザバニーヤ』」

 

「ククリヒメのブースト、ニンニルでブロークンハートにアタック」

 

「ちっ、ノーガード!」

 

「リアガードを潰した⁉」

 

「ナース・オブ・ブロークンハートは羽島先輩のファイトの要となるカード」

 

「1度ずつのストライドを経て、互いの手の内はわかっていますからね。攻める方も守る方も、それを想定しているのでしょう」

 

福原高校ヴァンガード部の待機室にいるシオンと、実況席にいるマモルがこのファイトの解説を行っている。

 

「イシュタルでヴァンガードにアタック」

 

「(どうせスキルでリアガードをスタンドするんだろ?ダメージ4だけど・・・)

もらってやる!ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『春眠の女神ターロ(醒)』スタンドトリガー。ニンニルをスタンドして、パワープラス5000。セカンドチェック『ディテクト・エンジェル』

グレード1以上が出たので、イシュタルのスキル発動。ソウルブラスト『春眠の女神ターロ(醒)』『伸展の女神アウクセシア(☆)』『ティーブレイク・エンジェル(治)』Gゾーンのイシュタルを表に。これでGゾーンのイシュタルは3枚、センリ、ククリヒメ、ニンニルにパワープラス3000。センリ、ククリヒメをスタンド」

 

「おっとこれはすごい!リアガード3体がスタンド!!」

 

(そうだ・・・クリティカルさえでなければ・・・)

 

「サードチェック『戦巫女コトノハ』ノートリガー」

 

「ほっ・・・」

 

「もう1度イシュタルのスキル。ソウルブラスト『枷の戒めゲルギャ』『源流の女神ナキサワメ』『戦巫女コトノハ』Gゾーンの天空の女神ディオネスを表に。ニンニル、センリ、ククリヒメにパワープラス3000。いくよ」

 

ベルノはリンをじっつ見つめ、リンにディフライダー特有のイメージ感覚を見せる。

 

 

リンが目を覚ますと、そこは、以前タイヨウの時と同じビルの頂上、周りにたくさんのビルが建っており、さらに空には時空の穴が開いて、地球が見えているあの場所だ。そしてリンは、黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリールの姿になっていた。

 

「ここは・・・惑星クレイ・・・?」

 

「もっと感じさせて」

 

「!!」

 

リン(ガウリール)の背後から、アマルーダ(ベルノ)が現れる。

 

「僕に君の思いを・・・そして見せてほしいんだ。君の輝きを」

 

 

「!なんなの、今の・・・⁉」

 

イメージ感覚から戻ってきたリンは若干ながら冷や汗をかきながら、ベルノを見据えている。

 

(こ、これが・・・ディフライダー・・・!)

 

イシュタル(ベルノ)は双槍を再びガウリール(リン)に狙いを定め、エネルギーを纏ってそのまま放つ。ガウリール(リン)は呆気にとられ、双槍の刃をまともに喰らってしまい、膝をついてしまう。

 

「ああああああ!!」

 

ダメージチェック『黒衣の救済(ブラック・リリーフ)アラトロン』

 

「・・・くっ、こけおどしにビビって・・・こんなのダサすぎ!

ガウリールのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!前列のユニット全てに、パワープラス2000!お前なんかに2度も、負けられないんだよ!!」

 

「ああ、いい・・・。そう・・・もっと感じさせて。センリでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『サージェリィ・エンジェル(醒)』」

 

「ククリヒメのブースト、ニンニルでヴァンガードにアタック。君の思いを、君の情熱を・・・」

 

「うるせえ!!ガード!『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』『黒衣の鏡像(ブラック・ミラージュ)ハギーテ』『黒衣の通告(ブラック・コール)ナキール』知るか、そんなもん!!」

 

「・・・ターンエンド」

 

PW13000➡PW9000+SH5000=14000

PW22000➡PW9000

PW30000➡PW11000(+2000)

PW19000➡PW13000+SH10000=23000

PW39000➡PW13000+SH30000=43000  ベルノの手札5枚 山札13枚  リンのダメージ5枚(裏1枚)

 

「私のターン!スタンド&ドロー!

U20(アンダートゥエンティ)で優勝し、プロのファイターとなると決めた。真の女王となると宣言した)

だから、勝つのは私だあ!!ジェネレーションゾーン解放!!ストライドジェネレーション!!!!聖霊熾天使(ホーリー・セラフ)アルティエル!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黒衣の戦慄(ブラック・シバー)ガウリール』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上から3枚見て、1枚をダメージゾーンに!『黒衣の献身(ブラック・デボート)ファレグ』ダメージゾーンからナース・オブ・ブロークンハートをスペリオルコール!パワープラス2000!

アルティエルの救援(レスキュー)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『黒衣の稲妻(ブラック・スパーク)ムンカル(☆)』Gゾーンのアルティエルを表に!Gゾーン表のアルティエルの数だけ、ダメージ回復!合計で3枚!ダメージ3回復!トリプルレスキューチェック!」

 

「来たぁーー!!羽島リンの救援(レスキュー)!!」

 

「レスキューチェック、ファーストチェック『黒衣の安眠(ブラック・ドリーム)ザバニーヤ』セカンドチェック『ドクトロイド・リフロス(醒)』スタンドトリガー!ブロークンハートにパワープラス5000!サードチェック『クリティカルヒット・エンジェル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはブロークンハートに、クリティカルはアルティエルに!

ブロークンハートのスキル!ブロークンハートとアルティエルにパワープラス2000!同じスキルをもう1度、もう1度!全ては私の踏み台だ!お前も私の前に、跪け!!マーリクを移動!

アルティエルのGB(ジェネレーションブレイク)(3)!カウンターブラスト!前列全てのユニットに、パワープラス2000!同じスキルをもう1度、もう1度、もう1度、もう1度ぉ!!」

 

これでマーリクはパワー17000、ブロークンハートは37000、そしてアルティエルは42000となった。

 

「すごい!リンさんがベルノさんをねじ伏せていく!」

 

マーリク アルティエル ブロークンハート

 R     R       R

 

「全ての者の上に私は、立つ!!ブロークンハートでヴァンガードにアタック!私こそが、真の女王だ!!」

 

ベルノの手札では、この攻撃は防げても、残りのユニット、特にアルティエルの攻撃を防ぐことはできない。幸いにもベルノのデッキにはまだヒールトリガーが1枚だけ残っている。少ないながらも、まだ可能性は残っているのだ。

 

「ノーガード」

 

ブロークンハートはアマルーダ(ベルノ)に近づき、強い電気ショックを与える。アマルーダ(ベルノ)は電撃を喰らいつつ、アルティエルに視線を向ける。

 

「熱い・・・そして激しい・・・!これが、君の輝き・・・これが、君の、ヴァンガードなんだね!」

 

ベルノは6点目のダメージチェックを行う。6点目のダメージはヒールトリガーではなかった。

 

PW37000➡PW11000

 

ダメージチェック『崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ』

 

リンのダメージ5枚  ベルノのダメージ6枚  勝者リン

 

「勝者、羽島リン!先鋒戦を制したのは、福原高校ヴァンガード部!」

 

『おおおおおおお!!』

 

このファイトの迫力に歓声が広がる中、ディフライダーの証であるクランマークから発する痛みがベルノを襲う。

 

「くっ・・・!」

 

「?」

 

それを見たリンはほんの少しだけ気になったりはした。

 

「ありがとう。また1つ、新しい輝きを知ることができた」

 

「あんた本当に、惑星クレイの・・・」

 

「!」

 

リンが自分がディフライダーであることを知っていたことにベルノは驚きをみせていた。

 

「・・・別に、どうでもいいわ」

 

「・・・ふふっ」

 

だが、なんだかんだでそのことを気にしていないリンはそう言ってのけ、ベルノは笑みを浮かべる。

 

「何もかもくだらない。こっちの世界も、音楽も、人間も、ヴァンガードも!」

 

「サオリ君・・・」

 

「・・・・・・」

 

待機室で中堅戦に選ばれたサオリは唯一の癒しであるはずの音楽さえも切り捨て、何に対しても、見下すようになってしまっている。その状態のサオリにカズミは何も言わず、シルフィはサオリを心配している。

 

「・・・僕は傭兵だ。ベルノや、シルフィ・・・お前らとは違う。ギャラの分は働いてやるさ」

 

「・・・っ」

 

サオリは会場に入場し、待機室に戻ってくるベルノとすれ違う。

 

「・・・痛いだろ?なぜ笑ってる?」

 

「この痛みは喜びだ」

 

「・・・バカか、お前は」

 

ベルノの答えにサオリはそう吐き捨て、ファイト台の前へと進む。

 

(・・・うれしいはずなのに、ちょっと悔しい。こんな気持ち初めて。不思議だな、ヴァンガードは)

 

ベルノは初めての気持ちに不思議がりながらも笑みを浮かべている。その気持ちを共感しているシルフィは自然と笑みを浮かべる。こうしてファイナルステージ準決勝第1試合、先鋒戦は福原高校ヴァンガード部が勝利を収めたのであった。

 

to be continued…




MCミヤ「羽島さん、おめでとうございみゃす!見事な勝利でしたね!」

リン「別に。うちの下僕が勝ったチームメイトに、私が負けるわけない。当然よ」

MCミヤ「プロのスカウトも注目してますよ~?」

リン「あっそ。まぁ、それも当然ね」

MCミヤ「将来が楽しみなファイターだ、と、安城マモルさんがコメントしてみゃすが、これについては~?」

リン「あ、安城マモルがっ⁉あわっ・・・そっ、そうね・・・///まぁ、そ、それもと、当然だと・・・」

MCミヤ「以上、羽島リンさんでした!次回もお楽しみに!」

TURN191「戦場の恐怖」


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戦場の恐怖

本日から熱血の先導者と努力の先導者の更新を再開します。今後の方針はGを投稿したら次は熱血と努力という形ですかね。

明日というか今日はいよいよBCF当日!とりあえずこれ投稿を終えたらすぐに寝ます!

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)ファイナルステージ準決勝第1試合、先鋒戦で福原高校ヴァンガード部の先鋒リンがディフライダーの先鋒、ベルノに勝利を収めたことによって、あと1勝で福原高校ヴァンガード部はファイナルステージ決勝戦にコマを進めることができる。続いての中堅戦、チームディフライダーの中堅を任されたのは渕高サオリ。一方の福原高校ヴァンガード部からは部長である早尾アンリが出場する。

 

「さあ中堅戦はここまで敗北は1度きり、渕高サオリと、成長著しい早尾アンリの対決です!」

 

アンリとサオリはファイト台に立ち、デッキをファイト台に設置し、ファイトの準備を進める。

 

(羽島先輩に続くんだ・・・。俺が決めて、決勝に進む!!)

 

「手加減なしだ。本気でやってやる!」

 

サオリからはこれまでにないほどの殺意を纏っている。互いに準備を終えて、第1試合の中堅戦が始まろうとしていた。

 

 

 

TURN191「戦場の恐怖」

 

 

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「ハードロッド・ドラコキッド!」

 

「ワイバーンキッドディッダ!」

 

ハードロッド・ドラコキッド  PW5000

 

ワイバーンキッドディッダ  PW5000

 

「俺の先攻だ。ドロー!ライド!ドラゴンナイトターヘル!ディッダは移動!ターンエンド!」

 

ドラゴンナイトターヘル  PW7000

 

R ターヘル R

R ディッダ R  サオリの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ!ドロー!ライド!トレイニーモンク・ドラゴン!ハードロッドは移動!」

 

トレイニーモンク・ドラゴン  PW7000

 

R トレイニー  R

R ハードロッド R

 

「ハードロッドのブースト、トレイニーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ロッククライム・ドラグーン』」

 

「ダメージチェック『ラディエント・ドラゴン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW7000  アンリの手札6枚 山札42枚  サオリのダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!ドラゴンナイトムブディ!」

 

ドラゴンナイトムブディ  PW9000

 

R ムブディ R

R ディッダ R

 

「ディッダのブースト、ムブディでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ダメージチェック『強雷の円刃グリゼル』」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW7000  サオリの手札7枚 山札39枚  アンリのダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!マーシャルアーツ・ドラゴン!」

 

マーシャルアーツ・ドラゴン  PW9000

 

R マーシャルアーツ R

R  ハードロッド  R

 

「ハードロッドのブースト、マーシャルアーツでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』」

 

「ダメージチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW9000(+5000)  アンリの手札7枚 山札39枚  サオリのダメージ1枚

 

「中堅戦、渕高サオリと早尾アンリの対戦は4ターン目を終了し、ダメージは2対1!」

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"!!」

 

ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"!!  PW11000

 

「ドラゴンナイトシャクール、ドラゴンナイトムブディをコール!」

 

ドラゴンナイトシャクール  PW9000

 

「かげろうとなるかみ、リアガードを除去するスキルを持つ双方、ここまで静かな展開が続いていましたが、渕高君が動き出しましたね」

 

シャクール  紅焔  ムブディ

  R   ディッダ  R

 

「己が弱くて脆い存在だと、知れぇ!!ムブディでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『マイティボルト・ドラグーン』」

 

「ディッダのブースト、紅焔でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!1枚ドロー!パワーはシャクールに!セカンドチェック『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!パワーはシャクールへ!クリティカルは紅焔に!」

 

「来い!」

 

ブレードマスター"紅焔"は口から火炎球を2つ吐き出し、マーシャルアーツへと直撃させる。2つの炎を喰らったマーシャルアーツは倒れる。

 

「うわああああああ!!ダメージチェック『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』『心願の雷撃ヘレナ』」

 

「ここは戦場だ。お望み通り殺してやるよ!シャクールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『招来の舞姫アナスタシア』」

 

「ターンエンドだ!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000➡PW9000

PW19000➡PW9000  サオリの手札9枚 山札33枚  アンリのダメージ4枚

 

「はぁ、はぁ、はぁ・・・

(強い・・・。シルフィさんも強かったけど、このサオリ君は・・・!)」

 

アンリは冷や汗を拭きとり、サオリに視線を向けると、サオリの背後に怒りと憎悪に満ち溢れている竜、炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッドがいるイメージを見た。

 

「(・・・っ!ディフライダーだからって、負けるもんか!!)

俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!ドラゴニック・ヴァンキッシャー"SPARKING(スパーキング)"!!」

 

ドラゴニック・ヴァンキッシャー"SPARKING(スパーキング)"  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン解放!!ストライドジェネレーション!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』グレード3

 

ヴァンキッシャー"SPARKING(スパーキング)"は両手に雷の光を放ち、それを自身に纏わせる。光が晴れると、荒々しくも輝く雷を纏った竜がいた。これが、VOLTAGE(ヴォルテージ)とも、VMAX(ブイマックス)とも違う、ヴァンキッシャーの未来の可能性の姿だ。

 

「征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VBUSTER(ブイバスター)"!!!!」

 

征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VBUSTER(ブイバスター)"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ヴァンキッシャー"SPARKING(スパーキング)"』

 

SPARKING(スパーキング)超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!Gユニットが雷激のスキルを持つため、相手は自分のリアガードを1体退却させ、バインドする!」

 

「ちっ・・・シャクールを退却して、バインド」

 

「魔竜戦鬼チャトゥラ、ロッククライム・ドラグーン、凱旋の雷レシェフを2体コール!」

 

ロッククライム・ドラグーン  PW9000

魔竜戦鬼チャトゥラ  PW8000

凱旋の雷レシェフ(☆)  PW4000

 

「チャトゥラのスキル!パワープラス3000!

ロッククライム・ドラグーンのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがヴァンキッシャーなら、カウンターブラスト!ソウルブラスト『トレイニーモンク・ドラゴン』相手は自分のリアガードを1体選んで、退却させ、バインド!」

 

「ムブディを退却し、バインド」

 

「ロッククライムにパワープラス2000!

ハードロッドのスキル!自身をレスト!相手は自分のドロップゾーンから1枚をバインドさせる!それができないのであれば、カウンタチャージ!雷激を持つVBUSTER(ブイバスター)にパワープラス3000!

さらに、VBUSTER(ブイバスター)のスキル!ソウルブラスト『マーシャルアーツ・ドラゴン』GゾーンのVBUSTER(ブイバスター)を表に!相手は自分のリアガードとドロップゾーンから1枚ずつ選び、バインド!」

 

「ちっ・・・!ディッダをバインド!」

 

「なんとぉ!スキルで全てのリアガードを消し去りましたぁ!!」

 

「リアガードが相手より多いため、VBUSTER(ブイバスター)、チャトゥラ、右のレシェフにパワープラス3000!」

 

ロッククライム   ブイバスター    チャトゥラ

 レシェフ   ハードロッド(レスト) レシェフ

 

「レシェフのブースト、ロッククライムでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』」

 

「レシェフのブースト、チャトゥラでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ドラゴンモンクシンセン』」

 

「チャトゥラのスキル!カウンターブラスト!攻撃がヒットしたので、1枚ドロー!相手のドロップゾーンにあるガトリングクロー・ドラゴンをバインド!

VBUSTER(ブイバスター)でヴァンガードにアタック!

レシェフのスキル発動!ヴァンガードがヴァンキッシャーなら、自身をソウルへ!1枚ドロー!VBUSTER(ブイバスター)にパワープラス5000!

もう1体のレシェフのスキル!ソウルへ!1枚ドロー!VBUSTER(ブイバスター)にパワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『魔竜仙女コウド(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはVBUSTER(ブイバスター)へ!セカンドチェック『ドラゴニック・ヴァンキッシャーSPARKING(スパーキング)』サードチェック『毒心のジン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て、VBUSTER(ブイバスター)に!くらえええええ!!」

 

VBUSTER(ブイバスター)は稲妻の球を生成し、その稲妻を2つブレードマスター"紅焔"に放つ。ブレードマスター"紅焔"は稲妻の球に2つとも直撃し、後ろに後ずさる。

 

「どうだ!」

 

「図に乗るな、人間!!ダメージチェック『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』セカンドチェック『ドラゴンモンクキキラ(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW15000➡PW11000+SH5000=16000

PW21000➡PW11000

PW42000(+10000)➡PW11000(+5000)  アンリの手札7枚 山札29枚  サオリのダメージ4枚

 

「戦場では、弱い奴は死んで当然」

 

サオリ、ダムジッドの脳裏に浮かぶのは、敵の攻撃で次々と死んでいったユニットたち・・・弱肉強食の戦場の世界だ。

 

「だが!俺は違う!ここは俺の戦場だ!!今からこの戦場を地獄に変えてやる!!」

 

「っ!!」

 

「ジェネレーションゾーン解放!!ストライドジェネレーション!!!!炎熱機竜(フレアアームズ)ズィーゲンブルク!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ワイバーンストライクジャーゴ』グレード3

 

炎熱機竜(フレアアームズ)ズィーゲンブルク  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ロッククライムを退却!竜炎(ブレイズ)を持つズィーゲンブルクにパワープラス3000!コール!シャクール!

シャクールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!相手のリアガードより少ないため、リアガードを1体選んで退却!チャトゥラを退却!ムブディとドラゴンモンクシンセンをコール!」

 

ドラゴンモンクシンセン  PW7000

 

「ズィーゲンブルクのスキル!ソウルブラスト『ドラゴンナイトターヘル』Gゾーンのズィーゲンブルクを表に!ハードロッドを退却!」

 

ムブディ ズィーゲンブルク シャクール

シンセン    R       R

 

「相手のリアガードより多いため、ズィーゲンブルクを竜炎(ブレイズ)状態に!

シャクールのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態の時、パワープラス2000!炎が大地を焼き、天を焦がす・・・これが地獄だ」

 

「くっ・・・!」

 

「どうだ?怖いか?泣け!喚け!叫べ!!シャクールでヴァンガードにアタック!己が弱さを呪え!!」

 

「ガード!『チェインボルト・ドラグーン』」

 

「ズィーゲンブルクでヴァンガードにアタック!地獄の業火に焼かれて消えろ!!人間があ!!!」

 

「招来の舞姫アナスタシア!完全ガード!(コスト『トレイニーモンク・ドラゴン』)」

 

ズィーゲンブルクは黒煙を纏わせ、火炎兵装にエネルギーを纏い、大出力の光線の砲撃槍をヴァンキッシャー"SPARKING(スパーキング)"の周りに放ち、辺りを業火の炎に包ませ、焼き尽くそうとした。しかし、アナスタシアの華麗なる舞によって、ヴァンキッシャー"SPARKING(スパーキング)"の周りの炎をかき消していく。

 

「・・・」

 

「・・・っ!その目・・・」

 

アンリの瞳を見て、サオリが真っ先に脳裏に浮かんだのは自らを追い詰めたトコハと、ユイの力強い覚悟の纏った瞳だ。その瞳は、今目の前にいるアンリと同じものだった。サオリ、ダムジッドはその瞳に恐怖している。

 

「虫唾が走るんだよぉ!!トリプルドライブ『炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド』セカンドチェック『ドラゴンモンクシンセン』サードチェック『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てムブディへ!」

 

「招来の舞姫アナスタシアの雷激(4)!ガーディアンサークルから退却した時、1枚ドロー!」

 

「シンセンのブースト、ムブディでヴァンガードにアタック!

ムブディのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ヴァンガードがブレードマスターで竜炎(ブレイズ)状態なら、1枚ドロー!相手の空いているリアガードサークル1つにつき、パワープラス2000!合計でパワープラス10000!恐怖に打ち震えて、死ねえ!!!」

 

「俺は、恐れない!!ジェネレーションガード!!護天覇竜ブルワーク・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『魔竜仙女コウド(治)』

 

「護天覇竜ブルワーク・ドラゴン  SH15000

 

「ブルワーク・ドラゴンの雷激(3)!シールドプラス10000!」

 

「なっ・・・何だと⁉」

 

「ブルワークのスキル!バトル終了時、相手バインドゾーンが4枚につき、前列のレストしているリアガードを1体退却する!ムブディを退却!」

 

「くっ・・・ターンエンド!

紅焔のGB(ジェネレーションブレイク)(2)!相手のリアガードがいないので、ドロップゾーンから竜炎(ブレイズ)を持つワイバーンストライクジャーゴを手札に!

シンセンのGB(ジェネレーションブレイク)!相手のリアガードがいないなら、自身を退却させ、カウンタチャージ!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW29000➡PW11000(完全ガード)

PW31000➡PW11000+SH25000=36000  サオリの手札9枚 山札25枚  アンリのダメージ3枚(裏1枚)

 

(絶対に逃げない!怯まない!俺には、シオン君と羽島先輩からもらった力がある!)

 

『責める時に責めなければ、決して勝利には届きませんよ』

 

『ふふ、とりあえず雑魚ってのは撤回してあげる』

 

『そして、福原高校ヴァンガード部を存続させる。それが早尾先輩と、僕の目標ですから』

 

『相手が誰だろうと、何をしようと関係ない。全部勝ってトップに立つ。それだけよ』

 

『何であろうと、立ちはだかるものはすべて倒す。相手が鬼丸カズミ・・・忍竜シラヌイでも』

 

(前に進み、困難に立ち向かう力・・・勇気だ!)

 

アンリは過去の今までを振り返りながら、勇気を振り絞って自身のターンを進める。

 

「スタンド&ドロー!

SPARKING(スパーキング)の雷激(4)!ソウルチャージ『招来の舞姫アナスタシア』相手はドロップゾーンから1枚選びバインド!」

 

「くっ・・・紅焔をバインド」

 

「ストライド・・・ジェネレーション!!!!征天覇竜ドラゴニック・ヴァンキッシャー"VBUSTER(ブイバスター)"!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ヴァンキッシャー"SPARKING(スパーキング)"』グレード3

 

「俺はまだ実力不足・・・シオン君や羽島先輩のような強さは、俺にはない。でも、思いは・・・ヴァンガード部を守るという思いは、誰にも負けない!!

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!相手は自分のドロップゾーンから1枚選んでバインドさせる!Gユニットが雷激を持っているので、リアガードを退却させ、バインド!」

 

「シャクールを退却して、シンセンと一緒にバインド」

 

「2体のマーシャルアーツをコール!

マーシャルアーツのGB(ジェネレーションブレイク)!雷激(2)!パワープラス3000!コール!ドラゴンダンサーハティン!」

 

ドラゴンダンサーハティン  PW6000

 

「ハティンの雷激(2)!ソウルブラスト『凱旋の雷レシェフ(☆)』1枚ドロー!ハティンをコール!

ハティンの雷激(2)でソウルブラスト『凱旋の雷レシェフ(☆)』1枚ドロー!

VBUSTER(ブイバスター)のスキル!ソウルブラスト『招来の舞姫アナスタシア』GゾーンのVBUSTER(ブイバスター)を表に!相手は自分のドロップゾーンから1枚選んでバインドする!」

 

「ちっ・・・!ムブディをバインド!」

 

「リアガードが相手より多いため、2体のマーシャルアーツと右のハティンにパワープラス3000!

VBUSTER(ブイバスター)GB(ジェネレーションブレイク)3!雷激(7)!前列全てにパワープラス5000!VBUSTER(ブイバスター)にクリティカルプラス1!ドライブプラス1!」

 

マーシャルアーツ ブイバスター マーシャルアーツ

  ハティン     R      ハティン

30 25

「(中学の頃に見た、雀ヶ森先輩のファイトに憧れて、福原のヴァンガード部に入った。そして、ヴァンガード部を存続させるには、このU20(アンダートゥエンティ)で優勝するしかない!)

ヴァンガード部は、絶対に潰させない!!VBUSTER(ブイバスター)でヴァンガードにアタック!」

 

「甘いんだよ!!やられるかぁ!!鉄壁の盾よ!勝利という名の炎を我が手に!!完全ガード!!炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド!!!」

 

炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド  SH0

 

コスト『ドラゴンモンクシンセン』

 

ヴァンキッシャー"VBUSTER(ブイバスター)"は両手を構え、強力な雷の砲弾をブレードマスター"紅焔"に放つが、そこにダムジッドが介入し、巨大な盾で雷を遮断させる。

 

「まだだ!クワドラプルドライブ『魔竜仙女コウド(治)』ヒールトリガー!左のマーシャルアーツへ!セカンドチェック『チェインボルト・ドラグーン』サードチェック『毒心のジン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て、右のマーシャルアーツへ!ファイナルチェック『凱旋の雷レシェフ(☆)』クリティカルトリガー!」

 

「んなっ・・・⁉」

 

「効果は全て、左のマーシャルアーツへ!」

 

「左右のリアガードにクリティカルが乗った!」

 

「これで相手は最低でも完全ガードじゃない限り、カードを3枚出さないといけない!」

 

「ここで決めろぉ!!」

 

「ダブルクリティカル!」

 

「トリプルトリガーだ!」

 

白熱するファイト展開に観客は大歓声を上げている。その歓声はサオリにとって不愉快以外の何ものでもない。

 

「なんだっていうんだ!!ここは俺の戦場だぞ!!」

 

苛立ちを見せるサオリは待機室から冷たい視線を感じ取り、そこを見てみる。冷たい視線を出していたのは、雇い主であるカズミだった。その隣ではシルフィがかわいそうなものを見るような目をしている。

 

「・・・何だその目は・・・!俺をバカにすんじゃねぇ!!」

 

「右のマーシャルアーツでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!!『炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド』(コスト『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』」

 

「(あの夏の日、雀ヶ森先輩のファイトを見たのは、運命だったのかもしれない。福原に入学し、ヴァンガード部に入り、そのヴァンガード部をこの手で守るという、運命!)

絶対に廃部になんかさせない!ヴァンガード部は、俺が守る!そのために俺は今!ここにいる!!左のマーシャルアーツでヴァンガードにアタック!」

 

この時サオリの脳裏に浮かんだのは、ユイのファイトの時の敗北、惑星クレイで死に絶えてしまったユニットたち、そしてあの時の敗北で味わった、身を焼き尽くすかのような痛みだった。

 

「ふざけんな!!冗談じゃねぇぞ!!」

 

マーシャルアーツはまっすぐにブレードマスター"紅焔"に向かい、攻撃対象に向かって、稲妻を纏った拳を腹部に放った。マーシャルアーツの拳は見事に腹部にヒットした。だが・・・

 

 

 

炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド  SH0

 

コスト『ドラゴンナイトターヘル』

 

直撃させたのは、ブレードマスター"紅焔"ではなく、炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッドの腹部だった。

 

「完全ガードぉ!!早尾アンリの渾身の攻撃は、連続3回の完全ガードで全て防がれてしまったぁ!!」

 

「・・・ターン、エンド」

 

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW34000➡PW11000(完全ガード)

PW36000➡PW11000(完全ガード)  アンリの手札6枚 山札21枚  サオリのダメージ4枚(裏2枚)

 

「それでも、俺たちは負けない!」

 

「・・・うぜぇんだよ、人間!!」

 

サオリはアンリを憎々しげに睨んでいる。

 

「福原高校ヴァンガード部対チームディフライダー中堅戦!会場が揺れていみゃす!」

 

「早尾先輩・・・」

 

「渕高サオリ、この局面をどう打ち破るか!」

 

「ストライド・・・ジェネレーション!!!!炎熱機竜(フレアアームズ)ズィーゲンブルク!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ワイバーンストライクジャーゴ』グレード3

 

「(弱いくせに・・・たかがお遊びのくせに!!)

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!右のマーシャルアーツを退却!ズィーゲンブルクにパワープラス3000!

ズィーゲンブルクのスキル!ソウルブラスト『ドラゴンナイトムブディ』左のマーシャルアーツも退却!ガトリングクロー、ドラゴンナイトターヘル、マズルフラッシュ・ドラゴンをコール!」

 

マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)  PW5000

ガトリングクロー・ドラゴン(引)  PW4000

 

「3体全てを後列にコール?」

 

竜炎(ブレイズ)の発動条件を満たすためだけのコールでしょう」

 

「早尾アンリには、前列のユニットを除去するガーディアン、ブルワーク・ドラゴンがあるからな」

 

   R     ズィーゲンブルク    R

ガトリングクロー   ターヘル   マズルフラッシュ

 

「てめぇらみたいな、何の力もない弱っちぃ生き物なんかに・・・この俺様が負けるかぁ!!

ズィーゲンブルクを竜炎(ブレイズ)!!

ターヘルのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態の時、パワープラス2000!ズィーゲンブルクでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『毒心のジン(☆)』『毒心のジン(☆)』『凱旋の雷レシェフ(☆)』」

 

ズィーゲンブルクは黒煙を纏い、火炎兵装を再びヴァンキッシャー"SPARKING(スパーキング)"に向け、今度は黒炎を放つが、毒心のジン2体とレシェフが黒炎から守る。

 

「くっ・・・!トリプルドライブ『炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド』セカンドチェック『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!サードチェック『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!こっちも全部ヴァンガードだ!!」

 

「凌いだぁ!!ダブルクリティカルが乗った渕高サオリのアタックを早尾アンリ、見事にガード!」

 

「だが、渕高は後列のブーストをつけなかった。ズィーゲンブルクにはまだ・・・」

 

「てめぇらは、屈するしかねぇんだよ、人間!!

ズィーゲンブルクのGB(ジェネレーションブレイク)3!アタック終了時、竜炎(ブレイズ)状態なら、カウンターブラスト!相手のリアガードの数だけ、手札を捨てる。相手リアガードは2体。手札を2枚捨てる。ズィーゲンブルクはスタンド!ドライブマイナス2!ターヘルのブースト、ズィーゲンブルクでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!護天覇竜ブルワーク・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『魔竜仙女コウド(治)』

 

「護天覇竜ブルワーク・ドラゴン  SH15000

 

「ブルワーク・ドラゴンの雷激(3)!シールドプラス10000!さらにガード!『毒心のジン(☆)』『チェインボルト・ドラグーン』絶対に通させはしない!!」

 

「うるせえ!!!」

 

「渕高サオリのアタック48000!早尾アンリのガード51000!運命のドライブチェック!」

 

「殺してやる・・・絶対に、殺してやる・・・!ドライブチェック『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「出たあ!!出ました!なんとこのターン、4回のドライブチェック中3回もクリティカル!早尾アンリのガードをついにぶち抜いたぁ!!」

 

ズィーゲンブルクは火炎兵装の最大出力の黒炎をヴァンキッシャー"SPARKING(スパーキング)"に放つが、ブルワークとチェインボルト、ジンが守り通していた。が、意地と怒りが黒炎の威力をさらに増していき、ガーディアンは焼き払われた。そして本命のヴァンキッシャー"SPARKING(スパーキング)"も黒炎によって焼き払われてしまう。

 

PW29000(+10000)➡PW11000+SH30000=41000

PW48000(+5000)➡PW11000+SH40000=51000

 

ダメージチェック『ロッククライム・ドラグーン』『マイティボルト・ドラグーン』『ドラゴニック・ヴァンキッシャー"SPARKING(スパーキング)"』

 

アンリのダメージ6枚  サオリのダメージ4枚  勝者サオリ

 

「勝者、チームディフライダー、渕高サオリ!」

 

勝利を収めたサオリはさっさとデッキを片付けて待機室にさっさと戻っていく。

 

「仕事はしたからな」

 

「感謝する」

 

サオリはそれだけを報告して、さっさと会場から退場していった。

 

「すまない、シオン君。後は頼む」

 

「はい!」

 

福原高校ヴァンガード部の待機室にアンリが戻り、全てをシオンに託した。すべてを託されたシオンは思いを受け取って会場へと向かっていく。ファイナルステージ準決勝第1試合は大将戦へと持ち越されることとなったのである。

 

to be continued…




TURN192「天命を超えて」


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天命を超えて

昨日のBCF大阪イベントは本当に楽しかったです。ヴァンガード新シリーズのレオン様の声は前回と比べてやっぱり違うなぁって思います。BCFにいってない人は次回のヴァンガードアニメでレオン様が出るのでご確認ください。

ちなみクランリーダーファイトの結果はほとんど運に見放されたんじゃないかと疑うくらい勝率が低かったです。楽しかったけどなぜあそこでトリガーを引く。解せぬ・・・。

さて、今回は福原高校ヴァンガード部VSディフライダーの対決の終盤です!

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)ファイナルステージ準決勝第1試合、中堅戦では福原高校ヴァンガード部の中堅、アンリがディフライダーの中堅、サオリを追い詰めるところまで追い詰めたが、3連続完全ガードによってすべての攻撃が防がれて、サオリのズィーゲンブルクによってアンリは敗北し、勝負は大将戦まで持ち越された。第1試合の大将戦、チームディフライダーから鬼丸カズミ、福原高校ヴァンガード部からはチームの全てを託されたシオンが出場する。

 

「ファイナルステージ準決勝第1戦、決着は大将戦まで持ち越されました!」

 

「シオン・・・負けるなよ」

 

「あんたなら絶対やれる!」

 

「シオン、私はあなたを信じる!」

 

トライフォーのメンバーはシオンの勝利を信じ、このファイトを見守る。

 

「ファーストステージ以来だね。君がどれだけ強くなったのか、楽しみだ」

 

「その言葉、そっくりお返しします」

 

シオンの放った言葉に若干ながらイラつきを見せるカズミ。互いにファイトの準備を整え、ファイナルステージ準決勝大将戦が始まろうとしていた。

 

 

 

TURN192「天命を超えて」

 

 

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

「練磨の騎士アレクトス!」

 

「忍竜マドイ」

 

練磨の騎士アレクトス  PW5000

 

忍竜マドイ  PW5000

 

「僕の先攻だ!ドロー!ライド!敬忠の騎士ディオティウス!アレクトスは移動!ターンエンド!」

 

敬忠の騎士ディオティウス  PW7000

 

R ディオティウス   R

R    R    アレクトス  シオンの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ。ドロー。ライド。忍竜セイズイ。マドイは移動」

 

忍竜セイズイ  PW7000

 

 R  セイズイ R

マドイ  R   R

 

「セイズイでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『忍竜ノロイ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

「ダメージチェック『スカウティング・オウル』『希望の守り手』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000(+5000)➡PW7000  カズミの手札6枚 山札42枚  シオンのダメージ2枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ライド!督励の騎士アルビオン!要撃の騎士レドンをコール!」

 

督励の騎士アルビオン  PW9000

要撃の騎士レドン  PW9000

 

R アルビオン  レドン

R   R   アレクトス

 

「アルビオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『ヒーリング・ペガサス(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『忍竜セイズイ』」

 

「アレクトスのブースト、レドンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『忍竜コクシャ(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000

PW14000➡7000+SH10000=17000  シオンの手札5枚 山札39枚  カズミのダメージ1枚

 

「激しい熱戦が続いた第1戦もついに大詰めを迎えました!このファイト、両チームの未来がかかります!」

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。ライド。忍竜ゲンカイ。マドイを移動。忍竜ノロイをコール」

 

忍竜ゲンカイ  PW9000

忍竜ノロイ(☆)  PW4000

 

マドイ ゲンカイ R

ノロイ  R   R

 

「チームディフライダー大将、鬼丸カズミ!ファーストステージからここに至るまでなんと!1戦たりとも敗北なし!前回優勝者にして無敗の絶対王者!」

 

「ゲンカイでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『夢の運び手べレヌス(☆)』」

 

「ドライブチェック『忍竜フウライ』」

 

「今日もその伝説に、新たな1ページが書き加えられるのか⁉全世界のファイターが注目しております!」

 

「ノロイのブースト、マドイでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『月柱の騎士シシルス』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW9000➡PW9000(+5000)  カズミの手札5枚 山札39枚  シオンのダメージ1枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!君臨せよ!我が新たなる剣!ライド!天命の騎士アルトマイル!!」

 

天命の騎士アルトマイル  PW11000

 

「対するは、福原高校ヴァンガード部大将、綺場シオン!」

 

「エスコート・イーグル、夢の運び手べレヌスをコール!」

 

エスコート・イーグル  PW9000

夢の運び手べレヌス(☆)  PW4000

 

エスコート アルトマイル  レドン

べレヌス    R    アレクトス

 

「べレヌスのブースト、エスコートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『忍獣カタリギツネ』」

 

「綺場財閥の御曹司として、全てを背負う運命にのまれながら、ヴァンガードもまた、その手に掴もうとしています!」

 

「宿命・・・」

 

「アルトマイルでヴァンガードにアタック!

べレヌスのスキル!ヴァンガードがアルトマイルなら、自身をソウルに入れ、1枚ドロー!アルトマイルにパワープラス5000!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『ヒーリング・ペガサス(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはレドンへ!セカンドチェック『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはレドンへ、クリティカルはヴァンガードへ!」

 

アルトマイル(シオン)は剣を構え、ゲンカイに近づき、2回の斬撃をゲンカイに与える。

 

「ダメージチェック『忍竜ウンガイ』セカンドチェック『忍竜ウツロイ』」

 

「逆境もあった。屈辱に震える夜もあった。それでもなお、折れることなく立ち上がる不屈の貴公子!」

 

「アレクトスのブースト、レドンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『忍竜ウンガイ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW13000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000➡PW9000

PW24000➡PW9000  シオンの手札5枚 山札34枚  カズミのダメージ4枚

 

「掴んでくれ!シオン君のヴァンガードで俺たちの望む未来を!」

 

「トリガーで一気に1対4」

 

「序盤から一気に展開しての猛攻・・・綺場らしい前のめりのファイトだな」

 

「さて、鬼丸カズミはここからどうひっくり返すのか、気になるところだな」

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。ライド。魔忍竜シラヌイ"朧"」

 

魔忍竜シラヌイ"朧"  PW11000

 

「君は抗う事はできない・・・俺がこのファイトで紡ぐ運命には・・・」

 

「・・・」

 

「ストライドジェネレーション!!閻魔忍竜マグンテンブ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍獣カタリギツネ』グレード1+2

 

閻魔忍竜マグンテンブ  PW26000  ハーツ『魔忍竜シラヌイ"朧"』

 

超越(ストライド)スキル。レドンを支配。パワープラス4000。レドンでヴァンガードにアタック。

マドイのGB(ジェネレーションブレイク)。自身をソウルに。支配されたユニットがアタックした時、自身をソウルへ。1枚ドロー。レドンにさらにパワープラス3000」

 

「ガード!『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』」

 

支配攻撃PW16000➡PW11000+SH10000=21000

 

「忍竜ゲンカイ、忍竜フウライ、忍獣カタリギツネをコール」

 

忍竜フウライ  PW9000

忍獣カタリギツネ  PW7000

 

「閻魔忍竜マグンテンブのスキル。カウンターブラスト。Gゾーンのマグンテンブを表に。もう1度レドンを支配。Gゾーン表のカード1枚につき、パワープラス3000。レドンでヴァンガードにアタック。

フウライのGB(ジェネレーションブレイク)。他のユニットがアタックした時、ヴァンガードがシラヌイであれば、パワープラス2000。

ゲンカイのGB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラスト。ソウルブラスト『忍竜ゲンカイ』パワープラス。1枚ドロー」

 

「ジェネレーションガード!!神聖竜レーザーガード・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ヒーリング・ペガサス(治)』

 

神聖竜レーザーガード・ドラゴン  SH15000

 

「スキル発動!グレード2のリアガードがいるのでシールドプラス5000!」

 

支配攻撃PW19000➡PW11000+SH20000=31000

 

「支配したレドンは退却」

 

「これが・・・鬼丸の支配・・・!」

 

「絆・・・仲間・・・耳当たりのいい言葉で繕っては、我らの運命を使役する者たちへの、これは報復だ!」

 

ゲンカイ マグンテンブ  フウライ

ノロイ    R    カタリギツネ

 

「ノロイのブースト、ゲンカイでヴァンガードにアタック!

フウライのスキル。パワープラス2000」

 

「ノーガード!ダメージチェック『青天の騎士アルトマイル』」

 

「マグンテンブでヴァンガードにアタック!

ノロイのスキル。ヴァンガードがシラヌイであれば、自身をソウルへ。1枚ドロー。マグンテンブにパワープラス5000。

フウライのスキル。パワープラス2000」

 

「ノーガードだ!」

 

「トリプルドライブ『忍竜セイズイ』セカンドチェック『忍竜コクシャ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはフウライへ、クリティカルはマグンテンブへ。サードチェック『忍竜ノロイ(☆)』クリティカルトリガー!これもパワーはフウライへ、クリティカルはマグンテンブへ」

 

「ダブルクリティカルーーー!!」

 

マグンテンブは素早くアルトマイル(シオン)に接近し、短刀で斬りつけ、2回目の斬撃でアルトマイル(シオン)を宙に浮かせ、そして、落ちてきたところを2つの短刀で3回目の斬撃を繰り出した。

 

「シオン君!!」

 

「くっ・・・ダメージチェック『ナイト・オブ・ツインソード』セカンドチェック『要撃の騎士レドン』サードチェック『天命の騎士アルトマイル』」

 

「カタリギツネのブースト、フウライでヴァンガードにアタック」

 

「ジェネレーションガード!!神衛聖騎士イグレイン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ヒーリング・ペガサス(治)』

 

神衛聖騎士イグレイン  SH15000

 

「イグレインのスキル!ヴァンガードがアルトマイルならば、ソウルブラスト『敬忠の騎士ディオティウス』シールドプラス10000!

さらにイグレインの勇敢(ブレイブ)!シールドプラス5000!」

 

「ターンエンド」

 

PW15000➡PW11000

PW31000➡PW11000

PW32000➡PW11000+SH30000=41000  カズミの手札6枚 山札29枚  シオンのダメージ5枚

 

「綺場シオン、凌ぎましたがこのターンで一気に5対4!恐るべき鬼丸カズミ!ファイトの全てを支配するその力!!」

 

「スタンド&ドロー。・・・あなたが何故、それほどまでに僕たちのヴァンガードを憎むのか・・・その理由を僕は知らない。ただ・・・果たしたい何かのために、どんな手段でも選ぶ覚悟・・・それに足る心境は、僕にもわかる。僕もそうだったから!!」

 

「・・・・・・」

 

「天命の騎士アルトマイルのスキル!手札から督励の騎士アルビオンをスペリオルコール!パワープラス4000!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!神聖竜ブレイブランサー・ドラゴン!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『青天の騎士アルトマイル』グレード3

 

神聖竜ブレイブランサー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『天命の騎士アルトマイル』

 

「来たあああああ!!綺場シオン、必殺の切り札!!」

 

『おおおおおお!!』

 

「いけぇ!!シオン!!」

 

「シオン・・・!」

 

超越(ストライド)スキル!手札から逆風の騎士セリムをスペリオルコール!勇敢(ブレイブ)を持つエスコート・イーグルにパワープラス4000!」

 

逆風の騎士セリム  PW7000

 

「セリムのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!ヴァンガードがアルトマイルなら、パワープラス3000!さらに、月柱の騎士シシルスをコール!」

 

月柱の騎士シシルス  PW7000

 

「アレクトスの勇敢(ブレイブ)!ヴァンガードにパワープラス3000!」

 

エスコート ブレイブランサー   アルビオン

 セリム    シシルス   アレクトス(レスト)

 

「さらに、アレクトスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!自身をソウルに!各バトルフェイズ開始時、1枚ドロー!このターン中、勇敢(ブレイブ)は常に有効となる!エスコートでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「ガード『忍竜ノロイ(☆)』」

 

「自ら背負った使命!必ずと決めた覚悟!譲れない誇りのために、僕は戦う!!アルビオンでヴァンガードにアタック!

アルビオンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラス『敬忠の騎士ディオティウス』山札から勇敢(ブレイブ)を持つ反攻の騎士スレイマンをスペリオルコール!」

 

反攻の騎士スレイマン  PW9000

 

「スレイマンのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!ヴァンガードがアルトマイルなら、パワープラス3000!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「ガード『忍竜ノロイ(☆)』」

 

「けど、同時に僕は自由だ!スレイマンでヴァンガードにアタック!

スレイマンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!手札を1枚捨てる!山札からレドンをスペリオルコール!

レドンのスキル!効果でリアガードとして登場した時、アルトマイルのヴァンガードがいれば、パワープラス3000!

レドンのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!勇敢(ブレイブ)!自分以外の前列のユニット全てにパワープラス3000!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「ガード『忍竜コクシャ(☆)』」

 

「僕が僕であるために、最後まで突き進む!!レドンでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「インターセプト『忍竜フウライ』」

 

「その先に、待っている人たちがいることを!彼らと歩む、未来の輝かしさを!僕は知っているから!!」

 

「綺場シオン!スキルを駆使して怒涛の4連続攻撃ーー!!」

 

(この前とはまるで違う・・・。佐倉ユイの時と同じ感覚だ・・・)

 

「シシルスのブースト、ブレイブランサーでヴァンガードにアタック!

勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!

ブレイブランサーのGB(ジェネレーションブレイク)3!カウンターブラスト!山札から勇敢(ブレイブ)を持つエスコート・イーグル2体、スカウティング・オウルをスペリオルコール!」

 

スカウティング・オウル  PW7000

 

「来たああああ!!ブレイブランサーのGB(ジェネレーションブレイク)3で攻撃回数をさらに2回追加だあああ!!このターン、なななんと!7回連続攻撃!!」

 

「前のターンに2回使ったGガーディアンは、このための布石という訳か」

 

「さらに手札が0枚ゆえに、捨てる手札もなし。計算しつくされた展開だ」

 

「・・・ノーガード」

 

「ここでノーガード!クリティカルが1枚でも出たら、鬼丸カズミは6ダメージです!」

 

「トリプルドライブ『青天の騎士アルトマイル』セカンドチェック『グライディング・イーグル(引)』ドロートリガー!パワーは右のエスコート・イーグルに!1枚ドロー!サードチェック『ヒーリング・ペガサス(治)』ヒールトリガー!」

 

「・・・っ!!」

 

「ダメージ1回復、パワーは右のエスコートに!」

 

ブレイブランサーは巨大なランスを構え、シラヌイ"朧"に向かって急速突進し、ランスでシラヌイ"朧"を貫く。ランスの攻撃を喰らったシラヌイ"朧"は倒れるが、何とか耐える。

 

「クリティカル出ず!しかし、ダブルトリガーどの出た後2回のアタック、防げるのか、鬼丸カズミーー!!」

 

「・・・っ」

 

カズミの手札では残りのエスコート・イーグルの攻撃を全て防ぎきるのは不可能。最低でも1回が限界だろう。これには苦々しい表情をするカズミ。

 

「あなたには理解できない。あなたは、鬼丸カズミを支配して、そのヴァンガードを奪った。どれほどうまく立ち回ろうとも、あなたのファイトは偽りのものだ!だからあなたは・・・必ず敗れる!」

 

カズミはシオンの言葉と共に、シオンの周りにアンリとリン・・・さらにその後ろにストライダーズにドリームハーツ、ハイメフラワーズが共にいる、本当の絆のイメージを見せられた。それと同時に、カズミ、シラヌイにとって忌まわしい記憶も浮かび上がる。

 

 

シラヌイがカズミにディフライドする前に、シラヌイは惑星クレイのぬばたま忍軍の上層部の命令である任務を請け負っていた。そこには彼の仲間、不知火一派のユニットたちも集まっている。

 

「此度の任務で、我ら不知火一派の力を必ずや認めさせてやろうぞ!変えられぬ宿命などないのだ!!」

 

『応!!』

 

シラヌイの言葉と共に、不知火一派はその場に姿を消し、任務にあたる。しかしこの任務は不知火一派を嫌う上層部の仕組んだものだった。

 

『外法使い、不知火一派』

 

『我らぬばたま忍軍の正道を外れた、邪流の者共』

 

『汚れ仕事にはちょうどいい』

 

『所詮使い捨てよ、あのような者は』

 

この任務で大きなダメージを負ったシラヌイは大きな息遣いをしながらよろよろと荒野を歩いていく。シラヌイの部下たちはこの過酷な任務で大きく負傷し、息絶えてしまっていたのだ。

 

「・・・我らはただ、蔑まれ、使われ、死すべき存在でしかないと⁉それが我らの、宿命だというのかああああああ!!?」

 

シラヌイの悲しみと怒りがこもった悲痛な叫びが荒野に響く。抗う事の出来ないこの残酷な宿命にシラヌイはただ1体、深く絶望し、地面に膝をついた。

 

「否。それは汝らの宿命にあらず」

 

シラヌイが絶望していた時、突如として何者かの声をかけた。シラヌイが顔を上げると、そこには現代にいるはずのない過去の存在、マグンテンブとアタゴロード、さらには未来の存在、ムジンロードがいた。

 

「汝らの道を歪めたのは先導者」

 

「先導者・・・」

 

「我らは地の果て、"レリクス"より遣われし使徒」

 

「運命に挑むものよ。来い、我らと共に」

 

これがシラヌイが地球へとディフライドすることを決めた本の一部の記憶である。

 

 

「・・・終わらせるかぁ!!」

 

「「!」」

 

「ダメージチェック『研鑽の忍鬼トラサダ(☆)』クリティカルトリガー!ヴァンガードにパワープラス5000!」

 

「なっ・・・!セリムのブースト、エスコートでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「ガード『研鑽の忍鬼トラサダ(☆)』」

 

「スカウティング・オウルのブースト、エスコートでヴァンガードにアタック!

ブレイブランサーの勇敢(ブレイブ)!パワープラス3000!」

 

「ガード!ノロイ!セイズイ!」

 

「くっ・・・ターンエンド!」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW15000➡PW11000+SH10000=21000

PW15000➡PW11000+SH5000=16000

PW39000➡PW11000(+5000)

PW22000➡PW16000+SH10000=36000

PW29000➡PW16000+SH15000=31000  シオンの手札4枚 山札19枚  カズミのダメージ5枚(裏2枚)

 

「鬼丸カズミ、絶体絶命の局面をダメージトリガーでぎりぎり凌ぎました!」

 

「カズミ君・・・」

 

「・・・」

 

カズミがピンチが切り抜けたにも関わらず、シルフィは心配そうな表情、ベルノは怪訝な表情をしている。メンタル的に何かを感じ取ったのであろう。

 

「シオン君、がんばれ!!」

 

「・・・貴様らのヴァンガードなど、全て破壊する!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『魔忍竜シラヌイ"朧"』グレード3

 

「この邪眼を持って全てのものを我が物に。ストライドジェネレーション!!!!邪眼冥王シラヌイ"骸"!!!!」

 

邪眼冥王シラヌイ"骸"  PW26000  ハーツ『魔忍竜シラヌイ"朧"』

 

超越(ストライド)スキル!スカウティング・オウルを支配!パワープラス4000!スカウティング・オウルでヴァンガードにアタック!

ゲンカイのスキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『忍竜マドイ』1枚ドロー!ゲンカイにパワープラス2000」

 

「インターセプト!『エスコート・イーグル』」

 

「ヴァンガードの支配が来る!」

 

「「⁉」」

 

ユイはシラヌイ"骸"の能力をこの身で味わったために知っているゆえに、声を上げる。その能力を隣で聞いたアンとアリスは驚愕する。

 

「貴様の謳う自由など、脆き幻にすぎぬと知れ。

シラヌイ"骸"のGB(ジェネレーションブレイク)(2)。ソウルブラスト『忍竜ノロイ(☆)』『忍竜セイズイ』Gゾーンのマグンテンブを表に。ヴァンガードを支配」

 

「こ、これは!鬼丸カズミ、リアガードではなく、綺場シオンのヴァンガードを支配したぁ!!」

 

「支配されたヴァンガードは自分のリアガード全てにアタックする。天命の騎士アルトマイルでヴァンガードにアタック。

天命の騎士アルトマイルのGB(ジェネレーションブレイク)(2)。勇敢(ブレイブ)。ヴァンガードとしてアタックした時、自分のリアガード5枚を選んでパワープラス4000。カタリギツネ、ゲンカイにパワープラス4000」

 

「くっ・・・ノーガード」

 

「ツインドライブ」

 

「ドライブチェックまで⁉」

 

「ファーストチェック『忍竜コクシャ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てシラヌイ"骸"に。セカンドチェック『研鑽の忍鬼トラサダ(☆)』クリティカルトリガー。パワーはシラヌイ"骸"に、クリティカルはゲンカイに」

 

アルトマイル(シオン)はシラヌイ"骸"の邪眼に見られ、支配されてしまう。アルトマイル(シオン)は抗おうにも、支配の力が強く、抗うことができず、エスコート、スカウティング、シシルスとセリムを次々と斬り倒してしまう。

 

           ➡PW9000

支配攻撃PW11000➡PW7000

           ➡PW7000

           ➡PW11000

 

「コクシャ、研鑽の忍鬼トラサダをコール」

 

研鑽の忍鬼トラサダ(☆)  PW4000

 

ゲンカイ シラヌイ"骸"  トラサダ

コクシャ   R    カタリギツネ

 

「シラヌイ"骸"でヴァンガードにアタック」

 

「・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ『忍竜フウライ』セカンドチェック『忍竜ウツロイ』サードチェック『忍竜フウライ』」

 

シラヌイ"骸"は外法の忍術で光の弾を生成し、正気に戻ったアルトマイル(シオン)に投げつける。アルトマイル(シオン)は覚悟をし、その光の弾を受け、光に包まれていった。

 

PW36000➡PW11000

 

ダメージチェック『スカウティング・オウル』『天命の騎士アルトマイル』

 

シオンのダメージ6枚  カズミのダメージ5枚  勝者カズミ

 

「勝者、鬼丸カズミ!激戦の果てに準決勝第1戦を制したのは、チームディフライダー!」

 

『おおおおおおおお!!』

 

白熱したファイトによって観客席からは大きな歓声が広がっていた。そして・・・

 

『ふーくはら!ふーくはら!ふーくはら!』

 

観客席から福原コールで福原高校ヴァンガード部の称賛の声が広がっていた。

 

「こ、これはなんと!敗北した福原高校ヴァンガード部に大声援が送られています!確かに、負けたとはいえその戦いぶりは見る者の心を震い立たせずにはいられないでした!」

 

この光景にストライダーズ、ドリームハーツ、ハイメフラワーズは驚愕の表情をしていた。そして、福原高校の理事会の代表者もこの光景をしっかりと見ていた。

 

「必ず敗れる・・・か」

 

「!」

 

「残念だが、これが現実だ」

 

自分の言った言葉をカズミは引き合いに出し、シオンは想定済みといわんばかりに言い返す。

 

「確かに、僕の力は及ばなかった。ですが、僕があなたを破るとは言っていませんよ」

 

視線に気づいたカズミはその視線のある場所に顔を向ける。視線の先には、ハイメフラワーズ、ドリームハーツ、ストライダーズがこちらを見ている姿がある。

 

「・・・ふん・・・」

 

カズミは鼻を鳴らし、控室へと戻っていく。

 

「カズミ・・・?」

 

「どうしたんだろう、カズミ君?」

 

カズミのその後ろ姿に不安を覚えるベルノとシルフィだった。

 

 

ファイナルステージ準決勝第1試合を終え、福原高校ヴァンガード部は控室前で集まっている。そこには、部活の仲間として、マサトも駆け付けている。

 

「終わっちゃったね・・・」

 

「早尾先輩・・・その・・・」

 

「ごめん、精一杯やったから、後悔はないんだけど・・・」

 

ゲシッ!

 

アンリの弱々しい声にリンは容赦なくアンリに蹴りを入れる。

 

「あだああああ!!?」

 

「めそめそすんなって。部が潰れたからって、ヴァンガードができなくなるわけじゃないでしょ?」

 

リンはそう言ってから先に控室に入る。これがリンなりの励ましなのかもしれない。

 

「はい、それは・・・」

 

「非公認の同好会から再出発っていうのもいいかもしれませんね」

 

「うん、そうだね・・・」

 

「来年は同好会のメンバーとして俺も参加しますから!大丈夫っすよ!」

 

「ありがとう、マサト君」

 

シオンとマサトの励ましでちょっとばかり元気が出るアンリ。

 

「ちょっと」

 

リンが控室で自分たちを呼び出す。何事かと思い、3人は控室の中に入る。控室のテーブルに福原の封蝋がおされた封筒が入っていた。

 

「こ、これは・・・」

 

シオンは封筒の中身の書類を取り出し、内容を確認する。書類の内容はこうなっていた。

 

U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップでの活躍を鑑み、福原高校ヴァンガード部の存続を認める』

 

まさかの内容にここにいる全員は唖然とし、互いの顔を見合わせる。

 

「・・・や、やったあああああ!!やったんだ俺たち!!」

 

福原高校ヴァンガード部存続の知らせに1番最初に大いに喜んだのはアンリだった。アンリは感動のあまり泣きながら3人に抱き着いた。

 

「シオン君!マサト君!羽島先輩!これからもこのメンバーで!ずっと一緒に、がんばっていこうねぇぇぇ!!」

 

「は、早尾先輩っ」

 

「俺、今年なんもしてねぇんすけど・・・」

 

「おいコラ!離せったら!」

 

福原高校ヴァンガード部は優勝はできなかったものの、存続は決まり、来年の部活の活動も許されることとなったのであった。

 

to be continued…




アンリ「ありがとう、シオン君。ありがとう、羽島先輩。2人のおかげで福原のヴァンガード部を守り抜くことができたんだ!」

リン「ふん、こっちは別に、あんたらのために戦ってきたわけじゃないから」

シオン「何よりも、ヴァンガード部を守ったのは早尾先輩、あなたの強い思いです」

アンリ「シオン君・・・!」

マサト「けどよ、羽島先輩が卒業したらどうすんだ?来年は俺が参加するけど・・・なんか盛り上がりに欠けねぇか?」

シオン「う~ん・・・」

3人「!そうだ!留年・・・」

リン「しねぇよ!!」

TURN193「ドリームハーツVSハイメフラワーズ」


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ドリームハーツVSハイメフラワーズ

今回の新シリーズのアニメを見ましたか?レオン様はもちろんのことですが、何より1番驚いたのはナギサちゃんの方ですよ。まさか、ねぇ?初期と全然違っていてむちゃくちゃ驚きました。

さて、今回から本番です!まず最初はドリームハーツVSハイメフラワーズ!

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)ファイナルステージ準決勝第1試合の白熱したファイトにおいて、決勝戦に勝ち進んだのは、チームディフライダーとなり、会場は大歓声を広げていた。

 

U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、ファイナルステージ!福原、そしてチームディフライダーとの熱き第1戦!その熱狂は冷め止まぬまま、第2戦に突入しみゃす!」

 

中央会場にライトが照らされ、第2試合で戦うチームが紹介される。

 

「ドリームハーツVSハイメフラワーズ!」

 

「いけいけー!どっちもヴァンがれー!アミーゴたちー!」

 

ハイメは観客側からドリームハーツもハイメフラワーズも応援している。

 

「先鋒戦は、日下部アン対岡崎クミ!」

 

ドリームハーツからの先鋒はアンが、ハイメフラワーズからはクミに決まり、互いに入場し、ファイト台に立つ。残ったメンバーは待機室でファイトの行方を見守る。

 

「アンー!がんばれー!」

 

「クミちゃん、やっちゃえー!」

 

ユイとトコハの応援が広がる中、アンとクミは互いにファイトの準備を行い、ファイトできる状態にさせる。

 

「よろしく、アンちゃん!」

 

「正々堂々、全力を出しましょう、クミちゃん!」

 

お互いにファイトの準備を終え、いよいよファイナルステージ準決勝第2試合が始まろうとしていた。

 

 

 

TURN193「ドリームハーツVSハイメフラワーズ」

 

 

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「門弟の忍鬼ミノスケ!」

 

「バトルシスターきっふぇるん!」

 

門弟の忍鬼ミノスケ  PW5000

 

バトルシスターきっふぇるん  PW5000

 

「私の先攻だよ!ドロー!ライド!バトルシスターばーむくーへん!きっふぇるんは移動!ターンエンド!」

 

バトルシスターばーむくーへん  PW7000

 

R ばーむくーへん R

R きっふぇるん  R  クミの手札5枚 山札43枚

 

「私のターンです!ドロー!ライド!寂滅の忍鬼ヤエガキ!ミノスケは移動!」

 

寂滅の忍鬼ヤエガキ  PW7000

 

R ヤエガキ R

R ミノスケ R

 

「ミノスケのブースト、ヤエガキでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『夢幻の風花シラユキ』」

 

「ダメージチェック『バトルシスターくれーぷ』」

 

「ターン終了です」

 

PW12000➡PW7000  アンの手札6枚 山札42枚  クミのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!バトルシスターさぶれ!」

 

バトルシスターさぶれ  PW9000

 

R  さぶれ   R

R きっふぇるん R

 

「きっふぇるんのブースト、さぶれでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです!」

 

「ドライブチェック『バトルシスターみろわーる』」

 

「ダメージチェック『遺恨の忍鬼ソデハギ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW7000  クミの手札6枚 山札40枚  アンのダメージ1枚

 

「私のターンです!スタンド&ドロー!ライド!報復の忍鬼オオボシ!オオボシをコール!」

 

報復の忍鬼オオボシ  PW9000

 

オオボシ オオボシ R

 R   ミノスケ R

 

「リアガードのオオボシでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『バトルシスターがなっしゅ(引)』」

 

「ミノスケのブースト、オオボシでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『忍竜デュアルウェポン』」

 

「ダメージチェック『バトルシスターがなっしゅ(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ターン終了です」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW14000➡PW9000(+5000)  アンの手札6枚 山札39枚  クミのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!バトルシスターふろらんたん!」

 

バトルシスターふろらんたん  PW11000

 

「バトルシスターみるふぃーゆをこーる!」

 

バトルシスターみるふぃーゆ  PW11000

 

みるふぃーゆ ふろらんたん R

  R    きっふぇるん R

 

「みるふぃーゆでヴァンガードにアタック!」

 

「ガードです!『寂滅の忍鬼ヤエガキ』」

 

「きっふぇるんのブースト、ふろらんたんでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです!」

 

「ツインドライブ『バトルシスターさぶれ』セカンドチェック『バトルシスターあっさむ(醒)』スタンドトリガー!みろわーるをスタンド!パワープラス5000!」

 

ふろらんたん(クミ)は持っているマシンガン銃をオオボシ(アン)に狙いを定めて、数え切れないほどの球を打ち出す。オオボシ(アン)は弾をほんの1部を喰らってしまう。

 

「ダメージチェック『絹笠の忍鬼シズネ』」

 

「スタンドしたみろわーるでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000➡PW9000

PW16000➡PW9000+SH10000=19000  クミの手札7枚 山札35枚  アンのダメージ2枚

 

「5ターンを経過し、現在のダメージは2対2の同点!」

 

「私のターンです!スタンド&ドロー!いきますよ、クミちゃん!」

 

「うん!」

 

「体現せよ!雪が降り積もる白銀世界を!ライド!夢幻の風花シラユキ!!」

 

夢幻の風花シラユキ  PW11000

 

「(今私にできることは、この先鋒戦で私が勝利し、アリスちゃん繋げさせることです!)

ジェネレーションゾーン解放!ストライドジェネレーション!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『幻夢の六花シラユキ』グレード3

 

シラユキ(アン)は辺りに氷を発生させ、氷から発する冷気の霧がシラユキ(アン)を包み込む。霧が完全に包み込まれると、刀による一閃が霧を切り裂く。その場にいたのは、ヤスイエの未来の姿だった。その姿は伏魔忍鬼でも三界鬼神でもない、新たなヤスイエの未来だ。

 

「五戒法神ヤスイエ・ゲンマ!!!」

 

五戒法神ヤスイエ・ゲンマ  PW26000  ハーツ『夢幻の風花シラユキ』

 

「オオボシを移動して、コール!夢幻の風花シラユキ!さらに秘匿の忍鬼タンバをコール!」

 

秘匿の忍鬼タンバ  PW7000

 

「ヤスイエ・ゲンマのスキル!ソウルブラスト『寂滅の忍鬼ヤエガキ』Gゾーンのヤスイエ・ゲンマを表に!リアガードか、ドロップゾーンに存在するカードを1枚選んで、そのユニットと同名のカードを山札からコールできます!選択するのは、リアガードである夢幻の風花シラユキ!

そして、山札に存在する幻夢の六花シラユキのスキル!幻夢の六花シラユキは、夢幻の風花シラユキとしても扱うことができます!降り積もる風花の中に輝きしは、美しくも白き六花!スペリオルコール!幻夢の六花シラユキ!!」

 

幻夢の六花シラユキ  PW11000

 

「アンの新しいシラユキ・・・」

 

「いったいヴァンガードではどんな能力を持ってるんだ?」

 

風花シラユキ ヤスイエ・ゲンマ 六花シラユキ

 オオボシ    ミノスケ    タンバ

 

「まずは夢幻の風花シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『バトルシスターさぶれ』」

 

「オオボシのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!他のユニットによるヴァンガードにアタックがヒットしなかったため、影縫い発動!ヤスイエの名のつくユニットが存在しているため、パワープラス7000!このユニットは後列からアタック可能になります!

タンバの影縫い発動!ドロップゾーンに存在している幻夢の六花シラユキを1枚山札の下に置き、タンバ自身にパワープラス3000!タンバのブースト、幻夢の六花シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「むむむ・・・やりますなぁ。でも・・・私だって!ガード!『バトルシスターあっさむ(醒)』『バトルシスターらすく』負けんぞい!」

 

「いいぞ、クミちゃん!その調子!」

 

「ならば、この攻撃は耐えられますか?ミノスケのブースト、ヤスイエ・ゲンマでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『関門の忍鬼アタカ』セカンドチェック『秘事の忍鬼ハギノ(治)』ヒールトリガー!オオボシにパワープラス5000!ダメージ1回復!サードチェック『忍獣キャットデビル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはオオボシに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ヤスイエ・ゲンマは大、中、小の様々な刀、計4本を持って、ふろらんたん(クミ)に接近し、右手の刀2本で一閃、さらに左手の刀2本でさらにもう一閃し、斬撃を与える。ふろらんたん(クミ)は何とか斬撃を耐え抜く。

 

「きゃあ!!ダメージチェック『バトルシスターぱんなこった』『バトルシスターままれーど』」

 

「ミノスケのスキル!残影能力を持つユニットにブーストし、アタックがヒットした時、自身をソウルへ移動!カウンタチャージは全て表なのでできませんが、先ほどのヒールでドロップゾーンに置かれた影縫いを持つシズネを山札の下に!1枚ドロー!後列にいるオオボシでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!エキサイトバトルシスターばばろあ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『バトルシスターちゅろす(治)』

 

エキサイトバトルシスターばばろあ  SH15000

 

「ばばろあのスキル!カウンターブラスト!1枚ドロー!山札の上から1枚公開!『バトルシスターふろらんたん』公開したカードがグレード1以上なら、シールドプラス5000!公開したカードは山札の下に置く!」

 

「くっ・・・ターン終了です。

ヤスイエ・ゲンマで呼び出した幻夢の六花シラユキは山札に戻らず、手札に加えられます」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW21000➡PW11000+SH15000=26000

PW31000➡PW11000

PW26000➡PW11000+SH20000=31000  アンの手札6枚 山札33枚  クミのダメージ4枚(裏1枚)

 

「ふーん、あの岡崎って子、意外にやるね。ダメージ5ってわけにはいかなかったんだもの」

 

「うん。クミちゃんもこのU20(アンダートゥエンティ)で実力をつけてきているしね」

 

アリスは待機室でクミの実力の高さを評価し、ユイがそれを解説をしている。

 

「トコハちゃんたちのために、私だって!とーう!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『バトルシスターばーむくーへん』グレード1+2

 

「ストライドジェネレーション!!!!エキサイトバトルシスターしゅとれん!!!!」

 

エキサイトバトルシスターしゅとれん  PW26000  ハーツ『バトルシスターふろらんたん』

 

「私のヴァンガード、見せてあげる!」

 

「これがクミちゃんのバトルシスターの新しいGユニット・・・」

 

「いざ勝負!ふろらんたんの超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト(バトルシスター)!山札の上から2枚見て、1枚を手札に、1枚は山札の下に!このターン中、バトルシスターの名のつくリアガードみんなに、ずっとパワープラス3000!一気にコール!バトルシスターまどれーぬ、バトルシスターたふぃー、バトルシスターらすくをコール!」

 

バトルシスターまどれーぬ  PW11000

バトルシスターたふぃー  PW7000

バトルシスターらすく  PW7000

 

「しゅとれんのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのしゅとれんを表に!ソウルチャージ『バトルシスターらすく』山札の上からバトルシスターのリアガードの数だけ山札を見て、上か下に置く!バトルシスターのリアガードは5体!山札の上から5枚見て、4枚を山札の下に!1枚を山札の上に!」

 

(!1枚だけ山札の上に置いた。あれは恐らくトリガー・・・)

 

「さらにしゅとれんのGB(ジェネレーションブレイク)3!このターン中、バトルシスターのリアガードみんなにパワープラス3000だよー。

きっふぇるんのGB(ジェネレーションブレイク)!自身をソウルに!エキサイトバトルシスターしゅとれんをえらんで、リアガードみんなにパワープラス3000のスキルを与えるよー。合計でパワープラス9000!」

 

「くっ・・・」

 

「岡崎クミ!これでもかとユニットたちをパワーアップ!!」

 

みるふぃーゆ しゅとれん まどれーぬ

 たふぃー    R    らすく

 

「えへへ、いっくよー!エキサイトバトルシスターしゅとれんでヴァンガードにアタック!」

 

「(先にヴァンガードということはクリティカルは確実。ここは・・・)

ノーガードです!」

 

「トリプルドライブ『バトルシスターまふぃん(☆)』クリティカルトリガー!パワーはみるふぃーゆに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

(やはり・・・ですが、ここまで予想通り、想定内です)

 

「セカンドチェック『バトルシスターまふぃん(☆)』」

 

「なっ・・・!」

 

「クリティカルトリガー!パワーはまどれーぬへ、クリティカルはヴァンガードへ!」

 

「やった!ダブルクリティカル!」

 

「来たか・・・」

 

「サードチェック『バトルシスターまふぃん(☆)』」

 

「「!!」」

 

「「んなっ!!?」」

 

ここでのトリプルクリティカルでハイメフラワーズ側とドリームハーツ側は驚くのはもちろん、観客席全てのファイターも驚いている。

 

「トリプルクリティカルーー!!」

 

「そんな・・・!!」

 

「パワーはまどれーぬ、クリティカルはヴァンガードにへ!」

 

「よっしゃあ!さすがクミちゃん!」

 

「ああ」

 

「あれ完全にチート能力だろ!不公平だろ!ふざけんな!」

 

「やっぱり来ちゃったかぁ・・・クミちゃんのトリプルクリティカル・・・」

 

クミのトリプルクリティカルにハイメフラワーズは意気揚々、ドリームハーツ側は頭を抱える。

 

「いいぞ、クミちゃん!やっちゃえ!!」

 

しゅとれん(クミ)はまず巨大なマシンガンをシラユキ(アン)に向けて一斉発射し、次に両腕に装備しているキャノン砲で2回発射、そして最後に背中に装備してあるミサイル砲を全弾発射させる。マシンガン、キャノン、そしてミサイルはシラユキ(アン)に全弾命中させる。攻撃を喰らったシラユキ(アン)はよろめいてはいるが、なんとか立っている。

 

「きゃあああああああ!!」

 

(ありがとう、トコハちゃん。私をチームに誘ってくれて。ありがとう、江西っち。私をいつも、見守ってくれて。私、ハイメフラワーズで・・・よかった・・・。ううん、ヴァンガードがある限り、これからも!!)

 

「く、くぅ・・・ダメージチェック『忍竜デュアルウェポン』『関門の忍鬼アタカ』『関門の忍鬼アタカ』『報復の忍鬼オオボシ』」

 

「いいぞーいいぞー、ク・ミ・たん!ゴーゴゴーゴーゴゴーゴー、ク・ミ・たん!」

 

ハイメは旗を振り下ろしながらクミを全力で応援している。

 

「このまま6点目もいただきー!」

 

「一気に4ダメージ喰らってもう5ダメージか・・・やばいな」

 

「がんばれアン!アンなら絶対に防げる!」

 

アリスとユイはこの危機的状況の中でも応援を続けている。

 

「まだまだ!私のヴァンガードは続くぜよ!らすくのブースト、みるふぃーゆでヴァンガードにアタック!」

 

「(私だって・・・この後のアリスちゃんやユイちゃんのためにも・・・)

負けるわけにはいきません!!ジェネレーションガード!!伏魔忍鬼シラハギノ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『秘事の忍鬼ハギノ(治)』

 

伏魔忍鬼シラハギノ  SH15000

 

「ハギノのスキル!伏魔忍鬼シラハギノのコストとして手札から捨てた時、ドロップゾーンからノーマルユニットを選択し、山札の下に置きます!寂滅の忍鬼ヤエガキを山札の下に戻します。

そして、シラハギノのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!Gガーディアンの伏魔忍鬼シシユヅキを表に!ヴァンガードにスキルを獲得し、シールドプラス10000!さらにガード!『忍獣キャットデビル(☆)』これでヒットはしません。

同時に、シラハギノの与えたスキル!グレード3以下のユニットがガーディアンから退却した時、そのユニットを山札の下に戻します」

 

「ぐぬぬ・・・ならば!たふぃーのブーストをつけて、まどれーぬ、ヴァンガードをやってしまえーい!」

 

「シラユキのリミットブレイク発動!カウンターブラスト!ペルソナブラスト!」

 

アンが捨てているカードは、幻夢の六花シラユキだった。

 

「えっ⁉でもそれ、幻夢の六花シラユキじゃあ・・・」

 

「言ったはずです。このユニットは夢幻の風花シラユキとして扱うことができると。よって、このコストは有効という事になります!まどれーぬのパワーマイナス20000!さらにガード!『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』『忍竜ヒデンスクロール(醒)』

シラハギノの与えたスキル!マサムラとタンバは山札の下に戻ります」

 

「むうぅ!ターンエンド!」

 

PW26000➡PW11000

PW42000➡PW11000+SH35000=46000

PW47000(-20000)➡PW11000+SH20000=31000  クミの手札5枚 山札27枚  アンのダメージ5枚(裏2枚)

 

「凌ぎましたー!!まさに危機一髪!しかしこのターン一気に4点を失い、ダメージは5!追い詰められましたぁ!」

 

「今のターンの攻撃は、彼女の、全力のファイトに賭ける思いそのもの。デッキが応えないはずがありません」

 

「クミちゃん、ナイスアタック!次のターン防ぎきって、ガツンと勝っちゃおう!」

 

「よーし!闘魂注入!来い、アンちゃん!」

 

(これがクミちゃんのヴァンガード・・・伝わってくる・・・仲間を思う強い気持ちが・・・)

 

クミの強い思いにアンは思わず怯んでしまいそうになる。

 

「アン!がんばれ!」

 

「!ユイちゃん・・・」

 

「負けんな!絶対に勝とう!」

 

「アリスちゃん・・・はい!」

 

ユイとアリスの応援でアンはやる気を見せている。

 

「ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『関門の忍鬼アタカ』グレード1+2

 

シラユキ(アン)は辺り全体、そして自分自身さえも氷に包み込まれていく。全てを覆いつく氷は数秒後、ヒビが割れ、氷は全て砕け散った。氷の先には、美しき雪を司る大妖怪がいる。この姿こそ、淡雪化粧とは違うシラユキの未来における姿だ。

 

「艶然氷華シラユキ!!!!」

 

艶然氷華シラユキ  PW26000  ハーツ『夢幻の風花シラユキ』

 

「掴んでみせます・・・私のヴァンガードを!」

 

「ダメージは5対4!さあこのターンで決めたい日下部アン!見事勝利し、先鋒戦をものにすることができるでしょうか!」

 

「まさに正念場だ。トリガーはともかく、前のターンで岡崎クミが見せたパワーアップは凌ぎきれないだろうからな」

 

(お互いにチームを信じ、支え合ってくれているアリスちゃんとユイちゃんのためにも・・・このターン・・・)

 

(私を応援してくれてる江西っちとトコハちゃんのためにも・・・このターン・・・)

 

「決めてみせる!」

 

「防いでみせる!」

 

お互いに応援してくれているチームのためにも、クミは凌ぎきるつもりで、アンは一気に勝負を決めるつもりでいる。

 

「日下部アンの持つ手札は1枚!このターン、どう攻めにいくのでしょうか!」

 

「オオボシと夢幻の風花シラユキを移動!忍竜ヒデンスクロールをコール!」

 

忍竜ヒデンスクロール(醒)  PW4000

 

「ヒデンスクロールのGB(ジェネレーションブレイク)!このユニットを山札の上に置き、山札から夢幻の風花シラユキを選び、同名カードを2枚まで選んでコールします!夢幻の風花シラユキ、幻夢の六花シラユキを夢幻の風花シラユキとしてスペリオルコール!

艶然氷華シラユキのスキル!ハーツがシラユキであれば、カウンターブラスト!Gゾーンのシラユキのカード、淡雪化粧を表に!Gゾーン表のシラユキの数だけ、相手ヴァンガードのパワーマイナス5000!

艶然氷華シラユキのGB(ジェネレーションブレイク)3!シラユキの名のつくリアガードは後列からアタック可能になります!」

 

「えっ⁉それって・・・」

 

「な、なんとぉ!!相手のパワーを下げつつ、後列からのアタックを可能にさせるシラユキのGB(ジェネレーションブレイク)3!これで日下部アンは合計で5回の攻撃が可能になりましたぁ!」

 

「おっしゃあ!ここで一気に決めたれー!!」

 

「アン!アンならきっと決められる!」

 

(もしもユイちゃんが私をU20(アンダートゥエンティ)に誘ってなければ、コズミックドライブの関係は崩れていたのかもしれない。ドリームハーツがあったからこそ、コズミックドライブの3人で、また集まることができた)

 

アンの脳裏に浮かんできたのはファイナルステージが始まる前にコズミックドライブで共に特訓し合った日だ。

 

(私にとってコズミックドライブは大切なチーム・・・でも、ドリームハーツも私にとって、かけがえのない大切なチーム!ありがとうございます、ユイちゃん。私をチームに誘ってくれて。ありがとうございます、アリスちゃん。私に、チームに入るきっかけを作ってくれて。私は、ドリームハーツであれたことを、誇りに思います)

 

 オオボシ   艶然氷華  風花シラユキ

風花シラユキ 六花シラユキ  タンバ

 

「(ほんの一時でもいい・・・ドリームハーツのメンバーとして、全身全霊を持って戦います!高校を卒業し、例えコズミックドライブに戻っても、チームを離れることになっても、ヴァンガードがある限り、私は、永遠にドリームハーツなのです!)

オオボシでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『バトルシスターぱんなこった』」

 

「タンバの影縫い!ドロップゾーンのアタカを山札の下に!タンバにパワープラス3000!左後列のシラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『バトルシスターたふぃー』」

 

「艶然氷華シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「3枚のまふぃんでガード!」

 

「決めてみせる!トリプルドライブ!ファーストチェック『幻夢の六花シラユキ』セカンドチェック『薄幸の忍鬼シラサギ(引)』ドロートリガー!1枚ドロー!パワーはヴァンガードに!」

 

クミのシールドは36000、アンのパワーは26000。ヴァンガードにパワーを振ったということは、貫通を狙っているのだろう。

 

「サードチェック『忍獣キャットデビル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!

(ヴァンガードによって培ってきた絆は、永遠に失うことはありません!)」

 

シラユキ(アン)はふろらんたん(クミ)に強力な吹雪を放ち、身動きをとれなくさせる。ふろらんたん(クミ)が吹雪に気をとられているうちに、シラユキ(アン)は氷の刀を2つつくり、吹雪の中へと入り、身動きがとれないふろらんたん(クミ)を切り裂く。さらに後ろに振り向き、もう一閃を放つ。ふろらんたん(クミ)は覚悟を決めて、振り下ろされる一閃を受けたのであった。

 

PW9000➡PW6000+SH5000=11000

PW11000➡PW6000

PW26000(+10000)➡PW6000+SH30000=36000

 

ダメージチェック『バトルシスターふろらんたん』

 

アンのダメージ5枚  クミのダメージ6枚  勝者アン

 

「や、やりました!先手を打ったのは、チームドリームハーツ、日下部アン!」

 

このファイトに観客は歓声と大きな拍手を送る。アンとクミは互いの健闘をたたえ、握手を交わす。

 

「楽しかった。いいファイトだったね。ありがとう、アンちゃん!」

 

「クミちゃん・・・ありがとうございました!」

 

「アミーゴー!夢をありがとう!希望をありがとう!ありがとう、ヴァンガードー!」

 

アンとクミは互いに笑みで握手を交わした後、それぞれのチームの待機室に戻る。

 

「ごめんねみんな。私・・・勝ちたかったな・・・」

 

戻ってきたクミは笑みは浮かべてはいるが、やはり悔しいのであろう。涙がこぼれている。トコハはそんな久美を励まそうと抱きしめる。

 

「後は私たちに任せて」

 

「トコハちゃん・・・」

 

ハイメフラワーズの中堅である江西は次のファイトのために会場に入場しようとする。

 

「江西っち」

 

「!」

 

「闘魂、注入!」

 

クミは江西に駆け寄り、拳を軽めに突き付け、江西に闘魂を与える。

 

「負けたら承知しないぞい!」

 

「・・・ああ。受け取った」

 

「がんばってね、江西さん!」

 

江西はクミとトコハの気持ちを受け取って、会場に入場する。

 

「やったねアン!トリプルクリティカルを引かれた時は、本当どうしようかと思っちゃったよ!」

 

「ユイちゃん、苦しいですよ」

 

「喜びの証だ。素直に受け取っときなよ」

 

待機室に戻ってきたアンにユイは思いっきり抱きしめる。

 

「アリス、この勢いで乗り切ろうね!」

 

「中堅戦、がんばってください!」

 

「当り前さ。目標のために頑張るって誓ったんだから」

 

中堅として選ばれてるアリスはユイとアンのエールを受け取って会場に入場していく。

 

(そうさ・・・あんなファイトを見せられたんだ。期待には応えないとね)

 

アリスはチームディフライダーのいる控室の窓を見る。そこにはカズミとベルノはいるのだが、シルフィの姿がなかった。恐らくは自分の時だけ隠れたか、控室から出たのだろうと考える。それと同時に、それならこのファイトで引きずり出そうという考えを示す。ファイナルステージ準決勝第2試合はドリームハーツが幸先のいいスタートをきったのであった。

 

to be continued…




トコハ「すごかったな、トリプルクリティカル。こんな大舞台で引くなんて、さっすがクミちゃん!」

クミ「いえーい!ヴァンガードは私を裏切らないんだぞい!・・・なんて、負けちゃってごめんね?」

トコハ「ううん、すごくいいファイトだった!江西さん、きっとクミちゃんの闘魂に応えてくれるよ!絶対に勝つから!」

クミ「うん!がっつり注入したし大丈夫だよね!江西っちファイト!」

2人「えい、えい、おー!!」

TURN194「決意の爆炎剣」


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決意の爆炎剣

先日のアニメヴァンガードで光定さんとディメンジョンポリスのダイユーシャが出てきましたね。

本当にかっこよかったですが、やっぱりこみあげてきたのは笑いでしたwエクストラブースターであるアジアサーキットの覇者は絶対に購入する予定です。

さて、今回は第2試合の中堅戦です。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)ファイナルステージ準決勝第2試合、ドリームハーツの先鋒、アンがハイメフラワーズの先鋒、クミに勝利を収めたことによって、ドリームハーツは後1勝すれば、この後に控えてあるストライダーズとの対戦である第3試合に駒を進むことができる。ハイメフラワーズとして、これを何としてでも阻止したいところである。第2試合の中堅戦、ドリームハーツの中堅はアリスに託され、ハイメフラワーズの中堅は江西へと託された。

 

「さあ!いよいよ中堅戦!勝って見事に第3試合に駒を進めることができるのでしょか⁉ドリームハーツ、天音アリス!そして、チームの未来がこの男にかかっております!大将戦へとつなげたい、ハイメフラワーズ、江西サトル!」

 

アリスと江西は互いに対峙しながら、ファイトの準備を進める。お互いにとって絶対に負けられない1戦。2人は無駄口をたたかず、準備を整える。準備を整え、いよいよ第2試合の中堅戦が始まろうとしていた。

 

 

 

TURN194「決意の爆炎剣」

 

 

 

「「スタンドアップ・(ル・)ヴァンガード!!」」

 

「リクパレイト・ドラコキッド!」

 

「ディレンジ・シンギュラー!」

 

リクパレイト・ドラコキッド  PW5000

 

ディレンジ・シンギュラー  PW5000

 

(どんな相手であろうと、負けるわけにはいかない!フィーと決着をつけるためにも!)

 

アリスはチームディフライダーのいる控室の窓を見つめ、そう決意を固くさせる。今は控室にはいないシルフィを必ず引きずり出そうと考えながら。

 

「ねぇあの子、さっきからじっとこっちを見てるけど・・・」

 

「ああ。どうもシルフィの従姉妹らしい。本人はよくわかっていないらしいが」

 

「・・・あの子たちが決勝に出たらどうするつもりなんだろうね、シルフィ」

 

「さあな。どちらにせよ、俺たちには関係ない」

 

チームディフライダーの控室でカズミとベルノはファイトを観戦しながらそんな会話をしている。

 

「僕の先攻だ!ドロー!ライド!ドラゴンナイトナーデル!リクパレイトは移動!ターンエンド!」

 

ドラゴンナイトナーデル  PW7000

 

  R    ナーデル R

リクパレイト  R   R  アリスの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ。ドロー!ライド、リスティヒ・ヴァンピーア!ディレンジは移動!ヴェアティーゲル・イェーガーをコール!」

 

リスティヒ・ヴァンピーア  PW7000

ヴェアティーゲル・イェーガー  PW7000

 

R リスティヒ イェーガー

R   R   ディレンジ

 

「リスティヒ・ヴァンピーアでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ファイヤーチェイス・ドラゴン(☆)』」

 

「ドライブチェック『ヴェアティーゲル・イェーガー』ディレンジのブースト、イェーガーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ドラゴニック・オーバーロード"The Legend(ザ レジェンド)"』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000+SH10000=17000

PW12000➡PW7000  江西の手札5枚 山札42枚  アリスのダメージ1枚

 

「僕のターンだ!ドロー!ライド!ドラゴンナイトムブディ!バーサークロード・ドラゴンをコール!」

 

ドラゴンナイトムブディ  PW9000

バーサークロード・ドラゴン  PW9000

 

バーサークロード ムブディ R

 リクパレイト   R   R

 

「リクパレイトのブースト、バーサークロードでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『悪夢の国のモノクローム(醒)』」

 

「ムブディでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『ドラゴンナイトナーイム』」

 

「ダメージチェック『愛着のサキュバス』」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW7000+SH10000=17000

PW9000➡PW7000  アリスの手札5枚 山札40枚  江西のダメージ1枚

 

「俺のターンだ!スタンド&ドロー!ライド!ブレンネン・ヴァンピーア!」

 

ブレンネン・ヴァンピーア  PW9000

 

R ブレンネン イェーガー

R   R   ディレンジ

 

「ブレンネンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『悪夢の国のダークナイト(☆)』クリティカルトリガー!パワーはイェーガーに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『ラディエント・ドラゴン』セカンドチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ディレンジのブースト、イェーガーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドラゴンナイトナーイム』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000(5000)

PW17000➡PW14000+SH5000=19000  江西の手札5枚 山札39枚  アリスのダメージ3枚

 

「僕のターンだ!スタンド&ドロー!新たなる焔の炎よ、敵を焼き尽くせ!ライド!ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"!!」

 

ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"  PW11000

 

「ドラゴンナイトナーイム、ドラゴンナイトジャンナットをコール!」

 

ドラゴンナイトナーイム  PW7000

ドラゴンナイトジャンナット(☆)  PW4000

 

ジャンナット 紅焔 バーサークロード

 ナーイム  R   リクパレイト

 

「いくぞ!相手のリアガードが多いため、紅焔の竜炎(ブレイズ)発動!ナーイムのブースト、ジャンナットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ヒステリック・シャーリー(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに、1枚ドロー!」

 

「ちっ・・・ブレードマスター"紅焔"でヴァンガードにアタック!」

 

「さあ、ドリームハーツのルーキー天音アリス!元ダークゾーン支部長相手に、鋭いアタックを仕掛けます!」

 

「ジャンナットのスキル!ヴァンガードがドラゴニック・ブレードマスターなら、自身をソウルへ!1枚ドロー!自身にパワープラス5000!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『ポジティブ・ドラコキッド(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはバーサークロードに!セカンドチェック『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!パワーはバーサークロード、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ブレードマスター"紅焔"は青龍刀に真紅の炎を纏わせ、翼を広げて空から急降下し、ブレンネンに向かって青龍刀を振るい斬撃を与えた。

 

「ダメージチェック『デモンテッド・エクセキューショナー』セカンドチェック『シャルハロート・ヴァンピーア』」

 

「よし!いいぞアリス!」

 

「その調子です!ガンガン攻めましょう!」

 

「リクパレイトのブースト、バーサークロードでヴァンガードにアタック!

リクパレイトのスキル!アタックかブーストをつけた時、ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)を持っているなら、カウンターブラスト!相手の空いているリアガードサークル1つにつき、パワープラス1000!合計でパワープラス3000!」

 

「ガード『悪夢の国のダークナイト(☆)』『リスティヒ・ヴァンピーア』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW11000(+5000)

PW16000➡PW16000

PW27000➡PW16000+SH15000=31000  アリスの手札6枚 山札33枚  江西のダメージ4枚

 

 

ファイナルステージ第2試合中堅戦が始まっている間、シルフィは購買施設でドーナツやプリン、甘いものを何でも買っている。そんなシルフィの精神の中で、シルフィの魂は歌を歌っている。

 

『~・・・♪』

 

その歌声はどこか寂しさが入り混じっていた。

 

『いつまでそうやって逃げてるつもりなの?』

 

そんなシルフィに語りかけてきたのは、ディフライドによってシルフィの精神に入っているChouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルアの魂だった。

 

『体の所有権をいきなり戻されるなんて・・・今までこんなことなかったよ?そんなに従姉妹ちゃんのこと嫌いなの?』

 

『・・・違う。そうじゃないよ』

 

『だったらなんで、私に従姉妹ちゃんのことを教えてくれなかったの?どうしてそんなに悲しそうな顔をしてるの?』

 

『ティルアには関係ないよ』

 

『関係あるよ!あなたは私の先導者(ヴァンガード)だよ!先導者(ヴァンガード)が苦しい思いをしているのに、自分だけ知らないふりなんてできないよ!』

 

ティルアの口ぶりに、シルフィは苛立ちを表に出して声を荒げる。

 

『知ったような口をきかないでよ!私たちとアリスの間のことを知らないくせに!』

 

『もちろん知らないよ!2人の関係がそんなだったなんてこと!でもそれはフィーが教えてくれなかったからでしょ!』

 

『教えたってティルアにはわかんないよ!この胸の痛みが・・・私が約束を破ったあの日から、どれほど後悔したか・・・。こんな思いをするくらいなら、最初からアリスと出会わなければよかった!!』

 

シルフィの後悔、悲しみを含んだ声にティルアはシルフィの胸に飛び込んできた。

 

『ティルア⁉』

 

『バカバカバカ!フィーはいっつも自分ばっかり追い詰めて!どうして私のことを頼ってくれないの⁉1人で背負ってばっかりじゃ苦しみは解消できるわけないよ!』

 

『ティルア・・・』

 

『お願いだから1人で抱え込まないでよ!もっと私を頼ってよ!一緒に苦難を乗り越えよう!あなたは私であり、私はあなたなんだから!』

 

シルフィの胸をポカポカと叩いているティルアにシルフィはティルアにそっと抱きし閉める。

 

『・・・そうだったね。私、自分の事ばっかりに気を取られちゃって、ティルアのこと、ちゃんと見てあげられなかったね。ごめんね、ティルア』

 

『いいんだよ、わかってくれたならそれで・・・』

 

『私・・・アリスのファイトを見てみたい。あの子が今どんなファイトをしているのか・・・あの子たちのチームのヴァンガードで、どんな未来を掴むのかを』

 

『それが、フィーの望むことだね』

 

シルフィは優しい笑みを浮かべて、手を差し伸べる。

 

『一緒に見届けよう、ティルア。あなたの知りたい個性が、もっとわかるかもしれない』

 

『うん。それでこそフィーだよ。私の先導者(ヴァンガード)

 

ティルアはシルフィの差し出した手を握り、互いに握手を交わす。

 

『・・・やっぱりフィーは優しいよね、黙ってたのって気遣っての事じゃないの?』

 

『そ、そんなことないから!全部私のため、そう、私の利益のためなんだから!』

 

『素直じゃないなー』

 

現実のシルフィはお菓子の袋を抱え、急いで控室に戻る。今行われているファイトを身近で見るために。

 

 

ファイナルステージ準決勝第2試合中堅戦、次は江西のターンだ。

 

「鋭い攻撃を仕掛けた天音アリスに対する江西サトル!その実力は紛れもなく本物!今大会中負け置きしたのは、あの鬼丸カズミと、天音アリスのチームメイトの佐倉ユイだけという好成績!」

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!罪を灌ぐ者シャルハロート!!」

 

罪を灌ぐ者シャルハロート  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!悲哀の斬撃ルジェイラス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『シャルハロート・ヴァンピーア』グレード3

 

悲哀の斬撃ルジェイラス  PW26000  ハーツ『罪を灌ぐ者シャルハロート』

 

「ディレンジのスキル!Gユニットがストライドした時、自身と、グレード1以上のユニットを全てソウルへ!2枚ドロー!

超越(ストライド)スキル!ソウルチャージ『グレンツェント・ヴァンピーア』『クローゼット・バルーン』ソウルに深闇(ダークネス)を持つカードが4枚以上なら、相手は自分のリアガードを1退却させる!」

 

「バーサークロードを退却」

 

「コール、ブレンネン・ヴァンピーア、デモンテッド・エクセキューショナー、独眼のサキュバス」

 

デモンテッド・エクセキューショナー  PW9000

独眼のサキュバス(☆)  PW4000

 

「デモンテッドのスキル!山札の上から7枚見て、深闇(ダークネス)を持つカードをソウルへ『愛着のサキュバス』

ルジェイラスのスキル!カウンターブラスト!Gゾーン裏のカード、ルジェイラスを表に!ソウルチャージ『リスティヒ・ヴァンピーア』『多感のサキュバス(治)』『クローゼット・バルーン』ソウルに入ったグレードの種類1つにつき、リアガードを1体選んでパワープラス5000。グレード2種類分、デモンテッドとブレンネンにパワープラス5000!さらに深闇(ダークネス)を持つカードがソウルチャージされた時、ソウルからグレード3を手札に加える。グレンツェントを手札に」

 

デモンテッド ルジェイラス ブレンネン

  独眼     R      R

 

「独眼のサキュバスのブースト、デモンテッドでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』」

 

「ルジェイラスでヴァンガードにアタック!

独眼のサキュバスのスキル!ヴァンガードがシャルハロートであれば、自身をソウルへ!パワープラス5000!1枚ドロー!」

 

「ジェネレーションガード!!神龍騎士アブドサラーム!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ポジティブ・ドラコキッド(治)』

 

神龍騎士アブドサラーム  SH15000

 

「スキル発動!カウンターブラスト!相手の空いているリアガードサークル1つにつき、シールドプラス10000!合計でシールドプラス30000!」

 

ルジェイラス(江西)は空高くジャンプをし、ブレードマスター"紅焔"に剣の腕を振るうが、アブドサラームが盾で腕の剣を凌ぎ、逆にアブドサラームがルジェイラス(江西)を薙ぎ払う。危機を察知したルジェイラス(江西)はさっとかわし、攻撃を避ける。

 

「トリプルドライブ『エッジ・イン・ザ・ダークネス』セカンドチェック『デモンテッド・エクセキューショナー』サードチェック『独眼のサキュバス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てブレンネンへ!ブレンネンでヴァンガードにアタック!

ブレンネンのGB(ジェネレーションブレイク)深闇(ダークネス)!ヴァンガードがシャルハロートなので、カウンターブラスト!ソウルの枚数1枚につき、パワープラス1000!ソウルの合計は8枚、よってパワープラス8000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ドラゴンナイトイウサール』セカンドチェック『バーサークロード・ドラゴン』」

 

「バトル終了後、ブレンネンはソウルへ!1枚ドロー!ターンエンド!」

 

ソウルの合計9枚

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000+SH45000=51000

PW27000➡PW11000  江西の手札7枚 山札21枚  アリスのダメージ4枚(裏2枚)

 

「江西っちー!ゴーゴー!!」

 

「チームのために、岡崎は全力を尽くした。この闘魂に賭けて、俺も全力を尽くす」

 

(強い相手上等・・・相手にとって不足なし。このファイト・・・勝って見せる!)

 

アリスは再びチームディフライダーの控室の窓を見る。そこには、カズミやベルノがいるだけでなく、シルフィが戻ってきており、このファイトを見ている。それを確認したアリスはなおの事負けるわけにはいかなくなった。

 

「ジェネレーションゾーン解放!!ストライドジェネレーション!!!覇天皇竜ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

「ブレードマスター"紅焔"の超越(ストライド)スキルは使用しない。英気の炎アエトニキ、ドラゴンナイトイウサール、さらにムブディをコール!」

 

ドラゴンナイトイウサール  PW9000

英気の炎アエトニキ  PW7000

 

「ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"のGB(ジェネレーションブレイク)2!カウンターブラスト!Gゾーン表のブレードマスター"戴天"を表に!Gゾーン表のブレードマスター"戴天"の数だけ、相手リアガードを退却させる!デモンテッド・エクセキューショナーを退却!」

 

「天音アリス、江西サトルの数少ないリアガードを退却させ、竜炎(ブレイズ)の態勢を整える!」

 

「アエトニキのスキル!こっちのスキルで相手リアガードがドロップゾーンに置かれた時、自身をソウルへ!カウンタチャージ(2)!」

 

イウサール 戴天  ムブディ

ナーイム  R  リクパレイト

 

「こっちのリアガードが多いため、"戴天"を竜炎(ブレイズ)!ナーイムのブースト、イウサールでヴァンガードにアタック!

イウサールのGB(ジェネレーションブレイク)2!こっちのヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態のブレードマスターなら、ソウルブラスト『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』自身にパワープラス5000!

ナーイムのGB(ジェネレーションブレイク)!このユニットがブーストした時、ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態のブレードマスターなら、自身にパワープラス4000!」

 

「・・・ノーガード。ダメージチェック『独眼のサキュバス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「アタックが炸裂ー!!天音アリス、5点目をもぎ取り、江西サトルを追い詰めましたぁ!!」

 

「よし!」

 

「その調子です、アリスちゃん!」

 

「ナーイムのスキル!パワーアップしたバトル終了時、自身をソウルへ!ムブディにパワープラス4000!」

 

「がんばれ!江西さん!」

 

「みなぎれ江西っちー!今こそ闘魂パワー!!」

 

(ここで終わらせなどしない・・・)

 

「もう何も恐れない、諦めない、立ち止まらない、前に進んでやる!過去にばかり縛ってちゃ、何も掴めやしない!ブレードマスター"戴天"でヴァンガードにアタック!僕はあいつの元までたどり着いてやる!そのために、あんたに勝つ!あの約束の続きを見るために!僕の望む未来を、真紅の爆炎剣で切り開いてやる!!」

 

「!」

 

アリスのファイトでシルフィは過去の記憶を振り返る。

 

 

『ダメージチェック!また負けたー・・・。ちょっとは手加減してよフィー』

 

『ダメだよそんなの。相手に失礼だもん。そんなことで勝ったってうれしくないでしょ?』

 

『まー、そうだけどー。・・・じゃあさ、1週間後、またここでファイトしようよ。そん時には僕、もっともーっと強くなってくるからさ』

 

『1週間か・・・。うん、いいよ。私も、楽しみにしてる』

 

『よーし、約束だ!』

 

『じゃあ、指きりげんまんしよっか』

 

 

(そっか・・・そういうことだったんだ・・・)

 

シルフィが見せてくれた自身の記憶にティルアはシルフィがアリスを避けていたのかを納得する。

 

「"戴天"のスキル!このユニットが竜炎(ブレイズ)状態の時、クリティカルプラス1!」

 

「ジェネレーションガード!!偽りの闇翼アグラト・バト・マラト!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『多感のサキュバス(治)』

 

偽りの闇翼アグラト・バト・マラト  SH15000

 

「スキル発動!ソウルチャージ『クローゼット・バルーン』『ヒステリック・シャーリー(引)』シールドプラス5000!さらにガード!『デモンテッド・エクセキューショナー』」

 

ブレードマスター"戴天"は双剣を振るい、真紅の爆炎をシャルハロート(江西)に放つ。爆炎がシャルハロート(江西)に迫った時、アグラト・バト・マラトと独眼のサキュバスが爆炎を防ぎ、炎は消え去った。

 

「江西サトル通しません!天音アリスは何としてでもこのターンで6点目が欲しい!!」

 

「ちっ・・・トリプルドライブ!ファーストチェック『ドラゴンナイトイウサール』セカンドチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはムブディに!1枚ドロー!サードチェック『ファイヤーチェイス・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ムブディに!リクパレイトのブースト、ムブディでヴァンガードにアタック!

リクパレイトのスキル!カウンターブラスト!相手の空いているリアガードは5、パワープラス5000!

ムブディのGB(ジェネレーションブレイク)2!ヴァンガードがブレードマスターで、竜炎(ブレイズ)状態になっているなら、カウンターブラスト!1枚ドロー!相手の空いているリアガードサークル1つにつき、パワープラス2000!合計でパワープラス10000!」

 

「これで決められるか、天音アリス⁉」

 

「決めてみせる!燃え尽きろおおおおお!!」

 

「ガード『悪夢の国のダークナイト(☆)』『悪夢の国のモノクローム(醒)』『独眼のサキュバス(☆)』俺にも、負けられない理由がある」

 

「くっ・・・"紅焔"のGB(ジェネレーションブレイク)2!相手のリアガードがいないなら、ドロップゾーンから竜炎(ブレイズ)を持つグレード3、"紅焔"を手札に!ターンエンド!」

 

PW25000➡PW11000(+5000)

PW26000➡PW16000+SH25000=41000

PW43000➡PW16000+SH30000=46000  アリスの手札7枚 山札25枚  江西のダメージ5枚(裏2枚)

 

「し、凌ぎましたぁ!!5点と後がない絶望的な状況の中、天音アリスの怒涛の猛攻を見事防ぎきったぁ!!」

 

「よっしゃ!つぎでやっちゃえ!!」

 

「見せたれー!江西っちー!」

 

「負けるなアリス!」

 

「3人で決勝へ向かいましょう!」

 

「当たり前だ!どっからでもかかってこい!!」

 

「・・・いくぞ。ストライドジェネレーション!!!!常闇を裂く者ブレダマオス!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『グレンツェント・ヴァンピーア』グレード3

 

常闇を裂く者ブレダマオス  PW26000  ハーツ『罪を灌ぐ者シャルハロート』

 

超越(ストライド)スキル!ソウルチャージ『リスティヒ・ヴァンピーア』『ヴェアティーゲル・イェーガー』さらに、相手は自分のリアガードを1体退却!」

 

「リクパレイトを退却」

 

「ソウルに入ったイェーガーのスキル!カウンターブラスト!1枚ドロー!ブレンネン・ヴァンピーア、独眼のサキュバスをコール!」

 

「いい目になったね、彼は」

 

「ああ、そうだな」

 

「・・・」

 

伊吹の脳裏に浮かんだのは、江西がダークゾーン支部長を辞職したあの日だった。

 

『これから、どうするつもりだ?』

 

『それを探します。私に何ができるのか、少し考えてみたいのです』

 

(自らの進むべき道を、見出したようだな、江西サトル)

 

ブレンネン ブレダマオス R

  R     独眼   R

 

「ブレダマオスでヴァンガードにアタック!

独眼のサキュバスのスキル!自身をソウルへ!1枚ドロー!ブレダマオスにパワープラス2000!

ブレダマオスのGB(ジェネレーションブレイク)2!深闇(ダークネス)!ソウルが10枚以上なら、カウンターブラスト!Gゾーンのブレダマオスを表に!手札を2枚ソウルへ『エッジ・イン・ザ・ダークネス』『シャルハロート・ヴァンピーア』ブレダマオスとブレンネンにパワープラス5000!さらにソウルのグレード0を全て山札へ」

 

ソウルの合計9枚

 

「これで俄然トリガーを引く確率があがります!さらにバトル終了時、ヴァンガードはスタンド!恐るべし、深闇(ダークネス)!底なしの闇が深く襲い掛かる!!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『ディレンジ・シンギュラー』セカンドチェック『ヒステリック・シャーリー(引)』ドロートリガー。パワーはブレダマオスへ。1枚ドロー。サードチェック『多感尾サキュバス(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはブレダマオスへ」

 

ブレダマオス(江西)は鎌を構え、鎌から闇が放たれる。闇はブレードマスター"紅焔"に襲い掛かり、ダメージを与える。

 

「ぐうぅ!!ダメージチェック『プロテクトオーブ・ドラゴン』」

 

「ソウルが10枚以上だったため、ヴァンガードをスタンド、ドライブマイナス2。みんなが心からヴァンガードを楽しめる世界を守るため、俺は強くあらねばならない!!ブレダマオスでヴァンガードにアタック!」

 

「(ここで手札全部を防いだところで、残りのリアガードにやられる・・・1番勝算が高いのは・・・これしかない!)

まだ、終わらせない!!ガード!『ファイヤーチェイス・ドラゴン(☆)』『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』『ドラゴンナイトイウサール』『ファイヤーチェイス・ドラゴン(☆)』さらにインターセプト!『ドラゴンナイトイウサール』」

 

「アリスちゃん!」

 

「トリガーさえ乗らなければ、ブレンネンは防げる!」

 

トリガー1枚という運の賭け・・・

 

「ドライブチェック」

 

クリティカルが出て江西が勝つか・・・

 

トリガーなしでアリスが凌ぎきれるか・・・

 

結果は・・・

 

『独眼のサキュバス(☆)』

 

「クリティカルトリガー!効果は全てブレダマオスに!」

 

「っ!!」

 

「俺は過去を・・・己を・・・超える!!」

 

ブレダマオス(江西)からブレードマスター"紅焔"を守ろうと、複数のガーディアンが立ちふさがった。ブレダマオス(江西)は鎌を振るい、斬撃波を放ち、ガーディアンごとブレードマスター"紅焔"を切り裂いた。斬撃波を喰らったブレードマスター"紅焔"は力尽きてしまった。

 

PW31000(+10000)➡PW11000

PW41000(+5000)➡PW11000+SH35000=46000

 

ダメージチェック『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

アリスのダメージ6枚  江西のダメージ4枚  勝者江西

 

「勝者、江西サトル!」

 

『おおおお!!』

 

アリスは江西に近づき、手を差し伸べる。江西はその手を握り、互いに握手を交わす。

 

「これで勝ったと思うなよ。うちにはまだ大将がいる」

 

「ああ。君たちの未来はこれからだ」

 

「・・・ありがとうございました」

 

アリスは江西に一礼し、チームの待機室に戻っていく。江西も自身のチームの待機室に戻る。

 

「彼も、まだまだこれからの人だよ」

 

「ああ。ヴァンガードの未来の為に優秀な人材が必要だ。そうだろう?」

 

「・・・ふ、ああ」

 

執行委員の3人は江西を見て、こっそりとそんな会話を繰り広げている。

 

「江西っち!ナイスファイト!」

 

クミの労いの言葉に江西は笑みを浮かべている。

 

「よし!じゃあひと花咲かせてきますか!」

 

「いってらっしゃい、トコハちゃん!闘魂・・・注入!!」

 

「悔いのないファイトを」

 

「うん」

 

トコハはクミと江西のエールを受け取り、会場に入場する。

 

「ごめん、負けたわ」

 

「大丈夫です!ユイちゃんが勝って、次の第3試合では勝てますから!」

 

「こいつ、嫌味を言ってるのか?」

 

「わわ、やめてくださいよー」

 

アリスとアンの戯れを見て、ユイは満面の笑みを浮かべる。

 

「よし!それじゃあみんなに私の正義を示してきますか!」

 

「がんばってください、ユイちゃん!」

 

「後は任せたよ、大将」

 

「任された!」

 

ユイもアンとアリスのエールを受け取り、会場へと入場する。試合は大将戦に持ち越され、お互いライバル同士であるユイとトコハは胸が高鳴っていくのが自身でも感じ取っているのであった。

 

to be continued…




TURN195「胸を焦がす熱さ」


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胸を焦がす熱さ

今年もだいぶ熱くなりましたが、皆さんは大丈夫ですか?

こまめに水分をとって、熱中症にならないように、心がけましょう!

さて、今回で準決勝第2試合は終了です。そして、今回でお楽しみの・・・

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)ファイナルステージ準決勝第2試合、中堅戦ではドリームハーツの中堅、アリスが高い決意をもって、ハイメフラワーズの中堅、江西に挑んだが、その攻防を防がれてしまい、江西のターンであとちょっとというところでアリスは江西に敗れてしまった。いよいよ残された準決勝第2試合大将戦、ハイメフラワーズからはトコハ、ドリームハーツからはユイが出場する。

 

「準決勝第2戦、ハイメフラワーズ対ドリームハーツも、決着は大将戦へと持ち越されみゃした!!」

 

ファイト台の前に立ったユイとトコハは、互いにファイトの準備を執り行う。

 

「約束通り、来てやったわよ」

 

「待ってたよ」

 

ユイもトコハも、互いにワクワクした気持ちが抑えきれず、笑みを浮かべている。互いに準備が整ったところでファイトがスタートされる。

 

 

 

TURN195「胸を焦がす熱さ」

 

 

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

「萌しの乙女イーダ!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ  PW5000

 

萌しの乙女イーダ  PW5000

 

「いよいよトライフォー対決だ!」

 

「サードステージの新導、綺場戦も、盛り上がったよな!」

 

観客はトライフォー対決ということで盛り上がりを見せている。

 

「私の先攻よ!ドロー!ライド!信頼の乙女オデット!イーダは移動!ターンエンド!」

 

信頼の乙女オデット  PW7000

 

 R  オデット R

イーダ  R   R  トコハの手札5枚 山札43枚

 

「私のターンだよ!ドロー!ライド!イニグマン・ブラン!グランホープは移動!」

 

イニグマン・ブラン  PW7000

 

R  ブラン   R

R グランホープ R

 

「グランホープのブースト、ブランでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「ダメージチェック『盛運の乙女ディアン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW7000  ユイの手札6枚 山札42枚  トコハのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!頑強の乙女ノエル!」

 

頑強の乙女ノエル  PW9000

 

 R  ノエル R

イーダ  R  R

 

「ノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『プルメリアの花乙女シャルル』」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000  トコハの手札6枚 山札40枚  ユイのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!イニグマン・ヘルム!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスターをコール!」

 

イニグマン・ヘルム  PW9000

鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  PW9000

 

R  ヘルム   ウルバスター

R グランホープ   R

 

「まずはウルバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『開墾の戦乙女パドミニ』」

 

「グランホープのブースト、ヘルムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『イニグマン・ミストラル(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ダメージチェック『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW14000(+5000)➡PW9000  ユイの手札7枚 山札38枚  トコハのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!新たな未来に咲き誇れ!ライド!胸焦がすラナンキュラスアーシャ!!」

 

胸を焦がすラナンキュラスアーシャ  PW11000

 

「頑強の乙女ノエルと花園の乙女マイリス、プルメリアの花乙女シャルルをコール!」

 

プルメリアの花乙女シャルル  PW9000

花園の乙女マイリス(☆)  PW4000

 

シャルル アーシャ ノエル

イーダ   R   マイリス

 

「マイリスのブースト、頑強の乙女ノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「イーダのブースト、シャルルでヴァンガードにアタック!

シャルルのスキル!ヴァンガードがラナンキュラスなら、山札の上から7枚見て、フィールドと同じ名前のカードを1枚探し、スペリオルコール!萌しの乙女イーダ!いっけぇ!」

 

「させないよ!ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「(この前のクロノとシオンのファイト・・・見てて羨ましかった。何であそこにいるのが、私じゃないんだろうって。リンさんも、圧倒された。本当にかっこよかった!それに、クミちゃん、江西さんも・・・みんなのあんなファイトを見て、夢中にならないわけがない!)

いくよ!イーダのブースト、アーシャでヴァンガードにアタック!

マイリスのスキル!ヴァンガードがラナンキュラスなら、自身をソウルへ!1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『佳香の花乙女アネルマ』セカンドチェック『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!クリティカルトリガー!効果は全てアーシャに!」

 

アーシャ(トコハ)は空を高く舞い、空から急降下してヘルムに接近してクワを2回振るいあげる。攻撃を喰らったヘルムは吹き飛ばされ、近くの建物に激突する。

 

「ダメージチェック『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』『コマンダーローレル』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW21000(+5000)➡PW9000  トコハの手札5枚 山札35枚  ユイのダメージ3枚

 

「そして今、あんたと戦いたい場所で戦えている!日本に帰ってきて、U20(アンダートゥエンティ)に参加して、本当によかった!」

 

「本当だよ。こうしてトコハとファイトできることに、感謝しなきゃね。でも、浮かれてばかりじゃ、私には勝てないよ!ライド!鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター!!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター  PW11000

 

「ジェネレーションゾーン解放!!ストライドジェネレーション!!!超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)ギルトディガー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)ギルトディガー  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

「ギルトディガーのスキル!Gゾーンの鋼闘機(メタルボーグ)のGユニット、ヘヴィデュークを表に!鋼闘機(メタルボーグ)のハーツ1枚で山札からレギオンできるカードを1枚選んで、そのカードをレギオンしているハーツカードとして置く!ウルバスター!1枚ドロー!・・・よし。駆け抜けろ!銀河を瞬く新たな英雄!コール!駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ!!」

 

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ  PW11000

 

「さらに宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフターをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル  PW7000

 

「グランヴィークルのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー15000以上でパワープラス4000!」

 

グランギャロップ ギルトディガー グランドリフター

グランヴィークル グランホープ     R

 

「(トコハがパリに留学して、遠くへ行って寂しいなって思った事はあった。でも・・・トコハはいつだって真正面からつき進んで、私やクロノ、シオンを引っ張ってくれた)

グランドリフターでノエルにアタック!尊敬してるんだって、ずっと思ってるんだよ、私は!」

 

「は?何?聞こえない!インターセプト!『プルメリアの花乙女シャルル』」

 

「トコハはいつまでたっても変わらないって言ったんだよ!グランホープのブースト、ギルトディガーでヴァンガードにアタック!」

 

「まぁね。ノーガード」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』セカンドチェック『セービング・ドルフィン(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはグランギャロップに!サードチェック『イニグマン・ミストラル(引)』ドロートリガー!パワーはグランギャロップに!1枚ドロー!」

 

ギルトディガーは4つのタイヤ兵装をアーシャ(トコハ)に向け、狙いを定め、大砲のようにタイヤを放った。4つのタイヤを同時に受けたアーシャ(トコハ)は吹き飛ばされ、近くの建物に叩きつけられた。

 

「ダメージチェック『フラワーキーパー・ドラゴン』どうしたの?こんなもんじゃないでしょ?もっとかかってきなさいよ!」

 

「いったな?じゃあお望み通り、きついのいっちゃうよ!グランヴィークルのブースト、グランギャロップでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードよ!ダメージチェック『ツッケン・ドーン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW31000➡PW11000

PW32000➡PW11000(+5000)  ユイの手札7枚 山札29枚  トコハのダメージ4枚

 

(何にも変わらない。パリから戻ってきて、U20(アンダートゥエンティ)で戦って、本当に強くなったこと以外は!)

 

「やるじゃない。でも、そうでなきゃ面白くない!」

 

「当然、トコハも私を唸らせるプレイングを見せてくれるんだよね?」

 

「そう言ってられるのも、今のうちよ!ストライドジェネレーション!!!経世の花乙姫セルフィーナ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『開墾の戦乙女パドミニ』グレード1+2

 

経世の花乙姫セルフィーナ  PW26000  ハーツ『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『花園の乙女マイリス(☆)』ノエルを選んで、ノエルをスペリオルコール!ブーストを与える!

右前列のノエルの開花(ブルーム)!同じ縦列にいるユニットにパワープラス4000!

セルフィーナのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのセルフィーナを表に!右前列のノエルを選んでパワープラス2000!さらに、Gゾーン表のセルフィーナの数だけ、同じ名前のユニットをスペリオルコール!ノエル!

右前列のノエル開花(ブルーム)!同じ縦列にいるノエルにパワープラス4000!

右後列のノエル開花(ブルーム)!同じ縦列にいるノエルにパワープラス4000!」

 

ノエル セルフィーナ ノエル

イーダ  イーダ   ノエル

 

「イーダのブースト、左前列のノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』まだまだ、こんなもんじゃないでしょ?トコハの本気は」

 

「言ってくれるじゃない。だったら、これは受け止められる?イーダのブースト、セルフィーナでヴァンガードにアタック!」

 

「いいよ?そんな攻撃くらいもらってあげるよ!ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『フェアリーライト・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはセカンドチェック『プルメリアの花乙女シャルル』サードチェック『ツッケン・ドーン(☆)』クリティカルトリガー!パワーは右前列のノエル、クリティカルはヴァンガードに!」

 

セルフィーナ(トコハ)の乗るフォレスト・ドラゴンは大自然のエネルギーのブレスをシンバスター目掛けて放った。ブレスを喰らったシンバスターの機体は中破の状態になる。

 

「そうこなくっちゃ。ダメージチェック『イニグマン・ブラン』セカンドチェック『イニグマン・カーム』」

 

「まだまだ!右のノエルのブースト、ノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランリーフ」

 

「ターンエンドよ!」

 

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW31000➡PW11000

PW33000➡PW11000(完全ガード)  トコハの手札8枚 山札27枚  ユイのダメージ5枚

 

「さあ、第7ターンが終了し、現在のダメージは3対5、安城トコハがリードしておりみゃす!佐倉ユイはここからどう巻き返していくのでしょうか!」

 

「さてと、そろそろお互いに探り合いはここまでにしよっか。そろそろ、互いの手の内を明かしちゃおうよ」

 

「奇遇ね。私も、同じことを考えてたわ」

 

「いくよ。ストライドジェネレーション!!!超鋼闘機(ハイパー・メタルボーグ)ギルトディガー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グレード3

 

「ギルトディガーのスキル!Gゾーンの鋼闘機(メタルボーグ)のGユニット、ヘヴィデュークを表に!ハーツにあるカードが2枚あるなら、ギルトディガーにパワープラス20000、クリティカルプラス1!イニグマン・ミストラルをコール!」

 

イニグマン・ミストラル(引)  PW4000

 

「ミストラルのスキル!自身をソウルに!ギルトディガーにパワープラス3000!もう1体ミストラルをコール!

ミストラルのスキル!自身をソウルへ!ギルトディガーにパワープラス4000!

ソウルにあるイニグマン・ブランの超爆(バースト)!ソウルからドロップゾーンに!パワー35000以上で、ヴァンガードにパワープラス4000!

グランホープのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー25000以上で、自身をレストしてパワープラス4000!そしてパワー35000以上で、ソウルに入れて、1枚ドロー!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバーとオペレーターガールリンカ、さらにブランをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)  PW9000

オペレーターガールリンカ(醒)  PW4000

 

「グランボルバーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー15000以上でカウンターブラスト!自身とグランギャロップにパワープラス4000!」

 

「佐倉ユイ、スキルによってヴァンガードのパワーを引き上げ、超爆(バースト)を積極的に発動させ、盤面全体がパワーアップ!一気に場が整いました!」

 

グランギャロップ ギルトディガー グランボルバー

グランヴィークル   ブラン     リンカ

 

「リンカのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『頑強の乙女ノエル』『頑強の乙女ノエル』」

 

「だったら、こいつで決める!ブランのブースト、ギルトディガーでヴァンガードにアタック!

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)3!超爆(バースト)!パワー30000以上で自身にパワープラス4000!さらにパワー60000以上でクリティカルプラス1!」

 

「そう簡単にやられるもんですか!ジェネレーションガード!!聖樹竜レインブレス・ドラゴン!!」

 

聖樹竜レインブレス・ドラゴン  SH15000

 

「スキル発動!手札から佳香の乙女アネルマをスペリオルコール!シールドプラス5000!インターセプト!『佳香の乙女アネルマ』ガード!『花園の乙女マイリス(☆)』『ツッケン・ドーン(☆)』さらにもう1度ジェネレーションガード!!聖樹竜レインブレス・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『フェアリーライト・ドラゴン(治)』

 

「スキル発動!手札からプルメリアの花乙女シャルルをスペリオルコール!シールドプラス5000!」

 

ギルトディガーはエンジンをかけてタイヤ兵装を構え、アーシャ(トコハ)に急接近し、突撃してきたが、2体のレインブレスとツッケン・ドーン、マイリスによって突撃の進行を妨げた。

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランリーフ』セカンドチェック『セービング・ドルフィン(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはグランギャロップに!サードチェック『イニグマン・ヘルム』」

 

「安城トコハはちょっとやそっとじゃビクともしないのよ!」

 

「知ってるよそんなこと!だから認めてるんだよ!グランヴィークルのブースト、グランギャロップでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『佳香の乙女アネルマ』セカンドチェック『モンキーポッド・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ターンエンド!」

 

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW67000➡PW11000+SH65000=76000

PW31000➡PW11000(+5000)  ユイの手札6枚 山札21枚  トコハのダメージ5枚(裏1枚)

 

「ダメージ5対4!佐倉ユイのリードを許した安城トコハ。さあ、ここからどんな快進撃を見せてくれるのか!」

 

「(季節は巡る・・・けどこの夏は、今年のU20(アンダートゥエンティ)は1度だけ!後悔のないよう、全開でいく!!)熱き思いに、燃え盛れ未来!!ストライドジェネレーション!!!!盛夏の花乙姫リエータ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』グレード3

 

盛夏の花乙姫リエータ  PW26000  ハーツ『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『信頼の乙女オデット』シャルルを選んでシャルルをスペリオルコール!ブーストを与える!

シャルルのGB(ジェネレーションブレイク)開花(ブルーム)!左の前列のシャルルにパワープラス4000!

真ん中のイーダのスキル!右のノエルと左のシャルルをそれぞれの名前と同じ名前のカードとして扱う!

さらに真ん中のイーダのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ドロップゾーンのノエルを山札の下へ!1枚ドロー!

さらにもう1体のイーダのスキル!自身をレスト!同様に、右のノエルと右のシャルルを同じ名前のカードとして扱う!

イーダのスキル!カウンターブラスト!ドロップゾーンのノエルを山札の下に!1枚ドロー!」

 

「・・・ふ、開花(ブルーム)発動の条件を着々と整えてやがる」

 

(ここで決めるつもりだな、トコハ)

 

(さて、こっからどうする、ユイ?)

 

「盛夏の花乙姫リエータのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのリエータを表に!手札から1枚、ソウルに!『佳香の乙女アネルマ』リエータはソウルにある全てのユニットの名前を得る!そして、山札から同じ名前のユニットをGB(ジェネレーションブレイク)と同じ枚数とそれプラス1枚を探し、スペリオルコール!頑強の乙女ノエルを2体スペリオルコール!Gゾーン表のカードは2枚以上!ユニット3体、パワープラス3000!後列にいる2体のノエルと、リエータにパワープラス3000!

今こそ花開け!開花(ブルーム)開花(ブルーム)開花(ブルーム)開花(ブルーム)開花(ブルーム)開花(ブルーム)!!」

 

これでヴァンガードが33000、後列のノエルがそれぞれ16000、20000、右のシャルルが21000、そして、左ががそれぞれ21000となった。

 

(すごい・・・楽しい!ああ、やっぱり、私・・・ヴァンガードが好き、大好き!相手が強ければ強いほど、この気持ちは強くなる!誰にも負けない、きっと誰よりも、強い!!)

 

「来たーー!!安城トコハの開花(ブルーム)!まさに百花繚乱!これでもかと咲き誇ります!限界知らずの強さと華やかさに、観客も熱狂!!」

 

「ファイトでみんなのハートをこんなに掴むなんて・・・素晴らしいよ、トコハ」

 

「ノエルのGB(ジェネレーションブレイク)2!手札を1枚捨てて、このユニットは後列からヴァンガードにアタックできる!

さらにもう1体、もう1体も!」

 

手札を3枚捨てることによって、全てのユニットで攻撃できるようになった。

 

(今なら、リンさんの気持ちもわかる気がする)

 

『私は真の女王の座につく・・・プロのファイターとして!』

 

トコハの脳裏に浮かぶのは、リンの言葉と、今は亡き、ミゲルがかけた言葉だ。

 

『トコハもプロを目指してるんだよね?だって、ヴァンガードが強い人はプロになるんでしょ?』

 

『そんな単純じゃないって』

 

(あの時はああ言ったけど・・・もしかしたら、単純なことなのかもしれない。この胸を焦がす思いのまま・・・私らしく、まっすぐ進んでいったら、あるのかもしれない。そんな未来が・・・)

 

『トコハは強い!だから・・・』

 

「「!!」」

 

チームディフライダーの控室で、カズミとシルフィは目を疑うような光景を目の当たりにしている。

 

「カズミ?シルフィ?」

 

ベルノは今2人が目にしている光景が見えていないようだ。2人が目にした先には・・・

 

「ミゲル・・・?」

 

「ミゲル君・・・」

 

トコハの隣に、今はいないはずのミゲルがイメージでそこにいたのだ。カズミたちに気付いたミゲルは笑いかける。

 

「?」

 

ベルノには何が見えているのかがわからず、首を傾げている。

 

シャルル リエータ シャルル

ノエル  ノエル  ノエル

 

「リエータでヴァンガードにアタック!咲き誇れ、私!!」

 

「ジェネレーションガード!!大洋変形アトランティス・ドルフィン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『セービング・ドルフィン(治)』

 

大洋変形アトランティス・ドルフィン  SH15000

 

「アトランティス・ドルフィンのGB(ジェネレーションブレイク)!Gガーディアンのエクスカリヴーを表に!ヴァンガードがアタックした時、私のリアガードの数だけ、シールドプラス5000!合計でシールドプラス25000!このユニットのシールドが300000以上なら、カウンタチャージはできないけど、ソウルチャージ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』」

 

リエータ(トコハ)はシンバスターに狙いを定め、大自然のエネルギーが秘められたレーザー砲を放つが、そこにアトランティス・ドルフィンが現れ、大地から水があふれ、レーザー砲を水で受け止める。

 

「まだまだ!トリプルドライブ『フラワーキーパー・ドラゴン』セカンドチェック『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て右のシャルルに!サードチェック『ツッケン・ドーン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て左のシャルルに!この思い、止められない!左のシャルルでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランリーフ』コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「右のシャルルでヴァンガードにアタック!

シャルルのスキル!山札の上7枚を確認!・・・同じ名前のカードはなし」

 

「ジェネレーションガード!!豪勇合身ジーオーファイブ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『セービング・ドルフィン(治)』

 

豪勇合身ジーオーファイブ  SH15000

 

「スキル発動!ソウルブラスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』シールドプラス10000!」

 

「いつだって・・・どこだって・・・私は、私らしく進む!!真ん中のノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージトリガー・・・」

 

「ヴァンガードにパワーが上がった・・・」

 

「これでトコハは攻めにくくなる」

 

「右のノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『イニグマン・ヘルム』」

 

「これで最後!左後列のノエルでヴァンガードにアタック!!」

 

「ガード!『オペレーターガールリンカ(醒)』」

 

「防いだああ!!」

 

「・・・凌がれた・・・。ターンエンド」

 

PW33000➡PW11000+SH40000=51000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW26000➡PW11000+SH25000=36000

PW16000➡PW11000(+5000)

PW20000➡PW16000+SH5000=21000

PW21000➡PW16000+SH10000=26000  トコハの手札5枚 山札18枚  ユイのダメージ5枚

 

開花(ブルーム)でパワーアップしたユニットで怒涛のアタック!素晴らしい生命力を見せつけた安城トコハ!それに対して佐倉ユイ!負けじと守り切りました!」

 

「本当、半端なさすぎるよ」

 

「やるじゃない。それでこそ私のライバル!」

 

「今のは本当、危なかったよ。トリガーに助けられた気分」

 

「ほら、今度はユイの番!見せてみなさい、あんたの全力!」

 

「望むところだよ、トコハ!」

 

ユイはいきいきした表情で、Gゾーンの表のカードを確認する。

 

(これで、Gゾーン表のカードは7枚・・・このストライドで・・・)

 

 

カードキャピタル1号店でも、テレビでU20(アンダートゥエンティ)の光景を放送している。カードキャピタル1号店に来ているカズヤはユイとトコハのファイトを見守っていた。

 

「そろそろ未来を掴むときか、佐倉」

 

カズヤは笑みを浮かべながらうきうきした心を秘めている。

 

 

「私の機体はボロボロ、守りも薄くなってきている状態。でも、この胸にはまだ、正義の心が燃えている!その思いを全力で応えてみせる!!ファイナルターン!!」

 

「な、なんとぉ!!佐倉ユイ、ここでファイナルターン宣言だぁ!」

 

「上等!やれるもんならやって見なさいよ!」

 

「やってみせる!!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』グレード3

 

度重なるストライドを行い、遥か先の未来の正義の使者が今、現代において現れた。

 

「『正義の心は永久不滅!全ての思いは、今ここに!!次元ロボ総司令アルティメットダイキング!!』」

 

次元ロボ総司令アルティメットダイキング  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』』

 

「なんだ・・・あのGユニットは・・・。今までに見たことがない・・・」

 

「リンカのGB(ジェネレーションブレイク)2!超爆(バースト)!パワー20000以上で、ソウルに入れて、1枚ドロー!鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッターをコール!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)  PW4000

 

「グランボルバーの超爆(バースト)!自身とブランにパワープラス4000!」

 

グランギャロップ ダイキング グランボルバー

グランヴィークル  ブラン  グラスカッター

 

「ブランのブースト、アルティメット・ダイキングでヴァンガードにアタック!

アルティメットダイキングのGB(ジェネレーションブレイク)(エイト)!!」

 

GB(ジェネレーションブレイク)(エイト)だって!!?ユイの奴、いつの間にそんなカードを手に入れてやがったのか⁉」

 

「リアガード1体につき、パワープラス10000!さらにクリティカルプラス1!合計でパワープラス50000!クリティカルプラス5!!

さらに、グランギャロップの超爆(バースト)!パワープラス4000、クリティカルプラス1!」

 

『くらええ!!必殺!アルティメットジャスティスソード!!』

 

「な、なんとぉ!!仲間がダイキングにパワーとクリティカルを引き上げたぁ!!この攻撃をヒットしてしまえば、負けは確定してしまう!!」

 

「このカードを持ってるのを忘れたの?完全ガード!『フラワーキーパー・ドラゴン』(コスト『モンキーポッド・ドラゴン(引)』)」

 

『何ぃ⁉』

 

アルティメットダイキングはアーシャ(トコハ)にジャスティスソードを振るったが、フラワーキーパーによって、その進行を妨げられてしまう。

 

「ファイナルターン失敗ね」

 

「まだ勝負はついてない!」

 

『真なる正義の持ち主は、最後の最後まで諦めないものだ!』

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』セカンドチェック『イニグマン・ヘルム』サードチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部、グランボルバーに!

アルティメットダイキングのGB(ジェネレーションブレイク)(エイト)!パワーが80000以上であるなら、ダイキングのクリティカルは、リアガード全部にパワーとして変換されて、パワーアップ!クリティカルの数は6!リアガードは全部パワープラス60000!!」

 

「な、なんということでしょう!!攻撃を終えたダイキングのクリティカルが、リアガード全てに与えるパワーへと変わり、パワーアップし、ブーストを含め、100000以上となったぁ!!」

 

「グランヴィークルのブースト、グランギャロップでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・上等!かかってきなさい!!」

 

「いっくよぉ!!」

 

グランギャロップはダイキングより与えられた光を剣に帯び、アーシャ(トコハ)に振るった。光はフィールド全体を包み込み、アーシャ(トコハ)も光によって包まれていった。

 

PW87000➡PW11000(完全ガード)

PW140000➡PW11000

 

ダメージチェック『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』

 

ユイのダメージ5枚  トコハのダメージ6枚  勝者ユイ

 

「勝者、佐倉ユイ!!」

 

『おおおおおお!!』

 

ユイが勝利を収めたことによって、会場は大歓声に包まれた。

 

「ユイちゃんが勝ちました!!」

 

「あいつ、やったじゃん!!」

 

第3試合に進出が決定されたことによって、アンとアリスはハイタッチをする。

 

「トコハちゃん!かっこよかったー!!」

 

「ああ。素晴らしいファイトだった」

 

クミも江西もこのハイレベルなファイトに称賛を述べる。

 

「・・・ふ、まぁまぁね」

 

観客席で見ているリンは笑みを浮かべて一応は称賛の言葉を述べている。

 

「ああーーー!!負けたーーー!!」

 

敗北したトコハはユイに近づき、手を差し伸べる。

 

「次もかっ飛ばしちゃいなさい、ユイ!」

 

「うん!任せてよ、トコハ!」

 

ユイはトコハの手を取り、互いに握手を交わす。

 

「両者ともに引けを取らない、本当に・・・胸が熱くなるファイトでした」

 

このファイトを目の当たりにしたマモルはうっすらと感動の涙を浮かべている。それを見てキョウヤが無言で励まし、伊吹はマモルにハンカチを渡す。

 

「後で彼女たちにはかけたい言葉がいっぱいあるんだ・・・。ファイターとして・・・上司として・・・兄として・・・」

 

マモルは伊吹のハンカチを受け取り、涙を拭く。これでドリームハーツは第3試合に進み、チームストライダーズと対決することとなったのであった。

 

to be continued…




トコハ「あー、もう!あそこで決めてたら完全に私の勝ちだったのに!」

ユイ「残念だったね、トコハ。今回は私の勝ちだよ」

トコハ「何よ!次でファイトした時は絶対に私が勝つんだから!」

ユイ「だったら今すぐでもやる?私の方はいつでもいいよ?」

トコハ「上等!やってやろうじゃない!次は私が勝つ!」

ユイ「それはこっちのセリフだよ。ここでも勝たせてもらうよ」

2人「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!・・・あはは!」

TURN196「ストライダーズVSドリームハーツ」


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ストライダーズVSドリームハーツ

ヴァンガ情報局にミニパックというブースターが発表されましたね。そしてPSYクオリアと、また懐かしいものが出てきましたね。ちなみにこのパックでロイパラとかげろうどっちが好きと言われたらかげろうを選びますかね。

さて、今回からストライダーズVSドリームハーツの対決です!ファイナルステージ決勝戦に進めるのはどっちだ!

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)ファイナルステージ準決勝第2試合の激闘のファイトを制し、第3試合に駒を進めたのは、チームドリームハーツとなった。会場の盛り上がりは最高潮になっている。

 

U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、ファイナルステージ!ドリームハーツが見事、ハイメフラワーズを破り、第3試合に駒を進め、会場は大興奮!このまま第3試合へと突入!」

 

中央会場にライトが照らされ、ドリームハーツと、最後に残ったチームが紹介される。

 

「ストライダーズVSドリームハーツ!」

 

チームディフライダーの控室で、カズミ、ベルノ、シルフィが準決勝最後の試合を観戦する。

 

「どっちが僕たちの相手になるのか、楽しみだよ」

 

「・・・・・・」

 

「カズミ君?さっきからどうしたの?」

 

「・・・いや、何でもない」

 

カズミのその様子にベルノとシルフィは怪しげな表情をしている。

 

「先鋒戦は明日川タイヨウ対日下部アン!」

 

ストライダーズから先鋒はタイヨウが出場し、ドリームハーツからの先鋒はアンが出場する。タイヨウとアンがファイト台に立ち、互いにファイトの準備を進める。

 

「いけー!タイヨウ!」

 

「アン!このファイトでも、バッチリ勝っちゃって!」

 

クロノはタイヨウの、ユイはアンの応援に全力を注いでいる。タイヨウとアンはファイトの準備を完了させる。

 

「よろしくお願いします、タイヨウ君」

 

「全力でいきますよ、アンさん」

 

それぞれの思いを抱えながら、ファイト開始の態勢をとる。そして、いよいよファイナルステージ第3試合が始まろうとしていた。

 

 

 

TURN196「ストライダーズVSドリームハーツ」

 

 

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「早天の騎士コエル!」

 

「門弟の忍鬼ミノスケ!」

 

早天の騎士コエル  PW5000

 

門弟の忍鬼ミノスケ  PW5000

 

「僕の先攻です!ドロー!ライド!春陽の騎士コナヌス!コエルは移動!ターンエンド!」

 

春陽の騎士コナヌス  PW7000

 

R コナヌス  R

R   R  コエル  タイヨウの手札5枚 山札43枚

 

「私のターンです!ドロー!ライド!寂滅の忍鬼ヤエガキ!ミノスケは移動!」

 

寂滅の忍鬼ヤエガキ  PW7000

 

R ヤエガキ R

R ミノスケ R

 

「ミノスケのブースト、ヤエガキでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『幻夢の六花シラユキ』」

 

「ダメージチェック『残陽の騎士ヘンリネス』」

 

「ターン終了です」

 

PW12000➡PW7000  アンの手札6枚 山札42枚  タイヨウのダメージ1枚

 

「僕のターンです!ドロー!昼光の騎士キナリウス!さらにキナリウスをコール!」

 

昼光の騎士キナリウス  PW9000

 

R キナリウス キナリウス

R   R    コエル

 

「ヴァンガードのキナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『忍竜ヒデンスクロール(醒)』」

 

「ドライブチェック『黄金の聖剣グルグウィント』コエルのブースト、リアガードのキナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです!ダメージチェック『報復の忍鬼オオボシ』」

 

「ターンエンドです」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000  タイヨウの手札5枚 山札40枚  アンのダメージ1枚

 

「私のターンです!スタンド&ドロー!ライド!報復の忍鬼オオボシ!忍竜デュアルウェポンをコール!」

 

報復の忍鬼オオボシ  PW9000

忍竜デュアルウェポン  PW9000

 

デュアルウェポン オオボシ R

   R     ミノスケ R

 

「デュアルウェポンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『聖管の奏者ヘリー(醒)』スタンドトリガー!リアガードのキナリウスをスタンド、パワーはヴァンガードに!」

 

「ミノスケのブースト、オオボシでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『聖管の奏者ヘリー(醒)』」

 

「ドライブチェック『秘匿の忍鬼タンバ』ターン終了です」

 

PW9000➡PW9000(+5000)

PW14000➡PW14000+SH10000=24000  アンの手札5枚 山札39枚  タイヨウのダメージ2枚

 

「僕のターンです!スタンド&ドロー!照らし出せ!新たなる光!ライド!黄金の聖剣グルグウィント!!」

 

黄金の聖剣グルグウィント  PW11000

 

R グルグウィント キナリウス

R    R     コエル

 

「黄金の聖剣グルグウィントでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです!」

 

「ツインドライブ『曙光の騎士ゴルボドゥク』セカンドチェック『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはキナリウスに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

グルグウィント(タイヨウ)はオオボシ(アン)に接近し、太陽の光を帯びている聖剣で斬撃を与える。

 

「ダメージチェック『秘匿の忍鬼タンバ』『関門の忍鬼アタカ』」

 

「コエルのブースト、キナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです!ダメージチェック『秘事の忍鬼ハギノ(治)』ヒールトリガー!ダメージを1枚回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンドです」

 

PW11000➡PW9000

PW19000➡PW9000(+5000)  タイヨウの手札6枚 山札36枚  アンのダメージ3枚

 

「中々やりますね、タイヨウ君。ですが・・・その快進撃もここまでです!スタンド&ドロー!降り積もる風花の中に輝きしは、美しくも白き六花!ライド!幻夢の六花シラユキ!!」

 

幻夢の六花シラユキ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!艶然氷華シラユキ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『関門の忍鬼アタカ』グレード1+2

 

艶然氷華シラユキ  PW26000  ハーツ『幻夢の六花シラユキ』

 

「幻夢の六花シラユキ、秘匿の忍鬼タンバをコール!」

 

秘匿の忍鬼タンバ  PW7000

 

「艶然氷華シラユキのスキル!ハーツがシラユキであれば、カウンターブラスト!Gゾーンのシラユキのカード、淡雪化粧を表に!Gゾーン表のシラユキの数だけ、相手ヴァンガードのパワーマイナス5000!」

 

(来た!クミさんのファイトに見せた技・・・でも、これくらいのことは想定内!)

 

デュアルウェポン 艶然氷華 幻夢シラユキ

   R     ミノスケ  タンバ

 

「デュアルウェポンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです!ダメージチェック『春光の騎士ベリーモール』」

 

「ミノスケのブースト、艶然氷華シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガードです」

 

「トリプルドライブ『夢幻の風花シラユキ』セカンドチェック『薄幸の忍鬼シラサギ(引)』ドロートリガー!パワーは幻夢の六花シラユキに!1枚ドロー!サードチェック『秘事の忍鬼ハギノ(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復!パワーは幻夢の六花シラユキに!」

 

シラユキ(アン)は大吹雪を発生させ、グルグウィント(タイヨウ)ごと周りを凍らせる。周りにできた氷はシラユキ(アン)の合図と共に砕かせ、グルグウィント(タイヨウ)にダメージを与える。

 

「ダメージチェック『キュアラブラ・エンジェル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「あっちゃあ、ダメージトリガーでヒールかぁ・・・」

 

「その調子だぜ、タイヨウ!」

 

「タンバのブースト、幻夢の六花シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!聖天祈祷師レイア!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『キュアラブラ・エンジェル(治)』

 

聖天祈祷師レイア  SH15000

 

「スキル発動!リアガードが2体以上なら、シールドプラス5000!さらにガード!『曙光の騎士ゴルボドゥク』」

 

「ターン終了です」

 

PW9000➡PW6000

PW31000➡PW6000

PW23000➡PW6000+SH20000=26000  アンの手札6枚 山札32枚  タイヨウのダメージ3枚

 

「(この先鋒戦、勝利して、カズマさんに繋ぐんだ!それが僕の役目!)

僕のターンです!スタンド&ドロー!いきますよ、アンさん。ストライドジェネレーション!!!天道聖剣グルグウィント!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黄金の聖剣グルグウィント』グレード3

 

天道聖剣グルグウィント  PW26000  ハーツ『黄金の聖剣グルグウィント』

 

「7ターンが経過し、現在のダメージは2対4で明日川タイヨウが押されておりみゃす!」

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『春陽の騎士コナヌス』山札の上から4枚見て、昼光の騎士キナリウスをスペリオルコール!キナリウスは結束(ユナイト)のスキルを持つので、山札の上1枚を見て、春光の騎士ベリーモールをレストでスペリオルコール!」

 

春光の騎士ベリーモール  PW9000

 

結束(ユナイト)達成!キナリウスの結束(ユナイト)!ヴァンガードにグルグウィントがいれば、パワープラス4000!

天道聖剣グルグウィントのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンの天道聖剣グルグウィントを表に!手札を1枚捨てる!Gゾーン表のグルグウィント1枚につき全ユニットにパワープラス2000!

さらにコエルのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!自身をソウルへ!山札の上3枚を見て、フレイム・オブ・ビクトリーをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

   キナリウス    グルグウィント キナリウス

ベリーモール(レスト)  ビクトリー    R

 

「右のキナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「思った以上にやりますね。でも・・・ガード!『薄幸の忍鬼シラサギ(引)』」

 

「左のキナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『寂滅の忍鬼ヤエガキ』このくらいのことは、想定範囲内です!」

 

「おし!そのまま相手を翻弄してしまえ!」

 

「フレイム・オブ・ビクトリーのブースト、天道聖剣グルグウィントでヴァンガードにアタック!

天道聖剣グルグウィントの結束(ユナイト)!山札の上7枚を見て、ベリーモールをスペリオルコール!

ベリーモールの結束(ユナイト)!パワープラス2000!

ベリーモールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!山札の上3枚を見て、曙光の騎士ゴルボドゥクをスペリオルコール!」

 

曙光の騎士ゴルボドゥク  PW7000

 

「ジェネレーションガード!!伏魔忍鬼シシユヅキ!!」

 

ジェネレーションゾーン  『秘事の忍鬼ハギノ(治)』

 

伏魔忍鬼シシユヅキ  SH15000

 

「スキル発動!相手のヴァンガードが私のヴァンガードにアタックした時、リアガード1体をガーディアンサークルに移動させます!ミノスケをガーディアンサークルに!シールドプラス5000!さらにガード!『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』インターセプト!『忍竜デュアルウェポン』」

 

グルグウィント(タイヨウ)は黄金の聖剣を振り下ろし、シラユキ(アン)に斬撃を与えようとしたが、シシユヅキが発生させた霧で視界を奪われてしまい、まったく的外れな場所に斬撃が当たる。

 

「トリプルドライブ『黄金の聖剣グルグウィント』セカンドチェック『キュアラブラ・エンジェル(治)』ヒールトリガー!ヴァンガードにパワープラス5000!ダメージ1回復!サードチェック『春陽の騎士コナヌス』くっ・・・ゴルボドゥクのブースト、ベリーモールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『関門の忍鬼アタカ』」

 

「くっ・・・ターンエンドです」

 

PW15000➡PW11000+SH5000=16000

PW15000➡PW11000+SH5000=16000

PW36000(+5000)➡PW11000+SH40000=51000

PW22000➡PW11000  タイヨウの手札6枚 山札26枚  アンのダメージ3枚

 

「一気に5点とはいかねぇか」

 

「ああ。元々アンの実力は高かったし、このU20(アンダートゥエンティ)でさらに磨きがかかったからな」

 

「タイヨウ君、私の艶然氷華シラユキはストライドを重ねれば重ねるほど、より強力なものになります。それを教えてあげます。ストライドジェネレーション!!!艶然氷華シラユキ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『関門の忍鬼アタカ』グレード1+2

 

「夢幻の風花シラユキ、忍竜ヒデンスクロールをコール!」

 

夢幻の風花シラユキ  PW11000

忍竜ヒデンスクロール(醒)  PW4000

 

「ヒデンスクロールのGB(ジェネレーションブレイク)!場にいる夢幻の風花シラユキを選び、同名カードを2枚まで選んでコールします!夢幻の風花シラユキ、幻夢の六花シラユキを夢幻の風花シラユキとしてスペリオルコール!

艶然氷華シラユキのGB(ジェネレーションブレイク)3!シラユキの名のつくリアガードは後列からアタック可能になります!」

 

(ここまではいい。でも問題は、この次だ)

 

「艶然氷華シラユキのスキル!ハーツがシラユキであれば、カウンターブラスト!Gゾーンの淡雪化粧を表に!Gゾーン表にあるシラユキは3枚!よって、相手ヴァンガードはマイナス15000!この減少は相手ヴァンガードのパワーはマイナスの値にもなります!さっき言った言葉の意味、これでわかりますね?」

 

「な、なんという恐るべきスキル!Gゾーン表のシラユキがあればあるほど、ヴァンガードのパワーはどんどん下がっていく!このスキルによって、表のシラユキは3枚!これでパワーが減少され、明日川タイヨウのヴァンガードのパワー、マイナス4000!」

 

「そんなっ・・・!」

 

「すごい!すごいよアン!タイヨウ君のヴァンガードのパワーをマイナスまで下げるなんて!」

 

「このまま一気にぶっ潰してしまえ!」

 

艶然氷華シラユキの最大の特徴にユイとアリスは興奮している。

 

「ヴァンガードのパワーがマイナスにされちまったら、大量のガードが必要になっちまう!最悪の場合、このターンで決められちまうかもしれねぇ!」

 

「マジかよ⁉」

 

「幻夢の六花シラユキとタンバを後列と前列に移動!」

 

それとは対照的にクロノとカズマはこのスキルに戦慄を覚えてしまう。

 

幻夢シラユキ  艶然氷華   タンバ

風花シラユキ 風花シラユキ 幻夢シラユキ

 

「(タイヨウ君とは、ストライドゲートで共に戦ったり、特訓で競い合ったりもした。今年の夏の海だって同じです。こうやって競い合えるファイトというのは、いつだって楽しいものです)

左の幻夢の六花シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ・・・!ガード!『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』」

 

「(でも・・・私には負けられない理由は存在します!ユイちゃんの望む、楽しいヴァンガードを広めるお手伝いのために!アリスちゃんが、シルフィさんとファイトできる時間をつくるために!そして何より・・・大好きなお姉ちゃんに一歩近づくために!)

タンバの影縫い発動!ドロップゾーンにあるヤエガキを山札の下に!タンバ自身にパワープラス3000!艶然氷華シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「(・・・ここは・・・)

ノーガードです!」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『夢幻の風花シラユキ』セカンドチェック『薄幸の忍鬼シラサギ(引)』ドロートリガー!パワーは後列真ん中の夢幻の風花シラユキに!1枚ドロー!サードチェック『忍獣キャットデビル(☆)』クリティカルトリガー!パワーは右後列の幻夢の六花シラユキに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

シラユキ(アン)はまず、大吹雪を発生させ、グルグウィント(タイヨウ)の身動きをとれなくさせる。続いては吹雪と共に、氷のつららを作り、グルグウィント(タイヨウ)に放つ。つららの攻撃がヒットし、グルグウィント(タイヨウ)がよろよろしたところに、とどめに氷で作った薙刀を生成し、グルグウィント(タイヨウ)に容赦なく斬撃を与える。大きな大ダメージを喰らったグルグウィント(タイヨウ)は膝をつく。

 

「うわああああ!!・・・くっ・・・ダメージチェック『神聖魔道士プイス』『昼光の騎士キナリウス』」

 

「明日川タイヨウ4ダメージ!パワーはマイナス4000のまま!しかし日下部アンにはまだ後列からアタックできるシラユキと合わせて4回の攻撃が残っている!明日川タイヨウ絶体絶命!」

 

「アン!いいぞ!そのまま攻めていっちゃえー!」

 

「これで6点目もいただきだね」

 

「せめてトリガーが出ればマシなったかもしれねぇのに・・・」

 

「ふんばれタイヨウ!」

 

カズマはタイヨウのこの状況の苦い表情をし、クロノは一生懸命応援する。

 

「まだ終わりませんよ!左後列の夢幻の風花シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「(僕だって、この後のカズマさんやクロノさんのために・・・)

負けるわけにはいかないんだぁ!!インターセプト!『春光の騎士ベリーモール』

さらに、黄金の聖剣グルグウィントのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!後列からインターセプトできる!後列からフレイム・オブ・ビクトリー、ベリーモールでインターセプト!」

 

「タンバの影縫い!ドロップゾーンにあるデュアルウェポンを山札の下に!パワープラス3000!真ん中後列の夢幻の風花シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!黄金獣すれいみー・フレア!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『キュアラブラ・エンジェル(治)』

 

黄金獣すれいみー・フレア  SH15000

 

「スキル発動!ゴルボドゥクを山札の下に!山札の上から5枚見て、ジェフリー、プイスをガーディアンサークルにスペリオルコール!さらに、キナリウスでインターセプト!」

 

「まだ防ぎますか・・・。ならば、タンバの影縫い!ドロップゾーンのアタカを山札の下に戻し、タンバにパワープラス3000!右後列の幻夢の六花シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードです!ダメージチェック『旭光の騎士グルグウィント』」

 

「これで終わりです!タンバでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『神聖魔道士アレッシア』(コスト『春陽の騎士コナヌス』)」

 

「くっ・・・これを見越して完全ガードを温存してましたか・・・。ターン終了です。

このターンでコールした夢幻の風花シラユキと幻夢の六花シラユキは山札の下に」

 

PW11000➡PW-4000+SH20000=16000

PW26000➡PW-4000

PW11000➡PW-4000+SH20000=16000

PW21000➡PW-4000+SH30000=26000

PW21000➡PW-4000

PW16000➡PW-4000(完全ガード)  アンの手札4枚 山札29枚  タイヨウのダメージ5枚(裏2枚)

 

「し、凌ぎましたぁ!!パワーがマイナスされながらも、怒涛の攻撃を凌ぎきりました!まさに危機一髪!」

 

「しかし、ダメージは3対5、明日川タイヨウの不利は変わらん。そして、艶然氷華はこれで2枚。もし次の日下部アンのターンにも艶然氷華が出れば、明日川タイヨウの負けは確定される」

 

「いいぞアン!防がれたけどナイスアタック!これタイヨウ君の手札は1枚!」

 

「次のターンで凌ぎきって、今度こそ6点目はいただきだ」

 

「私の心は常に、ユイちゃんや、アリスちゃんと共にあります!故に私は負けません!」

 

(これがアンさんのヴァンガード・・・。伝わってきた・・・仲間を思う強い気持ち・・・!)

 

タイヨウはアンの強さに冷や汗が出てきた。

 

「タイヨウ!」

 

「!クロノさん」

 

「負けんなよ!絶対勝とうぜ!」

 

「カズマさん・・・はい!」

 

クロノとカズマの応援にタイヨウはこのターンで決める思いが強くなった。

 

「ストライドジェネレーション!!!!天道聖剣グルグウィント!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黄金の聖剣グルグウィント』グレード3

 

「掴むんだ!今度は僕の・・・ヴァンガードを!」

 

「ダメージは3対5!なんとしてもこのターンで決めたい明日川タイヨウ!見事勝利し、先鋒戦をものにすることができるでしょうか!」

 

(チームを信じ続けてくれるカズマさん・・・そして、ここまでチームを引っ張ってくれたクロノさんのためにも・・・このターン・・・)

 

(私を信じてくれるユイちゃんとアリスちゃんのためにも・・・このターン・・・)

 

「決めてみせる!」

 

「守ってみせる!」

 

「ダメージは5の状態、リアガードも0と、大ピンチの明日川タイヨウ!」

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『早天の騎士コエル』山札の上から4枚見て・・・よし、ベリーモールをスペリオルコール!ベリーモールは結束(ユナイト)のスキルを持つので、山札の上1枚を見て、神聖魔道士アレッシアをレストでスペリオルコール!」

 

神聖魔道士アレッシア  PW6000

 

「ベリーモールの結束(ユナイト)!パワープラス2000!

さらにベリーモールのスキル!カウンターブラスト!山札の上3枚を見て、聖管の奏者ヘリーをスペリオルコール!」

 

聖管の奏者ヘリー(醒)  PW4000

 

「ヘリーのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!パワープラス3000!

さらに天道聖剣グルグウィントのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンの天道聖剣グルグウィントを表に!手札を1枚捨てる!Gゾーン表のグルグウィントは3枚!全ユニットにパワープラス6000!」

 

「しゃあ!!ぶっこめえ!!」

 

「いけえ!!タイヨウ!!」

 

(掴んでみせる・・・このチームだからこそ掴むことができた・・・僕の目標!)

 

タイヨウの脳裏に浮かんできたのは、サードステージで見せたクロノとシオンとのファイトだった。

 

(実現するんだ・・・僕もクロノさんのように自分で未来を切り開き、そして導く・・・先導者に!)

 

    R      グルグウィント ベリーモール

アレッシア(レスト)    R     ヘリー

 

「天道聖剣グルグウィントでヴァンガードにアタック!

結束(ユナイト)!山札の上7枚を見て、春陽の騎士コナヌスをスペリオルコール!

コナヌスの結束(ユナイト)結束(ユナイト)を持つユニット1体につき、パワープラス1000!パワープラス5000!」

 

「幻夢の六花シラユキのスキル発動!手札をグレードが3になるように捨てる!グレード3の夢幻の風花シラユキ!場に出ているシラユキの数だけ、相手のヴァンガードのパワーマイナス10000!場には2体のシラユキ!合計でパワーマイナス20000!さらにガード!『忍獣キャットデビル(☆)』」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『旭光の騎士グルグウィント』セカンドチェック『スカーフェイス・ライオン(☆)』効果は全てヴァンガードに!」

 

タイヨウのパワーは12000、アンのシールドは21000、ここでもう1枚クリティカルトリガーさえ出れば、タイヨウの逆転勝利となる。

 

「サードチェック『スカーフェイス・ライオン(☆)』」

 

「なっ・・・!」

 

「クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!

(次のU20(アンダートゥエンティ)・・・僕自身の力で、僕はここに戻ってくる!その時、僕の前に立つのは・・・クロノさん、あなただ!!)」

 

シラユキ(アン)は吹雪と氷でグルグウィント(タイヨウ)の動きを鈍らせるが、グルグウィント(タイヨウ)は太陽の光で吹雪、降り積もった雪と氷を溶けさせ、シラユキ(アン)の前まで接近し、聖剣で一閃する。そしてさらにとどめの一閃。これを受けたシラユキ(アン)は溶け行く雪と共に静かに消えていった。

 

PW32000(-10000)➡PW11000+SH10000=21000

 

ダメージチェック『遺恨の忍鬼ソデハギ』『狂恋の忍鬼タマノイ』『夢幻の風花シラユキ』

 

タイヨウのダメージ5枚  アンのダメージ6枚  勝者タイヨウ

 

「やりましたぁ!!先手を取ったのは、ストライダーズ、明日川タイヨウ!」

 

タイヨウの大逆転に観客は大歓声で盛り上がっている。タイヨウとアンは互いの健闘に評して握手を交わす。

 

「とても楽しく、素晴らしいファイトでした。ありがとうございます、タイヨウ君」

 

「アンさん・・・ありがとうございました!」

 

握手を交わした後、アンとタイヨウはそれぞれの待機室に戻っていく。

 

「ごめんなさい、ユイちゃん。アリスちゃん。油断してたわけじゃないんですが・・・」

 

「気にすんな。グッジョブグッジョブ」

 

「そうだよ。まだ1敗しただけ。この雪辱はアリスが晴らしてきてくれるよ」

 

「・・・はい!」

 

ユイとアリスはアンに労いの言葉をかけてあげている。

 

「アリス!絶対勝ってきてね!」

 

「誰にものを言ってるんだい?僕は・・・」

 

「不思議の国のドラゴンさんだったよね?よく言ってるもんね」

 

「先にあだ名を言うんじゃない。ちっとは空気読めよ」

 

「アリスちゃん・・・ご武運を」

 

「・・・任しときな。絶対に勝ってきてやる」

 

ユイとアンのエールを受け取り、アリスは会場に入場する。

 

「やったなタイヨウ!パワーを下げられながらも、よく頑張ったぜ!」

 

「はは!」

 

「カズマ!この勢いのまま頼むぜ!」

 

「中堅戦、がんばってきてくださいね!カズマさん!」

 

「たく、勝ったからって調子乗んな。中学生が」

 

「だから僕は・・・えっ?」

 

いつもならここでカズマはタイヨウのことを小学生といってからかっていたが、今中学生と正しいことを言われ、唖然となるタイヨウ。

 

(言われるまでもねぇ。目の前であんなファイト、見せられたんじゃな)

 

カズマはそんな思いを抱えながら会場に入場していく。カズマとアリス、互いに似たような目標を抱えている者同士が対立しあっているのであった。

 

to be continued…




アン「すみません、せっかくここまでやってきたのに、負けちゃって・・・」

ユイ「気にしない気にしない!むしろいいファイトだったよ!ほら、こういう時、リン姉さん言ってたじゃん。下を見ず、前を見ろって。そうすれば道は開けるって」

アン「そうでしたね。すみません、ちょっと気にし過ぎてました」

ユイ「アリスが中堅戦絶対勝ってくれるから、私たちは応援がんばろうね!」

アン「はい!」

TURN197「互いの目標」


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互いの目標

この鋼と宇宙の正義も後3話くらいで200話を達成することになります。いやぁ、正直ここまでくると今までのことが懐かしく感じ、感慨深いものがこみ上げてきます。

熱血と努力の方も、こんな感じで長く続けられるよう頑張っていきます!

さて、今回はカズマ君VSアリスちゃん!勝敗の結果は・・・

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)ファイナルステージ最後の試合である第3試合、ストライダーズの先鋒、タイヨウがダブルクリティカルによる突破によって、ドリームハーツの先鋒、アンを打ち破ったのであった。続く中堅戦で、ここで決めたいストライダーズの中堅、カズマと、何としてでも流れを止めたいドリームハーツの中堅、アリスが互いに対峙し合う。

 

「さあ!熱狂が覚めない中、続けての中堅戦!ここで勝って見事決勝へと駒を進めることができるでしょうか!ストライダーズ、東海林カズマ!そして、チームの運命はこの少女の手にかかっております。ここは何としても勝ちたいところ!ドリームハーツ、天音アリス!」

 

カズマとアリスは互いにデッキをシャッフルをして、ファイトの準備を行う。

 

「悪いけど、ここで君を勝たせるわけにはいかないんだ。君たちの流れは、ここで終わらせてもらう」

 

「へっ、俺にだって負けられねぇ理由はある!やれるもんならやってみやがれ!」

 

互いにファイトの準備を終わらせて、ファイトできる状態になった。互いに掲げる目標を胸に、これから始まる第3試合の中堅に全力で挑もうとする2人であった。

 

 

 

TURN197「互いの目標」

 

 

 

「「スタンドアップ・(ル・)ヴァンガード!!」」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート!」

 

「リクパレイト・ドラコキッド!」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート  PW5000

 

リクパレイト・ドラコキッド  PW5000

 

(相手がどんな奴だろうと、負けるわけにはいかねぇ!あいつと決着をつけるまでは!)

 

カズマはチームディフライダーのいる控室の窓にいるカズミを見つめている。それにつられてアリスも目だけをちらりとディフライダーの控室を見る。控室にはカズミ、ベルノ、シルフィが試合を観戦している。

 

「ねぇあの子、君のこと見てるけど」

 

「ああ。弟なんだ」

 

「弟⁉私とアリスちゃんと似た関係ってことか・・・」

 

カズマは自分の弟だと知ったベルノとシルフィは驚いた表情になっている。

 

「でも、もしカズマ君たちが決勝に来ちゃったらどうするの?」

 

「・・・さあな。俺には関係ない」

 

「そう・・・。でも、向こうはそうじゃなさそうだけど・・・」

 

シルフィの疑問にカズミは素っ気なくそう返した。だがベルノの言う通り、カズマにとっては関係ないことはないのだ。

 

「俺の先攻だ!ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ!ルートは移動!ターンエンド!」

 

R ニーズ  R

R  R  ルート  カズマの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターンだ!ドロー!ライド!ドラゴンナイトナーデル!リクパレイトは移動!さらにドラゴンナイトナーイムをコール!」

 

ドラゴンナイトナーデル  PW7000

ドラゴンナイトナーイム  PW7000

 

ナーイム ナーデル   R

 R    R   リクパレイト

 

「まずはナーイムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ!ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』」

 

「ナーデルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガードだ!『デスフェザー・イーグル(☆)』」

 

「ドライブチェック『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000

PW7000➡PW7000+SH10000=17000  アリスの手札5枚 山札42枚  カズマのダメージ1枚

 

「俺のターンだ!スタンド&ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル!竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサを2体コール!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル  PW9000

竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ  PW9000

 

モルフェッサ リア・ファル モルフェッサ

  R      R     ルート

 

「左のモルフェッサでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』」

 

「リア・ファルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『アビサル・オウル』」

 

「ダメージチェック『プロテクトオーブ・ドラゴン』」

 

「ルートのブースト、リア・ファルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガードだ!『ファイヤーチェイス・ドラゴン(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000+SH5000=12000

PW9000➡PW7000

PW14000➡PW7000+SH10000=17000  カズマの手札4枚 山札40枚  アリスのダメージ1枚

 

「僕のターンだ!スタンド&ドロー!ライド!ドラゴンナイトムブディ!ドラゴンナイトジャンナット、ドラゴンナイトムブディをコール!」

 

ドラゴンナイトムブディ  PW9000

ドラゴンナイトジャンナット(☆)  PW4000

 

 ナーイム  ムブディ  ムブディ

ジャンナット  R   リクパレイト

 

「ジャンナットのブースト、ナーイムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『争奪の騎士エデルン』」

 

「ヴァンガードのムブディでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ドラゴニック・オーバーロード"The Legend(ザ レジェンド)"』」

 

「ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』」

 

「リクパレイトのブースト、ムブディでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『アビサル・オウル』さらにインターセプト!『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000

PW14000➡PW9000  アリスの手札2枚 山札39枚  カズマのダメージ3枚

 

「俺のターンだ!スタンド&ドロー!ライド!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード!!」

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード  PW11000

 

R ルアード モルフェッサ

R  R    ルート

 

「さあこのルーキー同士の対決!ストライダーズのルーキー東海林カズマ!ドリームハーツの天音アリスに強力なアタックを仕掛けます!」

 

「いくぜ!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』セカンドチェック『ベリアルオウル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはモルフェッサに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ルアード(カズマ)は竜の腕を構え、炎の魔力を放つ。炎の魔力を受けたムブディ(アリス)は乗っていた竜から落ち、地面に叩きつけられる。

 

「ダメージチェック『ドラゴニック・オーバーロード"The Legend(ザ レジェンド)"』セカンドチェック『ドラゴンナイトナーイム』」

 

「しゃあ!!」

 

「その調子です!」

 

「まだまだ!ルートのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ラディエント・ドラゴン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000

PW19000➡PW9000  カズマの手札5枚 山札35枚  アリスのダメージ4枚

 

「ドリームハーツのルーキー天音アリスは大会経験はこれが初めてなものの、その実力は紛れもなく本物!佐倉ユイと同じジェネレーションマスターである綺場シオンから勝利を収めるという好成績を残しておりみゃす!」

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ライド!ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"!!」

 

ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!覇天皇竜エクセンドグレイブ・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・オーバーロード"The Legend(ザ レジェンド)"』グレード3

 

覇天皇竜エクセンドグレイブ・ドラゴン  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!モルフェッサを退却!竜炎(ブレイズ)を持つムブディにパワープラス3000!ジャンナットとナーイムの位置を移動!

エクセンドグレイブのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのブレードマスター"戴天"を表に!スキル獲得!」

 

ジャンナット エクセンドグレイブ  ムブディ

 ナーイム      R     リクパレイト

 

「こちらのリアガードが相手より多いので、エクセンドグレイブを竜炎(ブレイズ)状態に!ナーイムのブースト、ジャンナットでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ベリアルオウル(☆)』」

 

「エクセンドグレイブでヴァンガードにアタック!

ジャンナットのスキル!ヴァンガードがドラゴニック・ブレードマスターなら、自身をソウルへ!パワープラス5000!1枚ドロー!

エクセンドグレイブのスキル発動!このユニットが竜炎(ブレイズ)状態でアタックした時、1枚ドロー!相手のリアガードを1体退却できる!ルートを退却!」

 

「くっ・・・完全ガード!『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』(コスト『黒翼のソードブレイカー』)」

 

エクセンドグレイブは両翼に身に着けてある火口をルアード(カズマ)に向けて、最大火力の炎をルアード(カズマ)に放つ。ルアード(カズマ)をエスラスが魔法陣を貼り、その最大火力の炎から守り通している。

 

「トリプルドライブ『英気の炎アエトニキ』セカンドチェック『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』サードチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはムブディに!1枚ドロー!リクパレイトのブースト、ムブディでヴァンガードにアタック!

ムブディのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト!ヴァンガードがブレードマスターで、竜炎(ブレイズ)状態であるなら、1枚ドロー!相手の空いているリアガードサークル1枚につき、パワープラス2000!5つ空いているので合計でパワープラス10000!

リクパレイトのスキル!カウンターブラスト!アタックかブーストをつけた時、ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)を持っているなら同じく、相手の空いているリアガードサークル1枚につき、パワープラス1000!合計でパワープラス5000!」

 

「ちぃ・・・ノーガード!ダメージチェック『ハウルオウル(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「アタックがヒットしたため、リクパレイトは自身はソウルへ入り、1枚ドロー。ターンエンド」

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000(完全ガード)

PW32000➡PW11000  アリスの手札9枚 山札27枚  カズマのダメージ4枚

 

「手札が一気に9枚!守りは固いよ!」

 

「その調子です、アリスちゃん!がんばって!」

 

「僕にもね、君と同じでどうしても戦いたい奴がいるのさ。アンやユイはそんな僕のためにも最善を尽くしてくれている。2人の思いに賭けて、絶対に負けるわけにはいかない」

 

(こいつ・・・俺と同じで、戦いたい奴がいるのか。相手にとって不足はねぇ。だけど・・・俺があいつと戦うためにも、まずこのファイトに、勝つ!!)

 

カズマは自分と同じ気持ちでこのU20(アンダートゥエンティ)に全力で挑んでいるとわかり、共感を持ちつつも、勝負を譲る気はない気持ちでこのファイトを全力でつき進んでいく。

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ドロップゾーンのノーマルユニットを2枚山札へ!」

 

戻したカード  『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』『秘められし才気(ドラグプリンス)ルート』

 

「コストを払わずにストライドできる!ストライドジェネレーション!!!!天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』Gゾーンの天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードを表に!Gゾーンの天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードの数だけ、グレード1をコールする!黒翼のソードブレイカーをスペリオルコール!ドロップゾーンのグレード1の数だけ、パワープラス1000!モルフェッサのGB(ジェネレーションブレイク)と合わせてパワープラス4000!」

 

黒翼のソードブレイカー  PW6000

 

「ソードブレイカーのスキル!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』1枚ドロー!

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソードブレイカーを退却!アビサル・オウルとハウルオウルをスペリオルコール!」

 

アビサル・オウル  PW7000

ハウルオウル(引)  PW4000

 

「モルフェッサと竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアスをコール!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス  PW9000

 

「ウスキアスのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(3)!ドロップゾーンにあるモルフェッサをグレード1として山札の下に戻す!モルフェッサのパワーをウスキアスに!パワープラス9000!

さらにハウルオウルのスキル!ハウルオウルをソウルに!ウスキアスにパワープラス3000!」

 

「ユニットを一気に展開!スキルを駆使し、畳み掛けます!」

 

ウスキアス ルアード モルフェッサ

  R    R    アビサル

 

「アビサル・オウルのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!

モルフェッサのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(3)!パワープラス5000!」

 

「・・・ノーガード。ダメージチェック『ドラゴンナイトイウサール』」

 

「アタックが炸裂ーーー!!東海林カズマ、5点目をもぎ取り、天音アリスを追い詰めましたぁ!!」

 

「よし!!」

 

「アタックがヒットしたため、モルフェッサのスキル発動!カウンターブラスト!山札からグレード1のユニットをコールする!ニーズをスペリオルコール!

ニーズの儀式(リチュアル)(3)!パワープラス2000!」

 

「がんばれアリス!アリスなら防げる!!」

 

「アリスちゃん!必ずこの3人で、決勝戦にいきましょう!」

 

(2人の思いに応えるためにも、フィーと戦うためにも、こんな所では終われない)

 

「(振り返らねぇ!諦めねぇ!やらなきゃならねぇ時はいつだって、今なんだからな!それが、未来を掴むってことだろ!)

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードでヴァンガードにアタック!俺は、あいつの元に辿り着かなきゃなんねぇ!お前に勝つ!喰らいついてやる!俺の未来を掴むまで!!」

 

「!」

 

カズマのファイトでカズミ、シラヌイはカズミ自身の記憶の一部が蘇ってくる。

 

 

『強いなぁ、もう・・・』

 

『いや、俺も今のは危なかったぞ。どんどんうまくなってるじゃないか、カズマ』

 

『本当に⁉よーし!次こそ負けないぞー!ね、お兄ちゃん、もう1回!』

 

 

カズミ自身の記憶にカズミ、シラヌイは呆然としている。それに気づいたベルノとシルフィは声をかける。

 

「?どうしたの?」

 

「カズミ君?おーい、カズミくーん」

 

「・・・・・・」

 

声をかけている2人をよそにカズミは控室から退室し、近くの自動販売機で飲み物を買いに向かった。

 

(あれは・・・カズミの・・・記憶・・・。なぜ今になって俺に・・・?)

 

自信が見たカズミの記憶が自分に流れてきたのか疑問に思うシラヌイであった。

 

 

「うおおおおおお!!」

 

第3試合中堅戦ではカズマのルアードの攻撃にアリスがとった戦略は防御を固めるのであった。

 

「ガード!『インスパイアエール・ドラゴン(醒)』『ファイヤーチェイス・ドラゴン(☆)』『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』さらに、インターセプト!『ドラゴンナイトムブディ』」

 

ルアード(カズマ)の放った焔の魔力がブレードマスター"紅焔"を飲み込もうとした時、複数のガーディアンが魔力を防ぎ、その力そのものをかき消した。

 

「天音アリス通しません!東海林カズマは何としてでもこのターンで6点目が欲しい!」

 

「ちぃ!トリプルドライブ!ファーストチェック『黒翼のソードブレイカー』セカンドチェック『ハウルオウル(引)』ドロートリガー!パワーはウスキアスに!1枚ドロー!サードチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』効果は全部ウスキアスだ!ニーズのブースト、ウスキアスでヴァンガードにアタック!」

 

「これで決められるか、東海林カズマ⁉」

 

「決めてやる!!ぶっ潰れやがれえええええ!!」

 

「ジェネレーションガード!!覇天皇竜アドバンスガード・ドラゴン!!」

 

覇天皇竜アドバンスガード・ドラゴン  SH15000

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ポジティブ・ドラコキッド(治)』

 

「ポジティブ・ドラコキッドのスキル!ガーディアンにアドバンスガードが登場した時、ソウルブラスト『ドラゴンナイトナーデル』カウンタチャージ!

さらに、アドバンスガードのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』Gガーディアンのディフィートフレアを表に!相手のレストしているグレード1のユニットを1体退却させる!選ぶのは・・・ウスキアスにブーストしているニーズだ!」

31000 26000

「何っ⁉」

 

「燃え尽きろ、ニーズ!さらにそこで、ガード!『英気の炎アエトニキ』『ドラゴンナイトイウサール』言っただろ、僕にだって戦いたい奴がいるって。それだけは譲るつもりはない」

 

「くっ・・・ベリアルオウルのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(3)!ヴァンガードがルアードなら、山札の下へ!ターンエンド!」

 

PW21000➡PW11000

PW26000➡PW11000+SH30000=41000

PW40000(-9000)➡PW11000+SH25000=36000  カズマの手札7枚 山札26枚  アリスのダメージ5枚(裏3枚)

 

「し、凌いだあああ!!天音アリス、ブーストしたリアガードを退却させ、東海林カズマの怒涛の攻防を飛瀬ぎきったぁ!!」

 

「くそっ!」

 

「よしアリス!このターンで一気に片づけちゃえ!」

 

「アリスちゃん!このまま押し切れば勝てます!」

 

「負けんなカズマ!!」

 

「3人で決勝にいきましょう!!」

 

「ったりめぇだ!さあ来いやあ!!」

 

「スタンド&ドロー!君のその性格、嫌いじゃない。けど、これで終わりにさせる。ストライドジェネレーション!!!!炎熱機竜(フレアアームズ)ズィーゲンブルク!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』グレード3

 

炎熱機竜(フレアアームズ)ズィーゲンブルク  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!カウンターブラスト!ウスキアスを退却!ナーイムにパワープラス4000!ムブディ、英気の炎アエトニキ、ドラゴンナイトイウサールをコール!」

 

ドラゴンナイト・イウサール  PW9000

英気の炎アエトニキ  PW7000

 

ムブディ ズィーゲンブルク イウサール

ナーイム  アエトニキ     R

 

「そしてここで、ズィーゲンブルクを竜炎(ブレイズ)!イウサールでヴァンガードにアタック!

イウサールのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態のブレードマスターの時、ソウルブラスト『リクパレイト・ドラコキッド』パワープラス5000!相手はインターセプトを封じる!」

 

「何っ⁉くそっ、ガード!『ハウルオウル(引)』」

 

「イウサールのスキル!攻撃を終えた時、僕のリアガードを含めて、同じ縦列にいるリアガードを全員退却!モルフェッサ、アビサル・オウルを退却!

アエトニキのスキル!相手リアガードがドロップゾーンに置かれた時、ソウルへ!カウンタチャージ(2)!」

 

「イウサールの能力を活かすために、同じ縦列にコールしなかったのは、このための布石という訳だな」

 

「これで東海林のリアガードは0・・・」

 

(本当に強くなったね、アリス君・・・)

 

「ズィーゲンブルクでヴァンガードにアタック!」

 

「(ここで手札を使っても、次のズィーゲンブルクのスタンド、ムブディ残りのリアガードでとどめをさされる。1番勝算が高いのは・・・)

ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『ラディエント・ドラゴン』セカンドチェック『ポジティブ・ドラコキッド(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはズィーゲンブルクに!サードチェック『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ズィーゲンブルクに!」

 

ズィーゲンブルクは自身に真紅の炎を纏い、火炎兵装を構え、光線砲撃槍をルアード(カズマ)に放つ。ルアード(カズマ)は光線砲撃槍に直撃し、さらに周りの真紅の炎で意識が飛びそうになる。

 

「ここでクリティカルトリガー!東海林カズマ、ここで終わってしまうのか⁉」

 

「まだだ!まだ・・・終わらせるかよ!ダメージチェック『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』セカンドチェック『アビス・グラール(治)』どうだ!ヒールトリガーだ!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「渾身のヒールトリガー!東海林カズマ、まだ立ち上がります!」

 

「おっしゃあ!いいぞカズマ!」

 

「これで相手は攻めにくくなります!」

 

「ズィーゲンブルクのGB(ジェネレーションブレイク)3!カウンターブラスト!アタック終了時、相手のリアガードの数だけ手札を捨てなければならない・・・けど、そっちのリアガードの数を言ってみな」

 

「・・・っ!0・・・まさか・・・」

 

「そうさ、手札を1枚も捨てずに、ズィーゲンブルクをスタンド!ドライブマイナス2!」

 

「なんと天音アリス!リアガードを0の状況に追い込んだ挙句、それを生かし手札を1枚も捨てずスタンドさせたぁ!!恐るべし、天音アリス!」

 

「これでとどめだ!ズィーゲンブルクでヴァンガードにアタック!」

 

「(次のリアガードの攻撃を確実に防ぐためには・・・)

ガード!『デスフェザー・イーグル(☆)』『黒翼のソードブレイカー』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』」

 

「カズマさん!」

 

「トリガーさえ乗らなければいける・・・」

 

トリガー1枚で攻撃が通ることができる運命のドライブチェック・・・

 

「ドライブチェック」

 

トリガーが出てアリスの勝利となるか・・・

 

トリガーが出ず、残りの攻撃をカズマが防げるか・・・

 

果たして・・・

 

『ファイヤーチェイス・ドラゴン(☆)』

 

「なっ・・・!」

 

「クリティカルトリガー!効果は全部、ズィーゲンブルクに!!燃え尽きるのは、君の方だああああああ!!」

 

ルアード(カズマ)を守ろうと複数のガーディアンが立ちふさがったが、ズィーゲンブルクは火炎兵装の最大出力の真紅の炎を解き放った。最大の火力にガーディアンたちは抵抗空しく炎に包まれ、ルアード(カズマ)も炎に包まれるのであった。

 

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000

PW36000(+5000)➡PW16000+SH25000=41000

 

ダメージチェック『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

カズマのダメージ6枚  アリスのダメージ4枚  勝者アリス

 

「勝者、ドリームハーツ、天音アリス!」

 

『おおおお!!』

 

カズマとアリスは互いに面と向き合い、敬意を払って握手を交わす。

 

「まだまだだな、俺は・・・」

 

「君だって戦いたい奴がいるんだろ?だったら、仲間を信じればいい。きっと、導いてくれるさ」

 

「天音・・・」

 

「譲るつもりはないけど、こればっかりは大将戦で決めることだからね」

 

「・・・ああ、そうだな。・・・俺らって、案外似てるかもな」

 

「そうだね。互いに同じ目標を持ってるとことか、その相手がディフライダーに所属してるとことか」

 

そんな会話の後、カズマはストライダーズ側へ、アリスはドリームハーツ側へと戻っていく。

 

(手ごたえはあった。あと一歩・・・もっといける!次はぜってぇ、超えてやる!!)

 

カズマは待機室に戻りながら、チームディフライダーの控室を見つめる。

 

「最善は尽くした。後はがんばれよ、大将」

 

「うん。ナイスファイト。後は任せてよ」

 

アリスは待機室から出てきたユイにハイタッチをして、全てをユイに託した。

 

「任せた」

 

「ああ。いいファイトだったぜ」

 

カズマも待機室から出てきたクロノにハイタッチをし、全てを任せることにした。ユイとクロノは互いに中央会場に入場し、ファイト台の前に立つ。これから始まるファイトが第3試合正真正銘のラストファイトとなるのだ。

 

to be continued…




TURN198「駆け抜ける高まり」


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駆け抜ける高まり

アニメの方ではフーファイターが出てきましたね。初期のころとやっぱり設定が全然違いますね。最後のフーファイターのあれは笑いましたW

さて、無印編と交互に投稿しているとはいえ、遅くなってしまったことをお詫び申し上げます。お待たせしました。今回はユイちゃんVSクロノ君です。ファイトの行方は果たして・・・。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)ファイナルステージ準決勝第3試合、中堅戦でストライダーズの中堅、カズマはグレード1のスペリオルコール、儀式(リチュアル)を生かした戦法でドリームハーツの中堅、アリスを攻め込もうとしたが、退却能力を活かしてのガードによって凌がれ次のターンでアリスのズィーゲンブルクによって、ヒールトリガーを出したものの、最後の最後でトリガーが出てしまい、敗北し、勝負は大将戦にまで持ち込まれた。泣いても笑っても、第3試合最後のファイト・・・ストライダーズの大将、クロノもドリームハーツの大将、ユイも少なからず、緊張した表情を浮かべている。

 

「準決勝第3試合、ドリームハーツ対ストライダーズも、決着は大将戦まで持ち越されみゃした!このファイトを見事勝利し、ファイナルステージ決勝戦に勝ち進むのは、どのチームか⁉」

 

ファイトの台に立ったクロノとユイはお互いにファイトの準備を執り行う。

 

「そろそろ決着をつけようよ、クロノ」

 

「ああ。望むところだぜ」

 

互いにファイトの準備を執り行える体制を整え、第3試合最後のファイト、大将戦が今、始まろうとしていた。

 

 

 

TURN198「駆け抜ける高まり」

 

 

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン・G!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

クロノ・ドラン・G  PW5000

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ  PW5000

 

「ついに始まったぞ!トライフォー対決第3弾!」

 

「準決勝第2試合の佐倉、安城戦もすごかったよな!」

 

チームディフライダーの控室で、これから始まるファイトを楽しみにしているベルノとシルフィ。そこにカズミが戻ってきて、2人に飲み物を渡す。

 

「おかえり」

 

「ジュース、いただきまーす」

 

カズミは何も言わずにこのファイトを観戦するのであった。

 

「俺の先攻だ!ドロー!ライド!クロノエトス・ジャッカル!ドランは移動!ターンエンド!」

 

クロノエトス・ジャッカル  PW7000

 

R クロノエトス R

R ドラン・G  R  クロノの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!イニグマン・ブラン!グランホープは移動!」

 

イニグマン・ブラン  PW7000

 

R  ブラン   R

R グランホープ R

 

「グランホープのブースト、ブランでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『コマンダーローレル』」

 

「ダメージチェック『クロノクロウ・モンキー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW7000  ユイの手札6枚 山札42枚  クロノのダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!クロノビート・バッファロー!刻獣使い(パルサーテイマー)ルガ・ルウレをコール!」

 

クロノビート・バッファロー  PW9000

刻獣使い(パルサーテイマー)ルガ・ルウレ  PW9000

 

R クロノビート ルガル・ウレ

R ドラン・G    R

 

「ルガル・ウレでヴァンガードにアタック!

スキル発動!ヴァンガードが十二支刻獣なら、パワープラス2000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『イニグマン・ブラン』」

 

「ドランのブースト、クロノビートでヴァンガードにアタック!」

 

「それもノーガード!」

 

「ドライブチェック『クロノエトス・ジャッカル』」

 

「ダメージチェック『イニグマン・ミストラル(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000

PW14000➡PW7000  クロノの手札5枚 山札40枚  ユイのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!グランホープを移動!イニグマン・ヘルム!イニグマン・ブラン、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート、コマンダーローレルをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)  PW4000

コマンダーローレル  PW4000

 

 ブラン    ヘルム   グランボルバー

グランビート グランホープ  ローレル

 

「グランホープのブースト、ヘルムでヴァンガードにアタック!」

 

「やらせねぇ!ガード!『クロノボレー・ラビット(☆)』」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』まだまだ!ローレルのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『刻獣(パルサー)スピアヘッド・ユニコーン』」

 

「グランビートのブースト、ブランでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガ・ルウレ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW9000+SH10000=19000

PW13000➡PW9000

PW11000➡PW9000+SH5000=14000  ユイの手札4枚 山札37枚  クロノのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!切り開け!新たなる世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン・G!!」

 

クロノジェット・ドラゴン・G  PW11000

 

「コール!クロノファング・タイガー・G!クロノエトス・ジャッカル!」

 

クロノファング・タイガー・G  PW11000

 

R クロノジェット・G クロノファング・G

R   ドラン・G    クロノエトス

 

「ドランのブースト、クロノジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『刻獣(パルサー)スラスター・バイソン(☆)』クリティカルトリガー!パワーはクロノファング、クリティカルはヴァンガードに!セカンドチェック『クロノジェット・ドラゴン・G』」

 

クロノジェット・Gはブースターで勢いをつけてヘルムに拳による渾身の1撃を放つ。ヘルムは拳を受け止めようとしたが、力が強くて、逆に吹き飛ばされる。

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル』セカンドチェック『オペレーターガールリンカ(醒)』スタンドトリガー!ローレルをスタンド、パワーはヴァンガードに!」

 

「クロノエトスのブースト、クロノファングでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『オペレーターガールリンカ(醒)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW16000➡PW9000(+5000)

PW23000➡PW14000+SH10000=24000  クロノの手札4枚 山札39枚  ユイのダメージ4枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!いくよ、クロノ。駆け抜けろ!銀河を瞬く新たな英雄!ライド!駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ!!」

 

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスリード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』グレード1+2

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスリード  PW26000  ハーツ『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!パワープラス4000!そして、超爆(バースト)持ちのユニットでカウンターブラスト!さらにパワープラス4000!

グランボルバーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!カウンターブラスト!パワー15000以上でブランと自身にパワープラス4000!

エクスリードのスキル!Gゾーンのエクスギャロップを表に!自身のリアガードを選んでレストさせた数だけ、パワープラス4000!グランビートをレスト!パワープラス4000!」

 

   ブラン      エクスリード グランボルバー

グランビート(レスト) グランホープ  ローレル

 

「エクスリードでヴァンガードにアタック!

グランビートのスキル!ヴァンガードがギャロップなら、自身をソウルに!1枚ドロー!パワープラス5000!このままいっけぇ!!」

 

「やらせるかよ!完全ガード!『スチームテイマーアルカ』(コスト『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』」

 

エクスリードは空を高く飛び立ち、素早い動きでクロノジェット・Gを翻弄し、双剣で斬撃を与えようとしたが、アルカが時の動きを予測し、剣を振るうタイミングで時計型の盾で攻撃を凌ぐ。

 

「トリプルドライブ『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』セカンドチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』サードチェック『セービング・ドルフィン(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはグランボルバーに!ブランでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』」

 

「(サードステージのクロノとシオンのファイト・・・すっごくどきどきした!今までのファイトの中で、1番心が震えた瞬間だった!トコハとのファイトは、とっても興奮した!そして、アン、アリスのファイトも・・・。やっぱりヴァンガードは、人々の心をつかめるものだと、再確認できた!)

ローレルのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「アタックがヒットしたため、グランボルバーのスキル!超爆(バースト)発動時に、ヴァンガードのパワー30000以上だったため、カウンタチャージ(2)!ターンエンド!」

 

PW43000➡PW11000(完全ガード)

PW11000➡PW11000

PW22000➡PW11000  ユイの手札6枚 山札30枚  クロノのダメージ4枚

 

「私、このU20(アンダートゥエンティ)に参加して・・・本当によかった!」

 

「まったくだぜ。だからこうして、お前とファイトできるんだからな。スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!超刻獣(メタパルサー)スプリット・ペガサス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン・G』グレード3

 

超刻獣(メタパルサー)スプリット・ペガサス  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

超越(ストライド)スキル!ギアドラゴンか十二支刻獣のGユニットにストライドしたため、ドラン・Gを時翔(タイムリープ)!スチームメイデンメスキア!」

 

スチームメイデンメスキア  PW7000

 

「メスキアのGB(ジェネレーションブレイク)時翔(タイムリープ)で登場した時、メスキアをレスト!1枚ドロー!スプリット・ペガサスにパワープラス4000!クロノビートをコール!

スプリット・ペガサスのスキル!ハーツが十二支刻獣なら、カウンターブラスト、Gゾーンのスプリット・ペガサスを表に!クロノビートを山札の下に戻して、グレードマイナス1の十二支刻獣をスペリオルコール!2体のクロノエトスをスペリオルコール!

さらにGゾーン表のスプリット・ペガサスのスキル!Gゾーンのスプリット・ペガサスの枚数分、前列の十二支刻獣にパワープラス1000!」

 

「新導クロノ、得意のスキルを駆使してユニットを展開し、パワーアップ!一気に盤面を固めてきたぁ!」

 

クロノエトス   スプリット   クロノファング・G

クロノエトス メスキア(レスト)  クロノエトス

 

「(お前が普及協会に所属して、ずいぶん変わっちまったなって、思った事もあった。でも・・・お前はいつだって一生懸命で、自分の信じた道をつき進んで、俺たちに勇気を与えてくれた)

クロノエトスのブースト、クロノエトスでヴァンガードにアタック!

クロノエトスのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが十二支刻獣の時、パワープラス4000!ずっとすげぇなって、思ってたんだぜ!」

 

「うん?今何か言った?ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「お前は本当に調子のいい奴だなって言ってんだよ!スプリット・ペガサスでヴァンガードにアタック!」

 

「それって褒めてるの?」

 

「ああ、褒めてる褒めてる。超がつく程な」

 

「そっか。ならいいや!ジェネレーションガード!!大洋変形アトランティス・ドルフィン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『セービング・ドルフィン(治)』

 

大洋変形アトランティス・ドルフィン  SH15000

 

「アトランティス・ドルフィンのGB(ジェネレーションブレイク)!Gガーディアンのイニグマン・パトリオットを表に!自分のリアガードの数だけ、シールドプラス5000!4体で合計シールドプラス20000!このユニットのシールドが300000以上なら、ソウルチャージ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

スプリットは時空レーザー砲をグランギャロップに狙いを定め、エネルギーが溜まったところで発射させたが、アトランティス・ドルフィンが発生した渦潮の盾で時空砲は中和された。

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『クロノクロウ・モンキー』セカンドチェック『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!クリティカルはスプリット・ペガサス、パワーはクロノファング・G!サードチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!パワーはクロノファング・Gへ!1枚ドロー!クロノエトスのブースト、クロノファングでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』セカンドチェック『イニグマン・ヘルム』」

 

「クロノファングのGB(ジェネレーションブレイク)!バトル終了時、ソウルブラスト『クロノビート・バッファロー』左後列のクロノエトスをバインド!コマンダーローレルを山札の下に!

ターンエンド!メスキアは山札に戻して、バインドゾーンのドランを場に戻す」

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000+SH35000=46000

PW28000➡PW11000  クロノの手札7枚 山札29枚  ユイのダメージ5枚

 

(トコハも、シオンも、そしてこいつも何も変わらねぇ。U20(アンダートゥエンティ)で戦って、もっと強くなったこと以外は)

 

「第8ターン目、現在のダメージは4対5!わずかにリードを許した佐倉ユイ!さあここから、どんな展開が繰り広げられるのか!」

 

「ストライドジェネレーション!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップ』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ  PW26000  ハーツ『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!パワープラス8000!ブランを移動!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフターをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター  PW9000

 

「グランドリフターのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがギャロップなら、カウンターブラスト!ソウルブラスト『イニグマン・ヘルム』自身とヴァンガードにパワープラス4000!

グランボルバーの超爆(バースト)!カウンターブラスト!自身とグランドリフターにパワープラス4000!」

 

グランドリフター エクスギャロップ グランボルバー

  ブラン     グランホープ     R

 

「グランホープのブースト、エクスギャロップでヴァンガードにアタック!

グランドリフターのスキル!パワーが40000以上で、1枚ドロー!

エクスギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!カウンターブラスト!Gゾーンのエクスギャロップを表に!パワー35000以上で、ドライブプラス1!さらに、パワー40000以上で、Gゾーンのエクスギャロップの数だけ、前列のリアガード全てにパワープラス4000!合計2枚でパワープラス8000!」

 

「佐倉ユイ、得意技で手札を補いつつ、リアガードをパワーアップ!この勢いは止まらないのかぁ⁉」

 

「ここは・・・ノーガードだ!」

 

「クワドラプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランリーフ』セカンドチェック『イニグマン・ミストラル(引)』ドロートリガー!パワーはグランドリフターに!1枚ドローサードチェック『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』ファイナルチェック『セービング・ドルフィン(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはグランボルバーに!」

 

エクスギャロップは空に剣を掲げ、曇り空から一筋の光が剣に収束していった。光を纏った剣でエクスギャロップは突進し、剣でクロノジェット・Gを薙ぎ払った。クロノジェット・Gは近くの時計塔に激突した。

 

「ダメージチェック『時を刻む乙女ウルル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「ダメージ4対4!互いに並びましたぁ!!」

 

「グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドキドキ・ワーカー(☆)』」

 

「ブランのブースト、グランドリフターでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『刻獣(パルサー)スピアヘッド・ユニコーン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW43000➡PW11000(+5000)

PW26000➡PW16000+SH20000=36000

PW37000➡PW16000  ユイの手札7枚 山札22枚  クロノのダメージ5枚(裏1枚)

 

「中々やるじゃん。見直したよ」

 

「結構ひやひやしたぜ。マジ半端なかった」

 

「いいぞ、ユイ!いけ、クロノ!」

 

「2人とも最高!どんどんファイトが熱くなってくる!」

 

どちらが勝つかわからないこの状況の中、観客席にいるシオンとトコハはどちらも応援をしている。

 

「いくぞ!今こそ示せ!!我が真に望む世界を!!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン・G』グレード3

 

クロノジェット・Gは光に包まれ、その姿を変えていく。次なる未来への可能性・・・ネクステージやGG(ギアグルービー)の時の姿とは全く異なる姿・・・クロノジェットの新たなる未来の姿だ。

 

「クロノドラゴン・ギアネクスト!!!!」

 

クロノドラゴン・ギアネクスト  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

「さらなる可能性を手に入れた・・・クロノジェットの新たな未来の形・・・」

 

超越(ストライド)スキル!ドランを時翔(タイムリープ)!スチームメイデンメスキア!メスキアのスキル!自身をレスト!1枚ドロー!ギアネクストにパワープラス4000!クロノエトスを移動!さらにクロノクロウ・モンキーをコール!」

 

クロノクロウ・モンキー  PW9000

 

「クロノクロウのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが十二支刻獣なら、カウンターブラスト!パワープラス5000!ラッキーポッド・ドラコキッド、メスキアをコール!」

 

ラッキーポッド・ドラコキッド(引)  PW4000

 

「ラッキーポッドのスキル!自身をソウルへ!クロノファングにパワープラス3000!

ギアネクストのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ソウルブラスト『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』Gゾーンのギアネクストを表に!このユニットはバトル終了時にコストを払う事でスタンドする!」

 

「くっ・・・!」

 

クロノクロウ  ギアネクスト   クロノファング・G

 メスキア  メスキア(レスト)  クロノエトス

 

「クロノエトスのブースト、クロノファング・Gでグランボルバーにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ギアネクストでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!豪勇合身ジーオーファイブ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『セービング・ドルフィン(治)』

 

「スキル発動!ソウルブラスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』シールドプラス10000!さらにガード!『オペレーターガールリンカ(醒)』」

 

ギアネクストは体からエネルギーが流れ出てき、口から光線をグランギャロップに放つ。しかし、そこにリンカの支援を受けたジーオーファイブが作る障壁にギアネクストの光線は通らなかった。

 

「トリプルドライブ『スチームテイマーアルカ』セカンドチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!パワーはクロノクロウに!1枚ドロー!サードチェック『刻獣(パルサー)スラスター・バイソン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部クロノクロウに!

ギアネクストのスキル発動!手札か、リアガードの十二支刻獣を3体、山札の下へ!手札1枚と、リアガードのクロノエトスとクロノファングを山札の下へ!」

 

戻したカード  『クロノファング・タイガー・G』『クロノファング・タイガー・G』『クロノエトス・ジャッカル』

 

「ギアネクストをスタンド!ドライブマイナス2!ギアネクストでもう1度ヴァンガードにアタックだ!

ギアネクストのGB(ジェネレーションブレイク)4!このユニットの2回目バトル中、パワープラス10000!ドライブプラス1!」

 

「甘いよクロノ!完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランリーフ』(コスト『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』)」

 

ギアネクストはもう1度口からエネルギー光線をグランギャロップに放つが、今度はグランリーフが介入し、グランリーフが巻き起こした風に光線は散り散りに消え去った。

 

「ちぃ・・・ツインドライブ『クロノボレー・ラビット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部クロノクロウに!セカンドチェック『時を刻む乙女ウルル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復!パワーはクロノクロウに!」

 

「またまたダブルトリガー!佐倉ユイ、絶体絶命!!」

 

「クロノエトスのブースト、クロノクロウでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『イニグマン・カーム』(コスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』)」

 

「何っ⁉もう1枚持ってたのか⁉」

 

(ふぅ、最後まで温存して正解だった・・・)

 

「くっ・・・ターンエンド!メスキアは山札に、ドランは場に戻る!」

 

PW18000➡PW9000

PW26000➡PW11000+SH35000=46000

PW36000➡PW11000(完全ガード)

PW41000➡PW11000(完全ガード)  クロノの手札8枚 山札21枚  ユイのダメージ4枚(裏2枚)

 

「し、凌いだぁ!!佐倉ユイ、新導クロノの2回のダブルトリガーの乗ったリアガードの攻撃を完全ガードで凌ぎきったぁ!」

 

「やるなぁ。まさか完全ガードを温存してたとは思わなかったぜ」

 

「私だって、それなりに考えていたからね。ドライブチェックで完全ガードが出たのは助かったのもあるけどね」

 

「でもこっちは手札が8枚あるぜ。絶対に守り切ってやる」

 

「できるといいね。ほら、私の表はGユニットは7枚、ということは?」

 

「!まさか・・・」

 

「その通りだよ!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!『正義の心は永久不滅!全ての思いは、今ここに!!次元ロボ総司令アルティメットダイキング!!』」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』グレード3

 

次元ロボ総司令アルティメットダイキング  PW26000  『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

「あれは、私がやられたGユニット・・・ユイの切り札・・・」

 

「くっ・・・ついに出てきちまったか!」

 

超越(ストライド)スキル!パワープラス4000!イニグマン・ミストラルをコール!」

 

イニグマン・ミストラル(引)  PW4000

 

「ミストラルのスキル!自身をソウルへ!ヴァンガードにパワープラス3000!

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル、駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル  PW7000

 

「これで準備は万端!このターンで一気に畳み掛けるよ!」

 

『行くぞ!ディメンジョンポリスの仲間たちよ!!』

 

グランドリフター ダイキング  グランギャロップ

  ブラン    グランホープ  グランザイル

 

「グランホープのブースト、アルティメットダイキングでヴァンガードにアタック!

アルティメットダイキングのGB(ジェネレーションブレイク)(エイト)!リアガード1体につき、パワープラス10000!さらにクリティカルプラス1!合計でパワープラス50000!クリティカルプラス5!!

さらに、駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)3!超爆(バースト)!パワープラス4000、クリティカルプラス1!」

 

「来たぁ!!アルティメットダイキングの超必殺コンボ!この状況に新導クロノ、打つ手なしかぁ!!?」

 

『必殺!アルティメットジャスティスソード!!』

 

「完全ガード!『スチームテイマーアルカ』(コスト『刻獣(パルサー)トランジット・ドラゴン』)」

 

アルティメットダイキングはクロノジェット・Gにジャスティスソードを振るったが、アルカの時計型の盾で斬撃は止められてしまう。

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』セカンドチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグランギャロップ、クリティカルはグランドリフターに!サードチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部グランギャロップに!

アルティメットダイキングのGB(ジェネレーションブレイク)(エイト)!パワーが80000以上であるなら、ダイキングのクリティカルは、リアガード全部にパワーとして変換されて、パワーアップ!クリティカルの数は6!リアガードは全部パワープラス60000!!」

 

『皆の者、後は任せるぞ!!』

 

「まさに驚異的!これらの態勢は、完全ガードは後2枚持ってなければ勝利の見込みは薄いぞぉ!」

 

「ブランのブースト、グランドリフターでヴァンガードにアタック!これで、とどめだぁ!!」

 

「まだ、終われるかぁ!!ジェネレーションガード!!久遠の時乙女ウルル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『時を刻む乙女ウルル(治)』

 

久遠の時乙女ウルル  SH15000

 

「久遠の時乙女ウルルのGB(ジェネレーションブレイク)!Gガーディアンの遡る時乙女ウルルを表に!Gゾーン表のカード1枚につき、シールドプラス5000!Gゾーン表のカードは5枚、シールドプラス25000!さらにジェネレーションガード!!時空竜へテロラウンド・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『時を刻む乙女ウルル(治)』

 

時空竜へテロラウンド・ドラゴン  SH15000

 

「へテロラウンドのスキル!ヴァンガードがクロノジェットなら、ソウルブラスト『クロノエトス・ジャッカル』ヴァンガードがクロノジェットで、グランギャロップを山札の下に!」

 

「なっ・・・」

 

「山札をシャッフルした後、山札の上1枚をコールする!」

 

「くっ・・・鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター  PW11000

 

「まだまだ!ジェネレーションガード!!もう1度久遠の時乙女ウルル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『時を刻む乙女ウルル(治)』

 

「スキル発動!Gガーディアンの遡る時乙女ウルルを表に!今度はGゾーン表のカードは6枚!シールドプラス30000!さらにガード!『クロノボレー・ラビット(☆)』『刻獣(パルサー)スラスター・バイソン(☆)』『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』インターセプト!『クロノクロウ・モンキー』」

 

「と、止めたぁ!!新導クロノ、まさかまさかの3連続ジェネレーションガードで、この攻撃を凌ぎきったぁ!!」

 

「そして、へテロラウンドのおかげで、クリティカルの乗ったユニットは去り、与えられるダメージは1となった」

 

「さっきのお前の応用をまねしたんだよ」

 

「うぬぬ・・・最後までヒールトリガーを温存するなんて・・・。グランザイルのブースト、シンバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『クロノビート・バッファロー』」

 

「ターンエンド」

 

PW88000➡PW11000(完全ガード)

PW136000➡PW11000+SH130000=141000

PW69000➡PW11000  ユイの手札3枚 山札19枚  クロノのダメージ5枚(裏2枚)

 

「アルティメットダイキングでパワーアップしたユニットで怒涛の攻撃!仲間の連携を見せつけた佐倉ユイに対し、新導クロノ、3連続ジェネレーションガードで負けじと守り切りました!」

 

「3連続ジェネレーションガードなんて、普通ありえないんだけど」

 

「いやさっきのはマジやばかったぜ。ドロートリガーでヒールを引いてなかったら、終わってたぜ」

 

「でもさっきのは本当におもしろかったよ!ほら、今度はクロノの番!見せてみなよ、クロノの全力を!」

 

「言われるまでもねぇぜ!ストライドジェネレーション!!!!クロノドラゴン・ギアネクスト!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』グレード1+2

 

超越(ストライド)スキル!メスキアを時翔(タイムリープ)!クロノクロウ・モンキー!

ドランのGB(ジェネレーションブレイク)!手札以外から登場した時、自身をソウルへ!登場したユニットと同じグレードのユニットをコールする!刻獣(パルサー)スピアヘッド・ユニコーン!」

 

刻獣(パルサー)スピアヘッド・ユニコーン  PW9000

 

「ギアネクストのスキル!ソウルブラスト『クロノ・ドラン・G』このユニットはバトル終了時、コストを払ってスタンドする!」

 

クロノファング・G ギアネクスト クロノファング・G

  メスキア      R       R

 

「クロノクロウでグランドリフターにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「スピアヘッドでヴァンガードにアタック!

スピアヘッドのGB(ジェネレーションブレイク)!クロノジェットのヴァンガードがいるなら、パワープラス2000!

さらに!アタック時にカウンターブラストを払い、フィールドの十二支刻獣の数だけ山札を見て、1枚をコールさせる!クロノビートをスペリオルコール!

クロノビートのスキル!ヴァンガードが十二支刻獣なら、自身にパワープラス2000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「クロノビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』」

 

「ギアネクストでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「トリプルドライブ『クロノクロウ・モンキー』セカンドチェック『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガ・ルウレ』サードチェック『スチームテイマーアルカ』」

 

ギアネクストはもう1度グランギャロップに口から光線を放った。だがグランギャロップに当たることはなかった。なぜならその光線にヒットしたのは2体のグランビートだからだ。しかし、機体的に限界があるのであろう。グランギャロップはよろよろとよろめき、剣でバランスを整えている。

 

「ギアネクストのスキル!手札のクロノクロウと、リアガードのクロノファングを2体山札の下に!ヴァンガードをスタンド!ドライブマイナス2!もう1度ギアネクストでヴァンガードにアタック!

ギアネクストのGB(ジェネレーションブレイク)4!このユニットの2回目バトル中、パワープラス10000!ドライブプラス1!」

 

「・・・かかってこい!ノーガード!」

 

「おう!ツインドライブ『クロノジェット・ドラゴン・G』セカンドチェック『クロノビート・バッファロー』」

 

ギアネクストはその巨体を起こし、先ほどと同じように光線のエネルギーを体中から溜めている。

 

(お前たちがいたから、競い合って、助け合って俺はここまで来られた。そして・・・この先も・・・)

 

エネルギーが十分に溜まったところで、ギアネクストはグランギャロップに光線を放つ。グランギャロップは成す術もなく、その光線の中に包まれていった。

 

PW9000➡PW9000

PW11000➡PW11000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000+SH20000=31000

PW36000➡PW11000

 

ダメージチェック『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

クロノのダメージ5枚  ユイのダメージ6枚  勝者クロノ

 

「勝者、新導クロノ!!」

 

『おおおおおおおお!!』

 

この白熱したファイトに観客は拍手と大歓声をクロノとユイに送る。

 

「クロノさんが勝った!」

 

「やりやがった!」

 

クロノの勝利にカズマとタイヨウはハイタッチを交わす。

 

「ユイちゃん!素敵なファイトでした!」

 

「ま、こういうのもありってやつかね」

 

レベルが高かったファイトにアンもアリスも称賛している。

 

「くっそーーー!負けちゃったーーー!!」

 

ユイはクロノに近づき、手を出す。

 

「後は任せたよ」

 

「・・・任せろ!」

 

クロノはユイとハイタッチを交わし、互いに笑みを浮かべる。

 

「さあ!これで決勝戦のカードが決定しました!チームストライダーズVSチームディフライダー!」

 

これにて、ファイナルステージ決勝戦でディフライダーと挑むのは、ストライダーズとなった

 

「いよいよだぞ」

 

「ああ」

 

チームストライダーズはチームディフライダーがいる控室を見つめ、必ず決着をつけようという意思が湧き出たのであった。

 

 

準決勝が終わり、廊下で反省会のようなものを開いているドリームハーツ。

 

「ごめんね、アリス。せっかく勝ってきたのに、負けちゃって」

 

「あの・・・その・・・シルフィさんとは・・・」

 

アンがどういったらいいのか悩んでいると、アリスは笑みを浮かべて2人に語る。

 

「なーに、フィーと決着をつけるのは何もU20(アンダートゥエンティ)だけに限らないっしょ?」

 

「アリス・・・」

 

「あいつが参加しそうな大会に参加するのも手だし、来年のU20(アンダートゥエンティ)に出るのもいいよね」

 

「次のドリームハーツの目標ですね!」

 

「よーし、さっそく今後のスケジュールを決めておこうよ!」

 

「その必要はないよ」

 

ドリームハーツがわいわいと話していると、話しかけてきた人物がいる。その人物はなんと、チームディマイズのシルフィ・フィン・キャメロットだった。

 

「⁉シルフィ・フィン・キャメロット⁉」

 

「えっと、何か用ですか・・・?」

 

「用があるのは、君だよ。アリスちゃん・・・だっけ?」

 

「・・・・・・・」

 

アリスが何とも言えない表情をしている間に、シルフィは本題に入る。

 

「決勝が始まる前日、指定する場所に来てほしいんだ。私、その日に待ってるから」

 

シルフィはそれだけを言い残して、その場を去っていった。シルフィの誘いにユイとアンが唖然とする中、アリスの答えはもう決まっていた。

 

to be continued…




ユイ「ああーん!!すっごい悔しい!!」

シオン「ユイが勝っていてもおかしくなかったファイトだったかもね」

トコハ「そうね。ヴァンガードはクリティカル、リアガードはとんでもないパワーを叩き出すんだから参るわよね」

クロノ「あれは正直やばかったぜ。ドロートリガー、ドライブチェック、最初から持ってたヒールトリガーがなければ終わってたぜ」

シオン「羽島先輩も八つ裂きにする楽しみが増えたって嬉しそうだったよ」

トコハ「リンさんがっ⁉」

ユイ「それって・・・私、認められたってこと・・・?」

クロノ「というか・・・それ、褒めてんだよな・・・?」

TURN199「神崎との特訓」


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神崎との特訓

見方によっては人それぞれですが、個人的には設定は話数に数えてないので実質今回で199話目で次が念願の200話達成となります。いやぁ、ここまでくると感慨深いものですよ。

さて、今回はサブタイトルの通り、元支部長であるあの人の登場です。弱さは罪!

それでは、どうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)ファイナルステージ準決勝の翌日、ストライダーズは電車でとある場所に向かっている。

 

「なあ、いったいどこに行くんだよ?」

 

クロノとタイヨウは向かう場所を知っているようだが、唯一行き先を知らないカズマが2人にそう訪ねる。

 

「カズマさん言いましたよね?特訓したいって」

 

「ああ。天音とのファイトで痛感したからな。・・・自分の力不足を」

 

カズマの脳裏に浮かんだのは、準決勝第3試合でファイトしたアリスの気迫と、その力強さだった。

 

「決勝戦まで日にちはないけど、それでも確実に強くなれるところがあるんだ」

 

そう、現在ストライダーズが向かっているのは少ない日にちで確実に強くなれる場所だ。

 

「だからそれはどこなんだよ?」

 

「まあいいから。俺たちに任せとけって」

 

自信満々にそう言ってのけるクロノにカズマは訳わからず、思わずため息が出る。カズマは窓から見える景色を眺めるのであった。

 

 

 

TURN199「神崎との特訓」

 

 

 

電車から目的の駅につき、ストライダーズはその次にバスで目的地である山の登山前の場所に辿り着いた。

 

「ずいぶん遠くまで来たな」

 

「まだまだ目的地はここじゃないぜ。本番はこれからだ」

 

ストライダーズは目的地に向かうために山へと登山していくのである。

 

「とにかくすごいシャドウパラディンの使い手なんです」

 

「特訓相手にこれ以上のやつはいねぇ」

 

カズマのクランはその人物と同じシャドウパラディン。特訓相手にうってつけの相手ともいえるであろう。

 

「そんなすげぇ奴が、こんな山奥で何やってんだよ?」

 

「修行だよ。ヴァンガードの」

 

「修行?」

 

カズマの疑問にクロノは簡単に答え、カズマはますます訳がわからなくなってきている。ふとカズマが足元を見ると、石で作られた小さな像があった。

 

「なんだ、これ?」

 

像のモチーフに気付いてないカズマはこれが何なのかわからないでいた。それから数分山を登っていくと、目的地である山奥の小屋まで辿り着いた。

 

「着いたー。カズマ、もう少しだ!」

 

「ここが・・・修行の場?」

 

カズマがこんな所に小屋があることに少しだけ驚いていると、2匹の生物はストライダーズに近づいてくる。その生物は馬だった。

 

「「ヒヒーーン!!」」

 

「う、馬⁉」

 

こんな所に馬がいること自体にカズマは驚いている。クロノとタイヨウは驚いた様子はない。なぜなら、すでに知っている馬だからだ。

 

「ヘルシャフト!エーアガイツ!」

 

この2匹の馬はある人物が飼っている馬なのでクロノとタイヨウが見知っているのも当然である。

 

ガブッ!

 

茶色の馬、エーアガイツはクロノの渦巻き髪をかじる。

 

「いててて!またお前は・・・!やめろって!」

 

「久しぶりだね、元気だった?」

 

タイヨウは白い馬、ヘルシャフトを懐かしさを込め上げながら撫でていた。

 

「なぁ、いったい誰なんだよ?こんな所に住んでる奴って」

 

この光景を黒い馬、アドウェントに乗り、遠くから見つめている人物がいる。その人物こそ、この3匹の馬の飼い主である。

 

(・・・違うか・・・)

 

その人物が何かに該当するものではないとすぐに理解し、ストライダーズに近づいた。

 

「誰かと思えば、貴様らか」

 

声をかけらたストライダーズはその人物に顔を向ける。クロノたちの今回の目的である人物とは、ユナイテッド・サンクチュアリの元支部長である、神崎ユウイチロウだった。

 

「神崎さん!」

 

「二度と来るなと言ったはずだ」

 

神崎は明らかに不機嫌そうな表情をしている。

 

「まあそう言うなって。今回はユイはいねぇし、それに免じてさ。今日はちょっと頼みたいことがあって」

 

「帰れ」

 

神崎は修行に集中したいのか、ストライダーズには帰ってもらいたいようだ。ユイがいようがいまいが同じこと、関係ないのだ。

 

「あの人がそのすごい人なのか?」

 

カズマがそう疑問を抱いている間に神崎は修行に戻ろうと去ろうとする。それをクロノが慌てて止めようとする。

 

「ちょっと待てって!話くらい聞いてくれよ!うまいもん作るからさ」

 

「・・・・・・」

 

神崎は立ち止まり、じっとクロノを見つめる。とても長い沈黙が流れていく。そして・・・

 

「いてよし!!!」

 

「「「おお!!?」」」

 

神崎から許可を得られた。

 

「あの人がすごいシャドウパラディンの使い手・・・なのか?」

 

「ああ。神崎ユウイチロウ。前のユナイテッド・サンクチュアリ支部の支部長で、俺たちと・・・特にユイといろいろあったんだ」

 

唯一神崎を知らないカズマにクロノが説明をしながら、小屋の中に入り、昼食の準備をする。

 

 

昼食の時間、ストライダーズは神崎と共に食事をとりながら、これまでの事情とカズマの事について説明する。

 

「カズマさんは神崎さんと同じシャドパラ使いなんです。お願いします、カズマさんを特訓してください!僕たち、U20(アンダートゥエンティ)で優勝したいんです!」

 

「・・・・・・」

 

事情を説明しても、一応は聞いてはいるが、神崎は食事に集中しており、一言も発さない。

 

「なぁ、聞いてるのか?」

 

「・・・・・・」

 

神崎はクロノに無言でご飯がなくなった茶碗を差し出す。糸を察したクロノは茶碗を受け取り、ご飯をよそう。神崎は口に入っているご飯を噛みながらカズマをじっと見据える。

 

「どうぞ」

 

ご飯を盛った茶碗を受け取った神崎はご飯を一口ずつ口に運ぶ。

 

「・・・俺は・・・強くなりたい」

 

「・・・なぜだ?」

 

カズマの脳裏に浮かんだのは、サードステージでカズミにやられた時、ファイナルステージ準決勝でアリスに気迫に負けたあの時だった。

 

「今の俺は・・・弱いからだ」

 

「・・・・・・」

 

食事を終えた神崎は立ち上がり、外に出ようとする。

 

「お、おい!」

 

「・・・うまい飯だった。その礼だ」

 

「はあ・・・?」

 

神崎はそれだけを言って外出した。訳わからないといった表情をするクロノ。

 

「礼だって・・・OKってことですよ、カズマさん!いきましょう!」

 

「あ、ああ」

 

「たく・・・だったらそう言えよ。相変わらず勝手だな・・・」

 

神崎からの特訓の許可を得たストライダーズは神崎が向かった場所へと向かう。

 

 

神崎が向かった場所は近くにあった川辺だった。その隣には崖の岩で彫刻された新しいクラレットソード・ドラゴンの姿があった。

 

「またこんなものを・・・」

 

「なんか・・・前に来た時よりも・・・洗礼されたような感じがしますね・・・」

 

この彫刻を見てクロノとタイヨウは驚き半分感服半分の感情を抱いている。カズマと神崎は用意されたファイ台の前に立ち、ファイトの準備を行っている。

 

(2人が言うんだ。すげぇ相手だってのは間違いねぇ。けど・・・)

 

カズマは今目の前に立っている神崎から漂うオーラ、威圧感などを感じ取っていた。

 

(こうして面と向かってみるとよくわかる・・・この人が半端ねぇってことが)

 

「どうした?」

 

「!」

 

「準備ができたのなら、始めるぞ」

 

「思いっきり行けぇ!」

 

「カズマさん、がんばってください!」

 

(やってやる!)

 

互いに準備ができ、カズマの特訓ファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート!」

 

「血統の騎士ティグレス!」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート  PW5000

 

血統の騎士ティグレス  PW4000

 

「俺の先攻だ!ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ!ルートは移動!ターンエンド!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ  PW7000

 

 R  ニーズ R

ルート  R  R  カズマの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ。ドロー。ライド!ブルーエスパーダ・ドラゴン!ティグレスは移動!」

 

R ブルーエスパーダ R

R  ティグレス   R

 

「ティグレスのブースト、ブルーエスパーダでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『モリオンスピア・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW13000➡PW7000  神崎の手札6枚 山札42枚  カズマのダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル!竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサをコール!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル  PW9000

竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ  PW9000

 

モルフェッサ リア・ファル R

 ルート     R    R

 

「リア・ファルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『禁忌の魔道士カファー(☆)』」

 

「ドライブチェック『争奪の騎士エデルン』ルートのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ダーククォーツ・ドラゴン』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000  カズマの手札5枚 山札40枚  神崎のダメージ1枚

 

「俺のターンだ。スタンド&ドロー。ライド!モリオンスピア・ドラゴン!」

 

モリオンスピア・ドラゴン  PW9000

 

「ティグレスのスキル!カウンターブラスト!自身を退却!山札の上から7枚見て、クラレットソード・ドラゴンの名を含むカードを1枚手札に加える。覇道竜クラレットソード・ドラゴン・リヴォルトを手札に。モリオンスピアを2体、コール!」

 

モリオンスピア モリオンスピア モリオンスピア

   R       R       R

 

「右のモリオンスピアでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『黒翼のソードブレイカー』」

 

「ヴァンガードのモリオンスピアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『グリム・リーパー(☆)』クリティカルトリガー!パワーは左のモリオンスピアに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『アビサル・オウル』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』」

 

「左のモリオンスピアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ベリアルオウル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンドだ」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000

PW14000➡PW9000(+5000)  神崎の手札5枚 山札38枚  カズマのダメージ4枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード!!」

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード  PW11000

 

「争奪の騎士エデルンをコール!」

 

争奪の騎士エデルン  PW11000

 

モルフェッサ ルアード エデルン

 ルート    R    R

 

「エデルンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『グレイミュー』」

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『グリム・リーパー(☆)』」

 

ルアード(カズマ)は竜の腕を構え、魔力の炎をヴァンガードのモリオンスピアに放ったが、その炎はグリム・リーパーの魔力で打ち消された。

 

「ツインドライブ『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部モルフェッサに!セカンドチェック『竜刻魔道士(ドラグウィザード)ウスキアス』ルートのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ダークプライド・ドラゴン』『カルマ・コレクター』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000+SH5000=16000

PW11000➡PW9000+SH10000=21000

PW19000➡PW9000  カズマの手札5枚 山札34枚  神崎のダメージ3枚(裏1枚)

 

「でもよかったです」

 

「ん?」

 

「神崎さんがまたヴァンガードを始めて。前にここに来たときには、迷いが消えるまではカードには一切触らないって言ってましたから」

 

「今は何の迷いもないってことか」

 

ファイトを観戦しているクロノとタイヨウは神崎のことでそんな話をしていた。

 

(ストライドがくる・・・ダメージ4・・・一瞬たりとも気を抜くな!)

 

「天上天下!唯我独尊!天を貫き、血を震わせ!我が力!ライド!!覇道竜クラレットソード・ドラゴン・リヴォルト!!!」

 

覇道竜クラレットソード・ドラゴン・リヴォルト  PW11000

 

「超おおおおおおおお越!!!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『覇道竜クラレットソード・ドラゴン』グレード3

 

クラレットソード・リヴォルトは自信を纏っている青い炎に身を包ませ、その姿を変える。血に染まったような戦の剣は二刀流になり、その心は死してなお、尽きることのない真なる覇道を纏っている。これこそが、クラレットソードのあるかもしれない未来の姿だ。

 

「覇道真竜クラレットソード・ヘルヘイム!!!!!!」

 

覇道真竜クラレットソード・ヘルヘイム  PW26000  ハーツ『覇道竜クラレットソード・ドラゴン・リヴォルト』

 

「新しいクラレットソード⁉」

 

「こいつが修行の成果か・・・」

 

「クラレットソード・ドラゴン・リヴォルトの超越(ストライド)スキル。カウンターブラスト。山札からグレード1がめくられるまで公開」

 

公開したカード  『ナイトスカイ・イーグル』『覇道竜クラレットソード・ドラゴン・リヴォルト』『グリム・リーパー(☆)』『ナイトスカイ・イーグル』

 

「1枚目のナイトスカイ・イーグルを手札に!もう1枚のナイトスカイ・イーグルをスペリオルコール!」

 

ナイトスカイ・イーグル  PW7000

 

「ナイトスカイ・イーグルのGB(ジェネレーションブレイク)!パワープラス4000!コール!ナイトスカイ!ダーククォーツ・ドラゴン!」

 

ダーククォーツ・ドラゴン  PW7000

 

「ダーククォーツのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがクラレットソード・ドラゴンであるならば、ヴァンガードと自身にパワープラス3000!

ナイトスカイのスキル!パワープラス4000!

ヘルヘイムのスキル!守護者(センチネル)かGガーディアンがコールされた時、あるいは、ヘルヘイムの攻撃がヒットした時、Gゾーンのこのカードを表にし、山札からグレード1以下のカードをコールできる!」

 

「受けても守っても、グレード1が出てくるのかよ⁉」

 

モリオンスピア  ヘルヘイム  モリオンスピア

ナイトスカイ  ダーククォーツ ナイトスカイ

 

「左のナイトスカイのブースト、モリオンスピア・ドラゴンでヴァンガードにアタック!

モリオンスピアのGB(ジェネレーションブレイク)!グレード1のユニットにブーストし、ヴァンガードにアタックした時、パワープラス5000!」

 

「ガード!『デスフェザー・イーグル(☆)』インターセプト!『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』」

 

モリオンスピアの攻撃からルアード(カズマ)を守ろうとデスフェザーとモルフェッサが前に出た。ルアード(カズマ)は守れたが、が、モリオンスピアの槍でデスフェザーとモルフェッサは薙ぎ払われた。

 

「なっ・・・何だっ⁉この人の力なのか⁉」

 

「ダーククォーツのブースト、ヘルヘイムでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』(コスト『黒翼のソードブレイカー』)」

 

ヘルヘイムはルアード(カズマ)を切り裂こうと血の双剣を振るうと、エスラスが障壁を貼り、ルアード(カズマ)を守る。守るには守れたが、エスラスはヘルヘイムの双剣によって障壁ごと切り裂かれた。

 

「ヘルヘイムのスキル発動!Gゾーンのヘルヘイムを表に!山札からナイトスカイをスペリオルコール!パワープラス4000!」

 

「くっ・・・」

 

「トリプルドライブ『グリム・リーパー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て、モリオンスピアに!セカンドチェック『覇道竜クラレットソード・ドラゴン・リヴォルト』サードチェック『禁忌の魔道士カファー(☆)』クリティカルトリガー!クリティカルはナイトスカイに、パワーはモリオンスピアに!」

 

「両方のリアガードにクリティカルが⁉」

 

「ナイトスカイでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』」

 

「ナイトスカイ・イーグルのブースト、モリオンスピア・ドラゴンでヴァンガードにアタック!

モリオンスピアのスキル!パワープラス5000!」

 

モリオンスピアはナイトスカイに掴まり、そのままルアード(カズマ)に近づく。近くまでたどり着くと、ナイトスカイはモリオンスピアを放し、モリオンスピアは槍でルアード(カズマ)を貫いだのであった。

 

PW25000➡PW11000+SH15000=26000

PW38000➡PW11000(完全ガード)

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW30000➡PW11000

 

ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

カズマのダメージ6枚  神崎のダメージ3枚  勝者神崎

 

「す・・・すげぇ・・・」

 

カズマは神崎のその強さに感服している。

 

「頼む!俺を鍛えてくれ!」

 

昼食の礼もあり、神崎は特訓を承諾する。

 

 

夕方ごろに、カズマの特訓が始まった。最初の特訓の内容はこうだ。人が乗っても折れなさそうな木の枝にロープで足をつるして、空中腹筋というものだ。

 

「マジかよ・・・」

 

「この特訓は・・・」

 

この特訓にクロノとタイヨウは唖然としている。すると、クロノのスマホが鳴りだす。着信者はユイからだった。それを確認するとクロノは電話に出る。

 

≪あー、出た出た。クロノ、今どこにいるの?ファミレスでご飯食べに行こうよ。決勝進出祝いにさ。タイヨウ君と東海林君を誘ってさ≫

 

「あー、その・・・なんだ。今日は・・・無理だ。今神崎のいる山にいるんで・・・」

 

≪は?神崎?何で神崎が住んでる山にいるの?≫

 

「実はな・・・」

 

クロノはこれまでの事情を説明する。

 

≪なるほどねぇ。じゃあ無理だね。ごめんね、特訓中に誘ってきて≫

 

「俺の方こそ悪かったな。せっかく誘ってくれたのに。次行くときは声かけるからさ」

 

≪え?そんなことしなくていいよ。だって向こう行ったら彫刻やらされそうだもん。あれはもう絶対にやらないよ≫

 

「あー・・・なんとなくわかる気がする・・・」

 

ユイの言葉を聞いてクロノは納得した表情になる。

 

≪じゃあ仕方ないか。私たちはシオンたちとトコハたちで惜しかったね会でもやっとくよ。じゃ、特訓がんばってね≫

 

「ああ。またな」

 

通話が切れ、クロノはスマホをしまうと、クロノとタイヨウの背後からロープをもって何やらぎらついた目でこちらを見ている神崎が現れる。クロノとタイヨウは恐る恐ると神崎に顔を振り向く。

 

「な・・・何だよ・・・?」

 

「まさか・・・僕たちも・・・」

 

 

そしてその後・・・

 

「・・・何で俺たちが・・・」

 

クロノとタイヨウまで特訓をやらされる羽目になった。ストライダーズ3人の特訓になってしまったが、その後の特訓はハードだった。ローラー引き、滝打ち、瞑想、3匹の馬の餌やり、そして現在はドロー素振りの道具でドローの特訓をしている。

 

「なんか・・・これって・・・昔のユナサンと・・・同じようなことしてねぇか・・・?」

 

「でも・・・神崎さんはカードに一切触れずに迷いをうち払い、あの強さを手に入れたんです。だからこの特訓も・・・だからこの特訓も・・・きっと理にかなってる・・・はず、です・・・」

 

前のユナサンと似たようなことをしてるんじゃないかと思うクロノと、この特訓は理にかなってると思っているタイヨウであった。

 

「どんなことだってやってやるぜ!あの強さが・・・手に入るならな!」

 

「カズマ・・・」

 

カズマの方は神崎のような強さを手に入れようと、特訓に必死に喰らいついている。

 

「天音とのファイトで感じたんだ・・・もう少しで、手が届きそうだったんだ・・・。あの時、掴めなかった何かを・・・俺はこの手に、掴みたい!」

 

「弱さは罪だ!!」

 

カズマが思いを打ち明けていると、そこに彫刻刀を持った神崎が現れる。

 

「それゆえ、人は強さを求める。そして、己の道を見出せるのは・・・唯一己のみ」

 

神崎はカズマに視線を向ける。

 

「ついてこい」

 

神崎はとある場所に向かい、ストライダーズは神崎についていく。

 

 

普及協会本部の本部長室、作業を行っている伊吹にスマホの着信が鳴る。着信者はリンからだった。伊吹はスマホを取り出し、電話をとる。

 

「伊吹だ。リン、どうした?」

 

≪一足遅かったようです。星崎ノア、及び黒峰イツキはすでにこの国を離れました。行先は日本です。そして、黒峰イツキの狙いは恐らく・・・≫

 

海外で櫂、新ニッポンのアラタとマコト、ヘヴィNEWパンクのヤイバとカエデと共に行動しているリンは伊吹にノアやイツキの狙いを伊吹に話す。

 

「何っ⁉」

 

≪それからもう1つ、気になる情報を得ました。私は櫂先輩と共にそちらに向かいます≫

 

「わかった。黒峰イツキは俺の方で対処する」

 

伊吹は通話を切り、本部から出てバイクに乗り、リンから得た情報の場所へと向かっていく。

 

 

夜になった頃、神崎に連れられた場所は大きな木の前だ。どことなく、落ち着ける雰囲気がこの場所に出ていた。

 

「神聖な場所みたいですね」

 

「・・・で、結局またこれかよ」

 

クロノの手に持っているのは両手で収まるような丸い石と彫刻刀だった。神崎が言うにはこういうことらしい。

 

『余計な考えは一切無用。精神一到、無念無想。あるがままを、ただ感じろ』

 

「今回は、すれいみー・フレアにしようと思ってるんですけど・・・クロノさんはどうします?またクロノジェット・ドラゴンですか?」

 

「いや、俺は・・・」

 

クロノとタイヨウがは彫る題材を決めている。カズマはただ無言でただ石と彫刻刀を見つめている。

 

「やらないのか?」

 

「ああ・・・なんかな・・・」

 

カズマは親指でただするすると撫でている。

 

『あるがままを、ただ感じろ』

 

カズマの脳裏には、その言葉が浮かんでくる。

 

 

クラレットソード・ドラゴン・リヴォルトの彫刻がある川辺、神崎は夜の空を見上げながら、耳を済ませている。

 

「・・・まただ。聞こえる・・・俺を呼ぶ声が・・・」

 

神崎にしか聞こえない声を聞いていると、先ほどから感じている気配に触れる神崎。

 

「・・・いい加減姿を現したらどうだ」

 

「・・・・・・」

 

神崎の声と共に現れたのは、チームヘヴィNEWパンクの黒峰イツキだった。

 

「貴様か、俺を呼んだのは」

 

「そうだ。だが貴様が聞いた声は、我の声ではない」

 

「何っ?」

 

「時空を超え、響き合う魂の共鳴。貴様の分身の呼び声だ」

 

イツキの視線にあったのは、クラレットソード・ドラゴン・リヴォルトの彫刻だった。イツキがグローブを外すと、ディフライダーの証であるクランマークの輝きが強くなる。

 

「惑星クレイの生物に、その身を捧げろ、人間」

 

イツキがそう言った瞬間、神崎は地球と惑星クレイの間に立たされる宇宙空間のイメージ空間に連れ出される。

 

「⁉こ、これは・・・」

 

神崎が驚愕している間に、イツキは詠唱をとなえる。

 

「来たれ、我が主の導きによりて、汝が分身の器に・・・」

 

神崎の持っていたデッキのカード1枚が神崎の前まで浮かび上がった。

 

「ディファレントワールドライド!!覇道竜クラレットソード・ドラゴン・リヴォルト!!」

 

覇道竜クラレットソード・ドラゴン・リヴォルトの名を挙げた瞬間、カードから炎のような放射線が吹き出す。ノアの時と同じように。

 

「何っ⁉」

 

神崎の右手の甲が見えない何かに引っ張られて、差し出される。放射線は神崎の右手に目掛けて飛び込み、神崎の中へと入っていく。

 

(何かが・・・俺の中に・・・!?)

 

「さあ、その身を己が分身に明け渡すがいい」

 

「うおおおおおおおおおおおおお!!!」

 

神崎がディフライドの浸食に苦しんでいるのを見て、イツキは口元に静かな笑みを作る。

 

「・・・ゆ・・・許さん・・・」

 

「!!?」

 

突然発した神崎の言葉にイツキは信じられないものを見るような表情で驚愕している。

 

「何人たりとも・・・我がヴァンガードを冒すことは・・・例えそれが、我が分身であろうと・・・」

 

「なんだとっ⁉」

 

神崎は強靭な精神をもって、侵食に対する抵抗の声を上げる。

 

「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

 

その抵抗が、イメージ空間を吹き飛ばし、現実に強烈な風を巻き起こした。

 

「何っ⁉ぬおっ!!」

 

その風にイツキは吹き飛ばされ、川へと落ちていく。クラレットソード・ドラゴン・リヴォルトの彫刻の頭はそれと同時に少し砕けた。

 

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

 

その抵抗で幸は制したが、神崎はすでに満身創痍の状態になっていた。

 

「信じられん・・・。その精神力をもってディフライドを拒むとは・・・。おもしろい人間だ。デリートするのも、手放すのも惜しいな」

 

神崎が気に入ったのかイツキは近くに待機させておいた黒服エージェントに神崎を捕えるよう指示する。エージェントは指示に従い、神崎を捕えようとする。

 

ブロロロロッ!!

 

すると崖の上からバイクの落とし、上を見上げるとバイクに乗った伊吹が崖から降りてき、見事に着地させ、イツキと対面する。

 

「我らが先導者・・・いや、もうメサイアの先導者か。我を追うか」

 

「この世界を、ヴァンガードを、お前たちの好きにさせるわけにはいかない」

 

「力むな・・・所詮貴様の罪は消えぬ・・・我らが存在する限り」

 

「それがどうした」

 

イツキは伊吹を動揺させようとしたが、思い通りの反応出ないことに面白くないような表情を一瞬だけさせる。

 

「ファイトといきたいところだが・・・口惜しい。今は表舞台に立つときではない」

 

イツキはエージェントを引き下がらせて、森の奥底まで向かって、伊吹たちの前から姿を消した。

 

 

伊吹は疲労した神崎を運び、小屋まで移動する。小屋までたどり着き、神崎を休ませる伊吹。

 

「大丈夫ですか?」

 

「ああ。だいぶ落ち着いた」

 

神崎は移動している間に、だいぶ落ち着きを取り戻している。

 

「あいつらは何者だ?」

 

「・・・目下、調査中です」

 

「相変わらずだな、お前は」

 

事情を知らない神崎にこの件を教えるわけにはいかない伊吹は言葉を濁し、そう答える。その答えに神崎は特に気にしていないようだ。

 

「・・・一粒の麦。地に落ちて死なずは、ただ一つにてあらん」

 

神崎は笑みを浮かべながら新約聖書の一節を伊吹に伝えた。

 

 

大きな木の前の前で、ストライダーズは修行という名の彫刻と向き合っている。カズマは瞑想をし、あるがままを感じようとしていたが・・・

 

「・・・あ~・・・」

 

「なんか悟ったか?」

 

「いや、足がしびれただけだ」

 

「「ははは」」

 

うまくいかず、逆に足がしびれて寝転がった。

 

「簡単にはいかねぇよな。考えないようにすればするほど、いろいろ考えちまう」

 

瞬く星を見上げながら、この修行の難しさを痛感する。

 

「子供の頃から、結構なんでもできたんだ。勉強もスポーツも。でもあいつには、何一つ敵わなかった。どんなに頑張っても、絶対に届かない。だから何に対しても本気になれなくて・・・ずっと中途半端で・・・」

 

カズマは幼き頃を思い浮かべながら、拳を握りしめ、その後に丸い石に手を乗せる。

 

「だけど今は・・・何としてでも掴みたい」

 

「できますよ!だって、U20(アンダートゥエンティ)の決勝まで辿り着いたんですよ!絶対に優勝しましょう、ストライダーズで、この3人で!」

 

「ああ!」

 

「そして僕はいつかクロノさんを・・・」

 

「ん?」

 

「いや、何でもないです」

 

思わず目標を言ってしまいそうになったタイヨウはバレないように言葉を濁す。

 

「なんだよ隠すなよ!言えよ」

 

「だから何でもないですってば」

 

「この野郎~」

 

「わっ、ちょっと、やめてくださいよ!」

 

「はははは」

 

タイヨウが隠そうとしたものが気になったクロノは思わずタイヨウとじゃれつく。その様子を見てカズマは思わず笑った。その後はしっかりと特訓だ。

 

「でも不思議名だよな。あの神崎を頼って、特訓してるなんて。今この3人でここにいることだって・・・みんなヴァンガードがくれたものなんだよな」

 

クロノは作りかけのクロノ・ドランの彫刻を見て、思いふけっている。

 

『我らが運命を解放するために・・・俺はヴァンガードを破壊する』

 

「・・・破壊なんてされてたまるか」

 

「クロノさん」

 

「俺たちのイメージで、あいつらを支配してるなんてこと、絶対ねぇ。俺はそう信じてる。けど・・・もう一度ちゃんと会えたら・・・もっと自信を持って言えるのにな」

 

クロノは空を見上げ、惑星クレイにいるドランたちのことを思い浮かべた。

 

 

その後、クロノとタイヨウはドランとすれいみー・フレアの彫刻を完成させて、ぐっすりと眠っている。カズマは1人でまだ完成できてない意思を見つめ唸っている。

 

(新導もタイヨウもヴァンガードと向き合い、自分の道を進んでる。・・・俺は?)

 

カズマは自分が進むべき道を心の中で自問自答している。

 

(本当のあいつを取り戻す。そして同じ立場に立ち、あいつを倒す。だけどその先は?俺のヴァンガードは?)

 

シラヌイを倒し、本当のカズミを取り戻し、本当の形でカズミに勝つのは確かにカズマの目標だが、その先のことまで、未来の先をイメージできていないのだ。

 

『己が進む道を見出せるのは・・・』

 

「っ!!」

 

神崎の言葉が響き、イメージの中で、ルアード(カズマ)がその続きを語る。

 

「唯一、己のみ」

 

その言葉に目を見開いたカズマは手に持っていた彫刻刀を振り下ろす。

 

 

翌日の朝、神崎はストライダーズの彫刻の出来を見ている。クロノとタイヨウは普通にできているのだが、カズマのものは丸い石のままだった。

 

「・・・何も掴めなかったか」

 

神崎の言葉に、カズマは神崎に彫刻刀を返し、まっすぐな目で神崎に話す。

 

「俺はまだ白紙だ。掴んでいく、ここから。俺のやり方で、俺の手で」

 

彫刻刀を返した後、ストライダーズは神崎の愛馬にそれぞれ乗って、神崎に別れを告げる。

 

「お世話になりました」

 

「じゃあまた」

 

「二度来るな。いけ」

 

神崎の合図で愛馬たちはストライダーズを乗せて山を降りていく。そしてストライダーズは神崎に最後に感謝の言葉を述べる。

 

「「「ありがとうございました!」」」

 

「・・・お前たちの未来に期待する」

 

神崎は遠くなっていくストライダーズを見送りながら、そう口にしたのであった。

 

to be continued…




タイヨウ「いよいよU20(アンダートゥエンティ)も決勝ですね!」

クロノ「ああ!気合入れていくぜ!」

カズマ「でも意外だったな。新導が料理得意なんて」

タイヨウ「神崎さん、喜んでくれましたよね!おかわりもしてましたし」

クロノ「あいつ普段ロクなもん食ってなさそうだしな。また作りに行ってやるか」

タイヨウ「そうですね!」

神崎「いらぬ世話だ!」

ストライダーズ「うわぁ!!?」

神崎「もう一度はっきり言っておく。二度と来るな!!」

TURN200「アリスとシルフィ」


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アリスとシルフィ

だいぶお待たせしまして大変申し訳ございませんでしたー!!今回で200話に到達するので、自分の納得のいくようなことがなかなか思いつかず、ここまで長引かせてしまったこと、本当に謝罪いたします。

記念すべき200話はオリジナルなのでうまくできているかわかりませんが、皆さんに楽しんでもらえるように、一生懸命頑張ったつもりです!ぜひ、ご覧になってください!自分の無印編、熱血と努力も200話を超えたいなぁと思う今日この頃です。

後、今回はとある作品に出てくる店が出てくるのですが、そことこことでは、ちょっとだけ設定が違います、というかそれとの関係性は一切ございません。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)決勝戦開始前日、今日はシルフィとアリスとの約束の日。そんな日のカードキャピタル1号店の自動ドアの前、アリスはそこで待機をしている。その約束の日に誰か連れてきてもいいということで、今日の決着のために立ち合い人たちを待っているのだ。その立会人にアンも来ており、現在は店の中で待機中だ。まだ他の立ち合い人が来ず、夏の暑さでアリスは少しイライラし始めた。そうしていると、アリスの前に1台の車がやってきた。

 

「ヤッホー!アリスー!おっ待たせにソウロウ!」

 

「すまない。待たせてしまったか?」

 

車の窓から顔を出してきたのは、なんとハイメと江西だった。

 

「遅い。遅すぎて大人抜きでいくところだったよ」

 

「まま、そう怒らず怒らずー♪せっかくのプリティー台無しだよー♪」

 

「うざい、消え失せろ」

 

「あーん、ひどぅーい!」

 

ハイメは仏頂面をほぐそうとしようとしたようだが、アリスの癪に障り、辛辣な言葉を浴びせられる。

 

「しかし、待つにしてもわざわざ外で待つ必要はなかったのではないか?」

 

「この熱さで気合を入れてたんだよ。今日というこの日のためにね」

 

「決着をつけるつもりだね?ディフライダーとしての彼女と」

 

「そのつもり。今から武者震いがする」

 

アリスのこの様子から気合は十分すぎるほどに高まっていたようだ。

 

「じゃ、そろそろアンを呼んでくる」

 

アリスは1号店に入り、アンを呼びに行く。

 

「おーい、アン、そろそろ・・・」

 

アリスはアンに声をかけるが、当のアンは返事がない。何やらアンは顔を朱に染めながらポーっと、1号店のアルバイト店長である三和を見つめていた。

 

「・・・はぁ・・・三和さん・・・///」

 

「三和がどうしたって?」

 

「!!きゃあ!!あ、アリスちゃん⁉」

 

アリスがもう一声かけると、アンは過剰に驚き、アリスの存在に気が付く。

 

「ハイメたちが来た。そろそろ行くよ。今日はしっかりと立ち合ってもらうからね」

 

「は、はい!もちろんです!今日はがんばってください!」

 

アンはアリスにエールを送ると、アリスは三和の方をちらっと見て、アンに視線を戻す。

 

「・・・車の中で、あの男について、話してもらうからね」

 

「あ・・・は・・・はい・・・」

 

その一声を聞いて、アンは顔が朱から真っ青に変わっていく。アリスの性格から、いろいろからからかわれることをわかっているからだ。

 

 

 

TURN200「アリスとシルフィ」

 

 

 

あの後、アリスとアンは車に乗り、車は目的地に向かって走っている。カードキャピタル1号店で待ち合わせをしていたのは、そこから1番近かったからだ。

 

「いやー、アリスからお立会い人の誘いを受けた時は、ビックラ仰天玉手箱ー!」

 

「本当は君みたいな女たらし誘いたくなかったんだけどね、電車じゃ約束時間が過ぎる。師匠や本部長は仕事、知り合いの中で車を動かせる奴が君しかいなかったから仕方なくだよ」

 

「ありゃ、これは手厳しい」

 

アリスからさらに毒舌を浴びせられるハイメだが、本人は気にした様子は全くない。

 

「てかほんと頼むよ?フィ・・・シルフィには余計なちょっかいとか出すなよ?」

 

「ご心配なく!トコハとシオンでディフライダーの話し合いをするユイの代わりに、俺が必ず!バッチリ見届けるからねー!」

 

「だが、何もわざわざ俺を誘わなくてもいいのではないか?」

 

「まぁまぁ、旅は道抜け世は落としっていうだろ?」

 

「ハイメ、それを言うなら旅は道連れ世は情けだ」

 

ハイメと江西のバカらしい会話にアリスははぁ、とため息をこぼす。アリスは視線をアンに戻す。

 

「でだ、1号店での続きといこうか、アン」

 

「は、はい・・・」

 

目的地に着くまでの間、アリスはアンの先ほどの様子を聞くことにする。

 

「あの男・・・三和・・・だっけ?名前」

 

「正しくは苗字です・・・」

 

「面倒に言いまわすのは嫌いだから、単刀直入に聞くけど・・・あの男に惚れてんの?」

 

「・・・小学4年生の頃から・・・ずっとです///」ポッ

 

「マジか」

 

「会話が気になる~」

 

「ハイメ、運転に集中しろ」

 

アンのうっとりとした表情でアリスはそれが恋する乙女の顔だとすぐに察した。ハイメは会話の内容を気になったりしたが、江西に運転に集中するように命じられる。

 

「あんなちゃらんぽらんそうな男のどこがいいの?」

 

「えっと・・・優しいところ・・・です///」

 

「は?言ってる意味が不明なんだけど」

 

三和に惚れた理由がそれというのがわからないといった表情になるアリス。

 

「小学4年の時、ちょっと怖い目にあったことがあって・・・その時に最初に駆け付けてくれたのが、三和さんで・・・」

 

「なーる。それで助け出されて惚れたって・・・」

 

「あ、いえ。最終的に助け出したのはお姉ちゃんです」

 

「ダメじゃねぇか」

 

「で、でも、三和さんは最後まで私を助けようとしてくれて・・・とてもかっこよかったです///」

 

「想像つかんわ」

 

アリスは三和のことを話すたびに顔を朱に染めるが、アリスにはその当時の様子がどうにもイメージできなかったようだ。

 

「そ、それより!お願いですからこのことはユイちゃんには秘密にしてください!ずっと守ってきた秘密なんです!」

 

「え~?どうしよっかね~?もうバレてたりして~?」

 

「アリスちゃんは意地悪です!」

 

「わかったわかった、黙っとくよ」

 

アンはアリスにユイには黙っておくように懇願し、アリスは了承する。が、アリスの性格上、それを守るはずもなく、アンにはバレないようにスマホで今回の話の内容をメールでユイに送った。実に悪魔である。

 

「そろそろ目的地だ。降りる準備をしておけ」

 

「でも、どうしてここを指名したんでしょう?ここ、ファミレス、ですよね?」

 

「まぁ、だいったいのことは想像がつく」

 

約束に指名したファミレス、エンジェルモートに到着し、車をそこの駐車場で止めて、入り口の方へ目指す4人。そこに、すごくうきうきした様子のシルフィがこちらにやってきた。

 

「あー!来た来た!待ってたんだよー!」

 

うきうきしている理由がわからない3人は少し困惑したように見える。アリスの方はだいたい理解したといった表情だ。

 

「どういうことだ?決着・・・ということだけ聞いてるんだが・・・」

 

「詳しいことは後々!さ、早く早く!」

 

「ちょ、ちょい待ちって・・・ああ、もう!」

 

もう待ちきれないといった様子で駐車場を出て、エンジェルモートの入れ口へと向かうと、そこには中に入りたいが入れないといった様子で中を眺めている客が大勢そこにいた。

 

「うわーお!」

 

「こ、これは・・・!」

 

「す、すごいですね・・・」

 

「今日は本当にすごい日なんだよ!なんて言っても、今日はここの新作スイーツが無料で食べ放題のスイーツフェスタの日なんだから!」

 

「だと思った」

 

どうやらここでは新作スイーツが無料でいくらでも食べていいという祭典、スイーツフェスタが開かれるようなのだ。

 

「しかし、なぜここにいる者は、誰も入らないのだ?」

 

「入らないんじゃなくて、入れないんだよ。このチケットを持ってないからね」

 

「バカ!今ここで出すなって!」

 

シルフィが何やらチケットを取り出そうとしたが、アリスがそれを止める。それを言った瞬間、ここに来た人たちはギラリと目を輝かせてこちらを凝視した。

 

「ひぃ!こ、怖いです・・・」

 

「み、みんな・・・そんな怖い顔をして・・・スマイル、スマイル・・・」

 

その異常さにアンもハイメも恐怖を抱かせるような光景だった。

 

「変にチケットを出すなよ!調べたけどそれ、かなり貴重なチケットだろ⁉抽選で4名しか手に入らないっていう!」

 

「ご、ごめんごめん」

 

どうやら取り出そうとしたチケットは抽選で4名しか手に入らない超絶レアチケットらしく、ここに来ている者たちは、それが欲しくてたまらないようで、チケットを取り出さなかったことで、ちっ、と全員で舌打ちをした。

 

「しかし、よくそんなのが手に入れられたな」

 

「持つべきものは友達、だよ。本当はこのチケット、海外から遊びに来た友達が当てたものなんだけど、今日飛行機に乗らなきゃいけない日らしくてね、誰かに盗られるくらいならっていって、私にくれたの。エリー、本当にありがとう!」

 

「よきご友人に恵まれたんですね」

 

「そんなことより、早く入ろう!この日のために朝ごはんもお昼ごはんも抜いてきたんだから、お腹すいちゃった!」

 

「おいおい、1日3食は基本だろ?1食でも抜くと、体に毒だぞ?」

 

「いーの!何でそんな意地悪を言うかな?」

 

アリスの言う事などお構いなしといった様子で店内に入っていくシルフィ。それに同席する4人。

 

「いらっしゃいませ!本日はエンジェルモート、スイーツフェスタの日です!抽選のチケットはお持ちでしょうか?」

 

「はい!」

 

「確かに。失礼ですが、お客様とお連れ様のお名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」

 

チケットを見せた後、店員に名前を尋ねられたので全員それに答えた。

 

「承りました。どうぞこちらへ」

 

店員は一同を席に案内し、スイーツフェスタ用のメニュー表を渡し、仕事に戻っていく。

 

「う~ん、ここのウェイトレスの制服、花丸百点満点ー!」

 

「でしょ?とってもかわいいから気に入ってるんだ~。は~、お持ち帰りしたいなぁ~」

 

「あ、あの制服は破廉恥です!!」

 

「顔真っ赤っか。おもしろ」

 

エンジェルモートの制服を見て、ハイメは興奮しており、シルフィもうっとりしている。アンは顔を隠してもわかるくらい赤面して慌てている。その姿を見てアリスは面白がっている。

 

「それより、決着の方は・・・」

 

「それはー、後々!せっかく来たのに、1番がそれじゃ、場が暗くなっちゃうよ!すみませーん!これとー、これとー、これとー、あっ!このスイーツも頼んじゃお!」

 

「おいおい、そんなに食べて平気か?小食でしょうに」

 

「甘いものならいくらでも入るから大丈夫~。それに、甘いものは別腹だから!」

 

「それなら別にいいけど・・・あ、僕も君と同じ奴を。君らも好きなもの頼んだら?」

 

「いいの⁉じゃあー俺はき・・・」

 

「あ、こいつにはパフェでお願いします」

 

「最後まで言わせて!」

 

「あ、じゃあ・・・このくまさんのモンブランにします。江西さんはどうします?」

 

「あ・・・なら・・・君と同じもので」

 

店員は一同の注文を聞いて、厨房の方へと入っていった。アリスはふぅ、と一息し、深呼吸をする。

 

「・・・大量に注文しちゃったからね、結構時間がかかると思う。その間に、ちゃちゃっと始めちゃおうか、これ」

 

シルフィはそう言って自分のデッキを取り出す。それを見てアリスはやっとかといった表情をし、デッキを取り出す。

 

「まったく、このために来たんだから、待ちくたびれたってーの」

 

アリスとシルフィはファイトマットを敷き、お互いのデッキを設置し、ファイトの準備を行う。立ち合い人の3人はこのファイトの行方を見守る。手出しは一切無用。準備ができたところでファイトが開始される。

 

「私自身、知りたいこともあるからね。いくよ」

 

「それは僕だって同じこと。本気でいかせてもらう」

 

「「スタンドアップ・(ル・)ヴァンガード!!」」

 

「リクパレイト・ドラコキッド!」

 

Chouchou(シュシュ)フララ!」

 

リクパレイト・ドラコキッド  PW5000

 

Chouchou(シュシュ)フララ  PW5000

 

「私の先攻だよ。ドロー。ライド!Chouchou(シュシュ)クレネス!フララは移動。ターンエンド」

 

Chouchou(シュシュ)クレネス  PW7000

 

R クレネス  R

R  R   フララ  シルフィの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターンだ。ドロー。ライド!ドラゴンナイトナーデル!リクパレイトは移動!」

 

  R    ナーデル R

リクパレイト  R   R

 

「ナーデルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ドラゴンナイトイウサール』」

 

「ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)マール』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000  アリスの手札6枚 山札42枚  シルフィのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー。ライド!Chouchou(シュシュ)リステラ!リステラをコール!」

 

Chouchou(シュシュ)リステラ  PW9000

 

R リステラ リステラ

R  R   フララ

 

「ヴァンガードのリステラでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『Chouchou(シュシュ)ティノ』」

 

「ダメージチェック『バーサークロード・ドラゴン』」

 

「フララのブースト、リステラでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000

PW14000➡PW9000  シルフィの手札5枚 山札40枚  アリスのダメージ2枚

 

「僕のターン。スタンド&ドロー!ライド!ドラゴンナイトムブディ!ナーデル、ドラゴンナイトイウサールをコール!」

 

  R    ムブディ イウサール

リクパレイト  R   ナーデル

 

「ムブディでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『Chouchou(シュシュ)プティルナ(☆)』」

 

「ドライブチェック『ラディエント・ドラゴン』ナーデルのブースト、イウサールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)セーラ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000  アリスの手札5枚 山札38枚  シルフィのダメージ2枚

 

「ここまではダメージ2・・・」

 

「彼女がここからどう動くかな」

 

「スタンド&ドロー。・・・カズミ君から聞いたよ。君たちは私たちが惑星クレイから来たって、もう知ってるんだよね?」

 

「「「!!」」」

 

「・・・だから?」

 

「ううん。ただ、それなら話は早いなーって。海域に奏でるハーモニーは、全てを魅了させる。ライド!Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア!!」

 

Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア  PW11000

 

「私は、君たち人間の輝く個性が知りたくて、この世界にやってきた。コール、Chouchou(シュシュ)ミュリッツ!」

 

Chouchou(シュシュ)ミュリッツ  PW11000

 

ミュリッツ ティルア リステラ

  R    R   フララ

 

「そして私は、それはヴァンガードと共にあると知った!ミュリッツでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』」

 

「ふららのブースト、リステラでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ファイヤーチェイス・ドラゴン(☆)』」

 

「ならこれはどうかな?ティルアでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード」

 

「ツインドライブ『Chouchou(シュシュ)プレア』セカンドチェック『Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

ティルア(シルフィ)は海の水を両手に纏い、ムブディ(アリス)に向けて水の刃を放った。

 

「ダメージチェック『随竜侍女レアス』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000+SH5000=14000

PW14000➡PW9000+SH10000=19000

PW11000(+5000)➡PW9000  シルフィの手札6枚 山札35枚  アリスのダメージ3枚

 

「いつまでも君の独壇場だと思うなよ。新たなる焔の炎よ、敵を焼き尽くせ!ライド!ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"!!」

 

ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!覇天皇竜エクセンドグレイブ・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・オーバーロード・"The Legend(ザ レジェンド)"』

 

覇天皇竜エクセンドグレイブ・ドラゴン  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!リステラを退却!竜炎(ブレイズ)を持つイウサールにパワープラス3000!

相手リアガードがドロップゾーンに置かれ、ヴァンガードがドラゴニック・ブレードマスターのため、ナーデルにスキル獲得!コール、ラディエント・ドラゴン!」

 

ラディエント・ドラゴン  PW9000

 

「ラディエントのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『ドラゴンナイトナーデル』グレード1以下であるフララを選んで退却!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態で、相手の空いているリアガードサークル1つにつき、パワープラス2000!

エクセンドグレイブのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのブレードマスター"戴天"を表に!スキル獲得!」

 

ラディエント エクセンドグレイブ イウサール

リクパレイト     R     ナーデル

 

「リアガードが相手より多いので、エクセンドグレイブを竜炎(ブレイズ)

ナーデルのスキル!竜炎(ブレイズ)状態になったため、カウンタチャージ!パワープラス4000!ナーデルのブースト、イウサールでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!Chouchou(シュシュ)現場監督(エンゲージ・リード)プラティ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『Chouchou(シュシュ)リチェル(治)』

 

現場監督(エンゲージ・リード)プラティ  SH15000

 

「スキル発動!ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)クレネス』Chouchou(シュシュ)ミュリッツを山札の下に!1枚ドロー!シールドプラス5000!」

 

「ちっ・・・エクセンドグレイブでヴァンガードにアタック!

エクセンドグレイブ!竜炎(ブレイズ)状態でアタックした時、1枚ドロー!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!パワーはラディエント、クリティカルはヴァンガードに!セカンドチェック『ドラゴンナイトナーイム』サードチェック『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!効果はさっきと同じだ!」

 

エクセンドグレイブはティルア(シルフィ)に火口を向け、最大火力の炎の放つ。炎は海にも当たり、水しぶきが発生し、炎と共に水がティルア(シルフィ)を包み込む。

 

「ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)アヤナ』『Chouchou(シュシュ)ミュリッツ』『Chouchou(シュシュ)マール』」

 

「よし!リクパレイトのブースト、ラディエントでヴァンガードにアタック!

ラディエントのスキル!相手の空いているリアガードは5、パワープラス10000!

リクパレイトのスキル!カウンターブラスト!アタックかブーストをつけた時、ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)を持っているなら相手の空いているリアガードサークル1枚につき、パワープラス1000!合計でパワープラス5000!これで、どうだぁ!!」

 

「まだまだ終わらせないよ!完全ガード!『Chouchou(シュシュ)ティノ』(コスト『Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)』)」

 

「ターンエンド」

 

PW23000➡PW11000+SH20000=31000

PW26000➡PW11000

PW39000➡PW11000(完全ガード)  アリスの手札5枚 山札32枚  シルフィのダメージ5枚

 

「おっし~!あとちょっとだったのに~!」

 

「ドライブチェックで完全ガードが見えていたからな、使われていたとしてもおかしくはない」

 

「でも、2ダメージはリードしています!次のシルフィさんのターンでとどめをさすのは難しいと思います!」

 

立ち合い人の3人は今の状況を解析している。

 

「・・・あのさ、シルフィ・・・あ、本物の方から、僕のことでなんか話聞いてない?」

 

「・・・聞いたっていうより・・・流れてきたんだよ、本人の記憶が、私に」

 

「十分さ。じゃあ次が本題・・・」

 

アリスは自分がどうしても、シルフィの口から真実を聞きたいがゆえに、包み隠さず、質問する。

 

「あの約束の日、どうして来なかったんだい?」

 

「!!・・・・・・」

 

約束の日といえば、1週間後に約束の場所で、もう1度ファイトするというあの約束だ。それを理解したシルフィは俯いて黙ってる。

 

「どんな答えが返ってきたとしても、僕は全てを受け止める覚悟で、ここにいる。何があっても怒らない、シルフィを憎まない。だから正直に話してくれ。ディフライダー」

 

「・・・・・・」

 

アリスの真剣みを込めた表情でシルフィを見つめている。立ち合い人の3人は余計な口出しはせず、真剣に見守る。真剣な表情のアリスを見て、シルフィは真実を語る。

 

「・・・アリスちゃんは、何か、いじめなんて、受けてたりする?」

 

「・・・いや、受けてないよ?てか、実際そんなのがいたらぶん殴ってたね」

 

「・・・よかった」

 

「何の話だよ?僕は・・・」

 

「知らないかもしれないけど、フィーはね、あっていたんだよ。いじめに」

 

「は?」

 

「暴力沙汰とかはなかったけど・・・机のラクガキは当たり前、文房具は折られてボロボロ、ノートはのりを引っ付けられて、とにかくいろんな嫌がらせをフィーは受けていたんだよ」

 

「・・・理由はハーフだから、か?」

 

シルフィが語る言葉にアリスは驚きながらも冷静に受け止めている。

 

「うん。よくわかったね」

 

「上級生で、そんなことで嫌う奴がいるのは覚えてる。だからピンときた。あいつら・・・」

 

「シルフィもそのことはわかってた。でもその人を恨まなかった。仕方のないことだって。だったら、ちょっとずつ認めてもらえればって本人は言ってた」

 

「あいつ、どこまでお人好しなんだよ・・・」

 

「でも、何よりの支えになってたのは、アリスちゃん、君と一緒に過ごす時間だよ。あの子ずっと言ってたみたい、君と過ごす時間は本当に毎日楽しいって」

 

「・・・///」

 

ディフライダーといえど、シルフィからそれを言われると赤面してしまうアリス。

 

「そして、約束の前日、フィーの前にそのグループが現れたの。水たっぷりのバケツを持って」

 

「・・・そいつらは・・・なんて?」

 

「これを自分でかけろ、さもないとお前の大事な従姉妹に標的を変えるって」

 

「脅し、だね。多分、最初から僕にも危害を加える前提の行為だね」

 

「それを聞いたフィーは何のためらいもなく、バケツの水を被ったよ。全ては、アリスちゃんを守るために」

 

それを聞いたアリスは、そのグループがそれを見て驚愕した姿を簡単に想像できた。それですべての答えがわかってきた。

 

「・・・なーる。だいったいわかってきたぞ・・・」

 

「多分想像通りだと思う。それが両親に知れ渡っちゃって、いじめられてるんだってバレて・・・」

 

「地元である海外に帰国・・・か・・・」

 

「いじめのことは知らなくて当然だと思う。心優しいフィーのことだし、アリスちゃんにだけは知られないように工夫してたと思うな」

 

「・・・・・・」

 

想像していたこととはいえ、この真実に言葉を失いかけているアリス。

 

「アリスちゃんを守った行為は後悔はしてない。でもフィーはやっぱり、アリスちゃんとの約束を破ってしまったことを今でも後悔してるの。だから・・・フィーに変わって、私が謝罪します。ごめん。ごめんなさい」

 

シルフィは頭を深く下げ、アリスに謝罪する。

 

「・・・なんてゆーか・・・安心したわ」

 

「えっ・・・?」

 

「それを聞く限り、やっぱフィーはフィーなんだって、すごくわかる内容だったわ。そんな奴をどうして怒る必要があるんだ?」

 

「そ、それじゃあ・・・憎んでないの?フィーを」

 

「だから最初っから言ってるでしょうが。憎まないって。それに、あいつらと関わることはもう一生ないわけだしね、そんなに気に病む必要はない。それでも自分が許せないって言うなら・・・僕が君の罪を許す」

 

アリスから許しの言葉を聞いたシルフィは思わずうっすらと涙を浮かべる。恐らく、本物のシルフィの心の涙が現実となったのであろう。

 

「あ・・・ありがとう。そう言ってもらえると、フィーもきっと喜んでると思うな」

 

その様子を見て立ち合い人の3人は思わず笑みを浮かべてしまった。

 

「ほら、あんたの番だよ。まだファイトは終わっちゃいない。今このファイトを、全力で楽しもう」

 

「・・・うん」

 

シルフィは少し出ていた涙を拭き、カードを1枚引く。

 

「いくよ。ティルアのGB(ジェネレーションブレイク)!リアガードが1体以下なので、コストなしでストライドできる!」

 

「来い!」

 

「ストライドジェネレーション!!!Chouchou(シュシュ)超主役(ヘッドライナー)ラプリア!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

Chouchou(シュシュ)超主役(ヘッドライナー)ラプリア  PW26000  ハーツ『Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上を1枚確認『Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)』Chouchou(シュシュ)を含むカードなので、手札に加える!リステラ、クレネス、Chouchou(シュシュ)アヤナ、Chouchou(シュシュ)マール、Chouchou(シュシュ)ピッテをコール!」

 

Chouchou(シュシュ)アヤナ  PW9000

Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)  PW4000

 

「ピッテのスキル!自身をソウルへ!アヤナにパワープラス3000!」

 

(攻撃力自体はたいしたことはない。注意しなければいけないのは、これから起こる連続攻撃!)

 

リステラ ラプリア アヤナ

マール   R   クレネス

 

「クレネスのブースト、アヤナでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』」

 

「リステラでヴァンガードにアタック!

リステラのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)』クレネスを山札の下へ!1枚ドロー!パワープラス2000!

アヤナのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!自身を山札の下に!1枚ドロー!手札からミュリッツをスペリオルコール!パワープラス3000!」

 

「インターセプト!『ラディエント・ドラゴン』」

 

「まだまだ!ミュリッツでヴァンガードにアタック!

ミュリッツのGB(ジェネレーションブレイク)!リステラを山札の下に!手札からグレード2以下のユニット、Chouchou(シュシュ)ブランシェをスペリオルコール!パワープラス4000!」

 

Chouchou(シュシュ)ブランシェ  PW9000

 

「インターセプト!『ドラゴンナイトイウサール』」

 

「マールのブースト、ブランシェでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』」

 

「よく全部防いだね!なら、これならどうかな!ラプリアでヴァンガードにアタック!ラプリアのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのラプリアを表に!Gゾーンの表の数でリアガードを2体山札の下に置く!ミュリッツ、プレア、マールを山札の下に!戻した枚数分と、ハーツがChouchou(シュシュ)で合計で4枚ドロー!カードを4枚引いたら、手札から5枚まで選んでコールする!ブランシェ、Chouchou(シュシュ)プレア、ミュリッツ、マールをスペリオルコール!」

 

Chouchou(シュシュ)プレア  PW7000

 

「(手札には完全ガードがない。ダブルトリガーがくる恐れがあるけど、ここは・・・)

ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『Chouchou(シュシュ)プティルナ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはプレア、クリティカルはヴァンガードに!セカンドチェック『Chouchou(シュシュ)プレア』サードチェック『Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)』ドロートリガー!パワーはミュリッツに!1枚ドロー!」

 

ラプリア(シルフィ)が歌を奏でると、水が噴き出し、水が水龍へと変化した。水龍はブレードマスター"紅焔"に近づき、そのまま飲み込んだ。水龍の物質は水。ブレードマスター"紅焔"にはひとたまりもない。

 

「(これが・・・こいつのヴァンガード・・・)

ダメージチェック『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』セカンドチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「マールのブースト、ブランシェでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドラゴンナイトナーイム』『ドラゴンナイトムブディ』」

 

「プレアのブースト、ミュリッツでヴァンガードにアタック!

ミュリッツのスキル!ブランシェを山札の下に!手札からChouchou(シュシュ)プレアをスペリオルコール!パワープラス4000!

プレアのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)リステラ』手札からティルアをスペリオルコール!」

 

「ジェネレーションガード!!炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ポジティブ・ドラコキッド(治)』

 

炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン  SH15000

 

「スキル発動!カウンターブラスト!今攻撃してるミュリッツを退却!」

 

「これなら!プレアのブースト、ティルアでヴァンガードにアタック!」

 

「なんのぉ!ガード!『バーサークロード・ドラゴン』」

 

「あーあ、防がれちゃったか。ターンエンド」

 

PW19000➡PW11000+SH10000=21000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW20000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000(+5000)

PW21000➡PW16000+SH10000=26000

PW23000(退却により無効)➡PW11000+SH15000=26000

PW18000➡PW16000+SH5000=21000  シルフィの手札5枚 山札25枚  アリスのダメージ5枚(裏4枚)

 

「すごい!あの8回連続攻撃を耐え切りました!」

 

「それを防ぐのもすごいけど、あそこまでの連続攻撃を繰り出せる人も、そう中々いないはずだよ」

 

(惑星クレイのユニットって言っても、僕たちそう変わらない。純粋に、ヴァンガードを楽しんでいる)

 

「・・・話すのか?」

 

シルフィの純粋な思いに気付いたアリスは笑みを浮かべる。アリスの心情を理解した江西はアリスに訪ねる。

 

「こいつの思いは僕たちと同じだ。こいつはすごく信用できるから話す。反対のものは挙手」

 

「え?え?何の話?」

 

アリスの意見に反対するものは1人もおらず、挙手するものはいない。シルフィは何の話かわからずに戸惑っている。

 

「あんたが知りたいのって、カズミのことについてじゃないのか?」

 

「う、うん。なんか、険しいっていうか、頑なっていうか・・・とにかく最近ちょっと怖いの。サオリ君もなんだかだんだんと人を寄せ付けなくなっちゃったし・・・」

 

「カズミの目的を知る覚悟はあるかい?」

 

「え?も、もちろん!」

 

「じゃあ・・・」

 

アリスはカズミの正体と目的をシルフィに包み隠さず、しっかりと話す。

 

「そ・・・そんな・・・」

 

カズミ、シラヌイの目的を知ったシルフィは信じられないような表情をし、口元を抑え、息を飲んでいる。

 

「だ、大丈夫か?やっぱ、刺激が強すぎたか?」

 

「・・・大丈夫」

 

シルフィが息を整えると、アリスと面と向かう。

 

「最後まで続けようよ。この世界で知ることができた、人々の輝き、ヴァンガードの素晴らしさを、私に見せて!」

 

「・・・ああ!ストライドジェネレーション!!!!炎熱機竜(フレアアームズ)ズィーゲンブルク!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ブレードマスター』グレード3

 

炎熱機竜(フレアアームズ)ズィーゲンブルク  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!リアガードのティルアを退却!ズィーゲンブルクにパワープラス3000!

ナーデルにスキル獲得!ナーデルを移動!

ズィーゲンブルクのスキル!ソウルブラスト『ドラゴンナイトムブディ』Gゾーンのズィーゲンブルクを表に!右のプレアを退却!」

 

  R    ズィーゲンブルク ナーデル

リクパレイト    R      R

 

「ナーデルのスキル!カウンタチャージ!パワープラス4000!ナーデルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)』」

 

「ズィーゲンブルクでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『Chouchou(シュシュ)プティルナ(☆)』『Chouchou(シュシュ)プティルナ(☆)』」

 

ズィーゲンブルクは真紅の炎を纏い、火炎兵装をティルア(シルフィ)に向けて、最大火力の真紅の炎を放った。そこに海から2人のプティルナが現れ、海を操作し、炎の消火を試みる。

 

「トリガーが1枚でも出れば、ここは守りきれるが・・・」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『ドラゴンナイトムブディ』セカンドチェック『プロテクトオーブ・ドラゴン』サードチェック『プロテクトオーブ・ドラゴン』」

 

「出なかったか・・・」

 

「でも、ナーデルのスキルでコストがまだ!」

 

「ズィーゲンブルクのGB(ジェネレーションブレイク)3!カウンターブラスト!アタック終了時、相手のリアガードの数だけ手札を捨てる!リアガードは1体、手札を1枚捨て、ズィーゲンブルクをスタンド!ドライブマイナス2!ズィーゲンブルクでヴァンガードにアタック!」

 

「これなら!」

 

「甘いよ!完全ガード!『Chouchou(シュシュ)ティノ』(コスト『Chouchou(シュシュ)セーラ(☆)』)」

 

ズィーゲンブルクは再び起き上がり、残った火力でティルア(シルフィ)に真紅の炎を放つが、ティノが現れ、ズィーゲンブルクの炎をかき消した。

 

「そんな・・・アリスちゃんはこの人に勝てないのですか・・・」

 

「・・・ドライブチェック・・・」

 

立ち合い人はもうだめかと思っていたが、アリスは緊迫した表情で山札の上に手を置く。まだあきらめた様子はない。そしてその思いの結果が・・・実を結ぶ。

 

『インスパイアエール・ドラゴン(醒)』

 

「「「!!スタンドトリガー!!」」」

 

「スタンドトリガーゲットだ!ナーデルをスタンド!パワープラス5000!」

 

「すごいよ・・・やっぱりヴァンガードはいい。思い1つで、こんな奇跡が降りてくるんだから」

 

「フィー・・・」

 

「おいで。この素晴らしさ、この世界で知ったヴァンガードの輝きを、誰にも壊させたりしない!」

 

「ああ!ナーデルでヴァンガードにアタック!」

 

ナーデルはティルア(シルフィ)に銃を向け、それを放った。ティルア(シルフィ)は何の抵抗もせず、その獣の弾を喰らい、海の中へと沈んでいった。

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW29000➡PW11000+SH20000=31000

PW29000➡PW11000(完全ガード)

PW16000➡PW11000

 

ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア』

 

アリスのダメージ5枚  シルフィのダメージ6枚  勝者アリス

 

「・・・勝った・・・。・・・やった!!」

 

ディフライダーが相手とはいえ、目標にしていた相手に勝利を収めたことに喜びを隠しきれていないアリス。

 

「アリスちゃん!今の、すごかったです!」

 

「ああ。見事だった」

 

「ありがとう。本当のフィーとやる時の、自信が湧いてくる」

 

「やったねー、アリス!ハグー・・・」

 

「やめろ、殴るよ」

 

「何で俺だけ⁉」

 

この勝利を共に喜び合う3人にシルフィは、微笑ましく笑っている。その時、ディフライダーの証であるクランマークに蒸発するような激しい痛みがシルフィを襲う。

 

「くっ・・・ううぅ!!」

 

「⁉フィー⁉」

 

「だ、大丈夫か⁉」

 

「手が痛いの⁉手当でもする⁉」

 

「これって・・・ベルノさんと同じ・・・?」

 

シルフィの苦しそうな表情に3人は心配そうにシルフィの顔を見る。アンはベルノとのファイトで同じ現象を見たことがあるので、不思議そうな顔をしている。

 

「これ、ヴァンガードと同じなんだよ。ダメージが6枚になった時、君たちの魂が惑星クレイから追い返されるように。そのダメージ量は、イメージ力によって変化するんだよ。この様子だったら・・・後1回負けたら、この星とバイバイかな」

 

『!!』

 

つまりは、ヴァンガードファイトによる敗北でダメージを重ねると、ディフライドは解除され、ユニットは惑星クレイへと戻ってしまうことを意味している。

 

「でも、これはこれで都合がよかったのかもしれないね」

 

シルフィは特に気にした様子はなく、アリスに手を差し伸べる。

 

「素敵なファイトをありがとう。フィーもきっと喜んでると思う」

 

「・・・こっちこそ、ありがとう」

 

アリスは笑みを浮かべ、シルフィの手を握り、握手を交わす。立ち合い人の3人と、ファイトを見ていた少数の客はこれを見て拍手を送る。そうしてるうちに一同が注文していたスイーツが届く。

 

「お待たせしまた。ご注文の新作スイーツでございます」

 

「おおお!」

 

「こ、これは・・・」

 

「すごいです・・・」

 

「へぇ・・・」

 

「はわわ~!おいしそぅ~!」

 

届いたスイーツはどれを素晴らしい出来で一同は感心する。特に、シルフィは目を輝かせていた。一同は届いたスイーツ味わいながら会話などで華を咲かせていた。元々大食らいなアリスと、甘いものに関しては限界を知らないシルフィには3人は驚かせていた。その時のアリスとシルフィの顔はとてもうれしそうな表情をしていた。

 

 

スイーツを食べ終えた頃には夕方を過ぎていた。

 

「決勝戦では全力でやるつもりだよ。そして、全部終わったら惑星クレイのみんなにシラヌイさんの陰謀を知らせるよ」

 

「ストライダーズは強いぞ。覚悟した方がいい」

 

「それ聞いたら、すっごく楽しみになっちゃうな。じゃあね、バイバーイ!」

 

シルフィは一同に別れを言った後にタクシーに乗り、その場を去っていった。

 

「ふふふ・・・アリスちゃんって、本当にシルフィさんが大好きなんですね」

 

「は、はあ⁉なんだよそれ、どういう意味で言ったんだよ⁉」

 

「さあ、どうなんでしょうね~?」

 

「はぐらかすな!」

 

「んも~、素直じゃないんだから、このツンデレめ♪」

 

「バカにしてんの⁉」

 

アンの放った一言にアリスは赤面し、慌てだしてしまう。

 

「おい、そろそろ帰るぞ。ハイメ、運転頼む」

 

「はーい」

 

「じゃあアリスちゃんいきましょう!」

 

「あ、こら!お前ら!逃げるように走るんじゃない!待てってーの!」

 

アンとハイメは逃げるように車の中に駆け込み、アリスは赤面しながら2人を追いかけていった。

 

 

「~♪~♪」

 

タクシーの中でシルフィは嬉しそうに鼻歌を鳴らしている。

 

『ティルア、ありがとう。ティルアのおかげで、少しだけ、肩の荷が下りたよ』

 

『へへへ、よかったね、フィー。本当の意味で仲直りできる日もそう遠くないよ』

 

『うん。私、ティルアと出会えて、ティルアとディフライドして、本当によかったよ』

 

『ねぇ、フィー。もう少しだけ、私にあなたを貸して』

 

『もちろん。最後まで、気を抜いちゃダメだよ?決勝戦、がんばって』

 

シルフィの精神の中でシルフィとティルアが会話をしている間に雑誌屋についたシルフィは運転手にお金を払い、タクシーから降りた後、店の外にあるファッション雑誌を取り出し、会計を済ませようと店に入ろうとした時・・・

 

「クエー!」

 

鳥に雑誌をとられてしまい、鳥はどこか遠くへと飛んでいってしまった。

 

「ああああ!!こらー!雑誌返してよこのドロボー鳥ー!」

 

結局は鳥には追い付けず、店の人から弁償としてお金を払わされて、最後の最後で運のなさを見せつけたシルフィであった。

 

to be continued…




アン「シルフィさんとしっかり向き合えてよかったですね、アリスちゃん」

アリス「まぁ、戦ったのはあくまでユニット側だから、まだ素直に喜べないんだけどね」

アン「いやー、それにしてもシルフィさんと一緒にスイーツを食べている姿を見ると、本当にシルフィさんのことが大好きだとわかっちゃいますね」

アリス「は、はあ⁉それさっきも聞いたし、どんだけ掘り起こすつもりだよ!ていうか、それ大将には絶対に言うなよ⁉」

アン「それはできませんよー。だってアリスちゃんだって、私が三和さんが好きだってことユイちゃんにバラしたじゃないですか」

アリス「げっ・・・まさか、バレてた・・・」

アン「さて、私とアリスちゃん、どう違いがあるのか教えてくれますか?」

アリス「・・・本当、ごめんなさい。謝りますから大将にはしゃべらないでください」

アン「・・・私の恨み、たっぷりと味わってください。メール送信っと」

アリス「いいいいいやあああああああ!!!」

TURN201「ベルノの挑戦」


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ベルノの挑戦

もうすぐでAL4のパックが発売されますね。私はやっぱり、シャドパラのファントム・ブラスターが欲しいですかね。皆さんも欲しいカードが手に入れられるといいですね。

さて、今回はタイトルの通りでございます。

それではどうぞ!


『・・・やめるよ・・・。お兄ちゃんには、絶対・・・勝てない、から・・・』

 

幼き頃のカズマは今でも悲しみが含んだような苦笑いを幼き頃のカズミに浮かべながらデッキを片付け、近くの部屋に入っていく。

 

『カズマ・・・?』

 

カズマは自分のデッキを落とし、カズマは声を上げて泣いた。カズミはカズマになんと声をかけたらいいのかわからず、一声もかけずに廊下から去っていった。

 

「!」

 

鬼丸家の屋敷の一室のソファで休んでいたカズミ、シラヌイは先ほどのカズミ本人の記憶が自信に流れ込んできて、目を見開いた。

 

「・・・今のは・・・お前の記憶か?カズミ」

 

カズミはソファから立ち上がり、部屋から出る。部屋から出ると、ベルノが柱をじっと見つめている姿が確認できた。

 

「これ何?」

 

カズミに気付いたベルノは柱についている2つの一直線の傷だった。

 

「背比べだ。子供たちがその時々の自分の身長を刻んでは、成長の記録を残していくもの」

 

「へぇ・・・。じゃあ、君たち兄弟が子供の時の・・・」

 

ベルノの言う通り、この柱の傷はカズミとカズマが子供の時に行った背比べだ。もっとも、それは1回しかできなかったようだが。

 

「これ1回分しかない」

 

「1回しかできなかったんだ。どうしてもやりたいって俺がせがんだのに、柱を傷つけたと叱られたのはカズマの方だったから」

 

ベルノの疑問にカズミはそう答えた。当時のカズミ本人はこの時、いったい何を思っていたのだろうか。それはカズミにしかわからない。

 

 

 

TURN201「ベルノの挑戦」

 

 

 

U20(アンダートゥエンティ)決勝戦開始前日、トコハは軽い準備を整えて、どこかへ出かけようと靴を履いている。

 

「何もこんな熱いなか、わざわざ出かけてこなくてもいいのに・・・」

 

外は夏全開の熱さを誇っている。水分や塩分をとらないと熱中症になってもおかしくないくらいだ。

 

「今は思いっきりファイトがしたいの。ドラエン支部か・・・キャピタルか。適当に回ってくる!」

 

「そう?じゃあ・・・もしユイちゃんに会ったら伝言してくれるかしら?お漬物ありがとうって」

 

「ああ、あれね。OK、わかった。じゃあ、行ってきます!」

 

トコハは伝言を受け取って外出した。

 

(私たちのU20(アンダートゥエンティ)は終わった。でも、止まってなんかいられない。あそこで掴んだあの熱さ!)

 

トコハの脳裏に浮かんできたのは、準決勝の第2試合でのユイとのファイトだった。あの時感じた熱さを、今も感じ取れていた。すると、トコハのスマホからラインのメッセージがとどく。トコハはすぐにラインを確認する。ラインにはシオンとユイのメッセージが届いていた。

 

「シオンにユイ?」

 

トコハは内容を確認する。

 

{トコハ、ユイ、時間ある?}

 

{どうしたの、シオン?}

 

{少し話せないか?ディフライダーのこととかも}

 

{ディフライダーのことなら、いいよ。トコハはどうする?}

 

トコハは2人に返答を返す。

 

{いいけど}

 

返答を返して、返事を待っていると・・・

 

「安城トコハ」

 

突然誰かに呼びかけられた。トコハが後ろを振り返ってみると、そこにいたのはチームディフライダーのベルノ・ファーレンハートだった。

 

「ベルノ・ファーレンハート⁉」

 

「探した、ずいぶん」

 

「え?何で?」

 

どうして自分を探していたのかを尋ねると、ベルノは自分のデッキをつきつける。

 

「僕とファイトして」

 

それは突然のファイトの申し込みだった。

 

 

ファイトをやる場所は言問橋付近の川原だった。トコハとベルノはそこでファイトの準備を行う。

 

「ファイナルステージで残ったチームのうち、君たちとだけ最後まで当たらなかったから、どうしても、ファイトしたかった」

 

確かにベルノはこれまでのU20(アンダートゥエンティ)の試合で他の3チームのメンバーとはファイトできたが、ハイメフラワーズとだけはファイトできていなかった。

 

「それはいいけど・・・どういうことですか?鬼丸カズミやシルフィ・フィン・キャメロットが私のファイトを見て動揺してたって」

 

「・・・わからない」

 

準決勝の第2試合のユイとトコハのファイトで、2人は確かにトコハを見て動揺していた。その理由はベルノはよくわかってはいない。

 

「だから確かめたい。君のファイトでカズミとシルフィが何を見たのか、僕自身で」

 

ベルノの脳裏に浮かんできたのは、サードステージでのアンとのファイトと、準決勝第1試合でのリンとのファイトだった。それを浮かべた時、ベルノはクランマークを隠している手袋を見つめる。

 

「あまり時間もないしね」

 

「・・・やるからには、全力でいきます!」

 

「でなきゃ困る」

 

ファイトの準備を終え、いつでもファイトできる状態になった。

 

 

トコハとのラインのやり取りの後、ユイは走りながらアリスたちとの立ち合いに行けなくなったことをメールした後、もう1度ラインのメッセージを確認する。

 

{場所はカードキャピタルでいいかな?}

 

{私は大丈夫だよ}

 

{トコハ?}

 

{あれ?トコハ?どうしたの?}

 

{急用?}

 

{シオンはちょっと待ってて。探してくる}

 

あのやり取りの後、トコハからのメッセージは全く来ていない。心配になってユイが探している最中だった。

 

「メッセージは未読のまま・・・どこにいるんだろ、トコハ?」

 

ユイが困り果てていると、メールが届いてきた。

 

「!!トコハ⁉」

 

メールの差出人をすぐに確認したが、差出人はアリスからだった。

 

「な、なんだ・・・紛らわしい・・・」

 

ユイはなんだかんだ言いながらもメールの内容を確認する。その内容を確認した後、ユイは顔が真っ赤になる。

 

「あ、あ、あ、アンに春が来たあ!!!???」

 

ユイは親友の恋路の内容に今までにないくらいの慌てっぷりをさらしている。

 

「ど、どどどど、どうしよう!!?アンの家に行ってお赤飯を届けるべきか、それともがんばれのメールを送るべきか!!?」

 

「・・・ユイ、君はいったい何をやってるんだ?」

 

「はぅ⁉し、シオン⁉」

 

いつの間にかここにやってきたシオンに声をかけられ、ビックリはしたが落ち着きを取り戻したユイ。

 

「ご、ごめん。ちょっとだけ落ち着いた・・・」

 

「僕も大声が聞こえたから何事かと思ってびっくりしたよ」

 

「そ、それはそうと、トコハからメッセージ届いた?」

 

「いや、未だに未読のままだ」

 

「トコハ、どうしたんだろう?」

 

事情を知らないシオンとユイはトコハに何かあったのではと思いだしてしまう。

 

 

言問橋付近の川原でトコハとベルノのファイトが開始される。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「萌しの乙女イーダ!」

 

「源流の女神ナキサワメ」

 

萌しの乙女イーダ  PW5000

 

源流の女神ナキサワメ  PW5000

 

「僕の先攻だ。ドロー。ライド、泡沫の女神アワナミ。ナキサワメは移動。ターンエンド」

 

泡沫の女神アワナミ  PW7000

 

R アワナミ   R

R  R   ナキサワメ  ベルノの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!信頼の乙女オデット!イーダは移動!」

 

信頼の乙女オデット  PW7000

 

R オデット R

R イーダ  R

 

「イーダのブースト、オデットでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『開墾の戦乙女パドミニ』」

 

「ダメージチェック『戦巫女センリ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW7000  トコハの手札6枚 山札42枚  ベルノのダメージ1枚

 

「僕のターン。ドロー。ライド、順風の女神ニンニル」

 

順風の女神ニンニル  PW9000

 

「ニンニルの天啓。山札の1番上を確認。ソウルへ『ディテクト・エンジェル』ナキサワメをレスト。戦巫女コトノハをコール」

 

戦巫女コトノハ  PW9000

 

「コトノハの天啓。山札の1番上を確認。ソウルへ『枷の戒めゲルギャ』自身をレスト。

コトノハのスキル。ソウルにカードが入ったので、パワープラス1000。さらに天啓持ちでパワープラス1000。

今入ったソウルのゲルギャのスキル。ソウルのこのカードを山札の下に。コトノハをスタンド、パワープラス3000」

 

R ニンニル    コトノハ

R  R   ナキサワメ(レスト)

 

「ニンニルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ』」

 

「ダメージチェック『頑強の乙女ノエル』」

 

「コトノハでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『盛運の乙女ディアン』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000

PW14000➡PW7000  ベルノの手札5枚 山札39枚  トコハのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!頑強の乙女ノエル!プルメリアの花乙女シャルルをコール!」

 

プルメリアの花乙女シャルル  PW9000

 

シャルル ノエル R

 R   イーダ R

 

「シャルルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『トランスポート・ハービィ(引)』」

 

「イーダのブースト、ノエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『枷の戒めゲルギャ』セカンドチェック『氷紋の女神スヴァーヴァ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW14000(+5000)➡PW9000  トコハの手札6枚 山札38枚  ベルノのダメージ3枚

 

「いいね。遠慮なく来て」

 

ベルノはこのファイトを純粋に楽しんでいる。

 

「カズミから聞いた。君たちは、僕たちが惑星クレイから来たって、知ってるんでしょ?」

 

「!」

 

「だったら話が早い。叡智を紡ぎ真実を射貫け。ライド。崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ」

 

崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ  PW11000

 

「僕は君たち人間のことが知りたくてこの世界に来た。

アマルーダの天啓。山札の1番上を確認。ソウルへ『戦巫女コトノハ』ナキサワメをレスト。

コトノハのスキル。パワープラス2000。コール、順風の女神ニンニル。

天啓。山札の1番上を確認。山札へ」

 

(トリガーか・・・)

 

ニンニル アマルーダ   コトノハ

 R     R   ナキサワメ(レスト)

 

「(僕は知った。ヴァンガードは素晴らしいものだって)

コトノハでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『開墾の戦乙女パドミニ』」

 

「まだまだ!ニンニルでヴァンガードにアタック!」

 

「理想の乙女トゥーリアでガード!」

 

「なら、これはどうかな?アマルーダでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『戦巫女ククリヒメ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに。セカンドチェック『ディテクト・エンジェル』いくよ!」

 

アマルーダ(ベルノ)は弓を構え、2本の光の矢をノエル(トコハ)に狙いを定めて放った。ノエル(トコハ)に光の矢が直撃する。

 

「ダメージチェック『フラワーキーパー・ドラゴン』セカンドチェック『フラワーキーパー・ドラゴン』」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW11000(+5000)➡PW9000  ベルノの手札5枚 山札33枚  トコハのダメージ4枚

 

「こっちだって、負けない!新たな未来に咲き誇れ!ライド!胸焦がすラナンキュラスアーシャ!!」

 

胸焦がすラナンキュラスアーシャ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!経世の花乙姫セルフィーナ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』グレード3

 

経世の花乙姫セルフィーナ  PW26000  ハーツ『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『頑強の乙女ノエル』イーダを選んで、イーダをスペリオルコール!

中央のイーダのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!自身をソウルへ!ドロップゾーンのノエルを山札の下へ!開花(ブルーム)を持つので1枚ドロー!花園の乙女マイリスをコール!」

 

花園の乙女マイリス(☆)  PW4000

 

「セルフィーナのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのセルフィーナを表に!プルメリアの花乙女シャルルを選んでパワープラス2000!Gゾーン表のセルフィーナの数だけ、同じ名前のユニットをコールする!シャルルをスペリオルコール!

シャルルのGB(ジェネレーションブレイク)開花(ブルーム)!左のシャルルにパワープラス4000!」

 

「いいね。もっともっと見せて」

 

シャルル セルフィーナ シャルル

マイリス   R    イーダ

 

「マイリスのブースト、左のシャルルでヴァンガードにアタック!

シャルルのスキル!ヴァンガードがラナンキュラスなら、山札の上から7枚見て、フィールドと同じ名前のカードを1枚探し、コールする!マイリスをスペリオルコール!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『堅守の女神キビツヒメ』」

 

「セルフィーナでヴァンガードにアタック!

マイリスのスキル!ヴァンガードがラナンキュラスなら、自身をソウルへ。1枚ドロー。パワープラス5000!もう1体のマイリスのスキル!ソウルへ!1枚ドロー!さらにパワープラス5000!」

 

「僕だって!完全ガード!『堅守の女神キビツヒメ』(コスト『戦巫女コトノハ』)」

 

セルフィーナ(トコハ)は虹色の輝きを放ち、アマルーダ(ベルノ)に接近し、剣による斬撃を繰り出す。だがその斬撃は、キビツヒメによる防御で防がれてしまう。

 

「天啓。山札の上を確認。ソウルへ『春眠の女神ターロ(醒)』」

 

「トリプルドライブ。ファーストチェック『プルメリアの花乙女シャルル』セカンドチェック『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て右のシャルルへ!サードチェック『ツッケン・ドーン(☆)』クリティカルトリガー!こっちも全部、右のシャルルへ!イーダのブースト、右のシャルルでヴァンガードにアタック!」

 

「これが君の情熱・・・ジェネレーションガード!綾織の女神タグウッタ!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ティーブレイク・エンジェル(治)』

 

綾織の女神タグウッタ  SH15000

 

「ターンエンド」

 

PW17000➡PW11000

PW36000➡PW11000(完全ガード)

PW24000➡PW11000+SH15000=26000  トコハの手札8枚 山札28枚  ベルノのダメージ4枚

 

「やっぱりヴァンガードは最高だよ!」

 

「鬼丸たちはそうじゃないみたいだけど?」

 

「!!」

 

トコハの放った言葉にベルノは目を見開き、驚愕する。そして、少し悲しく、寂しそうな表情になる。

 

「・・・そうだね。カズミがどうしてあんなに頑ななのか、僕にはわからない」

 

「あなたは、鬼丸たちとは、仲間じゃないんだね?」

 

「・・・そう、だね。多分、カズミを仲間と思ってないのは・・・シルフィも同じ思う」

 

「シルフィ・フィン・キャメロットのこと?」

 

「・・・そう。僕たちに体を貸してくれたベルノとカズミ、シルフィはチームメイトだったけど」

 

ベルノの話をトコハはしっかりと聞く。

 

「僕たちディフライダーはお互いの正体を名乗らない。惑星クレイも平和な世界というわけじゃない。あれこれの因縁をこちらの世界まで持ち込まないよう、暗黙の了解でね。けど・・・カズミとサオリは、2人は恐らくお互いの正体を知ったうえで、何らかの目的を共にしている。僕とシルフィはあまり気にしていなかった。こちらの世界に来た僕たちは、なんの力も持たない無力な存在。たいしたことは何もできない」

 

「でも・・・」

 

「カズミは頑なまでに、人間の力を認めようとしない。サオリもどんどん、人を寄せ付けなくなって・・・。でも、シルフィは違った。シルフィは人間の話をする時、とっても笑顔だった。その答えはきっと、君たちとのファイトの中にある。ストライドジェネレーション!!究明の女神イシュタル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト ソウルブラスト『順風の女神ニンニル』『戦巫女コトノハ』『ディテクト・エンジェル』

 

究明の女神イシュタル  PW26000  ハーツ『崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ』

 

「僕は確かめに来たんだ。君たちとのファイトでサオリが、シルフィが、カズミが何を見出したのか」

 

「だったら私は、あなたのファイトに全力で応える!!」

 

「イシュタルの天啓。山札の上を確認。山札へ。

超越(ストライド)スキル。ソウルチャージ『氷紋の女神スヴァーヴァ』『ティーブレイク・エンジェル(治)』スヴァーヴァは天啓を持つので、1枚ドロー。ニンニルとコトノハにパワープラス4000。

さらにコトノハのスキル。パワープラス2000。コール、ディテクト・エンジェル」

 

ディテクト・エンジェル  PW7000

 

「天啓。山札の上を確認。ソウルへ『トランスポート・ハービィ(引)』コトノハをレスト。

ニンニルのGB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラスト。レストしたユニットの元のパワーを得る。パワープラス9000。

コトノハのスキル。パワープラス2000。

ディテクトのGB(ジェネレーションブレイク)。効果で他のリアガードがレストした時、パワープラス4000。

ナキサワメのGB(ジェネレーションブレイク)。自身をソウルへ。コトノハをスタンド。1枚ドロー。

コトノハはスキルでパワープラス1000。さらにディテクト、戦巫女ククリヒメをコール」

 

戦巫女ククリヒメ(☆)  PW4000

 

「ディテクトの天啓。山札の上を確認。ソウルへ『順風の女神ニンニル』ククリヒメをレスト。

コトノハはスキルでパワープラス2000。

コールされたディテクトはスキルでパワープラス4000。

ククリヒメのスキル。自身をソウルへ。コトノハにパワープラス3000。

コトノハはスキルでパワープラス1000。さあ、これが僕の全てだ」

 

(右の合計、35000、左の合計、33000・・・おそらく後で、スタンドもしてくる!)

 

ニンニル  イシュタル コトノハ

ディテクト   R   ディテクト

 

「さっきのターン、君が増やした手札を全部、削り取って追い詰める!ディテクトのブースト、コトノハでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『モンキーポッド・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ディテクトのブースト、ニンニルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ツッケン・ドーン(☆)』『花園の乙女マイリス(☆)』」

 

「よく止めた!なら今度も受け止めてみせて!イシュタルでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!秋景の花乙姫ヴェルナ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『フェアリーライト・ドラゴン(治)』

 

秋景の花乙姫ヴェルナ  SH15000

 

「スキル発動!シャルルを選んで、他の同名のカード1枚につき、シールドプラス5000!」

 

イシュタル(ベルノ)は両槍をアーシャ(トコハ)に投げ、貫いてとどめをさそうとする。そしてそこに未来からヴェルナが現れ、彼女の両鎌で両槍を受け止める。

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『氷紋の女神スヴァーヴァ』

グレード1以上が出たので、イシュタルのスキル!ソウルブラスト『トランスポート・ハービィ(引)』『泡沫の女神アワナミ』『ティーブレイク・エンジェル(治)』Gゾーンのイシュタルを表に。Gゾーン表のイシュタルの数だけ、ユニットを選択。コトノハにパワープラス2000。スヴァーヴァは天啓を持つのでスタンド。

アワナミのGB(ジェネレーションブレイク)。ソウルからドロップゾーンに置かれた時、ソウルチャージ『ティーブレイク・エンジェル(治)』ヴァンガードが天啓を持ってるので、さらにソウルチャージ『伸展の女神アウクセシア(☆)』

コトノハのスキル。パワープラス2000。セカンドチェック『順風の女神ニンニル』

同じスキルをもう1度。ソウルブラスト『堅守の女神キビツヒメ』『伸展の女神アウクセシア(☆)』『源流の女神ナキサワメ』Gゾーンのイシュタルを表に。ニンニルと左のディテクトにパワープラス3000。そしてスタンド。サードチェックスタンドトリガー!効果は全て右のディテクトへ!さあ、行くよ!」

 

ベルノの純粋な思いにトコハは笑みを浮かべ、その思いに応える。

 

「ディテクトのブースト、ニンニルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ツッケン・ドーン(☆)』『コスモスの妖精リズベット(醒)』『プルメリアの花乙女シャルル』

(そうだ・・・私たちと、何も変わらない!)」

 

「ジェネレーションガード!!秋景の花乙姫ヴェルナ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『フェアリーライト・ドラゴン(治)』

 

「スキル発動!シャルルを選んで、他の同名のカード1枚につき、シールドプラス5000!さらにインターセプト!『プルメリアの花乙女シャルル』『プルメリアの花乙女シャルル』

(こんなにも、熱い!!)」

 

「ターンエンド。削り切れなかった」

 

PW35000➡PW11000(+5000)

PW33000➡PW16000+SH20000=36000

PW26000➡PW16000+SH20000=36000

PW39000➡PW16000+SH25000=41000

PW44000➡PW16000+SH35000=46000  ベルノの手札5枚 山札20枚  トコハのダメージ5枚(裏3枚)

 

「・・・ありがとう」

 

「?」

 

「ディフライダーにもヴァンガードを愛する人が他にもいてくれた」

 

「他にも?」

 

「あなたなら、信じられる」

 

トコハはベルノを信じ、カズミの正体と目的を話しだした。

 

「鬼丸カズミにディフライドしているのは、ぬばたまの忍竜シラヌイ。彼は鬼丸カズミの意識を奪い、完全に支配している」

 

「!!」

 

「・・・ヴァンガードを破壊する。それが、シラヌイの目的だって」

 

「なっ・・・!!?」

 

「クロノとファイトした時、本人がそう言ったって。ユイからは渕高サオリと何かやっていたって言っていた」

 

ベルノはあまりの衝撃的事実に身震いし、思わず崩れ落ちそうになったが、ファイト台の手すりで何とか維持する。

 

「大丈夫ですか⁉」

 

「・・・・・・ああ」

 

ベルノは少し落ち着きを取り戻し、トコハと向き合う。

 

「最後まで続けよう。君の全てを僕に見せてくれ。人間の輝き・・・ヴァンガードの煌めきを!」

 

「ストライド・・・ジェネレーション!!!!盛夏の花乙姫リエータ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『開墾の戦乙女パドミニ』グレード1+2

 

盛夏の花乙姫リエータ  PW26000  ハーツ『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』

 

「惑星クレイの事は、私にはわからない。でも!

リエータのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのリエータを表に!手札のカトリーナをソウルへ!このユニットは、ソウルにある全てのユニットの名前を得る!このユニットと同じ名前のユニットをGB(ジェネレーションブレイク)の枚数までスペリオルコール!純潔の乙女カトリーナ!」

 

純潔の乙女カトリーナ  PW7000

 

U20(アンダートゥエンティ)が始まる前、私の前に現れたディフライダーは、私を導いてくれた!理想の乙女トゥーリアを2体コール!」

 

理想の乙女トゥーリア  PW9000

 

「トゥーリアのGB(ジェネレーションブレイク)!ラナンキュラスのヴァンガードがいる時、このユニットは、選んだユニットと同名カードとして扱う!

カトリーナのGB(ジェネレーションブレイク)開花(ブルーム)!!」

 

スペリオルコールしたカトリーナと、さっきコールしたトゥーリアによる合計12回の開花(ブルーム)によって、2体のトゥーリアは60000、後列のカトリーナは2体は55000、1体は58000のパワーを引き出した。

 

「お互いに影響し合って、お互いに変わっていく。一緒に強くなっていく!それがヴァンガード!私の望む世界!!」

 

「3体のカトリーナの開花(ブルーム)で12回・・・全てのリアガードがパワープラス48000・・・」

 

「あの人はもういない・・・けれど、私は戦い続ける!」

 

トゥーリア リエータ  トゥーリア

カトリーナ カトリーナ カトリーナ

 

「カトリーナのブースト、トゥーリアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『戦巫女センリ』」

 

「カトリーナのブースト、リエータでヴァンガードにアタック!世界へ、未来へ、挑む強さを忘れない限り消えない!ヴァンガードと共に、思いはここにある!!」

 

「!!」

 

ベルノが顔を上げると、トコハの後ろの階段に、ある人物がイメージとしてそこに立っていた。

 

(ミゲル!)

 

そう、そこにいたのは、トコハをここまで導いてくれた、自分たちと同じチームメイトのミゲルだった。

 

(そう・・・君も魅せられたんだね。この輝き・・・)

 

ミゲルの思いに気づいたベルノがもう1度ふと見ると、いつも通りの風景に戻っており、ミゲルの姿はなかった。

 

「・・・ノーガード。君を導いた、君のヴァンガードを愛したユニットの魂にかけて誓う」

 

「!」

 

「僕がこの世界で見出した輝き・・・この限りなき可能性を、誰にも奪わせはしない!」

 

「トリプルドライブ『ラナンキュラスの花乙女アーシャ』セカンドチェック『開墾の戦乙女パドミニ』サードチェック『盛運の乙女ディアン』いっけええええええええ!!」

 

リエータ(トコハ)はアマルーダ(ベルノ)に2つのレーザー銃を向け、大自然エネルギーのレーザー砲を放つ。アマルーダ(ベルノ)は穏やかな表情をして、レーザー砲に包まれていった。

 

PW115000➡PW11000

PW81000➡PW11000

 

ダメージチェック『崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ』

 

トコハのダメージ5枚  ベルノのダメージ6枚  勝者トコハ

 

「ありがとう。素晴らしいファイトだった」

 

ベルノが熱いファイトに対する礼を言った時、ベルノのディフライダーの証であるクランマークに蒸発する激しい痛みが襲う。

 

「いっ・・・つぅ・・・!」

 

「ベルノさん⁉」

 

トコハがベルノに駆け寄ると、ベルノは手袋を外し、クランマークをトコハに見せる。そのクランマークは薄れていっており、消えかけている。

 

「ヴァンガードと同じなんだ。ダメージゾーンに重ねられたダメージによって君たちの霊体が惑星クレイに追い返されるように。後1回・・・それが限界かな」

 

「!!」

 

ディフライダーの避けられないルールにトコハは目を見開く。痛みが治まったベルノはトコハに支えられながらも立ち上がる。

 

「決勝戦では全力で戦うよ。全部終わったら、惑星クレイの仲間たちに、シラヌイの陰謀を知らせにいく」

 

「クロノたちは強いよ」

 

「楽しみにしてる」

 

ベルノはトコハに笑みを浮かべて、その場を去っていった。今日のいろいろな出来事にトコハは一息つく。

 

「ディフライダーの方にもいろいろあるみたいだね」

 

「お疲れさま、トコハ」

 

「あっ、シオン、ユイ⁉」

 

トコハは階段を上がろうとした時、いつの間にか来ていたシオンとユイがいて、驚愕する。

 

「あんたたち、いつから見てたの⁉」

 

「まぁ・・・」

 

「ずっと⁉隠れて⁉何それ、どういうことよ⁉」

 

「文句を言うんだったら一言メッセージ入れてから言ってよ。心配したんだから」

 

「それは・・・ごめん・・・」

 

ずっと隠れて見ていたシオンとユイに怒るが、ユイの一言でバツは悪い表情になる。

 

「もうこれからこんなスタンドプレーはやめてよね?ディフライダーの1人と会うなんて」

 

「あぁ・・・」

 

さらなるユイの正論にトコハは苦笑いを浮かべる。

 

「何もなかったからよかったけど、クロノの無茶を笑えないよ?」

 

「・・・あんたほんと強くなったわ」

 

「それはどうも」

 

トコハのシオンに対する皮肉に、シオンは軽く笑って受け流す。

 

「決勝戦が最後の戦い・・・か・・・」

 

「うん・・・」

 

「クロノたちのファイト、鬼丸の心に届くかな?」

 

3人は遠くを見つめて、もうすぐ始まる決勝戦で戦うストライダーズとディフライダーに対して、そう思わずにはいられなかった。

 

「あ、そうだ。お母さんから伝言。お漬物ありがとうだって」

 

「それ今言うの⁉雰囲気ぶち壊しだよ⁉」

 

「あ、じゃあ僕からも。お漬物ありがとう」

 

「シオンまで⁉場の空気を汚さないでってー!」

 

3人はたわいない話をしながら帰路を辿っていく。

 

 

電車の中、ベルノは自身の精神の中で、ディフライドによってベルノの精神に入っている崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダの魂と話し合っていた。

 

『いいファイトだったわね』

 

『もう少しだけ君を貸して』

 

『ええ。最後まで悔いのないよう頑張って』

 

護国寺駅に到着のアナウンスが流れたと同時に会話が終わる。現実に戻ったベルノは席に立ち、電車から降りようとすると、U20(アンダートゥエンティ)のポスターが外れ、ベルノの顔にぶつかる。

 

「あぁ、あんた大丈夫かい?」

 

「いつものことだから」

 

心配して駆け寄ってくれたおばあちゃんにベルノは笑顔でそう返すのであった。

 

 

ひぐらしの声が鳴いている夕方の鬼丸家の屋敷の一室、カズミはただ1人、じっとデッキを見つめている。そんな時に、カズミ、シラヌイにカズミ本人の記憶が流れ込んできた。

 

『ここでだったら、同じ場所に立てる。鬼丸の家、お互いの立場、大人たちの声・・・何も関係ない。けど・・・。わざと負けてやるなんて、カズマ自身が望んでいない。ヴァンガードですら、傷つけるなら・・・俺が存在しているだけで、カズマを苦しめるなら・・・俺はもう・・・何も・・・』

 

カズミの記憶から意識が戻り、カズミ、シラヌイはハッと息をのむ。

 

「この世界には、己が力のみでは絶対に叶わぬことがある・・・か・・・」

 

カズミは己自身である魔忍竜シラヌイ"朧"のカードを1枚手に取る。

 

「否。俺が証明してやろう。カズミ・・・我が無力なる先導者・・・運命を己が手に掴むために、世界の法を変えてやるのだ」

 

カズミの独白を部屋の外でこっそりと聞いていたのは、カズミと行動を共にしていたサオリだった。この時サオリ、ダムジッドはその様子に何を思ったのであろう。U20(アンダートゥエンティ)決勝戦が始まる日は、もう間もなく迫ってきているのであった。

 

to be continued…




トコハ「ベルノさん・・・ヴァンガードにかける思いは、私たちと全然変わらなかった」

ユイ「惑星クレイと私たちは、ヴァンガードで繋がってるからね」

シオン「僕たちの思いが届く相手も、他にいるのかもしれないね」

トコハ「うん。・・・ところでシオン、私がここにいるって、どうしてわかったの?」

シオン「ドキッ・・・いやま、それはいろいろ・・・いいじゃないか、細かいことは!あっはは、あはははははっ」

トコハ「誤魔化さないで教えなさいよ!ユイなら知ってるでしょ?」

ユイ「えっ⁉あー、うん・・・その・・・ごめん!ノーコメントってことで!忙しいから帰るよ!じゃあね!」

トコハ「こら!2人して逃げるな~!!」

TURN202「輝きの果てに」


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輝きの果てに

Pスタンダードのブラスター・ダークを入れたシャドウパラディンデッキを組んでみました。あれがどんな動きをするのか、どんな風にふるまうのか試したいですね。

さて、NEXTもクライマックス!今回からいよいよU20(アンダートゥエンティ)決勝戦が始まります!

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップもいよいよこの時がやってきた。最後の戦いの場、ファイナルステージ決勝戦!この決勝戦で戦うのは、ここまで残ったチームディフライダー、そして、チームストライダーズ。ストライダーズ、チームディフライダーは共に試合会場の中央部に立っている。

 

「いよいよですね・・・クロノさん」

 

「ああ」

 

「決勝戦か。とうとうここまで来たんだな」

 

「勝ちましょう。何としても」

 

「当たり前だろ。取るぜ、U20(アンダートゥエンティ)の頂点を」

 

ここまで勝ち上がったストライダーズは互いに気合が入っている。

 

「いくぜ!」

 

「「おお!!」」

 

ストライダーズは互いに拳をぶつけ合って、優勝を掴む気持ちが強くなっていく。ストライダーズのそんな様子をディフライダーは見ていた。

 

(これが最後の戦いか・・・。ここまで辿り着いたあの3人は、"我が主の器"となる候補。だが・・・果たして本当にそれに相応しい者がいるのか?)

 

カズミが考え事をしている時に、ベルノとシルフィが話しかけてきた。

 

「カズミ・・・彼らは君が思っているよりずっと大きな可能性に溢れている。きっと君の思惑を超える」

 

「・・・」

 

「私はベルノちゃんの言いたいこと、わかるな。カズミ君もいつかきっとわかるよ。ヴァンガードが全部伝えるから」

 

「俺はあいつらの力を見極めるために最善を尽くす・・・それだけだ」

 

カズミがそう言い、ベルノとシルフィはもう何も言うまいといった表情になる。シルフィはディフライダーの中で見てみぬふりをしているサオリに視線を向ける。

 

「サオリ君もだよ」

 

サオリは特に気にした様子もなく、今の態度を崩さないでいる。

 

 

 

TURN202「輝きの果てに」

 

 

この決勝戦を実況するのは、やはりMCミヤ。解説は、執行委員長の伊吹、副委員長のマモルとキョウヤだ。観客席には、ドリームハーツ、福原高校ヴァンガード部、ハイメフラワーズのメンバーだけでなく、様々なファイターが見守っている。

 

「若きファイターたちの登竜門、U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ!その頂点を決める決勝戦が、いよいよ始まろうとしておりみゃす!」

 

『おおおおおお!!』

 

会場が大歓声に包まれる中、MCミヤは決勝戦に出場するチームを紹介する。

 

「最終決戦に挑む権利を得たのは、この2チーム!まずは前大会の覇者、チームディフライダー!そして新導クロノ率いる、チームストライダーズ!」

 

チームの紹介を終え、決勝戦のルールを説明する。

 

「この決勝戦は、勝ったファイターがそのまま次のファイターと対戦する、ハンデなしの勝ち抜き戦形式で行います。若きファイターのトップに躍り出るのは、果たしてどてぃらのチームか!」

 

「いけー!ストライダーズ!」

 

「がんばれ!」

 

「お前らは俺たち大勢のファイターを代表して、ここに立ってんだ!絶対負けんじゃねぇぞ!」

 

観客の中には、トリニティドラゴンの3人もいた。

 

「まずは、勝敗の行方を占う先鋒戦。両チームの先鋒はファイトテーブルへ!」

 

両サイドのチームは設置されたファイトタワーに登り、待機ファイターは真ん中の階の待機フロアに、先鋒のファイターは1番上のファイトフロアに登っていく。

 

「チームディフライダー、ベルノ・ファーレンハート!ストライダーズ、明日川タイヨウ!」

 

ディフライダー側の先鋒はベルノ、ストラーダーズ側はタイヨウに決まったようだ。

 

「タイヨウ君、君とまたファイトできてうれしいよ」

 

「僕もです。今日は絶対にリベンジします!」

 

「うん、いいね。でも今日は、君が僕の輝きを見る番だ」

 

タイヨウとベルノは互いにファイトテーブルにデッキを設置し、ファイトできる態勢を作り、ファイト開始の合図を待つ。

 

「それではこれより、U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、決勝戦を開始する!」

 

伊吹の合図と共に中央フロアにファイト展開がよくわかるモニターが映し出される。それと同時に、U20(アンダートゥエンティ)決勝戦、最初のファイトが開始させる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「早天の騎士コエル!」

 

「源流の女神ナキサワメ」

 

早天の騎士コエル  PW5000

 

源流の女神ナキサワメ  PW5000

 

(これがあなたにとって、最後のファイト・・・この目に、しっかりと焼き付ける!)

 

ベルノにとって、この決勝戦が最後の戦いだと知っているトコハは、このファイトをしっかりと見届ける。

 

「タイヨウ君がんばれー!」

 

「負けるなアミーゴ!」

 

クミとハイメはただ純粋にタイヨウを応援している。

 

「チームディフライダー・・・この決勝戦、どう動く・・・」

 

「この決勝戦、1戦たりとも見逃せないね」

 

シオンとユイはチームディフライダーの動きを警戒しながら、このファイトを観戦する。

 

「僕の先攻だね。ドロー。ライド、泡沫の女神アワナミ。ナキサワメは移動。ターンエンド」

 

泡沫の女神アワナミ  PW7000

 

R アワナミ   R

R  R   ナキサワメ  ベルノの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターンです!ドロー!ライド!春陽の騎士コナヌス!コエルは移動!スカーフェイス・ライオンをコール!」

 

春陽の騎士コナヌス  PW7000

スカーフェイス・ライオン(☆)  PW4000

 

スカーフェイス コナヌス R

  コエル    R   R

 

「コエルのブースト、スカーフェイスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ディテクト・エンジェル』」

 

「コナヌスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『旭光の騎士グルグウィント』」

 

「ダメージチェック『氷紋の女神スヴァーヴァ』」

 

「ターンエンドです!」

 

PW9000➡PW7000

PW7000➡PW7000  タイヨウの手札5枚 山札42枚  ベルノのダメージ2枚

 

「僕のターンだ。ドロー。ライド、順風の女神ニンニル」

 

順風の女神ニンニル  PW9000

 

「ニンニルの天啓。山札の上を1枚確認。ソウルへ『崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ』コトノハをレスト。コール、順風の女神ニンニル。

天啓。山札の上を確認。山札の上に」

 

(トリガー・・・)

 

R ニンニル   ニンニル

R  R   ナキサワメ(レスト)

 

「ヴァンガードのニンニルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『伸展の女神アウクセシア(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに」

 

「ダメージチェック『神聖魔道士アレッシア』セカンドチェック『蒼穹のファルコンナイト(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「さすがだね。なら、リアガードのニンニルでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000(+5000)

PW14000➡PW14000+SH10000=24000  ベルノの手札5枚 山札38枚  タイヨウのダメージ2枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ライド!昼光の騎士キナリウス!」

 

昼光の騎士キナリウス  PW9000

 

スカーフェイス キナリウス R

  コエル     R   R

 

「キナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『伸展の女神アウクセシア(☆)』」

 

「ドライブチェック『黄金の聖剣グルグウィント』次はコエルのブースト、スカーフェイスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『堅守の女神キビツヒメ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW9000➡PW9000  タイヨウの手札6枚 山札37枚  ベルノのダメージ3枚

 

「4ターン目を終えて、ダメージは明日川タイヨウが2、ベルノ・ファーレンハートが3!」

 

「僕のターン。スタンド&ドロー。叡智を紡ぎ真実を射貫け。ライド。崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ」

 

崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ  PW11000

 

「アマルーダの天啓。山札の上を確認。山札へ」

 

「山札に戻しましたね」

 

「うん。十中八九、トリガーなのは間違いないね」

 

「それ以外考えられないしね」

 

ドリームハーツはベルノが今置いたカードを考察している。

 

「コール。氷紋の女神スヴァーヴァ」

 

氷紋の女神スヴァーヴァ  PW11000

 

「スヴァーヴァの天啓。山札の上を確認。山札へ」

 

スヴァーヴァ アマルーダ ニンニル

  R      R   ナキサワメ

 

「君とはどうしても、もう1度ファイトしたいと思っていたんだ。アマルーダでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『戦巫女ククリヒメ(☆)』クリティカルトリガー」

 

「やっぱり・・・」

 

「パワーはスヴァーヴァに、クリティカルはアマルーダに。君は、1番最初に人間の輝きを・・・夢幻の可能性の存在を僕に感じさせてくれたファイターだった。君とのファイトを通じて、僕は人間の存在の可能性に気付かされたんだ」

 

「すごく光栄です。でも、今日の僕はこの間の僕とは違います。前よりももっと強く輝いて、あなたを倒す!」

 

アマルーダ(ベルノ)はキナリウス(タイヨウ)に弓を構え、2本の矢を装填し、狙いを定めて放った。キナリウス(タイヨウ)に矢がヒットする。

 

「ダメージチェック『昼光の騎士キナリウス』セカンドチェック『蒼穹のファルコンナイト(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ナキサワメのブースト、ニンニルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『曙光の騎士ゴルボドゥク』」

 

「スヴァーヴァでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『春陽の騎士コナヌス』」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW9000(+5000)

PW14000➡PW14000

PW16000➡PW14000+SH5000=19000  ベルノの手札5枚 山札34枚  タイヨウのダメージ5枚

 

「おおっと!天啓でクリティカルを確定させたベルノ・ファーレンハート!このターンで早くも明日川タイヨウ、ダメージ5まで追い詰めたぁ!」

 

「さあここからだよ。もう1度見せて、君の輝きを。君の全身全霊を賭けたヴァンガードを!」

 

「望むところです!スタンド&ドロー!照らし出せ!新たなる光!ライド!黄金の聖剣グルグウィント!!」

 

黄金の聖剣グルグウィント  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!天道聖剣グルグウィント!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『旭光の騎士グルグウィント』グレード3

 

天道聖剣グルグウィント  PW26000  ハーツ『黄金の聖剣グルグウィント』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『昼光の騎士キナリウス』山札の上から4枚見て、1体スペリオルコール!日華の騎士ジェフリー!」

 

日華の騎士ジェフリー  PW7000

 

「ジェフリーは結束(ユナイト)を持つ。よって、山札の上から1枚見て、聖管の奏者ヘリーをレストでスペリオルコール!」

 

聖管の奏者ヘリー(醒)  PW4000

 

「春光の騎士ベリーモールをコール!結束(ユナイト)達成!」

 

春光の騎士ベリーモール  PW9000

 

「ベリーモールの結束(ユナイト)!パワープラス2000!

天道聖剣グルグウィントのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンの天道聖剣グルグウィントを表に!手札を1枚捨てる!Gゾーン表のグルグウィント1枚につき全てのユニットにパワープラス2000!」

 

「明日川タイヨウ、ゴールドパラディンのスキルで一気に陣営を整えたぁ!」

 

「コエルとスカーフェイスを移動!」

 

  コエル   グルグウィント  ベリーモール

スカーフェイス ヘリー(レスト) ジェフリー

 

「スカーフェイスのブースト、コエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『泡沫の女神アワナミ』」

 

「ジェフリーのブースト、ベリーモールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『戦巫女コトノハ』」

 

「ジェフリーのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!ジェフリーをソウルに送り、1枚ドロー!

天道聖剣グルグウィントでヴァンガードにアタック!

スカーフェイス・ライオンのスキル!ヴァンガードがグルグウィントなら、自身をソウルへ!1枚ドロー!ヴァンガードにパワープラス5000!

天道聖剣グルグウィントの結束(ユナイト)!山札の上から7枚見て、キナリウスをスペリオルコール!

キナリウスの結束(ユナイト)!ヴァンガードがグルグウィントなら、パワープラス4000!いきます!」

 

「完全ガード『堅守の女神キビツヒメ』(コスト『戦巫女ククリヒメ(☆)』)」

 

グルグウィント(タイヨウ)はアマルーダ(ベルノ)に接近し、光を帯びた聖剣を振るい、斬撃を放つが、キビツヒメのテクノロジー障壁によってそれは防がれる。

 

「さらに天啓。山札の上を確認。ソウルへ『戦巫女コトノハ』」

 

「トリプルドライブ『春陽の騎士コナヌス』セカンドチェック『残陽の騎士ヘンリネス』サードチェック『蒼穹のファルコンナイト(引)』ドロートリガー!パワーはキナリウスに!1枚ドロー!キナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『トランスポート・ハービィ(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

「ターンエンドです」

 

PW13000➡PW11000+SH5000=16000

PW22000➡PW11000

PW33000➡PW11000(完全ガード)

PW20000➡PW11000(+5000)  タイヨウの手札9枚 山札24枚  ベルノのダメージ5枚

 

「うっしゃあ!いいぞタイヨウ!」

 

「その調子っす!」

 

「あと一息だぜ!」

 

三獣士も観客席で応援し、タイヨウにエールを送る。

 

「明日川タイヨウも5ダメージ目を与えて、両者が並びました!」

 

タイヨウの今の盤面を見て、シオンはあることに気づいている。

 

「タイヨウ君、コエルのスキルを使わずに、盤面に残しましたね」

 

「!そうか、あれは・・・」

 

「はい」

 

シオンの言葉に、アンリもその重要性に気が付く。

 

「ここから僕が輝く番だ!さあ、決着をつけよう!ストライドジェネレーション!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『氷紋の女神スヴァーヴァ』グレード3

 

「探し求めよ!美しき真実は其処にある!究明の女神イシュタル!!」

 

究明の女神イシュタル  PW26000  ハーツ『崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ』

 

「イシュタルの天啓!山札の上を確認。山札へ!

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソウルチャージ『戦巫女センリ』『春眠の女神ターロ(醒)』アワナミは天啓を持つので、1枚ドロー。イシュタルとスヴァーヴァにパワープラス4000!コール、ディテクト・エンジェル!」

 

ディテクト・エンジェル  PW7000

 

「天啓。山札の上を確認。ソウルへ『トランスポート・ハービィ(引)』スヴァーヴァをレスト!

ニンニルのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!レストしたユニットの元のパワーを得る。パワープラス11000!

ディテクトのGB(ジェネレーションブレイク)!効果で他のリアガードがレストした時、パワープラス4000!

ナキサワメのGB(ジェネレーションブレイク)!自身をソウルへ、スヴァーヴァをスタンド!1枚ドロー!もう1枚ディテクトをコール!

天啓。山札の上を確認。ソウルへ『枷の戒めゲルギャ』再びスヴァーヴァをレスト!

ニンニルのスキル!カウンターブラスト!パワープラス11000!

ディテクトのスキル!パワープラス4000!

スヴァーヴァのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『泡沫の女神アワナミ』『順風の女神ニンニル』『崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ』スヴァーヴァにパワープラス5000!

ソウルブラストされたアワナミのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードに天啓を持つため、合計2枚をソウルチャージ『戦巫女ククリヒメ(☆)』『ティーブレイク・エンジェル(治)』

さらにソウルにあるゲルギャのスキル。ソウルのこのカードを山札の下に。スヴァーヴァをスタンド、パワープラス3000。さらにアワナミをコール。

天啓。山札の上を確認。山札へ」

 

「来ましたぁ、ベルノ・ファーレンハート!ジェネシスの天啓を駆使し、ソウルチャージとソウルブラスト、スタンドとレストを繰り返し、凄まじい勢いでユニットのパワーを上げていきます!明日川タイヨウは、ここを凌げるかぁ⁉」

 

スヴァーヴァ イシュタル ニンニル

ディテクト  アワナミ  ディテクト

 

「いくよ、タイヨウ君!これが僕の全力の輝きだ!」

 

(すごい・・・でも今日は、止めてみせる!)

 

「・・・・・・」

 

チームディフライダーのカズミはこのファイトでタイヨウを見定めている。シルフィはベルノの勝利を祈るように観戦しており、サオリはただ無関心だ。

 

「凌げ、タイヨウ!」

 

「負けんじゃねぇぞ!」

 

それとは打って変わって、クロノとカズマは全力でタイヨウを応援する。

 

「ディテクトのブースト、ニンニルでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!黄金獣すれいみー・フレア!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『キュアラブラ・エンジェル(治)』

 

黄金獣すれいみー・フレア  SH15000

 

「スキル発動!キナリウスを山札の下に!山札の上から5枚見て、ゴルボドゥク、スカーフェイス・ライオンをガーディアンサークルに!結束(ユナイト)達成!さらにヘンリネスでガード!」

 

「よく凌いだね。だけど次はどうかな?ディテクトのブースト、スヴァーヴァでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『蒼穹のファルコンナイト(引)』

さらに黄金の聖剣グルグウィントのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!結束(ユナイト)!コエルとヘリーでインターセプト!」

 

「凌ぎました!」

 

「このために前のターン、コエルのスキルを使わずに、盤面を残したんだね」

 

「明日川の奴、考えたね」

 

「さすがだね、タイヨウ君。だけどまだまだ!いくよ!アワナミのブースト、イシュタルでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『神聖魔道士アレッシア』(コスト『黄金の聖剣グルグウィント』)」

 

イシュタル(ベルノ)はグルグウィント(タイヨウ)に狙いを定め、槍を投げ、貫こうとさせるが、アレッシアが展開した魔法障壁の前には、ビクともしなかった。

 

「(僕は強くなりたい。もっと・・・もっと!そのためには・・・相手を知り尽くす!)

そして全力で備える!」

 

「そうか・・・研究したんだね。けど僕だっていつまでも同じ僕じゃない。ここに来て、僕はヴァンガードの楽しさを知った。君たちに教えられた。ヴァンガードは人の可能性を切り開く。人を輝かせる!」

 

ベルノ、アマルーダのこの気持ちは、人間と関わり、そしてヴァンガード通して初めて理解できた気持ちだ。

 

「いくよ、トリプルドライブ『戦巫女コトノハ』

グレード1以上のカードが出たため、イシュタルのスキル発動!ソウルブラスト『戦巫女ククリヒメ(☆)』『戦巫女センリ』『源流の女神ナキサワメ』Gゾーンのイシュタルを表に!Gゾーン表のイシュタルの数だけ、ユニットを選択!ニンニルのパワープラス3000!出たカードが天啓を持つのでスタンド!セカンドチェック『戦巫女センリ』

グレード1以上のカードが出たため、もう1度イシュタルのスキル!ソウルブラスト『春眠の女神ターロ(醒)』『ティーブレイク・エンジェル(治)』『トランスポート・ハービィ(引)』Gゾーンのイシュタルを表に!右のディテクトとスヴァーヴァにパワープラス3000してスタンド!

春眠の女神ターロのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルからドロップゾーンに置かれたこのカードを山札の下に置き、左のディテクトをスタンド!サードチェック『順風の女神ニンニル』」

 

「こ、これはぁ!左右のリアガードが全てスタンドしたぁ!」

 

「全ては勝利へと向かう情熱から生まれる。友のため、自分のために・・・絶対に勝ちたいという熱い気持ちが、人を輝かせるんだ!」

 

「ベルノさん・・・」

 

「タイヨウ!」

 

クロノとカズマも緊迫した表情でファイトを見守る。

 

「僕は君に勝ちたい!君に勝ちたくて勝ちたくて、この気持ちが、爆発しそうなんだ!!」

 

「・・・っ!」

 

「君が知ってるのは昨日の僕だ。ディテクトのブースト、もう1度、ニンニルでヴァンガードにアタック!」

 

「負けない!チームのために、僕自身のために!ジェネレーションガード!!癒しの真・解放者(トゥルー・リベレイター)エルリーゼ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『キュアラブラ・エンジェル(治)』

 

癒しの真・解放者(トゥルー・リベレイター)エルリーゼ  SH15000

 

「エルリーゼのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!Gガーディアンのレイアを表に!山札から2枚見て、フレイム・オブ・ビクトリーをガーディアンサークルに!さらにスカーフェイスでガード!」

 

「なっ・・・!」

 

「なんと、明日川タイヨウ!これも防いだぁ!!」

 

「アタックがヒットしなかった場合、エルリーゼのスキルでフレイムはリアガードに移動できる!」

 

フレイム・オブ・ビクトリー(☆)  PW4000

 

「よし!ガードできるユニットを盤面に残した!」

 

「これで決める。ディテクトのブースト、スヴァーヴァでヴァンガードにアタック!」

 

「黄金の聖剣グルグウィントの結束(ユナイト)!フレイム・オブ・ビクトリーでインターセプト!さらにガード!『日華の騎士ジェフリー』『スカーフェイス・ライオン(☆)』『昼光の騎士キナリウス』」

 

「・・・ターンエンド」

 

PW42000➡PW11000+SH35000=46000

PW34000➡PW11000+SH25000=36000

PW37000➡PW11000(完全ガード)

PW45000➡PW11000+SH35000=46000

PW40000➡PW11000+SH30000=41000  ベルノの手札5枚 山札22枚  タイヨウのダメージ5枚(裏3枚)

 

(すごい攻撃だった・・・。僕はこの人に見せられるだろうか?今、この人が見せた以上の輝きを?・・・答えは決まっている。やるしかないじゃないか!)

 

タイヨウは覚悟を決めて、コストを払い、ストライドを行う。

 

「ストライドジェネレーション!!!旭光剣欄グルグウィント!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黄金の聖剣グルグウィント』グレード3

 

旭光剣欄グルグウィント  PW26000  ハーツ『黄金の聖剣グルグウィント』

 

(これは・・・僕がこの世界での最後の戦い)

 

ベルノ、アマルーダの脳裏に浮かぶは、惑星クレイの神聖国家のビルの屋上から見える、時空の割れ目から見える地球だった。

 

(僕はあれが何かを知りたくて、この世界に来た)

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『日華の騎士ジェフリー』山札の上から4枚見て、ベリーモールをスペリオルコール!結束(ユナイト)を持っているので、山札の上から1枚見て、神聖魔道士アレッシアをレストでスペリオルコール!」

 

神聖魔道士アレッシア  PW6000

 

「ベリーモールの結束(ユナイト)!パワープラス2000!

旭光剣欄グルグウィントのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!結束(ユナイト)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『春陽の騎士コナヌス』『スカーフェイス・ライオン(☆)』全てのリアガードにパワープラス5000!さらに旭光剣欄グルグウィントにリアガード1体分にパワープラス5000、合計でパワープラス10000!」

 

「なっ!」

 

「僕はいきたい。もっと先へ・・・もっと高みへ・・・」

 

ベリーモール グルグウィント アレッシア(レスト)

  R       R        R

 

「いきます!旭光剣欄グルグウィントでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『戦巫女ククリヒメ(☆)』『伸展の女神アウクセシア(☆)』『戦巫女センリ』『戦巫女コトノハ』」

 

「トリプルドライブ『残陽の騎士ヘンリネス』セカンドチェック『昼光の騎士キナリウス』サードチェック『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て、ヴァンガードに!」

 

「そうだね・・・これが人間だ。どんな絶望的な状況でも、可能性を信じて、未来を切り開く!

(これが、僕の見た、自分を信じ、強くなりたいと願う人間が放つ輝きだ。そして僕自身が・・・手に入れようとした輝きだ)」

 

グルグウィント(タイヨウ)はアマルーダ(ベルノ)に急速に接近し、剣で貫こうとする。そうはさせまいと複数のガーディアンが立ちふさがるが、急激に早くなり、そして光を纏ったグルグウィント(タイヨウ)の前に成す術もなく薙ぎ払われる。アマルーダ(ベルノ)は人間の可能性の存在に嬉々とした表情をし、そして、光に包まれていった。

 

PW36000(+5000)➡PW11000+SH30000=41000

 

ダメージチェック『崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダ』

 

タイヨウのダメージ5枚  ベルノのダメージ6枚  勝者タイヨウ

 

「激闘を制したのは、明日川タイヨウ!サードステージからの敗北から見事なリベンジを果たしました!」

 

「タイヨウくーん!」

 

「やったね、アミーゴ!」

 

「すごいです、タイヨウ君!」

 

「ナイスプレイ」

 

「見事な大金星だね!」

 

観客はもちろんのこと、ドリームハーツ、福原高校ヴァンガード部、ハイメフラワーズはタイヨウに拍手を送っている。

 

「先鋒が1人勝ち抜いて、これで両チームともにイーブン!」

 

ファイトを終え、タイヨウとベルノはいったん下に降り、互いに健闘を称えに向かう。

 

「最高のファイトだったよ、タイヨウ君」

 

「ベルノさんこそ、すごかったです」

 

「ありがとう」

 

互いに握手を交わそうとした時、ベルノのクランマークからこれまで以上の激しい痛みが襲う。

 

「うっ・・・!」

 

「ベルノさん⁉大丈夫ですか⁉」

 

「うん・・・平気」

 

ベルノは痛みに耐えつつ、タイヨウに手を差し出す。タイヨウはベルノの手を握り、握手を交わす。

 

「勝利した明日川タイヨウは、チームディフライダーの中堅、シルフィ・フィン・キャメロットとのファイトとなります」

 

(私にも見えたよ、ベルノさんの輝き)

 

トコハたちにも、ベルノの輝きをしかと見えていたようだ。握手を終えたベルノはディフライダー側へと戻っていく。

 

「ご苦労だったな。後はゆっくり・・・」

 

「?ベルノちゃん?」

 

「ほんと、もったいない・・・」

 

ベルノはカズミにそう言って、そのまま会場を去っていく。

 

 

会場を出た後、廊下でベルノは手袋を外し、息を整える。ベルノのクランマークは薄くなっていき、ついには消えてしまった。クランマークが消えたと同時に、ベルノは意識を失い、倒れる。

 

『ありがとう、ベルノ』

 

『アマルーダ・・・行ってしまうのね』

 

ベルノの精神の中で、ベルノ本人と、アマルーダは最後の会話を行っている。

 

『君がヴァンガードを続ける限り、僕たちはずっと繋がっている』

 

『ええ』

 

『この世界は楽しかったよ。いろんなものを見ることができた。思い残すことはない』

 

アマルーダの言葉に、ベルノは自然と笑みを浮かべる。

 

『大好きだよ・・・人間も、君も』

 

『そう言ってもらえたらうれしい。体を貸していた甲斐があったわ』

 

『でも、悔しいな。最後のファイト・・・勝ちたかったな・・・』

 

アマルーダはベルノの元から離れ、光に包まれて、本来の世界、惑星クレイへと帰っていった。

 

ベルノの意識が現実に戻ると、視界に映ったのは、自分を支えてくれているカズミだった。

 

「ベルノ、どうした?」

 

「・・・カズミ君、私よ」

 

「!」

 

ベルノの本来の口調、自分への呼び名、そして何より、手にあるはずのクランマークが消えていることから、カズミはベルノのディフライドが解けたことを理解する。

 

「彼女から伝言があるの。1度でいい。ヴァンガードを正面から向き合ってみて」

 

「・・・・・・」

 

ベルノは立ち上がって、今度こその場を去っていく。そんな後姿をカズミはただ1人、無言で見つめていた。彼女の姿が見えなくなった後、カズミは会場に戻るのであった。

 

to be continued…




カル「いやー、熱かったですねー!タイヨウとベルノ・ファーレンハートのファイト!

ツネト「相手の猛攻を全て凌いでからの最後のターン、結束(ユナイト)で畳み掛けるようなアタック!トントントーンッ!痺れたぜ~」

ケイ「タイヨウ・・・頑張った・・・」

カル「しかしベルノさん、きれいでしたねー。さすがファッションモデル!僕にもあんなお姉さんがいたらなー」

ツネト「水くせぇなぁ、カル。お前には、俺とケイという魂の兄弟がいるじゃねぇか」

ケイ「ソウルブラザーズ」

カル「そういう問題じゃないです」

TURN203「魅力の人魚(マーメイド)Chouchou(シュシュ)


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魅力の人魚(マーメイド)Chouchou(シュシュ)

水曜日は休みをもらえましたので、かなり早めに投稿することができました。

私のヴァンガードの無印編である熱血の先導者と努力の先導者の投稿もありますので、恐らくZストーリーに入るのは10月ごろだと思います。

こんな作者ですが、最後まで読んでくださるとありがたいです。

さて、今回はオリジナル回、シルフィちゃん対タイヨウ君!勝敗の結果は以下に!

それではどうぞ!


ついに始まったU20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、最後の戦い、決勝戦。その気になるルールは相手に勝ったファイターは次に対戦するファイターとファイトをし、自分が負ければ次なるファイターに選手に交代するという勝ち抜き形式の総力戦だ。ストライダーズの先鋒、タイヨウはチームディフライダーの先鋒、ベルノの戦法を一から研究し、後は全力で挑んだ結果、見事ベルノに勝利を収め、リベンジも果たすことができた。チームディフライダーは次なるファイターに選手交代。タイヨウが次にファイトするのは、ディフライダーの中堅、シルフィ・フィン・キャメロットだ。

 

「ベルノ・ファーレンハートを撃破した明日川タイヨウ。勢いを乗って連勝することができるのか⁉一方のチームディフライダーは、できる限り、その勢いを止めたいところ。明日川タイヨウにどう立ち向かうか、シルフィ・フィン・キャメロット!」

 

「さっきのベルノちゃんとのファイト、すごかったよ。感動しちゃった」

 

「ありがとうございます。お褒めいただき、光栄です」

 

「でも・・・私はそう簡単にはやられたりはしないよ?当然、負ける気もないからそこらへんは覚悟してね?」

 

「それは僕だって同じこと。必ず勝って、リーチをとらせてもらいます!」

 

互いの気合は十分、意気込みを聞いた後、ファイトの準備を執り行っている。

 

(この決勝戦が彼女にとって最後のファイト・・・)

 

(決勝戦で君が何を見出すか、この目で見させてもらうよ、フィー)

 

決勝戦がシルフィ、ティルアにとって最後のファイトであるを知っているアリスはこれから始まるファイトを目に焼き付ける。同じく立ち合い人で事情を知っているアン、ハイメ、江西は固唾を飲む。

 

「では決勝戦、第2試合、速やかに始めよ!」

 

キョウヤのファイトスタートの合図によって、ファイトが開始された。

 

 

 

TURN203「魅力の人魚(マーメイド)Chouchou(シュシュ)

 

 

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「早天の騎士コエル!」

 

Chouchou(シュシュ)フララ!」

 

早天の騎士コエル  PW5000

 

Chouchou(シュシュ)フララ  PW5000

 

「行けぇ、タイヨウ!」

 

「先鋒に勝ったんだ!中堅だって楽勝だぜ!」

 

 

クロノとカズマはタイヨウが勝利を収められるよう、全力で応援を行っている。

 

「僕の先攻です!ドロー!ライド!春陽の騎士コナヌス!コエルは移動!ターンエンドです!」

 

春陽の騎士コナヌス  PW7000

 

R コナヌス  R

R  R   コエル  タイヨウの手札5枚 山札43枚

 

「私のターンだよ!ドロー!ライド!Chouchou(シュシュ)クレネス!フララは移動!そして、クレネスとChouchou(シュシュ)セーラをコール!」

 

Chouchou(シュシュ)クレネス  PW7000

Chouchou(シュシュ)セーラ(☆)  PW4000

 

「いきなり展開していた!」

 

「相手は速攻を仕掛けるつもりですね」

 

フララ クレネス クレネス

セーラ  R    R

 

「リアガードのクレネスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『神聖魔道士アレッシア』」

 

「ふららのブースト、セーラでヴァンガードにアタック!」

 

「それもノーガードです!ダメージチェック『神聖魔道士アレッシア』」

 

「ヴァンガードのクレネスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スカーフェイス・ライオン(☆)』」

 

「ドライブチェック『Chouchou(シュシュ)マール』ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000

PW9000➡PW7000

PW7000➡PW7000+SH10000=17000  シルフィの手札4枚 山札42枚  タイヨウのダメージ2枚

 

「僕のターン!ドロー!ライド!昼光の騎士キナリウス!コエルを移動!聖管の奏者へりーをコール!」

 

昼光の騎士キナリウス  PW9000

聖管の奏者ヘリー(醒)  PW4000

 

R キナリウス コエル

R   R   ヘリー

 

「ヘリーのブースト、コエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「くっ・・・なら、キナリウスでフララにアタック!」

 

「ガード!『Chouchou(シュシュ)プティルナ(☆)』」

 

「防ぎました!」

 

「序盤の速攻を緩める気はないってことかな」

 

「ドライブチェック『昼光の騎士キナリウス』ターンエンドです」

 

PW9000➡PW7000(+5000)

PW9000➡PW5000+SH10000=15000  タイヨウの手札4枚 山札39枚  シルフィのダメージ1枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!ライド!Chouchou(シュシュ)リステラ!クレネスは移動して、リステラをコール!」

 

Chouchou(シュシュ)リステラ  PW9000

 

フララ リステラ リステラ

セーラ  R   クレネス

 

「セーラのブースト、フララでコエルをアタック!」

 

「くっ・・・ノーガード」

 

「ど、どうしてコエルを⁉」

 

「グルグウィントの結束(ユナイト)を警戒してるの。ベルノさんのファイトをシルフィさんはきっちり見てたから」

 

「コエル自身のシールドは10000。場に残せば後で防御に出されるのはわかりきってるからあえて先に攻撃したんだね」

 

「ヴァンガードのリステラでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)』ドロートリガー!パワーはリアガードのリステラに!1枚ドロー!」

 

「くっ・・・ダメージチェック『春光の騎士ベリーモール』」

 

「クレネスのブースト、リステラでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『キュアラブラ・エンジェル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW5000

PW9000➡PW9000

PW21000➡PW9000(+5000)  シルフィの手札5枚 山札37枚  タイヨウのダメージ3枚

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!いきますよ、シルフィさん!照らし出せ!新たなる光!ライド!黄金の聖剣グルグウィント!!」

 

黄金の聖剣グルグウィント  PW11000

 

「昼光の騎士キナリウスをコール!」

 

R グルグウィント キナリウス

R    R     ヘリー

 

「黄金の聖剣グルグウィントでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『蒼穹のファルコンナイト(引)』ドロートリガー!パワーはキナリウスに!1枚ドロー!セカンドチェック『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはキナリウスに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

グルグウィント(タイヨウ)はリステラ(シルフィ)に接近し、黄金の聖剣による斬撃を与える。その衝撃で水しぶきも上がる。

 

「ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)プレア』『Chouchou(シュシュ)ブランシェ』」

 

「ヘリーのブースト、キナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)プレア』」

 

「ターンエンドです!」

 

PW11000➡PW9000

PW22000➡PW9000  タイヨウの手札6枚 山札33枚  シルフィのダメージ4枚

 

「5ターン目が終了し、明日川タイヨウのダメージは3、シルフィ・フィン・キャメロットは4!明日川タイヨウ、一歩リード!」

 

「その勢いで行け、タイヨウ!」

 

「勝てるぞ!」

 

「私のターン!スタンド&ドロー!全力でいかせてもらうよ!海域に奏でるハーモニーは、全てを魅了させる!ライド!Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア!!」

 

Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!Chouchou(シュシュ)リリーネル!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『Chouchou(シュシュ)ミュリッツ』グレード3

 

Chouchou(シュシュ)リリーネル  PW26000  ハーツ『Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上1枚を公開!『Chouchou(シュシュ)セーラ(☆)』これはChouchou(シュシュ)だから自分のリアガードを山札の下に戻すよ!リステラを山札の下に!1枚ドロー!それから、フララとセーラを移動!Chouchou(シュシュ)アヤナ、Chouchou(シュシュ)マールをコール!」

 

Chouchou(シュシュ)アヤナ  PW9000

Chouchou(シュシュ)マール  PW7000

 

セーラ リリーネル アヤナ

フララ  マール  クレネス

 

「フララのブースト、セーラでキナリウスにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「クレネスのブースト、アヤナでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』」

 

「マールのブースト、リリーネルでヴァンガードにアタック!」

 

「(この攻撃を喰らえば、手札を増やされる・・・でも、完全ガードはない・・・手札を削り過ぎれば、後に響く。仕方ない・・・)

ノーガードです!」

 

「トリプルドライブ『Chouchou(シュシュ)アヤナ』セカンドチェック『Chouchou(シュシュ)マール』サードチェック『Chouchou(シュシュ)リチェル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードへ!」

 

リリーネル(シルフィ)は両手で水をすくあげて水しぶきを発生させる。水しぶきの水は途端に動きが止まり、それがグルグウィント(タイヨウ)に向かって弾丸のように放った。水の弾丸を喰らったグルグウィント(タイヨウ)はよろめく。

 

「ダメージチェック『曙光の騎士ゴルボドゥク』」

 

「アタックがヒットしたので、リリーネルのスキル発動!リアガードを1体山札の下に置くか、手札に加える!クレネスを山札の下に!山札の下に置いたら、2枚ドロー!

マールのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードをブーストしたバトル終了時、カウンターブラスト!残ったアヤナを山札の下に!1枚ドロー!手札からティルアをスペリオルコール!

セーラのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!Chouchou(シュシュ)のヴァンガードのアタック終了時に、自身をソウルへ!1枚ドロー!手札からクレネスをスペリオルコール!パワープラス5000!この連続攻撃に、耐えられるかな?クレネスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『蒼穹のファルコンナイト(引)』僕はあなたのことも研究した!僕は負けません!」

 

「ふーん。じゃあ、この展開も予想できてたってことかな?ティルアでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』」

 

「ターンエンドだよ。

クレネスのスキル!ティルアのヴァンガードがいるなら、ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)クレネス』山札の下に!カウンタチャージ!」

 

PW9000➡PW9000

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW33000➡PW11000

PW12000➡PW11000+SH5000=16000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000  シルフィの手札9枚 山札30枚  タイヨウのダメージ4枚

 

「明日川タイヨウのダメージ5!2ダメージも差が開いてしまった!さらには、シルフィ・フィン・キャメロットの手札は9枚!明日川タイヨウ絶体絶命!」

 

「序盤の速攻とさっきの連続攻撃が大きく響いてるな」

 

「天音自身も言ってたしな、あの人のうりは連続攻撃だって」

 

クロノとカズマはシルフィのファイトスタイルを考察している。観戦している客はあれほどの多くの手札補給に驚いているが、アリスだけは冷静だ。

 

(あの程度は序の口・・・ラプリアがストライドされた時が本番さ)

 

「タイヨウ君、がんばってください!」

 

「私に勝つつもりでいるんだよね?だったらよく見せてよ、タイヨウ君。ベルノちゃんに勝った、あなたの個性・・・あなたのヴァンガードを!」

 

(!・・・そうだ・・・僕自身が、自分のヴァンガードを貫けば、何も恐れることはない!)

 

タイヨウは自分のヴァンガードをやり、全力でこのファイトに挑み、勝利を掴む意志を固くしていった。

 

「明日川タイヨウ、冷静でいるものの、2ダメージの差を、どう埋めていくのでしょうか!」

 

「負けんなよ、タイヨウ!」

 

「いけぇ、タイヨウ!」

 

(このターンで、決めてみせる!!)

 

(絶対に、凌ぎきってみせるよ。私自身の、掴みたいもののために!)

 

「僕のターン!スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!天道聖剣グルグウィント!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黄金の聖剣グルグウィント』グレード3

 

天道聖剣グルグウィント  PW26000  ハーツ『黄金の聖剣グルグウィント』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『春陽の騎士コナヌス』山札の上から4枚見て、1体スペリオルコール!昼光の騎士キナリウス!結束(ユナイト)を持っているので、山札の上を1枚見て、日華の騎士ジェフリーをレストでスペリオルコール!」

 

日華の騎士ジェフリー  PW7000

 

結束(ユナイト)達成!

ヘリーの結束(ユナイト)!パワープラス3000!スキル獲得!

キナリウスの結束(ユナイト)!ヴァンガードがグルグウィントなら、パワープラス4000!

キナリウスのGB(ジェネレーションブレイク)!手札を1枚捨てる!山札の上から3枚見て、春光の騎士ベリーモールをスペリオルコール!」

 

春光の騎士ベリーモール  PW9000

 

「ベリーモールの結束(ユナイト)!パワープラス2000!

ベリーモールのGB(ジェネレーションブレイク)!山札の上から3枚見て、春陽の騎士コナヌスをスペリオルコール!

コナヌスの結束(ユナイト)結束(ユナイト)を持つユニット1体につき、パワープラス1000!合計でパワープラス5000!」

 

「明日川タイヨウ、一気にユニットを展開!スキルを駆使し、攻撃態勢は万全だぁ!!」

 

(この人・・・シルフィさんのヴァンガードに勝つために、みんなが僕に、力を貸してくれたんだ)

 

タイヨウの脳裏に浮かんだのは、決勝戦が始まる前日、シルフィとの対策のために仲間たちがファイトスタイルの知識を教え込まれた姿だった。シルフィと戦ったことのあるクミとアンリはファイト展開、トコハとシオンはどのようなユニットが出るのかという考察、そして1番関わりがあるドリームハーツはそれらすべてをタイヨウに直接叩き込ませた。

 

「天道聖剣グルグウィントのカウンターブラスト!Gゾーンの天道聖剣グルグウィントを表に!手札を1枚捨てる!Gゾーン表のグルグウィント1枚につき全てのユニットにパワープラス2000!」

 

ベリーモール  グルグウィント   キナリウス

 コナヌス  ジェフリー(レスト)  ヘリー

 

「ヘリーのブースト、キナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『Chouchou(シュシュ)プティルナ(☆)』『Chouchou(シュシュ)マール』」

 

「ヘリーのスキル!アタックかブーストを終えた時、ソウルへ!カウンタチャージ!天道聖剣グルグウィントでヴァンガードにアタック!

天道聖剣グルグウィントの結束(ユナイト)!山札の上から7枚見て、残陽の騎士ヘンリネスをスペリオルコール!」

 

残陽の騎士ヘンリネス  PW9000

 

「ヘンリネスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『昼光の騎士キナリウス』山札の上から3枚見て、コナヌスをスペリオルコール!ヴァンガードがグルグウィントなら、ヘンリネスとコナヌスにパワープラス3000!

コナヌスの結束(ユナイト)!パワープラス4000!」

 

「ノーガード!」

 

「ここでノーガード!!ダブルクリティカルが出れば、シルフィ・フィン・キャメロットのダメージは6に!明日川タイヨウ、運命のドライブチェック!」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『日華の騎士ジェフリー』セカンドチェック『スカーフェイス・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!パワーはヘンリネスに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

「ここでクリティカル!後1枚!果たして!」

 

「サードチェック『蒼穹のファルコンナイト(引)』くっ・・・ドロートリガー!パワーはベリーモールに!1枚ドロー!」

 

「あーーっと!クリティカルトリガー出ず!」

 

グルグウィント(タイヨウ)は太陽の光を帯びた聖剣を持ち、ティルア(シルフィ)の前まで近づく。全力を乗せ、海の水ごと切り裂いた。水しぶきの水は雨のように降り注いでいる。光が晴れるとそこにはまだ何とか持ちこたえているティルア(シルフィ)の姿があった。

 

「ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)アヤナ』セカンドチェック『Chouchou(シュシュ)プティルナ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ここでトリガーが来やがったか!」

 

「負けるなタイヨウ!」

 

「まだ終わりじゃない!コナヌスのブースト、ベリーモールでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!Chouchou(シュシュ)パルフィー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『Chouchou(シュシュ)リチェル(治)』

 

Chouchou(シュシュ)パルフィー  SH15000

 

「スキル発動!こっちの手札が3枚以上なら、シールドプラス5000!」

 

「これで最後!コナヌスのブースト、ヘンリネスでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!Chouchou(シュシュ)現場監督(エンゲージ・リード)プラティ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『Chouchou(シュシュ)リチェル(治)』

 

Chouchou(シュシュ)現場監督(エンゲージ・リード)プラティ  SH15000

 

「スキル発動!ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)リステラ』マールを山札の下に!1枚ドロー!シールドプラス5000!」

 

「くっ・・・ターンエンド」

 

PW24000➡PW11000+SH15000=26000

PW28000➡PW11000(+5000)

PW31000➡PW16000+SH20000=36000

PW32000➡PW16000+SH20000=36600  タイヨウの手札5枚 山札22枚  シルフィのダメージ5枚(裏1枚)

 

「凌いだぁ!シルフィ・フィン・キャメロット、手札を余裕に持たせ、明日川タイヨウの攻撃を難なく凌いだぁ!!」

 

「今度は、こっちの番だね!これで、決めさせてもらうよ!ストライドジェネレーション!!!Chouchou(シュシュ)超主役(ヘッドライナー)ラプリア!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『初舞台(デビューステージ)ティルア』グレード3

 

Chouchou(シュシュ)超主役(ヘッドライナー)ラプリア  PW26000  ハーツ『初舞台(デビューステージ)ティルア』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上を1枚公開!『Chouchou(シュシュ)ミュリッツ』これを手札に加える!そして、ティルアを山札の下に戻して、1枚ドロー!アヤナ、リステラ、マール、Chouchou(シュシュ)ピッテをコール!」

 

Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)  PW4000

 

「ピッテのスキル!自身をソウルへ!リステラにパワープラス3000!Chouchou(シュシュ)ティノをコール!」

 

Chouchou(シュシュ)ティノ  PW6000

 

「シルフィ・フィン・キャメロット、ここで多くの手札を一気に展開!明日川タイヨウ苦しい!」

 

「辛い展開ですね・・・」

 

「がんばれ、タイヨウ君!持ちこたえるんだ!」

 

アヤナ ラプリア リステラ

フララ ティノ  マール

 

「フララのブースト、アヤナでキナリウスにアタック!」

 

「くっ・・・ノーガード!」

 

「マールのブースト、リステラでヴァンガードにアタック!

リステラのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)』アヤノを山札の下に!1枚ドロー!パワープラス2000!

フララのGB(ジェネレーションブレイク)!他のリアガードが山札の下に置かれた時、自身をソウルへ!手札からChouchou(シュシュ)のカードを2枚選んで、同じ縦列にコールする!リステラ、フララをスペリオルコール!」

 

「ガード!『スカーフェイス・ライオン(☆)』」

 

「まだまだいくよ!左のリステラでヴァンガードにアタック!

リステラのスキル!ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)セーラ(☆)』右のリステラを山札の下に!1枚ドロー!パワープラス2000!

フララのスキル!自身をソウルへ!手札からChouchou(シュシュ)ミュリッツ、Chouchou(シュシュ)リチェルをスペリオルコール!」

 

Chouchou(シュシュ)ミュリッツ  PW11000

Chouchou(シュシュ)リチェル(治)  PW5000

 

「ガード!『曙光の騎士ゴルボドゥク』結束(ユナイト)達成!」

 

「リチェルのブースト、ミュリッツでヴァンガードにアタック!

ミュリッツのGB(ジェネレーションブレイク)!リステラを山札の下に!グレード2以下のアヤナをスペリオルコール!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「アヤナでヘンリネスにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「これで脅威の5回攻撃!ですがまだヴァンガードの攻撃が残っています!」

 

「ティノのブースト、ラプリアでヴァンガードにアタック!

ラプリアのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのラプリアを表に!Gゾーンの表の数でリアガードを2体山札の下に置く!ミュリッツ、アヤナ、リチェルを山札の下に!戻した枚数分と、ハーツがChouchou(シュシュ)で合計で4枚ドロー!4枚引いたら、手札から5枚まで選んでコールする!ティノ2体、セーラを2体スペリオルコール!」

 

「おおっと!シルフィ・フィン・キャメロット、勢いよくコールしましたが、これでは残りのリアガードはアタックがヒットできません!これはどうしたことかぁ⁉」

 

「ジェネレーションガード!!癒しの真・解放者(トゥルー・リベレイター)エルリーゼ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『キュアラブラ・エンジェル(治)』

 

癒しの真・解放者(トゥルー・リベレイター)エルリーゼ  SH15000

 

「エルリーゼのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!Gガーディアンのレイアを表に!山札から2枚見て、スカーフェイス・ライオンをガーディアンサークルに!さらにガード!『蒼穹のファルコンナイト(引)』」

 

ラプリア(シルフィ)が歌を奏でると同時に、水の水龍が出現し、グルグウィント(タイヨウ)を襲う。それを阻止しようとエルリーゼとスカーフェイス・ライオン、ファルコンナイトが水龍を引き裂いた。

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)』ドロートリガー!パワーは左のティノに!1枚ドロー!セカンドチェック『Chouchou(シュシュ)ブランシェ』サードチェック『Chouchou(シュシュ)セーラ(☆)』クリティカルトリガー!こっちの効果は全部右のティノに!」

 

「ガードに成功した時、スカーフェイスはガーディアンサークルに移動!

 

「さあ、ここからが本番だよ、タイヨウ君。

セーラのスキル!カウンターブラスト!自身をソウルへ!1枚ドロー!手札からChouchou(シュシュ)ブランシェをスペリオルコール!パワープラス5000!

ブランシェのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)フララ』真ん中のティノを山札の下に!山札の上から4枚見て、そのうちの手札を1枚公開!『Chouchou(シュシュ)プレア』公開したら手札に加えて、パワープラス2000!

もう1体のセーラのスキル!カウンターブラスト!自身をソウルへ!1枚ドロー!ミュリッツをスペリオルコール!」

 

「な、な、なんとぉ!リアガードを入れ替えてパワーアップし、単体で攻撃を可能にさせたぁ!!明日川、どう凌ぐ!!」

 

「君の絆の力、とってもすごかったよ!でも、私たちだって負けてないでしょ?だって私たちChouchou(シュシュ)の絆は、どんなに離れていたって、ヴァンガードで繋がってるんだから!!」

 

「くっ・・・」

 

「ティノのブースト、ブランシェでヴァンガードにアタック!」

 

「黄金の聖剣グルグウィントのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!結束(ユナイト)!全てのユニットはインターセプトできる!右のコナヌスでインターセプト!スカーフェイスと右のコナヌスでインターセプト!」

 

「ティノのブースト、ミュリッツでヴァンガードにアタック!

ミュリッツのスキル!左のティノを山札の下に!手札からChouchou(シュシュ)プレアをスペリオルコール!」

 

Chouchou(シュシュ)プレア  PW7000

 

「プレアのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)セーラ(☆)』手札からブランシェをスペリオルコール!」

 

「さらにユニットを増やしたぁ!!これを組み合わせると、9回連続攻撃を行っているということになる!明日川タイヨウ、耐えきれるかぁ!!」

 

(だめだ・・・ここでガードを出したとしても・・・残りのリアガードの攻撃は防げない・・・。トリガーが出れば全部守れると考えた僕が・・・甘かった・・・)

 

「私はこのファイトに勝たせてもらうよ!そして、私自身の輝きと、可能性全てを掴み取ってみせる!Chouchou(シュシュ)のアイドルとして!」

 

ミュリッツはグルグウィント(タイヨウ)に狙いを定めて、水鉄砲を発射させる。その水には魔力が込められており、その弾は水の槍へと変化していった。グルグウィント(タイヨウ)はその水の槍に貫かれてしまう。

 

PW14000➡PW9000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW16000➡PW11000(+5000)

PW9000➡PW9000

PW32000➡PW16000+SH30000=46000

PW27000➡PW16000+SH15000=31000

PW27000➡PW16000

 

ダメージチェック『黄金の聖剣グルグウィント』

 

タイヨウのダメージ6枚  シルフィのダメージ5枚  勝者シルフィ

 

「勝利の女神が微笑んだのは、チームディフライダー、シルフィ・フィン・キャメロット!明日川タイヨウ、あと一歩届きませんでしたぁ!!」

 

「本当に素敵だったよ、君の可能性、君のヴァンガード」

 

「シルフィさんこそ、すごかったです。9回連続攻撃を起こせるなんて・・・」

 

「なんていうか、羨ましいなぁ。背中を預けられる仲間がいるってことが。私には今、そういうのはいないから・・・」

 

シルフィは寂しそうにカズミとサオリに顔を向ける。シルフィの顔を見たタイヨウは何とも言えない表情でクロノとカズマの元に戻っていく。

 

「さあこれで、3対2となり、ストライダーズは苦しい状況に追い込まれる!」

 

「よくやってくれたな。ここまでありがとうな」

 

「見せてもらったぜ」

 

「クロノさん・・・カズマさん・・・」

 

戻ってきたタイヨウにクロノとカズマは労いの言葉をかける。

 

「タイヨウ、お前のファイト、絶対無駄にはしねぇからな!」

 

「お願いします!」

 

ストライダーズの中堅カズマはタイヨウの思いを受け継ぎ、ファイト台の元へと向かっていくのであった。

 

to be continued…




TURN204「託された思い」


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託された思い

ヴァンガードZEROの動画があったので見てみましたけど・・・システムがいろいろ違ってて新鮮さと驚きが多かったです。12月あたりに配信されるようですが・・・どんな感じになるのか、触れてみたいですね。

さて、今回はカズマ君VSシルフィちゃんです!このファイト、果たして勝つのはどっちか!

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)決勝戦で行われたタイヨウとシルフィとのファイト、タイヨウは苦戦を強いられながらも、シルフィを追い詰められるところまで追い詰めたが、多くの手札を削り取ることができなかった。次のシルフィのターンにて、その手札を利用した連続攻撃に対処しきれず、タイヨウは無念にも敗れてしまった。チームストライダーズの中堅、カズマはタイヨウの思いを受け継いで、そのままシルフィに挑むのであった

 

「ストライダーズ中堅、東海林カズマ!明日川タイヨウの雪辱を果たすことができるのでしょうか⁉そして、シルフィ・フィン・キャメロットはこのまま連勝することができるのか⁉」

 

「君はどんなファイトを見せてくれるのかな?私をドキドキさせてくれるのかな?」

 

「これ以上にねぇってくらい楽しませてやる。タイヨウの思いの分までのせてな」

 

「へぇ・・・それは楽しみだね」

 

カズマとシルフィはファイト台にデッキを設置し、ファイトの準備を行う。その際にカズマはディフライダーの控え側にいるカズミに視線を向ける。

 

(待っていやがれ・・・絶対にあいつを取り戻してみせる。そのためにもまず・・・)

 

カズマは無関心の態度をとるサオリと、今からファイトをするシルフィにも視線を向ける。

 

「あいつらをまとめて、倒してみせる!!」

 

カズマがそう決意を固めていると同時に、互いの準備が終えた。全ての準備を終え、いよいよ第3試合が始まろうとしていた。

 

 

 

TURN204「託された思い」

 

 

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート!」

 

Chouchou(シュシュ)フララ!」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート  PW5000

 

Chouchou(シュシュ)フララ  PW5000

 

「私の先攻だね。ドロー。ライド!Chouchou(シュシュ)クレネス!フララは移動!ターンエンド!」

 

Chouchou(シュシュ)クレネス  PW7000

 

R クレネス  R

R  R   フララ  シルフィの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ!ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ!ルートは移動!コール、ハウルオウル!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ  PW7000

ハウルオウル(引)  PW4000

 

ハウルオウル ニーズ R

 ルート    R  R

 

「ニーズでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『アビサル・オウル』」

 

「ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)マール』」

 

「ルートのブースト、ハウルオウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)ティノ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000

PW9000➡PW7000  カズマの手札5枚 山札42枚  シルフィのダメージ2枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!Chouchou(シュシュ)リステラ!Chouchou(シュシュ)ブランシェとChouchou(シュシュ)プレアをコール!」

 

Chouchou(シュシュ)リステラ  PW9000

Chouchou(シュシュ)ブランシェ  PW9000

Chouchou(シュシュ)プレア  PW7000

 

プレア リステラ ブランシェ

 R   R    フララ

 

「プレアでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『アビサル・オウル』」

 

「リステラでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア』」

 

「ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』」

 

「ふららのブースト、ブランシェでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『黒翼のソードブレイカー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000+SH5000=12000

PW9000➡PW7000

PW14000➡PW7000(+5000)  シルフィの手札4枚 山札39枚  カズマのダメージ1枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル!コール、竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル  PW9000

竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ  PW9000

 

ハウルオウル リア・ファル モルフェッサ

 ルート     R      R

 

「モルフェッサでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『Chouchou(シュシュ)マール』」

 

「リア・ファルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』」

 

「ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)アヤナ』」

 

「ルートのブースト、ハウルオウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)リチェル(治)』ヒールトリガー!ダメージを1枚回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000

PW17000➡PW9000(+5000)  カズマの手札3枚 山札39枚  シルフィのダメージ3枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!いくよ・・・東海林カズマ君。海域に奏でるハーモニーは、全てを魅了させる!ライド!Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア!!」

 

Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア  PW11000

 

「プレアは移動!Chouchou(シュシュ)マールをコール!」

 

Chouchou(シュシュ)マール  PW7000

 

マール ティルア ブランシェ

プレア  R    フララ

 

「プレアのブースト、マールでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』」

 

「ティルアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『Chouchou(シュシュ)フララ』セカンドチェック『Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)』ドロートリガー!パワーはブランシェに!1枚ドロー!」

 

ティルア(シルフィ)は海から飛び上がり、リア・ファル(カズマ)に向かって、人魚の尾ひれで蹴り上げる。攻撃を喰らったリア・ファル(カズマ)は後ずさる。

 

「ダメージチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

フララのブースト、ブランシェでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ハウルオウル(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW9000+SH5000=14000

PW11000➡PW9000(+5000)

PW19000➡PW9000(+5000)  シルフィの手札5枚 山札33枚  カズマのダメージ3枚

 

「東海林カズマVSシルフィ・フィン・キャメロットの戦いは、ダメージ3対3!接戦が繰り広げられています!」

 

(このファイトのコツ・・・タイヨウのファイトではっきりと見えたぜ。相手の連続攻撃に備えて、ダメージを抑えつつ、できるだけ多く防御を固める。トリガーが出ても防げるなんて考えちゃいけねぇ!)

 

カズマはシルフィの攻撃と防御の要である手札に警戒を強める。

 

「(この人の連続攻撃がどれくらい続くかわからねぇ。けど、あの手札させなけりゃ、攻撃力は一気に激減する!なら防御を固めつつ、相手の手札を削り取っていくまでだ!!)

ライド!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード!!」

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード  PW11000

 

「勝つ!タイヨウのファイトに応えるために!!ストライドジェネレーション!!!天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』グレード3

 

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

「そして俺自身の目標のために!!」

 

「目標・・・掴みたい・・・未来・・・」

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードの超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ルートを退却!ニーズとアビサル・オウルをスペリオルコール!」

 

アビサル・オウル  PW7000

 

黒翼のソードブレイカー  PW6000

 

「ニーズの儀式(リチュアル)(3)!パワープラス2000!

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』Gゾーンの天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードを表に!Gゾーンの天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードの数だけ、グレード1をコールする!黒翼のソードブレイカーをスペリオルコール!ドロップゾーンのグレード1の数だけ、パワープラス1000!モルフェッサのGB(ジェネレーションブレイク)と合わせてパワープラス4000!」

 

黒翼のソードブレイカー  PW6000

 

「ソードブレイカーのスキル!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』1枚ドロー!

秘められし才気(ドラグプリンス)ルートのGB(ジェネレーションブレイク)!ルートをソウルに!カウンターブラスト!ソードブレイカーにパワープラス5000!

ハウルオウルのスキル!自身をソウルに!ソードブレイカーにパワープラス3000!ニーズとベリアルオウルをコール!」

 

ベリアルオウル(☆)  PW4000

 

「東海林カズマ、先ほどの明日川タイヨウに続くが如く、スキルでユニットを展開!」

 

「カズマさん・・・!」

 

ベリアル ルアード ソードブレイカー

ニーズ  アビサル   ニーズ

 

「ニーズのブースト、ベリアルオウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『Chouchou(シュシュ)ピッテ(引)』」

 

「ニーズのGB(ジェネレーションブレイク)!同じ縦列にいるベリアルオウルを退却!1枚ドロー!

ベリアルオウルのスキル!効果かコストで退却した時、ヴァンガードがルアードなら、1枚ドロー!アビサル・オウルのブースト、天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『争奪の騎士エデルン』セカンドチェック『ハウルオウル(引)』ドロートリガー!パワーはアビサル・オウルに!1枚ドロー!サードチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはアビサルに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ルアード(カズマ)は竜の腕をかざし、魔力の焔を放ち、焔はティルア(シルフィ)を飲み込もうと接近する。焔がティルア(シルフィ)を飲み込んだ瞬間、周りの海の水は大きな水しぶきを上げる。

 

「ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)プティルナ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!セカンドチェック『Chouchou(シュシュ)プティルナ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「その手札、一気に削らせる!ニーズのブースト、ソードブレイカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!Chouchou(シュシュ)現場監督(エンゲージ・リード)プラティ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『Chouchou(シュシュ)リチェル(治)』

 

Chouchou(シュシュ)現場監督(エンゲージ・リード)プラティ  SH15000

 

「スキル発動!ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)クレネス』マールを山札の下に!1枚ドロー!シールドプラス5000!」

 

「くっ・・・ニーズのスキル!カウンターブラスト!アビサル・オウルを退却!1枚ドロー!

ベリアルオウルのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(3)!ヴァンガードがルアードなら、山札の下に!ターンエンド!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW33000➡PW11000(+10000)

PW37000➡PW21000+SH20000=41000  カズマの手札9枚 山札26枚  シルフィのダメージ5枚

 

「ヒットせず!シルフィ・フィン・キャメロット、ジェネレーションガードで手札を維持しつつ、東海林カズマの攻撃を防いだぁ!」

 

(くっ・・・手札4枚か・・・削ることができたのは、たった1枚だけかよ・・・!)

 

「ここからが私のステージが輝く時だよ!そう、フィナーレの時間だよ!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア』グレード3

 

「輝け!!海の恵みを受けた、スペシャルステージ!!Chouchou(シュシュ)超主役(ヘッドライナー)ラプリア!!!!」

 

Chouchou(シュシュ)超主役(ヘッドライナー)ラプリア  PW26000  ハーツ『Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア』

 

「ティルアの超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上1枚を公開!『Chouchou(シュシュ)リステラ』そのまま手札に!これがChouchou(シュシュ)のため、リアガードを1体山札の下に!ブランシェを山札の下に!1枚ドロー!Chouchou(シュシュ)アヤナ、リステラをコール!」

 

Chouchou(シュシュ)アヤナ  PW9000

 

リステラ ラプリア アヤナ

プレア   R   フララ

 

「いくよ!フララのブースト、アヤナでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ハウルオウル(引)』」

 

「まだまだ!リステラでヴァンガードにアタック!

リステラのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)リステラ』アヤナを山札の下へ!1枚ドロー!リステラにパワープラス2000!

フララのGB(ジェネレーションブレイク)!自身をソウルへ!手札からリステラ、フララをスペリオルコール!」

 

「ガード!『黒翼のソードブレイカー』」

 

「もう1回!リステラでヴァンガードにアタック!

リステラのスキル!ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)フララ』左のリステラを山札の下に!1枚ドロー!パワープラス2000!

フララのスキル!自身をソウルへ!手札から1枚だけ選んで、Chouchou(シュシュ)ミュリッツをスペリオルコール!」

 

Chouchou(シュシュ)ミュリッツ  PW11000

 

「で、出たあぁ!シルフィ・フィン・キャメロット!バミューダ(トライアングル)Chouchou(シュシュ)の能力を活かし、手札とリアガードの入れ替えを行いながらの連続攻撃!終わりが見えない連続攻撃の前に、東海林カズマ、耐えきれるのかぁ!!」

 

「ガード!『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』」

 

「プレアのブースト、ミュリッツでヴァンガードにアタック!

ミュリッツのGB(ジェネレーションブレイク)!リステラを山札の下に!手札からグレード2以下のプレアをスペリオルコール!パワープラス4000!

プレアのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)フララ』手札からChouchou(シュシュ)の名のつくカードをコールできる!ブランシェをスペリオルコール!」

 

「ガード!『デスフェザー・イーグル(☆)』」

 

「これで5回目だよ!プレアのブースト、ブランシェでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『デスフェザー・イーグル(☆)』」

 

「5回も攻撃を防ぐなんて、すごいなぁ。でもいいのかな?そんなに序盤から防御ばっかりに専念して。ラプリアでヴァンガードにアタック!カウンターブラスト!Gゾーンのラプリアを表に!Gゾーンの表の数でリアガードを2体山札の下に置く!ミュリッツ、ブランシェ、2体のプレアを山札の下に!戻した枚数分と、ハーツがChouchou(シュシュ)で合計で5枚ドロー!4枚引いたら、手札から5枚まで選んでコールする!ミュリッツ、マール、Chouchou(シュシュ)セーラ2体をスペリオルコール!」

 

Chouchou(シュシュ)セーラ(☆)  PW4000

 

「(今回もコールしやがった・・・けど!重要のポイントはここだ!タイヨウ、お前が掴めなかったもの、俺が掴んでやるからな!)

完全ガード!『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』(コスト『争奪の騎士エデルン』)」

 

ラプリア(シルフィ)は自ら回りながら歌を詠唱する。そうしていると、ラプリア(シルフィ)の回りが渦潮に包まれ、渦潮の周囲には水の水龍が発生する。ラプリア(シルフィ)は回転を止め、発生させた渦潮の槍と複数体の水龍をルアード(カズマ)に放つ。絶体絶命と思った時、エスラスが現れ、すぐに魔法陣を展開させ、渦氏の槍と水龍を拡散させ、攻撃を防いだ。

 

「そっか。私のこと、タイヨウ君とのファイトで学んで、この選択をしたってわけか。でもこれだけじゃ終わらないよ。ここで私は、ヴァンガードの奥深さを知った。そしてそれは、人の個性を引き立たせ、より輝く未来に向かって、可能性を導き出させる!」

 

シルフィ、ティルアの今の表情は今までファイトした時の中でも最も輝き、嬉々とした微笑ましい顔だ。

 

「このままいくよ!トリプルドライブ!ファーストチェック『Chouchou(シュシュ)クレネス』セカンドチェック『Chouchou(シュシュ)セーラ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ミュリッツに!サードチェック『Chouchou(シュシュ)プティルナ(☆)』クリティカルトリガー!こっちも効果は全部ミュリッツに!

Chouchou(シュシュ)のヴァンガードのアタックが終了した時、セーラのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!自身をソウルへ!手札からクレネスをスペリオルコール!パワープラス5000!

クレネスのスキル!山札の上から7枚見て、ティルアの名のつくユニットを探して、公開して、手札に加えることができる!でも、手札には加えず、そのまま山札へ。そしてデッキをシャッフル。これで私は、質のいいユニットを手札に加えられる確率が上がるわけだよ」

 

「ちぃ・・・」

 

「もう1体のセーラのスキル!カウンターブラスト!自身をソウルへ!手札からアヤナをスペリオルコール!パワープラス5000!」

 

「こ、これはぁ!4体のユニットがスタンド状態のみならず、左右のリアガードをパワーアップ!」

 

「昨日アリスちゃんが、ベルノちゃんが教えてくれたんだ。誰かのために、自分のために、・・・未来をこの手で掴みたい気持ちが、絶対に勝ちたいという思いが溢れだすんだ!」

 

「あんた・・・」

 

「私はもっと勝って、輝きたい。勝ちたくて、輝きたくて、この思いが、全然収まらない!君たちが見てきたものは昨日までの私だよ。今の私とは、明らかに違う!マールのブースト、アヤナでヴァンガードにアタック!」

 

「俺だって負けるか!タイヨウの思いに応えるために、俺自身の目標のために!ノーガード!ダメージチェック『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』」

 

「クレネスのブースト、ミュリッツでヴァンガードにアタック!

ミュリッツのスキル!マールを山札の下に!手札からクレネスをスペリオルコール!パワープラス4000!

アヤナのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!他のリアガードが山札に置かれたので、自身を山札の下に!1枚ドロー!手札からミュリッツをスペリオルコール!パワープラス3000!」

 

「通させねぇ!ジェネレーションガード!!暗黒竜プロットメイカー・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アビス・グラール(治)』

 

暗黒竜プロットメイカー・ドラゴン  SH15000

 

儀式(リチュアル)(3)!シールドプラス10000!」

 

「東海林カズマ、これも防ぐぅ!!」

 

「クレネスのブースト、ミュリッツでヴァンガードにアタック!

ミュリッツのスキル!左のミュリッツを山札の下に!手札からプレアをスペリオルコール!パワープラス4000!

プレアのスキル!ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)セーラ(☆)』手札からティルアを同じ縦列にスペリオルコール!左のミュリッツは退却!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』」

 

「ダメージ5!しかし攻撃はまだ残ってる!東海林カズマ、打つ手なしかぁ⁉」

 

「これで決めてみせる!プレアのブースト、ティルアでヴァンガードにアタック!」

 

「これ以上は、やらせねぇ!ジェネレーションガード!!竜楯魔道士(ドラグワイザー)ブロナーハ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アビス・グラール(治)』

 

竜楯魔道士(ドラグワイザー)ブロナーハ  SH15000

 

「スキル発動!山札の上から5枚を公開!」

 

公開したカード『イビルリフューザー・ドラゴン』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』『アビス・グラール(治)』『黒翼のソードブレイカー』

 

「その中にあるグレード1のユニット全てをガーディアンサークルにスペリオルコール!イビルリフューザー・ドラゴン!黒翼のソードブレイカー!残りは山札の下に!」

 

「くぅ・・・ターンエンド」

 

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW20000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW11000

PW33000➡PW11000+SH25000=36000

PW21000➡PW11000

PW22000➡PW11000+SH20000=31000  シルフィの手札2枚 山札26枚  カズマのダメージ5枚(裏3枚)

 

「し、凌いだぁ!東海林カズマ、ダメージ5になりながらも、シルフィ・フィン・キャメロットの10回連続攻撃を見事に凌ぎきったぁ!!」

 

「これも先ほどの明日川君のファイトの賜物ですね」

 

「さあ、このターンで勝負を決められるか、東海林カズマ!」

 

「決める!決めてみせる!」

 

(・・・大丈夫。山札にはまだヒールトリガーが2枚残ってる。それを出すことができたなら・・・まだ勝負はわからない!絶対に負けられない!)

 

シルフィ、ティルアの脳裏に浮かび上がったのは、惑星クレイのメガラニカの海域で空を眺める自分自身だった。空には、時空の裂け目があり、そこに地球が映っていた。

 

(私は、人間の個性と輝きが知りたくて、この世界にやってきた)

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ドロップゾーンのノーマルユニットを2枚山札へ!」

 

戻したカード  『黒翼のソードブレイカー』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』

 

「コストを払わずにストライドできる!ストライドジェネレーション!!!黒炎をまとう竜(ドラグアンガー)オグマ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

黒炎をまとう竜(ドラグアンガー)オグマ  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

超越(ストライド)スキル!アビサル・オウルを退却!アビサル・オウルと黒翼のソードブレイカーをスペリオルコール!

ソードブレイカーのスキル!ソウルブラスト『秘められし才気(ドラグプリンス)ルート』1枚ドロー!

アビサル・オウルの儀式(リチュアル)(3)!ルアードの名つくカードのコストで退却した時、カウンタチャージ!コール!竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス!」

 

竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス  PW6000

 

黒炎をまとう竜(ドラグアンガー)オグマの儀式(リチュアル)(フィフス)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『ハウルオウル(引)』グレード1のユニットを好きな枚数選び退却!場に出ている5体のグレード1全てを退却!退却させた分だけ、相手はリアガードか手札をドロップゾーンに置く!」

 

「なっ!!」

 

「東海林カズマ!オグマの儀式(リチュアル)(フィフス)によって、手札と盤面を削りに向かったぁ!!リアガードと手札が重要な分、これは痛い!!」

 

「・・・プレア、クレネス、ミュリッツ、ティルアを退却。手札を1枚ドロップ」

 

「アビサル・オウルの儀式(リチュアル)(3)!カウンタチャージ!コール、竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ!」

 

「決めろ、カズマ!」

 

「決めてください、カズマさん!」

 

R オグマ モルフェッサ

R  R    R

 

「オグマでヴァンガードにアタック!」

 

「オグマの儀式(リチュアル)(フィフス)!シルフィ・フィン・キャメロットの手札はたった1枚!成す術なし!」

 

「(まだだ!ヒールトリガーさえ引ければ・・・)

ノーガード!」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『争奪の騎士エデルン』セカンドチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはモルフェッサに、クリティカルはヴァンガードに!サードチェック『ベリアルオウル(☆)』クリティカルトリガー!こっちも効果は同じだぁ!!」

 

(ヴァンガードって、やっぱり奥が深い・・・。人間の思い1つで、ここまで輝きが変わっていく。私が見た、明るく、そして美しく輝く光・・・。そしてそれは・・・私がこの手で掴みたかったもの・・・)

 

オグマ(カズマ)は杖から黒炎ではなく、青き炎を作り上げ、それらをティルア(シルフィ)に向けて放った。その炎を見たティルア(シルフィ)は微笑み、何の抵抗もせずに、その炎に包まれる。

 

PW26000➡PW11000

 

ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)リチェル(治)』『Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア』

 

カズマのダメージ5枚  シルフィのダメージ6枚  勝者カズマ

 

「勝者、東海林カズマ!チームディフライダーの中堅、シルフィ・フィン・キャメロットを下し、見事明日川タイヨウの雪辱を果たしましたぁ!!」

 

「今のすっごくよかったよ。おめでとう、カズマ君」

 

「あんたも、結構強かったぜ。正直、クリティカル2枚引いてなかったら終わってたわ。最後の1枚、シールド10000の奴だったんだろ?」

 

「はは・・・よく見破ったね」

 

カズマとシルフィが互いを健闘を称え合っていると、シルフィのクランマークから激しい痛みが襲い掛かった。

 

「くっ・・・!」

 

「だ、大丈夫か⁉」

 

「へ、平気だよ。それより、次のファイトもがんばってね」

 

シルフィは痛みを耐えながらカズマに微笑んだ後、そのままディフライダー側へと戻っていく。

 

「東海林カズマが勝利を収め、これで2対2!チームディフライダーからは副将、渕高サオリが出場されます!」

 

「ご苦労だった。後はゆっくり休むといい」

 

「・・・ねぇ、カズミ君、サオリ君」

 

「?」

 

「1回でもいいから、彼らのヴァンガード、ちゃんと向き合ってあげて」

 

シルフィは痛みに耐えながらカズミとサオリにそう告げた後、会場を去っていく。

 

 

会場を出て、シルフィは手袋を外す。今は痛みで顔色が優れなくなっている。痛みが引いていくと同時に、シルフィのクランマークは薄れていき、ベルノの時と同じように消えてしまった。それと同時にシルフィは意識を失い、倒れる。

 

『いよいよお別れだね、フィー』

 

『もう行っちゃうんだ・・・ティルア』

 

シルフィの精神の中でシルフィとティルアは最後の会話を行う。

 

『ヴァンガード、これからも続けてよ?そうすれば、私たちはずっと繋がっていられる』

 

『立派なこと言ったね。初めて会った時、おどおどいていた雰囲気だったのに』

 

『シルフィを演じているうちに、この通りだよ。ありがとう、フィー』

 

『お礼を言われるほどじゃないよ。全部、ティルアの努力の結果だよ』

 

会話をしていくうちに、ティルアの魂は尾ひれから徐々に泡に変化していっている。もうすぐディフライドが解除される証だ。

 

『この世界は本当に楽しかった!いろんな体験もできたし、いい思い出だよ!』

 

『そう言ってもらえるとうれしい。体を貸した甲斐があるよ』

 

『私、人間も、フィーも大好きだよ』

 

『私も、ティルアが大好きだよ』

 

『ねぇ・・・フィー。私がいなくても、アリスちゃんと、ちゃんと仲直りするんだよ』

 

ティルアはシルフィから離れ、泡になりきり、本来の世界、惑星クレイへと戻っていく。

 

シルフィが目を覚ますと、視界に映ったのは、自分をぺちぺちしているアリスの姿だ。

 

「大丈夫かー?えっと、どっちの方?」

 

「・・・アリス。私だよ」

 

「!」

 

シルフィの自分の本来の呼び方で呼んでいるあたり、本物のシルフィであることがアリスにはすぐ理解できた。

 

「・・・そうか」

 

「・・・あ、アリス。あ、あのね・・・」

 

「謝らなくていい。事情はクレイのユニットから聞いてるし」

 

「・・・・・・」

 

シルフィは過去の出来事をアリスに謝ろうとすると、それをアリス自身に遮られる。

 

「・・・別に怒ってないし、君が結構損してる性格だっての、よく知ってるわけだしね。けど・・・長年会ってなかったわけだしね・・・忘れた後に思い出して、虫がいいのもわかってるけど・・・まぁ・・・その・・・」

 

アリスは言いよどみ、顔を少し赤らめ、微笑みながらこう言った。

 

「会えてうれしいよ・・・姉さん」

 

「・・・っ!」

 

アリスの言葉を聞いたシルフィは口を手で押さえ、目元には涙を溢れさせる。そして、脳裏に浮かび上がったのは、アリスと共に過ごした幼き頃の楽しかった記憶だった。

 

「アリス!!」

 

シルフィは気持ちを抑えきれず、思わずアリスに抱き着いた。

 

「わっ!こら、フィー!離れろっての!」

 

「もうあなたに寂しい思いはさせない!!二度とさせないから!!これからは、ご飯食べる時も、お風呂に入る時も・・・ずっと、ずっと一緒だよ」

 

「それはうざいからやめてくれ!!てか離れろってーーの!!」

 

「だから・・・だから・・・私に、もう1度、あなたを愛する資格をちょうだい」

 

「・・・・・・」

 

アリスは抱き着くシルフィを引きはがそうとしたが、シルフィの涙と、自分を思ってくれる気持ちに触れ、抵抗をやめ、シルフィを抱きしめる。その目元にうっすらと涙を浮かべている。この思いが、永遠の続くものだと願って。

 

to be continued…




シオン「さすがタイヨウ君ですね。あのファイトの中で、シルフィ・フィン・キャメロットの攻略法を伝えるなんて」

アンリ「やっぱりいいな、チームって!東海林君もそれをわかってファイトしてたもんね!」

シオン「でも・・・彼の本当の戦いは、まだ先です。渕高サオリ・・・彼を敗らないことには、鬼丸カズミには辿り着けない」

アンリ「うん。でも彼ならきっと・・・。うおおおお!負けるなぁ!東海林くーーん!!」

TURN205「覚醒の竜」


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覚醒の竜

明日・・・というか今日は台風が近づいてきていますよね。基本日曜が仕事休みなのでかなーり、気がめいります。動画見たり、達筆などを行って気を紛らわせることにしますか。

さて、今回はカズマ君VSサオリ君ことダムジッド!そして、いよいよ覚醒する・・・。

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)決勝戦で行われたカズマとシルフィのファイト、カズマはタイヨウとのファイトで得たシルフィのファイトスタイルを頭に入れ、全力のファイトを行った。そして重要と思われる連続攻撃の前に、カズマは念入りに準備をしていた故に攻撃を凌ぎきり、次のカズマのターンにて、オグマの儀式(リチュアル)(フィフス)でシルフィの盤面と手札を削り取り、最後にフィニッシュを決め、見事カズマはシルフィを打ち取り、タイヨウの無念を晴らしたのであった。決勝戦も中盤に差し掛かり、チームディフライダーからは副将を務めることになった、渕高サオリがカズマの次の対戦相手となった。

 

「・・・ふん」

 

サオリは鼻を鳴らし、シルフィが放った言葉を思い返した。

 

『1回でもいいから、彼らのヴァンガード、ちゃんと向き合ってあげて』

 

(・・・もう見飽きたんだよ、そういうの!)

 

サオリ、ダムジッドはシルフィの言葉を受け止めず、気だるそうにしながらファイト台の前に立っていく。

 

「さあ、いよいよ決勝戦も中盤戦!もうこれ以上の敗北は避けたいチームディフライダー、渕高サオリ!そして、このまま2連勝し、鬼丸カズミを引きずり下ろすことができるか、チームストライダーズ、東海林カズマ!」

 

(絶対にあいつのところまでたどり着いてやる!そのための対策だって、バッチリ整えてきた!)

 

カズマは観客席側にいるドリームハーツ、福原高校ヴァンガード部、ハイメフラワーズに視線を向ける。カズマの対策に協力してくれたメンバー、特に先ほど戻ってきたアリスは首を縦に頷く。それを見たカズマも首を頷かせる。

 

「ふん・・・負けた奴らと仲良しごっこかよ」

 

「・・・」

 

サオリの発した言葉と同時に、カズマはサオリに顔を向き直る。

 

「役に立ちゃしねぇんだよ・・・お前ら人間の絆なんてもんは・・・」

 

「(シルフィ・フィン・キャメロットにだって勝てたんだ!絶対に勝ってやる!鬼丸カズミ辿り着くためにも・・・)

負けねぇ!ぶっ倒す!!」

 

カズヤの負けないという強い意志を纏ったところをサオリは嘲笑っている。互いにファイトの準備を行い、いつでもファイトできる態勢になったところで、第4試合が開始される。

 

 

 

RIDE205「覚醒の竜」

 

 

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート!」

 

「ワイバーンキッドディッダ!」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート  PW5000

 

ワイバーンキッドディッダ  PW5000

 

「俺の先攻だったな。ドロー。ライド。ドラゴンナイトターヘル。ディッダは移動。ターンエンド」

 

ドラゴンナイトターヘル  PW7000

 

R ターヘル R

R ディッダ R  サオリの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ!ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ!ルートは移動!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ  PW7000

 

R ニーズ R

R ルート R

 

「ルートのブースト、ニーズでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『ハウルオウル(引)』ドロートリガー!パワーはニーズに!1枚ドロー!」

 

「ダメージチェック『ドラゴンナイトシャクール』」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW7000(+5000)  カズマの手札7枚 山札41枚  サオリのダメージ1枚

 

「俺のターンだ。スタンド&ドロー。ライド。ドラゴンナイトムブディ。さらにムブディをコール」

 

ドラゴンナイトムブディ  PW9000

 

ムブディ ムブディ R

 R   ディッダ R

 

「リアガードのムブディでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』

 

「ディッダのブースト、ヴァンガードのムブディでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガードだ!」

 

「ドライブチェック『炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド』」

 

「ダメージチェック『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000+SH5000=12000

PW14000➡PW7000  サオリの手札5枚 山札40枚  カズマのダメージ1枚

 

「俺のターンだ!スタンド&ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル!ハウルオウル、竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサをコール!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル  PW9000

竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ  PW9000

ハウルオウル(引)  PW4000

 

「ハウルオウルのスキル!自身をソウルへ!リア・ファルにパワープラス3000!」

 

R リア・ファル モルフェッサ

R  ルート     R

 

「モルフェッサでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『ドラゴンモンクシンセン』」

 

「ルートのブースト、リア・ファルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『アビサル・オウル』」

 

「ダメージチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000

PW17000➡PW9000(+5000)  カズマの手札5枚 山札38枚  サオリのダメージ3枚

 

「ねぇ、アン。気が付いてる?あの渕高サオリって子」

 

「え?どうかしたんですか?」

 

「ファイトしてる時あの子、結構ぺちゃくちゃとしゃべってるとこがあるんだけど、今回それがほとんどないんだよ」

 

「いわれてみれば・・・確かに・・・。気合を入れてるんでしょうか?それとも・・・何か企んでるんでしょうか?」

 

「わからない・・・けど、まるで今までとは別人みたい・・・」

 

サオリに以前までファイトしていた時の雰囲気はまったく出ておらず、冷静かつ、冷酷な雰囲気を纏っていることに別人のような不気味さを感じ取っているユイ。

 

(気をつけて、東海林君!)

 

(まぁ、て言っても、今の君なら楽勝だろう?あんなワンパターン野郎に負けるわけないだろう?)

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。・・・もうお前なんか・・・いらない!!ライド!!ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"!!」

 

ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"  PW11000

 

(わかったんだよ・・・関係ねぇんだってなぁ)

 

ムブディ  紅焔  R

 R   ディッダ R

 

「(お前ら人間がいくら吠えようが、俺のやることに変わりはねぇ。いつも通りやって・・・いつも通り勝つだけさ)

ディッダのブースト、ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ。ファーストチェック『炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド』セカンドチェック『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!パワーはムブディに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ブレードマスター"紅焔"は空を高く飛び、リア・ファル(カズマ)を見ろし、口から火炎球を2つ吐きだす。火炎球は狙い通りにリア・ファル(カズマ)に直撃し、リア・ファル(カズマ)は後ずさる。

 

「くっ・・・!ダメージチェック『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』」

 

「(戦場で生き残れるのは強い奴だけ!そしてそれは・・・俺だ!!)

ムブディでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『アビサル・オウル』『黒翼のソードブレイカー』」

 

「ちっ・・・ターンエンド」

 

PW16000➡PW9000

PW14000➡PW9000+SH10000=19000  サオリの手札8枚 山札35枚  カズマのダメージ3枚

 

「渕高サオリVS東海林カズマの戦いは、ダメージ3対3!接戦が繰り広げられています!」

 

(落ち着け・・・こいつの対策はバッチリだ。こいつの戦い方を思い出せ・・・)

 

カズマはサオリと戦うことを見越して、しっかり対策してきた時のことを思い出す。

 

 

決勝戦が始まる前日の日、カズマは決勝戦に備えて、カードキャピタル2号店に集まっているメンバーにチームディフライダー対策の特訓をしてほしいと頼み込む。

 

「頼む!お前らの知ってるディフライダーの戦い方を俺に教えてくれ!」

 

カズマの頼みにメンバーたちは断る理由もないだけでなく、カズマの事情を知っているので、特訓を快く引き受けてくれた。メンバーたちの教え方、注意点をしっかりと教わり、決勝戦に向けて準備をするカズマ。そうしていると、アリスが店内に入ってきた。

 

「ん?君らおそろいで何やってんの?」

 

「何って・・・決勝に向けてストライダーズの特訓に付き合ってるに決まってるじゃない」

 

「ふーん」

 

トコハの答えを聞いたアリスはたいして興味ないような返事をする。そしてその後、カズマに視線を向ける。

 

「・・・で?今は渕高サオリの対策の番ってわけ?」

 

「ああ。あいつの1番に警戒するポイントはズィーゲンブルクのスタンドだ。ダメージ3点にさえ抑え込むことができれば、1回はノーガードで止められる!」

 

「うん。着眼点は悪くないね。けどさ、肝心なこと忘れてない?あいつはなぜか完全ガードを絶対といっていいほどに持ってる。それがあったせいで、トコハも早尾も負けてるじゃん」

 

「「うぐっ・・・」」

 

アリスの的確の指摘にトコハもアンリも苦い表情をしている。

 

「その完全ガード対策は、もうできてんの?」

 

「それは・・・」

 

アリスの指摘にカズマは顔を俯く。それを見たアリスははぁ、と頭をかきながらため息をつく。

 

「・・・あー、僕あいつのデッキ構築と戦い方、全部覚えてるんだよね」

 

「何っ⁉」

 

「君がいいのならあいつのデッキを作って、実戦形式でズィーゲンブルクと完全ガード対策に付き合ってやるけど、どうする?」

 

「た、頼む!それを全部俺に叩き込んでくれ!」

 

アリスとサオリのクランはかげろう、それゆえか戦い方もサオリとほぼ完璧に再現できていたので、対策の方はこの日でバッチリできたのであった。

 

 

(みんなと天音のおかげで、やり方は見えた。こっちのダメージをなんとか3点に抑えて、ズィーゲンブルクのスタンドに備える・・・戦略としては間違ってねぇ!それを俺が証明してやる!)

 

カズマの表情にやる気が備わっている。この気合と共に、自分のターンに入る。

 

「(完全ガードがある限り、俺の攻撃は防がれちまう!なら、このターンでそれを、吐きださせるまでだ!)

ライド!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード!!」

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード  PW11000

 

「絶対に勝つ!!あいつらの思いを、無駄にしないためにも!!ストライドジェネレーション!!!天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『争奪の騎士エデルン』グレード3

 

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

「そしてあいつに辿り着いてやる!俺自身の目標のために!!」

 

「勝手にやってろ」

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードの超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ルートを退却!黒翼のソードブレイカーを2枚スペリオルコール!」

 

黒翼のソードブレイカー  PW6000

 

「黒翼のソードブレイカーのスキル!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』1枚ドロー!もう1体のソードブレイカーのスキル!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』もう1枚ドロー!天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ソウルブラスト『ハウルオウル(引)』Gゾーンの天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードを表に!Gゾーンの天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードの数だけ、グレード1をコールする!黒翼のソードブレイカーをスペリオルコール!ドロップゾーンのグレード1の数だけ、パワープラス1000!合計でパワープラス4000!

退却させた秘められし才気(ドラグプリンス)ルートのGB(ジェネレーションブレイク)!ルートをソウルに!カウンターブラスト!右のソードブレイカーにパワープラス5000!

右のソードブレイカーのスキル!ソウルブラスト『秘められし才気(ドラグプリンス)ルート』コール、アビサル・オウル!」

 

アビサル・オウル  PW7000

 

「東海林カズマ、先ほどのファイトに続き、スキルでユニットを一気に展開!」

 

「ふん・・・やられにきたか・・・」

 

  アビサル     ルアード    モルフェッサ

ソードブレイカー ソードブレイカー ソードブレイカー

 

「ソードブレイカーのブースト、アビサル・オウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ドラゴンナイトターヘル』」

 

「ソードブレイカーのブースト、天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードでヴァンガードにアタック!」

 

「鉄壁の盾よ!勝利という名の炎を我が手に!完全ガード!炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド!!」

 

炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド  SH0

 

コスト『ドラゴンモンクシンセン』

 

ルアード(カズマ)は素早い動きでブレードマスター"紅焔"を翻弄し、竜の腕で攻撃を仕掛けようとしたが、そこにダムジッドが介入し、大きな盾で攻撃を防いだ。

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『アビサル・オウル』セカンドチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部モルフェッサに!サードチェック『ベリアルオウル(☆)』クリティカルトリガー!」

 

「東海林カズマ、ダブルクリティカル!」

 

「効果は全部モルフェッサだ!」

 

「人間がぁ・・・!目障りなんだよぉ!!」

 

「ぶち破ってやる!ソードブレイカーのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!

モルフェッサのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(3)!パワープラス5000!」

 

「無駄だ!ジェネレーションガード!!炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴンモンクキララ(治)』

 

炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン  SH15000

 

「スキル発動!カウンターブラスト!今攻撃してるモルフェッサを退却!」

 

「んなっ⁉」

 

「あーーっと、ヒットせず!渕高サオリ、ダブルトリガーの恩恵を受けた東海林カズマのアタックをジェネレーションガードで無効化!!」

 

「くっ・・・ターンエンド!」

 

PW13000➡PW11000

PW32000➡PW11000(完全ガード)

PW39000(退却により無効)➡PW11000+SH15000=26000  カズマの手札7枚 山札26枚  サオリのダメージ4枚(裏1枚)

 

「結局吐きださせたのは、1枚だけかよ!」

 

「いい攻撃だったのにな!」

 

「カズマさん・・・」

 

「だから、無駄だって言ったろ」

 

「諦めねぇよ」

 

「なら・・・死ね!ストライドジェネレーション!!!!炎熱機竜(フレアアームズ)ズィーゲンブルク!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』グレード3

 

炎熱機竜(フレアアームズ)ズィーゲンブルク  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!右のソードブレイカーを退却!竜炎(ブレイズ)を持つムブディにパワープラス3000!コール!ターヘル!ドラゴンナイトシャクール!」

 

「ズィーゲンブルクのスキル!ソウルブラスト『ドラゴンナイトムブディ』Gゾーンのズィーゲンブルクを表に!左のソードブレイカーを退却!」

 

「渕高サオリ、これでもかと焼き尽くします!フィールドは業火の戦場と化しました!!」

 

「かげろうの上等手段ですね。せっかく展開したユニットが一気に焼き払われた・・・」

 

「・・・」

 

ムブディ ズィーゲンブルク ジャーゴ

ターヘル   ディッダ    R

 

「お前らみんな、灰にしてやるよ。ズィーゲンブルクの竜炎(ブレイズ)

ターヘルのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態なら、パワープラス2000!

シャクールのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態なら、パワープラス2000!シャクールでアビサル・オウルにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ズィーゲンブルクでヴァンガードにアタック!お前なんか燃えちまえ!!」

 

「(ここだ!お前らの教えは、絶対に無駄にしたりしねぇからな!)

ノーガード!」

 

「確かにダブルクリティカルのリスクはあるけど、ここをノーガードにすれば、次にヴァンガードがスタンドしても、止められる確率は高くなる!」

 

「うん。俺たちが伝えた渕高サオリのデータを、活かしてくれている!」

 

「絶対に防いで、東海林君!」

 

サオリと戦ったことのある3人はリスクがあるともいえるこの戦法を分析し、後はカズマに全てを託した。

 

「トリプルドライブ。ファーストチェック『炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド』セカンドチェック『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!パワーはムブディに、クリティカルはヴァンガードへ!」

 

「ここでクリティカルトリガー!後1枚クリティカルトリガーが出れば、そこで敗北!果たして!」

 

「サードチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ちっ・・・ドロートリガー!パワーはヴァンガードへ!1枚ドロー!」

 

「しゃあ、来い!受けてやるぜ!」

 

ズィーゲンブルクは黒煙を纏い、火炎兵装を構え、ルアード(カズマ)に狙いを定め、最大火力の灼熱の炎を放つ。ルアード(カズマ)は正々堂々と受けて立ち、その炎をまともに受ける。炎に包まれたルアード(カズマ)だが、何とか耐える。

 

「ぐあああああああ!!」

 

ダメージチェック『アビサル・オウル』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』

 

「ダブルクリティカル出ず!しかしこれで東海林カズマのダメージは5!渕高サオリ、追い詰めました!」

 

「お前なんかに、先はねぇんだよ。ズィーゲンブルクのGB(ジェネレーションブレイク)3!アタック終了時、竜炎(ブレイズ)状態なら、カウンターブラスト!相手のリアガードの数だけ、手札を捨てる!手札を1枚捨て、ズィーゲンブルクをスタンド!ドライブマイナス2!」

 

「ここでヴァンガードがスタンド!これで決まってしまうのかぁ⁉」

 

「ディッダのブースト、ズィーゲンブルクでヴァンガードにアタック!これで死んでしまえ!!」

 

「知ってんだよその手は!!もう譲らねぇ!やらせねぇ!ジェネレーションガード!!暗黒竜プロットメイカー・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アビス・グラール(治)』

 

暗黒竜プロットメイカー・ドラゴン  SH15000

 

儀式(リチュアル)(3)!シールドプラス10000!さらにガードだ!『デスフェザー・イーグル(☆)』」

 

ズィーゲンブルクは再び起き上がり、火炎兵装の残った出力でルアード(カズマ)に目掛けて黒炎を放った。そこにプロットメイカーとデスフェザーが加入しその炎を受け止める。炎はガーディアンたちの手によって、消化された。

 

「止めたああああ!!」

 

「カズマさん!!」

 

「カズマ!」

 

「・・・っ!!人間め・・・!!ドライブチェック『炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド』ちぃ・・・!ターヘルのブースト、ムブディでヴァンガードにアタック!

ムブディのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト!ヴァンガードがブレードマスターで、竜炎(ブレイズ)状態なら、1枚ドロー!相手の空いているリアガードサークル1つにつき、パワープラス2000!合計でパワープラス8000!」

 

「お前にはわからねぇよな」

 

「??」

 

「支えてくれる仲間がいる・・・これがどんだけすげぇことか」

 

「うっせぇ!!てめぇもこれで終わりなんだよ!!」

 

「仲間がいるおかげで、俺は負ける気がしねぇ!!ガード!ベリアルオウル!デスフェザー!アビサル・オウル!」

 

「これも止めたーーー!!ダメージ5の崖っぷちな状況で、見事な、見事なガード!!」

 

「なっ・・・ターンエンド・・・」

 

PW12000➡PW7000

PW26000➡PW11000

PW36000➡PW11000+SH35000=46000

PW34000➡PW11000+SH25000=36000  サオリの手札8枚 山札27枚  カズマのダメージ5枚(裏2枚)

 

「さあ、このターンで決められるか東海林カズマ!」

 

「決める!決めてみせる!!」

 

「調子に乗るなよ!俺の鉄壁の盾は、まだ破られちゃいねぇ。教えてやる・・・戦場で1番強いのは誰なのか・・・それは未来永劫変わらねぇ!!」

 

「・・・諦めなければ辿り着く!俺の望む未来に!!

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ドロップゾーンのノーマルユニットを2枚山札へ!」

 

戻したカード  『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』『争奪の騎士エデルン』

 

「コストなしでストライドできる!!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

「我を超え目覚めよ!!真なる力は、この手にある!!」

 

ルアード(カズマ)は光に包まれ、未来の姿へと形を変える。しかしその姿は天空を舞う竜(ドラグドライバー)の姿ではなかった。その体は、竜のような巨体になり・・・いや、体だけでなく、その姿そのものが、竜と化している。これこそが、ルアードが完全なる竜化を果たした姿だ。

 

覚醒せし竜皇(ドラグストライダー)ルアード!!!!」

 

覚醒せし竜皇(ドラグストライダー)ルアード  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

「東海林カズマ、この局面で新たなGユニットにストライド!いったい、どんな力を持っているのでしょうか!」

 

「カズマの新たなルアード・・・新しい未来の形だ!」

 

「決めてください!カズマさん!」

 

「・・・ふっ」

 

クロノとタイヨウがカズマの勝利を祈ってる中、アリスは今の光景を見て、思わず笑みを浮かべる。

 

 

『・・・うん。これならいけるかも。でも・・・これはなるべくサオリの戦いまでに使うのは避けて』

 

『何でだよ?』

 

『相手はワンパターン野郎だけど、そこまでバカじゃない。こいつを使って、対策でも練られたら面倒でしょうが』

 

『そ、そっか・・・』

 

『でしょ?だから使用はとりあえず今は避けろ』

 

 

「ぶっ潰す!」

 

「やってみろよ」

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソードブレイカーを退却!ニーズとルートをスペリオルコル!

ニーズの儀式(リチュアル)(3)!パワープラス2000!コール!ハウルオウル!

ハウルオウルのスキル!自身をソウルへ!ニーズにパワープラス3000!さらにハウルオウルをコール!」

 

ルート ルアード   R

ニーズ  R   ハウルオウル

 

「ニーズのブースト、ルートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』」

 

「ニーズのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!同じ縦列にいるルートを退却!1枚ドロー!

ルートのスキル!カウンターブラスト!自身をソウルへ!ルアードにパワープラス5000!見せてやる!俺の可能性を!覚醒せし竜皇(ドラグストライダー)ルアードでヴァンガードにアタック!

覚醒せし竜皇(ドラグストライダー)ルアードのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(セブン)!」

 

儀式(リチュアル)(セブン)⁉」

 

「ドロップゾーンにグレード1のユニットが7枚以上ある時に使えるスキル!」

 

「さっきのサオリ君のターンでグレード1を退却しすぎが、裏目に出たね」

 

「ニーズ、ハウルオウルを退却!捨てた手札1枚につき、パワープラス3000!手札を2枚捨てる!2枚捨てたので、パワープラス5000!クリティカルプラス1!ドライブプラス1!相手はグレード1以上でガードできない!!」

 

「なっ!!」

 

覚醒せし竜皇(ドラグストライダー)ルアードのスキルによって、サオリは手札のダムジッドは使用できない。さらには、グレード0のカードは少なかったので、もうほとんど防ぐ手立てがないサオリ。

 

「完全ガード封じだぁ!!渕高サオリ、絶体絶命!!」

 

「お・・・俺の・・・鉄壁の盾が・・・」

 

「守ってばかりじゃ何も掴めねぇよ。失うからこそ求める・・・故に、掴める!!クワドラプルドライブ!ファーストチェック『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』セカンドチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードへ!サードチェック『アビサル・オウル』ファイナルチェック『ベリアルオウル(☆)』クリティカルトリガー!こっちも全部ヴァンガードだぁ!!」

 

ルアードは両腕に青き炎を灯し、それ2発を全てブレードマスター"紅焔"に放ち、そして最後にルアード自身の口から青き炎を吐きだす。

 

(嘘だ・・・どうしてこの俺が人間なんかに・・・)

 

まずは1発目、見事にヒット。

 

(これが・・・人間の可能性だったのか・・・?)

 

さらに2発目、これも見事にヒット。そして最後の青き炎のブレスが、ブレードマスター"紅焔"に迫ろうとしていた。

 

 

『嫌だ・・・死にたくない!こんな所で・・・こんな奴に!』

 

ダムジッドは暗い空間で死に対する恐怖から体をがたがたを震わせている。

 

『俺・・・俺は・・・!』

 

辺りが明るくなると、そこは惑星クレイの荒野だった。そしてダムジッドの視線の先には、信じられないものが映っていた。そこには、息絶えてしまったユニットたちがいる。その中に、自分自身であるダムジッドが死に、動けなくなってしまった姿だった。

 

『なっ・・・これは・・・俺なのか・・・?』

 

ダムジッドは動揺を隠すために、辺りを見回し、現在位置を確認する。

 

『ここは・・・惑星クレイの・・・』

 

惑星クレイと認識すると、荒野に爆発が響いた。

 

『!!』

 

ダムジッドが顔を上げると、今まさに、青き炎がダムジッドを消し去ろうと迫ってきている。ダムジッドはすかさず巨大な盾で凌ぐ。

 

『違う・・・!これは俺じゃない!俺はそっち側じゃない!!』

 

盾で青き炎を防いでいるが、その盾が耐え切れず、ヒビが入っていった。

 

『やめ・・・て・・・!』

 

青き炎によって盾は壊され、青き炎はダムジッドへと迫る。

 

『嫌だ・・・!死にたく・・・死にたくねえええええええええええ!!!』

 

ダムジッドは青き炎に包まれてしまい、散り散りとなって消えていった。

 

 

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW37000(+10000)➡PW11000

 

ダメージチェック『ラディエント・ドラゴン』『ワイバーンストライクジャーゴ』

 

カズマのダメージ5枚  サオリのダメージ6枚  勝者カズマ

 

「やりましたぁ!!チームストライダーズ、東海林カズマ、チームディフライダー、渕高サオリを下し、いよいよ鬼丸カズミを引きずり出しましたぁ!!」

 

「ぐっ・・・くぅ・・・っ!」

 

サオリは右手にあるクランマークによる激痛に耐えながら、自分を死のイメージらしいものを見せつけたカズマを憎々しげに睨み付ける。その後サオリはカズミの元へと戻っていく。

 

「ご苦労だった」

 

「・・・もう報酬はいらない・・・降りる!」

 

サオリは一方的な依頼放棄を言い渡し、会場を去っていく。カズミは特に止めることはせず、チームストライダーズを見つめる。いよいよ自分の番となったカズミはファイト台に移動しながら、ミゲルとの会話を振り返る。

 

『僕はねカズミ、自分の可能性を確かめたくてこの世界に来たんだ。自分の可能性を信じて。だからわかるんだ。彼らが秘めてる可能性が!』

 

そんな言葉を思い返し、ファイト台の階までたどり着く。

 

『!!』

 

カズミが一歩踏み出すと、カズミの霊体イメージがカズマの前までやってくる。この光景はストライダーズだけでなく、観客の一部のファイター、執行委員の3人にも見えている。

 

「もう1度俺の前に立てたということは・・・お前にもそれだけの意味があるのかもしれない。ならばそれを、俺に見せてみろ」

 

それだけ言い残すと、カズミの霊体イメージは消えていく。

 

「!・・・おおお!!見せてやるぜ!!」

 

カズマはいつも以上の気合が入り、カズミに正面から挑む。いよいよカズミとの直接対決が始まろうとしていた。

 

to be continued…




TURN206「兄弟決戦」


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兄弟決戦

ついに、ついにここまで来てしまいました。NEXT編もこの輪を除けば、後3話で終了です!それが終わればいよいよZストーリーに・・・。早く書きたいなー。

今回でのファイトはいよいよ兄弟対決!カズマVSカズミ!

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)決勝戦もいよいよ大詰めとなった。カズマとサオリのファイトでは、仲間の知識を借り、サオリの戦闘スタイルを見抜き、ズィーゲンブルクの攻撃を凌ぎ、覚醒せし竜皇(ドラグストライダー)ルアードの儀式(リチュアル)(セブン)により、完全ガードを封じ、カズマはサオリに見事に勝利をもぎ取った。そして今、カズマの前に立っているのは、チームディフライダーの大将であり、カズマともっとも因縁のある相手、実の兄である鬼丸カズミである。

 

(サードステージの最後にファイトした時は、とんだ期待外れだったが・・・多少は成長したようだ・・・)

 

カズミの脳裏に浮かび上がったのは、カズマがシルフィに勝利した瞬間、そしてサオリに勝利した瞬間であった。

 

(それが仮にも決勝戦まで勝ち上がって、こうして再び俺の前まで立ったんだ・・・求める器かどうか見せてみろ)

 

「俺は・・・本当のあいつを取り戻す!そして同じ場所に立ち、あいつを倒す!そのために俺の今の全てを、このファイトにぶつける!!」

 

カズマはシラヌイに支配されてしまっている本当の鬼丸カズミを取り戻すために、己の全力をぶつけようとするのであった。

 

 

 

TURN206「兄弟決戦」

 

 

 

カズマとカズミはファイトを執り行う前に、先攻か後攻を決めるためのジャンケンを執り行う。

 

「「先攻後攻ジャンケンポン」」

 

カズミが出したのはグーでカズマはチョキで、カズミが先攻になった。だが、このジャンケンによって、カズミ自身は多少驚愕をしている。それもそのはず、シラヌイがディフライドしてからは、どんな時でもジャンケンに勝ったことがなかったからだ。

 

「・・・勝った?」

 

クロノもカズミがジャンケンで勝った瞬間を見るのは、これが初めてなので怪訝な顔になる。

 

「これにより、先攻、鬼丸カズミ、後攻、東海林カズマとなります!」

 

「鬼丸カズミは、嫌味なくらいジャンケンも強かったぜ」

 

カズマの説明により、カズミは納得した顔になる。

 

「・・・なるほど。そのようだな」

 

(!本当に・・・あいつとは別人なんだな・・・こいつは・・・)

 

カズミの答えによって、カズマは今のカズミは本当に別人なんだと再確認できたようだ。そして、互いにファイトの準備を行い、全てを整わせる。

 

「さあ、始まりみゃす!優勝をかけた、この1戦!」

 

互いに準備を終わらせ、いよいよ始まる。因縁ある・・・兄弟決戦が。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート!」

 

「忍竜マドイ」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート  PW5000

 

忍竜マドイ  PW5000

 

「俺のターンだ。ドロー。ライド。忍竜セイズイ。マドイは移動。ターンエンド」

 

忍竜セイズイ  PW7000

 

 R  セイズイ R

マドイ  R   R  カズミの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ!ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ!」

 

カズマがグレード1にライドした瞬間、カズマ自身の記憶が頭の中から流れ込んでくる。それは、カズマとカズミがファイトをやっていた時の記憶だ。

 

『ねぇ、ライドって、どういう意味?』

 

『う~ん・・・そうだなぁ・・・グレード0からグレード1に成長するって意味かな』

 

『成長⁉子供から大人になるの⁉』

 

『はははは、それだと、グレード1はちょうど、俺たちくらいかも・・・』

 

『へぇー・・・』

 

この記憶を見た後、カズマは構わずファイトを進める。

 

「・・・ルートは移動!アビサル・オウルをコール!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ  PW7000

アビサル・オウル  PW7000

 

R ニーズ アビサル

R  R  ルート

 

「ニーズでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』」

 

「ダメージチェック『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

「ルートのブースト、アビサル・オウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『忍竜ゲンカイ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000(+5000)

PW12000➡PW12000  カズマの手札5枚 山札42枚  カズミのダメージ2枚

 

「ついに大詰めを迎えた決勝戦!ここで東海林カズマが勝てば、ストライダーズが優勝、今年のU20(アンダートゥエンティ)を制覇!東海林カズマ、ここからが、大1番!」

 

「俺のターンだ。スタンド&ドロー。ライド。忍竜ゲンカイ。マドイを移動。コール、忍竜ノロイ」

 

忍竜ゲンカイ  PW9000

忍竜ノロイ(☆)  PW4000

 

「しかし、何と言っても相手は前大会の覇者!今大会の無敗のファイター!鬼丸カズミ、その人です!さあ、果たして勝利の行方はどてぃらに⁉」

 

マドイ ゲンカイ R

ノロイ  R   R

 

「ノロイのブースト、マドイでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『黒翼のソードブレイカー』」

 

「ゲンカイでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『忍獣カタリギツネ』」

 

「ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000+SH5000=12000

PW9000➡PW7000  カズミの手札6枚 山札38枚  カズマのダメージ1枚

 

「東海林君、がんばってください!」

 

「新導に順番を回す必要はないぞ!先日の特訓を思い出せ!」

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル!コール、竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル  PW9000

竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ  PW9000

 

モルフェッサ リア・ファル アビサル

  R      R    ルート

 

「リア・ファルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『アビサル・オウル』」

 

「ダメージチェック『忍竜ウンガイ』」

 

(何で今さら、こんなことを思い出すんだ?)

 

カズマはファイトを行いながら先ほど見た記憶がなぜ今になって出るのかを疑問を抱く。

 

「モルフェッサでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』」

 

「東海林カズマ!序盤からガンガンアタック!得意の速攻です!」

 

「ルートのブースト、アビサル・オウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『忍獣カタリギツネ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW12000➡PW9000+SH5000=14000  カズマの手札4枚 山札39枚  カズミのダメージ3枚

 

(・・・いや・・・違う。忘れてたんじゃない・・・忘れようとしてたんだ・・・逃げてたからな・・・ずっと・・・)

 

「俺のスタンド&ドロー。ライド。魔忍竜シラヌイ"朧"」

 

魔忍竜シラヌイ"朧"  PW11000

 

「ノロイとマドイを移動。コール、ノロイ、忍竜フウライ」

 

忍竜フウライ  PW9000

 

ノロイ シラヌイ"朧" フウライ

マドイ   R    ノロイ

 

「マドイのブースト、ノロイでモルフェッサにアタック」

 

「ガードだ!『アビサル・オウル』」

 

「ノロイのブースト、フウライでヴァンガードにアタック」

 

「インターセプト!竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』」

 

「よし!モルフェッサはグレード2!でも、ドロップゾーンではGB(ジェネレーションブレイク)でグレード1として扱う!」

 

「ああ!カズマは儀式(リチュアル)の条件を着々と整えている!」

 

「シラヌイ"朧"でヴァンガードにアタック。

ノロイのスキル発動。ヴァンガードがシラヌイであれば、自身をソウルに1枚ドロー。パワープラス5000。

もう1体のノロイのスキル。自身をソウルへ。1枚ドロー。パワープラス5000」

 

「ノーガードだ!」

 

「ツインドライブ。ファーストチェック『忍竜フウライ』セカンドチェック『忍竜コクシャ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て、シラヌイ"朧"へ」

 

シラヌイ"朧"は邪眼で先の未来を少し見通し、その未来に従い、リア・ファル(カズマ)に刀による2回連続の斬撃を繰り出した。リア・ファル(カズマ)は斬撃により、少しよろめいた。

 

「だがしかし!鬼丸カズミも容赦なく攻める!クリティカルトリガーも乗り、これでダメージは同点!」

 

「ダメージチェック『争奪の騎士エデルン』セカンドチェック『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW13000➡PW9000+SH5000=14000

PW21000(+5000)➡PW9000  カズミの手札6枚 山札32枚  カズマのダメージ3枚

 

「くっ・・・今の俺は、まだあの石と同じ・・・真っ白な・・・何もない」

 

カズマの脳裏に浮かび上がったのは、神崎での特訓で行った彫刻だ。それで真っ先に浮かんだのは1回も彫刻を行わずにいたあの丸い石だった。

 

「だから・・・ここから始まるんだ!!全て!!ライド!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード!!」

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード  PW11000

 

ルアードにライドした途端、またも幼き頃の記憶が流れる。

 

『ねぇねぇ、なんでグレード1の次は絶対グレード2なの?グレード1からグレード3にはなれないの?何で~?』

 

『何でって・・・誰だって子供からいきなり大人にはなれないだろ?だから少しずつ、少しずつ、成長していくんだよ』

 

「(だからこそ未来を・・・掴める!)

ジェネレーションゾーン解放!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』グレード3

 

「ストライドジェネレーション!!!天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『争奪の騎士エデルン』グレード3

 

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアード  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!アビサル・オウルを退却!山札から、黒翼のソードブレイカーとニーズをスペリオルコール!」

 

黒翼のソードブレイカー  PW6000

 

「アビサル・オウルの儀式(リチュアル)(3)!ルアードの名つくカードのコストで退却した時、カウンタチャージ!

ニーズの儀式(リチュアル)(3)!パワープラス2000!

黒翼のソードブレイカーのスキル!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』1枚ドロー!」

 

さらにまた1つ、記憶が流れてくる。

 

『それに、そうやって成長すると、いいこともあるんだよ』

 

『ええ?』

 

『成長すると、ヴァンガードにはこうやって、ソウルが溜まる』

 

『ソウル?』

 

『1回ずつ成長して、経験を積む・・・経験は戦う力に・・・ソウルはコストになるんだ』

 

『ソウル・・・ブラスト・・・』

 

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』Gゾーンの天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードを表に!Gゾーンの天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードの数だけ、グレード1をコールする!ニーズをスペリオルコール!ソードブレイカーを退却!ドロップゾーンのグレード1の数だけ、パワープラス1000!パワープラス6000!

ニーズの儀式(リチュアル)(3)!パワープラス2000!コール!竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス  PW9000

 

さらにまた1つの記憶が。

 

『いいか?ダメージだって力に変えられるんだ。戦って傷つかないと、できないことだってあるだろ?」

 

『わあ~!』

 

「ウスキアスのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(3)!カウンターブラスト!ドロップゾーンにあるモルフェッサをグレード1として山札の下に戻す!モルフェッサのパワーをウスキアスに!パワープラス9000!」

 

ウスキアス ルアード ニーズ

 ニーズ   R   ルート

 

「ルートのブースト、ニーズでフウライにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「あっ!フウライを潰した!」

 

「仲間や支配したユニットがアタックするたび、どんどんパワーを得る、厄介な相手だからね」

 

「鬼丸カズミの支配を底上げするキーカード・・・東海林君、ナイス判断力!」

 

天空を舞う竜(ドラグドライバー)ルアードでヴァンガードにアタック!いっくぜぇ!!オラオラオラァ!!」

 

「完全ガード『忍竜ウツロイ』(コスト『忍竜ウツロイ』)」

 

ルアード(カズマ)は竜の腕をかざし、魔法による雷撃をシラヌイ"朧"に放った。そこにウツロイが助太刀に入り、鎖を回して魔法を全て防いだ。

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『ハウルオウル(引)』ドロートリガー!パワーはウスキアスへ!1枚ドロー!セカンドチェック『デススプレイ・ドラゴン』サードチェック『アビス・グラール(治)』ヒールトリガー!パワーはウスキアスへ!ダメージ1回復!」

 

ダメージの回復によってドロップゾーンに置いたのはエスラス、グレード1だ。そしてさらにカズマの記憶が流れる

 

『じゃあじゃあ!ドロップゾーンは⁉』

 

『え?』

 

『お墓?それとも地獄?』

 

『う~ん・・・そうだな・・・ヴァンガードは今の自分・・・Gゾーンは未来・・・だったら、ドロップゾーンは過去なのかもしれないな』

 

「そう!ここにあるのは、あの時の俺だ!!現在、過去、未来・・・盤面には自分の全てがある!一歩一歩成長し、経験やダメージを力に変え、仲間と共に戦う!それが・・・ヴァンガードだ!!ニーズのブースト、ウスキアスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『忍竜ウツロイ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW14000➡PW9000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW43000➡PW11000  カズマの手札6枚 山札29枚  カズミのダメージ4枚

 

「6ターン目を終えて、ダメージは4対2!東海林カズマ、有利な展開!そして後1枚グレード1がドロップゾーンにいけば、儀式(リチュアル)(セブン)達成!」

 

「ガードやコストにグレード1を駆使した攻防一体な見事な展開です」

 

「と同時に、リアガードの過剰な展開も抑えている」

 

「ああ。これから始まる鬼丸カズミの警戒してのこと」

 

「ストライドジェネレーション!!!閻魔忍竜マグンテンブ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍竜シラヌイ』グレード3

 

閻魔忍竜マグンテンブ  PW26000  ハーツ『魔忍竜シラヌイ"朧"』

 

超越(ストライド)スキル!ウスキアスを支配!パワープラス4000!ウスキアスでヴァンガードにアタック!

マドイのGB(ジェネレーションブレイク)!自身をソウルに!支配されたユニットがアタックした時、自身をソウルへ!1枚ドロー!ウスキアスにパワープラス3000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』」

 

支配攻撃PW16000➡PW11000

 

「ウツロイのスキル。支配されたユニットがアタックがヒットした時、他のウツロイを山札の下に。ドロップゾーンより手札に加える」

 

「あぁ!完全ガードが手札に!」

 

「コール、フウライ、セイズイ、ゲンカイ!

マグンテンブのスキル。カウンターブラスト。Gゾーンのマグンテンブを表に。ウスキアスをスタンド、もう1度支配!Gゾーン表のカード1枚につき、パワープラス3000。ウスキアスでヴァンガードにアタック。

フウライのGB(ジェネレーションブレイク)。他のユニットがアタックした時、ヴァンガードがシラヌイであれば、パワープラス2000。

ゲンカイのGB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラスト。ソウルブラスト『忍竜ゲンカイ』パワープラス。1枚ドロー。

セイズイのGB(ジェネレーションブレイク)。支配されたユニットがアタックした時、パワープラス3000」

 

「ガード!『ベリアルオウル(☆)』」

 

支配攻撃PW19000➡PW11000+SH10000=21000

 

「支配したウスキアスは退却」

 

ゲンカイ マグンテンブ フウライ

 R     R    セイズイ

 

「ゲンカイでヴァンガードにアタック。

フウライのスキル。パワープラス2000」

 

「ガード!『黒翼のソードブレイカー』」

 

「よし!」

 

「これでカズマさんのドロップゾーンのグレード1のカードは7枚!」

 

「なるほど・・・この前よりは手ごたえがある」

 

「俺は!昔あんたに勝てなかった!何度やっても!なのに何で!そんな奴に支配されてんだよ!!ふざけんな!!」

 

「マグンテンブでヴァンガードにアタック。

フウライのスキル。パワープラス2000」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『忍竜ウツロイ』セカンドチェック『魔忍竜シラヌイ"朧"』サードチェック『忍竜コクシャ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはフウライへ、クリティカルはマグンテンブへ」

 

マグンテンブはルアードに接近し、短刀で2回連続の斬撃を繰り出す。ルアード(カズマ)は少し怯んでしまう。

 

「ダメージチェック『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』セカンドチェック『イビルリフューザー・ドラゴン』」

 

「セイズイのブースト、フウライでヴァンガードにアタック!

ここで終わるなら、やはりお前はその程度ということだ!」

 

「ジェネレーションガード!!暗黒竜プロットメイカー・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アビス・グラール(治)』

 

暗黒竜プロットメイカー・ドラゴン  SH15000

 

儀式(リチュアル)(3)!シールドプラス10000!」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000

PW30000➡PW11000+SH25000=36000  カズミの手札7枚 山札26枚  カズマのダメージ5枚

 

「東海林カズマ、凌いだぁ!!しかし、鬼丸カズミが支配の力で逆転!ダメージ4対5と押し返しました!」

 

「くっ・・・」

 

ここでさらにまた、カズマの記憶が流れ込んでくる。

 

『強くなれ、カズマ。どんなことがあっても、負けずに、強くなってくれ。たとえどんな辛いことでも、全部無駄じゃない。それは、戦う力になるんだ』

 

「今度は俺が!あんたに教えてやる!!」

 

「・・・面白い。見せてみろ」

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ドロップゾーンのノーマルユニットを2枚山札へ!」

 

戻したカード  『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』『争奪の騎士エデルン』

 

「コストなしでストライドできる!!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

「我を超え目覚めよ!!真なる力は、この手にある!!覚醒せし竜皇(ドラグストライダー)ルアード!!!!」

 

覚醒せし竜皇(ドラグストライダー)ルアード  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ニーズを退却!アビサル・オウルとベリアルオウルをスペリオルコール!」

 

ベリアルオウル(☆)  PW4000

 

ベリアル ルアード アビサル

ニーズ   R   ルート

 

「ニーズのブースト、ベリアルでフウライにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ニーズのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!同じ縦列にいるベリアルオウルを退却!1枚ドロー!

ベリアルオウルのスキル!効果かコストで退却した時、ヴァンガードがルアードなら、1枚ドロー!ルートのブースト、アビサル・オウルでヴァンガードにアタック!お前らに用はねぇ!邪魔すんな!!」

 

「ノーガード」

 

「インターセプトを潰した!」

 

「よし!いいぞ!いけ、カズマ!」

 

覚醒せし竜皇(ドラグストライダー)ルアードでヴァンガードにアタック!これは、あの時の俺とあんただ!!

覚醒せし竜皇(ドラグストライダー)ルアードのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(セブン)!ルート、アビサル・オウルを退却!・・・手札を5枚、捨てる!!」

 

「なん・・・だと・・・手札5枚だと・・・」

 

「おいおいおい、何考えてんだよあいつ!!」

 

「ちょっ!ほとんどすっぽんぽん!後がねぇじゃんかよ!」

 

観客席で見ているケイスケ、マサト、ツネトはカズマのとった行動が理解できなかった。だが、トコハ、シオン、ユイはこれの意味を理解している。

 

「違う!」

 

「これが最善の策!なぜなら・・・」

 

「捨てた手札1枚につき、パワープラス3000!5枚以上でパワープラス15000!2枚以上捨てたので、クリティカルプラス1、ドライブプラス1、相手はグレード1以上でガードできない!!

ルートのGB(ジェネレーションブレイク)!ルートをソウルに!カウンターブラスト!覚醒せし竜皇(ドラグストライダー)ルアードにパワープラス5000!

アビサル・オウルのアビサル・オウルの儀式(リチュアル)(3)!カウンタチャージ!」

 

「鬼丸は少なくても完全ガードを2枚持ってる!ガード制限のないアタックは確実に防がれる!」

 

「アタックが通るとしたら、ここしかねぇ!」

 

「だからこそカズマさんは、何もかも注ぎ込んで、全力で!」

 

「あいつ・・・決着をつけるつもりだ!!」

 

カズマはこのターンに全てを賭けて、このターンで勝負をつけるつもりのようだ。

 

「そうだ!!ヴァンガードが!あんたが!教えてくれたんだ!!例え何があっても、全部前へ進むための力になるって!!あんたが!!」

 

カズマの全力から光り輝いているように、カズミ、シラヌイにはそう見えている。

 

(なんだ・・・この前と比べようがないこの輝きは・・・?いったい何が奴をこんなに強くした・・・?怒りか?いや・・・違う・・・)

 

「俺は!あの頃の俺たちを力に変えて!!過去を超える!!」

 

ルアードに青き光が降り注ぎ、その光がルアードに強大な力を蓄えさせている。そして、ルアードは青き光を纏い、急速にシラヌイ"朧"に向かって突進した。

 

 

そしてその瞬間、地球と惑星クレイの間の宇宙空間にカズミは降り立った。しかしこれは、カズミ自身が見せたわけではない。

 

『!!』

 

このイメージを見せていたのは、ディフライダーではない、ただの人間であるカズマだったのだ。カズミはその事実に目を見開き、驚愕する。

 

(カズマ!)

 

『!!』

 

するとその時、カズミ、シラヌイに声が聞こえ、その意識が揺らいだ。

 

 

「!!」

 

カズマは今起こっていることに目を見開いている。なぜなら・・・

 

「カズマ・・・お前は・・・本当に強くなったな」

 

一時的にとはいえ、シラヌイのディフライドによる支配が解かれていたから。つまり、今カズマの目の前にいるのは、シラヌイではなく、本当の鬼丸カズミ、その人である。

 

「それに引き換え・・・俺は・・・お前に何もしてやれなかった・・・!鬼丸の家からお前を・・・守ってやれなかった・・・!」

 

「!!!」

 

カズミの脳裏に浮かび上がったのは、カズマが鬼丸の家を追い出されたあの日の光景だった。カズマはカズミの心情を知り、さらに驚愕の表情になる。

 

「それどころか俺は・・・存在するだけでお前を苦しめてしまう!俺さえいなければ・・・俺さえ・・・」

 

「な、何言って・・・!」

 

「ごめん・・・ごめんな、カズマ。さよ、な・・・ら・・・」

 

カズミはカズマに謝罪の言葉を述べながら、意識を手放した。

 

「!おい!おい!!」

 

カズミが意識を手放したことにより、体の所有権が再びシラヌイに渡る。

 

「くっ・・・なら、望み通り消えろ、カズミィ!!!」

 

「やめろおおおお!!逃げんじゃねぇよ!!おい!!勝手にいなくなってんじゃねぇぞ!!あんたがいなくなったら、俺はどうやって、あの頃の俺を超えればいいんだよ!!?目を覚ませぇ!!!」

 

「無駄だ!!ガード!『忍竜コクシャ(☆)』ジェネレーションガード!!呪経忍仙アブダタイシ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『貪食の忍鬼コソデ(治)』

 

呪経忍仙アブダタイシ  SH15000

 

「スキル発動!相手の手札が6枚以下でシールドプラス5000!さらにジェネレーションガード!!六道忍竜ゲホウラカン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『貪食の忍鬼コソデ(治)』

 

六道忍竜ゲホウラカン  SH15000

 

「カウンターブラスト!ソウルブラスト『忍竜セイズイ』ニーズを支配!ガーディアンサークルへ!」

 

ルアードの進行をコクシャ、アブダタイシ、ゲホウラカン、そしてゲホウラカンによって支配されてしまったニーズが妨げる。

 

「ああっと!ジェネレーションガード2連発!さらに支配されたユニットも防御に加わりました!東海林カズマ、4回のドライブ中、トリガーを3枚めくらなければ、鬼丸カズミのガードを突破できません!!」

 

「クワドラプルドライブ!ファーストチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て、覚醒せし竜皇(ドラグストライダー)へ!セカンドチェック『黒翼のソードブレイカー』サードチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部覚醒せし竜皇(ドラグストライダー)へ!」

 

「ファイナルチェック『デススプレイ・ドラゴン』」

 

ルアードは負けじとガードを突破しようとするが、これらのガードの前に敵わず、攻撃ははじかれてしまう。シラヌイ"朧"も無傷だ。

 

「抜けないーーー!!全てを賭けたアタック!しかし!防がれましたーーー!!」

 

「くっ・・・ターンエンド」

 

PW11000➡PW9000

PW12000➡PW9000

PW46000(+10000)➡PW11000+SH50000=61000  カズマの手札5枚 山札18枚  カズミのダメージ4枚(裏1枚)

 

「互いを思う兄弟の心・・・その力で我が支配を打ち破るとはな・・・。くくく・・・見せてもらったぞ、東海林カズマ。お前の、可能性を」

 

「くっ・・・!」

 

「くく・・・悪かった・・・俺はどうやら、過小評価しているらしい。甘かったよ!

シラヌイ"朧"のスキル!相手ドロップゾーンから1体、スペリオルコールさせる!対象はアビサル・オウル!」

 

「なっ!」

 

「ひどい!力尽きた仲間を蘇らせた・・・支配するために!」

 

「まったく、何て血も涙もないスキルなんだ!」

 

「・・・左後列へ」

 

「ストライドジェネレーション!!!!邪眼冥皇シラヌイ"骸"!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『魔忍竜シラヌイ"朧"』グレード3

 

邪眼冥皇シラヌイ"骸"  PW26000  ハーツ『魔忍竜シラヌイ"朧"』

 

「素晴らしかった・・・本当に。期待以上の可能性だった。だからこそ、こちらも死力を尽くす!

超越(ストライド)スキル!アビサル・オウルを支配!パワープラス4000!アビサル・オウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『黒翼のソードブレイカー』」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

 

「セイズイ、忍竜ウツロイをコール」

 

忍竜ウツロイ  PW6000

 

「「ヴァンガードへの支配が来る!!」」

 

『!!』

 

「邪眼冥皇シラヌイ"骸"のGB(ジェネレーションブレイク)2。ソウルブラスト『忍竜ノロイ(☆)』『忍竜ノロイ(☆)』ヴァンガードを支配!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードで、アビサル・オウルをアタック。

2体のセイズイのスキル。パワープラス3000」

 

「くっ、ノーガード!」

 

「ツインドライブ。ファーストチェック『忍竜ウツロイ』セカンドチェック『研鑽の忍鬼トラサダ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てウツロイへ」

 

ルアード(カズマ)はシラヌイ"骸"によって支配されてしまい、目を覚ましたアビサル・オウルを容赦なく、竜の腕で葬り去った。そのむごい光景にクロノやタイヨウ、観客全員が目を逸らしてしまう。

 

「果たして!東海林カズマ!このターンを凌げるのかぁ!!」

 

「東海林君は前のターン、全てをかけて全力を出し切りました」

 

「そして今も諦めずに戦おうとしている」

 

「その姿勢は、ヴァンガードファイターとして、尊敬に値する」

 

R シラヌイ"骸" ウツロイ

R  セイズイ  セイズイ

 

「セイズイのブースト、ウツロイでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『デスフェザー・イーグル(☆)』『アビサル・オウル』目ぇ覚ませよ!!」

 

「無駄な事だぁ!!セイズイのブースト、シラヌイ"骸"でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

ヒールトリガーに全てを賭け、攻撃を受けようとするカズマに、今年の記憶がよみがえる。初めてカードキャピタル2号店に訪れた時の記憶だ。

 

(俺は・・・もういい加減吹っ切れようと思って、デッキを手に取って、カードショップの扉を開けた。そしたら・・・グルグル頭のふざけた野郎が、いたんだ)

 

『おい待てよ!まだ決着ついてないだろ⁉』

 

『もう詰んでんだ。これ以上やったって意味ねぇよ』

 

『いやだからって!最後まで粘れよ!諦めるようなとこじゃねぇだろ⁉自分の可能性を信じて続ければ・・・』

 

「・・・ふっ、続ければ・・・か・・・」

 

「トリプルドライブ。ファーストチェック『忍竜テンレイ』セカンドチェック『忍竜テンレイ』」

 

「俺は諦めねぇよ。最後まで。もう二度と!!」

 

カズマは最後の瞬間まで諦めようとせず、立ち向かっている。そう、前までのカズマとは大きな違いだ。

 

『それって、何の得になんの?』

 

『ねぇ、それって、何の得になるの?ねぇ・・・ねぇ!』

 

「それが全部自分になる!だから・・・捨てんじゃねぇ!!!」

 

「サードチェック『研鑽の忍鬼トラサダ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てシラヌイ"骸"に!」

 

シラヌイ"骸"は刀から繰り出す外法を放ち、ルアード(カズマ)を怯ませる。それを逃さずシラヌイ"骸"はルアード(カズマ)に近づき、刀で一刀両断する。そしてさらに、とどめといわんばかりに尻尾でルアード(カズマ)を貫いた。

 

「ぐわあああああああ!!!」

 

「カズマさーーん!!」

 

「カズマーーーーーー!!」

 

ルアード(カズマ)は意識がもうろうとしながらも、最後まで諦めようとせず、必死に手を伸ばす。だが、意識は最後までもたず、静かに目を閉じて、静かに倒れてしまった。

 

PW21000➡PW11000+SH15000=26000

PW36000(+5000)➡PW11000

 

ダメージチェック『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

カズマのダメージ6枚  カズミのダメージ4枚  勝者カズミ

 

to be continued…




カズマ『初めて2号店に行ったとき、確か俺はこういった。
ああ、それいいから。
知ってる。昔聞いたし。
それも聞いた。だから設定はもういいって。
ずっとそうやって目を背けてきた。俺は自分が勝てなかったことばっかに囚われて・・・。
あの時みたいに、今度はあいつにガツンと言ってやってくれ、新導!」

TURN207『クロノVSカズミ』


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クロノVSカズミ

とりあえず、今週のウルトラレアのパック、それからWGPまでにNEXTストーリーの話は全て書き終えました。

と、いうわけでして、今回は思い切って3話連続して投稿しようと思います!続きは30分後に投稿しようと思いますのでよろしくお願いいたします。

さて、まずは第1話目から!

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)決勝戦、因縁ともいえる兄弟対決、カズマは今の全力を出し切り、カズミを追い詰めるだけでなく、本来のカズミをディフライドによる支配から一時的に解放させることに成功した。だが、カズマの全力をもってしても、ジェネレーションガードによって凌がれてしまい、最後はシラヌイ"骸"によってとどめをさされ、ダメージ6となってしまい、カズマは敗北してしまった。今この光景にクロノやタイヨウ、観客全員が息をのみ、空気が沈黙している。その沈黙を破ったのは、MCミヤの実況だった。

 

「勝者!鬼丸カズミ!東海林カズマ、ここで無念の敗退!U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、決勝戦の決着はついに!両チーム、大将同士への決戦へと、もつれこみましたぁ!!」

 

ついに大将同士の対決となり、クロノはカズミをじっと見つめる。カズミは口元に笑みを浮かべ、不敵に笑っている。

 

 

 

TURN207「クロノVSカズミ」

 

 

 

「ついに、この時がやってまいりみゃした。長きにわたり、U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、最後の1戦!この1戦でついに、今大会の覇者が決定するのです!!」

 

長かったU20(アンダートゥエンティ)の戦いも、この1戦で決着がつく。その最後の1戦を観客、いや、全世界のファイターは今か今かと待ち望んでいる。ファイトを終えたカズマはクロノとタイヨウの元に戻っていく。

 

「カズマ・・・」

 

「カズマさん・・・」

 

「・・・届かなかった。けど全力でやった。俺にできるのは・・・ここまでだ」

 

カズマはクロノに近づき、拳を軽く、クロノの胸に突きつける。

 

「お前に託す。ここまで来た、俺たちの思い・・・全部・・・あいつらに伝えてやってくれ。お前が信じる・・・ヴァンガードを!」

 

「!・・・ああ!必ず!」

 

カズマたちの思いをクロノはしっかり受け取った。それを見たカズマは笑みを浮かべる。一方のカズミは、黙々とファイトの準備を行っている。

 

(一瞬とはいえ、カズミに支配を揺るがされるとは・・・俺の覚悟はその程度だったというのか?)

 

カズミ、シラヌイは支配を揺るがされた存在であるカズマを一目見る。

 

(同じ轍は二度と踏むものか・・・。運命を抗う術もなく散っていった同胞たちのためにも・・・不知火の名にかけて・・・我が主に相応しき存在を、この1戦で見極めてくれる)

 

カズミは自らの悲願のために、この1戦に全力で挑む。クロノも思いを受け止め、ファイト台に立ち、ファイトの準備を進める。

 

「しっかり勝てよー、クロノー!!泣いても笑っても、これが最後だぁ!!」

 

「お前の勝利、信じてるぜ!!」

 

「気合を入れるんだ!!」

 

トリニティドラゴン、三獣士、ケイスケとマンネンはクロノを全力で応援する。

 

「新導君がんばれー!!」

 

「漢見せなさいよ!あんたなら絶対やれる!!」

 

ハイメフラワーズも・・・

 

「クロノ君、ここが正念場です!」

 

「ここまで来て、負けなんてオチは許さないからな!絶対勝て!!」

 

「せっかく決勝戦を譲ってあげたんだから、思いっきりぶちかましちゃって、クロノ!!」

 

ドリームハーツもしっかりと応援する。

 

(クロノのファイトはどんな時でも、見るものを全て熱く巻き込む・・・。彼はどう受け止める・・・?)

 

シオンはただ冷静にこのファイトの行方をしっかりと見守る。

 

「やはりこうなったか・・・新導クロノ・・・」

 

クロノとカズミの脳裏に浮かび上がったのは、互いにカードキャピタル2号店で初めて出会ったあの頃だった。

 

「俺もずっと、この時を待ってた!!決着をつけようぜ!今度こそ、あの日借りを返してやる!!」

 

互いに準備を終え、MCミヤの合図と共に、いよいよ、U20(アンダートゥエンティ)の最後のファイトが始まろうとしていた。

 

U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ決勝戦!クライマックスファイト!!」

 

『おおおおおおおお!!』

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン・G!」

 

「忍竜マドイ」

 

クロノ・ドラン・G  PW5000

 

忍竜マドイ  PW5000

 

「俺の先攻!ドロー!ライド!クロノエトス・ジャッカル!ドランは移動!ターンエンド!」

 

クロノエトス・ジャッカル  PW7000

 

R クロノエトス   R

R   R    ドラン・G  クロノの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン。ドロー。ライド。忍竜セイズイ。コール、忍竜ノロイ」

 

忍竜セイズイ  PW7000

忍竜ノロイ(☆)  PE4000

 

マドイ セイズイ R

ノロイ  R   R

 

「開幕から今日まで、ついに1戦たりとも敗戦はなく、この決勝まで歩みを進めた絶対王者、鬼丸カズミ!かつて共に未来を目指した仲間を、日本により失うという悲しいアクシデントを背負いながらも、揺らぐことなく、勝利を重ねてきました」

 

「ノロイのブースト、マドイでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』」

 

「セイズイでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

「ダメージチェック『刻獣(パルサー)スピアヘッド・ユニコーン』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000+SH5000=12000

PW7000(+5000)➡PW7000  カズミの手札6枚 山札41枚  クロノのダメージ1枚

 

「今再び、U20(アンダートゥエンティ)の頂点に立ち、勝利を手向けの花とするのかぁ⁉」

 

「俺のターン!ドロー!ライド!クロノビート・バッファロー!ドランを移動!コール!ドキドキ・ワーカー!」

 

クロノビート・バッファロー  PW9000

ドキドキ・ワーカー(☆)  PW4000

 

R クロノビート ドラン・G

R   R    ドキドキ

 

「その絶対王者の挑戦者、新導クロノ!自らチームを率いて挑んだ新たなる挑戦!」

 

「ドキドキ・ワーカーのブースト、ドランでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』」

 

「ファーストステージは、ギリギリ最後に勝ち抜け、あわやの瞬間もありました。それでもチームの結束により

 乗り越え、ライバルたちを打ち倒し、ついに、ここまで辿り着きましたぁ!」

 

「クロノビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『時を刻む乙女ウルル(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『忍竜テンレイ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000+SH5000=12000

PW9000(+5000)➡PW7000  クロノの手札4枚 山札40枚  カズミのダメージ1枚

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。ライド。忍竜ゲンカイ」

 

忍竜ゲンカイ  PW9000

 

マドイ ゲンカイ R

ノロイ  R   R

 

「ノロイのブースト、マドイでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

「挑戦者皆が熱い思いをかけ、未来を目指して戦い抜いた、U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ。その全てを制するのは、果たして、どちらか!」

 

「ゲンカイでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『忍獣カタリギツネ』」

 

「ダメージチェック『クロノビート・バッファロー』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000  カズミの手札6枚 山札38枚  クロノのダメージ1枚

 

「クロノさん・・・」

 

「勝てよ、新導・・・お前のファイトなら、きっと・・・あいつの目を覚まさせてくれる!」

 

「俺のスタンド&ドロー!切り開け!新たなる世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン・G!!」

 

クロノジェット・ドラゴン・G  PW11000

 

「ドキドキ・ワーカーとドランを移動!コール!クロノビート・バッファロー!

クロノビートのスキル!グレード3以上の十二支刻獣のヴァンガードがいるなら、パワープラス2000!」

 

クロノビート クロノジェット・G ドキドキ

  R        R     ドラン・G

 

(あいつは・・・どれだけの思いで・・・どんな覚悟で、あれだけのファイトを戦い抜いたのか・・・!)

 

クロノの脳裏に浮かび上がるのは先ほどのカズマの全力をかけたファイトだった。

 

「やってやるぜ!ドランのブースト、ドキドキ・ワーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『忍竜テンレイ』」

 

「クロノジェットでヴァンガードにアタック!

ドキドキ・ワーカーのスキル!ヴァンガードがクロノジェットなら、自身をソウルへ!1枚ドロー!クロノジェットにパワープラス5000!ファイトには、その人間の全てが現れる!」

 

『お前に託す。ここまで来た、俺たちの思い・・・全部・・・あいつらに伝えてやってくれ。お前が信じる・・・ヴァンガードを!』

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『刻獣(パルサー)スラッシュ・ドッグ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはクロノビートに、クリティカルはクロノジェットに!セカンドチェック『クロノファング・タイガー・G』」

 

クロノジェット・Gは全身全霊を込めて、思いを拳に乗せ、ゲンカイに強力な1撃を与える。

 

「ダメージチェック『忍竜ウンガイ』セカンドチェック『忍竜ゲンカイ』」

 

「ここまで辿り着いた、俺の全て!俺の信じるヴァンガードの全てを、この1戦に賭ける!クロノビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『貪食の忍鬼コソデ(治)』ヒールトリガー。ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000➡PW9000

PW16000➡PW9000(+5000)  クロノの手札5枚 山札35枚  カズミのダメージ3枚

 

(新導クロノ・・・ギアクロニクルの特異点・・・)

 

カズミはこれまでクロノのファイトを思い返していた。

 

(正直失望した・・・所詮はただの人間にすぎないと・・・。だが・・・何度倒しても立ち上がり、俺の前に現れる・・・)

 

『だからわかるんだ。彼らが秘めてる可能性が!』

 

「・・・・・・」

 

「現在ダメージは3対1、ここまでは、お互いの出方を伺うような展開が続いています」

 

「スタンド&ドロー。ならば示してみろ!ライド!魔忍竜シラヌイ"朧"!!」

 

魔忍竜シラヌイ"朧"  PW11000

 

「お前の力・・・可能性・・・この目で見定め、そして打ち砕く!己が誇りに賭けて・・・我が同胞の魂に賭けて!ストライドジェネレーション!!!閻魔忍竜マグンテンブ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍獣カタリギツネ』グレード1+2

 

閻魔忍竜マグンテンブ  PW26000  ハーツ『魔忍竜シラヌイ"朧"』

 

超越(ストライド)スキル!クロノビートを支配!パワープラス4000!」

 

「くっ・・・」

 

「クロノビートでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『クロノエトス・ジャッカル』」

 

支配攻撃PW13000➡PW11000

 

「俺は惑星クレイを解放する・・・お前たち人間から。未来を、我らの手に!ノロイは移動。コール、忍竜ノロイ、忍竜セイズイ。

マグンテンブのスキル。カウンターブラスト。Gゾーンのマグンテンブを表に。クロノビートを支配。Gゾーン表のカード1枚につき、パワープラス3000。クロノビートでヴァンガードにアタック。自由を、我が故郷に!

マドイのGB(ジェネレーションブレイク)。自身をソウルに。支配されたユニットがアタックした時、自身をソウルへ。1枚ドロー。セイズイにパワープラス3000。

さらにセイズイのGB(ジェネレーションブレイク)。支配されたユニットがアタックした時、パワープラス3000」

 

「ガード!『刻獣(パルサー)スラッシュ・ドッグ(☆)』」

 

支配攻撃PW16000➡PW11000+SH10000=21000

 

「鬼丸カズミ、早くも支配を駆使し、ジリジリと新導クロノの陣営を食い破っていきます!」

 

「支配したクロノビートは退却。コール、忍竜セイズイ」

 

ノロイ  マグンテンブ セイズイ

セイズイ   R    ノロイ

 

「セイズイのブースト、ノロイでヴァンガードにアタック。運命を、我らの手に取り戻すのだ!」

 

「ガード!『スチームメイデンメスキア』」

 

「マグンテンブでヴァンガードにアタック!

左のノロイのスキル。ヴァンガードがシラヌイであれば、1枚ドロー。マグンテンブにパワープラス5000」

 

「ノーガードだ!」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『魔忍竜シラヌイ"朧"』セカンドチェック『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』ドロートリガー。パワーは右のセイズイへ。1枚ドロー。サードチェック『研鑽の忍鬼トラサダ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはセイズイに、クリティカルはマグンテンブに」

 

マグンテンブはクロノジェット・Gに近づき、魔を纏った2つの短刀で斬り倒す。攻撃を喰らったクロノジェット・Gはその衝撃で倒れてしまうが、まだ起き上がれる。

 

「ダメージチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!セカンドチェック『スチームテイマーアルカ』あんたの・・・いう通り・・・ヴァンガードが本当に、あんたたちの運命を支配してるんだとしたら、俺だって!そんなの許せない!」

 

「!ノロイのブースト、セイズイでヴァンガードにアタック」

 

「未来を自分で掴みたい・・・当たり前だ!ジェネレーションガード!!遡る時乙女ウルル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『時を刻む乙女ウルル(治)』

 

遡る時乙女ウルル  SH15000

 

「スキル発動!ドロップゾーンからノーマルユニットとトリガーユニットを選んで山札の下に!」

 

戻したカード『クロノビート・バッファロー』『時を刻む乙女ウルル(治)』

 

「戻したのなら、シールドプラス5000!俺の仲間たちだって、思いは同じだ!誰かが勝手に運命を操ってるなんて、許せるわけがねぇ!!」

 

「・・・・・・ターンエンド」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW31000➡PW11000(+5000)

PW27000➡PW16000+SH20000=36000  カズミの手札7枚 山札28枚  クロノのダメージ4枚

 

「鬼丸カズミ!このターンで一気に3ダメージをもぎ取ったぁ!リアガードも削られた新導クロノ、この圧倒的な支配の力の前に、どう立ち向かうのか⁉」

 

「示せって言ったよな?見せてやるよ、俺たちのヴァンガードを!!ストライドジェネレーション!!!超刻獣(メタパルサー)アヴニール・フェニックス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノファング・タイガー・G』グレード3

 

超刻獣(メタパルサー)アヴニール・フェニックス  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

「新導クロノ、鬼丸カズミの支配を打ち破り、勝機を掴めるか!」

 

「見せてやんなさい、クロノ!」

 

「君とユニットたちの絆を!」

 

「そしてそれを、シラヌイに示すんだ!」

 

超越(ストライド)スキル!ギアドラゴンか十二支刻獣のGユニットにストライドした時、手札のクロノエトス・ジャッカルをコールし、時翔(タイムリープ)!クロノビート・バッファロー!

さらにクロノ・ドラン・GのGB(ジェネレーションブレイク)!手札以外からコールされたので、ソウルに送り、同じグレードの十二支刻獣をコールできる!クロノビート・バッファロー!」

 

クロノビート アヴニール クロノビート

  R      R     R

 

「いくぜ!右のクロノビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『忍竜ウンガイ』」

 

「左のクロノビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガードだ『忍竜ゲンカイ』」

 

「惑星クレイと俺たちの世界が、どう繋がってて、何の力が働いているのか、本当のところは、俺にもわからない」

 

「・・・」

 

「けれどこいつらは、俺を導いてくれた。アヴニール・フェニックスでヴァンガードにアタック!

アヴニールのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのアヴニールを表に!山札の上5枚を公開!」

 

公開したカード  『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』『クロノクロウ・モンキー』『クロノファング・タイガー・G』『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』『刻獣(パルサー)スラッシュ・ドッグ(☆)』

 

「Gゾーン表のカード1枚につき、十二支刻獣を2枚まで、スペリオルコール!刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ!クロノクロウ・モンキー!」

 

刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ  PW9000

クロノクロウ・モンキー  PW9000

 

「クロノクロウのスキル!ヴァンガードが十二支刻獣でカウンターブラスト!クロノクロウにパワープラス5000!」

 

「新導クロノ、アヴニール・フェニックスのスキルで、左右のリアガードを新たに呼び出したぁ!」

 

「これで5連続攻撃です!」

 

「新導の奴、やるじゃん」

 

「よし!一気に畳み掛けちゃえ、クロノ!」

 

「・・・感じるんだよ・・・わかるんだ・・・気持ちは1つなんだって!」

 

「・・・っ」

 

「あんたにも見えるんだろ!そんだけの力があるんなら!!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『クロノエトス・ジャッカル』『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!パワーはルガル・ウレに!1枚ドロー!サードチェック『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』」

 

アヴニールは空を高く舞い、シラヌイ"朧"に向けて最大火力の炎を放つ。シラヌイ"朧"は炎に包まれ、苦し気ながらも何とか耐える。

 

「ダメージチェック『忍竜フウライ』」

 

「アヴニール・フェニックスのGB(ジェネレーションブレイク)3!リアガードの十二支刻獣にパワープラス2000!ルガル・ウレでヴァンガードにアタック!

ルガル・ウレのスキル!十二支刻獣のヴァンガードがいれば、パワープラス2000!」

 

「ガード!『研鑽の忍鬼トラサダ(☆)』」

 

「クロノクロウでヴァンガードにアタック!俺たちのヴァンガードは、誰も支配なんかしない!絆なんだ!俺たちみんなを!俺たちとユニットたちを繋ぐ!俺たちは一緒に強くなって、未来を超えていくんだ!!」

 

「ガード!『研鑽の忍鬼トラサダ(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000  クロノの手札6枚 山札24枚  カズミのダメージ4枚

 

クロノの攻撃を終えた時、カズミ、シラヌイの脳裏に本来のカズミの記憶が流れ込んでくる。小さかった頃、兄弟で楽しくファイトしていた時の記憶。

 

『俺たちだって、一緒に未来を掴みたかった』

 

『?』

 

イメージの中で、本来のカズミは、シラヌイに語りかけてきた。

 

『鬼丸の名前も立場も関係ない・・・新しい世界を」

 

カズミはシラヌイに手を差し伸べようとする。

 

『どうしてあの時、俺は諦めてしまったのだろう?どうしてあの時、カズマに手をさしべられなかったのだろう?』

 

『「黙れぇ!!!」』

 

「!」

 

シラヌイの言葉は、現実と共に放たれた。

 

「・・・二度はない。お前を支配したのは、我らが悲願成就のために、絶対に必要だったこと!悔いはない!」

 

「あんた・・・まさか・・・」

 

「我が無力なる先導者よ、お前を踏み越え、俺は行く!!ストライドジェネレーション!!!!邪眼冥皇シラヌイ"骸"!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『魔忍竜シラヌイ"朧"』グレード3

 

邪眼冥皇シラヌイ"骸"  PW26000  ハーツ『魔忍竜シラヌイ"朧"』

 

「来たぁ!ヴァンガードをも支配する、鬼丸カズミ必殺の切り札ぁ!!」

 

「クロノさん!」

 

「お前なら必ず超えられる、新導!」

 

超越(ストライド)スキル!クロノクロウを支配!パワープラス4000!クロノクロウでヴァンガードにアタック。

2体のセイズイのスキル。パワープラス3000」

 

「インターセプト!『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』」

 

支配攻撃PW13000➡PW11000+SH5000=16000

 

「コール!忍竜ウンガイ!」

 

忍竜ウンガイ  PW9000

 

「ウンガイのGB(ジェネレーションブレイク)!ウンガイとノロイ、クロノクロウを選択。これらのユニットをパワーを11000まで増減させ、固定させる。

シラヌイ"骸"のGB(ジェネレーションブレイク)3!ソウルブラスト『忍竜セイズイ』『忍竜ゲンカイ』Gゾーンのマグンテンブを表に!ヴァンガードを支配!クロノジェット・Gでクロノクロウにアタック。

セイズイのスキル。パワープラス3000」

 

「ぐっ・・・ノーガード!」

 

「ツインドライブ『忍獣カタリギツネ』『貪食の忍鬼コソデ(治)』ヒールトリガー!」

 

「ここでヒールトリガー!」

 

「ダメージ1回復、パワーは右のセイズイへ」

 

シラヌイ"骸"の邪眼によって支配されたクロノジェット・Gは支配に抗おうとするが、やはり抗えず、拳を握りしめ、クロノクロウに打撃を与えた。

 

支配攻撃PW11000➡PW11000

 

ウンガイ シラヌイ"骸" セイズイ

セイズイ   R    ノロイ

 

「ノロイのブースト、セイズイでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『時を刻む乙女ウルル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「運命を・・・この手に!!」

 

「うおおっ⁉」

 

カズミが手を下すと同時に、邪悪なオーラを放ち、クロノはそのオーラに包み込まれる。

 

 

クロノが目を覚まし、視界に映ったのは、惑星クレイの夜の荒野だった。

 

「惑星クレイ・・・」

 

クロノは荒野を歩いていき、崖下を覗いてみると、そこには支配の力を得る前のシラヌイと、彼の同胞たちが集まっていた。どうやらこのイメージは、シラヌイの過去を映し出されているようだ。

 

「あの空の下には・・・どんな風景があるのだろうな・・・」

 

「・・・」

 

「この狭い・・・ぬばたまの括りから抜け出して・・・いつか、何の柵もなき、新たな世界へ・・・」

 

不知火一派の一員であるウツロイは空を見上げてそう呟いた。

 

「・・・すまない。戦亡きことを」

 

「いや・・・俺が連れていく!!お前たちを宿命から解き放ち、新たなる世界へと!!必ず・・・!」

 

シラヌイは不知火一派の同胞たちにそう告げて、決意を固める。仲間たちを、新しい世界に連れていくという決意を。

 

視界は変わり、明かりが灯し始める荒野、そこにいるのは、大きなダメージを負ったシラヌイがよろよろと歩く姿だった。仲間たちは過酷な任務で息絶えてしまった。結果は残酷なものだった。

 

「・・・我らはただ、蔑まれ、使われ、死すべき存在でしかないと⁉それが我らの、宿命だというのかああああああ!!?」

 

クロノは今のシラヌイの姿を見て、少し唖然となる。

 

さらに視界が変わり、場所はどこかの神殿の中、真っ先に視界に映ったのはシラヌイだった。

 

「ぐわあああああああ!!」

 

シラヌイの額に、赤い光が照らし出され、シラヌイはそれによって苦痛の悲鳴を上げる。その光によって、シラヌイの額に、邪眼が宿された。

 

「その邪眼こそ、我らが主よりあなたより授けられた、新たなる力」

 

シラヌイの前に、マントを羽織った不気味な雰囲気を晒しだしているユニットが現れる。

 

「さあ、お行きなさい。我らが世界を、ヴァンガードなる呪いから解放するのです」

 

ユニットが羽織っているマントはまるで生きているかのように、三つ目が開かれている。

 

「ヴァンガード・・・それが・・・我が同胞たちを・・・!」

 

「我らが主を甦らせ、かの世界に降臨せし、その力が下されれば、ヴァンガードは滅びるのです」

 

「・・・必ず見つけてみせるとも!我が主の・・・器を!」

 

シラヌイの視線の先には、植物に纏わりついて、ピクリとも動かない像にも似たような姿の巨大な竜神があった。その姿を見て、クロノは驚愕している。

 

 

「今のは・・・あんたの・・・」

 

クロノは現実に戻り、カズミを見る。

 

「認めてやろう」

 

「!」

 

「お前のヴァンガードは理解できた・・・ならば、全力で叩き潰してくれる!!シラヌイ"骸"でヴァンガードにアタック!

ノロイのスキル!1枚ドロー!シラヌイ"骸"にパワープラス5000!」

 

「完全ガード!『スチームテイマーアルカ』(コスト『クロノエトス・ジャッカル』)」

 

シラヌイ"骸"はクロノジェット・Gに向けて、衝撃波を放つ。衝撃波が迫る中、アルカが時計型の盾を構え、衝撃を防ぎ、クロノジェット・Gを守る。

 

「トリプルドライブ『忍竜テンレイ』セカンドチェック『忍竜コクシャ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはセイズイ、クリティカルはウンガイに!サードチェック『忍竜ノロイ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはセイズイ、クリティカルはウンガイに!」

 

「ダブルクリティカルーー!!」

 

「セイズイのブースト、ウンガイでヴァンガードにアタック!我ら不知火の魂に賭けて!お前のヴァンガードを破壊して、我が主に捧げてくれる!!」

 

「ガード!!『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』『クロノボレー・ラビット(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW29000➡PW11000(+5000)

PW31000➡PW16000(完全ガード)

PW34000➡PW16000+SH20000=36000  カズミの手札8枚 山札21枚  クロノのダメージ4枚(裏1枚)

 

「止めた止めた止めたぁーー!!新導クロノ、ヒールトリガーの助けもあって、ダメージ4で踏みとどまったぁ!だが、リアガードは再び失われ、鬼丸カズミには大量のトリガー!守りも盤石!新導クロノ、逆転の目は、あるのか⁉」

 

「次で終わらせる。お前たちの絆とやらも、ヴァンガードと共に全て、この世界から消えてなくなるのだ」

 

カズミは冷徹な表情を浮かべ、クロノにそう宣言する。果たして、クロノに勝ち目はあるのか・・・?

 

to be continued…




カズミ「見るべきものは全て見た。新導クロノ、お前のヴァンガードも理解できた」

クロノ「違う!お前はまだ何も見ていない!何も理解しちゃいないんだ!」

カズミ「お前もすぐに知ることになる。運命を支配され、未来を許されなかった者たちの絶望を!」

クロノ「違う!ヴァンガードは誰も支配なんかしない!見せてやるぜ・・・本当にお前が知るべきものの全てを!!」

TURN208「超える力」


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超える力

2話目です

それではどうぞ!


U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、決勝戦でのクロノとカズミの最後のファイト、クロノは全身全霊を込めて、クロノたちのヴァンガードをカズミ、シラヌイに伝えようとする。そしてそのファイトの途中で、クロノはシラヌイの過去のイメージを見て、何かを掴めたようだ。カズミはそんなことはお構いなしに、決意を揺るがず、クロノを支配で追い詰める。カズミの攻撃を防ぎきり、今度はクロノのターンだ。

 

お互いの状況はこうなっている。

 

R クロノジェット・G R

R     R     R  クロノの手札1枚 山札23枚  ダメージ4枚(裏1枚)

 

カズミの盤面

 

ウンガイ シラヌイ"骸" セイズイ

セイズイ   R     R    カズミの手札8枚 山札21枚  ダメージ3枚

 

「次で終わらせる。お前たちの絆とやらも、ヴァンガードと共に全て、この世界から消えてなくなるのだ」

 

「気づいてないのか、あんた?」

 

「?」

 

「あんたの思いに、あんたのヴァンガードが全力で応えているのに」

 

クロノの言葉を聞いて、カズミは自分の盤面を見つめる。

 

「スタンド&ドロー!こっちも見せてやるぜ!俺たちの今の全てを!」

 

クロノは全力で、自分たちの全てをカズミにぶつけようと心構える。

 

 

 

TURN208「超える力」

 

 

 

U20(アンダートゥエンティ)のクライマックスファイトは、全世界のファイターたちもテレビを通じて、見持っている。

 

U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、激闘のクライマックスファイト!ダメージは鬼丸カズミが3、新導クロノが4!ここからどう展開していくのか!」

 

「がんばれ、クロノさん!」

 

「あなたのファイトで、鬼丸カズミを打ち破ってください!」

 

「あんたなら、それができるはずや!」

 

「信じとるで、クロノさん!」

 

現在海外でノアとイツキを捜索している新ニッポンのアラタとマコト、ヘヴィNEWパンクは全力で応援している。その後ろで櫂とリンも静かに見守っている。

 

カードキャピタル1号店で、カムイやミサキ、カズヤもテレビを通してファイトを見守っている。

 

「見せてもらうぜ、クロノ。お前、いや、お前らが望む最高の未来の形を!」

 

そして、海外の空港で飛行機を待っているアイチも、ファイトを見守っている。

 

「クロノ君、きっと君なら掴める。君の目指す未来を」

 

 

「ストライドジェネレーション!!!!クロノドラゴン・ギアネクスト!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン・G』グレード3

 

クロノドラゴン・ギアネクスト  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

「新導クロノ!渾身のストライドは、決勝戦の切符をもぎ取った最新Gユニット!クロノドラゴン・ギアネクスト!!」

 

「クロノジェット・ドラゴンのさらなる未来の姿!」

 

「私を倒したそのGユニットなら、きっといける!!」

 

「全力でぶちのめしてやんなさい、クロノー!!」

 

「コール!刻獣(パルサー)スピアヘッド・ユニコーン!」

 

刻獣(パルサー)スピアヘッド・ユニコーン  PW9000

 

「ギアネクストのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ソウルブラスト『クロノエトス・ジャッカル』Gゾーンのギアネクストを表に!このユニットはアタック終了時に、コスを払う事でスタンドする!」

 

「ヴァンガードのスタンドによる連続攻撃で、一気に押し込むつもりです!」

 

「新導!ここで決めちまえ!!」

 

『わああああああああ!!』

 

熱いファイトにより、観客は熱狂的に熱くなってきている。そしてその思いをクロノは肌で感じ取っている。

 

(みんなの思いが・・・伝わってくる!)

 

「優勝は目の前だ!!突っ走れー!!」

 

「そこでぶち抜いちまえー!!」

 

「負けるんじゃないぞ!!」

 

「いっけーー!!」

 

「ここで決めちゃえー!!」

 

「クロノーー!!」

 

仲間たちが、観客たちの思いが、クロノに力を分け与えている。

 

「俺は・・・俺たちは1人じゃない!!」

 

観客の歓声の中にカズミ、シラヌイはクロノが発して言葉にどこか引っかかっている。

 

『あんたの思いに、あんたのヴァンガードが全力で応えているのに』

 

「・・・見せてみろ!お前の力を!」

 

「掴みに行こうぜ、みんなが目指した頂点を!!その先に続く未来を!!」

 

スピアヘッド ギアネクスト R

  R      R    R

 

「いくぜ!スピアヘッドでヴァンガードにアタック!

スピアヘッドのGB(ジェネレーションブレイク)!クロノジェットのヴァンガードがいるなら、パワープラス2000!

さらに!アタック時にカウンターブラストを払い、フィールドの十二支刻獣の数だけ山札を見て、1枚をコールさせる!ギアネクストと合わせて2枚を確認して・・・刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレをスペリオルコール!いっけえ!」

 

「ガード『忍竜テンレイ』」

 

「ルガル・ウレでウンガイにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「インターセプトを潰した!」

 

「ギアネクストでヴァンガードにアタック!」

 

カズミは自分のダメージを確認して、ここをあえて受けることにする。

 

「ノーガード!」

 

「ダブルクリティカル以上なら、6ダメージとなりますが・・・」

 

「このアタックは通しておいて、スタンドしたアタックをガードして凌ぐ・・・定石だな」

 

「全ては、トリプルドライブが重要となるわけだな」

 

「新導クロノ!ここで一気に決めてしまえるかぁ⁉U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、クライマックスファイト!数多のファイターたちを乗り越えて、今この場に立った2人に、運命はどうこたえるのか!」

 

クロノはドライブチェックを行う前に、これまでの経緯を振り返っていた。

 

(俺が今、ここに立っているのは・・・あんたのおかげでもあるんだよなぁ。背中叩かれて、誰かに教えられて・・・それでやっと気づくんだ。新しい世界・・・俺の目指したい場所・・・掴みたい未来が、そこにあるって。・・・バカだよなぁ・・・俺は。あの日、あれだけ強く願ったことだったのに・・・)

 

クロノはストライドゲートでの出来事も思い返し、ドライブチェックを行う。

 

「運命のドライブチェック!」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『クロノファング・タイガー・G』十二支刻獣のグレード3!

ルガル・ウレのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『クロノビート・バッファロー』ルガル・ウレを時翔(タイムリープ)!クロノファング・タイガー・G!」

 

クロノファング・タイガー・G  PW11000

 

「自分から足を踏み出さなくちゃ、何も変わらない!セカンドチェック『クロノボレー・ラビット(☆)』クリティカルトリガー!パワーはクロノファングに!クリティカルはギアネクストに!サードチェック『クロノクロウ・モンキー』」

 

ギアネクストはエネルギーでさまざまな機関から光が発し、口にもエネルギーを溜めている。ギアネクストは力が溜まったエネルギーを光線としてシラヌイ"朧"に放つ。シラヌイ"朧"は光線に包まれるも、何とか耐え抜く。

 

「よし!後1ダメージ!」

 

「この後ヴァンガードのスタンドもあります!」

 

「いっけーーー!!」

 

「今度こそ前に、進む!!」

 

「ダメージチェック『忍竜ゲンカイ』『忍竜ウツロイ』

(これが・・・新導クロノのヴァンガード・・・)」

 

『だからわかるんだ。彼らが秘めてる可能性が!』

 

カズミはミゲルが言った言葉を思い出す。

 

「ギアネクストのスキル発動!手札か、リアガードの十二支刻獣を3体、山札の下へ!手札2枚と、スピアヘッドを山札の下に!」

 

戻したカード  『クロノファング・タイガー・G』『クロノクロウ・モンキー』『刻獣(パルサー)スピアヘッド・ユニコーン』

 

「ギアネクストをスタンド!ドライブマイナス2!ギアネクストでもう1度ヴァンガードにアタック!

ギアネクストのGB(ジェネレーションブレイク)4!2回目も攻撃なので、パワープラス10000!ドライブプラス1!」

 

「ならば俺も・・・持てる力全てで応えるのみ!!我が同胞たちの魂に賭けて!!完全ガード!『忍竜ウツロイ』(コスト『忍獣カタリギツネ』)」

 

ギアネクストはもう1度エネルギーを溜め、光線をシラヌイ"朧"に解き放ったが、シラヌイ"朧"を守るため、ウツロイが現れ、外法を纏った鎖でそれを止めてみせた。

 

「完全ガードぉ!!」

 

「防がれた!!」

 

「やはりここで止めるか!」

 

「まだドライブチェックも、リアガードも残ってる!」

 

「ここでトリガーが出れば、有利に進められる!」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!パワーはクロノファング・Gに!1枚ドロー!決めたんだ・・・やっと。セカンドチェック『刻獣(パルサー)スラッシュ・ドッグ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部クロノファング・Gに!俺が1番見たい景色を・・・追いかけていくだけでいい!そのために全力を尽くす!その覚悟があれば!!クロノファング・Gでヴァンガードにアタック!本当に出会いたい、新しい世界へ向かって、進むだけだ!!」

 

「ジェネレーションガード!!呪経忍仙アブダタイシ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『貪食の忍鬼コソデ(治)』

 

呪経忍仙アブダタイシ  SH15000

 

「スキル発動!相手の手札が6枚以下なら、シールドプラス5000!」

 

クロノファング・Gの攻撃を凌いだ後、シラヌイ"朧"は2体のセイズイに視線を向ける。2体のセイズイはシラヌイ"朧"の意思に答えるかのように首を縦に頷かせる。

 

「凌いだ!凌ぎました鬼丸カズミ!!新導クロノのギアネクストがスタンドしてのアタックを凌ぎきって、ダメージ5!!」

 

「くそ!届かなかったか!」

 

「クロノの手札は4枚」

 

「それに対して鬼丸カズミの手札も4枚・・・」

 

「次のターンは、またあの支配が来る!」

 

「・・・ターンエンド!時翔(タイムリープ)でクロノファング・Gは山札の下に戻し、ルガル・ウレを場に戻す!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000

PW36000➡PW11000(完全ガード)

PW26000➡PW11000+SH20000=31000  クロノの手札4枚 山札18枚  カズミのダメージ5枚

 

全ファイターが見守る中、伊吹はクロノのGゾーンの表のカードと裏のカードを見て、何か気が付いたようだ。当のクロノの表情はとても楽しそうにしている。

 

「さあ、反撃の鬼丸カズミ!渾身のガードでもぎ取ったこのターン!ついにつかむのか⁉U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、その頂を!!」

 

「シラヌイ"朧"のスキル!お前のドロップゾーンからリボルバー・ドラコキッドをコールしろ!」

 

「右後ろへ!」

 

刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド  PW7000

 

(お前たちの思い・・・無駄にはせぬ・・・)

 

カズミ、シラヌイの脳裏に浮かび上がったのは、惑星クレイでの過酷な任務で息絶えてしまった不知火一派の同胞たち。

 

「(我らが掴むべきだった未来を・・・この手に)

不知火の誇りに賭けて!!ストライドジェネレーション!!!!邪眼冥皇シラヌイ"骸"!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍竜シラヌイ』グレード3

 

「我こそがこのファイトの支配者!それをこの1戦にて証明してくれよう!!

超越(ストライド)スキル!リボルバーを支配!パワープラス4000!リボルバーでヴァンガードにアタック!

セイズイ!力を示せ!2体のセイズイにパワープラス3000!」

 

「インターセプト!『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』」

 

支配攻撃PW11000➡PW11000+SH5000=16000

 

「シラヌイ"骸"のスキル!ソウルブラスト『忍竜ノロイ(☆)』『忍竜マドイ』Gゾーンのムジンロードを表に!ヴァンガードを支配!クロノジェット・Gでリボルバーにアタック!

2体のセイズイのスキル!パワープラス3000!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『忍竜フウライ』セカンドチェック『忍竜コクシャ(☆)』クリティカルトリガー!」

 

「くっ・・・!」

 

「ずりぃぞそんなん!」

 

「パワーは右のセイズイに!クリティカルはシラヌイ"骸"に!」

 

クロノジェット・Gはまたもシラヌイ"骸"による支配の影響を受けてしまった。そして視線の先は、支配から逃れたリボルバーに向けられている。クロノジェット・Gは支配から逃れられず、リボルバーに攻撃を仕掛けてしまう。

 

支配攻撃PW11000➡PW11000

 

「ユニットとファイトの運命を掌握しねじ伏せる!!鬼丸カズミ、まさに鬼神のごとき戦いです!!」

 

「これが俺のヴァンガード・・・俺の掴む未来だ!!来い、忍竜フウライ!!ノロイ!!」

 

忍竜フウライ  PW9000

 

フウライ シラヌイ"骸" セイズイ

セイズイ   R    ノロイ

 

「行け、セイズイ!ヴァンガードに攻撃!ノロイは援護!

フウライのGB(ジェネレーションブレイク)!シラヌイのヴァンガードがいる時、アタックするたびにパワープラス2000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『スチームメイデンメスキア』」

 

「無力なる先導者よ、お前が変えられなかった世界を・・・俺が変える!!我が同胞と共に!!」

 

シラヌイの言葉と共に不知火一派の同胞たちは高らかに勝鬨を上げる。それと同時に、シラヌイに不知火一派の同胞たちが敵に果敢に立ち向かう姿がイメージとして映し出された。

 

「!!お前・・・たち・・・お前たち・・・なのか⁉」

 

シラヌイの同胞たちの魂が、ヴァンガードのカード1枚1枚に宿っており、それに気づいたカズミは驚愕で目を見開く。

 

「・・・シラヌイ"骸"でヴァンガードにアタック!

フウライのスキル!パワープラス2000!」

 

カズミ、シラヌイはファイナルステージで行ったユイとトコハのファイトの中で、トコハの隣に霊体としてミゲルが立っていた時のことを思い出す。

 

「ノロイ!お前の力を!!自身をソウルに!シラヌイ"骸"にパワープラス5000!1枚ドロー!

(安城トコハのファイトに、ミゲル、お前が宿っていたように・・・お前たちは・・・鬼丸カズミのファイトと共に・・・俺と共に・・・ここにいたというのか⁉ずっと!)」

 

「ジェネレーションガード!!久遠の時乙女ウルル!!」

 

ジェネレーションゾーン  『時を刻む乙女ウルル(治)』

 

久遠の時乙女ウルル  SH15000

 

「久遠の時乙女ウルルのGB(ジェネレーションブレイク)!Gガーディアンの遡る時乙女ウルルを表に!Gゾーン表のカード1枚につき、シールドプラス5000!Gゾーン表のカードは6枚!シールドプラス30000!!」

 

シラヌイ"骸"はノロイの力を借り、身体能力を強化し、刀から繰り出す衝撃波を起こし、クロノジェット・Gに向けて放った。そこにウルルが介入し衝撃を全て防ぎきっていく。

13 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『忍竜シラヌイ』セカンドチェック『忍竜シラヌイ』サードチェック『貪食の忍鬼コソデ(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復!パワーはフウライに!セイズイは援護!フウライ!行け!ヴァンガードにアタック!」

 

「頼む、みんな!ガード!『クロノボレー・ラビット(☆)』『刻獣(パルサー)スラッシュ・ドッグ(☆)』『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

「凌いだぁ!!」

 

「「やったぁ!!」」

 

「ダメージは鬼丸カズミが4、新導クロノが5!再びすべてのリアガードを失いながらも、新導クロノ、どうにか運命を、未来へつなぎ留めましたぁ!!」

 

「ぐっ・・・!ターンエンド!」

 

PW22000➡PW11000

PW31000➡PW11000+SH45000=56000

PW31000➡PW11000+SH25000=36000  カズミの手札8枚 山札12枚  クロノのダメージ5枚(裏2枚)

 

「ヴァンガードは・・・俺たちと世界を結ぶ絆だ!俺とつながるみんなの思いに応えるために・・・俺は勝つ!!」

 

クロノのターンとなり、クロノは自分のGユニット1枚を取り出す。

 

「掴みたい未来をもぎ取って、望む未来へ進んでみせる!!掴み取れ!!遥かなるその可能性!!ストライドジェネレーション!!!!時空竜ビヨンドオーダー・ドラゴン!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』グレード1+2

 

時空竜ビヨンドオーダー・ドラゴン  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

「新導クロノ!今大会初となるGユニットを披露!!果たして、このユニットが!如何なる未来を導くのかぁ!!」

 

「表のGユニットが8枚!GB(ジェネレーションブレイク)(エイト)達成!!ビヨンドオーダーのスキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『クロノ・ドラゴン・G』山札から8枚をバインドし、スキルを獲得!俺のヴァンガードを見せてやる!」

 

「ぐっ・・・!」

 

「あんたたち・・・ディフライダーの気持ち、わかる気がするんだ」

 

クロノは自分たちの知らない世界・・・惑星クレイの世界をイメージする。

 

「俺たちを導く奴らが暮らす、もう1つの世界。まだ見たことのない、新たなな可能性。んなもん、本当にあるのかどうか、絶対に行ってみたいに決まってるよな!だから俺は、惑星クレイに行く!特異点だとか、ストライドゲートとか関係ねぇ!俺自身の力で、俺自身の足で!あいつらに会いに行く!それが俺の未来だ!!」

 

「行けぇ!!」

 

「クロノ!!」

 

「だったらさっさと決めちまえ!!」

 

「勝って未来へ進みましょう!クロノさん!」

 

「できるかできないかじゃないでしょ!新導!!」

 

「必ずその手で掴むんだ!クロノ!!」

 

R ビヨンドオーダー R

R    R     R

 

「ビヨンドオーダーでヴァンガードにアタック!!」

 

「ジェネレーションガード!!呪経忍仙アブダタイシ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『貪食の忍鬼コソデ(治)』

 

「スキル発動!シールドプラス5000!コクシャも行け!!」

 

ビヨンドオーダーは未来へと掴むための時空剣をシラヌイ"朧"に向けて放った。だがその時空剣をアブダタイシと、コクシャが刀身を全て受け止める。

 

 

イメージが繋がり、惑星クレイにいるクロノ・ドランと、地球にいるクロノが話をしている。

 

『でも、簡単じゃないよね?僕たちのところまでくるなんて・・・』

 

『そうだな・・・』

 

『いっぱい勉強して、体も鍛えて、今からでも全然間に合わないかもしれないよ?』

 

『わかってる』

 

『君1人の力だけじゃ無理だ。すごくたくさんの人の知恵や、技術や、強力もいる』

 

『それでもやるんだ』

 

ドランとクロノは互いに向き直り、顔を見合わせる。

 

『僕たちを繋いだ運命のいたずらを超えて、今度こそ、自分の力で、道を結ぶ!』

 

『ああ!惑星クレイで会えたら、一緒にヴァンガードしようぜ!絶対にお前らもハマるからさ!」

 

クロノとドランは互いに手と手を結び合い、1つの光が放たれた。

 

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』セカンドチェック『クロノジェット・ドラゴン・G』サードチェック『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て、ビヨンドオーダーへ!!」

 

カズミ、シラヌイはベルノと、シルフィに言われた言葉を思い返す。

 

『1度でいい。ヴァンガードを正面から向き合ってみて』

 

『1回でもいいから、彼らのヴァンガード、ちゃんと向き合ってあげて』

 

(俺がヴァンガードと向き合っていたなら・・・お前たちに気付けただろうか・・・?もっと早く・・・)

 

「鬼丸カズミ!ガード成功!!」

 

「ビヨンドオーダーのGB(ジェネレーションブレイク)(エイト)!!このユニットをスタンドし、ドライブマイナス1して、追加のメインフェイズと、バトルフェイズをもう1度行う!!」

 

「メインフェイズとバトルフェイズをもう1度⁉」

 

「たく!むちゃくちゃやってくれるじゃねぇか!クロノさんはよぉ!」

 

「これで外したら許さないわよ!」

 

「それで見せて!その先の、未来を!」

 

「決めてくれ、クロノ!」

 

「コール!クロノジェット・ドラゴン・G!ドキドキ・ワーカー!リボルバー・ドラコキッド!」

 

R ビヨンドオーダー クロノジェット・G

R  リボルバー     ドキドキ

 

「ドキドキ・ワーカーのブースト、クロノジェット・Gでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『忍竜ウンガイ』」

 

「リボルバーのブースト、もう1度、ビヨンドオーダーでヴァンガードにアタック!」

 

「あらゆる未来の可能性を求め続けた、その先にのみ、掴むことができる!」

 

「遠い遠い先の・・・だが、そこに必ずそこにある未来!」

 

「諦めずに挑み続ければ、きっといつか必ず届く!!俺たちの望んだ、辿り着きたい道の彼方に!そうだな!新導!!」

 

「見せてください、クロノさん!!僕たちの未来を!」

 

「ドキドキ・ワーカーのスキル!自身をソウルに!1枚ドロー!ビヨンドオーダーにパワープラス5000!今こそ示せ!!我が真に望む世界を!!いつか惑星クレイで、お前らの前に立つために・・・これが俺だって胸張れるような、そんな自分になってみせる!!」

 

カズミは自分の手札を確認する。今の盤面と手札では、パワー43000の攻撃は防ぎきれない。カズミが出した決断は・・・。

 

「・・・ノーガード」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『時を刻む乙女ウルル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!セカンドチェック『クロノビート・バッファロー』」

 

ビヨンドオーダーは時空剣に纏ったエネルギーの光をさらに強め、斬撃による衝撃波を解き放った。シラヌイ"朧"はまっすぐに衝撃波を受け止め、エネルギー波に包まれていった。

 

 

イメージ内で、シラヌイは今亡き、不知火一派の魂の同胞たちと向き合っていた。同胞たちの顔は皆、穏やかなな表情だ。

 

「何もできなかった・・・無力だった俺を、お前たちは・・・許すというのか・・・?」

 

シラヌイの言葉に同胞たちは首を縦に頷いた。その中でシラヌイを憎んでいるという思想を持っている者は、誰1人として、いないのだ。

 

 

PW26000➡PW11000+SH30000=41000

PW15000➡PW11000+SH5000=16000

PW43000➡PW11000

 

ダメージチェック『忍竜シラヌイ』『魔忍竜シラヌイ"朧"』

 

クロノのダメージ4枚  カズミのダメージ6枚  勝者クロノ

 

to be continued…




クロノ「本当は焦ってたこともあったんだ。みんながどんどん進んでいくのに、俺だけが時間を無駄に重ねていく感じでさ」

ユイ「それすっごくわかる!私だってそうだよ。みんなとってもすごいのに、私はなんか小さいなって、勝手に焦っていく感じ」

シオン「でも、人生に無駄な時間なんて、多分ないんだ。どんな曲がり角も落とし穴も、進む力に変えていくのは自分自身だから!」

トコハ「あらゆる可能性を探し、求めづけるその先に、辿り着く未来」

クロノ「ここから全てが始まるんだ。必ず掴んでみせるぜ、俺の未来を!!」

TURN209「帰還」


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帰還

3話目です。後書きにZストーリーについて載せますね。

それではどうぞ!


カズミの精神の中、シラヌイ"朧"はビヨンドオーダーの攻撃のイメージの影響を受けたのか、仰向けで倒れている。そこに、カズミ自身が降り立ち、シラヌイ"朧"に語りかけてきた。

 

『・・・俺のヴァンガードが、お前たちの運命を歪ませてしまったのだろうか?俺が弱かったから・・・お前たちの同胞が、あんなことに・・・』

 

語りかける時のカズミの表情はとても辛そうなものだった。シラヌイ"朧"はカズミの顔を見て立ち上がり、初めてカズミ自身と対話をする。

 

『・・・否。狭い世界に囚われ、我らの力を認めさせることに固執し、選ぶ道を誤った・・・他の未来も選べたはずだ・・・広き世界を飛び出して、新たな自由を掴み・・・そして・・・皆で・・・』

 

シラヌイ"朧"の脳裏浮かび上がったのは、惑星クレイの荒野の夜で、同胞たちと約束を交わしたあの日だった。

 

『弱かったのは・・・俺自身だ』

 

『・・・・・・』

 

『お前の弟はまだ生きている。お前の前にいる。間違うな・・・俺のように』

 

シラヌイ"朧"は優しく語りかけ、カズミと初めて向き合い、手を差し伸べようとしている。カズミも、シラヌイ"朧"と向き合い、その手を握り、握手を交わす。その瞬間、暖かい光が発し、その光はカズミとシラヌイ"朧"を包み込んだ。

 

 

 

TURN209「帰還」

 

 

 

U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、決勝戦もカズミがダメージチェックを行い、決着がついた。ヒールトリガーは出なかった。それを意味するということは・・・

 

「ついに・・・ついにこの瞬間がやってまいりました!!U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、クライマックスファイト!勝者、新導クロノ!」

 

『おおおおおおおおおおおおお!!!』

 

白熱したファイトに決着がつき観客全員の熱狂が冷め止まぬ大興奮で、会場が大歓声で溢れていた。トリニティドラゴン、マサト、ケイスケ、福原高校ヴァンガード部、ドリームハーツ、ハイメフラワーズはクロノの勝利に喜び合ったり、微笑ましく笑みを浮かべている。

 

「長きにわたる激闘を制し、数多の挑戦者たちを乗り越え、ついにその頂点に立ったのは・・・新導クロノ、東海林カズマ、明日川タイヨウ!チーム、ストライダーズ!!」

 

歓声を聞いているクロノはこの光景に笑みを浮かべている。そんなクロノにカズマとタイヨウが駆け付ける。

 

「クロノさーん!!」

 

「新導!やってくれたな!!」

 

「うおっ⁉」

 

「危ないです!」

 

カズマは感激のあまり、クロノに飛びつく。タイヨウがカズマを引きはがそうとすると、勢い余って3人は転んでしまう。

 

「「「あはははははは!!」」」

 

ストライダーズは楽し気に笑っている。その様子を見ていたカズミにディフライドの証であるクランマークに痛みが発するが、カズミは気にせず、手袋を外し、塔の1番下に降りていく。ストライダーズも塔の1番下に降りながら微笑ましく会話する。

 

「ハラハラしましたよ!」

 

「見てる方がしんどいぜ」

 

「いいだろ、勝ったんだから!」

 

「お前たちのヴァンガードは、理解できた」

 

そんなストライダーズにカズミは話しかけてきた。手袋を外した手の甲には、クランマークは薄くなっており、消えかけている。

 

「ぐっ・・・!」

 

「!!」

 

カズミは痛みで少しふらつき、それを見たカズマはカズミを支える。

 

「・・・"ガスティール猊下"に聞かされていたものと、あまりにも違う・・・。ヴァンガードと我々の運命・・・何が真実なのか、今一度、この目で確かめねばならぬ・・・」

 

「あんた・・・」

 

「我が同胞はここにいた。感謝する」

 

カズミが指しているのは、中央に写っていたファイトの盤面。そこに映っていたカズミの盤面だった。同胞たちはヴァンガードと共にあり、心の中で生き続けていることを知ったカズミ、シラヌイはストライダーズに感謝した。

 

「俺は惑星クレイへ戻る。詫びる言葉も今さらないが・・・返そう。お前の兄を」

 

カズミがそう言った瞬間、カズミは意識を失い、倒れてる。そうなる前にカズマがカズミを支え、安否を確認する。

 

「!おい!しっかりしろ!大丈夫か⁉おい!」

 

カズマが心配の声をかけていると、カズミのクランマークは蒸発するかのように消えていった。どうやら、シラヌイ自身がディフライドを解除したようだ。それを見たクロノとタイヨウは目を見開く。

 

「・・・ん・・・」

 

カズマが心配そうにしていると、カズミが目を覚ます。

 

「まー・・・君・・・?」

 

「・・・っ!」

 

カズミの意識が戻り、カズマは目を潤ませる。カズミはカズマの頬に手を弱々しく上げる。カズマはその手を掴む。

 

「・・・消えるなんて・・・言ってんじゃねぇよ・・・バカ野郎」

 

カズマはそう言って表情をを微笑ませる。それ見たカズミも微笑ましい笑み浮かべる。取り戻したかった兄弟の関係を取り戻せた様子を見て、クロノとタイヨウも共に笑いあった。

 

その後は閉会式を執り行い、優勝チームが会場中央に集まる。

 

「これを持って、U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップ、全てのファイトを終了する。優勝・・・チームストライダーズ!」

 

『おおおおおお!!』

 

今年のU20(アンダートゥエンティ)の優勝チームが決まり、観客全員は大歓声を上げる。上位にあげられたチームはこうなった。

 

優勝、チームストライダーズ

 

準優勝、チームディフライダー

 

3位、チームドリームハーツ

 

優勝したチームストライダーズはその後、記者たちからのインタビューを受けていた。その後は、ラミーラビリンスwihtサーヤがストライダーズに優勝トロフィーと花束を贈呈していく。この瞬間を持って、U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップの幕が閉じたのであった。

 

 

U20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップが終わった数日、ファイターたちの興奮が冷めておらず、来年のU20(アンダートゥエンティ)に出場するかというものが出たり、ファイトを楽しんだり、どのクランが1番強いかという話で持ち切りだ。

 

「すごかったよな、決勝戦!」

 

「俺らもやっぱ来年、挑戦しようぜ!U20(アンダートゥエンティ)!」

 

「いくぜ!儀式(リチュアル)(セブン)!」

 

「GB(エイト)!優勝するのはこの俺だー!」

 

「やっぱギアクロニクルが最高だって!」

 

「いいや、ぬばたま!支配の力に勝てる者はいないのだ!」

 

「そこはやっぱゴールドパラディンでしょ!」

 

ドラゴン・エンパイア支部でそのような光景を見ている支部長とマモルは微笑ましい表情をしている。

 

「大会前の緊張感もいいけど、終わった後のこの感じ、ワクワクするねぇ。みんなが次の目標に向かって走り出してる!」

 

「ミニ大会や、交流イベントの開催申請もこんなに来てますよ」

 

マモルは笑顔を浮かべて申請用紙を支部長に突きつける。

 

「ということで支部長、お仕事です♪」

 

「えっ?い、いやぁ、僕はちょっと現場の視察と実態調査をまぁ・・・だがーーーー!!」

 

支部長は仕事がやりたくないようでその場から逃げ出す。もちろんそれを予想しているマモルが見逃すはずもない。

 

「バインド♪」

 

「うわあ!!」

 

事前に貼ってあった捕獲用罠で支部長を捕えたマモル。

 

「おのれマモルきゅうううううん!!!」

 

その様子に仕事で来ているユイは何とも言えない表情、遊びに来ているアンは苦笑いを浮かべている。

 

「あ、あはは・・・すみません、カズヤさん。こっちから呼んだのに、騒がしくして・・・」

 

「気にすんなって。騒がしいってことは、楽しんでるってことだ。喜ばしいことじゃねぇか」

 

ユイはここに来てもらっているカズヤに謝罪し、カズヤは笑っていて、それを気にしてない様子でいる。

 

「・・・面白いとこだよな、ここって。世界全員を笑顔にってのは、世界中のファイター全員を笑わせるってことなんだぜ?世の中はああいう単純な連中ばかりじゃないんだよ。お前の理想は、思ってるよりも厳しいもんだぞ?それでも、お前の意思は変わらねぇか?」

 

「当然です!むしろそういう人たちもいれば、燃え上がるというものです!」

 

「ユイちゃん、私は応援してます!ユイちゃんの理想は、きっと叶うって!」

 

「そうか。だったら俺からはなんも言わねぇよ。ま、がんばれ」

 

カズヤはユイの理想実現の厳しさを教えるが、ユイはやる気を見せており、アンはそんなユイを応援している。それを見たカズヤは小さく笑みを浮かべる。

 

「それはそうとカズヤさん!昔のリン姉さんってどんな感じだったんですか⁉私、知りたいです!」

 

「私もです!お姉ちゃん、そういうこと全然教えてくれないんですもん!」

 

「はあ?う~ん・・・」

 

ユイがカズヤをここに呼んだのは、昔の日下部リンのことを聞きたいがためだったのだ。カズヤは少し考えてる素振りを見せる。

 

「・・・んじゃ、リンには内緒ってことと、もしばれても俺が話したとは言わないこと。それだけ守れば教えてやる」

 

「わかりました!」

 

「私も大丈夫です!」

 

「んじゃまぁ・・・今のあいつからそんな風には見えないだろうけど・・・実は昔、かなりの友達、仲間嫌いだったんだぜ」

 

カズヤは自身が出した条件を飲みこんだ2人にリンにまつわる話をしだした。

 

 

カードキャピタル2号店では、チームストライダーズが集まっている。ここに来た子供たちはそんなストライダーズに挑戦しようとしている。

 

「俺たちと勝負だ!ストライダーズ!」

 

「あー、はいはい。また今度な」

 

『えぇ~!!』

 

子供たちの挑戦にカズマは笑いながらあしらい、子供たちは落胆する。

 

「もう、カズマさん!そんな意地悪言って・・・。もう少しだけ待ってて、僕とファイトしよう」

 

タイヨウはカズマを注意した後、子供たちの挑戦を受ける。子供たちは大喜びだ。

 

「んじゃあ俺、そろそろ行くわ」

 

「おう、またな」

 

カズマはこれからの用事のために、店内から退出する。

 

「すみません、アイチさん。帰ってきたばかりなのに、時間とらせちゃって・・・」

 

クロノはここに呼んだアイチに顔を合わせる。

 

「ううん、僕もまだ学生だから、たいしたアドバイスもできないけど、クロノ君の夢なら応援したいから」

 

「ありがとうございます!それで、これから宇宙を目指すのに必要なことって?」

 

惑星クレイに行くためにはまず宇宙飛行士になるべきだと考えたクロノはアイチのアドバイスをスマホでメモの準備をする。

 

「まず必要になるのは英語かな。後は自然科学系の科目、特に数学と物理は当然として、何か1つ突き詰めた専門分野を持つと強みになるよ。僕と違って実際に宇宙に行くわけだから、訓練に耐えられる体力も必要だよね。後それから・・・」

 

宇宙飛行士になるために必要な分野が多すぎて、クロノは苦い表情になる。

 

「だ、大丈夫です!クロノさんなら絶対、惑星クレイにいけます!」

 

「お・・・おう!やってやるぜ・・・」

 

タイヨウにフォローされ、クロノはやる気を見せている。それを見てアイチは微笑ましく笑みを浮かべる。

 

 

カードキャピタル1号店では、トリニティドラゴンはカムイに詰め寄っている。

 

「「「カムイさん!」」」

 

「な、なんだよいきなり⁉」

 

「俺たちを、もう1度、徹底的に鍛え直してください!!」

 

「僕たち、次のU20(アンダートゥエンティ)では絶対に頂点とりたいんです!!」

 

「がんばるぞぉー!!」

 

「クロノたちに負けたまんまじゃいられないんですよ!」

 

「「「お願いします!!」」」

 

トリニティドラゴンは熱意と決意をもって、カムイに特訓をしてもらおうと頭を下げている。その根気に負けたカムイはその特訓を了承する。

 

「よし!まずはライド!その後、ストライド一万回だ!!」

 

その特訓内容は相変わらず役に立つのか疑問なところだ。

 

 

福原高校では、部を存続出来たヴァンガード部の部室は元部室である家庭科室から去年まで使われていた部屋に部室を移したである。部員であるアンリ、シオン、マサトは現部室に必要なファイト台を運んだり、備品の点検を行っている。

 

「シオン君、もうちょっと右・・・」

 

「はい」

 

「そこ!よっと・・・」

 

「早尾先輩、お疲れっす。シオンも。今のでファイト台は全部っす」

 

「ふぅ・・・」

 

ファイト台を運び終えた3人は一息つける。

 

「帰ってこられたね。やっと」

 

「はい」

 

「長かったよなぁ、本当」

 

この部屋が部室として帰ってこれたことに、感慨深いものを感じ取っている3人。

 

「本当にありがとう、シオン君。君があの日、俺に勇気をくれたから、福原にヴァンガード部を取り戻すことができた」

 

「いえ、僕も。先輩たちのおかげで、取り戻すことができました。僕にとって、1番大切なものを。それに、これで終わったわけじゃありません。むしろここからが、スタート地点ですからね」

 

「そうだな!まずは部員が増やすとこから始めねぇと!そのためにも、宣伝とかしねぇとな!」

 

3人がそう話していると、部室のドアが開く音がした。3人が視線をそこに移すと、羽島リンが入室してきた。

 

「「⁉は、羽島先輩⁉」」

 

「・・・ソファがない」

 

「はい⁉ああ、それはまだ前の部室にあるっすけど・・・」

 

「早くして。後お菓子」

 

「いや・・・でも羽島先輩、3年の2学期だから、そろそろ引退なんじゃあ・・・」

 

アンリの疑問にリンは表情を鋭くしてアンリを睨み付ける。

 

「ひぃ⁉」

 

「プロ入り決まったから卒業まで暇なの。たっぷりしごいてやるよ下僕ども。だから早くお菓子!!」

 

「「は、はい!!」」

 

「ほら、急げ!!」

 

「「はい!!」」

 

アンリとマサトはリンにたっぷりこき使われ、シオンはその様子を見てにこにこと笑っている。

 

 

海外にて、U20(アンダートゥエンティ)が終わった後、ベルノは本国に帰国して、本職であるモデルの仕事を行っている。撮影が終わり、休憩時間で、休憩室に入り、自分のデッキを取り出、崇高なる美貌(プライムビューティー)アマルーダのカードを見つめる。

 

(元気にやってる?こっちはU20(アンダートゥエンティ)で休んでた分、忙しくて大変よ)

 

ベルノは視線を今年のU20(アンダートゥエンティ)の雑誌に目を向ける。

 

(彼女のメッセージは受け取れた?カズミ君)

 

 

パリのエッフェル塔では、トコハはクミとハイメをここに連れてきて、かつてミゲルと共に見た景色を眺めている。

 

「すっごーい!きれーい!」

 

「・・・いい風」

 

「やっぱり、日本より秋が早いね」

 

海外では日本より秋が早く、少し肌寒いようだ。

 

「この街にいたんだね」

 

「うん・・・」

 

「青春だったんだね、トコハちゃん!」

 

「うん・・・ちょっ⁉クミちゃん、私別に・・・」

 

「いいんだよ、わかってる、わかってるから~♪」

 

「いや、何が⁉」

 

「全部お見通しなのだよ~♪」

 

「クミちゃん!」

 

話の趣旨が少しずれているクミにトコハは困惑している。

 

 

日本に戻って、普及協会の本部、江西は伊吹に呼び出され、本部長室まで来ている。

 

「わざわざ来てもらってすまないな。実は君に1つ、頼みたい仕事がある」

 

「私にできることでしたら」

 

伊吹は1枚の用紙を取り出し、それを江西に渡す。そこに書かれていたのは・・・

 

辞令

 

江西サトル殿

 

ダークゾーン支部 支部長を命ず

 

それはつまり、江西はダークゾーン支部の支部長に復帰するということになる。それに理解するのが少し遅れた江西は当然ながら目を見開き、驚愕する。

 

「ヴァンガードの楽しさを多くの人々に広め、伝えていくための仕事だ。引き受けてはもらえないだろうか?」

 

江西は辞令表を受け取り、この辞令を引き受けた。

 

「ありがとうございます!謹んでお受けいたします!」

 

江西の笑みを見て、微笑ましい表情となる伊吹だった。

 

 

静岡に向かっている電車の中、アリスは持ってきた携帯ゲームをやりながら目的地に向かっている。今はまだ夏休み期間中、それを利用してアリスは静岡に帰省しているのだ。目的駅についたアリスは荷物を取り出し、まず実家に向かわず、海がよく見える浜辺に向かう。そこにはすでに先客がいた。その先客はシルフィだった。アリスを確認したシルフィはアリスに手を振る。

 

「おーい!アリスー!」

 

「ごめん、待った?」

 

「ううん、私も今来たとこ」

 

「嘘つけ。どうせ1時間前から待ってんでしょ?まったく、アホというか律儀というか・・・」

 

「もう!アリスのおたんこす!いっつもそうやって私をからかう!」

 

「おたんこなすって・・・きょうび聞かないな・・・」

 

アリスのからかいでシルフィは頬を膨らませる。その後は共に暮らしたこの場所の空気を吸って、感慨深い気持ちになっている。

 

「う~ん・・・気持ちいい~・・・お日様がぽっかぽか♪」

 

「それもきょうび聞かないな・・・でも、久しぶりに吸うこの空気はうまいな」

 

「ねぇ、カズミは日本で元気にやってる?風邪とか引いてないかな?」

 

「子供の発想か。ま、元気でやってんじゃないの?てかそういうのは、東海林に聞けよ」

 

「だって気になるんですもの!」

 

「はぁ~・・・まぁいいや。それより、約束の続きだ。さっさとファイトやろうよ」

 

ファイト自体が本番であることはわかっているシルフィはもちろんそれを了承する。準備を行いながらも、会話は繰り広げられてる。

 

「そっか。私とベルギーで暮らさないんだね」

 

「東京の生活は気に入ってるしね。フィーは変わらずに、ベルギーで暮らすのか」

 

「そうだけど・・・今は長期間の旅行中だから、アリス、部屋用意してくれると嬉しいな」

 

「勘弁してくれ・・・あのアパートにフィーがいるってだけで息がつまりそうだ」

 

「どうして⁉」

 

「ゲームに集中できないから」

 

そんな会話をしながらもファイトの準備が進み、ようやく準備が完了した。

 

「あの頃の僕と一緒にするなよ!僕はディフライダーとしてのフィーに勝ったんだから、今回だって勝つ!」

 

「どれくらい強くなったか楽しみだよ」

 

「「スタンドアップ・(ル・)ヴァンガード!!」」

 

この後のファイトはアリスもシルフィも昔を取り戻すかのように、楽しく行われた。

 

 

カードキャピタル2号店を出た後、カズマは隅田川の河川敷に向かっている。カズマが向かった先には、待ち人であるカズミがそこにいた。

 

「マー君!」

 

「その呼び方、いい加減やめてくんねぇか?兄様?」

 

カズミの呼び方に対して、カズマは皮肉を込めてそう言ってのけた。

 

「ならそれもやめないか?鬼丸の家から強制された呼び方だろ?昔みたいに、お兄ちゃんって、呼んでくれよ」

 

「うっ・・・」

 

カズミにそう言われ、カズマは照れくさそうにしている。

 

「・・・お、おにい・・・///」

 

「ふふ」

 

カズマは赤面しながらカズミをお兄ちゃんと呼ぼうとしたが、カズミのうれしそうなカズミの顔を見て、それはやめた。

 

「もういい!!ファイトだファイト!!」

 

カズマは元々そのためにここに来たのだ。断る理由もないカズミはもちろんそれを了承する。ファイトの準備をする間、カズマとカズミは今の現状を話している。

 

「帰ってくる気はないんだな」

 

「今さら波風立てることねぇよ。お袋と俺、2人でちゃんと暮らしていけてる。それで十分だろ」

 

「お前がそう言うなら」

 

「あんたこそ、いろいろ面倒そうだな。あの家を継ぐのは」

 

「継ぐと決まったわけでもないさ」

 

「!」

 

カズミの言葉を聞いて、カズマは目を見開く。

 

「・・・そっか。そうだな」

 

この話を終わりにさせて、今目の前のファイトのことに集中するカズマ。

 

「今日こそあんたを超えてやる!」

 

「楽しみにしているよ」

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

こちらでも兄弟楽しく、昔のようなファイトを執り行うのであった。

 

 

U20(アンダートゥエンティ)終了の2ヶ月後、季節はすっかり秋、冬の征服の衣替えの季節だ。そんな時期の夕方ごろ、本日の営業は終了したカードキャピタル2号店に、タイヨウとアンが入店する。

 

「こんにちわー!」

 

「遅くなってすみません!」

 

2人が入店する頃にはすでにクロノとユイ、アリス、シオンとトコハも来ていた。

 

「久しぶり、アンさん、タイヨウ君」

 

「私の場合だと、こんにちわだね」

 

「元気ー?」

 

「なんか、久々って感じです!皆さんが揃ってこの店にいるの」

 

「ん?ああ、そういやぁ・・・」

 

言われてみれば確かに、トライフォーが揃って2号店に集まる機会など、高校生となった今ではほとんどなかった。

 

「お互い忙しかったからね」

 

「バラバラになっちゃったし・・・でも、変わらないね、ここは」

 

「トライフォーで集まるの、やっぱり落ち着くね」

 

シオン、トコハ、ユイはそれぞれの思っていることを口に出す。

 

「ちーす」

 

「いらっしゃい」

 

そう話していると、カズマとカズミの兄弟も入店する。

 

「おおおおお!すごいなこれは!トライフォーが揃い踏みだ!」

 

カズミは興奮したような様子で満面の笑みを浮かべて、トライフォーに近づく。それも顔が近いほどに。

 

「生で見るとオーラが違うよ!これは写真や映像では味わえないねぇ・・・。ああ、君たち、今後の活動予定は?また4人で大会には出ないのかい?君たちのファイト、本当に大好きだったんだ!ああ、そうそう、サインお願いしてもいいかな?」

 

「やめろよ、もう!」

 

トライフォーを見た瞬間のカズミの饒舌ぶりにトライフォーはちょっぴり困惑しており、その姿に恥ずかしさがあるのかカズマはそれを止める。

 

「これは失礼。少し、興奮しているようだ」

 

「これが前大会の優勝者か・・・ギャップが違いすぎる・・・」

 

「初めて来たときのあれ、シラヌイはちゃんと演技してたのか・・・」

 

カズミのあまりの饒舌ぶりにアリスは唖然とする。クロノの方はカズミがディフライドしていた時に店に来た時、同じようなことがあったようで苦笑いを浮かべる。

 

「いらっしゃい。もうみんな来てますよ」

 

そんな騒動が収まったと同時に、伊吹とアイチ、カズヤも入店してきた。全員が揃ったところで、カズミは本題に入る。

 

「改めて、皆さんには本当にご迷惑をおかけしました」

 

そう言ってカズミとカズマは一同に深く頭を下げる。

 

「そちらも実質、ディフライドの被害者のようなものだ。詫びることではない」

 

「ディフライドを受けていた間は、ずっと夢を見ていたような感じでね・・・目覚めてからもしばらくは、記憶が混乱していて・・・。最近になってようやく、頭の整理が追い付いたのかな。思いだせるようになった。忍竜シラヌイの記憶をね。彼は俺の中から去る時に、自分の記憶を消さずに残していったんだ。これから起こりうる事態に対し、警告とするために」

 

カズミは神妙な表情で、シラヌイが残した記憶を一同に話す。一同も、しっかりと耳を傾ける。

 

「忍竜シラヌイ。彼と彼の率いる一派は外法使いと呼ばれ、人々から虐げられる存在であり、捨て駒とされ全滅した。絶望したシラヌイの前に現れたのが、"邪神司教ガスティール"と彼の率いる"使徒"たちだった」

 

「ガスティール?」

 

「使徒?」

 

「そいつらが今回の黒幕・・・」

 

「彼らは惑星クレイに伝わる古い神を信憑し、その使徒を自称している。指導者であるガスティールはヴァンガードが惑星クレイの運命を歪めているとシラヌイに告げ、彼を率いれた」

 

「俺もそれ、見たぜ。クライマックスファイトの時に」

 

クロノの脳裏に浮かび上がったのは、クライマックスファイトでシラヌイの過去のイメージで見た、巨大な竜神の姿だった。恐らくあれは、封印されているのであろう。

 

「ガスティールはシラヌイに支配の邪眼を与え、俺たちの世界へと送り込んだ」

 

「メサイアの加護を断ち切って、か」

 

「ガスティールがシラヌイに命じられた任務は2つ。1つ目は星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・ドラゴンをこの世界に呼び寄せること」

 

そのカオスブレイカー・ドラゴンのディフライドした先が、チーム新ニッポンの星崎ノアなのだ。だからだろうか、それに対してクロノは神妙な表情をする。

 

「カオスブレイカーにはシラヌイとはまた別の任務が与えられていた」

 

「その任務が、遊星ブラントの生物である根絶者(デリーター)を使徒側に迎え入れ、この世界に降りたたせることだろ?」

 

カズヤの言葉にカズミは肯定するかのように首を縦に頷く。

 

「使徒となった根絶者(デリーター)にも、シラヌイとカオスブレイカーとは別の任務が与えられていた」

 

「他の仲間、使徒とやらをこちらのファイターにディフライドさせ、呼び寄せる」

 

「俺たちの知らないところで、他の使徒たちが来ている可能性が十分にある」

 

「アラタとマコト、ヤイバとカエデは今もノアとイツキを探してるんだよな?」

 

「うん。夏休みの間は、ずっと櫂君とリンちゃんとであちこち飛び回ってたよ」

 

「時間がある時は、櫂さんとお姉ちゃんが皆さんとファイトして鍛えてると聞きました」

 

海外にいるメンバーも今も捜索活動を続けているようだ。

 

「ベルノさん・・・アマルーダが言っていた。ファイトで勝てば、ディフライドしたユニットを惑星クレイに追い返すことができる」

 

「それ、フィー・・・いや、ティルアも言ってた。ただそのダメージはイメージによって変わるってさ。ファイト1回だけじゃダメだ。多分、何回も勝つ必要がある」

 

「ただでさえディフライダーは強いのに、それを何回もって厳しいよね。特殊な方法があればいいんだけど・・・」

 

トコハとアリスが言ったディフライドの解除方法に対してユイは少し愚痴る。ディフライドの解除方法がわかったところで、肝心のシラヌイの2つ目の任務を聞きだす伊吹。

 

「シラヌイの1つ目の任務はカオスブレイカーのディフライド。2つ目は?」

 

「器の選定だ」

 

「器?」

 

「彼らの信じる神、主と呼ばれる存在をこの世界のファイターへとディフライドし、呼び寄せる。その宿主となるファイターをU20(アンダートゥエンティ)の参加者の中から選別する。それがシラヌイがU20(アンダートゥエンティ)に参加した理由なんだ」

 

カズミの言葉にクロノは先ほどから疑問を感じている。

 

「けど!ディフライドは自分と絆のあるユニットしかできないって!」

 

確かにディフライドはファイターとユニットとの絆によって成り立っている。これまでのディフライダー、シラヌイを除けば確かに正当な方法でディフライドしていた。

 

「本来はそうだ。だが、ガスティールたちはどうやらそれが可能らしい。まだ自我が未熟で乗っ取りやすく、且つイメージ力の強い若いファイターを器として、彼らの神を降臨させる」

 

「何のためにそんなことを?」

 

「シラヌイ自身はその神の力でヴァンガードを破壊し、惑星クレイの運命を解放できると信じて行動していたようだ。だが、ガスティールら使徒たちは彼らの神の降臨に別の思惑を抱いているのかもしれない」

 

「そもそも何なの?その神って・・・?」

 

トコハの問いにカズミは使徒たちが信憑する神、主と呼ばれる存在の名を口にする。

 

「"破壊の竜神ギーゼ"・・・創世と調和の神メサイアと対となす、虚無を司る、破壊神だ」

 

 

どこかの孤島。その島に綺麗な外装の洋館がそびえたっている。洋館の廊下をただ1人歩き、ある部屋に向かっているのは、チームディフライダーの中で唯一ディフライドが解けていない渕高サオリだった。

 

『ね・・・ねぇ・・・もうやめようよ・・・こんなこと・・・』

 

サオリの精神の中にいるダムジッドに弱々しく話しかけてきたのは、本来の渕高サオリその人だった。

 

『僕が憧れた君は、そんなんじゃなかったよ⁉どんなピンチでも怯んだりしない・・・強くて、堂々として、かっこよくて・・・だから、僕は・・・』

 

『・・・黙ってろ!』

 

ダムジッドはサオリの話に聞く耳持たず、一喝でサオリを黙らせる。

 

精神の中でそんな話をしている間に、目的の部屋の前までやってきた。サオリは扉の中へ入り、中へと入っていく。

 

「よお。あんたたちの話に乗らせてもらうことにしたぜ」

 

サオリ、ダムジッドは人間に恐怖しつつも、その憎悪を募らせ、そして今日この日、ダムジッドは決断を下した。

 

「全部壊れちまえばいいんだ・・・こんな世界」

 

世界全てを破壊するという決断を。

 

「歓迎しますよ。炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド。我らが主も、お喜びになるでしょう」

 

サオリを歓迎したのは、シラヌイをこの世界に送り出した張本人であり、使徒たちの指導者である存在、日比野アルテにディフライドしている、邪神司教ガスティールである。

 

「シラヌイは逃亡しましたか。問題はないでしょう。すでに選別は終わっています」

 

机には、U20(アンダートゥエンティ)に出場したクロノを含めた複数枚の写真が置いてあった。そして、ガスティールの手元には6枚のGカードがある。

 

「切り札は我らの手元に揃った・・・」

 

ガスティールがいる部屋に、複数人のディフライダーが入ってきた。1人は星崎ノア、1人は黒峰イツキ、1人は軍服のような白いコートを着た青髪の青年、1人はメガネをかけ、白衣を着こんだ金髪の女性、1人は蒼の長髪で金色の瞳をする少年、1人は紫色の長髪で口元に鉄仮面をつけている青年の6人だ。

 

「謹んでお迎えするといたしましょう。我らが主、世界を滅する者・・・破壊の竜神ギーゼ様をこの地に!!」

 

ガスティール率いる使徒たちが動き出すときが間もなくやってくる。

 

「世界よ、沈黙せよ。我らが神の滅びの前に!」

 

to be continued…




物語はZストーリーに突入!

惑星クレイから使徒と名乗るユニットたちが地球に降り立った。

全てを滅ぼす破壊の竜神ギーゼ。

その復活を目論む使徒たちは6体の竜ゼロスドラゴンの力を使い、地球を侵略する。

ヴァンガードファイターたちよ、今こそ立ち上がれ!
互いに繋ぐ絆のもとに、運命を超えて、未来を掴め!

カードファイト!!ヴァンガードG鋼と宇宙の正義
Zストーリー

WGP後、完成次第投稿予定

ガスティール「世界よ、沈黙せよ。我らが神の滅びの前に!」


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奪われたクロノ


先日のWGP、とっても楽しかったです。特にステージでのゲストとのファイト・・・あれはとってもみものでした。

さて・・・今回は、待ちに待ったヴァンガードGの最終章であるZストーリーの開幕となります!この日をどれほど待ち望んだことか・・・Zストーリー、楽しんでもらえるととてもうれしいです!

それでは、記念すべきZストーリー・・・どうぞ!


夜のシンガポールにあるジーニアスコミュニケーションテクノロジーの所有する研究施設、その研究室の中で若き社長であるクリストファー・ロウは本社所属の口元に鉄仮面をつけた研究員と不穏な空気の中でファイトを行っていた。ファイトの方は決着がついた。クリスのダメージが6となり、研究員の勝ちだ。

 

「ぐっ・・・ど・・・どうして・・・君が・・・」

 

クリスは視界がぼやけながら、その研究員を信じられないような表情で見つめ、気を失う。ファイトに勝利した研究員は研究所を爆弾などで研究所の至る所を爆殺させ、炎上させていく。

 

『緊急事態発生。至急、建物の外へ退避してください。緊急事態発生。至急、建物の外へ退避してください』

 

クリスを含めた複数の研究員は緊急放送に従い、建物の外へ退避していく。研究所を爆破させた張本人である1人の研究員は白衣を脱ぎ、愉快そうに笑いだす。

 

「ふははははーー!!燃えろ燃えろお!!みんな燃えちまえーーー!!!」

 

そんな愉快そうに笑っている研究員の前に1人の少年が現れる。蒼の長髪に金色の瞳をし、両手に黒のグローブをはめている少年だ。

 

「おお!アガレス殿!」

 

「例のデータはどうした?」

 

「もちろん・・・」

 

研究員は自分のポケットから、研究所から盗み出したであろうチップに詰まったデータを取り出す。研究所の片手には青色のグローブ越しにメガコロニーのクランマークが輝いている。

 

「俺様は完璧なのだ」

 

「ご苦労だったな、ダークフェイス」

 

その研究員は、かつて明神リューズ率いるカンパニーの一員であり、現在ではジーテックの研究員である若水ソウソケだった。そしてその若水は今、ディフライドされているのだ。ディフライドしたユニットの名は、威圧怪王ダークフェイス・アルキデス、通称ダークフェイス。

 

「こちらも別データの集束完了だ。ガスティール猊下の計画通り、次なるプランへと移行する」

 

少年はダークフェイスからチップを受け取り、そのチップをポケットの中へとしまう。この少年、氷堂リュウトもまた、ディフライドされているのだ。ディフライドされたユニットの名はアモンの瞳アガレス。

 

「では・・・始めるとしよう」

 

アガレスの手のダークイレギュラーズのクランマークもグローブ越しに輝いている。

 

「世界よ、沈黙せよ。我らが神の滅びの前に!」

 

破壊の竜神ギーゼの復活を目論むガスティール率いる使徒たちがついに動き出し、その姿が表舞台に立ったのだった。

 

 

 

TURN210「奪われたクロノ」

 

 

 

晴海高校の授業、クロノは宇宙飛行士になるために、惑星クレイにいってドランたちに会いに行くために、必死の思いで授業を受けているが、クロノには難しすぎて、頭に全然入ってこなかった。そしてお昼休憩、クロノは勉強を行いながらカズマと共に昼食をとっている。

 

「あー・・・マジでわかんねぇ・・・」

 

勉強にほとほと参っているクロノにカズマがからかいを入れてくる。

 

「俺が教えてやろうか?」

 

「・・・いい!自分でやる!」

 

クロノは勉強ができてるカズマに意地を張ってそう言ってのける。

 

「それよりどうすんだ?ストライダーズ」

 

「ん?」

 

U20(アンダートゥエンティ)で優勝して、いろんなとこから大会やイベントに出てくれって言われてんだろ?」

 

U20(アンダートゥエンティ)で優勝したストライダーズは有名になり、様々な人物から大会やイベントのオファーなどが届いてきているようだ。

 

「ああ・・・でも参加するなら、キャピタルかドラエンだけかな。まだ解決したわけじゃないからな・・・ディフライダーのこと」

 

「・・・そうだな」

 

ディフライダーの件がまだ解決していない今、うかつな行動はできないゆえ、参加するのはカードキャピタルかドラエン支部だけに決めているようだ。

 

「あれからどうなんだ?鬼丸カズミは」

 

「ディフライドの影響も残ってねぇし、もう大丈夫みたいだ」

 

「そっか」

 

シラヌイのディフライドが解除されたカズミは今は何の影響もなく、元気にやっているらしい。

 

「そういえばお前・・・鬼丸のことなんて呼んでるんだ?」

 

「んなっ⁉」

 

急に兄であるカズミの呼び名について触れられたカズマはかなり動揺している。

 

「兄貴?それともお兄ちゃん?」

 

「うっ・・・う・・・うるせえ!!///」

 

クロノのからかいにカズマは顔を真っ赤にして声を荒げたのであった。

 

 

宮地学園高等部の生徒は全員ただいま林間学校に出かけている。宮地学園生であるユイとアリスももちろん参加している。この林間学校では2日間は自然に囲まれた宿で泊まり、3日目にはそのまま帰宅といったところだ。行事の方はただいま2日目の昼食に入っている。

 

「はぁ~・・・山の自然に囲まれて食う食事も、通だわ~・・・」

 

「あ、この焼きおにぎり、結構いい感じにこげがついてきた!おいしそう!」

 

他の生徒がバーベキューを楽しんでいる中、ユイとアリスのグループも楽しく食事を進めている。

 

「そういや、今さらなんだけどさ、僕らこんなことしてていいわけ?」

 

「ん?どういうこと?」

 

「どういうこと、じゃないよ。ディフライダーの件。まだ解決したわけじゃないんだろ?」

 

アリスの説明にユイはあー、と納得した表情になる。

 

「今から動こうにも敵の情報が少なすぎるからね。今は伊吹さんたちの朗報を待たないと」

 

「そういや今日だっけか?普及協会の対策会議。師匠や一条さんも参加するんだよね?師匠は何て言ってた?」

 

「自分たちは自分たちのできることをやる。私たちは今まで通り生活しながら警戒を怠らないでくれだってさ」

 

「何それ?結局はいつも通りやれってこと?」

 

「そういうことになっちゃうね」

 

今は動けない中、自分たちはいつも通り生活しながら使徒の動きに警戒してほしいという解釈にアリスは歯がゆさを感じている。

 

「今は伊吹さんたちに任せようよ。私たちは何もしないってわけでもないんだから。絶対に使徒たちの思い通りになんかさせないんだから!」

 

「あいつらと戦う時、絶対声かけなよ?どんな奴らかは知らんけど、けちょんけちょんに捻り潰してやるからさ」

 

「すっごい頼りになるよ、アリス!」

 

ユイとアリスは来るべき戦いに備えて大きな決意を抱くのであった。

 

「・・・あっ、このお肉、もう頃合いじゃない?ほら、1番手前の」

 

「おっ、本当だ。せっかくのただ飯だ。食って食って食いまくるぞー!」

 

「他の人の分もちゃんと考えてね?」

 

ユイとアリスはディフライダーの話はいったん忘れて林間学校を存分に楽しむのであった。

 

 

福原高校のヴァンガード部の部室、U20(アンダートゥエンティ)から時間が経ち、部員が一気に増え、最初が信じられないくらい、部活動が一気に華やかになっている。

 

U20(アンダートゥエンティ)の反響がこんなにも大きいなんて・・・ちょっと驚いています」

 

「俺らがちょっと宣伝したら、こんなに来るのも夢みたいだよな!」

 

「名門福原高校ヴァンガード部、完全復活!もういうことなしだよ!」

 

「そうですね」

 

ヴァンガード部に活気が戻ったことにアンリは感激の感情でいっぱいになっている。だがシオンは、ディフライダーの件を思い返し、少し表情が曇る。それを察したマサトとアンリは神妙な表情になる。

 

「アンから聞いたぜ。ディフライダーって奴らがなんか動いてるそうだな」

 

「ああ・・・」

 

「もちろん、ディフライダーのことは忘れてないよ。だからといって・・・俺にできることじゃないと思うけど・・・」

 

「それは僕も同じですよ」

 

いったんディフライダーのことを忘れ、3人はリン専用のソファに目を向ける。

 

「羽島先輩、今日も来ませんね」

 

「卒業までたっぷりしごてやるって、言ってたくせにな」

 

「でも、羽島先輩らしいかな」

 

「「ですね」」

 

 

「くしゅん!」

 

ヴァンガード部で自分の噂をしていることを肌で感じ取ったのかわからないが、リンはくしゃみをした。

 

「・・・なんかむかつく・・・」

 

 

フランスにあるヴァンガード普及協会パリ支部、日本からパリに戻ってきたトコハはパリ支部の支部長に帰還の挨拶をしていた。

 

「おかえりトコハ!またインタビュー頼むよ!ちなみに次のゲストはカリフォルニアのファイター、暗き闇のフェリト、フェリト・ニールだ」

 

「はい!よろしくお願いします!」

 

トコハは支部長に頭を下げ、敬意を払う。

 

「ほら!さっさと資料持ってきなさい!」

 

「ここに来てから散々こき使いやがって~・・・覚えてろよ姉ちゃん!」

 

トコハに近づいてきたのは、この支部のスタッフ、清州アカネとバイトと大学の連日休日を利用して遊びに来たアカネの弟、清州サスケだった。

 

「ほら、トコハちゃん。頼まれてた資料だぜ」

 

「ありがとうございます、アカネさん、サスケさん」

 

U20(アンダートゥエンティ)の成績に、ジェネレーションマスターの認定、日本での実績に問題なし」

 

「じゃあ・・・」

 

「申請すりゃ、次のシーズンで100パー参戦できるぜ!」

 

「わぁ・・・」

 

次シーズンでプロリーグに申請可能と聞いたトコハは目を輝かせる。

 

「で!こっちのスカウトに売り込もうっていうのかい?」

 

「ハイメ!」

 

「いい考えだ♪」

 

いつの間にか来たハイメはにこやかな笑みでウィンクする。

 

 

夕方のパリの河川敷、トコハとハイメは川を眺めながら話をしている。

 

「本格的にプロを目指すんだね?」

 

「私は私自身の道を進む。そのために、この街に戻ってきたの」

 

トコハの晴れやかな笑みを見て、ハイメは笑みを浮かべている。

 

「ハイメ!確認しておきたいんだけど・・・」

 

「おぉ⁉な、なんだい?」

 

トコハの急な接近にハイメは思わず後ずさる。

 

「兄さんや伊吹さんから連絡来てないわよね⁉」

 

「ディフライダーのこと?ないよ。あったらすぐに教えるって約束だろ?」

 

「隠し事はなしだからね⁉」

 

「そう!ラフラーンス!」

 

 

学校の授業が終わり、クロノはカードキャピタル2号店はバイトとして仕事をこなしながら子供たちにデッキ構築のアドバイスをしていた。そんなクロノに様子を1号店からわざわざ見に来たカムイが話しかけてきた。

 

「立派な店員さんぶりだな」

 

「!カムイさん!!」

 

久しぶりに会ったカムイはクロノに店の屋上で現状報告をする。

 

「週末、ミサキさんと一緒に香港にいる櫂とリンさんのところに行ってくる。状況確認って奴だ」

 

「アラタとマコト、ヤイバとカエデも合流するんですよね?じゃあこれを」

 

クロノは1階のお好み焼き屋のもんじゃ焼き、お持ち帰り用パックをカムイに渡す。

 

「おっ!差し入れか!」

 

「ノアとイツキの行方がわかるような手掛かりが掴めるといいけど・・・」

 

「俺も、いろいろ動いてみるよ」

 

「気をつけてくださいね!」

 

「ああ。お前も、無茶すんじゃねぇぞ?」

 

「わかってますよ!」

 

カムイは差し入れのもんじゃ焼きのパックを受け取り、1号店へと戻っていく。クロノもカムイを見送った後、休憩を終了して、バイトに戻っていく。

 

 

普及協会本部の会議室、伊吹はシラヌイから得た情報を共有するために、各支部長たち、さらにはマモルやキョウヤ、アイチとカズヤも招集した。全員が揃ったところで、対策会議を行う。

 

「今日集まってもらったのは、普及協会として、ディフライダーにどう対処していくか、それを協議していくためである。安城マモルと一条キョウヤ、先導アイチと橘カズヤにはオブザーバーとして会議に参加してもらう」

 

「マモマモとキョウヤはいつものこととして、アイチ君とカズヤ君まで引っ張りだすとは・・・まったく困ったものです・・・イブッキーの人使いの荒さは。ねー、アイチ君♪」

 

ユナイテッド・サンクチュアリ支部の支部長であるレンはにこやかな笑みを浮かべてアイチに視線を向ける。

 

「いえ・・・僕で役に立てるのなら・・・。よろしくお願いします、レンさん」

 

「こちらこそ♪」

 

「レンはいつも通りとして、そろそろ会議始めっか。伊吹、進行よろしく」

 

カズヤに進行を任され、伊吹は本題に入る。

 

「数日前、クリストファー・ロウが率いるヴァンガードの研究施設が、1人の研究員によって爆破され、多数のデータが盗まれた」

 

モニターには研究施設爆破事件のその当時の様子が映し出されている。支部長たちはこれを見て神妙な表情になる。

 

「その研究員の名は・・・若水ソウスケ。ディフライドされた可能性が高い」

 

「若水さんが⁉」

 

若水がディフライドされた可能性、この事態を発生させた原因と知り、元カンパニーの一員である江西は他の誰よりも驚愕に満ちていた。

 

「皆すでに知っていると思うが・・・忍竜シラヌイがディフライドしていた鬼丸カズミから齎された情報によれば、シラヌイが仕えていたガスティールとその一派は自らを使徒と名乗り、破壊の竜神ギーゼの復活を目論んでいる。シラヌイはギーゼの力によって、この世界のヴァンガードを破壊できると考えていたが・・・その実、ガスティールの狙いは別のところにあるらしい」

 

「いったい、何を企んでるんだろうねぇ~?」

 

「そのことを探るため、立凪ノームの元を訪ねたのですが・・・彼の目をもってしても、何も見えないと・・・」

 

「櫻井インフォメーションのその手のプロたちにも声をかけたが・・・結局何の情報も得られなかった」

 

ノームにも何も見えず、ワタルの実家の凄腕の情報屋も戦果なしという状況に会議はかなり難航している。

 

 

夕方ごろ、バイトを終えたクロノは今日の夕飯は何にしようかと考えながら帰り道を歩いている。

 

「今日の晩飯、何にしようかな?」

 

「クロノさーん!」

 

そんな時に、クロノに声をかけたものが道路の先にいた。クロノは遠くにいる声の主を目を通して確認する。その正体に目を見開いて驚く。

 

「⁉ノア⁉」

 

声の主はチーム新ニッポンに所属していた、星崎ノアだった。ノアは無邪気な笑顔を浮かべながらクロノに手を振り、誘導するかのようにその場から離れる。

 

「!ノアー!!」

 

クロノは慌ててのあの後を追いかけていく。

 

 

コンビニで雑誌を読んで時間を潰していたカズマに1つのラインメッセージが届いた。

 

「ん?」

 

カズマはスマホを取り出し、ラインの内容を確認する。ラインの着信者はクロノだった。

 

「ノアがいた。追う?・・・!!あいつ!1人で!」

 

カズマは慌てて雑誌を戻し、クロノを探しに走り出した。

 

 

ノアを追いかけてクロノがたどり着いたのは電車の音が鳴り響く人気のない河川敷。クロノを誘導したノアは不敵な笑みを浮かべている。

 

「ノア・・・じゃないんだな」

 

ノアの不敵な笑みを見て、クロノは確かな怒りが湧きたってくる。

 

(今のこいつは・・・カオスブレイカーにディフライドされた・・・破壊の竜神ギーゼの使徒!)

 

そう、クロノの目の前にいるのは、本当のノアではなく、ノアにディフライドした破壊の竜神ギーゼの使徒の1人、星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・ドラゴンなのだ。

 

(けど!ファイトして勝てば・・・ユニットをクレイに追い返すことができる!本当のノアを取り戻せる!)

 

「そうだよぉ」

 

「!!」

 

ノア・・・否、カオスブレイカーは全てを見透かしたような声を出し、無邪気な笑みを浮かべてデッキを取り出す。

 

「僕ならいいよ。やってみる・・・クロノさん?」

 

「・・・っ!ファイトだ!ノア!」

 

カオスブレイカーはファイト台を出現させ、そのファイト台にデッキを設置させる。クロノもデッキを取り出し、デッキを設置して、ファイトの準備をする。準備が終えたところで、クロノにとって負けられない1戦が始まる。

 

「「スタンドアップ・(Z・)ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン・G!」

 

星輝兵(スターベイダー)プランク・ドラコキッド!」

 

クロノ・ドラン・G  PW5000

 

星輝兵(スターベイダー)プランク・ドラコキッド  PW4000

 

「俺の先攻だ!ドロー!ライド!クロノエトス・ジャッカル!ドランは移動!ターンエンド!」

 

クロノエトス・ジャッカル  PW7000

 

R クロノエトス   R

R   R    ドラン・G  クロノの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターンだね。ドロー。ライド!星輝兵(スターベイダー)メトンアクス・ドラゴン!プランクは移動」

 

星輝兵(スターベイダー)メトンアクス・ドラゴン  PW7000

 

R メトンアクス R

R  プランク  R

 

「プランクのブースト、メトンアクスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『星輝兵(スターベイダー)ペンローズゲート』」

 

「ダメージチェック『クロノエトス・ジャッカル』」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW7000  カオスブレイカーの手札6枚 山札42枚  クロノのダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!クロノビート・バッファロー!コール!クロノエトス・ジャッカル!」

 

クロノビート・バッファロー  PW9000

 

R クロノビート クロノエトス

R   R    ドラン・G

 

「(このファイト・・・絶対に勝つ!)

ドランのブースト、クロノエトスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『星輝兵(スターベイダー)ペンローズゲート』」

 

「クロノビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『刻獣(パルサー)スピアヘッド・ユニコーン』」

 

「ダメージチェック『星輝兵(スターベイダー)グロビュラディア』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000  クロノの手札5枚 山札40枚  カオスブレイカーのダメージ1枚

 

「僕のターン。スタンド&ドロー。ライド!星輝兵(スターベイダー)ストレンジ・ドラゴン!混濁の星輝兵(スターベイダー)アイアンをコール!」

 

星輝兵(スターベイダー)ストレンジ・ドラゴン  PW9000

混濁の星輝兵(スターベイダー)アイアン  PW9000

 

アイアン ストレンジ R

 R   プランク  R

 

「アイアンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『スチームメイデンメスキア』」

 

「プランクのブースト、ストレンジでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『星輝兵(スターベイダー)パラダイムシフト・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに」

 

「ダメージチェック『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』『クロノジェット・ドラゴン・G』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW13000➡PW9000  カオスブレイカーの手札5枚 山札39枚  クロノのダメージ3枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!切り開け!新たなる世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン・G!!」

 

クロノジェット・ドラゴン・G  PW11000

 

「コール!刻獣(パルサー)スピアヘッド・ユニコーン!」

 

刻獣(パルサー)スピアヘッド・ユニコーン  PW9000

 

(でも・・・どうしてこいつが日本に・・・?海外にいるんじゃねぇのか・・・?)

 

スピアヘッド クロノジェット・G クロノエトス

  R        R     ドラン・G

 

「ドランのブースト、クロノエトスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『星輝兵(スターベイダー)クォーク・シュービル(引)』」

 

「クロノジェット・Gでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『スチームテイマーアルカ』セカンドチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー!パワーはスピアヘッドに!1枚ドロー!」

 

クロノジェット・Gは背中のブーストで起動速度を増し、ストレンジに渾身の1撃の拳をつつきつける。

 

(何で俺の前に現れた・・・?)

 

「ダメージチェック『混濁の星輝兵(スターベイダー)アイアン』」

 

「スピアヘッドでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『反転の星輝兵(スターベイダー)ノーベリウム』」

 

「ターンエンド!」

 

PW12000➡PW9000+SH5000=14000

PW11000➡PW9000

PW14000➡PW9000  クロノの手札6枚 山札33枚  カオスブレイカーのダメージ3枚

 

クロノはカオスブレイカーに対し様々な疑問を抱きながらファイトを進めていく。

 

 

一方の普及協会本部の対策会議は続いており、今はまだ情報供給を続けている。

 

「シラヌイはギーゼがディフライドできる器をU20(アンダートゥエンティ)の参加者の中から選抜する目的で動いていた。ファイナルステージに残ったファイターたちはディフライダーの接触に十分注意する必要がある。そのために、各支部長に・・・」

 

バタンッ!

 

伊吹が各支部長に指示を出そうとした時、会議室の扉が勢いよく開かれた。その扉の先には、誰かがいた。

 

「なんだ貴様は⁉会議中だぞ⁉」

 

その扉の先にいたのは、チームヘヴィNEWパンクの黒峰イツキだ。

 

「!!君はチームヘヴィNEWパンクの・・・!」

 

「黒峰イツキ・・・」

 

「その名と存在はとっくにデリートした・・・」

 

イツキは不敵な笑みを浮かべながら伊吹たちに近づく。

 

「我の真の名は・・・グレイヱンド・・・遊星ブラントの使者であり、破壊の竜神ギーゼの使徒だ!!」

 

イツキ・・・否、黒闇の根絶者(ダークジェット・デリーター)グレイヱンドは高らかにそう名乗りを上げる。グレイヱンドのグローブにはリンクジョーカーのクランマークが怪しく輝ている。

 

 

クロノのラインを見た後、カズマはクロノを探しにカードキャピタル2号店の道のりを走ってきている。すると、ちょうど店からタイヨウとアンが出てくる。

 

「!タイヨウ!日下部!」

 

「カズマさん!」

 

「カズマ君!」

 

「お前ら、新導のメッセージ・・・」

 

「見ました。それでここに・・・」

 

どうやらタイヨウとアンも同じメッセージが届いたようでクロノを探しにここに来ていたようだ。

 

「で、新導は?」

 

「アルバイトが終わって、少し前に帰ったってシンさんが・・・」

 

「まだ近くにいるはずだ!!探すぞ!!」

 

「「は、はい!」」

 

3人は引き続きクロノを探しに街中を走っていった。

 

 

河川敷にいるクロノとカオスブレイカーのファイト・・・

 

「ライド。星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・クライシス」

 

星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・クライシス  PW11000

 

「どう、クロノさん?これが新しい僕だよ」

 

「・・・っ!!」

 

「カオスブレイカー・クライシスのスキル。カウンターブラスト(星輝兵(スターベイダー))。相手は自分のリアガードを1体を呪縛(ロック)

 

「くっ・・・ドランを呪縛(ロック)

 

「ストライドジェネレーション!!滅星輝兵(デススターベイダー)グルーボール・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・クライシス』

 

滅星輝兵(デススターベイダー)グルーボール・ドラゴン  PW26000  ハーツ『星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・クライシス』

 

「新しいGユニット・・・」

 

「カオスブレイカー・クライシスの超越(ストライド)スキル。星輝兵(スターベイダー)のGユニットにストライドしたため、カウンターブラスト(星輝兵(スターベイダー))。相手は自分のリアガードを1体を呪縛(ロック)

 

「くっ・・・クロノエトスを呪縛(ロック)

 

「グルーボール・ドラゴンのスキル。ソウルブラスト『星輝兵(スターベイダー)ストレンジ・ドラゴン』Gゾーンのグルーボールを表に。ハーツが星輝兵(スターベイダー)であるなら、Gゾーン表のカード1枚につき1体を呪縛(ロック)。スピアヘッドを呪縛(ロック)

 

「ぐっ・・・」

 

「コール!メトンアクス、ストレンジ」

 

 アイアン  グルーボール ストレンジ

メトンアクス  プランク    R

 

「プランクのブースト、グルーボールでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『スチームテイマーアルカ』(コスト『クロノファング・タイガー・G』)」

 

グルーボールは巨大なレーザーバズーカ砲をクロノジェット・Gに狙いを定め、最大火力でレーザーバズーカを放った。バズーカはクロノジェット・Gに当たる直前でアルカの時計型の盾で止められた。

 

「トリプルドライブ『星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・ドラゴン』セカンドチェック『星輝兵(スターベイダー)エーテル・ルーパー(治)』ヒールトリガー。ダメージ1回復、パワーはストレンジへ。サードチェック『星輝兵(スターベイダー)マグネター・ヘッジホッグ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てストレンジへ。メトンアクスのブースト、アイアンでヴァンガードにアタック。

アイアンのスキル。カオスのヴァンガードがいれば、パワープラス2000。

メトンアクスのGB(ジェネレーションブレイク)。ブーストした時、呪縛(ロック)カードが2枚以上ならパワープラス4000」

 

「ノーガード!ダメージチェック『クロノクロウ・モンキー』」

 

「メトンアクスのスキル発動。アタックがヒットしたので、スピアヘッド・ユニコーンは次のターンが終了しても解呪縛(アンロック)されない!」

 

「くっ!」

 

「これがギーゼの使徒たる僕の力だ。ストレンジでヴァンガードにアタック!

ストレンジのスキル。ヴァンガードがカオスであれば、リアガード1体を呪縛(ロック)させる。呪縛(ロック)できるカードがないためパワープラス5000!」

 

「違う!!ジェネレーションガード!!遡る時乙女ウルル!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『時を刻む乙女ウルル(治)』

 

遡る時乙女ウルル  SH15000

 

「スキル発動!ドロップゾーンのノーマルカードとトリガーカートを山札の下に!」

 

戻したカード『時を刻む乙女ウルル(治)』『スチームテイマーアルカ』

 

「シールドプラス5000!」

 

「ターンエンド」

 

PW30000➡PW11000(完全ガード)

PW22000➡PW11000

PW24000➡PW11000+SH20000=31000  カオスブレイカーの手札4枚 山札33枚  クロノのダメージ4枚

 

「使徒だと⁉ギーゼだと⁉ふざけるな!!ノアはそんな奴じゃねぇ!!ストライドジェネレーション!!!クロノドラゴン・ギアネクスト!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノファング・タイガー・G』グレード3

 

クロノドラゴン・ギアネクスト  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

「(こいつが何を企もうと、関係ねぇ!!勝手ユニットをクレイに叩き返せば・・・本当のノアを取り戻せる!!)

超越(ストライド)スキル!ギアドラゴンか十二支刻獣のGユニットにストライドしたため、手札からラッキーポッド・ドラコキッドをコール!」

 

ラッキーポッド・ドラコキッド(引)  PW4000

 

「ラッキーポッド・ドラコキッドを時翔(タイムリープ)!スチームメイデンメスキア!」

 

スチームメイデン・メスキア  PW7000

 

「(絶対にこいつを倒す!!そしてもう1度、あのノアを・・・!)

GB(ジェネレーションブレイク)時翔(タイムリープ)で登場した時、メスキアをレスト!1枚ドロー!ギアネクストにパワープラス4000!

ギアネクストのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ソウルブラスト『クロノエトス・ジャッカル』Gゾーンのギアネクストを表に!このユニットはアタック終了時に、コスを払う事でスタンドする!」

 

●  ギアネクスト   〇

R メスキア(レスト) 〇

 

「ギアネクストでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「聞け、ノア!アラタとマコトは今もお前を探してる!ずっとお前を待ってる!トリプルドライブ『クロノエトス・ジャッカル』セカンドチェック『クロノボレー・ラビット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ギアネクストに!サードチェック『刻獣(パルサー)スラッシュ・ドッグ(☆)』」

 

「ダブルクリティカル・・・」

 

「ノアーーーー!!!」

 

ギアネクストは体に時空エネルギーを溜め、エネルギー波をカオスブレイカー・クライシス目掛けて放った。カオスブレイカー・クライシスは何の抵抗もせずに、ギアネクストのエネルギー波に包み込まれる。

 

 

クロノの声が届いたのか、クロノは宇宙空間に立つイメージに連れ込まれた。視線の先にはカオスブレイカーに囚われていたノアがいた。

 

『!ノア!』

 

『クロノさん・・・うわっ⁉』

 

ノアは宇宙空間に引きずり込まれるかのように、クロノから離れていってしまう。

 

『助けて!!』

 

 

「ぐああ・・・!」

 

先ほどのイメージを見せられたせいかノアは苦し気に頭を抑える。クロノはこれを見て、あた少しで助けられると確信した。

 

ダメージチェック『混迷の星輝兵(スターベイダー)ジンク』『星輝兵(スターベイダー)メトンアクス・ドラゴン』『混濁の星輝兵(スターベイダー)アイアン』

 

「ギアネクストのスキル発動!手札か、リアガードの十二支刻獣を3体、山札の下へ!手札3枚を山札の下へ!』

 

戻したカード『クロノエトス・ジャッカル』『クロノビート・バッファロー』『クロノクロウ・モンキー』

 

「ギアネクストをスタンド!ドライブマイナス2!もう1度ギアネクストでヴァンガードにアタック!」

 

「う・・・うぅ・・・」

 

「俺はここにいる!戻ってこい!ノア!!」

 

クロノは必死になってノアに対して呼びかけるが・・・

 

「・・・ジェネレーションガード。滅星輝兵(デススターベイダー)デモンマクスウェル』

 

ジェネレーションゾーン  コスト『星輝兵(スターベイダー)エーテル・ルーパー(治)』

 

滅星輝兵(デススターベイダー)デモンマクスウェル  SH15000

 

「さらにガード『星輝兵(スターベイダー)マグネター・ヘッジホッグ(☆)』インターセプト『星輝兵(スターベイダー)ストレンジ・ドラゴン』『混濁の星輝兵(スターベイダー)アイアン』」

 

カオスブレイカーはギアネクストの攻撃を守り通す。ギアネクストのエネルギー波をデモンマクスウェル、マグネター、ストレンジとアイアンが受け止めた。

 

「くっ・・・ドライブチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「・・・その程度の力で我を倒せると?この人間を救えると思ったか?」

 

「・・・ターン・・・エンド。メスキアは山札に戻し、ラッキーポッド・ドラコキッドを場に戻す・・・。ドランとクロノエトスを解呪縛(アンロック)

 

「カオスブレイカー・クライシスのスキル発動。解呪縛(アンロック)されたクロノエトス・ジャッカルを退却。1枚ドロー」

 

PW30000➡PW11000

PW40000➡PW11000+SH35000=46000  クロノの手札5枚 山札27枚  カオスブレイカーのダメージ5枚(裏1枚)

 

「・・・クロノ?」

 

河川敷の道のりを歩いていたトリニティドラゴンは偶然遠くからクロノを確認した。

 

「・・・ストライド・・・ジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・ドラゴン』

 

カオスブレイカー・クライシスは突如として、黒輪の中へと包まれていった。カオスブレイカー・クライシスを包み込んだ黒輪はやがてヒビが入り、割れてしまう。破壊された黒輪から、先ほどまでとは比べ物にならないほどの巨大な道化の竜が大鎌をもって、クロノジェット・Gを見下ろす。これが・・・カオスブレイカーのあってはならない未来の姿だ。

 

滅星輝兵(デススターベイダー)カオスブレイカー・デリュージ」

 

滅星輝兵(デススターベイダー)カオスブレイカー・デリュージ  PW26000  ハーツ『星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・クライシス』

 

「カオスブレイカーの・・・Gユニット・・・」

 

カオスブレイカーのGユニットを見てクロノは冷や汗を流す。

 

「こいつはU20(アンダートゥエンティ)で勝ってるんだ・・・負けるかよ!!」

 

超越(ストライド)スキル。カウンターブラスト(星輝兵(スターベイダー))。相手は自分のリアガードを1体を呪縛(ロック)

 

「ラッキーポッドを呪縛(ロック)

 

「ストレンジを2体コール。

プランク・ドラコキッドのスキル。カウンターブラスト。自身を退却。山札の上から7枚見て、カオスの名を含むカードを1枚手札に。カオスブレイカー・ドラゴンを手札に。相手は自分のリアガードを1体呪縛(ロック)

 

「なっ・・・ドランを呪縛(ロック)。・・・またリアガードを全部呪縛(ロック)された・・・」

 

「カオスブレイカー・デリュージのGB(ジェネレーションブレイク)3。ソウルブラスト『星輝兵(スターベイダー)メトンアクス・ドラゴン』手札を1枚捨て、Gゾーンのグルーボールを表に。相手は自分の手札から2枚呪縛(ロック)して、リアガードサークルへ」

 

(くっ・・・手札まで・・・)

 

「さらに相手のダメージゾーンが4枚以下なので、相手の呪縛(ロック)カードを1枚裏向きでダメージゾーンに置くことができる」

 

「なっ・・・!」

 

「クロノ・ドランをダメージゾーンへ」

 

「くっ・・・」

 

「これでダメージ5・・・」

 

ストレンジ  デリュージ ストレンジ

メトンアクス   R     R

 

「右のストレンジでヴァンガードにアタック。

スキル発動。パワープラス5000」

 

「それでも・・・負けられねぇ!!ガード!『クロノボレー・ラビット(☆)』」

 

「メトンアクスのブースト、左のストレンジでヴァンガードにアタック。

スキル発動。パワープラス5000

メトンアクスのスキル。パワープラス4000」

 

「絶対に、ノアを取り戻す!!アラタやマコトのためにも!!ガード!『刻獣(パルサー)スラッシュ・ドッグ(☆)』『刻獣(パルサー)スラッシュ・ドッグ(☆)』」

 

クロノはそう意気込むが、ダメージは5の状態、手札は0、さらにリアガード全ては呪縛(ロック)・・・状況は絶望的だ。

 

(あと少しで・・・ノアを取り戻せるのに・・・!)

 

「どうしたのぉ?この人間を、目覚めさせたとでも思ったの?」

 

「何?」

 

全てを見透かしたような言動にクロノはどういう事かわからなくなってきた。

 

「・・・お前の声が、お前の思いが、この人間に届いたとでも?」

 

カオスブレイカーの言葉にクロノは嫌な予感を募らせる。

 

あれは我が見せたもの・・・我が与えた・・・幻だ

 

そう、先ほど見たイメージはカオスブレイカーがクロノに見せた幻だったのだ。つまりノアを助けられる可能性はクロノには初めからなかったのだ。あったとすればそれは、カオスブレイカーが与えた偽物だ。

 

「そ・・・そんな・・・」

 

そんな事実にクロノに絶望の顔色が漂わせる。

 

その顔が見たかった!!希望を与え、絶望に落とし、希望を見せ、それを砕く・・・それこそが、我の悦楽!!

 

カオスブレイカーは歪んだ笑みをクロノに浮かべている。

 

本当にかわいいなぁ・・・お前は・・・。・・・カオスブレイカー・デリュージでヴァンガードにアタック」

 

「ノー・・・ガード・・・」

 

「トリプルドライブ『星輝兵(スターベイダー)マグネター・ヘッジホッグ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに。セカンドチェック『星輝兵(スターベイダー)パラダイムシフト・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに。サードチェック『星輝兵(スターベイダー)パラダイムシフト・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

カオスブレイカー・デリュージは大鎌を構え、歪んだ笑みを浮かべながらクロノジェット・G目掛けて振り下ろした。抵抗できなくなったクロノジェット・Gは大鎌によって引き裂かれてしまった。

 

PW14000➡PW11000+SH10000=21000

PW25000➡PW11000+SH20000=31000

PW26000➡PW11000

 

ダメージチェック『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

クロノのダメージ6枚  カオスブレイカーのダメージ5枚  勝者カオスブレイカー

 

使徒とのファイトに敗北せし者、魂の牢獄レリクスへ至れ!!

 

勝利したカオスブレイカーが手をかざすと、クロノの足元に、見たこともない紋章が浮かび上がった。

 

「!!?な、なんだよこれ!!?」

 

「勝った僕へのご褒美だよ!」

 

紋章が輝きだすと突然、クロノの足元に不気味な大穴が開いた。

 

「うわぁ!!」

 

紋章の足元にいたクロノは穴に落ちそうになるが、どうにか落ちまいとするが・・・

 

「うわあああああ!!」

 

手の力に限界が来てしまい、落ちてゆく。

 

ガシッ!

 

落ちそうになったクロノの手を掴んだのは、たまたまそこに通りがかったツネトだった。

 

「!ツネト⁉」

 

「何やってんだよお前⁉」

 

ツネトは必死でクロノを助けようとしたが、一緒に大穴に落ちてしまう。

 

「「うわああああああ!!」」

 

「「ツネトさん⁉」」

 

クロノとツネトが落ちてしまい、カルとケイが駆け寄ったと同時に大穴は紋章と共に消えてしまった。

 

「・・・ゴミが混じったか・・・」

 

カオスブレイカーは特に気にした様子はなく、その場を去っていった。果たして、クロノとツネトは無事なのであろうか・・・?

 

to be continued…




カズマ「U20(アンダートゥエンティ)で優勝して、本当の鬼丸カズミを取り戻すことができた。けど、やっぱりそれで終わりってわけじゃなかった」

タイヨウ「心配していたことが現実になってしまいました・・・でも、まさかギーゼの使徒がいきなりクロノさんを狙ってくるなんて・・・」

カズマ「くそっ・・・あいつらいったい何企んでんだ⁉」

タイヨウ「お願いします、クロノさん!絶対無事でいてください!」

TURN211「使徒からの挑戦状」


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使徒からの挑戦状

ヴァンガードのアニメの方では久々にチェン姉妹が出てきますね。さらに物語は高校生編に・・・。楽しみが広がってまいりますね。それから気になったのが、マガツストームですね。最初ではむらくもで登場でしたのに、新シリーズではぬばたまなのかって思っちゃいました。

さて、今回はちょっと本編をアレンジして、伊吹君VSグレイヱンドとなります。

それではどうぞ!


クロノがカオスブレイカーとファイトをやっている同時刻、ヴァンガード普及協会本部で伊吹たちは使徒たちに対する対策会議を開いていた時、会議室のドアを開いて乱入してきたのは、チームヘヴィNEWパンクの黒峰イツキにディフライドし、破壊の竜神ギーゼの使徒となった、黒闇の根絶者(ダークジェット・デリーター)グレイヱンドだった。

 

「ギーゼの使徒だって⁉」

 

「お前が・・・?」

 

各支部長それぞれの表情を見て、グレイヱンドは不敵に笑い、肩をすくめる。

 

「わざわざ驚く必要などなかろう。どうせその男・・・伊吹コウジから聞いたのであろう?それとも、今からその話でもしようとしていたのか?どうぞ、我のことは気にせずやればよい」

 

グレイヱンドはわざとらしく話を掘り上げようとする。グレイヱンドのその態度にカズヤが声を上げる。

 

「ふざけんな!!」

 

「ん?」

 

「使徒を名乗るてめぇがここに来た目的はなんだ!!」

 

「挨拶参り、といったら信じるのか?」

 

カズヤの問いにグレイヱンドは何食わぬ顔でそう答えた。

 

「ならば、挨拶ついでに全て話してもらう。貴様たち使徒の目的を・・・破壊の竜神ギーゼが何たるかを」

 

伊吹の言葉にグレイヱンドは待ってかのような笑みを浮かべる。

 

「よかろう。もし、貴様が勝てば全て話してやろう。伊吹コウジ・・・貴様にギーゼの使徒・・・この我に挑もうとする覚悟はあるか?」

 

「・・・ファイトだ」

 

グレイヱンドの言葉に伊吹はデッキを取り出し、グレイヱンドの挑戦を受ける。

 

 

 

TURN211「使徒からの挑戦状」

 

 

 

ファイト了承が成立し、グレイヱンドがファイト台を出現させ、自らのデッキを設置する。伊吹は動じずに、自身のデッキを設置し、ファイトの準備を行う。

 

「マモルきゅん、あいつについて、わかってることは?」

 

「黒峰イツキ君は、チームヘヴィNEWパンクのメンバーとして、U20(アンダートゥエンティ)に出場していましたが、セカンドステージのクライマックスファイト以降・・・姿を消したままで・・・」

 

「それが今になって表舞台に現れた、ということか」

 

マモルたちがグレイヱンドを分析している間にファイトの準備は整ったようだ。

 

「さあ、楽しもうではないか・・・伊吹コウジ」

 

「・・・けじめはつけさせてもらう」

 

使徒との戦いが今ここに始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・ザ()・ヴァンガード!!」」

 

「Z?」

 

「貴様にとって最後の戦いという意味がある呪いの言葉よ」

 

このZというのは、ファイトする相手にとって最後の戦いという意味合いが込められているらしい。

 

翻る根絶者(フラッター・デリーター)ズヰージェ」

 

「ネオンメサイア・アウリオン」

 

翻る根絶者(フラッター・デリーター)ズヰージェ  PW5000

 

ネオンメサイア・アウリオン  PW5000

 

「ネオンメサイアの進化した姿!」

 

「我の先攻だ。ドロー。ライド。醗酵する根絶者(ファーメント・デリーター)ガヰアン。ズヰージェは移動。ターンエンド」

 

醗酵する根絶者(ファーメント・デリーター)ガヰアン  PW7000

 

R ガヰアン  R

R ズヰージェ R  グレイヱンドの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン。ドロー。ライド。デュナミス・メサイア。アウリオンは移動」

 

デュナミス・メサイア  PW7000

 

R デュナミス   R

R   R   アウリオン

 

「デュナミスでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『定常宇宙の祈り子』」

 

「ダメージチェック『醗酵する根絶者(ファーメント・デリーター)ガヰアン』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000  伊吹の手札6枚 山札42枚  グレイヱンドのダメージ1枚

 

「我のターン。ドロー。ライド。欺く根絶者(ライダウン・デリーター)ギヴン。禁ずる根絶者(フォービッド・デリーター)ザクヱラドをコール」

 

欺く根絶者(ライダウン・デリーター)ギヴン  PW9000

禁ずる根絶者(フォービッド・デリーター)ザクヱラド  PW9000

 

ザクヱラド  ギヴン  R

  R   ズヰージェ R

 

「ザクヱラドでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『デスティニー・ディーラー』」

 

「ズヰージェのブースト、ギヴンでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『搾取する根絶者(スクイージング・デリーター)ヰド(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

「ダメージチェック『メタレイア・メサイア』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000

PW14000(+5000)➡PW7000  グレイヱンドの手札6枚 山札39枚  伊吹のダメージ2枚

 

「普及協会のトップの者どもがこんな所で何をやっているのかと思えば・・・鬼丸カズミから得た忍竜シラヌイの情報を分析、解読とはな・・・よほどの暇人らしいな」

 

「・・・俺のスタンド&ドロー。ライド。メタレイア・メサイア。アレスター・メサイアをコール」

 

メタレイア・メサイア  PW9000

アレスター・メサイア  PW9000

 

R メタレイア アレスター

R   R   アウリオン

 

「メタレイアでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『奏でる根絶者(レンダリング・デリーター)ヱファメス(醒)』」

 

「ドライブチェック『オルターエゴ・メサイア』アウリオンのブースト、アレスターでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『並列する根絶者(ジャクスタポーズ・デリーター)ゲヰール』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000  伊吹の手札6枚 山札38枚  グレイヱンドのダメージ2枚

 

「せいぜい足搔いてみせろ。まぁ・・・貴様らちっぽけな存在はデリートされる以外道はないと思うがな。スタンド&ドロー。ライド。黒闇の根絶者(ダークジェット・デリーター)グレイヱンド」

 

黒闇の根絶者(ダークジェット・デリーター)グレイヱンド  PW11000

 

「これが貴様の本当の姿か・・・」

 

「懐かしいであろう・・・伊吹コウジ。コール!ザクヱラド、心酔する根絶者(アイドライジング・デリーター)グヰム!」

 

心酔する根絶者(アイドライジング・デリーター)グヰム  PW7000

 

ザクヱラド グレイヱンド ザクヱラド

  R   ズヰージェ   グヰム

 

「なぜ黒峰イツキは自ら敵地に乗り込む真似を・・・」

 

「ふん、言い度胸じゃないか」

 

「挨拶・・・といっていましたが、いったい何を企んでいるのか・・・」

 

「見当もつかねぇな」

 

支部長たちやアイチとカズヤはグレイヱンドが乗り込んだ目的について考えるが、答えはあまり出なかった。

 

「あれこれ考えなくても、すぐ明らかになりますよ」

 

「レンさん?」

 

「イブッキーがこのファイトに勝てば・・・使徒である彼の思惑が」

 

「・・・そうだな。不服だが、レンの言う通りだ。ファイトを見守ろう」

 

いつも通りのレンの言葉にキョウヤが同意し、ファイトをじっくりと見守る。

 

「左のザクヱラドでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト『アレスター・メサイア』」

 

「ズヰージェのブースト、グレイヱンドでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『絆の根絶者(ドッキング・デリーター)グレイヲン』セカンドチェック『喰い千切る根絶者(バイティング・デリーター)ギヰバ(☆)』クリティカルトリガー!パワーは右のザクヱラド、クリティカルはヴァンガードに」

 

グレイヱンドは自身の尻尾を動かし、メタレイアを槍のように貫かせる。尻尾で貫かれたメタレイアは膝を地につかせる。

 

「ダメージチェック『ブリンクメサイア(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに。セカンドチェック『黒色矮星のレディバトラー』」

 

「まだ終わらぬわ。グヰムのブースト、ザクヱラドでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『アステロイド・ウルフ(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000➡PW9000(+5000)

PW21000➡PW14000+SH10000=24000  グレイヱンドの手札5枚 山札35枚  伊吹のダメージ4枚

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。ライド。オルターエゴ・ネオ・メサイア」

 

オルターエゴ・ネオ・メサイア  PW11000

 

「進化した伊吹さんの分身!」

 

「ストライドジェネレーション!!!創世竜バサルティス・メサイア」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オルターエゴ・メサイア』グレード3

 

創世竜バサルティス・メサイア  PW26000  ハーツ『オルターエゴ・ネオ・メサイア』

 

「そして伊吹の新しいGユニットか!」

 

「メサイア・・・」

 

「オルターエゴ・ネオ・メサイアの超越(ストライド)スキル。メサイアのGユニットがストライドした時、手札から1枚コールする。メタレイアをコール。そして、全てのファイターのリアガードをそれぞれ1体選び、呪縛(ロック)できる。左のザクヱラドを呪縛(ロック)。アウリオンを呪縛(ロック)呪縛(ロック)されたカードは次のターンまで何もできない」

 

「ふん」

 

「メタレイアのGB(ジェネレーションブレイク)呪縛(ロック)解呪縛(アンロック)された時、パワープラス3000。同じスキルをもう1度。アレスターをコール。

アレスターのGB(ジェネレーションブレイク)。メサイアのグレード3がいる時、パワープラス2000」

 

「呪縛から解放したぐらいで、己の罪を消せると思っているのか?だとすれば、貴様は哀れだな」

 

メタレイア バサルティス アレスター

  R     R      〇

 

「アレスターでヴァンガードにアタック」

 

「インターセプト『禁ずる根絶者(フォービッド・デリーター)ザクヱラド』」

 

「アレスターのスキル。自らを呪縛(ロック)。相手後列のグヰムを呪縛(ロック)

メタレイアのスキル。パワープラス6000。バサルティス・メサイアでヴァンガードにアタック。

スキル発動。カウンターブラスト。Gゾーンのバサルティスを表に。Gゾーンの表のカード1枚につき、リアガードと呪縛(ロック)カードを1枚ずつ選び、それぞれ呪縛(ロック)解呪縛(アンロック)する。ズヰージェを呪縛(ロック)。アウリオンを解呪縛(アンロック)。1枚以上解呪縛(アンロック)したので、1枚ドロー。

メタレイアのスキル、2回発動。自身のパワープラス6000。

さらに、アウリオンのスキル発動。自身が解呪縛(アンロック)された時、ヴァンガードがメサイアであるなら、自身をソウルに。1枚ドロー。バサルティス・メサイアにパワープラス5000」

 

「相手のリアガードを全て呪縛(ロック)・・・そして、自身のユニットは呪縛(ロック)解呪縛(アンロック)を繰り返し、パワーを上げていく!」

 

「本部長の十八番だな!」

 

「ノーガードだ」

 

「トリプルドライブ『アレスター・メサイア』セカンドチェック『黒色矮星のレディバトラー』サードチェック『アステロイド・ウルフ(☆)』クリティカルトリガー。パワーはメタレイア、クリティカルはヴァンガードに」

 

バサルティス・メサイアは創世の光を収束させ、エネルギー弾としてグレイヱンドに向けて放つ。光のエネルギー弾は拡散し、全てグレイヱンドに直撃したが、グレイヱンドはニタニタと笑っている。

 

「ダメージチェック『招き入れる根絶者(ハイヤー・デリーター)ファルヲン』『招き入れる根絶者(ハイヤー・デリーター)ファルヲン』U20(アンダートゥエンティ)など、退屈を紛らわせるただの遊戯にすぎぬ。だが・・・この先起こる出来事は貴様らの想像をはるかに超えるものだ」

 

「メタレイアでヴァンガードにアタック」

 

「クレイとこの世界の存亡をかけた、戦いよ。抗うか、デリートされるか・・・それが貴様らの選択よ!ジェネレーションガード!!非難する根絶者(ブレイミング・デリーター)ヰビヲルヱス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『責苛む根絶者(トーンティング・デリーター)ゴヲト(治)』

 

非難する根絶者(ブレイミング・デリーター)ヰビヲルヱス  SH15000

 

「さらにガード!『喰い千切る根絶者(バイティング・デリーター)ギヰバ(☆)』」

 

「ターンエンド。

オルターエゴ・ネオ・メサイアのGB(ジェネレーションブレイク)(2)。ソウルブラスト『デュナミス・メサイア』自分のカードの効果で解呪縛(アンロック)したので、2枚ドロー」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW31000➡PW11000

PW32000➡PW11000+SH25000=36000  伊吹の手札9枚 山札28枚  グレイヱンドのダメージ4枚

 

「たとえこの場で我を退けたとしても、さらなる使徒が貴様らをデリートしに来るだろう・・・ギーゼの使徒が持つ力とやらでな」

 

「・・・」

 

「伊吹コウジ・・・貴様自身の影を・・・思いださせてやろう。ストライドジェネレーション!!!終末根絶者(デリバラートデリーター)アヲダヰヱン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『絆の根絶者(ドッキング・デリーター)グレイヲン』グレード3

 

終末根絶者(デリバラートデリーター)アヲダヰヱン  PW26000  ハーツ『黒闇の根絶者(ダークジェット・デリーター)グレイヱンド』

 

「グレイヱンドの超越(ストライド)スキル。根絶者(デリーター)のGユニットにストライドした時、山札の1番上を公開『禁ずる根絶者(フォービッド・デリーター)ザクヱラド』これが根絶者(デリーター)であるならば、スペリオルコール。パワープラス2000。貴様は自分のドロップゾーンから2枚を選んでバニッシュデリートせよ」

 

「オルターエゴとアステロイドを選択する」

 

「コール、搾取する根絶者(スクイージング・デリーター)ヰド」

 

搾取する根絶者(スクイージング・デリーター)ヰド(引)  PW5000

 

「アヲダヰヱンのスキル。ハーツが根絶者(デリーター)であるならば、Gゾーンのアヲダヰヱンを表にし、ヰドを退却。オルターエゴ・ネオ・メサイアをデリート!これで貴様のパワーは0・・・次のターンでもスキルは使用できん。超越(ストライド)スキルもしかり。じわじわと思いだすであろう・・・貴様の引き起こした罪を」

 

「あいつ・・・伊吹のトラウマを引き起こすような真似を!」

 

「さらに、Gゾーン表のアヲダヰヱンのカードが1枚につき、前列全てにパワープラス2000。そして・・・次は貴様の未来も閉ざそう・・・。

ザクヱラドのスキル。カウンターブラスト(根絶者(デリーター))。相手ヴァンガードがデリートされておれば、パワープラス2000。そして、このユニットのアタックがヒットすれば、貴様のグレード3のヴァンガードは次のターン、ストライドを封じる」

 

「なっ⁉ストライドを禁ずるスキルだって⁉」

 

「あのザクヱラドの攻撃を守ればいい話だけど・・・伊吹のヴァンガードはデリートされてるから、大量のガードが必要・・・」

 

〇 アヲダヰヱン ザクヱラド

R   〇      〇

 

「さぁ・・・懺悔は潔くするものだ。ザクヱラドでヴァンガードにアタック」

 

「ジェネレーションガード。綻びを閉じる光(クローズリップ・グリーム)レディヒーラー」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『終焉に灯る光カリーナ(治)』

 

綻びを閉じる光(クローズリップ・グリーム)レディヒーラー  SH15000

 

「スキル発動。ソウルブラスト『デュナミス・メサイア』呪縛(ロック)カードがあればシールドプラス5000。さらに、ヴァンガードがメサイアであるならば、さらにシールドプラス5000」

 

「どこに逃げようとも、我が存在する限り貴様の罪は一生付きまとう。アヲダヰヱンでヴァンガードにアタック」

 

「完全ガード『定常宇宙の祈り子』(コスト『超絃理論の愛し子(引)』)」

 

アヲダヰヱンは蜘蛛に似た足で黒い靄に包まれたオルターエゴ・ネオ・メサイアに接近し、息の根を止めようと攻撃を仕掛けようとしたが、オルターエゴ・ネオ・メサイアの間に現れた定常宇宙の祈り子の光により、進行を阻められた。

 

「トリプルドライブ『黒闇の根絶者(ダークジェット・デリーター)グレイヱンド』セカンドチェック『奏でる根絶者(レンダリング・デリーター)ヱファメス(醒)』スタンドトリガー。ザクヱラドをスタンド、パワープラス5000。サードチェック『喰い千切る根絶者(バイティング・デリーター)ギヰバ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てザクヱラドに。何度でも言ってやる、伊吹コウジ・・・貴様の罪は決して消えぬ・・・我らが存在する限り・・・貴様に未来など・・・未来永劫存在などしないのだあ!!」

 

「ガード!『アステロイド・ウルフ(☆)』『ブリンクメサイア(☆)』『黒色矮星のレディバトラー』インターセプト『メタレイア・メサイア』」

 

「ターンエンド。左のザクヱラド、グヰム、ズヰージェを解呪縛(アンロック)

 

PW15000➡PW0+SH25000=25000

PW28000➡PW0(完全ガード)

PW25000➡PW0+SH30000=30000  グレイヱンドの手札5枚 山札28枚  伊吹のダメージ4枚

 

「これでコストも確保・・・守りはこれで十分・・・人間どもよ、貴様らに抗う術などない。貴様らも、この世界も、クレイも、何もかも、全てがデリートされるのだ!!」

 

「スタンド&ドロー。・・・なめるな。」

 

「ん?」

 

「見せてやる・・・人間の・・・俺の力を。ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オルターエゴ・ネオ・メサイア』グレード3

 

暗雲が立ち込める空間の中に、眩い光が発せられ、徐々に光から神々しい輝きを持った神が降臨し、グレイヱンドを見下ろす。その神の姿こそ、創世と秩序を司る神、メサイアの新たなる姿だ。

 

「創世竜ハーモニクス・ネオ・メサイア」

 

創世竜ハーモニクス・ネオ・メサイア  PW26000  ハーツ『オルターエゴ・ネオ・メサイア』

 

「ハーモニクス・ネオ・メサイア・・・これが伊吹の・・・新たなる可能性・・・」

 

「伊吹さんが、手にしたいと思う未来・・・」

 

「ダークメタル・カメレオンをコール」

 

ダークメタル・カメレオン  PW7000

 

「ドロップゾーンの定常宇宙の祈り子のGB(ジェネレーションブレイク)。このユニットをバインドし、アレスター、ダークメタルを呪縛(ロック)。1枚ドロー。アレスター、サクリファイス・メサイアを2体コール」

 

サクリファイス・メサイア  PW7000

 

「アレスターのスキル。パワープラス2000。お前の言う通り、俺のやった罪は消えない。だが・・・罪を認め、前に進むことはできる。本質を変えることをしないお前たち根絶者(デリーター)とは違う!」

 

「ぬっ・・・」

 

「この先何が待ち構えていようと・・・この世界を・・・ヴァンガードを守り抜く!!」

 

伊吹の力強い決意と言葉に支部長たち、アイチ、カズヤ、レン、マモル、キョウヤは笑みを浮かべる。当のグレイヱンドは面白くなさそうに顔を歪めている。

 

「ふん、ほざけ」

 

 アレスター  ハーモニクス・ネオ 〇

サクリファイス  サクリファイス  〇

 

「デュナミスのブースト、アレスターでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『喰い千切る根絶者(バイティング・デリーター)ギヰバ(☆)』」

 

「アレスターのスキル。自身を呪縛(ロック)し、グヰムを呪縛(ロック)

サクリファイスのGB(ジェネレーションブレイク)。ヴァンガードがメサイアで、他のリアガードが呪縛(ロック)された時、自身を呪縛(ロック)。ハーモニクス・ネオ・メサイアにパワープラス3000。

もう1体のサクリファイスのスキル。自身を呪縛(ロック)。ハーモニクス・ネオ・メサイアにパワープラス3000。ハーモニクス・ネオ・メサイアでヴァンガードにアタック。

ハーモニクス・ネオ・メサイアのGB(ジェネレーションブレイク)3。呪縛(ロック)カードを全て解呪縛(アンロック)

 

「むっ・・・?」

 

解呪縛(アンロック)された自身のユニット全てにパワープラス5000。そして、解呪縛(アンロック)されたカード1枚につき、ハーモニクス・ネオ・メサイアにパワープラス5000。6枚以上で合計、パワープラス30000。さらに5枚以上解呪縛(アンロック)されたので、グレード1以上でガードできない」

 

(ぐっ・・・これが破壊の竜神ギーゼと対をなす創世神メサイアの力・・・そして我らの思惑を退け、メサイアの先導者となった伊吹コウジの力か・・・!)

 

グレイヱンドはメサイアの力を痛感し、眉間にしわを寄せる。

 

「ノーガードだ」

 

「トリプルドライブ『オルターエゴ・ネオ・メサイア』セカンドチェック『ブリンクメサイア(☆)』クリティカルトリガー。パワーは右のアレスターに、クリティカルはハーモニクス・ネオ・メサイアに。サードチェック『ブリンクメサイア(☆)』クリティカルトリガー。パワーは右のアレスター、クリティカルはハーモニクス・ネオ・メサイアに」

 

(ぐっ・・・これまでか・・・。まぁ・・・よい。十分に楽しめた)

 

ハーモニクス・ネオ・メサイアは神々しい光を1つに集め、十分に圧迫し、グレイヱンドに放つ。グレイヱンドは邪悪な笑みを浮かべながら光に包まれ、クレイから消滅していった。

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW62000➡PW11000

 

ダメージチェック『撥ね退ける根絶者(リムーブ・デリーター)ヰガルガ』『黒闇の根絶者(ダークジェット・デリーター)グレイヱンド』

 

伊吹のダメージ4枚  グレイヱンドのダメージ6枚  勝者伊吹

 

伊吹が勝利を収めたことによって、一同は笑みを浮かべている。敗北したグレイヱンドのクランマークに強烈な痛みが発生する。

 

「ぬっ・・・ぐぅ・・・!」

 

その痛みによってグレイヱンドは顔をしかめる。

 

「んもー、ひやひやしましたよー。やり過ぎて彼を惑星クレイに送り返してしまうんじゃないかって。そうなったら、ファイトした意味がなくなっちゃいますからねー」

 

「そんなことはわかっている。手加減した」

 

(あれでなお手加減か・・・本気を出していなかったのは、お互いさまという訳か・・・面白い・・・)

 

伊吹の言葉を聞いたグレイヱンドは思わず歪んだ笑みを浮かべる。

 

「よく言いますよ。でもま、結果オーライということでよしとしましょう」

 

「・・・・・・」

 

レンの何気ない一言に伊吹は少しレンを睨む。その様子を見てアイチたちも思わず笑みを浮かべる。

 

「さあ・・・聞かせてもらおうか。貴様ら使徒の目論見を」

 

「よかろう・・・ただし・・・話すのは、我ではない」

 

グレイヱンドは腕に装着している腕輪の装置のスイッチを押す。スイッチを押した瞬間、腕輪から光が発せられ、ここにいる全員を包み込ませる。

 

 

光が晴れた後、伊吹たちが立っているのは、惑星クレイのどこかの神殿だ。

 

「⁉なんだ⁉どうなってる⁉」

 

「ようこそ・・・我が主を奉る、古の神殿へ」

 

支部長たちが戸惑っていると、視線の先から声がし、その奥から、1人の青年が近づいてくる。その青年は、日比野アルテにディフライドしている、邪神司教ガスティールだった。

 

「我が名はガスティール。破壊と混沌を司りし神に崇める者」

 

ガスティールはダークイレギュラーズのクランマークを輝かせながら、伊吹たちに丁寧にあいさつをする。

 

「この男がガスティール・・・すでにディフライドを・・・」

 

伊吹はガスティールの後ろにある巨大な竜神の像に視線を移す。

 

「そしてあれが・・・破壊の竜神ギーゼ・・・」

 

「全てを滅ぼし、全てを無に帰す破壊の竜神ギーゼ・・・その復活の時が満ちようとしています・・・我ら11人の使徒の手によって・・・」

 

ガスティールの背後には、ギーゼの使徒たちが勢揃いしている。その人数、ガスティールを含め11人。

 

「そのために切り札は、すでに我らの手の内・・・」

 

「切り札だと?」

 

「・・・"ゼロスドラゴン"」

 

ガスティールは自身たちの切り札の名を口にした。

 

「世界よ、沈黙せよ!我らが神の滅びの前に!」

 

ガスティールがそう口にした瞬間、また一面光に包まれていった。

 

 

伊吹たちが目を開けると、普及協会の会議室に戻っていた。会議室にはすでにグレイヱンドはいなかった。

 

「なんだったんだ今のは⁉」

 

「全部幻?ホログラムか」

 

伊吹たちが見せていたのは、腕輪型の装置による強力な幻のようだ。

 

「若水さんなら、これぐらいのことは・・・」

 

「まんまと出し抜かれちゃいましたねー。あの坊やに」

 

「見事にな」

 

「宣戦布告だな、これは」

 

「ああ」

 

「切り札・・・ゼロスドラゴン・・・いったい・・・」

 

ガスティールが残していった切り札について考えていると・・・

 

プルルル・・・

 

伊吹のスマホから着信が鳴り響く。着信者はタイヨウからだ。

 

「明日川?」

 

伊吹はスマホの通話に入る。

 

≪伊吹さん!大変です!クロノさんが・・・クロノさんが・・・≫

 

タイヨウが電話越しで現状を報告する。

 

「何⁉クロノが消えた⁉」

 

『!!?』

 

「クロノ君が⁉」

 

「嘘だろ⁉」

 

伊吹たちがファイトをやっている間に、クロノが消えてしまったという状況にこの場の全員が驚きを隠せずにいた。

 

 

カオスブレイカーによって不気味な大穴に落ちたクロノとツネトはどこかに飛ばされたようだ。クロノは隣で気を失っているツネトを起こす。

 

「おい!ツネト!起きろ!おい、ツネト!」

 

「う・・・う~ん・・・クロノ?」

 

クロノの呼びかけによってツネトは目を覚ました。

 

「大丈夫か?」

 

「ああ・・・。・・・⁉はあああああ!!?」

 

ツネトが目を覚まし、辺りを見回すと、不気味な雰囲気を出している迷宮が視線に移る。

 

「ど・・・どこだよー⁉ここー⁉」

 

「わかんねぇよ・・・」

 

「どうなってんだよ⁉」

 

「だからわかんねぇって!俺だって突然落っことされ・・・」

 

状況がわからずにいると、混乱してるツネトはクロノの胸倉を掴む。

 

「まーた面倒なことに巻き込まれやがって!」

 

「うるせえ!」

 

クロノは自身の右手に何かついていることに気が付いた。ツネトもそのなにかに気が付いた。見たこともない印だ。

 

「お前、その手・・・」

 

クロノの手の謎の印にある6本の柱のようなものの1つが不気味に赤く光っている。

 

「これは・・・?」

 

クロノが真っ先に思いついたのは、ディフライダーが共通してついているクランマークだった。

 

(ディフライドの印・・・?でも、俺自身は何も感じてない・・・)

 

クロノは印を見て、ツネトの右手を掴み、手の甲を確認する。ツネトには印はついていなかった。

 

「お、おい!」

 

「・・・はぁ・・・お前は大丈夫みたいだな・・・」

 

「はぁ⁉」

 

クロノが安心していると、印は突然消えてしまった。

 

「あっ!消えたぞ!」

 

「えっ・・・?」

 

クロノは自身の手の甲を確認する。

 

「よくわかんねぇけど、こんなとこ、とっとと抜け出そうぜ」

 

「ああ。そうだな」

 

「仕方ないから、また助けて進ぜよう」

 

「頼りねぇし、むしろ足手まといだし」

 

「っだと~⁉」

 

「なんだよ~⁉」

 

クロノとツネトがいがみ合い、互いに笑みを浮かべ・・・

 

「よっしゃー!いくぜー!」

 

「おー!」

 

意気揚々と迷宮から脱出しようと前に進みだす。そんな中、クロノは印があった手を確認し、神妙な表情をする。

 

 

夜、林間学校の行事で宿に泊まっているユイとアリスはノートパソコンを使って、遠隔通信を行ってパリにいるトコハ、カードキャピタルにいるカズマとタイヨウ、アン、カルとケイとで連絡を取りあっている。

 

『そんな⁉クロノが⁉』

 

『僕とカズマさん、アンさんが駆け付けた時には、もう・・・』

 

『ツネト君もクロノ君と助けようとして・・・一緒に・・・』

 

「マジかよ・・・」

 

ユイとアリスのスマホにはクロノから届いたメッセージがあった。真実を聞いて、ユイとアリスは互いに顔を合わせる。

 

「タイヨウ君、すぐにシオンと連絡を取ってほしいの。さっきからメッセージに何の返事もないし、連絡もつかないの」

 

『シオンさんが⁉』

 

画面越しにいるタイヨウはシオンと連絡を取ろうとスマホを取り出す。

 

『出ないのか?』

 

『はい・・・』

 

「シオン・・・」

 

シオンが電話に出ない状況にユイは心配が顔に出る。

 

『私、ちょっと様子を見てきます』

 

「ちょい待ち。アン1人でか?危ないからやめろ」

 

「そうだよ!もしアンにも何かあったら、私・・・」

 

『だったら俺も行く。それなら文句ねぇだろ?』

 

「まだちょい心配だね・・・シンさんもいるなら、一緒に・・・」

 

『わかった』

 

「それなら・・・お願いね・・・」

 

シオンのことをカズマたちに任せ、その後も連絡を取りあっているユイとアリス。

 

そんなことをやっている中、メガネをかけ、白衣を着こんだ金髪の女性が宿の外からかなり遠い位置から宿を見下ろしている。

 

「うふふふ・・・これで任務完了・・・」

 

女性の背後には、宮地女子高生が顔を俯かせている。その手には、クランマークが不気味に輝いている。恐らく、この様子からして、彼女もギーゼの使徒の1人あるのは明らかだ。

 

「この際だからもう1つ・・・」

 

白衣の女性は写真を取り出す。その写真にはユイが映っていた。

 

「・・・ま、これは晩餐が終わってからでも遅くないか」

 

白衣の女性は気が変わったように写真をポケットに入れ直す。

 

「せいぜい晩餐を楽しみなさいな・・・"ギーゼの器候補"さん」

 

白衣の女性は笑みを浮かべている。その手の甲には、エンジェルフェザーのクランマークが不気味に輝いていたのであった。

 

to be continued…




支部長「しっかし驚いたねぇ~。まさかギーゼの使徒が本部に乗り込んでくるとは」

マモル「伊吹君がファイトに勝ったとはいえ、敵の思惑通り、事を運ばれてしまいました」

支部長「まったく厄介な連中だ」

マモル「彼らが持つ切り札、ゼロスドラゴン・・・それも気がかりです」

支部長「困ったもんだ。悪い予感しかしないよぉ」

TURN212「蒼波元帥ヴァレオス」


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蒼波元帥ヴァレオス

いやはや、やはり今回はあれが登場するので早く投稿したい一心でできあがりました。やはり本編に出てほしいものとで更新ペースが変わっちゃおうものなんですね。

さて、今回はサブタイトルの通り、ギーゼ様信者であるあの元帥が登場します。

それではどうぞ!


500年前の惑星クレイで行われた星の運命をかけた壮絶なる戦い。ギーゼ率いるギーゼ陣営とメサイア率いる光の戦士たちによる激しい戦いが繰り広げられている。その戦いの中で、偉大なる海軍元帥と光輝の剣を振るう勇敢なる剣士の戦いに決着がついた。光輝の剣によって、海軍元帥は敗れてしまう。倒れ行きながら元帥は主であるギーゼに視線を向ける。

 

「我が主が・・・!」

 

ギーゼは光の戦士たちの活躍によって、雲の中に沈みゆき、永遠の封印を施された。

 

「フィデス・・・!!」

 

元帥はそのきっかけの1つとなった剣士、フィデスを憎々し気に睨みながら共に封印されていく。

 

そして封印された海軍元帥は、長きにわたって、現代に蘇り、クレイとよく似た惑星、地球に降り立つのであった。

 

 

 

TURN212「蒼波元帥ヴァレオス」

 

 

 

クロノがカオスブレイカーとファイト、グレイヱンドが普及協会を襲撃している同じ時間、綺場家の本家、光輝の剣フィデスを保管している蔵にシオンと岩倉が訪れる。

 

「シオン様、なぜここに・・・?」

 

「呼ばれた気がしたんだ、フィデスに・・・」

 

岩倉の疑問にシオンはそう答え、光輝の剣を取り出す。

 

「綺場家に代々受け継がれてきた光輝の剣フィデス・・・正しき者が悪しき者を打ち倒す・・・心の弱き者を助ける、志の象徴。もしフィデスが惑星クレイから来たものだとしたら、ディフライダーと何か関係が?」

 

シオンは光輝の剣を手に取り、ディフライドとの関係性に疑問を抱いた時・・・

 

「ここだったのか」

 

「「!」」

 

蔵の入り口から男の声がした。シオンと岩倉が振り返ってみると、そこには軍服のような白いコートを着た青髪の青年が剣を持って立っていた。

 

「どなたですか?警備は何を・・・」

 

青年の足元、いや、庭の至る所には青年によって倒された警備員が倒れこんでいる。

 

「「!!」」

 

「フィデスは消えなければならない・・・この世から、永遠に

 

青年の手にはアクアフォースのクランマークが輝く。その瞬間、青年とは違う人物の面影が映し出された。

 

「!フィデスが狙いなのか!」

 

「フィデスの継承者・・・邪魔をするならお前も消す。消えろフィデス!!」

 

青年はシオンに接近し、剣を振り下ろす。シオンはそれを光輝の剣で受け止める。刃物と刃物の音が鳴り響き、青年が振り下ろした剣が光輝の剣によって折られる。

 

「シオン様!」

 

「やはり武器の差か・・・」

 

青年は使えなくなった剣をその場に捨てる。シオンは青年に近づき、光輝の剣をつきつける。

 

「何を企んでいる?なぜフィデスを狙う?」

 

「我が主のためだ」

 

「主?ガスティールのことか?」

 

「ガスティールは我々の指導者。我が主として頂くのはただ1人・・・ギーゼ様」

 

「ギーゼ・・・あなたたち使徒が復活を企んでいる破壊の神か!」

 

青年は光輝の剣の刃物を掴み、強く握りしめる。それには当然、青年の手に血がにじみ出る。

 

「お前にはわからないだろう・・・ギーゼ様の素晴らしさが・・・」

 

青年にディフライドしているユニットが言うにはこうだ。かつてそのユニットはメガラニカに現れたギーゼにたった1人で挑もうとした。だが、ギーゼの圧倒的の力の前に、ユニットは武器を失い、片目を失うどころでは止まらない。自分の領地である海が全て、ギーゼによって干からびさせたのである。ユニットの目の前にいるのは、圧倒的な力を持つギーゼのみ。その時にユニットは悟った。いいや、悟ってしまったのだ。"すがるべきものは目の前の絶対的存在なのである"と。

 

「ギーゼ様の力の前では全てが無に帰す。従う以外道はない。ギーゼ様が破滅をお望みならば、その意に従うべきだ」

 

青年は剣を掴んだ手を包帯で巻き上げ、血の止血をする。

 

「だがなぜフィデスを?」

 

「答えはここにある」

 

青年は自身の懐からデッキを取り出し、シオンに突きつける。

 

「これでフィデスを消滅させる。ファイトだ」

 

青年からのファイトの申し込みにシオンは迷うことなくそのファイトを了承する。

 

「その勝負、受けよう」

 

シオンと青年は蔵から外に出る。青年がファイト台を出現させ、ファイトの準備を進める。シオンは光輝の剣を地面に突き刺した後で、ファイトの準備を行う。岩倉はファイトを見守る。

 

「ファイトに勝ち、ディフライドしているユニットをクレイに返す。それがあなたたちの計画を阻止し、フィデスを守ることになる」

 

ファイトの準備を整え、シオンは青年に顔を向ける。

 

「あなたの名前は?」

 

「アクアフォース元帥、ヴァレオス」

 

「ヴァレオス・・・」

 

青年、海津ルウガにディフライドしているユニット、蒼波元帥ヴァレオスは静かに名を明かす。ヴァレオスも準備を整えたところで、フィデスを賭けたファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ザ()・ヴァンガード!!」」

 

「練磨の騎士アレクトス!」

 

「蒼波新兵コスティ!」

 

練磨の騎士アレクトス  PW5000

 

蒼波新兵コスティ  PW5000

 

「僕の先攻だ。ドロー。ライド!敬忠の騎士ディオティウス!アレクトスは移動!ターンエンド」

 

敬忠の騎士ディオティウス  PW7000

 

R ディオティウス   R

R    R    アレクトス  シオンの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン。ドロー。蒼波兵長ベラギオスにライド。コスティは移動」

 

蒼波兵長ベラギオス  PW7000

 

R ベラギオス R

R コスティ  R

 

「コスティのブースト、ベラギオスでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『蒼波兵ブルーギル・トルーパー(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

「ダメージチェック『ナイト・オブ・ツインソード』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW12000➡PW7000  ヴァレオスの手札7枚 山札41枚  シオンのダメージ1枚

 

「僕のターン。ドロー。ライド!督励の騎士アルビオン!夢の運び手べレヌスをコール!」

 

督励の騎士アルビオン  PW9000

夢の運び手べレヌス(☆)  PW4000

 

R アルビオン べレヌス

R   R   アレクトス

 

「アレクトスのブースト、べレヌスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『蒼波兵ブルーギル・トルーパー(引)』」

 

「アルビオンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『エスコート・イーグル』」

 

「ダメージチェック『蒼波竜サブマージ・ドラゴン』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000+SH5000=12000

PW9000➡PW7000  シオンの手札5枚 山札40枚  ヴァレオスのダメージ1枚

 

「私のスタンド&ドロー。ライド。蒼波水将ガレアス」

 

蒼波水将ガレアス  PW9000

 

R ガレアス R

R コスティ R

 

「コスティのブースト、ガレアスでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『蒼波水将イアソン』」

 

「ダメージチェック『ダマスカスの支援術士』」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW9000  ヴァレオスの手札7枚 山札38枚  シオンのダメージ2枚

 

「(まだ仕掛けてこない・・・ならば!)

僕のスタンド&ドロー!ライド!君臨せよ!我が新たなる剣!天命の騎士アルトマイル!!」

 

天命の騎士アルトマイル  PW11000

 

「それがお前の分身か」

 

「エスコート・イーグルをコール!」

 

エスコート・イーグル  PW9000

 

エスコート アルトマイル べレヌス

  R     R    アレクトス

 

「エスコートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『蒼波兵ツインヘッド・シャーク(醒)』」

 

「アレクトスのブースト、べレヌスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『蒼波兵スコープ・セイラー』」

 

「アルトマイルでヴァンガードにアタック!

べレヌスのスキル!ヴァンガードがアルトマイルなら、このユニットをソウルへ!1枚ドロー!アルトマイルにパワープラス5000!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『天命の騎士アルトマイル』セカンドチェック『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て、アルトマイルに!」

 

アルトマイル(シオン)は海の遺跡にある柱に飛び移りながらガレアス(ルウガ)に接近し、光剣で斬撃を繰り出す。攻撃を喰らったガレアス(ルウガ)は海の上に立ち、態勢を整える。

 

「ダメージチェック『蒼波竜アーセナルフリート・ドラゴン』セカンドチェック『蒼波兵ブルーギル・トルーパー(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000(+5000)➡PW9000(+5000)  シオンの手札7枚 山札35枚  ヴァレオスのダメージ3枚

 

「私を倒したくばフィデスを使うことだ」

 

「よほどフィデスが好きらしいね」

 

「クレイに生きる我らは決して忘れることはない」

 

ヴァレオスがそう口にした瞬間、シオンをあるイメージの中に引きこませる。

 

 

シオンが目を覚めるとそこには、惑星クレイが映っていた。

 

「惑星クレイ・・・?」

 

「かつて、ギーゼ様と我々使徒は世界を滅亡寸前まで追い込んだ」

 

視界はさらに変わり、世界を滅亡寸前へと追い込んだ大戦争、大厄災の光景が映し出された。その中には強大な力を持った6体の竜の姿があった。

 

「我らの力となったのが6体の"ゼロスドラゴン"」

 

「ゼロスドラゴン?」

 

「エレメンタルの塊からギーゼ様が生みだせし、最強のドラゴン。・・・だが愚かなことに、我らに刃向かおうとするものが現れた」

 

ギーゼ陣営が世界を破滅させようとしたその時、メサイアが現れ、初代剣聖フィデスを筆頭に光の戦士たちがギーゼ陣営と激闘を繰り広げた。

 

「それが創世神メサイアとそれに与する者達。ギーゼ様は破壊と混沌、メサイアは創世と秩序を司る対局の存在故・・・」

 

この戦いにヴァレオスもギーゼ陣営として参戦しており、ヴァレオスはメサイア陣営の初代剣聖フィデスと激闘を繰り広げた。そして、戦いに勝利を収めたのはフィデスだった。

 

「私がフィデスに負けたことをきっかけに・・・我が軍は力を失い、ギーゼ様は封印されてしまった」

 

ヴァレオスはフィデスに負けたことにより、ギーゼ封印のきっかけとなり、アクアフォースも封印されてしまうことになってしまい、そのことに責任を感じている。

 

 

「全ての責任は私にある。光輝の剣フィデス・・・ただ一振りの剣のために・・・!」

 

ヴァレオスの口調には、確かながらにフィデスに対する憎しみが込められている。

 

「憎しみ・・・それでフィデスを狙うのか」

 

「勘違いするな。事は私怨などではない。我が主ギーゼ様のためだ。ギーゼ様に危険を齎す存在・・・フィデスを消し去る!!」

 

ヴァレオスは憎しみはあれど、ギーゼのためにそれは捨て去り、フィデスを消滅させようと自分のターンに移る。

 

「ライド!轟け!尽きることなき蒼き覇道!蒼波元帥ヴァレオス!!」

 

蒼波元帥ヴァレオス  PW11000

 

「これがヴァレオス・・・本来のあなたか・・・!」

 

「見よ、我がアクアフォースの力を」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『蒼波水将イアソン』グレード3

 

「破滅を呼ぶ蒼の衝撃!!ストライドジェネレーション!!!!蒼波師竜フラッドハザード・ドラゴン!!!!」

 

蒼波師竜フラッドハザード・ドラゴン  PW26000  ハーツ『蒼波元帥ヴァレオス』

 

「フラッドハザード・・・ドラゴン・・・」

 

超越(ストライド)スキル。蒼波のGユニットにストライドした時、ソウルブラスト『蒼波水将ガレアス』お前のヴァンガードはパワー11000で固定される」

 

「くっ・・・そんな・・・!」

 

「ダメージトリガーが出たとしても、パワーは上昇されない・・・しかも相手は連続攻撃を得意とするアクアフォース・・・シオン様・・・」

 

「絶対正義の無敵艦隊アクアフォースは私が作り上げた。お前たちの知ってるアクアフォースとは格が違う!!」

 

「くっ・・・」

 

「ガレアス、ベラギオス、蒼波水将ルキアノスをコール」

 

蒼波水将ルキアノス  PW9000

 

ルキアノス フラッドハザード ガレアス

  R      R     ベラギオス

 

「ベラギオスのブースト、ガレアスでヴァンガードにアタック。

ガレアスのGB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラスト。手札から蒼波のカード1枚捨てる。2つのスキルを獲得。

第1のスキル。このターンで1回目のアタックであれば、ガレアスはスタンド」

 

「ガード!『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』」

 

「スタンドしたガレアスでエスコートにアタック」

 

「ガード!『ダマスカスの支援術士』」

 

「絶望の深海に響け!死の蒼き咆哮!蒼波師竜フラッドハザード・ドラゴンでヴァンガードにアタック!

ガレアスの第2のスキル。ヴァンガードがアタックした時スタンド。パワープラス2000」

 

「1体のユニットが、3回の攻撃を⁉」

 

「くっ、ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『蒼波兵ブルーギル・トルーパー(引)』ドロートリガー。パワーはルキアノスに。セカンドチェック『蒼波竜サブマージ・ドラゴン』サードチェック『蒼波兵ブルータル・トルーパー(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てフラッドハザード・ドラゴンに!」

 

フラッドハザードは両肩に装備してあるビームバズーカをアルトマイル(シオン)に向けて放った。アルトマイル(シオン)はビームバズーカに直撃し、足場から落ちていく。だが体制を整え、近くの柱に飛び移り、足場として着地した。

 

「くっ・・・ダメージチェック『要撃の騎士レドン』セカンドチェック『希望の守り手』」

 

「ルキアノスでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『エスコート・イーグル』」

 

「蒼波のリアガードによる4回目のアタック終了時、フラッドハザードのスキル発動。カウンターブラスト。手札を2枚捨て、Gゾーンのフラッドハザードを表に。フラッドハザードをスタンド。ドライブマイナス3。

ベラギオスのスキル。蒼波のヴァンガードがスタンドした時、自らをスタンド!」

 

「なんという波状攻撃!」

 

「ベラギオスのブースト、ガレアスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『バーニングメイン・ライオン(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てアルトマイルに」

 

「だがパワーは11000に固定されたまま!コスティのブースト、蒼波師竜フラッドハザード・ドラゴンでヴァンガードにアタック!これで終わりだ!」

 

「シオン様!」

 

「ジェネレーションガード!!神衛聖騎士イグレイン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ますくがる(治)』

 

神衛聖騎士イグレイン  SH15000

 

「スキル発動!ヴァンガードがアルトマイルなら、ソウルブラスト『敬忠の騎士ディオティウス』シールドプラス10000!さらにガード!『敬忠の騎士ディオティウス』」

 

フラッドハザードは再び起き上がり、2つのビームバズーカの隣に装備してある2つの3連装砲をアルトマイル(シオン)に放つ。そうはさせまいと未来からイグレインが現れ、ディオティウスと共に3連装砲を全て凌ぎきる。

 

「凌いだか・・・ターンエンド」

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW26000➡PW11000

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW18000➡PW11000

PW36000➡PW11000+SH30000=41000  ヴァレオスの手札3枚 山札31枚  シオンのダメージ5枚

 

「1ターンに6度のアタックとは・・・!」

 

「これがヴァレオスのアクアフォース・・・!」

 

「フィデス消滅へのカウントダウンが始まった」

 

「その時計、僕が止めてみせる」

 

「我らの計画は止められない。すでにゼロスドラゴンを手に入れた!」

 

「ゼロスドラゴン・・・」

 

「メサイアにより封印されたゼロスドラゴンは初代剣聖フィデスにより、手に届かぬこの世界に送った。だが我々はディフライドすることにより、この世界に来られるようになった・・・新導クロノという特異点のおかげでな」

 

ヴァレオスの持つGユニットの中にただ1つだけ、隠しきれていない禍々しきオーラが放たれている。

 

「まさか・・・それが・・・」

 

「復活するギーゼ様の手足となる6体のゼロスドラゴンは世界を破壊する」

 

シオンは綺場家代々伝わる光輝の剣フィデスを一目見る。

 

(光輝の剣フィデスは、こんな時に備えて、光輝の剣を綺場の先祖に託したのか・・・。ならば、それに応えよう!)

 

シオンは決意を宿し、再びヴァレオスに視線を向ける。

 

「ヴァレオス!フィデスにもう1度あなたを倒す!そしてギーゼ復活を阻止する!!

アルトマイルのスキル!天命の騎士アルトマイルのスキル!ライドフェイズ開始時、手札から要撃の騎士レドンをスペリオルコール!パワープラス4000!」

 

要撃の騎士レドン  PW9000

 

「さらに、レドンのスキル!スペリオルコールされた時、ヴァンガードがアルトマイルなら、自身にパワープラス3000!ジェネレーションゾーン解放!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『天命の騎士アルトマイル』グレード3

 

「正しき者よ、その輝きを持って全てを打ち倒せ!!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!光輝の剣フィデス!!!!」

 

光輝の剣フィデス  PW26000  ハーツ『天命の騎士アルトマイル』

 

「フィデス・・・」

 

「人類の正義の窮地だ。未来の為、力を貸してくれ、フィデス。

超越(ストライド)スキル!手札からダマスカスの支援術士をスペリオルコール!勇敢(ブレイブ)をスカウティングにパワープラス4000!」

 

ダマスカスの支援術士  PW7000

 

「フィデスのスキル!Gゾーンのルミナスホープを表に!手札を1枚捨てる!山札からグレード2のカードをコールできる!反攻の騎士スレイマンをスペリオルコール!」

 

反攻の騎士スレイマン  PW9000

 

「フィデスはスキルを獲得!スレイマンが勇敢(ブレイブ)持ちなので、1枚ドロー!」

 

レドン  フィデス スレイマン

支援術士  R   アレクトス

 

「アレクトスのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!アレクトスをソウルへ!1枚ドロー!このターン中、手札の枚数関係なく、勇敢(ブレイブ)発動!

レドンのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!勇敢(ブレイブ)!自身以外の前列のユニット全てにパワープラス3000!

スレイマンのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!ヴァンガードがアルトマイルなら、パワープラス3000!レドンでヴァレオスにアタック!」

 

「インターセプト!『蒼波水将ガレアス』『蒼波水将ルキアノス』」

 

「スレイマンでヴァンガードにアタック!

スレイマンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!手札を1枚捨て、アルビオンをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

「ガード『蒼波竜サブマージ・ドラゴン』」

 

「ダマスカスの支援術士のブースト、アルビオンでヴァンガードにアタック!

アルビオンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『督励の騎士アルビオン』山札からレドンをスペリオルコール!

レドンのスキル!パワープラス3000!

レドンの勇敢(ブレイブ)!自身以外の前列のユニット全てにパワープラス3000!」

 

「ジェネレーションガード!!蒼波鎧将ガルフィリア!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『蒼波工兵リフィット・セイラー(治)』

 

蒼波鎧将ガルフィリア  SH15000

 

「3回目のアタックによりスキル発動!シールドプラス5000!」

 

「くっ・・・フィデス・・・未来を守るため、僕に力を・・・フィデス!!フィデスでヴァンガードにアタック!

フィデスのGB(ジェネレーションブレイク)3!勇敢(ブレイブ)!ベラギオスを退却!さらにフィデス、レドンにパワープラス5000!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『エスコート・イーグル』セカンドチェック『逆風の騎士セリム』サードチェック『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはレドンに、クリティカルはフィデスに!未来は、僕が守る!!」

 

フィデス(シオン)足場から飛び出し、ヴァレオス(ルウガ)に向かい光輝の剣を振るった。斬撃を喰らったヴァレオス(ルウガ)は海に着地し、失望ともいえるような表情をする。

 

「ダメージチェック『蒼波兵ツインヘッド・シャーク(醒)』スタンドトリガー。コスティをスタンド、パワーはヴァレオスに。セカンドチェック『蒼波水将フォイヴォス』」

 

「ダメージ5!シオン様!」

 

「・・・・・・」

 

「レドンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『蒼波兵ブルータル・トルーパー(☆)』」

 

「くっ・・・ターンエンド。ダマスカスの支援術士のGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!自身を退却!1枚ドロー!」

 

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW15000➡PW11000+SH5000=16000

PW23000➡PW11000+SH20000=31000

PW34000➡PW11000(+5000)

PW22000➡PW16000+SH10000=26000  シオンの手札5枚 山札22枚  ヴァレオスのダメージ5枚(裏2枚)

 

「届かなかった・・・!」

 

「フィデスを出してこの程度か・・・。風を読み、波を読み、時を読む。それができなかったお前には死、あるのみ」

 

「くっ・・・!」

 

「長い雌伏の時を経て、ここに、ギーゼ様復活の狼煙を上げる!!」

 

ヴァレオスがそう口にした瞬間、Gゾーンの1枚のカードが今までないほどの禍々しきオーラを放つ。

 

「スタンド&ドロー。・・・潮が満ち、時が来た。ヴァンガードと同じカードをコストに

 

ジェネレーションゾーン  コスト『蒼波元帥ヴァレオス』

 

ゼロスドラゴンはファイトによって降臨する!だがそれには、全てを賭けなければならない!!

 

「・・・っ」

 

「この状態でファイトに敗北すれば、私のジェネレーションゾーンのカードは全て消失、二度と戻らない。それはファイターとユニットが、共に紡ぐ未来の可能性が全て失われることを意味する!」

 

「それが・・・」

 

我が未来を喰らい顕現せよ!!!メガラニカのゼロスドラゴン!!!アルティメットストライド!!!!!

 

海底遺跡の海の中心に、巨大な渦潮が発生する。ヴァレオス(ルウガ)はその中に飛び込んだ。渦潮はさらに大きくなっていく。そして、渦潮の中より、ギーゼが生み出した禁断の破壊生物兵器の1体が降臨してしまった。

 

絶海のゼロスドラゴンメギド!!!!!

 

絶海のゼロスドラゴンメギド  PW36000  ハーツ『蒼波元帥ヴァレオス』

 

「ゼロスドラゴンメギド・・・!何というパワーだ!」

 

「メギドのスキル。カウンターブラスト(2)。手札とドロップゾーンから5体スペリオルコール!ガレアス、ガレアス、ルキアノス、イアソン、ヴァレオス!!5体全てにパワープラス5000!」

 

蒼波水将イアソン  PW11000

 

「1度に5体も⁉」

 

「ルキアノスのスキル。カウンターブラスト(蒼波)。蒼波のグレード3以上のヴァンガードがいれば、パワープラス2000」

 

イアソン メギド  ヴァレオス

ガレアス ガレアス ルキアノス

 

「イアソンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』」

 

「メギドのスキル発動。アタック終了時に他のリアガードと位置を交換。イアソンとルキアノスを交換」

 

「位置を交換⁉」

 

「ということは、6回⁉いや、それ以上の攻撃も・・・」

 

「絶望に震え。ルキアノスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『夢の運び手べレヌス(☆)』」

 

「ルキアノスの連波(ウェーブ)2!バトル終了時スタンド!ルキアノスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』」

 

「ルキアノスと真ん中のガレアスの位置を交換!ガレアスでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『要撃の騎士レドン』」

 

「前後列のガレアスの位置を交換!アルビオンにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「敗北の全責任を負うべきこの私に与えられたフィデス破壊の機会・・・ギーゼ様に捧げるは勝利以外にない。ヴァレオスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『エスコート・イーグル』

エスコートのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!シールドプラス5000!残すはゼロスドラゴン・・・」

 

「フィデス・・・お前が眠りにつくターンだ・・・永遠にな

 

「くっ・・・」

 

ヴァンガードにアタック。蒼き鱗震えし時、下される生と死の審判!絶海のゼロスドラゴンメギド!!

 

シオンの手札は1枚しかない。この状況では、メギドの攻撃は防げない。

 

「ノーガード・・・っ」

 

「トリプルドライブ『蒼波兵ブルータル・トルーパー(☆)』クリティカルトリガー。効果の全てをメギドに。セカンドチェック『蒼波兵ブルータル・トルーパー(☆)』クリティカルトリガー!効果の全てメギドに!サードチェック『蒼波兵ブルータル・トルーパー(☆)』クリティカルトリガー!!全てを絶海のゼロスドラゴンメギドに!!」

 

「そんな・・・!」

 

「この瞬間をどれほど待ちわびたことか・・・その身をもって知るがいい!!滅せよフィデス!!

 

メギドは意のままに操っている複数のレーザーピットをアルトマイル(シオン)に向けて失政発射する。アルトマイル(シオン)に攻撃が当たるだけでなく、足場までもが崩されてしまう。

 

うわあああああああああああ!!!!

 

メギドによって海が削られ、明けらた大穴にアルトマイル(シオン)は力なく、暗き大穴の中に落っこちていってしまった。

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW14000➡PW9000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW36000(+15000)➡PW11000

 

ダメージチェック『天命の騎士アルトマイル』

 

シオンのダメージ6枚  ヴァレオスのダメージ5枚  勝者ヴァレオス

 

「かつて世界を救った光輝の剣フィデスの継承者はU20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップでもディフライダーに負け、今私にも負けた。"器候補"ですらないお前が行くのはレリクスではない・・・地獄だ

 

ヴァレオスが拳を握りしめ、掲げるとアクアフォースのクランマークが輝きだした。

 

世界よ、沈黙せよ・・・絶海のゼロスドラゴンメギド!!!

 

ヴァレオスが拳をメギドのカードに叩きつけると、大地が揺るがし、地震が起きる。

 

「!!」

 

「シオン様!危険です!」

 

地震が起き、大地が割れていく。大地の割れた個所に大量の水が渦潮のように吹き出している。吹きだした渦潮が晴れると、なんと、カードとして使われていた絶海のゼロスドラゴンメギドは実物として現れたのだ。

 

「まさか・・・」

 

信じられない光景にシオンが唖然としていると、光輝の剣が突き刺してあった地面が割れ、シオンと岩倉がいる地面と離れてしまう。

 

「ああ!」

 

それを見たシオンは光輝の剣に駆け寄ろうとする。

 

「シオン様・・・ぐお!!」

 

岩倉がシオンを止めようとすると、割れた地面の破片が岩となって岩倉に直撃する。岩倉は当たり所が悪かったのか、直撃して気を失う。

 

「岩倉!!」

 

今の光景を目の当たりにしたシオンは岩倉に駆け付けようとした瞬間、すぐ後ろにあった割れた地面がさらに割れ、土砂崩れとなり、土砂がシオンを襲った。土砂に巻き込まれたシオンは身動きが取れなくなってしまった。

 

「ぐっ・・・ヴァレオス・・・」

 

ヴァレオスはシオンに気を止めず、光輝の剣を地面から抜き出す。

 

「はあああ!!!」

 

ヴァレオスは光輝の剣を空に向けて放り投げる。そしてメギドは光輝の剣に視線を向け、レーザーピットを操り、光輝の剣にレーザーを放った。

 

パキイイイイン!!

 

「あああ!!!」

 

メギドによるレーザーによって光輝の剣は粉々に砕け散ってしまった。

 

「フィデス・・・正しき者の・・・象徴が・・・」

 

シオンは視線がかすみながら、光輝の剣のかけらに手を伸ばす。

 

「フィデス・・・」

 

剣のかけらに触れること敵わず、シオンは気を失ってしまう。

 

「フィデス完全消滅。これでギーゼ様復活の障害は完全に取り除かれた」

 

そう言ったヴァレオスの足元に何かが弱々しく輝きを放っている。それは光輝の剣の破片だった。

 

「悪あがきを・・・!」

 

ヴァレオスは容赦なくその破片を足で砕き、輝きを完全に失わせる。それと同時にメギドはGユニットカードに戻り、ヴァレオスの下に落ちていく。メギドを手に取ったヴァレオスは任務を果たし、綺場家から去っていく。

 

 

夜、林間学校の行事で宿に泊まっていたユイとアリスがノートパソコンによる遠隔通信を切った後、明日に備えて寝ようとした時、ユイのスマホから着信が鳴る。アンからの通話だ。ユイはアンからの電話に出る。そして、アンが電話越しで綺場家の現在の状況を隠さずに報告する。

 

「ウソ・・・シオンが・・・?」

 

ユイは事情を聞いて表情が絶望に染まっていく。アンの話を1つ1つ聞いていくが、状況が状況なので、ほとんど頭に入らなかった。通話を切った後、ユイは元気なくベッドに座り込む。

 

「綺場、どうだったって?」

 

「・・・・・・」

 

アリスが尋ねると、ユイはアンから聞いたことをそのままアリスに伝える。

 

「そんなことができるのって・・・使徒だけ・・・だよね。あいつら、無茶苦茶すぎる・・・」

 

「・・・・・・」

 

ユイは顔を俯かせながら拳をぎゅっと握りしめる。

 

「・・・今から帰ろうなんてバカな考え起こさないでよ?外は夜だし、1人でうろうろしてたら使徒につけられるかもしれない。第一、ここから綺場家までどこまで距離があると思う?どうせ明日には帰るんだし・・・それまで待ちなって」

 

「・・・うん。わかってる。ごめん、心配かけて」

 

気を使っているアリスにユイは笑みを浮かべる。

 

「クロノはどこかに連れ去られて、シオンまでやられた!このまま放っておくことなんてできない!私にできることなんて、たかが知れてるけど・・・やられっぱなしにはさせない!できることは全力でやる!!」

 

ユイは現状を受け止めつつ、希望を捨てずに力強い決意を抱く。それを見たアリスはその頼もしさに笑みを浮かべた。

 

そして宿の屋上、メガネをかけ、白衣を着こんだ金髪の女性は1人語りをしている。

 

「道化が特異点を迷宮に送り込み、異形者は教会に宣戦布告、そして元帥は剣聖の消滅・・・ふふふ・・・何もかも順調・・・」

 

白衣の女性は愉快そうに笑いながら空を見上げる。

 

「明日も忙しくなる・・・楽しみだわ・・・ふふふふふ・・・」

 

白衣の女性は両手を広げ、また愉快そうに笑う。その手にはまた、エンジェルフェザーのクランマークが輝きだしたのであった。

 

to be continued…




ヴァレオス「ゼロスドラゴンの超絶なる力により、フィデスは消滅した。もはやギーゼ様復活の邪魔になるものは存在しない」

ガスティール「ヴァレオス、あなたのギーゼ様への中信、しかとみせてもらいました」

ヴァレオス「ガスティール猊下、次なる作戦は」

ガスティール「我らの計画の最大の貢献者にして、協力者のご挨拶へと行きましょう」

ヴァレオス「ギーゼ様の望みのままに」

ガスティール「世界よ、沈黙せよ」

2人「我らが神の滅びの前に」

TURN213「移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル」


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移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル

今日はエクストラブースターの発売日でしたね。ちょっと忙しくて買えてないですが、お目当てのカードは出ましたか?私は狙うとしたらギアクロニクルですね。あー、でもグレートネイチャーもいいかな・・・どうしよう・・・。

さて、今回はサブタイトルの通り、新たな使徒の登場です!守護天使の堕天使っぷりをとくとご覧あれ。

それではどうぞ!




グレイヱンドが襲撃され、使徒からの宣戦布告の後の夜の普及協会本部の本部長室に大山支部長とレン、アイチ、カズヤ、マモル、キョウヤが集まり、そして伊吹は電話でシオンから事の全ての報告を聞いている。

 

「・・・わかった。こちらで対処する。今は休んでくれ」

 

伊吹はシオンにそう言って、受話器を電話機に戻し、支部長たちに全てを話す。

 

「今、綺場本人から電話があった。綺場家に現れたのは、ヴァレオス・・・使徒の1人だ」

 

『!!』

 

「なるほど~。敵がここに宣戦布告にやってきたのとほぼ同時に、新導クロノが星崎ノアに連れ去らわれた」

 

「さらに、使徒が綺場家を・・・」

 

「そして・・・ゼロスドラゴンが使用された・・・」

 

ここに集まっているレン以外の全員は事の大きさに重い表情をしている。

 

「この件に俺自身が当たる」

 

『!』

 

「サポートに安城と一条、先導と橘、櫂やリンにも引き続き協力を頼みたい」

 

「その間、私たちが日本のファイターたちとそのヴァンガードを守ります」

 

「ま・・・こっちは任せてください」

 

「よろしく頼む」

 

伊吹はここに集まっている全員に一礼をする。

 

(無事でいてくれ・・・クロノ・・・)

 

伊吹は現在行方不明となっているクロノの安全を祈りつつ、使徒との件に全力に取り組む決意を抱かせた。

 

 

 

TURN213「移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル」

 

 

 

翌日、林間学校から帰ってきたユイはすぐさまシオンが入院している病院に駆けつけている。シオンはたいしたケガはなく、元気そうにしている。

 

「ただの検査入院だって言っただろ?大袈裟だなぁ・・・」

 

「そりゃ慌てるよ・・・昨日いっこうに連絡がなかったし・・・岩倉さんもけがで入院・・・どれだけ心配したことか・・・」

 

「うん・・・ごめん」

 

心配をかけさせた自覚があるのかシオンは素直に謝る。だが、昨日の出来事が出来事なのか、シオンの様子はあまり活気がないようにみえる。

 

「えっと・・・シオンの方は大丈夫なの?その・・・フィデス、壊れちゃったんだよね・・・?」

 

「気を遣ってくれてありがとう。でも・・・大丈夫だよ。このまま終わらせる気はない。必ず・・・」

 

「何かできることがあったら言ってね?私だけじゃない・・・みんな強力するから」

 

「君はいつだってそうやって僕を元気づけてくれるね・・・とてもうれしいよ」

 

ユイの心遣いにシオンは安心しきってる微笑みを見せる。

 

「林間学校の帰りで疲れたろ?早めに帰って休んだ方がいい」

 

「うん。そうするね。じゃあシオン、無理はしないでね」

 

「あ、待って。帰る前に1つ・・・」

 

ユイは荷物をもって病院から出ようとすると、シオンが呼び止める。

 

「ヴァレオスと名乗るディフライダーは気になることを言っていた。自分たちに勝ったことのない僕にはレリクスとやらに行く資格がないとね」

 

「それって・・・」

 

「答えはもうほとんど出ている・・・けど確証がない。君だって狙われるかもしれない・・・十分に注意してほしい」

 

「うん。わかった。わざわざありがとうね」

 

これはシオンからの警告なのであろう。ユイはその警告を受け止めて病院から出ていく。ユイが病院の門から出ると、門の前で待っていた人物がユイに向かってヘルメットを投げる。ユイはそのヘルメットを危なげなく受け取った。

 

「うわっ・・・と・・・」

 

「たくっ・・・見舞いにどれだけ時間かけるつもりだよ」

 

ユイを待っていた人物は、かつては明神リューズ率いるカンパニーに所属しており、ユイの母、キョウコの双子の妹、ユイの叔母にあたる人物、佐倉スバルだった。

 

「叔母さん・・・」

 

「ほら、とっとと乗れよ」

 

スバルはバイクにあるサイドカーに親指をさし、ユイはヘルメットをかぶってサイドカーに乗る。ユイが乗ったのを確認すると、スバルはゴーグルをかけ直してバイクのエンジンをかけ、病院から去っていった。

 

 

スバルはユイを自宅に送る前に公園にバイクを止め、近くにあった自動販売機で飲み物を買っていく。

 

「お前、レモンスカッシュでよかったっけか?」

 

「あ、うん・・・」

 

「たく・・・ガキの警護なんて嫌だったんだけど・・・伊吹がどうしてもって言うんで仕方なくな」

 

「伊吹さんが・・・」

 

「あのぐるぐる頭もぐるぐる頭だ。何でそこで負けんだよ。勝てたらクレイに返せたんだろ?」

 

スバルは伊吹から大まかな事情は聞いているので、ディフライダーの事情はすでに知っている。

 

「ま、あのふてぶてしい奴のことだ。絶対大丈夫だろうよ。だからそう心配すんなって」

 

「叔母さん・・・そうだね」

 

スバルなりにクロノやユイに気を遣っているのが口調でよくわかる。スバルの不器用ながらの気遣いにユイは笑みを浮かべる。

 

「つーかお前・・・だいぶ前にとんでもねぇ奴を連れてきたもんだな。うちのバイト先に来て、チャレンジメニューをあっという間に平らげやがった奴」

 

「とんでもないって・・・完食したら金額無料のあの超絶激辛大盛りチャーシュー麺を完食したアリスのこと?」

 

「あいつのおかげで常連共の火を焚きつけやがった。あんな子供に負けてたまるかーってな。ま、結局全員チャレンジ失敗で終わって、うちは超がつくほどの黒字がついたもんだ」

 

「叔母さん・・・うれしそうだね・・・」

 

「いってみれば稼ぎ頭を増やした張本人だからな。今でもチャレンジをやる奴が多いから、おかげで給料がホクホクだ。いい意味でも悪い意味でも感謝してるぜ」

 

ユイとスバルはこのように平平凡凡で平和的な会話で華を咲かせている。

 

「佐倉ユイさん、よね?」

 

その会話を崩すかのように、1人の女性がユイの話しかけてきた。見た目は白衣を着こみ、メガネをかけた金髪、両手には白い手袋をはめている。

 

「あ?誰だ?」

 

「知らない。あなたは誰ですか?」

 

「ふふふ・・・御機嫌よう」

 

女性は名を名乗らず、一言そう言った。ユイの脳裏に真っ先に浮かび上がったのはカズヤと別れた後、すれ違いのように声を変えた女性だった。その女性の声と今目の前にいる人物と一致していた。

 

「あなたは・・・あの時の・・・」

 

「覚えていてくれて、光栄だわ」

 

女子がそう言った瞬間、女性とは違う人物、天使の面影が映し出された。それを感じ取ったのかユイは思わず身構える。

 

「!あなたまさか・・・ディフライダー!」

 

「何⁉こいつが・・・!」

 

「正解♪」

 

女性は愉快そうにくすくすと笑みを浮かべる。

 

「佐倉ユイさん、あなたは私たちの計画に必要不可欠の存在となった・・・ファイトしてもらうわよ」

 

女性は自身のデッキを取り出し、ユイに突きつける。ユイが警戒を強めていると、スバルは今の現状を伊吹に知らせようとスマホをとろうとする。

 

「そこのあなた、余計なことはしちゃ、めっ、よ」

 

「!!」

 

「私たちの手元には新導クロノ君がいる。その意味が、お利口さんならわかるわよね?」

 

「くっ・・・」

 

「呼びたいならどうぞ?その場合、無事の保証はできないけれど」

 

クロノを人質に取られ、思うように動けないスバル。残された選択権は1つしかなかった。

 

「大丈夫だよ、叔母さん」

 

「ユイ・・・」

 

「この人に勝ってクレイに叩き返せば、計画の阻止に繋がるし、クロノの無事も保証される」

 

「決まり、ね」

 

女性はファイト台を出現させ、デッキを設置する。ユイもファイト台にデッキを設置し、ファイトの準備をする。

 

「あなたの名前はなんですか?」

 

「エンジェルフェザーの特殊部隊、元守護天使(セレスティアル)所属、イフディエルよ」

 

「イフディエル・・・」

 

女性、空野マヒルにディフライドしているユニット、移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエルは笑みを浮かべながら名を明かす。互いに準備を終えて、ファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ザ()・ヴァンガード!!」」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ!」

 

初診の守護天使(イニシャル・セレスティアル)ルヒエル!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランホープ  PW5000

 

初診の守護天使(イニシャル・セレスティアル)ルヒエル  PW5000

 

「私の先攻!ドロー!ライド!イニグマン・ブラン!グランホープは移動!ターンエンド!」

 

イニグマン・ブラン  PW7000

 

R ブラン   R

R  R  グランホープ  ユイの手札5枚 山札43枚

 

「私のターンね。ドロー。ライド。吸入の守護天使(アブソーブ・セレスティアル)バハーリア。ルヒエルは移動」

 

吸入の守護天使(アブソーブ・セレスティアル)バハーリア  PW7000

 

R バハーリア R

R ルヒエル  R

 

「ルヒエルのブースト、バハーリアでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『介護の守護天使(ナーシング・セレスティアル)ナレル』」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランリーフ』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW7000  イフディエルの手札6枚 山札42枚  ユイのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!イニグマン・ヘルム!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビートをコール!」

 

イニグマン・ヘルム  PW9000

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)  PW4000

 

R ヘルム グランビート

R  R  グランホープ

 

「グランホープのブースト、グランビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『守護天使(セレスティアル)エマージェンシー・ペガサス』」

 

「ヘルムでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「ダメージチェック『介護の守護天使(ナーシング・セレスティアル)ナレル』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000

PW9000➡PW7000  ユイの手札5枚 山札40枚  イフディエルのダメージ2枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー。ライド。掌握の守護天使(コントロール・セレスティアル)ヘエル。コール、直射の守護天使(フロンタル・セレスティアル)メルエヤル」

 

掌握の守護天使(コントロール・セレスティアル)ヘエル  PW9000

直射の守護天使(フロンタル・セレスティアル)メルエヤル  PW9000

 

メルエヤル ヘエル  R

  R   ルヒエル R

 

「メルエヤルでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』」

 

「ルヒエルのブースト、ヘエルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『守護天使(セレスティアル)ランディング・ペガサス(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

「ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW14000(+5000)➡PW9000  イフディエルの手札7枚 山札37枚  ユイのダメージ2枚

 

「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!駆け抜けろ!銀河を瞬く新たな英雄!駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ!!」

 

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ  PW11000

 

「それがあなたの分身?へぇ・・・」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバーをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

 

グランボルバー グランギャロップ グランビート

   R       R     グランホープ

 

「グランホープのブースト、グランビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『守護天使(セレスティアル)ランディング・ペガサス(引)』」

 

「グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『卓越の守護天使(エクセレンス・セレスティアル)ヨフィエル』」

 

「グランギャロップでヴァンガードにアタック!

グランビートのスキル!ヴァンガードがギャロップなら、自身をソウルへ!1枚ドロー!グランギャロップにパワープラス5000!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』セカンドチェック『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部グランギャロップに!」

 

グランギャロップは空を舞っているヘエル(マヒル)に向けて剣を振るい、斬撃を与える。ヘエル(マヒル)は攻撃に当たりつつも余裕そうな顔をしている。

 

「ダメージチェック『吸入の守護天使(アブソーブ・セレスティアル)バハーリア』セカンドチェック『天変の守護天使(インバート・セレスティアル)アスべエル(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000

PW16000(+5000)➡PW9000  ユイの手札6枚 山札35枚  イフディエルのダメージ5枚

 

「もういきなり5ダメージかよ。ディフライダーもたいしたことねぇな」

 

「私を追い詰めてると思ってるなら、それは大きな間違いよ」

 

「何か秘訣でもあるの?」

 

「ねぇ、あなたは自分の住む世界に満足かしら?」

 

「??」

 

イフディエルの言っていることが理解できず、ユイは首を傾げる。

 

「私はね、今のクレイに、不満だらけよ」

 

イフディエルがそう言った瞬間、ユイを自身のイメージに連れていかせる。

 

 

ユイが目を覚ますとそこには、惑星クレイで起きた大災厄の様子が映し出された。

 

「これは・・・惑星クレイ?」

 

「今からざっと500年前、クレイでは大災厄という世界の運命を賭けた大戦争が行われた。戦う理由は単純、ギーゼが破壊と混沌を司る神、メサイアが創世と秩序を司る神。それすなわち、ギーゼが世界の破滅のため、メサイアは世界を守るため」

 

イメージでは6体のゼロスドラゴンと使徒たちに対して、光の戦士たちが果敢に立ち向かう姿が映し出された。

 

「私のご先祖様も光の戦士側として大厄災に参加していた」

 

さらに視界が変わって、光の戦士たちの活躍によって、ギーゼが封印されていく姿が映し出された。

 

「光の戦士が力を合わせ、最後まで戦った結果、使徒たちを退けることに成功し、ギーゼは封印され、ゼロスドラゴンも私たちの手の届かない惑星に送り込んだ。これでクレイは安息が訪れた。誰もが願った、平和な世界を・・・。私も当初はそう信じこんでいた。でも・・・歴史はいつまで経っても変わらないものよ」

 

そしてさらに視界は変わり、時が流れたクレイの荒野、この場所に派遣された守護天使(セレスティアル)たちは負傷したユニットたちの護衛、手当てを行っていた。イフディエルもこの中に入っている。だが無情にも、戦いをやめないユニットたちはその牙を守護天使(セレスティアル)たちにも向けられた。攻撃を避けきれなかったイフディエルは負傷して、近場の岩陰に落ちていった。

 

「悲しいことにクレイの住人は戦うという思想から逃れることはできない。そしてユニットたちの戦う思想は、地球にいる先導者たちのイメージとやらで繋がっているのだということを私は察した」

 

イフディエルが岩陰に出てきたころには、戦いは終わっており、戦場あとには至る所に敵も味方も、そして守護天使(セレスティアル)の仲間たちも息絶えている姿がある。

 

 

「あなたたち先導者がいる限り、いつまで経っても平和は訪れない。あなたたちが齎すイメージが、クレイの未来を悪くした」

 

「私たち人間を滅ぼすために、世界を壊すっていうの⁉クレイまで犠牲にしてまで⁉」

 

「イメージによってクレイの未来は毒されてしまった。そんな世界で平和など成り立たない。ゆえに私は、クレイも、この世界も全て消し去る!」

 

イフディエルは己が掲げる信念と正義で決めた決断を元に、自分のターンに移る。

 

「ライド!浄化の光よ、仇なす罪人に天罰を与えよ!移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル!!」

 

移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル  PW11000

 

「これが・・・イフディエル・・・あなたの本当の姿・・・」

 

「さあ、ここから本番。私の怒りを思い知りなさい」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『卓越の守護天使(エクセレンス・セレスティアル)ヨフィエル』グレード3

 

「羽ばたく翼は裁きの剣!!ストライドジェネレーション!!!!聖霊守護天使(ホーリー・セレスティアル)アナフィエル!!!!」

 

聖霊守護天使(ホーリー・セレスティアル)アナフィエル  PW26000  ハーツ『移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル』

 

超越(ストライド)スキル。守護天使(セレスティアル)のGユニットにストライドした時、ソウルブラスト『吸入の守護天使(アブソーブ・セレスティアル)バハーリア』山札から、移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエルを表でダメージゾーンに置き、ダメージゾーン表のエマージェンシーを選んでダメージ1回復」

 

「エンジェルフェザー得意のダメージ干渉スキルか」

 

「ルヒエルのスキル。守護天使(セレスティアル)のヴァンガードが登場した時、ソウルに入れて、カウンタチャージ・・・はできないけれど、ヴァンガードと同名カードがダメージゾーンにあれば、1枚ドロー。

メルエヤルのスキル。守護天使(セレスティアル)のヴァンガードがいて、ダメージゾーンにカードが置かれるとき、パワープラス2000。さらにダメージゾーンにヴァンガードと同名カードがあれば、ヴァンガードにパワープラス2000」

 

「さらに守護天使(セレスティアル)はダメージゾーンに同名カードがあればそのカードを大きく発揮する効果が・・・」

 

「ダメージゾーンのヨフィエルのスキル。カウンターブラスト。守護天使(セレスティアル)のヴァンガードがいて、ダメージゾーンにヴァンガードと同名カードがあれば、ダメージゾーンからスペリオルコール」

 

卓越の守護天使(エクセレンス・セレスティアル)ヨフィエル  PW11000

 

「コールした後は、山札の上1枚を表でダメージゾーンに『至妙の守護天使(アーティスティック・セレスティアル)マカリエル』

ヨフィエルは登場時、守護天使(セレスティアル)ヴァンガードがいればパワープラス2000。

ダメージゾーンに置かれたマカリエルのスキル。守護天使(セレスティアル)ヴァンガードがいればこのユニットをドロップゾーンに。山札の上4枚を見て、表でダメージゾーンに『直射の守護天使(フロンタル・セレスティアル)メルエヤル』残りは山札の下に。

メルエヤルのスキル。自身とヴァンガードにパワープラス4000。

さらに守護天使(セレスティアル)ヴァンガードがいるのでダメージゾーンにあるアスべエルのスキル。アスべエルを山札の上に置き、シャッフル。山札の上から3枚公開」

 

公開したカード『守護天使(セレスティアル)エマージェンシー・ペガサス』『掌握の守護天使(コントロール・セレスティアル)ヘエル』『懲罰の守護天使(ホットショット・セレスティアル)シェミハザ(☆)』

 

「シェミハザをダメージゾーンに置き、残りはドロップゾーンに。

メルエヤルのスキル。自陣とヴァンガードにパワープラス2000。介護の守護天使(ナーシング・セレスティアル)ナレルをコール」

 

介護の守護天使(ナーシング・セレスティアル)ナレル  PW7000

 

「ナレルのスキル。手札の守護天使(セレスティアル)のカードをダメージゾーンに『介護の守護天使(ナーシング・セレスティアル)ナレル』ダメージゾーンのナレルを手札に。

メルエヤルのスキル。自身とヴァンガードにパワープラス2000。そしてこのナレルをコール。

ナレルのスキルで手札のメルエヤルをダメージゾーンに。シェミハザを手札に」

 

「ダメージゾーンに場に出ているリアガードと同じを溜めていきやがる・・・」

 

「メルエヤルのスキル。自身とヴァンガードにパワープラス2000。

そして・・・ハーツが守護天使(セレスティアル)なので、アナフィエルのスキル。リアガードの介護の守護天使(ナーシング・セレスティアル)ナレルを表でダメージゾーンに置き、ダメージゾーンからバハーリアをスペリオルコール!そして、ナレルとメルエヤル、イフディエルの名をつくアナフィエルを選択。今選択したユニットとダメージの表の同名のカードそれぞれ1枚につき、パワープラス3000」

 

「今ある表のダメージにはイフディエルとメルエヤル2枚、ナレルが2枚・・・!」

 

「これによって守護天使(セレスティアル)のユニット全てにパワープラス15000!」

 

「ユニット全部に15000だと⁉」

 

メルエヤル アナフィエル ヨフィエル

バハーリア   R     ナレル

 

「聖なる力をもって、天の裁きを受けよ!聖霊守護天使(ホーリー・セレスティアル)アナフィエルでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ・・・ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『掌握の守護天使(コントロール・セレスティアル)ヘエル』セカンドチェック『至妙の守護天使(アーティスティック・セレスティアル)マカリエル』サードチェック『天変の守護天使(インバート・セレスティアル)アスべエル(☆)』クリティカルトリガー。パワーはヨフィエルに、クリティカルはアナフィエルに!」

 

アナフィエル(マヒル)は空を舞い、右手に炎を宿し、左には雷を宿して、グランギャロップに狙いを定めて、炎と雷を放つ。2つは雷炎となり、そのままグランギャロップを包み込ませる。

 

「ダメージチェック『イニグマン・ブラン』セカンドチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランドリフター』」

 

「ナレルのブースト、ヨフィエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランリーフ』」

 

「バハーリアのブースト、ヨフィエルでヴァンガードにアタック!これでおしまいね!」

 

「53000ってなんだよこのパワー⁉」

 

「くっ・・・ジェネレーションガード!!豪勇合身ジーオーファイブ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『セービング・ドルフィン(治)』

 

「スキル発動!ソウルブラスト『イニグマン・ヘルム』シールドプラス10000!このターンでダメージゾーンに送られた時、さらにシールドプラス5000!さらにガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』『イニグマン・ミストラル(引)』」

 

「ターンエンド」

 

PW53000➡PW11000

PW58000➡PW11000

PW53000➡PW11000+SH45000=56000  イフディエルの手札7枚 山札24枚  ユイのダメージ5枚

 

「リアガードのアタックが全部50000以上なんて・・・」

 

「これがイフディエルのエンジェルフェザー・・・」

 

「あなたの命運はもうすぐ尽きる・・・ゼロスドラゴンの力によってね」

 

「ゼロスドラゴン・・・そのGユニットの中に・・・」

 

「そう・・・ギーゼが生み出した破壊のための兵器。出す前に決着をつけられるかしら?」

 

「・・・イフディエル。私はあなたの正義を認めない!あなたを倒して、ギーゼの復活を阻止してみせる!!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』グレード3

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップ  PW26000  ハーツ『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!パワープラス4000!さらに、超爆(バースト)持ちならカウンターブラストしてパワープラス4000!

グランホープのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー25000以上でグランホープをレストして、ローレルにパワープラス4000!35000以上で自身をソウルに!カウンタチャージ!1枚ドロー!駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークルをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランヴィークル  PW7000

 

「グランヴィークルのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー15000以上で自身にパワープラス4000!パワー30000以上で、ヴァンガードがギャロップなら、ヴァンガードにパワープラス4000!

ソウルにあるイニグマン・ブランの超爆(バースト)!ソウルからドロップゾーンに!パワー35000以上で自身にパワープラス4000!

グランボルバーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー15000以上で自身とグランギャロップにパワープラス4000!さらに、宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイルとヘルムをコール!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル  PW7000

 

「ヘルムのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!30000以上でヴァンガードにスキル獲得!」

 

グランボルバー  エクスギャロップ グランギャロップ

グランヴィークル   ヘルム     グランザイル

 

「エクスギャロップでヴァンガードにアタック!

エクスギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)2!超爆(バースト)!カウンターブラスト!Gゾーンのエクスギャロップを表に!パワー35000以上でドライブプラス1!そして、パワー40000以上で、Gゾーンのエクスギャロップの数だけ、前列のリアガードにパワープラス4000!

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)3!超爆(バースト)!パワー30000以上でパワープラス4000!」

 

「完全ガード!『盤石の守護天使(アダマンタイン・セレスティアル)アニエル』(コスト『至妙の守護天使(アーティスティック・セレスティアル)マカリエル』)」

 

エクスギャロップは剣を天に掲げ、光を纏わせる。そして、エクスギャロップは空を飛んでいるイフディエル(マヒル)に向かって光剣による突きを放った。だが、その突きはマカリエルの防壁によって凌がれてしまう。

 

「クワドラプルドライブ『セービング・ドルフィン(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはグランギャロップに!セカンドチェック『コマンダーローレル』サードチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部グランボルバーに!ファイナルチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部グランギャロップに!」

 

「トリプルクリティカル!これならいけるぜ!」

40000

「グランヴィークルのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『懲罰の守護天使(ホットショット・セレスティアル)シェミハザ(☆)』『天変の守護天使(インバート・セレスティアル)アスべエル(☆)』『守護天使(セレスティアル)ランディング・ペガサス(引)』」

 

「ヘルムが与えたスキル発動!超爆(バースト)を持つヘルムをソウルへ!グレード3以下のガーディアンを1体多客させる!アスべエルを退却!」

 

「あらあら・・・なら、ガード『掌握の守護天使(コントロール・セレスティアル)ヘエル』インターセプト『直射の守護天使(フロンタル・セレスティアル)メルエヤル』」

 

「くっ・・・これで決めてみせる!グランザイルのブースト、グランギャロップでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!聖黒熾天使(ブラック・セラフ)エレレート!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『根治の守護天使(エラディケイト・セレスティアル)ラビエル(治)』

 

聖黒熾天使(ブラック・セラフ)エレレート  SH15000

 

「エレレートのGB(ジェネレーションブレイク)。Gガーディアンのパラシエルを表に。ソウルブラスト『初診の守護天使(イニシャル・セレスティアル)ルヒエル』ダメージゾーンの表のカード1枚につき、シールドプラス5000!合計でシールドプラス25000!」

 

「くっ・・・ターンエンド・・・」

 

PW46000➡PW11000(完全ガード)

PW33000➡PW11000+SH25000=36000

PW40000➡PW11000+SH40000=51000  ユイの手札4枚 山札26枚  イフディエルのダメージ5枚

 

「くっそ・・・届かなかったか。でもこれであいつの手札は0枚だ!」

 

「ふぅん・・・なるほどね。さすが、傭兵ダムジッドを破っただけのことはある、か。これだけの力があれば、ギーゼの器として十分ね」

 

「どんな攻撃が来たって、絶対に凌いで見せる!」

 

「いいえ、不可能よ。気づいてない?私のジェネレーションガードによって、Gゾーンのカードが3枚になった。これで、全てが整った」

 

「まさか・・・」

 

「そう・・・そのまさかよ。スタンド&ドロー。ヴァンガードと同じカードをコストに

 

ジェネレーションゾーン  コスト『移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル』

 

我が未来の全てを賭けて!!反逆者に聖なる裁きを与えたまえ!!

 

イフディエルがコストを支払ったと同時に、Gゾーンのカードが1枚、禍々しくも神々しい光を放ち始めた。

 

「この状態でファイトに敗北した時、私のジェネレーションゾーンのカードは全部消えて、二度と戻ることはなくなる。文字通りの命懸け」

 

「そ、それが・・・」

 

我が未来を喰らい顕現せよ!!!ユナイテッド・サンクチュアリのゼロスドラゴン!!!アルティメットストライド!!!!!

 

イフディエル(マヒル)は空を高く舞い、雲の中に入りこんでいく。その瞬間、雲から光が放たれた。その光と共に雲から、全てを凌駕するほどの大きさの竜が剣を持って現れる。またここに、ギーゼが生み出した禁断の破壊生物兵器の1体が降臨してしまった。

 

極天のゼロスドラゴンウルティマ!!!!!

 

極天のゼロスドラゴンウルティマ  PW36000  ハーツ『移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル』

 

「ゼロスドラゴンウルティマ・・・」

 

「なんだこれ・・・こんなGユニット見たことねぇぞ!」

 

「ウルティマのスキル。カウンターブラスト(2)。山札から好きなカードを4枚選んで、そのうち2枚をコールできる。バハーリア、ヨフィエルをスペリオルコール。残りの2枚は山札の上に。そして、ドライブチェックで出たトリガーの効果は全てのユニットに適応される」

 

「全てのユニット⁉それってまさか・・・」

 

「つまり、クリティカルトリガーが出ればクリティカルは全部のユニットに与えられ、スタンドトリガーが出れば、全てのリアガードがスタンドされる」

 

「なんだよ・・・そのデタラメなスキル・・・反則だろ⁉」

 

「ヨフィエルのスキル。パワープラス2000」

 

ヨフィエル ウルティマ ヨフィエル

バハーリア バハーリア  ナレル

 

「さぁ、身を委ねなさい。バハーリアのブースト、ヨフィエルでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「ナレルのブースト、ヨフィエルでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』残りはゼロスドラゴンだけ・・・でも・・・あの山札の上2枚は・・・」

 

「あなたたち先導者のイメージは私たちに悪影響を及ぼす。止むことのない悲劇、止むことのない争い、そして、止むことのない涙・・・負の連鎖を生み出しているのは、あなたたちよ!その悲劇を、世界を滅すことで、全てを終わらせる!!バハーリアのブースト、極天のゼロスドラゴンウルティマでヴァンガードにアタック!!

 

「の、ノーガード・・・!」

 

「トリプルドライブ『気付の守護天使(エンカレッジ・セレスティアル)タミエル(醒)』スタンドトリガー。ウルティマのスキルでリアガード全てをスタンド、全てのユニットにパワープラス5000!セカンドチェック『懲罰の守護天使(ホットショット・セレスティアル)シェミハザ(☆)』クリティカルトリガー!ウルティマのスキルで効果は全てのユニットに!サードチェック『懲罰の守護天使(ホットショット・セレスティアル)シェミハザ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部のユニットに!!」

 

「そ・・・そんな・・・」

 

「世界の害を齎す先導者よ・・・世界と共に消えてなくなれ!!

 

ウルティマは剣を構え、グランギャロップに目掛けて一振り払った。その1撃は、大気を全て切り裂き、風も真っ二つに切り裂かれる。ウルティマの斬撃派にグランギャロップは持ちこたえようとする。

 

「う・・・うぐ・・・きゃあああああああああああああ!!!

 

だがウルティマの1撃に耐え切れず、グランギャロップの機体が限界を超え、大爆発を引き起こした。

 

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW20000➡PW11000+SH10000=21000

PW43000(+30000)➡PW11000

 

ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

ユイのダメージ6枚  イフディエルのダメージ5枚  勝者イフディエル

 

「佐倉ユイさん、あなたはU20(アンダートゥエンティ)チャンピオンシップでディフライダー、ダムジッドに勝ち、シラヌイを敗北寸前まで追い込ませた。そこまでの力を持っているのならあなたの行くべきところは、もう決まったも同然よ」

 

イフディエルがGカードのウルティマを手に取った瞬間、エンジェルフェザーのクランマークが輝いた。

 

「な、何する気だ・・・」

 

世界よ、沈黙せよ・・・極天のゼロスドラゴンウルティマ!!!

 

イフディエルが空に向けてGカードのウルティマを投げつける。するとカードは光り輝き、空も今までないくらいの快晴になっていく。そして、空の上からカードであったはずのウルティマが現実のものとして降臨した。

 

「こんなことが・・・っ!」

 

「おいおいおい、何の冗談だよこれ・・・ピースメーカーじゃあるまいしよ・・・」

 

非現実的な光景にユイとスバルは呆気にとられる。ウルティマは剣の切っ先を地面に向けさせ、そして、剣を地面に突き刺す。そしてその瞬間・・・

 

ドオオオオオン!!

 

公園の地形が崩れていき、公園の遊具や自販機が次々と壊されていく。

 

「「わあああああああ!!」」

 

ユイとスバルはすさまじい力に何とか耐えようと、必死にしゃがみ、地面を掴んで力を入れていく。公園の原型を留められないくらい壊れた瞬間、ウルティマはカードに戻ってゆき、ウルティマのカードをイフディエルが受け止める。

 

使徒とのファイトに敗北せし者、魂の牢獄レリクスへ至れ!!

 

イフディエルが手をかざすと、ユイの足元に見たことのない紋章が現れ、紋章から不気味な大穴が開かれる。

 

「きゃあっ!」

 

「ユイ⁉」

 

「きゃあああああああああ!!」

 

「ユイいいいいいい!!!」

 

ユイは突然のことで対処できず、そのまま大穴に落ちていった。スバルはユイを助けようとするが、その前に穴がふさがっていき、紋章も消えていった。

 

「ちくしょう・・・ちくしょう!!!」

 

スバルはユイを助けられなかったことに悔しさで地面に拳を力強く叩きつけた。任務を完了したイフディエルは微笑みながらその場を去っていく。

 

「・・・あの子・・・私個人の目的に使えそうね・・・」

 

先ほどのファイトを思い返しているイフディエルは不敵な笑みを浮かべながら使徒たちの拠点へと戻っていくのであった。

 

to be continued…




イフディエル「ゼロスドラゴンの圧倒的な力で任務完了ね。ギーゼ復活の計画が着々と進んだわね」

アガレス「イフディエル、他の使徒のディフライド、器候補の捕獲任務ご苦労だった。ギーゼ様もお喜びになるだろう」

イフディエル「はいはい、お褒めの言葉ありがとうね。それより、猊下はどこ行ったのかしら?」

アガレス「ガスティール猊下であれば、我らの計画の貢献者にして協力者の挨拶に向かわれた」

イフディエル「全てはギーゼのため・・・ね」

アガレス「そうだ・・・全てはギーゼ様のために。世界よ、沈黙せよ」

2人「我らが神の滅びの前に」

TURN214「蒼嵐竜と蒼波元帥」


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蒼嵐竜と蒼波元帥

アニメでドラゴニック・カイザー・ヴァーミリオンが出てきましたが・・・能力が1部しかみせていないので、具体的なスキルがわからないです。だから早く能力の解明を願っておりますです。

あ、それから設定集にオリキャラたちの見た目が欲しい、どんな服を着ているのかというご要望がありましたので、後日ちょっとずつ載せていこうと考えています。服については大サービスです。

さて、今回は私がとってもやりたかった組み合わせのファイトです。果たして勝つのは・・・。

それではどうぞ!


今日の普及協会本部でギーゼ復活を企む使徒たちに対する会議を終え、アイチとカズヤとキョウヤは本部から出て、使徒たちの手に渡ったクロノをどうやって救出するべきかということを今も話している。

 

「敵にさらわれたクロノをどうやったら助けられるんだろうな・・・まだ目的も本拠地もわかってないしなぁ・・・」

 

「ギーゼ復活は最終目的なのは変わりませんが・・・その方法も何故クロノ君をさらった理由もわからない今、使徒に対する情報が必要ですね」

 

「・・・・・・」

 

アイチとカズヤが頭を悩ませている間、キョウヤは顎に指を添えて考えている。

 

「つっても、相手はかなり用心深いようで全然尻尾を出さねぇけどな・・・」

 

「・・・なぁ、先導アイチ、橘カズヤ。1つお前たちの意見を聞きたいのだが・・・」

 

「キョウヤさん?」

 

ずっと考え込んでいたキョウヤがアイチとカズヤに真剣みな表情で気になることを尋ねる。

 

「確かに星崎ノアが新導クロノを連れ去らった事は事実なのだが・・・奴らは何のためにさらったのだろうな?」

 

「あ?伊吹が言ってたろ?シラヌイはギーゼの器となるファイターをU20(アンダートゥエンティ)の中から選んで、そいつを使ってディフライドさせるって。大方そんなとこだろうぜ」

 

「だとしても、だ。その選抜とやらはたった1人の人間だけに絞らせるものなのか?」

 

「どういうことですか?」

 

「もしも器に選ばれた人間が2人以上いるのであれば、奴らは新導クロノ以外の人間も標的にするはず。だが、使徒たちを知ってる連中はそんなこともわかりきってるはずだ」

 

「まぁ、確かに」

 

キョウヤの推測を聞いて納得するアイチとカズヤ。

 

「カオスブレイカー・・・いや、星崎ノアは新導クロノと面識がある。新導クロノが器候補に選ばれたのだとすれば、奴は当然そこをついてくる。最初の器候補として狙うにはうってつけだと考える」

 

「クロノはまんまとそれに乗ったと・・・」

 

「そして、見事捕えた新導クロノを使い、他の器候補にファイトせざるを終えない状況をつくり上げたのだとすれば?」

 

「人質、てことですか?」

 

「そうだ。新導クロノを狙ったのは器候補というだけではない。弱みを手に入れるということも含まれているはずだ。あくまで推測だがな」

 

「それがマジなら・・・指示を出してる奴はかなりの軍師だな」

 

「加えて、ゼロスドラゴンというものもわかっていない。事を一刻を争うかもしれん。ファイナルステージに残った者たちに・・・む?」

 

使徒たちの企みを推測していると、3人の目に信じがたい光景が目に移る。それは、いつも見慣れている公園がその原型がなくなるくらいにまで破壊された後の光景だ。

 

「公園が・・・!」

 

「おいおいおい・・・んだよこりゃ・・・」

 

「まさか、使徒たちか?」

 

3人がこの光景に驚いていると、公園から血相を変えて慌てている佐倉スバルが出てきた。

 

「むっ、お前は・・・」

 

「あっ!てめぇら!た、大変なんだよ!!」

 

「お、落ち着いてください!」

 

「落ち着けるわけねぇだろ!!だってよぉ・・・!!」

 

「いいから落ち着け!佐倉スバル!」

 

「ひとまずどっかで落ち着かせようぜ。じゃねぇと話も聞けねぇ」

 

ひどく動揺しているスバルを落ち着かせるために3人はひとまず落ち着ける場所を求めてスバルを連れて道を歩いていくのであった。

 

 

 

TURN214「蒼嵐竜と蒼波元帥」

 

 

 

ラーメン屋鉄血、3人はひとまずここでスバルを落ち着かせた。ちなみにこのラーメン屋はスバルのアルバイト先でもある。ここで落ち着きを取り戻したスバルは3人にラーメンを出して、あの公園で起きた出来事を全て話す。

 

「なんだと?佐倉ユイがさらわれた?」

 

「何のために佐倉をさらったんだよ?」

 

「知るかよ。あのクソ天使、ぐるぐる頭を人質に取りやがって、ユイにファイトを挑みやがったんだ。で、クソ天使がファイトに勝ったら、見たことねぇGユニットを出して、ご覧のあり様ってわけだよ。・・・クソが!」

 

ユイがさらわれた事実に3人は驚愕する。スバルからも落ち着きは取り戻したが、イライラは収まっていない。

 

「見たことないユニット・・・もしかして、ゼロスドラゴン?」

 

「多分それだろう。シオンも同じことを言ってたみたいだしな」

 

「・・・奴らのターゲット、共通点があるな」

 

キョウヤが口に出した共通点にアイチとカズヤは首を傾げる。

 

「共通点?んだよそりゃ?」

 

「チームディフライダーだ」

 

「チームディフライダーって、U20(アンダートゥエンティ)に参加していたシラヌイ・・・鬼丸カズミのチームですか?」

 

「ああ。鬼丸カズミ、ベルノ・ファーレンハート、シルフィ・フィン・キャメロット、そして渕高サオリの4人からなるチームだ。当然4人全員ディフライダーだったのは知ってるな?」

 

「それが何だってんだよ?」

 

「新導クロノはファイナルステージでシラヌイ、鬼丸カズミに勝った。そして佐倉ユイはサードステージ初日で、渕高サオリに勝っている」

 

「・・・!まさか、使徒たちの目的って・・・」

 

キョウヤの思っている共通点を聞いて、アイチは驚愕ながらその推測を理解した。カズヤも驚愕した表情をする。キョウヤはそれを見て首を縦に頷く。

 

「確信ではないが・・・警戒を施すには十分だと考える。ディフライダーに接触した奴らに、警告しておかねばな」

 

推測を聞いて、3人は今やるべき方針を決めた。

 

「いい方法が思いついたのか?」

 

「とりあえずは最善を尽くすぜ。つーわけで、飯代ここに置いとくぜ」

 

「ごちそうさまでした!後のことは任せてください!」

 

「うまかった。またここに来させてもらう」

 

3人はラーメン代をきっちり払って、店から出ていった。スバルは少しため息つく。

 

「うまかったって・・・麺だけじゃなくて出汁飲んでから言えよ・・・」

 

アイチとカズヤの器のスープはある程度少なかったが、キョウヤの器のスープは多めに残っていた。

 

 

店を出た後、3人はひとまず推測を伊吹に報告するためにもう1度普及協会本部の道のりを歩いていく。

 

「キョウヤの推測はマジ頼りになるぜ。敵だったあの頃とは大違いだぜ」

 

「アジアサーキットのことを掘り返すな」

 

「あはは・・・でも、キョウヤさんが味方でいてくれて、本当に心強いです」

 

「ああ。俺も、お前たちが今回の件、最大限の協力をしてくれて、感謝もすれば心強さを感じる。おかげで、大津波も一気に和らぎそうだ」

 

「出たぜその波表現。変わんねぇな」

 

3人は過去のことを思い返し、懐かしさを感じさせながら話を広げていく。

 

「一条キョウヤだな?」

 

だがその会話も剣を持った青年が話しかけてきたことによって崩れ去った。

 

「・・・何者だ」

 

その剣を持った青年は昨日綺場家を襲い、光輝の剣フィデスを破壊した張本人、ギーゼの使徒の1人、海津ルウガにディフライドしている蒼波元帥ヴァレオスだった。

 

「ギーゼ様の使徒、アクアフォース元帥、ヴァレオス」

 

ヴァレオスが自分たちの前に現れたことに3人は驚愕する。

 

「ということは、あなたがシオン君を襲った・・・」

 

「そんな奴が俺らに何の用だ!」

 

「ブラスター・ブレードの先導者、先導アイチ。破壊竜ダークレックスの先導者、橘カズヤ。そして一条キョウヤ・・・メイルストロームの先導者・・・」

 

ヴァレオスは3人を見て、冷静に分析をする。

 

「ただの偶然・・・ではないようだな」

 

「貴様らが偉大なる我が主、ギーゼ様の器になることは永遠にない。だが・・・我々使徒を嗅ぎまわるその存在、目障りだ。二度と我々の邪魔ができないように、レリクスへ送り込んでやろう。光栄に思うがいい」

 

ヴァレオスは剣を地面に突き刺して、ファイト台を出現させる。そしてヴァレオスは自身のデッキをファイト台に設置する。

 

「1人ずつ、確実に潰す。さあ、まずは1人前に出ろ」

 

「ならば、邪魔者排除のついでだ」

 

ファイト台の前に立ったのは、キョウヤだった。

 

「このファイトで俺たちが勝った暁には、そのレリクスとやらにいる者の救出方法について教えてもらおうか」

 

「ファイトの結果は宇宙の真理に通ずる・・・約束しよう。勝てれば・・・の話だがな」

 

キョウヤから出す条件をヴァレオスが了承したのを確認したキョウヤはデッキをファイト台に設置する。

 

「何でクロノたちを返すって言わねぇんだよ?そうすりゃ手っ取り早いだろ?」

 

「口ではああいってるが、本当に返すかどうか疑わしい。それに、仮にここで新導クロノたちを連れ戻せたとしても、他の連中を捕える可能性があることを知れば、無茶をするのは目に見えている。今奴が言ったレリクスとやらが存在する限りな」

 

「また捕まる可能性があるなら、こっちの方が最善の策ってことですね・・・」

 

「正直、これでも怪しい方だ。だが・・・奴はわざわざ姿を現したのだ。ここでみすみす逃すつもりなどない」

 

キョウヤとヴァレオスがファイトの準備を終え、戦闘態勢に入る。そして、合図と共にファイトが始まった。

 

「「スタンドアップ・マイ()・ヴァンガード!!」」

 

「蒼嵐候補生マリオス!」

 

「蒼波新兵コスティ!」

 

蒼嵐候補生マリオス  PW5000

 

蒼波新兵コスティ  PW5000

 

「私の先攻だ。ドロー。ライド。蒼波兵長ベラギオス。コスティは移動。ターンエンド」

 

蒼波兵長ベラギオス  PW7000

 

R ベラギオス R

R コスティ  R  ヴァレオスの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ。ドロー。ライド。蒼嵐水将ヘルメス。マリオスは移動」

 

蒼嵐水将ヘルメス  PW7000

 

R ヘルメス R

R マリオス R

 

「マリオスのブースト、ヘルメスでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『蒼嵐兵ラスカル・スイーパー』」

 

「ダメージチェック『蒼波水将ガレアス』」

 

「ターン終了だ」

 

PW12000➡PW7000  キョウヤの手札6枚 山札42枚  ヴァレオスのダメージ1枚

 

「私のターンだ。ドロー。ライド。蒼波水将ガレアス」

 

蒼波水将ガレアス  PW9000

 

R ガレアス R

R コスティ R

 

「コスティのブースト、ガレアスでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『蒼波竜アーセナルフリート・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『蒼嵐戦姫コーラリア』」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW7000  ヴァレオスの手札6枚 山札40枚  キョウヤのダメージ1枚

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。ライド。蒼嵐兵エルダモス」

 

蒼嵐兵エルダモス  PW10000

 

「エルダモスは手札かヴァンガードにメイルストロームが存在しなければそのターンはパワーマイナス5000される。手札にある蒼嵐竜メイルストロームを公開」

 

「メイルストローム・・・」

 

「タイダル・アサルト、蒼嵐の盾ホメロスをコール」

 

タイダル・アサルト  PW9000

蒼嵐の盾ホメロス  PW6000

 

R エルダモス タイダル

R マリオス  ホメロス

 

「マリオスのブースト、エルダモスでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『蒼嵐水将デスピナ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てタイダル・アサルトに」

 

「ダメージチェック『蒼波兵スコープ・セイラー』」

 

「タイダルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『蒼波兵ブルーギル・トルーパー(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー。セカンドチェック『蒼波水将イアソン』」

 

「タイダルのスキルによって、パワーマイナス5000しスタンド。ホメロスのブースト、タイダルでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『蒼波竜サブマージ・ドラゴン』」

 

「ターン終了だ」

 

PW15000➡PW9000

PW14000➡PW9000(+5000)

PW15000➡PW14000+SH5000=19000  キョウヤの手札5枚 山札39枚  ヴァレオスのダメージ4枚

 

「うっしゃあ!ダメージ4!一気に3ダメージも差をつけたぜ!」

 

「さすがキョウヤさんだ・・・どんなファイトでも冷静さを保ってる・・・」

 

「・・・ぬるいな。貴様の腕はその程度か、メイルストロームの先導者よ」

 

「ふん・・・」

 

「私のターン。スタンド&ドロー。ライド!轟け!尽きることなき蒼き覇道!蒼波元帥ヴァレオス!!」

 

蒼波元帥ヴァレオス  PW11000

 

「ヴァレオス・・・それがアクアフォースの頂点であり、貴様の真の姿か」

 

「蒼波水将ルキアノス、蒼波兵スコープ・セイラーをコール」

 

蒼波水将ルキアノス  PW9000

蒼波兵スコープ・セイラー  PW6000

 

「ルキアノスのスキル。カウンターブラスト。蒼波のグレード3のヴァンガードがいれば、パワープラス2000、スキルを獲得」

 

ルキアノス ヴァレオス R

スコープ  コスティ  R

 

「コスティのブースト、ヴァレオスでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ。ファーストチェック『蒼波水将フォイヴォス』セカンドチェック『蒼波工兵リフィット・セイラー(治)』ヒールトリガー。ダメージを1回復。パワーはルキアノスに」

 

ヴァレオス(ルウガ)は錨型兵装の鎖を振り回し、エルダモス(キョウヤ)に狙いを定め、錨を投げつける。錨を喰らったエルダモス(キョウヤ)は海の上を後ずさる。

 

「ダメージチェック『戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

「ルキアノスでヴァンガードにアタック」

 

「インターセプト『タイダル・アサルト』」

 

「ルキアノスの連波(ウェーブ)2。2回目のアタック終了時、ルキアノスはスタンド。スコープ・セイラーのブーストをつけ、ルキアノスでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『蒼嵐覇竜グローリー・メイルストローム』」

 

「ターンエンド」

 

PW16000➡PW10000(+5000)

PW16000➡PW15000+SH5000=20000

PW22000➡PW15000  ヴァレオスの手札6枚 山札33枚  キョウヤのダメージ3ダメージ

 

「ダメージ3対3・・・ここまでお互いに似たような戦局ですね」

 

「ああ。バトルの攻撃回数によって、その効果を発揮するアクアフォース得意の波状攻撃」

 

「大人しくこの私に敗れ、ギーゼ様復活の礎となるがいい」

 

「断る。俺のスタンド&ドロー。ライド!響け!乾くことなき蒼き正義!蒼嵐覇竜ロードリィ・メイルストローム!!」

 

蒼嵐覇竜ロードリィ・メイルストローム  PW11000

 

「おお!キョウヤの新しいメイルストロームか!」

 

「ストライドジェネレーション!!!蒼嵐旋竜ディザスター・メイルストローム!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『蒼嵐竜メイルストローム』グレード3

 

蒼嵐旋竜ディザスター・メイルストローム  PW26000  ハーツ『蒼嵐覇竜ロードリィ・メイルストローム』

 

「ロードリィ・メイルストロームの超越(ストライド)スキル。メイルストロームのGユニットにストライドした時、カウンターブラスト。ドロップゾーンの蒼嵐竜メイルストロームをソウルへ。手札から1枚、蒼嵐のユニットをコールできる。蒼嵐兵ラスカル・スイーパーをスペリオルコール。スキル獲得」

 

蒼嵐兵ラスカル・スイーパー  PW9000

 

「さらにラスカル・スイーパー、エルダモスをコール」

 

ラスカル ディザスター エルダモス

ラスカル  マリオス  ホメロス

 

「いくぞ、左前列のラスカル・スイーパーでヴァンガードにアタック。

スキル発動。ヴァンガードにメイルストロームがいれば、パワープラス2000」

 

「インターセプト『蒼波水将ルキアノス』」

 

「ラスカル・スイーパーのスキル発動。アタック終了時、メイルストロームのヴァンガードがいれば、前列と後列の位置を交換する。位置を交換したラスカル・スイーパーでヴァンガードにアタック。

スキルでパワープラス2000」

 

「ガード『蒼波水将ガレアス』」

 

「ロードリィ・メイルストロームの超越(ストライド)スキルにより、アタック終了時スタンド。マリオスのブースト、ディザスター・メイルストロームでヴァンガードにアタック。

ディザスター・メイルストロームのスキル!Gゾーンのディザスターを表に。山札から、蒼嵐竜メイルストロームを相手に見せ、手札に加える。そして、ソウルにメイルストロームのユニットがいるのならば、前列のユニット全てにパワープラス5000」

 

「さっきコストで送ったメイルストロームをソウルに送ったことで、このスキルを有効活用させた!」

 

「さすがだな。アクアフォースのクランリーダーに選ばれるわけだぜ」

 

「ぬぅ・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ『戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ(引)』ドロートリガー。パワーはエルダモスに。1枚ドロー。セカンドチェック『蒼嵐戦姫テータ』サードチェック『蒼嵐兵ミサイル・トルーパー(☆)』クリティカルトリガー。パワーはエルダモス、クリティカルはディザスター・メイルストロームに」

 

ディザスターは口から螺旋の光線をヴァレオス(ルウガ)に放ち、先端が鋭いドリルミサイルもヴァレオス(ルウガ)に向けて撃ち放った。あまりの攻撃の勢いにヴァレオス(ルウガ)が一瞬だけ怯みそうになったが何とか耐え抜く。

 

「ぬおおおおお!!ダメージチェック『蒼波兵ブルーギル・トルーパー(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー。セカンドチェック『蒼波盾将ヨルゴス』」

 

「残りダメージ1!」

 

「残りで決めちまえキョウヤ!」

 

「3回目以降のアタックがヒットしたことにより、マリオスのスキル発動。山札の上から5枚見て、メイルストロームのカードを見せる。ロードリィ・メイルストロームを手札に。スタンドしたラスカルでヴァンガードにアタック。スキルでパワープラス2000」

 

「くっ・・・ガード!『蒼波水将フォイヴォス』」

 

「ホメロスがブーストしたエルダモスでヴァンガードにアタック。これで沈め、蒼波元帥!」

 

「図に乗るなぁ!!ジェネレーションガード!!蒼波鎧将ガルフィリア!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『蒼波工兵リフィット・セイラー(治)』

 

蒼波鎧将ガルフィリア  SH15000

 

「さらにガード!『蒼波兵ツインヘッド・シャーク(醒)』」

 

「ホメロスの連波(ウェーブ)。3回目以降のアタック終了時、ソウルブラスト『蒼嵐水将ヘルメス』ホメロスを手札に戻す。

ロードリィ・メイルストロームのGB(ジェネレーションブレイク)2。カウンターブラスト。このターンで4回以上アタックしたので、こちらは1枚ドロー。そちらは自身のリアガードを退却してもらう」

 

「くっ・・・コスティを退却」

 

「ターン終了だ」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW36000➡PW11000(+5000)

PW16000➡PW16000+SH5000=21000

PW31000➡PW16000+SH25000=41000  キョウヤの手札9枚 山札28枚  ヴァレオスのダメージ5枚

 

「くそ!ダメージ5のままか!」

 

「でもキョウヤさんの手札は9枚、守りは固い!」

 

「・・・やはり睨んだ通りだ。一条キョウヤ・・・貴様はギーゼ様に危険を齎す害悪だ・・・。ギーゼ様復活の前に、何としても・・・貴様を排除しなくてはな!」

 

「ふん・・・排除されるのは貴様の方だ、ヴァレオス」

 

「ヴァレオスのスキル!カウンターブラスト!手札から蒼波のユニットを1体スペリオルコール!蒼波竜アーセナルフリート・ドラゴン!パワープラス2000!コールしたため1枚ドロー」

 

蒼波竜アーセナルフリート・ドラゴン  PW11000

 

「私と貴様のアクアフォースに格の違いがあるということを教えてやる!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『蒼波元帥ヴァレオス』グレード3

 

「破滅を呼ぶ蒼の衝撃!!ストライドジェネレーション!!!!蒼波師竜フラッドハザード・ドラゴン!!!!」

 

蒼波師竜フラッドハザード・ドラゴン  PW26000  ハーツ『蒼波元帥ヴァレオス』

 

超越(ストライド)スキル。蒼波のGユニットにストライドした時、ソウルブラスト『蒼波水将ガレアス』お前のヴァンガードはパワー11000で固定される」

 

「これでダメージトリガーのパワーは期待できなくなった・・・」

 

「けど、あいつなら・・・」

 

「かつてのメイルストロームは数々の戦果を上げ、未来の海軍大将として謳われいた。だが今の奴は、我々に刃向かう逆賊だ!コール!ベラギオス、蒼波水将フォイヴォス!」

 

蒼波水将フォイヴォス  PW9000

 

フォイヴォス フラッドハザード アーセナルフリート

 スコープ     R       ベラギオス

 

「絶望の深海に響け!死の蒼き咆哮!蒼波師竜フラッドハザード・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『蒼波兵ブルーギル・トルーパー(引)』ドロートリガー。パワーはフォイヴォスに。1枚ドロー。セカンドチェック『蒼波盾将ヨルゴス』サードチェック『蒼波兵ブルータル・トルーパー(☆)』クリティカルトリガー。パワーはアーセナルフリート、クリティカルはフラッドハザード・ドラゴンに」

 

フラッドハザードはダブルビームバズーカのエネルギーを溜め、最大出力でロードリィに向けて放った。ロードリィはビームバズーカを喰らい、海の中へと倒れゆく。だが、ロードリィは諦めることなく、何とか海から起き上がった。

 

「ダメージチェック『タイダル・アサルト』セカンドチェック『蒼嵐兵ミサイル・トルーパー(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てエルダモスに」

 

「ベラギオスのブースト、アーセナルフリートでヴァンガードにアタック。

アーセナルフリートのGB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラスト(蒼波)。このターン中パワープラス4000。そして、2回目のアタックでアーセナルフリートはスタンド」

 

「ガード『蒼嵐兵ミサイル・トルーパー(☆)』『蒼嵐水将デスピナ(☆)』」

 

「フォイヴォスでヴァンガードにアタック。

フォイヴォス、3回目のアタック時、連波(ウェーブ)発動。カウンターブラスト。パワープラス2000」

 

「インターセプト『蒼嵐兵ラスカル・スイーパー』『蒼嵐兵エルダモス』」

 

「バトル終了時、フォイヴォスはスタンド。スコープ・セイラーのブーストをつけ、フォイヴォスでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『蒼嵐兵ミサイル・トルーパー(☆)』『戦場の歌姫(バトルセイレーン)マリカ(引)』」

 

「ハーツが蒼波で、蒼波のリアガードによる4回目のアタック終了時、フラッドハザードのスキル発動。カウンターブラスト。手札を2枚捨て、Gゾーンのフラッドハザードを表に。フラッドハザードをスタンド。ドライブマイナス3。

ベラギオスのスキル。蒼波のヴァンガードがスタンドした時、自らをスタンド」

 

「やっぱ来やがったか、ヴァンガードのスタンド!」

 

「スコープ・セイラーのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『蒼波兵長ベラギオス』このユニットを手札に戻し、フラッドハザードにパワープラス4000!

フラッドハザードのGB(ジェネレーションブレイク)3!ドライブプラス1、前列の蒼波のユニットにパワープラス2000!」

 

「ドライブまで増やされた!キョウヤさん!」

 

「フラッドハザード・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード『蒼嵐の盾ホメロス』(コスト『蒼嵐竜メイルストローム』)」

 

フラッドハザードは起き上がり、またビームバズーカを放った。それだけではなく、2つの3連装砲の弾もロードリィに向けて一斉発射させる。しかしそれを予想できていたのかホメロスは蒼の盾を展開し、ビームバズーカも3連装砲も全て凌ぐ。

 

「ドライブチェック『蒼波兵ブルータル・トルーパー(☆)』クリティカルトリガー。効果全てはアーセナルフリートに!ベラギオスのブースト、アーセナルフリートでヴァンガードにアタック!これで、終わりだ!」

 

「ジェネレーションガード!!蒼嵐障竜アイスバリア・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『蒼嵐艦隊の医療士官(治)』

 

蒼嵐障竜アイスバリア・ドラゴン  SH15000

 

「アイスバリアの連波(ウェーブ)!1回目か4回目以降のアタック時、シールドプラス10000!そしてガード『蒼嵐戦姫テータ』」

 

「・・・凌がれたか・・・。ターンエンド」

 

PW26000➡PW11000

PW29000➡PW11000+SH20000=31000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW22000➡PW11000+SH15000=36000

PW32000➡PW11000(完全ガード)

PW36000➡PW11000+SH30000=41000  ヴァレオスの手札4枚 山札23枚  キョウヤのダメージ5枚(裏2枚)

 

「凌ぎきった!」

 

「やっちまえ、キョウヤ!」

 

「ヴァレオス、俺と貴様のアクアフォース、本当の格の違い、本当の荒波というものを教えてやる!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『蒼嵐覇竜ロードリィ・メイルストローム』グレード3

 

「未来を呼ぶ蒼の輝き!!ストライドジェネレーション!!!!」

 

海に発生した渦潮がロードリィを飲みこんでいく。渦潮は爆散するように晴れていき、その先に、巨大な竜が姿を現した。これは、アドミラルでもない、ディザスターでもない、メイルストロームのさらなる未来の姿だ。

 

「蒼嵐砕竜エンガルフ・メイルストローム!!!!」

 

蒼嵐砕竜エンガルフ・メイルストローム  PW26000  ハーツ『蒼嵐覇竜ロードリィ・メイルストローム』

 

「また新しいメイルストローム・・・」

 

「これが、キョウヤさんが本気で掴みたいと願う未来・・・」

 

超越(ストライド)スキル。カウンターブラスト。ドロップゾーンのロードリィをソウルへ。手札からエルダモスをスペリオルコール。スキル獲得。ラスカル・スイーパーを前列へ。

エルダモスのスキル。カウンターブラスト。ドロップゾーンのメイルストロームをソウルへ。パワープラス4000、後列からアタック可能。

エンガルフ・メイルストロームのスキル。Gゾーンのアドミラル・メイルストロームを表に。ソウルにあるメイルストロームのカードが2枚以上あれば、パワープラス5000、クリティカルプラス1」

 

「ぬうぅ・・・!!」

 

ラスカル エンガルフ   R

 R   マリオス  エルダモス

 

「この先、何があろうとも・・・この世界を・・・ヴァンガードを守り抜く!!」

 

「・・・やってみろ」

 

「ラスカルでヴァンガードにアタック。

スキルでパワープラス2000」

 

「ガード『蒼波兵スコープ・セイラー』」

 

「エルダモスでフォイヴォスにアタック」

 

「ガード『蒼波兵ブルータル・トルーパー(☆)』」

 

超越(ストライド)スキルでエルダモスをスタンド。エルダモスでフォイヴォスにアタック」

 

「ノーガード」

 

「希望の航海へ誘え!生の蒼き導き!マリオスのブースト、エンガルフ・メイルストロームでヴァンガードにアタック!

エンガルフ・メイルストロームの連波(ウェーブ)4!相手は手札とGゾーンからソウルにあるメイルストロームのカードの枚数より低いグレードをガードに出すことはできん!」

 

「!!」

 

「今ソウルにあるメイルストロームは3枚・・・てことは・・・」

 

「相手が出せるのはGガーディアンだけ・・・」

 

(これが・・・俺の知らないメイルストロームの力・・・そしてそのメイルストロームの先導者、一条キョウヤの力か・・・!)

 

ヴァレオスは自身が知らないメイルストロームの力に戦慄を覚えていく。

 

「・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ『蒼嵐戦姫テータ』セカンドチェック『蒼嵐兵ミサイル・トルーパー(☆)』クリティカルトリガー。パワーはエルダモス、クリティカルはエンガルフ・メイルストロームに。サードチェック『蒼嵐水将デスピナ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てメイルストロームに!」

 

(ぐっ・・・ここまでか・・・!ギーゼ様、申し訳ございません・・・!!)

 

エンガルフは装備されているミサイルポッドをヴァレオス(ルウガ)に狙いを定め、ミサイルを全弾撃ち放った。ヴァレオス(ルウガ)はミサイルに全弾直撃し、海の水しぶきと共に深海へと沈んでいった。

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW14000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000

PW36000➡PW11000

 

ダメージチェック『蒼波元帥ヴァレオス』

 

キョウヤのダメージ5枚  ヴァレオスのダメージ6枚  勝者キョウヤ

 

ヴァレオスがファイトに敗北したことによって、利き手のクランマークから強烈な痛みがヴァレオスを襲う。

 

「ぐっ・・・ぐおおおおおお!!」

 

今まで感じたことのない痛みにヴァレオスは顔を苦痛で歪んでいる。

 

「さあ、約束だ。救出方法について話してもらおうか」

 

「・・・敗者に決定権などない・・・いいだろう」

 

ヴァレオスは仕方ないといわんばかりに情報の一部を話す。

 

「この世界のどこかにあるシステムが存在している。そのシステムに貴様らのイメージを流せば・・・後はわかるだろう」

 

「そのシステムはどこにある?」

 

「・・・私は救出方法について教えるとは言ったが、システムの場所を教えるとは言っていない」

 

「てめぇ!負けたくせに!」

 

「そんなところだろうとは思っていた。答えが曖昧過ぎて、答えになっていないがな」

 

肝心なところがところどころ抜けているせいで、全ての答えを導くには至らない。もう少し詰め寄ろうとした時・・・

 

ドガアアアアアン!

 

ここから少し遠い場所から何かの爆発音が聞こえてくる。3人はその場所に視線を向ける。

 

「今のは⁉」

 

「くくく・・・私に勝った褒美だ。1ついいことを教えてやろう。私はゼロスドラゴンを持っていない。今はな」

 

「なんだと⁉」

 

「まさか・・・今の爆撃は・・・!」

 

「絶海のゼロスドラゴンメギドはすでに・・・もう1人の使徒の手に・・・。くくく・・・ははははは」

 

ヴァレオスは剣を抜き取り、笑いながらその場を去っていく。

 

「待ちやがれ!」

 

「橘カズヤ、追うな!ここからそう遠くはない!彼らの安全を確認するぞ!」

 

「彼らって?あ、キョウヤさん、待ってください!」

 

何やら確信を持ったキョウヤが先ほどの爆発音の下に急いで駆け付けていく。アイチとカズヤはキョウヤについていった。

 

 

どこかの迷宮に送り込まれたクロノとツネトは迷宮の脱出のために先を進んでいると、いくつも存在する分かれ道を発見する。出口の発見の効率を上げるためにクロノとツネトは別々の道に入った。奥へ進んでいくと、クロノもツネトもさっきの分かれ道の部屋に戻っていた。今度も別の道を選んだが、結果は同じ、同じ部屋に辿り着いた。

 

「「いったいどうなってんだぁ⁉」」

 

原理が不明な迷宮に困惑するクロノとツネト。

 

「よし、もう1回だ!」

 

「おう!」

 

もう1度、今度もまた別の道を選んで進んでいくが、また同じ場所に戻ってきてしまう。

 

「またか⁉」

 

「もう訳わかんねぇ!」

 

「そもそもここはいったいどこなんだ⁉」

 

訳もわからない迷宮にほとほとまいっていると、クロノの利き手に少し熱が発する。

 

「いっ・・・!」

 

「どうした⁉」

 

「急に熱く・・・⁉」

 

クロノが熱を感じ取った手を見てみると、そこには消えたはずの紋章が再び現れていた。不気味なのが、6本の柱の光が2つに増えていたのだ。

 

「1つだけ赤かったのに・・・今は2つ・・・」

 

「何かのカウントダウンってか?6本全部赤くなったら爆発するー、とか。あっははははは!」

 

「!・・・・・・」

 

ツネトは冗談のつもりで言ったのだが、全ての事情を知っているクロノにとって、それもあり得ない話ではなかった。

 

「・・・マジかよ⁉」

 

クロノの表情を見てツネトはそれもあり得るのではないかと理解する。すると・・・

 

コツ、コツ・・・

 

迷宮から何やら靴の足跡が聞こえてきた。

 

「!聞こえたか?」

 

「ああ」

 

コツ、コツ、コツ、コツ、コツ・・・

 

足跡はだんだんとクロノとツネトに近づいてくる。

 

「誰かくる・・・」

 

「おーい!助けてー!」

 

「待て。味方とは限らねぇ」

 

ツネトはこれから来る人物に助けを呼ぼうとしたが、敵か味方かわからない以上、不用意なことを避けるようにクロノが制する。そして、1つの道からこの部屋に入ってきたのは・・・

 

「ここは魂の牢獄レリクス。ここに入った者は二度と出ることはできません」

 

ギーゼの使徒の1人であり、使徒たちの指導者である存在、日比野アルテにディフライドしている、邪神司教ガスティールだった。

 

「知り合い?」

 

「知るかよ。誰だ⁉」

 

「この牢獄、レリクスから脱出する方法は2つです。命を失うか・・・」

 

「「!!」」

 

「その身を我が主に捧げるか」

 

ガスティールが手を構えると、ダークイレギュラーズのクランマークが輝きだした。クロノとツネトはガスティールに身構えるのであった。

 

to be continued…




キョウヤ「ヴァレオスが俺たちの前に現れたのは恐らく、他の使徒が動きやすくするための足止めが本題・・・排除はついでだろう・・・。

そして・・・今の爆発音が俺の予想と正しいのであれば今頃・・・。

くっ、勝ったとしても結果は奴らの思惑通りになってしまったわけか・・・。

誰と戦っているかは知らんが・・・無事でいてくれ」

TURN215「ゼロスドラゴン」


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ゼロスドラゴン

14日、つまり後2日で宮地学園カードファイト部のパックが発売されますね。私の狙いはなるかみとぬばたまですね。やっぱり自分で組んでみたいものですからね、ぬばたまは。

さて、今回は新たな使徒が登場します。ファイトの行方は果たして・・・。

それではどうぞ!


カオスブレイカーの手によって謎の迷宮に落とされてしまったクロノと、それに巻き込まれたツネトは迷宮の脱出を試みようとしたが、どこに行っても同じ場所に戻されてしまい、途方に暮れていた時、2人の前に現れたのは、日比野アルテにディフライドしている、邪神司教ガスティール。この迷宮から脱出する方法は命を落とすか、その身をギーゼに捧げるかの2択だとガスティールは2人にそう宣言した。

 

「ディフライダー!使徒ってやつか!」

 

「え?」

 

何の事情も知らないツネトは首を傾げている。

 

「俺たちをどうするつもりだ!!」

 

クロノの問いかけと共にガスティールは拳を突き付ける。その瞬間、迷宮は古代神殿へと一瞬で変化していった。そして、ガスティールの後ろには、封印され、像のようになったギーゼの姿があった。

 

「うおわぁ⁉」

 

「これは・・・」

 

「我が名は邪神司教ガスティール。破壊の竜神ギーゼ様の使徒であり、それらを統べる者」

 

場所が変わり、戸惑いを見せるクロノとツネトに、ガスティールは丁寧に自己紹介を行った。

 

 

 

TURN215「ゼロスドラゴン」

 

 

 

「お前らの目的は何なんだ⁉」

 

クロノは声を荒げながらガスティールを含む使徒たちの目論見を聞きだす。ガスティールは包み隠さず話す。

 

「我らの望みは唯一・・・全てを滅する者!!虚無の化身にして、破壊と混沌を司りし我が主・・・ギーゼ様の降臨に、他なりません!!!」

 

ギーゼ復活の話の際、ガスティールは狂気の歓喜ともいえる表情をしている。それに対してクロノとツネトは少しいビビってしまう。

 

「そのためにもぜひ、あなたの力をお借りしたく・・・こうしてまかり越した次第です」

 

ガスティールは途端に冷静になり、クロノに深々とお辞儀をする。

 

パチンッ!

 

そして、ガスティールが指を鳴らすと、古代神殿から今度は映画館のような場所へと変化していった。

 

「えっ!!?」

 

「どこ⁉ここ⁉」

 

クロノとツネトが戸惑っていると、映写室の方から映写機が動き出し、スクリーンに映像が映し出されていく。

 

「ギーゼ様の器たりえるのは・・・その力に耐えるだけの強きファイター・・・すなわち、"ディフライダーに勝利した者"」

 

「!!」

 

「しかしディフライドとは本来、イメージの強い絆で結ばれたユニットと人間の間にしか成しえない」

 

ディフライドが強い絆で結ばれた人間とユニットでしかできないのであれば、ギーゼはそれに当てはまらないのでディフライドは不可能と思われる。ガスティールが口にするある方法をやること以外は。

 

「ならばその絆を・・・破壊すればいい」

 

「!!?」

 

「そのために作り上げられたのが・・・この魂の牢獄レリクスなのです」

 

ギーゼをディフライドさせるために、人間とユニットの絆を壊すための場所が、今クロノとツネトがいる迷宮・・・魂の牢獄レリクスなのだ。

 

 

一方その頃、宮地学園中等部の授業を全て終え、家に向かう帰路を歩いているタイヨウは心配そうな表情をしている。行方不明になったクロノを思えばそうなるだろう。

 

「クロノさん・・・大丈夫かな・・・」

 

タイヨウがそう考えていると、一緒に帰路を歩いていた水色髪の宮地学園中東部の男子生徒が話しかけてきた。

 

「あーあ。しけた顔しやがって。またあいつのこと考えてんのか?」

 

「ヒロキ君・・・」

 

その男子生徒は江西サトルと佐倉スバルと同じく、かつては明神リューズ率いるカンパニーに所属していた守山ヒロキである。

 

「たく、あのぐるぐる頭・・・なーんでそこで勝てないのかねぇ?勝てば送り返せたんだろ?」

 

ヒロキもディフライダーの情報はある程度共有していたのでだいたいは知っていた。

 

「ま、そんな簡単にくたばるような奴じゃないから心配すんなって!」

 

「・・・うん!」

 

ヒロキは以前と比べて人に気遣いをしてくれているあたり、だいぶ変わったといえよう。そのヒロキの気遣いにタイヨウは元気を取り戻す。

 

「それより、お前も狙われるかもしれないんだろ?家まで送ってやるよ」

 

「ありがとう」

 

「来年は、俺とお前がU20(アンダートゥエンティ)でファイナルジャスティース!!決めんだからな!」

 

「ふふふ・・・でも、まだチーム決めてないんだけど・・・」

 

「な、何言ってんだ!チームを優勝へと導く、頼りになる仲間だぞ⁉そんなの俺しかいねぇだろ?俺しか~」

 

「ははは・・・」

 

タイヨウとヒロキが中学生らしい何気ない会話をしているあたり、平和に過ごせているのであろう。

 

「明日川タイヨウ君だね?」

 

だがその平和も、1人の女子高生によって崩されてしまう。身長はタイヨウたちと大差ない中学生ぐらい、紫色のツインテール、そして両手には包帯を巻いている宮地学園高等部の女子高生だ。

 

「?誰?」

 

「ギーゼの使徒、グランブルーお化け海賊団リーダー・・・でめとりあ」

 

「!!ということは、あなたがシオンさんを襲った人の仲間・・・!」

 

「ええっ⁉」

 

ギーゼの使徒が自分たちの目の前に現れたことによってタイヨウとヒロキは驚愕する。

 

「君はギーゼの器候補に選ばれたの。だから私とファイトしよ♪」

 

女子高生はタイヨウに自身のデッキを突き付ける。タイヨウは伊吹たちに現状を知らせようとスマホを取り出そうとすると・・・。

 

「余計なことしちゃダーメ♪」

 

「!!」

 

「新導クロノ君は私たちの手のうちにあるよ。その意味がわかるよね?」

 

「くっ・・・」

 

クロノを人質に取られ、選択を余儀なくされてしまうタイヨウ。

 

「心優しいお姉さん約束してあげる♪もし私に勝てたらクロノ君は返してあげるから♪」

 

女子高生、ベル・マリネッタにディフライドしているお化けのリーダーでめとりあはファイト台を出現させ、ファイトできる環境を作り上げる。ファイトを余儀なくされたタイヨウはデッキを設置し、自分のデッキをファイト台に設置するのであった。

 

 

魂の牢獄レリクスにいるクロノはクレイのユニットとの絆を断ち切ることに対して、驚愕が混じりながらも怒りをあらわにしている。

 

「ユニットとファイターの絆を断ち切るだと!!?」

 

「レリクスに堕ちた器候補は徐々に、その分身たる惑星クレイとの絆を蝕われていく」

 

ガスティールがそう言った瞬間、クロノの利き手に、またも紋章が浮かび上がってくる。変わらずに2つの柱は不気味に輝いている。

 

「うわ・・・またかよ⁉」

 

「それこそ、私が主より授かった呪いの力・・・そしてそれを現実に作用させるのがこのレリクス」

 

ガスティールはスクリーンの前に移動していく。スクリーンには若水ソウスケにディフライドしているダークフェイスが映し出される。

 

「使徒、ダークフェイスのディフライドせし人間の技術が思わぬところで役立ちました」

 

「あれ?どっかで・・・。明神リューズの科学者?」

 

ツネト自身、若水とファイトしたことがあるので、その姿はおぼろげながらも覚えていた。

 

「あなたに刻まれた紋章はギーゼ様の器である印・・・それが完成した時、あなたは分身たるユニットとの絆を完全に断ち切られ・・・我が主を宿すことが可能になる」

 

ガスティールはクロノは深々とお辞儀をし、とんでもないことを言い放った。

 

「あなたが・・・ギーゼ様そのものになるのです」

 

「!!??」

 

クロノがギーゼそのものになる・・・その衝撃的な言葉にクロノは言葉を失ってしまう。

 

 

一方、でめとりあにファイトを余儀なくされたタイヨウは、準備を整え、ファイトできる態勢になる。でめとりあはとっくに準備を終わっているのでいつでもファイトができる。準備が整い、ファイトが始まろうとしていた。

 

「「スタンドアップ・(・)ヴァンガード!!」」

 

「早天の騎士コエル!」

 

「お化けのまっと」

 

早天の騎士コエル  PW5000

 

お化けのまっと  PW5000

 

「僕の先攻です。ドロー。ライド!春陽の騎士コナヌス!コエルは移動!ターンエンドです!」

 

春陽の騎士コナヌス  PW7000

 

R コナヌス  R

R  R   コエル  タイヨウの手札5枚 山札43枚

 

「私のターンだね。ドロー♪ライド!お化けのくいんしー!まっとは移動ね」

 

お化けのくいんしー  PW7000

 

R くいんしー  R

R   R   まっと

 

「くいんしーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『お化けのくれみー』」

 

「ダメージチェック『曙光の騎士ゴルボドゥク』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000  でめとりあの手札6枚 山札42枚  タイヨウのダメージ1枚

 

「僕のターン!ドロー!ライド!昼光の騎士キナリウス!陽日の騎士サロニウスをコール!」

 

昼光の騎士キナリウス  PW9000

陽日の騎士サロニウス  PW9000

 

R キナリウス サロニウス

R   R    コエル

 

「キナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『お化けのこーでぃ(☆)』」

 

「ドライブチェック『春光の騎士ベリーモール』コエルのブースト、サロニウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『お化けのじゃっきー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000+SH10000=17000

PW14000➡PW7000  タイヨウの手札5枚 山札40枚  でめとりあのダメージ1枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー。ライド!お化けのくれみー!お化けのへすけすをコール」

 

お化けのくれみー  PW9000

お化けのへすけす  PW9000

 

「へすけすのスキル。自身にパワープラス3000。ドロップゾーンにお化けのカードが3枚以下なので、レスト。

へすけすのもう1つのスキル。カウンターブラスト。山札の上1枚をドロップゾーンへ『お化けのでゅーい(治)』これがお化けの名がついてるなら、スタンドしてパワープラス3000」

 

R くれみー へすけす

R  R   まっと

 

「くれみーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』」

 

「ドライブチェック『お化けのばーなーど(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復して、パワーはへすけすに!まっとのブースト、へすけすでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『曙光の騎士ゴルボドゥク』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW25000➡PW9000  でめとりあの手札5枚 山札38枚  タイヨウのダメージ2枚

 

「僕のスタンド&ドロー!照らし出せ!新たなる光!ライド!黄金の聖剣グルグウィント!!」

 

黄金の聖剣グルグウィント  PW11000

 

「陽日の騎士サロニウスをコール!」

 

サロニウス グルグウィント サロニウス

  R      R     コエル

 

「左のサロニウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『お化けのとみー兄弟(ブラザーズ)』」

 

「黄金の聖剣グルグウィントでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『神聖魔道士アレッシア』セカンドチェック『スカーフェイス・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!パワーは右のサロニウスに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

グルグウィント(タイヨウ)は聖剣に太陽の光を包ませる。光に目をくらましたくれみーの隙をついてグルグウィント(タイヨウ)はくれみーに斬撃を放つ。

 

「ダメージチェック『海賊剣士コロンバール』『お化けのふれでぃ』」

 

「コエルのブースト、右のサロニウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『お化けのじゃっきー』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW11000➡PW9000

PW19000➡PW9000  タイヨウの手札5枚 山札36枚  でめとりあのダメージ3枚

 

「ここまでは2対3か・・・」

 

「私のスタンド&ドロー。ライド!お化けのリーダーでめとりあ!!」

 

お化けのリーダーでめとりあ  PW11000

 

「でめとりあのスキル!ソウルブラスト『お化けのくいんしー』『お化けのくれみー』山札の上からグレード1が出るまで公開するよ」

 

公開したカード『お化けのふぁびん』『お化けのくれみー』『お化けのふれでぃ』『海賊剣士コロンバール』『お化けのみっく一家(ファミリー)(醒)』『お化けのこーでぃ(☆)』『お化けのくいんしー』」

 

「今出たグレード1であるくいんしーを手札に加えて、残りはドロップゾーンに」

 

「今のでドロップゾーンのカードが一気に10枚以上か・・・厄介だぜ・・・」

 

「ふぁびんのスキル。このユニットが山札からドロップゾーンに置かれた時、カウンターブラストしてドロップゾーンからスペリオルコール!ふぁびんを亡霊(ホロウ)状態に!」

 

お化けのふぁびん  PW10000

 

「ストライドジェネレーション!!!屍の幻妖術師ネグロゾンガー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『悪霊竜ガストドラゴン』グレード3

 

屍の幻妖術師ネグロゾンガー  PW26000  ハーツ『お化けのリーダーでめとりあ』

 

「お化けのまっとのスキル。自身をソウルへ。山札の上から2枚ドロップゾーンへ『お化けのリーダーでめとりあ』『海賊剣士コロンバール』

そしてソウルチャージ『お化けのへすけす』2枚ドロップゾーンに置いたからカウンタチャージ。そして、くいんしーとお化けのじみーをコール!」

 

お化けのじみー(☆)  PW5000

 

「ドロップゾーンのくいんしーのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!グレード0のじみーを山札の下に。ドロップゾーンからスペリオルコール!」

 

ふぁびん  ネグロゾンガー へすけす

くいんしー    R    くいんしー

 

「へすけすで右のサロニウスにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ふぁびんでヴァンガードにアタック!

ふぁびんのGB(ジェネレーションブレイク)!バトル終了までパワープラス4000!」

 

「ガード!『スカーフェイス・ライオン(☆)』」

 

「ネグロゾンガーでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『神聖魔道士アレッシア』(コスト『春光の騎士ベリーモール』)」

 

ネグロゾンガー(ベル)は妖術を槍のように放ち、グルグウィント(タイヨウ)を貫かせようとする。だがアレッシアによる防御壁のおかげで妖術の槍は防げた。

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『悪霊竜ガストドラゴン』セカンドチェック『お化けのふぁびん』サードチェック『お化けのぐらはむ(醒)』スタンドトリガー!ふぁびんをスタンド、パワーを左のくいんしーに」

 

「トリガーのパワーを、後列のユニットに上げた・・・」

 

「ネグロゾンガーのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのネグロゾンガーを表に!手札を1枚捨てて、山札の上から4枚見て、3枚をドロップゾーンに!『お化けのじみー(☆)』『お化けのとみー兄弟(ブラザーズ)』『お化けのじゃっきー』ドロップゾーンから海賊剣士コロンバールをスペリオルコール!Gゾーン表のカード1枚につき、パワープラス5000!」

 

海賊剣士コロンバール  PW9000

 

「ふぁびんでヴァンガードにアタック!

スキルでパワープラス4000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『黄金の聖剣グルグウィント』」

 

「くいんしーのブースト、コロンバールでヴァンガードにアタック!

コロンバールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ドロップゾーンからお化けのくれみーをスペリオルコール!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『日射の騎士カリヌス』」

 

「くいんしーのブースト、くれみーでヴァンガードにアタック!

くれみーのスキル!ドロップゾーンのカードが5枚以上でパワープラス2000!さらにお化けのカードがドロップゾーンに10枚以上あるため、パワープラス5000!」

 

「ジェネレーションガード!!聖天祈祷師レイア!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『キュアラブラ・エンジェル(治)』

 

聖天祈祷師レイア  SH15000

 

「スキル発動!リアガードが2体以上でシールドプラス5000!」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000

PW14000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW14000➡PW11000

PW21000➡PW11000

PW28000➡PW11000+SH20000=31000  でめとりあの手札4枚 山札19枚  タイヨウのダメージ4枚

 

「おっしゃあ!どうだ!凌いだぜ、6連続!」

 

「んー・・・まだちょっとつまらないかな?次のターンで君の力を見せてよ」

 

でめとりあはまるで物足りないかのような言動でタイヨウを軽く挑発してみせた。タイヨウはこの状況をどうすべきか冷静に判断していく。

 

 

レリクスでクロノはガスティールから衝撃的な真相を聞いて、紋章を見ながら冷や汗をかいている。

 

「俺が・・・ギーゼに・・・?」

 

「そうです」

 

「!」

 

「こちらの世界までギーゼ様にご足労いただくには、理由があります。かつて、創世神メサイアと争った大災厄の砌・・・エレメンタルの塊、ゼロスドラゴンは封印され、この星に齎された。その力を取り戻すために我々もディフライドなどという方法でやってきました。そして・・・全てのゼロスドラゴンを従えた時・・・ギーゼ様は、世界を滅亡させる!!」

 

 

タイヨウとでめとりあとのファイト・・・

 

「ジェネレーションゾーン解放!!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黄金の聖剣グルグウィント』グレード3

 

グルグウィント(タイヨウ)が太陽の光に包まれると、光は空高くまで飛んでいった。光が晴れ、そこに、天馬にまたがり、太陽の光を放つ黄金の聖剣を持った騎士が現れる。これこそ、旭光剣欄でもなく、天道聖剣でもないまったく新しいグルグウィントの未来の可能性だ。

 

「暁天剣聖グルグウィント・ヘリオス!!!!」

 

暁天剣聖グルグウィント・ヘリオス  PW26000  ハーツ『黄金の聖剣グルグウィント』

 

「来年、僕たちのチームでクロノさんに挑戦する!絶対に・・・クロノさんを取り戻す!

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『春陽の騎士コナヌス』山札の上から4枚見て、1体スペリオルコール!昼光の騎士キナリウス!結束(ユナイト)持ちなので、山札の上を1枚見て、日射の騎士カリヌスをレストでスペリオルコール!」

 

日射の騎士カリヌス  PW7000

 

結束(ユナイト)達成!キナリウスの結束(ユナイト)!ヴァンガードがグルグウィントなら、パワープラス4000!

サロニウスの結束(ユナイト)!グルグウィントのグレード4のヴァンガードがいる時、全てのユニットにパワープラス2000!春陽の騎士コナヌスをコール!

コナヌスのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)結束(ユナイト)を持つユニット1つにつきパワープラス1000!

コエルのGB(ジェネレーションブレイク)結束(ユナイト)!自身をソウルへ!山札の上3枚を見て、コナヌスをスペリオルコール!パワープラス2000!

コナヌスの結束(ユナイト)!パワープラス6000!

グルグウィント・ヘリオスの結束(ユナイト)!Gゾーンのグルグウィント・ヘリオスを表に!ドライブプラス1!

グルグウィント・ヘリオスのGB(ジェネレーションブレイク)3!このユニットのアタックはグレード1以上でガードできない!」

 

「!!」

 

「さらに、リアガード1体につき、パワープラス5000!」

 

「すげぇ!!全軍強化の旭光剣欄、連続攻撃の天道聖剣ともまた違う!一点突破のグルグウィント!あれが、タイヨウの手に入れた、新しい未来の可能性!」

 

サロニウス   ヘリオス    キナリウス

コナヌス  カリヌス(レスト) コナヌス

 

「コナヌスのブースト、サロニウスでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『海賊剣士コロンバール』『お化けのくれみー』

くれみーのスキル!ドロップゾーンにお化けのユニットが10枚以上ならシールドプラス5000!」

 

「グルグウィント・ヘリオスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「クワドラプルドライブ!ファーストチェック『蒼穹のファルコンナイト(引)』ドロートリガー!パワーはキナリウスに!1枚ドロー!セカンドチェック『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはキナリウス、クリティカルはグルグウィント・ヘリオスへ!サードチェック『昼光の騎士キナリウス』ファイナルチェック『聖管の奏者ヘリー(醒)』スタンドトリガー!サロニウスをスタンド、パワーはキナリウスへ!僕らの未来・・・逃しはしない!!」

 

ヘリオス(タイヨウ)は天馬にまたがって、一直線に進み、でめとりあ(ベル)に向かって聖剣による斬撃を放つ。でめとりあ(ベル)は攻撃を喰らったが、海賊旗の上にバランスよく着地する。

 

「ダメージチェック『お化けのへすけす』『お化けのとみー兄弟(ブラザーズ)』」

 

「ダメージ5まで追い詰めた!」

 

「サロニウスでもう1度ヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『お化けのじゃっきー』」

 

「コナヌスのブースト、キナリウスでヴァンガードにアタック!」

 

「キナリウスのパワーはブーストこみで47000!行ける!」

 

「ジェネレーションガード!!招来の幻妖術師ネグロノーラ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『お化けのばーなーど(治)』

 

招来の幻妖術師ネグロノーラ  SH15000

 

「ネグロノーラのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『お化けのまっと』Gガーディアンのネグロリリーを表に。ドロップゾーンからお化けのじゃっきーとくれみーをスペリオルコール!」

 

お化けのじゃっきー  PW7000

 

「じゃっきーは亡霊(ホロウ)

くいんしーのスキル!お化けのグレード3のヴァンガードが攻撃された時、自身を退却!ヴァンガードにパワープラス5000!

もう1体のくいんしーのスキルで自身を退却してヴァンガードにパワープラス5000!くれみーでインターセプト!

くれみーのスキル!シールドプラス5000!

じゃっきーのスキルで、亡霊(ホロウ)状態でインターセプトが可能!じゃっきーでインターセプト!」

 

「くっ・・・ターンエンド」

 

PW24000➡PW11000+SH15000=26000

PW51000➡PW11000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW47000➡PW11000+10000+SH30000=51000  タイヨウの手札5枚 山札25枚  でめとりあとのダメージ5枚(裏3枚)

 

「くっそー!!でもこれで、あいつの盤面は0だ!!」

 

「なるほどねー・・・なるほどなるほど・・・明日川タイヨウ君・・・ギーゼの器には十分だね」

 

「「!!」」

 

「ゲームを盛り上げるために・・・君をギーゼに渡さないとね・・・」

 

追い詰められた状況の中、でめとりあは不敵な笑みを浮かべている。そして、でめとりあのGユニットの中に1枚だけ、禍々しいオーラを放っている。

 

 

「ではお見せしましょう・・・ゼロスドラゴンです!!」

 

「「!!」」

 

ガスティールがそう口にした瞬間、スクリーンはタイヨウがでめとりあとファイトしている姿が映った。

 

「!タイヨウ⁉」

 

 

「スタンド&ドロー」

 

でめとりあは先ほど引いたカードをコストとして支払った。

 

ヴァンガードと同じカードをコストに

 

「!!」

 

私の未来の全てを賭けて、終焉ゲームの幕上げを!!

 

でめとりあのカード1枚がさらに禍々しくオーラを漂わせる。

 

「ファイトに負けちゃったら、私のジェネレーションゾーンのカードは全部消えて二度と戻らなくなっちゃう」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『お化けのリーダーでめとりあ』

 

我が未来を喰らい顕現せよ!!!メガラニカのゼロスドラゴン!!!アルティメットストライド!!!!!

 

海賊船の真下に巨大な渦潮が発生し、海賊船を飲みこんだ。グルグウィント(タイヨウ)は壊れた海賊船のかけらを足場にし、態勢を整える。渦潮は巨大になっていき、渦潮から晴れると、禁断の破壊兵器、ゼロスドラゴンメギドが降臨した。

 

絶海のゼロスドラゴンメギド!!!!!

 

絶海のゼロスドラゴンメギド  PW36000  ハーツ『お化けのでめとりあ』

 

「メギドのスキル。カウンターブラスト(2)。手札とドロップゾーンから5体スペリオルコール!手札から悪霊竜ガストドラゴン、じゃっきー、ドロップゾーンからガストドラゴン、お化けのくれみーを2体!5体全部にパワープラス5000!」

 

悪霊竜ガストドラゴン  PW11000

 

「ガストドラゴン2体とじゃっきーを亡霊(ホロウ)

じゃっきーのスキル!パワープラス2000!

へすけすのスキル!パワープラス3000!

くれみーのスキル!パワープラス7000!」

 

「手札とドロップゾーンから呼び出して・・・パワーアップした⁉」

 

ガストドラゴン  メギド  ガストドラゴン

 くれみー   じゃっきー  くれみー

 

「左の悪霊竜ガストドラゴンでヴァンガードにアタック!

ガストドラゴンのGB(ジェネレーションブレイク)!山札の上2枚をドロップゾーンへ『お化けのリーダーでめとりあ』『海賊剣士コロンバール』パワープラス3000!亡霊(ホロウ)状態でパワープラス5000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『スカーフェイス・ライオン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「メギドのスキル発動!アタック終了時、他のリアガードと位置を交換できる!左のガストドラゴンとへすけすを交換!」

 

「位置の交換⁉何回攻撃するつもりだよ⁉」

 

じゃっきーのブースト、絶海のゼロスドラゴンメギドでヴァンガードにアタック!

 

「くっ・・・サロニウスのスキル!グルグウィントのヴァンガードにアタックされた時、山札の上から2枚、ガーディアンサークルにスペリオルコール!フレイム・オブ・ビクトリー!曙光の騎士ゴルボドゥク!

結束(ユナイト)達成!黄金の聖剣グルグウィントのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!結束(ユナイト)!全てのユニットが後列からインターセプトできる!左のコナヌスでインターセプト!さらにガード!『聖管の奏者ヘリー(醒)』『フレイム・オブ・ビクトリー(☆)』」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『お化けのでゅーい(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはメギドに!セカンドチェック『お化けのふれでぃ』」

 

「トリガー1枚なら、残りのアタックもガードできる・・・」

 

「サードチェック『お化けのこーでぃ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てメギドへ!」

 

「「・・・っ!」」

 

メギドはレーザーピットを操り、グルグウィント(タイヨウ)に向けてレーザーを放つ。そのレーザーは志を共にするグルグウィント(タイヨウ)の仲間が凌いだ。だが、メギドは全ての力を溜め、レーザーピットのレーザーと共に破壊光線を一斉に放つ。

 

うわああああああああ!!!!

 

ガーディアンは全て敗れ去っていき、グルグウィント(タイヨウ)は成す術もなく、光線とレーザーに包まれていく。

 

PW24000➡PW11000(+5000)

PW50000(+10000)➡PW16000+SH40000=56000

 

ダメージチェック『黄金の聖剣グルグウィント』

 

タイヨウのダメージ6枚  でめとりあのダメージ5枚  勝者でめとりあ

 

「くそ・・・」

 

「くっ・・・」

 

「タイヨウ!」

 

敗北したタイヨウは膝を地面につき、ヒロキはタイヨウに駆け寄る。

 

「気を落とさないで?ゲームは始まったばかり。逆転勝利なんてのもありえるからね~♪」

 

タイヨウはでめとりあを睨み付けるが、当の本人はグランブルーのクランマークを包帯越しで輝かせながら拳を握りしめる。

 

世界よ、沈黙せよ・・・絶海のゼロスドラゴンメギド!!!

 

でめとりあがメギドのカードに拳を叩きつけると、ファイト台の下から水が大噴射する。噴射した水は渦潮となり、その渦潮の中から、メギドが現実のものとなって降臨した。

 

「「なっ・・・!」」

 

信じられない光景に目を疑わせるが、そうしている間にメギドはレーザーぴっどのレーザーで近くにあるもの全てを破壊してまわっている。

 

ドガアアアアアン!!!

 

「「うわああああああ!!」」

 

爆風の風圧にタイヨウとヒロキはしゃがみこみ、すさまじい風圧に耐えていく。

 

 

タイヨウとヒロキの現在の様子はレリクスのスクリーンの映像に写っていた。

 

「タイヨウ!!」

 

クロノが立ち上がると、空間は地球と惑星クレイがよく見える宇宙空間となった。

 

「ある人間の子供が、惑星クレイのユニットと絆を結んでくれたおかげで、2つの世界に道ができました。そしてそれを下に、2つの世界を繋ぐものまで現れ・・・ついに我々は・・・この地に降り立つことができるようになった!!」

 

「・・・っ!!」

 

ディフライドできる原因となったストライドゲートはその一部に過ぎなかった。それよりももっと前の、人間の子供がクレイのユニットと絆が生まれたもの・・・それに該当しているのは他でもない・・・幼き頃、クロノ・ドランと接触したことのあるクロノだけだ。

 

 

至る所を破壊しつくしたメギドはカードに戻っていき、それがでめとりあの手に渡る。そして視線はタイヨウに移る。

 

使徒とのファイトに敗北せし者、魂の牢獄レリクスへ至れ!!

 

でめとりあがそう口にした瞬間、タイヨウの足元にギーゼの紋章が現れ、紋章から不気味な大穴が開かれる。

 

「タイヨウ⁉」

 

「うわああああああああ!!」

 

「タイヨウーーーーー!!!」

 

タイヨウは成す術もなく、不気味な大穴、レリクスの入り口へと落ちていってしまう。ヒロキは突然のことで対処できず、助け出す前にレリクスの入り口は閉じてしまい、ギーゼの紋章は消えてしまった。でめとりあは満足気ながら使徒たちの拠点へ戻っていく。

 

「ちくしょう・・・タイヨウーーー!!!」

 

この空間に1人取り残されたヒロキの悲痛の叫びが広がっていく。

 

 

「全ては・・・あなたより始まったこと・・・」

 

事の全ての原因の1つが自分にあったことにクロノは呆然としている。

 

「心よりの感謝を・・・ギアクロニクルの特異点・・・新導クロノ・・・」

 

地球と惑星クレイがくっついた時、光が発し、空間全てを包み込んだ。

 

 

「!!」

 

クロノが目を覚めると、視線は元のレリクスの内部だった。いつの間にかガスティールはいなくなっていた。

 

「おい!こっから出るぞ!寝ぼけてる場合か!」

 

どうやらガスティールが見せた映像は全て夢として見せていたものらしく、先ほどまでクロノとツネトはいつの間にか眠っていたらしい。

 

「・・・ああ・・・」

 

クロノが利き手を見ると、変わらずにギーゼの紋章が出ている。変わっていることといえば、紋章の6つの柱のうち3つが輝いていることだ。

 

 

レリクスに落とされたタイヨウは1人、座り込んで、自分の利き手に刻みこまれたギーゼの紋章を見つめている。

 

「これは・・・」

 

「それね、出たり消えたりしちゃうんだよね」

 

そんなタイヨウに話しかけてきたのは、一足先にレリクスに落とされたユイだった。ユイの利き手には、同じくギーゼの紋章が刻まれている。

 

「ええええ⁉ユイさん⁉」

 

タイヨウがユイがここにいることに驚いていると、2人のギーゼの紋章がすーっと消えていった。

 

「消えた・・・」

 

「ほらね?」

 

「あの・・・ユイさん・・・なんで・・・?」

 

「イフディエルっていうディフライダーがファイトを挑んできたから、ファイトしたんだけど・・・負けちゃってこんな所に落とされちゃったよ・・・」

 

「ユイさんもですか・・・」

 

「タイヨウ君もファイトに負けてここに?」

 

「は、はい。ディフライダーはでめとりあって人でした」

 

「ほんとどうなってるの?これもあの使徒たちの力?」

 

ユイが今現在陥ってる状況に頭を抱えるが、すぐに頬を叩き、気を引き締める。

 

「うじうじしてても仕方ない!タイヨウ君が落とされたってことは、クロノとツネト君もいる可能性があるかも!早くクロノたちと出口を探そう、タイヨウ君!」

 

「は、はい!」

 

ユイとタイヨウはすぐにクロノの捜索とレリクスの脱出の出口を探しに歩きだす。

 

 

どこかの研究施設の一室、モニターに映っているのは、今現在レリクスにいるクロノたちの姿だった。そのモニターを見つめているのは、氷堂リュウトにディフライドしているアモンの瞳アガレスと若水にディフライドしている威圧怪王ダークフェイス・アルキデス、通称ダークフェイスだった。

 

「今日もレリクスは絶好調!!なのだ!」

 

ダークフェイスは口元の鉄仮面越しにプロテインの入った暖かいドリンクをストローで飲んでいる。

 

「これからも続々と器が入ってくる。1番質がいいものを選べるよう調整しておけ」

 

「お任せください、アガレス殿!」

 

アガレスがダークフェイスに指令を与えると同時に、ガスティールが入室してきた。

 

「おお!ガスティール猊下!」

 

「猊下。各使徒たち、予定通りに事を進めている。我が作戦は順調だ」

 

「私の留守中の指令、ご苦労様です、アガレス。あなたにもそろそろ動いていただきましょうか。切り札もあなたにお貸しいたしましょう」

 

ガスティールは懐からGカードを1枚取り出す。アガレスは迷わずにそのカードを受け取る。

 

「必ずやギーゼ様の器をレリクスに落とす。全てはギーゼ様のために」

 

アガレスは自ら動き出し、一室から退室していく。

 

「ダークフェイス、"グレドーラ"はいつこちらへ?」

 

「女王陛下に措かれましては、間もなくおいで遊ばされます」

 

「全て順調・・・沈黙を待ちわびる世界の悲鳴が聞こえるようです・・・」

 

ギーゼ復活を目論む使徒たちの作戦は順調に進んでいっているのであった。

 

to be continued…




クロノ「なぁツネト、ここを出るって、何かいい方法があるのか?」

ツネト「任せろ!俺は幼い頃、迷宮の申し子つねちゃまと呼ばれた男だぜ!」

クロノ「なんだそれ・・・でもまぁ、そこまで言うなら、何かすっげぇ秘策が?」

ツネト「左手を壁につけて進むと必ずゴールに辿り着く!これでどんな巨大迷路も100%攻略できる!どうだクロノよ、恐れ入ったか?ははははは・・・どうしよう・・・」

クロノ「一瞬でもこいつに頼った俺がバカだった・・・」

TURN216「アモンの瞳アガレス」


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アモンの瞳アガレス

もうすぐで今年の終わりを向かえますね。最後まできをぬかず前に進んでいきましょう!

それから、今まで予定していたヴァンガード作品の準備に取り組もうと思います。だいたい大晦日の日に投稿しようと考えています。もしよろしければお楽しみに!

さて、今回はサブタイトルのとおり、奴の活躍会です。

それではどうぞ!


普及協会本部の本部長室にキョウヤとヒロキが入室し、室内にいた伊吹とマモル、シオンにこれまでの経緯を報告する。事情を知った伊吹は少ししかめた表情になる。

 

「クロノたちに続いて・・・今度は佐倉と明日川が・・・」

 

「俺が一緒にいたって言うのに!!」

 

「いや・・・責任は我々にある。己を責めるな」

 

ヒロキはタイヨウを助けられなかったことを悔やんでいる。キョウヤはそんなヒロキを励ます。

 

「羽島リン君が消息を絶ったのも、ほぼ同時だ。星崎ノアと一緒にいるのが目撃されている」

 

どうやら羽島リンも使徒、カオスブレイカーの襲撃にあったようで、リンもレリクスに落とされた可能性が非常に高いものとされている。

 

「対策が、後手に回ってしまっているな」

 

集っているメンバーが苦い表情をしている中、シオンがヴァレオスから聞いた情報を話す。

 

「ヴァレオスと名乗ったディフライダーは自分たちに勝ったことのない僕には、レリクスに行く資格もない、と言っていました。今回のユイとタイヨウ君の件で、確証に変わりました。奴らの狙いは・・・ディフライダーに勝利した経験のあるファイターです」

 

使徒たちの目的を知った伊吹、マモル、キョウヤは互いに顔を合わせ、新たな対策を講じようと考えるのであった。

 

 

 

TURN216「アモンの瞳アガレス」

 

 

一方その頃、アンは後江高校の生徒会業務を終わらせ、自宅への道のりを歩いていく。

 

「ユイちゃん、大丈夫なんでしょうか・・・」

 

アンはレリクスに落とされたユイを非常に心配している。そんなアンを励ましたのは、たまたま一緒に帰宅することになったマサトとケイスケだった。

 

「まーたユイのこと考えていたのか?伊吹さんの連絡きてからそればっかだな」

 

「うむ、相変わらずの過保護だな」

 

「マサト君、ケイスケ君・・・」

 

「あいつなら大丈夫なはずだから心配すんなって。あいつのことはお前が1番よく知ってんだろ?」

 

「その通りだ。彼女がそう簡単にやられる姿など考えられん」

 

「2人とも・・・、ええ、そうですよね」

 

マサトとケイスケの励ましでアンは元気を取り戻す。

 

「んなことより、ディフライダーに勝った奴が狙われるってことはお前もそうなんだろ?俺らが家まで用心棒してやるよ」

 

「ありがとうございます」

 

「来年のU20(アンダートゥエンティ)、お前ら必ず出ろよ?早尾先輩とシオン、そして俺のチームが、研究部とドリームハーツをぶっ倒すんだからな!」

 

「ふふふ、もう来年のU20(アンダートゥエンティ)の話ですか?気が早いですよ」

 

「ふっ・・・君たちがそうしていると、君たちの姉たちを見ているようだ」

 

「私たちが・・・お姉ちゃんとシズクちゃんにですか?」

 

「な、何言ってんだ⁉️そんなわけねぇだろ!俺と姉貴が似てるなんて!俺、福原だし、姉ちゃん晴海だし、全然似てねぇだろ!」

 

「どっちもどっちだと思うがな、互いの性格が」

 

「あはは・・・」

 

ケイスケから自身の姉の話を出され、似てないと取り乱すマサト。アンはその様子に苦笑いを浮かべる。

 

「見つけたぞ、日下部アン」

 

そんな微笑ましい会話は1人の少年の介入によって崩れ去っていく。その少年は氷堂リュウトにディフライドしているアモンの瞳アガレスだった。アガレスを確認したマサトとケイスケはアンを守るように前に出る。

 

「誰だてめえは!」

 

「我が名はアモンの瞳アガレス。破壊の竜神ギーゼ様の使徒。偽りの主を持つ者、そして、ガスティール倪下の補佐とし、使徒たちを束ねる者」

 

「!!ということは、貴様が副指令ということか」

 

「はっ!そっちから来るなんてな・・・手間が省けたぜ!!」

 

アガレスの役割を理解したマサトはアガレスに殴りかかった。たがアガレスはマサトの拳を避け、逆にマサトの腹部に膝蹴りを放った。

 

「がはっ!」

 

「マサト(君)!」

 

「こ、この・・・」

 

「貴様に用はない・・・用があるのは貴様だ、日下部アン」

 

アガレスはマサトやケイスケを視界に入れず、アンだけを捉える。

 

「なぜクロノ君やユイちゃんを狙ったんですか!あなたの目的はなんなんですか!」

 

「我々の目的はただ1つ・・・全てを破滅に導く者!虚無の化身にして、破壊と混沌を司る我が真なる主、ギーゼ様の復活に・・・他ならん!!」

 

ギーゼの復活を語るアガレスの顔はガスティールに負けないくらいの狂気の歓喜をしている。

 

「そのためにもギーゼ様の器が必要だったゆえに、器候補に選ばれた連中をレリクスに入れているのだ」

 

「許せません・・・!」

 

ギーゼの器になるということは、自分たちの意識がギーゼに奪われることを意味する。それを理解してか、アンは静かに怒りを表す。

 

「他人事だと思うなよ。我がここに来た目的、器候補に選ばれた貴様をレリクスに入れることだからな。したがって、ファイトしてもらうぞ」

 

アガレスは自身のデッキを取り出し、アンに突きつける。マサトとケイスケはそれをやらせまいとする。

 

「ふざけるな!誰がお前たちなぞ・・・」

 

「言っておくが、貴様に拒否権などない。新導クロノたちはすでに我々の手の内だ。代わりの器候補はいくらでもいる。断ればわかっているな?」

 

「くっ・・・」

 

ここでもクロノたちを人質にとられ、同意せざるをおえない状況に陥った。

 

「では、私が勝てば、ユイちゃんたちを解放していただけますね?」

 

「いいだろう。もし貴様が我に勝てれば、器候補は全て返してやろう」

 

アンが出した条件をアガレスが同意し、互いに了承できた。アガレスはファイト台を出現させ、自身のデッキを設置する。アンもデッキを設置し、ファイトの準備を行う。互いに準備が完了し、運命を賭けたファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・(・)ヴァンガード!!」」

 

「門弟の忍鬼ミノスケ!」

 

「アモンの眷族フェイト・コレクター」

 

門弟の忍鬼ミノスケ  PW5000

 

アモンの眷族フェイト・コレクター  PW5000

 

「私の先攻です!ドロー!ライド!寂滅の忍鬼ヤエガキ!ミノスケは移動!ターン終了です!」

 

寂滅の忍鬼ヤエガキ  PW7000

 

 R   ヤエガキ R

ミノスケ  R   R  アンの手札5枚 山札43枚

 

「我のターンだ。ドロー。ライド。アモンの眷族ヘイトフル・サイクロン。フェイト・コレクターは移動」

 

アモンの眷族ヘイトフル・サイクロン  PW7000

 

R ヘイトフル  R

R   R   フェイト

 

「ヘイトフルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガードです!」

 

「ドライブチェック『アモンの眷族ヘルズ・ディール』」

 

「ダメージチェック『忍竜デュアルウェポン』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡️PW7000  アガレスの手札6枚 山札42枚  アンのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!報復の忍鬼オオボシ!遺恨の忍鬼ソデハギをコール!」

 

報復の忍鬼オオボシ  PW9000

遺恨の忍鬼ソデハギ  PW9000

 

ソデハギ オオボシ R

ミノスケ  R   R

 

「オオボシでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『報復の忍鬼オオボシ』」

 

「ダメージチェック『アモンの難壁バフステア』」

 

「ミノスケのブースト、ソデハギでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『罪を灌ぐ者シャルハロート』」

 

「ターン終了です!」

 

PW9000➡️PW7000

PW9000➡️PW7000  アンの手札5枚  山札40枚  アガレスのダメージ2枚

 

「我のターンだ。スタンド&ドロー。ライド。アモンの眷族オディオス・サンダー。コール、アモンの眷族ヘルズ・ディール、アモンの眷族ヘルズ・ネイルをコール」

 

アモンの眷族オディオス・サンダー  PW9000

アモンの眷族ヘルズ・ディール  PW7000

アモンの眷族ヘルズ・ネイル  PW9000

 

「ディールのスキル。アモンのヴァンガードがいればソウルチャージ『愛着のサキュバス』『アモンの眷族クルーエル・ハンド(☆)』」

 

R オディオス ネイル

R ディール  フェイト

 

「フェイト・コレクターのブースト、ネイルでヴァンガードにアタック。

ネイルのスキル。カウンターブラスト(アモン)。アモンのヴァンガードがいれば、ソウルチャージ『アモンの眷族ヘイトフル・サイクロン』『アモンの眷族アビズム・ラスト』『ルナティック・マスカレード』」

 

「ガード!『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』」

 

「フェイト・コレクターのスキル。ソウルが6枚以上でバトル終了時ソウルへ。1枚ドロー」

 

ソウルの枚数7枚

 

「ディールのブースト、オディオスでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガードです!」

 

「ドライブチェック『ベイルファル・リプレッサー』」

 

「ダメージチェック『幻夢の六花シラユキ』」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡️PW9000+10000=19000

PW16000➡️PW9000  アガレスの手札6枚 山札32枚  アンのダメージ2枚

 

「私のターンです!スタンド&ドロー!体現せよ!雪が降り積もる白銀世界を!ライド!夢幻の風花シラユキ!!」

 

夢幻の風花シラユキ  PW11000

 

「オオボシをコール!」

 

ソデハギ シラユキ オオボシ

ミノスケ  R    R

 

「オオボシでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト『アモンの眷族ヘルズ・ネイル』」

 

「シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『忍獣キャットデビル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはソデハギ、クリティカルはヴァンガードに!セカンドチェック『関門の忍鬼アタカ』」

 

シラユキ(アン)はオディオス(リュウト)に向けて大吹雪を引き起こす。オディオス(リュウト)はなんとか耐えるが体感温度はかなり下がった。

 

「ダメージチェック『アモンの瞳アガレス』セカンドチェック『ヒステリック・シャーリー(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

「ミノスケのブースト、ソデハギでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『アモンの眷族クルーエル・ハンド(☆)』」

 

「ターン終了です」

 

PW9000➡️PW9000+SH5000=19000

PW11000➡️PW9000(+5000)

PW19000➡️PW14000+SH10000=24000  アンの手札5枚 山札36枚  アガレスのダメージ4枚

 

「これでダメージは2対4・・・アンが優勢だな」

 

「どうだ!これでこっちが一歩リードだぜ!」

 

「・・・この程度で追い詰めた気になるとは浅はかな。これだから人間は・・・」

 

「あなた、何故ギーゼを復活しようとしているのですか⁉️破壊神をわざわざ・・・」

 

「・・・貴様らには理解できまい。ギーゼ様の存在の偉大さ、そしてギーゼ様の力の素晴らしさを」

 

アガレスはギーゼの使徒となる前はなんの目的を持たない上級悪魔だった。自分こそ1番、上に立つものなどいないと本気で信じながら生きていた。そんなアガレスの前に、現れたのだ。破壊の竜神ギーゼが。自分の領地を荒らしに来たと思い込んだアガレスはギーゼを葬ろうとした。だがアガレスはギーゼに傷をつけるどころか、手も足もでなかった。その圧倒的力と存在感にアガレスはギーゼに心奪われた。その際に決心したのだ。ギーゼに生涯永遠の忠誠を誓おうと。

 

「この身は全てギーゼ様に捧げたもの。ギーゼ様が死ねと命じられれば、喜んでこの命を差し出そう」

 

「絶対的忠誠心・・・それでギーゼを復活するのですか?」

 

「ギーゼ様に身を捧げたものならば当然のこと。しかし、ギーゼ様の復活を阻む者がいる。それが貴様らだ、人間」

 

アガレスがアンたちに向けた視線には確かな怒りがにじみ出ている。

 

「貴様らのイメージの絆によって、光の戦士に力を与えられた。そのせいでギーゼ様は封印され、我は力を失った」

 

アガレスは怒りで拳を握りしめる。

 

「力を回復するためとはいえ、主でもなき悪魔に仕えるという悠久の屈辱を強いられた。だがそれも終わりだ。我が受けた屈辱・・・先導者にそっくりそのまま返してやろう」

 

アガレスは怒りを抑えながら自分のターンにはいる。

 

「ライド!深き闇の深淵を覗け!アモンの瞳アガレス!!」

 

アモンの瞳アガレス  PW11000

 

「アガレスのスキル。ヴァンガードに登場した時、アモンのリアガードを2体選び、ソウルの枚数分、パワープラス1000。ソウルは8枚、よってディールを選び合計でパワープラス8000」

 

「ダークイレギュラーズの常套手段ですね」

 

「我が力・・・存分に堪能するがいい」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『罪を灌ぐ者シャルハロート』グレード3

 

「ストライドジェネレーション!!!アモンの赤眼フォルネウス!!!」

 

アモンの赤眼フォルネウス  PW26000  ハーツ『アモンの瞳アガレス』

 

超越(ストライド)スキル。アモンのGユニットにストライドした時、カウンターブラスト。我のソウルと同じ枚数分、ソウルチャージできる。我がソウルは8枚。よって8枚ソウルチャージ」

 

ソウルチャージ『アモンの眷族ヘルズ・ネイル』『アモンの眷族クルーエル・ハンド(☆)』『アモンの眷族アビズム・ラスト(治)』『アモンの眷族アビズム・ラスト(治)』『アモンの眷族ヘイトフル・サイクロン』『アモンの瞳アガレス』『アモンの眷族ヘルズ・ネイル』『ベイルファル・リプレッサー』

 

「なんなんだよ⁉️あんな大量のソウルチャージ⁉️」

 

「いや、恐らくまだ続くぞ・・・」

 

「オディオスをコール。

オディオスのスキル。ソウルチャージ『アモンの眷族グラオザーム(☆)』これがアモンのカードならばパワーマイナス4000し、さらにソウルチャージ『罪を灌ぐ者シャルハロート』ソウルが5枚ずつにつきパワープラス5000。ソウルは18枚、合計でパワープラス15000。ヘルズ・ディールをコール。

ヘルズ・ディールのスキル。ソウルチャージ『アモンの眷族ヴラド・スペキュラ』『ヒステリック・シャーリー(引)』

アモンの赤眼フォルネウスのスキル。カウンターブラスト。パワーアップしていないヘルズ・ディールをソウルへ。貴様は自分のリアガードを選び退却させろ」

 

「ミノスケを退却」

 

「我がソウル5枚ずつにつき、パワープラス5000。20枚でパワープラス20000。さらにソウルが20枚以上によって、オオボシとソデハギを退却」

 

「くっ・・・」

 

「そしてハーツがアモンならば、クリティカルプラス1」

 

ソウルの枚数21枚

 

「ベイルファル・リプレッサー、ルナティック・マスカレードをコール」

 

ベイルファル・リプレッサー  PW9000

ルナティック・マスカレード   PW7000

 

「ルナティックのGB(ジェネレーションブレイク)。ソウルが6枚以上でパワープラス2000、さらに10枚以上でパワープラス2000」

 

オディオス  フォルネウス ベイルファル

  R     ディール  ルナティック

 

「ルナティックのブースト、ベイルファル・リプレッサーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『忍獣キャットデビル(☆)』」

 

「闇に落ちよ!ヘルズ・ディールのブースト、フォルネウスでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ『アモンの眷族アビズム・ラスト(治)』ヒールトリガー。ダメージを1回復、パワーはオディオスに。セカンドチェック『アモンの眷族オディオス・サンダー』サードチェック『アモンの眷族クルーエル・ハンド(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てオディオス・サンダーに」

 

フォルネウスは体の至るところまである赤眼から闇のエネルギーを収入し、それをシラユキ(アン)に放った。シラユキ(アン)は包まれていった闇のエネルギーをどうにか凍らせるが、大きなダメージをおう。

 

「ダメージチェック『秘匿の忍鬼タンバ』『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「クリティカルをリアガードにふっただと⁉️」

 

「野郎、何企んでやがる!」

 

「オディオスでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!伏魔忍鬼シシユヅキ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『秘事の忍鬼ハギノ(治)』

 

「ターンエンド」

 

PW20000➡️PW11000+SH10000=21000

PW54000➡️PW11000(+5000)

PW30000➡️PW16000+SH15000=31000  アガレスの手札5枚 山札13枚  アンのダメージ4枚

 

「おっしゃあ!どうだ!アンが凌いでやったぜ!」

 

「だが気になるな・・・奴は何故リアガードに効果を・・・」

 

「この程度では足らぬ。貴様の力・・・見せてみろ」

 

「・・・そんなに見たいなら見せてあげます。私の力・・・私の未来の可能性を!ストライドジェネレーション!!!艶然氷華シラユキ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『関門の忍鬼アタカ』グレード1+2

 

艶然氷華シラユキ  PW26000  ハーツ『夢幻の風花シラユキ』

 

「私たち3人はそれぞれのチームで来年のU20(アンダートゥエンティ)に出場します!その可能性の実現のためにも、絶対に、ユイちゃんたちを取り戻します!!夢幻の風花シラユキ、忍竜ヒデンスクロールをコール!」

 

忍竜ヒデンスクロール(醒)  PW4000

 

「ヒデンスクロールのGB(ジェネレーションブレイク)!山札に戻し、リアガードの夢幻の風花シラユキを選び、同名カードをコールできます!夢幻の風花シラユキと幻夢の六花シラユキを夢幻の風花としてスペリオルコール!」

 

幻夢の六花シラユキ  PW11000

 

「さらにヒデンスクロールをコール!

ヒデンスクロールのスキル!ヒデンスクロールを山札に戻し、夢幻の風花シラユキを選び、山札の幻夢の六花シラユキ2体を夢幻の風花としてスペリオルコール!

艶然氷華シラユキのスキル!ハーツがシラユキであれば、カウンターブラスト!Gゾーンのシラユキのカード、淡雪化粧を表に!Gゾーン表のシラユキの数だけ、相手ヴァンガードのパワーマイナス5000!」

 

「・・・・・・」

 

「艶然氷華シラユキのGB(ジェネレーションブレイク)3!シラユキの名のつくリアガードは全て、後列からアタックできます!」

 

「!!」

 

「おお!パワーを下げただけではない・・・場をシラユキに埋めることによって6体全てで攻撃ができる!」

 

「さすが・・・俺のライバルにふさわしい最高の展開じゃねえか!」

 

風花 艶然氷華 六花

六花  六花  風花

 

「右前列の幻夢の六花シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ベイルファル・リプレッサー』」

 

「艶然氷華シラユキでヴァンガードにアタック!私たちの未来、奪わせたりしない!!」

 

「ジェネレーションガード!!断絶の医学ヴィンセント!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アモンの眷族アビズム・ラスト(治)』

 

断絶の医学ヴィンセント  SH15000

 

「ヴィンセントのGB(ジェネレーションブレイク)。Gゾーンのアグラト・バト・マラトを表に。ソウルチャージ『アモンの眷族アビズム・ラスト(治)』ソウル5枚ずつにつき、シールドプラス5000。我がソウルは22枚、よってシールドプラス20000!」

 

シラユキ(アン)は吹雪の氷で薙刀を生成し、アガレス(リュウト)に向けて斬撃を放ったが、ヴィンセントが張った防御壁によって進行を妨げられる。

 

「トリプルドライブ『夢幻の風花シラユキ』セカンドチェック『薄幸の忍鬼シラサギ(引)』ドロートリガー!パワーは左前列の夢幻の風花シラユキに!サードチェック『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て左後列の幻夢の六花シラユキに!」

 

「よし!ダブルトリガー!これなら!」

 

「右後列の夢幻の風花シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『アモンの眷族ヴラド・スペキュラ』」

 

「中央後列の幻夢の六花シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『アモンの眷族クルーエル・ハンド(☆)』」

 

「左前列の夢幻の風花シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『アモンの眷族グラオザーム(☆)』インターセプト『ベイルファル・リプレッサー』」

 

「くっ・・・左後列の幻夢の六花シラユキでヴァンガードにアタック!」

 

「相手はパワー6000でこっちはパワー16000!いけるぞ!」

 

「ガード『アモンの眷族オディオス・サンダー』『アモンの眷族バーメイド・グレイス』」

 

「くっ・・・ターン終了です・・・。呼び出したシラユキは全て山札の下に」

 

PW11000➡️PW6000

PW26000➡️PW6000+SH35000=41000

PW11000➡️PW6000

PW11000➡️PW6000+SH10000=16000

PW16000➡️PW6000+SH15000=21000

PW16000➡️PW6000+SH15000=21000  アンの手札4枚 山札29枚  アガレスのダメージ5枚(裏2枚)

 

「くっ・・・届かなかったか・・・」

 

「けどこれであいつの手札は0だ!」

 

「・・・なるほど・・・日下部アン・・・ギーゼ様の器にふさわしい力だ・・・」

 

「「「!!」」」

 

「どんな手段を使おうとも、なんとしても・・・貴様をギーゼ様に捧げねばな・・・

 

アガレスの金色の瞳の中に禍々しい闇が纏っている。

 

「スタンド&ドロー。アガレスのスキル。ライドフェイズ開始時、オディオスとディールにソウルの枚数分パワープラス1000。合計でパワープラス22000」

 

アガレスのスキル発動と同時にGゾーンのカードの1つが禍々しい闇に包まれている。

 

ヴァンガードと同じカードをコストに

 

「ヴァンガードと同じカードをコスト・・・だと・・・?」

 

我が未来の全てを賭けて、貴様をギーゼ様に捧げる!

 

アガレスがコストを払うと、空全体は暗雲に包まれる。

 

「なんだ・・・?空が・・・」

 

「この状態でファイトに敗北すれば、我のジェネレーションゾーンのカードは二度と元には戻らん」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アモンの瞳アガレス』

 

我が未来を喰らい顕現せよ!!!ダークゾーンのゼロスドラゴン!!!アルティメットストライド!!!!!

 

アガレスの周りに黒き闇の霧が多い尽くす。アガレスが闇に包まれるとそこにギーゼの紋章が現れる。そして、闇が払われると、そこには禍々しい闇を纏った巨大な竜がいた。またここに、ギーゼが生み出した禁断の破壊生物兵器の1体が降臨してしまった。

 

終焉のゼロスドラゴンダストォ・・・

 

終焉のゼロスドラゴンダスト  PW36000  ハーツ『アモンの瞳アガレス』

 

「なんだ・・・このカードは・・・⁉️」

 

「こいつがゼロスドラゴンってやつか!」

 

「ゼロスドラゴンダスト・・・」

 

「ダストのスキル!カウンターブラスト(2)!貴様のユニット全ての全能力を失わせ、グレードとパワーを1にする」

 

「何⁉️パワー1だと⁉️その場合だと、大量のガードが必要に・・・」

 

「それだけじゃねえ・・・グレードも1になったってことは、インターセプトもジェネレーションガードもできねぇ・・・」

 

「そしてスキルが失われたことで、シラユキのスキルも発動できない・・・これが・・・ゼロスドラゴン・・・」

 

ゼロスドラゴンの規格外の能力に驚愕するコズミックドライブ。

 

「これで終わりだと思うなよ。貴様のダメージは4枚以下・・・よって相手に1ダメージ」

 

「なっ・・・ダメージまで⁉️」

 

「奴がリアガードにクリティカルをのせたのはこのためか!」

 

ダストは左右の翼を広げ、真空波を放つ。それによってシラユキ(アン)は吹き飛ばされる。

 

「ダメージチェック『絹笠の忍鬼シズネ』」

 

「滅びの時はまもなくだ。ルナティックを移動」

 

オディオス ダスト  ルナティック

  R   ディール   R

 

「ルナティックでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『妖刀の忍鬼マサムラ(☆)』」

 

「無駄な足掻きだ。オディオスでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『絹笠の忍鬼シズネ』(コスト『薄幸の忍鬼シラサギ(引)』)」

 

「人間どもは戦いの先に輝かしい未来があると信じてこれを疑わぬ・・・だがその先に待つのは絶望のみ・・・ギーゼ様と合間見えた人間に未来など存在せぬ!!ディールのブースト、ダストでヴァンガードにアタック!!

 

「の、ノーガード・・・」

 

「トリプルドライブ『アモンの眷族ヘイトフル・サイクロン』セカンドチェック『罪を灌ぐ者シャルハロート』サードチェック『アモンの眷族グラオザーム(☆)』クリティカルトリガー。効果は終焉のゼロスドラゴンダストに。さあ、貴様も我と共に、その身をギーゼ様に捧げろ!!

 

ダストは息を吸い込み、闇の力を纏ったブレスをシラユキ(アン)に放った。

 

あああああああああ!!!!

 

シラユキ(アン)は闇のブレスに包まれ、何もなかったかのように消えていった。

 

PW7000➡️PW1+SH10000+10001

PW31000➡️PW1(完全ガード)

PW65000➡️PW1

 

ダメージチェック『忍獣キャットデビル(☆)』

 

アンのダメージ6枚  アガレスのダメージ5枚  勝者アガレス

 

「ちくしょう・・・」

 

「アン、大丈夫か?」

 

「くっ・・・」

 

「恥じる必要はない。ギーゼ様の力の前では全てが無意味」

 

アガレスはダストのカードを持ち上げる。同時にダークイレギュラーズのクランマークが輝きだす。

 

世界よ、沈黙せよ・・・終焉のゼロスドラゴンダスト!!

 

アガレスがダストのカードを空に投げると、暗闇がカードを包みこむ。闇が晴れると赤い瞳を輝かせながらダストが現実のものとして降臨した。

 

「なっ⁉️ゼロスドラゴンが⁉️」

 

「「っ・・・!」」

 

ダストの登場にケイスケは腰を抜かし、アンとマサトは息をのむ。ダストは近くにあったビルに向けて闇のブレスを放つ。それも人が大勢いたビルに向けて。

 

「あれ・・・人がいるビルに・・・!」

 

「あいつ・・・意思を持ってやがんのか⁉️」

 

今までは使徒の意思に従って破壊していたが、ダストは他のゼロスドラゴンと違って自らの意思であえて人がいるビルを狙ったのだ。アガレスはそれをわかっているのか笑みを浮かべる。

 

「ひどい・・・!」

 

「これでわかっただろう?ギーゼ様の力には勝てぬ」

 

ビルを破壊し終えたダストは満足したのかカードに戻っていき、ダストのカードはアガレスの手に渡る。

 

使徒とのファイトに敗北せし者、魂の牢獄レリクスへ至れ!!

 

アガレスが手をかざすとアンの足下にギーゼの紋章が浮かび上がり、紋章からから不気味な大穴が開かれる。

 

「きゃ!」

 

「アン⁉️」

 

大穴があき、アンがその穴に落ちそうになった時、アンの手をマサトがとっさの勢いで掴み、アンは穴に落ちずにすんだ。

 

「!マサト君!」

 

「手ぇ放すなよ!今引き上げてやる!」

 

マサトはアンを引き上げようと力を込める。だがマサトの後ろにはアガレスがいた。

 

「!マサト!後ろだ!」

 

「え・・・」

 

「我々の邪魔をするな」

 

アガレスはマサトを蹴りあげ、マサトごとアンを大穴に落とす。

 

「「わああああああああ!!」」

 

「マサト!アン!」

 

ケイスケは駆けつけようとするが腰を抜かしたせいか思うように動けなかった。アンとマサトが落ちたとき、穴は閉じていき、紋章は消えてしまう。それを見届けたアガレスは静かに使徒の拠点に戻っていく。

 

「大変だ・・・一条さんに伝えなければ・・・」

 

ケイスケは一大事と思い、スマホを取り出しキョウヤに連絡を行う。

 

 

レリクスに落とされたアンとマサトはお互いの安否を確認する。

 

「つつ・・・アン、大丈夫か?」

 

「私は大丈夫です・・・マサト君は?」

 

「大丈夫だ・・・くそ!あの野郎・・・こんな変なとこに落としやがって・・・」

 

「マサト君、落ち着いて・・・」

 

不機嫌を表すマサトをアンがなだめる。するとマサトはアンの利き手にギーゼの紋章が出ていることに気づく。

 

「!お前その手・・・」

 

「!これは・・・何なのでしょう・・・?」

 

「それ、出たり消えたりすんのよ」

 

紋章を見ていたアンとマサトに話しかけてきたのは、なんと羽島リンだった。リンの利き手にもギーゼの紋章が出ていた。

 

「えええええ⁉️」

 

「は、羽島先輩⁉️」

 

まさかのリンの登場に驚きを隠せないアンとマサト。2人ギーゼの紋章は消えていった。

 

「消えたぞ」

 

「あ、あの・・・羽島さん・・・どうしてここに?」

 

アンはマサトの後ろに隠れながら恐る恐る尋ねる。

 

「生意気な奴が勝負を挑んできたから、潰してやろうと思ったら・・・」

 

その話だと、普及協会本部でマモルが話していたことと一致する。どうやらリンはカオスブレイカーによって落とされたようだ。

 

「こんな所に落とされたのよ」

 

「てことはファイトに負け・・・」

 

「ああ?」

 

「ひっ・・・」

 

「うえ⁉️い、いや!なんでもないっす!」

 

マサトの失言にリンはマサトに圧をかける。アンは過剰に震え、マサトはあわてて訂正する。

 

「そ・・・そういえばマサト君には紋章がないみたいですね」

 

「お、おお。一通り見たけど、俺にはなんもないみたいだな」

 

マサトは自分の手を見て、何もないとわかりひと安心する。この時点でマサトはギーゼの器候補から外されているようだ。

 

「と、とにかく、ここにいてもあれですから脱出するためにここから出ましょう」

 

「そうだな。羽島先輩もそれでいいっすよね?」

 

「ふわぁ・・・リードは任せるわ、下僕3号」

 

レリクスに落とされたアンたちも脱出のために行動を開始するのであった。

 

to be continued…




TURN217「根絶を望む者」


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根絶を望む者

あけましておめでとうございます!今年が始まり、よき1年になるようにヴァンがっていきましょう!

さて、今年一発は奮発して、熱血と努力の先導者、鋼と宇宙の正義、そして新作、ReLiveを一気に投稿していきます!

あ、感想は作品ごとに別々でお願いします。面倒だとは思いますけど、ややこしくならないので、お願いします。

先ほど熱血と努力を投稿しましたので、2発目は鋼と宇宙の正義!

それではどうぞ!


アリスが住んでいるアパートで、アリスはただ1人、ユイやアンに通話コールを鳴らしている。が、何度やっても、通話は届かない。そして目の前のニュースにはこんなことが報じられている。

 

『立て続けに起こった謎の爆破事故。その中で起きた~~ビルの爆破倒壊・・・幸いにも死者は出ていませんでしたが、従業員は100を超えるほどの重傷、大きな被害が出ております。また、この倒壊事件は、先日の綺場家の倒壊と酷似しているとのことです』

 

「・・・くそ」

 

電話には出ない、ニュースによる報道、それらが重なってアリスはイライラがピークしている。そんな状態のアリスの部屋に・・・

 

ピンポーン!

 

「!」

 

インターホンが鳴った。この状況下で誰が来るのかわからない以上、アリスは警戒を強め、近くにあったハンガーを武器にドアの前まで近づく。意を決して、ドアを開け、来訪者を追い払おうとハンガーを振り下ろそうとしたが・・・

 

「おりゃああああ!!」

 

「わあああ⁉待って待って!アリス、私だよ⁉」

 

来訪したのは、アリスの従姉妹であるシルフィ・フィン・キャメロットであったため、振り下ろしたハンガーをあたる直前に止めるアリス。

 

「なんだ・・・フィーか。紛らわしいっての」

 

「いったい私が何をしたっていうの~?」

 

わけわからないといった表情でシルフィはアリスの部屋に入り込む。部屋はゲームのコンセントやら、実家から送られてきたみかんの食べかす、今日の食事で汚れた皿があって、散らかっている。

 

「あー!また部屋を散らかして・・・」

 

「何の用だよ、フィー。説教なら聞く気は・・・」

 

アリスがうんざりした表情で尋ねると、フィーはカバンから2つのチケットを取り出す。チケットにはスタァライト公演と描かれている。

 

「今日私の好きな作品の舞台公演があるの。部屋片づけたら、一緒に見に行こ?」

 

「あー・・・音楽演奏だけじゃなく、舞台鑑賞も趣味だったけ・・・」

 

アリスはそうだったと言わんばかりの表情をし、仕方ないと思い、部屋を片付けて、舞台公演の開催地に向かうことにした。

 

 

 

TURN217「根絶を望む者」

 

 

 

舞台、スタァライトが始まる会場、観客席は満席の状態で、みんな、舞台の公演を今か今かと待っている。そして、公演時間となり、舞台の幕が開ける。

 

「「行こう!2人で、あの星を積みに!」」

 

「ドキドキ・・・」

 

「・・・」モグモグ

 

観客席に座って舞台をシルフィははらはらした様子で、アリスは大量のハンバーガーを食べながら公演を見ている。そして舞台は進み、物語は終わりの場面へ。

 

「2人の夢は、叶わないのよ・・・」

 

物語の終わりを終え、スタァライトの公演は幕を閉じた。

 

「う・・・うぅ・・・ぐす・・・」

 

「・・・」

 

シルフィは感涙が極まって涙を流している。アリスは手についたハンバーガーのケチャップをなめながら物語の終わりを眺めていた。

 

 

ミュージカルも終了し、シルフィとアリスはレストランで昼食をとりながら舞台の感想を言い合っている。

 

「いやぁ~、カズミたちともう何10回も見てるけど、やっぱりいいよね、スタァライト」

 

「どこが?最後のあたりくそ展開じゃないか。悲劇の物語とはよく言ったものだ」

 

「確かに最後は悲しかったけど、フローラとクレールの友情はなんていうかこう・・・胸がきゅんってなるじゃない?」

 

「それでも、最後にバッドエンドになったら、意味ないじゃないか」

 

アリスの感想には、少し含みがあることに気付いているシルフィはアリスに優しく語り掛ける。

 

「アリス、ユイちゃんやアンちゃんが心配なのはわかるけど、だからって人に当たったり、物語に当たるのはよくないんじゃない?」

 

「別に心配なんて・・・」

 

「隠さなくていいよ。お姉ちゃんにはわかってるから♪」

 

「・・・そう言うフィーだって、今回の舞台は僕を守るための口実だってバレバレだし」

 

「たはは・・・」

 

アリスの物言いにシルフィは軽く笑っている。

 

「僕はU20(アンダートゥエンティ)でディフライダーに勝ってないだけど・・・」

 

「それが理由になるとは私は思ってないよ。ティルアに勝った時点で使徒に狙われる可能性はあるよ」

 

「本部長はなんて?」

 

「伊吹さんは今も対策中だって。アリスも自分を守ることだけ考えて。私は、あなたを失いたくない」

 

シルフィの発言に何も言えなくなったアリスは食事を終えて席を立つ。

 

「ちょっと・・・」

 

「外で待ってる。会計しといて」

 

「もう・・・」

 

せっせとレストランを出るアリスを見てシルフィはしょうがないなって思いながら水を飲んでから会計に向かう。

 

 

レストランから外に出たアリスは顔を俯かせる。

 

「・・・あいつらは大丈夫なのか?・・・くっ、こんな時に、何もできないなんて・・・」

 

アリスは自分の無力さを悔いていると・・・

 

「久しぶりだな。佐倉ユイのチームメイトよ」

 

アリスに突如声をかけてきた者が現れた。その正体は、黒服を従えたチームヘヴィNEWパンクの黒峰イツキにディフライドし、ギーゼの使徒となった、黒闇の根絶者(ダークジェット・デリーター)グレイヱンドだった。

 

「!お前は・・・チームへヴィNEWパンクの・・・!」

 

「我はグレイヱンド・・・破壊の竜神ギーゼの使徒だ」

 

グレイヱンドがそう名乗った瞬間、黒服はアリスを捕らえ、車に入れようとする。

 

「なっ・・・お前ら、触んな!!離せ!!離せって言ってんだよ!!」

 

アリスは抗おうとするが、黒服は一歩も引かない。

 

「!アリス!!!」

 

そこに会計を終えて外に出たシルフィが急いでアリスに駆けつける。黒服は急いでアリスを車に乗せる。

 

「うわっ⁉️」

 

アリスを車に乗せたのを確認したグレイヱンドは車に乗る。その瞬間、車は発車していく。

 

「アリス⁉️アリス!!アリスーーー!!!」

 

発車した車をシルフィは追いかけるが、人と車の早さは歴然。それでもシルフィは車を追いかけていく。

 

 

車が止まった場所は人気が少ない路地裏の近くだった。アリスはそこで降りさせられ、グレイヱンドも降りた。それを確認した黒服は車を発車させる。

 

「お前・・・!」

 

「天音アリス、お前はチームディフライダー、シルフィ・フィン・キャメロットに勝利した。ファイトしろ」

 

(僕がティルアに勝ったことがバレてる⁉️)

 

自分がディフライダーだったシルフィに勝ったことが知られていることに驚愕するアリス。

 

「貴様らのことだ、仲間という存在は大事だろう?断れば、貴様の仲間をデリートする。それはできんだろう?」

 

この場所でもクロノたちを人質にとられるが、アリスは至って冷静だ。

 

(落ち着け・・・情報源が向こうから来たんだ。とっととファイトに勝って、あいつらを取り戻して、いろいろ聞き出す!)

 

アリスは伊吹たちに連絡をいれず、自らの意思でファイトに挑む。

 

「いいさ・・・ファイトに勝って、あいつらを取り戻す!」

 

「いい度胸だ・・・デリートし甲斐があるというものだ」

 

グレイヱンドはファイト台を出現させ、自身のデッキを設置する。アリスも自分のデッキを設置し、ファイトできる体制に入る。互いにファイトの準備ができればファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ル()・ヴァンガード!!」」

 

「リクパレイト・ドラコキッド!」

 

翻る根絶者(フラッター・デリーター)ズヰージェ」

 

リクパレイト・ドラコキッド  PW5000

 

翻る根絶者(フラッター・デリーター)ズヰージェ  PW5000

 

「我の先攻だ。ドロー。ライド。籠り潜む根絶者(ラーク・デリーター)ヱリンゲ。ズヰージェは移動。ターンエンド」

 

籠り潜む根絶者(ラーク・デリーター)ヱリンゲ  PW7000

 

R ヱリンゲ  R

R ズヰージェ R  グレイヱンドの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターンだ!ドロー!ライド!ドラゴンナイトナーデル!リクパレイトは移動!」

 

ドラゴンナイトナーデル  PW7000

 

R ナーデル   R

R  R   リクパレイト

 

「ナーデルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『ドラゴニック・オーバーロード"The Legend(ザ レジェンド)"』」

 

「ダメージチェック『禁ずる根絶者(フォービッド・デリーター)ザクヱラド』」

 

「ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000  アリスの手札6枚 山札40枚  グレイヱンドのダメージ1枚

 

「我のターンだ。ドロー。ライド。走破する根絶者(レーサー・デリーター)バヰルド。コール、禁ずる根絶者(フォービッド・デリーター)ザクヱラド、心酔する根絶者(アイドライジング・デリーター)グヰムをコール」

 

走破する根絶者(レーサー・デリーター)バヰルド  PW9000

禁ずる根絶者(フォービッド・デリーター)ザクヱラド  PW9000

心酔する根絶者(アイドライジング・デリーター)グヰム  PW7000

 

ザクヱラド バヰルド  R

 グヰム  ズヰージェ R

 

「ズヰージェのブースト、バヰルドでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『走破する根絶者(レーサー・デリーター)バヰルド』」

 

「ダメージチェック『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』」

 

「グヰムのブースト、ザクヱラドでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『英気の炎アエトニキ』」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW7000

PW16000➡PW7000  グレイヱンドの手札4枚 山札40枚  アリスのダメージ2枚

 

「僕のターン。スタンド&ドロー。ライド!ドラゴンナイトムブディ!ドラゴンナイトイウサール、ドラゴンナイトナーイムをコール!」

 

ドラゴンナイトイウサール  PW9000

ドラゴンナイトサーイム  PW7000

 

イウサール ムブディ   R

サーイム   R   リクパレイト

 

「ムブディでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『喰い千切る根絶者(バイティング・デリーター)ギヰバ(☆)』」

 

「ドライブチェック『ドラゴンナイトサーイム』サーイムのブースト、イウサールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『追い落とす根絶者(ディポース・デリーター)ゲルヲラ』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW16000➡PW9000  アリスの手札5枚 山札38枚  グレイヱンドのダメージ2枚

 

根絶者(デリーター)がなんだ!そんなもん、ちっとも怖くないぞ!」

 

「ふっ・・・その粋がり・・・活発さ・・・まさに希望から生まれるもの・・・。そのような希望を見ると我は・・・デリートしたくなるのだ・・・。

我が真の姿に慄け。ライド。黒闇の根絶者(ダークジェット・デリーター)グレイヱンド」

 

黒闇の根絶者(ダークジェット・デリーター)グレイヱンド  PW11000

 

千断の根絶者(ハック・デリーター )グレイギヰルをコール」

 

千断の根絶者(ハック・デリーター )グレイギヰル  PW11000

 

「グレイヱンドのスキル。カウンターブラスト(根絶者(デリーター))。ズヰージェ、グレイギヰルを退却。ヴァンガードを、デリート」

 

「くっ・・・パワー0・・・」

 

「グレイギヰルのスキル。根絶者(デリーター)の効果で退却された時、手札が3枚以下ならば1枚ドロー。

ズヰージェのスキル。ヴァンガードがデリートされ、退却した時、山札の上1枚を見て、コールする。追い落とす根絶者(ディポース・デリーター)ゲルヲラをスペリオールコール」

 

追い落とす根絶者(ディポース・デリーター)ゲルヲラ  PW9000

 

「これが根絶者(デリーター)ならば、ズヰージェはソウルへ、カウンターチャージ。

ゲルヲラのスキル。ヴァンガードがデリートしておれば、根絶者(デリーター)のユニット1つにつき、パワープラス2000。合計でパワープラス6000」

 

ザクヱラド グレイヱンド ゲルヲラ

 グヰム    R     R

 

「ゲルヲラでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ドラゴンナイトイウサール』」

 

「グレイヱンドでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『招き入れる根絶者(ハイヤー・デリーター)ファルヲン』セカンドチェック『搾取する根絶者(スクイージング・デリーター)ヰド(引)』ドロートリガー。パワーはザクヱラドに、1枚ドロー」

 

グレイヱンドは黒い靄に包まれたムブディ(アリス)に向かって自身の爪を伸ばし、ムブディ(アリス)を突き刺す。そしてそのまま地面にムブディ(アリス)を叩きつける。

 

「ダメージチェック『バーサークロード・ドラゴン』」

 

「まだ終わらんよ。グヰムのブースト、ザクヱラドでヴァンガードにアタック」

 

「くっ・・・ノーガード!ダメージチェック『プロテクトオーブ・ドラゴン』」

 

「デリートした相手にヒットしたことにより、グヰムのスキル発動。前列にいるイウサールを呪縛(ロック)。これでターンエンド」

 

PW15000➡PW0

PW11000➡PW0

PW21000➡PW0  グレイヱンドの手札6枚 山札33枚  アリスのダメージ5枚

 

「あっけないものだな・・・こんなものか?人間の力は」

 

「なめんなよ・・・お前なんか、燃やし尽くしてやる」

 

グレイヱンドの挑発にアリスも挑発で返した。

 

 

一方、パリの空港、トコハとハイメは日本に戻るために、飛行機の手続きを進める。今までのことを全て報告で聞いているため、いてもたってもいられない様子だ。

 

「手続きは済ませておいたよ。日本行きの飛行機は1時間後だって」

 

「ありがとう、ハイメ」

 

「お安い御用さ♪アミーゴたちの危機だもんね」

 

「うん。早くシオンたちと合流して、クロノやユイたちを助けないと」

 

クロノたちを助けようと気合を入れているトコハとハイメだが・・・

 

「安城トコハさんね?」

 

「「!」」

 

突然現れた女性に声をかけられた。その正体は、ギーゼの使徒であり、空野マヒルにディフライドしている移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエルだった。

 

「初めまして♪私はギーゼの使徒、エンジェルフェザー特殊部隊、元守護天使(セレスティアル)所属、イフディエルよ」

 

「⁉ギーゼの使徒!」

 

「ええ⁉こんな時に!」

 

予想にしなかったギーゼの使徒の出現に戸惑うトコハとハイメ。

 

「あなたはギーゼの器として選ばれた。あなたがベルノ・ファーレンハートに勝っていることは、調べがついているわよ」

 

(アマルーダのことが相手に知れ渡ってる⁉)

 

自分たちの行動が使徒たちにかぎつけられていることに驚愕するトコハ。

 

「私が言いたいこと、わかるわよね?」

 

「くっ・・・」

 

「言っておくけど、あなたもそこの彼も妙なことをしたら新導クロノ君たちがどうなるか、わかるわよね?」

 

うまいように事を運ばれ、逃げ場を失ってしまうトコハとハイメ。

 

(ここでこの人に勝てば、クロノたちは解放できる・・・けど、今ここで私が負けたら、みんなに合流できないどころか、行きと帰りのこの場所を壊されてしまう・・・デメリットが・・・あまりにも大きすぎる・・・!)

 

事の大きさがあまりにも壮大で、なかなか縦に頷けないトコハ。

 

「トコハ・・・!」

 

「さあ、どうするのかしら?仲間を見捨てる?それとも・・・みんなを守る?」

 

(私は・・・どうすれば・・・!)

 

絶対的危機に陥るトコハ。すると・・・

 

「弱いものいじめは感心しないな~☆」

 

「「「!」」」

 

そこにロングコートを羽織り、ハット帽をかぶり、サングラスをかけたオレンジ髪の長髪の女性が輪に入ってきた。

 

「誰かしら?私はこの子と取り込み中なんだけど?」

 

「うちから見れば弱いものいじめにみえるな~☆そんなにファイトしたいなら、うちが相手になるよ?」

 

「私が相手したいのはこの子なんだけど?」

 

「細かいことは気にしないでよね~、・・・破壊神の使徒さん☆」

 

「!あなた・・・普及協会の関係者・・・面倒な・・・」

 

思わぬ邪魔が入り、形勢を逆転されてしまうイフディエル。すると、イフディエルのイヤリングの通信機から通話が届く。

 

「もしもし・・・今思わぬ邪魔が・・・え?それは本当かしら?」

 

通信機から聞こえた情報にイフディエルは笑みを浮かべる。

 

「・・・了解、そっちを最優先に変更するわ」

 

イフディエルは通信を切り、トコハに視線を変える。

 

「野暮用が入ったし、面倒だから・・・あなたのことはターゲットから外すわ」

 

「!」

 

「でもこれだけは覚えてね・・・何をしようが、私たちにはお見通し・・・じゃあ、またね」

 

イフディエルはそう言い残し、走り出してトコハ達の前から去っていく。トコハとハイメは助けてくれた女性に顔を向ける。

 

「あの、助けてくれてありがとうございました!」

 

「ございましたー!」

 

「そんなのいいよー☆弟のお世話にもなったんだしさー☆」

 

「・・・え?弟?」

 

女性の言ったことに妙に引っかかるトコハ。

 

「・・・あー、そっか。サングラス邪魔だったねー☆」

 

女性はサングラスを外し、その瞳をトコハに見せる。その面影は、どことなく、日向マサトに似ていた。

 

「え・・・あなたまさか・・・」

 

「そーでーす☆日向マサトのお姉ちゃんのシズクちゃんだぞー☆よろー☆」

 

その女性はパリでかなり話題で有名なファッションモデルの日向シズク、マサトの実の姉だった。

 

「日本での活動、マサきゅんからいろいろ聞いててさー」

 

「マサ・・・きゅん・・・?」

 

「そん時に君らの名前が出てきて、いろいろお世話になったって聞いてさー。お姉ちゃんとして、いろいろお礼したいなーって思ってたんだけど・・・まさかこんな形で会うとは思わなかったよー☆」

 

シズクの発言にいろいろ引っかかるが、それらを聞いて、トコハとハイメは思わず笑みを浮かべる。

 

「君らがここにいるからやっとお礼ができそうだよー☆外国に来ると、無性に日本食が食べたくなるよね?この辺にいい日本食店があるんだー。よかったらどう?30分あれば大丈夫っしょー☆」

 

「おお!しーすー、すき焼き、てんぷーらー!ここで食べられるの⁉行きたい!」

 

「あー、えっと・・・ハイメが行く気みたいだし、お願いできますか?」

 

「任された☆じゃ、レッツラゴー☆」

 

シズクやハイメのペースにのまれ、昼食をとることにしたトコハ。その後はシズクと別れ、トコハとハイメは飛行機に乗り、日本へ向かっていった。

 

 

日本でのアリスとグレイヱンドのファイト・・・

 

「ライド!新たなる焔の炎よ、敵を焼き尽くせ!ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"!!」

 

ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!覇天皇竜エクセンドグレイブ・ドラゴン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・オーバーロード"The Legend(ザ レジェンド)"』

 

覇天皇竜エクセンドグレイブ・ドラゴン  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ザクヱラドを退却!竜炎(ブレイズ)を持つエクセンドグレイブにパワープラス3000!ムブディ、英気の炎アエトニキをコール!」

 

英気の炎アエトニキ  PW7000

 

 ○    エクセンドグレイブ  ムブディ

ナーイム   アエトニキ    リクパレイト

 

「相手のリアガードより多いため、ヴァンガードを竜炎(ブレイズ)!エクセンドグレイブでヴァンガードにアタック!

エクセンドグレイブのスキル!竜炎(ブレイズ)状態でアタックした時、1枚ドロー!相手のリアガードを1体退却する!ゲルヲラを退却!

アエトニキのスキル!相手リアガードがドロップゾーンに置かれた時、ソウルへ!カウンタチャージ(2)!」

 

「完全ガード『撥ね退ける根絶者(リムーブ・デリーター)ヰガルガ』(コスト『搾取する根絶者(スクイージング・デリーター)ヰド(引)』」

 

エクセンドグレイブはグレイヱンドに最大火力の炎を放ち、グレイヱンドを包み込ませる。だが炎は、ヰガルガが撥ね退け、グレイヱンドに炎が完全に当たることはなかった。

 

「トリプルドライブ『ポジティブ・ドラコキッド(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはムブディに!セカンドチェック『ドラゴンナイトナーデル』サードチェック『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ムブディに!リクパレイトのブースト、ムブディでヴァンガードにアタック!

ムブディのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト!ヴァンガードがブレードマスターで竜炎(ブレイズ)状態なら、1枚ドロー!相手の空いているリアガードサークルの数だけ、パワープラス2000、合計でパワープラス8000!

リクパレイトのスキル!カウンターブラスト!アタックかブーストをつけた時、ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)を持っているなら、相手の空いているリアガードサークル1枚につき、パワープラス1000!合計でパワープラス5000!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『籠り潜む根絶者(ラーク・デリーター)ヱリンゲ』『奏でる根絶者(レンダリング・デリーター)ヱファメス(醒)』スタンドトリガー。グヰムをスタンド、パワープラス5000」

 

「アタックがヒットしたため、リクパレイト自身はソウルへ入り、1枚ドロー。ターンエンド。イウサールは解呪縛(アンロック)

 

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW37000➡PW11000(+5000)  アリスの手札7枚 山札29枚  グレイヱンドのダメージ4枚

 

「くくく・・・そうでなくてはな・・・もっと足掻いて見せろ・・・その足掻きを、デリートしてやろう。ストライドジェネレーション!!!終末根絶者(デリバラートデリーター)アヲダヰヱン!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『招き入れる根絶者(ハイヤー・デリーター)ファルヲン』グレード1+2

 

終末根絶者(デリバラートデリーター)アヲダヰヱン  PW26000  『黒闇の根絶者(ダークジェット・デリーター)グレイヱンド』

 

超越(ストライド)スキル。根絶者(デリーター)のGユニットにストライドした時、山札の1番上を公開『奏でる根絶者(レンダリング・デリーター)ヱファメス(醒)』これが根絶者(デリーター)であるならば、スペリオルコール。パワープラス2000」

 

奏でる根絶者(レンダリング・デリーター)ヱファメス(醒)  PW4000

 

「そして、貴様は自分のドロップゾーンから2枚を選んでバニッシュデリートせよ」

 

「オーバーロード"The Legend(ザ レジェンド)"と"紅焔"を選択」

 

「ファルヲンのスキル。カウンターブラスト。ストライドのコストで捨てた時、ヴァンガードが根絶者(デリーター)であるならば、スペリオールコール!」

 

招き入れる根絶者(ハイヤー・デリーター)ファルヲン  PW7000

 

「バヰルドをコール。

アヲダヰヱンのスキル。ハーツが根絶者(デリーター)であるならば、Gゾーンのアヲダヰヱンを表にし、ヱファメスを退却。ヴァンガードを、デリート!Gゾーン表のアヲダヰヱンのカードが1枚につき、前列全てにパワープラス2000」

 

「くっ・・・またか・・・!」

 

「ヱファメスのスキル。このユニットが効果で退却した時、ヴァンガードがデリートしておれば、山札の上から1枚見て、ザクヱラドをスペリオールコール。パワープラス5000。

バヰルドのスキル。根絶者(デリーター)の効果で根絶者(デリーター)のユニットを退却した時、パワープラス2000。

もう1つのスキル。グレイのヴァンガードがいればさらにパワープラス2000。

ザクヱラドのスキル。カウンターブラスト(根絶者(デリーター))。相手ヴァンガードがデリートされておれば、パワープラス2000。そして、このユニットのアタックがヒットすれば、貴様のグレード3のヴァンガードは次のターン、ストライドを封じる」

 

「なっ・・・ストライドまで・・・!」

 

バヰルド アヲダヰヱン ザクヱラド

グヰム    R    ファルヲン

 

「くくく・・・壮観であろう」

 

「お前、何でギーゼの使徒になってるんだ?奴が復活したら、この世界どころか、クレイまで消えてなくなるんだぞ⁉」

 

「我の狙いはそれだ。いや、我ら、の方が正しいか」

 

「我ら?」

 

「我ら根絶者(デリーター)は遊星ブラントの進行を妨げる星を全て滅ぼさなければならない。それが我ら根絶者(デリーター)の王の望み。その代表として選ばれたのが我だ。ギーゼの使徒たちの望みであるギーゼはまさに全てを滅ぼすもの・・・目的は同じ・・・ただそれだけのこと。利害の一致・・・最高の札とはこのことをいう。アヲダヰヱンでヴァンガードにアタック」

 

「完全ガード!『プロテクトオーブ・ドラゴン』(コスト『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』)」

 

アヲダヰヱンは複数の目に負のエネルギーを溜め込み、黒く変色したらすかさずレーザーとして、黒い靄に包まれた紅焔に放ったが、プロテクトオーブの宝玉が負のエネルギーを吸収する。

 

「トリプルドライブ『招き入れる根絶者(ハイヤー・デリーター)ファルヲン』セカンドチェック『喰い千切る根絶者(バイティング・デリーター)ギヰバ(☆)』クリティカルトリガー。パワーはザクヱラド、クリティカルはバヰルドに。サードチェック『喰い千切る根絶者(バイティング・デリーター)ギヰバ(☆)』クリティカルトリガー。こちらも効果は同じだ。さあ、未来も滅びよ!ファルヲンのブースト、ザクヱラドでヴァンガードにアタック!」

 

「ユイのおかげで目覚めた情熱・・・目が覚めた熱い気持ち・・・お前ら根絶者(デリーター)に奪われてたまるか!ジェネレーションガード!!炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マザーオーブ・ドラゴン(治)』

 

炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン  SH15000

 

「スキル発動!カウンターブラスト!アタックしてるザクヱラドを退却!」

 

「よく防いだ。では、これならばどうだ?グヰムのブースト、バヰルドでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』インターセプト!『ドラゴンナイトムブディ』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW26000➡PW0(完全ガード)

PW33000(退却により無効)➡PW0+SH15000

PW22000➡PW0+SH25000=25000  グレイヱンドの手札6枚 山札25枚  アリスのダメージ4枚(裏3枚)

 

「くくく・・・いいぞ・・・足掻くだけ足掻け・・・どうせデリートするなら・・・無駄に元気がいいやつがいい・・・」

 

「気色悪奴いめ!今ここで決着をつけてやる!ストライドジェネレーション!!!炎熱機竜(フレアアームズ)ズィーゲンブルク!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』グレード3

 

炎熱機竜(フレアアームズ)ズィーゲンブルク  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・オーバーロード"The Legend(ザ レジェンド)"』グレード3

 

「ナーデル、ラディエント・ドラゴンをコール!」

 

ラディエント・ドラゴン  PW9000

 

「ラディエントのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがブレードマスターの時、カウンターブラスト!ソウルブラスト『リクパレイト・ドラコキッド』相手のグレード1以下のユニットを1対退却!ファルヲンを退却!そして、相手の空いているリアガードサークルの数だけ、パワープラス2000!合計でパワープラス6000!

ナーデルはスキル獲得!」

 

イウサール ズィーゲンブルク ラディエント

ナーイム     R      ナーデル

 

「ズィーゲンブルクの竜炎(ブレイズ)

ナーデルのスキル!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)になった時、パワープラス4000!カウンタチャージ!ナーイムのブースト、イウサールでヴァンガードにアタック!

イウサールのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態のブレードマスターの時、ソウルブラスト『リクパレイト・ドラコキッド』パワープラス5000!相手はインターセプトを封じる!

ナーイムのGB(ジェネレーションブレイク)!このユニットがブーストした時、ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態のブレードマスターなら、自身にパワープラス4000!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『喰い千切る根絶者(バイティング・デリーター)ギヰバ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

「ナーイムのスキル!パワーアップしたバトル終了時、自身をソウルへ!ラディエントにパワープラス4000!

イウサールのスキル!同じ縦列にいるリアガードを全て退却!ズィーゲンブルクでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!非難する根絶者(ブレイミング・デリーター)ヰビヲルヱス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『責苛む根絶者(トーンティング・デリーター)ゴヲト(治)』

 

非難する根絶者(ブレイミング・デリーター)ヰビヲルヱス  SH15000

 

「スキル発動。カウンターブラスト。ソウルブラスト『籠り潜む根絶者(ラーク・デリーター)ヱリンゲ』ヴァンガードが根絶者(デリーター)であれば、Gゾーンの表のカードを含め、我が場の根絶者(デリーター)の数だけ、相手の前列3体にパワーマイナス1000。合計でパワーマイナス3000」

 

ズィーゲンブルクは真紅の炎を纏い、グレイヱンドめがけて火炎兵装を最大火力で真紅の炎を放つ。だが、そこにヰビヲルヱスが現れて炎を喰らいつくす。

 

「くっ・・・トリプルドライブ『ラディエント・ドラゴン』セカンドチェック『バーサークロード・ドラゴン』サードチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!

ズィーゲンブルクのGB(ジェネレーションブレイク)3!カウンターブラスト!アタック終了時、相手のリアガードの数だけ手札を捨てる!相手のリアガードが0なので、手札を捨てずズィーゲンブルクをスタンド!もう1度ヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『喰い千切る根絶者(バイティング・デリーター)ギヰバ(☆)』『喰い千切る根絶者(バイティング・デリーター)ギヰバ(☆)』」

 

ズィーゲンブルクはもう1度起き上がり、再度最大火力の真紅の炎をグレイヱンドに放ったが、ギヰバ2体とゲルヲラが炎を受け止める。

 

「ドライブチェック『ファイヤーチェイス・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ラディエントに!ナーデルのブースト、ラディエントでヴァンガードにアタック!これで・・・決める!」

 

「ジェネレーションガード。非難する根絶者(ブレイミング・デリーター)ヰビヲルヱス」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『責苛む根絶者(トーンティング・デリーター)ゴヲト(治)』

 

「さらにガード『進撃する根絶者(マーチング・デリーター)メヰズ(☆)』」

 

「くっ・・・止められた・・・ターンエンド」

 

PW25000➡PW11000(+5000)

PW26000(+2000)➡PW16000+SH15000=31000

PW28000➡PW16000+SH20000=36000

PW35000➡PW16000+SH20000=36000  アリスの手札5枚 山札23枚  グレイヱンドのダメージ5枚(裏3枚)

 

「なかなか面白い人材であったが・・・そこに生命が存在する限り、我らはそれを根絶するまで喰らう。それが我ら根絶者(デリーター)よ。そして、我がここまで耐えた時点で、貴様は敗北の運命にある」

 

「どういうことだ!」

 

「貴様などデリートのみで十分なのだが・・・ガスティールとアガレスからゼロスドラゴンを使用しろと指令を受けている・・・」

 

「ゼロスドラゴン・・・」

 

「ふん・・・ヴァンガードと同じカードをコストに

 

ジェネレーションゾーン  コスト『黒闇の根絶者(ダークジェット・デリーター)グレイヱンド』

 

我が未来の全てを賭け、全ての生命に沈黙なる死を

 

「そ、それが・・・」

 

我が未来を喰らい顕現せよ!!!スターゲートのゼロスドラゴン!!!アルティメットストライド!!!!!

 

宇宙空間の中でグレイヱンドは黒い霧に包まれる霧。霧がれると、全身が機械で覆われ、巨体でこの世の全宇宙を制するほどの力を持つ竜が現れる。またここに、ギーゼが生み出した禁断の破壊生物兵器の1体が降臨してしまった。

 

星葬のゼロスドラゴンスターク!!!!!

 

星葬のゼロスドラゴンスターク  PW26000  ハーツ『黒闇の根絶者(ダークジェット・デリーター)グレイヱンド』

 

「これが・・・ゼロスドラゴン・・・」

 

「スタークのスキル。カウンターブラスト(2)。このユニットは、ドライブマイナス2する代わり、レストさせずに3回のアタックが可能になる」

 

「パワー36000の攻撃が、3回も⁉」

 

「ファルヲンをコール」

 

R スターク  R

R ファルヲン R

 

「スターク、紅焔にファーストアタック」

 

「くっ・・・ノーガード!」

 

「ドライブチェック『黒闇の根絶者(ダークジェット・デリーター)グレイヱンド』」

 

「ダメージチェック『ドラゴンナイトムブディ』」

 

「セカンドアタック」

 

「ガード!『ファイヤーチェイス・ドラゴン(☆)』『ファイヤーチェイス・ドラゴン(☆)』『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』『バーサークロード・ドラゴン』インターセプト!『ラディエント・ドラゴン』」

 

「ドライブチェック『走破する根絶者(レーサー・デリーター)バヰルド』ファルヲンのブーストをつけ、スターク、ラストアタック

 

「くっ・・・ノーガード・・・」

 

「ドライブチェック『進撃する根絶者(マーチング・デリーター)メヰズ(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てスタークに」

 

スタークは巨体の体を素早く動かし、紅焔に1打撃を与える。2打撃目は複数のガーディアンがスタークの拳を受け止め、事なきを得たが、スタークは3度目の攻撃は体に装着されているレーザーガンを全て一斉発射し、紅焔を包み込ませる。レーザーに飲み込まれた紅焔は宇宙に消されたかのように姿を消したのであった。

 

PW36000➡PW11000

PW36000➡PW11000+SH35000=46000

PW43000➡PW11000

 

ダメージチェック『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

アリスのダメージ6枚  グレイヱンドのダメージ5枚  勝者グレイヱンド

 

「全てを無に帰す我ら根絶者(デリーター)、破壊の化身であるゼロスドラゴン。これらを相手にしている時点で貴様の敗北は決まっている」

 

グレイヱンドがスタークのカードを手にし、空に掲げると、リンクジョーカーのクランマークが輝く。

 

世界よ、沈黙せよ・・・星葬のゼロスドラゴンスターク!!

 

グレイヱンドがスタークのカードを空に投げると、カードは星のような輝きを放つ。輝きが晴れると、建物の上にスタークが現実のものとして降臨した。

 

「なっ!こいつが爆破の原因か!」

 

ゼロスドラゴンがこれまでの倒壊事件の原因と分かったアリスは驚愕している。スタークはレーザーガンを無差別に攻撃し、あらゆる建物を破壊する。

 

「こいつ・・・無差別かよ⁉」

 

ありとあらゆる建物、オブジェの破壊はレーザーが止むまで続いた。エネルギーを使い果たしたスタークは機能停止し、元のGカードに戻っていき、カードはグレイヱンドに渡る。そして、視線をアリスに向ける。

 

「アリスーーー!!!」

 

そこに必死の様子のシルフィが追いつき、アリスに駆け寄る。

 

「!フィー、来るな!!」

 

使徒とのファイトに敗北せし者、魂の牢獄レリクスへ至れ!!

 

グレイヱンドが手をかざすと、アリスの足元にギーゼの紋章が浮かび上がり、紋章からから不気味な大穴が開かれる。

 

「おわああああああ!!」

 

「アリスーーーーー!!!」

 

アリスは大穴、レリクスの入り口に落とされた。シルフィはアリスに手を伸ばすが、時すでに遅し、アリスは落とされ、レリクスの入り口は閉じ、紋章は消えてしまう。グレイヱンドはそのまま使徒の拠点に戻っていく。

 

「アリス!アリスーーーーーー!!!!」

 

その場にはシルフィの悲しげな叫びが響いていくのであった。

 

 

「おい!しっかりしろ!大丈夫か?」

 

「う、うぅ・・・ん・・・」

 

レリクスに落とされたアリスの視線に映ったのは、先にレリクスに落とされたクロノとツネトだった。

 

「新導に・・・多度・・・?」

 

「よかったー・・・目ぇ覚ましたぜ・・・」

 

「・・・そっか、君らがいるってことは・・・僕も落とされたのか・・・」

 

アリスが目を覚まし、クロノもツネトも安心する。アリスは自分が置かれた状況にすぐさま理解する。

 

「!天音、お前の手・・・」

 

「手?・・・なっ!なんだこれ⁉」

 

アリスの手にはやはりギーゼの紋章が刻み込まれていた。それには当然アリスは驚愕する。

 

「お前にもあるのか・・・」

 

「てことはまさか・・・」

 

「俺にもあるんだ、同じような紋章が」

 

「なぜか俺にはないけどな」

 

アリスの問いに答えるようにクロノも自分のギーゼの紋章を見せる。そうすると、クロノとアリスの紋章が消える。

 

「消えた?」

 

「でも、また現れるんだ」

 

「なんなの、これ?」

 

「それは・・・ギーゼの器の証みたいなんだ。これが6本全部赤くなると、俺たちはギーゼそのものになっちまうんだ」

 

「なんだって⁉」

 

自分たちがギーゼになる、その真実にアリスは驚愕する。

 

「ことは一刻を争うんだ。早くここから脱出しねぇと・・・」

 

「それには同感。ギーゼになるなんて、死んでもごめんだし」

 

クロノもアリスも、そしてツネトもレリクスから脱出するために、行動に入った。

 

 

一方、パリの方では・・・

 

「NOOOOOOO!!!」

 

トコハを逃がしたイフディエルは別任務を行っていた。それは、最後の使徒の器を使ってディフライドさせるということだ。そして、その対象となった男性はディフライドによって、むらくものクランマークが現れる。

 

「気分はどうかしら?ZANGEKI(ザンゲキ)?」

 

「・・・・・・」

 

ZANGEKI(ザンゲキ)と呼ばれるディフライダーは何も答えず、突然イフディエルに殴りかかってきた。

 

「うわっと!」

 

イフディエルが拳をよけるとZANGEKI(ザンゲキ)と呼ばれるディフライダーはどこかへ走って去って行ってしまう。

 

「・・・血の気が多いのかしら・・・これだから先導者に毒されたユニットは・・・」

 

イフディエルは忌々し気にそう呟き、通信を入れる。

 

「猊下、任務自体は完了したんだけど・・・彼、そっちに合流する気はないみたいなの。どうする?無理やりにでも引き戻す?」

 

イフディエルがそう伝えると、ガスティールの通達を聞く。

 

「・・・了解。彼の好きなようにさせるわ。それがあなたの意思ならね」

 

イフディエルは通信を切りと、そのまま使徒の拠点へと戻っていくのであった。

 

to be continued…




クロノ「しっかし、こうも広いと、いざツネトや天音とはぐれちまった時、見つけ出すには一苦労しそうだな・・・」

アリス「そういう場合は、何か目印を残すっていうのも1つの手だと僕は思うよ」

クロノ「例えば・・・どんな感じだ?」

アリス「ありきたりな考えなら、菓子を地面において、もし迷った場合はそれを目印に戻っていくっていうやつかな。ま、僕がいるならそれは無意味だけど」

クロノ「なんでだよ?」

アリス「僕がその目印をぱりぱりと食べちゃうからさ。悪い?」

クロノ「・・・絶対はぐれないようにしろよ」

TURN218「復讐に燃える竜」


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復讐に燃える竜

ようやくバミューダのアニメが始まりましたね。この先の展開にドキドキしてまいりました。これを機に来月のバミューダのパックを買おうと思います!はぁ、それにしてもカノンちゃんかわいかったなぁ。

さて、今回はサブタイトルの通り、彼の登場です。

それではどうぞ!


ヴァンガード普及協会本部の本部長室、ここで伊吹、マモル、キョウヤの3人はここで使徒の対策を考えている。するとそこに伊吹のスマホから電話が鳴り響き、通話に出る。その途中で、シルフィが入室してきて、事の状況を説明する。電話の内容とシルフィの報告によって伊吹はしかめた表情になり、その全てをマモルとキョウヤにも共有する。

 

「なんだって!!?トコハのところにも襲撃があった⁉」

 

パリでの出来事を聞いたマモルは驚愕し、焦りを生じている。トコハはマモルの妹、兄としてはこの反応は当然のことだと考える。

 

「ああ。だが、日向シズクのおかげで、事なきを得たようだ」

 

「ほっ・・・よかった・・・」

 

トコハは無事だという報告を聞いて、マモルは非常に安堵する。

 

「・・・それで、天音アリスまで連れ去らわれたというのは本当か?」

 

「はい。ちょっと目を離したすきに・・・すみません・・・」

 

「いや・・・こちらも想像していなかったわけではなかった。あり得る話だというのに、間に合えず、申し訳ない」

 

シルフィは伊吹たちに謝罪するが、シルフィの気持ちを考えれば、1番辛いのはシルフィの方だ。それを理解しているキョウヤはシルフィに頭を下げる。

 

「しかし・・・U20(アンダートゥエンティ)外にも目を付けるとは・・・予想以上に速い展開だな」

 

「ああ・・・クロノたちの救出とさらなる改善を急がねばならないな・・・」

 

これまでの報告を聞いて伊吹たちは一刻の猶予もないと考え、早急の対策を講じるのであった。

 

 

 

TURN218「復讐に燃える竜」

 

 

 

隅田川がよく見える桜橋のベンチでカズマはポテトを食べる。

 

「・・・勘弁してくんねぇか?」

 

カズマは少しうんざりした様子で一緒にいた人物にそう告げる。

 

「何を?」

 

その人物とは、カズマの実の兄である鬼丸カズミなのである。

 

「そうやって俺に張り付いてんのだよ」

 

「新導クロノ君に続き、さらに佐倉ユイさん、明日川タイヨウ君と続々と消息を絶った。お前も間違いなく、使徒たちのターゲットになっているはずだ」

 

カズミがカズマと一緒にいるのは、襲ってくるであろう使徒から守るためのボディガードだ。

 

「それはわかってる。でもこうしてる間にも、新導やタイヨウたちは・・・」

 

「使徒たちは破壊の竜神ギーゼがディフライドするための器を探している。新導君たちは恐らくその候補としてどこかに拉致されているに違いない」

 

「その場所はわからないのか?」

 

「今、普及協会の伊吹さんたちが全力で彼らを探している。お前は自分の身を守ることを第一に考えるんだ。俺はお前を、みすみす敵に奪われたくないんだ」

 

カズミのカズマを思う気持ちに何も言えなくなったカズマはすっと立ち上がり、どこかへ歩こうとする。

 

「おい・・・」

 

「トイレ」

 

どうやらカズマは用を足しに行くようだ。カズミはカズマの背中を見送った後、ポテトを黙々と食べる。

 

 

用を足し終えたカズマは顔を俯かせながらクロノたちのことを考えている。

 

「・・・あいつら、本当に無事なんだろうな・・・。こんな時に何もできないなんて・・・!」

 

カズマが自分の無力さを嘆いていると・・・

 

「よう・・・久しぶりだな」

 

カズマの周りには複数人の男たちに囲まれる。そのうちの1人の男の背後から1人の少年が現れる。

 

「!!てめえは・・・!!」

 

「東海林カズマ・・・会いたかったぜ!」

 

その少年は、かつて鬼丸カズミにディフライドしていたシラヌイと共にU20(アンダートゥエンティ)で暗躍をしていたチームディフライダーの1人、渕高サオリだった。

 

「渕高サオリ・・・!」

 

「その名前はとっくに捨てた・・・。今の俺はダムジッド・・・破壊の竜神ギーゼの、使徒だ!!」

 

「!!?」

 

サオリ、もとい炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッドの名乗りにカズマは驚愕する。ダムジッドの合図と共に複数の男はカズマは隅田川に落とそうと追い込む。

 

「離せ!この野郎!何しやがる!!」

 

カズマは男たちの手を振り払おうとしたが、男の力が強くてびくともしない。

 

「やめろ!離せ!!」

 

「!カズマ!カズマーーー!!」

 

その様子を見たカズミはすぐにカズマへと駆け寄る。だがその前に男たちはカズマを桜橋から落とす。

 

「うお・・・うおああああああ!!!」

 

「カズマーー!!」

 

カズマが桜橋から落ちた後、男たちは逃げ去り、ダムジッドも自ら桜橋から落ちる。

 

「カズマ!」

 

カズミが橋の下を見てみると、船が出航した姿があった。その船の上には、先ほど落ちたカズマとダムジッドがいた。

 

「カズマ・・・カズマーーーーー!!!」

 

すでに船と離されているため、今橋に落ちても川に飛び込むだけ。カズミは何とか船に追いつこうと、隅田川の道のりを走っていく。

 

「ててて・・・てめぇ!」

 

起き上がったカズマはダムジッドを睨みつける。

 

「東海林カズマ、邪魔が入らないところでU20(アンダートゥエンティ)での借りを返させてもらうぜ!!」

 

ダムジッドは自らのデッキを取り出し、ファイトの申し込みをする。

 

「ふざけんな!やってられっかよ、こんなところで!」

 

カズマはファイトの申し込みを断ろうとした時、ダムジッドは想定内といった笑みを浮かべる。

 

「言っとくけど、新導クロノと明日川タイヨウは俺たちの手の内にあるんだぜ?確かに、あいつらは器の候補だけど、とりあえず、生きてさえいれば役に立つんだ。生きてさえいればね」

 

つまりいうとカズマがファイトを断れば、クロノたちの無事は保証できないということだ。ここでも人質を取られてしまう。

 

「てめぇ・・・!」

 

「俺に勝てる自信がないなら、逃げても構わないんだぜ?代わりの候補なんていくらでもいるんだ」

 

人質を取られてしまうが、そのおかげでカズマは少し冷静になることができた。

 

(落ち着け・・・これは新導とタイヨウを救えるチャンスかも・・・)

 

カズマはこれをプラスの方向に考え、ダムジッドの思惑に乗る。

 

「乗ってやるぜ!そうやってのこのこ現れたことを後悔させてやる!お前をぶっ倒して、俺が新導とタイヨウを助け出す!!」

 

「ふっ・・・ファイトだ」

 

カズマとダムジッドは船に設置してあるファイト台に自分のデッキを設置して、ファイトの準備を行う。全ての準備を整えたら、ファイトが始まろうとしている。

 

「「スタンドアップ・(・)ヴァンガード!!」」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート!」

 

「ワイバーンキッドディッダ!」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート  PW5000

 

ワイバーンキッドディッダ  PW5000

 

「俺の先攻だ!ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ!ルートは移動!ターンエンド!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ  PW7000

 

 R  ニーズ R

ルート  R  R  カズマの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ!ドロー!見せてやるよ・・・使徒として生まれ変わった俺の力を!!ライド!ドラゴンナイトターヘル!ディッダは移動!」

 

R ターヘル R

R ディッダ R

 

「ディッダのブースト、ターヘルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「ドライブチェック『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』」

 

「ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』」

 

「ターンエンドだぜ!」

 

PW12000➡PW7000  ダムジッドの手札6枚 山札42枚  カズマのダメージ1枚

 

「俺のターンだ!ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル!竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ、ニーズをコール!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル  PW9000

竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ  PW9000

 

ニーズ リア・ファル モルフェッサ

ルート   R      R

 

「モルフェッサでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ!ダメージチェック『ラディエント・ドラゴン』」

 

「リア・ファルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』」

 

「ドライブチェック『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』ルートのブースト、ニーズでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ!ダメージチェック『ドラゴンナイトムブディ』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW9000➡PW7000

PW9000➡PW7000+SH10000=17000

PW12000➡PW7000  カズマの手札4枚 山札40枚  ダムジッドのダメージ2枚

 

「俺のターンだ。スタンド&ドロー!ライド!ドラゴンナイトムブディ!ドラゴンナイトシャクールをコール!」

 

ドラゴンナイトムブディ  PW9000

ドラゴンナイトシャクール  PW9000

 

シャクール ムブディ R

  R   ディッダ R

 

「シャクールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ハウルオウル(引)』」

 

「ディッダのブースト、ムブディでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「ドライブチェック『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「くっ・・・ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』『ハウルオウル(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ターンエンドだ」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW14000➡PW9000(+5000)  ダムジッドの手札5枚 山札38枚  カズマのダメージ3枚

 

「まだまだ・・・次の俺のターンが本番だぜ・・・!」

 

ダムジッドは余裕たっぷりの笑みを浮かべる。

 

 

一方その頃、福原のヴァンガード部の部活動を終え、自宅への帰路を歩いているアンリは、レリクスに落とされた羽島リンとマサトの安否が気になりながら歩いている。

 

「早尾アンリさん?」

 

すると、そんなアンリの目の前に、ノアにディフライドをしているギーゼの使徒の1人、星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・ドラゴンが現れる。

 

「君は・・・チーム新ニッポンの星崎ノア君・・・!」

 

「知っててくれたんだ、うれしいなぁ」

 

カオスブレイカーは無邪気そうにふるまっているが、どことなく不気味さが出ている。アンリはそんなカオスブレイカーに警戒を施している。

 

「僕もU20(アンダートゥエンティ)での早尾さんの活躍は見てたよ。すごかったなぁ・・・。・・・その力を僕に見せてくれない?

 

「君がディフライダーなのは知っている。羽島先輩たちはどこにいるんだ⁉」

 

「僕に勝ったら教えてあげてもいいけど・・・」

 

そう言ってカオスブレイカーはアンリとファイトするように仕向けさせる。すると・・・

 

「楽しそうなお話じゃないですか~」

 

カオスブレイカーに1人の男が後ろから声をかけてきた。その男は、フーファイターの総帥であり、ユナイテッド・サンクチュアリ支部の支部長、雀ケ森レンだった。レンの登場にアンリは驚愕する。

 

「⁉す、雀ケ森先輩⁉」

 

「お前は・・・先導アイチと橘カズヤと同じ、祈り聞く者か?」

 

「雀ケ森レンと申します。どうぞよろしく」

 

レンはカオスブレイカーに礼儀正しく自己紹介をする。

 

「ファイトをお望みであれば、この僕から先にしていただけませんかね?」

 

「僕が欲しいのはこっちの彼なんだけど?」

 

「そんな~。見せてくださいよ・・・かつてこの世を混沌に陥れたという、あなたの力を」

 

カオスブレイカーはレンのファイトを断ろうとしたが、徐々にレンの言葉に真剣みが現してきた。

 

「櫂やリリーには悪いですけれど・・・あなたは僕がとらせてもらいますよ・・・カオスブレイカー」

 

レンが言うリリーという愛称は、今現在櫂と行動を共にしている日下部リンのことを指している。

 

「・・・ちっ・・・。あー、めんどくさいなぁ・・・パス!」

 

カオスブレイカーは思わぬ邪魔に舌打ちをし、その場を去っていく。

 

「逃げられちゃいましたかー」

 

アンリは助けてくれたレンに頭を下げ、お礼を述べる。

 

「あ・・・ありがとうございます!」

 

「いや、お礼を言うのはこちらの方です」

 

「え?」

 

レンの言葉にきょとんとするアンリに、レンは事情を説明する。

 

「僕たちがユナサン支部に活動の拠点を移したことが福原ヴァンガード部の衰退を招く一因になってしまったことは、確かです。でも・・・立場上どうすることもできませんでした」

 

「先輩・・・」

 

U20(アンダートゥエンティ)での活躍は見ていましたよ。これからも、福原ヴァンガード部をよろしくお願いしますね」

 

レンの労いの言葉と、ヴァンガード部の後を託されたことによって、アンリは感激し、感涙を流す。

 

「先輩、そんな・・・。俺・・・先輩に憧れて・・・中学の夏休みに、先輩のファイトをテレビで見て・・・それで・・・それで・・・」

 

アンリが感涙を流していると、レンは浅草門を懐かしそうに見つめている。その中で絶叫マシンも発見する。

 

「懐かしいなぁ~。子供のころ、よく遊びに来たものです。どうです?乗りに行きませんか?」

 

「は・・・はい!」

 

「その後、もつ煮でも食べにいきましょ~」

 

「喜んで!」

 

相変わらずのマイペースぶりを発揮するレン。アンリは憧れの先輩と行動を共にするのであった。

 

 

カズマとダムジッドのファイト・・・

 

「ライド!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード!!」

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード  PW11000

 

ニーズ ルアード モルフェッサ

ルート  R     R

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『ドラゴンナイトシャクール』いい気になってんじゃねぇぞ。今の俺から見れば、お前なんか虫けらみたいなもんだ」

 

「減らず口は勝ってからにしろ!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードでいいよ」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『イビルリフューザー・ドラゴン』セカンドチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはニーズに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ルアード(カズマ)は竜の手をかざし、竜の魔力をムブディ(サオリ)に放つ。ムブディ(サオリ)の竜はよろめくが、ムブディ(サオリ)はまだまだ余裕だ。

 

「ダメージチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「どうだ!」

 

「わかってねぇなぁ。俺は前とは違うんだ・・・お前はもう俺には勝てねぇんだよ」

 

「はっ・・・そういうの、負け犬の遠吠えってんだ!ルートのブースト、ニーズでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』」

 

「ダメージはあいつが4・・・俺が3か・・・。ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW11000➡PW9000(+5000)

PW17000➡PW14000+SH5000=19000  カズマの手札6枚 山札34枚  ダムジッドのダメージ4枚

 

「新導クロノも、明日川タイヨウも・・・成す術もなくみじめに負けた・・・お前にも思い知らせてやる・・・使徒の力というものを!!ライド!ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"!!」

 

ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!炎熱機竜(フレアアームズ)ズィーゲンブルク!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』グレード3

 

炎熱機竜(フレアアームズ)ズィーゲンブルク  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

「やっぱズィーゲンブルクじゃねぇか。いったい何が違うってんだ?」

 

「くくく・・・超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!ニーズを退却。竜炎(ブレイズ)を持つズィーゲンブルクにパワープラス3000!ターヘル、2体のドラゴンナイトシャクールをコール!

ズィーゲンブルクのスキル発動!ソウルブラスト『ドラゴンナイトムブディ』Gゾーンのズィーゲンブルクを表に!ルートを退却!」

 

シャクール ズィーゲンブルク シャクール

  R     ディッダ   ターヘル

 

「ズィーゲンブルクの竜炎(ブレイズ)

ターヘルのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態なら、パワープラス2000!

シャクールのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態なら、パワープラス2000!

ディッダのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態になった時、自身を退却し、カウンターチャージ、1枚ドロー。左のシャクールにパワープラス3000!」

 

「お前の戦い方はわかってんだよ」

 

「へっ・・・今のうちに好きなだけほざいていろ・・・左のシャクールでモルフェッサにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ズィーゲンブルクでヴァンガードにアタック!」

 

「お前らは何を企んでいる!破壊の竜神ギーゼが復活したら、何が起きるっていうんだ!」

 

「さあな」

 

「はぁ?」

 

ダムジッドの言葉に意味わからないといった表情をするカズマ。

 

「傭兵である俺にとっては、これもただの仕事だ。ただし・・・憎いてめぇを叩きのめせるんだ・・・こんな楽しい仕事はねぇよお!!」

 

「ジェネレーションガード!!竜楯魔道士(ドラグワイザー)ブロナーハ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アビス・グラール(治)』

 

竜楯魔道士(ドラグワイザー)ブロナーハ  SH15000

 

「ブロナーハのスキル!山札の上から5枚を公開!」

 

公開したカード『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』『アビサル・オウル』『黒翼のソードブレイカー』『デスフェザー・イーグル(☆)』『ハウルオウル(引)』

 

「グレード1のカードを全て、ガーディアンサークルにスペリオールコール!」

 

ズィーゲンブルクは火炎兵装をルアード(カズマ)に向け、兵装から光槍を放つ。迫りくる光槍をブロナーハ、ソードブレイカー2体、ニーズが受け止め、ルアード(カズマ)に貫くことはなかった。

 

「トリプルドライブ『スピリットバーン・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て右のシャクールに!セカンドチェック『炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド』サードチェック『炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド』ターヘルのブースト、シャクールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!イビルリフューザー・ドラゴン!

イビルリフューザーのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(3)!シールドプラス10000!

スキル発動!カウンターブラスト!山札の上5枚でクインテットウォールだ!」

 

クインテットウォール 『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』『ベリアルオウル(☆)』『争奪の騎士エデルン』『アビサル・オウル』『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』

 

「よし!ノーダメージで凌ぎ切った!次のターンで決める!」

 

「防ぎやがったか・・・。まぁいい・・・。

"紅焔"のGB(ジェネレーションブレイク)(2)。相手リアガードがいないので、ドロップゾーンから竜炎(ブレイズ)能力を持つグレード3、"紅焔"を加えてターンエンド」

 

PW14000➡PW9000

PW29000➡PW11000+SH30000=41000

PW25000➡PW11000+SH30000=41000  ダムジッドの手札6枚 山札30枚  カズマのダメージ3枚(裏3枚)

 

「・・・面白いのはこれからだ・・・くくくくく・・・もう少し待っていろ・・・思う存分、暴れさせてやる!」

 

ダムジッドは自身のGユニットを見て、不敵に笑いだす。

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ドロップゾーンのノーマルユニットを2枚山札へ!」

 

戻したカード  『争奪の騎士エデルン』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』

 

「コストを支払わずにストライドできる!!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

「我を超え目覚めよ!!真なる力は、この手にある!!覚醒せし竜皇(ドラグストライダー)ルアード!!!!」

 

覚醒せし竜皇(ドラグストライダー)ルアード  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

「お前が何を企んでいようが、俺のすることは変わらない!お前に勝って、仲間を救い出すだけだ!モルフェッサ、黒翼のソードブレイカー、竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアスをコール!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス  PW9000

黒翼のソードブレイカー  PW6000

 

「ウスキアスのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(3)!カウンターブラスト!ドロップゾーンにあるモルフェッサをグレード1として山札の下に戻す!モルフェッサのパワーをウスキアスに!パワープラス9000!」

 

ウスキアス ルアード  モルフェッサ

  R    R   ソードブレイカー

 

「ソードブレイカーのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!

モルフェッサのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(3)!パワープラス5000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ワイバーンストライクジャーゴ』」

 

「アタックがヒットした時、モルフェッサのスキル発動!カウンターブラスト!山札からグレード1、黒翼のソードブレイカーをスペリオールコール!

ソードブレイカーのスキル!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』1枚ドロー!不貞腐れてた俺を、ここまで引っ張ってきてくれたあいつらに、俺はまだ何もしてやれてねぇ!俺は何が何でもあいつらを、助け出したいんだ!!ウスキアスで右のシャクールにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「お前が前より強くなったんなら、こっちはその上を行く!俺があいつらのためにできることを!俺は俺のヴァンガードを貫いて、お前をぶちのめすだけだ!ソードブレイカーのブースト、覚醒せし竜皇(ドラグストライダー)でヴァンガードにアタック!

覚醒せし竜皇(ドラグストライダー)GB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(セブン)!右のソードブレイカーと、ウスキアスを退却!そして手札から3枚捨てる!捨てた手札1枚につき、パワープラス3000!パワープラス9000!2枚以上捨てたので、クリティカルプラス1、ドライブプラス1、相手はグレード1以上で手札からガードできない!!当然完全ガードもできねぇ!これで終わりだ!!」

 

「はっ!馬鹿の一つ覚えみてぇな完全ガード封じ・・・それで勝ったつもりかよ?」

 

「何⁉」

 

「ジェネレーションガード!!神龍騎士アブドサラーム!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴンモンクキララ(治)』

 

神龍騎士アブドサラーム  SH15000

 

「スキル発動!カウンターブラスト!相手の空いているリアガードサークル1つにつき、パワープラス10000!合計でシールドプラス30000!さらにガード!『スピリットバーン・ドラゴン(☆)』」

 

ルアードの両手に全魔力を纏った魔力弾をブレードマスター"紅焔"に向けて放った。だがそれを予想していたのか、アブドサラームとスプリットバーンが現れ、攻撃を無効化にさせた。

 

「くっ・・・クワドラプルドライブ!ファーストチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てモルフェッサに!」

 

「くく・・・無駄にトリガーを引くねぇ・・・。どれだけ引いても通らないけど・・・くくく」

 

「くっ・・・セカンドチェック『アビス・グラール(治)』ヒールトリガー!パワーをモルフェッサに!サードチェック『アビス・グラール(治)』ヒールトリガー!これもモルフェッサに!」

 

「スタンドが出ればもう1度アタックできるんじゃねぇの?ま、こっちにはまだ完全ガードが残っているけどな」

 

「ファイナルチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』くっ・・・ターンエンド」

 

PW25000➡PW11000

PW18000➡PW9000

PW41000➡PW11000+SH55000=66000  カズマの手札4枚 山札28枚  ダムジッドのダメージ5枚(裏1枚)

 

「くくくく・・・そこまでかぁ。じゃあそろそろとどめといこう・・・」

 

「なんだと⁉」

 

「スタンド&ドロー。ヴァンガードと同じカードをコストに

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

「待ちくたびれたろう?今解き放ってやるぞ。俺の未来を賭けて勝負だ。敗北すればGゾーンのカードは二度と戻らない!ま、敗北なんてするはずないんだけどなぁ」

 

「どういうことだ⁉」

 

こういうことさ!!我が未来を喰らい顕現せよ!!!ドラゴン・エンパイアのゼロスドラゴン!!!アルティメットストライド!!!!!

 

影の領域の地面奥深くから、地獄より吹き荒れし荒々しい獄炎が一面を覆いつくし、ブレードマスター"紅焔"も包み込んだ。その獄炎の中から、巨大で禍々しい巨竜が姿を現し、口元から炎を吐き出した。またここに、ギーゼが生み出した禁断の破壊生物兵器の1体が降臨してしまった。

 

獄炎のゼロスドラゴンドラクマ!!!!!

 

獄炎のゼロスドラゴンドラクマ  PW36000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

「これが・・・ゼロスドラゴン⁉」

 

「ドラクマのスキル発動!カウンターブラスト(2)!相手のユニット全てを退却させバインド!ヴァンガードもだ!!」

 

「なんだと⁉」

 

ドラクマが繰り出した獄炎によって、ソードブレイカー、モルフェッサ、さらにはルアード(カズマ)まで焼き尽くされ、一面は何もなくなった。

 

「さらに相手は手札から3枚選び、2枚をドロップゾーンに、1枚をヴァンガードサークルに置け」

 

「くっ・・・手札2枚を捨て、竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファルをヴァンガードに!」

 

「おやおや・・・グレード2になっちまったかぁ。これじゃあジェネレーションガードもできねぇなぁ?コール!炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド!!」

 

炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド  PW6000

 

シャクール ドラクマ ダムジッド

ダムジッド  R   ターヘル

 

「ダムジッドのスキルでドラクマを竜炎(ブレイズ)

シャクールとターヘルにパワープラス2000!ターヘルのブースト、ダムジッドでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『アビス・グラール(治)』」

 

「今こそ見せてやるぜ!使徒としての力を得たこの俺の強さを!!てめえら人間がどんなにちっぽけで、つまらない生き物だってことを!!獄炎のゼロスドラゴンドラクマでヴァンガードにアタック!!

 

「くっ・・・ノーガード・・・!」

 

「くくく・・・!トリプルドライブ『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!パワーはシャクールに、クリティカルはヴァンガードへ!セカンドチェック『炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド』サードチェック『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』ダブルクリティカル!パワーはシャクール、クリティカルはヴァンガードへ!」

 

「くっ・・・!」

 

ははははは!!滅びちまえ!!世界もてめえも全部だ!!くらええ!!!

 

ドラクマは自身が纏う獄炎をリア・ファル(カズマ)に放って向かってあたり一面ごと焼き尽くす。

 

ぐわああああああああ!!!

 

リア・ファル(カズマ)は成す術もなく獄炎に包まれ、あたり一面ごと焼き尽くされ、無に帰された。

 

PW15000➡PW9000+SH10000=19000

PW36000➡PW9000

 

ダメージチェック『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

カズマのダメージ6枚  ダムジッドのダメージ5枚  勝者ダムジッド

 

「くくく・・・はははは!!どうだ!これでU20(アンダートゥエンティ)の借りを返したぞ!!これが俺の真の力だ!!お前なんぞ俺の足元にも及ばねぇ・・・ザコなんだよぉ!!ははは!!」

 

ダムジッドは笑い出すと共にドラクマのカードを取り出し、空に放り投げる。

 

世界よ、沈黙せよ!!獄炎のゼロスドラゴンドラクマ!!

 

放り投げられたドラクマのカードは突如、獄炎に包まれ、獄炎から隅田川に着地するようにドラクマが現実のものとして降臨した。ドラクマが隅田川に着地すると、川の水は桜橋のあたりまであふれ出していく。そしてドラクマは空に向かって獄炎を口から放つ。その獄炎で雲は霧散していく。

 

「すげぇ・・・すげぇぜ!!これがゼロスドラゴン!!この力がある限り、俺たちに敵はねぇ・・・なんでも思い通りだ!!世界をぶっ潰すことも!!」

 

「てめぇ・・・なんてことを!!」

 

ダムジッドはまがまがしい笑みを浮かべながら拳を握る。すると、かげろうのクランマークが浮かび上がる。

 

使徒とのファイトに敗北せし者、魂の牢獄レリクスへ至れ!!

 

そうすることによって、カズマの頭上に、ギーゼの紋章が浮かび上がり、紋章から時空の穴、レリクスの入り口が開かれる。

 

「うおああああああ!!!」

 

カズマはレリクスの入り口に吸い込まれていき、入り口にカズマが入ると、入り口は閉じ、紋章も消えていく。それと同時にドラクマは元のGカードに戻り、ダムジッドの手元にわたる。

 

「ざまあみやがれ!!ははははははは!!」

 

船に残ったダムジッドの、愉快そうな笑いは、隅田川中に響いたのであった。

 

 

レリクスに入れられたカズマの視線にまず最初に広がったのは、この迷宮の内装、それに、迷宮にはかなり場違いな扉だった。

 

「なんだここは?」

 

カズマはここがどこなのか知るために扉を開けると、そこには目を疑う光景があった。

 

「えっ⁉」

 

その光景とは、これまでレリクスに落とされた者たちがここに集まり、のんきにファイトを楽しんでいる姿だった。

 

「新導⁉」

 

「!カズマ⁉」

 

カズマに気が付いた一同はカズマに視線を向ける。

 

「カズマさん!」

 

「お前まで・・・!」

 

「それはこっちのセリフだ!お前ら何やってんだよ⁉お前らがいなくなって・・・探そうとしたけど・・・手がかりもなくて・・・!俺がどれだけ・・・!」

 

「まぁまぁ東海林君落ち着いて・・・」

 

カズマの慌てっぷりを見てユイがなだめる。

 

「別に遊んでばかりいたわけじゃねぇよ。俺たちもこっから出ようといろいろやってみたんだ。今はその・・・休憩中というか・・・」

 

「休憩?」

 

カズマは今現在ファイトとしているリンとタイヨウをみる。するとふと、リンに椅子変わりされているツネトを発見する。

 

「ううぅ・・・屈辱ぅ~・・・でも・・・悪くない・・・」

 

「多度?」

 

「見ないでやってくれ」

 

「たく・・・心配して損したぜ・・・」

 

カズマはかなりあきれた様子で頭を抱える。

 

「!カズマ、その手・・・」

 

「手?」

 

カズマが自分の利き手を見ると、やはりギーゼの紋章が浮かび上がっていた。

 

「うお⁉なんだこれ⁉」

 

「やっぱお前もか・・・」

 

「やっぱ?」

 

「他のみんなにもあるんです」

 

「ユイちゃんやタイヨウ君、アリスちゃん、羽島リンさん・・・そして私にも・・・」

 

「なぜか俺やツネトにはないけどな」

 

ここに落とされたメンバー全員、自分の利き手を見せる。ツネトとマサト以外は全員きっちりとギーゼの紋章があった。

 

「新導いわく、この光ってる柱みたいなのが6本全部光った時、その人間はギーゼにディフライドされるんどとさ」

 

「何っ⁉」

 

この緊迫した空気に一同は重苦しい表情をしている。

 

「次は俺が~・・・」

 

その空気をぶち壊すかのようなツネトが上がるのであった。

 

 

飛行機がよく見える空港でシオンは海外の香港にいる櫂たちと連絡を取っている。

 

「送っていただいた情報の裏が取れました。後で詳細なデータを送ります」

 

≪わかった。後は任せろ≫

 

「では」

 

シオンはそれだけ言って通話を切る。それと同時にパリからトコハとハイメが帰ってきた。

 

「ただいま!」

 

「おかえり。向こうで使徒に襲われかけたと聞いたけど、大丈夫だったかい?」

 

「そうじゃなかったら今頃帰ってないっての」

 

「マサトのお姉さんのシズクがトコハを助けてくれたんだ!」

 

「マサトにお姉さんが?今までそんな話1度もしなかったから、初耳だ・・・」

 

シオンはマサトに姉がいるという話を聞いてなかったので、少なからず驚いている。

 

「何はともあれ、無事でよかった。これでメンバーが揃ったね」

 

「今までいいようにやられた分、お返ししてもらわなきゃね!」

 

「ああ。このままでは絶対に終わらせない」

 

シオンたちは使徒たちへの反撃の狼煙の準備を着々と進めていくのであった。

 

to be continued…




カズマ「いなくなったお前たちがまさかこんなところにいたなんてな」

タイヨウ「出られないことを除けば、そんなに居心地がないわけでもないんですよ。暇を持て余したらファイトもできるし」

クロノ「いや・・・一刻も早く出ないとまずいだろ?」

カズマ「そうか・・・確かに、早く出ないと、俺たちもいつあの女王様の椅子にされるかわからないからな」

タイヨウ「ファイトで負けなきゃいいんじゃないですか?」

カズマ「あ、そっか」

クロノ「そういう問題じゃねぇよ!」

ツネト「次は俺が~・・・」

TURN219「粛清のオーバーロード」


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粛清のオーバーロード

今朝にリンクジョーカーのカードを買いに行きました。今からデッキを組み上げるのが楽しみです♪

さて、来月のバミューダの子たちを向かい入れる準備をしなくては。

今回はサブタイトルの通り、オーバーロードの回です。

それではどうぞ!


クロノたちがレリクスの脱出を試み、伊吹たちがクロノ救出対策を行っているその頃、シオンの情報を頼りにし、香港にやってきた櫂とリン、チーム新ニッポンのアラタとマコト、チームヘヴィNEWパンクのヤイバとカエデは使徒たちの足取りを掴むまで、この場所でファイトによる特訓を行っている。ファイトの組み合わせはアラタとカエデ、ヤイバとマコトとなっている。

 

「ジグソーザウルスでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!護天覇竜インピード・ドラゴン!!

スキル発動!コストを払って相手のリアガードを退却させてバインド!」

 

「なら、ガイアダイナストでヴァンガードにアタックだ!」

 

「くっ・・・ダメージチェック」

 

アラタのガイアダイナストの攻撃でカエデのダメージは6、アラタとカエデの勝負はついた。

 

「次元ロボダイジェットでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!伏魔忍鬼シシユヅキ!!さらにガード!」

 

「なら、これはどうや!ファイナルダイマックスでヴァンガードにアタック!」

 

「うっ・・・ダメージチェック」

 

ファイナルダイマックスのアタックによって、マコトは守り切れずノーガード。これでダメージ6、こっちも勝負はついた。

 

『おおおおお!!』

 

このファイトを見ていたギャラリーは大歓声を上げる。

 

「お前たち、今のはいい攻防だった」

 

「ええ。どちらが勝ってもおかしくなかったです」

 

櫂やリンも4人のファイトをとても高評価をしている。

 

「はい!でもまだやれます!」

 

「もう1度お願いします!」

 

「俺もお願いします!」

 

「俺も頼みます!」

 

4人はまだまだレベルアップしたいのかそう懇願してきた。

 

パチパチパチ!

 

そうしていると、ギャラリーの中に2つの拍手が響いてきた。4人に拍手を送っていたのは・・・

 

「ナイスファイト!」

 

「「カムイさん!」」

 

「「ミサキさん!」」

 

日本からはるばる香港にやってきたカムイとミサキだった。これで、チームクアドリフォリオ、Q4の初期メンバーが揃ったのだった。

 

 

 

TURN219「粛清のオーバーロード」

 

 

 

見事に合流を果たした一同は一度空腹を満たすために高級中華料理店で夜ご飯を取る。一同は食事を進めながら次の行動を話し合っている。

 

「ようやく、使徒たちの尻尾を掴んだわね」

 

「ああ。綺場の手柄だ」

 

「若水が作った拠点の1つがあるらしいからな。早いとこぶっ倒して、レリクスのこと吐かしちゃいましょう!」

 

「そうですね。囚われてるアンやユイちゃんたちも、救い出さなければ」

 

どうやら若水ソウスケ、もといダークフェイスの拠点の1つがこの香港にあるというのが、シオンが手に入れた情報のようだ。

 

「俺たちもがんばろうぜ!もしかしたらノアのことも掴めるかもしれない!」

 

「イツキのこともわかるかもしれへん!気合い入れようや、カエデ、マコト!」

 

「あ、ああ・・・」

 

「・・・・・・」

 

アラタとヤイバもやる気を見せているが、マコトとカエデは顔色が優れていない。

 

「おいおい、ノリ悪いぞ?どうしたんや?」

 

「・・・なぁアラタ、ヤイバ。本当に俺たちにできるのかな・・・?」

 

「・・・何言ってんだよ?」

 

「だって、相手はみんなディフライダーなんだろ?」

 

「・・・そうや。ノアやイツキを取り戻すには、あいつらの中に入ってるカオスブレイカーやグレイヱンドに打ち勝つしか方法はあらへん・・・。シラヌイの時だって、U20(アンダートゥエンティ)でどんだけクロノさんが大変やったか・・・お前らも見たやろ⁉」

 

「「!!・・・」

 

マコトとカエデの説明に、不安そうな顔をしだすアラタとヤイバ。

 

「そのクロノさんが負けたんだ・・・」

 

「ノアやイツキは取り戻す・・・せやけど・・・今のうちたちの力じゃまだ・・・」

 

「「・・・・・・」」

 

4人の中にある不安が大きくなる一方で、食事を済ませた櫂が立ち上がる。

 

「ならば去れ。俺は行く」

 

櫂は4人に冷たい一言を言い放ち、店から出ていく。

 

「櫂さん!」

 

「気にすんな。あれでも、あいつなりに励ましてんだよ」

 

櫂の言葉の解釈を行ったのは、カムイだった。

 

「焦んな。俺たちだって、お前たちの気持ちは痛いくらいわかるぜ。ね、ミサキさん、リンさん」

 

ミサキとリンは過去にあった自分たちの経験を4人に話す。

 

「私たちも以前仲間を失って、あなたたちと同じような気持ちになった。諦めそうになったこともあった」

 

「ですがそんな時にあの人が・・・櫂先輩が先陣を切り、私たちを引っ張ってくれた。最後まで諦めずに」

 

リンは一呼吸して、4人に顔を向ける。

 

「過去に仲間を信用しなかった私だからこそ、言わせていただきます。絆は決して失われない。なので、足を止めることは、私が許しません」

 

リンによるその一言で、4人は自信を取り戻し、やる気を見せ、互いに顔をうなずかせた。

 

 

食事の会計を済ませた後、一同は店から出る。するとそこには、一同を待っていた櫂が腕を組んでいた。

 

「櫂さん!」

 

「あの・・・」

 

「俺たち・・・」

 

「えっと・・・」

 

4人が櫂に先ほどの弁明を述べようとする前に、櫂が口にする。

 

「行くぞ」

 

「「「「!はい!!」」」」

 

「反撃開始だ!」

 

今ここに、使徒たちへの反撃の狼煙をここに上げたのであった。

 

 

一同はシオンの情報をもとに、ダークフェイスの拠点に侵入し、先へ進んでいくのだが・・・

 

「てっ!!シオンの情報には、こんなんなかったじゃねぇか!!」

 

現在進行形でダークフェイスが作り上げた数十体のガードロボットに追われている。

 

「何言ってんの!使徒たちのアジトなのよ⁉何もないわけないじゃない!」

 

「こっちだ!!」

 

櫂は曲がり角を発見して、一同をそこに誘導させる。ガードロボットはそこを逃さず、追いかける。ガードロボットが入ってきたところを櫂とカムイがタックルし、ガードロボットを全員倒させる。だが櫂たちが入った曲がり角の先にもガードロボットが数十体いた。

 

「!こっちにも!!」

 

「ここは私が!」

 

リンが前に出たところに、ガードロボットは刃の右腕を発射させる。リンはその刃を避け、刃のワイヤーを掴み上げ、ガードロボット1体を引き寄せる。

 

「はあああああ!!」

 

ガードロボットの腕を掴み上げたリンは力いっぱいガードロボットを複数体のガードロボットに投げつけて全員を倒させる。

 

「さすが道場一家の娘・・・こえぇ・・・」

 

「何ぼさっとしているのですか!」

 

「急げ!!」

 

櫂の合図で先ほど走った道のりに戻り、先へと進んでいく。そして、ハッキングで手に入れた施設の地図を頼りに施設の心臓部に到達する。

 

「ここです」

 

心臓部の室内を見てみると、そこには誰もいなかった。

 

「誰もおらんやんけ」

 

「完全に無人で制御されてる施設みたいだな・・・」

 

「にしても無人で動くってすごいやんけ」

 

室内の奥へ進んでいくと、何かの装置によって映し出されているモニターに視線が移る。

 

「んん?なんだこりゃ?」

 

「レリクスジェネレーターシステムと書いてますね」

 

「!!てーと!」

 

「ええ。どうやらここが・・・」

 

どうやらこの部屋はクロノたちがいるレリクスを操作する施設のようだ。そうとわかったとき、アラタがそのシステムに触れようとした時・・・

 

「俺様の芸術品に触るなぁ!!」

 

突如どこからか声が響いたと同時に、部屋の隔壁が閉じ始めた。それを見たQ4のメンバーはアラタたち4人を隔壁の外へと出す。

 

「「「「うわあ!!」」」」

 

アラタたち4人は隔壁の外に出すことはできたが、Q4のメンバーは閉じ込められてしまった。

 

「ちっ・・・またこのパターンかよ!」

 

「私たちのことはいいから、来た道を戻って逃げなさい!」

 

隔壁の外に出たアラタたち4人は来た道をいったん引き返すことにした。

 

「俺様の城へようこそ、チームQ4の諸君」

 

取り残されたチームQ4のメンバーたちの前に現れたのは、今現在若水ソウスケにディフライドしているユニット、威圧怪王ダークフェイス・アルキデス、通称ダークフェイスだった。

 

「貴様がディフライダーか」

 

「くは!違う・・・違うなぁ・・・」

 

「ああ?」

 

ダークフェイスはチームQ4を見て、くわっとした表情で指をさす。

 

「口を慎め人間!!そこはありがとうございますだろうがあ!!」

 

わけのわからない言い分のダークフェイスにカムイとミサキはわけわからないといった表情になる。

 

「俺様のレリクスにお前たちを強制送還するために、わざわざおびき出してやったというのに!」

 

「ふん、ディフライドされても、そのイカレっぷりは変わらねぇみてぇだな」

 

「チームQ4!お前らはギーゼ様の栄誉ある器になることなどない・・・。だが・・・こそこそと俺様達使徒の周りを嗅ぎまわるその存在が、気に入らないぃ!!二度と出られぬこの虫かごで、一生を終えるがいい!!もがき苦しむその様・・・!我が敬愛なる"グレドーラ女王陛下"も、お喜びになるだろう・・・!」

 

先ほど名前が上がったグレドーラを語るダークフェイスの表情はとてもきらめいていた。

 

「パチーン!!」

 

ダークフェイスが指を鳴らすと、床の装置が作動し、ファイト台が現れる。

 

「排除してやる!!じわじわと・・・一匹ずつな・・・!」

 

「言いたいことはそれだけか?」

 

ファイト台の前に立ったのは櫂だった。

 

「最初の獲物はお前か!いいぜぇ」

 

「来い」

 

櫂とダークフェイスは互いに自分のデッキをファイト台に設置し、ファイトの準備を行う。引き直しも整え、全ての準備が整ったところで、ファイトが開始される。

 

「「スタンドアップ・ザ((ゼーット))・ヴァンガード!!」」

 

「リザードアタッカーコンロー!」

 

「傑出怪人プロムラーバ!」

 

リザードアタッカー  PW5000

 

傑出怪人プロムラーバ  PW5000

 

「俺様の先攻だぜぇ!ドロー!ライド!流麗怪人トワイライトマダー!プロムラーバは移動!ターンエンドォ!」

 

流麗怪人トワイライトマダー  PW7000

 

R トワイライトマダー   R

R     R     プロムラーバ  ダークフェイスの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ。ドロー。ライド!ドゥームブリンガー・ハイフレイム!コンローは移動」

 

ドゥームブリンガー・ハイフレイム  PW7000

 

R ドゥームブリンガー  R

R     R     コンロー

 

「ドゥームブリンガーでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだぁ!」

 

「チェック・ザ・ドライブトリガー『バーニングホーン・エヴォリュート』」

 

「ダメージチェック『マシニング・スノーウィング(治)』ヒールトリガー!パワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンドだ」

 

PW7000➡PW7000(+5000)  櫂の手札6枚 山札42枚  ダークフェイスのダメージ1枚

 

「俺様のターンだ!ドロー!ライド!黒槍怪人ボルグワスプ!ヴァルガー・ブリスターをコール!」

 

黒槍怪人ボルグワスプ  PW9000

ヴァルガー・ブリスター  PW7000

 

R ボルグワスプ ヴァルガー

R   R    プロムラーバ

 

「ボルグワスプでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ」

 

「ドライブチェック『威圧怪人ダークフェイス』」

 

「ダメージチェック『ドラゴンダンサーターラ(治)』ゲット、ヒールトリガー。パワーはヴァンガードに」

 

「プロムラーバのブースト、ヴァルガー・ブリスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『リザードジェネラルコンロー』」

 

「ターンエンドだぜぇ!」

 

PW9000➡PW7000(+5000)

PW12000➡PW12000+SH5000=17000  ダークフェイスの手札5枚 山札40枚  櫂のダメージ1枚

 

「俺のターン。スタンド&ドロー。ライド!グロウヒーター・ドラゴン!」

 

グロウヒーター・ドラゴン  PW10000

 

「グロウヒーターのスキルで、手札のドラゴニック・オーバーロード"The Legend(ザ レジェンド)"を公開し、パワーの減少を防ぐ。コール、バーニングホーン・エヴォリュート!」

 

バーニングホーン・エヴォリュート  PW9000

 

「エヴォリュートのスキル。ソウルブラスト『ドゥームブリンガー・ハイフレイム』手札のオーバーロード"The Legend(ザ レジェンド)"を公開。これによって、同じ縦列にいるヴァルガー・ブリスターを退却!」

 

R グロウヒーター エヴォリュート

R    R     コンロー

 

「グロウヒーターでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだぁ!」

 

「チェック・ザ・ドライブトリガー『グロウヒーター・ドラゴン』」

 

「ダメージチェック『パニッシュ・スタッグ』」

 

「コンローのブースト、バーニングホーン・エヴォリュートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガードだ!『鋏弾怪人ボムシザー(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW10000➡PW9000

PW14000➡PW9000+SH10000=19000  櫂の手札5枚 山札39枚  ダークフェイスのダメージ2枚

 

「貴様程度では完璧の兵士であるこの俺様に勝つことは不可能!!」

 

ダークフェイスは自信満々ながらそう言ったのである。

 

 

一方、隔壁から出されたアラタたち4人はガードロボットを避けながら1度来た道を戻っていく。すると、マコトとカエデは出口じゃない方角へ走っていく。

 

「お、おいマコト、カエデ!出口はそっちじゃない!」

 

「アホ。お前らは本気で出口向かうつもりなんか」

 

「ああ?じゃあどこへ向かうつもりなんや?」

 

「この先にレリクスのサーバールームが2つある!」

 

どうやらマコトとカエデは2つあるサーバールームに向かっているようだ。

 

「俺たちが別々のサーバールームに行けば、レリクスのデータを全てアクセスできるはずだ!」

 

「なるほどな。新ニッポンと俺らヘヴィNEWパンクがそれぞれのサーバールームでデータを・・・」

 

「櫂さんたちが作ってくれたこのチャンスを無下にすることはできへんやろ?」

 

「ああ!そうだな!よし、行こうぜ!」

 

新ニッポンは右のサーバールームへ、ヘヴィNEWパンクは左のサーバールームへ向かい、データの収集へ向かうのであった。

 

 

櫂とダークフェイスのファイト・・・

 

「俺様は完璧なのだぁ!!ライド!万夫不当!最上無二!威圧怪王ダークフェイス・アルキデス!!」

 

威圧怪王ダークフェイス・アルキデス  PW11000

 

「ダークフェイスのスキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『流麗怪人トワイライトマダー』お前の右列のユニットを全て、パラライズだぁ!!」

 

「やっぱ来やがった!」

 

「次のターン、リアガードをスタンド不能にするメガコロニーが得意とするスキル」

 

「ですがこの程度、櫂先輩は想定内・・・」

 

「最強!完璧!出でよ、光角怪人デンジャラスホーン!!」

 

光角怪人デンジャラスホーン  PW10000

 

「デンジャラスホーンはヴァンガードがダークフェイスならば、パワーの減少はしないのだぁ!」

 

R アルキデス デンジャラスホーン

R   R    プロムラーバ

 

「ダークフェイスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ」

 

「ツインドライブ『黒槍怪人ボルグワスプ』セカンドチェック『バッドラック・スター』この勝利を、敬愛なるグレドーラ様に捧ぐ!!」

 

アルキデスは空を舞い、グロウヒーターに向かって、クワガタ型の腕でグロウヒーターに大打撃を与える。

 

「ダメージチェック『皇竜騎士ネハーレン』」

 

「おいおい、もっと俺様を楽しませてくれよ!プロムラーバのブースト、デンジャラスホーンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『槍の化身ター(☆)』」

 

「くくく・・・そうそう・・・ターンエンドだぁ」

 

PW11000➡PW10000

PW15000➡PW10000+SH10000=20000  ダークフェイスの手札5枚 山札36枚  櫂のダメージ2枚

 

「あいつ、ディフライドされて余計に強くなりやがった!」

 

「そうね。それに、次のターン、櫂の右列のユニットはスタンドできない」

 

「しかし、櫂先輩ならばこの程度・・・」

 

「じわじわとなぶってやるぅ~」

 

「スタンド&ドロー。ライド・ザ・ヴァンガード!最果てをも焼き尽くす黙示録の炎!ドラゴニック・オーバーロード"The Destiny(ザ デスティニー)"!!」

 

ドラゴニック・オーバーロード"The Destiny(ザ デスティニー)"  PW11000

 

「これこそ、櫂先輩のオーバーロードの真髄」

 

「"The Destiny(ザ デスティニー)"のスキル!ソウルブラスト『グロウヒーター・ドラゴン』ヴァンガードサークル以外のサークルを1つ選び、そのカードを退却させる。デンジャラスホーンを退却!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・オーバーロード"The Legend(ザ レジェンド)"』グレード3

 

「紅蓮を纏い、理を粛清する黙示録の炎!!」

 

"The Destiny(ザ デスティニー)"は黙示録の炎に包まれてゆき、炎が晴れるとそこには、火炎銃を4つ装備し、理を粛清させるほどの熱い炎を纏った竜が現れる。これぞ、かげろうの最強戦士、ドラゴニック・オーバーロードの未来における新たな姿だ。

 

「覇天皇竜ドラゴニック・オーバーロード"The Purge(ザ パージ)"!!!!」

 

覇天皇竜ドラゴニック・オーバーロード"The Purge(ザ パージ)"  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・オーバーロード"The Destiny(ザ デスティニー)"』

 

「運命を切り開く櫂の新たなユニット!!」

 

「オーバーロードの新たな未来の姿か!!」

 

「さすが、私の尊敬する先輩・・・THIS(ディス) IS(イズ) THE()櫂トシキ」

 

超越(ストライド)スキル。カウンターブラスト。プロムラーバを退却。山札の上から7枚見て、"The Legend(ザ レジェンド)"を手札に」

 

「かげろうの常套手段か!リアガードを退却させたくらいで、勝ったつもりか!」

 

「何を勘違いしている?」

 

「⁉」

 

「"The Purge(ザ パージ)"のスキル!Gゾーンの"The Ace(ジ エース)"を表にし、手札のオーバーロード"The Legend(ザ レジェンド)"をソウルに。相手のダメージが4枚以下ならば、ヴァンガードに1ダメージ!」

 

"The Purge(ザ パージ)"はアルキデスに火炎銃を向け、火炎弾を放つ。アルキデスは対処できずに炎に包まれる。

 

「くっ!ダメージチェック『鋏弾怪人ボムシザー(☆)』クリティカルトリ・・・」

 

「このダメージは・・・」

 

「がぁ⁉」

 

「トリガーの効果を無効にする!」

 

櫂のファイトスタイルにダークフェイスは劣勢を強いられる。

 

 

一方その頃、右のサーバールームをアラタとマコトに任せ、左のサーバールームに向かったヤイバとカエデはサーバールームに到着し、さっそくデータのアクセスを開始させる。

 

「ここにレリクスのデータが半分ある。あっちはアラタたち任せて、ここのデータをうちが解析して、クリスさんに送りさえすれば・・・!」

 

「後の方は俺に任しとけ!」

 

「頼んだで、ヤイバ!」

 

ヤイバは万が一のためのガードロボットの進行を阻止、カエデはレリクスのデータを解析する。だがそうはさせまいとデータのプロテクトがかかる。カエデはクリス直伝のスキルで危なげながら対処する。

 

 

再び櫂とダークフェイスのファイト・・・

 

「あのガキ共、俺様のシステムに手を出すとは・・・無駄なことを・・・」

 

アラタたちの行動がわかったダークフェイスはすぐさまガードロボットを出動させる。

 

「ガキ共・・・?」

 

「!あいつら・・・!」

 

「ふふ・・・いい功績です」

 

ガキ共という時点ですぐにアラタたちが行動してると理解し、笑みを浮かべるチームQ4のメンバー。

 

「ふっ・・・コール!グロウヒーター・ドラゴン!

グロウヒーターのスキル!オーバーロードのグレード4のヴァンガードがいれば、相手のダメージの数だけパワープラス2000!合計でパワープラス6000!」

 

グロウヒーター パージ エヴォリュート(パラライズ)

  R      R    コンロー(パラライズ)

 

「"The Purge(ザ パージ)"でヴァンガードにアタック!」

 

「俺様の作ったシステムは完璧なのだ!!その全ては、偉大なる女王陛下に捧げたもの!!メガコロニー最強の戦士、ダークフェイスの誇りにかけて、守ってみせる!!ジェネレーションガード!!夢想怪神スカラベガス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マシニング・スノーウィング(治)』

 

夢想怪神スカラベガス  SH15000

 

「レストしているリアガード2体以上でシールドプラス5000!さらにガード!『バルカン・ラフェルト』」

 

"The Purge(ザ パージ)"はアルキデスに火炎銃を4つ全てを向け、火炎弾を全弾発射させる。そこにスカラベガスとバルカン・ラフェルトが大量の繭を放ち、火炎弾を全て受け止める。

 

「女王陛下に認められた完璧な兵士であるこの俺様が・・・負けるはずがない・・・!」

 

ダークフェイスの脳裏に浮かんできたのは、惑星クレイのズー、そこにあるメガコロニーの拠点。全てのメガコロニーの戦士たちの前で、最強の戦士の称号を与えた女王グレドーラの姿、そしてグレドーラに認められたダークフェイスの姿だった。グレドーラを称えるダークフェイスのその姿は、まさに絶対的忠誠を誓った兵士そのものであった。

 

「勝利は目前!我が陛下にこの勝利を捧げる!この俺様がいる限り・・・我が陛下の前に敵はなし!!」

 

「トリプルドライブ『バーニングホーン・エヴォリュート』セカンドチェック『ドゥームブリンガー・ハイフレイム』サードチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ゲット、ドロートリガー。1枚ドロー。パワーはグロウヒーター・ドラゴンへ。グロウヒーター・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ・・・ノーガード!ダメージチェック『マシニング・ビザリネス(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW26000➡PW11000+SH25000=36000

PW21000➡PW11000  櫂の手札6枚 山札32枚  ダークフェイスのダメージ4枚(裏1枚)

 

「・・・女王だかなんだか知らんが、所詮貴様らはギーゼの手下・・・そんな者どもに、俺は負けん!」

 

櫂の放った一言に、ダークフェイスは怒りを浮かべる。

 

「・・・侮辱しやがったな・・・我が一族を・・・全能なる陛下を・・・!許さん・・・許さんぞおおおお!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『威圧怪人ダークフェイス』グレード3

 

「ストライドジェネレーション!!!!無法怪神オブティランドス!!!!」

 

無法怪神オブティランドス  PW26000  ハーツ『威圧怪王ダークフェイス・アルキデス』

 

「我らが女王陛下を侮辱した貴様には、最高且つ最悪の死を与える!!コール!!デンジャラスホーン!ボルグワスプ、トワイライトマダー、バッドラック・スター!!」

 

バッドラック・スター  PW6000

 

「デンジャラスホーンのスキル!ダークフェイスでグレード4のヴァンガードがいれば、スタンドしているリアガード1枚以下でパワープラス6000!

ボルグワスプのGB(ジェネレーションブレイク)!暗躍!パワープラス2000!ぶっ潰してやるう!!!」

 

「一気に展開してきやがった!」

 

「バッドラックのスキル!ソウルブラスト『黒槍怪人ボルグワスプ』相手のレストしているユニットが3枚以上で、1枚ドロー!俺様は陛下の元で生まれ、全てを捧げ生きてきた!

オブティランドスのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト(2)!手札1枚を捨て、次のターン、コールを封じる!」

 

デンジャラスホーン オブティランドス  ボルグワスプ

 バッドラック      R     トワイライトマダー

 

「我が陛下を侮辱した貴様の罪は、母なる星より重い!!バッドラックのブースト、デンジャラスホーンでバーニングホーン・エヴォリュートにアタック!地に這いつくばらせて、踏みにじってくれる!!」

 

「ノーガードだ」

 

「光栄に思うがいい。貴様には死という最高の名誉が与えられるのだ。恐れよ!オブティランドスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「くふふ・・・トリプルドライブ『流麗怪人トワイライトマダー』セカンドチェック『マシニング・ツリーホッパー(☆)』クリティカルトリガー!パワーはボルグワスプに、クリティカルはヴァンガードに!サードチェック『マシニング・ツリーホッパー(☆)』クリティカルトリガー!こっちも同じだぁ!!」

 

「ダブルクリティカル⁉」

 

「女王グレドーラよ!我が誇りを・・・我が勝利を・・・捧げます!!」

 

オブティランドスは"The Destiny(ザ デスティニー)"を大量の繭で身動きを封じ、そのまま角鋏で体を抉り取るように掴み上げ、そして地面に叩きつけて上空に飛ばす。

 

「ダメージチェック『バーニングホーン・エヴォリュート』『リザードジェネラルコンロー』『リザードジェネラルコンロー』」

 

「トワイライトマダーのブースト、ボルグワスプでヴァンガードにアタック!

トワイライトマダーの暗躍!ダークフェイスのグレード4のヴァンガードがいれば、パワープラス3000!これでとどめだぁ!!」

 

「ガード!ガトリングクロー・ドラゴン、バーニングホーン・エヴォリュート!ドゥームブリンガー・ハイフレイム!ブルーレイ・ドラコキッド!」

 

「何ぃ⁉・・・トワイライトマダーはソウルへ。1枚ドロー。ターンエンド」

 

PW22000➡PW9000

PW26000➡PW11000

PW31000➡PW11000+SH25000=36000  ダークフェイス手札4枚 山札27枚  櫂のダメージ5枚(裏1枚)

 

「・・・その程度か。貴様の誇りとやらは」

 

「ぐっ・・・!!」

 

「ファイナルターン!!」

 

櫂は高らかにダークフェイスにファイナルターン宣言をする。

 

 

一方の左のサーバールームの扉の前には、数体ほどのガードロボットが扉を破ろうと刃を何度も何度も突き刺している。ヤイバもそろそろ限界が近い。

 

「おわっ⁉はよしてくれカエデ!こっちはもう持たへん・・・!」

 

「もうちょい粘れ!後ちょいで・・・」

 

カエデがサーバーを操作していくと、ようやく接続が完了した。

 

「!!繋がった!」

 

サーバーが繋がったと同時に、モニターの映像がクリスに代わる。

 

≪よく頑張ったね、4人とも≫

 

「クリスさん!」

 

クリスの4人という発言からして、どうやらアラタたちも成功したようだ。

 

≪ありがとう、後は任せて。彼のプログラムなら、僕がよーく知ってるからね。まずはその騒がしい連中を・・・≫

 

クリスのハッキングスキルによって、扉を壊そうとしたガードロボットは機能を停止させた。

 

≪続いて、ワイヤーウォール解除。レリクスデータサーバー侵入・・・オールクリア。ミラーディングダウンロードを開始≫

 

「「やったな!」」

 

作戦が成功したことによって、ヤイバとカエデは互いに拳をぶつけ合う。

 

 

櫂とダークフェイスのファイトの途中・・・

 

ピピピピッ!ピピピピッ!

 

「!!レリクスに侵入検知だと⁉」

 

「やってくれましたね!」

 

「ええ。私は機械のことはさっぱりなので、助かりました」

 

「あの子たち・・・」

 

アラタたちの大手柄にカムイ、リン、ミサキは笑みを浮かべる。ダークフェイスは大慌てでおろおろしている。

 

「スタンド&ドロー」

 

「!!」

 

「"The Destiny(ザ デスティニー)"のスキル!ソウルブラスト『ドラゴニック・オーバーロード"The Legend(ザ レジェンド)"』ボルグワスプを退却!」

 

「くっ!」

 

「ストライドジェネレーション!!!!覇天皇竜ドラゴニック・オーバーロード"The Purge(ザ パージ)"!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・オーバーロード"The Destiny(ザ デスティニー)"』グレード3

 

「俺様は・・・最強の・・・!」

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!デンジャラスホーンを退却!山札の上から7枚見て、オーバーロード"The Destiny(ザ デスティニー)"を手札に。

さらに、"The Purge(ザ パージ)"のスキル。Gゾーンの"The Ace(ジ エース)"を表にし、手札のオーバーロード"The Destiny(ザ デスティニー)"をソウルに。ヴァンガードに1ダメージ!」

 

"The Purge(ザ パージ)"は再び火炎銃をアルキデスに向け、火炎弾を発射する。突然のことにアルキデスは対処できず、炎に包まれる。

 

「ぐわあああああ!!」

 

ダメージチェック『鋏弾怪人ボムシザー(☆)』  トリガー発動ならず

 

「あ、ありえない・・・この俺様が・・・!」

 

「"The Purge(ザ パージ)"のGB(ジェネレーションブレイク)3。このユニットは相手のダメージゾーンの枚数分、ドライブチェックできる」

 

「何っ⁉」

 

「相手のダメージは"The Purge(ザ パージ)"のスキルで5ダメージです!」

 

「つまり5回!」

 

「やっちまえ、櫂!」

 

グロウヒーター パージ  R

   R     R  コンロー

 

「"The Purge(ザ パージ)"でヴァンガードにアタック!」

 

「女王陛下・・・女王陛下ぁ!!ジェネレーションガード!!夢想怪神スカラベガス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マシニング・スノーウィング(治)』

 

「スキルでシールドプラス5000!さらにガード!『マシニング・ツリーホッパー(☆)』」

 

「クインテット・ドライブ!ファーストチェック『槍の化身ター(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!セカンドチェック『ドラゴニック・オーバーロード"The Destiny(ザ デスティニー)"』サードチェック『ドラゴニック・オーバーロード"The Legend(ザ レジェンド)"』フォースチェック『槍の化身ター(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!ファイナルチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ゲット、ドロートリガー!1枚ドロー!パワーはヴァンガードに!」

 

"The Purge(ザ パージ)"はアルキデスに再び火炎銃を4つ向け、火炎弾を全弾発射させる。そこに再びスカラベガスが現れ、ツリーホッパーも現れ炎を受け止めるが、歯が立たず燃え尽きてしまう。

 

「貴様らの野望が叶うことなどない・・・俺たちが存在する限り!!」

 

「ひっ!!じょ・・・女王陛下ぁ!!俺様は・・・ぎゃあああああああああああああああ!!!!」

 

アルキデスに火炎弾の炎が迫り切り、何の抵抗もできず、アルキデスは炎に包まれていった。

 

PW26000(+15000)➡PW11000+SH30000=41000

 

ダメージチェック『威圧怪王ダークフェイス・アルキデス』

 

櫂のダメージ5枚  ダークフェイスのダメージ6枚  勝者櫂

 

「ぐっ・・・ぐぅ・・・ぐわあああああ!!」

 

ファイトに敗れたダークフェイスはディフライダーの証であるクランマークから発生する強烈な痛みに表情をゆがめる。

 

「いてぇ・・・いてぇよぉ・・・!!」

 

痛がっているダークフェイスの前にチームQ4のメンバーが立っていた。

 

「さぁ・・・洗いざらい話してもらうぜ」

 

「くっ・・・!!」

 

ダークフェイスが腕輪のボタンを押すと・・・

 

ドカンッ!ドカンッ!ドガアアアン!!

 

隔壁の外から爆発音が鳴り響いた。どうやら自爆プログラムを押したようだ。

 

「なっ・・・!」

 

「これでお前らもおしまいだ・・・みぃーんな・・・吹っ飛んでしまえーーー!!!」

 

「てめぇ!結局それかよ!」

 

「ふん!俺様達使徒の拠点は世界中にある!ここはその1つにすぎんのだ!!」

 

ウィーン・・・

 

「俺様は負けていない・・・負けていないのだあああああ!!」

 

ダークフェイスの足元の装置が開き、ダークフェイスは穴に落ちながら施設を脱出する。その間にも施設の爆発は近くなってきている。

 

「やべぇ・・・脱出しねぇと!」

 

「でも、出口が・・・」

 

≪心配ご無用≫

 

チームQ4のメンバーが困っていると、モニターからクリスの通信が入る。

 

≪この施設は僕のコントロール下に入った≫

 

「クリス君、この施設をコントロールできるのならばこの爆発を止めてくれませんか?」

 

≪それはちょっと無理≫

 

いくらクリスでも1度発動した自爆は止められないようだ。

 

≪あの子たちも脱出中だしさ、君たちも早く!≫

 

「いくぞ!!」

 

クリスが隔壁が開き、チームQ4のメンバーはこの施設から脱出する。危険さながらだが、脱出はせいこうしたようだ。

 

 

施設から脱出した一同は近くの公園で一休みしながら、クリスの通信を行っている。

 

≪レリクスのデータは全て確保した。解析して後で送っておくよ≫

 

「助かりましたよ、クリス君」

 

≪礼には及ばないよ。そこの小さな戦士たちのおかげでもあるからね≫

 

クリスはそれだけを言い残して、通話を切る。アラタたち4人は作戦成功に笑みを浮かべる。

 

「すげぇじゃねぇか、お前ら!」

 

「よくやった」

 

櫂からの称賛の言葉を述べられて、さらに自身が持ったアラタたち4人。

 

「これでクロノさんたちを救えるな、マコト!」

 

「ああ!きっとその先にノアも!」

 

「イツキだってきっと・・・!」

 

「おっしゃあ!今日はパーッと騒ごうやないか!」

 

これでクロノたちの救出の時が近くなっていったのであった。

 

 

一方その頃、近くの森で、施設から脱出したダークフェイスは自身のクランマークを見つめ、焦りを生じている。

 

「嘘だろ・・・あんなファイト1回で・・・こんなダメージを・・・!後1回でも負けたら・・・惑星クレイに帰される・・・!」

 

先ほどのファイトによるダメージが大きすぎて、ダークフェイスへの猶予は後ファイト1回の敗北までとなった。

 

「おのれ櫂トシキ・・・!!おのれ・・・チームQ4----!!!!」

 

ダークフェイスの恨みの叫びは森中に広がった。すると・・・

 

「何を吠えている、ダークフェイス」

 

ダークフェイスの前に、1人の少女が声をかけてきた。その少女を見て、ダークフェイスは驚愕、畏怖がこもった表情になる。

 

「!!あ・・・あなた様は・・・グレドーラ女王陛下!!」

 

ハット帽子をかぶったピンクの髪をした少女には、美しき美貌を持つ女王蜘蛛の姿が映し出された。そう、彼女こそ、ゲイリ・クートにディフライドしたメガコロニーを統べる女王、ギーゼの使徒の1人、百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ、通称グレドーラである。

 

「誇り高きメガコロニー最強の戦士が、無様な姿を見せるでない」

 

「ははっ!」

 

ダークフェイスはグレドーラに膝まづく。グレドーラはダークフェイスに優しい声色で語り掛ける。

 

「お前の顔に泥塗った者は、わらわの顔に泥を塗ったも同じ・・・敵は取ってやるぞ」

 

「ありがたき幸せ・・・!」

 

ダークフェイスはグレドーラの心遣いに静かに涙を流す。今ここに、ギーゼの使徒が全て地上に降臨したのであった。

 

to be continued…




カムイ「いやー、アラタやマコト、ヤイバにカエデもすげぇ頑張ったよな!敵のシステムに入り込むなんて、本当すげぇじゃねぇか」

櫂「ああ。よくやってくれた」

リン「彼らのことを改めてみなしましたよ」

カムイ「しかし、見直したぜ、櫂。お前が4人に仕込んだんだろ?まさか、そんな才能があったなんてな」

櫂「俺はファイトの相手をしてやっただけだ」

カムイ「え?じゃあ、リンさん・・・」

リン「前にも言いましたが私は機械のことはさっぱりです。だからシステムがどうという話は知りません」

カムイ「え?他は?」

櫂「飯の作り方くらいだ。どちらもうまくなるイメージが全てだ」

リン「ええ。それがあれば何もいりませんからね」

カムイ「あいつら・・・本当によく頑張ったな・・・!」

TURN220「レリクス・クライシス」


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レリクス・クライシス

突然ですが皆さんはバミューダの新しいカードはどんな子をデッキを入れたいですか?私は当然ながらカノンちゃんを入れたいです。だから発売が今から待ち遠しいです。

さて、いよいよ今回でレリクス・クライシスが始まりますよ。

それではどうぞ!


ギーゼの使徒によってレリクスに落とされたクロノたちは脱出のためにあちこちと回ってはいるが、一向に出口らしいものは見つからず、それどころか同じ部屋に何度も来たり、長い道のりを歩かされたりと難航している。

 

「あーもー!いったいどこにあるの!ここの出口は!」

 

「使徒の話では、この魂の牢獄レリクスからは脱出不可能ってことですけど・・・」

 

「唯一出る方法が自害するか、ギーゼにディフライドするかの最悪の方法ですし・・・」

 

「入れた以上、出る方法は必ずある!」

 

「お~い!出口やーい!どこだーい!」

 

「出るわけないでしょ、バーカ」

 

ツネトは出口が出るようにそう叫ぶが、その様子に毒を吐くアリス。

 

「はぁ・・・疲れた」

 

「は、はい、ただいま!」

 

リンの言葉にマサトはすぐ近くにあった段差に福原高校のブレザーを敷き、リンはその段差に座る。

 

「・・・て、怖!俺はまた羽島先輩の言うことに従順に・・・!はっ!まさかこれも、レリクスに入れられたことの悪影響か⁉怖え!」

 

「んなわけあるか!」

 

「いてえ!」

 

『ははは』

 

マサトの畏怖を込めた言葉にリンはマサトにげんこつ。その様子に非常事態ながらもいつも通りに笑う。すると・・・

 

『ぐっ・・・!』

 

ツネトとマサト以外のメンバーの利き手に熱が出る。利き手を見ると、またギーゼの紋章が出ていた。しかも全員に柱に1つ光が増えた。

 

「4本・・・4また増えた・・・」

 

ギーゼの紋章にある6つの柱。その全てが揃った時、その人間はギーゼにディフライドされるという爆弾のカウントダウン。クロノは4本、ユイ、タイヨウ、リン、アンは3本、カズマとアリスは2本となっている。

 

(残り2本・・・俺もみんなも、それほど時間は残っていない・・・特異点の俺が全ての原因なら、こいつらだけでも助けたい!でも・・・どうすれば・・・!!)

 

出口は一向に見つからない、猶予も残りわずか、最悪の事態にクロノは頭を抱えてしまう。

 

 

 

TURN220「レリクス・クライシス」

 

 

 

どこかの孤島にある使徒たちの拠点であるきれいな洋館。そこの一室でガスティール、イフディエルはコーヒーを入れ、でめとりあは大量のお菓子を頬張り、アガレスとヴァレオスはクロノたちの様子をモニターで見ている。

 

「いい香りですね。ですが・・・それだけです。人間とは奇妙なものです。肉体に必要な栄養素を得ようとするなら、もっとふさわしい食物があるにも関わらず、これを摂取しようとするのですから」

 

「そうかしら?人間は嫌いだけれど・・・これは好きよ、私は」

 

「私も人間のお菓子は大好き♪とっても甘い♪」

 

そう言ってでめとりあはチョコやらクッキーなどを頬張り、イフディエルはおいしそうにコーヒーをすする。

 

「・・・あちらも動き出しているようだ。構わないのか?」

 

「ふっ・・・待つことですよ。今、我々が必要なのは時間です。候補者の器化を待ち・・・そして・・・」

 

「くだらぬ小言をいうなよ、ヴァレオス。我々はただ、猊下に従えばよいのだ。全ては、ギーゼ様のために」

 

ヴァレオスの問いに、ガスティールが答え、アガレスがヴァレオスにそう念を押すのだった。

 

 

普及協会本部の会議室、ここに集まっているのは、大山支部長、レン、テツ、アサカ、エリカ、そしてアイチとカズヤだった。他のメンバーや海外で使徒を追っている仲間たちはモニターでアイチたちの話を聞く。

 

「聞いてください!使徒たちから入手したデータを解析してわかりました!クロノ君たちは、魂の牢獄レリクスに囚われているみたいです!」

 

レリクスの詳細をデータを解析したクリス本人がモニター越しで説明する。

 

≪レリクスは亜空間に作られた巨大な牢獄で、クレイと地球の技術の融合による特殊な存在だから、レリクスの出入りは使徒にしかできない。ただし、その亜空間はジェネレーターによって作り出されている。ジェネレーターが発生させた時空の歪みを重ね合わせることで、レリクスは保たれているんだ≫

 

「つまり、クロノたちは助け出すには、世界中に設置されたジェネレーターを全部破壊すりゃいいってわけだ!」

 

クリスやカズヤの説明を聞き、一同のやるべき方針はただ1つ、レリクスを保つジェネレーターを破壊すること。

 

「こっちの準備は完了だ!お前ら、気をつけろよ!」

 

≪了解!!≫

 

モニターに映っているメンバーはジェネレーターが存在している施設の中に入り、作戦を始める。

 

 

クロノたちの救出作戦に参加しているのは、日本側からは伊吹、シオン、トコハ、カズミ、シルフィ、アンリ、江西、ハイメ、クミ、マモル、キョウヤ、スバル、ヒロキ、ケイスケ、カル、ケイ。海外側からは櫂、日下部リン、カムイ、ミサキ、アラタ、マコト、ヤイバ、カエデとなっている。

 

「よし、今から救出作戦を実行する。いくぞ!」

 

≪はい!!≫

 

伊吹の号令に合わせて、クロノたちの救出作戦が決行された。伊吹がジェネレーターに近づくと、光の門が現れ、伊吹を包み込む。光が晴れ、伊吹の目の前に現れたのは・・・なんと5年前の伊吹だった。

 

いや、伊吹だけではない。別のジェネレーターにいるシオンにはヴァレオスが、トコハには今は亡きミゲルが立ちふさがっていた。

 

≪気を付けて!レリクスは運命の力を捻じ曲げ、ユニットとファイターの絆を断ち切り、ギーゼをディフライドできるようにするもの。運命の力が強く歪んで作用しているから、そのファイターと関わりのある幻影が敵として出現するんだ!≫

 

「ということは、こいつらに勝てば、レリクスが消滅するということか!」

 

「ならばこのファイトに勝って・・・」

 

「みんなを・・・」

 

『助ける!!』

 

救出作戦に参加するメンバーは目の前の幻影にファイトで立ち向かい、ジェネレーターの破壊を目指す。

 

『スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!』

 

 

一方レリクスで出口を探しているクロノたちは何かの音が聞こえた。

 

「タイヨウ、カズマ!」

 

「はい!何か聞こえたような・・・」

 

「使徒か⁉いや・・・もっと別な・・・」

 

すると、クロノたちがいる場所に光が一瞬だけ光が晴れるとクロノたちを助けようとするみんなの姿が映し出された。

 

「!シオン、トコハ、伊吹!」

 

「これは幻でしょうか・・・?」

 

「いや・・・これは現実だ!」

 

「もしかして、レリクスの外から私たちを助けようと・・・?」

 

「「おお!」」

 

伊吹たちは助けようとしてくれる姿に希望が持ち始める一同。すると、1人1人が光に包み込まれる。

 

『うわあ!!』

 

光が晴れるとそこには、一同の目の前には、関わりのあるファイターの幻影が映し出される。マサトにはアンが、アンには日下部リンが、タイヨウにはクロノが、羽島リンにはトコハが、カズマにはカズミが、アリスにはシルフィが、ユイにはイフディエルが、クロノには伊吹が。

 

「えええええ!!?トライフォー!!?」

 

そしてツネトにはなぜかトライフォーのメンバーが。

 

「慌てないで!」

 

「これは偽物だ!」

 

「レリクスに放り込まれたきっかけがファイトだったら、ファイトの可能性もある!なら・・・」

 

『当然ここは・・・!』

 

『スタンドアップ・(ザ・)(ル・)ヴァンガード!!』

 

クロノたちも幻影を倒し、脱出のために、ファイトを挑むのだった。

 

 

ハイメが担当している幻影の相手は、アクアフォースのクランマスター、蒼龍財団の総帥、蒼龍レオンだった。

 

「マスターレオン!かつてあなたは、アクアフォースを解放してくれた!そして・・・私のサヴァスが、1人じゃなくなったんだ。マスターレオン!あなたには感謝しかない!」

 

ハイメは幻影のレオンにそう語りながら、サヴァスの新たな姿、嵐の覇者サヴァスにライドさせる。

 

「導かれし運命よ、その手で切り開け!!ストライドジェネレーション!!!波濤帥将アレクサンドロス!!!」

 

そして、新たなるGユニット、波濤帥将アレクサンドロスにストライドさせる。

 

「嵐の覇者サヴァスの超越(ストライド)スキル!手札から、もう1枚サヴァスをコール!そのサヴァスに抵抗(レジスト)を付与!さらに連波(ウェーブ)を持つため、後列からアタックできる!さらにスキル獲得!」

 

全ての準備を整え、アタックフェイズ。

 

戦場の歌姫(バトルセイレーン)シプラで左のタイダル・アサルトにアタック!」

 

レオンの幻影はこれを受け、タイダルを退却。

 

「サヴァスでタイダル・アサルトにアタック!」

 

これもノーガードで退却。

 

「マスターレオン!あなたのおかげで再び開かれたこのアクアフォースで私は・・・あなたを超える!!感謝を、未来の決意として!刻め!新たな航路!波濤帥将アレクサンドロスでヴァンガードにアタック!」

 

ハイメのアレクサンドロスはレオンの幻影の蒼嵐竜メイルストロームにアタックし、レオンの幻影はノーガードする。

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック!セカンドチェック!サードチェック!パワーはサヴァスに!

そして、今のアタックがこのターン3回目!よって、連波(ウェーブ)!リアガードを2枚スタンド!それぞれパワープラス5000!」

 

アレクサンドロスのスキルでサヴァスとシプラがスタンドされる。

 

「今度は、俺があなたのハートを震わせてみせる!」

 

 

スバルが担当している幻影の相手は、ヴァンガード普及協会名誉会長であり、完全なる未来を実現させようとした者、明神リューズ、大人の姿だった。

 

「リューズ会長・・・あたしはあんたのことを、今でも尊敬してるよ。あんたの理想はすげぇ共感できるし、あんたのやったこと全部が間違ってるとも思ってねぇよ」

 

スバルはリューズの幻影に語りながら逸材ライジング・ノヴァにライドさせる。

 

「新たな未来に進め、期待の超新星!!ストライドジェネレーション!!!黒角王ブルパワー・アグリアス!!!」

 

そして、新たなGユニット黒角王ブルパワー・アグリアスにストライドさせる。

 

「レーザー・ブラッガード、巨星ライジング・グレイトスターをコール!」

 

スバルはブラッガード、そしてライジングのアラタな姿、ライジング・グレイトスターを突撃(チャージ‼)状態にせずコールする。そしてアタックフェイズ。

 

「ブラッガードでリワインド・タイガーにアタック!」

 

リューズの幻影はこれを受け、リワインドを退却する。

 

「プロスペクティブ・スターキーのブースト、グレイトスターでヴァンガードにアタック!」

 

グレイトスターのクロノファング・タイガーへの攻撃はギアタビーでガードする。

 

「けどな・・・あたしは決めたんだ!あたしはあたしの意思で物事を決め、今を生きる!もう偽りの幸せはいらねぇ!!立ちふさがる巨悪を打ち砕け!!黒角王ブルパワー・アグリアスでヴァンガードにアタック!

アグリアスのスキル!グレイトスター、ブラッガード、スターキーをバインド!3枚バインドして、1枚ドロー!そしてバインドゾーンからグレイトスター、ブラッガードをスペリオルコール!突撃(チャージ‼)!」

 

ブルパワー・アグリアスのスキルでグレイトスター、ブラッガードを突撃(チャージ‼)状態でコールした。

 

「さらに超越(ストライド)スキル!手札1枚をソウルにおいて、フェイク・ボンバーをスペリオルコール!パワープラス5000!突撃(チャージ‼)

フェイク・ボンバーのスキル!パワープラス5000!スキルを獲得!

グレイトスターのスキル!手札1枚をソウルにおいて、もう1体フェイク・ボンバーをスペリオルコール!突撃(チャージ‼)状態で自身にパワープラス3000!

フェイク・ボンバーを突撃(チャージ‼)してパワープラス5000!」

 

アグリアスのスキルとライジング・ノヴァのスキル、そしてグレイトスターのスキルでリアガードをパワーアップさせながら場を整える。

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック!セカンドチェック!ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはライジング・グレイトスターに!サードチェック!ドロートリガー!こっちのパワーはブラッガードに!」

 

さらにダブルトリガーによってさらにパワーアップ。

 

「これがあたしなりの、あんたに対する感謝と過去への決別さ!!」

 

 

一方、羽島リンは相手となるトコハの幻影をみて、好戦的な笑みを浮かべている。

 

「安城トコハ・・・私の前にこの先も立ちはだかろうってんなら・・・何度でもぶっ潰してやるよ!!」

 

リンの言葉に鼻で笑うトコハの幻影。そしてリンはガウリールの新たな姿、黒衣の震撼(ブラック・ショック)ガウリール・プリムのスキルを発動させる。

 

黒衣の震撼(ブラック・ショック)ガウリール・プリムのスキル!救援(レスキュー)を持つユニットのストライドコストをカウンターブラストで払える!」

 

カウンターブラスト、それも救援(レスキュー)を持つカードでストライドを行わせる。

 

「愚鈍なりし勇者よ、我が園よりすぐに消え失せろ!!ストライドジェネレーション!!!愛黒熾天使(ファナティック・セラフ)ガウリール・エデン!!!」

 

ストライドさせたユニットは、ガウリールのさらなる未来の可能性、愛黒熾天使(ファナティック・セラフ)ガウリール・エデンだ。

 

「ガウリール・プリムの超越(ストライド)スキル!手札を1枚ダメージゾーンへ!ダメージゾーンから1枚手札へ!さらにダメージゾーンのカードを1枚回復!引き換えにヴァンガードに1枚ダメージ!」

 

救援(レスキュー)の能力により、ダメージ回復と、ダメージチェックを行う。

 

「レスキューチェック!クリティカルトリガー!効果は全部黒衣の爆撃(ブラック・ボンバー)マーリクに!マーリクを移動!

エデンのスキル!救援(レスキュー)!レスキューチェック!」

 

エデンによるレスキューチェックはトリガーなし。

 

「マーリクでヴァンガードにアタック!」

 

マーリクでヴァンガードのアーシャに攻撃し、トコハの幻影はこれをガードする。

 

「白き羽ばたきを持って焼き尽くせ!!ガウリール・エデンでヴァンガードにアタック!

エデンのスキル!ダメージゾーンからGゾーンの表のカードと同じ枚数だけ、ユニットをスペリオルコール!ナース・オブ・ブロークンハート、マーリク、それぞれパワープラス3000!」

 

ダメージゾーンからブロークンハート2体、マーリクがコールされ、山札の上から3枚をダメー裏でダメージに置く。

 

「ブロークンハートのスキル!ダメージゾーンにカードが置かれたので、ヴァンガードとこのユニットのパワープラス2000!3枚置かれたので、3回発動!さらに、右のブロークンハートのスキル!ガウリール・エデンのパワーはトータル、38000!!」

 

攻めの体制は万全の状態となっている。

 

「覚悟しな!!ぶっ潰してやる!!」

 

 

一方ツネトの方は、トライフォーのメンバーの幻影と戦うにあたって、誰にも負けない意地を見せつけようとする。

 

「ええええい!!トライフォー!!今日こそお前らに勝って、俺たちトリニティドラゴンが、世界一になってやるぜ!!」

 

そしてその意地が、心なしかカルとケイが側にいるような光景が出ていたりした。

 

 

そして、レリクスを脱出しようとする他のメンバーも・・・

 

「はっ、さすが俺のライバルだ!けどなぁ・・・この日向マサトは、この程度じゃへこたれねぇぜ!」

 

「へっ・・・いい機会だ!今日こそあんたを、超えてやる!!」

 

「やっぱりお姉ちゃんは強い・・・ですが、私をいつまでも守られてばかりの子供と思わないでくださいね!!」

 

「こんなもんかい?こんなんでフィーをまねようなんて・・・100年早いんだよ!!」

 

「こんなんじゃないですよ・・・クロノさんはもっと・・・強い!!」

 

幻影の強さにのまれず、懸命に挑み、勝利をもぎ取ろうとする。当然、クロノたちを救出しようとする者たちも負けていない。そして、伊吹もそうだ。

 

『来い・・・1度はヴァンガードを滅ぼそうとしたお前が、今度は守るだと?』

 

「ふっ・・・今さらだな。創世竜ハーモニクス・ネオ・メサイアでアタック!!」

 

レリクス脱出組も、救出組も、関わりのあるファイターの幻影との激戦を繰り広げている。

 

 

普及協会本部で救出組の様子をモニターで見守るアイチたち。

 

「暇ですねぇ、見ているだけって」

 

「まぁ、気持ちはわからなくもねぇが・・・」

 

「ここまで派手な行動を起こしているのに、使徒たちは動き出しませんねぇ」

 

「はい・・・」

 

ここまで激闘を繰り広げているにも関わらず、使徒たちが出てこないことに不安を覚えるアイチたち。

 

 

クロノが伊吹の幻影とファイトしている時、突如クロノの利き手に熱が帯びる。

 

「ぐっ・・・!」

 

利き手を見てみると、紋章の柱が1つ増えているのであった。それは、他の場所で戦っている器候補のメンバーたちもそうだった。

 

「さっき増えたばかりなのに・・・!!まさか!早くなってる⁉」

 

そう、クロノたちの絆の破壊の浸食が、どんどんと早くなってきているのだ。すると、クロノの視界が揺らいでいく。

 

『はははは・・・』

 

突如として笑い声が聞こえてきて、視界が安定するとそこには伊吹の幻影はいなくなり、目の前にいるのはガスティールの幻影があった。

 

「お前は・・・!」

 

『世界よ、沈黙せよ』

 

ガスティールの幻影のダークイレギュラーズの紋章が輝くと、ガスティールの幻影は本来の姿、複数の目が宿っているマントを羽織り、仮面をつけた魔王の姿となる。

 

「ガスティール・・・!そうか・・・それがお前の本当の姿か!」

 

『アタック』

 

ガスティールがクロノジェットにアタックしたと同時に、クロノのギーゼの紋章に熱がどんどん熱くなっていく。

 

「ぐっ・・・!まだだ!子の紋章が完成する前にここから・・・俺は・・・絶対に出てやる!!」

 

『くくくく・・・ははははは・・・』

 

クロノの強い思いにガスティールは不気味に笑い出す。

 

 

ヴァレオスの幻影を見て、シオンが思い浮かべられるのは、本物のヴァレオスが操るメギドによってフィデスを破壊された光景だった。

 

「ヴァレオス・・・今度こそお前を倒し、ギーゼ復活を阻止する!そのために僕の力でここを切り抜ける!!」

 

『ふふふ・・・僕の力で、ねぇ・・・』

 

何やら聞き覚えのある声がして、シオンが後ろを振り向く。そこにいたのは、東雲ショウマの幻影だった。

 

「!東雲ショウマ!」

 

『素晴らしい・・・それでこそ勇敢なる綺場シオンだ。綺場家を乗っ取られた時もそう、福原高校ヴァンガード部存続の時もそう、そして今回も・・・。君は気高くまっすぐ突き進む・・・いつも1人で・・・。君が1人で歩もうとする君の道は、どんな未来に続いているのかなぁ?綺場シオン君』

 

東雲の幻影の皮肉ともいえる語りに、シオンは今の自分の気持ちをまっすぐに伝える。

 

「あなたの言うとおりだ。僕は驕っていた」

 

『ほお・・・?』

 

「あの時、自分の力を過信し、ファイトを受けてしまった。誰かに協力を仰げば、ヴァレオスを捕らえることができたかもしれないのに。フィデスを壊されることも。ただ・・・次は間違わない。大切なものを失うのは、これを最後にする!!」

 

『・・・ふっ・・・』

 

シオンの気持ちを聞き、東雲の幻影は笑みを浮かべ、消えていった。

 

「運命を捻じ曲げる空間とはいえ、あなたに指摘されるとはね」

 

シオンは再びヴァレオスの幻影と向き合う。

 

「そう・・・ヴァンガードファイトと同じ!自分の足りない部分は、力を貸してくれ、みんな!!」

 

シオンの揺るがぬ意志に、力強さが感じられる。

 

 

ミゲルの幻影と向き合っているトコハは自分のまっすぐな気持ちと、おのれが進もうとする目標を話す。

 

「ミゲル・・・ずっと、伝えたいことがあったんだ。進む道に悩んでいるとき、私は・・・あなたに出会った。あなたはすぐに、私の前から消えてしまったけれど・・・あの出会いがきっかけで、私は道を掴むことができた。私・・・プロのヴァンガードファイターになるよ!ありがとう・・・」

 

トコハはミゲルの幻影に目標と、感謝の言葉をまっすぐに伝え、笑みを浮かべる。

 

「いくよ!アーシャと共に!」

 

あの日の出会いと、導いてくれた感謝を込め、トコハは全力をファイトでぶつける。

 

 

イフディエルの幻影にユイは大苦戦を強いられている。それだけイフディエルの強さは本物であることがわかる。それが幻影であったとしても。

 

「くっ・・・強すぎる・・・!」

 

ユイのギーゼの紋章の柱は、浸食が早くなってきている影響で、5本も光っている。

 

「あと1本で私は・・・その前に何としても片付ける!でも・・・これだけの強い相手にそれができるのかどうか・・・」

 

ユイが珍しく弱音を口にしていると・・・

 

『弱さは罪だ!!』

 

聞き覚えのある声がユイにそう一喝した。振り返ってみるとそこには、ユナイテッド・サンクチュアリ支部の支部長だった頃の神崎ユウイチロウの幻影がいた。

 

「!!神崎⁉」

 

『貴様自身の弱さこそが、このような無様な結果なのだ!!』

 

「くっ・・・」

 

『貴様はいつだってそうだ。ここぞという肝心な時に負ける。忍竜シラヌイとの戦の時も・・・新導クロノの戦の時も・・・そして、こやつの時も。己が強さを証明できぬ者に、ヴァンガードファイターを名乗る資格などないわああ!!!』

 

「・・・ふっざけるなああああ!!!」

 

神崎の幻影の力強い言葉に、ユイは声を大にして叫ぶ。

 

「ああそうだよ!私は神崎より、イフディエルより弱いよ!弱すぎるよ!だけどね!私には誰にも負けない・・・いや、誰にも負けたくない強さはあるんだ!!」

 

『・・・ほう・・・?』

 

「それは、信念だ!!遥か先の未来の可能性を見つけたい・・・世界のみんなを笑顔にしたい・・・そして・・・大切な仲間たちと共に道を歩みたい!それが私、佐倉ユイの正義、そして、誰にも負けたくない信念!あの時は、それが足りなかっただけ・・・。でも、次こそはそれが強さだと証明してみせる!!」

 

『・・・お前の信念に期待する』

 

ユイの嘘偽りのない力強い回答に神崎の幻影は笑みを浮かべ、消えていく。

 

「まさか神崎に一喝されるとは思わなかったよ。そうだ・・・私の信念と正義にかけて、イフディエルの正義は絶対に認めない!!」

 

ユイはイフディエルの幻影に再び向き合う。

 

「今は弱いかもしれない・・・けどそれでもいい!この信念と、仲間たちの思いがある限り、何度でも、何度でも強くなるんだ!!この絶望的な状況だって、絶対に乗り越えられる!!」

 

ユイの瞳にもう迷いはない。残り僅かの状況でも、最後まで諦めずに戦う。

 

 

クロノはガスティールの幻影と戦っているが、ギーゼの紋章の浸食が早くなっていくせいか、思うような力が出ない。そして、紋章の柱の6本目はもう半分まで光っている。

 

「ぐっ・・・!」

 

クロノはドランと出会った頃の記憶を振り返り、ガスティールの言葉を思い出し、少し悔いる表情をしている。

 

『全ては・・・あなたより始まったこと・・・心よりの感謝を・・・ギアクロニクルの特異点・・・新導クロノ・・・』

 

「あの日ドランに会わなければ・・・お互いの世界が交わることも、ディフライダーがこっちに来ることも、カズマたちを巻き込むこともなかったのか・・・?」

 

『良い方法があります』

 

悔いているクロノにガスティールの幻影はクロノに提案を持ちかける。

 

『その身をギーゼ様に・・・差し出すのです』

 

「!!ギーゼに⁉ふざけんな!!」

 

ガスティールの幻影の提案にクロノは当然ながら拒否する。

 

『なぜです?あなたがギーゼ様を受け入れれば、他の者はレリクスから解放されます。あなた1人だけの犠牲で済むのですよ?それに、受け入れる=破滅とは限りません。あなたが自分の意志で、ギーゼ様を抑え込めばいいのです』

 

「そんな都合よくいくわけ・・・」

 

『彼らの運命を握っているのはあなたです。助けたくはありませんか?』

 

クロノとガスティールの幻影の話が進んでいくと、クロノのギーゼの紋章の柱が全て光りだしたのだ。

 

『くくく・・・おめでとう・・・』

 

「う・・・うわ・・・うわあああああああ!!!」

 

ギーゼの紋章が完成すると、紋章から黒く不気味な力が発生し、それがクロノを包み込んでいく。

 

 

『クロノさん!』

 

『新導!』

 

タイヨウとカズマの声でクロノが目を覚ます。そこに映っていたのは、タイヨウとカズマだったが、すぐにその姿も黒い霧によって消えてしまう。

 

「タイヨウ!カズマ!」

 

真っ暗な空間の中で、クロノが後ろを振り返ってみると、そこには白銀で全てを凌駕するほどの巨体、その巨体のすぐ後ろに、輝く紋章・・・そして瞳は不気味に紅く輝いている。そう、今クロノの目の前にいるのが、使徒たちが復活させようとしている存在、破壊の竜神ギーゼなのだ。

 

「こいつが・・・ギーゼ・・・!」

 

ギーゼが黒いオーラをクロノに放つ。

 

「うわああああ!!」

 

オーラをまともにくらうと、クロノの足元がまるで泥のように柔らかくなり、クロノを飲み込もうとしている。

 

「ぐ・・・う・・・おわあああ・・・!!」

 

クロノは必死に抵抗しようとするが、飲み込まれていくばかり。もうだめかと思われたとき・・・

 

キィィィン!!

 

ギーゼの背後からとてつもなく明るく、温かい光がクロノを包み込む。その光の発生元は、1枚のカード・・・クロノ・ドラン・Gだった。

 

「ドラン・・・!」

 

ギーゼはそのまばゆい光によって去っていっていく。すると、光は複数の手が生成され、クロノに向かって差し伸べる。そして、クロノの大切な仲間たちの声が聞こえてくる。

 

『『『クロノ!!』』』

 

「あれは・・・シオン!!トコハ!!ユイ!!」

 

『『『クロノ!!』』』

 

「みんな・・・」

 

光の手はクロノの手を掴もうとするが、クロノは飲み込まれる。だがその瞬間、暗い空間にさらに光が辺りを包み込み、虚無を打ち払い、クロノを解放する。

 

『『『クロノ!!』』』

 

そして、光の手がクロノの手をつかみ取り、虚無の空間から脱出させるのであった。

 

 

そのきっかけとなったのはやはり、ファイトによる影響だ。

 

「クロノーーーー!!」

 

ユイのシンバスターがイフディエルの幻影に打ち勝つ。

 

「クロノたちを・・・」

 

シオンのアルトマイルがヴァレオスの幻影に打ち勝つ。

 

『元の世界へ・・・』

 

各ファイターたちが因縁のファイターの幻影に打ち勝つ。

 

「取り戻す!!」

 

トコハのアーシャがミゲルの幻影に打ち勝つ。

 

このように、各ファイターたちの勝利によって、各地にあるジェネレーターは次々と破壊していくのだった。

 

 

ジェネレーターを破壊することによって、レリクスを保つ柱が崩れ去っていき、レリクスそのものも徐々に崩れ去っていく。

 

「やったー!」

 

「あいつら、やりやがったぜ!」

 

「ジェネレーターの破壊を確認!レリクスの崩壊が始まった!みんな!」

 

レリクスが崩壊していく姿はモニターでアイチたちも確認できた。

 

 

ジェネレーターを破壊したハイメフラワーズはクロノたちの無事を確認するために、指定の場所に向かう。

 

「クロノたちは⁉」

 

≪全ては特異点に収束される。おそらく、クロノが消えた場所だ≫

 

クロノが消えた場所は、カオスブレイカーとファイトを行った河川敷だ。トコハ達が到着したころには、クロノたちが気を失った状態で倒れていた。

 

「いた!クロノ!みんな!」

 

「大丈夫⁉みんな無事だった⁉」

 

気を失っているだけで全員無事の様子だ。

 

「こちらトコハ。全員の生存を確認」

 

トコハのこの報告を受け、救出作戦に参加していたものも、普及協会本部にいる一同も喜びに浸った。

 

 

とある場所で、カオスブレイカーはただ1人、座り込んで楽しげな表情をしている。

 

「レリクス消滅・・・ギーゼの器候補の解放か・・・。ようやく面白くなってきたようだな・・・」

 

別の場所にて、グレイヱンドは空を眺めながら狂気の笑みを浮かべる。

 

「くくく・・・いいぞ・・・そうこなくてはな・・・やはりデリートし甲斐があるというものだ、この星は」

 

さらに別の場所にて、ZANGEKI(ザンゲキ)と呼ばれるディフライダーは静かに街の景色を眺める。

 

「強いな・・・奴らは・・・。奴らならば・・・この拙者の欲望を・・・満たしてくれるか・・・?」

 

ZANGEKI(ザンゲキ)と呼ばれるディフライダーはそう呟き、むらくものクランマークを輝かせる。

 

 

使徒たちの拠点の洋館。使徒たちはこの様子に特に慌てた様子は何1つなかった。1名を除いては。

 

「な・・・なんとお!!??レリクスが・・・崩壊したあ!!??」

 

そう、取り乱しているのは、レリクスを造った張本人、グレドーラの買い物に付き合っていたダークフェイスだった。

 

「嘘だ・・・嘘だあ!!レリクスは完璧な頭脳による完璧なプログラム・・・完璧なシステムだったはず!!」

 

ダークフェイスは端末を操作するが、その端末に煙が出始めている。

 

「ああああああ!!!へ、陛下あああああ!!!」

 

「よしよし、敵はとってやろう」

 

そしてすぐさまにグレドーラに泣きつく。グレドーラは泣きつくダークフェイスをあやす。

 

「壊れてもねー、直せばいいと思うんだけど。イフディエル、直せる?」

 

イフディエルはレリクスの端末を操作して、直せるかどうか確認する。

 

「・・・無理ね。完全にジェネレーターを破壊されてる。よっぽどのことが起きない限り、修復不可能よ」

 

つまりはどうやったとしても、今のレリクスを直すことはできないようだ。

 

「これでよかったのか?」

 

「ああ。多勢に無勢、1つや2つのジェネレーターを守ったところで、レリクスを維持することはできませんでした」

 

ヴァレオスの問いにガスティールは淡々とそう答える。そして、アガレスがダークフェイスに問いかける。

 

「おいダークフェイス。奴らのデータは残っているな?」

 

「!あ、ああ!もちろんです!バックアップをいくつもとって、しつこさにかけても、俺様の右に出るものはいませんからね!」

 

「だ、そうだ。これで我々の計画に支障はなくなった」

 

その答えを聞いて、ガスティールは笑みを浮かべる。

 

「よくやった」

 

「陛下あああああ!!!」

 

グレドーラに褒められ、ダークフェイスは再び泣き出した。

 

「そう・・・本当によくやりましたね・・・」

 

残ったデータの中に、クロノたちが映し出されている。どうやら使徒たちにはまだ秘策が残っているようだった。

 

to be continued…




伊吹「誰1人欠けることなく、救出作戦成功。みんなよくやってくれた」

アイチ「クロノ君たちも大きなけがもないなくてよかった」

レン「気に入りませんね。最後まで使徒は動きませんでしたけど、ひょっとしたら、彼らの計画は順調なのかもしれませんねぇ」

カズヤ「次はいったい何を仕掛けてきやがるんだ?」

伊吹「敵の出方がわからない以上、全ての事態に備えるしかないな」

TURN221「私たちがつかんだ未来」


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私たちがつかんだ未来

バミューダのトライアルデッキを買ったので、先日近くでバミューダ限定のショップ大会でファイトしてきました。1回戦負けしちゃいましたけどwもっと使いこなせるようにしなくては・・・。

さて、今回はご存知の通りの回です。最後に少しだけオリジナルが。

それではどうぞ!


どこかの孤島にある使徒たちの拠点であるきれいな洋館には各使徒たちに用意された個室が存在する。そんなダムジッドの個室で、ダムジッドは忌々し気に指の爪を歯噛みしている。理由は単純。レリクスが崩壊した後、ダムジッドは候補者を再び捕まえようと進言したが、ガスティールがそれをよしとしなかったのだ。

 

『次の手はすでに用意されています。今はつかの間の休息を楽しみなさい』

 

「ガスティールの奴・・・ぬるいこと言いやがって!!」

 

ダムジッドは怒りを表し、1枚の写真を放り投げ、そして、片手に持っていたナイフを写真目掛けて投げ刺した。

 

「・・・そんなに死にてぇなら、殺してやるよ・・・」

 

ナイフに突き刺さった写真には、ユイが写っていたのであった。

 

 

 

TURN221「私たちがつかんだ未来」

 

 

 

普及協会本部の本部長室でアイチ、カズヤ、キョウヤ、マモルは伊吹にレリクスから脱出できたクロノたちの様子を尋ねてきた。

 

「それで、クロノ君たちは?」

 

「レリクスから救出後、自宅での安静を命じた。幸い問題のある者はいない」

 

「そうか・・・いったんは一安心ってわけだな」

 

レリクスから出たクロノたちは特に異常はなく、問題はないようだ。

 

「レリクスを破壊し、ようやく一矢報いることができたが・・・」

 

「今クリス君が入手したデータを解析しています」

 

「いずれはガスティールたちの拠点がわかるはずだぜ」

 

「次は・・・こちらが打って出る番だ」

 

伊吹たちは次の攻撃の打つ手に備え、対策を万全に期すようにするのであった。

 

 

クロノが住むマンションの玄関にて、これから仕事に向かうミクル、そして自宅に戻ろうとするキョウコを見送るクロノとシオン。

 

「もう行かなきゃ!トコハちゃんたちにも会いたかったのに、残念!」

 

「2人とも、お仕事頑張ってください」

 

「クロノのこと、お願いね」

 

「シオン君、ユイのことも、よろしくお願いね」

 

「はい」

 

「ぶー・・・」

 

そしてなぜか自宅での安静を命じられたはずのユイが不貞腐れた様子で見送っている。

 

「全く自宅での安静を言われてるのに逃げ出すなんて・・・私たちがどれだけ心配したと思ってるの?ちゃんとわかってるの?」

 

「だって、退屈なんだもん・・・」

 

「もう、わがまま言わないの」

 

どうやらユイはいつもの退屈嫌いで自宅を出たようだが、すぐにキョウコに見つかってしまい、仕事が終わるまでクロノたちのところで預かってもらうようだ。

 

「もう、クロノもクロノよ。いつも私には何も言わないで・・・勝手に無茶ばかりして・・・」

 

ミクルの言い分にクロノは申し訳ないといった表情をしている。

 

「大体あの時だって・・・」

 

「お2人とも、時間は?」

 

「あ!いっけない!行ってきまーす!」

 

「ユイ!迎えに来るまで絶対に外に出ちゃダメよ!」

 

「はーい・・・」

 

まだまだ言い足りないこともあったが、ミクルとキョウコは急いで仕事の現場に向かっていくのであった。

 

「はあ・・・」

 

「ま、仕方ないね。怒られておきなよ」

 

「ぶー、シオンだって人のこと言えないのに・・・」

 

ミクルとキョウコが行った後、クロノは一息つき、シオンの一言でユイはさらに不貞腐れる。

 

 

一方その頃トコハはクミと共にクロノたちの昼食の買い出しに出かけており、現在はその帰り道を歩いている。

 

「新導君、食べきれるかなぁ?」

 

「しっかり栄養を取って、完全復活させなきゃね!それにしてもユイってば、自宅安静中に逃げ出すなんてね・・・ユイらしいというかなんというか・・・」

 

「いつもの悪い癖がでたんだね~」

 

何のたわいもない話で賑わっていると、マンションの入り口に1人少年が立っており、それに気づいたトコハは警戒心を高める。

 

「渕高サオリ・・・」

 

「!安城トコハ・・・」

 

そう、ここに来ていたのは、渕高サオリこと、炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッドだった。

 

「あんた、またクロノたちを狙って・・・!」

 

「はあ?知るかそんなこと。俺が用があるのは佐倉ユイだけだ。ここにいることはわかってんだよ」

 

「何を・・・」

 

「潰すのさ・・・俺の手でなぁ」

 

ダムジッドはU20(アンダートゥエンティ)のサードステージでユイに敗北している。それに根を持っているダムジッドは己の復讐のためにわざわざやってきたというわけだ。

 

「まぁ、死にたいんだったら・・・お前も殺してやるよ」

 

そう言ってダムジッドは自分のデッキをトコハにつきつける。

 

「ユイに手出しはさせない!!」

 

トコハはダムジッドの申し込みを受け、近くにあったファイト台にデッキを設置し、お互いにファイトの準備を開始する。ファイトの準備の間クミはこの事態をクロノたちに伝えようとスマホの通話機能を起動し、クロノに電話をかける。互いの準備を終えて、ファイトが開始される。

 

「「スタンドアップ・(・)ヴァンガード!!」」

 

「栽植の乙女オズ!」

 

「ワイバーンキッドディッダ!」

 

栽植の乙女オズ  PW5000

 

ワイバーンキッドディッダ  PW5000

 

「私の先攻!ドロー!ライド!盛運の乙女ディアン!オズは移動!ターンエンド!」

 

盛運の乙女ディアン  PW7000

 

R ディアン R

R  オズ  R  トコハの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ!ドロー!ライド!ドラゴンナイトターヘル!ディッダは移動!」

 

ドラゴンナイトターヘル  PW7000

 

R ターヘル R

R ディッダ R

 

「ディッダのブースト、ターヘルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ダメージチェック『播種の乙女ティアニー』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW7000  ダムジッドの手札7枚 山札41枚  トコハのダメージ1枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!共に咲く乙女ケラ!コール!プルメリアの花乙女シャルル!」

 

共に咲く乙女ケラ  PW9000

プルメリアの花乙女シャルル  PW9000

 

シャルル ケラ R

 R   オズ R

 

「シャルルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ドラゴンモンクシンセン』」

 

「オズのブースト、ケラでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「ドライブチェック『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』」

 

「ダメージチェック『ワイバーンストライクジャーゴ』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000

PW14000➡PW7000  トコハの手札5枚 山札40枚  ダムジッドのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!ドラゴンナイトムブディ!コール!ドラゴンナイトシャクール、ガトリングクロー・ドラゴン!」

 

ドラゴンナイトムブディ  PW9000

ガトリングクロー・ドラゴン(引)  PW4000

 

「はっ!弱いくせに・・・目障りなんだよ!!

ガトリングクローのスキル!カウンターブラスト!自身をソウルへ!オズを退却!」

 

R ムブディ シャクール

R ディッダ   R

 

「シャクールでヴァンガードにアタック!こんな世界・・・焼き尽くしちまえばいいんだ!!」

 

「ガード!『モンキーポッド・ドラゴン(引)』」

 

「ディッダのブースト、ムブディでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『純潔の乙女カトリーナ』『アンスリムの銃士ニクラ(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000

PW14000(+5000)➡PW9000(+5000)  ダムジッドの手札6枚 山札37枚  トコハのダメージ2枚

 

「ギーゼの復活を待つまでもねぇ!俺が全部壊してやるよ!」

 

(このファイト・・・絶対に勝つ!だけど・・・もしここでゼロスドラゴンが発動したら・・・)

 

今ファイトしている場所の近くでは、通行人が複数人いる。もしもゼロスドラゴンが発動し、敗北したら空港ほどではないにしろ、被害はかなり大きいのだ。

 

「トコハ!」

 

「!」

 

そんなトコハの前にクミから知らせを受けに来たクロノ、ユイ、シオンが駆け付ける。

 

「伊吹にも連絡した!」

 

「遠慮なんかいらないよ!」

 

「お前はファイトに集中しろ!」

 

「クロノ!ユイ!シオン!」

 

3人が来てくれたことにトコハは心強さを感じるが、ダムジッドの狙いや場所的に考えて、3人を離れさせようと声を上げる。

 

「クミちゃんを連れて、あんたたちは離れて!」

 

「トコハちゃん⁉」

 

トコハの言葉に3人とクミは否定する。

 

「ふざけんな!!」

 

「見届ける!いや、一緒に戦うよ!」

 

「大丈夫!トコハは1人じゃない!」

 

「私も大丈夫!勝つのはトコハちゃんだから!」

 

「みんな・・・」

 

4人の心強い言葉に、トコハは笑みを浮かべる。

 

「くはははははは!!そっちから来てくれるなんてなぁ・・・佐倉ユイ。お礼に、皆殺しにしてやるよ・・・!」

 

「・・・!スタンド&ドロー!全ての蕾よ、今こそ花開け!ライド!幻蒼のラナンキュラスアーシャ!!」

 

幻蒼のラナンキュラスアーシャ  PW11000

 

「わあ!新しいアーシャ!」

 

「コール!プルメリアの花乙女シャルル!」

 

シャルル アーシャ シャルル

 R    R    R

 

「右のシャルルでシャクールにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「幻蒼のアーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!パワーは左のシャルルへ、クリティカルは幻蒼のアーシャへ!セカンドチェック『花園の乙女マイリス(☆)』クリティカルトリガー!パワーは左のシャルル、クリティカルは幻蒼のアーシャに!」

 

アーシャ(トコハ)はクワを構えてムブディ(サオリ)に接近し、鎌の斬撃のように振るい、ダメージを与えていく。

 

「くっ・・・!ダメージチェック『ドラゴンナイトムブディ』『ドラゴンナイトシャクール』『ラディエント・ドラゴン』」

 

「ダブルクリティカルでダメージ5!いいぞトコハ!」

 

「一気に決めちまえ!!」

 

「左のシャルルでヴァンガードにアタック!」

 

「調子に乗ってんじゃねぇぞ!!鉄壁の盾よ!勝利という名の炎を我が手に!完全ガード!炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド!!」

 

炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド  SH0

 

コスト『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

「くっ・・・ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000

PW11000➡PW9000

PW19000➡PW9000(完全ガード)  トコハの手札5枚 山札35枚  ダムジッドのダメージ5枚

 

「弱い奴はすぐ群れる!お前らも、シラヌイも、ガスティールも!みんなそうだ!!ライド!ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"!!」

 

ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!!炎熱機竜(フレアアームズ)ズィーゲンブルク!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ワイバーンストライクジャーゴ』グレード3

 

炎熱機竜(フレアアームズ)ズィーゲンブルク  PW26000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

「反吐が出るぜ!!

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!左のシャルルを退却!竜炎(ブレイズ)を持つムブディにパワープラス3000!コール!ドラゴンナイトムブディ!

ズィーゲンブルクのスキル!ソウルブラスト『ドラゴンナイトムブディ』Gゾーンのズィーゲンブルクを表に!もう1体のシャルルを退却!」

 

ムブディ ズィーゲンブルク R

 R     ディッダ   R

 

「ズィーゲンブルクの竜炎(ブレイズ)

ディッダのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態になった時、自身を退却させ、カウンターチャージ!1枚ドロー!ムブディにパワープラス3000!ズィーゲンブルクでヴァンガードにアタック!死ねぇ!!!」

 

「完全ガード!『播種の乙女ティアニー』(コスト『開墾の戦乙女パドミニ』)」

 

ズィーゲンブルクは火炎兵装をアーシャに狙いを定めて最大火力の黒炎を放った。そして、アーシャを守ろうと現れたティアニーが大自然の障壁で黒炎を防ぎ、霧散させていく。

 

「ドロップゾーンに置いた播種の乙女ティアニーの開花(ブルーム)!ドロップゾーンから開花(ブルーム)を持つカードを手札に加える!栽植の乙女オズを手札に!」

 

「トリプルドライブ『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てムブディへ!セカンドチェック『ドラゴンモンクキキラ(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはムブディへ!サードチェック『炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド』仲間・・・信頼・・・絆・・・そんなもんは糞だ。そんなもんあてにするから・・・みんな死ぬんだ!!ムブディでヴァンガードにアタック!

ムブディのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト!ヴァンガードがブレードマスターで竜炎(ブレイズ)状態なら、1枚ドロー!相手の空いているリアガードサークル1つにつき、パワープラス2000!合計でパワープラス10000!俺だけが絶対だ!!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『純潔の乙女カトリーナ』セカンドチェック『プルメリアの花乙女シャルル』」

 

「俺は・・・そうして生きてきた・・・。ターンエンド。

"紅焔"のGB(ジェネレーションブレイク)(2)。相手リアガードがいないので、ドロップゾーンから竜炎(ブレイズ)能力を持つグレード3、"紅焔"を手札へ」

 

PW29000➡PW11000(完全ガード)

PW32000➡PW11000  ダムジッドの手札8枚 山札28枚  トコハのダメージ4枚

 

「ゼロスドラゴンのコストを確保された!」

 

「相手は確実にジェネレーションガードを使ってくるよね・・・」

 

「ああ。次のターンが勝負だ・・・」

 

「絶対に、このターンで決めてみせる!!ストライドジェネレーション!!!四季の花乙姫ヴェルヘミーナ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』グレード3

 

四季の花乙姫ヴェルヘミーナ  PW26000  ハーツ『幻蒼のラナンキュラスアーシャ』

 

「新しいGユニット!」

 

「幻蒼のアーシャの超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札から開花(ブルーム)を持つノーマルユニットをスペリオルコール!共に咲く乙女ケラ!

ケラのスキルで、ラナンキュラスのヴァンガードがいるため、パワープラス1000!抵抗(レジスト)獲得!」

 

抵抗(レジスト)を持つユニットは退却スキルで選ばれない」

 

「これでディナイアルグリフォンは使えない!」

 

「いいぞ、トコハちゃん!」

 

「花園の乙女マイリス、栽植の乙女オズをコール!」

 

花園の乙女マイリス(☆)  PW4000

 

「ギーゼの使徒に対抗するには・・・ゼロスドラゴンにストライドする前に、決着をつけるしかない」

 

 ケラ  ヴェルヘミーナ オズ

マイリス    R    ケラ

 

「マイリスのブースト、ケラでムブディにアタック!」

 

「ガード!『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』」

 

「ヴェルへミーナのでヴァンガードにアタック!

マイリスのスキル発動!ヴァンガードがラナンキュラスなら自身をソウルへ!1枚ドロー!ヴェルへミーナにパワープラス5000!

ヴェルへミーナのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのヴェルへミーナを表に!山札から開花(ブルーム)を持つ同じ名前のグレード2以下のノーマルユニットを前列と後列にコールする!ケラをスペリオルコール!

アーシャがいるのでケラはパワープラス1000!

さらに、ケラのGB(ジェネレーションブレイク)開花(ブルーム)!パワープラス10000!ブーストを得る!」

 

「ジェネレーションガード!!神龍騎士アブドサラーム!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴンモンクキララ(治)』

 

神龍騎士アブドサラーム  SH15000

 

「スキル発動!カウンターブラスト!相手の空いているリアガードサークル1つにつき、シールドプラス10000!合計でシールドプラス20000!」

 

ヴェルへミーナ(トコハ)はフォレストドラゴンにまたがり、ブレードマスター"紅焔"に向かって、剣の切っ先で自然エネルギーをレーザーとして発射する。だがそれは、アブドサラームの盾によって防がれてしまう。

 

「シラヌイも、ベルノも、シルフィも、ミゲルって奴も消えた!生き残ったのは俺だけだ!俺だけが今・・・ここにいる!!」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『開墾の戦乙女パドミニ』セカンドチェック『ツッケン・ドーン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て前列のケラへ!サードチェック『ツッケン・ドーン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てオズへ!前列のケラでヴァンガードにアタック!これで決める!!」

 

「俺は生き延びる!!ガード!炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド!!

ダムジッドのGB(ジェネレーションブレイク)!ドロップゾーンに他のダムジッドがいる時、シールドプラス15000!」

 

「ケラのブースト、オズでヴァンガードにアタック!いっけぇ!!」

 

「全てが消え去っても!俺はいる!!完全ガード!『炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド』(コスト『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』)」

 

「くっ・・・ターンエンド」

 

PW14000➡PW9000+SH10000=19000

PW26000➡PW11000+SH35000=46000

PW25000➡PW11000+SH15000=26000

PW30000➡PW11000(完全ガード)  トコハの手札6枚 山札26枚  ダムジッドのダメージ4枚(裏2枚)

 

「決めきれなかった・・・!」

 

「くっ・・・くくく・・・あっははははははは!!俺こそがぁ、滅びの神だぁ!!!ヴァンガードと同じカードをコストに!!俺の未来の可能性をかけて、お前ら全員・・・滅ぼしてやるぜ!!

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

「ファイトに敗北すれば、ジェネレーションゾーンのカードは二度と戻らない!!」

 

「くっ・・・!」

 

我が未来を喰らい顕現せよ!!!ドラゴン・エンパイアのゼロスドラゴン!!!アルティメットストライド!!!!!

 

クレイの戦場である荒野に荒々しい獄炎が一面を覆いつくし、ブレードマスター"紅焔"を飲み込む。そして、獄炎の中より、禁断の破壊兵器、ゼロスドラゴンドラクマが現れる。

 

獄炎のゼロスドラゴンドラクマ!!!!!

 

獄炎のゼロスドラゴンドラクマ  PW36000  ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』

 

「あ、あれが・・・」

 

「「ゼロスドラゴン・・・」」

 

「ドラクマ・・・止められなかった!」

 

「ゼロスドラゴンドラクマのスキル!カウンターブラスト(2)!相手のユニットを全て退却して退却してバインド!ヴァンガードもだ!!」

 

ドラクマの獄炎の炎でケラ2体とオズ、そしてアーシャまでもが焼き尽くされる。

 

「そして、手札から3枚選び、2枚捨てろ。残り1枚をヴァンガードサークルに置け」

 

「・・・手札を2枚捨てて、幻蒼のアーシャをヴァンガードに」

 

「ふん・・・グレード3にライドできてよかったなぁ。コール!シャクール、ターヘル!」

 

ムブディ ドラクマ シャクール

ターヘル  R     R

 

「神の裁きだぁ!!弱い奴はとっとと死になぁ!!」

 

ダムジッドの言い分にトコハは危機的状況にもかかわらず口元に笑みを浮かべる。

 

「!!何がおかしい!」

 

「自分だけが絶対だって、あなたは言った。だから生き延びたって」

 

「それがどうした?」

 

「私はあなたとは正反対!!」

 

「ああ?」

 

トコハの言葉にダムジッドはわけわからないという表情になる。

 

「そう・・・私は、弱い。弱いからすぐに落ち込んで・・・悩んで・・・迷って・・・どうしたらいいか、わからなくなって・・・」

 

「ごちゃごちゃうるせぇんだよ!!シャクールでヴァンガードにアタック!

シャクールの竜炎(ブレイズ)

ターヘルのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態なら、パワープラス2000!

シャクールのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードが竜炎(ブレイズ)状態なら、パワープラス2000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『開墾の戦乙女パドミニ』」

 

「ダメージ5・・・」

 

「踏ん張れ、トコハ!!」

 

「でも・・・それでも・・・」

 

獄炎のゼロスドラゴンドラクマでヴァンガードにアタック!!

 

「私は・・・たくさんの人たちのおかげで、みんなに・・・助けられ・・・励まされ・・・見守られて・・・こうして・・・ここにいる!!未来より来りて、我を守れ!!」

 

ドラクマは容赦なくアーシャ(トコハ)に向かって、大きな口を開き、獄炎を吐く。アーシャ(トコハ)に獄炎が包まれそうになったその時、未来から現れた勇敢なる銃士がアーシャ(トコハ)を守る。その銃士は、アーシャにとっても、トコハにとっても、かけがえのない、大切な人物・・・

 

「ジェネレーションガード!!絆の守護銃士アンテロ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アンスリムの銃士ニクラ(治)』

 

絆の守護銃士アンテロ  SH15000

 

「その程度の力で、ドラクマの炎が止められるか!!」

 

「アンテロのスキル発動!ソウルブラスト『共に咲く乙女ケラ』シールドプラス5000!さらにリアガードが1枚以下なので、シールドプラス15000!」

 

アンテロは絆の力をもとに、大自然の障壁を展開して、ドラクマの炎を徐々に遮断させていく。

 

「ざけんなぁ!!!トリプルドライブ!ファーストチェック『ドラゴンモンクシンセン』セカンドチェック『ドラゴンナイトムブディ』くっ・・・!」

 

「よし!」

 

「これでトリガーが出ても、攻撃は届かない!!」

 

「ゼロスドラゴンの攻撃を止めた!!」

 

「さすがはトコハ!」

 

「サードチェック『マズルフラッシュ・ドラゴン(☆)』くっ・・・クリティカルトリガー・・・!効果は全て、ムブディへ・・・!」

 

ドラクマの炎が全て消え去り、アンテロはアーシャ(トコハ)に顔を向け、笑みを浮かべる。アンテロの脳裏に浮かび上がるのは、短い期間でトコハと過ごした日々。安心したアンテロはあったかもしれない自分の未来へと、花のように散りながら戻っていく。

 

「神の・・・力が・・・なぜだああああああ!!?ターヘルのブースト、ムブディでヴァンガードにアタック!!死にやがれええええええ!!!!」

 

「私は弱い・・・でも・・・だから!みんなの思いが!私の力に、なるの!ガード!『ツッケン・ドーン(☆)』『花園の乙女マイリス(☆)』」

 

「くっ・・・!!ターン・・・エンド・・・!Gゾーンのカードを・・・除外する!!」

 

PW11000➡PW11000

PW36000➡PW11000+SH35000=46000

PW23000➡PW11000+SH20000=31000  ダムジッドの手札4枚 山札24枚  トコハのダメージ5枚(裏2枚)

 

「!Gゾーンがなくなった!」

 

「これであいつはもうストライドできねぇ!」

 

ゼロスドラゴンの出現の条件は自分の未来の可能性を賭けること。相手を仕留められなかったことによって、ゼロスドラゴンは使用者の未来の可能性を奪い取るのだ。

 

「トコハ!」

 

「!兄さん!」

 

クロノたちの連絡を受けて、駆け付けてくれたマモルにトコハはさらに心強さを感じる。

 

「スタンド&ドロー!私は弱い。でも・・・そんな私だから・・・弱い私が、掴んだ未来だから・・・それは、とっても強いの!!決して、あなたに、壊せはしない!!」

 

「くっ・・・!!」

 

「今こそ咲きほこれ!!未来へ!!ストライドジェネレーション!!!!四季の花乙姫ヴェルヘミーナ!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『幻蒼のラナンキュラスアーシャ』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!盛運の乙女ディアンをスペリオルコール!」

 

ディアン ヴェルへミーナ R

 R      R    R

 

「ヴェルへミーナでヴァンガードにアタック!

ヴェルへミーナのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのヴェルへミーナを表に!ディアンを前列と後列にスペリオルコール!

ディアンのGB(ジェネレーションブレイク)開花(ブルーム)!パワープラス10000!

ヴェルへミーナのGB(ジェネレーションブレイク)4!前列のリアガード全てに、パワープラス5000!クリティカルプラス1!」

 

ヴェルへミーナ(トコハ)は剣を大空に掲げると、剣は輝きだし、殺風景な荒野に、大地全体に花が咲き乱れ、美しい光景に変わっていく。

 

「厳しい季節を乗り越え、暖かな兆しを受け、一斉に芽吹き、花を咲かせる。これこそが、不滅の生命力を持つ、ネオネクタールの絆の力よ!そして、私とアーシャの絆の力!」

 

「くっ・・・!ノー・・・ガードだ・・・!」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『ツッケン・ドーン(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て左のディアンに!セカンドチェック『プルメリアの花乙女シャルル』サードチェック『胸焦がすラナンキュラスアーシャ』」

 

ヴェルへミーナ(トコハ)はブレードマスター"紅焔"に剣の切っ先を向ける。

 

「仲間を、信頼を・・・そして、絆をあなたは否定した。でも、感じない?あなたの先導者の彼との絆を・・・ヴァンガードが齎した絆を」

 

ダムジッドの脳裏に浮かび上がったのは、自分の歪んだ道をおどおどながらも止めようとし、自分を憧れてくれているサオリの姿だった。そこにダムジッドは絆を感じなかったわけではなかった。だが・・・それを、自分とサオリの絆を決して認めようとしないダムジッドは吐き捨てるように言った。

 

「・・・あいつは虫けら以下だ!!!」

 

「・・・かわいそうに・・・。クレイに帰りなさい」

 

憐れむようにヴェルへミーナ(トコハ)は剣の切っ先から、大自然のエネルギーを放った。ブレードマスター"紅焔"はエネルギーに包まれていき、消滅していった。

 

PW26000(+5000)➡PW11000

 

ダメージチェック『ドラゴニック・ブレードマスター"紅焔"』『炎熱猟兵(フレアトルーパー)ダムジッド』

 

トコハのダメージ5枚  ダムジッドのダメージ6枚  勝者トコハ

 

「よっしゃああ!!」

 

「「よし!!」」

 

「トコハちゃん!すごいよトコハちゃん!」

 

「ああ!」

 

「さすが私のライバルだよ!」

 

トコハがダムジッドに勝ち、4人はトコハに駆け寄って喜び合う。その様子にマモルは微笑ましい笑みを浮かべる。すると・・・

 

ボワァ!!!

 

突如、ドラクマのカードから炎が湧き出て、周りにあったダムジッドのGユニットのカードを燃やしていく。

 

「!!Gユニットのカードが・・・!」

 

「全部・・・燃えていく・・・!」

 

「未来の可能性が全て失われる・・・これが、ファイトに敗れた代償ということか!」

 

ファイトに敗北すればGゾーンのカードは二度と戻らない・・・使徒たちが口にしていたことは、このことをさしていたようだ。

 

「ぐわあああああああ!!!」

 

ファイトに敗れたによって、ダムジッドのクランマークはこれまでの比べ物にならないほどの痛みが発生する。

 

「認めねぇ!!!認めねぇぞ!!!認めてたまるかぁ・・・ざけんなあぁああああああ!!!!」

 

 

ダムジッドは恨めしそうな大声を上げると、サオリの中に入っていた自分の魂がサオリから出ていく。

 

みんな・・・滅んじまえ!!!

 

ダムジッドは呪いのような言葉を吐き捨て、惑星クレイに送り返された。ディフライドから解除されたサオリは力なく倒れていく。

 

「おい!大丈夫か!しっかりしろ!おい!」

 

クロノたちはサオリを心配し、駆け付けるが、目は覚まさない。すると・・・

 

「あら・・・やられちゃったの?」

 

『!!』

 

物陰から女性の声が聞こえてきた。一同が物陰の方向に首を向けるとそこには、ギーゼの使徒であり、空野マヒルにディフライドしている移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエルがいた。

 

「ま、いいわ。どうでもよかったし」

 

「イフディエル・・・!」

 

イフディエルの登場に一同は警戒し、特にユイは顔をこわばらせる。

 

「これは君の差し金かい?」

 

「ふふふ・・・確かに彼女の居場所を教えたのは私だけど、今回の件は彼の独断よ」

 

マモルの問いを答えながら、イフディエルはドラクマのカードを回収する。一同はサオリをかばうように警戒を強める。

 

「そんな怖い顔しないで?今日はあなたたちといい話をしたいだけなんだから」

 

「いい話?」

 

イフディエルの言葉に怪訝な顔になる一同。

 

「ねぇ・・・私と取引しない?」

 

イフディエルはゼロスドラゴンのカードを見せびらかしながら取引を持ちかけてきた。

 

 

使徒たちの拠点の洋館の一室、ヴァレオスとアガレスはガスティールに報告事項を伝える。

 

「ダムジッドが独断で佐倉ユイを襲撃・・・だが、ファイトに敗北し、クレイに戻された」

 

「・・・そうですか」

 

ダムジッドの件にガスティールはそう答える。

 

「彼もここまでよくやってくれましたよ・・・ギーゼ様復活のための駒として」

 

そう、ガスティールはダムジッドのことを単なる駒として見ていたのだ。そしてそれは他の使徒たち、ヴァレオスやアガレス、そして自分も含まれているのだ。

 

「傭兵風情などどうでもいい。それよりもイフディエルだ。奴め、伊吹コウジと取引を持ちかける気だぞ」

 

「いいのか?」

 

「・・・放っておきなさい」

 

イフディエルの件に対してもガスティールは新聞を読みながらそう答える。

 

「彼女が何をやろうと、我々の計画に支障はありません。それに・・・彼女も十分に役立ってくれてますからね」

 

ガスティールは愉快そうに笑みを浮かべ、そう口にするのであった。

 

to be continued…




クミ「やったね!」

クロノ「使徒の1人を撃退したぜ!」

ユイ「これであいつらに一泡吹かせられたね!」

シオン「見事なファイトだったよ、トコハ」

トコハ「みんなのおかげだよ。危険なのに側で応援してくれて・・・本当に無茶しちゃって!」

ミクル「無茶?また無茶なことをしたの?クロノ!」

クロノ「なっ!み、ミクルさん⁉」

キョウコ「シオン君・・・あなたが付いていながら・・・信じてたのに・・・!」

ユイ「ま、ママ・・・!」

シオン「い、いや、それはですね・・・」

ミクル・キョウコ「5人とも、そこに正座!!」

5人「ご、ごめんなさーーい!!」

TURN222「1対1の決闘!強者を求めて」


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1対1の決闘!強者を求めて

いやー、最近投稿のペースが遅くなってしまいすみません・・・。なにせ仕事が忙しいのもありますが、花粉とかのせいでやたらとモチベーションが下がっていき、しかもオリジナルですからなかなか難しくて・・・申し訳ありません。

前者の通り、今回はオリジナルファイトでございます。

それではどうぞ!


現在香港で活動している櫂、リン、カムイ、ミサキ、そしてチーム新ニッポンのアラタとマコト、チームヘヴィNEWパンクのヤイバとカエデは現在寝泊まりしているホテルにいる。そしてリンは日本にいる伊吹から現在の状況を聞いている。

 

「・・・わかりました。はい・・・はい・・・そちらも十分お気をつけて。では」

 

伊吹からの報告を聞き終えたリンはスマホの通話を切り、一同に全てを話す。

 

「トコハちゃんの活躍によって、使徒の1人がクレイに返したそうです」

 

『おおおお!』

 

「さすがだぜトコハちゃん!」

 

「ええ。これで残る使徒はあと10人・・・大きな一歩よ」

 

トコハがダムジッドをクレイに返した報告を聞いて、一同は喜びの表情をしているが、リンは少し微妙そうな表情をしている。

 

「ただ1つ気がかりなのが・・・その直後に現れた使徒の1人が伊吹先輩に取引を持ちかけてきたそうです」

 

「取引ぃ?なんで使徒の奴が・・・?」

 

「目的はわかりません。私たちにとっていい話を持ってきたと言ってましたが・・・」

 

「だが使徒の1人だ。裏があるのだろう」

 

「ええ。きっとろくでもないことに違いないでしょうね」

 

イフディエルが取引を持ちかけたことを聞いて一同は少し思慮深い表情になっている。

 

「日本のことに対して伊吹先輩に任せるほかありません・・・私たちは私たちにできることをやりましょう。アラタ君たちはこれまで通り、戦いに向けて腕を磨いてください」

 

「「「「はい!」」」」

 

「そして先日話した通り、櫂先輩はユーロに戻り、ガイヤールとネーヴと合流、私も南米に戻り、リズリーとセラと合流し・・・」

 

リンが空気の換気をしようと窓を開けながらこれからすべきことを話そうとすると、途中で言葉を止める。その様子を見て一同は少し警戒を強める。

 

「・・・使徒か?」

 

「・・・全員伏せてください」

 

リンの指示通り全員床に伏せていく。リン自身も床に伏せると・・・

 

ストンッ!

 

どこからか矢が素早く飛んできて、矢が壁に突き刺さった。それにはアラタたちもびっくりする。

 

「いいいい⁉矢が飛んできたで⁉」

 

「まさか・・・使徒なのか!」

 

「いえ・・・今のは私たちを狙って撃ったわけではないようです。その証拠に、矢に紙が括り付けられているでしょう?」

 

リンは冷静に矢を回収し、アラタたちに矢を見せる。矢にはリンの言う通り紙が括り付けられている。

 

「本当だ・・・」

 

「なんともまぁ古風なやり方や・・・」

 

リンは矢についていた紙を剥がし、中身を確認する。

 

「・・・どうやら戻る前に、やらなければいけないことができたようです」

 

「その紙にはいったい・・・」

 

「・・・果し状・・・そう書かれています」

 

リンたちの元に届いたのは1つの果し状・・・つまりは挑戦状だった。

 

 

 

TURN222「1対1の決闘!強者を求めて」

 

 

 

一方日本の普及協会本部、ダムジッドの件であの場にいたクロノたちは本部長室におり、マモルがディフライドから解放されたサオリの状況を伊吹に報告する。

 

「ディフライドは解けたが、渕高サオリ君は眠ったままだ。しばらく時間はかかるけど、おそらく快方に向かうだろう」

 

「そうか・・・」

 

サオリはあの後気を失ったままであり、今現在は普及協会の医務室で休ませている。それを聞いた伊吹はほっと一息を突き、目の前の人物に視線を戻す。

 

「さて・・・お前の目的について聞かせてもらおうか・・・移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル」

 

伊吹の視線の先には、椅子に座り、にこにこと笑っているイフディエルの姿があった。

 

「目的だなんて・・・そんな人を悪者みたいに言わないでちょうだい?私はただあなたと取引したいだけなんだから。そのために私、今丸腰なのよ?」

 

「ずいぶん肝が据わっているな。よほどの自信があるのか?」

 

「さあ、どうかしらね?」

 

伊吹から放つ威圧感にイフディエルは涼しい態度をとる。

 

「少なくとも、あなたたちにとって、喉から手が出るほど欲しいものを提供してあげるんだから、むしろ感謝してほしいくらいだわ」

 

「俺たちが欲しいもの、だと?」

 

「ふふふ・・・さぁ、取引といきましょうか」

 

不穏な空気ながらも、伊吹とイフディエルによる取引の話し合いが行われるのだった。

 

 

果し状を受け取った櫂たちチームQ4のメンバーは果し状に指定された場所へと向かっている。アラタたちは連れて行かず、各自で特訓を行わせている。その理由は相手がわからない以上、危険を冒すわけにはいかないということだ。

 

「ここが指定された場所・・・か・・・」

 

「何もない・・・ただの廃墟ね」

 

果し状が指定されている場所は何の変哲もないただの廃墟だった。

 

「何が起こるかわからん。警戒しろ」

 

櫂に言われたとおり、3人は警戒を強める。

 

「よくぞ参った」

 

「「「「!」」」」

 

突如として、声が上がり、チームQ4は声の方に視線を向ける。影の中からコツコツと足音が聞こえてくる。そして、影の奥から、サングラスをかけ、黒髪のモヒカンの男が近づいてきた。

 

「あなたがこれを送ったのですか?」

 

「いかにも。拙者の名はZANGEKI(ザンゲキ)・・・強者を求める者なり」

 

ZANGEKI(ザンゲキ)・・・てことは、ディフライダーか!」

 

「いかにも」

 

目の前にいる男性、ジョニー・マーゼナフにディフライドしている決闘龍王ZANGEKI(ザンゲキ)は心身と答える。

 

「なんで俺たちをここに呼んだ!使徒の作戦なのか!」

 

「否・・・拙者は奴らの行いなど興味はない」

 

「何?」

 

使徒たちの作戦に興味がないと聞いた途端、チームQ4は怪訝な顔をする。

 

「拙者はただ、強者と戦える場所に身を転じているだけだ・・・使徒などといった肩書など、強者と会うための口実にすぎん」

 

「強い奴と戦いたい・・・それだけ?」

 

「無論」

 

ZANGEKI(ザンゲキ)はただ強い相手と戦いたいだけ・・・それを聞いてチームQ4は少し考える。

 

「本っ当にそれだけなのか?なんっか裏があるんじゃないか?」

 

「ですが、あの言葉、嘘をついてるようには見えませんが・・・」

 

「でも、使徒と名乗ってるわけだし・・・」

 

そんな話を見てZANGEKI(ザンゲキ)は聞きたくないと言わんばかりに自分のデッキを突き付ける。

 

「ごちゃごちゃとやかましい。主らも武士・・・この世界で言うファイターならば、言葉などでなく、ファイトで全てを総じて語らん」

 

「では、あなたの言葉が正しいのであれば、もしこちらが勝てばあなたの知っている使徒の情報を全て話てもらいましょうか」

 

ZANGEKI(ザンゲキ)の前に立ったのはリンだった。

 

「よかろう・・・主らが勝てば拙者の知っていることを語ろう」

 

「では、あなたの挑戦、受けて立ちましょう」

 

「いざ、極上の戦あれ」

 

リンとZANGEKI(ザンゲキ)近くにあったファイト台にデッキを設置し、ファイトの準備を行う。櫂たちがファイトの行方を見守る。そして、準備が終わり、ファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ザ()・ヴァンガード!!」」

 

「忍獣カゼモモ」

 

「忍獣イビルフェレット」

 

忍獣カゼモモ  PW5000

 

忍獣イビルフェレット  PW5000

 

「拙者の先攻だ。ドロー。ライド。忍獣トリックアーツ。イビルフェレットは移動。拙者の番終了」

 

忍獣トリックアーツ  PW7000

 

R トリックアーツ  R

R イビルフェレット R  ZANGEKI(ザンゲキ)の手札5枚 山札43枚

 

「私のターンです。ドロー。ライド!忍獣メイモウダヌキ!カゼモモは移動」

 

忍獣メイモウダヌキ  PW7000

 

「スキル発動。山札の上2枚を裏でバインド」

 

R メイモウダヌキ R

R  カゼモモ   R

 

「カゼモモのブースト、メイモウダヌキでヴァンガードにアタック!」

 

「防御不要だ」

 

「チェック・ザ・ドライブトリガー『忍獣ゲキソウオオカミ』」

 

「ダメージチェック『忍獣スタッブファング』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW7000  リンの手札6枚 山札40枚  ZANGEKI(ザンゲキ)のダメージ1枚

 

「拙者の番。ドロー。ライド。忍獣スライサーウルフ。コール、忍獣インスタントスワッパー」

 

忍獣スライサーウルフ  PW9000

忍獣インスタントスワッパー  PW9000

 

インスタントワッパー スライサーウルフ R

    R      イビルフェレット R

 

「インスタントワッパーでヴァンガードを攻撃!」

 

「ガード『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』」

 

「イビルフェレットの支援を受け、スライサーウルフでヴァンガードを攻撃!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブトリガー確認『決闘龍王ZANGEKI(ザンゲキ)』」

 

「ダメージトリガーチェック『忍獣アラマタタビ』」

 

「拙者の番終了」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW14000➡PW9000  ZANGEKI(ザンゲキ)の手札5枚 山札40枚  リンのダメージ1枚

 

「私のターンです。スタンド&ドロー。ライド!忍竜ニビカタビラ!コール!忍獣タマハガネ"滅"!」

 

忍竜ニビカタビラ  PW9000

忍獣タマハガネ"滅"  PW9000

 

「タマハガネ"滅"のスキル。山札の上から1枚、裏でバインド」

 

タマハガネ"滅" ニビカタビラ R

   R     カゼモモ  R

 

「タマハガネ"滅"でヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『忍獣インスタントスワッパー』」

 

「カゼモモのブースト、ニビカタビラでヴァンガードにアタック!」

 

「防御不要」

 

「チェック・ザ・ドライブトリガー『忍竜ニビカタビラ』」

 

「ダメージトリガー確認『忍獣ドロンシフター』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000  リンの手札5枚 山札36枚  ZANGEKI(ザンゲキ)のダメージ2枚

 

「まだまだこんなものではなかろう・・・もっと本気を引き出せるようにしてやろう」

 

ZANGEKI(ザンゲキ)は好戦的な笑みを浮かべながら、リンを見つめるのだった。

 

 

その頃、普及協会では伊吹とイフディエルの取引の話し合いが始まった。

 

「あなたたちも知っての通り、ギーゼの復活のためには、ギーゼの器候補が必要不可欠・・・そう、そこにいる新導クロノ君や佐倉ユイさんとかね」

 

「「!!」」

 

イフディエルが自分たちを見つめてきたことに対して、クロノとユイは思わず身構える。

 

「でもそれだけでギーゼの完全復活というわけではないの。6体のゼロスドラゴンの覚醒はもちろん・・・その6体のゼロスドラゴンがギーゼの手元になければ完全に復活できないの」

 

「ああ・・・知っている。クロノたちから聞いた」

 

「つまり私が何を提供するのか・・・もうわかるわよね?」

 

「!まさか・・・」

 

イフディエルの含みのある言葉に一同はまさかという表情をし、イフディエルを見つめる。

 

「ふふふ・・・もちろん、これよ」

 

イフディエルが取り出したのは1枚のGユニットカード・・・それはなんと、ダムジッドから回収した獄炎のゼロスドラゴンドラクマだった。

 

「!!ゼロスドラゴン・・・」

 

「まさか私がゼロスドラゴンをあなたたちに提供するとは夢にも思わなかったでしょ?でも、これだけじゃないわよ。あなたたちが望むのなら、私が持つゼロスドラゴン・・・極天のゼロスドラゴンウルティマをあなたたちに渡してもいいわ」

 

「何っ⁉」

 

ドラクマだけでなく、自分の切り札でもある極天のゼロスドラゴンウルティマまで提供するとは思わなかった一同は驚愕の表情をする。

 

「己の切り札まで俺たちに渡すなんて・・・気でも狂ったのか?」

 

「あら、勘違いしないでくれる?渡すのはあくまで私の望むものを渡してくれたらの話よ?それまではこれはお預け」

 

「だろうな・・・」

 

「でも・・・んー、ゼロスドラゴンだけじゃパンチが足りないわね・・・じゃあ、こうしましょうか」

 

イフディエルは何やら思いついたと言わんばかりに白衣のポケットに手を入れ、中に入っていたチップを取り出す。

 

「これの中に、何のデータが入ってると思う?」

 

「御託はいい・・・さっさと話せ」

 

「せっかちね・・・これにはね・・・私が知る限りの使徒の拠点の場所が入ってるのよ」

 

「なんだとっ!!?」

 

作戦の要である拠点の居場所を差し出すという自殺行為に近い提供に一同はさらに驚愕する。

 

「さすがに全部の拠点を知ってるわけじゃないけど・・・それでも数は3分の2・・・半分以上の場所をあなたたちに教える・・・さらに2体のゼロスドラゴンがあなたたちの手に・・・どう?あなたたちにとって、願ったり叶ったりの提供でしょ」

 

イフディエルはくすくすと笑いながら含みのある笑顔を浮かべるのだった。

 

 

香港にある廃墟でのリンとZANGEKI(ザンゲキ)のファイト・・・

 

「拙者の力を・・・思い知れ!ライド!弱肉強食!威風堂々!決闘龍王ZANGEKI(ザンゲキ)!!」

 

決闘龍王ZANGEKI(ザンゲキ)  PW11000

 

ZANGEKI(ザンゲキ)をコール!

リアガードのZANGEKI(ザンゲキ)のスキル!カウンターブラスト!自身を退却!山札から、決闘龍ZANBAKU(ザンバク)2枚選び、1枚をソウルへ送り、もう1体はスペリオルコール!」

 

決闘龍ZANBAKU(ザンバク)  PW11000

 

「イビルフェレットのスキル。自身をソウルへ。手札からスライサーウルフをスペリオルコール」

 

「あいつ、攻めて来やがった!」

 

「ああ。忍術のように巧みに展開し、場を整える・・・むらくもの得意とする戦術だ」

 

ザンバク ザンゲキ スライサーウルフ

 R    R      R

 

ZANBAKU(ザンバク)でヴァンガードを攻撃!」

 

「ノーガード。ダメージトリガーチェック『修羅忍竜クジキリコンゴウ』」

 

「さらに、ZANGEKI(ザンゲキ)でヴァンガードを攻撃!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『忍獣トリックアーツ』2枚目『忍獣ドロンシフター』」

 

ZANGEKI(ザンゲキ)は鎖を振り回し、そのままニビカタビラに巻き付ける。身動きをとれない隙をついてそのまま斧による斬撃を与える。ニビカタビラは斧をくらって後ずさる。

 

「ダメージチェック『修羅忍竜クジキリコンゴウ』」

 

「この程度ではまるで歯ごたえがないな。もっと本気を出せ。スライサーウルフでヴァンガードを攻撃!

スライサーウルフのスキル!決闘龍のヴァンガードがいればパワープラス2000!」

 

「ガード『研鑚の忍鬼トラサダ(☆)』」

 

「そう、それでいい。拙者の番終了と同時に、ZANBAKU(ザンバク)、スライサーウルフは手札に戻る」

 

PW11000➡PW9000

PW11000➡PW9000

PW11000➡PW9000+SH10000=14000  ZANGEKI(ザンゲキ)の手札7枚 山札34枚  リンのダメージ3枚

 

「本当にたちが悪いぜ、あのスキル!」

 

「ええ・・・盤面にリアガードがいないことは、ぬばたまの得意戦法のリアガードのバインドや支配もできないということ・・・」

 

「我がリアガードがいない限り、主に打つ手はあるまい・・・」

 

「スタンド&ドロー。ライド・ザ・ヴァンガード!理を支配する魔の頂の境地!魔忍竜シラヌイ"朧"!!」

 

魔忍竜シラヌイ"朧"  PW11000

 

「来たぜ!リンさんのシラヌイが!」

 

「でも、シラヌイ"朧"のドロップゾーンのコールはライドフェイズに発動する・・・ライドを終えた状態では、意味をなさない」

 

「ああ。だがそれを知らないリンではない」

 

「ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『魔忍竜シラヌイ"朧"』グレード3

 

「輪廻を超え、邪を支配する邪眼の盟主!!」

 

突如として発生した霧がシラヌイ"朧"を包み込む。霧が深くなっていくとその奥で、複数の眼の光が見えてくる。霧から出てきたのは、数多の慚愧を乗り越え、身体能力が向上し、1つ1つの邪眼にすさまじい力があふれ出ている。これこそ、"骸"の未来とは違う、シラヌイの新たな未来の可能性だ。

 

「邪眼明王シラヌイ"輪廻"!!!!」

 

邪眼明王シラヌイ"輪廻"  PW26000  ハーツ『魔忍竜シラヌイ"朧"』グレード3

 

「運命を繋ぐ、リンの新たなユニット・・・」

 

「全てを乗り越えたシラヌイの未来の姿か!」

 

ZANGEKI(ザンゲキ)のスキル!ソウルにZANBAKU(ザンバク)がいるため、主のヴァンガードにスキルを与える!」

 

「コール。忍獣メイモウダヌキ。

スキル発動。山札の上2枚を裏でバインド」

 

「何をしても無駄だ。我が盤面をどう介入しようというのだ?」

 

「あなたは詰めが甘い」

 

「⁉」

 

「シラヌイ"輪廻"のスキル。カウンターブラスト。Gゾーンのシラヌイ"輪廻"を表に。あなたは自分の手札から2枚を選んで、その場でコールするのです。そしてそのコールされたユニットを支配し、パワープラス5000を得ます」

 

「何っ⁉・・・忍獣スティングウルフ、トリックアーツをコール」

 

忍獣スティングウルフ(☆)  PW5000

 

「コールされたユニットを支配。そのまま、スティングウルフでヴァンガードをアタック!

メイモウダヌキのGB(ジェネレーションブレイク)!支配したユニットがアタックした時、裏でバインドされたカードをソウルに送り、パワープラス5000!

タマハガネ"滅"のGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!支配したユニットがアタックした時、裏でバインドされたカードを手札に加え、パワープラス10000!」

 

「ちぃ!防御不要!」

 

「トリックアーツでヴァンガードをアタック!」

 

「防御不要!ダメージトリガー確認『関門の忍鬼アタカ』これだ・・・この感覚・・・これこそ、拙者の求める1対1の決闘・・・本当の強者との戦いだ!!」

 

支配攻撃PW10000➡PW11000

    PW12000➡PW11000

 

「カゼモモのGB(ジェネレーションブレイク)!自身をレストし、相手のリアガードを1体バインドさせます。トリックアーツをバインド!」

 

「リアガードが増えたおかげで、残影の布石を打てたか・・・さすがだ」

 

「ニビカタビラをコール!

ニビカタビラのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『忍獣メイモウダヌキ』シラヌイがヴァンガードによることで、自身とタマハガネ"滅"にパワープラス3000。そして、タマハガネ"滅"は残影を獲得」

 

タマハガネ"滅" シラヌイ"輪廻"   ニビカタビラ

メイモウダヌキ カゼモモ(レスト)   R

 

「ニビカタビラでヴァンガードにアタック!」

 

「強い・・・やはり強い!これほどまでの高揚感は久しいぞ!防御だ!『薄幸の忍鬼シラハギ(引)』」

 

「シラヌイ"輪廻"でヴァンガードにアタック!」

 

「拙者は求めていた・・・主のような強い者との命と命のぶつかり合いを・・・。

ZANGEKI(ザンゲキ)が与えたスキル!主の手札を1枚捨てなければ、主のヴァンガードはドライブマイナス2させる!」

 

「野郎・・・たった1枚しかない手札を・・・!」

 

「問題ありません。1枚捨てます」

 

「そして命のぶつかり合いは、ファイトでも同じこと・・・戦いの中にこそ、儚くも美しい輝きを放つのだ!ジェネレーションガード!!伏魔忍鬼シシユヅキ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍妖タマユキ(治)』

 

伏魔忍鬼シシユヅキ  SH15000

 

「スキル発動!場に出ているスティングウルフをガーディアンサークルへ移動!シールドプラス5000!」

 

シラヌイ"輪廻"は2つの刀を持ち、ZANGEKI(ザンゲキ)に攻撃を仕掛ける。ZANGEKI(ザンゲキ)は反撃として鎖を放ったが、それもすぐに切り裂かれる。シラヌイ"輪廻"が刀を振るった直後、シシユヅキとスティングウルフが2つの刀を受け止めていた。

 

「ギーゼの器候補や使徒たちの作戦など・・・どうでもいい!拙者はこの瞬間を楽しみたいのだ・・・強い者の戦いを!そのためならば、悪魔に魂を売ることも構わん!」

 

「トリプルドライブ。ファーストチェック『忍獣アラマタタビ』セカンドチェック『忍竜ノロイ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。効果を全てタマハガネ"滅"に。サードチェック『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』ゲット、ドロートリガー。パワーはタマハガネ"滅"に。1枚ドロー。メイモウダヌキのブースト、タマハガネ"滅"でヴァンガードにアタック!」

 

「防御不要!ダメージトリガー確認『忍獣インスタントスワッパー』『忍妖タマユキ(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復し、パワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンド。あなたのバインドゾーンから手札に戻ったと同時に、残影発動。タマハガネ"滅"、ニビカタビラ、カゼモモを手札に戻します」

 

PW12000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000+SH30000=41000

PW47000➡PW11000(+5000)  リンの手札7枚 山札27枚  ZANGEKI(ザンゲキ)のダメージ4枚

 

「あなたの主義主張などに興味はありません。なぜなら、どう言いつくろうと、所詮はギーゼの手先・・・そのような輩に、負けることはないのですから」

 

「・・・なかなかに面白いことを言う。もう少し楽しみたいところだが・・・早期決着が望みならば、そうしてやろう!ストライドジェネレーション!!!五戒法神ヤスイエ・ゲンマ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『決闘龍ZANBAKU(ザンバク)』グレード3

 

五戒法神ヤスイエ・ゲンマ  PW26000  ハーツ『決闘龍王ZANGEKI(ザンゲキ)

 

「拙者はこれまで幾度の強者と戦い、勝利を納めてきた。その全ては、強さを求めるが故!その拙者が敗北など、断じてありえんことだ!

ヤスイエ・ゲンマのスキル!ソウルブラスト『忍獣スライサーウルフ』ドロップゾーンに存在するZANBAKU(ザンバク)を選び、山札からZANBAKU(ザンバク)をスペリオルコール!さらにスライサーウルフ、忍獣ドロンシフター、忍獣スタッブファングをコール!」

 

忍獣スタッブファング  PW9000

忍獣ドロンシフター  PW7000

 

「左前列に登場した時、スタッブファングのスキル発動!カウンターブラスト!ヴァンガードに決闘龍がおれば、ZANBAKU(ザンバク)を選び、山札から同じくZANBAKU(ザンバク)をスペリオルコール!

ドロンシフターのスキル!カウンターブラスト!ヴァンガードに決闘龍がおれば、ZANBAKU(ザンバク)を選択し、2体のZANBAKU(ザンバク)にパワープラス2000!そして、後列から攻撃可能!」

 

「後列にリアガードを呼んだのはこのためかよ!」

 

「これで5回攻撃が可能・・・」

 

スライサーウルフ ヤスイエ・ゲンマ スタッブファング

  ザンバク     ザンバク   ドロンシフター

 

「いざ参る!後ろ後列のZANBAKU(ザンバク)でヴァンガードを攻撃!」

 

「ノーガード。ダメージトリガーチェック『忍竜フウライ』」

 

「その覚悟は褒めてやろう!ならこれはどうだ!ヤスイエ・ゲンマでヴァンガードを攻撃!」

 

「完全ガード!『忍獣アラマタタビ』(コスト『忍竜ニビカタビラ』)」

 

ヤスイエ・ゲンマは4つある刀を持って、シラヌイ"朧"に斬撃を振るおうとした瞬間、アラマタタビが現れ、尻尾を強く回し、風圧で4つの刀を弾き飛ばした。

 

「トリプルドライブ『関門の忍鬼アタカ』2枚目『忍獣キャットデビル(☆)』クリティカルトリガー!効果を全てスライサーウルフに!3枚目『忍獣キャットデビル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てスタッブファングに!」

 

「ダブルクリティカル⁉」

 

「そして、ヤスイエ・ゲンマのGB(ジェネレーションブレイク)3!影縫い!5体のリアガードにパワープラス5000!クリティカルプラス1!」

 

「しかもパワーアップまでしてきやがった!」

 

「左後列のZANBAKU(ザンバク)でヴァンガードを攻撃!」

 

「ガード『忍獣カゼモモ』」

 

「スライサーウルフでヴァンガードを攻撃!

スライサーウルフのスキル!パワープラス2000!

さらに右前列で自身がおり、ヴァンガードが決闘龍がおり、左列にスタッブファングがおればパワープラス5000!」

 

「ガード『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』『忍竜ノロイ(☆)』『忍獣タマハガネ"滅"』」

 

「いかにガードしようと無駄なことだ。拙者の勝利はもう決まったも同然よ!ドロンシフターのブースト、スタッブファングでヴァンガードを攻撃!これで拙者の勝利ぞ!!」

 

「ジェネレーションガード!!暴餓の魔忍獣モウス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍妖ケセラパセラ(治)』

 

暴餓の魔忍獣モウス  SH15000

 

「スキル発動!私の手札が2枚以下ならシールド値が上がります。今は0枚・・・よってシールドプラス15000!」

 

「何!凌いだと⁉・・・だが、面白い・・・。拙者の番終了と同時に、スタッブファングのスキルで1体のZANBAKU(ザンバク)は山札の下に。

ヤスイエ・ゲンマのスキルで手札に戻す」

 

PW11000➡PW11000

PW26000➡PW11000(完全ガード)

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000+SH20000=31000

PW31000➡PW11000+SH30000=41000  ZANGEKI(ザンゲキ)の手札4枚 山札26枚  リンのダメージ4枚(裏3枚)

 

「・・・この程度ですか?あなたの言う本気の戦いとは?」

 

「ぬっ・・・!なんという威圧感・・・!」

 

「ファイナルターン!!」

 

リンはZANGEKI(ザンゲキ)に威圧感を与え、高らかにファイナルターン宣言をする。

 

 

再び普及協会本部、イフディエルが出した取引の提示に驚愕を見せる一同。伊吹はいったん落ち着き、咳払いをする。

 

「こほん・・・そちらが俺たちに提示するものはよくわかった。そんな貴重なものを俺たちに与える代わりに、貴様はいったい何を要求する気だ?」

 

「くすくす・・・」

 

イフディエルはくすくすと笑いながらトライフォーを見つめる。その視線にトライフォーは身構える。

 

「・・・実はちょっとした発明がしたくてね・・・でもそれには機材やらデータやらが足りないわけよ。で、私が要求するものは、あなたたち普及協会が所持しているデータのコピー、および機材を譲ってくれたら、使徒の拠点情報とゼロスドラゴンを渡すわ」

 

イフディエルは伊吹に視線を戻し、自分の要求を伊吹に話す。それには伊吹は怪訝な表情を見せる。

 

「・・・本当にそれだけか?」

 

「ええ。それだけよ」

 

イフディエルの余裕たっぷりな表情に、先ほどトライフォーに視線を向けたことから、伊吹はイフディエルには何か裏があると考えている。

 

「何を企んでいる?」

 

「失礼ね。本当に発明がしたいだけ。そのためにもより良いデータと機材が必要。だからここに目を付けたってだけ」

 

「・・・・・・」

 

だが絶対に裏を見せようとしないイフディエルの姿勢に伊吹は思案顔になる。長い沈黙が続き、そして伊吹が口を開く。

 

「・・・保留にさせてもらいたい」

 

「あら?すぐには答えを出さないの?」

 

「ああ。少し、考えをまとめたい」

 

「警戒心が高いわね。それじゃあ女の子にモテないわよ?」

 

「・・・ぶふっ・・・w」

 

「・・・余計なお世話だ」

 

イフディエルの茶目っ気たっぷりの発言にクロノは少し吹き出し、伊吹は少しクロノを睨む。

 

「はいはい、わかったわよ。でも、なるべき答えは早く聞きたいから、なるべく早めに連絡をちょうだい?これが私の連絡先だから」

 

イフディエルは少しあきれた様子になりながら伊吹に小さな紙きれを伊吹にピッと投げ、伊吹は難なく受け取る。

 

「わかった」

 

「あ、ガスティールに取引内容を悟られたくないから1回連絡したらその番号は2度と使えなくさせるから気を付けてちょうだい?じゃあ、私はこの辺で。いい返事を期待してるわよ♪」

 

イフディエルはにっこりとほほ笑んだ後、そのまま本部長室を後にした。イフディエルが退室した後でも伊吹は、警戒を緩めることはなかった。

 

 

リンとZANGEKI(ザンゲキ)のファイト・・・

 

「ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!邪眼明王シラヌイ"輪廻"!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『修羅忍竜クジキリコンゴウ』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!スライサーウルフを支配!パワープラス4000!」

 

「ふん、この程度など・・・」

 

「シラヌイ"輪廻"のGB(ジェネレーションブレイク)3!支配しているユニットのパワープラス10000!クリティカルプラス1!」

 

「なっ・・・!」

 

「支配したユニットがさらにパワーアップ!」

 

「ふっ・・・さすがだ」

 

「やっちまってください、リンさん!」

 

「スライサーウルフでヴァンガードをアタック!」

 

「ガード!『忍獣キャットデビル(☆)』インターセプト!『忍獣スタッブファング』」

 

支配攻撃PW23000➡PW11000+SH15000=26000

 

「ぬぅ・・・!ZANGEKI(ザンゲキ)のスキル!主のアタック時・・・」

 

「ドライブチェックはもう必要ありません。あなたはもう袋のネズミですから」

 

「なっ・・・」

 

「シラヌイ"輪廻"のスキル。カウンターブラスト。Gゾーンのシラヌイ"輪廻"を表に。あなたは手札から2枚コールしなさい」

 

「くっ・・・キャットデビル、スティングウルフをコール」

 

キャットデビル(☆)  PW4000

 

「その2体を支配。パワープラス5000。

そしてさらにパワープラス10000、クリティカルプラス1!キャットデビルでヴァンガードにアタック!」

 

「防御!『関門の忍鬼アタカ』インターセプト!『忍獣スライサーウルフ』ぐぬぬ・・・」

 

「相手の手札はもうない・・・防ぐ手立てはもうない」

 

「スティングウルフでヴァンガードにアタック!万が一にもあなたが勝つことなどない・・・私たちが存在する限り!!」

 

「・・・見事」

 

シラヌイ"輪廻"の邪眼に見られたスティングウルフは光を身にまとい、ZANGEKI(ザンゲキ)に突進した。それをまともにくらったZANGEKI(ザンゲキ)は光に包まれ、消滅していった。

 

支配攻撃PW19000➡PW11000+SH10000=21000

    PW20000➡PW11000

 

ダメージチェック『関門の忍鬼アタカ』『決闘龍王ZANGEKI(ザンゲキ)

 

リンのダメージ4枚  ZANGEKI(ザンゲキ)のダメージ6枚  勝者リン

 

「ぬっ・・・おおおおおおお!!」

 

ZANGEKI(ザンゲキ)が敗北したことによって利き手の甲のむらくものクランマークから強烈な痛みが発生する。

 

「こちらが勝ったのです。約束は守りますよね?」

 

「・・・くくく・・・そうか・・・これがこの世界での戦い方・・・負ければダメージがこれに現れるのか・・・実にいい・・・本当の戦いではないか・・・たまらん・・・たまらんぞ・・・」

 

リンの問いが聞こえてないのかZANGEKI(ザンゲキ)は喜びに近い笑いを立てる。するとZANGEKI(ザンゲキ)懐から玉を取り出し、地面に投げつける。玉が地面についた時、玉は破裂し、煙が発生する。

 

「なっ⁉煙玉⁉」

 

「けほっ、けほっ・・・しまった・・・!」

 

「いずれまた相まみえる時が来ることを、強く願っている」

 

チームQ4が煙玉で視界を奪われている中、ZANGEKI(ザンゲキ)はそう言った。煙が晴れると、もうすでにZANGEKI(ザンゲキ)の姿はなかった。

 

「いない・・・逃げられた・・・」

 

「ちくしょう・・・結局何も得られなかったか・・・!」

 

リンは先ほどZANGEKI(ザンゲキ)がいたであろう場所に紙が落ちているのに気付き、それを拾い上げ、その中身を見る。

 

「・・・そうでもないみたいですよ」

 

「え?」

 

「約束はきちんと覚えていたようです」

 

リンが持ったその紙きれには、ZANGEKI(ザンゲキ)が知っている使徒の拠点が2つだけ記されているのだった。

 

 

普及協会本部の本部長室、イフディエルが去った今でも、ピリピリした状況が続いていた。

 

「・・・なぁ、あいつのこと・・・どう思う?」

 

「どうって・・・言われても・・・」

 

「人間を憎んでるイフディエルのことだから、きっと裏があるに決まってる!」

 

「僕もそう思う。おそらく、取引を持ちかけてきたのは、僕たちを利用するつもりでいたんだろう。でなければ、あんな簡単な提供だけで済むはずがない」

 

「ああ・・・俺もそう思っている」

 

取引は保留にはしたが、イフディエルには裏がある以上、簡単に信用するわけにはいかない。だからこそ今でも警戒を解くわけには・・・いや、むしろ強めているのだ。

 

「伊吹君、彼女の対策はどうするんだい?」

 

「それを今から考える。お前たちはそれまで待機していてほしい。動きがあれば、おって連絡する」

 

伊吹の言葉に一同は首を縦にうなずく。

 

「ガスティールだろうとイフディエルだろうと・・・奴らの思い通りにはさせん」

 

今回の取引によって、使徒たちの反撃に出るどころか、問題が1つ増えたのだった。

 

to be continued…




ミサキ「使徒の連中にも、あんな奴がいたなんてね・・・」

櫂「ああ。あれは、純粋に戦いを楽しみたいといった顔だった・・・」

リン「まるで戦闘狂ですね。昔の櫂先輩と私を見てるようです」

櫂「リン・・・」

リン「すみません、つい・・・」

ミサキ「伊吹たちの方はどうなったのかしら・・・」

リン「今は伊吹先輩を信じ、私たちは今できることをやりましょう」

TURN223「百害女王(イビルガバナー)グレドーラ」


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百害女王(イビルガバナー)グレドーラ

今日はなんだか調子がすこぶる程よかったので、思い切っていっぱい書いちゃいました。つまりを言うと、reliveの方もこの後投稿するのです!お楽しみに!

今回はいよいよ女王陛下のご登場です。そして、最後のゼロスドラゴンも・・・

それではどうぞ!


使徒の1人、ZANGEKI(ザンゲキ)を退けた後、櫂はユーロに、リンは南米に戻るため、空港までやってきた。カムイとミサキは2人の見送りをしている。

 

「じゃあ気を付けて。ガイヤールたちにもよろしくね」

 

「あちらも使徒の動きを掴んだらしい。方針が固まり次第、連絡する」

 

「セラのファミリーも南米にて使徒の動きを掴めたみたいです。次の飛行機で、南米に向かいます」

 

「今が奴らをぶっ潰すチャンスだからな。アラタたちのことは任せとけ」

 

「頼んだ」

 

アラタやヤイバたちをカムイたちに任せ、櫂はユーロ行きの飛行機、リンは南米行きの飛行機に乗っていくのだった。

 

 

 

TURN223「百害女王(イビルガバナー)グレドーラ」

 

 

 

使徒たちの拠点の洋館の一室、ヴァレオスとアガレスはガスティールに報告事項である各使徒たちの現状を伝える。

 

ZANGEKI(ザンゲキ)は未だに独断行動を続けており、でめとりあは南米にて挑発行動を繰り返している。両方ともゲーム感覚で楽しんでいるようだ」

 

「そうですか」

 

「イフディエルは取引の後、自身の研究所にこもりきっている。世紀の大発明だとか何とか言っておったわ」

 

「ふむ・・・」

 

「グレドーラはダークフェイスを連れて出ていったきり戻ってこない。レリクスを破壊された仇を討つと息巻いている」

 

「ほう・・・」

 

「カオスブレイカーはチームQ4の動きに気付いていながら静観していたらしい。グレドーラはまとめて全員仕置きするそうだ。グレイヱンドはそのカオスブレイカーの監視だそうだ」

 

「なるほど・・・」

 

ヴァレオスとアガレスの報告を受けてもガスティールはさほど興味なさそうに返す。

 

「いいのか?」

 

「もとより聞く耳持たないでしょう。グレドーラにしろ、カオスブレイカーにしろ・・・」

 

言ったところで独自に行動するとわかっているため、使徒たちの動きをガスティールは静観する姿勢を見せている。

 

「・・・我には、奴がギーゼ様の復活を心から願っているとは、到底思えん」

 

「カオスブレイカーですか。だとしても、彼の力は使える・・・それだけですよ」

 

「くく・・・駒、か・・・」

 

ガスティールの考えを聞き、アガレスもヴァレオスも笑みを浮かべる。

 

「グレドーラに追われて、彼の目的偽りが見えれば良し、きついお灸を据えられて、大人しくするのも良し」

 

「ディフライドを解かれて、惑星クレイに戻されるようなことがあれば?」

 

「くどいぞヴァレオス。くだらん不安要素を抱きおって」

 

ディフライドは一度ファイターの肉体から離れ、惑星クレイに戻れば、二度とこの世界に戻ってくることはできない。そんなヴァレオスの言葉をアガレスは問題ないというようにそう口にする。

 

「どこの世界でも同じですね。熱く、想像し、狂おしく、脆い。毎日毎日、数千年、数万年、繰り返されるはてなき呪い、生命の営み・・・その程度の存在だということですよ。負けてクレイに戻れば、ギーゼ様復活の神聖なる瞬間に立ち会う資格はなかった・・・それだけです」

 

そう冷たく放つガスティールの瞳は、深く底が見えない虚無が潜んでいた。

 

 

香港にあるカフェテリアで、グレドーラは台湾かき氷を優雅に食しながら、ダークフェイスにチームQ4やカオスブレイカーの居所を尋ねる。

 

「それで、彼奴らの足取りは掴めたかえ?」

 

「はっ!この街の監視カメラをハッキングして情報を収集してございます。我が完璧な包囲網から逃れることなど不可能!」

 

「うむ・・・お前のレリクスとやらを台無しにしてくれた連中へは、この女王が直々に罰を下してやるぞ」

 

ダークフェイスの操作パッドにはハッキングした監視カメラの位置が特定している。これによって、全てのことは彼女らには行動が筒抜けのようだ。

 

「ダークフェイス」

 

「!!ありがたき幸せ・・・!!」

 

グレドーラはダークフェイスにかき氷の一口を与えている。

 

 

香港の街、カオスブレイカーはグレドーラから退けようとしながら街を歩いているが、ハッキングされた監視カメラによって全て筒抜けだ。

 

(・・・こうも追いかけまわされるとは、さすがに面倒だな・・・)

 

カオスブレイカーはそう思いながら、曲がり角を曲がっていく。

 

(メガコロニーの女王か・・・戦士たちの母にして、一度狙った獲物は何があろうと逃さない・・・)

 

カオスブレイカーは何やら思いついたように口元を緩め、笑みを浮かべる。

 

「・・・やっぱこういう時、頼れるのは、友達だよねー」

 

 

一方その頃、アラタとマコトは今夜の夕食に使う食材の買い出しに出ており、現在はその帰りだ。

 

「そろそろカムイさんとミサキさんも空港から帰ってくることだな・・・急ごう」

 

「今夜は櫂さん直伝のカレーだからな。バッチリ仕上げて、カムイさんたちをうならせてやるぜ!」

 

どうやら今夜は櫂から教わったカレーを作るらしい。そんな日常的会話をしているアラタとマコトはふとノアを思い浮かべた。

 

「「・・・ノアは・・・」」

 

考えていることが同じだったことにアラタとマコトは思わず笑みを浮かべる。

 

「・・・何してるんだろうな・・・今頃・・・」

 

「ちゃんと飯とか、食ってんのかな・・・」

 

カオスブレイカーに乗っ取られたノアをのことを考え、心配になるアラタとマコト。すると・・・

 

「アラタ・・・マコト・・・」

 

2人が求めていた人物の声が聞こえ、アラタとマコトは後ろを振り返る。そこにいたのは、よろよろと手を壁につき、何とか立っているノアだった。

 

「会えた・・・やっと・・・」

 

「「ノア!!」」

 

アラタとマコトは倒れそうになっているノアに駆け付け、支える。

 

「おい、しっかりしろよ!」

 

「ケガでもしてるのか⁉」

 

「大丈夫・・・少し目が回っただけ・・・」

 

ノアはふらふらしながらもアラタとマコトに優しい笑みを浮かべる。

 

「ほんとに、アラタとマコトだ・・・」

 

「ああ。お前をずっと探してたんだ」

 

アラタとマコトはノアを安静させるためにどこかの店舗の入り口の階段に座らせる。

 

「もう大丈夫だぞ」

 

「ディフライドが解けたのか?」

 

「よく・・・わからない・・・僕を抑え込んでたあいつが急に消えて・・・」

 

そう言ってノアは自分の利き手の甲をアラタたちにみせる。そこにはリンクジョーカーのクランマークは消えている。

 

「あいつの記憶・・・?みたいなのからアラタとマコトがこの街にいる・・・」

 

ブオオオオン

 

ノアが現状を話そうとしているとき、突然バイクの音が聞こえてきた。アラタたちがそこを振り返ると・・・

 

「ヘイヘイヘーイ!!」

 

「逃がさぬぞ、カオスブレイカー!」

 

ノアを追いかけていたダークフェイスとグレドーラがスクーターバイクに乗って現れる。アラタとマコトはそれを見てノアを連れてグレドーラたちから逃げる。

 

 

一方その頃、アラタやマコトたちとは別に、特訓の後本屋に立ち寄っていたヤイバとカエデは香港の漫画を買って、その帰り道を歩いている。

 

「遅なってもうたな・・・ほんま時間かけすぎやで・・・。付き合ううちの身にもなれ」

 

「いやー、すまんすまん。思っていた以上におもろくて・・・つい、な?」

 

「たく・・・カムイさんたちが帰ってくるからはよ戻らんと」

 

ヤイバに呆れながらも彼と共に街を歩くカエデ。カエデがふと脳裏に思い浮かべたのはヤイバと自分と一緒に過ごしたイツキの姿だった。

 

「・・・なぁ・・・」

 

「なんも言うな・・・俺も同じやから」

 

ヤイバもイツキを考えたようで口を発する前にカエデを制する。

 

「あいつ・・・今頃何しとるんやろ・・・」

 

「変な目に合わされてないやろうか・・・」

 

グレイヱンドに支配されているイツキを心配しているとヤイバとカエデは足を止めた。なぜならそこには自分たちにとって信じがたい人物がいたからだ。

 

「う、うそやろ・・・」

 

「い、イツキ・・・」

 

「・・・・・・」

 

その人物は今話題になり、2人が最も会いたがっている黒峰イツキだった。イツキは何も言わず2人を見つめ、その場を走り去っていく。

 

「い、イツキ!」

 

「ま、待てや!おい!」

 

走り去っていくイツキをヤイバとカエデは当然のことながら追いかけていく。

 

 

少し時間がたち、空港から戻っていくカムイとミサキは車に乗り、帰宅の道を渡っていく空模様は雨が降ってきている。

 

「降ってきちゃったわね・・・」

 

ミサキたちが渋滞にはまっていると、カムイのスマホからアラタからの着信が届く。

 

「ああ、アラタか。今ちょうど・・・⁉ノアが⁉」

 

カムイが通話に出て、今現在アラタたちがノアと一緒にいることに驚愕するカムイ。

 

「アラタたちの前に、ノアが現れたって!」

 

「!それって・・・!」

 

「今どこだ?・・・ああ。いいか⁉絶対にそいつの言うことを信用するな!」

 

カムイがアラタたちを注意をしようとすると、急に相手から一方的に通話を切られてしまう。

 

「どうしたの⁉」

 

「切れました・・・なんか、誰かに携帯取られたっぽい感じで・・・」

 

カムイたちは知らないが、その言葉で通話を切った人物がグレドーラとダークフェイスであることがわかる。

 

「今どこだって?」

 

「湾岸の、再開発地区だそうです」

 

居場所をわかったミサキはアクセルを踏み、渋滞を振り切って再開発地区へと急いで向かっていった。

 

 

湾岸の再開発地区のビルの中、グレドーラとダークフェイスに追い詰められたアラタとマコトはノアをかばうように前に出ている。

 

「その小僧、カオスブレイカーはわらわの獲物じゃ。邪魔立てすれば容赦はせぬぞ」

 

「うんうん」

 

「違う!!こいつはノアだ!カオスブレイカーなんかじゃない!」

 

「ノアには絶対に手出しさせない!」

 

ノアを狙うグレドーラとダークフェイスにアラタとマコトはそう言い放った。

 

「口を慎まぬか!!此処に御わす方こそ!メガコロニーを統べる女王!我らが戦士の母にして、最古の使徒!グレドーラ女王陛下にあらせられるぞ!!」

 

「・・・ダークフェイス」

 

「は!!」

 

「黙っておれ」

 

「ひぃぃっ・・・」

 

やたらと饒舌なダークフェイスにグレドーラは言葉の二言で黙らせる。

 

「ディフライダー・・・最古の使徒・・・」

 

「メガコロニーの女王・・・グレドーラ・・・」

 

グレドーラの身分にアラタたちは冷や汗を浮かべる。

 

「・・・待てよ?貴様らどこかで・・・」

 

ダークフェイスはアラタたちを見て首をかしげている。

 

「・・・!!そうだ・・・チームQ4と一緒にいたガキどもじゃないか!!」

 

が、すぐにアラタたちを思い出して、怒りのオーラを纏って拳の骨をぽきぽき鳴らしながらアラタたちに近づく。

 

「その節はお世話になりました!!ここで会ったが100年目!!レリクス崩壊の恨み!!100億倍にして返して・・・」

 

「ダークフェイス」

 

「は!んんん!」

 

だがそれもグレドーラの言葉ですぐに黙ってしまう。

 

「・・・子供ながらよき目をしておる。わらわが直々に相手をしてやろう」

 

アラタたちの目を見てグレドーラは自身のデッキを取り出した。

 

「アラタ・・・マコト・・・」

 

「お前は俺たちが守る!必ず!」

 

「ああ。3人で帰るんだ!」

 

アラタとマコトはお互いに顔を合わせ、首を縦にうなずく。

 

「チーム新ニッポンのリーダー、西沢アラタ!俺が相手だ!」

 

グレドーラはファイト台を出現させ、デッキを設置する。それに合わせ、アラタもデッキを設置して、ファイトの準備を行う。互いに準備を終えたらファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・(・)ヴァンガード!!」」

 

「童竜リトルティラノ!」

 

「傑出怪人プロムラーバ」

 

童竜リトルティラノ  PW5000

 

傑出怪人プロムラーバ  PW5000

 

「俺の先攻だ!ドロー!ライド!散弾竜スプレッドアマルガ!リトルティラノは移動!ターンエンド!」

 

散弾竜スプレッドアマルガ  PW7000

 

R スプレッドアマルガ R

R  リトルティラノ  R  アラタの手札5枚 山札43枚

 

「わらわの番じゃ。ドロー。ライド。流麗怪人トワイライトマダー。プロムラーバは移動」

 

流麗怪人トワイライトマダー  PW7000

 

R トワイライトマダー R

R  プロムラーバ   R

 

「プロムラーバのブースト、トワイライトマダーでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『威圧怪王ダークフェイス・アルキデス』」

 

「ダメージチェック『プリズムバード』」

 

「ターンエンドじゃ」

 

PW12000➡PW7000  グレドーラの手札6枚 山札42枚  アラタのダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!光波竜カスモルクス!」

 

光波竜カスモルクス  PW10000

 

「カスモルクスのスキルで、手札のガイアデスパラードを公開して、パワー減少を防ぐ!サベイジ・ミスティック、重弾竜ディアブロキャノンをコール!」

 

重弾竜ディアブロキャノン  PW9000

サベイジ・ミスティック  PW7000

 

ディアブロキャノン カスモルクス  R

 ミスティック   リトルティラノ R

 

「リトルティラノのブースト、カスモルクスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『古代竜ディノダイル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはディアブロキャノン、クリティカルはヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『魅了怪人スイートカクテル』『黒槍怪人ボルグワスプ』」

 

「ミスティックのブースト、ディアブロキャノンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『バッドラック・スター』」

 

「ターンエンド!」

 

PW15000➡PW7000

PW16000(+5000)➡PW7000  アラタの手札4枚 山札40枚  グレドーラのダメージ3枚

 

「わらわのターン。スタンド&ドロー。ライド。光角怪人デンジャラスホーン」

 

光角怪人デンジャラスホーン  PW10000

 

「デンジャラスホーンのスキルにより、ダークフェイス・アルキデスを公開し、パワーの減少はなしじゃ。そして、デンジャラスホーンをコール」

 

R デンジャラスホーン デンジャラスホーン

R  プロムラーバ       R

 

「リアガードのデンジャラスホーンでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『古代竜ディノダイル(☆)』」

 

「プロムラーバのブースト、デンジャラスホーンでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『威圧怪王ダークフェイス・アルキデス』」

 

「ダメージチェック『サベイジ・ミスティック』」

 

「ターンエンドじゃ」

 

PW10000➡PW10000+SH10000=20000

PW15000➡PW10000  グレドーラの手札6枚 山札37枚  アラタのダメージ2枚

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!狂帝竜ガイアデスパラード!!」

 

狂帝竜ガイアデスパラード  PW11000

 

ディアブロキャノン ガイアデスパラード R

 ミスティック    リトルティラノ  R

 

「狂帝竜ガイアデスパラードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『爆竜サルコブレイズ』セカンドチェック『焼炎竜ギガントフレイム』」

 

ガイアデスパラードはデンジャラスホーンに突撃し、そのまま牙で掴み上げる。そしてそのままデンジャラスホーンを地面に叩きつける。

 

「ダメージチェック『流麗怪人トワイライトマダー』」

 

「やっと・・・やっと・・・ノアが戻ってきてくれたんだ!絶対に、守り抜いて見せる!!ミスティックのブースト、ディアブロキャノンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『メイクアップ・ウィドー(醒)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW16000➡PW10000

PW16000➡PW10000+SH10000=20000  アラタの手札5枚 山札36枚  グレドーラのダメージ4枚

 

「アラタ・・・」

 

「3ターン目にクリティカルを引き、これでグレドーラのダメージは4、アラタは2・・・だけど相手はメガコロニーの女王・・・ギーゼを復活させ、世界を滅ぼそうと企む使徒の1人・・・気をつけろ、アラタ」

 

「わらわのターン。スタンド&ドロー。・・・我が手繰るは無尽の糸。この手に落ちぬ贄はなし。ライド。百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ」

 

百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ  PW11000

 

「これが・・・グレドーラ・・・」

 

「スキル発動。カウンターブラスト。そなたは次のターン、右列にユニットをコールできぬ」

 

「コール封じ・・・!」

 

「いきなりか⁉しかも一列全部・・・!」

 

「ストライドジェネレーション。毒鎌怪神オーバーウェルム!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『威圧怪王ダークフェイス・アルキデス』グレード3

 

毒鎌怪神オーバーウェルム  PW26000  ハーツ『百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ』

 

「デンジャラスホーンのスキル。ダークフェイスでグレード4のヴァンガードがいれば、スタンドしているリアガード1枚以下でパワープラス6000。コール。威圧怪王ダークフェイス・アルキデス」

 

威圧怪王ダークフェイス・アルキデス  PW11000

 

「ダークフェイスのスキル。カウンターブラスト。ソウルブラスト『流麗怪人トワイライトマダー』左列のユニットをパラライズ。

オーバーウェルムのスキル。カウンターブラスト。Gゾーンの暴虐怪神ダークフェイスを表に。相手のレストしているリアガードの数だけ、ドローできる。合計で3体。よって、3枚ドロー」

 

「さすがは女王陛下!!敵を封じ!手札を増やす!なんと隙のない展開!!」

 

「わらわは決して獲物を逃がさぬ。コール。傑出怪人プロムラーバ」

 

アルキデス オーバーウェルム デンジャラスホーン

  R    プロムラーバ   プロムラーバ

 

「我が愛し子ダークフェイス・・・その顔に泥を塗ったということは、わらわの顔に泥を塗ったも同然・・・報いは受けてもらうぞ!プロムラーバのブースト、デンジャラスホーンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『砲撃竜パラサウランチャー(☆)』インターセプト!『重弾竜ディアブロキャノン』あなたとカオスブレイカーの間に何があっても、ノアには関係ない!!」

 

「そやつが惑星クレイで、何と呼ばれておるのか知っておるのか?・・・道化じゃ。自らの楽しみのためにはどんな芝居も打つ卑劣漢。そなたらの見ているそれは幻・・・彼奴の芝居にすぎぬ。オーバーウェルムでヴァンガードをアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『スカーレット・ヴェノム』セカンドチェック『鋏弾怪人ボムシザー(☆)』クリティカルトリガー。パワーはアルキデスへ、クリティカルはオーバーウェルムへ。サードチェック『百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ』」

 

オーバーウェルムは両腕の刃を振るい、斬撃破を放つ。ガイアデスパラードはそれを食らい、悲痛な雄たけびを上げる。

 

「ぐわあああああ!!」

 

ダメージチェック『プリズムバード』『結界竜スティラコロード』

 

「・・・あなたに・・・あなたに何がわかる⁉俺たちは・・・運命共同体だ!!他の誰を騙せても、俺たちは騙せない!!こいつは・・・本物のノアだ!!」

 

「ならばわらわが目を覚まさせてやろう。そこの道化も、いい機会じゃ。ダークフェイス・アルキデスでヴァンガードにアタック!

アルキデスのGB(ジェネレーションブレイク)2!暗躍!パワープラス10000!わらわの恐怖を骨の髄まで味あわせ、わらわの声しか聞けぬ傀儡としてやろう」

 

「ジェネレーションガード!!絶壁権臣ブロッケイドガンガー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『コンバレスオーニス(治)』

 

絶壁権臣ブロッケイドガンガー  SH15000

 

「ターンエンドじゃ」

 

PW21000➡PW11000+SH15000=26000

PW31000➡PW11000

PW21000➡PW11000+SH15000=26000  グレドーラの手札8枚 山札29枚  アラタのダメージ4枚

 

「・・・なんでだよ・・・!道化とか・・・傀儡とか・・・なんでノアばっか、そんな目に合わなきゃならないんだ!!」

 

「・・・ふん・・・」

 

「ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『狂帝竜ガイアデスパラード』グレード3

 

大地の下から炎が噴き出し、その炎より現れしは、ガイアの遺伝子をもった、凶悪なディノドラゴンだった。これは、姿形が変わりしガイアの頂点。

 

「破壊新帝ガイアデバステート!!!!」

 

破壊新帝ガイアデバステート  PW26000  ハーツ『狂帝竜ガイアデスパラード』

 

「ノアはただ・・・ヴァンガードが大好きなだけなのに・・・!」

 

アラタの脳裏に浮かびしは、ノアと過ごした日常だった。

 

 

『う~ん・・・』

 

『リンクジョーカー使いか!』

 

『カオスブレイカー・ドラゴン?』

 

『うん!僕の切り札!かっこいいでしょ!』

 

『けどさ、カオスブレイカーって、ぶっちゃけ悪役じゃん?』

 

『そうだね~。プロフィールとかやばやば~』

 

『でも、好き?』

 

『うん。だって、それって、強いってことだもん。戦いばっかの世界の中で、自分の好きなことだけして、生きていくってどれだけの力が必要なんだろう?

 

親の仕事の都合で引っ越しが多くて・・・あんまり、同じとこいられなくて・・・。友達とかもあんまり・・・。でも・・・星はいつも輝いてるんだ。どんなに遠く離れても、届く光・・・自分の道を選んで輝く、強い強い光・・・』

 

 

「許さない・・・コール!焼炎竜ギガントフレイム!」

 

焼炎竜ギガントフレイム  PW11000

 

  ギガントフレイム    ガイアデバステート R

ミスティック(パラライズ)  リトルティラノ  R

 

「ギガントフレイムでヴァンガードをアタック!ノアの寄せた思いを踏みにじったあいつを絶対に許さない!!」

 

「アラタ・・・」

 

自分を信じてくれ、アラタの強い思いにノアは感涙を流す。

 

「ガード『スカーレット・ヴェノム』」

 

「(左列のユニットはパラライズ・・・右列はコール封じ・・・盤面に並べたユニットをコストに強化するには厳しい展開・・・けど!お前ならやれる、アラタ!)

もう何もできなかったあの日の俺達じゃないんだ!!」

 

「ガイアデバステートでヴァンガードにアタック!

ガイアデバステートの暴喰!リトルティラノを退却!

ガイアデスパラードの超越(ストライド)スキルで暴喰持ちのヴァンガードが暴喰状態になったため、カウンターブラストを払って1枚ドロー!

リトルティラノのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードの暴喰で退却した時、カウンターブラスト!自身をソウルへ!山札から4枚見て、2枚スぺリオルコール!光波竜カスモルクス、古代竜ディノダイル!」

 

古代竜ディノダイル(☆)  PW4000

 

「さらに、ガイアデバステートのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのガイアデバステートを表に!1枚ドロー!Gゾーン表のカード1枚につき、ヴァンガードサークル以外の2つのサークルを選び、そこのカードを退却!カスモルクス、ミスティック、ディノダイル、そして相手のデンジャラスホーンを退却!自分のカードを3枚以上退却させたので、パワープラス10000、クリティカルプラス1、ドライブプラス1!カオスブレイカーも、ノアをカオスブレイカーとして扱うあなたたちのことも、全部ぶっ飛ばして、ぶっ飛ばして、俺たちがノアを助けて見せる!!」

 

「ジェネレーションガード。翅壁怪神モルフォシアン」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マシニング・スノーウィング(治)』

 

翅壁怪神モルフォシアン  SH15000

 

「スキル発動。相手のスタンドしているリアガードが2枚以下なら、シールドプラス10000。さらにガード『鋏弾怪人ボムシザー(☆)』『光角怪人デンジャラスホーン』『魅了怪人スイートカクテル』『バッドラック・スター』」

 

ガイアデバステートはありとあらゆる味方を食らい尽くし、そしてさらにはデンジャラスホーンをも食らいつくした。そして、視線をグレドーラに向け、グレドーラを食らおうと襲い掛かった。だが、そこにモルフォシアンと複数の怪人たちがガイアデバステートの進行を妨げた。

 

「甘いのう」

 

「くっ・・・!クワドラプルドライブ!ファーストチェック『砲撃竜パラサウランチャー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードへ!セカンドチェック『砲撃竜スレッジアンキロ(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードへ!サードチェック『散弾竜スプレッドアマルガ』ファイナルチェック『焼炎竜ギガントフレイム』ターン・・・エンド・・・!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW36000(+10000)➡PW11000+SH50000=61000  アラタの手札8枚 山札25枚  グレドーラのダメージ4枚(裏3枚)

 

「残念無念!!我らが女王の壁を、貴様ごときが抜けるわけないのだぁ!!」

 

ダークフェイスはアラタに対しておちょくりを見せている。

 

「・・・怒りは確かに、戦士の力の源となる。じゃが、囚われすぎれば見失う。そなたの前に今立っておるのは誰じゃ?」

 

「・・・っ!」

 

「これは仕置きじゃ。チームQ4とやらと共に、我が息子の業を汚した罰・・・そして、わらわの前に立ちながら、余所見をした罰じゃ!

グレドーラのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『光角怪人デンジャラスホーン』そなたのダメージゾーンの表のカードを1枚裏にせよ」

 

「くっ・・・!」

 

「そしてこちらはカウンターチャージ」

 

「アラタのカウンターブラストを吸い取った⁉」

 

ヴァンガードと同じカードをコストに。我が未来の全てを賭け、無謀なる戦士に、終焉の悔恨を!!

 

「・・・っ!!」

 

「このファイトに敗北すれば、ジェネレーションゾーンのカードは再び戻らぬ」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ』

 

我が未来を喰らい顕現せよ!!!ズーのゼロスドラゴン!!!アルティメットストライド!!!!!

 

メガコロニーの巣穴に多くの蝶が飛び回り、蝶はグレドーラを包み込む。蝶が散り々に散っていった時、不気味ながらも美しい翼をなびかせ、風を周りにまとわせる。またここに、ギーゼが生み出した禁断の破壊生物兵器の1体が降臨してしまった。

 

死苑のゼロスドラゴンゾーア!!!!!

 

死苑のゼロスドラゴンゾーア  PW36000  ハーツ『百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ』

 

「ズーの・・・ゼロスドラゴン・・・」

 

「ゾーアのスキル。カウンターブラスト(2)。1枚ドロー。手札より1枚スペリオルコール。威圧怪王ダークフェイス・アルキデス。極大減の力を与える。クインテットナイン」

 

クインテットナイン  威圧怪王ダークフェイス・アルキデス  PW99999

 

「このユニットはあらゆる効果で選ばれず、さらに、このユニットがそなたのヴァンガードにダメージを与えた時、そなたは敗北する」

 

「なっ・・・⁉」

 

「うはははーー!!陛下の力で俺様最強にパワーアップ!!」

 

「トワイライトマダーをコール」

 

  アルキデス    ゾーア   アルキデス

トワイライトマダー プロムラーバ プロムラーバ

 

「さあ、ゆくぞ。右のアルキデスでヴァンガードにアタック。極大減の力にひれ伏すがよい!」

 

「ジェネレーションガード!!弾幕巨砲ブーリッシュプライマー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『コンバレスオーニス(治)』

 

弾幕巨砲ブーリッシュプライマー  SH15000

 

「ブーリッシュプライマーのGB(ジェネレーションブレイク)!Gガーディアンの絶壁権臣ブロッケイドガンガーを表に!俺のユニットのいないリアガードサークル1つにつき、シールドプラス5000!5つでシールドプラス25000!さらにガード!『砲撃竜パラサウランチャー(☆)』『砲撃竜パラサウランチャー(☆)』『古代竜ディノダイル(☆)』『爆竜サルコブレイズ』『散弾竜スプレッドアマルガ』『古代竜ディノダイル(☆)』」

 

「止めた・・・あのパワーを・・・!」

 

「でも・・・もう・・・!」

 

「わらわの前には、太古より無数の戦士が立ちはだかった。強き者も、弱き者も、その全てをわらわは常に、全力を持って打ち砕いてきた。プロムラーバのブースト、ゾーアでヴァンガードにアタック

 

「ノー・・・ガード・・・!」

 

「トリプルドライブ『百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ』セカンドチェック『鋏弾怪人ボムシザー(☆)』クリティカルトリガー。パワーは左のダークフェイスへ。クリティカルはゾーアへ。サードチェック『マシニング・ツリーホッパー(☆)』クリティカルトリガー。パワーは左のダークフェイスへ。クリティカルはゾーアへ。誇りには誇りを、力には力を!!

 

ゾーアはギーゼの紋章を模した角に死苑のエネルギーを募らせ、先ほどのアルキデスの攻撃で弱ったガイアデスパラードに向けて放った。ガイアデスパラードはのエネルギーをまともにくらい、エネルギーは大爆発を起こし、全てを包み込ませた。

 

PW99999➡PW11000+SH90000=101000

PW41000➡PW11000

 

ダメージチェック『爆竜サルコブレイズ』『狂帝竜ガイアデスパラード』

 

アラタのダメージ6枚  グレドーラのダメージ4枚  勝者グレドーラ

 

「うほほほほーー!!さすがです女王陛下!!素晴らしいーー!!」

 

グレドーラの勝利にダークフェイスは自分のことのように大喜びしている。

 

「・・・うっ!やめ・・・!」

 

ファイトが終わったと同時に、ノアは突然苦しみだす。

 

「ノア!」

 

「・・・くっくっく・・・くははは・・・

 

だがそれもつかの間、ノアは突然として別人のように笑い出す。

 

「やはり貴様の芝居か・・・カオスブレイカー」

 

平然のように立ち上がるノアを見て、グレドーラは汚らわしいものを見るような表情に変わる。

 

助けられると抱いた希望・・・助かるかもと抱いた希望・・・その全てを与え、そしてそれを打ち砕く・・・それこそが、我が最大の愉悦・・・

 

ノアがそう口にした瞬間、利き手の甲にリンクジョーカーのクランマークが現れる。

 

「よくぞ見抜いた。先ほどまでいたのは、真実にお前たちの求める星崎ノアだ。少しだけ支配を緩め出してやった。お前たち3人が揃って絶望に堕ちるその顔が見たかったのでなぁ・・・」

 

そう先ほどまでいたのは、カオスブレイカー自ら支配を緩め、外側に出した本物のノアであり、今現在は支配を戻して出てきた、カオスブレイカーなのだ。カオスブレイカーの歪んだ思考にグレドーラもダークフェイスも不愉快そうな表情をしている。

 

「・・・絶望?冗談だろ?お前が俺たちに与えてくれたのは、希望だ」

 

カオスブレイカーの言葉にアラタは笑みを浮かべながら反論した。

 

「ノアは確かにそこにいる。お前の支配に負けずに、戦い続けている!」

 

「あいつの無事が確認できただけでも十分だ。後は俺たちがやる。絶対に助ける!」

 

絶望を与えるどころか、希望に満ち溢れているアラタとマコトを見て、カオスブレイカーは面白くなさそうな顔をしている。

 

「何が出ようと、何が邪魔しようと、俺たちは運命共同体だ!!」

 

アラタはカオスブレイカーに指をさして、堂々とそう言ってのけた。

 

だから貴様には、我ら使徒にはふさわしくないというのだ!!カオスブレイカー!!

 

そこに間が入るかのようにグレドーラはメガコロニーのクランマークを輝かせ、ゾーアのカードを掲げる。

 

世界よ、沈黙せよ!死苑のゼロスドラゴンゾーア!!

 

グレドーラがゾーアのカードを空に掲げると、カードは緑の光が放ち、そして光より、ゾーアが現実のものとして降臨し、ビルを破壊していった。

 

消えろ、目障りな道化風情が!

 

ゾーアは死苑の蝶とと共に、強烈な疾風を放った。死苑の蝶と疾風によって、ビルの破片は次々と粉々に砕け散っていく。一通り破壊し終えると、ゾーアは自ら放った粒子を残し、死苑の蝶と共にGカードに戻り、グレドーラの手に渡る。

 

「お見事でございました」

 

「カオスブレイカーは逃げたか・・・」

 

カオスブレイカーはゾーアの出現の間、どさくさに紛れてその場を離れていったようだ。

 

「まぁよい。奴の顔を潰してやっただけで満足じゃ。半分は、奴らの手柄だがな」

 

グレドーラの視線の先には、ゾーアの力によって気を失ってしまっているアラタとマコトがいた。

 

「「アラター!マコトー!大丈夫かー⁉」」

 

そこへ駆けつけてきたのは、イツキが追っていたはずのヤイバとカエデだった。ヤイバとカエデはすぐさまアラタたちに駆け付け、グレドーラを睨みつける。

 

その様子を近くのビルで見ていたのは、今2人が追っていたイツキだった。またの名を黒闇の根絶者(ダークジェット・デリーター)グレイヱンド。グレイヱンドはその様子を見て、にやりと笑うのだった。

 

to be continued…




グレイヱンド「カオスブレイカー・・・奴は遊びでギーゼの使徒に入ったようだが我は違う。この世界の滅びこそ、我らの願い、我らが王の願い。
だが、ことが簡単に運べるほど、つまらないものは存在しない。人間どもの意地を見、その全てをデリートしてこそ、最高の愉悦なのだ。
くくく・・・さあこの人間を求めし者よ・・・お前はどれだけ強くなった?その力で全てを守れるのかぁ?くくく・・・」

TURN224「黒き星々に願いを」


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黒き星々に願いを

カラパレ終わっちゃいましたね。何やら完走できてうれしいやら悲しいやらで複雑な気持ちです。

プレミアムブースターでは、ガスティール猊下やヴァレオスなどの使徒のGユニットが出ているようですね。面白いです。

さて、今回はヤイバ君メインの回です。

それではどうぞ!


アラタがノアをかばって、グレドーラとファイトしている間、イツキを偶然見つけたヤイバとカエデは今現在どこかへ走っていくイツキを追いかけている。

 

「ま、待ってくれイツキ!いったいどこ行くんや⁉」

 

「止まってうちらの話を聞いてくれ!イツキ!」

 

ヤイバとカエデは必至にイツキに訴えかけるが、聞く耳を持たないのかそのまま走っていくイツキ。

 

「はぁ・・・はぁ・・・相変わらず逃げ足が速い奴め・・・」

 

「ぜぇ・・・ぜぇ・・・けど、やっと、やっとイツキが俺らの前に現れたんや!絶対に追いつこうや!」

 

「はぁ・・・当たり前や・・・絶対に、3人で一緒に関西に帰るんや!」

 

ずっと探し求めていたイツキをもう失いたくない一心でヤイバとカエデは必至にイツキを追いかける。イツキは再開発地区のビルを発見し、その中に入っていく。

 

「ビルに入ったで!」

 

「追いつめたる!」

 

ヤイバもカエデもビルの中に入っていくが、もうすでにイツキの姿はなかった。

 

「ど、どこいったんや⁉」

 

「きっとこのビルのどっかにいるはずや!探すで!」

 

ヤイバとカエデはイツキを探してビルの奥の方へと入っていく。2人の姿が見えなくなったところに、ガラクタに身を潜めていたイツキが現れる。

 

「くくく・・・後は見物させてもらおうか・・・」

 

イツキ、否、黒闇の根絶者(ダークジェット・デリーター)グレイヱンドは不敵な笑みを浮かべて、このビルから脱出し、このビルがよく見える他の建物に移動していった。

 

 

 

TURN224「黒き星々に願いを」

 

 

 

ヤイバとカエデはイツキを探してビルの階段へと上がっていく。その際に、このビルから何かが壊れていく音がずっと鳴り響いている。

 

「さっきからなんなんや⁉この壊れる音は⁉」

 

「上の方から聞こえるで!この階段の先や!」

 

音の正体がこの階段の先と気づき、その先へと進んでいくヤイバとカエデ。階段を登りきるとそこには、すっかり晴れ、きれいな夜空の景色が広がる。だが周りは、倒壊したビルの残骸が転がっており、もっと高かったビルもその半分までの大きさになっていた。

 

「な、なんや・・・これ・・・」

 

「!お、おい!あれ・・・」

 

この異様な光景にカエデは唖然とする中、ヤイバは誰かを発見する。そこにいたのは、グレドーラとダークフェイス、そして、気を失っているアラタとマコトの姿だった。

 

「「アラター!マコトー!大丈夫かー⁉」」

 

ヤイバとカエデはすぐにアラタたちに駆け寄り、2人の無事を確認する。

 

「おい!大丈夫か!目を開けんかい!」

 

「何でお前らがここに⁉しっかりせい!」

 

「そなたらはこの小僧共の仲間かえ?」

 

その様子を見ていたグレドーラはそう尋ねてきた。ヤイバとカエデはこの状況を作ったのがグレドーラとすぐにわかり、睨みつける。

 

「ん・・・待てよ?貴様ら、どこかで・・・」

 

ヤイバたちを見たダークフェイス首をかしげている。

 

「・・・あっ!!思い出した!!チームQ4とこのガキと一緒にいた、ガキ共じゃないか!!」

 

が、すぐに思い出したダークフェイスは声を荒げてそう言った。

 

「・・・えっと、すまん?誰やったっけ?」

 

どうもヤイバはすっかり忘れているようで、それがダークフェイスの逆鱗に触れる。

 

「な・・・なんだとーーー!!?俺様のレリクスを破壊しただけに留まらず、この俺様の顔も忘れるとは・・・なんて失礼なガキなんだ!!」

 

「ヤイバ、こいつレリクスの研究所にいた奴や」

 

「お・・・おお!すっかり忘れとったわ」

 

「こ・・・こんのクソガキが~~~!!」

 

本気でダークフェイスを忘れていたヤイバにすっかり怒り心頭のダークフェイス。今にもつかみかかりそうだ。

 

「ダークフェイス。お主はちと黙っておれ」

 

「はっ!!ひいぃぃぃ・・・」

 

だがそれもグレドーラの言葉ですぐに静まった。

 

「そなたたちがこの小僧共の仲間というのは理解した。その小僧ならわらわが道化のしつけついでに仕置きをしてやったわ。チームQ4とやらと共に、我が息子ダークフェイスの業を汚した罰じゃ」

 

「道化・・・カオスブレイカー!ノアのことや!」

 

「なんやて⁉てことはさっきのイツキもやっぱり夢やなかったんやな!」

 

グレドーラの道化発言にそれがカオスブレイカーと理解したカエデは声を大にした。それを聞いたヤイバは驚愕する。

 

「まぁ、それは今はええ。この状況、お前がやったってことでええんやな?」

 

「そうだと言ったら・・・そなたらはどうするのじゃ?」

 

ヤイバの問いかけにグレドーラは問いかけで返した。カエデとヤイバは互いに顔を合わせる。

 

(どうするんや?正直、うちらはイツキを追いかけてただけや。ここにアラタたちがいるなんて、全然思わへんかったし・・・)

 

(だからと言って、この状況、見過ごすわけにはいかんやろ!イツキも大事やが、今は傷ついたアラタたちが大事や!)

 

(・・・そうか・・・そうやな。お前の言う通りや)

 

(アラタたちのこと、頼んだで)

 

互いに耳打ちで話し合い、互いにうなずいた。そこで、ヤイバが立ち上がり、デッキを突き付ける。

 

「チームヘヴィNEWパンクのリーダー、東堂ヤイバ!今度は俺が相手や!!」

 

ヤイバのファイトの申し込みに、ダークフェイスが異議を申し立てる。

 

「何寝ぼけたこと言ってやがる!お前みたいな失礼なガキが!我が敬愛なるグレドーラ女王陛下が相手するわけないだろうが!!そんなことより貴様はこの俺様が・・・」

 

「ダークフェイス」

 

「は、はひぃ・・・」

 

ダークフェイスの異議はグレドーラの言葉と共に消えていった。

 

「・・・その小僧も中々じゃったが、そなたも子供ながらよき目をしておる。そなたの望み、叶えてやろう」

 

グレドーラはヤイバのファイトの申し込みに堂々とし、凛々しい声で了承した。先ほどまでアラタが使っていたファイト台に、ヤイバとグレドーラはデッキを設置し、ファイトの準備をする。

 

その様子を遠くのビルでにやりと笑みを浮かべながらじっくりと見ているのは、グレイヱンドだった。

 

「さあ・・・見せてもらおうか・・・強くなった貴様の思いとやらを」

 

グレイヱンドが遠くのビルで見物している中、ヤイバとグレドーラは互いにファイトの準備を終え、いつでもファイトできる体制となり、すぐにファイトを開始させる。

 

「「スタンドアップ・(・)ヴァンガード!!」」

 

「次元ロボダイホーク!」

 

「傑出怪人プロムラーバ」

 

次元ロボダイホーク  PW5000

 

傑出怪人プロムラーバ  PW5000

 

「俺の先攻や!ドロー!ライド!次元ロボダイカッター!ダイホークは移動!ターンエンドや!」

 

次元ロボダイカッター  PW7000

 

R ダイカッター R

R ダイホーク  R  ヤイバの手札5枚 山札43枚

 

「わらわのターンじゃ。ドロー。ライド。流麗怪人トワイライトマダー。プロムラーバは移動」

 

流麗怪人トワイライトマダー  PW7000

 

R トワイライトマダー   R

R     R     プロムラーバ

 

「トワイライトマダーでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガードや!」

 

「ドライブチェック『バッドラック・スター』」

 

「ダメージチェック『真・究極次元ロボグレートダイカイザー』」

 

「ターンエンドじゃ」

 

PW7000➡PW7000  グレドーラの手札6枚 山札42枚  ヤイバのダメージ1枚

 

「俺のターンや!スタンド&ドロー!ライド!次元ロボダイポール!」

 

次元ロボダイポール  PW10000

 

「ダイポールのスキルで、超次元ロボダイネクサスを見せて、こいつのパワーを減らさないようにさせるで!そして、次元ロボダイバレスト、ダイカッター、次元ロボダイブルームをコール!」

 

次元ロボダイバレスト  PW9000

次元ロボダイブルーム(引)  PW4000

 

「ダイバレストのスキル!ヴァンガードにスキル獲得!」

 

ダイバレスト ダイポール ダイカッター

ダイブルーム ダイホーク   R

 

「ダイカッターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『メイクアップ・ウィドー(醒)』」

 

「ダイホークのブースト、ダイポールでヴァンガードにアタック!

ダイバレストの与えたスキル!カウンターブラスト!1枚ドロー!」

 

「ノーガードじゃ」

 

「ドライブチェック『次元ロボダイラプラー』」

 

「ダメージチェック『威圧怪王ダークフェイス・アルキデス』」

 

「ダイブルームのブースト、ダイバレストでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『流麗怪人トワイライトマダー』」

 

「ターンエンドや!」

 

PW7000➡PW7000+SH10000=17000

PW15000➡PW7000

PW13000➡PW7000  ヤイバの手札4枚 山札39枚  グレドーラのダメージ2枚

 

「わらわのターンじゃ。ドロー。ライド。光角怪人デンジャラスホーン」

 

光角怪人デンジャラスホーン  PW10000

 

「デンジャラスホーンのスキルにより、ダークフェイス・グレドーラを公開し、パワーの減少はなしじゃ。コール。黒槍怪人ボルグワスプ、マシニング・ツリーホッパー」

 

黒槍怪人ボルグワスプ  PW9000

マシニング・ツリーホッパー(☆)  PW4000

 

R デンジャラスホーン ボルグワスプ

R  ツリーホッパー  プロムラーバ

 

「プロムラーバのブースト、ボルグワスプでダイカッターにアタック」

 

「ガード!『次元ロボダイウルフ(☆)』」

 

「ツリーホッパーのブースト、デンジャラスホーンでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『マシニング・ツリーホッパー(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

「ダメージチェック『次元ロボダイマグネル』『次元ロボダイマグネル』」

 

「ターンエンドじゃ」

 

PW14000➡PW7000+SH10000=17000

PW14000(+10000)➡PW10000  グレドーラの手札4枚 山札38枚  ヤイバのダメージ3枚(裏1枚)

 

「「う、うぅん・・・」」

 

「アラタ!マコト!大丈夫か⁉」

 

ファイトが進む中、アラタとマコトが目を覚ました。

 

「カエデ・・・?」

 

「俺たち・・・ノアは・・・」

 

「でも負けて・・・」

 

「大丈夫や。今、ヤイバが全力で戦ってくれとる」

 

「「!!」」

 

ぼんやりとするアラタとマコトの視線にヤイバとグレドーラが映る。

 

「ごめん・・・まんまとやられた・・・!」

 

「あいつ・・・グレドーラは強いぞ・・・」

 

「心配あらへん。ヤイバは勝つ・・・絶対に・・・」

 

アラタとマコトは申し訳なさそうな表情をし、カエデは2人をフォローする。

 

「ライド!超次元ロボダイネクサス!!」

 

超次元ロボダイネクサス  PW11000

 

「ダイホークのスキル!次元ロボのリアガード4体をソウルにダイカッター、ダイブルーム、ダイホーク、ダイバレスト!これでこっちは次元ロボのGユニットにコストなしでストライドできる!」

 

「なっ!!バカな!!女王陛下はまだグレード2なんだぞ⁉」

 

「究極次元超越合体!ストライドジェネレーション!!!第99代次元ロボ司令官グレートダイアース!!!」

 

『第99代次元ロボ司令官・・・グレート・・・ダイアース!!!』

 

ジェネレーションゾーン

 

第99代次元ロボ司令官グレートダイアース  PW26000  ハーツ『超次元ロボダイネクサス』

 

「な・・・何ぃいいいい!!?」

 

「ほう・・・子供ながらなかなかやるではないか。そうでなくてはのう」

 

「グレートダイアースのスキル!カウンターブラスト(2)!Gゾーンのグレートダイアースを表に!山札からグレード2とグレード3の次元ロボをスペリオルコールできる!来い!次元ロボダイポール!究極次元ロボダイユーシャ!」

 

『ダイユーシャ!!』

 

究極次元ロボダイユーシャ  PW11000

 

「次元ロボダイラプラーをコール!」

 

次元ロボダイラプラー  PW7000

 

「ダイラプラーのスキル!山札の上から5枚見て、2枚のグレード3の次元ロボをドロップゾーンに!ダイネクサス、ダイユーシャをドロップ!1枚以上置いたので、パワープラス4000!2枚で1枚ドロー!」

 

ダイポール ダイアース ダイユーシャ

  R     R   ダイラプラー

 

「ダイポールでヴァンガードにアタック!

ダイポールのスキル!グレード4の次元ロボのヴァンガードがいれば、このユニットとグレード3のユニットにパワープラス5000!」

 

「ガード『マシニング・ツリーホッパー(☆)』」

 

「ダイアースでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『次元ロボダイサポーター』セカンドチェック『究極次元ロボダイユーシャ』サードチェック『次元ロボダイムーン(☆)』クリティカルトリガー!パワーはダイユーシャに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ダイアースは剣を大きく持ち上げ、地面に向かって叩きつける。その衝撃によって、地面はデンジャラスホーンに向かって割れていき、デンジャラスホーンはその衝撃に巻き込まれる。

 

「ダメージチェック『墨守怪人ブラックウィーヴィル』『魅了怪人スイートカクテル』」

 

「ダメージ4!一気に追い詰めた!」

 

「ダイラプラーのブースト、ダイユーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『マシニング・スノーウィング(治)』ヒールトリガー。ダメージを1回復し、パワーをヴァンガードに。まだまだ、甘いのう」

 

「くっ・・・ターンエンド」

 

PW15000➡PW10000+SH10000=20000

PW26000➡PW10000

PW32000➡PW10000(+5000)  ヤイバの手札6枚 山札28枚  グレドーラのダメージ4枚

 

「回復はされても問題あらへん!次のターンで決めればいいんや!」」

 

「いや・・・そんな簡単な話じゃない・・・」

 

「ああ・・・ここからが本番だ・・・」

 

「わらわのスタンド&ドロー。プロムラーバのスキル。カウンターブラスト。自身をソウルへ。1枚ドロー。我が手繰るは無尽の糸。この手に落ちぬ贄はなし。ライド。百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ」

 

百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ  PW11000

 

「グレドーラ・・・」

 

「スキル発動。カウンターブラスト。そなたは次のターン、左列にユニットをコールできぬ」

 

「これだ・・・グレドーラにはこのコール封じがある!」

 

「登場していきなりかいな⁉」

 

「しかも、相手はスタンドを封じるメガコロニー・・・」

 

「ストライドジェネレーション。毒鎌怪神オーバーウェルム!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ』グレード3

 

毒鎌怪神オーバーウェルム  PW26000  ハーツ『百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ』

 

「ツリーホッパーのスキル。こやつを山札に戻し、ダイポールをパラライズ」

 

「これで左列は無力化かい・・・厄介やな・・・」

 

「オーバーウェルムのスキル。カウンターブラスト。Gゾーンの暴虐怪神ダークフェイスを表に。相手のレストしているリアガードの数だけ、ドローできる。合計で3体。よって、3枚ドロー。そして、コール。威圧怪王ダークフェイス・アルキデス」

 

威圧怪王ダークフェイス・アルキデス  PW11000

 

「うおおお!!ここで俺様華麗に!完璧に!参上!!」

 

「ダークフェイスのスキル。カウンターブラスト。ソウルブラスト『流麗怪人トワイライトマダー』右列のユニット全てをパラライズ」

 

「くっ・・・」

 

「コール。バッドラック・スター」

 

バッドラック・スター  PW6000

 

「バッドラックのスキル。ソウルブラスト『傑出怪人プロムラーバ』相手のレストしているユニットが3枚以上で、1枚ドロー。さらに、トワイライトマダー、インゴッド・チェイファーをコール」

 

インゴット・チェイファー(引)  PW4000

 

「インゴットのスキル。ソウルへ。ボルグワスプにパワープラス3000」

 

アルキデス オーバーウェルム  ボルグワスプ

  R    バッドラック  トワイライトマダー

 

「トワイライトマダーのブースト、ボルグワスプでヴァンガードにアタック。そなたがその小僧の仲間であるなら、我が息子ダークフェイスの仇も同然。礼はたっぷりせねばのう。

トワイライトマダーの暗躍。ダークフェイスのグレード4のヴァンガードがいれば、パワープラス3000」

 

「ダイネクサスのGB(ジェネレーションブレイク)!次元ロボのグレード3はシールドプラス10000し、インターセプトができる!ダイユーシャとダイポールでインターセプト!」

 

「グレード3にシールドとインターセプト⁉すげぇ!」

 

「これでグレード3も無駄なくシールドに出せる!」

 

「まだまだ。わらわの力はこんなものではないぞ?トワイライトマダーはソウルへ移動し、1枚ドロー。バッドラックのブースト、オーバーウェルムでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『墨守怪人ブラックウィーヴィル』セカンドチェック『マシニング・スノーウィング(治)』ヒールトリガー。ダメージを1回復、パワーをダークフェイス・アルキデスに。サードチェック『百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ』」

 

オーバーウェルムははい出ている蜘蛛の巣をたどり、ダイネクサスにめがけて接近し、両腕の刃で斬撃を放つ。ダメージを食らったダイネクサスの傷から電気がバチバチでている。

 

「ダメージチェック『次元ロボダイサポーター』」

 

「さあ、ダークフェイスよ、お前の力を存分に振るうがよい。ダークフェイスでヴァンガードにアタック。

アルキデスのGB(ジェネレーションブレイク)2!暗躍!パワープラス10000!」

 

「ジェネレーションガード!!豪勇合身ジーオーファイブ!!」

 

ジェネレーションゾーン  『次元ロボ整備員キャシー(治)』

 

豪勇合身ジーオーファイブ  SH15000

 

「スキル発動!ソウルブラスト『次元ロボダイカッター』シールドプラス10000!さらに、このターンでダメージゾーンに送られた時、さらにシールドプラス5000!」

 

「ターンエンドじゃ」

 

PW23000➡PW11000+SH15000=26000

PW32000➡PW11000

PW26000➡PW11000+SH30000=41000  グレドーラの手札7枚 山札26枚  ヤイバのダメージ4枚(裏3枚)

 

「・・・この程度で苦戦するか・・・我の期待しすぎか・・・所詮人間その程度ということか・・・」

 

遠くのビルで観戦していたグレイヱンドは期待外れと言わんばかりの表情をし、ため息をこぼす。

 

「どうじゃ?わらわの恐ろしさ、骨の髄まで体感できたじゃろう?」

 

「くっ・・・この・・・!」

 

ヤイバはグレドーラに向かって強いにらみをきかせる。

 

「そう強張るでない。わらわはそなたを気に入った。じゃが・・・惜しいのう・・・そなたがもう少し歳を重ねておればのう・・・」

 

「何の話や?」

 

「こっちの話じゃ。先ほど、そなたに罰を与えるといったが、そなたの態度次第では、許しを考えてやらんでもない」

 

「へ、陛下!このような失礼なガキにそこまで・・・」

 

「黙っておれ」

 

「はいぃ・・・」

 

グレドーラの言葉にダークフェイスが異議を唱えようとするが、すぐにグレドーラによって黙る。

 

「今この場でわらわに降伏をし、わらわたちの前にひれ伏すがよい。そうすれば、そなたたちの犯した罪、わらわが帳消しにしてやってもよいぞ?」

 

グレドーラの幸福の催促にヤイバは面と向かって、大声を上げて否定する。

 

「誰が・・・お前みたいなクソ虫なんかに・・・降伏なんぞするかい!!笑わせんなやこのヘボ蜘蛛女が!!」

 

「おのれ!!失礼を通り越したクズガキがぁ!!女王陛下の許しを無下にするどころか、陛下を侮辱しやがってぇ!!貴様のその発言は、メガコロニーの戦士に敵を回したぁ!!」

 

「ふざけんなや・・・女王なんやか息子なんやか知らへんけどなぁ・・・お前ら、結局はクソ虫はクソ虫やろうがい!!そこに男女やら王女やらも関係あるかい!!」

 

「何ぃ~~~!!」

 

ヤイバの否定の言葉にダークフェイスは憤慨するが、ヤイバは声を大にしてそう荒げる。

 

「ていうかお前、ディフライドしてるとはいえ、女子に向かってクソ虫ってなんやこら!どんだけデリカシーなし男やねんお前は!!」

 

「そ、それは言えてる・・・」

 

「味方なのに、こんなに冷めた気持ちになったのは初めてだ・・・」

 

ヤイバのデリカシーのなさ加減にカエデは憤慨し、アラタとマコトもカエデに肯定している。

 

「降伏はせんということじゃな?その潔さはよし。じゃが、主は後悔するぞ・・・わらわの許しを甘えなかったことにな」

 

グレドーラはヤイバの失礼発言を全て無視し、要件だけを簡潔に述べる。

 

「お前も俺に後悔することになるで・・・俺の仲間に、手を上げたことにたいしてな!!いくで、スタンド&ドロー!ストライドジェネレーション!!!!次元ロボ戦闘指揮官マグナダイバード!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『次元ロボダイサポーター』グレード1+2

 

次元ロボ戦闘指揮官マグナダイバード  PW26000  ハーツ『超次元ロボダイネクサス』

 

「こんなところで、もたもたしてる場合やないんや!!さっさとお前を蹴散らして、イツキを追いかけるんや!!」

 

ヤイバの脳裏に浮かんだのは、イツキと共に過ごし、イツキが出した願いだった。

 

 

『えっと、これと・・・これ・・・』

 

『お、リンクジョーカー使いか!』

 

根絶者(デリーター)デッキか』

 

『うん。俺っちの切り札は、黒闇の根絶者(ダークジェット・デリーター)グレイヱンド!こいつ、かっこいいやろ?』

 

『かっこええ・・・んかな?』

 

『でもなぁ、根絶者(デリーター)って、ハッキリ言うて悪者やん?』

 

『せやね。星を滅ぼしてきたってのもやばすぎやもんな~』

 

『でも、好きなんか?』

 

『うん。だってそれって、生き残る術を知ってるってことやもん。星の命運をかけた戦いの中で、星を滅ぼすほどの力を持ってるんや。そういうの、すごく憧れるんや。

 

太陽が黒く覆っていく現象、日食ってあるやん?あれ、月が太陽に覆われて、太陽が見えなくなってしまうんやて。そんな黒くなっても、ずっと輝き続けている。俺っちが根絶者(デリーター)使ってるのは、そういう輝きが、根絶者(デリーター)にもあるって、思ってるからなんや。勝手な想像なんやけどね。

 

俺っちはこのチームが好きや。大好きや。だから・・・もし、もしもやで?俺っちやカエデが、チームを離れてしまったその時は・・・必ず追いかけてくれるか?それが、俺っちの願いや』

 

 

「・・・わかっとる。お前の願いは・・・俺が、俺たちが、必ず叶えたる!!」

 

ヤイバは心強い言葉と共に、自分のターンを進めていく。

 

「ダイサポーターのスキル!ストライドコストでドロップゾーンに置いた時、マグナダイバードにパワープラス4000!ダイユーシャをソウルに!

超越(ストライド)スキル!次元ロボのGユニットにストライドした時、カウンターブラスト!ドロップゾーンのグレード3、超次元ロボダイネクサスを山札の下に!山札の上から4枚見て、次元ロボダイクラッシャーをスペリオルコール!ダイクラッシャーのパワーをマグナダイバードに!」

 

次元ロボダイクラッシャー  PW9000

 

「お前らさえぶっ倒せば、アラタたちの無事が保証されて、イツキを探しに行ける!これで、万事解決や!」

 

「ヤイバ・・・」

 

「俺たちのために・・・」

 

仲間思いのヤイバの心情にアラタたちは感動してる中、カエデは今の盤面を考察する。

 

(右列はパラライズ・・・左列はコール封じ・・・2回の攻撃で相手を仕留めるのは厳しい・・・けど、お前ならやれるよな、ヤイバ)

 

「マグナダイバードのスキル!Gゾーンのダイカイザー・レオンを表に!スキル獲得!

ダイカッター、ダイラプラーをコール!

ダイラプラーのスキル!山札の上から5枚見て、1枚のグレード3をドロップゾーンに!真・究極次元ロボダイカイザー!これでダイラプラーにパワープラス4000!」

 

R マグナダイバード ダイクラッシャー

R  ダイカッター   ダイラプラー

 

「いけ!ヤイバ!もう、イツキの願いを果たせなかった、あの日のうちらじゃないんや!!」

 

「ダイカッターのブースト、マグナダイバードでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード『墨守怪人ブラックウィーヴィル』(コスト『光角怪人デンジャラスホーン』)」

 

「トリプルドライブ『次元ロボダイダイクラッシャー』セカンドチェック『次元ロボダイウルフ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ダイクラッシャーに!サードチェック『究極次元ロボダイユーシャ』

ダイクラッシャーのGB(ジェネレーションブレイク)!グレード3のヴァンガードが登場した時、自身にパワープラス10000!」

 

マグナダイバードは大検に灼熱の炎を纏わせ、大きく振り下ろし、グレドーラめがけて斬撃を放つが、ブラックウィーヴィルの強力な障壁でそれを阻まれてしまう。

 

「ダイラプラーのブースト、ダイクラッシャーでヴァンガードをアタック!」

 

「ジェネレーションガード。翅壁怪神モルフォシアン」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マシニング・スノーウィング(治)』

 

翅壁怪神モルフォシアン  SH15000

 

「スキル発動。相手のスタンドしているリアガードが2枚以下なら、シールドプラス10000。

マシニング・スノーウィングのスキル。先のこやつと、ヒールで落ちたこやつをバインド。これで、カウンターチャージ」

 

「マグナダイバードのスキル!ソウルブラスト『次元ロボダイブルーム(引)』山札から3枚を公開!『次元ロボダイムーン(☆)』『真・究極次元ロボダイカイザー』『次元ロボダイブルーム(引)』これが全部次元ロボなら、グレード3のダイカイザーを手札に加えて、コールしたガーディアンを退却!」

 

「あああああ!!?陛下のGガーディアンが!!?こんなことが⁉」

 

「ヤイバのデッキは全部次元ロボ!ソウルもだいぶたまってる!いける、いけるぞ!」

 

「しかもダイクラッシャーはクリティカルは3!勝てる!」

 

「もらったぁ!!」

 

「・・・甘いのう。完全ガード『墨守怪人ブラックウィーヴィル』(コスト『マシニング・ツリーホッパー(☆)』」

 

「ぐっ・・・完全ガードまでは・・・突破できない・・・!ターン・・・エンド・・・」

 

PW46000➡PW11000(完全ガード)

PW50000➡PW11000(完全ガード)  ヤイバの手札7枚 山札20枚  グレドーラのダメージ3枚(裏2枚)

 

「ざ、残念だったなぁ!女王陛下の方が、1枚も2枚も上手なのだぁ!!」

 

「思いの力も確かに戦士の力じゃ。だが、時にそれは付け狙われる。そなたらがここに来たのも察しはついとる。グレイヱンドに嵌められたのであろう」

 

「ぬぐ・・・」

 

「哀れじゃのう・・・奴の策略に乗ったばかりか、このわらわの前に立ち、無様に散りゆくのだからのう。

グレドーラのGB(ジェネレーションブレイク)。ソウルブラスト『傑出怪人プロムラーバ』そなたのダメージゾーンの表のカードを1枚裏・・・にはできぬが、こちらはカウンターチャージ」

 

「さっきのGガーディアンでGゾーンは3枚・・・ダメージの表のカードは2枚・・・まさか!!」

 

「これを狙ってのGガーディアンだったのか・・・やられた!」

 

ヴァンガードと同じカードをコストに。我が未来の全てを賭け、勇気ある若者に、終焉の安息を!!

 

「こ、これが・・・」

 

「このファイトに敗北すれば、わらわのジェネレーションゾーンのカードは二度と戻らぬ」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ』

 

我が未来を喰らい顕現せよ!!!ズーのゼロスドラゴン!!!アルティメットストライド!!!!!

 

メガコロニーの巣穴に再び、多くの蝶が飛び回り、蝶はグレドーラを包み込む。そして、強烈な風が辺りを覆い、蝶が散り散りと周りを飛び交わせる。蝶が覆った場所に、禁断の破壊兵器、ゾーアが現れる。

 

死苑のゼロスドラゴンゾーア!!!!!

 

死苑のゼロスドラゴンゾーア  PW36000  ハーツ『百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ』

 

「ゼロスドラゴン・・・ゾーア・・・!」

 

「ゾーアのスキル。カウンターブラスト(2)。1枚ドロー。手札より1枚スペリオルコール。威圧怪王ダークフェイス・アルキデス。極大減の力を与える。クインテットナイン」

 

クインテットナイン  威圧怪王ダークフェイス・アルキデス  PW99999

 

「このユニットはあらゆる効果で選ばれず、さらに、このユニットがそなたのヴァンガードにダメージを与えた時、そなたは敗北する」

 

「なんやと⁉」

 

「俺の時と同じだ・・・ヤイバ!気を付けてくれ!」

 

「コール。トワイライトマダー」

 

  アルキデス    ゾーア   アルキデス

トワイライトマダー バッドラック   R

 

「さあ、ゆくぞ。バッドラックのブースト、ゾーアでヴァンガードにアタック

 

「・・・ノーガード!!」

 

「ほう、まだ諦めぬか。その執念は見事」

 

(ヤイバの手札じゃ、あのパワー99000値の攻撃を防げない・・・なら、少しの可能性のトリガーに賭けた方が、勝率が高くなる・・・そう考えたんやな?)

 

「トリプルドライブ『バッドラック・スター』セカンドチェック『スカーレット・ヴェノム』サードチェック『黒槍怪人ボルグワスプ』ノートリガーじゃ」

 

「ふん、運のいいガキめ」

 

ゾーアは死苑のエネルギーを募らせ、ダイネクサスに向けて放った。エネルギーはダイネクサスに直撃し、大爆発を引き起こした。爆発が晴れると、ダイネクサスはボロボロながらも、機体は残っていた。

 

「頼む・・・!ダメージチェック!『超次元ロボダイネクサス』ぐっ・・・」

 

「その顔を見る限り、どうやらこれまでのようじゃのう。では、とどめといかせてもらおうか。右のダークフェイス・アルキデスで、ヴァンガードにアタック。極大減の力に敗れるがよい」

 

「くっ・・・防げない・・・!それでも・・・嵌められたとしても・・・ここで負けようとも・・・諦めらるかい!!ダメージチェック『次元ロボ整備員キャシー(治)』」

 

「ここでヒールトリガー⁉」

 

「なんて執念だ・・・!」

 

「でも・・・あのアタックを・・・」

 

「そなたも理解しておるのだろう?このユニットのアタックがヒットすれば、そなたはダメージに関係なく、敗北する」

 

アルキデスはダイネクサスに接近し、クワガタ型の腕を振るい、鋏でダイネクサスの胴体を掴み上げる。アルキデスはゾーアからもらった力を最大限に活かし、ダイネクサスを締め上げる。そして、鋏が締め切ると同時に、ダイネクサスは、真っ二つに破壊されてしまう。

 

PW42000➡PW11000

PW99999➡PW11000(+5000)

 

ヤイバのダメージ5枚  グレドーラのダメージ3

 

特殊勝利発動  勝者グレドーラ

 

「うあはははははー!!さすがです女王陛下!!2人抜きと・・・素晴らしすぎるーーー!!」

 

ダークフェイスはやっぱり自分のことのように、グレドーラの勝利を喜んでいる。

 

「これが・・・グレドーラ・・・メガコロニーの女王・・・」

 

「そう嘆く出ない。この小僧も、そなたも、子供ながらわらわの前に立ち、よくやった方じゃ。だが・・・わらわを打ち砕こうにも・・・未熟じゃ」

 

そう言ってグレドーラはゾーアのカードを掲げ、メガコロニーのクランマークを輝かせる。

 

世界よ、沈黙せよ!死苑のゼロスドラゴンゾーア!!

 

先と同じように、グレドーラがゾーアのカードを空に掲げると、カードは緑の光が放ち、そして光より、ゾーアが現実のものとして降臨した。そしてゾーアはこのビルを今度は破壊するだけ破壊するために、あたりに強力な風と蝶を放っていく。その光景をグレイヱンドはじっと見つめている。

 

「・・・所詮はあの程度か・・・取るに足らんザコ虫が・・・」

 

グレイヱンドはそう言っているが、瞳には一筋の涙が落ちてきた。それに気づいたグレイヱンドは驚愕の表情に変わる。

 

「な・・・なんだこれは・・・まさか・・・この人間の心の涙か⁉」

 

そう、この涙はディフライドされて身動きが取れないイツキの心の涙が現実に届いたのだ。イツキには、ヤイバのいが、ちゃんと伝わっているのだ。

 

「まさか・・・デリートしたはずの奴が・・・!くそ、こんなはずでは!」

 

グレイヱンドは慌てた様子でビルから去っていく。その間に、ゾーアはヤイバたちのいたビルを壊し尽くし、ゾーアは自ら放った粒子を残し、Gカードに戻り、グレドーラの手に渡る。

 

「お見事でございました、女王陛下」

 

「グレイヱンドもわけわからぬことをする。まったく、道化といい、不愉快な奴じゃ。まぁ・・・少しは楽しめたことは認めよう」

 

グレドーラの視線の先には、ゾーアの力で気を失っているヤイバとカエデ、何とか難を逃れたアラタとマコトがいた。

 

「おい!大丈夫か!ヤイバ!カエデ!」

 

「目を開けるんだ!しっかりしろ!」

 

アラタとマコトは何とか起こそうとするが、びくりともしない。すると・・・

 

「アラターー!!マコトーー!!無事かーー!!」

 

「カムイさん!」

 

「ミサキさん!」

 

連絡を受けて、急いで駆け付けてきたカムイとミサキがやってきた。

 

「陛下!!あいつらは・・・!!」

 

「チームQ4・・・」

 

カムイとミサキを確認したダークフェイスは怒りの表情を、グレドーラは静かに2人を見据えるのだった。

 

to be continued…




ダークフェイス「へへへ、陛下!!あいつ!!あいつらです!!Q4!!チームQ4!!我が憎っき仇!!」

グレドーラ「落ち着けダークフェイス。ふむ、確かに並みの戦士じゃないようじゃ。いずれもかなりの戦場を経てきたものと見える」

カムイ「へっ、御託はいらねぇ。俺たちの力、直接その目で確かめやがれ!」

グレドーラ「その生き悪くない。少しは楽しめそうじゃな」

カムイ「来いよ。言っとくけどな、俺は・・・強いぜ」

TURN225「漢のフィニッシュホールド」


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漢のフィニッシュホールド

救世の光と破滅の理が発売されましたが、仕事で忙しくて、周りが今どんな状況なのかわかりません。休みの日にちょっと見てみようかな・・・。

あ、それから5月のエクストラブースターのCMにジ・エンドが出ていましたね。それからやっぱりリンクジョーカーの呪縛は健在ですね。やっぱりこうでなくてはですね。

さて、今回はカムイ君の回です。

それではどうぞ!


湾岸の再開発地区のビルでアラタはノアを守ろうとして、ヤイバはアラタたちを助けようとしてグレドーラにファイトを挑んだが、そのどれも、グレドーラの操るゼロスドラゴンゾーアによって敗れた。ヤイバとカエデが気を失っている中、知らせで駆け付けてきたカムイとミサキがやってきた。

 

「2人とも、大丈夫⁉」

 

「お、俺たちは大丈夫です!それよりもヤイバたちが・・・」

 

「なんでヤイバとカエデちゃんがここに⁉おい!しっかりしろ!大丈夫か⁉」

 

ここにヤイバとカエデがいる理由がわかっていないカムイとミサキはひとまず気を失っている2人の無事かを確認する。

 

「・・・大丈夫。気を失っているだけみたい・・・」

 

「よ、よかった・・・」

 

アラタたちの無事、そしてヤイバたちも無事だとわかり、カムイは一安心し、その後にグレドーラとダークフェイスに視線を向ける。

 

「てめぇらの仕業か?よくもやってくれたじゃねぇか」

 

「それはこっちのセリフだ!!俺様が作り上げたレリクスを・・・!!」

 

ダークフェイスはカムイに向かって怒りを示している。

 

「ダークフェイス」

 

「はっ!ははぁ・・・!」

 

しかし、それもグレドーラの一言で黙り、後ろに下がるダークフェイス。

 

「わらわはグレドーラ。ギーゼの使徒にして、メガコロニーを統べる女王。そなたらのことは聞いておるぞ。わらわの愛し子ダークフェイスの巣で、ずいぶんと悪さをしてくれたそうだ」

 

「悪さ?はっ、掃除の間違いだろ?」

 

グレドーラの言葉にたいして、カムイは皮肉で返した。

 

「・・・よき面構えじゃ。そなた、名は?」

 

「カムイ。葛木カムイ」

 

グレドーラとカムイは先ほどまで使用していたファイト台まで移動し、ファイトの準備を執り行う。

 

「探す手間が省けた。お灸を据えてやらねばのう」

 

「アラタやマコトだけじゃなく、ヤイバやカエデちゃんまでひどいことしやがって・・・絶対許さねぇ!」

 

互いにファイトの準備を終えて、すぐにでもファイトを開始させた。

 

 

 

TURN225「漢のフィニッシュホールド」

 

 

 

「「スタンドアップ・(・)ヴァンガード!!」」

 

「メチャバトラービクトヘッドに俺様ライド!」

 

「傑出怪人プロムラーバ」

 

メチャバトラービクトヘッド  PW5000

 

傑出怪人プロムラーバ  PW5000

 

「俺の先攻だ!ドロー!メチャバトラージェロホークに俺様ライド!ビクトヘッドは移動!ターンエンドだ!」

 

メチャバトラージェロホーク  PW7000

 

R ジェロホーク   R

R   R    ビクトヘッド  カムイの手札5枚 山札43枚

 

「わらわのターンじゃ。ドロー。ライド。流麗怪人トワイライトマダー。プロムラーバは移動」

 

流麗怪人トワイライトマダー  PW7000

 

R    トワイライトマダー R

R     プロムラーバ   R

 

「プロムラーバのブースト、トワイライトマダーでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『墨守怪人ブラックウィーヴィル』」

 

「ダメージチェック『メチャバトラーアラシード』」

 

「ターンエンドじゃ」

 

PW12000➡PW7000  グレドーラの手札6枚 山札42枚  カムイのダメージ1枚

 

「「う、ううん・・・」」

 

カムイとグレドーラのファイトが行っている間にヤイバとカエデが目を覚ました。

 

「ヤイバ!カエデ!目を覚ましたか!」

 

「よかった・・・大丈夫?」

 

「ミサキさん・・・?」

 

「俺ら・・・イツキを追いかけて・・・それで、お前らを見かけて・・・」

 

「で、グレドーラに負けて・・・」

 

ヤイバとカエデが状況を思い出していると、目の前にカムイとグレドーラがファイトしている姿が目に移った。

 

「「!カムイさん!!」

 

「俺のターン!ドロー!メチャバトラーゴルシャーチに俺様ライド!さらにゴルシャーチ、メチャバトラーブッタギルをコール!」

 

メチャバトラーゴルシャーチ  PW9000

メチャバトラーブッタギル  PW9000

 

ブッタギル ゴルシャーチ ゴルシャーチ

  R     R    ビクトヘッド

 

「ブッタギルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『インゴット・チェイファー(引)』」

 

「ヴァンガードのゴルシャーチでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『メチャバトラーアラシード』」

 

「ダメージチェック『黒槍怪人ボルグワスプ』」

 

「ビクトヘッドのブースト、ゴルシャーチでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『マシニング・ツリーホッパー(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000+SH5000=12000

PW9000➡PW7000

PW14000➡PW7000+SH10000=17000  カムイの手札4枚 山札40枚  グレドーラのダメージ1枚

 

「わらわのターンじゃ。スタンド&ドロー。ライド。光角怪人デンジャラスホーン」

 

光角怪人デンジャラスホーン  PW10000

 

「デンジャラスホーンのスキルにより、ダークフェイス・アルキデスを公開し、パワーの減少はなしじゃ。コール、黒槍怪人ボルグワスプ」

 

黒槍怪人ボルグワスプ  PW9000

 

ボルグワスプ デンジャラスホーン R

  R     プロムラーバ   R

 

「ボルグワスプでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『レッド・ライトニング(☆)』」

 

「プロムラーバのブースト、デンジャラスホーンでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『流麗怪人トワイライトマダー』」

 

「ダメージチェック『オルキス・ブラウクロイツァ(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ターンエンドじゃ」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW15000➡PW9000  グレドーラの手札4枚 山札39枚  カムイのダメージ2枚

 

「安心しな。あんたたちの仇は、カムイがとってくれるから」

 

ミサキはアラタたちとヤイバたちに安心させるようにそう口にした。

 

「すみません・・・まんまとやられました・・・」

 

「俺も・・・同じく・・・」

 

「強いです・・・あいつ・・・」

 

「それも、アラタとヤイバを2人抜きするほどに・・・」

 

申し訳なさそうにするアラタとヤイバにカムイは笑みを浮かべて4人を安心させる。

 

「見てろよ。お前らの分まで、こいつをぶちのめしてやるぜ!」

 

「「「「はい!!」」」」

 

カムイの言葉に安心する4人。それとは対照的に恨めしそうにするダークフェイスと余裕たっぷりのグレドーラ。

 

「うぬぬぬぬ・・・!!」

 

「ほう?そなた、わらわに勝つつもりかえ?」

 

「黙れ!落とし前、つけさせてもらうぜ!闘魂炸裂!激熱グローリー!ズバットバトラービクトールに俺様ライド!!」

 

ズバットバトラービクトール  PW11000

 

ブッタギル ビクトール ゴルシャーチ

  R     R   ビクトヘッド

 

「ブッタギルでボルグワスプにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ズバットバトラービクトールでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『メチャバトラーニンジャード』セカンドチェック『メチャバトラーブチヌーク(☆)』クリティカルトリガー!パワーはゴルシャーチに!クリティカルはヴァンガードに!」

 

ビクトールは双剣の刃を1つに合わせ、1つの武器として、デンジャラスホーンに向かって振るった。デンジャラスホーンはその斬撃によって傷がついた。

 

「ダメージチェック『インゴット・チェイファー(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー。セカンドチェック『鋏弾怪人ボムシザー(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

「これであいつのダメージは3や・・・」

 

「でもトリガーが乗って、カムイはこれ以上、攻撃ができなくなってしまった・・・」

 

「おまけに次はあれが来る・・・」

 

「ターンエンドだ」

 

PW9000➡PW9000

PW11000➡PW10000(+10000)  カムイの手札6枚 山札35枚  グレドーラのダメージ3枚

 

「わらわのターンじゃ。スタンド&ドロー。我が手繰るは無尽の糸。この手に落ちぬ贄はなし。ライド。百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ」

 

百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ  PW11000

 

「グレドーラのスキル発動。カウンターブラスト。そなたは次のターン、左列にコールできぬ」

 

「何っ・・・⁉」

 

「ストライドジェネレーション。毒鎌怪神オーバーウェルム!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『威圧怪王ダークフェイス・アルキデス』グレード3

 

毒鎌怪神オーバーウェルム  PW26000  ハーツ『百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ』

 

「コール。光角怪人デンジャラスホーン、威圧怪王ダークフェイス・アルキデス」

 

威圧怪王ダークフェイス・アルキデス  PW11000

 

「デンジャラスホーンのスキル。ダークフェイスでグレード4のヴァンガードがいれば、スタンドしているリアガード1枚以下でパワープラス6000。

威圧怪王ダークフェイス・アルキデスのスキル。カウンターブラスト。ソウルブラスト『流麗怪人トワイライトマダー』右列のユニットをパラライズ!

オーバーウェルムのスキル。カウンターブラスト。Gゾーンの暴虐怪神ダークフェイスを表に。相手のレストしているリアガードの数だけ、ドローできる。合計で3体。よって、3枚ドロー。トワイライトマダーをコール」

 

「俺やヤイバの時と全く同じだ・・・」

 

「次のターン、右列はスタンド不能、左列はコールできない・・・」

 

「そのうえ3枚も引かれたで・・・!」

 

アルキデス オーバーウェルム デンジャラスホーン

  R    プロムラーバ  トワイライトマダー

 

「さあ、思う存分暴れるがよいぞ、わらわの愛しい子供たちよ。プロムラーバのブースト、ダークフェイスでヴァンガードにアタック。

ダークフェイスのGB(ジェネレーションブレイク)2!暗躍!パワープラス10000!そなたはインターセプトできぬ!」

 

「ジェネレーションガード!!メテオカイザーガンティタン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アラゴ・ブラウエナギー(治)』

 

メテオカイザードガンティタン  SH15000

 

「スキル発動!こっちのリアガードが相手のリアガードより少ないのでシールドプラス10000!」

 

(こいつもゼロスドラゴンを持っている・・・後でぶちかましてくるのは間違いない・・・!)

 

「プロムラーバのブースト、オーバーウェルムでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ』セカンドチェック『スカーレット・ヴェノム』サードチェック『鋏弾怪人ボムシザー(☆)』クリティカルトリガー。パワーはデンジャラスホーンに、クリティカルはヴァンガードに」

 

オーバーウェルムは両腕を構えてビクトールに接近し、両腕の刃でビクトールに斬撃を食らわせる。ビクトールの機体に傷がつき、火花が散っている。

 

「ダメージチェック『メチャバトラーブッタギル』『メチャバトラーバリオン』」

 

「そなたらの働き、忠誠・・・この母が、女王が、しかと目に焼き付け、心に刻もう。トワイライトマダーのブースト、デンジャラスホーンでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『メチャバトラーガンズドン』」

 

「ターンエンドじゃ」

 

PW21000➡PW11000+SH15000=26000

PW31000➡PW11000

PW31000➡PW11000  グレドーラの手札7枚 山札30枚  カムイのダメージ5枚

 

「「カムイさん!!」」

 

「「ダメージ5・・・!」」

 

「大丈夫・・・あいつはそんなやわじゃない」

 

「なかなかやるじゃねぇか。それじゃ・・・」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『メチャバトラーアラシード』グレード1+2

 

「全力全開!!蹴散らせ!!未来奪う全て!!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ビクトールがメガコロニーの巣を破って空を飛び立った。破った空から、1筋の光が此方へと向かってきた。その姿は、未来あるチャンピオンのもう1つの姿。フェイバリットチャンプとは違う、ビクトールの未来の姿だ。

 

「ウイニングチャンプビクトール!!!!」

 

ウイニングチャンプビクトール  PW26000  ハーツ『ズバットバトラービクトール』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!1枚ドロー!手札から1体スペリオルコール!メチャバトラーブチヌーク!」

 

メチャバトラーブチヌーク(☆)  PW4000

 

「さらに、ウイニングチャンプにアタック時、リアガードを1体スタンドする能力を与える!

ゴルシャーチのスキル!ヴァンガードがビクトールなら、アタック時のスキルを獲得!」

 

ブッタギル ビクトール ゴルシャーチ(パラライズ)

  R     R   ビクトヘッド(パラライズ)

 

「ウイニングチャンプでヴァンガードにアタック!

スキル発動!ゴルシャーチをスタンド!

ウイニングチャンプのスキル!ソウルブラスト『メチャバトラージェロホーク』Gゾーンのメテオカイザービクトールを表に!リアガードがスタンドした時、このユニットと自身にパワープラス5000!

ゴルシャーチのGB(ジェネレーションブレイク)2!闘魂(ラッシュ)!パワープラス7000!」

 

「カムイさんの十八番、闘魂(ラッシュ)!」

 

「パラライズされたユニットをスタンド!」

 

「それだけやあらへん!強化もされる!」

 

「ブチヌークのスキル!ヴァンガードがビクトールなら、自身をソウルへ移動して、パワープラス5000!1枚ドロー!

ビクトヘッドのスキル!リアガードがスタンドされた時、カウンターブラスト!自身をソウルへ!1枚ドロー!ブッタギルにパワープラス2000!てめぇらの方こそ、俺たちの世界でずいぶんと派手に暴れてくれてるじゃねぇか。今度はこっちの番だ!覚悟しやがれ!」

 

「完全ガード『墨守怪人ブラックウィーヴィル』(コスト『スカーレット・ヴェノム』)」

 

ビクトールは大型ビームキャノンをグレドーラに狙いを定めて、盛大に発射する。ビームキャノンはグレドーラに向かっていくが、そこに介入したブルックウィーヴィルがビームを遮断させた。

 

「トリプルドライブ『オルキス・ブラウクロイツァ(引)』ドロートリガー!ドロートリガー!パワーはゴルシャーチへ!1枚ドロー!セカンドチェック『メチャバトラーブッタギル』サードチェック『ムッチャバトラービクトール』

ブッタギルのGB(ジェネレーションブレイク)!ドライブチェックでグレード3が出た時、このユニットのパワー以下の相手リアガードを1体退却できる!ダークフェイス・アルキデスを退却!」

 

「この俺様がザコごときに~!!」

 

「さっきのスキルでパワーを上げたからね。ご愁傷様」

 

「くうぅぅぅ!!」

 

「ウイニングチャンプのGB(ジェネレーションブレイク)3!バトル終了時、相手の最もパワーが低いリアガードを1体退却!プロムラーバを退却!1枚ドロー!ブッタギルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『鋏弾怪人ボムシザー(☆)』」

 

「ゴルシャーチでヴァンガードにアタック!

ゴルシャーチのスキル!カウンターブラスト!ブッタギルをスタンド!

ブッタギルのGB(ジェネレーションブレイク)2!闘魂(ラッシュ)!ビクトールのヴァンガードがいれば、パワープラス5000!

もう1度、ウイニングチャンプのスキル!ソウルブラスト『メチャバトラーゴルシャーチ』Gゾーンのウイニングチャンプを表に!自身とウイニングチャンプにパワープラス5000!女王だか使徒だか知らねぇが、お前らの好きにはさせねぇ!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『光角怪人デンジャラスホーン』」

 

「ブッタギルでデンジャラスホーンにアタック!」

 

「ジェネレーションガード。翅壁怪神モルフォシアン」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マシニング・スノーウィング(治)』

 

翅壁怪神モルフォシアン  SH15000

 

「スキル発動。相手のスタンドしているリアガードが2枚以下なら、シールドプラス10000」

 

「くっ、届かなかったか・・・ターンエンドだ」

 

PW36000➡PW11000(完全ガード)

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000

PW16000➡PW10000+SH25000=35000  カムイの手札12枚 山札24枚  グレドーラのダメージ4枚(裏3枚)

 

「なかなか見どころがあるではないか。メガコロニーの戦士にも見劣りせぬ」

 

「そりゃどうも。けどな、そのご自慢の戦士たちも、ギーゼが復活しちまったら死んじまうんだぞ?」

 

「浅いな・・・」

 

グレドーラはカムイをイメージの中に引き込ませ、ある光景を見せる。

 

 

カムイが目を開けるとそこには、惑星クレイが映りこんできた。

 

「⁉あれは・・・惑星クレイ・・・?」

 

カムイが戸惑っていると、グレドーラの本来の姿が現れ、クレイの地域の一部を指さす。

 

「見よ。あれがズー・・・メガコロニーはあの森の中にある」

 

クレイの世界がズームアップし、その先にある国家、ズーの美しき自然が映り込む。

 

「わらわの子らを遊ばせておくには、ちと手狭でのう・・・強い子を育てるには、広いほどよい。そう・・・こちらからあちらまで全部ほしい・・・。そのためには、1度破壊して1つにせねばなるまい」

 

「・・・っ」

 

「故に決めた。ギーゼが齎す破壊と滅亡・・・その後に起こる新たな創世の世界を、このわらわが支配してやろうとな。わらわはこれまでも、数多な子を産んできた。今度はその子供たちの住まう広い世界を生み、さらに全ての子をそこに産みなおす。その時こそ、我がメガコロニーの戦士は、わらわの子らが、全宇宙を征服するのじゃ。ガスティールもギーゼすらも、そのための駒にすぎぬ。ま、どうせ彼奴等も同様に思うておろうがのう」

 

あまりに強いグレドーラの強欲は世界さえも巻き込ませていく。メガコロニーたちによる全宇宙征服・・・それがグレドーラの目的であり、ギーゼの使徒となった理由だ。

 

 

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・!」

 

グレドーラの強い欲望のイメージを見せられたカムイは冷や汗をかいており、息を整えている。

 

「なぜこんなものを見せた⁉」

 

「・・・気に入った」

 

そしてグレドーラは、とんでもないことを口にする。

 

「わらわの夫となれ・・・葛木カムイ」

 

そう、人間の世界で言うところの、求婚を申し上げられたのだ。

 

「なんですとおおおおおおおお!!!???」

 

「「ええええええええ!!!???」」

 

「「マジでえええええええ!!!???」」

 

「また変なのに好かれちゃって・・・」

 

グレドーラの求婚にダークフェイスだけでなく、アラタとマコト、ヤイバとカエデがとんでもないくらいに驚愕し、ミサキは非常にあきれている。

 

「・・・は?」

 

突然のことにカムイは呆気にとられる。

 

「我が伴侶にしてやろうというのだ。そなたを食って新たな世界に住まう子を作る・・・さぞや強い子が生まれよう・・・悪い話ではあるまい?新世界の始祖・・・万物の父となれるのだぞ?」

 

忘れてはならないのが、グレドーラの本来の姿は蜘蛛だ。簡単に言ってしまえば、グレドーラの求める求婚とは、カムイを食し、新たな世界に強きメガコロニーの戦士を作り上げるというグロイものだ。

 

「断るーーー!!!気持ち悪い冗談はよせぇ!!!」

 

意味を理解しているのかしていないのかわからないが、カムイはそれにたいして断固たる拒否を見せる。

 

「おのれQ4のクズめがぁ!!!お前はたった今、全メガコロニーの戦士たちに敵を回したぁ!!!」

 

拒否っているカムイにダークフェイスはさらなる怒りを燃やす。

 

「っざっけんな!!俺の女神は1人だけだぁ!!!」

 

カムイの言う女神は、言う必要もないがアイチの妹、先導エミのことである。

 

「なにぃ~~~~!!!??」

 

「さて、戯れもほどほどにせねばな。スタンド&ドロー。

グレドーラのGB(ジェネレーションブレイク)。ソウルブラスト『光角怪人デンジャラスホーン』そなたのダメージゾーンの表のカードを1枚裏にせよ。こちらはカウンターチャージ」

 

「ちっ・・・」

 

「カムイのカウンターブラストを吸い取った・・・」

 

「まずい・・・!」

 

「来るぞ・・・!」

 

ヴァンガードと同じカードをコストに。我が未来の全てを賭けて、誇り高き戦士に終焉の安息を!!

 

「アラタとヤイバを打ち負かした・・・」

 

「ゼロスドラゴン・・・!」

 

「このファイトに敗北すれば、ジェネレーションゾーンのカードは二度と戻らぬ」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ』

 

我が未来を喰らい顕現せよ!!!ズーのゼロスドラゴン!!!アルティメットストライド!!!!!

 

強烈な風がグレドーラを包み込み、散り散りになった花びらがメガコロニーの巣に飛び交う。強大な風が止むと、花弁は地面に落ちていき、風が覆った場所に、禁断の破壊兵器、ゾーアが現れる。

 

死苑のゼロスドラゴンゾーア!!!!!

 

死苑のゼロスドラゴンゾーア  PW36000  ハーツ『百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ』

 

「こいつが・・・ゼロスドラゴン・・・!」

 

「ゾーアのスキル。カウンターブラスト(2)。1枚ドロー。手札より1枚スペリオルコール。威圧怪王ダークフェイス・アルキデス。極大減の力を与える。クインテットナイン」

 

クインテットナイン  威圧怪王ダークフェイス・アルキデス  PW99999

 

「このユニットはあらゆる効果で選ばれず、さらにこのユニットがそなたのヴァンガードにダメージを与えた時、そなたは敗北する!」

 

「何ぃ⁉」

 

「トワイライトマダーをコール」

 

アルキデス    ゾーア    デンジャラスホーン

  R   トワイライトマダー トワイライトマダー

 

「ダークフェイスでヴァンガードにアタック!ダークフェイス、お主の力、思い知らせてやるがよい!」

 

「完全ガード!『メチャバトラーバリオン』(コスト『メチャバトラーブッタギル』)」

 

「しぶとい奴め!光栄に思え!女王陛下のお手にかかって、死ねる名誉を!!」

 

「屍は拾ってやるぞ、葛木カムイ。全てが滅び、わらわが支配するところとなった新世界で、メガコロニー究極の戦士として生まれ変わるがよい。トワイライトマダーのブースト、ゾーアでヴァンガードにアタック。

トワイライトマダーの暗躍。パワープラス3000」

 

「ジェネレーションガード!!メテオカイザードガンティタン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アラゴ・ブラウエナギー(治)』

 

メテオカイザードガンティタン  SH15000

 

「アラゴ・ブラウエナギーのスキル!ドロップゾーンの2枚のアラゴ・ブラウエナギーをバインド!カウンターチャージ!

ドガンティタンのスキル発動!こっちのリアガードが相手のリアガードより少ないのでシールドプラス10000!さらにガード!『メチャバトラーブチヌーク(☆)』『オルキス・ブラウクロイツァ(引)』『レッド・ライトニング(☆)』」

 

ゾーアは自身の周りや巣の上にある自然の生命エネルギーを吸い取り、羽に収束された生命エネルギーを破壊のエネルギーとし、ビクトールに発射された。ビクトールに当たる直前にドガンティタンの障壁、そして残りのガーディアンたちがビクトールを守り抜く。

 

「トリプルドライブ『マシニング・ツリーホッパー(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てデンジャラスホーンに。セカンドチェック『スカーレット・ヴェノム』サードチェック『インゴット・チェイファー(引)』ドロートリガー。パワーはデンジャラスホーンに。1枚ドロー。

トワイライトマダーのスキルでソウルへ移動。1枚ドロー。これで終いじゃ。トワイライトマダーのブースト、デンジャラスホーンでヴァンガードにアタック。

トワイライトマダーの暗躍。パワープラス3000」

 

「ガード!『レッド・ライトニング(☆)』『メチャバトラーニンジャード』『メチャバトラーブチヌーク(☆)』インターセプト!『メチャバトラーゴルシャーチ』」

 

「「「「止めたぁ!!」」」」

 

「陛下をおおおお!!?ゼロスドラゴンをおおおお!!?」

 

「トワイライトマダーのスキルでソウルに送り、1枚ドロー。ターンエンド。ジェネレーションゾーンのカードを全て、除外する」

 

PW99999➡PW11000(完全ガード)

PW46000➡PW11000+SH50000=61000

PW36000➡PW11000+SH30000=41000  グレドーラの手札8枚 山札22枚  カムイのダメージ5枚(裏3枚)

 

「ゼロスドラゴンを退けたか。だがまだこの女王を退けたわけではない。心せよ」

 

「さすが女王様だ。あんたつえぇよ。けど、俺も負けられないんでな。この世界には、俺の仲間がいる。ヴァンガードが大好きで、暇さえあればファイトして、喧嘩してバカやったり・・・。ああそうですかって、簡単にくれてやるわけにはいかねぇんだ!」

 

「カムイは手札を温存して、あの猛攻を防げた」

 

「グレドーラも傍ら、手札を8枚まで増やしています!」

 

「Gゾーンを失っても、ここで凌がれたら・・・」

 

「カムイさんが負けるっちゃうことか⁉」

 

「せやな・・・勝負はまだわからない・・・」

 

「ストライドジェネレーション!!!!フェイバリットチャンプビクトール!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ムッチャバトラービクトール』グレード3

 

フェイバリットチャンプビクトール  PW26000  ハーツ『ズバットバトラービクトール』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!1枚ドロー!手札からゴルシャーチをスペリオルコール!ドグー・メカニックをコール!」

 

ドグー・メカニック  PW7000

 

「ドグーのスキル!カウンターチャージ!

Gゾーンのドガンティタンのスキル!ソウルブラスト『メチャバトラーブチヌーク(☆)』Gゾーン表のこいつを裏にする!ダメージゾーンのカードを1枚表にする!

もう1枚のドガンティタンのスキル!ソウルブラスト『メチャバトラービクトヘッド』表のこいつを裏にしてカウンターチャージ!」

 

ブッタギル ビクトール ゴルシャーチ

  R     R    ドグー

 

「ブッタギルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ザーコが!笑わせるな!貴様では、陛下に傷1つ付けられんわ!」

 

「ドグー・メカニックでブースト!ゴルシャーチでヴァンガードにアタック!

スキル発動!カウンターブラスト!ブッタギルをスタンド!

ブッタギルの闘魂(ラッシュ)!パワープラス5000!」

 

「ガード『マシニング・ツリーホッパー(☆)』」

 

「もう1度ブッタギルでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト『デンジャラスホーン』どうした?まさかこの程度ではあるまい」

 

「こっからが本番だぜ!フェイバリットチャンプでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『メチャバトラーニンジャード』セカンドチェック『ズバットバトラービクトール』サードチェック『オルキス・ブラウクロイツァ(引)』ドロートリガー!パワーはフェイバリットチャンプに!1枚ドロー!」

 

ビクトールはグレドーラに向かって大検を構えて接近し、そのまま斬撃を放った。攻撃を食らったグレドーラはまだ余裕そうな顔をしている。

 

「ダメージチェック『バッドラック・スター』」

 

「やった!ダメージ5!」

 

「フェイバリットチャンプのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト(2)!手札から1枚捨てる。Gゾーンと同じ枚数だけ、リアガードをスタンド!ドグー、ゴルシャーチ、ブッタギルをスタンド!

ゴルシャーチの闘魂(ラッシュ)!パワープラス7000!

ブッタギルの闘魂(ラッシュ)!パワープラス5000!

さらに、手札から3枚捨て、フェイバリットをスタンド!カウンターチャージ!ドライブマイナス2!ブッタギルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『メイクアップ・ウィドー(醒)』」

 

「ドグーのブースト、ゴルシャーチでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

ゴルシャーチはグレドーラに向けて薙刀を振るい、ダメージを与える。

 

「よし!」

 

「これでカムイさんの勝ちだ!!」

 

「ダメージチェック『マシニング・スノーウィング(治)』ヒールトリガー。ダメージを1回復、パワーをヴァンガードにパワープラス5000」

 

『!!?』

 

「女王たるもの、そう簡単にくたばるわけにはいかぬ」

 

「まだ終わりじゃねぇぜ!フェイバリットチャンプでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード『墨守怪人ブラックウィーヴィル』(コスト『インゴット・チェイファー(引)』)」

 

ビクトールはもう1度グレドーラに大剣による斬撃を振るおうとした時、今度はブラックウィーヴィルが現れ、その攻撃を無効化させた。

 

「何っ⁉」

 

「我が敬愛する女王陛下に勝てると思ったか!!人間!!」

 

「まだだ!勝つのは俺だ!!ドライブチェック『オルキス・ブラウクロイツァ(引)』ドロートリガー!パワーはフェイバリットチャンプに!1枚ドロー!」

 

「「引いた!」」

 

「これでカムイさんの手札は4枚!」

 

「ってっことは!」

 

「もう1度フェイバリットのスキル!カウンターブラスト(2)!手札を1枚捨てる!ゴルシャーチ、ドグー、ブッタギルをスタンド!そして、手札を3枚捨てて、フェイバリットもスタンド!

ゴルシャーチの闘魂(ラッシュ)!パワープラス7000!

ブッタギルの闘魂(ラッシュ)!パワープラス5000!どんなに強い奴が相手だろうと、何度でも立ち上がり戦う・・・そのたびに強くなる!それが俺のヴァンガードだ!!」

 

「「カムイさん!!」」

 

「「いっけええええ!!」」

 

「さあ、来るがよい」

 

「フェイバリットチャンプでヴァンガードにアタック!燃えろ!ハチャメチャアクション!!フィニット・スラッシュラッシャー!!!」

 

フェイバリットは3度立ち上がり、グレドーラに雷を纏った大剣を振るい斬撃を与えた。攻撃をくらったグレドーラは静かに笑みを浮かべながら雷に包まれていく。

 

PW9000➡PW11000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000(+5000)➡PW11000

PW19000➡PW11000+SH10000=21000

PW23000➡PW11000(+5000)

PW31000(+5000)➡PW16000(完全ガード)

PW36000➡PW16000

 

ダメージチェック『百害女王(イビルガバナー)ダークフェイス・グレドーラ』

 

カムイのダメージ5枚  グレドーラのダメージ6枚  勝者カムイ

 

「「やったーー!!」」

 

「カムイさんが勝ったで!!」

 

「ゼロスドラゴンに・・・メガコロニーの女王に!」

 

カムイがグレドーラに勝ったことによりアラタたちは喜びを示している。ミサキも笑みを浮かべている。

 

「なかなか面白い座興であった。久々に心が躍ったぞ」

 

グレドーラはカムイにたいして褒めの言葉を述べている。その傍らでグレドーラのGユニットは緑の炎に焼かれて消滅していっている。それにたいしてダークフェイスはおろおろしている。

 

「あ・・・ああ・・・ああああ!!女王陛下!!お気を確かに!!」

 

「ダークフェイス、お前が落ち着け」

 

グレドーラがダークフェイスを落ち着かせようとすると、グレドーラのメガコロニーのクランマークに痛みが生じる。

 

「・・・Gゾーンを失うということは・・・我らとこの世界を繋ぐ運命の力も消えると同じこと・・・」

 

つまりゼロスドラゴンを使い、敗北すれば、Gゾーンを失うだけでなく、たった1回の敗北で惑星クレイに返されるということだ。

 

「構わぬ。この世界でのわらわの役目は果たした」

 

「役目・・・?」

 

「ダークフェイス」

 

グレドーラはダークフェイスに視線を向け、1枚のGカード、ゼロスドラゴンゾーアを渡した。

 

「こ、これは・・・!」

 

「もはや、この地に留まる理由はない。我らの星に帰り、せいぜい世界の行く末を楽しませてもらおうではないか。後は頼んだぞ」

 

「・・・!・・・はは!!」

 

グレドーラの優しき表情を見て、ダークフェイスはゾーアのカードを受け取り、バイクに乗り込んでたった1人でこの場を離れていく。

 

「あ!」

 

「おい待て!!」

 

カムイはダークフェイスを追おうとするが、すでにその姿は遠くへと言ってしまった。

 

「ちっ・・・カードは持ってかれちまったか・・・!」

 

カムイが嘆いていると、グレドーラのディフライドが解けたゲイリが力なく倒れこむ。一同はゲイリの容態を確認する。

 

「・・・大丈夫。気絶してるだけ」

 

「はぁ~・・・」

 

安心したのかカムイは力なくその場に倒れこむ。

 

「「カムイさん⁉」」

 

「「大丈夫ですか⁉」」

 

「あ~・・・疲れたぁ・・・」

 

どうも本当に疲れた様子のようで、だらしない声を上げている。

 

「・・・さっきまであんなにかっこよかったのに・・・」

 

「立てますか?カムイさん」

 

「うるせぇー!俺は何度でも・・・ちょっとだけ休ませろ」

 

「はは、締まらへんなぁ」

 

「マジで言えてるわ」

 

一件落着し、アラタたちはともに笑いあう。

 

「これで使徒を1人、惑星クレイに返せた・・・」

 

「・・・待ってろよ、ノア」

 

「必ず追い付いてやるからな、イツキ」

 

使徒の1人をクレイに返せたことによって、ノアとイツキを助け出せる希望が湧いてきたアラタたちであった。

 

 

その後、ダークフェイスはスクーターバイクでただ1人、涙を流しながら拠点へと戻っていく。

 

「許さん許さん!!貴様たちだけは!!チームQ4・・・俺様の完璧な罠で、必ずや生き地獄を味合わせてやる!!待っていろよ・・・!!」

 

ダークフェイスの心にあるチームQ4に対する強い恨みは、この時をもって激しく強くなっていくのだった。

 

 

一方香港のどこかにある川辺のあるベンチで、カオスブレイカーは宿り主であるノアの心の中で、呪縛で縛り上げているノアを見下ろす。

 

『離せ!!僕の体は僕のものだ!!』

 

『元気がいいことだ。だがやがて疲れ果て、どんなに足掻いても無駄だと絶望する・・・その時が楽しみだ』

 

カオスブレイカーが歪んだ笑みを浮かべていると、ノアは不思議と笑っている。

 

『何を笑っている?』

 

『会えたから。アラタとマコトに。2人のことを考えると、自然とこうなっちゃうんだ。君にはわからないだろうけど』

 

ノアの言葉にカオスブレイカーは鎌の刃をノアに突きつける。

 

『その希望も所詮、我が与えしもの・・・希望を抱けば抱くほど絶望は深くなる。もっと足掻け、抵抗してみせろ。そうすれば、また会えるかもしれないぞ?お前の友達とやらに・・・』

 

『うん!』

 

カオスブレイカーの言葉に怯みもせず、ノアは力強くうなずいて見せた。

 

 

香港の路地裏、グレイヱンドはぺたりと座り込んで、宿り主のイツキと対面する。イツキは黒いもやもやに包まれそうになっている。

 

『うあああああ!!離せぇ!!人の体で好き放題してえ!!』

 

『驚いたわ・・・あの小僧の思いが、我がデリートを打ち破るとはな・・・しかし、表に出たのならば何度でもデリートしてやるまでよ。貴様に万が一の希望など存在せん』

 

グレイヱンドの冷めた言動にイツキはふっと笑う。

 

『何がおかしい?』

 

『覚えてたから。ヤイバとカエデが、あの約束を。それがたまらなくうれしくてな・・・。君には、全く理解できへんやろうけど』

 

イツキの言葉にグレイヱンドは首筋に槍のようにとがった尻尾のようなものを突き付ける。

 

『それが・・・絆、とかいうものか。中々に興味深い・・・。ならばその目でじっくり刻み、見届けよ。貴様の友達とやらに会えて、何が起こるのか・・・しかと見物させてもらうぞ。希望に変わるか、絶望に変わるというものをな』

 

『俺っちは・・・絶対に絶望せえへん。ヤイバたちと、約束したから』

 

グレイヱンドの言葉にイツキは笑みを浮かべ、堂々と宣言する。

 

 

どこかにある研究所。その地下深くにある実験室に、イフディエルはただ黙々とキーボードを打ち、何かの開発を行っている。

 

「もうすぐ・・・もうすぐで完成よ・・・。これが打ちあがる日が楽しみだわ」

 

イフディエルは操作したモニターには、人工衛星のようなものが映ってある。イフディエルがぶつぶつ呟いているとき、でめとりあが入室してきた。

 

「ねー、もうそろそろ暴れてもいい?このままじゃゲームが冷めちゃうよー」

 

「もう少し待ってちょうだい・・・これから、大事の用事があるから。お菓子はいくらでも買ってあげるからね」

 

「むー・・・」

 

イフディエルに制され、でめとりあはしぶしぶといったように引き下がる。

 

「さあ・・・そろそろ始めましょうか?全ては・・・秩序ある正しき世界のために・・・」

 

イフディエルのこの時の表情は、笑みを浮かべていたが、その笑みが、狂気に包まれているのだった。

 

to be continued…




マコト「そういえば、カムイさんの女神ってどんな人なんですか?」

カムイ「しょうがねぇ。教えてやる。先導エミさん・・・一目見てわかったのさ・・・運命の赤い糸で結ばれた相手だってな」

アラタ「一目惚れって奴ですか・・・すげぇ・・・」

カエデ「ほんまやでー。ロマンティックやわー」

ヤイバ「そうか?俺にはわからへんなぁ・・・」

ミサキ「でもあんた、ナギサはどうすんの?」

アラタ「え・・・そんな・・・カムイさんが二股⁉」

マコト「女王を入れたらまさかの三股⁉」

ヤイバ「ちょ、それってやばいやないですか⁉」

カエデ「ふ、不潔や!不潔ーー!!」

カムイ「なっ!ちが・・・誤解だーーー!!」

TURN226「秩序ある理想世界」


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秩序ある理想世界

ヴァンガードの高校生編終わっちゃいました。その次の真・高校生編も気になりますね。そう、例えば、部の廃部、とか。

それから、ハーモニクス・メサイアがグレード3なのが意外でした。てっきりグレード4だと思っていましたから。

さて、今回はオリジナル回です。グダグダだと思いますが、読んでくれると幸いです。

それではどうぞ!


ヴァンガード普及協会の本部長室、そこには現在、伊吹によって呼び出されたマモル、キョウヤ、江西、アイチとカズヤが集まっている。

 

「今日集まってもらったのは他でもない。ギーゼの使徒の1人であるイフディエルが我々に取引を持ちかけてきたのは知っての通りだ」

 

「それで、答えの方は、決まったのか?」

 

「ああ」

 

伊吹は自分と仲間たちと考えたどり着いた答えの結論を述べる。

 

「奴の取引・・・乗ってやろうと思う」

 

「けど、ただ乗るってわけじゃないんだよな?」

 

「もちろんだ。必ず奴の裏をとる」

 

そう言って伊吹は机の引き出しにあるデータチップを取り出す。

 

「クリストファー・ロウの協力の下で作ったものだ。この中には確かに普及協会のデータが入ってある。だが、それと同じく、ウィルスも忍び込ませてある。奴が何かを発明しようとしていると自分で言っていたからな」

 

「彼女と同盟を結んだと思い込ませて、彼女の目的と発明しようとしているものを暴くんです」

 

「そして、それを使って、イフディエルの発明を破壊する・・・そういうことだな」

 

「いくらイフディエルのディフライドしてる奴が発明家だとしても、クリスほどの科学力なら、そう簡単にはウィルス除去はできねぇはずだ」

 

「奴が何を発明しようとしているのかは知らんが、奴の思い通りにはさせん」

 

伊吹の目には、イフディエルの企みを暴こうという強い意志が感じられる。

 

「万が一ということもある。1人で行動するのは危険だ。何人かは伊吹の護衛をしてもらいたい」

 

「!おい一条・・・」

 

キョウヤの護衛発言に伊吹はいらないといおうとしたが、その前にキョウヤがそうはさせないと口を開く。

 

「今後の作戦にたいしても、今の俺たちには、お前の知恵と力が絶対に必要だ。こんなことで失わせるわけにはいかんのだ」

 

「ぬ・・・ぬぐぅ・・・」

 

キョウヤの納得のいく説明に伊吹は黙るほかなかった。

 

「僕が行くよ。文句はないだろう?伊吹君」

 

「私も同行します」

 

「ここを手薄にするわけにもいかんだろう。俺は残り、先導アイチと橘カズヤのサポートに徹しよう」

 

「これで、決まりましたね」

 

「じゃあ、作戦開始だ!」

 

伊吹の護衛はマモルと江西と決まり、イフディエルの裏をとるための作戦を開始させるのであった。

 

 

 

TURN226「秩序ある理想世界」

 

 

 

使徒の拠点である洋館がオリビエ・ガイヤールとフィリップ・ネーヴによって取り押さえられたことによって、別の拠点に移動中のガスティールたち。移動中の中、ヴァレオスとアガレスがグレドーラの件についての報告をする。

 

「グレドーラが惑星クレイに帰ったそうだ」

 

「ええ」

 

「・・・いいのか?それで」

 

「またか、ヴァレオス」

 

ヴァレオスの言葉にアガレスはうっとうしそうな表情をし、ガスティールは特に気にした様子はない。

 

「ゼロスドラゴンは力持つもの同士のファイトで覚醒する・・・彼女はギーゼ様のためにその使命を全うしただけ・・・。ダムジッドにしても同じです。役目を終えた駒は盤上から去るだけ・・・」

 

「くくく・・・グレドーラのおかげで全てのゼロスドラゴンは覚醒した・・・。後は、"あれ"の完成を待ち、ギーゼ様の器候補に洗礼を受けるだけだ・・・そうであろう、猊下?」

 

「ええ」

 

ガスティールもアガレスもギーゼ復活の一歩に近づき、笑みを浮かべている。

 

「だが、問題が発生した。イフディエルが動き出した」

 

「それに対しては我も問題視している。奴め、調子に乗りすぎだ」

 

ヴァレオスの不安要素を述べ、アガレスは苦々しい表情をしている。それとは対照的にガスティールは愉快そうに笑みを浮かべている。

 

「まぁいいではありませんか。ギーゼ様復活のための、よい余興になります」

 

「・・・放っておいていいのか?」

 

「構いません」

 

ガスティールはこれまで通りにイフディエルを放置し、成り行きを楽しむと決めたようだ。

 

「彼女が織りなす物語を・・・見せていただこうじゃありませんか」

 

ガスティールはそう呟きながら、不気味に笑うのであった。

 

 

イフディエルの裏をとるための作戦を開始させる日、伊吹たちはイフディエルから指定された取引現場である古びたビルの入り口にいる。

 

「ここが指定された現場・・・」

 

「行こう」

 

伊吹たちは悩むことなくビルの中へと入っていく。ビルの外装、そして建物の構図で、マモルと江西はこの場所に見覚えがあった。

 

「ここはドラエン支部の建設予定地だった場所であり、カンパニーが所有していたストライドフォース収束装置があった場所・・・だよね?」

 

「ああ。ところどころ改造を施されているが・・・構図がよく似ている。間違いないだろう」

 

「・・・ますますきな臭いな・・・」

 

そう、ここはかつてドラゴン・エンパイア支部の建設予定地のビルであり、かつて明神リューズ率いるカンパニーが使っていたストライドフォース収束機があった場所だ。イフディエルによって内装が改造されているが、構図自体は変わっていないようだ。廊下を歩いていくと、モニターが視線に入り、そのモニターには右矢印が映っている。

 

「これの通りに進め・・・ということか・・・」

 

伊吹たちはモニターの矢印に従って進むんでいく。すると、また別のモニターがあり、矢印が記されている。指定の矢印に沿って進んでいくと、とある部屋のドアまでたどり着く。ドアは伊吹たちの到着を見計らったかのように開いていく。伊吹たちは驚きもせず、部屋に入っていく。伊吹たちが部屋に入り切ると、部屋が明るくなり、部屋の全体の構図が見えるようになる。

 

「これは・・・」

 

「ストライドフォース収束装置・・・自爆プログラムが作動していたと聞いていたが・・・直っている・・・」

 

そう、この部屋はストライドフォースを集めていた部屋であり、明神リューズ関係のごたごたで自爆してしまった装置も直っている状態でここにある。

 

「おい!出てきたらどうだ!こんなものを見せるために呼んだのか!」

 

伊吹はそう叫ぶと、伊吹たちをここに呼び出した張本人、イフディエルが装置に乗って現れる。

 

「ふふふ、ようこそ、私の第1研究所へ。驚いたでしょう?あちこち壊れていたものを私の手で直し、ついでに改装も施した私の科学力は」

 

「自慢話はそこまでだ。さっさと始めるぞ」

 

「そうね、ここからはビジネスタイムといきましょうか?」

 

イフディエルが現れたことによってさっそく本題へと移り込む伊吹。

 

「本当に俺たちに使徒の拠点を教えてくれるんだろうな?そして・・・ゼロスドラゴンも」

 

「あなたが素直に普及協会のデータ、および機材を渡してくれるなら、ね」

 

「そうか・・・」

 

「まずは、持ってきた普及協会のデータをそこにおいてもらおうかしら?」

 

イフディエルの指示に従い、伊吹が移動するのと同時に、マモルと江西も動こうとする。

 

「おっと、あなたたちはそこにいてもらうわよ?指示に、従ってくれるわよね?」

 

「「くっ・・・」」

 

「いい。じっとしていてくれ」

 

マモルと江西に止まるように指示を出し、伊吹は部屋の真ん中にある装置まで移動する。真ん中の装置までたどり着き、伊吹は例のウィルスチップを置こうとする。すると・・・

 

ガシャンっ!

 

「なっ・・・!」

 

「伊吹君!」

 

「本部長!」

 

カプセルらしきものが降ってきて、そのまま伊吹を装置ごと閉じ込めてしまう。

 

「そんなウィルスの入ったデータを素直に受け取ると思ったのかしら?」

 

(見破られている⁉)

 

「バカな・・・なぜウィルスが入ってるとわかった⁉」

 

イフディエルがすでに見破られたと思い、驚愕するマモルと伊吹と江西。だが、実際には違ったようだ。

 

「ブラフよ。たった今あなたが教えてくれたわ、江西サトル君」

 

「なっ!!」

 

そう、今のは伊吹たちを油断させるためにブラフであり、伊吹たちの警戒心を逆に利用されたのだ。

 

「なんとなーく予想はしてたけど・・・だまそうとするなんて、ずいぶんなめたマネをしてくれるじゃない。素直にデータを渡してくれたら、取引成立して、こんなことにならなかったのにね」

 

あきれ果てた表情のイフディエルは白衣の懐から自分のデッキを取り出し、マモルと江西に突きつける。

 

「本当は普及協会のデータがほしかったんだけど・・・予定変更よ。あなたたちのファイトデータをとるしかないわね。求めてるデータとは、程遠いけど」

 

「奴の思惑に乗るな!早くここから・・・」

 

「逃がすと思ってるの?」

 

イフディエルが指を鳴らすと、モニターが現れる。そのモニターからは、この部屋の入り口で待機している複数の警備ロボットがスタンガンの腕を構えた状態で待機している。

 

「どんなに準備をしたって、あなたたちは私の掌の上で踊っていたのよ。初めからね」

 

「くっ・・・!」

 

何もかもが用意周到で抜かりないイフディエルに苦虫を加えるような表情をする伊吹。

 

「伊吹君、悪いけど君を置いて逃げる気はさらさらないよ」

 

「一条さんが言っていたように、あなたは私たちの要だ。失わせるわけにはいかない」

 

「お前たち・・・」

 

「彼に危害を加えないと約束できるかい?」

 

「私はあなたたちのような野蛮な種族の人間とは違う。危害は加える気はないし、する必要性もないわ」

 

イフディエルの挑戦に乗り気なマモルと江西は伊吹に危害を加えないと判断し、お互いに首を縦にうなずく。

 

「それを聞いて安心した。俺が相手になってやる!」

 

「ダークゾーン支部長ね・・・少しはデータの足しになってくれるのかしらね」

 

イフディエルはファイト台を出現させてデッキをシャッフルし、準備を行う。それと同時に、ストライドフォース収束装置が起動した。江西はストライドフォース収束装置が起動したことに気にはなったが、今はファイトの準備を行う。

 

「こちらも予定変更だ。俺が勝てばお前の目的と発明しているものを教えてもらう」

 

「いいわよ。あなたが勝てれば、の話だけどね」

 

互いに準備を整え終えて、ファイトがスタートされる。

 

「「スタンドアップ・(・)ヴァンガード!!」」

 

「ディレンジ・シンギュラー!」

 

初診の守護天使(イニシャル・セレスティアル)ルヒエル!」

 

ディレンジ・シンギュラー  PW5000

 

初診の守護天使(イニシャル・セレスティアル)ルヒエル  PW5000

 

「俺の先攻だ。ドロー。ライド、リスティヒ・ヴァンピーア!ディレンジは移動!ターンエンド!」

 

リスティヒ・ヴァンピーア  PW7000

 

R リスティヒ R

R ディレンジ R  江西の手札5枚 山札43枚

 

「私のターンよ。ドロー。ライド。吸入の守護天使(アブソーブ・セレスティアル)バハーリア。ルヒエルは移動」

 

吸入の守護天使(アブソーブ・セレスティアル)バハーリア  PW7000

 

R バハーリア  R

R   R   ルヒエル

 

「バハーリアでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『直射の守護天使(フロンタル・セレスティアル)メルエヤル』」

 

「ダメージチェック『妬心のサキュバス』」

 

「ターンエンドよ」

 

PW7000➡PW7000  イフディエルの手札6枚 山札42枚  江西のダメージ1枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!ブレンネン・ヴァンピーア!デモンテッド・エクセキューショナーをコール」

 

ブレンネン・ヴァンピーア  PW9000

デモンテッド・エクセキューショナー  PW9000

 

「デモンテッドのスキル発動!山札の上から7枚見て、深闇(ダークネス)を持つカードを1枚ソウルに『罪を灌ぐ者シャルハロート』」

 

デモンテッド ブレンネン R

  R    ディレンジ R

 

「デモンテッドでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル』」

 

「ディレンジのブースト、ブレンネンでヴァンガードにアタック!」

 

「それもノーガードよ」

 

「ドライブチェック『純愛のサキュバス』」

 

「ダメージチェック『吸入の守護天使(アブソーブ・セレスティアル)バハーリア』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000

PW14000➡PW7000  江西の手札5枚 山札39枚  イフディエルのダメージ2枚

 

「私のターンよ。スタンド&ドロー。ライド。掌握の守護天使(コントロール・セレスティアル)ヘエル。ルヒエルを前列に移動して、コール。介護の守護天使(ナーシング・セレスティアル)ナレル、ドクトロイド・リフロス」

 

掌握の守護天使(コントロール・セレスティアル)ヘエル  PW9000

介護の守護天使(ナーシング・セレスティアル)ナレル  PW7000

ドクトロイド・リフロス(醒)  PW4000

 

「ナレルのスキル。手札の守護天使(セレスティアル)のカードをダメージゾーンに『直射の守護天使(フロンタル・セレスティアル)メルエヤル』ダメージゾーンのイフディエルを手札に」

 

R へエル  ルヒエル

R リフロス ナレル

 

「リフロスのブースト、ヘエルでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『悪夢の国のダークナイト(☆)』」

 

「ドライブチェック『直射の守護天使(フロンタル・セレスティアル)メルエヤル』じゃあ、これはどうかしら?ナレルのブースト、ルヒエルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『絶縁の堕天使アクラシエル』」

 

「ターンエンドよ」

 

PW13000➡PW9000+SH10000=19000

PW12000➡PW9000  イフディエルの手札5枚 山札38枚  江西のダメージ2枚

 

「ふふふ、佐倉ユイさんはいいデータは取れたけど・・・あなたはどんなデータが取れるのかしらね?考えるだけでゾクゾクするわ」

 

イフディエルは余裕そうな表情を崩さずに、江西を見据えている。

 

 

江西が不在のダークゾーン支部のファイトエリアでは様々なファイターたちが楽しくファイトを行っていたり、ダークゾーンのゆかりのあるユニットでコスプレを楽しんでいるものが多くいる。そんな中で佐倉スバルは眠たそうにあくびをする。

 

「ふあぁ~・・・たく・・・江西の奴、めんどくせぇもん押し付けやがって・・・」

 

スバルの脳裏に浮かび上がったのは、江西からの頼み事だった。

 

『ああ?ダークゾーン支部のファイターたちを頼むってか?ふざけんなよ、そんな面倒なもん誰が引き受けるか』

 

『あなたじゃないとダメなんだ。十分に強く、子供たちの面倒を見てくれるあなたでないと』

 

『何を根拠に言ってやがる?あたしは面倒なガキは嫌いなんだよ』

 

『お願いします・・・この通り!』

 

江西の必死のお願いと真剣にな頼みによって、スバルは仕方なく引き受けることになったのだ。

 

「たく、カンパニーのよしみじゃなきゃ絶対に断ってたぜ・・・」

 

うんざり気味なスバルにダークゾーン支部常連の子供ファイターが声をかける。

 

「おーい!おばあ・・・」

 

「あ?」ギロッ

 

「じゃ、じゃなくて!お姉さん!一緒にファイトしようよ!ほらほら!」

 

「・・・たく、しょうがねぇなぁ・・・」

 

おばあさん発言にスバルは睨みはしたが、なんだかんだ言ってきちんと子供の面倒は見るスバルだった。

 

(大丈夫なんだろうな・・・江西・・・)

 

伊吹の護衛に待っている江西をなんだかんだ言いながら心配そうにするスバルだった。

 

 

一方、元ドラエン支部建設予定地もとい、イフディエルの第1研究所での江西とイフディエルのファイトでは・・・

 

「ライド!夜明けへと進む者シャルハロート!!」

 

夜明けへと進む者シャルハロート  PW11000

 

「江西君の新しいシャルハロートか!」

 

「おお・・・」

 

「へぇ・・・」

 

「コール!純愛のサキュバス!独眼のサキュバス!」

 

純愛のサキュバス  PW7000

独眼のサキュバス(☆)  PW4000

 

デモンテッド シャルハロート 独眼

  R     ディレンジ  純愛

 

「純愛のサキュバスのブースト、独眼のサキュバスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『フィーバーセラピー・ナース(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに、1枚ドロー」

 

「ディレンジのブースト、夜明けへと進む者シャルハロートでヴァンガードにアタック!

独眼のサキュバスのスキル!ヴァンガードがシャルハロートならば、ソウルへ移動!パワープラス5000!1枚ドロー!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ『ヴェアティーゲル・プリュンダーラー』セカンドチェック『悪夢の国のダークナイト(☆)』クリティカルトリガー!パワーはデモンテッドに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

シャルハロート(江西)はヘエル(マヒル)に近づき。爪による容赦なき斬撃を放ち、ダメージを与える。ヘエル(マヒル)はダメージを受けながらも、余裕そうな顔をする。

 

「考えてみれば、天使と悪魔って、結構絵になるわよね?」

 

「・・・・・・」

 

「ダメージチェック『移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル』セカンドチェック『天変の守護天使(インバート・セレスティアル)アスべエル(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに」

 

「これでイフディエルのダメージは5に・・・」

 

「だが、ダブルトリガーによって、これ以上ヴァンガードに攻撃はできない」

 

「デモンテッドでルヒエルにアタック!」

 

「ガード『懲罰の守護天使(ホットショット・セレスティアル)シェミハザ(☆)』」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW9000(+5000)

PW21000➡PW14000(+5000)

PW14000➡PW5000+SH10000=15000  江西の手札4枚 山札34枚  イフディエルのダメージ5枚

 

「これでダメージは3点も差を開けた・・・」

 

「だけど、相手はエンジェルフェザー。しかもユイちゃんの報告によると、ダメージ5の状態ながらも軽々と凌いで見せたと聞く。油断はできないよ」

 

「さてと、ここからが、私の本領発揮ね。スタンド&ドロー。ライド。浄化の光よ、仇なす罪人に天罰を与えよ!移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル!!」

 

移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル  PW11000

 

「ルヒエルのスキル。守護天使(セレスティアル)のヴァンガードが登場した時、ソウルに入れて、ヴァンガードと同名カードがダメージゾーンにあれば、1枚ドロー。羽ばたく翼は裁きの剣!!ストライドジェネレーション!!!!聖霊守護天使(ホーリー・セレスティアル)アナフィエル!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  『卓越の守護天使(エクセレンス・セレスティアル)ヨフィエル』

 

聖霊守護天使(ホーリー・セレスティアル)アナフィエル  PW26000  ハーツ『移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル』

 

超越(ストライド)スキル。守護天使(セレスティアル)のGユニットにストライドした時、ソウルブラスト『吸入の守護天使(アブソーブ・セレスティアル)バハーリア』山札から、介護の守護天使(ナーシング・セレスティアル)ナレルをダメージゾーンに置き、ダメージゾーン表のバハーリアを選んでダメージ1回復。コール。2体の直射の守護天使(フロンタル・セレスティアル)メルエヤル」

 

直射の守護天使(フロンタル・セレスティアル)メルエヤル  PW9000

 

「ダメージゾーンのフィーバーセラピー・ナースのスキル。このカードを裏にして、左のメルエヤルにパワープラス3000。

ダメージゾーンのアスベエルのスキル。このカードを山札の上に置いてシャッフル。守護天使(セレスティアル)ヴァンガードがいる時、山札の上から3枚公開」

 

公開したカード『卓越の守護天使(エクセレンス・セレスティアル)ヨフィエル』『掌握の守護天使(コントロール・セレスティアル)ヘエル』『フィーバーセラピー・ナース(引)』

 

「フィーバーセラピーをダメージゾーンに。残りはドロップゾーンに。

メルエヤルのスキル。守護天使(セレスティアル)のヴァンガードがいて、ダメージゾーンにカードが置かれるとき、パワープラス2000。さらにダメージゾーンにヴァンガードと同名カードがあれば、ヴァンガードにパワープラス2000。

ドクトロイドのGB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラスト。ダメージゾーンのカードを2枚選んで、山札の上に置いてシャッフル。山札に置いたダメージゾーンの枚数だけ、ダメージゾーンに『守護天使(セレスティアル)エマージェンシー・ペガサス』『天変の守護天使(インバート・セレスティアル)アスべエル(☆)』1枚ドロー。

メルエヤルのスキル。自身とヴァンガードにパワープラス4000。さっき引いたドクトロイドをコール。

フィーバーセラピーのスキル。このカードを裏にして、左のメルエヤルにパワープラス3000。

アスベエルのスキル。このカードを山札の上に置いてシャッフル。山札を3枚公開」

 

公開したカード『フィーバーセラピー・エンジェル(引)』『守護天使(セレスティアル)エマージェンシー・ペガサス』『吸入の守護天使(アブソーブ・セレスティアル)バハーリア』

 

「フィーバーセラピーをダメージゾーンに。残りはドロップゾーンに。

メルエヤルのスキル。自身とヴァンガードにパワープラス2000。

ドクトロイドのスキル。カウンターブラスト。ダメージゾーンのカードを2枚選んで、山札の上に置いてシャッフル。2枚をダメージゾーンに『天変の守護天使(インバート・セレスティアル)アスべエル(☆)』『介護の守護天使(ナーシング・セレスティアル)ナレル』1枚ドロー。

メルエヤルのスキル。自身とヴァンガードにパワープラス4000。ふふ、私って運がいいわね。ドクトロイドをコール」

 

「同じカードを3回連続で引き当てた⁉」

 

「アスベエルのスキル。このカードを山札の上に置いてシャッフル。山札を3枚公開」

 

公開したカード『卓越の守護天使(エクセレンス・セレスティアル)ヨフィエル』『盤石の守護天使(アダマンタイン・セレスティアル)アニエル』『守護天使(セレスティアル)エマージェンシー・ペガサス』

 

「エマージェンシーをダメージゾーンに。残りはドロップゾーンに。

メルエヤルのスキル。自身とヴァンガードにパワープラス2000。

ドクトロイドのスキル。カウンターブラスト。ダメージゾーンのカードを2枚選んで、山札の上に置いてシャッフル。2枚をダメージゾーンに『至妙の守護天使(アーティスティック・セレスティアル)マカリエル』『直射の守護天使(フロンタル・セレスティアル)メルエヤル』1枚ドロー。

メルエヤルのスキル。自身とヴァンガードにパワープラス4000。

マカリエルのスキル。守護天使(セレスティアル)のヴァンガードがいる時、ダメージゾーンに送られたこのカードをドロップゾーンに。山札の上から4枚見て、1枚をダメージゾーンに『移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル』メルエヤルのスキル。自身とヴァンガードにパワープラス2000」

 

「同じユニットを3回引き、3回もスキルを引き出すとは・・・」

 

「ハーツが守護天使(セレスティアル)なので、アナフィエルのスキル。リアガードの介護の守護天使(ナーシング・セレスティアル)ナレルを表でダメージゾーンに置き、ダメージゾーンからナレルをスペリオルコール!ナレルとメルエヤル、イフディエルの名をつくアナフィエルを選択。今選択したユニットとダメージの表の同名のカードそれぞれ1枚につき、パワープラス3000。ナレル1枚、メルエヤル2枚、イフディエル2枚で守護天使(セレスティアル)のユニット全てにパワープラス15000」

 

「くっ・・・!」

 

メルエヤル アナフィエル メルエヤル

  R     R     ナレル

 

「アナフィエルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『天変の守護天使(インバート・セレスティアル)アスべエル(☆)』クリティカルトリガー。パワーは右のメルエヤルに。クリティカルはヴァンガードに。セカンドチェック『移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル』サードチェック『根治の守護天使(エラディケイト・セレスティアル)ラビエル(治)』ヒールトリガー。ダメージ1回復、パワーは右のメルエヤルに」

 

アナフィエル(マヒル)は炎と雷を合わさった力をシャルハロート目掛けて放った。シャルハロート(江西)はまともに攻撃をくらい苦痛を浮かべる。

 

「ぐぅ!ダメージチェック『ブレンネン・ヴァンピーア』『独眼のサキュバス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

「あら、全員のパワーは3000減っちゃったわ。でも、問題ないわよね。左のメルエヤルでヴァンガードにアタック」

 

「ジェネレーションガード!!偽りの闇翼アグラト・バト・マラト!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『多感のサキュバス(治)』

 

偽りの闇翼アグラト・バト・マラト  SH15000

 

「スキル発動!ソウルチャージ『エッジ・イン・ザ・ダークネス』『夜明けへと進む者シャルハロート』シールドプラス5000!そしてもう1度、ジェネレーションガード!!偽りの闇翼アグラト・バト・マラト!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『多感のサキュバス(治)』

 

「スキル発動!ソウルチャージ『多感のサキュバス(治)』『悪夢の国のダークナイト(☆)』シールドプラス5000!」

 

「へぇ。ナレルのブースト、メルエヤルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『リスティヒ・ヴァンピーア』」

 

「ターンエンド」

 

PW41000(-3000)➡PW11000(+5000)

PW47000➡PW16000+SH40000=56000

PW63000➡PW16000  イフディエルの手札7枚 山札16枚  江西のダメージ5枚

 

「まさか、ここまでやるとはね・・・」

 

「ああ。次のターンにイフディエルは必ずゼロスドラゴンを使うはずだ。その前に何としてでも決めなくてはいけない」

 

「ストライドジェネレーション!!!!常闇を裂く者ブレダマオス!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『グレンツェント・ヴァンピーア』グレード3

 

常闇を裂く者ブレダマオス  PW26000  ハーツ『夜明けへと進む者シャルハロート』

 

「ディレンジのスキル!Gユニットがストライドした時、自身と、グレード1以上のユニットを全てソウルへ!2枚ドロー!

超越(ストライド)スキル!ソウルチャージ『罪を灌ぐ者シャルハロート』『妬心のサキュバス』ソウルから深闇(ダークネス)を持つブレンネンを手札に!ブレンネン、妬心のサキュバス、ヴェアティーゲル・プリュンダーラーを2体コール!」

 

妬心のサキュバス  PW9000

ヴェアティーゲル・プリュンダーラー  PW7000

 

「妬心のサキュバスのスキル!山札の上から5枚見て、深闇(ダークネス)を持つグレード1のユニットをソウルへ『デモンテッド・エクセキューショナー』『デモンテッド・エクセキューショナー』

妬心のサキュバスの深闇(ダークネス)!パワープラス2000!

ヴェアティーゲルの深闇(ダークネス)!ヴァンガードがシャルハロートならば、ソウル1枚につき、パワープラス1000!合計で13枚、よってパワープラス13000!」

 

深闇(ダークネス)によって、パワーを引き上げたか・・・」

 

「これなら・・・!」

 

ブレンネン  ブレダマオス     妬心

  R   プリュンダーラー プリュンダーラー

 

「ブレンネンでヴァンガードにアタック!

ブレンネンのGB(ジェネレーションブレイク)!ヴァンガードがシャルハロートなので、カウンターブラスト!深闇(ダークネス)!ソウルの枚数分、パワープラス1000!13枚でパワープラス13000!」

 

「ノーガードよ。ダメージチェック『フィーバーセラピー・エンジェル(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

「くっ!ブレンネンをソウルへ!1枚ドロー!ブレダマオスでヴァンガードにアタック!

ブレダマオスのGB(ジェネレーションブレイク)2!深闇(ダークネス)!ソウルが10枚以上なら、カウンターブラスト!Gゾーンのブレダマオスを表に!手札を2枚ソウルへ『悪夢の国のダークナイト(☆)』『ヒステリック・シャーリー(引)』自身と妬心のサキュバスにパワープラス5000!ソウルが10以上のため、ソウルのグレード0カードを全て山札へ!バトル終了時、ヴァンガードをスタンドする!」

 

「やらせると思う?ジェネレーションガード!!聖黒熾天使(ブラック・セラフ)エレレート!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『根治の守護天使(エラディケイト・セレスティアル)ラビエル(治)』

 

聖黒熾天使(ブラック・セラフ)エレレート  SH15000

 

「エレレートのGB(ジェネレーションブレイク)。Gガーディアンのパラシエルを表に。ソウルブラスト『初診の守護天使(イニシャル・セレスティアル)ルヒエル』ダメージゾーンの表のカード1枚につき、シールドプラス5000!合計でシールドプラス25000!そしてガード『懲罰の守護天使(ホットショット・セレスティアル)シェミハザ(☆)』」

 

ブレダマオス(江西)は鎌による斬撃破をイフディエル(マヒル)に放ったがそこにエレレートとシェミハザによる障壁が邪魔し、攻撃は当たらなかった。

 

「トリプルドライブ『独眼のサキュバス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!セカンドチェック『ヴェアティーゲル・プリュンダーラー』サードチェック『ヒステリック・シャーリー(引)』ドロートリガー!パワーは妬心のサキュバスに!1枚ドロー!ソウルが10枚以上だったため、ヴァンガードをスタンド、ドライブマイナス2!お前の思い通りにはさせん!この世界も、ヴァンガードも!俺たちが守る!!ヴェアティーゲルのブースト、ブレダマオスでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード『盤石の守護天使(アダマンタイン・セレスティアル)アニエル』(コスト『吸入の守護天使(アブソーブ・セレスティアル)バハーリア』)」

 

もう1度起き上がったブレダマオス(江西)は今度はイフディエル(マヒル)に接近して鎌を振るおうとしたが、アニエルによってまたも防がれてしまう。

 

「ドライブチェック『悪夢の国のダークナイト(☆)』悪夢の国のダークナイト(☆)』クリティカルトリガー!効果は全て妬心のサキュバスに!ヴェアティーゲルのブースト、妬心のサキュバスでヴァンガードにアタック!」

 

「ふふふ・・・ガード『天変の守護天使(インバート・セレスティアル)アスべエル(☆)』『懲罰の守護天使(ホットショット・セレスティアル)シェミハザ(☆)』『至妙の守護天使(アーティスティック・セレスティアル)マカリエル』そして、インターセプト『直射の守護天使(フロンタル・セレスティアル)メルエヤル』『直射の守護天使(フロンタル・セレスティアル)メルエヤル』」

 

「くっ・・・ターンエンド!」

 

PW22000➡PW11000(+5000)

PW31000➡PW16000+SH35000=51000

PW53000➡PW16000(完全ガード)

PW43000➡PW16000+SH35000=51000  江西の手札5枚 山札18枚  イフディエルのダメージ5枚

 

「江西君のあれほどの攻撃を・・・」

 

「佐倉の報告通りだが・・・ここまでとは・・・」

 

「たいした実力だわ。称賛してあげる。そのご褒美として・・・私の目的だけを教えてあげる」

 

イフディエルの瞳が一瞬光輝き、その光によって江西とマモルと伊吹はイフディエルのイメージに巻き込まれる。

 

 

3人が目を開けると、そこには地球とよく似た星が映し出され、その先にいる人々も映し出された。そこにいる人々は笑いや喜びに包まれており、一切の暴力行為やケガする行為などは一切が取り除かれている。

 

「こ、これは・・・」

 

「ストライドゲートが見せたものと同じ・・・いや、それ以上に・・・」

 

「痛みが・・・伴わない世界・・・?」

 

「美しいでしょう?」

 

伊吹たちが驚いていると、イフディエルが本来の姿で現れる。

 

「これこそが私の理想世界・・・平和と秩序のみで構成された美しくも正しい世界。私は、こういう世界をお求めてるの。でも戦争や争いで汚れきっている今の世界では、それも叶わぬ夢よ。ならばどうする?答えは簡単。1度世界を破壊して、新たな世界を作りかえればいい」

 

「「「!!」」」

 

「だから決めたの。ギーゼが齎す破壊と滅亡で世界と人類が消え去った後、そこに新たな世界を構築し、私の望む世界を私の手で生み出すと。新たな世界が生まれれば、新たな人類も生まれる。その人類に争いというものを消去し、私の手で、秩序という名の知恵を与えてあげるのよ」

 

「神にでもなるつもりか!」

 

「神?それは違うわ。私はただ全ての人類に争いをしてほしくないだけ。でも汚れた人間はそれができない。だから滅ぼすの。ギーゼもガスティールもそのために利用しているだけ。ま、今ではガスティールは邪魔以外の何者でもないけどね」

 

 

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・!」

 

イフディエルのイメージから戻ってきた江西は息を整え、険しい顔をしている。伊吹とマモルも同じだ。

 

「・・・あなたたちでよければ・・・どう?私と一緒に来ない?」

 

イフディエルは江西たちに手を差し伸べ、自分の仲間にならないかと誘っている。

 

「この世界を断罪して、秩序ある世界を今こそ作り上げましょう!あなたたちには、その資格があるわ」

 

イフディエルの誘いに、伊吹たちの答えはとうに決まっている。

 

「「「断る!!!」」」

 

「・・・そう。残念ね。そんなに・・・滅ぼされたいとはね。ヴァンガードと同じカードをコストに。我が未来の全てを賭けて!!反逆者に聖なる裁きを与えたまえ!!

 

ジェネレーションゾーン  コスト『移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル』

 

「ファイトに敗北すれば、ジェネレーションゾーンのカードは2度と戻らない!!」

 

「来るぞ!」

 

我が未来を喰らい顕現せよ!!!ユナイテッド・サンクチュアリのゼロスドラゴン!!!アルティメットストライド!!!!!

 

天の空高くより、神々しい光がイフディエル(マヒル)を包み込み、天へと昇っていくイフディエル(マヒル)。雲に入った瞬間、光はさらに神々しくなり、天から禁断の破壊兵器、ウルティマが現れる。

 

極天のゼロスドラゴンウルティマ!!!!!

 

極天のゼロスドラゴンウルティマ  PW36000  ハーツ『移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル』

 

「ウルティマのスキル。カウンターブラスト(2)。山札から好きなカードを4枚選んで、そのうち2枚をコールできる。ヘエルと黒衣の明知(ブラック・ウィズダム)スラオーシャをスペリオルコール」

 

黒衣の明知(ブラック・ウィズダム)スラオーシャ  PW11000

 

「残りのカードは山札の上に。そして、ドライブチェックで出たトリガーの効果は全てのユニットに適応される」

 

「くぅ・・・!」

 

「そして、スラオーシャの救援(レスキュー)。ダメージ1回復、レスキューチェック『天変の守護天使(インバート・セレスティアル)アスべエル(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てのユニットに」

 

「くっ・・・これで全員にクリティカルが・・・これ以上・・・受けるわけにはいかない・・・!」

 

スラオーシャ ウルティマ ヘエル

  R      R   ナレル

 

「さあ、覚悟なさい。スラオーシャでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『ヒステリック・シャーリー(引)』インターセプト!『妬心のサキュバス』」

 

「無駄なことを・・・ナレルのブースト、ヘエルでヴァンガードにアタック。

ヘエルのスキル。ヴァンガードが守護天使(セレスティアル)の時、パワープラス2000」

 

「ガード!『独眼のサキュバス(☆)』『悪夢の国のダークナイト(☆)』」

 

「ふふふ、極天のゼロスドラゴンウルティマでヴァンガードにアタック

 

「完全ガード!『絶縁の堕天使アクラシエル』(コスト『ヴェアティーゲル・プリュンダーラー』)」

 

ウルティマは剣でシャルハロート(江西)に攻撃を仕掛けたが、アクラシエルが剣を受け止め、攻撃は当たらなかった。だがウルティマは邪悪な笑みを浮かべる。

 

「トリプルドライブ『気付の守護天使(エンカレッジ・セレスティアル)タミエル(醒)』スタンドトリガー。効果は全てのユニットに。セカンドチェック『盤石の守護天使(アダマンタイン・セレスティアル)アニエル』サードチェック『卓越の守護天使(エクセレンス・セレスティアル)ヨフィエル』」

 

「スタンドトリガーがまだ入っていたのか⁉」

 

「まずい・・・このままでは・・・」

 

「もうあなたは負け確定・・・スラオーシャでヴァンガードにアタック」

 

スラオーシャは翼の羽をシャルハロート(江西)に向けて放った。ウルティマの加護を受けているスラオーシャの羽はシャルハロート(江西)に複数突き刺さり、シャルハロート(江西)は静かに倒れていく。

 

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW28000➡PW11000+SH20000=31000

PW41000(+5000)➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW11000

 

ダメージチェック『夜明けへと進む者シャルハロート』

 

江西のダメージ6枚  イフディエルのダメージ5枚  勝者イフディエル

 

「頭が切れるかと思ったんだけど・・・そうでもなかったようね。素直にデータさえ渡してくれたら、使徒の拠点もゼロスドラゴンも与えたのにね」

 

イフディエルはあきれ果てた声を出しながら、ウルティマのカードを手に取る。

 

「!安城!江西!今すぐここから離れ・・・」

 

「もう遅いわ」

 

伊吹がマモルと江西に指示を出そうとしたが、それよりも早く、イフディエルが動き出した。

 

世界よ、沈黙せよ・・・極天のゼロスドラゴンウルティマ!!!

 

イフディエルがウルティマのカードを上に放り投げると、カードは光輝き、その光の中からウルティマが現実のものとして現れ、この建物を躊躇なしに剣で破壊していく。建設予定地のビルが跡形もなく壊しきると、ウルティマはカードに戻っていき、イフディエルの手に渡る。

 

「ふふふ・・・本来ほしいデータほどではないけど、いいデータが取れたわ。それに免じて、今日は許してあげるわ」

 

イフディエルは何とか無事な様子の江西とマモル、カプセルに閉じ込められたままの伊吹にそう言って第1研究所から去ろうとする。

 

「ま、待て!」

 

「ああ、そうそう、伊吹本部長。そのカプセルね、その装置と連動してるから、そのウィルスデータを使えば、消せるんじゃないかしら」

 

イフディエルはいたずらっ子のように舌を出しながらそう言ってのけた。

 

「この研究所も破棄させてもらうわ。研究所の1つや2つこだわっているほど、暇じゃないのよね。じゃ、またね」

 

イフディエルはまだ動ける装置を作動させて研究所から去っていった。残った江西たちはいいようにやられ、何とも言えない表情をしている。

 

「・・・いったん戻ろう。対策を立て直す」

 

カプセルから脱出した伊吹は江西たちを連れて普及協会に戻っていく。

 

 

普及協会に戻ってきた伊吹たちを出迎えてきたのは、事前に今回のことを話しておいたトライフォーだった。そんな中、クロノとユイはご立腹な様子だ。

 

「伊吹!何でまたこんな無茶をするんだ!俺たちが・・・」

 

「イフディエルの目的が不明の中でお前たちを連れていくわけにはいかん。それに、お前たちも気づいているだろ?あの取引の時、お前たちを見ていた」

 

伊吹が言っているのは普及協会にて取引の最中にイフディエルがクロノとユイを見ていたことだ。

 

「レリクスに放り込まれたお前たちをイフディエルが捕まえるかもしれん。これは奴の企みを阻止するだけじゃない。お前たちの安全を守るためだ。それだけは、わかってほしい」

 

「・・・わかったよ・・・」

 

「・・・・・・」

 

伊吹の説明によって、クロノは渋々ながらも納得するが、ユイはあまり納得いかないといった表情をしながら、拳を強く握りしめていた。

 

to be continued…




でめとりあ「イフディエル~、ずいぶんと楽しい思いをしたようだね~。こっちはつまんない気持ちでいっぱいなのに~」

イフディエル「ふふ、ごめんなさいね。相手側が狡猾な方法をとってきたので、つい、ね」

でめとりあ「どうせだったら私を連れてって欲しかったな~。ゲームが盛り上がるし」

イフディエル「今は静まりなさい。機が熟せば暴れさせてあげるから。それまでは買ったお菓子でも食べて我慢しなさい」

でめとりあ「まだ暴れさせてくれないの~?そんなことを言うなら、こっちにだって考えがあるからね!」

イフディエル「・・・行っちゃったわね。全く、争いをゲーム感覚に捉えるなんて・・・。早くこの世界を滅ぼして、正しい世界を作らなくちゃね・・・」

TURN227「ユイの素直な気持ち」


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ユイの素直な気持ち

ヴァンガード真・高校生編がスタートしましたね。まだ見れていないから早いところユーチューブで見なくては。

さて、今回もオリジナル回となっております。

それでは、次回もよろしくお願いします!


イフディエルの取引が終わった翌日、ヴァンガード普及協会本部の会議室で伊吹は通信越しでクリスからの報告を取り合っている。アイチとカズヤも同伴している。

 

「情報にあった拠点をあらって見たのだが・・・すでに移動した後だったようだな。あと1っ歩のところだったんおだがな」

 

『でも、着実に使徒の数は減ってきている』

 

クリスそう口にしていると、アイチとカズヤが重苦しい表情をしているのに気が付いた。

 

『どうしたの、アイチ、カズヤ?』

 

「レリクスは破壊されたけど、空間の歪みは残ったままなんだよね?」

 

『無理に作り上げたものを壊したから、その影響が残ってるんだと思うけど・・・』

 

「そうだとしてもだ、それが使徒たちが意図的に残した可能性もあるんじゃねぇのか?」

 

『・・・わかった。急ぎ当たってみるよ』

 

今や機能を停止しているレリクスの歪みが残ってることに対し、疑念を抱いている様子のアイチとカズヤ。クリスはそれを調べるてくれるようだ。

 

「それから、イフディエルの研究所の件だが・・・」

 

『それなんだけど・・・データを復旧してみようとしてるんだけど、相当複雑なプロテクトがかかっていてね・・・本命の研究所を割り当てるには、相当時間がかかる』

 

「何としてでも割り当ててくれ。これ以上奴の思い通りにするわけにはいかん」

 

『わかったよ。というわけでアイチ、カズヤ、こっちを最優先にしても構わないかい?』

 

「もちろんだよ」

 

「あいつらの安否がかかってるもんな」

 

イフディエルが何をしてくるかわからない以上、こちらを最優先事項とし、データの復旧に取り掛かるクリス。

 

「すまない」

 

『お安い御用さ』

 

そして通信が終わり、モニターが切ると思いきや、スタッフが通信越しで報告を行う。

 

『あの・・・本部長。ドラエン支部の佐倉ユイが話があると・・・』

 

「佐倉が?通せ」

 

『わかりました』

 

伊吹がユイの入室を許可させると、スタッフはお辞儀をして通信を切る。数分経つとユイが会議室に入室してくる。

 

「失礼します、伊吹さん」

 

「話とは何だ?」

 

ユイは伊吹に向かって本題をぶつける。

 

「あの・・・イフディエルの対決の際、私も同行してほしいんです。許可を・・・」

 

「ダメだ」

 

イフディエルと対決する際に自分を同行の許可を申し出ようとしたが、伊吹に断られる。

 

「どうしてですか!私は・・・」

 

「前に言っただろ。レリクスに放り込まれたお前たちをイフディエルが捕まえるかもしれんと。そうなった場合、無事で済むかどうかわからんのだ。最悪の場合・・・命を落とすこともあるかもしれん・・・」

 

「・・・っ」

 

「お前たちは俺たちにとっての希望でもあり、俺たちが守るべきファイターたちの1人だ。自分1人だけの考えで同行を許すわけにはいかない」

 

「・・・失礼します」

 

あまりにも納得がいかないユイだが、伊吹の言っていることも理解できるため、強く言えず、そのまま退室していった。

 

「ユイちゃんはイフディエルとの決着を望んでいます」

 

「それを通してやるのも、筋ってもんじゃねぇのか?」

 

「そんなことはわかっている。だが奴はガスティール以上に危険だ。絶対にこれ以上奴と会わせるわけにはいかない」

 

「・・・たく、素直に心配だって言えよ」

 

カズヤが何やら茶々を入れたところを伊吹は睨み返す。

 

「この件は俺たちだけで解決する。一切の変更点はない。これ以上、奴の思い通りにはさせん」

 

イフディエルの件は自分たちで解決すると決め、対策を急ぐ伊吹たちであった。

 

 

 

TURN227「ユイの素直な気持ち」

 

 

 

翌日の宮地学園高等部で行われる授業を生徒全員受けている。そんな中でユイはむすっとした表情のままで受けている。その様子を見ている大半の生徒はひそひそと会話している。

 

(佐倉さん、どうしたのかな?)

 

(朝来た時からずっと不機嫌だよね?)

 

(うむむ、ここは佐倉さん親衛隊隊長のおいらがなんとかせねばならないお・・・)

 

「・・・・・・」

 

ひそひそと話す中、アリスはユイをじっと見つめている。

 

そしてお昼休みの食堂、この時間になってもユイはずっとむすっとした表情だ。見かねたアリスはカレーうどん定食を食べながら訪ねてみる。

 

「・・・なにをずーっとひねくれてんのさ?」

 

「別に・・・」

 

「はっ、どうせ君のことだ。1回やられたイフディエルと再戦しようと考えてんでしょ?」

 

「・・・やっぱ、わかる?」

 

はぐらかそうとするユイだが、アリスに的確なことを言われ、ちょっとだけ笑みを浮かべる。

 

「・・・でも、それは伊吹さんが許してくれないんだ・・・。伊吹さんが私たちを心配する理由もわかるし、それを無下にもしたくない。でもやっぱり・・・イフディエルの掲げる思いがやっぱり許せない・・・私の手で決着をつけたい・・・」

 

「ふーん・・・」

 

ユイの語りにアリスは興味なさげに返しながらも真剣に聞いてくれている。

 

「普及協会の人間として、やっぱり従った方がいいよね・・・でも・・・」

 

「・・・・・・」

 

ユイの中で葛藤を続けている中、アリスはカレーうどんスープを飲みほしながらいろいろと考えている。

 

 

学校の授業が終わった後、アリスはファミレス、エレメントフェアリーにシルフィを呼び出してことの事情を全て打ち明けた。

 

「なるほど・・・そういうことなんだね」

 

「普及協会側の問題だから、口出しはできないんだけどさ・・・あいつに何かしてやりたい気持ちは一応・・・」

 

なんだかんだユイのことを思っているアリスを見てシルフィはくすりと笑う。

 

「やっぱりユイちゃんのこと、大好きなんだね」

 

「はぁ⁉何でそうなる⁉」

 

「だって、そう言えるってことは大事に思ってるってことでしょ?」

 

「別に、そんなんじゃない・・・」

 

そっぽを向きながらアリスは自分の思っていることを口にする。

 

「好きとかじゃなくて、あいつには本当に感謝してるんだ。一度離れてたヴァンガードにまた触れさせてくれたのも、フィーと真剣に向き合えるようになったのも、全部、あいつのおかげなんだ。なのにまだ、恩を何も返せてない。その恩を返したい。ただ、それだけさ」

 

そっぽを向きながらもアリスの表情にほんのり赤面しているのがよくわかる。素直じゃないアリスを見てシルフィは微笑ましい笑みを浮かべる。

 

「・・・よしわかった。後は私に任せて♪」

 

「・・・はあ?」

 

突然のシルフィの発言にアリスを何を任せるのかわからないでいた。

 

 

夕方ごろにドラエン支部の仕事を終えたユイは今も葛藤を続けながら自宅への道のりを歩いていく。

 

「・・・はぁ・・・」

 

「ため息してたら幸せが逃げちゃうよ」

 

思わずため息が出てしまうユイの前にシルフィが現れた。

 

「シルフィさん?」

 

「ね、ちょっとだけ時間ある?」

 

何の思惑があるのか知らないが、誘いを断る理由もないユイは首を縦にうなずく。

 

 

シルフィに連れ出された場所は隅田川の景色がよく見える場所だ。その場所にはファイト台が用意されていた。

 

「一度ユイちゃんとファイトしてみたかったんだよね。急な誘いについてきてくれてありがとう」

 

「それは構わないんですけど・・・いいんですか?今日アリスと用事があるって・・・」

 

「アリスとの用事はもう終わっちゃったよ。心配しなくて大丈夫だよ」

 

ユイの問いにシルフィはにっこりしながらそう答えた。

 

「それに、聞きたいこともあるし、この際聞いちゃおうかなーって」

 

「まぁ、いいですけど・・・」

 

何のたわいのない会話をしている間にもファイトの準備は終わり、すぐさまファイトをスタートさせる。

 

「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」

 

「ビルド・スタンダード!」

 

Chouchou(シュシュ)フララ!」

 

ビルド・スタンダード  PW5000

 

Chouchou(シュシュ)フララ  PW5000

 

「じゃ、私の先攻だね。ドロー。ライド!Chouchou(シュシュ)クレネス!フララは移動!ターンエンド!」

 

Chouchou(シュシュ)クレネス  PW7000

 

R クレネス  R

R  R   フララ  シルフィの手札5枚 山札43枚

 

「私のターンです!ドロー!ライド!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランスカウト!ビルド・スタンダードは移動!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランスカウト  PW7000

 

R グランスカウト R

R   ビルド   R

 

「ビルド・スタンダードのブースト、グランスカウトでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだよ」

 

「ドライブチェック『次元ロボダイバレスト』」

 

「ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)ダリナ』」

 

「ターンエンドです」

 

PW12000➡PW7000  ユイの手札6枚 山札42枚  シルフィのダメージ1枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー。ライド!Chouchou(シュシュ)リステラ!Chouchou(シュシュ)ソニアとChouchou(シュシュ)ランファをコール!」

 

Chouchou(シュシュ)リステラ  PW9000

Chouchou(シュシュ)ランファ  PW9000

Chouchou(シュシュ)ソニア  PW7000

 

ランファ リステラ ソニア

 R    R   フララ

 

「ランファでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『次元ロボダイブルーム(引)』」

 

「ランファでヴァンガードにアタック!」

 

「リステラでヴァンガードにアタック!」

 

「ドライブチェック『Chouchou(シュシュ)ヴェルヌ』」

 

「ダメージチェック『勝利を呼ぶ英機(ブレイベストヴィクター)グランギャロップ』」

 

「フララのブースト、ソニアでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「ターンエンドだよ」

 

PW9000➡PW7000

PW9000➡PW7000

PW12000➡PW7000  シルフィの手札4枚 山札40枚  ユイのダメージ2枚

 

「私のターンです!ドロー!ライド!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランバルゲル!コール!次元ロボダイバレスト、鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランバルゲル  PW9000

鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  PW9000

次元ロボダイバレスト  PW9000

 

「ダイバレストのスキル!ヴァンガードにスキル獲得!」

 

ダイバレスト グランバルゲル ウルバスター

  R      ビルド     R

 

「ダイバレストでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)ヴェルヌ』」

 

「ウルバスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『Chouchou(シュシュ)ロベルタ(☆)』」

 

「ビルド・スタンダードのブースト、グランバルゲルでヴァンガードにアタック!

ダイバレストの与えたスキル!カウンターブラスト!1枚ドロー!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『イニグマン・ブラン』」

 

「ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)メルジュ(醒)』スタンドトリガー!ランファをスタンドしてパワーはヴァンガードに!」

 

「ターンエンドです」

 

PW9000➡PW9000

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000  ユイの手札4枚 山札38枚  シルフィのダメージ3枚

 

(ここまではダメージ1対3・・・リードしてる。でもシルフィさん、いったいどういう意図があってこんなファイトを・・・?)

 

「私のターン。スタンド&ドロー。海域に奏でるハーモニーは、全てを魅了させる!ライド!Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア!!」

 

Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア  PW11000

 

「ソニアをコール!」

 

ランファ ティルア ソニア

 R   ソニア  フララ

 

「ランファでダイバレストにアタック!」

 

「インターセプト!『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「ソニアのブースト、ティルアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『Chouchou(シュシュ)ダリナ』セカンドチェック『Chouchou(シュシュ)ロベルタ(☆)』クリティカルトリガー!パワーは右前列のソニアに、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ティルア(シルフィ)は海に飛び込み、水中の中をすいすい泳いでグランバルゲルに近づいていく。そして、グランバルゲルの目の前まで近づくとティルア(シルフィ)は海から勢いよく飛び出し、水を纏った腕ふるい、攻撃を放った。

 

「ダメージチェック『勝利を呼ぶ英機(ブレイベストヴィクター)グランギャロップ』『勝利を呼ぶ英機(ブレイベストヴィクター)グランギャロップ』・・・!」

 

ユイの新たなグランギャロップが3枚も落ちたことにしかめっ面になるユイ。

 

「新しいグランギャロップが3枚も落ちていく・・・そして、多分だけどストライドのコストは足りてないんじゃないかな?」

 

「!」

 

「それはユイちゃんの中の葛藤がそうさせてるんじゃないかな?」

 

「そ、それは・・・」

 

「・・・フララのブースト、ソニアでヴァンガードにアタック」

 

「が、ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

「ターンエンドだよ」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW18000➡PW9000

PW17000➡PW9000+SH10000=19000  シルフィの手札4枚 山札35枚  ユイのダメージ3枚(裏1枚)

 

「私の・・・スタンド&ドロー。・・・ライド!鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター!!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター  PW11000

 

「シンバスター・・・ユイちゃんのもう1つの分身という存在・・・双翼の翼の片割れって言った方がいいのかな?」

 

「この場にグランギャロップがいなくたって!シーク・ザ・メイト!!」

 

シークメイト  戻したカード『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』『次元ロボダイブルーム(引)』

 

「レギオン!!鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター!!」

 

鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター×鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター  PW20000

 

「ビルド・スタンダードのスキル!カウンターブラスト!自身をソウルへ!1枚ドロー!ヴァンガードにパワープラス4000!コール!グランスカウト、イニグマン・ブラン!」

 

イニグマン・ブラン  PW7000

 

ダイバレスト  シンバスター×ウルバスター R

グランスカウト     ブラン       R

 

「ブランのブースト、シンバスターでレギオンアタック!

スキル発動!ヴァンガードのパワーが30000以上なら、グレード1以上でガードできない!」

 

「んー、ノーガードかな」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランバルゲル』セカンドチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

シンバスターはウルバスターを引き連れて、ティルア(シルフィ)に鋼鉄の剣を2機同時に振り下ろした。思い斬撃を受けたティルア(シルフィ)は吹っ飛び、海の中へと沈まされる。

 

「ダメージチェック『Chouchou(シュシュ)ヴェルヌ』」

 

「スキル発動!ヴァンガードのパワーが20000でアタックがヒットした時、1枚ドロー!」

 

「ユイちゃんが強いことは本当に認めるよ?認めるんだけど・・・」

 

「グランスカウトのブースト、ダイバレストでヴァンガードにアタック!」

 

「片翼だけじゃ・・・空は飛べないんだよ?ジェネレーションガード!!Chouchou(シュシュ)パルフィー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『Chouchou(シュシュ)ミレーナ(治)』

 

Chouchou(シュシュ)パルフィー  SH  15000

 

「スキル発動!手札が3枚以上なら、シールドプラス5000!」

 

「ターンエンドです」

 

PW31000➡PW11000

PW16000➡PW11000+SH20000=31000  ユイの手札5枚 山札32枚  シルフィのダメージ4枚

 

「・・・私の中の葛藤は、早く捨てて来いって言いたいんですか?」

 

「悪い言い方をすればそうなっちゃうのかな。でも、私もアリスもユイちゃんも、まだ若い方なんだから葛藤するなんて当たり前なんだよ。どんどん葛藤しちゃいなよ」

 

「・・・矛盾してますね」

 

「そうだね。でも・・・いつまでも1つの葛藤を続けてたら・・・後悔しちゃうんだよ」

 

「後悔・・・」

 

「真ん中のソニアのスキル。ヴァンガードがChouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルアの時、このユニットをドロップゾーンに送ることでストライドできる。

ストライドジェネレーション!!!Chouchou(シュシュ)超主役(ヘッドライナー)ラプリア!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『Chouchou(シュシュ)ソニア』

 

Chouchou(シュシュ)超主役(ヘッドライナー)ラプリア  PW26000  ハーツ『Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア』

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上を1枚公開!『Chouchou(シュシュ)クレネス』これを手札に。そして、ランファを山札の下に戻して1枚ドロー。クレネス、リステラをコール!」

 

リステラ ラプリア ソニア

クレネス  R   フララ

 

「フララのブースト、ソニアでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『次元ロボダイバレスト』」

 

「クレネスのブースト、リステラでヴァンガードにアタック!

リステラのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)リステラ』ソニアを山札の下に!1枚ドロー!パワープラス2000!

フララのGB(ジェネレーションブレイク)!他のリアガードが山札の下に置かれた時、自身をソウルへ!手札からChouchou(シュシュ)のカードを2枚選んで、同じ縦列にコールする!ランファ、Chouchou(シュシュ)プレアをスペリオルコール!」

 

Chouchou(シュシュ)プレア  PW7000

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「プレアのブースト、ランファでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『オペレーターガールリンカ(醒)』」

 

「ラプリアでヴァンガードにアタック!ラプリアのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのラプリアを表に!Gゾーンの表の数でリアガードを2体山札の下に置く!プレア、リステラ、クレネスを山札の下に!戻した枚数分と、ハーツがChouchou(シュシュ)で合計で4枚ドロー!4枚引いたら、手札から5枚まで選んでコールする!Chouchou(シュシュ)ダリナ、クレネス、プレアをスペリオルコール!」

 

Chouchou(シュシュ)ダリナ  PW10000

 

「さらにランファのスキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)フララ』ヴァンガードがティルアで他のリアガードが山札の下に置かれた時スタンド!パワープラス5000!」

 

「くっ・・・ノーガード!」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『Chouchou(シュシュ)ランファ』セカンドチェック『Chouchou(シュシュ)プレア』サードチェック『Chouchou(シュシュ)メルジュ(醒)』あらぁ、スタンドトリガーか。リステラは残した方がよかったかな?まぁいいや。ランファにパワープラス5000」

 

ラプリア(シルフィ)は歌で海の水を操り、複数の渦潮を作り上げる。そして渦潮をシンバスター目掛けて放った。渦潮にのまれるシンバスターは渦の回転に何度もダメージが蓄積していく。

 

「ダメージチェック『勝利を呼ぶ英機(ブレイベストヴィクター)グランギャロップ』・・・っ!」

 

「あらら、もう4枚目。ユイちゃんの葛藤はここまで深かったんだね。かわいそうに・・・」

 

「こ、こんなファイトだけで、私の葛藤がわかるんですか⁉」

 

「わかるよ。だって、ファイトはその人間の全てが表れる、でしょ?」

 

「あ・・・」

 

「つまりそういうこと。プレアのブースト、ダリナでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』あっ・・・!」

 

「ほら、ね。クレネスのブースト、ランファでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!イニグマン・パトリオット!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『次元ロボ整備員キャシー(治)』

 

イニグマン・パトリオット  SH15000

 

「スキル発動!攻撃しているユニットのパワーが20000以上なら、シールドプラス5000!」

 

「ターンエンド。

クレネスのスキル。ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)フララ』ヴァンガードがティルアならこのユニットを山札の下に置いてカウンターチャージ」

 

PW12000➡PW11000+SH5000=16000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000

PW17000➡PW11000

PW26000➡PW11000+SH20000=31000  シルフィの手札7枚 山札29枚  ユイのダメージ5枚(裏2枚)

 

(ギーゼの使徒との戦いの最中だっていうのに・・・こんな調子なんて・・・!このままじゃ私は・・・私は・・・)

 

予想以上に深刻な事態にユイは自分の葛藤を何とかしたいと思っているが、いろいろな雑念が入っており、どうすればいいか余計にわからなくなっていく。

 

「・・・私は、ユイちゃんの葛藤する気持ち、わかるな」

 

「え・・・?」

 

「私も昔、そうだったもの」

 

そう言ってシルフィは聖母のような笑みを浮かべながら自分の経験談を話す。

 

「私、ハーフだから、いじめっ子君の標的の的だったんだ。私の中で葛藤したよ。こんなことやめてほしい、でも自分がこうだから仕方ない・・・そんな2つの思いの中で葛藤したんだ。きっと時間が解決してくれるって信じて。でも結果的に、アリスと離れ離れになっちゃった。約束も果たせずに」

 

「シルフィさん・・・」

 

「本当に後悔したんだよ。それでようやく気付くの。自分の思いを解決するのは時間じゃない・・・自分自身の強い気持ちなんだって」

 

「強い・・・気持ち・・・」

 

「君のおかげでもあるんだけど、現にアリスはそれを示してくれた。私と、あの日の約束を成し遂げたいっていう気持ちで私の元まで来たんだから」

 

「・・・・・・」

 

シルフィの言葉を聞いて、ユイは少し唖然となった後、ほんの少し深呼吸する。

 

「すぅーはぁー・・・」

 

深呼吸した後、気を引き締めた表情になり、カードを1枚引く。

 

「・・・ありがとう、来てくれて」

 

「!」

 

「ストライドジェネレーション!!!超鋼闘機(ハイパーメタルボーグ)ギルトディガー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』

 

超鋼闘機(ハイパーメタルボーグ)ギルトディガー  PW26000  ハーツ『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

「・・・やっと調子が戻ったってところかな?」

 

「正直、この考えが正しいかなんてわかりません。もしかしたら、伊吹さんに怒られるだけじゃすまさないかもしれない。でも、それでもいい!このまま黙ってみてるのはやっぱりできない!私は、私の手でイフディエルと決着をつける!他の誰でもない!私自身のために!」

 

「・・・そっか。それが強い気持ちなら、それが正解なんじゃないかな?」

 

「コール!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー、グランバルゲル!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー  PW9000

 

「ギルトディガーのスキル!Gゾーンの鋼闘機(メタルボーグ)のGユニット、ヘヴィデュークを表に!ハーツにあるカードが2枚あるなら、ギルトディガーにパワープラス20000、クリティカルプラス1!

グランバルゲルのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー40000以上ならパワープラス8000!

グランボルバーのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!ヴァンガードのパワー15000以上!カウンターブラスト!自身とグランバルゲルにパワープラス4000!」

 

グランボルバー ギルトディガー グランバルゲル

   R      ブラン      R

 

「シルフィさん、このファイト・・・私が勝ちます!ブランのブースト、ギルトディガーでヴァンガードにアタック!」

 

「うん!全力でかかってきなさい!完全ガード!『Chouchou(シュシュ)ティノ』(コスト『Chouchou(シュシュ)ヴェルヌ』)」

 

ギルトディガーはブースターを使って海の上を渡っていき、ティルア(シルフィ)に近づく。そしてギルトディガーはタイヤ兵装をティルア(シルフィ)に放ったが、ティノの歌で展開した障壁によって阻まれた。

 

「トリプルドライブ『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランスカウト』セカンドチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部グランバルゲルに!サードチェック『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグランバルゲル、クリティカルはグランボルバーに!グランボルバーでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『Chouchou(シュシュ)ダリナ』調子が戻ったのはいいことだね。でも・・・」

 

「グランバルゲルでヴァンガードにアタック!」

 

「私に勝つにはちょっと調子が戻るのが遅かったかな?ジェネレーションガード!!Chouchou(シュシュ)安息の歌(ララバイ)ミレーナ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『Chouchou(シュシュ)ミレーナ(治)』

 

Chouchou(シュシュ)安息の歌(ララバイ)ミレーナ  SH15000

 

「ミレーナのスキル発動!ドロップゾーンの他のミレーナとこのミレーナをバインドしてカウンターチャージ!

Chouchou(シュシュ)安息の歌(ララバイ)ミレーナのスキル!プレアを山札の下に戻して、カウンターチャージ!シールドプラス10000!」

 

「はふ・・・ターンエンドです」

 

PW46000➡PW11000(完全ガード)

PW13000➡PW11000+SH5000=16000

PW31000➡PW11000+SH25000=36000  ユイの手札3枚 山札26枚  シルフィのダメージ4枚

 

「見せてあげるよ・・・私とティルアの絆の力を!

ティルアのGB(ジェネレーションブレイク)!リアガードが1体以下ならコストを払わずにストライドできる!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

ティルア(シルフィ)が歌を紡ぎだすと、海がティルア(シルフィ)を包み込む。海の水が雨のように霧散していくとその奥には美しき輝きをもったマーメイドがいた。この姿こそ、人気絶頂で話題騒然となっているティルアの未来の姿だ。

 

Chouchou(シュシュ)話題騒然(ポピュラーフェイバー)ティルア!!!!」

 

Chouchou(シュシュ)話題騒然(ポピュラーフェイバー)ティルア  PW26000  ハーツ『Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア』

 

「ティルアの未来の姿・・・」

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上を1枚公開!『Chouchou(シュシュ)ソニア』これを手札に加えて、ランファを山札の下に!1枚ドロー!ランファ、ダリナ、ソニアとプレアをコール!

Chouchou(シュシュ)話題騒然(ポピュラーフェイバー)ティルアのスキル!GゾーンのChouchou(シュシュ)元気印(ライブリィ)イリアを表に!これで空いているリアガードサークル1つにつき、パワープラス5000!」

 

ランファ ティルア ダリナ

プレア   R   ソニア

 

「ソニアのブースト、ダリナでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランバルゲル』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「プレアのブースト、ランファでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』」

 

「いくよ!Chouchou(シュシュ)話題騒然(ポピュラーフェイバー)ティルアでヴァンガードにアタック!」

 

「・・・ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『Chouchou(シュシュ)初舞台(デビューステージ)ティルア』セカンドチェック『Chouchou(シュシュ)ティノ』サードチェック『Chouchou(シュシュ)ティノ』」

 

ティルア(シルフィ)が歌を紡ぎだすと海の水は竜の形となり、水竜はシンバスターにめがけて食らいついた。シンバスターは竜にのまれながら機体に火花が散っていく。

 

「ダメージチェック『次元ロボ整備員キャシー(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復して、パワーはヴァンガードに!」

 

「やるね。でも、真の力はここから。

Chouchou(シュシュ)話題騒然(ポピュラーフェイバー)ティルアのGB(ジェネレーションブレイク)3!ソニア、プレア、ダリナを山札の下へ!3枚山札に戻したら、ティルアはスタンド!ドライブマイナス2!

これでティルアのパワーはさらにプラス15000!

ランファのスキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『Chouchou(シュシュ)クレネス』スタンド!パワープラス5000!」

 

「ヴァンガードの・・・スタンド・・・!」

 

「ティルアでヴァンガードにアタック!」

 

「の、ノーガード!」

 

「ドライブチェック『Chouchou(シュシュ)セーラ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはランファ、クリティカルはヴァンガードに!」

 

水の竜の食らいつきに耐え抜いたシンバスターだがその目の前にはティルア(シルフィ)がおり、ティルア(シルフィ)が手をかざすと、水の激流が発生する。シンバスターはその激流にのまれ、海の底へと沈んでいった。

 

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW31000➡PW11000(+5000)

PW46000➡PW16000

 

ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)シンバスター』

 

ユイのダメージ6枚  シルフィのダメージ4枚  勝者シルフィ

 

ファイトの決着がつき、互いに沈黙が続いているが、ユイの表情には決意が込められた笑みを浮かべている。その様子を見てシルフィは笑みを浮かべる。

 

それから少し時間がたち、そろそろ別れの時間がやってくる。

 

「イフディエルの本拠地がわかったら真っ先に連絡を入れるよ。伊吹本部長には、内緒に、ね♪」

 

「何から何までありがとうございます!」

 

シルフィの心遣いにユイは頭を下げる。

 

「アリスに聞いてた通りに・・・シルフィさんは優しいですね!」

 

「なっ!ち、違うから!べ、別に、私は優しくなんて・・・これは・・・そう!自分のため!私のためにやってることなんだから!他の誰でもない私の!勘違いしないでよね!」

 

ユイの何気ない一言にシルフィは頬を赤らめながら否定する。その様子を見てユイはたまらずに笑ったのだった。

 

 

今現在イフディエルが不在のイフディエルの研究所の廊下、何やら不満たっぷりの様子のでめとりあがある1室に向かって歩いている。

 

「・・・つまんないつまんないつまんなーい!使徒の計画は順調、イフディエルの計画は順調・・・相手側の動きが未だにない!こんなんじゃ終焉ゲームの面白みがない!つまらない!」

 

どうも計画が順調に進んでいるようでそれにたいして不満でいっぱいのようだ。

 

「そっちが動かないなら・・・もっと盛り上げちゃうもんね」

 

でめとりあがたどり着いたのは研究資材や素材などが保管されている保管庫だ。でめとりあはその中へと入っていき、部屋の奥にあるカプセルの元まで移動する。そのカプセルの中には、獄炎のゼロスドラゴンドラクマが入っている。

 

「さあ・・・もっと楽しもうよ・・・」

 

でめとりあは狂気の笑みを浮かべながらカプセルを手に持ち、それを地面に叩きつけてカプセルを割っていくのであった。

 

to be continued…




ユイ「シルフィさんはベルギーのヴァンガードチャンピオンなんですよね?」

シルフィ「うん、そうだよ。でも今は長期の旅行中ってことにしてあるから、しばらくはカズミの家でお世話になってるけどね」

ユイ「そうまでして日本に滞在するってことは、やっぱりアリスが関係してますか?」

シルフィ「まぁね。私のせいであの子には心細い思いをしてしまったしね・・・その分までたっぷりと距離を埋めておきたいんだ」

ユイ「きっとアリスも喜んでくれますよ。そうだ!今度アリスと一緒に遊びに来てください!歓迎しますよ!」

シルフィ「本当?じゃあ絶対にアリスを連れていくからね」

アリス(大将・・・余計なことを・・・覚えてろよ・・・!)

TURN228「お化けの行きつく先」


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お化けの行きつく先

6月になって、だいぶ熱くなってきましたね。塩分、水分はこまめに取り、熱中症にならないように取り込みましょう。

さらに、6月にはアクアフォースの入ったパックが発売!私の狙いはもちろん、同パックに収録のディメンジョンポリスです。

さて、今回はサブタイトルの通り、彼女の回です。そして相手は・・・

それではどうぞ!


どこかに存在するイフディエルの本命の研究所、その一室でイフディエルは今開発している人工衛星のようなものにファイトのデータをインストールしている。その際に現れ出た数値量はイフディエルの予想を超えていた。

 

「これは・・・予想以上に質のいいデータじゃない。この数値量ならば、データのもう一押しあれば、これは完成する・・・争いが全て排除された完璧な世界の実現も、夢じゃないわ!!あっはははははは!!」

 

高い数値を見てイフディエルは狂気の笑みを浮かべて高らかに笑っている。

 

「・・・でめとりあ」

 

平常心に戻ったイフディエルは通信機を起動させ、でめとりあに連絡を取ろうとする・・・が、何も反応がなく、イフディエルは顔をしかめる。何を思ったのかイフディエルは保管庫のカメラの映像を確認する。そこには割れたカプセルの跡があり、中に入ってあった獄炎のゼロスドラゴンドラクマもなくなっていた。

 

「・・・ふぅー・・・仕方ないわね」

 

イフディエルがそう嘆息する。

 

「いい?世界中にいる通信カラスたち。でめとりあが何かをやっていることがあれば、そのデータをとり、持ち帰ってきなさい。あの子の安否はどっちでも構わないわ」

 

「カァー」

 

イフディエルがそう告げると、一室にいたカラスがなき、研究所の外へと飛び出していった。

 

「さて・・・こっちもそろそろ総仕上げといきましょうか」

 

イフディエルはパソコンのキーボードを操作し、人工衛星のようなものの完成を進めていくのだった。

 

 

 

TURN228「お化けの行きつく先」

 

 

 

晴海高校のお昼休み、クロノはカズマと共に昼食をとりながら、伊吹が出した結論にたいして愚痴をこぼしている。

 

「たく・・・伊吹の奴・・・また勝手にそんなことを決めやがって・・・」

 

「イフディエルって奴はそうとうやべぇって話だろ?だったら安全を思ってそう決断すんのは、普通じゃねぇのか?」

 

「それはわかってる。あいつの考えてることくらい、わかってるけど・・・」

 

伊吹の考えていることに納得いっているが、それでも不満げなクロノ。

 

「前にも俺たちに何も言わず、勝手に1人で行動しちまってることが何度かあってさ・・・また1人で勝手にそんなこと決めてるのが、納得いかねぇんだ」

 

「ふーん」

 

クロノがカズマにそう愚痴っているとき、クロノのスマホからラインが届く。ラインを確認してみると、ユイからのメッセージが届いていた。

 

「ユイから?」

 

ユイからのメッセージで何事かと思いながらクロノはメッセージを確認する。

 

 

世界のどこかの国の路地裏、そこにはたくさんの裏ファイターたちがたむろっている。その裏ファイターのリーダー格は誰かとファイトしている。相手はギーゼの使徒の1人、ZANGEKI(ザンゲキ)だった。ファイトの結果はZANGEKI(ザンゲキ)の圧勝だった。

 

『う・・・うわあああああ!!』

 

裏ファイターたちはZANGEKI(ザンゲキ)に恐れをなし、一目散に逃げていった。

 

「・・・つまらん・・・どれもこれも取るに足らん雑魚ばかり・・・。やはりそう簡単には奴らほどの強者は現れぬか・・・」

 

ZANGEKI(ザンゲキ)はつまらなさそうにしながら自分の手の甲のむらくものクランマークを確認する。

 

「あのファイトによって、拙者がこの世界に滞在できる猶予は、ファイトの敗北1回までとなってしまった・・・だがそれこそが、命を懸けた戦いと同じで胸躍る戦場・・・だというのにかかるものといえば雑魚ばかり・・・これではこの世界に来た意味がない・・・」

 

「そんなに戦いたいならさー、戦っちゃいなよ」

 

ZANGEKI(ザンゲキ)はぶつぶつ言っていると、突然声が聞こえてきた。ZANGEKI(ザンゲキ)はそこに向かって丸めたごみを手裏剣のように放った。そのごみは声を発した人物の手に丸く収まった。その相手とは、同じく使徒の1人、でめとりあだった。

 

「ひどいなー、こんなものをいきなり投げつけてくるなんてー」

 

「・・・何用だ」

 

「ほーら」

 

不満をあらわにするZANGEKI(ザンゲキ)にでめとりあは1枚のカードをすっと投げた。ZANGEKI(ザンゲキ)が受け止めたカードは獄炎のゼロスドラゴンドラクマだった。

 

「・・・何の真似だ?」

 

「私はね、何かを賭けたゲームが大好きなんだよ。お菓子にしろ、お金にしろ、何もかもを賭けた熱いゲームがね。それは、命や世界も例外じゃない」

 

「何が言いたい?」

 

「世界の命運をかけたゲームを盛り上げるために、私とクレイの帰還をかけたゲームをやろうよ・・・命を懸けたゲームみたいにね」

 

クレイの帰還を賭けたゲーム・・・それすなわちでめとりあはZANGEKI(ザンゲキ)にファイトを望んでいるようだ。

 

「使徒である主が・・・?本気で申しているのか?」

 

「今の使徒のやり方は腑抜けだからね。使徒の1人が使徒をクレイに返したとあったなら、慎重にならざるを終えないでしょ?内通者がいるという、嘘の報告を使ってね。で、あっち側は何かが起き始めてると不審に思うはずだから、動かざるを得ない。ゲームを盛り上げるためには一石二鳥・・・いや、三鳥っていった方がいいかな?」

 

「何?」

 

でめとりあの含みのある言い方にZANGEKI(ザンゲキ)は怪訝に思う。

 

「私、あんたのこと嫌いなんだよね。帝国の諜報部隊だかなんだか知らないけどね・・・人の領域にずかずかと入り込むその活動が気に入らないんだよ。だから、あんたには消えてほしいんだよ」

 

「快楽と私怨のために、か。それも1つの戦場というのならば、拙者はそれに答えねばならぬか・・・本当の戦場がどういうものかというものをな」

 

ZANGEKI(ザンゲキ)の口ぶりからして、でめとりあの挑戦するというのがわかる。

 

「いいよ。そう来なくっちゃね。でも・・・どのみち最後に勝つのは私・・・グランブルーお化け海賊団リーダー・・・でめとりあさ!」

 

「お化け海賊団?笑わせてくれる」

 

でめとりあの言葉にZANGEKI(ザンゲキ)はふっと笑う。

 

「主たちお化けの立ち位置は知っているぞ。グランブルー海賊の下級団員・・・つまりは、下っ端というということにな」

 

的をついたようなZANGEKI(ザンゲキ)の言葉にでめとりあは憎たらし気な顔をする。

 

「私、やっぱあんた嫌いだわ。人の立ち位置までずかずかと踏み込んで・・・叩きのめしてあげる」

 

一触即発の雰囲気が流れながらも互いにファイトの準備を執り行っている。準備を終えると同時に、すぐにファイトが始まる。互いにこの世界に存在できる可能性を賭けて。

 

「「スタンドアップ・)・ヴァンガード!!」」

 

「お化けのまっと!」

 

「忍獣イビルフェレット」

 

お化けのまっと  PW5000

 

忍獣イビルフェレット  PW5000

 

「拙者の先攻だ。ドロー。ライド。忍獣トリックアーツ。イビルフェレットは移動。拙者の番終了」

 

忍獣トリックアーツ  PW7000

 

R トリックアーツ  R

R イビルフェレット R  ZANGEKI(ザンゲキ)の手札5枚 山札43枚

 

「私のターンだよ!ドロー!ライド!お化けのくいんしー!まっとは移動!」

 

お化けのくいんしー  PW7000

 

R くいんしー R

R  まっと  R

 

「まっとのブースト、くいんしーでヴァンガードにアタック!」

 

「防御不要だ」

 

「ドライブチェック『海賊剣士コロンバール』」

 

「ダメージチェック『忍獣ドロンシフター』」

 

「ターンエンドだよ」

 

PW12000➡PW7000  でめとりあの手札6枚 山札42枚  ZANGEKI(ザンゲキ)のダメージ1枚

 

「拙者の番。ドロー。ライド。忍獣スライサーウルフ」

 

忍獣スライサーウルフ  PW9000

 

R スライサーウルフ R

R イビルフェレット R

 

「イビルフェレットの支援を受け、、スライサーウルフでヴァンガードに攻撃!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブトリガー確認『決闘龍王ZANGEKI(ザンゲキ)』」

 

「ダメージチェック『お化けのへすけす』」

 

「拙者の番終了」

 

PW14000➡PW9000  ZANGEKI(ザンゲキ)の手札6枚 山札40枚  でめとりあのダメージ1枚

 

「はっきりとぶっちゃけて言っちゃうとね、私は世界の滅亡だとか新世界の創造だとか、全くと言っていいほど興味がないんだよね」

 

「ほう。ではなぜ主はギーゼの使徒となっておるのだ?」

 

「そんなの決まってるでしょ?私が・・・私自身がやりたいと思ったことをやりたいからだよ。スタンド&ドロー。ライド!お化けのくれみー!コール!2体の海賊剣士コロンバール!」

 

お化けのくれみー  PW9000

海賊剣士コロンバール  PW9000

 

コロンバール くれみー コロンバール

  R    まっと    R

 

「左のコロンバールでヴァンガードにアタック!」

 

「防御『忍獣スティングウルフ(☆)』」

 

「右のコロンバールでヴァンガードにアタック!」

 

「防御不要。ダメージチェック『決闘龍王ZANGEKI(ザンゲキ)』」

 

「まっとのブースト、くれみーでヴァンガードにアタック!」

 

「防御不要」

 

「ドライブチェック『悪霊竜ガストドラゴン』」

 

「ダメージチェック『関門の忍鬼アタカ』」

 

「ターンエンドだよ」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW9000➡PW9000

PW14000➡PW9000  でめとりあの手札5枚 山札39枚  ZANGEKI(ザンゲキ)のダメージ3枚

 

「自分のやりたいことを徹底して追求し、さらに改良を加え、ゲームを実行する。それがグランブルー海賊団のポリシーであり、真髄なのさ!だから自分勝手に好き放題できないというのは・・・死ぬほどに我慢できないの。死、だけにね」

 

「それが今回拙者に挑んだということか・・・主だけが楽しんでいるようで、非常に不服である。ライド!弱肉強食!威風堂々!決闘龍王ZANGEKI(ザンゲキ)!!」

 

決闘龍王ZANGEKI(ザンゲキ)  PW11000

 

ZANGEKI(ザンゲキ)をコール!

リアガードのZANGEKI(ザンゲキ)のスキル!カウンターブラスト!自身を退却!山札から、決闘龍ZANBAKU(ザンバク)2枚選び、1枚をソウルへ送り、もう1体はスペリオルコール!」

 

決闘龍ZANBAKU(ザンバク)  PW11000

 

「イビルフェレットのスキル。自身をソウルへ。手札から忍獣スタッブファングをスペリオルコール。忍獣ドロンシフターをコール」

 

忍獣スタッブファング  PW9000

忍獣ドロンシフター  PW7000

 

 ザンバク   ザンゲキ スタッブファング

ドロンシフター  R      R

 

「スタッブファングで左のコロンバールに攻撃!」

 

「ノーガード」

 

ZANGEKI(ザンゲキ)でヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『お化けのこーでぃ(☆)』」

 

ZANGEKI(ザンゲキ)は鎖をぶんぶんと振り回して、身動きを封じ、斬撃を与えようと鎖をへすけすに向けて投げ放ったが、こーでぃが鎖を断ち切った。

 

「ツインドライブ確認『忍獣スライサーウルフ』2枚目『忍獣キャットデビル(☆)』クリティカルトリガー!効果を全て、ZANBAKU(ザンバク)に。ドロンシフターの支援を受け、ZANBAKU(ザンバク)でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『お化けのふぁびん』『お化けのじゃっきー』」

 

「拙者の番終了。ZANBAKU(ザンバク)、スタッブファングを手札に」

 

PW9000➡PW9000

PW11000➡PW9000+SH10000=19000

PW23000➡PW9000  ZANGEKI(ザンゲキ)の手札6枚 山札33枚  でめとりあのダメージ3枚

 

「同点とはやるねぇ。でもね、私はお化けたちのリーダー・・・簡単に成仏できるとは思わないことだね」

 

ZANGEKI(ザンゲキ)、でめとりあのファイトは互いに均衡しあっている。

 

 

ユイに呼び出されたクロノは指定された場所、公園の近くまで歩いてきた。何故かカズマもついてきてはいるが。

 

「・・・別にお前まで来なくてもよかったんだぜ?」

 

「お前1人だと無茶されかねん。ノアの件がいい例だ」

 

「耳が痛いぜ・・・」

 

無茶をやらかした自覚があるのかクロノはカズマの言葉を聞いて耳をふさいだ。そう話している間に指定された公園にたどり着いた。そこにはシオンとトコハの2人もいた。

 

「!シオン!トコハ!」

 

「クロノ?それに、東海林君まで・・・」

 

「君たちもユイに呼び出されて?」

 

「ああ」

 

「俺はこいつの監視だ」

 

シオンとトコハまで呼び出すとはいよいよ何事かと思い出す4人。

 

「いやー、ごめんごめん。呼び出した本人が遅れちゃったー。てへ♪」

 

「てへ、じゃないっつの。まったく・・・」

 

するとそこに呼び出した本人であるユイと付き添いできたアリスがやってくる。

 

「僕たちを集めるなんて、いったい何事だい?」

 

シオンが単刀直入に本題に入り、ユイは真剣みがこもった笑みを浮かべる。

 

「私、決めたんだ」

 

「決めたって・・・何を?」

 

ユイの決断にわからない表情をする4人にユイは堂々と言ってのけた。

 

「伊吹さんの命に背いて・・・イフディエルと戦いに行く!」

 

 

ZANGEKI(ザンゲキ)とでめとりあのファイトは、何気なく静けさがある。それを破ったのはでめとりあだった。

 

「今頃ガスティールとイフディエルは決戦の準備をしている頃だろうねぇ・・・ま、先に動くのはイフディエルだろうけど。やっとゲームが再開する感じでテンション上がるよ」

 

でめとりあはわくわくした感情を抑え、ZANGEKI(ザンゲキ)に視線を戻す。

 

「でも、そのゲームにあなたはもういない。下っ端とバカにされた私に惨めに倒されてね!ライド!お化けのリーダーでめとりあ!!」

 

お化けのリーダーでめとりあ  PW11000

 

「でめとりあのスキル!ソウルブラスト『お化けのくいんしー』『お化けのくれみー』山札の上からグレード1が出るまで公開!」

 

公開したカード『お化けのリーダーでめとりあ』『お化けのへすけす』『海賊剣士コロンバール』『お化けのこーでぃ(☆)』『お化けのばーなーど(治)』『お化けのふぁびん』『お化けのくいんしー』

 

「お化けのくいんしーを手札に。残りはドロップゾーンに。

ふぁびんのスキル。このユニットが山札からドロップゾーンに置かれた時、カウンターブラストしてドロップゾーンからスペリオルコール!ふぁびんは亡霊(ホロウ)!」

 

お化けのふぁびん  PW10000

 

「ストライドジェネレーション!!!屍の幻妖術師ネグロゾンガー!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『悪霊竜ガストドラゴン』グレード3

 

屍の幻妖術師ネグロゾンガー  PW26000  ハーツ『お化けのリーダーでめとりあ』

 

ZANGEKI(ザンゲキ)のスキル!ソウルにZANBAKU(ザンバク)がいるため、主のヴァンガードにスキルを与える!」

 

「へん!まっとのスキル。自身をソウルへ。山札の上から2枚ドロップゾーンへ『お化けのくれみー』『お化けのくれみー』さらにソウルチャージ『お化けのとみー兄弟(ブラザーズ)』これでカウンターチャージ。お化けのくいんしーをコール!」

 

お化けのくいんしー  PW7000

 

ふぁびん ネグロゾンガー コロンバール

 R      R    くいんしー

 

「ふぁびんでヴァンガードにアタック!

スキルでパワープラス4000!」

 

「防御『忍獣スタッブファング』」

 

「くいんしーのブースト、コロンバールでヴァンガードにアタック!

コロンバールのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ドロップゾーンからくいんしーをスペリオルコール!」

 

「防御『忍獣キャットデビル(☆)』」

 

「ネグロゾンガーでヴァンガードにアタック!」

 

ZANGEKI(ザンゲキ)が与えたスキル!主の手札を1枚捨てなければ、主のヴァンガードはドライブマイナス2させる!」

 

「手札を1枚捨てるよ」

 

「防御不要だ」

 

「トリプルドライブ『お化けのじゃっきー』セカンドチェック『お化けのリーダーでめとりあ』サードチェック『お化けのじみー(☆)』クリティカルトリガー!パワーは左のくいんしー、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ネグロゾンガー(ベル)は呪術の詠唱を唱え、ZANGEKI(ザンゲキ)の足元に魔法陣が出現する。詠唱が終わると同時に魔法陣から槍が出現し、ZANGEKI(ザンゲキ)はたまらずに攻撃をくらってしまう。

 

「ダメージチェック『関門の忍鬼アタカ』2枚目『忍妖タマユキ(治)』ヒールトリガー。ダメージを1回復、パワーはヴァンガードに」

 

「ネグロゾンガーのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのネグロゾンガーを表に!手札を1枚捨てて、山札の上から4枚見て、3枚をドロップゾーンに!『悪霊竜ガストドラゴン』『お化けのふれでぃ』『お化けのみっく一家(ファミリー)(醒)』ドロップゾーンから海賊剣士コロンバールをスペリオルコール!Gゾーン表のカード1枚につき、パワープラス5000!くいんしーのブースト、コロンバールでヴァンガードにアタック!

コロンバールのスキル!カウンターブラスト!ドロップゾーンから悪霊竜ガストドラゴンをスペリオルコール!ガストドラゴンを亡霊(ホロウ)!」

 

悪霊竜ガストドラゴン  PW11000

 

「防御不要。ダメージチェック『忍獣インスタントスワッパー』」

 

「ガストドラゴンでヴァンガードにアタック!

ガストドラゴンのGB(ジェネレーションブレイク)!山札の上2枚をドロップゾーンへ『お化けのぐらはむ(醒)』『お化けのじみー(☆)』パワープラス3000!亡霊(ホロウ)状態でパワープラス5000!」

 

「防御『忍獣インスタントスワッパー』」

 

「ターンエンドだよ。ガストドラゴンは退却。さ、あなたのターンだよ」

 

PW14000➡PW11000+SH5000=16000

PW16000➡PW11000+SH10000=21000

PW26000➡PW11000(+5000)

PW26000➡PW16000

PW19000➡PW16000+SH5000=21000  でめとりあの手札5枚 山札18枚  ZANGEKI(ザンゲキ)のダメージ5枚

 

「拙者のスタンド&ドロー」

 

「見ての通り場にはくいんしーが2体、そして手札は5!守りは万全!あなたじゃこれは突破は無理だよね~」

 

「・・・今のところは、な。ストライドジェネレーション!!!五戒法神ヤスイエ・ゲンマ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『決闘龍ZANBAKU(ザンバク)』グレード3

 

五戒法神ヤスイエ・ゲンマ  PW26000  ハーツ『決闘龍王ZANGEKI(ザンゲキ)

 

「スライサーウルフをコール。

ヤスイエ・ゲンマのスキル!ソウルブラスト『忍獣スライサーウルフ』ドロップゾーンに存在するスタッブファングを選び、山札からスペリオルコール!

左前列に登場した時、スタッブファングのスキル発動!カウンターブラスト!ヴァンガードに決闘龍がおれば、ドロンシフターを選び、山札からスライサーウルフをスペリオルコール!

ドロンシフターのスキル!カウンターブラスト!ヴァンガードに決闘龍がおれば、スライサーウルフを選び、2体のスライサーウルフにパワープラス2000!後列からアタック可能となる」

 

スライサーウルフ ヤスイエ・ゲンマ スタッブファング

ドロンシフター     R     スライサーウルフ

 

「スタッブファングでコロンバールに攻撃!」

 

「ノーガード!」

 

「ヤスイエ・ゲンマでヴァンガードに攻撃!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ『関門の忍鬼アタカ』2枚目『忍獣スティングウルフ(☆)』クリティカルトリガー!パワーは左のスライサーウルフ、クリティカルはヴァンガードに。3枚目『忍妖タマユキ(治)』ヒールトリガー。ダメージを1回復、パワーは左のスライサーウルフに」

 

ヤスイエ・ゲンマは4つの腕を構え、でめとりあ(ベル)に狙いを定める。狙いが定まった時、ヤスイエ・ゲンマは4つの刀を投げつけた。でめとりあ(ベル)は対処できず、攻撃をくらってしまう。

 

「ダメージチェック『お化けのくれみー』『お化けのふれでぃ』」

 

「右後列のスライサーウルフでヴァンガードに攻撃!

スライサーウルフのスキル!パワープラス2000!」

 

「ガード!『お化けのじゃっきー』」

 

「ドロンシフターのブースト、スライサーウルフでヴァンガードに攻撃!

スライサーウルフのスキル!パワープラス2000!

さらに右前列で自身がおり、ヴァンガードが決闘龍がおり、左列にスタッブファングがおればパワープラス5000!」

 

「ジェネレーションガード!!招来の幻妖術師ネグロノーラ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『お化けのばーなーど(治)』

 

招来の幻妖術師ネグロノーラ  SH15000

 

「ネグロノーラのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『お化けのまっと』Gガーディアンのネグロリリーを表に。ドロップゾーンからお化けのじゃっきーとくれみーをスペリオルコール!」

 

お化けのじゃっきー  PW7000

 

「じゃっきーは亡霊(ホロウ)

じゃっきーのスキルで、亡霊(ホロウ)状態でインターセプトが可能!じゃっきーとくれみーでインターセプト!」

 

「拙者の番終了。

スタッブファングのスキルでスライサーウルフは山札に。

ヤスイエ・ゲンマのスキルでスライサーウルフは手札に」

 

PW9000➡PW9000

PW26000➡PW11000

PW13000➡PW11000+SH5000=16000

PW35000➡PW11000+SH25000=36000  ZANGEKI(ザンゲキ)の手札6枚 山札25枚  でめとりあのダメージ5枚(裏3枚)

 

「逆転とはさすがにやるねぇ。でも忘れてない?私にはね・・・とっておきの切り札があるんだよ・・・」

 

ZANGEKI(ザンゲキ)の冷静な顔とは対照的にでめとりあはにったりと笑みを浮かべており、瞳には闇が纏っている。

 

 

イフディエルと戦うと聞いて、クロノたちは唖然とし、アリスはやれやれと呆れ、トコハは信じられないといった表情をしている。

 

「ユイ・・・あんた・・・本気なの?」

 

「本気だよ。じゃなきゃ、こんな話しないよ」

 

トコハの問いかけにユイは当然のように言ってのけた。

 

「わかってるの⁉相手はものすごい危険なユニットなのよ⁉命だって関わるかもしれないのに・・・。伊吹さんたちの時だって・・・自分の研究所の中で、ゼロスドラゴンを・・・」

 

結果的に伊吹たちは無事だったわけだが、もし下手をしたら命を失いかねない行為を平然とやってのけたイフディエルがどれだけ危険かわかっての言葉だった。だがそれでもユイの決断は揺るがない。

 

「それでも、だよ」

 

「ユイ・・・」

 

「私はあいつに負けた・・・負けたままであのまま野放しすることはやっぱりできない」

 

「・・・・・・」

 

ユイの言葉にシオンが思い浮かべたのはフィデスを破壊した張本人、ヴァレオスの姿だった。

 

「でも、それ以上に・・・世界を犠牲にしてまで平和を勝ち取りたいというあの姿勢は、私自身が許せないんだ」

 

もはや何を言っても聞かなさそうなユイの言動にどう止めたらいいか困り果てているトコハ。

 

「俺は協力するぜ!」

 

「クロノ⁉」

 

「おい、新導!」

 

クロノがユイに協力すると聞いて、トコハとカズマは反対気味の姿勢になる。

 

「伊吹は何回か俺たちに黙って行動してたんだ。ちょっとばかり仕返ししてやろうと思ってな。少しは俺たちの気持ちもわかるようになるだろ。それに、あいつをどうにかしたいのは、俺も、みんなも同じだからな」

 

「クロノ・・・ありがとう」

 

「僕も最低限のことは協力するよ」

 

「シオン⁉」

 

まさかのシオンまで協力する姿勢に驚くトコハ。

 

「ああなったユイはもう誰にも止められないさ。それはトコハも知ってるはずだろ?」

 

「それは・・・」

 

「だったらユイの好きなようにやらせればいい。ユイは大きな覚悟を持って僕たちにこのことを話したんだ。じゃなきゃ、わざわざ呼び出したりしない」

 

「シオン・・・」

 

シオンの気遣い、協力によってユイは心強さを大きく感じる。

 

「諦めなって。うちの大将が言っても聞かないのは、おたくらが1番知ってるはずだろ?」

 

「・・・はぁー・・・しゃあねぇなぁ・・・」

 

ユイの決意の強さに負け、カズマも止めることはやめた。

 

「・・・ああ!もう!わかったわよ!ユイの好きにやればいいじゃない!」

 

「トコハ・・・」

 

「その代わり!」

 

トコハもとうとうユイの決意に負け、好きにやらせる代わりの条件を付きつける。

 

「ぜっっったいに勝ちなさいよ!負けたりなんかしたら承知しないんだから!!」

 

「うん!言われるまでもないよ!」

 

トコハも許可をとり、ユイは力強い笑みを浮かべ、条件をのんだ。

 

「私1人じゃどうにもできない・・・でも、仲間がいれば、どんな状況だって乗り越えらえる!だから改めて・・・みんなの力を貸して!」

 

ユイの決意と必死の頼みにここにいる全員は顔を頷かせた。それにはユイは心強さを大きく感じる。

 

 

ZANGEKI(ザンゲキ)とでめとりあのファイト・・・

 

ZANGEKI(ザンゲキ)・・・あんたはこの先のゲームに参加できない。ここで打ちのめされていくのだからね!!

 

でめとりあはZANGEKI(ザンゲキ)に一方的にそう言ってのけ、コストを払った。

 

ヴァンガードと同じカードをコストに

 

ジェネレーションゾーン  コスト『お化けのリーダーでめとりあ』

 

我が未来を喰らい顕現せよ!!!メガラニカのゼロスドラゴン!!!アルティメットストライド!!!!!

 

海賊船の真下に巨大な渦潮が発生し、海賊船を飲みこんだ。渦潮が天まで届き、水が霧散していくと、禁断の破壊兵器、ゼロスドラゴンメギドが降臨した。

 

絶海のゼロスドラゴンメギド!!!!!

 

絶海のゼロスドラゴンメギド  PW36000  ハーツ『お化けのでめとりあ』

 

「メギドのスキル!カウンターブラスト(2)!ドロップゾーンから5体スペリオルコール!ガストドラゴン2体、でめとりあ、お化けのへすけす2体をスペリオルコール!5体全部にパワープラス5000!」

 

お化けのへすけす  PW9000

 

「ガストドラゴンは亡霊(ホロウ)

2体のへすけすのスキル!パワープラス3000!」

 

ガストドラゴン メギド  でめとりあ

ガストドラゴン へすけす へすけす

 

「これで準備は整った。さあ、覚悟はできた?」

 

「・・・主はこの戦いに覚悟、信念はあるのか?」

 

「??」

 

「拙者は前の戦いで知った。彼奴等には彼奴等なりの信念、覚悟を持って挑んできた。そしてそれは、時にちからとなる。そして信念は、拙者にはない力。なればあるのは覚悟のみ」

 

ごちゃごちゃとうるさいよ!絶海のゼロスドラゴンメギドでヴァンガードにアタック!!

 

「完全防御『絹笠の忍鬼シズネ』(コスト『関門の忍鬼アタカ』)

ZANGEKI(ザンゲキ)が与えたスキル!主の手札を1枚捨てなければ、主のヴァンガードはドライブマイナス2させる!」

 

「1枚捨てる!」

 

メギドはレーザーピットと自身の口にエネルギーを充満させ、溜め切ったところで全てを破壊する光線をZANGEKI(ザンゲキ)に放った。光線が当たる直前にシズネが自らを引き換えにZANGEKI(ザンゲキ)を守り通した。

 

「トリプルドライブ『お化けのじみー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部左前列のガストドラゴンに!セカンドチェック『お化けのじみー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部左後列のガストドラゴンに!サードチェック『お化けのこーでぃ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部でめとりあに!でめとりあでヴァンガードにアタック!」

 

「防御『忍獣スティングウルフ(☆)』インターセプト『忍獣スライサーウルフ』」

 

「この・・・!メギドのスキル!アタック終了時、他のリアガードと位置を交換する!真ん中のへすけすとでめとりあの位置交換!ガストドラゴンでヴァンガードにアタック!

スキル発動!山札の上2枚をドロップゾーンに『お化けのぐらはむ(醒)』『お化けのぐらはむ(醒)』パワープラス8000!」

 

「ジェネレーションガード。伏魔忍妖ホウゲンウィング」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍妖タマユキ(治)』

 

伏魔忍妖ホウゲンウィング  SH15000

 

「スキル発動。ドロンシフターを選択し、山札からガーディアンサークルにスペリオルコール。防御を終えれば、これは山札に戻る」

 

「メギドのスキル!ガストドラゴンとガストドラゴンの位置を交換!ガストドラゴンでヴァンガードにアタック!

スキル発動!山札の上から2枚ドロップゾーンに『お化けのとみー兄弟(ブラザーズ)』『お化けのでゅーい(治)』パワープラス8000!」

 

「防御『忍獣スティングウルフ(☆)』『忍獣キャットデビル(☆)』」

 

「へん!これで袋のネズミだ!メギドのスキル!前列のガストドラゴンと右後列のへすけすの位置を交換!右のへすけすでヴァンガードにアタック!」

 

「覚悟にも力が宿る。防御不要。ダメージトリガー確認『薄幸の忍鬼シラサギ(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

「これでフィニッシュだ!!左のへすけすでヴァンガードにアタック!」

 

「だが逆に信念も覚悟もないものには・・・防御『薄幸の忍鬼シラサギ(引)』」

 

「!!?バカな⁉メギドの攻撃を全部防いで・・・⁉いくらダメージトリガーの恩恵があったって言っても・・・⁉」

 

でめとりあが動揺していると、でめとりあのGカードは何らかの意思で除外され、ファイトに使用できなくなった。

 

PW36000➡PW11000(完全ガード)

PW21000➡PW11000+SH15000=26000

PW29000➡PW11000+SH20000=31000

PW29000➡PW11000+SH20000=31000

PW17000➡PW11000(+5000)

PW17000➡PW16000+SH5000=21000  でめとりあの手札5枚 山札7枚  ZANGEKI(ザンゲキ)のダメージ5枚(裏1枚)

 

「このように肝心なところで思わぬ結果を招きかねない。拙者は以前まで慢心していたのだ。拙者ならば勝てるとな。しかし今は、敗北を機に覚悟を持って挑むことを決めた。これが、拙者と主の力の違いだ」

 

「ありえない・・・ありえない・・・!!」

 

この現状を受け入れようとしないでめとりあにZANGEKI(ザンゲキ)は冷めた表情になる。

 

(わかってはいたが・・・やはりこの程度の精神か・・・つまらん・・・)

 

「ま、まだファイトは終わってない!こっちは手札5、そっちは0!どうあがいたってこっちの勝ちだ!」

 

「それはどうかな。スタンド&ドロー。・・・ヴァンガードと同じカードをコストに

 

ジェネレーションゾーン  コスト『決闘龍王ZANGEKI(ザンゲキ)

 

「!!ま、まさか・・・私が与えた・・・!」

 

我が未来を喰らい顕現せよ!!!ドラゴン・エンパイアのゼロスドラゴン!!!アルティメットストライド!!!!!

 

荒れ狂う波が漂う海の底から全てを燃やす地獄の炎が吹き荒れた。炎がZANGEKI(ザンゲキ)を飲み込み、炎が晴れると、禁断の破壊兵器、ゼロスドラゴンドラクマが現れる。

 

獄炎のゼロスドラゴンドラクマ!!!!!

 

獄炎のゼロスドラゴンドラクマ  PW36000  ハーツ『決闘龍王ZANGEKI(ザンゲキ)

 

「・・・っ!!」

 

「ドラクマのスキル。カウンターブラスト(2)。主のユニットは全て退却し、バインドする。ヴァンガードもしかり」

 

ドラクマの獄炎により、へすけす2体、でめとりあ2体が焼き払われてしまう。

 

「そして、主は手札を3枚選び、2枚を捨て、1枚はヴァンガードサークルに置くがよい」

 

「くっ・・・手札2枚を捨てて・・・じゃっきーにライド・・・!」

 

「ふむ・・・では、ドロンシフターを前列へ」

 

ドロンシフター ドラクマ R

   R     R   R

 

獄炎のゼロスドラゴンドラクマでヴァンガードに攻撃

 

「・・・っノー・・・ガード・・・!」

 

「トリプルドライブ『決闘龍ZANBAKU(ザンバク)』『決闘龍ZANBAKU(ザンバク)』『忍獣キャットデビル(☆)』クリティカルトリガー。パワーはドロンシフター、クリティカルはドラクマに」

 

ドラクマは大きく息を吸い、でめとりあ(ベル)に向けて大きな口を開けて獄炎を放った。でめとりあ(ベル)を獄炎に包み込ませるどころか、海全体が、炎に包まれ、地獄のような絵図になった。

 

PW36000➡PW7000

 

ダメージチェック『お化けのリーダーでめとりあ』

 

ZANGEKI(ザンゲキ)のダメージ5枚  でめとりあのダメージ6枚  勝者ZANGEKI(ザンゲキ)

 

「まさか・・・そんな・・・」

 

「これが、覚悟という名の力だ」

 

現状を受け入れられないでめとりあのGカードは青い炎包まれ、焼き尽くされていく。

 

「あ・・・ああ!・・・あああああああ!!」

 

さらに自分の手の甲のグランブルーのクランマークが消えかけていることに取り乱し始める。

 

「嫌だ!戻りたくない!こんな・・・こんなところで!!」

 

「自分がけしかけてきた勝負だ。自業自得、大人しく現状を受け入れろ」

 

「こ・・・このぉ・・・!!」

 

でめとりあが恨めしそうにしていると、自分の魂が、ディフライドであるベルの体から離れていく。

 

お前なんか・・・おっ死んじまえ!!!

 

でめとりあは呪いの言葉を残して成仏するかのように惑星クレイへと戻されていった。ディフライドが解除されたベルは気を失い、静かに倒れた。

 

「・・・・・・」

 

残ったZANGEKI(ザンゲキ)はカラスの視線に気が付き、強くカラスを睨みつける。カラスはすぐさま飛んで逃げていった。

 

世界よ、沈黙せよ!!獄炎のゼロスドラゴンドラクマ!!

 

逃がさないといわんばかりにZANGEKI(ザンゲキ)はドラクマのカードを放り投げた。カードから強烈な炎があふれ出し、炎からドラクマが現実となって現れた。ドラクマはカラスに向かって獄炎を放った。だがカラスは予想を超える動きをし、獄炎を回避する。その動きが何度も行われたが、カラスは何事もなかったかのように飛んで逃げていった。一通り炎を吐いたドラクマはカードに戻り、ZANGEKI(ザンゲキ)の手に渡る。

 

「・・・逃げられたか・・・」

 

ZANGEKI(ザンゲキ)は仕方ないと思い、ベルの近くにあったゼロスドラゴンメギドのカードを回収し、ベルを抱えてその場を去っていった。

 

 

翌日の普及協会の会議室、伊吹たちを含めた普及協会主要メンバーたちが集まり、緊急会議を行っている。

 

「皆も知っているとは思うが、先日、宮地学園の林間学校で行方不明になっていたベル・マリネッタが気を失った状態で普及協会本部で発見された」

 

「宮地学園の生徒・・・」

 

「そいつもディフライドされてたんだから、いたたまれねぇよな・・・」

 

同じく宮地学園の卒業生であったアイチとカズヤも自分たちの後輩がひどい目にあわされている状況に苦い表情をしている。

 

「ベル・マリネッタはディフライドが解除されている状態になっていた」

 

「海外のみんなが倒したのか・・・それとも、使徒との間で問題があったのか・・・わからないことだらけだね」

 

「何やら不穏な動きを見せているようだな・・・」

 

ディフライドが解除された理由がわからない伊吹たちにとっては、対策を急がせていく必要があると考える。

 

「2つ目の報告だ。たった今、クリストファー・ロウの連絡が入った。ようやくイフディエルの本拠地がわかったようだ」

 

「よし・・・準備が整い次第、イフディエルの本拠地の制圧作戦を行う。皆、各自準備するように」

 

キョウヤの報告、ようやくイフディエルの本拠地がわかり、制圧の準備を行う伊吹たち。それとは対照的に会議に参加していたシルフィはこっそりとこの内容をユイたちに本拠地と会議内容を送った。

 

(こちらのできることはやったよ。なるべき早くした方がいいよ・・・ユイちゃん)

 

シルフィは心の中でユイの活躍に期待を膨らませるのだった。

 

to be continued…




ZANGEKI(ザンゲキ)「思わぬ襲撃があったが、戦というものはたんなる遊びとくべつすることはできん。

戦とは命と命のやり取り・・・そこに楽しみはあるものの、それをゲームと見間違える気はない。

覚悟も信念も持たないものの末路と言えば当然であろう。

さて、思わぬ収穫もあった。拙者は次なる強者を求めて、次の地へ向かおう」

TURN229「正義が織りなす奇跡」


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正義が織りなす奇跡

ヴァンガードゼクスの公式サイトにいろいろなキャラクターが出てきましたが、ヴァンガードGNEXTで出てきたベルノさんが出てくるとは思いませんでした。しかも年代に合わせて14歳。ますます続報が気になりますね。

そしてやっと・・・やっとここまでたどり着きました!ユイちゃんとイフディエルの回!いやぁ、ここまでいろいろと試行錯誤したものです。

それではどうぞ!


イフディエルがゼロスドラゴンウルティマによって破壊された公園の跡地の入り口、普及協会本部の会議に参加していったシルフィの吉報を待ってるユイたち一同の姿がいた。しばらく待っていると、ユイのスマホからメールの振動が来る。ユイは急いでその内容を確認する。その内容を見たユイはクロノたちにも伝える。

 

「イフディエルの本拠地が判明したよ!このあたりだと、電車を何本も乗り継ぎしないといけない・・・かなり遠い場所にある!場所は・・・」

 

ユイはイフディエルの本拠地をクロノたちに教えると、場所が場所なのかクロノたちは焦り始める。

 

「おいおい!そんな電車を何本も乗り継ぎしてたら、伊吹たちに先を越されちまう!そうしたら、お前とイフディエルの決着がつけられない!」

 

「だったら、タクシーとかで・・・」

 

「いくら金を惜しまないといっても、その場所でどんだけかかると思ってる⁉それに僕たちは学生だ。絶対に怪しまれるに決まってる!」

 

「うかつだった・・・せめて岩倉が万全の状態になっていれば・・・」

 

「それでも行くしかないんだ・・・今からでも走ればまだ・・・」

 

クロノたちが焦りだす姿、それでも決意を揺るがないユイを見て、トコハは・・・

 

「ああ、もう!うっとうしい!焦らずにここで待ってればいいの!!」

 

と言って声を大きく上げた。言葉も意味も分からず、なおかつトコハの大声に戸惑うユイたち。すると・・・ちょうど6人程入れそうなほどの大きな車が自分たちの前に止まった。車の窓が開かれ、運転していたのは・・・

 

「はーい、トコハ、アミーゴーズ。時間通りだったかな?」

 

なんと、ハイメだった。いきなりハイメが現れ、驚愕する一同。

 

「は、ハイメ⁉」

 

「な、なんで・・・」

 

「なるほど・・・人が悪いね、トコハも」

 

「どゆこと?」

 

「私が呼んだの」

 

一同が驚愕する中で、シオンはただ1人納得し、トコハは堂々とそう言ってのけた。そう、ハイメをここに呼んだのは、トコハだったのだ。

 

「正直に言って、ユイの考えは安直すぎる!でもだからと言って今のあんたは聞く耳持たない!だったらせめて、1人ぐらい協力してくれる大人は必要でしょ?」

 

「トコハ・・・」

 

トコハの隠れた気遣いにユイは感服している。

 

「ユイのハートが震えたんだろ?だったらその気持ちを断る理由は、俺にはないよ♪」

 

「ハイメ・・・トコハ・・・ありがとう・・・私のために・・・」

 

ユイはトコハとハイメに感謝をし、笑みを浮かべる。そしてすぐに車に乗り込む。一同もそれに合わせて車に乗る。

 

「このままこの場所に向かって!」

 

「オッケー!少し飛ばすから、しっかり捕まってなよ、アミーゴーズ!」

 

ユイの発進合図とともに、ハイメは車を運転し、いつもよりスピードを出して発車させる。イフディエルの本拠地へと向かって。

 

 

 

TURN229「正義が織りなす奇跡」

 

 

 

使徒の拠点から離れているガスティールに同行しているヴァレオスとアガレス。ヴァレオスは先日起きたでめとりあの件をガスティールに報告する。

 

「でめとりあが独断でファイトを・・・しかもあろうことか使徒であるZANGEKI(ザンゲキ)に仕掛けた。だが、返り討ちにあい、惑星クレイに送り返された」

 

「・・・そうですか」

 

ヴァレオスの報告にガスティールはただそれだけ言った。

 

「・・・本当によかったのか?」

 

「ほんの些細なことです。彼女は駒としての役目を果たしただけのこと。役目を終えた駒は盤上から去る・・・それだけですよ」

 

ヴァレオスの一言にガスティールは表情を変えず、そう述べた。

 

「だが、ゼロスドラゴンメギドとドラクマは奴の手に渡ったままだ。それについてはどう考える?」

 

「心配には及びません。彼ほど扱いやすい駒は、そう他にはいないでしょう」

 

「・・・くくく、それもそうだな」

 

アガレスの疑問にガスティールは不敵な笑みを浮かべながらそう答え、納得がいったのかアガレスは口元を緩める。

 

(さて・・・こちらが準備している間にも、彼女の物語も終わりが近づきましたね・・・理想を望む天使がどのような終焉を迎えるのか、楽しみですねぇ・・・)

 

ガスティールは不敵な笑みを浮かべながらイフディエルの物語の結末を楽しみにしている。

 

 

ハイメの運転のおかげもあって、ユイたちは伊吹たちよりも早く、イフディエルの本拠地である研究所までたどり着いた。

 

「ここが・・・イフディエルの本拠地・・・」

 

「本当にここに・・・」

 

イフディエルの研究所を見て、身震いするクロノたち。その中でユイは臆することなく、決意がこもった表情をしている。

 

「行こう!!」

 

ユイの合図によって、一同はイフディエルの研究所へと入っていった。

 

 

研究所の研究室、イフディエルは監視カラスと監視カメラをに映っているユイたちを見て、不敵な笑みを浮かべながらくすりと笑う。

 

「・・・こちらから取りに行く手間が省けたわ♪」

 

 

ユイたちはイフディエルを探して、研究所の廊下を走っていく。ここまで数分走ってきたが、罠らしい罠はいっさいなかった。

 

「おかしい・・・ここまで来て罠が1つもないなんて・・・」

 

ここまで罠がないことに疑問を抱いていると、目の前にある扉の前までやってくると、扉が開かれた。奥から出てきたのは、本命であるイフディエルだった。

 

「ようこそ、本丸研究所へ。よくここまでこれたわねぇ」

 

「!イフディエル!」

 

イフディエルの登場にユイたちは警戒を強めていく。

 

「どうぞ、入ってちょうだい。お客人にはおもてなしをしないとね?」

 

イフディエルがユイたちが奥の部屋を見えるように動く。部屋の奥には、ファイト台や、ファイトを鑑賞できるような椅子が複数置かれている。

 

「さ、誰が私の相手なのかしら?誰でも構わないわよ?」

 

「私が相手だ!」

 

イフディエルの相手となるのは、やはりユイだった。

 

「あらあらまたあなた?手も足も出なかったあなたに私の相手が務まるとでも?」

 

「あの時とは違う!ファイトだ!」

 

イフディエルの挑発的な言葉にユイは買い言葉で返す。それに対してイフディエルは予想通りと言わんばかりの顔になる。

 

「ま、いいわ。少しはマシになってればいいけどね」

 

イフディエルとユイはファイト台の前に立ち、ファイトの準備を行う。クロノたちは椅子に仕掛けがないか確認を終えた後に座り、ファイトを見守る。準備を終えたイフディエルとユイはファイトを行う。

 

「「スタンドアップ・ザ()・ヴァンガード!!」」

 

「ビルド・スタンダード!」

 

初診の守護天使(イニシャル・セレスティアル)ルヒエル!」

 

ビルド・スタンダード  PW5000

 

初診の守護天使(イニシャル・セレスティアル)ルヒエル  PW5000

 

「私の先攻!ドロー!ライド!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランスカウト!ビルド・スタンダードは移動!ターンエンド!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランスカウト  PW7000

 

R グランスカウト R

R   ビルド   R  ユイの手札5枚 山札43枚

 

「私のターンね。ドロー。ライド。吸入の守護天使(アブソーブ・セレスティアル)バハーリア。ルヒエルは移動」

 

吸入の守護天使(アブソーブ・セレスティアル)バハーリア  PW7000

 

R バハーリア R

R ルヒエル  R

 

「ルヒエルのブースト、バハーリアでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『卓越の守護天使(エクセレンス・セレスティアル)ヨフィエル』」

 

「ダメージチェック『イニグマン・ブラン』」

 

「ターンエンドよ」

 

PW12000➡PW7000  イフディエルの手札6枚 山札42枚

 

「私のターン!ドロー!ライド!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランバルゲル!コール!次元ロボダイバレスト!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランバルゲル  PW9000

次元ロボダイバレスト  PW9000

 

「ダイバレストのスキル!ヴァンガードにスキル獲得!」

 

ダイバレスト グランバルゲル R

  R      ビルド   R

 

「ダイバレストでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『直射の守護天使(フロンタル・セレスティアル)メルエヤル』」

 

「ビルド・スタンダードのブースト、グランバルゲルでヴァンガードにアタック!

ダイバレストが与えたスキル!カウンターブラスト!1枚ドロー!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『次元ロボ整備員キャシー(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに!」

 

「ダメージチェック『吸入の守護天使(アブソーブ・セレスティアル)バハーリア』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000

PW14000➡PW7000  ユイの手札6枚 山札39枚  イフディエルのダメージ2枚

 

「イフディエル!私はあなたを認めない!認められない!世界を正しく導くために、ギーゼを利用するなんて間違ってる!世界をもっとよく見て!人間の可能性は素晴らしい!それをあなたに教えたい!」

 

「・・・だから・・・伊吹本部長の指示を背いたの?」

 

「それが、私がやりたいこと、私が決めたことだから」

 

ユイが本拠地に乗り込んできた理由を聞いたイフディエルはくすくすと笑う。

 

「くすくす・・・やっぱりいいわ、あなた。今まであった中でも1番の活力・・・何が何でも・・・あなたを手に入れたいわぁ」

 

「ユイを、手に入れるだって?」

 

「ライド。掌握の守護天使(コントロール・セレスティアル)ヘエル。バハーリアと直射の守護天使(フロンタル・セレスティアル)メルエヤルをコール」

 

直射の守護天使(フロンタル・セレスティアル)メルエヤル  PW9000

 

メルエヤル ヘエル  R

バハーリア ルヒエル R

 

「いくら世界を壊し、理想の世界が実現したとしても、ギーゼが存在する限り、本当の意味の平和は掴みとれない。だから、世界を壊した後に、ギーゼも滅ぼさないとねぇ」

 

「ギーゼも・・・滅ぼす・・・?」

 

「ふふ・・・ルヒエルのブースト、ヘエルでヴァンガードにアタック」

 

「・・・ノーガード」

 

「ドライブチェック『直射の守護天使(フロンタル・セレスティアル)メルエヤル』」

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランボルバー』」

 

「そのための準備だって、すでに最終段階まで突入している。後はあなたを手に入れるだけ。バハーリアのブースト、メルエヤルでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『オペレーターガール・リンカ(醒)』」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW9000

PW16000➡PW9000  イフディエルの手札5枚 山札38枚  ユイのダメージ1枚

 

「・・・どういうこと?ギーゼの使徒であるあなたが、ギーゼを滅ぼすって・・・」

 

「・・・見なさい、これを」

 

ユイの疑問にイフディエルはキーボードを操作し、隠していた隔壁を開かせる。隔壁の奥には、イフディエルが作ったであろう人工衛星があった。

 

「な、なんだぁ、こりゃあ⁉」

 

「人工衛星・・・?」

 

「これこそが、世界を平和へと導きだすための鍵・・・ギーゼを滅ぼす兵器・・・エクリプスキャノン」

 

「エクリプス・・・キャノン・・・」

 

どうもイフディエルがずっと作っていたのは、この兵器、エクリプスキャノンのことだったようだ。

 

「これはね、この世界の技術、惑星クレイの技術、そして・・・レリクスの全てを融合させて作り上げた究極の産物。これが完全に起動すれば、ステルス機能が起動し、気づかれることなく、ギーゼを、滅ぼせる」

 

「・・・っ」

 

「ただこれはまだ未完成なのよね。でも、シュミレーションも完璧。性能は抜群。後は・・・燃料を入れるだけ」

 

「燃料?」

 

「惑星クレイの技術力とレリクスの全てを融合させてるんだから、何を燃料としているか、わかるわよね?」

 

エクリプスキャノンの燃料となるものを、一同は真っ先に思い浮かべたものがストライドフォースだ。

 

「ご想像の通り、ストライドフォース・・・でもただのストライドフォースじゃダメ。ギーゼを完全に滅ぼすんだから、ギーゼと同じ何かがないと」

 

「!まさか・・・!」

 

「そう・・・」

 

シオンがイフディエルが真に欲しているものに気が付くと、イフディエルユイに向かってビシッと指をさす。

 

「ギーゼの紋章を宿した者のストライドフォースが必要不可欠。ギーゼ復活用と、燃料用として、2人必要なわけ」

 

「!!」

 

イフディエルの言葉に、カズマが真っ先に脳裏に浮かんだのは、イメージで見たあの光景・・・クロノがギーゼの紋章の柱が完成したあの光景だ。

 

「な・・・何・・・言ってんだ・・・?」

 

「あら、クロノ君。もしかして気づいてないのかしら?レリクスの影響っていうのはね、レリクスを壊した程度では簡単に消えたりしないの。ほんのわずかに・・・確かに・・・必ず刻まれているのよ。何かのきっかけさえあれば・・・」

 

「!くっ・・・うぅ!!」

 

『!ユイ!』

 

イフディエルの説明を終えた後、ユイは自分の利き手が熱くなり、手を抑える。手を見てみると、消えたはずのギーゼの紋章が浮かび出ている。

 

「なっ・・・!」

 

「ほら・・・ね。逃れられはしないのよ。ギーゼの呪いからは、ね」

 

「・・・1つ聞いていい?」

 

「何かしら?」

 

「その兵器の燃料としてストライドフォースを入れられた人・・・それに、キャノンに打たれたギーゼ復活の際の器の人は・・・どうなるの・・・?」

 

「・・・くす」

 

ユイにとって最も重要なことをイフディエルに尋ねると、イフディエルはクスリと笑う。

 

「何当たり前のこと聞いてるの?死ぬに決まってるじゃない。ギーゼを滅ぼすほどなんですもの、当然でしょ?」

 

『・・・!!』

 

イフディエルの何気ない発言に一同を驚愕し、ユイの中に怒りが沸き上がる。

 

「・・・けないで」

 

「何?聞こえないわ」

 

「ふざけないでっ!!あなたの望む世界のために、人間を1人2人犠牲にするようなやり方、私が許さない!!」

 

「世界をより良きものにするために、小さな犠牲は仕方ないことよ。だいたい・・・道端のありんこをいちいち数えて、目的地にたどり着けると思う?」

 

「どんな生物だって、可能性をもって生きてるんだ!それを壊す権利なんて、あるわけない!スタンド&ドロー!皆を守るために解き放て!銀河の戦士!ライド!勝利を呼ぶ英機(ブレイベストヴィクター)グランギャロップ!!」

 

勝利を呼ぶ英機(ブレイベストヴィクター)グランギャロップ  PW13000

 

「わお!ユイの新しいグランギャロップ!」

 

「コール!宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート!」

 

宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)  PW4000

 

ダイバレスト グランギャロップ R

グランビート   ビルド    R

 

「グランビートのブースト、ダイバレストでメルエヤルにアタック!」

 

「・・・ノーガード」

 

「ビルド・スタンダードのブースト、グランギャロップでヴァンガードにアタック!

グランビートのスキル!ヴァンガードがギャロップなら、ソウルへ入れて、1枚ドロー!パワープラス5000!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランバルゲル』セカンドチェック『次元ロボダイブルーム(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

グランギャロップは空を高く飛んでいるヘエル(マヒル)に向かって、その場から動かず、剣による斬撃破を放つ。ヘエル(マヒル)はまともに斬撃破をくらったにもかかわらず、余裕の笑みだ。

 

「ダメージチェック『掌握の守護天使(コントロール・セレスティアル)ヘエル』」

 

「ターンエンド!」

 

PW13000➡PW9000

PW18000(+5000)➡PW9000  ユイの手札8枚 山札33枚  イフディエルのダメージ3枚

 

「ダメージ1対3か・・・ここまでは大将がリードしてるな」

 

「けど相手はエンジェルフェザー・・・あのダメージが、糧となる・・・」

 

「少しは工夫らしい工夫をしているじゃない。確かに前よりは違うわね。けど・・・それでもあなたは私に負けるのよ。スタンド&ドロー。ライド。浄化の光よ、仇なす罪人に天罰を与えよ!移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル!!」

 

移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル  PW11000

 

「羽ばたく翼は裁きの剣!!ストライドジェネレーション!!!!聖霊守護天使(ホーリー・セレスティアル)アナフィエル!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  『卓越の守護天使(エクセレンス・セレスティアル)ヨフィエル』

 

聖霊守護天使(ホーリー・セレスティアル)アナフィエル  PW26000  ハーツ『移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル』

 

超越(ストライド)スキル。守護天使(セレスティアル)のGユニットにストライドした時、ソウルブラスト『吸入の守護天使(アブソーブ・セレスティアル)バハーリア』山札から、イフディエルをダメージゾーンに置き、ダメージゾーン表のバハーリアを選んでダメージ1回復。

ルヒエルのスキル。守護天使(セレスティアル)のヴァンガードが登場した時、ソウルに入れて、ヴァンガードと同名カードがダメージゾーンにあれば、1枚ドロー。メルエヤル、介護の守護天使(ナーシング・セレスティアル)ナレルをコール」

 

介護の守護天使(ナーシング・セレスティアル)ナレル  PW7000

 

「ナレルのスキル。手札の守護天使(セレスティアル)のカードをダメージゾーンに『卓越の守護天使(エクセレンス・セレスティアル)ヨフィエル』ダメージゾーンのイフディエルを手札に」

 

(!ゼロスドラゴンのコスト・・・!)

 

「メルエヤルのスキル。守護天使(セレスティアル)のヴァンガードがいて、ダメージゾーンにカードが置かれるとき、パワープラス2000。

さらにダメージゾーンにヴァンガードと同名カードがあれば、ヴァンガードにパワープラス2000。

ダメージゾーンのヨフィエルのスキル。カウンターブラスト。守護天使(セレスティアル)のヴァンガードがいて、ダメージゾーンにヴァンガードと同名カードがあれば、ダメージゾーンからスペリオルコール」

 

卓越の守護天使(エクセレンス・セレスティアル)ヨフィエル  PW11000

 

「コールした後は、山札の上1枚を表でダメージゾーンに『天変の守護天使(インバート・セレスティアル)アスべエル(☆)』

守護天使(セレスティアル)ヴァンガードがいるのでパワープラス2000!

メルエヤルのスキル。自身とヴァンガードにパワープラス2000。

さらに守護天使(セレスティアル)ヴァンガードがいるのでダメージゾーンにあるアスべエルのスキル。アスべエルを山札の上に置き、シャッフル。山札の上から3枚公開」

 

公開したカード『掌握の守護天使(コントロール・セレスティアル)ヘエル』『盤石の守護天使(アダマンタイン・セレスティアル)アニエル』『守護天使(セレスティアル)ランディング・ペガサス(引)』

 

「アニエルをダメージゾーンに。残りはドロップゾーンに。

メルエヤルのスキル。自身とヴァンガードにパワープラス2000。ドクトロイド・リフロスをコール」

 

ドクトロイド・リフロス(醒)  PW4000

 

「ドクトロイドのGB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラスト。ダメージゾーンのカードを2枚選んで、山札の上に置いてシャッフル。山札に置いたダメージゾーンの枚数だけ、ダメージゾーンに『介護の守護天使(ナーシング・セレスティアル)ナレル』『根治の守護天使(エラディケイト・セレスティアル)ラビエル(治)』』1枚ドロー。

メルエヤルのスキル。自身とヴァンガードにパワープラス4000。ナレルをコール。

ナレルのスキル。手札のヨフィエルをダメージゾーンに。ラビエルを手札に。

ハーツが守護天使(セレスティアル)なので、アナフィエルのスキル。リアガードの介護の守護天使(ナーシング・セレスティアル)ナレルを表でダメージゾーンに置き、ダメージゾーンからナレルをスペリオルコール。ナレル、ヨフィエル、メルエヤルを選択。選択したユニットとダメージの表の同名のカードそれぞれ1枚につき、パワープラス3000。それぞれのカードがダメージゾーンにあるため、守護天使(セレスティアル)のユニット全てにパワープラス9000。

メルエヤルのスキル。自身とヴァンガードにパワープラス2000」

 

メルエヤル アナフィエル ヨフィエル

 ナレル    R     ナレル

 

「元々私の理想を誰かに認めてもらおうなんてこれっぽっちも思ってないわ。ただ今の世界で平和が続いても、必ず争いは起きる。そうなる前に、世界は壊れるべきなのよ。アナフィエルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『懲罰の守護天使(ホットショット・セレスティアル)シェミハザ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはヨフィエル、クリティカルはヴァンガードに!セカンドチェック『至妙の守護天使(アーティスティック・セレスティアル)マカリエル』サードチェック『懲罰の守護天使(ホットショット・セレスティアル)シェミハザ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはヨフィエル、クリティカルはヴァンガードに!」

 

アナフィエル(マヒル)は炎と雷を合わせ、雷炎をグランギャロップ目掛けて放った。グランギャロップは雷炎をまともにくらったが、剣で払いのける。

 

「ダメージチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランスカウト』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランバルゲル』『次元ロボダイバレスト』」

 

「ねぇ、シラヌイと関わったことのあるあなたたちならわかるでしょ?惑星クレイは争いばかりで・・・そして、人間のイメージ力で、ユニットたちの思考が歪んでいくことを。ナレルのブースト、ヨフィエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『鋼闘機(メタルボーグ)ウルバスター』」

 

「もはや、汚れた人間たちが存在する限り、平和は訪れない!!ナレルのブースト、メルエヤルでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!豪勇合身ジーオーファイブ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『次元ロボ整備員キャシー(治)』

 

豪勇合身ジーオーファイブ  SH15000

 

スキル発動!ソウルブラスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランスカウト』シールドプラス10000!このターンでダメージゾーンに送られた時、さらにシールドプラス5000!さらにインターセプト!『次元ロボダイバレスト』」

 

「・・・ターンエンド」

 

PW35000➡PW13000

PW48000➡PW13000

PW46000➡PW13000+SH35000=48000  イフディエルの手札5枚 山札27枚  ユイのダメージ5枚

 

「なんとか、5ダメージで抑えることができたけど・・・」

 

ヴゥー!ヴゥー!ヴゥー!

 

トコハが一言呟くと何やらサイレンの音が鳴り響いた。

 

「・・・何事かしら?」

 

イフディエルが操作し、モニターに監視カメラの映像を映す。そこには、伊吹を含めた制圧部隊が入りこんできた。

 

「伊吹⁉もうここまで来たのか!」

 

「うーん、邪魔が入るのは嫌だしねえ・・・」

 

イフディエルはキーボードを操作し、複数体のガードロボットを起動させ、伊吹たちを襲わせた。伊吹たち制圧部隊はガードロボットを対処する。

 

「伊吹さん!」

 

「これで邪魔は入らないわ。さぁ、思う存分楽しみましょう?」

 

いくら邪魔されたくないとはいえ、本気で排除しようとしているイフディエルを見て、ユイは急いで自分のターンに入る。

 

「すぐに終わらせて、ロボットを止める!ストライドジェネレーション!!!天地合体トライアース!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『勝利を呼ぶ英機(ブレイベストヴィクター)グランギャロップ』グレード3

 

天地合体トライアース  PW28000  ハーツ『勝利を呼ぶ英機(ブレイベストヴィクター)グランギャロップ』

 

超越(ストライド)スキル!ソウルブラスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』パワープラス12000!

ビルド・スタンダードのスキル!カウンターブラスト!自身をソウルへ!1枚ドロー!ヴァンガードにパワープラス4000!グランビート、ダイバレスト、グランバルゲル、グランスカウトをコール!

ダイバレストのスキル!ヴァンガードにスキル獲得!

グランバルゲルのGB(ジェネレーションブレイク)超爆(バースト)!パワー40000以上ならパワープラス8000!

グランスカウトのGB(ジェネレーションブレイク)2!カウンターブラスト!ソウルブラスト『ビルド・スタンダード』ギャロップの名のつくヴァンガードのパワーを2倍に引き上げる!合計、88000!」

 

「パワー88000⁉」

 

「すげぇ・・・こんなヴァンガードの高パワー見たことねぇぜ!」

 

「トライアースのスキル!Gゾーンのエクスギャロップを表に!さらにパワープラス10000!スキル獲得!」

 

グランバルゲル トライアース ダイバレスト

グランスカウト   R    グランビート

 

「グランビートのブースト、ダイバレストでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『至妙の守護天使(アーティスティック・セレスティアル)マカリエル』」

 

「トライアースでヴァンガードにアタック!

グランビートのスキル!ソウルへ!1枚ドロー!パワープラス5000!

ダイバレストのスキル!カウンターブラスト!1枚ドロー!」

 

「・・・ノーガード」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『次元ロボ整備員キャシー(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはグランバルゲルに!セカンドチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』サードチェック『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!パワーはグランバルゲルに!クリティカルはヴァンガードに!」

 

トライアースは勢いよく地面を蹴飛ばし、空高くジャンプし、イフディエル(マヒル)に向かって水と風を纏った両拳を叩きつける。この一撃でイフディエル(マヒル)は初めて苦虫を噛みしめている。

 

「くっ・・・ダメージチェック『至妙の守護天使(アーティスティック・セレスティアル)マカリエル』『吸入の守護天使(アブソーブ・セレスティアル)バハーリア』」

 

「トライアースのスキル発動!アタックがヒットしたため、パワー20000につき、相手のリアガードを1体退却できる!パワー80000以上で4体分!ナレル2体、メルエヤル、ヨフィエルを退却!」

 

「これでイフディエルのリアガードが0に!」

 

「これで!グランスカウトのブースト、グランバルゲルでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!聖黒熾天使(ブラック・セラフ)エレレート!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『根治の守護天使(エラディケイト・セレスティアル)ラビエル(治)』

 

聖黒熾天使(ブラック・セラフ)エレレート  SH15000

 

「エレレートのGB(ジェネレーションブレイク)。Gガーディアンのパラシエルを表に。ソウルブラスト『初診の守護天使(イニシャル・セレスティアル)ルヒエル』ダメージゾーンの表のカード1枚につき、シールドプラス5000!合計でシールドプラス25000!」

 

「ターンエンド。グランスカウトは退却して、ソウルチャージ『」

 

PW13000➡PW11000+SH5000=16000

PW98000➡PW11000

PW34000➡PW11000+SH25000=36000  ユイの手札10枚 山札22枚  イフディエルのダメージ5枚

 

「・・・1つ聞いていいかしら?あなたはなんでこの世界を守ろうとするの?」

 

「なんでって・・・」

 

「あなたには関係ないはずよ?世界中の人間たちと直接的な友好関係もない。なら、助ける意味も・・・」

 

「意味ならある!」

 

「!」

 

「確かに私たちの世界の人間は自己中でわがままで、自分のこと以外考えられないのかもしれない!それでも・・・それでもみんな、自分の可能性を信じて、必死に生きてるんだ!それを否定する権利なんて、どこにもない!!」

 

「・・・・・・」

 

イフディエルの問いかけにユイは自分の思う気持ちを力いっぱい伝える。その姿にイフディエルは唖然となる。

 

「・・・そう・・・可能性、ね。私にはもうそんなもの、一切感じられない。それも当然。自分から切り捨てたんですもの。でもあなたは、最後まで可能性を信じ、未来を信じ、己を貫く・・・心底羨ましいわ」

 

ユイの答えにイフディエルはこの世界で初めて、本当の意味の笑みを浮かべた。

 

「なんで・・・もっと早くに、あなたと出会えなかったんでしょうね?」

 

だがその笑みは・・・あまりにも辛く、寂しく、空しい笑顔だった。

 

「イフディエル・・・」

 

「・・・でも、たらればの話をしたって意味ないわよね。現実は・・・そうはならなかったんですもの

 

「!!この感じ・・・!」

 

「ゼロスドラゴンが来るぞ!」

 

ヴァンガードと同じカードをコストに。我が未来の全てを賭けて!!反逆者に聖なる裁きを与えたまえ!!

 

ジェネレーションゾーン  コスト『移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル』

 

我が未来を喰らい顕現せよ!!!ユナイテッド・サンクチュアリのゼロスドラゴン!!!アルティメットストライド!!!!!

 

天の空高くより、神々しい光がイフディエル(マヒル)を包み込み、天へと昇っていくイフディエル(マヒル)。雲に入った瞬間、光はさらに神々しくなり、天から禁断の破壊兵器、ウルティマが現れる。

 

極天のゼロスドラゴンウルティマ!!!!!

 

極天のゼロスドラゴンウルティマ  PW36000  ハーツ『移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル』

 

「ウルティマのスキル。カウンターブラスト(2)。山札から好きなカードを4枚選んで、そのうち2枚をコールできる。ヨフィエルと黒衣の明知(ブラック・ウィズダム)スラオーシャをスペリオルコール」

 

黒衣の明知(ブラック・ウィズダム)スラオーシャ  PW11000

 

「残りのカードは山札の上に。そして、ドライブチェックで出たトリガーの効果は全てのユニットに適応される。

ヨフィエルのスキル。パワープラス2000。バハーリアと懲罰の守護天使(ホットショット・セレスティアル)シェミハザを2体コール」

 

懲罰の守護天使(ホットショット・セレスティアル)シェミハザ(☆)  PW5000

 

「スラオーシャの救援(レスキュー)。ダメージ1回復、レスキューチェック『天変の守護天使(インバート・セレスティアル)アスべエル(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てのユニットに」

 

「レスキューチェックで全部のユニットにクリティカルが⁉」

 

「それだけじゃない・・・あの1番上のカードは、おそらくスタンドトリガー!」

 

「なっ!それって・・・」

 

ヨフィエル ウルティマ スラオーシャ

バハーリア シェミハザ シェミハザ

 

「シェミハザのブースト、スラオーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』インターセプト!『次元ロボダイバレスト』」

 

「私もあなたみたいな考え方ができれば、こんな行動はしなかったんでしょうけどね・・・バハーリアのブースト、ヨフィエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!大銀河超獣ズィール!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『次元ロボ整備員キャシー(治)』

 

大銀河超獣ズィール  SH15000

 

「スキル発動!ソウルブラスト『ビルド・スタンダード』ヨフィエルを選んでパワーマイナス5000!」

 

でもね、私の心はあの日を境に凍り付いた・・・この汚れた世界を、壊してしまいたいほどに

 

イフディエルの脳裏に浮かび上がったのは、戦場において、仲間を失ったクレイでの出来事。そしてそれを悔しく拳を握りしめる自分だった。

 

もう何もかもが遅いのよ。この世界にも、クレイにも、未来という名の可能性は、失われてしまったのだから。シェミハザのブースト、ウルティマでヴァンガードにアタック!

 

「違う!!今からでもやり直せるはずだ!完全ガード!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランモンク』(コスト『次元ロボダイブルーム(引)』」

 

ウルティマは剣を大きく上げてグランギャロップに振り下ろしたが、その攻撃はグランモンクが防いでいった。グランモンクの不器用が折れるとウルティマもう一撃放とうとした。だがその攻撃はグランモンクの別の武器で市にだ。

 

「往生際が悪い!トリプルドライブ!ファーストチェック『ドクトロイド・リフロス(醒)』スタンドトリガー!全てのリアガードをスタンド!パワーは全部のユニットに!」

 

「くっ!やっぱりリアガードを全部スタンドしやがった!」

 

「セカンドチェック『盤石の守護天使(アダマンタイン・セレスティアル)アニエル』サードチェック『懲罰の守護天使(ホットショット・セレスティアル)シェミハザ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てのユニットに!」

 

「ここでダブルトリガーだと⁉」

 

「無駄な抵抗はやめて、私に身をゆだねなさい。そうすれば、あなたは新たな世界で永遠に語り継がれる・・・栄光が手に入られるのよ。バハーリアのブースト、ヨフィエルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『次元ロボダイブルーム(引)』『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランザイル』『オペレーターガール・リンカ(醒)』『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』インターセプト!『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランバルゲル』そんなのはお断りだ!」

 

「これで・・・あなたも終わり!そして、新たな世界の幕開けよ!!シェミハザのブースト、スラオーシャでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスカリヴー!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『次元ロボ整備員キャシー(治)』

 

超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスカリヴー  SH15000

 

「スキル発動!攻撃しているユニットのパワー30000以上でシールドプラス10000!さらにガード!『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』」

 

『防いだ!!』

 

「ま・・・まさか・・・ウルティマの加護が・・・!」

 

イフディエルが信じられない表情をしている間に、ゼロスドラゴンの意志によって、イフディエルのGカードは除外される。

 

PW26000➡PW13000+SH15000=28000

PW30000(-5000)➡PW13000+SH15000=28000

PW41000(+20000)➡PW13000(完全ガード)

PW45000➡PW13000+SH35000=48000

PW46000➡PW13000+SH35000=48000  イフディエルの手札3枚 山札18枚  ユイのダメージ5枚(裏2枚)

 

「・・・まぁでも、完全ガードを手元にあるし、ここさえ凌げば余裕で勝てるわ・・・」

 

「・・・私は、あなたを憐れむ」

 

「?」

 

「世界を憎むあまり、仲間の本当に残したいものに気付こうとしない・・・哀れな天使」

 

「・・・・・・」

 

「私はあなたとは違う!どんなに辛くても、どんなに厳しくても、醜さ、卑しさも全て受け入れる!人々の心は1つにはなれない・・・けれど!仲間との絆と思いが合わせれば、どんなことだって乗り越えられる!世界だって平和が保たれる!!」

 

ユイがそう宣言して拳を上に突きつけると、手から光が発する。

 

「ぬっ・・・くぅ・・・!・・・なっ!!」

 

イフディエルはまぶしさを感じながらもユイの手の甲を見て、驚愕する。なぜなら・・・ユイの手に刻まれたギーゼの紋章が燃えていくように消えていくからだ。イフディエルは気になってキーボードを操作し、センサーをユイを照らし出す。

 

「ギーゼの呪いが・・・完全に消失・・・!こんなこと・・・ありえない・・・!」

 

完全にギーゼの紋章が消えたことに戸惑いを隠せないイフディエル。その間にもユイのターンに入る。

 

「銀河よ、正義を記し、輝きを照らし出せ!!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』グレード3

 

グランギャロップは剣を掲げて銀河の光を自身に浴びさせる。光から出てきたのは、下半身は馬のような姿、上半身は人間のような、サジタリウスのような姿のバトロイドが現れる。背中には翼に似たパーツ、手には剣ではなく弓が備わっている。これぞ、グランギャロップのもう1つの未来の可能性だ。

 

天を射抜く超神機(ブレイベストピーク)エクスギャロップ!!!!」

 

天を射抜く超神機(ブレイベストピーク)エクスギャロップ  PW28000  ハーツ『勝利を呼ぶ英機(ブレイベストヴィクター)グランギャロップ』

 

「可能性を信じているユイの・・・新しいエクスギャロップ!」

 

超越(ストライド)スキル!ソウルブラスト『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランバルゲル』パワープラス12000!

天を射抜く超神機(ブレイベストピーク)エクスギャロップのGB(ジェネレーションブレイク)3!Gゾーン表のカード1枚につき、パワープラス10000!5枚でパワープラス50000!」

 

「パワー90000を単体で・・・すごい・・・!」

 

R エクスギャロップ R

R    R     R

 

天を射抜く超神機(ブレイベストピーク)エクスギャロップでヴァンガードにアタック!

ブレイベストピークの超爆(バースト)!カウンターブラスト!Gゾーンの超宇宙勇機(ちょううちゅうヒーロー)エクスギャロップエクスギャロップを表に!パワー40000以上で、ドライブプラス1!

Gゾーン表のカードが増えたため、パワープラス10000!」

 

「さらに上がってパワー100000⁉」

 

「それだけで・・・!完全ガード!『盤石の守護天使(アダマンタイン・セレスティアル)アニエル』(コスト『懲罰の守護天使(ホットショット・セレスティアル)シェミハザ(☆)』)」

 

エクスギャロップはイフディエル(マヒル)に弓の狙いを定め、光の矢を放った。だがその矢はアニエルが防ぎきる。

 

「クワドラプルドライブ!ファーストチェック『駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ』セカンドチェック『勝利を呼ぶ英機(ブレイベストヴィクター)グランギャロップ』サードチェック『鋼闘機(メタルボーグ)グラスカッター(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ブレイベストピークに!ファイナルチェック『宇宙勇機(うちゅうヒーロー)グランビート(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ブレイベストピークに!」

 

「せっかくのダブルクリティカルなのに、ざんね・・・」

 

「ブレイベストピークの超爆(バースト)!パワー80000以上でアタックが終了した時、ブレイベストピークをスタンド!ドライブマイナス4!」

 

「ドライブチェックが失う代わりに高パワーを維持したままのスタンド⁉」

 

「すげぇ・・・」

 

「ハートにぃ・・・キターーー!!」

 

「ブレイベストでヴァンガードにアタック!」

 

「私は・・・新たな世界を・・・!!」

 

「世界をまともに見ようとしないあなたに世界は変えられない!私は世界を見つめ、醜さを認めたうえで、まっすぐ突き進む!そして掴んで見せる!全ての人に、笑顔を!」

 

「何と傲慢な!そんなことができるとでも・・・!」

 

「難しいことは重々承知だよ。それでも、私は前に進むんだーーー!!」

 

「ああああああああああああああああ!!!」

 

エクスギャロップはもう1度弓を構え、イフディエル(マヒル)に光の矢を先ほどよりも強力な威力を載せて放った。イフディエル(マヒル)は光の矢に貫かれる。あたりは、イフディエル(マヒル)の羽で舞っている。

 

PW100000(+1000)➡PW11000(完全ガード)

PW101000➡PW11000

 

ダメージチェック『移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル』『移植の守護天使(グラフティング・セレスティアル)イフディエル』

 

ユイのダメージ5枚  イフディエルのダメージ6枚  勝者ユイ

 

「よっしゃああ!!」

 

「やったぁ!ユイが勝った!」

 

「やったな!」

 

「ユイー!ハートが震えるファイトだったよー!」

 

ユイがイフディエルに勝って一同は喜び、笑いあった。ユイ自身も決着をつけられて笑みを浮かべる。

 

ボワッ!!

 

そうしてる間にイフディエルのGカードは金色の炎に包まれていき、カードを焼き尽くす。

 

「!カードが⁉」

 

『くわあああああ!!』

 

一同がカードに注目しているとカラスたちが部屋に入ってきて、クロノたちの周りを飛び回っている。

 

「な、なんだよこいつら⁉」

 

「あ、あっちいけ!」

 

「かあーーー!!」

 

カラスたちを払いのけようとしている隙に1匹のカラスがゼロスドラゴンウルティマを持ち去っていった。

 

「ぜ、ゼロスドラゴンが⁉」

 

「ふ・・・ふふふふふ・・・」

 

イフディエルはクランクマークの痛みを耐えながら立ち上がる。

 

「残念だったわね、私が万が一ディフライドが解けたらカラスたちがゼロスドラゴンを回収するプログラムを組み込んでいるのよ。今頃は、使徒たちの手に・・・」

 

「くっ・・・!」

 

「・・・負けは負けだしね、エクリプスキャノンの使用は諦めるわ。この世界の物も利用しない。でも・・・」

 

イフディエルがそう口にしている間にイフディエルの魂はマヒルの体から抜け出していく。

 

私が世界を壊すのを諦めるとでも思う?絶対に世界を壊し・・・必ず理想世界を実現してやるわ

 

「・・・その時は・・・クレイのみんなが必ず止める!私たちとユニットたちは、繋がっているから!」

 

・・・その強がりがどこまで続くか、クレイで見ててあげるわ

 

ユイの言葉を聞いて、イフディエルは笑みを浮かべながら惑星クレイへと静かに送り返されていく。ディフライドが解除されたマヒルは静かに倒れ、ユイに支えられる。

 

「これは・・・どういうことだ?なぜお前たちがいる?」

 

「!い、伊吹・・・!」

 

イフディエルがクレイに戻っていくのを見届けている隙に、伊吹たち制圧部隊がやってきた。クロノたちはやばいといった顔をしている。伊吹はユイに視線を向ける。

 

「これはお前がやったのか?」

 

「・・・はい」

 

「・・・佐倉、それからお前たち、すぐに普及協会本部に来い」

 

伊吹はこの場所を制圧部隊に任せ、イフディエルの研究所からユイたちを連れて去っていった。

 

 

バチンッ!

 

普及協会本部の本部長室に戻ってきた伊吹は事の発端であるユイの頬に1発ビンタを振るう。それには一同驚愕する。

 

「お前は自分が何をやったのかわかっているのか?」

 

「・・・はい」

 

「結果的にイフディエルをクレイに返せたが、もしものことがあったらどうするつもりだった?お前は自分個人の目的のために、多くの者に危険をさらし、迷惑をかけた。言い逃れはできんぞ」

 

「・・・返す言葉もありません」

 

伊吹の説教にユイは痛む頬を抑えながら反省しながら説教を聞いている。

 

「お前には、それ相応の処罰を受けてもらう」

 

「伊吹!いくら何でも・・・」

 

「いいんだよ、クロノ。これでいいんだ」

 

「お前・・・」

 

伊吹の言い分に何かを言おうとした時、ユイがストップをかける。

 

「処罰を言い渡す」

 

「・・・」

 

「お前には、これからもドラゴン・エンパイア支部でこれまで以上の責務を全うしてもらう」

 

「・・・え?」

 

「勝手な行動はこれからは控えてもらう。せめて俺たちに連絡を入れろ。そして、お前自身の手で、ヴァンガードの楽しさを広めろ」

 

「え?え?え?」

 

厳しい処罰、最悪の場合支部を追い出されることを覚悟していたユイは呆気にとられる。

 

「お前という存在は、もう俺たち普及協会本部には必要不可欠の存在だ。勝手な行動をし、いなくなることは許さん。これからも、協力してくれるな?」

 

迷惑をかけたのにまだ普及協会に、それどころか自分を必要と言ってくれたことにたいしてユイは、自分はなんてバカなんだろうと思いながらうれし涙を流す。

 

「・・・はい・・・もちろんです・・・。全力でやらせていただきます」

 

ユイの姿、心情を察し、伊吹は伊吹はふっと笑みを浮かべた。その様子にくろのはやれやれっと心の底で思っている。これで長かったイフディエル問題は解決した。だが、これが終わりというわけではない。まだ使徒たち、ガスティールの問題が残っているのだから。

 

to be continued…




伊吹「まったく・・・俺の指示を無視して研究所まで行くとは・・・無茶なことをする」

ユイ「ご、ごめんなさい・・・ご迷惑をおかけしました」

伊吹「全くだ・・・もしお前がいなくなったりでもしたら・・・俺はお前の両親に顔向けもできん」

ユイ「あの・・・伊吹さん。私のこと、心配してくれてたんですか?」

伊吹「当たり前だ。お前はすでに普及協会にとって大切な逸材だ。勝手にいなくなることは許さん。しかし・・・お前が今回の件で深く悩ませてしまったことには、俺の責任がある。すまなかった。これからも、ヴァンガードのために、手を尽くしてくれるな?」

ユイ「も・・・もちろんです!佐倉ユイ!全身全霊で、ヴァンガードを盛り上げて見せます!」

TURN230「邪神司教ガスティール」


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邪神司教ガスティール

2週間くらいも更新できず申し訳ございませんでした。まさかここまで時間がかかるとは・・・。

BCFはとても楽しかったです。ヴァンガードエクスの映像を見ていると、どうしても自分のデッキを組みたくて仕方ないです。発売まで9月・・・後もう少しですね。

新シリーズのアニメは新右衛門(シンさん)が主人公とは驚きました!Gのキャラも登場しますし、楽しみです。私の小説での主人公は・・・?そして、ユイちゃんの父親のゲンゾウも登場しますよー。


イフディエルの一件を終え、クリスマスイブの日の普及協会本部の会議室で伊吹はアイチとカズヤと共にクリスからあるものについての報告を受けている。

 

≪突入部隊が持ち帰ってきたイフディエルのエクリプスキャノンについてなんだけどね・・・≫

 

そう、イフディエルが作り上げたギーゼを滅ぼすための衛星、エクリプスキャノンについてだ。

 

「何かわかったか?」

 

≪正直、とんでもない代物だよ。あれは地球の技術力、惑星クレイの技術、そして、レリクスのデータを無理やり詰め込ませた破壊兵器だ。あんなものが起動すれば、星の1つや2つ壊せる、なんて軽いものでは済まされない。最悪の場合、宇宙全部を滅ぼすことも容易なほどだ≫

 

「宇宙全部を・・・壊す・・・」

 

「ギーゼを滅ぼすためにそこまでやるかあいつは」

 

ギーゼを滅ぼすために全宇宙まで滅ぼす領域まで達している代物にアイチとカズヤはそれを想像するだけで顔色が青ざめる。

 

「佐倉の奴が勝手な行動をしてくれたおかげで事なきを得たが・・・どうにかならないのか?」

 

≪今技術員を総動員させて、エクリプスキャノンを逆の性質のものに変えられないか調べてるよ≫

 

「と、いうと?」

 

「滅ぼすものではなく、何かの害を打ち消したり、中和させるってことかな?」

 

「例えば・・・虚無とかか?」

 

≪うん。アイチとカズヤはいい線いってるよ。といっても、あんな無理やりにねじ込んだ技術の塊だからね。相当時間はかかるけど≫

 

クリス率いるジーニアスコミュニケーションテクノロジーの一員はどうにかしてエクリプスキャノンを破壊とは別の性質に変えれるように奮闘しているようだ。

 

「そうか・・・わかった。キャノンの方は任せる。こちらは、こちらのできることをやる」

 

≪わかったよ。・・・ああ、そうそう・・・メリークリスマス。今日の夜は楽しんできてね・・・サンタさん♪≫

 

「ぐっ・・・」

 

クリスはイタズラ心たっぷりの笑みを伊吹に向けて通信を切る。心当たりがありまくりの伊吹は深くため息をついて、テーブルに置いてある紙袋を見つめる。それは前日のこと・・・

 

『クロノ君たちがね、アラタ君たちの帰国に合わせて、盛大にクリスマスパーティを開くんだ。みんな君の登場を楽しみにしているからね♪』

 

『まぁそういうわけだ。勤めはしっかり果たせ・・・伊吹サンタよ』

 

クロノたちが主催するクリスマスパーティの企画にサンタ役になったことと伊吹は少し頭を抱えている。その様子にアイチはくすりと笑い、カズヤはにやにやした顔して伊吹を見ている。

 

 

 

TURN230「邪神司教ガスティール」

 

 

 

使徒の拠点から離れ、どこかの駅で静かに新聞を読んでいるガスティールは報告のためにやってきたヴァレオスとアガレスの報告を受ける。

 

「イフディエルが惑星クレイへと送り返された」

 

「そうですか」

 

ヴァレオスの報告にガスティールはいたって冷静だ。

 

「なかなか良い余興でした。平和などという甘えた理想を夢見る堕天使には、相応しい末路だったでしょう」

 

「奴自身はどうでもよいが、これで使徒の数は7人・・・約半数をきりそうになっている。今後の作戦に支障がきたすのではないか?」

 

「それを補うのがアガレス、あなたの役目・・・違いますか?」

 

「・・・ふん、そうであったな」

 

アガレス自身は戦力のことを気にしていたようだが、ガスティールの言葉で、その不安も一気に吹き飛んだようだ。

 

「全てのゼロスドラゴンは覚醒を果たした・・・後は、メサイアの先導者を私が討つ。それで全てが始まるのです」

 

「今後の作戦の準備は我が進めておく」

 

「ええ。任せましたよ」

 

ガスティールは到着した列車に乗り込み、ヴァレオスとアガレスに顔を向ける。

 

「では、滅びの時を」

 

 

カードキャピタル2号店では、クロノたちチームストライダーズとトリニティドラゴン、マサトとケイスケ、シンとでアラタたちのためのクリスマスパーティの準備を進めている。

 

「どうだ?こんなもんか?」

 

「んー、ちょっと右が上がりすぎだ」

 

「わりぃ、タイヨウ。そこの飾り、取ってくれねぇか?」

 

「はい」

 

楽しくクリスマスパーティの準備を進める中、タイヨウはクロノにたいしてある不安を抱いている。

 

「・・・あの・・・」

 

「ん?」

 

「・・・いえ、なんでもないです」

 

だがクロノの特に何も変わってない様子を見て、口に出すまいとする。

 

「香港ではみんな頑張ってたんだもんな。帰ってきたらびっくりさせてやろうぜ!」

 

今と何も変わってない。それどころかイフディエルの一件が終わってから元気が増したようにも見える。だがタイヨウはどうも不安がぬぐえない。タイヨウの脳裏に浮かび上がってくるのはクロノがギーゼにディフライドされかけている姿だ。あの後何かかわってないだろうかとずっと考えているのだ。

 

「気にすることねぇんじゃねぇか?」

 

「!カズマさん・・・」

 

「あんなにはしゃいでんだ」

 

「気にしすぎですかね・・・?」

 

不安を抱えるタイヨウにカズマがフォローをする。

 

(・・・そうだ。気のせいに決まってる。あいつの言ったことだって・・・)

 

カズマ自身も不安を抱いているが、それはないと無理に納得させている。そしていつも脳裏に浮かんでくるのはイフディエルが言った言葉だ。

 

『もしかして気づいてないのかしら?レリクスの影響っていうのはね、レリクスを壊した程度では簡単に消えたりしないの。ほんのわずかに・・・確かに・・・必ず刻まれているのよ』

 

『逃れられはしないのよ。ギーゼの呪いからは、ね』

 

(・・・あんなのデマに決まってる!信じられるか!)

 

イフディエルの言葉が嫌に残ってるカズマは無理やりにでも自分に言い聞かせて平常心を保つ。

 

「たく、こまけぇこと気にしすぎだって。今日はクリスマスイブなんだからよ」

 

「はぁ?」

 

カズマたちとはよそでツネトとクロノは準備の最中で何か話している。

 

「ツネトサンタはナイスなプレゼントを用意したぜ」

 

「ほう。君がプレゼントとは気前がいいな」

 

「で?どんなもんをアラタたちに渡す気だよ?」

 

ツネトがプレゼントを用意してることに感心するケイスケとプレゼントに興味があるマサト。ツネトはあるものを懐から1枚取り出した。

 

「じゃじゃーん!!トリドラといつでも特訓ができちゃうぜ券だ!」

 

「えぇ~・・・」

 

「・・・・・・」

 

「い・・・いらねぇ~・・・」

 

非常にどうでもいいプレゼントを出され、反応に困ってるクロノ。ケイスケはせっかくの関心を返してほしいと思った。マサトは率直に不要なプレゼントだと判断する。

 

「これで、アラタたちを我がトリニティドラゴンの1番弟子に向かい入れるのだ」

 

「さすがツネトサンタさん!!」

 

「グッドリーダー!!」

 

「やれやれ・・・」

 

いつまでたっても調子のいいトリドラにクロノは苦笑いを浮かべている。

 

「こんばんは」

 

そうこうしていると現福原高校ヴァンガード部の代表のシオン、アンリ、リンが入店した。

 

「遅くなって悪かったね、クロノ」

 

「いやぁ、羽島先輩がプレゼント用意してないっていうから、急遽・・・」

 

「ふん!」

 

アンリが遅刻した原因を話そうとした時、機嫌を害したリンがアンリの足を踏みつける。

 

「ああああ!!俺の手編みのマフラーがなかなか完成しなかったせいですぅ!痛い・・・かかと痛い・・・!」

 

アンリは先ほどの言葉を訂正し、リンの都合のいいように言い換える。

 

「おっまたせー!!」

 

その次に入店してきたのはハイメフラワーズのトコハとクミ、コーチであるハイメ。

 

「ハイメ・アルカラス!両手に花を携え、ただいま見参!!」

 

「今日はこの土鍋でぱーっと盛り上がるわよ!」

 

「食材もいーっぱい買ってきたぞい♪」

 

今日の食事のメインが鍋となってメンバーたちは盛り上がりを見せているが、たった1人だけそれをよしとしない者がいる。

 

「ショップで鍋・・・⁉湿気で・・・カードが・・・!」

 

そう、後々にミサキに怒られるんじゃないかと考えているシンがそうだ。

 

「みんなー!メリークリスマス!」

 

メンバーたちが盛り上がりを見せたところにユイ、アン、アリスのドリームハーツが入店した。

 

「いやー、プレゼントとカセットコンロ探してたら遅くなっちゃったー♪」

 

「今日は腕によりをかけて、日下部家伝統の料理を作りますので、いっぱい食べてくださいね♪」

 

「あー・・・。いらないっていったのに持ってけってフィーがうるさいから・・・ほれ、ワッフル」

 

アンが作ってくれる手料理、アリスが持ってきたワッフルでメンバーたちはまた盛り上がりを見せる。そしてその後は全員で揃ってクリスマスパーティの準備を早く進めていく。メンバーたちのプレゼントの個数を確認したり、クリスマスの料理を揃えたり、鍋の出来具合を見たり、準備ながらもすでに盛り上がっている。

 

「こんばんは」

 

そんな準備中の中、マモルとキョウヤ、江西が入店した。

 

「遅かったじゃない兄さん!江西さんに一条さんも!」

 

「すまない」

 

「やあ」

 

「江西っち!プレゼント何にしたの?」

 

「あ、ああ。だが、それを今明かすわけには・・・」

 

「ハーイ!プレゼント到着!いっちょ上がり!」

 

クミの質問に江西はプレゼントの入った紙袋を取り出し、それをハイメが受け取り、みんなのプレゼントの個数に加える。

 

「ほらほらサトるんるんも手伝ってー」

 

「ちょ・・・ちょっと待て。それは丁重に・・・」

 

ハイメは江西を強引に押して奥の方へと向かっていく。マモルとキョウヤはそれを笑みを浮かべてみている。

 

「そうそう。今日はサンタさんも来てくれるから楽しみにしていてね」

 

「・・・と、言っている間にも時間だ。波もこちらに近づいているのを感じるぞ」

 

キョウヤの言葉を聞いてメンバーたちは店の電気を消して、所定の位置へと向かっていった。

 

 

香港から日本に帰ってきたアラタとマコト、ヤイバとカエデはカムイにカードキャピタル2号店に来るようにという指示に従ってカードキャピタル2号店向かい、たどり着いた。だが、2階にあるカードキャピタル2号店は電気が消えている。

 

「なあ・・・電気が消えてるぞ?」

 

「帰ってきたら、キャピタルに行けって、カムイさんが言ってたよな?」

 

「・・・どないするん?」

 

「・・・ちょっと確認してみようや」

 

とりあえず確認をと思い、アラタたちはエレベーターを使ってキャピタル2号店へと向かっていく。2階に到着し、エレベーターのドアが開かれると・・・

 

パンッ!パパンッ!

 

『メリークリスマース!!』

 

クラッカーでアラタたちの帰還を祝福するメンバーたちが待っていた。

 

「「「「・・・・・・・」」」」

 

当然ながら突然のことで固まってしまっているアラタたち。その後にエレベーターのドアが閉まったりするハプニングも起きたが、何とかキャピタル2号店に入れたアラタたち。

 

「改めてお帰り。向こうでの活躍、櫂さんから聞いていたよ」

 

「お前ら!よく頑張ったな!それから・・・ありがとな!」

 

自分がレリクスから出ることができたのは、アラタたちのおかげでもあることをわかってるクロノはきちんと感謝を伝える。

 

「クロノさん・・・」

 

「俺たち・・・」

 

「ま、積もる話はあとにしようぜ。まずは乾杯だ」

 

「「「「・・・はい!」」」」

 

『かんぱーい!!』

 

乾杯を済ませた後は楽しいクリスマスパーティの開始だ。各各々はアンが作った手料理を味わったり、また別では出来上がった鍋に夢中になったり、またまた別では日頃の体験を語り合ったりと何から何まで大盛り上がり。

 

「アラタ!マコト!聞いて驚け!この人こそ、お前らが尊敬するチームニッポンのメンバーの1人、新田シンさんだ!」

 

「ああ・・・どうも・・・」

 

クロノはご飯を食べているアラタとマコトにチームニッポンのメンバーであるシンを紹介している。シンは少しまんざらでもないくらい照れている。

 

「・・・す、すごい・・・!」

 

「すごいですよ、クロノさん!」

 

「だろ~?」

 

自分たちが尊敬している人物を紹介されて、アラタとマコトは驚愕している。紹介したクロノは誇らしく、シンもテレ度が上がっていく。

 

「「あのシンさんと同姓同名だなんて!!」」

 

と思いきやまさかの斜め上の回答。完全に別人と思い込んでいるアラタとマコトにクロノとシンはずっこける。

 

「アラタもマコトもアホやなぁ~。同姓同名なんておるわけあらへんやろ?」

 

「せやせや。あいつらにごまかせてもうちらは騙されへんで」

 

「お・・・?」

 

ヤイバとカエデは完全に見抜いているかのようなしぐさにクロノは若干ながらの期待が膨らんだ。

 

「「その人はシンさんの名を使った大ファンにちがいない!!」」

 

「えぇ~・・・」

 

これまた変な解釈の回答。その様子にクロノは少しぐったりしている。

 

 

普及協会本部の会議室に残っているアイチとカズヤは香港から帰ってきたカムイとミサキを出迎える。

 

「先輩!お義兄さん!ただいま!」

 

「カムイ君、ミサキさん、おかえり!」

 

「これ、香港のお土産兼、クリスマスプレゼントです!」

 

カムイは香港で買ってきたおみやげをクリスマスプレゼントとしてアイチとカズヤに渡す。

 

「わざわざ悪いな」

 

「ありがとう、カムイ君!」

 

「あの・・・お義兄さん・・・今日、エミさんは・・・」

 

「家で家族パーティの料理を作ってるよ」

 

「そうですか・・・エミさんの手料理食べてぇーー!!」

 

「おいおい、がんばれよ元小学生・・・」

 

エミの様子を聞いたカムイはアイチの返答を聞いてがっくりして頭を抱えて叫ぶ。その様子にカズヤは呆れる。

 

「櫂の奴はまだヨーロッパだね」

 

「そうみたいだな。リンもまだ南米にいるみたいだし」

 

「はい・・・。でも、香港では櫂君やリンちゃんとも大活躍だったみたいだね!話、聞きたいな」

 

香港にいなかったアイチとカズヤのために、カムイとミサキは香港での出来事を包み隠さず話す。

 

 

カードキャピタル2号店でクリスマスパーティを行っている最中、トライフォーはアラタたちがこれまで香港で起こったこと、体験したことを全部聞いている。

 

「アラタ君たちもヤイバ君たちも、いろいろ大変だったんだね」

 

「はい・・・でも、ノアとも少し話ができたので・・・」

 

「アラタ君たちの思いが、通じたってことじゃない?」

 

「その強い思いがあれば、この先何があっても大丈夫!」

 

「・・・うちらも、イツキとちゃんと話せるやろうか・・・」

 

「できるよ!だって、アラタ君たちの思いと負けてないんでしょ?」

 

トコハやシオン、ユイのフォローを聞いて、アラタたちはやる気に満ち溢れている。

 

「・・・ノアやイツキは必ず助け出してやるで」

 

「そのためにはもっと強くならないとな」

 

「なら話ははえぇ!ファイトだアラタ!」

 

クロノの言葉でこのクリスマスパーティのメインイベント、カードファイトを執り行う。この場にいる全員がもうすでに準備万端だ。

 

『スタンドアップ・((ザ・))(ル・)ヴァンガード!!』

 

全員の掛け声でメインイベント、ファイトが開始された。

 

 

一方その頃、サンタ役に抜擢された伊吹はアイチとカズヤの勘を頼りにレリクスの歪みの調査に赴いている。後でキャピタル2号店に来るので、サンタ服は当然持ってきてある。

 

「レリクスの歪みは・・・このあたりか・・・」

 

伊吹はあたりを見回し、レーダーを頼りに何かないか調べていると・・・

 

「・・・伊吹?」

 

聞き覚えのある声の人物に声をかけられ、伊吹はそこを見る。そこにいたのはシンプルな長ズボンとシンプルな長袖シャツにジャンパー、首元にはヘッドフォンをかけてある短髪の茶髪で片目が隠れている女性だ。

 

「お前・・・都築、か?」

 

その女性の名は都築クロナ。かつて伊吹同様に、ヴァンガードに大きく関わる大罪を犯した女性だ。

 

「「・・・・・・」」

 

思わぬ再会に伊吹とクロナは互いに沈黙する。

 

「・・・少し、話さない?」

 

クロナは近くにあるベンチを指さす。断る理由がない伊吹は首を縦に頷き、ベンチに座る。

 

「「・・・・・・」」

 

互いに座ったはいいが、互いに口達者というわけでないので、沈黙が大きく続いた。長い沈黙の中、口を開いたのはクロナだった。

 

「・・・噂、いろいろ聞いてるよ」

 

「・・・」

 

「普及協会の本部長に就任したって。おめでとう。自分の贖罪の方法を、見つかったんだ」

 

「まぁ、な」

 

口下手ながらも言いたいことは伝わった伊吹はクロナにこんなことをぶつける。

 

「・・・まだ贖罪への道を模索しているのか?」

 

「・・・伊吹だってわかってるはず。私たちがやったことは、とてもじゃないけど、償いきれないほどに大きなこと。償いまでに辿り着くには、長い時間がかかることを」

 

「そうだな」

 

「「・・・・・・」」

 

そこまで会話するとまた会話が途切れる。沈黙の末を破ったのは、伊吹だ。

 

「こんなことを俺が言うべきかどうかと思うが・・・お前にもお前のやるべき使命がきっとある。そう、俺は思う」

 

「・・・邪魔だから私を滅ぼそうとした奴の言うセリフじゃない」

 

「それはお互い様だ」

 

昔の伊吹とクロナは目的のため共に組んだ仲間というわけではないが、現在では今こうやって話していると、ようやく仲間になれたような実感を持つ。

 

「・・・ん?」

 

「どうした?」

 

「・・・ヘッドフォンの調子が・・・」

 

クロナはヘッドフォンを調子が悪くなったと思い外す。

 

「ん?なんだ・・・」

 

しかし、異変が起こったのはヘッドフォンだけではない。伊吹のアイパッドも砂嵐が起き、突然電源が切れた。すると伊吹の周りに黒い何かが渦巻いている。

 

「こ・・・これは・・・⁉」

 

「伊吹⁉」

 

伊吹とクロナが戸惑っていると伊吹は突然その場から消え去ってしまった。まるで、どこかにワープされたかのように。

 

「伊吹⁉まさか・・・シズが言ってたのは・・・普及協会の連中に知らせないと!」

 

普及協会の連絡先を全く知らないクロナはすぐに本部へと急いで走っていく。

 

 

キャピタル2号店にいるメンバーたちはファイトを続けている。

 

「クロノジェット・ドラゴンで・・・」

 

ズキッ!

 

「いっ!」

 

突然クロノの利き手の甲が痛みを感じ取り、思わず顔をしかめる。

 

「?どうしたんですか?クロノさん」

 

「い、いやぁ・・・」

 

クロノは心配はさせまいと冷静にふるまう。

 

(・・・なんだ?今の・・・)

 

突然起こった痛みに戸惑いを見せるクロノ。

 

 

川沿いの近くで消えた伊吹は突然どことも知らない空間へと飛ばされた。今いる空間はどこかまがまがしく、あたりには数えきれないほどの鎖がついている。

 

「ここは・・・?」

 

「全ての終焉のために、全ての決着を」

 

伊吹が辺りを探っていると、聞き覚えの声が聞こえてきた。奥を見つめていると、1人の人物が近づいてきた。

 

「貴様は・・・邪神司教ガスティール!!」

 

その相手は使徒の司令塔であり、日比野アルテにディフライドした邪神司教ガスティールだった。

 

「ようこそ。メサイアの先導者。今日は聖なる祝いの日だとか。あなたを屠るにふさわしき日です」

 

ガスティールが指を鳴らすと1台のファイト台が現れる。

 

「あなたのために用意しました。今こそ滅びの祝福を」

 

「・・・それは俺にとっても都合がいい」

 

「ほう・・・?」

 

「使徒のリーダーである貴様を討てば、ギーゼ復活の野望を断つことができる」

 

「・・・できますか?あなたに」

 

「叩き返してやる」

 

伊吹はファイト台に自分のデッキを取り出し、ファイトの準備を進める。ガスティールもファイトの準備を進める。

 

「来い!」

 

「全ては、ギーゼ様の滅びのために」

 

「甘く見るな!」

 

互いに準備を終え、特殊な空間のファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ザ・()ヴァンガード!!」」

 

「ネオンメサイア・アウリオン!」

 

「ヴァクストーム・ヴァンピーア」

 

ネオンメサイア・アウリオン  PW5000

 

ヴァクストーム・ヴァンピーア  PW5000

 

「私の先攻です。ドロー。ライド。リボルティング・ボルト。ヴァクストームは移動。ターンエンドです」

 

リボルティング・ボルト  PW7000

 

R リボルティング R

R ヴァクストーム R  ガスティールの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターンだ。ドロー。ライド。デュナミス・メサイア。アウリオンは移動。ブリンクメサイアをコール」

 

デュナミス・メサイア  PW7000

ブリンクメサイア(☆)  PW4000

 

ブリンク  デュナミス R

アウリオン   R   R

 

「デュナミスでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『ヴェアヴォルフ・アングライファー(☆)』」

 

「ドライブチェック『サクリファイス・メサイア』アウリオンのブースト、ブリンクメサイアでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『愛着のサキュバス』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW7000➡PW7000+SH10000=17000

PW9000➡PW7000  伊吹の手札5枚 山札42枚  ガスティールのダメージ1枚

 

「私のターン。ドロー。ライド。ベイルファル・リプレッサー」

 

ベイルファル・リプレッサー  PW9000

 

「ヴァクストームのブースト、ベイルファルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガードだ」

 

「ドライブチェック『グレンツェント・ヴァンピーア』」

 

「ダメージチェック『超絃理論の愛し子(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

伊吹がダメージゾーンのカードを1枚置いた瞬間・・・

 

ヅキンッ!!!

 

「!!?ぐあ・・・!!ぐ・・・ぐぅ・・・!」

 

突然伊吹の胸が鎖に締めつかれるような強烈な痛みが走る。

 

「言ったでしょう?あなたのためのファイトだと。ディフライダーといえど、こちらの世界では無力。本来持つ力を発揮できません。ですが、私はギーゼ様のご加護により、ただ1度だけ使える力を授かってまいりました。それがメサイアへの呪いの力です」

 

「くっ・・・!」

 

「あなたはダメージを負うごとに、その命も削り取られていくのです」

 

つまり、ダメージを受けるごとに伊吹は命を削り取られていき、そして6ダメージになってしまえば、命が失われ、伊吹は死に至るのだ。

 

「あなたはメサイアと強い因果で結ばれている。メサイアの先導者のあなたを倒せば、ギーゼ様の呪いは惑星クレイのメサイア本体にも及ぶ。クレイに残る我が同士が討つことも可能になるのです。弱きメサイアなど、ギーゼ様の枷にすらなりません」

 

そして、伊吹が死に及べば、メサイア本体の力が弱まり、ガスティールの部下たちでも倒せるほどになってしまうのだ。

 

「私は、我が宿敵メサイアを討つことだけを目的とし、この地に降り立ったのです」

 

「なるほど・・・そういうことか・・・」

 

「人であるあなたに、ギーゼ様の呪いにどこまで耐えられますか?」

 

PW14000➡PW7000(+5000)  ガスティールの手札5枚 山札40枚  伊吹のダメージ1枚

 

「やれるものならやってみろ。ヴァンガードのため、俺の命など、とうに捨てている!ライド!メタレイア・メサイア!」

 

メタレイア・メサイア  PW9000

 

ブリンク  メタレイア R

アウリオン   R   R

 

「メタレイアでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『ヴェアヴォルフ・アングライファー(☆)』」

 

「ドライブチェック『超絃理論の愛し子(引)』ドロートリガー!パワーはブリンクに!1枚ドロー!アウリオンのブースト、ブリンクメサイアでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『デモンテッド・エクセキューショナー』」

 

「ターンエンドだ」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000  伊吹の手札8枚 山札37枚  ガスティールのダメージ2枚

 

 

キャピタル2号店にいるメンバーたちのファイトはまだ続く。その中でクロノは何度も何度も利き手に痛みを感じる。

 

「・・・つっ!」

 

「ど、どうしたんですか?さっきから・・・」

 

「い、いや・・・俺にもよく・・・」

 

クロノは先ほどから感じる痛みに疑問を抱いている。

 

(さっきからなんなんだよ・・・この手・・・)

 

ファイトの光景を見守っているキョウヤのスマホから電話の着信がある。発信者はアイチだった。

 

「先導アイチか。どうした?・・・何⁉伊吹が⁉」

 

「!!」

 

「・・・了解した。俺もすぐに向かう」

 

アイチから現状を聞いたキョウヤはすぐに行動に出ようとすると、電話を聞いてたクロノが尋ねてきた。

 

「一条さん!伊吹に何かあったんですか⁉」

 

「どうもそうらしい。レリクスの歪みを調査している途中、突然姿を消したという連絡が」

 

「!!」

 

「だが案ずるな。俺も・・・」

 

伊吹が姿を消したと聞き、クロノはすぐに伊吹を探しに外へと向かう。

 

「クロノさん⁉」

 

「おい待て!新導!」

 

タイヨウとカズマがクロノを呼び止めるが、クロノはもうすでに外に出ている。

 

 

呪いの空間でのファイトでは、伊吹は苦しそうにしている。そして、ガスティールのターン。

 

「ライド。邪神司教ガスティール」

 

邪神司教ガスティール  PW11000

 

「・・・これが貴様の本当の姿か・・・!」

 

R ガスティール  R

R ヴァクストーム R

 

「ヴァクストームのブースト、ガスティールでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ『リボルティング・ボルト』セカンドチェック『愛着のサキュバス』」

 

ガスティールはマントに装着している4つの鎖をメタレイアに向けて放った。4つの鎖の刃は鋭く、容赦なくメタレイアを貫いた。

 

「儚いものですね、あなたの命とやらは。光っては消え、光っては消え・・・まるで果て無く繰り返されるメビウスの論」

 

「ダメージチェック『デュナミス・メサイア』」

 

「それも、結局最後は虚無に、落ちていく・・・」

 

ヅキンッ!!!

 

「ぐうぅ・・・がはぁ・・・!!あ・・・!」

 

「この虚しさがわかりますか?私は今日の祝福を迎えるまでに悠久の屈辱に耐えてきたのです」

 

「はぁ・・・はぁ・・・ちぃ・・・!」

 

「その痛みこそ、この屈辱に対する贖罪。咎人よ、滅びの時はもう間もなくです」

 

PW16000➡PW9000  ガスティールの手札5枚 山札36枚  伊吹のダメージ2枚

 

「・・・咎人か・・・。かつて俺はそう呼ばれても仕方のないことをした・・・。だが・・・気づかされた・・・いや、導いてくれた!ヴァンガードが・・・ファイトで出会った者たちが!それは貴様の言うただの光・・・だが、何より強く輝き続ける、光だ!ライド!イディアルエゴ・メサイア!!」

 

イディアルエゴ・メサイア  PW11000

 

「ストライド・・・ジェネレーション!!!創世竜インテグラル・メサイア!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『イディアルエゴ・メサイア』グレード3

 

創世竜インテグラル・メサイア  PW26000  ハーツ『イディアルエゴ・メサイア』

 

「俺をあるべき場所へと導いてくれた・・・光!

超越(ストライド)スキル!手札からデュナミスを呪縛(ロック)!1枚ドロー!ヴァンガードにパワープラス5000!コール!ミィーガー・メサイア!超絃理論の愛し子!」

 

ミィーガー・メサイア  PW9000

超絃理論の愛し子(引)  PW4000

 

「超絃理論の愛し子のスキル発動!自身をソウルへ!ミィーガーにパワープラス3000!」

 

ブリンク  インテグラル ミィーガー

アウリオン   R      ○

 

「ミィーガーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ヒステリック・シャーリー(引)』」

 

「ミィーガーのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ミィーガーを呪縛(ロック)!ヴァンガードがメサイアの時、山札の上から3枚見て、1枚を呪縛(ロック)カードとして置く。サクリファイス・メサイアを呪縛(ロック)!俺が進むべき道・・・それは真のヴァンガード!弱き光がやがて強き光になるまで、守る!インテグラルでヴァンガードにアタック!

インテグラルのスキル!カウンターブラスト!Gゾーン裏のフラジオレットを表に!ミィーガー、デュナミス、サクリファイスを解呪縛(アンロック)!3枚以上解呪縛(アンロック)したので、1枚ドロー!ソウルチャージ『オルターエゴ・ネオ・メサイア』ヴァンガードにパワープラス10000!

ブリンクメサイアのスキル!ヴァンガードがメサイアなら、自身をソウルへ!1枚ドロー!ヴァンガードにパワープラス5000!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『オルターエゴ・ネオ・メサイア』セカンドチェック『ヴィラストス・メサイア』サードチェック『ブリンクメサイア(☆)』クリティカルトリガー!クリティカルはヴァンガードに、パワーはミィーガーに!」

 

インテグラルは両肩に浮いている惑星のエネルギーを溜め、たまったエネルギーをガスティールに放つ。攻撃をくらったガスティールは不気味な笑みを浮かべる。

 

「ダメージチェック『ヴェアティーゲル・イェーガー』『絶縁の堕天使アクラシエル』」

 

「これが、俺の進むべき真の道だ!!デュナミスのブースト、ミィーガーでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード。偽りの闇翼アグラト・バト・マラト」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アモンの眷族アビズム・ラスト(治)』

 

「スキル発動。ソウルチャージ『絶縁の堕天使アクラシエル』『グレンツェント・ヴァンピーア』シールドプラス5000」

 

「ターンエンドだ」

 

PW12000➡PW11000+SH5000=16000

PW46000➡PW11000

PW21000➡PW11000+SH20000=31000  伊吹の手札10枚 山札28枚  ガスティールのダメージ4枚

 

「その足掻きすら愛おしく見えますよ」

 

「くっ・・・」

 

「ギーゼ様は紛い物の世界を無に帰すことができる唯一のお方。そのために私は、あなたという存在に終止符を討つ!ストライドジェネレーション!!!魂を狩る者バラム!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『グレンツェント・ヴァンピーア』グレード3

 

魂を狩る者バラム  PW26000  ハーツ『邪神司教ガスティール』

 

「コール。グレンツェント・ヴァンピーア」

 

グレンツェント・ヴァンピーア  PW11000

 

「グレンツェントのスキル。カウンターブラスト。山札の上から5枚見て、深闇(ダークネス)のスキルを持つカードをソウルへ。4枚ソウルへ『デモンテッド・エクセキューショナー』『リボルティング・ボルト』『ヴェアティーゲル・イェーガー』『ベイルファル・リプレッサー』ソウルに入れた枚数分パワープラス1000。パワープラス4000。

効果によってソウルに入ったイェーガーのスキル。カウンターブラスト。1枚ドロー。

同じく効果によってソウルに入ったリボルティングのスキル。深闇(ダークネス)のヴァンガードがいるので、グレンツェントにパワープラス4000。

さらにバラムのスキル。カウンターブラスト。Gゾーンのバラムを表に。ミィーガーを退却。退却させたユニットのパワー分パワーが増加する。ヴァンガードにパワープラス9000。ドライブプラス1。そしてGゾーン表の枚数分、2枚ソウルチャージ。Gゾーンの表カード2枚で4枚ソウルチャージ『妬心のサキュバス』『悪夢の国のダークナイト(☆)』『悪夢の国のダークナイト(☆)』『絶縁の堕天使アクラシエル』コール。愛着のサキュバス」

 

愛着のサキュバス  PW9000

 

「愛着のサキュバスのGB(ジェネレーションブレイク)深闇(ダークネス)。カウンターブラスト。ソウルチャージ『リボルティング・ボルト』ソウルが6枚以上でカウンターチャージ。ソウルが10枚以上なので2枚ドロー。手札1枚を捨てる。

ソウルに入った2枚目のリボルティングのスキル。愛着のサキュバスにパワープラス4000。

さらにバラムのGB(ジェネレーションブレイク)3。深闇(ダークネス)。ソウルが13枚以上なので、このターンでの攻撃は全てグレード1でガードできない」

 

「くっ・・・!」

 

「コール。リボルティング」

 

グレンツェント   バラム   愛着

リボルティング ヴァクストーム R

 

「愛着のサキュバスでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『アステロイド・ウルフ(☆)』」

 

「滅びよ・・・メサイアの先導者・・・。ヴァクストームのブースト、バラムでヴァンガードにアタック」

 

「くっ・・・ノーガード・・・!」

 

「クワドラプルドライブ『ヴェアヴォルフ・アングライファー(☆)』クリティカルトリガー。パワーはグレンツェントに、クリティカルはヴァンガードに。セカンドチェック『邪神司教ガスティール』サードチェック『多感のサキュバス(治)』ヒールトリガー。グレンツェントにパワープラス5000。ダメージ1回復。ファイナルチェック『ヴェアヴォルフ・アングライファー(☆)』クリティカルトリガー。パワーはグレンツェントに、クリティカルはヴァンガードに」

 

「なっ・・・!」

 

「ふふふ・・・滅びよ!!」

 

バラム(アルテ)は大いなる闇の力を解放し、巨大な闇の弾を3つ生成する。そして、強大な力で3つの闇を放ち、イディアルエゴへと直撃させる。

 

「ダメージチェック『アレスター・メサイア』『ミィーガー・メサイア』『アステロイド・ウルフ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァンガードに!」

 

ヅキンッ!!!ヅキンッ!!!ヅキンッ!!!

 

「ぐわあああああああああああああああ!!!!」

 

呪いの力により、比べ物にならないほどの痛みが伊吹を襲う。これによって、伊吹の意識がもうろうとしてきた。

 

もうろうとする意識の中で伊吹の脳裏に浮かぶのは、自分を光へと導いてくれた先導アイチ、橘カズヤ。

 

幼き頃から友人である櫂トシキ、日下部リン、三和タイシ。

 

贖罪への道を手助けしたい相手、都築クロナ。

 

普及協会で知り合い、心から信頼できる相手、安城マモル、一条キョウヤ。

 

そして・・・全ての希望の象徴である・・・新導クロノ。

 

「・・・っ!」

 

それらの人物を思い浮かべ、伊吹は苦し気ながらもまだ起き上がる。

 

「おや、まだ持ちこたえますか。ですがこれで終わりです。リボルティングのブースト、グレンツェントでヴァンガードにアタック」

 

「・・・ガード・・・!アステロイド・・・ブリンクメサイア・・・アレスター・・・メタレイア・・・!」

 

「ターンエンドです」

 

PW13000➡PW11000+SH10000=21000

PW40000➡PW11000(+5000)

PW41000➡PW16000+SH30000=46000  ガスティールの手札6枚 山札15枚  伊吹のダメージ5枚(裏2枚)

 

「これがあなたの言う光とやらですか・・・面白いものを見せてもらいました。が、すでに限界のようですね」

 

「・・・まだ・・・だ・・・き、貴様を・・・」

 

限界も近い体を無理を通してでも自分のターンを進めようとする伊吹。

 

 

伊吹を探していたクロノがたどり着いたのはレリクスの歪みが最も強く、伊吹が消えた場所でもあった。ここに近づくにつれて、クロノの利き手の痛みも増していく。

 

「ぐっ・・・!そこか・・・!」

 

レリクスの歪みを発見したクロノは危険を顧みず、その場所へと突っ込んでいく。

 

「伊吹ーーーーー!!!」

 

クロノが歪みの場所に手を差し出すと、消えたはずのギーゼの紋章が現れ、それに反応して、クロノはワープするかのように消えていった。

 

 

「スト・・・ライド・・・」

 

苦し気ながらターンを進める伊吹。

 

「!!伊吹!!」

 

そこにレリクスの歪みによって呪いの空間にワープされたクロノが現れる。クロノはすぐに伊吹の下に駆け付け、この状況を作り上げた元凶、ガスティールを強く睨んだ。

 

to be continued…




ツネト「我がトリニティドラゴンの愛弟子たちよ!このツネト様が、最高のチーム名を授けてやるぞ!」

マコト「え・・・あの・・・」

カル「じゃあ僕たちのチーム名の間を取って新ニッポンドラゴンとか!」

ツネト「んー、なんかそれ、プロレス団体みたいな名前だな。他!」

ケイ「トリニティネクスト!」

ツネト「もらったぁ!ナイスネーミング!気に入っただろうお前たち!」

マコト「結構です」

アラタ「俺たちは、チーム新ニッポンこそ、最高のチーム名だと思ってます!」

カエデ「言っとくけど、うちらもいらへんからな、新しいチーム名」

ヤイバ「俺らだって、チームヘヴィNEWパンクこそが、最強のチーム名だと自負しとるからな!」

ツネト「ですよねー」

TURN231「運命という名の呪い」


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運命という名の呪い

ここまで遅くなってしまい、本当に申し訳ございません!!言い訳になりますが実は新たな小説を書き始めてついそっちを夢中になって書いていました。申し訳ございません・・・。

新たな小説は五等分の花嫁をもとにした六等分の花嫁となります。五等分の花嫁に興味がおありでしたぜひこちらも読んでくれると幸いです。これからはヴァンガードと六等分の花嫁を並行して投稿できればいいなと考えております。そしてお詫びにNEXTの設定にZを追加しました。お詫びということで。汗

アニメではついに新右衛門編が開始されましたね。なんか変わってない部分もあってほっとしているようなそうでないような気分ですw

新たなパック、皆さんはいいカードを手に入れられたでしょうか?私はこれから買う予定です。

さて、今回はガスティール猊下とのファイトの後半戦です!

それではどうぞ!


アラタたちの帰還を祝うクリスマスパーティのさなか、レリクスの歪みを調査していた伊吹が行方をくらまし、クロノがカードキャピタル2号店を飛び出した後、カズマとタイヨウはクロノを追いかけていたが、そのクロノが目の前で消えて、戸惑いを隠せないでいる。そんな中、電話で呼び出した駆け付けてきたシオン、ユイ、トコハ、アン、アリス。

 

「カズマ!タイヨウ君!クロノが消えたってどういうこと⁉」

 

駆け付けてきた5人に事の全てを話すカズマとタイヨウ。

 

「わからねぇ・・・突然目の前で消えちまったんだ」

 

「空間が歪んで・・・レリクスに落ちた時と似ていました」

 

「ここはクロノがレリクスに落とされた場所だ。まだ、その影響が残っているのかもしれない」

 

2人の説明にシオンは冷静に分析する。

 

「・・・で?新導の手に紋章があったって、本当かい?」

 

アリスの問いかけにカズマとタイヨウは首を縦に頷く。そう、あの時クロノの手には確かにギーゼの紋章が刻まれていた。それに反応したようにクロノは消えてしまったのだという。

 

「そういえば・・・あの時イフディエルが言っていたよね!レリクスの影響は消えない、ほんのわずかに残されているって!」

 

「ということは・・・ギーゼの器にされる可能性がまだ残っていたってことですか?」

 

自分たちにとって最悪のケースがいくつか推測される中、タイヨウはずっと気がかりだったことを口にした。

 

「あの・・・実は・・・レリクスが崩壊する直前、クロノさんの紋章が、一瞬完成しているように見えたんです」

 

「「「「!!?」」」」

 

「何っ⁉」

 

クロノの紋章が完成していた。そんな衝撃の事実にシオンたちは驚愕している。

 

「すみません・・・それがずっと気になって・・・なのに・・・」

 

「あの天使が言っていたことは本当のことなのかよ!あの時俺がもっと注意してりゃ・・・くそ!!」

 

「ストーーップ!!」

 

タイヨウとカズマが自責の念に抱いていると、トコハにそれを止められる。

 

「とにかく兄さんたちに連絡して、合流しましょう!あの時、なんて考えるより、クロノを探すのが先!」

 

「うん。それに、クロノを探せば伊吹さんだって見つかるかもしれない!」

 

トコハとユイの言葉に一同は首を縦に頷き、マモルたちと合流の後、クロノの探索を開始するのだった。

 

 

 

TURN231「運命という名の呪い」

 

 

 

レリクスの歪みによってガスティールが作り上げた呪いの空間に飛ばされたクロノは苦し気にしている伊吹を支えている。

 

「・・・ギアクロニクルの特異点」

 

クロノが現れたことにガスティールは好都合と言わんばかりの笑みを浮かべている。

 

「おい!しっかりしろ!」

 

「ぐ・・・ぐううぅ・・・!」

 

「・・・お前が伊吹を!」

 

この現状を作り上げた元凶のガスティールを強く睨みつけるクロノ。ガスティールはクロノの登場を歓迎しながら現状を説明する。

 

「ようこそ、我が呪詛の間へ。その男はファイトでダメージを負うごとに命を削られていく。ディフライドしたこの身に唯一許された我が主の力。メサイアを滅するための呪いです」

 

「ぐ・・・あああ!」

 

「そんな・・・!」

 

「メサイアの先導者の命は今や風前の灯火。惑星クレイのメサイアもそれに伴い力を失い、滅びの時を迎えるのです!!」

 

「させるか・・・!」

 

ヅキンッ!

 

「ぐわあああ!!」

 

「無理すんな!」

 

自分の命が危ない状況の中、伊吹は苦しみの中でもファイトを続行しようとするが、呪いのせいでうまく動けないでいる。

 

「ファイトに勝てば死なないんだな!」

 

「勝負がつくまでこの男の命が・・・持てば、の話ですが」

 

ガスティールの言葉にクロノは伊吹の安否を確認する。苦し気にしてはいるが、何とか気は持っている状態だ。

 

「俺がやる!」

 

「何?あなたが?代わりにファイトを?」

 

「ああ!」

 

伊吹に変わってクロノが伊吹のデッキを使ってファイトすることに多少ながらも驚くガスティール。

 

「いいのですか?あなたが負ければその男は・・・死ぬのです」

 

「クロノ・・・」

 

伊吹の代わりにファイトしようとするクロノに伊吹は服を掴み上げ・・・

 

「お前に・・・託す・・・」

 

「伊吹・・・」

 

事の全てをクロノに任せることにした。クロノは伊吹を休ませて、自分はファイト台の前に立ち、伊吹の盤面、手札を確認する。

 

「・・・いいでしょう」

 

ガスティールの了承あり、ファイトを続行する。盤面はこのようになっている。

 

ガスティールの盤面

 

グレンツェント ガスティール  愛着

リボルティング ヴァクストーム R   手札6枚 山札15枚  ダメージ3枚(裏2枚)

 

伊吹(クロノ)の盤面

 

  R   イディアルエゴ   R

アウリオン サクリファイス デュナミス  手札5枚 山札25枚  ダメージ5枚(裏2枚)

 

(ダメージは3対5・・・それぞれ1体ずつストライドしてる・・・カードを見れば、お前がどんな風に戦いをしてきたのか・・・この先どんなファイトをイメージしていけばいいかわかる・・・)

 

クロノが思い浮かべるのは、伊吹とのこれまでの因縁のファイト、そして、1番深く残っている言葉だ。

 

『ファイトには、その人間の全てが現れる』

 

「こいつの戦い方は、俺が1番よく知っている!勝って2人で帰るぞ!」

 

「ああ・・・任せた!」

 

「ふふ・・・」

 

「いくぞ!!」

 

全ての状況の確認を終え、クロノのターンとなる。

 

「ストライドジェネレーション!!!創世竜バサルティス・メサイア!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『オルターエゴ・ネオ・メサイア』グレード3

 

創世竜バサルティス・メサイア  PW26000  ハーツ『イディアルエゴ・メサイア』

 

「イディアルエゴ・メサイア超越(ストライド)スキル!手札からヴィラストス・メサイアを呪縛(ロック)カードとして置く!ヴァンガードにパワープラス5000!1枚ドロー!コール!アレスター・メサイア!」

 

アレスター・メサイア  PW9000

 

「アレスターのGB(ジェネレーションブレイク)!グレード3以上のメサイアがいるならパワープラス2000!」

 

アレスター バサルティス    〇

アウリオン サクリファイス デュナミス

 

「アレスターでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト『愛着のサキュバス』」

 

「アレスターのスキル!自身を呪縛(ロック)!相手後列のヴァクストーム・ヴァンピーアを呪縛(ロック)!」

 

「よし!」

 

「サクリファイスのGB(ジェネレーションブレイク)!自身を呪縛(ロック)!カウンターチャージ!ネオンメサイア・アウリオンにパワープラス3000!」

 

「まるで自分のデッキのように使いこなしていますね」

 

「いい加減こいつとは長い付き合いだからな。それに、こいつにはでかい借りがある」

 

クロノの脳裏に浮かび上がるのは、ストライドゲートで命がけでドランたちを解放してくれた伊吹の姿だ。

 

『お前に・・・未来を・・・託す・・・』

 

「返してやるぜ、あの時の借りを!今こそ!バサルティスでヴァンガードにアタック!

バサルティスのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのバサルティスを表に!Gゾーン表のカード1枚につき、リアガードと呪縛(ロック)カードを1枚ずつつ選んで呪縛(ロック)解呪縛(アンロック)できる!グレンツェント・ヴァンピーアとリボルティング・ボルトを呪縛(ロック)!さらに、ヴィラストス、アレスター、サクリファイスを解呪縛(アンロック)!1枚以上解呪縛(アンロック)すれば1枚ドロー!」

 

ヴィラストス・メサイア  PW7000

 

「ヴィラストスのGB(ジェネレーションブレイク)解呪縛(アンロック)された時パワープラス4000!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『アステロイド・ウルフ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはヴィラストスに、クリティカルはバサルティスに!セカンドチェック『ミィーガー・メサイア』サードチェック『終焉に灯る光カリーナ(治)』ヒールトリガー!パワーはヴィラストスに、ダメージ1回復!」

 

バサルティスは創世の光をレーザーとして収束し、その全てをガスティールに放った。ガスティールは攻撃をまともにくらい、宿敵メサイアを強く睨みつける。

 

パキーンッ!

 

「あ・・・っ!はぁ・・・はぁ・・・」

 

ダメージが回復したことにより、呪いの力が少し和らぎ、伊吹の顔色が少しだけ優れた。その様子にクロノは安堵する。

 

「ダメージチェック『ヴァクストーム・ヴァンピーア』『デモンテッド・エクセキューショナー』」

 

「このファイト、絶対に、勝つ!!ネオンメサイア・アウリオンのブースト、アレスター・メサイアでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ヴェアヴォルフ・アングライファー(☆)』」

 

「デュナミス・メサイアのブースト、ヴィラストスでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード。降り積もりし愛執ドルジ・ナス」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『多感のサキュバス(治)』

 

降り積もりし愛執ドルジ・ナス  SH15000

 

「スキル発動。ソウルが8枚以上でシールドプラス10000」

 

「まだだ!ヴィラストスのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!カウンターブラスト!自身を呪縛(ロック)!ソウルチャージ『定常宇宙の祈り子』

デュナミスのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『定常宇宙の祈り子』ブーストしたバトル終了時、ヴィラストスを解呪縛(アンロック)!自身を呪縛(ロック)!ヴィラストスにパワープラス4000!

ヴィラストスのスキル!解呪縛(アンロック)された時パワープラス4000!

サクリファイスのスキル!自身を呪縛(ロック)!カウンターチャージ!ヴィラストスにパワープラス3000!」

 

「戒め、解放し、同胞を高みへと至らせる・・・メサイアの常套手段・・・」

 

「ヴィラストスでヴァンガードにアタック!いっけええ!!」

 

「だが、届かない。ガード『ヴェアヴォルフ・アングライファー(☆)』」

 

「くっ・・・!ターンエンドだ!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000

PW17000➡PW11000+SH10000=21000

PW21000➡PW11000+SH25000=36000

PW18000➡PW11000+SH10000=21000  クロノの手札8枚 山札19枚  ガスティールのダメージ5枚(裏2枚)

 

「決められなかった!」

 

「だが、一列は呪縛(ロック)で封じた!しかし次は・・・ゼロスドラゴンが・・・!」

 

「くくく・・・くはははは・・・。全てはギーゼ様のために。全ては・・・ギーゼ様の思し召し」

 

ガスティールは愉快そうに笑っている。

 

「まさか、このような日が訪れるとは・・・想像がつきませんでした遠い昔、大災厄で敗北を喫した時、ゼロスドラゴンも異世界に封じられ、これでもうギーゼ様の復活は叶わないと・・・。私にできることはもはや、祈りを捧げメサイアを呪うことだけだと・・・。ところが、何という運命のいたずらか、この世界は結ばれたのだ。ギアクロニクルの特異点によって!」

 

「・・・っ」

 

「決して叶わぬと思っていた異世界に、こうして降り立つことが可能になった!ああ、この気持ちがわかりますか?新導クロノ。あなたには本当に感謝してもしきれない・・・全ては運命!この世に生を受けてきた者たちの、死ぬまで足掻き、争い、傷つくさまを、私は飽きるほどに見てきた」

 

ガスティールの脳裏に浮かび上がったのは惑星クレイのさまざまに至る争い、そしてその散りゆく命の灯だった。

 

「世界は滅びを望んでいるのです!!虚しい生の営みからの解放を!!繰り返される愚かで虚しい行為・・・ただただ無意味に連綿と続く苦しみを早く終わらせてくれと・・・。そのために、貴様という存在が生まれたのだ!!ギアクロニクルの特異点!貴様の存在そのものが、滅びを求める大いなる発露、啓示なのだ!!」

 

「・・・・・・」

 

「そう!!もはや誰にも!!この私にも!!この運命を止めることはできない!!そして今・・・こうして貴様がメサイアの先導者の代わりに私とファイトしている・・・それもまた、運命。くくくく・・・」

 

「・・・それがどうした?」

 

「?」

 

ガスティールの言い分にクロノは言葉を発する。

 

「それがどうしたってんだよ!!言いたいのはそれだけか!!」

 

「何?」

 

「ムカつくけど、こいつが強いことを、俺は嫌って程知ってる!」

 

そしてクロノに続き、伊吹もクロノの肩を貸して立ち、言葉を発する。

 

「・・・俺は信じて託した」

 

「ああ。こいつのイメージしたファイトをすれば、負けるはずがねぇ!!」

 

クロノと伊吹の強い絆を見てガスティールは実に愉快そうに、そして、狂気に満ちた静かな笑みで笑う。

 

「くくく・・・なるほど、それが・・・絆とかいうものですか。いいでしょう・・・その絆が!!どこまでギーゼ様のお力に耐えられるのか!!楽しみですねぇ・・・

 

ガスティールはドローフェイズを行い、そして、ストライドのコストを払う。

 

ヴァンガードと同じカードをコストに。我が未来の全てを賭けて、生きとし生きる者に滅びの祝福を

 

ジェネレーションゾーン  コスト『邪神司教ガスティール』

 

「ファイトに敗北すれば、ジェネレーションゾーンのカードは二度と戻りません。逆に!!私が勝てば、分身たる伊吹コウジの命は絶たれ、メサイアは力を失う!!そして新導クロノ・・・あなたは今度こそギーゼ様となる!!あなたは極限までに器に近づいた、この世界でもっとも、我が主を宿すにふさわしい存在!!

 

ガスティールの言葉と共にクロノの手にギーゼの紋章が浮かび上がる。

 

後は・・・洗礼を受けていただくだけ。そうすれば、あなたはギーゼ様としてこの世に降臨し、その手で齎すのだ・・・世界が待望する破壊と、滅亡を!!!

 

「・・・っ」

 

我が未来を喰らい顕現せよ!!!ダークゾーンのゼロスドラゴン!!!アルティメットストライド!!!!!

 

ガスティールは深き闇に包まれていき、禍々しき霧が充満する。そして深き霧の奥より、赤い瞳とギーゼの紋章が光輝いた。霧が霧散すると同時に、禁断の破壊兵器、ダストが現れる。

 

終焉のゼロスドラゴンダストォ・・・

 

終焉のゼロスドラゴンダスト  PW36000  ハーツ『邪神司教ガスティール』

 

「ダストのスキル!カウンターブラスト(2)!あなた方の全てのユニットに全能力を失い、グレードとパワーが1になる」

 

「何っ⁉スキルが使えない⁉」

 

(パワーが1になったら、大量のガードが必要・・・)

 

(しかもヴァンガードのグレードが1になったら、グレード2以上でガードできない!インターセプトも、ジェネレーションガードも使えない・・・!)

 

「さらに、4ダメージ以下で相手に1ダメージ」

 

「何っ⁉」

 

ダストはギーゼの紋章から闇のエネルギーを発し、それをイディアルエゴに放った。この闇をくらい、ダメージを受けるイディアルエゴ。

 

「くっ・・・!ダメージチェック『イディアルエゴ・メサイア』」

 

ヅキンっ!!!

 

「ぐわああああああ!!!」

 

ダメージを受けたことによって伊吹は痛みによってさらに苦し気になる。

 

「!伊吹!!」

 

「このくらい・・・なんてことない・・・続けろ・・・」

 

「けど・・・」

 

「続けろぉ!!ぐぅ・・・はぁ・・・!」

 

「伊吹!」

 

伊吹はクロノにファイトを続けるように苦し気ながら言った。その様子にガスティールは笑みを浮かべる。

 

「てめぇだけは・・・てめぇだけは許せねぇ!!!」

 

「コール。悪夢の国のダークナイト」

 

悪夢の国のダークナイト(☆)  PW4000

 

「悪夢の国のダークナイトのスキル。ソウルへ移動。ダストにパワープラス3000。コール。邪神司教ガスティール。

ガスティールのGB(ジェネレーションブレイク)(2)。深闇(ダークネス)。ソウルからグレード2のユニットを2枚まで選び、ドロップゾーンへ『ベイルファル・リプレッサー』『デモンテッド・エクセキューショナー』このターン中、それらの持つ能力を全て、得る」

 

「くっ・・・!」

 

「ガスティールの獲得したデモンテッド・エクセキューショナーのスキル!山札の上から7枚見て、深闇(ダークネス)を持つカードをソウルへ『グレンツェント・ヴァンピーア』。

そして・・・ガスティールの獲得したデモンテッド・エクセキューショナーの深闇(ダークネス)!カウンターブラスト!ソウルが6枚以上でパワープラス2000、さらにソウルが10枚以上なので、さらにパワープラス3000!」

 

〇 ダスト ガスティール

〇  〇    R

 

見よ・・・これこそ我が主が齎す破壊!その原動たる、ゼロスドラゴンの力!終焉のゼロスドラゴンダストでヴァンガードにアタック!終焉の光景を・・・見よ!!

 

「ガード!『アステロイド・ウルフ(☆)』『終焉に灯る光カリーナ(治)』『終焉に灯る光カリーナ(治)』『サクリファイス・メサイア』『超絃理論の愛し子(引)』『デュナミス・メサイア』」

 

ダストは口に闇のエネルギーをかき集め、邪悪な力が宿った。宿った邪悪の力をブレスとしてイディアルエゴに放った。強大な闇の力を数多くのガーディアンが進行を防ぎ、何とかイディアルエゴに当たらずに済んだ。

 

「トリプルドライブ。ファーストチェック『ヴァクストーム・ヴァンピーア』セカンドチェック『絶縁の堕天使アクラシエル』サードチェック『悪夢の国のダークナイト(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てリアガードのガスティールに。ガスティールでヴァンガードにアタック!

ガスティールが獲得したベイルファル・リプレッサーのGB(ジェネレーションブレイク)(2)。深闇(ダークネス)。ソウルが8枚以上の時、パワープラス10000!グレード0でガードできない!」

 

「何っ⁉」

 

「さようなら、メサイアの先導者。そしてありがとう、ギアクロニクルの特異点。今ここに、器が満たされ、破壊と滅亡が、世界を癒す!!

 

「完全ガード!!『定常宇宙の祈り子』(コスト『ミィーガー・メサイア』)」

 

「なっ・・・!!」

 

ガスティールの攻撃を防ぎ切ったクロノにガスティールは予想外といった顔をしている。その間にガスティールのGユニットは除外される。

 

PW39000➡PW1+SH45000=45001

PW31000➡PW1(完全ガード)  ガスティールの手札4枚 山札8枚  クロノのダメージ5枚(裏1枚)

 

「俺のせいで・・・この2つの世界が繋がって・・・そのせいでこいつが・・・こいつがこんな目にあってるっていうなら・・・俺はなおさら、負けるわけにはいかねぇ!!俺は全力でこいつの命を!俺たちの未来を!守る!!」

 

「ふっ・・・お前のこじつけを・・・運命にするな・・・。本当の・・・運命は・・・自らの手でつかむものだ!」

 

「・・・手札もなしに?」

 

今のクロノの手札は0、ストライドできるかも怪しい状況。それでもクロノは可能性を信じる。

 

「スタンド&ドロー!」

 

クロノが引いたカードはイディアルエゴ・メサイア、ストライド可能なコストだ。

パワープラス「よし!」

 

「ストライドジェネレーション!!!!創世竜ハーモニクス・ネオ・メサイア!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『イディアルエゴ・メサイア』グレード3

 

創世竜ハーモニクス・ネオ・メサイア  PW26000  ハーツ『イディアルエゴ・メサイア』

 

「定常宇宙の祈り子のGB(ジェネレーションブレイク)!このユニットをバインドして、リアガードを2体呪縛(ロック)!アウリオン、デュナミスを呪縛(ロック)!1枚ドロー!

サクリファイスのスキル!自身を呪縛(ロック)!カウンターチャージ!ハーモニクス・ネオ・メサイアにパワープラス3000!コール!イディアルエゴ・メサイア!アレスターは退却!」

 

イディアルエゴ ハーモニクス・ネオ ヴィラストス

   〇        〇       〇

 

「ヴィラストスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ヴィラストスのスキル!カウンターブラスト!自身を呪縛(ロック)!ソウルチャージ『ミィーガー・メサイア』イディアルエゴでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ヴァクストーム・ヴァンピーア』」

 

「イディアルエゴのスキル!ソウルブラスト『ミィーガー・メサイア』自身を呪縛(ロック)!いくぞぉ!!」

 

クロノがハーモニクス・ネオ・メサイアでアタックしようとした時、伊吹もカードに触れる。お互いに顔を頷かし、ヴァンガードでアタックする。

 

「「ハーモニクス・ネオ・メサイアでヴァンガードにアタック!!

ハーモニクス・ネオ・メサイアのGB(ジェネレーションブレイク)3!」」

 

呪縛(ロック)されたユニットを全て解呪縛(アンロック)解呪縛(アンロック)したユニットにパワープラス5000!」

 

解呪縛(アンロック)されたユニットの枚数分だけ、ハーモニクス・ネオ・メサイアにパワープラス5000!合計で25000!」

 

「5体以上で解呪縛(アンロック)したので、グレード1以上でガードできない!!」

 

「ぐっ・・・!」

 

「ヴィラストスのスキル!パワープラス4000!」

 

「ネオンメサイア・アウリオンのスキル!解呪縛(アンロック)された時、自身をソウルへ!1枚ドロー!ハーモニクス・ネオ・メサイアにパワープラス5000!」

 

「ぐぅ・・・ノーガード・・・!」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『アレスター・メサイア』セカンドチェック『超絃理論の愛し子(引)』ドロートリガー!パワーはイディアルエゴに!1枚ドロー!」

 

「サードチェック『ブリンクメサイア(☆)』クリティカルトリガー!パワーはイディアルエゴに、クリティカルはハーモニクス・ネオ・メサイア!」

 

「死なせねぇよ!!」

 

「器になどさせるか!!」

 

「「いっけえええええええ!!!」」

 

ハーモニクス・ネオ・メサイアは2つの星のエネルギーを合わせ、収束し、同時にそのエネルギーをガスティールに向けては放つ。2つのエネルギーは1つに交わり、強力なものになっていく。

 

「ぐわあああああああああ!!!」

 

ガスティールは創世の光に包まれ、塵になりゆきながら葬られていった。

 

PW7000➡PW11000

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW59000➡PW11000

 

ダメージチェック『邪神司教ガスティール』

 

クロノと伊吹のダメージ5枚  ガスティールのダメージ6枚  勝者クロノと伊吹

 

パキンッ!!

 

「くは・・・あ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

 

「大丈夫か!」

 

「あ、ああ・・・お前のおかげでな」

 

ファイトに勝利したことによって、呪いは払われ、伊吹の容態もだいぶ快調になっていく。

 

ボワッ!!

 

「あ・・・ああ・・・あああ・・・あああああああ!!」

 

ガスティールのGユニットはゼロスドラゴンによって全て焼き払われ、なおかつディフライドが解除されようとしており、ガスティールは慌てふためいている。

 

「・・・ああ、なるほど・・・つまり駒である私の役目はここまで・・・もはや、私がこの世界にいなくてもつつがなく、滅びは成されると・・・」

 

が、ガスティールは何事もなかったかのように全てを悟り、すがすがしい笑みを浮かべている。

 

「あー・・・出番を終えた役者は、潔く退場しましょう・・・しかし!!あなたはこの先いくら抗おうとも、運命からは逃れられはしない!!ギアクロニクルの特異点、新導クロノ!!

 

ガスティールはクロノに指をさし、不吉な意味を込めた言葉を残していった。

 

「劇的なフィナーレと幕引きは、これから・・・。後は頼みましたよ・・・アガレス」

 

ガスティールはアルテのディフライドが解除され、惑星クレイへと送り返された。そしてアルテは強制的に呪いの空間からはじき返された。場に残っているゼロスドラゴンダストを残して。

 

 

マモルとキョウヤと江西と合流したシオンたち7人はクロノが消えた場所に訪れ、クリスに連絡を取りながら異変がないか確認する。

 

≪確かに、そのあたりにもレリクスを発生させた時空の歪みの影響が残っていた。しかし、残念だけど、2人がどこに消えたのか、観照して探し出すには至らない・・・≫

 

頼りのクリスからもこのような答えに万事休すかと思われた時、キョウヤのスマホから電話が鳴る。着信者は伊吹からだ。

 

「伊吹⁉・・・!新導クロノ!お前は無事なのか⁉伊吹はどうした⁉」

 

伊吹からの電話に出ているのは、本人ではなく、同じく行方不明だったクロノだった。

 

≪一緒です。すみません、心配かけて≫

 

クロノが無事だという知らせを受け、この場の全員が安堵の笑みを浮かべている。

 

 

クロノと伊吹の無事を聞いて、安堵しているのは普及協会本部にいるアイチ、カズヤ、カムイ、ミサキ、そしてクロナも一緒だ。

 

「2人も無事です!戻ってきたって!」

 

「よかった・・・」

 

「たく、ひやひやさせやがって・・・」

 

「伊吹・・・よかった・・・これで安心して、向こうに行ける」

 

伊吹の安全を確認できてほっとしたクロナはその場を去ろうとする。そこにアイチが呼び止める。

 

「クロナさん!」

 

「?」

 

「もうリンちゃんと喧嘩しないでね」

 

「・・・バーカ」

 

アイチの言葉にクロナは笑みを浮かべ、ヘッドフォンをつけ直して普及協会本部から去る。

 

 

呪いの空間から脱出できたクロノは伊吹を担ぎながらキャピタル2号店へと戻っていく。その際に伊吹は少しだけよろめく。

 

「お、おい。大丈夫か?」

 

「ああ・・・」

 

「無理すんなって」

 

「年寄扱いするな。それより、お前にクリスマスプレゼントだ」

 

「お前からプレゼントをもらうのは久しぶりだな」

 

伊吹は懐から1枚のカードをクロノに渡し、クロノもそれを受け取る。そしてそれを見て驚愕する。

 

「⁉おい!クリスマスプレゼントって、これかよ⁉」

 

渡されたカードはなんと、ガスティールから奪取した終焉のゼロスドラゴンダストだった。

 

「不服か?」

 

「いや・・・だって・・・ていうか、いいのかよ?俺が持ってて」

 

「ああ。お前が世界を滅ぼすはずがない。使い方は任せる。ガスティールの言う運命など大嘘だと、お前が示せ」

 

伊吹はクロノにそう言って、キャピタル2号店に戻ろうとする。ダストを受け取ったクロノは伊吹をまた支えていく。

 

「・・・なあ、あんたが、ここまでしてヴァンガードを守るのって・・・なんでだ?」

 

「なんだ藪から棒に」

 

「ファイトにはその人間の全てが現れる。今日代わりにファイトして、これまであんたとファイトしたのを思い出してさ・・・」

 

クロノの問いかけに伊吹は笑みを浮かべる。

 

「そうだな・・・いつか・・・お前がおっさんになったら、話してやる」

 

「はあああ!!?」

 

「酒のつまみにもならん話だがな」

 

「ちょ・・・二十歳まで待てってか?」

 

「ああ。そういうことだ」

 

「相変わらずだな、あんたは。けちくせぇ」

 

クロノと伊吹はそんなたわいのない話で盛り上がりながらキャピタル2号店へと戻っていった。

 

 

どこかの建物の屋上、ヴァレオスは今回のガスティールの件をアガレスに報告する。

 

「ガスティール猊下が惑星クレイに送り返された。ゼロスドラゴンも奴らに奪われた」

 

「そうか」

 

報告にたいしてアガレスは平然としている。

 

「いいのか?」

 

「猊下も言っていたはずだ。役目を終えた駒は盤上から去る。ただそれだけだ。立場など関係ない。我らはギーゼ様の駒なのだからな」

 

アガレスの言い分にヴァレオスは何も言い返さない。むしろ受け入れている。

 

「・・・ZANGEKI(ザンゲキ)

 

そんな2人の背後にいつの間にかZANGEKI(ザンゲキ)が立っていた。

 

「本当であろうな?貴様らに従えば、強い輩と戦えると」

 

「それは貴様自身が1番知ってるはずだ」

 

アガレスの答えにZANGEKI(ザンゲキ)は笑みを浮かべる。この場にさらにダークフェイスが現れる。

 

「ダークフェイス」

 

「!貴様ーーーー!!この前はよくも!!」

 

ダークフェイスはいつの間にか来ていたカオスブレイカーに怒りを示し、彼の肩を揺さぶる。

 

「カオスブレイカー」

 

「チームQ4にずいぶんと遊ばれたようだな」

 

「いったい誰のせいだ!!」

 

「奴らを潰したいんだろう?手を貸そう」

 

「誰が貴様の手など・・・!!」

 

「自由時間は終わり、といったところか」

 

「グレイヱンド」

 

カオスブレイカーと一方的に怒りをぶつけるダークフェイスを止めたのはグレイヱンドだった。

 

「アガレス」

 

「うむ・・・時は満ち足り。残された我々使徒が、最後の使命を果たす時だ」

 

ここまで諦観を決めていたアガレスは、残った使徒を従えて、ついに動き出そうとしていたのだった。

 

to be continued…




クロノ「本当に大丈夫なんだろうな?」

伊吹「ああ。くどいぞ」

クロノ「ふぅ・・・そっか。じゃあクリスマスパーティの続き行こうぜ。そろそろサンタが来るらしいって・・・」

伊吹「え?あ・・・くっ・・・!胸が・・・。マダ本調子デハナイラシイ。俺ハ遠慮スル」

クロノ「おい、大丈夫かよ⁉何か羽織るものでも・・・。確か・・・さっきのところにおいてあった紙袋に赤い服が・・・」

伊吹「出すな捨てろ!!あ・・・胸が・・・」

TURN232「ギーゼの器」


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ギーゼの器

遅れながらあけましておめでとうございます。戦略発表会でクロノジェット、アルトマイル、アーシャのトライアルデッキが出るという予想通りの情報が流れる中、今年も1年ヴァンガっていきましょう!・・・私もヴァンガらないと・・・!

さて、今回は昨年12月にはできなかったヴァンガード3作品連続投稿をさせていただきます!そして、お待たせいたしました!ようやく新右衛門編が完成しましたので、そちらのほうはReLiveで投稿しますよ!

それでは、2つ目は鋼と宇宙の正義です!

どうぞ!


どこかの建物の屋上、ここまで残った使徒たちを率いるアガレスは深夜の風景を見下ろしていた。

 

「ついにこの時が来た・・・我らが主、ギーゼ様復活の時・・・。ギアクロニクルの特異点、新導クロノを器とし、ギーゼ様を、この世に降臨せしめるのだ」

 

アガレスがギーゼ復活の野望を語った瞬間、ダークフェイスは興奮状態になる。

 

「復讐の時というわけだぁ!!!にっくきチームQ4に泣いて許しを請わせてやるぅ・・・!!!」

 

ダークフェイスはIパッドを取り出し、地方マップを表示させ、使徒出現場所の誤認情報を与えていく。

 

「んっふふふふぅ・・・これで奴らを撹乱し、そのすきに、特異点を我らが手に!!」

 

「それもいいけどさぁ・・・もっと面白いやり方もあるんじゃない?」

 

ダークフェイスの考えた作戦に、カオスブレイカーは異を唱えた。

 

「例えば・・・新導クロノが自分から僕たちの前に出てこざるをえなくなるような・・・さぁ・・・?」

 

その時のカオスブレイカーの笑みは、不敵且つ、不気味な印象を与えるのだった。

 

 

 

TURN232「ギーゼの器」

 

 

 

ヴァンガード普及協会本部の会議室、ここに呼び出されたチームストライダーズは伊吹たちから今現在の状況をモニターを使って説明を行っている。

 

「数日前から、全世界規模で使徒に関する情報が大量に報告されている。拠点の所在や目撃情報、行動経路等・・・内容は多岐にわたる。現在、その真偽を確認するため、動いてもらっているが・・・」

 

「多分だが、これは陽動作戦だな。こっちを手薄にさせて・・・クロノ、お前を狙うためのな」

 

「・・・今は何ともないけど・・・あの時は、確かに現れたんです」

 

魂の牢獄レリクスでギーゼになりかけたクロノの脳裏には、その時の光景が今も鮮明に覚えている。

 

「僕たちも見ました」

 

「ガスティールの言葉からしても、使徒たちがお前をギーゼの器にしようとしていることは、間違いがない」

 

「だがしかし、逆に捉えれば、お前さえを守り通したうえで、残る6人の使徒を惑星クレイに追い返すことができれば、事の次第が収束するだろう」

 

クロノを使徒から防衛するうえでタイヨウは自分にも何か手伝いをできないか申してきた。

 

「僕たちにも、何かできることはありませんか?」

 

「俺だって・・・ただ守られてるだけってわけにもいかねぇ!」

 

「落ち着いて」

 

気持ちが少しだけ高ぶってるクロノをマモルが落ち着かせる。

 

「気持ちはわかるけど、ここは僕たちに任せてほしい。敵の狙いは、クロノ君、君なんだ」

 

「・・・っ」

 

使徒たちの狙いが自分にあるというのはわかっているのか、クロノは何も言えなくなる。

 

「大丈夫。きっとすぐに全部、終わらせてみせるから」

 

アイチの言葉は、クロノなりに納得しようとしている。そんな様子をカズマはじっと見つめているのだった。

 

 

伊吹たちの話を終えて、ストライダーズはいったん別行動をし、カズマは隅田川がよく見える川でカズミと話をしている。

 

「あんたがあいつの護衛についてくれるなら、安心だな」

 

「新導君には借りがあるからね。ギーゼの復活など、絶対にさせない」

 

どうやらシラヌイの件でクロノに借りができたカズミが護衛に回ってくれるらしい。カズマはじっと隅田川を見つめている。

 

「・・・あいつのおかげなんだ。ヴァンガードをまた始めたのも、諦めないって気持ちを取りもさせてくれたのも・・・あんたを助けられたのだって、あいつがいてくれたからだ。なのに俺はまだ・・・あいつに何も返せてねえ・・・」

 

「カズマ・・・」

 

「なんであいつが・・・ギーゼの器なんかに・・・」

 

「お前の友達は、俺が必ず守ってやる」

 

自分なりにクロノを思っているカズマは、借りを返せていない自分に不甲斐なさを感じている。そんなカズマを思って、カズミがそう一言言った。

 

「・・・いい友達を持ったんだな、カズマ」

 

「え・・・」

 

カズミの言葉にカズマは多少は反応したが、すぐにまた隅田川を見つめるのだった。

 

 

カードキャピタル2号店では、クロノはタイヨウと護衛は誰かとかいった話をしながら、アルバイトとしての仕事をこなしている。そんな時に、カズマが入店してきた。

 

「いらっしゃいませー・・・て、あれ?俺の護衛って・・・まさかお前?」

 

「俺じゃねぇよ。護衛はこっち」

 

カズマがそう言うと、カズマに続いて、カズミが入店してきた。

 

「!!?お・・・鬼丸カズミ・・・さん・・・?」

 

「よろしく頼むよ」

 

カズミが入店したとわかったとたん、周りにいた客は反応を示した。

 

「あれ鬼丸カズミじゃねぇか⁉」

 

「なんでこんなとこに⁉」

 

「すげぇ!!」

 

「あの!ファイトお願いしてもいいですか⁉」

 

「おい抜け駆けずるいぞ!」

 

「俺とファイトをお願いします!」

 

周りの客はみんなカズミのファンで興奮したようにカズミにファイトをお願いしてきた。

 

「あーあ、あれじゃあ護衛しに来たのかどうかわっかんねぇなぁ」

 

周りがカズミに集中している中、カズマはクロノを気にかける。

 

「面倒なことになってっけどさ・・・もうちょっとの辛抱だぜ。使徒共が全部いなくなりゃ、それで終わりだ」

 

「ああ・・・そうだな。早くファイトしたいよな~。なーんも余計なこと抜きで、頭空っぽにしてさ」

 

「ま、そん時は俺が勝つけどな」

 

「む・・・なんだと」

 

大変な時だが、クロノとカズマの何気ない平穏な会話を聞いて、タイヨウは少し微笑ましく感じた。

 

 

クロノの護衛をカズミに任せた後、タイヨウとカズマはカレー屋アジャンテで昼食をとっている。だが、タイヨウの表情には少し悔しさを感じさせていた。

 

「なんか・・・悔しいです。レリクスには一緒にいたのに・・・なんでクロノさんだけ・・・」

 

同じレリクスに囚われておきながら、狙いはクロノ1人、そしてそんなクロノに負担をかけさせてることにタイヨウは悔しく感じているようだ。

 

「何かないですか?僕たちにできること・・・」

 

タイヨウの言葉に、ぼんやりとしていたカズマが口を開いた。

 

「・・・俺も同じこと考えてた。要は、俺たちが倒しちまえばいいんだろ。使徒の奴らを」

 

 

昼食を食べ終えた後、タイヨウとカズマは使徒の動向について話し合っていた。

 

「新導にはあいつがついてる。使徒たちもそう簡単に手を出せないはずだ」

 

「無理やり連れだせないのなら・・・何か罠になるようなものを仕掛ける、とか?」

 

「新導が自分から奴らのところに行くよう仕向けるとか・・・。例えば・・・」

 

使徒について話していると、カズマはふと背後に気配を感じ、振り向いてみた。そこには、柱に寄りかかっているカオスブレイカーがいた。それを見たカズマは目が鋭くなる。

 

 

カズミに護衛されながらカードキャピタル2号店でアルバイトをするクロノは伊吹からもらった終焉のゼロスドラゴンダストを見つめながら考え事をしていた。

 

(俺がここにいて、ギーゼの器にさえならなければ、使徒たちの目的は達成できねぇ・・・後はみんなが使徒を倒してくれるのを待てばいい・・・。でも・・・)

 

クロノの脳裏には、ガスティールが放った言葉が深く焼き付いていた。

 

『ところが、何という運命のいたずらか、この世界は結ばれたのだ。ギアクロニクルの特異点によって!』

 

クロノがそんな言葉を思い返していると、カズミが声をかけてきた。

 

「ゼロスドラゴン・・・ダークゾーンのか?」

 

「あ・・・はい。俺・・・本当にここで守られてばかりでいいのかなって・・・。元はといえば・・・俺が片をつけるつけるべきなんじゃないかって・・・」

 

幼かったとはいえ自分が招いた事に責任を感じているクロノは今の立場に甘んじていることにいろいろと考えていたようだ。

 

「・・・ギアクロニクルの特異点・・・か・・・」

 

「!」

 

「シラヌイが残していった記憶にね、そんな話があった」

 

「・・・」

 

「カズマがずいぶん君のことを心配していた。タイヨウ君も、君の仲間たちみんなが、同じ思いをしていたよ。1人で背負わないでくれ。今度は俺が・・・俺たちが、君を助ける番だ」

 

「鬼丸さん・・・」

 

「なーに、すぐに片がつくさ。これだけの人間が、動いているんだから」

 

カズミに励まされ、クロノは心なしか、少しだけ荷が下りたような安心した顔をしている。

 

 

カオスブレイカーを見つけたカズマとタイヨウはすぐにカオスブレイカーを追って、ビルの中へと入っていった。

 

「いるのはわかってんだ!出て来いよ!」

 

カズマとタイヨウがカオスブレイカーを探してあたりを見回していると・・・

 

「久しぶり~。U20(アンダートゥエンティ)のファーストステージ以来だっけ?」

 

この時を狙ってか、カオスブレイカーが自ら姿を現した。

 

「カオスブレイカー・ドラゴン・・・」

 

「思った通りだぜ・・・!」

 

「こんなところでお散歩?ならもっと楽しい場所があるんだけど・・・ちょっとこっちに来てみない?」

 

「そうやって僕たちを人質に・・・クロノさんを呼び出そうってわけですか」

 

自分たちの考えにカオスブレイカーは否定することなく首を縦に頷いた。そこでカズマは自分のデッキをカオスブレイカーに突きつける。

 

「ファイトだ!あいつには指1本触れさせねぇ!」

 

「・・・」

 

「お前をぶっ倒して、惑星クレイに送り返してやる!」

 

カズマの言葉に、カオスブレイカーは不敵な笑みを浮かべ、デッキを取り出し、ファイト台を出現させる。ファイト台にデッキを設置し、お互いにファイトの準備をし、カズマにとって負けられない戦いが始まった。

 

「「スタンドアップ・(Z・)ヴァンガード!!」」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート!」

 

星輝兵(スターベイダー)プランク・ドラコキッド」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート  PW5000

 

星輝兵(スターベイダー)プランク・ドラコキッド  PW4000

 

「俺の先攻だ!ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ!ルートは移動!ターンエンド!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ  PW7000

 

R ニーズ  R

R  R  ルート  カズマの手札5枚 山札43枚

 

「僕のターン。ドロー。ライド。星輝兵(スターベイダー)メトンアクス・ドラゴン。プランクは移動。コール。星輝兵(スターベイダー)ヘリオポーズ・ドラゴン」

 

星輝兵(スターベイダー)メトンアクス・ドラゴン  PW7000

星輝兵(スターベイダー)ヘリオポーズ・ドラゴン  PW7000

 

ヘリオポーズ メトンアクス R

 プランク    R    R

 

「メトンアクスでヴァンガードをアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・クライシス』」

 

「ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』」

 

「プランクのブースト、ヘリオポーズでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『黒翼のソードブレイカー』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000

PW11000➡PW7000+SH5000=12000  カオスブレイカーの手札5枚 山札42枚  カズマのダメージ1枚

 

「俺のターンだ!ドロー!ライド!竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル!コール!竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ!」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル  PW9000

竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ  PW9000

 

R リア・ファル モルフェッサ

R   R     ルート

 

「リア・ファルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『アビサルオウル』」

 

「ダメージチェック『抗戦の星輝兵(スターベイダー)ポロニウム』」

 

「ルートのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『猛攻の星輝兵(スターベイダー)ドブニウム』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000

PW14000➡PW7000  カズマの手札4枚 山札40枚  カオスブレイカーのダメージ2枚

 

「僕のターン。スタンド&ドロー。ライド。星輝兵(スターベイダー)ストレンジ・ドラゴン。コール。混濁の星輝兵(スターベイダー)アイアン」

 

星輝兵(スターベイダー)ストレンジ・ドラゴン  PW9000

混濁の星輝兵(スターベイダー)アイアン  PW9000

 

ヘリオポーズ ストレンジ アイアン

 プランク    R    R

 

「アイアンでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『黒翼のソードブレイカー』」

 

「ストレンジでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『星輝兵(スターベイダー)クォーク・シュービル(引)』ドロートリガー。パワーはヘリオポーズに。1枚ドロー」

 

「ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』」

 

「プランクのブースト、ヘリオポーズでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』『アビサルオウル』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW9000➡PW9000

PW11000➡PW9000+SH5000=14000  カオスブレイカーの手札6枚 山札37枚  カズマのダメージ2枚

 

(負けねぇ・・・絶対に勝つ!勝って、こいつを惑星クレイに送り返してやる!)

 

カズマはクロノのために、カオスブレイカーに勝ってクレイに返す気でいる。その様子にカオスブレイカーは不敵な笑みを浮かべる。

 

 

一方、クロノはカードキャピタル2号店でストライダーズのラインを確認しているが、何のメッセージもないので少しうなっている。

 

「う~ん・・・」

 

「どうしたんだい?」

 

「いや・・・なんか、タイヨウもカズマもメッセージが返ってこなくて・・・どっかでファイトでもしてんのかな・・・?」

 

クロノはメッセージが届かないことにたいして、少し心配になっているようだ。最も、クロノの予想は、ある意味では当たってはいるが・・・。

 

 

一方、カズマとカオスブレイカーのファイト

 

「ライド!覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード!!」

 

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード  PW11000

 

R ルアード モルフェッサ

R  R    ルート

 

「今までさんざん好き勝手やってくれたな。けどこれで・・・終わりだ!ルアードでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『ハウルオウル(引)』ドロートリガー!パワーはモルフェッサに!1枚ドロー!セカンドチェック『ベリアルオウル(☆)』クリティカルトリガー!パワーはモルフェッサ、クリティカルはヴァンガードに!」

 

ルアード(カズマ)はストレンジに近づき、魔力を込めた竜の腕を振るい、斬撃を与えた。

 

「ダメージチェック『猛攻の星輝兵(スターベイダー)ドブニウム』『星輝兵(スターベイダー)ペンローズゲート』」

 

「お前らのディフライドを解除して、二度とこっちに来れねぇようにしてやるぜ!!」

 

「・・・その威きり、どこまで続くかな?じっくり教えてあげるよ。君たちがどれだけ・・・無力な存在なのかをね

 

ファイトが進む中、このファイトを隠れてみている者が複数人いた。

 

「あの者・・・なかなかに強いが、あの娘と比べれば、覇気が物足りんな」

 

その正体は、残りの使徒たち5人だった。

 

「人質か・・・ふん、いかにも奴が好きそうな手口だ」

 

「ゼロスドラゴンの覚醒はすでに果たしている。後は新導クロノを手に入れるだけ。そのための手段は問わん」

 

「奴さえ下せば事は有利に進む。ゼロスドラゴンに叩きのめされ、絶望し、抵抗の意思も失われるだろう」

 

ダークフェイスはカオスブレイカーの趣向を軽蔑し、ヴァレオスとアガレスは特に気にした様子はなかった。

 

(楽しそうだなぁ・・・カオスブレイカー・・・いずれ貴様もデリートしてやろう・・・)

 

グレイヱンドは不敵な笑みを浮かべながら、カオスブレイカーを見据えている。

 

「俺たちは散々ディフライダーに振り回されてきた。やっと片が付いたと思ったら・・・冗談じゃねぇぞ!ルートのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『星輝兵(スターベイダー)ペンローズゲート』」

 

「ターンエンド!」

 

PW11000➡PW9000

PW24000➡PW9000  カズマの手札4枚 山札35枚  カオスブレイカーのダメージ5枚

 

「新導は絶対に、お前らなんかに渡さねぇ!!」

 

「・・・スタンド&ドロー。ライド。星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・クローズ」

 

星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・クローズ  PW11000

 

「ストライドジェネレーション。滅星輝兵(デススターベイダー)カオスユニバース・アルサーニ」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・クライシス』

 

滅星輝兵(デススターベイダー)カオスユニバース・アルサーニ  PW26000  ハーツ『星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・クローズ』

 

「カオスユニバース・アルサーニ・・・⁉」

 

超越(ストライド)スキル。星輝兵(スターベイダー)のGユニットにストライドしたため、手札を1枚捨て、ソウルチャージ『抗戦の星輝兵(スターベイダー)ポロニウム』モルフェッサを呪縛(ロック)

アルサーニのスキル発動。ハーツがカオスなら、ソウルブラスト『星輝兵(スターベイダー)メトンアクス・ドラゴン』GゾーンのカオスのGユニットを表に『滅星輝兵(デススターベイダー)カオスユニバース』お前のリアガードを2体呪縛(ロック)しろ。ああ・・・1体しかいないのかぁ」

 

「くっ・・・!ルートを呪縛(ロック)

 

「2体呪縛(ロック)できなかったので、2枚ドロー。ヴァンガードとヘリオポーズ・ドラゴンにパワープラス2000。

プランク・ドラコキッドのスキル。カウンターブラスト。自身を退却。山札の上から7枚見て、カオスの名を含むカードを1枚手札に。カオスブレイカー・クローズを手札に」

 

「!ゼロスドラゴンのコスト・・・!」

 

「ヘリオポーズ・ドラゴンのGB(ジェネレーションブレイク)。ヴァンガードが星輝兵(スターベイダー)なら、ソウルブラスト『抗戦の星輝兵(スターベイダー)ポロニウム』ルートを選んで、次のエンドフェイズに解呪縛(アンロック)されない」

 

「くっ・・・」

 

「さらにヘリオポーズにパワープラス3000。ヘリオポーズは移動。さらにストレンジ・ドラゴンをコール」

 

ストレンジ  アルサーニ アイアン

ヘリオポーズ   R    R

 

「どう足掻いたところで、君たちは僕に負けて、新導クロノを釣り上げるための餌となる。そして知るといい・・・。アイアンでヴァンガードにアタック。

アイアンのスキル発動。カオスのヴァンガードがいればパワープラス2000」

 

「ガード!『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』」

 

「全ての希望を砕く・・・それが我だ。残るのは絶望のみ。アルサーニでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ。ファーストチェック『星輝兵(スターベイダー)マグネター・ヘッジホッグ(☆)』クリティカルトリガー。パワーはストレンジ・ドラゴンに。クリティカルはヴァンガードに。セカンドチェック『星輝兵(スターベイダー)マゼラニックストリーム(治)』ヒールトリガー。パワーはストレンジ・ドラゴンに。サードチェック『星輝兵(スターベイダー)メトンアクス・ドラゴン』」

 

アルサーニはルアード(カズマ)に狙いを定めて、両肩に装備しているビームガンを放った。ビームをまともにくらったルアード(カズマ)は何とか粘る。

 

「ダメージチェック『争奪の騎士エデルン』『ハウルオウル(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ヘリオポーズのブースト、ストレンジ・ドラゴンでヴァンガードにアタック。

ストレンジのスキル発動。ヴァンガードがカオスであれば、リアガード1体を呪縛(ロック)させる。呪縛(ロック)できるカードがないためパワープラス5000」

 

「絶望なんてしねぇ・・・俺が勝てば、この戦いは終わる!!ジェネレーションガード!!竜楯魔道士(ドラグワイザー)ブロナーハ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アビス・グラール(治)』

 

竜楯魔道士(ドラグワイザー)ブロナーハ  SH15000

 

「ブロナーハのスキル!山札の上から5枚を公開!」

 

公開したカード 『デスフェザー・イーグル(☆)』『竜刻守護者(ドラグセイバー)エスラス』『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』『アビサルオウル』『黒翼のソードブレイカー』

 

「グレード1のカードを全て、ガーディアンサークルにスペリオールコール!新導が望む世界を・・・つまんねぇことを考えず、ただ純粋にファイトを楽しめる世界を、俺たちが、実現してやる!!」

 

「凌いだ・・・!」

 

「ターンエンドだ」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW28000➡PW11000(+5000)

PW36000➡PW16000+SH25000=41000  カオスブレイカーの手札9枚 山札26枚  カズマのダメージ4枚

 

「どうだ!!」

 

カオスブレイカーの攻撃を凌いだ途端・・・

 

「⁉ぐっ・・・!」

 

突然カズマの利き手に痛みが生じた。利き手を見てみると・・・なんと、今まで現れなかったギーゼの紋章が、6本の柱が揃いかけている状態で現れたのだ。

 

「・・・なんで・・・こんな・・・まだ・・・」

 

「「!!?」」

 

突然カズマの手に現れたギーゼの紋章にカズマだけでなく、タイヨウもカオスブレイカーも驚いていた。それは当然、隠れていた使徒たちも同様だ。

 

「あ・・・あれは・・・もしや・・・」

 

「ギーゼ様の・・・身印が・・・!」

 

「・・・!ダークフェイス!あれを出してみろ!」

 

全てに気が付いたアガレスはダークフェイスに指示を出す。ダークフェイスはギーゼの紋章がある透明なカードのようなものを取り出す。

 

「!反応している・・・!あの男が示したファイトに・・・我がレリクスが!!」

 

「ほう・・・それは面白い・・・」

 

重要な意味を持つカードの反応は、使徒たちにとって、喜ばしい現象のようだ。そして、ギーゼの紋章が現れたことによって、カオスブレイカーは不敵に笑う。

 

「・・・くくく・・・ははははは!!そうかぁ・・・これは何という皮肉!いや、運命の采配という奴かぁ?」

 

「何がおかしい!!なんなんだこれは!!」

 

カズマの疑問にカオスブレイカーは答える。

 

「お前がギーゼ様の器になるんだよ・・・東海林カズマ」

 

「「!!?」」

 

先ほどまでクロノを器にしようとしていたのにも関わらず、今度はカズマがギーゼの器になるという事実にカズマとタイヨウは目を見開かせる。

 

「・・・何・・・言って・・・?お前らの狙いは新導だろ⁉」

 

「ああ・・・。でもたった今、お前自身が示したのさ・・・お前でもいけるってね」

 

「カズマさん・・・!」

 

カズマとタイヨウが戸惑っていると、隠れていた残りの使徒が下りてきた。

 

「こやつらが必要とするのは、ギーゼを受け入れるに足る力ある者のみ」

 

「特異点新導クロノは魂の牢獄レリクスの中で最も器に近づいた存在だ」

 

「だが、貴様のファイトによって、それにこだわる必要もなくなったというわけよ」

 

「レリクスで得られたデータは全てここに残されている。ユニットとの絆を断ち切り、貴様とギーゼ様を繋ぐ道・・・いわば、極小に圧縮されたレリクスそのもの」

 

つまりダークフェイスが持っているのは、レリクスのデータが詰め込んである疑似レリクスのようなものである。

 

「貴様が今示した資質をもってすれば!ギーゼ様を宿す器としては十分!!!」

 

「ファイトを続けるがよい。貴様が敗北する瞬間こそ、ギーゼ様が齎す破滅の始まりなのだ」

 

クロノをおびき出すファイトから、カズマをギーゼの器とさせるファイトに変わり、アガレスはカズマにファイトを続けるように促す。

 

「これが本当に運命をかけたファイトだ。お前がギーゼとなるか、我が惑星クレイに送り返されるか!!」

 

「・・・・・・」

 

「カズマさん・・・!」

 

ギーゼ復活をかけたファイトに、カズマは逃げることはせず、ファイトに集中する。

 

「スタンド&ドロー!

覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアードの儀式(リチュアル)(3)!ドロップゾーンのノーマルユニットを2枚山札へ!」

 

戻したカード  『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』『黒翼のソードブレイカー』

 

「コストを支払わずにストライドできる!!ストライドジェネレーション!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

「我を超え目覚めよ!!真なる力は、この手にある!!覚醒せし竜皇(ドラグストライダー)ルアード!!!!」

 

覚醒せし竜皇(ドラグストライダー)ルアード  PW26000  ハーツ『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

「負けなきゃいいってことだろうが!コール!リア・ファル!争奪の騎士エデルン!」

 

争奪の騎士エデルン  PW11000

 

「リア・ファルのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』エデルンを退却!1枚ドロー!コール!ベリアルオウル!」

 

ベリアルオウル(☆)  PW4000

 

リア・ファル ルアード ○

 ベリアル   R   ●

 

「新導も・・・俺も・・・誰もギーゼになんかならねぇ!!ベリアルのブースト、リア・ファルでストレンジにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「俺がてめぇら全員、惑星クレイに送り返してやる!!」

 

「いけ・・・カズマさん!!」

 

覚醒せし竜皇(ドラグストライダー)ルアードでヴァンガードにアタック!

覚醒せし竜皇(ドラグストライダー)ルアードのGB(ジェネレーションブレイク)2!儀式(リチュアル)(セブン)!リア・ファルとベリアルオウルを退却!手札を2枚捨て、捨てた手札1枚につき、パワープラス3000!合計でパワープラス6000!クリティカルプラス1、ドライブプラス1!このアタックは、手札からグレード1以上ではガードできない!

ベリアルオウルのスキル!コストになった時、ヴァンガードがルアードなら、1枚ドロー!消え失せろ!!」

 

「ジェネレーションガード。創世機神デストハーゲン」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『星輝兵(スターベイダー)マゼラニックストリーム(治)』

 

創世機神デストハーゲン  SH15000

 

「さらにガード『星輝兵(スターベイダー)マグネター・ヘッジホッグ(☆)』『星輝兵(スターベイダー)クォーク・シュービル(引)』『星輝兵(スターベイダー)クォーク・シュービル(引)』そしてインターセプト『混濁の星輝兵(スターベイダー)アイアン」

 

ルアードは己の力を解放し、カオスブレイカー・クローズに向かって、全魔力を使った攻撃を放とうとしたが、デストハーゲン、そして複数のガーディアンが現れてルアードの攻撃を止める。ルアードは何とか押し返そうとする。

 

「クワドラプルドライブか・・・全てトリガーなら、このガードはぶち抜ける」

 

「カズマさん・・・」

 

「なめんな・・・いくぜ!!ファーストチェック『ベリアルオウル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ルアードに!」

 

「1枚」

 

「セカンドチェック『ハウルオウル(引)』ドロートリガー!パワーはルアードに!1枚ドロー!」

 

「2枚」

 

「サードチェック『アビス・グラール(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはルアードに!」

 

「3枚」

 

「ファイナルチェック!」

 

1枚でもトリガーが出ればこのガードを突破することができる。運命の最後のドライブチェック。出てきたカードは・・・

 

 

 

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ウスキアス』

 

 

 

 

ノートリガー・・・ガード突破はできなかった。

 

「・・・っ」

 

ルアードはガードの突破を押し切ることはできず、後ろへと下がった。そして姿は元のルアード(カズマ)に戻っていく。

 

「くっ・・・ターンエンド・・・」

 

PW13000➡PW9000

PW32000(+15000)➡PW11000+SH40000=51000  カズマの手札6枚 山札23枚  カオスブレイカーのダメージ4枚

 

「・・・素晴らしいなぁ・・・いつ見ても、全ての希望が絶望に転じる、その瞬間というのは・・・!

 

「まだだ・・・まだ終わってねぇ!!」

 

くくくくく・・・ヒャハハハハハハハハ!!ヴァンガードと同じカードをコストに!!

 

ジェネレーションゾーン  コスト『星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・クローズ』

 

我が未来の全てを賭けて、深淵なる虚無に挑みし勇者に、甘美なる絶望を

 

「・・・っ」

 

我が未来を喰らい顕現せよ!!!スターゲートのゼロスドラゴン!!!アルティメットストライド!!!!!

 

影の領域の世界で、カオスブレイカー・クローズは白き光に包まれてゆく。光が辺りを照らし出すと、カオスブレイカー・クローズは宇宙を制する禁断の破壊兵器、スタークが現れる。

 

星葬のゼロスドラゴンスターク!!!!!

 

星葬のゼロスドラゴンスターク  PW36000  ハーツ『星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・クローズ』

 

「スターゲートのゼロスドラゴン・・・!」

 

「かつて我が前に立った数多の戦士は皆希望を掲げて戦いに挑んできた・・・我はその全てを刈り取る者・・・。あらゆる希望が潰え、沸き上がる絶望の悲鳴と慟哭こそ、我が最大の悦楽!!

手札からドロップゾーンに置かれたクローズのスキル。ソウルブラスト『星輝兵(スターベイダー)ストレンジ・ドラゴン』お前には手札から1枚選び、呪縛(ロック)しておいてもらおう」

 

「くっ・・・!手札を1枚呪縛(ロック)

 

「スタークのスキル。カウンターブラスト(2)。ドライブマイナス2。このユニットはレストさせずに3回攻撃できる」

 

「3回も攻撃⁉」

 

「コール。混濁の星輝兵(スターベイダー)アイアン

相手に呪縛(ロック)カードがあるので、アイアンのスキル発動。カウンターブラスト。モルフェッサを呪縛(ロック)。さらにストレンジ、メトンアクスをコール」

 

ストレンジ  アルサーニ  アイアン

ヘリオポーズ メトンアクス  R

 

「アイアンでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『ハウルオウル(引)』」

 

ゼロスドラゴンスタークでヴァンガードにアタック

 

「諦めてたまるかよ・・・あいつが教えてくれたんだ!!」

 

「ファーストアタック」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『星輝兵(スターベイダー)パラダイムシフト・ドラゴン(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

「ダメージチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!セカンドチェック『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!最後まで粘れば、そこに未来が開ける!!」

 

「セカンドアタック」

 

「ジェネレーションガード!!暗黒竜プロットメイカー・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アビス・グラール(治)』

 

暗黒竜プロットメイカー・ドラゴン  SH15000

 

儀式(リチュアル)(3)!シールドプラス10000!」

 

「ドライブチェック『星輝兵(スターベイダー)カオスブレイカー・クライシス』」

 

スタークはルアード(カズマ)に近づき、拳で1打撃、さらに追撃として2打撃目を放とうとした時、プロッとメイカーがスタークの攻撃を凌いだ。

 

「俺は誓ったんだ・・・!」

 

カズマの頭に浮かんだのは、クロノが何気なく言った言葉だ。

 

『早くファイトしたいよな~。なーんも余計なこと抜きで、頭空っぽにしてさ』

 

「純粋にファイトを楽しめる世界を取り戻してやる!!それまでは、絶対に諦めねぇ!!!」

 

・・・メトンアクスのブースト、スターク、ファイナルアタック。

メトンアクスのGB(ジェネレーションブレイク)。パワープラス4000

 

「カズマさん・・・!」

 

「俺は・・・新導にもらったもんをまだ何1つ返せてねぇ!!ジェネレーションガード!!暗黒竜プロットメイカー・ドラゴン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アビス・グラール(治)』

 

儀式(リチュアル)(3)!シールドプラス10000!さらにガード!『ベリアルオウル(☆)』だからこのまま負けるわけには、絶対にいかねぇんだ!!」

 

「ドライブチェック」

 

パワー52000と56000。トリガーが1つでも通ればこの攻撃は防げる。シールドカオスブレイカーの最後に引いたドライブチェック。その結果は・・・

 

星輝兵(スターベイダー)マグネター・ヘッジホッグ(☆)』

 

クリティカルトリガー・・・振るのは当然・・・

 

「効果は全てスタークに」

 

「・・・っ!」

 

「そんな・・・」

 

ルアード(カズマ)を守ろうとプロットメイカーとベリアルオウルがスタークの前に立ちふさがった。だが、スタークは胸に装填されている電磁砲を最大火力で放った。その威力の前に、プロットメイカーとベリアルオウルは成す術もなく砲撃に包まれ、ルアード(カズマ)もそれに包まれる。

 

「俺は・・・負けない・・・!新導の・・・ために・・・!」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW36000(+5000)➡PW11000(+20000)

PW41000➡PW21000+SH25000=46000

PW52000(+5000)➡PW21000+SH35000=56000

 

ダメージチェック『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』

 

カズマのダメージ6枚  カオスブレイカーのダメージ4枚  勝者カオスブレイカー

 

「カズマさん・・・!」

 

カオスブレイカーはスタークのカードを手に持ち、掲げる。

 

世界よ、沈黙せよ・・・星葬のゼロスドラゴンスターク!!

 

カードから星のような輝きを放ち、ゼロスドラゴンスタークが現実のものとして現れる。スタークが現れたことにより、建物は崩壊していった。

 

 

嫌な予感がしてカズマとタイヨウを探しに来ているクロノとカズミも、たった今、ゼロスドラゴンスタークが現れるその瞬間を目撃した。

 

「あれは・・・!」

 

「ゼロスドラゴン!!」

 

クロノとカズミは急いでスタークが現れた場所へと急いで駆け付ける。

 

 

破壊の限りを尽くしたスタークはカードに戻り、カオスブレイカーの手元へと戻る。そして、その瞬間、倒壊したビルの周辺に、禍々しき光が辺りを包んでいく。

 

「おお・・・!ついにこの時が・・・!」

 

「この日をどれほど待ち望んだことか・・・!我らの宿願が果たされる・・・!」

 

「破壊の竜神ギーゼ様が降臨される!!!」

 

ギーゼ復活の瞬間・・・それに立ちあっているヴァレオス、アガレス、ダークフェイスは興奮したような顔つきになっていた。

 

 

「凄まじい時空の歪みを確認!!」

 

「この現象は・・・⁉いったい何が起きているんだ⁉」

 

海外の研究所にいるクリスたちも、モニターの映っている時空の歪みの異様な変わりように戸惑いを隠せないでいる。

 

 

禍々しい光が立ち込める中、カズマが上を見上げてみると、白銀で全てを凌駕する巨大な存在・・・破壊の竜神ギーゼがカズマを見下ろしている。ギーゼは体の一部を伸ばし、カズマを捕らえ、自分の身まで引き寄せる。

 

(俺の体を奪っても・・・お前は・・・あいつには絶対に勝てねぇ。な・・・そうだよな・・・楽勝だろ・・・クロノ・・・)

 

カズマはクロノがギーゼに勝つという希望を持ち・・・ギーゼによってその身を支配されてしまった。

 

 

クロノとカズミがビルにたどり着いたころにはビルはまがまがしい光に包まれていた。

 

「なんだこれは⁉」

 

この不可思議な現象にカズミが戸惑っていると、クロノはふとカズマの気配をこのビルから感じ取る。

 

「!カズマ?・・・っつ!」

 

突然クロノの利き手に痛みが生じると、浮かび出ていたギーゼの紋章が砕け散った。それを見たクロノはカズマが何かあったのではと思い、光の中へと入ろうとする。中に入る際、ゼロスドラゴンダストが反応し、招き入れるかのようにクロノを光の中へと通した。

 

「待て!新導君!」

 

カズミがクロノを止めようと手を伸ばすが、不思議な力によって拒まれ、カズミは光の中に入ることができなかった。

 

 

「カズマー!!カズマ!!」

 

光を通り抜け、ビルに入ったクロノはカズマを探し、あたりを見回す。すると、奥の方で、倒れているタイヨウを発見する。

 

「!タイヨウ!」

 

クロノは急いで倒れているタイヨウに駆け寄る。

 

「タイヨウ!大丈夫かタイヨウ!」

 

「・・・クロノさん・・・カズマさんが・・・」

 

タイヨウが口を開くと同時に、背後に人気配を感じ取るクロノ。後ろを振り返ってみると、そこには、ギーゼに体を乗っ取られたカズマがいた。その瞳に光はなく、ただただ、虚空を見つめる・・・ギーゼはそんな風に思わせるような雰囲気を纏っていたのだった。

 

to be continued…




アガレス「素晴らしい・・・素晴らしいぞ・・・!!我々が長くして待ち望んだ、我らが主、破壊の竜神ギーゼ様の降臨が果たされた!!」

カオスブレイカー「器になったのが特異点のあいつじゃなかったっていうのは、面白かったなぁ・・・」

ダークフェイス「器は誰でもいい!!今こそ俺様をこけにしてくれた生意気なチームQ4のクズ共に、煮え湯を飲ませてくれるわ!!!」

カオスブレイカー「どうでもいいんだけどさぁ・・・君、そればっかりだね」

ダークフェイス「おおお!!?お黙りなさあい!!!」

TURN233「終わりの始まり」


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終わりの始まり

この作品を楽しみにしてくださっている皆様、2年という長い時間お待たせして申し訳ございませんでした。

本当は今年のもう少し早く投稿しようと思っていたんですが、予定外のトラブルが発生してしまって・・・。とりあえずはトラブルは解決しました。

今回は5話分を用意しております。ひとまずは午前に3話を投稿して、夜に残り2話を投稿する段階にあります。ひとまずは投稿後、1時間後に次話を載せます。

後、今回も感想の返信をする暇がなかったため、感想をいただいた方はお詫び申し上げます。このままZ編のラストまでいけたらいいなぁ。


クロノを守るために、自分たちの前に現れたカオスブレイカーとファイトすることになったカズマ。だがそのファイトの最中、カズマの手の甲にギーゼの紋章が現れ、その柱が完成しかかっている。その瞬間からカズマがギーゼになるかどうかのファイトへと変わっていった。そして・・・カズマはファイトに敗北し、使徒たちが持っていたレリクスのデータにより・・・カズマはギーゼにディフライドされてしまった。そして・・・不可思議な光に覆われたこのビルに、カズマとタイヨウを探しに来たクロノが駆け付け、カズマの変わり果てた姿を目の当たりにしているのだ。

 

「カズマ・・・」

 

「くくく・・・一足遅かったな、新導クロノ」

 

ギーゼ復活の光景を目の当たりにした使徒たちは高くから、クロノを見下ろしている。

 

「我らが神、破壊の竜神ギーゼ様は降臨なされた」

 

器となったカズマの手の甲にはギーゼの紋章が描かれている。今のカズマはもうカズマではない。正真正銘、今目の前にいるのは、破壊の竜神、ギーゼなのだ。

 

「カズマさんは・・・クロノさんを守ろうとして・・・それなのに・・・」

 

一部始終を見ていたタイヨウは顔を俯かせる。すると・・・ギーゼはカズマのデッキをクロノに突きつけた。

 

「!!これは・・・面白い・・・」

 

「ファイトを望んでおられるのか・・・ギーゼ様は」

 

ギーゼがファイトを望んでいることに、使徒たちは多少ながら驚愕しており、カオスブレイカーは面白そうに笑みを浮かべている。

 

「クロノさん・・・」

 

「・・・カズマは・・・ギーゼにディフライドされたんだな・・・」

 

「はい・・・」

 

クロノは強く拳を握りしめて、堂々とギーゼと対峙する。

 

「だったらやってやる・・・カズマからギーゼを・・・追い出してやる!!」

 

クロノは懐から自分のデッキを取り出し、ギーゼに突きつける。

 

「ファイトだ!!」

 

クロノはギーゼの望むファイトを了承する。勝って・・・ギーゼからカズマを取り戻すために。

 

 

 

TURN233「終わりの始まり」

 

 

 

互いにファイトの準備を終え、早速ファイトが開始される。

 

「「スタンドアップ・(・)ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン・G!」

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート」

 

クロノ・ドラン・G  PW5000

 

秘められし才気(ドラグプリンス)ルート  PW5000

 

「・・・ドロー。ライド。竜刻魔導士(ドラグウィザード)イウハルバ。ルートは移動。ターンエンド」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)イウハルバ  PW7000

 

 R  イウハルバ R

ルート   R   R  ギーゼの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン!ドロー!ライド!クロノエトス・ジャッカル!クロノ・ドラン・Gは移動!コール!ドキドキ・ワーカー!」

 

クロノエトス・ジャッカル  PW7000

ドキドキ・ワーカー(☆)  PW4000

 

R クロノエトス ドキドキ

R   R    ドラン

 

「ドランのブースト、ドキドキ・ワーカーでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『黒翼のソードブレイカー』」

 

「クロノエトスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『クロノビート・バッファロー』」

 

「ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000+SH5000=14000

PW7000➡PW7000  クロノの手札5枚 山札42枚  ギーゼのダメージ1枚

 

「・・・信じられねぇ・・・お前・・・本当にカズマじゃないのか⁉」

 

「・・・ドロー。ライド。竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル。竜刻魔剣士(ドラグフェンサー)ダグザ、黒翼のソードブレイカー」

 

ダグザ リア・ファル ソードブレイカー

 R    R      ルート

 

「おい!聞いてるのか⁉」

 

「・・・ダグザでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『刻獣(パルサー)スピアヘッド・ユニコーン』」

 

「リア・ファルでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『刻獣(パルサー)スラッシュ・ドッグ(☆)』」

 

「ドライブチェック『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』ソートのブースト、ソードブレイカーでドキドキ・ワーカーにアタック」

 

「ノーガード」

 

PW9000➡PW7000

PW9000➡PW7000+SH10000=17000

PW11000➡PW4000  ギーゼの手札3枚 山札40枚  クロノのダメージ1枚

 

「本当に、ギーゼに乗っ取られちまったのかよ⁉」

 

クロノはカズマを必死に呼びかけようとしているが、まったく反応を示さない。まるで虚無そのもののように。

 

「解せぬな。何ゆえギーゼはファイトを?それほどの強い相手なのか」

 

「強さなど関係ない」

 

「東海枝カズマを器とし、ギーゼ様のディフライドはなった・・・だがこれは・・・ユニットがこの地に来るためのディフライドとは違う・・・神の降臨・・・受肉だ!!!」

 

ヴァレオスは自ら崇拝する神を前にし、狂気に満ちた笑みを浮かべている。ダークフェイスが引くぐらいに。

 

「儀式は惑星クレイとこの星を繋ぐ運命の法則・・・ヴァンガードファイトによって完遂される・・・勝利により、ギーゼ様は!!真にこの世界に降りられるのだ!!!」

 

(・・・今の東海枝カズマでは、真にギーゼ様を覚醒させるには至らない・・・だが・・・2つの星の扉を開いた特異点・・・なんという・・・相応しい生贄だ・・・!)

 

アガレスは至って冷静に分析しているが・・・クロノという生贄を前に、彼もまた、狂気に満ちた静かな笑みを浮かべている。

 

「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!クロノビート・バッファロー!コール!刻獣(パルサー)スピアヘッド・ユニコーン!」

 

クロノビート・バッファロー  PW9000

刻獣(パルサー)スピアヘッド・ユニコーン  PW9000

 

R クロノビート スピアヘッド

R   R     ドラン

 

「無視してんじゃねぇぞ!!クロノビートでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ベリアルオウル(☆)』」

 

「返事しろぉ!!ドライブチェック『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』ドランのブースト、スピアヘッドでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH10000=19000

PW14000➡PW9000  クロノの手札4枚 山札39枚  ギーゼのダメージ2枚

 

「・・・・・・」

 

「カズマさん・・・」

 

「スタンド&ドロー。ライド。闇に縛られし竜(ドラグフォール)ルアード」

 

闇に縛られし竜(ドラグフォール)ルアード  PW11000

 

「!!闇に縛られし竜(ドラグフォール)ルアード・・・」

 

「カズマさんの・・・分身が・・・」

 

「くくく・・・器の自我は完全に封じられた」

 

ギーゼによって完全なる闇に堕ちた魔導士ルアードの姿・・・カズマの分身を見て、クロノとタイヨウは目を見開かせて驚愕する。

 

ダグザ ルアード ソードブレイカー

 R   R     ルート

 

「ダグザでヴァンガードにアタック」

 

「インターセプト!『刻獣(パルサー)スピアヘッド・ユニコーン』なんでこんなことに・・・!」

 

「僕たち、クロノさんのために何かしたくて・・・カズマさんはクロノさんを守ろうとファイトしたんです・・・必死に・・・。でも・・・そのせいで・・・カズマさんに紋章が現れて・・・それで・・・」

 

闇に縛られし竜(ドラグフォール)ルアードでヴァンガードにアタック」

 

「・・・ノーガード」

 

「ツインドライブ。ファーストチェック『ハウルオウル(引)』ドロートリガー。パワーはソードブレイカーに。1枚ドロー。セカンドチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ』」

 

ルアード(カズマ)は竜化した腕を掲げ、膨大なる闇を腕に纏った。そして、闇を纏った腕をかざし、クロノビートに向けて放った。闇はクロノビートに直撃する。

 

「ぐわああああ!!くぅ・・・ダメージチェック『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』」

 

「ルートのブースト、ソードブレイカーでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!ダメージチェック『ドキドキ・ワーカー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW11000➡PW9000

PW16000➡PW9000(+5000)  ギーゼの手札5枚 山札35枚  クロノのダメージ3枚

 

「・・・バカ野郎・・・。・・・ギーゼ!!お前をぶっ倒す!!切り開け!新たなる世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン・G!!」

 

クロノジェット・ドラゴン・G  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!超刻獣(メタパルサー)アヴニール・フェニックス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』グレード1+2

 

超刻獣(メタパルサー)アヴニール・フェニックス  PW26000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

超越(ストライド)スキル!ギアドラゴンか十二支刻獣のGユニットにストライドした時、手札のクロノビートをコールし、時翔(タイムリープ)!クロノファング・タイガー・G!」

 

クロノファング・タイガー・G  PW11000

 

「クロノ・ドラン・GのGB(ジェネレーションブレイク)!手札以外からコールされたので、ソウルに送り、同じグレードの十二支刻獣をコールできる!クロノファング・タイガー・G!コール!ラッキーポッド・ドラコキッド!」

 

ラッキーポッド・ドラコキッド(引)  PW4000

 

「ラッキーポッドのスキル発動!自身をソウルに!右のクロノファングにパワープラス3000!」

 

クロノファング・G アヴニール クロノファング・G

    R       R       R

 

「器にされても、ディフライドってことに変わりはねぇ!!だったら!!ファイトに勝つ・・・それだけだ!!左のクロノファングでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプト『竜刻魔剣士(ドラグフェンサー)ダグザ』」

 

「アヴニール・フェニックスでヴァンガードにアタック!

アヴニールのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのアヴニールを表に!山札の上5枚を公開!」

 

公開したカード  『ドキドキ・ワーカー(☆)』『刻獣(パルサー)スラッシュ・ドッグ(☆)』『刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド』『時を刻む乙女ウルル(治)』『クロノクロウ・モンキー』

 

「Gゾーン表のカード1枚につき、十二支刻獣を2枚まで、スペリオルコール!刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド、クロノクロウ・モンキー!左のクロノファングは退却!」

 

クロノクロウ・モンキー  PW9000

刻獣(パルサー)リボルバー・ドラコキッド  PW7000

 

「クロノクロウのスキル!ヴァンガードが十二支刻獣でカウンターブラスト!クロノクロウにパワープラス5000!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』セカンドチェック『クロノジェット・ドラゴン・G』サードチェック『刻獣(パルサー)スラッシュ・ドッグ(☆)』クリティカルトリガー!パワーはクロノファング、クリティカルはアヴニール・フェニックスへ!ファイトに勝って、ギーゼを追い返す!!」

 

アヴニールはその嘴から炎を噴出し、それをルアード(カズマ)に放った。ルアード(カズマ)は炎に包まれる。ダメージは負ったものの、ルアード(カズマ)は炎を振り払う。

 

「ダメージチェック『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』『竜刻魔剣士(ドラグフェンサー)ダグザ』」

 

「リボルバー・ドラコキッドのブースト、クロノクロウでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード。竜楯魔道士(ドラグワイザー)ブロナーハ」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『救恤の撃退者(リベンジャー)アリル(治)』

 

竜楯魔道士(ドラグワイザー)ブロナーハ  SH15000

 

「ブロナーハのスキル。山札の上から5枚を公開」

 

公開したカード『デスフェザー・イーグル(☆)』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』『竜刻魔導士(ドラグウィザード)イウハルバ』『黒翼のソードブレイカー』『闇に縛られし竜(ドラグフォール)ルアード』

 

「グレード1のカードを全て、ガーディアンサークルにスペリオールコール」

 

「クロノファング・Gでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『デスフェザー・イーグル(☆)』」

 

「ちっ・・・クロノファングのGB(ジェネレーションブレイク)。ソウルブラスト『クロノエトス・ジャッカル』リボルバー・ドラコキッドをバインド。同じ縦列にいるソードブレイカーを山札の下へ。時翔(タイムリープ)したクロノファングは山札の下へ。クロノビートをコール。ターンエンド」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000

PW21000➡PW11000+SH25000=26000

PW19000➡PW11000+SH10000=21000  クロノの手札4枚 山札30枚  ギーゼのダメージ4枚

 

「・・・スタンド&ドロー。ストライドジェネレーション」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』グレード3

 

ルアード(カズマ)の周りが黒い霧で覆いつくされた。黒い霧の先に、先ほどまでルアード(カズマ)のいた場所が赤く不気味に光った。霧が晴れると、ルアード(カズマ)は邪悪なる暗黒なる竜が姿を現した。これは・・・完全なる竜化を果たしたルアードの・・・ギーゼによって完全なる邪悪な竜へと堕ちた姿である。

 

深淵を覗く竜皇(ドラグアビス)ルアード」

 

深淵を覗く竜皇(ドラグアビス)ルアード  PW26000  ハーツ『闇に縛られし竜(ドラグフォール)ルアード』

 

深淵を覗く竜皇(ドラグアビス)ルアード・・・Gユニットまで・・・ギーゼに・・・」

 

超越(ストライド)スキル。カウンターブラスト。山札からグレード1以下を1枚スペリオルコール。アビサルオウル。アビサルオウルは儀式(リチュアル)を持つので、同じ縦列にいるリアガードを1体、退却。クロノクロウ。

深淵を覗く竜皇(ドラグアビス)ルアードのスキル。ソウルブラスト『竜刻魔導士(ドラグウィザード)イウハルバ』Gゾーンの同じ名前のカードを表に。アビサルオウルを退却。山札からグレード1を2体、スペリオルコール。アビサルオウル、竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ  PW7000

 

「2枚とも儀式(リチュアル)を持つので、相手のリアガードを1体退却。クロノビート」

 

「くっ・・・」

 

「陣営を整えながら!!相手をズタズタに!!お見事!!」

 

「ニーズの儀式(リチュアル)3。山札から登場した時、パワープラス2000。

アビサルオウルの儀式(リチュアル)3。ルアードの名を持つユニットのコストで退却された時、カウンターチャージ。コール、ダグザ、竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)モルフェッサ  PW9000

 

深淵を覗く竜皇(ドラグアビス)ルアードのGB(ジェネレーションブレイク)3。儀式(リチュアル)(クロス)。ドロップゾーンのグレード1、4枚につき、前列全てにパワープラス10000」

 

モルフェッサ ルアード ダグザ

 ニーズ   アビサル ルート

 

「ルートのブースト、ダグザでヴァンガードにアタック」

 

「ガード!『刻獣(パルサー)スラッシュ・ドッグ(☆)』『クロノエトス・ジャッカル』・・・Gユニットは俺たちの未来・・・新たな可能性を掴んだ未来の自分・・・。それが・・・あんな・・・」

 

「アビサルオウルのブースト、深淵を覗く竜皇(ドラグアビス)ルアードでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ。ファーストチェック『イビルリフューザー・ドラゴン』セカンドチェック『アビサルオウル』サードチェック『ベリアルオウル(☆)』クリティカルトリガー。パワーはモルフェッサに、クリティカルは深淵を覗く竜皇(ドラグアビス)ルアードに」

 

「カズマああああああ!!!」

 

ルアードは4つの魔法陣を展開させる。展開された魔法陣から、膨大な闇があふれ出てきた。溢れ出た闇が重なり合わせ、クロノジェット・Gに向かい、覆いつくした。

 

「ダメージチェック『スチームテイマーアルカ』『スチームテイマーアルカ』」

 

「いいですぞ、ギーゼ様ぁ!!」

 

「はぁ・・・はぁ・・・」

 

「頑張ってください、クロノさん!カズマさんは最後まで、諦めませんでした!クロノさんのためにって、歯を食いしばって、必死に・・・!!だから・・・クロノさん!!」

 

「・・・カズマ・・・」

 

「ニーズのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック。

モルフェッサのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(3)。パワープラス5000」

 

「ジェネレーションガード!!久遠の時乙女ウルル!!」

 

ジェネレーションゾーン  『時を刻む乙女ウルル(治)』

 

久遠の時乙女ウルル  SH15000

 

「久遠の時乙女ウルルのGB(ジェネレーションブレイク)!Gガーディアンの遡る時乙女ウルルを表に!Gゾーン表のカード1枚につき、シールドプラス5000!Gゾーン表のカードは3枚!シールドプラス15000!」

 

「ニーズのGB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラスト。同じ縦列にいるモルフェッサを退却。1枚ドロー。ターンエンド」

 

PW24000➡PW11000+SH15000=26000

PW44000➡PW11000

PW33000➡PW11000+SH30000=41000  ギーゼの手札5枚 山札23枚  クロノのダメージ5枚

 

「・・・カズマ!!俺の未来を・・・その可能性の全てをかけて・・・お前を取り戻す!!ヴァンガードと同じカードをコストに!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

「この力で・・・ギーゼ!!貴様を倒す!!!」

 

クロノのGの中から、禍々しい力が放たれている。たとえ危険なカードなのだとしても、カズマのために・・・クロノはこの力をためらわずに使う。

 

「!!これって・・・!」

 

「ま、まさか・・・!!」

 

「このファイトに敗北すれば、ジェネレーションゾーンのカードは二度と戻らない」

 

「・・・・・・」

 

我が未来を喰らい顕現せよ!!!ダークゾーンのゼロスドラゴン!!!アルティメットストライド!!!!!

 

クロノジェットは暗雲の空を高く舞い、暗雲の雲の中へと入っていった。そして・・・雲の中より、赤い瞳とギーゼの紋章を携えた巨竜が現れた。禁断の破壊兵器、ダストは自らを生んだギーゼを見ろし、甲高い咆哮を上げた。

 

終焉のゼロスドラゴンダスト!!!!!

 

終焉のゼロスドラゴンダスト  PW36000  ハーツ『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

(クロノさん・・・)

 

「使徒でもない者が、ゼロスドラゴンを使うとは、生意気なぁ!!!」

 

「「・・・・・・」」

 

タイヨウはクロノの勝利を信じ、祈りを捧げる。ダークフェイスはゼロスドラゴンを使うクロノに異議を唱え、ヴァレオスもアガレスも怒りを示した顔つきになっている。

 

(くく・・・どうする、ギーゼ・・・)

 

「絶対にカズマを助け出す!

ダストのスキル発動!カウンターブラスト(2)!相手の全てのユニットは全能力を失い、グレードとパワーが1になる!そして、ヴァンガードに1ダメージだ!!」

 

「ダメージチェック『竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル』」

 

「後1ダメージ!」

 

「ムッキーーー!!!!」

 

「コール!刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ!」

 

刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ  PW9000

 

ルガル・ウレ ダスト R

  R     R  R

 

「ルガル・ウレでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『ベリアルオウル(☆)』

 

「カズマ・・・」

 

クロノの脳裏に浮かび上がるのは、今日の昼に話した何気ない会話・・・

 

 

『早くファイトしたいよな~。なーんも余計なこと抜きで、頭空っぽにしてさ』

 

『ま、そん時は俺が勝つけどな』

 

 

「俺は・・・お前とファイトがしたい!これからも・・・この先も・・・もっと・・・ずっと!!ダストでヴァンガードにアタック!!」

 

「ガード。イビルリフューザー・ドラゴン。

スキル発動。カウンターブラスト。クインテットウォール」

 

クインテットウォール 『ハウルオウル(引)』『竜刻魔剣士(ドラグフェンサー)ダグザ』『救恤の撃退者(リベンジャー)アリル(治)』『デスフェザー・イーグル(☆)』『ハウルオウル(引)』

 

「イビルリフューザーのGB(ジェネレーションブレイク)儀式(リチュアル)(3)。シールドプラス10000。さらにガード『ハウルオウル(引)』」

 

ダストはギーゼの紋章から闇のエネルギーを発し、創造主であるギーゼが乗り移ったルアード(カズマ)に向けて放った。だがその闇の攻撃はイビルリフューザーのほかにも、複数のガーディアンによって防がれる。

 

「ゼロスドラゴンの攻撃を止めたぁ!!!」

 

「まだだ!トリプルドライブ!ファーストチェック『時を刻む乙女ウルル(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはダストへ!セカンドチェック『刻獣(パルサー)スラッシュ・ドッグ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てダストへ!」

 

「ダブルトリガー!!次もトリガーなら、抜ける!!」

 

「サードチェック」

 

これが通れば本当にギーゼのダメージは6となり、カズマを取り戻すことができる。運命の・・・サードチェックは・・・

 

 

 

 

『クロノファング・タイガー・G』

 

 

 

 

ノートリガー・・・ガードの突破はできなかった。

 

「ノートリガー・・・」

 

「まだ終わりじゃねぇ!!ドライブチェックで十二支刻獣のグレード3が出たので、ルガル・ウレのGB(ジェネレーションブレイク)時翔(タイムリープ)!クロノジェット・ドラゴン・G!終わらせてたまるかよ・・・ファイトだけじゃねぇ!くだらないことや、バカみたいなこと、もっといっぱいしてぇんだ!!腹抱えて笑って、思いっきりふざけあって!!でも!!それはお前とじゃない!!クロノジェット・ドラゴン・Gでヴァンガードにアタック!カズマから出て行け、ギーゼ!!!」

 

「ガード『救恤の撃退者(リベンジャー)アリル(治)』『アビサルオウル』」

 

「なっ・・・クロノジェットは山札の下へ・・・ルガル・ウレをコール・・・ターンエンド・・・」

 

「はーーーっはっはっはっはっはっはぁ!!!ゼロスドラゴンは、惑星クレイの国家に根付いたエレメンタルからギーゼ様が生み出した究極の力ぁ!!!ギーゼ様を倒すことなど、出来るわけないのだ!!!」

 

クロノのGユニットはゼロスドラゴンの不思議な力によって、自ずとGゾーンから除外していった。

 

「・・・っ!」

 

「ジェネレーションゾーンのカードが・・・!!」

 

PW9000➡PW1+SH10000=10001

PW36000➡PW1+SH50000=50001

PW11000➡PW1+SH15000=15001  クロノの手札3枚 山札24枚  ギーゼのダメージ5枚(裏1枚)

 

「スタンド&ドロー。

闇に縛られし竜(ドラグフォール)ルアードの儀式(リチュアル)(クロス)。カウンターブラスト4を支払い、ドロップゾーンのノーマルユニットを1枚、山札の下へ置くことで、ストライドかアルティメットストライドができる」

 

「なっ・・・!」

 

「なお、このスキルは、ドロップゾーンにあるグレード1の枚数分だけ、カウンターブラストを1減らすことができる」

 

「カズマさんのドロップゾーンのグレード1は4枚以上・・・実質ノーコストで!!?」

 

戻したカード  『竜刻魔導士(ドラグウィザード)ニーズ』

 

「ま・・・まさか・・・」

 

ユナイテッド・サンクチュアリのゼロスドラゴン。アルティメットストライド

 

ジェネレーションゾーン  コストなし

 

暗かった暗雲が晴れ、快晴の曇り空へと変わり、ルアード(カズマ)共々飲み込んだ。そして・・・神々しい光が暗黒の地を照らし出し、空から天から神々しくも禍々しい、禁断の破壊兵器、ウルティマが現れる。

 

極天のゼロスドラゴンウルティマ

 

極天のゼロスドラゴンウルティマ  PW36000  ハーツ『闇に縛られし竜(ドラグフォール)ルアード』

 

「ユナサンのゼロスドラゴン・・・!」

 

「ユイさんが退けたゼロスドラゴンが・・・今度は・・・クロノさんの前に・・・!」

 

ユイが苦労して退けたゼロスドラゴンウルティマ・・・それが、このような形で再び自分たちの前に現れ、戦慄を覚えるクロノとタイヨウ。

 

「使徒イフディエルが散々振り回し、クラレットソードも使用するはずだったユナサンのゼロスドラゴン・・・それが、こんな形で再び使われるとはな・・・」

 

「期せずして、東海枝カズマがシャドウパラディンの使い手だったから可能だったこと。そして!!その東海枝カズマは!!計らずもギーゼ様の器となったぁ!!!」

 

「本来これは、予想すらしていなかったこと・・・何たる偶然!!何たる必然かぁ!!!やはり全ては、ギーゼ様の采配によって決まる!!!そうともぉ・・・世界は・・・紛れもなく破滅を望んでいるのだぁ!!!!」

 

本来このような結果は使徒側も完全なる予想外・・・しかし、それゆえに、ギーゼはこうして、カズマを器として、復活を遂げたのだ。

 

「猊下ぁ・・・我々の悲願は成就されたぁ!!!!!」

 

超越(ストライド)スキル。カウンターブラスト。山札からニーズをスペリオルコール。ニーズは儀式(リチュアル)を持つので、同じ縦列にいるルガル・ウレを退却」

 

「お願いします、クロノさん!!勝ってください!!勝ってカズマさんを・・・お願いです!!!」

 

「絶対・・・絶対負けるわけにはいかない・・・!」

 

「ウルティマのスキル。カウンターブラスト(2)。山札から好きなカードを4枚選んで、そのうち2枚をコールできる。竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル、闇に縛られし竜(ドラグフォール)ルアードをスペリオルコール」

 

竜刻魔導士(ドラグウィザード)リア・ファル  PW9000

 

「残る2枚を山札の上に。そしてこのターン中、ヴァンガードのトリガー効果は全てのユニットが得ることができる」

 

「イフディエルと対峙した貴様らなら理解できるであろう。全てのユニットにパワープラス5000し、スタンドトリガーならば、全リアガードがスタンドし、クリティカルならば、全てのユニットが与えるダメージが倍になる。そして・・・トリガーが出ることは確定である。もはや貴様に勝ち目などない」

 

「そ・・・そんな・・・」

 

「・・・それでも負けられない・・・!どんなことをしても・・・何があっても・・・このファイトだけは・・・絶対に・・・!カズマぁーーーーー!!!」

 

クロノはカズマを取り戻す一心で、必死にカズマに呼び掛けようと試みる。そしてギーゼは・・・クロノに宇宙空間でのイメージを見せつけた。

 

 

宇宙空間のイメージの中にいるのはクロノ・・・

 

『ここは・・・』

 

そして、クロノの前に現れるのは、カズマに乗り移ったギーゼ。

 

『カズマ!!』

 

カズマの肉体はクロノから離れていき、そして、ギーゼ本来の姿を現す。そして・・・クロノに見せる。この星と、惑星クレイの星を。その2つの星が・・・跡形もなく、破壊されていくイメージを。

 

『う・・・うわああああああああ!!!!』

 

 

「はっ!!い・・・今のは・・・」

 

元の現実に戻ったところで・・・ギーゼのアタックが始まる。

 

リア・ファル ウルティマ ルアード

 ニーズ   アビサル  ルート

 

「アビサルオウルのブースト、ウルティマでヴァンガードにアタック

 

「・・・これにかける!ノーガード!お前はすぐ目の前にいる・・・手を伸ばせば、すぐ届く・・・!だから・・・」

 

「トリプルドライブ『デスフェザー・イーグル(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てのユニットに。セカンドチェック『アビサルオウル(☆)』クリティカルトリガー。効果は全てのユニットに。サードチェック『覚醒を待つ竜(ドラグハート)ルアード』」

 

カズマあああああああああああ!!!!!

 

ウルティマは剣先に帯びた光のエネルギーを余すことなくクロノジェット・Gに向けて放った。クロノジェットは耐えようとするが・・・凄まじい力の前では成す術もなく、あえなく光に包まれてしまったのであった。

 

PW44000(+10000)➡PW11000

 

ダメージチェック『クロノファング・タイガー・G』『クロノジェット・ドラゴン・G』

 

クロノのダメージ6枚  ギーゼのダメージ5枚  勝者、ギーゼ

 

「クロノさんが・・・負けた・・・」

 

クロノが敗北したその瞬間・・・

 

ぼぉっ!!!

 

クロノのGユニット全ては炎に包まれ、全てが焼き尽くされてしまう。残ったのは終焉のゼロスドラゴンダスト・・・ただ1枚のみ。

 

「新導クロノ・・・お前の未来は全て失われた。そして・・・」

 

クロノが呆然と立ち尽くす間に・・・ギーゼは、ウルティマを上空に掲げる。

 

世界よ、沈黙せよ・・・

 

ウルティマのカードは自らの意志があるかのように動き出し、そしてカードが輝きだす。そして・・・辺り一面を晴天で覆いつくし、神々しい光が辺りを照らす。そして・・・その光より・・・ウルティマが現実のものとなって現れた。

 

「6国家全てのゼロスドラゴンは、既に覚醒を果たしている。今の器では、これが限界・・・。しかし・・・これもギーゼ様の糧となる!!さあ・・・我らが神の生贄となれ!!!特異点、新導クロノ!!!!」

 

ウルティマは徐々にビルに近づいていき、その巨大な剣をビルに突き刺していく。ただただ茫然と立ち尽くすクロノに、大きな瓦礫が迫ってきている。

 

「危ない!!!」

 

近づいてきた瓦礫からクロノを守ろうとタイヨウが後ろから抱き留めて飛んだ。これによって、直撃は免れた。その間にもウルティマは剣を徐々に突き刺し・・・そして・・・光がビル全体を覆いつくした。

 

 

破壊されたビルはもはや見る影すらない。破壊された後は残っており、クロノとタイヨウは、ウルティマによって気を失っている。カードに戻ったウルティマを回収したギーゼはダストのカードも回収をした。

 

「まいりましょう・・・ギーゼ様」

 

アガレス率いる使徒たちはギーゼの前に跪いている。そして、ギーゼは使徒たちを従えて・・・この場から去っていくのであった。

 

 

「・・・ん・・・んん・・・」

 

気を失っていたクロノが目を覚まして、見えた景色は天井だった。そしてクロノは今、ベッドで横になっていた状態であった。

 

「新導君!!気が付いたかい」

 

ベッドの横には、椅子に座ってクロノが起きるのを待っていたカズミがいた。

 

「安心していい。病院だ」

 

「病院・・・」

 

気を失っていたクロノとタイヨウはカズミたちによってこの病院に運ばれてきたらしい。意識がだんだん回復していくと、思い出したかのように自分のデッキを確認するクロノ。デッキのカードを1枚1枚確認していくが・・・Gユニットだけが存在しなかった。記憶に残るのは・・・Gゾーンのカードがゼロスドラゴンによって焼かれる光景であった。

 

「・・・カズマ・・・」

 

これが夢や幻などではなく・・・現実であると認識したクロノは・・・ただ茫然とするしかなかった。

 

to be continued…




アガレス「かつてガスティール猊下は言った。連綿たる生命の営み、その全てが虚しく、無意味な繰り返しに過ぎないと。故に全てを終わらせ、解放すると。道理である。
今、この地に神が降り立った。今この時こそが!終わりの始まりなのだ!
世界よ、沈黙せよ!我らが神の滅びの前に!」

TURN234「誓いのファイト」


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誓いのファイト

2話目です。


使徒たちの拠点を探し出すために、ヨーロッパまで来ているユイは日本に残っているトコハにクロノの現状について訪ねている。そばにいるのはシオンとハイメである。

 

「それで・・・クロノは無事ってことでいいんだよね?」

 

≪うん。クロノの方は怪我もないし、検査結果も異常なし、ミクルさんが退院手続きをしてる。タイヨウ君は重傷だけど・・・命に別状はないって≫

 

「そっか・・・よかった・・・」

 

クロノが大した怪我をしなかったのと、タイヨウが無事であったことにユイはほっとしている。そして、カズマの行方についても訪ねる。

 

「それで・・・その後、東海枝君の方は?」

 

≪使徒たちと姿を消してそれっきり・・・。兄さんたちが探してるけど・・・≫

 

「そう・・・」

 

カズマがギーゼにディフライドされてしまったことはあらかた知らされていたために、ユイは少し暗い顔になる。

 

≪クロノ、助けようとしたんだと思う・・・でも負けて・・・Gゾーンのカードも全部・・・≫

 

「失ったものは大きすぎる・・・か・・・」

 

クロノは無事ではあるものの、それでも失ったものが大きすぎて、ユイはクロノを心配する。すると近くにいたシオンがユイのスマホを奪いとる。

 

「あ、シオン・・・」

 

「失ったものは、取り戻すしかない」

 

「!」

 

シオンの言葉にユイははっと気が付く。何もかも失った経験があるシオンだからこそ言える言葉であり、少ない言葉数であっても、強い説得力があった。

 

≪・・・うん、そうだね≫

 

「こちらの片が付き次第、合流するよ。その間、クロノを・・・」

 

「もう~~!!聞いてよトコハ~~~!!シオンもユイも、無茶難題、御無体、強引、勘弁なさって~~~!!!」

 

シオンが話している最中にハイメがユイのスマホを無理やり奪い取り、涙ながらに愚痴り始める。

 

「いっくら使徒を見つめるためたって、俺がヨーロッパに顔が広いからって・・・毎日毎日西へ東へバシャバシャバシャ馬ボロ雑巾~~~・・・」

 

≪ははは・・・ご愁傷様・・・≫

 

あらかた愚痴を言い放った後、ハイメはいつもの笑みを浮かべる。

 

「アミーゴのこと、俺からも頼むよ、トコハ。すぐに1人で抱え込んじゃうからね」

 

≪・・・うん≫

 

話が終わり、ハイメはスマホの通話を切り、スマホをユイに返す。

 

「・・・まぁ、抱え込むなって言われても・・・無理もないけどね・・・あれを見ればね・・・」

 

スマホを返してもらったユイの視線の先にあるのは・・・なんと、惑星クレイの星であった。

 

「・・・東海枝君たちが姿を消して間もなく出現した・・・惑星クレイの幻影・・・か・・・」

 

惑星クレイの幻影が今まさに、目の前に現れ、不穏な空気が世界各地で、わずかながらに流れ始めているのであった。

 

 

 

TURN234「誓いのファイト」

 

 

 

惑星クレイの幻影が現れても、世界は今も平和そのものである。一般人たちは今目の前にある惑星クレイの幻影が見えていないのだ。一部は除いて。ヴァンガード普及協会本部では伊吹とマモル、キョウヤの3人がクリスと共に今の現状、今後の対策についてを話し合っている。

 

「出現した惑星クレイの幻影が見えるのは、イメージ力の強いファイターだけのようだ」

 

≪ギーゼのディフライドによって発生した強い時空の乱れは今も増幅を続けている。現実世界に影響が出始めるのも、時間の問題だろうね≫

 

ギーゼのディフライドの影響は凄まじく、あまり悠長にしていられない現状なのは変わりないようだ。

 

≪それと、レリクスの痕跡と考えられていた各地に残る時空の歪みもより強くなってきている。アイチが危惧していた通り、レリクスは停止しただけで、消滅はしていなかったんだ≫

 

「使徒たちにはまだ、レリクスが必要ということか・・・」

 

「こうして今も、ギーゼが降臨しているにも関わらず、世界が飲まれてはいないのがその証明だ」

 

そう、レリクスのデータが残っていたように、レリクス自体は停止しているだけ、完全なる破壊には至ってはいなかったのだ。影響は出ているものの、まだ世界が平和なのはそのためなのである。

 

「ギーゼが世界を滅ぼすためには、まだ必要なプロセスがあると?」

 

≪これはまだ推測だけどね・・・。1つはレリクス・・・もう1つは・・・ゼロスドラゴン。ギーゼがもたらす破壊が彼らの力によるものなら・・・そのうちの1つでも、ギーゼの元から離れさせれば、滅亡を遅らせることは、できるかもしれない≫

 

「やはりそれが鬼門だな・・・。綺場シオンが動いているとはいえ、うまくいくか・・・」

 

「こちらも、対策を進めてはいる。現時点での最強の陣営を集結させている」

 

現時点での最強の陣営といえば、誰もが認める最強のチーム、チームQ4のメンバーたちである。

 

「他に問題があるとすれば、クロノ君のことだね」

 

「立凪ノームに問い合わせている。今は返答待ちだ」

 

「心当たりがあるのか?」

 

「昔、世界を放浪していた時、立ち寄った時に話を聞いた。当時は意味がわからなかったが・・・もしかすると・・・」

 

伊吹は何かに心当たりがあるようで、ゼロスドラゴン奪取の対策の他に、そちらの対策も進めているようだった。

 

 

一方その頃、クロノが入院している病院。クロノはタイヨウの安否を確認しに彼の病室に立ち寄っている。タイヨウの容態は元気であるが、足を大きく痛めてしまっているため、万全とは言えなかった。そんな彼にはアンが付き添っていた。

 

「手術も順調に終わりましたし、本当、大したことはないんです。少しリハビリをすれば、元に戻るそうです。ですから、心配しないでください」

 

「そうですか・・・2人とも、無事で本当に良かったです」

 

2人のお見舞いに来ていたアンは安心してほっと一息ついている。

 

「・・・ごめんな、タイヨウ」

 

だがタイヨウの怪我を見て、クロノは申し訳なさでいっぱいで、彼に謝罪の言葉を放った。

 

「そんな!クロノさんが謝るようなことは何も・・・」

 

「そうですよ・・・誰が悪いわけでもありません。ですからそんなに自分を責めずに・・・」

 

「・・・ごめんな・・・本当に・・・」

 

謝ることしかできなかったクロノは謝罪だけを残して、そのままタイヨウの病室から出ていった。クロノが出ていった後、タイヨウは何もできなかったことの悔しさで拳を握りしめるのだった。

 

「・・・クロノ君だけでなく、タイヨウ君だって・・・悔しいでしょうね・・・。私も・・・同じですから・・・」

 

あの場にいなかったとはいえ、何もできなかったアンもまた、悔しい気持ちでいっぱいなのだろう。それでも彼女は、ぐっとそれを堪えるのだった。

 

 

自身の無力感に打ちひしがれながら、クロノは自分の病室に戻ってきた。病室にはカズミの姿はなく、代わりにアリスがそこにいた。

 

「天音・・・」

 

「鬼丸なら今屋上。さっき、ミクルさんから伝言を預かってる。退院手続きをする間に着替えておいて、だってさ」

 

クロノの眠っていたベッドの上にはクロノの私服が置かれてあった。

 

「事情なら、鬼丸が全部してくれた。伊吹本部長から君の護衛を任されたってね」

 

アリスは一通りの説明をして、彼の病室から出ようとした時、そこで立ち止まり、クロノに視線を向ける。

 

「・・・新導。着替え終わったら、デッキを持って屋上までついてきて。鬼丸が君を呼んでる」

 

伝えることを伝えたアリスは今度こそ病室から出て、クロノが出てくるのを待った。クロノは断るわけにはいかず、着替えを済ませて、アリスと共に屋上へと向かうのを決めたのであった。

 

 

アリスは着替えを済ませたクロノを連れて屋上までやってきた。そこにはファイト台の前で待っていたカズミがいた。

 

「連れてきたよ」

 

「ありがとう、天音さん」

 

アリスはクロノの手を引っ張って彼をファイト台の前まで立たせる。

 

「鬼丸さん・・・」

 

「わざわざ呼び出してすまない。でも、どうしても、知りたいことがあるんだ」

 

カズミはまっすぐな視線でクロノの顔を見て、本題に移った。

 

「新導君・・・俺とファイトをしてくれないか?」

 

なんとカズミはクロノに対してファイトを申し込んできた。クロノのデッキは今、万全な状態でないことを知りながらでだ。

 

「・・・けど・・・俺は・・・。デッキも・・・今・・・」

 

「カズマと最後にファイトしたのは君なんだ」

 

「・・・・・・」

 

「フェアなファイトじゃないのは百も承知だ。今の君のデッキにはGユニットがない。ストライドはおろか、ジェネレーションガードや、ジェネレーションブレイクもできない。それでも俺は君とファイトがしたい。カズマが見た風景を、俺は知りたいんだよ」

 

「!」

 

カズミはただのファイトがしたいわけじゃない。クロノとファイトをすることによって、カズマが何を思ってクロノにファイトを挑んだか、そして、カズマが感じ取ったものを知ろうとしているのだ。

 

「僕からも頼むよ、新導」

 

「天音・・・」

 

「あいつは・・・僕のありえたかもしれない可能性でもあるんだ。だからなのかもしれない・・・U20(アンダートゥエンティ)であいつをリスペクトしているのはさ。あいつと・・・もっと高みを目指したいって思えたのはさ」

 

アリス自身もカズマをライバルだと認めているからこそ、カズマが感じ取ったものをクロノを通して知りたがっている。

 

「だから僕は・・・あいつの感じ取ったものを、確かめたいんだよ。だから・・・頼む」

 

カズミもアリスも、ただ遊びで言っているわけではない。本気なのだ。

 

「・・・当然だ・・・。あんたらが・・・そこまで知りたいって思うのは・・・。・・・これは・・・俺の役目だ」

 

「・・・ありがとう」

 

クロノはファイトを通じてそれを教えることを役目とし、カズミのファイトに応じることにした。2人はさっそくファイトの準備を整え始める。アリスはこのファイトをしっかりと見届ける姿勢をとる。準備を終え、いつでもファイトできる体制となった。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「クロノ・ドラン・G」

 

「忍竜マドイ」

 

クロノ・ドラン・G  PW5000

 

忍竜マドイ  PW5000

 

「俺のターンだ。ドロー。ライド。忍竜セイズイ。マドイは移動。ターンエンド」

 

忍竜セイズイ  PW7000

 

 R  セイズイ R

マドイ  R   R  カズミの手札5枚 山札43枚

 

「俺のターン。ドロー。ライド!クロノエトス・ジャッカル!ドランは移動!クロノエトスをコール!」

 

クロノエトス・ジャッカル  PW7000

 

R クロノエトス クロノエトス

R   R    ドラン・G

 

「ヴァンガードのクロノエトス・ジャッカルでセイズイにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』」

 

「ダメージチェック『忍竜オウザイ』」

 

「ドランのブースト、リアガードのクロノエトス・ジャッカルでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『忍竜コクシャ(☆)』」

 

「・・・ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000

PW12000➡PW7000+SH10000=17000  クロノの手札5枚 山札42枚  カズミのダメージ1枚

 

「・・・俺のターン。ドロー。ライド!忍竜ゲンカイ!マドイを移動。コール!忍竜フウライ、忍竜ノロイ!」

 

忍竜ゲンカイ  PW9000

忍竜フウライ  PW9000

忍竜ノロイ(☆)  PW4000

 

マドイ ゲンカイ フウライ

ノロイ  R    R

 

「フウライでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『刻獣(パルサー)スラッシュ・ドッグ(☆)』」

 

「ゲンカイでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『忍妖ケセラパセラ(治)』ヒールトリガー。ダメージを1回復、パワーはマドイへ」

 

「ダメージチェック『クロノファング・タイガー・G』」

 

「ノロイのブースト、マドイでヴァンガードにアタック」

 

「・・・ノーガード。ダメージチェック『クロノクロウ・モンキー』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000+SH10000=19000

PW9000➡PW7000

PW14000➡PW7000  カズミの手札3枚 山札40枚  クロノのダメージ2枚

 

ファイトの最中、クロノの脳裏に思い浮かべるはギーゼにディフライドされてしまったカズマである。自分を守るためのファイトだったと考えると、クロノは歯ぎしりを立てる。

 

「・・・くっ・・・!スタンド&ドロー!ライド!クロノビート・バッファロー!コール!刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ!」

 

クロノビート・バッファロー  PW9000

刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ  PW9000

 

ルガル・ウレ クロノビート クロノエトス

  R      R    ドラン・G

 

「ルガル・ウレでヴァンガードにアタック。

ルガル・ウレのスキル。ヴァンガードが十二支刻獣なら、パワープラス2000」

 

「ノーガード。ダメージチェック『忍竜フウライ』」

 

「・・・・・・」

 

『カズマさんはクロノさんを守ろうとファイトしたんです・・・必死に・・・』

 

「(なんで・・・なんで俺なんかのために・・・)

・・・バカ野郎・・・。・・・クロノビート・バッファローでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『クロノジェット・ドラゴン・G』」

 

「ダメージチェック『忍獣カタリギツネ』」

 

「ドランのブースト、クロノエトス・ジャッカルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『清算の忍鬼サダツグ』」

 

「ターンエンド」

 

PW11000➡PW9000

PW9000➡PW9000

PW12000➡PW9000  クロノの手札4枚 山札38枚  カズミのダメージ3枚

 

「・・・スタンド&ドロー。・・・新たなる誓いと共に。ライド。焔魔忍竜シラヌイ"慚愧"」

 

焔魔忍竜シラヌイ"慚愧"  PW11000

 

「スキル発動。いずれかのファイターのリアガードを1体選び、パワープラス2000。対象はルガル・ウレ。選んだユニットが相手のユニットなら、支配。ルガル・ウレでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

支配攻撃PW11000➡PW9000+SH5000=14000

 

「ノロイとマドイを移動」

 

ノロイ シラヌイ"慚愧" フウライ

マドイ    R     R

 

「マドイのブースト、ノロイでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』」

 

「シラヌイ"慚愧"でヴァンガードにアタック。

ノロイのスキル。自身をソウルへ。1枚ドローし、ヴァンガードのパワープラス5000」

 

「・・・ノーガード」

 

「ツインドライブ。ファーストチェック『魔忍竜シラヌイ"朧"』セカンドチェック『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』ドロートリガー。パワーはフウライへ。1枚ドロー」

 

シラヌイ"慚愧"はすっと立ち上がり、刀を構えてクロノビートに接近する。クロノビートまで近づいたシラヌイ"慚愧"は刀を振り、斬撃を放った。

 

「ダメージチェック『クロノエトス・ジャッカル』」

 

「フウライでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『刻獣使い(パルサーテイマー)ルガル・ウレ』」

 

「・・・ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW16000➡PW9000

PW14000➡PW9000  カズミの手札7枚 山札32枚  クロノのダメージ4枚

 

「・・・俺の・・・俺のせいだ・・・」

 

「新導・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・ライド。クロノジェット・ドラゴン・G」

 

クロノジェット・ドラゴン・G  PW11000

 

(本来ならここで、ストライドをして万全な体制を整えるべきだ。だけど・・・今の新導にはGゾーンのカードがない。これじゃあストライドどころか、ジェネレーションブレイクは使えない)

 

「・・・・・・」

 

ルガル・ウレ クロノジェット・G クロノエトス

  R        R     ドラン・G

 

「ルガル・ウレでヴァンガードにアタック。

スキル発動。パワープラス2000」

 

「ガード『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』」

 

ファイトが進んでいく中、クロノは自身がギーゼにディフライドされかけていた時のことを思い返し、さらに後悔の念が浮かび上がる。

 

(俺があの日、ギーゼの器になって、抑え込めていれば、カズマがギーゼになることなんてなかった・・・。俺の・・・俺のせいだ・・・)

 

さらに浮かび上がるのは、ガスティールの言葉である。

 

『貴様の存在そのものが、滅びを求める大いなる発露、啓示なのだ!!』

 

「・・・クロノジェット・ドラゴン・Gでヴァンガードにアタック」

 

カズミはクロノジェット・ドラゴン・Gの攻撃を防ごうとしようとしたところで、そこで手が止まった。

 

(鬼丸の手札にはヒールトリガーがある。これがあれば普通に防ぐことができる。けど・・・それをこんなフェアじゃないファイトで使っていいものか・・・)

 

そう、結局はそこなのだ。自分で申し込んだファイトとはいえ、やはり本来とは違うファイトなのでどうしても戸惑いがあるのだ。本当にここで使っていいものなのかというのを。

 

「やってくれ」

 

「「!」」

 

クロノは迷うことなく使えと言ってきた。クロノのまっすぐな視線で、カズミは罪悪感はあれども、遠慮なく使うことに決めた。

 

「・・・ヒールトリガーをコストに。ジェネレーションガード。呪経忍仙アブダタイシ」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍妖ケセラパセラ(治)』

 

呪経忍仙アブダタイシ  SH15000

 

「スキル発動。相手の手札が6枚以下なので、シールドプラス5000」

 

クロノジェット・ドラゴン・Gはブースターを使ってシラヌイ"慚愧"まで移動し、正拳突き放った。だがその攻撃は未来より現れたアブダタイシによって防がれてしまう。

 

「ツインドライブ。ファーストチェック『時を刻む乙女ウルル(治)』ヒールトリガー。ダメージを1回復、パワーはクロノエトスに。セカンドチェック『刻獣(パルサー)スピアヘッド・ユニコーン』」

 

『しかし!!あなたはこの先いくら抗おうとも、運命からは逃れられはしない!!ギアクロニクルの特異点、新導クロノ!!』

 

(特異点・・・もしもあの日・・・俺が・・・あの手を取らなかったら・・・)

 

次に思い浮かんだのは全ての始まりの日・・・ドランが初めてこの世界に降りたったあの日、幼きクロノがドランの手を取ろうとした瞬間であった。

 

「・・・ドランのブースト、クロノエトスでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『忍竜セイズイ』」

 

「・・・ターンエンド・・・」

 

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW11000➡PW11000+SH20000=31000

PW17000➡PW11000  クロノの手札4枚 山札33枚  カズミのダメージ4枚

 

「・・・カズマが・・・」

 

「!」

 

「カズマが言ってたんだ。君のおかげで、諦めないって気持ちを取り戻したと。なのにまだ、何も返せていないとね。だからきっと・・・あんな無茶を・・・」

 

「「・・・・・・」」

 

「・・・シラヌイ"慚愧"のスキル。ソウルブラスト『忍竜セイズイ』1枚ドロー。全てのファイターは自分の手札から1枚スペリオルコールする。ゲンカイをスペリオルコール」

 

「・・・ルガル・ウレを退却。刻獣(パルサー)スピアヘッド・ユニコーンをスペリオルコール」

 

刻獣(パルサー)スピアヘッド・ユニコーン  PW9000

 

「・・・新導。ギーゼにディフライドされた東海枝は・・・カズマは自分から君にファイトを申し込んだって言ってたよね。これはあくまで僕の考えだけど・・・それはカズマの意思がそうさせたんだと思う」

 

「!!」

 

「残り僅かな意思で、君なら必ずギーゼに勝つと、信じたんだよ・・・カズマは」

 

ギーゼにディフライドされたカズマは残りわずかな意思で自らファイトをし、クロノなら絶対に勝てるという思い。アリスの推測にクロノは目を見開かせた。

 

 

どこかに存在している複数ある使徒たちの拠点。その拠点の中の一部屋でギーゼはカプセルの中に入って、眠りに入っている。

 

「アガレス殿の言うとおり、今は休息の時・・・全てを滅ぼす虚無そのものであられるギーゼ様を収める者・・・人の器は少々ちっぽけすぎます」

 

ギーゼは虚無そのもの。その強大すぎる虚無の力は人間が収めるにはあまりにも小さすぎる。ゆえにギーゼの力がカズマに完全に満たされるために、こうしてギーゼは眠りについているのだ。

 

「くくくく・・・問題はない・・・。ほんの少しだけ、戯れの時間が増えただけのこと。滅びの印はすでに解き放たれた・・・。6体のゼロスドラゴンをその身に従い宿した時・・・ギーゼ様は目覚める。虚無の要塞レリクスと共に、完全なる復活を遂げるのだ」

 

滅びの時が迫ってきていることに対し、使徒たちは笑みを浮かべている。唯一笑っていないのは、ZANGEKI(ザンゲキ)であった。

 

「そのためにも、停止されたレリクスを起動させる必要がある。復旧を急がせろ」

 

「すでにつつがなく。俺様は完璧なのだ」

 

「くく・・・」

 

本来のレリクスを元に戻す最初の段階である再起動作業をダークフェイスはすでに始めていた。

 

「・・・アガレス」

 

そこでヴァレオスがアガレスに声をかけてきた。

 

「復旧には時間がかかる。好きにするがいい」

 

ヴァレオスの意図を理解しているアガレスがそう口にした瞬間、ヴァレオスは狂気の笑みを浮かべたのであった。現在の使徒の最大の危険分子、レリクスの影響を完全に消し去った存在、ユイをこの手で始末するために。

 

 

場所は戻り、病院でのクロノとカズミのファイト・・・アリスの推測にクロノは呆然とする。

 

「カズマが・・・俺に・・・。あれは・・・あのファイトは・・・」

 

あの時、カズマの意思がまだ、ギーゼに完全に支配されていなかった。そう考えるとクロノは、そんなカズマの思いを、答えられなかったと、思い込み始め、自身の両手をファイト台に手を付けた。

 

「・・・だとしたら・・・俺は・・・」

 

クロノはあまりの悔しさに、拳を強く握りしめる。

 

「・・・俺は、諦めない。たとえ何が立ちはだかろうと、たとえ相手が何であろうと・・・カズマを取り戻す!!ストライドジェネレーション!!!!邪眼冥王シラヌイ"骸"!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『魔忍竜シラヌイ"朧"』グレード3

 

邪眼冥王シラヌイ"骸"  PW26000  ハーツ『焔魔忍竜シラヌイ"慚愧"』

 

超越(ストライド)スキル。スプリット・ペガサスにパワープラス2000し、支配。スプリット・ペガサスでヴァンガードにアタック。

マドイのGB(ジェネレーションブレイク)。自身をソウルに。支配されたユニットがアタックした時、自身をソウルへ。1枚ドローし、フウライのパワープラス3000。

ゲンカイのGB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラスト。ソウルブラスト『忍竜ゲンカイ』1枚ドローし、ゲンカイのパワープラス2000。

さらにフウライのGB(ジェネレーションブレイク)。他のユニットがアタックした時、ヴァンガードがシラヌイであれば、パワープラス2000」

 

「ガード!『クロノクロウ・モンキー』」

 

「俺がディフライドされた時、カズマは全てをかけて挑んでくれた。その思いに、今度は俺が答える番だ!セイズイ、忍竜オウザイをコール!」

 

忍竜オウザイ  PW7000

 

「シラヌイ"骸"のGB(ジェネレーションブレイク)(2)。ソウルブラスト『忍竜ノロイ(☆)』『忍竜ノロイ』Gゾーンのシラヌイ"骸"を表に。手札を1枚捨てる。ヴァンガードを支配しスタンド!そのまま相手の全てのリアガードにアタック。

セイズイのGB(ジェネレーションブレイク)。支配されたユニットがアタックした時、パワープラス3000。

フウライのスキル。パワープラス2000」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ。ファーストチェック『忍竜ゲンカイ』セカンドチェック『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』ドロートリガー。パワーはフウライへ。1枚ドロー。新導君!君はこのまま終わらせるのか⁉」

 

「くっ・・・!」

 

クロノジェットはシラヌイ"骸"の邪眼によって支配され、クロノエトスに、スプリット・ペガサスに攻撃を仕掛けた。

 

           ➡PW7000

支配攻撃PW11000➡PW5000

           ➡PW9000

 

そして今まさに・・・ドランにも手をかけようとしている。

 

『クロノ・・・』

 

「!!」

 

すると、イメージの中のドランが、クロノに対して声をかけてきた。

 

『君は・・・僕に・・・出会わない方がよかった・・・?』

 

「!!!」

 

ドランの言葉に、クロノは、思い浮かべた。ヴァンガードを通じて出会った、ユイ、シオン、トコハ・・・今日まで出会ってきた人々たち・・・そして・・・カズマの姿を。カズマを見た瞬間クロノは瞳に涙をためらせ、顔を俯かせる。そんなクロノにイメージの中のカズマはクロノを頭を拳で軽めに小突き、にかっと笑ってみせた。

 

「・・・できない・・・」

 

「「!」」

 

「できない・・・俺には・・・あいつらと出会ったことを・・・ヴァンガードと出会ったことを・・・全部・・・俺は・・・」

 

クロノはこれまで出会った人たちと、ヴァンガードを忘れないことを改めて誓い、涙を拭いて、まっすぐな視線でカズミと向き合う。

 

「こい!!」

 

ゲンカイ シラヌイ"骸" フウライ

セイズイ   R    オウズイ

 

「・・・シラヌイ"骸"でヴァンガードにアタック!

フウライのスキル!パワープラス2000!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『清算の忍鬼サダツグ』セカンドチェック『清算の忍鬼サダツグ』サードチェック『忍竜ノロイ(☆)』クリティカルトリガー。パワーはフウライへ、クリティカルはシラヌイ"骸"に!」

 

シラヌイ"骸"は支配によって弱ったクロノジェット・Gに追い打ちと言わんばかりに刀による斬撃で追撃した。攻撃を食らったクロノジェット・Gは何とか耐える。

 

「ダメージチェック『クロノファング・タイガー・G』『ラッキーポッド・ドラコキッド(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

クロノはこれまでカズマに言ってきた言葉を思い返す。

 

『届く!!』

 

「・・・俺が言ったんじゃないか・・・あいつに・・・」

 

『たくっ!1回や2回勝てねぇくらいで、ガキみたいに駄々こねてんじゃねぇよ!』

 

『諦めたら絶対に届かねぇ!それを教えてくれたのも、ヴァンガードだ!!』

 

「セイズイのブースト、ゲンカイでヴァンガードにアタック!

フウライのスキル!パワープラス2000!」

 

「ガード!『時を刻む乙女ウルル(治)』俺自身が、言ってきたことじゃねぇか!!全部!!負けるために戦う奴なんていねぇ!みんな・・・みんな同じだ!全力かけて・・・力尽くして・・・自分にとって1番いいって思えるものを選んで・・・!だったら俺は・・・!!」

 

「オウズイのブースト、フウライでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!『スチームテイマーアルカ』(コスト『クロノジェット・ドラゴン・G』)」

 

「ターンエンド」

 

PW26000➡PW11000(+5000)

PW21000➡PW16000+SH10000=26000

PW37000➡PW16000(完全ガード)  カズミの手札10枚 山札22枚  クロノのダメージ5枚

 

「スタンド&ドロー!コール!ドキドキ・ワーカー!」

 

ドキドキ・ワーカー(☆)  PW4000

 

R クロノジェット・G R

R   ドキドキ    R

 

「クロノジェットでヴァンガードにアタック!

ドキドキ・ワーカーのスキル!自身をソウルへ!1枚ドロー!クロノジェットにパワープラス5000!」

 

クロノジェット・Gは再びブースターを稼働させ、シラヌイ"慚愧"に向かって突撃する。

 

「俺は・・・後悔しない!!あの日、とった手を・・・あの日、手にしたデッキを・・・あの日、あいつにかけた声を!!後悔しないための未来を創る!!もう1度・・・必ずこの手で!!!」

 

クロノジェットはシラヌイ"慚愧"に決意がこもった思いの拳を放ったのであった。

 

その後もファイトは続いたが・・・今のクロノでは勝てるはずもなく、結局ダメージは6となってしまった。だが、クロノを再び立ち上がらせることに繋がることができたファイトとなったのであった。

 

 

ファイトが終わり、クロノたちは屋上から降りて、トコハたちと合流した。クロノは前を向くきっかけを作ってくれたカズミに視線を向ける。

 

「ありがとうございました!」

 

クロノはカズミに頭を下げて、今回の礼を述べた。

 

「カズマは必ず取り戻します!世界の滅亡なんて、絶対に許さない!」

 

「そう思ってるのは、君1人じゃないってことを、忘れないでくれよ」

 

クロノの思いを聞けたカズミは笑みを浮かべて、病院から去っていった。

 

「天音も、ありがとうな」

 

「・・・新導。僕もやれることはやる。カズマとU20(アンダートゥエンティ)でぶつけ合った思いを、もう1度・・・この手で」

 

アリスもクロノにそう言って病院を去っていった。

 

「クロノ、はい、これ」

 

トコハがクロノに渡したのは、飛行機に乗るためのチケットだった。

 

「チケット?飛行機の?」

 

「伊吹さんが立凪から情報を引き出したの。かつて、惑星クレイから訪れたユニットが降り立った場所」

 

「!!」

 

「そこでなら、あんたのGゾーンを取り戻せるかもしれない!」

 

失ってしまったGゾーンを・・・未来の可能性を取り戻せる・・・。それを聞いてクロノはいてもたってもいられない気持ちになり、ミクルに視線を向ける。

 

「ミクルさん、俺・・・」

 

ミクルはクロノの思いを理解し、笑みを浮かべてまっすぐとクロノに視線を向ける。

 

「・・・いってらっしゃい、クロノ。あなたにとって、1番大切なものを守るために」

 

ミクルからの見送りを受け、クロノとトコハは、惑星クレイのユニットが降り立ったとされる場所へと向かうのであった。失われてしまったクロノの・・・未来の可能性を取り戻すために。

 

to be continued…




マモル「かつて惑星クレイからユニットが降り立った地か・・・伊吹君、よくそんなこと知ってたね」

伊吹「たまたまだ。あの頃は当てがなく、ただあちこちをさすらっていただけだからな」

キョウヤ「如何なる偶然を必然へと変えるのは、その後の行動と選択だ。無意味なものなど、何1つとしてない。過去に俺も、そのことを学んだ」

伊吹「一条・・・」

キョウヤ「・・・ヴァンガードの話だ」

伊吹「・・・ああ。そうだったな」

TURN235「僕たちが手にした希望」


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僕たちが手にした希望

3話目です。残りは夜に投稿します。


ヨーロッパで使徒たちの拠点を探していたユイたち。この異国の地でも数多くの苦難があった。その苦難を乗り越え、時間をかけて・・・苦労の末ついに、ユイたちは使徒たちの拠点を発見した。

 

「大当たり~♪間違いないね」

 

「はい」

 

「痕跡を追いかけてようやく辿り着いたね・・・使徒たちに」

 

ユイたちが今見えている建物も、情報にあったものと一致している。ようやくたどり着いたのだ。

 

≪3人の熱意と行動力の賜物だ。よくやった。潜入はくれぐれも慎重に。回線を繋いだままで≫

 

「わかりました。こっちのカメラの方もオンのままにしておきますね」

 

ユイたちは江西からの通信を繋げたままにして、慎重に使徒の拠点へと入っていった。だが、中に入ること自体も簡単で、これといった罠も全くといっていいほどになかった。

 

「スイスイだね。セキュリティが甘いっていうか・・・何もないんだけど」

 

「人の気配も感じられない」

 

「考えられる可能性といえば・・・外れ・・・もしくは・・・」

 

様々な考えが浮かびながらも先に進んでいき、先の部屋に入ろうとすると、部屋の扉が開いた。その先には・・・

 

「待っていたぞ」

 

「!!お前は・・・ヴァレオス!!」

 

ギーゼの使徒の1人であり、アクアフォースの初代元帥、フィデスを破壊した張本人、蒼波元帥ヴァレオスであった。

 

「サヴァスの先導者、ハイメ・アルカラス・・・レリクスの影響を打ち消した危険分子、佐倉ユイ・・・それに・・・綺場シオン・・・」

 

「お1人様みたいね」

 

「気づかれていたのか・・・」

 

「じゃあやっぱり、他の使徒たちは今頃・・・」

 

そう、シオンたちの動きは使徒たちにはとっくに気づかれており、既に移動した後なのだ。すぐにハイメは他の使徒を追おうと部屋に出ようとすると、ヴァレオスが剣をハイメの足元に投げつけ、それを遮る。

 

「やめろ。ギーゼ様を追おうというなら」

 

ヴァレオスはそう言って武器庫にあった剣を取り出し、それをシオンたちに突きつけた。

 

「やっぱりそう簡単にはいかせてくれないよね」

 

「ははーん・・・さて、どうしたものかなー」

 

ハイメはどうすればいいのかというのを考えると・・・

 

「ファイトだ!!ヴァレオス!!お前を倒す!!」

 

「!!?」

 

答えを出す前にシオンがヴァレオスにデッキを突きつけ、ファイトを申し込んだ。シオンの突然の行動にハイメは戸惑うが、ユイは何となく想像できたように、落ち着いている。

 

「ふははは・・・小賢しい・・・フィデスが消滅した今、お前はもはや継承者ではない。ただの小うるさいハエだ。二度と纏わりつかぬように、完全に葬ってやる」

 

ヴァレオスはデッキを取り出し、シオンを完全に葬り去ろうとファイトを望んだ。

 

「シオン、シオンなら勝てるよ」

 

ユイはシオンならば絶対に勝利できると信じている。こうして、因縁のファイトが、今始まろうとしていた。

 

 

 

TURN235「僕たちが手にした希望」

 

 

 

一方その頃、使徒たちは拠点を捨て、ギーゼが休んでいるカプセルを車に乗せ、どこかへと向かっている。

 

「たくぅ!!!ギーゼ様がお休みになっておられるのにぃ!!!なんて無礼な奴らだぁ!!!」

 

車を運転しているダークフェイスは愚痴を言い放ち、カオスブレイカーはこれから始まるヴァレオスとシオンのファイトをタブレットで観戦している。

 

「ははは、フィデスの継承者かぁ・・・楽しそうじゃないか、ヴァレオス」

 

「・・・よいのか?」

 

ヴァレオスを1人だけ残してもよかったのかとアガレスに尋ねるZANGEKI(ザンゲキ)

 

「あのまま放っておいてもまたすぐに見つかるだけだ。ならば今のうちに始末すればいい。人間の因縁とは、容易いものだ。思い通りに事が運ぶ」

 

アガレスは人間の因縁は簡単なものだと考えており、シオンがヴァレオスに挑むこと自体はわかっていた。そして、シオンは大したことないと思い込み、シオンは敗北し、ゼロスドラゴンによってシオンもろともユイを葬り去ろうと考えたのだ。

 

「・・・なるほど。だが・・・人間を侮るなかれ。人間を下に見ていると、痛い目を見るのは、そちらの方だ」

 

「・・・?」

 

ZANGEKI(ザンゲキ)の言っている意味が理解できないアガレスは疑問符を浮かべるが、単なる戯言と考えるようにした。

 

 

そして、放棄された使徒の拠点で、シオンとヴァレオスは互いにファイトの準備を終わらせ、すぐにファイトを開始させた。

 

「「スタンドアップ・ザ()・ヴァンガード!!」」

 

「瞬きの騎士ミーリウス!」

 

「蒼波新兵コスティ!」

 

瞬きの騎士ミーリウス  PW5000

 

蒼波新兵コスティ  PW5000

 

「僕の先攻だ!ドロー!ライド!月牙の騎士フェレックス!ミーリウスは移動!ターンエンド!」

 

月牙の騎士フェレックス  PW7000

 

R フェレックス   R

R   R    ミーリウス  シオンの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン。ドロー。ライド。蒼波兵長ベラギオスにライド。コスティは移動」

 

蒼波兵長ベラギオス  PW7000

 

R ベラギオス R

R コスティ  R

 

「コスティのブースト、ベラギオスでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『蒼波水将ルキアノス』」

 

「ダメージチェック『ダマスカスの支援術士』」

 

「ターンエンド」

 

PW12000➡PW7000  ヴァレオスの手札6枚 山札42枚  シオンのダメージ1枚

 

「僕のターン!ドロー!ライド!絶世の騎士リヴァーロ!スカウティング・オウルを2体コール!」

 

絶世の騎士リヴァーロ  PW10000

スカウティング・オウル  PW7000

 

スカウティング リヴァーロ スカウティング

   R      R    ミーリウス

 

「左のスカウティング・オウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『蒼波兵ツインヘッド・シャーク(醒)』再び俺の前に立つなどと・・・この身の程知らずがぁ!!」

 

「・・・僕1人の力では敵わなかった。ユイやハイメさん、江西さんの力があったから、僕はここに、こうしている」

 

「そしてシオンもまた、俺たちの力となった!」

 

「1人はみんなのために、みんなは1人のために、こうして結束して立ち向かう!!」

 

「「「これが僕(俺)(私)たちの戦い方だ!!」」」

 

「リヴァーロでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『ダマスカスの支援術士』」

 

「ダメージチェック『蒼波水将フォイヴォス』」

 

「ヴァレオス!お前をクレイに返す!!ミーリウスのブースト、右のスカウティング・オウルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『蒼波兵長ベラギオス』」

 

「瞬きの騎士ミーリウスのスキル!勇敢(ブレイブ)を持つユニットのブーストのアタックがヒットした時、自身をソウルへ!山札の上から10枚見て、1枚を手札へ、2枚をソウルへ送る!1枚の天命の騎士アルトマイルを手札に、もう1枚の天命の騎士アルトマイルをソウルへ!ターンエンド!」

 

PW7000➡PW7000+SH10000=17000

PW10000➡PW7000

PW14000➡PW7000  シオンの手札5枚 山札38枚  ヴァレオスのダメージ2枚

 

「図に乗るなぁ!!スタンド&ドロー!ライド!蒼波水将ガレアス!蒼波水将ルキアノスをコール!」

 

蒼波水将ガレアス  PW9000

蒼波水将ルキアノス  PW9000

 

ルキアノス ガレアス R

  R   コスティ R

 

「元より、お前など戦うに値しない弱き存在。フィデスの継承者ゆえに戦ったまで!ルキアノスで右のスカウティング・オウルにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「それこそ、私を倒すだと?笑止!コスティのブースト、ガレアスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『蒼波水将フォイヴォス』」

 

「ダメージチェック『月柱の騎士シシルス』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000

PW14000➡PW10000  ヴァレオスの手札5枚 山札38枚  シオンのダメージ2枚

 

「おい!佐倉ユイ!!やはりお前がファイトした方がよかったのではないか?既に敗北した奴より、レリクスの影響を打ち消したお前がぁ!!」

 

ヴァレオスの本来の狙いはレリクスの影響を打ち消したユイだけのはずだった。それもそうだ。ギーゼの器から逃れられないと思っていたのに、イフディエルの一件で器ですらなくなり、それどころかギーゼが復活する前に紋章を消し去ったのだから。警戒するなという方が無理だ。

 

「やれやれ・・・おごってくれるやつはうるさいからす・・・」

 

≪ハイメ、それを言うなら、"驕れる者は久しからず"だ≫

 

ハイメは日本のことわざを言ったようだが、間違っているために通信越しで江西が訂正する。

 

「ヴァレオス、シオンを甘く見ないことだね。シオンは、あなたより断然強い」

 

ユイの答えは一切変わらず、シオンの勝利を信じている。このユイの言葉にはヴァレオスは不愉快な顔つきになる。

 

「スタンド&ドロー!我が誇りは、君の剣と共に!!ライド!神明の騎士アルトマイル!!」

 

神明の騎士アルトマイル  PW11000

 

「新しいアルトマイル!シオンの新たな覚悟と、決意だ!」

 

「アルトマイルのスキル!勇敢(ブレイブ)を持つユニットをソウルブラスト『天命の騎士アルトマイル』山札から、神明の騎士アルトマイル以外の勇敢(ブレイブ)を持つユニットをスペリオルコール!絶世の騎士リヴァーロ!スカウティング・オウルを移動!ダマスカスの支援術士、夢の運び手べレヌスをコール!」

 

ダマスカスの支援術士  PW7000

夢の運び手ベレヌス(☆)  PW4000

 

リヴァーロ アルトマイル    R

ベレヌス  ダマスカス  スカウティング

 

「ベレヌスのブースト、リヴァーロでヴァンガードにアタック!

リヴァーロの勇敢(ブレイブ)!カウンターブラスト!ヴァンガードがアルトマイルなら、山札から絶世の騎士リヴァーロ以外の勇敢(ブレイブ)を持つユニットをスペリオルコール!エスコート・イーグルをスペリオルコール!」

 

エスコート・イーグル  PW9000

 

「ガード!『蒼波兵ツインヘッド・シャーク(醒)』」

 

「ダマスカスの支援術士のブースト、神明の騎士アルトマイルでヴァンガードにアタック!

ベレヌスのスキル発動!自身をソウルへ!1枚ドロー!アルトマイルにパワープラス5000!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『月牙の騎士フェレックス』セカンドチェック『壮気の騎士リルディス(☆)』クリティカルトリガー!パワーはエスコートへ、クリティカルはアルトマイルへ!受けた屈辱は晴らす!奪われたものは取り戻す!この、剣で!!」

 

アルトマイル(シオン)は海の上に立っているガレアス(ルウガ)まで飛び立ち、剣を振るって2回の斬撃をガレアス(ルウガ)に放った。

 

「ダメージチェック『蒼波竜サブマージ・ドラゴン』『蒼波水将フォイヴォス』」

 

「スカウティング・オウルのブースト、エスコート・イーグルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『蒼波兵ブルーギル・トルーパー(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー」

 

「ターンエンド」

 

PW14000➡PW9000+SH10000=19000

PW23000➡PW9000

PW21000➡PW9000(+5000)  シオンの手札6枚 山札32枚  ヴァレオスのダメージ5枚

 

「うっひょー!ダメージ5!」

 

「どうだ!ヴァレオス!」

 

「・・・ぬるいな・・・アルトマイル・・・。相変わらず脆弱なユニットだ。轟け!尽きることなき蒼き覇道!ライド!蒼波元帥ヴァレオス!!」

 

蒼波元帥ヴァレオス  PW11000

 

「ストライドジェネレーション!!!!蒼波師竜フラッドハザード・ドラゴン!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『蒼波竜アーセナルフリート・ドラゴン』グレード3

 

蒼波師竜フラッドハザード・ドラゴン  PW26000  ハーツ『蒼波元帥ヴァレオス』

 

超越(ストライド)スキル。蒼波のGユニットにストライドした時、ソウルブラスト『蒼波水将ガレアス』お前のヴァンガードはパワー11000で固定される」

 

(これでシオンはダメージトリガーが出ても、パワーは上昇できない・・・。でも、1度戦った相手なんだ。それくらいはシオンも想定済みだ!)

 

「コール!蒼波水将フォイヴォス!蒼波兵スコープ・セイラー!蒼波兵ブルータル・トルーパー!」

 

蒼波水将フォイヴォス  PW9000

蒼波兵スコープ・セイラー  PW6000

蒼波兵ブルータル・トルーパー(☆)  PW4000

 

「ルキアノスのスキル。カウンターブラスト。蒼波のグレード3のヴァンガードがいれば、パワープラス2000、スキルを獲得。

ブルータルのスキル。このユニットを山札の上に。フラッドハザードがスキルを獲得」

 

ルキアノス フラッドハザード フォイヴォス

スコープ    コスティ     R

 

「お前たちがどんなに足搔こうと、無駄なことだぁ!!フォイヴォスでエスコートにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「東海枝カズマを器として、ギーゼ様はこの地に降り立ち、6国家全てのゼロスドラゴンの覚醒を果たした。そして光輝の剣フィデス・・・すでに失われている・・・綺場シオンという弱い人間が継承者であったせいでな。ルキアノスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『月牙の騎士フェレックス』」

 

「ルキアノスの連波(ウェーブ)2。2回目のアタック終了時、ルキアノスはスタンド。そう・・・残る障害は佐倉ユイ・・・レリクスの影響を打ち破った貴様だけだぁ!!フラッドハザードでヴァンガードにアタック!

ブルータルが与えたスキル発動!2回目以降のアタックの時、1枚ドロー!」

 

「ノーガード!」

 

「トリプルドライブ。ファーストチェック『蒼波兵長ベラギオス』セカンドチェック『蒼波兵ブルータル・トルーパー(☆)』クリティカルトリガー。パワーはルキアノス、クリティカルはフラッドハザードへ。サードチェック『蒼波工兵リフィット・セイラー(治)』ヒールトリガー。パワーはフラッドハザードへ、ダメージ1回復」

 

フラッドハザードは全てのビームバズーカをアルトマイル(シオン)へと放った。襲い掛かってきたビーム砲弾にアルトマイル(シオン)は全弾受けてしまう。アルトマイル(シオン)は何とか耐える。その目はまだ諦めていない。

 

「ダメージチェック『厳戒の騎士レギウス』『厳戒の騎士レギウス』」

 

「ダメージ5枚目・・・」

 

「シオン~・・・」

 

≪綺場、ヴァレオスの本領はここからだぞ≫

 

「スコープセイラーのブースト、ルキアノスでもう1度アルトマイルにアタックだ!」

 

「リルディスでガード!リヴァーロでインターセプト!」

 

「ハーツが蒼波で、蒼波のリアガードによる4回目のアタック終了時、フラッドハザードのスキル発動。カウンターブラスト。手札を2枚捨て、Gゾーンのフラッドハザードを表に。フラッドハザードをスタンド。ドライブマイナス3。

スコープ・セイラーのGB(ジェネレーションブレイク)!ソウルブラスト『蒼波兵長ベラギオス』このユニットを手札に戻し、フラッドハザードにパワープラス4000!」

 

「パワー35000・・・」

 

「世界はすでに破滅へと歩みだしている。お前にも見えるだろう、フィデスの継承者。その証が。もはや止めることなど不可能なのだぁ!!!コスティのブースト、フラッドハザードでヴァンガードにアタック!

スキル発動!1枚ドロー!」

 

「ガード!『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』ジェネレーションガード!!神衛聖騎士イグレイン!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『ますくがる(治)』

 

神衛聖騎士イグレイン  SH15000

 

「スキル発動!ヴァンガードがアルトマイルなら、ソウルブラスト『瞬きの騎士ミーリウス』シールドプラス10000!」

 

「よし!防いだ!」

 

「グッジョーブ!」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000

PW11000➡PW11000+SH5000=16000

PW26000➡PW11000

PW22000➡PW11000+SH15000=26000

PW40000➡PW11000+SH35000=46000  ヴァレオスの手札4枚 山札29枚  シオンのダメージ5枚(裏1枚)

 

「ヴァレオス!お前たち使徒の目論見、そして、ギーゼがもたらす破壊・・・必ず止めてみせる!!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!飛天の聖騎士アルトマイル!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『天命の騎士アルトマイル』グレード3

 

飛天の聖騎士アルトマイル  PW26000  ハーツ『神明の騎士アルトマイル』

 

「神明の騎士アルトマイルの超越(ストライド)スキル!ソウルブラスト『絶世の騎士リヴァーロ』山札から勇敢(ブレイブ)を持つユニットをスペリオルコール!月牙の騎士フェレックス!

飛天の聖騎士アルトマイルのスキル!Gゾーンの飛天の聖騎士アルトマイルを表に!グレード2のユニットをスペリオルコール!反攻の騎士スレイマン!」

 

反攻の騎士スレイマン  PW9000

 

「前列全てにパワープラス3000!

スレイマンのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!アルトマイルのヴァンガードがいるため、パワープラス3000!

フェレックスのGB(ジェネレーションブレイク)2!勇敢(ブレイブ)!アルトマイルのユニットがいるなら、前列全てにパワープラス2000し、抵抗(レジスト)を獲得!グライディング・イーグルをコール!」

 

グライディング・イーグル(引)  PW4000

 

「グライディングのスキル!自身をソウルへ!スレイマンにパワープラス3000!ベレヌスをコール!」

 

 ベレヌス  アルトマイル  スレイマン

フェレックス ダマスカス  スカウティング

 

「フェレックスのブースト、ベレヌスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『蒼波兵ブルーギル・トルーパー(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「ダマスカスの支援術士のブースト、飛天の聖騎士アルトマイルでヴァンガードにアタック!

ベレヌスのスキル発動!自身をソウルへ!1枚ドロー!アルトマイルにパワープラス5000!ダメージ5!これで決める!!」

 

「笑止!!特異点新導クロノはギーゼ様の贄となり未来を失ったぁ!!奴は先駆けだぁ!!完全ガード!!『蒼波盾将ヨルゴス』(コスト『蒼波水将イアソン』)」

 

アルトマイル(シオン)はヴァレオス(ルウガ)の元まで飛び立て、双剣を振るった。だがその最中、ヨルゴスが現れ、ヨルゴスが張った障壁によって阻まれた。

 

「お前たちも、この世界も、全て虚無に閉ざされる!!」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『要撃の騎士レドン』セカンドチェック『レメディ・エンジェル(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはスレイマンへ!サードチェック『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てスレイマンへ!スカウティング・オウルのブースト、スレイマンでヴァンガードにアタック!

スレイマンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ヴァンガードがアルトマイルなら、手札を1枚捨て、グレード2の督励の騎士アルビオンをスペリオルコール!」

 

督励の騎士アルビオン  PW9000

 

「そのユニットにパワープラス2000!これでどうだぁ!!!」

 

「ジェネレーションガード!!蒼波鎧将ガルフィリア!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『蒼波工兵リフィット・セイラー(治)』

 

蒼波鎧将ガルフィリア  SH15000

 

「3回目のアタックによりスキル発動!シールドプラス5000!さらにガード!『蒼波兵ブルーギル・トルーパー(☆)』我らが神ギーゼ様の滅びの前に、世界は沈黙する!そう・・・あの時俺は知った・・・圧倒的力を!!絶対的存在を!!」

 

ヴァレオスの脳裏に浮かび上がるのは、まだギーゼの使徒となる前、絶対正義の名の下にギーゼを討伐しようとした時の光景だ。結果は知っての通り、惨敗である。そして・・・その結果とギーゼの存在によってヴァレオス自身を変えてしまったのだ。

 

「恐怖、怒り、悲しみ、嘆き、そして・・・絶望と喪失が支配した!どうすればいい・・・?何もできなかった・・・。ただ・・・目の前にあるものに震えた。縋るべきものは目の前の絶対的存在なのだ・・・。ならば縋ればいい!!!そうだ・・・そう思った瞬間・・・全ては喜びに変わったのだぁ!!!!!ああっははははははは!!!!ギーゼ様ぁ!!!!!

 

「アルビオンでヴァレオスにアタック!

アルビオンのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!ソウルブラスト『グライディング・イーグル(引)』山札から勇敢(ブレイブ)を持つスレイマンをスペリオルコール!」

 

「インターセプトぉ!『蒼波水将フォイヴォス』」

 

「スレイマンでヴァンガードにアタック!

スキル発動!カウンターブラスト!手札を1枚捨て、エスコート・イーグルをスペリオルコール!パワープラス2000!」

 

「ガードぉ!『蒼波兵スコープ・セイラー』」

 

「エスコートでヴァンガードにアタック!」

 

「インターセプトぉ!『蒼波水将ルキアノス』」

 

「くっ・・・ターンエンド。

ダマスカスの支援術士のGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)。このユニットを退却。1枚ドロー」

 

PW16000➡PW11000(+5000)

PW43000➡PW16000(完全ガード)

PW37000➡PW16000+SH30000=46000

PW16000➡PW16000+SH5000=21000

PW17000➡PW16000+SH5000=21000

PW16000➡PW16000+SH5000=21000  シオンの手札3枚 山札19枚  ヴァレオスのダメージ5枚(裏1枚)

 

「決めきれなかったぁ~・・・」

 

「さっきのジェネレーションガードでGゾーンは3枚・・・つまり・・・」

 

≪ゼロスドラゴンが来るぞ!!!≫

 

くくく・・・あっははははは!!ヴァンガードと同じカードをコストに!!

 

ジェネレーションゾーン  コスト『蒼波元帥ヴァレオス』

 

我が未来を喰らい顕現せよぉ!!!メガラニカのゼロスドラゴン!!!アルティメットストライド!!!!!

 

海底遺跡の海の中心に、巨大な渦潮が発生し、ヴァレオス(ルウガ)はその渦潮に飲み込まれていく。渦潮が天まで届き、水が霧散していくと、禁断の破壊兵器、ゼロスドラゴンメギドが降臨した。

 

絶海のゼロスドラゴンメギド!!!!!

 

絶海のゼロスドラゴンメギド  PW36000  ハーツ『蒼波元帥ヴァレオス』

 

「メギドのスキル!カウンターブラスト(2)!手札とドロップゾーンから5体スペリオルコール!蒼波水将ガレアス!蒼波水将フォイヴォス!蒼波水将イアソン!蒼波竜アーセナルフリート・ドラゴン!蒼波元帥ヴァレオス!5体全てにパワープラス5000!」

 

蒼波水将イアソン  PW11000

蒼波竜アーセナルフリート・ドラゴン  PW11000

 

  ガレアス    メギド  フォイヴォス

アーセナルフリート イアソン ヴァレオス

 

全てをギーゼ様に委ねるのだぁ!!!ガレアスでエスコートにアタック!

 

「ノーガード!」

 

そうすれば一切から解放される・・・全てが消えるのだぁ!!!

メギドのスキル発動!!フォイヴォスとアーセナルフリートの位置を交換!!アーセナルフリートでヴァンガードにアタック!

アーセナルフリートのGB(ジェネレーションブレイク)!カウンターブラスト!パワープラス4000!」

 

「ノーガード!ダメージチェック『グライディング・イーグル(引)』ドロートリガー!パワーはヴァンガードに!1枚ドロー!」

 

「恐れるな!!受け入れろぉ!!このターン2回目のアタック!アーセナルフリートはスタンド!フォイヴォスでヴァンガードにアタック!

フォイヴォスの連波(ウェーブ)3!カウンターブラスト。パワープラス2000!」

 

「ガード!『スカウティング・オウル』」

 

「このターン3回目のアタック!フォイヴォスはスタンド!アーセナルフリートでヴァンガードにアタック!」

 

「スカウティング・オウルのGB(ジェネレーションブレイク)勇敢(ブレイブ)!このユニットをガーディアンサークルへコール!さらにシールドプラス5000!」

 

「アーセナルフリートとイアソンの位置交換!イアソンでヴァンガードにアタック!滅びという名の圧倒的救いが、お前を満たすのだぁ!!!」

 

「インターセプト!『反攻の騎士スレイマン』」

 

「イアソンとヴァレオスの位置交換!絶海のゼロスドラゴンでヴァンガードにアタック!くらえ・・・ギーゼ様の祝福だあ!!!!!

 

「ジェネレーションガード!!神聖竜ディフェンドホールド・ドラゴン!!」

 

神聖竜ディフェンドホールド・ドラゴン  SH15000

 

勇敢(ブレイブ)勇敢(ブレイブ)を持つユニットを1体選び、この攻撃はヒットされない!」

 

「ということは、ジェネレーションガードの完全ガードだね!!」

 

メギドはレーザーピットと自身の口にエネルギーを試させ、アルトマイル(シオン)に向けて一斉発射させる。光線はアルトマイル(シオン)に直撃する前にディフェンドホイールが現れ、これを受け止めた。

 

「何ぃ⁉メギドの攻撃を・・・⁉ええい!!トリプルドライブ!ファーストチェック『蒼波水将ガレアス』セカンドチェック『蒼波水竜アーセナルフリート・ドラゴン』サードチェック『蒼波兵ブルータル・トルーパー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヴァレオスに!フォイヴォスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『月柱の騎士シシルス』」

 

「な、何故だ!!?綺場シオンもアルトマイルも、どちらも取るに足らない脆弱なる存在!それなのにこの力は!!?」

 

「言ったはずだよ!シオンはあなたよりも強いって!その強さの元は、今のあなたにはないものだ!!」

 

「その通りさ。この強さは、人の思いにユニットが答え、ユニットの思いに人が答える」

 

「「「それが僕(俺)(私)たちの力!!僕(俺)(私)たちのヴァンガードだからだ!!」」」

 

「先導者の思いを蔑ろにしているお前には、絶対にわかるまい!!!」

 

「ええい!!!そんなもの・・・そんなものお!!!!ヴァレオスでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』」

 

「くっ・・・くううぅぅぅ!!ヴァレオスと・・・ガレアスの位置を交換・・・!」

 

動揺をしているヴァレオスをよそにターンが終了し、ヴァレオスのGゾーンのカードはゼロスドラゴンの意志によって除外される。

 

PW14000➡PW9000

PW20000➡PW11000(+5000)

PW16000➡PW16000+SH5000=21000

PW20000➡PW16000+SH10000=26000

PW16000➡PW16000+SH5000=21000

PW36000➡PW16000+SH15000(ヒットしない)

PW16000➡PW16000+SH5000=21000

PW21000➡PW16000+SH10000=26000  ヴァレオスの手札3枚 山札23枚  シオンのダメージ5枚(裏2枚)

 

「僕は、自分の可能性を信じ、全てを守ると誓い、戦った!そんなアルトマイルに魅了された」

 

シオンの脳裏に浮かび上がるのはアルトマイルと初めて出会った幼き頃のあの日であった。

 

「僕も・・・彼のようになりたいと・・・あの時の思いは、僕とアルトマイルの原点であり、決して変わることのない、未来の姿!僕たちの信念だ!!僕たちは絶対に諦めない!!断固として滅びを!破滅を!拒絶する!!」

 

「くっ・・・!!」

 

「そして!!必ずこの手で!!未来を!!掴む!!!」

 

シオンが手を掲げると、突如として光が放たれた。その光と共に・・・なんと、破壊されたはずの光輝の剣フィデスが現れたのだ。これには当然ヴァレオスの動揺は激しくなる。

 

「なっ!!?そ、その剣は!!??」

 

「フィデス!!!」

 

「ば、バカなああああああ!!??」

 

「感じる・・・伝わってくる・・・平和を望む、2つの惑星に生きる者たちの、切なる願いを!力なき者の声を聞き、力なき者の思いを背負い、僕たちは戦う!!全てを守る!!!」

 

剣は光を強めていき、その剣の形を変えてゆく。そして、新たな輝きを放った新たな剣はカードに変えていき、シオンはコストを払ってそのカードにストライドする。

 

ジェネレーションゾーン  コスト『神明の騎士アルトマイル』グレード3

 

「滅びぬ魂よ!!その光を持って、悪しき者を打ち倒せ!!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!」

 

メギドによって滅ぼされた光輝の騎士は・・・皆の願いを聞き取り、不滅の魂を持って、今再び姿を現し、巨悪に立ち向かった。

 

「不滅の聖剣フィデス!!!!」

 

不滅の聖剣フィデス  PW26000  ハーツ『神明の騎士アルトマイル』

 

「何ぃ!!?フィデスだとぉ!!??」

 

「フィデスの本質は剣にあらず、その志にある!!そして、みんなの意志の具現化・・・それがフィデスなのだ!!!」

 

「・・・っ!!!だから何だというのだ!!甦ったというなら、もう1度破壊するまで!!それこそが我が責務!!!」

 

超越(ストライド)スキル!ソウルブラスト『月牙の騎士フェレックス』山札から、絶世の騎士リヴァーロをスペリオルコール!

不滅の聖剣フィデスのスキル!カウンターブラスト!Gゾーンにある不滅の聖剣フィデスを表に!このターン中、勇敢(ブレイブ)を持つユニットのアタックは、ガーディアンが1枚なら、パワーに関係なくヒットする!」

 

「じゃあ、ガーディアンを2枚以上出さないと、ガードできないってことだ!うわお!!!」

 

「いけ、シオン!蒼波元帥に引導を渡しちゃえ!!」

 

「くっ・・・くぅ・・・!!」

 

「フェレックスの勇敢(ブレイブ)!前列全てにパワープラス2000!抵抗(レジスト)獲得!

フェレックスのスキル!勇敢(ブレイブ)を持つヴァンガードがいることにより、パワープラス1000!抵抗(レジスト)を獲得!」

 

  R    フィデス リヴァーロ

フェレックス  R     R

 

「リヴァーロでヴァンガードにアタック!

リヴァーロの勇敢(ブレイブ)!カウンターブラスト!山札から熟達の騎士グレヌスをスペリオルコール!

グレヌスは勇敢(ブレイブ)によって山札ではグレード2となる!」

 

熟達の騎士グレヌス  PW10000

 

「ギーゼに縋り、お前はその手で、自分の未来を捨てた!!」

 

「くっ・・・!インターセプト!『蒼波水将ガレアス』ガード!『蒼波竜アーセナルフリート・ドラゴン』」

 

「フェレックスのブースト、グレヌスでヴァンガードにアタック!僕はお前とは違う!!絶対に逃げない・・・諦めない!!!」

 

「インターセプト!『蒼波水将フォイヴォス』ガード!『蒼波兵ブルータル・トルーパー(☆)』」

 

「己の信念を!!誇りを!!未来を!!決して捨てはしない!!不滅の聖剣フィデスでヴァンガードにアタック!

フィデスのGB(ジェネレーションブレイク)4!勇敢(ブレイブ)!ハーツがアルトマイルなので、山札から3枚をスペリオルコール!神明の騎士アルトマイル、天命の騎士アルトマイル、希望の守り手をスペリオルコール!」

 

天命の騎士アルトマイル  PW11000

希望の守り手  PW6000

 

「・・・っ!!ノーガード・・・!!」

 

フィデス(シオン)は飛び立ち、ヴァレオス(ルウガ)に向けて光を纏った聖剣を振るった。ヴァレオス(ルウガ)は何とか耐えようとする。

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『ナイト・オブ・フラッシュ(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てフィデスへ!セカンドチェック『壮気の騎士リルディス(☆)』クリティカルトリガー!効果は同じくフィデスへ!サードチェック『夢の運び手ベレヌス(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てフィデスへ!」

 

「いやったー!!トリプルクリティカル!!」

 

≪よし!!≫

 

「すごいよシオン!!やっぱりシオンは強い!!」

 

「そ・・・そんな・・・綺場・・・シオン・・・!!!」

 

「どんな困難があろうとも、新参をなめようとも、僕は必ず這い上がる!!そして・・・望むものは全て、この手で掴んでみせる!!自分の・・・意志と力で!!!」

 

「傲慢!!!!そして、強欲だぁ!!!!」

 

「・・・自覚している。それでも!僕は成し遂げてみせる!!自分の可能性を信じて!!!」

 

「シオン~~~!!!」

 

「この手でギーゼを討つ!!そして、全てを、守る!!!」

 

フィデス(シオン)は聖剣をヴァレオス(ルウガ)から突き放し、そして、聖剣をヴァレオス(ルウガ)の腹部に突き刺した。そして聖剣を振るい、ヴァレオス(ルウガ)にダメージを与えた。これによってヴァレオス(ルウガ)は倒れる。

 

「がはっ・・・!シオン・・・!!!」

 

「セ・フィニ」

 

「ぐわああああああああ!!!」

 

PW12000➡PW11000+SH5000=16000

PW24000➡PW11000+SH15000=26000

PW26000(+15000)➡PW11000

 

ダメージチェック『蒼波元帥ヴァレオス』

 

シオンのダメージ5枚  ヴァレオスのダメージ6枚  勝者シオン

 

「やったー!!シオン!!ハートにキタぁーーー!!!」

 

「わわ、ハイメさん!!」

 

「あはは!勝利の胴上げならぬ、勝利の高い高いだね!」

 

シオンがヴァレオスに打ち勝ち、ハイメはシオンを持ち上げ、高い高いを行う。その様子にユイは笑う。そんな勝利を喜びあっていると・・・

 

ボワッ!

 

ゼロスドラゴンの力によって、ヴァレオスのGカードは青い炎に包まれ、焼き尽くされていく。

 

「!やっぱり・・・ゼロスドラゴンを使って敗北したから・・・カードが・・・」

 

「ぐわあああああああ!!!」

 

ヴァレオスは敗北によって利き手のクランマークから強烈な痛みがヴァレオスを襲い、クランマークも今まさに消えようとしていた。そんな状態でヴァレオスは壁に飾ってあった剣を取り出す。

 

「くっ・・・綺場シオン・・・お前を・・・お前を殺し、フィデスを破壊する・・・全てはギーゼ様のためにぃ!!!

 

そして、ヴァレオスは負けているにも関わらず、あろうことかシオンを殺そうとその剣を振るおうとした。

 

だめぇーーーーー!!!!

 

ドンッ!

 

「ぐおお!!!」

 

そんなヴァレオスに向かってユイは体当たりでそれを阻止する。これによってヴァレオスは剣を放し、クランマークが消え去り、魂もまた、ルウガの体から離れた。

 

「!!ヴァレオス!!」

 

フィデスぅ・・・!!!!

 

ヴァレオスは最後まで足搔こうとしたが、抗えるはずもなく、強制的にクレイに帰還されていった。ヴァレオスの魂が見えたシオンとハイメは呆気にとられている。

 

「・・・!!ユイ!!大丈夫かい!!?」

 

「!ユイ!君は・・・なんという無茶を!」

 

しかし、すぐさまディフライドが解除されたルウガと共に倒れたユイに近づいた。ユイはすぐにルウガから離れ、シオンとハイメに向けて笑顔を向ける。

 

「へへ・・・無事でよかった」

 

「ふぅ・・・ひやっとしたよぉ・・・」

 

「まったく・・・怒る気力も失せてしまったよ」

 

無茶をしたにも関わらず、屈託のない笑みを浮かべて、ハイメは笑みを浮かべ、シオンは呆れて頭を抱える。

 

≪ご苦労さん。3人とも無事でなによりだ。この後のことだが、ハイメはゼロスドラゴンのカードを持って、北米支部に届けてくれ。そして綺場と佐倉は伊吹さんからの伝言で行ってほしい場所がある≫

 

「行ってほしい場所?」

 

≪ああ。新導と安城が待っている≫

 

「!クロノとトコハが・・・」

 

「僕らを・・・待っている・・・再び、歩みだすために」

 

江西から告げられた伝言によってシオンとユイがこれから行く場所は決まった。

 

「行こう、シオン!2人が待ってる!」

 

「ああ」

 

シオンとユイはハイメに一時別れを告げて、クロノとトコハが待っている地へと向かう。挑戦する4人・・・トライフォーが再び・・・揃おうとしているのであった。

 

 

使徒たちが逃亡で使っていた車の中、アガレスとZANGEKI(ザンゲキ)は2人で話をしていた。

 

「どうやらヴァレオスが惑星クレイに帰還したようだ」

 

「ふん・・・そうか・・・」

 

自分がヴァレオスに任せたにも関わらず、アガレスはたいして驚いた様子はない。

 

「驚かぬのか?」

 

「確かに、フィデスの継承者を過小評価していたことは認めよう。甘く見ていた。だが・・・それも些細なことだ。何度でも言うが、我々は所詮ギーゼ様の駒。役目を終えれば盤上から去る・・・たったそれだけの話だ」

 

「・・・・・・」

 

アガレスがそう言い放つと、これ以上の会話はなかった。すると・・・

 

「ああああああ!!!!あ、あ、あ、ああああああ!!!!」

 

後ろの席でダークフェイスが何やら慌てふためている。そちらの方に視線を向けると、ギーゼが休んでいたカプセルが開いたのだった。

 

「おおお・・・お目覚めになられましたか・・・ギーゼ様」

 

ギーゼが目覚めたことにより、アガレスは歓喜の声を上げる。ギーゼが目を覚ましたことで、使徒たちは本格的に、破滅のために動き出そうとしていた。

 

to be continued…




ハイメ「シオンの勝利にカンパーーイ!!」

ユイ「シオンなら勝てるって信じてたよ!」

シオン「ありがとう、ハイメさん、ユイ。でも、戦いはまだ終わっていない」

ユイ「そうだね。早くクロノとトコハに合流しなくちゃ」

ハイメ「うん、俺は急いでアメリカに飛ぶよ。準備バンバン!みんなへのおみやもしっかり買ったしね!ヨーロッパ饅頭に、ヨーロッパシャツー!そしてこれは、シオンとユイに、4千年分1スケールのヨーロッパタワーのキーホルダー!クロノとトコハにも渡してね~♪」

シオン「あ、あはは・・・きっと、みんな喜ぶと思うよ・・・」

ユイ「・・・絶対微妙な反応になると思うけどね・・・」

TURN236「降臨の地」


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降臨の地

お待たせしました、4話目です。


ヴァレオスの一件を解決したユイとシオンは伊吹からの伝言に従い、飛行機に乗って指定された場所、サマルカンド国際空港までやってきた。飛行機から降りて、空港の出口へと向かっていくと、出口のすぐ近くでクロノとトコハが待っていた。

 

「ヴァレオスを倒したんだってな」

 

「ああ。メガラニカのゼロスドラゴンを確保した」

 

「やるじゃない!」

 

「2人にも見せてあげたかったよ!フィデス復活の瞬間!」

 

トライフォー全員が揃ったことで4人は笑みを浮かびあっているが、すぐに気を引き締め直す。

 

「浮かれてる場合じゃねぇ。今のうちに、こっちも何とかしねぇと」

 

「奇跡の力を携えて、異なる世界から降臨した地・・・か」

 

異なる世界から降臨した地・・・この場所に行けばクロノのGゾーンを取り戻すことができるようなのだ。いや、正しく言えば、降臨の地を通じてクロノ・ドランとコンタクト・・・つまり接触できればの話だ。ノームが言うには、クロノが再び未来の可能性を取り戻すためには、ギアクロニクルの助けが必要だとのことだ。

 

「ギーゼを倒すために・・・Gゾーンを・・・俺の未来の可能性を取り戻す・・・ここで!」

 

ギーゼを倒すために、カズマを取り戻すために、クロノはここでやるべきことを果たすと、気合を入れるのであった。

 

 

 

TURN236「降臨の地」

 

 

 

普及協会本部の会議室にて、伊吹、マモル、キョウヤの3人に江西、及び北米支部からここに戻ってきたハイメから報告を受けた。

 

「本当!フィデスを復活させた時のシオンの勇姿ときたら!感動興奮雨アラーレ!見せてあげたかったよー!」

 

ハイメはフィデス復活の瞬間も語っており、少し興奮していた。それだけあのファイトは印象に残るものだったのだ。

 

「おかげで今のところ、あれ以上の異変は起きてないけど・・・」

 

「ああ。ギーゼがこの地に降臨している以上、嵐が起きるのも時間の問題だ」

 

ゼロスドラゴンを奪い、使徒たちの元から離れさせたとしても、ギーゼが存在する以上、クレイの幻影が見えているように、どのみち楽観視はできないようだ。

 

「メギドのカードは言われた通り、北米支部に届けたよ」

 

「ご苦労。あそこの設備は普及協会が所有する中でも、トップクラスを誇る。そこに最強の布陣を敷いた。メギドを餌に使い、使徒を向かい打ち、ファイトに勝って、奴らを惑星クレイに送り返す。後は奴らが、餌に食いつくのを待つだけだ」

 

奪取した絶海のゼロスドラゴンメギドをチームQ4率いる最強の陣営に護衛させ、取り戻しにやってくる使徒たちを倒し、惑星クレイに送り返す準備は万端だ。後は・・・その時を待つのみである。

 

 

空港から出た後、トライフォーは降臨の地の指定された場所へと向かった。その場所は砂漠で、見渡す限りは、何もない。

 

「ここが降臨の地か・・・」

 

「ここで案内役の人を待てって」

 

「案内役って、誰なんだろう?」

 

トライフォーは降臨の地を案内する人物をここで待つことにする。すると・・・

 

「よく来たな」

 

「「「「!」」」」

 

奥の方からローブで身を隠している男がこちらに近づいてきた。男はトライフォーの元までたどり着くと、顔を隠していたローブを外した。

 

「!!!」

 

男の素顔を見て、クロノは驚愕に満ちた顔になる。なぜならクロノの前に現れた男は・・・クロノの実の父親である、新導ライブであったからなのだ。長きにわたって離れていた親と子が、再会した瞬間であった。

 

 

「・・・そろそろかな、クロノと兄さん」

 

日本でクロノの帰りを待つミクルは今ちょうど、クロノがライブと会っている頃合いだと予想をしていた。

 

「・・・頑張れ、ダメ親父」

 

ミクルは遠くにいるライブに、ささやかなエールの言葉を送ったのであった。

 

 

ライブと出会ったトライフォーは彼の案内の下で、降臨の地の奥へと進んでいく。

 

「この近くでは、15世紀頃、天文台が造られ、星々の運航を観測していた」

 

「15世紀って・・・」

 

「ざっくり言えば、室町時代だね」

 

「へえ~・・・そんなに長いんだね・・・」

 

「伊吹は以前この辺りで、ある遺跡に纏わる言い伝えを聞いたそうだ」

 

ライブはこの降臨の地にある遺跡の言い伝えをトライフォーに語った。

 

「"ある夜、空が歪んで、七色に光り、1人の光輝の騎士が降り立ち、6体の悪しき竜を封じるために旅をした"と」

 

「!!ということはそれが・・・」

 

光輝の騎士が降り立ったという言葉で真っ先に反応したのは、フィデスの継承者であるシオンであった。

 

「ああ。剣聖フィデスのことじゃないかと、伊吹も今回の一件で思い立ったようでな・・・調べてほしいと言われていたんだ。立凪との情報をすり合わせてみたが・・・どうやら当たりで間違いない。剣聖フィデスはメサイアの加護でこの地に降り立った」

 

「そして、各地にゼロスドラゴンのカードを封印した!」

 

「全て封印し、極東へ辿り着いた頃には、力尽きて、綺場の先祖に助けられたんだろう」

 

フィデスが綺場家に代々受け継がれてきていた経緯の根元を聞いたシオンには、フィデスの継承者として、思うところが多々あり、感慨深いであろう。

 

「そんな歴史があったなんて・・・やっぱりヴァンガードはすごいね・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・クロノ?」

 

ユイが感慨深くなっていると、クロノが険しそうな顔になっているのに気づいた。クロノがこのような顔をするのも無理もない。幼き頃から今日まで離れていた父親と思わぬ形で再会したのだ。クロノ自身、父親とどう接すればいいのかと、何かと複雑な心境だろう。

 

「・・・もう少しだが、疲れたか?」

 

クロノのその様子に気づいていたライブはクロノにそう声をかけた。

 

「ああ・・・いや・・・まぁ・・・」

 

ライブに対して言葉を詰まらせるクロノにトコハは彼を小突く。

 

「飛行機の中で寝てたし、そんなには・・・」

 

「・・・そうか・・・」

 

ライブは問題ないと判断し、先へと進んでいく。親子の関係の間にぎこちない雰囲気が漂うも、トライフォーはライブについていき、目的地へと向かっていくのだった。

 

 

数分ほどして、目的地の洞窟へとたどり着いた。洞窟の中は聖堂のような美しさがあり、神々しさが辺りを満たしている。

 

「わあ・・・すっごーい!」

 

「まるで聖堂だな」

 

「カメラ持ってくればよかったなー・・・。!ねぇ、あれって・・・」

 

この洞窟の風景に見惚れているトライフォーだったが、ユイが何かを見つけたようだ。その何かというのは何かの台座のようだ。ただ、この台座にはヴァンガードサークルの模様が出ていた。

 

「ヴァンガードサークル?」

 

「そうだ。ここにフィデスが来た時の時空の繋がりが僅かでも残っていれば、俺たちの声が惑星クレイへ届くかもしれん」

 

「でも、どうすればいいんですか?」

 

「俺が導く。クロノ、お前は強くイメージしろ」

 

「・・・わかった」

 

クロノは台座に乗り、ドランに呼び掛けようと強くイメージをする。ライブはドランへと導くために、イメージをクロノに送り込ませた。

 

 

イメージ空間に立ったクロノはすぐにドランを呼び掛けようと試みる。

 

『ドラン!どこだ⁉返事をしてくれ!!』

 

だが、何もないこのイメージ空間の中に、ドランの声は聞こえないどころか、その姿も見えない。

 

『聞こえないのか、俺の声が⁉』

 

それでも必死になってドランに呼び掛けるクロノ。

 

『お願いだから答えてくれよ!ドラーーーン!!』

 

それでも呼び掛けようとするクロノの視界は、ここで暗くなっていく。

 

 

「くっ・・・!」

 

クロノはイメージ空間から現実の空間に戻ってきた。

 

「・・・ダメだな」

 

「!!」

 

「焦るな。お前はレリクスでユニットたちの絆の力を蝕まれ、Gゾーンを失った。簡単にはいかない」

 

「くっ・・・」

 

ライブの言葉にクロノは悔しさを募らせている。

 

「夜、もう1度やるぞ。その前に飯にしよう」

 

ライブはクロノを気遣い、手を触れようとするが、クロノが悔しさや焦りからかそれを払いのけるようなしぐさを取る。

 

「・・・準備してくる。お前たちは少し休め」

 

「はい」

 

ライブは夕飯の準備をしに洞窟の外へと出る。3人もクロノを連れて洞窟の外へと出る。

 

 

洞窟から出たクロノは焦燥感に駆られており、感情のままに洞窟の壁に拳を叩きつける。

 

「くっそぉ!!こうしてる間にも・・・カズマは・・・!」

 

そんなクロノをなだめようとするシオン、ユイ、トコハの3人。

 

「気持ちはわかるけど・・・少し落ち着いた方がいい」

 

「そうだよ。焦ったっていい結果は生まないよ」

 

「せっかくだし、お父さんと話して来たら?」

 

「そんなことのために来たんじゃない・・・!」

 

クロノの言葉にムッとしたトコハはクロノの耳を強く引っ張る。

 

「いててててて!!いてぇよ!!」

 

「家族とコミュニケーションできない奴にユニットとの絆を結び直せるとは思えないけど?」

 

「だって・・・今更何話したらいいか・・・わかんねぇし・・・」

 

「無理に話さなくたっていいさ」

 

「そうそう。こういう時にこそ・・・でしょ?」

 

「!!」

 

シオンとユイのアドバイスにクロノははっとし、自分がライブと何をすべきかに気づいた。やることをするために夕飯の支度をしているライブに近づく。

 

「どうした?」

 

「・・・ん」

 

クロノは自分のデッキをライブに見せる。どうやら言葉ではダメならば、ファイトで語るようだ。その意図に気づいたライブは笑みを浮かべる。

 

「・・・やるか」

 

「!ああ」

 

ファイトすることになり、先ほどまでのクロノの顔もだいぶ柔らかくなった。その様子にユイたちはお互いに笑みを浮かべる。ライブはファイトの準備のために、シーツを引き、自身のデッキを広げる。そしてライブはクロノを気を使って自身のGゾーンのカードを取り除いた。ライブのたちかぜデッキを見てクロノは子供の頃の記憶を思い出し、ほんの少し笑みを浮かべた。

 

「よし・・・いいぞ」

 

「ああ!」

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

お互いに準備が整い、クロノとライブはファイトをスタートさせた。

 

「これでどうだ!」

 

「そうはさせん!」

 

「よぉし!ヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードだ!」

 

「よし!このドライブチェックで決めてやるぜ!」

 

「甘い!」

 

「おお!そう来るか!」

 

親子仲睦まじいファイトによって、クロノとライブとのわだかまりはなくなったようだ。

 

「まったく、世話が焼けるんだから」

 

「お節介だったかな」

 

「本当だね。でも、せっかくここまで来たんだし、クロノのために、力になってあげたいじゃん?」

 

「そうだね」

 

親子のファイトを3人は微笑ましそうに見ているのだった。

 

 

ファイトが終わり、夕飯を食べ終えたところで、洞窟の中に戻り、クロノのGゾーンを取り戻すための行程を再開させる。

 

「用意はいいか?」

 

「ああ」

 

「よし、始めよう」

 

「私たちも手伝います!」

 

早速始めようとしたところに、トコハ、ユイ、シオンの3人が手伝いを申し出てきた。

 

「惑星クレイの繋がりが少しでも強くなるように、僕たちもイメージする」

 

「あんたがドランに会えるようにね」

 

「私たち4人が揃えば、きっとできるよ!」

 

3人の申し出にはライブは賛成する。

 

「試す価値はあるな。3人とも頼む」

 

「「「はい!」」」

 

3人はクロノが乗っているヴァンガードサークルに乗り、クロノと共にイメージをする。

 

「イメージしろ。心に思い描くんだ。2つの世界の間にトンネルができて、お前たちはそこを通って、ユニットに会いに行く、長い長いトンネルだ」

 

(お願い・・・私たちの声が聞こえたら、答えて!)

 

(惑星クレイと、僕たちの世界のために!)

 

(全て守るために・・・あなたたちの力を貸して!)

 

(俺とお前の未来を取り戻したいんだ・・・ドラン!)

 

強くイメージを働かせるトライフォー。ライブはドランの元へ向かうためのトンネルのイメージをトライフォーに送り込む。すると・・・トライフォーの足元にあるヴァンガードサークルは輝きだし、光がトライフォーを包み込み、空高くまで放たれた。すると、トライフォーの意識は光に沿って登っていった。

 

 

トライフォーの意識は現在、何もない宇宙空間のような場所にいる。これがライブの言う地球と惑星クレイを繋ぐトンネルなのだろう。

 

「ここって・・・?」

 

「ドランが来た道だ」

 

「じゃあこの道を行けば、ドランに会えるんだね!」

 

「ああ!」

 

「でも、まだ惑星クレイにたどり着いたわけじゃない」

 

「そうよね・・・。ここから、どっちに行けばいいのよ?」

 

「あの時は俺が・・・迷ってるドランを呼んで、俺たちの世界へ導いたけど・・・」

 

「今度は、自力であちらにたどり着かなきゃ行けないってわけだ」

 

「だったら前に進むだけじゃないの!てええい・・・と・・・わああ!」

 

トコハが先行して前に出ようと無重力を泳ごうとしたが、水と無重力とは違うので、やはり無重力に流されてしまうトコハ。

 

「ちょっとトコハー!何やってるのさー!」

 

「どうなってるの、これー⁉」

 

「あんまり離れるなよー!」

 

「上下もないのか、この世界は・・・」

 

トライフォーは今無重力空間にいるため、上下がなく、浮いている状態である。

 

「せめて床があればねー・・・」

 

トコハがそう口にしていると・・・

 

トンッ

 

「・・・ん?おおー」

 

なんと、トコハの足元に透明の床がなぜか現れ、彼女の足はこの床に地が付く。つまりはこの空間に重力ができたということになる。ということは上に浮いていたクロノ、シオン、ユイは当然・・・

 

ドサッ!×3

 

「うわっ!」

 

「痛っ!」

 

「いてっ!」

 

重力に従って落ちてきて、透明の床にしりもちをついてしまう。

 

「え?ええ⁉」

 

「いたた・・・どうなってるのー?」

 

「どうやらここは、イメージすれば何でもできる世界のようだね」

 

そう、この空間はイメージできれば本人のイメージした者が文字通りに出てくるようなのだ。

 

「へえー!じゃあそれって、頭の中で考えたことが全部形になって現れるってことだよね!」

 

「そういうことだね。だから3人とも、うっかり変なことを考えないでくれよ。ユイは特にね」

 

「むぅ~・・・わかってるってば・・・」

 

ユイならやりかねないと思ったのか、シオンはそう忠告する。一応はユイは自重はしているようだが、納得いかない様子だ。

 

「いやぁ・・・そんなこと言われても俺・・・今、何か出そうだなここって・・・思っちまった・・・」

 

「「えっ?」」

 

「あ・・・」

 

ところがクロノの方が何か出るとイメージしてしまったようで・・・それはすぐにでも形になった。

 

『メガーー!!!!』

 

「メガーー!!!!」

 

クロノがイメージしてしまった存在というのは、メガコロニー戦闘員Aであった。

 

「ええ!!?メガコロニー戦闘員!!?」

 

「ちょっと!なんでこれ!!?」

 

「しょうがねぇだろ!頭に浮かんじまったんだから・・・」

 

「もう・・・わけわかんないよ・・・」

 

クロノが浮かんでしまったイメージにトコハとユイは呆れてしまう。

 

「メガコロ!!」

 

バシュンッ!

 

「「「「わあ!!?」」」」

 

そんなトライフォーをよそにメガコロニー戦闘員Aは容赦なくビーム銃を取り出し、4人めがけて放った。トライフォーはそのビームをよけたために、被害はなかった。

 

「ま、マジ!!?」

 

「こ・・・ここは・・・」

 

トライフォーはお互いに顔を合わせて・・・メガコロニー戦闘員Aから逃げ出す。メガコロニー戦闘員Aは逃がさずに、トライフォーを追いかけながらビーム銃を撃ってくる。

 

「きゃああああ!」

 

「うわあっ!」

 

「ひゃああ!」

 

容赦なく撃ってくるメガコロニー戦闘員Aの攻撃に太刀打ちできないトライフォーは逃げるしかできなかった。

 

「!そうか!!」

 

すると何かに気が付いたシオンは振り返り、追ってくるメガコロニー戦闘員Aに立ち向かう。

 

「ちょっ⁉」

 

「何やってんだ、シオン⁉」

 

「危ないよ!戻ってきて!」

 

そんなシオンにユイたちは戻ってくるように声をかけた。

 

「我に力を!!」

 

そう言ったシオンが手を掲げると、なんとレイピアが突然現れ、それがシオンの手に渡った。

 

「「「おお!!」」」

 

3人が感心している間にも、シオンは追ってきたメガコロニー戦闘員Aをレイピアで切り倒していった。

 

「そうか!イメージすればなんでも・・・」

 

「あ!その手があったんだね!」

 

「おもしろーい!私もやる!」

 

そう、ここはイメージすれば何でもできる世界。つまり、イメージさえすれば望む武器も手に入れることができるというわけだ。

 

「よし!いっくぜぇ!!おりゃあ!!」

 

「メガあ!!?」

 

太刀打ちする手段を得たクロノは早速イメージでボクシンググローブをはめ、メガコロニー戦闘員Aたちを次々となぎ倒していった。

 

「そっこだぁ!!」

 

「メガあ!!!」

 

ユイはイメージで弓を装備して、メガコロニー戦闘員Aに向かって複数の矢を同時に放ち、射貫いて倒していく。

 

「どすこーーーい!!」

 

「メガーーーーー!!!」

 

トコハはイメージでなぜかハンマーを装備して、メガコロニー戦闘員Aを遠くへ飛ばしていく。これでメガコロニー戦闘員Aを全員倒し終えた。

 

「へへ」

 

「やったね!」

 

「ここ面白いね!」

 

「遊んでる場合じゃないだろ・・・」

 

倒し終えて得意げな顔になっている3人にシオンは呆れたような顔になっている。

 

「そ、そうだった・・・」

 

「ごめんごめん、楽しくってつい・・・」

 

「でもどうすればいいのか、わかってきたぜ」

 

どうすればドランに会えるのか・・・答えは簡単だ。先ほどやったように、強く、強くイメージすればいいのだ。それを理解したトライフォーはクロノ・ドラン・Gのカードを掲げ、強くイメージしていく。すると、カードが光だし、光がヴァンガードサークル変化をさせた。光が辺りを照らすと、この世界はダークゾーンにある、古代遺跡へと変わっていった。この場所は、クロノが初めてファイトをした時に選んだフィールドでもあった。

 

「ここは・・・」

 

「惑星クレイ?」

 

「ついたのかな?」

 

トライフォーが遺跡を見回してみると、クロノはギアクロニクルのユニットの像をじっと見つめる。すると、像の後ろからひょっこりと小さなユニットが現れた。

 

「!!ドラン!!」

 

そう、現れたのはクロノにとってかけがえのない最愛の友、クロノ・ドランであった。

 

「ドラーーン!!」

 

「クロノーー!!」

 

ようやく再会を果たすことができたクロノとドランは笑みを浮かべてお互いに駆け寄ってきた。

 

「やっと会えた!!」

 

「君なら絶対に来てくれると思ってた!」

 

「親父と、それとこいつらが手伝ってくれたんだ!」

 

「こんにちは」

 

「3人ともありがとう!」

 

「えへへ、どういたしまして♪」

 

クロノとドランが再会できて、ユイたち3人も喜ばしい笑みを浮かべている。

 

「君たちが今こうして4人でいるのは、きっと僕たちと君たちを結ぶ絆の2つの世界に流れる運命力の導きだ」

 

「運命力?」

 

「うん」

 

「こっちの・・・惑星クレイの状況は?」

 

喜びもつかの間、シオンは惑星クレイで起こっている状況をドランに確認をする。

 

「すでに各地でギーゼ軍と激しい決戦が繰り広げられている」

 

「「「!!」」」

 

「ジェネシスのアマルーダと、バミューダのティルア、そして、味方になった忍竜シラヌイが、急報を告げてくれたおかげで、奇襲は免れた。でも状況はよろしくない。ギーゼ軍の他に、グランブルーのおばけ集団と、イフディエルの同志のユニットたちの同盟軍による三つ巴の戦いが始まった。この三つ巴の戦いを終わらせるには、ギーゼを倒すしかない。そのためにも、今対抗策をうっているところだ」

 

クロノたちの世界が大変なように、惑星クレイもまた、ギーゼ軍とイフディエル陣営、そしてメサイアの陣営による激しい激戦によって、混乱を招いているようだ。

 

「僕たちは全力で戦う。ただ・・・今回はかつての大災厄のようにはいかない。何しろギーゼは君たちの世界に肉体を得た実体として復活してしまっているからね。こちらも実体を得て、ギーゼに対抗しなければならない時が来るかもしれない」

 

「どういうことだ?」

 

「それって、私たちもディフライドするってこと?」

 

実体を得て戦うというドランの考えにユイは真っ先にディフライドが浮かんだが、ドランはそれを否定する。

 

「ディフライドでは僕たちは本来の力を発揮できない。そのもう一段階上の方法で、君たちの世界で実際に働く力を持った存在として、降り立つんだ」

 

「そんなことができるのか?」

 

「難しいけど、やるしかない。その時はクロノ・・・君が持っている特異点の力を使わせてもらうよ。そしてメサイアと、ギアクロニクルの全ユニットの総力を挙げて、僕たちをそちらの世界へ送り込む」

 

ドランはトライフォーそれぞれに顔を合わせる。

 

ギアクロニクルの特異点、新導クロノ。

 

フィデスの継承者、綺場シオン。

 

ユニットと死してなお失われなき絆を結んだ、稀有な先導者、安城トコハ。

 

ユニットとの絆によってレリクスの力を討ち消した奇跡の体現者、佐倉ユイ。

 

「君たちは事の発端となったストライドゲートに、ギーゼにディフライドした東海枝カズマとも深く関わっている。運命の導き手として、僕たちと共にギーゼと決着をつけてほしい!それが、ギアクロニクルの、十二支刻獣の託宣であり、総意だ!」

 

惑星クレイのために、共に戦ってほしいというドランの頼みに、トライフォーの答えは、言われなくとも、もう答えは出ている。

 

「最初からそのつもりだ!ギーゼを倒して、カズマを取り戻す!」

 

「指をくわえてみてなくて済むってことでしょ!上等だわ!」

 

「私たちにできることはなんだってするよ!ギーゼを倒すために!」

 

「うん。僕らも黙って滅ぼされる気はないよ」

 

「ありがとう」

 

ギーゼと戦うトライフォーの強い意志を聞いて、ドランは感謝を述べる。

 

「君たちの世界と、僕たちの世界。2つの世界の間に流れる運命力のことは知っているよね」

 

「運命力・・・」

 

「うん。誤解している人もいるようだけど、どちらかの一方的な思いで運命力は決して生まれない。誰かが誰かを思う時、自分でも思いもよらない力が発揮できることがあるように、誰かが強い意志で前へ進もうとするとき、それを見た誰かもまた、励まされるように、絆を結んだファイターとユニットの強いイメージが呼応し、共鳴した時、互いの思いが響きあう。リンクして、宇宙の真理を揺るがす強烈なパワーを生み出す。それがヴァンガードの導き手が齎す奇跡。どちらの歯が欠けても2つの世界で回り続ける運命の歯車は止まってしまう。その運命の歯車の動きを、未来永劫見守るように見定められたのが、ギアクロニクル・・・時を司る僕たち、十二支刻獣。ここに至る運命を見守ってきた僕たちは、感じたんだ」

 

運命を見守ってきた十二支刻獣の1体であるドランは感じ取ってきたことを話す。

 

「全てを無に帰そうとするギーゼに、圧倒的な虚無に対抗しうるには、ごくごく当たり前な生命の営みから生まれる、喜びや希望・・・前へ進もうとする思い、絆でないかって。僕たちは、君たちの運命力を信じる。それに賭ける!」

 

ギーゼの戦いにトライフォーの持つ運命力を賭けたドランはクロノに手を差し伸べる。

 

「さあクロノ!もう1度僕たちの未来を取り戻そう!!」

 

「でも・・・どうやって・・・」

 

「運命力だよ。君と僕のイメージを共鳴させればいい」

 

やるべきことを理解したクロノはドランが差し伸べた手を握った。

 

「イメージして・・・僕たちの未来を」

 

「俺の掴みたい未来を・・・」

 

クロノとドランは己たちの掴みたい未来の可能性を、強くイメージして、共鳴するように試みる。すると・・・遺跡にヴァンガードサークルが現れ、クロノジェット・ドラゴンが現れる。いや・・・クロノジェットだけではない。クロノがこれまで共に戦ってきた、未来の可能性・・・Gユニットたちも姿を現したのだ。その壮観な光景にクロノだけでない、ユイたち3人も感動していた。そして・・・ドラン自身の姿も・・・姿が変わった。

 

「おお!」

 

「ドランが・・・」

 

「白くなった!」

 

「じゃあ、僕たちが、君たちの世界で戦うための契りを交わそう」

 

ドランはそう言って道をあけると、その先で、シオンたちにとって、名残り深いユニットたちが、こちらに近づいてきた。

 

「えっ!!?」

 

「あれは・・・」

 

そう、そのユニットとは、トコハの分身である、幻蒼のラナンキュラスアーシャ。次に、シオンの分身である神明の騎士アルトマイルであった。

 

「アーシャ!」

 

「アルトマイル」

 

己の分身であるユニット、そして、自分を導いてくれる先導者と会うことができて、両者ともに笑みを浮かべている。

 

「すごい・・・」

 

関心を浮かべるユイに、そっと優しく差し伸べる巨大な機械の手が現れた。それを見たユイは差しだされた手をじっと見ると、ユイにとって馴染み深い双翼の片割れがいた。

 

「わあ・・・グランギャロップ!」

 

その巨大な手を出していたのは、勝利を呼ぶ英機(ブレイベストヴィクター)グランギャロップであった。優しい笑みを浮かべているグランギャロップの手をユイは笑みを浮かべて両手と顔をくっつけて頬釣りする。ここに役者が揃い、契りの準備は整った。トライフォーは己の分身であるユニットと手を触れ、もう片方の手を互いに掲げる。

 

「僕たちは共に戦うことを我らは誓う」

 

「イメージを越えた未来をこの手に!」

 

「「「「ディメンショナル・オーバー・ストライド!!!!」」」」

 

トライフォーの掲げていた手に、互いが使用するクランマークが浮かび上がった。これによって、契りはここに成立し、トライフォーはユニットたちの本来の力が発揮できる力、ディメンショナル・オーバー・ディフライドを手に入れたのであった。

 

 

トライフォーの意識が惑星クレイに行っている間、ライブは洞窟の外で待っていた。ライブが焚火をして待っていると、洞窟からトライフォーが出てきた。クロノの手には、Gゾーンのカードがあった。クロノのGゾーンを取り戻すことができて、ライブは笑みを浮かべた。トライフォーはドランの変わった姿のカードを見つめる。

 

「これは?」

 

「もしかして、ドラン?」

 

「ああ。クロノ・ドラン・Z」

 

「へぇー・・・すごいや・・・」

 

「驚くことはない。お前たちは改めて強い絆を結んだんだからな」

 

ディメンショナル・オーバー・ディフライドの力を手に入れたのだ、ライブの言うとおりである。クロノはドランの変わった姿、クロノ・ドラン・Zを見つめ、カズマを取り戻す決意がより一層強くなったのだった。

 

 

夜が明け、用意してくれたトラックで空港まで戻る時間が迫ってきた。トライフォーはここに残るライブとここで分かれる。

 

「俺はここに残る。万が一ことが起こった時には、ここを守る人間も必要だろう」

 

ライブはユイたち3人に視線を向ける。

 

「君たちにも世話になった」

 

「こちらこそ、ありがとうございました!」

 

「ライブさんに会えて、嬉しかったです!」

 

「ライブさんも、気を付けてください」

 

「じゃあ・・・」

 

「クロノ」

 

そろそろクロノたちがトラックの荷台に乗ろうとした時、ライブがクロノを呼び止める。

 

「全部片付いたら、またファイトするか」

 

「そん時は帰って来いよ。ちゃんとミクルさんに会って謝れ」

 

「・・・ふ、そうだな」

 

親子同士が笑いあい、トライフォーは今度こそ荷台に乗って、空港へ戻っていく。

 

「ふふ、成長したじゃない」

 

「ああ」

 

「なんだよ・・・」

 

「ははは、照れない照れない」

 

父親とちゃんと面を向かって話せたクロノに3人は笑みを浮かべ、クロノは若干ながら照れくさそうにしている。

 

「またファイトをするためにも、必ずギーゼを倒そう」

 

「ああ!」

 

「そうだね!」

 

「うん!」

 

ライブと再びファイトをする・・・クロノのその願いを果たすためにも、トライフォーはギーゼを倒そうと改めて誓い合ったのだった。

 

 

ヴァンガード普及協会北米支部・・・この場所の離れた場所に使徒たちは集まってきている。奪われた絶海のゼロスドラゴンメギドを取り戻すために・・・ギーゼの真なる覚醒を果たすために。黒いローブを纏ったギーゼにアガレスとダークフェイスは膝を折って平服する。そんなギーゼの瞳は・・・金色になっていたのだった。

 

to be continued…




トコハ「まさかあんな風にアーシャに会える日が来るなんてね」

シオン「驚いたけど・・・でも、アルトマイルを見た時、必然を感じたよ」

ユイ「私もそう思ったよ!グランギャロップに会えた時、やっぱり来てくれたんだってね!」

クロノ「導いたんだ。ドランが言ってたみたいに、俺たちとユニットの絆が」

トコハ「運命力、か」

ユイ「私たちが紡いできた絆は、無駄じゃなかったね」

シオン「この絆が、最終決戦の切り札になるかもしれない」

クロノ「ああ!待ってろよ・・・カズマ!」

TURN237「決戦の幕開け」


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決戦の幕開け

ラストの5話目です。


ヴァンガード普及協会北米支部の施設がよく見える崖の上でギーゼはじーっと惑星クレイの幻影を見つめている。

 

「・・・惑星クレイ・・・そしてレリクスも感じているのか・・・楽しみだねぇ・・・」

 

カオスブレイカーは不敵な笑みを浮かべて、これから起こりえる戦いの時を楽しみにしている。希望から絶望に変わるその瞬間を見るために。

 

「ギーゼ様、もう間もなく、あなた様をこの世界より解放できます。6体のゼロスドラゴンさえ揃えば・・・」

 

ダークフェイスが持つ死苑のゼロスドラゴンゾーア

 

カオスブレイカーとグレイヱンドが持つ星葬のゼロスドラゴンスターク

 

ZANGEKI(ザンゲキ)が持つ獄炎のゼロスドラゴンドラクマ

 

アガレスが持つ終焉のゼロスドラゴンダスト

 

ギーゼが持つ極天のゼロスドラゴンウルティマ

 

現在、ギーゼの陣営が持つゼロスドラゴンは5体。

 

そして・・・普及協会北米支部には、絶海のゼロスドラゴンメギドがある。このメギドを巡って、決戦の時が、幕を開けようとしていた。

 

 

 

TURN237「決戦の幕開け」

 

 

 

現在この北米支部に集まっているのは、アイチたち、チームQ4のメンバー全員、チーム新ニッポンのアラタとマコト、チームヘヴィNEWパンクのヤイバとカエデ、鬼丸カズミ、さらには今回特別にカズミと共に行動を共にするアリスであった。一同は監視室で特別な部屋で厳重に守られているメギドを見張りつつ、これからやってくるであろう使徒たちが来るまで待機している。

 

「綺場が奪取したゼロスドラゴン・・・」

 

「このゼロスドラゴンを餌に、のこのこやってきた使徒たちを一網打尽にするんですね」

 

「おそらく、ギーゼが世界を滅ぼすためには、6体全てのゼロスドラゴンが必要なんだ」

 

「綺場のおかげで、1枚奪い取れた。奴らがこれを必要な以上、利用しない手はないぜ」

 

「ゼロスドラゴンのカードは特殊な部屋で保護されています」

 

「この部屋のおかげで、実体化したゼロスドラゴンでも破壊できません」

 

「でも、何事も100%というわけやありません」

 

「クリスさんの話によると、研究所のシステムがダウンしてしまうようなことがあれば・・・」

 

ドオオオン!!!ドオオン!!!

 

『!!』

 

システムが低下すれば守りが脆くなってしまうと言いかけたところで、突如としてこの支部のどこかから複数の爆発音が聞こえてきた。

 

「・・・来たか」

 

そう、この爆発音は爆弾の爆発音で、使徒たちがこの支部に攻めてきたのだ。爆発した場所をモニターに映し出して見ると、カオスブレイカーが爆弾によって開けた大穴を通って入ってきている。

 

「「ノア・・・」」

 

別の監視モニターの方を見てみると、カオスブレイカーに続くように、グレイヱンドが入ってきている。

 

「「イツキ・・・」」

 

さらに別々のモニターでは、ダークフェイス、ZANGEKI(ザンゲキ)、アガレスが同時に入ってきた。

 

「こっちは若水か・・・」

 

ZANGEKI(ザンゲキ)も来ていたか・・・」

 

「こちらはアガレス・・・」

 

「現在確認できたのは5人です」

 

「5人・・・」

 

「ギーゼはまだってことか・・・」

 

ギーゼは使徒たちの後に侵入してくるようで、どのモニターからも姿は現さなかった。

 

「鬼丸、アリス、準備はいいな」

 

カズヤの問いかけに、カズミとアリスは首を縦に頷く。自分のやるべきことはきちんと理解できている様子だ。

 

「作戦を開始してください!!」

 

アイチの合図によって、使徒たち、及びギーゼを倒す作戦が決行された。

 

 

侵入してきた使徒たちはゼロスドラゴンメギドの確保(一部は個人の目的)のために先へと進んでいく。すると、使徒たちが進んできた場所、そして目の前に隔壁を展開し、使徒たちの進行ルートを変更させていく。

 

「目標地点まで使徒を追いこみます」

 

この隔壁を操作して、サポート組に回っているのはミサキ、アラタ、マコト、ヤイバ、カエデである。

 

「あいつらに、ファイトさせてやりたかったなぁ」

 

「彼らもわかっているんだ。使徒と戦うには、実力不足だって」

 

「ああ。だからこそ、気持ちを抑えて作戦に集中しているんだ」

 

「友を思い、友のために戦う」

 

「ええ。最前線でも、サポートでも、場所は関係ありません」

 

最前線で使徒とギーゼを迎え撃つのは、アイチ、カズヤ、櫂、リン、カムイ、カズミ、アリスである。

 

 

隔壁によって思うように行動できないながらも、それでも先へと使徒たち。その中でもこの隔壁をもろともしていないのは、ダークフェイスであった。

 

「誰も俺様を止めることなどできないぃ!!!」

 

ダークフェイスは持ってきていたダイナマイトで隔壁や辺りを爆発させながら先へと進んでいく。

 

「来るなら来てみろ、葛木カムイぃ!!!女王陛下の仇だぁ!!!お前に・・・復讐してやる・・・!!!」

 

カムイに対して激しい憎悪を抱いているダークフェイスはたどり着いた部屋でセキュリティ端末の1つを発見する。

 

「とっ、他とは少し違う立派な端末を発見!!チクチクっと!」

 

ダークフェイスは何か注射器に似た何かを取り出し、それを端末に差し込み、何かを注ぎ込んだ。その後は辺りを爆破させながら先へと進んでいく。

 

 

使徒を迎え撃つために指定されたポイントへと移動していくカムイ、カズミ、アリスの3人。すると、3人の通信機からサポート組の通信が入った。

 

≪若水がこっちに向かっています!!≫

 

「何っ⁉」

 

≪システムを停止させて、ゼロスドラゴンのカードを奪うつもりね≫

 

「戻るぞ!!」

 

≪お願い≫

 

ダークフェイスが監視室へと向かっているのがわかった3人は急いで監視室へと戻っていく。

 

「!・・・この気配・・・」

 

「・・・来たか・・・」

 

戻っていく最中に、爆発に生じて、ギーゼも侵入してきたのを感じ取ったカズミとアリスは引き返して、ギーゼが向かっている場所へと移動を開始した。

 

 

指定するポイントへと移動をするアイチ。すると、その最中に標的であるカオスブレイカーを発見する。カオスブレイカーは不敵な笑みを浮かべて、誘い込むようにしながら移動を開始する。

 

「・・・カズヤさん。ノア君がそっちに」

 

≪おう!こっちもイツキを追い込んでる最中だ!2人で一気に挟み撃ちにするぞ!≫

 

「はい。でも・・・気を付けてください。まるで・・・捕まりたがっているような」

 

グレイヱンドを追い込んでいるカズヤに通信を入れて、アイチもカオスブレイカーを追い込むように追いかけていく。カオスブレイカーが入った部屋に入ってみると、そこにはカオスブレイカーとグレイヱンドが待ち構えており、カズヤは別のドアから入ってきた。

 

「やあ」

 

「ふん・・・」

 

アイチとカズヤがカオスブレイカーとグレイヱンドに近づくと、ファイトをするために、そして万が一の被害が最小限で済むようにするために、イメージ空間の檻が現れ、4人はこの檻の中に閉じこもった。そして、この檻が出現したのは何もここだけではない。

 

指定されたポイントにたどり着いた櫂は静かにここで待っている。まるで・・・ここに誰かがいるのをわかっているかのように。

 

「拙者はこの時を待ち望んでいた・・・真の強者との戦を」

 

「・・・来たか・・・」

 

櫂の背後に姿を現したのは、ZANGEKI(ザンゲキ)であった。櫂とZANGEKI(ザンゲキ)が対峙しあった時、イメージ空間の檻が現れ、2人をここに閉じ込めた。

 

さらに別の指定ポイントにアガレスが侵入してきた。そこには、既にリンがアガレスを迎え撃つために待機していた。

 

「ずいぶん念のいった歓迎だな・・・ギーゼ様が降臨成された今、全てが無駄だというのに」

 

「・・・・・・」

 

リンとアガレスが互いに睨みあっていると、イメージ空間の檻が現れ、2人をここに閉じ込めた。ここまでは作戦通りだ。

 

 

監視室では、サポート組が4人が使徒と共に檻の中に入り、これからファイトするであろう光景を確認する。

 

「おっしゃあ!一気に4人も閉じ込めたったで!」

 

「このまま、4人がファイトに勝てば・・・」

 

ドオオオン!!!

 

「「「「「!!」」」」」

 

サポート組が4人を見守っていると、突如として監視室の壁が爆発した。爆発した先に視線を向けると・・・

 

「到着、到着・・・終点でぇーす!!!」

 

「・・・ダークフェイス」

 

爆弾で強行突破してきたダークフェイスが侵入してきた。

 

「お前たちも、我が女王陛下の仇だったな。プレゼントを与えてやろう」

 

そう言ってダークフェイスは鞄からダイナマイトを取り出した。カエデは4人の時と同様に、イメージ空間の檻でダークフェイスを閉じ込めようと動き出した。

 

「動くなぁ!!!動くと爆発しちゃうよぉ~!!」

 

だが、ダイナマイトに火がつけられようとして、思うように動くことができなかった。

 

「待て待てぇ!!」

 

「あ?」

 

ドガッ!!

 

「アーーウチ!!!」

 

だがそこへカムイが戻ってきて、ダークフェイスに膝蹴りを放ち、ダイナマイトに火をつけさせるのを阻止した。

 

「今だ!」

 

ダークフェイスが怯んだすきにカエデは端末を操作し、今度こそイメージ空間の檻を出現させた。檻はカムイとダークフェイスを今まさに囲もうとしている。

 

「こ、これは!!」

 

「お前を閉じ込めるんや!!」

 

「俺様と一緒にな」

 

「ふん・・・はぁ!!」

 

だがダークフェイスはカムイを跳ね除け、代わりにミサキの腕を掴んで引っ張り出した。

 

「お前らの女王はもらっていく!」

 

「「「「ミサキさん!!」」」」

 

「・・・任せて」

 

ミサキは特に慌てた様子はなく、落ち着いた様子でイメージ空間の檻の中に、ダークフェイスと共に入っていく。

 

 

監視室で騒ぎが起きている間に、ギーゼはメギドが保管されている特殊な部屋の前までたどり着いた。ギーゼが部屋をあけようと端末に近づいていく。

 

「カズマ」

 

そこへ、カズミに声をかけられ、立ち止まるギーゼ。

 

「悪いけど、君を逃がすわけにはいかない」

 

さらにアリスも現れる。2人がギーゼと対峙した時、5人と同じ要領で、イメージ空間の檻が3人を囲み、檻の中に閉じ込める。これで、使徒全員とギーゼを閉じ込めることに成功した。後は檻に入った者が使徒とギーゼを倒すだけだ。

 

 

監視室では残ったサポート組とミサキの代わりに残ってしまったカムイがモニターで檻に入り、使徒たちとのファイトを見守る。

 

「これで使徒を隔離できたけど・・・」

 

「ミサキさんが・・・」

 

「大丈夫だって。ミサキさん、半端ねぇからな」

 

カムイの代わりにミサキが連れていかれて、心配する4人にカムイがそう言った。

 

「とにかくこれで奴らは逃げられねぇ。後はみんながファイトで・・・」

 

ピピピピピピピピピピ!!!

 

モニターを確認していると、突然画面がエラーが発生した。

 

「なんだなんだ⁉」

 

「・・・!ウィルスです!!システムがウィルスに侵されています!!」

 

「ウィルス⁉」

 

そう、ダークフェイスがこことは別の端末に注射していたものは、システムを破壊するためのウィルスだったのだ。

 

「システムが破壊されれば、システムの隔離が解除されるだけでなく、ゼロスドラゴンのカードまで奪われて・・・」

 

「やべぇじゃねぇか!どうすればいい⁉」

 

「うちらで食い止めて見せます!」

 

「こんな時の対応を、クリスさんから学んできました!」

 

「せやけど・・・くっ!全然追いつかへん!」

 

4人が全力でウィルスに対抗しているが、ウィルスの浸食速度が速すぎて、対応が遅れている。ウィルスの浸食がどんどん進んでいき、ファイトの映像が切断されてしまう。

 

「あ、向こうの様子が・・・!俺にできることは・・・そうだ!クリスに連絡!」

 

こういった専門的なことは専門外なカムイはそれでも何とかしようと、クリスに連絡を入れ始める。

 

「くっ・・・ミサキさんだったら何とかできたかもしれねぇのに・・・」

 

この状況下は、ダークフェイスが思い描いていたシナリオ通りの展開になっている。

 

 

カムイの代わりにイメージ空間の檻に入ったミサキは自分を連れ去ったダークフェイスと対峙している。外の会話はミサキたちにも聞こえているため、状況は把握している。

 

「ただの女王の下僕じゃなかったみたいね。私に狙いを変えたのは、意図があってのこと」

 

「察しがいい女性は尊敬に値します!!そう!!頭を使うのは、葛木カムイには向いてない!だからお前を引き込んだ!俺様のウィルス作戦の成果を、確実なものにするために!!」

 

「女王のためならば、自分の成すべき最善の行動をとることができる・・・」

 

「それがこの俺様!!ダークフェイス!!!!」

 

互いに睨みあい、ミサキはダークフェイスを惑星クレイに返すこと、そしてこの状況下を打破するために。ダークフェイスはグレドーラのために。譲れない一戦が今、始まろうとしていた。

 

 

一方別のイメージ空間の檻の中、アイチとカズヤはカオスブレイカーとグレイヱンドと対峙していた。

 

「やっぱりてめぇらは最初から・・・」

 

「そう・・・先導アイチ・・・橘カズヤ・・・我らの目的はゼロスドラゴンなどではない。貴様ら2人だ」

 

この作戦ができた時から、2人の目的はアイチとカズヤに絞っていたようだ。そのための利害の一致によって、2人は組んでいるに過ぎない。

 

「僕らを閉じ込めてくれたお礼に、僕が君たちを閉じ込めてあげよう!!」

 

カオスブレイカーが手をかざすと、リンクジョーカーのクランマークが床面積に現れ、赤黒い光がこのイメージ空間を包み込む。赤黒い光が収まると、場所は空間が歪みに歪み切った場所へと変化していた。

 

「ここは・・・」

 

「レリクスか⁉」

 

「正確には、レリクスが生んだ亜空間、といったところだ」

 

この場所はレリクスの力によって誕生した亜空間で、カオスブレイカーのイメージ力によって、この場所を無理やり引き込んだようだ。

 

「ギーゼの器が決まった以上、レリクスはもう必要ないはず!君たちはレリクスで、何をしようとしているんだ!」

 

アイチの問いかけには何も答えず、2人はただ不敵な笑みを浮かべるだけだった。

 

「・・・やっぱギーゼか」

 

「・・・ここから出るには我らを倒すしかない。貴様らとは、浅からぬ因縁だからな。決着にふさわしい場を用意してやろう」

 

4人が自身のデッキを取り出すと同時に、ファイトをするためのファイト台が現れる。だがその台は通常のものとは異なっていた。

 

「これは・・・」

 

「2人まとめてかかってこい。2対2のタッグファイトだ」

 

タッグファイト。それは文字通り、2対2で戦うファイトのことだ。ルールも通常のものとは多少異なっている。浅からぬ因縁を持った4人の決着は、このファイトによって決まる。

 

 

そして別のイメージ空間の檻の中、ギーゼとカズミとアリスが対峙しあっていた。ギーゼを見つめるアリスが思い浮かんだのは、ここに来る前に伊吹に今作戦の参加を訴える自身の姿だった。

 

『お願いします!!今回の作戦、僕にも参加させてほしい!!』

 

『・・・・・・』

 

『僕の力では確かに及ばないかもしれない。けど、このまま黙って見ているだけなんて、僕にはできない。少なくともあいつとは、多少の因縁はある!そちらが断ったとしても、僕1人でも、ギーゼに引導を渡す!!』

 

ユイの一件もあり、そこまでのことを言われてしまっては、断るわけにはいかなくなり、仕方なく伊吹は作戦中カズミから離れないようにするという条件下の下で作戦の参加を認めてもらった。もちろん、多少なりとも可能性の方も考えてはいるが。そしてこうしてこの場にいるアリスとカズミにはきちんとした役目を与えられている。

 

『今回、鬼丸君に来てもらったのは、カズマ君のためだ。最も近い君の呼びかけなら、ギーゼに抑え込まれているカズマ君の意識に届くかもしれない。カズマ君の呼びかけが、君を目覚めさせたように。アリスちゃんも、可能な限り、カズマ君に呼び掛けてほしい。君の強い思いも、もしかしたら、カズマ君の意識を取り戻す鍵なのかもしれない』

 

己の成すべきことを果たすため、カズミとアリスは自身のデッキを取り出す。

 

「ファイトだ、カズマ!」

 

「2対1のタッグファイトで、君を取り戻す!」

 

ギーゼからカズマを取り戻すための、負けられないファイトが今、始まろうとしていた。

 

 

監視室ではダークフェイスが流し込んだウィルスの対処に悪戦苦闘を繰り広げているアラタとマコト、ヤイバとカエデ。こういう作業が向いていないカムイはクリスに現状を報告している。

 

「ああ、とにかくやばい感じだぜ、クリス!」

 

≪わかってるよ。今ウィルスを分析してワクチンプログラムを作っている。完成まで凌いでくれ≫

 

「システムは必ず守る!」

 

「ノアを助けるためにも!」

 

「イツキだって助けるんや!」

 

「そのためにも持ちこたえて見せる!」

 

クリスがワクチンプログラムの作成をしている間に4人は何とか持ちこたえようと奮闘する。

 

「頼むぜ、4人とも!それに・・・みんな・・・」

 

頭を使う作業では役不足なカムイはウィルス対処をする4人と、前線でファイトをするメンバーの健闘を祈っている。

 

 

前線もサポートも自分の戦いを繰り広げる中、ミサキとダークフェイスの方も、ファイトが開始された。

 

「「スタンドアップ・((ゼーット)・)ヴァンガード!!」」

 

「暁の神器デイライト・エンジェル」

 

「傑出怪人プロムラーバ!」

 

暁の神器デイライト・エンジェル  PW5000

 

傑出怪人プロムラーバ  PW5000

 

「俺様の先攻だぁ!!ドロー!ライド!流麗怪人トワイライトマダー!プロムラーバは移動!ターンエンドォ!」

 

流麗怪人トワイライトマダー  PW7000

 

R トワイライトマダー R

R  プロムラーバ   R   ダークフェイスの手札5枚 山札43枚

 

「私のターン。ドロー。ライド。霊符の神器エクスペル・エンジェル。恵風の神器フラップ・エンジェルをコール」

 

霊符の神器エクスペル・エンジェル  PW7000

恵風の神器フラップ・エンジェル  PW7000

 

「フラップ・エンジェルのスキル発動。手札にあるグレード3の神器、活性の神器イズンを公開し、山札から叡智の神器アンジェリカを手札に加える。手札に加えたら、手札を1枚捨てる」

 

フラップ エクスペル R

 R   ディライト R

 

「フラップ・エンジェルでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『マシニング・ビザリネス(引)』」

 

「ディライト・エンジェルのブースト、エクスペル・エンジェルでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『思念の神器フィーリング・エンジェル(醒)』スタンドトリガー。フラップ・エンジェルをスタンドしてパワープラス5000」

 

「ダメージチェック『ヴァルガー・ブリスター』」

 

「もう1度フラップ・エンジェルでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージチェック『威圧怪人ダークフェイス』」

 

「ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000

PW12000(+5000)➡PW7000  ミサキの手札5枚 山札41枚  ダークフェイスのダメージ2枚

 

「俺様のターン!ドロー!ライド!光角怪人デンジャラスホーン!」

 

光角怪人デンジャラスホーン  PW10000

 

「デンジャラスホーンのスキルで、手札のダークフェイス・アルキデスを公開!パワーは減少されない!コール!黒槍怪人ボルグワスプ!」

 

黒槍怪人ボルグワスプ  PW9000

 

R デンジャラスホーン ボルグワスプ

R  プロムラーバ     R

 

「ボルグワスプでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック『真昼の神器ヘメラ』」

 

「プロムラーバのブースト、デンジャラスホーンでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『マシニング・ツリーホッパー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てデンジャラスホーンに!」

 

「ダメージチェック『醸成の神器ベンヌ』『思念の神器フィーリング・エンジェル(醒)』スタンドトリガー。パワーはヴァンガードに」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW7000

PW15000(+5000)➡PW7000(+5000)  ダークフェイスの手札4枚 山札39枚  ミサキのダメージ3枚

 

「私のターン。スタンド&ドロー。ライド。潤沢の神器フレイヤ」

 

潤沢の神器フレイヤ  PW9000

 

「デイライト・エンジェルのスキル。カウンターブラスト。自身をソウルへ。山札の上から3枚公開」

 

後悔したカード  『神饌の神器オファー・エンジェル(引)』『霊符の神器エクスペル・エンジェル』『恵風の神器 フラップ・エンジェル』

 

「オファー・エンジェルをソウルへ。残りはドロップゾーンへ。そして神器のユニットがソウルに入った時、1枚ドロー。醸成の神器ベンヌをコール」

 

醸成の神器ベンヌ  PW6000

 

「ベンヌのスキル。山札の上から2枚見て、1枚をソウルへ『詩章の神器ブラギ』1枚をドロップゾーンへ『奉仕の神器エイル(治)』フラップ・エンジェルを後ろに下げる」

 

 R   フレイヤ R

フラップ ベンヌ  R

 

「ベンヌのブースト。フレイヤでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック『詩章の神器ブラギ』」

 

「ダメージチェック『新星怪人リトルドルカス』」

 

「ターンエンド」

 

PW15000➡PW9000  ミサキの手札6枚 山札31枚  ダークフェイスのダメージ3枚

 

「俺様のターン!スタンド&ドロー!

プロムラーバのスキル!カウンターブラスト!自身をソウルへ!1枚ドロー!相手のリアガードを全てレスト!ライド!万夫不当!最上無二!威圧怪王ダークフェイス・アルキデス!!」

 

威圧怪王ダークフェイス・アルキデス  PW11000

 

「コール!デンジャラスホーン!」

 

デンジャラスホーン アルキデス ボルグワスプ

    R       R     R

 

「ボルグワスプでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『恵風の神器フラップ・エンジェル』」

 

「ダークフェイスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『威圧怪王ダークフェイス・アルキデス』セカンドチェック『マシニング・スノーウィング(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはデンジャラスホーンに!」

 

アルキデスはフレイヤ(ミサキ)に向かってクワガタ型の腕を振るい、アッパーによる打撃を与えた。

 

「ダメージチェック『降霜の神器ヨトゥン』」

 

「デンジャラスホーンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『戦巫女ククリヒメ(☆)』」

 

「ターンエンド!」

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW11000➡PW9000

PW15000➡PW9000+SH5000=19000  ダークフェイスの手札6枚 山札34枚  ミサキのダメージ4枚(裏1枚)

 

「ここまで2対4・・・お前に狙いを変えた俺様の頭脳が、正しかったようだな」

 

「・・・未来を計算できる者はいない。スタンド&ドロー。その身に宿る天壌の力を持って、知力、勇気、正義を探し出し未来に繋ぐ!叡智の神器アンジェリカにライド!!」

 

叡智の神器アンジェリカ  PW11000

 

「アンジェリカのスキル。ドロップゾーンから神器の名の付くユニットをソウルへ置く。フラップ・エンジェルをソウルへ。1枚ドロー。

全能なる魂よ、未来へと道を示せ!ストライドジェネレーション!!!全能の究極神器ミネルヴァ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『活性の神器イズン』グレード3

 

全能の究極神器ミネルヴァ  PW26000  ハーツ『叡智の神器アンジェリカ』

 

「アンジェリカの超越(ストライド)スキル。カウンターブラスト。神器のGユニットストライドした時、山札の上から4枚見て、1枚を手札に。1枚はソウルへ『真昼の神器ヘメラ』

残りはドロップゾーンに『奉仕の神器エイル(治)』『詩章の神器ブラギ』

イズンのスキル。ストライドのコストで払われた時、ヴァンガードが神器なら、イズンをソウルへ。ミネルヴァにパワープラス10000。

ミネルヴァのスキル。ソウルブラスト『真昼の神器ヘメラ』『霊符の神器エクスペル・エンジェル』『詩章の神器ブラギ』Gゾーンのミネルヴァを表に。パワープラス10000。ドライブプラス1。フレイヤをコール。

フレイヤのスキル。カウンターブラスト。神器のグレード3のヴァンガードがいるなら、1枚ドロー。ドロップゾーンの神器を2枚ソウルへ『霊符の神器エクスペル・エンジェル』『詩章の神器ブラギ』詩章の神器ブラギをコール」

 

詩章の神器ブラギ  PW9000

 

「ブラギのGB(ジェネレーションブレイク)。神器のヴァンガードがいる時、ドロップゾーンから神器のユニットを2枚ソウルへ『霊符の神器エクスペル・エンジェル』『奉仕の神器エイル(治)』ソウルに置かれたカード1枚につき、ミネルヴァとブラギにパワープラス3000。合計でパワープラス6000。思念の神器フィーリング・エンジェルをコール」

 

思念の神器フィーリング・エンジェル(醒)  PW4000

 

「フィーリング・エンジェルのスキル。自身をソウルへ。ブラギにパワープラス3000ベンヌをコール。

ベンヌのスキル。山札の上から2枚見て、1枚をソウルへ『叡智の神器アンジェリカ』1枚はドロップゾーンへ『叡智の神器アンジェリカ』」

 

ブラギ  ミネルヴァ フレイヤ

フラップ  ベンヌ  ベンヌ

 

「フラップ・エンジェルのブースト、詩章の神器ブラギでヴァンガードにアタック!」

 

「我が頭脳で計算できぬものなどない!!ジェネレーションガード!!夢想怪神スカラベガス!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マシニング・スノーウィング(治)』

 

夢想怪神スカラベガス  SH15000

 

「レストしているリアガード2体以上でシールドプラス5000!」

 

「完全なりし能力を解放せよ。ベンヌのブースト、全能の究極神器ミネルヴァでヴァンガードにアタック!

フレイヤのGB(ジェネレーションブレイク)!神器のヴァンガードがアタックした時、自身にパワープラス3000!」

 

「ノーガード!」

 

「クワドラプルドライブ。ファーストチェック『戦巫女ククリヒメ(☆)』クリティカルトリガー。パワーはフレイヤに、パワーはミネルヴァに!セカンドチェック『醸成の神器ベンヌ』サードチェック『思念の神器フィーリング・エンジェル(醒)』スタンドトリガー。ブラギにパワーを、そしてスタンド。ファイナルチェック『戦巫女ククリヒメ(☆)』クリティカルトリガー。パワーはブラギに、クリティカルはミネルヴァに」

 

ミネルヴァ(ミサキ)は槍を構え、アルキデスに接近して槍突いた。アルキデスはダメージを受け、後ずさる。

 

「ふん!ダメージチェック『バッドラック・スター』『流麗怪人トワイライトマダー』『新星怪人リトルドルカス』」

 

「このスタンドは計算できていた?ブラギでヴァンガードにアタック!」

 

「計算できていたか・・・だと?当然だ!!ジェネレーションガード!!七星怪神レリッシュ・レディ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『マシニング・スノーウィング(治)』

 

七星怪神レリッシュ・レディ  SH15000

 

「レリッシュ・レディのGB(ジェネレーションブレイク)!Gガーディアンの怪神要塞グライスフォートを表に!お前は自分のリアガードを2体レストするかしないかを選べ!」

 

「・・・レストしない」

 

「レストしなければ、1枚ドロー。カウンターチャージ・・・はできずとも、ソウルチャージできる!『墨守怪人ブラックウィーヴィル』そしてインターセプト!『黒槍怪人ボルグワスプ』」

 

「ベンヌのブースト、フレイヤでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『マシニング・ツリーホッパー(☆)』『流麗怪人トワイライトマダー』5ダメージも、全て計算通り」

 

「ターンエンド」

 

PW22000➡PW11000+SH20000=31000

PW53000➡PW11000

PW28000➡PW11000+SH20000=31000

PW23000➡PW11000+SH15000=26000  ミサキの手札6枚 山札17枚  ダークフェイスのダメージ5枚

 

「我が復讐!!最初の獲物はお前だぁ!!チームQ4!お前らは、俺様の大事な研究データを奪っただけではない!葛木カムイは、我が女王陛下グレドーラ様を倒し、惑星クレイに送り返したぁ!!」

 

ダークフェイスが憎々しげに思い返すのは、カムイとグレドーラとのファイトで、カムイがグレドーラに勝利した光景だ。

 

「お前らは・・・俺様の大切なものを・・・唯一無二の輝ける存在を汚し、傷つけた!!俺様のような奇天烈なはみ出し者を受け入れてくれたのは、女王陛下だけ!慈愛に満ち、意欲深い心で、包み込んでくれた!俺様は、この命の全てを賭けて、女王陛下に尽くすと決めた!そんな女王陛下を傷つけたお前らは万死に値する!!」

 

「・・・・・・」

 

「俺様は、ギーゼ様の復活には興味がない!だが、グレドーラ様の宿願は、ギーゼ様による全ての破壊!!ならばそれを叶えることこそが、女王陛下への誠!!!」

 

つまりダークフェイスは、ギーゼへの信仰心は全くないが、グレドーラの目的のためにギーゼの完全復活を目論んでいたのだ。全ては女王陛下、グレドーラのために。

 

「お前らが奪ったゼロスドラゴンを捧げ、ギーゼ様を完全体として覚醒させる!!そのために、我が熱き愛を持って、お前らを叩き潰す!!グレドーラ様から預かった、ゼロスドラゴンで!!ヴァンガードと同じカードをコストに!!

 

ジェネレーションゾーン  コスト『威圧怪王ダークフェイス・アルキデス』

 

我が未来を喰らい顕現せよ!!!ズーのゼロスドラゴン!!!アルティメットストライド!!!!!

 

強烈な風によって花びらが飛び交い、アルキデスを包み込む。そして、花びらを払うように強い風が吹き荒れ、花びらは辺りに飛び交う。今再び、禁断の破壊兵器、ゾーアが現れる。

 

死苑のゼロスドラゴンゾーア!!!!!

 

死苑のゼロスドラゴンゾーア  PW36000  ハーツ『威圧怪王ダークフェイス・アルキデス』

 

「ゾーアのスキル!カウンターブラスト(2)!1枚ドロー!手札より1枚スペリオルコール!威圧怪王ダークフェイス・アルキデス!クインテットナイン!」

 

クインテットナイン  威圧怪王ダークフェイス・アルキデス  PW99999

 

「このユニットはあらゆる効果で選ばれず、さらに、このユニットのアタックでダメージを与えた時、お前は敗北する!!」

 

「!」

 

ミサキはダークフェイスの姿を見て、僅かながらに目を見開かせる。なぜなら、一瞬だけ、グレドーラの姿がダークフェイスと重なって見えたからである。

 

「威圧怪王ダークフェイス・アルキデスのスキル!カウンターブラスト!ソウルブラスト『流麗怪人トワイライトマダー』左列をパラライズ!!縦一列、リアガードはレストされ、次のスタンドフェイズ、スタンドしない!!

デンジャラスホーンのスキル!ダークフェイスでグレード4のヴァンガードがいれば、スタンドしているリアガード1枚以下でパワープラス6000!バッドラック・スターを2体コール!」

 

バッドラック・スター  PW6000

 

「バッドラックのスキル!ソウルブラスト『光角怪人デンジャラスホーン』相手のレストしているユニットが3体以上で1枚ドロー!

もう1体のバッドラックのスキル!ソウルブラスト『傑出怪人プロムラーバ』1枚ドロー!」

 

デンジャラスホーン  ゾーア   アルキデス

  バッドラック  バッドラック   R

 

「バッドラックのブースト!無慈悲なる生と死の羽ばたきをを聞け!ゾーア!ヴァンガードにアタック!!この一撃を、グレドーラ様に捧げる!!!

 

 

監視室ではそれなりの時間が経ったが、サポート組は未だにウィルスとの戦いに悪戦苦闘を繰り広げていた。

 

「くっ・・・追いつかれへん・・・!」

 

「このままじゃシステムが・・・!」

 

≪もう少し・・・もう少し耐えてくれ!≫

 

「お前ら、ノアとイツキを助けるんだろう⁉」

 

「「ノア・・・!」」

 

「「イツキ・・・!」」

 

劣勢に追いやられたとしても、4人はノアを、イツキを助けるために、必死になってウィルスに抵抗を続ける。ワクチンシステムが完成するその時まで。

 

 

ダークフェイスとミサキのファイト・・・イメージではゾーアが自然のエネルギーを放ち、今まさに、アンジェリカ(ミサキ)に迫ろうとしていた。

 

(・・・大事なもののために・・・)

 

危機的状況化の中、ミサキはそっと目を閉じる。

 

「バカめ!諦めたか!」

 

無論、ミサキはこの状況下でも諦めるようなことはしない。今ミサキが思い浮かべるのは、ミサキの両親が残してくれた店、カードキャピタルである。

 

(カードキャピタル・・・両親が残してくれた店・・・。大事なもの・・・。でも、それは店自体が大事なんじゃない。私が仲間に出会ったように、誰かと誰かが出会う場所だから。私はヴァンガードが生み出す人と人との繋がり・・・その人たちが生み出す全てのことが、愛おしく、大切に思えるようになった。今ならわかる。両親が私に形見としてカードを残したんじゃない。次の世代が繋げるように、思いを残したんだと。戦う理由はそれぞれ・・・それ自体は否定しない。でも、自分の大切なものに悪意が向けられた時、私は黙ってはいない。ヴァンガードの次の世代に向かうためにも!!)

 

人と人との繋がりを、ヴァンガードの次の世代に繋げるためにも、ミサキは迫りくるゾーアの攻撃を冷静に対処する。

 

「ジェネレーションガード!!慈愛の究極神器エイル!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『奉仕の神器エイル(治)』

 

慈愛の究極神器エイル  SH15000

 

「エイルのスキル。ドロップゾーンからグレードが異なるカードをソウルへ『叡智の神器アンジェリカ』『奉仕の神器エイル(治)』『詩章の神器ブラギ』『恵風の神器 フラップ・エンジェル』2枚でシールドプラス5000。4枚でさらにプラス10000!さらにガード!『戦巫女ククリヒメ(☆)』インターセプト!『潤沢の神器フレイヤ』」

 

アンジェリカ(ミサキ)に迫ったエネルギーは未来から来たエイルとフレイヤとククリヒメによって全て凌ぎきった。

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『威圧怪人ダークフェイス』セカンドチェック『鋏弾怪人ボムシザー(☆)』クリティカルトリガー!」

 

「でもダブルトリガーでも届かない」

 

「ならば効果の全てをデンジャラスホーンに!サードチェック『鋏弾怪人ボムシザー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てデンジャラスホーンに!バッドラックのブースト、デンジャラスホーンでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『戦巫女ククリヒメ(☆)』『思念の神器フィーリング・エンジェル(醒)』インターセプト!『詩章の神器ブラギ』」

 

「よくぞ凌いだ!だが、ここまでだ!お前の手札は残り2枚!インターセプトもできない!それに比べ、こちらはパワー99999!勝負あったな!ダークフェイス・アルキデスでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード『降霜の神器ヨトゥン』(コスト『醸成の神器ベンヌ』)」

 

「何だとぉ!!?」

 

ダークフェイスが驚いている間にも、ターンが終了し、ゾーアがGゾーンに戻り、ゾーアの力によってダークフェイスのGユニットが全て除外される。

 

「おわああああ!!?Gゾーンがあ!!こんなことがぁ!!」

 

PW42000➡PW11000+SH45000=56000

PW32000➡PW11000+SH25000=36000

PW99999➡PW11000(完全ガード)  ダークフェイスの手札6枚 山札24枚  ミサキのダメージ4枚(裏3枚)

 

「私は、みんなの、未来のために!!ストライドジェネレーション!!!全能の究極神器ミネルヴァ!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『活性の神器イズン』グレード3

 

超越(ストライド)スキル!カウンターブラスト!山札の上から4枚見て、1枚を手札に。1枚をソウルに『叡智の神器アンジェリカ』残りはドロップゾーンに『神饌の神器オファー・エンジェル(引)』『思念の神器フィーリング・エンジェル(醒)』

イズンのスキル!自身をソウルに!ミネルヴァにパワープラス10000!

ミネルヴァのスキル!ソウルブラスト『叡智の神器アンジェリカ』『奉仕の神器エイル(治)』『詩章の神器ブラギ』Gゾーンのミネルヴァを表に!パワープラス10000!ドライブプラス1!フレイヤをコール!フラップとベンヌを前列へ移動!」

 

フラップ ミネルヴァ ベンヌ(パラライズ)

 R    ベンヌ      R

 

「仲間の協力を得て、全てを解放せよ!

ベンヌのブースト、ミネルヴァでヴァンガードにアタック!

ミネルヴァのGB(ジェネレーションブレイク)3!ソウルブラスト『思念の神器フィーリング・エンジェル(醒)』『活性の神器イズン』『活性の神器イズン』『恵風の神器 フラップ・エンジェル』『暁の神器デイライト・エンジェル』『霊符の神器エクスペル・エンジェル』手札を1枚捨て、バトル終了時に能力を発動する!」

 

「ガード!『鋏弾怪人ボムシザー(☆)』『鋏弾怪人ボムシザー(☆)』『マシニング・ツリーホッパー(☆)』『マシニング・ツリーホッパー(☆)』インターセプト!『光角怪人デンジャラスホーン』」

 

「クワドラプルドライブ。ファーストチェック『潤沢の神器フレイヤ』セカンドチェック『活性の神器イズン』サードチェック『奉仕の神器エイル(治)』ヒールトリガー。パワーはミネルヴァに。ファイナルチック『神饌の神器オファー・エンジェル(引)』ドロートリガー。パワーはミネルヴァに。1枚ドロー」

 

ミネルヴァ(ミサキ)はアルキデスに向かって槍を投げ放った。槍はアルキデスを守る複数のガーディアン全てを貫き、見事に直撃。アルキデスはよろめく。

 

「まだ終わらぬ・・・終わらせぬ!!ダメージチェック『マシニング・スノーウィング(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復!パワーはヴァンガードに!」

 

「そう、まだ終わっていないわ。アタックが終了した時こそ、ミネルヴァの真価が発揮される!スキル発動!アタック終了時、神器の名のつく全てのユニットをスタンド!ベンヌのブースト、ミネルヴァでヴァンガードにアタック!」

 

「くっ・・・ノーガード!」

 

「ドライブチェック『降霜の神器ヨトゥン』次の世代へ、繋げるために!!」

 

ミネルヴァ(ミサキ)はアルキデスから引き抜いた槍をもう1度構え、光を纏わせて槍を放ち、直撃させた。

 

「女王陛下あああああああああああああああ!!!!!!」

 

アルキデスは貫かれた槍の光に包まれ、神殿内から消滅していった。

 

PW53000(+10000)➡PW11000+SH45000=56000

PW63000➡PW11000

 

ダメージチェック『威圧怪王ダークフェイス・アルキデス』

 

ミサキのダメージ4枚  ダークフェイスのダメージ6枚  勝者ミサキ

 

「ぐっ・・・うおおおお!!」

 

ファイトの敗北によって、クランマークから強烈な痛みがダークフェイスを襲う。

 

「くぅ・・・お、俺様をクレイに送り返せたとしても、ウィルスによるシステムダメージは防ぐことはできまい!」

 

ファイトが終了したことによって、イメージ空間の檻は解除され、空間は監視室に戻っていく。

 

 

ウィルス攻撃に必死に耐えてきた4人だが、もうすでに限界が達しかけており、絶体絶命のピンチに陥っている。

 

「頑張れ!お前ら!!」

 

「「ノア・・・!」」

 

「「イツキ・・・!」」

 

最後の最後まで諦めない4人はそれでも必死に耐え抜こうとする。

 

「さあ、もうひと踏ん張りよ!!」

 

「「「「「ミサキさん!!」」」」」

 

ファイトに勝ったミサキの加入によって、ウィルスの進行が少しだけ弱まった。そうやってウィルスに耐えていくと、画面は通常の画面に少しずつ戻っていっている。

 

「これは・・・」

 

「ひょっとして・・・」

 

≪どうやら間に合ったようだね≫

 

そう、クリスたちが作り上げたワクチンプログラムが完成し、それを北米支部全体に流しているのだ。これでウィルスによる脅威はひとまずは去ったのだ。

 

≪これでウィルスの活動は停止した。後は破壊されたシステムを再構築すれば・・・≫

 

よくもよくもよくもおおおおおお!!!!

 

安堵しているカムイたちの背後に、怒りを纏っているダークフェイスが立っていた。ダークフェイスの魂は、今にも惑星クレイに返されようとしていた。

 

俺様が消えても、まだ呪いは消えぬ!!お前らは永遠に呪われ続けるううううう!!!

 

不穏な言葉を残し、ダークフェイスの魂は惑星クレイへと返された。それによって、ディフライドされていた若水は倒れる。

 

「おい、大丈夫か⁉」

 

ボウッ!!

 

カムイが若水を支えるのと同時に、若水の持つGユニットは緑の炎に焼かれ、消滅する。炎がなくなり、残ったゼロスドラゴンゾーアのカードをミサキが拾い上げる。

 

「・・・死苑のゼロスドラゴンゾーア・・・」

 

「・・・やったぜ!」

 

若水のGユニットが失ったものの、ダークフェイスを惑星クレイに返し、さらにはゾーアのカードを手にしたことによって、一同はひとまずは喜びに浸る。

 

≪・・・おかえり、若水ソウスケ≫

 

クリスは仲間である若水がようやく自分たちの元に帰ってきて、笑みを浮かべたのであった。

 

 

時間は遡り、イメージ空間の檻の中にいるアガレスはリンを見て肩をすくめる。

 

「破壊の神ギーゼ様はすでに降臨成された。貴様らの敗北はすでに決まっている。そんな状況下の中、貴様らにいったい何ができようものか。大人しく貴様らが奪ったゼロスドラゴンを・・・」

 

「・・・ふふ」

 

「ん?」

 

突然としてリンは口元に笑みを浮かべ、それを見たアガレスは首をかしげる。

 

「よかった。あなたがまだ残っていて。なぜなら私が・・・こうしてアンの仇を討つことができるのですから

 

リンの顔つきはいつも通りの冷静だ。だが・・・その身にはアガレスに対する確かな怒りが身にまとっていたのであった。

 

to be continued…




アラタ「ダークフェイスを倒しちゃうなんて、さすがミサキさん!」

マコト「でも、女王様って呼ばれてたけど、どんな攻撃を・・・」

カムイ「俺の口からは言えねぇ・・・。あんなえげつねぇマネ、俺にはできねぇ・・・」

カエデ「そ、そんなに⁉」

ヤイバ「そりゃとんでもないやろうなぁ・・・」

ミサキ「私がえげつない?」

4人「み、ミサキさん!!?」

ミサキ「カムイ?」

カムイ「い、いや!えげつねぇ記憶力の持ち主だって・・・」

ミサキ「あんた、紛らわしいんだよ!」

カムイ「ご、ごめんなさーい!」

TURN238「表裏一体の忍び奥義」


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表裏一体の忍び奥義

1か月でも十分遅いと思いますが・・・ひとまずは1年や2年もかからずによかったと思います。目標としましては今年中にZ編完結を目指そうと思います。他のシリーズはその後ということで。

さて、今回のファイトはリン姉さんVSアガレスです。・・・正直今回の結果って、この小説始まって以来初めてかも・・・。

それではどうぞ!


絶海のゼロスドラゴンメギドを取り戻すためにヴァンガード普及協会北米支部に侵入してきた使徒たちを迎え撃つために用意したイメージ空間の檻。その檻の1つにアガレスを閉じ込め、リンが迎え撃とうとしている。

 

「仇・・・だと?くく・・・そうか。貴様は器候補であった日下部アンの・・・」

 

アガレスはリンの身にまとう怒りの原因を理解し、嘲笑う。

 

「ははは・・・小賢しい。人間如きの分際が仇程度のために我を倒すだと?片腹痛いわ。一族全員、二度と我らに歯向かわぬよう、完全に葬り去ってくれるわ!」

 

アガレスは自身のデッキを取り出し、リンを完膚なきまでに叩き潰すつもりでいる。リンもまた、デッキを取り出し、ファイトの準備を行う。アガレスはギーゼのもたらす滅びのために、リンはアンの仇を討つために、アガレスを惑星クレイに送り返すために、負けられぬファイトが今始まろうとしていた。

 

 

 

TURN238「表裏一体の忍び奥義」

 

 

 

「「スタンドアップ・ザ()・ヴァンガード!!」」

 

「忍獣カゼモモ」

 

「アモンの眷族フェイト・コレクター」

 

忍獣カゼモモ  PW5000

 

アモンの眷族フェイト・コレクター  PW5000

 

「私の先攻です。ドロー。ライド!忍獣メイモウダヌキ!カゼモモは移動」

 

忍獣メイモウダヌキ  PW7000

 

「メイモウダヌキのスキル発動。山札の上2枚を裏でバインド。ターンエンド」

 

R メイモウダヌキ R

R   カゼモモ  R  リンの手札5枚 山札41枚

 

「我のターンだ。ドロー。我のターンだ。ドロー。ライド。アモンの眷族ヘイトフル・サイクロン。フェイト・コレクターは移動。コール。アモンの眷族ヘルズ・ディール」

 

アモンの眷族ヘイトフル・サイクロン  PW7000

アモンの眷族ヘルズ・ディール  PW7000

 

「ディールのスキル。ソウルチャージ『邪神司教ガスティール』『アモンの眷族ヘルズ・ディール』」

 

ソウルの枚数2枚

 

ディール ヘイトフル R

 R   フェイト  R

 

「ヘルズ・ディールでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード。ダメージトリガーチェック『忍竜ノロイ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

「ふん。フェイト・コレクターのブースト、ヘイトフルでヴァンガードにアタック」

 

「ガード『研鑚の忍鬼トラサダ(☆)』」

 

「ドライブチェック『ヒステリック・シャーリー(引)』ドロートリガー。パワーはヴァンガードに。1枚ドロー。ターンエンド」

 

PW7000➡PW7000(+5000)

PW12000(+5000)➡PW12000+SH10000=22000  アガレスの手札6枚 山札39枚  リンのダメージ1枚

 

「私のターンです。ドロー。ライド!忍竜ニビカタビラ!忍竜フウライをコール!」

 

忍竜ニビカタビラ  PW9000

忍竜フウライ  PW9000

 

R ニビカタビラ フウライ

R  カゼモモ   R

 

「フウライでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『アモンの眷族クルーエル・ハンド(☆)』ギーゼ様に歯向かう愚か者目が!一時の感情に身を任せ、我に勝てるとでも思ったか!!」

 

「・・・仇はあくまでも私情です。今作戦においては何も関係ありません。仇以前に、ギーゼの使徒であるならば、あなたを倒すまでです。ただ負けられぬ理由が増えただけのこと。カゼモモのブースト、ニビカタビラでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「チェック・ザ・ドライブトリガー『忍竜ニビカタビラ』日下部リンの名に懸けて、あなたを惑星クレイへと返し、ギーゼを倒す。それが、私の成すべき使命」

 

「ダメージチェック『アモンの眷族ヘルズ・ネイル』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW7000+SH10000=17000

PW14000➡PW7000  リンの手札3枚 山札38枚  アガレスのダメージ1枚

 

「自惚れるな!!人間の小娘があ!!スタンド&ドロー!ライド!アモンの眷族オディオス・サンダー!ディールは移動!コール!ヒステリック・シャーリー!」

 

ヒステリック・シャーリー(引)  PW4000

 

「ヒステリックのスキル!自身をソウルへ!ソウルチャージ『アモンの瞳アガレス』コール!アモンの眷属ヘルズ・ネイル!」

 

アモンの眷属ヘルズ・ネイル  PW9000

 

ネイル  オディオス R

ディール フェイト  R

 

「貴様らの存在など、真に覚醒せしギーゼ様の前では無に等しい!人間如きが虚無の化身に抗おうなどと、不可能なこと!ヘルズ・ネイルでヴァンガードにアタック!

ネイルのスキル!カウンターブラスト(アモン)!アモンのヴァンガードがいれば、ソウルチャージ『アモンの眷族クルーエル・ハンド(☆)』『ベイルファル・リプレッサー』『アモンの眷族アビズム・ラスト(治)』」

 

「インターセプト『忍竜フウライ』」

 

「それを我どころか、ギーゼ様も倒すだと?笑止千万!!フェイト・コレクターのブースト、オディオスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『アモンの眷属オディオス・サンダー』」

 

「ダメージトリガーチェック『忍妖ケセラパセラ(治)』ゲット、ヒールトリガー。パワーはヴァンガードに。ダメージを1枚回復」

 

「ターンエンド」

 

ソウルの枚数8枚

 

PW9000➡PW9000+SH5000=14000

PW14000➡PW9000  アガレスの手札4枚 山札32枚  リンのダメージ1枚

 

「ギーゼ様を軽んじる言動、そして、ギーゼ様にたてつく愚かな行為、その全てが万死に値する!死を持って償うがよい!」

 

「・・・スタンド&ドロー。心に秘めし刃よ、いざ行かん!闇夜の茨道へ!ライド・ザ・ヴァンガード!修羅忍竜クジキリコンゴウ!!」

 

修羅忍竜クジキリコンゴウ  PW11000

 

「コール!忍竜ニビカタビラ!」

 

R クジキリコンゴウ ニビカタビラ

R   カゼモモ     R

 

「フウライでヘルズ・ネイルにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「カゼモモのブースト、クジキリコンゴウでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「ツインドライブ。ファーストチェック『忍獣タマハガネ"滅"』セカンドチェック『忍竜ノロイ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」

 

クジキリコンゴウは忍術の詠唱を唱え、影の槍をオディオス(リュウト)に向けて放った。だが、オディオスには大したダメージには至らなかったようで、不敵な笑みを浮かべている。

 

「ダメージチェック『アモンの眷属ヘイトフル・サイクロン』『アモンの眷属オディオス・サンダー』」

 

「ターンエンド」

 

PW9000➡PW9000

PW9000➡PW9000

PW16000(+5000)➡PW9000  リンの手札4枚 山札34枚  アガレスのダメージ3枚(裏1枚)

 

「ダメージ3対1・・・ぬるい。ぬるすぎる。我を倒すなどと息巻いておきながらその程度か」

 

「・・・・・・」

 

「やはり人間など、我らの足枷にすらならぬ。スタンド&ドロー。ライド!深き闇の深淵を覗け!アモンの瞳アガレス!!」

 

アモンの瞳アガレス  PW11000

 

「アガレスのスキル。ヴァンガードに登場した時、アモンのリアガードを2体選び、ソウルの枚数分、パワープラス1000。我がソウルは9枚!よってディールを選択し、パワープラス9000!」

 

(ソウルの枚数分だけ、他のリアガードにパワーを爆発的に引き上げるスキル。しかし・・・それは同時に・・・)

 

「ストライドジェネレーション!!!アモンの赤眼フォルネウス!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『邪神司教ガスティール』グレード3

 

アモンの赤眼フォルネウス  PW26000  ハーツ『アモンの瞳アガレス』

 

超越(ストライド)スキル。アモンのGユニットにストライドした時、カウンターブラスト。我のソウルと同じ枚数分、ソウルチャージできる。我がソウルは9枚。よって9枚ソウルチャージ」

 

ソウルチャージ『アモンの眷族グラオザーム(☆)』『アモンの眷族グラオザーム(☆)』『アモンの眷属ヘルズ・ディール』『アモンの眷族ヴラド・スペキュラ』『アモンの眷属ヘルズ・ネイル』『ヒステリック・シャーリー(引)』『アモンの眷属ヴラド・スペキュラ』『アモンの眷族バーメイド・グレイス』『ルナティック・マスカレード』

 

「オディオスをコール。

オディオスのスキル。ソウルチャージ『アモンの眷属アビズム・ラスト(治)』これがアモンのカードならばパワーマイナス4000し、さらにソウルチャージ『ベイルファル・リプレッサー』ソウルが5枚ずつにつきパワープラス5000。ソウルは20枚、合計でパワープラス20000。ヘルズ・ネイルをコール。

アモンの赤眼フォルネウスのスキル。カウンターブラスト。ヘルズ・ネイルをソウルへ。貴様は自分のリアガードを選び、退却させろ」

 

「・・・フウライを退却」

 

「我がソウル5枚ずつにつき、パワープラス5000。21枚でパワープラス20000。さらにソウルが20枚以上によって、カゼモモを退却。さらにハーツがアモンならば、クリティカルプラス1。さらにオディオスをコール。

オディオスのスキル。ソウルチャージ『アモンの難壁バフステア』アモンのユニットでソウルチャージ『ヒステリック・シャーリー(引)』パワーマイナス4000し、ソウルの合計23枚でパワープラス20000」

 

ソウルの枚数23枚

 

オディオス フォルネウス オディオス

ディール   フェイト    R

 

「今世界は滅びの歓喜によって響き渡っている。貴様らにも見えるだろう・・・その証が。あれこそが滅びを望む者の喜び!右のフォルネウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ジェネレーションガード!!呪経忍仙アブダタイシ!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍妖ケセラパセラ(治)』

 

呪経忍仙アブダタイシ  SH15000

 

「スキル発動!相手の手札が6枚以下なので、シールドプラス5000!」

 

「我はギーゼ様に仕え、この世界の有様を飽きるほどに見てきた。連綿に繰り返される無価値で愚かな生の営み。終わることのない無意味の自虐行為。苦しみにもがく生者に与えらし運命という名の呪い。これを真なる絶望と呼ばずしてなんと呼ぶか!!フェイト・コレクターのブースト、フォルネウスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ『邪神司教ガスティール』セカンドチェック『アモンの眷属ヘイトフル・サイクロン』セカンドチェック『アモンの眷族グラオザーム(☆)』クリティカルトリガー。パワーは左のオディオス、クリティカルはヴァンガードに」

 

フォルネウスは複数ある赤眼の闇のエネルギーを両手に収めるように収集させる。クジキリコンゴウはそれを察知し、攻撃を耐えられるように防御態勢に入る。溜まって強くなった闇のエネルギーをフォルネウスはクジキリコンゴウに向けて放った。闇の攻撃の直撃を受けたクジキリコンゴウはダメージを受けつつも耐えきる。

 

「ダメージトリガーチェック『忍獣カタリギツネ』『忍獣ゲキソウオオカミ』『忍獣メイモウダヌキ』」

 

「フェイト・コレクターのスキル!ソウルが6枚以上でブーストしたバトル終了時、自身をソウルへ。1枚ドロー。生の解放を望む者の願い、滅びを望まぬ貴様らにそれを打ち砕く資格などないのだぁ!!ヘルズ・ディールのブースト、左のオディオスでヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージトリガーチェック『忍獣メイモウダヌキ』」

 

「ターンエンド」

 

PW30000➡PW11000+SH20000=31000

PW46000➡PW11000

PW52000➡PW11000  アガレスの手札4枚 山札12枚  リンのダメージ5枚

 

「この世の生命はギーゼ様だけが存在していればよい。それだけが我ら使徒の希望」

 

「・・・弱き自分に打ち勝ってこそ、未来を見出す。あなたたちの願いに、真の救いなど存在しません」

 

 

一方別のイメージ空間の檻の中にいるカズミとアリスはギーゼと2対1のタッグファイトで戦っている最中だ。現在はアリスのターンだ。

 

超越(ストライド)スキル!ニーズを退却!ラディエントをコール!ラディエントのスキル!ルートを退却!」

 

アリスは自分のお得意の戦法を使って、その戦い方をギーゼに乗っ取られているカズマに向けて感じてもらおうと奮闘している。これでカズマの意志が蘇ることを願って。

 

「カズマ!この熱気を、僕の熱い竜炎(ブレイズ)を思い出せ!!U20(アンダートゥエンティ)で僕と戦ったなら、感じるはずだ!!」

 

アリスはエクセンドグレイブで攻めるも、ギーゼはエスラスでそれを防ぐ。アリスのターンが終了し、次はギーゼのターンだ。

 

「・・・ストライドジェネレーション。深淵を覗く竜皇(ドラグアビス)ルアード」

 

ギーゼはルアードが闇に堕ちた竜の姿、深淵を覗く竜皇(ドラグアビス)ルアードにストライドする。

 

超越(ストライド)スキル。山札からグレード1以下を1枚スペリオルコール。儀式(リチュアル)を持つので、同じ縦列にいるリアガードを1体、退却。

深淵を覗く竜皇(ドラグアビス)ルアードのスキル。リアガードを退却。山札からグレード1を2体、スペリオルコール。2枚とも儀式(リチュアル)を持つので、相手のリアガードを1体退却」

 

そこからギーゼはスペリオルコールで場を展開し、そしてアリスのリアガードを退却させていき、攻撃を仕掛ける。

 

「アタック」

 

「ジェネレーションガード!密言忍仙アブダタイシ!」

 

ギーゼのリアガードの攻撃は、ブレードマスター"紅焔"に向けられたが、その攻撃はカズミのジェネレーションガードによって凌いだ。

 

「カズマ・・・お前は必ず、俺たちが取り戻す!」

 

カズマを取り戻すため、カズミとアリスの必死の呼びかけと戦いは続いていく。

 

 

場所は戻り、リンとアガレスのファイト・・・

 

「ストライド・ザ・ジェネレーション!!!邪眼冥王シラヌイ"骸"!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『忍獣カタリギツネ』グレード1+2

 

邪眼冥王シラヌイ"骸"  PW26000  ハーツ『修羅忍竜クジキリコンゴウ』

 

「・・・シラヌイ・・・」

 

「コール!忍獣タマハガネ"滅"、忍獣ゲキソウオオカミ!」

 

忍獣タマハガネ"滅"  PW9000

忍獣ゲキソウオオカミ  PW7000

 

「タマハガネ"滅"のスキル。山札の上から1枚、裏でバインド。

ゲキソウオオカミのGB(ジェネレーションブレイク)。自身をレストし、タマハガネ"滅"にパワープラス2000。さらに、ヘルズ・ディールをバインド!ターン終了時にそのユニットは手札に加わります」

 

「ちっ・・・」

 

「邪眼冥王シラヌイ"骸"のGB(ジェネレーションブレイク)(2)。ソウルブラスト『忍獣メイモウダヌキ』『忍竜ニビカタビラ』手札を1枚捨て、相手ヴァンガードを支配!全てのリアガードにアタックします!」

 

「くぅ・・・!」

 

「支配をしたアガレスで、相手リアガード全てにアタック!

タマハガネ"滅"のGB(ジェネレーションブレイク)。カウンターブラスト。支配したユニットがアタックした時、裏でバインドされたカードを手札に加え、パワープラス10000」

 

「ノーガード・・・!」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『忍獣アラマタタビ』セカンドチェック『研鑚の忍鬼トラサダ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー」

 

クリティカルトリガーを獲得したリンはアガレスの手札、ダメージ量を確認する。このターンで凌がれてしまい、ゼロスドラゴンの登場の可能性を考慮し、リンは最善の一手を選択をする。

 

「・・・パワーはシラヌイ"骸"、クリティカルはタマハガネ"滅"に」

 

シラヌイ"骸"は邪眼でアガレスを支配し、支配されたアガレスは2対のオディオスに向かって攻撃を仕掛けた。オディオスを消し、支配から解放されたアガレスはシラヌイ"骸"を忌々し気に睨みつける。

 

「おのれシラヌイ・・・!支配の力は、ギーゼ様が与えし力。その恩を仇で返そうというのか・・・!」

 

「コール。忍竜フウライ、忍獣アラマタタビ」

 

忍獣アラマタタビ  PW6000

 

フウライ    シラヌイ"骸"     タマハガネ"滅"

 R   ゲキソウオオカミ(レスト) アラマタタビ

 

「彼は、己の過ちに認め、今こうしてここに立っているのです。もう彼は、あなたたちの知っているシラヌイではありません。シラヌイ"骸"でヴァンガードにアタック!

フウライのGB(ジェネレーションブレイク)!他のユニットがアタックした時、ヴァンガードがシラヌイであれば、パワープラス2000!」

 

「ノーガード」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック『研鑚の忍鬼トラサダ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。効果は全てフウライへ。セカンドチェック『忍獣忍獣タマハガネ"滅"』サードチェック『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』ゲット、ドロートリガー。パワーはフウライへ。1枚ドロー」

 

シラヌイ"骸"は高く飛んでアガレス(リュウト)に接近し、刀を空に掲げる。着地の瞬間に刀を振り下ろし、アガレス(リュウト)に斬撃を与えた。

 

「ぐおおおお!!ちぃ・・・ダメージチェック『アモンの眷属ヴラド・スペキュラ』」

 

「そんな彼とあなたたちは違う。あなたたちはただ、己の過ちを認められず、ギーゼに縋っているだけにすぎないのです!アラマタタビのブースト、ニビカタビラでヴァンガードにアタック!

フウライのスキル!パワープラス2000!」

 

「笑止!己の過ちだと?そんなもの・・・ギーゼ様の存在の前では全てが無に帰す!!ジェネレーションガード!!断絶の医学ヴィンセント!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アモンの眷族アビズム・ラスト(治)』

 

断絶の医学ヴィンセント  SH15000

 

「ヴィンセントのGB(ジェネレーションブレイク)!Gゾーンのアグラト・バト・マラトを表に。ソウルチャージ『邪神司教ガスティール』ソウル5枚ずつにつき、シールドプラス5000!貴様らも、この世界も、そしてクレイも、全てギーゼ様によって滅ぶのだ!!」

 

「フウライでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『アモンの眷族グラオザーム(☆)』『アモンの眷属ヘイトフル・サイクロン』」

 

「ターンエンド」

 

「バインドゾーンのヘルズ・ディールは手札に」

 

「バインドゾーンから手札に戻った時、残影発動。アラマタタビ、ゲキソウオオカミを手札に戻します」

 

PW31000➡PW11000

PW27000➡PW11000+SH40000=51000

PW23000➡PW11000+SH15000=26000  リンの手札7枚 山札22枚  アガレスのダメージ4枚(裏1枚)

 

「我らが神ギーゼ様の滅びの前に、全ては沈黙する。我は・・・その圧倒的の強さ・・・絶対的存在に全て魅了されたのだ!!そうとも・・・我が身を通してお仕えするのは偽りの主ではない・・・破壊の竜神ギーゼ様、ただお1人のみ!!」

 

アガレスの脳裏に浮かび上がるのはまだギーゼの使徒となる前、ギーゼと一戦を交えた時の光景であった。

 

「あの日・・・我の心は怒り、恐怖、絶望によって覆いつくされていた。しかしそれ以上に敬仰の感情がそれを上回った!我の感情は間違いではなかった。圧倒的な破壊力、そして全てを威圧する存在感。我はそれらを前にし、全ての感情は忠誠へと変わったのだ!この身の全てはギーゼ様のもの。ギーゼ様の望む者は全て手に入れる。ギーゼ様が破壊をお望みならば、その意に従う。500年前の大厄災、あと少しで全てが虚無に閉ざされるはずだった。貴様らの存在さえいなければな!!!

 

アガレスは怒りの感情を身にまとい、リンに向かって指をさした。

 

「貴様らの存在しなければ、ギーゼ様が封印されることもなかった!我は大厄災の敗北を期に、屈辱に耐えながら、ギーゼ様復活の方法を探った。しかし、皮肉なことよ。我らを陥れた先導者が、この世界に降り立つ手段を繋いでくれたのだからな。そして・・・これによってディフライドなどと言う方法で我らはこの世界に降り立ち・・・ギーゼ様の復活が果たされたのだぁ!!!

 

ギーゼの復活を語るアガレスの顔は狂気に満ちた笑みで歪んでいた。

 

「何もかもが計画通り・・・全ての準備は整った。後は、貴様らが奪ったゼロスドラゴンを捧げるだけ。それでギーゼ様は完全体へと覚醒し、世界全てを虚無に閉ざすのだぁ!!

 

「・・・・・・」

 

「貴様らに受けた屈辱は今も忘れておらぬ。だが・・・深く感謝もしている。我らが受けた屈辱、そしてギーゼ様の復活に貢献した感謝・・・その全てを、貴様らにぶつけてやろう!!ギーゼ様よりお預かりした、このゼロスドラゴンでな!!ヴァンガードと同じ名のカードをコストに!!

 

ジェネレーションゾーン  コスト『アモンの瞳アガレス』

 

我が未来を喰らい顕現せよ!!!ダークゾーンのゼロスドラゴン!!!アルティメットストライド!!!!!

 

アガレスは黒い闇の霧に身を包んだ。禍々しき闇の霧の奥に、邪悪なる赤い瞳とギーゼの紋章が輝いた。霧の奥より現れた竜はその翼で霧を払い、桜が舞う城の周りを充満させていく。今ここに再び、禁断の破壊兵器、ダストが現れる。

 

終焉のゼロスドラゴンダァストォ!!!!!!

 

終焉のゼロスドラゴンダスト  PW36000  ハーツ『アモンの瞳アガレス』

 

「ダストのスキル!カウンターブラスト(2)!このターン中、貴様のユニット全ての全能力を失わせ、グレードとパワーを1にする!」

 

(・・・私のダメージを5のままにしたのは、トリガーによって余計な一手を与えないため・・・。そして、インターセプトも不可能になった・・・)

 

「コール!アモンの眷属ヘルズ・ディール!

ディールのスキル!ソウルチャージ『ヒステリック・シャーリー(引)』『ベイルファル・リプレッサー』そしてコール!邪神司教ガスティール!」

 

邪神司教ガスティール  PW11000

 

リンは今のアガレスの姿を見て、多少目を見開いた。まるで今自分が戦っているのがガスティールだと錯覚させるように、アガレスの姿がガスティールと重なったからだ。

 

「ガスティールのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!深闇(ダークネス)!ソウルからグレード2のユニットを2枚まで選び、ドロップゾーンへ『ベイルファル・リプレッサー』『アモンの眷属オディオス・サンダー』このターン中、この2体の全ての能力を得る!

ガスティールが獲得したオディオス・サンダーのスキル!ソウルチャージ『アモンの眷族ヘイトフル・サイクロン』アモンのユニットでソウルチャージ『ベイルファル・リプレッサー』パワーマイナス4000。ソウルの合計26枚、合計でパワープラス25000!」

 

ガスティール ダスト ディール

  R     R   R

 

見るがいい・・・我が真なる主の圧倒的力を!ギーゼ様が生み出せし、ゼロスドラゴンの一撃!終焉のゼロスドラゴンダストでヴァンガードにアタック!ギーゼ様の恩恵によって、貴様に永遠の苦しみを解放する!!

 

ダストは闇のエネルギーをギーゼの紋章に集中させ、大爆発を引き起こすような程の威力まで上げる。十分にたまったエネルギーをクジキリコンゴウに向けて放った。迫ってくる力にクジキリコンゴウは静かに見つめる。

 

(・・・彼の言ったことの全て・・・私は否定するつもりはありません。過去の私も同じでしたから・・・)

 

リンはそっと目を閉じ、昔のことを思い返す。

 

(リバース・・・その力に魅入られた私は、罪の道へと辿った。他の人間など顧みない・・・自分が最強へと到達すればそれでいい。その思想の下、私は裏の力を強く、強く求めた。しかし、私は気づくのです。力とは表裏一体・・・どれほど小さくとも、表の力を切り離すことなど、決してできはしないように、表と裏は決して相容れることはない。されど、罪を認め、戒めを忘れず、未来へと見据えることで、初めて真の強さを理解することができた。それを教えてくれたのも、表でした)

 

リンはカードキャピタルで出会った仲間たちを思い浮かべ、そして目を見開く。

 

「・・・例え全ての人間に恨まれようとも、私は前へ!進む!!完全ガード!!『忍獣アラマタタビ』(コスト『忍獣忍獣タマハガネ"滅"』)」

 

ダストが放った闇のエネルギーは大爆発を起こした。煙が晴れていくと、そこにはアラマタタビが障壁を張り、大爆発からクジキリコンゴウを守っていた。

 

「トリプルドライブ。ファーストチェック『アモンの眷属クルーエル・ハンド(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てヘルズ・ディールへ!セカンドチェック『アモンの眷属クルーエル・ハンド(☆)』クリティカルトリガー!パワーはヘルズ・ディール、クリティカルはガスティールへ!サードチェック『アモンの眷族グラオザーム(☆)』クリティカルトリガー!パワーはヘルズ・ディール、クリティカルはガスティールへ!ヘルズ・ディールでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード『研鑚の忍鬼トラサダ(☆)』『研鑚の忍鬼トラサダ(☆)』『喜捨の忍鬼ジロキチ(引)』」

 

「よくぞ凌いだものだ。だが、ここまでだ。貴様のグレードとパワーは1、インターセプトも不可能。加えて手札は2枚。そしてガスティールのパワーは32000。ガスティールでヴァンガードにアタック!

ガスティールが獲得したベイルファル・リプレッサーのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!深闇(ダークネス)!ソウルが8枚以上でパワープラス10000、グレード0ではガードできない!この一撃が、貴様に破壊という名の永遠の安らぎによって全てを癒す!!

 

「完全ガード『忍獣アラマタタビ』(コスト『忍獣ゲキソウオオカミ』)」

 

「な、何ぃ!!?ギーゼ様の・・・ゼロスドラゴンの力が・・・!!?」

 

防げないと思っていた攻撃が防がれ、アガレスは動揺を見せる。その間にゼロスドラゴンの意志によって、アガレスのGゾーンのカードは全て除外される。

 

PW36000➡PW1(完全ガード)

PW22000➡PW1+SH25000=25001

PW42000➡PW1(完全ガード)  アガレスの手札3枚 山札2枚  リンのダメージ5枚(裏1枚)

 

「表裏一体・・・その言葉の意味を真に理解した時、思いもよらぬ力を発揮することができます。・・・このようにね」

 

リンのドローフェイズで引いたカードは魔忍竜シラヌイ"朧"、グレード3である。

 

「くぅ・・・!」

 

「起死回生。輪廻を越え、表裏を支配せよ!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!邪眼明王シラヌイ"輪廻"!!!!」

 

ジェネレーションゾーン  コスト『魔忍竜シラヌイ"朧"』グレード3

 

邪眼明王シラヌイ"輪廻"  PW26000  ハーツ『修羅忍竜クジキリコンゴウ』

 

「手札が表であるならば、裏は支配・・・表裏一体の奥義、今こそ受けよ!

シラヌイ"輪廻"のスキル!カウンターブラスト!Gゾーンのシラヌイ"輪廻"を表に!あなたは自分の手札から2枚を選び、コールしなさい!」

 

「何っ⁉くっ・・・アモンの眷属クルーエル・ハンド、アモンの眷族グラオザームをコール」

 

アモンの眷属クルーエル・ハンド(☆)  PW5000

アモンの眷族グラオザーム(☆)  PW4000

 

「コールされたユニットを支配!パワープラス5000!

シラヌイ"輪廻"のGB(ジェネレーションブレイク)3!支配しているユニットのパワープラス10000!クリティカルプラス1!」

 

「おのれ・・・おのれ・・・!!ギーゼ様の力があれば、罪の苦しみも、生の呪いも解放できるというのに・・・!」

 

「・・・自身の罪は自覚しています。許しを請う気もさらさらありません。支配したグラオザームでヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!『クルーエル・ハンド(☆)』・・・なっ!!」

 

支配されたグラオザームの攻撃を凌いだ後、アガレス(リュウト)は支配されたクルーエル・ハンドを見て、驚愕する。その背後には、自身が軽蔑していた偽りの主の面影が見えたからである。

 

「ギーゼの破壊など、起きはしない!私たちと相まみえている時点で、あなたたちの計画はすでに、破綻している!!支配したクルーエル・ハンドでヴァンガードにアタック!!」

 

「ば・・・バカなああああああああああああああ!!!!!」

 

支配されたクルーエル・ハンドは膨大な闇のエネルギーを腕にまとい、それをアガレス(リュウト)に向けて放った。アガレス(リュウト)は防ぐこともできず、闇に包まれ、消滅していった。

 

支配攻撃PW19000➡PW11000+SH10000=21000

    PW20000➡PW11000

 

ダメージチェック『アモンの眷族アビズム・ラスト(治)』『アモンの瞳アガレス』

 

リンのダメージ5枚  アガレスのダメージ6枚

 

アガレスの山札0枚  勝者リン

 

「ぬ・・・おおおおおおおおお!!!」

 

敗北によってアガレスの利き手の甲のクランマークから激しい痛みがアガレスを襲う。

 

「なぜだ・・・なぜ貴様ごときに・・・!!」

 

「あなたは自身とギーゼの力に頼りすぎです。力を過信しすぎた結果・・・このようになるのです」

 

ボワッ!!

 

アガレスの持つGゾーンのカードはゼロスドラゴンダストによって炎に包まれて燃やされ、全て消滅した。

 

「だから己も未来も全て失う・・・と・・・?くくく・・・ははははははは!!」

 

アガレスは突如として笑い出すと、憑依者のリュウトの身体からアガレスの魂が出現する。

 

我々はギーゼ様の駒!!これもギーゼ様の思し召しならば本望!!

 

アガレスの魂はリンに視線を向けて指をさす。

 

我が使命は果たした!!貴様らが何をやろうと、滅びは必然!!ギーゼ様の勝利は揺るぎないのだぁ!!!

 

ギーゼの勝利宣言をしたアガレスの魂は強制的に惑星クレイへと返されていった。ディフライドの呪縛から解かれたリュウトはファイト台に突っ伏すように倒れ、気を失った。

 

「・・・終焉のゼロスドラゴンダスト・・・」

 

リンは終焉のゼロスドラゴンダストを回収し、気を失っているリュウトを背負い、医務室へと運んでいくのであった。

 

to be continued…




アガレス「貴様らが何をしようともギーゼ様の破壊は確定している!!貴様らの行為はただ寿命を早まらせるだけの愚かな行為にすぎぬ!!」

リン「ええ、確かに1人だけではあなたの言うとおりかもしれませんね。しかし、私たちは決して1人で戦っているわけではありません。己の価値観だけでギーゼに縋り、諦めたあなたとは違う。私たちは、決して、ギーゼの齎す破滅を拒否します。さあ、狂信者よ、私たちの前から消えなさい!!」

アガレス「くくく・・・あっはははははは!!実に愚かなりぃ!!」

TURN239「永久不滅の黙示録の炎」


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