「そう言えば、マナト。聞いた?ミズキ先生、先生止めたんだって」
説明会の日、マナトはライカと一緒に学校へと向かっていた。
その途中、ライカはマナトにミズキの話をした。
「へー。そうなんだ」
「なんでも一身上の都合だって。しかも忍者も止めたそうよ」
前回の事件の後、ヒルゼンにマナトとナルトとイルカの三人でミズキの事を報告した後、今回の一件は他言無用と言う事になり、そして、ナルトは特例として卒業を認められた。
ミズキを捕まえ、封印の書が他里に持ち込まれることも無く、そして、影分身の習得などの要因もあったから特例が認められたのだ。
「マナト!ライカ!おはよ!」
二人で歩いてる所に、カナデも合流し、いつもの三人で学校に向かう
「私ね、決めたんだ」
「決めたって何を?」
「サスケと話してみる」
その言葉にマナトとライカは驚いた。
「いつまでも二人に頼るわけにはいかないし、それに、サスケともこのままじゃいけないと思うんだ。だから、話してみる。ううん、話す!」
「………そっか。昔みたいに戻れると言いな」
「そうね。ま、従兄妹同士なんだから、話し合えば絶対に分かり合えるわよ」
「うん!」
いつもの三人でワイワイ叫びながら、教室に入った瞬間、三人が見たのはキス現場だった。
ただし、男同士の。
しかもしてるのは、ナルトと、カナデ以外のうちは一族の生き残り、うちはサスケだった。
「………マナト、ライカ。………やっぱ、サスケと話すのはもうちょっと後にしようと思う」
「……そ、その方がいいかもね」
「……朝から酷い物を見たな」
その後、サスケのファーストキスを奪ったことで、ナルトは女子から袋叩きにあっていた。
ここだけの話、サスケはかなりモテる。
サスケは名門のうちは一族の人間であり、成績優秀で顔も良く、そしてクールな感じが女子受けするのだった。
「しかし、相変わらずサスケはモテるな。女子ってああいうのがいいのか?」
「そうね。絶対にっとは言えないけど、顔が良いのは一つの理由になるわね」
「そうだね。カッコいい人は殆どの人が好きだと思うよ」
「羨ましいね。俺もあんなイケメンに生まれたかったよ」
こうは言うが、マナトは別に本気でイケメンで生まれたいと思ってない。
イケメンにはイケメンが苦労することがある。
その分、普通ならその苦労することはしなくてすむ。
ただ単に、話の流れのノリで言ったに過ぎなかった。
「わ、私はイケメンなんて言う高嶺の存在より、身近な人がいいけど……その、マナトみたいな………」
「わ、私も顔より性格の相性がいい人が………マナトみたいな………」
二人は最後の方だけぼそぼそと言う。
二人はマナトに恋しており、マナトは気付いていない。
そして、ライカとカナデの二人は互いの好きな人が同一人物であることも理解した上で、良き関係を築いている。
「ん?最後なんか言ったか?」
「「なんにも」」
ハモリながら言う二人に、マナトは首を傾げつつ、時間が過ぎるのを待つ。
数分後、イルカが教室に入って来て、全員が着席してるのを確認し、話を始める。
イルカの怪我は運よく急所を外れており、数日で回復していた。
「今日から君たちはめでたく一人前の忍者になった訳だが、まだ新米の下忍。本当に大変なのはこれからだ。今後君たちは
イルカは次々と班のメンバーを読み上げて行き、第七班のメンバーを読み上げる。
「第七班!うずまきナルト!春野サクラ!」
「やったー!」
ナルトはサクラと一緒の班になれたことに喜び声を上げる。
反対に、サクラは落ち込んでいた。
「そして、うちはサスケ!」
「やったー!」
今度はサクラがサスケと一緒の事に喜び、ナルトはサスケも一緒の事に落ち込んでいた。
「ちょっと待ってくれってばよ、イルカ先生!どうして俺がサスケなんかと一緒なんだってばよ!」
「サスケはトップの成績で卒業。そして、ナルト……お前はドベ!」
その言葉に、周りが笑い出す。
「班のバランスを均等にするとこうなるんだよ」
「精々俺の足を引っ張るなよ、ドベ」
「なんだと!?」
「ナルト!座れ!」
イルカに言われ、ナルトは渋々席に座る。
「続いて第八班!」
第八班は日向ヒナタ、犬塚キバ、油女シノの索力に優れた能力を持つ感知タイプのチームとなった。
「第九班!咲良マナト!志摩ライカ!うちはカナデ!」
三人の名前が呼ばれたことにカナデは嬉しくなり思わず涙を流した。
最後の第十班は奈良シカマル、山中いの、秋道チョウジとなり、午後は担当上忍を紹介すると言う事を伝えられ、それまで解散となった。
「マナト!ライカ!一緒の班だよ!良かったよぉ~!」
「まったくもう。そんなことで一々泣かないの」
「だって!だって!」
「分かったから。俺も二人と一緒の班で嬉しいしよ」
「そ……そうね。私も二人と一緒で良かったわよ」
マナトがそう言うと、ライカは照れくさそうにそう言う。
「それより、午後までまだ時間があるし、昼飯にしよう」
マナトの提案に、二人は頷き、持参してきた弁当を持ち寄って
「マナトのお弁当って本当にいつもおいしそうよね」
ライカはお弁当のきんぴらごぼうを食べながら言う。
「そうか?どれも普通の味だぞ?」
マナトはそれに返事をしながら卵焼きを食べる。
「でも、マナトのお弁当って本当に美味しそうだよね。ねぇ、私のから揚げと交換しない?」
「いいぞ。じゃ、このパセリやるよ」
「から揚げとの交換食材にあってないよ!?」
「冗談だって。ほら、生姜焼き」
「マナト。私にも頂戴。はい、ハンバーグ」
「おう、いいぞ」
互いにおかずを交換し合いながら、楽しい昼食時間を過ごしていた。
なお、マナトのお弁当が予想以上に美味しく、二人は女として負けたと思うと同時に、また食べたいとも思った。
午後になり、担当上忍の紹介で、殆どの班は担当上忍と共に出て行ったが、マナト達“第九班”とナルト達“第七班”の担当上忍はまだ来ておらず、教室で待っていた。
暇になってマナトとライカ、カナデの三人はしりとりをして時間を潰してた。
すると、廊下から足音が聞こえ、全員が注目する。
現れたのは木ノ葉ベストを着て、額当てを額に付け、右目に眼帯の付いた身長は二メートルはあると思われる男だった。
「
「はい、います」
その言葉に、マナトは立ち上がって言う。
「よし!じゃあ、第九班集合。外に出るぞ」
マナト達は担当上忍の後を追い外に出る。
着いたのは先程昼食を食べた中庭だった。
担当上忍はマナト達を地面に座らせると、自分も地面に座る。
「ますは自己紹介からだな。俺は有馬トウマだ。年齢は30歳。好きな物は風呂上りのコーヒー牛乳だ。嫌いなものはコーヒー牛乳が置いてない銭湯。趣味は……特になしだな。面白いのがあったら教えてくれ。ちなみに将来の夢は無事に引退して毎日温泉に浸かることだ」
トウマはそう言って笑う。
「じゃ、次はお前らだ。左から順に言ってってくれ」
「志摩ライカです。好きな物はゆで卵。嫌いなものはひじき。趣味は釣りです。将来は父さんと母さんの分まで長生きして皆を守れるくノ一になることです」
「う、うちはカナデです。好きな物は辛い物で、嫌いな物は酸っぱい物です。趣味は家庭菜園で、将来の夢は姉の様なくノ一になる事です」
「咲良マナト。好きな物はヨーグルト。嫌いな物は梅干し。趣味は父さんの形見の忍具の手入れ。将来の夢は、叔父の様な忍になることです」
「(うちはの生き残りと、志摩一族の子、そして、あの咲良一族………なんで俺にこういう連中を押し付けるのかね、火影様は………)お前らの事はよく分かった。取り敢えず、明日はサバイバル演習を行う」
「サバイバル演習?」
「それなら
「なんで今更また……」
「ただの演習じゃない。これはお前達の本当の卒業試験だ」
「「「はっ?」」」
トウマの言葉に、思わず三人は聞き返した。
「
「じゃ、じゃあ、あの卒業試験は………」
「下忍になれる可能性のある者を選別する試験だ。この演習は脱落率66%の超難関テストだ。取り敢えず、明日朝十時に演習場に集合。朝飯はしっかり食って来いな。ただし、演習で吐かない程度に。忍具も忘れるな。じゃ、解散」