剣の帝の異世界冒険   作:アルクロ

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第五十八話「外敵の侵略」

~迷いの竹林入口前~

 

剣帝は狗丸を両腕でお腹の前に抱きかかえながら大きな平屋のようなお店とその隣にそびえる蔵のような倉庫の前に立っていた

 

剣帝(そういえば二人に大まかな位置は教えてもらったけど細かな位置は聞いてないな……まぁいっか、こうすりゃあさ)

 

剣帝は喉の調子を確認するように「あー、あー」と言い始め、確認が終わり問題が無いと確認出来ると同時に息を軽く吸い始めて

 

剣帝「出て来やがれジン!!」

 

剣帝が短い言葉を喋ると剣帝の前方の空間がビリビリと振動した、そして、その声に呼ばれてか木緑色の作業着に身を包んだ白髪長髪で頭には鉢巻のようなものを巻き、その鉢巻の上に一対の角を頭の形に沿わせるように生やし顔の横からは獣のような耳が見える目つきの鋭い男性が倉庫の中から出て来た

 

ジン「うるせぇなぁ、何だよクソ店長」

 

剣帝「オイオイ、店長に向かってクソとはなんだクソとは」

 

ジン「仕事を良く他人に押し付けてるような店長はクソ店長だろうが、で?何の用だ?」

 

剣帝「まぁ、説教とかは面倒だからしないけどねーっと、まっ、用ってのはこの子に修行付けてやってくれないかって話をしに来た」

 

木緑色の作業着の男性、ジンと呼ばれた男性は頭をボリボリとかきながら剣帝に悪態をつきつつ近付いて来た、そして、剣帝はそれを気にも止めない様子でジンに向けて腕を伸ばし、狗丸を手渡そうとしている

 

ジン「あぁ?何で俺がこんな犬っころの相手なんざ」

 

剣帝「やってくれたらタマちゃんとまた今度3日間好きなだけデートする権利をやろう、その間は俺がお前の雑務を変わってやる」

 

ジン「…………チッ、わぁーったよ、やりゃあ良いんだろ、やりゃあよ」

 

剣帝「流石ジン君、話が分かる」

 

ジンはハァと溜め息をつきながらも狗丸を剣帝の手から受け取った

 

剣帝「さてと…俺の用事は終了っと」

 

ジン「用事はって事は、何かすんのか?」

 

剣帝「んっ?まぁ、ちょっと遊ぼうかなってね」

 

剣帝は狗丸をジンに渡すと懐をガサゴソと探り、懐の中からトランプのデッキを一つ取り出した

 

ジン「遊ぶって…よりにもよってトランプかよ、何だぁ?ポーカーでもするのか?」

 

剣帝「うん、そのつもりだよ、あぁ、ジン君は強制参加ね」

 

ジン「そんなこったろうと思ってたぜ」

 

剣帝「さぁー、そうと決まれば早速風嵐のおやっさんのところに行こーっと」

 

剣帝はトランプをシャッフルしながら倉庫に向かって歩いていった

 

~倉庫内部~

 

剣帝「よっこらせ」

 

剣帝が軽く扉を押していくと扉はギギギと重厚感のある音を奏でながらゆっくりと開いていった、そして、扉が開かれた倉庫の中には推定10mは有りそうなスペースが幾つもある鉄製の棚が奥に向かって伸びていき、その最奥には鋼色の作業着に身を包んだ銀髪で髪はオールバックにしている年配の男性が何かの箱を椅子代わりにして腰掛けていた

 

剣帝「オーイ、風嵐(かざあらし)のおやっさんやーい」

 

風嵐「おぉ、殿、今日はどの様なご用件で此方に?」

 

剣帝「ん?遊びに来た」

 

風嵐「遊びに、で御座りますか」

 

剣帝「うん、だから、一緒に遊ぼうぜ?風嵐」

 

風嵐「御意に」

 

剣帝はニコニコとした笑顔のまま倉庫の奥までズンズンと進んでいき、剣帝がある程度進むと銀髪の男性、風嵐が箱から立ち上がり剣帝を出迎えた

 

剣帝「そんじゃー、早速ポーカーを始めるとしようか」

 

ジン「三人じゃ少なくねぇか?」

 

剣帝「………それもそうだな、アイツでも呼ぶか」

 

剣帝がポーカーを始めようとしているとジンからツッコミが入れられた、すると、剣帝はジンの言葉に賛同し、懐から金のようなカラーリングのスマートフォンを取り出し、通話を始めた

 

剣帝「あー、もしもし?あぁ、うん、俺、どうせ今暇だろ?うん、今すぐ倉庫に来い、あぁ、ポーカーするんだよ、あぁ、そんじゃ早めに来いよー」

 

剣帝は通話で話し終えると通話を即座にブツリと切り、カードをシャッフルし始めた

 

ジン「誰と通話してたんだ?」

 

剣帝「ん?無名」

 

風嵐「無名殿ならば即座に来るじゃろうな」

 

剣帝「まぁ、アイツは素早いから……って話してる内に来たし」

 

無名「オイーっす、暇だから来たぜー」

 

剣帝達が楽しげに談笑していると倉庫の扉がバンと開かれ、黒髪ロングの男、無名がズカズカと入ってきた

 

剣帝「相っ変わらず乱雑だな、お前は」

 

無名「テメェにゃ言われたかねぇな、で?何時始めるんだ?」

 

剣帝「今からだよ」

 

無名「んじゃ、さっさと始めようぜ」

 

剣帝がシャッフルし終えると風嵐がさっきまで自分が腰掛けていた箱を全員の居る場所の真ん中に置いた、そして、剣帝がカードを配り始め、配り終えるとその箱の中央部にカードを置いた

 

剣帝「さぁ、誰が最初に下着になるかな?」

 

剣帝達は自分の持ち札を確認する為に自分の目の前にあるカードを手に取った

 

~十分後~

 

剣帝「さて、今回は誰が勝ってるかなー?」

 

剣帝はニヤニヤとした笑みを浮かべながらカードを眺めている、そして、剣帝の周りにはポーカーを始める前と何ら変わらない姿の無名と焦った顔をしている上半身がタンクトップのジン、服装がツナギから和服に変わっている風嵐が座っていた

 

剣帝「んじゃ、出そうか、せーの」

 

剣帝「ロイヤルストレートフラッシュ」

無名『ストレートフラッシュ』

ジン【ストレート】

風嵐〈フルハウス〉

 

無名「……………なぁ、オイッ、剣帝」

 

剣帝「何だ?無名」

 

無名「お前、確実にイカサマしてるだろ」

 

剣帝「えー、何の事だか、俺分かんないなぁー?」

 

無名「良く言うぜ、さっきからテメェ、ストレートフラッシュかロイヤルストレートフラッシュかもしくはフォーカードって、完全にイカサマ確定じゃねぇか」

 

剣帝「いやいやー、たまたま運が良かっただけだろー」

 

無名が剣帝にイカサマの有無を問いつめるが剣帝は余所見をしながら腕を組み口笛を吹いていた、そんな風なやり取りを二人がしていると倉庫の扉が勢い良く開かれた、その扉を開いたのは白いアーマーに身を包んだルーだった

 

ルー「剣帝様、外界からのお客人よ」

 

剣帝「………誰?」

 

ルー「それが不明なのよねぇー、まぁただ、この郷にとって良くないものってのは確かよ」

 

剣帝「……………マジ?」

 

ルー「大マジよ」

 

剣帝はルーから謎の敵の襲来を聞くと「マジかー」と言いながら頭を抱え始めた、そして、無名はそんな剣帝の横で嬉しそうにクスクスと笑っている

 

剣帝「無名テメェ、笑ってんじゃねぇよ」

 

無名「これが笑わずに居れるか?久し振りにウチの郷に俺等に逆らう阿呆が来たんだぜ?殺しても差し支えない連中が来たんだぜ?」

 

剣帝「その楽しそうな悪どい笑みを浮かべすぎると人里の女性たちから気味悪がられるぞ」

 

無名「おっと、ソイツはイケねぇな、そういや、オイッ、ルーちゃんよ」

 

無名が呼ぶとルーは店に戻ろうとしていたが倉庫の入り口に戻ってきて

 

ルー「何かしら?無名様」

 

無名「その阿呆共はどこから来てるんだ?」

 

ルー「妹達の報告によると、北西らしいのだけど、どうやらこの郷の各有名な場所を攻めるつもりみたいね、バラけてるわ」

 

無名「ほー、有名な場所ねぇ……剣帝、有名な場所って事は迷いの竹林や永遠亭にも当然来るだろうな」

 

剣帝「………そんじゃ、集めるとするかな」

 

剣帝は腹部に力を込めながら倉庫の外に出て行き倉庫からある程度離れると上空に向かって声を上げた

 

剣帝「死帝(してい)!剣狼(けんろう)!双月(そつげつ)!来いっ!」

 

死帝「なぁに~?剣帝兄」

 

剣狼「お呼びでしょうか?剣帝御兄様」

 

双月「双を呼びましたか?剣帝兄さん」

 

剣帝「うしっ、全員集まったな、そんじゃあ、今この郷に来てる外敵の対処の担当区域を割り振るぞー」

 

剣帝が叫び終わると同時に紫髪の獣耳の少女、剣狼と黒髪サイドテールに外見は小学生のような少女、死帝とメイド服に身を包んだ紫髪で短髪の少女、双月が上空から降りてきた、そして、剣帝は三人が集まった事を確認すると説明を始めた

 

剣帝「取り敢えず、俺は迷いの竹林担当だ、んで、死帝、お前は紅魔館な、フランちゃんと仲良いだろう?」

 

死帝「は~い」

 

剣帝「そんで剣狼、お前は妖怪の山だ、椛ちゃんに話をして天魔にでも会わせて貰え、無理そうなら最悪俺の名を出しても構わん」

 

剣狼「畏まりました」

 

剣帝「んで、双月、お前は人里及びに博麗神社だ、出来るな?」

 

双月「勿論です。双にお任せ下さい」

 

剣帝「んで、無名、テメェは残りだ」

 

無名「俺だけ重たくね?」

 

剣帝「ここで奮闘すりゃ神子ちゃんとかあり得るかもな」

 

無名「うしっ、頑張るとすっかな!」

 

剣帝「んじゃ、各自持ち場に行け、散っ!」

 

剣帝が割り振りを言い終わり散の号令と共に剣帝の目の前に居た四人は各自、言われた持ち場に移動していった




はい、最新話で御座います。
剣帝達は変わらず高性能ですねぇ。
あんなのがポンポン居たら簡単に世界は守れてしまうでしょう。
あぁ、可哀想な侵略者達
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