~剣帝が無名を押し掛け回していたすぐ後:剣帝の店の目の前~
剣帝「ふぁー……皆、良く集まったな」
剣狼「いえいえ、剣帝御兄様からの呼び掛けとあらば例え家事の途中であろうと駆け付けますわ!」
双月「それの後片付けやるのは双なので出来れば控えていただきたいのですが……」
死帝「どうでも良いけど、なぁに?剣帝兄」
剣帝は黒いロングコートの姿のまま剣狼、双月、死帝、無名の目の前に立っていた、そして、眠そうにしながらも話し始め
剣帝「えー……今からちと前から作ろうと思ってた、とある巨大兵器を作るんだが」
剣狼「どう致しました?」
剣帝「いや、作るとそのまま一年間ほど寝るからな、あの娘達の警護、任せたぞ?」
双月「分かりました!双にお任せ下さい!」
剣狼「双月には負けませんわ!」
剣帝「気合があるのは結構……それじゃ、作るからちと離れてろ……それから無名」
無名「何だ?」
剣帝は段々瞼を降ろしつつ、眠そうな目を擦りつつ無名に話し掛ける
剣帝「俺が今から作る物、誰にも触られないように保管宜しく」
無名「あいあい、わぁったよ」
剣帝「………頼んだぞ」
無名「んじゃ、後始末は俺等がやっとくからよ、きっちり作って、ゆっくり寝な」
剣帝「あぁ」
剣帝は無名と喋り終わると全身に力を込めて、自分に備わった能力を使って自分の目の前に何か白い物を作り出し始めた
そして、その作り出されていく白い物はどんどん形が出来上がって行き、剣帝が立っている場所辺りには一見人の足のようにも見えるものがあった
更に、剣帝が作っている物はそのまま上に向かってまっすぐ伸びていき、胴体らしき場所には無数の管が伸びていて、その中央部に目立つように赤い球体が嵌められていて、そこから上に更に伸び、龍のような頭をした白い巨大なロボットが出来上がった
剣帝「はぃ……完せi……Zzz」
無名「おっと、危ない危ない」
死帝「無名兄、これってもしかして」
無名「あぁ、製作者が近くに居ない状態で起動すると自己判断で悪い文明と判断した物をぶっ壊す、ギャラクトロンだな」
死帝「やっぱり……」
剣帝はギャラクトロンと呼ばれた白い巨大な機械を作り終えると同時に前のめりに倒れ込んだが、無名がすかさずその身体を支えて抱えた
死帝「で、剣帝兄はどうするの?」
無名「何時も通りあそこにポイだな、起きたらどうせすぐに戻ってるだろうし」
死帝「………あのー、えっと、セラフォルーちゃん、だっけ?あの人にはどう説明するの?」
無名「適当に嘘で誤魔化しときゃ良いだろ、じゃ、俺は行ってくるわ」
死帝「行ってらっしゃーい…」
無名は剣帝を抱えたまま自分の目の前に自分が入れるほどの黒い穴を開き、そこに入るまでに首だけ後ろに振り向き、死帝からの質問などに答えてから穴の中に入って行った
死帝「さぁて、どんな嘘にしよっかなぁ~」
死帝は黒い穴が閉じると同時に面倒そうな顔をしつつ、剣帝の屋敷に向かって、スタスタと歩いていった
~??~
無名「よっこらせっと」
無名は謎の真っ黒い空間に眠っている剣帝の身体を優しく置いた
無名「これで良しっと」
剣帝「妹紅~……むみゃ」
無名「寝言を言うんだったら俺が帰ってからにしてくれよなぁ」
無名はブツブツと文句を言いながらも歩いていき、黒い穴の中に入り、そのまま元居た場所に帰って行った
《迷いの竹林:内部》
無名「ただいま~っと」
死帝「お疲れ様、無名兄」
無名「有難うな、死帝」
双月「大した事もしてない癖に、無駄に偉そうですね。女たらし」
無名「テメェは少しは義兄を敬う気はねぇのか」
無名が黒い穴から出てくると、死帝が無名の目の前まで走ってきて、労いの言葉を掛けた、無名はその言葉に有難うなと言いつつ死帝の頭を優しく撫でている
そんな様子を死帝の少し後ろから見ていた双月が不機嫌そうな表情をしながら無名に嫌味のような言葉を言ってきた
双月「有りませんね。第一、双達は剣帝兄さんや死帝姉さんは兄妹と姉妹と認めていますが。貴方のような女たらしは兄としては認めていません」
無名「あっそ……死帝、悪いがビール取ってきてくれよ」
死帝「は〜い」
双月「少しは自分で動いたらどうですか?」
無名「知らんなぁ、っと、有難うな死帝」
無名は双月からの嫌味を聞き流しつつ死帝に飲み物を取ってくるように頼み、死帝は頼まれた飲み物を取りにキッチンに向かって行った
そして、死帝が走っていく姿を見ながら双月は更に無名に文句のような物を言っているが、無名はその言葉もスルーして、帰ってきた死帝から飲み物の缶を受け取り、開けて飲み始めた
無名「くぅぅ、美味い」
剣狼「剣帝御兄様が居ないからと飲み過ぎないで頂けますか?無名御兄様」
無名「別に樽ごと飲んでるんじゃねぇんだし、良いじゃねぇかよ」
剣狼「剣帝御兄様が居ないので追加が用意出来ないので」
無名「はぁ……はいよ」
無名が美味しそうに飲み物を飲んでいると、死帝が飲み物を持ってきた方向から剣狼がゆっくりと歩いて来た
そして、剣狼は無名に小言を言い始め、無名は仕方無いなと言わんばかりの態度をしながら剣狼の小言を聞いていた
無名「さて……セラフォルーちゃんにどう言おうかねぇ…」
無名はビールを飲み終わって、空き缶をゴミ箱にポイと投げてから、セラフォルーへの言い訳を部屋の中で椅子に座りながら天井を見つつ考えていた