~剣帝が眠りについてから数時間後~
《迷いの竹林:剣帝の自宅の前》
文「えー、本日はこの幻想郷設立に関わった三人の内の一人!妖悪剣帝さんに取材をしてみたいと思います!」
剣帝の自宅の目の前で黒髪に頭に赤い山伏を被っているような帽子を乗せた背中に一対の烏のような翼を生やした少女、射命丸文が喋っていた
文「では、早速突撃したいと思いまs」
無名「うるせぇ!」
文「あっ、こんにちは無名さん」
無名「おうよ、こんにちは、文ちゃんよ」
文「どうしたんですか?不機嫌ですね」
無名「あぁ、何処ぞの誰かさんが家の前で喧しかったからなぁ、機嫌も悪くなるわ!」
文が剣帝の自宅の扉を押し開けて突撃しようとしていると、文の頬を掠めるように扉が竹林を飛んでいった
そして、その扉があった位置には両手をポケットに入れている不機嫌な顔付きの無名が立っていた
文「えーっと………もしかして、私のせいですか?」
無名「あぁ、文ちゃんのせいだな」
文「それは……その…スミマセンでした」
無名「…………はぁ、良いぜ、許してやるよ、ところで何の用だ?」
文「えー……実は、本日は剣帝さんに密着取材したいなと思ってきたんです」
無名「あぁ?剣帝に密着取材だぁ?………悪いが剣帝は今、用事で出掛けてるから一年ほど帰ってこねぇぞ」
文「えっ!な、何でですか!?」
無名「外にデカイ機械あるだろ?」
文が剣帝の自宅の前にやってきていた理由を話すと、無名は剣帝は今不在である事、しばらく帰ってこない事、そして、その原因を文に話した
無名「あのデカイの作り出して、剣帝今寝てるんだわ」
文」「なるほど………では、今回は主旨を大きく変更して無名さん達に取材をさせて頂きますね!」
無名「………はっ?今何つった?」
文「ですから。取材ですよ。取材、普段は剣帝さんと抱き合せ的に取材してましたので、今回は無名さんや他の御兄妹に根掘り葉掘り聞くつもりです!」
無名「…………仕方ねぇなぁ……但し、答えられねぇ質問は答えねぇからな?」
文に取材をしたいと言われて、無名は後頭部をボリボリと書きながら質問に答え始める
文「有難う御座います!では、早速、質問なのですが。無名さんの好物ってなんですか?」
無名「俺の好物だぁ?俺の好物は日本酒、お菓子、酒の肴になるような料理とかだな」
文「まんま酒飲みですね…」
無名「うるせぇ!酒が好きで何が悪い!剣帝も好きだろうが!」
文「あー、そういえば剣帝さんも度々宴会の場に現れては鬼の方々と飲み比べをなさってますね………何故か剣帝さんが全勝してますが……」
無名「アイツ色々と桁が違うから飲めるんだとよ」
文は無名への取材を開始し、そして、無名からの返答を逐一メモ帳にメモしていった
文「なるほどなるほど………ところで、また質問なのですが」
無名「何だぁ?」
文「無名さんは普段は何を為さっているのですか?」
無名「あぁ?警備だよ警備、幻想郷内部で問題が起きてないかの巡回だよ」
文「はぁー、だから何時も人里の中などを歩き回って居るのですk」
双月「そんな訳が無いでしょう。こんなちゃらんぽらんがそんな責任感ありそうな人がやる事をやると思いますか?」
文が無名からの返答をメモ帳にメモしていると、文の後ろに突然双月が現れ、ツッコミをしてきた
無名「誰がちゃらんぽらんだと、この半分女」
双月「あなたの事ですよ?この女ったらし!」
無名「あ゛ぁ゛ん゛?」
双月「やりますか?この男女」
無名は双月に煽られると、玄関から双月に向かってスタスタと近づいていき、無名の周囲には剣帝と戦ったとき同様に六枚の翼がついた天使の頭蓋骨のようなオーラが現れた
それに対して双月も自分の周りに半分が業炎を纏うタコのような頭部、もう片方が吹雪が周囲に起きている白い猿人の様な顔のオーラを発生させている
無名「全くもって可愛くねぇ妹が……」
双月「あなたに可愛いと思われても微塵も嬉しくないので、結構です」
無名「あぁ、そうかい!」
双月「今度こそは倒してあげます!」
無名は双月に近づくと同時に両手に黒いハンドガンを創り出し、双月に向け
対する双月も腰に付けたガンホルダーから黒と白の2丁拳銃を素早く取り出し、無名に向けた
無名「死に散らせぇ!!」
双月「あなたこそぉ!」
無名「ぐっ!」
双月「がっ!」
そして、二人は同時に引き金に指を掛けて、今にも銃撃戦が始まろうとした、その次の瞬間、無名と双月の頭に勢い良く紫の刃の大鎌が振り下ろされ、二人は痛そうに頭を抑えている
剣狼「全く……無名御兄様、双月、お二人共いい加減して下さいませ」
双月「だって、あの女ったらしが」
剣狼「だっても、へったくれも、有りませんわ!剣帝御兄様が不在の時にこの郷を壊して剣帝御兄様に大目玉を食らいたいんですの!?」
双月「そ、そんな事有りません!」
剣狼「なら、大人しくしていて下さいませ!無名御兄様も宜しいですわね!」
無名「あー、はいはい、わぁったよ」
剣狼は二人の頭へ大鎌を振り下ろした後すぐさま大鎌を消し、二人への説教を始めた
そして、双月と無名はそれぞれ説教を受け、双月は剣狼に敬礼しながら反省し、無名は『テメェの説教は聞き飽きた』という感じで反応した
文「あ、あのぉ……剣狼さん」
剣狼「はい、何ですの?」
文「剣狼さんって……無名さんよりも強いんですか?」
剣狼「いいえ?本来は私は序列四位、無名御兄様が二位なので無名御兄様の方がお強いですわ」
文「序列、とは何の事ですか?」
剣狼「序列というのは私達の強さをランキングにした物ですわ。私は四位、無名御兄様が2位、剣帝御兄様が1位、上に行けば行くほど強くなりますわ」
文「そうなんですか………それじゃあ、何故、無名さんを剣狼さんが止められたんですか?」
剣狼「あぁ、その答えは簡単ですわ、実は……」
無名「剣狼!」
文は剣狼へ質問をし始めた、すると、剣狼はすぐさま振り返り文からの質問に返答し始めた
そして、文はその質問への返答の内容を聞き、また別の質問が頭の中に思い浮かび、その質問を剣狼へとして、剣狼もその質問に答えようとしたが途中で無名が怒鳴った
剣狼「………分かりましたわ。無名御兄様」
文「あのぉ、先程の質問への返答は」
剣狼「申し訳ございませんが、あの質問への返答は無しとさせて頂きますわ」
文「そう……ですか。分かりました」
文は質問への返答をされないと分かると一瞬だけ嫌な顔をしたがすぐにその顔を辞めて、メモ帳を閉じて空中に浮いた
無名「何だ、もう取材は良いのか?」
文「あっ、いえ、まだ質問したい事は有りますが。このままここに居ると命の危機を感じるので……」
無名「そうかぁ、じゃあ、またな」
文「はい、またお会いしましょう」
文は無名達へ別れの言葉を告げると、竹林の外へと飛び上がり、そのまま自分の新聞を作る事務所のある山に向かって飛んで行った
無名「さってっと、戻るぞ」
双月「…………あなたに命令されるのは癪です」
剣狼「双月、そんな風に言ってないで戻りますわよ」
双月「分かってます」
文が飛び去ると無名、剣狼、双月は剣帝の自宅に戻って行き、三人が家の中に入ると、無名が蹴り飛ばした扉が自動的に戻って来て、修復された