剣の帝の異世界冒険   作:アルクロ

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第八十話「偽りと真実の激突」

《匙に力を与えてから数日後》

 

~セラフォルー邸:剣帝の部屋~

 

剣帝「さて、そろそろ匙君とか一誠君とかがレーティングゲームをしてる頃か」

 

ドライグ『お前は行かなくて良かったのか?お前の主であるあの女はもう会場に着いている筈だぞ?』

 

剣帝「あぁ、良いんだよ、俺は俺で別に用事あるし、それにセラ様には黒影が付いて行ってるから問題無いだろうしな」

 

ドライグ『用事?』

 

剣帝「そう、用事、俺自身の更なる強化の為にジャガーノートドライブを制御下に置くって超重要な用事」

 

ドライグ『つまり、神具に潜るんだな』

 

剣帝「そういう事、それじゃあ始めるか……」

 

剣帝は自室のベットに座りながら自分の左腕に現れたドライグの宿る赤い籠手と喋り終わると、ゆっくりと目を閉じてから、自分に宿っている神具に意識を集中させていった

 

~神具内部:精神世界~

 

剣帝「よっと…ここが神具の内部か…」

 

ドライグ「そうだ、良く着たな相棒」

 

剣帝「おっすドライグ、こうしてお互いに神具通さずに会うのは久しぶりだな」

 

ドライグ「確かにそうだな、前に会った時は俺がまだ生きていて、お前に殺された時だな」

 

剣帝「確かにそうだなぁ、いやぁ、お前はマジで強かったなぁ」

 

ドライグ「それを真正面から単純な力のみで捩じ伏せたのは何処の誰だ?」

 

剣帝「ハハハッ…それは俺だな、でも、あの時の俺に奥の手を切らせてる時点でこの世界ノドライグよりも圧倒的にお前のが強いからなぁ?」

 

ドライグ「フンッ!御世辞なら辞めろ」

 

剣帝「別にお世辞じゃないんだけどなぁー……まぁ、良いや」

 

剣帝が神具に集中して入り込んだ場所は周囲が轟々と赤黒い炎で包まれた真っ黒な空間だった

 

そして、その空間の中からまるで剣帝を待って居たかのように全身が真紅の鱗に包まれた龍、ドライグが現れ出て来て剣帝と喋っていた

 

剣帝「取り敢えず、ジャガーノートを暴走させない為に呪いを解かないとな」

 

ドライグ「それは構わんが………確実に試練があるぞ?」

 

剣帝「やっぱりそうだよねぇ………それもかなり難しいだろうよな?」

 

ドライグ「あぁ、普通ならば不可能と言わざるおえない程に困難な試練だぞ、それでもやるか?」

 

剣帝「勿論」

 

ドライグ「ならば、送ってやろう、精々頑張れ」

 

剣帝「あいよっと!」

 

ドライグが剣帝の意志を聞き届けて口を大きく開くと剣帝の足元に魔法陣が展開され、その魔法陣が光り始めた

 

そして、数秒後に剣帝はその光に体を飲み込まれ、ただただ広い原っぱのような場所に転送されていた

 

剣帝「ここが試練の場所か……」

 

??「その通り、さて、お前は試練を上手く攻略出来るかな?」

 

剣帝「………確かにこれは困難な試練だな…自分が相手とは……それもこの気配は…」

 

転送されたばかりの剣帝がゆっくりと首を自分の後ろを覗き込むように動かすと、剣帝の視界に自分と良く似た姿の男が居た

 

だが、その男の姿は剣帝の姿とは多少違う部分があった、まず服が黒いロングコートの下に黒いスーツを着込み、背中からは黒い天使のような翼を二対出している

 

剣帝「神化………」

 

??「正解!流石は俺(剣帝)!」

 

剣帝「分かって当然だろ、本来の世界の自分自身の一番の奥の手だぞ、てか、その姿が相手って事はほぼ100%全力の俺が相手かよ……」

 

剣帝(偽)「さぁ、俺に勝ってみよう!俺自身だし可能だろ?」

 

剣帝「…………はぁー、やるしかないか……」

 

剣帝は草原に現れた自分が相手と認識すると溜息を大きくついてから剣を構えた

 

それを見たもう一人の剣帝も赤い刃の剣を抜き、剣帝に向けてきた、そして、二人は同時に移動を始め、姿を消した、その次の瞬間から草原の様々な場所で金属と金属がぶつかり合う音と火花が飛び交っていた

 

剣帝(やっぱり辛いなぁ………剣圧が桁違いだし……)

 

剣帝(偽)「ハッハッハ!まだまだ終わらんぞぉ!」

 

剣帝(………なぁんか俺とは違うような気もがするんだよなぁ……喋り方とか)

 

剣帝(偽)「戦闘途中に他の事にうつつを抜かすのは感心しないなぁ?」

 

剣帝「ヤッベ!ガハッ!」

 

本物の剣帝が偽物剣帝の言動で少し引っかかる部分がありそれを考え込んでいると、偽物の剣帝がその間に本物の剣帝の脇腹に向けて一太刀薙ぎ払ってきた

 

すると、剣帝は慌ててそれを防ごうと自分の持っている剣を振るわれてきた剣にぶつけたが、限りなく本来の剣帝の力に近い偽物の剣帝と力が落ちている本物の剣帝では力比べをするまでもなく、本物の剣帝の脇腹にガードの上から偽物の剣帝の剣が押し付けられ、剣帝はそのまま勢い良くふっとばされ、何もない場所にぶつけられた

 

剣帝「何だ……これ……壁?」

 

剣帝(偽)「その通り!この空間は縦450m横800mの四角い空間だからな、逃げられないぞ?」

 

剣帝が自分がぶつかった見えない壁のような物を軽く叩くと、コンコンッとガラスのような音が辺りに響き、その音を聞いた偽物の剣帝が自分達が今現在居る場所についての説明をしてきた

 

剣帝「元から……ペッ!逃げるつもりなんざサラサラ無いっての!」

 

剣帝(偽)「それでこそ俺だ!」

 

剣帝「黙ってろよ!偽物が!」

 

剣帝は自分の傷を完全に治し切ると同時に偽物の剣帝に向かって壁を蹴って勢い良く飛んで近づき始めた

 

そして、一方の偽物の剣帝は自分に向かってくる剣帝を迎撃しようと剣を片手で構え、左手をフリーな状態にした

 

剣帝(偽)「そら、これは十八番技だろう?」

 

剣帝「!!!ヤッバ!」

 

剣帝(偽)「ダラァ・ブラストォ!!」

 

偽物の剣帝は本物の剣帝との距離を把握仕切ると空けていた左手を剣帝に向け、その左手の前に灰色の光弾を作り出した

 

そして、そのまま本物の剣帝を焼き殺そうと本物の剣帝が最も良く使うであろう大技、ダラ・ブラストを剣帝に向けて撃ち放った

 

剣帝(偽)「これで終わりかな?」

 

剣帝「な訳あるか、自分の得意技でやられるってどんな阿呆だよ」

 

剣帝(偽)「それ、結構な数のアニメとか特撮の敵キャラとかを阿呆って言えるよな……例を上げるとマガグランドキングとか」

 

剣帝「あんなのはノーカンだ」

 

しかし、本物の剣帝は自分に向かって放たれてきたダラ・ブラストを何事も無く無事回避し、今度は右手だけで剣を持ち、左手を空けた

 

剣帝「片手空いてりゃ魔法とか使えるもんな」

 

剣帝(偽)「俺の真似じゃん」

 

剣帝「知るかよっと!」

 

剣帝(偽)「おっと、遅い弾速の弾だなぁ、それに随分と狙いも甘いし、やーい、下手くそー」

 

本物の剣帝は偽物の剣帝に自分の真似をしたと言われると、偽物の剣帝に向けて自分の爆炎の魔力を込めた光弾を投げつけようとした

 

だが、その光弾を偽物の剣帝は軽々しく回避し、下手くそーと言ってきた

 

剣帝「さぁ、それはどうだろうなぁ?」

 

剣帝(偽)「ハッ?それってどういう、ンギャッ!」

 

剣帝「爆炎ブーメランってな」

 

剣帝(偽)「巫山戯た真似しやがって………」

 

そう言われても、本物の剣帝は全く動じる事も無くただ偽物の剣帝の言葉を受け流していた

 

そして、偽物の剣帝が本物の剣帝をおちょくる事に夢中になっていると、偽物の剣帝が回避した光弾が弧を描くように曲がり、偽物の剣帝の背中にクリーンヒットし、多々大きめの爆発を起こしていた

 

剣帝「悔しけりゃ俺を倒してみな?」

 

剣帝(偽)「その挑発、乗ってやるよ、そんでそんな挑発した事を今に後悔させてやる」

 

本物の剣帝に挑発しかえされた偽物の剣帝は頭に血を昇らせて、かなり苛々した表情で本物の剣帝に向かって歩き始め

 

それを見ていた本物の剣帝もニヤニヤと挑発をまたしようかと考えているかのような表情を見せながら偽物の剣帝にゆっくりと近づいていった

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