~剣帝と偽者の剣帝が戦い始めてから十数分後~
剣帝(チッ………面倒な事になりつつあるなぁ)
剣帝(偽)「どうしたどうしたぁ?さっきまで俺を挑発してきてたくせにこの程度かぁ?」
剣帝「うるせぇよ、俺の偽者の癖に」
剣帝(偽)「なら、その偽者に未だに勝ててない本物さんは何なんでしょうかねぇ?」
剣帝と偽者の剣帝は互いに片手で剣と刀を構えつつ、相手をジッと見据え、相手の動きを監視して、警戒しあっていた
剣帝(コイツ、戦い始めに比べるとかなり動きにキレがあるんだよなぁ)
剣帝(偽)「どうしたぁ?反論して来ないのかぁ?」
剣帝「うるせぇって言ってるだろうがよっと!」
剣帝(偽)「おぉっとぉ、危ない危ない」
剣帝「良く言うよ、余裕バリバリのくせに」
剣帝は自分の偽者に軽く煽られ、ムッとした表情を見せながら偽者に斬りかかった、しかし、剣帝の偽者はその斬撃を楽々と回避し、余裕を見せつけてきた
剣帝(それにしても………やっぱりアレかねぇ、腐っても俺なのかねぇ?)
剣帝(偽)「さっきから黙ってどうしたぁ?俺の顔に何か付いてるか?」
剣帝「あぁ、お前には無用の物が大量に付いてる、耳とか口とかな」
剣帝(偽)「要は俺に、聞くな、喋るな、息するなってか?」
剣帝「そう言ってるつもりだが?」
剣帝(偽)「はぁー、うっぜぇな!」
剣帝「危ねっ!」
今度は剣帝が自分の偽者へ挑発を仕掛けると、剣帝の偽者は元々立っていた位置から一切動かずに、剣帝に向けて衝撃波のような斬撃を地面に這わせるようにしながら放ってきて
その斬撃の通った後は何と真っ二つに切り裂かれていて、それに気付いた剣帝は横方向に向かって跳び、斬撃を上手く回避した
剣帝「ひゃー、危ない危ない」
剣帝(偽)「チッ、やっぱり回避だけは上手いんだよなぁ、回避だけは」
剣帝「そこだけ強調すんな」
剣帝(偽)「事実だろう?攻撃は総じて軽い、足も遅い、但し回避能力だけが高い」
剣帝「それは………うん、今現在の俺だとお前に勝つのは厳しいかな」
剣帝(偽)「だろう?だからとっとと諦めて俺に」
剣帝「だがまぁ、かの赤い流星はこんな名言をこのしている……『当たらなければどうと言うことはない』ってな」
剣帝(偽)「…………何が言いたい…」
剣帝「俺の癖に分からないのか?じゃあ、もっと簡単に言ってやるよ、お前の攻撃はノーコン過ぎるから俺には当たりゃしねえって言ってんだよ、下手くそぉ」
剣帝が自分の偽者の攻撃を回避してから偽者に向けて挑発をすると、剣帝の偽者からブツリと何かが切れるような音が聞こえてきて
剣帝(偽)「だったらテメェの腸ぶった切って殺してやるよぉぉ!!」
剣帝「うっわ、キレた、フフッ」
剣帝(偽)「何笑ってんだテメェ!!」
剣帝「いや、だってお前の攻撃当たらないし……」
剣帝(偽)「それは遠距離ならの話だろうがっと!」
剣帝「うぐぇっ!」
偽者の剣帝は本物の剣帝に挑発されて頭に来たのか剣帝に向けて叫び声のような物を浴びせ、それでも挑発し続けてくる剣帝のすぐ側に目にも止まらぬ速さで近付き、剣帝の腹部に向けて一太刀叩き込んだ
それに受けた剣帝は口から血を吐きながら体をくの字に折り曲げて壁に向かって吹き飛んでいった
剣帝「ガハッ、ゲホッゲホッ」
剣帝(偽)「当たらなければ、何だってぇ?」
剣帝「あー、やっぱり我ながら頭おかしい攻撃力だなぁ……」
剣帝(偽)「オイオォィ?さっきだけで随分と声が小さくなったなぁー?んー?」
剣帝「はぁ……はぁ……うっぜぇ……なっと!」
剣帝は吹き飛ばされ見えない壁に叩きつけられた衝撃で麻痺している自分の体を無理矢理動かして偽者の剣帝に向けると、爆炎の塊を放った
しかし、偽者の剣帝はその塊を手に持った剣で難なく弾いて掻き消して、剣帝に向けて剣を持っていない方の手を向けた
剣帝(偽)「何だぁ?今のしょっぼいのはぁ?攻撃のつもりかぁ?」
剣帝「チィ………」
剣帝(偽)「良いか?攻撃ってのはなぁ、こう撃つんだよ!」
剣帝(やっべぇ……動けねぇ)
そして、偽者の剣帝は本物の剣帝に少し前に回避された灰色の極太ビーム、ダラ・ブラストを再度発射した
それを見ていた剣帝はさっき無理矢理体を動かした反動で指先すら動かせず、ダラ・ブラストを真正面から受けてしまい、その体はボロ炭のようになった
剣帝(偽)「ハハッ、ハハハッ!ハァーハッハッハァッ!俺の勝ちだぁ!」
偽者の剣帝はボロ炭になった剣帝の死体を見ると、上機嫌で高笑いしていた