武器がハリセンの先輩と主武装が拳の後輩の物語。

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何か思ったのと違うのが出来た……。



ハリセンと拳

 己の魂を魔剣に変えて戦う現代の魔法使い《伐刀者(ブレイザー)》。千人に一人の割合と言われるそれは、正に選ばれた人類と言っても過言では無い。

 ──しかしながらそこで疑問に思って頂きたいのは、何故魔剣(・・)なのか、という事である。

 当然、世間一般に知られている高名な伐刀者(ブレイザー)にも、剣以外を使用する人物は存在する。例えば現世界ランキング第三位《西京寧音》の固有霊装(デバイス)《紅色鳳》は鉄扇型であるし、《浪速の星》と呼ばれる《諸星雄大》は槍型の固有霊装(デバイス)である。

 にも関わらず、伐刀者(ブレイザー)の代名詞とはやはり魔剣。子供も大人も口を同じくして『魔剣』と言うのだ。──国の陰謀とすら考えられそうなほどである。

 

 故に。故に!

 

「我々は『第一回固有霊装(デバイス)解説文改正運動』を開催したいと思います!」

「いきなり何言ってんスか」

 

 

 

 

 ◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

「いやお前考えてもみろよ!明らかにおかしいだろ!みんなみんな魔剣魔剣魔剣ってよぉ!ちっちぇガキンチョに聞いてみてもよ!『ぶれいざーさんってけんでたたかうひとだよね?』って純粋な目で聞き返してくるんだよ!」

「やっぱ子供とかって剣が好きなんスかね」

「俺が言いたいのはそこじゃない!剣で戦わない俺達は伐刀者(ブレイザー)じゃねえのかよ!」

「まあ確かに先輩みたいなのは例外でしょうし。気にすることないんじゃないんスか?」

 

 実はこの先輩、世にも珍しい固有霊装(デバイス)の形状をしているのだ。それこそがこの話に繋がってくるんだろうが。

 

「だからって、何でハリセンんんんんん!?」

 

 ──そう、ハリセンなのだ。紛うことなき、相手にツッコム為の道具(武器)、ハリセン。正しく、神が先輩に与えた試練と言えよう。

 

「それって単純に先輩がツッコム為に生まれてきたってだけの話じゃないんスか?」

「いやいやおかしくない!?ツッコム為に生まれてきた人間ってどういうこと!?」

 

 至極真っ当な意見である。しかし、現実は非情だ。

 

「諦めてください。固有霊装(デバイス)の形が変わるなんて早々にある話じゃないんスから」

「諦められるかああああああ!こんなんでどうやって戦えと!?犯罪者相手どころか七星剣舞祭でも勝ち上がれねえよ!」

「駄々をこねんで下さい。不可能なことは不可能なんスから」

 

 学生騎士の花形とも言える《七星剣舞祭》。全国七校から集められた優秀な学生騎士達が日本の頂点を目指す武の祭典。

 当然、集められる騎士達はトップクラスのスペックを有する。幾ら本人が強かろうと、ただのハリセンが武器では勝ち目は無い。

 

「だから何度も言ってるでしょうに。俺が先輩の代わりに日本一を取ってくるって」

「それじゃ意味ねぇだろうが!お前だって固有霊装(デバイス)は魔剣だろうが!」

「メインは拳ッスよ」

「結局切り札は魔剣だろうが!お前なんか嫌いだー!」

「あちょっ、泣かんでくださいよ先輩!」

 

 アニメの様に滂沱の涙を流しながら走って行く先輩と、それを追いかける後輩。これは、この二人の物語である。




元々この話は後輩を主人公にした話の筈だったんです。こんなに明るい話じゃ無かった筈なんです。
……どうしてこうなった。

一応短編のつもりです。元々作る筈だったのは後々投稿する……かもしれないです。

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