ロウきゅーぶで貞操観念とか逆転もの   作:ワンコ派

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短いですが、久々の投稿。
以前の投稿のあと、ロリコンになりそうという感想が多かったため、ロリコン成分を中和するために今回はPTA提出用なくらいに下ネタ成分薄めにしたつもり。



11話 迫るBBA 受けで抱きしめ

ついに試合の日となった。

慧心学園の初等部の体育館へと向かっているのだが、校門をくぐってからもちらほらと生徒たちの姿が伺える。

中学生とは違って、小学生のクラブ活動には休日の活動とかは基本無いはずなのだが、まるで登校日かのようだ。

校庭で何かイベントをしているようにも見えないので、おそらくは智花たちの試合を見に来ているのだろうが。

単純に友達の応援に来ているのか。

それとも好奇心で見に来ているだけなのか。

……すでに智花たちがいるであろう体育館には向かわずに、遠巻きに俺を見ていることから後者なんだろうなぁとは思う。

ちっさい子から大きな子までいるので、もしかしたら全学年?

小学生の頃って、ここまで女の子は異性に興味あったっけと思い返してみる。

浮かんでくるのはズボン下ろしや、黒板のきのこの落書き。

着替えを覗こうとする子もいたなぁ。

そういや不可抗力とはいえ、この間バスケ部の子たちにもろに見られたばかりだったっけ。

うん、興味深々だったね。

俺が歩くのと同時に、人の群れが付いてくる。

なんか数日前にもあったなぁ。

最早恒例ともいえるものすごい既視感を感じる。

 

「おーい! すばるーん!」

 

遠くから俺を呼んでいるのは真帆だった。

まるで飼い主を見つけた子犬が尻尾を振るかのように、ぶんぶんと手を振っている。

その周りには、他のメンバーも揃っていた。

皆いつもの体操服に着替えて準備は整っているようだ。

 

「お待たせ」

「はい、まだ試合まで時間があるから大丈夫ですよ」

 

試合開始までまだ一時間近くある。

にっこりと微笑む智花には緊張の色は見られなかった。

 

「うー、早く試合始まんないかなー。うずうずして仕方ねーよ」

「あんたは少しは緊張感持ちなさいよ」

 

むしろ真帆などは初めての試合が楽しみで仕方がないようだ。

そんな彼女に紗季が呆れたような声を出す。

 

「おー、ぜったい勝つ」

「うん。頑張ろう」

 

ひなたちゃんも愛梨もやる気十分のようだ。

当初はあわやバスケ部存続不可能になるかもしれないと、どこか悲壮な覚悟を決めていたようだが、今はそれが取り除かれている。

純粋に楽しみで仕方がないようだ。

 

「よーし、皆一週間でよく頑張った。今日はその成果を特等席で見せてもらうよ」

「は、はい‼︎ 任せてください‼︎」

 

近くにいた智花の頭を優しくぽんぽんとしてやる。

大きな声を出しながら、智花は胸を叩いて自信満々だ。

うん。揺れないね。

 

おっぱいを たたいてみても ゆれないね

 

……一句できたな。

えっ、季語がない?

えーっと、……おっぱいをちっぱいに変えて春的なのはどうだろうか。

思春期とか青春とか。

あっ、駄目ですか……そうか。

頭の中でけっこう失礼なことを考えながらも表情には出さない。

そのあとウォーミングアップのために体育館の中に入った。

 

 

 

 

中ではすでに男子バスケ部の面々が練習をしていた。

ふむ、俺の小学生の頃のチームに比べて総合力はそこまで高いわけではなさそうだ。

ざっと見て全国まではいけないが、地区大会までならいい線行きそうな感じ。

体格としては、互いにそれほど差はない。

こちらは小学生離れした愛梨がいるが、逆に最も体格で劣るひなたちゃんもいる。

それでも智花以外は初心者の集まりである女子バスケ部の試合の相手としては強敵に違いない。

中でも一人、他の子よりも動きにキレのある子がいる。

おそらくはその男子がエースなのだろう。

紗季に教えてもらったところ、竹中夏陽というらしい。

幼少からバスケをしていて、やはり男子バスケのエースとのこと。

ちなみに真帆と紗季にとっては幼馴染であるとのこと。

おそらく性格的なことは互いに知っているため、二人の動きは他のメンバーよりも読まれやすいかもしれない。

注意が必要な相手だ。

 

「じゃあ皆、昨日話した通りでいくよ」

「はい!」

 

試合前のアップでは、あまりこちらの手の内を見せないようにする。

主にドリブルやパスの基本練習のみでシュート練習はしない。

ただ思わぬところでディフェンスの動きは見られてしまった。

向こうの顧問……確か鈴木先生だっけ?

彼女が挨拶に来てくれたのだが、それを遮るように智花と紗季がディフェンスの動きで邪魔していた。

小学生相手に「むきー!」と怒っていたが、彼女の相手は向こうでにやにやしているミホ姉にまかせよう。

とりあえず、遠目から軽く会釈しておく。

問題は、智花と紗季のディフェンスの動きを竹中が注視していたことだ。

智花以外のメンバーもそれなりに基礎が身についていることに勘付いているかもしれない。

まぁ、始まってみなければわからないか。

 

 

 

柔軟とアップは十分に終わり、試合の時間となった。

公平にするためか、審判は鈴木先生でもミホ姉でもなく別の教師が担当してくれるようだ。

 

「これより、男子バスケットボール部と女子バスケットボール部の試合を始めます。礼!」

『よろしくお願いします!』

 

両チームが整列し、挨拶が交わされる。

他のメンバーがそれぞれのポジションにつく中、ジャンパーだけはセンターサークルに残る。

もちろんこちらのジャンパーは愛梨だ。

身長が一番高いのもあるし、何よりここで出なければ不自然だ。

相手側の選手は特に一番高い選手ではない。

おそらくは愛梨に高さでは敵わないと考え、最初からジャンプボールは捨てるつもりなのだろう。

笛の音と共に上へ投げられるボール。

両者ジャンプするが、やはり愛梨の手がボールに触れた。

 

「えい!」

「ナイスあいりーん!」

 

弾かれたボールは真帆の手へと渡る。

 

「来るわよ真帆!」

「えっ、わきゃ!?」

 

しかし、相手もすでに動き出していた。

のんびり次の動きを考える暇を与えてくれるわけもなく、真帆のボールを奪いに選手の一人がプレッシャーをかけてきた。

たまらず真帆は智花にパスを出したが、その動きを読んでいた竹中にカットされる。

 

「行かせない」

 

ドリブルでコートを駆け上がる竹中の進路に立ちはだかる紗季。

すると竹中は、無理に紗季を抜こうとせずに反対側に走りこんでいた選手にパスを出す。

本来であればコート下を守る愛梨は、まだその場にいない。

遮るもののないシュートは、そのままゴールに吸い込まれた。

 

「よっし先制点」

「ナイッシュー!」

 

先制点を取り活気付く男子チーム。

うまいことやられたな。

0−2。

開始早々に点を取られてしまった。

特に自分のパスをカットされた真帆は悔しそうだ。

しかしこの状況も元々考えには入っていたこと。

 

「どんまいどんまい。まだ始まったばっかだよ」

 

コート下、紗季のスローインで再スタート。

ひなたちゃんから愛梨、真帆へとボールが渡る。

そこへ男子がボールを奪いにやってくる。

 

「さっきは、やられたけど……今度は!」

「えっ!?」

 

真帆はそれをドリブルでターンを決めて回避した。

想定していなかった動きなのか、硬直する選手。

真帆はそのままコート右側から相手陣地に切り込むようにドリブルする。

慌てて相手選手の一人がディフェンスに入るが、その隙間を見逃す智花ではない。

走り込んだ智花に、真帆がパスを出す。

 

「ナイスパス、真帆!」

 

竹中が気付いて智花のパスコースを潰そうとジャンプするが、それは一足遅かった。

以前俺が見惚れたあのジャンプシュートが、綺麗に弧を描いてゴールに吸い込まれる。

2−2。

 

「おー、智花ないっしゅー」

「うん。ありがとひなた」

 

取られたらすぐに取り返す。

喜び合う女子バスケ部に対し、早々に点を同点に戻された男子は悔しそうだ。

智花を警戒してか、二人が彼女のマークについた。

まぁ、これもそうなるだろうとは元々想定してたことだから焦りはしない。

そこからは互いに点差があまり開かず6分が経過。

6−8で第1クォーターが終了となった。

マークがついた智花が思ったように動けず、そこを竹中に攻め込まれた結果だ。

しかしこちらも紗季が手堅くシュートを決め、愛梨も2本のシュートを防いで見せた。

ここまでは予想通りだろう。

互いにまだ様子見といったところか。

試合経験の差から言えば、相手が本気ならもっと点差が出てもおかしくはない。

クォータータイムの間に水分を補給させる。

 

「どう、ひなたちゃん。見えてきた?」

「んー、もうちょっと」

「わかった。多分相手もさっきまでは様子見だったからね。次は動くと思うからよく見てね」

「がってんしょーち」

 

ひなたちゃんは他の4人と比べ、あまり汗をかいていない。

ディフェンスに徹しつつ、相手を観察してもらっているからだ。

だが、まだ相手も手の内を出していないせいか情報不足。

後半までには何か見えるといいが。

 

「智花、大丈夫?」

「はい、まだまだいけます」

「よし、頼んだよ」

 

逆に4人の中で一番負担が大きいのは智花だ。

マークが二人、相手を引き付けながら中央で指示も出している。

しかも、二人で止められると思わせる程度に手加減してもらっているのだ。

これで疲れないわけがない。

 

「頼りにしてるよ」

「は、はひ! 頑張りましゅ!」

 

観客の目に見えないようにしながら、智花の腰に手をやりつつ耳元で声をかける。

それだけで、気力が回復してしまう智花。

……ちょろい。

側から見たら、健気な子供を手玉にとる悪い大人だよなぁ。

 

「みんな、締まっていくよ!」

「「「「おー‼︎」」」」

 

そして、第2クォーターが始まる。

 

 

 




先日、ベビーベッドが完成したので友人にプレゼントしました。
喜んでくれて良かったけど、マットの下の板を一枚はがしたら神社のお守りが多数入っているというギミックに結局気がついてくれませんでした。

それとは関係ないですが、掃除をしていて小学校のころのアルバムが出てきたんですが、中学年までは写真の中の子はブルマだったのに、高学年になると半ズボンになってたんですね。
時代の転換期だったんだなぁとしみじみと思いました。
どうでもいいですね、えぇ。
作者としてはブルマやスク水よりも、どちらかといえば競泳水着が好きなので。
もっというなら浴衣から覗くうなじが大好きなんですが。
近所の盆踊りの祭りでは、ここ3年ほど自治会が出す屋台でフランクフルトを焼いているのです。
浴衣の女性が作者の焼いたフランクフルトを食べる姿はいいと思いますか?
でも残念。丁度いい年齢の女性は浴衣着て近所の祭りなんて来ないんですよねぇ。
浴衣きてくるのは将来の浴衣美女かかつて浴衣美女だったかの年齢の方々だけなんですよねぇ(超失礼)



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