ロウきゅーぶで貞操観念とか逆転もの   作:ワンコ派

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今回も短めですが。
空耳も残りあとわずか。
そして、作者の作品の構想的にはあと2、3話くらいで完結するようなしないような。
誤字修正しました。


14話 明日へジャンプ 円堂シュート

 

試合から一週間後の週末。

真帆のお母さんである萌衣さんからの依頼であるモデルの仕事を行った。

金曜の夜から日曜までの二泊三日。

新郎新婦に扮してタキシードとウェディングドレスで着飾った俺たち。

リゾートホテルに併設された教会でそれぞれの組み合わせで撮影したり、全員で撮影したりした。

真帆が俺のことを王子様抱っこするって言って無理をしていたのには笑った。

そうだよな、さすがに小学生じゃ俺を持ち上げられないよな。

真っ赤になってぷるぷる震えているのが微笑ましかったのか、スタッフさんが温かい眼差しで笑っていた。

代わりに俺が彼女達をお姫様抱っこしたんだっけ。

抱き上げる際、偶然指が胸に触れたりしていたかもしれないけどわざとじゃないよ?

ひなたちゃんと愛莉は柔らかゲフンゲフン!……風邪かな?(すっとぼけ)

あとあれにはびっくりしたなぁ。

智花が段差でつまづいて転んで、俺のズボンを咄嗟に掴んだせいでズボン脱げちゃったんだよね。

虎ブルのリコみたいなラッキーすけべだよ。

あっ、ちなみに虎ブルっていうのは世間の思春期女子に人気の漫画で、漫画家の娘がある日宇宙人の男の子と出会ってからなんやかんやあってハーレムみたいになる漫画だよ。

どういう転け方したらそうなるのか解らない格好になったりする。

今回みたいに男の子のズボンずらしてなぜか頭部がパンツの中に入ったり。

謎の発明で男子の服が溶けたり。

智花が(たぶん紗季も)愛読しているっぽい。

ちなみに俺は漫画はゴールデンボールの方が好きだ。

タイトルはあれだけど、中身は全員性別逆のドラゴンボ○ルだし。

集めるのは7つの玉っていうか7対の玉だけど。

ぱふぱふも、おっぱいじゃなくなぜか金玉でぱふぱふという発想が所々狂っているところはあるけど。

 

その後はモデルハウスで撮影。

一緒に遊んでいる写真や俺が料理をしている写真。

新婚生活をイメージしているらしい。

新婚といえば裸エプロンという勝手な想像をしていたけど、みんなの裸エプロンは見れなかった。

むしろするなら俺なんだってさ。

……ですよねぇ、すばるんしってた。

まぁ真面目な内容での撮影だから無いわな。

 

「でも愛莉の裸エプロンとか見たかったなぁ」

 

今より仲良くなったらお願いしてみよう。

丈は短めでお願いします。

誰かとの子供という設定なのか、赤ちゃんを抱っこしての撮影などもあった。

あえて金髪の赤ん坊を探してきたことに三沢家の作為なんかを感じてしまうのは、今となっては気のせいではなく確信犯なんだろうなと。

しかし相手が小学生なものだから、おままごと感が否めない。

それが狙いでもあるんだけどね。

まぁ、なんだかんだでそういうシチュエーションということでいちゃいちゃしてそれなりに楽しかった。

 

 

 

 

 

その約一ヶ月後、ファッション雑誌のブライダル特別号として発売された。

かなり売れた。

めちゃくちゃ売れた。

特別号ということでかなり多めに刷ったらしいが、初版は速攻で売り切れ。

国家プロジェクトでもあったことから各地の役所などにサンプルとして置かれていたものが盗まれることもあったとのこと。

急遽、雑誌としては異例の重版が決定。

テレビやネットでも取り上げられ、何度かインタビューの依頼が来た。

鼻息あらげてインタビュアーの独身女子アナが俺に迫った。

母さんが追い返した。

俺が出ていることを知った独身女性が家にまで詰め掛けた。

母さんが追い返した。

独身じゃない女性も何人か詰め掛けた。

母さんが追い返した。

学校では女子生徒が「女にしてください」と土下座し、通学路では「結婚してください」と見知らぬ女性が土下座し、家に帰れば俺のベッドの下に全裸の見知らぬ女性がいて「子供を作らせてください」と頼み込んできた。

ミホ姉がここぞとばかりに俺の写真を売りさばいて金儲けを画策していた。

母さんがブチ切れた。

不法侵入していた人はポリスメンにドナドナされていった。

ミホ姉はボロ雑巾のようになった。

家が半壊した。

家が半壊したのにも関わらず、ニコニコ笑顔の父さんは天然通り越してどこかおかしいんじゃないかと思う今日この頃。

 

「で、こうなってるわけですが」

 

今までの住所はばれているし、家も壊れてしまった。

それを知った三沢家がすぐさまフォローしてくれたんだが……

現在いる場所は三沢家の屋敷の一室。

萌衣さんのご好意で家族で厄介になっている。

そこの窓から見える広大な敷地の一角に、突貫で一戸建ての新築工事が進められている。

ハハ、ワロス。

……笑えない? いいから笑えよ。

俺だって何故に敷地内に家を建てるのか未だに理解できないし。

国家プロジェクトな仕事をした影響なのだからと、国もいくらか賠償してくれるらしいが、足りない金額は全て三沢財閥から出してくれるという破格対応。

 

いぇーい太っ腹〜。

そこまではいい。

いや、破格すぎてそこまででも十分すぎるほどおかしいんだけど。

一番おかしいのはやはり何故三沢家の敷地に家を建てるのか。

別の住所は急で用意できなかったとか言ってたけど、んなわきゃない。

天下の三沢財閥に中流階級の一戸建てを用意できないわけがない。

むしろ中古で物件を抑える方が何かと手っ取り早いはず。

きっと札束ビンタで即日用意できたはずだよ。

 

「言うだけ無駄なんだろうけど」

 

父さんは「いい人だねぇ」と単純に喜んでるし。

母さんは当初悩んだみたいだけど、安全、安心、金がいらない、更には萌衣さんが研究内容に興味を持ってくれたらしくスポンサーになってくれるとのことから速攻で賛成していた。

もうこれ全方位で逃げ場ないよね。

頭の悪い俺でも、全力で囲いに来ているのはわかる。

開き直ってしまえば早いのだろうねぇ。

何せ世界の三沢財閥だ。

これ以上の玉の腰的なのってもうどこぞの王族と結婚するしかないレベルだよね。

安心、安全のマネーパワー。

相応にプレッシャーは半端ないけど。

逆に考えてしまえば、普通は義務教育終了前に手を出せば警察署でお茶会に強制参加だけど、婚約して双方の両親が納得済みならいいんじゃね?

今回、国家プロジェクトにも参加していることだし、条件さえそろえば超法規的措置としてお役人も見なかったことにしてくれるのでは?

 

「なーんつって」

 

なーんつってつっちゃった。

こういう時はあれだ思考を放棄するんだ。

別のことを考えよう。

そうだな、試合の後結局バタバタしてうやむやになっていたご褒美はいつにしようか。

 

 

一応、それぞれの希望は聞いたんだけど、見事にバラバラなんだよなぁ。

全員希望通りに叶えてやるべきか。

折衷案的なもので同じことをしてあげるべきか。

智花の要望は一緒にツイスターゲームがしたいんだってさ。

よく知ってるなぁ、というかむしろよく持ってるなぁそんなもの。

明らかに狙ってるんだろうね。

紗季の要望は膝枕で耳かきをしてほしいとか。

前世でも耳かき屋とかあったくらいだし、やっぱり需要はあるんだなぁ。

俺も美人に膝枕で耳かきってしてほしいし。

真帆は肩をマッサージしてほしいだって。

最初はジュースおごってだったけど、他の皆の希望を聞いて慌てて変更してた。

でも咄嗟に思いつかなくてマッサージにしたっぽい。

ひなたちゃんはおままごと。

前世では女子らしい遊びではあるけど、今世の女子が喜ぶ遊びではないんだよなぁ。

年齢的にも、小学6年生だとおままごとは卒業してたりするし。

愛莉はまた頭を撫でてほしいそうだ。

それくらいならいくらでもしてあげるのだが、控えめな彼女の事だからあまり主張できなかったのかもしれない。

要するに父性を求めているのだろうけど。

 

「うむ、見事にばらばらだな」

 

しかしどうしようかな。

全員の希望を叶えつつ、可能なら1日で終わらせて、かつ俺にも旨味があればなお良い。

ポクポクポク……チーン。

 

「そうだ、プールに行こう」

 

水着でツイスターゲームして、耳に入った水を綿棒でとってあげて、あそび疲れたらマッサージしてあげて、おままごとの合間に愛梨を赤ちゃん役にして抱っこして撫でる。

これだ。

俺の中で、勝手にプールに行く事が決まった。

 




マッサージはwakuwakuさんの意見を参考にさせてもらいました。不思議ちゃんさんも貴重な意見ありがとうございました。

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