ロウきゅーぶで貞操観念とか逆転もの   作:ワンコ派
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みなさんあけましておめでとうございます。
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5話 寄せる署相談(被害届) タバコを湯につめた

なんやかんやで到着しました三沢邸。

でかい、超でかい。

えっ何? テーマパークか何か?ってくらいでかい。

近隣にこんな大きな家があるなんて知らなかった。

立地的には、俺の家の最寄駅から二つ分駅が離れている場所らしい。

この辺っててっきり国有地の森が広がっているとばかり思っていたのだが。

 

「いやいや、一家族住むだけなのにこんな大きさいらないんじゃあ」

 

「そうかもしれませんね。新人のメイドは誰かと一緒でなければ迷いますから」

 

久井奈さんが言うには、敷地面積は東京ドーム4個分に相当するらしい。

だいたい本邸がドーム一つ分で、庭含めてその他が3個分とのこと。

よく使われる表現だけど東京ドーム行ったことないからあまりピンとこない。

正面玄関から、建物まで数十メートルあるんですが。

あの大学かなんかの校舎くらいあるばかでかいのが家らしい。

規模が大きすぎる。

てっきりあの中に案内されるのかと思いきや、本邸をスルーして裏庭の方に案内される。

途中自家用のプールもあり、当然あるだろうとは思っていたけど、アメリカのセレブ特集とかであるような家庭用プールじゃなくて普通に25mプールだったのに驚いた。

ほかにも庭師の人用の倉庫とか言われたのが普通に俺の家と同じくらいある。

普通に一軒家と変わらんぞ。

 

「住む世界が違うよなぁ」

 

「そう緊張されなくても大丈夫ですよ」

 

「そうそう、金あろうがなかろうが真帆は真帆だよ」

 

余裕ぶってるミホ姉がなんかむかつく。

言っていることは正論だし良いことなんだけどな。

 

「それにもし長谷川様が真帆お嬢様とご結婚された場合は、この家が長谷川様の家にもなるわけですし」

 

「おっ、昴玉の輿狙ってみるか? 上手くいったら旨い物食わせてくれよー?」

 

「えぇ……」

 

いや冗談でそんなこと考えたこともあったけどさ。

さすがにこの規模は尻込みするわ。

でもまぁ、あの5人は特に真帆の実家が金持ちだからと特別視している様子はなかったし、コーチの俺がそれを気にするわけにもいかないか。

でもなぁ。真帆の場合変にすれてない分躾に成功したというのだろうか?

むしろ財閥のお嬢様としては失敗のような気も。

いやいかんいかん。考えちゃダメだ。

 

 

 

しばらく歩くと、新設されたというバスケットコートについた。

おお、ちゃんと公式に合わせた大きさだ。

屋外なので雨の時はできないだろうが、それ以外の時なら十分すぎるほどの練習施設だろう。

周囲をフェンスで囲んであり、ボールが遠くへ飛んでいかないように配慮されている。

運動中水分不足にならないよう、水道とウォーターサーバーまで備え付けられている。

そこでは、すでに5人が揃って昨日教えた反復練習を行っていた。

 

「あっ、すばるーん!」

 

真帆が俺に気がついて、元気にこちらに手を振ってくる。

昨日の2時間足らずでえらく懐いてくれたもんだな。

現実を目の前にしても、やはり真帆がこの家の子だというのが想像しにくい。

どう見ても言動は、前世のわんぱくな男子小学生とあまり変わらないもんなぁ。

むしろひなたちゃんの方が浮世離れしていてしっくりくる。

 

「おー、お兄ちゃん」

 

件のひなたちゃんも真帆と同じく俺に手をふってくる。

他の三人は練習の手を止めて嬉しそうに笑っていた。

 

「お待たせ。ちゃんと練習してるみたいだな」

 

「はい。既に準備運動も終えました」

 

「おっ、えらいえらい」

 

本音としては残念。

せっかく柔軟でいろいろしようと思ってたのに。

胸元のチラリズムも見逃したか。

褒めてくださいといわんばかりに主張する智花を、とりあえず言葉ではあるが労っておく。

あぁでも、今日は久井奈さんという監視がいるからな。

あまり積極的なボディタッチなどは封印しておくべきだろうか。

 

「練習してどれくらい?」

 

「まだ15分くらいしかたってません」

 

「そうか、じゃあ俺も準備してくるから。その間にみんなは水分補給しておくように」

 

『はい!』

 

元気な返事が聞けたので、とりあえず併設されているベンチに荷物を置きに行く。

ついでにブレザーを脱いでネクタイも外しておこう。

今日は基礎練習を確認した後、動き方を見ていこう。

 

「ん?」

 

そこで俺は、久井奈さんがハンディカメラで俺のことを撮影していることに気がついた。

 

「あの……何か?」

 

「あぁ資料用の撮影ですのでお気になさらず。自然体でお願いします」

 

え、資料用って何?

なんで撮影する必要あんの?

まずいな、下手にパイタッチ映像でもカメラに収められた日には言い訳がきかなくなる。

今日は真面目モードでいくぞ!

脳内のマルチタスク思考を司る昴1号〜3号も、どことなく作画がリアルたっちになった気がする。

いや所詮イメージだけどね。

 

 

 

 

 

 

練習の最初に、昨日教えた基本動作の確認をした。

ドリブル、パス、シュート。

みんな飲み込みが早くて、明らかに昨日よりも上達している。

不純な動機で始めたコーチではあるが、目に見えて成果が発揮されていれば嬉しいに決まっている。

全く、小学生は最高だぜ。

 

「それじゃあ今日は3対2に分かれてオフェンスとディフェンスの練習にしよう」

 

「はい」

 

「わかりました」

 

智花と紗季はすぐに返事をしたが、残り三人は思案顔。

 

「ねぇねぇすばるん。おふぇんすって何?」

 

あぁそこからですか。

最近の小学生って英語も授業に含まれているんじゃなかったっけ?

それともオフェンスって使わないのかな。

 

「攻撃のことだよ。逆にディフェンスが防御」

 

「おーわかった」

 

「成る程なー」

 

「オフェンスが3人でディフェンスが二人。バスケっていうのはいかに相手を抜いてシュートするかを競うスポーツだからね。今回は上手く人数の優位性を利用してシュートできるか見るよ」

 

「わかりました」

 

メンバーはその都度入れ替えて行う。

じゃあ最初のチーム分けは、智花と紗季と真帆のチームとひなたちゃんと愛莉チームにしようか。

 

「あっ、愛莉」

 

「はい、何でしょうか?」

 

「君は身長がみんなより高いから、ディフェンスの時は……愛莉?」

 

ゴール前でシュートコースを潰す役割について話そうとした時のことだった。

それまで普通に会話していた愛莉がうつむき、急にぺたりと地面に座り込んでしまった。

 

「愛莉?……どうしたんだ?」

 

呼びかけると顔をあげてくれたが、先ほどまでの明るい顔が一変。

ぼろぼろと大粒の涙を流して泣きじゃくっている。

 

「うわあああああああん! やっぱり私大きいんだああ! デカ女なんだああ!」

 

大声で泣きだす愛莉に、みんなが駆け寄ってくる。

 

「おー、あいり泣かないで」

 

「大丈夫だって、あいりーんは4月生まれなんだから。すばるんそれ知らなかっただけだって」

 

「愛莉は早熟なだけなのよ?」

 

ひなたちゃんと真帆と智花が慰めている。

4月生まれって、え、何?

紗季が俺の隣に来てこっそりと教えてくれた。

 

「愛莉は背の高いことを気にしているんです。長谷川さん、申し訳ないんですけど愛莉に4月生まれだって知らなかったんだって言ってもらえますか?」

 

「えぇ、そんなことで納得するのか?」

 

「一応今までも同じようなことがなんどかありましたけど、いつもこれでなんとか思い込ませてますから」

 

たかが数ヶ月早く生まれたくらいではここまで発育の差はでないけどな。

完全に個人差ってやつだろ。

でも仕方ないのか。

小学生中学年くらいから中学生まで、男子の中の価値観には性的なものは忌避する傾向がある。

恋愛話とかは好きなくせに、自分たちの性欲が薄いからかそういったものに反感を覚えるやつが多い。

だから俺はチームメイトとは仲良くなれても、その他の男子とは仲良くなれなかったわけだけど。

 

「愛莉は以前、ちょっといじめられてたんだ」

 

ミホ姉が補足説明をしてくれた。

肉体の発育と性的欲求は必ずしも比例しない。

愛莉は早熟ではあるものの、子供趣味でまだまだ興味もないのだろう。

だが、周囲はそう見ない。

成長が早くて背が大きい=エロいやつという図式がなりたち、男子たちや妬む女子たちから心無い言葉をなげかけられていたらしい。

でもミホ姉、そういう情報は事前に欲しいんだけどな。

禁句があるなら最初から教えておいてくれよ。

今度他の子にも似たような事情の背景とかないかミホ姉から聞き出しておこう。

とりあえず今は愛莉を泣きやませなくちゃな。

 

「愛莉、ごめんな知らなくて」

 

「ひっく、グス……いえ、こちらこそ」

 

片膝をついて、座り込む愛莉に目線を合わせる。

友達に慰めてもらってか、涙は止まっているようだ。

 

「でもな、そんなに気にすることないんじゃないか」

 

「えっ?」

 

ほら、と彼女の手を引いて立ち上がらせる。

二人正面から向き合って経てば、しゃがんでいた時は同じ高さだった目線が、今では俺の方が見下ろす高さになった。

……ほんと数センチの違いだろうけど。

 

「ほらな、大きいっていっても俺よりも小さいじゃないか」

 

「あっ……」

 

頭をぽんぽんと軽く叩いてやれば、そのことに気がついたのか可愛らしく目を見開いた。

正直、小学6年だから驚くというだけで、170ある女の子ってだけなら普通にいるんだよな。

前の世界での成人男性が平均170くらいあったように、成人女性の平均は165。

そこまで極端に高いわけではない。

今生では、スポーツや格闘技の世界には、どこの世紀末覇者ですかと言いたくなるような2メートル近い女性も多いのだ。

気にするほどのものでもない。

むしろスタイルがいいんだから胸張っていればいいのだ。

軽く正面から抱きしめて、子供をあやすように背中をぽんぽんと叩いてやる。

 

「俺からしたら、愛莉は魅力的な女の子でしかないよ。他のやつがいうことなんて気にしないでいい」

 

「あぅう」

 

うひょー、おっぱいやわらけー。

俺の胸板で愛莉の年齢にそぐわない豊満な胸がつぶれてその柔らかさが伝わって来る。

真面目なシーンだからね、不可抗力不可抗力。

こんな時でも表情に出さない俺は、将来俳優も向いているかもしれない。

あっ、でも好みじゃない女優との濡れ場シーンとかやらされたら嫌なのでやめとこう。

 

「おおー! すばるんがあいりーんに愛の告白を!!」

 

「は、は、長谷川さん。わ、わたしどうしたらいい? キャーー‼︎」

 

背後で真帆と紗季がなにやら騒いでいる。

どうやら女子たちにはまるで告白しているようにでも見えたらしい。

実際、腕の中の愛莉は真っ赤になっている。

おぅおぅ耳まで真っ赤になって可愛いやつめ。

もっと意識してもええんやで?

うん?……確信犯ですが何か?

 

「うぅううぅうううぅうううぅううぅうううぅうう…………」

 

ちらりと智花を見れば、形容しがたい表情で唸っていた。

小学6年生がしていい顔ではないな、うん。

どこかの世界線ではメインヒロイン張ってそうな容姿の娘がしていい形相ではない。

妬みに嫉みといった暗い感情と、友達が喜んでいて嬉しいといった明るい感情が攪拌されてよく分からない状況なのだろう。

昨日の練習では一人上手かったせいで、智花にはあまりスキンシップしなかったからだろうか。

しかし初対面の男がスキンシップしなかっただけでここまで何かをこじらせたようになるかね?

 

「おー、ひなもお兄ちゃんに抱っこしてもらいたい」

 

ひなたちゃんは平常運転ですね。

今日は久井奈さんの目があるからまた今度な。

具体的には体育館倉庫とかで抱っこしてやってもげふんげふん。

ちょっとやりすぎたかなーとか思ってもいるわけで、ええ。

もうばっちりね、久井奈さんね、カメラでこっち撮影しているもんでね。

カメラからは死角になっているから俺の表情は見られていないのが救いかな。

ポーカーフェイスには自信があるけど、メイドさんには見破られるかもしれないしね。

 

 

 

 

その後、テンションの収まったころに練習を再開した。

適正を見るに、真帆と沙希をオフェンスにして、ひなたちゃんと愛莉はディフェンス。

智花には状況に合わせて動けるチームの司令塔になってもらうのが一番いいだろう。

スタミナに優れる真帆には、攻めつつ相手を撹乱する役目を。

紗季はスタミナで真帆に負けるものの、身体能力的にはあまり変わらない。

シュートの精度は高いので、積極的にシュートを狙ってもらう。

愛莉はリーチの長さを生かして壁役に徹底してもらおう。

意外だったのはひなたちゃんがかなりパスが上手くなってきたことか。

スピードというよりも、相手の隙間を縫うコースを見つけるのが早い。

あと余談ではあるが、ミホ姉に愛莉にスポーツブラを用意させるように頼んでおいた。

一緒に下着売り場にいっても良かったんだけど、それは愛莉が恥ずかしがったからやめておいた。

 

 




原作でメインヒロインの智花、現時点で空気の模様。
なお、まだ本編に書いてないネタバレとして、智花は昴に会う前からテレビで昴のことを知っているファンであり、周囲に合わせて知らないふりしていただけでファンクラブ会員だったりする裏設定があります。
だから羨ましがったり妬んだりとするんですね。
完璧ストーカーに変貌するファンみたいですね。

18禁書いたものの、件の友人はログインユーザーじゃないので読めないということが判明。
書くとは言ったけどお前に読ますとは言ってない(ゲス顔)
フォルダについては同じパソコンでしかもロック誕生日にしているのが悪い。





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