アーサー王物語群のさりげない重要人物に性別転換してなっていた件について 作:八雲 来夢
ロリ体型に絶望したがとりあえず17になってしまったので、物語通りに今年の聖霊降臨祭の日にアーサー王の元へ行かなくちゃならない。
道中何があるか分からない。余裕を持って着ける様に四日間前に城を出立した。
今は一人では行かせられないからとお付きの人二人と共に馬に乗り、かっぽかっぽと土の道を歩いている。
どうやって言い方は悪いが潜り込むかを打ち合わせして、物語通りになったので物語を思い出しながら軽ーく今までを振り返ってみる
騎士になると母に宣言した時、母モルガンはそれはもう大反対した
しょうがないね、立場的にオークニーのお姫様だもんね。だが知らん。私はアーサー王の騎士になるんだ。
私の確固たる意志に根負けした母は渋々といった様子で承諾した
あと城の皆に
兄さん達を驚かせるから絶対に喋らないでね!!
というニュアンスで伝えたら微笑ましい物を見る目ではいはいわかりましたよって感じの返答を貰った。私は真剣そのものだったのに何故だ。
これはもう漏えいしてそうで怖いが、兄達の反応というか手紙みたいなのとか無いのでまだ大丈夫な可能性はある。
乗馬も週4位でしていた
一週間という単位が無いので曖昧だけど
かなり上手くなったと思う。城の騎士のお墨付きだし、自信はそれなりにある。騎士のお世辞でなければの話になるが
勿論剣の修練も積んだ
心配性な周りの大人達のおかげで手は真っ白で綺麗なままだ。こちらはあまり自信はない。
ついつい左手で剣を持つこともまれにあった。
本来なら右で剣を持たないといけないのだが、前の私は左利きでついつい左手で物を掴んだりしてしまう
結構怒られた。
結果私は両手利きになった。右利きに直されたが癖は直らなかったよ…
9年を振り返りながら馬に乗せられ、今年の宮廷兼聖霊降臨祭の開催場所である海辺の町キンケ・ケナドンへと向かうのであった……
==ガウェインside==
私は、大広間の窓から外を眺めていた。
特に理由もなく、意味もない。
ただ何となく、窓から見える景色を、街を、人々を見ていた。
いつしか、聖霊降臨祭の日に何か不思議な事が起きたり、奇跡が見られたり、冒険が始まったりと言う事があるまでは御馳走の席につかないのが習慣となっていた。
今は正午になる少し前
騎士の何人かは、不思議な出来事を今か、今かと大広間の扉を見つめ続けている。
すると、馬に乗った三人が中庭に入ってくるのが見えた
城の小人が三人の元に歩み寄り、その内の一人が乗っていた馬を小人に預けた
そして一人は、城の建物に向かって真正面に歩んで来る
それは少女で、共にいた二人よりも頭一つ以上も背が低いだろうという事がわかった
「王よ、私の目が確かであれば、どうやら不思議な出来事がやってきたようですよ」
==アルトリアside==
ガウェインの言葉から数秒後、大広間の扉が開いた。
そこからは、一人が大広間へと入ってくる。
まっすぐに私のいる台座へと向かってくるその人物は、背の低い少女だった。
白い肌に、太陽の光に輝く砂の様な髪色、そしてその眼は湖の水面の様に碧い。
旅でくたびれた様な質素な服を身に纏っていて
少女は低身長で肩幅はせまい、だが手足は長くすらりとしている
少女のその手は小さいが、立派な剣士の手であること、また優れた馬術を擁する者の手であることをアルトリアとランスロットは見抜いた
彼女は王の座る台座の前まで進むと、ぴたりと足を止めた
王が口を開く前に、少女は口上を述べる
「さて王様、貴方様と立派な御家来の皆様方に、神様の御加護がありますよう。わたくしは、三つの贈り物を王様より戴きたく参りました」
一呼吸置いて、少女は言葉を紡ぐ
「決して無理難題の代物では御座いません。また、わたくしに下されたとて、名誉が傷付く物でも御座いません。
第一の贈り物は今申し上げます。そして、残りの二つは十二ヶ月後、即ち一年後にお願いすることといたします」
「申し述べよ。望みの物を遣わそう」
その堂々とした佇まいと真っ直ぐに見上げる曇りのない眼を、王は気に入った様だった
「十二ヶ月が過ぎるまで、食物と宿る所を下さるようお願いいたします」
王は予想外の贈り物に一瞬であるが動揺し、こう返した
「少女よ、もっとましな物を所望せよ」
「十二ヶ月後の今日までは、欲しい物は御座いません」
「…ふむ、ではそうするがよい。食物と宿所をつかわそう。どんな者でも、それを拒んだことは一度もないのだ。では、そなたの名前を」
王の問いに少女は返す
「適当な時が来るまでは、言わないでおきたいのです」
「好きなようにするがよかろう。だが、そなたが何処の誰なのか、本当は知りたい所だ。私はそなたのような者を見たことがない」
=====
一週間キッカリにキンケ・ケナドンに、しいて言えば宮廷に着いた。結構遠かった。
中庭でお付きの人たちと一緒に馬を降り、お城の人に馬を預けて大広間への扉を開ける
王が座る台座にいたのは、見覚えしかないピョコンだった。
その人を見たことでやっとこさ私は気付いた
ここFate/じゃね?
気づくのに9年掛かった。
アホか私は!!!
あの金髪どう見てもEXTRAのガウェインじゃねーか!!しいて言えばFGOの6章に出てきたであろうあの人じゃないか!!!!
アホなのか私は!!!!!
菌糸類の日記の前日譚見て数日後の記憶ないままこっち来たけど気付けよ私!!!現代では私の身の回りでは希少種になったガラケー民だからFGO出来なかったけどさぁ!!!!
周りの騎士の視線が刺さる刺さる。内心今にでも立ち去りたいが、そういう訳にはいかない。
現代日本人の時は知り合い達に「お前は変な処で肝が据わっている」と評判(?)だった私だ。もういい切るしかない
結果で言えば、大体物語通りになった。
さすがに寝床は台所では無かった。台所の裏とも言えるこじんまりとした部屋だ。
ボーマンのあだ名も頂戴したし、ランスロット卿の助け舟もあった。流れたけど。
ガウェイン兄さんは私が妹だと気付いた様子は無かったが、どこか気になる様子だった。まぁ違和感ぐらいはするだろうね
前の兄達と前の私はあんまし似ていなかったが、この兄妹は結構似ているところがあるようだから
さーて台所仕事頑張るぞー
キリの良い所で切ったら短くなりました。
追記:修正いたしました;
馬術と剣術は本人の想定以上に上手くなっていました。
あと王を旧セイバーにするか散々迷いに迷いました。
変な所でポーカーフェイスと肝の据わり様を見せる元現代日本人はFGO未プレイ。
ネットで誰が出てきたかを把握していました。
6章前日譚を見た数日後の記憶が曖昧なので8月の上旬に何かあった模様。
あと想定以上の閲覧数とお気に入りの数に動揺を隠せません。ありがとうございます。
まだ騎士にすらなっていませんが頑張って完走させたいと思います。
後輩「ローズマリ・サトクリフって誰ですか」
私「えっ」
後輩「えっ」
※ローズマリ・サトクリフはイギリスを代表する小説家です。