東京の男子高校生である立花 瀧はある日、目覚めると…
よりによって「サウザー様」と入れ替わっていた。
東京で暮らす男子高校生である立花 瀧。
彼はある朝、目覚めると「サウザー」になっていた。
「誰だこのオッサン!?」
鏡を見た瀧が開口一番にそう叫んだのは致し方がない。
鏡に映っているのはいつもの見慣れた顔ではなく……金髪碧眼のやたらと顔の濃いオッサンだった。
「どうしましたサウザー様? 朝っぱから大声を張り上げて?」
大声を聞き付けて駆けてきたのだろうサウザーの副官が扉を開けて入ってきた。
もっとも瀧が副官の存在を知るハズもなく…
「ぎゃぁぁぁっ!? 変なオッサンが出たぁぁぁ!?」
角がついた兜を被ったチョビ髭のオッサンを見た瀧はそう叫んでしまった。
「いや、そんなオッサンと言われましても…
それよりもサウザー様、早く身支度を整えませんと学校に遅刻してしまいますよ?」
「え? 学校? このオッサン学校、行ってるの?」
副官であるブルはサウザーの言動に困惑しながらも「ええ、はい」と肯定し、そのまま部屋をそそくさと出ていく。
サウザーは時折おかしなことを口走るので、今回のこともその一環だと思ったからだ。
「夢なのか? 夢だよな? 夢にしては妙にリアルだけど…
とりあえず学校に行った方がいいよな?」
誰に言うわけでも呟く瀧。
彼は副官の語る「学校」へと向かうことに…
「──で、あるからして答えはこうなる…」
先ほどの副官が小学生低学年らしき児童を相手に授業を教えており、その児童に交じってオッサン…の姿をした瀧もいた。
(え? このオッサン小学生? 頭が? それとも「体は大人、頭脳は子供」所謂、逆コナン?)
瀧の疑問をよそに時間だけが過ぎていく…
「体を鍛えておかないと立派な聖帝兵にはなれんぞ!?」
屈強な大男が手に持ったムチを地面に打ち付けながら子供たちに叱咤する。
今、子供たちがやっているのは鉄棒を使った逆上がりなのだが…
「えーっと、サウザー様もやりますか?」
「いや、今日は大人しく見学してるよ」
問いかけてくる男に瀧はやんわりと拒否すると、男は安堵の息を漏らす。
(サウザー、お前は普段から何をしているんだ!?)
サウザーの立ち位置にますます混乱する瀧。
「あれ? サウザー様、今日はパンを奪わないんですか?」
「変な…あの立派な御輿に乗らないんですか?」
「今日のサウザー様は静かですね…」
サウザーのダメっぷりに瀧は頭を抱えてしまった。
そんなときに副官が慌てた様子で報せを伝えに駆けつけてきた。
「サウザー様、大変です! ターバンのガキが侵入しました!」
「え? ターバンのガキ?」
聞き返した瞬間──瀧は左脚に太い針で刺されたような激痛を味わい、尻餅を付いてしまう。
瀧は頭にターバンを巻いた子供が走り去るのを目撃した。
その手には鋭い凶器のようなモノが見え隠れしていた。
「え!? 痛いんですけど!? これ夢だよね!? 夢なのに痛覚があるんですけど!?」
「残念ですがサウザー様、これは現実です」
痛みで床を転げ回る瀧。
「それでサウザー様、ケンシロウたちが試合をご要望しているのですが…」
「試合!? 無理だから!? 俺、刺されてるんだよ!?」
「ですよね……それではケンシロウたちにそう伝えてきますので…」
ケンシロウたちに伝えるべく、移動する副官。
「ぎゃぁぁぁ──っ!!!?」
副官が曲がり角を曲がった瞬間──副官の雄叫びと……
ひたっ… ひたっ…
何かが近づく足音が廊下に木霊する…
一歩一歩鳴るたびに汗が吹き出る。
「うわぁぁぁ─────っっっ!!!?」
恐怖に駆られて目覚めた瀧。
凄い寝汗で肌が濡れていた。
「…夢? 夢だよな?」
確認するために周囲を見渡す。
そこは見慣れた自分の部屋だった。
とんでもない内容の夢だった。
だが、それも一時の夢なら話は別、クラスの友人たちに聞かせてやろう。
「「おはようございます。サウザー様!!」」
学校の校門に辿り着いた瀧。
彼を待ち構えていたのは男たちの野太い声々と、ずらっと両脇に整列している男たちの列々。
(´・ω・)にゃもし。
シャギ様も考えたんだけどね…
こっちの方が作りやすかった。