声を失った少年【完結】   作:熊0803

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どうも、作者です。
今回は彼とガハマさんの話。

楽しんでいただけると嬉しいです。


【挿絵表示】


↑この章の表紙を書いてみました。スーツの参考はsaoのエイジ。


79.偶然にも、少年と少女は出会う。

 夕方の近所の〝スーパー〟には、沢山の人間がいる。

 

 

 

 その多くは女の人で、おそらくはシュフというものだろう。家族というグループの家事を取り持つ存在だ。

 

 その認識からいくと、僕もそのシュフにあたる。あまり生活力がない静さんの代わりに炊事洗濯をしているから。

 

 もっとも、スーパーにくるのは初めてなんだけど。家を出る時の静さんの心配ぶりは、とても大仰だった。

 

「ふふ……」

 

 思わず笑いが漏れる。すると、チラチラと寄せられていたシュフの目線がこちらに向く。

 

 僕のような若い個体がここにいるのが珍しいのだろう。僕の外見年齢ではガッコウ?にいくのが普通だと聞く。

 

 静さんはそのガッコウ、という教育機関に従事しているらしく、明日から出勤するらしい。

 

 ……静さんには感謝している。

 

 こんな()()()()()()僕を拾い、色々なことを教えてくれ、今も家に住まわせてくれている。

 

 人間はそういう対象を命の恩人というらしく、静さんのためなら家事くらいはしたい。

 

「何はともあれ、今は買い物だよね」

 

 早く帰って、明日からガッコウに行く静さんにご飯を作らないと。

 

「あとは、卵と胡椒かな……」

 

 メモの一番下を見て、カゴを片手に卵を探して歩き回る。

 

 少しして、お目当てのものを見つけた。見ると、もう最後の一個だ。

 

 手を空けるためにメモをポケットに入れて、ポツンと残ってるパックに手を伸ばしーー

 

「「あっ」」

 

 そこで、横から出てきた誰かの手とぶつかった。

 

「す、すみません、どうぞ」

 

 とっさに手を引っ込めて、もう一人の誰かさんに譲る。

 

 まだ静さん以外の人間は目を見て話せないのだが、その人はわたわたと大きな胸の前で手を振る。

 

「いや、あたしは別にいいです、から……」

 

 前に静さんのタンスにあったセイフクを着たその人は、だんだん言葉を弱め、そのうち黙ってしまった。

 

「あ、あの……?」

 

 恐る恐る顔を上げ、その人を見る。

 

「えっーー」

 

 その瞬間、息を呑んでしまった。

 

 その人間の女の子は、とても優れた見た目をしていた。見た目だけなら、僕と同い年くらい。

 

 大きな目にスッとした鼻、桜みたいな唇。肌は透き通った真珠みたいで、見ているだけでため息が出る。

 

 ピンク色に近い茶色の髪はお団子にまとめられていて、ちょっと着崩したセイフクに似合っている。

 

 静さんも人間の中では優れた容姿を持っていると最近解ったけど、同じくらい綺麗だった。

 

「ひ、ヒッキー?」

「っ、え、ひっ、ヒッキー?」

 

 その子の声で、僕は我を取り戻した。

 

 それはあっちも同じみたいで、僕が困惑するとハッとする。

 

「ご、ごめんなさい。ちょっと知り合いに似てて……」

「そ、そうですか……」

 

 それきり会話は途絶える。僕にコミュニケーション能力が絶無なことも、最近知ったことの一つだ。

 

 どうしたらいいのかわからずに視線を右往左往させて、元からの目的だった卵のパックが目に入った。

 

「……あの、これどうぞ」

 

 手にとって、その人に差し出す。

 

「えっ、いいんですか?」

「はい、僕は他のスーパーに行くので」

 

 多少帰るのは遅くなるだろうけど、まだ夕ご飯までに時間はあるし、大丈夫だろう。

 

 女の子はしばらく申し訳なさそうにしていたけど、僕が無言で差し出し続けるとおずおずと受け取った。

 

「……じゃあ、もらうね」

「はい」

「あの、ありがとう」

「い、いえ」

 

 お礼を言って、その子は小走りにレジの方に向かった。

 

 それを見送って、僕も調味料のコーナーで胡椒を手に入れるとお会計をするためにレジへと向かう。

 

「結構買ったな……」

 

 片手にズシリと重たいビニールを携えて、スーパーを出る。

 

「ん?」

 

 さて帰ろうとしたところで、駐輪場の近くでなにやら起こっているのを見かけた。

 

「ねぇ君、総武の子?」

「めっちゃ可愛いね、俺らとちょっと遊びに行かない?」

「いやー、あはは。遠慮したいかな……」

「いいじゃん、ちょっとだけだからさ」

 

 さっきの女の子が、違うセイフクの男3人に囲まれている。

 

 男の方はニヤニヤと下卑た笑みを浮かべて、困った顔をした女の子の胸をチラチラと見ながら話してた。

 

 ……あれが俗に言うナンパってやつなのかな?静さんの漫画では、何度か見たことあるけど。

 

「ここ、普通に住宅街の近くのスーパーなんだけどな……」

 

 ともあれ、ちょっとだけ話したのに見て見ぬ振りするのは、静さんが見たら悲しむだろう。

 

 

 

『ほら、ここまで来いよ。じゃないと餌はもらえないぞ〜?』

『あはははっ、やめてやれよ。かわいそうだろぉ?』 

『別にいいだろ、《博士》も替えはいるって言ってたしよ』

 

 

 

 ……それに、あの()()感情に満ちた顔は見ていて悪い感情が込み上げる。

 

「あの」

「あ? なんだお前」

「あ、さっきの……」

 

 こっちに顔を向けてくる男の一人。金髪でツンツンしてるから、あの狩猟ゲームの猿みたい。

 

 女の子が僕を見て、ハッと目を見開いた。どうやら覚えてたみたいだ。

 

「なに、お前もこの子狙ってんの?」

「残念だけど、俺らが先に見つけたからもやし君は引っ込んでてくれる?」

 

 ガムを噛んでる男が軽薄な口調で僕を見下し、帽子をかぶった方の男が女の子の方に手を回そうとした。

 

「そういうのは、やめたほうがいいですよ」

 

 とっさに腕を掴んで、女の子に触れないようにする。男は目を細めて振りほどこうとするけど、外れない。

 

 ニヤニヤした顔を不機嫌そうにして、今度は僕の腹を蹴る。女の子が悲鳴をあげたが、微動だにしなかった。

 

「なんだこいつ、ヒョロいくせしてびくともしねぇ」

「おい、離せよテメェ。ボコられたいのか?」

「ヒーロー気取り?こっちは3人だよ?」

 

 上から目線な言葉で言うものの、警戒した様子で僕を取り囲む男たち。

 

「その子を放っておいてください。なるべく争いたくはありません」

「はっ、舐めたこと言ってんじゃ……ねえぞ!」

 

 後ろに回ったガムの男が、後頭部に向かって拳を繰り出してくる……仕方がないか。

 

「すみません、ちょっと預かっててください」

「へっ?」

 

 女の子にビニール袋を放って、僕は男の腕を握る右手を力を込めた。

 

 

 ビキッ!

 

 

 音が鳴って露出した手の甲に()()()()が浮かび、右足を踏み込むと男の体を勢いよく()()()()

 

「うぉおおおっ!?」

「ぐぎゃっ!」

 

 後ろの男にぶつけて手を離し、二人まとめて吹っ飛ばした。

 

 もつれあって制止し、そのまま伸びてしまう男たち。ゆっくりと振り返って残りの一人を見る。

 

「まだやりますか?」

「こ、この野郎っ!」

 

 どうやら引く気は無いらしい。ため息を吐いて、前蹴りをしてくる男の後ろに回る。

 

 こちらを見失って混乱しているうちに、軽くお尻を蹴ると顔から転んだ。

 

「い、いてぇ……」

「すごい……」

「あの」

「ひゃっ!?」

 

 ぽかんとしてる女の子の肩を叩いて、こっちに気づいてもらう。

 

 両手で抱えていたビニール袋を受け取ると、袖で隠した右手で持って左手でその手を握った。

 

「今のうちに行きましょう」

「あっ、ちょ!?」

 

 のびている3人組の横を通り抜けて、スーパーの敷地からそそくさと逃げ出した。

 

「はっ、はっ……」

「……ここら辺でいいかな」

 

 しばらく走って、十分にスーパーから離れたところで立ち止まる。

 

「あの、もう大丈夫だと思います」

「はぁ、はぁ……あ、ありがと」

「い、いえ、なんか口出ししちゃってすみません」

 

 つい介入してしまったけど、もしもこの人が見た目より困ってなかったとしたらいらないお世話だった。

 

 でも、女の子は息を整えるとにこりと笑う。その顔に少しだけ見とれてしまった。

 

「ううん、本当に助かったよ。ありがとね」

「それなら良かったです。では、僕はこれで……」

「あっ、待って!」

 

 その場を去ろうとしたところで、手を掴まれる。

 

 何これ、すごく柔らかい。静さんの手とはまた違う暖かさを持っている。

 

「その、喉乾いてない……?」

「……え?」

 

突然の申し出に、僕は変な声を出した。

 

「ほら、さっきのお礼っていうか。それに卵のこともあるしさ!」

「は、はぁ……」

 

 わちゃわちゃと説明する女の子に呆けた声を出しながら、僕は申し出を受けるかどうか思案する。

 

 静さんに貸してもらった腕時計を見ると、まだ余裕はありそうだ。卵はまた明日にでも買いに行けばいいかな。

 

「……少しだけなら」

 

 そう答えると、女の子はホッとした顔をした。不思議な感じだ。

 

「良かった。じゃあ、あっちの公園行かない?」

「は、はい」

 

 手を引かれて、何度か横を通ったことのある公園へと誘われる。

 

「待ってて、何か買ってくるから」

 

 言われて、近くにある自販機に向かう女の子を見送って公園の中を見渡す。

 

「入るのは初めてだな……」

 

 スーパーに行く道で見かけ、少し気にはなっていたものの目的を果たしたらすぐに帰るつもりだった。

 

 それに、もし〟あいつら〟に見つかるかもしれないと思うと、一歩も家の外に出ることができない。

 

「お待たせー、これで良かったかな?」

 

 ベンチに座って待っていると、飲み物を買った女の子が戻ってきた。

 

 差し出されて受け取ったのは、黄色に黒い波線の入った長細い缶。側面を見ると……

 

「まっくす……こーひー?」

「うん。それ友達が好きでさ……どう、かな?」

 

 やや不安げに聞いてくる女の子に、僕はプルタブを開けて一口中身を煽る。

 

「……甘いね」

「やっぱり? あたしもそう思うんだけど、友達は『人生は苦いんだから、せめてコーヒーくらいは甘くていい』って言うんだー」

「面白いことを言う人ですね」

 

 思わずクスッと笑ってしまい、慌てて女の子を見る。人は友達を笑われると傷つくと聞いた。

 

 でもどうやら怒ってはいないようで、同じように笑いながら僕の隣に腰を下ろす。

 

「それじゃあ改めて。助けてくれてありがとね!」

「こちらこそ、無事で良かったです」

 

 もし怪我をしたら、少し複雑な気分になっただろう。あの男たちがそこまで強くなくて助かった。

 

「男の子を振り回すなんて、すごい力持ちなんだね。こう、見かけからは想像できないってゆーか」

「あはは、生まれつき腕力はありまして」

 

 無意識に右手を体の陰に隠す。もう元に戻したけど、あまり人に見られて良いものではないと直感が言う。

 

 女の子はそれに気づいた様子もなく、元気よく話しかけてきた。僕と違ってコミュ力があるみたいだ。

 

「映画でも見てるみたいだったよ!何かスポーツとかやってるの?空手とか?」

「いや……本当に生まれつきなんだ」

 

 そうあるべくして僕は作られた。生まれた時既に自覚していた自分の力は、あまりに大きすぎて。

 

 思わずそれを使ってしまったのは、《研究所》での訓練が生きている証拠だ。思い出したくもないはずなのに。

 

「へぇ〜、羨ましいなぁ。あたし全然力無くって、力仕事とかあんまできないから困るんだ〜」

「力があってもいいことなんて、あんまりないと思うけど……」

 

 いるのかいらないかで言えば、こんな力はいらない。あそこから逃げ出すのにしか使えなかった。

 

 いや……今日で役に立ったのは2度目、かな。できればもう、3度目はこないでほしい。

 

「でも、その力のおかげであたしは助かったし。あってもいいんじゃないかな?」

「……どうなんだろう。本当に自分のしたことが正しいのか、よくわからない」

 

 それこそ、僕という生命そのものが存在していていいのかさえも、わからない。

 

 ……僕は何を初対面の人の前で悩んでいるんだろう。暗い顔したってこの子には迷惑なだけだ。

 

「ごめんね、変なことを言って」

「ううん、別にいいよ……でも、自分のしたことが正しかったのか、かぁ」

 

 自分のペットボトル……午後の◯茶と書いてあった……を飲みながら、女の子はため息をつく。

 

「何か、あったの?」

「あー、うん。実は最近、友達と色々あってね」

「それってさっきの友達?」

 

 こくり、と女の子は頷く。

 

 それからオレンジ色に染まった空を見上げて、どこか物憂げな横顔で話し出す。

 

 そこからは嗅ぎ慣れた()()感情とは違う、何か沈んだ感情を感じる。

 

「あたし、その人に大事なことを伝えたんだ。でも望んだ通りにはいかなくて、それなのに思った通りの結果だったの」

「……なんか、複雑だね」

 

 自分が欲しい結果じゃなかったのに予想通りだったなんて、とてもおかしな話だ。でも人間にはよくあることなのだという。

 

「うん……今でも時々思うんだ。本当にあの時したことは正しかったのか。もしああしなかったら、別の何かがあったんじゃないか、って」

「もし、やらなかったら……か」

 

 あの時逃げ出さなければ、元々データ用の試作品で用済みだった僕はそのまま廃棄処分されていただろう。

 

 静さんがいつかの晩御飯の時に言ってた。「たらればに意味はない、ただ自分のしたことだけを覚えていればいい」、って。

 

「多分、それは元からなかったんじゃないのかな?」

「……えっと、どういうこと?」

 

 あ、いきなりこんなこと言っても意味わからないよね。まだまだ人と話すのは苦手だ。

 

「これは恩人の言葉なんだけど、終わったことに〝もしも〟を考えても仕方がないんだ。過去を変えられないのなら、その時の自分の選択を信じるしかない」

「その時の自分の選択……」

 

 少なくとも僕は、そうしなければと思って動いた。この手を血で染めて、あの地獄から抜け出した。

 

「多分、迷わない人なんていない。でも、もしかしたら迷った時には何かをやった後で、もしもの先なんてないかもしれないんだ」

 

 静さんに拾われて、色々なことを知るうちにどんどんわからなくなっていく。

 

 僕の力の異常性、人間の常識の窮屈さ、この複雑で残酷な世界で人間として生きていくことの難しさ。

 

 何よりあの日のように簡単に人を壊せてしまうことが恐ろしくて、いつもどこかに後悔が渦巻いてる。

 

 それだったら、あの鳥籠の中で飼い殺しにされていた方が良かったんじゃないかとさえ思ってしまう。

 

「それでも、迷ったって、悩んだって、過去を抱えて自分の中で折り合いをつけていくしかない……多分、生きるってそういうことなんだと思う」 

 

 でも、所詮そんなものはいくら考えても仕方のないことだ。

 

 僕は籠を壊して外に飛び出すことを選んだ。ならその自分の選択を信じて、生きてみるしかない。

 

「君は、その友達に何かを言ったことを後悔してる?」

「……ううん、してない。ヒッキーに想いを伝えたことは、絶対に間違いじゃなかった」

 

 その友達はヒッキーっていうらしい。薄々そうかなって思ってたけど、やっぱり告白だったのかな?

 

 女の子は、まっすぐな目で答える。ずっと後ろを向いて怯えている僕とは比べ物にならないくらい強い目だ。

 

「だったら、その決意を信じればいいと思う……僕がいうのもあれだけどさ」

「そんなことないよ。お陰でちゃんと自分の迷いと向き合えた。ありがとね!」

 

 今度はぱっと笑う女の子。花が咲くような笑顔って、こういうのを指すんだろうか。

 

「それなら良かった……あ」

「? どうしたの?」

「いや、いつの間にか敬語を忘れてしまったなと思いまして」

 

 気づかぬうちに敬語が抜けてしまった。もしかしたら年上かもしれないのに。

 

 いや、それを言ったらほとんどの人間は僕よりも年上なんだけどね。なんだったら幼稚園生にすら負ける。

 

「別にいいよ。なんか、年下って感じしないから」

「そうですか? なら……」

「ほら、また敬語!いいって言ってるんだから使うなしっ!」

「ご、ごめん!」

 

 こっちに身を乗り出してくる女の子にドギマギする。近い近いいい匂い!

 

 しばらくむーっとしてた女の子は、可笑しそうに笑うと体を引いた。思わずホッとしてしまう。

 

 そのまま女の子は立ち上がって、いつの間にか空になったペットボトルをゴミ箱に放りながら言う。

 

「それじゃ、あたしそろそろ行くね」

「あ、僕もそろそろ行かないと」

 

 自分もまっくすこーひーを飲み干して、ゴミ箱に捨てると立ち上がった。

 

「あのスーパー、時々使ってるから。もしまた会ったら、お話ししようね」

「はい、僕でよければ」

 

 お互いにあるのかわからない次を約束して、一緒に公園の外までいく。

 

 そこで反対の方向へと歩き出そうとしたところで、僕はあることを思い出した。

 

「あの……」

「ねえ……」

 

 そうして振り返った時、女の子も立ち止まってこっちを見ていた。思わずどきりと心臓が跳ねる。

 

「え、っと……先にどうぞ」

「いやいや、そっちが先でいいよ」

「じゃあ……君の名前は?」

 

 そう聞くと、ぽかんとした女の子はプッと吹き出した。あれ、そんなにおかしなことを聞いたかな?

 

「ごめんね、同じこと聞こうとしてたから」

「あ、なるほど……」

 

 少しして笑いも収まったのだろう、手を体の後ろで組んだ女の子はひまわりのような笑顔で答えた。

 

「あたしは由比ヶ浜結衣。好きに呼んでいいよ」

「由比ヶ浜結衣……うん、わかった」

「それで、あなたは?」

「僕は……」

 

 そう聞かれて、そういえばたった二日目に静さんに名前をつけてもらったことを思い出す。

 

 そう、名前。《No.108》ではない、僕の今の名前はーー

 

「〝平塚八兎(ひらつかやと)〟。それが、僕の名前です」

「やとくん……じゃあ、やとっちだ!」

「それは、あだ名?」

「うん!またね、やとっち!」

「はい、また」

 

 手を振って走っていく由比ヶ浜結衣さんを見送って、僕も帰路につくのだった。




読んでいただき、ありがとうございます。
これが真の最後の日常回。次回からぶっ壊れます。

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