戦艦レ級 カ・ッ・コ・カ・リ(仮タイトル) 作:ジャック・オー・ランタン
自分はポータブルシリーズしかやってなかったのですが、すごいですね、このゲーム。
広大かつ複雑にもかかわらず、斜面を滑ったり翼竜での移動などフィールドワークでのストレスフリーさ。
強大なモンスターを相手に伏してチャンスを窺ったり、環境という自然のギミックを利用し優位に立ったり。
マルチプレイにて他人の、現在進行形で行われているクエストに割り込み参戦できちゃったり・・・・
このゲームは実に様々な衝撃を自分に与えてくれました。
先述の通りにいろんな衝撃がこのゲームにはありましたが、その最たるものは何と言っても・・・・
受付嬢のバイタリティです
それはそれとして、今回多機能フォームに字下げなるものを見つけ、利用してみました。
文体が好評ならこのまま続けていきたいと思います。
さすがに間が空いてきたので途中ですが、更新。
前回主人公の戦闘シーンを入れると宣言したのにできなかったのが悔やまれます・・・・
薄暗い室内に数人の人影が佇んでいる――――
数は数人、部屋は暗いためその顔を窺うことはできない――――
今この部屋では誰にも悟られぬよう、密談が行われていた。内容は今から1か月近く前、人類史上初の鹵獲に成功した深海棲艦、その個体【モラトリアム】について。
この部屋にいる者達は近い未来に接触することになるこの個体に、自分たちがどのようなアプローチを仕掛けるべきか、手に入れた後どのように弄ぼうかという仄暗い愉悦の会談に勤しんでいる――――
あるものは心の底から滲みだすような邪悪な相貌を、あるものはそれにいい顔をしないものの傍観の姿勢を、それぞれが異なる混沌とした思惑が入り混じっていた。
件の彼女がこれらの毒牙に掛かる日は、近い――――
* * * * * * * * * *
佐世保鎮守府 訓練施設にて――――
体育館に似た造りの施設、その中央に複数の人物が入り混じり、
そのうちの4人は未だ幼さの残る少女たち。彼女達は激しい動きをするのに適した体操着に着替え、手に持ったそれぞれの得物を振るい、1人の人物を攻めている。
複数人から攻撃を受けているのは1人の青年だ。
灰色の髪に背の低い身長、幼さを残した顔立ちは性別が曖昧に成りそうなほど整っており、その
彼は4人から繰り出される剣戟をカーボンで出来たサバイバルナイフ型の得物を逆手に持ち、身軽な動きと巧みなナイフさばきで悠々といなしていた。
突き、上段、蹴り、胴。
受け流し、頭を下げ、体をずらし、切り払う。4人の連携を彼はことごとく
4人の着ている体操着には
「てぇぇい!」
4人の1人であるクリーム色に近い薄い金の長髪をした少女が、自慢の速度を活かして青年に肉薄する。
青年は戦いながらも常に4人の位置を把握しており、当然彼に突貫していく少女―――
「ぶえッ!」
「しまかぜ、速度はあっても技術がないせいで振り回されてるです」
「たぁあッ!」
横合いから繰り出される銀髪の少女―――
「ッぐ!」
「あまつかぜ、相手に反撃されないよう横に大きく振るのはいいですが、すぐ次に繋げるよう立ち回らないとダメです」
次に残った2人―――
「ハァ、ハァ・・・・」
「代行・・・・人間なのに艦娘より強いってなんなの・・・・」
武器戦闘による訓練を受けているジューゾーたち、霊力を使わない模擬戦の結果はジューゾーの圧倒的な技量とセンスによって終始4人を圧倒するというものであった。
艦娘たちの身体能力は"肉体強化"を使わない通常の状態でも、駆逐艦ならば最低でも体格のいい成人男性並みの身体能力を持ち合わせている。戦艦ともなればオリンピックのメダリスト級にも匹敵する。
にもかかわらず、4人はジューゾーを相手に攻め
* * * * * * * * * *
息を整え、再び訓練に移る5人の姿を離れた場所から観戦してる者たちがいる。
数は2人、隣り合って座っており、仲むつまじくジューゾーたちの訓練風景を眺めていた。
「ジューゾーお兄ちゃんすっごくつよいね!れーちゃん!」
コクン!
ジューゾーたちの戦闘訓練を観戦していたのはゆう君ことユウタと、れーちゃんこと戦艦レ級である。
今回はユウタと母親だけで訪れており、現在ユウタとレ級は担当である艦娘の付き添いの下、いろんな場所を見学し、この訓練施設でジューゾーとその部下による模擬戦を見学していた。
ユウタの感想に頷き、レ級の胸中にはジューゾーの強さに対する感嘆で埋まっている。
(
『
自分であればどの程度対抗できるだろうか、そもそも、自身の中に秘めている力を自分はほとんど把握できていない。
何もない、ということはないはずだ。遠くの物を拡大するように視界を変動させることができるし、肉体の強さだって普通の人間ならまず負けることはないと確信している。
だが、自分は種族としてあまり優秀ではないように思うのだ。
自分をここへと連れてきた者たち―――かんむすと呼ばれている者たちと自身の種族―――しんかいせいかんと呼ばれている存在は足を海の上に浮かべて移動することが出来ていた。
それに比べて自分は海の上を移動するどころか、海面に立つことすら出来なかった。
水中で手足を使わずに泳ぐことは出来る。だが基本技能であろう水上走行はできない。
それに何もないところから兵器を取り出して撃ったり飛ばしたりする事だって――――
あの物を何もないところから召喚したり取り込んだりする能力はすごく便利そうだ。出来ることなら自分も使えるようになりたいな。
それと戦闘能力。
先ほど普通の人間なら相手にならないと言ったが、あの島で出会ったかんむすと偶然戦闘になったときはアスリートと子供ぐらいの差で無様に敗北した。
あの
ここへやってきて1ヶ月近く過ごしているが、特段体が成長してるようには見えない。
隣にいるゆう君はほんの少しではあるが、自分との身長差が縮まっているような気がする。
ちょっとは運動した方がいいのかも。
思考を終え、再度意識をジューゾーたちに向けると島風たち4人は既に地に沈んでいた。
* * * * * * * * * *
談話室で思い出話に花を咲かせている一団がいる。
この鎮守府の司令官であるシノハラと秘書艦である時雨に、現在レ級と一緒にいるユウタの母こと足柄(解)だ。
思い出話の内容は足柄が解体されてから戦ってきた主な
「それは、また――――随分と大変だったわね」
足柄はレ級の飲酒がきっかけで起きた騒動について聞かされ、ため息を
霊力を保有している者は基本的に差はあれど、強い肉体能力を持つことが多い。
霊力さえ保持し、訓練を積みさえすればまず確実に修得できるのは"肉体強化"となる。次点で離れた者との交信が可能になる"思考共有"か――――これは人によって適性があり、軍はこの能力に適性がある者を―――提督の資質として必要不可欠な素養を持つ人間を優遇して取り入れている。
戦艦レ級―――【モラトリアム】と呼ばれている少女は先日の夜、シノハラ提督の預かり知らぬ間に飲酒し、
元々シノハラは彼女に"思考共有"をはじめとする
「本当にね、けれどあの子に潜在能力があることがはっきり分かったのは
歴史上初めて人類が保護する事のできた深海悽艦である彼女だが、彼女は前任の戦艦レ級は
まず基本中の基本である水上に浮かぶことが出来ない、砲撃を始めとした艤装の使用も出来ない。
さらには大前提である霊力の運用すらまともにこなせないときた。
今後彼女にはドイツからの研究機関―――神秘の研究や兵器転用に力を注いでいるアメリカとは違い、深海悽艦の生物としての側面や弱点の研究に傾倒している者たちに
やはり少しでも深海悽艦について理解を深めることの出来る材料は多いに越したことはない。
各国に派遣されている日本出身の提督たちには防衛だけでなく、秘密裏に工作活動じみた任務も課せられている。それによるとどうやら一部の国の限定的な部分では、非合法な活動の影がちらついているのだ。
代表的なものを抜粋すると世界の混乱に乗じた人身売買や違法薬物の取り引き、ほかには深海悽艦の攻撃を隠れ蓑にした殺人や誘拐など・・・・
こういった様々な問題はやはりどの国にも少なからず起きてしまっている。現在日本海軍の少将にまで上り詰めたホウジ提督は中国に派遣されていた際、当時
この中国の犯罪組織の壊滅によって、連動するように日本に潜んでいた犯罪組織の人身売買の取り引きも明るみになり、
この一連の事件によって囚われ、解放された者の中にはこの鎮守府で司令官代行の任に就いているジューゾーもおり、当時はまだ幼い少年であった。
彼は霊力の才能がほかの者よりずば抜けていて、軍としても司令官の候補として多大な期待をされていたが、当時少年であった彼は犯罪組織によって人格を歪められており、軍の手に余る存在であった。そんな彼が引き取られるようにこの鎮守府へと配属された当時は、本当に手を焼いたものだ。
詳しくは
今でこそようやく落ち着きを見せているものの、
話が
先ほど非合法な活動の影がちらついていると言ったが、ドイツでの活動だ――――
件のマツリ大佐の調査では欧州―――特にフランスやドイツなどは、魔女狩りが横行していた時代に超常の力を有した者たちを
当然、霊力持ちがいなければ艦娘の運用どころか妖精との交流すら
それに対してドイツは当時どのような対策をしていたのか――――
表向きに―――日本海軍に提示されている中で―――であるが、ドイツの研究班によって霊力の適正が無い者に手を加え、後天的に霊力を覚醒させる技術を独自に開発し、艦娘の運用に必要な人材を確保しているというのが今まで分かっていた範囲である。
当然、そんな技術が開発されたとあれば周辺の国もその技術の開示を訴えた。
だがドイツはその技術について肝心の部分を秘匿し、半ば独占状態が続いた。
しかし、例え霊力を持つ人材を確保できても艦娘運用までの練度まではどうにもならない。ほかのどの国よりも艦娘の運用に長けている日本海軍の人材派遣は、どうしてもカバー出来ない部分を補うのに必要不可欠であった。
そうして日本海軍の介入と
そんな長い間の沈黙を破ったのは、先ほども言ったワシュウ海軍大将の子であるマツリ大佐だ。
彼は今までのアプローチを変え、研究者の周辺ではなく
彼の調べによると施術をされた人物達は皆何らかの障害を抱え込んでいると睨み、当時最も霊力の覚醒施術の研究が行われていたであろう時期には深海悽艦の侵攻によって身寄りの無くなった者や、暴徒となり大量に刑務所に収容されていた者たちが
確定とまで言えないがこれらの情報を精査するに、ドイツ軍は警察とも
情報の開示を行えばもれなく
ただ――――
日本海軍としては彼らのやっていることに非を唱える気はない。
日本とは違ってドイツでは霊力を持つ者がいない、地理的にも内陸側にいるドイツよりフランスやイタリアなどの海に面した国に日本からの人材派遣が優先されるのだ。
歴史的にも軍事力の強大さが目立つ列強国としてのプライドもあったのだろう。それにあの混乱していた時期には大量に
倫理観度外視で合理的に考えるのなら、それは養えない分を切り捨て、残りの分を確実に守る"使える戦力"を生み出すのに必要な行為といえる。
もし、世界に艦娘という深海悽艦に対抗する存在が現れなければ、輸入大国である日本は霊力持ちを強制的に地上侵攻する敵に
そう、ドイツのやっているであろう行為は決して褒められたものではないが、厳しい状況が彼らをそうさせているのだ。
彼等にしても苦渋の選択であったに違いない。日本も同じ状況であればそれをしなかったとは言えないのだから・・・・
そんな
彼らの意識が現時点でどのような状態なのかまだはっきりとはしていない。焦りがはやり、自国民にしたように容赦のない仕打ちを受けて使い潰されては
交渉の際にはお互いの意見のすり合わせから始めるべきか、いざとなれば交渉のカードにドイツの不祥事につけ込む形になるかも知れない。
研究のため、多少の痛い思いをさせてしまうのはまだ納得するが、解体され分割されるような事態は避けねば――――
「そうだ、この後はちょっとした実験があるんだが、よかったら――――」
その後、シノハラは今後の予定に足柄の子であるユウタを誘う提案を出した。
* * * * * * * * * *
ジューゾーたちの訓練の終わり、アリーナには2人の子供がチャンバラ用のウレタン素材で覆われた得物を持って振り回していた。
彼女の名前は航空巡洋艦『鈴谷』。彼女は今、本来のブレザー姿ではなく
ジューゾーたちの訓練風景に触発されたユウタは訓練用の設備と道具のあるこの場でいてもたっても居られず、レ級を巻き込んで自分たちもと訓練ごっこに興じている。
「ていッ、やあッ!」
両の手で得物を持ち、胸のあたりまで振り下ろし、続いて鋭く胴を放つ。意外にもゆう君はしっかりとした剣の振りを身に付けていた。
そんな彼の姿を
手に持った得物は軽く、強めに振るうとビュンッ!と風を切る音が後からやってくる。
忘れがちだが、この体は"前"と比べて随分と
ここに連れられる以前、自分の力がどれほどの物か試すため打ち捨てられた戦車を発見し、それに向かって全力で拳を放ったことがあった。
結果は戦車はビクともせず傷一つ付けられぬまま拳を痛めるだけ――――ではなく、拳こそ多少痛めたものの戦車を揺らし、張り付いていた錆が剥がれ、戦車の装甲を凹ませるほどの威力を発揮した。
人間だった頃であれば前述のようにただ拳を痛めただけであろうが、今の自分はナイフを持ったチンピラ程度ならふつうに殺せる自信がある。
後ろを振り向き、人間だった頃にはなかった尻尾を見る。自身の胴ほどもある太さの尾、その先に付いたもう一つの頭部である
特にこの尻尾だ、これに至っては自身が持つ攻撃手段の中でも最大の威力を秘めている。
尻尾の先に付いた
あの時、あの無人島で戦闘になった時に組み付くのではなくこの尾顎を使っていたなら、もしかしたら勝てたのだろうか。
そんな妄想を垂らしながら素振りをしていると、傍にいたゆう君に肩をつつかれ振り返る。
「れーちゃん、あれ」
ゆう君が指を指す先を見ると、
!?
ソレはいた。
遠くからこちらにやってくる一団、その数5人。
身長は低く、おそらくここに所属しているであろう者たち。
しかし、問題はそこではない。彼女たち(推定)の恰好が問題だ。
5人とも全員、体全体をすっぽりと覆うフード付きのローブを身に付けており、顔のある部分には数字の付いた仮面を被っていた。
「え、なにあれ」
自分たちの面倒見役をしている鈴谷お姉ちゃんがまさに今思っていた言葉を代弁してくれた。
件の一団は歩みを止めずこちらに近づき、やがて自分たちの前にやってくると横一列に並び止まる。
一団の真ん中にいる人物―――仮面に『
余りに怪しい様相の者たちに身構える中、前へ出た人物は口を開く。
「クックック・・・・我は魔王、魔お「ねぇ、その声
どうやらここに在住している誰からしい。
先ほどのやりとりでとりあえずの危険はなさそうと分かり、肩の力を抜く。
しばらく仮面の人と鈴谷お姉ちゃんは
気まずさでこちらが沈黙する中、魔王むちゅきとやらは再び口上を述べる。
「我は魔王むちゅき、この建物は我々が占拠した!ここで遊びたくば我々との勝負に勝つにゃしぃ!」
この怪しい集団に対抗するよりも関わりたくない気持ちが勝り、ゆう君を連れてよそで遊ぼうと手を取ろうとするが、掴もうとした手が空を切り、ゆう君は相手の挑発に乗り啖呵を切った。
「しょうぶ!やる!ぜったい勝つ!」
勝負と聞いたとたん、ゆう君はギラギラと闘志を
ゆう君・・・・この子は熱血というか、勝負事に対して食らいついていくバトルジャンキーの気があるみたい。
なお、人類軍に人間要素は4分の1程度ほどしかない模様。
追記 9月26日 おまけ 艦これ×遊戯王
「海上を滑走しながら
突如鎮守府に広がる
アイドル
どいつもこいつも
解説の
そして舞台は果て無き海へ
提督「
運営「お前たちの連合艦隊は素晴らしかった!コンビネーションも戦略も!だが、しかし、まるで全然!この海域を攻略するには程遠いんだよねぇ!」
戦艦レ級『グォレンダァ!』(航空戦、開幕雷撃、砲撃戦×2、閉幕雷撃)
やめて!戦艦レ級の五連撃で、連合艦隊を焼き払われたら、〝心魂共有〟で
お願い、死なないで司令官!
あんたが今ここで倒れたら、
次回、決闘者提督泊地編第9話「資材死す」
暁の水平線に勝利を刻め!
提督「絶対許さねえ…
エラー
ハーミーズ(アズレン次元)「私と
艦これ次元「いや誰だよお前!?」
かつてない混沌の
今回の話 どうだった?
-
ジューゾー強いな
-
ゆうくん×れーちゃん尊い
-
何時か来る鬱展開にハラハラ
-
魔王むちゅき 一体何者なんだ・・・
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(あとがきが)まるで意味がわからんぞ!