欧州のとある同盟国に行ったのですが、二千年前の遺跡が普通に残ってて、京都千年の歴史って大した事ないんだなと思ってしまいました。
その途中イラクとシリア上空を飛んだのですが中東の航空会社だったためか迎撃されませんでした。アサド君、見逃してくれてありがとう!(感謝)
…と色々述べましたが、本文が二月上旬に完成していたのに投稿しなかった言い訳です。(忘れてた訳では無いです)
辞表を受け取るために俺は横須賀に向かった。護衛艦隊司令部へ行く時は横須賀の手前の田浦で降りる。横須賀の繁華街があるのはもちろん横須賀駅前だが、自衛隊もとい自衛軍の施設が隣の湾に追いやられてるのは米軍が駐留していたからだ。
そんな米軍も深海棲艦や米大陸中央部に現れた謎の勢力との戦闘が激しくなってからは自国防衛が最優先となる。
そのせいで米国人を守る事が最優先となり、在日米軍はもちろん、在韓米軍も米国人保護と本国送還任務に駆られた。その内に第7艦隊は帰国する大船団を米本土まで送り届けるために空母ロナルド・レーガンを中心に出陣して行ってしまう。無事に帰れたか分からないが、日本は事実上見捨てられたのだ。
ちょうどその時に艦娘の技術が確立したため、横須賀基地は艦娘施設に引き継がれた。
米国の支配地域だった地域は機密保持に好都合だったのもある。
そんな訳で100年程前に鎮守府として使われていた場所に再び鎮守府が置かれ、戦艦長門は一世紀振りに鎮守府に戻った。彼女が停泊していたエリアは長い間米空母係留地となっていたが、今は自衛軍の顔の一つであるDDH"いずも"が使っている。
今日は護衛隊群司令官のある田浦ではなく横須賀駅で降りた。何度も来ているが、スーツで来たのは久し振りかも知れない。意外に思われる事が多いがスーツで出勤して職場で制服に着替える人は多い。このご時世だから制服でも普通に歩けるが、平和な時代に制服を来て街を歩くと奇異の目で見られたからである。
ゲートで警備員に身分証明書を見せて中に入る。ここまでは普通に海上自衛軍の敷地なので入った事があるがその先に足を踏み入れるのは初めてだ。
二度目の検問で再び身分証を出すと、衛兵はどこかに電話する。
待たさせるかと思ったが数分も経たずに中に入れた。
初めて踏み入れる空間に思わず辺りを見渡してしまう。至る所に米軍基地の名残があるが、徐々に日本式に染まって来ている事が分かる。
真っ直ぐ歩いていくと、煉瓦造りの四角い建物が観えて来た。旧横須賀鎮守府を接収したGHQが司令部として使っていた建物で、有事のためにそのまま鎮守府が置かれている。
建物の中に入り、受付に連合艦隊司令部を尋ねる。
艦娘がたくさんいるかと思ったが、一人も見かけない。案内してくれた人も普通の隊員だった。少しがっかりして俺は更衣室に入った。
持参した制服を着て気合を入れる。やはり俺も軍人なのだと改めて思う。
身だしなみを整えると更衣室を出て案内係について行った。階段を昇り、中央部の大きな両開きの扉にたどり着く。
案内してくれた隊員は礼をして足早に去っていった。
「失礼します!」
「入ってくれ」
ノックをして扉を開ける。
オフィスのような内装が多い中、この部屋は古風に調度品が整えられて雰囲気があった。
窓際に机が二つ並んでおり、二人の男女がそれぞれで書類仕事をしていた。中央にある机には初老の男がいたが、右側には眼鏡を掛けたいかにも頭の切れそうな若い女性が座っている。この人は艦娘なのかも知れない。
「ちょっとこの場を任せられるか?」
「はい」
提督は女性に仕事を任せると俺の方を向く。
「よく来た。先月の会議ではそちらの司令部と醜い争いを見せたな」
「いえ…」
「君は実戦経験が豊富であり、組織の綻びを正そうとする正義感もある。防大の成績も悪くない。その上妖精も見える。これほどの人材を地方護衛隊に置いておくのはもったいないと思って引き抜かせて貰った」
「光栄です」
あっさりと引き抜き工作であった事を明かされ、呆気に取られてしまった。
「会議の後、艦娘についての教育は受けたな?」
「ええ。一通りは」
「よろしい。では辞令を出そう」
机から封筒を取り出すと、中身を読み上げる。
「貴官を連合艦隊第七艦隊司令長官に命ずる」
「第七艦隊…」
「艦隊番号が飛んでいて空白だったので新設した。なんでも旧海軍も東支那海と日本海の通商護衛のために設立させたらしいじゃないか」
確かにそうらしいが、日本海に護衛が必要となるのは大分戦争末期である。いかにシーレーン確保を軽視していたかが分かるだけで華々しいイメージは全くない。
「それに第7艦隊と言えばアメリカ軍の太平洋艦隊として東アジアでは知名度も高い。強そうだろう?」
「はあ…。それで、艦娘は所属しているのですか?」
「いないよ」
「え…」
「新設したばかりだからね。もちろん司令部スタッフは揃えたけど、どこにも所属せずに暇してる艦娘はいないからね」
「そうかも知れませんが」
「基本的に他の艦隊から艦娘を借りてくれ。だが船団に君が乗り込む訳じゃないから彼女らの指揮権は護衛艦隊に行くと思う」
「では橋渡しという訳ですか」
「何か起きた時の責任はそちらに行くがね」
「うっ…」
これは辛そうな任務だ。この前の南シナ海海戦の場合、艦隊のミスで被害が出たのは第三水雷戦隊のせいではなく派遣した第七艦隊が悪かったとなるようだ。連合艦隊にとっては良い隠れ蓑な訳である。
「まあそう難しい顔をするな」
「いえ…、すみません」
「欲しければ自分でスカウトする事だな」
「スカウトですか」
「艦娘を所有するなとは言っていないからな。でも外見は少女だ。口説くのは難しいぞ?」
なんとなく俺は隣の女性を見る。
「ちなみに大淀君は渡さないからな」
「私がいなければこの仕事を捌けませんからね」
「そうだな。でも君が来るまでは長門や大和が」
大淀と呼ばれた女性が司令長官を睨む。
「あ、いや!何でもない。まあ君も精進したまえ!」
大淀と言う人は優秀な女性だが、逆うと恐ろしいだろうなと俺は思った。
「第七艦隊の提督さん」
「はい!」
大淀に呼ばれて慌てて返事をする。
「参謀長には連合艦隊の会計担当をつけました。よい相方となるはずです」
「助かります」
「それと、艦娘と接するなら軽空母鳳翔と会っておきなさい」
「鳳翔ですか。覚えておきます」
卓上の電話が鳴り、大淀が受ける。
「提督。第六艦隊からの哨戒報告が届いています」
「うむ。では来月からの始動を目指してくれ」
「承知しました」
俺は頭を下げて部屋を出た。
第七艦隊司令部は二階の端のようだ。
この艦隊には長官室と艦隊司令室の二つが充てられている。俺は部下と会うために司令室へ向かった。部屋に入ると隊員の7人が一斉に頭を下げる。制帽は室内なので付けていない。
「今日から第七艦隊司令長官に任命されたものだ。実戦経験や軍令部経験もあるが、艦娘を率いるのは初めてだ。よろしく頼む」
「参謀長の保科大佐です。よろしくお願いします」
保科大佐は俺と同じくらいの年のようだ。切れ者な感じがする。現場で鍛えたというよりは軍令畑か会計畑と言った風情だ。
「連合艦隊で会計をやってたらしいな」
「はい」
「俺が言うのはなんだが、こんな小さい艦隊に移って良いのか」
「会計担当は他にもたくさんいますから。なので参謀長は大出世ですよ」
「それは良かった」
連合艦隊のスタッフは数十人いるという。そことは大違いだ。
一通り自己紹介を終えた所で早速仕事に入る。
「じゃあまずは護衛艦隊司令部から船団の情報と護衛艦の規模の情報を仕入れてくれ」
「はい」
「念のためアジア各国のも知っておきたい」
「管轄外のですか」
「そうだ。商船の船団レベルで良い」
「分かりました」
「残ったメンバーで各艦隊の水雷戦隊の来月の予定を調べてくれ」
指示に従い、全員が部屋を出ていった。メールでやり取りすればいいのにと思うが、足で情報を取りに行くという姿勢は嫌いじゃない。とりあえず任せてみよう。
長官室で荷解きをしていると部下がノックしてきた。
「入れ」
「護衛艦隊の情報を得ました」
「船団の規模にもよるだろうが、護衛艦の数を見ながら必要な艦娘数を割り出してくれ」
「分かりました」
その部下はたくさんの書類を抱えて部屋を出ていった。それと入れ替わるように別の隊員が入ってくる。
「連合艦隊に申請しましたが、作戦は最重要機密のため、教えられないとの事です」
「は?」
「で、ですから、艦隊の動きは作戦に基づいているため秘密だと言っております」
「ええ…。なんだそれは」
新入りいじめだとしてもなんでも冷た過ぎる。いくら護衛に積極的ではないとは言え、これではらちが明かない。
俺は元連合艦隊にいた保科参謀長に現場からの視点を聞いてみる事にした。居心地が悪そうにしている隊員は参謀長を呼ぶように言って下がらせる。
「お呼びでしょうか」
数分もしないうちに保科が急いで部屋に入って来た。
「君も連合艦隊について聞いただろう?どう思う」
参謀長は少し考えていたが、思い当たる節があるようで艦隊の内情を打ち明けてくれた。
「恐らく近々控えている作戦のためでしょう。今戦力を引き抜いて遠征に出すよりも演習をして練度を上げた方が良いと考えているのかも知れません」
先月の会議を思い出して俺も頷いた。
「なるほどな。それはあるかも知れない。しかし資源の輸送が無ければ干からびるんだがな」
「軍の備蓄はある程度貯めているらしいですし、国民に忍耐を強いれば良いと思っているのかも知れません」
「けしからんやつらだな。こうなったら意地でも大規模作戦中に遠征部隊を引き抜いてやる」
「しかし長官。駆逐艦なども重要な戦力です」
「分かっているさ。だが全ての作戦を一度にやる訳ではないだろう」
「そうですが」
「ならば待機中の部隊も必ずいるはずだ。なにせ連合艦隊司令長官自らそう言ってるんだからな」
「なるほど」
「要は派遣が面倒なだけだ。そして俺はそれをまとめるのが仕事だ。俺も独自に動いてみる。君は船団護衛に必要な艦娘とそれにかかる費用を計算してくれ」
「分かりました」
護衛に必要な燃料弾薬を申請するのもこちらの仕事だ。遠征中に燃料が足りなければ途中で諦めて帰還せざるを得ないし、弾薬が足りなければ撃退できずに商船を失ってしまうかも知れない。どちらが欠けても任務は失敗だ。
その計算はかなり複雑で素人では時間がかかる。その点参謀長は連合艦隊時代に艦隊の経理をしていた訳だから仕事が早い。
彼の働きに負けないように俺も動かなければ。
俺は軍令部にいる同期に電話する事にした。卓上電話に手を伸ばすが、ふと思って携帯電話にした。
「はい。軍令部第二部」
「俺だ。渡辺か」
「そうだ。お前第七艦隊の長官になったらしいな」
「それに関してお前に頼みたい事がある」
「何だ」
「各艦隊が今どこにいて、いつ大規模作戦に向けで出撃するか調べてくれないか」
「外地にある所も含めてか」
「もちろんだ」
渡辺は少し逡巡した後に承諾した。
「分かった。やってみる」
「ありがとう」
「その代わり…」
「な、なんだ」
「来月オーストラリアから大量の鉄が来る。その護衛を厳重にしてもらいたい」
「もちろんだ。でもなぜそれをわざわざ?」
「輸入するのを知っているのは連合艦隊と財界の限られた数社くらいだからだ」
「怪しいな」
「違いない。だが軍事用だけではなく大手メーカーの分もある。礼は弾むとの事だ」
「帳簿には乗っているのか?」
「そんな訳ないだろう」
それを世間では裏金と呼ぶ。
「謝礼ねぇ…。そのメーカーって軍事に参入してるか?」
「大手と言われるレベルには」
「分かった。じゃあ今後何か"お願い"をすると言う事で頼めるか」
「いいぞ。じゃあ調べるからまた後で」
渡辺大佐は頼りになる同期だ。中央にいると何かしらの情報を持っているので頼りになる友人である。しかし裏金の話を持ってくるとは驚いた。犯罪スレスレならまだ良いが、片足を突っ込んでいるかもしれない。民間回線の通話なので摘発される可能性は非常に低いとは言え後味が悪い。
世の中は綺麗事で済まされない世の中だと分かっているが、素直には受け止められない所が俺にはある。
これだから中央で出世できないのだろう。だが艦隊司令になったし出世はしているので気にしなくて良いと思っている。それに俺は現場の方が向いているし。
そこまで考えてコーヒーでも飲もうかとポットを手に取る。
もっとポジティブに考えてよう。
もし今回の件が上手くゆけば大手重工業に貸しを作る事に成功する。今後何かあった時に役立つだろう。
だがそれよりも目前の計画だ。
本棚に並べたばかりのファイルからいくつか取り出して中身を見る。
艦隊の数、規模などの概要から艦娘一人ひとりの情報までが揃っている。これは長官だからこそ閲覧を許される情報だ。これらはかなり厳重な部類に入るが渡辺が属する軍令部第二部は兵器の調達などを扱うためこの情報はすでに頭に入っている。それと人脈により本来は第一部が担当する作戦の知識を仕入れてくるのだろう。折角分かってもそれを活用出来なければ意味がない。俺は報告が来るまで調べておくことにした。
調べてみると現在の連合艦隊の編成は1942年の初めと酷似している事が分かった。艦娘があの時代の艦艇を元に作られているのだから当然かも知れない。第一艦隊から第八艦隊までナンバー艦隊があり、それとは別に二つの機動部隊があるようだ。
制空権確保のために航空母艦を多く保有しており、真珠湾攻撃の6隻から終戦間近に完成した葛城までが揃っている。史実なら赤城と大鳳はどちらも第一航空戦隊だが、二組に分けられて二つの機動部隊となっている。古参と新参組だろうか。
また、戦艦部隊の水上部隊は金剛から武蔵までと充実しているが基地航空隊のみで構成された第十一艦隊や後期の各航空艦隊は存在しないようだ。
確かに任務が航空自衛軍と被ってしまう。逆に空軍の管轄で保有しても良さそうだが、これは権益の関係だろう。
艦隊情報のファイルによると、
連合艦隊 横須賀 旗艦 CL大淀
第一艦隊 横須賀 旗艦 BB大和
第二艦隊 呉 旗艦 CA高雄
第三艦隊 佐世保 旗艦 CA足柄
第四艦隊 トラック 旗艦 CL鹿島
第五艦隊 舞鶴 旗艦 CL多摩
第六艦隊 呉 旗艦 CL香取
第七艦隊 横須賀 旗艦 --
第八艦隊 ラバウル 旗艦 CA鳥海
第一機動部隊 横須賀 旗艦 CV赤城
第二機動部隊 呉 旗艦 CV大鳳
我が艦隊の旗艦が空白なのは寂しいが、それよりも色々と突っ込みたい所がある。
そもそもこの編成は漸減邀撃作戦に基づくものであり、開戦当初は役に立ったかも知れないが空母の威力を知ってしまうと第一艦隊などはほとんど出番がなく、末期には解散している程だ。深海棲艦との戦いでいきなり大和やビッグ7が揃っていたとは思えないのでこの形で成果を上げられたのか不思議だ。
それと第三、四艦隊の存在価値だ。第四艦隊は内洋と呼ばれる今で言うミクロネシア連邦などを警備するために設置されたが、攻めてくるのは小規模勢力ばかりとは言え内洋のシーレーンが守られてない現状で艦隊配備艦娘が心もとなさすぎる。激戦地であるソロモン地域は第八艦隊が担当しているのでむしろ平和なのかも知れない。
第四艦隊に属しているのは旗艦の鹿島を中心に天龍型と夕張率いる睦月型の第六水雷戦隊のみだ。
中途半端な戦力な上に彼女らが船団護衛として活動しているのを護衛艦乗艦時代から見た事がない。普段はどこで何をしているのだろうか。
そして第三艦隊に至っては存在意義を見いだせない。その任務は中国大陸の警戒だ。もちろん昭和17年当時は必要だったろう。しかし当時のデータファイルを見ても所属艦隊数は開戦後から減り続けて仮装巡洋艦などの特設艦ばかりになっている。そして今だ。確かに自衛隊はかつて中華人民共和国を仮装敵国の一つとしていた。しかし今はそれどころの話ではない。
その状況はロシアも同様である。
それなのに第三艦隊は足柄を旗艦として五十鈴、鬼怒と名取率いる第五水雷戦隊が所属している。威嚇のつもりならば他国が保有しておらず脅威を実感しにくい艦娘ではなく護衛艦を貼り付けておけば良いのだ。いかに過剰な装備か分かるだろう。
疑問はいくらでも沸いて来るが、その前に護衛の艦娘を借りて来なくては仕事が出来ない。
船団護衛に巡洋艦を使う時もあるが基本的には駆逐隊が参加する。そして駆逐隊は水雷戦隊に属している場合が多い。
連合艦隊の水雷戦隊は
第一艦隊
第一水雷戦隊 大湊
第三水雷戦隊 高雄(台湾)
第二艦隊
第二水雷戦隊 シンガポール
第四水雷戦隊 タウイタウイ
第三艦隊
第五水雷戦隊 佐世保
第四艦隊
第六水雷戦隊 トラック
第一機動部隊
第七水雷戦隊 サイパン
第二機動部隊
第八水雷戦隊 ラバウル
の8つがある。第七、八水雷戦隊は以前まで第十戦隊として空母直掩をしていたが格上げしたとある。これまで船団護衛には主力艦隊の第一から第四艦隊の駆逐隊を借りていたが、大規模攻勢となれば確かに忙しいだろう。本来は艦隊と同じ場所にいるはずだが各地に散っている。しかもこの情報もあくまで最後に停泊した策源地のため今ここにいる保証はない。一応移動すると思われる時期の情報は入るだろうが、その通りに動く保証はない。敵の動きは未知数だからだ。渡辺が調べてくれる情報も鵜呑みには出来ず、非常に計画が立て辛い。俺は頭を抱える。
少なくとも機動部隊は動き回るし、護衛に数がいるので忙しいだろう。それと最前線で突入する第二艦隊の2つも活動頻度が高い。だが第二艦隊はそろってシンガポール周辺で活動していると見ていい。日本行の船団はマラッカ海峡かロンボク海峡を通るので護衛に使えたら便利だ。
そして今まで存在も知らなかったが、第五・第六水雷戦隊は大いに使えるだろう。過去のデータを遡ってもほとんど動いていない。それらの駆逐艦は特型以前の旧式が多い。火力には劣るが現代護衛艦よりかは頼りになるかも知れない。
護衛艦隊が知り得る情報を元に今分かる範囲で調べたが、具体的な内容は渡辺からの情報がないと決めようがないので今日はここまでにしておいた。
今日は定時で終わったが、これからはそうは行かないだろう。厳しいが時間厳守の艦隊勤務が恋しく感じる。
司令部要員に丁度よい所で帰るよう伝えて建物を出た。親睦会を兼ねた飲み会に誘ったが班員は乗り気でないようだ。まだ信頼されてないのかも知れない。それとも人望の無さか。定時に切り上げられた嬉しさよりもそちらの方が気になってしまった。
艦これ世界では提督は大抵一人か、複数人いても艦隊は提督一人で運営してますよね。国防を一人で預かるって相当なプレッシャーだと思うんですけど、こんな事考える人は私だけですかね。
でも艦娘に秘書やってもらえるのは羨ましい気がします。
赤賀率いる一航艦と大鳳・鶴姉妹率いる機動部隊…。対立してそうですねぇ。