エルフと復讐者の旅   作:月野鹿之助

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第一章 旅の始まり
プロローグ


 

 空を覆う闇、ヒビ割れた大地、燃え上がる木々。押し寄せる異形の大群、迎え打つ戦士たち。戦場には火の雨が降り注ぎ全てを焼き尽くす。

 

 戦場には血と、炎に焼かれた死体の匂いが立ち込めていた。まるで地獄が、魔王メエルーンズの領域デッドランドがこの世に溢れたかのような光景がそこには広がっていた。

 

 ────ッ! 

 

 異形の軍勢の奥に鎮座する「竜」。

 大きい。山のように。まるで世界を覆うように。

 

 ────ッ! 

 

 竜は叫ぶ。その度に火の雨は勢いを増していく。その咆哮は怒りの叫びであり、苦しみの唸りでもあった。

 竜が齎す破壊は全てに平等であった。異形達も、それと剣を交える戦士達も、皆無惨に倒れていった。

 

 そんな中、苦しむ竜の下へ、ある男と女が辿り着いていた。

 

 そう、二人は終わらせるのだ。この戦いを。長い長い旅の全てを。

 

 二人の手は固く握られていた。

 少しだけ言葉を交わすと、二人は互いに微笑んだ。

 

 その瞬間、二人を中心に光が溢れ、戦士達が、異形達が、竜が、戦場が……いや、世界の全てが光に包まれ白に染まっていった。

 無垢な光の中、竜の叫びだけが虚しく響く。

 

 そして、それより世界は永き眠りについた。

 

 これは記録。

 ある書に記された、ある者が見てきた記憶の記録。

 砕けた創造が太古より紡ぐ、星霜の輝き。

 

 

 だが、この記録が記されたページを開くことは、決して誰にも叶わない。

 

 

 

 

 

 

 ────────

 

 

 

 

 タムリエル大陸。

 

 原初の神々が創り出したと言われるこの定命の世界ムンダス。そして惑星ニルン。

 そのニルンに存在する最も大きい大陸をタムリエルと人は呼ぶ。

 

 タムリエル大陸は大きく分けて9つの地方に別れている。

 

 シロディール。

 サマーセット諸島。

 ハンマーフェル。

 ハイロック。

 モロウインド。

 エルスウェア。

 ヴァレンウッド。

 ブラックマーシュ。

 

 そしてスカイリム。

 

 これらの地方にはそこ特有の人種、種族達が暮らしている。中には人ならざる者達、俗に言う亜人種達が主に暮らす地域も多く存在する。

 もちろんこの多様性に見合う多種多様な文化がそれぞれにある。その違いは時に彼らを対立させ、多くの国が勃興し、滅び、そして歴史を紡いできた。

 

 そんな闘争の末に、現在のタムリエルには2つの大きな勢力によって二分されていた。

 人間たちの『帝国』。そしてエルフ達の『アルドメリ自治領』。

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 帝国領シロディール地方北部ジェラール山脈、その中腹に位置する街「ブルーマ」。

 

 この街の小さな宿から、物語は始まる。

 

 

 




タムリエル全土の地図を載せていたのですが、転載は禁止なので消してしまいました。そのうち手書きのものを載せておきますので、ご容赦を。

※手書きのものを再投稿しました。
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