結局一話書けちゃったから、勿体無いから投稿。
「あら?随分早いわね。いつもなら一日は帰らないのに。遠山君に何かしてもらったの?」
にやにやしながら、帰ってきた私とキンジを見て、オバサンが茶化してくる。
このオバサン、本っ当に腹立つ!!私を見るだけで、無条件で記憶覗けるくせに、何でこう私がイラつく事を言えるのよ!!!
「まぁまぁ小百合さん、早く戻ってきて良かったじゃないですか。ずっとそわそわして心配してたんですから」
志乃がそう言うと、オバサンが気不味そうに目線を外す。……………へぇ、そうなんだぁ。
「ほら、夕御飯出来てるからさっさと食べなさい!その前に手洗いうがい!!」
誤魔化すように言わなくても分かってるって……………私はオバサンがそんな心配してたの…………………………その、結構嬉しいし?
「あかり!?」
オバサンが驚いた表情で固まる。無視して洗面台に凸する、
そう、そうなんだよ。公園から戻るまでずっと、キンジと手を繋いでました。キンジが
でも、なんかもう吹っ切れたよね、私はキンジが好きだ。
家族愛を感じてるとか、兄だと思ってるとかじゃなくて、一人の男性として愛してる。恋心を抱いてる。夜寝る前、ベッドの上で考えるのはキンジだし、ご飯食べる時も、キンジの好みの味付けを考えるし。鏡の前で身嗜み整える時も、キンジに笑われないようにって考えてる。授業中も、キンジが今何してるかとか、キンジが他の女の子に告白されたら、呆れるけど、それよりも寂しい。
キンジが居るから、武偵中に入ったし、キンジのために、女の子の勉強沢山して、キンジに女嫌い治してもらおうと思ってる。
キンジが言うなら、私はどこにでも行く。そのための
……………こう考えると私、とっくに落とされてたんだなぁ。入学した直ぐ後には、もう落とされてたと思う。いや、もしかしたらもっと前かも?キンジと初めて会ったのは、確か学校説明会の時の、一日体験の時に、私の相手だったはず。
「あかり、考え事かい?」
キンジが私の事を心配そうに見てくる。私って二人きりの時は、結構無口だと思うんだけど、何が心配なのかな?
「キンジ先輩と、初めて会った時を、考えてました」
それを言うとキンジが困ったように笑う。
「あの時はまた、とんでもない女の子が来たと思ったよ」
「私はキンジ先輩のこと、ずっと気に掛けてましたよ?」
そう言って抱き着く私に、キンジはまた、困ったように笑う。
「はぁ~」
中学で一日体験とか、やっぱり武偵ってヤバイわ、何かもう、ツッコミが疲れる位ね。保護者同伴じゃないのは、やりやすいけど、中学が家から遠いから、一人で来るの大変だったなぁ。私中学に入ったら、一人暮らしになるのかな?中学生に部屋貸してくれる物件、あんのかな?流石にそこは親の名義か。
「間宮あかりさん、五番ブースに来てください」
三年の生徒に、体育館を仕切りで区切って、小さな部屋を沢山作ってる所を、案内してもらう。何かテレビでやってた、大学の企業ブースみたい。
私、死んでなかったら多分、今三十路なんだよね。もしあのまま生きてたら、高校卒業出来たのかな?もしかして大学通ってる?なわけないか。私、バカだったし、そもそも大学行く意味無いもんね。武偵になるんなら、それこそ高卒で十分だもん。
五番ブースの中に入ると、根暗そうな長身の、ビジュアル系のイケメンになりそうな男の子がいた。何か見たことあるなぁ、こう、昔は毎日見てたんだけど、最近めっきり見る機会がなくなったみたいな。それこそ、毎日見てるような感じなんだけど、何で思い出せないんだろ?私記憶力には自信あったんだけどなぁ。えっと、テレビとかじゃなくて、もっとこう、近くで見てた顔だね、毎朝洗面台で会うレベルの……………ッッッ!?
「……………君が、間宮あかり?」
え!!?………………………嘘でしょ!?事前予約だから、私の名前知ってるのは良いし、確かに会えるかもって期待したけど、こんなドンピシャとか、私は運が良いのか悪いのか。
しかも今の時期は
こんな窮屈な身体になって、あまつさえ女になるなんて、絶対に一発ぶん殴るから。
「えっと、名前確かめたいんだが。俺は今日の一日体験の案内役、一年の遠山金次、呼び方は好きにして構わない」
あ、困ってるな?一日一緒なんだし、コミュニケーションは取っておこう。入学してからとか、未だ決めてないけど。
「ごめんなさい、間宮あかりです。今日はよろしくお願いします!」
笑顔で相手の顔をしっかり見て、ハキハキと話す。これだけで印象は良くなるのよ。この身体になってから思ったけど、笑顔の力は侮れないわ。
特に女性が男に向けて笑ってる時、女になってから分かったけど、半分は作り笑いだもん。女の人って怖いよ、男が居ないと生々しい話するのは、前世でも聞いたことあるけど、あそこまで生々しいとは………男も女の人が居たらしにくい話ってのは、あるけどさ。
男が話す話題って、自分達とは直接関わりのない話題が多いの。やれあの女優さんがキレイとか、あの野球選手がどうのとか。女の人が話す話題ってさ、身近なものが多いのよ、近所の誰々がどうのとか、丸々さんがどうのとか。
性別の違いとか、どっちが良いとかじゃ無いけど。前世で男の会話に慣れてた私からすると、ちょっと生々しいの苦手だなぁ。
「お、おぉ、よろしくな。間宮は
私の目的は一応、この人を香港で、死なないようにすること。つまりはこの人を強くするか、この人の代わりに猴、孫悟空を倒す人を見付けるか、私がなる必要がある。
「ここが通称黒体育館、強襲科の訓練施設だ。間宮は一般中学の出だったよな、銃は見たことないでいいか?」
案内されたのは、前世でも通っていた黒体育館、射撃場と格闘訓練が出来る場所、その辺に薬莢が沢山転がってて、馴れてないと転ぶんだよね。
因みにこの薬莢とかの掃除、
所謂常駐
「いえ、親の仕事の都合で、よく見てはいました。触った事は有りません」
「そうか、なら最初はこの銃からだなグロッグ17のモデルガン、パーツはプラスチックだけど、
そう言ってグロッグ17のモデルガンを、壁際にある棚から取り出してきた。……………実弾撃てる銃を、そんな雑な扱いで良いのか?
でもまぁ、意外と考えられてるじゃん、私の今の身体だと、反動のデカイ銃は無理だから、グロッグとか、ワルサー99みたいな、女性に向いてる反動の少ない銃しか、使えないんだよね。反動を利用して撃つ方法も、家で習ったけど、何か性に合わない。
家の撃ち方は、装弾数の多い、
「わかりました」
「整備室に行こう。ついてきてくれ」
案内されてついたのは、直ぐ近くの部屋で、中は長机と椅子が大量に並ぶ、何とも雰囲気の無い部屋。中は私達以外にも、何人か今日体験者と付き添いのコンビがいて、皆熱心に銃について教えたり、完全分解に苦戦したりと、微笑ましいのか、物騒なのか分からない光景が広がってた。
……………思ったけどさ、何で付き添いが大人の人間じゃ無いんだろう。唯でさえ銃器を取り扱うのに、一年まで付き添いに混じってるって………この付き添いも多分、任務何だろうけど、任務にかこつけて、自分達の面倒事を生徒に押し付けてるだけじゃ?
「じゃあ、まずは分解からだな。実演するから、見ててくれ」
そう言って、中々の手際で分解していき、一つ一つ説明してくれる。意外と早いな、家族が家族だから、そうなんだろうど、燃えてきた。
「こんな感じだ、一度やってみるか?」
部品を組み上げながら、どうすれば組み立てやすいかも、解説してくれる。いやはや、こんなに上手いとは、教え方丁寧だし、教師になれば良いんじゃない?
説明が終わった後、私に聞いてきたから、不敵に笑ってうなずく。私の本気、見せてあげる!!
「はい」
発動キーは闘志………掛かりはギリギリ一割、十分ね。確か二分位だったよね、分解時間。説明しながらだから、一分位が目安か……………四十秒、四十秒でいく。
「いきます」
スタート前に、どこに何の部品があるのかを、一度確認して、手の感触を頼りに、殆ど見ずにどんどん部品を繋げていく。
あまりの速さに、部品が悲鳴を上げて、周りが何事だと見てくる。私はそれを無視して、全神経を手に集中して、部品を組み上げる。
「終わりました」
「……………あ、あぁ、お前本当に初めてか?」
お、驚いてる驚いてる。小学六年が、初めてって言って拳銃の組み立てをプロレベルでしたんだから、そりゃ驚くよね。いよっし!!掴みは良いね、入学後、どうするか決めてないけど、覚えてもらう必要はあるからね、なにかしら印象は残さなきゃ。
「はい、
短機関銃とかのは、したことあるけど、拳銃は死んでからは初めてだから、『昔とった杵柄』ってやつ?
それでも、全力で動かしたから、ちょっと息切れしそう、疲れちゃった。昔はこの位速くないと、先生に怒鳴られたけど、今は違うし、そもそも身体が違うもん。こんなに小さい身体で、戦えって方が無茶よね。
……………前世のアリアと理子の二人が、どれだけ無茶苦茶な事してたのか、実感したよ。何?あの体力お化け!!どうやったらこの体格で、大型拳銃二丁撃ちとかやれんのよ!!!
「……そうか、なら、射撃訓練もしてみるか?筋が良さそうだし、本当は体験は、最後にする予定なんだけど、間宮は他を回る前に、この体育館で訓練の方が、良いだろう」
あ、体力無いのバレてる。何か悔しいな、訓練する時間増やそ。えっと、瞑想の時間減らしても大丈夫だよね、私才能有るって言われたし、大丈夫取り返せる取り返せる。
「分かりました、よろしくお願いします、先輩」
身長のせいで、上目遣いになったけど、これも悔しいなぁ、毎日牛乳飲んでるし、小魚大好きなのに、何で背が伸びないんだろ、一部もちょっとも成長してないし……………ハッ!?いや、そこは成長しなくて良いんだけどね!!?大きかったら肩凝るって聞くし、匍匐前進とか、スナイプとか、邪魔な時多いし。そりゃ、女の子になったら、憧れ的なのはあるけど、でもその…………………前世の私に覚えてもらうのは、やっぱり見た目大事だし?前世の私って、巨乳って言うかお姉さんキャラ好きだし?………ブチッ何か腹立ってきた。
「じゃあ、
「何でもないです!」
「あ、あぁ、じゃあ、弾込めを「出来ました」ッッッ!?本当に今日初めて!!?」
「そうですっ!!レーンはどこ使うんですか!?」
怒りで能力が発動してる………二割か、未だ大丈夫ね。
「す、すまん。二番が空いてるからそこで………手本いるか?」
「大丈夫です」
二割なら抜き打ちだね、
ババババババババッ!!!!
グロッグは、フルオート付いてて楽で良いなぁ。
「なッッッ!!!?嘘だろ?」
あ、注目集めすぎた、生徒どころか、射撃場中に見られてる。やば、思ったより分かるやつが多かったみたい…………逃げるか。
「キミ、名前は?」「今日きた一日体験の子だよね!?」「どこの小学校!!?」「彼氏いるの!?」「この後時間ある?」「キンジがとんでもない子を
収集つかなくなってきた、これだから
「逃げるぞ!」
ッッッ!!?
「ちょっまっ!?」
手を引かれて黒体育館から逃げ出す。これから一日、私どうなるの!?
夢の中にまで出てきたらどうしよ(^o^;)