一応読めるレベルにはなってるはずです。進んでるかはともかく。
「ここまで来れば、もう大丈夫だろう」
手を無理矢理引かれて、普通教室の近くまできた。
ここら辺は、今日が休日で、一日体験のための人間以外学校に来てないから、人気が少ない。どの教室も明かりが無いし、廊下には私含めて二人だけ。
「えっと?」
「あぁ、あそこに居たら危険だったからな。ちょっと強引に引っ張って来たんだ。ケガは大丈夫か?」
「大丈夫です」
「そうか」
「……………」「……………」
……………………………………………………………気不味い、スゴく気不味い。そもそも女嫌いで根暗のコミュ障に、話題をつくれ何て無茶ぶりだろうけどさ?私はそれに加えて前世の自分との会話何て、ハッキリ言って無茶ぶりも良いとこなんだよ!?
「間宮」
「ッッッ!?」
いきなり呼ばれてビクッとする。
いきなり名前呼ぶな、空気が凍ってるの分かんないの?この一日体験はもう、失敗で終わってるんだよ!?
「あ、すまん驚かせるつもりは無いんだが」
ええい呑気なこと言っちゃって、私としては、あんたの女嫌い克服のために、色々しなきゃダメだってのに。
今は未だそこまでじゃないとしても、二年になったら酷くなるんだから、それまでに対策とかしなきゃダメなのに、本人はのほほんとして上級生口説いてるんだもん、腹立つよ本当に。
「何です?」
思わず不機嫌そうな感情が出てきちゃって、それで露骨に気不味い顔しながら話してきた。
「えっと、お前の親って何してるんだ?」
………なぜそれを聞く?
武偵志望の子供にとっては地雷原みたいなこと普通聞く!!?だって武偵だよ!?親がマトモな感性してたら普通、こんな中学に行かさないでしょ!!?
…………………………あぁ、そうか。未だ一年で、家が家だったから、そこら辺分かってないんだ、コイツ。
……………はぁ~、しゃあない、そこも教えるか。
「先輩、武偵目指してる人に、親の話題は禁句ですよ」
あ、どうしてって顔してる。本当に分かってないんだね。金一兄さんもそこら辺教えといてよ、弟メチャクチャコミュ障何だから。
「えっと?」
「そもそも、こんな危険な所に行こうとするのを、許す何て正気の沙汰じゃないですよ。普通に進学して普通の職に就くのが、死なない一番の方法何ですから」
それを言ったら、合点がいったように、押し黙る。自分が不味いこと聞いたのが分かったみたいだ。
でも、なんかなぁ、元自分の見た目のやつが、年下の女の子に言いくるめられるとか、何かやだな。仕方ない、サービスするか。
「………はぁ、私は家が元々
途中、勘違いしてたのを訂正して、鼻のてっぺん押して睨む。されるがままとか、私の怒気でも怯むって、どんだけ貧弱よ。こんなんでよく金一兄さん目標にしてたわね。
「私決めてたんですよ、今年の
来年から行くことになるからって、お母さんが連れてってくれた体育祭で、まさか活躍してるなんて思わなくて、つい目で追ってたんだよね。お母さんとののかが勘違いしてたけど。自分に恋心とか、ナルシストじゃないんだから、あり得ないでしょ。
「………あれは、マグレだ。期待させたなら悪いが、あんなこと出来な「出来ますよ、先輩
あ、驚いてる。
「今日の雰囲気と、体育祭の雰囲気、まるで違うんですよ。別人かと思うくらい。先輩は乗能力者、それも脳に関わる能力者です。知識があれば直ぐに分かります」
私が背を向けて、歩いて距離を取りながらここまで言うと、警戒一色の声音で聞いてきた。
「それを知って、どうするつもりだ?」
こっちの武装はゼロ、相手は銃とナイフ、ただし技能はチンピラレベル。やれないことはない。
「簡単です。入学したら私と、
振り返ると、何を言ってるのか分からないような顔で、何を言ってるんだこいつは?みたいな雰囲気出してる。
ま、そりゃ混乱するよね。敵かと思った相手から、弟子にしてください宣言とか、そりゃ頭の中パンクするよ。
「なぜ?」
そっか、一番分かんないのは理由なんだね、はいはい。
「今日の先輩は確かに、私でも相手できる位には、へなちょこです」
あ、しかめっ面してる、事実は認めなよ?前に進むために。
「でも射撃部門の時の、あの雰囲気の先輩なら、私より強い。だからです」
実際私の能力は、ヒステリアモードの下位互換。しかも、日常生活に制限が付くなんてデメリットもある。
このまま成長を続ければ、抜かされるのは目に見えてる。
「でも先輩、いつでもあの雰囲気になれる訳じゃ無さそうです。だから先輩の近くで、先輩がいつでもあの雰囲気になれるように、お手伝いすることにしました。あの雰囲気の先輩なら、学べるものが沢山有りますから」
だから、私がするのは
なら、なら私が教えよう、私の人生の結晶を
それだけじゃなく、作り続けよう。孫悟空だけじゃなく、それ以上の相手が来ても、
「俺より優れた奴はいる、上級生の中にはごまんといる。なぜ俺なんだ?」
疑り深いね、私が女だからかな?
確か、
「私も乗能力者何です。組み立ての時と、射撃の時に、使ってますよ。先輩と同じ任意の発動型です」
お、驚いた驚いた。
「何でそれを今言う?」
「分かんないんですか?この学校で先輩だけなんですよ、乗能力者の強い人は。私と似たタイプなのも理由の一つです」
実際乗能力者は希少だ。万人に一人ってレベルで、すごく少ない数。そこからこの学校に来てる人は、片手の数でも足りる位。さらに乗能力者の中でも………なんて別けたら、選択肢なんて皆無だ。むしろ居ること事態スゴい。まぁ、居るから来たんだけど。
「……………理由は分かった。お前が何で俺を選んだのかようく分かった。だがお前と組んで、俺にメリットは有るのか?」
ありゃ?もしかしてここまで言ったのに、未だ理解してないの?私は
「先輩、本当に鈍いなぁ。私は
「?……………ッッッ!!!?お前まさか!?」
「白雪先輩でしたよね。お弁当食べてる時に、先輩っていやらしいです。私
体育祭の目的は、どこまで周囲に溶け込めてるのかとか、私の記憶と合致してるかとか、そこら辺を調べるのが目的だったんだから、そりゃ調べてるに決まってる。
午前中に手伝いで、校門前でパンフ配りしてたのは同じだったから、その時にこっそり、ブレザーに仕込んどいたんだよ、小さいカード型の送信機。電波が微弱だから、学校の敷地内じゃないと追えないんだけど、それで十分だったし。仕込むために足引っ掻けて転んだ時に、下着見られたの未だ覚えてるから。つか
「……………………なるほど。で、それは脅しか?」
ありゃ?未だ諦めないの?
それに警戒越えて、戦闘体勢に入りかけてるよ。直ぐに拳銃が抜ける体勢になってる。こっちは小学生なのに、ここまで敵意向けるとか、柄が悪いってレベルじゃないよ、あれなの?自分の敵はどんな相手だろうと、殺気向けられる人種なの?生まれる時代間違えてるわよ、戦国時代の野武士か何かか。
「脅しだなんて人聞きの悪い。私は先輩の戦妹になりたいって、お願いしてるだけです。先程の質問ですが、私と契約してくれれば、先輩にもメリットは有りますよ」
「なんだ、まさか変な事を言い出すんじゃないだろうな?」
「まさか、先輩のメリットは。一つ目、先輩の乗能力をばらさないこと、二つ目、私から技を盗めること。最後に三つ目、女の子のこと、教えてあげます」
あ、三つ目で露骨に嫌そうな顔した。そりゃ、鬼門とも言えるレベルで、嫌なのは分かるけど、知らなきゃ対策なんて出来ないよ。
「やっぱり脅しじゃないか、それのどこがメリットなん「
失礼な。中身はともかく、私は立派な小学六年生だ。
「私は小学生ですよ、年齢詐欺なんてしてません。それより、この話、受けてくれるんですか?」
「はぁ、選択肢何て無いだろう、性悪め」
その言葉に思わずガッツポーズ。よし!戦わなくてすんだ!!この能力、使うとスゴい疲れるから、使わないに越したことは無いんだよね!一日三回って、回数制限もあるしさ。
「小学生相手に性悪とか、ひどいです先輩!」
「お前みたいな小学生が居てたまるか、気味が悪い」
な!?本っ当に性格悪い!これじゃ根暗とか昼行灯って言われても仕方無いよ!昼行灯め!!
決めた、これからは昼行灯って呼んでやる。心の中だけだけど。
「事実私は小学生ですよ?」
私が笑って、昼行灯が胡散臭そうに見てきたその時、お昼休みの鐘がなった。
もう昼なんだ、以外とあっという間だなぁ。もっと長いと思ってたんだけど。
「もう昼か………おい、間宮」
「ん?何です?」
「お前昼はどうするんだ、弁当は?」
あ、どうしよ、ロッカーにカロリーメイト起きっぱなしだ。今から戻っても、また騒がしくなりそうだなぁ。午後は任意で通常授業の内容を、先輩に教えてもらうんだよね、私中学の内容はもう出来るし、もう帰っても良いんだけど。お母さん近所の映画館で映画見てから迎えに来るって言ってたから、それまで時間どうしようかなぁ。
「えっと、ロッカーにカロリーメイト起きっぱなしです、財布は持ってますよ」
それを聞くと、昼行灯が頭痛そうに顔しかめて、ため息吐いて言う。
なに?私変なこと言った?
「はぁ、小学生がカロリーメイトかよ。ロッカーにはあの騒ぎで戻れそうにないし…………ったく仕方無い、間宮」
「何です?」
「ファミレス行くぞ」
こっちの返事聞かずに歩き出した昼行灯を、慌てて追いかける。ファミレスかぁ、ココスのハンバーグ美味しいんだよね、あそこが良いなぁ。
「私ココスが良いで「サイゼだ却下」……ぶぅ~私あの自分で焼くやつが良いのに」
「今度自分で行け、そもそもココスなんてブルジョワの行く所だ、高いのに量がない」
むぅ、何よ、サイゼも量がないのは同じじゃん。和食無いし。
「そんな、私ココス好きなのにぃ」
「どうでも良いわそんなこと、とにかく昼はサイゼだ、おごるから機嫌直せ」
え!?
昼行灯がおごる!!?
あの万年金欠がおごるなんて、まだ秋だけど、雪でも降るの!?…………自分で言ってて虚しくなる、やめよ。
でも昼行灯のおごりかぁ、ふふふ、年の近い男の子におごってもらうのかぁ。これがただの友達とかなら、遠慮するんだけど、昼行灯なら遠慮しなくて良いもんねぇ。むしろゲームとかに使ってた分だけ、私に貢げとすら思う。ゲームとかする暇あげないもん。戦妹になったら下校時間ギリギリまで、体力絞ってあげるからね。
「本当ですか?遠慮なく頼みますよ?パスタとサラダにデザート、後ドリンクバーも」
それを言うと昼行灯が、顔をひきつらせながら言う。
「容赦ねぇなお前、はぁ。好きにしろ、昨日長期任務終わって、少し余裕有るからな、サイゼならいくらでも頼んで良いぞ」
やったぁ!!!
一回デザート制覇とかしてみたかったんだよね!お小遣い余裕無かったから、出来なかったんだけど。っていうか小学生一人でお店に入れないし。速く中学生になりたいなぁ。
「本当ですか?先輩大好きです!!」
「ッッッ!!?抱き着くな鬱陶しい!!」
む、つれないなぁ、そりゃヒステリアモードの都合があるとしても、そこまで邪険にしなくても良いじゃん!
でも、前世の私でもこうするかも、向こうは初対面と思ってるみたいだし、やり過ぎたかな?
「あ、その、ごめんなさい」
「………はぁ、良い、驚いただけだ。背中にいきなり乗っかるのは止めろ」
「じゃあ、腕失礼しま~す!」
背中がダメって言われたから、腕に抱き着く。昼行灯は振り払わないで、ちょっと顔赤くしてぶっきらぼうにそっぽ向いた。あはは、意外と優しいんだ?
自分のことながら、前世で女の子が周りに多かった理由分かったかも。何だかんだ文句言っても、最後はお願い聞いてくれる質何だよね、多分。
そりゃカモにされるよ、ヒステリアモードじゃなくてもこんなに優しいんだもん。女の子からすれば、正義の味方より好い人だよね、都合の。
これから女の子の事を教えて、どんどん耐性着けてもらおう、ヒステリアモードにならなくても、アリアと同じくらい強くならなきゃ。最終目標は、ブラドと一対一で一日戦えるのが目標かな。それだけ出来れば最強クラスでしょ。うん。